バディファイト~アナザーコード~ (ハナバーナ)
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1話 バディは神様!?

はい、自分もバディやってて、ほかの方々の小説を見て、やってみたくなりました。
つたない文章ですが、これからよろしくです。


?「本日より、バディポリス超東驚支部に配属となりました、盛谷颯樹です!」

 

そう言って黒髪の少年は、目の前の人物にビシッと敬礼する。敬礼された赤いスキンヘッドの男性は、軽く笑いながらうなづく。

 

?「そう緊張しなくてもいいよ……ようこそ、超東驚支部へ。局長の磯村大だ。君の話は聞いてるよ。

 期待の少年バディポリスだとね。」

 

颯樹「あはは、僕なんてまだまだですよ。バディポリスに入ってまだ3年目ですし。」

 

磯村「しかし、実力がなければこの超東驚支部に配属なんてされないよ。この地域はクリミナル

  ファイターの事件が多い。前の支部で数多くの犯罪を取り締まってきた君の力が必要だと

  判断されたんだ。期待しているよ。」

 

颯樹「はい!」

 

颯樹は再びビシッと敬礼する。生真面目だなと大が微笑している中、ピピピッと音が聞こえ、オペレーターの女性が二人のほうを向く。

 

「局長、バディモンスター反応です。付近のカードショップから発生。」

 

大「そうか。では颯樹君、さっそく指令を出す。発生場所に向かい、バディ登録を頼む。」

 

颯樹「了解。」

 

颯樹は三度敬礼し、さっそく反応のあった場所へと向かう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

反応があった数分前、超東驚内カードショップ

 

?「むむむ~…。」

 

唸りながらいくつかあるカードパックを見つめる桃色の三つ編みをした少女が一人、彼女は明日乃光。相棒学園中等部に通う14歳の中学2年生である。

 

?「光ちゃん、かれこれ30分もパックとにらめっこして。そろそろ決めたほうがいいわよ?」

 

?「そうッスよ先輩! こういう時はパッと決めればいいんスよ、パッと!」

 

と、光に声をかけるのは水色ロングの落ち着いた雰囲気の少女、親友の星河尚と、二人より少し背の低いボサボサのオレンジ髪をした一年の後輩、阪野京香である。

 

光「そんなこと言ったってさー。初めてのパックだよ? バディレアがあるかもしれないんだし

  すぐには選べないよ。」

 

?『ならば、どれがいいのか私が占って差し上げましょうか?』

 

?『おお、それはいいぞ! クロスの占いはよく当たるからな!』

 

尚と京香のデッキケースから出てきたのは2体のモンスター。尚のバディであるクロスと、京香のバディであるアギトである。

 

光「ううん、ここはわたしが決める! 自分の力でいいカードを引き当ててみたいから……よし、

  これにする!」

 

光は一つのパックをみたあと、強くうなづいて手に取る。

 

・・・・・・・・・・

 

パックを購入後、近くの広間に出た三人はパックをじっと見つめる。特に光は、険しい顔で唾をのむ。

 

光「じゃ、じゃあ……開けるよ?」

 

尚「光ちゃん、そこまで緊張しなくても…。」

 

京香「そうッスよ。バディレアなんて早々出るもんじゃないんスから。」

 

二人は苦笑しながら光のほうを見るが、光は険しい表情のまま、ペリッとパックを開く。するとどうだろう、パックの中からおびただしいまでの光が放出される。

 

光「えぇっ!?」

 

尚「う、嘘……!?」

 

京香「マジッスか!?」

 

光が収まったころには、三人の目の前に巨大な白いドラゴンが立っていた。

 

?『我は闘いの神……《ガルガンチュア・ドラゴン》だ。』

 

光「ガルガンチュア・ドラゴン……。」

 

尚「すごいわ、光ちゃん!」

 

京香「アタシも驚きッス! 1パック目でいきなりバディレアを引き当てるなんて!」

 

三人が騒いでいる中、ガルガンチュア・ドラゴンは光のほうに目を向ける。

 

ガルガンチュア・ドラゴン『我を呼んだのはお前か?』

 

光「う、うん! わたしは明日乃光、光って呼んで。あなたは…長いから、ガルガでいい?」

 

ガルガ『好きにしろ。』

 

光はいまだに呆然と、ガルガのほうを見ていた。そんな時、ファンファンという音が聞こえ、上空からパトカーが下りてくる。そこから降りて出てきたのは、颯樹だった。

 

ガルガ『あの者からはすさまじい強さを感じる…。』

 

颯樹「バディを引き当てたのは君かい?」

 

光「は、はい! 明日乃光です!」

 

颯樹「そうか、僕は盛谷颯樹。制服から見てわかる通り、バディポリスだ。」

 

その名を聞いて、尚と京香は眼を見開く。

 

尚「えっ、あの天才少年バディファイターの!?」

 

京香「アタシも聞いたことあるッス! たくさんの事件を解決したっていう!」

 

颯樹「まだまだ先輩の隊員たちには及ばないけどね。この超東驚には、配属になった

   ばかりなんだ。」

 

光「へ、へぇ……。」

 

実は二人に比べて颯樹を知らない光は、感心するだけだった。

 

颯樹「それで、そのモンスターが光さんの……。」

 

光「ガルガンチュア・ドラゴンって言うらしいです。わたしはガルガって呼んでますけど。」

 

颯樹「ガルガンチュア……ドラゴンワールドに伝わる伝説の剣の名を冠したドラゴンか…。」

 

颯樹は何かを考えるよな仕草をしたあと、デッキケースを彼女に向ける。

 

颯樹「明日乃光さん、僕とファイトしよう。」

 

光「ファイトですか?」

 

颯樹「君からは可能性を感じる。君と、バディであるガルガの可能性を僕は見てみたい。」

 

ガルガ『我は構わぬぞ。我もあの少年からは強さを感じる。』

 

光「……分かりました、と言いたいんですけど、わたし、今日からバディファイト始めたんで、

  デッキがないんです。少しだけ、デッキを作る時間をくれませんか?」

 

颯樹「構わないよ。僕もバディポリスに許可をもらうからね。」

 

・・・・・・

 

というわけで、デッキ作りを三人で開始する。

 

尚「まさか初戦の相手があの颯樹さんだなんて……。」

 

光「まあ、なるようになれだよ。えっと、デッキの構築は……。」

 

京香「デッキは50枚以上、カードは1種類4枚まで入れられるッス。カードはモンスター、魔法、

   アイテム、必殺技の4種類で、バランスを考えてデッキに入れるッス。」

 

光「デッキのバランスっと……あとはワールドだけど、ガルガはどのワールドの

  モンスターなの?」

 

ガルガ『我は幾多の世界で力を奮ってきた……我にはワールドの境がない。』

 

光「全部のワールドで使えるってことかぁ……じゃあ、さっき颯樹さんが言ってた

  ドラゴンワールドだね。」

 

尚「じゃあ、さっそく作りましょう。デッキ配分は考えてあるわ。」

 

そうして三人は、本格的にデッキ構築を開始した。

 

・・・・・・・・・・

 

数分後

 

デッキを完成させた光と颯樹は、ショップ内のファイティングステージに立っていた。

 

颯樹「すまないね、これが初めてのファイトなのに。」

 

光「いえ、ちょっと緊張しますけど、全力でやります!」

 

颯樹「うん。ならまずはルミナイズだ。フィールドにデッキとバディモンスター、フラッグを

   裏向きで配置し、デッキから6枚引いて、さらに2枚をゲージに置く。行くよ!

   闇より出でしは悪の根源! ルミナイズ《ゾロアスターの教典》!!」

 

颯樹はそう宣言して6枚のカードを引き、2枚をデッキからゲージに置く。

 

颯樹「さあ、君もやってみようか。」

 

光「はい! 闘神率いるドラゴン軍団、ここに降臨! ルミナイズ《神ドラ》!!」

 

そして、尚と京香を含めた観客たちが一斉に唱える

 

『バディーーーファイトッ!!』

 

オープン・ザ・フラッグ

 

颯樹「ダークネスドラゴンワールド!」

颯樹の手札6枚/ゲージ2/ライフ10

バディ《終焉世界の魔竜神 アジ・ダハーカ“ガエン”》

 

光「ドラゴンワールド!」

光の手札6枚/ゲージ2/ライフ10

バディ《ガルガンチュア・ドラゴン》

 




1話から早速、颯樹君の登場です。次回はファイト回です。活動報告ではオリキャラとオリカ募集中です。


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2話 初ファイト! 闘神VS悪神

この小説では、スムーズさを優先するため、既存のカードのテキストは表示しません。ご理解の上、お読みください。


颯樹「まずは僕のターンからだ。まずはカードを1枚引く。その後、手札を1枚ゲージに置いて、

   その後もう1枚引ける。この動作をドローとチャージ&ドローと呼ぶ。」

 

颯樹の手札6→7/ゲージ2→3/ライフ10

 

颯樹「そしてメインフェイズ、モンスターをコールしたりアイテムを装備したりして、戦う準備を

   整える。センターに《不浄魔竜ドゥルジナス》をコールだ。」

 

颯樹の手札7→6

 

不浄魔竜ドゥルジナス サイズ3/攻8000/防5000/打0

 

 

颯樹「モンスターは場に三体まで出せるけど、サイズの合計が3以下でなければならない。」

 

光「そのモンスターはサイズ3だけど、打撃力は0ですよ?」

 

颯樹「慌てないで。ドゥルジナスは相手の場にモンスターがいないなら、打撃力が4上がる。」

 

ドゥルジナスの打撃力0→4

 

京香「いきなりゲージ払わずに打撃力4ッスか!?」

 

尚「颯樹さん、初心者相手にも全力でやるつもりね……。」

 

颯樹「早速バトルフェイズだ。ドゥルジナス、ファイターにアタック!」

 

光「ここは防いだほうがいいよね……キャスト<ドラゴンシールド 青竜の盾>! 攻撃を無効化し、

  ゲージ1増やします!」

 

光の手札6→5/ゲージ2→3

 

颯樹「いいタイミングで防御魔法を使ったね…先攻は1回しか攻撃できない。ターンエンド。」

颯樹の手札6/ゲージ3/ライフ10

 

光のターン

 

光「わたしのターン、ドロー! チャージ&ドロー!」

光の手札5→6/ゲージ3→4/ライフ10

 

光「アイテムで攻撃するには、センターを空ける必要があるんだよね……だったら!

  ゲージ1を払って装備、《神竜剣 ガルブレード》! さらに《ガルドッグ》を

  ライトに、《ガルキャット》をレフトにコール! ガルドッグの効果で、他の

  《神竜族》のカード、ガルブレードがあるため、ゲージを+2! ガルキャットも、

  《神竜族》があるから、ゲージを+1して、1ドロー!」

ガルブレード 攻6000/打2

ガルドッグ サイズ1/攻4000/防1000/打2 

ガルキャット サイズ1/攻5000/防1000/打1

光の手札6→4/ゲージ4→6

 

尚「光ちゃん、カードを使う順番をちゃんと理解できてるわね。」

 

京香「その意気ッスよ先輩ー!」

 

光「バトルに入ります! まずはガルキャットで、ドゥルジナスに攻撃!」

 

颯樹「僕のセンターにサイズ3がいるから、この魔法をキャスト、《カオスディフェンサー》!

   その攻撃は無効だ。」

颯樹の手札6→5

 

光「だったら、ガルブレードでドゥルジナスを攻撃です!」

 

颯樹「それは通すよ。」 不浄魔竜ドゥルジナス 撃破

 

光「ガルドッグ、ファイターにアタック!」

 

颯樹「キャスト、《ドラゴンシールド 黒竜の盾》。ダメージを0に減らし、ライフ1回復だ。」

颯樹の手札5→4/ライフ10→11

 

光「ライフを全然減らせなかった……ターンエンド。」

光の手札4/ゲージ6/ライフ10

 

颯樹のターン

 

颯樹「僕のターン、ドロー! チャージ&ドロー!」

颯樹の手札4→5/ゲージ3→4/ライフ11

 

颯樹「まずはゲージ1を払って装備、《善悪の書 アヴェスター》。」

颯樹の手札5→4/ゲージ4→3

アヴェスター 攻6000/打0

 

颯樹「レフトに《魔竜の落とし子 チムノー》をコール。ライトに《魔竜起源 ザッハーク》を、

   ライフ2を払ってコール。ザッハークのスキル、登場時にデッキから打撃力0の《悪神竜》

    1枚を手札に加える。この効果で僕は、《終焉世界の魔竜神 アジ・ダハーカ“ガエン”》を

   手札に。」

チムノー サイズ0/攻4000/防1000/打0

ザッハーク サイズ2/攻5000/防4000/打2

颯樹の手札4→3/ライフ11→9

 

光「(今手札に加えたカードって…!)」

 

颯樹「行くよ光さん。僕の場のザッハークをソウルに入れ、ゲージ3を払い、ライトに

   バディコール! 《終焉世界の魔竜神 アジ・ダハーカ“ガエン”》!!」

 

ダハーカ『我が名はアジ・ダハーカ“ガエン”……終焉を刻む者なり』

アジ・ダハーカ“ガエン” サイズ3/攻10000/防10000/打0

 

颯樹の場に現れたのは、黒い翼を広げた人型の竜だった。

 

颯樹「バディギフトでライフ回復。」

颯樹の手札3→2/ゲージ3→0/ライフ9→10

 

尚「あれが颯樹さんのバディ、アジ・ダハーカ……!」

 

京香「す、すごい迫力ッス~!」

 

颯樹「これでバトルだ。アジ・ダハーカ、ガルドッグにアタックだ!」

 

ダ・ハーカ『我が力を思い知るがいい……“ヴァニッシュ・オブ・ヒストリー”!!』

 

アジ・ダハーカの放った衝撃波はガルドッグのみならず、ガルキャットをも飲み込んだ。

 

光「な、なんでガルキャットまで!?」

ガルドッグ・ガルキャット 撃破

 

颯樹「アジ・ダハーカ“ガエン”の能力さ。モンスターに攻撃した時、その攻撃範囲は

   全てのモンスターに及ぶ。さらに攻撃終了時、相手の場にモンスターがいない

   場合、相手のカード1枚を破壊して、ダメージ3を与える!」

 

光「ガルブレードは、効果で破壊されません!」

 

颯樹「けどダメージは受けてもらうよ。」

 

光「うぅ…!」ライフ10→7

 

颯樹「さらにチムノーのスキルで、相手モンスターが破壊されたとき1ドロー! さらに

   モンスターがいないので、打撃力が1上がる。アヴェスターも効果発動。こちらも

   相手のモンスターが破壊されれば、ゲージ1プラスして、ライフ1回復! さらに

   打撃力2上昇!」

颯樹の手札2→3/ゲージ0→1/ライフ10→11

チムノーの打撃力 0→1

アヴェスターの打撃力 0→2

 

京香「うわあぁ! 一瞬で先輩のモンスターが全滅ッス~!!」

 

尚「さすが颯樹さん…ここまで場を制圧するなんて。」

 

颯樹「アジ・ダハーカ“ガエン”は、【2回攻撃】を持つ…スタンドし、今度は光さんに

   攻撃だ。打撃力は0のため攻撃は通らないが、効果は発動する。光さんに

   ダメージ3だ!」

 

光「うっ…!」ライフ7→4

 

颯樹「ここでキャスト、《ザラスシュトゥラの天球儀》!! 本来使うにはゲージ2が

   必要だが、相手の場にモンスターがいないため、ノーコストで使用できる。

   効果でアジ・ダハーカをスタンド! 再び攻撃し、効果でダメージだ!」

 

光「うわあああ!」ライフ4→1

 

颯樹「これで終わりだ、チムノーでファイターにアタック!」

 

チムノーがその小さな体で、光に突進していく。

 

光「まだ…です! キャスト、《ドラゴンシールド 神・緑竜の盾》! 《神竜族》があれば

  使えて、攻撃を無効化してライフ3回復します!」 光の手札4→3/ライフ1→4

 

光が使ったカードから盾が現れ、チムノーの攻撃を防いだ。

 

颯樹「防がれたか…なら、アヴェスターでアタック!」

 

光「受けます!」ライフ4→2

 

颯樹「……ターンエンドだ。」

颯樹の手札2/ゲージ1/ライフ11

 

京香「危なかったッス~…。」

 

尚「でも、颯樹さんのライフは11、それにアジ・ダハーカもあるわ。次のターンで

  決めないと、確実に負けるわね。」

 

光のターン

 

光「わたしの、ターン! ドロー!チャージ&ドロー!! ……よし、行くよガルガ!!」

光の手札3→4/ゲージ6→7/ライフ2

 

ガルガ『ウム、待ちくたびれたぞ!』

 

光「まずはゲージ1を払ってデッキの一番上のカードをソウルに入れて、《ガルバード》を

  レフトにコール。お待たせガルガ、ゲージ1を払って、デッキの一番上をソウルに入れ、

  ライトにバディコール!! わたしの最強バディ、《ガルガンチュア・ドラゴン》!!」

光の手札4→2/ゲージ7→5/ライフ2→3

 

ガルガンチュア・ドラゴン サイズ2/攻7000/防4000/打2

ガルバード サイズ1/攻4000/防1000/打2

 

ガルガ『我が剣の前に、敵はなし!!』

 

光の場には、ガルガが無数の剣を背中に備えて現れる。

 

ダ・ハーカ『ガルガンチュアの力を司りし神…相まみえることができるとは幸運だ。』

 

ガルガ『ダークネスドラゴンワールドの終焉魔竜か…相手にとって不足はない!』

 

光「ガルバードの効果で、わたしの《神竜族》全ては攻撃力+3000。これでバトルです!」

ガルガンチュア・ドラゴン 7000→10000

ガルバード 4000→7000

ガルブレード 6000→9000

 

颯樹「ザッハークをソウルに入れたアジ・ダハーカは【移動】を得ている。よって

   アジ・ダハーカをセンターに移動。」

 

光「ガルバードとガルブレードは1枚じゃ届かない…なら、ガルブレードとガルバードで

  アジ・ダハーカを連携攻撃!」

 

颯樹「連携攻撃でアジ・ダハーカの防御力を上回ったか…けど、キャスト、

   《カオスディフェンサー》。その攻撃は無効だ。」

颯樹の手札2→1

 

光「なら、ガルガでアジ・ダハーカにアタック! ガルバードの能力で攻撃力は、

  アジ・ダハーカの防御力と同じです!」

 

ガルガから放たれる無数の剣は、アジ・ダハーカを貫く。

 

颯樹「ソウルのザッハークを捨て、【ソウルガード】! アジ・ダハーカは場に残る。」

 

光「でも、ガルガには【2回攻撃】がある! ガルガ、今度こそお願い!」

 

ガルガ『心得た! ウオオォォッ!!』

 

ガルガの剣は再びアジ・ダハーカを貫き、今度こそ撃破する。

 

ダハーカ『見事なり……!』 アジ・ダハーカ“ガエン”撃破

 

光「ガルブレードは、ガルガがいれば【2回攻撃】を得ます。わたしで、颯樹さんに攻撃!」

 

颯樹「キャスト、黒竜の盾! ダメージを0にし、ライフ回復!」

颯樹の手札1→0/ライフ11→12

 

尚「これで颯樹さんの手札は0…あとは光ちゃんの2枚の手札次第!」

 

京香「先輩……あの2枚を引いててくださいッス~!」

 

光「……バトル終了時、ガルガンチュア・ドラゴンの『G・EVO』発動!!」

 

颯樹「G・EVO…?」

 

光「バトル終了時、手札の《ドラゴッド》1枚を、ノーコストでガルガの上に重ねて、

  コールできます。チェンジ、《ガルガンチュア・ドラゴン“モード・ブラスト”》!!」

モード・ブラスト サイズ2/攻10000/防7000/打3 光の手札2→1

 

ガルガの剣は合体し巨大な双剣となり、青い鎧は深紅に変わる。

 

ガルガ『モード・ブラストとなった我はこのターン打撃力が+1され、G・EVOでの登場により

    この攻撃は無効化されず、ダメージは減らせん!』

モード・ブラスト 攻10000→13000/打3→4

 

光「ガルガ、ファイターにアタック!」

 

ガルガ『心得た!』

 

颯樹「ぐぅぅ…!」

颯樹のライフ12→8

 

ガルガ『我に【2回攻撃】あり!』

 

颯樹「中々の攻撃だけど、君の攻撃はこれで終わりだ!」

颯樹のライフ8→4

 

ガルガ『だが我らには、ファイナルフェイズが残されている。光!』

 

光「ファイナルフェイズ!! キャスト、《神・ガルガンチュア・パニッシャー!!》」

光の手札1→0/ゲージ5→3

 

光の頭上には巨大な剣が現れ、光は腕を大きく振り上げる。

 

光「ダメージを減らせず、無効化されないダメージ5を与えます。必殺!!

  神・ガルガンチュア・パニッシャァァァァァ!!」

 

颯樹「……僕の負けだね。」

颯樹のライフ4→0

 

・・・・・・・・・・・

 

ファイトが終わり、再び広場

 

京香「すげーッス先輩、あの颯樹さんに勝つなんて!」

 

尚「本当に驚いたわ。初めてのファイトであそこまでカードを使いこなせるなんて。」

 

光「正直わたしもハラハラドキドキしたよ。ファイトってあんなに迫力あるんだね~。」

 

騒いでいる三人のもとへ、颯樹が歩いてくる。

 

颯樹「いいファイトをさせてもらったよ。初めてなのにすごいね。」

 

光「いえ、こちらこそ、ファイトしてもらってありがとうございます。」

 

颯樹「縁があれば、また会おう。僕はこれで失礼するよ。」

 

颯樹はそう言って、パトカーのほうへと歩いていく。その颯樹の隣に、SDサイズのアジ・ダハーカが姿を現す。

 

ダハーカ「中々面白い逸材を見つけたな。」

 

颯樹「そうだね。いいファイターになるだろう、彼女は。」

 

・・・・・・・・・・・

 

颯樹が戻った直後

 

京香「ああ~っ! 颯樹さんにサインもらうの忘れたッス!」

 

光「あはは、京香ったら……ってあれ、ガルガは?」

 

ガルガ「我はここだ。」

 

三人が振り向くと、そこにはSDサイズになって可愛らしくなったガルガがおり、三人は茫然となる。

 

ガルガ「何を驚いている? 地球ではこの姿が都合がいいと聞いたが?」

 

尚「え、ええ。それはそうなんだけど……。」

 

ガルガ「ならばいいではないか。ところで光、お前の家はどこにある?」

 

光「えっ? 家に来るの?」

 

ガルガ「うむ。」

 

光「………。」

 

そんなことを考えていなかった光は、しばらくその場に固まるのであった。




この小説では、颯樹君は16歳(高2)の設定で、アジ・ダハーカのデッキを複数持っています。
それでは、次回をお楽しみに!


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3話 ガルガ、相棒学園へ

今回は読者様考案キャラが登場します。


光がガルガとバディを組み、颯樹と対戦した翌日、光達三人はガルガを連れて、相棒学園に登校していた。

 

光「ここが、わたし達の通う相棒学園。バディファイトに力を入れてて、強豪校なんだ。

  もちろん普通の学園生活も楽しいけどね。」

 

ガルガ「ここが光達の学び舎か……見たところお前達と年のかけ離れた者もいるな。」

 

尚「相棒学園は小中一貫だもの。私達全員、初等部から中等部に上がったのよ。」

 

光「でも、最近はやけに賑わってる感じだね。」

 

京香「そりゃそうッスよ! もうすぐABCカップの予選が始まるんスから。」

 

京香から出た単語に、ガルガは首をかしげる。説明に出たのは尚だ。

 

尚「ABCカップっていうのは、年に一度小中が合同で行うバディファイトの大会よ。この大会で、

  その年のナンバー1ファイターが決定するの。」

 

ガルガ「ほう? では、我と光もその大会に出られるのだな?」

 

光「確かにエントリーはまだ締め切ってないはずだけど……なんだかんだでわたし、

  初心者だしなぁ。」

 

ガルガ「心配することはない。闘いの神である我が付いているのだ。優勝は決まったも

    同然だろう。」

 

京香「いやいや~。アタシのアギトや、尚先輩のクロスだって負けてはいないッスよ~?」

 

尚「それに、優勝候補も何人か上がってるみたいだし……今年はかなりレベルの高い大会に

  なると思うわ。」

 

光「う~ん……。」

 

尚の話を聞いて、ますます大会参加に迷いが生じる光だった。

 

・・・・・・・・・・・

 

一年下の京香と別れ、同じクラスである光と尚は、2年の教室に入る。

 

生徒1「あっ、光ちゃんだ!」

 

生徒2「ガルガもいるぞ!」

 

その時教室にいたクラスメイト達が、一斉に光達に詰め寄る。

 

光「な、何事!?」

 

生徒3「聞いたよ光ちゃん、天才少年バディポリスの盛谷颯樹さんとファイトしたんでしょ!」

 

生徒4「ううっ、あの颯樹様にお近づきになっただけでなくファイトをお願いされ、挙句の果てに

    勝つなんて、初心者のくせに生意気よ~~っ!」

 

尚「み、みんな落ち着いて……。」

 

詰め寄られたのは光だけに限らず、ガルガも生徒からもみくちゃにされていた。

 

生徒1「わあ、ガルガって可愛い~♪」

 

生徒2「おい、触ってみろよ。結構ふさふさしてて気持ちいいぜ?」

 

ガルガ「ぬおおおお、やめんかああああああ!!」

 

ガルガのその叫びと同時に、その体がビカッと光りだす。それを見た光は、慌てて止めに入る。

 

光「わーーーーっ!! ガルガ、ここ教室だから! でっかくなるのはまずいから!」

 

?「騒がしいですねぇ。」

 

落ち着いた声色で入ってきたのは、焦げ茶髪のウルフヘアと眼帯をし、陣羽織っぽさの残るコートを羽織った男性だった。その男性を見たガルガは、大きくなるのをやめ、彼の眼をじっと見つめる。

 

ガルガ「……光、あの者は?」

 

光「え? 今年赴任してきた天児 刀哉先生だけど…。」

 

生徒1「天児先生、光ちゃんとバディのガルガのことで盛り上がってたんです。」

 

天児「ああ、そのことなら俺も先ほど耳にしました。……ですが皆さん、明日乃さん達を

   困らせるようなことはいけませんよ。点呼を取りますので、席についてください。」

 

先ほど同様落ち着いた声色でそういうと、生徒たちは「はーい」と一斉に席に戻る。しかしガルガだけは、いまだ天児のほうを見ていた。天児もガルガに気づき、声をかける。

 

天児「どうしましたか? …ああ、敬語のことならお気になさらず。昔からの癖ですので。」

 

ガルガ「いや、そうではなく----------」

 

光「ほら、ガルガもカードに戻って。わたしも席につかなきゃいけないんだから。」

 

光に急かされ、仕方なくガルガはカードとなって光のデッキに収まる。

 

・・・・・・・・・・・

 

天児「では皆さん、本日はこれで終了です。気をつけて帰ってくださいね。」

 

放課後になり、帰りの礼をした後、天児は相変わらず落ち着いた雰囲気で教室を出る。

 

ガルガ「少しいいだろうか?」

 

そんな天児にガルガが後ろから話しかけ、天児もそれに応じる。

 

天児「あなたは確か、明日乃さんのバディでしたね?」

 

ガルガ「ガルガンチュア・ドラゴンだ。…貴殿は中々いい目をしている。」

 

天児「ふむ…確かに俺は剣を習ってはいましたが。」

 

ガルガ「我にはわかる。貴殿の実力はその謙遜に収まるものではないと。どうだろう、我と

    手合わせをしてみないか?」

 

光「ちょっとガルガ!?」

 

話を聞いていた光が教室から飛び出し、ガルガを止めに入ろうとする。

 

天児「……少しの時間ならば。」

 

光「天児先生!?」

 

天児が了承したことに、光は驚きを隠せなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

稽古場

 

天児「ふっ……!」

 

ガルガ「とああぁぁぁっ!」

 

天児とガルガ、二人の持つ木刀がバンッとぶつかる。身長はSDサイズのガルガのほうが圧倒的に低いはずなのだが、天児も天児で、自分と同じ背の相手と戦っているような気迫で挑んでいる。

 

京香「なるほどー、先生が手合わせを受けてガルガと一騎打ちしてると。」

 

光「まあねー……。」

 

そんな二人の激突を光と尚、そして一緒に帰ろうとした京香が正座してみていた。しばらくして試合が終わり、二人は頭を下げる。

 

ガルガ「いい試合をさせてもらった。」

 

天児「こちらとしてもいい経験になりました。鬼丸も、審判をありがとうございます。」

 

鬼丸「いや…。」

 

天児が目を向けた先には、陣羽織を羽織った人型の豹のモンスターが正座して沈黙していた。

 

ガルガ「こやつは?」

 

天児「俺のバディの鬼丸です。幼き頃、祖父から譲り受けました。」

 

ガルガ「なるほど…ではどうだろう? 次は我とバディの光、そして貴殿と貴殿のバディとで

    バディファイトで手合わせというのは。」

 

光「えっ!?」

 

いきなり自分まで巻き込まれたことで、光は間抜けな声を上げる。

 

天児「俺は構いませんが、明日乃さんの許可はよろしいのですか?」

 

ガルガ「構わぬ。これは光にとっても修行になるだろう。」

 

天児「…わかりました。では明日の放課後、ファイティングステージにて。行きましょう。」

 

天児は鬼丸とともに稽古場を後にする。ガルガも満足げな顔で、光の下へ戻る。

 

ガルガ「聞いたな光? 明日はあの者との一騎打ちだ。心してかかるがよい。」

 

いまだ茫然としている光の方に、ポンっと尚の手が置かれる。

 

尚「……頑張って。」

 

小さくサムズアップする尚に、光はこれ以上何も言えなかった。  




次回、天児先生とのファイトです。


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4話 攻めだけではない

相棒学園 ファイティングステージ

 

光達が授業を終えた放課後、ファイトの約束をしていた光と天児は、ファイティングステージで相対していた。観客席には多くの生徒がおり、その中には尚と京香もいる。

 

尚「光ちゃ~ん。ファイト~。」

 

京香「頑張ってくださいッス~!」

 

応援する二人ではあるが、光は颯樹とのファイトの時より大規模なステージで、しかも多くの生徒たちが見ているためか、ガチガチに固まっていた。

 

光「うう…緊張する。」

 

ガルガ「光よ、心を落ち着かせるのだ。それではファイトに影響が出る。」

 

光「そうかもしれないけど、わたしファイトが2回目で、相手先生なんだからね?」

 

そう言って光は正面を見る。先のステージには、天児が落ち着いた佇まいをしている。

 

光「(天児先生、緊張してないのかな…。)」

 

天児「明日乃さん、こちらは準備ができました。始めましょうか。」

 

光「は、はい!」

 

光の大きな声の後、二人はデッキを配置し、ディスプレイにはライフ10が表示される。

 

光「闘神率いるドラゴン軍団、ここに降臨! ルミナイズ《神ドラ》!」

 

天児「祇園精舎の鐘の音、諸行無常の響きあり婆羅双樹の花の色、見敵必殺の理をあらわす。

   ルミナイズ《天剣無双・斬》。」

 

『バディーーーファイトッ!!』

 

オープン・ザ・フラッグ

 

天児「カタナワールド。」

天児の手札6枚/ゲージ2/ライフ10

バディ《天剣の刀獣 鬼丸》

 

光「ドラゴンワールド!」

光の手札6枚/ゲージ2/ライフ10

バディ《ガルガンチュア・ドラゴン》

 

天児のターン

 

天児「俺のターンからです。ドロー。チャージ&ドロー。」

天児の手札6→7/ゲージ2→3/ライフ10

 

天児「まずは設置魔法《刀の声》をキャスト。早速効果を使います。手札の《日本刀》を捨て、

   デッキの上から3枚をドロップゾーンへ。そしてその中の《日本刀》2枚までを手札に。

   手札の《天下五剣 童子切》を捨てて、デッキから3枚を破棄…ありました。その中にある、

   《天下五剣 鬼丸》と《天剣の刀獣 鬼丸》を手札に加えます。」

 

 

ガルガ「同じ名を持つアイテムとモンスターを手札に加えたか…。」

 

天児「ゲージ1を払い装備、天下五剣 鬼丸。装備時効果でデッキの上から2枚をこのカードの

 ソウルへ。そして刀の声の効果により、《刀獣》のコールで払うゲージを1少なくします。

 よってデッキの上から1枚をソウルに入れ、ライトにバディコール。天剣の刀獣 鬼丸。」

天児の手札7→5/ゲージ3→2/ライフ10→11

天下五剣鬼丸 攻5000/打3

 

鬼丸『拙者の出番か…。』

 

天剣の刀獣 鬼丸

フラッグ:カタナワールド

種類:モンスター 属性:刀獣/日本刀

サイズ2/攻5000/防1000/打2

■【コールコスト】デッキの上から1枚をこのカードのソウルに入れ、ゲージ1を払う。

■このカードが破壊されたとき、君がアイテムを装備しているなら、ライフ+1。

■君のドロップゾーンに《日本刀》が2種類以上あるなら、このカードの打撃力+1!

『移動』『ソウルガード』

FT「今宵もつまらぬ物を…斬ったか。」

 

天児「俺のドロップゾーンには《日本刀》が2種類以上あるので、鬼丸の打撃力+1です。」

鬼丸(刀獣)の打撃力2→3

 

天児「モンスターの鬼丸で、明日乃さんに攻撃です。」

 

光「うっ…!」光のライフ10→7

 

天児「俺はターンエンドです。」

天児の手札5枚/ゲージ2/ライフ11

 

光のターン

 

光「わたしのターン、ドロー! チャージ&ドロー!」

光の手札6→7/ゲージ2→3/ライフ7

 

光「ゲージ1を払って《神竜剣 ガルブレード》を装備! レフトに《ガルキャット》を

  コールして、効果でゲージ1増やして1ドロー。早速行きます! ゲージ1払って、

  デッキの上から1枚をソウルに送り、ライトに《ガルガンチュア・ドラゴン》を

  バディコール!」

 

ガルガ『我が剣の前に、敵はなし!』

光の手札7→5/ゲージ3→2/ライフ7→8

 

光「バトルに入ります!」

 

天児「俺はライフ1を払い、《忍法 蛇睨み》をキャスト。効果でガルガンチュア・ドラゴンを

   レストします。」

天児の手札5→4/ライフ11→10

 

ガルガ『う、動けん…!』

 

光「ガルガ!?」

 

天児「さらにモンスターの鬼丸を、センターに移動します。」

 

光「なら、ガルキャットで鬼丸に攻撃!」

 

天児「キャスト、《刀技 斬釘截鉄》。効果で鬼丸を場に残し、【反撃】を与えます。

   これによりガルキャットを破壊です。」

天児の手札4→3

 

光「そんな…!」 ガルキャット撃破

 

天児「さらに鬼丸が破壊されたので、効果発動。ライフを1増やします。」

天児のライフ10→11

 

光「ガルブレードで、鬼丸を攻撃!」

 

天児「ソウルガードで場に残し、ライフ+1。」

天児のライフ11→12

 

光「ガルブレードの2回攻撃!」

 

天児「鬼丸は破壊され、ライフが再び増えます。」鬼丸撃破

天児のライフ12→13

 

光「ターンエンドです……。」

光の手札5/ゲージ2/ライフ8

 

京香「先輩、押され気味ッスね。」

 

尚「移動でセンターを固めて、魔法でモンスターを封じる…カウンターを得意とする

  カタナワールドらしい戦術ね。どうするの、光ちゃん……?」

 

尚と京香は、息をのみながら光のほうを見る。

 

ガルガ『やはりあの男、只者ではないな。』

 

光「うん。次は天児先生のターン、絶対に守らないと…!」

 

天児のターン

 

天児「俺のターン、ドロー。 チャージ&ドロー。」

天児の手札3→4/ゲージ2→3/ライフ13

 

天児「刀の声の効果で、手札の《天下五剣 鬼丸》を捨て、デッキの上3枚を破棄。

   その中にある、《華麗なる太刀 姫鶴》と、《刀獣陣 五剣の型》を手札に。」

天児の手札4→5

 

光「別のアイテムと…必殺技?」

 

天児「レフトに《破邪の刀獣 数珠丸恒次》をコール。《日本刀》があるのでゲージ+1。

   刀の声の効果でゲージを払わず、再び《天剣の刀獣 鬼丸》をライトにコール。

   そしてゲージ1を払い、《華麗なる太刀 姫鶴》を装備します。姫鶴の効果で俺は

   姫鶴以外の日本刀1枚を追加で装備できます。」

天児の手札5→2

数珠丸恒次 攻3000/防1000/打2

姫鶴 攻7000/打1

 

光「二刀流…!」

 

天児「これでバトルに入ります。まずは数珠丸、明日乃さんに攻撃です。」

 

光「ゲージ1を払ってキャスト、《竜魔法 ハイディングボマー》! 効果で数珠丸を

  破壊です。」

光の手札5→4/ゲージ2→1  数珠丸 撃破

 

天児「では…モンスターの鬼丸で、明日乃さんに攻撃しましょう。」

 

光「キャスト、《ガル・パリィ》。攻撃を無効にし、カードを1枚ドローします!」

 

天児「アイテムの鬼丸で、明日乃さんに攻撃。」

 

光「ぐぅ…!」光のライフ8→5

 

天児「姫鶴で…ここはガルガンチュア・ドラゴンに攻撃です。」

 

光「(えっ? ソウルガードで場に残るのに?)…ガルガをソウルガード。」

 

天児「ファイナルフェイズ、《刀獣陣 五剣の型》をキャスト。俺の場の

   《日本刀》全てをスタンドし、再びアタックフェイズを行います。」

天児の手札2→1/ゲージ3→0

 

光「えぇっ!?」

 

天児「モンスターの鬼丸で、明日乃さんに攻撃します。」

 

光「あう…。」光のライフ5→2

 

天児「アイテムの鬼丸で攻撃。」

 

光「キャ、キャスト! 青竜の盾で攻撃を無効化し、ゲージ1追加!」

光の手札4→3/ゲージ1→2

 

天児「姫鶴で、ガルガに攻撃です。」

 

ガルガ『ぐおぉぉ!』ガルガンチュア・ドラゴン撃破

 

光「ガルガ!」

 

天児「俺はこれでターンエンドです。アイテムの鬼丸の効果で、ソウルのカード1枚を

   ドロップゾーンに。」

天児の手札1/ゲージ0/ライフ13

 

光のターン

 

光「わたしのターン、ドロー! チャージ&ドロー!」

光の手札3→4/ゲージ2→3/ライフ2

 

光「レフトにガルキャットをコールし、ゲージ追加と1ドロー! さらに、ライトに

  ガルガンチュア・ドラゴンを再びコール! これでバトルです!」

光の手札4→3

 

天児「鬼丸をセンターに移動。」

 

光「ここは…ガルブレードで、鬼丸に攻撃!」

 

天児「ソウルガードで場に残します。破壊された鬼丸の能力で、ライフを

   増やします。」

 

天児のライフ13→14

 

光「ガルブレードの2回攻撃です!」

 

天児「キャスト、刀技 斬釘截鉄。破壊を防ぎ、さらに効果でライフ増加。」

天児の手札1→0/ライフ14→15

 

光「ガルキャット、鬼丸にアタック!」

 

天児「破壊されますが、ライフは増えますよ。」

天児のライフ15→16

 

光「すぅ~……行きます! ガルガ、ファイターにアタック!」

 

ガルガ『心得た!』

 

天児「受けますよ。」

天児のライフ16→14

 

ガルガ『我に2回攻撃あり!』

 

天児「それも受けます。」

天児のライフ14→12

 

光「ガルガンチュア・ドラゴン、G・EVO発動! チェンジ“モード・ブラスト”!

  ガルガ、再びファイターにアタック! モード・ブラストにも、2回攻撃が

  あります!」

光の手札3→2

 

天児「両方受けますよ。」

天児のライフ12→4

 

光「ファイナルフェイズ! 必殺、神・ガルガンチュア・パニッシャァァァァァッ!!」

光の手札2→1/ゲージ3→1

 

天児「…明日乃さんの勝ちです。」

天児のライフ4→0

 

・・・・・・・・・・・

 

天児「どうでしょう、あなた方のいい経験にはなれたでしょうか?」

 

ガルガ「うむ、今日は手合わせ感謝するぞ。」

 

天児「いえいえ。では明日乃さん、折角できたバディです。大切に

   するんですよ?」

 

光「は、はい!」

 

天児と別れ、光は尚と京香と共に帰路についていた。

 

光「なんで先生はあの時、わたしじゃなくてガルガを攻撃したのかな…?」

 

尚「光ちゃん、あの時出した防御魔法以外の魔法って、手札にあったの?」

 

光「? 一応、神・緑竜の盾が1枚。」

 

尚「先生はきっと、それを見越してガルガに攻撃したのよ。あの時ライフは十分に

  あったし、移動付きのモンスターもあった。それでも用心して、切り札である

  ガルガを、打撃力が一番低い姫鶴で攻撃した。」

 

京香「というか先輩。盾はセンターが空いていれば、モンスターが攻撃されても

   使えるんスよ?」

 

光「えっ…そうなの?」

 

尚「今回は手札に同じガルガがあったからよかったけど、なかったら正直危なかったと思う。」

 

二人にそう言われ、光はゾワッと鳥肌が立つ。そんな彼女に、ガルガが口を開く。

 

ガルガ「光よ。バディファイトとは、単に攻撃を続けたり、己のみを守るだけではない。

    今回の日本刀使いのように、複雑な能力を生かし合うことも必要だ。」

 

光「……うん、今日のファイトで、いろんな戦い方があるんだなってわかった。きっと、

  他にも個性のある戦いをするファイターが、学園にいるんだろうね。」

 

京香「そうッス! あたしや尚先輩のファイトも、きっと光先輩驚くッス!」

 

光「……ガルガ、わたし、ABCカップ出るよ。もっと、バディファイトの奥深さを

  知りたくなってきたんだ。」

 

ガルガ「うむ、よく言ったぞ光! ではまず、今日のファイトを見直し、デッキの調整だ。」

 

光「うん! よーし、ABCカップ頑張るぞー!」

 

光をはじめとし、三人の少女は「おー」っと大きく腕を上げた。




次回から、ABCカップ編です。


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ABCカップ編
5話 ABCカップ開幕!


アニメでは神・ガルガンチュア・ドラゴンが登場しましたね。自分の小説でも早く出せるように頑張ります。

それと、前回の鬼丸の効果が既存カードの上位互換という報告を受け、ゲージの増加能力を消しました。確認してみてください。

今回からはABCカップ編。読者様考案キャラもたくさん出ますよ。


光「必殺!! 神・ガルガンチュア・パニッシャアアアアアアアアアッ!!」

 

光の放った必殺技が、対戦相手に炸裂し、ライフが0になる。現在光は、ABCカップ予選を奔走中である。そんな時、会場内にアナウンスが響き渡る。

 

『これにて、全ての予選が終了しました。予選通過者の方は、ファイティングステージへ、

 お集まりください。』

 

光「予選が終わったってことは、わたし達も本戦に出られたんだね、ガルガ。」

 

ガルガ「うむ、我らが本気でかかれば、こんなものだろう。だが、本番はここからだぞ。」

 

光「そうだね…っと、早くステージに行かないと。尚と京香は通過できたかな?」

 

光は同じく出場している尚と京香のことを考えながら、ファイティングステージへ向かう。

 

・・・・・・・・・・・

 

薄暗いファイティングステージ。観客席の生徒たちは、まだかまだかとざわついている。

 

『おっまたせしました~! ただいまより、ABCカップ決勝トーナメント、選手紹介を

 開始します!』

 

そんな元気な声とともに、会場が一気に明るくなり、ファイティングステージ中央には、8人の少年少女が立っていた。そして会場内で、先ほどの声を発したと思われる茶髪のお団子ヘアをした少女が、機械を体に纏い宙を舞っている。

 

サキ『申し遅れました。わたくし、相棒学園中等部2年放送委員のマドンナ(自称)にして、

   ヒーローワールドの《“旋風四式・碧空”カナメ・サカナギ》がバディの、上から

   読んでも下から読んでも喜咲(きさき)サキが、カナメの衣装を身に纏い颯爽登場!』

 

カナメ《サキ、何度も言わせてもらうがそれは衣装ではなくパワードスーツであって-----》

 

サキ『決勝トーナメントではわたくしが、ファイトを実況させていただきます! っと、それでは

   選手紹介とまいりましょう!』

 

デッキケースから聞こえるバディの説教を無視し、サキが選手紹介を始める。

 

中等部2年 明日乃 光《ドラゴンワールド》

中等部2年 星河 尚《スタードラゴンワールド》

中等部2年 御神楽 雫《マジックワールド》

中等部3年 鈴神 ミッショル《ダンジョンワールド》

中等部3年 真宵 シトウ《ドラゴンワールド》

中等部1年 阪野 京香《エンシェントワールド》

初等部5年 弥神 レン《ダンジョンワールド》

初等部5年 沖合 ゲンキ《ヒーローワールド》

 

サキ『以上8名で、決勝トーナメントが行われ、1日1回、1週間で7試合が行われます!

   それではみなさん、ABCカップ決勝トーナメント、盛り上がっていきましょう!』

 

サキのあおりに反応し、観客たちがわああと歓声を上げる。光は慣れないからか、その歓声の大きさに耳をふさぐのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

光「き、緊張した~。」

 

選手紹介後、光は尚と京香とともに、校舎内をぐったりしながら歩いていた。尚はそんな光を見て苦笑する。

 

尚「まあ、無理ないわよね。始めたばかりの光ちゃんならなおさら。」

 

京香「そうッスか? アタシは全然気にならなかったッスよ?」

 

京香はそれほど緊張してなかったのか、疲れている光や同情している尚に対して首をかしげていた。

 

光「まあ、でもよかったよ。こうして3人で本戦に進めて。」

 

ガルガ「だがさっきも言った通り、予選のようにはいかないだろうな。他の5人も、かなりの

    強者なのだろう?」

 

尚「ええ。特に初等部のレンって子は、全国大会ベスト10に入った経験もあるわ。」

 

ガルガ「ほう。して、どのようなファイターなのだ?」

 

京香「う~ん、実はよくわからないんスよねぇ。あの子ほとんど人と話すことないみたいですし、

   いつも本ばかり読んでるって聞いてるッス。」

 

尚「よく図書室にいるらしいから、今から挨拶に行くのよ。返したい本もあるし。」

 

そんな話をしているうちに、図書室の入り口に到着し、光が扉をガラガラと空ける。すると目の前に、沢山の本が飛んできて、光に襲い掛かってきた。

 

光「うわああああ!?」

 

尚「ひ、光ちゃん!?」

 

気が付けば光は本の山に埋もれ、手と足だけが出ている状態だった。

 

?「あああもう、何やってるんだよホーリー!」

 

慌てて駆け寄ってきた長めの黒髪に中性的な顔をした少年は、本戦出場選手の一人、御神楽雫だった。

 

・・・・・・・・・・・

 

雫「ごめんね明日乃さん、埋めちゃった挙句手伝ってもらっちゃって…ほら、ホーリーも。」

 

ホーリー「うぅ、ごめんなさ~い。」

 

光を埋めたたくさんの本を片付けながら、大きいハットをかぶった少女とともに謝る。光はというと、尚や京香、ガルガとともに本を片付けるのを手伝っている。

 

光「あ~、いいよ気にしなくて。わたしはむしろどうしてああなったのかを知りたいし。」

 

ホーリー「えっとね、魔法でチャチャっと片付けようかな~と思ったら、本がいきなり

     暴れだしてね~。」

 

雫「暴れたのは君の未熟さが原因だろ?」

 

ため息交じりに説教する雫に、ホーリーは涙ぐんでしまう。そんな時、ガルガがホーリーに話しかける。

 

ガルガ「お前は、あの少年のバディなのか?」

 

ホーリー「そだよー♪ マジックワールドの魔術師、ホーリーっていうの。」

 

雫「見習いをつけ忘れてるぞ。」

 

その言葉は「見習い」と彫られた石になり、ホーリーの頭に激突する(イメージ)。

 

尚「ふふ、御神楽君って結構慌てやすいのね。クラスだといつも静かに本読んでる

  イメージだから。」

 

雫「あんな破天荒バディにしてたら、そりゃ慌てざるを得ないよ。ファイトでは強いんだから、

  あとは魔法がマシになれば文句なしなんだけど。」

 

京香「それ以上バディをディスらないほうがいいッスよ…あ~、隅で固まってるッス。」

 

雫にボロクソ言われて心が折れ、隅でジッとしているホーリーを見て、京香は苦笑する。その時、落ちていた1冊の本を小柄な少女が拾い、受付に行く。

 

「これ、借りたいんだけど。」

 

雫「ああ、いつもありがとう。」

 

雫がすぐさま受付に行き、手続きをする。その少女に気づいた尚は、話しかける。

 

尚「あの、弥神レンちゃんよね?」

 

レン「……そうだけど?」

 

尚「あなたと同じでABCカップ本戦に出る星河よ。お互い頑張ろうね。」

 

尚はそう言って手を差し出すが、レンは借りた本を受け取るとそそくさと図書室を後にした。

 

雫「あの子常連だけど、僕にもあんな感じだから、気にしなくていいと思うよ?」

 

京香「なんであんな避けるんスかね~?」

 

尚も首をかしげながら、レンが出て行った出入り口のほうを見る。




今回登場した喜咲サキは、アニメのパル子・イオンポジのキャラです。



次回、1回戦第1試合です。


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6話 我らは絆竜団!

相棒学園 ファイティングステージ

 

ABCカップ1日目、相棒学園の恒例イベントということもあり、観客席はいつも以上に多くの生徒でにぎわっていた。そのステージの周りを、カナメのスーツをまとったサキが飛びまわっている。

 

サキ『さあ皆さんお待ちかね! 1回戦第1試合は、エンシェントワールド使いの阪野京香選手と、

   マジックワールド使いの御神楽雫選手の対戦です!』

 

サキの宣言と同時に、ファイティングステージには京香と雫が向かい合うように現れる。

 

京香「御神楽先輩、学年が上だからって、手加減はしないッスよ!」

 

雫「僕だって優勝のために出場したんだ。全力で行かせてもらうよ。」

 

やる気満々の二人は、お互いのコアデッキケースを構える。

 

サキ『さあ、試合開始です! 両者、ルミナイズしちゃってください!』

 

雫「魔法の力で、老若男女勇気百倍! ルミナイズ《ショータイム・マジック》!」

 

京香「弱きも集えば、デッカイ力に変わるッス! ルミナイズ《スパイラル・絆竜団》!」

 

『バディーーーファイトッ!!』

 

オープン・ザ・フラッグ

 

雫「マジックワールド。」

雫の手札6/ゲージ2/ライフ10

バディ《見習い魔術師 ホーリー》

 

京香「エンシェントワールドッス!」

京香の手札6/ゲージ2/ライフ10

バディ《雷斧 アギト》

 

雫のターン

 

雫「僕のターンからだ。ドロー、チャージ&ドロー。」

雫の手札6→7/ゲージ2→3

 

雫「まずは装備、《ガンロッド エクスシュタイナー》! 早速センターにバディコール、

《見習い魔術師ホーリー》! コストでデッキの上から2枚をホーリーのソウルへ。」

雫の手札7→5/ゲージ2→0

 

ホーリー『はいは~い、早速出番だね!』

 

見習い魔術師 ホーリー

フラッグ:マジックワールド

種類:モンスター 属性:魔術師

サイズ1/攻5000/防5000/打2

■【コールコスト】ゲージ1を払い、君のデッキの上から2枚をソウルに入れる。

■“愉快!ゴーカイ!マジックショー!”このカードが登場した時、手札を1枚捨ててよい。捨てたら、君のデッキからそれぞれ名前の違う魔法2枚を手札に加え、デッキをシャッフルする。“愉快!ゴーカイ!マジックショー!”は、1ターンに1回だけ使える。

■君が魔法を使ったターン中、このカードは【2回攻撃】を得る。

■このカードが破壊されたとき、君のデッキの上から2枚をゲージに置き、君のドロップゾーンの【対抗】を持つ魔法1枚を手札に加える。この能力は1ターンに1回使える。

『移動』『ソウルガード』

FT「ぱんぱかぱーん! ホーリーちゃんのマジックショー、開演です!」

 

ガンロッド エクスシュタイナー

フラッグ:マジックワールド

種類:アイテム 属性:武器/魔術師

攻6000/打2

■【コールコスト】ゲージ1を払い、ライフ1を払う。

■君が魔法を使ったとき、君のデッキの上から1枚をゲージに置き、そのターン中このカードは『貫通』を得る。この能力は1ターンに1回使える。

■君のターン終了時、君のドロップゾーンに魔法が3枚以上あるなら、手札を1枚捨て、ゲージ1を払ってよい。そうしたら、ドロップゾーンのそれぞれ名前の違う魔法2枚までを手札に加え、相手にダメージ1!

FT「最新型のガンロッド。説明書さえ読めばどんな動物でも使える。」

 

雫「ホーリーの登場時効果発動。手札の《ソロモンの鍵 上巻》を捨てて、デッキから

《ソロモンの鍵 下巻》と《セフィロトの講義》を手札に加える。」

雫の手札5→6

 

京香「上巻がドロップに行って下巻が手札にあるってことは…。」

 

雫「キャスト、《ソロモンの鍵 下巻》。ライフ1回復し、ドロップに上巻があるので1枚ドロー。

 エクスシュタイナーの効果で、魔法を使ったためゲージ1追加。このターン魔法を使ったので

  キャスト、《セフィロトの講義》。デッキの上から2枚を見て、《ソロモンの壁》を手札に、

  残り1枚をゲージに送る。」

雫のゲージ0→2/ライフ10→11 

 

光「御神楽君、先行からかなりカードを使うね。」

 

尚「マジックワールドはその名の通り、魔法を多く使うワールドよ。使う魔法次第で、

  最初からライフやゲージ、手札的にも、大きなアドバンテージを得られるの。」

 

雫「ゲージ1を払いキャスト、《ナイスワン!(最高だぜ)》。効果で2枚ドロー。レフトにコール、

  《伽藍の絶対少女 メアリー・スー》。アタックフェイズ、ホーリーでアタック!」

雫のゲージ2→1

メアリー・スー サイズ2/攻5000/防3000/打2

 

ホーリー『そ~れ!』

 

京香「うう…。」

京香のライフ10→8

 

雫「ここでキャスト、《オゥバースタンド!》。与えたダメージ分、つまり2枚ゲージ追加。

  メアリー・スーの効果、魔法を使ったので1枚ドロー。」

雫のゲージ1→3

 

京香「流石、一向に手札が減らないッス。」

 

雫「まだまだ! ターン終了時、ホーリーの効果。ドロップに魔法が5枚以上あるため、ライフを

  3追加し、1枚ドロー。エクスシュタイナーの効果、手札の《バトルウィザード・ザ・エース》

  を捨てて、ゲージ1払って、ナイスワンとセフィロトの講義を手札に。さらに相手に

  1ダメージだ!」

 

京香「あうっ。」

京香のライフ8→7

  

雫「捨てたエースの効果で、ライフ1払い1ドロー。これでターンエンド。」

雫の手札6→9/ゲージ3→2/ライフ11→13

 

サキ『御神楽選手、最初のターンにもかかわらず盤面を整えたのみならず、手札とライフも

   潤沢だ!』

 

カナメ『上手いな。バディの能力で欲しい魔法を確実に手にできるため、多くの種類の魔法を

    入れても回せる。加えて、防御魔法を手札に入れたことで相手にプレッシャーを与えて

    いる。対戦相手はどう出るかな……?』

 

京香のターン

 

京香「アタシのターン。ドロー、チャージ&ドロー!」

京香の手札6→7/ゲージ2→3/ライフ7

 

京香「まずはキャスト、《竜王伝》! ゲージとライフと手札をそれぞれ1増やすッス。」

京香のゲージ3→4/ライフ7→8

 

京香「ライトに《断固ヒラテ》、レフトに《襲撃タテガミ》、ゲージ2を払いデッキの

   上1枚をソウルに入れ、センターにバディコール!!《雷斧アギト》! さらに、

   団斧“ワイルドアクス”》を装備ッス!」

 

アギト『我ら絆竜団! 力を合わせて京香を勝利に導くぞ!』

京香の手札7→3/ゲージ4→2/ライフ8→9

ヒラテ サイズ1/攻3000/防1000/打2

タテガミ サイズ1/攻5000/防1000/打1

アギト サイズ1/攻6000/防3000/打2

ワイルドアクス 攻3000打/1

 

光「京香はゾーンを埋めたね。」

 

尚「エンシェントワールドはサイズ3のモンスターを主体に戦うのが基本のワールドなんだけど、

  京香ちゃんの使う《絆竜団》は、サイズ2以下のモンスター達が能力を共有しあって

  戦うの。」

 

ガルガ「能力を共有?」

 

尚「見てればわかるわ。」

 

京香「絆竜団の『D(ドラゴン)・シェア』発動ッス!」

 

雫「D・シェア…?」

 

京香「D・シェアを持つカード同士が、その効果を与える能力ッス! アタシの場のカードは全部

   D・シェア持ち。アギトの『2回攻撃』、ヒラテの手札に戻されず、レストされない能力、

   タテガミの登場時に相手のソウル1枚をドロップする能力。ワイルドアクスの

   攻撃力+3000。各々の能力が、全てのカードに備わるッス!」

 

ヒラテ 攻3000→6000

タテガミ 攻5000→8000

アギト 攻6000→9000

ワイルドアクス 攻3000→6000

 

京香「タテガミとアギトの順で登場したので、タテガミの能力が2回分発動ッス! 当然、

   ホーリーにある2枚のソウルをドロップ送りッス!」

 

ホーリー『えぇ!? なにそれズルイ!』

ホーリーのソウル2→0

 

京香「ゲージ1を払ってキャスト、《絆竜団の狩り》! 場のD・シェアを持つモンスターの数、

   ドローしてライフ回復ッス。これでアタックに入るッス! まずはアギトでホーリーに攻撃! 

   アギトは『貫通』持ちッス!」

京香の手札3→5/ゲージ2→1/ライフ9→12

 

雫「キャスト、《ソロモンの盾》。攻撃を無効に。メアリー・スーの効果で1枚ドロー!

  エクスシュタイナーの効果でゲージ追加!」

雫のゲージ2→3

 

京香「アギトの2回攻撃ッス!」

 

雫「もう1度キャスト、ソロモンの盾!」

雫の手札9→8

 

京香「ワイルドアクスで、ホーリーに攻撃ッス!」

 

ホーリー『やられちゃった~っ!』ホーリー撃破

 

雫「破壊されたホーリーのスキル。ゲージを2枚チャージし、ソロモンの盾を手札に!」

雫の手札8→9/ゲージ3→5

 

京香「ワイルドアクスでファイターに2回目の攻撃!」

 

雫「受けるよ。」

雫のライフ13→12

 

京香「ヒラテでファイターにアタック! ヒラテは攻撃時、他の絆竜団の打撃力を1あげるッス。

   効果でタテガミの打撃力+1!」

タテガミ 打1→2

 

雫「それも受けるよ。」

雫のライフ12→10

 

京香「ヒラテの2回攻撃。再びタテガミの打撃力+1!」

タテガミ 打2→3

 

雫「受けよう。」

雫のライフ10→8

 

京香「タテガミでアタックッス!」

 

雫「ドロップゾーンのソロモンの盾をデッキの下に置き、ゲージ1を払いキャスト、

  《ソロモンの壁》! 2つ目の効果で受けるダメージを0に!」

雫の手札9→8/ゲージ5→4

 

京香「タテガミ、もう1度攻撃ッス!」

 

雫「キャスト、ソロモンの盾! 攻撃は無効だ。」

雫の手札8→7

 

京香「デッキの上2枚を捨て、《絆竜団の絆》をキャストッス! 2つあるうちの1つの効果、

   ゲージ3プラスして、ライフ1回復ッス!」

京香の手札5→4/ゲージ1→4/ライフ12→13

 

サキ『京香選手、魔法で一気にゲージを増やした! 何を狙っているのかぁ!』

 

京香「その答えはこれッス! ゲージ2を払ってキャスト、《絆竜団の誓い》! アタシの場の

   D・シェアを持つカードを全てスタンド。これであと4回攻撃可能ッス!」

京香の手札4→3/ゲージ4→2

 

雫「なんだって!?」

 

京香「アギトで攻撃ッス!」

 

雫「ぐぅ…!」

雫のライフ8→6

 

京香「ワイルドアクス!」

 

雫「くっ…!」

雫のライフ6→5

 

京香「ヒラテで攻撃! 効果で三度タテガミの打撃力+1!」

タテガミ 打3→4

 

雫「うわあ!」

雫のライフ5→3

 

京香「これでとどめッス! タテガミで攻撃するッス!」

 

雫「ゲージ1を払ってキャスト、《チェレックス》! ダメージを0にして、ライフ+1!

  残念だったね。」

雫の手札7→6/ゲージ4→3/ライフ3→4

 

京香「いいえ、それを使ってくれるのを待ってたんス。ファイナルフェイズ!」

 

雫「なに!?」

 

サキ『おお~っと京香選手、ここでファイナルフェイズ宣言! 何を繰り出すつもりだ?』

 

京香「場にD・シェアを持つモンスターがいて、相手のライフ4以下、必要ゲージは2。

   条件ぴったしッス! 行くッスよみんな、キャスト!」

京香の手札3→2/ゲージ2→0

 

絆竜団『ウオオオオオオっ!!』

 

場にいる絆竜団達が咆哮すると、フィールドに巨大な竜巻が雷を纏って出現。京香の両手には電気を纏った2本の斧が出現する。

 

京香「これこそ必殺、《雷電竜巻嵐舞(サンダー・トルネード・ライヴ)》!! 相手に

   ダメージ4を与えるッス!」

 

京香の投げた斧は竜巻の威力に身を任せ、勢いのついた2本の斧が雫を切り刻んでいく。

 

雫「う、うわああああ!!」

雫のライフ4→0

 

サキ『決まったあああああ! 勝者、阪野京香! それぞれの個性を共有する絆竜団の

   D・シェアで、なんと1ターンで勝利をおさめた!』

 

光「京香…すごい…!」

 

歓声が沸き上がる中で、光はただ一人、京香の実力に呆然とするばかりだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第1試合終了後、スタジアムの外で、京香と雫が話していた。

 

雫「やられたよ。防ぎきる自信はあったんだけどね。」

 

京香「いえいえ、手札の揃いがよかっただけッスよ。」

 

ホーリー「そうそう。本当だったら魔法の連続でちょちょいと倒せちゃうんだからね?」

 

雫「君はまたそうやって…でもまあ、今回は僕の力不足でもある。もっと強くなって、

  次にファイトするときは勝たせてもらうよ。」

 

アギト「ジブン達だって、負けるつもりはないぞ! なあ、京香!」

 

京香「もちろんッス!」

 

そうしてお互いをたたえあう2組。光や尚もそんな彼らを見て笑っていた。

 

光「なんだかんだ、バディファイトっていいね。こうやってファイトが終われば

  仲良くなれる。」

 

尚「そうねえ。」

 

光に同意する尚は、ふと気づく。近くの木から、弥神レンがこちらを覗いていたこと。尚が見ていることに気付いた途端、スタスタと走り去っていったことに。今は尚は、不思議に思うばかりだった。

 




キングアギトはまた別の機会ということで。

次回は1回戦第2試合です。


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7話 勝利を告げる星の竜

お待たせしました。7話目です。


ABCカップ二日目の昼、出場者の一人である弥神レンは、校庭の木の木陰で本を読んでいた。その顔は無表情で、淡々とページをめくりながら本を読み更けている。

 

「こんにちは。」

 

そんな彼女に話しかけてきたのは、同じく出場者の尚である。声をかけられたレンは驚いたのか、肩をびくんと震わせる。

 

尚「驚かせてごめんなさい。少しお話したいんだけど、隣いいかな?」

 

レン「…お好きにどうぞ。」

 

「お言葉に甘えて」と尚がいい、隣に腰を掛ける。レンは相変わらず、黙って本を読んでいる。

 

尚「昨日の夕方、私達に混ざりたかった?」

 

レン「どうして?」

 

尚「私には、そう見えたから。」

 

尚に指摘されてもレンは黙ったままだったが、しばらくして、レンのほうから口を開く。

 

レン「なんで、ボクに話しかけてきたの?」

 

尚「気にならない? 全国大会の上位入賞者なんだし。」

 

レン「それが理由で話しかけてくる人、あんまいなかったから。」

 

それから再び訪れる沈黙、レンは本に顔を向けたまま、一向に尚のほうを向かない。

 

尚「それじゃあ私はこれで。対戦になったら、お互い全力を尽くそうね。」

 

尚はそれだけ言って、教室に戻っていく。

 

レン「……。」

 

『せめて相槌打って返してやればよかったのに。』

 

声とともにレンのデッキケースから出てきたのは、司書服を着た見た目15歳ほどの青年である。

 

レン「うるさいなぁ、シェーンには関係ないだろ?」

 

シェーン「レンのバディだからね、無関係というわけにはいかないさ。大体レンはただでさえ

     無口で不愛想で友達もいないのに、せっかく友好的に接してきた人を避けてたら、

     本当にどうしようもないじゃないか。お互い頑張ろうくらいは言おうよ。」

 

レン「…過ぎちゃったことは仕方ない。ボクは接するのが苦手なんだから、ファイトで誠意を

   示すよ。ボクだって、バディファイトは真剣にやってるんだ。」

 

レンはそれだけ言って本を閉じ、自分の教室へと向かう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

放課後 ファイティングステージ

 

サキ『さあ、ABCカップ2日目も、盛り上がってまいりましょう! 1回戦第2試合は、

   ダンジョンワールド使いの弥神レン選手と、スタードラゴンワールド使いの、

   星河尚選手の対戦です。』

 

サキの宣言と同時に、ファイティングステージにレンと尚が登場する。

 

光「尚~、頑張れ~!」

 

京香「全力ッスよ~!」

 

観客席から応援している二人に、尚は手を振る一方で、レンは表情を変えずにそんな彼女を見つめていた。

 

レン「(いきなりあの人が相手か…まあ、誰だろうと勝たせてもらうよ。)」

 

サキ『さあ、ファイト開始です。ルミナイズどうぞ!』

 

サキの宣言と同時に、二人はデッキケースを構える。

 

レン「さあ、新たな歴史《物語》を読み解こう。ルミナイズ《イストワール・リール》」

 

尚「星と星をつなぐ線は、勝利への道標。ルミナイズ《ギャラクシー・△(トライアングル)》!」

 

『バディーーーファイトッ!!』

 

オープン・ザ・フラッグ

 

レン「ダンジョンワールド。」

レンの手札6/ゲージ2/ライフ10

バディ《歴史《物語》を読み解く者 シェーン》

 

尚「スタードラゴンワールド。」

尚の手札6/ゲージ2/ライフ10

バディ《天占竜 クロス・アストルギア》

 

レンのターン

 

レン「ボクのターンからだね。ドロー、チャージ&ドロー。」

レンの手札6→7/ゲージ2→3/ライフ10

 

レン「まずは手札1枚とデッキの上1枚をソウルに入れ、《歴史《物語》の管理書 ストーレア》を

   装備。」

レンの手札7→5 ストーレアのソウル2

 

歴史《物語》の管理書 ストーレア

フラッグ:ダンジョンワールド

種類:アイテム 属性:童話

攻4000/打撃1

■【装備コスト】君の手札1枚と、デッキの上から1枚をソウルに入れる。

■このカードは君のセンターにモンスターがいても攻撃できる。

■君のターン終了時、相手の場のカード1枚を選ぶ。そのカードは次の君のターン終了時まで能力を無効化され、レストできない(レストする対象にできず、攻撃もできないぞ)。

『2回攻撃』『ソウルガード』

 

レン「さらに、今手札からソウルに入れた《終わりを告げるハート時計》の能力発動。」

 

終わりを告げるハート時計

フラッグ:ダンジョンワールド

種類:モンスター 属性:童話

サイズ1/攻2000/防7000/打1

■【コールコスト】ゲージ1を払う。

■登場時、ゲージ2を払ってよい。そうしたら、君のデッキから【童話】1枚を手札に加え、デッキをシャッフルする。

■【起動】このカードを含む【童話】を君の場か手札から2枚まで選び破壊してよい。そうしたら、君は破壊した枚数分デッキからカードを引く。この能力は1ターンに1回だけ使える。

■このカードが君の場か手札から【童話】のソウルに入ったとき、デッキの上から1枚を確認する。そのカードが【童話】なら、相手に見せ、手札に加えてよい。

 

レン「デッキの一番上をめくって…めくったのは《歴史《物語》を読み解く者 シェーン》。

   【童話】だから、見せて手札に加えるよ。そしてそのシェーンをボクのセンターに

   バディコールだ。」

レンのライフ10→11/ゲージ3→1

 

歴史《物語》を読み解く者 シェーン

フラッグ:ダンジョンワールド

種類:モンスター 属性:童話

サイズ2/攻5000/防8000/打2

■【コールコスト】ゲージ2を払う。

■このカードが登場した時、君と相手のデッキの上から1枚をドロップゾーンに送り、相手の場のカード1枚を選び破壊する。破壊するカードがなかった場合、相手にダメージ1を与え、君のライフ+1。

■このカードが破壊されたとき、1枚引き、次の効果から1をつ選んで使う。

・君のゲージ+1。

・君のライフ+1。

FT「見てごらん。今もまた、新たな歴史が生まれているよ。」

 

シェーン「やあお嬢さん。レンのお相手、よろしくお願いするよ。」

 

レン「そうゆうのはいいから…シェーンの能力発動。お互いデッキトップをドロップ送りだ。

   ボクのデッキトップは《イデアル・プリンツ》。」

 

尚「…私は《護占竜 ジャイロン》よ。」

 

レン「そして相手の場のカード1枚を破壊するけど…カードがないとき、相手に1ダメージ、

   ボクのライフ+1だ。」

レンのライフ11→12

 

尚「地味に痛いわね……。」

尚のライフ10→9

 

レン「これでバトルだよ。シェーン、ファイターにアタックだ。」

 

シェーン「僕の攻撃を、受け取ってもらうよ。」

 

尚「うっ…!」

尚のライフ9→7

 

レン「ボクはこれでターンエンド。」

レンの手札5/ゲージ1/ライフ12

 

尚のターン

 

京香「次は尚先輩のターンッスね。」

 

光「京香、スタードラゴンワールドってどんなワールドなの?」

 

京香「カードをモンスターのソウルに入れて戦うことが多いワールドッス。自分から

   ソウルに入るカードや、決められたゾーンにいることで効果を発揮するカードも

   あるんスよ。ゾーンでいえば、尚先輩の《天球竜》もそうッス。」

 

ガルガ「ふむ、ではその力をこのファイトで見せてもらおう。」

 

尚「私のターン、ドロー! チャージ&ドロー!」

尚の手札6→7/ゲージ2→3/ライフ7  

 

尚「まずはキャスト《スタージャック・ブースト》。効果でゲージと手札1枚を追加。」

尚のゲージ3→4

 

尚「次に設置魔法《宣告「占闘準備」》を設置。レフトに《管星竜 フレット》をコール。

  フレットの効果で、《天球竜》の占闘準備があるためゲージ2チャージし1ドロー。

  天球竜がコールされたため占闘準備の能力で、ターンに1回ライフと手札+1。」

尚のゲージ4→6/ライフ7→8

フレット サイズ1/攻3000/防1000/打1

 

尚「ライフ1を払いキャスト《布告「星命操作」》。デッキトップ4枚を確認し、その中の

  天球竜のモンスターとアイテムを合計2枚手札に、残りをゲージに。《占弓 バビロン》と

  《天占竜 クロス・アストルギア》を手札に加え、残り2枚をゲージに。そしてゲージ1を

  払って手札に加えたバビロンを装備し、ゲージ2を払い、デッキの上1枚をソウルに入れて

  クロスをセンターにバディコール!」

尚の手札7→6/ゲージ4→3

 

クロス『尚の思いに、応えて見せましょう!』

クロス サイズ2/攻6000/防5000/打2

バビロン 攻6000/打2

 

尚が呼び出したバディは、虹の翼を広げた金色の竜だった。そしてクロスが放つ光は、自身と尚のバビロン、フレットを一本の線でつないでいく。

 

尚「センターとレフト、そしてアイテムゾーンに天球竜があるため、クロスの『ギャラクシーF(フォーメーション)』が

  発動できる。効果で、全てのカードの打撃力を+1し、『貫通』を与えるわ。」

 

クロス 打2→3

フレット 打1→2

バビロン 打2→3

 

 

尚「そしてキャスト《布告「決占」》! 1枚引き、場の天球竜全てにパワー+3000。

  さらに、効果で破壊もバウンスもされない耐性を付与します!」

 

クロス 攻6000→9000

フレット 攻3000→6000

バビロン 攻撃6000→9000

 

サキ『尚選手、手札をほとんど減らさずに、強力な布陣を作り出したぁ!』

 

カナメ『布告「決占」により、1枚での攻撃が通るようになった。貫通も付与されているため、

    一度でも通れば相手にとっては大きな打撃となる。』

 

尚「これでバトルに入ります!」

 

レン「ゲージ1を払ってキャスト、《レッドケープ・ブリュレ!》。効果でクロスをレストだ。」

レンの手札5→4/ゲージ1→0

 

クロス『ぐっ……申し訳ございません。』

 

尚「大丈夫よ。バビロンでシェーンにアタック! ギャラクシーFが完成していれば、バビロンは

  『2回攻撃』を得るわ。」

 

レン「キャスト、《ヘクセンの儀式》。シェーンを破壊し、ゲージ+1,2ドロー。

   破壊されたシェーンのスキル。1枚ドローして、ゲージ+1。」

レンの手札4→6/ゲージ0→2

 

尚「バビロンでもう1度攻撃!」

 

レン「キャスト、《白紙の書》。ドロップの3枚をデッキの下に戻すことで、攻撃を無効化し、

   ゲージ2追加だ。」

レンの手札6→5/ゲージ2→4

 

白紙の書

フラッグ:ダンジョンワールド

種類:魔法 属性:童話

■【使用コスト】君のドロップゾーンのカード3枚を、好きな順番でデッキの1番下に戻す。

■その攻撃を無効化し、君のデッキの上から2枚をゲージに置く。

 

尚「フレット!」

 

レン「受けるよ。」

レンのライフ12→10

 

尚「…ターンエンド。」

尚の手札6/ゲージ3/ライフ8

 

レンのターン

 

サキ『レン選手、この局面からどう巻き返していくのかぁ!』

 

シェーン『どうする気だい、レン?』

 

レン「……ああゆうタイプ相手に長引かせるのはまずいね。このターンで決めるよ。

   ボクのターン。ドロー、チャージ&ドロー!」

レンの手札5→6/ゲージ4→5/ライフ10

 

レン「ライフ1を払い、センターに《不思議の国のリデル》をコール。」

レンの手札6→5/ライフ10→9

 

リデル『うふふ、幻想パーティーの始まりよ♪』

 

不思議の国のリデル

フラッグ:ダンジョンワールド

種類:モンスター 属性:童話

サイズ1/攻6000/防2000/打2

■【コールコスト】ライフ1を払う。

■このカードが登場した時、君の場の【童話】1枚を選んでよい。そうしたら、君のデッキからサイズ3の【童話】1枚を、選んだカードのソウルに入れる。

■このカードが破壊されたとき、君の場の【童話】1枚のソウルのカードを、2枚まで選び手札に加えてよい。この能力は1ターンに1回だけ使える。

【ソウルガード】

FT「グリフォンの鳴き声も、女王様の金切り声も、全部竜の咆哮に聞こえる。」

 

レン「リデルの登場時能力で、デッキからサイズ3《幻想竜 ワンダーアリス・ドラゴン》を

   ストーレアのソウルに。」

ストーレアのソウル2→3

 

レン「これでストーレアのソウルは3枚。よってこのカードを、ノーコストで使用できる。

   キャスト《フィリング・メモリーズ!》。互いのモンスターを全て破壊し、破壊した

   相手モンスターの数、相手にダメージだ。」

レンの手札5→4

 

尚「うぐ…クロスはソウルガードで残るわ。」

尚のライフ8→6

フレッド撃破

 

レン「破壊されたリデルのスキルで、ストーレアのソウルからワンダーアリス・ドラゴンと

   ハート時計を手札に。」

レンの手札4→6 ストーレアのソウル3→1

 

レン「センターに《人食い狼 ヴォルフ》をコールして、バトル。ヴォルフでクロスを攻撃。」

レンの手札6→5

 

尚「キャスト《通告「防衛占術」》。このターン中、相手のカード全ての攻撃力・防御力

  5000ダウンさせ、打撃力も1減らします。」

尚の手札6→5

 

ヴォルフ 攻5000→0/防3000→0/打1→0

ストーレア 攻4000/打1→0

 

サキ『これで連携攻撃を以ってしても、クロスを破壊できなくなった。レン選手、どう対処

   するのか!』

 

レン「……場のヴォルフを破壊し、ゲージ3を払いセンターにコール。幻想を支配する

   強大なるドラゴン、《幻想竜 ワンダーアリス・ドラゴン》!!」

レンの手札5→4/ゲージ5→2

 

幻想竜ワンダーアリス・ドラゴン

フラッグ:ダンジョンワールド

種類:モンスター 属性:童話

サイズ3/攻10000/防10000/打4

■【コールコスト】君の場の【童話】1枚を破壊して、ゲージ3を払う。

■【対抗】手札のこのカードを、【コールコスト】を払ってコールする。

■【対抗】【起動】手札の【童話】1枚を君の場の【童話】1枚のソウルに入れる。入れたらこのカードをスタンドする。

『ソウルガード』

FT「あんた達なんか、みんな幻想じゃない!---少女がそう叫ぶと、全ての幻は消え去った。

  少女はいつの間にか、竜の姿になっていた。」

 

サキ『で、出たあ~~!! 全国ベスト10に入るといわれるレン選手の、フィニッシャーとも

   呼べる大型モンスターだぁ!』

 

レン「ヴォルフの破壊時効果により、クロスを破壊!」

 

クロス『ぐああああああっ!!』 クロス・アストルギア撃破

 

レン「防衛占術でステータスは下がっているけど、決めるには十分だ。ワンダー、

   ファイターにアタックしろ!」

ワンダーアリス・ドラゴン 攻10000→5000/防10000→5000/打4→3

 

尚「ぐうっ!」

尚のライフ6→3

 

レン「ワンダーアリスの効果、手札の【童話】をソウルに入れてスタンドできる。

   この効果にターン制限はないよ。《シュヴァルツ・ヘクセン》をソウルに。

   そしてスタンド!」

レンの手札4→3

 

光「手札がある限り、何度でも攻撃できるってこと!?」

 

京香「尚先輩、大ピンチッス~!」

 

レン「ワンダーの2回目のアタック!」

 

尚「キャスト、《アース・バリア》! 攻撃を無効化し、ライフ+1!」

尚の手札5→4/ライフ3→4

 

レン「ハート時計をソウルに入れてスタンド。ハート時計がソウルに入ったことで、

   デッキトップを確認…《イデアル・プリンツ》、【童話】のため手札に。

   そして3度目の攻撃!」

 

尚「キャスト、もう一度《アース・バリア》!」

尚の手札4→3/ライフ4→5

 

レン「手札のイデアル・プリンツをソウルに入れてスタンド、4度目の攻撃。」

レンの手札3→2

 

尚「きゃあああああ!!」

尚のライフ5→2

 

サキ『尚選手、レン選手の猛攻を前に、手札もライフも削られていく!』

 

レン「でも、ここまでみたいだね…楽しかったよ。手札の《奉公娘 アレンティ》を

   ストーレアのソウルに入れてスタンド。これで-----。」

レンの手札2→1 ストーレアのソウル1→2

 

尚「ライフ1を払いキャスト《結晶化現象》! 1枚引き、ワンダーアリス・ドラゴンをレスト!」

尚のライフ2→1

 

レン「……! けど、イデアルがソウルにあるワンダーは、能力を無効化されていない。手札の

   もう一枚のアレンティをストーレアのソウルに入れてスタンド! 攻撃だ!」

レンの手札1→0 ストーレアのソウル2→3

 

尚「ゲージ1を払いキャスト《通告「緊急占術」》!! ドロップゾーンより、コストを払って

  クロスを再びセンターにコール! クロス、お願い!」

尚の手札3→2/ゲージ3→0

 

クロス『お任せを!』

 

再び現れたクロスがワンダーアリスの攻撃を受けるも、ソウルガードで場に残る。

 

レン「ターン…エンド…。エンドフェイズ時、ストーレアの効果でクロスをレスト不可能に。

   これでクロスを攻撃できなくする。さらに、ストーレアのソウルにあるアレンティの

   効果でライフ+2。2枚あるから+4だ。」

レンのゲージ2/ライフ9→13

 

サキ『尚選手、何とか首の皮1枚つながった。』

 

カナメ『だが、状況は絶望的だ。星河のバディはストーレアの効果で攻撃できず、相手の

    センターの防御力も10000に戻った。加えて今のワンダーアリス・ドラゴンは、

    イデアルとシュヴァルツがいることで、効果で破壊されず、ソウルが捨てられず、

    無効化されないほぼ無敵の状態だ。果たして起死回生の策はあるのか。』

 

光「尚…。」

 

ガルガ「光、バディファイトとは、最後まで何があるかわからんものだ。それに尚の

    目は、まだ諦めていない。」

 

京香「ファイトッス尚先輩!」

 

尚のターン

 

尚「私のターン……ドロー、チャージ&ドロー! …行くよ、クロス!」

尚の手札2→3/ゲージ0→1/ライフ1

 

クロス『勝利への道筋が見えたのですね、尚。』

 

尚「まずはレフトに《占闘竜 イン・シェブロン》をコール。占闘準備の効果でライフ1回復し、

  1ドロー! 再びギャラクシーF発動!」

尚のライフ1→2

イン・シェブロン サイズ1/攻4000/防1000/打2→3

バビロン 打2→3

 

サキ『占闘準備の能力で、尚選手の場の全ての天球竜は、能力が無効化されません。よって、

   ストーレアの効果で、クロスのギャラクシーFが無効になることはありません。』

 

尚「ギャラクシーFが完成していることで使える魔法、《布告「占闘補給」》をキャスト。

  ゲージ2枚、ライフ1、手札2枚を追加。」

尚の手札3→4/ゲージ1→3/ライフ2→3

 

尚「バトルです! バビロンとイン・シェブロンで、連携攻撃! 攻撃力の合計は10000!

  さらに貫通持ちです!」

 

レン「ワンダーアリス・ドラゴン、ソウルガード……!」

レンのライフ13→7

 

尚「イン・シェブロンはレフトにいるとき、2回攻撃を得ます。もう一度連携攻撃!」

 

レン「ソウルガード…! 残った!」

レンのライフ7→1

 

尚「ファイナルフェイズ!!」

 

レン「!?」

 

サキ『おおっと、ここでファイナルフェイズ宣言きたぁ!』

 

尚「条件は相手のライフ5以下で私のセンター・レフト・アイテムエリアに天球竜があること。

  必要なゲージは3。キャスト!」

尚の手札4→3/ゲージ3→0

 

瞬間尚の手に輝く弓が現れ、尚はそれを引く。同時に、クロスの背中にエネルギーが収束されていく。

 

尚「相手にダメージ5を与える必殺技…必殺、《裁きを告げる三ツ星(トライスターディシジョン)》」

 

クロスから尚が矢を放ったかのようにエネルギーが発射され、レンに向かう。

 

レン「……!」

レンのライフ1→0

 

サキ『勝者、星河尚! ギャラクシーFを生かした巧みなタクティクスで、見事全国レベルと

   謳われたレン選手を破った!』

 

京香「やったあああああ! 尚先輩が勝ったッス!」

 

光「よかったぁ…。」

 

尚が勝利したことを、当然光と京香は喜ぶのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

試合後、夕方の校庭で、尚がスッとレンに手を差しだす。

 

尚「いいファイトだったわ。またやりましょう?」

 

レン「……。」

 

レンは不愛想な表情ながらも、素直に握手する。

 

尚「あっ、ねぇレンちゃん。よかったら今度、おすすめの本とか教えてくれる?」

 

レン「えっ…?」

 

尚「レンちゃんすっごく本読むんでしょ? 私もそれなりに読書好きだから、面白いの

  読んでみたいなって。」

 

レン「…まあ、見つけたら教えてあげるよ。」

 

尚「ありがとう…じゃあね。」

 

尚はクスッと笑い、その場を後にする。その様子を木陰から見ていたクロスとシェーンは、尚に見えないように自然な笑みを浮かべるレンを見て、安堵した。

 




今回登場したリデルは、新弾で出るアリスとは別と考えてください。


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8話 防御こそ勝利の鍵

久しぶりに主人公、光ちゃんのファイトです。


ABCカップ2日目の夜、光は自分の部屋の中で、デッキの見直しをしていた。

 

光「(今日のファイト…尚はいろんな方法で防御してた。わたしだったらあの猛攻を

   防ぎきれなかったと思う…もっと守る方法を考えないと。)」

 

光はそう思い、今の自分のデッキのカードと、買い集めたパックのカードを見比べている。そんな時、ガチャっと部屋のドアが開き、湯気を立たせ、首にタオルを巻いたガルガが入ってくる。

 

ガルガ「光よ、母上殿が、お前も風呂に入れとのことだ。」

 

光「…分かったけどさ、ガルガ、ノックして入ってよね。わたし女子なんですけど?」

 

ガルガ「むっ、すまんな。…デッキの調整をしていたのか?」

 

光「うん。今のデッキのままだとおそらく勝てないから。色々戦い方を変えないと。」

 

ガルガ「そう熱心なのはいいが、考えすぎては思いつけることも思いつけん。

    風呂に入ってリラックスしておけ。」

 

光「……そうさせてもらお。」

 

光はカードをまとめた後、風呂に入るために部屋を後にする。

 

ガルガ「(順調にバディファイトに浸透してきているな。初めは誰かの力を借りねばデッキも

     作れなかったというのに。試合の時が楽しみだ。)」

 

ガルガは感心し、光の部屋を後にする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日 ファイティングステージ

 

サキ『ABCカップ3日目、1回戦第3試合は、ヒーローワールド使いの沖合ゲンキ選手と、

   ドラゴンワールド使いの明日乃光選手の対戦です!』

 

ファイティングステージに上がった光。向かい合う先には、ツンツン金髪の小柄な少年が立っていた。

 

ゲンキ「へへ、年上だろうと何だろうと、俺が勝たせてもらうぜ!」

 

ガルガ「本選に出場してきた以上、実力は確かなものだろう。気を引き締めていけ。」

 

光「うん、改良したデッキでどこまで通用するかわかんないけど、全力で行くよ。」

 

京香「光先輩、頑張るッスーっ!」

 

客席で尚と京香が応援している中、光はデッキを構える。

 

サキ『では両者、ルミナイズどうぞ!』

 

ゲンキ「煌めくボディに思いを乗せて、その手につかむぜ大勝利、

    ルミナイズ《チェンジ、バトルビルディング!》!」

 

光「闘神率いるドラゴン軍団、ここに降臨! ルミナイズ《神ドラ》!」

 

『バディーーーファイトッ!!』

 

オープン・ザ・フラッグ

 

ゲンキ「ヒーローワールド!」

ゲンキの手札6/ゲージ2/ライフ10

バディ《友情合体 アイボーグ》

 

光「ドラゴンワールド!」

光の手札6/ゲージ2/ライフ10

バディ《ガルガンチュア・ドラゴン》

 

京香「ヒーローワールドは、モンスターをアイテムとして装備できるワールドッス。

   だからアイテムにも防御力がついて、生半可な攻撃じゃ跳ね返されるッス。」

 

尚「光ちゃん、どんなデッキにしたのかしら…?」

 

光のターン

 

光「わたしのターン、ドロー! チャージ&ドロー!」

光の手札6→7/ゲージ2→3/ライフ10

 

光「ゲージ1を払って装備、《神竜剣 ガルブレード》。さらにゲージ1を払って、センターに

  《ガルガンチュア・ドラゴン》をバディコール!」

 

ガルガ『我が剣の前に、敵はなし!』

光の手札7→5/ゲージ3→1/ライフ10→11

 

サキ『おおっと光選手、アイテムを装備したにもかかわらず、センターにバディをコールした。

   何を考えているのか?』

 

光「ガルガでファイターにアタック!」

 

ゲンキ「受けるぜ!」

ゲンキのライフ10→8

 

光「バトル終了時、ガルガンチュア・ドラゴンのG・EVO発動! チェンジ、

  《ガルガンチュア・ドラゴン“モード・ソニック”》!」

 

現れたのはモード・ブラストとは違う、緑の鎧に盾を装備したガルガだった。

 

モード・ソニック サイズ2/攻7000防10000/打2

 

光「モード・ソニックの登場により、ライフを2回復。G・EVOでの登場のため、

  2枚ドローできる!」

 

光の手札5→6/ライフ11→13

 

京香「ガルガの新しい姿ッス!」

 

尚「防御力の高いガルガをセンターにおいて、次の攻撃に備えたのね。」

 

光「これでターンエンド。」

光の手札6/ゲージ1/ライフ13

 

ゲンキのターン

 

ゲンキ「俺のターン、ドロー! チャージ&ドロー!」

ゲンキの手札6→7/ゲージ2→3/ライフ8

 

ゲンキ「ライフ1を払ってキャスト、《起動せよ! バトルビルディング!》! デッキから

    《バトルビルディング》のモンスター1枚を捨て、魔法1枚を手札に加えるぜ。

    《友情合体アイボーグ》を捨て、《相棒学園校舎》を手札に! そしてそのまま

    設置するぜ!」

ゲンキの手札7→6/ライフ8→7

 

ゲンキの真上に出現したのは、相棒学園を模した巨大なジオラマだった。

 

ゲンキ「相棒学園校舎の効果、ゲージ1を払って、ドロップのアイボーグにノーコストで

    【搭乗】できるぜ! 行くぜ相棒、バディ搭乗!」

 

ゲンキがそう叫ぶとジオラマが変形し、巨大なロボットになった。そしてゲンキがアイボーグの胸のコックピットに吸い込まれ、ゲンキがいた場所にアイボーグが着地する。

 

アイボーグ『友情合体! アイボーーーーッグ!!』

ゲンキのゲージ3→2/ライフ7→8

 

アイボーグ サイズ3/攻7000/防6000/打3

 

光「でっか!?」

 

サキ『【搭乗】とは、コストを払ってモンスターをアイテムとして装備することです。

   ゲンキ選手は、少ない消費で強力なモンスターを装備した!』

 

ゲンキ「それだけじゃないぜ! 搭乗したことによりライフ+2。効果で登場したから、

    さらにライフ+3だぜ! さらに、使った校舎はこいつのソウルに!」

ゲンキのライフ8→13

 

光「一気にライフを5も!?」

 

ゲンキ「まだまだ行くぜ! 《超天下武道館》と《ゴールデン寺・シルバー寺》を設置。

    こいつらも校舎と同じ、変形能力があるぜ。それぞれゲージ1を払って、手札の

    《堂々神ブドウガンダー》・《鹿苑慈照ゴルド・キンカク&シルバ・ギンカク》を

    それぞれレフトとライトにコール!」

ゲンキの手札6→2/ゲージ2→0

 

ブドウガンダー サイズ3/攻7000/防7000/打2

ゴルド・シルバ サイズ3/攻7000/防7000/打2

 

光「えっ? モンスターはサイズ3までしか出せないんじゃないの?」

 

ゲンキ「アイボーグに搭乗してりゃ、場のバトルビルディングのサイズは0になるんだぜ。

    さらに、ブドウガンダー効果で、場のバトルビルディングの打撃力+1。さらに

    効果で登場したブドウガンダーはこのターン、『3回攻撃』を得るぜ。」

 

アイボーグ      打3→4

ブドウガンダー    サイズ3→0/打2→3

ゴルド・シルバ    サイズ3→0/打2→3

 

 

ゲンキ「まだまだ!ゴルド・シルバが場に出た時、相手モンスター1体を破壊できる。効果で

    出たから、さらに1枚破壊! これでガルガンチュア・ドラゴンを2回破壊だ!!」

 

ガルガ『グゥゥ……!』

 

サキ『ゲンキ選手、連続コールにより場を整え、ゴルド・シルバの能力でガルガを破壊!

   ガルガのソウルがなくなってしまったぁ!』

 

ゲンキ「このターンで決めてやるぜ! ゴルド・シルバ、ブドウ、ガルガに連携攻撃だ!」

 

ガルガ『ぐわああ!』 モード・ソニック撃破

 

ゲンキ「【2回攻撃】を持つゴルド・シルバで、光のねーちゃんにアタックだ!」

 

光「うう…!」

光のライフ13→10

 

ゲンキ「お次はブドウガンダーで攻撃!」

 

光「受けるよ!」

光のライフ10→7

 

ゲンキ「ブドウで3回目の攻撃だぜ!」

 

光「それも受ける…!」

光のライフ7→4

 

ゲンキ「手札に防御魔法はねーみたいだな。俺の乗ってるアイボーグで、トドメだ!」

 

光「キャスト、《神・緑竜の盾》! 攻撃を無効化し、ライフ3回復!」

光の手札6→5/ライフ4→7

 

ゲンキ「くっそー決められなかったぜ! ターンエンドだ!」

ゲンキの手札2/ゲージ0/ライフ13

 

尚「神・緑竜の盾は、場に《神竜族》がないと使えないわ。」

 

京香「だから光先輩は、ガルブレードを装備したんスねー。」

 

光のターン

 

光「(最初に手札に防御魔法がなかったときは背筋が凍ったけど…モード・ソニックで

   引けて助かった。このターンで決めて見せる!)わたしのターン! ドロー! 

   チャージ&ドロー! 」

光の手札5→6/ゲージ1→2/ライフ7

 

  

光「ライフ1を払ってこのカードをキャスト、《ドラゴッド・シャイン》! 効果で2つある

  うちの1つの効果、わたしのドロップの名前か違う神竜族、ガルガンチュア・ドラゴンと

  モード・ソニックを手札に!」

光の手札6→7/ライフ7→6

 

ゲンキ「(なるほど、あの2枚で場を整えようってわけだな?)」

 

光「レフトにガルドッグ、ライトにガルガを再びコール! ガルドッグの効果でデッキの

  上からゲージ2プラスし、攻撃に入るよ!」

光の手札7→5/ゲージ2→3

 

光「ガルドッグとガルブレードで、アイボーグに連携攻撃!」

 

ゲンキ「キャスト、《ビルドコンビネーション!》! 攻撃を無効化し、ゲージとライフ+1!

    場にバトルビルディングが3枚以上あるから、1枚ドローだぜ!」

ゲンキのゲージ0→1/ライフ13→14

 

光「ガルガ、アイボーグにアタック!」

 

ガルガ『心得た!』

 

ゲンキ「うおおおおお!」

ゲンキのライフ14→12

 

光「ガルガとわたしで、連携攻撃!」

 

ゲンキ「勝負を急ぎすぎだぜ光ねーちゃん! 《ビルドコンビネーション!》をキャスト!

    ゲージ・手札・ライフを+1だぜ!」

ゲンキのゲージ1→2/ライフ12→13

 

威張るゲンキの思惑とは裏腹に、不敵な笑みを浮かべる光は1枚の手札を握る。

 

光「…ガルガンチュア・ドラゴン、G・EVO発動! チェンジ、《“モード・ブラスト”》!」

光の手札5→4

 

ゲンキ「なっ…モード・ソニックじゃないだってぇ!?」

 

光「G・EVOでの登場で、ガルガの打撃力は4の上、無効にされない! ガルガ、再び

  アイボーグにアタック!」

モード・ブラスト 打3→4

 

ガルガ『心得た!』

 

ゲンキ「ぐうぅ…!」

ゲンキのライフ13→9

 

ガルガ『我に2回攻撃あり!』

 

ゲンキ「どわあああああああああ!」

ゲンキのライフ9→5

 

光「ファイナルフェイズ!!」

 

サキ『ファイルフェイズ宣言来ました! 光選手の必殺技と言ったら、アレしかありません!』

 

光「キャスト! 必殺、神・ガルガンチュア・パニッシャァァァァァッ!!」

光の手札4→3/ゲージ3→1

 

ゲンキ「嘘だろおおおおおお!?」

ゲンキのライフ5→0

 

サキ『勝者、明日乃 光! 攻撃と防御をうまく使い分け、見事勝利を収めました!』

 

京香「ハラハラしましたけど、勝ててよかったッスね。」

 

尚「…えぇ、そうね(光ちゃんのファイトに応用が利いてる…勝てるのかしら、私?)。」

 

京香が喜ぶ一方で、尚は光の急成長ぶりに焦りを感じ始めるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方そのころ カードショップ・キャッスル

 

光達が通っているカードショップであるキャッスルに、茶髪のボブカットをした、1人の少女が入店する。

 

?「ここか…“お兄ちゃん”を倒した子が通ってるカードショップは。」

 

ショップ内をキョロキョロと見渡す少女。首にかけているペンダントトップがキラリと輝く。

 

?「会う時が楽しみだよ……ねぇ、“ディス”♪」

 

?『ああ…。』

 

少女が笑みを出しながら見つめるカードは、どのワールドとも違う特殊なフレームをしていた。

 




次回は舞台を変えて、カードショップでの話です。他ユーザー様の小説に出てたキャラクター(許可は得てます)を出す予定です。次回をお楽しみに!


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9話 新たなる神竜使い

今回は他ユーザー様のキャラが登場します。


ABCカップ4日目 ファイティングステージ

 

『……』

 

会場内は唖然としていた。みな、一瞬何が起こったかわからなかったといった表情をしている。それは光達も同様で、口をあんぐりと開けながらファイトを見ていた。ただ一匹、ガルガだけがそのファイトを真剣に眺めていた。

 

真宵「……。」

真宵のライフ1→0

 

サキ『き…き…決まったあああああああ! 1回戦第4試合、優勢かと思われていた真宵選手、

   まさかまさかの敗北! 勝者、鈴神ミッショル選手です!』

 

ミッショル「楽しかったぜ、またファイトしような!」

 

真宵「…ふっ。」

 

さわやかな笑顔で対戦相手にサムズアップする肩まで伸びている黒みがかった銀髪の少年ミッショル。それに素っ気なく対応するのは、ボロボロの黒コートを羽織り、左目を黒髪で隠している少年、真宵シトウだった。

 

真宵「許せ我が盟友…俺には奴の心臓を射抜くことは叶わなかった。」

 

真宵に応えるのは、コートを羽織っている彼のバディ、《✞竜血眼✞ブラッディ・アイズ》。

 

アイズ「気負うことはない、盟友。貴殿の罪は我が罪、共に敗北を共有してこそ真の盟約。」

 

真宵「……その言葉だけでも、我が魂は十分に癒えるというもの。」

 

と、何やら意味深な会話を繰り返すのだが、二人共単に背伸びしがちなだけというのを、前もって言っておこう。

 

サキ『これにて1回戦の試合はすべて終了。ABCカップ残り3日間、盛り上がって

   まいりましょう!』

 

サキの掛け声とともに、会場は大いに歓声を上げる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

京香「いやー、驚きを禁じ得なかったッス。」

 

帰り道、京香は空を見上げながら、4日目のファイトについて感想を述べていた。そんな京香に、光も尚も同意する。

 

光「うん、本当にすごかった。鈴神先輩のファイトは見たことなかったけど、まさかあんな戦術が

  あったなんて…。」

 

尚「私も驚いたわ。正直言って、当たった時に負けるかもしれないって思うように

  なってきちゃった。」

 

3人とも、不安げな表情をして足を進めていた。

 

ガルガ「戦う前から何をあきらめかけている?」

 

そんな時、前方を歩いていたガルガが、あきれ顔で光達を見上げる。

 

光「ガルガにはわからないかもだけどさ、強さを見せつけられた時のプレッシャーは

  半端じゃないんだよ?」

 

ガルガ「重圧を感じるなとは言わない。奴の強さを見せられてそう言ったのを感じるのは

    仕方ないからな。ただ、明日、もしくは明後日にも、奴はお前たちの中の誰かと

    当たるのだ。今必要なのは、少ない時間の中で対策を練ることだ。」

 

京香「簡単に言ってくれるッスね。」

 

ガルガ「完璧な戦術などない。どんな戦術にも穴はあるのだ。そこさえつければ勝機はある。」

 

光「……まあ、ガルガがそう言うなら。わたしはキャッスルで買い物するけど、2人はどうする?」

 

尚「私は家でデッキを見直すわ。時間が惜しいもの。」

 

京香「アタシもッス。ストレージに使えるのがあるか探すッス。」

 

そういうわけで、尚と京香は自宅に帰り、光はガルガとともにキャッスルに赴くのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カードショップ キャッスル

 

自動ドアが開き、光はキャッスルに入店する。

 

店長「おっ、いらっしゃい光ちゃん。今日はいつもいる2人は一緒じゃないのかい?」

 

光「はい、まあ…家でデッキの構築を見直すみたいです。」

 

店長「そういえば、ABCカップの真っ最中だったね。光ちゃんも、始めて間もないのに本選

   出場なんてすごいね。」

 

光「わたしなんて、まだまだです。ガルガの性能に頼り切っちゃってるところありますし。」

 

店長「自覚があるってことは、光ちゃんはもっと強くなれるよ。まあ、今はゆっくりと

   買うカードを決めなよ。」

 

光「はい。」

 

光は一礼した後、パックが並んでいるコーナーへと移動する。コーナーには何種類ものトライアルデッキやブースターパックが並んでおり、普通なら選ぶだけでも時間がかかるだろう。

 

光「まだ買ってないので、ドラゴンワールドが入ってるパックはっと……。」

 

「あーーーーっ!?」

 

突然大声が聞こえ、光はビクンと肩を揺らす。大声のしたほうを向いてみると、茶髪のボブカットをした自分と同い年ぐらいの少女が、光のほうを見て驚いた表情をしていた。少女は光のほうに向かって走っていき、目の前で止まると、光や隣にいたガルガをまじまじと見る。

 

?「桃色の髪、私と同い年くらい、ガルガンチュア・ドラゴン…あなたが明日乃光ちゃん?」

 

光「そ、そうだけど…あなたは?」

 

智夏「ああ、ごめんね。私は盛谷 智夏。あなたが前にファイトした颯樹兄ちゃんの妹だよ?」

 

光「颯樹さんの!?」

 

光は驚くが、言われてみれば確かに、雰囲気がどこか颯樹に似ていると感じる。

 

智夏「お兄ちゃんが超東驚支部に移ったのに合わせてここに引っ越してきてね。それで、

   その時お兄ちゃんを負かした子がよくここに来るって聞いて、会ってみたいって

   思ったの。」

 

光「そうだったんだ…。」

 

智夏「それに、私のバディもあなたと似てるんだ。」

 

光「へ?」

 

智夏が1枚のカードを取り出すと、そのカードからSDサイズの黒いドラゴンが現れる。

 

ディス「お初にお目にかかるな。我が名は煉獄の神、《ディストーション・ドラゴン》だ。」

 

ガルガ「ほう、噂には聞いている。ダークネスドラゴンワールドに伝わる、

    《ディストーション・パニッシャー》を司る神だとな。」

 

ディス「我も同じく、お前のことは聞いている。なので一度この目で見たかった。」

 

智夏「ねぇ光ちゃん、私とファイトしよ!」

 

光「ファイト?」

 

唐突にデッキを構えられ、光はたじろいでしまう。

 

智夏「お兄ちゃんはすっごく強いファイターなの。そんなお兄ちゃんを倒した光ちゃんと

   ガルガに、私もディスも戦ってみたいって思ったんだ!」

 

光「…ガルガ。」

 

ガルガ「うむ、我も煉獄の神の力を直に感じてみたいと思っていた。このファイト、

    喜んで受けようぞ。」

 

智夏「決まりだね!」

 

・・・・・・・・・・

 

光が最初にファイトしたキャッスルのファイティングステージ。そこに光と、颯樹の妹である智夏が向かい合っていた。

 

智夏「お兄ちゃんを倒した実力、見せてもらうよ!」

 

光「(颯樹さんの妹さん…どんなデッキを使うんだろう?)」

 

ガルガ「行くぞ、光!」

 

光「うん。闘神率いるドラゴン軍団、ここに降臨! ルミナイズ《神ドラ》!」

 

智夏「闇に潜みし神よ…禍々しき風格を纏わせ、全てを地に堕とせ! ルミナイズ《闇の神竜》!」

 

『バディーーーファイトッ!』

 

オープン・ザ・フラッグ

 

光「ドラゴンワールド!」

光の手札6/ゲージ2/ライフ10

バディ《ガルガンチュア・ドラゴン》

 

智夏「ダークネスドラゴンワールド!」

智夏の手札6/ゲージ2/ライフ10

バディ《ディストーション・ドラゴン》




というわけで、咲野皐月さんの前のユーザー様が連載していた《輝きを求めし少女》に出ていた盛谷智夏ちゃんとディストーション・ドラゴンを登場させました。この小説では親子ではなく、兄妹という設定です。次回は光と智夏ちゃんのファイトを描きたいと思います。



鈴神ミッショル君の戦術は、2回戦までのお楽しみということで。


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10話 煉獄の神! ディストーション・ドラゴン

智夏のターン

 

智夏「私のターンからだね。ドロー! チャージ&ドロー!」

智夏の手札6→7/ゲージ2→3/ライフ10

 

智夏「まずはライフ1を払って装備。《絆の暗黒剣イヴィルパニッシャー》!」

智夏の手札7→6/ライフ10→9

 

絆の暗黒剣イヴィルパニッシャー

フラッグ:ダークネスドラゴンワールド

種類:アイテム 属性:闇竜/武器

攻5000/打2

■【装備コスト】ライフ1を払う。

■君の場の《闇竜》が破壊された時、そのターン中、このカードの打撃力+1! この能力は1ターンに1回だけ使える。

■このカードが君の場のカードの効果で破壊された時、君の場に《闇竜》がいるなら、カードを1枚引く。

FT「傷つけ、傷つく事こそ、私たちの絆」

 

智夏「イヴィルパニッシャーで、光ちゃんに攻撃!」

 

光「受けるよ。」

光のライフ10→8

 

智夏「先攻はこれくらいかな。ターンエンド!」

智夏の手札6/ゲージ3/ライフ9

 

光のターン

 

光「わたしのターン。ドロー! チャージ&ドロー!」

光の手札6→7/ゲージ2→3/ライフ8

 

光「まずはゲージ1を払ってガルブレードを装備! 続けてライトガルドッグをコール。効果で

  ゲージを2枚追加。レフトにガルキャットをコール。効果でゲージ1枚追加して、1ドロー!」

光の手札7→5/ゲージ3→5/ドロップ0→1

 

智夏「(まずは態勢を整えたってところかな…?)」

 

光「バトルだよ! まずはガルドッグで、ファイターに攻撃!」

 

智夏「ゲージ1を払ってキャスト、《デスグリップ》! サイズ2以下のモンスター、

   ガルドッグを破壊!」

智夏の手札6→5/ゲージ3→2/ドロップ0→2 

 

光「なら、ガルキャットで攻撃!」ガルドッグ撃破

 

智夏「受けるよ。」

智夏のライフ9→8

 

光「ガルブレードでアタック!」

 

智夏「キャスト、《ドラゴンシールド黒竜の盾》! ダメージを0に減らして、ライフ+1!」

智夏の手札5→4/ライフ8→9/ドロップ1→2

 

光「ターンエンド!」

光の手札5/ゲージ5/ライフ8/ドロップ2

 

智夏のターン

 

智夏「私のターン、ドロー! チャージ&ドロー! …見せてあげる、私のバディの力を!」

智夏の手札4→5/ゲージ2→3/ライフ9/ドロップ2

 

ガルガ「光、気をつけろ!」

 

光「うん!」

 

智夏「まずはキャスト、《アクセル・エンド》。デッキの上から5枚をドロップに送り、

   1ゲージ追加! そしてゲージ2を払い、デッキの上からさらに5枚をドロップに

   送って、《煉獄竜アビサル・パージ》をレフトにコール!」

智夏の手札5→3ゲージ3→2ドロップ2→15

 

煉獄竜アビサル・パージ

フラッグ:ダークネスドラゴンワールド

種類:モンスター 属性:闇竜

サイズ1/攻5000/防3000/打2

■君の場に《闇竜》があるならコールできる。

■ゲージ2を払い、君のデッキの上から5枚をドロップに置く。

■このカードが登場した時、君のデッキとドロップからカード名に「ディストーション」を含むカード1枚ずつを手札に加える。その後、君のデッキをシャッフルする。

 

智夏「パージの登場時効果により、デッキから《ディストーション・ドラゴン》を、ドロップから

   《ディストーション・ドラゴン“モード・ジェノサイド”》を手札に!」

智夏の手札3→5/ドロップ15→14

 

光「(闇竜…ドロップゾーンも生かす戦い方みたいだね。)」

 

智夏「さあ、お待ちかね! ゲージ1を払い、デッキの上1枚をソウルに入れて、ライトに

   バディコール! これが私の頼れるバディ、ディストーション・ドラゴンだよ!」

智夏の手札5→4/ゲージ2→1/ライフ9→10/ドロップ14→15

 

ディス『我の出番のようだな!』

 

智夏の場には、SDの時とは比べ物にならない、禍々しくも勇ましい竜が起つ。

 

ディストーション・ドラゴン

種類:モンスター 属性:闇竜/ドラゴッド

サイズ2/攻7000/防4000/打2

『ドラゴッド』(このカードは全てのフラッグで使える)

■【コールコスト】ゲージ1を払い、君のデッキの上から1枚をこのカードのソウルに入れる。

■【対抗】【起動】君の場のカード1枚を破壊してよい。破壊したら、君のデッキの上から1枚をゲージに置き、このカードをスタンドする。この効果は1ターンに1回だけ使える。

■〈D・EVO〉このカードのバトル終了時、君のドロップの《ドラゴッド》のモンスター1枚までを、【コールコスト】を払わずにこのカードの上に重ねてコールする。

【ソウルガード】

FT「我が名は、煉獄の神---ディストーション・ドラゴン也!」

 

光「あれが煉獄の神…。」

 

ガルガ「ディストーション・ドラゴンか……!」

 

智夏「魔法、《死地への誘い》を設置してバトルに入るね。まずはアビサル・パージ、

   ファイターにアタック!」

智夏の手札4→3

 

光「受けます!」

光のライフ8→6

 

智夏「続いてディス、光ちゃんに攻撃!」

 

ディス『いいだろう!』

 

ディスの黒き腕が、いまにも光に迫ろうとしている。

 

光「キャスト、《神・緑竜の盾》! 攻撃を無効化し、ライフ3回復!」

光の手札5→4/ライフ6→9/ドロップ2→3

 

智夏「まだまだ行くよ! ディスの能力、パージを破壊して、ゲージ1プラスしてスタンド!

   イヴィルパニッシャーの効果、闇竜が破壊されたので、打撃力+1!」

智夏のゲージ1→2/ドロップ15→16

 

イヴィルパニッシャー 打2→3

 

ガルガ「奴は、味方を破壊して強くなるというのか…。」

 

智夏「それが闇竜の戦い方だよ。今度はイヴィルパニッシャーで攻撃!」

 

光「もう一度神・緑竜の盾をキャスト! 無効化してライフ3回復。」

光の手札4→3/ライフ9→12/ドロップ3→4

 

智夏「結構回復されちゃったな~…まぁいいか。ディス、攻撃して!」

 

ディス『おう!』

 

光「受けるよ!」

光のライフ12→10

 

智夏「ディストーション・ドラゴンの〈D・EVO〉発動!」

 

光「D・EVO…?」

 

智夏「ドロップのディストーションを、ノーコストで重ねられる能力だよ! ドロップから

   チェンジ、《ディストーション・ドラゴン“モード・ブレイズ”》!」

智夏のドロップ16→15

 

ディストーション・ドラゴン“モード・ブレイズ”

フラッグ:ダークネスドラゴンワールド

種類:モンスター 属性:闇竜/ドラゴッド

サイズ2/攻8000/防5000/打2

■【コールコスト】ライフ1を払う。

■このカードが登場した時、相手の場のモンスター1枚を破壊する。さらに〈D・EVO〉で登場した時、相手にダメージ1!

■【対抗】【起動】このカード以外の君の場のモンスター1枚を破壊する。破壊したら、君のデッキの上から1枚をこのカードのソウルに入れ、このカードの打撃力+1! この効果は1ターンに1回だけ使える。

【貫通】【ソウルガード】

 

光「(この力…ガルガのG・EVOにそっくり!)」

 

智夏「モード・ブレイズの能力で、ガルキャットを破壊! D・EVOで登場したから、

   さらに相手に1ダメージ!」

 

光「うぐっ…!」ガルキャット撃破

光のライフ10→9/ドロップ4→5

 

智夏「そのまま光ちゃんに攻撃!」

 

光「受けるよ…!」

光のライフ9→7

 

智夏「ターンエンドだよ!」

智夏の手札3/ゲージ3/ライフ10/ドロップ15

 

光のターン

 

ガルガ「中々手ごわいな。」

 

光「うん、だからこのターンで、決めて見せる! わたしのターン、ドロー!

  チャージ&ドロー!」

光の手札3→4/ゲージ5→6/ライフ7/ドロップ5

 

光「レフトにガルキャットを再びコール! 効果でゲージと手札+1! わたしも行くよ!

  ライトにガルガンチュア・ドラゴンをバディコール!」

光の手札4→3/ライフ7→8/ドロップ5→6

 

ガルガ『我が剣の前に、敵はなし!』

 

ディス『ようやくお目見えか。』

 

智夏「待ってたよ!」

 

光「バトル! ガルキャット、ファイターにアタック!」

 

智夏「受けるよ! そしてダメージを受けたことでキャスト、《地獄の炎も、生ぬるい》!

   効果で1枚ドロー……来た!」

智夏のライフ10→9/ドロップ15→16

 

光「?」

 

智夏「今の私のドロップの闇竜は7枚…だからこれが使える! キャスト、《歪みの変貌》!」

 

歪みの変貌

フラッグ:ダークネスドラゴンワールド

種類:魔法 属性:闇竜

■君のドロップに《闇竜》5枚以上があるなら使える。

■【対抗】〈D・EVO〉君の手札の《ドラゴッド》モンスター1枚までを、【コールコスト】を払わず、君の場の《ドラゴッド》のモンスター1枚の上に重ねてコールする。

FT「歪みは形を変え、また襲い掛かってくる。」

 

智夏「歪みの変貌の効果により、今度は手札からD・EVOを発動できる。チェンジ、

   《ディストーション・ドラゴン“モード・ジェノサイド”》!」

智夏の手札3→1/ドロップ16→17

 

ディストーション・ドラゴン“モード・ジェノサイド”

フラッグ:ダークネスドラゴンワールド

種類:モンスター 属性:闇竜/ドラゴッド

サイズ2/攻10000/防6000/打2

■【コールコスト】君の場の《闇竜》1枚を破壊し、ゲージ2を払う。

■このカードが登場した時、君のデッキの上から2枚をゲージに置き、〈D・EVO〉で登場したなら、次の2つから1つを選んで使う。

・相手のゲージ2枚を捨てる。

・相手のターン中に登場したなら、君のドロップの《闇竜》2枚につき、相手に1ダメージ!

■このカードの攻撃と効果のダメージは減らない。

【ソウルガード】

 

光「また変わった!?」

 

智夏「モード・ジェノサイドの登場により、ゲージ2枚追加! さらに、私のドロップの闇竜

   2枚につき1ダメージを与える! ドロップの闇竜は8枚だから、4ダメージだよ!」

智夏のゲージ3→5

 

光「ぐぅ…でも、攻撃は止まらないよ! ガルブレードで攻撃!」

光のライフ8→4

 

智夏「受けるよ。」

智夏のライフ9→7

 

光「2回攻撃!」

 

智夏「それも受ける。」

智夏のライフ7→5

 

光「ガルガ、ファイターにアタック!」

 

ガルガ『心得た!』

 

智夏「うぅ…中々効くね!」

智夏のライフ5→3

 

ガルガ『我に2回攻撃あり!』

 

智夏「受ける…!」

智夏のライフ3→1

 

光「G・EVO発動! チェンジ、モード・ブラスト!」

光の手札3→2

 

ガルガ『モード・ブラストとなった我は打撃力+1され、攻撃は無効化されない!』

 

モード・ブラスト 打3→4

 

智夏「なら、動きそのものを封じればいい! 死地への誘いの効果。ゲージ2を払って、

   モンスター1枚をレストする。ガルガはレストさせてもらうよ!」

智夏のゲージ5→3/ドロップ17→19

 

ガルガ『ぐおおぉ…!』

 

光「ガルガ…! でも、まだファイナルフェイズが残ってる。ファイナルフェイズ!!」

 

智夏「(来た…!)」

 

光「キャスト、必殺、神・ガルガンチュア・パニッシャァァァァァッ!!」

光の手札2→1/ゲージ6→4

 

召喚された金色の剣は、光の動作に合わせて勢いよく智夏に振り下ろされる。

 

智夏「やるね、流石お兄ちゃんを倒しただけある…。でも残念だけど、このファイトは

   私の勝ちだよ!」

 

光「え!?」

 

智夏「カウンターファイナル!! キャスト、《神・ディストーション・パニッシャー!!》」

智夏の手札1→0/ゲージ3→0/ドロップ19→23

 

神・ディストーション・パニッシャー!!

フラッグ:ダークネスドラゴンワールド

種類:必殺技 属性:闇竜/ドラゴッド

■相手のライフが5以下で、君の場に《ドラゴッド》のモンスターがいるなら使える。

■【使用コスト】ゲージ3を払う。

■次の2つから1つを選んで使う。このカードは無効化されず、このカードのダメージは減らない。

・相手にダメージ5!!

・【対抗】“カウンターファイナル!!”相手のターン中に、相手が必殺技を使ったときに使える。相手にダメージ5!!

FT「絶無の剣を手にした少女は……すべてを無に帰す、神の剣を無情にも振るう。」

 

神・ガルガンチュア・パニッシャーは智夏の頭上で止まり、直後に智夏以外の時間が止まる。そして智夏が腕を上げると、巨大な白い剣が現れ光に向けられる。

 

智夏「相手が必殺技を使ったとき、先にダメージ5を与えられる。これが絶無の剣!!

   必殺、神・ディストーション・パニッシャァァァァァッ!!」

 

智夏が腕を振り下ろすと同時に剣も振り下ろされ、光のステージを包み込んだ。

 

光「……え…?」

光のライフ4→0

 

ガルガ『我らが…負けた…?』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

智夏「ファイトしてくれてありがとう。すごく楽しかったよ♪」

 

ステージから降りた光と智夏。智夏は光に、すっと手を差し出す。いまだ敗北の実感がわかない光は、呆然としながらも力無い手で智夏に握手する。

 

智夏「あっ、もうこんな時間か。そろそろ夕飯の支度しないと。それじゃあ光ちゃん、私は

   もう帰るね。次に会ったら、またファイトしよ!」

 

智夏はそう言って、手を振りながらキャッスルを出る。光は智夏が去った出入り口を、ただ眺め続けていた。

 

・・・・・・・・・・

 

その日の夜 光の家のベランダ

 

ガルガ「此度の試合…我らは敗北を喫した! いつか必ず雪辱を晴らす!」

 

光「…その前に、ABCカップだよーガルガ。」

 

木刀を懸命に振るっているガルガの横で、神・ディストーション・パニッシャーの衝撃が忘れられない光は、ゆっくりと買ったカードを眺めていた。

 

光「…盛谷智夏……それにディストーション・ドラゴンかぁ。」

 

光の目線は空へと移る。空には雲一つなく、キラキラと星が輝いていた。

 



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11話 僅かな隙間をくぐれ

ABCカップ5日目 ファイティングステージ

 

サキ『ABCカップ5日目、いよいよ2回戦突入です! 早速まいりましょう、2回戦第1試合は、

   ダンジョンワールド使いの鈴神ミッショル選手と、スタードラゴンワールド使いの、

   星河尚選手の対戦です!』

 

サキの宣言と同時に、ファイティングステージには尚とミッショルが向かい合うように現れる。観客席では、京香が尚に向けて手を振っていた。

 

京香「尚センパ~イ、ファイトッス~!」

 

光「……。」

 

一方で光は、特に何の動作もしないまま、尚のほうを見つめていた。それに気づいた京香が、首をかしげる。

 

京香「光先輩、どうしたんスか? 元気ないように見えますけど?」

 

光「…え? ああ、大丈夫大丈夫。少し考え事してただけだから。」

 

京香「?」

 

どうやら京香に心配をかけさせてしまったらしい。それに気づいた光はすぐさま笑顔になって尚に手を振る。

 

ガルガ「……。」

 

しかしガルガは、光が智夏とのファイトの件についてまだ引きずっているのだろうと感じる。

 

ガルガ「(我に人のことは言えぬが。)」

 

明日は京香とのファイトだ。今日の試合が終わったら、改めて光に釘を刺しておこうとガルガは誓う。

 

ミッショル「お互い、いいファイトにしようぜ!」

 

尚「はい…全力でいかせてもらいます。」

 

笑顔で陽気に尚に挨拶するミッショルに対し、尚は真剣なまなざしで一礼する。できる限りの対策はしてきた。それはバディであるクロスが、何より尚自身がそれを知っている。

 

サキ『それでは2回戦第1試合……スタートです!』

 

ミッショル「轟け魔獣の咆哮よ、穿て魔銃の弾丸よ! さあ、滅びの時間の始まりだ!

      ルミナイズ《クロスデモンズ・ラグナロク》!」

 

尚「星と星をつなぐ線は、勝利への道しるべ。ルミナイズ《ギャラクシー△》!」

 

『バディーーーファイトッ!!』

 

オープン・ザ・フラッグ

 

ミッショル「ダンジョンワールド!」

ミッシェルの手札6/ゲージ2/ライフ10

バディ《魔皇砲獣 ティベルシウス》

 

尚「スタードラゴンワールド。」

尚の手札6/ゲージ2/ライフ10

バディ《天占竜 クロス・アストルギア》

 

ミッシェルのターン

 

ミッショル「俺のターン、ドロー! チャージ&ドロー!」

ミッショルの手札6→7/ゲージ2→3

 

ミッショル「まずはゲージ2を払って装備、《魔皇銃 ティベルシオン》!」

ミッショルの手札7→6/ゲージ3→1

 

魔皇銃 ティベルシオン

フラッグ:ダンジョンワールド

種類:アイテム 属性:魔王

攻5000/打1

■【装備コスト】ゲージ2を払う。

■君の場に「ミッション」を含むカードが2枚以上あるなら、君の場の《魔王》は相手のカードの効果で場を離れない。

■君の場の「ミッション」を含むカードが場を離れた時、相手にダメージ2!

【2回攻撃】

 

ミッショル「続けて《裁きのミッションカード“大魔法アポカリプス”》を設置し、コストで

      デッキの上3枚を裏向きでこいつのソウルに。」

ミッショルの手札6→5 アポカリプスのソウル3枚

 

尚「(ここまでの動きは昨日見た通り…。)」

 

ミッショル「さらに《ミッションカード“経験値を稼げ!”》を設置してバトルだ。

      ティベルシオンで攻撃、経験値の効果で、デッキの上1枚を経験値の

      ソウルに入れる。」

ミッショルの手札5→4 経験値のソウル1枚

 

尚「受けます。」

尚のライフ10→9

 

ミッショル「ファイナルフェイズ!! 手札のこのカードを、アポカリプスに重ねることで設置。

      《真・闇のファイナルミッションカード“絶対終焉儀”》!」

ミッショルの手札4→3 絶対終焉儀式のソウル4

 

真・闇のファイナルミッションカード“絶対終焉儀”

フラッグ:ダンジョンワールド

種類:必殺技

『設置』

■【使用コスト】君の場のカード名に「ミッション」を含むカード1枚の上に重ねる。

■君の場の《魔王》のバトル終了時、君のデッキの上から1枚をこのカードのソウルに入れる。

■【対抗】ゲージ2を払う。払ったら、このカードのソウル全てを裏向きにする。

■お互いのファイナルフェイズ開始時、このカードの裏向きのソウルが6枚以上なら、相手の場のカードの能力全てを無効化して破壊し、相手のライフを1にする。12枚以上なら、代わりに相手のフラッグを裏にする。

■お互いのターン終了時、このカードのソウル全てが裏向きなら、このカードを破壊する。

 

尚「(来た……!)」

 

サキ『鈴神選手、昨日のファイトを一瞬で終わらせたあの必殺技を設置しましたぁ!』

 

京香「うわあああ! いきなり発動されちゃったッス~!」

 

光「尚…!」

 

ミッショル「ターンエンドだぜ。」

ミッショルの手札3/ゲージ1/ライフ10

 

尚のターン

 

尚「(鈴神先輩に勝つには、このターンに決めるか、あるいは…。)私のターン、ドロー!

  チャージ&ドロー!」」

尚の手札6→7/ゲージ2→3/ライフ9

 

尚「《宣告「占闘準備」》を設置。そしてレフトに《管星竜 フレット》をコール。登場時、

  場に他の天球竜があるため、2ゲージプラスし、1ドロー! 占闘準備の効果で、ライフ

  1増やして、1ドロー! さらに、《占弓 バビロン》をゲージ1を払って装備!」

尚の手札7→6/ゲージ3→4/ライフ9→10

 

サキ『尚選手、設置魔法やアイテムを配置し、着々と攻勢に出る準備を進めていく!』

 

尚「そしてバディコール! 《天占竜クロス・アストルギア》!」

尚の手札6→5/ゲージ4→2/ライフ10→11

 

クロス『星の導きに従い、尚を勝利へ導きましょう!』

 

尚「クロスのギャラクシーF、発動!」

 

クロス  打2→3

フレット 打1→2

バビロン 打2→3

 

サキ『来ました! 天球竜の十八番、ギャラクシーF!』

 

カナメ『これで星河の場の天球竜全ては、打撃力が1上がり、【貫通】を付与された。加えて

    バビロンはギャラクシーFが完成したことで、【2回攻撃】を得ている。この攻撃が

    全て通れば、星河の勝利だが…。』

 

ミッショル「来ると思ったぜ! キャスト、《ダンジョン・ピット》。センターにコールされた

      サイズ2以下のモンスターをレストできる。当然クロスをレストだ!」

ミッショルの手札3→2

 

クロス『ぐあ…!』

 

尚「……!」

 

サキ『おお~っと鈴神選手、手札にレスト魔法を持っていた。これでクロスは攻撃できない!』

 

京香「大丈夫! クロスは封じられても、ギャラクシーFは健在ッス。フレットとバビロンで

   攻撃すれば、ライフを大幅に減らせるッス!」

 

尚「バトルに入ります。」

 

ミッショル「キャスト、《ヒドゥン・クロスボゥ》! 防御力3000以下のモンスター、フレットを

      破壊だ!」

ミッショルの手札2→1

 

尚「くっ…!」フレット撃破

 

サキ『尚選手、レフトのモンスターを破壊されたことで、ギャラクシーFを解除されたぁ!』

 

京香「のああああああ! 破壊魔法までもってたッス!」

 

尚「…バビロンでファイターにアタック。」

 

ミッショル「受けるぜ!」

ミッショルのライフ10→8

 

尚「…ターンエンド。」

尚の手札5/ゲージ2/ライフ11

 

京香「ヤバイヤバイヤバイッス!! 次の鈴神先輩のターン、絶対に【アレ】が来るッス!」

 

光「……。」

 

京香は大慌てしているが、光はじっと尚を見つめている。光から見てみると、尚は次に来るであろうミッシェルの戦術を予想しているだろうが、その割にはやけに落ち着いているように感じた。

 

ミッショルのターン

 

ミッショル「俺のターン、ドロー! チャージ&ドロー!」

ミッショルの手札1→2/ゲージ1→2/ライフ8

 

ミッショル「手札のサイズ2以上のモンスターの《審判の冷王ミセリア》を捨ててキャスト、

      《ボーナスクエスト》! 効果でゲージ2追加、ライフ1追加、2ドロー!」

ミッショルのゲージ2→4/ライフ8→9

 

ミッショル「さて、俺のバディのお出ましだ。ドロップのカード1枚をソウルに入れ、ゲージ2と

      ライフ1をコストにライトにバディコール、《魔皇砲獣ティベルシウス》!!」

ミッショルの手札2→1/ゲージ4→2

 

ティベルシウス『一瞬で終わらせるぜ、ミッショル!』

 

魔皇砲獣 ティベルシウス

フラッグ:ダンジョンワールド

種類:モンスター 属性:Dエネミー/魔王

サイズ2/攻9000/防7000/打2

■このカードは君の場に「魔皇銃 ティベルシオン」がなければコールできない。

■【コールコスト】君のドロップのカード1枚をこのカードのソウルに入れ、ゲージ2とライフ1を払う。

■【対抗】君の場の「ミッション」を含むカード1枚をレストしてよい。そうしたら、このカードをスタンドして、君のデッキの上から1枚を君の場のカード1枚のソウルに入れる。

■君の場の「ファイナルミッション」を含むカードのソウル1枚につき、君が受けるダメージを1減らす。

【ソウルガード】

FT「勝利への道は、俺が切り開く! ラグナリュートブラスト!」

 

ガルガ「来たか、奴のバディが!」

 

光「本当に恐ろしいのはここから…!」

 

尚「キャスト、《通告「防衛占術」》。相手の場のカードの攻撃力・防御力ー5000して、

  打撃力もー1します。」

尚の手札5→4

 

ティベルシウス 攻・防9000→4000 打2→1

ティベルシオン 攻5000→0 打1→0

 

サキ『尚選手、魔法で相手の攻撃を通らなくした!』

 

京香「ダメッス尚先輩、それだけじゃぁ…!」

 

ミッショルの戦術を知っている京香は、ガタガタと体を震わせていた。

 

ミッショル「構わねぇ! ティベルシウス、クロスに攻撃だ!」

 

ティベルシウス『おうよ!』

 

ティベルシウスから放たれる砲撃は、クロスを傷つけることはない。しかし…、

 

ミッショル「ティベルシウスの能力発動! 場のアポカリプスをレストして、ティベルシウスを

      スタンド! そしてデッキの上1枚を絶対終焉儀のソウルへ!」

絶対終焉儀のソウル4→5

 

尚「(これで5枚…。)」

 

ミッショル「ティベルシウスでもう1度クロスに攻撃! 攻撃は通らねえが、絶対終焉儀を

      レストしてスタンド、デッキの上1枚を絶対終焉儀のソウルへ!」

絶対終焉儀のソウル5→6

 

サキ『6枚! 条件が成立してしまったああああああああああ!!』

 

ミッショル「攻撃は中断だ。ここで絶対終焉儀の効果、ゲージ2を払って、こいつのソウル全てを

      裏返す!」

ミッショルのゲージ2→0

 

クロス『尚!』

 

尚「分かってるわ!」

 

ミッショル「ファイナルフェイズ!! 絶対終焉儀の裏のソウルが6枚以上なら、絶対終焉儀の雷は

      相手のカード全てを無効化し、破壊するぜ!!」

 

尚「占闘準備の効果で、場の天球竜は無効化されません!」

 

ミッショル「だが、破壊は防げねぇ!」

 

直後、尚の場の真上に暗雲が立ち込め、そこから放たれる雷が場の占闘準備を、バビロンを、クロスを破壊していく。

 

尚「……! クロスはソウルガードで残ります!」

 

ミッショル「破壊した後、相手のライフは1になる。」

 

尚「くぅ…!」

尚のライフ11→1

 

サキ『なんとぉ、11もあった尚選手のライフは、今やたったの1! しかもライフを『変更』する

   効果なので、ダメージ減少・無効関連のカードは役に立ちません!』

 

ミッショル「これで終わりだ! ターン終了時、絶対終焉儀のソウル全てが裏なら、このカードを

      破壊! ここでティベルシオンの効果、ミッションカードが場を離れれば、相手に

      2ダメージだぜ!」

 

破壊された絶対終焉儀のエネルギーがティベルシオンに収束され、銃口が尚に向けられる。

 

尚「(…ダメージを防ぐカードは、手札にある。けど、おそらく鈴神先輩の最後の手札は…)」

 

ミッショル「(そう、お前の予想通りだ。俺の最後の手札のカードは…)」

 

 

「「(《魔皇神技 オーバー・ラグナリュート》!!)」」

 

 

魔皇神技 オーバー・ラグナリュート

フラッグ:ダンジョンワールド

種類:魔法 属性:魔王

■【使用コスト】君のライフを半分払う(奇数の場合は切り上げるぞ)。

■【対抗】次の3つから1つを選んで使う。「魔皇神技 オーバー・ラグナリュート」は1ターンに1回だけ使える。

・このターン中、相手はライフを回復できない。

・このターン中、相手のライフが0になった時、相手はライフを変更できない。

・このターン中、君が相手に与えるダメージは減らない。

 

 

ミッショル「ダメージ2を食らいやがれ!」

 

ティベルシオンから放たれた火を纏った銃弾が、尚に迫る。

 

尚「キャスト!」

 

ミッショル「(どんなカードだろうと、オーバー・ラグナリュートの前では-------)」

 

尚「《プリズム・ガーディアン》! センターにモンスターがいれば、このターン中私は

  ダメージを受けません!」

尚の手札4→3

 

尚の前の前に現れた盾が、銃弾を消し去る。

 

ミッショル「んな……!」

 

サキ『なななななんとぉ、尚選手、攻略不可能と思われていたコンボを、見事突破したぁ!!』

 

ダメージを防いだことにより、会場内がワアアと湧き上がる。

 

ガルガ「奴の手札には恐らく、ライフ回復、変更、ダメージ軽減を無効にする魔法があった。」

 

京香「けど、そもそもダメージを『受けなければ』問題なかったんスね!」

 

光「そうか、尚が相手のステータスを下げたのは、センターのクロスを破壊させないため!」

 

ミッショル「…はは、マジかよ。ターンエンド。」

ミッショルの手札1/ゲージ0/ライフ9

 

必殺コンボを突破されたことに、ミッショルはもはや笑うしかなかった。

 

尚のターン

 

尚「私のターン、ドロー! チャージ&ドロー!」

尚の手札3→4/ゲージ2→3/ライフ1

 

尚「レフトに《占闘竜 イン・シェブロン》をコール。そしてバビロンを再び装備!

  ギャラクシーF発動!」

尚の手札4→2/ゲージ3→2

クロス      打2→3

バビロン     打2→3

イン・シェブロン 打2→3

 

尚「ここはせっかくだから…クロス、イン・シェブロン、そして私で、連携攻撃!」

 

ミッショル「はは、最後の最後に派手な攻撃しやがって…俺の負けだ!」

ミッショルのライフ9→0

 

サキ『決まったあああ! 尚選手、わずかなスキを突いたで、見事勝利をつかみました。』

 

京香「やっぱすげぇッス、尚先輩……!」

 

光「うん、わたしも尚と戦いたくなってきた……!」

 

尚の姿を見て胸を躍らせる光。ガルガはそんな彼女を見て、釘を刺す必要はなくなったなと感じるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ファイティングステージ 待機室

 

尚「ふぅ…。」

 

待機室に戻った尚は、勝利したことに安堵の息を吐き、椅子に腰かける。そんな尚に、SDサイズのクロスが話しかける。

 

クロス「お見事でした、尚。」

 

尚「ありがとう。クロスもお疲れ様。」

 

尚は膝の上に乗っているクロスの頭を優しく撫でる。

 

クロス「明日は、尚の戦う相手が決まります。」

 

尚「ええ。誰が決勝に進んでも、全力で戦うつもりよ。」

 

クロス「…そこまで言うのであれば、もはや占いは不要でしょう。」

 

尚はうなずき、自分のデッキを見つめる。

 

尚「(…絶対に勝ち進んで。そして私と戦って……光ちゃん。)」

 

尚の瞳には、どこか決意めいたものが込められていた。

 




次回は光VS京香です。

感想、活動報告もどんどん受け付けます。


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12話 京香の切り札、そして光の新たなカード

ABCカップ6日目 ファイティングステージ

 

サキ『ABCカップも、残り2日となりました。今日の2回戦第2試合で、明日の決勝戦、

   第1試合を勝ち抜いた尚選手とファイトするファイターが決まります! では、

   まいりましょう。2回戦第2試合、ドラゴンワールド使いの明日乃光選手と、

   エンシェントワールド使いの、阪野京香選手の対戦です!』

 

会場内は盛り上がり、ファイティングステージには光と京香が真っ直ぐな目で向かい合っている。観客席には、尚がクロスを膝に乗せ、真剣な眼差しで2人を見ていた。

 

クロス「今回のファイトで、明日決勝で戦う相手が決まる…楽しみですね。」

 

尚「……。」

 

クロスの言葉に反応せず、尚はただただ2人を見つめるだけである。それを見たクロスは何も言わず、彼女同様ファイティングステージを見る。一方で光も、見直した自分のデッキを見つめる。

 

光「(買い集めたカードで、色々と構築は変えてみた…あとはそれが実際どこまで通用するか。)」

 

ガルガ「光よ。」

 

ガルガに声を掛けられ、光はガルガのほうを向く。

 

ガルガ「勝つ姿勢は大事だが、楽しむことも忘れるな? 一点だけを見ていては見落としを

    してしまうかもしれん。」

 

光「…うん、分かった。ありがとう。」

 

光は一息はき、ガルガに微笑む。そして現れたファイトテーブルに、自分のデッキを置く。

 

サキ『それではまいりましょう! 2回戦第2試合、スタートです!』

 

光「闘神率いるドラゴン軍団、ここに降臨! ルミナイズ《神ドラ》!」

 

京香「弱気も集えば、デッカイ力に変わるッス! ルミナイズ《スパイラル・絆竜団》!」

 

『バディーーーファイトッ!!』

 

オープン・ザ・フラッグ

 

光「ドラゴンワールド!」

光の手札6/ゲージ2/ライフ10

バディ《ガルガンチュア・ドラゴン》

 

京香「エンシェントワールドッス!」

京香の手札6/ゲージ2/ライフ10

バディ《雷斧 アギト》

 

光のターン

 

光「わたしのターン、ドロー! チャージ&ドロー!」

光の手札6→7/ゲージ2→3

 

光「ゲージ1とライフ1を払って、《神竜剣 ガルチェイン》を装備。」

光の手札7→6/ライフ10→9/ゲージ3→2

 

ガルチェイン 攻4000/打1

 

京香「(新しいアイテムッスか…。)」

 

光「ガルチェインでアタック!」

 

京香「受けるッス!」

京香のライフ10→9

 

光「ターンエンド。」

光の手札6/ゲージ2/ライフ9

 

尚「(光ちゃんはカードを1枚だけ使ってターンを終えた…でも京香ちゃんのデッキは、1ターンで

   十分に決められる可能性が高い。御神楽君の例もあるし、光ちゃんは防げるかしら?)」

 

京香のターン

 

京香「アタシのターンッス! ドロー! チャージ&ドロー! …悪いですけど光先輩、このターンで

   決めさせてもらうッス!」

京香の手札6→7/ゲージ2→3

 

光「え?」

 

京香「ライトに《満腹 ハラハラ》を、レフトに《早耳 ジセン》をコール! ジセンの登場時、

   ゲージを1枚追加ッス! 加えて《団斧“ワイルドアクス”》を装備。さあ、出番ッスよ!

   ゲージ2を払って、デッキの上1枚をソウルに入れ、センターに《雷斧 アギト》を

   バディコールッス!」

京香の手札7→3/ゲージ3→2/ライフ9→10

 

アギト『任せろ京香! 自分達が必ず勝たせてやるぞ!』

 

京香「絆竜団、D・シェア発動ッス!」

 

サキ『出たぁ、各カードの能力が全てのカードに備わるD・シェア! いったいどんな能力が

   備わるのか!』

 

京香「アギトの能力で、全員が2回攻撃。ジセンの能力で、全員効果破壊されず、ハラハラの

   能力で、攻撃する度にライフを2回復。ワイルドアクスの能力で、全員パワー+3000。

   絆竜団、超強化ッス!」

 

アギト  サイズ1/攻6000→9000/防3000/打2

ハラハラ サイズ1/攻4000→7000/防4000/打1

ジセン  サイズ1/攻3000→6000/防1000/打2

ワイルドアクス  攻3000→6000/打1

 

京香「まだまだ行くッスよ! ゲージ2を払ってキャスト、《絆竜団の誓い》! 場のD・シェアを

   持つカード全てに、攻撃力+10000、打撃力+1ッス!!」

京香の手札3→2/ゲージ2→0

 

アギト     攻9000→19000/打2→3

ハラハラ    攻7000→17000/打1→2

ジセン     攻6000→16000/打2→3

ワイルドアクス 攻6000→16000/打1→2

 

サキ『なななななんとぉ、京香選手の場のカードが、大幅に強化されてしまったぁ! 光選手、

   大ピンチです!』

 

カナメ『全員が2回攻撃を得てしまう故、攻撃が全て通るとなると合計ダメージは20。

    防御が1枚や2枚じゃ守り切れんぞ?』

 

京香「仕上げにデッキの上2枚をドロップしてキャスト、《絆竜団の絆》! ゲージ3プラスして、

   ライフ1回復ッス。最後にゲージ1でキャスト、《絆竜団の狩り》。効果でモンスターの数、

   3枚引いてライフ3回復。行くッスよ~先輩!」

京香の手札2→3/ゲージ0→2/ライフ10→13

 

 

光「(来る…!)」

 

京香「アギトでファイターにアタック! ハラハラのD・シェアによりライフ2回復ッス!」

京香のライフ13→15

 

光「受けるよ!」

光のライフ9→6

 

京香「アギトの2回攻撃! ライフ回復!」

京香のライフ15→17

 

光「キャスト、《神・緑竜の盾》! 攻撃を無効化し、ライフ3回復!」

光の手札6→5/ライフ6→9

 

京香「ハラハラでアタック!」

京香のライフ17→19

 

光「受ける。」

光のライフ9→7

 

京香「2回攻撃!」

京香のライフ19→21

 

光「ぐぅ…。」

光のライフ7→5

 

この後、京香は残ったジセンとワイルドアクスで攻撃。光はジセンの2回目の攻撃を2枚目の神・緑竜の盾で防ぎ、再びライフを回復するも、ワイルドアクスの2回の攻撃を受けてしまい…。

 

光「はぁ…はぁ…。」

光の手札5→4/ライフ5→1

 

京香「むぅ、手札に《雷電竜巻嵐舞》がないのが残念ッス…アタシはターンエンドッス。」

京香の手札3/ゲージ2/ライフ21→29

 

光のターン

 

サキ『光選手、何とか京香選手の猛攻を凌いだものの、ライフはたったの1!! 加えてハラハラの

   D・シェアにより、京香選手のライフは驚異の29! とんでもない差ができてしまったぁ!!』

 

クロス「早くもまずい状況ですね…。」

 

尚「ええ、でも光ちゃんの目は、諦めていない。」

 

尚が見た光の目は、真っ直ぐに京香を見ていた。

 

ガルガ「よくぞ耐えた、光。」

 

光「なんとかね…でも、勝負はここから。わたしのターン、ドロー! チャージ&ドロー!」

光の手札4→5/ゲージ2→3/ライフ1

 

光「《ガルキャット》をレフトにコール。効果でゲージ1プラスして、1ドロー。ゲージ1を払い、

  《ガルガンチュア・ドラゴン》をライトにバディコール! ガルチェインの効果、わたしの

   ライフ6以下なら打撃力+1!」

光の手札5→4/ライフ1→2

 

ガルチェイン 打1→2

 

ガルガ『我が剣の前に、敵はなし!』

 

光「キャスト、《ガル・ブレイク》。このターン中、場のカードの打撃力は減らされず、

  ガルガが攻撃するたびに相手の場のカード1枚を破壊できる。」

光の手札4→3

 

京香「(うっ…これは痛いッスね…。)」

 

光「バトル! まずはガルキャット、ジセンにアタック!」

 

京香「どうせやられるくらいなら…キャスト、《不死身の絆竜団》! 攻撃を無効化し、

   場のD・シェアを持つカード分…つまり、4回復ッス!」

京香の手札3→2/ライフ29→33

 

サキ『なななななんとぉ、京香選手、とうとうライフが30を超えたぁ!!』

 

カナメ『恐ろしい回復量だな…いくら攻撃的な神竜族でも、削り切るのは至難の業だぞ?』

 

光「構わない! 次はガルチェインでジセンに攻撃!」

 

京香「通すッス!」 ジセン撃破

 

光「ガルチェインには【3回攻撃】がある。よってスタンド! 次にガルガで、アギトに

  アタック! ガル・ブレイクの効果で、ハラハラを破壊!」

 

京香「ハラハラはドロップに、アギトはソウルガードッス!」

ハラハラ撃破 アギトのソウル1→0

 

光「ガルガで再びアギトにアタック! 今度はワイルドアクスを破壊!」

 

京香「アギト…!」 アギト・ワイルドアクス撃破

 

光「ガルガ、《G・EVO》発動! チェンジ、《モード・ソニック》! 効果でライフ2回復して、

  2ドロー! ガルガ、京香にアタック!」

光の手札3→4/ライフ2→4

 

ガルガ『心得た!』

 

京香「うう…!」

京香のライフ33→31

 

光「ガルチェインには、残り2回攻撃が残ってる。京香に攻撃!」

 

京香「2回とも受けるッス!」

京香のライフ31→27

 

光「ターンエンド。」

光の手札4/ゲージ3/ライフ4

 

サキ『光選手、何とか京香選手の場を全滅。しかし、京香選手のライフはまだ27も

   残っているぞ!』

 

京香のターン

 

京香「アタシのターン、ドロー! チャージ&ドロー!」

京香の手札2→3/ゲージ2→3/ライフ27

 

京香「まずは2枚目のワイルドアクスを装備! 次に《機転 ツマサキ》をレフトにコール。

   ツマサキは場にD・シェアを持つカードがないとコールできませんが、コールした時、

   ゲージと手札を1枚追加するッス。」

京香の手札3→2/ゲージ3→4

 

ツマサキ サイズ0/攻1000/防1000/打1

 

京香「先輩に、アタシのとっておきを見せるッス! 場かドロップから合計6枚をソウルに

   入れ、ゲージ2を払うことでコールできるカードがあるッス。アタシはドロップから、

   《雷斧アギト》、《襲撃タテガミ》、《早耳ジセン》、《満腹ハラハラ》、

   《団斧ワイルドアクス》、《重撃カイナ》、この6枚をソウルに入れてセンターに

   コールッス! 《螺旋雷斧キングアギト》!!」

京香の手札2→1/ゲージ4→2

 

京香の場にコールされたのは、翼を広げた巨大化したアギトだった。

 

キングアギト『自分は今、猛烈に闘志を燃やしているぞ!!』

 

キングアギト サイズ3/攻7000/防7000/打2 ソウル6

 

サキ『京香選手、ここにきてサイズ3のモンスターをコールした!』

 

京香「キングアギトはソウルを捨てられないD・シェアに加え、『スパイラルD・シェア』を

   持つッス。」

 

光「スパイラルD・シェア?」

 

京香「ソウルにあるカード全てのD・シェアを、キングアギトは得るッス! キングアギトは

   2回攻撃を得て、効果で破壊されず、攻撃のたびにライフを2回復し、打撃力+1され、

   攻撃力はプラス3000ッス! D・シェアを持っているから、アタシのワイルドアクスの

   D・シェアも受けるッスよ!」

 

キングアギト  攻7000→13000/打2→3

ワイルドアクス 攻3000→6000

ツマサキ    攻1000→4000

 

京香「タテガミのD・シェアにより、ガルガのソウル1枚をドロップするッス!」

 

ガルガ『ぐっ…光!』ガルガのソウル2→1

 

光「分かってる! ガルガをセンターに移動!」

 

京香「まずはツマサキとワイルドアクスで、ガルガに連携攻撃! 攻撃力は合わせて10000、

   ガルガの10000にピッタシッス!」

 

光「ガルガのソウルガード!」ガルガのソウル1→0

 

京香「キングアギト、ガルガにアタックッス!」

京香のライフ27→29

 

キングアギト『応! うおおおおおおお!!』

 

勢いよく飛び出したキングアギトの爪が、ガルガを切り裂く。

 

ガルガ『ぐああああああああ!!』 ガルガ撃破

 

京香「ファイターに2回攻撃!」

京香のライフ29→31

 

光「キャスト、《神・青竜の盾》! 神竜族があれば使えて、攻撃を無効化し、ゲージ3追加!」

光の手札4→3/ゲージ3→6

 

キングアギトの猛攻を、光は青い盾で防ぐ。

 

京香「流石ッスね先輩…でも、これで終わりッス! ファイナルフェイズ!!」

 

光「……!」

 

京香「キャスト、《雷電竜巻嵐舞》! スパイラルD・シェアを持つカードがあれば、ゲージを

   払う必要はないッス!」

京香の手札1→0

 

キングアギト『ウオオオオオオオ!!』

 

1回戦とは違い、今度はキングアギト1体から竜巻が生み出される。そして京香は、雷を纏った斧をその竜巻に向かって投げる。

 

京香「これが、絆竜団が結束して生み出す一撃ッス。必殺、《雷電竜巻嵐舞》!!」

 

そして光は、その竜巻の中に飲み込まれていく。

 

サキ『京香選手の必殺技が、光選手に炸裂したぁ! これは勝負ありか?』

 

尚「(光ちゃん……!)」

 

冷静にファイトを見ているはずだった尚も、いつの間にか必死の表情で、手を合わせていた。

 

光「……。」

光のライフ4→1

 

しかし竜巻が終わっても、ファイティングステージには光がライフ1を残して立っていた。

 

京香「なっ……!」

 

光「キャスト、《ドラゴッド・クリスタル》……ドロップに《ドラゴッド》がいるなら、ライフが

  0になるとき、代わりに1にできる。」

光の手札3→2

 

サキ『なんと光選手、魔法でゲームエンドを回避したぁ!!』

 

サキは驚愕し、会場の人々は予想外の出来事に歓声を上げる。尚も安堵し、ホッと胸を下ろしていた。

 

京香「タ、ターンエンドッス…。」

京香のゲージ2/ライフ31

 

光のターン

 

ガルガ『何とか耐えたが、それでもライフは30の差がある…どうする?』

 

光「それは…カードを引いてから考える! ドロー! チャージ&ドロー!」

光の手札2→3/ゲージ6→7/ライフ1

 

光「ゲージ1を払って再びガルガをライトに。そしてドロップの神竜族1枚を入れて、ゲージ1を

  払って、レフトに《ランツェ・ガルドラゴン》をコール。元々いたガルキャットは退却。」

光の手札3→1/ゲージ7→5

 

ランツェ サイズ2/攻6000/防1000/打2 ソウル1

 

サキ『光選手、ここにきて新たなモンスターをコールした。』

 

光「ランツェは場にガルガがいればサイズ1になり、ガルガにレスト耐性と、『貫通』を付与、

  そしてこのカード自体も、3回攻撃を持ってるよ。」

 

ランツェ サイズ2→1

 

京香「でも、ライフを削るには程遠いッス!」

 

光「そう、だからこれを使う。キャスト、《ガルガンチュア・レキシコン》! ライフ4以下で使え、

  手札を全部捨てて、ゲージ1を追加して、カードを3枚ドロー!」

光の手札1→3/ゲージ5→6

 

サキ『光選手、逆転の一手を引けたのか?』

 

光「…バトルに入ります!」

 

京香「ツマサキのDシェア! 相手ターン中、場の防御力3000+ッス!」

 

キングアギト 防7000→10000

ツマサキ   防1000→4000

 

光「ランツェ、ガルガ…キングアギトに連携攻撃! ガルガは貫通を得ているよ!」

 

京香「ソウルガードッス!」

京香のライフ31→29 キングアギトのソウル6→5

 

光「ランツェとガルガ、2回目の連携攻撃!」

 

京香「ソウルガード!」

京香のライフ29→27 ソウル5→4

 

光「G・EVO発動! チェンジ、《ガルガンチュア・ドラゴン“モード・アキュート”》!」

光の手札3→2

 

モード・アキュート サイズ2/攻12000/防6000/打2

 

ガルガは、ブラストともソニックとも違う、槍を持った姿に変化した。

 

京香「新モードッスか!?」

 

ガルガ『モード・アキュートとなった我は、装備しているアイテムに貫通を与える。』

 

光「ランツェとガルチェインで、アギトに連携攻撃!」

 

京香「耐えるッス!」

京香のライフ27→25 ソウル4→3

 

光「ガルチェインとガルガで、連携攻撃! アキュートの効果、連携攻撃すれば、カードを1枚

  引いて、相手にダメージ2!」

光の手札2→3

 

京香「うぅ…。」

京香のライフ25→19 ソウル3→2

 

光「ガルガとガルチェインの、2回連携攻撃! 効果発動!」

光の手札3→4

 

京香「ソウルガード…耐えたッスよ、先輩!」

京香のライフ19→13 ソウル2→1

 

光「まだだよ! ゲージ1を払ってキャスト、《ガルガンチュア・モードスイッチ!》」

光の手札4→3/ゲージ6→5

 

京香「ガルガンチュア・モードスイッチ…?」

 

光「手札からG・EVOを発動できる! アキュートからチェンジ、《モード・ブラスト》!

  効果で打撃力+1!」

光の手札3→2

 

モード・ブラスト 打3→4

 

サキ『なななななんとぉ、光選手、怒涛の連続モードチェンジだぁ!!』

 

光「ガルガ、アギトにアタック!」

 

ガルガ『心得た!』

 

京香「ソウル、ガード…!」

京香のライフ13→9 ソウル1→0

 

ガルガ『2回攻撃、これで終わりだあああああああああ!!』

 

キングアギト『うわああああああああ!!』 キングアギト撃破

 

京香「そ、そんな…。」

京香のライフ9→5

 

光「そしてファイナルフェイズ!! キャスト、《神・ガルガンチュア・パニッシャー!!》」

光の手札2→1/ゲージ5→3

 

光の頭上に黄金の剣が舞い降り、勢いよく京香に振り下ろされる。

 

光「必殺! 神・ガルガンチュア・パニッシャァァァァァッ!!」

 

京香「うぎゃあああああああああっ!?」

京香のライフ5→0

 

サキ『決まったあああああ!! 光選手、驚異の30というライフ差から、怒涛の連続攻撃で、

   見事逆転勝利を収めました!』

 

ガルガ「見事だったぞ、光。」

 

光「うん。次はいよいよ決勝…尚とのファイトだ。」

 

光はそう言って、尚のいる観客席へ目を向けるも、そこには既に尚はいない。

 

光「尚…?」

 

いつの間にか彼女が消えていた為か、光は首をかしげるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

尚「……。」

 

会場の外に出た尚は、自分のデッキを見つめる。

 

尚「光ちゃん、本当に強くなったね…。でも、私は負けない。負けるわけにはいかないの。」

 

尚の瞳には、少しずつ、しかし確実に、決意の炎が燃え盛っていた。




次回、いよいよ決勝戦。光VS尚です。


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13話 ついに来た、ABCカップ決勝!!

やっと、ABCカップ編最終回です。


「ねぇねぇ、なーちゃん。」

 

「なぁに、ひーちゃん?」

 

公園で一人の元気な少女が、もう一人のおとなしい少女に話しかける。おとなしい少女は元気な少女に手を引かれ、あるものを目にする。それは、砂で作られたお城だった。

 

「わたしがつくったの、すごいでしょ。」

 

「うん、ひーちゃんすごい。」

 

えっへんと胸を張る元気な少女に、おとなしい少女はパチパチと小さく拍手する。

 

「わたしね、いつかこんなおおきなおしろで、たのしいことをいっぱいするんだ!」

 

「そっかぁ、ひーちゃんらしいね。」

 

「そのときはね、なーちゃんといっしょにあそびたい。」

 

その言葉に、おとなしい少女は目をきょとんとさせる。

 

「わたしなんかと、いっしょにあそんでくれるの?」

 

「うん、なーちゃんとあそびたいの。だからなーちゃん、もしおしろができたら、いっしょに

 あそんでくれる。」

 

「…うん、あそぶ。ひーちゃんとあそぶ。」

 

「それじゃあ、やくそくだよ。」

 

「うん、やくそく。」

 

二人の少女は、笑顔で指切りする。いつか夢をかなえようと……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ABCカップ最終日 ファイティングステージ

 

サキ『さてさて、1週間前より始まったABCカップ本選も、いつの間にか決勝戦へと突入しました!

   長かったようで短かったABCカップ、その最後を飾るは、スタートドラゴンワールド使い、

   星河尚選手と、ドラゴンワールド使いの、明日乃光選手です!』

 

サキが目を向ける先には、光と尚が、向かい合うように立っていた。

 

京香「光センパ~イ、尚センパ~イ! どっちも頑張ってくださいッス~!」

 

アギト「フレー、フレー!」

 

観客席の一番手前では、京香が大声で応援し、SDサイズのアギトが応援用の旗を振っていた。

 

尚「……。」

 

クロス「とうとうここまで来ましたね。」

 

尚「ええ。私は光ちゃんに必ず勝つ…そのために最善の戦略を練りこんできた。」

 

クロス「私は尚を信じております。共に勝ちましょう。」

 

クロスの激励に、尚は深くうなづく。一方で光とガルガも、会話をしていた。

 

光「本当に、決勝まで来ちゃったんだね…。」

 

ガルガ「うむ、しかし相手は尚だ。我らの手の内を隅まで読んでくるだろう。」

 

光「それでも、わたしはわたしのファイトを楽しむよ。そして、尚に勝つ!」

 

ガルガ「その意気だ!」

 

光とガルガは、互いに強くうなづく。そして光と尚は、デッキを構える。

 

サキ『さあ、泣いても笑ってもこれが最後! ABCカップ決勝戦、スタートです!』

 

尚「星と星をつなぐ線は、勝利への道しるべ。ルミナイズ《ギャラクシー△》!」

 

光「闘神率いるドラゴン軍団、ここに降臨! ルミナイズ《神ドラ》!」

 

『バディーーーファイトッ!』

 

オープン・ザ・フラッグ

 

尚「スタードラゴンワールド!」

尚の手札6/ゲージ2/ライフ10

バディ《天占竜 クロス・アストルギア》

 

光「ドラゴンワールド!」

光の手札6/ゲージ2/ライフ10

バディ《ガルガンチュア・ドラゴン》

 

光のターン

 

光「わたしのターン、ドロー! チャージ&ドロー!」

光の手札6→7/ゲージ2→3/ライフ10

 

光「装備、《神竜剣 ガルブレード》!」

光の手札7→6/ゲージ3→2

 

ガルブレード 攻6000/打2

 

光「これで尚にアタック!」

 

尚「受けるわ。」

尚のライフ10→8

 

光「ターンエンド。」

光の手札6/ゲージ2/ライフ10

 

尚のターン

 

尚「私のターン、ドロー! チャージ&ドロー! 光ちゃんに展開をさせるのはまずい。

  だから…このターンで決めるわ。」

尚の手札6→7/ゲージ2→3/ライフ8

 

尚は一息吐くと、眼を鋭くして光を見据える。

 

光「…!」

 

ガルガ「凄まじい覇気だ…光、凌ぎきれ!」

 

光「うん!」

 

一瞬尚から発せられるプレッシャーに気圧された光は、グッと身構える。

 

尚「キャスト、《スタージャック・ブースト》でゲージとライフを1枚ずつ追加。続けて設置、

  《宣告「占闘準備」》。ゲージ1を払って装備、《占弓バビロン》。続けてレフトに

  《管星竜フレット》をコール。効果でゲージ2プラスして1ドロー。占闘準備の効果で

  ライフ1追加して1ドロー。」

尚の手札7→6ゲージ3→5ライフ8→9

 

バビロン 攻6000/打2

 

フレット サイズ1/攻3000/防1000/打1

 

サキ『尚選手、盤面を整えると同時に、手札やゲージも補充していく!』

 

尚「まだよ。レフトに《占闘竜イン・シェブロン》をコール。元居たフレットはドロップに。

  そしてセンターに《天占竜クロス・アストルギア》をバディコール。」

尚の手札6→4ゲージ5→3ライフ9→10

 

クロス サイズ2/攻6000/防5000/打2→3/ソウル1

イン・シェブロン サイズ1/攻4000/防1000/打2→3

バビロン 打2→3

フレット退却

 

カナメ『打撃力を上げ、貫通を付与するギャラクシーF……冷静ながら、豪快な盤面だな。』

 

尚「ライフ1を払いキャスト《布告「星命操作」》。デッキの上4枚めくり、その中の2枚を手札、

  残りをゲージに。続けてキャスト《布告「占闘補給」》。ゲージと手札を2枚追加してライフ

  1回復。」

尚の手札4→6/ゲージ3→7

 

京香「うわぁ…尚先輩、容赦ないッス。」

 

淡々と恐ろしい盤面を築いてゆく尚に、京香もアギトも顔を引きつる。

 

尚「…バトル。クロス、ファイターにアタック。」

 

クロス『我が攻撃を食らいなさい!』

 

光「ぐっ…!」

光のライフ10→7

 

クロス『2回攻撃!』

 

光「キャスト《神・緑竜の盾》! 無効化してライフ3回復!」

光の手札6→5/ライフ7→10

 

尚「イン・シェブロンで攻撃。」

 

光「キャスト《ガル・パリィ》! 攻撃を無効化し、1ドロー!」

 

尚「イン・シェブロンの2回攻撃。」

 

光「受けるよ!」

光のライフ10→7

 

尚「バビロンで攻撃。」

 

光「受ける…。」

光のライフ7→4

 

尚「バビロンの2回攻撃。」

 

光「きゃぁ!」

光のライフ4→1

 

サキ『光選手、防御魔法で防ぐも、早くもライフは風前のファイヤーだぁ!』

 

尚「ファイナルフェイズ。キャスト《裁きを告げる三ツ星》」

尚の手札6→5/ゲージ7→4

 

光「…!!」

 

サキ『なななななんとぉ、尚選手、必殺技もすでに手札に来ていたぁ!!』

 

クロスの背中にエネルギーが集約され、尚は淡々と弓を引いていく。

 

尚「これで終わりよ…必殺、裁きを告げる三ツ星。」

 

クロスからエネルギーが発射され、光に向かっていく。

 

京香「光先輩!!」

 

同時に京香が、悲痛な叫びをあげる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

光「キャスト《ドラゴッド・クリスタル》!! ライフが0になるとき、代わりに1にする!」

光の手札5→4

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

尚「なっ……!!」

 

サキ『これはすごい! 2回戦の時と同様、復活魔法でこの場を切り抜けたぁ!!』

 

サキが驚愕し、観客たちも歓声を上げる。一方で尚は、凌がれたことに呆然としていた。

 

尚「な、なんで…それはドロップに《ドラゴッド》がないと使えないはず…。」

 

光「信じてたんだ。」

 

尚「え?」

 

光「尚は絶対わたしにターンを回さないために、このターンで勝負を決めに来るって。だから

  わたしは、尚が必殺技も使ってくると思って、最初のターンに手札のガルガをゲージに

  置いて、そのゲージでガルブレードを装備したの。」

 

ガルガ「流石のお前でも、キーとなるカードをゲージに置くほど大胆に行くとは、思って

    いなかったようだな。」

 

尚「…ターン…エンド。」

尚の手札5/ゲージ4/ライフ10

 

尚がか細い声で、エンド宣言をする。

 

光のターン

 

光「わたしのターン、ドロー! チャージ&ドロー!」

光の手札4→5/ゲージ2→3/ライフ1

 

サキ『光選手、なんとかターンが回ったものの状況は絶望的だ。この局面を、どう

乗り切るのか!』

 

尚「(大丈夫…私の手札には、十分防御札がある。このターンを凌げる!)」

 

光「レフトに《ガルキャット》をコール! 効果でゲージ1追加して1ドロー! そして、ライトに

  《ガルガンチュア・ドラゴン》をバディコール!」

光の手札5→4/ライフ1→2

 

ガルガ『我が剣の前に、敵はなし!』

 

ガルキャット サイズ1/攻5000/防1000/打1

ガルガ    サイズ2/攻7000/防4000/打2/ソウル1

 

尚「ここ! キャスト《通告「不動占術」》! ゲージ1を払ってガルガをレスト、このターン、

  ガルガはスタンドできない!」

尚の手札5→4/ゲージ4→3

 

ガルガ『ぐおぉ!』

 

光「…! このままバトル、ガルブレードで、クロスに攻撃!」

 

尚「ソウルガード!」クロスのソウル1→0

 

光「ガルブレードの2回攻撃!」

 

尚「キャスト《マーズバリア》。攻撃を無効に!」

尚の手札4→3

 

光「ガルキャット、クロスにアタック!」

 

クロス『ぐわあああ!』クロス撃破

 

光「キャスト《ガルガンチュア・モードスイッチ》! ガルガをチェンジ、モード・ブラスト!」

光の手札4→2/ゲージ3→2

 

モード・ブラスト サイズ2/攻10000/防7000/打3→4/ソウル2

 

尚「キャスト《結晶化現象》! カードを1枚引いて、ガルガを無効化してレスト!」

尚のライフ10→9

 

サキ『これも防いだああ! 光選手、もはやこれまでか!』

 

光「まだまだぁ! キャスト《闘神の鼓動》!!」

光の手札2→1

 

尚「見たことのないカード…?」

 

光「デッキの上4枚を捨てて、その中のガルガを場の神竜族に重ねてコールできる!」

 

京香「ガルガは既に2枚見えてるッス…一世一代の大博打ッス!!」

 

光「デッキトップ4枚を……確認!」

 

近衛兵リンク・ガルドラ

 

神・ガルガンチュア・パニッシャー

 

剣の守護者ガル・アイナー

 

ガルガンチュア・ドラゴン

 

光「あった! ガルガンチュア・ドラゴンを、モード・ブラストに重ねてコール!」

光のゲージ2→1 ガルガのソウル2→4

 

ガルガ『ウオオオオオオオオオオオッ!!』

 

サキ『なんとなんと光選手、この土壇場でガルガを再び立ち上がらせた!!』

 

尚「まだよ、キャスト《通告「緊急占術」》!! ドロップのクロスをコール! 占闘準備の効果で、

  ライフと手札を追加!」

尚のライフ9→10/ゲージ3→0

 

光「ガルガ、クロスをアタック!」

 

ガルガ『心得た!』

 

尚「キャスト《マーズバリア》! 攻撃を無効に!」

尚の手札4→3

 

ガルガ『我に2回攻撃あり!』

 

尚「ソウルガード! 耐えた!!」クロスのソウル1→0

 

光「これが最後の1枚…G・EVO発動!!」

 

尚「!!?」

 

光「チェンジ、《ガルガンチュア・ドラゴン“モード・レギオン”》!!」

光の手札1→0

 

瞬間ガルガの鎧は、青から黄金へと変わる。

 

モード・レギオン サイズ2/攻9000/防7000/打2/ソウル5

 

サキ『光選手、ここにきてガルガを新モードに進化させたぁ!』

 

京香「すげぇ、すげぇッス二人とも!」

 

息もつかぬファイト展開に、会場はヒートアップしていく。

 

ガルガ『モード・レギオンとなった我は、ドロップよりサイズ1以下の下僕2体を場に

    呼び起こす!』

 

光「効果で《近衛兵リンク・ガルドラ》をレフトに、《剣の守護者ガル・アイナー》をセンターに

  コール! これらのカードはサイズ0に。リンクの効果、登場した時、リンクの打撃力+1。

  さらに、効果で登場したなら、場のカード全ての打撃力+1!」

 

モード・レギオン 打2→3

リンク      サイズ1→0/攻5000/防1000/打1→3

アイナー     サイズ0/攻3000/防1000/打1→2

 

光「リンクでクロスにアタック! リンクは貫通持ちだよ!」

 

クロス『申し訳ありません……。』クロス撃破

尚のライフ10→7

 

光「アイナーで尚をアタック!」

 

尚「ぐっ!」

尚のライフ7→5

 

光「ガルガ…ファイターにアタック!」

 

ガルガ『心得た! ウオオオオオオオ!』

 

尚「受ける!」

尚のライフ5→2

 

ガルガ『我に2回攻撃あり!』

 

尚「キャスト《アースバリア》! 攻撃を無効化してライフ回復、これで----」

尚の手札3→2/ライフ2→3

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

光「…ううん、これで終わりだよ。ガル・アイナーの効果、ライフ1を払って、ガルガのソウルへ!

  そしてそのガルガを…スタンドする!!」

光のライフ2→1 ガルガのソウル5→6

 

尚「あっ……。」

 

光「ガルガ、最後の攻撃!」

 

ガルガ『受けるがいい!』

 

尚「……。」

尚のライフ3→0

 

サキ『き…き…決まったあああああああ‼ 激しい攻防の末、光選手が最後の力を振り絞り、見事

   尚選手を下した! ABCカップ優勝は、明日乃光選手です!!』

 

サキの叫びと同時に、会場内が歓声を上げ、京香とアギトが感動の涙を流しながら抱きしめあう。

 

光「お、終わったぁ……。」

 

ガルガ「見事だったぞ、光。」

 

光「うん、ガルガもお疲れ様。」

 

緊張が解け、しりもちをついた光が、ガルガと軽くハイタッチを交わす。

 

尚「……。」

 

一方で尚は、がくんと膝を落としながら、下を見続けていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

相棒学園 校門前

 

京香「光先輩、優勝おめでとうございます!」

 

光「あはは、ありがとう京香。」

 

京香はピョンピョンと跳ねながら、光の優勝を祝い、トロフィーを手に持っている光は、そんな京香を見て苦笑いする。その時、尚がいないことに光は気づく。

 

光「そういえば、尚は?」

 

京香「アタシは見てないッスよ。お手洗いッスかね? ちょっと電話かけてみるッス。」

 

・・・・・・・・・・・・

 

校舎裏

 

携帯が振動していることに気づいた尚は、すぐに電話に出る。

 

尚「…もしもし。」

 

京香『尚先輩、今どこッスか? 光先輩、気にしてるッスよ?』

 

尚「教室。ちょっと忘れ物しちゃってね。」

 

京香『そうッスか…あの、この後ファミレスでお祝いパーティーしましょう! お二人とも

   激しいファイトのせいでお腹すいてるでしょうし、今日は全額アタシに奢らせて

   くださいッス!』

 

尚「そう? じゃあ、お言葉に甘えちゃおうかな?」

 

京香『了解ッス。アタシら、校門の前で待ってますんで。』

 

尚「うん、またあとで。」

 

尚はそう言って、電話を切る。隣では、クロスが心配そうな表情で尚を見上げていた。

 

クロス「尚…。」

 

尚「…光ちゃんより長く、バディファイトしてるのに……勝つために、デッキの構築を何度も

  見直してきたのに……それでも、勝てないの……?」

 

尚の頬を、大粒の涙が伝う。今の尚にかける言葉が、クロスには見当たらなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

相棒学園 中等部2年教室

 

天児「今日は皆さんに、転校生を紹介します。仲良くしてあげてくださいね。」

 

直後、教室の扉が開き、一人の少女が入ってくる。少女は黒板に自分の名前を大きく書いて振り返る。

 

「今日からこの学校でお世話になる…《盛谷 智夏(もりや ちなつ)》です。よろしくお願いします!」

 

その少女、智夏は、笑顔で挨拶する。

 

光「…え……ええええええええええええっ!!?」

 

智夏を見た光は、机をバンッと叩いて立ち上がり、驚愕の声を上げる。これは、ABCカップから3日経った日の出来事である。




いかがでしたでしょうか? 次回からは、新章に突入します!

感想や募集のほうも、待ってます。


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神バディファイター決定戦編
14話 超東驚に迫る不穏


今回から新章です。この章では、キャラクターの過去や心情も書いていこうと思います。ドラマの展開も、アニメとは異なっていきます。

それではどうぞ。

変更点 磯村の立場:司令→局長


ドスンッドスンッと大きな足音を立て、一体の恐竜にも見えるモンスターが、背中にサングラスのいかつい男を乗せて街中を走る。

 

「あの中に入れ!」

 

途中、路地裏への入り口を見つけ、モンスターはぎりぎり入れるだろうと踏んだ男は指示を出す。モンスターはそれに応答し、何とか路地裏へと入ることに成功する。

 

「よし、ここまで来れば--------」

 

『そこまでだ。』

 

突如声が響き、空から影が降りてくる。マントを羽織り、白い仮面をかぶった騎士のようなドラゴンは、逃げているモンスターの行く手を阻む。

 

?『クリミナルファイターだな? 貴様を拘束する。』

 

?「大人しく捕まってよね~。手荒なことは苦手なんだからさ。」

 

ドラゴンに抱えられた人参色のサイドポニーをしたギャル風の少女は、軽口で男に警告する。

 

クリミナルファイター「クソッ、戻れ!」

 

言われてモンスターは、来た道を戻ろうとする。その時だった、モンスターの影からニュッと手が出て、モンスターの足を引っかける。

 

クリミナルファイター「ぐえっ!」

 

バランスを崩したモンスターは盛大に転び、その衝撃で背中から放り出されたクリミナルファイターは顔から地面に激突し、気絶する。

 

?『捕縛完了、だな。』

 

?「ああ。」

 

その1組を、忍者のような黒い竜と焦げ茶の目をした制服姿の少年が見下していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

相棒学園 中等部2年教室

 

生徒1「えっ、智夏ちゃんって颯樹様の妹さんなの!?」

 

生徒2「苗字が《盛谷》だったからまさかとは思ってたが…!」

 

生徒3「ねぇねぇ、智夏ちゃんもバディファイトやってるの?」

 

智夏「うん、やってるよ。ついでに言うと、バディもいるんだ♪」

 

生徒3「じゃあ、今度ファイトしてよ。」

 

休み時間、クラスの生徒たちは一堂に智夏の席に集まり、質問攻めしていた。しかし智夏は疲れる様子を見せず、笑顔で対応している。

 

光「……。」

 

そんな様子を光は、自分の席で肘をつきながら見ていた。先程までは自分のクラスに転校してきたことに驚いていたが、よくよく考えれば中学生の年齢の女の子が引っ越してきたのだから、転校してきても不思議はないかと改めて理解し、今はじっと見ているだけである。

 

智夏「……うん?」

 

そんな光の視線に気づいた智夏は光のほうを向くと、ニカッと笑って光のほうに小さく手を振る。光も手を振られたことにビクッと肩を揺らしたが、すぐに手を振りなおす。

 

尚「光ちゃん最初見た時驚いてたけど、あの子と知り合い?」

 

尚が不思議そうな顔をしながら、光の席に歩いてくる。

 

光「うん、ABCカップの時、ショップで会ってね。」

 

尚「そうなの…ファイトはしたの?」

 

光「したよ……負けちゃったけど。」

 

尚「そうなん…え?」

 

納得しかけたその時、「負けた」という言葉に尚は過剰に反応する。

 

尚「負けたって…光ちゃんが?」

 

光「うん。」

 

尚は驚いた表情のまま、光同様智夏のほうを見る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バディポリス 司令室

 

磯村「クリミナルファイターとそのバディモンスターは無事移送された。二人とも、任務

   ご苦労だった。」

 

?「はっ。」

 

?「ありがとうございま~す♪」

 

磯村に対して敬礼するのは、バディポリスユースのリーダーである少年、影山満月と、後輩の少女、高倉穂波である。

 

?「穂波、仮にもバディポリスユースなのだから、もう少し緊張感を持ったらどうだ?」

 

穂波「あはは、ごめんごめん。どうにも落ち着くのは苦手でさ。」

 

?「……苦労しているな、ゲイル。」

 

穂波を注意するのは彼女のバディであるゲイル。そんなゲイルに同情するのは、影山のバディ、ブレードアッシュドラゴンだ。

 

影山「それで局長、今回のファイターについてですが…。」

 

磯村「今、解析中だ。そろそろだと思うが…。」

 

颯樹「失礼します。磯村局長、解析が終わりました。」

 

穂波「あっ、颯樹センパ~イ♪」

 

司令室に颯樹が、資料を持って入ってくる。直後、穂波が颯樹に向けて「ヤッホー」と手を振る。

 

磯村「どうだった?」

 

颯樹「はい。モンスターを調べてみたんですが、どのワールドにも生息していないモンスター

   でした。やはり今回も…。」

 

影山「《オニキス》が絡んでいるか…。」

 

影山の言葉に、颯樹はうなづき、司令室は重い空気に包まれる。

 

 

『オニキス』……10年以上前から存在が確認されているバディテロリスト集団である。世界各地で破壊活動やバディ関連施設の襲撃を行っており、彼らの使役するモンスターの多くは、モンスターの世界でも確認されていない新種である。そして彼らの行動原理の中に、【違法なファイターや組織へのモンスター売買】も含まれているため、《死の商人》とも呼ばれている。

 

 

穂波「物騒な連中ですね~。」

 

影山「それだけで済むならまだいい。問題なのは、それほど大規模な活動をしていながら詳細を

   全く掴めていないというところだ。」

 

磯村「今まではこの超東驚でそういった痕跡は見られなかったが…ついに奴らは、超東驚にも手を

   出してきたということだ。」

 

「加えて、新たな問題も発生した。」

 

磯村は、眉間にしわを寄せて隊員たちにそう説明する。直後、颯樹の横にSDサイズのアジ・ダハーカが現れる。

 

ダハーカ「以前、我と半身である颯樹で違法地下ファイトを検挙したのだが、来た時には既に

     支配人は震えながら自首の準備をしていたのだ。」

 

アッシュ「それはまた、なぜ?」

 

ダハーカ「奴はこう呟いていたよ……《ロストワールド》とな。」

 

ゲイル「ロストワールド……?」

 

穂波「は~い。ロストワールドって何ですか?」

 

穂波が元気に手を挙げて、アジ・ダハーカに質問する。

 

ダハーカ「遥か昔、神々がモンスターのワールドを創造していた時代、一つの恐ろしい世界が

     生まれた。奴らは破壊と殺戮に飢え、他のワールドにも手を出した。それを危惧

     した神々は、激闘の末、奴らを次元の彼方に封印した。」

 

影山「だからロストワールド…失われた世界というわけか。」

 

颯樹は真剣な表情でうなづく。

 

颯樹「そのロストワールドに、オニキスが絡んでいる可能性も0ではない。そうでないにしても、

   何らかの形で封印が解けた以上、人間界に危険が及ぶ可能性は大いにあると思う。」

 

磯村「そうだな…2つの危険が迫っている以上、各局でさらなる対処が必要だ。君達も、

   十分に警戒してくれ。」

 

磯村の言葉に、全員が敬礼する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

相棒学園 屋上

 

京香「うぇええええええええ!? 光先輩、負けちゃったんスかぁ!?」

 

光「ちょっ…声が大きいって。」

 

昼休み、屋上で光・尚・京香が昼食をとっていた。光からしてみればいつものことなのだが、今回違うのは、その輪の中に智夏が入ってるということである。

 

智夏「でも、ギリギリだったよ。全部終わったら、手札もゲージもすっからかんだったし、

   精進しないとなーって思った。」

 

京香「謙虚ッスね~。」

 

感心しながら京香は、お弁当のおかずを頬張る。

 

尚「クラスでも人気だったわね。「颯樹さんの妹だー」とか言われて。」

 

智夏「あ~あれね。私もお兄ちゃんは自慢だし好きだけどさ、そうゆう肩書は好きじゃないな。

   お兄ちゃんはお兄ちゃん、私は私だし。」

 

ディス「ウム、智夏のそういった姿勢を、我は気に入っている。」

 

バディのディスも感心しながら、ガルガ達と共に食事をしていた。

 

?「お前だな、噂の転校生ってのは!」

 

智夏「うん?」

 

智夏が振り向くと、オレンジの短髪をしたツリ目の男子が立っていた。

 

智夏「あなたは?」

 

鹿島「俺の名前は鹿島竜、相棒学園のドラゴンキラーだぜ!」

 

智夏「ドラゴンキラー?」

 

京香「言葉通り、ドラゴンタイプに強いカードを使うってことッス。ぶっちゃけて言えば、

   メタデッキッス。」

 

鹿島「だってかっこいいじゃねぇか、ドラゴンキラーって響き!」

 

智夏「そのドラゴンキラー君が、何か用?」

 

鹿島「放課後、俺とファイトしろ! 天才ファイターの妹と呼ばれているドラゴン使いの力、

   図らせてもらうぜ!」

 

智夏「いいよ。」

 

光「即答…というかいいの? 彼のデッキ、ドラゴンデッキに強いんだよ?」

 

智夏「望まれたら受ける主義だからね。それに、メタデッキの壁を乗り越えて勝てれば、

   気持ちいいと思うんだよね。」

 

智夏はそう言って、ディスと顔を向けあう。二人とも、どこかニヤッと挑発的な笑みを浮かべていた。




次回、ドラゴンVSドラゴンキラーです。


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