彼女達と奏でる音 (オオル)
しおりを挟む

俺の仕事

青年による物語の続編です!前作はシリアスがメインの作品で急に学園物語に変えるのも最初から読む人達がきついと思ったので続編としました!それではどうぞ!


 初めてのやつは初めましてだな、俺の名前は圷有翔だ。この物語は俺が主人公だからよろしくな!

 

「お前さっきから誰に言ってるの?」

「いや、これを読んでる人達に言ってるんだよゆう」

「俺馬鹿だけどこいつが何言ってるかわからないぞ!」

「うるせぇ!将人!」

 

 そう、これは俺がこれから進む道の物語だ

 

「なあー有翔?お前今日放課後暇か?」

「あー暇じゃない、今日から仕事だ」

「そう言えば内定決まったとか言ってたな、結局なんの仕事なんだ?」

「まあーそのうち話すよ」

「てか時間やばくねーか!」

「お前が馬鹿してるからだぞ将人」

「いや俺じゃなくて!どちらかと言うと有翔だろ!?」

「何言ってるかわからない」

「あ!おい!待てよ!」

 

 騒がしい朝はもう慣れた。この時間は悪くないな

 

「ギリギリセーフだ!」

「アウトだぞお前ら」

「げ!あき先生今日は早くないか!」

「圷と今井はわかる、なんで星野も遅刻してるんだ?」

「先生、僕はこいつらに振り回されたんです」

「よし、お前は悪くないぞ」

「「なんでだよ!?」」

「もううるさい、席もどれ」

「圷、その方がお前にあってるぞ」

「...おう!」

 

 あき先生にはお世話になったからな...あ!知らない人はぜひ前作品を読んでみろよな!(宣伝です)

 

「アリトさん!今日私モデルの仕事があります!」

「あーそうだったな、迎え呼ぶから待ってろ」

「はい!アキ先生!」

「秋月だ、若宮まで略すな」

「これから仕事があるので抜けます!」

「わかった」

「あ、先生俺も仕事あります」

「お前は仕事やってないだろ、バレバレの嘘をつくな」

「いや、本当ですよ?な?イヴ?」

 

 そう言ってイヴに肩組みをした

 

「俺こいつらのマネージャーだからな」

 

 俺は親父を超える為にも音楽業界のヤツらに俺って存在を認めさせないといけないからな、だから彼女達のマネージャーになることにした。...あれ?教室が静かになったぞ?え?なんかおかしいこと言った?

 

「おいおい有翔くーん?そんなウケを狙ったって面白くないぞ?てかなにさりげなく俺らのアイドルイヴちゃんに肩組んでんだよ!」

「そうだぞ!圷!」

「嘘下手いぞ!」

「俺にも肩組みさせろ!」

 

 最後のやつは何を言ってるだよ

 

「なあ?嘘だよね?イヴちゃん!」

「本当ですよ?アリトさんは私達のマネージャーです!」

「「「「「「えー!!!」」」」」」

 

 クラスの大半が大声出して言った、特に男子は全員が言っていた。

 

「将人、これが現実だ!」ハハッハハッハハ

「そ、そんな馬鹿な...」

 

 将人は膝から崩れ落ちてる、そんなんになるまでそんなか?

 

「アリトさんは凄いんですよ!」

「こないだなんてレッスンが厳しすく最後は立っていられませんでした...」

「おい!誤解を産むようなことを言うな!」

「お前俺らのアイドルイヴちゃんに何したんだ!」

「や、やめろ将人!服が伸びるだろうが!」

「説明しろ圷!」

「なんだよそれ!」

「今度写真撮ってこい!」

 

 だから最後に問題発言してる奴は誰だよ!

 

「あ、本当だ、もうネットニュースに上がってるぞ」

「ゆう!それは本当か!?ちょっとみせてくれ!」

 

 へーネットニュースになっているのか、なんて書かれてるんだ?

 

「圷敦士(あつし)の息子、圷有翔がアイドルバンドPastel*Palettesのマネージャー兼音楽の指導者として某事務所に所属することを発表...最初は嫌がってたが彼女達の顔を見る途端即座におっけ、の二つ返事でマネージャーとなった...」

 

「お前!本当だったのか...」

「いや、将人それより最後の文ちゃんと見ろよ...」

「俺達のアイドル、イヴちゃんを頼んだぞ...」

 

 握手だと言って手を出してきた。いや、なに?なんで握手するだよ、まあーしとくか

 

「ああ、任せろ」

 

 パチパチパンチ

 

「なんだ、なんだよこれは...」

 

 ほらーあき先生呆れちゃってるよー

 

「ってことだから先生仕事に行ってきます」

「まて圷、私との約束忘れたのか?」

「あ...それはー」

 

 そうだった、約束したんだった。一週間真面目に授業を受けるんだった...ちなみにだがこの学校は成績がよければ授業をサボってもいい制度なんだ

 

「あーいやー仕事はない日は必ず受けます、はい!」

「はー、わかった、行ってこい」

「行くぞイヴ!」

「はい!」

「なんか返事はしていけよ」

 

 マネージャーと言うのは暇だ。目の前でイヴが写真を撮られてるのをずっと見とくだけ、こんな暇があったらドラムとベースの練習できるのにな

 

「アリトさん終わりました!」

「お、そかーイヴはどうするんだ?学校戻るか?」

「はい!戻って授業を受けてきます!」

「わかった、俺はちょっと確認したいことあるから残っとく、練習スタジオにいるから学校終わったらこいよ?」

「アキ先生との約束破っても大丈夫なんですか?」

「あー大丈夫だろ、うん」

 

 バレなきゃ大丈夫なんだよ

 

「ここはもっと早くするべきか?いや遅く?」

「...ドラムってのは結構奥が深いんだな、この仕事を引き受けてよかったかもな」

「あら?有翔何してるの?」

「あ、葵さん」

 

 この人は事務所の社長さんで俺に音楽を教えてくれた人だ。

 

「まさか自分の弟子が他の人に教える日がこんなにも早く来るとはねー」

「弟子ではねーよ、まあーなんだ、結構楽しいよ、誘ってくれてありがとな」

「...さっそくドラムの練習?」

「ああ、あいつらに教えるんだ、俺ができなきゃ意味ないだろ?」

「そうね、頑張りなさい有翔!この世界は決してあなたを飽きさせないよ」

「ああ、そのつもりだ!」

 

 俺はクソ親父を超えてやる

 

「お疲れ様でーす!」

「お疲れ様っす!」

「アリトさん!おつかれです!」

「お、お前ら来たか」

「あれ?日菜と千聖は?」

「とうちゃーく!あ、アリト君もう来てたんだ!」

「まあーな」

「はー、千聖は仕事かな?まあーいいや練習始めるぞ!」

「ちゃんといるわよ」

「今来ただろ!」

「まあーいい、練習始めるぞ」

 

 そんなこんなで練習が始まった。

 

「あー疲れたよー」

「も、もう自分限界っす」

「何言ってんだよ麻弥、こんなんでへこたれてたら体もたないぞ?」

「まだライブの方が楽っすよ!」

「うう、切磋琢磨の日々ですー」

「あはは!みんなもう疲れちゃったの?あたしはまだまだ余裕だよー!」

「それはお前が特殊だからだよ日菜!」

「見てみろ!千聖を!あいつはきっとお前ら以上に頑張ったからあんなにへとへとなんだ!」

「違うわよ!もとから体力ないのよ!」

「えー褒めたのに違うのかよ...」

 

 彼女達との練習が終わり家に帰ってる途中電話がかかってきた。

 

「もしもし~あーくん?可愛い彼女のモカちゃんから電話だよ~」

「モカ、お前は俺の彼女じゃないだろ」

「も~硬いな~あーくんのあそこみたい~」

「おい!そーゆうことを言うな!特にみんなの前では言うなよな?キャラ崩壊するから!」

「わかってるって~あ、仕事終わった~?」

「終わったよ、なんだ?泊まりにでもくるのか?」

「うん、いいかな~?」

「はー、勝手にしろ」

「は~い、じゃああーくんの家行くね」

「わかった」

 

 モカが来るってことは今日ヤるってことだよな...青葉モカは俺の幼馴染だ、俺に惚れてるらしく、俺を自分に惚れさせるために色々頑張っていてその中にヤることも含まれている、まあーモカが俺を惚れされるためにヤリたいって言うなら付き合ってやるさ

 

「だと、ゴム買わないとだよなー」

 

 いや、さすがに生ではできないよ?だから避妊具が必要なんだよなーコンビニ行くか

 

「いらっしゃいませー」

「...これお願いします」

 

 めちゃくちゃ恥ずかしい!しかも店員が女子、てかなんで一人しかいないんだよ

 

「えっと...」

 

 ほら!めっちゃ引いてるじゃん!だからコンビニで買うのはやだなんだよ...

 

「あーこちらは紙袋に入れますか?」

「...そうしてくれると助かります」

「ありがとうございましたー」

 

 まあーもう会うこともないし大丈夫だろ...

 

「あーくん遅い~何してたの?」

「モカが早いんだよ、ちょっと買い物をな」

「へ~ゴムを買ってきたんですか~?」

「なわけないだろ」

「でも今日のモカちゃんはそんな気分じゃないんだよね~」

 

 ...何言ってんだよこいつ!俺が勇気出してコンビニで買ったのに!

 

「へ、そうかよ...」

「あれ~?あーくんしたかった?あーくんがしたいならヤってもいいよ~?」

「うるせー」

「あ、今日はモカちゃんがお料理作るよ~社会人はお風呂にでも入っておいで~」

「社会人じゃねーよ!てかモカが作るのか!?...作れるのか?」

「も~あーくんを惚れさせるために日々研究中なんだよ~?」

「...そうか」

 

 モカが料理作るとか明日は雨かな?いや...俺は今日生きて明日を迎えれるのか?




この後夜の展開は皆さんの想像通りの展開となります。コンビニの店員はもちろんあの方です。それでは次回の話でお会いしましょう!


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

幼馴染

バンドリアニメ二期始まりましたね!一話目から最高でした!特にRoselisの振付がライブの振付と同じで感動しました!それではどうぞ!!


 俺には幼馴染がいる、今はバンドを組んでAfterglowって名前で活動している。メンバーは美竹蘭、宇田川巴、上原ひまり、羽沢つぐみ...そして青葉モカ、この幼馴染達には返しきれないほどの恩がある、一度音楽を嫌いになった俺を戻してくれてまた音楽と向き合うことができたんだ。特にモカが動いてくれて俺を戻してくれたもんだからな、告白された時はとっても驚いた、なんせあのモカだぞ?モカが俺を好きになるなんて考えられないと思ったが...最近の行動から俺に本当に惚れてるんだなって感じるよ、でもこのことは蘭達に話していない、話したら話したで今の関係が崩れるかもしれない...それにまだ付き合ってないしな、だから今は内緒なんだ、内緒の恋、別に悪くないな

 

「おいありと聞いてるか?」

「へ?なにが?」

「もー!あーくんずっとぼけーってしてたよ!」

「あー悪い悪いでなんだ?」

「注文、何すんだ?」

「あーお前らは何頼んだんだ?」

「あたしはラーメンだ!」                          

「私はイチゴパフェ」

「私はペペロンチーノ」

「あたしはコーヒーだけ」

「モカちゃんはジャンボパフェ~」

「モカだけ値段やべーな」

「蘭お前何も食べなくていいのか?」

「別に、家帰ったらご飯あるし」

「そか...あ、じゃあチョコパフェ一つで」

 

 俺は今モカ達とファミレスに来ていた。あぶね、読心術持ってるやつがいたら今のバレるところだった...

 

「も~あーくん恥ずかしいこと言わないでよ~」

「お前は相変わらず人の心読み取るの上手だな!」

「ん?どうしたの?ありとくん」

「いやいやーなんでもないぞつぐみ!」

 

 バレたらやっかいなことになる...でもこれは付き合いだしてから報告した方がいいと思うんだ、付き合ってもないのにヤってることが知られたら絶対巴と蘭が怒る、あの二人は昔から怒ると怖いからな...まあそのうち報告ができる日がくるといいなモカ

 

「ありと最近調子はどうだ?」

「まあー順調だな、ドラムはある程度叩けるようになったし次はベースだな」

「ベースなら私少し教えれるよ!」

「いや、ひまりから教わるとかないから」

「ひ、ひどーい!あーくんなんてもう知らない!」

「はいはい、ファミレス奢ってやるから許してなー」

「いいのー!?」

 

「ありと君、その...ピアノは大丈夫?」

「あ...」

「あ、ごめんね!また私佳奈ちゃんのこと...」

 

 佳奈...佳奈は俺の妹だ、でも不慮の事故で亡くなってしまった。佳奈が愛した音楽を俺がこれからも愛して行く、これが佳奈にできる恩返しだと俺は思っている、だからクソ親父を超える存在となり最後に土産話として自慢できることを持って行けるように俺はこれから頑張るんだ...!

 

「...気にするなつぐみ!もう俺は大丈夫だからさ!」

「それに最近はちゃんとピアノだって練習やってるぞ?ブランクあったけどそろそろつぐみ超えるんじゃないかな?」

「え!そうなの?なら私もっと頑張らなくちゃ!」

「も~ダメだよ?あーくん、つぐがつぐりすぎちゃうから~」

「つぐりすぎる?ってなんだ?」

「つぐが頑張ることをつぐってるって言うの~」

「そうなのか?ならつぐりすぎんなよ」

「も、もう!ありと君まで!!」

「お待たせしました、注文していた...」

 

「巴、お前ファミレスでラーメン食べるのか?」

「ん?なんか悪いか?」

「いや別に、ひまりーそのパフェ大き過ぎないか?一口よこせ」

「あー!あーくん!?この一口は重いよ!」

「俺の食わせるから許せほら」

 

 スプーンに一口分すくってひまりの前に出す、俺が使ったスプーンだが背に腹はかえられん

 

「え?でもこれ間接キ...」

「え~い」

「なっ!モカ!」

「...ったくなにしてんだよ、はいひまり」

「これだとモカと関節キスになっちゃうよー」

「別に女同士だからいいだろ?はい」

「あ!このパフェ美味しい!あ、すみません!このパフェ追加で!」

「食いすぎだろ...」

「さて俺も続きを食べようかな」

「え~い」

「おい!モカ!なんでまた奪うんだよ!今度は俺が食べようとしたじゃんか!」

「...えへへ~美味しそうだったからつい~」

 

 こいつ...そんなに自分以外の女子と関節キスするのが嫌なのか?

 

「ふふ、二人とも仲いいね!」

「だって~あーくん付き合っちゃう~?」

「付き合わねーよ!」

「ねえ、ありと」

「ん?ふぉした?はん?(どうした?らん)」

「私にも、その、一口ちょうだいよ」

「んー...いいぞ」

「あーん」

 

 蘭は髪を耳にかけながら口を開けてきた。いや、このシーンってなんかエロいよなーいやいや、蘭は幼馴染だ!モカとは違う!違うけどーこれはエロすぎる!

 

「はむ」

「うん、美味しいね」

 

 やばい可愛い、蘭がいつもこんな感じだと俺は嬉しいのにな...決してモカが可愛くないと言ってるわけじゃない、モカに可愛いところは沢山あるぞ

 

「...ね~あーくん?モカちゃんにも~」

「ダメだ、もうあげたら無くなっちゃうだろ?」

「あ、蘭?関節キスだな」

「な、なっ!ありとの馬鹿!」

「痛っ!足を蹴るな足を!」

「うるさい!」

「も~蘭落ち着いて~」

「モカありとに近すぎじゃない?」

「え~そんなことないよ?隣だから普通だよ~」

「へー、そっ」

 

 ど、どしたーお前ら!なんかあったのか?

 

「おい、二人とも落ち着けって」

「ありとのせいだよ...」

「蘭?なんて?」

「っ!なんでもない!」

「痛っ!足を踏むなよ!」

「蹴ってないから大丈夫」

「そーゆう問題じゃねーよ!!」

 

「いやー食った食ったありとゴチになったぜ!」

「あーくんありがとね!」

「ありと君今度うちに来てくれたらサービスするね!」

「ごちになりやした~」

「ありがと、ありと」

「いやいや、気にすんな、こないだのお礼だよありがとな」

「あ、でもひまりー追加の料金は今度返せな」

「えー!それは奢りじゃないの?」

「そーだな、奢ってもいいけどおっぱいさ」

「嘘です冗談です、だから手を離して巴!!」

「冗談でも言っていいことと悪いことがあるだろ!」

「もー!あーくんのエッチ!あっちでその顔利用して女遊びしてたの!?」

「な!なわけないだろ!?俺は...」

 

 童貞だと言おうと思ったがそうだった、こないだ卒業したんだったな、モカのせいで...まあー悪くないけど

 

「け、経験豊富だからな!」

「やっぱりあっちで遊んでたんじゃん!」

「ありと...」

「そ、そんなありと君でも私は大丈夫だよ!?」

「つぐみ、それフォローになってない」

「へ~あーくんは経験豊富なんだ~」

 

 とっさについた嘘があまりにも酷かったな、やばい、やらかした

 

「なんて嘘だよ!んなわけないだろ」

 

「「「「「そーだね」」」」」

 

「信じてくれよー!!!!!」

 

 帰ってる途中みんなと別れた。モカと蘭は帰る方向が同じだから一緒に帰っていた、なんか気まずいな...

 

「ねえ、ありと」

「どーした?蘭」

「あっちで遊んでたって、あれって本当に嘘なの?」

「嘘だって俺なんかついこないだヤったばかりだぞ?」

 

 しまった!つい何も考えずに言ってしまった!

 

「へーそうなんだ、で?その相手がモカってわけ?」

 

 やばい、やばいやばいバレたか!?どうする俺!




次回有翔の運命はいかに!次回も読んでくれると嬉しいです!


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む



続きをどうぞ!!


 やばいやばい!モカとの関係がバレたか?...いや、まだわからない、少し探ってみるか

 

「なんでそう思うんだ?蘭?」

「...最近モカとありとが仲良いから?」

「それだけでヤった相手をモカと決めつけるのは違うんじゃないのか?」

「そーかもね、でもありとは変態だからのほほんってしてるモカに手を出したんじゃないかって」

「誰が変態だ!誰が!」

「...それにこないだ見たんだよ」

「...なにを?」

「ありとがコンビニで避妊具買ってるところ」

 

 な、なんだとー!?なんでそんなところ目撃してんだよ!これはやばいぞ、何も目的がないのになんで買うんだ?避妊具買ってるところ目撃されたことはかなり痛いぞ

 

「なんで蘭はそれを見たんだ?」

「それは今関係ないでしょ、どうなの?本当に買ったの?」

「それとさっきからモカずっと黙ってるけどどうしたの?」

「ん~モカちゃん蘭の言ってることがわからないんだよね~」

「モカちゃんはただあーくんと仲良くしてるだけなのに疑うなんて酷いよ蘭~」

「別にモカを攻めてるんじゃないよ」

「ただ、あたしのメンバーがありとに犯されてるって思うと嫌なの」

「...そんなに俺のこと嫌いか?蘭」

「...そうゆことじゃなくて!そうゆう関係になったら報告すべきじゃないのって思うの」

「ね?どうなの?ありと」

 

 これでもしモカと付き合ってるって返答されたらあたしはどんな顔すればいいんだろ...なんかモカがありとの近くにいると羨ましいって思っちゃう...あたしどうしたんだろ?

 

「...結論から言う」

 

 モカとの関係を言おうと思った、けどダメだ、まだ付き合ってないけどモカが俺を惚れさせるためにヤってるなんて言えない、この感じから付き合ってもないにヤってるって言ったら蘭は相当切れると思う

 

「モカと一切そんな関係じゃないぞ」

「ただの幼馴染で俺の友達だ」

 

 ごめん蘭、こればっかりは言えない、言っちゃダメなんだ、これを言って蘭がもし嫌な気持ちになるなら俺はそれを言えない

 

「へーそ、じゃあなんで買ってたの?」

 

これに対しての返答は決まっていた

 

「友達に買ってきてくれって頼まれたんだよ、自分で買う勇気がないからだってさ」

 

 こう言えばなんとかなる...はず!もし無理なら将人の名前出て後日話し合わせるように頼べば大丈夫だ!

 

「...それって本当?」

「ああ、本当だよ」

「じゃあこないだヤったばかりはなんだったの?」

「それはこっちに来る前にヤったんだよ、まあいろいろグレてたからな...」

「そ...その人と今はどんな関係なの?」

「なんでもないよ、ヤって終わり」

「そうなんだ」

 

 今も関係持ってるのかなって思ったけど違くてよかった...ってあたしなにほっとしてんの

 

 悪い蘭、嘘ついてしまった、本当はモカとやって卒業したのに...

 

「まあーいいよ、それよりありと今日家行ってもいい?」

「なんだよ急に別にいいけどさ」

「いや返したいものあるし、あとギターで教えて欲しいところあるから」

「そーか、モカはどうする?蘭にギター教えるついでにお前も習えばいいんじゃないか?」

「...いや~モカちゃん天才なんで大丈夫です~」

「蘭とあつい夜をすごしてね~」

「も、モカ!」

「今それ言っちゃだめだろ...!」

 

 モカと蘭と別れて俺は家に着いた瞬間にその場に座り込んだ

 

「あっっぶねーーー!!」

「完全にバレると思った」

「まあーいい、蘭が来る前にゴミ箱の整理しとくか」

 

 ピーンポーン

 数分後蘭は来た

 

「はいっていいぞ」

「お邪魔します」

「ちゃんと言うところ律儀だな」

 

 モカはただいまとかわけわからんこと言うけどな

 

「で、何を返しに来たんだ?」

「あ、これ」

 

 ...これは俺が蘭に渡したクソ親父のギター、確かプレミアムすぎて売れなくて蘭に渡したんだっけ?なんで返すんだ?

 

「これはありとが持っておくべきだよ、それにあたしにはこれを使えるほどの技量がないしね」

「...これを扱えるほど上手になるって目標を立てることはできると思うぞ?」

「それもそうだけどあたしはいいよ、ありとが使いな」

「...わかった、蘭がそう言うなら返してもらうよ」

 

 ちょうどギターが必要だったしな、まあー別に悪くはない、使っておくか

 

「で、確かわからないところ聞くんじゃなかったけ?」

「あ、そう、ここなんだんだけど...」

 

「うん、ありがと、わかりやすかったよ」

「当たり前だ!なんせパスパレの面倒見てやってんだからな」

「そのうちお前らを超えるかもな」

「あたしはRoseliaに勝てればそれでいいんだけどね」

「Roseliaってこないだライブしてたバンドか?」

「そう、悔しいけど湊さんの歌はとても上手...」

 

 まて?湊?いや聞き間違いだ、あの人の娘...なんてことはないよな?あの人は音楽から身を引いたって言ってたし

 

「そか、なら俺らがそのRoseliaも超えてしまえば蘭達は俺らのこと認めるってことだな?」

「まあーそうだね」

「なら待っとけ、パスパレは必ず俺が上に連れて行ってやるからな!」

「うん、待ってるから」

「って何上から目線なんだよ!」

「は?別にいいじゃん」

「クソ...もう何も言い返せないほどにしてやる!」

「頑張ってねありと」

 

「で、確認も終わった、どうする?帰るか?」

「それとも泊まっていくか?」

「...なにそれ、誘ってんの?」

「ちげーよ!」

「...ありとが泊まって言うなら泊まるよ」

「素直じゃないなー、じゃあ泊まってけよ、いや泊まってください」

「うん、泊まってあげる」

 

 モカ以外の人を泊めさせるのは初めてだな、それにしてもあの蘭が泊まるなんて思わなかった

 

「泊まるならもっと長くいられるからギター教えてよ」

「そーだな、ギター以外を教えれるんじゃないのか?」

「...帰っていい?」

「じょ、冗談だって!」

 

 それから飯を食べたあとはお互いギターの練習をしていた。

 

「さーて、もういい時間だし寝るか」

「あ、風呂入ってなかった蘭入ってきていいぞ」

「いいけど絶対覗かないでね?」

「なにそれ?振り?」

「ん!」

「痛っ!足を蹴るなよ!何度言えばわかる!?」

「うっさい...すこしだけなら見てもいいけど...」

「なんて?」

「な、なんでもない!」

 

「上がったよ」

「お、おう」

 

 なんだろ、風呂から上がってきた女子って初めて見た、モカは自分の家で風呂入ってきて俺の家に来た途端ヤる感じだからな...

 

「...なに?目付きがきもいんだけど」

「いや、蘭が可愛いなと思ったからだよ、じゃ風呂入ってくるはー」

「なっ!う、うん」

 

 ありとのこうゆうところはなんなの?あたしのことを少し小馬鹿にして...

 

「蘭俺のベット使って寝ていいぞ、俺はリビングのソファーで寝るから」

「いいけどありとはそれで大丈夫なの?」

「んー大丈夫だろ、多分」

「...何もしないなら一緒のベットで寝てもいいよ?」

「ま、まじで!?じゃあ寝る!」

「ほ、本当に手をだしたらダメだから!もししたら巴に言うから」

「やめてくれ!あいつはキレると厄介だ...」

 

 あーだこーだ言いながら結局同じベットで寝てる

 

「こっち向いたらダメだから」

「わかってるって」

「...ありとは女子と同じベットで寝るの初めて?」

 

 モカと何回も寝てるが寝てるなんて言えない

 

「まあー初めてだな」

「嘘...でしょ?」

「...すまん嘘だ」

「モカ...でしょ?」

 

 言わない方がいいと思った、けど寝ただけなら蘭も同じだ、きっと大丈夫だろ

 

「...ああ、モカと寝たよ」

「でも襲ったりしてないから」

「もういいって!」

「蘭...?」

 

 向いちゃダメって言われてるけど向いた結果、俺が一番見たくない蘭の表情を見てしまった。




次の話にご期待を...お気に入り登録してくれた宇宙さん、ヤタガラスさん、ロイローイさん、弾バカさん、フラっぴーさん、ハクアさん、メイプルストーリーさん、未分類さん、ユダキさん、ウィザードMKさん、カルルスさん、理亜さん、堕天使ルナさんありがとうございます!!


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

つぐみの誕生日

今日はつぐみの誕生日!なので急いで話しを書きました!それではそうぞ!


 今日はつぐみの誕生日だ、だが俺は何もプレゼントを買っていない、つまりヤバ状況なんだよなー学校終わったらすぐに探しに行かないと

 

「アリトさん!今日はツグミさんの誕生日ですよ!」

「そーだな、イヴはもうプレゼント決まってるのか?」

「はい!私はツグミさんの名前を入れた木刀を渡します!」

「木刀って...つぐみは何か戦いにでも行くのか?」

「いえ!ツグミさんのようなブシドー精神をお持ちの方には木刀が似合います!」

「アリトさんはもう決めましたか?」

「それがまだなんだよなー放課後ゆうと将人連れて行って選ぶよ」

「そうなんですね!きっといいものが見つかりますよ!」

「だといいな」

 

 放課後になり俺はゆうと将人を連れてショッピングモールに向かおうとした

 

「しっかしなー友達の誕プレ選ぶのに着いて来いって、しかも女子、嫌がらせなのか?ありとさんよ」

「いや、もともとゆうだけ誘おうと思ったがお前がハブられると悲しむと思ってな」

「な、ならねーよ!」

「で?ありと今のところは何買おうと思ってるんだ?」

「まだ決まってねーから店行って探すんだろ?」

「まあ、そうだな」

 

「あー!あーくんいたー!」

「ひまり?」

「今日つぐの誕生日でしょ?今からつぐの家で誕生日パーティーするんだけど来るよね!?」

「あーすまん、ひまりまだ誕生日プレゼント買ってないんだ、買ったら急いで来るからつぐみに伝えといてくれ」

「えー!」

「それじゃぁ頼んだぞー!」

「ちょ、ちょっとあーくん!?」

 

 時間がない!急いでショッピングモールに向かった

 

「なんかいいものあったかー?ありと」

「全然ないな」

「おい二人ともこんなのどうだ?」

「ヘアアクセサリーね」

「でも将人、この花の意味知ってるのか?」

「え?ひまわりだろ?んーずっと輝いてて的な?」

「違うよ、あなただけを見てるだよ」

「え!?」

「そんなもの俺が渡したらほぼ告白みたいなもんだぞ?」

「じゃ、じゃあ違うヘアアクセサリーは?」

「んーなんか違うんだよなー」

 

 できれば長持ちするやつがいいんだよな

 

「いらっしゃいませー」

「おい!ゆう、将人!これだよコレ!」

「え?これか?なんか地味じゃないか?」

「地味じゃないだろ、充分いいものだぞこれは」

「これって...することできますか?」

「できますよ、少々時間がかかりますが...よろしいですか?」

「今日中に間に合いますか?」

「ええ!間に合いますよ!」

「これでお願いします!」

 

 つぐみ喜んでくれるといいな

 

「「「「つぐみ(つぐ)誕生日おめでとう!」」」」

「うわー!みんなありがとうね!」

「今日のためにケーキを作ってきました!」

「え!ひまりちゃんが?」

「そうだよーわからないところはネットに頼ったけど完成したから見てみて!」

「すっごい、これひまりが作ったの?」

「やればできるじゃんひまり!」

「も、もー!からかわないでよ!」

「ではさっそく~」

「はやいってモカ」

「ふふ、モカちゃん食べたそうだしみんなで食べよ!」

「あ、ありと君の分も残しとこうか」

「そうだね~あーくんの分残しとこうか~」

「って言いながら残りのケーキずっと見てるじゃん」

「いやいや~以外にひーちゃんが作ったケーキ美味しくってさ~」

「モカの誕生日にまた作るね!」

「おなしゃす~」

「あ、つぐ!これ誕生日プレゼントな」

「あ、私からも!はい!つぐみ」

「つぐみ誕生日おめでとう」

「つぐ~誕生日おめでとう~はい、これプレゼントね~」

「うわー!これずっと前から欲しかったんだ!みんなありがとね!」

「あとはありとだな」

「あーくんちゃんと来るのかな?」

「ありとのことだから明日とかに渡しそうだけどね」

「ま、来るまで待っておきますか~」

 

「来ないね、ありと君...」

「...もう時間も遅いし、あたし達は帰るよ」

「最後まで居れなくてごめんね?つぐ」

「いや大丈夫だよ!それにみんな祝ってくれたしね!今日は本当にありがとね!」

「つぐみ...」

「つぐ大丈夫だよ、あーくんは遅れてやってくる、そーゆう人だから~」

「まったく、こんな日ぐらいちゃんと来いよな!」

「でもそれがありとのいつも通りかもね」

「そうかもね~」

「じゃあなつぐ、あまり夜更かしすんなよな?」

「うん!もう疲れたからすぐ寝るよ」

 

 

 

「やべー、時間が無い!」

 

 ショッピングモールでプレゼントを買ってつぐみの家に走って向かっている

 

「もう誕生日会終わったか?でもまだ日付が変わる前に渡さないと!」

 

 

 

 ありと君来れないのかな?できればありと君を含んでみんなからお祝いされたかったな...

 

 ピンポーン

 

「はーい」

「あ、ありと君?」

「はあはあはあ、つぐみ...誕生日おめでとう!遅くっなってごめんな」

「もう、遅いよありと君!」

「いや、プレゼント決まったんだけど完成するのに時間がかかったんだよ」アハハ

「はいこれ!つぐみあらためて誕生おめでとう!」

「ありがとう!開けてみてもいい?」

「いいぞ」

「これって」

「オルゴールだよ」

「この曲...Afterglowの曲だ!」

「そうだぜ?作るのに時間がかかったけどな」

「ありがとう!今度みんなにも聞かせてもいいかな?」

「いいけど俺がいない時な、恥ずかしいから」

 

 グゥー

 

「あはは、まだご飯食べてないから腹減ったよ」

「ふふ、ありと君のためにひまりちゃんが作ったケーキ取ってあるよ?食べる?」

「まじか!食べる食べる!」

 

 こうしてつぐみの誕生日は羽沢珈琲店にて遅れてやってきた幼馴染と二人で過ごして終わった




何とか間に合ってよかったです!つぐみ誕生日おめでとう!この後は普通の話を更新しますのでお楽しみ!


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

愛欲

ドリフェスギリギリで蘭とリサ姉当てることができました!報告がめっちゃ遅い!それではどうぞ!


 あたしはありとと別れたあとモカと一緒に帰っていた、モカとありとは付き合ってるって思ってたけど違ったみたい...

 

「モカ、ごめんねなんか疑って...」

「ん~別に大丈夫だよモカちゃん気にしてないし~」

「それにあーくんとヤったことは本当だしね~」

「...え?それどゆうこと?」

「そのままの意味だよ~モカちゃんはあーくんとヤったの」

「蘭がさっき言ってた通りの意味だよ~」

 

 モカとありとがヤった...?それってつまり

 

「ありとと付き合ってるの?」

「いや~モカちゃんとあーくんは付き合ってないよ~」

「じゃあなんで」

「それはね~モカちゃんがあーくんを惚れさせるためにヤってるの~」

「どうゆう意味?」

「も~蘭わかってるくせに~」

「いいから答えて!」

「モカちゃんはあーくんが好き、でもあーくんはモカちゃんのことを好きじゃないから惚れさせるためにモカちゃんはできることをしてるだけだよ」

「...なにそれ」

「あ~でも決してあーくんがモカちゃんを犯してるわけじゃないから怒らないでね?蘭」

 

 なにそれ...ありとを惚れさせるためにヤってる?でもそれだとあたしはどうすれば...

 

「いや~もう結構してるからね~そろそろあーくんが落ちてもいいと思うんだよね~」

「モカちゃんとあーくんが付き合いだすのも近いね~」

 

 モカとありとが付き合う?そんなのあたしは...

 

「あれ~?蘭~?」

「あたし先に帰るから、」

 

 ありとはモカとそうゆう関係ってことを黙ってた...なんでそんなことするの?あたし達のことを気にしてるから?...とりあえず家に言った時に聞いてみよう

 

 蘭...わかってた、蘭もあーくんのことが好きだってだからモカちゃんは蘭よりも早く動いてあーくんを惚れさせようと思ったけど無理みたい

 

「蘭~?いそいだほうがいいよ?」

 

 

 

「もういいって!」

「蘭...?」

 

 そこには泣いてる蘭がいた。

 

「なんで本当のこと話してくれないの!?」

「あたしさっきモカから聞いたんだよ!ありととヤったって!」

 

 そうか...モカから聞いたのか...

 

「なんで言ってくれないの!」

「そんなにあたしは信用できないの!?」

「あたしは...あたしはありとのこと好きだったのに!」

 

 あたしはありとと一緒に入ってたベットから抜け出して家を出ていった。もう叶わない恋をしてしまったんだ...こんな結果になるなら初めからありとのことなんて好きにならなければよかったのに...

 

 蘭が俺のことを好き?...でもこの感じの言い方だと本当なんだなって思う、そうこうしているうちに蘭が家から出ていった

 

「なにやってんだよ...俺は!」

 

 俺は急いで家から出て蘭を探してに行った

 

 

 

 あたしは走っていくうちに公園に着いた、この公園は初めてありととあった場所、そして友達になって...恋をした

 

「ずるいよ...モカ...」

 

 泣くことしかできなかった、モカがありとのこと好きなことは何となくわかっていた。でももう動き出してたなんて知らなかった...

 

「もう勝ち目ないじゃん!」

 

 ヤってるなんてもう無理だよ...あたしは子供だけでもうモカとありとは違う、大人なんだよ...

 

 

 

「はあはあはあはあはあはあはあはあはあはあはあはあはあはあはあ」

 

 家の周りを走って探す

 

「くそ!何処にもいない」

 

 自分の家に帰ったのか?

 急いで蘭の家に行ってインターホンを押した

 

「はい、美竹です」

「あ、すみません!蘭のやついますか?」

「蘭はいないよ、友達の家に泊まりに行くと言ってたよ」

「っ!そうですか、夜遅くにすみませんでした」

 

 家にもいない、どこだ?...モカなら何か知ってるかもしれない!モカに電話をかけた

 

「もしもし~あーくんどうしたの?」

「お前蘭に話しただろ?」

「あ~うん、あーでもしないと蘭動かないから」

「...動かない?」

「蘭はあーくんのこと好きだったんだよ、でも蘭動こうとしないから話したら動くかな~って」

「モカなりの気遣いだったのか...」

「その件で蘭がどこかに行ってしまった、なんか心当たりあるところないか?」

「ん~きっとあそこじゃないかな~?」

「わかった、今から向かう」

 

 また走った、走って走って走って走って目的の場所に着いた

 

「はあはあはあ、見つけたぞ蘭...」

「ありと...?」

「隣いいか?」

「...だめ、見ないでよこんな姿」

「でも隣に座るぞ」

「...黙っててごめんな蘭」

「...本当だよ」

「話したら蘭と巴が怒ると思って話せなかったんだ」

「でも...蘭のそんな顔見るぐらいだったら話した方がマシだったな」

「本当にごめんな」

「...もう遅いよ!あたしはモカみたいじゃない!モカより早く動けなかったからあたし...」

「最初から叶わない恋だったんだよ!」

「ありとと初めてあった時からモカはありととすぐに仲良くなったし」

「あたしとまともに喋れるようになったのも一番最後じゃん!」

「こんなに辛いならありとのことなんて好きにならなきゃよかった...」

「蘭...」

 

 そんなに前から俺のこと好きだったのか...でも今はモカとは付き合ってないけど体の関係を持ってるのは確かだ、俺にはどうすればいいかわからない...

 

「だったら蘭もモカちゃんみたいにすればいいじゃん」

「...モカ?」

 

 その時にモカは現れて驚きの一言をかけた

 

「蘭はモカちゃんとあーくんがヤってるからかないっこないって思ってるんでしょ?」

「...蘭もモカちゃんも同じ、まだ付き合ってないんだから」

 

 モカ...今回ばっかりは助かった。でもそれってつまりあれだよな?

 

「だから蘭もあーくんを惚れさせるようにに頑張るんだよ」

 

 そうなるよな

 

「でもいいの?モカもありとのこと好きじゃないの?」

「そりゃーもちろんモカちゃんもあーくんのこと好きだよ?」

「だから勝負だよ蘭~?どっちが先にあーくんを惚れさせるか」

「どーする~?受けないの~?」

「受けるに決まってるじゃん!」

「ありとを惚れさせるのはあたしだから!」

「いやいや~モカちゃんですよ~」

「「あたし!モカちゃん~」」

「結局こうなるのか...」

 

 まあ、蘭のことは嫌いじゃないし可愛いしな...だとすると俺は選択を間違えないことだな、頼んだぞ未来の俺

 

「そゆうことだからこれからもよろしく、ありと」

「はいはい、好きにしろ、これで俺がどっちを選んでも文句言うなよ?」

 

 どこぞのアニメの主人公みたいに殺されるのだけはマジで勘弁な

 

「モカとありと...なんであたしがここに居るってわかったの?」

「俺はモカから聞いたんだけどな、来て思い出したよ」

「ここは俺とお前らが初めて会った公園だな」

「そーだよ、あーくんがここでギターしててともちんが見つけてくれたから今があるんだよ」

「その点見ると巴に感謝しないといけないね」

「...確かにそうだな、お前ら二人に会えたのも巴のおかげだな」

 

 巴があの時俺を見つけてくれなかったら今の俺はいないかもしれない、それにみんなにも会えなかったしな

 

「じゃモカちゃんは要件済んだから帰ります~」

「あ、蘭~?」

「な、なに?」

「あーくんとあつい夜を過ごしてね~?」

「も、モカ!」

「ばいば~い」

「だってさ、蘭帰ろうぜ?」

「うん...!」

 

 家に帰ってきて部屋に戻ってきた、ここで重要なのは俺から誘っちゃダメなことだ、俺は彼女達がヤリたいと言った時だけヤるんだ、俺から言ったらそれはもう違うからな

 

「じゃ寝るか」

「まってありと...」

「ん?どうした蘭」

「えっと、その...は、初めてだから優しくしてね?」

 

 やっぱりそうなるんだよな

 

 俺は初めてじゃないけど蘭は初めてだ、怖いはずなのに勇気を出したんだ...ヤってる時の蘭の顔はとても可愛かった、モカとは違う新鮮感ってやつなのか全然違った

 

「今モカのこと少し考えてたでしょ?」

「え?なにが!?」

「...今はあたしだけを見てよ、そのもう大丈夫だからさ...」

「蘭...悪かった今は蘭だけ見とくよ」

「馬鹿...」

 

 そう言って蘭はキスをしてきた、初めてなのによくやってるよ、普段から蘭がこの調子だと俺は嬉しいんだけどな...そう思いながら作業を続けた

 

 その後はお互い疲れて寝てしまった、特に俺は走り回ってたからそれが応えたんだろうな

 

 

 

 あたしは目が覚めた、隣には寝ているありとがいる

 

「そうだ、あたし昨日ありととしたんだ...」

 

 もう叶わないと思ってた、けど違った、初めての相手がありとでよかった、だってあたしの好きな人なんだから...初めては痛いって話聞いてたけどそこまで痛くなかった、ありとが気お使ってくれたのかな?それでも...ありととできてあたしは本当に嬉しかった。まだありとは寝ている、だからあたしは

 

「ありと、大好きだよ」

 

 そう言ってありとの頬にキスをしてあたしは下に降りていった

 

 あーおはよう、やばい、めっちゃ腰痛い...昨日頑張りすぎたのか俺は、いや違う走りすぎただけだ、持久走の時に腰が痛くなるあれだ、みんなもあるよな?なあ!あるよな!?決してハッスルしすぎて痛めたわけじゃないぞ

 

「蘭?もう起きてるのか」

 

 下に降りると蘭の姿があった

 

「あ、おはようありと」

「おはよう蘭」

「なにしてんだ?」

「何って弁当作ってんだけど?」

 

 そうだった、今日は平日、いつも通り学校も平常運転、しかも今日は仕事ないからサボれない...きつい一日になりそうだ

 

「蘭...料理できるのか?」

「あ、あたしだって料理できるし!」

「弁当見てもいいか?」

「ダメ、食べる時にみて」

「...わかった」

「じゃああたし制服取ってくるから」

「いやいいよ、俺も着いていくから」

「そ、ありがとね」

 

 その後は蘭の制服を取りに行き、学校に行く途中にモカ達と遭遇まあーまだこのことは話してないけどな、蘭のとモカが後ろでなんか話してる、おおかた昨日のことだろ

 

 

 

「あー腰が痛いー」

 

 学校について嘆いていた

 

「どうした?ありと」

「あー昨日ヤリまくってたからな」

「は!?お前まさか卒業したのか!?」

「ふっ、残念だったな将人」

「相手誰だよ!言えよ!」

「言うわけないだろアホか」

 

 アホじゃないこいつは馬鹿だったな

 

「ねえありと」

「どした沙綾」

「今日ウチによってきてないけど昼飯あるの?」

「あーあるぞ、弁当がな」

「へー自分で作ったの?」

「当たり前だろ」

 

 ここで蘭に作ってもらったんだ!いいだろ!なんて言えねーよ!

 

「そーだ、パンあるけどいる?」

「食べます!!」

「相変わらずモカと一緒でパン好きだね」

「おいふいからは(おいしいからな)」

 

 丸一日で学校できついと思ったが蘭の手作り弁当のおかげでなんとかな乗り切れた、ありがとな蘭...その後のパスパレの練習は俺が地獄だった




この展開早すぎたーでも書いちゃったもんは仕方がないから出しちゃいます!めっちゃギリギリを責めた回でした...今後のありとの運命はいかに!乞うご期待!


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

バイト

感想で続きが早く見たいとのことだったので急いで書きました。訂正などがあった場合は後日直したいと思います。


 今日は体力テストの日だ、色々な話があったがまだ入学して数週間しか経ってないんだよな

 

「体力テストなんて受けるだけ無駄無駄、サボって正解だったな」

「はむ」

 

 そう言って山吹ベーカリーのメロンパンを食べていた。いつ食べても美味しがサボって食べるパンは別格の破壊力を持っている、ワンチャンどこぞの漫画みたく服が敗れるレベル

 

「今は女子が50メートル測ってるのか」

「あれは?ひまりか」

 

 ひまりが走っていた、遅くもないし速くもない、けど胸の大きなものがめちゃくちゃ揺れてる、やっぱりひまりの胸はエロいな!いや違うぞ?決してモカと蘭が小さいわけじゃないぞ?比べる相手が悪かっただけだ!

 

 そんなことを考えてたらモカと目が合った。ここは屋上なのによく見つけたな、なんて?口を動かしてなんか言ってる

 

「あーくんのエッチ」

 

 ...何言ってるかさっぱりわからんな、屋上の中央に戻った時に誰かいた

 

「お前が圷有翔であってるか?」

「...あってるけどあんたは誰だ?」

「俺はあれだよ、弦巻こころ知ってるか?」

「知ってる、同じクラスだよ」

 

 こころにはお世話になったしな、あいつのおかげでまた俺は音楽に向き合うことが出来たんだよ...今考えると俺っていろんなやつから支えられて今があるんだな

 

「だよな、お嬢は友達って言ってたし」

「友達なのか俺は」

「あ、そうそう、俺は弦巻こころの執事アギトだ阿木津(あぎつ)夕刀(ゆうと)でお嬢が略してアギトになったんだ...まあーボディーガードってやつだよ」

 

 普通に夕刀って呼べばいいんじゃないのか?まあこころらしいな

 

「なるほどーだから普通に学校にいるわけか」

「そゆこと!」

 

 あの理事長なら普通に許可するだろうな、なんせぶっ飛んだ制度作るほどだからな

 

「で、急な話だがお前チェスは得意か?」

「チェスは好きだぞ」

 

 チェスは小さい頃からクソ親父としてたしな、確か一度も勝てなかったなー今なら余裕で勝てると思うが

 

「なら話が早い」

「お前チェスで稼げる仕事あるとしたらするか?」

「...あいにく仕事が決まってる身なんでねー」

「仕事じゃないな、バイトだとどうだ?」

「んーいいんじゃないか?」

 

 確認とってないけど大丈夫だろ、それに弦巻家の関係者が言ってるし危険な仕事ではないだろ

 

「で?どんな内容だ?」

「簡単だ、会社同士の喧嘩を暴力なしで解決するためチェスで手を打つって仕事だ」

「そんなにホイホイ仕事来るのか?」

「いやー時々だよ、けどその分一回で儲けれるぞ」

「俺とお前で半々だ!どうだ?うけるか?」

「馬鹿野郎!六割俺のだ!」

「...わかった、六割お前にやるからこれでいいか?」

 

 これは結構いい仕事だぞ、勝てば金が貰える...高校生にして大金持ちになるのも近いぞ!フハハハハ

 

「じゃ早速行くぞ」

「どこにだよ」

「お前は弦巻家の代表だぞ?もちろう上の人には挨拶行くだろ」

「そーゆことか」

 

「どこでも好きなところ座っていいぞ」

「座っていいぞって、これリムジンじゃねーか!」

「まあーお嬢のバンドのメンバーを乗せたりするしなー大きい車になってもしゃーねーよ」

「そーゆう問題じゃないだろこれ!?」

 

 なんだかんだ言ってたが車に乗りすぐに弦巻家の豪邸についた、いやここだけ世界観違くね?ここだけ日本じょないよね!?そんなことを脳内で考えていたがあっという間に大きな扉の前にいた

 

「こっからは旦那さんが居る部屋だぞ」

「ちょっとまて」

 

 目の前にある窓を見ながら自分の服や髪型を整えた

 

「よし!いいぞ」

 

「君が圷有翔君か」

 

 目の前にめちゃくちゃ偉そうな人がいた、絶対この人が旦那様だな

 

「そんな固くならないでくれ、いつも娘がお世話になっているね」

「あー、はい、まあ、そうですね」

「で、アギト君彼が新しい人かい?」

「はい、旦那様」

 

 こいつ...上司の前だけ真面目に仕事するタイプの人だ

 

「はは、アギト君もそう固くならずにいつもと同じでいいんだよ?」

「まじか、助かるよ、にしてもこの部屋暑いなー」

「お、おい!お前それはやりすぎだろ!?」

「いいんだよ、それより本当にいいのかい?有翔君」

「いいですけど一つ条件があります」

「なにかね」

「俺がやめたいと思った時、やりたくないと思った時はしなくてもいいですか?」

「その人の気分だからね、いいよ」

「助かります」

「それじゃぁ交渉成立だ、アリト行くぞ初仕事だ」

「は?もうかよ!」

「だから人を探してたんだよ、行くぞ」

「お、おいー!」

 

 無理やり連れてかれて着いたかと思ったら大手有名企業の本社、こんな会社のためにやるのかよ

 

「ちわー来ましたよー」

「お、お待ちしておりました、そのも、もう始まっていまして途中から変わる形でよ、よろしいですか?」アタフタ

「いいですよー」

 

「もう諦めたまえ、君じゃ勝てないよ」

 

 目の前にはもう負け寸前の人がいた。でも勝てないわけではない

 

「へー、だったら俺は勝てるか?」

「なんだ?このガキは」

「今からこの人の代わりにアンタの対戦相手だよ、よろしくね?」

「ふん!勝てないとわかった途端ガキを出てきたか、もう負けだな」

 

 少し、いやかなりイラッときた

 

「黙れ雑種、早く始めるぞ」

「ガキが思い上がりおって!」

 

 ここで言う雑種は某金ピカさんの言う雑種ではなく、雑魚の品種、つまり雑魚をかっこよく言ってるだけだ

 

「チェックメイト」

「ば、馬鹿な!?この私がガキごときに負けるだと!?」

「何か、何かイカサマでもしてるだ!きっとそうだ!」

「それを疑ってことは弦巻家を敵に回す事だけどいいのか?おっさん」

「く、クソがー!!!!!」

 

 初仕事は見事に大成功!報酬金も貰って今日だけでガッポガッポ稼げた...この仕事悪くないな

 

「...で、新しい仕事があったから学校を抜け出して仕事に行ったと」

「...はい」

「なぜ体力テストをサボったんだ?」

「サボっていいかと思って...」

「はー後日お前と久我は受けてもらうからな」

「え!受けないといけないの!?」

「当たり前だ!」

 

 この後は問答無用で強制的に授業に参加させられた。




このバイトは今後の話で必要になってくるので書きました。初めて評価をいただきました!自分のモチベにつながるので是非評価をお願いします!それでは次回の話でお会いしましょう!


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

会見だ

星3以上確定チケットで久しぶりに星4当たってちょっと以上に嬉しいです!それではどうぞ!


 今はパスパレの練習中だ、最近はドラムもベースもできるようになってきたし、ピアノの感覚は完全に取り戻せた、佳奈に聞かせてやりたいぐらいにな

 

「みんないる?」

「みんないるよ葵さん」

「ちょうど良かった、みんなに話したいことがあるの」

 

「でお話はなんですか?」

「ありとが新しいマネージャーになったでしょ?それについて会見したいって話が上がってきてるのよ」

「すればいいんじゃねーの?俺は全然大丈夫だけど」

「あなたは参加するの確定よ、彼女達に聞いてるのよ」

「そーね、有翔君は絶対参加だけど私達は出なくてもいいからね...」

「彩ちゃんはどうしたいの?」

「え?えっとー私はー」

「あたしはなんかるんってこないなーもう発表したんだし別にしなくてもよくない?」

「自分もそう思いますね...自分達が無理して出なくても大丈夫だと思いますよ?」

「そーです!今回の主人公はアリトさんです!アリトさん頑張ってくださいね!」

「みんながそう言うなら決まりだね!」

「ええ、そうね私達はでません」

「わかったわ、じゃあありとと私だけね」

 

 すんなり話を受けいれ会見当日、はっきり言って何すればいいかわからないし何を着ていけばいいかなんてわからないぞ

 

「とりあえずスーツに着替えてね」

 

 はい、って言われてスーツを渡された、高校生でスーツ着るやつなんて滅多にいないぞ?

 

「硬いな、制服の方が動きやすいぞ」

「あら?結構似合ってるじゃない、敦士さんも喜んでると思うわよ?」

「うるさいなー」

 

「あれ?有翔じゃん!久しぶりだな!」

「智樹か」

 

 こいつは久我智樹、高校生でありながら俳優で今波に乗ってるやつだ、詳しく知りたいやつは前作を読むことをオススメするよ

 

「千聖先輩から聞いたぞ?お前パスパレのマネージャーになったってな」

「そーゆうお前は全然学校に顔出さねーな、大丈夫なのか?」

「安心しろ、職員室に行ってことは済ましてる」

「なるほどな」

「...お前もここまで来たんだな」

「なにがだよ」

「昔言ってたろ?俺とお前は天と地の差があるって」

 

 あー確かにそんな臭いセリフ言ったかもしれん、まあーあの時はいろいろあったからな

 

「そうだな、そのうちお前を超えるかもな」アハハ

「やれるならやってみろ」アハハ

 

「「あははは!!」」

 

「ありともう行くよ?智樹も頑張りなさいよ?」

「任せろ社長!」

「じゃあな、智樹」

 

 そう言って会見会場に向かった。

 

「えーただいまより圷有翔さんの記者会見を行いたいと思います、それではよろしくお願いします」

「よろしくお願いします」

「さっそく質疑応答に移りたいと思います」

「何か質問がある方は挙手をお願いします」

「はい」

「〇〇テレビの〇〇です、えーパスパレのマネージャーになった経緯を教えてください」

「えっと社長さんから声をかけてもらってマネージャーとなりました」

「なるほど、続けて聞きます、最初は断っていたとのことですがなんでですか?」

「...その、家族が亡くなって私は一度音楽を嫌いになりました。妹が音楽をしていたから亡くなった...と、でも違ったんです、音楽を嫌いになったら妹と親父が愛した音楽はなんだったのかわからなくなってしまう、だからそうならない為に私はこれからも音楽を愛していくべきだと気づいたんです」

「だからパスパレのマネージャー兼音楽の指導者としてつきました」

「なるほど他に質疑がある方は...」

「...では最後になります、今後の目標をお答えください」

「今後の目標はパスパレを日本で1番のバンドにすることです」

「な、なんだって」ザワザワ

「それでは会見を閉会いたします、ありがとうございました」

 

 

 

「どはー緊張しすぎて変な汗めっちゃかいたぞ」

「お疲れさん、初めてにしては上出来だったよ?」

「もう今後一切会見はごめんだな」

「にしてもー結構言うじゃんありと?おねーちゃんは嬉しいよ!」

「誰がおねーちゃんだよ俺の兄妹は佳奈だけだ!」

「それよりねーパスパレを日本で1番のバンドにするって言ってたからねー」

「頑張りなさいよ?」

「言われなくても頑張るっての!」

「今日は練習が休みだからしっかり休みなさいよ?」

「おーう」

 

「あーただいまー」

 

家に着いてリビングのソファーに深く座り込んでいた

 

「電話だ、モカか」

「はい、もしもし」

「あ、あーくん?超絶美少女のモカちゃんから癒しの電話だよ~」

「あーまじ?めっちゃ癒されるー」

「このネタにのるとは...さてはお主あーくんじゃないな~?」

「そんなこと言うと電話切るぞ」

「冗談だって~今日会見だったんでしょ?」

「ああ、変に緊張してめっちゃ疲れた」

「じゃあ学校終わったらモカちゃんが癒しに行くからね~」

「とか言いながらモカが癒されるんじゃないのか?」

「えへへ~そうかもね~?」

「...期待して待っとくよ、鍵開けとくから勝手に入ってこい」

 

 そう言って俺は疲れていたからかすぐに眠りについてしまった

 

 夢を見た、誰かが俺に言っている

 

「守りたい人がいるなら守れる力が必要だよ?...兄さん」

 

「あ、起きた~」

「モカか、すまん寝てた」

「いやいいよ~そのおかげで今膝枕できてるし」

「...結構寝心地いいんだな」

「クセになっちゃう~?」

「なるかもな」

 

 さっきの夢...思い出せない、確かに誰かが俺に何か言ってたはずなのに...全然思い出せない

 

「あーくんは今日頑張ったからモカちゃんからのご褒美だよ」

「んっ」

 

 そう言ってモカは俺にキスをしてきた。...いいように行って自分がしたかっただけだろ、でも今日ぐらいは何も言わずに付き合ってやるか

 

「...どう?」

「あーすげー元気出た」

「えっと~息子さんが?」

「...台無しだ」

「あーん、もうおきちゃうの~?」

「晩飯作るんだよ」

「あ、モカちゃんも手伝うよ~」

「...今日の夜はヤろうね~?」

「はいはい、ちゃんとお手伝いできたらな」

「は~い」

 

 結局その夜はヤってヤって疲れる結果だった、そろそろ腰がもたないかもしれない...

 

 




次の話あたりからバンドリのイベントストーリーを少しずつ書いていこうかなと思います。もちろん完コピではなくオリジナル展開を加えてです!モカと蘭のこともちゃんと書くので心配なく!それでは次回の話でお会いしましょう!


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

未完成な音 前編

初めてのストーリーはRoselisのイベントです!もちろんオリジナル展開を加えていますのでお楽しみに!それではどうぞ!


 朝目が覚めて思ったこと、腰が痛てぇ、これはもう言い訳できない、うん頑張りすぎた

 

「あいつが惚れさせる前に俺の腰が逝っいまうぞ」アイタタ

 

 下に降りると置き紙があった

 

「なになに、モカちゃんは制服とパンを買いに行くため帰ります~」

「パン買うなら俺も連れていけよ!?ってそうか、みんなにバレないようにあいつの気遣いか」

 

 だったら今日は久しぶりにあいつらと登校するか

 

「おーす有翔」

「おはよ有翔」

「おーゆうと将人いい所に現れたな」

「おいお前ー昨日ニュース見たぞ?」

「あーあれか」

「パスパレを日本で1番のバンドにします」キリッ

「だってさ!」

「将人...お前喧嘩売ってんのか?」

「じょ、冗談だって!」

「あんまり有翔怒らせんなよ将人」

「ゆ、許せ...!」

「...簡単な道のりじゃない、俺は今できることは精一杯しないとな」

「ふーん、まあ俺はRoseliaが一番好きだけどな」

「は?パスパレだろ!?」

「「パスパレ!Roselia!」」

「ぐぬぬ、遊星はどう思う!?」

「んーここは間をとってポピパで」

「「なにゆえ!?」」

 

 そんな話をしていたら仲良し幼馴染集団が見えた、モカのやつもう戻ってたのか、朝からパンを食べ歩きってどんなだけパン好きなんだよあいつ

ん?なんだこっちに気づいてなんか口を動かしている

 

「み~とぅ~」

 

 ...お前も腰痛めてるなら無理すんなよ!あ、蘭がこっち見てる、あれ?蘭がこっち来るぞ

 

「おはよ、ありと」

「ああ、おはよう蘭」

「ちょっといい?」

 

 そう言って蘭が耳を貸してって仕草をした

 

「今日の1時間目サボるからよろしくね」

「...わかった」

 

 授業をしょっちゅうサボる身として注意なんてできないな、それに1人でサボるより蘭といる方が楽しいだろ

 

「じゃ」

「おう」

 

 蘭は元の場所に戻りいつも通りに登校して行った

 

「おい!?」

「な、なんだよ!」

「今のってAfterglowのボーカルだよな!?なんで仲良いんだよ!」

「あいつらは俺の幼馴染なんだよ!」

「な、なんでお前ばっかり美人に囲まれるんだ...」

「将人諦めな、人には人の良さがあるさ」

「慰めになってねーよ!うわわわん!!!」

「あいつ、そろそろ出会いがないと可哀想だな」

「そうだな」

「お前はどうなんだよゆう」

「俺か?俺は...そうだな、人を好きって感情がよくわからないんだよ」

「...ゆう?」

「なんでもない、遅刻したらあき先生怒るぞ?」

「やっべ!走るぞ!ゆう!」

 

 蘭との約束通り1時間目から屋上に向かった

 

「おーい蘭、来たぞー」

「遅い」

「先生に捕まってた、てかいいのかサボっても」

「別に大丈夫だよ」

「で、要件はなんだ?」

「...昨日モカとヤったでしょ」

「まあーな」

「...ずるい」

「ずるくねーよ、蘭より先にモカが誘ってきたんだよ」

「じゃあ今はいいよね?」

「...いや、さすがに学校はまずいだろ」

 

 誰が見てるかわからねーぞ?もしかしたらアギトさんがそこら辺うろうろしてるかもだしな

 

「じゃあ今はこれで」

「んっ」

 

 蘭が急にキスをしてきた、もう慣れたようなもんだ、モカといい蘭といい、いつも急にキスをしてくる、でもモカと蘭の違いって言ったら舌を入れてくるか、入れないかの違いなんだよな、モカは入れてくるが蘭は入れてこない

 

「...気が済んだか?」

「...うん」

「その、今日は泊まりに行くから...よろしく」

「わかったよ」

「そ、それじゃぁ」

「もう帰るのか?」

「用事が終わったから帰るの!馬鹿!」

「なんで蹴って行くんだよ!それはないだろ!?」

 

「今日はパスパレの練習日~」

 

 久しぶりだから少しウキウキしてた、早めに行って支度でもしとくか

 

「あ、家に楽譜置いてきた...取りに行くか」

「あれ?ありとじゃないか」

「...うわ、湊さん」

「うわって酷いな」

 

 この人は湊、湊...なんだったけ?まあいい、クソ親父の知り合いで昔バンドを組んでいた人だ、小さい頃からの付き合いだ...なのに名前忘れたの俺?

 

「こんな所で何してるんですか?」

「買い物だ」

「ありとはなんだ?パスパレの練習にでも行くのかい?」

「まあーそんなところですね」

 

 久しぶりに喋ったからか昔みたいにタメ口で話せない、社会に出たからか?

 

「お父さん?」

「友希那とリサちゃん」

 

 あれーなんで俺は呼び捨てなの?...って!よく見たらリサって人こないだのコンビニの店員じゃん!二度と会わないと思ってたのにまさか会うとは...

 

「彼は確か...大口を叩いてた人よね?」

「友希那ーそれはいいすぎだよ?」

「そーかしら?で、なんであなたが私のお父さんといるの?」

「友希那、彼は敦士の息子さんだよ」

「...っ!それは本当なの?」

「ああ、本当も本当と、まじで息子だぞ」

「...よくも堂々と顔を出せたわね」

「は?」

「いい!あなたのお父さんは私のお父さんを利用して有名になったのよ!」

「友希那、何度も言うがそれは違って言ってる」

「お父さんは黙ってて!」

「お父さんの歌を利用して自分だけメジャーデビューした有名人気取りの人なのよ!」

 

 かなりイラッときた、は?なんで俺があのクソ親父のせいで女子に怒鳴られなくちゃならないんだよ

 

「...言いたいことはそれだけか雑種」

「...っ!なに?」

「よくもまあまあと話すもんだな」

「クソ親父が湊さんを利用して上に上がった?んなもん利用されるやつが悪いんだよ」

「あ、あなた!」

「おい、お高く止まるなよ雑種」

「いいか?音楽の世界は甘い世界じゃないんだよ、こんなことがおきることだって湊さんもわかってるはずだ」

「それにな?湊さんの話を最後まで聞いてやれ」

「俺のことをとやかく言う前に自分のことちゃんと見た方がいいぞ?雑種」

「お前らなんてすぐに俺らが抜くからな」フハハ

 

「おい、そこのリサって女」

「は、はい!」

「あのことだれかに言ったら...わかってるよな?」

「だ、誰にも言わないよ」

 

 クソイライラする、なんで俺がクソ親父がやってきたことで怒られなきゃならないんだよ、それにあいつ...泣きながら言うってなんなんだよ

 

「今日のアリト君なんか機嫌悪いね」

「うん、なんかいかにも機嫌悪いですよ感出てる」

「こんな時に限って麻弥ちゃんとイヴちゃんいないしどうしよー!」

「ありと君どうかしたの?随分と機嫌悪いけど?」

「「ち、千聖ちゃーん!!」」

「...別に、イチャモンつけられてイライラしてるだけ」

「何があったの?言ってみなさい、そしたら少しでも気が晴れるかもよ?」

「...なら話してみるか」

 

 俺は今日のできごとを話した

 

「んー難しい話ね」

「あの友希那ちゃんがそんなこと言うってだいぶアリト君のお父さんを恨んでたんだろねー」

「でも、なんとなくわかるかも...ボーカルよりギターの方が演奏よかったらそっちに目がいっちゃうもんね...」

 

 彩それは自分のことを言ってるのか?まあ今はいい

 

「それよりなんで俺がクソ親父のために怒鳴られなくちゃならないんだ?」

「それもそうだけどそもそもあなたの言う雑種ってなに?」

「...切れると相手のことを雑種って読んでしまうんだよ」

「あはは!何それ!明らかに人を馬鹿にしてる単語じゃん!」

「ひ、日菜ちゃん笑いすぎ!」

 

 こんな感じで全然解決にはならなかったが少しはスッキリしたかもしれない...さてと、練習終わったら家に帰って蘭の相手しなくちゃな

 

「ただいまー」

「あ、ありとおかえり」

「お、おう」

 

 なんだろ、このただいまーって言っておかえりって返事が来るのいつぶりだろう、あれ?なんか涙出てきた、なんでだ?あれ?

 

「ありと...泣いてるの?」

「な、泣いてねーよ!、あれだよ、あれ!嬉し泣きだ!」

「...泣いてるじゃん」

「...抱きつくなよ」

「でも落ち着くでしょ?」

「...もう何年もおかえりって誰かに言ってもらったことなくて...嬉しくて、つい、な?」

「そうだね、でもこれからは一人じゃないから大丈夫」

「...っ!」

 

 蘭がこんなに優しいやつだったなんて...いつもなんか言ったら蹴ってきてたのに、こんなにも優しくされると気が狂うな

 

「...蘭らしくないぞ?」

「もうしらない!」

「じょ、冗談だって!」

 

 その日の夜は蘭が俺を気遣ってくれたのか誘ってこなかった、まあ腰も痛かったしいろいろ助かった




どうやら有翔は切れるとどこぞの英雄王の口癖をまねるようですね!新しくいいね登録してくれた方ありがとうごさいます!そしてUAが1000を突破しましたこれも皆さんのおかげですありがとうごさいます!


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

未完成な音 中編

冬休みも終わったので更新のペースが落ちます、未完成な音は完結させますのでどうぞよろしくです!


 昨日は不機嫌なことがあった。なんで俺が怒鳴られるんだよ、あいつ自分の父親の話も聞けない分剤で俺にいろいろいうとかおかしいだろ、そんなことを考えらながら一人で登校している時に誰かが話しかけてきた

 

「あ、きたきた、おはよー」

「...こないだのリサ?だっけか?」

「そそ、今井リサ!よろしくねー」

 

 今井?将人と同じ苗字、あいつって姉いたのか?

 

「リサは一人っ子か?」

「そうだけど...なに?」

「いや、そうなら問題ない」

 

 気のせいだったか

 

「で、何用だ?」

「あははー昨日はそーの、友希那がごめんね?」

「...全くだ、あの雑種のせいで一日中イライラしてたぞ」

「その雑種ってなに?」

「雑魚の品種、つまりクソ雑魚ってことだよ」

「んー友達が馬鹿にされるのはあまり嬉しくないなーアタシは」

「そっちが因縁吹っ掛けてきたんだろ?」

「その件なんだけどねー友希那はお父さんが音楽やめた理由をいつも圷敦士のせいって言ってたんだよ」

「...とんだ迷惑だな、俺は無関係なのにな」

「...その、本当にごめんね?」

「リサが謝る意味ないさ」

「...湊さんがそのうち話すと思う、だから大丈夫じゃないか?」

「...そうだね!」

 

 まああの感じだと湊さんは苦戦してるんだろうな、前から言ってても信じてもらえてないからな、今回ばかりは強く言ってくれると俺も助かるな

 

「あー!リサ姉!」

「あこじゃーん!おはよー」

「今井さん...おはようございます...」

「燐子もおはよー」

「隣の人...って!ありと兄!?」

 

 久しぶりにあこを見た、いやもう何年ぶりだ?

 

「あこ!!元気にしてたか?」

「うん!あこちゃんと元気にしてたよ!今も元気!」

「あこちゃん知り合いなの?」

「そうだよりんりん!ありと兄はあこが小さい頃から仲良しなんだよ!」

「そうなの?えっと...白金燐子です...」

「ああ、圷有翔だ」

 

 え?なにこの人、めっちゃ胸でかいじゃん!ひまりと同じぐらいあるんじゃないのか?こんなにまじかにあるなんてなんか緊張するな

 

「でもなんでリサ姉とありと兄が一緒にいるの?」

「あははーまあーいろいろとね」

「こいつの友達が俺に喧嘩売ってきたんだよ」

「いやー本当にごめんね?」

「そうなんだーあ!それよりリサ姉!」

「こないだ友希那さんが聞かせてくれた曲、あこ達ライブで演奏したいです!」

「ね!りんりん!」

「はい...!私もあの曲...演奏したいと思いました」

「でも...友希那が」

 

 ちょっと待て、え?なんて?友希那さん?ライブ?

 

「あこ...お前Roseliaに入ってるのか?」

「え?そうだけどありと兄知らなかったの!?」

「兄さん知らなかったぞ!?」

 

 嘘だろ!あこがRoseliaのメンバーなんておもわなかったぞ...

 

「あこと燐子の気持ちはわかったよ、友希那にアタシからも頼んでみるね!」

 

 思ってもないこといいやがって、これからどーすんだよ今井リサ

 

 そこからはいろいろとお話しながら学校へ向かった、途中で将人と会って俺の周りを見た途端泣きながら走ってどっか行った

 

「今井さん、白金さん、宇田川さんおはようございます」

「あ!おはよー紗夜」

「紗夜さんおはようございます!」

「おはようございます」

 

 これは確か風紀委員長だ、前に蘭がメッシュの件で絡まれてるところを目撃でしたからなー俺もなんか言われそう

 

「あなたは確か?パスパレの」

「そうだよ、マネージャー」

「これは、いつも日菜がお世話になってます」

「ああー日菜が言ってたおねーちゃんってあんたか」

「やっぱり姉妹なだけ似てんなーあんたも天才か?」

「...日菜と一緒にしないでください」

「...そか」

 

 恐らくだが俺は聞いちゃいけない質問をしたんだな

 

「それよりあなた、その髪はなんですか?」

「地毛ですよ地毛」

「はあーもういいです行ってどうぞ」

「ん?わかった」

「あ、ちなみに紗夜さんもRoseliaのメンバーだよ?」

「マジかよ」

 

 なんで今日に限ってRoseliaのメンバーとばかり顔をおわせるんだよ...

 

「で、白金先輩の胸を見ながらずっと鼻の下を伸ばしていた?」

「ち、違うぞ蘭!たまたまだ!」

「...やっぱり大きい方がいいのかな?」

「なんて?蘭」

「う、うるさい!」

「おっと!その手には乗らないぞ!もう足の脛を蹴られることはない!」

「ほ、本当に偶然だったの?」

「そうだって!」

 

 蘭の誤解を解くのには結構時間かかった

 

友希那side

 

 私は昨日のこともあり学校を休んでいた、父さんを利用した圷敦士の息子、圷有翔...

彼のあの対応は何なの?やはり裏切り者の息子なだけあってひどい人なのね

 

「友希那少しいいか?」

「...お父さん」

「昨日の件で話があるんだ」

「私は間違ってるとは思ってないわ!だって実際そうじゃない!あの人はお父さんの歌を利用して...」

「友希那!いい加減にしろ!」

「...っ」

「怒鳴って悪い、でも敦士は俺達を利用したんじゃない」

「...あいつは必死に最後まで抵抗してたんだ」

「自分だけオファーが来てて俺達のためにずっと断ってたんだ...「あいつらじゃないと嫌だ」って」

「でもあいつには確かに才能があった、だから俺らから背を押して世間に出してやったんだ」

「...今まで本当のことを話さなくて悪かったな」

「それは...本当なの?お父さん」

「ああ」

 

 そんな...私はずっと、ずっと圷敦士がお父さんの歌を利用して有名になったんだと思って話を聞いてた...でも違った。なら私は、彼になってことを

 

「敦士は何も悪くないだ...」

「でも!お父さんはそれでよかったの?」

「よかったさ、親友が世間に羽ばたく姿は見てて嬉しいもんだろ」

「私は、私はどうすればいいの...ずっと間違ってて、彼に強くあたってしまった」

「こればっかりは謝るしかないぞ?友希那」

「ええ、そうね...」

「今からでも遅くない、学校に行きなさい、父さんから連絡しておくから」

「...わかったわ」

 

 圷有翔...彼に謝るために私は学校へと向かった




そして友希那は有翔に謝ることを覚悟する...はい!それでは次回をお楽しみに!!


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

未完成な音 後編

未完成な音完結です!そして最後は...ではどうぞ!

急いで書いたから誤字はあるかもだけどあった場合は後日訂正します


 屋上での昼寝は本当に最高だな、みんなが授業受けてる中優雅に寝るっていいよな、って!それより早く沙綾の所に行ってパンを買わなくては!今日の朝は買うの忘れてたんだよな

 

 キーンコーンカーンコーン

 学校の昼休み開始のベルがなった

 

「よっと!それじゃー行きますか」

 

 なんだ?教室が騒がしいぞ

 

「おい、将人なんだ?この群れは」

「有翔!いいタイミングで来た」

「は?」

「Roseliaの湊友希那さんがお前に用事があるだってさ」

 

 あの雑種が?俺に何の用だよ...

 

「俺に用事ってなんだ?雑種」

「昨日のことで話をしに来たのよ」

「はー昨日も言っただろ?俺は関係ないって」

「ええ...あなたは本当に無関係だったわ」

「私がずっと間違ってた...」

「...悪かったわね」

 

 こいつ...俺に謝ってるのか?こんなにプライドが高そうなやつが謝ってるのか、湊さん一体何したらこんな素直になんだよ

でも違う、俺なんかに謝る前にすることがあるはずだ。今日の朝あこ達が言ってた、バンド仲間の意見を聞いてやることが俺に謝る前にすることだと思う

 

「おい雑種、俺なんかに謝る前にするべきことがあるんじゃないのか?」

「...ちゃんと仲間達を見てやれよ」

「っ!ええ、そうね」

「あなたなんかに謝るなんてしなくて良かったことだわ」

「...調子乗んなよ?」

「まあいいわ、今度ライブに来なさい、あなたに私達の...Roseliaの音楽を聞かせてあげるわ」

「あこが出るんだ、お前に言われる前に行くさ」

「ふっ、楽しみにしてなさい」

 

 どうやら俺が思ってた雑種ではなかったようだな、しっかりとバンドのことを考える良い奴だっんだな、あ!沙綾からパン買えてない!俺の昼飯がねぇー!!!

 

「お、おい!お前なんで友希那さんと仲良いんだよ!?今朝Roseliaのメンツともいたよな!?」

「黙れ、それよりお前の弁当半分よこせ」

「あ、おい!俺の唐揚げ!」

 

 その後色々聞かれたが全部適当に返した

 

 友希那 side

 

「次のライブはこないだ提案した曲をするわ、今日から練習をはじめましょう」

「友希那さん!やってくれるんですね!」

「ええ、演奏するわ」

「やった!リサ姉ありがとね!」

「あははーアタシは何もしてないよー?」

「え!?じゃあなんで友希那さんは?」

「きっと気が変わったんでしょう、それより練習をはじめましょう」

「よかったね、あこちゃん」

「りんりん...うん!」

 

 私は彼女達と頂点を目指す、ならメンバーの意見もしっかりと聞き入れないとだめよ、お父さんの曲が歌えない、自分ではダメだ...なんて考えは捨ててやりたいようにやるのよ

 

「お父さん、少しいいかしら」

「なんだ?友希那」

「この曲を今度私達のライブでカバーしようと思うの」

「...この曲、この曲は俺が敦士と一緒に作った曲だよ」

「そうなの?」

「ああ、この曲をカバーしたらきっとあの世のあいつも喜んでくれるよ」

「...ええ、そうね」

「ライブ招待するわ」

「ああ、必ず行くよ」

 

 side out

 

 あいつの約束通りに後日ライブハウスに向かった

 

「あ、ありと君いらっしゃーい!」

「まりなさんこんちはー」

「今日は何しに来たの?」

「可愛いあこがライブするって話だから来たんだよ、はい料金」

「はい、もうそろそろで始まるから入ってていいよー」

「あれ?有翔、何してんだ?」

「湊さん...は娘のライブ見に来たのか」

「ああ、なんだって俺達の曲をカバーするって言ってたからな」

「...そーか」

 

 そしてライブが始まりあっという間に最後の曲になった

 

「次の曲で最後です、この曲は私が一番尊敬するミュージシャンとその友達が作った曲です」

「それでは聞いてください...LOUDER」

 

「この曲はな俺とお前の父さんで作ったんだ、しっかり聞いときな?」

「へー」

 

 ...悔しいが曲の作りはとても上手だった、俺もいつか、これ以上の曲を作りたいと思うほどだ。でもそれよりこいつの歌は確かにレベルが高い、俺の知る限り高校生でこのレベルはいないと思ってた。...これが湊友希那か...

 

「いい歌だったな」

 

 ライブが終わり湊さんに話しかけていた

 

「...だろ?あいつもきっと喜んでくれるぞ」

「まあーな、一度はあいつには憧れて夢見たんだ、こんぐらいできてないと俺が困る」

「じゃあ俺は帰るよ」

「あ、少し待ってくれ」

 

 そう言って楽屋に向かった

 

「友希那達が来る前に」

 

 そう言って湊さんは譜面に今日のライブの感想を書いて出ていった

 

「有翔は帰らないのか?」

「...ああ、先に行ってろ」

 

 なんて書いたか気になる...

 

「「いいライブだった。父より」ねー」

「いい親してんじゃねーか」

 

 あんたのどこぞのギター担当の人は最後の最後で親父だったけどな

 

「あれ?ありと兄!」

「あ、やっべ」

 

 この後何故楽屋に居るか、何故見に来たかとRoseliaのメンバーに質問攻めされたが...まあーなんだ?思ったよりいいヤツらばっかりだな

 

 ライブを見終わっての帰り道、一本の電話がかかってきた。蘭だった

 

「湊さん達のライブ見に行くなら一言声かけてくれればよかったのに」

「悪かったな蘭、蘭誘ったらモカが拗ねるかもって思ったからな」

「ならいいけどさ」

 

 その後少し雑談をして電話を切った

 最近になって思ったことがある...

 

「モカのやつ...蘭が俺と絡むようになってからそーゆうことしてこなくなったよな...」

 

 俺の悪い予感が当たってないことを祈りたい...

 

「まさか、いや、そこまで友達のためにするか?」

 

 ...それにだ、それにいつまでたってもこの関係を続けることは間違っている、二人の女子に手を出して、片方が好きになったからはい、さよなら...なんてことはできない、した途端誰かさんみたいに俺が包丁で刺されて死んでしまう...って話がそれたな、つまりだ

 

「もう迷ってる時間はない、どちらか選ばないといけないな...」

 

 結果は誰にもわからない、あき先生が言っていた。だから俺は選んだ道をいい道になるように進んでいくんだよ、きっと

 

そう言って少年は覚悟を決めた。




次回有翔が選ぶ人は誰なのか、モカそれとも蘭...結果はわかりません、是非次回話に期待してください!!そしてUAが3000を超えました!ありがとうございます!この調子で頑張っていこうと思います!


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

覚悟

こないだは投稿できずにすみませんでした!Fateの映画を見てきてました、いやー重い話でした。来年に公開される最終章が楽しみです...ってこれはバンドリの話!それではどうぞ!


 朝目が覚めた、今日はこれから俺の人生を決める選択をしなければならない、俺だって二人と一緒にいたい、でもそれはダメだ、男子と女子はお互い好きな人同士で付き合う...だから俺は片方を好きにならなくちゃならい

 

「とりあえずメールしとくか」

 

 朝のHR前に話がある、屋上に来てくれ

 

 これでメールは大丈夫だ

 

「学校に行くか」

 

 今思えば三人で通学なんてしたことないな、他の人に気づかれないようにって気にしてたっけ?...いつか俺が選んだ人と一緒に登校したいもんだな

 

「有翔おはよー」

「...リサか」

 

 こいつはいかにも恋愛マスター的な感じだよな?聞いてみるか

 

「なあリサって人を好きになったことあるか?」

「え!?いきなりなに?はっ!...もしかして口説いてる?」

「なんでだよ!?」

「有翔が変な質問してきたからだよ!」

「変ってなんだよ!...はーもういいよ」

 

 こいつに来たのが間違いだった

 

「話の内容がわからないけど」

「その人が好きだって思ったらアタシは猛アタックするけどね」

「ってアタシ恋愛経験皆無だけどね、あはは」

「...だよな、悪いリサ先に行く」

 

 走って学校に向かった。猛アタックする...蘭とモカもそうだ、俺なんかを好きになってくれたんだ、二人ともいい奴、いい奴なんだよ!...やっぱり選べれないのか

 

「嫌なことから逃げるのね」

 

 千聖が俺に言った言葉、俺はまた逃げようとしてる、このまま三人で仲良くしていたい、でも女友達なのに体を重ね合い続けるのはいけないことだ...それにもうメールをしたもう逃げられないだ

 

「覚悟を決めろ...圷有翔!」

 

 自分に言い聞かせ約束の屋上に向かった。

 

「まだ誰も来てないのか」

 

 恐らくだが二人は一緒に来るだろうな、そう思った時ドアが開き二人が現れた

 

「あーくん〜お待たせ〜」

「ありと話って何?」

「よう、お前ら」

 

 言うんだ俺は、ここで、今!

 

「あ、あのさ、その...」

 

 くそ!なんで言えないだよ!これ以上俺を弱いやつにしないでくれ!...このままじゃ俺は!

 

「どうしたの?あーくん」

「...っ」

「ありとから話があるって言ったんでしょ?早くしてよHR始まるよ?」

 

 そうだ、時間が無い、もう言うしかないだ、言え、言え、言え、言え!

 

「はぁーふー」

 

 その場で大きな深呼吸をして声を出した

 

「今日中に二人のどっちと付き合うか決める」

 

 言ってしまった。もう戻れない

 

「...そっか、なるほどね〜」

「あ、ありと別に急がなくてもいいんじゃない?」

「...ダメなんだよこのままの関係じゃ!」

「おかしいだろ?付き合ってもないのにヤるなんて」

「...だから俺は今日中に決める!」

「わかったよ、あーくん」

「も、モカ!モカはそれでいいの?」

「いいんじゃない〜?選ばれればいい話だし」

「...そうゆうことじゃないでしょ」

「蘭、悪いが俺はもう決めたことなんだ、ごめん」

「...わかった、今日はバンドの練習もないから放課後は暇だよ」

「なら放課後に言うよ」

「じゃあ〜こうしようよ」

「モカちゃんは教室で、蘭は屋上」

「あーくんが選んだ人を迎えに行くにでいいんじゃない〜?」

「...俺が選ばなかった方は?」

「ん〜帰るしかないんじゃない?」

「...蘭はそれでいいのか?」

「あたしもそれでいいよ」

「わかった、放課後どちらか迎えに行くよ」

「「うん、待ってる」」

 

 言ってしまった。もう戻れない、これから俺は決めないといけない...でも二人とも本当ににいい奴なんだよ、どうやって選ぶか

 

「また授業サボっているのか圷」

「...あき先生」

 

 授業をサボってたらあき先生が来た、よく考えればこの時間はいつも来てたな、先生はタバコを吸いながら話しかけてきた

 

「教師ってのは自分から相談を聞いちゃいけないもんだけど」

「今回はどうした?圷」

 

 ダメだな、この人、この人は生徒に優しすぎる、いつも真面目にやってない俺なのに相談なんかにのる、いい人なのになんで彼氏の一人もいないんだ?

 

「...恋愛問題ですよ」

「へー、そうかそれは先生には無理だな」

「先生恋愛経験ないからな」

「うるさいぞ」

「まあなんだ話してみろよ」

「...二人の女子から一人を選ばないといけないんだよ」

「なるほどねー」

「...一人は俺が荒れた時にそばにいてくれて慰めてくれたんだよ、仕事で疲れた時も癒してくれたし...いい奴なんだよ」

「もう一人は俺の事を昔から本当に好きだったらしくて...素直じゃないけど俺の前だけ素直になってくれて、可愛くて、いい奴なんだよ」

 

 涙が出てきた。俺は二人のことをこんなにも好きだったんだな

 

「二人ともいい奴すぎて俺には選べれないんだよ...」

「そうだな、でも圷は選ばないとけない」

「...わかってる」

 

 涙をふいて答えた。こんな関係はダメなんだ、それは先生も俺もわかってる

 

「私が同じ立場でもこればっかりは外の人間が入ってきていい問題じゃないよ」

「...だよね、今から自分で考えるよ」

「ふっ、私も恋人の一人ぐらい欲しいよ」

 

 先生はモテるはずだ、ただ出会いがないだけ

 

「...俺が10年早く生まれてて、先生と仲良かったら俺は先生に告ってると思うぜ?」

「なっ!何を言ってるだ君は!?」

「きょ、教師をからかうんじゃない!」

「まったく、なんなんだ君は」

 

 本当にそう思う、こんな人がいたら俺は迷わずに行くと思う、でも今の俺は違う、二人から選ばないといけないんだ

 

「じゃあ、授業には参加するからよろしくな」

「ああ、当てとくから覚悟してろ」

 

 うわ、めっちゃ切れてるじゃん、冗談でもあんなこと言うんじゃなかった、いや、上手だんじゃないけど

 

 




次回で決まります長くしてすみません、どうぞ期待していてください!それだはまた次回でお会いしましょう!


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

約束

...それではそうぞ


 昔の思い出を夢で見た。あの公園で遊んでいる時の思い出だ、確か小学4年ぐらいか?

 

「...はこの五人の中で誰が好きなの?」

「え!?僕は、僕は...が好きだよ?」

 

 照れくさく言った覚えがある

 

「...きっと喜ぶよ?」

「そうかな?」

 

 その後だ、確か俺は思いを伝えたんだ

 

「僕は、僕は...が好き!」

「...も...のこと好き」

「っ!そっか!ならよかったよ!」

 

 お互いが好きだったんだな

 

「おい圷、起きろ圷」

「あ、」

「あ、じゃないこの英文を日本語に言い換えろ」

「あ、はい」

「...おい圷、なんで泣いてるんだ?」

「え?あれ?おなしいなーなんでだ?」

「あ、あれですよあれ、あくびしたら涙出るやつです」

「なんだよそこまで熟睡するとはいい度胸だな」

「...すみません」

 

 そうだ思い出した。全部思い出した。俺は昔からあいつのことが好きだったんだ

...ということはあいつとは付き合えない...こればっかりはちゃんと話さないとダメだな

 

「以上だ、最近は明るいからって夜出歩くじゃないぞ」

 

 あっという間に帰りのHRも終わり運命の放課後が来た

 

「有翔ー帰らないのか?」

「少し用事があるんだ、先帰ってていいぞ」

「おー?そうかわかったじゃあ行こうぜゆう」

「わかった、じゃあな有翔」

「おう、またな」

 

 もう決めてるいる、あとは迎えに行くだけだ、目的の場所に向かっていった。

 

 目の前にはドアがある、このドアを開けたらその人はいる

 

「行くしかない」

 

 そのドアを開けた

 

「...あーくん?」

「よっ、モカ」

「...あーくん、来る場所違うよ?」

「ああ、わかってる」

 

 わかってた

 

「それなのにモカちゃんの所に来るなんて〜モカちゃんが可哀想だから?」

「それもあるが確認したいこともあったんだ」

 

 俺は思ったことをそのまま聞いた

 

「モカ...お前は蘭のために俺のことを好きって演技をしてたんだろ?」

「...いや〜流石あーくん、その通りだよ」

「あとは俺を慰めるためだよ...な?」

「...うん」

 

 まったくそれだけのために俺なんかと

 

「お前...その為だけに処女無くしてまで俺とヤる必要あったのか?」

「だって、蘭は自分から動かないもん」

「あたしがあーくんとヤったら動くって思った、そしたら本当に動いてくれた」

「...お前は本当に友達、いや親友思いのやつだな」

「えへへーそうでしょ?」

「...でも、もう無理する必要ないだろ?」

「...最初はふりだったよ?でもあーくんと必要以上に絡むようになって本当に好きになっていって...あたし!」

 

 泣きそうになってるモカを抱きしめた

 

「ごめんな、俺が遅かったせいで...俺が早く決めておけば、思い出しておけば、モカは傷つかなかったのにな」

「...それはずるいよ、あーくん」

「モカの処女奪ってごめん」

「...それはお互い様、あーくんの童貞奪ったのモカちゃんだし」

「モカとの思い出は絶対に忘れない」

「...モカちゃんは早く忘れて新しい恋を探したいけどね〜」

「それで、それでもいいさ」

 

 俺とモカはお互いの初めてをあげた同士、このことは絶対に忘れないと思う、たとえ俺がモカ以外の人と付き合ったとしても

 

「モカ、俺が嫉妬するぐらい凄い彼氏を作って俺に見返してくれ、モカちゃんはこんな凄い彼氏さんいるんだよ〜あーくんなんて下の下〜」

「ってさ」

「うん、モカちゃん次の恋は本当に狙ってみるよ、そしてあーくんがさっき言ったとおりにしてみせる」

「おう!」

「...それじゃ早く蘭の所行ってよ」

「...モカちゃん泣けないじゃん」

「わかったでも最後に一つ言わせてくれ」

「なに?」

「これからも友達、いや親友でいてくれ!自分でも都合のいいこと言ってると思う、けど!やっぱりモカは俺の親友だ!」

「...モカちゃんは言われなくてもそうしてたよ?」

「...蘭を幸せにしてね?」

「親友が頼んでるんだ、任せろ!」

「なんか泣く気がなくなっちゃったな〜」

「だからはい」

 

 そう言ってモカは手を挙げた

 

「さあ〜あーくんも手を挙げて〜?」

「ん?こうか?」

 

 パーン

 

「はい、ハイタッチ」

「バトンタッチと一緒、これから蘭を頼むよ〜」

「...このバトンを他の人に譲らないように頑張るよ」アハハ

「よし、じゃあ俺の好きな人に告ってくるよ」

「うんうん、行ってらっしゃ〜い」

 

 モカにはお世話になった、今度山吹ベーカリーのパンでも奢ってやるか

 

 屋上に向かった。俺が好きな人がそこで待ってくれてる、きっと怒ってんだろうなー遅くなったし、もしかしたら帰ってるかもだし...

 屋上のドアの前についた、俺は想いを伝える、ただそれだけだ、ドアを開けた。奥にその人はいた

 

「...ありと?」

「蘭...遅くなった」

「...モカと付き合ったんでしょ?おめでとう」

「え?」

「ここからあの教室見えるんだよね、話してたじゃん」

 

 なるほどそーゆうことか

 

「蘭違うぞ」

「...違うってなに?」

「俺はモカに告白してない、話をしただけだ」

「え?」

 

 もう言うんだ

 

「俺は、俺は蘭が好きだ」

「う、うそ...」

「本当だ、俺は蘭が好きだ」

「蘭の声が好きだ」

「蘭の歌が好きだ」

「...思い出したんだ、俺は小さい頃から蘭が好きだったって」

「約束...忘れてて悪かったな」

「蘭はずっと待っててくれたんだろ?」

 

 蘭を見たら泣いていた。それして抱きついてきた

 

「もう、もう!もう!いつもありとは遅い!」

「ごめんな」

「今日だって遅かった!」

「悪かったって」

「でも、約束思い出してくれてた」

「ああ、時間かかったけどな」

「...蘭返事を聞いてもいいか?」

「あたしもありとが好き」

「ふっ、これ前も言ってたな」

「ありと...」

「蘭...」

 

 放課後の屋上にて夕焼けに照らされながら二人はキスをしていた

 

「恋人になって初めてキスしたな」

「う、うん...」

「どうした?蘭」

「いや、そのあんまり実感なくて」

「はーなんなら家ついたら蘭がしたいことなんでもするから心配すんな」

「そ、それだとあたしが求めてるみたいじゃん!」

「えー?違うのか?」ニヤニヤ

「っ!もう知らない!」

「あ、待てって!ちょ、蘭!冗談だって!」

 

 恋人になって浮かれてちょっとからかっただけでこれかよ、まあ蘭はこうゆうやつだからな...これからよろしく頼む

 

 また思い出の夢を見た

 

「僕は、僕は蘭ちゃんが好き!」

「ありとも?...あたしもありとが好き!」

「っ!そっか!ならよかったよ!」

「両思いだね!」

「う、うん」

「でもまだ僕達子供だよね?」

「う、うん」

「だから大きくなったらまた思いを伝えるよ!」

「わかった、あたしずっと待っとくから」

「約束だよ!」

「うん!」

「「約束げんまん嘘ついたら針千本飲ーます、指切った!」」

「あたしからじゃなくてありとからね」

「...うん!」

 

 起きたら隣に蘭が寝ていた、俺からじゃなかったけど約束は守れたよ、小さい頃の俺、俺は蘭とちゃんと付き合えたぞ...

 彼は隣で寝てる恋人を見ながらまた深い眠りについた。




はい、有翔は蘭ちゃんを選びました。モカ推しの方すみません、元から蘭ちゃんルートで行こうと思っていたんです、これからも話は続いていくのでそうぞよろしくお願いします!


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

彼女ができました

お久しぶりです!リアルが忙しくて更新が遅れました。その分ネタは考えているので安心してください!それではどうぞ!


 今俺はどんな顔をしてるんだろうか

 

「おい圷、何をニヤニヤしてるんだ」

「いやーとうとう俺にも春が来たんで!」

 

 そう、俺圷有翔には彼女ができた。相手は美竹蘭、まあー最初はあっちから告ってきたけど昔は俺からだったしこないだも俺から言ったから俺が告ったってことでオケ?

 

「そうか、ほどほどにしとけよ」

「あははー先生彼氏いないもんね!」

「はっ!?」

 

 しまったつい言ってしまった!

 

「ほーそんなに潰されたいか?圷」

「...すみません、許して!」

「はー、もういい」

 

 なんだろ、最近いつもこの調子だ、怒ることに疲れたのか?

そんな話をして後教室に向かった

 

「おーす有翔」

「おは...お前ニヤニヤしてどうした?」

「えー?そんな顔に出てる?」アハハ

「どうしたんだ?」

「俺彼女できた」

「「は?」」

「いやーこれで俺も...」

「どうしてお前ばっかりなんだよ!?」

 

 将人が胸倉を掴んできた

 

「俺だって俺だって彼女欲しいよ!」

「まあー将人はイケメンの分類だからそのうち彼女できるだろ」

「え?俺ってイケメン?」

「ね!?俺ってイケメン?」

「うーん、そーかも?」

「だよな!花園さん!」

 

 聞くやつが悪いだろそれは

 

「将人君はいつもあんな感じだねー」

「沙綾...あいつの彼女になってやったら?」

「やだよ、私他に気になる人いるもん」

「は?まじで!?あの沙綾が!」

「それ言ったらありとも彼女いるじゃん?」

「俺はーまあそうだな」

「へーそれで蘭に告白したと」

「な、なんで知ってる!?」

 

 なんで沙綾が知ってるだ?まさか俺が告白するところ見たとか...いや、さすがにそれはないか!

 

「昨日手を繋いで帰ってたじゃん」

「あーあ、なるほど」

 

 もうこの際言ってもいいだろ

 

「そうだよ、蘭と付き合ってる」

 

 言うて昨日からだけどな

 

「そっか、まあーこれから頑張ってね」

「言われなくても頑張るさ」

「...私も頑張ろうかなー」

「?頑張れ?」

 

 沙綾の気になるヤツって誰だ?気になるな...

 

 昼休み、いつもはパンを買って食べてるが今日は違う!蘭が弁当を持ってきてくれるって話だ!

ウキウキしながら屋上に向かった

 

「お、ありとが来たぞ?蘭」

「と、巴!うるさい」

 

 あれれぇー?おかしいぞー?なんで巴達がいるんだ?

 

「蘭から聞いたよ!」

「ちょ!ひまり!」

「おめでとう!ありと君!」

「いや〜あーくんおめでとうなのだ〜」

 

 なるほど、蘭が自分から話したのか、それはいいけど...やっぱりモカだよな、振った身ではあるが少し気まずい

 

「どーしたの?あーくん?」

「...ふっ、なんでもないさ」

 

 どうやら気にしてるのは俺だけらしいな、なら俺も昔通りに絡むとするか、それより

 

「で?付き合ってるって知ってるならなんでここに来たんだよ!」

「悪かったって」

「私達はこれから帰るからあとは楽しんでね!」

「蘭ちゃん!頑張れ!」

「つぐみ、何を頑張るの?」

「じゃあ、あたし達は退散しますか〜」

 

 お腹空いた〜とモカ達は言いながら屋上を後にした

 

「ごめんありと、その...う、嬉しくて!」

「いやお互い様だ、俺も彼女ができたって言いふらしたしな」アハハ

「ならよかった」

「...弁当食べる?」

「いただきます!!」

 

 昼休みに彼女と一緒にご飯食べるとか...めちゃくそいいシチュエーションじゃねーか!

 

「ごちそうさま、美味しかったぞ!蘭!」

「そ、ならよかった」

 

 蘭は笑顔で答えてくれた。この笑顔...守りたい!

 

「こ、今度は弁当じゃなくて夜ご飯作りに行くよ」

「ああ、待ってる」

 

 その後はいつも通りの会話をした。恋人同士になったから話が盛り上がるってわけでもなかった。でも、楽しい時間はあっという間に過ぎていく

 

 キーンコーンカーンコーン

 昼休み終了のお知らせベルが鳴った

 

「じゃあ戻るか」

「あれ?ありと授業受けるの?」

「あー次の授業はあき先生だからサボったらうるさいんだよなー」

「かもね」

 

 そんな話をしながら蘭と俺は自分の教室に戻った

 

 午後のきつい授業を乗り越え帰りのHRは適当に話を聞いてはい終わり、今日はパスパレの練習もないし家に帰って新曲の確認しとくか

 

「ありと一緒に帰ろうよ」

 

 下駄箱に着くと蘭が待っていた。いやーいいな彼女が待ってくれてるって

 

「帰ろうぜ、家まで送っていくよ」

「ありがとね」

「気にすんな蘭は俺の彼女なんだから」

「そ、そゆうことあんまり言わないで」

「えー?なんで?」

「もういい」

「そんなに怒んなって」アハハ

 

 二人でで帰ろうとしてる時だ

 

「お〜お二人さんおあついですな〜」

「モカ...」

 

 蘭が俺の腕を掴んできた

 

「も〜蘭気にし過ぎ〜」

「モカちゃんはもうあーくんから手を引いたから大丈夫だって〜」

「わかってる」

 

 でも、なんか心配になる

 

「どうしたんだ?モカ」

「少しあーくんに頼みがあって来たんだけど〜いいかな?蘭」

「...いいよ」

「俺は物じゃないのになーまあいいや、で頼みってなんだ?」

「うん、ならモカちゃんに着いてきて〜」

「あ、蘭も来ていいよ〜」

「だってさ、どーする?」

「いや、あたしはいいよ帰っとく」

「...そか、なんか悪いな」

「本当だよ、彼女ほったらかして他の女子とどっか行くんだもん」

「まじでごめんって!」

「...でもありとはそーゆう人ってわかってるから大丈夫」

「ならよかったよ」

「それじゃ〜レッツゴ〜」

 

 蘭と別れてモカの後ろについて行く、ついこないだまで体の関係を持っていたがその関係は終わった、はず、普通は元通りなんて難しい話だしんーなんか気まずい!

 

「ねーあーくん」

「ん?どうした?」

「智樹君ってカッコイイよね〜」

「そ、そうだな!」

 

 急にこいつどうした?

 

「ぶっちゃけあーくんよりもイケメンかも〜」

「素直に言われると傷つくなーまああいつの方がカッコイイと思うけどな」

「智樹君は彼女とかいるのかな〜?」

「ん?いないだろ」

「...そっか〜」

 

 モカのやつもしかして

 

「智樹のこと狙ってるのか?」

「いや〜違うよ〜?」

「あ、あれ!?」

 

 やっぱりモカの考えることはわからないな

 

「ついたよ〜」

「着いたって普通のファミレスじゃねーか」

「そうだよ〜この中にある人が待ってるの〜」

「ふーん、そか」

 

 いらっしゃいませーと店員から言われその待ち人の所へ向かった。

 

「モカ遅いよ!」

「リサさん〜遅くなりました〜」

「な、なんで?」

「あれ?アリト君!やっほー!」

 

 そこには今井リサの姿があった。




誤字脱字は後日訂正します、次回からとある話に入ります!是非次回に期待してください!


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

今井リサの憂鬱 前編

オリジナル展開ですではどうぞ!


 モカに連れてかれたファミレスにてあまり会いたくない人とあってしまった。

 

「モカが言ってた人ってアリト君だったんだね」

「そうですよ〜あーくんはいざとなった時役に立つので」

「はは」

 

 この今井リサはコンビニバイトをしており、俺がゴムを買った時の店員であったんだ、めっちゃ恥ずかしい!

 

「あ、まだ気にしてる?もう大丈夫だよ」

「そ、そうか!ならよかった!」

「ん〜?何かあったんですか〜?」

「いや!なんでもないぞモカ!」

 

 そもそもの原因はお前にあったんだけどな!

 

「まあそんなことより本題に移りましょうよ〜」

「あ、そうだね...」

「なんだ?急にテンション下がったな」

「あ、あのね!」

 

 リサが言おうとした瞬間

 

「お待たせしましたーこちら注文のジャンボパフェになります」

「ありがとうございます〜」

「あ...」

 

 何してんだよ店員!リサのやつめっちゃ顔真っ赤にしてプルプルしてるじゃねーか!

 

「いつ頼んだんだよモカ!」

「いや〜このファミレスに来たらいつも頼んでるんで〜」

「そうかよ!」

 

 来た時いつもって約週一で来てんじゃねーのか?

 

「で、リサさっき何を言いかけたんだ?」

「えー?あ、えっとーそのー」

「なんだよ早く言えよ」

「そのー...お願い!彼氏の振りをして!」

「...は?」

 

 おいおいどーゆうことだよ、俺がリサの彼氏の振りをしてくれだと?そんなの無理に決まってるだろ、だいたい俺の彼女は蘭だ、それ以外はありえない、てかモカのやつは知ってるのになんで俺なんかを出したんだ?

 

「あーくんが返事出す前から相談受けてたんだよね〜あむ」

 

 パフェを食べながらモカが言った。

 

「そっか、そーゆうことか」

「あははーで...無理かな?」

 

 結果?そんなの決まってる

 

「ごめん俺彼女いるから無理」

「そうだねーって!彼女いるの!?」

「あーいるぞ、めちゃくちゃ可愛いぞ」

「あーだから買ってたのか!」

「そ、それは黙っとけよ!」

「そっかーで相手は?まさかモカ!?」

「違うよ」

 

 まあ俺がモカを選んでたら付き合ってたかな

 

「彼女持ちならそりゃー無理だよねー」アハハ

「その前になんで彼氏役探してるんだ?」

「あー実はね」

「リサさんにストーカーがいるんだよね〜」

「も、モカ!」

 

なるほど、そーゆうことか

 

「で、俺が彼氏の振りをしてそのストーカーから逃れよう思ったのか、悪くない作戦だ」

「いつからなんだ?」

「...それはね」

 

 それはバイト帰りの時に起きた。

 

「お疲れ様でしたー」

「しゃ〜した〜」

「二人とももう夜も暗いんだから帰り道には気おつけてね」

「はい、店長」

「お気づかい助かります〜」

「はい、お疲れ様ー」

 

 モカと途中まで一緒に帰ってたけど途中からアタシは一人になった。すると

 

 カツカツカツ

 

 後ろから足音が聞こえてきた。

 

 えーまさか自分がこんな被害会うなんて思わなかったなー、いやないない!ただの勘違い、たまたま帰る方向が同じなだけ!もしかしたら友希那かもしれないしね!...でも振り返るのは怖いなー

 少し歩くペースを上げた、そしたら後ろの人もペースが上がった。

やばいやばいよ!アタシは怖くなったから走った。すると後ろの人は足の音的にアタシより早く走ってきた。

もうダメだ!と思った時人とぶつかった。

 

「あれ?リサちゃん?」

「っ!友希那のお父さん!」

「ダメじゃないかこんな夜中に一人で歩いてたら」

「す、すみませんバイトの帰りで」

「そうか...走ってたようだけど何かあったのかい?」

「あ、それが!」

 

 後ろを向いたけど誰もいなかった。

 

「?どうしたんだい?」

「...いえ、なんでもありません」

「ほらすぐ家だから早く帰りなさい、両親が心配するよ?」

「は、はい!」

 

 きっと勘違いだと思った、けどその次の日にも事件は起きた。

 

「リサーあなた宛にお手紙が届いてるわよー」

「はーいお母さん」

 

 手紙なんて誰からだろ?友達だったらメールがあるから手紙なんて出さないと思うけど

 

「あれ?差出人の名前が無い」

 

 まさかね

 

 そんな思いを持って手紙を開けたらこう書かれていた。

 

「こないだの男誰?」

 

「っ!!」

「リサー誰からだったの?」

「え!?あ、昔の友達からの手紙だよーあはは」

「そう、あ!きっとあの子ね!あの子とは...」

 

 お母さんには心配かけたくないから話すのはやめとこう...でも誰かに相談しないと、でもRoseliaのみんなにも迷惑かかるかもだなら相談できない...あ!モカなら相談しても大丈夫かも!

 

「ってな訳でモカに相談し、俺のところまで話が来たのか」

「そゆこと〜」

 

 ストーカーなんて実際にあるもんなんだな

 

「家知られてるのは痛いな...」

 

 親がいない時とか急に来るかもしれないからな

 

「それで彼氏役探してその人といれば諦めてくれるって思ったんだよね」

「その作戦は一理ありだな」

 

 俺は携帯を出してとあるやつに電話をかけた

 

「何してるの?」

「ん?彼氏役を読んでる」

「え?いるの?」

「ああ、最適人でなおかつ喜んで彼氏役してくれるやつだぞ」

「智樹君〜?」

「んなわけねーだろ!」

 

 あいつなら喜んでやってくれる、なんせ女に飢えてるからな

 

「はあはあはあ、来たぞ有翔!」

「ご苦労さん将人」

「なんだ~この人か〜」

「で、用事ってなんだ?」

「お前は今日からこの人の彼氏役だ!!」

 

 そう言ってリサを指さして言った。

 

「この人って、えー!?Roseliaのリサさん!?」

「あ、アタシのこと知ってるの?なら助かるなー」

「え!?なんで、なんで俺が??」

「まあいろいろ事情があってだな...」

 

 将人に説明をした

 

「なるほど、リサさんがストーカー被害に会ってるのを俺が彼氏の振りをして追っ払う作戦ね」

「まったくーこんな危ない仕事で喜ぶわけねーだろ!」ニコニコ

「笑顔で言うなよ」

「...言っとくが遊びじゃないぞ?」

「わかってる、彼氏役だがちゃんと守る」

 

 あれ?こいつこんなもとなこと言うやつだったけ?

 

「でもなんで俺だったんだ?ゆうとかいただろ」

「あいつはーちょっとな」

 

 前になんか言ってたしな、恋愛に興味無い的なことを

 

「よし、今日から毎日リサと帰るんだぞ」

「よろしくねー将人君!」

「は、はい!い、いきなり名前呼びは嬉しいです!」

「えーだって同じな苗字だし消去法で名前呼びだね」

「そ、そうですよね!」

「それじゃーアタシ今からバンドの練習だから行こうか」

「え?どこにですか?」

「みんなに紹介するんだよ?」

「誰をですか?」

「お前をだよ」

「あはは!しっかりしてよね!彼氏役!」

「え?でもストーカーを倒すためだからメンバーに紹介しなくてもいいんじゃ」

「まずは身内から騙していくんだよ」

「そこから広まってストーカーの耳に入るようにすんだよ、少しは頭を使えこの馬鹿」

「な!それは言い過ぎだろ!?」

「ほら行くよーありがとね!モカ!それとアリト君!」

 

 そう言って仮のカップルはファミレスを後にした。

 

「じゃ俺達も帰るか」

「そうだね〜」

「いや〜周りの人達がイチャイチャしてモカちゃんは寂しいな〜」

「...」

「...やっぱりアタックしようかな」

「ん?なんか言ったか?」

「うんうん〜なんでもないよ〜」

「モカちゃんはあーくんよりもいい人見つけるよ」

「ふっ、そうか、彼氏の紹介待っとくよ」アハハ

「その時はダブルデートね〜」

「蘭がいいって言うかなー」

 

 まあ蘭のことだからモカならいいよって言いそうだけどな

 

 帰り道にてモカと別れ家に向かった。

 すると家の前で蘭が待ってた。

 

「おかえりありと」

「ああ、ただいま蘭」

「その、夜ご飯作りに来た」

「今度って今日だったのか!」

「べ、別にいいじゃん!」

「はいはい、相変わず蘭は可愛いなー」

「か、かわい」

「行くぞー」

 

 その日の夜ご飯は蘭が作ってくれたご飯を食べた。本当に料理が上手で驚いた。俺ももう長いこと一人暮らしだったから料理は蘭より美味しく作れるけど黙ってた方がいいな

 

「それじゃあたし帰るね」

「あれ?泊まっていかないのか?」

「...うん、最近お父さんがうるさいから」

「なるほどなー」

 

 蘭のお父さんは本当に娘思いの人だから、もし娘をくださいなんて言ったら...想像するだけで怖ーよ

 

「送っていくぞ、最近色々と物騒だしな」

 

 リサのストーカー事件とかあるからな

 

「ん?ありがとう」

 

 夏が近づけば暗くなるのも遅くなるんだけどな、まだ先だな

 そんなことを考えながら蘭と一緒に家を出た。

 

 




シリーズものです!次回に乞うご期待を!


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

今井リサの憂鬱 中編

話は進みます、それだはどうぞ!


 リサside

 

「いやー本当にごめんね?」

「いえ!全然大丈夫です!むしろ光栄でした!」

「あははーあんなに罵倒されたのに?」

「いや!そうじゃなくてRoseliaの皆さんに会えたことがですよ!」

「Roseliaのファンなんでしょ?嬉しいなー!」

「はい!Roseliaが一番大好きっすよ!」

「いつも有翔と口論になりますけどね」アハハ

「...これから頼むよー!彼氏なんだから!」

「ま、任せてください!」

 

 んーでも本音を言うとちょっと心細いなーもし襲われたとしても守ってくれるような人じゃないし...本当に大丈夫かな?

そう思った時近くて物音が聞こえた

 

「リサさん」

「え?」

 

 将人君が急に抱きついてきた。え?急に何

 

「すみません、誰かに見られてる気がしたので...」

「な、なるほど」

 

 なんだ、男らしいところちゃんとあるじゃん...

 

「あれ?リサちゃんじゃないかい?」

「あ、店長!」

「...店長?」

「そうそう!アタシのバイト先の店長さん」

「あ、これは初めまして」

「いえいえこちらこそ初めまして」

「君はーリサちゃんの彼氏さんかな?」

「そ、そうです!」

「...へーそうなんだ」

「店長は何してたんですか?」

「仕事帰り、家がこの近くなんだよ」

「なるほど!それじゃアタシ達は帰りますね」

「行こう将人君」

「はい」

「気おつけてねー」

 

 sideout

 

「蘭離れると厄介だから手繋ぐか?」

「え?あ、うん」

 

 うひゃー蘭の手ちっさ!これはあれだよ!はぐれると危ないからな!

 

 蘭の家に着いたのはいいが門番がいた。蘭のお父さんだ

 

「父さんなにやってんの...」

「蘭の帰りが遅くて心配してるんだよきっと」

「え?あの父さんが?」

 

 あーそうか、蘭にはバレないように振舞ってるのか、なるほどなるほど

 

「俺はここまでだな、もしあそこまで言ったらいろいろと聞かれるからな」

「そうだね、あたしから適当に理由つけとくよ」

「助かる」

「それじゃバイバイありと」

「おう、また明日な」

 

 蘭を送り届け帰ろうとした時

 

「父さんには関係ない!」

 

 蘭の怒鳴り声が聞こえた。...適当に言い訳つけるんじゃなかったのかよ、明日蘭に聞いてみるか

 そんなことを考えながら帰ってる時に抱き合う二人を見つけた。

 

「あれは...リサと将人?なにやってんだ」

 

 見てたらリサと将人だった、それとその後ろから人が出てきた。

 

「いや、まさかな、そんな馬鹿な行動するやつはいねーよな」

「でも聞くぐらいなら大丈夫だろ」

 

 俺は壁に持たれながら話を盗み聞きしていた。いやこんなこと本当はしちゃダメだぞ!?けどしかたがない

 

「なるほど、リサのバイト先の店長か」

 

 店長がこんな時間にうろちょろするもんなのか?

 

 やば!リサと将人がこっちに来る!

 俺は急いで壁と壁の間に隠れた。

 

 あの人がストーカーって可能性もあるな...まあそのうち探るか

 

 次の日からリサは毎日将人の所に来るようになった。

 

「将人君!お昼食べよう!」

「は、はい!喜んで!」

「もうシャキッとしなよ!」

 

 リサが将人の背中を叩いている

 

「将人のやつやっと彼女できたんだな」

「まあーな」

 

 期間限定だけどな

 

「お前も彼女いるしなー」

「ゆうも彼女作ればいいんじゃないのか?」

「...俺はいいよ」

「...そっか」

 

 そんな話をしてる中クラスでは騒がれていた。なんで将人に彼女ができて俺らにはできない!とか彼女くそ可愛いじゃねーか!とかまあ驚くだろうな

 

「もう二週間近く経つか...」

「まだ動きはないな」

 

 かと思っていた。でもそれは急にやってきた。帰るために下駄箱に向かった時将人の姿があった。

 

「有翔...これ」

 

 渡された紙にはこう書かれていた。

 

「今すぐに今井リサと別れろ、別れなかったらお前を殺す」

 

 字体がバレないように打たれた文字で書かれていた。

 

「とうとう動き出したか...」

「運が悪かったらお前本当に死ぬかもな」

 

 いつもだったらこんな冗談を真面目に受け取って「死にたくねーよ!」とか言うと思っていたが

 

「俺は死なないよ」

「俺が死んだら誰がリサさんを守るんだよ!」

「...」

「...俺は、俺はリサさんを守る正義の味方になる」

 

 うわ、こいつ最近公開されたどこぞの映画で聞いたようなセリフ言いやがって...でもよく言ったもんだよ

 

 今は彼氏の振りかもしれない、けど!振りだからってわけにはいかない、せめてこの期間の間は守りきるんだ

 

 えー!?どーゆう状況?将人君がアタシを守ってくれる?...最初は全然カッコイイなんて思わなかったけどこんなこと聞いちゃったら...アタシ

 

「お〜いいこと言いますな〜さとくん〜」

「あ、青葉さん?」

「モカいたのか」

「うん、蘭もね」

「ら、蘭いたのかよ!」

「いたよ、まったく、あたしに黙ってて」

「いや、話すことでもないかなーって思って...」

「話す必要あるよ、Roseliaがいなくなったら困る!」

「な、なるほどそーゆうことか」

「あれ?みんな集まってどうしたの?」

 

 平常心平常心、普段どーりのアタシで行け!

 

「とりあえず作戦考えますか〜?」

 

 空き教室にて話し合いを始めた

 

「とりあえずどうやってストーカーをおびき出すかだな」

「ん〜やっぱりモカちゃん的には〜」

「リサを一人にしておびき出す...か?」

「...それが一番釣れるかもね」

「でもそれだとリサさんが危なくない?」

「そうだよ!もし襲われたらどうすんだよ!」

「将人...これは賭けだ」

「本当にお前がリサのことを守りたいならストーカーにバレないように近くで見守るしかない」

「で、でも俺だけじゃ!」

「ああ、だから俺もついとくって」

「え?」

「危険な方法だ、保険でついとくのは当たり前だろ?」

「...助かる」

 

 でも将人...俺じゃなくてお前がリサを守らなきゃ意味がないだぞ、その点ちゃんと理解しておくといいんだがな

 

「それだとありとも危険じゃん!」

「...大丈夫だ」

「ならいいけど...」

 

 流石に大丈夫だろ...多分

 

「俺は今日パスパレの練習あるからやるなら明日だな」

「...」

「リサそれでいいか?」

「...それでストーカー問題が解決するならいいよ」

「助かる...」

「ひとつ聞いてもいい?」

「なんだ?」

「どうしてそこまでしてくれの?」

「...」

「あ、ほら?あれじゃん?アタシ達まだ知ってまだ日が浅いのになんでかなーって」

「そんなの決まってるだろ」

「友達だからだよ」

 

 ドアを開け学校を後にして事務所に向かった。

 

 いつも通りにパスパレのみんなに音楽をレクチャーしていた。でも頭の中にはずっと明日のことが頭の中にあった。

 

「アリト君!アリト君!」

「お、なんだ日菜?」

「怖い顔してどうしたの?」

「別になにもー」

「今日も機嫌が悪いのね」

「いつも悪いみたいな言い方するなよ千聖」

「あら?違うの?」

「ちげーよ!」

「ま、まあー練習を続けましょうよ!」

「そうです!麻弥さんの言う通りです!」

「よーし!みんなもうひと頑張りだよ!!」

 

 彩のやつ元気がいいなーまあ元気が取り柄なんだけどな!

 

 それにしても...将人の所にまで手紙が来るとはな、しかも殺害予告...友達が殺されるとか洒落にならんぞ

 

「いや待てよ!」

「ど、どうしたの有翔君!?」

 

 将人を殺す...ならリサよりも将人を心配するべきなんじゃないのか?あいつが馬鹿みたいにカッコつけたせいでその考えが完全に無くなっていた。だとするとリサがいようがいないが将人が殺される!ストーカーの狙いはリサより将人に今標的を変えてるんだよ

 

「クソ!やらかした!」

「ちょっと有翔君!」

 

 俺は急いでレッスン室から出ていった。ストーカーの目的は将人を殺すこと、なら決行日は今日かもしれない、絶対今日って保証はないが今日かもしれない!なら行くしかねーよな!

 

「あ、」

 

 急いでレッスン室に戻った

 

「日菜!ギターの弦借りていくぞ!」

「え?なんで?」

「あった!持っていくぞ!」

「ええ!ちょ、ちょっと!」

 

 ストーカーを縛るために役に立つかもしれない、ギターリストの人達にめちゃくちゃ失礼かもしれないが背に腹はかえられん、事務所を後にして走った。

 

「連絡とっとくか」

「...繋がらない!」

 

 なんでだ!?やっぱり...クソ!

 

「ならこいつは!」

「頼むでてくれ」

 

 助っ人に電話をかけた。

 

「あーくんなに〜?モカちゃん今はバイト中なんだけど〜?」

「良かった!繋がった!」

「なに?」

「おい、店長はいるか?」

「え?なんで店長?」

「いいから答えろよ!」

 

 街のど真ん中で叫んだせいで周りかの視線がたくさん集まる、でも、でも!急がないと!最悪な場合二人とも死んでしまうかもしれない!

 

「店長〜、あれ?店長〜」

「いないよ」

「...わかった」

「モカ、蘭にごめんって伝えておいてくれ」

「え?」

 

 そこで電話を切った。

 ここからリサの家がある住宅街まで遠すぎる、今から走っても間に合う距離じゃない、絶望だ

 

「クソ!」

 

 何かの建物の柱に八つ当たりで拳を当てた。

 

「友達の一人も助けられないのかよ俺は!」

 

 店長がいない、つまり一番犯人らしき人物がいないんだ、ほぼ確実にリサと将人のところに向かってる可能性が高い、犯人が店長じゃなければまだ希望はあるが...

 

「無理だよな、あはは」

 

 もう無理だと思った時だ

 

「あれ?アリト何してんだよ」

「...アギトさん!」

「ん?あぎとの知り合い?」

「ああ、仕事仲間だよ」

 

 彼女?らしき人物といた、でもこいつがここにいるってことは

 

「車あるか?車!」

「ああ、あるけどどした?」

「車動かしてくれ!頼む!」

 

 その場で土下座をして言った。また周りからの視線が痛い...でももうこいつに頼るしかない

 

「やだよ、見てみろ俺は今デート中だろ?」

「そーよ!久しぶりに会えたんだから楽しいことさせなさいよね」

「...頼む!」

「諦めるんだな」

 

 もう奥の手を使うしかない

 

「こころが...こころが危ないんだよ!」

「...なに?」

「こころの大親友のリサってやつが危ないんだ!そいつが亡くなるとこころは悲しんでしまう!」

「...」

「だから力をかせ!」

 

 そう言った瞬間

 

「がはっ!」

 

 お腹に重いパンチが入ってきた。

 

「お前俺がお嬢の名前聞いたら動くとでも思ったのか?」

「俺をあまり甘く見るなよガキ、しょうもない嘘つくんじゃねーよ、潰すぞ!」

 

 く、クソ!クソ!もうダメだ...でもここで諦めたらダメなんだよ!

 

「待ってくれ!」

「しつこいわよ!」

「...嘘ついたのは謝る」

「けど!お前の力が必要なんだ!」

「...俺は弱い、お前よりも弱い!」

「でも友達を助けたいんだ!」

「もう誰かが亡くなるのは嫌なんだよ!」

 

 もう佳奈の時のような気持ちは二度と味わいたくない!

 

「だから!お願いします!」

「...ごめん」

 

 ああ、終わった。もう完全に移動手段を失った、事務所出る時に財布を持って出ていけばよかったのに...将人のこと馬鹿とか言ってたけど俺も馬鹿だな

 

「デートはまた今度な」

「「え?」」

「お嬢の友達がここまで言うんだ」

「ったく!最初から正直に言っとけよな!」

「アギトさん!」

「ちょ、あぎと!」

「また今度なレディー!」

「行くぞアリト」

「...おう!」

 

 アギトさんの車に乗り急いで向かった。

 待ってろよリサ!将人!

 

 




次回で決着がつきます!ではまた!


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

今井リサの憂鬱 後編

話は終わりを迎えます...それではそうぞ!


 リサside

 

「バンドの帰りも送ってくれてありがとね」

「いえいえ、これが彼氏の役めなんで」

「...なんかおどおどしなくなったね?」

「え!?いや、そ、そんなことないですよ!」

 

 気のせいなのかな?でも今日言ってくれたこと...とても嬉しかった。アタシはこんな見た目だけど今まで彼氏なんていなかったからあんなこと言われたの初めてだった

 

「...ただ、ちょっと怖いんです」

「怖い?」

「はい、まだ死にたくないなーって、リサさんともっとこうしたいなって」

「っ!」

 

 死にたくないって言葉に引っかかるけど

 

「あ、アタシも!」

「え!?そうなんですか!?」

 

 もうこの際言ってしまおう!

 

「あのね!将人君!」

「...!リサさん!」

「え?」

 

 目の前には覆面を被った人がいた。

 

「おい、今井将人」

「な、なんだよ」

「忠告したはずだぞ、今井リサと別れろと」

「そして別れなかったら殺すとな」

 

 え?そんなこと言われてたの?いつ?

 

「今日手紙見たばっかりなんですけど...」

「うるせえ!」

「リサと付き合っていいのはこの僕だけなんだよ!」

「お前みたいな童貞野郎が付き合っていい存在じゃないんだよ!」

「...違う!」

「リサさん?」

「アタシが付き合う人はアタシが決める!あなたに決められる権利はない!」

 

 そう、アタシが付き合いたい人は自分で決める、やっとこんな感情も持ったのに誰かになんて邪魔されたくない!

 

「な、なんだと!」

「そーゆうことだ!手を引け!このストーカー野郎!」

「ありえない!ありえない!」

「リサが僕にそんな言葉を言わない!いつも敬語だ!」

「え?」

「今井将人...お前がリサを変えたんだ!」

 

 覆面の人がナイフを突き立てて走ってきた。

 

「リサさん!」

「あっ!」

 

 将人君に飛ばされて尻もちを着いた。でもそれじゃ将人君が!

 

 グサッ!

 

 sideout

 

「ここまででいいのか?」

「ああ、近すぎると車の音で気づかれるかもだからな」

「...俺も車を止めたら直ぐに向かう」

「わかった」

 

 どこだ、どこにいる?いなければいなくて連絡が取れれば何も起きてないってことだ

連絡を取ろうと思って携帯を出した、蘭とモカからの電話がたくさんかかっていた。でもそんなことより今は将人かリサと連絡を取ることだ...電話をかけたが反応がない、やっぱり何かあったのかもしれない!

 

「うるせぇ!」

 

 誰かの怒鳴り声が聞こえた。この声は聞き覚えがある、俺が盗み聞きした声だ

 

「クソ!やっぱり店長だったか!」

 

 ストーカー野郎は店長が犯人だった。

 俺は聞こえた方に急いで向かった。

 

「はっ!」

 

 曲がり角を曲がったら目の前で将人にナイフを突き立ててる覆面を被った人がいた。

俺は意識的に体を動かし

 

「さぁぁあせるかぁぁぁあ!!!」

 

 覆面野郎と将人の間に入り、ナイフを持ってる手をとった。

 

「将人!!!お前がケリをつけろ!!」

「な、誰だ!お前!」

「この作品のオリ主だよ!!」

 

 そう、この物語の主人公は俺だ、けど今ぐらいはこいつに主人公役を譲ってやろう

 

「決めろ!!将人!!」

「ああ、お前の恩は絶対に忘れない!」

「くたばれクソ野郎!!!!!!」

 

 将人のストレートが覆面野郎の顔面に入り、覆面野郎は完全に気を失った。

 

「有翔!大丈夫か!?」

「ああ、なんとかな」

「それより見ろよ」

 

 覆面を外すと

 

「うそ...店長?」

「昨日の人か!」

「...昨日彼女を家に送ったあとお前らの姿が見えたからな」

「盗み聞きしてた、すまん」

「でもそのおかげで犯人の目星がついてたんでしょ?」

「まあーな」

 

 俺はあらかじめ持ってきていたギターの弦で犯人を縛った

 

「...これでもう大丈夫だろ...後は...警察を呼ぶ...だけ...だ」

 

 もう限界だ

 

「お、おい有翔!なんだよその血の量!」

「アリト君!?」

「やらかした...思いっきり腹に刺さったぜちくしょ...」

 

 カラカラ

 刺さってたナイフを抜き出しその場に捨てた。

 

「くっ、めっちゃいたい」

「待ってて!今すぐ救急車呼ぶから!」

「...それより警察呼べよ」

「なんでだよ!お前優先だろ!」

「...今は気絶してるけどそのうち起きるかもしれない」

「それにな...ギターの弦ってのは脆いんだよ、力があればすぐにちぎられる...」

「どっちも呼ぼう!」

 

 ずっと傷口を手で塞いでいたが限界のようだ、血が止まらない、意識が薄れていく...

 

「待て!」

「あ、あなた!」

「そんなことはどうでもいい!とりあえず運ぶぞ!」

「え、あ、はい!」

 

 薄れていく意識の中そんな話し声が聞こえた。

 

 

 目を覚ますとそこは見覚えがない天井だった。そうだ!将人達はどうなった!てかここはどこだ、体を起こしてあたりを見渡した。すると枕もとで寝ている蘭の姿があった。

 

「ごめんな...心配かけたな」

 

 髪をなでながら一人で話していた。

 

「ん、ありと!」

「蘭...その、こんばんは!」

「こんばんはじゃないよ!もう心配したんだからね!」

 

 泣きながら怒ってる、俺は蘭を泣かせてばっかりだな...モカに怒られそうだよ

 

「本当にごめん」

「もう無茶しすぎ!」

「ごめんって」

「許さない...」

「蘭...」

「んっ」

 

こんな時にキスするなんて間違っていると思う、けどなんかとてもキスしたかったからしてしまった。それに最近この事件のせいであんまり蘭とこーゆーことしていなかったからな

 

「いきなりキスするのはずるい...」

「蘭が可愛くてな」

 

 窓から差し込む月の光が蘭の顔を照らしてとても可愛く見える

 

「月が奇麗だな」

「っ!」

「蘭、返事は?」

「このまま時が止まればいいのにね」

 

 意味を知っててよかったよ、知らなかったら恥ずかしかった。

 

「蘭...」

「ありと...」

 

 またお互いの唇を重ねてキスをした。

 その直後だ

 

「アリト!起きたかしら!」

「お嬢、仮にも病人の部屋ですよ」

「あら?二人とも何をしているのかしら?」

「な、な、何でもないぞ!こころ!」

「そ、そうだよ?」

「あ、無事に元気になったみたいわね!」

「ここは...こころの家なのか?」

「ええそうよ!」

 

 ですよねー

 

「治療もしてくれたのか?」

「ええ!アギトが連れてきたときは驚いたわ!」

「急いでドクター呼んで手術したのよ」

「こころ...ありがとな」

「友達を助けることが当然なのはアリトが一番知ってるはずよ!」

 

 ああ、そうだな、今回で改めてわかったよ

 

「あ!それより将人とリサは!」

「違う部屋で寝ているわ」

「そうか...」

「まあー話するなら明日だな」

「アギトさんも助かったよ、マジでありがとな」

「気にすんな、仕事仲間だしな」

「え?仕事仲間?」

「あーそうなんだよ」アハハ

 

 今井リサのストーカー事件は俺が少し?怪我をしただけで終わった。明日詳しいことは聞こうとするか...

 少年はまた深い眠りについた。

 

 




次回で後日談を書こうと思っています!それだはまたお会いしましょう!


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

後日談と...

単発で星4メッシュ友希那さん当たりました!うれしいです!ではそうぞ!


 目が覚めるとそこは昨日の夜に見た天井だった。違うとすると

 

「目が覚めたかい?」

 

 目覚め出迎えてくれた人が蘭じゃなかったことぐらいかな?

 

「すまないねー君の彼女さんじゃなくて」

「...別にいいですよ、昨日会ったし」

「そうかい」

 

 この白衣を着ていかにも医者ですよって方はたぶん俺の怪我を治してくれた人なんだろう、顔が印象的だ、なんせカエルに似てるんだからな、あれ?...まあー気にしなくていっか

 

「あんたが俺の治療を?」

「そうだね、こころお嬢さんに言われたらやるしかないよね」

「で、ですよね!」アハハ

 

 もし無理なんて言ったらなんて言われるやら

 

「君の傷口は綺麗に塞いだよ」

「...驚いたことに君は自然治癒力がずば抜けて凄いみたいだね」

「そんなこと言われてもあまり嬉しくないんですけど...」

「まあつまりね、今後同じようなか事があってもさほど気にすることはないよってこと」

「なるほど」

 

 でも、もうあんな痛い思いするのは嫌だなー

 ...誰かを守ることってこんなにも難しかったんだな

 

「どうする?今ならオプションでナースもつけようか?」

「いや!大丈夫です!」

 

 絶対蘭が嫉妬する、わかる!わかるぞ俺は!

 

「じゃ、僕は帰るよ」

「あ、傷口はもう塞いであるから多少無理な運動も大丈夫だと思うよ?」

「はいはい」

 

 カエル医者は帰って行った。カエルだけにね...何言ってんだろ俺

 

「そうだ!将人達!」

 

 昨日の事件があって一日がたった。ストーカー野郎がどうなったかも知らない、とりあえず何もわからないからエントランスに向かうと、案の定そこには将人とリサの姿があった。

 

「将人!リサ!」

「...有翔!」

「アリト君!」

「怪我は無事なのか!?」

「おう!バッチリ元気だぜ!」

「...それより犯人はどうなったんだ?」

「あーそれはね」

 

 リサがあの後の続きを話してくれた。どうやら俺は後から合流したアギトさんにここまで運ばれて、ストーカー野郎は見事に警察に捕まり今は警察署にいるらしい...そして店長だったため勤務先のコンビニに話をつけてきて事件は終わったらしい。

 

「新しい店長はそのうち決めるって」

「...そうか」

 

 あのコンビニが潰れるときついからな、夜な夜な寄るところがなくなってしまう、そんなことより

 

「無事に事件解決できてよかった...な!」

「無事じゃないだろ!」

「将人...?」

「お前運が悪かったら死んでたんだぞ!?」

「...どうして俺なんかのためにあそこまでしたんだよ」

 

 どうして?そんなの決まってるだろ、前にも言ったはずだ

 

「どうしって、お前が友達...いや、親友だからだよ」

「リサにも言ったんだから同じこと言わせるなよ!」

 

 めちゃくちゃ恥ずかしい...!

 

「それとな...やっといい女見つけたんだろ?...それなのに怪我でもしたら可哀想だろ?」

「っ、お前!」

「えへへ、だってたさ将人君、このまま彼氏役続行しちゃう?」

 

 リサは俺が言いたいことわかったらしいな、まったくこれぐらい自分でちゃんとしろよな

 

「あ、えっと、その!」

「...俺は蘭達の所に行ってくるよ」

 

 場所わからないけど

 

「あ、ああ!助かる!」

 

 一呼吸置く

 

「り、リサさん!」

「なーに?」

 

 俺が今言うこと、それはわかってる、わかってるけどなかなか言えない

 

「あーやっぱりなしで!」

「...もう!アタシが惚れた人はそんな人じゃないよ?」

「な!?」

「カッコつけてよ...ね?」

「っ!」

 

 ぇぇい!どうにでもなれ!

 

「これからは!彼氏のふりじゃなくて!俺の本当の彼女になってください!!!!」

「そして!どうか俺にリサさんを守らせる権利をください!!」

 

 将人君は頭を下げて手を出して言った。アタシはとても嬉しかった。あんな事件が起きた後に告白されて普通は嬉しいとか思わないかもしれない。でも、これはアタシが将人君との恋人の振りをしている時から持ってた感情だから抑えようがないよ...だからアタシの返事は

 

「うん...今度はアリト君の力なしでアタシを守ってね?」

「...アタシの、アタシだけの正義の味方になるんでしょ?」

「え!えぇぇええ!?なんで知ってるの!?」

「そりゃーあんな大きな声で言われたら聞こえちゃうよ...」

「やばい、恥ずかしい、死にたい...」

「ちょ、ちょっと!死んだら、その、守れないよ!?」

「そうだ!死んだらダメだ!」

「うんうん!これからもよろしくね!」

「...こちらこそよろしくお願いします!」

「うん、とりあえずその敬語はやめようか」

「あ、はい」

 

 こうして今井将人の今井リサは本当の恋人同士となった。

 

 ...自分がイチャイチャするのはいいけど他人がイチャイチャするのってなんかやだな、リア充爆発しろ!ってそれだと俺も含まれちゃうのか

 

「蘭達はどこにいるんだ?」

 

 探しているとこころの声が聞こえた。

 

「へー蘭はアリトのことが好きなのね!」

「ちょ、こころ!そうだけどあんまり大声で言わないでよ!」

「蘭〜素直になってもいいんじゃない?」

「...モカだって前好きだったじゃん」

「...モカちゃん今は違うんで〜」

「んー!誰かを好きになるって素敵だわ!」

「こころは好きな人いないの?」

「いるわよ!」

「お〜一体誰ですか?」

「アギトよ!」

「ぶふっー!」

「あ、」

 

 しまった、つい笑ってしまった。こころがアギトさんのこと好きなんて意外だったな

 

「あ、アリト!」

「起きたなら教えてよ」

「いや、屋敷が広すぎて迷ってた」

 

 この屋敷無駄に広すぎだろ、俺なんかまだこころの親父の部屋までの道のりしか覚えてないぞ

 

「あーくんが元気そうでなによりだよ〜」

「お前も来てくれてたのか、モカ」

「そりゃーあんな電話来たら心配もするよ〜」

「あーすまん、あの時は焦ってたから口調が荒かった、悪かったな」

「...別に大丈夫だよ〜?」

「そっか、ならよかったよ」

 

 そんな時だ

 

「あー!アリト君いた!!」

「げ!日菜!?」

「日菜ちゃんだけじゃないわ」

「ち、千聖!」

「バンドの練習を途中ですっぽかして?挙句の果てに怪我をしてたから連絡取れずに、こころちゃんがわざわざ連絡してくれたなんてね」

「...有翔君?お説教が必要かしら?」

「あーあ、これはもう手に負えないねーね!彩ちゃん!」

「ち、千聖ちゃんからなんかオーラが見えちゃうよ...」

「奇遇っすね、ジブンもなんか見えてきました...」

「もしかしてあれが!ブシドーを極めし者だけが放つオーラなのですか!?」

「「「それはない!(っす)」」」

「か、勘弁してくれよ!!!!」

「ら、蘭!助けてくれ!」

「ごめん、無理」

 

 おーい!!!それでもお前俺の彼女なのかよ!?

 

「安心しなさい、葵さんも怒ってたから」

「あ、終わったなこれ...」

 

 その後めちゃくちゃ説教をされ、最後は...

 

「で、庭のど真ん中で正座させられ?その上に重りとはな...結構苦行だな、おい」

「そう思うなら助けろよ!」

 

 アギトさんの言われる通りの状況中である、確かに練習すっぽかしたけど!俺がいなかったら将人達が危なかったからね!?

 

「一言声掛けていけばよかったんだよ」

「...ごもっともだ」

 

 この事件以降特に何も起こらず、パスパレの開催する予定だったライブの話をこころが聞いたらしく「参加したいわ!」って言ってきたもんだからゲストとして迎え入れ、それに乗っかるように蘭達もライブがしたいと言い出したためゲストのバンド二組を迎え入れライブを行った。結果ライブは無事に成功を収めた。まあー結構ギリギリだったけどな、その場ごまかしの音でなんとかしただけ、これだとあのクソ親父を超えるなんて当分先になりそうだな

...だが、このライブのせいであのようなことが起こるなんて今の俺は全くもって知る余地もなかった。




次回からあの方の話になります、たぶんめっちゃ思い話になるかも...みんな!覚悟をしとくんだな!それとUAが5000突破しました!ありがとうございます!今後もよろしくお願いします!


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

二人の関係

今回は全部智樹視点です、智樹っていうのは有翔の親友で俳優の仕事をしている人です、もちろんオリ主も登場しますよ!?それではどうぞ!


 事務所の先輩が女優だがアイドルバンドに所属した。最初は驚いた、だってあの人のことだ、あの人は仕事だからやってる...ってイメージが強かった。けどだ、こないだ「今度ライブをするからあなたにも見てもらいたいわ」なんてことを言ってきた。仕事で忙しいが先輩が言うんだ、それにそのバンドに音楽を教えてるのは俺の親友だしな、俺は仕事の合間をねってライブに行けた。早めに着いたため先頭で見れることになった。

 

「ハロー、ハッピーワールドよ!この会場みんなを笑顔にするわ!」

 

 どうやら目玉のパスパレの前に何組かのバンドが演奏をするそうだ、マーチのような曲でとても楽しかった。

 

「Afterglowです、それでは一曲お聞きください」

 

 ...一目惚れだった。

 Afterglowと名乗ったバンドのボーカル、彼女に一目惚れした。とてもカッコよくて、そしてどことなしに可愛さも感じられた。

 ...彼女のことが知りたい、そう思った。我ながら少し頭がおかしいんじゃないかって思えるほどだった。確か彼女達はあいつの幼馴染...今度聞いてみるか

そんなことを考えてたらあっとゆう間にライブは終わった。

 

「智樹!どうだった?」

 

 どうだった?...彼女のことを考えていて肝心な先輩のバンドの曲聞くのを完全に忘れていた。

 

「すっごくよかったですよ!」

「もう俺感動しました!」

「さすが俺の親友だからここまでの完成度があるもんだよ!」

「...そう!あなたには完成度が高く聞こえたのね!」

「え、ええ!」

 

 いつも、いつもそうだ、心にも思ってないことがこうもペラペラと口に出してしまう

 

「また今度のバンドも来てね?」

「...はい!」

 

 まただ

 

 何日か後、俺は久しぶりに学校に来た。俳優の仕事が最近忙しすぎてあまり来れていなかったがここ数日は暇をもらえたからな

 

「あ!久我智樹よ!」

「うわ本当だ!」

「私サイン貰おうかな!」

「えー!なら私も!」

 

 私も!僕も!...とみんなが俺の前にむらがう

 

「はいはい、みんな一人ずつちゃんと書くから並んで」

 

 ...正直ファンのことはいいように思っていない。ネットでは何かと喧嘩ばかりしてるし、俺が久しぶりに学校に来たと思ったらこのザマだ

 

「いつも応援ありがとね!あ、これネットに上げちゃダメだよ?事務所に怒られるからね」

「は、はいぃぃ...」

 

 素を出してはいけない...素を出したら今まで積み上げてきたものが全て崩れてしまう

 

「あっ」

 

 サインを書いてる時に彼女を見つけた。どうやら同じバンドメンバーと登校しているようだ

 

「話しかけるなら今しかない!」

 

 今までに人を好きになったことなんてなかった。だから...どうすればいいかなんてわからなかった。とりあえず話しかけることが大事だと思ったから声をかけよう思った...が

 

「まだサイン貰ってませんよ?」

 

 何人もの人が押し寄せてきた。ええい!普通は貰えるわけがない所を事務所に黙って書いてやったんだぞ!?

 

「...ごめん!さっき事務所の人に怒られたから今日はここまでね!」

 

 我ながらいい考えだと思った。

 その後探したが見つからず教室に入っていた。

 

「有翔に聞いてみるか」

 

 有翔に頼れば話すことぐらいはできるかもしれない、そんなことを考えてたらあいつは来た。

 

「お?おはよー今日は学校いるんだな」

「ああ、仕事が落ち着いたからな!」

 

 いつからだろう...こんな風に振る舞いだしたのは...子役になってから?それとも俳優になってから?...もう忘れてしまった。

 

「お前に話があるんだけどいいか?」

「なんだよ、お前から話って」

「そのーあのさ、お前のお」

 

 キーンコーンカーンコーン

 

 朝のHR開始のベルがなり

 

「みんなー席につけー」

 

 担任の秋月先生が入ってきた。

 

「出席の確認とるぞーん?なんだ、今日はいるんだな、久我」

「はい!仕事が一段落着いたんで!」

 

 最悪のタイミングだ、完全に聴き逃した。

 

「智樹さっき何言いかけたんだ?」

「なんでもねーよ!てか今日の球技種目なんだ?」

「あ?今日はバスケだぞ!」

「まじか!久しぶりに1on1するか?」

「ああ!」

 

 別に今すぐじゃなくてもいいさ、後でも聞けるからな

 

 昼休みに事務所から電話があったため話をすることができなかった。

 放課後になり有翔に聞こうと思ったが既にいなかった。

 

「もう帰ったのか?」

 

 と思ってクラスの人達に聞いてみたら

 

「アリト君はよく屋上にいるよ!」

「特に放課後はね!なんか夕日が綺麗なんだって!」

「そうか、ありがとね」

 

 もう何年も作ってきた作り笑いをして屋上に向かった。

 まさかここまで必死になるほど一目惚れするとはな...彼女は相当凄い人なんだろう、きっと、そう思いながら屋上に向いドアを開こうとした時だ

 

「あれは...有翔?」

 

 屋上のドアの真ん中がガラスになってたため開けずに見れるシステムになっていた。

 

「なんだ、本当に屋上にいた...んだ」

 

 その光景を見てしまった。俺が一目惚れした彼女は有翔とキスをしていた。見ててわかる、お互いが本当に好きでするキスだ、俳優の仕事でそうゆう場面を何度も見せられてるからわかる...それに舌まで入れている

 

「なんだよ、なんなんだよあれ!」

 

 あいつらは誰かに見せつけてるなんて思ってしてないと思うが俺から見たら俺に見せつけられてる感覚だった。

 

「終わったよ...」

 

 屋上の階段に座り一言を言った。まだ始まってすらいなかった恋がもう終わってしまった。

 逃げるかのように教室に戻った。

 教室には誰もいない、俺一人で机に顔を伏せていた。一体どんな顔してるんだろうな...俳優で鍛えてきたポーカーフェイスも失恋?には耐えきれないようだな、そんな時

 

「あれ?智樹まだいたのか?」

 

 有翔が戻ってきた。

 

「どうした?顔なんて伏せて」

「...眠いから寝てたんだよ」

「ああ、なるほどな」

 

 もしかしたらさっきのは見間違いだったかもしれない。

 

「なあ、有翔...久しぶりに帰らないか?」

「...あーあ、すまん、彼女と帰る...」

「...彼女?」

「ああ、言ってなかったな!とうとう俺にも彼女ができたんだよ!」

「それって...」

 

 聞こうと思ったが名前を知らなかったから聞けなかった。

 

「そっか、なら仕方がないな、俺は一人で帰るよ」

「悪い!また今度ゆう達と一緒に帰ろうぜ!」

「ああ!」

 

 そう言って有翔は教室を出ていった。

 

「彼女がいるってことはさっきの光景は本物だな...」

 

 完全にもう終わった。終わったんだな、俺は帰るために下駄箱に向かった。

 

 学校の生徒玄関から見える、有翔の隣にいる人は紛れもなくこないだ見た彼女だった。

 

「...クソ!」

 

 自分のロッカーを思いっきり殴っていた。失恋がこんなにも辛いなんて初めて知った。

 ...俺はイケメンだから昔からいろんな人に告白されては振っての繰り返しだった。

 

「彼女達も...こんな感情だったのかな?」

 

 散々振ってきた天罰が下ったんだろうな

 そんな時だ

 

「ねえ〜久我智樹君だよね〜?」

「...あ」

 

 この人知ってるぞ、彼女のバンドのメンバーだ

 

「...蘭のことずっと見てたけどどうしたの?」

「...なんのことかわからないんだけど?」

「美竹蘭、知らないの?」

「...」

 

 蘭ってもしかして彼女の名前か?

 

「へーまあいいや、これ見てよ」

「なっ!こ、これって!」

 

 そう、これは屋上のドアの前の階段で座り込んでいる俺の写真だった。

 

「蘭のこと狙ってたの?」

「...そうだよ!」

「なんだよ!なんか文句あんのか!?」

「別にー文句なんてないよ」

 

 なんなんだこいつ...

 

「好きな人が自分を好きじゃない時の気持ちはよくわかるよ」

「...は?」

「あたしね、あーくんのことが好きなの」

「...」

 

 急に何を言い出したんだ?こいつ

 

「あーくんを惚れさせるためにいろいろ頑張った、けど無理だった」

「あーくんは蘭を選んだんだよね...」

 

 そうか、こいつも...こいつも俺と同じなんだな

 

「...あーくんと蘭にはもう諦めたって言ってるけど、やっぱり諦めれないよねー」

「そう思わない?」

「...まず俺は話してもいないけどな」

「けど一度好きになった人...ましてや初恋の人って簡単に忘れられる?」

「無理だな、だって一目惚れで初恋だった」

「...知ってる、ライブの時の目を覚えてる」

「...あの目は好きな人を見る目だったよ?」

「ふっ、そうか」

 

 同情なんてされたくないのにな...される分だけ悲しくなるだけ

 

「お互い叶わない恋をしてしまったな...」

「...ねえ」

「なんだ?」

「あたし達似たもの同士だよね?」

「ああ」

「お互い失恋したよね?」

「ああ」

「...だったらあたし達付き合わない?」

「...は?」

 

 何を言ってるんだこいつ、俺がこいつと付き合う?なんでだよ

 

「...一人は寂しいじゃん」

「俺は別に寂しくないけどな」

「あたしが寂しいの、だから付き合って」

「強引だな」

 

 すると急に抱きついてきた。

 

「な、なんだよ」

「ねえ、あたしのこと蘭だと思って好きにしていいよ」

「は!?」

「...あたしもあーくんだと思うから」

「い、いやでも」

「...ともくん一人暮らしでしょ?」

「...そうだけど」

「なら決まりだね、ともくんのお家に行こうよ」

「いや、お前」

「お前じゃない青葉モカ」

「...青葉」

「モカ」

「...モカ」

 

 明らかにギターが入ったケースを背負っていた。

 

「バンドの練習があるんじゃないのか?」

「...そんなのどうでもいいよ!」

「っ!」

「女の子が家に行くって言ってるんだよ?...嬉しくないの?」

 

 あーはいはい、俺の負けですよ、負け

 

「勝手にしろ」

 

 帰り道、特に話こともなく、寄り道もせずに自分の家であるマンションに向かった。

 家に着いた途端モカはいきなりキスしてきた。

 

「おい、ちょっ」

「んっ、あ、ん」

「...蘭だと思っていいよ」

「って言われてもな...」

 

 モカはモカ、美竹さんは美竹さんだろ?

 

「お前はいいのかよ」

「あたしはあーくんだと思ってやるから」

「んっ、ん」

 

 モカは目をつぶっている、俺を目視しないことで有翔とキスをしてるってことにしてるんだろうか...でも、ふざけるな、俺は有翔じゃない

 

「んっ!」

 

俺が何も知らない童貞だと思ったのか?笑わせるな、あっちにいた時にお世話になったやつからいろいろと教わったからな

 

「んっ!ちょっと、まって!」

 

 俺は待たない、待たずにずっとキスを続けた。モカが絶対にしたことがないような体験が今起きてるんだろうな...俺も目をつぶった。モカの言ってることが何となくわかる気がする、美竹さんのことを考えてやると本当に美竹さんとしてるみたいだ

 

「はあはあはあ...」

 

 お互い息がキレる限界までずっと唇を重ねていたから呼吸が荒くなっていた。

 

「...ね、ねえ、シよ?」

「...わかった」

 

 今まで玄関でしていたから寝室に向かった。

 

「さっきのでわかったけど」

「ともくん童貞じゃないよね?」

「...お前も処女じゃねーだろ」

 

 さっきのいきなりのキスと言い、こいつはこんな体験を今までにしてきたことがあるんだろうな

 

「はあ、もう...準備万端?」

「俺はいいけどお前はいいのかよ」

「あたしも...うん、大丈夫」

 

 大丈夫と言われたから挿れた。

 

「...っ」

「お、おい!無理すんよ!」

 

 抜こうと思ったが

 

「大丈夫」

「もう大丈夫...動いて、いいよ?」

「あ、ああ」

 

 それからというものお互い飽きることなくずっとヤり続けた。何度も、何度も、何度も何度もお互いがお互いのことを考えずにヤっていた。

 

 ブー

 通知がなった。

 ブー、ブー、ブー、ブー

 通知が止まらない。

 

「おい、お前の携帯から鳴ってるぞ」

「...バンドの練習サボったから心配されてるんじゃないのか?」

「...別にいいよそんなの」

 

 通知だけでは止まらず最後は電話までかかってきた。

 

「出なくていいのかよ」

「...ともくんは続きしたくないの?」

 

 こいつ...俺の返事をわかっていて言ってるな

 

「そんなに言うなら電話でるよ」

「切れちゃった」

「なら別にいいさ」

「あ、あーくんからボイスメッセージ届いてる」

「...再生すれば?」

「...うん」

 

「「もしもしモカ俺だ」」

 

「...ともくん動いて」

「は?でも」

「いいから!」

 

「「バンドの練習に来ないからみんなを心配してたぞ」」

 

「あっ...んっ」

 

 なるほどな、有翔の声を聴きながらヤりたいってことですか...

 

「「あ、なんか用事とかだったなら後でちゃんと言えよ?じゃないと蘭が怒るぞ?それにな...」」

 

「!」

 

 クソ

 

「っ!?、ちょっと、激しい...よ!」

「あ?別にいいだろ?有翔の声を聴きながらヤりたいんだろ?」

 

 もう何も考えずに動いてただけだった。

 

 ...完全にやらかした。これは完全に嫌われたな

 

「...最後のやつ、凄かったよ」

「あ、あれだろ?声聴きながらできたからだろ?」

「...そうだね」

 

 同じベットの中で話をしていた。...なんで好きでもない女と同じベットで寝てるんだよ

 

「ねえ、さっき言った話覚えてる?」

「あれか?付き合うってやつ?」

「うん...やっぱり付き合おうよ」

「...」

 

 別に悪い感覚じゃなかった。モカが言ってたとおりにモカのことを美竹さんだと思ってやること自体悪い感覚ではなかった。

 

「俺が嫌だって言ってもモカは付き合うだろ?」

「...そうだね」

「じゃあ付き合うか」

「...うん」

 

 俺らは似たもの同士、お互いの好きな人同士が付き合っている、もう報われない二人はお互いに慰めるしかもう...ないんだよ

 

「でも条件つけようよ」

「何をだ?」

「お互いのことを好きになっちゃいけないこと」

「好きになったらそれはもう...違うからね」

「そうだな」

「それともう一つ」

「お互いが慰めたいと思ったら頼ること」

「...わかった」

 

 ...多分だが俺がモカのことを本当に心から好きだと思える日が来るとは思わないけどな

 

「じゃあたしは友達に電話かけるよ」

「おう、そうか」

 

「あ、もしもし〜ひーちゃん〜?」

 

 こいつ、喋り方が全然違う

 

「うんうん〜ごめんって〜」

「急な用事が入って行けなかったの〜」

「いや〜連絡を取る暇すらなかったんだよね〜」

「今度からはちゃんと連絡するから〜うん、ごめんね〜バイバ〜イ」

 

 電話が終わった。

 

「お前全然話し方違うな」

「うん、これが素だから」

「...お前はどこまで俺と似たもんなんだよ」

「...と言うと?」

「俺も常に仮面かぶってんだよ」

「有名な俳優だからな、優しく振舞っとかないといろいろと厄介だからな」

「ん?まてよ、彼女ができたら女性ファンから登校中に声かけられることがなくなるな!」

「その点助かるぞ、モカ」

「...お互い得のある恋人だね」

 

 そう言ってモカは眠りについた。

 流石に俺も疲れたな、明日も仕事ないし、けど学校はあるな...こいつ一体どーすんだろうな、まあいいや、俺も寝るとするか...




失恋した二人はお互いを慰めあう関係になりました。モカの設定がやばいよね...よく考えて?いつものあの振る舞いが素じゃないいてどれだけ演技いいんでしょうね、これは新しいタグをつける必要がありそうですね、次回もよろしくお願いしますね!


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

夢じゃない

そろそろテストなんですよねーでも授業中は話のストーリー考えているから聞いてるようで聞いてないんですよねーそんなことより続きをどうぞ!


 智樹side

 

 昨日は散々な日だった。一目惚れした人には彼氏がいて、その彼氏は俺の親友、そして親友のことが好きな青葉モカ、こいつに目をつけられたから恋人同士になってしまったんだ...別に悪いとは思ってない。俺に彼女がいるってことで女性ファンから話しかけることもすくなると思う...はずだ

 

「あいつ...もう出て行ったのか?」

 

 昨日確かに隣で寝ていたモカはもういなくなっていた。

 

「...案外夢だったりしてな」

 

 今日も仕事は休み、だから学校に向かった。その時だ

 

「おはよ〜ともくん」

「...なんていい話ねーよな」

 

 やっぱり夢じゃなく現実だった。

 

「せっかく彼女と登校できるのにそんな対応なんて...モカちゃん悲しいよ〜およよ」

「...その話し方やめろ、イライラする」

「...そっ」

「あーあ、ともくんに素なんて見せなきゃよかったなー」

「それはお互い様だ、俺だって今は素だからな」

「そんなに違いあるの?」

「あるさ」

 

 それはお前が見てないだけだろ

 

「まあいいや、モカちゃんこれからパン買いに行くけど来る?」

「いや、めんどいからいいや」

「ダメだよ?彼氏だから奢らないと」

 

 こいつ

 

「...こんな時だけ彼氏利用とかクソだな」

「だって〜彼女ですから〜」

「まじでその話し方やめろ」

「ん〜考えとくね〜」

「...うざ」

 

 モカと歩くこと数分であるお店の前に着いた。

 

「ここは行きつけのパン屋さんなんだよね」

「へー美味いのか?」

「おいしーよ」

「ふーん」

 

 カランカラン

 

「あ、いらっしゃいませーってモカじゃん」

「やっほ〜さーや」

「おはよう、それと...久我君!?」

「おはよう!山吹さん」

 

 まさか同じクラスのやつの店とは思わなかった...なんだよ、なんか文句あんのか?モカ

 

 へーおはよう!だってさー

 

「なんで久我君とモカが一緒にいるの?」

 

 んーなんでだろうな?仮の恋人だから...なんて言えないしな、モカのやつなんて言うんだろう

 

「なんでって〜」

「モカちゃんの彼氏さんだからだよ〜?」

「「はぁ!?」」

「って!なんで久我君も驚いてるの!?」

「え!?いや、あはは、みんなには内緒の約束だっただろ?」

「...モカちゃんそんなの知らな〜い」

 

 こ、こいつ...!一体何を考えていやがるんだ?

 

「へーモカが恋ねー、なんか意外だね!」

「モカちゃんだって恋もしますよ〜?」

「まあ〜ともくんから告ってきたんだけどね?」

「「はっ!?」」

「...今度は何?」

「は、恥ずかしいなー、ま、まったくモカは可愛いなー!」

 

 こいつ!ぶち殺してやろうか!

 

「まさか久我君からとはね...」

「あ、そう言えば最近ありとも蘭と付き合いだしたよねー」

「「...」」

「二人ってお似合いだよねー」

「...そ〜だね〜」

「昔から好きだった人同士が結ばれるってロマンチックだと思わない!?」

「...まあーそうだよね!俺はそーゆうの好きだなー」ア、ハハハハ…

 

 どうして俺はこんなにも心から思ってもないことが簡単に口に出るんだろうな...

 

「はい、560円になりまーす」

「ともくんで〜」

「俺はお前のカードかなにかかよ...」

「あはは、モカの彼氏は大変だよ?」

「...だろうね」

 

 誰が好きでこんなやつの彼氏なんてするかよ...

 パンを買い終わり学校に向かっていた。

 

「...お似合いだってさ」

「俺らじゃやいけどな」

「...あたし達はお似合いじゃないの?」

「...さあーな」

 

 お似合いなわけないだろ、ましてやお互い好きなやつが違うんだからな

 

「そーだよね」

「ああ」

「...あ、あーくんだ」

 

 モカに言われる前に気づいていたが...やっぱりお前も気づくよな?

 

sideout

 

 俺は今蘭と一緒に登校している、いやーいいよな!彼女と登校!隣を見たら蘭がいるしな!

 

「どうしたの?ニヤニヤして」

「いやなんだ?蘭と登校できて嬉しいなって」

「っ!...はあーそうですか」

「あれ!?なんか反応違うぞ?」

「もう慣れたから」

「慣れたら困るなー」

 

 俺がだけどな

 

「おーす有翔!」

「よ、将人...とリサもいるよねー」

「なにそれー?アタシがいたら迷惑?」アハハ

「別にーてかやっぱり付き合ったんだな」

「ま、まーな!」

「そうなんだ、よかったですね」

「ら、蘭さんからそんなこと言われるなんて」

「いや、リサさんに言ったんだけど?」

「で、ですよねー!」

「あはは!蘭ありがとね!二人もこれから仲良くしてね?」

「言われなくてもそのつもりですから」

「そっか、それはなにより!じゃーアタシ達先いくね!」

「行こ!将人君!」

「はい、じゃなくて、おう!」

「有翔またな!」

「学校来んなリア充」

「なんでだよ!?」

 

 冗談混じりの話をしたあとリサ達は先に行った。

 

「俺らも学校行くかー」

「...ねえありと、あれってモカじゃない?」

「ん?あれはーモカだな」

 

 向こう側から歩いてるのが見える、しかも隣に男がいるぞ!...しかもあれって!

 

「あれ〜蘭とあーくんだ〜こんな所で会うなんて奇遇ですな」

「...お前なんでいるんだよ」

「え〜?学校に行くからに決まってるじゃ〜ん」

「違う、智樹だよ!?」

「あ、俺か?」

 

 やっぱりお前は俺がいることに驚くよなー

 

「お前だよ!なんでお前がモカの隣にいるんだよ!?」

「...なんでってそりゃー」

「ともくんがモカちゃんの彼氏さんだからだよ〜」

「「はぁ!?」」

「モカそれ本当に言ってる!?」

「嘘だろ、こんな早くにか...」

「あー、俺から告ったんだよ...うん」

 

 もうさっきの山吹さんとの会話での話だったからこうなることは知っていた。だからもう俺から告ったことにすれば話はすぐに終わるだろ

 

「お前まじかよ...!」

 

 まさかこんなにも早くモカに彼氏ができるとは...でもあいつ智樹に興味ない的なこと言ってなかったか?まあーあれか、俺には知られたくなかったからあの時は黙ってたのかな?

 

「あれ?その人ってこないだパスパレのライブに来てなかったけ?しかも俳優の...」

「そうだよ〜ライブに来ててね、その時モカちゃんに一目惚れしちゃったんだって〜」

「そうだな」

 

 実際はお前にじゃなくて美竹さんにだけどな、でもまさか覚えてくれてたなんて...少し嬉しいな

 

「へーモカに一目惚れねー」

「う、うん!」

 

 顔が近い、近くで見てわかるけどやっぱり可愛いや...この隣のヤツに比べればな

 

「あんた俳優だよね?」

「そうだよ?」

「...モカに迷惑とかかけないよね?」

「か、かけるわけないだろ!」

「そっ、ならいいけど」

 

 初めて会話をしてみたけどなんかイメージと同じでビックリだな

 

「確かに〜モカちゃん晒されるの嫌だな〜」

「そうだな、それが問題だよなー気おつけよろ?智樹」

「...それ言ったらお前もだろ?」

「俺はーあれだよ、別に俳優でも芸能人でもねーからな!」

「そうだよな!」アハハ

 

 お前は気が楽でいいよな、本当に

 

「モカ...ちょっといいか?」

「ん?な〜に?あーくん」

「お前本当に俺よりいい男見つけたな」

「...うん」

 

 ともくんがあーくんよりいい男?それはないなーだって...だってあたしの中での一番いい男はあーくんなんだから...でもヤるのはともくんが上手かもね...

 

「なんか、智樹に申し訳ねーや...」

「大丈夫だって〜適当に言い訳しとくから」

「...いや!でもな」

 

 まだあたしの処女奪ったことを気にしてるの?あたしもあーくんの童貞奪ったのに...気にしてるなら責任取ってくれればいいのになー

 

「もう〜大丈夫だって〜」

「モカがそこまで言うなら...おう」

 

 モカがここまでに言うんだ、智樹には申し訳ないがこればっかりは本当に悪いと思ってる...いつかちゃんと話すか

 

「あら?有翔君と...智樹かしら?」

 

 その時千聖が現れた。

 ...この時千聖が現れたことにより俺達の運命は大きく揺らいだ




次回...は読んでのお楽しみ、では!


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

独占欲

話は進んでいきます...ではどうぞ!!


 俺達四人で話をしているところに千聖が現れた。

 

「奇遇ね、こんな所で会うなんて」

「そうですね!千聖先輩!」

 

 ...実は俺この人のこと苦手なんだよなー子役の時からお世話になってるけど...

 

「お前ちゃんと俺が言った練習やってきたか?」

「ええ、ちゃんとしてきたわよ?有翔君」

「...それより智樹?なぜあなたがモカちゃんといるのかしら?」

 

 なんで?なんでってそれは...

 

「白鷺先輩〜それはですね〜」

 

 モカが俺の腕に抱きついて言った。

 

「ともくんはモカちゃんの彼氏さんなんですよ〜」

 

 こいついいやがった...もう俺は知らんぞ

 

「...え?」

「だ〜か〜ら〜」

「ともくんはモカちゃんの彼氏なんです〜」

 

 こいつも絶対好きで言ってるわけねーよな、でもお前はやらかしたんだよ

 

「智樹...それは本当なの?」

「...」

「答えて!」

 

 周りの登校している人達が驚いて走って行った。

 

「お、おい千聖どうしたんだよ」

「有翔君は黙ってて!」

「...」

「ねえ!どうなのよ?智樹!」

「あ...」

 

 俺は知っていた。この人が俺に好意を持っていたことを...でも他にも俺は知っている

 

「本当ですよ、千聖先輩」

「う、嘘よね?ね?智樹...」

 

 先輩は俺に近寄ってくる、だが

 

「あーあーダメですって白鷺先輩〜」

「モカちゃん邪魔しないで、今は智樹と話しているのよ、あなたには関係ないわ」

「いやいや〜関係大有ですよ〜」

「ともくんはモカちゃんの彼氏なんですよ」

 

 モカは千聖先輩の胸ぐらを掴み言った。

 

「だから人のモノに不用意に近ずかないでもらえますか?」

「...っ!」

「...行こう、ともくん」

 

 あの千聖先輩を一杯負かすなんて...モカのやつやるんだな

...まあどの道千聖先輩が俺に告ったとしても付き合うことは絶対にない。なぜなら彼女は...

 

 

「...おい千聖、千聖!」

 

 千聖は膝から崩れ落ちていた。

 

「白鷺先輩...」

 

 モカ...自分の彼氏を守りたいことはわかるけど...流石にやりすぎだよ

 

「...おいって」

 

 登校中の奴らからの視線がいたい。ついこないだ街中の人から見られたばかりなのに...

 

「そう...智樹は彼女を作ったのね...」

「...千聖」

 

 これは本来言ってはいけない言葉だと思ってる、けど...千聖の目線に合わせるため俺はしゃがりこんで言った。

 

「千聖、お前はアイドルだろ...うちの事務所が恋愛OKかは知らないが、人に好意を持つことは...ダメだろ」

「そう...よね」

「すまん、俺から言えることはこれだけだ」

 

 そんな顔をするなよ、その顔は俺が一番知ってるんだろよ...だって振ったやつの顔をつい最近見たばかりなんだし、それに目の前で振られたやつがまさかこないだ俺が振った女...こんなことって普通起きないだろ?

 

「ち、千聖ちゃん!?ど、どうしたの?」

「あ、花音...」

「ふぇ、ふぇーほ、本当にどうしたの?」

「...」

 

 そんな時だ、黒いいかにも高級車が止まった。

 

「おいアリト、なにしてるんだ?」

「...アギトさん」

「おいおい、嬢ちゃんどうしたんだよ」

「...お前まさか」

「ち、ちげーよ!...いろいろと事情があるんだよ」

「そっか」

「あら!花音じゃない!」

「こ、こころちゃん!」

「なにをしてるの?学校に向かうなら乗って行ったら?」

「う、うん!あ、千聖ちゃんもいいかな?」

「いいわよ!アリトと蘭も乗りなさい!」

「...どうする?蘭」

「もう遅刻しそうだし乗ろうよ」

「そうだな、乗るか」

 

 乗ろうとしたが千聖が動こうとせずにその場に座っているだけだった。

 

「おい千聖、動けよ」

「...はあ」

 

 千聖の手をとり無理やり車に乗せた、まったく俺よりも一歳上なんだからしっかりしろよ先輩...

 

智樹side

 

 モカに手を引っ張られる形で学校の校門をくぐった。周りからの視線を集めて当然だ、だって引っ張られてるやつは有名人の久我智樹なんだからな

 

「なに?あれ」

「もしかして彼女?」

「えーでも智樹君引っ張られてたよ?」

 

 いろいろな話が聞こえる

 

「おいモカって」

「...」

「おい!そろそろいいだろ」

 

 ここは校舎の裏側、人は誰もいない

 

「なにしてんだよお前...」

 

 そんな時だ

 

「んっ」

 

 またこいつはいきなりキスをしてきた。意味がわからん、なんでさっきのと言いこないだと言いいきなりキスすんだよ...でもまあ慰め合うって条件だからな、付き合ってやるよ

 ここが学校と知りながらキスをずっと続けていた。

 

「...んっっ」

「...どうした?俺に独占欲でも湧いたか?」

「...別に、そんなじゃないよ」

「じゃあなんだよ」

「...わからない」

「...わからないよ!」

「お前...」

 

 モカは泣いていた。多分だがさっきの場面で有翔を失った悲しみが出てきたのかもしれない...

 

「ここが学校じゃなかったらよかったのに...」

「おい...!」

「...教室行く」

「そうか...」

 

 学校じゃなかったらなんだ?ヤってたってことか?...冗談じゃーねーよ、学校でも家でもどっちでも二日連続はきついぞ

...そう言えば有翔のやつは千聖先輩の本当の正体を知ってるのか?あの人は...あの人が

 

 正真正銘のクソビッチだって知ってるのか?




最後の最後で智樹のやつ爆弾発言しましたね...
なんと!UAが8000を超えました!いつも読んでいる方ありがとうございます!これからも頑張って書いていくのでよろしくお願いします!では次回でお会いしましょう!


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

アイドルとは?

そういえばあと一ヶ月でバンドリ二周年ですね!今回はキャラ誰が来るんでしょうね!楽しみです!それではどうぞ!!


 花音に連れていかれ学校の教室で自分の机に顔を伏せていた。

 

「...千聖ちゃん」

「千聖ちゃんどうしたの?...花音ちゃん」

「あ、彩ちゃん、それがね私もよくわからないの...」

「どうしたんだろう千聖ちゃん...」

 

 智樹に彼女ができた。相手はあのモカちゃん...まさか彼女に取られるなんて思いもしなかったわ、先輩として嬉しいこと、だけど違う...私は、私は彼に好意を持っていた。...でも彼は私の好意に気づこうとしなかった。なんで?どうして?あなたは私を見てくれないの?あなたにとって私はただの先輩なの?...私は誰にも愛されなかった。子役になったのも愛してくれない親から離れるため、親は親で妹ばかりを愛して私を見てくれもせず、中学入学と同時に一人暮らしをおこない親から離れた。でも智樹は違った。いつも私のことを先輩、先輩と言って後ろからついてきてくれてた。その行為がどれだけ私の支えになったか...そして、いつからか智樹の事を好きになっていった...でも智樹は気づかない、気付こうとしなかったの、だから私は...誰かに愛される道を選んだの...

 

「千聖ちゃん可愛いねー!」

「ありがとうございます!」

 

 ある時街を歩いていたら声をかけられた

 

「もう中学生でしょ?エッチなことしたことあるの?」アハハ

「いえ...」

「ねーお兄さんと楽しいことしようよ...ね?」

 

 ああ、この目だ、私のことを女として見てくれるその目、その目が欲しいのよ彼から...

 でも彼は私に好意を持たない、だから私は

 

「...はい♪」

 

 知りもしない男に抱かれることを選んだ

 

 初体験は理想的、そんないい話はないわ。私の初体験の相手なんか今もわからないわよ、けどあの目が忘れられない。こんなことを続けていけばまたあの目が見れるかもしれない。だからいろんな男に股を開いた...実際はこんなことをしてることを智樹に気づいてもらって止めて欲しかった...でももう遅かった。私は一度快感を味わってもう忘れなくなってしまったのよ...でも私はやっぱり智樹のことが好きだった。だからこーゆうことはやめようと思った。けど、もう智樹に彼女がいるのなら...別に我慢しなくてもいいわよね?

 

「...」

 

 俺は千聖の教室前から彼女の姿を見ていた。今日は仕事があったはず、だから呼びに来た。いつもは自分から来るがやっぱりさっきのことがよほどショックだったんだろうな...

 今の俺にできるとこはなんなんだろうな、モカの時みたいに?いくわけないだろ...しかも千聖はアイドルだ、恋愛なんて...許されてもいいものなのか?

 

「おい千聖」

 

 教室に入り千聖の机の前まで来た。周りからの視線がなんとやら...もう慣れてしまったよ

 

「あ、有翔君...」

「彩は気にするな、なんとかするから」

「う、うん」

 

 なんとかするってどうすんだよ俺は...

 

「...仕事だ、行くぞ千聖」

 

 千聖の腕を持って引っ張ろうとしたがビクともしない

 

「...甘えんなよ、自分で立て」

「...立てよ!」

 

 怒鳴り声を上げた。

 

「...うるさいわね、立つわよ」

「最初からしとけよ」

「彩も行くぞー今日はお前も別の仕事あるだろ?」

「あ、うん!行こう?千聖ちゃん」

 

 はっきり言って今は仕事なんてしたくない...

 教室を出て階段を降りる時に私は止まった。

 

「...おい、何してる?早く行くぞ」

「そうだよ、早く行こ?」

「私は行かないわ...」

「は?」

「行かないと言ってるのよ」

 

 こいつ何言ってんだよ

 

「馬鹿言ってないで行くぞ」

「ねえ?」

「なんだよ」

「あなた前に言ってたわよね?アイドルは処女じゃないとダメとかなんとか」

 

 確かに...最初らへんにそんなこと言ってたかもしれない。

 

「...私ね処女じゃないの」

 

 階段の上から千聖は俺を見下ろして言った。

 

「...それがどうしたんだよ」

 

 さっきから彩は黙っている...自分が話に入ってもいいかわからないんだろうな

 

「それだけじゃないわ」

「...私はビッチなの」

「...っ!」

「いろんな人に愛されないと生きていけない人なのよ」

 

 千聖が...ビッチだと?そんな素振りなんて一度も見たことないぞ?

 

「わ、悪い冗談だろ?」

「そ、そうだよね?千聖ちゃん」

「冗談じゃないわ」

 

 この感じからして嘘でしたーって落ちはなさそうだな

 

「...過去のことだろ?今はアイドルだ、やめ」

「やめるつもりなんてないわ」

「...」

「もう我慢する必要がないから私は私がしたいようにするわ」

 

 でも、それだと

 

「...アイドルはどうすんだよ」

「決まってるわ」

「やめるわよ」

「もともとアイドルになんて興味なかったのよ、好き好んでアイドルする人なんておかしいと思うわ」

 

 冷たい言葉で千聖は言った。やめるなんてたとえ葵さんが認めたとしても俺は認めない...それになにより!

 

「お前...!彩にむかって!」

 

 言いたいことを言おうと思った時

 

 パーン

 

 廊下に平手打ちの音が響いた。

 

「なんで...なんでそんなこと言うの!?」

「今まで私たちパスパレで頑張ってきたじゃん!」

「私...やっとアイドルになれたのに!なんでやめるなんて言うの...」

 

 彩がこう言うのも無理もない、彩は小さい頃からアイドルを目指していたんだ、アイドルになるため誰よりも努力した。したから今があるんだ...それがこんな形でパスパレ解散なんて一番悲しむのは彩に決まってる

 

「...知らないわよそんなの!」

「おい!千聖いい加減にしろよ!」

「俺にだってお前らを日本一のバンドにする夢があるんだよ!」

 

 誰一人かけてほしくない。このメンバーで目指したいいんだよ

 

「いい加減にするのはあなた達でしょ!」

「...私にあなた達の夢を押し付けないで!」

「「っ!」」

「...さよなら」

 

 このさよならは恐らく本当に最後のお別れかもしれない挨拶だ...彩はその場で泣いていた。

 

「彩...」

 

 こればっかりはやっぱり許せない

 

「おい!千聖!!」

「なに?」

「彩に謝れよ」

「謝る?」

「ああ、謝罪しろよ!」

「なんでよ」

「お前...!」

 

 ダメだ、今の千聖に何を言っても聞く耳を持たない。

 

「だって...私は何も彩ちゃん悪いことなんてしてないもの」

 

 ...呆れた

 

「お前、堕ちるところまで堕ちたな」

 

 このクソビッチが

 

「ええ、私はもとから堕ちてるもの」

「...お前は俺と一緒だったんだよ」

「嫌なことから逃げるのか?千聖...」

 

 昔、俺が音楽から逃げてる時に千聖が俺に言った言葉だ、でも...俺はある意味この言葉に救われたんだ、千聖も...!わかってくれ...

 

「逃げる?違うわよ」

「私は決断しただけよ」

「...っ!」

「...さよなら」

 

 俺は千聖が離れていく姿をただ見ることしかできなかった。何を言っても聞かない...もうダメだ、俺の力じゃどうしようもできない。

 

「あのクソビッチ!」

 

 壁に思いっきり拳を入れていた。なんでだよ、なんでこうなるんだよ...ただ失恋しただけだろ?なんだよ...男と寝たいからアイドルやめる?ふざけんな!今までのはなんだったんだよ!

 

 彩の所に戻るとまだ泣いていた。

 

「私...千聖ちゃんに酷い事しちゃった」

「勝手に私の夢を押し付けちゃった...!」

「彩...」

「...私アイドルになんて」

 

 その言葉は言っちゃいけない

 

「彩!」

「っ!」

「その言葉だけは絶対に言うな...!」

「で、でも!」

「彩は悪くない!」

「彩の夢は間違っちゃいない!」

 

 悪いのは...止められなかった俺だ

 

「...今日は仕事休め、俺から連絡しとくから」

「...うん」

「一人で教室戻れるか?」

「大丈夫、ちょっと保健室で休んでから行くよ」

「...そうか」

 

 彩は一人で保健室のある方に向かっていた。俺は...とりあえず葵さんに連絡しとくか

 

「もしもし。ありと?どうしたの?」

「...彩が体調悪いんだ、今日の仕事休んでも大丈夫か?」

「んーいいけど千聖は?」

「...」

 

 もういっそのこと言うか?でも言ったらどうなるんだ...

 

「もしもーし、千聖はどうなの?」

「あ、千聖は...」

 

 話をして葵さんに頼めば千聖のやつも考えなおしてくれるかもしれない...

 

「千聖のことは知らないの?」

「...今日は休むだとさ」

「へー」

「...多分男のところに行った、と思う」

「そっ...やっぱりやめてなかったのね」

「知ってたのか!?」

「当たり前でしょ?何年の付き合いだと思ってるの?」

 

 知ってるならなんで

 

「...なんで」

「ん?」

「知ってるならなんでアイドルバンドになんか入れさせたんだよ!」

「こうなることはわかってたことだろ!」

「ちゃんとしろよ...社長だろ!」

「...ごめんなさい、こればっかりは私のミスだわ」

「本当だよ...!」

「それで千聖はなんて?」

「アイドルやめるって言ってる」

「...あなたはどうしたいの?」

 

 どうしたい?そんなの決まってるだろ!

 

「千聖を辞めさせたくな...い!」

「...でも彼女を説得するのは私にも無理よ」

「だって一度説得してもこれだからね」

「千聖が言ってた。最近は我慢してたって、だから変わろうとはしてたんだよ」

「...そうなのね」

 

 そうだ、千聖は自分なりに考えてやめようと思ってたんだ、でも自分の好きな人がもう手に入らないと知った瞬間にまた逆戻り...

 

「私が力になれることがあったらなんでも力貸すから」

「何か打開策でも見つかったら私に連絡しなさい...切るわね」

 

 そう言って葵さんは電話を切った。打開策、打開策、打開策...なにも思い浮かばない。今の千聖の場所もわからない。もしかしたら今すぐに男と連絡とってヤってるかもしれないしな...

 

「ああ、クソ!」

「知ったもんか!」

「ビッチだろうがなんだろうが俺はあいつと一緒にバンドしたいんだよ!」

 

 パスパレ解散の危機が迫ってるんだ、なにがなんでも千聖を連れ戻して俺はパスパレを日本で一番のバンドにするだよ!

 心に決め彼は動き出した。




千聖は無事にパスパレに帰ってくるのでしょうか...次回に乞うご期待!


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

決意

お久しぶりです!最近はリアルが忙しくて更新が遅くなりました。ごめんなさい!その分長くしたので許して!それではどうぞ!!


 昼休み、急遽みんなを屋上に呼んだ

 

「アリト君話ってなーに?」

「すみません、ジブン部活の用事もあるので早めに終わってもらうと助かるっす」

「あれ?アリトさん彩さんは...?」

「あーあ、彩は別にいなくていいんだよ」

「それよりお前らに話があるんだ」

 

 みんなに千聖がバンドを辞めるかもしれない話をした。もちろん...千聖が男遊びもしていることもだ

 

「それで千聖は辞めるって言ってるんだ、お前らは...どうしたい?」

 

 この話を聞いてみてのお前らの意見が聞きたいんだ

 

「そ、それは本当の話なんすか!?」

「ああ、彩と俺は知ってる、あと葵さんもな...」

「そんな...チサトさんが」

「んーアタシはなんとなくわかってたけどねー」

「...本当か?日菜」

「うん、だって千聖ちゃんの笑顔ってなんかいつも作り笑い感だったもん」

「それに時々安いシャンプーのにおいがした時があるしね」

「...なるほどねー」

 

 日菜は気づいていたのか、すげーな俺も自分のこと天才だと自負してたけどまだまだだな

 

「俺が話したことはすべて本当だ」

「...でも、俺は千聖を辞めさせたくない!」

「「「...」」」

「お前らの意見が聞きたいんだ!」

 

 俺だけが嫌だから辞めさせたくないって意見は通らないと思っている、だから彼女達に聞いた。彼女達が千聖を諦めるって言うなら俺は...諦めるしかない

 

「確かに...アイドルがビッチだとやばいと思う」

「でも!俺達は今まで一緒にやってきただろ!」

「ましてやお前らは初期のあの事件を一緒に乗り越えた仲間だろ?」

「「「...っ!」」」

 

 そう、俺が彼女達のマネージャーになる前に盛大にやらかした事件があった。それは読者のみんなが知ってると思うから説明はしない

 

「...答えてくれ」

 

 ここまで言っても無理なら諦めるだけだ...

 

「アタシはやっぱり千聖ちゃんがいいなー」

「千聖ちゃんがビッチでもなんでも千聖ちゃんは千聖ちゃんだよ!」

「日菜...!」

「ジブンもです!パスパレのベース担当は千聖さんしかいません!」

「麻弥...!」

「わ、私はチサトさんがそんなことをしていることに気づきませんでした...」

「それは...俺も同じだ」

「ので...私はもっとチサトさんを知りたいです!そのためにはチサトさんにはパスパレに残ってもらう必要があります!」

「それにチサトさんからは確かにブシドー精神を感じられます、まだ間に合うはずです!」

「...お前ら!」

 

 どうやらみんな意見は同じようだな

 

「よし、それじゃーあのクソビッチの目を覚ましてやるか!」

「でもーどうするの?」

「確かにそうですよね...今千聖さんはどこにいるんです?」

「多分だが、男の所じゃないか?」

「あーそれはヤってるねー」

「いや、まだわからんぞ」

「えーでもビッチでしょ?ビッチならそこら辺の男とヤるんじゃないの?」

「おい!あまりヤるとか言葉を言わないの!」

「えーだって千聖ちゃんはビッチだしよくない?」

 

 そ、それを言われると痛いな

 

「と、とりあえずだ!」

「俺の知り合いに頼んで千聖は探してもらうから」

「アリトさん!その知り合いって誰なんですか?」

「それはまあ内緒だ」

 

 こればっかりはあの人の力を借りないと無理だよな...

 

「とりあえず俺に任せてくれ」

「...何かあったら教える」

「わかった、ちゃんと千聖ちゃん連れ戻してきてよね?アリト君」

「ジブンはいつでも待っときます!」

「アリトさん!諦めたらそこで試合終了です!なので諦めないでください!」

「ん?お、おう!」

 

 イヴのやつ日本文化が好きって話だからそれは...まあ日本の漫画だし日本文化の一つだよな?

 

 あいつらに俺に任せろって言ったけどどーすっかねーとりあえずあの人に連絡だ

 

「もしもし」

「...私に直接連絡とは、一体何用かな?」

「いやーアギトさんに頼んでも動いてくれないと思うんでボスに直接連絡した方が早いかなと」

「ははは、なるほど、それで?用件は?」

「...人を探している、後でアギトさんに写真渡しとくから...お願いします」

 

 悔しが弦巻家の力を借りないとあんな人がうじゃうじゃいる中から見つけ出すことなんてできない。

 

「...いいだろう」

「...!ありがとうございます!」

「でも一つ条件があるよ?」

「な、なんですか?」

 

 なんだ?体の一部でも売れって言うのか?もしそんなこと言われたらおしまいだー!!

 

「ははは、そんな怖がらないでくれたまえ」

「は、はい!」

「...是非うちにお婿さんとして来てくれないかな?」

「え?」

 

 弦巻家のお婿さんとして来てくれ?は?それってつまり...

 

「こころと結婚しろってことですか?」

「その通りだが?」

「いやーなにしろこころはあんな性格だからね、私を引き継いで弦巻家を引っ張っていけるか少し不安でねー」

「...」

「君のような頭脳を持った方を探していたんだよ」

 

 そんなことのためだけに俺を...俺を利用したいのか、それよりな

 

「あんた父親だろ」

「そうだけど?」

「なら娘のことぐらいちゃんと見てやれよ!」

「...」

「あいつにだって好きな人ぐらいいる!」

 

 こないだアギトさんのこと好きだって言ってたしな

 

「俺にだって好きな人がいる!ずっと守りたいと思うし、いつまでも一緒にいたいと思ってる!」

「...ですのでその話は無理です」

「そうか...」

「千聖は自分で探します、それじゃ」

「いやいや待ちたまえ」

 

 なんだ?まだ話があるのか?

 

「なに、私は君を確かめただけだよ」

「...は?」

「さっきのは冗談だから気にしないでくれたまえ」

「そ、そうですか」

 

 なんだよ、冗談かよ!安心したぞ

 

「アギト君が連れてきたから認めていたけどどうやら君は本当に私が探していた人材のようだ」

「これからも弦巻家の真剣師としてよろしく頼むよ」

「...はい!」

 

 こうゆう時は大きな声で返事しとけばいいんだよな?

 

「うん、それなら僕からアギト君に連絡しとくよ」

 

 話はついた。あとは千聖を見つけるだけ...

 

 (頼むからまだ男とヤってんじゃねーぞ千聖...)

 

 室内にいたら見つけることが困難になるからな

 

「おーい」

 

 後ろから呼ばれた。

 

「アギトさん」

「ったく、普通に頼めば動いてたっつーの」

「嘘つけ、ボスに言われたから動くだけだろ?」

「まあーな」

 

 だと思ったよ、アギトさんはそんな人だからな、でもそんな人でも頼りになるんだよ

 

「...頼りにしてるから」

「...ボスの命令だからな、しっかりするさ」

 

 屋上から出るすれ違いのさまに一言かわし次の目的地に向かった。

 

 智樹side

 

 あいつ...なんで泣いてたんだろう、まだあんまり関わってないからよくわからない。と言うより

 

 (やっぱ似てんだよなーあの人と)

 

 そう、俺と一緒に中学生活を送ってくれた人にとても似ている

 

 (あの人今何してるんだろ...)

 

 って違う違う、今はモカのことを考えろ、仮にもあれだ、彼女だからな...やっぱり有翔のことを気にしてるからなのか?それとも俺が千聖と...

 

 キーンコーンカーンコーン

 

「ちっ、もう時間か、次までに問題解いとけよー」

 

 秋月先生の授業が終わり昼休みになった。

 

「智樹ー飯食おうぜ」

「おいおい将人ーお前彼女と食べないのか?」ニヤニヤ

「え!?あーリサさん今日は友達と食べるんだって」

「へー早速捨てられたな?将人」

「な、ちげーし!だいたい彼女もいないゆうから言われたくねーよ!」

「それ言ったら智樹も同じだろ?」

「え?」

 

 いやまーね、一応彼女はいるけどさ?んーどうなんだ?言ってもいいのか?とりあえず

 

「俺は作らないだけだからな!」

「く、クソー!イケメンだから言えるセリフを!」

「はっはっは!!!」

 

 嘘だ、失恋したくせに

 ...でもやっぱり気になるな、将人達と話をして紛らわそうと思ったけどあいつの泣いてる顔が頭から離れない。

 

「...」

「ん?智樹どうした?飯食わねーのか?」

「あーうん、なんか食欲なくて」アハハ

「そー言えば有翔のやつおせーな」

「...!」

「今日は俺達と飯食べるって言ってたのになー」

「そうだったのかー」

 

 お前は美竹さんと食べとけよ...あんなに可愛い彼女がいるのに

 

 あーくそ、やっぱりダメだ!

 その場で立ち上がった

 

「うわ!急に立ち上がってどうした?」

「...彼女のところに行ってくる」

 

 教室を出てモカのいる教室に向かった。

 

「は?彼女!?え、おい!まてよ智樹!」

「うわーとうとう智樹にも彼女できたのかよ」

「あーあ、独り身だな?ゆう」

「...別に恋愛に興味ないからいいけどな」

 

 教室がざわめいている

 

「モカ話がある」

 

 こいつのためだけにみんなにバレることを覚悟して来てやったのに、それになんこいつの前だと素が出てしまう

 

「え〜モカちゃん今お昼ご飯食べてるから後にしてよ〜」

「...そのパン俺が買ってやったよな?」

「ん〜そうだけどそれはそれ、これはこれだよ〜」

 

 こ、こいつ!

 

「も、モカ!いつ智樹君と仲良くなったの!?」

「どうやってイケメン俳優と知り合いになったの!?」

「ひまりうるさい」

「蘭ーだ、だって〜」

 

 この人はベース担当の人だったな、演奏中美竹さんに夢中だったが隣で揺れるおっぱいが特徴だったな、まあ無理もない、友達がこんなイケメン俳優と仲良しだったら羨ましくもなるだろ

 

 それにしても美竹さんってやっぱり可愛いよな、今日の朝も見たけど

 

「それで?俳優のあんたがモカに何の用だ?」

 

 確かこの人はドラムを叩いてた人?ならこの人はメンバーだよな、あれ?キーボードの人いなくないか?

 

「つぐは生徒会〜」

 

 こいつしれっと人の心覗くよな

 

「モカすぐに終わるから」

「...」

「おい、無視すんなよな!?」

 

 こっちだってしたくない話をするんだぞ

 

「え〜どうしよっかな〜」

 

 あの手を使うしかないのか

 

「はあー」

「彼氏命令です、いいから来て」

「「え!?」」

「...迷惑かけないって言ってたのに」

「「「「「えー!!!!!」」」」」

 

 最初はバンド仲間の二人だけが驚いて最後はクラス中のみんなが驚いていた。

 

「うん、なら仕方ないね〜」

 

 そう言ってモカは俺の腕に抱きついてきた。

 

(勘弁してくれよ、美竹さんが見ているのに)

 

 まあモカを連れ出すことはできたからいいとするか

 屋上についた。

 

「で、話って何?」

 

 ですよねーみんながいないと素だよな

 

「...お前その話し方の方がいいと思うぞ?」

「そーかな?それよりともくんさっき素が出てたよ?」

「あーかもな、お前がゆうこと聞かねーからだよ」

「そっ、で話はなんなの?」

「...お前には一応千聖先輩のことを話しておくべきかなって思って」

「なんで?」

 

 なんでってそれは...

 

「なんとなくだ」

「とりあえず話すぞ」

 

 俺は千聖先輩のことをすべて話した。彼女がどうしようもないクソビッチで、しかも俺に好意を持っていたことも...

 

「でも、俺は千聖先輩とは付き合わねーよ」

「だからなに?」

「だから...」

「だから俺はどこにも行かねーよ」

「...っ!」

 

 この驚きからしてやっぱりな、俺が千聖先輩に取られると思ったんだろ?有翔が、好きな人が離れるように彼氏役の俺が離れることが嫌だったんだろう...

 

 そう思った矢先

 

「...彼氏ずらしないで」

「何を知らないくせに...」

 

「え、えー」

 

 まさかの予想が違った。めっちゃ恥ずかしいやつやん

 

「じゃ行くね」

「あ、おい!」

 

 あーあ、なんで思い通り行かないんだろうな

 

「やっぱりあいつのことわかんねーわ」

 

 そんなことを言ったあと

 

「智樹、こんな所にいたか」

「有翔?」

 

 覚悟を決めたような顔つきの親友がそこにはいた。




次回有翔と智樹の言い合いになるかと...是非お楽しみに!!


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

優しい言葉

なんとか続けて投稿することができました。それではどうぞ!!


 俺は智樹を見つけて千聖の話をしようとした。

 

「これ」

 

 さっき将人が奢ってくれたジュースを智樹に投げ渡した。

 

「お、サンキューな」

「「...」」

 

 沈黙が続く、やっぱり俺から話すか

 

「智樹はさ...千聖のこと知ってたか?」

「...」

 

 やっぱりその事か、まあ俺は知ってたよ

 

「ああ、知ってた」

「っ!」

「知った上で放置してた」

「...そうか」

「俺じゃ千聖先輩を変えることなんてできないからな」

 

 それに...もう今からどうにかなる問題じゃないと思う

 

「やっぱり千聖先輩アイドルやめるって?」

 

 あの人のことだ、もともとアイドルになんて興味がないに決まってる

 

「仕事だから」

 

 この一言だけで今までやってたんだろう、でも俺がもう手に入らないと知った瞬間これかよ、まあモカと付き合ってなくても俺は千聖先輩から告られても付き合う気なんてない。あの人が俺に好意を持っていたとしても俺は持ってないからな

 

「...ああ、やめるって言ってたよ」

「だよな...」

 

 ってことはどーせ男遊びの日々に戻るんだろうな

 

「...でも俺は諦めない」

「は?」

「俺は、このメンバーでバンドをしたい、だから!誰一人欠けることは俺が許さん」

「...お前」

 

 そんなの無理に決まってる

 

「...そんなの無理だ!あいつは男遊びをやめることなんて絶対にない!」

「...」

 

 もう知るか、思ってたこと全部言ってやる

 

「それにな!?アイドルだぞ?アイドルも続け、そして男遊びを続けるって話が通ると思うか?」

「お前の言う理論があるならな」

「葵さんやお前が千聖を辞めさせない選択をしても俺が許さない...」

「っ!」

「お前が言ってることはこうゆうことだぞ?」

 

 確かに智樹が言っていることがただしい、アイドルが男遊びなんてしていいはずがない。でも...

 

「だいたい...アイドルが恋愛禁止って話がおかしいんだよ」

「は?」

「人間誰しも恋をする、俺だってお前だって!人のことを好きなったから恋人がいる」

「...違うか?」

「っ!?」

 

 俺が、俺が本当にモカのことが好きで付き合ってると思うのか!でも、でも本当のことは言えない。

 

「...そうだな」

「いけないことだとわかってる...でもさ」

「...」

「少しぐらいスリルある活動の方が楽しいと思わないか?」

 

 お前は...そんな考えができていいな

 

「...千聖のことが世間にバレてパスパレが解散になるかもしれないんだぞ?」

「そうかもしれない」

「でもそうならないようにパスパレのメンバーは俺が守るんだ」

「でも俺だけじゃ無理だから葵さんとかにもすこし頼るけどな!」アハハ

 

 昔有翔が俺に言った。

 

「お前と俺では天と地の差があるだよ!」

 

 これを今で例えると天が有翔で地が俺だな...こいつのこうゆう所に美竹さんは惚れたのかな?

 

「連れ戻せる策はあるのか?」

「あるが...難しいな」

「お前なーそう言うことはちゃんと考えてから話をしろよな?お前ただの恥ずかしいやつだぞ?」アハハ

「わ、わかってたし!」

「...千聖先輩のこと任せたぞ」

「...おう!」

 

 もう彼女を戻せるのは有翔しかいないと思う

 

「...お前が千聖先輩を連れ戻してくれたら」

「...俺もちゃんと向き合うよ」

「...!」

 

 こうなったのも俺の原因だからな...ちゃんと向き合わないとダメだよな

 

「連れ戻してちゃんと話すんだな」

「ああ、わかってる」

 

 キーンコーンカーンコーン

 昼休み終わりのベルがなった。

 

「それじゃ戻るか!」

「おい!次の授業秋月先生の授業じゃないか!?」

「あー!しまった!あき先生遅れるとうるさいから急ぐぞ!智樹!」

「...お前といると楽しいな」

「ん?どした?」

「なんでもねーよ!行くぞ!」

 

 やっぱり有翔のことを嫌いになるなんて無理だな、俺の初恋の人を奪った人だがそれはそれ、これはこれだ、やっぱり有翔といると楽しいな...モカが有翔のことを好きになるのがわかるよ

 

 (俺とは違うかっこよさがあるんだよな、お前には)

 

 そう思ったのだった。

 

 

 普段授業を受けない俺だがあき先生の授業だけは受けるようにしてる、何故かって?担任だからうるさいんだよ、察してくれ

 

「おい圷、この問題解いてみろ」

「先生ー俺ばっかり当てすぎじゃないかい?」

「それは気のせいだ、つべこべ言わずに問題を解け」

「...くっそー」

 

 前に出て問題の答えを板書しようとした時

 

 てけてんてけてんてけてんてけん

 

 りんご会社が作った携帯の音が流れた。

 

「電話だ!」

 

 相手はアギトさん

 

「もしもしアギトさん!?」

 

 教室の黒板前だがそんなの関係なしに電話に出た。

 

「ああ、お前が探してる人見つけたぞ」

「まじか!」

「近くの駅のホームにいる」

「なに?」

 

 近くの駅なら今から行けば間に合うはず

 

「あ、クソ!男が来やがったぞ」

「止めてくれ!...って無理だよな、面識ないもんな」

「近くのホテルを探してくれないか?多分そこに行くと思うから!」

「あ?ああ、調べて後で送る」

「助かる、俺は今からそっちに行って連れ戻してくるから」

「何か知らんががんばれよ」

「ああ、じゃあ切るな」

 

 まだホテルに行ってないならまだ間に合うはずだ

 

「お、おい圷」

「あき先生ごめん、仕事が入った」

「すまんが抜ける!」

 

 急いで教室を出ていった。

 

「あいつ...本当に仕事か?久我」

「...ええ、過去一困難な仕事でしょうね」

 

 頼んだぞ...有翔

 

 最近走りすぎたせいで自然的に体力がついてきた気がするが足がついていけねーな、駅までは信号に一切引っかかることなく行けることが出来た。

 

「どこだ、どこだよ千聖!」

 

 駅のホームを探しても千聖らしき人物は誰一人といない。

 そんな時にメールが届いた。

 

「これは...近くのホテル一覧」

「助かるぜアギトさんよ!」

 

 また走った。

 

 一件目いない

 

 二件目いない

 

 最後の三件目

 そこには千聖らしき人物とその隣には男の人がいた。

 

「あれだ!」

 

 やばいホテルに入る直前だ

 

「千聖!!!!」

「っ!」

 

 やっと、やっと見つけた。

 

「...よくここにいるってわかったわね」

「ふざんけな、俺がどれだけ走り回ったと思ってんだよ」

 

 蘭の時より多く走ったぞ畜生が

 

「帰るぞ千聖、みんなの所に」

 

 手を差し伸べる...が

 

「いやよ、私は戻らないから」

「っ!お前!」

 

 まだ言うのかこいつは

 

「ちょっと君、千聖ちゃんのなにかな?」

「は?」

「僕はこれから千聖ちゃんと楽しいことするんだよ、邪魔しないでもらえる?」

 

 隣りいた男は千聖の前に出てきて俺に言った。

 

「千聖との関係...か」

 

 そんなの決まってるだろ

 

「同じバンドの仲間で俺の友達だ!」

 

 俺の大切な居場所のひとつ、パスパレの大事なメンバーで俺の友達

 

「ふーん」

 

 男はどうでもいいような反応をする

 

「千聖...」

「...」

 

 一呼吸置いて言った。

 

「そんな奴とは縁を切れ、一緒に帰ろう」

 

 優しく言った。だが

 

「...無理よ、もう何もかも遅いのよ」

 

 優しく言った言葉を冷たく返された。

 

「ち、千聖...」

「すー」

 

 千聖は息を吸って大きな声で言った。

 

「警備員さーん!この人部外者なのにホテルに入ってますよー!」

「な!?お前!」

 

 そう、ここは高級ホテル、無関係者ましては部外者は入ることができない、ここまで入れたのは無理やり突破したからだ

 

「おい君!何してるんだ!」

「ち、違う!俺はこの人の友達だ!」

 

 千聖を指さして言った。

 

「いいえ、こんな人知らないわよ、早くどっかやってちょうだい」

「う、嘘だろ、な!おい!」

 

 千聖に言いかけるが

 

「もう君しつこいなー千聖ちゃんは今から僕と遊ぶの、部外者は帰った帰った」

 

 隣の男、つまり今からヤる相手に言われた。

 

「ほら君、外に出ようね」

 

 警備員二人から無理やり連れていかれた。

 これでいいのか?本当にこれでいいのか?違うだろ?俺はみんなに言っただろ?千聖を連れ戻すって、俺の覚悟はこれっぽっちだったのか?違うだろ、どんなことをしても千聖を連れ戻す、違うか?

 

「おいお前!」

 

 ホテルのホームに俺の声が響いた。周りの人達がなんだなんだと俺を見てくる、ここでもし俺が千聖のことを名前で読んでいたらもっとやばかったと思う、この判断はただしかった。

 

「俺はいつまでも待つからな!」

「そうだな!お前の家の前でずっと待っといてやるよ!」

「おい君ね!」

「黙れ!」

「一週間、一ヶ月、一年だろうが俺はずっとずっと待ってるからな!!!!」

「おい口抑えろ!」

「クソ、離せ!」

 

 警備員の奴らから口を抑えられた。でも

 

「ほれはあひらめねーはらな!(俺は諦めねーからな!)」

「ふぇっふぁいに!(絶対に!)」

 

 警備員に連れていかれて外に放り出された。

 

「君ねー!これ以上迷惑かけるなよ?大人を舐めると痛い目見るぞ」

「...」

 

 その場で投げ出され道端に倒れていた。

 

 (きっと、きっと千聖はわかってくれる)

 

 そう思って目的の場所に向かった。

 

「ふーこれで部外者は消えたね、それじゃ部屋に行こうか」

「...はい」

 

 彼がまさかここまで来るなんて思いもしなかったわ、最後に私のことをお前と呼んでくれたの気遣ってくれたのね

 

 (余計なお世話よ...)

 

 家の前で待っとく?そんなの一日二日で飽きてすぐに諦めるわ、そうに決まってる

 

「いやー久しぶりに連絡くれたから嬉しいよ」

「私は久しぶりにあなたと遊びたいと思って連絡したのよ?」

「それは光栄だねー」

「そうよ?私と寝れんだからね?」

 

 そう、そんなことを忘れて私はこの人と今夜を過ごすのよ




これからも有翔の苦悩は続いていきますがどうぞ次回も読んでくれるとうれしいです!!では次回でお会いしましょう!!


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

情けない自分

誤字脱字が多くて読みにくいと指摘を受けました。これからは治すように何度も読み返して確認したいと思います、それと誤字脱字があったら何なりとお申し付けください!急いで訂正します!それではどうぞ!


 目的の場所に向かいながら葵さんに電話をかけた。

 

「もしもし、ありとね」

「ああ、少し頼みがある」

 

 最近人に頼りっぱなしだ、千聖をみつけてくれたのもアギトさん、千聖にビンタをしたのも彩、俺が行動しなかったから彩が嫌な役目になってしまった。俺は、俺は本当に情けないな

 

「...っ」

「ありと...泣いてるの?」

 

 そう俺は道端で歩きながら泣いていた。

 

 情けない。本当に情けない自分が嫌になりそうだ

 

「俺は、俺は結局人に頼りっぱなしなんだよ...」

「それは違うと思うわ」

「違わない!千聖を探してくれたのアギトさんだし俺じゃない!」

「今だって、今だって葵さんに頼ろうとしてる」

「本当に情けないよ...」

 

 公園についたからベンチに座っていた。

 

「...はー」

「これは私の独り言、別にあなたから何か言われたから答えるわけじゃないよ」

「千聖の家は私と同じマンションよ」

「っ!」

「けどそれって!」

「だーかーら!私の独り言、あなたは私を頼ってないおっけ?じゃあ忙しいから切るね、頑張ってね」

 

 葵さん...なんかこれはこれですまねーな

 

 千聖の家が何処かわかることができた。でも

 

 (動かねーんだよなー足がもう)

 

 走りすぎたせいで足が限界を迎えていた。このベンチに座っているのも疲れたからだ

 

 空が夕焼け色に染まっていた。もう日が暮れてきている証拠、そんな時

 

「ありと?」

 

 そこには夕焼けに照らされる蘭の姿があった。

 

「蘭!なんでここに?」

「学校の帰り、今日バンドの練習休みだし」

「隣いい?」

「ああ...いいぞ」

「千聖先輩の話さ...聞こえたんだよね」

「そっか」

「どう思った?」

「...ありとも大変だなって思ったよ」

 

 蘭と顔が合わせられない。なんせさっきまで泣いていたからな

 

「ありと泣いてたの?」

 

 うわーやっぱりすぐ気づくよな

 

「ふっ、流石俺の彼女だな」

「強がらないの」

 

 そう言って蘭は自分の太ももに俺の頭を置いた。俗に言う膝枕ってやつだ

 

「蘭?」

「...別に強がらなくてもいいよ」

「っ!」

「泣きたい時は思いっきり泣けばいいって...」

「昔ありとのお父さんが言ってたじゃん」

「あっ...」

 

 あの時のことか

 蘭からそう言われると思ってたことが口に出てしまった。

 

「...俺って全然ダメダメなんだよ」

「俺に任せろとか言って結局人に頼りっぱなし」

「...本当にダメだ...よな」

 

 いい歳した男が彼女に膝枕され泣きながら言っていた。

 

「別に人に頼ることはダメなことじゃないよ」

「...違うんだよ!俺は彼女達を守るって!」

「決めたのに!...決めたのに!」

 

 そうだ、俺はパスパレを俺の大切な居場所は自分で守るって言ったのに...

 そんな時蘭俺の頭を撫でてきた。

 

「うん、わかってる、ありとが頑張ってることはあたしが一番知ってる」

「蘭...?」

「今回は頼りっぱなしだったかもしれない」

「けど今からまた頑張ればいいよ」

「っ!」

「それに全部が全部ありとができるわけじゃないの、人に頼ってもいいんだよ」

「だから...次から頑張ろう?ありと」

「蘭...」

 

 確かに今回はいろんな人に頼りっぱなし、でも次は...今からすることは俺にしかできない!だったら!

 

「...次こそやってやる、いや!やり遂げてみせる!」

「そう、その意気だよありと」

「サンキューな!蘭!なんか泣いたら元気出たぜ!」

「そ、なら膝枕してよかったかもね」

「だ、だな!」

「で、どうするの?」

「それはだな...」

 

 俺の作戦を話した。俺の作戦、そうそれは千聖の家のマンションの前で帰りをずっと待っておくことだ、ずっと男遊びを続けられるとは思わない。服などを洗濯しに、または替えの服を取りに帰ってきたりするはずだ、だからその時期が来るまでずっと待っとく、これが作戦だ

 

「...でもいつ帰ってくるかわからないよ?」

「俺は言ったんだよ、一週間だろうが一ヶ月だろうが一年だろうが待ち続けるって」

「だから...待っとく」

「...」

「ゴメンな蘭、けどこればっかりは俺がしたい、いや俺にしかできない」

「はーわかった、その代わりあたしも時々来るから」

「その時は相手してね?」

「当たり前だ!彼女が俺のことを心配してきてくれるならそりゃ喜ぶさ!」

 

 彼女が来てくれて喜ばないやつなんていねーよ

 

「...今日から?」

「ああ、いつ帰ってくるとかわからないしな」

「今から行くの?」

「そうだけどーその前にいろいろ準備しないとな」

「あ、蘭家まで送るぞ?いろいろ迷惑かけたしな」

 

 泣いてる俺を慰めてくれたしな

 

「いやいいよ、もしかしたらすぐに帰ってくるかもしれないし」

「早く行ってあげて」

「蘭...助かる!」

 

 蘭に別れを告げ重い足を動かして準備に必要なものを買いに行った。

 

「しゃーせ」

 

 やる気のない店員の声が聞こえた。

 

「モカ...バイトの時ぐらいちゃんとしろよ」

「あ、あーくんだ〜買い物〜?」

「ああ、そうだな」

 

 モカの質問に答えて飲み物コーナーに向かった。

 

「エナジードリンクをそうだな10本ぐらい買っとけば大丈夫か?」

 

 カゴにエナジードリンクを大量に入れている

 

「ねねママーあの人同じ飲み物たくさん買ってるよー」

「そうねーきっとテスト前の一夜漬けかしらね?」

「テストってなーに?美味しいの?」

「美味しくないわよー?あなたもきっと将来苦戦するわ」ウフフ

 

 そんな会話が聞こえた気がした。

 その後他にも必要なものを集めて

 

 ドン

 

「モカ、レジ頼む」

「うわ~こんなに買って何するの~?」

「ちょっとな、張り込みだ」

「あ~白鷺先輩~?」

「なんだ、智樹から聞いたのか?」

「...うん」

 

 おーまじかこりゃい意外だな

 

「そうか、なら話が早い」

 

 これからのことをモカに話した。

 

「へ〜頑張るね〜あーくん」

「まあな...」

「だったら暇があったらモカちゃんお見舞いに行ってあげるよ〜」

「そうか、それは助かるな!」

 

 モカとの話が終わり目的の場所に向かった。

 

 (まだ帰ってきてないよな?まあ帰ってきてたとしても出かける時に会うよな)

 

 マンションの入口付近の壁によかかってエナジードリンクを飲みながら待っていた。

 

 待つこと三時間後、ある人が来た。

 

「おい圷、こんな所で何をしてるんだ?」

「うわ!あき先生!なんでここに!?」

 

 普通に驚いた。なんせここは高級マンションだぞ?先生ごときが住めるのか?

 

「今頭の中で失礼なこと考えてただろ」

「な、なんのことやら...」

 

 そんな話をしてた時にもう一人やって来た。

 

「あれー?ありと君こんな所で何してるの?」

「次は...まりなさん?」

 

 なんなんだ?さっきから

 

「あ、ゆずみちゃん!」

「まりな、何故圷を知ってる?」

「知ってるも何も小さい頃から仲良いよ?」

「ほう、そうだったのか」

 

 おーい!

 

「ちょっと待てぇえ!」

「「ん?」」

「なんで二人が知り合いなんだよ!?」

「ああ、まりなはなこのマンションの大家さんなんだよ」

「はぁ!?」

「あはは、おじいちゃんが引渡してくれたんだー」

 

 なるほど、明らかにcircleだけの仕事でやっていけてないだろ思ってたがそうゆうことか

 

「待てよ、ってことは...」

 

 話を出そうとした時、一台のタクシーがマンションの目の前で止まった。

 

「あらありと早速やってるのね」

「葵さん...」

 

 よく思い出したら自分と同じマンションが千聖のマンションって言ってたしな

 

「あ、まりなとゆずみもう来てたのね」

「ああ、遅いぞあおい」

「私はさっき来たばかりだけどね!」

 

 だよなーやっぱり知り合いだよな

 

「今から飲みに行くのよ」

「...へー社員が仕事をしてるのにね」

 

 そう、これは一応仕事だ、いやそのはずだ

 

「そうね、でも今の私は普通の人だから、社長とか知らないわー」アハハ

「こ、このアマ...!」

「って冗談は置いといて、悪いと思ってるわ、あなたに任せっぱなしで」

「...気にすんな、俺がしたいからしてるんだよ」

「そう、なら仕事が終わったら今度美味しいスイーツバイキングに連れてってあげるよ」

「マジですか!?」

 

 何を隠そう俺はスイーツが大の大好物なんだ

 

「そうね、それと給料も多めにしとくから」

「あなたは神ですか!?」

「でも!」

「はい!」

「ちゃんと連れ戻すのよ?いいわね!」

「了解だ!社長様!」

 

 それじゃ飲み行くからって言って三人はいなくなった。さっきまでずっと一人でいたから誰かと話した後に一人で待つのは少し寂しいな

 

 それからあっという間に日はすぎる

 朝が来た。

 また朝が来た。

 そしてまた朝が来た。

 そして次は蘭が来た。

 

「ありと...目の下のクマ凄いよ」

「あ、ああー蘭ね、おはよう」

「...おはようじゃなくてこんにちは、もう夕方だよ?」

「あれ?そうだっけ?時間感覚麻痺してきたなー」アハハ

 

 思ったよりきついな、ずっと立ってるし寝てないし、ずっと待ってるとか行ったけど精神の前に体が逝っちまうかもな...

 

「はい、これ」

 

 そう言って蘭は持ってきてくれたサンドウィッチをくれた。

 

「あたしにできることってこれぐらいだから...」

「いや、全然大丈夫、嬉しいよ」

 

 そう言って食べるが味を感じない。多分だがずっと寝てないから味覚もおかしくなってんだろうな、でも

 

「うん、美味しいよ、ありがとうな」

「そう、ならよかった」

「...少しここに残っとくよ、話し相手必要でしょ?」

「ああ、助かるよ」

 

 数時間近く蘭と話をして時間になったから蘭は家に帰って行った。

 

 (そう言えばモカのやつ...来るとか言ってたけど来ないな)

 

 そんなことを考えながらまたエナジードリンクを飲んだ

 

 モカside

 

 白鷺先輩のせいであーくんが張り込みをしてるみたいたがら話し相手になってもいいかなって思って行ってみたら

 

「うん、美味しいよ」

 

 そこにはあーくんと一緒に蘭もいた。

 その後もずっと話を続けていた。

 

 (なんだ、モカちゃん必要ないじゃん...)

 

 やっぱりあーくんは蘭のことが本当に好きでそれは蘭も同じ、やっぱりあの二人はお似合いだよね...それに最近はともくんと全然関わっていない、こないだ白鷺先輩の話をした時に

 

「俺はどこにも行かないよ」

 

 って言ってた。それはあたしのことを心配して言ってくれた言葉、ともくんとはきっと彼氏役の自分すらどっかに行くのが嫌だからあたしが白鷺先輩にあんなことをしたんだと思ったんだと思う、結果はその通り、彼氏役すらがいなくなるのは寂しいよ...それに本当のことなのにともくんに強く当たったせいでもうあっちから話しかけることが無くなった。

 

 (もうどうすればいいかわからないよ...)

 

 そんな時

 

「ねーねー今暇?」

「...」

 

 いかにもチャラそうな人が話しかけてきた。

 

「暇なら今から遊ばない?」

「...遊ぶって何して〜?」

「ホテル行って遊ぶよ?」

 

 それってつまりヤるってことじゃん

 その時あたしは変な考えが頭に浮かんだ

 

 (白鷺先輩みたいなビッチってどんな思いで知らない人とヤってんだろう...)

 

 それに最近はともくんも相手にしてくれない。だったら試しも兼ねて...

 

「お兄さんって大きいんですか〜?」

「お、もちろんさ!ってことはいいのかな?」

「...いいですよ〜」

 

 初めてあーくんとともくん以外の人と寝ることにした。

 

 結果は最悪だった。あーくんやともくんより全然小さいし、下手くそだし、それに舐めさせるってなに?まだあーくんやともくんにもしたこと無かったのに...!白鷺先輩ってこんなことして楽しんでたんだね...

結局ずっとヤり続けてもう気分は最悪、なんでこんなことしたのかわからない。

 

「気持ちよかったよー」

「...」

 

 それはそっちだけ、こっちは気持ちよくもならずに最悪の気分だよ

 

「あれー?黙り込んでどうしたの?」

「あ、トラウマにしちゃったか?」

「まあいいや、二度と会わないし、金置いとくね、ばいばーい」

 

 (誰か...誰か助けてよ...)

 

 って言おうと思ったけど口を塞いだ、これは自業自得、ベットの中で泣くことしかできなかった。




次回はたぶん智樹編になると思います。ではまた!!


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

智樹の過去...そして

今回は智樹回です、話に関係するお話なので呼んでくれると幸いです。それではどうぞ!!


 有翔がもう三日近く学校に来ていない。千聖先輩の家の前でずっと帰りを待っているらしい。それもだか...最近モカと全然話していない。てか俺から避けている、仕事って言い訳つけて早く帰ったり遅く来たり、一緒にいられる時間をわざといないようにしている

 

 (やっぱりあの人に似てんだよあいつ)

 

 そんなことを考えながらマネージャーに電話かける時、連絡帳にふと目に入った番号があった。

 

 (やっぱり気になってる証拠だよな...)

 

 その番号に電話をかけた。

 

「もしもしー」

「あ、もしもし智樹...です」

「...」

「いきなり電話してごめん...」

「いやいいよーそれよなに?」

「えっと、その、久しぶりに会いたいなって...」

 

 (何言ってんだよ俺は...)

 

「...いいよー明日暇?」

「いいの?大丈夫なの?」

「むしろそっちこそ大丈夫なのー?仕事はー?」

「あってもキャンセルするよ」

 

 モカは仮の彼女だし...別に他の女性と会うくらい大丈夫だろ

 

 次の日俺と有翔の母校である中学校がある県に来ていた。

 待ち合わせ場所は駅前の噴水場、俺は俳優だからバレないようにサングラスをかけて待っていった。すると

 

「だーれだ」

「はあー玲奈(れな)さんでしょ」

「あったりー」

「久しぶりー!一年ぶりだねー!」

「久しぶりだよ」

 

 この人は玲奈さん、玲奈さんとの関係...それはセフレだった。中学生でセフレ持ちなんてなんてやつだって思うがいろいろ事情があったんだ...

 

「きゃー!久我智樹よ!」

「ルックス半端なくない!?ねー!今から話しかけようよ!」

「隣の人もカッコよくない!?」

「あれもそのうち俳優さんとかになりそうだよね!」

「玲奈はどっちが好み?」

「あたしー?」

「あたしはーどうだろうねー?」

「あ!玲奈今唇触った!」

「それがなにー?」

「唇触るのって欲求不満の証拠らしいよ!」

「え!?そうなの!なら玲奈欲求不満なのかな??」ニヤニヤ

「...」

「そうかもね」

「「えー!!!」」

 

「全く朝からうるせーな、お前のせいだぞ?」

「ごめんって有翔」アハハ

「それに有翔のこともカッコイイって言ってたからいいだろ?」

「...別にどうでもいいよ」

「はいはい」

 

 その日の放課後、その人は来た。

 

「さーてと、日直の仕事終わったし、今日は仕事もないから帰ろっかなー」

 

 日直で最後まで教室に残り、仕事を終えて帰ろうとした時

 

「ねー久我智樹くんでしょー?」

「...ですけど二年生のあなたが僕に何用ですか?」

 

 制服のスカートの色が俺の学年と三年の学年とも違う、なら二年生ってわかる

 

「すごいねー!よくわかったねー!」

「普通わかりますよ」

「あたしは馬鹿だからよくわからないなー」

「そんな話はもういいんで、早く本題に入ってくださいよ」

 

 どうせ告白だ、過去に何人からも告白されたが全部振っている、まだ初恋なんてしたことないからな

 

「じゃあ言うねー」

「あたしとー」

 

 はいきた、告白だなこれは

 完全に振ろうと思ってた矢先

 

「セックスフレンドになってよ」

「...は?」

「あーセフレってやつねー!」

「な、何言ってんすか」

 

 セフレになろうってなんだよ、でも...今まで告白してきた人達の中で一番可愛いし胸もデカい、はっきり言って体がエロい...しかし、ここではいいいですよなんて言えたもんじゃないぞ!

 

「あ、えっと」

「なんでセフレなんですか?付き合うのはダメなんですか?」

「んー君は付き合いたいのー?」

「いやそうじゃなくて!あなたですよ!」

「付き合ったら君に迷惑かけるしねー」

 

ああ、なるほど、この人俺に気を使ってくれてるのか...でもさすがにセフレはないだろ

 

「あたしね高校行かないんだー」

 

 急に何言ってんだ?

 

「お父さんがいないからねーお母さんにあまり迷惑かけたくないなーって」

「だから高校には行かないのー」

 

 なるほど

 

「それでねー中学が学生最後だから青春したいなって思っててー」

「その時に君を見つけて君と一緒に青春したいなーって思って」

「...」

 

 最後の青春ってそんなこと言われたら付き合うしかないだろ

 正直言ってエッチはやりたいと思ってる、けど...

 

「俺童貞ですよ?いいんですか?」

「大丈夫ーお姉さんも処女だからー」

「なんだよそれ...」

 

 少し悩んだ結果

 

「わかりました。今日から俺達セフレです、よろしく」

「いいのー!?やったー!」

「よしー!早速君の家に行こうー!」

「ちょっと、待って!先輩!」

 

 手を引っ張られて俺の家に向かい、その日に俺は童貞を卒業した。

 それから先輩が、いや玲奈さんが卒業する期間までは玲奈さんがしたいと言ったらいつでもヤるようになっていた。でもそんな時間は終わりを迎える、先輩が中学校を卒業する

 

「いままでありがとねー!あたしの青春はいい思い出になったよー!」

「...玲奈さん」

「あーこらー!泣かないのー!」

「いや、でも玲奈さんと別れるのは寂しいですよ...」

 

 結構な頻度でヤリあってたし、異性の中で一番仲が良かったしな

 

「別に付き合ってないじゃんーあたし達はー」

「でも、俺...!」

「それはダーメ、君にはまだあとの学生生活が残ってる、けどあたしは今日が最後、いつまでも過去の女を見てたらダメだよ?」

「...でも俺は玲奈さんと!」

「...もしも、もしも我慢できなくなったら連絡して、その時は相手してあげるからさ」

「いい女探してねー?」

「...はい」

「いままで本当にありがとう」

「...さようなら」

 

 俺は玲奈さんの背中が見えなくなるまでずっと見ていた。

 

 これが玲奈さんと俺の中学生活の思い出だ。もちろん有翔はこのことを知らないが

このことがあったからモカのことをすんなり受け入れたのかもな、それに何度も言うがモカと玲奈さんは似ているんだよ、まあ胸の大きさとかは全然違うが、なんて言うか雰囲気って言うか、あ、あとは髪の色と髪型とかな

 

「それでーなんであたしに会いに来たのかなー?」

 

 今は場所を移動して近くのカフェに来ていた。

 

「普通に玲奈さんが今何してるか心配になっただけだよ」

 

 中卒だから仕事探すのきついと思うけどな

 

「んーまだ考えてるーフリーターってやつね」アハハ

「...しっかりしてくださいよ」

「そーゆう智樹くんはー?彼女できたー?」

「...」

 

 彼女?あー一応いるな、けど...

 

「いませんよ彼女なんて」

「ふーん」

「「...」」

 

 沈黙が続く

 

「玲奈さん」

「なーにー?」

「卒業した時、言ってましたよね?俺の頼みなんでも聞くって」

「...言ったねー」

「そのお願い言ってもいいですか?」

「いいよー」

 

 本当はこんなことを言うために来たんじゃない。けど...玲奈さんを見たら前のことを思い出してきて...それで俺は

 

「玲奈さんと...エッチがしたいです」

 

 言ってしまった。モカと約束してたのに、慰めたいと思ったらお互い頼ることって約束だったのに俺は破ってしまった。

 

「...いいよーホテル行こっかー」

「...はい」

 

 玲奈さんと二人でホテルに向かったのであった...

 

「なんだか懐かしいねー」

「...はい」

「いつもの手順でいいのかなー?」

「玲奈さん覚えてるの?」

「覚えてるよーあたしの大切な思い出なんだからさ」

「...そうですか」

 

 そう言って俺達は体を重ねた。いつも通りの手順...

 そして挿れて動いた時に玲奈さんが気づいた。

 

「...へー今の女の子そこが好きなんだー」

「っ!」

「やっぱりねー」

 

 バレてた。

 

「ごめん、いるって言ったらできないと思ったから...」

「その、いろいろ事情があって!その...」

 

 事情なんて話しても意味が無い。俺がただ玲奈さんとヤリたいからヤってるだけであって...

 

「別にいいよー気にしないから」

「でも、今はあたしの相手して欲しいな」

「っ!...はい」

 

 こんな時までモカの好きな所をやるなんて...玲奈さんの方がモカよりたくさんヤってるはずなのに...

 そのあとは玲奈さんの好きな所を狙いヤっていた。

 

「...今の彼女好きじゃないんです」

「そうなのー?」

 

 やることを終えて落ち着いた時にその話を出した。

 

「俺の好きな女子がモカの好きな男子と付き合ってて」

「お互い失恋したから付き合ってるんですよ...」

「それにその俺の好きな人の彼氏が有翔で...俺は有翔に負けたんですよ...」

「へーでもあたしは智樹くんを選んだよー?」

「...それはどうも」

 

 玲奈さんにモカとの話をした。

 

「モカってー今の彼女さん?」

「ああ、そうですよ」

「...好きじゃないのー?」

 

 好きか?好きかって言われたら

 

「...好きじゃないですよ」

「じゃあー嫌いー?」

 

 嫌いか?嫌いかって言われたら

 

「...嫌いと言うよりあいつのことがわからないんですよ」

「わからないから玲奈さんに相談しようと思ったけど」

「会ってみたら昔のこと思い出して、エッチしたいなって思って...」

 

 そう、本当は相談するはずだった。だけどこんな形で相談することになるとはな...

 

「嫌いじゃないならこれから好きになればいいよ」

「...俺がモカのことを好きに?」

「そう、モカちゃんのいい所を探してあげなよ」

 

 好きになる、それは無理だ、俺の好きな人は美竹さん...だ、あれ?じゃあ玲奈さんは?玲奈さんは俺のなんなんだ?セフレ?違うだろ...

 

「...簡単なことだったんだ」

「んー?」

 

 俺の初恋が美竹さん、これが違ってたんだ。確かに美竹さんは可愛い...けど、俺は美竹さんを好きになる前にこの人、玲奈さんのことを好きになっていたんだよ...

 

「俺って知らないうちに玲奈さんのこと好きになってたのかもしれない」

「...」

「今頃言われても迷惑ですよね...」

「うーうん、嬉しいよー?」

「なら!俺と!」

「でもそれはダーメ、あたしは智樹くんとは付き合えない」

 

 なんでだよ

 

「なんでですか!?」

「私はもうこれ以上智樹くんとの思い出はいらないの」

「っ!」

「もう...あたしは十分に満たされてるよ」

「玲奈さん...!」

 

 嫌だ、やっぱり玲奈さんがいい

 

「玲奈さんそんなことないですよ!」

「...」

「そうだ!うちの高校に来ませんか?うちの学長先生優しいからきっと許してくれますから!」

「...」

「また、また俺と一緒に青春を過ごしましょうよ!ね!玲奈さん!?」

「...ごめんね、それは無理なの」

 

 なんで、なんで、なんで!

 

「...黙ってたけど仕事してるの」

「え?」

 

 仕事?フリーターじゃなかったのか?

 

「...写真のモデルの仕事してるの」

「黙っててごめんね?だから学校行けないの」

 

 嫌だ嫌だ嫌だ

 

「嫌だ、嫌だ、嫌だ、嫌です!俺は玲奈さんといたいんです!」

 

 もう抑えきれない感情が高ぶっている

 

「やっとわかったんです、俺って玲奈さんが好きなんだって!ずっと、ずっと過ごした玲奈さんのことが好きなんだって!だから...俺...!」

「...ごめんね」

「っ!」

 

 そうか、そうだよな、今頃都合が良すぎるよな...俺がもっと早く気づいていれば、玲奈さんが卒業する前に言えてたら...

 そんな時に玲奈さんは俺を抱いてくれた。

 

「ごめんね、本当にごめんね...」

「...そうですよね、これで失恋は二回目ですよ...!」

 

 一回目は美竹さん、二回目は玲奈さん

 

「今の彼女を愛してあげて、きっとわからないのは智樹くんがわかろうとしないから」

「俺が...わかろうとしてない?」

「そう、ちゃんとモカちゃんと向き合って」

「でも...俺は!」

 

言いかけた。けどもう無理なんだ、諦めようよ...

 

「...はい」

「うん、偉い偉い」

 

 そう言って頭を撫でてきた。

 

「...振ったやつの頭撫でないでくださいよ」

「別に振ってないよー?」

「え!?それってどーゆう」

「...もうモカちゃんとも離れてどうしようもなくなって相手が誰もいなくなったらお姉さんが貰うから」

「だったら!今!」

「それはダーメ、ちゃんとやらないとお姉さんわかるんだからねー!」

 

 なるほど、俺がもしモカと別れたとしても保険があるよって言いたい感じか...

 

「俺玲奈さんとずっと一緒にいたいです」

「うん」

「でも...玲奈さんよりモカと一緒にいたいと思えるように俺は...俺は頑張ります」

 

 泣きながら答えた。

 

「もうー泣きすぎーやっぱり昔から涙腺弱いよねー?」

「だって、だって俺...」

 

 これ以上言うのはやめよう、迷惑をかけるだけだ

 

「じゃあこれはお姉さんからの応援ねー」

 

 そう言って玲奈さんは俺にキスをしてきた。

 懐かしい感覚、昔は毎日のようにしていたキス、だけどこれが本当に本当の最後のキス

 

「どうー?元気出たー?」

「...忘れないほど元気が出た瞬間ですよ、まったく」

 

 そう言って身支度をしてホテルを後にした。

 

「あたしねー女優の仕事にも挑戦しようと思うのー」

「なんでですか」

「なんかオファーが来たからねーそのうち智樹くんと共演する日が来るかもねー?」

 

 玲奈さんが女優か...スタイルもいいしきっと人気が出るんだろうな

 

「その時は俺が先輩ですね」

「おーそうだねー!その時はよろしくねー!」

「...はい!」

 

 楽しい時間は終わりを迎える

 

「それじゃあたしは帰るねー?」

「...はい」

「泣かないでねー?」

「も、もう泣きませんから!」

「...それじゃ頑張るんだよー?」

「俺...頑張ってモカのことを好きになります」

「うん、頑張ってね、バイバイー!」

 

 別れを告げ玲奈さんは帰って行った。玲奈さんが頑張って俺と共演する日が来ない限り俺と玲奈さんはもう会わないと思う

 携帯の連絡帳に登録している玲奈さんの番号、これを消した。別に俺のことを振ったからとかじゃない。これは俺がこれから頑張るために消したんだ、もう玲奈さんに頼らないように...俺は頑張るだ、頑張って

 

 (モカのことを好きになってあいつを俺に惚れさせる)

 

 まだ玲奈さんの後ろ姿は見える...が最後まで見届けずに俺はそう決めて玲奈さんとは逆方向に向かって帰って行った。




書いてて思ったこと、智樹可哀想だなって...彼にもちゃんと幸せが来るようにストーリーを考えておりますのでどうぞよろしくお願いいたします。それではまた次回でお会いしましょう!!


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

我慢勝負

UAが10000超えました!皆さんこんなに読んでくれて本当にありがとうございます!話はまだまだ続きます、今後ともよろしくお願いしますね!それではどうぞ!


 千聖を待ってどれぐらい時間がたっただろうか...学校にも行っていない。それより今日が何日かもわからない。携帯の充電はとっくの前になくなって使い物にならない。

 

 ぐー

 

 腹がなった。

 

 (もう何日も何も食ってないな...)

 

 買っておいた食料は底をつき、残ったエナジードリンクを飲んでいた...がそのエナジードリンクも今飲み干してしまった。買いに行けばいい話だがもし、買い出しに行ってる途中千聖が帰ってきたら?って思うと動けない、それにもう疲れすぎて動こうにも動けない...

 蘭に頼ろうにも蘭にも学校、バイトやバンドの練習などもあり、毎日来れるわけではない。

 

 そしてまた一日が過ぎたところで

 

 ザーーーーーザーーーーー

 

 大雨だ、傘もない俺は雨に打たれながら千聖の帰りを待っている、俺の前を通る人達が俺を不思議そうな目で見ていく、そんな中

 

「大丈夫ですか?風邪...引きますよ?」

 

 誰かが話しかけてくれた。

 

「だ、大丈夫ですよ、人を待って...るんで」

 

 そう答えると

 

「...これ傘貸しますね、家ここなので」

「あ、ありがとうございます」

 

 今できる最高の笑顔で感謝の言葉を言い、彼女はマンションの中に入っていった。

 

 傘をさす、が

 

(ダメだ、腕が上がらん)

 

 もう全身が悲鳴をあげていた。今にも家に帰り暖かいお風呂に入ってゆっくり休み、大好きなデザートをたくさん食べて睡眠をとりたいと思う、けど、それよりも千聖を連れ戻したい。この強い思いが俺をここに残してくれている

 

 (俺は、俺はまだやれるぞ...千聖)

 

 ここからは我慢勝負、そう自分に言い聞かせてその日を乗り越えた。

 

 次の朝、まだ雨は降っている、昨日ずっと雨に打たれたせいで風邪を引いたようだ、意識がぼーっとするし頭が痛い。体もずっと同じ体制で壁によっかかっているため腰や背中が痛くて...正直体の限界を感じていた。

 

 何度も意識が飛びそうになり倒れかけた。だが、踏み止まりなんとか壁に寄りかかりずっと待っていた。

 

 (千聖...!千聖...!千聖...!)

 

 頭の中で何度も千聖の名前を呼んでいるだけだった。

 

千聖side

 

 (そろそろ頃合ね...)

 

 あの日から二週間近く経っている、もうさすがに有翔君は私のマンションの前から姿を消しているはずよ

 

 (そもそも待つなんてどうせ嘘よ)

 

 そんなことを思いながら泊まっていたホテルをチェックアウトして家に向かった。

 

 (...嘘でしょ!?)

 

 そこには今にも倒れそうな有翔君の姿があった。

 

 (なんでよ...なんでそこまでするのよ!)

 

 私は近寄り大雨の中傘もささずに待ってる彼に傘をさしてあげた。すると

 

「あ、すみません、まだ、来ないみた、いなんです...よ」アハハ

 

 乾いた声で話しかけてきた。おそらく彼の事情を知っている誰かと私を間違えてるようね

 

「あ、この傘...す、すみま、せん、もう...さす力すらなく...て」アハハ

 

 傘を私に渡してきたからとりあえず返事をした。

 

「まだ持ってて大丈夫ですよ」

 

 これで目の前の人が私だと気づくはずよ、けど

 

「...じゃあ、杖替わり、に、でもつか、いますね」

 

 雨のせいか私の声って気づかないようね、それに話が所々で切れている、相当疲れている証拠ね

 

「...こんなに待っても来ないなら諦めたらいいんじゃないですか?」

 

 諦めさせる道に誘う

 

 (これで堕ちたら...所詮その程度の覚悟よ)

 

 そう思った。けど...

 

「それ、はダメですよ、約束...したので」

「...相手が覚えてなくてもですか?」

「...覚えて、なくて、も」

「俺は...ずっと、待っと、くんですよ」

 

 どうしてよ

 

「どうしてそこまでするんですか?」

「...仲間、だから、そして、友達です...から」アハハ

「...っ!」

 

 彼を甘く見ていた。そうよ、友達のために自分が怪我しようが守る人よ彼は...彼は友達思いが本当に強いのね...

 

「...私の負けよ」

「...え?」

「...風邪ひくから早く帰りなさい」

「...千聖!」

「ちょ、ちょっと!何してるの!?」

 

 彼は私だと気づいた瞬間私に倒れかかってきた。

 

「よかった...本当、によかっ、た!帰って...来てくれ、た」

「...自分の家よ帰るに決まってるじゃない」

「...にしては、遅す...ぎるっての」

「そうね...」

「...」

「え?」

「...」

 

 嘘でしょ、彼は私に倒れかかったまま気を失った。

 

 (まったく、困った人ね...)

 

 近くにいた男性の人に頼んで私の家に入れて、体を拭いて、ベットに運んだ

 

 (本当に...困った人ね)

 

 寝ている彼を見ながら私はまたそう思った。

 

side out

 

 目が覚めるとベットの中にいた。

 

 (確か...気を失って)

 

 そこからが思い出せない。

 

「あら?起きたのね」

「千聖!?」

 

 そこには千聖がいた。

 

「ここは...」

「私の家よ...まったく気を失うぐらいならやめときなさいよ」

「...ごめんって」

 

 そうか、千聖と会って気が緩んで気を失ったのか...何してんだよ俺

 部屋を見渡すが特に何も無い白い部屋、そこには壁に寄りかかって体操座りをしている千聖の姿がある

 

「...何もないでしょ?私の心と同じよ」

 

 千聖がそう言ってきた。

 

「...そんなことないさ、俺をここまで連れてきてくれた...だろ?」

「...そうね」

 

 俺はずっと言おうと思ってたことを言った。

 

「千聖...やっぱりバンドやめるなんて言うなよ」

「...」

「またみんなで頑張ろうぜ?」

 

 ずっと言いたかった。俺はまだパスパレのみんなとはそこまで深く関わっていないかもしれない、でも...千聖は結成当初から彼女達といる、俺より彼女達の方が千聖の帰りを待っているはずだ

 

「...無理よ」

「千聖...」

「何もかも遅いのよ...」

「...」

「ここ二週間近くずっといろんな男と一緒にいたわ」

「...っ!やっぱりそうか...」

 

 だよな、やっぱりそうだよな...男と寝てるよな

 

「やっぱり...やめられないわ」

「...別に気にしないって」

「ダメよ!」

「...」

「もし私のことがバレたらパスパレは終わるのよ!?」

「そんなことをしたら誰が一番悲しむかあなたもわかるでしょ!?」

「...」

 

 彩が一番悲しむに決まってる、そんなこと分かってる、分かっているけど

 

「分かってる、分かっている...けど!」

「けどじゃないのよ!私はパスパレにいていい存在じゃないのよ!だいたい私は」

「ちょっと黙れよ!」

「っ!」

 

 怒鳴り声を上げた。入っていたベットから出て千聖の前まで向かった。

 

「ごめん、俺の話を聞いくれ...」

「...みんなに千聖のことを話した」

「っ!...そう」

 

 みんなにバレたなら本当にもう終わりね...

 

「みんな、みんな驚いていたよ」

「...そう」

「特にイヴとかな、千聖のこと本当に好きだからなあいつ」アハハ

 

 イヴが一番驚いてたもんな

 

「...けどみんなお前を見捨てる選択を選ばなかった」

「...」

「みんなお前とバンドしたいって言ってる!」

「でも...」

「彩もだ!」

「っ!」

「彩もお前としたいと思ってるはずだ!」

 

 みんなが...こんな私とバンドを続けたい...?

 

「...嘘よ」

「嘘よ嘘よ嘘よ嘘よ!」

「そんないい話があるわけない!私は汚れてるのよ?アイドル失格なのよ!?」

「そんな私が綺麗な彼女達といていいわけがない!」

「...もう何もかも遅いのよ、私は穢れて汚れているのよ...!」

 

 千聖は泣きなが答えた。

 

「それでも!それでも俺は...!」

「...そんな千聖と一緒にバンドをしたい!」

「っ!」

 

 これは良くないことだ、良くないことだが今押さなければもうチャンスはない!

 

 (ごめん、蘭...)

 

「...相手ぐらい俺がしてやるよ」

「...え?」

 

 最低だな俺は...

 

「だから!ヤリたくなったら他の男じゃなくて俺に頼れって言ってんだよ!」

「俺は、俺は俺は...!」

「そのぐらいの覚悟でお前とバンドを続けたいんだ!」

「...っ!」

 

 ああ、この目、この目はいつもの男達が私に向ける目じゃない。私を本当に心の底から必要としてくれる目だわ...

 

「...こんな私でもいいの?」

「ああ」

「...あなたに迷惑かけるかもしれないわよ?」

「ああ、どんどんかけていいぞ」

「...っ!」

「私...あなたが思っている以上に性欲強いのよ?」

「そんなの知ってる」

「...私、私って」

「あーもううるせーな!!」

「お前はどうしたいんだよ!」

「っ!」

 

 私は...私は!

 

「みんなと、みんなとバンドを...続け、たい!」

 

 千聖は泣きながら声を絞り出して答えた。

 

「そっか、ならバンド続けるな?」

「...ええ」

 

 その返事を聞いた途端その場に俺は座り込んだ

 

「ちょ、ちょっと!?」

「...いやー!まじでよかった!」

「やめるって言い出した時本当にどうしようかと思ったぞ」

「よかった、本当によかった!」

「...これからもよろしくね?」

「ああ!任せろ!」

 

 千聖にそう言ったが、次の瞬間

 

「それよりさっき私の相手をしてくれるって言ったわよね?」

 

 ギグっ!

 

「え?そんなこと言った...け?」アハハ

 

 その場しのぎで言った言葉だ、まさかそこだけ明確に覚えてるなんて思わなかった。

 

「...そう、ならやっぱりや」

「あ、ああ!言ったな!言ったねー!うん...」

 

 やばい、やばいやばいやばい、どうする?蘭になんて説明すんだよおい!?

 

「...それって今からでもいいのかしら?」

「い、今からか!?」

「ええ、ダメかしら?」

 

 ダメに決まってるだろ!

 

「ちょっと待って、彼女に確認取らないと殺される...」

「そうね、蘭ちゃんだものね」

「自分で言ったんだから責任持ちなさいよね?」

「あは、あははは」

 

 乾いた声で笑った。

 

「じゃあヤらないなら服きたら?」

「は?」

「気づいてないの?あなた全裸よ?」

「...あー!!!」

 

 気づいたら時にはもう遅かった。

 

「あらあら、良いものを持っているのね♪」

 

千聖はしゃがんで俺の性器と同じ目線になり、指でつつきながら言った。

 

「あーもう!このクソビッチがー!!!!」

「ええ、ビッチだもの」

 

 千聖の家の中で俺の声が響いた。

 

 




千聖推しの方誠に申し訳ございません...どうかお許しを!それでは次回もお楽しみに!!


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

クズな選択

前話の続きです...それではどうぞ!!


 千聖を説得し終えたあと、千聖が洗ってくれた制服に着替えようとした時

 

 バサッ

 

「お、おい!」

「?何かしら?」

 

 千聖のやつは着ていた白色のワンピースを脱ぎ、俺の目の前で下着姿になった。

 

「お前何してんだよ!?」

「着替えるために脱いだのよ、あら?この程度で勃つのかしらね?」

「なっ!?勃たねーよ!」

「ふふ、冗談よ♪」

「く、クソビッチめ」

「あら、褒め言葉よ?」

 

 そんな会話をしながら着替え終わり学校に向かおうとした。

 

 (今何時だっけ)

 

 携帯を見ようとしたが

 

 (そうだった、充電きれてたんだった)

 

 部屋を見渡すが

 

 (この部屋時計もないのかよ...)

 

 少し以上に千聖の私生活が心配になった。

 

「おい、今何時だ?」

「ん?そうね...11時頃ね」

「なら昼休みまでには間に合うな」

「...」

「...みんなに会うの、怖いか?」

「ええ、すごくね...」

 

 みんなに心配かけたし...どう思われてるか少し以上に怖いわ

 

「みんな千聖のことわかってるって」

「だといいわね...」

 

 千聖の家を後にして学校に向かおうとしたところ

 

「電車の時間わかんねーな、とりあえず駅に行くか」

「...」

「おーい、千聖?」

「電車は苦手なのよ、だから」

「...だから?」

 

 目の前に1台のタクシーが止まった。

 

「タクシーで行くわ」

「お、おい!」

 

 俺が何か言ったがそれを無視して運転手さんに目的地を言い学校に向かった。

 

「5000円になります」

「...だってさ千聖さんよ」

「そう、女の私に払わせるのね?あなたわ」

 

 く、クソー

 

「...今度覚えてろよ」

「あら?私を攻め倒してくれるのかしら?」

「はーちょっと黙っとけよ」

 

 ため息をこぼして金を払い、タクシーから降りた。

 

 キーンコーンカーンコーン

 

 ちょうど昼休み開始のベルが鳴った。

 

「それじゃ行くか、お互い久しぶりだろ?」

「...ええ、そうね」

 

 2人は久しぶりに校門をくぐった。

 

 彩side

 

 もう何日も有翔君はパスパレの練習と学校にも来てない、まだ千聖ちゃんの帰りを待っているんだ

 

 (私...千聖ちゃんに酷いことしちゃった)

 

 千聖ちゃんにビンタをしてしまった。あの時はついカッとなってしてしまったの...それに

 

 (知らないうちに千聖ちゃんに私の夢を押し付けてた...)

 

 私の夢はアイドルになること、やっとなれたアイドル、この仕事を辞めたくない一心で千聖ちゃんにあんなことをしてしまった...

 

「あ、彩ちゃん、お昼一緒に食べよ?」

「あ、花音ちゃん、うん、食べようかな」

 

 今日も有翔君と千聖ちゃんは来ていない

 

「千聖ちゃん...まだ来ないね」

「...うん」

「で、でもきっと!圷君が連れ戻してくれるって思うってるよ!」アタフタ

「...うん、私も有翔君のこと信じてるから」

 

 私が最後に千聖ちゃんにトドメをさしたようなものなのに...有翔君は嫌言わずにずっと、ずっと千聖ちゃんの帰りを待っている...

 

「...」

「あ、彩ちゃん!?な、泣かないでよ〜ふぇ〜」

「ご、ごめん!勝手に涙が」アハハ

 

 泣いても意味なんてないのにね...

 

「あ!あれって千聖ちゃんと圷君じゃないかな?」

「え?」

 

 花音ちゃんは外に指をさして言った。その方向を見ると千聖ちゃんと有翔君の姿があった。

 

「っ!」

 

 私は急いで窓を開けて言った。

 

「有翔くーーーーん!!!」

 

 教室のみんなが驚いてる、けどそれよりこっちが大事なの

 

「!」

 

 気づいた有翔君は親指を立ててグッドサインをした。

 

「あ、あぁ...」

 

 涙が止まらない。有翔君が千聖ちゃんを連れ戻して来てくれた!

私は急いで教室を出て玄関に向かったのであった。

 

side out

 

 彩のやつが教室の窓なら俺の名前を呼んできたからとりあえずグッドサインを出したところ涙を浮かべてその場をあとにした。多分だかこっちに向かってるんだと思う

 

「千聖ちゃん!!」

 

 (ほらな)

 

 彩は千聖に飛びついた。

 

「千聖ちゃん、ごめんね、私千聖ちゃんに酷いことしちゃったよ...」

「...彩ちゃん、それは私も同じ」

「あの時はあんなこと言ってごめんなさい」

「うーうん、私こそ、叩いて本当にごめんね」

「もう、彩ちゃんったら泣きすぎよ?」

「だ、だって〜千聖ちゃんが戻って来てくれたから〜」

 

 うわぁぁぁん、と彩の泣く声が廊下に響く

 

「おい、彩!みんなが注目するからちょっと落ち着けって!」

「う、うん!」

「有翔君...本当にお疲れ様、そして...」

「千聖ちゃんを連れ戻してくれて本当にありがとうございます!」

「急な敬語やめろよ、俺は俺が千聖とバンドしたいと思ったから行動しただけだよ」

 

 そう、俺がこのメンバーで活動したかったから俺は死に物狂いで千聖を連れ戻したんだ

 

「ありがとう〜本当にありがとう〜!」

「あーもう!泣くなって!」

「う、うん」

 

 本当に泣き止んだろうな...

 

「それでーみんなは?」

「ここにいるよー!」

「「「日菜(ちゃん)!?」」」

 

 なんでいんだよまじで

 

「ジブンもいるっす!」

「ワタシもです!」

「えへへー、さっき彩ちゃんが泣きながら走っていくの見たからもしかしたらなーって思ってみんな呼んだの!」

「なるほどね...」

 

 まったく...日菜ってやつは

 

「千聖さんバンド辞めないですよね!?」

「そうですよね!チサトさん!」

 

 千聖は一度俺の方を見てから答えた。

 

「ええ、そうよ...またこれからもよろしくね?」

「ううー、千聖ちゃん〜!!!」

「もう、彩ちゃんったら」

「それにしてもどーして戻ってくる気になったの?男遊びに飽きちゃった感じ〜?」

「それはね、ね?有翔君...?」

「あれ?有翔君は?」

「そーいえばいないっすねーさっきまで確かにここにいたはずなんですけどね?」

「...」

「千聖ちゃん?」

「いえ、なんでもないわ」

 

 きっと彼女に話をしに行ったのね...

 

 (これでとりあえず一件落着だな)

 

 蘭のいる教室に向かっていた。その場しのぎでとんでもないことを口にしてしまった俺は蘭に説明をしないといけない...

 

「蘭いるか?」

 

 蘭の教室に行くと

 

「ありと!?」

 

「すげー久しぶりだなー」アハハ

 

 ずっと千聖の家の前にいたから学校に行っておらず蘭と会うのは久しぶりだった。

 

「連絡取れなかったら心配したんだよ!?」

「お、おう」

「...でもよかった。ちゃんと帰ってきた」

「あ、うん...」

 

 こんな反応をしてくれる蘭に今からあのことを話さないといけないのかよ...

 

「帰ってきたってことは千聖先輩...戻ってきてくれたの?」

「...」

「どうしたの?」

 

 やっぱり言うしかない

 

「蘭...その事で少し話がある」

「?うん」

「ちょっとここでは言いにくいから屋上行かないか?」

「わかった」

 

 屋上に到着し俺は蘭に千聖を連れ戻すための条件を話した。

 

「本当に...ごめん」

「...」

 

 蘭は黙り込んでいる

 

「そうだよな、やっぱりそうだよな...」

「...」

 

 蘭を選ぶか千聖を選ぶか、千聖を仮に関係をセフレと置こう、俺がこのまま蘭と恋人のままだと千聖は

 

「そう、ならやめるわ」

 

 そう言ってパスパレは解散となり彩やみんなが悲しんでしまう...が、俺が千聖とセフレになることを選んだらその道はなくなり晴れてパスパレは解散することなく今まで通りの活動ができる、でも俺が千聖とセフレになることを選んだ場合、俺は蘭と別れなくちゃならなくなってしまう

 

(人生で一番最大の選択だよな...これは)

 

 彼女(らん)を選んで彼女達を見捨てる

 彼女達を選んで彼女(らん)を見捨てる

 

 どちらも大切な存在

 俺には...選べられない...!

 

「「...」」

 

 沈黙が続く

 

「俺は蘭が大好きだ、でもそれぐらい彼女達も俺にとって大切な存在なんだ...」

「...彼女より仕事仲間を選ぶの?」

「...っ!」

「そう、ありとにとってあたしは仕事仲間以下なんだね...」

「ち、違う!」

「...少し考えさせて」

「あ、うん...」

 

 あ...クソ、俺って本当に最低でクズだよな、なんでこんなことしてんだよ、もっと違う選択があったはずだろ!こうなることぐらい分かってただろ!なんで肝心な時にいつも選択をミスるんだよ...!

 

「「...」」

 

 長い沈黙の中蘭が口を開いた。

 

「...いいよ」

「...え?」

 

 蘭今なんて言った?

 

「それしか選択がなかったなら仕方ないよ...ありとのは我儘じゃなくて仕事だもんね...」

「蘭...!」

「けど!...キスはダメだから、それだけは恋人であるあたしのもの...だから!」

「それと、その期間は千聖先輩が卒業するまでだからね」

「...卒業ってまさかアイドル?」

 

 そんなに長く付き合わないといけないのか...

 

「違う、高校だよ」

「...それまでは許してあげる」

 

 本当に申し訳ない。あと二年近く蘭を我慢させないといけないなんて...

 

「ちゃ、ちゃんとあたしにもかまってよね!」

「ああ、ちゃんと蘭を愛すから!」

「...少しの間我慢してくれ」

「...将来は俺が絶対」

 

 そう絶対に

 

「蘭を幸せにするから」

「っ!」

「...うん、待っとくね」

 

 蘭との約束を交わし、デコとデコを合わせた。

 

「ん?なんかこのやり取り随分前にもしなかったけか?」

 

 デジャブを感じる

 

「かもね、けどありとは遅くなっても約束は守ってくれるから安心して待てるよ」

「...絶対に約束は守るよ」

 

 そんな話をしていたら

 

「...話は終わったかしら?」

「...千聖」

 

 千聖が現れた。

 

「...蘭ちゃん本当に大丈夫なの?」

「...こうでもしないとパスパレが解散の危機なので」

「あたしもパスパレがなくなったら寂しいんで」

「蘭...」

「ごめんなさいね、私の都合に合わせてしまって」

「悪いと思ってるなら今すぐ俺との関係をなかったことにしよう!」

 

 うん!絶対それがいいに決まってる!

 

「それは無理よ、私まだ遊びたいもの」

「で、ですよね...」

「卒業までよね?」

「はい」

「なら、それまで有翔君を借りるわね」

「ちゃんと返してくださいよ?」

 

 なに?俺って物なの!?

 

「私は別に蘭ちゃんと一緒でもいいのよ?」

「そ、それはちょっと無理ですよ...」

「あら?そうなの、可愛い人ね」ウフフ

「...とりあえずこれからよろしくね?有翔君♪」

「神は俺の味方をしないのかよー!!!!」

 

 屋上で天に向けて放ったが誰からも返事がなかった。




はい、彼女持ちでありながらセフレ持ちになりました。今後も有翔の苦悩は続いていくと思いますが何卒よろしくお願い申し上げます。ではまた次回で!


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

好きになりたい

今回は智樹編です、それではどうぞ


「本当に家まで送らなくていいんですか?」

「大丈夫ですって、学校に忘れ物したので取りに行くだけですから」

「そうですか、ならここで」

 

 (忘れ物を取りに行くねー)

 

 ある意味忘れ物かもしれない。

 俺は決めたんだ、モカのことを好きになるって...だからこのことをモカに伝えないといけない。ここ最近仕事が忙しくてまったく学校に来れていなかったから今日が決意してから初めて学校に来た日、もう時刻が放課後だ、モカのやつはもう帰ってるかもしれない。

 

「あー!智樹君!」

「...確かー上原さん?」

「そうそう!覚えてくれてたんだ!」

「...彼女の友達だからね、覚えとくさ」

 

 彼女は大きな胸が目立つ服を着ておりミニスカートだった。

 

「あ、今胸見たでしょ!」

「な、なんのことかな!」

「もーう!モカに言いつけるからね!」

「や、やめてくれよ!」

 

 今からモカに告白?しに行くのに!

 

「えっと...部活かな?」

「うん!今からきつい外周だよー走りたくないー」

「あは、あはは」

 

 笑うことしかできない。

 

 (誰か助け舟を出せよー!)

 

 そんな時

 

「上原さーん、外周行こうよ」

 

 (誰か知らんがナイス!)

 

「あ、美咲ちゃん!今から行くー!」

「じゃあね、智樹君!ちゃんとモカを愛してね?」

「...おう!」

 

 愛してねーって玲奈さんと同じこと言うんだな、上原さんは

 

 そう思いながらモカの教室に行くと

 

「あ、久我君!」

「もしかしてー青葉さん探してるのかな?」ニヤニヤ

 

 そうか、そくいえばもうバレたんだったな

 

「うん、知らないかな?」

「んー荷物はあるから学校のどこかにいると思うよ?」

「わかった、ありがとね」

 

 お礼の一言を言ってあの場所に行った。

 

 (きっとここにいるはず)

 

 ドアを開けた先にモカはいた。そうここは屋上だ

 

「...ともくん?」

「ああ、そうだよ」

 

 玲奈さんと重ねて見てしまう、が、違う、玲奈さんは玲奈さん、モカはモカだ、目の前に女性は紛れもなくモカなんだ

 

「久しぶりだな」

「...うん」

「仕事が忙しくて相手できなくて悪かったな」

「...別に」

 

 こいつ...何か様子がおかしいぞ?

 

「どうかしたか?モカ?」

「...」

「黙ってないで話せよ、わからないだろ?」

 

 そう、モカのことはわからない、それは俺がわかろうとしてなかったからだ。だから今からちゃんと話を聞くようにしようと思ったんだ

 

「ともくんごめんね...他のおと、こ、と寝ちゃった」

 

 半泣きになりながらモカは言った。

 

「そっか...」

 

 それは俺も同じだ

 

「俺もだよ」

「...え?」

「俺も他の女とヤった」

「...お互い約束破っちゃったね」

「そうだな」

 

「他の男と寝てどうだった?」

「もう最悪、嫌な思い出しかないよ...」

 

 なるほど、それで様子がおかしかったのか

 

「俺は他の女とヤッて決意したことがあるよ」

「...」

「...俺な決めたんだ」

「...なにを?」

 

 そう、俺は決めた。だから決めたことをモカに話した。

 

「俺さ、頑張ってモカのこと好きになるよ」

「っ!」

「モカが有翔のこと忘れるぐらい俺がモカを愛するから」

「...」

「だからさ...」

「恋人役じゃなくて本当の恋人になってくれないか?」

 

 思っていることを全て話した。

 

「...ともくんは蘭に未練ないの?」

「未練ねー、未練はあるさ」

「だったら」

「でもな、俺は美竹さんよりモカのことをもっと知りたい、知って好きになりたいって思ったんだよ」

「っ!」

「だから...」

「俺と付き合ってください」

 

 モカの正面に立ちそう言った。

 

「...本当にあーくんのこと忘れされるぐらい愛してくれる?」

「ああ」

「...全て忘れさせてくれる?」

「ああ、嫌なことあったら俺になんでも言っていいぞ」

「っ!」

 

 するとモカはいきなり俺に抱きついて言った。

 

「怖かった...怖かったよー!!!」

「訳が分からない男の人と寝て怖かったよー!!!」

「自業自得で誰にも相談できなくて...あたし!...あたし!」

 

 うわぁぁぁんとモカは大声で泣いていた。

 

「辛かったな、ごめんな...」

 

 俺はモカの頭を撫でていた。

 

「...誰でもいいやなんて思ってしまって...最悪の結果だったよ!」

「...もう二度とそんな思いさせないから」

「...約束してくれる?」

「ああ、約束するし俺はモカだけを見るから」

 

 もう何も要らない、モカさえいれば俺はもう十分だ

 

「そう...だったら」

 

「なにもかも忘れるようにモカちゃんのことぐちゃぐちゃにしてください」

 

夕焼けを背景にスカートをあげ、泣きながらの笑顔でモカはそう言った。

 

「ああ、俺が全部、全部忘れさせるように頑張るから」

 

 モカを抱きしめてそう言った。

 

 その日の夜は今までお互いのことを別の人と思ってヤっていたが今夜は違った。お互いがお互いのことを思って抱き合い、そして恋人同士としておこなった。

 

「ともくん...」

「なんだ?」

 

終えて二人仲良く同じベットで寝ていた時にモカが話しかけてきた。

 

「モカちゃんもともくんのこと好きになるように頑張るね...」

「...おう」

「好きになったら...今度はモカちゃんから告白するよ」

「ああ、待ってる」

 

 そう言ってお互いは唇を重ね、約束をした。

 

 あたし達は元々失恋した同士の恋人だった。別にいけない禁断の恋ではない、だったら付き合ってもわるくないはず、出会いは普通の恋人達とは違うかもしれない...だからと言って幸せになれないわけではないですよね?

 

 (あーくん...さようなら)

 

 過去の男の未練を捨てて今の彼氏との思い出をたくさん作っていこうと決めた瞬間だった。




モカは智樹とこれから歩んでいくことを決めました。それに比べて有翔のやつはねー今後とも有翔のやつをよろしくお願いします!あと感想などは僕のモチベにつながるのでくれると嬉しいです!それと投票ですね!ではまた次回でお会いしましょう!!


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

三人仲良く

こないだ間違えてこの作品に違う作品を投稿してしまいました。まことに申し訳ございません!!今後同じようなことが起きなおように気を付けたいと思います!それではどうぞ!!


 次の日俺はちゃんと朝から登校していた。蘭といつもの場所で待ち合わせして向う、久しぶりに蘭と登校した。

 

「なんか...久しぶりだね」

「ああ、ここ二週間は学校行ってなかったからな」アハハ

「それはーうん、お疲れさま」

「ありがとな」

 

 そんな時後ろから話しかけられた。

 

「蘭〜あーくん〜おはよ〜う」

「おはようモカ」

「久しぶりだな、モカさんや」

「それに...智樹もな」

 

 モカの隣には智樹もいた。そりゃー付き合ってるし一緒にいるよな

 

「おはよう、仕事おつかれさん」

「...過去一キツかったぞ」

「だろうな」アハハ

 

 俺達は千聖の件の話をしていた。モカと蘭はと言うと二人で何やらお話してるようだ

 

「お前がいるってことは千聖を連れ戻したんだな」

「...まあ条件付きでな」アハハ...

「条件ってなんだ?」

「...えっとな、千聖の相手をすることだよ」

 

 この後詳しい話をすると智樹のやつは

 

「あっははは!お前それマジかよ!」アハハ

「な!?笑うなよ!」

「彼女がいながらセフレ持ちとかお前最高だな!」アハハ

 

 智樹のやつはずっと笑っている

 

「く、クソ野郎が...」

「まあ俺も中学の時セフレいたしな」

「はぁ!?」

「今はもう関係ないけどな」

「そうかよ!」

 

 智樹のやつ中学の時にセフレがいた!?そんなの全然知らなかったぞ、ん?待てよ...ってことは!

 

 (こいつの方が先に大人の階段登ってんじゃねーか!!)

 

 少しショックだな

 

「それで?千聖先輩の相手はきついんじゃないのか?」

「...よくいろんな男はあいつと遊べてたな」

 

 早速昨日こき使われたぞクソが、おかげで俺の腰はめちゃくちゃ痛てーぞ

 

「あいつは性欲モンスターだよ、まったく」

「...だろうな」

「お前も相手してやったらどうだ?」

「俺?俺はしねーよ、モカがいるからな」

「それ言ったら俺も蘭がいるのに...」

 

 蘭だけでいいのにな、本当に

 

「...俺な美竹さんのこと好きだった」

「...は?」

 

 何言ってんだ智樹のやつ

 

「...でも今はモカの方が好きだな!」アハハ

「...そっか」

 

 なら智樹に本当のこと話さないといけないよな

 

「モカって処女じゃないんだよ」

「ああ、知ってる」

「奪ったのは俺だ...ごめんな」

「...」

 

 まあ衝撃の事実だから黙るよな

 

「なんとなくわかってた」

「モカのやつお前のこと本当に好きだったからな」

「...おう」

「お前以上に俺がモカを愛するから安心しろ」

「っ!」

「お前は...まあ千聖先輩の相手しながらも美竹さんを愛してやれよ?」

「言われなくてもそのつもりだっての!」

「そっか」アハハ

 

 蘭だけを愛したいがそれは今できない。千聖の相手をしてやらないといけないからな

 

「...千聖先輩と話す時間さ、作ってくれないか?」

「あーあそれな、千聖のやつが今日事務所で話さないかだってさ」

 

 なんでそんなことを事務所で話すんだよって思うが今日はパスパレの練習があるからな、遅れないために千聖なりに考えたんだろう

 

「いいぞ、今日はオフだが行くよ」

「わかった、伝えとくよ」

 

 千聖に連絡取ろうとした時

 

「二人とも〜何話してるの〜?」

 

 モカのやつが話しかけてきて俺達は顔を向け合い笑っている答えた。

 

「「なんでもねーよ!」」

「へ〜そうですか〜?」ニヤニヤ

 

 ニヤニヤしたモカからそう言われたが気にせずに学校に向かっていた。

 

 

 ここは事務所内のカフェ、個人的には羽沢珈琲店の方が好き...って!俺こっち戻ってきて一度も行ってね!つぐみの父さんをかっこよくマスターなんてセリフをずっと言いたいと思っていたのに何故行ってなかったんだ俺は!?

 

 (今週絶対に行くぞ)

 

 心の中でそう決めた。

 

「もう着いていたのね」

「千聖が遅いんだよ」

「流石早漏ね」

「ブッ!!」

 

 飲んでたコーヒーを盛大に吹き出した。

 

「だ、誰が早漏だ!」

「あら?本当のことじゃない」

「...へーそんなこと言うんだ」

 

 俺にだってちゃかせることできるぞ

 

「挿れた瞬間イッてたくせに...」

「な!?」

「バレてないとでも思ったのか!この淫乱女が!」

「ちょ、ちょっと黙りなさいよ!?」

 

 千聖が口を押さえつけてきて暴れていたところ

 

「すみません、他のお客様にも迷惑になりますので...」

「あ、すみません」

 

 千聖が咳払いをして言った。

 

「少し大きいからって調子に乗らないことね」

 

 笑顔で言ってるが目が笑ってない

 

「大きいって認めるのかよ...」

「そうね...過去の人の中で五本の指に入るんじゃないかしらね?」

「全然嬉しくねーな!」

 

 テーブルを叩いて大声で答えたら店員さんがこっちも見て目で黙れって言ってきた。

 

「悪い、少し遅れた」

 

 やっと来ましたよ、智樹と千聖の話になんで俺もいなくちゃならないんだよ

 

「...久しぶりね、智樹」

「久しぶりです、千聖先輩」

 

 お互い挨拶を交わしたあと

 

「「...」」

 

 沈黙が続いていた。俺はと言うとコーヒーをただ飲んでいるだけだった。別に俺が二人の間に入って話すことなんてないからな

 

「私ね智樹のこと好きだったの...」

「...知ってました」

「知ってることを知ってたわ」

「...さすがにそれは知りませんでした」

「でも俺は知ってても千聖先輩のことを放置してました...だって先輩男遊びしてたんで」

「そうよね、あなたにもいろいろと迷惑かけたわね」

「...でも安心して、もうあなたに好意を向けることはもうないわ」

「それはそれで少し悲しいですね」アハハ

「...嘘つき」

「嘘じゃないですよ」

「男遊びやめて有翔だけで満足できるんですか?」

「お、おい」

 

 ここで俺を出すなよ!

 

「んー物足りないけど我慢するわ」

「物足りないとか言うなよ!感じてたくせに!」

「そ、それな違うわ!さっきも言ったでしょ!?大きいからって調子に乗るんじゃないわよ!」

「はいはい、言い合いはやめようねー店員さん怒るから」

 

 そう言って店員さん方を見るとまじで目が怖かった。

 

「智樹、前から言おうと思ってたけど言うわね」

「なんですか?千聖先輩」

「...その先輩はいらないわ、あなたはもう立派な俳優よ、私に先輩をつける必要ないわ」

「そうですか...じゃあー」

「ちーちゃんで」

「「ブッ!!」」

 

 俺と千聖が飲んでいる物を盛大に吹き出した。俺に関しては二回目だぞ

 

「ど、どこでそれを知ったのかしら?」

「めっちゃ前ですよ、千聖先輩...じゃなくてちーちゃんの友達が言ってたところ聞いたので」

「か、薫ね...まったく」

 

 (へーちーちゃんね今度ヤってる時に言おうかな)

 

 そう思った時

 

「そう、なら私はあっくんと呼ぼうかしらね?」

「な、なんで人の心読んでんだよ」

 

 読心術使い者かよ

 

「智樹、普通に千聖でいいわよ?」

「...じゃあ千聖で」

「それでいいわ」

「じゃあ俺はちーちゃんで」

「あらあら、いい度胸ね」

 

 そんな話をしている時だ

 

「みんな揃ってなによりだわ」

「「「葵さん!」」」

 

 サングラスを外しながら話しかけてきた。

 ...そう言えば俺達の他にも向こう側に人がいたな...あれが葵さんだったのか、ん?待てよ?だったらさっき会話聞こえてるんじゃね!?

 

 (ま、まずいぞこれ)

 

「ありと、千聖」

「あなた達はアイドルとそのマネージャーよ」

「「...」」

「そんな関係を私が許すと思う?」

 

 許されるわけがない。もともとこのことは葵さんには黙っとくはずだった。けど...バレるのも時間の問題だよな

 

「...バレないようにしなさいよね、バレたらこっちが迷惑かかるんだから」

「「っ!」」

「葵さん!」

「まあ、ありと一人の犠牲で千聖の男遊びが終わるならいいわよ」

「え、えー」

「智樹はダメよ?」

「いや、俺は大丈夫ですから」

「智樹は大丈夫って信じてるから!」

「大丈夫だって社長!!」

「...それにしても」

 

 葵さんは俺達三人を抱きしめて言った。

 

「誰一人欠けなくてよかったわ...私の大切な存在なんだから」

「...一生お世話になりますよ社長」

 

 智樹が言った。

 

「こんなに面倒見がいい事務所なんて私は知らないわ、私も...これからよろしくお願いします」

 

 千聖がいい

 

「...俺に居場所をくれて感謝してる、ありがとうな」

 

 恥ずかしいが、この人とは切っても切れない縁があるからな

 

 そのあとは四人でたわいもない話をしてる時に時間がおしていることに気づいた。

 

「おい!時間だ!千聖行くぞ!」

「あら、やっぱり早漏ね♪」

「もうそーゆうのいいから!遅れるぞ!」

「はいはーい」

 

 俺達はレッスン場に急いで向かった。残った二人と言うと...

 

「有翔のやつ大丈夫なんですかね?」

「んーどうだろ、ありとなら大丈夫でしょ」

「そ、そうですかね」アハハ

「あなたも中学の時セフレいたでしょ?」

「な、なぜバレてる!?」

「え?冗談で言ったんだけど?」

「なっ!?」

 

 は、ハメられた!

 

「ありとも智樹もまだまだ甘いわよ?」

「ち、畜生...」

 

 一人ハメられて落ち込んでいる智樹であった。

 そのころ有翔達は

 

「っと言うことよ、ね?あっくん」

「黙れよ、ちーちゃん」

 

 千聖のやつがみんなに俺達の関係を説明した。彩なんて顔が耳まで真っ赤で、麻弥はと言うと苦笑い、イヴはと言うとセフレって単語を知らないようで、日菜はと言うとなんか楽しそうだなーって何言ってんだよお前は

 

「まあそーゆうことだが」

「俺の目標は変わらない、お前達を日本でナンバーワンのバンドにするんだ」

「...これからもよろしくな?」

「こちらこそよろしくね!」

「ジブン達はまだまだ未熟者なので是非ご指導お願いっす!」

「うんうん!アリトくんじゃないとるん!って来ないからね!」

「ワタシもアリトさんと日々精進したいです!」

「...私もこれからいろいろとよろしくね♪」

 

 また俺達の絆はひとつ深まったと思った。

 

 




話が複雑になって作者もあまり理解できてない...少し時間をください!今のところいい終わり方が浮かんでないーややこしくしすぎてしまった...他の作品は投稿できると思うのでそちらで我慢してもらうと幸いです、では次回でお会いしましょう


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

2人目

何話ってやつを全部外そうと思っています。それではどうぞ!!


 千聖とセフレという関係になってから早くも1ヵ月近く月日を流れた。ほぼ毎日の相手をするのはもう慣れたようなもんだ、それに世間にバレるような行動はしてないし大丈夫だと思う、なんせ付き合ってるわけじゃあるまいしデートなんてしないからな

 

「暇だねー」

「ああ、暇じゃねーな」

 

 今は学校だ、屋上で本を読んでたら日菜に捕まり天文部の部室に連れていかれた。何度も言うがこの高校は成績さえよければ授業に参加しなくていいんだ。だからよく屋上にいるが、そろそろ梅雨の季節に入る、対策を考えなければな

 

「そんなにエッチの本面白いの?」

「んー暇つぶしだ」

 

 アギトさんに渡された本を読もうと思ったらまさかのエロ本、あの人も本当に好きだな

 

「蘭ちゃんと千聖ちゃんがいるからヤればいいじゃん」

「蘭はともかく千聖はなー」

 

 パン、と本を閉じて真剣に話す

 

「予報以上にきついからな」

「でも気持ちいいでしょー?」

「...まあー否定はしないな」

「そっか、そっかー」

 

 と言いながら日菜は机の上に置いた本を読み始めた。

 

「フェラ?あ!千聖ちゃんが言ってたヤツだ!へーこんなことするんだ」

「おい!お前は読むんじゃねーよ!」

「えーいいじゃん見せてよ!」

「アイドルがこんな本読んではいけません!」

「アリトくんは千聖ちゃんとしてるからいいでしょー」

「はーまったく」

「まあまあ、コーヒーでも飲んで落ち着きなよ」

「お?ありがとな」

 

 と言いコーヒーを飲んだ、やっぱりインスタントはあんまり美味しくねーなつぐみの所に行くって言いながらまだ行ってないからな、行こうとしても蘭か千聖に振り回せられる

 

「あ、あれ?」

 

 なんか頭がフラフラしてきたぞ...

 

「ひ、日菜!お前何した!」

「別にーちょっと睡眠剤入れただけー」

「な、なにし、てんだよ...」

「おやすみー」

 

 俺が落ちる前に日菜がそう言ったのが聞こえた。

 

 あれ?俺に何してたんだっけ...確か日菜のやつに睡眠剤入のコーヒーを飲まされて...ん!?

下を見ると日菜が俺のむすこにかぶりついていた。

 

「お、おい!何してんだよ!?」

「ふぇ?はにか?(え?なにが)」

「咥えながら喋るなよ!」

 

 日菜のやつ何考えてんだ!?

 

「千聖ちゃんと蘭ちゃんだけで楽しいことするのズルいよー!」

「アタシもアリトくんとヤリたーい!!」

「いや待って、蘭に怒られるから!」

「襲うかもって言ったらいいよって言ってたよ?」

 

 ら、蘭さん...それは違うでしょ...

 

 ってこんな話をしてるがかなりやばい状況だ。逃げ出せばいいと思うが足と手を縛られていてどうしようもない。

 

「それじゃー挿れてもいいかなー?」

「いや、待って日菜!早まるな!」

 

 今にも挿れそうな体制になっている、俺の上に乗りあとは日菜が腰を下ろすだけで入りそうだ。俺は全力でやめろって言ってるがそれを聞かずに日菜のやつは腰を下ろした。

 

「...いったーいけど大丈夫だね!」

「勘弁してくれよマジで...」

 

 これで処女を奪ったのは3人目、初めてはモカで次は蘭、そして今は日菜かよ...なんでだよ...

 俺は何もできないから日菜が動いているが...こいつ本当に処女だったのか?いちいち腰つきがエロいんだが

 

「千聖ちゃんからいろいろ聞いてたんだー」

「...あいつ何言ってんだよ」

 

 てかそんなことよりヤバイのが生でしていること、ゴムを付けてないから出したら終わりだぞ?そんななか

 

「でそうだったら出してもいいよ!」

「んなことできるかアホ!」

「くっ!」

「ほらほらー我慢してないでさーいいよー」

 

 やばいやばいやばい、もし出して妊娠でもしたらどうすんだよ!アイドル続けられなくなるぞ!?俺が千聖とセフレになってまで守りたかったものが台無しになってしまう!

それだけは何がなんでも阻止しないといけない。だから俺は

 

 椅子ごと、そして日菜と俺ごと倒すよにわざと倒れた。するとどうだ?日菜と俺は離れて無事に出さずにすんだ...が

 

「あー!制服についちゃったじゃん!」

「し、仕方がないだろ!?ギリギリまで耐えてたから抜けた瞬間に出ちまったんだよ!」

「と、とりあえずこの拘束を解けよ!誰か来たらまずいだろ!?」

「もう遅いわ♪」

 

 パシャリ

 

「...お可愛いこと」

 

 弱みを握られてしまった...

 

「で、楽しかった?」

「なわけねーだろ」

「あーもなんでこーなるのかな」

「えーアタシは楽しかったよー!」

「ふざけんな!蘭になんて言うんだよ!」

 

 まじでどーすんだよ、ただでさえ千聖1人で精一杯だしなんて言えばいいんだよ

 

「あたしがなんて?」

「ら、蘭!」

 

 思いっきり驚き座っていた椅子から立ち上がりさらに思いっきりこけて隣に座っていた千聖の胸に飛び込んでしまった。

 

「随分積極的なのね」

「ち、違う!不慮の事故だ!」

「!」

 

 うしろをむくと蘭がいるわで

 

「楽しそうだね?ありと」

「い、いやこれはだな...」

「日菜さんまさか本当に襲うとわ...」

「ごめんね蘭ちゃん!我慢できなかった!」アハハ

「...別にいいですよ」

「そーう?」

 

 なんでだよ!なんでそう簡単に俺を他の女とヤってもいいよってお前は言うんだよ...まあ千聖に関しては俺から言ってしまった。けど日菜に関してはなんだよ!蘭のやつ俺のことどう思ってんだよ...

 

「...」

「どうしたの?ありと」

「...なんでもないよ」

 

 どうして本当のことを言えないんだろうな

 

 

 それから数日後また天文部の部室にて日菜と過ごしていたところ

 

「ねーエッチしたいよー」

「学校ではやらねーよ」

「学校以外だといいの?」

「...俺の家でもしない」

 

 俺の家は蘭しか入れねーからな

 

「おーい氷川妹いるかー?」

「あ!あきちゃん!」

「それやめろ、てかなんで圷がいるんだ?」

「それはこっちのセリフ、先生もなんでいるんだよ」

「私は天文部の顧問だからな」

 

 な、なんだと

 

「俺はこの馬鹿野郎に無理やり連れてこられてんだよ」

「そうか、あ、氷川妹、こないだ言ってた件通ったぞ」

「本当!?やったー!」

 

 なんだ?それ

 

「これで天体観測できるね!」

「いや知らねーよ、俺は行かないから」

 

 俺を見ながら喜んでいる日菜にそう言ったが

 

「そうだな、圷もついでに行ってこいよ」

「なんでですかあき先生」

 

 本当になんで俺が行く必要あるんだよ

 

「えーアリトくんも一緒に行こうよー!」

「いやだよ、だいたい星になんて興味ねーし」

「騙されたと思って見てみようよ!」

「やです」

「...写真ばらまくよー?」

「っ!」

 

 こ、こいつ痛いとこついてきたな...

 

「...いつか絶対やり返す」

「はい!決まり!あきちゃんよろしくね!」

「弦巻にも私から説明しとく、とりあえず今度の土曜日駅に集合でいいな?」

「おっけおっけー!」

 

 はーこれはスケジュール表を訂正しないといけないな

 

 

「ねーありと、今度の土曜日暇?」

「あー暇じゃない、用事入ってる」

「...ごめん」

 

 日菜から天体観測の誘いを受けた日の学校帰り、蘭と帰ってる時に聞かれた。

 

「ふーん、千聖さん?それとも日菜さん?」

「日菜だな」

「そっか、ならいいや」

「なんかあったのか?」

「いや、特に、今日家行ってもいい?」

「ああいいぞ家に上げるのは蘭だけだから」

「...そ、ありがとね」

 

 そう、家に上げるのは蘭だけだ、千聖も日菜も俺の家に入れる気は全くないからな...

そう思い蘭と夜を過ごした。




更新をこれぐらいのペースで行っていこうと思います。今後ともよろしくお願いします


目次 感想へのリンク しおりを挟む




評価する
※目安 0:10の真逆 5:普通 10:(このサイトで)これ以上素晴らしい作品とは出会えない。
※評価値0,10についてはそれぞれ11個以上は投票できません。
評価する前に
評価する際のガイドライン
に違反していないか確認して下さい。