東方神竜伝 ~幻想入りした二人の物語~ (★sophia★)
しおりを挟む

プロローグ
始まり 第一話 二人の目覚め


場所は不明。



ここは幻想郷。忘れ去られし者の集う地。

また、忘れ去られた者が幻想入りした。

 

 

 

???「...ここは一体..」

 

...俺はさっきまで何をしていたんだっけ。

..駄目だ、全く思い出せない。

 

???「なら、色々教えてあげようか?...レイス。」

 

レイス「!」

 

 

背後から声を掛けられ、咄嗟に

後ろを振り向く。そこに居たのは────

 

 

レイス「...サクラ?」

 

 

───記憶と同じ姿の親友がいた。

 

 

 

 

 

 

 

レイス「で、どういう事?」

 

サクラ「それはどちらの事かな?

私がここにいる事?それともこの場所?」

 

レイス「両方」

 

サクラ「言うと思った。ちなみに

先に言っておくとこの場所、

多分だけど、『元々私達がいた場所では無い』

と思うよ。」

 

レイス「は?...じゃあここは何処なんだ?」

 

 

サクラ「わかんない。そこまで分かる訳ない。」

 

レイス「えぇ...。」

 

サクラ「ちなみに確認だけど、自分の姿や

自分の能力、種族とか覚えてる?」

 

 

そう言われてレイスは自分の姿を確認する。

近くにあった水溜まりを覗いて見ると、

人間の顔つきに、黒い鱗で覆われた腕が

映り込む。...どう見ても人外である。

 

 

サクラ「分かった?」

 

レイス「大丈夫。記憶と一致した。」

 

サクラ「なら自分の種族と能力は?」

 

レイス「俺は『龍』...能力は確か

《形を操る程度の能力》だったはず。」

 

サクラ「...そこの記憶は異常ないみたいだね。

...私の()()も見覚えはある?」

 

これ、とはサクラの左胸付近と左右の手にある

3つの目玉のようなもの。

 

レイス「おう、見覚えはあるぞ。確か

3rd、4th、5th eyeだったか?」

 

サクラ「大丈夫そうだね。」

 

レイス「お前は能力覚えてるのか?」

 

サクラ「えーっと、ここが

《心を読み取る程度の能力》、ここが

《複製する程度の能力》で、ここは

《星を操る程度の能力》だね。」

 

 

 

レイス「なあサクラ。さっきはその目玉に

   注目してて言ってなかったが、その桃色の

   髪と金色の獣耳と尻尾は、狐で良いのか?」

 

サクラ「うーん、耳と尻尾は狐だと思うけど、

   この目玉はなんだろう。

   後、髪は前からだから。」

 

レイス「だとしたら、サクラは狐の妖怪?的な

   感じで良いのかな?」

 

サクラ「(流された)それならレイスは

   半分竜っぽいし、

   人にも一応見えるから、竜人って所かな?」

 

レイス「そんな感じかな。...というか、もう

   そろそろ移動しないか?もう夕方だ。」

 

サクラ「そうだね。一旦移動しようか。」

 

 

こうして、新たに幻想入りした二人は、

目的も無く移動を始めた。

 

 

            to be continued ...




プロフィール
レイス・○○○○○○・○○○○○○ 竜人 ?才
幻想入りした二人の内の一人。
外の世界の記憶はほとんど無い。
見た目は黒のショートヘアー。
赤と黄色のオッドアイ。
能力は『形を自在に変える程度の能力』

サクラ 妖狐と覚りのハーフ ?才
レイスと同じく幻想入りした内の一人。
レイスより酷くないが、外の世界の記憶は無い。
見た目は桃色の膝裏まであるロングヘアー。
青と銀のオッドアイ。
能力は『心を読み取る程度の能力』
   『複製する程度の能力』
   『星を操る程度の能力』の3つ。
サクラの下の名前を募集中


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第二話 紅い館の主

今回でプロローグは終了です。


レイス「そういえばさ、サクラ。」

 

サクラ「ん?」

 

レイス「周りを見てるけど、南西辺りに紅い館が

   大体1キロ半位の距離に見えるが、

   行ってみるか?」

 

サクラ「え?」

 

レイスに言われた方角を見ると紅い館が

ぼんやり見えた。いや良く見えるな。

 

サクラ「..まあ、まだ人に会ってないし、

   行ってみようか。...というかレイス。

   君ならその大きな翼で

   飛べるんじゃない...?」

 

レイス「あ」

 

そうじゃん。俺翼あるじゃん。忘れてたよ。

..翼ってどう動かすんだ?

 

サクラ「鳥をイメージしたら?」

 

レイス「えーと」バサッバサッ

 

翼をゆっくり動かしてみると、

羽ばたく音と共に、体が数センチ浮いた。

 

サクラ「飛べたね。」

 

レイス「飛べたな。 慣れれば

   もっと速く飛べそうだな。」

 

サクラ「ま、練習あるのみだね。

   あ、見えてきたね。紅い館。」

 

レイス「..紅いな。慣れないと

   目が痛くなりそうだ。」

 

サクラ「ん?門の近くに

   誰かいるね。..門番、かな?」

 

門の近くまで行くと、...熟睡している

中華風の服を着た門番らしき人がいた。

 

???「zzzzz...」スピー

 

レイス「...立ったまま寝てる人、初めてみたよ」

 

サクラ「職務怠慢もここまで来ると

   清々しい位だね。」

 

???「ようこそいらっしゃいました。

   悪魔の館、紅魔館へ。」

 

レイサク「!!」

 

咲夜 「私はこの館のメイドの十六夜咲夜です。

   以後、お見知りおきを。」

 

レイス「あ、ああ。レイスだ。よろしく。」

 

サクラ「サクラだよ。よろしく。咲夜」

 

咲夜 「さて、お嬢様がお待ちです。

   ご案内致します。どうぞお屋敷へ。」

 

???「zzzzz...」スピー

 

咲夜 「...少しお待ちください」チャキッ

 

レイス「アッハイ」

 

 

 

 

 

 

???「ギャアアァァァァァ!!?」

 

レイス「(刺したな)」

 

サクラ「(刺したね)」

 

咲夜 「お待たせ致しました。では、

   今度こそ行きましょう。」

 

レイサク「(この人は怒らせないようにしよう.. )」

 

 

 

 

 

レイス「そういえば咲夜」

 

咲夜 「はい、何でしょうか。」

 

レイス「さっき、突然後ろに現れたけど、

   あれはなんだ?」

 

咲夜 「ああ、あれは私の能力によるものです。」

 

レイス「能力?」

 

咲夜 「はい、私は『時を操る程度の能力』

   を持っています。時を止めて

   移動しました。」

 

まじか。時止めとか咲夜強すぎだろ。

 

咲夜 「着きました。」

 

コンッコンッ

 

???「入りなさい。」

 

レイス「(以外と高い声だな...)」

 

咲夜 「失礼します。」ガチャッ

 

 

 

レミリア「いらっしゃい。二人の外来人よ。

まぁまずはそこに座れ。」

 

レイス「...失礼する。」

 

レミリア「...それで?お前らの名前は何だ?

私はレミリア・スカーレット。この館

『紅魔館』の主にして、吸血鬼だ。」

 

レイス「俺はレイス。」

 

サクラ「私はサクラ。」

 

レミリア「ふむ...レイスにサクラか。

...あなた達はどこから来たのかしら?」

 

レイス「...それが分からない。」

 

サクラ「...同じく。」

 

レミリア「...?分からないとは?」

 

レイス「何故か目が覚めたらこの世界

にいてな...それ以前の記憶が無いんだ。」

 

サクラ「多分記憶喪失の類だと思う。

私もレイスと同じ。目が覚める以前

の記憶だけすっぽり抜け落ちてる。」

 

 

レミリア「...なるほどね。

なら、この場所について教えてあげるわ。」

 

レイス「...よろしく。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

淑女解説中...

 

 

 

 

 

 

 

 

レミリア「...つまり、あなたたち二人は、

   外の世界の記憶は無く、

   ただ親友の記憶はあると?

   ...これまた特殊な外来人ねぇ..」

 

レイス「そして、ここは幻想郷と言われる場所で

   俺らは外の世界から幻想入りした、と」

 

レミリア「その解釈で合ってるわ。そして...」

 

レイス「?」

 

レミリア「あなたたちはこれからどうするの?」

 

レイス「どうするって言われてもな..」

 

レミリア「いく宛が無いなら

   うちに居ても良いけど?」

 

レイス「おお、それはありがたい申し出だ。

   しばらくはここでお世話になるよ。

   サクラもそれでいいか?」

 

サクラ「あぁ、私はそれで構わないよ。」

 

レミリア「決まりね。咲夜!」

 

咲夜 「はい、お嬢様。」

 

うわ、また時止めて現れた。

相変わらず瞬間移動にしか見えん。

 

レミリア「この二人を紅魔館に住まわせる

   事にしたから、空いている部屋に

   案内して。」

 

咲夜 「はい、承知致しました。お嬢様。

   こちらへどうぞ、レイス様、サクラ様。」

 

レイス「行くか。」

 

サクラ「そうだな。」

 

 

 

こうして、幻想入りした二人は、

レミリアの誘いを受け、

紅魔館に住むこととなった。




次回は数日後の話になります。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第一章 紅魔館での日常
第三話 目覚めし力


サクラの初めてのスペルカード登場です。
サクラ、チートになった。


 

レミリア「神槍『スピア・ザ・グングニル』!」

 

サクラ「甘いよ! 結集『天命の加護』!」

 

ガキィッ ドドドッ ボコォッ バチィッ

 

 

 

 

 

 

レイス「...どうしてこうなった..」

 

 

 

 

時を遡る事一時間前..

 

 

レミリア「ねえレイス。

   ちょっと良いかしら?」

 

レイス「レミリアか、何か用か?」

 

レミリア「ええ。この前伝え損ねた事

   があってね。」

 

レイス「伝え損ねた事?」

 

レミリア「ええ。この幻想郷での勝負の方法、

    ..スペルカードルールについてね。」

 

レイス「スペルカードルール?」

 

レミリア「まあ、詳しいことは、パチェの所に

    行ってからパチェと教えるわ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

              青年移動中..

 

 

 

 

 

 

 

パチェ「来たわね、サクラもいるのね。

    まあ、二人ともいた方が

    手っ取り早くて良いけど。」

 

この人はパチュリー・ノーレッジ。

どうやら魔女らしい。

レミリアはパチュリーの事をパチェと

呼んでいる。

 

パチェ「それじゃ、レミィから少し聞いたと

    思うけど、スペルカードルールに

    ついて教えるわ。」

 

パチェ「スペルカードルールとは、

    この幻想郷を覆う、『博麗大結界』

    を管理する、博麗霊夢が考え出した

    決闘法の事よ。」

 

パチェ「主にルールは、

   『美しさを競う事』

   『威力は最低限下げる事』

   『枚数を決め、その数スペルを   

    破られた場合、潔く負けを認める。』

    ..の3つね。」

 

サクラ「なるほど..」

 

なんかサクラが考え出した。

でもまあ、その気持ちは分かるよ。

必殺技とか、すげぇ格好いいし。

 

パチェ「そうそう。技のカードは、

    このカードに力を込めて作るのよ。

    サクラ、試しに作ってみたら?」

 

そう言ってパチュリーは白紙のカードを

渡してきた。

うーん、イメージ、イメージ...

 

サクラ「..(結集『天命の加護』)」

 

頭の中でそうイメージすると、

カードが輝き出し、イメージした技が

カードに写された。

 

パチェ「それがスペルカード。

    一枚じゃ少ないし、もっと作って

    おいたらいいと思うわ。」

 

サクラ「うん、そうさせてもらうよ。」

 

レイス「さて、俺も考えるとするか。」

 

 

 

 

 

 

一時間後..

 

 

 

 

 

 

 

 

サクラ「レミリア!勝負だ!」

 

レミリア「いいわよ。ルールは?」

 

サクラ「被弾、スペル共に3でどう?」

 

レミリア「それで構わないわ。」

 

サクラ「さぁ、始めようか!」

 

レミリア「紅符『スカーレットシュート』!」

 

サクラ「明星『メテオバースト』!」

 

 

 

 

 

 

 

 

そして今に至る。

 

 

レミリア「神槍『スピア・ザ・グングニル』!」

 

サクラ「甘いよ!結集『天命の加護』!」

 

 

 

 

 

パチェ「..何であなたたち、数日で力の

    使い方をマスターしてるわけ?」

 

レイス「能力の使いようでしょ。」

 

パチェ「え?」

 

レイス「俺は能力で妖力とかの力の形を視て、

    コツを掴んだけど、サクラに至っては..」

 

パチェ「?」

 

レイス「『星を操る程度の能力』で、

    星の記憶ってのを一部、自分の頭に複製

    した結果、能力が昇華したからね...」

 

パチェ「!?...具体的にはどんな能力になったの...?」

 

レイス「確か...本人から聞いたけど、

    何故か『星を操る程度の能力』

    は変化が全く無くって、

   『心を読み取る程度の能力』が

   『精神を操る程度の能力』に変化、

   『複製する程度の能力』が

   『創造する程度の能力』に変化した。」

 

パチェ「..えげつない能力になったのね..」

 

レイス「俺は能力より、今は機動力

    を高めてるがな。」

 

具体的に言うと、飛ぶ速度を高めてる。

今はマッハ2位で飛べるようになった。

 

???「レイス、何してるの?」

 

レイス「?」

 

後ろを向くと、フランが疑問の顔をしていた。

この子はフランドール・スカーレット。

どうやらレミリアの妹らしい。

 

レイス「いや、サクラとレミリアが弾幕ごっこを

   しているのを見ながら、パチュリーと

   ちょっと話をしてたんだ。」

 

フラン「あっちの状況はどんな感じ?」

 

レイス「えーと、」

 

今見た所、サクラが若干押されているな。

まあレミリアは経験が多いんだし、

当たり前っちゃ当たり前だな。

 

レイス「レミリアの方が押してるな。」

 

フラン「終わったら私も混ぜてもらおうかなー。」

 

あ、姉が勝っているのはどうでもいいのね。

 

レイス「..何ならフランよ、あっちの二人の勝負

   が終わったら、俺と戦ってみるか?」

 

フラン「!いいの!?」

 

レイス「あぁ、構わないさ。」

 

フラン「よーし、頑張るぞー!」

 

あれ、これ俺ヤバくね?

 

 

10分後...

 

 

 

 

レミリア「ふう..危なかった..」

 

サクラ「うーん、惜しかったんだけどなー。」

 

結果的に、勝負はレミリアが勝ったみたいだな。

 

レミリア「さぁサクラ!勝ったんだから

   言うことを一つ聞いてもらうわよ!」

 

サクラ「え、なにそれ聞いてない。」

 

レミリア「今決めたからね!」

 

サクラ「なにその理不尽!?」

 

..何かやけに向こうが騒がしいが、

巻き込まれたくないし、放っておこう。

 

パチェ「そういえば、あなたたち二人って、

   七曜の適性はどうだったの?」

 

レイス「ん?あぁ、俺はバランス適応型、

   サクラは月、火、水、氷の

   適性だったよ。」

 

パチェ「ふーん、バランス適応型ねぇ..

   要するに七曜全部使えるんでしょうね。」

 

レイス「多分使えると思う。」

 

フラン「ねーねー!弾幕ごっこはー!」

 

レイス「わかったよ、じゃあ始めるか!」

 

フラン「やったー!」

 

 

..俺はまだまだ休めそうに無いねえこれは。

ま、今を楽しむか。

 

 

 

 




サクラのスペルカード説明

明星『メテオバースト』
敵に向かって様々な方向から明るい赤色の
大型弾幕を降り注がせる。
周りから見たら隕石に
見えることから名が付いた。

結集『天命の加護』
瞬間的に結界を何重にも張り、あらゆる技を
防ぐ大技の一つ。色は薄い紫色。


次回はレイスとフランの戦闘シーンです。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第四話 戦いは美しく

予告通り、レイスとフランの戦闘回です。


レイス「さぁ、始めようか!フラン!」

 

フラン「おー!!」

 

レイス「残機は3、スペカは6でどう?」

 

フラン「それでいいよー!」

 

レイス「行くぞ! 炎獄『五月雨落とし』!」

 

このスペカは炎の弾幕を上からランダムに

降らせる技だ。一つ一つは小さいけど

数がある。避けにくいはずなんだが..

 

フラン「こんなもの壊しちゃうよー!

    禁弾『スターボウブレイク』!」

 

うーむ、このスペカは失敗だったか。

とりあえずフランのスペカを避けよう。

 

レイス「よっと。」ヒュンッ

 

フラン「!レイス移動速くない!?」

 

そりゃあ、毎日速く飛ぶ練習してたら、

いつの間にかマッハ2以上で飛べるように

なってたからな。

制御出来なくて大図書館の壁に

しょっちゅう激突してたのは

いい思い出。

 

レイス「そりゃあ、毎日速く飛ぶ練習

    してたんだ。速度も上がるって。」

 

多分フランからしたらギリギリ目に追える位の

速度で動いて弾幕かわしてるからな。

..速すぎて弾幕に正面衝突しないか心配だ。

 

 

フラン「あー、スペカ終わっちゃった..。」

 

レイス「危ねえー..」

 

ふう、何とかスターボウブレイク避けきれた..

さて、次のスペカは何にするか。..よし。

 

レイス「神槍『スピア・ザ・ゲイボルグ』」

 

フラン「ッ!?」

 

まあ、フランが驚くのも無理はない。

このスペカはレミリアの

神槍『スピア・ザ・グングニル』をモデル

とした技のひとつだからな。

 

そして..この技の特徴は..

 

フラン「ッ!速い上に数が多い..!」

 

フランが言うように、自分の手元に槍を

作り出した後、敵に向かって投げることで、

数百を越える槍となり、敵に襲いかかる。

 

フラン「痛ッ!?」 1hit

 

あ、とうとう避けきれなくて被弾した。

と、ついでにゲイボルグの効果も切れたか。

 

フラン「うう、当たっちゃった..。

    ..次は当てるよ!」

 

おお、フランの次のスペカは何かな?

 

フラン「禁忌『フォーオブアカインド』」

 

レイス「!?」

 

分身!?

 

四人「「「「いっくよー!」」」」

 

四人「「「「禁忌『レーヴァテイン』!」」」」

 

レイス「うおっ!?」

 

まさかの炎剣の四人同時攻撃!?

 

レイス「前後左右からの挟み撃ち..

これは避けにくい..」

 

このまま耐久してスペカを温存するか、

それとも、使ってしまうか..  ..よし。

 

レイス「.....双極融合

    神魔槍『ブレイク・ゴッド・スピア』」

 

若干中二臭いけど、立派な大技だ。

この技は、

神槍『スピア・ザ・ゲイボルグ』と

魔槍『スピア・ザ・グングニル』を

合体させたものである。

要はさっきの上位互換スペカ。

ちなみに後二つの同系統技がある。

 

そして、さっきのスペカの数倍の速度を

このスペカは持ち合わせている。

 

つまりは..

 

フラン1「いやいやいや、速すぎー!?」

フラン2「さすがに避けられない~!」

フラン3「これは無理~!?」

フラン4「痛い痛いー!?」2hit!

 

さっきので速度慣れしてるから、

かなり戸惑ってるな。

 

フラン「あー、分身消えちゃった~..。」

 

よし、本体にも当たった!これでリーチ。

さぁ、次はどんなスペカが来るか..。

 

フラン「これ以上負けてられない!

    秘弾『そして誰もいなくなるか?』」

 

フランがスペカを発動させた途端、

フランの姿が消え、代わりに、

 

 

レイス「おいおい、マジか..。」

 

大量の弾幕に囲まれていた..。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

サクラ「向こうはすごい白熱してるねー。」

 

パチェ「················そうね。」

 

サクラ「なんでそんな素っ気ない返事を?

    ············あぁ、そういう事。」

 

パチェ「何で納得を..」

 

サクラ「··········」ギョロギョロ

 

パチェ「そういえば、貴女覚り妖怪だったわね。

    すっかり忘れてたわ。」

 

サクラ「さらに言えば、妖狐でもある。

    魔法で炎系統が使えるのは

    狐火の影響だと思う。」

 

パチェ「貴女って、確か月、火、水の三属性を

    扱えるんだっけ?」

 

サクラ「属性魔法はね。」

 

パチェ「ならこれからは練習

    してった方が良いわね。」

 

サクラ「だね。」

 

パチェ「それはそうと、もうひとつ

    気になっているのだけれど、」

 

サクラ「ん?」

 

パチェ「何で貴女って、3rdが三つもあるの?」

 

サクラ「能力が三つあるから。」

 

パチェ「..それだけ?」

 

サクラ「それだけ。」

 

本当は違うけど、今は言うべき時ではない。

そのときがきたら、話そう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

フラン「ほらほらー、避けないと当たるよ~?」

 

レイス「ッ!弾幕の隙間が狭くて、

    上手く掻い潜れない..!」1hit!

 

どうするか..今、お互いにスペカは3枚使って

向こうが2hit..こっちは1hit。こっちの方が有利、

ここは使うべき!

..避けきれないのなら、弾幕をかき消せば良い。

 

レイス「percentage10 

        犠牲『スーパーノヴァ』」

 

フラン「ッ!?」

 

この技は、最大妖力の10%を消費するが、

自分の半径10メートル範囲を吹き飛ばして、

弾幕等をかき消す技だ。そして、

図書館に響く轟音と共に、フランの

放った弾幕をかき消す事に成功した。

 

フラン「ああ~また消されちゃった~。」

 

レイス「ッ!妖力の消費が酷いな.. 

    残りは、大体55%位か。」

 

まあ良いか。もうそろこれを使うか。

 

レイス「放てよ雷、その力と共に。」

 

レイス「『黒雷』」

 

これは非スペカの技だ。

俺が最も得意とするものは剣。

この剣は、『形ある物を斬る程度の能力』を

持つ、俺の愛剣だ。雷を放つことも出来る。

 

レイス「はあッ!」

 

フラン「!?危なっ!」

 

何したかって?簡単な事だ。

斬撃を飛ばした。

 

サクラ「いや簡単な事ではないでしょ。」

 

おい、部外者が突っ込むな。そして心を

自然に読むんじゃない。

..まあ良い。この剣には、もうひとつ

特殊な事があって、俺の能力を行使して..

 

フラン「..?何か構えた..?」

 

レイス「..一閃!!」ビシュッ

 

フラン「うわっ!?..伸びた!?」

 

ドガァッ!

 

あ、やべ、天井壊しちまった。

 

パチェ「こらー!天井壊すなー!..ゲホッコホッ!」

 

小悪魔「パチュリー様あああああ!?」

 

あ、小悪魔居たんだ。

 

レイス「すまん!後で直す!」

 

レミリア「なにやってるのレイスは..」

 

サクラ「..いつ来たのレミリア?」

 

とまあ、観戦者が煩いが、さっきやったのは、

剣で相手を突くと共に、能力で剣を

伸ばして、相手を撃ち抜く技だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レイス「はあ..何か疲れた..」

 

フラン「原因レイスだよね?」

 

レイス「ハイそうです。」

 

フラン「じゃあ再開しようか。」

 

レイス「ああ!」

 

 

 

フラン「禁忌『恋の迷路』」

 

レイス「ッ!」バシュッ

 

この時、レイスが後ろに下がったのは

正解だったのだ。

 

レイス「っ!密度が濃い上に隙間が狭い..」

 

こうなったらやるしかない!

 

レイス「ハァァァァァァァァッ!!」

ヒュンッバチッドォォォンドシュッバキィッ

 

フラン「ええっ!?無理矢理過ぎでしょ!?」

 

弾幕を斬ったりして、無理矢理道を作れば、

当たることはない! ..と、思う。

 

レイス「よっしゃあっ!突破した!」

 

フラン「うう、もう後がない..」

 

レイス「なら、全力で来なよ。」

 

フラン「わかってる。いくよ!」

 

レイス「ああ!」

 

フラン「QED 『495年の波紋』!」

 

レイス「斬撃乱舞『威龍天成(いりゅうてんせい)』!」

 

 

 

フラン「でやぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」

 

レイス「ハァァァァァァァァ!!!!!!!」

 

ドォォォォォォォォォォォォン!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

 

レイス「··········」

 

フラン「··········」

 

 

 

 

 

 

 

 

フラン「私の負けだね。強いよ、レイスは。」

 

レイス「ありがとうなフラン。

    ..傷だらけだな。治してやるよ。

    『単体完全回復(ベホマ)』」

 

フラン「わっ、凄い、傷が治った。」

キャッキャッワイワイ

 

パチェ「..お取り込み中悪いんだけど..、」

 

レイフラ「?」

 

パチェ「貴方たち、この惨劇をどうして

    くれるのかしら?」

 

レイス「?」

 

パチェ「..周りを見てみなさい。」

 

そう言われて、周りを見てみると、ボロボロに

なった図書館があった。 ..あ。

 

パチェ「..さぁ、言ってみなさい。

    どうしてくれるのかしら?」ニコォ..

 

パチュリーは満面の笑みで聞いてくる。

でもうっすらこめかみに青筋が見える。

あ..オワタ..。/(^o^)\

 

レイス「サ、サクラさん..?」

 

サクラ達にに助けを求めて、休憩組の方を見ると、

 

サクラ「··········」サッ

 

レミリア「··········」サッ

 

小悪魔「··········」サッ

 

あいつら目をそらしやがった!?

 

ならば最後の希望をと、フランを見ると、

 

フラン「·········」メソラシー

 

フラァァァァァァン!!!????

 

パチェ「ピチュる準備は出来たかしら?」

 

サクラ「サーミンナゴハンダシショクドウニ

    イクトシヨウカー(棒)」

 

レイス「助けてぇぇぇぇぇぇぇぇ!!???」

 

パチェ「金&水符『マーキュリポイズン』」

 

レイス「ギャアアアアァァァァァァァ!!???」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、食堂で皆が仲良く話してるよそで、

レイスは一人虚しく図書館の修理を

夕飯抜きでやっていたのでした。

 

 




スペカの説明
炎獄『五月雨落とし』
炎の弾幕を上からランダムに落とす。
一つ一つは小さいが数が多い。

神槍『スピア・ザ・ゲイボルグ』
レミリアの神槍『スピア・ザ・グングニル』
をモデルとした技の一つ。
手元に槍を作り出した後敵に向かって
投げることで、数百の槍に分裂し、
敵に向かって襲いかかる。

魔槍『スピア・ザ・グングニル』
上記と同系統の技。
手元に槍を作り出した後敵に向かって
投げることは同じだが、こちらは、
投げた後、音速で敵に襲いかかる。

双極融合 神魔槍『ブレイク・ゴッド・スピア』
上記二つの融合技。
神槍『スピア・ザ・ゲイボルグ』が
数倍速くなった感じである。

percentage10 犠牲『スーパーノヴァ』
最大妖力の10%を消費するが、
自分の半径10メートル範囲を吹き飛ばして
弾幕等をかき消す技。
これより上位の技が多数存在する。

斬撃乱舞『威龍天成』
妖力で刀を作り出し、二刀流になり、
あらゆる弾幕、敵を弾き飛ばす。

初めての戦闘回でセリフばっかりでした。

次回は多分能力の研究会です。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第五話 紅魔館での朝食

明けましておめでとうございます。
レイス達による午前の日常です。
午後は別の事です。


幻想郷 夜中3時 上空にて

 

 

 

レイス「·······」バサッバサッ

 

1000...2000...3000...4000...

...よし、この辺りか。

 

レイス「破滅『封印斬(ふういんざん)』」ズバァッ

 

グバァッ!

 

レイス「よし、空間座標確認完了。」

 

後は...

 

数時間後...

 

 

レイス「よし、作業完了。ってもう朝か。

    バレずに帰らんと。」

 

いや、朝の高速飛行散歩と言っておけば良いか。

...空飛んでる時点で散歩じゃないか。

 

 

 

ビュオォォォォォッ!

 

 

 

レイス「うおっ、寒っ!」

 

そうだった...

今秋だった...真冬ほどじゃ無いけど、

若干冷えるなぁ...

 

レイス「『小火球(メラ)』」ボゥッ

 

心もと無いけど、無いよりましな火球を

手元に作り出しておこう。

...ふう。多少は良くなった。

 

レイス「さて、今度こそ帰るか。」バサァッ!

 

少し寒いけど、メラ使ってるから

滑空しててもそこまで寒くないわ。

 

キィィィィィィィンッ!

 

3000..2000...1000...

ここだ!

 

レイス「瞬壊『衝撃波(ソニックブーム)』」

 

ドォォォン!ギギギッ!

 

レイス「よし、着地成功。

    ...でもやっぱり反動がでかいな。

    地面が凹んじまった。」

 

まあ、マッハを越える滑空してるから、

どうしても地面に影響が出るんだよな。

 

レイス「...とりあえず能力で元に戻しておこう。」

 

数分後...

 

レイス「よし直った。さあ帰ろう。」

 

次からはもう少し上でやるべきだな。

ってメラ消えちゃってるよ。

 

???「あれ?レイスさん散歩ですか?

    ずいぶん早起きですねー。」

 

レイス「よう、美鈴。今日は寝るなよ?」

 

美鈴「まるでいつも私が寝てるみたいに

   言わないでくださいよー。」

 

レイス「つい昨日に爆睡していて

    メイド長からナイフ三本と

    説教をくらっていたのは誰だっけ?」

 

美鈴「すいませんでした。」

 

全くこの門番は...まあ寝ていても

気配があれば起きるし、良いでしょ。

 

レイス「もうそろそろ朝食の時間だっけ?」

 

美鈴「はい、後数分で朝食が

   出来るそうなので。」

 

レイス「オッケー。中に入っとくか。」

 

美鈴「私ももう少ししたら向かいますねー。」

 

 

 

 

 

 

 

数分後...

 

 

 

 

 

 

 

レイス「えーと、ここか?」ガチャッ

 

違った。ここ空き部屋だった。

え、何してるかって?

一旦自分の部屋戻って

俺の愛剣、黒雷を置きに行くんだよ。

でもさ、一つ言いたい。

 

レイス「ここ広すぎだろ..」

 

正直ここの間取り覚えられないよ。

どんだけ広いんだよ、ここ。

迷ったか?そういうときは、

 

レイス「窓から一旦出て、自分の部屋の窓に

    入ればいい。」

 

行動するならさっさとしよう。

よっ...と。よし、出られたって、

 

レイス「あああぁぁぁぁぁぁ!!!???

    俺今三階にいること忘れてたぁぁぁぁ!!」

 

ヤバいヤバいヤバいっ!?

このままじゃ地面に落下する!?

どうするどうする!?

 

 

レイス「って俺飛べるじゃんっ!」

 

なんで毎度毎度忘れてんだ俺はっ!

 

レイス「『龍化』!」バサァッ!

 

レイス「はあ~、危ねぇ、普段は人間状態で

    過ごしてるから飛べる事を

    忘れてた...。」バサッバサッ

 

実際、普段は妖力の消費を抑えるために

人間状態で過ごしてるからな。

移動とかなら翼だけ出せば良いし。

 

レイス「よいしょっと。無事に着地完了、

    今度こそ自分の部屋に行こう。」

 

 

 

 

 

~レイスの部屋前~

 

レイス「よし、ようやく着いた。」ガチャッ

 

とりあえずベッドの上に置いておけば

問題はないでしょ。

 

レイス「よし、用も済んだし、早く

    食堂に向かおう。」

 

今更だけど、廊下ってかなり広いし、

飛んで移動しても大丈夫そうだな。

 

レイス「速く移動出来るように飛ぶか。」バサッ

 

最初からこうすれば良かったよ。

何で思い付かなかったんだろう。

 

 

一分後

 

 

レイス「やっぱり飛んだ方が

    圧倒的に速いわ、うん。」

 

ようやく食堂着いたよ。

マジで広いな。

 

レイス「よいしょっと」ガチャッ

 

 

 

サクラ「ん?..ああ、ようやく来たんだ。」

 

レミリア「遅すぎるわよ、レイス。」

 

パチェ「············」ペラッ

 

小悪魔「パチュリー様!もうご飯の

    時間ですから読書は止めてください!」

 

パチェ「...わかったわよ。」

 

フラン「あーやっとレイス来たー!」

 

美鈴「何で私より先に入って遅いんですか...」

 

咲夜「レイス様、席にどうぞ。」

 

レイス「おう。今行く。」

 

 

 

レミリア「全く。一体何してたのよ。」

 

レイス「迷ってた。」

 

レミリア「...え?」

 

レイス「え?」

 

レミリア「..貴方、この館に何日いるのよ..

     構造位覚えなさいよ... 」

 

レイス「広すぎて無理」

 

サクラ「いや覚えなよ。私は三日で覚えたよ?」

 

レイス「それはサクラが異常なだけ。」

 

サクラ「異常て」

 

レミリア「全く...まあ良いわ。今は

     朝食を楽しみましょう。」

 

レイス「そうだな。」

 

サクラ「そうだね。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

青年食事中...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レイス「はあ、一騒動あったけど、

    何とか朝食は終わったな。」

 

サクラ「そうだね、全く。レミリアと

    フランめ。プリン一つで

    マジの姉妹喧嘩なんて、

    巻き込まれるのは勘弁だよ。」

 

レイス「その喧嘩をサクラが一瞬で

    終わらせたのも凄いがな。」

 

いやーあれは見ていて凄かった。

サクラが一瞬でロープ創りあげて、

姉妹を縛り上げて降参させたからな。

 

サクラ「こっちだって面倒なのは嫌だからね。

    手っ取り早く終わらせたかっただけ。」

 

レイス「ハハハ...」

 

サクラ「んでさ、レイス。」

 

レイス「ん?」

 

サクラ「午後はどうする?」

 

レイス「まあ、パチュリーの所で

    能力の特訓でもするか?」

 

サクラ「ま、そうするとするかな。」

 

 

...何故か知らないが、俺の能力は段々と

変化していってる。それを探る良い機会だ。

 

 

午後は図書館で過ごすとしよう。

 




はい、色々とフラグ建ててますね。
回収するのは少し先になりますかね。
次回こそ能力の研究会です。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第六話 能力の真髄

チートがよりチートになりました。



紅魔館 大図書館

 

サクラ「パチュリー!いるー!?」

 

パチェ「いるわよ。図書館では

    静かにしてくれる?」

 

サクラ「ハイハイ、わかったよー。」

 

いや絶対わかってないだろ。

というか、

 

レイス「何でお前はそんなに

    テンションがあがってんだ。」

 

朝食終わった後一旦別れて

数分しか経ってないんだがな。

何したんだこいつは。

 

サクラ「いやー何か喉乾いたなーと

    思って朝食の後に何か飲み物

    探してたんだけど、間違えて

    赤ワイン飲んじゃったみたいでさー。」

 

レイス「ただの酔っぱらいかよっ!?」

 

パチェ「なにやってるのよサクラは...」

 

全くこの酔っぱらいが...

こんなんじゃまともに話せもしねぇ...

 

レイス「少し寝て酔いを覚ましてこいよ。」

 

サクラ「りょーかーい... 。」フラフラ

 

大丈夫かアイツ...

スッゴいフラフラしてるんだが。

 

サクラ「あだっ」ガンッ

 

言ってる側からぶつかってるし...

...これ以上は考えないようにしよう。

 

レイス「とりあえず、パチュリー。

    そっちに本来用があって来たんだ。

    多少アクシデントはあったが。」

 

パチェ「...?何の用で来たのかしら?」

 

レイス「能力に関すること。

    俺自身の能力のことをもっと

    よく知りたいからな。」

 

パチェ「まあ、良いけど。

    貴方の能力って何だったかしら?」

 

レイス「『形を自在に変える程度の能力』。」

 

パチェ「...あぁ、確かそんな能力だったわね。

    ...別に名前通りの能力じゃない?」

 

レイス「そうなんだが。

    ...何か段々と能力が

    変わってきてるんだよねえ...。」

 

パチェ「あぁ、そういう事......え?」

 

何故か、俺の形を操る程度の能力が段々と

変化しつつあるんだよなぁ...

しかも今の能力とは全く違う能力だし。

 

パチェ「...一応聞くけど、その

    段々と変化しつつある能力、

    どんな感じかわかるの?」

 

レイス「えーと、わかってはいるんだが、

    二つあるんだよ。」

 

パチェ「ええっ?二つに増えたの?」

 

レイス「あぁ。一つ目が

  『無限を操り、増大させる程度の能力』。」

 

パチェ「ちょっと、最初から

    ぶっ飛んでない?」

 

レイス「そうか?」

 

パチェ「当たり前でしょ。無限を操るって、

    どれだけ大きな力だと思ってるの?」

 

レイス「終わりの無い、限りなく大きな物

    で解釈合ってる?」

 

パチェ「合ってるけど、能力の暴走だけは

    起こさないでね。」

 

レイス「あぁ。んで、二つ目の方を

    言って良いか?」

 

パチェ「ええ、良いわよ。」

 

レイス「えーと、二つ目は、

『あらゆるものを召喚、

       憑依させる程度の能力』。」

 

パチェ「...もう何も驚かないわ...。」

 

レイス「ん?..あれ?」

 

パチェ「どうしたの?」

 

レイス「『形を自在に変える程度の能力』が

     使えない...」

 

パチェ「...推測なんだけど、おそらく

    能力を定めた事で、

    元の能力に今の能力が上書きされて

    しまったのかもしれない...。」

 

レイス「ええー...?」

 

マジか..結構使い勝手良かったんだけどなあ。

上手くこの能力使いこなすしかないか。

 

パチェ「というか、その二つ目の能力、

    どういう能力なのよ。」

 

レイス「そのままだな。

    あらゆるものを召喚できるし、

    自分が憑依したり、

    自分に憑依させたり。」

 

パチェ「召喚の方をちょっとやって見せて。」

 

レイス「良いけど、何か希望ある?」

 

パチェ「この世に存在する物のみ?」

 

レイス「存在が確認されていれば可。」

 

パチェ「じゃあそっちにいると思う

    小悪魔を召喚してみて。」

 

レイス「了解。」

 

普通は召喚術とかって、床とかに魔方陣を

描いてやるものだよなぁ。

そんな手順も省略できるからな。

ホント便利。

 

レイス「能力発動。対象『小悪魔』

    ...召喚!」

 

カァァァァァァッッ!!!!

 

眩い光が辺りを照らし、

視界が戻ると、

 

レイス「あ....」

 

パチェ「あ....」

 

小悪魔「キュゥ...」

 

小悪魔が気絶していた...

 

レイス「すまん、召喚場所がずれた。

     『意識回復(ザメハ)』」

 

小悪魔「うぅ~イタタ、何事ですか?」

 

レイス「すまんすまん、ちょっと実験でな。

    間違って小悪魔が呼び出された。」

 

小悪魔「気を付けてくださいね。」

 

 

 

 

レイス「...と、まあこんな感じで召喚が

    出来る。」

 

パチェ「じゃあ、憑依の方は?」

 

レイス「んー、憑依は結構使いにくいんだよ。

    説明も難しいしな。」

 

パチェ「簡単に説明して。」

 

レイス「神降ろしができたり、

    幽霊が憑依するイメージで

    俺が憑依出来る。」

 

パチェ「ちょっとやって見せて。」

 

レイス「..結構難しいんだが、この能力。」

 

パチェ「なら、私に憑依は出来る?」

 

レイス「..やってみる。」

 

能力発動。対象『パチュリー』。

憑依っ!

 

スゥッ

 

レイス「(どう?パチュリー、聞こえる?)」

 

パチェ「(ええ、聞こえるわ。)」

 

レイス「(こんな感じで憑依が出来る。)」

 

パチェ「(わかったわ。早く抜けて。)」

 

レイス「(わかった。)」

 

憑依状態、解除。

 

シュンッ!

 

レイス「よっと、成功成功。」

 

パチェ「..ホントに憑依出来るのね。」

 

レイス「あぁ、とりあえず能力に関しては

    やりたい事は終わった。」

 

パチェ「そう、この後はどうするの?」

 

レイス「自分の部屋にもどる。」

 

パチェ「サクラの様子見なくていいの?」

 

レイス「...先にそっちを終わらせて来る。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~サクラの部屋前~

 

レイス「ようやく着いた。」

 

相変わらず俺は迷っていた。

で、ようやくたどり着いた。

 

レイス「おーい、サクラ、入るぞ。」ガチャッ

 

あれ、サクラがいない。

確かにサクラの気配はあったんだが。

 

サクラ「..zzzzz 」

 

レイス「ん?」

 

何か上から音がする...って!

 

レイス「なんでコイツベッドじゃなくて

    ハンモック作って寝てんの?」

 

ある意味凄いわこれ。

酔ってるから暑かったのか?

 

レイス「まあ、特に何もなければ良いか。」ガチャッ

 

これ以上考えるのは止めよう。

そう思いつつ部屋を出た。

 

フラン「あっ!レイス!」

 

レイス「おう、フランか。何か用か?」

 

フラン「うん!暇だからレイスと

    遊びたいなって思ったの!」

 

レイス「良いぞ。何で遊ぶ?」

 

フラン「鬼ごっこ!」

 

レイス「良いよ。どっちが鬼やる?」

 

フラン「フランが鬼やるー!」

 

レイス「分かった。『龍化』。

     そしてスタート!」バシュッ!

 

フラン「えっ!?もうスタート!?

    行くよー!」バシュッ!

 

レイス「ふふ、俺に追いつけるかな?

    速符『速度上昇(ピオラ)』」

 

フラン「ええー!?さらに速くなった!?」

 

この後、夕食まで鬼ごっこをやって

楽しんだ。途中でサクラも乱入してきた。

今日は楽しかった。

明日は何があるのかな。

そんなことを思いつつ

夕食を食べるのだった。

 

 

 




次回はアレを起こします。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第七話 新たなる異変の開幕

とうとう異変が始まります。
名前は、『紅星異変』です。


..とある夕食で、その話は起きた。

 

 

 

 

 

 

レミリア「ねぇ、レイス。」

 

レイス「何だレミリア?」

 

 

 

 

 

レミリア「あなた...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

   異変を起こして見る気はない?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レイス「···異変って何だ?」

 

レミリア「······」ズコッ

 

レミリア「...そうだったわね。

    あなたには話して無かったっけ。」

 

レミリア「異変って言うのは...」

 

 

レミリア曰く、異変とは、

 

首謀者が、自らの目的を達成するために

起こす物らしい。

 

と言ってもなあ...

 

レイス「俺、異変起こす目的無くね?」

 

レミリア「む、それもそうね。

     ...なら、私達が前に起こした

    『紅霧異変』をやるわ。」

 

レイス「なら俺がそこに流星を降らせて、

   『紅星異変(こうせいいへん)』とかどうだ?」

 

レミリア「良いわね!じゃあ、

     明日の朝、始めるわよ!」

 

サクラ「分かった。」

 

パチェ「分かったわ。」

 

フラン「分かったー!」

 

咲夜「了解致しました。」

 

美鈴 「了解ですー!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~夕食後~

 

レイスの部屋

 

レイス「...明日、か。」

 

何でも、レミリアによると、

まず、レミリアが紅魔館の屋上から

紅い霧を出して幻想郷を覆わせ、

日光を遮るらしい。

吸血鬼は日光が弱点だから。

ここまでが建前らしい。

本命は、俺と異変解決者を戦わせ、

俺と言う存在を幻想郷中に広める為らしい。

 

俺が今出来る事は、レミリアが言っていた

異変解決者。力が未知数なため、

出来る限り力を上げておくのと、

やれる事を増やしておくことだ。

 

別に新たに手にいれた無限の力を使えば、

簡単に勝てる。けど、それではダメだ。

実力で勝たなければ、意味がない。

だからこそ、スペカなりなんなり

手札を増やしておくんだ。

 

レイス「..やるか、特訓を」ガチャッ

 

とりあえず、サクラの所へ行こう。

特訓をやるなら、サクラに結界とかを

貼ってもらった方がいい。

 

 

 

 

 

~サクラの部屋前~

 

レイス「サクラー、いるか?」コンコン

 

サクラ「···いるよ。何か用?」

 

レイス「さっき、夕食でレミリアが言っていた

    紅星異変、それに備えて

    特訓をしたくてな。

    一緒にやってくれないか?」

 

サクラ「···良いよ。暇だったし。」ガチャッ

 

レイス「大図書館で良いよな?」

 

サクラ「良いよ。じゃ、行こうか。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~大図書館~

 

レイス「てなわけで、ここ使うんでよろしく。」

 

パチェ「全く...図書館に被害が無いように

    してくれるなら別にいいわよ。」

 

レイス「分かった。『龍化』

        スピード特化ver. 」

 

パチェ「え...何その姿..」

 

パチュリーが驚いてるのは、無理も無いか。

普段の龍化より軽く、細くした

この姿は、速度だったらどの姿よりも速い。

 

サクラ「ま、とりあえず始めるか。

     結界陣『意志の継続者(いしのけいぞくしゃ) 』。」

 

サクラのスペルで結界を貼り、

二人はその中で宙に浮く。

 

サクラ「と、その前に、私の魔力を

    無限にしてくれない?」

 

レイス「あぁ、能力発動。

   『サクラの魔力を一定時間無限に』」

 

サクラ「じゃあ、私のスペルを避ける

    感じでよろしく。」

 

レイス「分かった。」

 

サクラ「四点詠唱

   『炎獄破柱(メラガイアー)』『神氷乱撃(マヒャデドス)

   『暗黒瘴撃(ドルマドン)』『神風乱舞(バギムーチョ)』!」

 

レイス「っ!四つの呪文同時詠唱か..っ!」

 

見たところ炎、氷、風、闇の四属性か。

避けるならここだな。

 

ヒュウッドドドドォォォン!!!!

 

やっぱりこの姿は速度に

優れてるだけあって避けるのも容易い。

 

カァァァァァァァッ!!!!

 

レイス「ん?」

 

サクラ「破天・必中『レギアバースト』!」

ズガァァァァァァッッ!!!!

 

レイス「一直線なら避けてしまえばいい!」

バシュッ!

 

キィンッ

 

レイス「は?」

 

何の音だ?

 

ズガァァァァァァッッ!

 

レイス「っ!跳ね返ってくるのか!」

バシュッ!

 

サクラ「まだ甘いよ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

三時間後...

 

 

 

 

 

 

 

 

レイス「はー、疲れた。」

 

サクラ「お疲れ。」

 

 

特訓は終わった。

後は備えるだけ。

明日が楽しみだ。

 

パチェ「終わったの?」

 

レイス「あぁ、おかげさまで。」

 

パチェ「なら、明日に備えてもう寝たら?」

 

レイス「あぁ、そうさせてもらう。

    サクラはどうする?」

 

サクラ「自室に戻ってるよ。お休みー。」シュンッ!

 

あいつ..眠いからって

ワープして帰りやがった。

星の力便利過ぎない?

 

レイス「じゃあ俺も部屋に戻るわ。」

 

パチェ「そう、お休み。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~翌日 日の出前~

 

レミリア「準備は出来たかしら?

     さぁ、始めるわよ!

      『紅星異変』を!」

 

レミリアが屋上で霧を出すと共に、

俺も力を放出し、九つの属性を

それぞれ宿す、宝玉を創り出した。

 

そして、ドラゴン○ールの如く、

天高く、幻想郷中に放った。

 

異変は、今始まった。

 




次回、霊夢、魔理沙、初登場。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第八話 紅星異変①

霊夢視点。

魔理沙はもう少し後です。


霊夢「··朝か。起きなきゃ。」ムクッ

 

えーと、着替えた後は朝食を作って、

それから...

 

キィィィィィィィィィン!!!!

 

霊夢「ん?」

 

近いわね...何の音かしら。

 

ズガァァァァァァッッッッ!!!!

 

霊夢「っ!」

 

境内からかっ!

 

 

 

霊夢「なッ!?鳥居がッ!?」

 

見ると、無残にも鳥居は粉々で

原型を留めていなかった。

 

霊夢「しかも、空が紅い?

   だったら紅魔館?」

 

犯人の目星を付けて、飛び立とうとすると、

鳥居の残骸の中に落ちている紅い色の宝玉を

発見した。

 

霊夢「何かしら、これ。」

 

あの人なら、何か分かるかしら。

紅魔館は後回しにして香霖堂に行きましょう。

 

 

 

 

 

 

 

~香霖堂~

 

 

霊夢「お邪魔するわよ。こーりんさん。」

 

香霖「おや、霊夢かい。」

 

霊夢「突然何だけど、これが何なのか

   分からないかしら?」スッ

 

香霖「?これは...宝玉?」フムフム

 

 

 

 

香霖「霊夢、見付けたのはこの一つだけかい?」

 

霊夢「ええ、それ一つしか無かったわ。」

 

香霖「この宝玉、全部で九つあるようなんだ。」

 

霊夢「九つもあるの?」

 

香霖「どうやら、それぞれ宝玉の

   一つ一つに属性が宿っていて、

   この宝玉は炎を宿す宝玉だね。」

 

霊夢「他の属性は

   何があるのか分かるかしら?」

 

香霖「えーとね、

   炎、氷、樹、金、地、日、月、風、雷

   の九つだね。」

 

なら、それぞれの属性に当てはまりそうな

奴の所へ行ってみようかしら。

 

霊夢「ありがとうね、こーりんさん。」

 

香霖「おや、用件はそれだけかい?」

 

霊夢「そうね、邪魔したわね。」ガチャッ

 

 

 

さて、宝玉を集めるなら、属性に

当てはまりそうな人を探っていこう。

 

霊夢「取り敢えず妖怪の山

   にいってみましょう。」

 

 

 

 

 

 

~妖怪の山~

 

???「止まれ!侵入者!

    ここは人間は立ち入り禁止だ!」

 

霊夢「うるさいわね。..って椛か。

   文を知らない?」

 

 椛 「何だ、霊夢さんですか。

    文さんですか?それなら..」

 

???「あやややや!

    ネタの匂いがしますよ!」

 

 椛 「..ほら来た。」

 

霊夢「大変ね、面倒な上司を持つと。」

 

 文 「これはこれは霊夢さん。

    こんな異変の中で何でここに?」

 

霊夢「別に、ここに来る必要があったからね。

   ..ん?文、その宝玉は?」

 

 文 「ああ、これですか?

    飛行中に近くを落ちていったので

    拾ったんです。」

 

やっぱりか。風と言ったら

コイツしかいない。

 

霊夢「それ、私に譲ってくれないかしら?」

 

 文 「何か霊夢さんのネタを教えてくれる

    なら、差し上げますよ?」

 

霊夢「今大人しくそれ渡すか

   弾幕勝負申し込まれるのと

   どっちが良い?」

 

 文 「どうぞ。」サッ

 

 椛 「(弱い..)」

 

霊夢「最初から素直に渡しとけば良いのよ。」

 

やっぱり風の宝玉か。

色は..薄い緑って所かしら。

 

 文 「後、にとりさんも

    私が拾った物と同じような物を

    拾ったらしいですよ。」

 

霊夢「本当に?」

 

 文 「ええ。確認したいのなら

    一緒に来ますか?私も

    これから向かう予定だったので。」

 

霊夢「ええ。そうさせてもらうわ。」

 

取り敢えず次はにとりの場所ね。

 

 

 




属性で大体誰か予想付きますかね?


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第九話 紅星異変 ②

霊夢の宝玉回収作業は
まだ続きます。


~妖怪の山 中腹~

 

~にとりの家~

 

 文 「にとりさーん!いますかー!

    約束の物受け取りに来ましたよー!」

 

霊夢「約束の物?」

 

にとり「来たね。はい、約束の物。

    しっかり修理しといたよ。」

 

 文 「どうも~にとりさん。

    私の愛用のカメラをいつも修理

    して頂けてありがたいです。」

 

 文 「あ、そうだにとりさん、

    さっき拾ったって言ってた宝玉、

    まだ持ってますか?」

 

にとり「え?うんまだ持ってるけど。」

 

 文 「霊夢さんが集めているそうなので、

    渡して貰っても構いませんかね?」

 

にとり「まあいいけど、ちょっと待ってて、

    とってくるから。」タタタッ

 

 

 

 文 「そういえば、霊夢さんは

    何でこの宝玉を集めている

    んですか?何か理由が?」

 

霊夢「勘よ。」

 

 文 「····え?」

 

霊夢「勘。」

 

 文 「···はぁ。」

 

にとり「おーい、持ってきたよ。」

 

そう言ったにとりの手には、

霊夢の持っている物と同じような宝玉が

あった。色は銀色だった。

 

見たところ、この色だと属性

的には、金かしら?

にとりは金属に縁があるからかしら。

 

次は...月の宝玉辺りかしら。

 

霊夢「ありがとう。ねぇにとり、

   月に関係があると思う場所、

   何か無い?」

 

にとり「ええ?んー、私は知らないかなあ。」

 

 文 「あややっ!月と言えば、

    永遠亭がしっくり

    来ると思います!」

 

霊夢「あー、確かにあそこは月に

   関係があるわね。」

 

よし、次の目標は永遠亭ね。

 

霊夢「じゃあ私は永遠亭に向かうとするわ。」

 

 文 「あや?もう行くんですか?」

 

にとり「じゃあねー霊夢ー。」

 

 文 「(こっそり後を着けましょうかねえ。)」

 

 

 

 

 

~迷いの竹林 上空~

 

霊夢「飛んでいった方が速いわね。」

 

歩いてても迷うだけで時間のムダ。

今は急いで行かなきゃ。

 

 

 

~永遠亭 入り口~

 

霊夢「誰かいるー!?」ドンドン

 

鈴仙「はーい、今行きます。」

 

ここなら、月の宝玉がありそうね。

問題は誰が持っているかよね。

 

ガラガラ

 

鈴仙「あら、霊夢じゃない。

うちに何か用?」

 

霊夢「ここら辺でこんな感じの宝玉を

拾わなかったかしら?」

 

鈴仙「んー、確か姫様がそんな感じ

の宝玉を拾ったとか

言っていたような。」

 

霊夢「私ちょっとした理由があってその

宝玉を回収してるのよ。

姫様の所まで案内してくれる?」

 

鈴仙「良いけど、荒事だけは起こさないでね。」

 

霊夢「ハイハイ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

鈴仙「姫様〜?いますか〜?」ガラツ

 

輝夜「あら、鈴仙、何か用?」

 

鈴仙「いえ、用があるのは..」

 

霊夢「私よ。この辺りで

こんな感じの宝玉を拾ってない?」スッ

 

輝夜「..あぁ!拾ったわね!

それの色違い的なやつを拾ったわ!」

 

霊夢「それをこっちに

渡してくれないかしら?」

 

輝夜「あら、ただではあげられないわ。

そうねえ、私の暇つぶしに

付き合ってくれれば良いわよ?」

 

霊夢「なら、表に出なさい。

弾幕ごっこで勝負を付けてやるわ。」

 

輝夜「望む所よ!」

 

 

20分後...

 

 

 

霊夢「私の勝ちね。宝玉を渡して

貰うわよ。」

 

輝夜「しょうがないわねえ、負けは負けよ

..はい、宝玉。」スッ

 

霊夢「はいどーも。」

 

輝夜から受け取ったのは、

紫色をした宝玉だった。

 

これで、今の所

炎、金、月、風の四つが揃ったわね。

 

次の目的地はどこに...

 

文 「(あやややや!これは良いネタ

ですよ!早速帰って新聞を...!)」

 

霊夢「...霊符「夢想封印」」ドオオン

 

文 「あやややや〜」ヒュウウウ

 

霊夢「全く、油断も隙もあったもんじゃないわ。」

 

文 「あやや、酷いですよ〜

霊夢さん。」

 

霊夢「文、雷の属性を持っている奴、

誰か知らない?」

 

文 「雷の属性ですか?

なら、雲海の竜宮の使いが

該当するのでは?」

 

竜宮の使い...確かに

雷を使えるわね。

なら次は...いや、

 

霊夢「あの天人は地..

もしかしたら...?」

 

文 「どうしたんですか?」

 

霊夢「いえ、天界にも用が出来たから

もう行くわ。」

 

私の予想が合ってれば、あの

天人も宝玉を持っている可能性が高い。

アイツの属性は地属性、

雲海を通って行ってみよう。

 

 

 




まあ、誰かは予想着くよね?


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第十話 紅星異変③

次回辺りでレイス達と霊夢達が
対峙出来るかな?


〜紅魔館〜

 

〜大図書館〜

 

 

レイス「...異変起こして二時間経つのに

異変解決者の二人、

一向に来やしねぇ...。」

 

レミリア「霊夢の事だし、

     貴方が飛ばした宝玉?を

     集めているんじゃない?」

 

だとしても遅い気がする。

一応、宝玉の位置探知してみるか...

 

 

 

 

レイス「ん?宝玉が四つ、

同じ場所で固まって動いてるな。」

 

一つは博麗神社に送った奴だから、

多分霊夢?が持っているな。

 

今の所霊夢が集めた宝玉は

炎、金、月、風の宝玉か。

 

ん?日の宝玉が何か移動している...?

進行方向は...こっちに向かってる!?

 

レイス「レミリア!多分もう一人の

異変解決者がこっちに向かってる!」

 

レミリア「...魔理沙かしら。

パチェ、頼める?」

 

パチェ「えぇ...分かったわ。」

 

レイス「あ、俺は一旦退避しとくわ。」シュンッ

 

サクラ「私も隠れておくよ。

パチュリーがやられたら出るよ。」パッ!

 

パリーン!!

 

???「よーパチュリー!異変解決と

ついでに本を(一生)借りて行くぜ!」

 

パチェ「魔理沙、早く本を返しなさい!」

 

魔理沙「死んだら返すぜ!」

 

パチェ「全く...なら力ずくで返して貰うわ。」

 

魔理沙「やっぱり弾幕ごっこが

一番早いな!」

 

パチェ「火&土符『 ラーヴァクロムレク』」

 

魔理沙「恋符『 マスタースパーク』」

 

 

 

数分後...

 

パチェ「むきゅう...」プシュー

 

レミリア「パチェェェェェェェェ!!???」

 

魔理沙「結局喘息でリタイアか...」

 

サクラ「(これ、やられた判定で良いのかな?)」

 

レイス「(良いんじゃね?)」

 

魔理沙「さて、本を借りていくかねえ。」クルッ

 

振り向いた先には...

 

サクラ「…………………」ジーー

 

魔理沙「うおっ!?」ドテッ

 

音もなく背後にいたサクラに驚かされた。

 

魔理沙「誰だお前!?」

 

サクラ「...侵入者に教える事は無い。

さっさと帰れ。」

 

魔理沙「私は魔理沙と言う名前があるんだ。

侵入者じゃなくて魔理沙と呼べ。」

 

サクラ「なら魔理沙、さっさと

ここから出ていけ。

今ならまだ見逃してやる。」

 

魔理沙「ここの本を借りたら出て行くぜ!」

 

サクラ「なら実力行使だ。

私が勝ったら願いを聞いて貰うぞ?」

 

魔理沙「上等だぜ!受けて立とう!」

 

 

 

 

サクラ「さぁ、来てみなよ。魔理沙。

私に適う存在か視てあげるよ。」

 

魔理沙「恋符『 マスタースパーク』!」

 

サクラ「ふん。弱い。能力を使うまでも無い。

反射『 永久の光』」キィンッ

 

結界にマスパが当たった途端、

マスパが消え、魔理沙に跳ね返った。

当然、攻撃態勢の魔理沙に

避ける術は無い。よって...

 

魔理沙「ぎゃあああああ!?」ピチューン

 

自分のマスパをモロに喰らったのだった...。

 

 

 

 

 

 

パチェ「瞬殺って、私が出た意味...」

 

サクラ「気にしたら負けだよパチュリー。

さ、私が勝ったし、ここから

退場して貰うよ。もう一度来るなら

博麗の巫女を一緒に連れてくれば?」

 

強制転移(バシルーラ)

 

魔理沙「ぐう...」シュンッ

 

 

 

 

レイス「容赦ねえなぁサクラは。

まぁ問題無いけどさ。」

 

サクラ「一応、今霊夢が向かっている

天界に飛ばした。

今頃は合流してるんじゃない?」

 

レイス「俺は様子でも見てるとするかな。」

 

 

 

 

 

 

 

 

〜雲海〜

 

 

霊夢「アイツはいるかしら…?」

 

???「おや、霊夢さんじゃないですか。」

 

霊夢「さすが『空気を読む程度の能力』。」

 

霊夢「あんたを探してたのよ。衣玖。」

 

衣玖「...?私に用ですか?」

 

霊夢「えぇ。...こんな感じの

宝玉を拾ってない?」スッ

 

衣玖「これですか?」スッ

 

霊夢「そうそれ。

今それを集めている所なの。」

 

だから渡してくれる?

という前に...

 

衣玖「はい、どうぞ。」スッ

 

霊夢「え?あ、あぁ、意外と

素直に渡してくれるのね。」

 

衣玖「集めているのでしょう?

私は別に要らないですから。」

 

衣玖の持っているのは...

やっぱり雷の宝玉か...

 

衣玖「あ、総頭領娘様も同じような物を

拾ったって言ってましたよ。」

 

霊夢「本当に?」

 

衣玖「えぇ。そちらも回収するのなら

案内致しますが...」

 

霊夢「じゃあよろしく。」

 

衣玖「こっちです。」

 

 

 

 

 

〜天界〜

 

 

 

衣玖「...着きましたけど..」

 

ドォォォォォォン ズガァァァァァァァン

 

霊夢「...なんでアイツここにいるのよ...」

 

 

魔理沙「あーもう!さっさと地上に

帰りたいんだよ!邪魔すんな!」

 

???「そうは行かないわ。

私は暇なのよ。だから勝負しなさい!」

 

魔理沙「だから嫌だって言ってんだろ!」

 

 

霊夢「魔理沙、アンタここで何してんの?」

 

魔理沙「霊夢か!?その前にコイツ

どうにかしてくれ!」

 

???「あら、霊夢じゃない。

丁度良いわ。私と戦ってよ。

そこの白黒よりは相手に

なるでしょ。」

 

霊夢「ハイハイ、どの道アンタに用が

あったしね、天子(てんこ)。」

 

天子「だから天子(てんし)だっての!」

 

霊夢「とりあえず天子、アンタ

こんな感じの宝玉持ってない?」スッ

 

天子「あら、これの事かしら?」ヒョイ

 

霊夢「そうよ。私がそれを今集めてるの。

アンタと勝負して勝ったら、

それを寄越しなさい。」

 

天子「良いわよ!さぁ、勝負よ!」

 

 

霊夢「霊符『 夢想封印』!」

 

天子「非想『 非想非非想の剣』!」

 

 

 

 

 

 

20分後...

 

 

霊夢「全く、手間掛けさせんじゃ無いわよ。」

 

天子「ちぇー、負けたー。」

 

 

 

ったく、さっさと終わらせたかったのに、

無駄に力発揮して...

 

霊夢「ほら、負けたんだから早く

宝玉を渡せ。」

 

天子「しょーがないわねえ、

はい宝玉。」

 

天子が持っていた宝玉は

やっぱり地の宝玉だった。

色は濃い黄色...

 

 

魔理沙「?霊夢、お前もその宝玉を

持っているのか?」

 

霊夢「あら、魔理沙も持ってたの?」

 

魔理沙の持っているのは日の宝玉。

色は白っぽい金色か...

まさか魔理沙が持っているとはね。

っていうか...

 

霊夢「なんで魔理沙がここにいるのよ。」

 

魔理沙「そうだぜ!私がここにいるのはな、

紅魔館にいた謎の奴に

負けて、ここに飛ばされたんだ!」

 

魔理沙が負けた?

そんなことがあるの...?

 

霊夢「...ソイツはどんな奴だった?」

 

魔理沙「...私のマスパを簡単に

跳ね返しやがったよ...」

 

魔理沙のマスパを...簡単に

跳ね返した?あの攻撃を...?

 

霊夢「魔理沙、宝玉の回収を今

してるけど、魔理沙も付いてくる?」

 

魔理沙「...?なんで宝玉を集めるんだ?」

 

?何を言っているのかしら、魔理沙は。

 

霊夢「勘に決まってるじゃない。」

 

魔理沙「...ハハハッ!そうだな!

それでこそ霊夢だな!」

 

霊夢「どういう事よ...」

 

魔理沙「さ、行こうぜ!霊夢!」

 

霊夢「えぇ、そうね。行きましょうか。」

 

こうして合流した異変解決者二人は、

残りの宝玉を探し、地上に向かって行った...。

 

 




あれ...なんか最後若干レイマリになった気が...


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第十一話 紅星異変④

もうすぐ異変も終わりですね。


〜幻想郷 上空〜

 

霊夢「...次は..樹の宝玉ね。」

 

魔理沙「樹の宝玉?」

 

霊夢「なんか種類があるらしくてね。

樹...植物に関連ある奴っていた?」

 

魔理沙「あの花妖怪とかじゃね?」

 

 

霊夢「あー、十分有り得るわ。」

 

とりあえず向かってみましょう。

 

 

 

 

〜???の家〜

 

 

霊夢「...居たわね。」

 

魔理沙「...居たな。」

 

???「あらぁ、霊夢に魔理沙、

私に何か用かしらぁ?」

 

現れた幽香は、邪悪なオーラを纏い、

鋭い殺意に塗れた瞳をして、

こっちを見ていた。

 

霊夢「アンタが持ってるその宝玉を

回収する為よ!」

 

幽香「えぇ?嫌よ。この宝玉を

持ってるとねぇ、力が溢れて来るのよ..」

 

霊夢「...嫌な予感しかしない...!」

 

魔理沙「本気で行くぞ、霊夢。」

 

霊夢「えぇ!」

 

 

霊夢「霊符『 夢想封印』!」

 

魔理沙「恋符『マスタースパーク 』!」

 

幽香「幻想『 花鳥風月、嘯風弄月』...!」

 

 

 

一時間後...

 

 

 

幽香「ふふっ、楽しかったわよ。」

 

霊夢「何が楽しかったわよ。よ!」

 

魔理沙「正直勝った気がしない。」

 

あの後、激闘が続いた後、

魔理沙と幽香のマスパが

ぶつかりあってる内に、

ガラ空きの背中に本気の夢想封印を

撃ち込んだのに、

殆ど効いてないって...

 

幽香「ま、勝負は楽しかったし、

宝玉は渡してあげるわ。」

 

霊夢「...フン。」

 

幽香の樹の宝玉は緑色。

これで八個目...後は一つ...!

後は...氷...あの⑨かしら。

 

霊夢「行くわよ。魔理沙。」

 

魔理沙「...あぁ。」

 

 

 

 

 

 

 

〜紅魔館 門前〜

 

あの後、霊夢の予想通りに

勝負を挑んできた⑨を瞬殺して

水色に輝く氷の宝玉を回収して、

漸く紅魔館に到着した。

 

 

魔理沙「ありゃ?中g...じゃなくて

美鈴がいないな?」

 

霊夢「分かってるんでしょうね。

私達が来たって事が。」

 

魔理沙「じゃ...行くか、霊夢。」

 

霊夢「えぇ。そうね。」

 

決意を決めた私達は、門を開け、

紅魔館に入った。

 

 

 

 

 

 

 

〜紅魔館 大図書館〜

 

霊夢「とりあえず、アンタを倒したって

言う奴に会ってみましょうか。」

 

魔理沙「さっきの奴ー!出てこーい!」

 

 

 

サクラ「何だ、また懲りずに来たのか

侵入者。小賢しい。」シュンッ

 

魔理沙「!?またお前後ろに...!」

 

霊夢「気配を感じなかった...?」

 

サクラ「む...その服...お前が博麗の巫女か。」

 

霊夢「そうよ!アンタがこの異変の主犯?」

 

サクラ「さぁ、どうだろうね?

私を倒したら教えてあげるよ。」

 

倒せたらね...?

 

サクラ「さぁ、弾幕ごっこの始まりだ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

同刻 〜紅魔館 屋上〜

 

 

レイス「レミリア、フラン。」

 

レミリア「何かしら?」

 

フラン「なにー?」

 

レイス「とうとうサクラと霊夢達が

戦い始めた。」

 

レミリア「そう。...決戦の時は近いわね。

行くわよフラン。」

 

フラン「分かったわ。お姉様。」

 

 

 

 

 

 

サクラ「ほらほら、まだ弱いよ?」

ドドドドドドドッ

 

魔理沙「っ!強い...」

 

霊夢「霊符『 夢想封印 集』!」

 

サクラ「闇天『 暗黒連撃(ドルマータ)』」

 

ドガガガガガガッ!!

 

霊夢「攻撃が通じない...!」

 

サクラ「威力が弱すぎる。

暇つぶしにもならん。

本気でやってやる。

境地『 悟りの真眼(さとりのしんがん)』」

カァァァァァァァァッ!!

 

急激にサクラの妖力が高まり、

そして突如サクラが輝き出し、

光に包まれる。

光が晴れると、

 

霊夢「嘘...!」

 

魔理沙「マジかよ...」

 

幻想入りした時の姿、

悟りと妖狐の姿となった

サクラがいた...。

 

サクラ「この姿の方が全力を出せる分

強いんでね。喰らえ、

完全模倣『 ファイナルマスタースパーク』!」

 

発動と共に、魔理沙のスペカを

コピーした技を放った。

当然...

 

魔理沙「魔砲『 ファイナルマスタースパーク』!」

 

同じ技で相殺するだろう。

同じ威力なのだ。

当然と言えば当然である。

 

霊夢「神霊『夢想封印 』!」

 

サクラ「完全模倣『夢想封印 』」

 

やはり同じ技で相殺されてしまう。

 

サクラ「これで終わりだ...!

双極詠唱『 爆炎&神氷(メドローア)』」

 

魔理沙「っ!?」

 

霊夢「っ!?」

 

サクラは呪文の詠唱と共に、

夥しい数の魔法陣を自身の背後に

創り出し、そして、

 

サクラ「吹き飛べ...」

 

レミリア「そこまでよ。サクラ。」

 

サクラ「ッ!?レミリア...」

 

レミリア「やりすぎよ。

貴女も妖力少ないじゃない。

後は私達に任せなさい。」

 

サクラ「.........了解。」シュンッ

 

霊夢「レミリア、何だったの、

アイツは。サクラと呼んでたけど?」

 

レミリア「さあね?私を倒したら

教えて上げるけど?」

 

霊夢「そう。なら...勝負よ。

行くわよ!魔理沙!」

 

魔理沙「おう!」

 

霊夢「霊符『夢想封印 』!」

 

魔理沙「恋符『 マスタースパーク』!」

 

レミリア「紅符『 スカーレットシュート』!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

同刻 〜紅魔館 屋上〜

 

 

レイス「..................」

 

紅魔館の中で爆発が起きてるな...

レミリアが戦い始めたか...

ならここに来るのも時間の問題か..

 

別に勝負に勝つ必要は無い。

あくまでこの異変は

俺という存在を幻想郷に

広める為の異変だしな。

 

サクラ「...レイス。」

 

レイス「..ん?何だサクラ。」

 

サクラ「悪いな。レミリアに

ストップ掛けられた。」

 

レイス「またお前タガ外れたのか...」

 

サクラは気分が高まると

暴走しがちなんだよなあ..。

 

 

ドガアァァァァァァァァァァァァッッッ!!

 

 

レイス「...付いたな。勝負が。」

 

サクラ「...行ってくる。」シュンッ

 

 

 

 

霊夢「はぁ〜疲れるわ..」

 

魔理沙「途中でフランまで参戦

してくるとは..」

 

フラン「負けちゃったね〜お姉様。」

 

レミリア「えぇそうね。私達の必殺

紅魔符『ブラッディカタストロフ 』

を避けられるなんてね...」

 

霊夢「で、アンタ達が負けたんだから、

この霧を払ってくれるかしら?」

 

レミリア「あら、それは出来ないわね。」

 

霊夢「はぁ?」

 

レミリア「まだ異変は終わってない...

あの人を倒したら、

霧を消すわ。」

 

霊夢「...あの人?」

 

レミリア「話は終わりよ。

...サクラ!」

 

サクラ「あいよ。『瞬間移動(ルーラ) 』」シュンッ

 

 

 

 

 

 

レイス「ここで丸投げかよ...」

 

自らの場所を教えるのは

どうかと思うがな...

いっちょ派手にやるかな!

 

真化『 完全龍化 』

 

今まで言うことも無かった。

この姿が、一番強い。

行くぞ...?

 

 

ランス...

 

 

 

 

 

霊夢「何よ...あれ..」

 

魔理沙「でかすぎんだろ...」

 

 

 

???「ガァァァァァァァァァァッッッッ!!!」

 

 

 

 

そこに居たのは、紅魔館を遥かに超える

大きさで、黒の鱗に身を包んだ、

レイスがいた...

 

 




見た目だとDQ9のバルボロス
が近いかも。

次回、決着の時...?


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第十二話紅星異変⑤ 〜決着〜

霊夢達は巨大龍にどうやって
立ち向かうのしょうか...

そして、ランスとは。




〜紅魔館 上空〜

 

???「ガアアアアァァァァァァァッッッッ!!!」

 

幻想郷中に響く、その轟音は

霊夢達ですらも圧倒されていた...

 

魔理沙「何だぜ、あれは...」

 

霊夢「あれが異変の主犯だって言うの...?」

 

さっきからの連戦で、

霊夢達の力は弱まっていた...。

そこへ...

 

サクラ「はぁ〜、アイツは何でこんな時に

限ってアレを呼び出すんだ..。」

 

魔理沙「ッ!?またお前後ろに..!?」

 

霊夢「何よ...まだ何か用があんの..?」

 

サクラ「...正直お前らとなんて

共闘したくは無かったが、

こんな状況ではやむを得ないな。」

 

レミリア「文句言ってる暇があるなら

説明してよ...。」

 

サクラ「はぁ..。良いか?よく聞けよ?

今あそこにいる巨翼龍..レイスは、

今暴走している様な状態なんだよ。

原因は不明だがな。」

 

まぁ、私は知っているが、

アイツの心を読んだに過ぎんがな。

 

サクラ「んで、今はアイツの暴走を止めるために

とりあえず今は共闘しようって事だ。

分かったか?」

 

霊夢「分かったけど...今霊力が少ないんだけど。」

 

魔理沙「こっちは魔力が底をつきそうだぜ。」

 

サクラ「それくらい分けてやる。

さっさと始めるぞ。」

 

力を分け与え、各々配置に着くと、

待っていたかの様にレイスが

動き始めた。

 

"核熱『煉獄火炎』"

 

レイス「グルァァァァァッッッッ!!!」ゴォォォッ!

 

叫びと共に、広範囲の炎のブレスを放つ。

 

霊夢「熱いっ..!」

 

魔理沙「離れてんのに..!」

 

サクラ「ざっと温度は1500度以上か。

触れたら一瞬で蒸発するなこりゃ。」

 

レミリア「そんな悠長な事言ってる場合!?」

 

レイス「闇天『 暗黒破撃(ドルモーア)』!」

 

レイスはサクラに向かって闇の魔法による

一撃を繰り出す...が、

 

サクラ「私に魔法は効かないっての。

闇天『暗黒瘴撃(ドルマドン) 』」

 

サクラはレイスが放ったものより

上位の魔法を放つ事で打ち消して

攻撃を免れた。

 

サクラ「お返しだよ。

輝天『究極破雷(ギガデイン) 』」

ドゴォォォォォォォンッッッッ!!

 

レイス「グァァァァァァァァァッッッッ!!??」

 

 

 

 

 

霊夢「ねぇ、レミリア、私達、

完全に必要無くない?」

 

魔理沙「私も薄々そう感じて来たぜ...」

 

レミリア「奇遇ね、私もよ。」

 

サクラ「そこー!とりあえず攻撃して

休む隙を与えないようにしてー!」

 

魔理沙「魔砲『ファイナルマスタースパーク』」

 

霊夢「神技『 八方龍殺陣』」

 

レミリア「神槍『 スピア・ザ・グングニル』」

 

 

 

レイス「轟音『黒龍の咆哮 』」スゥゥゥッッ

 

サクラ「ッ!?全員!耳を塞げ!」サッ

 

霊夢「ッ!?」サッ

 

魔理沙「ッ!?」サッ

 

レミリア「ッ!?」サッ

 

 

レイス「ガアアアアアァァァァァァァァァァァァッッッッッッ!!!!!!」

 

 

ゴオオオオオオォォォォォォォッッッッ!!!!!

 

その必殺の咆哮は、

三人のスペル事、周りを吹き飛ばした。

 

 

 

サクラ「っぐぅ...耳を塞いでもキツイ...」

 

他の皆は...大丈夫そうだな。

 

霊夢「痛た..何よあれは...」

 

魔理沙「耳がヤバかったぜ..」

 

レミリア「もしサクラが警告

してくれなかったら

耳が終わってたわ...」

 

 

 

サクラ「終わりだ。沈静『強制睡眠(ラリホーマ)』」

 

レイス「グゥゥゥゥゥゥゥ......」

 

サクラ「さぁ、何で急に暴れ出したのか、

見てみるとしようかな。」

 

心眼『碧地の記憶 』

 

サクラ「...!やはり...そういう事か。」

 

 

 

 

 

 

 

 

〜レイスの精神世界〜

 

レイス「...決着が付いたな..ランス。」

 

ランス「ハハ、さすがに俺の能力じゃ

お前とは相性が悪かったよ。」

 

レイス「それもそうだな。

じゃあ、約束通り、普段の生活での

表は俺とさせてもらう。」

 

ランス「あぁ。分かったよ。

そろそろ戻れ。現実に。」

 

俺達は、今までこの精神世界で、

どちらが普段の生活での表となるか、

を勝負で決めていた。

この勝負は、俺の勝ち。

つまり、普段と変わらない。

現実で暴れていたのは、ただの勝負の

副産物に過ぎない。

 

ランス「おーい、聞こえてんのか?」

 

レイス「ん?あぁ。もう戻るよ。」

 

とりあえず一旦戻ろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

サクラ「漸く戻ってきたか、レイス。

...そいつの紹介しなくても良いの?」

 

レイス「あぁ、こいつはな...」

 

ランス「どーもこんちは。俺はランス。

こいつの裏の人格的な存在です。

種族は唯一神ってところだな。」

 

レイス「ま、こいつの事よろしく頼むよ。」

 

レミリア「...なんと言うか、さっきと雰囲気

変わりすぎじゃない?」

 

霊夢「ねぇ、魔理沙..私達なんのために

紅魔館に来たんだっけ..」

 

魔理沙「言うな...霊夢...虚しくなる..。」

 

ランス「あ、そうそう。そこの二人、

その持ってる宝玉は返して貰うよ。」シュンッ

 

霊夢「結局これもなんの意味があったのかしら...」

 

レイス「あぁ、それ?発信機代わり。」

 

魔理沙「何だそりゃ...」

 

サクラ「ま、てなワケで異変は一応収束したから

解決したって事で。」

 

こうして霊夢達の腑に

落ちないまま異変は解決された。

.........ん?

 

サクラ「ねぇ、レイス。後で話があるから

来てくれる?」

 

レイス「え。」

 

こっちはまだまだ終わりそうにないが。

 

 




ランス 唯一神 ?才
レイスの裏の人格の存在。
実力はレイスとほぼ変わらない。
見た目はレイスと同じ。
ただカラーリングが違い、
髪の色は白髪、目の色は左右逆の色となっている。

レイスが魔法を全属性使えるのは、
ランスが
『あらゆる属性を操る程度の能力 』を
持っているためである。

そして、ランスは能力を三つ保持しており、
『 ゼロを操り、減少させる程度の能力』
『 時の全てを操る程度の能力』
『 あらゆる属性を操る程度の能力』

レイスとランスは一心同体なので
お互いの能力を使う事が出来る。

次回は宴会編です。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第十三話異変後の宴会〜前編〜

異変の後は宴会!

短いです。


異変から数日が経ち、

幻想郷には再び平和が訪れた。

 

 

フラン「お姉様〜〜!!!プリン返せ〜!!!」

 

レミリア「しょうがないでしょ!

間違えて食べちゃったんだから!」

 

 

...のかもしれない。

 

某日 早朝

 

〜紅魔館〜

 

どうもこんにちは。レイスだ。

俺は今、面倒な事に巻き込まれた。

 

目の前でプリン争奪戦が勃発したかと

思えば、いきなり弾幕ごっこが始まる始末。

どうすればいいんだよ。これ。

 

サクラ「またか... ...止めてくる。」

 

やっぱりサクラが止めるのか。

だとしたらまたあれが出るのか...。

 

サクラ「とりあえず二人とも一旦

落ち着こうか?

縛符『 creation rope』」ヒュンッ!

 

サクラ「ちょ〜っと落ち着いてね?」ギリギリ..!

 

レミリア「痛い痛い痛い!?」

 

フラン「分かったから!やめて〜!?」

 

 

いつも通り、激化したはずの

姉妹喧嘩をサクラが(一瞬で)鎮静化した。

 

 

数分後...

 

フラン「プリンおいしー♪」

 

レイス「漸く収まったか...」

 

 

 

あの後、サクラが能力でプリンを

創ってくれたおかげで

フランは機嫌を戻してくれた。

 

 

サクラ「次やったら...分かってるよね?

......レミリア?」

 

レミリア「はい...」

 

こうやってレミリアが

怒られるのもいつもの事。

 

...と、その時、

 

咲夜「レイス様。」

 

 

レイス「ん?咲夜か。何か用?」

 

咲夜「いえ、レイス様に用があると

言うお客様が来たもので。」

 

レイス「おう。今行く。」

 

誰だ?

 

 

〜紅魔館 ロビー〜

 

着いた着いた。

ここまで来るのも異変以来だな...

おいそこ、引きこもりとか言うな。

 

 

 

レイス「さて、誰かな?」ガチャッ

 

 

 

文「あやややや!貴方が異変を起こした

張本人ですね!?ぜひとも取z バタンッ!

 

 

 

レイス「..................」

 

よりによってあの文屋かよ!?

あいつからは嫌な予感しか感じないから

苦手なんだよ!

 

文「あの〜、取材とかは冗談ですので、ここを開けて貰えませんか?」

 

しゃーねぇ、覚悟を決めて開けるか...

 

レイス「はあ...」ガチャ

 

文「あややや...冗談を間に受けないで

下さいよー。」

 

レイス「うるさい。...何の用だ。」

 

文「酷いですねぇ...今回来たのは

今夜博麗神社で宴会があるので、

それのお知らせに来たんですよ。」

 

宴会ぃ?そういえばレミリアが

異変後には宴会があるとか言ってた様な...

宴会ねぇ...

 

レイス「面倒だから俺はパス。」

 

文「駄目ですよ。異変に関わっている者は

宴会に必ず出なくてはいけません。」

 

レイス「えぇー...」

 

俺...宴会とか人が多いとこ嫌いなんだけど...

 

文「では、今夜なので、

必ず来てくださいね?それではっ!」バシュッ

 

そう言って文は空に飛んで行った。

宴会...面倒くさい...

 

 




次回、本格的に宴会
スタート!


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第十四話異変後の宴会〜中編1〜

よーやく始まったよ...
中編で始まるって...


文に異変後の宴会について聞かされた

後、とりあえずレミリア達の所へ戻った...

 

 

レイス「レミリア、異変の後は宴会が

あるって言うが、

俺は行かなきゃダメか?」

 

レミリア「えぇ、私達もだけど、基本

異変に関わった者は

宴会に出なくては駄目ね。」

 

レイス「そもそも博麗神社ってどこだ?」

 

レミリア「今教えてもしょうがないし、

行く時に教えるわ。」

 

レイス「おう。サクラも勿論行くんだろ?」

 

サクラ「面倒だけどしょうがないし。」

 

やっぱりお前も面倒なのかよ。

今夜か。...誰と出会えるかな...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日没前

 

〜紅魔館 門前〜

 

レミリア「じゃあ、行ってくるから

館をよろしくね。美鈴。」

 

美鈴「はい、いってらっしゃいませ。」

 

レミリア「じゃあ、行くわよ。皆。」

 

レイス「おう。(翼出しとこ。)」バサッ

 

サクラ「はいよ。

(サードアイしまっとこ)」シュンッ

 

フラン「はーい!」

 

パチェ「準備OKよ。」

 

レミリア「さぁ、宴会会場へ出発よ!」

 

 

 

 

 

幻想郷 上空

 

 

 

 

レミリア「そういえば、レイス。」バサッバサッ

 

レイス「ん?」バサァッバサァッ

 

レミリア「あなたって私達と飛び方が

違うのね。」

 

そう言われて見ると、

レミリアとフランは

普通に羽ばたいて飛んでいるが、

俺は滑空する様に、大きく羽ばたいている。

 

レイス「俺は翼がデカいからな。

この飛び方の方が最大限

速く飛べるんだ。」

 

レミリア「へぇ〜...」

 

そもそも俺は翼の大きさが

大体片方1m行ってるか

行ってないか位だし。

 

どうせならもっと速く飛ぼうかな。

よしそうしよう。

 

レイス「『形態変化(フォルムチェンジ) 』」

 

レミリア達「?」

 

フォルムチェンジとは、

言わばポケモンで言うデオ〇シス

みたいな奴である。

 

 

レイス「形態(フォルム)...速度(スピード)!」

 

カッ!!

 

光と共に、

角、爪、翼、尻尾...

人型に抑えたものの、

確かに竜人と呼べるレイスがいた。

速度に振った為、あちこちが細くなり、

俊敏性が増している。

 

レイス「この姿も異変以来だな...」

 

パチェ「あぁ、あの時の姿ね。」

 

レミリア「え?え?何が起きたの?」

 

サクラ「スピード狂になりそう...」

 

フラン「わーすごーい!変身したー!」

 

レイス「さぁ、行くぞ!」バヒュッ!!

 

レミリア「ちょ、速すぎ!追いつけない!」

 

サクラ「あーあーもうあんなとこまで...」

 

フラン「急げ〜!」

 

パチェ「むきゅう...」

 

レミリア「ここで体力切れ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜博麗神社 鳥居付近〜

 

 

レイス「あれが博麗神社...

見つからん様にしよ。

気配消滅(ステルス)』」スゥゥゥ

 

 

霊夢「ん?」

 

何か今居た気がする...

 

 

 

レミリア「霊夢〜来たわよ!」

 

霊夢「あら、漸く異変の犯人の登場ね。」

 

レミリア「あれ、レイスは?

飛んで先に来てると思うんだけど。」

 

霊夢「レイスって...あの時の黒いドラゴン?」

 

私はよく見てないけど、あの時の黒いドラゴン

が一応主犯なのよね... ...レイス、ねぇ...

 

 

霊夢「そんな気配感じなかったけどなぁ。」

 

サクラ「……………………」

 

霊夢「...って!あんたはあの時の!」

 

サクラ「霊夢...だったか?あの時は正直

決着が着いてないからねぇ。

かと言ってこれ以上争う気は無いし。

今はただ宴会に来ただけだ。」

 

サクラ「そして、お前の後ろに...」

 

霊夢「ッ!?」バッ

 

し〜ん...

 

霊夢「何もいないじゃn...」クルッ

 

レイス「『 気配消滅(ステルス)』解除。」シュンッ

 

霊夢「うわっ!?」

 

レイス「こんちわー。」

 

霊夢「...意外と普通なのね..」

 

普通って...

 

 

霊夢「と、とにかく、もうすぐ宴会よ。」

 

おお、もうすぐ始まるのか。

なら待ってようかねぇ。

 

 

 

 

〜宴会開始前〜

 

レミリア「レイスー、始まるわよー!」

 

レイス「...ん?」ムクッ

 

レミリアの声がしたから体を起こすと、

壇上でレミリアが俺を探して

呼んでいた。

マイクを持って俺に挨拶

させるんですね分かりません。

人前は苦手だってのに...!

 

レイス「はぁ...『竜化 』」バサァッ!!!

 

観客「おおっ!?」

 

飛び上がった速度のまま空中で宙返りをし、

レミリアの隣に着地した。

 

レミリア「あぁ、そこにいたのね。

さ、挨拶して?」

 

マジかよ...

 

レイス「えー、初めまして。

つい最近幻想入りした、

レイス・スカーレット・ドラゴニールです。 」

 

霊夢「(長いわね…)」

 

それから、サクラについてや、

俺達の能力等を話した。

当然皆驚いていた。

 

 

 

レミリア「カンパーイ!!!!」

 

観客「カンパーーーーーイ!!!!!!」カァン!

 

こうして『紅星異変 』、解決の

宴会が始まった。

 

 

 

 




次回、戦闘あるかも。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第十五話異変後の宴会〜中編2〜

ごめん、戦闘次回。


レイス「..................」

 

どうもこんにちは。レイスだ。

今、俺は非常に面倒な事態に

巻き込まれている。

あれ...このくだり前にあった様な...

 

 

サクラ「ほらほらー!

もっとかかってこいやー!

風天『 神風乱舞(バギムーチョ)』!」

 

ブォォォォォォォ!!!

 

魔理沙「やめろぉぉぉぉぉ!!!????」

 

と、こんな感じで、

酔っぱらったサクラが暴走して

それに魔理沙が巻き込まれた...

 

どうしてこうなった...

 

 

時を遡る事20分前...

 

 

レミリア「カンパーーーーーイ!!!」

 

観客「カンパーーーーーイ!!!」

 

 

 

宴会が始まって、色んな所で

ガヤガヤと騒いで、

酒や料理を食べている中、

俺とサクラは、ステルスで

隠れて屋根にいた。

 

 

 

レイス「はぁ〜宴会って面倒だ...」

 

サクラ「別に楽しいからいいじゃん。」

 

レイス「そうは言ってもなぁ...」

 

サクラ「まーまー、今は宴会を楽しもうよ。

そっから持ってきた酒でも

飲みながらさ...」

 

そう言ったサクラの手には、

『 鬼殺し』と書かれた酒瓶が

握られていた.........え?

 

 

 

 

サクラ「取り敢えず、1杯飲むとするよ!」グイッ

 

レイス「ちょ、待て!確か鬼殺しって...!」

 

サクラ「はれぇ?」フニャァ

 

あ〜やっぱり...!

鬼殺しってかなり度数が強い酒じゃねぇか...!

そりゃあ一気飲みしたら

即酔うだろうよ...

 

サクラ「ねーレイス〜」

 

レイス「な、何だ?」

 

サクラ「ちょっと誰かと戦いたいんだけど...」

 

出たよ好戦的なサクラ...

酒飲むとマジで好戦的な性格になるのは

何とかならんのか......とりあえず...

 

レイス「魔理沙辺りにでも挑んだらどうだ?」

 

サクラ「そうするよ〜。」シュンッ

 

サクラ「マリサーショウブダ!」 マリサ「イイゼ!ショウブダゼ!」

 

レイス「(すまんな、魔理沙...)」

 

 

そして俺の予想通り、サクラによる

暴走の惨劇が起きた...

 

そして今に至る...

 

 

 

魔理沙「はぁ、はぁ...に、逃げ切った...。」

 

バギムーチョを避け切って

安心している魔理沙に...

 

サクラ「三点詠唱『 暗黒極撃(ドルモーア)』『 排撃獄炎(メラゾーマ)

氷獄破撃(マヒャド)』!」

 

魔理沙「またかぁぁぁぁ!?」

 

容赦ない魔法の攻撃が魔理沙を襲うのだった...

 

 

 

 

 

レイス「...サクラの酒癖の悪さは

何とか出来ないのか...」

 

???「おーい!!!その屋根にもう一人

居るんだろ!?出てこいよー!!!」

 

レイス「ん?」

 

俺を呼んでいるのか...誰だ?

...少し様子を見るか...?

いや、どうせ戦うんだろうな。

だったら出るか。

 

レイス「よっ...と」バシュックルクルクルッスタッ!

 

綺麗に空中ジャンプ三回転を決めて

着地すると、俺を呼んでいた奴の正体が

分かった...

 

レイス「なるほど、俺を呼んでいたのは

鬼だったのか...」

 

頭に星のマークが入った角がある鬼に

二つのねじれた角がある鬼か。

 

勇儀「私は星熊勇儀!鬼の四天王だ!」

 

萃香「私は伊吹萃香!同じく鬼の四天王!」

 

レイス「ふむ、そっちの赤い角が勇儀、

小さい方が萃香だな。」

 

萃香「小さいゆうなー!」

 

勇儀「で、私達がお前を

呼んだ理由は分かるね?」

 

レイス「どうせ勝負したいんだろ?」

 

勇儀「あぁ、その通りさ!

勿論やってくれるね!?」

 

レイス「いいぜ、こっちも誰かと

戦いたい気分だったんだ。」

 

俺もサクラの事言えねぇな...

俺も酒に酔ったかな?

 

勇儀「そう来なくちゃねぇ...」

 

レイス「さぁ、どっちから来る?」

 

萃香「私が先に行ってもいいかい?」

 

勇儀「良いよ。行ってこい。」

 

萃香「てなワケで、私が最初だ。」

 

レイス「どっちでも良いさ。」

 

楽しい勝負になりそうだ...

 

 

To be continued...

 

 




鬼達の一人称って私で合ってるよね...?


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第十六話異変後の宴会〜中編3〜

宴会は続く。
レイス、戦闘は手早く終わらせるタイプ。


レイス「...『 竜化』」シュンッ

 

本気でやるとここら一帯が

吹き飛んじまうからな...

 

あくまで力は抑えておこう。

 

 

萃香「それが本来の姿ってワケかい?」

 

レイス「さぁ、どうだろうね?」

 

 

勇儀「二人とも、準備は出来たかい?」

 

 

レイス「大丈夫だ。」

 

萃香「いつでもOKだよ。」

 

勇儀「じゃあ、この石が

地面に落ちたら始めだ。」ヒュッ!

 

 

 

レイス「…………………」

 

萃香「…………………」

 

.........カッ!

 

レイス「はあぁぁっ!」ブンっ!

 

萃香「せいやっ!」ブンっ!

 

ドォォォォン!

 

拳と拳がぶつかり、辺りが

風圧で吹き飛んだ。

 

 

レイス「さすが、力に長けた種族な

だけあって強い...!」ギギギ

 

萃香「そっちこそ、鬼に張り合える力を

持っているとはねぇ...。」グググ

 

バチィッ!

 

 

俺がわざと力を弱め、相手の押す力を

利用して後ろへ下がった。

そして...

 

レイス「『黒雷 』...からの

竜華閃 符の十一『幻想斬(げんそうざん) 』」

 

竜華閃とは、幻想郷に来てから

俺が編み出した剣技だ。

変則的な軌道を描くので、

非常に読みにくい。

 

レイス「はあっ!」ヒュオッ!

 

萃香「...っ!」

 

この技は斬撃を四方八方に飛ばし、

その後狙いを定め...

 

レイス「一ッ閃!!!」ドヒュッ!

 

萃香「…ッ!」

 

萃香は腕を十字に交差して

ダメージを軽減した。

 

ならこの隙に...

 

レイス「竜華閃 符の十八『連獄幻想斬(クロスファンタジア) 』!」

 

 

これはさっきの発展技。

勿論威力も倍以上に跳ね上がる。

 

 

萃香「はあっ!!」スゥゥゥ

 

レイス「なっ...!?」

 

萃香が消えたっ!?

...能力かっ!

 

レイス「照準、空中っ!

無効『凍てつく波動 』!」

 

 

青い波動と共に、効果範囲内の

気温が少し下がった。

そして...

 

萃香「うわっ!?能力がっ!?」

 

やはり能力によるものだったか。

一体どんな能力だ...?

 

レイス「なぁ、萃香の能力は何だ?」

 

萃香「本来なら教えないけど、

お前には能力が通じないようだし、

教えてやる。私の能力は、

『 疎と密を操る程度の能力』だ。」

 

レイス「疎と密、ねぇ...」

 

要は密度を操れんのか。

さっきのは自分の密度を薄くして

霧状になって回避したって所か。

 

 

 

萃香「こっちも行くよ!

鬼符『 ミッシングパワー』!」

 

 

レイス「む...こう来るか。」

 

萃香がでかくなった...

スペカの効果なのか...

 

 

萃香「そりゃあー!」ズズンッ!

 

レイス「行動が遅い。

竜華閃 符の十四『峰打ち 』」

ザシュッ!!!

 

萃香「ガッ...」ドサッ

 

一応峰打ちだし、弾幕纏わせた剣で

斬ってるから出血はしてない...ハズ。

 

 

 

 

勇儀「おお〜萃香を軽く倒すか。

これは私も本気を出しても

良さそうだねぇ?」

 

レイス「良いよ、中途半端でこられても

いい気はしない。」

 

勇儀「さぁ、行くよ!」

 

レイス「いざ尋常に...」

 

 

レイス&勇儀「勝負だ!」

 

 

 

 




次回で宴会編、終了...かも


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第十七話異変後の宴会〜後編〜

すいません、グダリました。


レイス「…………」

 

勇儀「どうした。来ないのかい?」

 

 

レイス「いいや、どう倒そうかなってねぇ。」

 

 

勇儀「随分と自信満々な発言だねぇ?

私相手にそんな簡単に勝てるとでも?」

 

 

レイス「あぁ、勝てるとも。」

 

勇儀「なら...その自信、へし折ってやるよ!」

 

その言葉と共に勇儀が地面を力強く

蹴り、一気に距離を縮めて来る。

時間にすると1秒もかかってない。

けど...まだ遅い。

 

レイス「ほいっと。」

 

一直線に向かってくるだけなら

カウンターは容易に出来る。

下段蹴りで足を引っ掛けると、

 

勇儀「うおっ!?」

 

予想通り、簡単にすっ転んでくれた。

そして、向こうはこっちを警戒している。

 

レイス「カウンター如きで転ぶとは。

まだ俺より遅いな。」

 

勇儀「なら本気でやってやるよ!」

 

勇儀の妖気がみるみる上がってゆく...

 

 

 

勇儀「ハァッ!」ドォッ!

 

さっきの数倍の速度で勇儀が

向かってくる...

 

レイス「...よっと」バサァッ!

 

勇儀「...っ!」ギギィッ!

 

 

今度は避ける。(飛翔して)

真正面から食らうやつは普通いない。

 

 

レイス「...そろそろ本気出して良いか?」

 

勇儀「良いさ...!やって見せな...!」

 

 

レイス「...大結界『 全ての守護者』」

 

詠唱と共に、神社全体を覆い尽くす

超巨大な結界を構成した。

この結界は能力で耐久を無限に

してるから壊れる事は無い。

 

レイス「来いよ、勇儀。結界の外へ...」

 

勇儀「いいだろう。」スゥゥゥ

 

 

 

 

 

空中での一対一...そして...

 

 

レイス「せいぜい持ってくれよ?

『 妖力解放』『 霊力解放』『 神力解放』」

 

勇儀「なっ...!?」

 

...俺は、一応霊力、妖力、神力、魔力の

四つの力を持っていて、その内

三つを解放する事で、

......『 完全竜化』が出来る様になる。

 

レイス「『完全竜化 』...瞬光ッ!」

 

カァァァァァァッッッッ!!!

 

 

勇儀「ッ!?眩しい...!?」

 

 

光が晴れると、

ドラ〇エ9に出てくるグレ〇ナルの

様な姿になったレイスがいた...。

しかも...

 

 

 

レイス「がァァァァァァァァァッッッッ!!!!!!」

 

 

レイス自らが貼った結界を遥かに凌ぐ

大きさとなって……。

 

 

 

 

 

 

 

 

レイス「どうだ?俺の本気の姿は...?」

 

 

 

勇儀「いくら何でもデカさが

桁違い過ぎるだろ...」

 

そもそも翼だけで博麗神社を覆い隠せる

程の大きさがあるからな。

そこまででも無いか?

 

 

レイス「簡単に倒れてくれるなよ?」

 

轟音『光龍の咆哮 』

 

レイス「スゥゥゥ...」

 

勇儀「(何か来る...?)」

 

 

 

レイス「 ガァァァァァァッッッッッッッッッッ!!!!!!!」

 

 

 

勇儀「...ッ!!???」

 

 

轟音とともに勇儀は後方に吹き飛んだ。

 

 

 

勇儀「くっ...(耳がイカれそうだった...)」

 

おお、この攻撃を耐えるか...

さすがは鬼って所だな。

 

 

 

レイス「この姿も長く持たないのでな。

もう終わりにさせてもらおう。」

 

レイス「...『 極』」

 

その一言で、勇儀に無数の弾幕が降り注ぐ...

 

 

勇儀「ぎゃああああ...」

 

 

こうして、(理不尽な)弾幕ごっこは

終わりを告げた...

 

 




次回は再び紅魔館!


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第二章 幻想郷放浪の旅
第十八話新たな出会いを求めて


守矢神社は次回で


〜紅魔館〜

〜朝食〜

 

 

 

 

レイス「俺、ここを出て旅するわ。」

 

 

一同「......は?」

 

 

 

 

俺、レイスは、これから旅に出る事にした。

(今決めた)

 

 

 

レミリア「一応聞くけど、何で旅に出ようと?」

 

レイス「特に。気分だ。」

 

レミリア「あ、そう...」

 

今思えば、俺ここから出た事無いからな。

外を見る良いチャンスだ。

...でもどこに行くか...

 

 

レミリア「行く宛はあるの?」

 

レイス「いや全く。」

 

レミリア「なら...守矢神社にでも行ってみたら?」

 

レイス「守矢神社?」

 

博麗神社以外にも神社あったのか...

どこにあるんだ?

 

レミリア「妖怪の山の頂上にあるわよ。」

 

あぁ、あのでっかい山か。

なら...

 

レイス「最初の目的地は守矢神社だな。」

 

サクラ「レイス、私も行っていい?」

 

レイス「別に構わんよ。」

 

 

 

レミリア「あら、もう行くの?

たまには戻ってきなさいよ。

フランが寂しがるから。」

 

フラン「べ、別に寂しくないもん!」

 

レイス「じゃ、行くか。」

 

サクラ「そうだね。」

 

 

 

 

 

〜紅魔館 門前〜

 

美鈴「あれ?お二人でどこに行くんですか?」

 

レイス「よお美鈴、ちょっと旅して来るわ。」

 

サクラ「暫くはここに来れないね。」

 

美鈴「旅ですか...それはまた唐突な話ですね...

どこに向かうつもりですか?」

 

レイス「ちょっと守矢神社まで。」

 

美鈴「はい、行ってらっしゃい。」

 

 

 

 

こうして、ほのぼのとした旅が始まった。

 

 

 

 

 

 

 

???「やい!お前!アタイと勝負だ!」

 

 

そして終わった。

 

レイス「何だ?」

 

サクラ「...妖精だね。それも上の部類。」

 

要は妖精としてだったら

強いやつが来たってことか。

でもさ...

 

レイス「俺らにとっては...」

 

サクラ「どうでもいいことだね。」

 

???「無視すんな!」

 

レイス「お前は誰だ?」

 

チルノ「アタイはチルノ!

サイキョーの氷精だ!」

 

氷精?氷の妖精か?

なら...

 

レイス「良いだろう。勝負してやる。」

 

チルノ「氷符『 アイシクルフォール』!」

 

そう言ってチルノはスペカを

使ってきたけど...

 

 

 

レイス「真正面ガラ空き...」

 

サクラ「いくらなんでもこれは無い...」

 

そう、正面がガラ空きだったのだ。

...見てて虚しくなってくる...

 

レイス「竜華閃 符の十四『峰打ち 』」

 

シュッ!

 

チルノ「っ!?」

 

しょうがないので一瞬で勝負をつけた。

直接切ってないからセーフ...なはず。

 

 

チルノ「うぅ...」バタッ

 

呆気なくチルノは気絶した。

 

レイス「...行こうか。」

 

サクラ「...うん。」

 

この戦いに何も言うことは無い。

さっさと守矢神社のある

妖怪の山に向かおう。

 

 

〜妖怪の山〜

 

ここが妖怪の山か...

自然が多くて良いね。

んで...

 

レイス「サクラ、気付いてる?」

 

サクラ「あぁ、この妖気だと...

天狗...いや、白狼天狗だね。

方角は...南西辺りだね。」

 

レイス「あれか。」

 

レイスが言った方向を見ると、白い物が

こちらに向かって来ていた。

あれで間違いないだろう。あ、もう来た。

 

???「貴様ら、ここがどこか分かって

いるのか?」

 

レイス「妖怪の山だな。」

 

サクラ「だね。」

 

???「なら何故知っていて入って来た?」

 

レイス「ここの頂上にある守矢神社に

用があるんだ。」

· ·

???「それでも、人間を通す訳には

いかんのだ。」

 

レイス「は?」

 

???「は?」

 

何を言っているんだこいつ...

と思ったが、よくよく考えたら

俺ら今妖力では無く

霊力に切り替えているからだというのに

気付くのに数秒掛かった。

 

レイス「なら...これなら問題ないか?」

 

???「っ!?」

 

一瞬。それだけの間に妖力を

圧を掛けるように解放した。

 

サクラは涼しげな顔で圧に

全く動じない。さすが大妖怪。

サクラもサードアイ出して威圧してるし。

 

サクラ「ふむ、お前の名は

犬走椛。やはり白狼天狗か。

能力は...『 千里先まで見通す程度の能力』」

 

椛「なっ!?覚り妖怪!?

あの二人以外にもいたの!?」

 

レイス「なぁ、問題は無いのか?」

 

椛「...一応私が案内する。

不審な動きを見せたら即処罰だ。」

 

レイス「ふん、まぁ良いよ。

守矢神社まで案内よろしく。」

 

 

とりあえず、堅いやつは力を

見せつければ良い...

守矢神社ではどうするかな...

 

 

 




圧倒的な差は半端ない。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第十九話守矢の神とサクラ達

守矢神社の人達の初登場。
早苗は仕事熱心なイメージ。


〜妖怪の山 中腹〜

 

椛「へーサクラさん達って外来人なんですか。」

 

サクラ「まぁ外の世界の記憶は無いけどね…」

 

あの後、椛に案内してもらいながら

談笑していると、いつの間にか

結構打ち解けた様で、

サクラと仲良く話している。

...ん?

 

レイス「なぁ椛。北東の方向に

負のオーラを感じるんだが。」

 

椛「あー、多分雛さんがいますね。」

 

レイス「雛?雛人形の事か?」

 

椛「それは本人に聞いた方が良いですね。

おーい!雛さーん!」

 

そう言って椛が呼び掛けると、

頭にでっかいリボンをつけた

緑髪の女性が現れた。

 

雛「あら、椛、貴女が文以外の人と

いるなんて珍しいわね。」

 

サクラ「貴女が雛?」

 

雛「ええ。私は鍵山雛。厄神よ。」

 

厄神...てことはこの周りにある

黒いモヤは厄の塊で良いのかな?

 

雛「あまり私に近づき過ぎないでね。

厄が移るから。」

 

サクラ「...?厄程度、私らには

意味を為さないよ?」

 

レイス「まぁ、効果が無いんじゃなく、

効きにくいってだけだがな。」

 

雛「まぁ...厄が効かないなんて...

何でかしらね?」

 

レイス「さあね。」

 

何故か俺らは負の効果を受けない。

理由は俺らも知らない。

 

椛「では、守矢神社に行きますよ。」

 

レイス「飛んでいかないの?」

 

 

椛「飛んでも良いですけど...

文さんが来る可能性ありますよ?」

 

レイス「なら...『気配消滅(ステルス)』。」

 

これはほんと便利な技。

 

椛「これなら大丈夫ですね。

飛びましょう。」

 

レイス「『 竜化』」バサァッ!!

 

やっぱこの姿の方が楽だわ。

人間状態でいるのって結構

疲れるんだよね。

 

椛「大きな翼ですねー。」

 

レイス「そうか?」

 

ならもう少しだけ力を出そうかな?

 

レイス「具現『二対翼龍』」

 

グググ...

 

音と共に俺の背中から

もう二つの翼が生えてきた。

 

サクラ「そんな事が出来たんだ?」

 

レイス「まあな。」

 

具現化と言っても、この生やした

翼は妖力とかで作り出したものだから

俺以外触る事は出来ない。

今、翼は四枚になっている。

 

椛「翼、増やせたんですね。」

 

レイス「やろうと思えばまだ増やせるよ?」

 

椛「ひえぇ〜まだ増えるんですか...」

 

そんなほのぼのとした会話をしながら

飛んでいる内に、 頂上に着いた。

 

...で、降りる前に...

 

レイス「5...4...3...」

 

椛「え?何してるんですか?」

 

サクラ「見てれば分かるよ。」

 

椛「は、はあ...」

 

レイス「2.....1....0

魔眼『黒の災禍』」カッ!

 

俺は右目を死角に隠れてる文に

向かって、麻痺効果のある

光を浴びせた。

これによって...

 

文「あ...や.....やや....や...」ピクピク

 

文は全身が麻痺して全く動けず、

時々痙攣を起こしている。

一時間は動けまい。

 

ランス『お前も中々酷いな。

麻痺って地味に痛いぞ。 』

 

あいつはこれくらいやっとかないと

懲りないからな。...これで

懲りてるといいがな。

 

ランス『 守矢では俺も出してくれよ?』

 

一応紹介的な感じで出す予定だ。

お前も存在を知ってもらうためにな。

 

ランス『 そうか。頑張れよ。』ブツッ

 

 

 

椛「...文さんがやられてるのを

見るとスカッとするのは何でだろう...」

 

サクラ「さあ...」

 

椛「...とりあえず着きました。」

 

椛「私はここで仕事に戻りますね。」

 

サクラ「ありがとね。」

 

〜守矢神社〜

 

 

???「こんにちは!ようこそ守矢神社へ!」

 

サクラ「あなたは?」

 

早苗「私は東風谷早苗です!

守矢神社の風祝をしています!」

 

サクラ「あ...うん..よろしく...」

 

元気なのは良いんだけどさ...

ちょっと元気過ぎるわ...

 

早苗「突然何ですが、貴女、

守矢神社の神を信仰する気は

ありませんか!?」

 

サクラ「しないけど。」

 

早苗「即答ですね!?何でですか!?」

 

サクラ「いや、正直神の助けなんて

私には必要ないし。」

 

早苗「そ、それでも信仰してくれる位

良いじゃないですか!」

 

いや何この子。

熱心なのは良いけど、私からは

ウザったいレベルだよ。

そもそもそこに神レベルの

強さを持った(竜)人がいるじゃん。

 

 

 

 

???「どうしたんだい早苗。

やけに騒がしいけど。」

 

???「あーうー。何かあったのー?」

 

また面倒な事になったよ...

さっさとどうにかするか...

 

神奈子「おや、そこのやつは見ない顔だね。

私は八坂神奈子。軍神だ。」

 

諏訪子「私は洩矢諏訪子。祟り神だよ。」

 

サクラ「サクラだ。まぁよろしく。

後...騒がしいのはそっちの

風祝が信仰してって煩いせい。」

 

早苗「それが私の仕事ですから。」エッヘン!

 

神奈子「いや合ってる様でなんか違う...」

 

諏訪子「で、信仰してくれるの?」

 

サクラ「いやだからしないっての。」

 

神奈子「何故だ?」

 

サクラ「私は別に神の助けを

必要とする程弱くないし。」

 

サクラ「ぶっちゃけそこらの神よりは

強いと自負している。」

 

諏訪子「へぇー。なら戦ってみる?」

 

サクラ「何故そうなる。」

 

早苗「良いですね!やりましょう!」

 

サクラ「おい私はまだやるとは言ってない...」

 

レイス「じゃあ3vs3で良いか?」

 

突然話に入って来た!?

てかしれっと私も入ってるし!

 

サクラ「もう良いよ...やるから...」

 

口ではそう言いながらもしっかりと

戦闘の目になってるし...

 

サクラ「格闘ありで良い?」

 

神奈子「良いけど...そっちは

一人足りなくないか?」

 

レイス「そうだったな。...出てこい。」

 

神奈子「...?」

 

ランス「華麗に登場!」シュバッ!

 

空間に穴を開け、

そこからランスが現れた。

 

レイス「これで3vs3だ。」

 

サクラ「それじゃ、始めようか?」

 

 

神奈子「...早苗、諏訪子、...油断するなよ。」

 

早苗「...はい..。」

 

諏訪子「分かってる。」

 

こうしてひょんなことから

神達の戦いが幕を開けた。

 

 

 

 




次回は戦闘回!


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第二十話本気の連携

圧倒的な差が...


サクラ「じゃあ、この石が

地面に着いたら開始、

片方が全員ダウンか降参で勝敗。

スペカは無制限。これで良いね?」

 

神奈子「あぁ。」

 

早苗「大丈夫です。」

 

諏訪子「問題ないよ。」

 

レイス「それじゃ、いくぞ!...せやっ!」ヒュンッ!

 

10m程上に飛ばし、着地点が真ん中に来るよう

仕掛けた。およそ3秒後...

 

 

........................カツンッ!

 

神奈子「神秘『ヤマトトーラス』!」

 

諏訪子「土着神『七つの石と七つの木』!」

 

早苗「奇跡『白昼の客星 』!」

 

 

レイス「...開幕スペカか...!

とりあえず散開!敵の攻撃を読め!」

 

ランス「あいよ!」

 

サクラ「オッケー!」

 

 

三人のスペカに屈する事無く、

レイスはその大きな翼で

飛翔して避け、

サクラは冷静に弾幕の軌道を読み

器用に避けていき、

ランスは何処からか取り出した

小型の槍で消したりしながら

弾幕を捌いてゆく。

 

そして頃合いを見て...

 

サクラ「スペカ放つから合わせて!

複数詠唱 呪天『暗黒瘴撃(ドルマドン)』×3!」

 

そのスペカの発動と共に、

黒い球状の塊が3つ、

神奈子達に向かっていき、

効果の残っていたスペカを全て

吹き飛ばした。

 

ドガガガガガガガッッ!!

 

神奈子「っ!?強い...!」

 

サクラ「この程度、全然余裕だよ。」

 

早苗「まさかスペカ一つで

三枚分吹き飛ばすとは...」

 

諏訪子「あーうー、どうするのさ。」

 

 

レイス「話していて良いのか?」

 

神奈子「っ!?」

 

レイス「瞬壊『衝撃波(ソニックブーム)』」

 

ドォォォォォォォン!!!

 

神奈子「うおっ!?」

 

早苗「キャッ!?」

 

諏訪子「あうー!?」

 

 

衝撃波を三人に向け飛ばし、

三人は少し飛ばされた。

 

 

神奈子「痛た...何だ今のは...」

 

レイス「ただの衝撃波だ。」

 

早苗「あの威力でただの、ですか...」

 

諏訪子「耳が痛い...」

 

 

ランス「そろそろ終わらせるか?」

 

サクラ「終わらせるか。」

 

レイス「よし、合わせろよ。」

 

三人「共鳴『 天帝の裁き』」

 

スペルの発動と共に、

巨大な剣が天から落ちてきた。

 

神奈子「なっ!?」

 

早苗「さすがにこれは無理ですって..」

 

諏訪子「あっ、終わったわ。」

 

 

ズガァァァァァァァッッッ!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜守矢神社〜

 

サクラ「分かった?神の助けがいらない

って言ってるのは。」

 

早苗「はい...」

 

サクラ「それに拒否してるってのに

無理矢理押して来るのはねぇ...」クドクドクド

 

えーと、今の状況は...

あの後、気絶した神奈子達を

中に運び、十分位で目覚めた。

そして早苗はサクラに説教されている。

あいつ何やったんだ?

 

神奈子「はあ...なんかすまないな。

なんか色々あって戦うことに

なってしまって。」

 

レイス「俺自体は楽しかったから別に良いさ。」

 

神奈子「そういえばもう一人いなかったか?」

 

レイス「あぁ、あいつなら...」

 

レイス「『満足したから帰るわ。』だってさ。」

 

神奈子「そ、そうか。」

 

レイス「俺らもう少しここにいても良いか?」

 

神奈子「構わんよ。」

 

 

こうして、少しの間、守矢神社に滞在する

事が決まった。どうなるのかねぇ...

 




次回はどうするかな...


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第二十一話新たな剣と日常

平和だ...


〜守矢神社〜

 

〜午前四時〜

 

どうもこんにちは。レイスだ。

暇だったから夜の内に

幻想郷を上空8000mから見下ろして

次の目的地を探していた。

 

サクラ「ねぇレイス。次はどこに行こうか?」

 

レイス「俺としては山の途中にあった

大穴が気になってるんだよな。」

 

サクラ「あー、あれか。次はそこにしてみる?」

 

レイス「取り敢えず後で神奈子達に

聞いて見るか。」

 

サクラ「じゃあ私はまた中で

Wiiのマ○オやってるから。」

 

レイス「おう、また後な。」

 

サクラは昨日早苗にWiiとマ○オ?

とやらを教えて貰ってから

ハマったらしく、徹夜でずーっと

マ○オを一から完クリ目指してたらしい。

今はワールド9の最初位行ってた。

 

レイス「さーて、俺はアレをやるか。」

 

”具現『三対翼龍 』” グググッ

 

頭の中で詠唱すると、竜化した時の翼とは

別の翼が二対生えてきた。

守矢神社に向かっていた時に

使ったあの技だ。

そして...

 

レイス「答えよ力、願いと共に。」

 

厨二くさいが、これでも

立派な詠唱の一部だ。

 

レイス「『黒雷融合 』」

 

パキ...パキキ...ピシッ

 

俺の体の鱗が剥がれて、

次々と黒雷にくっついてゆく...

 

レイス「答えよ...新たなる力よ...

ここに、光闇の竜の神秘の力を...!」

 

誕生『神秘の竜剣』

 

カァァァァァァァッッッッ!!!

 

眩しい光と共に、白と黒の

二つの大剣が地に刺さっていた。

 

レイス「はあ...よし...。出来た...

俺の新たな愛剣...」

 

この剣は白黒双竜剣。

白い剣が(カガリ)、黒い剣が(ヨミ)

見た目は輝が純白の刀身に緋色の太陽の紋章、

金色の柄であり、光と炎のオーラを

纏っている。

宵の方は、漆黒の刀身に蒼色の三日月の紋章、

銀色の柄、闇と氷のオーラを纏っている。

紋章と色以外はほぼ同じ。

どちらも刀身は細く、一見すると

日本刀に見えなくもない。

 

 

レイス「...しかし、四割位妖力が

持ってかれるのは予想外だった...。」

 

剣に力を込めすぎたか?

まぁ、良いか...

この後は...そうだ。

 

レイス「一旦サクラのとこに行くか。」

 

 

 

 

〜青年移動中〜

 

 

 

 

 

 

サクラ「.....................」カチャカチャ

 

サクラの部屋に着いたが...

なんか画面でマ○オが赤い追尾砲弾を

どんどん避けて進んでるんだが...

あ、星のコイン取った。

なんかでかい赤砲弾まで出てきた。

 

サクラ「何か用?レイス。」カチャカチャ

 

こっちを見ずに言うサクラ。

様子を見に来ただけだが...

どうせなら...

 

レイス「それ俺も入れるか?」

 

サクラ「分かった。クリアするから

ちょっと待ってて。」カチャカチャ

 

レイス「おう。」

 

画面ではマ○オがボートと砲弾を

乗り継いで右に走っていた。

 

サクラ「このデカくて赤いのは

マグナムサーチキラー。小さいのはサーチキラー。

小さい方が倒しにくいんだよね。」

 

ま、アイスで凍らせるけどね。と

余裕で進めて行くサクラは

なんか色々凄かった。

 

そしてその後も順調に進めて

クリアした。

 

サクラ「えーとメニューから

マルチプレイの二人っと...」カチャカチャ

 

どうやら俺の使うキャラは

黄色いキノコらしい。

 

サクラ「はい、レイスのコントローラー。」

 

レイス「センキュー。どう操作するんだ?」

 

サクラ「えーっとね…」

 

 

〜二時間後〜

 

 

 

 

 

 

 

 

早苗「ふわぁ〜。もう朝ですか...。

...ん?何か物音がしますね。」

 

何の音でしょう...?

 

サクラ「レイス!そこのスターコイン取って!」

 

レイス「おう!..ってこの雲上手く動けねぇ!」

 

早苗(あぁ...二人でマ○オ してるんですね...)

 

邪魔するのは野暮ですね。

こっちで朝食作っておきましょう。

 

 

この後、全クリした。

 




次回はにとりが出せるか...?


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第二十二話玄武の沢の河童

すいません。更新が大幅に遅れました。
学校が忙しくて執筆時間が取れなくて...


〜守矢神社〜

 

〜朝食中〜

 

レイス「ようやくクリア出来たな。」

 

サクラ「スターコインコンプリート

は果てしなく疲れた。」

 

早苗「いや231枚を4時間でコンプリートは

早すぎですよ。初見ですよね?」

 

サクラ「大体場所は分かるよ。」

 

早苗「えぇー...」

 

レイス「なあ早苗、俺ら

この山だと厄神と天狗しか

会ってないけど、他にまだ会ってない

やつはいるのか?」

 

早苗「えーっとですねー。」

 

神奈子「なら河童とかが良いんじゃないか?」

 

河童...居るなら会ってみたいな...。

 

レイス「行くか、サクラ...。」

 

サクラ「そうだね。行こうか。」

 

レイサク「「ごちそうさま。行ってくる。」」

 

早苗「あ、ちょ、待って...ってもう食べ終わってる!?」

 

神奈子「さっきまでまだ結構残ってたよな...?」

 

 

 

 

 

 

 

 

〜上空〜

 

サクラ「河童の居場所聞いてなかった。」

 

レイス「何やってんだ...」

 

肝心な事を忘れてた...

こんな時は...

 

レイス「音符『超音波』」

 

キィィィィィィィ.........

 

特殊な超音波を発し、

とある人を呼ぶ。

 

 

 

椛「呼びました?レイスさん。」

 

レイス「あぁ、ちょっと案内を頼みたくてね。」

 

サクラ「何したの?」

 

レイス「ちょっと椛のみに聞こえるような

音波を出した。」

 

椛「だから周りはなんともなかったんですね...」

 

レイス「それで...河童の場所って知ってる?」

 

椛「はい。というかさっきまで

河童と一緒にいたので...」

 

レイス「あ、そうなの?」

 

意外な答えにちょっと

心の中で笑ってしまった。

 

サクラ「じゃ案内よろしく。」

 

椛「はい。こっちです。」

 

 

 

 

〜玄武の沢〜

 

椛「着きましたよ。」

 

レイス「でっかい滝があるんだな。」

 

目の前には、でっかい滝があった。

...俺って語彙力皆無...

 

サクラ「あれが河童?」

 

サクラが示す方向を見ると、

でっかいリュックを背負った

緑色の帽子を被った

何かが居た。

 

???「ひゅいっ!?」スウッ

 

河童?らしき者がこっちに

気づくと、一瞬で姿を消してしまった。

 

椛「すいません...確かに河童何ですが...

なんせ人見知りなので...

にとり〜!この人たちは安全だから

出てきて〜!」

 

なんか俺らの言い方酷くない?

今更気にしないけどさ...

...にとり...今の河童の名前か?

 

にとり「...は、初めまして....。」カタカタ

 

いや、どんだけ人見知り何だ...

まぁそれはどうでもいいとして...

 

レイス「こんちは。

レイス・スカーレット・ドラゴニールだ。

レイスと呼んでくれ。」

 

サクラ「サクラだ。よろしく。」

 

椛「にとりはエンジニアだから

機械修理はお手の物よ。」

 

サクラ「じゃあこれの修理を頼める?」スッ

 

サクラが持っているのは

バラバラになったWiiリモコンだった。

 

にとり「分かったよ!任せて!」

 

お、おう。すっごい変わりようだな。

あ、ならついでに...

 

レイス「そのリモコン、これでより

強化しといて貰えない?」

 

俺はそう言って尻尾の鱗を数枚

取って渡した。

 

俺の尻尾の鱗について調べてみたら、

まさかの材質がオリハルコンだったんだよ。

道理で頑丈な訳だよ...

 

にとり「えっ!?これはオリハルコン!?

伝説の金属をなんで持ってるの!?」

 

レイス「生えてんだからしょうがないんだよ...」

 

ちなみにこの間創り出した剣も

純オリハルコン製の特注品である。

 

にとり「ま、まぁ取り敢えず、

これは直しておくから。

工房でも来る?準備しながら説明するよ?」

 

サクラ「なら見させて貰おうかな。」

 

この後、めちゃくちゃ硬い

Wiiリモコンが完成した。

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第二十三話新たな目的地


妖怪の山を飛び立って、
また新たな場所へ...




〜守矢神社〜

 

レイス「あ〜、暇だ...何か面白い事無いかな...」

 

早苗「...一応聞きますけど、例えば

どんな事ですか?」

 

レイス「戦争」

 

早苗「予想の遥か斜め上の答えっ!?」

 

おかしいでしょっ!?この人頭の中で

何考えてるんですかっ!?

私てっきり『戦闘』とかだと思ってましたけど

そんな優しいものじゃなかった!

冗談ですよねっ!?ただの悪ふざけの

冗談ですよねっ!?

 

サクラ「ごめん、現実逃避してるとこ

悪いけど、 レイス(こいつ)本気で言ってるわ。」

 

早苗「聞きたくなかった事実っ!?」

 

 

 

神奈子「あ〜、取り敢えず落ち着け、早苗。」

 

早苗「神奈子様っ!?居たんですか!?」

 

神奈子「......居たよ。(最初からね...。)」

 

サクラ「それで、なんかいい案があるのか?」

 

神奈子「...あぁ、地底という場所だ。」

 

サクラ「ふーん...(若干傷ついてんな...。)」

 

神奈子「レイスを連れて行ってみたら

どうだ?鬼もいるし退屈はしないだろう。」

 

サクラ「私は良いけど...レイスは行く?」

 

レイス「最近運動してなかったし、

楽しそうだから行くよ。

(...てか、鬼なら既に戦った事あるけどな。)」

 

神奈子「いつ行くんだ?」

 

二人「「今から」」

 

神奈子「そ、そうか。...近くに大きな穴が

あるからそこを真っ直ぐ下に降りると良い。

そこが地底の入口だ。」

 

サクラ「りょーかい。」

 

神奈子「後、温度が高いからここより

暑いから。そこだけ気を付けろ。」

 

レイス「大丈夫だ。問題ない。」

 

こうして、取り敢えず、

次の目的地を地底に決めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜妖怪の山〜 〜上空〜

 

 

サクラ「神奈子は大穴があって、その中に

入るって言ってたけど...」

 

レイス「けど?」バサァッバサァッ

 

サクラ「大穴が見つからん...」

 

レイス「...俺からしたら、そっちの方向に

穴らしき物が見えるんだが?」

 

サクラ「ん〜?」

 

レイスが指さした方向を見ると、

微かに何かが見えた。

すぐに魔法で視力を強化すると、

確かに穴があった。

 

サクラ「毎回思うけど、ホントレイスって

異常なまでに目が良いよね...。」

 

レイス「ある意味吸血鬼より目が良いかもな。」

 

多分視力だと30位じゃね?

確か一番目が良いのはダチョウの25だった気が...

...やっぱ異常だわ。

 

レイス「取り敢えず行こうか。穴見つけたし。」

 

サクラ「分かった。...ちょっと捕まってて。」

 

レイス「こう?」ガシッ

 

サクラ「そう。...行くよ。」

 

レイス「え?」

 

サクラ「よっ...と。」シュンッ

 

 

 

 

サクラ「はい到着。」

 

レイス「ワープすんなら先に言え...」

 

ワープってあんな気分なのか...

景色が一瞬で切り替わるから

慣れねぇ...飛ぶ方が良いわ...

 

サクラ「神奈子は暑いから気を付けろって

言ってたけど...確かにかなり温度が高いね。」

 

レイス「なら暑くないように

すれば良いか。 『氷の纏い(アイスフォース)』」

 

サクラ「それだと炎とかには耐えられなくない?」

 

レイス「あ〜、それもそうか。

なら...『炎の纏い(ファイアフォース)』」

 

これなら大丈夫だろ。

 

サクラ「...うん。これなら大丈夫だね。

じゃあ、今度こそ行こうか。」

 

レイス「だな。」

 

こうして、二人は地底へと続く大穴に

入っていった。

 




次回は地底編です。

あと、凄い今更ですが、
感想や質問、お待ちしています。
些細なことでもいいので、
気軽にどうぞ。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第二十四話地底の妖怪


大穴を降りた、その先には...





〜地底入口〜

 

レイス「しっかし...かなり深い穴だったな...」

 

サクラ「......」

 

 

一旦穴を降りる前に、

超音波を使っての

反響定位を使って深さを調べて、

それから降りて来た。

 

だけど相当深かったようで、

音が跳ね返って来ることは無かった。

 

実際に降りてみるとやはりとても深く、

しかも途中大きな蜘蛛の巣があって、

虫嫌いなサクラは拒否反応起こして

大火球(メラゾーマ)』を4〜5発放っていた...

 

その時の様子↓

 

〜降下中〜

 

レイス「...かなり降りたってのに

まだ底が見えねぇ...どんだけ深いんだよこの穴...」

 

サクラ「反響定位やったんでしょ?

大体の深さは分かるんじゃ......ん?」

 

話している途中でサクラが何かに気づいて、

俺もそれを見ると...

 

レイス「ゲッ..」

 

蜘蛛「キシキシ...」

 

大きな蜘蛛と巣があった...

あ...サクラは確か...

 

サクラ「虫...虫...イヤ..イヤ...」

 

レイス「サクラの極度の虫嫌いが発症した!?」

 

サクラ「......複数詠唱『大火球(メラゾーマ)』...」

 

ドゴゴゴゴォォォォォン!

 

...サクラの静かな怒りによって

蜘蛛の巣は塵も残さず燃え尽きた。

...ついでに大蜘蛛も...。

 

サクラ「...はっ!?またあの癖が...」

 

レイス「やり過ぎだっての...」

 

サクラは蜘蛛やムカデ等の

見た目がアレ系は

一切ダメだからなぁ...

 

 

 

 

...というハプニングがありながらも

無事に下に降りて来られた。

 

レイス「お前のその極度の虫嫌いと

蜘蛛やムカデを見ると拒絶反応起こして

全てを燃やし尽くす行動は何とか出来ないのか?」

 

サクラ「絶ッ対に無理!あの気持ち悪い

姿を見るとどうしても

消し飛ばしたくなるんだよ!」

 

レイス「えぇ...?」

 

うん。これ以上話しても意味は無い。

先を急ぐとしよう。

 

 

 

 

 

 

 

〜旧都入口〜

 

 

 

レイス「...何か居るな。」

 

サクラ「...うん。いるね。」

 

 

???「...ん?...貴方達は...地上の..妖怪?」

 

レイス「そうだが...お前は?」

 

パルスィ「私は水橋パルスィ。

地上と地下を繋ぐ番人...」

 

レイス「...橋姫か?」

 

パルスィ「ご名答。なら私の

言いたい事が分かるでしょう?」

 

サクラ「...『この先は危険。引き返せ。』」

 

パルスィ「...そういう事よ。分かっているなら

...早く帰りなさい?」

 

サクラ「生憎だけどお断り。

危険程度で引き返す程、私達はヤワじゃない。

番人してるとこ悪いけど、

そこを通らせて貰うよ。」

 

レイス「俺らはこの先に用があるんだ。」

 

パルスィ「...そう。引き返す

つもりは無いのね。なら...」

 

レイス「なら?」

 

 

 

 

 

パルスィ「...通って良いわよ。」

 

 

レイス「.........」ズコッ

 

サクラ「...なぜ?」

 

パルスィ「ここの番人なんて形だけでしか

ないしね。別に守る必要も無い。」

 

サクラ「あ...そう。」

 

 

 

 

 

 

〜旧都〜

 

 

 

レイス「...なんつーか...賑やかだな。」

 

サクラ「これが...旧都...」

 

 

思ってたよりも賑やかだし、

色んな妖怪が居るな。

...ん?あそこにいるのは...もしかして...

 

レイス「サクラ、向こうの居酒屋に

あいつがいたから、行ってみようぜ。」

 

サクラ「あいつ?...あぁ、なるほどね...」

 

レイス「今のうちに言っとくが、

お前は強い酒を飲むなよ?」

 

サクラ「もう対策はしてあるよ。」

 

レイス「なら良いけど...」

 

そんな事を話している内に

その店の前に着いた。

あいつは相変わらずいる。

 

レイス「こんちは〜」ガラガラ

 

店主「いらっしゃい!空いてる席へ

座ってくださいな!」

 

レイス「あいよ。えーと...」

 

???「おぉ!レイスじゃないか!」

 

レイス「そこだったのか。勇儀。」

 

勇儀「どうしたんだい?

わざわざ地底まで来て...」

 

レイス「今幻想郷を見て回って

旅をしていてな。今は地底を見ていたんだが、

たまたま勇儀を見つけてな。」

 

勇儀「そうかそうか!なら一緒に

呑もうか!話したい事もある事だし!」

 

レイス「そうだな。」

 

 

 

その後、しばらくの間宴会的な事をやっていた。

最後の方になると、すっかり夜に

なってしまい、起きているのは

勇儀とレイス、鬼が数人程度で、

サクラはぐっすりと寝てしまっていた。

 

レイス「ふぅ...かなり呑んだな...

頭がボーっとしてるよ...」フラフラ

 

勇儀「いやー、久しぶりに会えて

楽しかったよ!」

 

レイス「それなら良かった...」

 

サクラ「ZZz...」スピー

 

レイス「あー...サクラも

ぐっすり寝ちゃってるし...」

 

勇儀「何ならウチに来るかい?

泊まるとこもないだろう。」

 

レイス「ん〜、ならお言葉に甘えようかな...」

 

 

こうして、レイスの初日の

地底探索は終わった。

明日は何が待っているのだろうか...

 

 





地底編どれくらい続くかなぁ...



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第二十五話 再戦


戦闘シーンが書けん...




〜早朝 旧都〜

 

レイス「んー、体力全快!体が軽い!」

 

勇儀「なら私と勝負するかい?」

 

レイス「いいぜ。」

 

勇儀「流石にあのでっかい龍に

変化して戦うのはもうやめてくれよ?」

 

レイス「こんな狭いとこでなったら

地底ごと埋もれるぞ...」

 

勇儀「それもそうか。」

 

レイス「てなワケで、別の姿に

ならなれるけど?どうする?」

 

勇儀「今できる最大限に強い姿で頼む。」

 

レイス「了解。なら...」

 

 

 

レイス「『形態変化(フォルムチェンジ)』.........『攻撃(パワー)』!

(地上ver.)」グググッ

 

勇儀「......?」

 

 

宣言と共に、俺の姿が変わってゆく。

特徴的だった大きな翼は消えて無くなった。

この時点でもう飛行する事は出来ない。

次に、頭の三本の角の内、横から生えている

角は無くなって、額から生えている角は

大きく伸びて、勇儀と同等、もしくは

それ以上に大きくなった。

そして、腕の部分が、鱗の一枚一枚が

厚くなって、より硬くなった。

足の鱗もより強力になり、尻尾は

細く、しなやかになった。

 

レイス「...これが今の状況で一番の姿だ。」

 

勇儀「そうかい、それは楽しみだ。」

 

サクラ「お互い、準備は?」

 

勇儀「大丈夫だ。」

 

レイス「問題ない。」

 

サクラ「では始めるよ。」

 

 

 

レイス「.........」

 

勇儀「.........」

 

 

サクラ「...始めっ!!」

 

 

勇儀「ハァッ!」シュッ!!

 

レイス「......っ!?」ガキィッ!!

 

咄嗟に腕でガードしたが...

それでもかなり強い...

やはり鬼の四天王と言うだけはあるか...

 

レイス「輝天『究極破雷(ギガデイン)』」

 

バリィィィッッッ!

 

勇儀「ぐっ...体が...痺れた...!?」

 

雷が直撃して、勇儀は体が痺れた!

今がチャンス...!

 

レイス「ハァッ!!」ブンッ!!

 

痺れている勇儀に向かって

全力の力を込めた蹴りを放つが、

 

勇儀「何の...これしき...」ググッ

 

レイス「...っ!?...チッ!」キィンッ!!

 

やっぱり格闘だけだと勇儀には

まだ勝てねぇか... ...なら。

 

レイス「『麻痺回復(キアリク)』」

 

勇儀「おお...体の痺れが消えた...」

 

レイス「やっぱり格闘だけではまだ

勇儀に勝てない。だから、

俺が一番得意な力でやらせてもらうよ。」

 

形態変化(フォルムチェンジ)』...『通常(ノーマル)

 

シュンッ

 

これでいつもの姿に戻った...

これなら愛用の剣をフルに使える。

 

レイス「呼び覚ませよ力。『白黒双大剣』」

 

 

やっぱ剣使ってる方が

慣れてるな...ついでにこれも使うか...

 

レイス「行くぞ...?出来るだけ耐えてくれよ?」

 

 

レイス「竜華閃 符の三十六『双獄龍撃波』」

 

 

...この技は、(カガリ)(ヨミ)を使い、

X字に斬撃を数十回繰り出し、

敵を滅多打ちにする、竜華閃の中でも

威力の高い技。...ただし高速で

剣を振るため、腕が痛い...

そして、超広範囲の技なので...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

勇儀「う...がぁ...」ドサッ

 

 

 

防ぐ事も出来ず、攻撃をモロに受けてしまい

そのまま倒れ込んで気絶してしまった。

 

 

 

サクラ「そこまで!」

 

 

 

 

レイス「はぁ...」

 

 

何だろう...勝負には勝てたけど...

完全勝利じゃ無い。

途中で戦法を変えちまったからな...

...もっと戦略を考えておこう...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

...その後、勇儀が目覚め、

また飲み屋でプチ宴会をした後、

再び勇儀の家に泊まる事となった。

何でも、勇儀曰く、俺達に

会わせたい人がいるらしい。

細かい事はまた目覚めてから

考えるとしよう...

 

 





次回はご存知のあの人が登場します。



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第二十六話地底の主


古明地姉妹、ついに登場!




〜旧地獄〜

 

 

 

勇儀「さぁ、行こうか!」

 

レイス「どこに向かってるんだ?」

 

サクラ「旧都よりさらに奥に来たね。」

 

勇儀「この場所は旧地獄と言ってな、

元々地獄があった所なんだ。」

 

レイス「へぇー。」

 

サクラ「...ねぇ、何か段々暑くなってきてない?」

 

レイス「そうか?」

 

勇儀「まー無理も無いか。この先には

間欠泉地下センターっていう、

言わば発電所があってね、

今向かってる地霊殿...

その主のさとり、そのペットの空が管理してるんだ。」

 

サクラ「...さとり?」

 

勇儀「ま、詳しい事は本人に会って聞きな!

ほら、あれが地霊殿さ!」

 

レイス「...おぉ。」

 

勇儀が指さした先には、

和風の大きな屋敷があった。

語彙力が死滅してるが、

それでもデカいとしか言えない。

 

勇儀「おーーい!!お燐ーー!!」

 

レイス「...誰?」

 

お燐「あれ?勇儀?その人たちは?」

 

勇儀「そうそう、この二人を紹介しようと

思ってここに来たんだ!」

 

お燐「ふーん...。あ、アタイは

火焔猫燐。種族は火車だよ。」

 

レイス「俺の名前はレイス。よろしく。」

 

サクラ「サクラだ。よろしく。」

 

勇儀「自己紹介は終わったかい?

お燐、さとりは居るかい?」

 

お燐「あぁ、書斎にいると思うけど?」

 

勇儀「なら連れて行ってくれないか?」

 

お燐「良いよ。...こっちだよ。二人とも。」

 

レイス「おう。」

 

サクラ「...分かった。」

 

 

お燐「(なんだろう...サクラって奴から

感じるこの違和感は...)」

 

四人はさとりの所に向かっている中、

こっそりと後ろから着いてきている

もう一人の少女には気づいていないのであった...

 

???「〜〜〜〜〜〜♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜地霊殿 書斎部屋前〜

 

 

 

お燐「さとりさま〜、お客様を

連れてきました〜。」コンコン

 

 

さとり「...入りなさい。」

 

お燐「失礼しまーす。」ガチャ

 

 

 

 

 

 

 

 

さとり「...ようこそ、地霊殿へ...。

私は古明地さとり。さとり妖怪です。

この地霊殿の主をしています ...。」

 

 

レイス「レイス・スカーレット・ドラゴニールだ。

種族は...竜人だな。」

 

サクラ「...私は自己紹介の前に少し言わせて

もらおうかな。...さとり、単刀直入に聞く。

貴女は私の心が読めている?」

 

心が読めるとかの事は自分自身が

さとり妖怪だから分かる。

 

 

さとり「...心を読めない...貴女は何者なんですか?」

 

サクラ「...なんて言うのかな。貴女は私と

同じ気を感じる。それが答え。

いや、これだけでは答えではないか...」

 

さとり「......?」

 

サクラ「ま、答えを教えた方が早いね。」

 

カァッ

 

 

そう言って、サクラは人間状態から、

本来の姿である妖狐、その耳と尻尾、

そしてさとり妖怪の特徴、サードアイを

三つ付けた、サクラとしての姿を

光の中から表した。

 

レイス「その姿も久しぶりだな。」

 

サクラ「そうだね。フルに力を出すのは

そんなに無いからね。」

 

そして、サクラの姿を見た、

お燐とさとりの反応はというと...

 

 

 

お燐「...えっ!?さとりさま達以外にも

さとり妖怪っていたのかい!?」

 

さとり「......ッ!? ..サードアイが...」

 

サクラ「私もさとり妖怪ではある。でも

貴女と違って、心を読む程度の能力では無い。」

 

 

 

 

 

忘れられてるかもしれないが、

サクラの能力は、

『精神を操る程度の能力』

『あらゆるものを創造する程度の能力』

『星を操る程度の能力』である。

 

 

 

 

 

レイス「...ん?そういえば

お燐、さっき『さとりさま達』って言ってたけど...

他にもいるのか?」

 

さとり「...それについては私が説明します。

私の妹...古明地こいしの事です。

今はどこにいるか分かりませんが...」

 

レイス「...?何故どこにいるか分からないんだ?

多少ならどこにいるか位...」

 

 

さとり「『分かるんじゃないか?』...ですか...

確かにそうなんですが...こいしは

『無意識を操る程度の能力』を持っていて、

...今のサクラさんの様に、私が心を読むことが

出来ず、周りから認識されなくなる、

言わば透明化の様な能力になっているんです。」

 

サクラ「ふーん、無意識、ねぇ...

ねぇ、少し聞きたいんだけど、

そのこいしって子、もしかして帽子とか

被ってたりする?」

 

さとり「え?...は、はい、被ってますけど...」

 

サクラ「...後、閉じた青色のサードアイ

があったりする?」

 

さとり「...はい...」

 

サクラ「だったら...そこにいるけど...」

 

さとり「...え?」

 

???「あれ?貴女は私が見えてるの?」

 

スゥゥッ

 

 

 

こいし「こんにちは!私は

古明地こいし!『無意識を操る程度の能力』を

持った、お姉ちゃんの妹だよ!よろしくね?」

 

 





さとりはサクラについての情報は
レイスの心を読んでます。
次回はどうなるか分からない...



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第二十七話閉ざした心の瞳


次はどこにしようかな...




〜地霊殿 さとりの書斎〜

 

 

 

こいし「こんにちは!私は

古明地こいし!『無意識を操る程度の能力』を

持ったお姉ちゃんの妹だよ!よろしくね?」

 

 

...この子が古明地こいし...?

見た所さとりより活発的な性格だな...

でも...

 

レイス「なぁさとり...なんでさとりの

サードアイは開いてるのに、こいしのサードアイ

は閉じているんだ?」

 

さとり「...それは...」

 

こいし「...私は、心を閉ざしたの。」

 

レイス「え?」

 

さとり「こいし...」

 

こいし「いいんだよ。お姉ちゃん。

知りたいなら教えても。」

 

こいし「...私はね?元々はお姉ちゃんと同じで、

サードアイが開いていた。

能力もお姉ちゃんと同じ

『心を読む程度の能力』だったんだよ。」

 

レイス「何故閉じたのかは...

聞かない方がいいか?」

 

こいし「ううん。この際だから

教えちゃうね。私達さとり妖怪は

昔は地上にいたの。」

 

レイス「へぇ...」

 

こいし「けど、さとり妖怪は

人間達から嫌われてたの。

心を読むことが嫌がられて、

石を投げられたり、暴言罵倒を

浴びせられたり。」

 

さとり「こいし、その辺でもう...」

 

こいし「...私は、そんな醜い心を

見たくなかった。自分勝手で、

何も悪くない私達を平気で

傷つける。そんな心を、

私は二度と見たくなかった。」

 

こいし「私はもう耐えられなかった。」

 

レイス「...っ!」

 

こいし「だ か ら 私 は 心 を 閉 ざ し た。」

 

 

 

 

 

レイス「...何だろう。聞いて良かったのか...」

 

サクラ「...モヤモヤするよりは

良かったんじゃない。」

 

こいし「そして、私は

『心を読む程度の能力』を失った代わりに

『無意識を操る程度の能力』を

手に入れたの。」

 

レイス「存在感を消して誰からも

認識されなくなるんだよな?」

 

サクラ「私は普通に見えてたけど...」

 

こいし「そうだよ!そこだよ!

何故貴女は私が見えてるの?」

 

サクラ「何故って言われても......」

 

レイス「強いて言うならサクラの能力の

問題じゃね?」

 

サクラ「えー...?私の能力...?」

 

レイス「確かお前

『精神を操る程度の能力』持ってたよな。

多分その能力で...」

 

さとり「...っ!?精神を...」

 

サクラ「あー、なるほど、そういう事か。

てっきりさとりが私の心を読むことが

出来ないのはただ単に私の他二つの

能力に影響されてるのかと思ってたけど...

よくよく考えれば...」

 

レイス「お前に影響のある心に関する

能力、効果は殆ど無効化されてしまうから、

実質こいしの能力も意味が無いと言うことか。」

 

サクラ「そんな所だね。」

 

さとり「...お二人の話について行くのが

精一杯ですが...こいしを見つける事が

出来る人は初めて見ました...」

 

こいし「自分のことだけど、

よくわかんないや!まあいっか!

取り敢えずよろしくね?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

──お姉さん?───

 





次は...冥界かな?




目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第二十八話地底から冥界へ


妖夢と幽々子は次回




〜地霊殿〜

 

 

レイス「んじゃ、サクラ、行くぞ。」

 

サクラ「ん。了解。...じゃあ、

またここに来ることがあったら

訪ねるよ。いつになるかは分からないけど。」

 

さとり「えぇ。いつでもお待ちしています。」

 

こいし「じゃあね〜!お姉さん!」

 

サクラ「だからお姉さん呼びは

しないでっての...」

 

 

 

...地霊殿に行ったあの日、

俺らはあの後泊めてもらい、

今は次の場所に行こうと見送って

貰っている所だ。

 

レイス「ありゃ?そういやお空は?」

 

さとり「おおかたまだ寝てるんでしょう...」

 

 

お空とは、あの日さとり達と雑談した後、

間欠泉地下センターに行き、

お空...霊烏路空と会った...までは

良かったんだが...何か侵入者扱いされて、

戦うハメになってしまったが、

取り敢えず勝った。

ちょっと腕が片方溶けてしまったが

いつもの『単体完全回(ベホマ)復』で治したから

問題無く腕は動いている。

 

レイス「まぁ...しょうがないな。」

 

サクラ「おーい、レイス。早くして。

置いてくよ〜?...いや置いてく。」シュンッ

 

レイス「あちょっ...置いてくんじゃねぇー!!

『龍化』...からの 具現『三対翼龍』!」グググッ

 

レイス「んじゃあな!さとり、こいし!」

 

さとり「えぇ。お元気で。」

 

こいし「まったね〜。」

 

 

 

 

レイス「ハアアアァァァァァァ!!!」バシュッ

 

 

 

さとり「(えげつないスピードですね...)」

 

 

この日、レイスは幻想郷における

某文屋をも超える最高速度を叩き出した。

そして、少しの間、この話題が噂となり

しばらくレイスは地底で『黒い龍星』

と言う異名がつく様になった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜同刻〜

〜妖怪の山 地底の穴付近〜

 

 

文「ん〜、何かいいネタは

ありませんかねぇ... ...おや?」

 

サクラ「………………」

 

文「あそこにいるのは...サクラさん?

地底の入口で何してるんでしょうか...

...行ってみますかねぇ...」バサッ

 

 

 

 

 

 

 

文「サクラさーん?そこで何を

してるんですか?」

 

サクラ「ん?...あぁ、ちょっとね。

...ねぇ、この穴覗いて見て?」

 

文「?何かあるんですか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

ドオオオォォォォォォン!!!!!!

 

 

文「あやややややや!!!??何事っ!?」

 

レイス「.........ハアッ......ハアッ............あー

疲れたー...。久しぶりに本気の二割出したわ〜...」

 

文「えええっ!?レイスさん!?何だったんですか

今の音は!後何ですかその姿は!」パシャパシャ!

 

レイス「...一度に聞くな...後少し

休ませろ...流石に疲れた...」

 

 

 

 

それから、文に色々話して、その後

ちょっとこっちがかるーくお話をして、

この事は内密にしてもらった。

 

 

 

 

 

 

サクラ「...行った?」

 

レイス「行ったな。」

 

 

 

 

 

サクラ「...出てきなよ。...見てるんでしょ?

...妖怪の賢者さん?」

 

???「あら、気づいていたのね。」グモンッ

 

 

 

 

 

レイス「貴女が妖怪の賢者...

八雲紫であっているな?」

 

紫「えぇ。いかにも、私が八雲紫、

この幻想郷の管理者よ。」

 

サクラ「...呼び出した用件は知ってるでしょ?」

 

紫「冥界へ行きたいのでしょう?

それくらいなら構わないわ。はい、スキマ。」グモンッ

 

レイス「よっ...と」

 

サクラ「空間が繋がってれば...」シュンッ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜冥界 入口〜

 

 

サクラ「ここが......冥界...」キョロキョロ

 

レイス「全体的に静かで...涼しげな

場所なんだな。」

 

紫「そうね。...そういえば、レイス、

貴方は剣士なの?」

 

レイス「剣士かと言われれば...確かに

そうだが...それがどうした?」

 

紫「いえ...別に何でも無いわ...。」

 

レイス「.........?」

 

 

 

ま、いいか...今は冥界の景色を楽しむとしよう。

 





次はレイスが活躍出来る戦いになりそう。



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第二十九話剣士VS剣士

3000文字超えました...。
今回はレイスvs妖夢です。



〜冥界〜

 

 

 

紫「着いたわよ。ここが、冥界にある、白玉楼よ。」

 

レイス「このふよふよしてるのが幽霊か?」

 

紫「そうね。ここにはそんなのが沢山いるのよ。」

 

サクラ「何か...ここ、桜が多くない?」

 

レイス「サクラだけにな。」

 

サクラ「はっ倒すよ?」

 

レイス「すいませんでした。」

 

 

 

紫「...二人とも、静かに出来ないのかしら...?」

 

???「あれ?紫様、どうしたのですか?

...幽々子様に用ですか?」

 

紫「それもあるんだけどね?妖夢、

貴女にも用があるのよ。」

 

妖夢「私に...ですか?」

 

紫「えぇ。そこにいる...」

 

レイス「...?」

 

 

紫「...レイスと剣の勝負をして欲しいのよ。」

 

妖夢「.........へっ?」

 

妖夢はポカーンとした顔をしているが、

まあ仕方ない。そりゃあそうだわな。

初対面の人といきなり戦えって言われてんだから。

まぁ...俺はやるけどな。

 

レイス「何?戦うの?俺はいいけど。」

 

 

 

???「あらぁ〜?妖夢〜?誰か来たの〜?」

 

紫「あら、いつの間にいたの?幽々子。」

 

幽々子「あら、紫〜、何か用かしら?」

 

紫「えぇ。ちょっと妖夢と...最近幻想入り

してきた、レイスを戦わせて、剣術の

腕を見せて貰おうと思ってね。」

 

幽々子「あら、そうだったの。なら...

行ってきなさい。妖夢。」

 

妖夢「...分かりました。幽々子様。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レイス「準備は出来たか?」

 

妖夢「はい。...レイスさんでしたっけ?

そちらは大丈夫ですか?」

 

レイス「こっちはいつでも大丈夫だ。」

 

妖夢「なら...始めます。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

妖夢「...妖怪が鍛えたこの楼観剣に

切れぬ物など、あまりない!」

 

レイス「ほお...決めゼリフ的なものか...なら、

...我の創りし白黒双大剣に、切れぬ物など、

存在しない!」

 

双大剣とは言ったが、まだ俺は

片方...光の具現、(カガリ)を構えただけで

もう片方...(ヨミ)はまだ抜いていない。

 

 

レイス「いざ尋常に...」

 

 

レイス&妖夢「勝負!」

 

 

 

妖夢「ハアアァァァ!!」ダンッ!

 

勝負が始まると共に、妖夢は強く地面を

蹴って、一気に距離を詰めてきた...けど、

正直言ってまだ遅い。...後大体

二秒弱で刃が当たるな...

えーと、上段からの斜め、か...

これを防げる技は...あれにするか...

 

 

妖夢「ハアッ!」ヒュンッ!

 

レイス「...あぁ、来てたか。

竜華閃符の七 『受け流し』」キィィン

 

妖夢「っ!?」グラッ

 

軽く刀で受け流すと、簡単に妖夢は

バランスを崩した。

 

 

 

レイス「隙だらけだ。」シュッ

 

俺はそう言って未だにバランスを崩して

ふらつく妖夢に、軽く遅めに剣を振った。

 

 

妖夢「...っ!!」ガキイッ!

 

レイス「...流石に止められるか。」

 

 

妖夢「...獄界剣『二百由旬の一閃』!」

 

妖夢がスペカを発動すると、

半霊が青い大玉の弾幕を発射して、

妖夢がその大玉を切った...そして、

その切った所から赤い弾幕が発生して

こっちに向かって来た。

 

レイス「ちょっと面倒だな...少し避けにくい。」

 

妖夢「なんでそんな余裕なんですか...!?」

 

レイス「速度が遅い。いや、俺が速いのか?」

 

妖夢「どっちにしろ余裕ぶりすぎですよ...!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜外野組〜

 

 

 

 

紫「今回は妖夢とレイス、同じ剣を得意とする

から戦わせてみたけど...圧倒的すぎるわね。」

 

幽々子「あの子は何なのかしら?

後そこのピンク色の髪の子も。」

 

サクラ「あんたもピンク髪でしょうに。

...私達の事を知りたいなら私が教えるよ。」

 

紫「...どこまで教えるの?」

 

サクラ「あくまで軽く教えるだけだ。」

 

幽々子「あの子...レイスについては?」

 

サクラ「...あいつは、私と一緒に幻想入り

した。親友...で、共に幻想入り以前の記憶は

無くなってて、細かい事は知らない。」

 

幽々子「貴女達の種族は何かしら?」

 

 

サクラ「...私の種族は覚りと妖狐のハーフ...

で合ってると思う。

レイスは...確か竜人だったはず。

本人は半人半竜と言われるのは嫌がっているけど。」

 

幽々子「ふ〜ん。どちらも聞いた事の無い

種族ねぇ。ハーフなんて特に。」

 

サクラ「...(この衣装も飽きてきたし...

どっちかの衣装着てみようかな...)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜闘い組〜

 

 

 

レイス「おい、まだ一太刀も食らってないんだが...」

 

妖夢「うるさいです...絶対切ります...!!」

 

レイス「とは言ってもなぁ...」

 

俺は自分から攻撃せずに、

向こうからの攻撃をカウンターの要領で

受け流してるだけなんだが...

面倒だし、マジのカウンターで決めるか...?

なら...より強化した...竜華閃を超える

剣技を...

 

 

 

 

妖夢「...人鬼『未来永劫斬』!」ゴオッ!

 

技を出した妖夢からは、この技に

全力を込めた殺気を感じる。そして、

発動と共に、最初よりは格段に速度が

上がっているが...俺には通じない。

これで終わりにしようかね。

 

 

レイス「...“神竜閃” 符の五『明鏡止水斬』」

キィィン..ザシュッ!

 

妖夢「...ッ!?...ガッ......」ドサッ

 

 

レイス「...勝負ありだな。」

 

...さっきの技...明鏡止水斬は、簡単に

言ってしまえばカウンターなのだが、

今回は楼観剣が当たる前に構えていた

剣を素早く振って楼観剣の軌道を少しずらし、

バランスを崩した所を、剣をまた素早く

翻して妖夢を斬ったと言うわけである。

...一応斬った後に傷を癒して、

瞬間で手刀放って気絶させた。

まぁ今回は殆ど力は使ってないけどな...

 

 

レイス「こんなもんでいいのか?」

 

 

 

紫「えぇ。充分よ。」

 

幽々子「速すぎて所々見えなかったわ〜。」

 

サクラ「手加減し過ぎなんじゃない?」

 

 

何かサクラだけ厳しい気がするんだけど...

まぁ...今はそれについてはおいておこう。

 

妖夢「...イタタ......完敗ですね...。」

 

レイス「ん。目が覚めたか。どうだった?」

 

妖夢「...今の私では絶対に勝てない...

そう思いました...」

 

レイス「うん。素直なのはいいけど、

もう少し自分に自信を持ったら?」

 

 

 

サクラ「いや、絶対無理だと思うけど...ムグッ。」

 

紫「はいはい今は突っ込まない...」

 

 

 

レイス「...ゴホン。...取り敢えず、

貴女にはまだまだ伸び代があるんだ。

多分、貴女は努力次第でさらに強くなれる。

どうすればいいかは...自分で決めるんだね。」

 

妖夢「...忠告、ありがとうございます。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜三時間後〜

 

 

レイス「結果的にここに滞在するのか...」

 

サクラ「別に急ぐ事も無いし、いいんじゃない?」

 

レイス「まぁ、良いか...」

 

 

 

 

妖夢「あの...レイスさん。ちょっと

お話良いでしょうか?」

 

レイス「ん?何か用?」

 

妖夢「あ、あの...わ、私を...」

 

レイス「...?」

 

妖夢「わ、私を、で、弟子にして下さい!」

 

レイス「え?」

 

妖夢「で、ですから、

わ、私を弟子にして下さい!」

 

レイス「(どうしてこうなった...)」

 

サクラ「なんで弟子にしてもらおうと?」

 

妖夢「私自身、ずっと一人で鍛錬を続けて

いたんですが...一向に成果が出なくて...

それで、レイスさんに教えて貰えないかと...」

 

レイス「...サクラ、妖夢は本気で

俺に弟子にして欲しいと思っているのか?」

 

サクラ「うん。」

 

レイス「そうか... ...妖夢。俺は教えるなんて事

出来ないが...それでも弟子になりたいのか?」

 

妖夢「はい!」

 

レイス「...聞いてるんだろ?御二方。

これについてどう思う?」

 

妖夢「え?」

 

 

ガラガラ...

 

紫「分かってたのね。...どう思う?

幽々子。主人としては...」

 

妖夢「ゆ、幽々子様...」

 

幽々子「...別に私からは何も言わないわ。

妖夢が望むなら、それでもいいわよ。」

 

紫「だって。どうするの?レイス。」

 

レイス「...別に拒む理由もない。

教えるなんて事、俺は出来ないが、

それでもいいなら...弟子に歓迎しよう。」

 

妖夢「...ありがとうございますっ!」

 

 

こうして、なんとも不思議な師弟関係が

出来た...が、レイスは上手く師匠が

出来るのだろうか...

 




書いてて凄いことになってんな〜と
自分で思いました。
次回はどうなるか...


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第三十話 白玉楼での一日(午前)

UAが2000&三十話突破いたしました!
これからもよろしくお願いします!



〜白玉楼〜

 

〜早朝〜

 

 

 

レイス「…………」シュッ シュッ

 

 

...今、俺は何してるかと言うと、

朝の素振りだ。勿論俺の愛剣の

白黒双大剣を使ってな。...ん?

 

 

 

妖夢「おはようございます!師匠!」

 

レイス「...おはよう。」キンッ

 

 

昨日、妖夢に師匠になってくれと言われ、

それを承諾したが...

正直言ってあの場で断るとかマジで

無理だったろ...

(レイスは意外と周りに流されやすいタイプ)

 

 

一応、妖夢について聞いた所、

種族は半人半霊、俺と同じ二刀流の剣士で、

刀身の長い方が楼観剣で、

短い方が白楼剣らしい。

 

楼観剣は長すぎる故に、常人には扱えない

らしいが、正直俺の白黒双大剣の方が

大きいし、重さもそれなりにある。

 

妖夢「...?どうかしましたか?師匠?」

 

レイス「妖夢、ちょっと楼観剣貸してくれるか?」

 

妖夢「え?...あ、はい。どうぞ。」スッ

 

レイス「...ん。どうも。...ちょっと離れてて。」

 

妖夢「は、はい。」

 

レイス「じゃあ...取り敢えず、修行...とは

言わないけど、俺が練習してるのを、

見て技を盗むなりして学んでみてくれ。

俺からはそれしか言えない。」

 

妖夢「はい。分かりました師匠。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜二時間後〜

 

 

 

レイス「...よし、朝の修行はここまでだな。」

 

妖夢「はい。ありがとうございました。」

 

レイス「この後妖夢はどうするんだ?」

 

妖夢「えーと...幽々子様の朝食作りです。」

 

レイス「そうか...手伝う?」

 

妖夢「え...いえ、申し訳ないですよ...」

 

レイス「いーのいーの、弟子を助けるのも

師匠の務めだと俺は思ってるから。」

 

妖夢「そ、そこまで言うなら...お願いします...」

 

レイス「んじゃ台所まで行こうか。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜台所〜

 

 

レイス「……………………………」ポカーン

 

妖夢「あ、あの〜、師匠?大丈夫ですか?」

 

 

あれ?俺の目がおかしいのかな?

目の前にかるーく数キロ程に

山積みにされているお肉や野菜とかの材料が

見えるんだけど...

 

妖夢「師匠ー!現実逃避しないで

戻ってきてくださーい!」

 

レイス「...はっ!?」

 

いかんいかん。目の前の

非現実的な光景につい現実逃避を...

 

 

レイス「まさかとは思うけど...

これが朝食分...?」

 

妖夢「............そのまさかです......。」

 

レイス「...oh...」

 

 

 

手伝うと言った以上、ここで

引く訳には行かないし、

こうなったら...やってやんよ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜二十分後〜

 

 

 

レイス「ゼェ......ゼェ......あー、疲れた...」

 

妖夢「......。(むしろよく二十分で全て片付けた

事の方が凄いと私は思いますよ師匠...)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

幽々子「妖夢〜、ご飯は出来た〜?」

 

妖夢「はい幽々子様!今お持ちします!」

 

レイス「今回は妖夢に感謝だわ...」

 

サクラ「よっ、...と。おはよー。」シュンッ

 

妖夢「うわっ!?」

 

幽々子「あらあら。瞬間移動なんて

使えるのね〜。凄いわ〜。」

 

レイス「んじゃ食べるとするか。」

 

 

 

一同「「「「いただきます。 」」」」

 

 

 

 

 

 

幽々子「あら〜、この野菜炒め美味しいわね〜。

これも妖夢が作ったのかしら?」

 

妖夢「いえ、その野菜炒めは師匠に

作って頂きました。」

 

幽々子「あら〜、そうだったの。

ありがとうね〜。」

 

レイス「そりゃどうも。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜朝食後〜

 

 

レイス「...あんなに騒がしい朝食は

初めてだった......」

 

サクラ「全くだ。...幽々子...

私でも見切れない速さでおかずを

かっさらっていくとはね...」

 

レイス「あぁ...昼食でも同じ事が

起きると思うと...うん。」

 

サクラ「まぁ...頑張れ。」

 

 

妖夢「師匠ー!模擬戦をお願いしますー!」

 

 

レイス「おう、今行くよ。」

 

 

俺は午後も休める時は無さそうだな...

午後は何があるかねぇ...

 




次回は午後の日常です。



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第三十一話白玉楼での一日(午後)


レイスの修行はただ受けるのみ。




〜白玉楼〜

 

〜昼食後〜

 

 

 

レイス「んじゃ、午後の修行始めるか。」

 

妖夢「はい師匠!」

 

 

レイス「取り敢えず、最初は...模擬戦でもやるか...。」

 

妖夢「はい!分かりました!」

 

 

 

 

 

 

 

 

レイス「竹刀は持ったか?」

 

妖夢「はい!持ちました!」

 

 

 

 

レイス「じゃ...どこからでも来てみな。

俺に当てられたら今回は終わり。」

 

 

妖夢「はいっ!」

 

 

 

 

 

妖夢「ハアァッ!」シュッ!

 

 

 

レイス「ほいっと。『受け流し』」

 

 

妖夢「うわっ!?」

 

レイス「まだ攻撃が甘いぞ。俺に

当てたきゃもっと剣を速くするなり、

隙を突くなりして当ててみな。

今回は俺は攻撃しないで、避けるか

受け流ししかしないから。」

 

 

妖夢「はい!」

 

 

 

 

午後の修行は言った通り、

俺は攻撃せず、

竜華閃符の七 『受け流し』で

受け流すか、避けるだけだ。

さらに、俺は殆ど場所を変える事無く

相手をする。

 

 

 

 

妖夢「セイッ!ヤッ!タァ!」シュッ!ヒュンッ!シュッ!

 

 

レイス「...良いぞ。その調子だ。」カッ!シュッ!カッ!

 

 

妖夢「ハァッ!...セイヤッ!」ビュンッ!ブンッ!

 

レイス「...追撃時の隙が大きい。

それでは避けられるぞ。」ガッ!ビシッ!

 

妖夢「...っっ!はい!」シュッ!

 

 

レイス「...よし、一旦休憩だ。」パシッ

 

妖夢「はい、分かりました。」

 

 

 

 

 

 

 

レイス「...ふぅ...。」

 

サクラ「...どう?妖夢の剣術は上手くなってる?」

 

レイス「...サクラか。まだ数日しか

経ってないが、それでも妖夢の成長には

目を見張るものがある。

...流石は剣士の一家、魂魄家の血は

侮れないな...。(幽々子談)」

 

 

サクラ「...ねぇ、レイス。ちょっと

試して見たい事があるんだけど...」

 

レイス「ん?...............ほぉ、それは良い。

もう少ししたらやってみてくれ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レイス「妖夢ー!始めるぞー!」

 

妖夢「は、はい!」タタッ

 

 

レイス「次はサクラと戦ってもらう。

妖夢は自分の剣を使うといい。」

 

妖夢「分かりました...けど、肝心の

サクラさんがいませんよ?」キョロキョロ

 

レイス「あぁ...ちょっとね...お、終わったか。」

 

妖夢「え?......えぇっ!?」

 

 

サクラ「ふふっ、驚いた?私はこの格好で

やらせて貰うよ。」

 

 

 

妖夢が驚くのも無理は無い。何故ならば、

今サクラはとある人物と全く同じ服装を

しているのだ。それも、妖夢が

よく知っている人物に。

 

その服装は、全体的に水色を基調とした

和服であり、腰には深い青の帯をしていて、

頭には、渦巻きの描かれた三角巾を

付けた、水色のドアノブカバーの

ようなZUN帽を被った装いだった。

 

 

妖夢「...え?...その格好...幽々子様の...」

 

 

...そう。妖夢の主でもあり、

冥界の管理人である亡霊、

西行寺幽々子そのものだった...

 

 

 

サクラ「ふふふっ、どうかな?

貴女の主と全くと言っていい程の

同じ格好をしてみたけど。」

 

幽々子「ふふっ。似合ってるわよ。」

 

 

 

ただ、幽々子本人の服を借りて、

そのまま着ただけなので、

サイズはブカブカ、ZUN帽に至っては

斜めにズレて顔が隠れてしまっている。

 

後幽々子の特徴の一つのたわわなおもちも

サクラは持っていないのでその部分も(殴

 

 

 

サクラ「何か無性にイラつくんだけど

なぜかな?レイス分かる?」

 

レイス「知らん。」

 

サクラ「まぁいいや。...流石に

このままだと動きにくいから...

えーと確か詠唱は...」

 

レイス「おい、何する気だ。」

 

 

サクラ「まぁ見てなって。

.........魔術『身体変化(モシャス)』」ボムッ

 

そんな効果音と共に、サクラが煙に

一瞬包まれ、煙が晴れると...

 

 

 

サクラ「よし、これなら問題ないでしょ?」

 

 

 

レイス「............oh。」

 

 

妖夢「……………………」ポカーン

 

 

まるで幽々子がロングヘアーになった様な

殆ど幽々子と容姿が同じになったサクラがいた...

 

 

 





次回はサクラvs妖夢!



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第三十二話さとりを越えしさとり妖怪

さとり妖怪の真髄を
サクラが見せ付けてくれます。




〜白玉楼〜

 

 

 

サクラ「さぁ、始めようか。」

 

 

妖夢「よ、よろしくお願いします...」

 

 

レイス「大丈夫だ。俺もやるから。」

 

サクラ「ま、確かにレイスがいないと

まるで勝負にならないから、

そうしてくれ。」

 

レイス「じゃあ、行くぞ!妖夢!」

 

 

妖夢「...はい!」

 

 

 

 

 

 

サクラ「主の技を食らってみな。」

 

 

―――完全模倣 桜符『完全なる墨染の桜ー開花ー』

 

 

レイス「あいつ...幽々子の能力まで

コピーして来たか...」

 

妖夢「え?...て事は今サクラさんは...」

 

 

レイス「持ってるな。幽々子の全スペカと

『死を操る程度の能力』を。」

 

 

.........さとりは、一度見たスペカをほぼ

再現出来る。だが、能力までは

コピーできない故、ほぼとなる。

それが、サクラには創造する力がある。

自分に能力を付与する位、簡単な事。

そして、持ち前の超頭脳で簡単に

スペカを放てるわけである。

恐らく、いや、まず間違いなく今のサクラは

幽々子の全スペカを持っている。

 

 

レイス「...妖夢、お前の技を借りるぞ!

しっかり見とけよ!」

 

妖夢「...はい!」

 

 

レイス「獄神剣『業風神閃斬』...ハァッ!」ブンッ!

 

サクラ「おっと。危ない危ない。

やっぱり斬撃はここまで届くか...

そして結構簡単なのかな?」

 

レイス「俺は簡単に避けるが、妖夢は...」

 

 

妖夢「っ!...ちょっとキツイ...!」

 

 

サクラ「流石に妖夢にはまだ早かったかな?」

 

妖夢「いいえ...この位、突破出来なくては...!」

 

レイス「...よくぞ言った。それで良い。

なら、この力も使いこなして見せろ。」シュッ

 

妖夢「〜〜〜〜!!??」グラッ

 

サクラ「何してんの!?」

 

レイス「妖夢にちょっと憑依して

力の質を高めてるだけだ。

...より強くなれるようにな。」

 

サクラ「えぇ...それいいのか?」

 

レイス「...一時的だ。一旦体験して

覚えるのも時には大事だと俺は思うぞ。

...よし、終わった。」ヒュッ

 

妖夢「...んぅ...?...何か...体に力が...」

 

レイス「妖夢。一時的に力を上げた。

その力で一人でサクラとやってみな。

俺は妖夢の中で見ているぞ。」シュッ

 

妖夢「...確かに力を感じます。

...はい。やってみます!」

 

サクラ「いいよ。そう来なくてなね。

その力で立ち向かってみてよ!」

 

―――完全模倣 『反魂蝶 ー八分咲ー』

 

 

ここで幽々子のスペカの中でも強い方の

ものを出して様子を見てみるか...

 

 

妖夢「......魂魄『幽明求聞持聡明の法』」ボムッ

 

 

サクラ「っ!?」

 

レイス「...フム...」

 

なんと...自身の半霊を自分と同じ姿に

変える技もあったのか...

...で、ここからどうするのか...

 

 

妖夢「………………」ブンッ!

 

分身「……………」パシッ!

 

おぉ。白楼剣を分身に渡して一刀ずつ

にした...まぁここまでは分かる。

 

 

 

妖夢「人鬼『未来永劫斬』」ドシュッ!

 

分身「天神剣『三魂七魄』」バシュッ!

 

 

...うーん、大体いい線いってるが...

多分サクラには...

 

 

サクラ「通じない。分かってるじゃん。」

 

―――完全模倣『反魂蝶』

 

妖夢「......っっ!...ああぁぁぁ!」

 

 

妖夢が近づいて来ると同時に、

『反魂蝶』を発動した。

当然避けることも出来ず、あっという間に

被弾を繰り返して、気絶してしまった。

 

 

 

レイス「...憑依解除。」ヒュッ

 

 

サクラ「今回は幽々子の技しか使ってないが、

それでもよく食らいついたと思う。

最後のは少しは私の不意をつけた。

...そして、出てきてくれる?...幽々子。」

 

 

 

幽々子「...何か用かしら?」

 

サクラ「分かってるくせに。

妖夢はどうだった?力を一旦与えられた時は。」

 

 

幽々子「...かつてないくらいに

目に闘志が宿っていたわ。それほど

貴女に勝ちたかったのでしょうね。」

 

 

サクラ「...まぁ結果はこんな感じに

なってしまったけどね...」

 

幽々子「それでも充分よ。...ところで...」

 

サクラ「ん?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

幽々子「...ご飯はまだかしら?」

 

サクラ「………………」ズコッ

 

 

レイス「あぁ、もうそんな時間か。

飯にしてもらうか。起きて。妖夢。

『ザメハ』」キィン

 

妖夢「.........私は、一体...?」

 

レイス「あー、妖夢、起きてそうそう

悪いけど、夕食作ってくれ。また手伝うから。」

 

妖夢「は、はい!」

 

 

 

この後、妖夢とサクラとレイスで

夕食を作った。意外にもサクラは

サードアイコードを巧みに使って

皿とかを持ったり箸を持たしたりと活用して

いたのは凄かった。

 

 




サクラはサードアイが三つある分
さとこいよりもコードが3、4倍近く
多いです。なのでいつもは腰か腕に巻き付けて
固定しています。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第三十三話再会の約束


今回で白玉楼編は終わりです。




〜白玉楼〜

 

 

...あれから数ヶ月経ったが、

妖夢も多少は上手くなった。

...そろそろ出るべきだな。

 

俺はまだまだ幻想郷を回りきれていない。

まだ行ってない場所がある。

 

今日、妖夢達に話して見るか...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜妖夢の部屋前〜

 

レイス「妖夢、ちょっと良いか?」

 

 

妖夢「...はい。」

 

レイス「...いや、話すまでも無さそうだな。

...知ってるんだろ?

俺が何を言おうとしているのか。」

 

妖夢「...ここを旅立つんですよね?」

 

レイス「...その言い方だと別の

意味に聞こえなくも無いが...まぁそうだな。」

 

妖夢「...これは私の我儘ですが...」

 

レイス「ん?」

 

妖夢「...また、落ち着いたらここに戻って

来て、私に剣を教えて頂けますか?」

 

この時の妖夢は、少しばかり悲しそうな

乾いた笑顔をして、しっかりとレイスの

目を見ていた。

 

 

 

レイス「......あぁ、勿論いいさ。

...なら、妖夢。俺と一つ約束をしようか。」

 

妖夢「はい?」

 

レイス「...次に、俺がここに戻って来るまでに、

妖夢は頑張って修行をしろ。

俺が戻って来た時に、再び勝負をしよう。

その時に師匠を続けるかを決める。

...約束するか?」

 

 

妖夢「...はいっ!魂魄妖夢、この楼観剣に誓って、

精一杯、精進致します!だから師匠!

絶対にここに戻ってきて下さいね!」

 

 

レイス「あぁ、勿論だ。

...絶対に戻って来るさ。

...それで良いよな?幽々子。」

 

 

幽々子「...えぇ。レイスは良くやってくれたわ。

ありがとうね。...またいらっしゃい。」

 

 

レイス「じゃあ、またな。」

 

サクラ「私も忘れないでね。

...また来るよ。いつかね。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜白玉楼〜

 

〜門前〜

 

 

レイス「………………………」

 

 

サクラ「どうしたの?

ボーッとしてるなんて、

何かレイスらしくないね。」

 

レイス「...いや、別に。」

 

 

サクラ「...ま、取り敢えず、幻想郷放浪の旅を

再開するとしようか。」

 

 

レイス「...そうだな。

...どこに行く?」

 

 

サクラ「んー、そうだな....

あ、妖夢がいつも人里に買い物しに行くそうだから

人里に行ってみない?」

 

 

レイス「...人里か...うん。そこに行って見るか。」

 

 

────────完全龍化『氷帝』

 

パキパキ...ピキキッ...カァァッッ!!!

 

サクラ「うわっ!?」

 

突然龍化したので、流石にサクラといえど

驚いたらしい。龍化した理由は...

冥界は空にあるからこの姿の方が

安定して飛べる。氷帝の姿にしたのは、

今、地上は夜明けであり、

そして真冬だからである。

上空は冷える。...サクラは背中に

乗せれば問題ない。俺に触れてれば、

その属性の耐性がつく様になっているからな。

 

サクラ「急に龍化するな...心臓に悪い..」

 

レイス「あぁ。すまんな。この方が

安定して飛べるからな...」

 

サクラ「これ私も背中に乗らなきゃ

駄目なのか?かなり冷たそうなんだが...」

 

 

今の俺の姿は、いつも通りの大きな翼と

長い体と尻尾があるが、

今回は氷の姿のため、全体的に蒼い鱗で

覆われている。翼の皮膜は水色に染まり、

より冷たい印象がある。

 

レイス「大丈夫だ。問題ない。」

 

サクラ「うわすっごい不安。

...『氷の纏い(アイスフォース)』」

 

レイス「...そこまで信用なし?

まぁ良いか...早く乗ってくれ。」

 

サクラ「ハイハイっと。」シュタッ!

 

レイス「んじゃ行くぞ!」バサァッ!

 

 

バサァッバサァッ

 

サクラ「おぉ...何か氷が出てきたんだけど...」

 

 

 

今、レイスの周りには、大量の氷と雪が

風と共に空を舞っている。

おそらく、レイスが強く羽ばたく事で、

レイスの周りの気温が一気に下がり、

一時的にダイヤモンドダストが

発生しているのだと思われる。

 

 

レイス「フム..綺麗でいいのだが...

少し前が見にくいな...」

 

 

サクラ「別にいいでしょ。

どうせ動くんだし。ダイヤモンドダストが

発生するより早く動けば良い話でしょ。」

 

 

レイス「それもそうか。なら、

一気に加速するぞ!しっかり捕まっとけよ。」

 

サクラ「あいよ。振り落とされたくないし。」ガシッ

 

 

レイス「いくぜ!『神風吹雪(ウインドブリザード)』」

 

サクラ「(うわ...カッコ悪い技...)」

 

 

サクラを乗せたレイスは、

自らの起こした吹雪と共に、

冥界を出て風に紛れて消えていった...

 





次は...人里編かな...



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第三十四話人里とその守護者

けーね登場。

もこたんは次回辺りかな。



〜幻想郷〜

 

〜冥界の結界周辺〜

 

 

レイス「...えーと...ここどこだ?」

 

 

サクラ「んー、少なくとも冥界を出たとは

思うけどね...」

 

レイス「今深夜だし...ただ暗くて

周りが見えないだけか?」

 

サクラ「流石に超視力のレイスでも、

こうも周りが暗くちゃ見えないか...」

 

レイス「せめて光があればいいんだがな...」

 

サクラ「なら...ちょっと照らして見る。

──────『巡りゆく輝星(シャインズリンケージ) 』」

 

パァァ...

 

 

スペル詠唱をした後、

サクラが手元から3cm程の透明なガラス球

のような物を取り出し、真上に

放り投げた。その数秒後、

投げた球が眩い程に輝き始め、

辺りを照らし始めた。

 

 

 

レイス「...サクラ、もう少し

明度を落としてくれるか?」

 

サクラ「これ位?」ブゥン

 

レイス「あぁ、その位がちょうどいい。

...で、周りに何かあるのか...」

 

サクラ「私からしたら相変わらず

何も見えてないけどね...

私にはまだ暗く感じるよ...」

 

レイス「...サクラ、やっぱりその

光はいらないと思う。

向こう...もう日の出だ。」

 

サクラ「...ほんとだ。」シュッ..

 

 

サクラはそう呟くと共に光を消し、

球を回収した。

 

それと同時に、太陽の光が地上を

照らした。いつもの朝だ。

 

 

レイス「...サクラ、向こう見てみ。」

 

サクラ「ん?...あぁ、成程。

...人里か。...行くの?」

 

レイス「あぁ。でもその前に、

一旦地上に降りよう。

いい加減飛び続けるのも疲れてきた。」

 

 

サクラ「んじゃ、早いとこ移動しようか。」

 

レイス「そうだな。」バサァッ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レイス「...この辺りか。

よいせっ...と。...ほい。着地完了。

龍化解除したいから降りてくれ。」

 

サクラ「ハイハイ。」シュタッ

 

レイス「『龍化解除』...っと。

...取り敢えず降りたはいいけど...

早朝だし起きてる人

あまりいないんじゃないか?」

 

サクラ「誰かしらは起きてるでしょ。

妖夢が言ってた...けーね?って人だったか...

よく覚えてないけどその人のとこにでも

行ってみる?話してる内にもう六時だし。」

 

レイス「そうするか。分からなければ

他の人に聞けば良いし。」

 

 

こうして、二人は人里へと

入っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜人里入口〜

 

 

門番「そこの妖怪!一旦止まれ!」

 

レイス「またこれか...」

 

門番「妖怪が人里に何の用だ。」

 

レイス「...けーねと言う人に用があるんだ。

俺らは別に暴動とか起こす気は

全くないからさ、ここ通してくれよ。」

 

門番「...少しばかり待て。今慧音さんを

連れてくる。」

 

レイス「あぁ。」

 

 

良かった。まだ話が通じる人で。

たまにいるからね。こっちの話を

ろくに聞かない奴が。

 

 

 

サクラ「さっきの門番、慧音さんと言ってたが

里では偉いほうの人だと思うか?」

 

レイス「さあ、どうだろうな。ただ単に

そう呼んだ方が楽なのもあるかもしれんしな。」

 

 

 

 

???「お前らか?私に用があると言う妖怪は。」

 

レイス「あぁ。そうだ。...貴女が慧音さんか?」

 

慧音「あぁ。私は上白沢慧音だ。

気軽に慧音と呼んでくれ。」

 

レイス「レイスだ。よろしくな。」

 

レイス「んでこっちのが...」

 

サクラ「サクラだ。」

 

慧音「レイスに...サクラだな。

良かったら人里を案内しよう。

...お前は引き続き門番を頼んだぞ。」

 

門番「はい。」

 

 

レイス「んじゃお言葉に甘えて。

行こうぜ。サクラ。」

 

サクラ「あぁ。」

 

 

 

 

 

 

 

こうして、二人は人里へと

入っていった。新しく知り合った

慧音と言う人物は何者なのだろうか。

 

 




この小説では、お金の単位は
現実と同じ円にしています。
その方が描きやすいという理由ですが。



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第三十五話幻想の記録


もこたん登場。




〜人里〜

 

 

レイス「...まだ朝早いってのに、

賑やかなもんだねぇ...」

 

慧音「まぁ...基本的に幻想郷の住民は

朝早いからな。私にとっては

これがいつものことなんだ。」

 

サクラ「...今私達はどこに向かってるの?」

 

慧音「今は私がやっている寺子屋に向かっている。」

 

レイス「寺子屋...って何だ?」

 

慧音「...?寺子屋を知らないのか?

まぁ、簡単に言えば何かを学ぶ場所だな。

主に算数、国語とか色々とな。」

 

サクラ「私には今更教えて貰う事も

無いけどね。(知能的な意味で)」

 

慧音「ほう、サクラは余程頭が良いのか。

...分かる範囲だとどの位何だ?」

 

サクラ「全般。大体の事は頭に入ってる。」

 

慧音「ふむ...是非ともウチの寺子屋に

欲しい人材だな。寺子屋で教師を

やってみる気はないか?」

 

サクラ「...なら後で授業を見せて欲しい。

その時に考えるとするよ。」

 

慧音「あぁ。そうしてくれると

こっちとしてもありがたい。

...っと。着いたぞ。ここだ。」

 

レイス「意外と里の中心に近い場所に

あるんだな。」

 

 

歩きながら話している内に

着いたようだ。

 

 

 

サクラ「ふーん、ここね。

取り敢えず場所は覚えておくよ。

授業が始まるまでどの位かかる?」

 

 

慧音「後数時間で始まるだろう。

それまではどうしたい?」

 

レイス「何か暇つぶしになる事はないか?」

 

慧音「ん〜、そうだな、私の知り合いに

阿求という人物がいるんだが、

彼女に会ってみたらどうだ?

色んな話が聞けると思うぞ。」

 

レイス「どこに行けばいいんだ?」

 

慧音「向こうに一回り大きな家があるのが

分かるか?そこが阿求の家だ。

私の名前を出せば通してくれるだろう。」

 

レイス「了解。サクラも来るだろ?」

 

サクラ「勿論。」

 

慧音「それでは、また後でな。」

 

レイス「あぁ。」

 

 

こうして、2人は暇つぶしで阿求と言う人物に

会いに行くことにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レイス「ここだな。周りより一回り大きな

家だし、何より、表札が『稗田』になってる。」

 

慧音に聞いた話だと、稗田阿求と言う、

『幻想郷縁起』と言う書物を編纂している

人物らしい。...早苗が言ってた、

外の世界での図鑑...に近いものらしい。

 

サクラ「おーい?...聞こえてないか...」

 

サクラ「...ごめんくださーい。」コンコン

 

使用人「はーい。」

 

 

 

使用人「どちら様でしょうか?」

 

サクラ「慧音さんの知り合いなんですけど、

阿求と言う人に用があって...」

 

使用人「はい、承知しました。どうぞ。」

 

 

サクラ「お邪魔します。」

 

レイス「...お邪魔します。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

使用人「失礼します。

阿求様、ご客人です。」ガララッ

 

阿求「ご苦労様。あ、お茶を持ってきて。」

 

使用人「はい。承知しました。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

阿求「...さて、まずは自己紹介から

始めましょうか。

私の名は稗田阿求。主に『幻想郷縁起』の

編纂をしています。

...慧音さんから聞いていますかね?」

 

 

レイス「あぁ。大体は。あ、俺は

レイス・スカーレット・ドラゴニール。

細かい事は後で話そう。」

 

サクラ「サクラ。...私達もその

『幻想郷縁起』に描かれるの?」

 

阿求「はい、出来るならば

記録としては残したいですから...」

 

 

 

サクラ「まぁ...良いか。

貴女は今聞きたい?それとも...」

 

阿求「今すぐでお願いします。」

 

サクラ「...どっちから?」

 

阿求「...レイスさんからでお願いします。」

 

 

 

レイス「俺からか。まぁいいけど。

何から聞きたいの?」

 

 

阿求「まぁまずは能力や

何かしらの好物など、そこら辺からですかね。」

 

 

レイス「えーっと、確か能力は...

『あらゆる物を召喚、憑依出来る程度の能力』

『無限を操り、増大させる程度の能力』

だったかな?」

 

阿求「...分類は違いますけど、レイスさんも

紫さん並の中々のチートですね...」

 

レイス「そうか?」

 

阿求「...まぁ、記録したので、次です。

好物だとか、趣味とかはどうなんですか?」

 

レイス「んー、好物は甘い物全般、

趣味は...と研究かな?」

 

阿求「け、研究ですか...」

 

レイス「主に新しい技の習得とかだな。」

 

阿求「あぁ、成程。」

 

レイス「後は何かある?」

 

阿求「そうですね。なら───」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

サクラ「ふわぁ...」

 

眠い...冥界出るのが少し早かったかなぁ...

まだ二人共話し込んでるし...

私は後回しにして貰って、

先に慧音のとこに行ってこようかな。

 

 

 

サクラ「ねぇレイス。」

 

 

レイス「そうだな〜、...ん?

何だ?サクラ。」

 

サクラ「先に慧音のとこに行ってて良い?」

 

レイス「良いよ。多分まだ長引くし、

俺もまだ話したい事あるしな。」

 

サクラ「オッケー、んじゃ慧音の

寺子屋にいるから、用があれば

来てくれ。それじゃ。」シュンッ

 

阿求「うわっ!?急に消えた!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜寺子屋前〜

 

 

 

 

サクラ「よっ...と。単独行動なんて

結構久しぶりだね。」

 

普段はレイスに着いて行ってたし、

当たり前っちゃ当たり前なんだけど。

...さて、慧音は居るかな?

 

サクラ「慧音〜いる〜?」コンコン

 

慧音「その声はサクラか?

待ってろ、今行くから。」

 

???「誰か来たのか?慧音。」

 

慧音「あぁ。ちょっと待っていてくれ。」

 

 

 

サクラ「...?(誰かいるみたいだな...)」

 

慧音「来たか。サクラ。あれ?

レイスはどうしたんだ?一緒じゃないのか?」

 

サクラ「あぁ。レイスはまだ阿求と

話し込んでるよ。まだ色々と

話したいんだって。」

 

慧音「なら後から来るだろう。

上がると良い。今私の友人が来ているんだ。」

 

サクラ「それってさっき聞こえた声の事か?」

 

慧音「何だ、聞こえていたのか。」

 

サクラ「これでも動物妖怪なんでね。

この位の距離だったら聞こえるさ。」

 

慧音「そうだったのか。

実は私も...いや、これは後で話そう。」

 

サクラ「.........?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???「ようやく戻ってきたな慧音。

あれ?誰だそいつ。見ない顔だな。」

 

サクラ「...貴女は?私はサクラ。

一月位前に幻想入りしたの。」

 

妹紅「へぇー、幻想入りねぇ...

あ、私は藤原妹紅。蓬莱人で

慧音の古い友人だ。」

 

サクラ「妹紅ね。よろしく。

...ところで蓬莱人って何?」

 

妹紅「あー...簡単に言うとだな...

絶対に死なない、言わば不老不死なんだよ。

それで私は永いこと生きてるんだ。」

 

サクラ「...不老不死...」

 

妹紅「不老不死に興味があるのか?

ならやめとけ。いずれ絶対に後悔するから。」

 

サクラ「えっ。もうコピーしちゃったけど。」

 

妹紅「コ、コピー?」

 

サクラ「簡単に言うと写し取った。

私はもう貴女と同じ不老不死。」

 

妹紅「はあぁ!?」

 

サクラ「別にいいよ。

いずれ解除するから。」

 

妹紅「何?」

 

サクラ「だから、いずれ解除すると...」

 

妹紅「待て。お前の能力は何だ?」

 

サクラ「『星を操る程度の能力』

『あらゆる物を創造する程度の能力』

『精神を操る程度の能力』だけど。」

 

妹紅「な...!?能力三つ持ち!?」

 

慧音「...驚いたな...雰囲気から

只者ではないと思っていたが、

まさか能力三つ持ちとは...」

 

サクラ「そんな事はどうでもいいけど、

寺子屋はいつ始まるんだ?」

 

慧音「冷静だな...

もうすぐ始まるさ。...妹紅。

今日はどうするんだ?」

 

妹紅「...今日は帰るよ。

じゃあな、サクラ。」

 

サクラ「またね〜。」

 

慧音「じゃあ、サクラ、こっちに来てくれ。」

 

サクラ「はーい。」

 

 

 

こうして、サクラはひょんなことから

不老不死となった。

寺子屋では何が待っているのだろうか。

 





創造って便利。
次回は寺子屋編。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第三十六話寺子屋とサクラ

今回短い?




〜人里〜

 

〜寺子屋〜

 

慧音「ここは寺子屋の一室で、普段は

倉庫にしていて教材とかをしまってある。

...壊れてしまったのもあるがな。」

 

サクラ「色々あるんだね。」

 

 

今私は慧音に授業が始まるまでまだ時間が

あるからと、寺子屋の中を軽く案内

してもらっている。

 

それにしても...

 

サクラ「...物多くない?」

 

慧音「...まぁしょうがない。」

 

そう言って慧音はそそくさと別の場所に

移動した。...物が捨てられないって人なのかな?

...後で聞いてみよっと。

 

 

 

慧音「そしてここが...教室だな。」

 

サクラ「既に数人来てるね。...ん?あいつは...」

 

慧音「?どうしたんだサクラ。

...あぁ、チルノがどうかしたのか?」

 

 

チルノ...確か...この間、この旅を始めて

すぐに出会って、何か襲って来た...

氷精だっけ?あの真正面ガラ空きだった

スペルを持ってた。

 

チルノ「あー!お前は...誰だっけ!?」

 

おい。私は覚えてるんだけど。

てか指さすな。悪い子は...こうだ。

 

 

サクラ「『雁字搦め』」

 

チルノ「うわっ!?放せ〜!」

 

人に指さすような子はコードで

縛っちゃうよ。

 

サクラ「人に指さすな。分かった?」

 

チルノ「わ、分かった...」

 

サクラ「ならよろしい。」シュル

 

チルノ「(この人怖い...)」

 

 

サクラ「(聞こえてるけど

聞こえなかった事にしといてやろう。)」

 

慧音「...あ、そう言えばチルノ。

大妖精はどうしたんだ?」

 

チルノ「えーと、確かちょっと用事があるから

先に行っててと言われました〜。」

 

慧音「あの大妖精が?珍しい事もあるんだな。」

 

 

 

大妖精ねぇ...チルノの記憶を見ると、

緑髪のサイドテールか...

ちょっと探して見るかな...?

 

サクラ「...(探知『妖力展開』)」

 

薄い妖力を半径数キロに広げて、

範囲内の生命を感知する技である。

 

また、感知した生命は、

サクラは判別可能。

 

 

サクラ「(えーと、この反応はレイスか...

結構遠くに妹紅の反応...そして...これか。

緑のサイドテールの大妖精。移動中だけど

方向は...うん。こっちに向かってる途中だ。

これなら心配ないかな。)」

 

慧音「...今の妖力...サクラか?」

 

サクラ「ん?...あぁ。合ってるよ。」

 

慧音「とてつもない程の膨大な妖力を感じたぞ...

私を軽く超えるような...正にそれ程の。」

 

サクラ「ちょっとね。妖力を広げて

その大妖精を探してたの。

方向的にはこっちに向かってたから

問題は無いと思うよ。」

 

慧音「大妖精に問題が無いのは分かったが...

すごい量の妖力だな。妖怪の賢者と

殆ど同等...いやむしろそれ以上か...?」

 

サクラ「それはどうでもいいけど、

まだ授業始まらないの?」

 

慧音「もう始まるよ。

みんな!席に付け!授業を始めるぞ!」

 

 

生徒達「はーい。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

慧音「えー、今日私の授業を見学に来た...」

 

サクラ「サクラだ。一日よろしく。」

 

生徒達「よろしくお願いします。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

サクラ「…………………………」

 

 

慧音「〜〜〜〜〜〜〜。〜〜〜〜〜〜。」

 

生徒「ZZZZzzzzzz......」

 

 

慧音は熱心に授業をやっているが、

...正直内容が堅い。

大半の生徒は寝ちゃってるし。

あ、慧音が寝てるチルノのところに...

 

 

慧音「寝るなぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

ゴスッ!

 

 

チルノ「ぎゃあああぁぁぁ!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

...もしかして慧音って石頭だったのか?

やばい音がしたけど..

あ、チルノが頭から煙出して気絶した。

...『ザメハ』。

 

 

チルノ「...んぅ...頭が...痛い...」シュウウ

 

大妖精「チルノちゃん...まだ煙出てるよ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜授業後〜

 

慧音「どうだった?私の授業は?」

 

サクラ「んー、主に二つ、

一つ、石頭に衝撃。

二つ、教師になってもいいよ。」

 

慧音「1つ目は認めるが...

引き受けてくれるのか?」

 

サクラ「あぁ。(むしろ引き受けなければ

何かダメそうだし...)」

 

サクラ「あ、でも今旅の途中だから教師に

なるのは実質旅の後だけどね。」

 

慧音「それでも構わないさ。」

 

 

サクラ、教師になる。

その頃レイスは...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レイス「でな、その時に喧嘩があってな。それで...」

 

阿求「ふむ、成程、そんな事が...」

 

 

まだ阿求と話していた。

まだ話は終わりそうにない...

 




あー、次回どうしよう。



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第三十七話 二つ名


レイスの二つ名を決めます。
後ランスに衝撃の事実。




〜人里〜

 

〜阿求の家〜

 

 

レイス「あらかた話したが...これ位で

大丈夫か?」

 

阿求「はい!もう充分位過ぎる程の

情報を貰えたので!」

 

レイス「お、おう。そうか。」

 

何か阿求の目が会った時より

十倍増し位に輝いていた。

 

 

阿求「えーとですね、一応レイスさんが

話していた事は全て記憶しているんですが、

確認のために、もう数時間位

よろしいでしょうか?」

 

レイス「数時間...まぁいいよ。」

 

時計を見るとまだ午後三時頃だったので、

悩むことなくOKした。

 

阿求「ではまずは簡単な説明なんですが、

名前はレイス・スカーレット・ドラゴニール。

種族は竜人。人間友好度は中

危険度は極高、とてつもない力を持ち、

背中の大きな翼と二つの大きな剣を

持っているため、かなりの大きさである。

二つ名は『黒天の幻想龍』『亜光速の剣竜神』。」

 

阿求「...これで合っていますかね?」

 

レイス「うん。ここは大丈夫。

次に行ってくれ。」

 

阿求「はい。次なんですが、主に能力ですね、

最初に聞いた時は驚きましたよ。」

 

阿求「えーと、確か

『あらゆる物を召喚し、憑依する程度の能力』

『無限を操り、増大させる程度の能力』

で合っていますかね?」

 

レイス「あぁ、合ってるよ。

みんなこの能力聞くと驚くんだよね。

まぁ、しょうがないか。」

 

阿求「あ、流石に自分でも強い能力だって

分かっているんですね。」

 

レイス「まあ流石に無限を操るのはねぇ...」

 

もう片方はほぼ対極のゼロを操るけどな。

 

ランス「(俺の事だよな?ついでに俺のことを

教えるという事は...)」

 

レイス「(却下。自分で行け。)」

 

ランス「(チッ 分かったよ。)」

 

レイス「(おい舌打ち聞こえてるからな

この野郎。ロリコン命刻神が。

...金庫に閉まってるの分かってんだからな。)」

 

ランス「(おい!?何でその事知ってんだよ!?

あれは俺の金庫にしまってあるはずだぞ!)」

 

レイス「(俺の姿真似てフランと写真撮ってれば

フランが教えてくれるわこのロリコン野郎!)」

 

ランス「(...ッッ...!!)」

 

レイス「(しばらく黙ってろ。

...ったく命刻神のクセに何でこんな性格何だ...)」

 

命刻神とは、ランスが自分でつけた

神としての名である。

ちなみに俺は剣竜神であり、

二人共通の神名は白黒天龍神である。

俺が黒で、ランスが白である。

 

...っと。そんな事はどうでもいい。

 

阿求「...レイスさん?大丈夫ですか?

次に進みますよ?...あっ、大丈夫なんですね?

じゃあ次に進みますね...」

 

 

阿求「次は好物などの好みについてですね。

レイスさんの好きな物は...

確か甘い物全般でしたよね?」

 

レイス「あぁ。そうだな。

さっきも話したが、団子とか、甘味系が

俺のお気に入りだな。」

 

俺はよく戦闘や移動で大幅にエネルギーを

消費するので、甘い物をよく食べる。

と言っても、せいぜいおやつ程度にだがな。

 

阿求「ならここは異常無し...っと。

次は居住地ですけど...確かレイスさん...」

 

レイス「うーん、今は旅の途中だから、

家とか特に決まってないんだよなぁ...」

 

阿求「なら、一番長くいた場所でもいいですよ。」

 

レイス「んー、なら...紅魔館だな。」

 

あそこは幻想入りから異変の少し後までお世話に

なってたしな。

 

阿求「紅魔館ですね...はい。これで大体

終わりました。一旦休憩しましょうか。」

 

レイス「そうだな...ってもう五時

過ぎてる...」

 

阿求「あ、ほんとですね。」

 

一段落ついて、ふと時計を見ると、

正しくカチカチと五時を刻んでいた。

 

時間も時間だし、一旦切り上げるかな...

と思っていたら...

 

サクラ「おーいレイス〜?終わったか?」シュンッ

 

サクラが当たり前のようにワープでやってきた。

俺自身は慣れたからいいけど...

 

阿求「ひいっ!?」

 

あ、やっぱりビビってる...

まあいきなり目の前に人(妖怪)が

出たらビビるか。

 

サクラ「...出てくる場所間違えたかな。」

 

レイス「...取り敢えず一旦帰るか?

懐かしの紅魔館に。」

 

サクラ「そうするかな。」

 

レイス「分かった。...阿求〜!

大丈夫か?」

 

阿求「.........っは!?は、はい!

大丈夫です!...あ、帰られるんですか?」

 

レイス「あぁ、暗くなる前に帰るとするよ。」

 

阿求「分かりました。ではまた。」

 

サクラ「私はまた今度ね。」

 

阿求「はい。分かりました。」

 

 

 

 

 

こうして二人は旅の原点、紅魔館へ

一旦戻る事にした。

紅く染まった空へ飛び立つ二人は

優しげな笑顔を浮かべていた気がする。

その日は晴れた冬の夕方だった。

 





次回はサクラについて。
(後もしかしたらランスも。)



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第三十八話久しぶりの紅魔館


3時に投稿出来んかった。
この話で第二章は終わりです。




〜紅魔館〜

 

〜門前〜

 

美鈴「ZZZZ.........」スピー..

 

 

 

これが門番なのか?と思える程に

壁に寄りかからず、見事な直立不動の姿勢で

眠り続ける美鈴。そこへ...

 

 

 

咲夜「…………………」ジャキッ

 

無言で、しかも一瞬で現れた白髪の

メイド。十六夜咲夜。彼女は

これ以上ないくらいの黒いオーラを纏いつつ、

何処からか取り出した、三本のナイフ。

彼女は美鈴の正面に立つと、

 

咲夜「……………………」シュッ!

 

美鈴「ぎゃあぁぁぁっ!?」ドスッ

 

迷いなく美鈴の額に向かって

ナイフを投げた。

ナイフは寸分狂わず額にクリーンヒットし、

美鈴は思わず仰け反って

後ろの門に頭をぶつけてしまった。

 

美鈴「あだっ!?」ガァン!

 

咲夜「...何か言うことは?」

 

美鈴「すいませんでした!」ガバッ!

 

咲夜の一言で見事なまでの土下座を

見せてくれた美鈴。

そんな光景を俺達は...

 

 

 

レイス「……………………」( ・д・ ポカーン…

 

サクラ「………………何してるの?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

咲夜「......と、言う訳です。」

 

サクラ「あぁ、なるほどね。

サボって寝てた美鈴をナイフで

起こしたらこうなったのね。」

 

紅魔館に居た時に、たまーに門から

美鈴の悲鳴が聞こえると思ったら

咲夜にナイフで刺されて起こされてたのか。

実際に見るのは初めてだけど...

なんと言うか...まぁ、

 

 

サクラ「これ大体何回目の事なの?」

 

咲夜「...申し訳ありません。

流石に私でも多すぎて細かい回数までは...」

 

美鈴「...大体4桁くらいですかね...」

 

サクラ「数えてる位ならちゃんとやりなよ。」

 

美鈴「はい。それより...咲夜さん。」

 

咲夜「えぇ。帰ってこられたのですね。」

 

レイス「結構色々と回って来たからな。

まぁ、また少ししたらまた旅に出るけどな。」

 

咲夜「そうですか...取り敢えず、中へどうぞ。

お嬢様が待ち侘びております。」

 

レイス「おう。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜紅魔館〜

 

〜図書館〜

 

 

レイス「レミリア〜!いるか〜!」

 

 

 

パチェ「...うるさい。レミィなら向こうで

寝てるから。静かにして。」

 

サクラ「やっほー、パチュリー。

相変わらず本読んで引き篭ってるんだね。」

 

パチェ「喧嘩売ってんの?」

 

サクラ「うん。最近まともに戦ってなかった

からさ、ちょっと戦わない?」

 

パチェ「はぁ...手加減はやめてよね。」

 

サクラ「そう来なくちゃね。」

 

サクラ「創符『決戦の闘技場』」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜レミリアの部屋前〜

 

 

レイス「レミリア〜?いるか〜?」コンコン

 

レミリア「レイス!?帰ってきたの!?」

 

 

 

ガチャッ

 

レミリア「レイスーっ!」ドゴッ

 

レイス「ぐはっ!?」ドシャッ!

 

 

扉が開くと同時に勢いよく

レミリアが突撃してきた。

見事にクリーンヒットである。

 

 

レイス「痛た...突撃しないでくれ...

意外と効いた...」

 

レミリア「おかえり!レイス!

...あら?サクラはどうしたの?」

 

レイス「あぁ。図書館に行ったよ。

...フランはどうしたんだ?」

 

レミリア「あー、フランなら

図書館いるはずだけど?」

 

レイス「あれ?サクラは

パチュリーと戦うって言ってたけど...

確か新しいスペカを使ってバトって来るって。」

 

レミリア「新しいスペカ?」

 

レイス「あぁ。何でも、スペカを

発動して、その空間内にいる

者をとある空間に移動させるらしい...」

 

レミリア「...多分巻き込まれたわね。」

 

レイス「まぁ、大丈夫でしょう。」

 

レミリア「そんな事より!

レイスの旅の思い出を話してくれない?」

 

レイス「あぁ良いよ。まず出発して

すぐの事だったんだかな...」

 

 

 

 

 

 

...やっぱり、ここはいつも楽しいとこだな。

...サクラは大丈夫でしょ。

...後で様子を見に行くか...

 





次回はサクラ視点。...かも。



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第三章幻想郷放浪の旅・再開
第三十九話 呪文&物理vs呪文


サクラの創った空間でのバトルです。




〜???〜

 

 

パチェ「...まさか、空間までもを

創れるようになったとはねぇ...

正直驚いたわ。」

 

サクラ「ふふっ、それは何より。

この空間創造も結構苦労したけど、

一回できれば問題無く使えるからね。」

 

パチェ「それで?ルールはどうするの?

普通にスペカで対決しても、

貴女に私が勝てるとは思えないんだけど?」

 

サクラ「ふむ、それもそうだね。

...って、自分で言うの?」

 

パチェ「貴女は既に思考演算能力だとか、

そういうのが明らかに私を凌駕してるのよ。

単純な計算なら私の数倍以上は早いし、

他に例を挙げればキリがないわ。」

 

サクラ「なら...少し縛りを設けようか?

移動縛りとか、技縛りとか色々あるけど?」

 

パチェ「なら技縛り。

貴女が普段使ってる様な威力の高い...

神氷乱撃(マヒャデドス)』?とかは無し。」

 

サクラ「うーん、そこを突かれると

痛いけども、まぁその程度なら大丈夫だけどね。」

 

パチェ「なら...始めましょうか。」

 

サクラ「なんか今日のパチュリー

やけに好戦的な気がするのだけど!?」

 

パチェ「行くわよ...」

 

 

 

 

 

 

 

 

パチェ「水符『プリンセスウンディネ』」

 

サクラ「氷天『突出氷河(マヒャド)』!」

 

 

水と氷の弾幕はサクラとパチュリーの間で

激しくぶつかり合い、共に消えた。

 

 

サクラ「水には氷、相性の問題だと

微妙だけど...相殺なら問題は無い。」

 

パチェ「それもそうね。

(喘息が出たらまず間違いなく勝負は

終わってしまう...出来るだけ負担は

減らしたいわね...)」

 

 

サクラ「風天『旋風乱舞(バギクロス)』。」

 

パチェ「...風の攻撃...

...っ!風が強くて上手く

バランスが...取れない...!」グラッ

 

サクラ「そこらの自然の風と一緒に

してもらっちゃ困るんだよね。

これでも、まだ抑えてる方なんだからさ。」

 

パチェ「...っ!?」

 

今は大体風速7程度の風が吹き荒れてる。

大体の人間は立てなくなるくらいの、

とても強い風になってる。

 

 

パチェ「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜。」

 

サクラ「...ん?」

 

パチェ「...発動。」

 

 

ビュオオオオォォォォォォォ!!!!

 

サクラ「...っ!何だこの風...

...あぁ、パチュリーがさっきの詠唱で

起こした風か。...見事に相殺されたなこりゃ。」

 

なんと、パチュリーは私の『旋風乱舞(バギクロス)』に

巻き込まれながらも呪文を詠唱して

同等の風を起こして相殺したらしい。

 

 

やっぱり上位魔法だとそこまで

威力出ないなぁ...いつもは最上位魔法を

使ってたせいか...いや、別に

勝てないって訳じゃない。むしろ

余裕で勝てるとは思う。

 

サクラ「炎天『大火球(メラゾーマ)』。」

 

パチェ「火符『アグニシャイン上級』」

 

???「『レーヴァテイン』」

 

 

二人「ん?」

 

 

なんか今三人目のスペカ詠唱が聞こえたんだけど

気の所為かな?いや気の所為だと思いたい。

なんか非常に紅く燃える炎剣が見えるけど

気の所為だ。

 

 

パチェ「フラン!?なぜいるの!?」

 

フラン「別にぃ?二人が楽しそうに

遊んでるから、フランも参加したく

なっちゃったんだもん。」

 

 

サクラ「.....................はぁ...。」

 

何でこうなったんだ?

えーと原因は...

『決戦の闘技場』を使った時に、

移動範囲内にいたフランを偶然一緒に

移動させた...か。そうか、今思えば

移動した時妖力が三人分持ってかれたと

思ったら、そういう事だったのか。

まぁ...原因も分かったことだし...

 

サクラ「ここに来たんだったら、

一緒に戦ってもらうけど、どっちに

入るの?フラン。」

 

フラン「んー、どっちも捨てがたいけど...

お姉さんの所に入る!」

 

パチェ「っ!?!?」ガーン..

 

 

サクラ「...ありがとうフラン。

...私の援護をよろしく。」

 

パチュリー...出来るだけ

耐えてくれ...後で治してあげるから...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜1時間後〜

 

 

 

 

パチェ「ゼェー.........ゼェー.........」

 

 

サクラ「なんと言うか...おつかれ。うん。」

 

 

パチェ「呑気に...言ってないで...

回復を...してちょうだい...」フルフル

 

 

サクラ「あ、ごめん 。

...『単体完全回(ベホマ)復』」

 

 

パチェ「...ありがとう。...出来れば

魔力も分けて欲しいのだけれど。」

 

 

サクラ「ごめんごめん。早くに勝負を

付けるならパチュリーの魔力を無くした方が

早いと思ったからね。今渡すよ。」キュイィィィィィ..

 

 

そう言って私はパチュリーの肩に

手を置き、直に魔力を流し込んでいく。

膨大な量の、ほんの一部の魔力を。

 

 

パチェ「...フランが乱入して貴女の味方に

着いた時点で負ける気しか無かったわ...」

 

フラン「...あれでも抑えた方なんだけどなー。」

 

サクラ「ま、フランが乱入したのは

予想外だったし、しょうがないかな...

はい、これで満タンになったでしょ。」

 

パチェ「ふぅ...身体が軽くなったわ。

...そう言えば、貴女いつこんな

空間創造まで出来るようになったのよ。」

 

サクラ「話してもいいけど...まずは

この空間から出てもいい?

この空間維持するのにも妖力は消費するからね。

出来るだけ消費は抑えたい。」

 

パチェ「えぇ。そうしましょう。

どうやって出るの?」

 

サクラ「簡単な事だよ。空間を創った私が

出口を開けばいい話だよ。

...帰還『戻りの道』。」ヴヴン

 

 

小さな詠唱と共に空間に正円の

ワープホールの様な紫色のゲートが開いた。

 

 

サクラ「はい、この穴をくぐれば

元の図書館に戻れるよ。」

 

フラン「わーい!」シュンッ

 

 

フランはゲートが開くと共に

一目散にゲートに飛び込んでしまった。

 

 

パチェ「...随分と空間移動を使いこなして

いるのね。スキマ妖怪より万能じゃない?」

 

 

サクラ「さあ、どうだろうね。やろうと

思えばスキマ妖怪の能力をも扱う

事は出来るけどね。今はやらないけど。」

 

 

パチェ「今は、ねぇ...。」シュンッ

 

疑問を残しつつ、パチュリーは

ゲートに入っていった。

残ったのは、サクラのみ。

 

 

 

サクラ「んー、初めて他の人を移動

させてみたけど、やっぱり計算通り行ったか。

フランが乱入したのはちょっと予想外だったけど、

あまり大きな問題にはならなくて良かった。

...さて...私も出るかな。」シュンッ

 

パキィ...パキキ...パキィィィン...

 

サクラがゲートをくぐると共に、

サクラの創った空間はガラスが割れる様な

高い音と共に崩れて行った。

まるで存在自体が消え去ってゆくように...

 




サクラは
『あらゆる物を創造する程度の能力』を
どこまで使えるのかと考えた結果、
空間を創造出来るのではと考え、
実行した結果、空間創造を習得出来ました。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第四十話 本気のアソビ


7000文字オーバーしました。




〜紅魔館〜

 

〜レイスの自室〜

 

レミリア「レイス!博麗神社に行くわよ!」ドンドン

 

レイス「...レミリアか。博麗神社?

いつ行くんだ?まだ朝だろ。」

 

レミリア「これからよ!」

 

レイス「そりゃまた突然な話で。

まぁいいけどさ。よいしょっ...と。」スタッ

 

ガチャッ

 

 

レイス「行くのは良いが...誰が来るんだ?」

 

レミリア「えーとね、レイスとサクラでしょ、

私にフラン、咲夜に、パチェと小悪魔は

来なくて、美鈴は来れないから...五人ね。」

 

レイス「五人か...ならあれをやってみるか。」

 

レミリア「あれって?」

 

レイス「内緒だ。出る時にやるよ。」

 

レミリア「むー...。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜二時間後〜

 

 

レミリア「レイス、行くわよ。

さっき言ってたアレをやってくれる?」

 

 

レイス「あー、分かった。少し

離れていてくれ。..『封印解除』。」キィン

 

 

俺は普段、自分でリミットを掛けて

力を抑えている。(普段は一割〜二割)

今回は五割までリミットを外した。

............龍化するためにね。

 

レイス「『霊力』、『神力』、『妖力』解放。

...完全龍化『冥華龍』。」

 

パキィィィン.........

 

 

レミリア「また新しい形態か...」

 

サクラ「一体何パターンあるか

私でも分からない...」

 

レイス「今回は皆を乗っけていく。

取り敢えず乗ってみてくれ。」

 

サクラ「よっ...と。」

 

レミリア「よいしょ。」

 

咲夜「...失礼致します。」

 

フラン「わーい!」

 

レイス「よし、全員乗ったな?

...んじゃ、出発だ!」バサァッ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜博麗神社〜

 

霊夢「んー、眠い......ん?なんか音が...?」

 

ガラガラ

 

 

霊夢「って、え!?何これ!?」

 

 

 

 

 

サクラ「おー、霊夢。レミリアが

ここに来たいって言うから皆で来たぞー。」

 

 

霊夢「え、えぇ。いらっしゃい。

ところで、そのアンタ達が乗ってるのって...」

 

レミリア「レイスよ。いつもの完全龍化?

ってやつで私達を乗っけてきたのよ。」

 

霊夢「もはやいつも、で済ませるのね...」

 

レイス「...俺そこまでこの姿に

なったか...?」

 

サクラ「全く同じ姿になってはいない

けど、全て違う姿での龍化なんだよなぁ...」

 

レミリア「今回も見たことの無い姿だし。」

 

 

今回は全体的に黒紫の鱗に、

黒い翼の龍化となっている。

周りには不思議な花びらの様な物が

舞っていて、とても幻想的である。

 

 

 

フラン「ZZZZzzz...。」

 

レイス「フランはなぜに俺の頭で

寝ているんだ...」

 

フランはここに来る途中で寝てしまったらしい。

まぁあれだけ昨日夜更かししてまで

旅の思い出を聞いてたからな...

だからって頭にのしかかってくるのは...

まぁ良いか...せっかく気持ちよく寝てるんだし、

今はそっとしておこう...。

 

 

サクラ「思えば博麗神社に来るのも異変

解決の宴会以来かな?

私はあの時の記憶があんまりないけど。」

 

霊夢「あんた相当酔ってたしね。

魔理沙が逃げ出す位やばかったわよ?」

 

サクラ「ふーん..あの時そこまで

魔力を消費した感じは無かったんだけどなぁ...

それでも全体の4割は削れてたけど...」

 

霊夢「(ほんとえげつない力を

持ってるのねコイツ...)」

 

サクラ「霊夢、心の声は聞こえてるからね。

一応私さとり妖怪。」

 

霊夢「もうアンタ魔女名乗れば?」

 

サクラ「いや魔法だけが取り柄ではないから。

一応妖術は使えるから。」

 

霊夢「ふーん、そうなの。

...ところで、アンタらいつまでここにいるの?」

 

サクラ「少なくとも私とレイスは

暫く滞在するかな。

食事とか家事をやるからいいでしょ?」

 

霊夢「...まぁ、私の邪魔をしないなら別に

構わないけど...(その方が楽そうだし。)」

 

サクラ「ありがと。...ん?何か

空から誰か来てない?」

 

霊夢「ん〜?...あぁ。華扇ね。」

 

サクラ「華扇?」

 

霊夢「えぇ。詳しい事は本人に聞いたら?」

 

 

 

 

華扇「..こんにちは霊夢。...そちらの

方は誰ですか?見ない顔ですね?

私は茨木華扇。妖怪の山で仙人をしています。」

 

 

そういった丁寧な口調で自己紹介を

してきたのは、桃色の髪にシニョンを付けた

頭に、右手にグルグルと包帯をつけている、

なんとも特徴的な格好をした人(?)が現れた。

 

 

サクラ「私はサクラ。最近

幻想入りしてきた妖怪の新参者さ。

今は旅をしている途中で

ここに立ち寄ったんだ。」

 

華扇「ふむ、そうなんですか。ところで...」

 

サクラ「ん?」

 

華扇「あそこにいる頭に吸血鬼を乗せた

大きな龍は何ですか?

少なくとも私は知らないのですが...」

 

サクラ「あ〜、うん。あれはね、

私の友人だよ。今は休憩中みたいだけど。

...レイス〜!一旦こっちに来てくれ!」

 

 

 

 

 

レイス「ん?...サクラが呼んでるな..

おーいフラン、一旦起きてくれ。」

 

フラン「...んみゅう...あれ?

私いつの間に寝ちゃってたの?」

 

レイス「途中で寝ちゃってた。

夜更かしはしちゃいけないぞ。」

 

フラン「はーい...」

 

レイス「んじゃ向こうにいるレミリアたちと

少し待っていてくれ。」

 

フラン「後でまた遊んでねー!」

 

レイス「おう。...で、向こうか。」バシュッ

 

 

 

 

 

 

 

 

華扇「...貴方がサクラさんの友人ですか?」

 

レイス「そうだ。

俺はレイス・スカーレット・ドラゴニールだ。」

 

華扇「私は華扇。仙人です。

貴方は...龍ですか?」

 

レイス「...種族で言えば...

竜人かな。今は完全な龍となっているが。

一応姿は戻す。その方が楽なのでね。」シュルル...

 

 

そう言ってから、俺は一度元の姿に

戻った。と言っても、竜人としての姿の方だが。

 

 

華扇「...それが貴方の本来の姿ですか...

(色々な力が混ざっている..?これは一体...)」

 

レイス「普段はこの姿で過ごしている。

今は旅の途中だ。...と言ってもサクラから

聞いてるか。」

 

華扇「はい。聞いてますね。

...ところで、貴方達から色々な力を

感じるのですが、それは何故ですか?」

 

レイス「んー、なんと言うか...俺らはな、

『霊力』『妖力』『魔力』『神力』の

四つを併せ持っているんだ。」

 

華扇「...神力?二人ともですか?」

 

サクラ「なんで言うかなぁ...別に

言う必要無いでしょ...」

 

 

レイスに暴露されちゃったけど、

一応私も神力は持っている。

暇つぶしに創造の力使って

『神力を私に宿す』と言う概念を

創ったら出来たから、そのままにしてた。

 

 

華扇「それは驚きですね。

...二人は幻想入りして来たと言いましたが、

いつ来たんですか?」

 

レイス「んー、どの位だったかな...

サクラ、分かるか?」

 

サクラ「一月位前かな?

私もよく覚えてないや。

華扇さん。この間起きた異変...

『紅星異変』は分かる?」

 

華扇「...はい。あの空が

紅くなった異変ですよね。

あれがどうかしました?」

 

霊夢「華扇、『紅星異変』の首謀者は

そいつらよ。」

 

華扇「...!?そうなのですか!?」

 

サクラ「うん。本当の事。

私達の存在を知ってもらう為に

起こした異変だよ。」

 

霊夢「結局最後は私達のいる意味が

あったのかってくらいになったけどね。」

 

サクラ「まぁ...流石にあの大きさの

レイスを連戦直後の二人が相手するのは

ちょっと無理があったかな。」

 

霊夢「えぇ。あの時は霊力を分けて貰ったけど

それでも手も足も出ない位に強かったからね。」

 

華扇「...っ!?霊夢がまともに戦えない程に

強かったというの?」

 

霊夢「...その場にいた私だから言えるけど、

あの時のレイスは紅魔館を軽く超える位に

大きくなっていて、正直まともにダメージが

入らなかったのよ。おまけに叫ぶだけで

私達のスペカを消し飛ばしたし...」

 

サクラ「あー、確かに簡単にスペカ諸々

吹き飛ばされてたよね。確かあのスペカは...」

 

レイス「轟音『黒龍の咆哮』だ。」

 

サクラ「あー、そのスペカだね。

...正直私が一番近くであの咆哮受けたからね。

かなり耳がやばかったけど。

(一瞬で結界貼ったのにその数秒後に

壊れたからなぁ...

それでもガードしきれなかったし...)」

 

 

 

 

フラン「レイスー!まだ〜!?」トテトテ

 

レイス「フランよ、もう少し待っていてくれ...

そしたら遊んであげるから。」

 

フラン「だってーお姉様。どうする?」

 

レミリア「レイス〜、暇なのよ。

何か面白い事は無いの?」

 

レイス「え〜...そんな急に言われてもなぁ...」

 

フラン「レイス達が戦えばいいんじゃない?

サクラとレイス、霊夢と仙人で!」

 

レミリア「あ!それいいわね!」

 

華扇「え...?」

 

霊夢「ちょ、私達を巻き込まないで...」

 

サクラ「よし分かった。そうしよう。」

 

姉妹「やった!」

 

レイス「どうしてこうなった...」

 

 

こうして、レイス達はスカーレット姉妹に

頼まれて、何故か戦うハメになってしまった。

(組み合わせは

レイス&サクラvs霊夢&華扇)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レイス「はぁ...なんで

こんなことになるんだか...そして、

霊夢は結構面倒だな。弾幕ごっこは

無敗なんでしょ?」

 

サクラ「まぁ別に関係ない。

それを打ち破ればいい話だし。」

 

レイス「それもそうだな。

で、作戦はどうする?」

 

サクラ「取り敢えずもう一度

完全龍化してくれない?」

 

レイス「?...あぁ...完全龍化『冥獄龍』」

 

パキィィィン............

 

サクラ「...またさっきと違くない?」

 

レイス「属性の配分を変えただけだ。

...この後はどうするんだ?」

 

サクラ「あぁ、それはね...」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

華扇「二人とも、準備は出来ましたか...

って、その姿で来るんですかレイスさん...」

 

レイス「あぁ。問題ない。この姿で戦うからな。」

 

サクラ「始めちゃって良いよ。」

 

咲夜「では、私が合図を出します。

...このコインが地面に着いたら始めとします。

では、準備をしてください。

...参ります。」キィンッ!

 

レイス「…………………」

 

サクラ「…………………」

 

華扇「……………………」

 

霊夢「……………………」

 

 

……………………………カツッ...

 

 

レイス「サクラ!」

 

サクラ「オッケー!『ドラゴンライド』!」シュタッ

 

霊夢「...っ!?」

 

 

咲夜がコイントスをし、落ちる瞬間に

姿がかき消えた後、

始めの合図と同時に、サクラが

レイスの背に飛び乗った。

 

レイス「さあ、この超連携に

着いて来れるかな?」バシュッ

 

華扇「っ!?速ッ...」

 

霊夢「霊符『夢想封印』っ!」

 

レイス「おっと、そんなんじゃ

かすりもしないよ!」グィン!

 

サクラ「神雷『スターメテオ』!」

 

ドガガガガッッッ!!

 

華扇「っ!あの二人...速すぎて

追いつけない...確かに連携はかなり強い...」

 

霊夢「...何このスペカ...弾速が速くて

避けにくい...!こうも夢想封印が簡単に

かき消されると他にスペカが撃ちにくい...!」

 

華扇「レイスは翼とかが大きいから、

そこを狙えば当たるんじゃ...?」

 

霊夢「それが上手くも行かないのよ!

あいつの翼は特殊でね、弾幕とかは

貫通するようになってるの!

尻尾も同様の理由で当たんない!」

 

華扇「...なら、霊夢。スキをついて

あの二人を結界で閉じ込めて。

そうすれば、少しだけでも、一瞬でも

動きを止められるかもしれない...。」

 

霊夢「...それが通じるかは分からないけど...

少しでも勝てる可能性があるなら、

それに乗るしかなさそうね!」

 

 

サクラ「話は終わったか?では、始めるぞ!」

 

レイス「あぁ!行くぞ!サクラ!あの技だ!」

 

サクラ「あれか...了解!」

 

二人「蒼華氷天・『連獄神氷乱撃(マヒャデドス)』」

 

 

二人がスペカの詠唱をすると、地表から

境内を埋め尽くす程の、まるで

蒼色の美しいバラの様な氷の塊が現れた。

それらは一際大きな光を放った後、

花弁がちぎれ落ちるように取れた。

そして、それは蒼色の弾幕となって

二人に襲いかかった。

 

 

霊夢「...量が多すぎて避けきれない..!

夢境『二重大結界』!」

 

華扇「...包符『義腕プロテウス』!」

 

 

華扇が一枚のスペルカードを発動させるが、

大量の氷の弾幕の前には意味も無く、

全て消しさられてしまった。

霊夢の結界も同様で、貼った少し後に

クモの巣状に罅が入っていき、

ガラスの様に割れてしまった。

...そして、スペカを発動した後の

二人に守る術は無く、

 

 

華扇「...っ!!...ああぁ!!」

 

霊夢「華扇!」

 

 

華扇はその身に弾幕をくらい続けてしまい、

気絶してしまった。霊夢はと言うと、

持ち前の天才的な力で全て見切ってグレイズ

をしながら全ての弾幕を避け切ってしまった。

 

 

サクラ「...途中から弾幕の量を少なくしたけど、

余計なお世話だったかな?

華扇は気絶しちゃったか。

一旦外野に送っとくか。」パチンッ

 

 

サクラが指を鳴らすと同時に、

華扇はレミリア達の近くに

一瞬で移動した。サクラの能力で

場所を移したのだろう。

 

 

―――その時、

 

 

霊夢「大結界『博麗弾幕結界』」

 

 

レイス「あっ...」

 

サクラ「..私とした事が...油断してた。」

 

霊夢「これで終わらせる...!

ラストワード ...『夢想転生』!」

 

 

ラストワード。それは文字通り最後の切り札。

霊夢が目を閉じうっすらと半透明になり、

霊夢から大量の弾幕が現れた。

夢想転生は、自らを世界から浮かせる

究極の技。効果時間中、誰も霊夢に

触れる事は出来ない。

それを直ぐに見抜いたサクラは...

 

 

サクラ「レイス!作戦変更!

私は一旦離脱する!『瞬間移動』!」

 

レイス「...この弾幕量だと流石にダメか...

...俺が負けるなんて...久しぶりだな...。」

 

 

レイスは先程の華扇と同じように、

夢想転生の弾幕をその身に受け、

地面に墜落した。気絶はしていないが、

飛ぶことも満足に出来ないため、

これ以上戦う事は出来ないだろう。

 

 

サクラ「あらら、レイスがおちたか。

流石に一定時間無敵の夢想転生に抗う

事は出来なかったか... ...まぁ、私には

無敵でも、効果が切れるまで耐久すれば

いいだけの事なんだけど。

霊夢には悪いけど、この勝負は貰った。

天眼『神秘の守り』」

 

 

これは『対霊力』用に開発した結界で、

妖力とかには脆い結界だが、

霊力に大しては絶大な効果を発揮する。

なんと、くらった霊力弾とかを吸収出来る。

その吸収した霊力でさらに結界を強化出来る為、

攻撃を受けても壊れにくく出来るのだ。

これによって夢想転生をほぼ無効化出来る。

...あ、もう効果が終わったみたいだな。

 

 

霊夢「...嘘でしょ?私の夢想転生を受けて

ノーダメージなの?どうなってんの?」

 

サクラ「ふふ、私の結界は色々と使えるからね。

私の手にかかれば夢想転生をほぼ無効化出来る

結界もお手の物だ。...そして、これで

終わりかな?」

 

霊夢「えぇ。もう霊力がないしね。

もう技一発も撃てないわ...」

 

サクラ「残念だねぇ、まぁ、レイスは

倒せてたし、少しは成長出来たんじゃない?」

 

霊夢「...アンタも倒せてないと意味が無いのよ。

...もうそろそろ華扇を起こしてやってくれる?」

 

サクラ「任された。

全体完全回復(ベホマズン)』『起床魔法(ザメハ)』」

 

 

魔法の詠唱をすると、サクラをはじめとする、

神社にいる全員に淡い光が灯ると共に

疲れやキズが回復した。

ついでに全員の力も。

 

 

華扇「...うぅ...」

 

霊夢「華扇。決着が着いたわよ。」

 

華扇「...それで、結果はどうなったの?」

 

サクラ「最後は霊夢の降参で決着が着いた。

久しぶりにとても良い勝負が出来たよ。」

 

華扇「霊夢が...降参?」

 

霊夢「えぇ。最後に夢想転生を使ったのは

いいんだけど、結局サクラには負けちゃって...

レイスは何とか倒せたけど、二人倒せてないと

意味が無いのよ。」

 

サクラ「んじゃ向こうに戻ろうか。」

 

霊夢「そうね。...華扇はどうするの?」

 

華扇「今日は帰るわ。さようなら。」

 

霊夢「そう。さよなら。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

サクラ「レミリア〜?終わったよ〜?」

 

レミリア「...貴女ね...どんだけ強いのよ...

霊夢を負かすとか、初めて見たわよ?」

 

サクラ「それだけ私の方が強いって事だ。

ただそれだけの事だよ。」

 

レミリア「...ふーん、...貴女達はこの後は

どうするの?紅魔館に戻るの?」

 

サクラ「いや、レミリアには悪いけど、

暫くは博麗神社に滞在する予定だよ。」

 

レミリア「レイスもなの?」

 

サクラ「そうだね。...でその本人は?」

 

レミリア「あそこにいるけど。」

 

サクラ「ん?」

 

 

 

 

レイス「フラン、まだ終わらないのか?」

 

フラン「私が満足するまで!」

 

レイス「はいはい。分かったよ。」

 

フラン「わーい!」

 

 

 

 

サクラ「...なんと言うか..和むね。」

 

レミリア「そうね。...じゃあ私達は

この辺で紅魔館に戻るわね。

...また来てね。」

 

サクラ「...ねぇレミリア。」

 

レミリア「何かしら?」

 

サクラ「これあげる。」ヒュッ

 

レミリア「わわっ、...何これ?」

 

サクラ「それは天眼の指輪。

それを身につけてれば

私の力で弱点を一時的に消せるんだ。

試しに付けてみなよ。」

 

レミリア「えぇ。」

 

サクラ「付けた?なら日傘取ってみな?」

 

レミリア「どれどれ...ほんとだわ!

日光に当たっても痛くない!

凄いわねこの指輪!

こんなの貰っちゃって良いの?」

 

サクラ「構わないよ。それは私達を

紅魔館に住まわせてくれた事への

感謝の気持ちの贈り物だよ。

後...はいこれ。」

 

レミリア「...?同じ指輪?」

 

サクラ「これはフランの分だよ。

帰ったら渡してあげて。」

 

レミリア「えぇ。分かったわ。

...ありがとうね。サクラ。嬉しいわ。」

 

サクラ「ふふ、こっちもだよ。

...んじゃ、そろそろ帰らなくちゃね。

送ってあげる。皆集めてくれる?」

 

レミリア「分かったわ。フラン〜!

帰るわよ〜!戻って来なさい!」

 

レイス「ほら、フラン。呼ばれてるぞ。

帰る時間だってさ 。」

 

フラン「むー...もっと遊びたかったのに...」

 

レイス「また帰ってきたら遊んであげるから。

それまで我慢だな。」

 

フラン「はーい。」

 

 

 

 

 

 

サクラ「んじゃ皆揃ったね?

行くよ〜。『瞬間移動』」シュウゥゥン

 

レミリア「じゃあねレイス。

また会いましょ。」シュン

 

フラン「レイス〜!また遊んでね!」シュン

 

咲夜「…………………」ペコリ シュン

 

 

 

 

 

レイス「...ふぅ、なんだかんだ楽しかったな。」

 

サクラ「そうだね。んじゃ、神社に

行こうか。霊夢が待ち侘びてるよ。」

 

レイス「そうだな。速く行くか。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

...こうしてレイス達は騒がしくも楽しい

一日を過ごした。こんな楽しい日が

続けばなと思うレイスであった。

 





〜補足〜

神雷『スターメテオ』

空から星型の雷属性の弾幕を高密度に
放つ技。弾速が非常に速く、威力もかなり高い。
ただ一直線にしか落ちてこないため、
避ける事は難しくない。

蒼華氷天・連獄神氷乱撃

地表からバラの様な氷の塊を出現させ、
その後花弁のようにちぎれ落ち、
氷の弾幕となり襲いかかる。
範囲がとても大きい。威力は低め。

天眼『神秘の守り』

術者の周りに薄紫の結界を貼り、
霊力による攻撃をほぼ無効化する。
霊力が当たるとそれを吸収し、結界が
さらに強化される。
このためにとても壊れにくい。

『天眼の指輪』

サクラが創り出した神秘の指輪。
付けた者の弱点をつけている間
無効化出来るスグレモノ。
またサイズも付けるものによって自由自在に
大きさを変えられる。



いつもより大幅に長くなりました...
次回どうしよう。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第四十一話突然の出会い コラボ編①プロローグ

初コラボですよー!
お相手は『吸血鬼人間の幻想生活』より
エスカルゴ・スカーレットさんです!

あちらと比べて文章が堅いかもしれませんが
暖かい目で見守ってください!



〜上空〜

 

 

レイス「何なんだ?サクラ。

急に話があるって呼び出して。」

 

サクラ「んー?簡単なことだよ。」

 

レイス「はぁ?」

 

サクラ「レイスってさ────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

────次元旅行に興味は無い?」

 

レイス「じ、次元旅行?」

 

 

次元旅行って言うと...平行世界とかの事か?

なんでまたそんな急に...?

 

サクラ「まぁ本音を言うとだね、

これから次元旅行に私が行くから一緒に

行かないかって誘おうとしただけ。」

 

レイス「そういう事かい。

...まぁ、誘ってくれるなら行くけどさ。

...どこの世界に行くんだ?」

 

サクラ「ん?適当だけど?」

 

レイス「えぇ〜...めっちゃ心配だ...」

 

サクラ「大丈夫。しっかり着けるように

『時空を渡る程度の能力』を私自身に

付与してあるから。時空移動だったら

問題なく出来るはずだよ。」

 

レイス「なら取り敢えず時空の隙間?的な

物を出してみてくれないか? 」

 

サクラ「よしきた。ほいっと。」ビギ...バギキ...

 

レイス「...へぇ..。」

 

 

耳を塞ぎたくなる様な音と共に

現れた時空の隙間は、

紫が出すような縁にリボンの着いていて

中から目玉が覗く...ということは無く、

まるで空中に罅が入ったように

空いていて、空間の隙間...と言うよりは

空間のヒビ割れ...の方がしっくりくる。

 

 

サクラ「まだ付与してから時間経ってないから

まだ安定してる世界の内で選ぶね。」パキィン

 

レイス「そうしてくれ...」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

サクラ「...よし、安定したよ。

今なら通れる。...レイス、先に

入っちゃって、私は後に入んなきゃ

隙間事消えるから。」

 

レイス「オッケ。...よっ..と。」

 

 

空間に入ると、歪なアナログ時計

の様な模様が幾つも浮かんでいた。

...不思議な空間だな。

 

 

サクラ「ふぅ。無事繋がったよ。

向こうに進めば出口がある。」

 

レイス「そうなのか。...じゃいくか。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レイス「あれ?ここで行き止まりだぞ。

出口はどこなんだ?」

 

サクラ「...出口は今開くよ。

作って早めに通らないと安定

させるのが難しいから...」パチンッ!

バギギ...ビギッ!

 

 

サクラが指を鳴らすと、

さっき開いた時と同じような音が鳴った。

無事繋がったようだな。

 

 

???「〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!」

 

 

レイス「ん?」

 

サクラ「あちゃー、向こうの幻想郷

の人に空間の隙間見られちゃったみたいだね。

見られたって言うか、音で気付かれたかな?」

 

レイス「呑気だな!?

取り敢えず出るぞ!早くしないと

安定しなくなるんだろ!?」

 

サクラ「既に不安定だ。

もう着いたからいいけどね。

よいしょっと。」パキィン

 

 

サクラが出ると共に

さっきまでいた空間は閉じて

崩れ落ちて行った。

 

 

 

 

 

???「ここか!?大ちゃん!?」

 

大ちゃん?「はい!ここから変な穴みたいなのが...」

 

???「何!?何があったのー!?」

 

 

...どうやら、あの音を聞きつけて

誰かを呼んだらしい。

...声的に二人はチルノと大妖精か。

でも、あと一人は───

 

 

???「...お前らは誰だ?」

 

 

サクラ「...私はサクラ。

別の幻想郷からやってきたの。」

 

レイス「レイスだ。

同じく別の幻想郷からやってきた。

...良ければそっちの名を教えてくれないか?」

 

 

カルゴ「...別の幻想郷...そうか。

俺はエスカルゴ・スカーレット。吸血鬼だ。

...なんで二人はこの幻想郷に来たんだ?」

 

サクラ「それは私の能力でこの世界に

空間を繋げたからだよ。こんな風に。」

ビギ..バギギ..ギ...

 

カルゴ「なるほど、大ちゃんが聞いたのは

その音か。...紫さんは関係無いのか?」

 

サクラ「無いね。私個人の能力だし。」パキィン

 

カルゴ「ふむ...なら何故ここに来たんだ?」

 

サクラ「私が繋げられる範囲の世界が

ここくらいしか無くてね。

ここに来たのは単なる旅行だよ。

色んなとこを見て回ろうと思ってね。」

 

カルゴ「そうか...」

 

 

どうやら色々思う所はあるらしい。

まぁ突然来た訳だし当たり前なんだが。

 

 

カルゴ「まぁここで話すのも疲れるし、

一旦移動しても良いか?」

 

レイス「ああ、そうしてくれると助かる。

...そこの二人はどうするんだ?」

 

チルノ「アタイは帰る!

またね!エスカルゴ!」

 

大妖精「あっ、待ってチルノちゃん…

さようならエスカルゴさん!」

 

カルゴ「おう、またな〜。」

 

 

レイス「...意外とフレンドリーな所もあるんだね?」

 

サクラ「...(明るいけど闇が多いな...)」

 

カルゴ「んー、取り敢えずは紅魔館?

いやでもあそこは...いやでもここから一番近い

のも紅魔館だしなぁ......よし、紅魔館にいくか。」

 

サクラ「移動先は紅魔館で良いの?」

 

カルゴ「あぁ。取り敢えず向かいながら話そう。」

 

レイス「おk。...『龍化』」バサッ

 

カルゴ「っ!?」

 

 

あ、ここは説明してなかったか。

ここは取り敢えず...

 

 

レイス「俺の種族は竜人。

人と龍を継ぐ者だ。(今作った)」

 

カルゴ「人間では無いと分かってはいたが、

まさか龍とはな...」

 

レイス「あ、そう言えばさっき

スカーレットって名乗ってたけど

もしかしてスカーレット姉妹

と関わりがあるのか?」

 

カルゴ「..あの二人は、俺の彼女だよ。

...姉弟でもあるけどな。」

 

サクラ「そうなんだ。まぁ分かってたけど。」

 

カルゴ「なんで分かるんだ?」

 

 

サクラ「この姿で分かる?」ボム

 

カルゴ「っ!?その姿...覚り妖怪なのか!?」

 

サクラ「ご名答。でも私が読むのは心

じゃないよ。私が読むのは精神。

記憶とかも含まれるかな。」

 

カルゴ「...パネェな..。」

 

 

 

...サクラに誘われて行ってみた次元旅行

だけど、案外楽しそうだ。

これなら退屈せずに良い日々を過ごせる

かもしれない。

 

To be continued...

 




はぁ...のっけからテンションあげすぎました。
次回は紅魔館ですかね。
コラボして下さりありがとうございます!


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第四十二話お茶会にて。前編 コラボ編②

長いので前後編で分けました。
次回でコラボは終わりになります。



〜紅魔館〜

 

 

 

美鈴「あれ?エスカルゴさん。

お客様ですか?」

 

カルゴ「んー、まぁ、そんなもんかな。

多分害は無いから

通してもいいでしょ?」

 

レイス「多分ってなんだ多分って。」

 

美鈴「分かりました。どうぞ〜。」

 

カルゴ「ありがとな。それじゃまた後で。」

 

 

レイス「...納得できねー...」ボソッ

 

サクラ「...(しょうがないとは思うけどね。)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

咲夜「あら、旦那様。お客様ですか?」

 

カルゴ「えぇ。テラスで少し話そうかと

思うんで、お茶お願いできますか?」

 

咲夜「承知致しました。

...おやつもお付けしておきますね♪」

 

カルゴ「すいません。お願いします。」

 

 

レイス「おやつとか子供みたいだな。」

 

カルゴ「うっせ。いつまでも中身は

子供でいたいんだよ。」

 

レイス「ふーん...よくわかんないヤツだな。」

 

カルゴ「そうか?」

 

 

 

サクラ「...(この世界は...ウチらが

いた世界より未来の世界なのか..

でなきゃ咲夜が吸血鬼になっている

理由が出ない。そして...『旦那様』?

あの二人...もしかして..?)」

 

 

二人が話している中、目の前で

起きた出来事を冷静に分析、推理

しているサクラだが、

途中でテラスに着いてしまった為、

分析を断念する事にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レイス「...テラスなんて自分の世界の

紅魔館でも行ったこと無かったなぁ...」

 

サクラ「あれ?行った事無かったっけ?

私はレミリア達とよくお茶会してたけど...」

 

レイス「俺基本部屋にいるか

剣の修行してるかだしな...

外に行くのも大体深夜だし。」

 

カルゴ「剣?」

 

レイス「ん?あぁ。これの事だ。」

 

 

腰にある二つの大剣に手を当て、

俺はそう言った。

 

 

カルゴ「...随分とデカい剣だな。」

 

レイス「ま、俺のお手製の剣だからな。

大事な愛剣さ。」

 

サクラ「正直、レイスが剣を使うと

勝てる奴はかなり限られてくるよ。

私でも勝てる時は少ないからね。」

 

 

実際、白玉楼にいた時、何度か

レイスと勝負をした事はあった。

私がワープや呪文、弓を駆使しても

レイスは全て切り裂き、斬撃を放って

打ち消して来るから当てるのも難しかった。

割合で言えば三割も勝てていない。

それ程強いのだ。

 

 

カルゴ「......マジか。」

 

 

向こうは何か考えてるけど、

剣でレイスに勝てるのはホントに

限られた人だけだと思うよ。

 

 

 

レイス「なぁ、幻想郷にいるなら、

スペカは持っているだろ?

どんなのがあるか、教えてくれないか?」

 

カルゴ「あー?......そーだなー、

雷落としたり、追尾させたりさせたりかなぁ。」

 

レイス「雷?て事は能力は雷関係か?」

 

カルゴ「『雷を操る程度の能力』。

力量に限界は無い。この左目は

その代償みてぇなモンだな。」

 

レイス「へぇ...限界が無い...か。

まぁ、能力で限界を無くせる俺が言えた

ことじゃないよな。」

 

カルゴ「能力で限界が無いとか

チートっぽいなー。あ、一応褒め言葉

だから気にすんなよ?幻想郷にゃ

チートが多すぎらァ...。そっちの

幻想郷もそんな感じなのか?」

 

レイス「まだ幻想郷に来てそんな経って

無くてな。あまり場所を見てないが、

少なくともサクラを超えるチートは

なかなかいないと思うぞ。

なんせ創造の力を持っているからな。」

 

カルゴ「母さんと同じか〜。

概念も色々イジれるワケ?」

 

サクラ「勿論。世界を創り出すのも

最近出来る様になったからね。

...ていうか...母さん?...あぁ、魔界神か。」

 

レイス「(え?俺そんなの初耳なんだけど。)」

 

カルゴ「そ、魔界神。概念も何もかも

生み出したお方。...ところでよ、

『創造神』とは言うけど、ぶっちゃけ

概念的破壊も出来るよな?母さんから

話聞いた事は無いんだけど、

サクラ...さんは、特定の物体の存在を

消す事は出来る?」

 

サクラ「...出来る..事は出来るね。

でも私はそんなに存在の抹消自体は

あまりやらないし、取り敢えず

出来るって感じかな。」

 

カルゴ「ま、やらなくて済むなら

それが一番だよな。出来るってだけで

やっぱスゲーな...。力借りれば俺にも

出来るけど、俺単体じゃ無理だ。」

 

レイス「...?『力借りれば』?

...どういう事?」

 

カルゴ「ほら、巫女って霊力あんじゃん?

そんで、神をその身に降ろして

力を借りられる。俺にも霊力があるんだ。

だから神から力を借りられる。

本来の吸血鬼には無いんだけどな。」

 

サクラ「要するに貴方は特殊なのね。」

 

カルゴ「そゆこと。」

 

レイス「なら...俺とも出来るのか?

俺も神の一人、白黒天龍神なんだが...」

 

 

実際にはランスと二人で白黒天龍神なんだが

一心同体だから合ってはいるだろう。

確か俺が思想と無限の神で

ランスが属性と虚無の神だったかな。

 

 

カルゴ「出来るんじゃねーかな。

今の所、唯一神、異国の神、八百万の神

とは出来てるし。レイスは...八百万の神

とは少し分類が違うっぽい?」

 

レイス「んー、俺は...多分唯一神に

分類されるのかな?八百万の神だと

そもそも信仰してる人がいないし...

異国なんて行ったことが無いしな...」

 

カルゴ「今俺が言った区分なら

唯一神かな。異国の神っつーのは

異国に住む神って言うより神話内に

出てくる神だ。ギリシャ神話とかローマ神話

とか聞いた事無い?」

 

レイス「あー、聞いた事はあるな。

その神話とかに出てくる神は

異国の神になるのか。

確かに唯一神になるな。」

 

カルゴ「日本神話の神って信仰心さえあれば

最高神クラスの力を出せるんだ。

が、信仰心が無きゃ...少し力が強い妖怪

にすら押される。案外デリケートなんだよな。

日本の神って。そう考えると

唯一神って楽だよな。」

 

レイス「確かにそうだな。

...それで..通信を始めようと思うが...

...問題は無いか?」

 

カルゴ「特に」

 

レイス「なら...《聞こえるか?》」

 

カルゴ《うん、聞こえてる。》

 

???《うわぁっ!?なんか

また知らない人来たぁ!?何!?

今度は誰!?》

 

カルゴ《落ち着いて諏訪子...

害は無いから。唯一神らしい。》

 

???《まぁ!なら神綺さんと同じね!

ま、私よりかは下でしょうけど♪》

 

カルゴ《へカーティアの強さは異常だしね。》

 

???《また騒がしくなるのか...》

 

???《お、男の人ですか...》

 

???《貴様、我の器に何か用か?》

 

カルゴ《ああああああもおおおおお!!!

うっせええええ!!!...それと、

俺の許可無く俺の守護神達と

会話すんの禁止な!

何となく危険な感じがする!...色んな意味でな。》

 

レイス《...?よく分からんが、

取り敢えず分かった。》

 

 

会話してる中で聞いた事のある声、

名前は出たがよく分からない人、

最後の男の声......ダメだ、考えてると

頭が痛くなる。

エスカルゴはまだ黙ったままだし、

多分さっきの神達に

俺の事を話しているのだろう。

 

 

サクラ「...心覗いて分かったけど

エスカルゴとの通信の時に聞こえた声は

守矢神社の早苗、諏訪子、神奈子と

異国の神?だと思うへカーティア?

と八百万の神、雷神の武甕槌命で

あっているはずだよ。」

 

レイス「要するに俺を除いた計6人で

話していた訳か。なかなかに

多いな、これは。」

 

レイス「...大丈夫か?」

 

カルゴ「あぁ...。疲れはするが、

悪いこっちゃねぇ。」

 

レイス「そうか...。いつもあんな感じなのか?

それとも俺が入って来たからか?」

 

カルゴ「後者。」

 

レイス「...なんかすまん。」

 

カルゴ「ホントだぜ。まぁすぐ

収まると思うから、別に良いよ。

何事も慣れだ。」

 

レイス「そうか...。...俺の与える加護は

精神力等のコントロールを

しやすくする。...困ったら呼んでくれ。」

 

カルゴ「オッケ。そうさせてもらうよ。」

 

 

何か俺が思念通信の仲間に入ったのは

いいけど...会話の時はとても

騒がしくなりそうだ...

 

 

後編に続く。

 




次回が出てこない...


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第四十三話話相互世界の違い コラボ編③

2週間も待たせてすみませんでした。
文字数にへばってたのと、
身の回りが忙しくて書く時間が
少なかったんです。
今回でコラボ編は終了です。


〜紅魔館 テラス〜

 

 

 

 

 

レイス「...ところで、

その二つの剣...剣術でも使っているのか?」

 

カルゴ「型なんて無い、完全な我流だがな。

無闇矢鱈に振り回し力を解放し

敵を殲滅する。」

 

レイス「物騒だな。...俺は自ら

編み出した『竜華閃』、『神竜閃』を

使って敵を打ちのめすけどな。」

 

カルゴ「かっこいーな。...俺、誰かを

斬るのにはあんま剣使わないんだよな。

刀剣使いと戦う時は使うけど。

だって治癒させるのめんどいし、

殺したらヤバいし。

俺が本気で剣使うのは、殺さなきゃ

いけない時かな。そっちはどういう時に

剣使うん?」

 

レイス「基本斬撃による遠距離攻撃や

弾幕を切り裂いての相殺とかに使う。

攻撃は呪文やレーザーとかの弾幕を

主に使ってる。刀剣使いとなら

急所を当てない様に切り裂く。

...峰打ちでな。」

 

カルゴ「俺のは両刃だから剣の腹で

叩くしか出来ないなぁ。

まぁそんな技術は無いから、相殺は

弾幕同士でやる。」

 

レイス「被弾数無しなら特攻で

終わらせるけどな…。

大体決まってるしな、

遠くからしか攻撃出来ない。」

 

カルゴ「それなー。特攻は良いよな。

なんなら自爆テロすればいいし。」

 

レイス「自爆テロか...確かに出来るけど

威力がデカすぎるから

使うに使えないんだよな...。

あまり調整も出来ないし。」

 

カルゴ「同じだな。俺もだ。」

 

レイス「後爆発した衝撃で鱗が四方八方に

高速で撃ち出されて辺り一面を

切り裂くから後始末が面倒なんだよな。」

 

カルゴ「洗うのも大変そうだな。

隙間に汚れ溜まったら...」

 

レイス「普段は人間状態で過ごすからな。

そこまで困る事は無いかな。」カッ

 

 

そう言って一旦人間状態に戻った。

よくよく考えてみれば、人間状態で

いる事の方が多い気がする。

龍化状態って見た目より重く感じるからな...

 

 

カルゴ「なるほどなー。俺は蝙蝠に

なれる程度だな。あ、これは俺だけじゃなく

吸血鬼全般の特性なんだが。」

 

レイス「あぁ...こっちのレミリアが

何かそんな事言ってたような...

後、俺がなれる姿は

人間状態、竜人状態、

完全龍化状態、蛇神状態くらいかな?」

 

カルゴ「スゲー。俺は今のこれと

蝙蝠と...あとは力を借りる神による

神様形態かねぇ。」

 

レイス「ほぉ...。あ、他にもな、

この翼はな、俺の自由に消したりできるし、

自分の好きな翼に変化出来るんだ。

こんな風にな。」ズシャァァ

 

 

今あるデフォルトの翼を消し、

左翼にフランの特徴的な翼と、

右翼に純白の天使の翼を生やした。

重さを調整して同じにしている為、

バランスは保てている。

 

 

カルゴ「うわぁ〜...全然違う翼で

不便な事無いのか?てかアンバランス...。」

 

レイス「同じ重さにして

調整してるからね。

レパートリーも多いしな。」シュンッ

 

 

次に、二つの別々の翼を消し、

新たに大きな龍の翼を一対生やした。

 

 

カルゴ「でもバリエーション豊かでも

戦闘でそれ生かせるのか?」

 

レイス「生かせるか、と言うと微妙だな。

素早く羽ばたいて被弾を避けるとかには

使えるな。用途によって切り替えるな。

地上なら消している。飛ぶ必要も無いからな。」

 

カルゴ「そうだな。」

 

レイス「...まぁ、剣を使うなら

俺は強いけど、...サクラは

トラップ、呪文、ワープなどを

巧みに使って追い詰めて来るからな。」

 

カルゴ「あー、そういうタイプね。

トラップはゴリ押し、ワープは能力封じで

行けるかな。呪文は利用出来るし。」

 

サクラ「そう考えるか...。

その場合、私は別の手を次々出すよ。

無効化の能力とか。」

 

カルゴ「別に対抗する気はねぇよ。

こっちの幻想郷にそういう奴が居たら、

行動される前に破壊すりゃいいだけ

だからな。問答無用だ。」

 

サクラ「...ま、あくまで対抗策を言った

まで。気にしないでね。

...ところでさ、その剣、持ってみても良い?」

 

カルゴ「そんな重くないぞ。

戦闘は動きやすさ重視だからな。」

 

サクラ「...結界なんて貼られてたんだ。

ふぅん。見た目は結構

カッコイイね。」

 

 

なんだろう...?少しこの剣から

禍々しい物を感じるな...。

 

 

カルゴ「禍々しい力を感じるって

顔してんな。俺には分からんが、

よく言われるよ。

『そんなもの持ってると邪気に呑まれる』

とかも言われたっけな。まぁ、結果は

この通りピンピンしてるがな。」

 

サクラ「...確かに問題なさそうだね。

...レイスもその剣見せて見たら?」

 

レイス「ん?...まぁいいけど。

そらよっ。」ブンッ

 

 

いかにも軽そうな感じで剣を

投げ渡したが、俺のこの二つの剣は

片方だけでも15キロ程あり、

普通よりも重い剣になっている。

 

 

カルゴ「おっ、俺のとは違って

重いのな。パワー重視?」

 

レイス「まぁそうだね。重いと振る

速度とか普通遅くなっちまうけど...

そこは力で何とか出来るからな。」

 

 

まぁ...白玉楼で練習してた時に思い切り

振ったら、ちゃんと握って無かったから

振り切った時に手からすっぽ抜けたのが

重くした理由でもあるんだが...

 

 

カルゴ「へぇ...俺は、パワーはスピードで

補ってるね。速くなれば破壊力とか

底上げされるしさ。」

 

レイス「だよな。...俺はもっと練習

が必要だねぇ...と言っても剣を思い切り

振れる場所がないけど。

(主に剣を振ることによる周りへの

ダメージを考えてである。)」

 

カルゴ「白玉楼で妖夢に相手

してもらえば?それかどこか異世界

いって妖夢の爺ちゃん探すとか。」

 

レイス「いやー...俺ね?向こうでは

妖夢の師匠的な事をやっていてさー...

......ん?異世界の妖夢の爺ちゃん?

誰の事なんだ?」

 

 

少なくとも、俺は妖夢から

そんな事を聞いた事は無い。

...俺が妖夢から聞いて無いだけなのか?

 

 

カルゴ「妖夢の師匠。魂魄妖忌。

物質じゃないイミワカラン物まで切れる。」

 

 

レイス「oh......マジかよ。

俺とほぼ変わらんのか?

俺も一応時を斬るまでは会得しているが...」

 

 

実際、ランスの『時空を操る程度の能力』を

使わなくても時や空間を斬れる様にはなった。

試しに咲夜に時を止めてもらい、

時の止まっている空間を斬ってみたが、

ガラスが割れるような音と共に強制的に

時止めが解除された。

つまりは俺も時と空間を斬る事は出来る訳だ。

 

 

カルゴ「俺の知る限りでは空間に

かけた能力事斬る。」

 

レイス「まさかとは思うが...

やられたことがあるのか?」

 

カルゴ「まーね。俺実は、母さんから

『重力を操る程度の能力』貰ってさ、

それ使って攻めたら...うん...。

能力効かない場合を想定して

空間そのものに能力をかけたが

見事に斬られたよ。」

 

レイス「えぇ...?...でもそんなに手練なら

一度は戦ってみたいな。...帰ったら

妖夢に聞いてみるよ。」

 

カルゴ「妖夢が幼い内に頓悟したから

妖夢は何も分からないと思うぞ。」

 

レイス「幽々子さんなら何か

知ってると思う?あの人なら多分...」

 

カルゴ「知って.........そうではあるが、

はぐらかされるか弄ばれてオシマイだろうな。

そもそもどこに行くのかも言わないで

突然消えたらしい。主にも言ってなさそう。」

 

レイス「やっぱりか...。

地道に探すしか無さそうだな。」

 

カルゴ「それがいいな。」

 

サクラ「ねぇ、エスカルゴ。

こっちのレミリア達はどうしてるの?

やっぱり世界での違いは

あるのかなーって思って。」

 

カルゴ「........................驚かない?」

 

サクラ「...あぁ、成程。(察し)」

 

レイス「え?......多分?」

 

サクラ「レイスは絶対無理。」

 

レイス「え?それってどういう...」

 

サクラ「いいから、聞けば分かるよ。

......お願い。」

 

 

 

カルゴ「...俺の子産んでる。」

 

 

 

レイス「...............( ゚д゚)ポカーン」

 

サクラ「あ...こいつショックで放心状態に

なってるし............てゐっ!」ピコンッ!

 

レイス「いてっ!?」

 

 

サクラは一瞬で手元にピコピコハンマーを

創り出し、迷いなくレイスに思い切り

ハンマーを叩きつけた。

ピコピコハンマーなのはせめてもの

サクラの優しさだろう。

 

 

レイス「...やり方に悪意を感じたけど...

まあいい。名前は何?」

 

カルゴ「レイチェル・スカーレット。

レミリアがさらに幼くなった感じで、

姉妹にしか見えねーけど......母娘だ。」

 

レイス「ふぅん...いい名前じゃん。

...姿を見せて貰う事って出来ない?」

 

カルゴ「ちょっと部屋行ってくる。」シュンッ

 

 

そう言うとエスカルゴは額に指を当て、

一瞬で姿を消してしまった。

 

 

サクラ「瞬間移動の類だね。私もよく

やってるあれ。原理は多分

少し違うと思うけど。」

 

 

恐らく、向こうは...魔法的なやつかな?

瞬間移動の魔法は大図書館にあったしね...

私は必要ないから読んでないけど...

そもそも能力で瞬間移動出来るし...

そして...来たかな?

 

 

カルゴ「連れてきた。」

 

???「うー✩」

 

レミリア「初めまして。こっちの幻想郷

のレミリアよ。レイチェル、挨拶なさい。」

 

レイチェル「こんにちはー!」

 

 

右手をあげながら元気な挨拶をした、

レイチェル・スカーレット...レーテは、

確かに小さくなったレミリアみたいだった。

レーテと言うのはレイチェルの愛称らしい。

 

 

サクラ「初めまして。別の幻想郷

から来たサクラです。」

 

レイス「初めまして。同じく

別の幻想郷から来た

レイス・スカーレット・ドラゴニールだ。

どうぞよろしく。」

 

レミリア「よろしく。...やっぱり並行世界って

いうのはいくつもあるのねぇ。

そっちの私はどんな感じかしら?」

 

サクラ「んー、この前プリン戦争が

勃発してたかな。」

 

レミリア「馬鹿ねぇ...。」

 

カルゴ「いや、この前までしてたろ。」

 

レミリア「2、3年してないしぃ〜...。」

 

カルゴ「子供め...」

 

レミリア「ていうか子供の前で

言わないでくれる!?腹違いの子達と

そんな下らない事で喧嘩したらどうするの!」

 

カルゴ「下らないって事は自覚してんだな。

まぁそれはエリスのせいだったんだが。」

 

レミリア「くっ、あの女...!」

 

 

...何か俺達が一気に空気になってる...

てか会話の中に気になるワードがあったな...

 

 

レイス「...まぁ、うちの場合は、

サクラが瞬時に縛り上げて沈静化してたな。

いやー、あれは忘れられない。」

 

カルゴ「そうなのか。こっちは、争いを

発生・激化させる能力者が近くに居てさ、

自然の争いよりも激しかったから

止めるのが大変だった。」

 

レイス「さっき言ってたエリス?

って人の事か?」

 

カルゴ「そ。負の感情を増幅させるんだ。

だから、少しだけ、

『あ、プリン食いやがった...』とか思えば

『プリン食いやがってこの野郎!』みたいに

なって、食った方は『なんでそれくらいで

キレるんだよコンニャロ!』みたいに

なり、喧嘩はより激しくなる。」

 

サクラ「ふーん。ま、何かあった時の為に

一応覚えておくかな。

...ん?...どうやらおやつが来たみたいだね。」

 

 

 

???「お待たせしました。」

 

レイス「お、キタキタ...って、子供咲夜っ!?」

 

サクラ「...やっぱりか...。」

 

 

私達の目の前には、レイスが言ってた様に、

咲夜をそのまま小さくしたような、

吸血鬼のメイドがいた...

 

 

弦月姫「十六夜弦月姫です。

どうかお見知り置きを。」

 

サクラ「...エスカルゴ?

まさかとは思うけど...この子も?」

 

カルゴ「うん。レイチェルの

腹違いの姉、俺の娘。」

 

サクラ「ふぅん...。」

 

 

多分エスカルゴ...まだ子供はいそうだね。

レミリア

...ちょっと前に習得したアレ、

使って見るかな?...まだ慣れないけど...

 

 

サクラ「ちょいと失礼。『探知結界』」

 

カルゴ「...?」

 

 

...そう言ってサクラは、エスカルゴ達には

分からない、一部の人(妖怪)に反応する

結界をはった。

...結界と言ってもサクラが妖力をドーム状に

拡散してるだけだと思うが...

 

 

レイス「...今サクラは幻想郷全土を

探知して、エスカルゴの...残りの子供を

探してるんだろな。...多分だけど。

一応聞くけど、あと何人いるんだ?」

 

カルゴ「9人。合計11人。」

 

 

...こっちの幻想郷...私のいる世界と比べて

何か妖気が濃い気が...まぁそれはいいや。

さっき残り9人の全11人って聞こえたから...

エスカルゴと似た妖気を9つ探してっと。

...よし。全部発見。...何故か1つ捉えにくいけど。

 

 

サクラ「...分析完了。1人ずつ言うから、

ちょっと説明をお願い。」

 

カルゴ「オッケ。軽〜くな。」

 

レミリア「分かったわ。」

 

 

サクラ「えーっと、まずはここ、1箇所目。

多分レイチェルと弦月姫だね。

この2人はさっき聞いたね。

2箇所目は.....白玉楼だね。

珍しく男子の気配だけど。この子は?」

 

カルゴ「魂魄妖舞。5歳の男子。」

 

レイス「魂魄って事は妖夢か...

サクラ、様子は?」

 

サクラ「ん。妖舞と妖夢、そして...

妖忌だね。多分動きからして修行中っぽい。」

 

カルゴ「動きまで探知出来んのな。

てかそこ幻想郷じゃなくて冥界だぞ...?

緩んでるとはいえ結界を越えて

探知できるとかヤバすぎ。」

 

サクラ「チートですから。

...まぁ、それは置いといて、3箇所目は...

妖怪の山だね。2人分の反応があったよ。

んーと、1人は高速で移動してて、もう1人は

守矢神社にいるね。この子達は?」

 

カルゴ「速い方は射命丸穹、11歳。

神社にいるのは東風谷樹里愛、5歳だ。

どうも俺の子達は、女子率が高い様でな。」

 

サクラ「...ホントだね。」クスッ

 

サクラ「えーっと、射命丸だから文か。

確かに納得の速さだね。」

 

レイス「俺は亜光速で飛べるけどなー...

その2人の様子は?」

 

サクラ「樹里愛は守矢神社にいるね。

どうやら諏訪子を宥めてるらしい...

穹はあちこち飛び回ってるね。

探知がやっとできるレベルだよ。」

 

カルゴ「...また喧嘩してたらしい。

内容は...『またヤバい神が来た』って

神奈子様に八つ当たりしただけっぽいが。」

 

レイス「あ、これは俺が原因だわ。(´・ω・`)」

 

サクラ「後...何か守矢組とは違う...

何か見た目が子供の神の武甕槌命が

いるんだけど...」

 

カルゴ「え、守矢神社にいんの?

めっずらし。俺が武甕槌命の器だから、

幻想郷にも拠点を構えたんだよ。

守矢神社の境内に分社あるだろ?それ。」

 

サクラ「んー?...ホントだ。

よく見えなかったよ。...次に行くね。

4箇所目、竹林の奥の建物から

雷落としてる子から反応してるね。」

 

カルゴ「何やってんだ...。その子は

巫月・優曇華院・スカーレット。13歳。

現時点では最強の娘だ。」

 

サクラ「様子を見る限り...

何か桃色の服を来たウサギを狙ってる。

...あ、とうとう直撃して捕まった。」

 

カルゴ「一発で当てなかった辺り、

手ェ抜いてたんだな。悪ノリして遊んでたか

イタズラされたんだろ。」

 

サクラ「イタズラされたんじゃない?

何か捕まった時抵抗してたし。

...何か巫月がかなりの良い笑顔だけど。」

 

レイス「...これは...うん。」

 

サクラ「...これ以上は良いか。

...次に行くね。5箇所目は...、

...博麗神社?吸血鬼と半妖?」

 

 

...この世界の霊夢は...まさかの吸血鬼に

なってたか...。しかもこの感じは..

エスカルゴの眷属になったのか...

いや、今はいいや。

 

 

カルゴ「うん。半妖の方が博麗霊愛、12歳。

純血の方が霊麗、5歳。

霊愛は巫月と同じレベル、俺の子達の

中では最強だ。

巫月と戦ったら必ず引き分ける。」

 

レイス「何その壮絶な姉妹バトル。」

 

サクラ「私からしたらまだ伸び代が

あるけどね。それでも強いけど。」

 

カルゴ「姉妹バトルは、やっぱり上の

4姉妹が群を抜いているよなぁ。

弦月姫は今でも強いが、

追いつけるように頑張ろうな。」

 

弦月姫「はい!」

 

 

サクラ「...うん。次に行くね...。

6箇所目は...ん?またここか。

...図書館にいるけど...ミニ小悪魔?しかも2人。」

 

カルゴ「ツインテがここあ、

サイドテールがシガレット。生まれて

半年経ってないが、種族の特性上

生まれた時から成体だ。」

 

 

レイス「どっちもお菓子なんじゃ...

 

サクラ「...てゐっ!」ガァン!

 

レイス「あだっ!?...本物はアカンやろ...」

プルプル...

 

サクラ「別に言わなくていいの。

余計なんだよ。...えーとツインがここあで

サイドがシガレットね。魔力体...使い魔か。」

 

カルゴ「うん。俺と小悪魔の子で、

パチュリーに仕えてる。」

 

サクラ「あ、やっぱり?気質って言うか...

気配が似てたからさ...魔力の質がね。」

 

カルゴ「ほーん...そんなに読み取れるのな。

個人情報ガバガバじゃん...。」

 

サクラ「さとり妖怪にそれを言っちゃうか。

まぁその通りなんだけど。」

 

カルゴ「さとり妖怪は基本心読むだけだろ...

そっちは色々と強化されてるじゃんか。」

 

サクラ「まぁそこを言われると

何も言えないね...。...で、最後なんだけど、

何か反応が微かすぎて上手く感知が

出来ないんだけど...これはどういう事?」

 

 

ほんとに、最後だけモヤって言うのか...

そんなのがかかっているみたいによく

見えなくて...感知しにくい。

 

 

カルゴ「異空間にいるからだね。

どこにいるのかは俺にもわからん。」

 

サクラ「異空間?」

 

カルゴ「詳しい事はわからん。

ま、害はないからほっとけ。」

 

サクラ「そうするよ。

...にしても、話してる間に結構時間は

経ってたね。どの位経ったかな?」

 

カルゴ「1時間?」

 

サクラ「(そこまでは経ってなかったか...)

...結構経ってるの...かな?

この後はどうするかな?」

 

カルゴ「解散しよ。思念通信出来んなら

いつでも話せるしよ。なんなら俺も

そっちに行けるし。」

 

サクラ「ならそうしようかな。

...あっ、ちょっとまってて。」シュンッ

 

カルゴ「?」

 

サクラ「...よいしょっと。

はいエスカルゴ。私からの贈り物。

切れにくいミサンガ。」

 

 

これは、私が慣れない創造の力を使って

創りあげた至高の1品。

特殊に創ってあるから、

経年劣化でないと切れない仕様になってる。

 

 

カルゴ「おっ..良い、のか?」

 

レミリア「素直に頂いておきなさい?」

 

カルゴ「そだな。...ありがとう、サクラ。」

 

サクラ「剣を使うなら

こういうのが良いでしょ。

願いを聞いても良いかな?」

 

カルゴ「願いは...皆をs」

 

レミリア「たまには自分の事を願っても

バチは当たらないんじゃない?」

 

カルゴ「俺は...自分の事はいいよ。

皆の幸せが俺の幸せ、的な?」

 

レミリア「クサイセリフねぇ...。」

 

カルゴ「うっせ...。んーと、

皆を幸せに出来ますように、かな。

ムズいかもしんねーけど、

いつかは達成出来る様に...ね。」

 

レイス「いい願いだな。」

 

サクラ「...なんなら自分の

願い用にもう1つ創る?」

 

カルゴ「ぶっちゃけ、俺の願いって

自分でも分からないんだよな。

敢えて言うなら、

『霊夢以外の奴には負けないように』

だけど。」

 

サクラ「ならその願いを

込めればいいんじゃない?

...ホイっと。」ポンッ

 

 

私は目の前でさっきとは色違いの

ミサンガを一瞬で創り出した。

 

 

サクラ「はい。」

 

カルゴ「サンキュ。......うん。

つけても違和感無いな。」

 

サクラ「それなら良かった。

それは私の力がかかっていてね、

経年劣化でないと絶対に切れなくしたよ。

刃物とか、力任せに引っ張っても大丈夫。」

 

カルゴ「おおー、それはいいな。」

 

サクラ「あと...ついでに言うなら、

自爆した時は、それにはキズは

つかないって事を覚えておいてね。

ちょっと

『あらゆる攻撃を受けない程度の能力』を

そのミサンガに付与したから。」

 

カルゴ「助かるよ。」

 

 

レイス「んじゃ、そろそろ自分の世界に

戻るとするか。サクラ。頼む。」

 

サクラ「あいよ。『虚無の罅』」パチンッ!

ビギ...バギギ..

 

 

サクラ「それじゃあね。二人とも。

またいつかここに遊びに来るね。

こっちの世界も歓迎するよ。」

 

レイス「こっちの世界に来たら

俺の本気の形態を見せるよ。

それまで元気でな。」

 

カルゴ「おう、そっちもな。」

 

レミリア「また会いましょ。」

 

 

レイス「よいしょ...っと」シュンッ

 

サクラ「...またね。」

 

 

パキィン...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜博麗神社境内〜

 

レイス「...ふぅ、何か少ししか時間は

経ってないのに、色々とあったな。」

 

サクラ「それもそうだね。

と言ってもまだ時間はお昼位だけどね。

あっちとは多少はズレてるみたいだね。」

 

レイス「....この後はどうする?」

 

サクラ「私は一旦寝る。

アレ開くのは結構力を使うしね。

レイスはどうするの?」

 

レイス「俺は何か食べてるよ。

無性に腹が減るんでな...」

 

サクラ「そう。じゃおやすみ。」シュンッ

 

レイス「...行くか。」バサッ

 

 

俺は空高く飛び立った。

遥か上にいる弟子の元へ。

少ししか経ってなくとも、気分的には

久しぶりになるだろう。

 

 

 




次回は多分冥界か博麗神社の
どちらかになります。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第四十四話騒霊と文屋と亡霊と

小説が進まん...
投稿が遅れてすみません。
今後も多分こんなペースです。
今回は多分ほのぼのになっている。
こいしの日バンザイ。


〜冥界への道〜

 

 

レイス「えーっと、こっちだったかな...」

 

 

..あの後、サクラと博麗神社で

別れた後に、俺は冥界に向かって

ひとっ飛びしてる訳だが、

 

 

レイス「...そういやまだ

ちゃんとしたルートで行ってなかった...。」

 

 

今の所冥界に行った時は

紫にスキマで連れて行ってもらった

時だけだからな...

 

 

〜〜♪♩♬〜〜♪♪

 

 

 

レイス「ん...?これは...音楽?

こんな上空で...?」

 

 

冥界への道を探してたら、

何故か音楽が聞こえてきた...。

この音楽は一体...?

よーく耳を澄まして見ると、

音楽は上から聞こえる事が分かった。

 

 

レイス「...向かってみるか...。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レイス「...どうやら音楽は

白玉楼から聞こえるみたいだな。」

 

 

それにしても何故白玉楼から

音楽が聞こえるんだ...?

 

 

 

 

レイス「...あれは...」

 

幽々子「あらレイス、いらっしゃい。」

 

レイス「あぁ...。この人?達は一体?」

 

幽々子「あぁ...この子達はね、

『騒霊楽団』。今日はここに演奏

してもらいに来てもらったの。」

 

レイス「へぇー...。」

 

 

そんな風に幽々子と話していると、

演奏に一区切り着いたのか、

三人は演奏を止めた。

 

 

ルナサ「...ルナサ・プリズムリバー。」

 

メルラン「メルラン・プリズムリバーよ。」

 

リリカ「リリカ・プリズムリバーです。

貴方は?何か強そうな感じするけど...。」

 

 

見た所、三人共似たような格好をしていて、

服の細部と色が違う程度で、

ルナサが黒色の服、メルランが薄い桃色の服、

リリカが赤い服となっている。

 

 

レイス「あー...なんて言うのかな...

結構前に起きた『紅星異変』あったでしょ?」

 

メルラン「そんなのあったっけ?」

 

リリカ「何か先月位に空が紅くなった

事はあったけど...」

 

ルナサ「..いや、それの事でしょ。

...その異変がどうかしたの?」

 

レイス「あぁ...俺、その異変の黒幕だったし。」

 

三姉妹「...え?」

 

 

あ、固まった。

そんな驚く事なのか?

いや、この反応が普通か。

 

 

ルナサ「...て事は、貴方がレイスなの?

新聞にそう載ってたけど...。」

 

レイス「あぁ。そうだな。」

 

メルラン「なら...新聞に

『何か見た目が痛い神』って

書いてあるのもそうなの?」

 

リリカ「そうなるねー。」

 

レイス「ちょっと待てそれはどこ情報だ。」

 

メルラン「え?文々。新聞に載ってた。」

 

レイス「そうか...ちょっと離れててくれ。」

 

 

抜刀『白黒双大剣』(ヨミ)

 

 

レイス「竜華閃 符の三十一『裂空斬』」ズバッ!

 

 

文「あややっ!?」ヒュンッ

 

レイス「はいヒット。」ガシッ

 

 

よし、捕まえた。

タイミング図って、文が通るであろう場所に

空間を切り裂き、文を飛び込ませた。

勿論逃げないように掴むのも忘れない。

 

 

文「あやっ!?レイスさん!?

何ですか一体!?」

 

レイス「........................」

 

文「レイスさん!せめて何か喋ってください!

無言が逆に怖いです!」

 

レイス「..............................」

 

文「れ、レイスさん?」

 

レイス「...新聞。」

 

文「え?」

 

レイス「新聞...『何か見た目が痛い神』って

書いてたよな?」

 

文「ま、まぁ確かに書きましたが...

レイスさんを知っている人にイメージを

聞いたら『見た目が少し痛い』

って言ってたんですよ!」

 

レイス「誰に聞いたんだ?」

 

文「早苗さんですよ!

そろそろ私を離してください!

地味に首が痛いんですよ!」

 

レイス「はぁ...しょうがない。」パッ

 

 

早苗は確か外の世界から来たって言ってたな。

俺の見た目が痛いっていつも言われてたし、

これ以上は何も言えんな。でも...

 

レイス「一つだけ訂正しとく。

俺は確かに神ではあるが、種族的には

竜人であって、神奈子達の様な

八百万の神とは違う。

それだけ覚えとけ。」

 

文「は、はぁ...分かりました。」

 

 

それだけ言うと、文を返す為に

もう一度『裂空斬』を放ち、

空間を切り裂いた。

その後文は速攻で戻って行った。

後、いつの間にかプリズムリバー三姉妹は

いなくなっていた。

 

 

 

レイス「...はぁ...」

 

幽々子「あら、レイスがため息なんて

珍しい事もあるのね。」

 

レイス「...幽々子か。

何か途中でいなくなってたが、

どこに行ってたんだ?」

 

幽々子「ちょっと台所まで。」

 

レイス「...つまみ食いは程々にしろよ。」

 

幽々子「...考えておくわ。」

 

 

あ、これ絶対変わんないな。

...まぁ別にそれはどうでもいいか。

そうだ、あれを試してみよう。

 

 

レイス「なぁ幽々子。ちょっと

試したい事があるんだが。」

 

幽々子「何かしら?」

 

レイス「変化『蛇竜形態』」ボムッ

 

 

何故か出た煙がレイスを覆い、

それが晴れると...

 

 

幽々子「...あらあら、随分小さく

なっちゃったわね。それも竜?」

 

 

レイスがいた所には、レイスと思われる

小さな翼を生やした黒い蛇...『蛇竜』がいた。

おおよそ20cm位の大きさである。

 

 

レイス「この形態も竜には含まれるぞ。

これでも充分戦えるしな。

龍の時より若干の違いはあるけどな。」

 

幽々子「それで?試したい事って言うのは?

その姿を見せて終わりでは無いんでしょう?」

 

レイス「試したい事ってのは...

こういう事だよ。」シュルシュル

 

幽々子「こんな事がしたかったの?

貴方もやる事が子供ねぇ...。」

 

レイス「いいだろ別に...

たまにはサクラのいない時に

誰かに甘えたくなるんだよ...。」

 

 

レイスが何をしているかと言うと、

蛇竜の姿になった後、幽々子のその

ZUN帽...頭にとぐろを巻いて乗っかって、

完全にぐでーっと甘えてるのである。

 

 

幽々子「それで?いつまでここにいるの?

貴方もやる事があるんじゃなくて?」

 

レイス「今はゆっくりしてるさ。

少なくとも妖夢がここに来るまではな。」

 

幽々子「なら、そのゆっくりしてる間に

幻想郷に来てからの思い出でも

語ってもらおうかしら。

おやつでも食べながらね。」

 

レイス「まーいいけどさ...」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この後、妖夢が来るまでゆっくりと

レイスは思い出を語っていたらしい。

勿論蛇竜の姿のままで。

 

 




妖夢は次回。
蛇竜に関しては...
鈴奈庵の邪龍が近いです。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第四十五話再会、そして...

何気に蛇竜形態が好きなレイスです。
妖夢とレイスが今回メインで、
最後の方にサクラ視点です。


〜冥界 白玉楼〜

 

 

レイス「...てなワケでここまでに

至る訳何だが...」

 

幽々子「色んな所行ってるのね〜。

それより...そろそろ

ご飯の時間じゃないかしら?」

 

レイス「あー、そういやもう昼か...

ゆったりしすぎて時間忘れてたわ。」

 

妖夢「幽々子様、ご飯が出来ましたよー。」

 

レイス「ちょうどご飯も出来たみたいだな。

...なぁ幽々子、ちょっとこのまま俺を

頭に乗せといてくれないか?」

 

幽々子「え?なぜ...あぁ、成程、

そういう事ね♪分かったわ。」

 

 

俺の思っている事が分かったのだろう。

可愛らしい笑顔を浮かべ、承諾して

居間に向かう幽々子。

簡単に言えば妖夢へのプチサプライズだ。

現に今妖夢は俺がここにいる事を知らない。

...楽しみだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜白玉楼 居間〜

 

 

 

幽々子「妖夢ー、来たわよー。」

 

妖夢「あ、来まし..た...か?」

 

 

幽々子の頭の上の蛇(レイス)に

気付いたらしい。明らかに動揺している。

 

 

妖夢「ちょ、幽々子様!あ、頭に...!」

 

幽々子「えー?何かしらー?

聞こえないわよー?」

 

 

幽々子は扇で顔を隠し、

笑いながらそう言った。

完全に妖夢を弄っている。

 

 

妖夢「で、ですから...頭に...

へ、蛇が、蛇が乗ってますって!」

 

 

レイス「.........」シュルシュル

 

 

これ以上は妖夢の精神が

ヤバそうなのでここらで終わらせる。

竜人の姿に戻るのは...面倒だし良いか。

 

 

妖夢「と言うか何ですかその蛇!?

何で幽々子様の頭に乗ってるんですか!?」

 

レイス「え?許可取ってのっけて

貰ったんだよ?(裏声)」

 

妖夢「喋った!?

しかも何か変な声!?」

 

 

...やっぱり妖夢はいじられキャラだな。

もっとやってたいけど流石に終わるか。

 

 

レイス「...と、妖夢を弄るのは

ここまでにしようか、幽々子。」

 

幽々子「あら、もう終わり?」

 

レイス「これ以上は妖夢がねぇ...」

 

 

妖夢「...て!その声って!

まさか師匠!?師匠何ですか!?」

 

レイス「いや、一瞬迷ってなかったか...?

いや、そこは良いか。それより、

今更だが...妖夢。」

 

妖夢「は、はい?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レイス「ただいま。」

 

 

妖夢「ほんとに今更ですね!?」

 

レイス「いやね?最初にここに来た

時点で妖夢に会っても良かったんだけど、

来た時に騒霊の三人がいてな。

それに妖夢もちょうど昼食作ってたしな...

終わるまで待ってる事にしてたんだ。」

 

妖夢「あぁ、あの人達ですか。

...ところでいつ頃来たんですか?」

 

レイス「大体...10時くr...」

 

妖夢「人符『現世斬』ッ!」ブォッ!

 

レイス「うぉっとっ!?」ガギィンッ!

 

 

時間を言い切った途端に

スペルを発動し、いきなり

襲いかかってきた。

この形態で斬られる訳にはいかないので

速攻で【守護龍の加護】を発動、

斬撃を回避する事に成功した。

...周りを見ると既に幽々子は妖夢の

背後に回っていた。

 

レイス「...すまん、この形態の時に

斬ろうとするのはまじでやめてくれ。

この形態は見た目より脆いんだ。」

 

妖夢「ならその証明の為に1回

で良いので斬らせてください。」

 

レイス「理不尽!!?」

 

妖夢「じゃあ...大人しくして下さいね?

余計な怪我をしたくなければ...。」

 

レイス「あ、ハイ。(諦め)」

 

 

せめて...死ななければ良いか...。

いや、死なないけどさ......。(不老不死者)

 

ザシュッ!ズバッ!ビチャッ...!

 

レイス「ゴフッ...」バタッ...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レイス「……………動けねぇ...」

 

妖夢「流石にやり過ぎました。

すいません師匠...。」

 

レイス「良いって...元はと言えば

俺が悪いんだし...。妖夢は悪くない。」

 

 

ズタズタになるまで切り裂かれた後、

俺は一回逝ったが、一応不老不死なので

復活したのだが...慣れていないのと、

復活に結構妖力やらを消費するので

例え復活しても殆どの場合戦闘を

続行は出来ない。後現在は蛇竜の姿なのだが、

さっきも言ったように戦闘には向かない形態

な為に妖力も少ないのだ。

 

 

妖夢「ところで...師匠。」

 

レイス「ん〜?何?」

 

妖夢「何で今度は私の頭に

乗っかってるんですか...?」

 

 

...妖夢が今言ったように、俺は今は

妖夢の頭に乗っている。俺動けないからね。

え?死んだからリセット

されるんじゃないのか?

...どうやら自爆と殺されるのでは

原理が違うらしい。なんでだ。

てなワケで、まじで動けない訳だが...

 

 

レイス「意外と妖夢の頭に乗ってるのも

悪くないかも...?」

 

妖夢「...心の声ダダ漏れですよ師匠。

いや、これはこれで嬉しいんですけど...

 

レイス「ん?最後何か言った?

よく聞こえなかったけど。」

 

妖夢「いいえ、気のせいです。」

 

レイス「え、でも確かに何か...」

 

妖夢「気のせいです。」

 

レイス「お、おう...?」

 

妖夢「それより...師匠。

前に言ってましたよね?

『またここに戻ってきた時、再び勝負を

して、師匠を続けるか決める』と。」

 

レイス「あぁ。言ったな。」

 

妖夢「...なら、勝負です。

再び師匠は戻ってきた。

私だって少しは強くなったんです。

せめて...勝てなくとも、師匠に

一太刀位は入れたいんです。」

 

レイス「...妖夢の意志は分かった。

だが...一言言わせてもらおう。」

 

妖夢「何ですか?」

 

レイス「俺...まだ全快してないから、

勝負は明日でも大丈夫か?

今竜人の姿に戻っても

手加減が出来なくなる。」

 

妖夢「...分かりました。」

 

 

レイス「...悪いな。妖夢。」

 

妖夢「いえ...大丈夫です。」

 

レイス「………………」

 

 

 

 

その時、妖夢は、複雑な気分

だったのだろう。僅か一瞬だったが、

妖夢の顔が悲しくなっていた。

...やろうと思えば、直ぐに自爆して

リセットはできるが...

基本、俺は自然回復を待つ。

自爆して無理に回復しても、それが習慣に

なりかねないし、自分を大事にしろと

言われかねない。それはいやだ。

......ごめんな、妖夢..。

 

 

妖夢「あ、そうだ師匠。」

 

レイス「何?」

 

妖夢「今日、少しでも良いので

幽々子様のご飯作るの

手伝ってくださいね。拒否権はありません。」

 

レイス「...はい...。」

 

 

...はぁ...今夜は眠らずに回復に専念だな。

弟子の頼みだし...。

姿は...この姿のままで良いか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜同刻 博麗神社 境内〜

 

 

サクラ「……………………」

 

霊夢「どうしたのよサクラ。

そんなに眉間に皺寄せて空を見上げて。

何かあったの?...あんたがそんな

顔してるとか...。」

 

サクラ「...いいや。何でもない。

ただ、今..冥界...白玉楼にいるレイスの

事を見ていただけだよ。」

 

霊夢「..?今あいつ冥界にいんの?

なんでまた冥界なんかに...?」

 

サクラ「そんなん知らないよ。

あいつの事だから、どうせ妖夢との

あれを果たしにでも行ったんでしょ。」

 

 

霊夢「...あれって何よ?」

 

サクラ「...それは教えらんないね。

強いて言うなら『約束』だね。」

 

霊夢「...そう。なら別に良いわ。

...今日は夕飯よろしくね。」

 

サクラ「昨日も私じゃなかった?」

 

霊夢「そうだけど?

だってアンタの方が料理上手いし。

私が楽できるし。てなワケでよろしく。」

 

 

そう言って霊夢は神社に戻って行った。

...また私か。まぁ良いけどさ...。

...確か魚があったはずだから...

今日は煮付けにするかな。

 

 

サクラ「さてと、さっさとやるかなぁ。

また遅くなると霊夢に怒られるし。」

 

 

そうしてサクラも中に戻り、準備を始めた。

そして、それと同時に日が沈んだ。

...今宵は新月、空には美しい夜空が広がっていた。

 

 

 




レイスは初期から不老不死なんですけど、
明らかにするタイミング無くて
結果ここで出しました。
(多分コラボ編の会話で
わかる人もいると思うけど)
後サクラは料理はまあまあ得意です。
煮付けとかだったら簡単に作れます。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第四十六話 闇と影


どうしてこうなった。



〜早朝 博麗神社 本殿の屋根〜

 

 

サクラ「霊夢ー、ちょっとおいでよ。

面白いもの見られるよ。」

 

霊夢「...何よ?何も無いじゃない。」

 

サクラ「当たり前だよ。

これから作るんだから。」

 

霊夢「はぁ?」

 

サクラ「見てればわかる。行くよ。

...『五源ノカガミ』。」キィィン

 

霊夢「...っ!何よ...!..これは...!!」

 

サクラ「...ちょっと出力抑えるわ...

..これはちょっと圧が強すぎるし...」

 

 

うーん...やっぱりこれは慣れないなぁ...

小さいものを作るなら簡単なんだけど...

制御が難しい...霊夢には被害を出さない様に

しなくてはね...

 

 

サクラ「...よし、出来た。」

 

 

そう呟いた私の目の前には、とても大きく、

美しく蒼い鏡が神々しい輝きを放っていた。

 

 

霊夢「...何これ?」

 

 

サクラ「これ?私が創った『アオノミカガミ』。

『空間を繋ぐ程度の能力』を持った、

私のチカラの一部って所かな?」

 

 

霊夢「えぇ...そんなやばそうな雰囲気

出してる物、近づきたくないんだけど...」

 

サクラ「別に大丈夫なんだけどねぇ...

あ、ちょっと行ってくるね。冥界まで。」

 

霊夢「えー、お昼どうすんのよ。

私作るのめんどくさいんだけど。」

 

サクラ「そう言うと思って既に

ある程度の食事は作っておいたから、

勝手に食べてどうぞ。」

 

霊夢「なら別に良いわ。

行ってらっしゃい。」

 

 

そう言って霊夢は中に戻って行った。

...若干足取りが軽かった気がする...。

...まぁそれは別にどうでもいい。

 

 

サクラ「『アオノミカガミ』よ、

『冥界』への入り口を、いざ開かん。」

 

 

そうカガミに言うと、先程よりもさらに

まばゆい光を放ち始め、それが晴れると、

カガミの向こう側には、一度サクラが

見た事のあるであろう光景...

白玉楼へと続く階段が見えていた。

 

 

サクラ「うーん...開く場所、間違えたか...?

開き直すのも面倒だし、地道に登るか...。」

 

 

そうしてサクラはゆっくりと、ゆっくりと

レイスのいる白玉楼へと足を進めた。

 

 

サクラ「...これ着くの何時間かかるんだろう...。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レイス「...じゃあ、取り敢えず始めるのか?

それとも他に何かあるか?」

 

妖夢「いえ...大丈夫です。..始めてください。」

 

 

レイス「そうか...なら分かった。」

 

 

了承の返事をすると、幽々子がこっちに

向かってきて、何か言い始めた。

 

 

幽々子「レイス、貴方は本気を出しなさい。

例え、貴方がどれだけ手加減しようと、

妖夢が負けるのは確実。だから...ね?」

 

 

...確かに、多分..いや、確実に、今の妖夢では

今の俺には勝てない。なら...本気を出す

べきなのだろうか...。

...ここは、幽々子に従うとしよう。

 

 

レイス「妖夢よ。俺はとりあえず本気を

出す事にする。...それでも構わないな?」キッ

 

 

妖夢「っ!...はい..!」

 

幽々子「レイス...貴方...目が...!」

 

レイス「...やっぱりこうなるのか...。」

 

 

今の俺は、周りから見ると、全体的に

黒っぽいオーラの様な何かを漂わせ、

左目が紅色に強く輝いているらしい。

...特に体に変化は無いんだがな...。

 

 

幽々子「...それが貴方の本気なの?」

 

レイス「いや...これから変化する。

危険...ではないと思うが、心配なら離れろ。」

 

 

そんな感じに警告すると、二人とも少し

離れた。今回に相応しい形態は...あれかな。

 

 

レイス「『ヨイヤミノマトイ』」ボシュウ..

 

 

そう言い放った後、レイスはさらに

黒っぽいオーラに包まれ、見えなくなった。

さながらルーミアの出す闇の様に

何も見えないが、その中には紅い瞳が

不気味に輝いていた...。...が、少しすると

そのオーラは纏まってゆき、完全にオーラが

無くなると...

 

 

妖夢「.........っっ!?」

 

幽々子「......あらあら...。」

 

 

紅い瞳は相変わらず強く輝き、もう片方の

金色の瞳は微かに輝いているが、

今の妖夢達はそこには注目していない。

今の妖夢達が注目している場所...それは、

レイスの手や、身体にある、黒紫色の...鎧や盾。

それも、レイスの纏うコートも黒紫色となり、

より一層危険な雰囲気を漂わせる。

 

 

レイス「妖夢よ...。もう一度聞くゾ...。

戦いの準備は出来たか..?」

 

妖夢「...はいっ!」グッ!

 

幽々子「...(..?何だかレイスの様子が

おかしいわね..?何も起きなければ

いいのだけれど...。)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜冥界 白玉楼の近く〜

 

 

サクラ「ふぅ...。普段飛んでばっかりだと、

こんな時に歩くのが面倒になるなぁ...。

ワープは...まだ使わなくても良いかな。」

 

 

にしても、結構な段数登ったと思うんだけど...

未だに白玉楼の門が見えない...。

同じ景色ばっかりで飽きてきたなぁ...。

てかこれ後何段あるんだろう。

 

 

サクラ「...今レイス何してんだろう。

...軽く覗いてみるかな。『五源ノカガミ』

『シッコクノウツシミ』」

 

 

これは、さっき私が見せた、

『アオノミカガミ』の別のパターンの物。

さっきのは『空間を繋ぐ程度の能力』

だったけど今回のこれは

『映し出す程度の能力』。まぁ...そのままだね。

 

 

サクラ「『シッコクノウツシミ』よ。

私が思い浮かべた者を映せ。」

 

 

すると、シッコクノウツシミは分裂、

空中に三つの鏡となって固定、それぞれ

別の場所を映し出していた。

左は紅魔館、中央は地霊殿、そして右の鏡は

白玉楼、その中庭でのあの光景を映していた。

 

 

サクラ「...っ!?...あー...あいつ..とうとう

リミッター...というか制限外したか...。

これは...急がないとヤバいかもねぇ...。

...取り敢えず少し急ぎ目で向かうかな。」

 

 

何かの危険を感じたサクラは

少しだけ急いで向かい始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜白玉楼〜

 

 

 

レイス「...さぁ、どこからでも

かかってこい。勝てると思うのならナ。」

 

妖夢「...はい。(何か雰囲気がおかしい...。)」

 

 

レイスは依然として瞳を紅く輝かせ、

黒紫の盾を左手に持ち、双大剣の闇、『宵』を

右手に持ち、静かに構えている。

意を決して妖夢が前に出ようとした時、

 

 

レイス「...いや、本気で行くのなら、

この剣も強化した方がいいだろうナ。

...凶禍『黒帝ノ剣』」ズアッ

 

 

すると、さっきまでレイスの持っていた剣が

黒い霧に覆われ、それらを取り込んだかの様に

剣はより大きく、より禍々しい力を放つ、

妖しく輝く漆黒の剣となった...。

 

 

妖夢「...っ!?まだ強くなるんですか!?

ただでさえ気迫が凄くて、建物が

軋んでいると言うのに...!」

 

レイス「...むしろ、これでも人型なだけ

抑えてはいるゾ...。本来ならば龍の姿が

一番強い姿でもあり、最大限のチカラを

引き出す事が出来るのだからナ...。」

 

 

しかし...この姿でも、自我を維持出来るのは

そこまで時間は多くは無い...。早めに

終わらせなくては...。出なければ、

妖夢を...殺しかねない。

それだけはあってはいけない。絶対に。

 

 

レイス「来るなら早いとこ来てくレ...。

後数十分もしたら、強制的にこの戦いは

終わりにする事になってしまウ...。」

 

妖夢「...なら、いざ、勝負!」ダッ!

 

 

レイス「...竜華閃符の四十六『黒龍斬』」

ググッ..ドォォン..!

 

 

妖夢「っ!この程度っ!」ズバッ!

 

 

この技は、竜華閃の中ではかなりの威力を

誇る技なのだが、今回のレイスはチカラは

飛躍的に上昇したのだが、代わりに速度が

低下してしまっているため、簡単に

回避されてしまっているのである。

 

 

レイス「...なラ...!神竜閃符の二十...」

 

妖夢「させません!」ブンッ!

 

レイス「ギッ...」ガキィン..

 

 

レイスが技を発動する前に、攻撃をして

動きを封じようとしたが、持っていた盾で

ガードされてしまい、ダメージは

入ることは無かった。

 

レイス「...ぜェ..ぜェ...」

 

 

妖夢「今!獄神剣『業風神閃斬』!」ズバッ!

 

レイス「っ!?ガァっ!?」ザシュッ!

 

 

上手く盾を掻い潜り、レイスの左腕に損傷を

与える事が出来た。だが、その損傷は

瞬時...とまでは行かないが、傷口が黒い霧に

覆われた後、数秒後に晴れると完全に

傷は完治していた。治癒中、レイスは

殆ど動かなかったが、恐らくそれが

治癒中のデメリットなのだろう。

妖夢はそう考えたのだ。

 

 

レイス「...中々...やる様になったじゃないカ。

なら...これはどうダ?

『ミスティックチェイン』」パチッパチンッ!

 

 

レイスが一度指を鳴らすと、地面に黒い魔法陣が

複数現れ、もう一度鳴らすと、そこから

妖夢を狙って黒い鎖が現れ、伸び始めた。

 

 

妖夢「こんなもの!」バギィン!メギッ!

 

 

妖夢に斬られた鎖は、嫌な音を立てて

崩れ落ちて行った。どうやら時間は

割と短かった様で、割と早く魔法陣は消え去った。

 

 

レイス「......っ!頭痛がし始めたカ...。

これは..流石にマズイ...!早く決着を...!!

『ミストブレイド』...!」 ブンッ!

 

 

一時的にレイスの剣が巨大化し、妖夢に

その剣を振るうが、速度が遅いために

やはり見切られてしまう。

 

 

妖夢「っ!?...この程度ならっ!」ザンッ!

 

 

妖夢は巨大な剣を斬ると、かなり脆かった様で、

いとも簡単に崩れ落ちてしまった。

 

 

レイス「...これも通じないとハ...

なラバ...これはもういらないナ。」ブンッ

 

 

そう言い捨てると、レイスは所々に罅の

入った盾を無造作に放り投げた。

放り投げられた盾はそのまま

塵となって消えていってしまった...。

 

 

レイス「これでより軽くなったんダ...。

しっかりついてこいヨ?『滅多斬り』」

 

 

レイスが素早く剣を振ると、その剣筋の

通りに斬撃が発生、妖夢に向かっていく。

今までのレイスとの違いに妖夢は...

 

 

妖夢「...っ!速すぎる...!見切れない...!

ぐっ!...少しやられた...!」

 

 

速度についていけず、斬撃の一つに被弾、

右腕を少し斬られた。

そして被弾によって妖夢の動きが

硬直した、その一瞬をレイスは見逃さない。

 

 

レイス「...隙だらけダっ!

『クロスシェイド』!」

 

 

突如空中に現れた、巨大な漆黒の双剣。

それらは不規則に動き出すと、

様々な方向から刃を振るいだした。

 

 

レイス「これを耐え続けて見せロ...。

警告は出ているゾ...。」

 

妖夢「え?」

 

 

突然双剣から紫のレーザーが放たれ、

その数秒後にレーザーの軌道上を高速で刃が

通り過ぎた。『予告線』である。

 

 

妖夢「...線が出るなら、

避けるなんて容易い事っ!」バッ!

 

 

妖夢はその鋭い動体視力で瞬時に見切り、

レイスに向かって突撃して行く...。

 

 

妖夢「人鬼『未来永劫斬』!」

 

 

ここで、妖夢はレイスに向かって技を

発動し、斬り掛かる。...だが、

今の妖夢は肝心の事を忘れている。

 

 

レイス「…………………」ニタァ..

 

妖夢「せいやぁ!」ブンッ!

 

 

レイス「...神竜閃符の五...」

 

 

 

 

 

 

 

レイス「『明 鏡 止 水 斬』。」ズバァッ!

 

 

 

妖夢「ガッ......」ドシュッ...

 

 

妖夢は大きな漆黒の剣に斬り飛ばされ、

右腕から血を流しながら後方に

弾き飛ばされた。

 

...最初の勝負は、ここで妖夢が気絶し、

決着が着いていた。今回は...

 

 

妖夢「...グッ...っ!」グググッ

 

 

妖夢は気絶はしていないが、剣を

杖代わりに、肩で息をしており、

足が震えてしまっている。立つのも

精一杯なのであろう。負けではないが、

続行は...出来ないだろう。

 

 

レイス「...?どうしタ、妖夢。

まだ、勝負は終わっていないゾ?」

 

妖夢「.........です。」

 

レイス「...?」

 

妖夢「私の...負けです。完全に。」

 

レイス「...............ナラバ...」バッ!

 

 

幽々子「っ!?何を...」

 

 

レイスは空中に行き、妖夢の真上まで行くと、

持っている剣をさらに大きくした。

 

 

レイス「意識は...刈り取らせてもらうゾ...。

『ブレイク』...ゼアッ!」ブンッ!

 

 

黒い一撃が、妖夢を狙って振り下ろされる。

後一秒で当たるという所で...

 

 

 

サクラ「結集『天命の加護』」

バギィィィィン...

 

突如現れた結界に当たると、

甲高い音と共に、漆黒の巨剣は粉々に

砕け散り、塵となって消えた。

 

 

レイス「ナ...サクラ!?」

 

 

サクラ「ようやく着いたと思ったら...

この状況だもの。そりゃあ止めるよ...。

てか...レイス、その姿は...そこまで

侵食されているか...。」

 

レイス「だまれ、邪魔をスルナ!」ブンッ!

 

サクラ「黙るのはお前だっての。

てか効かないから。結集『天命の加護』」

 

 

再び漆黒の剣を作り出し、『ブレイク』を

放つレイス。それをいとも簡単に防ぐサクラ。

 

 

サクラ「一旦回復だな。『単体完全回(ベホマ)復』」

 

 

サクラが回復の呪文を唱えると、

みるみるうちに妖夢の怪我は治っていき、

数秒後には完全に怪我は治っていた。

 

 

妖夢「...怪我が...治った...。」

 

サクラ「もう少し待っててね。

すぐに終わらせるから。...んで、

ちょっと良い?幽々子。」

 

幽々子「何かしら?」

 

サクラ「今レイスは力の使いすぎで

瀕死に近い状態...なんだけど、

簡単に言うと...レイスを殺して。」

 

幽々子「...そんなこと、私が

やると思ってるの?」

 

サクラ「...別にやらなくてもいいよ。

どっちにしろ、私が殺るのは変わりない。

取り敢えず、始めますか...。」

 

 

レイス「.........?」

 

 

サクラ「じゃあ、もう一回死んでもらうよ。

覚悟は...しなくていいや。...禁断。

究極即死魔法(ザラキーマ)』」

 

 

サクラの詠唱と共に、

赤黒い文字の様な物が、レイスの周りを

何重にも囲うと、突如発光しだし、

中のレイスを苦しめ始めた。

 

 

レイス「ガァァァァッッ!!?」

 

サクラ「これで...終わりっ!」パチンッ

 

レイス「ガァッ...」バシュウ...

 

 

レイスが断末魔を上げると、

その瞬間にサクラが指を鳴らす。

すると、一気にレイスから瘴気のような

物が出てきて、空中に消えていった。

残っているのは、いつものレイス...だが、

 

 

レイス「また...この姿かよ...。」

 

 

この前より一回りだけ小さくなった

『蛇竜形態』のレイスがいた...。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

サクラ「...で、教えてくれない?

なんでこんな状況になったの?」

 

レイス「『影』の力を解放・継続

しすぎた。おおよそ30分位?」

 

サクラ「だからか...。」

 

幽々子「ねぇサクラ。『影』って

どういう事?あの姿と何か関係があるの?」

 

サクラ「...大いに関係しているよ。

まず、『影』とは、レイスの本質の力で、

最高の力を発揮出来る...けど、時間が

経てば経つほど精神は闇に染まっていく。

言わば『捨て身の攻撃』になっている。

闇に染まっていくと、性格は残酷、

行動も殺戮をする位にヤバくなる。

さっきまでのレイスは結構ギリギリだった。」

 

幽々子「大体どの位までなら

『影』の制御は効くのかしら?」

 

レイス「良くて20分。それ以降は

頭痛とか身体中が痛みに襲われる。」

 

サクラ「最悪は...レミリアの言っていた、

以前のフランの様に、発狂して

あらゆる物を殲滅しかねない。

だから極力封印してたんだけどねぇ?」

 

幽々子「なるほどね。...所で、

レイス。この勝負の結果は、どうなるの?」

 

レイス「...この勝負は...俺の負けさ。

自分の精神を保てない様じゃ、

到底勝ったなんて言えないさ。」

 

妖夢「だとしたら...師匠は...。」

 

レイス「...あぁ。師匠は続ける。

けれど、これからは...

俺も修行に励むとするよ。」

 

妖夢「...なら、一緒にやれば良いですね。」

 

レイス「まぁ...そうなるか。」

 

妖夢「では、これからも引き続き

宜しく御願い致します。師匠!」

 

レイス「うん。宜しく。」

 

 

 

サクラ「...話し中悪いんだけどさ...

レイス、その姿はなんなの?

私は初めて見るのだけれど?」

 

レイス「あぁ...そういやそうだっけか。

これは『蛇竜形態』。簡単に言えば

ヘビが進化しただけの日常生活での形態。

なんでこの姿になったのかは...多分

最初に死んだのがこの姿だったからだと思う。

所謂死に戻りだ。理屈はわかんないけど。」

 

妖夢「この姿だと良く人の頭の上に

乗っかってきて、かなり甘えて来るんですよ...

それがまたいいんですけどね...。」

 

 

サクラ「うんそこは割とどうでも良い。

...で、どうするの?レイス。ここに残るの?」

 

レイス「ん...なら、そろそろ移動するかな...。

修行がてら幻想郷を回るとするよ。」

 

サクラ「どこに行きたい?」

 

レイス「...紅魔館によろしく。」

 

サクラ「了解。...それじゃあね。妖夢。」

 

妖夢「あ、はい。さようなら。」

 

レイス「じゃ、妖夢。また来るよ。」

 

妖夢「...はい。また来てくださいね。」

 

サクラ「『瞬間移動(ルーラ)』」シュンッ

 

 

 

 

 

 

幽々子「...まさか、レイスにあんな力が

あったとはね...。あの力が暴走

しなければいいのだけれど...。」

 

妖夢「...まぁ、最悪サクラさんが

止めてくれるんじゃないですか?」

 

幽々子「...それもそうね。

...止められればいいけれどね。」

 

 

 

 

 

 

 

 

二人は向かう。紅魔館に。

そこが一番落ち着く場所でもあり、

ゆっくりと休める場所なのだから。

 

 





次回はどうなるのかなぁ...。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第四十七話 戦いの予兆


短いです。


〜紅魔館〜

 

 

サクラ「着いたよレイス。」

 

レイス「あぁ。...ここも久しぶりだな。」

 

 

 

美鈴「...ZZzz...」

 

レイス「美鈴...相変わらず寝てるし。」

 

サクラ「...どうする?起こしておく?」

 

レイス「...サクラに任せるわ。」

 

サクラ「んじゃ起こすよ。

...ボウガンでいいか。『スパーク』。」パシュッ

 

ドスッ

 

 

ボウガンから放たれた矢は正確に美鈴の

額に突き刺さり、電気でショックを与えた。

 

 

美鈴「あいだっ!?...はっ!?

咲夜さん、寝てないですよ!

...って、あれ?サクラさん?」

 

サクラ「おはよう美鈴。そしてただいま。

...メイド長には言わないでおいてあげる。」

 

美鈴「そうしてくれると助かります...。」

 

サクラ「...どうやら無理な様だ。」

 

美鈴「え...どうしたんですか?」

 

 

咲夜「...仕事中に堂々と居眠りなんて、

度胸があるのね?...美鈴?」

 

美鈴「すみませんでした。」

 

 

秒もしないうちに美鈴は見事な

土下座をした。早すぎて一瞬目視が

出来ないほどに。

 

 

咲夜「...次は無いからね。

...どうぞ。レイス様、サクラ様。」

 

サクラ「美鈴。...次は気を付けなよ。

次は...私が何かしてあげる。」

 

美鈴「はっ、はいっ!」

 

レイス「(なんかこの二人に恐怖を

感じてきたわ...早く忘れよう。)」

 

 

この時、二人に恐怖を抱いたレイスであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜紅魔館 大図書館〜

 

サクラ「ただいまー。

レミリアー?いるー?」

 

 

パチェ「...ここにはいないわよ。

ていうかなんでここに来たのよ...。

絶対狙って来たでしょ...。」

 

 

サクラ「そんな事は無いよ?

...居ないならいいや。後にしよ。

パチュリー、属性魔法の魔導書ってある?」

 

パチェ「それなら2ー72の棚にあるわ。

詳しい事はそこにいる小悪魔に聞いて。」

 

 

それだけ言うと、パチュリーは再び

本を読み始めた。...本が崩れそうだな。

 

 

サクラ「小悪魔ー?ちょっといいー?」

 

小悪魔「はーい、ちょっとお待ちください!」

 

サクラ「あ、そっちにいたの?」

 

 

小悪魔は私の左の方にいた。

...気配が微弱すぎて探知出来なかったか...?

...まぁいいか。

 

 

サクラ「小悪魔、属性魔法の魔導書を

持ってきて貰える?待ってるから。」

 

小悪魔「はぁ...何冊程持ってきますか?」

 

サクラ「三冊で充分だよ。」

 

小悪魔「分かりました。」

 

 

 

 

サクラ「...パチュリー、また戦わない?」

 

パチェ「いや。」キッパリ

 

サクラ「...分かってたけど、即答する程?」

 

パチェ「貴女は強さが桁違い過ぎるの。

私は戦わない。特に貴女とは。」

 

サクラ「それは残念。なら

魔導書でも読んでるかな。」

 

小悪魔「サクラさーん!持ってきましたよ!」

 

サクラ「ありがと、小悪魔。

...結構分厚いなぁ...。」

 

 

小悪魔が持ってきた魔導書はどれも

500ページはありそうな分厚い物だった。

 

 

サクラ「さて、ゆっくり読むとするかね...。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜同刻 テラス〜

 

 

レイス「...さっきサクラが呼んでたけど、

行かなくて良かったのか?レミリア。」

 

レミリア「そんなの後で行けば良いのよ。

どうせ後でワープで来るでしょう。」

 

レイス「...まぁ確かに今はあいつ

ゆったりと魔導書を読んでるし、

気にする必要は無いか...。」

 

 

まぁ、本音はパチュリーの所に

行きたかっただけの様だし、

後に来るのも間違いはないだろうから、

お互いに待っていても問題は無しか。

...さて、この後はどうしたもんかねぇ...。

 

レミリア「ねぇ、レイス。」

 

レイス「んー?なんだ?」

 

レミリア「貴方、紅魔館に来た時

黒い...蛇?みたいな姿だったじゃない。

なんなのよあの姿は。」

 

レイス「あー...あれか..。

簡単に言うなら俺の姿の一つ。

あの完全龍化の小さくなった様な感じだ。」

 

レミリア「ふーん...。あの姿は強いの?」

 

レイス「いいや、あれは戦闘向きの

姿じゃない。特に意味も無い。」

 

レミリア「あらそう。」

 

レイス「そういや、フランはどうした?

未だに見てないが...。」

 

レミリア「あぁ、フランなら今頃は

寝てるわよ。あの子、最近は昼に

寝て夜に起きる様にしてるのよ。」

 

レイス「へぇ...。何でそんな事をしてるんだ?」

 

レミリア「もうそろそろ満月でしょう?」

 

レイス「そうだけど...」

 

 

予想では、明日が満月の夜になった筈だ。

でも、それが一体?

 

 

レミリア「満月の夜は、妖怪の力は

最大限に高まる。それを狙って、

フランは貴方の所に行って戦いに

行くつもりだったのよ。」

 

レイス「あー...そういう事?」

 

レミリア「貴方、昼でも夜でも

起きてるじゃない。別に良いでしょ?」

 

 

確かにいつでも起きてるけど...。

だったら呼んでくれれば行ったんだがな。

 

 

レイス「別にそれは良いんだが...

なら、明日の夜、フランと戦う事になるのか?」

 

レミリア「...なるでしょうね。」

 

レイス「はぁ...。なら、それまで

特訓でもして備えるかねぇ...。」

 

レミリア「...頑張ってね。」

 

 

 





次回、戦いが起きる。

待たした上に短くてすいません。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第四十八話満月の夜の戦い

書く時間が...少ないなぁ。



〜紅魔館 屋根〜

 

 

レイス「...はぁ、とうとう来たか...。」

 

フラン「沢山遊ぼうね!レイス!」

 

レミリア「楽しませてね?」

 

 

レミリア...最初から参加するつもりだったのかよ。

別に構わないけどさ...。

 

 

レイス「...まぁいい。ルールは?」

 

レミリア「スペカ無制限。」

 

フラン「後、レイスはあのでっかい龍になって!」

 

レイス「えぇ...。...大きさは?」

 

フラン「一番大きく!」

 

レイス「...分かったよ。

『リミッターⅠ・Ⅱ・Ⅲ』解除。

魔力、神力、霊力、妖力、上限一部解放。

...『完全龍化』属性...《虚無》。」カッ

 

 

今回の姿は、灰色の鱗、所々に突き出た

水晶の様な透明な物体。真っ白い、綺麗な翼。

紅魔館をも優に超える、巨大な姿。

その名も...『虚無龍』。

 

 

レミリア「また見た事の無い姿に...」

 

フラン「...大きすぎない?」

 

レイス「最大でと言ったのはフランだろう?

これが1番大きいのさ。」

 

レミリア「それにしても大きいわよ...。」

 

 

大体今のレイスの大きさは140mを越える。

翼の大きさだけでも簡単に紅魔館を覆えるのだ。

 

 

サクラ「始めてもいい?暇なんだけど。」

 

レミリア「サクラはしれっと入ってこないでよ...。

まぁ良いわ。始めちゃって。」

 

サクラ「はいよ。...始めっ!」

 

フラン「禁弾『スターボウブレイク』!」

 

レミリア「紅符『スカーレットシュート』!」

 

レイス「ちょっ、開幕スペカはやめろ!

神力具現 刻印『騎龍防壁』!」

 

 

二人の弾幕が当たる直前でレイスは

スペカを発動させ、

龍の紋章が描かれた、透明で巨大な防壁(シールド)

自身の前に作り出した。

 

サクラ「へぇ...巨大なバリアだねぇ...。」

 

 

レイスの作り出した『騎龍防壁』は

二人のスペカを防ぎ、高い音と共に

砕けた。それと同時に二人のスペカも終わった。

 

 

レイス「...この姿だと、まともに避ける事も

ままならん...。だから最大の大きさは

したくなかったんだ...。今は別にいいけど...。」

 

フラン「次行くよー!

禁忌『レーヴァテイン』!」

 

レイス「こっちも攻めるとしよう。

《具現解放》、 魔槍『グングニル』

神槍『ゲイボルグ』禁槍『ロンギヌス』。」

 

 

フランは炎の大剣を、レイスは

黒、紅、白の三本の巨大な槍を

出現させた。フランはレーヴァテインを

手に持っているが、レイスの槍は

仄かに輝きながら、宙に浮いている。

 

 

レイス「『形態変化』、

風雷天槍『グングニル』煌炎天槍『ゲイボルグ』

氷闇天槍『ロンギヌス』。」

 

 

そう言うと、グングニルは、パリパリと

音を立てながら風を巻き起こし、

ゲイボルグは金色と紅色に輝く炎を纏い、

ロンギヌスは黒い氷を纏い、時折吹雪を起こす。

これが...『三位一体』。三つの槍の真の姿なり。

 

 

レイス「かわしてみなよ。投合、『ゲイボルグ』」

 

 

スペルの発動。それと共に

ゲイボルグはそれに反応して

紅い輝きを増した。

その瞬間、レミリアに向かって高速で

ゲイボルグは突き進んだ。

 

 

レミリア「神槍『スピア・ザ・グングニル』!」

 

レイス「...やっぱりそう来るよな...。」

 

レミリア「え...?」

 

 

真っ直ぐに突撃してきたゲイボルグを

レミリアはグングニルで弾き飛ばした。

そこまではいい。普通の回避行動だ。

だがな...

 

 

レイス「神話でのゲイボルグ。

その特徴を知っているか?

『数多にも分裂する』特徴を。」

 

レミリア「まさか...!?」

 

レイス「ゲイボルグ。『シェイン』。」

 

レミリア「...っ!」ガギィ!

 

 

レミリアは迫り来る数多のゲイボルグを

かわし、弾き...必死に避ける。

しかし数多のゲイボルグを弾き切るのは

流石に無理があった。

幾つかは掠り、レミリアを弱らせる。

ゲイボルグが纏うのは光の炎。

悪魔には効果アリなもの。

 

 

フラン「お姉様っ!『きゅっとして...」

 

 

レイス「おっと...。それを忘れていた...。」

 

フラン「...ドカーン!』」

 

 

フランの能力が発動し、ゲイボルグは

全て硝子のような高い音を立てて弾けた。

 

 

レイス「...なら次を使うまで。

グングニル、ロンギヌス、『カルハトス』。」

 

 

その言葉を発すると共に

2つの槍は動き出す。

 

 

グングニルはレミリアを、

ロンギヌスはフランに向かって突撃する。

 

 

フラン「もう一度!

『きゅっとしてドカーン!』」

 

 

ゲイボルグと同じように、

ロンギヌスも粉々に砕けてしまった。

 

 

レイス「...まぁ、分かってはいたが...

フラン、何気に能力使いこなせてないか?」

 

サクラ「そりゃ私が能力の使い方を

教えたからね。フランはセンスがあるから

教えるのも楽だったよ。」

 

レイス「お前か。てか審判が戦闘中に

話すな。雰囲気ぶち壊しになってるし...。」

 

サクラ「お前にシリアスは似合わないから。

見ていて飽きる。もっと派手にやってくれる?

そうでもしなきゃつまらない。」

 

 

レイス「...だ、そうだ。もっと派手に

行っても構わんのか?二人とも。」

 

 

フラン「別に構わないよー?」

 

レミリア「この槍どうにかしてよ!

まだ突撃してくるんだけど!」

 

 

レミリアはレイスの放ったグングニルを

グングニルで弾いては戻ってきて

また弾くを繰り返していた。

 

 

レイス「...悪い、すっかり忘れてた。

グングニル、戻ってこい。」

 

 

途端にグングニルは攻撃を辞め、

レイスの近くに戻ってきた。

 

 

レイス「...んで、もう一度聞くぞ?

もっと派手にいってもいいか?」

 

レミリア「ええ...別に良いわよ...。」

 

 

レイス「んじゃ、派手にいくか!

『完全龍化』、『神雷』っ!」

 

 

グングニルは消えて、

眩い光と共に姿は変わり

半透明な鱗から金色の鱗に変わり、

神々しい姿をした...『暁光龍』。

 

 

レイス「行くぞ、...『ケラヴノス』!」

 

 

一瞬の光と共に雷が大量に落とされる。

 

 

フラン「いきなり派手すぎ!」

 

レミリア「いつっ...少し掠った...。」

 

サクラ「私まで当たりそうなんだけど...。」

 

レミリア「そんな事言ってても

しっかりシールド貼ってるじゃない!」

 

 

サクラは不満そうに言いつつも、

ちゃっかりとシールドを貼っており

攻撃から身を守っている。

 

 

レイス「...(なんか疲れてきたわ...)」

 

サクラ「あれ?レイス疲れてない?

さっさとやられちゃいなよ?」

 

レイス「うるさい。審判は黙ってろ。」

 

レミリア「紅符『不夜城レッド』!」

 

レイス「おっと。危ない。」シュンッ

 

フラン「当たる気しない!」

 

サクラ「アレ使えば?今なら避けれないよ?」

 

 

現在、レイスの後ろには紅魔館がある。

つまり、逃げ場は無いに等しい。

上にはサクラの貼った結界がある。

 

 

フラン「それもそうだね!

やるわよ!お姉様!」

 

レミリア「ええ!分かったわ!」

 

 

 

レミフラ「紅魔符『ブラッディカタストロフ』!」

 

 

レイス「ここに来て複合スペカかよ...!」

 

サクラ「どうする?降参する?」

 

レイス「...この際、突っ込んでもダメか...。

...見事に追い込まれたみたいだな。」

 

サクラ「なら早く当たって終わらせてくれ。

飽きたし眠くなってきたんだ。」

 

レイス「...お前そんな冷たい性格だったか?

しかも俺だけに...。」

 

サクラ「...さぁ、どうだろうね?」

 

レイス「...はぁ...。」フッ

 

 

無防備になったレイスに強力な複合スペカが

襲い、レイスはそのまま墜落、気絶した。

この勝利に、スカーレット姉妹は

仲良くハイタッチをしたと言う。

 

 

サクラ「...これでレイスの負け、と。

勝負ありだね。一応審判の役割は果たすよ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

サクラ「...ま、お疲れさん。いいチームワーク

だったよ?二人とも。」

 

レミリア「ええ。ありがとう。」

 

フラン「やった!ようやくレイスに勝てた!」

 

サクラ「あぁ、そうか。フランは

レイスに勝つのは初めてだったっけ。

初勝利おめでとう、フラン。」

 

フラン「ありがとう!」

 

 

サクラ「...さて、

さっさと起きろ!レイス!」ヒュンッ!

 

ドスッ!

レイス「あだっ!?...だからいちいち

刃物使って起こすな!割と痛いんだよこれ!」

 

サクラ「お前普通に刺しても刺せないじゃん!

だからわざわざ『能力』付けてまで

ナイフ刺してんだよ!」

 

レイス「疲れんならこんなん作るなよ!

マジでこれ痛いし!」

 

サクラ「だったらすぐ起きろ!

そうすれば私も疲れないんだし!」

 

レイス「お前の都合だろそれ!」

 

 

しばらく、二人の下らない口喧嘩が

続き、ようやく収まった。

 

 

サクラ「...ゼェ...ゼェ..喉痛いわ...

まぁ良い、レイス、負けたんだし、

ちょっと二人を乗せて空に行ってきて。」

 

レイス「あ?何で空なんだ?」

 

サクラ「今日は『あの日』だよ。忘れたの?

確か随分前に伝えたと思うけど?」

 

レイス「...あー、あれか。それなら了解。

正直忘れてた。二人とも、乗ってくれ。

ちょっと空に行くぞ。」

 

フラン「...?何があるのかは知らないけど

分かったわ!それー!」

 

レミリア「...あぁ、成程ね。分かったわ。」

 

 

レイスは二人を乗せ、

空高く舞い上がって行った。

心なしか、嬉しそうに。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

...サクラ「それじゃ咲夜、あの三人を

よろしくね。私は行くから。」

 

咲夜「...承知致しました。サクラ様。

...行ってらっしゃいませ。」

 

 

そのままサクラは瞬間移動し、

何処かに行った。咲夜も時を止めて消え、

地上には再び静かな夜が訪れた。

 

 

 




サクラの居場所は次回分かると思います。
それまで気長にお待ちください。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第四十九話星空の中で

若干のネタ切れが起きている。


〜紅魔館 上空〜

 

 

フラン「ねぇ、レイス。」

 

レイス「ん?何だフラン。」

 

フラン「サクラ、置いてきて良かったの?

どうせなら連れてくれば良かったのに。」

 

レイス「あー...あいつなら、眠いから

残るって言ってたよ。」

 

フラン「そうなんだ、ならしょうがないね。」

 

レミリア「...どこまで行くのよ?

もうかなり上がってきてるわよ?」

 

レイス「大体高度8000メートル位だな。」

 

レミリア「えぇ...高すぎない?

そもそも空気薄くない?」

 

レイス「それなら大丈夫だ。俺が

ある程度の空気を直接持ってきているからな。」

 

レミリア「...どういう事?」

 

レイス「これ。スキマから地上の空気を

持ってきてるんだ。」

 

 

そう言って、レイスは真上にスキマを作り出した。

スキマの先は紅魔館に繋がっている様だ。

 

 

レミリア「それなら...大丈夫かしらね。」

 

フラン「ねーまだつかないのー?」

 

レイス「よし、さらに高度を上げるか。

しっかりつかまってろよ?」

 

レミリア「ええ。分かったわ。」

 

フラン「行っけー!レイス!」

 

 

レイス「何でいつもフランは俺の頭に

乗っかってくるんだ...?別に構わないけど...。」

 

フラン「ここの方がなんか楽しいから!」

 

レイス「まぁ、サクラもライドする時は

そこにいたしな...。しっかりと角まで

掴んでるのも同じだな。」

 

レミリア「そう言えばそうね。

あの時と全く同じ感じがするわ。」

 

フラン「早く行こうよ?」

 

レイス「分かったよ。じゃ...行くぞ!」バサッ!

 

 

レイスは翼を広げ、少しだけ

体を縮めると、一気に加速して上空に

向かって羽ばたき、空高く飛んでいった。

途中でふざけて急旋回やきりもみ回転、

高速急転直下を繰り返していた。

まるでジェットコースターのようだ。

...一人叫んでいた様な気もしたが。

 

 

レイス「俺ならこんな風に華麗に飛ぶことも

容易いんだ。まぁかなり疲れるけどな。」

 

フラン「なんか楽しかったー!

...あれ?お姉様?...お姉様ー?」

 

レミリア「………………」

 

レイス「...あ。レミリア気絶してる...。」

 

フラン「...いつから気絶してたんだろ?」

 

レイス「途中から叫び声が

聞こえなくなってたのは気絶してたからか...。」

 

フラン「どうする?起こす?」

 

レイス「しゃーない。取り敢えず

起こすとするか...。『ザメハ』。」

 

レミリア「...っは!...私は何で

気絶してたんだっけ?」

 

レイス「急旋回、きりもみ回転、高速急転直下。」

 

レミリア「ああ、うん。思い出したわ...。」

 

レイス「フラン、もう一度やりたいか?」

 

レミリア「もうやめてお願いまた気絶するから。」

 

フラン「...お姉様が言うならやめておくー。」

 

レイス「まぁ、もう目標高度まで

たどり着いたから後はゆっくりだ。

これでも食べてゆっくりしてなよ。」

 

フラン「プリンだー!」

 

レミリア「ありがと。...ところで今

どうやってプリンを出して置いたのよ?」

 

レイス「んー...。なんて言うかな...。

プリン自体は紅魔館の冷蔵庫に

しまっておいたのをスキマ経由して

出しただけだからな。置くのは別に

こんな感じに遠隔操作で手だけ動かせるから。」

 

レミリア「私はそれ見た事ないけど?」

 

 

そう言えば今まではこれ言ってなかったか。

なら今説明しておくか...。

 

 

レイス「これはだな、この形態の時は

基本翼しかないからな。妖力で

龍の手的な物を作っているんだ。

特にそれしか言えないな。」

 

フラン「そんなのも使えたんだ!」

 

レイス「まぁ、特に意味は無いんだけどな...。」

 

レミリア「ところで...もうそろそろじゃない?」

 

レイス「そうみたいだな。

...ほら、見てみろ。フラン。」

 

フラン「...わぁー!流星群だー!」

 

 

突如、夜空に流星群が現れた。

...とても綺麗な光景だ。

 

 

レミリア「...とても綺麗ね。」

 

レイス「だな。...どうせならあれも

やってみるかな?今なら出来そうだ。」

 

レミリア「何をする気なのかしら?」

 

レイス「見てれば分かるさ。『星空の奇跡』」

 

 

レイスは目を閉じ、何かをし始めた。

そして...夜空に、突然『オーロラ』が現れた。

 

 

フラン「何あれ!すごく綺麗!」

 

レミリア「あれは...『オーロラ』かしら?

初めて見るけれど...とても綺麗ね。」

 

レイス「ふぅ...。割と調整がシビアだったな...。」

 

レミリア「あら、そんなに難しいのね...。」

 

レイス「そこまで難しくは無いが、

調整は割と面倒。微調整しないとここまで

綺麗な形には出来ない。」

 

フラン「よく分かんないけど、すっごい綺麗!」

 

 

うん。2人とも喜んでくれた。

これなら少しは楽しんでくれただろう。

さて...そろそろ帰るかな。

 

 

レイス「それじゃあ2人とも、

そろそろ帰るとしよう。もう夜が明ける。

2人は確か日光ダメだったよな?」

 

レミリア「いえ、大丈夫よ。2人ともね。」

 

レイス「どうしてだ?2人とも吸血鬼だよな?」

 

レミリア「これよ。サクラがくれたの。」

 

 

そう言ってレミリアが見せたのは、

右手の人差し指にはめられている金色に

輝く綺麗な指輪。小さな水色の魔石が

はめ込まれている。

 

 

フラン「私も付けてるよー!」

 

 

フランはレミリアと同じ指輪だが、

よく見ると魔石は赤色で、

左手の人差し指に指輪をはめている。

 

 

レイス「へぇ...サクラが?

でも何でそれが大丈夫なんだ?」

 

レミリア「この指輪ね、サクラがこの前

博麗神社に行った時の帰りにくれたのよ。

効果がね、サクラが言うには、

『はめた者の弱点を無効化する』

って言っていてね。試しにはめてから

日傘をとったら日光が平気だったの。」

 

レイス「流石だなサクラは...。なら

俺からもこれをやる。『龍の紋章』」

 

 

そう言うと、2人の付ける指輪に、

レミリアは赤色の、フランは

蒼色の紋章がそれぞれ現れた。

 

 

レミリア「あら、綺麗な模様ね。

何か効果でも付けたのかしら?」

 

レイス「そうだな...結構効果は色々

追加したが、主な効果は...サクラの

付けた効果のパワーアップと

『若干の能力強化』程度かな?」

 

レミリア「...かなり強くなったのね。」

 

レイス「ちなみに能力が強化されたと言っても

レミリアの場合『過去と未来の見える範囲』が

フランの場合『破壊できる範囲と威力』が

多少増えただけだ。あまり過信は

しない方が良い。」

 

レミリア「それでも充分強いってこと、

分かってて言ってるのかしら...?」

 

レイス「そうか?多少だからな。

俺だとここまでしか強化出来なかったよ。」

 

レミリア「それでも充分よ。ありがとうね。」

 

フラン「ありがとうね!」

 

レイス「別にこれ位いいさ。

住む所提供してくれてんだし、

これ位どうってことない。

...それより、結局帰るのか?帰らないのか?」

 

レミリア「...そうね、帰りましょうか。

フランもそれでいいわよね?」

 

フラン「いいよー。」

 

レイス「じゃ、帰るか!...急降下で。」

 

レミリア「...え?」

 

 

レイスは小さく何かを呟くと、

...その途端、羽ばたくのをやめた。

勿論、レイス達は地上へと落ちていく。

...高度8000mから。

 

 

レミリア「……………………」チーン

 

レイス「いや...もう気絶したのか?」

 

フラン「どうやらそうみたいだね...。」

 

レイス「このまましばらく落ち続けるぞー。

地上が近づいて来たら滑空するから

激突の心配はするなー。」

 

フラン「分かったー。しっかりお姉様

掴んどくからー。」

 

 

この時の落ちる速度はマッハを超えていた。

なぜ無事なのかと言うと、レイスが

背中の二人に結界を貼って衝撃を

無くしていたからである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レイス「そろそろ地上に着くぞ。」

 

フラン「ホントだ。紅魔館が見えてきた。」

 

レイス「...ここだっ!」バサァッ!

 

 

レイスは力一杯翼で羽ばたき、

一気に減速、急停止した。

...羽ばたいた衝撃で一瞬、地面が揺れたが。

 

 

レイス「...よし、着いたぞ。

...だからフラン、頭から退いてくれないか?」

 

フラン「えー...もっと乗ってたいのにー...」

 

レイス「...分かったからそんな目で

見ないでくれ...。『形態変化』」

 

 

今は飛ばないだろうし...四足歩行で良いか...

...大きさは抑えて...

 

 

レイス「...ほら、フラン。これでもいいか?」

 

フラン「良いよー!」

 

レイス「...でどこに行けばいいんだ?」

 

 

現在、何の目的も無く館を歩いている。

レミリアは咲夜が預かった。

多分部屋で寝かせてるだろう。

 

 

フラン「ちょっと屋上まで

行ってくれない?そこなら広いから

走って遊べるよ!」

 

レイス「...なんかフランはライダーみたいだな。

しっかりと角持っているし...」

 

フラン「はーやーくー!」グイグイ

 

レイス「やめてー地味に痛いそれ...

分かった、分かったから。引っ張るな...」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~紅魔館 屋上~

 

 

レイス「...取り敢えず着いたが、

どうすればいいんだ?フラン。」

 

フラン「走って!」

 

レイス「随分アバウトだな...まぁ良いけど。

...どちらかと言うと飛ぶ方が得意なんだよなぁ...」

 

 

俺は飛龍。普段は空を飛んで移動する。

だから地上を走るのは得意ではない。

 

 

レイス「...じゃ、行くぞ。そりゃっ!」ダンッ!

 

 

強く床を蹴って高く跳んで、一瞬で

時計塔の屋根に着地した。ほぼ無音で。

 

 

フラン「うわ!凄いジャンプした!」

 

レイス「もう1回!」ダンッ!

 

 

今度はさらに高く跳び、紅魔館の門にいる

美鈴...そのすぐ近くに着地した。

 

 

美鈴「うわっ!?...何だ、妹様でしたか...。

どうしたんですか、こんな夜明けに...?

それと...レイスさんですか?

あなたもあなたで何やっているんですか...。」

 

レイス「フランと遊んでる。」

 

フラン「もう夜明けだったんだねー...。

そろそろ眠くなってきたー...。」

 

 

フランは欠伸をしていて、確かに眠そうだ。

...そろそろ戻るか。

 

 

美鈴「そう言えば、

サクラさんはどうしたんですか?

紅魔館にはいないようですが...?」

 

レイス「あぁ...あいつなら...」

 

咲夜「サクラ様なら、『出かけてくる。』との

一言を残して何処かに消えました。」

 

レイス「おう...聞いてたのか。まぁ良いか...

という訳だ、美鈴。居場所は知ってるから

特に気にするな。」

 

美鈴「は、はぁ...。そうですか...。」

 

レイス「あ、咲夜。フランをお願い出来る?」

 

咲夜「承知致しました。」シュンッ

 

レイス「...何回みても慣れん。時止めた

空間てのは...目が痛くなる...。」

 

美鈴「え?レイスさん時止め通じないんですか?」

 

レイス「と言うか...」シュンッ

 

美鈴「え?」

 

レイス「俺も時止めはできるぞ。」

 

美鈴「うわっ!?」

 

レイス「初めて使ったけどな。割と上手くいった。」

 

美鈴「...咲夜さん以外にも

時止めできる人いたんですね...。」

 

レイス「...そうだな。

(あと出来るやつ二人いるんだよなぁ...)」

 

ランス「(そのうちの1人は俺だろ?)」

 

レイス「(そうだが今出てくんな。)」

 

ランス「(...一応言っとくが、その

時間操作能力、本来は俺のだって覚えとけよ?)」

 

レイス「(へいへい、それくらい分かってるよ。)」

 

ランス「(それならいいが、

お前、少しフランに甘すぎじゃn)」ブツッ

 

 

レイス「...じゃあ美鈴。俺は暫く時計塔の

屋根にいるから、何かあったら呼んでくれ。」

 

美鈴「え?...はい、分かりました..。」

 

レイス「『解除』『龍化』」バサッ!

 

 

レイスは元の人間状態に一瞬戻った後

すぐに龍化し、翼を広げて飛び立った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~???~

 

 

サクラ「取り敢えず着いたが...本格的な

話し合いはもう少し後になるみたいだね...

...少しの間探索してるかな?」

 

 




最後に関しては別に重い話ではないです。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第五十話サクラの住み場所が決まった様です


まずはサクラの居場所が決まりました。
レイスは暫く放浪です。


~???~

 

サクラ「...あんまり良い物は

落ちてなかったかぁ...。まぁ、今はいいか。」

 

 

あの時、レイス達が空に飛び立ったあと、

私はちょっとある場所に行っていた。

幻想郷を放浪して回るのも確かに楽しい。

でも、そろそろ自分の住む場所は

決めないとね...。

 

 

サクラ「しっかし...流石に早すぎたかぁ...

まさかまだ起きてなかったとは...」

 

 

現在、私は無縁塚にいる。最初は博麗神社に

行ったんだけど、時間が時間でまだ

霊夢は起きてなかったよ。残念。

そんな訳で霊夢が起きるまで暇だから

近くに見つけた無縁塚で何か良い物が

落ちてないか探してたんだけど...

 

 

サクラ「これと言って大きな収穫も無かったか...

ここは外の世界の物が流れ着くって言うけど、

せめてゲーム機欲しかったなぁ...」

 

 

守矢神社でゲームやっている時に色んなゲームを

早苗に見せてもらったからねぇ...。

せめてWii位は落ちていて欲しかったなぁ。

壊れててもいいのに。直せるし。

 

 

サクラ「...これ以上探しても無理そうだし、

今回は諦めて戻るとしようかな。」

 

 

そう呟くとサクラは浮上し、

博麗神社へと向かった。

現在午前七時。朝日が昇り、鳥がさえずる。

至って平和な初夏である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~博麗神社~

 

 

サクラ「霊夢は...まだ寝てるか。でも

もうすぐ起きそうだし、勝手だけど朝食でも

作っておくかな。取り敢えず冷蔵庫確認っと。

えーと...野菜ばっかだな...キャベツにもやし...

んー...これだったら野菜炒めかな...?」

 

 

そうと決まればさっさと作ってしまおう。

あ、今更だけど塩足りるかな...まぁ良いや。

最悪創れば良いや...。まずはキャベツを

千切り...じゃなくてざく切りにしなきゃ...。

えーと包丁包丁...。あ、あった。

 

 

サクラ「それじゃ始めるかな。

もやしは一緒に炒めるから用意してっと。

炎は...面倒だから狐火で代用しよう。」ボッ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~十分後~

 

 

サクラ「よし、取り敢えず完成っと。

ついでにご飯も炊き上がったし、

ちょうど良い時間になった。」

 

 

霊夢「あら、いい匂い...ん?」

 

サクラ「あ、霊夢起きた?」

 

霊夢「あら...サクラじゃない。なんで

ここに居るの?」

 

サクラ「んー...まぁ、私は居住地をここに

しようと思ってね。レイスと別れて

ここに来たんだ。家事とかは私が

全てやるから、いいでしょ?」

 

霊夢「...別にそれなら構わないわよ。」

 

サクラ「もうすぐ朝食完成するから、

その間に着替えちゃってよ。」

 

霊夢「分かったわ。あ、それと...」

 

サクラ「ん?」

 

霊夢「どうせアイツが来るだろうし、

朝食は三人分作った方が良いわよ。」

 

サクラ「アイツ...あぁ、魔理沙か。

ならもうちょっと追加しとくかな...。」

 

霊夢「それじゃよろしくねー。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~五分後~

 

 

サクラ「ほい、出来たよー。」

 

霊夢「...野菜炒めか。美味しそうね。」

 

サクラ「ありがと。...来たかな?」

 

霊夢「来たわね。」

 

サクラ「追加しといて正解だったなぁ...。」

 

 

 

 

バンッ!(襖の開く音)

魔理沙「よお霊夢!朝食貰いに来た...ぜ?」

 

 

 

 

 

 

サクラ「やぁ魔理沙、久しぶりだね?」

 

魔理沙「あ、あぁ。久しぶり...だな?

てか、なんでお前がここにいるんだ?」

 

サクラ「あぁ、それはね...」

 

霊夢「ここに住むんだって。

その代わり家事全部やってくれるらしいから

私は別に構わないわ。」

 

サクラ「まぁ、よろしくねー。」

 

 

魔理沙「あぁ。...それより、レイスは

どうしたんだ?お前ら

大体一緒にいるじゃないか。」

 

サクラ「あいつなら紅魔館。レミリア達と

今はいるはずだよー。...あ、そうだ。

あいつに矢文でも送っとこう。」

 

霊夢「...矢文?なんで?」

 

サクラ「特に意味は無い。

確かあいつにはアレの説明してないと思うから。

説明文的なのを送っとく。」

 

 

そう言ってサクラは何処からか取り出した

大きな弓を持って矢を番えた。

 

 

霊夢「手紙はどうしたのよ。」

 

サクラ「もう書いて矢に結んであるよ。

照準よし、風も問題なし...ここっ!」バシュッ!

 

 

サクラの放った矢は音速を超え、

紅魔館の方向に正確に飛んだ。

 

 

サクラ「うん。方向は問題なし。最悪レイスに

突き刺さるかもしれないけど...まぁ良いか。」

 

魔理沙「お前ら本当に親友か?」

 

サクラ「親友だよ?紛れもなく。」

 

霊夢「...(レイスも結構大変ね...)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~紅魔館~

 

 

レイス「んー...そろそろ別の場所に行くかな...?」

 

 

と、そんな事を言っていると、

突然左の方から風切り音がした。

 

 

レイス「ん?」

 

 

左を向いた瞬間、矢が目の前に迫っていた。

あれ?これもしかしてやばい?

でもこの距離と速度なら...

 

 

レイス「避けてから掴めばいい話だな。」パシッ

 

 

少し後ろに下がってからすぐに手を伸ばし

矢を掴む事に成功した。

手紙にはこう書かれていた。

 

 

レイスへ

 

確かお前にはレミリア達の付けてるあの指輪の

説明をしてなかったと思うから、簡潔に

ここに記しておく。あの指輪は『天眼の指輪』

と言ってな。多分聞いたと思うがつけた者の

弱点を無効化する事ができるものだ。

どうせお前はあれをさらに強くすると思うけど

効果の本質までは変えないでよ。それだけ。

たまに手紙送るんでよろしく。

サクラより

 

 

レイス「あいつはせめてもう少し平和に

手紙を届けられんのか...?毎回こんなんじゃ

流石に面倒なんだが...」

 

レミリア「どうかしたの?レイス。

何かあったのかしら?」

 

レイス「ん?あぁレミリアか。ちょっとな。

サクラから手紙が届いたんだ。

...矢文が俺に向かってな。」

 

レミリア「貴方達本当に親友なのかしら?」

 

レイス「俺的には親友だと思ってる。うん。」

 

レミリア「それで?手紙の内容は

なんだったのかしら?」

 

レイス「あぁ。レミリア達が付けてる

『天眼の指輪』だったか?それについての

簡単な説明が書いてあった。」

 

レミリア「これの事ね。でも貴方昨日

私達が教えたと思うのだけれど。」

 

レイス「あぁ。それを見透かしてか、

簡潔に書いてあったよ。相変わらず

先読みが得意な奴だな...。」

 

レミリア「そうね...。

...ところで、貴方はこれからどうするつもり?」

 

レイス「...?どういう事だ?」

 

レミリア「貴方はいずれここから離れて

別の場所へと行ってしまうのかって事よ。

貴方は今はここにいるけれど、いつかは

どこかに行くのでしょう?」

 

レイス「...お前もどうやら

先読みが得意みたいだな?...まぁ、いつかは

ここを出てどこかに住むよ。

いつになるかは分からないが、その時は

結構近いのかもしれないな。」

 

レミリア「そうなの...。」

 

レイス「さて、...と。行くとするかな。」

 

レミリア「何処に行くのかしら?」

 

レイス「時計塔の屋根。あそこが一番

落ち着く場所だからな。暫くはそこにいるから

何か用があるなら来てくれ。それじゃ。」バサッ

 

 

レイスは翼を出すと近くの窓から飛び出して

時計塔の屋根まで飛び立っていった。

...そうか、いつかはレイスはここを離れて

しまうのか...

 

 

レミリア「そうなると少し、寂しくなるわね...。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~紅魔館 時計塔の屋根~

 

 

レイス「ここら辺でいいかな。えーと

博麗神社の方角は...向こうか。」

 

 

博麗神社を見ると、何やら弾幕ごっこを

やっている様子が見えた。誰が戦っているんだ?

砂埃が起きてて見えにくいな...

 

 

レイス「えーと...確認できるのは...

サクラと魔理沙かな?あの桃色と白黒は

あの2人しかいないしな...。」

 

 

あの二人は宴会でも弾幕ごっこを

やっていたような...やっていたか。

あの時はサクラは酔っていたが...

今回は大丈夫そうだな。まぁ放っておこう。

 

 

レイス「...ま、暫くはここで瞑想でもして

集中力を高めとくとしますかね...。」

 

 

この時、レイスは知らなかった...。

数時間後、面倒事が起きることなど...

 





サクラは意外と料理上手。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第五十一話戦いと日常

~博麗神社~

 

現在は朝。時間にしておおよそ10時。

今、ここではとある二人の戦いが

繰り広げられていた。

 

 

サクラ「『スパークショット』」パシュッ

 

魔理沙「何で目を瞑ってるのに方向が

正確に分かるんだ!?」

 

 

今、この二人は、博麗神社の境内で

サクラがハンデをつけて、魔理沙と戦っている。

ちなみにサクラのハンデの内容は、

『目を閉じる』『最上級魔法の使用禁止』

の二つである。

それでもサクラが今の所優勢のようではあるが。

 

 

サクラ「目を瞑っていても別に音で方向は

分かるし、魔力の探知とかなら私は

得意だからね。視界はそこまで影響無いよ。

氷天『魔氷突出(マヒャド)』。」

 

 

サクラが詠唱をすると、空に浮かぶ魔理沙の

下に魔法陣が現れ、そこから氷の柱が現れた。

 

 

サクラ「どうせなら最上級魔法使いたいけど...

今回は縛りで使えないしなぁ...。」

 

魔理沙「これでも充分強力だ!

魔符『スターダストレヴァリエ』!」

 

サクラ「ちぇ...こんなんじゃすぐ魔法

消えるしなぁ...なら...これでいいかな。

神雷『スターメテオ』。」

 

 

サクラが手を上に伸ばし、その手を下に

振り下ろした瞬間、天空から凄まじい音と共に

大量の隕石が落ちてきた...。

 

 

魔理沙「ちょっ!流石に多すぎるぞっ!」

 

サクラ「大丈夫だって。魔理沙なら

簡単に避けれるよ。」

 

魔理沙「そんな笑顔で言うな!

恋符『マスタースパーク』!」

 

 

魔理沙は的確にツッコミを入れると、

サクラに向かって自身の十八番、

マスタースパークを放った。

 

 

サクラ「...範囲外に逃げられたか...。

なら隕石はもう消してっと...。」パチンっ

 

 

サクラは指を鳴らし、隕石を全て消した...が、

サクラの行動はまだ終わらない。

 

 

サクラ「貴女は何も学習してない。

最初の事をもう忘れたの?反射『永久の光』」

 

 

サクラはあの時よりも早く結界を貼り、

容易くマスパを跳ね返した。

 

 

魔理沙「忘れちゃいないぜ!私があんなに

簡単に負けるなんて...もうあってたまるか!

魔砲『ファイナルスパーク』!」

 

 

魔理沙は跳ね返されたマスパを上回る威力の

ファイナルスパークを放った。

みるみるうちにサクラとマスパの威力は

縮まっていき、ついに結界は割れた。

 

 

サクラ「貴女の力は...うん。これは本気。

だったら私も合わせてあげる。

完全模倣『ファイナルスパーク』。」

 

 

サクラが放った光線...マスパは、

全く同じ威力で魔理沙のマスパとせめぎ合う。

魔理沙のマスパは段々と押されている...

 

 

サクラ「...私が全く力を変えてないのに、

段々と貴女は押されていっている。

これはどういう事か...分かるよね?」

 

魔理沙「言うな...!私だって分かってる...!」

 

 

魔理沙は確かに強い。しかし...サクラと

比べれば...まだまだ差はある。

サクラは桁違いなのだ。

 

 

サクラ「...。(やばいな...今こうして

冷静を装ってはいるけど、もうそろそろ

魔力が...。どうするべきか...。)」

 

魔理沙「...なら、出力を上げるっ!

魔砲『ファイナルマスタースパーク』!」

 

 

突如、魔理沙はマスパの威力を上げた。

さっきの数倍近い威力のマスパを、

魔力切れギリギリのサクラが

押し切れる訳も無く...

 

 

サクラ「...くっ...油断してた...!魔力切れだよ...。」

 

 

マスパをモロに受けたサクラは、

うつ伏せに倒れており、所々には

煙が出ている。服は一部焦げ、破れている。

 

 

サクラ「はぁ...まさか魔力切れで

やられるとはねぇ...。

戦いの前に魔力を大分消費してたのを忘れてた...。

取り敢えず服直さなきゃ...

あーでも魔力無いから回復もできない...。

...霊夢、代わりの服とかなにか無い?」

 

霊夢「えー...?代わりの服っていっても...

私この巫女服位しか無いけど...。」

 

サクラ「別に今はそれで良いよ....。」

 

 

 

 

 

 

 

 

霊夢「...はい。持ってきたわよ。」

 

サクラ「...ありがとう。...そろそろ大丈夫かな。

治癒『単体全回(ベホマ)復』」

 

 

回復魔法によって、サクラの傷や焦げ跡は

一瞬にして無くなった。

そしてすぐにサクラは立ち上がり、

霊夢から巫女服を受け取ると、

すぐさま羽織った。

 

 

サクラ「...うん。やっぱり若干大きいや。

...後で修正しとくかな。

あ、服は後で返すね。『コピー』するけど。」

 

霊夢「え?...コピー...?」

 

サクラ「あー...コピーが分かんないか。

まぁ良いや。コピーって言うのは...

分かりやすく言えば同じ物を作る...

って言えば分かる?」

 

霊夢「...まぁ、何となくは分かったわ...。」

 

サクラ「そう。なら良かった。

...ん?そう言えばもう正午か。

そろそろご飯にするかな。

魔理沙はどうする?食べていくの?

取り敢えず私が作るつもりだけど。」

 

魔理沙「勿論ここで食べてくぜ。

私も疲れたしな。暫くはここで

休んでる事にするぜ。」

 

サクラ「分かった。なら三人分で良いかな?」

 

霊夢「いいえ、萃香が来ているから

四人分お願い。ちょうど来たのよ。」

 

サクラ「あー、うん。了解。

何か希望する料理とかあるの?

一応そこは聞いておくけど。」

 

霊夢「美味しければなんでもいい。」

 

魔理沙「キノコ料理を頼むぜ!」

 

萃香「お酒に合う料理!」

 

サクラ「あ、既に鬼はそこにいたのね...。

まぁ、了解した。取り敢えず作ってくるから

居間で待っていてよ。」

 

霊夢「分かったわ。」

 

魔理沙「分かったぜ!」

 

萃香「分かった~。」フラフラ

 

 

サクラ「若干一人酔ってるけど...まあいいや。

既に魔力も半分くらい戻ったし、

さっさと作るとしようかな。」シュンッ

 

 

サクラは瞬時に台所へ瞬間移動し、

すぐさま準備を始めた。

 

 

 

 

 

 

まずは適当に冷蔵庫から人参やキャベツ、

玉ねぎなどの野菜を幾つか取り出し、それらを

水の魔法で丁寧に洗う。勿論流しの場所で。

 

 

サクラ「面倒だし、野菜は取り敢えず

水の魔法でさっさと洗ってと。

ん~...野菜の他にいいものないかな?」

 

 

サクラは再び冷蔵庫を開けると、さらに奥まで

手を伸ばしてガサガサと奥の物を確認する。

しかし、その時に冷蔵庫が揺れて、

上に置いてあったものが落ちてしまった。

サクラはそれに気づいていない。つまり...

 

 

サクラ「いだっ!?」ガンッ

 

 

...上に置いてあったもの、何かが入っている

中くらいの大きさの箱がサクラの頭に直撃した。

 

 

サクラ「イタタタタ...何コレ?こんなの

冷蔵庫の上にあったかなぁ...?

...というかこれ置いたのアイツじゃんか...。」

 

 

箱には小さく『天龍神』と書かれていて、

サクラにはこの言葉をよく知っていた。

 

 

サクラ「『天龍神』...こんなん書くのは

レイスしかいないか...自分でそう名乗ってたし。

まぁ中身はどうせレイスの道具かなんかかな?

これは取り敢えず後で開けるとして、

早くご飯作らないと...。」

 

 

そう言って箱を元の場所に戻し、もう一度

冷蔵庫を探し始めた。

 

 

サクラ「...何でここの冷蔵庫は野菜位しか

食材が無いんだろう...。...なら、鳥でも

持ってくるか。」スッ..

 

 

サクラはさっきの様にまた弓を構え、

矢を番えた。矢は、仄かに赤く輝く。

 

 

サクラ「『バードシュート』。

(ホーミング機能付き)」バシュッ

 

 

サクラの矢は音速で飛ぶと、急に方向を変え

近くを飛ぶ大きな鳥の首に突き刺さった。

鳥は1発で絶命し、そのまま落ちていく。

 

 

サクラ「よしヒット。これで鶏肉が入った。

回収回収っと。『転移』。」

 

 

サクラは鳥に手を合わせると、鳥は瞬時に

サクラの手元に転移した。

若干首がもげかけてるが、問題は無いだろう。

 

 

サクラ「野菜ばっかりじゃ足りないし

これ使えば大丈夫かな...。取り敢えず

下準備っと。」

 

 

羽をむしり、中身を取り出して洗浄、

中身の一部は焼き鳥の材料にするため、

どこからともなく取り出した串に

刺していく。

 

 

サクラ「焼き鳥ならつまみくらいにはなるでしょ。

後は...焼けば良しと。

その間に軽く野菜調理しとこう。」

 

 

どうやら焼き鳥を萃香につまみとして

出す様だ。そして、ついさっき洗浄された

野菜を軽く切り、炒め始めた。

 

 

サクラ「取り敢えず焼き鳥は出来た。

野菜自体は...また野菜炒めにしてもなぁ...。

なら...キノコと混ぜるか。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

少女調理中...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

サクラ「はいよ、取り敢えず出来たよー。」

 

霊夢「あら、結構早かったわね...って

また野菜炒めなの?朝にも食べなかった?」

 

サクラ「あんまり野菜を使った昼食は

思いつかなかったしね...。

一応キノコ入れて具材は増やしたから。」

 

魔理沙「それならよし。」

 

霊夢「何で魔理沙が言うのよ...。」

 

萃香「焼き鳥だー!」

 

サクラ「はいはい、黙って食べててね。」

 

 

 

 

そんなこんなで一日は過ぎていったが、

少し変化した日常に、霊夢は若干

楽しげになっていたそうな。

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第五十二話レイスと月の賢者と...?

かなり長めになった。


〜紅魔館 大図書館〜

 

レイス「...それで?パチュリー、俺を

呼び出して、何か用があるのか?」

 

パチェ「...ええ。ちょっとお使いを頼みたくてね。」

 

レイス「お使い?何のだ?」

 

パチェ「私の喘息の薬が切れてしまったの。

貴方にはその薬を買ってきて欲しいの。」

 

レイス「ふむ...なるほど。それで、

どこに行けばその薬を買う事が出来るんだ?」

 

パチェ「『迷いの竹林』って分かるかしら?」

 

レイス「あぁ、あの一度入ったら出られない

とか言われてる竹林か。...もしかして

そこに行かないと駄目なのか?」

 

パチェ「正解。その竹林の奥に

『永遠亭』と言う屋敷があるの。

そこに行って薬を買ってきてね。

お金は咲夜に貰ってね。」

 

 

そう言うと、本に視線を戻し、

また読み始めた。もう話す気は無いようだ。

 

 

レイス「...まぁ、行くとするかな。」

 

 

そう一言呟き、近くにある二つの剣を手に取り

腰に括り付ける。少しだけ床が軋んだ。

 

 

レイス「...できるだけ急ぐとするか...」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あの後、咲夜からお金の入った袋を貰い、

教えて貰った方向に向かって飛び立った。

...飛ぶ時に立っていた場所が少し陥没したが、

それを見なかった事にして飛び続け、

約一分程で迷いの竹林の入口に到着した。

 

 

レイス「...ここか。聞いた事はあったが、

実際に来てみると...かなり竹が多いな。

普通に入っても絶対迷うだけだなこれは。」

 

 

レイスの言う様に、竹は鬱蒼と生い茂り、

異常な程のレイスの視力を持ってしても

全く奥は見通せない。それ程なのだ。

 

 

レイス「...目印残しながら行くとするか...。」

 

 

通った道の竹に小さな切り傷を付けながら、

竹林の奥へとレイスは向かっていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜五分後〜

 

 

レイス「駄目だ、迷った。」

 

 

そう言うレイスの前には、さっき付けられた

剣で付けられた竹の傷跡。

...つまり同じ所に戻って来ているのだ。

 

 

レイス「...もう一回ここからやり直すか...。」

 

 

と、レイスが一歩踏み出した次の瞬間。

 

 

ボゴォッ!

 

 

レイス「え?」

 

 

反射的に音がした下を見ると、深さ4メートル

位の穴が空いていた。所謂落とし穴である。

そして今レイスは空いた穴の真上にいる。

つまりは...

 

 

レイス「...っ!落とし穴か!」

 

 

反応は出来たが、壁に掴まる事は出来ず、

落とし穴の底にまで落下してしまった。

現在、レイスは『人間状態』である。

 

 

レイス「チッ...翼を消してたのが仇になったか。」

 

 

レイスは、竹林では翼や尾が

竹や草に当たって鬱陶しいため、

竹林に入ってからは消していたのだ。

 

 

???「ウサ?なんだ人間が引っかかったのか。

てっきり鈴仙かと思ったのに。」

 

レイス「あ?」

 

 

レイスが上を向くと、ピンク色の服を着た、

うさ耳の少女?がいた。

 

 

レイス「...何だ?誰だお前は。」

 

てゐ「私は因幡てゐ。ここの竹林に住む

妖怪兎ウサ。お前こそ誰ウサ。」

 

レイス「...レイスだ。ここの竹林にある

永遠亭に用があるんだ。」

 

てゐ「へぇ...なら道案内して

やってもいいウサよ?」

 

レイス「...なら頼もうかな。」

 

てゐ「まぁ...私を捕まえる事が

出来たらの話だけどねっ!」ビュンッ

 

 

てゐは言い切る前にダッシュして逃げていった。

もちろんレイスはまだ穴の底である。

 

 

レイス「へぇ...上等だよ。乗ってやるよ。

さっさと捕まえて案内してもらわんとなぁ?

『龍化』。...さぁ、始めようか?...そこか。」シュンッ

 

 

レイスは一瞬で竹の間をすり抜け、

てゐのすぐ近くまでたどり着いた。

これぞ龍の身体能力がなせる技。

 

 

てゐ「ウサっ!?予想より速い!?」ビュンッ

 

 

てゐは焦りの表情を見せると、さらに

速度を上げ逃げていく。もうかなり先まで

離れてしまっている。

 

 

レイス「正直、今の俺からは逃げる事は

ほぼ不可能だ。雷極『神雷斬』」バリィッ!

 

 

レイスは左腰に括り付けている『輝』(カガリ)

抜刀すると共に、雷を纏った斬撃を繰り出した。

竹は一切傷つく事無く、てゐに斬撃が直撃した。

 

 

てゐ「あばばばばばばっ!?」ビリビリッ!

 

 

斬撃が直撃すると共にてゐはその電気に痺れ

そのまま地面に倒れた。時々痙攣している。

完全に体が痺れて動けないようだ。

 

 

レイス「ふぅ...ようやく捕まえたぞ。

さぁ、案内してもらおうか?」

 

てゐ「ウ...ウサ...分かったから...せめて

もう少しだけ待ってくれウサ...。

まだ体が...痺れてるウサ...。」

 

レイス「はぁ...分かった。『麻痺回復魔(キアリク)法』。」ポワ...

 

 

レイスはてゐを掴んだまま、『麻痺回復魔(キアリク)法』

を唱え、てゐの体の痺れを消した。その後、

てゐは逃げようと体をバタつかせたが、

レイスの力には適わず、数分して諦めたのか

レイスを見ながら質問をしてきた。

 

 

てゐ「...お前、人間じゃなかったのか?」

 

レイス「俺は『龍』。そもそも違う。

普段は人間の姿なだけだ。それより、

早く案内しろ。遅くなるとまた怒られちまう。」

 

てゐ「...そっちウサ。」

 

レイス「ふむ、こっちか。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レイス「...ここが永遠亭か?てゐ。」

 

てゐ「そうウサ。着いたんだからとっとと

手を離して解放してくれウサ。」

 

レイス「ついでに人呼んで来てくれないか?」

 

てゐ「嫌ウサ。自分で行けウサ。」

 

 

そう言うと、てゐは近くに見える中庭の方に

走って行ってしまった。

 

 

レイス「...まぁ良いか。ごめんくださーい。」コンコン

 

???「はーい、今行きまーす。」

 

 

戸を叩くと、返ってきたのは女性の声。

数秒後、足音と共に戸が開いた。

 

 

???「はーい、どなたでしょうか?」ガラガラ

 

レイス「あ、こんにちは。紅魔館の者ですが、

ここに喘息の薬を買いにきたのですが。」

 

???「はい。あ、名前をお伺いしても

よろしいでしょうか?」

 

レイス「レイス・スカーレット

・ドラゴニールです。以後お見知り置きを。」

 

???「レイスさんですね。どうぞ。」

 

レイス「その前にそちらの名前も教えて

くれませんか?」

 

鈴仙「あ、はい。鈴仙・優曇華院・イナバです。

よろしくお願いしますね。」

 

レイス「よろしく。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜永遠亭〜

 

鈴仙「では、この先に師匠がいるので。」

 

レイス「分かりました。」

 

 

鈴仙は案内をすると、走って別の場所に

行ってしまった。

 

 

コンコン

 

???「どうぞー。」

 

レイス「失礼しまーす。」ガラガラ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

永琳「初めまして。ようこそ永遠亭へ。

私の名は八意永琳。貴方は...何の妖怪かしら?」

 

 

そう質問してきたこの人は、特徴的な

赤と青のツートンカラーの服、帽子を被り、

長い白髪の髪を後ろで三つ編みにした、

不思議な雰囲気を持った医者だった。

 

 

レイス「...俺は...レイスだ。

レイス・スカーレット・ドラゴニール。

種族は...龍だ。後、神でもある。」

 

永琳「龍、ねぇ...。それで、何の用で

ここに来たのかしら?」

 

レイス「紅魔館の魔女の喘息の薬が

切れてしまってな。新しく買いに来たんだ。」

 

永琳「あぁ...あの魔女ね。わかったわ。

今調合してくるから、少し待っていて

くれるかしら。」

 

レイス「了解した。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜三分後〜

 

 

永琳「はい、出来たわよ。これを渡してね。

後...出来ればで良いけど、貴方の血を

少し提供してもらえる?」

 

レイス「...?それは何故だ?」

 

永琳「特に理由は無いわ。ただ私が

気になったから、研究してみたいのよ。」

 

レイス「まぁそれくらいなら...。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

色々と調べられまくった結果、レイスの血は

なんか物凄い効果があったらしい。

なんでも、寿命を犠牲にする代わり、

あらゆる怪我、病気などを治し全快する

効果があるらしい。まるでRPGのような

効果である。

 

 

永琳「またいらっしゃい。

(いい研究材料が見つかったわね...。)」

 

 

レイス「...?また来れたら来ようとは

思ってるが...まぁ良いや。それじゃ。」バサッ

 

 

レイスは別れの言葉を言うとそのまま

翼を広げて紅魔館に向かって飛んで行った。

数秒もするともう姿は見えなくなっている。

 

 

永琳「『レイス』...どこかで聞いたような...?

...気の所為かしら?」

 

???「永琳〜?ちょっと来て〜。」

 

永琳「はい、ただいま行きます。姫様。」

 

 

永琳は何か考え事をしていたが、気の所為だと

割り切り、いつもの日常へと戻って行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜紅魔館 門前〜

 

レイス「よし、帰ってこれた。早いとこ

パチュリーに薬を渡さないとな。

...ん?...美鈴はまた寝てるのか...。『神雷』。」

 

 

美鈴に向かって弱めの雷を落とし、

目を覚まさせる。

 

 

美鈴「あばばばばばばっ!?...何事っ!?」

 

レイス「流石美鈴だな。弱めとはいえ、

この雷に直撃しても麻痺しないとはな。」

 

美鈴「レイスさんっ!?

いつの間にいたんですか!?」

 

レイス「ちょっとな。パチュリーの喘息の薬を

永遠亭まで買いに行ってたんだ。

後寝てたんだからいつの間にってのは無いだろ。」

 

美鈴「そ、そうでしたか...。

...咲夜さんには内緒にしといてくださいね?」

 

レイス「ハイハイ、わかったよ。

それじゃ、門番頑張れよ。」

 

美鈴「はい!」

 

 

 

 

 

レイス「さて、早く大図書館まで行かないとな。」

 

 

その時、世界が灰色に染まった。

 

 

レイス「...一瞬何事かと思ったが...やはり

咲夜だったか。またなにかあったのか?」

 

咲夜「いえ、ろくに仕事せずに寝ている

門番に罰を与えるだけです。お気にせず。

パチュリー様は現在

大図書館にいらっしゃいます。

後で紅茶を持っていきますが...。」

 

 

レイス「おう、そうか。ありがとな。

...この話は美鈴には言わない事にするよ。」

 

咲夜「承知致しました。」ペコリ

 

 

その数秒後、時が動き出すと共に

誰かの甲高い悲鳴が何回か聞こえた気がした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜大図書館〜

 

レイス「パチュリー、ほい、買ってきたぞ。

これで合っているだろ?」

 

パチェ「...ええ。合っているわ。ありがとうね。

...貴方はこの後どうするの?」

 

レイス「この後?特に無いが...強いて言うなら

屋上で特訓でもするつもりだが。」

 

パチェ「...言い方を変えるわ。

貴方、この先どうするの?ずっとここに

いるつもりなのかしら?」

 

レイス「そういう事か...それだったら、

近い内にどこかに移住する予定だ。

場所自体はまだ決まってはいないがな。」

 

パチェ「そう...それなら、魔法の森を

勧めるわ。あそこは瘴気とかがあって、

普通の人は入ることすら出来ないけど、

物好きしか居ないから、貴方にとっては

都合の良い場所なんじゃない?」

 

レイス「ふむ...それなら、実際にそこに行って

ちょっと考えてみるかな。

候補には入れておこう。」

 

 

パチェ「...だ、そうよ。二人とも。」

 

レイス「え?」

 

 

パチュリーがそう言うと、本棚の影から

レミリアとフランが姿を現した。

恐らく...いや、確実に今の話を

全て聞いていただろう。証拠に、今二人は

レイスに黙ったままくっついている。

 

 

レイス「...なぁ、パチュリー、もしかして...」

 

パチェ「ええ。貴方が思っている通りよ。

その二人は、ここにいて欲しいみたいよ?」

 

レイス「...まじか。...なぁ、二人共、

ほんとに俺にここにいて欲しいのか?」

 

レミリア「……………」コクコク

 

フラン「……………」コクコク

 

 

二人とも、黙ったまま静かに首を縦に振り

肯定の意志を示す。...意志は固いようだ。

 

 

レイス「...俺もできるならここに

残ってはいたいが、いつまでもここで

居候してる訳には行かないんだ。

いい加減、そろそろ自分で生活しないとな。」

 

 

そう告げるだけで、二人の手を握る力が

上がった。だが、未だに二人とも黙っている。

 

 

レイス「だが...出ていくと言っても、

何も今すぐって訳じゃない。そうだな...

後二週間くらいだな。それまではここにいる。

それでも良いか?」

 

 

二人はまだ、黙っている。お互いに顔を見合わせ、

どうするかを悩んでいる。

...これでは埒が明かない。その時だった。

 

 

パリーン..

一同「え?」

 

 

音の方向を見ると、いつか見た事のある、

鋭利な矢がレイスに向かって飛んできた。

 

 

レイス「またサクラか...?ホイっと。」パシッ

 

パチェ「...よく矢を素手で掴めるわね。

それで?なんて書いてあったの?

それ...矢文でしょ?」

 

レイス「えーっとだな...」

 

 

紅魔館の全員とレイスへ

 

率直に言うね。今レイスに関して

揉めてるでしょ?残って欲しいのと、

甘えてないで自立したい。そんな感じの。

凡そ、いつまでも結果は出ないと思うから、

私が案を出す。レイス、お前はちょっと

魔法の森に移住して欲しいんだ。

魔法の森には、魔理沙やアリスがいる。

レイスは魔法の森の最奥にある開けた場所、

そこに行ってほしい。勿論無理にとは言わない。

一番はレイスの意思を尊重するよ。

後レミリア、そしてフラン。

レイスに紅魔館にいて欲しいってのは分かる。

貴女達にとっては今やレイスは

家族の様な存在だものね。

だけど、ここはレイスの意思を尊重して欲しい。

それだけは分かってね。以上。

サクラより

PS.手紙に地図を記しておいた。

もしも移住を決めたのなら...こっちに

手紙を頂戴。サポートをするから。

 

 

レイス「...だってよ。相変わらず先読みが

得意な奴だな...。...それで、どうなんだ?」

 

 

レミリア「...行って欲しくない。けれども...

私は、紅魔館の主。こんな事で我儘は

言ってられないわ。レイス、貴方の意思を

尊重するわ。」

 

フラン「私も...出来ることならレイスに

行って欲しくない。けど...お姉様と同じ。

私だけ我儘言って、レイスを困らせるのは...

嫌だから。...私もレイスの意思を尊重する。」

 

 

レイス「...ありがとう、二人とも。

なら、もう少しだけここにいるよ。

少ししたら、魔法の森に移住するとしよう。」

 

レミリア「ありがとう、レイス。」

 

フラン「ありがとうね。レイスっ!」

 

パチェ「...移住するのなら、サクラに

返事を返した方が良いんじゃないの?」

 

レイス「おっと、そうだったな。

取り敢えず適当に移住するって事を書いて...

『博麗神社』に『スキマ』で届けとこう。」

 

 

そう言うと無造作に宵を抜刀、一振りすると、

剣の通った軌道上に歪なスキマモドキが出来た。

先程のレイスが言っていた様に、

博麗神社に繋がっているのだろう。

 

 

スキマモドキを閉じ、少しリラックスしてると、

恐らく返信の手紙が矢文で届いた。

もちろんレイスの頭めがけてだが、

今回は尻尾を使って器用に掴んでとった。

 

 

レイス「どれ、内容は...」

 

 

『なら移住する当日、博麗神社に来て。

その時に色々教えるから。』

 

 

レイス「ふむ、これなら暫くは

のんびり出来そうだな。」

 

レミリア「ならその間は一緒に遊ぶわよ!」

 

フラン「私も私も!一緒に遊ぶ!」

 

レイス「よし、追いかけっこだ!

俺に追いついてみな!」バシュッ!

 

レミリア「ちょっ!?速っ!?」

 

フラン「負けないよーっ!」ビュンッ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

パチェ「...楽しそうで何よりね。

...これが一番平和...なのかしら?」

 

咲夜「そうだと思いますよ。

あれが一番平和な光景だと私は思っております。

少々活発すぎる気もしますが。」

 

パチェ「...いざと言う時の為の準備...

忘れないようにね。嫌な予感がするのよ。」

 

咲夜「...承知致しました。」

 

 

とても平和な夏の一時。

それがいつ砕け散り、消え去るかは...

誰にも分からない。

 




最後のは特に関係は無いです。
言ってみたかっただけです。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第五十三話レイス移住計画/油断大敵

前半は前話のサクラ視点
後半は前話の話が終わったその後。


〜博麗神社 屋根の上〜

 

サクラ「んー...あっちはあっちで

忙しいんだねぇ...レイスにはアレをやって

貰いたかったけど...この様子じゃ無理かな...?」

 

 

サクラは目の前に浮かぶ、

『シッコクノウツシミ』、その真ん中に

映るのは紅魔館の内部、大図書館のあの光景。

レイスとパチュリーが話し合っている所。

近くには隠れているレミリアとフラン。

それらの光景が映し出されている。

現在サクラはその光景を見ていた。

...ちなみに左右の二つは普通の鏡である。

 

 

サクラ「『レイスはそのうち移住したい』

けれどレミリア達は紅魔館にいて欲しい...か。

分からない事も無いが...出来ればレイスには

『魔法の森』に行って貰いたいんだよな。」

 

 

そう言い切ると、『シッコクノウツシミ』を

消し、代わりに大きな弓を取り出した。

そしてどこからともなく取り出した

手紙を矢に結びつける。

 

 

サクラ「方角良し、風向きは...西に弱風、

障害物は...特に無し。...これなら行ける。」

 

 

サクラは斜め上に矢を向け、弦を引き絞る。

そして空高く放った。マッハ2の速度で矢は

紅魔館の方向へと飛んで行く。

 

 

サクラ「...さて、返事が帰ってくるまで

ゆっくり休むとしようかな。」

 

霊夢「あんたそこにいたの?」

 

サクラ「あ、霊夢。なにしてんの?」

 

霊夢「それはこっちのセリフよ。

あんたこそ何してんのよ?」

 

サクラ「んー...なんて言うか...

レイスに移住してもらおうと思って。

その手伝いをしていた。」

 

霊夢「ふーん...まぁ、良いわ。そろそろ

昼食よ。早く作ってね。」

 

サクラ「あー...了解。また三人分?」

 

霊夢「いえ、今回は私たち二人分で良いわ。

魔理沙は来ないみたいだし。」

 

サクラ「...そう。じゃあ作るとするかな...」シュンッ

 

 

そう言ってサクラは当たり前の様に瞬間移動

を行い、台所に移動した。

その直後、包丁で切る音や煮込む音が

聞こえ、食欲を促す良い匂いがしてくる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜10分後〜

 

 

サクラ「ふぅ...ご馳走様っと。

お。返事が来たか。どれどれ...」

 

 

『話はついた。魔法の森に移住する。』

 

 

サクラ「ふむ...移住してくれるか。なら

話は早い。当日ここに来てもらうよう

手紙を書いてっと...良し。」

 

 

短く纏めた手紙を矢に結びつけると

先程のように矢を番え、弦を引き絞り

空高く放った。先程より速く、

風切り音をたてて飛んでいく。

 

 

サクラ「取り敢えずこれで準備は大丈夫か。

...後はいつこれが実行出来るか、だな。」

 

 

サクラは静かに神社の屋根で一人考える。

何を考えてるかは...本人しか分からない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜紅魔館〜

 

レイス「...じゃあ、レミリア、頼むぞ。」

 

レミリア「分かったわ。

...神槍『スピア・ザ・グングニル』!」ブンッ!

 

 

レミリアはレイスに向かって、空中から

勢いよくグングニルを投合する。

レイスは剣を使わず、素手である。

 

 

レイス「輝天『光の核石(コア)』!」カッ!

 

ガギギギギギギッッ...バギィィン...

 

 

レイスがスペルを発動させると、

槍とレイスの間に黄色の宝石...『核石(コア)』が

現れ、瞬時にバリアの様な物が槍を防ぐ。

金属同士が擦れ合う様な音をたて、激しく

せめぎ合う。そして少しすると槍が先端から

罅が入り、粉々に砕けて消えた。

核石も役目を終えたと同時に光の粒子と

なって消えていった。

 

 

レイス「ふむ。強度は問題なし...、と。

これなら咄嗟の防御には使えそうだな。」

 

レミリア「結構全力のグングニルだったの

だけれど...それでも敵わないのね。

どれだけ硬いのよ、その...核石?ってヤツ。」

 

レイス「あぁ...確かサクラが全力で

魔法攻撃してやっと壊せる位だったかな?

俺の妖力を超圧縮して出来た核石だ。

それくらい硬くないとな。」

 

レミリア「それ使われたら誰も勝てないんじゃ

無いのかしら...?硬すぎるし。」

 

レイス「ちなみにさっきの硬さで本気の40%

位の力だったりする。」

 

レミリア「えぇ...。(ドン引き)」

 

 

フラン「レイス!私と弾幕ごっこしましょ?」

 

レイス「お?まぁ良いけど、ちょっと

待ってくれな。準備をしたいからな。」

 

フラン「準備?まぁ良いや!待ってる!」

 

レイス「んじゃちょっと待っててな。」

 

レミリア「私はテラスにいるわ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜五分後〜

 

 

レイス「良し。準備完了。始めようか。」

 

フラン「...レイス?一体その格好はなに?」

 

 

今のレイスは、翼が四枚あり、上の二枚は

いつも通りの龍の翼だが、下の二枚は

小さく下に垂れ下がった天使の翼になっている。

頭にはいつもの二本の角は無く、勇儀の様に

額から一本の灰色の大きな角が生えている。

尻尾はいつも通りの龍のしっぽである。

 

 

レイス「何となくだ。そんなに力は

いつもと変わらん。いつも通り戦えばいいんだ。

...んで、もう始めても良いか?」

 

フラン「あっ!うん。もう始めるよ!

ルールは...相手を倒せれば勝ちで!」

 

レイス「了解した。じゃ、行くぞ。」

 

 

 

 

 

レイス「竜華閃符の三十六『双獄龍撃破』!」

 

フラン「禁忌『恋の迷路』!」

 

 

開戦と共に二人が同時に広範囲のスペルを

発動させる。斬撃と弾幕がぶつかり合い

次々と爆発が起き、周りの弾幕も巻き込まれ

爆発していく。数分もしない内に

二人のスペカは終了し、爆発の煙が後に残る。

 

 

レイス「...まぁ、さすがにこれだけじゃ

被弾はしないよなぁ...。」

 

フラン「流石レイスだね!私と弾幕ごっこして

こんな簡単に対抗出来たのは、多分

お姉様の次にレイスが初めてだよ!

行くよ!スペルカード二枚目!

禁忌『フォーオブアカインド』!」

 

レイス「多分とかあんまり嬉しくないなぁ...

なら...ちょっとやってみるか。

分身『ツインズドラゴン』。」

 

フラン達「っ!?レイスが二人になった!?」

 

 

分身「それじゃ...」

 

レイス2「本気で行くとしようか!」

 

Wレイス「連携術『双刃竜撃』」

 

 

二人のレイスはそれぞれ輝と宵を

片方ずつ持つと音速で飛び始め鋭い

斬撃の弾幕を連携プレーで当てていく。

 

 

フラン1「くっ...早すぎて目が追いつかない...!」

 

フラン2「痛っ!...防御が間に合わない...!」

 

フラン3「えい!やっ!とぉっ!」ブンッ!ヒュッ!キィン!

 

フラン4「この...!『きゅっとしてドカーン』!」

 

 

分身「!ぐはっ...」ドォン

 

 

フランの能力により、分身は一瞬で砕け散り

分身が持っていた輝は床に突き刺さった。

 

 

レイス「おっと、それを忘れていた...。

流石にそれは耐えられんな...。」

 

フラン達「行っくよー!

禁忌『レーヴァテイン』(×4)!」

 

レイス「蒼天『水の核石(コア)』!」カッ!

 

 

先程の様な、今度は水色の核石が現れ、

フランの四つのレーヴァテインを防ぐ。

 

 

ピシッ...

 

 

レイス「なっ!?罅が...!?」

 

フラン達「...!何これ...硬い!」

 

レイス「『再生の輝き』!」

 

 

レイスはすぐさま核石を再生させ、

破壊されるのを防ぐ。しかし...

 

 

フラン「『きゅっとして...」

 

レイス「しまっ...」

 

 

 

 

 

 

フラン「『ドカーン』!」

 

 

パキィィィィン...

 

 

レイス「...油断した...」

 

フラン達「はぁぁぁぁ!!」

 

 

ズバァっ...!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レイス「いてて...強く打ちすぎたか...」

 

フラン「やった!レイスに勝てた!」

 

レイス「同じ技にやられるとか

俺も油断したなぁ...負けは認めるが。」

 

 

 

あの時、水の核石がフランによって砕かれた後

咄嗟に宵で一つのレーヴァテインは

止められたが、残りの三つのレーヴァテインは

止める事が出来ず、モロに攻撃を受け、

レイスは地面へと背中から落ちてしまった。

 

 

レイス「...やっぱりこの技もまだ改良が

必要みたいだなぁ...うーん...。」

フラン「レイスー?聞こえてるー?」

 

レイス「ん?あぁ聞こえてるよ。何だ?」

 

フラン「レイス負けたんだし、フランの

お願い聞いてくれるよね?」

 

レイス「...お願いとは?」

 

フラン「また背中に乗せて?」

 

レイス「あぁ...それくらいなら...」

 

 

 

 

 

その後、レイスは三時間以上フランに

乗り回されていたそうな。

 





どうでもいい裏話

核石についての元ネタはパ○ドラの
ヘキサゼオンから持ってきたものだったりする。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第五十四話幻想郷の大花火(前編)

まさか1ケ月以上も空いてしまうとは...
待たせてしまいすみませんでした。


〜紅魔館〜 〜お昼すぎ〜

 

ー屋上

 

 

レイス「ーーー、ーーーー。ーーー...」

 

 

...現在、レイスは目を閉じ、深く祈っている。

レイスの周りには、大気中のマナが

ゆっくりと集まっていく。

マナとは空気中を漂う妖力や魔力の事である。

 

 

レイス「...良し。『火之迦具土神(ヒノカグツチ)』。」

 

 

レイスは『神降ろし』を行い、

日本神話の神、『火之迦具土神』を

その身に降ろした。

レイスは目を閉じている時、

火之迦具土神に力を貸してくれる様

頼んでいたようだ。

頼みをきいてくれたのか、レイスに

変化が起きた。レイスの周りには

激しく、赤く燃える炎が現れ、その炎らは

纏まってゆき、やがて形を定めた。

炎の身体で創られ、赤く輝く、炎の龍が。

 

 

レイス「...うむ。これならいい攻撃に

なりそうだな。名付けるなら...

神降『火之迦具土神』かな?」

 

 

 

上手く神降ろしを成功する事が出来た

レイスは満足し、神降ろしを終えた。

 

 

レイス「後はこれを戦闘で生かせるか...って

所だな...。さて、一休みしようかねぇ...」

 

 

背伸びをしながらレイスは屋内へと戻っていく。

...その時、世界が灰色に染まり、止まった。

 

 

レイス「...やっぱり咲夜か。何か用か?」

 

咲夜「はい。至急玉座の間まで来てくれとの言伝を

お嬢様と妹様から承っています。」

 

レイス「了解した。...後で紅茶を頼む。」

 

咲夜「承知致しました。」

 

 

 

 

 

 

 

 

レイス「さて、行くとするか。」

 

 

レイスはおもむろに宵を抜刀し、構える。

 

 

レイス「...『時空切断』。」ザシュッ

 

 

レイスは真下に剣を振る。

それだけ。

斬撃ではなく、空間には大きな切れ込みが

入る。そこには紫の使う様なスキマ...

ではなく、光を放つ空間の狭間が

存在していた。

 

 

レイス「ここを降りれば直通のはずっと。」

 

 

レイスはそのまま光を放つ狭間に飛び込んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜玉座の間〜

 

 

レイス「よいしょっと。無事到着。」ドスッ

 

 

重々しい着地音と共に、

レイスは玉座の間に着いた。

 

 

レミリア「...せめてドアから入りなさいよ。」

 

レイス「最短ルートで来たからさ。

普通に移動するよりこっちが楽なんだ。」

 

レミリア「まぁ良いわ。もうじきフランが

来るから。あの子のお願いを聞いてあげて。」

 

レイス「...?まぁ分かった。」

 

 

 

 

 

 

五分後

 

 

フラン「レイスー!見て見てこれ!」

 

レイス「おお。フラン。来たのか。

それは...文々。新聞か?どれどれ...」

 

 

 

 

『○月✕日、幻想郷にて花火大会を開催』

 

 

 

レイス「...花火大会か。行きたいのか?」

 

フラン「それもあるけどー...ここ見て。」

 

レイス「ん?」

 

 

 

 

『レイスさんは、花火大会を

手伝って欲しいので来てください。By文』

 

 

 

レイス「...ちょっと行ってくる。『時空..」チャキ

 

 

レイスは輝に手をかけ先程の空間の狭間を

作り出そうとする。

 

 

フラン「待って待って!まだ続きあるよ!」

 

レイス「えぇ?...ほんとだ。なになに...」

 

 

『レイスさんが来て頂ければ、

紅魔館の皆様には特等席をご用意致します。』

 

 

レイス「『時空切断』」ズバッ

 

 

続きを読み終わるや否や

レイスは止める間もなく

一瞬で空間の狭間に飛び込み姿を消した。

 

 

フラン「あ、...止める前に行っちゃった...。」

 

レミリア「すぐに帰ってくるでしょう。

それまで待っていましょう。」

 

フラン「うん...。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜妖怪の山〜

 

 

レイス「よし到着。文は何処にいる...?

...アレで探してみるか。『探知(サーチ)』」

 

 

いつかサクラがやっていた妖力による範囲探知

を発動させる。にとりや雛、早苗や神奈子に

諏訪子、椛や他の天狗たちの反応があった。

 

 

レイス「...文の反応は無いな...山には居ないのか?

...別の場所へ行ってみるか...。」バサッ

 

 

レイスは飛び立ちどこかへ向かう。

...この時、レイスの膨大な力を感じ取った

天狗たちは、しばらくこの時の事が

話題になったそうな(本人は全く知らない)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜人里〜

 

 

レイス「ここなら居そうだな。『隠密魔法(ステルス)』」

 

 

レイスは自らの姿を消し、足跡を残さないように

浮いて移動し始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ー鈴奈庵ー

 

 

 

レイス「ここか...来たのは二回目だったか...。

...中から話し声が聞こえるな。」

 

 

(※レイスは以前に小鈴に会っています

ただ話にしていないだけで。By中の人)

 

 

文「どうもー小鈴さん。新聞は売れてますか?」

 

小鈴「ええ...まぁ、そこそこは...。」

 

文「最近、なんか売上が落ちてますねぇ...

やはりネタが少ないからですかねぇ...。」

 

 

どうやら、二人は文々。新聞について

話しているらしい。未だに小鈴は

妖怪である文に慣れていないようだが。

 

 

レイス「...『蛇龍形態』。」シュンッ

 

 

レイスは透明状態のまま蛇の姿に変化し

姿を表すと共に素早く入口を潜り

本棚の影に隠れた。

 

 

文「...ん?今何か通った...?」

 

 

レイス「(流石に妖怪。この

程度でもバレるか。...面倒な。)」

 

 

小鈴「どうかしましたか?突然

後ろを振り向いて...」

 

文「...いえ。なんでもありません。

では、新聞、お願いしますね。では。」

 

 

 

 

 

 

レイス「逃がすか。『雷蛇の牙』」バチィッ!

 

文「あばばばばばばっ!?」ビリビリッ

 

小鈴「うわぁっ!?」ガタッ!

 

 

レイスは文の死角から素早く飛び出すと

文に向かって強い雷を纏った牙を突き立てた。

その一撃はまるでスタンガンのように

文を痺れさせた。文は意識こそあるが

全く動けないようだ。

 

 

レイス「ようやく見つけたぞ。新聞...

あれについて説明をしてもらおうか。」

 

文「わ...わかりました...。」

 

レイス「んじゃ、小鈴、迷惑かけたわ。

今度また寄ることにする。それじゃ。」

 

小鈴「は、はい...。ありがとうございました...」

 

 

そう言うとレイスは蛇龍形態からいつもの

竜人形態へと戻ると

文を尻尾で持って出ていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

小鈴「あれが龍の力...恐ろしい...。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜人里 里の外れ〜

 

 

 

レイス「...で、文よ。一体あの新聞は

なんだ?露骨に人を呼び立てて...。」

 

文「...レイスさん人では無いですよね?」

 

レイス「うるさい。そこに突っ込むんじゃない。」

 

文「あやや...。...まぁ、とにかく、新聞に

貴方の事を招集した意味なんですが、

...今年の夏、二日後の夜にある花火大会、

それは分かりますね?」

 

レイス「あぁ...。」

 

文「その花火大会で、人手が欲しいのです。

ちなみに、人手を要求してるのは

河童です。主ににとりさんに頼まれました。」

 

レイス「だからってなぜに俺を...」

 

文「そりゃ貴方鬼並に怪力の持ち主ですし。」

 

レイス「さいですか...。ならとりあえず

にとりに会いに行くとするか...」

 

文「あ、はい。わかりました。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜青年移動中〜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜妖怪の山付近〜

 

 

レイス「よし、勝負は俺の勝ちだな。」

 

文「あやや...まさか幻想郷最速の私が

速度で負けてしまうとは...」

 

 

 

この二人は、目的地の場所まで勝負をしていた。

人里から、妖怪の山までの距離を。

文は全力で速度を出していたようだが、

それでもレイスには敵わなかったようだ。

 

 

レイス「まぁ、この『加速形態』は

速度に特化してるからな。それだけ速いのさ。」

 

文「それでいて殆ど飛行音が出ないってのも

明らかにおかしいと思うんですけどね。」

 

レイス「そうか?」

 

 

現在レイスは元の竜人の姿に戻っているが

さっきまでは空でマッハを軽く超える

速度で駆け巡っていた。その速度は文を

いとも容易く翻弄出来るほど。

 

 

レイス「...まぁ、空気抵抗とかを極限まで

能力で消しているからな。...それより、

用があるのはにとりだったか?」

 

文「あ、はい。そうですね。」

 

レイス「ふむ...ならもう少し急ぐとしよう。

変化『加速形態』『サイレントブースト』」ヒュオッ

 

文「...またこの形態ですか。」バシュッ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜にとりの工房〜

 

レイス「にとりー、いるかー?」コンコン

 

 

にとり「はーい、今行きまーす。」

 

 

 

 

 

 

 

 

ガチャッ

にとり「どなたですかーってレイス?

私に何か用かい?」

 

レイス「?俺は文に言われたから来たんだが?

何かの手違いか?」

 

にとり「あ、もしかして花火大会のアレ?」

 

文「そうです。それにレイスさんを

加えられないでしょうか?」

 

にとり「んー...まぁ、適任っちゃ適任か。

まぁ大丈夫だと思うよ。説明は?したの?」

 

レイス「何も聞いていないぞ。取り敢えず

ここにここに来るよう言われただけだ。」

 

にとり「なら、私が教えてあげる。

上がってどうぞ。中で説明するよ。

...あ、文は入らないでね。河童の

企業秘密があるから。一応ね。」

 

文「あやっ!?そんな!」

 

レイス「それじゃあな。

また会おう。転移『バシルーラ』。」

 

文「え、ちょ待っt(バシュッ

 

 

魔法を詠唱すると文はどこかに消えてしまった。

...それでもすぐ戻ってきそうだが。

 

 

にとり「...レイス?文をどこにやったの?」

 

レイス「妖怪の山のどこかに飛ばした。

後悔も反省もしていない。」

 

にとり「ま、まぁいいや。どうぞ。」

 

レイス「おう。お邪魔します。」

 

 

 

 

 

 

 

to be continued..

 




花火大会は予定では前中後編の3Partで
終わらせたいと思います。

気軽に感想お待ちしております。
次回をお楽しみに。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第五十五話幻想郷の大花火(中編)


に と り 回 な ん で す。



〜にとりの家〜

 

にとり「まぁ、取り敢えず、何から聞きたい?」

 

レイス「何からって言われてもなぁ...。

特に花火大会について聞かされてる訳

でも無いし...俺自身特に何をすれば良いのか

よく分かってないんだが?」

 

にとり「そっか、まずはそこからだったね。

んじゃあざっくりと説明するよ。」

 

レイス「ん、よろしく。」

 

 

 

 

にとり「まず、今回の花火大会なんだけれど、

簡単に言えばレイスには補佐に

なって欲しいんだ。人手が足りなくてね...」

 

レイス「具体的にはどんな事をすれば良いんだ?」

 

にとり「そーだねぇ...レイスは力もあるし

『アレ』も多分取り扱えるかな?

レイスには主に運搬とかその辺りを

担当してもらおうかな?割と重いんだよ、

花火玉って。結構重いサイズが多いし。」

 

レイス「アレ?」

 

にとり「それについては実物と現場を

見てもらった方が早いかな。ついてきて。」

 

レイス「...?分かった。」

 

 

ついてくるように促したにとりは近くの

壁に向かい、何も無い壁に手をかざすと

認証音とともに高いピーと言う音が鳴り、

壁が開き、地下への階段が開かれた。

 

 

レイス「おぉ...なんと言うか...凄いな。

流石河童だな。こんな仕掛けまで作れるとは。」

 

にとり「すごいでしょ?さ、行くよ。」

 

 

レイスはにとりについて行き、地下への

階段をゆっくりと降りていった...。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜どこかの地下室〜

 

にとり「さて...改めて...ようこそ、レイス。

ここは我らが河童の工房兼研究室だよ。

普段は特に何もやってないけど...今は

花火大会に向けて色々と製作中。」

 

レイス「想像以上に大規模な研究室だな。

地下にこんな場所があるなんてな。

こんなとこに俺を入れても良かったのか?」

 

にとり「あぁ、それなら問題ないよ。

レイスは特に機械の技術を

持ってる訳でも無いしね。

河童全員がレイスをここに入れるのに

賛同してくれたよ。」

 

レイス「...なら良いんだがな。...そう言えば、

さっき言ってたアレって結局何だったんだ?」

 

にとり「それについても説明はするから

大丈夫。こっちだよ。こっちに

レイスに見てもらいたいものがあるんだ。」

 

レイス「...もしかしてそこに置いてある

筒的なものか?かなり置いてあるが。」

 

にとり「そうそう。それだよ。それは

『河童特製花火砲』。まぁ花火玉打ち出す

道具だね。ちょっとその大砲持ってみて?」

 

レイス「これか?...割と軽いな。」ヒョイ

 

にとり「...思ったより軽く持ち上げるんだね?

その大砲普通に20kg近くあるはず何だけど...」

 

レイス「これくらいなら5、6個は1回で持てるな。

これをどこかに運ぶのか?」

 

にとり「そうだけど、もっと重く感じるのかと

思ってたからね...正直驚いたよ。」

 

レイス「これくらいはまだ余裕だ。

あ、そういやまだ俺に見せるものあるのか?」

 

にとり「あるよ。というか本当に

見せたかったのはこれじゃないしね。

向こうにあるよ。」

 

レイス「おっけ。向こうだな。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レイス「これか?本当に見せたかったのは。」

 

にとり「そうだよ。今回の花火大会のメイン。

『閃光大花火』。これが1番のメインだよ。」

 

 

レイスの目の前にある、大きな球体...

『閃光大花火』。それは高さが約2mあり、

他の花火玉と比較しても明らかに大きい。

 

 

レイス「...中々の大きさだな。流石に

俺でも重そうだな。なんでこれを

俺に見せたかったんだ?」

 

にとり「これ花火大会の最後に打つんだけど

何せ大きすぎて...大砲に入らなくてね。

そこでちょっとレイスに力を借りようかと

今思いついたんだよ。」

 

レイス「あ、今思いついたのな...

で、これをどうするんだ?」

 

にとり「簡単に言えばこれをレイスに

空に運んで欲しいんだ。かなり高く。」

 

レイス「...これをか?直接運べと?」

 

にとり「まぁそうなるね。...頼める?」

 

レイス「まぁ...それ位なら別に構わんよ。

いつ手伝えばいい?花火大会当日か?」

 

にとり「そうだね。当日になったらまた

文に伝えてもらうから。その時によろしく。」

 

レイス「了解した。...用件は以上か?」

 

にとり「あ、うん。一応私が伝えたかった事は

もうこれで終わりだね。今日はありがとうね。」

 

レイス「ま、これ位は構わないさ。

...それじゃ、俺は帰るとするよ。」チャキッ

 

 

レイスは輝と宵を鞘から引き抜き、

居合の構えをとった。

 

 

にとり「えーと...?今から何をする気なのかな?」

 

レイス「大丈夫。この研究室には

被害は無い。...居合抜刀、『時空切断』。」ズバッ

 

 

レイスが剣を下に振り切ると、いつかの如く

空間の罅のようなスキマが現れ光を放つ。

 

 

にとり「うわっ!?何...コレ!?」

 

レイス「俺の移動する為のワープホールだ。

特に何かあるって訳でもないから安心しな。」

 

 

そう言うと、トンッと軽くジャンプし、

レイスはその光り輝くスキマに

頭から飛び込んだ。

 

 

レイス「じゃあなにとり。また花火大会

の時に会おう!それじゃあな!」

 

 

その時、レイスが何かの破片のような

何かを落として行った。

 

 

にとり「あ...うん。それじゃあね...?

...ん?何か落ちてる...。って、これまさか

オリハルコン!?もしかしてレイスが

落として行ったのかな...?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この後、にとりはレイスの鱗...オリハルコン

を使い、何かのパーツを作り上げた。

何のパーツかは...彼女以外知りえない。

 




最後のはあまり関係ないで。

ではまた次回...来てくださいお願いします。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第五十六話幻想郷の大花火(後編)

12月なのに夏イベを今終わらせる人です。
最近私用で忙しいんで
投稿ペースがさらに遅くなる遅くなる。



花火大会当日

 

〜紅魔館・屋上〜

 

 

レイス「...来るとしたら、そろそろだな。」

 

 

現在、時刻は6時を回った。

もうすぐ日没であり、文が来るだろう。

ちなみに、現在のレイスの姿はグレ○ナル...

もとい完全龍化した姿で、大きな翼を

持ち、静かに太陽を見ている。

ぶっちゃけいつもの姿に似合ってn(殴

 

 

咲夜「...レイス様。文屋が

お見えになりました。」

 

 

レイス「あぁ...。分かった。それじゃ、

後であいつらを連れてきてくれよ。

暇になったら俺も行くことにする。」

 

咲夜「畏まりました。いってらっしゃいませ。」

 

 

レイスは咲夜に言伝を頼むと、

その大きな翼をはためかせ、門へと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

文「あやや!レイスさん!来ましたか!」

 

レイス「悪い、少し遅くなった。」

 

文「大丈夫ですよ!少し早めに来ましたから!

...ところで、何故その姿になっているのですか?」

 

レイス「人型でいるよりも色々と便利だからな。

んで、行く場所はどこなんだ?」

 

文「あ、場所はにとりさんの家です。」

 

レイス「分かった。それじゃ行こうか。」バサッ

 

 

そう言うと、レイスは背中から新たに

2対の翼を生やした。最初からある翼と

比べると、若干大きさは小さいが、

それでも文を覆う程の大きさがある。

そして生やした途端、レイスの妖力が高まった。

 

 

文「...今度は翼ですか?」

 

レイス「これが1番力の消費を抑えられて、

かつ速度も出せるんだ。行くぞ。」バサァッ

 

文「あ、待ってください!」ヒュオッ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜妖怪の山・にとりの作業場〜

 

レイス「よし、到着。」

 

文「思ったより早く着いてしまいましたね...」

 

レイス「そうだな。早くついたなら

それはそれで好都合。さぁ行こうか。」

 

文「しれっと人型には戻ってるんですね...」

 

 

 

レイス「にとり〜来たぞー」コンコン

 

にとり「はーい。鍵は空いてるから

入ってきていいよー。」

 

レイス「なら、お邪魔しますよっと。」ガチャッ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

にとり「いらっしゃい。...こっちだよ。」

 

 

にとりはこの前と同じ事をし、

地下への階段を開いた。

 

 

レイス「...文は入れるのか?」

 

にとり「...カメラ没収しても良いなら。」

 

文「私は他の人にも伝える事があるので

ここで一旦失礼します。

また後で会いましょう!」ヒュオッ..

 

レイス「...あ、行っちまった...。まぁ良いか。

それじゃ行こうか。また下に行くんだろ?」

 

にとり「うん。下から別の場所に移動するよ。

花火会場にも繋がってるから。」

 

レイス「この前の大砲的なものを

運べばいいのか?もしくは花火玉?」

 

にとり「それは下に行きながら話そうか。」

 

レイス「分かった。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レイス「...で?結局何をすれば良いんだ?

俺は主に運搬作業をすればいい感じか?」

 

にとり「うん。下で花火玉と大砲を造ってる

人がいるから、その人の完成させた物を

会場まで運んでくれれば大丈夫。

会場に関してはこの後連れていくよ。」

 

レイス「その花火玉と大砲を作っている人って?」

 

にとり「...それは下に行けば分かるよ?」

 

レイス「...?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜どこかの地下〜

 

 

 

??「ここに少し火薬と金属粉を込めて...

こっちにはもう少し紙を挟むべきかな?うーん...」

 

河童「隊長!レイスさんが来ました!」

 

??「...了解。通しても良いよ。

これ運んでもらう為に来てもらったから。

...お前は持ち場に戻って仲間を手伝ってやれ。」

 

河童「はい!分かりました。それでは!」

 

 

 

 

 

 

レイス「...なるほど。そりゃわかる訳だよ。

まさかお前とはな...いつから居たんだ?サクラよ。

この前はいなかったはずだろ?」

 

サクラ「私こそレイスがいるってのは

ちょっと前に初めて知ったからね...。

私は単に河童の手伝いさ。暇だったからね。」

 

レイス「そうか...。で?俺はこれを運べば

良いのか?見たところ未完成に見えるが...?」

 

サクラ「あーこの辺のはちょっと微調整中。

レイスの後ろに木箱あるでしょ?

そこに幾つか完成したの入ってるはずだよ。

それをちょっと持って行ってくれる?」

 

レイス「...えーっと、これか。...うむ。確かに

こっちのは見た所終わってるな。んじゃにとり。

これをどこに持っていけば良いんだ?」

 

にとり「こっちこっち。周り気をつけてね!

尻尾に当たりそうなの結構あるから!

翼も結構危ないよ!」

 

レイス「注意はする。」

 

 

 

 

 

 

 

ちなみに、レイスは触れてないがサクラが

隊長と呼ばれていたのは、にとりが

サクラが花火玉を作ってくれるから

言う事をよく聞くようにと言った結果、

河童達は素直に言う事を聞き、

珍しく統率が取れていたのを見たにとりが

『花火玉制作部隊隊長』の肩書き的なものを

サクラに与えたからである。

といってもサクラは

特に作業の邪魔をしてこないなら呼び名は

なんでもいいと言っているから

そんなに意味は無いのだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜花火大会開催地・花火玉打ち上げスペース〜

 

 

レイス「よし、これで全部か?」

 

にとり「おっけーおっけー!ありがとう!

おかげで予定よりかなり早く終わったよ!

まだ開始まで時間はあるから、好きに

散策してても構わないよ!20時位には

戻ってきてね!」

 

 

レイス「了解した。ならレミリア達のとこに

行ってくる。サクラ、お前はどうする?

ここに残るか?一緒に行くか?」

 

サクラ「んー。...そうだね。私も行こうかな。

久しぶりに会って話をするのも良いでしょう。」

 

レイス「んじゃ決まりだな。それじゃ行くぞ!」

 

 

 

 

レイスは翼を大きくはためかせ、

サクラは妖力を放出し、共に空へと飛んだ。

あまりの勢いに弱風が辺りに吹いた。

 

 

にとり「...相変わらず凄いなぁ...あの二人。」

 

 

にとりの放った言葉は、二人には聞こえない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜紅魔館・門前〜

 

 

レイス「お?なんだ全員揃ってるのか。」

 

サクラ「丁度いいんじゃない?

花火大会開催地まで丁度いい時間になりそうだし。

少しゆったり行っても多分間に合うよ。」

 

 

 

レミィ「あ。来たのね、レイス達。丁度これから

花火大会開催地に向かおうとしてたのよ。

ここに何か用かしら?」

 

レイス「いや、時間あるから迎えに来た。

ここから飛んで丁度良く時間が来るだろうしな。

さ、時間も惜しいし行こうぜ?」

 

フラン「レイス!乗っけて!」

 

レイス「...それはまた今度な。」

 

フラン「えぇ...なんで?」

 

レイス「今日は特に忙しいからな。

また後日たっぷり遊んでやるから許してくれ。」

 

フラン「...分かった。約束だよ?」

 

レイス「はいはい。分かってるよ。」

 

パチェ「ほら、早く行くんでしょ?

話してないで行かないと駄目なんじゃない?」

 

サクラ「この中で一番遅いのって

パチュリーだよね?」

 

パチェ「...うるさいわよ。」

 

レイス「さ、行こうか!」

 

美鈴「行ってらっしゃいませ。お気をつけて。」

 

サクラ「...門番って行けないのか。」

 

美鈴「私とメイド妖精以外

誰もいなくなってしまうので...

それくらい構いませんよ。

皆さん楽しんできてくださいね。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜20:00・花火大会開催〜

 

 

 

にとり「準備は出来た!?これから忙しくなるよ!

行くよ、3..2..1..『発射』!」

 

 

にとりの合図で、ヒュルルルルルッと言う

音とともに光が登っていく。そして...

 

 

 

 

 

ドオオオオォォォォォン!!!

 

 

 

 

 

 

凄まじい花火の破裂音が鳴り響き、

花火大会の始まりを伝える。

勿論これで終わりではない。

 

 

 

にとり「A班!B班!仕掛けの発動!

D班!G班!花火玉の補充!E班!花火玉セット!

C班!F班!点火用意!...発射!」

 

 

にとりはトランシーバーを二つ同時に使い

複数の班に同時に指示を出している。

その姿はいつものにとりからは想像

出来ないカリスマ的な何かを感じる。

 

 

サクラ「にとりがあんなに必死になってるの

初めて見たわ...カリスマあるねぇ...」

 

レイス「あぁ...確かに。」

 

 

にとり「レイス!そろそろ準備!

サクラ、D班とG班を手伝ってあげて!

E班!花火玉16発補充!」

 

レイス「おう。任せとけ。」

 

サクラ「あー...了解。」

 

 

二人はそれぞれ持ち場につき、出番を待った。

サクラは超能力的なものを活用し

次々と花火玉などを移動、補充していく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜観客席・紅魔館組〜

 

 

レミリア「...中々に美しいわね。」

 

フラン「遠くでレイスたちが何かやってるのは

見えるけど...なんだろうアレ?」

 

パチェ「多分最後の締めの花火ね。

...明らかにサイズがおかしい気もするけど。」

 

咲夜「耳を塞ぐ準備をした方がよろしいかと。」

 

パチェ「そうした方がいいわね...」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

にとり「それじゃ、頼んだよ。レイス!

それはレイスにしか持てないだろうから。

上空で点火してね。範囲がかなりあるから...」

 

レイス「それ位は分かっている。...しかし、

ここまで大きいと中々上昇するのも

遅くなりそうだな。」

 

にとり「それはしょうがない!じゃ頼んだよ!」

 

レイス「あぁ。んじゃ行くかねぇ...」バサッ

 

 

レイスは巨大な花火玉...『閃光大花火』を

手に持ち、ゆっくりと空へ飛んだ。

 

 

 

 

 

 

 

にとり「あれ?レイスに発火装置渡したっけ...?」

 

サクラ「...まさかとは思うけど...これ?」

 

にとり「...............。」

 

サクラ「えぇ...」

 

 

図星だった様で、呆然としてしまった。

もう既にレイスの姿は闇に紛れて見えない。

 

 

にとり「...大丈夫かなぁ?」

 

サクラ「あいつなら口から炎出せるが。」

 

にとり「いや...そんな事したら

点火した直後に爆発しちゃうから!

『火気厳禁』ってあったでしょ!」

 

サクラ「それもそうか...。なら、どうするの?

あと数分もせずに爆発すると思うけど。」

 

にとり「...サクラ、今すぐ渡しに行けない?」

 

サクラ「ワープの限度を超えてるから無理。

座標特定はかなり疲れる。...なら。

『神速の矢』狙って...えいっ!」バシュッ

 

 

真上に向けて、緑色の矢を放ったサクラ。

そして数秒後。

 

 

 

 

 

 

 

 

レイス「あれ?どうやって発火すりゃいいんだ?」

 

 

キィィィン...

 

 

レイス「...ん?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ズドォォォォォォン!!!

 

 

 

 

紅魔組side

 

レミリア「...っ!?...何よこの音の大きさ...!」

 

フラン「耳が、耳が痛い...。」

 

咲夜「流石にやりすぎですね。これは。」

 

パチェ「えぇ。そうね。それに眩しすぎるし。

かなり綺麗だけどね...。」

 

レミリア「なんで二人は平気なのよ!?」

 

咲夜「耳栓つけてました。」

 

パチェ「防音魔法かけてたから。」

 

レミリア「ならそれを私たちにやれよっ!?」

 

 

レミリア、渾身のツッコミである。

フランは驚きで言葉が出ないようだ。

一方、サクラ達は...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

にとり「...まさかここまでの威力とは...」

 

サクラ「...結構ギリギリだったわ...危ない危ない。

ところで花火大会はこれで終わり?」

 

にとり「あー...うん。取り敢えずこれで

全部終わりだよ。後は宴会するなり

好きにしてって感じだよ。」

 

サクラ「なら良いか。」

 

 

レイス「...あの距離の爆発は流石に

耐性あってもキツイものがあるぞ...。

至近距離の爆発はもう懲り懲りだよ。」

 

 

レイスは一番至近距離で爆発を食らったのにも

関わらず、傷一つすら無い。耳にも

異常は無いようだ。流石龍である。

 

 

サクラ「やっぱり無傷か。」

 

レイス「これ位でダメージは受けねぇよ。

即座に守りを固める位は出来る。」

 

サクラ「そう...。んでさ、この後はどうするの?

とっくに始まってる宴会にでも

参加するの?それとも帰るの?」

 

レイス「レミリア達回収して紅魔館に

戻るよ。まだアレは終わってないからな。

早めに済ましておきたいんだ。」

 

サクラ「そうか...。なら行くといい。

私はここで後片付け残ってるから。

早く行きなよ。レミリア達は多分お前を

待っているだろうしね。」

 

レイス「ならそうさせてもらう。

それじゃあな。また会おうぜ。」バサァッ

 

 

レイスは言い切ると同時に翼をはためかせ

夜空へと消えていった。

 

サクラ「...さて、私は何をすればいい?」

 

にとり「あー...機材の片付けとか?」

 

サクラ「分かった。早く取り掛かろう。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レイス「...帰ってきてみればなんだこれ。」

 

 

レミリア「...耳が痛い。」

 

フラン「...耳が痛い。」

 

咲夜「戻りましたか。レイス様。」

 

パチェ「戻ってきたのね。迎え?」

 

レイス「あぁ。そんなところだが...どうした

この二人は。何となく察しはつくが。」

 

パチェ「花火の音に耳をやられただけよ。

数分もすれば治るから大丈夫よ。」

 

レイス「まぁ、さっさと帰るか。咲夜、

二人を運んできてくれ。道開くから。」

 

咲夜「畏まりました。」

 

 

レイス「『時空切断』。」ヒュッ

 

 

縦に宵を振り下ろすと、空間の裂け目が

現れた。奥には紅魔館が見える。

 

 

レイス「行くぞ。」

 

パチェ「分かったわ。」

 

咲夜「承知致しました。」

 

 

 

 

 

 

 

 

レイス達はこの後紅魔館に戻り、

目を覚ましたレミフラに散々弾幕ごっこを

させられたそうな。

 




後半雑だけど..まぁ許して。

これで花火大会編は終わり。
もう12月だってのに夏イベだ...

次回は...不明。
次回もお楽しみに。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第五十七話 サクラと鬼の四天王


今年最後だな(確信)
取り敢えず前後で分けてます。
サブタイトルには書いてないですけど。



〜紅魔館〜

 

 

レイス「パチュリーよ。ちょっと良いか?」

 

パチェ「...何か用?」

 

レイス「いや、俺はもうすぐ移住しなくちゃ

いけないし、サクラの元に行って

計画中の案を聞いてもらう。」

 

パチェ「要はこれから出かけてくるって事ね?

だからって何で私に言うし...咲夜にでも

言伝しときなさいよ...。」

 

レイス「もう言った。」

 

パチェ「なら此処に来てないで早く行ったら?

早くしないと面倒な事になると思うわよ。」

 

レイス「んー...ならそうしよう。『時空切断』」

 

 

最近良く使用する、『時空切断』を使い、

間髪入れずに素早く穴に入ったレイス。

その直後、レイスを探していたレミリアが

大図書館を訪れ、

理由を聞いてうーうー言ってたのは

別の話である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜博麗神社〜

 

 

レイス「よし、到着。」

 

 

霊夢「あ、...レイスだっけ?何か用?」

 

レイス「ん?あぁ、サクラはいる?」

 

霊夢「さっき地底に向かったけど?」

 

レイス「...すれ違ったか...。」

 

霊夢「なら待ってれば?野暮用だって

言ってたし、直ぐに戻ってくるわよ。」

 

レイス「なら少しこの辺で修行でもしてていいか?

いつもこの時間は剣の特訓をしてるんでな...」

 

霊夢「お賽銭入れてくれるなら考える。」

 

レイス「今はあいにく無一文だ。」

 

霊夢「じゃあダメ。大人しく待ってなさい。

お茶位は出してあげるから。」

 

レイス「むぅ...仕方ない。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜旧都・旧地獄街道〜

 

サクラside

 

サクラ「えーっと、多分あの辺か...?

情報が曖昧だからか覚えてないなぁ...

なんて言ったかな...宴会にいた一本角の鬼...」

 

 

サクラの探す、一本角の鬼...それは、

鬼の四天王の一人、『星熊勇儀』だが、

サクラは本人と会った事のある程度の顔見知り

であり、面倒な事に、サクラは宴会時、

盛大に悪酔いしておりその時の記憶が

全く無いため、殆ど初対面に等しいのだ。

なので、『一本角の鬼』としか覚えていない。

これでは探しようがないように思えるが...

 

 

サクラ「ちょっといいかい?そこの鬼さんよ。」

 

???「...ん?私の事かい?」

 

サクラ「...そうだけど...。ちょっと人探しをね。

...人ではないか。まぁそこはいいや。」

 

???「誰を探してるんだい?場合によっちゃ

私が手伝ってやらなくもないが。」

 

 

そう言って、手伝いをしてくれそうな鬼を

よーく見ると、額からは赤い『一本角』が

生えていた。勿論、サクラはそれを目に留め、

鬼にこう尋ねた。

 

 

サクラ「...その前に聞きたい。貴女、名前は?」

 

勇儀「人に名前を尋ねる時はまず自分から

名乗ろうな?まぁいいけど。私は星熊勇儀。

元鬼の四天王の一人だ。」

 

 

はい、もう見つかりました。

サクラはこの瞬間に、

偶然ってあるんだなぁと思ったそうな。

 

 

サクラ「...うん。取り敢えず私の目的は達成

されたから、さっきの頼みは無かった

ことにして。あ、私はサクラ。」

 

勇儀「...もしかして私を探してたのかい?」

 

サクラ「そうそう。ちょっと貴女に

用があってね。地上からはるばる来たんだ。」

 

勇儀「...それで?私になんの用があるんだい?」

 

サクラ「鬼は建築が得意と聞いてね。

ちょっとその力を借りたいなってね。

手伝ってはくれないか?報酬は勿論出そう。」

 

勇儀「...なるほど。分かった。そういう事なら

手伝ってやらなくもない。いつやればいい?」

 

サクラ「早くて明日の昼から始めたい。

結構大きな建築物の予定でね...。」

 

勇儀「...その前に、ここから移動しないか?

外で立ちながら話すのもアレだし、

私の家にでも行って詳しく話を

聞かせてもらう。それで構わないかい?」

 

サクラ「まぁ、それがいいだろうね。

なら早速移動しよう。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

勇儀の家

 

 

勇儀「ま、特に何もないけど、ゆっくり

話すならここでもいいだろう。それで?

どんな感じなんだ?建てて欲しいものってのは」

 

サクラ「えーっとね...」ゴソゴソ

 

 

スキマ的な何かに手を突っ込み、

ゴソゴソと何かを探すサクラ。

そして数秒後、数枚の大きな設計図を

取り出し、テーブルに広げた。

 

 

サクラ「これが設計図。この前の花火大会の

後、片付けが終わったあとににとりと

設計図を書き上げたんだ。これを見て

どう思う?専門家からの意見を聞きたい。」

 

勇儀「...これはどこに建てるんだ?」

 

サクラ「魔法の森、最奥の地。」

 

勇儀「...なら大丈夫だろう。

問題は無いと思うぞ。材料は?」

 

サクラ「...木造とかだけど?」

 

勇儀「分かった。明日で良いのか?」

 

サクラ「...いつでも構わないけど?

もう準備は整ってるし。場所もある。」

 

勇儀「なら決まりだ。今すぐ取り掛かるぞ。

あ、そうだ。サクラよ。萃香を連れてきて

くれないかい?あいつも参加させる。」

 

サクラ「あー...了解した。なら、

ちょっと私に掴まってくれない?

今すぐ移動するから。」

 

勇儀「いや、すぐ着くからいいよ。

そら、行くぞ!サクラ!」ガシッ

 

サクラ「え?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その数秒後、ドアを開け(破壊)、そのまま

地上に向かって高速で飛び始めた勇儀。

サクラは勇儀に腕をがっしり掴まれており、

普段の冷静さも失い、痛みを訴えている。

しかし、サクラの貧弱な腕力で鬼の力に

適うはずもなく、心の底からの叫びも

風に流されて聞こえていないようだ...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜地底の入口〜

 

 

勇儀「よーし到着!...あれ?どうしたサクラ。

なぜそんなに震えているんだ?」

 

 

サクラ「...(次からはレイス連れてこよう...

でないと私が死にかねん...それだけは

絶対に避けなくては...)何でもない。」

 

勇儀「それで、場所はどこだい?

なんて言ったっけ...なんの森?」

 

サクラ「...魔法の森。

ちょっと優しくつかまって。移動する。」

 

勇儀「こうでいいのかい?」

 

サクラ「...もうそれでいいや。」

 

 

勇儀はサクラの頭に手を乗せ、まるで

撫でているかのような感じになってしまった。

若干サクラのしっぽが揺れているのは

気の所為だろう。

 

 

 

サクラ「...『瞬間移動』。」

 

 

もはや最近のサクラのおもな移動手段と

なっている瞬間移動を使い、瞬時に

二人は魔法の森へとワープした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜魔法の森・最奥〜

 

 

サクラ「ほい、到着。ここが魔法の森だよ。

用があるのはここ。」

 

勇儀「...お前こんな事出来たのか。

ならさっき言えば良かったのに。」

 

サクラ「言う前に連れてかれたんですけど。」

 

勇儀「...。」

 

 

返す言葉がないからか...勇儀はそれ以上

言葉を発しなかった。

 

 

サクラ「まぁ、今はいいよ。とりあえず、

ここを開拓してさっきの設計図の家を

建てて欲しいという訳。分かった?」

 

勇儀「わかった。これから建てれば

良いんだったか?早くやっていきたいんだが。」

 

サクラ「設計図と材料置いとくから、

ちょっとよろしく。レイス呼んでくる。」

 

勇儀「おう、任しときな!」

 

 

そう言って早速勇儀は設計図を見ながら

材木をノコギリでテキパキと切ってゆく。

流石鬼。建築に関しては幻想郷随一だ。

 

 

サクラ「...じゃ、神社に戻るとするかな。

『瞬間移動』。」シュンッ

 

 

サクラは一旦博麗神社へと戻った。

勇儀は放っておいても大丈夫だろう。

魔法の森の雑魚妖怪も、流石に鬼を

襲う様なアホな事はしないだろうし。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜博麗神社・境内〜

 

 

サクラ「ただいまー。」

 

レイス「...よう。サクラ。漸く戻ってきたか。

どこいってたんだ?」

 

サクラ「いや、地底とかだけど...。

いや、それよりも。なんでレイス

ここにいるの?これから紅魔館行こうかと

思ってたのに。」

 

レイス「へぇ。俺が来た理由はだな...

確か前に魔法の森に俺の家を建てるって

言ってたじゃんか?それについて

聞こうかと思ってきたんだが...」

 

サクラ「それならちょうど良かったよ。

ちょっと今から一緒に来てくれる?」

 

レイス「魔法の森に行くのか?」

 

サクラ「そう。今魔法の森の最奥で

勇儀に設計図渡して作ってもらってるから。

ちょっと見てもらおうかと。」

 

レイス「あー...わかった。取り敢えず行こうか。

ここにいても暇でな...。」

 

霊夢「家主の前でそれを言うか。」

 

サクラ「あ、霊夢。話は聞いてた?

ちょっとレイスと魔法の森行ってくるから。」

 

霊夢「はいはい...行ってらっしゃい。」

 

レイス「...それじゃあ、また。」

 

 





次回レイスの家完成予定。
いつ投稿できるかなー...


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第五十八話 家、完成+‪α‬

Q.なぜ新年初投稿が2月なんですか?

A.執筆サボってましたすみません。

今回謎の秘密が...?


〜魔法の森・最奥〜

 

 

勇儀「...よしっ!これで完成だ!」

 

サクラ「漸く終わった...体痛い...。」

 

レイス「...漸く出来たか。」

 

サクラ「...取り敢えず中に入ろうか。」

 

勇儀「んじゃ、私は帰るよ!

何かあったらまた来な!」

 

サクラ「ありがとねー。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜レイスの家〜

 

レイス「おぉ...普通にすごいな...これは。」

 

サクラ「だろうね。レイスの体重を

支えるためだけにかなりの魔法を施してるし。

何よりこの家自体が大きすぎるんだ。」

 

レイス「俺そんな重かったか..?」

 

サクラ「体重計乗って秒で木っ端微塵に

したくせによく言うよ...」

 

 

実際、レイスはとても重い。その重さは

約400kg。しかも、本体ではなく、その大半

はレイスの持つ鱗なのだ。

普通の家屋では絶対に支えられない。

なのでサクラが目一杯頑張り、何とか

耐えれるほどの強度を実現した。

 

 

サクラ「取り敢えず、お前が飛び跳ねたり

しない限りはまず壊れることはないだろう。

強度だけは保証しておくよ。」

 

レイス「...なんか言葉に不安が残るが...

ありがとう。勇儀もありがとな。

今度どっかで礼をさせてもらうよ。」

 

勇儀「いいっていいって!これは私の

趣味みたいなもんだ!

これくらい大したことはないからさ!」

 

 

そう高らかに笑い、盃の酒を飲む勇儀。

確かに鬼ならこれくらい朝飯前なのだろう。

 

 

レイス「そう言ってくれると嬉しいよ。

...それで?このあとはどうするんだ?

サクラよ。地底に一緒に戻るのか?」

 

サクラ「あー...その事についてなんだけど、

取り敢えず私と勇儀は地底に戻るよ。

レイスは取り敢えず一旦紅魔館戻って

荷物でもとってきたら?あるかは知らないけど。」

 

レイス「ならそうするかな。」

 

サクラ「決まりだね。それじゃ、行こうか。」

 

勇儀「おう!それじゃあな!レイス!」

 

レイス「おう。また会おうな。」

 

 

その言葉を言い終わる前に、二人は消えた。

その場に残っているのはレイスのみ...

かと思われたが...

 

 

???「そこにいるのは誰なのぜ?」

 

レイス「...?...声的に...魔理沙か?」

 

魔理沙「なんだ、レイスだったのか。

なんだぜ?この家は。お前ここに住むのか?」

 

レイス「そうだが?」

 

魔理沙「ふーん...。なら、ご近所さんだな。

これからよろしくな!」

 

レイス「あー...そういや魔理沙の家は

魔法の森だったな。まぁ、よろしく。」

 

魔理沙「んで、レイス、これからどうするんだ?」

 

レイス「ん?ちょっと荷物取りに紅魔館に。」

 

魔理沙「なら一緒に行ってもいいか?」

 

レイス「別に構わんぞ。それじゃ行くぞ。」

 

 

するやいなや、レイスはその普段は

小さく折りたたまれた翼を目一杯に広げ、

力強く羽ばたき始めた。

 

 

魔理沙「...相変わらず桁外れな力だよな。

お前もすごいよな。膨大な力を持っているのに。」

 

レイス「...?何か言ったか?」

 

魔理沙「...いーや。なんでもないぜ。

ほら、行くぞ!私に追いつけるか!?」

 

レイス「勝負か?負けないぞ。」

 

 

お互いに、かなりの速度を出しながら

紅魔館へと向かう。

案外、この二人気が合うのかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

紅魔館 門前

 

美鈴「...ん?なんか風切り音がする...」

 

 

美鈴は風の音がしたのを察知し、起きた。

音がしたその方向へと目を向ける。

するとそこには...

 

 

 

 

 

ヒュンッ←ナイフが目の前に迫る音

 

 

美鈴「危なッ!?」パシッ!

 

 

美鈴は目の前に迫るナイフを咄嗟に

真剣白刃取りで受け止めた。

受け止めたナイフはそのまま光の粒子と

なり空気に溶けて行った。

 

 

レイス「よう、美鈴。今回は早めに起きたな。

記録は72本な。もっと頑張れよ。」

 

美鈴「いや一体何を言ってるんですか...」

 

レイス「ん?これは美鈴が起きるまでに

何本ナイフを刺せるかのゲームだが?」

 

美鈴「人が寝てる時に何してんですかっ!?」

 

 

ちなみにこのゲームだが、レイスは遊びで

気づくよう投げているため100を超えないが

このゲームの最高記録保持者は

この後やった十六夜咲夜による1341本である。

無論時止めは使用している。

(どうでもいいが1回に149本を9回やって

漸く起きたのである。1340本は頭に当たり

奇跡的に1本だけ逸れて足に刺さり起きた。)

 

ちなみに魔理沙は途中で飽き、

既に館の中に侵入しているのである。

 

 

レイス「とまぁ、そんな事はどうでもいい。

俺が移住する事が決まったから、

荷物を取りに帰ってきた。すぐにまた出る。」

 

美鈴「そうですか...。なら、お気をつけて。」

 

 

レイスはそのまま門をくぐり、扉を開ける。

そして…

 

 

レミリア「レイスーッ!」ドガァッ

 

レイス「のあっ!?」バターンッ!

 

 

まるでわかっていたかのようにレミリアが

レイスに超速でタックルをかました。

 

 

レミリア「全く...どこ行ってたのよ。

割と...寂しかったのよ?」

 

レイス「いや、ちょっと魔法の森まで...

まぁ...こっそり出ていったのは悪かったよ。」

 

レミリア「反省しているならよしっ!」

 

レイス「あ、そうだ。漸く家、できたから。」

 

レミリア「え?もう?早くない?」

 

レイス「鬼がすごい勢いで作ってくれた。」

 

レミリア「そ、そう...。」

 

レイス「とりあえず、荷物取りに来た。

と言っても、ほぼないけどな。」

 

レミリア「そもそもレイスの部屋、

私物とか見たことないのだけれど?」

 

 

二人は歩きながら語り合う。

 

 

レイス「まぁそうなんだけどさ?

せめてここを去るんだから挨拶くらいは

したいからな...だからきたんだ。」

 

レミリア「...そう。それをわかってるなら良し。

...どうせたまには来るつもりでしょ?」

 

レイス「流石分かってるじゃないか。

ここは幻想郷で最初に来た場所だ。

思い出深いのもあるからな。」

 

レミリア「...あの頃が懐かしく感じるわ。」

 

レイス「と言ってもまだ1年経ってないけどな。」

 

レミリア「うるさいわよ。...まぁ、たまには

来なさいよ。紅魔館一同、歓迎するわ。」

 

レイス「今更カリスマ気取ってもなぁ...」

 

レミリア「そこは乗っかりなさいよ...。」

 

レイス「悪い悪い。...じゃあ、そろそろ行くよ。

あんまり待たせるとサクラにキレられる。」

 

レミリア「...あの子には言わなくていいの?」

 

レイス「...今フランに会っても素直に

返してくれる気がしないからな。」

 

レミリア「...それでもねぇ...。」

 

レイス「まぁ、それも既に時遅しって奴だが。」

 

レミリア「え?」

 

レイス「いるなら出てきな。気配でわかってるぞ。」

 

 

 

フラン「ちぇっ。バレちゃった。」

 

レミリア「...フラン?貴女いつからいたの?」

 

フラン「お姉様がレイスにタックルした辺り」

 

レミリア「最初からですねわかってました。」

 

レイス「二人共仲良いな。...まぁ、フラン

話は聞いていたろ?家は出来た。今日から

俺は魔法の森に移住する。」

 

フラン「...そう。でも、寂しくはないよ。

別にこれが最後って訳では無いんだから。

いつでも会いに行けるんだし。」

 

レイス「...別に心配する事も無いか。

んじゃ、俺はそろそろ行くよ。」

 

レミリア「さっきも言ったけど、たまにで

いいから、紅魔館に来るのよ。

紅魔館一同、歓迎するわ。」

 

フラン「またね!レイス!」

 

レイス「...またな。」

 

 

 

二人の別れの言葉に、レイスは一言。

最後の別れでもないならば、これでいいのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

紅魔館・門前

 

 

 

レイス「...急いで戻るとしようかな。

...魔理沙は...まぁ、多分まだ図書館かな?」

 

 

レイスは翼を大きく広げ、飛び立つ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

魔法の森最奥・レイスの家

 

 

レイス「えーっと?ただいま...?」

 

サクラ「...おかえり。用件は終わった?」

 

レイス「あぁ。向こうで色々済ませてきた。」

 

サクラ「なら良し。この後、どうする?」

 

レイス「暫くは家でゆっくりしてるかな?」

 

サクラ「...まぁ、レイスの好きにしなよ。

それじゃ、私は神社に帰るから。」

 

レイス「おう。またな。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レイス「...と言っても、やる事は無いんだよな。

...どうせ暇だし、暇つぶしにアレでもやるか。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

凡そ30分後

 

 

サクラ「レイスー?いるー?」コンコン

 

 

 

 

ガチャ

 

 

サクラ「...!?...レイスだよね?」

 

レイス?「そうですけど何か?」

 

サクラ「じゃあ...なんで性別が変わってるのか

詳しく教えてくれるかな?」

 

 

 

レイスは、服装はそのままに、性別が

男から女に変わっていた。

 

 

サクラ「...んで?なんで変わってるの?」

 

レイス?「その前に、この姿では私は

『カラハ』と名乗らせてもらいます。」

 

サクラ「あぁ、うん。そこは別にどうでも良い

変わった理由は?」

 

カラハ「少しは乗ってくれても良くないですか?

まぁ、えーっと理由としては、暇つぶしです。」

 

サクラ「...なんとも単純な理由だ...。

というか、何?性転換なんて出来たの?」

 

カラハ「それについては、龍に性別は

ありません。普段は性別を固定しているだけ。

変えようと思えばいつでも

変えることはできます。今回のように。」

 

サクラ「ふーん...なら、ちょっと戻ってみて」

 

カラハ「...それについてひとつ。

一度性別を切り替えると、暫くは

もう一度切り替える事はできません。」

 

サクラ「...そう。まぁ、暫くは家で過ごすなら

それでも問題は無いか。」

 

カラハ「ちなみに、今回はなんの用で

戻ってきたのですか?」

 

サクラ「...大したことじゃない。」

 

カラハ「そうですか...。」

 

サクラ「...まぁ、いいや。

それじゃ、今度こそ私は帰るよ。」

 

カラハ「はい。お気をつけて。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなこんなでレイスに謎の秘密?が

発覚し、無駄に疲れたサクラであった。

 




カラハに関してはレイスの家でのみ
出てきます。情報は以下の通り


カラハ

年齢・種族共に不明

身長:165cm 体重:不明

レイスの女としての姿。何故か常に敬語。
服装は相変わらずのロングコートに
灰色のロングスカートを着ている。
頭にはレイスの時にはあった額の角は
無くなっている。翼や尻尾は変わらず、
瞳の色は両目共に黒で、髪の色は白色。
家の中では裸足、家の近くではブーツを
履いて過ごす。剣は持っているが、
戦いを好む事はない。(なお苦手では無い。)


明らかにレイスとカラハで性格が違うのは
単に男女の思考回路が違うため。
ただし記憶は勿論共有されている。



次回から新章突入です。
まぁ、なにか変わるって訳でもないんですがね。
次回もお楽しみに。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第四章新たなる力と激動
第五十九話 始まりの『謎』


とりあえず新章の始まりなので短めに。


魔法の森・最奥

レイス(カラハ)の家

 

 

フラン「そうだ、ねぇ、レイス。」

 

カラハ「今はカラハです。なんでしょう?」

 

フラン「レイスとサクラって、なんで

幻想郷に来たの?聞いた事無かったけど...」

 

カラハ「そうですね...実際のところ、私も

よく分かってないんですよね。」

 

フラン「...?どういうこと?」

 

カラハ「私達は、幻想入りした存在です。

しかし、此処に来る前の記憶は無いんです。

所謂記憶喪失ってものですね。」

 

フラン「...未だに思い出せないの?」

 

カラハ「はい。未だに。...でも、

別にいいんです。思い出せなくっても。

思い出せないという事は、

いらない思い出なのかもしれませんし。」

 

フラン「...別に思い出そうとは思わないの?」

 

カラハ「...気にならない、

と言えば嘘になります。しかし、方法がない

だからどうしようもないのが現状なんですよ。」

 

 

そこまで言うと、カラハは再び手元の本を

読み始めた。暖炉の炎が揺らめき

近くのカラハを照らす。

 

ちなみに、フランがここにいるのは

パチュリーにレイス(カラハ)の家の場所

を聞き、こっそり来たらしい。

カラハは特に気にしてないが。

 

ふと、火が弱くなった。薪が無くなった様だ。

それを横目で確認したカラハは、

その長い尻尾で薪を数本巻いて掴むと、

炎の中に器用に置いた。熱くないのだろうか。

次に、大きな翼でゆっくりと仰ぎ、炎を

大きくしていく。この間にもカラハは

本を読み続けている。

 

 

フラン「...熱くないの?」

 

カラハ「えぇ...これ位の炎なら熱くありません。

むしろ心地よい位には大丈夫です。」

 

フラン「...ねぇ。レイス。」

 

カラハ「...なんでしょう?(諦めた)」

 

フラン「レイスの鱗、1枚貰ってもいい?」

 

カラハ「構いませんよ。はい。どうぞ。」パキン

 

フラン「ありがとう。...この鱗、

とても重いけど...何で出来てるの?」

 

カラハ「採った場所にもよりますが...

それは主にヒヒイロカネで構成された鱗です。

魔理沙さんのミニ八卦炉がありますよね?

アレも主にヒヒイロカネを組み込んで

作られているそうです。」

 

フラン「へぇー...そんなにすごいの?」

 

カラハ「はい。少なくとも高熱に耐える

程に耐久性はとても高いですね。

私も炎属性には元々強いですが、

この鱗のおかげでさらに強い耐久を誇ります。」

 

フラン「それだけ強いのに、戦うの

苦手なの?変な感じ...。」

 

カラハ「私は自分が戦うより誰かが戦ってる

のを見るのが好きなんですよ。

戦い方や"表情"を見るのが。」

 

フラン「...表情?」

 

カラハ「そう。"表情"です。

皆、戦ってる時は色々な表情が見えます。

楽しげ、焦り、余裕、他にも沢山あります。

それらを見ている時が私は好きですね。」

 

フラン「....でも、レイスが戦ってるとこ、

ちょっと見てみたい。」

 

カラハ「...そこまでお願いされるとなぁ...。

流石にやらない訳には行きませんね...。」

 

フラン「!ホント!?」

 

カラハ「えぇ。...ですが、

もう少しお待ちください。もうちょっとで

この本読み終わるので...。」

 

フラン「...そういえばその本...何読んでるの?」

 

カラハ「これですか?『幻妖神伝』ですよ。

この幻想郷に存在する、数々の妖怪や神が

図鑑の様に記されたものです。」

 

フラン「ふーん...もう終わった?」

 

カラハ「えぇ...。読み終わりましたよ。」

 

フラン「それじゃ、行こっか!」

 

カラハ「えぇ...良いですよ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レイス(カラハ)の家・上空

 

 

 

カラハ「この姿での戦闘は初めてですが、

手を抜くのだけはやめてくださいね?」

 

フラン「勿論!手は抜かないよ!」

 

カラハ「では...、始めますか?」

 

 

カラハは双剣の片方、輝を抜き、尋ねる。

 

 

フラン「うんっ!」

 

カラハ「では、行きますよ。『裂空』」ブオッ!

 

 

輝を高速で振るい、広範囲の斬撃を

発射し牽制をした。それでも...

 

 

フラン「うわっ!危ない!『レーヴァテイン』!」

 

 

咄嗟にレーヴァテインを出し、斬撃を防ぐ。

この距離でも反応できるのは、吸血鬼の

とても高い身体能力故なのだろう。

 

 

カラハ「ふむ。流石ですね。」

 

フラン「今度はこっち!

禁断『スターボウブレイク』」

 

 

手加減しないと言った手前、かなり密に

配置されたカラフルな弾幕。

少しでも気を抜いたらすぐに被弾しそうだ。

 

 

カラハ「んー...まだ慣れてないとキツいです...。

ちょっと相殺を。『五月雨龍星』。」

 

 

カラハは輝を掲げ、力を流す。

すると、銀色の斬撃が流星群の如く

現れ、スターボウブレイクをかき消す。

 

 

カラハ「...ふぅ。この姿では戦闘は慣れません。

...早いですけど決着をつけましょうか?」

 

フラン「...いいよっ!それじゃ、行くよっ!」

 

 

カラハは双剣のもう一振、宵を抜刀する。

 

 

 

レイス「『双刀・断空裂斬』。」

 

フラン「QED『495年の波紋』!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あの後、結果からいえば、勝ったのは

フランだ。カラハとフランの弾幕は最初

こそ相殺して競り合っていたが、

徐々に弾幕が増えるフランの技には

適わず、結局隙をつかれ被弾してしまい

カラハは降参した。

 

 

 

カラハ「やはり、この姿ではまだフランに

勝つ事は無理そうですね...。

修練あるのみですね。」

 

フラン「頑張ってね!また戦おうね!」

 

カラハ「ふふっ。ありがとうございます。」

 

 

戦いが終わった後、2人は仲良く家に戻り、

また他愛のない話をしながら、 夕食を食べ

夜まで過ごした。フランは眠がっている時

カラハの家に泊まりたいと言った為、

仕方なくベッドに寝かせた。

と言っても、カラハはベッドを使わないが。

 

 

カラハ「まぁ、明日紅魔館へ行きますかね...。」

 

 

寝かせた後そう呟き、再び本を読み始める

カラハの表情は、どことなく笑っていた。

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第六十話不穏なる予兆

この話を境に、一気に話が加速します。
既に幻想郷住民と知り合いとなった
数年先のスタートです。


...あれから、月日が流れた。

日付にして...数年と言った所だろう。

その数年の間にも、様々な変化があった。

 

 

 

 

例えばレイスは、慧音や妹紅に

里の自警団に勧誘され、一年もしない内に

多大なる戦果を挙げ、信用と地位を得た。

今や里でレイスを知らない者はいないほどに。

...カラハ=レイスと言う事実を知った時は

皆が驚いていたが。

 

 

一方、サクラはと言うと、あれから

博麗神社を出て、一人旅に出た。

本人曰く、『修行に出る』だそうだ。

能力の応用、身体力の強化が目的だそうな。

今ではレイスより幻想郷の交友関係は

広く、殆どサクラを知らない妖怪はいない。

また、修行の成果なのか、身体能力強化の

魔法をかければ多少鬼とは殴りあえる

位には素の力も上がった。

武器の扱いもかなり良くなり、

弓は矢を三本同時に放てるようになり、

戦術もかなり豊富になった。

 

今でもサクラは旅を続けている。

あらゆる場所を転々と移動しながら

自身を高め続けている。

 

 

未だに、ふたりは記憶を失ったままだ。

何をすれば、記憶が戻るのか。

それすらも忘れかけ、幻想に馴染み始めた。

だが、それと同時に、不穏な気配が、

ひっそりと忍び寄っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レイスの家

 

レイス「...なぁ、サクラよ。」

 

サクラ「...何?今忙しいんだけど。」

 

 

サクラは、とある時期に、レイスの家に

休憩がてら寄ったのだが、その際に

外の世界から取り寄せた、PS4を

家主の許可なく設置し、遊んでいる。

今やっているのは『隻○』である。

 

 

レイス「...お前はいつまでここにいるんだ?」

 

サクラ「...暫くはここに居させてもらう。

修行の合間には休息も必要。」

 

レイス「...本音は?」

 

サクラ「久しぶりにゲームがやりたくなった

から守矢神社に行ったはいいけど

流石にダメだった。だからここに来た。」

 

レイス「よろしい。

...あまりやり過ぎるなよ。太るぞ?」

 

サクラ「私にそれ言うか?」

 

レイス「そうかお前に脂肪は無かったな。

すまんすまん。...よし俺が悪かったから

そのハンマーを仕舞おうか。」

 

サクラ「いやまだ私何もしてねぇよ。

...と言うか他に聞きたい事あるんじゃないの?」

 

レイス「...最初から素直に話を聞けよ...。

まぁいい。話なんだが、結局俺らは、

なぜこの地...幻想郷に存在する?

俺達は記憶が無いせいで分からないが、

お前の事だ。何か手がかりを

持ってるんじゃ無いのか?」

 

サクラ「...なぜ幻想入りしたのか、

そこはまだ私ですら分かってはいない。

でも、ひとつ言える事はある。

それは、”少なくともこの先には、

とてつもなく大きな壁がある”。」

 

レイス「大きな...壁?」

 

サクラ「言葉の意味通りだよ。

この先、必ず何かが起こる。

私達ですら苦戦するかもしれない程の

”何か”が。それも近いうちにね。」

 

レイス「...それは...いつの話だ?」

 

サクラ「...分からない。すぐかもしれないし

何十年と先かもしれない。...でも、

この幻想郷にまで何かが起こる。

それだけは断言できる。絶対に。」

 

 

そう淡々と語るサクラの瞳は青く、銀色に

強く輝く。伝えようとする、熱意。

それを強く感じさせる。

 

 

サクラ「...まぁ、熱く語ったはいいけど、

正直これはあくまでいつか起きること。

今は今を楽しめばいい。

"為すべき事を為す"。それが1番さ。」

 

 

レイス「...お前、それそのゲームに影響

されただけで言ったよな?」

 

サクラ「あっ、バレた?」

 

レイス「...はぁ。せっかくの雰囲気ぶち壊しだよ。

まぁこれがいつもの事なんだろうけどな。」

 

サクラ「まぁいいじゃん。...どうせなら

レイスもこのゲームやってみるか?

正直相当死にゲーだぞこれ。」

 

レイス「いや、遠慮しとく。正直

俺にはゲームは向いてない気がする。」

 

サクラ「そうか...。なら、この後どうするんだ?

どうせここにいてもやることは無いだろ?」

 

レイス「そうだけどなー...」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その時、玄関の扉が勢いよく開けられた。

 

 

魔理沙「大変だぜ!レイス!」

 

レイス「...魔理沙か。どうした?

里で何か事件でもあったのか?」

 

魔理沙「あぁ、そうだぜ!

里の中に巨大な妖怪が現れた!

慧音や妹紅達ですら手が付けられない!

急いでむかってくれ!私が案内するのぜ!」

 

レイス「霊夢はどうした?霊夢なら

速攻で妖怪如き倒せるだろ?」

 

 

霊夢「...ここにいるわよ...。」

 

サクラ「どうしたの?霊夢......!?

そこまでボロボロになるとは...

一体どんな奴が...?」

 

レイス「サクラ。お前はここに残れ。

霊夢はここに寝かせておけ、お前が看病しとけ。

俺が魔理沙と向かうから。」

 

サクラ「...りょーかい。任された。

ほら、行くよ。霊夢。」

 

霊夢「...うぅ...。...レイス。」

 

レイス「どうした?」

 

霊夢「気をつけて...敵は

多分、アンタと同じ..."龍"よ。」

 

レイス「...なんだと...?」

 

サクラ「なら、尚更早く行った方がいい。

事態は一刻を争う。急げ!」

 

レイス「...分かった。」

 

魔理沙「良し、全速力で向かうぜ!」

 

レイス「OK。行くぞ!」

 

 

一瞬にして、2人は姿を消す。

辺りには、霊夢のか細い呼吸が響く。

 

 

サクラ「まさか...もう来たと言うのか?

私達にとっての、大きな壁は...?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

人里

 

 

レイス「着いた!妖怪は!?」

 

魔理沙「向こうだ!」

 

レイス「...あれは...ッ!?」

 

魔理沙「お、おい!?どうしたんだ!?」

 

 

突然、目の前で頭を抱え、

悶え始めるレイス。

何かを、思い出しかけたのか...

 

 

レイス「...ダメか。何か思い出せそうだったのに。

...すまん。ちょっと取り乱した。」

 

魔理沙「だ、大丈夫なのかぜ?

まぁ、大丈夫ならいいが...、あれ、どう思う?」

 

レイス「...少なくとも、確かに霊夢ですら

勝てない程の力を持つものだってのは分かった。

だが、多分万全で挑んで負けた訳では

無さそうだな。凡そ、焦りと不意打ちか。」

 

魔理沙「...勝てるのか?あの..."龍"?に。」

 

レイス「多分、問題はない。急がなくては、

このままでは確実に里は壊滅だ。

魔理沙は戻ってくれ!サクラに

この事を話してみろ!あいつなら

何かしらは分かるはずだ!」

 

魔理沙「わ、分かった!」

 

 

魔理沙はレイスの言葉を聞き終えると同時に

そのまま踵を返し、レイスの家へ戻って行った。

 

 

レイス「さて、急ぐか。

...もう嫌な予感しかしない。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

人里・中心部

 

 

龍「..........。」

 

レイス「...やはり、か。なぜ龍がこの地に...

まぁ、とにかく滅するのみだ。」

 

 

龍は、人型であり、背には翼、尾が見える。

黒のフードを被っており、顔が分からない。

だが、レイスと同じ、"龍"であるだろう。

 

 

龍『...お前は誰だ?』

 

レイス「...レイス。」

 

龍『...!...なるほど、やはり。』

 

レイス「お前が何を知ったかは知らん。

お前は、今ここで消えてもらう。」

 

龍『私はもうこの地に用は無い。』

 

レイス「...知るか。とっとと去ね。『裂空』。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

パキィィィィィン...

 

 

 

 

 

 

 

 

龍『それ如き、私には通じん。』

 

レイス「な...!?」

 

 

レイスは確かに技を放った。

だが、奴は瞬時にして技を避け、

剣を砕いた。どんな攻撃すらも受けきる、

『白黒双大剣』が。

 

 

 

龍『...やはり、永い時を経て、

力が弱まっている...。』

 

レイス「...っ!『神雷』っ!」

 

龍『無駄ですよ。』

 

 

なんと龍は、それすらも軽く躱す。

実力は、もう明らかだ。

 

 

龍『暫く眠っていてください。《封脈》。』

 

 

レイス「......クソが.....っ!」バタッ

 

 

突然レイスは、糸が切れたかの様に

倒れ、気絶してしまった。

龍はレイスを担ぎあげる。

 

 

龍『これで、全ては揃った...。』

 

 

そう一言呟くと、目の前に空間の歪みを

作り出し、龍はそこへ入り、レイスと共に

消えていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

同刻・レイスの家

 

 

魔理沙「おーい!サクラー!」

 

サクラ「...?魔理沙か。レイスはどうした?」

 

魔理沙「...龍について、聞いてきてくれって。」

 

サクラ「残ったのか...。これは...まずいぞ...。」

 

魔理沙「な、何がまずいんだ?」

 

サクラ「レイスはもう負けてる。

そして、敵にどこかに連れていかれた。」

 

魔理沙「なんだと!?」

 

サクラ「一応、戦闘の風景を

『シッコクノウツシミ』で覗いてたから。

一応見てはいたけど...どうしても連れ去った

奴は見る事ができなかった。

そして、奴が入っていったゲート...、

あの先に、黒幕がいる。でも、

多分、敵はまた来るぞ。」

 

魔理沙「...私たちで勝てるのか?」

 

サクラ「分からない。」

 

魔理沙「...向こうから来るのを待つしか

ないということか...?」

 

サクラ「...そういう事。

急いで紫に連絡を!幻想郷のピンチだ!」

 

魔理沙「...私はどうすればいいのぜ?」

 

サクラ「とりあえず紅魔館に。

レミリア達にも今の状況を説明しないと。」

 

魔理沙「分かったのぜ!」

 

 

紅魔館へ一直線に向かい、消える魔理沙。

誰が予想していただろうか。この出来事を。

 

 

サクラ「...時が来た...。始まる。

"私達にとって大きな壁"が。」

 

 

 

1人そう呟くサクラ。

この先に待つのは幻想の崩落か、

若しくは生存か。それは神のみぞ知る。

 

 




ここからは、東方感が薄れます。
それでも良いなら、ゆっくりお待ちください。

そしてサクラがやっていたゲームは
わかる人はわかるはず。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第六十一話幻想郷に現れし者

とりあえずボス戦的な何か。





紅魔館・大広間

 

 

サクラ「皆、よく集まってくれた。

今回、人里が襲撃され、さらに

レイスが攫われた。これは非常にまずい。」

 

 

紫「...レイスを攫った犯人は、レイスを

捕らえて、そのまま空間の歪み

に入っていったわ。行方は不明のままよ。」

 

サクラ「...で、今回集まってもらった

理由なんだが、多分...いや、確実に

奴らはまた来る。その時が来たら、

次は倒せるように、作戦だけでも

練っておく必要がある。その為に

この場を借りて招集させて貰った。」

 

 

この場にいるのは、紅魔館のメンバー、

そしてサクラと、妖怪の賢者・八雲紫、

魔理沙と霊夢だ。

霊夢はまだ万全では無いはずだが、

気になるために来たらしい。

 

 

サクラ「...けど、作戦と言っても、

非常に難しい。ここにいるメンバーだけでは

多分勝てないだろう。

それほど、相手は強い。」

 

レミリア「その現場を直接見ていないから

よくわからないが、霊夢ですら

勝てなかったと言うのか?最強の巫女が。」

 

霊夢「えぇ。...あいつ、私の攻撃を全て

余裕の笑みで躱して来るし...

結局私が焦ってしまって...

やられてしまったわ。」

 

フラン「どれだけ強いのよ...。

そんなのがまだたくさんいるって事?」

 

サクラ「予想だけど...そこまでは

来ないと思うよ。レイスに聞いた事がある。

龍と言うのは、公平な勝負を本能的に

好むんだって言われた。だから

不意打ちとか姑息な手は使っては来ない...はず。」

 

霊夢「公平...それはつまり、1対1の勝負を

向こうが仕掛けてくると言う事?」

 

サクラ「...恐らく。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その時、目の前に空間の歪みが現れた。

そして、その中から、レイスを攫ったであろう

フードを被った"龍"が出てきた。

 

 

龍『...また会えましたね?紅白の巫女よ。』

 

霊夢「お前...!」

 

サクラ「霊夢、落ち着いて。

...それで、こんな堂々と現れて、何の用だ?

レイスをどこへやった?今すぐ答えろ。」

 

 

サクラは燃える怒りを抑えながらも、

冷静に目の前の龍に、淡々と言葉を続ける。

 

 

龍『...貴女に答える義理はありません。

私が来たのは、【宣戦布告】の為です。』

 

紫「それは...幻想郷に仇なす存在と

して捉えても良いと言う事ですわね?」

 

 

紫の力が高まっていく。

それでも、龍は動じない。

 

 

龍『我らが長の言葉です。

《この地、幻想郷を我らが"神竜族"の

理想の世界へ作り替え、人間共への

反逆の礎とする。》...後は分かりますね?』

 

サクラ「...させるか。意地でも止めてみせる。」

 

 

サクラ達は、すぐに臨戦態勢をとる。

 

 

龍『...やはり、そう来ますか。我らが長は

それを既に読んでいます。なので、

まず、実力者達を先に潰す必要がある。

我らが長が、直々に相手致します。』

 

サクラ「...どうやって行けと?」

 

龍『この幻想郷のあらゆる所に、

既に入口は開いています。

...挑む勇気があるのならば、そこを

通るがいい。幻想の民よ。』

 

 

そこまで言い切ると、足元に歪みを起こし、

瞬時に消えていった。

 

 

サクラ「やはり、もう来たのか。

...あいつは一体何者なんだ...?」

 

魔理沙「そんな事より!どうするんだぜ!?」

 

サクラ「...一度様子見だ。『シッコクノウツシミ』」

 

 

巨大な鏡を作り出し、幻想郷のあらゆる所に

現れた、というゲートを見る。

 

 

 

サクラ「...なるほど。これは中々に

思ったより状況は厳しいな。」

 

魔理沙「...何が厳しいんだ?」

 

サクラ「...見た所、ゲートは全部で9つ。

場所は妖怪の山に3つ。天界に2つ。

霧の湖に1つ。旧地獄に3つ。」

 

霊夢「...多くない...?それだけの強敵が

いるということなの?」

 

サクラ「...いや、鬼門なのは3つ。

そこ以外は、まだ勝てるとは...思う。」

 

紫「断言は出来ないのね...。

まぁ普通に考えたらレイスを負かす程の

実力者だものね...。」

 

サクラ「...迷っていても仕方ない。

...行こう。向こうも待っているだろう。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

地底・旧地獄の外れ

 

 

『異常なる業火』

 

 

サクラ「...ここか。なんつー威圧感だ...。」

 

霊夢「行くわよ。怖気てる暇なんてない。」

 

魔理沙「...覚悟は出来てるぜ。」

 

紫「人員もう少しいなかったの?

4人は流石に少なすぎない?」

 

サクラ「連れてきたきゃ連れてきなよ。

正直多勢をぶつけたところで勝てるのか?

向こうの力が不明な以上、無理はできない。」

 

霊夢「行くわよ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???「来たか。幻想の民。...いや、例外もいるか。

...我らの目的は分かってるな?」

 

 

ゲートを潜ると、まるでコロシアムの様な

広い空間だった。中央には、メラメラと

燃えたぎる様なオーラを纏った、一際強い

力を感じる龍がいた。

観客席の様なものもあり、

赤色の人型の龍達が歓声をあげる。

 

 

サクラ「...わかってる。さぁ、無駄話は

している暇はない。始めるぞ。」

 

 

サクラはすぐに臨戦態勢をとり、構える。

霊夢も、魔理沙も、紫も。

それぞれ、即座に戦闘態勢へと移る。

 

 

???「...どうやら覚悟は出来たみたいだな?

では...ゆくぞっ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

メギラ「我が名はメギラゼア!

神竜族の長が一人!炎を司る炎神なり!

 

 

高らかに名乗ると共に、紅く煌めく炎を

身に纏い、まさに炎神に相応しい姿になった。

 

 

 

メギラ「...さぁ、始めようぜ?」

 

 

高らかに名乗った炎の長・メギラゼア。

自らの住む場所、焦熱の街・カザール。

その決闘場で...戦いが始まる。

 




サクラが言っていた様に、長は9人
いるのだけれど、尺の都合上、描かれるのは
炎を含めた3人だけです。要は鬼門の場所。

ではまた次回。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第六十二話最初の壁・炎の猛攻

戦闘シーンは苦手なので、ふわっとした
解釈でご覧ください。




焦熱の街・カザール

 

コロシアム

 

 

メギラ「行くぜっ!『炎廊の大地』!」

 

 

メギラゼアが炎を周りに巡らせ、

炎のリングを作り出す。

周囲の温度が一気に上昇していく。

 

 

サクラ「『光明の結界』」

 

 

まずサクラは、後衛の仲間を守る為に、

薄桃色の結界を張り巡らせた。

 

 

メギラ「『爆炎空煙』...燃えやがれぇっ!」

 

 

メギラゼア....もとい、炎の長は、

口から黒い煙を吹き出すと同時に炎を

幾つも空へ放ち、視界を悪くしてから

速度の高い炎弾を降り注がせる。

 

 

サクラ「『天命の加護』...くっ!」

 

 

サクラはいつかに使っていた防御系のスペカを

使い、身を守る。...しかし、その

圧倒的な攻撃の前には殆ど意味は無く、

数発は受け切れたが、最後の方は

結界に罅が入ってしまい、割れてしまった。

しかし、咄嗟に転がって回避し、

直撃は免れた。

 

 

魔理沙「大丈夫か!?サクラ!」

 

サクラ「...大丈夫。少しだけ掠っただけだ。

...やはり、流石に龍は強い。魔理沙、

技もらうぞ。模倣『マスタースパーク』。」

 

 

サクラは魔理沙の十八番、『マスタースパーク』

を最大威力で放った。

その虹色の光線はメギラゼアを

いとも容易く貫いた。

 

 

 

 

メギラ「...今のは効いたぞ?」

 

サクラ「だったらもっと焦げ跡位

あってもいいと思うけど?『波動』」

 

メギラ「効かぬわっ!『火炎竜爪』!」

 

サクラ「当たるか。『霧隠れ』」

 

 

お互いに弾幕や技を放ち、ほぼ互角の

戦いが続いていく。メギラゼアは

サクラの技を躱す事をせず、ほぼ

その頑丈な体で受けている。

しかし、紙耐久に等しいサクラは、

一発でも攻撃を受けてしまえば、

即瀕死になりかねない。回避に専念

する分、やはりメギラゼアの方が

有利になってしまっている。

 

 

 

 

霊夢「...ちょっとまずいわね。あのサクラが

少しずつだけど、押され始めてる。

実力...もあるかもしれないけど、

サクラはね..炎属性が弱点だからね。」

 

魔理沙「...は?...今回致命的じゃないか?」

 

霊夢「...でも、見て。少しずつだけど、

あいつの攻撃を少しずつ分析して、

徐々に押し始めてる。ほら、カウンター

とかし始めた。」

 

魔理沙「...私達来た意味あるか?」

 

霊夢「...この会話もどっかであったわね。

なんか無性に懐かしいわ。」

 

 

実際、紅霧異変の時にレイスとの戦い

では、今の状況の様に、何も出来ずに

いたのだ。

 

 

 

 

サクラ「『幻想の桜吹雪』」

 

 

桜の花弁の様な小さな弾幕を、

自身を覆い隠す様に振りまく。

そして視界が逸れた瞬間にワープをする。

 

 

メギラ「ちぃっ...面倒な...!『灼炎拳』」

 

 

脳筋なメギラゼアは、とりあえず桜吹雪を

炎を纏った拳で散り散りに吹き飛ばす。

軽いパンチだが、威力は鬼のそれに

匹敵する。そして、その隙を狙って

サクラは攻撃を仕掛ける。

 

 

サクラ「『麻痺矢』」

 

メギラ「ぬあっ!?」

 

 

一瞬の隙を見抜き、的確に急所へと

麻痺を起こす矢を撃ち込んだ。

 

そして、麻痺して無防備になったメギラゼア

を、トドメの一撃が襲う。

 

 

 

サクラ「...『終結の神弓』」

 

 

最大まで力を込めた、緑色の矢が

メギラゼアの急所めがけ、放たれる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

メギラ「...鈍ったか...。...見事なり。」

 

 

それだけを呟くと、重々しい音を立て

地面へと倒れ込んだ。多分気絶

したのだろうか...。

 

 

 

 

 

魔理沙「...倒せたのか?」

 

霊夢「多分...『見事なり』とか言ってたし。」

 

 

 

 

 

サクラ「...起きたらどうだ?

どうせ演技だろ?」

 

メギラ「...流石にわかっていたか。

...次に行くがいい。次の奴が待っている。

次はどこに行くつもりだ?」

 

 

サクラ「...天界。多分感じた力は...雷。」

 

メギラ「なるほど...あいつか。なら、

気をつけろ。あいつは俺より強い。

まぁ、わかっているとは思うがな?」

 

 

サクラ「...そうか。...行くぞ、2人とも。

...ん?2人?そうだ、紫はどうした?」

 

霊夢「あれ?そういえば...いないわね。

いつの間にいなくなったのかしら。」

 

メギラ「紫とは...もしかして傘を持ってた

胡散臭いやつの事なのか?

それならさっき一人で穴から出ていったぞ。」

 

サクラ「また勝手な事を...まぁいいや。

行くぞ。2人とも。」

 

霊夢「えぇ。分かったわ。」

 

魔理沙「分かったぜ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

幻想郷・どこかの上空

 

 

サクラ「...何かおかしいな。」

 

魔理沙「何がおかしいんだ?」

 

サクラ「開いてるゲートが5つに減った。」

 

霊夢「...紫が誰かを集めて龍に挑ませた

んじゃない?手間が省けて楽だわ。」

 

サクラ「『シッコクノウツシミ』。

...ホントだ。見知った奴らが倒してる。

正直有難い。一人戦うだけでもかなり

時間かかってしまうから...。」

 

魔理沙「それで、次は...雷って言ったか?

それは天界にあるのか?」

 

サクラ「天界だね。でもかなり近いよ。

ほら、天界が見えるけど、ゲートは

すぐそこにある。」

 

霊夢「...なら、ここからは別行動にしても

良いかしら?あんたと一緒でも、

やれる事はあまり無いからね。」

 

サクラ「まぁ、別に構わないよ。

なら、天界にあるもうひとつのゲートに

行ってくれる?そっちは光だから。」

 

霊夢「分かったわ。行くわよ、魔理沙。」

 

魔理沙「オッケー、そっち頼んだぞ!」

 

サクラ「もちろんだ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

天界の外れ

 

 

『鳴り響く神の雷』

 

 

サクラ「...ここか。さっきより嫌な

雰囲気を感じる...。...入るか。」

 

 

再び覚悟を決め、ゲートの奥へと入る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

天雷の街・ケラヴス

 

コロシアム

 

サクラ「ここは...なんかピリピリするなぁ。

んで...長は...どこにいるんだ?」

 

 

ゲートを潜り、現れたのは、

ゴロゴロと雷が鳴り響き、暗雲の立ち込める

眩しい街。しかし、長の姿は見当たらない。

 

ふと、正面奥にある、『龍王の玉座』。

そこの後ろから、何か物音がした。

 

 

サクラ「ん〜...?何か音した様な...?

いや、...まさかね...?」

 

 

サクラはゆっくりと玉座へと

近づく。その時だった。

 

 

???「『神雷』。」

 

サクラ「ちょっ!?『天命の加護』!」

 

 

突如、玉座の後ろから雷が放たれた。

不意打ちだが、サクラは咄嗟に結界を

張り巡らせ、ダメージを防いだ。

 

 

???「...流石に...駄目ですか...。」

 

サクラ「お前は...もしかしてここの長か?」

 

???「...そうです。なら、まずは名乗りましょう。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シャラ「私の名はシャラギア!

神竜族の長の一人!

雷を司る雷神なり!

 

 

周りに巡る雷が一層強くなる。

一つ、一際大きな雷がシャラギアに

落ちる。シャラギアが雷を纏い始める。

 

 

シャラ「さぁ...始めましょう。

地獄すら生温い、神の雷で

焼き尽くしてさしあげましょう。

...この愛槍『彩雷』で。」

 

 

先程までとは一転、強者の風格を放ち、

バチバチと帯電する彩雷を右手に、

サクラへと向かう。

 

 

サクラ「...上等。」

 

 

二人目の強敵、雷の長『シャラギア』

雷を従え、敵を討ち滅ぼす者。

今ここに、戦いが始まった。

 




次は、雷。


メギラゼア『炎の長』

神竜族の長の一人。かなり豪快な性格であり、
戦闘方法も脳筋そのもの。
しかし、圧倒的耐久力を誇る為、
切り込み隊長として突貫する事もある。
鬼に似た所があり、負けた時は潔く
負けを認め、相手を敬う。

炎を自在に操る力を持ち、
その圧倒的パワーで敵を薙ぎ払う。
10000℃を超える程の炎を身に纏い、
敵へと突っ込む。やはり脳筋。


次はいつ出せるかな...
次回もお楽しみに。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第六十三話第二の壁・天空の神雷

天雷の街・ケラヴス

 

コロシアム

 

シャラ「さぁ!行きますよ!『伝来する雷』!」

 

 

シャラギアは雷を操り、コロシアムに

雷をランダムに落とし始めた。

コロシアムに轟音が鳴り響く。

 

 

シャラ「貴女に避けられますか?

『雷鳴牙突』...せいやっ!」

 

 

シャラは彩雷を片手でクルクルと回転させ、

その回転でプラズマを作り出す。

その回転速度を維持したまま、高速の突きを

繰り出した。速度は、軽く音速を超える。

 

 

サクラ「っ!『見切り』!」

 

 

瞬時に音速の槍を見切り、回避する。

少し遅れて、突きの音が鳴る。

突きの軌跡にあった壁が突きの風圧で崩れる。

 

 

サクラ「はっや...。」

 

 

サクラは思わずそんな一言を漏らす。

しかし、シャラギアの恐ろしさはここからだ。

 

 

シャラ「...『雷竜の牙』『煌めく雷翼』」

 

サクラ「...!同時使用...っ!」

 

 

技の同時使用。残像の見える様な素早さで、

上下からの牙の様な雷、左右からの

鋭い刃の様な羽型の雷を幾つも放つ。

 

 

サクラ「咲き誇れ。『幻想桜花』」

 

 

多勢には、多勢。そう言わんばかりに

桃色の桜の花弁の様な弾幕をばらまく。

それらは相殺し、小さな爆発が起きる。

 

 

シャラ「まだですよ。...せいっ!」

 

サクラ「危なっ!...このっ!」

 

 

シャラギアは的確な突きを放ち、

サクラはギリギリで躱し、反撃で矢を放つ。

 

 

シャラ「そんなの、当たりませんよ。」

 

 

いとも容易く、あしらう様に矢を弾く。

段々と、シャラギアの纏う電気が強くなっていき、

コロシアム上空の雷雲も強くなる。

 

 

シャラ「...『雷霆斬』『瞬雷』」

 

 

瞬時に後ろへ退き、瞬間で槍を横に振り、

雷を纏った斬撃を繰り出す。

それと同時に、上から雷を落とし、

サクラへと攻撃する。

 

 

サクラ「『反結界』『避雷針』」

 

シャラ「あら...防がれましたか...。

やはり、力が出ませんね...。まぁ良いです。」

 

サクラ「...どうでもいい。『狐火』」

 

シャラ「『閃光音撃弾』」

 

サクラ「!?このっ...!」

 

シャラ「そんな小さな炎で、私は倒せません。」

 

サクラ「...『終結の神弓』っ!」

 

 

サクラは、炎の長を倒した、あの技を放つ。

 

 

 

 

 

 

シャラ「そんなものですか...残念です。

...これで終わりにしましょう。『雷天』」

 

 

なんと、シャラギアはサクラの矢を

片手で払い除ける。そして、

シャラギアは彩雷を掲げ、雷雲から雷を落とす。

それは彩雷に落ち、閃光を放つ。

雷のオーラがシャラギアに纏い付く。

 

シャラギアの目が金色に強く輝き始め

同時に、直視出来ぬ程に雷が光を放つ。

やがて、『それ』は形を留める。

 

 

 

サクラ「...!これは..かなり...まずい...」

 

 

サクラの見たもの。それは───

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それは、雷が形を変えた、

彩雷に纏わり着くように、放電しながら輝く。

 

 

 

シャラ「さぁ...これが私の切り札です...

最後の技、行きますよ...!」

 

 

 

シャラギアは翼を大きく拡げ、上空へ飛ぶ。

さらに、雷が勢いを増し始める。

 

 

 

 

 

サクラ「ただいるだけなのに、ピリピリ

としてるなぁ...まぁ今はいいや。...レイスよ。

お前の技、ちょっと借りるぞ。『龍剣』。」

 

 

サクラは、その小さな丈に合った、

元々レイスが所持していた『白黒双大剣』

の片割れ、『輝』を創り上げる。

 

 

サクラ「...雷の対処法はただ1つ。」

 

 

 

シャラ「さぁ...行きますよ!

これが最後...『天龍・神鳴り落とし』!」

 

 

シャラギアが上空から、龍の形をした雷と共に

己が愛槍『彩雷』をサクラへ統合する。

彩雷は、シャラギアの力により、実体無き

雷の塊と化している。

 

 

 

サクラ「...なら、私は受けてやる。」

 

サクラは、瞬間でワープし、シャラギア

最後の技、『天龍・神鳴り落とし』の

目の前に移動する。

 

サクラは、剣を構え、正面から雷を受ける。

剣を通し、電撃がサクラに流れ、痺れさせる。

 

 

サクラ「痛い...けど、怯んでいられない。」

 

 

意識を強く保ち、ダメージを最小限に留める。

そして、剣に雷を纏わせる。

 

 

 

サクラ「『零距離移動(テレポート)

攻撃上昇(バイキルト)』──

 

 

 

テレポートをすると同時に、攻撃力を上昇させる

テレポート先は...

 

 

 

シャラ「なっ...!?」

 

サクラ「神の雷、お返しするよ。

『伝来・神鳴り返し』」

 

シャラ「ッ!?...ああぁぁ...!」

 

 

反撃として、雷を纏った斬撃を

力を使いすぎたシャラギアへと叩き込む。

守る手段を持たないシャラギアに

これを守る手段はなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シャラ「申し訳ありません...×××...

 

 

 

サクラにも聞こえない程の小声で

そう呟くと、気絶したのか、

垂直に地面に轟音と共に墜落した。

頭から墜落したが、龍の強靱さなら

死にはしないであろう。

 

そして、気絶したからか、

コロシアムに降り注ぐ雷が止んだ。

 

 

サクラ「ぜー...ぜー...何とか...倒せた...。

しばらく...休んでおこう。」

 

 

かなり力を消耗したサクラは

少しの間、休む事にした。




雷の長・シャラギア

神竜族の長の一人。
属性の一つ、雷を操る。
非常に真面目な性格であり、
戦うのが得意な戦士系キャラ。
多彩な戦法を持ち、高速で攻撃する。


かなり極端な二面性の性格を持ち、
普段は結構なコミュ障であり、
話す事を苦手とする。戦闘になると
スイッチが入り、その強さの真価を発揮する。



次で九人目が現れます。
次回もゆっくりしていってね。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第六十四話第三の壁・冷酷なる氷華

なんか長い...
三人目、水の長戦です。




天雷の街・ケラヴス

 

 

サクラ「...完全には回復していないけど、

もう良いかな。『シッコクノウツシミ』」

 

 

最近良く使うシッコクノウツシミを使い

現在の状況を把握する。

 

 

 

 

 

サクラ「なるほど。残りは...一人。

場所は...『霧の湖』か。

なら、早く行かないとな。」

 

 

サクラは未だ気絶していると思われる

シャラギアに背を向け、ゲートを出る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

サクラ「おまたせ。そっちは終わった?」

 

霊夢「えぇ。何とかね。サクラも大丈夫だった?」

 

サクラ「結構な痛手はあったけど、

それでも倒せた。...次で最後だ。」

 

霊夢「わかってるわ。魔理沙がもう

向かってるわ。霧の湖...よね?」

 

サクラ「そうだね。...行こうか。」

 

霊夢「えぇ。いきましょ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

霧の湖

 

 

サクラ「いつもより霧が濃い...

ゲートは...あれか。...今までのとは

何か違うな。なんで縦向きなんだ?」

 

霊夢「そんな事はどうでもいいわ。

早く行きましょう。」

 

サクラ「...まぁそれもそうか。行こう。」

 

 

意を決して、ゲートの中に入る。

魔理沙もきっと中にいるだろう。

 

 

『冷酷なる氷華』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

氷華の街・フリネア

 

コロシアム

 

魔理沙「おっ、二人とも来たか。

何故か知らんが、ここの偉いやつは

いないっぽいぜ。」

 

サクラ「そうなのか...どうする?」

 

霊夢「まぁ、いないなら、来るまで

待っていましょう。」

 

サクラ「それにしても、ここは...寒いな。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???『おや、既に来ていましたか。

...予定より少し早いですが...まぁ良いでしょう。』

 

 

サクラ「!この声...!」

 

霊夢「あんた...あの時の!」

 

魔理沙「もしかして...里を襲ったやつか!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

龍『ようこそ。氷華の街・フリネアへ。歓迎...

は、致しませんが、最後の戦いと行きましょう。

目的は勿論ここの長を倒すことですよね?』

 

サクラ「その前に...レイスはどこだ?」

 

龍『...教える事はありません。』

 

 

そう言って、龍は蒼色の『龍王の玉座』へ

飛び、近くに立つ。そして、コートから

大きな氷の塊...に見える鍵を取り出した。

そして、足元にあった鍵穴に差し込んだ。

 

 

龍『一度入ったのならば、覚悟はしてますね?』

 

 

龍は、そう言うと、鍵を回す。

そして、仕掛けが作動し始めた。

ゲートが消え、氷の壁が周囲に現れた。

 

 

サクラ「お前...正体はもしかして...」

 

 

龍『...もう隠し通す意味もありませんね。

そうですね。ここで明かすとしましょう。』

 

 

そして、その

顔を隠すコートを脱ぎ去った。

その下に現れるは───

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シラハ「改めて...私の名はシラハ。

神竜族の長の一人であり、

全ての水を司る水神です。

私が最後の長として、全力で

貴女達の御相手を致しましょう。

 

 

 

そう名乗るは、腰まで届く白い長髪、

澄んだ蒼色の瞳を持ち、腕に黒の

ロンググローブに暗い青のドレスを

身に纏い、ロングブーツを履いた

竜族最強の名を持つ神竜。

 

 

特徴的なのは、今までの龍達にあったものが

シラハには無い。...否。正しくは...『あった。』

誰が見ても疑問を持つ程のものが。

 

 

 

サクラ「...お前、なぜ翼が無いんだ?」

 

シラハ「...無い訳ではありませんよ。

...これは、失っただけです。」

 

 

シラハの背をよく見ると、髪に隠れているが、

千切れた様な痕のある、小さな翼があった。

 

 

シラハ「...そんな事、今はどうでも良いのです。

貴女達は、私に挑みに来たのでは

無いのですか?この異変を止める為に!」

 

 

サクラ「...そうだった。霊夢、魔理沙、

覚悟は出来てるか?」

 

霊夢・魔理沙「出来てるわ(ぜ)」

 

 

 

シラハ「なら...始めるとしましょう!

『天候変化・降雹』『幻獣召喚術・蒼明』

行きますよ、アスト。」

 

アスト「ガァァァ!」

 

 

サクラ「いきなり技同時使用か...!」

 

 

シラハは、一瞬で詠唱をし、中型の飛龍

...アストを召喚。

そしてその背に乗り、空へ飛び立つ。

それと同時に、自身の能力を発揮し、

コロシアム全体に雹を降らせ始める。

コロシアムの気温がすぐに下がり始めた。

 

 

サクラ「さっむ...だから嫌なんだよ。

氷属性...か?いや...それはあくまで派生...

...ならば、水と氷の二属性の使い手か。

今までの長達とは強さの格が違うな。」

 

 

シラハ「こんなの、まだまだですよ。」

 

 

そう言うと、コロシアム全体に満ち始めた

異常な冷気を自身に纏わせる。

そのまま手に冷気を収束させていく...

そして───

 

 

 

 

 

 

魔理沙「何だぜ...あれ...!」

 

サクラ「...今回も絶対面倒だな...」

 

霊夢「まぁ最後だし...何となくわかってたわ。」

 

 

 

シラハ「『氷華槍斧・水明』」

 

 

シラハが創り出したのは、その丈に到底合わぬ、

透き通る蒼い輝きを持つ魔石がはめ込まれた

とても大きな槍斧(そうふ)。所謂ハルベルトである。

その大きさは約四m弱あり、

溶けぬ氷で創られた鋭い刃と柄に、

込められた魔力の大きさや、

一瞬で創られたと思えぬ程の美しい装飾と、

どれもサクラの警戒レベルを引き上げるには

充分なものだった。そして、シラハは

創り上げ完成した槍斧を構える。

 

 

 

 

シラハ「...では、参ります...。

『氷砕刃・蒼命斬』『氷華の刃』」

 

 

シラハは水明を握り、アストから飛び上がる。

そしてそのまま水明をサクラ達の

方向へと構える。すると刃に氷が集まった。

そのまま水明を何度も振り、氷の破片を、

縦に大きく何度も振り、

氷の衝撃波をサクラへ飛ばす。

そして落下する途中で、アストに降り立つ。

 

 

 

 

霊夢「これくらいなら、まだ避けれる。」

 

サクラ「相当大きく回避する必要あるけどね。」

 

魔理沙「どうするんだ!?サクラ!」

 

サクラ「今は隙が無い。回避に専念しよう。」

 

霊夢「まぁ、それが安定よね...」

 

 

 

迫る氷の弾幕を躱しながらも、

次をどうするか話し合う。

すると、話が聞こえていたのか、

シラハが次の一手を繰り出す。

 

 

 

シラハ「『氷纏武装・フラネス』『氷の翼』」

 

 

シラハが、再び冷気を集め出す。

冷気は、シラハの全身を覆う。

すると、蒼色の鎧が現れ、シラハの四肢や

頭に装着された。さらに背に輝く

大きな氷の翼が生えた。だが──

 

 

シラハ「『変鱗・水楼の冥翼』『霞む霧雨』」

 

サクラ「来たか...属性変化...!!」

 

 

突然コロシアムの空気が変わる。

降っていた雹が降り止み、代わりに

霧のような細かい雨が降り始めた。

それと同時に、先程創られた氷の翼が

溶け始め、少しすると水で出来た翼になった。

 

 

シラハ「...穿て。『水明』。」

 

 

おもむろに水明を構え、音速を超えた速度で

水明を投合した。雨を切り裂き、

サクラへと向かう。

 

 

サクラ「『瞬間移動』」

 

 

咄嗟にワープし、水明を躱す。

目標を見失った水明は地面にぶつかると

意思があるかのようにシラハの手元へ

戻っていった。

 

そして、技の隙と見た霊夢と魔理沙が、半ば

不意打ち気味にスペルを放つ。

 

 

霊夢「神技『八方龍殺陣』」

 

魔理沙「恋符『マスタースパーク』」

 

 

 

シラハ「...『堅守の魔蒼石』」

 

 

蒼色に輝く魔石が現れ、鼓動する様に

共鳴している。すると、蒼い光と共に

薄い結界の様なものが現れ、シラハを包む。

その結界は、ふたつの強力なスペルを

受け、シラハを守り粒子となって消えた。

 

 

 

シラハ「その程度の攻撃、私には通じません。」

 

魔理沙「うっそだろおい...傷1つ入らんぞ。」

 

サクラ「まだ...今じゃない。」

 

霊夢「それってどういう...」

 

 

シラハ「『変鱗・氷華の晶翼』『止まぬ細雪』」

 

 

霊夢が話している時でもシラハは

攻撃を続ける。シラハが水属性から氷属性に

切り替わり、水の翼が氷の翼に、

天候が雨から雪へと変化した。

そして、氷の翼から羽型の氷の弾幕が

不規則に、そして大量に飛んできた。

 

 

霊夢「あいつ...隙はどこなの!?」

 

サクラ「どんな奴でも、絶対隙はある。

それまでこっちが耐え抜けばいいだけだ。」

 

魔理沙「うへぇ...こっちの体力が持たんぜ...

だが、...負けてはいられないぜっ!」

 

 

 

属性変化や他の長と違った戦法など

多彩な技を駆使し、サクラ達を苦しめるシラハ。

 

ひたすら技を躱し、シラハの隙を待つ

サクラに、段々と疲れが見え始めた魔理沙。

先程話を遮られて苛つき始めている霊夢。

 

どちらも、集中が続く限りは負けは無い。

 

 

 

 

サクラ「...あいつ、やっぱり隙が無さすぎる。

どうやって相手の防御を崩すべきか...」

 

魔理沙「相手の防御を上回る攻撃を

すればいいんじゃないか?」

 

霊夢「魔理沙?それが出来たら

苦労しないのよ?さっき二人分のスペカ

防がれたじゃない...。」

 

魔理沙「やって見なきゃわからんだろ?

やれるだけやってみようぜ!」

 

サクラ「ふむ。やってみるか。」

 

 

シラハ「…………………。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シラハ「...準備は出来ましたか?」

 

サクラ「へぇ...。律儀に待っていてくれたんだ?」

 

シラハ「...べつに良いでしょう。

それとも、叩き潰していた方が良かったですか?」

 

サクラ「それだけは勘弁願いたいね。

まぁ、とりあえず受けてもらおうか。」

 

 

 

 

シラハ「………アスト、止まれ。」

 

 

 

シラハはアストへとその場で止まる様に呟く。

やがてアストはその場で静止してホバリング

をし始めた。シラハはアストの上に立ち

水明を構える。

 

 

サクラ「魔理沙、準備は良い?」

 

魔理沙「いつでもオッケーだ!」

 

サクラ「行くよ...『魔力覚醒』」

 

 

サクラは自らの魔力を操り、

一時的に魔力の上限を解除した。

 

 

サクラ&魔理沙

共鳴『アステルマスタースパーク』!

 

 

サクラが魔理沙へと魔力を流し、

魔理沙がミニ八卦炉からいつもの

マスパより太く、銀色に輝く光線を放つ。

元より魔力の多いサクラが上限を解除した

事で、その威力は計り知れない物となる。

 

 

 

 

シラハ「...っ!『堅守の大輝石』!」

 

 

シラハは先程よりも強く、

蒼く光り輝く魔石を創り出す。

先程よりも強い結界がシラハを守る。

光線と結界が衝突し、せめぎ合い、

破壊と再生が繰り返される。

 

 

シラハ「...罅が...っ!」

 

 

魔理沙「まだ...終わらないぜ!」

 

サクラ「...なら、貸して。私もやる。」

 

魔理沙「...なら、頼んだぜ!」

 

 

サクラ「もう一度だ...今度は私が。

共鳴『アステルマスタースパーク』!」

 

 

ほぼ最大限まで力を放ち、ニ人分の

力を八卦炉へと込める。すると、

さっきよりも輝きは増し、太さも増した。

...しかし八卦炉に罅が入り始める。

 

 

サクラ「まずい...もう少しだけ持ってくれ...」

 

 

 

光線が、止まることなく結界に放たれ続ける。

少しずつ、少しずつ傾き始める。

そして、ついにその時はくる。

 

 

 

 

サクラ&魔理沙

「これで...終わりだっ!」

 

 

シラハ「...っ!?あ、あぁぁ...」

 

 

光線が押し通り、結界を打ち砕く。

そのまま光線がシラハを撃ち抜く...はずだった。

 

 

 

 

 

 

 

シラハ「あなた...なぜ...!」

 

アスト「ガァァァァ...」

 

 

なんと、アストは光線がシラハに当たる前に

シラハをその背から振り落とし、代わりに

自らがアステルマスタースパークを受けた。

明らかな大ダメージを受けたアストは

蒼色の粒子となり消えてしまった。

 

振り落とされたシラハは、そもそも翼が

ない為、飛ぶことができない。

背に氷翼はあるが、飛ぶ為のものでは無い。

故に、普通なら墜落する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シラハ「...『制限解除(リミットブレイク)』」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

突然サクラ達の視界が白く染まる。

ホワイトアウトだ。

それと同時に、何かが地面に

衝突した音が聞こえた。

 

 

 

 

魔理沙「何だぜ!?何も見えないぞ!?」

 

サクラ「これは...地雷踏んだな。」

 

霊夢「呑気に言ってる場合!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

ホワイトアウトが突如晴れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

シラハ「...私は...竜族最強...だから...ここで

負ける訳には...いかないのです!!

『氷纏武装・フリネア』!」

 

 

シラハの目が強く、蒼く輝き始め、

新たな鎧が創られた。そして、

水明に水と、氷が集まる。

 

 

シラハ

「賢蒼龍『氷華槍斧・水明』

『氷水冥・蒼茫の白翼』」

 

 

水明がさらに力を増し、刃が長く鋭くなる。

それと同時にシラハも姿が変わり、

蒼いオーラの水と白のオーラの氷を同時に宿す。

背から新たに水と氷の混ざった翼が生える。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

サクラ「...魔理沙、まだ魔力残ってる?」

 

魔理沙「悪い、もう使い果たしたぜ...」

 

霊夢「私は平気だけど?」

 

サクラ「なら、動きを止められる?」

 

霊夢「...やれるだけやるけど、できても

何秒持つか分からないわよ?」

 

サクラ「問題ない。数秒あれば。」

 

魔理沙「私は...後ろに下がってるぜ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シラハ「...『滅氷刃』...はあぁっ!」ドガァッ

 

 

水明を斧のようにぶん回し、思い切り

地面に叩きつける。地面から氷の柱が

勢いよく突き上げてきた。

すぐに水明を引き抜き、すぐまた放つ。

あっという間に地面がボコボコになった。

 

 

サクラ「危ない危ない!『滅炎』!」

 

 

サクラも負けじと自分の周りの氷の柱を

炎で燃やし、氷を溶かす。

霊夢は自分の拳で殴って破壊している。

 

 

霊夢「危ないわねー...どんだけ出てくるのよ。」

 

サクラ「前から思ってたがお前ほんとに人間か?

なんでこれを素手で破壊できるんだ...?」

 

霊夢「失礼な。私は一応人間よ!」

 

サクラ「...さいですか。」

 

 

割と余裕のある二人である。

シラハも負けじと技を放つ。

 

 

 

 

 

シラハ「『蒼炎』!」

 

 

 

蒼い炎が、シラハの周囲に現れる。

それは、霊夢へと向かう。

 

 

霊夢「...青い炎?」

 

サクラ「危ない!『煌炎』!」

 

 

 

橙の炎と蒼い炎がぶつかり、爆発する。

それらは黒いエネルギーを発し、消えた。

どうやら、蒼い炎は冷たい物質

で出来ていた様だ。

 

 

 

シラハ「...埒が明かない。...これで終わりに

するとしましょうか。『氷の大地(アイスフィールド)』」

 

 

シラハはコロシアムの地面を硬い氷に変化する。

そのまま、水明を思い切り地面に叩きつけ

硬い氷を叩き割る。すると、割れた氷の

破片が辺りに飛散し、浮遊し始める。

 

 

 

 

 

 

そして、見た目からは考えられぬ

脚力で氷塊と共に一気に上空へ飛び上がる。

そして、サクラ達の頭上に無数の

氷の塊が出来た...

 

 

 

サクラ「...霊夢、護れるか?」

 

霊夢「...こうなったら、やるしかないわね...。」

 

 

二人は、お互いを護る様に結界を

張り巡らせた。結界から感じられる力は

これまでのどの戦いの時よりも強力だ。

 

 

 

 

 

 

シラハ「...『水神彗星群・氷龍』」

 

 

 

 

シラハが、空に浮かぶ沢山の氷塊を

地上目掛けて彗星の如く落下させる。

それは、まるで氷の龍の様な威圧感を放つ。

一部はシラハの足場として残っているが、

それでも異常な数だ。

 

 

 

 

 

 

サクラ「...っ!流石に量が多すぎるっ!

こんなんじゃ結界はすぐ壊れる!」

 

霊夢「なら、どうするって言うの?」

 

サクラ「...全部避ければ良い!」

 

霊夢「...あんたならそう言うって思ったわ。」

 

 

 

 

シラハ「これで...終わりですっ!」

 

 

上空から叫び、轟音と共に氷の龍となった

彗星を無差別に落とす。

威力だけ見るならば、どの長よりも強いだろう。

 

 

 

最初の彗星が二人の結界に衝突する。

当然の様に、結界はガラスの様な音を立て

砕け散る。すぐさま二人はその場から離れ、

彗星を避け始める。

サクラは瞬間移動も使いつつ、反撃の

矢をシラハに撃ち込む。

霊夢は持ち前の才能で彗星を全て避ける。

時々当たりそうな時は陰陽玉で

軌道を少し反らす事で回避をした。

それを繰り返しているうちに、

少しずつ彗星の勢いが弱まってきた。

見ると、シラハが息を切らし、疲弊している。

これをチャンスと見たサクラは、指示を出す。

 

 

 

 

サクラ「今だ!霊夢!決めちゃって!」

 

 

 

霊夢「わかったわ!...食らいなさい!

ラストワード!...『夢想天生』!」

 

 

 

霊夢は瞬時に彗星群の隙間を掻い潜り

シラハの目の前に移動する。

そして、霊夢の最大の切り札、『夢想天生』を

発動させた。慌ててシラハが水明で

攻撃をするが、...すり抜けた。

当たり前である。霊夢は、

今、全てから浮いているのだから。

 

そして、力を殆ど使ってしまったシラハは

せめてもの抵抗なのか、水明でガードする。

しかし、無意味だった。

無数に陰陽玉から放たれた弾幕が、

シラハの水明を、鎧を打ち崩し、貫く。

 

 

そして、弾幕が止み、

夢想天生が終わった─────

 

 

 

 

 

 

シラハ「……………………。」

 

 

霊夢「これで...倒れたでしょ!」

 

 

 

 

シラハ「終わっ......た......」

 

 

それだけ言うと、支えを失ったように

地面へと落ちていった。

ここはかなりの上空。例え龍でも、

重症のみであれば、無事ではないだろう。

 

 

霊夢「...っ!やっば!急がないと...!」

 

 

すぐさま急降下し、シラハを追う。

しかし、この速度では、間に合わない。

下にはもう地面が見えている。

 

 

 

 

霊夢「これじゃ...間に合わない!」

 

 

 

 

 

ふと、何処かから風を切るような音が

聞こえる。それは、どんどんと近づいてくる。

 

 

 

 

 

サクラ「...?この音は...?」

 

氷塊によって少し怪我をしたサクラは、

高速で落下するシラハを受け止める力は無い。

どこからか聞こえる風切り音の正体を探る。

 

 

 

音は近づき、シラハは地表に迫る。

その時、突如シラハの姿が消えた。

目の前の光景に、霊夢は思わず止まった。

そして、風切り音の正体が、地上に現れた。

...腕にシラハを抱えて。

 

 

 

霊夢「...っ!何よ、あれ...?」

 

 

 

それは、言うなれば色無き龍。

後ろを向いている為、顔は分からないが、

まるで色の抜けた様な灰色の髪、

体全体を隠す、真っ黒なコート。

髪と同じで灰色の鱗に、大きな灰色の翼。

見覚えの無い、紅い大剣。

顔が見えないが、この場にいる三人で、

唯一状況を把握出来たサクラだけが、

その正体にいち早く感づいた。

 

そして、灰色の龍は、シラハを龍王の玉座に

座らせ、ゆっくりと霊夢達の方へと向いた。

その顔を見た霊夢と、漸く復活してきた

魔理沙も、灰色の龍の正体が分かった。

 

 

それは、サクラ達が探していた者。

姿は変わっているが、見間違えるはずなどない。

最初に話し始めたのは、サクラだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

サクラ「何故お前が今、此処にいる?...レイス。」

 

 

 

サクラに問われたレイスは、口を開く事無く、

その灰色の目を動かし、霊夢達を見る。

その瞳は、どこか虚ろげであった。

 

 




はい、という訳でレイスさんが
漸く帰って来ました。


水(氷)の長・シラハ

現在、竜族最強の名を持つ。
かなり冷酷な性格で、 火力こそ
メギラゼアやシャラギアに劣るが、
シラハの真の強さはその戦術と頭脳にある。
シャラギアよりも多彩な技を持ち、
メギラゼアは熱や火傷、
シャラギアは麻痺で相手を止めるが、
シラハは凍傷や寒気で相手の力を削ぐ。


これは一応出るかもしれないが裏話的な物

シラハは両翼を失っていましたが、
それだけではありません。シラハは、
左腕も昔に失っています。この話で
触れられなかったのは、自身の力で
氷の腕を作っていたのと、シラハ自身、
いつもロンググローブを付けている為
殆ど素肌が見えないからである。
ちなみにシラハのベースキャラはパ○ドラ
の究極リー○ェ。あの子ほんと強かった。


という訳で、3人の長戦は終わりました。
次回もゆっくりしていってね!


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第六十五話現れるは灰色の龍

氷華の街・フリネア

 

 

 

サクラ「なぜ此処にお前がいる?レイス。」

 

 

レイス「...答える義理は無い。」

 

 

魔理沙「レイス...お前、何があったんだぜ!?」

 

霊夢「どう考えても普通じゃないわね...。

かと言って、偽物って訳でも無さそうね。

あの力、よく分からないけど間違い無く

レイスの物でしょうし。」

 

サクラ「あんな刀...前まであったか?

...いや、間違い無く持ってなかった。

あんなの、いつ手に入れたんだか。」

 

 

レイス「...まぁ、そんな事、どうでもいい。

お前らには、今すぐお帰り願おうか。

生憎、俺に帰る気は微塵も無い。」

 

 

サクラ「...それが此処にいる理由か?」

 

 

レイス「そうだ。分かったのなら、

早く幻想郷に帰れ。」

 

 

サクラ「言われて、はいそうですかって

帰る訳無いだろ。お前は無理矢理にでも

一緒に戻ってきて貰うぞ。」

 

 

レイス「...やはり、お前らは好きになれん。

どいつもこいつも、我が強い。

だが、俺もここで引き下がる訳には行かない。

そっちがその気なら────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

───覚悟は出来てるよな?

 

 

 

 

 

 

 

サクラ「.........っ!?」ゾワッ!

 

 

静かに放った、レイスの言葉に、

今まで感じた事の無い恐怖。

思わずサクラは身震いし、毛が逆立つ。

咄嗟に後ろを見ると、霊夢は顔面蒼白に

なりながらも、歯を食いしばって耐えていた。

魔理沙は...見た事の無いレイスの不意打ちに

驚きを隠せないのか、呆然としている。

それでも、すぐに意識が戻り、レイスを睨む。

 

 

魔理沙「お前...本当は何者なんだ?

どうせ...記憶もとっくに取り戻してるんだろ?」

 

 

レイス「...あぁ。記憶は戻ったよ。

ついでに、お前らには教えといてやろう。

俺の今の姿についてな。」

 

 

 

 

そう言った後、背にかけられた紅色の大剣

を抜刀する。その刀身は禍々しく

赤黒い色へと染まっており、

明らかに普通の剣では無い。勿論

サクラはそれに気がついている。

 

 

サクラ「お前...その刀...それは何だ?」

 

 

レイス「ん?この剣か?これは...『幽幻刀』だ。

どんな刀かは...実際に試して見るといい。」

 

 

 

レイスは幽幻刀を軽く縦に振るう。

その太刀筋は赤い斬撃を作り出し

サクラ達へ向かう。

 

 

サクラ「...っ!回避っ!」

 

 

サクラはすぐに二人に回避を促す。

即座に全員が回避し、斬撃が着弾する。

すると、凄まじい音と共に壁が抉れる。

これで、刀を軽く振るった程度なのだ。

 

 

 

レイス「...まぁ、これしきでやられる

奴らでも無いよな...『虚無還り』」

 

 

 

レイスから溢れ出る力が少しだけ

高まり、それと同時にレイスは目を閉じる。

そして───

 

 

 

レイス「...『残影』」

 

 

 

サクラ「......っ!?」

 

 

...それは言うなら、見えない攻撃。

サクラですら認識の難しい神速の居合。

サクラは声を聞いて咄嗟に動こうとしたが

それでも間に合わず、刀に当たってしまう。

霊夢や魔理沙は、声すら出せず、

地面に倒れ伏せ気絶してしまった。

サクラはギリギリで持ちこたえたが、

当たり所が悪かったのか、意識が朦朧

としているようだ。

 

 

サクラ「...完全に...不意を突かれた...。」

 

 

レイス「……………………。」

 

 

その一言を区切りに、サクラの意識は

途絶えた。そして、レイスは幽幻刀を

背にある鞘に納刀する。...と、同時に

何も無い筈の空に語りかける。

 

 

 

レイス「...いるのだろう。八雲紫。」

 

 

紫「...!?」

 

 

レイス「...3人が目覚めたらこう言っておけ。

『もう戻る事はない』と。」

 

 

それだけを紫へ伝えると、玉座に座らせて

いたシラハを抱え、何処かへ飛び去った。

残された紫は急いで3人を回収する。

 

 

紫「...これは...非常に厄介な事になりそうね。」

 

 

紫は3人をスキマに回収し、急いで幻想郷

へと戻って行った。行先は永遠亭。

まずは、サクラ達を届けなければならない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

永遠亭

 

 

サクラ「ん...?...ここは...?」

 

 

サクラは、永遠亭のベッドの上で

目を覚ました。病院特有の匂いがする。

ちなみに現在の時間は約20:00頃。

既に日は沈んで真っ暗である。

 

 

永琳「あら、目覚めたかしら?」

 

サクラ「その声は...永琳か。

...という事は此処は永遠亭か...。」

 

永琳「そうよ。大急ぎで紫が

貴女達3人を連れてきたからね。」

 

サクラ「そうなのか...。

そうだ、霊夢と魔理沙は?」

 

永琳「まだ別の部屋で気絶しているわ。

貴女もだけど、暫くは安静にしてなさい。」

 

サクラ「......わかった。」

 

永琳「...それで?どういう事?状況を把握

したいから、詳しく説明してくれる?」

 

サクラ「レイスが記憶を取り戻した。」

 

永琳「...!...そうなの...で、何があったの?

貴女がやられるなんて、相当な事

があったんじゃないの?」

 

サクラ「...紫から何も聞いていないのか?」

 

永琳「えぇ。スキマで永遠亭の玄関付近に

送られてきたのをてゐが見つけたのよ。

だからそもそも会ってもいない。」

 

サクラ「なんだ...そうなのか...。

...ゲートに入って、龍を倒したんだけど、

そしたら...レイスが現れた。」

 

永琳「...そうなの。...ところで、首に

あるこの傷は何かしら?

見た所何かで叩かれた様な傷だけど。」

 

サクラ「あいつに居合で一瞬で終わらされた。」

 

永琳「...成程ね...。それにしても、

レイスにもまだ情けはあったのかしらね...。」

 

サクラ「...?どういう事?」

 

永琳「貴女達、レイスに居合された時

峰打ちされてるのよ。」

 

サクラ「......。」

 

 

上手く動いてくれない手を無理やり動かし

首の傷に触れる。そこには斬られた様な

痕の中に、痣の様な打撲痕があった。

 

 

永琳「...わかった?最悪、その状況なら

貴女達は殺されてもおかしくはなかった。

それでも貴女達を生かしたのは

何か理由がある筈よ。」

 

サクラ「あいつ...友としての情けだとでも

言うのか...?なら余計なお世話ってものだ。」

 

永琳「...何を考えてるかは知らないけど

貴女達ドクターストップだからね。

無理をしようものなら、

力ずくで止めるから覚悟しなさい。」

 

サクラ「...後が怖いから流石にしない。」

 

永琳「よろしい。」

 

 

サクラ達がそんな会話をしていると、

ドタドタと廊下を走る音が聞こえた。

走る音は部屋の前に来ると止まり、

それと同時にドアが勢いよく開く。

 

 

魔理沙「大丈夫かぜ!?サクラ!」

 

サクラ「...魔理沙か。一応大丈夫。

...あとここでは静かにしてくれる?」

 

魔理沙「お、おう。すまん...

...それより!また大変な事が起きたぜ!」

 

サクラ「...今現在でもレイスがいないと

言うのにか?...何が起きたの?」

 

魔理沙「...またひとつ、新しいゲートが

現れた。それもかなり大きいやつだ。

場所は幻想郷の上空だ!」

 

サクラ「どのくらいなの?」

 

魔理沙「...紅魔館くらい?」

 

サクラ「...どっちにしてもデカすぎるし

私は暫く動けないから。紫にでも

判断を下してもらいなよ。」

 

魔理沙「それもそうだが...もうひとつ

あるんだよ。言いたい事は。」

 

サクラ「まだあるの?なに?」

 

魔理沙「あー...それはだな...」

 

サクラ「...?」

 

 

 

 

 

レミリア「探したわよ。サクラ。」

 

フラン「やっほー!久しぶり!」

 

 

 

なんと、魔理沙の後ろから現れたのは、

日傘を持ったレミリアとフランだ。

近くには苦笑いしている鈴仙もいた。

 

 

サクラ「...レミリアに...フランか。何か用?」

 

レミリア「私達、あのゲートに向かうわ。

何か...あの奥にレイスがいる気がするの。」

 

サクラ「...それで?私に許可でも貰いに来たの?」

 

レミリア「いいえ。ただここには寄った

だけ。許可なんて此処では必要ない。

ただ...私達は行かなくちゃ行けない。

そんな運命が見えたのよ。」

 

サクラ「...そう。どっちにしても私は行かない。

...あの時何があったかは魔理沙か霊夢

にでも聞いて。私は少し寝たいから。」

 

レミリア「...そうさせてもらうわ。」

 

魔理沙「なら、霊夢のところにいくぜ。

あいつももう目を覚ましたはずだ。」

 

 

 

サクラと永琳がいる部屋を後にし、

レミリア、フラン、魔理沙は霊夢の元へ向かう

鈴仙は別の場所へ行ってしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜少女移動中〜

 

 

 

 

 

 

 

 

魔理沙「よう霊夢。調子はどうだ?」

 

霊夢「...割と良くない。」

 

レミリア「あら、博麗の巫女ともあろう

ものがそんな弱気でいいのかしら?」

 

霊夢「...レミリアか。何か用かしら?」

 

レミリア「...ゲートの先で何があったのか

教えて頂戴。私達は、あのゲートに向かうから。」

 

霊夢「...レイスが私達に剣を向けた。

そして、気づいたら意識を失って...

目を覚ましたらここにいた。」

 

レミリア「...ふむ。レイスが...。

...なら、尚更行かない訳には行かないわね。

...行くわよ。フラン。あのゲートの先に。」

 

フラン「わかったわ!」

 

魔理沙「私たちはここで待っているぜ

どうせここから動けないからな。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

幻想郷・天空

 

 

 

 

レミリア「ここね...なんて大きさなのかしら。」

 

フラン「この中に...レイスはいるの?」

 

 

二人の前にあるのは、不思議な力を感じる

白く渦巻くゲート。入る事以前に、

見ているだけでも気分が悪くなりそうだ。

 

 

レミリア「えぇ。恐らくね。それじゃ、

行きましょうか。」

 

 

レミリアはフランの手を握り、

ゲートへと飛び込む。

その先には何が待っているのか。

 

 




幽幻刀についての説明は次回で。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第六十六話《幻想郷》と《竜》①

遅くなってすみませんでした<(_ _)>

今回、まだ未登場だったキャラが
多く出ます。いや、描写されてないだけで
面識はある設定なんですよ...
だから、名前が普通に出てきます。
なんか設定おかしくなってたらすみません。



???

 

 

謎のゲートを通ってきたレミリア達は、

入ると同時に、気を失った。そして───

 

 

 

 

 

 

 

レミリア「......気を失っていたようね。

...フラン。大丈夫?」

 

フラン「...うぅ...お姉様?...ここはどこ?」

 

レミリア「...どこなのかしら。

...でも、幻想郷では無いのは確かね。

ほら、起きて周りを見てご覧なさい。」

 

フラン「...うわぁ...!」

 

 

 

レミリア達の視界に映るのは、

言葉も出なくなる程の美しき自然。

空は青く澄んだ雲一つない快晴で、

蒼い鳥や赤色の鳥がさえずり、

レミリア達のすぐ側には

花々の咲き誇る美しい大草原があった。

また、遠くを見れば壮観な山々が見える。

 

 

レミリア「...なんて美しいのかしら。

太陽があるのに...何も不快感を感じない。」

 

フラン「...ここ...一体どこなんだろう。」

 

 

 

ふと、突然水の噴き上がる音が聞こえた。

咄嗟に後ろを振り返ると、そこには

レミリア達よりも遥かに大きな噴水があった。

その噴水から噴き出る水は、日光を

反射し、きらきらと輝いていた。

 

 

レミリア「...完全な自然の場所では

無いのね...。...レイスはいないのかしら。」

 

 

 

 

 

 

その時、レミリア達の視界がブレ始める。

ブレが収まった時、レミリア達は

その場にいなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜???〜

 

 

 

 

 

レミリア「...?場所が変わった...?」

 

フラン「...!お姉様、あそこ!」

 

レミリア「あれはっ...!?」

 

 

 

レミリア達が見たもの。それは...

...大きな剣を背と腰に携えた、灰色のレイス。

それは、静かにこちらを見ている。

そして、レイスが口を開く。

 

 

レイス「...まず来たのはお前らか。

まずは歓迎しよう。」

 

レミリア「歓迎なんて...いらないわ。

...此処へ呼び出したのはレイスね?

一体、此処は何処なの?」

 

 

レミリアは、普段からは考えられぬ

程の強者のオーラを放ち、レイスを睨む。

しかし、レイスは涼しい顔で流す。

 

 

レイス「...簡潔に説明してやる。よく聞け。

まず此処は俺が管理する闘技場だ。

膨大な広さがあるから、此処に呼び寄せた。

そして、もうひとつ。

俺は、記憶を取り戻した。...だから、

改めて名乗らせてもらおう。」

 

 

軽く咳払いをして、区切りをつける。

そして、名乗りあげた。

 

 

レイス「この際、名は言わん。俺は、

《神竜族》のトップ、《神竜王》だ。

...つまりは、幻想郷に帰りたくとも、

立場上の問題がある訳だ。分かったか?」

 

レミリア「...つまり、レイス自身は、

帰りたいとは思っているのだな?」

 

レイス「...その解釈で構わん。だから、

ここからは提案とさせてもらう。

選択は二つ。我ら神竜族と争うか、

此処で引き返すかだ。...今、選べ。」

 

レミリア「...そんなの、迷う事はない。

...やってやるわ。...前に聞いた、竜の掟

だったかしら?それに則ってね...。」

 

レイス「...話が早くて助かる。ならば...

 

フラン「ストップ。レイス、竜の掟って?」

 

レイス「...ならついでに確認だな。

竜の掟ってのは、俺ら神竜族の暗黙の了解だ。

まぁ...大まかに言えば、弾幕ごっこと

何ら変化はない。ただ勝負して、

敗者は勝者の言う事に従う。それだけだ。」

 

フラン「分かった。...なら、始めましょ?」

 

レイス「...あぁ...。始めようか。

ケジメをつけるためにも...。...ん?」

 

 

突如、空間が揺らいだ。すると、

空間に大きく穴が開いた。...八雲紫のスキマだ。

つまりは...

 

 

霊夢「ここがあいつらの本拠地ね!」

 

魔理沙「あそこにレミリア達がいたぞ!

レイスもだ!」

 

妖夢「師匠...やっと見つけました...!」

 

 

現れたのは、霊夢、魔理沙に妖夢。

どうやら座標を特定し、スキマで来たようだ。

そして、遅れて紫も入ってきた。

 

 

紫「...やっと見つけたわよ。レイス...いや、

《無垢龍》...。」

 

レイス「...!その名は...。やはり思い出したか。」

 

霊夢「紫、《無垢龍》って何よ?」

 

紫「...後で話すわ。今は目の前の敵に

集中しなさい。もうじき他の者達も来るわよ。」

 

霊夢「...わかったわ。」

 

 

返事が終わると共に、スキマからさらに

続々と幻想郷の住民が現れた。

星熊勇儀に古明地姉妹や霊烏路空

などの地底に住む者、伊吹萃香にアリス、

藤原妹紅や射命丸文など、どれもこれも

レイスにとっては顔見知り以上である存在

の人妖。まさに、幻想郷の全勢力だ。

 

 

レイス「...まさか、ここまでとはな。

なら、こっちも全てを出し切ろう。」

 

 

レイスが指を鳴らす。すると、近くに

9つの穴が開いた。穴から現れたのは...

九人の長。全員、一度は倒された筈の存在。

 

 

霊夢「.....!...あいつら、確か倒した筈なのに!」

 

魔理沙「しかも今度は全員集結か...!」

 

紫「気を引き締めなさい。...来るわよ。」

 

 

レイス「...《神竜族》と《幻想郷》の

全勢力による戦争を...始めるとしよう。」

 

 

突如として始まった、大きな戦い。

結末は、誰も分からない...

 




何ヶ月も待たせたのにこんな
文章ですみません。これからは
書き進めてくのでお許しを...。

《幽幻刀》について

レイスがシラハによって壊された白黒双大剣
の代わりとして創り出した刀。見た目は日本刀
だが、柄は漆黒に染まり、刀身は紅く染まった
禍々しい雰囲気を放っている。詳細は
作中で語られるのでここまで。
(最近の私のマイブームわかってれば多分
自ずと正体わかってしまうかも...?)


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第六十七話《幻想郷》と《竜》②


いつの間に半年も経ったんだろう。
落ち着いて来たのでぼちぼち進めて行きます


某所

 

 

現在、この闘技場では、レイス率いる

《神竜族》と、紫率いる《幻想郷》の

勢力が衝突している。弾幕ごっこなんて

ルールは存在しない。一つ言えるのは、

《勝った者が全て》だ。

 

 

 

 

レイス

「...さて、お前ら。行くぞ。

とりあえず死なん程度に戦えば、それで良い。

サボってても良いからな。」

 

メギラゼア

「ん?サボっても良いのか?なら

俺は適当にサボらせて貰うぞ。」

 

シャラギア

「...貴方がサボるなら、私もそうさせて

貰いますよ。...どうにも人の多い場所は苦手です。」

 

シラハ

「.........。」

 

レイス

「...シラハよ、お前に関しては今は休んでても

良いぞ?まだ回復しきってないだろう?」

 

シラハ

「...では、そうします。」

 

レイス

「...じゃ、始めるか。」

 

 

レイスが始めようとした時、

おもむろに先程サボる宣言をした

メギラゼアとシャラギアが前に出る。

 

 

メギラゼア

「《絶炎》」

 

シャラギア

「《絶雷》」

 

 

 

 

 

...たったふたつの技は、互いに反応し合い

凄まじい大爆発を起こした。

その衝撃は、幻想郷から来た者達を、

軽々と簡単に吹き飛ばしてしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

レイス

「...はぁ...(深いため息)。おい、せめて

もう少し加減してくれ。炎と雷が

干渉し合って爆発起こしちまったぞ。」

 

メギラゼア

「おお、すまんすまん。最初にデカい

攻撃しとけば後はサボる気でいたが...

同じことを考えていたとはな?」

 

シャラギア

「...貴方と同じ考えだったのは不服ですが、

まぁ良いでしょう。」

 

レイス

「...いや良くはないんだが。」

 

 

 

 

 

 

 

 

〜幻想郷side〜

 

霊夢

「あーもうっ!!何なのよあいつら!?

何あの馬鹿げた威力の技!?死ぬわ!」

 

魔理沙

「落ち着くんだぜ...カリカリしても

あいつらの思う壺だぞ。...確かに

威力は馬鹿げてたけどな...。」

 

妖夢

「...びっくり...したぁ...。...あれ?なんで

私達だけ生き残ってるの?他の皆は?

幽々子様とか鈴仙とかどうしたの!?」

 

霊夢

「...はぁ、落ち着いた。妖夢、私達は

紫によって守られた。私達の周りに

結界貼って防いでくれたの。それでも

ギリギリだったけどね。...あと、皆は

いつの間にか何処かに消えたわ。

多分避けられてないだろうし、

幻想郷に送り返された...ってところでしょう。」

 

魔理沙

「...その守ってくれた紫はどこ行ったんだ?

どこにも姿が見えないみたいだが。」

 

霊夢

「...私達を守るだけ守って、自分は

守れなかったみたいね。...どうしろってのよ。

絶望的な状況ね、全く...。」

 

魔理沙

「ま、足掻くだけ足掻こうぜ。もしかしたら

勝てるかもしれないだろ?

なぁ。【博麗の巫女】さんよ?」

 

霊夢

「...言ってくれるわね。...まぁ、確かにそうね。

もう逃げるのは無しよ。妖夢も良いわね?」

 

妖夢

「...師匠と争うのは気が進まないですが...

やるしか無いなら、頑張りますよ!」

 

 

互いに励まし合い、己を奮い立てる。

それぞれの得物を構え、龍を睨む。

 

 

 

 

 

 

 

 

〜龍side〜

 

レイス

「...で、お前らはどうするんだ?結局

サボるのか?別にそれでも良いが。」

 

メギラゼア

「少しではあるが暴れられて満足したからな。

後はお前の弟子とやらの闘いを見れりゃ

何も言う事は無えな。」

 

シャラギア

「...私もほぼ同意見ですが、貴方の弟子とやら、

どう戦うのか見てみたいですね。

という訳で、頑張って来てください。」

 

レイス

「...あー...うん、分かったわ。シラハや

他の奴もそれで良いか?」

 

シラハ

「...私に、やらせてもらえますか?」

 

レイス

「...もういいのか?回復しきってないだろ?」

 

シラハ

「大丈夫です...。では行って参ります。」

 

 

 

そう言うとシラハは飛び上がって

残った3人の元へ降り立った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シラハ

「...久しいですね、御二方。...そこの

白い剣士は初めて見ますが...貴女が我が長の

弟子とやらですか?」

 

妖夢

「えっと...誰ですかこの...人?」

 

シラハ

「おっと、私とした事が...。失礼しました。

私の名はシラハ。【水】の属性を司る存在です。」

 

 

淡々と名乗るシラハ。その姿は前に

戦った時とはあまり変わっていない。

唯一変わった点を挙げれば、右目を

前髪で覆い隠している事だろう。

 

 

霊夢

「...あんた、前と雰囲気や話し方が違くない?

ほんとにあの時のあんたなの?」

 

魔理沙

「...?霊夢、それはどういう事だ?

前に戦った時と何か違うのか?

私にはさっぱりわからんぜ。」

 

霊夢

「...根拠は無いわ。勘よ。勘。」

 

 

シラハ

「...それは、半分正解であり、半分外れです。

...それよりも。そこの白い剣士よ。

私と一つ、勝負をしませんか?」

 

妖夢

「...勝負?...それと私の名前は魂魄妖夢です。」

 

シラハ

「...勝負は至って単純。剣術です。

貴女は我が長から剣の指導を受けたそうですね。

その実力、私に見せて欲しいのです。」

 

 

そう言うと、シラハは少し後ろに飛び退き、

腰に隠れるようにしてかけられた日本刀を

抜刀した。刀は蒼白銀に輝いている。

 

 

 

妖夢

「...わかりました。剣の勝負とあれば、

私も全力で行かせて頂きます。

...二人とも、ちょっと下がっててくれる?」

 

霊夢

「...はぁ、わかったわよ。」

 

シラハ

「...そう来なくては。...では、参ります。」

 

 

 

 

こうして、完全なシラハの私欲により、

何故か剣術の勝負が幕を開けた。

 

 





結局皆いなくなるのである。
龍の凄まじい力を見せられたので良し

シラハの刀に関しては次回明らかになります
次回もよろしくお願いします


目次 感想へのリンク しおりを挟む




評価する
※目安 0:10の真逆 5:普通 10:(このサイトで)これ以上素晴らしい作品とは出会えない。
※評価値0,10についてはそれぞれ11個以上は投票できません。
評価する前に
評価する際のガイドライン
に違反していないか確認して下さい。