白猫プロジェクト~黒猫の弟子~ (黒金mark9)
しおりを挟む

WorldEnd
一話


これは終わりの始まりの物語

そして、運命の物語

 

 

遠い昔のこと

玉座に座る白猫に

泥にまみれた黒猫が恋をした

 

たった一つの約束

 

それは遠い未来のお話

白猫とたった少しの小さな光を掴む

願いの物語

 

あれは最も遠い未来の話

血にまみれた拳を握り

つかんだ未来に先はなく

過去の記憶はすでに遠い

 

そしてこれは

黒猫と白猫が

絶望と希望を紡ぐ

一つの分かれ道

 

 

《???》

今日もいなかった

あの日から俺は光を掴んだ、いや闇だったか…

まぁ、そんなことは今となっては意味もない

 

 

いや、奪ったといった方が正しいのだろうか?

 

この世界は色を失った

皆が失った

俺もだ

 

孤独に光を差したあの人も

俺に託して消えた

 

この手を掴む人は誰もいない

世界には俺一人…いやこの世界は《俺》だ

保つものもなければ測るものもない

釣り合うはずの天秤には空白

中心に立てば片寄ることもない

 

 

この世界にはルーンと言うものがある

俺にはよくわかってない

何せ勉強も何にもしたことがないからな

ただ、よく本は読んだけど

 

俺からしたら便利なものって感じだけど

 

とりあえず、ルーンっていうもので

始祖のルーンがあるらしい

というか俺が持ってるらしい《あの人》が教えてくれた

もういないんだけどさ

 

このルーンがあれば色んなことが出来るということなので

やろうと思えば平行世界に飛べるんじゃないかと思う

同一の存在があれば危険な賭けになると思うが

それはこれにお任せだ

何やら運やツキを操作も可能らしく

俺がいても大丈夫な平行世界を引き当てるようにすればいい

 

このルーンがなくなっても正直俺は死んだりしないから

この平行世界に渡るときに捨てようというか

力を使い果たそうと思う

 

どうやらこいつはどの平行世界にもあるらしいから

二個の存在はきついらしい

 

あとはどっかの奴らが残した

あの化け物どもの闇の力と人々が残した光の力

 

これを秤にのせて俺はこの世界を去る

 

無責任かもしれないしこの世界は壊れるかもしれない

 

でも世界の始まりは闇と光

それと同じこと

今回は始祖のルーンがないことか

 

うん、やっぱり始祖のルーンを置いていこう

そうしよう

 

どうかあの人の…

 

名も知らぬ赤髪の人の墓標は消えませんように

 

あなたのたった一人の弟子、ノアールより

 

そして、少年は世界を越える

たどり着いた世界で彼は何を見るか

何を知るか

 

 

ある世界に置いていま絶望が起き希望が潰えようとしていた

 

ロイド「フハハハハハハ!まさか、こうして再び会えるとは思ってなかった!!

 

賭けだった!私の全身全霊を込めた最後の賭け!

 

勝った!勝った!勝った!大勝利!!大勝ちだっ!!私の一人勝ちだ!!」

 

誰もが傷つき倒れようとしていた

 

 

そう…していた

 

???「なにしてんの」

 

!!!

誰もが驚き振り返る

ロイドですら想定外と言うように

 

そこには黒い羽を生やして黒い服を着ている男がいた

 

手には傷ついたエレノアを抱えて

 

ロイド「馬鹿な、どうやって抜き出した…」

 

???「抜き出すって…何も座標位置を破壊してここに修復しただけだけど」

 

本人としては、あ~魔幻獣の力が無くなるぅ~

ぐらいにしか考えてないが

 

???「ん?」

 

そこでようやく謎の人物は事態に気づいたのか

エレノアをたたずんでいるグラハムにたくして

 

もとの位置に戻って一言

 

「登場からやり直していい?」

 

その瞬間ロイドがその人物へと攻撃を放った

 

………ロイドが不意討ちしても誰も文句は言えないと思った

 

???「あぶねーなー、髪が燃えたらどうすんだよ」

 

普通に出てくるあなたもどうかと思う

???「まぁ、いいや目的のやつもいたしさっさと終わらせないとな」

 

そういって彼は二つの身の丈ほどの大剣を作り柄を繋げて構えた

 

???「あんたにゃここらで退場してもらうぜ?」



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

2話

ロイド「お前は誰なんだ!こんなことはあり得ない!魔幻獣の闇…いや闇の王がもう一人いるなど」

 

 

ロイドの言葉に全員に衝撃が走る

少年が闇の王である

もしかしたら敵なのかもしれないと・・・

 

 

しかし

 

少年「これ?別になくてもいいよ。そんなに欲しいってんなら…」

 

少年の腕に闇がたまる

それは光を飲むように・・・包み込むように

白と黒、半々の色の槍を形作った

 

 

少年「受け取れええええ!!」

 

抉るように投げる

 

それは互いを食い合わず背中合わせに駆けた

 

夢のように

叶わなかった願いのように

 

ロイド「だが、この程度」

 

少年「ししょ・・・赤髪さん!」

 

赤髪「!?」

 

少年「あんたの力を貸してくれ!」

 

赤髪「!(コクリ)」

 

そして駆ける、切る

ともに一息のずれもなく

 

グラハム「誰だか知らんが助太刀いたす」

 

少年「おう、爺さん腰には気を付けろよ」

 

誰もが絶望に伏しかけた

 

エレノアとアイリスが呪文唱える

 

アイリス「エレノア、行きましょう!」

 

エレノア「はい!」

 

グラハム「もう、お体はよろしいのですか?」

 

エレノア「もう大丈夫です、グラハムさんも気を付けて」

 

誰もが希望を持ち直した

 

 

ロイド「ふざ・・・けるなぁぁぁぁっ!光の王がなぜ!?私のソウルを返せええ!!」

 

ロイドは詠唱中の二人に攻撃をしようとする

 

少年「ですが、残念でしたーあなたはここからのがしませーん」

 

重力がロイドを襲う

 

それも地に落ちるほどの

 

ロイド「なぜだ・・・なぜ・・ありえん・・・」

 

ロイドは恨み節のように

つらつらと自分の計画を目的を・・・なんだかんだ

 

そこめんどくさがったとか言うな

 

 

グラハム「姫様、仇は討ちました。」

 

グラハムは亡き姫へと言葉を

 

そして

 

 

赤髪「・・・」

 

 

少年「俺が誰かってことですよね?」

 

赤髪「(コクリ)」

 

赤髪も疑問に思ったはずである

同じ太刀筋に黒猫のような瞳

 

そして闇

 

少年「あ、もう闇の王の力は全部使ったんで大丈夫です」

 

赤髪「(あ、そうなのね)」

 

少年「やっぱり、あんたはどこにいても同じ、口下手っていうかなんて言うか」

 

赤髪「?」

 

少年「いやいやこっちの話ですよ」

 

キャトラ「アイリス!」

 

エレノア「アイリス様!」

 

赤髪「!?」

 

二人のアイリスが重なり

 

手をつかんだ

 

アイリス「ああ、ほんとうにほんとうに…」

 

アイリスは失ってしまった温もりを

もう会えないと思っていたあの人に会えて

 

アイリス「さよなら」

 

少年「と、待ちな」

 

彼はアイリスをつかむと

なけなしの力で彼女を繋ぎとめた

 

少年「時間がないのも承知だ、だから一方的かつ無理矢理だ、これも持っていってくれ」

 

そういうと少年はアイリスに何かを渡した

 

アイリス「!?」

 

少年「あんたにならわかるはずだ」

 

アイリスは少しの迷いの後に

「あなたは…そう…」

 

微笑みながら消えていった

 

 

 

 

 

【未来の世界】

 

ー全てなくなってしまったわね

でもまだ終わりじゃない

 

ー全ての命が消えた世界に新たなソウルが満ちていくわ

アイリスの持っている光と、アイリスが持ってきた闇。

 

ーきっと世界はきっと…ねっ、そうでしょ?

 

ーああ

 

 

 

 

 

なにもかもがなくなった世界に

一つの緑が芽生え

二匹の猫の鳴き声が響いた気がした

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

3話

今回は赤髪視点とエレノア視点です


ロイド・イングラム、魔幻獣をめぐる戦いから時は過ぎ

 

キャトラ「赤髪の弟子って言うなら私は大先生と呼びなさい!」

 

少年「へい、キャトラ大先生!!」

 

キャトラ「弟子よ!!!」

 

少年「大先生!!!!」

 

キャトラ「弟子よ!!!!」

 

少年「大先生!!!!!!」

 

キャトラ「あの太陽に向かって猛ダッシュよ!!!」

 

少年・キャトラ「うおおおおぉぉぉぉぉおおおおお!!」

 

 

子供は元気というかなんというか

 

アイリス「キャトラ!はしゃぎすぎないでね、ノアール君も」

 

ノアール「あ、はい」

 

思いっきり怒られた子供みたいになっている

 

何でも彼、ノアールはエレノアのような言わば未来人でしかも

別の未来から来たらしい

 

彼の世界は自分(赤髪)が完全に暴走

我に返ったあとには世界は破滅、ロイドも賭けに負け自分に、闇に飲まれたらしい

 

その世界の生き残りで闇の王を受け継いだのが彼、ノアールだ

 

最もその力はもうないらしい

あの後ルーファスにも調べてもらったが完全に問題なし

 

本人曰く「元々時を超える為に使った搾りかすだから適当にぶん投げただけ」

 

・・・それもどうかと思う

 

 

彼は未来の自分とあって今の自分はどう接したらいいのかと思っていたが

 

ノアール「ん?師匠は師匠ですよ、どこにいても。大体今の師匠も後の師匠も何にも変わりませんしね、口下手、お人好し、雑食、メニュー聞いても「なんでもいい」、アイリスさんLO(ゴッ)ぶはぁ!」

 

・・・・途中で殴ったのは悪くないと思う

 

 

 

 

【どこかのお花畑】

 

グラハム「にしてもエレノア殿」

 

エレノア「はい?」

 

グラハム「良かったのですか、彼と一緒に」

 

そう彼、ノアール

私と同じ未来から来た人

あの日急にきて私を助けてくれた人

 

エレノア「大丈夫です、彼も断りましたしね」

 

グラハム「なんと!」

 

そうあの日の後、

彼に感謝を伝えに行ったら

 

ノアール「俺は俺のやりたいようにやっただけ、感謝されたいと思ってやったわけじゃないさ。でも一応受け取っておくさ」

 

そうあっけらかんとのべたんです

 

逆さ吊りで

 

なんでもつまみ食いしたらしい

「腹減った飯が少ないのが悪い」だとか

 

おかしくておかしくて、一緒に笑っていました

 

そして旅の話でお誘いをしたら

 

ノアール「やだ」

 

と突っぱねた子供のように

 

何でですか?そう尋ねたら

 

「帰る場所のない辛さを知ってるから」と

 

また、「俺があんたと爺さんが帰る場所を作るだから何時でも来てくれ」って

 

なんだかプロポーズみたいで恥ずかしくなりました

 

本人は否定してましたけど

 

グラハム「ほう( ^ω^)…」

 

どうしたんですかグラハムさん、そんな顔して

 

え?気にしなくていい?

そうですか

 

 

 

でもあなたに対する思いいつか私が伝えに行きます、ノアール

 

 

 

 

 

 

 

ノアール「へくし、俺なんかしたかなー」

 

ディラン「それはいいから手を動かしてくれ」

 

ヴィシャス「家庭的な男はモテる」(動いてない)

 

ディラン「お前もだ」

 

ノエル「うう~冷たい」(手をプラプラ)

 

ディラン「よし、俺に任せろ!!」

 

ノアール「贔屓だ!」

 

ヴィシャス「ずるいぞ!」

 

ディラン「やかましい」

 

ルーファス「騒がないでください、二日酔いが・・・うっ」(口抑え)

 

ヴィシャス「ま、まさか」

 

ディラン「お、おい、やめてくれよ」

 

赤髪「・・・・(グッ)」(怒られる覚悟を決めた目)

 

ノアール「師匠は決意を抱いた」

 

ディラン「漫才やってんじゃねー!」

 

ノアール「ディラン、そんな心意気で大丈夫か?」

 

ディラン「ふざけんな!」

 

ヴィシャス「一番良いのを頼む」

 

ノアール「ゴマダレー、ディランはエチケット袋を手に入れた」

 

ディラン「っ!これさえあれば」(振り向き)

 

ルーファス「ええええええええええええ」(イー○ックが落ちる時の音楽)

 

ディラン「うわああああああああああああ」

 

今日も飛行島は平和である

(この後めちゃくちゃ怒られた)

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む




評価する
※目安 0:10の真逆 5:普通 10:(このサイトで)これ以上素晴らしい作品とは出会えない。
※評価値0,10についてはそれぞれ11個以上は投票できません。
評価する前に
評価する際のガイドライン
に違反していないか確認して下さい。