戦争屋は今日も仮想と現実で戦争をする(凍結) (金剛時雨)
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第1話 待ち伏せはつらい

あけましておめでとうございます
初めまして金剛 時雨です

文章力はあまりないですがコツコツ頑張っていきたいと思いますので温かい目で読んでいただけると幸いです
まだ不慣れなため不定期になってしまいますがそれでもよろしければどうぞ




草原に隠れて1両の戦車が静かに佇んでいた

 

なお車内は別でちょっといやかなりうるさかった

 

 

少女「ペン太ー暇ー」

 

「おい、砲手が照準覗かないで何してるんだ?」

 

少女「だって暇なんだもん仕方ないじゃん」

 

 

ペン太と呼ばれた青年は外の警戒をしながら砲手の彼女に注意したが反省どころか我儘を言い出す始末

 

まぁこれも慣れた事で彼女これでもこのチームで一番色々と警戒しないといけない子なのである

 

 

少年「ラナ今は戦闘中なんだがら我慢しないといけないよ」

 

ラナ「わかってるけど………ケントは暇じゃないの?」

 

ケント「ん?いや、僕は今他所の人と通信してるから暇ではないよ」

 

 

砲手もといラナは2人目の注意を了承しつつも通信手のケントに助勢を求めたが彼は暇ではないらしく通信機をいじりながら返答してきた

 

後の3人は装填手のミリーとマリーは目を瞑って車内の壁にもたれ掛かっていたり操縦手のエルマーはペン太みたいに車窓から警戒していた

 

ちなみに自然に会話しているがペン太以外全員AI…………つまり人ではないのだ

 

これはゲームの中つまりVRMMOTPS『Eternal War(永遠の戦争)』というフルダイブゲームの中の(AI)なのだ

 

ちなみに戦車名と人員は以下の通り

 

 

英駆逐戦車AT-15A

車長 ペン太(男)

砲手 ラナ(女)

通信手 ケント(男)

装填手 ミリー(女) マリー(女)

操縦手 エルマー(男)

 

 

なおミリーとマリーは双子である

 

このゲームは陸海空それぞれ個別の戦場(マップ)を持ちさらに陸空の戦場や全てが入った戦場などもあり運営からのイベントやグループを作り軍団としてグループ戦をしたりもしている

 

ただこのゲーム(VRMMOTPS)には1つ問題がある

 

それはこの世界での1日(24時間)は現実世界ではたったの30分なのである

 

それが問題かといえばそうではないがゲーム開発会社いわくゲーム終了後10分の安静が必要とのことである

 

まぁとにかくこの世界では俺(ペン太)はそんな事よりそばにいるバカ(ラナ)に無性にイライラしているわけですよ

 

今ここは戦場のド真ん中陸戦専用マップの草原に隠れて敵が来るまで待っているわけだが…………

 

 

ラナ「ペン太!いつまで待てばいいの!もうかれこれ1時間だよ!私暇で暇で仕方ないんだけど!」

 

「うるさいな!お前が「大戦しよう!」言うから大戦モードに参加したんだろ!」

 

ラナ「でもだからって駆逐戦車しかも英国の戦車じゃなくてもいいじゃない!」

 

 

俺が言ったモードとは陸戦専用の中で最大規模の大戦モードで200両対200両の戦闘ができるのだ

 

他にも戦争モード100両対100両や局地戦50両対50両、前哨戦25両対25両などがある

 

今回は大戦モードの中にある英国防衛戦に参加し俺達英国戦車が防衛側、相手はドイツの科学は世界一---!の独軍が侵略側として戦闘していたが俺達が待ち伏せしていたルートには敵は来ず、別ルートではすでに戦闘が始まっていた

 

 

ケント「ペン太、Aルートの敵は壊滅、Bルートはまだ戦闘中だけど敵が後退しつつあるからこのままだとAの人たちと挟撃するかもね」

 

「ああそうだろうけど…………敵の残存数は?」

 

ケント「50両ほどだと思う一番激しかったAの方は120両でBに30両の撃破で20両とまだ交戦中おそらくここ(Cルート)を通るか悩んでいるんじゃないかな?」

 

「そうかもしれないな、多分裏をとろうとするはずだから後方待機と敵情監視に5両残して25両はこっちに来るかもな」

 

 

今回の戦場は2つの渓谷を挟んで3つのルートがあって全く関わりのない赤の他人同士でチームを組んでいるため皆バラバラにそれぞれのルートが入っていき見晴らしの良い横幅が広いAルートに150両が岩場が多いBルートには40両、そして何故か森や草原があるCルートには10両しか来なかった

 

 

「確かメンツはマチルダ中戦車が5両チャーチル歩兵戦車(重戦車)が1両俺達含めて駆逐戦車が4両か」

 

ケント「真ん中に重戦車と中戦車がその左右に駆逐が2両ずつですね」

 

「ケント、相手の重戦車に連絡取れたのか?」

 

ケント「取れましてけど『壁になれ!』と一方的な要求しかしてこないんですよ」

 

「こりゃ今回負けるかな?」

 

 

戦力差は約15両、しかも車種は不明、連携は絶望的、修理代と隊員の医療費の事を考えるとおなかが痛くなってきたし最悪だ!

 

 

ラナ「え!何!こっちに敵が来るの!?」

 

「ああそうだよ!だから少し考えてるから静かにしてろ!」

 

ラナ「別にいいけどこれ特攻隊長さんじゃない?」

 

「何?」

 

 

ケントと見ていたマップを見るとAルートから分岐を越えて近づいてくる戦車が約10両見えた

 

 

「あっ!ほんとだ特攻隊長の高速さんじゃないか!ケント今すぐ通信を繋いでくれ!」

 

ケント「ああ、わかった」

 

「今回の戦い勝てるかもしれない!ナイスだラナ!」

 

 

そうしてラナの頭を撫でながらヘッドマイクのスイッチをオンにした

 

 

『高速さん!ペン太です!』

 

高速『ようペン太!元気か?いや今の現状元気とは程遠いかもしれないが大丈夫か?』

 

『今の所大丈夫ですが、高速さんの戦車は?』

 

高速『センチュリオンっていう中戦車だが不服か?』

 

『いえ、問題ありませんむしろ助かりました!こっちのチャーチルの人ちょっとやばい人だったんで…………』

 

高速『そうかそいつは災難だったな、だがすぐに俺達も向かうからそれまで踏ん張れよ!』

 

『はい!』

 

 

そうして無線機のスイッチを切った後さっきまで黙っていたエルマーが口を開いた

 

 

エルマー「ペン太、正面Ⅳ号戦車距離約3000」

 

「総員戦闘待機!ミリー!弾種AP(徹甲弾)装填!」

 

全員『了解!』

 

 

俺の掛け声1つで皆が緊張で空気が震える

 

 

ミリー「弾種AP装填完了!」

 

エルマー「車体固定確認」

 

ラナ「発射許可を車長」

 

 

機械みたいな動作で機械みたいな低く冷たい声が聞いて俺は興奮していた

 

これが戦闘だなと

 

 

ケント「車長チャーチルが動きました」

 

ペン太「そんなに出番がほしいなら与えてやるか、ラナ最初は俺の合図で撃て後は自由に撃て、ミリー・マリー弾が尽きるまで徹甲を装填しろ、エルマー俺の声以外聞くな、ケント他の連中に伝えろ」

 

全員『了解!!』

 

 

その後すぐチャーチルの発砲を皮切りに他も撃ち始め相手も撃ち始めた

 

先頭のⅣ号がチャーチルに砲塔を向けた瞬間その横腹が見えた

 

 

「ファイア!」

 

 

そのセリフと同時に俺の戦車から振動と薬莢の排出音を聞いて車窓を覗くと爆散したⅣ号を見つけた

 

 

「敵撃破、次右後方距離2000に軽戦車!」

 

ラナ「OK、ファイア!」

 

 

次の砲弾は躊躇わず発射され軽戦車の砲塔が吹っ飛んだ

 

周りを見ると味方の中戦車は3両殺られていてチャーチルは爆散していた

 

敵の方は予想より数が少なく15両しか来ていなくて残り3両しかいなかったおそらくあのチャーチルギリギリまで撃ちまくったんだな

 

そう思いながらチャーチルの残骸の横の敵戦車の残骸を見たその後残りの2両が撃破されていて最後の1両が逃げようとしていた

 

 

「ラストショットだ!殺れラナ!」

 

ラナ「OK!ファイア!」

 

 

ラナの引き金から放たれた最後の砲弾は吸い込まれるように敵戦車の弾薬庫に当て吹き飛ばした

 

その瞬間終了の警報が鳴り響いたどうやらあれが最後の戦車だったらしい

 

 

「ナイスショットだ、ラナ」

 

ラナ「当然じゃない!後で何か奢りなさいよ」

 

「そうしよかな~さっきまで騒いでたのは誰だったかな?」

 

ラナ「うぐっそ、それは……その………」

 

「まぁ今回はいいよ、後でみんなで打ち上げやるか」

 

 

そういうと皆喜んではしゃぎながらこれがゲームの世界でもこれが人でなくてもこいつらの笑顔を見るのは悪くないな

 

俺はそう思いながらゲーム終了のカウントダウンを待った

 

………後でラナの暇つぶし道具探しとくか

 

 

 




中々最初から戦闘シーン書くのはきつかった

次回は主人公の現実世界での名前がわかります


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第2話 戦闘後の処理と反省報告会

第2話です!できればこのまま毎週月曜日で頑張っていきたいなぁ
では、どうぞ!


戦闘が終了した後視界が白くなり少ししたら晴れると俺達が使っているガレージに出た

 

 

ペン太「みんな、お疲れ様」

 

ラナ「疲れた~もう待ち伏せヤダ~」

 

ケント「でもああしないとこっちは全滅ですよ」

 

ミリー「そうそう、あのチャーチルが無駄に出てこなかったら榴弾装填していたところだったよ、ね?マリー」

 

マリー「うん、そうだね」

 

エルマー「お前らもう少しは周りを見渡せよ」

 

ラナ「えー!めんどくさい!暇!楽しくない!」

 

ケント「待ち伏せに楽しいもないと思うけどな」

 

エリマー「全く同意見だな」

 

 

ガレージについてみんながそれぞれ言いたいこと言っていた(主にラナのグチだけど………)

 

その間俺はこのガレージの整備長を呼んだ

 

このゲームは戦車クルーだけでなくガレージの整備や補給にもAIクルーがいるのだ

 

 

「おーい!マモル!マーモールー!いるかー?」

 

マモル「そんな大声出さなくてもいるよ、大将」

 

 

すると整備クルーの控室から整備長のマモルを先頭に続々と作業クルーが出てきた

 

 

マモル「おかえり大将、今回の戦果はどうだった?」

 

「Ⅳ号戦車1両にその他軽中1両ずつ撃破、まずまずかな」

 

マモル「そうか、だが修理代が軽く済むならいいんじゃないか?」

 

「まぁな、これ補充備品一覧と弾薬消耗記録表だ」

 

マモル「OKだ………………相変わらずラナの嬢ちゃんは無駄弾撃たないな」

 

「まぁな、あいつ見た目と性格はああだが砲手としては立派だからな」

 

 

そうラナはこの仮想世界のAI砲手の中ではランキングトップに入るぐらいの射撃能力がある

 

他の連中も様々な特徴があるがまた今度としよう

 

 

「それじゃあ、マモルこいつを頼んだ」

 

マモル「おう!任しとけ!」

 

 

そう言いながらマモルと別れた俺はクルーの皆を引き連れて近場のNPCレストランに行った

 

結論から言うとラナの食欲が半端ないのだパスタ10皿にピザ11皿目今食べ終わったところに今度はクレープやアイスなどのデザートも頼んでいるのだ………お前の腹は底なしか!

 

他の連中はコーヒーを飲んだりホットケーキを分けたりしていた

 

それからラナがデザートを食べきって少しおいてから本題を出した

 

 

「それじゃあ今回の反省会と報告会を始めようか」

 

 

そう戦闘終えた後は必ずこうして皆と話をして理解させようと俺が考案したAI学習法の1つだ

 

若干1名理解できているのか不明なやつがいるが無視だ

 

 

ペン太「まず、ラナの暇つぶしだが………」

 

ラナ「はいはい!ゲーム買って!」

 

ペン太「却下だ!誰が戦闘中にゲームするやつがいるんだ!」

 

ラナ「だって暇なんだもん!」

 

ケント「なら音楽はどうでしょうか?それならペン太が背中を蹴るか叩くかで意味はできるはずです」

 

ペン太「ケントの言う通りだが、まぁこいつなら問題ないかとりあえずその案を採用してこの話は以上だ、次に各メンバーの気になった点を話す、ラナは特に問題ないがミリーとマリーはもう少し装填速度を上げれるか?」

 

ミリー「頑張ればできると思うけど砲弾が重いとどうしても遅くなるのは仕方ないよ」

 

マリー「うん、軽い物ならミリーの早業で何とかいけるかもしれないけど………」

 

ペン太「そうだな無理はよくないか、最後にエルマーとケントについては特になしだ、今回運転はしてないからな、通信手はいつも忙しくて量が多いのによくこなしてもらっているよ」

 

ケント「それはペン太がボードを置いてくれたからね、おかげで情報整理がしやすいよ」

 

 

ケントが言った通り俺は基本全車にホワイトボードを設置して戦局分析をできるようにしているのだ

 

それなら複数の通信が来ても対処は可能なのだ

 

 

ペン太「それじゃあ次に報告事項だが近々大規模な戦闘が1つは確定でもう1つはまだ予定だけどある」

 

ケント「詳しいことはわかっているんですか?」

 

ペン太「予定の方は俺のプライベートが若干入ってるが確定の方はスポンサーからの軍団経由での要請だ」

 

ラナ「ペン太のプライベートって事は学校かな?」

 

ペン太「まぁな、ちょっと校内で色々問題が、な」

 

 

今ラナが言った学校というのは俺が今通っている高校についてだがそれはまた後でとして

 

 

エルマー「予定はいいとして確定の方をまず話そうぜ」

 

ペン太「ああ、スポンサーの要望は1つなんだが………さっき戦っていたチャーチルを覚えているか?」

 

ミリー「確かケントが通信した時『壁になれ!』とか言ったやつ?」

 

ペン太「それそれ、あれな英国戦車を扱っている中では一応トップの軍団でな『王立騎兵団』っていうらしいんだ」

 

マリー「騎兵って割に馬いないけど………」

 

ペン太「マリー、その疑問はもっともだか突っ込んでやるな彼らには彼らの事情があるんだ」

 

マリー「………わかった」

 

ケント「で、その軍団(王立騎兵団)がどうかしたんですか?」

 

ペン太「今回の要望はこの組織が補給に使う燃料精製施設並びに貯蔵タンクの破壊だ、幸いにも彼らはブリテン島南部で俺たちの軍団の同盟と東西で敵対関係にある」

 

エルマー「そこでその同盟軍と一緒に宣戦布告するってか?面白そうじゃねぇか!」

 

ケント「エルマー待ってください、ペン太1ついいですか?」

 

ペン太「なんだケント?」

 

ケント「それは表向きですよね?ほんとは裏があるんじゃないですか?」

 

 

ケントのその言葉で周りが静かになり皆が俺を見る

 

正直ケントがその答えを出すと思ってなかったAIゆえの考えなのかそれとも………いや今は考えなくていいか

 

 

ペン太「………………ケントの言う通りだ、現在俺たちの軍団は本拠地を欧州の中心ベルリンに置いているが現在3つの軍団と戦争状態なのはこの前教えたな?ラナ言ってみろ」

ラナ「えっ!?えーと………………確か西のフランス戦車主力の『ダンケルク』と南のイタリア戦車主力の『パステリカ』後は東のソ連戦車主力の『カチューシャ』だっけ?」

 

ペン太「………………………………ああ、その通りだ(お前この間の報告会の時よだれ垂らしながら寝てなかったっけ?)」

 

ミリー「ラナ、あんた前回の話寝ながら聞いてたの!?」

 

ラナ「いや、ミーナが教えてくれた」

 

 

ミーナとはラナと一緒の砲手で主に軽戦車と中戦車を担当してもらってる子のことだ

 

確かにあの場にミーナがいたがまさかラナに教えてるとは思わなかったな

 

 

ペン太「まぁとにかくだ、実はこの頃同盟軍団に輸送していた物資や『ダンケルク』の領地北部沿岸に展開していた海軍艦が襲撃を受けているらしい、今回の任務は『王立騎兵団』の艦隊が港に戻ったのを確認してから港と燃料施設を同時に襲撃する、今回の戦いの勝利報酬は軍団と参加者で別々に払ってくれるらしいからな期待してもいいと思っている」

 

ケント「そういうことなら僕は構いませんよ、みなさんはどうですか?」

 

ラナ「私は主砲が撃てるなら何でもいいよ!」

 

ミリー「私も問題ないかな」

 

マリー「私も、問題ない」

 

エルマー「いいぜ!だけどできれば走り回れたらなおいいぜ!」

 

ペン太「安心しろ、その辺りは問題ない、じゃあ作戦時間が決まったらまた連絡しよう、それまで自由行動だ」

 

ケント「ペン太はどうするんですか?」

 

ペン太「俺は今から学校だよ、この世界に何日いるとおもってるんだ?12日だぞ?現実世界ならもうすぐ6時間経つぞ、それにさっき言った予定の方の打ち合わせもしなくちゃいけないからな」

 

ケント「そうですか、わかりましたではまた」

 

ペン太「おう、みんなも短い休暇みたいだが腕は鈍らすなよ?」

 

 

そして俺はウィンドウのログアウトボタンを押した

 

すると視界が暗くなり皆が見えなくなると視界に【LOG OUT】と文字が表示されて俺は目を覚ました仮想世界のペン太ではなく現実世界の本当の俺、岩島 聡汰(いわしま そうた)として

 

 

 

 

 




ヤバい、主人公現実世界に帰り切れてない
凄く無理やりに最後纏めてしまいましたが次回は現実世界の話です


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第3話 日本総合学院

投稿かなりってレベルじゃないぐらい遅いですが今回は主人公がリアルの世界でのお話です


こんにちは、岩島 聡汰(いわしま そうた)です

 

俺は今日本総合学院高等部の制服に着替えていた

 

※日本総合学院とは東京と神奈川の県境にある学院の事であるこの学校は中等部から大学まであり船舶・航海科や航空科、自動車科、機械科などの工業系から財政科、医学科、法政科などの政治や医学系に普通科のような当たり前のようにある科も存在する総合統合学院なのである

 

俺は今年で高校2年生になってまだ5月になったばかりだ

 

寮暮らしなのですぐに登校できるが今日は朝から臨時呼集があったため急ぎめに登校したら校門前で生徒会のメンバーに案内してもらい総合会議室に入るともう全員揃っていた

 

 

会長「遅いぞ岩島」

 

「すみません、さっきまで入っていたので」

 

会長「そうか、なら仕方ないな」

 

 

今俺に声を掛けてきたのはこの学院の航空科高等部3年生徒会長の青空 流哉(あおぞら りゅうや)先輩だ

 

 

先輩「何時間ぐらい入ってたんだ?」

 

「向こうの世界で12日ぐらいなんで6時間ぐらいですかね」

 

先輩「相変わらずだな、岩島」

 

 

そして今質問してきたのが船舶・航海科高等部3年生の水谷 博樹(みずたに ひろき)先輩だ

 

ちなみに水谷先輩は俺たちが所属している軍団『世界帝国(ワールドエンパイア)』の海軍の戦艦隊の指令をしているベテランだったりする

 

 

「いえいえ、ところで本日はどのようなご用件でしょうか?生徒会長」

 

青空「うむ、今年もまた機械科の馬鹿どもが戦争を吹っかけてきたから対策会議を開くことになったのだ」

 

 

戦争というのは別にリアルで殴り合いをしろというわけではなく

 

何でもここの理事長は大の戦争好きのゲーマーらしくこの学院に入学したらクラス対抗、学年対抗なども全てゲームの中で済ませるため学院の生徒分のゲーム機を配備しているとんでもない所なのだ

 

今回は全校対抗戦であるこれは人数比率の多い機械科と複数の学科の連合で争う2日間かけて行う1学期初めの行事なのだ

 

 

青空「1つ、気になることができたので君に来てもらったのだ」

 

「それは何でしょうか?」

 

青空「君はこの間のイベントの景品を知っているな?」

 

 

この間とは4月にあった春季記念の軍団戦と個人戦のイベントなのだがなんと景品が列車砲だったのだ(種類は様々だが1番大きいのは80cmのグスタフ列車砲だった)

 

さすがにあれは驚いてPCの前で苦笑いしたっけ………結局興味本位で2つほど手に入れたが今は倉庫で眠っていたはず

 

 

「はい、自分も持っていますがあれがどうかしましたか?」

 

青空「いや、今回の戦争にそれが導入される可能性が出てきたんだ」

 

「それは本当ですか?」

 

青空「ああ、情報科の伝手で最大6両~12両導入する予定なのだそうだ」

 

「最低で6両………ですか」

 

 

正直かなり多いと思う

 

もしその中にグスタフがいたら上陸地点の海岸は地獄になる

 

 

「とりあえず今回の戦争のステージと戦闘条件などを教えてください」

 

青空「わかった、ステージはノルマンディー、今回のモードは全校戦侵攻側だ、使われる兵器条件は連合軍で1946年まで、勝利条件は防衛側は4つの占領地点を防衛で侵攻側はそこの占領ないし破壊だ、今回は航空支援と海上からの砲撃支援も可能だ、ヘルスは侵攻10回で防衛拠点が陥落したらリセットされる当然だが防衛側は無限である」

 

「つまり我々は水上から戦闘海域に侵入するのですね?」

 

青空「君の言いたいことはわかる、敵の艦隊が来る可能性を考えているのだろう?その件も情報科に頼んだが水上艦艇を出す可能性はない」

 

「そうですね水上(・ ・)は来ないでしょうね」

 

青空「………………つくづく思うが君は何者なんだ?君たち戦争部は戦車を主に戦うのは知っているが君に関して海軍や空軍についても知識や技量があるのはまだ納得がいかんのだ」

 

 

腕を組みながら唸っている青空会長の言ってることは最もだが空軍と海軍は仕事上知識が必要だったので一時期乗っていたにすぎないのだ

 

 

「そんなことより水谷先輩、艦隊編成はどうするんですか?」

 

水谷「ん?ああ、揚陸艦は素人で普通科などの他科からの志願で駆逐艦・戦艦・空母は船舶・航海科と経験者が担当する」

 

「わかりました、青空会長の方の航空隊の編成はどうされるんですか?」

 

青空「こちらは空母から航空管制は行う、なお回数は限られるが重爆撃機の爆撃支援も可能だ」

 

用意万端の両者を見てこれなら勝てるかもしれないと思っていた矢先ふと疑問が出た

 

 

「上陸部隊の指揮は誰がやるんですか?」

 

青空・水谷「「お前しかいないだろ?」」

 

「え?自分ですか?別に俺じゃなくて普通は部長や他の先輩方がするのではないのではありませんか?」

 

水谷「ここまで話しておいて今更だな、それにあっちの軍団での指揮経験もないのだからこれを機に練習するのもいいだろうよ」

 

「は、はぁわかりました、何か条件とかありますか?」

 

青空「いやとくにはない君の判断に任せる」

 

「わかりました、では戦車についてこれでどうでしょうか?」

 

 

そういいながら俺は会議室に元からついている投影機にスマホを繋げて写真と名前を出した

 

・米国製 M4シャーマン

     M24チャーフィー

     M26パーシング

・英国製 シャーマン ファイアフライ

     Mk.VI クルセーダー

     Mk.IV チャーチル

 

 

「この6種類で対応したいと思います」

 

水谷「それはいいが上陸艇の制限重量だと厳しくないか?」

 

「それについて問題ありません、最初に上陸させるのはシャーマンやクルセーダーのような軽い戦車で制圧します第1上陸地点占領後は戦車整備基地になるのでその時に残りの車両を出します、それまでは艦隊の艦砲射撃と航空支援で乗り切ります」

 

青空「岩島君、もしかしてこう言われるとわかっていて準備していたのか?」

 

「いえ、この間戦闘シミュレーションした時の対策だったんですが役に立つでしょうか?」

 

青空・水谷「「・・・・・・」」

 

 

2人が顔を見合わせながら考えていたがやがて呆れた顔をしながらこちらに向いた

 

 

青空「やはり君が適任のようだ、今回の上陸隊の指揮を頼めるか?」

 

水谷「俺から頼む、これなら勝てる気がするしな」

 

「わかりました、では続きは放課後という事でよろしいですか?」

 

青空「ああ、構わないではまた後で」

 

「はい、では失礼します」

 

 

俺はそう言いながら扉を閉め心を躍らせながら教室に向かっていった

 

 

 

・・・放課後・・

 

 

 

あっという間の放課後がきた

 

先に言うと授業が暇だから寝ていたわけではないからな?

 

誰に言ってるかわからないことを言いながら俺は朝いた会議室に入った

 

 

「失礼します、会長」

 

青空「やぁ岩島君、作戦何か案はできたか?」

 

「はい、朝に地図を受けとったので作戦はだいだいできました

 

1日目

 第1次全校戦 継戦日数不明

  作戦目標 橋頭保の確保

   ・第1段階、第1占領地点に対して艦砲射撃並びに第2占領地点に対して航空爆撃

   ・第2段階、戦車300両による上陸戦

   ・第3段階、占領地付近の敵戦車の掃討と占領

   ・第4段階、残りの部隊の上陸と陣地構築

 

 第2次全校戦 継戦日数不明

  作戦目標 第2占領地点の確保

   ・第1段階、第2占領地点に対して艦砲射撃並びに航空爆撃、第2、3占領地点に航空隊による偵察

   ・第2段階、周辺の市街地並びに森の確保

   ・第3段階、第2占領地点に対空砲部隊と砲撃支援隊の陣地構築

 

2日目

 第3次全校戦 継戦日数不明

  作戦目標 第3占領地点の確保

   ・第1段階、第3占領地及び敵航空基地に対して航空爆撃と地上砲撃

   ・第2段階、第3占領地点・敵航空基地の占領、敵列車砲台の破壊・占領

 最終段階 継戦日数不明

   ・第1段階、最終占領地点に対して航空爆撃・地上砲撃

   ・第2段階、稼働全車をもって敵戦車の殲滅

   ・最終段階、最終占領地点及び施設の占領、ゲーム終了

以上です」

 

青空「なんか、大雑把だな」

 

「残念ながら敵の情報が不足していますし、詳しい地図や情報は当日にしか来ません今は大まかな目標を定めて当日に中規模の作戦目標を細かい指示は現地で各指揮官と私でする予定です」

 

青空「確かに今の現状それが正しいな、わかったこれで行こう」

 

「はい!よろしくお願いします!」

 

青空「こちらこそよろしく頼む、では続きは皆が集まってからだな」

 

 

そう言いながら2人しかいない会議室で様々な話をした

 

 

 

 

 




次回『戦争前夜』


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第4話 戦争前夜

他の作品投稿したりバイトで忙しかったりで投稿ペースおかしいですが優しい目で見ていただけたら幸いです
では本編です!


こんいちは岩島 壮太です

 

ついさっき水谷先輩が来たので先ほど(前話)で話したことをもう1度話した

 

 

「………………というわけで作戦を立てたんですがどうですか?」

 

水谷「いや、さすがとしか言えないな大雑把とはいえここまで作戦を練れるのならこれからはあっち(世界帝国)でも協力してもらうかな」

 

 

生徒会長と同様に水谷先輩にも話したが意外と高評価だった

 

 

水谷「ところで300両と言ったが何故なんだ?今回使う戦車揚陸艦は1隻に約5両それだと60隻になるが………」

 

「今回は6ブロックに分けて作戦を行います、もちろんそれだけではありませんが先行させるならそれだけでとりあえずはいいです、第2陣にさらに600~800両を想定していますし他の戦車や対空車両、自走砲などの砲撃隊、指揮車、工作車、補給車なども積み込むので合計で役2000~3000隻を目途と思っています」

 

水谷「なるほど、ならその内何割かの揚陸艦にロケット砲を積んで支援につかせるのもいいかもしれんな」

 

「確かにそれなら揚陸する際楽に上陸できる可能性が上がります」

 

 

現にノルマンディ上陸作戦の時は5000隻規模の艦船で行われたし今回は海岸と後方地域の占領だけですむ問題は敵の兵器だけだ

 

 

「ところでそちらの空軍並びに海軍兵力はどうなりましたか?」

 

水谷「俺たち海軍は砲撃支援の戦艦をモンタナ級以下180隻、1ブロック30隻で対応する空母はミッドウェイ級を30隻を残りは護衛と対潜哨戒、対空警戒艦に駆逐、巡洋艦を1800隻かな」

 

青空「こちらはそちら(海軍)の数に合わせて空母艦載機を4200機で対応する、航空基地ができたら陸上支援機含め計10000機ですかね、重爆撃機隊は100機をローテーションで1000機用意する予定です」

 

「10000機ですか、途方もない数ですね」

 

青空「まぁそれぐらいしないと勝てないかなと思ったりしてる」

 

水谷「確かになこちらは1日目だけ参加したら補給艦の護衛と対地支援しかできないからな」

 

「わかりました、それでは各クラス委員長にこの事を伝えて我々も準備に入りましょうか」

 

 

そうして俺たちは来るべき戦争の準備にかかり始めた

 

 

 

 

 

・・・数日後・・・

 

 

 

 

 

全校戦当日、学院長の長々しい演説を聞いた後各クラス指定のゲーム機に接続してその日高等部全員がゲームの世界に入った

 

俺は慣れ親しんだこの感覚を感じながら真っ白の視界から見慣れて…………ない海の上に出た、正確にはどこかの軍艦の上にいるらしい

 

 

ラナ「ペン太ーここどこよ?」

 

 

振り返ると砲手のラナが甲板を歩きながらこっちに来ていた

 

 

「おそらくここは戦車揚陸艦の甲板だろうな」

 

ラナ「じゃあ今日が上陸日だったのね、じゃあ今回は私じゃなくてミーナを出すの?」

 

「そうだな、長距離砲撃と精密射撃より移動射撃が主だからな」

 

ラナ「わかったじゃあ上陸終わるまで格納庫で待ってるね」

 

「ああ、頼……『岩島師団長!今すぐ艦内会議室へお越しください!』……むっとそれじゃあ行ってくるよ」

 

ラナ「ええ、せいぜいがんばれー」

 

 

そんなラナの声を聞きながら俺はまだ分からない艦内通路を歩いて行ったら向こうの艦長の指示で来た乗組員に連れられて会議室入った

 

 

「今日はお世話になります、艦長」

 

艦長「こちらこそよろしくお願いします、では会議を始めます他の方からも今テレビ通話で繋げます」

 

 

少し時間をおいて会長と水谷先輩が画面から出てきた2人ともそれぞれ空母の航空管制室と戦艦の艦橋から繋げてある

 

「おはようございます会長、水谷先輩」

 

青空『おはよう岩島君』

 

水谷『おはよう!準備はできてるか?』

 

「今インしたばかりですよ、ですが揚陸艦は全艦所定の配置について現在航行中です」

 

青空『ではこちらも護衛機と偵察機を上げる』

 

「お願いします、水谷先輩の方はどうですか?」

 

水谷『こちらも準備は万端だ先遣隊には防空巡洋艦の『アトランタ』と駆逐艦数隻で構成してるから対空と対潜は一応は心配ない』

 

「わかりました、ではこれより作戦会議をしますといってもすでに大まかに決まっているので後は現地で決めればいいですがね」

 

青空『まぁそれは仕方がないしな』

 

水谷『それより問題の敵の列車砲だけど実際何両あったんだ?』

 

「80cm列車砲が4両『グスタフ』・『ドーラ』・『ビスマルク』・『フェアニヒトゥング』それから38cm列車砲が6両他にカノン砲や野砲、地雷にV2ロケットまであります」

 

青空『ちょっと待てV2まであるのか!?』

 

「はい、最初にできる偵察画像を確認しましたが発射台も確認しました」

 

水谷『他には何が写っていた?』

 

「第3占領地点に『グスタフ』以下4両に第2占領地点へ移動中の38cm列車砲、他にも航空基地や戦車、防衛陣地の配置とかです、今そちらに送りました」

 

 

正直、第二次大戦の戦いをしようとしてるのにさらっと現代の技術が入ってるのは気にしたら負けなのである

 

 

「とりあえず先輩達にやってほしいのは今近づいてきている38cmを黙らしてください、その後第1占領地点の爆撃と航空支援と砲撃支援です」

 

青空『了解した今偵察機を出しているから場所が分かり次第攻撃しよう』

 

水谷『こちらも承知した、最高のプレゼントを奴らに届けてやる』

 

「お願いします、それでは………「前衛艦隊より接敵!爆撃機と護衛機の編隊が接近中!」………早速来たか、では先輩方また後で」

 

青空『ああ、幸運を!』

 

水谷『がんばれよ!』

 

 

そうして俺たちは会議室を出て艦長とともに艦橋にあがった

 

これからの戦闘に胸を躍らせながら…………

 

 

side out

 

 

 

 

 

??? side

 

 

俺は前衛艦隊の駆逐艦の艦長をしている

 

名前?

 

いつか語るさ

 

そんなことを考えていると乗組員が叫んだ

 

 

乗組員「前方に感あり!中型約600小型約100が本艦隊に接近中!」

 

「総員戦闘配置!対空戦闘!周辺警戒厳となせ」

 

 

まわりが慌ただしい中旗艦から通信が来た

 

 

乗組員「旗艦より通信『敵機の機種を確認せよ』以上です!」

 

「機種確認しろって中型ならおそらく軽爆撃機だろうし小型は護衛機だそんなこともわからんわけでもないしな」

 

 

それから時間が経ち雲の合間から黒い点が見えてきた

 

機種は俺が予想した通り軽爆撃機と護衛機だが軽爆の方の腹についているものが気になった

 

 

(あれはなんだ?爆弾なら機内に入れるはずならそれより大きいもの?それとも魚雷か?)

 

乗組員「艦長敵機が分かれました!」

 

「どことどこだ?」

 

乗組員「100機ほどこちらに他は高度を上げて射程圏外に退避しました」

 

「一体敵は何考えてやがる?」

 

 

まぁいい、今はこっちに来る敵機をつぶせばいいか

 

 

「各対空砲要員は射程に入り次第攻撃開始!」

 

 

その合図とともによその艦からも対空砲の砲撃が聞こえ始めてきたがまだ被弾している気配がない

 

すると先頭の敵機が爆弾を切り離したのだ

 

最初はビビッて捨てたのかと思ったが投棄したと思った爆弾が急にすごい速度で近づいてきた

 

 

乗組員「敵のロケット弾が旗艦に向かっています!」

 

「対空目標をロケット弾に向けろ!旗艦を守れ!」

 

乗組員「ダメです!間に合いません!」

 

 

その直後旗艦にロケット弾が直撃し爆音と閃光を受けて黒煙を上げていた

 

おそらく艦中央部に被弾したんだろうあの威力なら長くはもつまい

 

 

乗組員「旗艦艦橋下部に被弾!艦体より亀裂を確認!沈みます!」

 

「退艦しているのか?」

 

乗組員「いえ、直撃と同時に艦長以下艦橋要員の音信途絶です」

 

「なんだと?」

 

 

確認してみるとキルログには直撃時に艦橋内の床が吹き飛び艦長が死亡していたのだ

 

ただその時にキルした兵器の名前に驚いた

 

 

「V2ロケットだと!?通信士官今すぐ本隊にこの事を伝えろ!」

 

乗組員「艦長敵機が僚艦に向いてます!」

 

「迎撃しろ!あれを近づけさせるな!機体から切り離す前に撃墜しろ!」

 

 

飛んでくる悪魔(V2)に放浪されながらも俺達は戦い続けた

 

きっとくるであろう救援を待つために………

 

 

 

 

 




はい、なんかすげぇ無茶苦茶な気がしますが次回から地上戦です!
次回『ノルマンディー上陸作戦』


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第5話 ノルマンディー上陸戦

4ヶ月ぶりの投稿です
こちらに関してゆっくり書いていこうと思っています
読んでくれる方に申し訳ないです
では本編です


どうも、ペン太もとい岩島 聡汰です

 

俺は揚陸艦の艦橋で先遣艦隊の戦闘状況とキルログを見ていた先遣艦隊はアトランタ型軽巡洋艦を旗艦とした駆逐艦5隻含めた計6隻の艦隊でそれが4個艦隊こちらの護衛に6個艦隊いるのだが先行させていた艦隊の旗艦が接近の報と同時に沈んだ

 

俺はキルログを見るとV2ロケットによる間接的な戦死だった

 

 

「艦長!最大速力で海岸まで行ってください!」

 

艦長「了解しました!全艦最大船速!各戦闘員はすみやかに戦闘配置!」

 

 

艦内がサイレンと怒号で騒がしくなると俺は通信士官に青空会長と水谷先輩に繋ぐように頼みながら全体無線も繋ぐように頼んだ

 

 

「会長、水谷先輩敵が来ました」

 

青空『こちらも確認した、今護衛機が向かっている』

 

水谷『こちらも今前衛と上陸支援に後続の支援艦隊を向けた、もう少し粘れ!』

 

「ありがとうございます、しかしこのままでは艦隊は全滅します、ある程度まで近づいてから上陸を実行します」

 

青空『それは危険すぎる!師団長である君に何かあったら大問題だ!』

 

「それは承知の上です会長、しかしこうでもしなければ上陸部隊は陸に上がる前に海の藻屑と化してしまいます、そうならないためにも列車砲を見つけて破壊してください!」

 

青空『くっ!わかった、せめて追加の支援機と制空機は出しておく』

 

「ありがとうございます」

 

水谷『こっちは後続の上陸艦隊と輸送艦隊を守り抜くぜ!』

 

「お願いします、では自分は戦闘に戻ります」

 

青空『ご武運を』

 

水谷『生き残れよ!』

 

「はっ!ありがとうございます!」

 

 

そうして2人との通信を切ると今度は全体無線のマイクに口を近づけた

 

 

「全戦車乗組員並びに揚陸艦隊の諸君!私は上陸部隊指揮官の岩島だ!現在先行中の前衛艦隊が交戦中、もうまもなく敵の航空隊が本艦隊と接近する!しかし我々には味方の航空支援もあり味方支援艦隊も接近中である!よって慌てず侵攻せよ!我々の目的は敵地上海岸並びに施設の制圧だ!こちらに向く砲はすべて破壊せよ!相手の戦車を粉砕せよ!各小隊連携を忘れず戦闘を開始せよ!」

 

艦長「すごく活を入れられた気分です」

 

「そんないいものじゃないさ」

 

『敵機来襲!本艦隊正面より接近中!』

 

「艦長艦隊指揮を頼む」

 

艦長「了解しました!全艦対空砲の射程に入り次第攻撃開始!各護衛艦は速やかに輪形陣に意向、揚陸船団を援護せよ!」

 

 

俺は艦長の艦隊指揮を見ずに揚陸艇がある格納庫に向かうとみんながそこに待っていた

 

なぜかまだラナがいるが…………………

 

 

「なんでラナがいるんだ?」

 

ラナ「ミーナのお見送りかな」

 

ミーナ「うん、そうだよ」

 

「それはいいけどもう戦闘は始まっている早く格納庫に行け」

 

ラナ「はーい、行こマリー」

 

マリー「うん!ミリーいい弾頼んだよ!」

 

ミリー「任せてよ!」

 

「ミーナ、最初は揚陸艇からの砲撃になるいけるか?」

 

ミーナ「うん、よゆうー」

 

「よし、ミリーは最初から最後まで徹甲弾を装填頼むよ」

 

ミリー「了解!」

 

「エルマー、上陸したらエンジンをぶん回せ」

 

エルマー「おう!任せとけ!」

 

「ケントは連絡を密に今回は小隊で計6両で行動する」

 

ケント「わかりました、車種は?」

 

「M24チャーフィー6両で小隊を組むもしきつかったら航空支援と艦砲射撃で援護してくれる」

 

ケント「了解」

 

「よし他に質問はないな?次に今回上陸するのはノルマンディの6ブロックある内のCブロックに上陸する今回の場合防衛ポイントで野戦砲や対戦車砲がある、なお第2占領地点付近より列車砲による砲撃が予想される」

 

ミリー「それって何cmくらいかな?」

 

「38cmくらいだったはずだ、ただ可能性として80cmクラスも来るかもしれない」

 

エルマー「おいおい、それ来たらいくら何でも逃げれないぜ」

 

「まぁその前に味方が何とか………………「艦体に被弾!艦長命令により揚陸艇による緊急揚陸を敢行する!」………………する前に俺たちが頑張らないとな、全員戦闘配置!ミリー主砲弾装填!ケント俺と他の車両並びに部隊との通信を繋いでくれ!」

 

全員『了解!!!!』

 

 

エンジンの吹かす音を聞きながら艦橋に通信を入れた

 

 

「艦長!こちらはいつでもいけるゲートを開けてくれ!」

 

艦長『わかりました!こちらももう船体が持ちません!ご武運を!』

 

「わかった、ここまでの運搬感謝する!最後に貴官の名を教えてくれ」

 

艦長『航海科1年村雨 勇樹(むらさめ ゆうき)です』

 

「わかった村雨艦長、我々が出た後はすぐに退艦するんだぞ!」

 

 

俺は開いた扉を確認して揚陸艇の艇長に出るように指示する

 

外に出るとまず見えたのは空を埋め尽くす米艦載機群が見える限り艦上戦闘機(艦戦)のF8F ベアキャットや艦上爆撃機(艦爆)のBTD デストロイヤーが飛んで行ってはその先では遠くてわからないが敵の戦闘機と空中戦したり地上を爆撃しているためか爆炎と黒煙が入り乱れていた

 

すると後ろから爆発音が聞こえ振り返ると揚陸艦が真っ二つに折れて沈んでいた

 

 

??『こちらC地点砲撃支援艦隊旗艦アリゾナ、砲撃指示をくれ!』

 

「こちらC地点占領部隊隊長の岩島だ!目標C-55、弾種徹甲、弾数各砲10発、順次射撃!」

 

アリゾナ『射撃目標確認!発射!』

 

 

するとヒュンッと聞こえた後に爆音と爆炎と一緒に敵の砲塔が舞い上がっていた、今更だがモンタナ級に『アリゾナ』はいないが突っ込みはNGである

 

 

「敵戦車沈黙!支援感謝する!」

 

ミーナ「今の射撃はうまかった」

 

「ほう、ミーナが他人を褒めるなんて珍しい」

 

ミーナ「別に、褒めてないペン太の指示が的確なだけ」

 

「俺か、まぁそれもかもしれないが味方の砲手も中々という事にしとこうよ」

 

ミーナ「ペン太がそういうなら」

 

エルマー「そろそろ海岸だぜお二人さん!」

 

「おっけエルマー地面ついたら全速前進で」

 

エルマー「了解!!」

 

 

揚陸艇が砂浜に着き扉が開きエルマーが全速で発進した、周りを見渡すと今の所はみんな着いたらしい少なくとも俺の小隊はついてきていた

 

だが他所の小隊は駄目なところもあったらしく揚陸艇から黒煙が見えるところがあった

 

 

「こちら第1小隊長の岩島だ第1小隊傘下の戦車は応答しろ!」

 

第1小隊2号車(1ー2)『こちら2号車感度良好!』

 

第1小隊3号車(1ー3)『こちら3号車問題なし』

 

第1小隊4号車(1ー4)『こちら4号車いつでもどうぞ!』

 

第1小隊5号車(1ー5)『こちら5号車戦闘準備完了!』

 

第1小隊6号車(1ー6)『こちら6号車派手にやろう』

 

「よし、まずは周辺の野戦砲と支援砲の排除だ、なお周辺に敵戦車が確認されている警戒せよ!」

 

全車『了解!』

 

「よしエルマー全速前進!」

 

エルマー「了解!」

 

 

急速に発信した俺の戦車を基準に横一列に全員付いてきていた

 

すると前方からⅣ号戦車が見えた

 

 

1ー2『前方に敵中戦車10両ほど視認!』

 

「全車射撃許可!蹴散らせ!」

 

全車『了解!』

 

「ミーナ、右端の奴からやれ!」

 

ミーナ「ヤー」

 

 

砲塔内に少しの振動と共に右端にいたⅣ号の運転手の車窓に徹甲弾をお見舞いした

 

 

「ナイスキル、次弾同戦車砲口!」

 

ミーナ「ヤー」

 

 

次の振動を感じつつ車窓を覗くと敵戦車から火柱が上がっていた

 

ふと横に視線を向けると別の戦車がこちらを見ていた

 

 

「エルマー全速後退!」

 

エルマー「おう!」

 

 

車内で遠心力に耐えながら先ほどの戦車からの砲弾が俺の戦車の目の前を通過した

 

 

「ミーナ、奴の砲塔に花を咲かせてやれ!」

 

ミーナ「ヤー!」

 

 

敵の砲塔はまだこっちを見たままだ

 

ならミーナにとってはただの的でしかない

 

車内の振動を受けつつ敵戦車を見ると砲身が破裂していた

 

あれでは砲は打てまいと思ったが中でも爆風が入ったのか撃破判定にされていた

 

砲声がやんだので周りを見てみると敵戦車は全滅しこちらにも所々煙が見えた

 

 

「全車被害報告」

 

1ー2『こちらは被害なし』

 

1ー3『側面をかすったのみで軽微です』

 

1ー4『………………』

 

「4号車どうした?」

 

1ー5『4号は先ほど撃破されました、なお本車は無事です』

 

1ー6『こちらも問題なしです』

 

「了解した、これより左翼支援砲陣地に強襲する」

 

全車『了解!』

 

 

1両やられたかまぁ後続からも次々と部隊が上がってきているし何とかなるか

 

俺は後ろに見える多数の揚陸艦と戦車を見ながらそう思いつつ戦車を出していると近くの林から重いエンジン音を聞いた

 

 

「全車停止!右の林からエンジン音おそらく重戦車!」

 

1ー2『隊長もし重戦車なら危険です!直ぐ後退を!』

 

「確かに危険だがなんだか様子がおかしくてな」

 

1ー2『そうですか?』

 

 

林の方を見ると何故かわからないが何とかなりそうなんだよな

 

ふと思うと林から堂々と重戦車もといキングティガーが姿を現したが砲身はこっち向いておらず中から聞いた覚えのある声が聞こえた

 

 

??『この声がきこえるか!ペン太!』

 

「………………やっぱりか」

 

 

そうこの無駄に大声な機械科の知り合いは1人しか知らない

 

俺のいる軍団の重戦車大隊隊長の熊吉さんだ

 

軍団内のあだ名は『脳筋隊長』

 

 

「何故ここにいるのですか?熊吉さん」

 

熊吉『む?ああ!上層部に「あなたは前線で重戦車を乗り回せ」っていうから来たのだ!』

 

 

それって厄介払いじゃね!?

 

まぁこの脳筋な熊さんは難しい命令するよりは簡単な命令の方が言うこと聞くのは否定しない

 

 

「ケント無線貸して」

 

ケント「はいどうぞ」

 

「ありがとう『こちら師団長、現在手の空いている艦船並びに航空機に告ぐ、本車前方にいるのはこの地域の前線指揮官だポイントがほしくば攻撃せよ!』エルマー気づかれないように後退、空爆か艦砲来たら全力後退」

 

エルマー「………………了解」

 

「全車も同じように」

 

全車『了解』

 

 

ポイントというのは戦闘により相手を倒したり修理やその他を倒す事で手に入り今回脳筋隊長には第1占領地点の前線指揮官なためポイントが割といやかなり高いそのため普通ならここまで来ないのだそう普通なら………………

 

 

(あの人………………脳筋だからなぁ)

 

 

俺は彼のそういう所に付け込んだがこれは戦闘慈悲はなし

 

すると周りを飛んでいた航空機が一斉に降ってきたと思ったらありったけの爆弾を落としていった

 

次に戦闘機からのロケット弾に戦艦による艦砲、最後に上陸を果たしていた支援砲撃隊まで撃ってきていた

 

後に残っていたのは特大なクレーターだけだった

 

俺は脳筋隊長にそっと黙祷をささげた

 

 

 

 

 




次回『急展開』


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