魔王のヒーローアカデミア (匿名希望)
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1話

作者はそこまでヒロアカの事を詳しく知りません。
アドバイス等を戴けると幸いです。


主人公side

俺は、死んだのか。随分と呆気ない終わりだったな。

だが、1つ気にくわない事がある。

俺の集めた富に手を出した俺の部下、及びに平民どもに復讐出来ないことだ。

ん、なんだあの光は。あっちの方に行ってみるか。

 

「おめでとうございます、元気な男の子ですよ」

ここは、病院か。なるほど、俺は転生したという訳か。

しかし、豪勢な病室だ。この世界での俺の両親はかなり裕福なようだ。

「産まれてきてくれて、ありがとう。次桜(じおう)

 ~3年後~

俺がこのこの世界に転生してもう3年か。

初めはこの世界について驚いたが色々解ってきた。

この世界には産まれつき人は何かしらの「個性」を持っているらしい。

俺の個性はまだ解っていないが、俺の父の「個性」は「答えを導き出す者(アンサー・トーカー)」と呼ばれる能力の持ち主で、どんな難問も解決する頭脳の持ち主だ。

母の「個性」は手で触れた人間以外を自由にそのままの姿で全体を黄金の塊に変える「黄金の手(ゴールド・ハンド)」という、ミダス王のような「個性」の持ち主だ。

そんなある日、俺はある人物に会う為に正装をして、その人物の来客を待っていた。

その人物は執事服を着ているが年齢的には俺と同い年位の少年だった。

疑問に思っていると父が、俺に話しかけてきた。

「彼は今日から、お前の執事で家臣だ」

俺も最初は何の冗談かと思い、断ろうとしたが彼の次の一言を聞き、改めて俺の執事にすることに決めた。

「初めまして。今日から貴方に仕える事になった魚塚秀和と申します。よろしくお願いします。我が主、逢魔家次男、逢魔次桜様」

このしゃべり方で俺は理解した。

前世で最後の最後まで俺の味方でいた男の事を。

 

俺は早速、そいつを俺の部屋に案内した。そして、疑問に思った事を聞いてみた。

「お前の主はお前に3つ質問をする。正直に話せ」

「畏まりました」

男は自分の胸に腕を横にしてつけながら礼をした。

「1つ目の質問だ。お前は人に仕えるのは初めてじゃないな」

「仰られるとおり、私は人に仕えるのは初めてではございません。信じるか信じないかは我が主の勝手ですが、私は前世でも人に使えておりました」

「なるほど。では2つ目の質問だ。その主は世間的に暴君と呼ばれていたか」

「ええ、その様に呼ばれていました。しかし、それは彼らが愚かだから仕方ない事です。私の真の主はあの方しか居ないと思っております」

俺はニヤリと笑いながら告げてやった。

「安心しろ。その暴君の産まれ代わりが俺だ。ウォズ」

「やはり、貴方がそうでしたか。確信は有りませんでしたが、我が主と同じ気配がしたもので貴方の配下に下る事に致しました」

やはりこいつは出来るな。

「最後の質問だ。俺が死んだ後の俺の富などはどうした?」

「簡単な事です。愚かな民に渡るくらいならと全て処分させていただきました」

「そうか、分かった。これからも俺の側で最後まで俺の味方でいろ。命令だ」

イエス、マイロード(御意、御主人様)

世間では個性を生かした英雄(ヒーロー)なる者が人気らしいが俺はそういう英雄に興味はない。

なるなら(ヴィラン)だ。それもただの敵じゃつまらない。

そう、名乗るなら魔王と呼ばれる存在になってやる。

この物語は俺が最低最悪な魔王と呼ばれる存在になる。そんな物語である。



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2話

遅くなってすみません。
今回は残酷な描写が有ります。
ご注意ください。


俺がこの世界に転生して15年たった。

普通に考えれば義務教育が終わる時期だが俺は学校に通わなかった。

前世での知識は勿論の事、この世界における知識はウォズが教えてくれた。

そして俺がこの世界で4歳の誕生日を迎えた時だ。

俺はついに「個性」を得た。

それは前世でオーマジオウと呼ばれたキャラが持つ能力に似ていた。

その能力は複数のパターンが存在する個性だった。

1つ目の能力はライドウォッチと呼ばれるストップウォッチのような物を作り出す個性だ。

ただ、オーマジオウと違い、俺は個性の持ち主に触れる事でその個性を宿したライドウォッチの用な物を作り出せた。

しかし、俺の個性はこれで終わりではなかった。

俺がそのライドウォッチを身に付けると俺はその個性の持ち主と同じ個性を扱うことが出来た。

更にそのライドウォッチを身に付けている際は個性の持ち主の個性を無効にしてしまう事も解った。

そして誕生日会を終え部屋に戻ると俺はできるだけ沢山ライドウォッチを作り出した。

すると中にはライダー以外にもスーパー戦隊、と呼ばれたヒーロー達の物や伝説の戦士と呼ばれた女達の絵柄が描かれた物等が大量に出てきた。

そしてそれ以外にも怪人などが描かれた物まで合った。

俺はその中の1つを使用してみたが姿は変わらないものの、その能力を扱えた。

しかも、身体能力まで上がる事が分かったがそれでも、体を鍛えるとその分上乗せできるので体を鍛えるのに越したことはないと思った。

この事にウォズは喜んでいた。

そして、ウォズの個性も半年後明らかになった。

その個性はカードだそうだ。

詳しく説明するとカードに描かれた怪人などを召喚したりできるらしい。

カードは3種類あり、使用の違いがあるらしい。

1つ目はファイターカードと呼ばれ、そのカードに描かれた人物や怪物に変身したり召喚できたりする。

2つ目はウェポンカードでそのカードに描かれた武器を装備できる。

3つ目はサポートカード。

そのカードに描かれた魔法や能力を発動する事ができる。

ただ、使い放題という訳でも無い。

カードにはコストと呼ばれるものがあり、自信に存在するマナが足りなければ使用できないようだ。

ただ、このコスト以下で使う事も可能だが、その分効果は減少してしまう。

しかし逆にコストを多めに使えばその分、強力な効果を得る事ができる。

そしてマナは毎晩深夜零時に回復する。

ただ回復するだけではなく、その日に使った分のマナが加算される。

つまり、マナ40の際にマナを30使うと40-30+30×2という計算になり、次の日からはマナ70として使える事になる。

しかし、この個性を発動するといくら部屋が広くても埋まってしまうかも知れないが俺達の使用するライドウォッチやウォズの使用するカードは異空間に仕舞う事ができ、俺達が必要とする時に自由に望んだ物を取り出すことが出来た。

しかし、俺達が個性を発動した事が気に食わない者が現れた。

それはこの世界での俺の5歳上の兄、椿だ。

兄は9歳になったにも関わらず、個性を持っていなかった。

その為、俺に刃物を持って向かって来たが個性に目覚めた俺の相手ではなかった。

兄は呆気なく俺に敗れ、そして俺の手で殺した。

だが俺は殺したという感覚が無かった。

その後、俺は屋敷の使用人、及び両親の個性をライドウォッチにすると事故に見せかけ、殺した。

ウォズの奴も殺してやろうと思ったが奴の個性はライドウォッチに出来なかったので生かしておく事にした。

どうやら俺のこの個性は忠誠心が高いものほど効きにくいらしい。

俺は孤児になるのだが俺は養子縁組の制度を受けていない。

俺の家は経済的に裕福だし、何より家事はウォズ一人で事足りるからである。

そんなある日、ウォズは俺に1つの提案をしてきた。

「雄英高校に通え、だと」

ウォズの作った朝食を食べつつ俺はそう答えた。

「ええ、その通りです」

「彼処は確か数多くの英雄(ヒーロー)を排出した学校の筈だ。今更この俺に英雄(ヒーロー)になれと?」

「いいえ、そうではございません。逆ですよ。数多くのヒーローを排出しているのなら、逆にそこから(ヴィラン)が排出されたとあれば一層名を轟かせる事ができるのではありませんか?」

「なるほどな。しかも雄英は狭き門だからこそより強力な個性を集めれるというわけか」

「流石、我が魔王。理解が早くて助かります」

「後の手筈はお前に任せる。俺を楽しませろ」

「御意」

雄英高校、実に楽しみだ。



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3話

今回は長い台詞が存在します。
読みにくかったらすみません。

※2月11日(月)※
内容を改変しました。


前話から遡ること、5年前

 

「少しだけ出掛けて来てもよろしいでしょうか?」

俺がティータイムを堪能しているとウォズの奴がそんな事を言い出してきた。

「俺は別に構わないが、理由はなんだ」

「所謂、宗教活動ですね」

「宗教活動。仲間を増やすという事か?」

「他にも狙いは有りますがね」

「構わん。好きにしろ」

「畏まりました。それではHTBという番組を見ていてください」

HTBは確かこの世界で人気のニュース番組だったな。ヒーロー(H)特報(T)番組(B)の略で視聴率は95%を越えた事もある番組だ。

俺がその番組を見ていると、そこに仮面と鎧を着けた謎の男(恐らくウォズ)が現れた。

そいつはキャスターを殴り飛ばすと演説を始めた。

「君たちは今、平和な世界に生きてると言えるか?。君たちの多くはオールマイトのおかげで平和になったと言うだろう。しかし、それは偽りの平和でしかない。嘗て個性が存在しなかった時代、それこそ世界中で争いが起きていた時代に比べれば被害は減ったと言えるだろう。しかし、人々は個性を手にいれた今、世界は弱肉強食な世界になったとも言える。個性有る者は個性無い者を見下し、個性無き者は、個性有る者を怯える。それに君たちは大きな勘違いをしている。(ヴィラン)が悪、英雄(ヒーロー)が正義だと。しかしそれは偽りの世界でしかない。君たちは意志の有る人間だ。命令されれば動く機械じゃない。その事を踏まえて先程の話を思い出してほしい。(ヴィラン)は自由に個性を使っているが、英雄(ヒーロー)(上からの指示)が使用許可を与えなければ個性を使えない、救助も出来ない。その間にどれだけの被害が出るか考えてみるといい。そしてこの番組を見ている君たちだけに朗報だ。いずれは、我が王が世界の王をなると宣言した時、君たちを我が王の臣下として迎え入れよう。今の私の発言を聞いて君たちの考えは3つの内のどれか1つだということは分かっている。1つは我が王の臣下になること。この選択を選んだ者は幸福である。自由に個性を使える権利を得たのだから。そして、個性無き者は、我が王の個性により個性を与えよう。2つ目は我が王のもとから逃げ出す事だ。止めておいた方が良いだろう。我が王からは逃げられない。いずれ王は逃げた者を見つけ出し、君たちから個性を奪い取るだろう。そして最後の1つは我が王を倒す、だろう。これが最も愚かな考えだ。我が王は誰にも倒せない。少し長く話しすぎたようだ。それでは我が王が降臨なされる日、オーマの日にまた、お会いしましょう」

「私が来た」

その声と共にオールマイトと呼ばれるヒーローが現れ、その鎧を着た男を殴っていたがカランと乾いた音が響くだけで、鎧の中に人は居なかった。

俺はそこでテレビを消した。

それと同時にウォズの奴も帰ってきた。

「ただ今戻りました」

「ああ、素晴らしい演説だ。誉めて使わす」

「ありがとうございます」

これが計画通りにいけば俺はより多くの個性を得られるという事だ。

フフ、その日が楽しみだ。



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