錬鉄の英雄に憧れた青年の転生物語 (アルティメットフリーダム)
しおりを挟む

特別編
happy birthday 春香


本日4月3日はこの小説のヒロインである天海春香の誕生日です!
春香おめでとう‼︎ってことで特別編として書いてみました。
本編終了後の話ですがネタバレはない…はず。あったらすみません。
では天海春香誕生日特別編をどうぞ


 

 

 

今日は4月3日、春香の誕生日だ。765プロのみんなは忙しい中時間を作ってサプライズパーティーの準備をしていた。

 

もちろん春香は仕事でいない。まぁ飾り付けはまだしてないから春香が来たとしてもバレないだろう。

 

今私は誕生日プレゼントを買いに来てるのだが…何が良いのか全くわからん。こういうのは気持ちが大切などというが出来るだけ彼女が欲しいものをあげたいと思ってしまう。

 

その時ガラス越しに目に入ったのは凛のペンダントにそっくりなペンダントがあった。…これ良いんじゃないか?綺麗だし、春香のイメージカラーとも合ってるし、決まりだな。

 

店に入ってそのペンダントを購入する。案の定かなり高価だったが年に一回の誕生日プレゼントだからな。これで春香が喜んでくれるなら大した問題じゃない。私が持っている凛のペンダントと比べてもホントにどっちが本物かわからないぐらいそっくりだ。

 

買い物を終え事務所に戻ると春香以外のアイドルは全員揃っていた。

 

「みんな早いな。よし春香が帰ってくる前に事務所の飾り付けを終わらせるぞ!」

 

 

------------------------------

 

 

30分後

 

「ふぅ〜終わったな」

 

「お疲れ様ですプロデューサー。雪歩からお茶の差し入れです」

 

「ありがとう千早。雪歩にもお礼を言っておいてくれ」

 

「わかりました。伝えておきますね」

 

雪歩の男性恐怖症はまだ治ってないか…せめて私には慣れてくれないとな。

 

とにかく飾り付けは終わった。後は料理を用意したら春香を待つだけだな。ああケーキはもう作ってあるから心配はない。

 

エプロンを投影し身につけて髪を下ろし厨房に立つ。

 

「さぁ…調理を始めようか!」

 

 

 

------------------------------

 

 

 

数分後

 

料理が出来るアイドルたちに手伝ってもらったりもしたが、短い時間で中々の料理が出来た。

 

これで春香を待つだけだが…

 

「プロデューサー!春香が来たよ!」

 

外を見ていた真が春香が来たことを教えてくれた。

 

すぐさま電気を消してみんなでクラッカーを構えて待つ。階段を上がる足音が聞こえてドアが開くと同時に一斉にクラッカーを鳴らす。

 

「えっ⁉︎な、なんですか⁉︎」

 

そしてここにいる私を含めた十四人全員で

 

「お誕生日おめでとう‼︎」

 

「み、みんな…」

 

涙ぐんでるな…だが顔は笑っている。

 

やっぱり笑ってる顔の方が春香には似合ってるな…

 

「さぁ春香そんなところに立ってないで冷めないうちに料理をいただこう。料理が出来るみんなで協力して作ったんだ」

 

「ほらほら主役はここに座って」

 

律子が春香を席に座らせ、電気を消し、私は厨房から火のついたロウソクが刺さったケーキを持ってくる。

 

春香以外のみんなでハッピーバースデーの歌を歌う。

 

そして春香がケーキのロウソクの火を消すと律子が電気をつけてみんなで拍手した祝った。

 

「みんな…ありがとう…」

 

目に涙を浮かべながら春香は感謝の気持ちを伝えた。

 

それからみんなでワイワイ楽しみながら料理を食べていたが相変わらず貴音の食べっぷりにはどこかの腹ペコ王と腹ペコシスターを思い出すな。

 

『腹ペコとは失礼な‼︎(んだよ‼︎)』

 

…今何か聞こえたような気がするが…それに背中にものすごい寒気が…どうか気のせいであってほしい。

 

料理を食べ終わるとみんな春香にプレゼントを渡していた。

 

新しいリボンやらかわいいアクセサリーやら私のフィギュアやら…ん?ちょっと待て…なんで私のフィギュアなんてものがあるんだ⁉︎

 

「3Dプリンターで作った一つしかない兄ちゃんのフィギュアだよー」

 

「自分の部屋に飾ったらどう?」

 

「///うん…ありがとう///」

 

春香はまんざらでもないようだがあいにくと私はそうはいかんぞ…

 

「亜美…真美…厨房に行こうか」

 

「ちょっと話があるんだけど?」

 

「ヒッ!兄ちゃん?…律っちゃん?」

 

「話って…な、なんのことかな…」

 

「「問答無用‼︎」」

 

「「ギャァァァァァァァァァァァ‼︎」」

 

私と律子は亜美と真美を厨房に引きずり説教を始めたが詳細は省く。

 

しばらくしてパーティー会場に戻るとなぜかみんな私を見ている。

 

「みんなどうした?私の顔になにかついてるのか?」

 

「そうじゃなくてまだ春香にプレゼント渡してないのはプロデューサーだけなんだぞ」

 

「まさか忘れたなんてことないわよね!」

 

「おっとそうだったか。もちろんちゃんと用意しているさ」

 

響と伊織に言われてカバンからペンダントが入った箱を取り出す。

 

「改めて誕生日おめでとう春香。こんなもので良ければ受け取ってくれ」

 

「ありがとうございます。プロデューサーさん!開けてみてもいいですか?」

 

「ああもちろん」

 

春香は箱を開けると目を見開いて私を見た。

 

「プロデューサーさん…これって…」

 

「私も最初に見た時は驚いたさ。あまりにもそっくりだったからな」

 

そう言いながら私はズボンのポケットから凛のペンダントを取り出す。

 

「お揃いにもなるし、赤は春香のイメージカラーだからちょうどいいと思って買ったんだが気に入らなかったか?」

 

「///そんなことないです…とても…嬉しいです///」

 

「そうか…なら良かった」

 

「でも高かったんじゃ…」

 

「値段は気にするな。私の気持ちだ」

 

「///ありがとうございます…プロデューサーさん。大切にしますね///」

 

「喜んでくれたなら私も嬉しいよ」

 

すると春香はモジモジしながら

 

「///あの…プロデューサーさん…これを付けてもらっても…いいですか?///」

 

「ん?ああ、いいよ」

 

春香からペンダントを受け取り、春香の首に付けてあげる。

 

しかし…春香は良い匂いがするな。…いかんいかん!余計なことを考えるな!

 

「これでいいか?」

 

「///はい…ありがとうございます…プロデューサーさん…似合ってますか?///」

 

「ああ、もちろん似合ってるよ」

 

「///えへへ…なんだか恥ずかしいですね…///」

 

「///そうだな…///」

 

「はいそこ!二人だけの世界に入らない!」

 

おっと律子に怒られてしまったな。

 

「みんなすまないな。パーティーを再開しよう」

 

それからトランプをしたり、私と春香が旅をした世界の話をしたりしていたが楽しい時間は早く過ぎるものでいつの間にか外は暗くなり始めていた。

 

「さてそろそろパーティーもおわr」

 

「そういえばプロデューサーって春香の両親に挨拶したの?」

 

…とんでもない爆弾が投下された…

 

「どうしたんだ美希?いきなり」

 

「ただ気になっただけだよ」

 

「ボクも気になります!」

 

…ヤバい色んな意味でヤバい。みんなの視線が私と春香に…

 

「こうなれば…逃げるが勝ちだ!帰るぞ春香‼︎」

 

「えっ⁉︎プロデューサーさん⁉︎」

 

春香の手を引き事務所から飛び出す。

 

後ろから声が聞こえるが無視だ!

 

色々と騒がしい誕生日パーティーになったが色んな世界を旅した後だからこそわかる。こんな当たり前の日常が一番幸せだということが。

 

そんなことを考えながら走っていたがもういいかと思い走るのをやめた。

 

「もう‼︎いきなり走らないでくださいよ‼︎」

 

「すまない。早く逃げたくてな。そうだ春香」

 

「?なんですか?」

 

「春香の両親の前でも誓ったが改めて誓おう。オレは春香を必ず守り抜くどんなことになったとしてもオレは春香を見捨てない。絶対に」

 

「///プロデューサーさん…///」

 

「フッ…さて帰るか」

 

「はいっ‼︎」

 

世界を救う戦いはもう終わったがオレの戦いはまだ終わってない。

 

いや終わることはない。オレか春香がこの世を去るまでは…

 

春香と手を繋ぎながら自分の胸の中で必ず春香と添い遂げると新たな誓いを立てた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その数日後に結婚報告をすることになるのだがそれはまた別のお話。

 

 

 

 




他のアイドルの誕生日特別編は余裕があれば書くつもりだけどまぁ無理ですね。
実際貴音と千早とやよいの誕生日特別編書けてませんし…
とりあえず…春香だけは書きたかったんだ。
心残りがあるとすれば他の世界の主人公やヒロインたちにも春香の誕生日を祝って欲しかったけどネタバレ防止のため断念しました。
さらに言えば士郎と春香をもっとイチャコラさせたかったけど自分の文章力が足りなかった…
とにかく天海春香誕生日おめでとう‼︎そしてこれからもよろしく‼︎
ではまた本編で


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

ハッピーバレンタイン!

はい、超テキトーに書いたバレンタイン特別編です!
めっちゃ短いですけどね!テキトーだから!


 

 

 

本日は2月14日、そうバレンタインである。恋する乙女達が気になる男子にチョコをプレゼントする日…ここにも一人、気になる男子…いや、恋人にあげる手作りチョコを作ろうと張り切る乙女がいた。

 

「よーし!準備OK!士郎さん喜んでくれるかな?ふふっ」

 

彼女の名は天海春香、765プロ所属のアイドルである。

 

彼女の恋人、衛宮士郎は彼女のプロデューサーで同棲しているのだが、今日は春香がオフのため、別のアイドルのプロデュースをしている。そのためこの家には春香しかいない…つまりチョコを作るチャンス…元々お菓子作りが趣味な春香にとってチョコ作りなど朝飯前だが、やはり好きな人にあげるとなるといつも以上に気合いが入るものである。

 

まぁ、実際彼女は鼻歌歌いながらとってもスムーズにチョコを作っている。

 

「あとはこのチョコを型に流し込んで…」

 

「コーン!」

 

「うふふ…キュウコンの分もちゃんと作ってるよ。バシャーモにあげるんでしょ?」

 

「コン!」

 

先程、春香しかいないと言ったが、あくまで人は春香しかいない…彼女の後ろにいるのはキュウコン、世界を救う旅の途中の世界で仲間になったポケモンである。キュウコン自身、士郎のポケモンであるバシャーモに恋心を抱いてるようで、もちろんそれに気づいてる春香もポケモン用のチョコも並行して作っている。

 

まぁそんなこんなでチョコを作り始めてしばらく経ち…

 

「よし!出来た!」

 

春香の前には色んな形をした生チョコにチョコペンで彼女自身のトレードマークであるリボンや士郎が変身に使うディケイドライバーなどが書かれたチョコ達が並んでいる。

 

「キュウコンの分はこれね」

 

キュウコンがバシャーモにあげる分は見た目は春香が士郎用と変わらないが、チョコペンで書かれているのがモンスターボールだったり、アチャモやロコンだったりと意外に器用である。

 

「あとは包装したら冷蔵庫にいれて士郎さんが帰ってくるのを待つだけだね!」

 

春香は士郎の喜ぶ顔を想像しているのか微笑みながら生チョコを綺麗な袋に詰めて冷蔵庫に入れる。

 

そして士郎が帰ってくるのを今か今かと待つのであった。

 

 

 

 

---------------------------

 

 

 

 

ふぅ~今日はこれで終わりか、書類も片付いたし私はお暇するとしよう。

 

「バシャーモ、そろそろ帰るぞ」

 

「バシャ!」

 

「お疲れ様ですプロデューサーさん。バシャーモさんもいつもありがとうね」

 

「音無さんこそお疲れ様です。バシャーモが役に立ってるなら私も嬉しいですよ」

 

バシャーモはよく音無さんの手伝いをしてくれている。

 

バシャーモのおかげで仕事が楽になったと律子や音無さんには感謝されている。

 

ボールにバシャーモを戻し、事務所を出て帰路につく。

 

そういえば今日はバレンタインだったな。春香のことだ、チョコを作ってキュウコンと共に私の帰りを待っていることだろう。

 

ならば、早く帰らなければな。

 

私は足早に家までの道のりを歩き、家の鍵を開けて入る。

 

「ただいま」

 

「あ!おかえりなさい士郎さん!」

 

春香はすぐに出迎えてくれた。後ろにキュウコンもいる。

 

それからはいつも通りバシャーモを出し、飯を食べた…そして春香とキュウコンが台所に行き、なにかを後ろに隠しながら春香は私の、キュウコンはバシャーモの前に行く。

 

「えっと…士郎さん!ハッピーバレンタイン!」

 

そう言って差し出された手には綺麗な袋に詰められた生チョコがたくさん入っていた。

 

どうやらキュウコンの方も同じらしいな。

 

「ありがとう春香、ありがたくいただこう」

 

私は袋を受け取り、チョコを取り出す。これは…春香のリボンをチョコペンで書いたのか。器用なものだな。

 

チョコを口に放り込む。うん…美味い。

 

「あの…どうですか?」

 

「あぁ、美味いよ。これはお返しも頑張らないとな」

 

「///えへへ…楽しみにしてますね///」

 

春香が満面の笑みで笑う。

 

あぁ…幸せだ。

 

この幸せを逃がさぬよう、私も精進しなければならんな。

 

さて、ホワイトデーのことを今からでも考えておくか。

 

一ヶ月など案外早く過ぎるものだからな。

 

 

 

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

プロローグ
女神との出会いそして始まり


初めまして!アルティメットフリーダムです。
今までは読み専でしたが、暇つぶしに書いてみることにしました。色々とおかしな所もあると思いますが温かい目で見てください


 

 

「…ここは…何処だ」

 

俺、森谷和司(もりたにかずし)は気が付いたら真っ暗な世界に居た。

 

何故こんな世界に居るのか、それよりも此処は何処なのか考えても全く分からなかった。

 

だた一つ分かっていることといえば

 

「俺は確か…死んだはず」

 

そう俺は恋人の浅野由美(あさのゆみ)に信号無視した車が迫ってることに気づいた俺は咄嗟に由美を突き飛ばした。

 

由美も何が起こったのかきっと分かっていなかっただろう。

 

『由美…ごめん…』

 

俺は車に轢かれる寸前そう呟いた。

 

そして急ブレーキの音、ドンッ‼︎という鈍い音、身体に走る今まで感じたことのない衝撃そして痛み

 

『和司君‼︎』

 

由美の俺の名前を呼ぶ悲痛な叫びと車が走り去る音が俺の最後の記憶だった。

 

「記憶が間違ってなければ俺は死んだはずだ…それともこれは夢なn」

 

「いいえこれは夢ではなく現実ですよ」

 

「うおぉ‼︎だ、誰だ⁉︎」

 

いきなり後ろから女性の声がして驚きながら振り返るといかにも女神という見た目をした女性がいた。

 

「えっと…コスプレか何か?」

 

「ち、違いますぅ‼︎私は本物の女神ですぅ‼︎」

 

「…素が出てますよ」

 

一応女神と言っているので敬語で話してみる

 

「え?あ‼︎えーと…とにかく!貴方を此処に呼んだのは私です」

 

「なんだと…」

 

俺は自称女神を睨みながら答える

 

「ヒッ!あの〜そんなに睨まないで欲しいんですけど〜」

 

なんか見た目は女神でも女神っぽくないな…まぁそんなことはどうでもいいか。

 

とりあえず彼女の話を聞かないとな。

 

「わかりました。それでは話を戻して何故俺を此処に呼んだのか聞かせてください」

 

「はい、では…率直に言いますと貴方には二十のアニメの世界を救って欲しいのです」

 

「…へ?」

 

開いた口が塞がらなかった。二十のアニメの世界を救う?なんの力もない俺に?

 

「な、何かの間違いじゃあ…」

 

「いいえ間違いではありません、もちろんタダでアニメの世界に行かせる訳ではありません、好きな特典をえ〜とそうですね〜五つでどうでしょうか?」

 

「い、五つ⁉︎」

 

驚くのは今日だけで何回目だろうか大体こういう転生の特典の数は一つ、多くても三つぐらいだからだ。

 

「はい。普段なら三つなのですが、なにせ二十もの世界を巡るなら3つでは足りないと思いまして…では貴方に問います。二十のアニメの世界を巡り、その世界を救ってくれますか?」

 

即答出来なかった。Fateシリーズに登場する英霊エミヤに憧れてる俺としても世界を救う協力が出来る事は嬉しい。

 

だがまだ肝心な事を聞いていなかった。

 

「救って欲しいということはその二十の世界は滅びる危険がある、もしくは危機が迫っているということですか?」

 

「えっ?私言ってませんでしたっけ?」

 

…流石に呆れた

 

「…何も言ってませんでしたけど?」

 

「ほ、本当ですか⁉︎す、すみません‼︎説明しますね‼︎」

 

この女神色んな意味で大丈夫だろうかと本気で思ってしまったのは秘密である。

 

まぁ某転生アニメの駄女神よりはマシだろう。

 

 

二十のアニメの世界が滅びる理由、女神の話によれば数ある平行世界に実在するショッカーがアニメの世界を侵略しようとしてるとか今は最上位の神が各世界の時間を止め、侵略を止めているがいつまで持つかわからないので世界を巡ってくれる転生者を探していて、今までも何人かにお願いしたが断られたとか、にわかには信じられないことだった。

 

ショッカーって実在したんだとかなんでアニメの世界を侵略するのかとか色々と気になることはあるが、今は置いておこう。

 

「あ!言い忘れてましたけど、ショッカー以外にもオルフェノクやイマジン、ファントムなどの歴代仮面ライダーの敵もいて、色んな悪の組織がショッカーと同盟を結んでいます。さらに侵略軍を率いているのはダークライダーと聞いています。」

 

…そんな情報何処で入手したんだ。あ、そういえば女神だったなこの人。

 

「もう一度問いm…いいえお願いします二十のアニメの世界を巡りその世界を救ってくれますか?」

 

正直悩む…だがもし断れば二十のアニメの世界が滅ぶ危険がある。

 

その二十の中に俺が好きなアニメがあるかもしれない。なら答えは決まっている。

 

「わかりました。二十のアニメの世界を巡り、その世界を救えるように頑張ります。」

 

「っ‼︎本当ですか⁉︎やったぁぁ‼︎」

 

また素が出てるけど気にしないでいよう。

 

「ではさっそく特典は何g」

 

「その前に一つ聞いていいですか?」

 

「ふぇ?はい、いいですよ」

 

またまた素が…もういいか。それよりもこれだけは聞いとかないと。

 

「由美は…俺の恋人の由美は俺が死んだ後も元気で過ごしてますか?」

 

そう由美のことだ。プロポーズもして結婚しようと誓い、彼女の両親に挨拶をして、まだ時間があったので二人でどこか行こうと歩きながら話してる最中に由美を庇い車に轢かれ、俺は死んでしまった。

 

由美は私のせいだと自分を責めていないか、とても心配だった。

 

「…彼女は貴方が死んだ後、私も貴方の所に行くと自殺しようとしましたが貴方と彼女の両親が止め、彼女の父がこう説得しました。『彼は、和司は自分の身を犠牲にしてお前を守ってくれたんだ。お前が死んだら、和司の死は意味がないものになってしまう。お前が本当に和司を愛していたのなら…一生懸命生きろ!和司の死を無駄にするな!』っと。それから彼女は貴方の死を無駄にしない為に貴方の分まで生き続けるとそう誓ったそうです。」

 

…アレ?おかしいな…前が霞んで…見えないや…

 

いつの間にか俺は泣いていた。

 

こんなに泣いたのはCLANNADを見た時以来初めてだ…

 

(父さん…母さん…お義父さん…お義母さん…由美を止めてくれてありがとう。)

 

心の中でお礼を言う。聞こえる訳がないが言わないといけないと思ってしまった。

 

「それに妊娠していたそうですよ」

 

「…え?」

 

妊娠…だと

 

「お腹の子も産んで育てると両親の前で言っていたそうです」

 

「…そうか」

 

由美は無事で子どももいる…もう心残りはない。安心して転生出来る。

 

「じゃあ特典を選んでもいいですか?」

 

「…グスッ…はい五つまでならなんでも構いませんよ」

 

どうやら女神も泣いていたようだ。さぁ特典を決めるとしよう。

色々と考えた結果がこの五つだ

 

1:記憶以外を英霊エミヤにすること(投影はもちろん固有結界も使える)

 

2:ディケイドライバーでディケイドに変身出来て、ビルドまでカメンライド出来ること

 

3:種死キラの操縦技術とフリーダムガンダム

 

4:とりあえず生活に困らない金

 

5:衣食住の確保

 

「まぁこんなもんかな」

 

「はいわかりました。1は見た目も能力も全て英霊エミヤのものになります。3のフリーダムガンダムについてはISの待機状態のようになりますので必要な時は心の中で来いフリーダムと叫んでくださいね4は新しい世界に行くたびに補充されます。5も手配しておきますね」

 

「はいありがとうございます」

 

なんか自分で言っといてなんだけどすごい豪華なような。

 

「後一つお願いがあります」

 

そう女神が言うと目の前に十八枚のカードが現れた。

 

「これはクウガからビルドまでのカメンライドカード?」

 

よく見るとディケイドはなかったが、見た目は明らかにただのカードだ。

 

だが女神がお願いというのなら普通のカードではないのだろう。

 

「確かに見た目はカメンライドカードですがそれぞれのカードにはちゃんとした意識があります」

 

カードに意識が…全く信じられないがこの状況自体が信じられないのでツッコミはやめておこう。

 

「そのカードがあなたのお願いに関係があるんですね」

 

「はい、これから世界を巡る際に貴方一人では厳しいこともあるでしょう。それに侵略軍のリーダーであるダークライダーを倒しても残党が残る可能性があります。そこでこの十八枚のカードを使い、いくつかの世界でライダーを生み出して欲しいのです」

 

仮面ライダーは無敵ではない。数で押されれば負けることもある。

 

それに世界を巡るなら一々残党にまで気を使ってる暇はない。

 

しかし十八枚ということは各世界に一人ライダーを生み出したとしても二つの世界が余ってしまう。

 

平成ライダーは十九人しかいない。ディケイドが俺だから残りは十八人、だが巡る世界は二十、二人ぐらいサブライダーを入れてもいいのではないか?と女神に問うと

 

「二十の世界の内いくつかの世界は戦いとは関係のないつまりショッカーに対抗する手段がない世界なのです。残りの世界は何かしらショッカーに対抗する手段がある世界なので残党なら排除出来るでしょうが対抗する手段がない世界はそうもいきません」

 

俺は察した。

 

「つまりはショッカーに対抗する手段がない世界は残党が残った場合結局は侵略されるからライダーを生み出し対抗する手段を作れってことだな」

 

「その通りです。しかし誰でもライダーになれる訳ではありません。さっきも言った通りこのカード達には各ライダーの意識があります。ライダーになるためには各ライダーの誰かに認めてもらう必要があります。認められればその認めたライダーに変身することになります。それにショッカーの首領は強大です。総勢十九人のライダーで協力しなければ勝ち目はないでしょう。なので変身者にはこのことも話してくださいね」

 

「わかりました。」

 

すると十八枚のカード達は俺の身体の中に入っていった。

少し驚いたがなんの違和感もない。

 

「では最初の世界へ!二十の世界の命運は貴方に掛かっています。どうかご武運を」

 

女神がそう言うや否や俺は光に覆われた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最初の世界は十三人の新米アイドルがトップアイドルを目指す世界である。




初めて小説書くからこんな感じでいいのか悪いのかよくわからない…ちなみにジオウはいません。話自体はジオウが始まる前に考えていたものなので、次はいつになるかわかりませんがこんな駄文でも楽しみにしてくれる人が一人でもいればと思います。
ちなみに森谷和司、浅野由美は二十歳です。

一応エミヤ(和司)のステータス的なやつ

基本的なステータスはオリジナルのエミヤとなんら変わりないが投影魔術だけは女神の加護で強化されている(まぁ女神は伝え忘れてるが…)
投影魔術EX
例え画面越しでも一度目にすれば投影が可能になる(ただし特殊な効果を持つ物を投影する場合は自身がある程度その能力を知っている必要がある)
剣でなくても神造兵装以外ならランクを落とさず、オリジナルと同等のモノを投影出来る
神造兵装はランクを1〜2落とさないと投影出来ない


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

アイドルマスターの世界
ようこそ765プロへ!


なんとか書けたので更新です


 

 

 

光が収まると見知らぬ街中に私はいた。

 

ん?私?…そうか記憶以外を英霊エミヤにしたのなら、口調もエミヤになるということか、わかってはいたのだが少し違和感があるな…まぁその内慣れるだろう。

 

「さて、まずはここがどこなのかそして私は今何を持っているのか確認しないとな」

 

服装は…スーツか見た目はエミヤだから褐色で白髪だろうな、何処かに財布は…ああスーツのポケットにあった。

 

金は…充分過ぎるほどあるな他には…ん?これは名刺か?

 

『765プロ所属プロデューサー衛宮士郎』

 

765プロとなるとこの世界はアイドルマスターの世界そしてライダーを生み出さないといけない世界ということだな。

 

ん?なんだこの紙は…これは手紙か?

 

『衛宮士郎こと森谷和司さんへ

言い忘れていたことがあったので手紙で伝えます。最初に行く世界は貴方が住む世界になります。光写真館を元にした家も用意してるのでそこに住んでくださいね。それにネオディケイドライバーは投影魔術の要領で取り出し可能になっているので試してみてください。収納も同じです。最後に直ぐには無理だと思いますが、その世界で幸せになってください。私はいつでも見守っています。 女神より』

 

あの女神色々と忘れ過ぎではないかね?それよりも投影を試してみるか…ん?ネオディケイドライバー?ディケイドライバーは知っているがネオだと?

 

投影・開始(トレース・オン)

 

すると私の手にネオディケイドライバーとやらが現れた。

 

色が白ではなくマゼンタになり、ライダーズクレストもビルドまで増えている…少し違和感があるがこれはこれでカッコイイな。

 

ついでに贋作かどうかも調べるとしよう。

 

同調・開始(トレース・オン)

 

解析した結果は贋作ではなく本物だった。

 

まさか投影魔術で本物を投影する時が来るとはな。さてそろそろ動くとするか。

 

ずっと立ち止まってる訳にはいかないからな。765プロの事務所の場所は何故かはっきりと覚えているな。

 

それもそうかこの世界の私はプロデューサーなのだから。私は765プロの事務所に向かって歩き始めた。

 

「ここだな」

 

しばらく歩き続けるととても見覚えのある建物が見えて来た。

 

この建物…765プロの事務所を生で見ることになるとはな。

 

覚悟を決め入ろうとすると突如

 

「プロデューサーさぁぁぁん‼︎」

 

と声が聞こえた。確かこの声は

 

「あぁ春香おはようっとそんなに走るとこr」

 

「はい!おはようございmうわァァァァ‼︎」

 

ドンガラガッシャーン‼︎

何もない所で躓きド派手に転んだ。

 

「はぁ〜転ぶぞと言おうとしたんだがなぁ〜」

 

「うぅ…すみません…」

 

俯いている彼女の名は天海春香16歳の高校一年生優しく料理も得意だが何もない所で躓く特技?がある。

 

イメージカラーは赤、トレードマークは髪に結んでいる二つのリボンである。元の世界では私の推しキャラだった。今でも変わらんがね。

 

「まぁいいさ。それよりも怪我はないかね?」

 

そう言いながら春香の顔を覗き込む。

 

「///は、はい‼︎だ、大丈夫です‼︎///」

 

すると途端に顔が赤くなりながら返事をした。

…まさかな

 

「なら良かった。さぁ事務所に入ろうか」

 

「はい!あっ!そうでした!サプライズがあるので私の後ろについて来てもらっていいですか?」

 

サプライズ?一体どんなサプライズなんだろうか?

 

「あぁ別に構わないが…」

 

「じゃあ行きましょう!」

 

階段を上り、事務所のドアの前で春香が振り返り

 

「私がいいよって言うまでここで待っていてください」

 

私は少し戸惑ったが

 

「了解した。ここで待ってるよ」

 

そう言うと春香はニコッと笑い、事務所の中に入って行った。

待つこと数分、事務所の中から春香の声で

 

「いいですよぉ〜‼︎」

 

と聞こえたのでドアを開けた途端、何かが破裂した音がいくつか聞こえ、流石の私も

 

「ッ‼︎な、なんだ⁉︎」

 

と驚いていると

 

「せ〜の」

 

その春香の掛け声に合わせて14人が一斉に

 

「765プロへようこそ‼︎」

 

…なるほどサプライズとは歓迎パーティーのことだったんだな。

 

冷静になり周りを見渡すと破裂した音の正体はクラッカー、事務所内の色んな所に飾り付けが施されている。

 

「ケーキは用意出来なかったんですけどクッキー焼いて来たんです代わりにならないかもしれませんけど、これからよろしくお願いしますね!」

 

そう言いながら春香がクッキーの入った箱を手渡しで差し出してきた。私も、後でお礼をしないとな。

 

「充分過ぎるさ、ありがたくいただくとしよう。そしてこちらこそよろしく頼む」

 

彼女達を見ているとつい由美のことを思い出してしまうがそれは元の世界のことだ。

 

私はこの世界で幸せにならないとな。

 

…しかしなんだが嫌な予感がする。気のせいであって欲しいのだがな…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だが和司の…いや、エミヤの願いは叶わない。

侵略軍の魔の手は直ぐそこまで迫っているのだから

 

 

 

 




エミヤの口調ってこんな感じでいいのか…わからんとにかく次回は戦闘回…正直うまく書ける自信はありませんが…出来るだけ頑張ってみます。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

侵略の魔の手と仮面の戦士

戦闘描写って難しい‼︎なんか物足りないとか思うかもしれませんが、これが自分の限界です。


 

歓迎パーティーから数日後…

 

765プロの知名度はまだまだ低いがそれでも少しずつアイドル達の仕事は増えて来ていた。

961プロの黒井社長の嫌がらせもあったがみんなで乗り越えて来た…

だがある日彼女達は知ることになる。自分達の世界の危機を…

 

 

 

---------------------------

 

 

 

 

私は女神が用意してくれたという家を訪れてみたが細かい所は違えどほとんど光写真館そのものだった。

 

もちろんカメラはないし、写真を現像する部屋もただの空き部屋になっていた。

 

冷蔵庫の中には食材がたくさん入っていた。

 

フッ…いやなんでもないとにかく家の確認も済んだことだし、少し外を散歩でもしてみるか。

 

「しかし…本当にショッカーが侵略をしているのだろうか?街は平和だが…」

 

もしショッカーが侵略を開始してるならこんな平和ではないはずだ。

 

おそらくまだ動いていないのだろう。

 

そんなことを考えていると突然飛行機が墜落したかのような轟音と悲鳴が聞こえてきた。

 

「チッ!まさか‼︎」

 

ショッカーが動いたなら私が対処しなければこの世界は滅ぶ。

 

この世界はショッカーに対抗する手段を持っていないのだから。

 

近くにあった高い建物を駆け上がり屋上から鷹の瞳で轟音がした方を見た。

 

「やはりショッカーが動いたか…」

 

そこにはショッカー戦闘員と屑ヤミー、魔化魍が街を破壊し、人々を襲っていた。

 

これ以上犠牲者を増やす訳にはいかない。

 

「投影・開始《トレース・オン》」

 

私はすぐにネオディケイドライバーを取り出し腰に巻く。

 

バックルを開き、ライドブッカーからディケイドのカメンライドカードを取り出した。

 

記念すべき初変身だ。

 

カードを前に構えあの言葉を叫ぶ

 

「変身‼︎」

 

カードをバックルに差し込み、バックルを閉じる

 

《KAMEN RIDE DECADE》

 

仮面ライダーディケイドに変身した私は屋上から飛び降り、ライドブッカーをソードモードにして近くにいた戦闘員を切り倒す。

 

「お前達の相手は私だ!」

 

叫びながらも民間人を逃し、怪人達を倒していく。

 

「きゃぁぁぁぁぁ‼︎」

 

「ッ⁉︎」

 

今の悲鳴は!あの声は春香か!春香を探そうとするが敵が邪魔で探せない。

 

「クソッ!邪魔だ」

 

バックルを開き、別のカードを差し込んで閉じる。

 

《ATTACK RIDE SLASH》

 

ディケイドスラッシュで周りの敵を蹴散らし春香を探すと屑ヤミーに襲われそうになってる彼女を見つけた!

 

だがここからでは走ったとしても間に合わない…ならライドブッカーをガンモードにしてバックルを開き、別のカード差し込んで閉じる。

 

《ATTACK RIDE BLAST》

 

ディケイドブラストで屑ヤミーを撃ち抜く。

 

春香は唖然とした感じで尻もちをついていた。一応バレないように声を少し変えて話すか。

 

「おい、大丈夫か?」

 

「えっ?あ、はい助けてくれてありがとうございます」

 

私だとは気づいていないようだな。

 

「ここは危ない早く逃げた方がいい」

 

「で、でも…腰が…抜けて…」

 

どうやら腰が抜けてしまっているようだ。

 

だが数は減ったとはいえまだ敵は残っている。

 

なら…ライドブッカーからカードを取り出しバックルに挿入する。

 

《ATTACK RIDE ILLUSION》

 

ディケイドは三人に増えた。

 

これなら私が春香を守っていても、分身が敵を倒してくれる。

 

春香に近づく敵をディケイドブラストで倒していく。

 

分身の二人も着々と敵を倒し、数を減らしている。

 

「これで終わらせる」

 

ライドブッカーから黄色いカードを取り出しバックルに挿入する。

 

《FINAL ATTACK RIDE DE、DE、DE、DECADE》

 

私はディメンションブラストを分身の一人はディメンションスラッシュ、もう一人はディメンションキックを発動し、残りの敵を一掃した。

 

「まぁこんなものか」

 

分身は消滅し、私は変身を解いた。

 

だが忘れていた。後ろに春香がいることを

 

「えっ!プロデューサーさん⁉︎」

 

「あっ…」

 

し、しまったァァ!もしやうっかりまで引き継いでしまったのか⁉︎

うっかりは凛だろ⁉︎なんでさ‼︎

 

「プ、プロデューサーさん‼︎今の姿は一体‼︎そ、それにさっきの怪物達は‼︎」

 

「はぁ〜仕方ない。事務所で私が知ってる全てを話そう。春香以外のアイドル達にも知っておいて欲しいからな」

 

「わかりました。でもまだ腰が…」

 

腰が抜けて歩くことが出来ないか…少し恥ずかしいが仕方ない。

 

春香に背を向けしゃがみ、おんぶの体制になる。

 

「ほら、春香」

 

「えっ…///プロデューサーさん⁉︎ま、まさか‼︎///」

 

「そのまさかだ。それともおんぶよりもお姫様抱っこの方がいいかね?」

 

エミヤらしく皮肉を言ってみる。

 

「///…おんぶでいいです…///」

 

恥ずかしいそうにしてる春香を見てやっぱり可愛いなぁ〜などと思ったことなんて口が裂けても言えないな。

 

しばらくすると背中に重みを感じた。

 

「立ち上がってもいいか?」

 

「///…はい…///」

 

その言葉を聞き、私は立ち上がった。思ってたよりも軽いな。

 

「///…あの〜重く…ないですか?///」

 

「全然、むしろ軽いぐらいだな。さぁ急いで事務所に行こう。またあの怪物達が現れてもおかしくないからな」

 

急いでっと言っても早歩きで事務所に向かって歩き出した。

 

さてどう説明するべきか今のうちに考えておかないとな。

 

…しかしやっぱり恥ずかしいな。

 

 

 

 

---------------------

 

 

 

 

プロデューサーさんの背中ってこんなに大きかったんですね…なんだか落ち着くなぁ〜初めて会った時はちょっと怖そうな人だな。なんて思ってたけど、本当は良い人だった。

 

優しくて頼り甲斐があって、過保護で…もし結婚するならプロデューサーさんみたいな人がいいな…やっぱり私…プロデューサーさんのことが…

 

 

 

 

 

 




次回は説明回です。やっと春香以外のアイドル達と絡みます。次回かその次の回でライダーを誕生させる予定です。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

春香の覚悟 輝く勇気

祝え‼︎遂にアイドルマスターの世界に仮面ライダーが誕生した‼︎
あと二、三話でアイマスの世界は終わりかな。


 

 

私達は事務所に着いたが流石にこれ以上おんぶはマズイだろうと思い、春香を降ろして中に入るとみんな揃っていた。

 

一人一人を紹介してる暇はないので名前とイメージカラーだけは紹介するがその他のプロフィールは自分で調べてくれ…誰に言っているのだ私は。

 

如月 千早 イメージカラー青

萩原 雪歩 イメージカラー白

高槻 やよい イメージカラーオレンジ

秋月 律子 イメージカラー緑

三浦 あずさ イメージカラー紫

水瀬 伊織 イメージカラーピンク

菊池 真 イメージカラー黒

双海 亜美、双海 真美 イメージカラー黄色

星井 美希 イメージカラー黄緑

我那覇 響 イメージカラー水色

四条 貴音 イメージカラーえんじ色

音無 小鳥 イメージカラー黄または緑

そして天海 春香 イメージカラー赤

以上音無さんを除いた十三名が765プロ所属アイドルである。

部屋に入るや否や亜美と真美が

 

「「兄ちゃん‼︎兄ちゃん‼︎テレビ見て‼︎テレビ‼︎」」

 

と言い出した。テレビ?この時間はニュースばかりのはずだが………まさか…とても嫌な予感がする…

 

「まさかこの近くで怪物が現れ、さらにはその怪物を倒す特撮ヒーロー的な人も現れた。とか?」

 

「よくわかりましたね。プロデューサー」

 

近くにいた千早がそう答える。

 

テレビを見てみるとはっきりと撮られていた。

 

変身を解除した所までは撮られてないがファイナルアタックライドまでは完璧に撮られていた。

 

「このヒーローすごくカッコいいです!一度会ってみたいなぁ」

 

「しかし近くで怪物が出たということは近いうちにこの辺りで出て来るかもしれませんわね」

 

「出て来たとしてもきっとあのヒーローが助けてくれるわ〜」

 

やよい…もう会ってるさ。現在進行形で。

 

貴音の言うことは間違いないな…

 

あずささんはもっと危機感を持ってください。

 

「あぁ〜みんなちょっとこの騒ぎについて大事な話があるんだ」

 

「大事な話…ですか?」

 

真が首をかしげる

 

「あぁ率直に言わしてもらうが…私はあの怪物の正体そしてヒーローの正体も全て知っている」

 

春香以外は目を見開き固まっていたが最初に復活したのは伊織だった。

 

「ちょっとどういうことよ!なんであんたがあの怪物とヒーローの正体を知ってんのよ‼︎」

 

「伊織!お、落ち着いて」

 

春香が抑えてはいるが早く説明しないと大変なことになりそうだな。

 

「今から全て話す。だがこのことは他言無用で頼むぞ」

 

全員が頷いたのを確認して私は話した。

 

私は転生者だということ、あの怪物の正体はショッカーの一味でこの世界を侵略しに来たということ。

 

そしてヒーローの正体は私だということを

 

「じゃあプロデューサーは…」

 

「あのヒーローで…」

 

「この世界を侵略から…」

 

「守るために来たってことですか?」

 

上から美希、響、雪歩、律子の順で言った。

 

「あぁその通りだ…まぁ細かく言えばこの世界を救ってもまだ十九の世界を救わなければならんがね」

 

「じゅ、十九⁉︎」

 

音無さんが声を上げた。

 

まぁ驚くのも無理ないだろう。

 

そして私はあのことも話した。

 

この世界でライダーを誕生させる必要があることを

 

「ライダーになるには十八人のうち誰か一人に選ばれる必要があるもしライダーになりたいと思うのなら、その覚悟を私に話してくれ、その覚悟を聞いてライダーが認めてくれるかどうかだ」

 

そう言い私は黙った。

 

しばらく沈黙が続く。おそらく自信がないのだろう。

 

覚悟したとしてもそれはライダーに認められるほどの覚悟なのだろうかと

 

「あの〜いいですか?」

 

何分経っただろうか誰かが口を開いた。

 

「…春香か。いいだろう春香の覚悟を私に話してくれ」

 

天海春香だった。春香はとても真剣な顔で私の前に座り、話し始めた。

 

「今日のことがあって私情け無いなぁ〜って思っちゃいました。怪物に殺されかけた時、ここまでか…って諦めてしまったんです。まだ逃げる方法はあったかもしれないのに…だから私!今決めました!もう絶対に最後まで諦めない‼︎どんなにピンチでもどんなに辛くても諦めない‼︎それが私…天海春香だから‼︎」

 

「では問おう。春香は何のために、誰のために戦う!そして戦う理由はなんだ!」

 

「私は765プロのみんなのため、そしてプロデューサーさんのために戦いたい‼︎戦う理由は…この世界を滅ぼさせないため…それにプロデューサーさんを死なせないために私は戦う‼︎」

 

私のため…か。この瞬間私は確信した。

 

天海春香はきっと…そしてオレもか…だが今はおいておこう。

 

「それが春香の覚悟か」

 

「これが天海春香の覚悟です」

 

《君の覚悟確かに受け取った》

 

「ッ⁉︎」

 

どこからか声が聞こえると私の中からカードが一枚飛び出し私と春香の間に浮かんでいる。

 

「あ、あなたは?」

 

《俺は仮面ライダーブレイド》

 

ブレイドか…トランプをモチーフとしたラウズカードに封印されたアンデットの能力を引き出し戦うライダー。

 

私と他のアイドル達は黙って行く末を見守ることにした。

 

「ブレイド?」

 

《あぁ君の覚悟を聞いて君にならブレイドに変身する資格をあげてもいいと思ったんだ》

 

「どうしてですか?」

 

《どんなにピンチでもどんなに辛くても諦めないってことは仮面ライダーになる上で大切なことなんだ。諦めてしまったら救えたはずの命が失われるかもしれないから。それに…》

 

ブレイドのカードが動き、春香の耳元に行った。すると春香の顔が赤くなった。フッ、何を言ったのやら。

 

《じゃあ後の説明はよろしくエミヤ》

 

再び私と春香の間に来たブレイドのカードはそういうと激しい光を放った。

 

光が収まるとそこにはブレイバックルがあった。

 

「これは?」

 

「ブレイバックル、ブレイドに変身するためのベルトだ。春香…これを持つともう後戻りは出来ない。もし私がこの世界を去った後にショッカーの残党が現れたら春香が倒すしかない。そして最終決戦ショッカーの首領を倒す時には必ず協力してもらう。約束出来るか?」

 

「…はい約束します!」

 

春香はブレイバックルを手に取った。

 

「ちなみに変身の仕方はわかるかね?」

 

「知らないはずなんですけど…何故かわかります」

 

なるほどベルトを持つとその人は最初から変身の仕方は知っていることになるのか。

 

「そうか、戦いもいきなり実戦になるだろうが頑張れよ。じゃあみんな気持ちを切り替えて仕事に入ろうか。」

 

さぁライダーも誕生させた今この世界の侵略を指揮するダークライダーを倒すだけだ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なんか美希の視線が痛いな…

 




えっ?結局春香以外のアイドルと全然絡んでないじゃん‼︎さらに言えば中盤からもうただの空気じゃん‼︎だって?…すみません。

人数多くて無理でした。許してください。春香がヒロインなんです。すみません。

ちゃんとみんな一回は喋ってるからそれで勘弁してください。
ちなみに次回は春香ブレイド初変身&戦闘の予定です。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

乙女よ大志を抱け‼︎

予定通り春香ブレイド初変身&戦闘ですが+αで大事な話を書いてみました。それではお楽しみください。


 

 

 

春香がブレイドに選ばれた翌日、再びあの時と同じような轟音が事務所に響いた。

 

チッ!かなり近いなこのままでは色々とマズイ。

 

春香と共に外に出てみたがあの時よりも数が多い、しかも怪人の種類も増えている。

 

前回の襲撃の時はショッカー戦闘員、屑ヤミー、魔化魍だったがさらにワームとファンガイアまでいる。

 

私一人なら苦戦していただろう。だがもうこの世界に仮面ライダーは二人いる!

 

「春香‼︎準備はいいか‼︎」

 

「もちろん‼︎いつでもいけます‼︎」

 

春香はそう言いながらブレイバックルにチェンジビートルのラウズカードを装填し、腰に装着する

 

投影・開始(トレース・オン)

 

私もネオディケイドライバーを取り出し腰に巻き、ディケイドのカードを前に構え

 

「「変身‼︎」」

 

《KAMEN RIDE DECADE》

 

《Turn Up》

 

私はディケイドに、春香はブレイドに変身したが春香のブレイド…春香ブレイドでいいか…はオリジナルブレイドの青色っぽい所が春香のイメージカラーの赤色になっていた。

 

さっき見えたんだがオリハルコンエレメントも赤色だったな。だがそんなことを気にしてる場合ではない。

 

「これ以上被害が広がる前に奴らを全員倒す‼︎」

 

「はい‼︎この世界を侵略なんてさせません‼︎」

 

私達は敵の大群に突撃したがワームがクロックアップを使っていて正直鬱陶しい。

 

なら私もクロックアップを使えば良い。

 

「ワームならこいつだ」

 

《KAMEN RIDE KABUTO》

 

《Change Beetle》

 

私は仮面ライダーカブト(正確に言えばディケイドが変身したからディケイドカブトなのだが)に変身した。

 

ワームは元々仮面ライダーカブトに登場した怪人だ。ライドブッカーから一枚のカードを取り出しバックルに挿入する。

 

《ATTACK RIDE CLOCK UP》

 

クロックアップをした私は全てのワームを片っ端から攻撃していく、ちなみにこの時周りは時間が止まってるかのように見えるが実際はただ自分が超高速移動をしてるだけである。

 

「これで決める」

 

黄色いカードを取り出しバックルに挿入する。

 

《FINAL ATTACK RIDE KA、KA、KA、KABUTO》

 

ワーム達に向かい回し蹴りの要領でライダーキックを放つ。ワーム達は耐えきれず爆発四散した。

 

「さて、次だ」

 

だがまだ戦いは始まったばかりだ。

 

ワームは全滅したがそれ以外の敵はまだまだ残っている。春香も奮戦しているが戦いに慣れていないが故に押されているようだ。

 

ディケイドカブトからディケイドに姿を戻しカードをバックルに挿入する。

 

《ATTACK RIDE ILLUSION》

 

ディケイドは三人に増え、残りの敵は分身の二人に任せて私は春香の援護に向かう。

 

ライドブッカーをガンモードにして春香の周りにいる敵を撃つ。

 

「プロデューサーさん‼︎」

 

「苦戦してたみたいだったからな。助けに来た」

 

話しながら敵を倒していく、少しずつだが数も減って来ている。

 

分身の二人もいい感じに敵を倒しているようだ。

 

分身とはいえ仮面ライダーに変わりはない。雑魚程度なら余裕だろう。

 

「そろそろ終わらせるぞ‼︎春香‼︎」

 

「わかりました‼︎これで決めます‼︎」

 

春香ブレイドはブレイラウザーから三枚のラウズカードを取り出しスキャンする。

 

私はライドブッカーから黄色いカードを取り出しバックルに挿入する。

 

《FINAL ATTACK RIDE DE、DE、DE、DECADE》

 

私と分身二人はディメンションキック、春香ブレイドはライトニングソニックを放ち、残りの敵を全て倒した。

 

…オーバーキル過ぎるような気もするが…まぁ相手が悪の手先だから良しとしよう。私も春香も変身を解き、事務所に戻ろうとすると

 

「…あ、あの‼︎プロデューサーさん‼︎」

 

「ん?なにかね?」

 

春香が私を呼び止めた。私に何か用があるのだろか?

 

「えっと…その…この後…暇…ですか?」

 

「えっ?あ、あぁ特に予定はないよ。まぁやらないといけないこともあるがまだ期限はあるのでね」

 

「本当ですか‼︎///えっとじゃあ…その///」

 

いきなり顔を赤くしてモジモジし出した…だと。一体なにを言おうとしてるんだ。春香。

 

「///プ、プロデューサーのお家にお邪魔してもいいですか?///」

 

私の家にお邪魔するだと…だが別に断る理由はない。

 

「あ、あぁ構わないが…」

 

「ありがとうございます!じゃあ案内お願いしますね!」

 

---------------------

 

数時間後

 

私の家に着き、春香を上がらせ、紅茶を淹れ、今はテーブル越しに春香と向き合っているのだが…

 

「///…………///」

 

「…………」

 

何か喋ってくれ春香!こんな沈黙が十分以上は続いているぞ⁉︎顔を赤く染めながら俯いているということは何か恥ずかしいことでも私に頼むつもりなのか⁉︎いやいやいやないないないオレが知ってる限り春香はそんな娘じゃない。頼む何か喋ってくれ春香‼︎300円あげるから!

 

「///あ、あの聞きたいことがあるんですけど‼︎///」

 

「な、何かね?」

 

やっと喋ってくれた…これ以上沈黙が続くようなら私から話しかけていた。

 

「///その…プロデューサーは…彼女って…いますか?///」

 

「…えっ?」

 

彼女がいるか…だと

 

「///どうなんですか?///」

 

「えっ⁉︎あ、いや彼女はいないよ」

 

「///本当ですか‼︎///」

 

こんなに嬉しさ満天の春香の笑顔は初めて見たな…ん?待てよ…彼女がいないと言われ、この笑顔だ…おそらく春香は…

 

 

 

-----------------------

 

 

 

 

プロデューサーさんから彼女はいないって聞いた時、嬉しかったしホッとした。でもまだ気を抜いたらダメ…これからが本番なんだから。

 

「///あの…プロデューサーさん///」

 

「ん?」

 

諦めちゃダメ…プロデューサーさんに彼女はいない…覚悟は決めたんだから!乙女よ大志を抱け‼︎

 

「///私…プロデューサーさんのことが…ずっと好きでした‼︎私と…付き合ってください‼︎」

 

「………」

 

プロデューサーさんは黙って目を瞑っている。…ダメだったのかな。私は不安になって来た時、プロデューサーさんが目を開いて

 

「本当に…オレでいいのか?」

 

プロデューサーさんは真剣な眼差しで聞いてきました。そんなこと…

 

「///はい…プロデューサーさんしか私にはいません///」

 

「///そうか…春香…オレも君のことが好きだ///」

 

ふぇ?プ、プロデューサーさんも私のことが好き?じゃ、じゃあ!

 

「///ッ‼︎そ、それじゃあ‼︎///」

 

「///あぁこんなオレでもいいってくれたからな…よろしく頼む///」

 

私は嬉しくなってプロデューサーさんに抱きついた。

 

よく考えてみるとプロデューサーさんの赤面顔なんて初めて見たなぁ〜

 

こうして私、天海春香とプロデューサーさん、じゃなくて衛宮士郎さんと恋人として付き合うことになりました。

 

 




ちょっと早いかな、なんて思ったりしましたがアイマスの世界もダークライダーを倒したら、後はエピローグで終わりなので今回告白させなかったら、エピローグしか告白させるチャンスがなかったのでこうなりました。次回はダークライダーが誰か判明する予定です。倒すまでいけたらいいな…


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

READY!!

倒すまでいけなかった…
なんかもっと…うまく文章を書けるようになりたい。
なんで文章力がないのに暇つぶしで小説書いてんだろ…
とりあえず更新です。


 

 

 

私と春香が付き合い始めて数日が経ったが未だにダークライダーが誰なのか手かがりすらない。

 

最初は怪人の種類である程度は絞り込めると思っていたが、実際は全く絞り込めていない。理由としては単純に怪人の種類が多いからだ。

 

だが近いうちに向こうから来るだろうと私は予想している。この数日の間にも何度か襲撃があった。

 

短い間に数回の襲撃…おそらく焦っているのだろう。侵略するために怪人達を派遣しても仮面ライダー二人に阻止されるのだから。

 

もし私がダークライダーならきっとこう思う。

 

(ライダーが侵略を邪魔するなら自らが仮面ライダーを葬り去ってから侵略してやろう)

 

なぜならその方が侵略が成功する可能性が高いからだ。

 

自分が負ければ元も子もないが、逆に言えばどんな手を使ってでも勝てばいいのだ。

 

「…デュサー…プロデューサーさん‼︎」

 

ッ‼︎私としたことが考え事をし過ぎたか…

 

「すまない春香…少し考え事をしていた」

 

「///もうッ‼︎どうせショッカーのことを考えていたんでしょうけど、せっかくのデートなんですから‼︎考え事は後にしてください‼︎///」

 

そうだったな…今、私と春香はデート兼パトロールをするために街を探索していたのだが、少し疲れたから休憩しようということになり、近くにあったカフェでただいま休憩中だ。

 

「あぁそうだな。考え事はデート中にする事じゃないな」

 

「そうですよぉ〜確かにショッカーの動きは気になりますけど、今だけでも忘れましょうよ」

 

いや忘れるって一応このデートはパトロールも兼ねていたはずなんだが…

 

「春香?わかってると思うがこのデートは一応パトロールもk」

 

「大丈夫ですよぉ〜ちゃんとわかってますから!」

 

本当にわかってるのだろうか?まぁたまにはこういうのも悪くないな。

 

こんな平和な日常を守っていかないとな…この世界のためにも…そして春香のためにも…

 

 

 

 

----------------------------

 

 

 

「騒ぎを起こして侵略の邪魔をする仮面ライダーをおびき出せ」

 

怪人達に指示を出す。正義の仮面ライダーめ…これ以上…邪魔はさせないぞ。

 

残りの怪人全てと私自らの手で必ず葬り去ってやる。覚悟してろよ。

 

しばらくすると予定通り怪人達が騒ぎを起こしそれを止めるためにライダーが現れた。

 

さぁ私もそろそろ行くとしよう

 

「…変身」

 

黒いベルトをした通りすがりの仮面ライダーとやらにもらったバックルで変身した私は仮面ライダーと怪人達が戦いを繰り広げている戦場に降り立った。

 

「祭りの場所は…ここか」

 

 

 

---------------------------

 

 

 

チッ‼︎まさかダークライダーまで出てくるとは‼︎怪人達が出てきたから私と春香は変身し、迎撃していたのだが突如ダークライダーが現れた。

 

「貴様は…仮面ライダー王蛇‼︎」

 

「王蛇?」

 

仮面ライダー王蛇…仮面ライダー龍騎に登場した。仮面ライダー史上最凶のライダー

 

「あぁそうだとも‼︎そんなことより早く始めよう。私はお前らを倒したくて仕方がないんだ‼︎」

 

この声は子安ボイス…浅倉ではない…アイマスで子安ボイスはあいつしかいない!

 

「その声は貴様‼︎黒井社長だな‼︎」

 

「えっ‼︎黒井社長⁉︎」

 

「フンッ!やはりバレたか。そう!私は961プロ代表取締役社長 黒井 崇男である‼︎」

 

…なんかキャラ変わってないか?いやそんなことはどうでもいい‼︎とにかく奴を倒す‼︎だが奴の周りにはかなりの量の怪人達がいる。

 

「なら今まで受けてきた嫌がらせを100倍にして返してやる‼︎春香‼︎まずは怪人達を蹴散らすぞ‼︎」

 

「は、はい‼︎」

 

私はライドブッカーからブレイドと巨大なブレイラウザー模した剣が描かれた。黄色いカードを取り出しバックルに挿入する。

 

《FINAL FORM RIDE BL、BL、BL、BLADE》

 

そして春香ブレイドの後ろに立つ。あの言葉を言う時が来たか。

 

「ちょっとくすぐったいぞ」

 

「えっ?ちょっとプロデューサーs」

 

春香…すまない。そう思いながら春香ブレイドの背中に触れる。

 

するとブレイドは変形し、ブレイドブレード(もちろん赤い)になった。

 

「さっさと雑魚は片付ける」

 

私はブレイドのライダーズクレストが描かれた黄色いカードを取り出しバックルに挿入する。

 

《FINAL ATTACK RIDE BL、BL、BL、BLADE》

 

「ディケイドエッジ‼︎」

 

ガンバライドではブレイドキングフォームのロイヤルストレートフラッシュみたいな技だったが、あくまでもガンバライドの話だ。

 

私はブレイドブレードを右上から左下に振り下ろし、次は左上から右下に、最後にエクスカリバーの要領で上から下に振り下ろす。

 

それだけで王蛇の周りにいた大量の怪人の半分以上は倒した。

 

「なん…だと⁉︎」

 

「半分は削れたから良しとするか」

 

ブレイドブレードを手放すと直ぐに元のブレイドに戻った。…が春香はお怒りのようで…

 

「ちょっと‼︎プロデューサーさん‼︎酷いじゃないですか‼︎ 」

 

「あ、いやすまない…とにかく今は敵を倒すことに集中してくれ…頼むから」

 

「今はこんな状況だから許してあげます。でも次からは事前に一言ぐらい言ってからにしてください!」

 

「あ、あぁわかった…」

 

あれ?私はもう春香の尻に敷かれているのか⁉︎…いや考えるのは後だ。

 

「くっ!これ以上やらせるか‼︎」

 

隙を狙ったのだろう。王蛇が剣を構えて突っ込んで来た。

 

「隙を狙ったつもりか‼︎」

 

私はライドブッカーソードモードで受け止める。

 

「こいつは私が引き受ける!春香は残りの雑魚を頼む!」

 

「はい‼︎任せてください…ってえっ!かなり数は減りましたけど、あれを一人で…ですか?」

 

確かに数は減ったが…なんか…可哀想だな。

 

私は王蛇の攻撃を受け止めながらカードを取り出してバックルに挿入する。

 

《ATTACK RIDE ILLUSION》

 

ディケイドを三人に増やした。分身の二人は怪人達の方へ走っていく。

 

「これで三人だ!これなら大丈夫だろう‼︎」

 

「プロデューサーさん…ありがとうございます!」

 

春香も分身達に続き、走って行った。さて私はこちらに集中しなくてはな!

 

「三人なら大丈夫?馬鹿め‼︎あの怪人どもは私の、いや…この世界の全戦力だ‼︎そう簡単には全滅など出来まい!」

 

「…その全戦力は私達の攻撃で半分以上減ったんだがね」

 

「ッ‼︎だ、黙れ‼︎」

 

怒って冷静な判断が出来なくなったのか?剣の動きが単調になってきたな。

 

これなら余裕で…私はパリィの要領で王蛇の剣を弾く、奴の剣は宙を舞い少し離れた所に突き刺さった。

 

「おいおい…この程度か?」

 

「ま、まだだ‼︎まだ終わりではない‼︎」

 

すると王蛇は一枚のカードを取り出した。

 

「ッ‼︎まさか‼︎そのカードは‼︎」

 

「これならどうだ‼︎」

 

王蛇はそのカードをベントインする。

 

《SURVIVE》

 

王蛇は姿を変える…王蛇サバイブへと。

 

クソッ‼︎まさかサバイブのカードを持っているとは‼︎

 

最悪の場合、私も最強フォームのディケイドコンプリートフォームにならないといけないかもしれん。

 

そんなことを考えていると急に後ろから爆発音が聞こえて来た。おそらく雑魚を全員倒したのだろう。

 

「どうやら雑魚は全員倒されたようだな…確かこの世界の全戦力だったな…まぁもう貴様しかいないがな」

 

「そんなことはどうでもいい‼︎私はお前を倒す‼︎」

 

堂々と宣言したな…ならこちらもするとしよう。

 

「ならば‼︎私も…いや」

 

「プロデューサーさん‼︎」

 

ブレイドジャックフォームになっている春香が隣に降り立つ。春香に一度視線を向け、頷く。春香も頷く。そして声を揃えて

 

「「オレ(私)達も全力を尽くし貴様を倒す‼︎(あなたを倒します‼︎)」」

 

本当の戦いは…これからだ。

 

 




雑魚が弱すぎる問題…まぁ雑魚だから仕方ないネ!
次回で王蛇を倒す予定です。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

M@STERPIECE

なんかいつも以上にぐだってる気がする…
予定通り決着です。ではどうぞ


 

 

私達は王蛇サバイブに向かって剣を振り下ろしたが、ムチのような物で防がれる。

 

「全力を尽くし私を倒す?寝言は寝て言え‼︎」

 

一度距離を置いた方がいいな。

 

流石サバイブ…そう簡単にはいかないか…

 

「このっ‼︎」

 

ブレイド春香ジャックフォームは飛び上がり、空から奇襲して斬りかかっている。

 

だが何度も繰り返していては読まれるだろう。なら今のうちに…

 

王蛇ならこいつだな…ライドブッカーからカードを一枚取り出してバックルに挿入する。

 

《KAMEN RIDE RYUKI》

 

私はディケイド龍騎になったがまだこれでは終わらない。

 

カードを取り出してバックルに挿入する。

 

「サバイブにはサバイブだ」

 

《KAMEN RIDE RYUKI SURVIVE》

 

ディケイド龍騎サバイブなら王蛇サバイブと対等にやりあえる。

 

「春香‼︎王蛇から離れろ‼︎」

 

「えっ?あ、はい‼︎」

 

春香が王蛇から離れるのを見計らい、龍騎のライダーズクレストが描かれた黄色いカードを取り出してバックルに挿入する。

 

《FINAL ATTACK RIDE RYU、RYU、RYU、RYUKI》

 

烈火龍ドラグランザーが現れると同時に龍召機甲ドラグバイザーツバイを持ち、王蛇に標準を定め、メテオバレットを放った。

 

王蛇も気づいて回避したが遅い。

 

「ぐっ!やるな‼︎」

 

「…避けたか」

 

直撃はしなかったものの当たってはいる。

 

まだ終わらない。

 

「はァァァァァァ‼︎」

 

さらに春香がライトニングスラッシュで背後から斬りかかった。

 

「ぐわァァ‼︎クソッ‼︎」

 

これは直撃した。だが浅い。最強フォームのサバイブと中間フォームのジャックフォームでは仕方ないか…

 

「調子に乗るなよ‼︎765プロ‼︎」

 

王蛇は一枚のカードを取り出してベントインした。

 

《FINAL VENT》

 

ッ‼︎マズイ‼︎

 

「くたばれェェェェェ‼︎」

 

王蛇の必殺ベノクラッシュ狙いは…春香か‼︎

 

「春香‼︎危ない避けろ‼︎」

 

「えっ⁉︎」

 

チッ‼︎突然のことで反応出来ないか‼︎…あの時と同じになるが仕方ない‼︎私は全力で走り、春香を突き飛ばした。

 

まるで元の世界でオレが由美を車から守った時と同じように…

 

「えっ…プロデューサーさん?」

 

デジャヴとは…こういう事を言うんだな…

 

「これで終わりだァァァァァァァァァァ‼︎」

 

「ぐわァァァァァァァァァァァァァァァァ‼︎」

 

王蛇のベノクラッシュを受けた私は吹き飛ばされた。あの時以上の衝撃だな…当たり前だが。その衝撃で変身も解けたか…

 

「プロデューサーさん‼︎大丈夫ですか⁉︎」

 

「あ、ああ…なんとかな…」

 

春香が駆け寄り心配してくれた。正直に言うと辛い…だが安心させるために嘘をつく。

 

「ここまでだな‼︎765プロ‼︎どれだけ足掻こうがお前たちはここで敗れる運命なんだよ‼︎もう諦めろ‼︎」

 

運命…か。だがな運命というものは自分の力で切り開くものだ。

 

「まだ諦めません‼︎運命は自分の力で変えられます‼︎ここで敗れるのが運命というのなら…私達はその運命と戦い、勝ってみせます‼︎」

 

春香はカテゴリーK エボリューションコーカサスのカードをラウズアブソーバーにスキャンする。

 

《Evolution King》

 

春香ブレイドはキングフォームになった。キングフォームなら王蛇サバイブが相手でも負けることはないだろう。

 

オレも戦わないとな…

バックルは腰につけたままだ。

 

「私もこいつでいくか…」

 

ライドブッカーから一枚のカードを取り出してバックルに挿入する。

 

《KAMEN RIDE BLADE KING 》

 

《Evolution King》

 

私はディケイドブレイドキングフォームになる。身体の痛みはまだ引かないが、彼女だけに戦わせる訳にはいかない。

 

「プロデューサーさん⁉︎無茶しないでください‼︎」

 

「心配するな…無茶などしていないさ」

 

重醒剣キングラウザーを王蛇に向ける。

 

「私のことよりも今は奴を倒すことを考えろ」

 

「でも‼︎…わかりました」

 

「私に勝てると思うな‼︎」

 

《FINAL VENT》

 

またベノクラッシュか…ならば迎え撃つ‼︎

 

「春香‼︎一緒にやるぞ‼︎」

 

「はい‼︎プロデューサーさん‼︎」

 

ブレイドのライダーズクレストが描かれた黄色いカードを取り出してバックルに挿入する。

 

《FINAL ATTACK RIDE BL、BL、BL、BLADE》

 

《Royal Straight Flush》

 

ベノクラッシュと二つのロイヤルストレートフラッシュ…どちらが勝つか…そんなこと考えずともわかることだ。

 

二つ…いや正確には三つの必殺技がぶつかり合う。…が決着は一瞬だった。

 

「「これがオレ(私)達の運命を切り開く力だ(です)‼︎」」

 

「な、なんだとぉぉぉぉぉぉぉぉ‼︎」

 

もちろんベノクラッシュがロイヤルストレートフラッシュに敵うはずがない。

 

「「ハァァァァァァァァァァァァ‼︎」」

 

「クソぉぉぉぉぉぉぉぉ‼︎」

 

王蛇サバイブはロイヤルストレートフラッシュに切り裂かれバックルも破壊された。

 

これでこの世界にショッカーはいなくなった筈だ。黒井社長が嘘をついていなければの話だがな。

 

さて黒井社長は…気絶しているか…何故王蛇のバックルを持っていたのか聞き出そうと思ってたんだが…仕方ないか。そう思い変身を解いた。

 

「あの…プロデューサーさん」

 

「ん?どうした?春香」

 

春香に話しかけられて彼女の方に振り向くといつの間にか変身を解いていた春香が俯いていた。

 

「ダークライダーを…倒したってことは…プロデューサーさんは…次の世界に…行ってしまうんですか?」

 

確かにこの世界は救われたがまだ救わないといけない世界が十九もある。

 

いつまでもこの世界に留まっている訳にはいかない。…だが

 

「あぁ…だが何も今すぐに行く訳ではない。一晩ぐらいはこの世界にいても大丈夫だろう」

 

「ほ、本当ですか⁉︎」

 

そう言った途端、春香がパァーッと笑顔になった。やっぱり可愛いなぁ〜…ハッ‼︎私としたことが‼︎

 

「本当だとも。さぁ事務所に戻ろう」

 

「はい‼︎」

 

私達は手を繋ぎながら事務所への道を歩き出した。

 

もちろん恋人繋ぎで…

 

 

 

 

 

 

------------------------------

 

 

 

 

 

「やれやれ…全く使えないな」

 

とあるビルの屋上から気絶した黒井社長を見つめる黒い影がいた。

 

「765プロへの妬みが使えると思ったんだがな」

 

どうやらこの人物が黒井社長に王蛇のバックルを与えたようだ。

 

「さて私は次の世界に行くか…何回もそう簡単にいくと思うなよ…もう一人の私」

 

そう言うと黒い影はオーロラに消えた。

 




次回アイドルマスターの世界エピローグです。
最後の黒い影は誰でしょうね
ではまた次回


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

【エピローグ】THE IDOLM@STER

投影魔術がある意味で最強になった気がする…
そんなことはおいといてアイマスの世界エピローグです。
たまにネタを挟んでますが気にしないでください。



 

 

 

春香と一緒に事務所へ帰っていたのだが途中買わないといけない物があることに気づいた私は春香と一度別れ、ジュエリーショップに来ている。

 

買うのはもちろん指輪だ。

 

指のサイズについては律子がそれっぽい理由で測ってくれたのでわかっている。

 

後はどの指輪にするかだが…確か四月の誕生石はダイヤモンドだったか…金は充分にあるから値段はあまり気にしなくてもいい。

 

それに悩んでる時間もない。何故ならもうすぐ夕方だからだ。

 

「すみません」

 

 

------------------------------

 

 

数分後…

 

 

 

 

指輪を買い、事務所の前まで来た。指輪は懐にしまってある。

 

ドアを開け中に入ると春香を含めたアイドル13人と音無さん、そして何故か高木社長までいた。(ちなみに社長にも事情は話している)

 

事務所内も歓迎会の時以上に飾り付けが施されている。

 

「プロデューサーさん‼︎こっちです‼︎こっち‼︎」

 

一応社長に挨拶をしたいのだが春香が呼んでいる。

 

社長に軽く会釈をして春香のもとに向かう。

 

「春香どうしたんだ?」

 

「えっと…本当は社長が言うべきなんでしょうけど、社長が自分よりも春香君が言うべきだ。って言っていたので765プロを代表して言わしてもらいます」

 

…社長もしや知っているのか?私と春香が付き合っていることをいやいやいや少なくとも私は話していない。

 

春香が話したということもありえるな…いやいやそんなことは後で考えろ!…代表して言うことか…お礼の言葉だろうな。

 

「この世界を救ってくれてありがとうございました‼︎本当ならすぐにでも別の世界に行ってもいいのに一晩だけでも残ってくれて…私達のワガママに付き合ってくれて…ありがとうございます‼︎そしてこのパーティーを楽しんでください‼︎」

 

そうだな…ダークライダーを倒したらすぐに次の世界に行っても構わないだろう。

 

この世界は全ての世界を救ったら私が生活する世界だからまたいつかは会える。だが他の世界は…

 

そう考えるとこの世界だけすぐに去るのは違うと思い、一晩だけ残ったのだ。

 

「礼などいらんよ…そのためにこの世界に来て戦ったのだから…だが気持ちはありがたくいただこう。次に会えるのは全ての世界を救ったあとだからな。もちろんパーティーは楽しむつもりだ」

 

それからは色々と楽しいパーティーが続いた。今までの礼として私が料理を振る舞い、料理の腕そして味にみんなが驚いたり、貴音の食べっぷりに何処かの騎士王を思い出したり、亜美と真美がイタズラをして律子に怒られたり、外を見ていたら全身青タイツの男が車に轢かれ死んだりと…あれ?最後関係ないな…というかなんでこの世界にラ○サーがいるんだ?…まぁいいか。

 

「士郎君」

 

「あ、社長」

 

パーティーも終盤といった所で社長が話しかけて来た。

 

「しばらくは戻って来られないんだろう?表の理由は長期出張ってことにしておいたよ」

 

「はいありがとうございます」

 

私は社長に頭を下げた。そう次にこの世界に来るのは残りの十九の世界を救い、ショッカーの首領を倒したあと…一つの世界を救うのに最低でも一、二週間はかかる。さらに首領も倒さないといけない。

 

だから私は歓迎会の翌日に社長には全てを話し、私がしばらくいなくなる表の理由を考えて欲しいと頼み込んだ。

 

まぁ社長は快く引き受けてくれたんだが…

 

「お礼なんて必要ない。士郎君はこの世界を救ってくれた…私なりのお礼だ」

 

「ではそのお礼はいつか精神的に」

 

「面白いことを言うね‼︎楽しみに待っているよ」

 

さて…そろそろ、出来れば目立ちたくはないが今しかチャンスはない。

 

「春香‼︎」

 

「はい‼︎なんでしょうか?」

 

落ち着け…落ち着くんだ…

 

「ちょっと春香に渡したい物があってな。」

 

「私に渡したい物?ですか?」

 

周りの視線が痛い…だがここで挫ける訳には…

 

懐から指輪が入った箱を取り出すと春香もそして周りのみんなも何を渡す気なのかわかったのだろう。目を見開き、口を手で覆っている。

 

私は片膝をつき箱を開け、

 

「///オレは春香のことが好きだ。全てが終わったらちゃんと両親に挨拶もする。だからオレと結婚を前提に…付き合ってください///」

 

「///…グスッ…はい…不束者ですが…よろしく…グスッ…お願いします///」

 

春香は泣きながら返事をしてくれた。だからオレは箱から指輪を取り出し、春香の左手の薬指に指輪をはめた。

 

「この世界を去る前にこれだけは渡したかったんだ。と言っても買ったのは今日なんだけどな」

 

「///えっ‼︎じゃあ買わないといけない物って‼︎///」

 

「///あぁこの指輪のことだ。ちなみに四月の誕生石ダイヤモンドの指輪だ///」

 

春香は左手の薬指にはめられた指輪を見つめている。

 

「///だ、ダイヤモンドってこれかなり高かったんじゃ///」

 

「値段は気にするな。婚約指輪だからな。妥協はしたくなかったd」

 

「///プロデューサーさぁぁぁぁん‼︎///」

 

「///うおぉ⁉︎///」

 

急に春香が抱きついて来た。前にもこんなことがあったな…

 

「///私もプロデューサーさんのことが大好きです‼︎///」

 

「///あ、あぁありがとう///」

 

嬉しいのだが…周りの目が…ん?あれは亜美と真美…ビデオカメラを持っているな…

 

「…亜美…真美」

 

「「ギクッ‼︎」」

 

春香を離し、立ち上がる。

 

「そのビデオカメラはなんだ」

 

「ヒッ‼︎に、兄ちゃん?どうしたの別に何もしてないよ」

 

「そ、そうだよ…だからね兄ちゃんその…」

 

これがあのアニメならゴゴゴゴゴという文字が見えているだろう。私は無銘の剣(刃は付いていない)を投影し

 

「首を出せい‼︎」

 

「「ギャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ‼︎」」

 

 

 

そんなこんな色々ありパーティーは終わった。

 

 

 

------------------------------

 

 

 

翌日

 

「では私はそろそろ行くとしよう」

 

この世界とはしばらくお別れだな。

 

「本当にもう行くんですか?せめて春香ちゃんが来るまでは…」

 

「いえ…これ以上この世界にいる訳にはいかないんですよ…音無さん」

 

今ここには私と音無さんそして高木社長しかいない。

 

「次の世界でも頑張りたまえ。士郎君」

 

「絶対に無事に帰って来てくださいね」

 

「はい社長、音無さん」

 

オーロラを出現させ次の世界に行こうとした。その時

 

「プロデューサーさぁぁぁぁん‼︎」

 

「ッ⁉︎は、春香⁉︎」

 

春香がこちらに走って来た。

 

「プロデューサーさんお願いがあります‼︎私も…私も連れて行ってください‼︎」

 

連れて行け…だと…社長と音無さんも驚いている。

 

「連れて行ってくださいって…黒井社長が本当のことを言ったならこの世界にショッカーはいないが、嘘をついている可能性だってあるんだぞ‼︎」

 

「でも‼︎ライダーが誕生しない世界だったらプロデューサーさんは一人でダークライダーを倒さないといけないんですよね‼︎だったら私がいた方が良いんじゃないですか‼︎」

 

それは…確かにライダーが誕生しない世界では私は一人でダークライダーを倒さないといけない。苦戦は必須だろう。春香がいた方が楽なのは事実だ…しかし

 

「あぁそうだ…だがな‼︎アイドルの仕事はどうするつもりだ‼︎」

 

「そ、それは…」

 

「行って来なさい春香君」

 

声を上げたのは社長だった。

 

「仕事については私がうまく誤魔化しておこう」

 

「本当ですか‼︎ありがとうございます‼︎」

 

誤魔化すって一体どうやって…

 

「ただこちらの世界に戻ってもらわないと困ることもあるのも事実…士郎君、別の世界でも電話とかメールって出来ないかな?」

 

そんなこと出来る訳がn…確か元の世界でやってたスマホゲーム 歌マクロスで超時空SNSってあったな………それだァァァァァァァ‼︎

 

投影・開始(トレース・オン)

 

赤いスマホと緑のスマホを投影する。だがただのスマホではない。

 

アプリとして超時空SNSが使えるスマホだ。

 

「それスマホですよね?」

 

「あぁだが超時空SNSというアプリをダウンロードしていてな。それを使えばどの世界にいても連絡が出来る」

 

赤いスマホを春香に、緑のスマホを音無さんに渡す。

 

「私と春香の連絡先はもう入ってるので何かあったら連絡してください」

 

「私の番号いつの間に⁉︎」

 

「はいわかりました。律子さんにも言っておきますね」

 

すまない春香そしてありがとう音無さん。

 

「そういえば春香のご両親は…」

 

「春香君の両親には泊まり込みの仕事があると話しておいたよ」

 

「あはは…ありがとうございます」

 

仕事が早いな…社長…でもこれで解決ですね。

 

「じゃあそろそろ行きます」

 

「社長、音無さん行ってきます!」

 

「頑張れよぉ〜」

 

「気をつけてくださいねぇ〜」

 

私と春香はオーロラに入り、次の世界へ向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

二つ目の世界はヴァールシンドロームという奇病に対し歌の力で鎮静化するために歌い続ける戦術音楽ユニットが存在する世界である。

 

 

 




どうしても春香を連れて行きたくて…でもいい方法が思いつかず、結果的に投影魔術を使うしかなかった。
でもチート臭くなるし…しばらくは戦闘以外の投影は控えなければ…まぁご都合主義ってことで許してください。
次回は新たな世界で初戦闘の予定です。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

マクロスΔの世界
自由の出撃 そして覚醒


二つ目の世界はマクロスΔの世界です。
戦闘描写ってただでさえ難しいのにロボットの戦闘となるとさらに難しくなるな…この世界で怪人はほとんど出てこない予定です。
ではどうぞ


 

 

まず目に入ったのは海だった。ここは港だろうか。

 

一応時間を確認するか…アイマスの世界を去った時の時間と変わらない。

 

どうやら時差はないらしい。

 

「プ、プロデューサーさん⁉︎なんですかあれ‼︎」

 

春香が指を指した先には顔は猫だが胴体はアザラシの小さい奇妙な生き物がいた。

 

あれは確か…

 

「ウミネコ…ということはここはマクロスΔの世界か」

 

「ウミネコ?…マクロス?…」

 

おそらくここは惑星ラグナだ。まぁ春香は知らなくても無理はないな。

 

「春香には簡単にこの世界、マクロスΔの世界について説明しておくか」

 

私は春香に簡単にマクロスΔについて説明した。

 

この世界にはバルキリーという可変式戦闘機があること、ヴァールシンドロームという奇病があり、それを歌の力で鎮静化する戦術音楽ユニット ワルキューレ が存在すること。ワルキューレを守るΔ小隊のこと。そして今この世界は戦争をしていることなど春香がいた平和な世界とはかけ離れた世界だ。

 

「この世界ならライダーを誕生させる必要はないだろう」

 

「そうですね。弱い怪人ならバルキリー?で倒せるでしょうし…」

 

この世界で私達がすることはダークライダーを見つけ、倒すことだ。

 

そんなことを考えながら空を見上げていると、一部の空が歪み、そこから艦隊が現れた。

 

「ええっ⁉︎空から船⁉︎」

 

「ウィンダミア艦隊…」

 

マズイ…ここはこれから戦場になる。

 

「春香…私から離れてくれ」

 

「えっ?どうしてですか?」

 

言い忘れていたが春香は私の腕に自分の腕を絡めぴったりくっついている。

 

「ここは戦場になる…だから私の機体を出す。そのために離れてくれ」

 

「…わかりました」

 

渋々だが離してくれた。そして彼女を出来るだけ後ろに下がらせる。

 

さてと…私の機体を出すとしよう。

 

「来い!フリーダム‼︎」

 

その瞬間私は光に包まれた。光に包まれるのは二度目だな…

 

光が収まるとそこはコックピットの中だった。いつの間にかパイロットスーツも着ている。スーツのデザインは種死キラの色違いで青い所が濃い赤になっている。

 

後ろにいた春香を見ると唖然としている。当たり前か…

 

私はフリーダムの手を春香に伸ばす。

 

「春香‼︎フリーダムに私と一緒に乗れ‼︎そこにいるよりかは安全だ。ただ元々二人で乗る用に設計はされていないのでな。座ることは出来ないし、狭いだろうが我慢してくれ」

 

『は、はい!』

 

春香がフリーダムの手に乗ったのを確認し、コックピットハッチを開けて春香をコックピットに入れる。

 

「春香狭くないか?」

 

「///はい…大丈夫です///」

 

ならそろそろ行かなければなウィンダミア艦隊からバルキリーがどんどん発進しているのが見える。

 

「衛宮士郎‼︎フリーダムガンダム‼︎出るぞ‼︎」

 

フリーダムはブースターを噴かせウィンダミア艦隊に向かって飛び上がった。

 

ウィンダミア艦隊はいきなり現れた未確認機体に驚いてることだろう。その隙をつきウィンダミアのバルキリーをルフスビームライフルでを撃墜する。

 

敵とみなされたのか、バルキリー達はフリーダムに向かいライフルを乱射してくるがそれを躱しながらビームライフルでバルキリーを着々と撃墜していく。

 

するとまた空が歪みそこから数機のバルキリーが現れる。

 

「プロデューサーさん‼︎敵が‼︎」

 

「あれは敵じゃないΔ小隊だ…まぁ向こうからしたらこの機体フリーダムは未確認機体だから攻撃を受けるかもしれんがな」

 

そうΔ小隊からしたらフリーダムはまだ敵か味方かもわからない状態だ。そういえば…まだマクロスエリシオンは来ていないな…ということはワルキューレは待機中ということになる。

 

ちょっと試してみるか。

 

「春香ちょっと歌ってみないか?」

 

「えっ?今ですか?」

 

「あぁ春香の歌にヴァールを鎮静化する力があるかどうか知りたくてな」

 

ヴァールを鎮静化するにはフォールドレセプターという特殊な受容体を持つ歌声が必要なのだ。流石に別の世界から来た春香には無いと思うが物は試しだ。

 

そんなことを考えてる間にも私はフルバーストでウィンダミアのバルキリーを撃墜していく。

 

「わかりました。プロデューサーさんのお願いなら」

 

「ありがとう。曲は任せる」

 

私はマイクを投影し春香に渡す。そしてスピーカーをONにする。

 

 

 

 

♪乙女よ大志を抱け‼︎

 

 

 

 

だが春香の歌を聴いた途端

 

 

 

私の中で何かが弾けた。

 

 

全方向に視野が広がり周りの動きが精密に感じられる。

 

これはSEEDか⁉︎しかし何故だ‼︎確かに種死キラの操縦技術とは言ったがSEEDまでとは言ってないぞ‼︎あの女神またうっかりをしたか‼︎

 

だがいつまで戸惑ってる場合じゃないな…出来るだけウィンダミアのバルキリーを墜とす‼︎

 

 

 

 

------------------------------

 

 

 

 

そこからの出来事は曖昧にしか覚えていない。はっきりと覚えているのは春香の歌、ビームライフルの音、そして爆発音ぐらいか…

 

ハッ!っと気がつくと三機のバルキリーに銃口を向けられ囲まれていた。

 

『未確認機体‼︎色々と聞きたいことがある‼︎私達と一緒に来てもらうぞ‼︎』

 

「プロデューサーさん…」

 

隣で春香が不安そうな声をあげる。

 

明らかに不利に見えるだろうが、この状況を打開するのは簡単だ。

 

フリーダムなら機動力でも火力面でもバルキリーに勝っている。さらに言えばバルキリーは全高約15mに対しフリーダムガンダムは約18mある。

 

囲まれていようが有利なのは変わらない。だがこのバルキリー三機はΔ小隊…なら戦う必要はない。おとなしく投降しよう。

 

ルフスビームライフルを腰にマウントして通信をオープンにする。

 

「こちらに戦闘の意志はない。君達に従おう」

 

『わかった。マクロスエリシオンまで来てもらう』

 

そのまま私達はマクロスエリシオンまで連れて行かれ、惑星ラグナを去ることになった。

 

 

 

 

 

 




エミヤはまだSEEDを使いこなせていません。
戦闘中に春香の歌を聴くと勝手に発動する感じ
次回はワルキューレ、Δ小隊との対面です。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

ワルキューレとの出会い

一週間以上も更新というか約二週間も出来ずにすみません。
言い訳を言わしてもらうとFGOのプリヤコラボイベントを周回していて一区切りついたから書こうと思った矢先の修学旅行で書く時間がありませんでした。かなり急いで書いたのでいつも以上にぐだってると思います。
あ、話は変わるけど単発でイリヤが引けて軽く発狂した。
そんなことは置いといて続きをどうぞ


 

 

 

私達は今マクロスエリシオンのブリッジにいる。そして目の前には大男

 

「私はマクロスエリシオンの艦長アーネスト・ジョンソンだ。まずは君達の名前を教えてもらおう」

 

「衛宮士郎…性が衛宮、名が士郎だ」

 

「あ、天海春香っていいます!えっと…性が天海、名が春香です!」

 

私の真似をして慣れない自己紹介の仕方をする春香。無理に真似する必要はないんだがな…とりあえず今はアーネスト艦長の話を聞くとしよう。

 

「シロウとハルカ、君達にはいくつか聞きたいことがある。もちろん拒否権はない。いいな」

 

「了解した」

 

「はい」

 

まぁどんな質問が来るかは大体わかってはいるのだが

 

「まずはあの機体についてだ。あれはどう見てもバルキリーではない。それに光に包まれた途端に機体の姿はなく君達がいた。一体どういうことだ」

 

やはり最初はフリーダムのことか…この艦に着艦する時流石にバルキリーを格納している所にフリーダムは格納出来ないと思い仕方なく待機状態にしたのだが…失敗だったか?

 

「あの機体はZGMF-X10A フリーダムガンダムという機体です。もちろんバルキリーではなく、モビルスーツと呼ばれるものです」

 

それからモビルスーツについてやフリーダムの武装について質問され、私は知っている範囲で答えていった。

 

「〜フリーダムの武装に関しては以上です。何か他に質問は?」

 

「では私からいいでしょうか?」

 

声を上げたのは赤髪の女性だった。名前は知っているが一応聞いておくか

 

「あなたは?」

 

「ごめんなさい自己紹介がまだだったわね。私はワルキューレのリーダー カナメ・バッカニアよ。よろしくね」

 

「よろしくお願いします。それで質問とは?」

 

「あの機体…フリーダムガンダムから聞こえてきた歌を歌っていたのはハルカちゃんなの?」

 

歌か…確かに歌っていたのは春香だ。これは私が答えるべきではないな…私は春香にアイコンタクトで春香が答えるように伝えた。

 

「…はい。歌を歌っていたのは私です」

 

「そう…実はあなたの歌声、フォールドレセプターの数値がとても高かったの」

 

「フォールド…レセプター?」

 

なん…だと…

 

春香にフォールドレセプターのことを教えると彼女も驚いていた。

 

「つまり私の歌声にヴァール?を鎮静化する力があるってことですか⁉︎」

 

「そういうことよ。だからあなた…じゃなくてハルカちゃんにはワルキューレに加入してもらいたいの。新メンバーとしてね」

 

まさかのワルキューレのリーダーに勧誘されるとはな。プロデューサーの私も予想外だ。

 

「プロデューサーさん…どうしましょう?」

 

「春香がしたいようにすれば良いさ。しかしカナメさんに一つだけ言っておきたいことがあります」

 

「?何かしら」

 

「…私達はこの世界の住人ではないということです」

 

周りにいたエリシオンの乗員やΔ小隊のメンバー、そしてワルキューレのメンバーさえも息を呑んだのがわかる。

 

私は話した。この世界は侵略されようとしてること、ダークライダーを倒すためにこの世界に来たこと、二十の世界を救わないといけないことなどを。まぁ私が転生者ということは話してないがね

 

「だから春香はもちろん私もずっとこの世界にいる訳にはいかない。それを踏まえて考えてください」

 

沈黙が続いた…そして春香が

 

「私はワルキューレとしてじゃなくて、天海春香としてプロデューサーさんやみんなに歌を届けたいです」

 

と言ったので春香のワルキューレへの加入はなしとなった。

 

「私達の目的はダークライダーを見つけて倒すことです。それまでは貴方達に協力します」

 

「協力とは?それに敬語じゃなくても構わん」

 

「では、言葉通りの意味だ。フリーダムや春香を必要とする時があれば声をかけてくれればいい。Δ小隊にとってフリーダムは貴重な戦力になるだろう。それに春香もワルキューレではないとはいえヴァールを鎮静化することが出来るのだからな」

 

「…そうかわかった。シロウとハルカはこれからケイオス・ラグナ支部の一員だ。皆仲良くしてやれ」

 

どうにかアーネスト艦長に認められたか…ひとまずは安心だな

 

「そういえばまだ自己紹介してない奴らがいるな…よし!まずΔ小隊から自己紹介してくれ」

 

すると男性三人と女性一人が私達の前に来た。ん?誰か一人足りないな…まさか

 

「Δ小隊隊長 アラド・メルダースだ。フリーダムが必要な時は遠慮なく呼ばしてもらうぞ」

 

「チャック・マスタングだ。よろしく頼むぜ!」

 

「私はミラージュ・ファリーナ・ジーナスです。よろしくお願いします」

 

「俺はハヤテ・インメルマンだ。よろしく頼む」

 

やはりメッサーが死んだ後か…

 

「あぁこちらこそよろしく頼む」

 

「なら次は私達ワルキューレのメンバーを紹介するわ。みんな前に出てきて!」

 

カナメさんの掛け声で女性四人が前に出てきた。

 

「レイナ・プラウラー…よろしく」

 

「マキナ・中島だよ!よろしくね!シロシロ‼︎ハルハル‼︎」

 

「美雲・ギンヌメールよ。 よろしくね」

 

「フ、フレイア・ヴィオンっていいます!よ、よろしくお願いします‼︎」

 

これが私達とケイオス・ラグナ支部のメンバー、Δ小隊そしてワルキューレとの出会いだった。

 

まぁこの後もマキナがフリーダムをもっと見たいと目をキラキラと輝かせながら私に詰め寄り、春香がそれに嫉妬して慰めるのに時間がかかったり、フリーダムが光に包まれ消えた理由は私の能力だと誤魔化したり、カナメさんが春香の指輪に気づきレイナとマキナが春香を色々問い詰めたりとかなり賑やかなことになっているが…たまにはこんなのも悪くはないな。

 

「ほぅ(。-∀-)それでそれでハルハルとシロシロは一体どこまで進んだのかなぁ〜」

 

「///ど、どこまで⁉︎は、恥ずかしいですぅ〜プロデューサーさぁぁぁん‼︎助けてくださぁぁぁい‼︎///」

 

「…逃がさない」

 

「///ヒッ⁉︎ゆ、許してくださいよぉ〜///」

 

フッ…戦争中とはとても思えないな。この世界も守ってやらんとな。

 

「二人ともあまり春香を困らせるなよ」

 

「それだけですか⁉︎」

 

「大丈夫ハルハルが困るようなことはしないから」

 

「ただシロウとの関係を聞くだけ」

 

「///それが困るんです‼︎///」

 

仲が良いようでなによりだな。

 

さぁこれからはケイオスと協力しながらダークライダーを探すとしよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さぁ全部吐いてもらうからねぇ〜」

 

「何もかも全て」

 

「///もう勘弁してくださぁぁぁぁい‼︎プロデューサーさんの裏切り者ぉぉぉぉぉぉぉぉ‼︎///」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




次回はフレイアの誕生日パーティーです。
…自分で設定作っておいてあれだけどこれ完結するのに何年かかるのだろうか…


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

フレイアの誕生日パーティーと闇の手先

今日でこの小説を投稿し始めてちょうど一か月ですね。それにしても一か月で一つしか世界を救えてないという…誰か文章力ください…
今回この世界では最初で最後の怪人登場回です。ではどうぞ


 

 

 

あれから数日が経った。

 

この数日間にも春香をケイオスの新人アイドルとして発表したり、ワルキューレと春香でコラボライブをしたりと…春香関連ばっかりだな…まぁ恋人だし是非もないか。

 

だが今春香は自分の世界に戻っている。理由としては律子に

 

『ライブのレッスンがあるから一旦帰って来てくれる?』

 

と電話で言われたそうだ。

 

フレイアの誕生日を祝えないのが残念と言っていたが戻らないと律子が怖いのでフレイアに誕生日を祝えないことを謝ってから一旦アイマスの世界への帰って行った。用事が済めば私のスマホに連絡が来るだろう。

 

さて…私達は今裸喰娘々でフレイアの誕生日パーティーの準備をしている。ハヤテはまだ来ていない。どうせプレゼント選びに苦戦して遅れているのだろう。

 

おっとフレイアが入って来たな…すると同時に消されていた灯りが一気に付き

 

「誕生日おめでとう‼︎」

 

ここにいない春香とハヤテを除くみんなでフレイアを迎え入れた。

 

まぁフレイアはハヤテがいないからだろう。少し寂しそうな顔をしていたが…

 

美雲がハッピーバースデーの歌を歌いだす。私も含めた皆が美雲に合わせ歌い、その歌が響きわたる。

 

フレイアがケーキのロウソクの火を消し瞳に涙を浮かべながら

 

「みんな…あんがと…」

 

そう感謝の言葉を口にした。

 

その後フレイアが独立戦争のことや両親を亡くしたがその頃に地球の音楽に出会い、ワルキューレになると決めたことなどを話してくれた。

 

それに合わすようにハヤテが到着し、フレイアも嬉しそうな顔をしている。

 

「私…みんなに出会えてぶっちゃ幸せです。これからも悔いのないようずっとずっと歌い続けます」

 

涙を流しながらもフレイアは笑い、そう宣言した。

 

だが次の瞬間、裸喰娘々に大量の屑ヤミーが押し寄せて来た。

 

チッ‼︎変身してる暇はないか‼︎

 

私は即座に赤原礼装を身に纏い、両手に干将・莫耶を投影して屑ヤミーに斬りかかる。

 

「みんな早く逃げろ‼︎コイツらは私がなんとかする‼︎」

 

「で、でもシロウさんは!」

 

「心配するな‼︎こんな雑魚にやられるようでは世界を救うなど夢のまた夢だからな‼︎」

 

数が多いとはいえ屑ヤミーなんぞに負ける訳にはいかない!この程度の相手なら投影だけで勝てr…いや慢心してはいけない。フレイア達も逃げたみたいだしな…思う存分やらせてもらう‼︎

 

とりあえず店を荒らしたくはないので外に出る。何故か雪が降っているが気にしてる場合ではない。私はただひたすらに屑ヤミーを切り裂いていく。

 

「クソッ‼︎キリがないな‼︎」

 

一体一体は弱いのだが数が多くて干将・莫耶ではキリがない。なら他の武器…宝具を投影するしかない。何かないか…大量の敵を一掃出来るような宝具は…あれにするか

 

投影・開始(トレース・オン)

 

干将・莫耶を破棄し、一本の剣を投影する。その剣はかの有名なニーベルンゲンの歌に登場する英雄ジークフリートの聖剣バルムンクだ。

 

「邪悪なる竜は失墜し世界は今洛陽に至る…撃ち墜とす‼︎幻想大剣・天魔失墜‼︎(バルムンク)

 

真名を解放してバルムンクを振り下ろす。かなりの数をを巻き込んだが全滅はしていない。だがまだだ、私がバルムンクを選んだ理由は対軍宝具の中でも宝具発動時に必要なタメが少なく連発が可能だからだ。

 

「まだ終わらんぞ‼︎幻想大剣・天魔失墜‼︎(バルムンク)

 

二度目の真名解放をして残りの屑ヤミーに向かって振り下ろす。ほとんど残滅したが生き残ってる奴もいるな…運が良い奴だ。もうバルムンクは必要ないだろう。バルムンクを破棄し、黒弓を投影する。

 

そして一本の剣を投影して弓につがえる。

 

「赤原を征け‼︎赤原猟犬‼︎(フルンディング)

 

残りの屑ヤミーはフルンディングで蹴散らし、生身でなんとか全滅出来たな。裸喰娘々に戻ると何故か逃げた筈のフレイア達が居た。

 

「む?逃げたのではなかったのかね?」

 

「逃げたっていうか店の奥に隠れてたんだよ。生身じゃアイツらには敵わないからな」

 

「そうか…」

 

やはり私達が来る前にも襲撃があったらしい

 

「そういえば外は雪が降っていたな」

 

「え⁉︎雪⁉︎」

 

「ちょ⁉︎待てよフレイア‼︎」

 

フレイアが外に飛び出し、それを追いかけるハヤテ…フッお似合いだな。あの二人は

 

「何を考えているの?」

 

「美雲か…いやただハヤテとフレイアはお似合いだなと思っただけさ」

 

「シロシロとハルハルもお似合いだよ☆」

 

「ハァ〜春香がいない時は私に矛先が向くのかね?」

 

「う〜んやっぱりハルハルじゃないとなんか調子出ないなぁ〜」

 

そりゃ私を弄っても面白くはないだろうな。

 

「そうだ、一応みんなに言っておきたいことがある」

 

「…なんだ?言ってみろ」

 

「私は明日ウィンダミアに突入するつもりでいる」

 

皆は驚き目を見開いている。まぁ仕方ない、いきなりこんなことを言われたらな。

 

「驚くのも無理はない、嘘だろと思ってるかもしれないが、嘘ではない」

 

「理由を教えてくれないか?シロウ」

 

「私の推測に過ぎないのだがダークライダーはおそらくウィンダミアにいる。それを倒すためだ」

 

「もし推測が間違ってて、ウィンダミアにダークライダーがいなかったら?」

 

「その時はその時だ。情報を盗むなり敵機を撃墜するなりしてくるさ」

 

正直これは賭けだ。ダークライダーがいれば倒せば良いがいなかったら…

 

「俺達は惑星ボルドールに侵入する予定だったんだけどな」

 

「ならアラド達は予定通りボルドールに侵入してくれればいい。私は元から一人でウィンダミアに突入するつもりだったしな」

 

「一人ってそんな無茶よ‼︎」

 

確かに無茶だな…だが無茶だろうがやらないといけないことに変わりはない。

 

「あぁ無茶だ。そんなことはわかっているさ」

 

「じゃあどうして⁉︎」

 

「私が救わないといけない世界はここを除いてあと十八…一つの世界に時間をあまりかけられないからだ。ダークライダーが本陣にいるなら突入するしかない」

 

カナメさんも反論出来ないのだろう。悔しそうな顔をしている。それにしても敵の本陣に突撃か…まるで真田幸村だな。

 

「…ハルカちゃんには」

 

「あぁ何も言っていない。春香のことだ。必ず止めようとしてくるからな」

 

「…わかった」

 

「アラド隊長⁉︎」

 

まさかアラドが認めると思わなかったんだろう。ミラージュが声を上げる。

 

「ただ一つ条件がある。必ず生きて帰って来ることだ」

 

「フッ…もちろんまだこんな所で死ぬ気はないよ」

 

「よし‼︎わかった。信じてるぞシロウ‼︎」

 

とりあえず認めてくれたが問題は春香だな。まぁ考えるのは後でもいいだろう。

 

「暗い話はここまでにして私達も外に出て雪景色を楽しむとしよう」

 

「シロウ」

 

「ん?レイナかどうした?」

 

「絶対に帰って来て、じゃないとハルカが悲しむ」

 

「心配しなくてもちゃんと帰って来るさ」

 

その答えに満足したのかレイナは頷き、外に出て行った。

 

私も外に出て、雪景色を見ながら明日のことを考えていた。

 

 

 




もうこの世界には怪人は登場しません。
屑ヤミー「解せぬ」
次回はウィンダミアに突入とダークライダー判明です。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

ウィンダミア突入

なんとか一週間以内に書き終えた…マクロスΔ編はかなり苦戦してる気がする…あと十八も世界があるのにこの調子じゃ完結に三年以上かかりそう…まぁとりあえず更新です。どうぞ


 

 

 

翌日

 

 

 

春香からレッスンが終わったとの連絡が入り、春香は今マクロスΔの世界にいるのだが…困ったな。春香は基本的にずっと私の側にいる。まぁそれは嬉しいのだが側に春香がいたら一人でウィンダミアへ出撃出来ない…と思っていたがカナメさんが春香に大事な話があると言って連れて行ってくれた。チャンスは今しかないだろう。

 

まずフリーダムを人間サイズで展開し、甲板に出て通常サイズに巨大化させる。(人間サイズで展開している際はモビルスーツというよりかはISに近い)

 

「すまない…春香」

 

私はそう呟き、フリーダムは飛び上がりオーロラを出現させてそれに入った。

 

 

 

 

------------------------------

 

 

 

 

 

 

「ッ⁉︎プロデューサーさん?」

 

「ハルカちゃん?どうしたの?」

 

「い、いえ‼︎なんでもないです‼︎」

 

なんだろう…嫌な予感がする…

 

 

 

 

 

------------------------------

 

 

 

 

 

 

ウィンダミアに突入は出来た。だが問題はこれからだ。どうにかしてダークライダーを見つけなくては…

 

そんなことを考えているといきなり攻撃を受けた。チッ‼︎フェイズシフト装甲のおかげで機体がよろける程度で済んだがまさか直撃されるとは!

 

当たり前だが前の戦いでフリーダムはウィンダミアの敵と認識されてるらしい。なら応戦するだけだ‼︎さぁお前らの罪を数えろ‼︎

 

まずは私を撃ったバルキリーを見つけ、ルフスビームライフルを撃ち撃墜する。だが増援は呼ばれていたようだ…大量のバルキリーがこちらに向かって来るのが鷹の瞳で見える。力任せの数押しでフリーダムに勝てると思うなよ‼︎

 

 

 

 

 

------------------------------

 

 

 

 

 

「来たか…」

 

あの機体はこの世界では作ることはおそらく出来ない。ということはあれは異世界のものだ。推測でしかないが黒いライダーが言っていた世界を救おうとしている邪魔者とはあの機体のパイロットのことだろう。たとえ異世界人だろうが私の計画の邪魔はさせない。

 

私は黒いライダーからもらったバックルを腰に巻く。

 

《サメ‼︎クジラ‼︎オオカミウオ‼︎》

 

さて邪魔者を排除しに行くとしよう

 

 

 

 

 

 

 

------------------------------

 

 

 

 

「ハァ…ハァ…ハァ」

 

流石に疲れて来たな…倒しても倒してもキリがない。途中からコックピットを狙うのも面倒になり、エンジンや翼を撃ち抜いたり斬り裂いたりしているのだが相変わらず増援が現れてくる。一体どこにそんな戦力があるんだ‼︎クソッ‼︎

 

疲れのせいで動きが鈍くなっていたのだろう。一瞬の隙を突かれ背後を取られてしまった。もし疲れてなければすぐにビームサーベルで斬り裂いていたが疲労で判断が遅れた。

 

「ッ‼︎しまった‼︎」

 

フェイズシスト装甲は実弾や実剣を無効化するが向けられてるのはビームガンだ。威力は低いだろうがゼロ距離から撃たれたらヤバイ‼︎

 

トリガーを引くのが早いか振り向きながらサーベルで斬るのが早いか…そんなのは明白だ。

 

ここまでなのか…と思ったその時どこからかミサイルが飛来しフリーダムに銃を向けていたバルキリーに命中した。爆風で少し飛ばされたが大して損傷はない。しかし今のミサイルは一体…

 

『大丈夫かシロウ‼︎助けに来たぜ‼︎』

 

「その声…ハヤテか‼︎」

 

『俺だけじゃないぜ。ほら見てみろよ』

 

ハヤテの機体が指差す方向を見るとちょうど空が歪みそこからマクロスエリシオンが現れた。

 

「みんな…どうして…」

 

『ハルカが嫌な予感がするって言うからさ…心配になってボルドールじゃなくてこっちに来たんだ』

 

フッ…そうか

 

『プロデューサーさん‼︎』

 

「は、春香⁉︎」

 

これは…マズイパターンだ。

 

『一人で敵の本陣に突入するなんて…なんで私に言ってくれなかったんですか‼︎』

 

「あ、いや絶対に止めるだろうと思ってだn」

 

『そりゃ止めますよ‼︎プロデューサーさんが死んじゃうかもしれないのに‼︎』

 

「…すまない…これしか思いつかなかったんだ…」

 

『今回は許してあげます。もう絶対にこんな無茶はしないでください‼︎』

 

「あ、あぁ…わかった」

 

ある意味春香には勝てる気がしないな…

 

『シロウ‼︎ここは俺達に任せてダークライダーを探してくれ‼︎』

 

「だ、だが…」

 

『私達のことは気にするな‼︎』

 

『こんなことぐらいしか俺らは出来ないからな‼︎』

 

『そういうことだ。行け‼︎シロウ‼︎』

 

ハヤテ…ミラージュ…チャック…アラド…君たちの期待を裏切るわけにはいかないな…

 

「わかった…ここは任せた‼︎」

 

そのまま私はダークライダーを探すために戦線を離脱し、地上に降りてフリーダムを収納する。さてと…どこから出てくるかわからない以上、変身しておいた方が身の為だろう。ネオディケイドライバーを腰に巻く。

 

「変身‼︎」

 

《KAMEN RIDE DECADE》

 

ディケイドに変身して雪が積もった森を歩く。さぁどこだ…私が侵入してることは知ってるはずだ。………

 

「そんなに殺気を出していては場所を教えているようなものだが?」

 

殺気がする方向を見るとそこには仮面ライダーポセイドンがいた。

 

ポセイドンは劇場版仮面ライダーOOO「MOVIE大戦MEGAMAX」に登場したライダーだ。

 

「私の計画を邪魔する者は誰であろうと倒す」

 

「君はそんな好戦的な性格ではないだろう?ロイド」

 

「何故私の名前を…いやそんなことはどうでもいい。とにかく貴様を倒す」

 

やれやれ。話は通じないか。ダークライダーになると性格が変わるのか?

 

まぁ気にしなくてもいいか。ライドブッカーをソードモードにして構える。

 

「私もそう簡単にやられるわけにはいかないのでね。加減はしない‼︎」

 

私はポセイドンに斬りかかる。

 

 

この世界を救うための戦いが幕を開けた。

 

 

 

 




マクロスΔ編はあと二話
もっと早く書けるようにならなくては
次回はダークライダー撃破です。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

僕らの戦場

予定通りダークライダー撃破です。
いやぁそれにしてもバトスピの第三弾仮面ライダーコラボブースターのパラレルカードカッコ良すぎでしょ‼︎タジャドルコンボ(最終回var.)なんて通常イラストもカッコいいのに‼︎あ〜と無駄話はこれぐらいにして本編をどうぞ


 

 

 

ポセイドンの槍ディーペストハープーンでライドブッカーが防がれ鍔迫り合いになる。

 

「この程度か?」

 

「なにまだまだこれからだ‼︎」

 

槍を弾き一度離れる

 

「ポセイドンならこいつだな」

 

一枚のカードを取り出しバックルに挿入する。

 

《KAMEN RIDE OOO》

 

《タ・ト・バ‼︎タトバ、タ・ト・バ‼︎》

 

ディケイドオーズになりメダジャリバーを取り出すと同時に歌が聞こえて来た。

 

 

♪僕らの戦場

 

 

ワルキューレの歌か…ん?春香の歌声が聞こえないな。春香は一体どこに…

 

「なにをボケっとしている‼︎」

 

「くっ‼︎」

 

咄嗟にメダジャリバーで防いだから助かったが反応が間に合わなければ槍が直撃していた。私としたことが戦闘中に考え事をするなど‼︎

 

「貴様の実力はこんなものか‼︎」

 

「フッ…少し考え事をしてしまってなこれからが本番だ」

 

メダジャリバーの斬れない部分を撫で、ポセイドンに斬りかかったが槍で防がれる。今度はポセイドンに槍で斬られそうになるのを剣で防ぐ。しばらくそれの繰り返しだった。だが好機が訪れる。

 

「ハァァァァァァ‼︎」

 

「なにッ⁉︎ぐおぉ‼︎」

 

突如、空から春香ブレイドジャックフォームがライトニングスラッシュでポセイドンを後ろから攻撃したのだ。

 

「ッ⁉︎春香⁉︎」

 

「プロデューサーさん‼︎無事ですか?」

 

「あぁなんとかな。聞きたいことは色々あるが後回しだ‼︎ポセイドンを倒すぞ‼︎」

 

「はい‼︎」

 

「二対一か…いいだろう。二人まとめて始末してやる‼︎」

 

ポセイドンが槍を構えこちらに突撃してきた。

迎え撃つためにセルメダルを三枚投影してメダジャリバーに入れる。まぁ別に入れなくてもいいんだが…雰囲気を出すためにな。そしてオーズのライダーズクレストが描かれた黄色いカードをバックルに挿入する。

 

《FINAL ATTACK RIDE O、O、O、OOO》

 

ポセイドンが槍からエネルギー波を出すと同時に私はオーズバッシュを放つ。二つの技がぶつかり合い、そして相殺された。

 

「チッ‼︎相殺されたか‼︎」

 

「プロデューサーさんの技を相殺するなんて…」

 

「その程度の攻撃で私を倒せると思ったら大間違いだ‼︎」

 

その程度か…ならさらに強い技を叩き込むまでだ。

一枚のカードを取り出しバックルに挿入する。

 

《FORM RIDE OOO タジャドル》

 

《タ〜ジャ〜ドルゥ〜》

 

ディケイドオーズタジャドルコンボに変身する。

タジャドルコンボならタトバコンボよりも強力な攻撃が繰り出せる。

 

「姿が変わったぐらいで‼︎」

 

「フォームチェンジを侮るなよ‼︎」

 

恐竜メダルを七枚投影しタジャスピナーに入れてもう一度オーズのライダーズクレストが描かれたカードをバックルに挿入する。

 

《FINAL ATTACK RIDE O、O、O、OOO》

 

「セイヤァァァァァァァァァァ‼︎」

 

掛け声と共にロストブレイズを放つ。この必殺技はオーズの技の中で最強と言っても過言ではない。

 

ポセイドンはまた相殺してやるとでも思っているのか放たれたロストブレイズに向かいエネルギー波を放つ。

 

だがオーズ最強の必殺技がただのエネルギー波に負けるはずがない。案の定ロストブレイズはエネルギー波を物ともせずポセイドンに向かう。

 

「ッ⁉︎な、なに⁉︎ぐわァァァァァァァ‼︎」

 

見事に直撃した。これはかなりのダメージになったはずだ。

 

「悪いがそろそろ終わらせる。春香‼︎」

 

「はい‼︎これで決めます‼︎」

 

春香ブレイドは通常フォームに戻って三枚のラウズカードをスキャンし、私はまたオーズの黄色いカードをバックルに挿入する。

 

《FINAL ATTACK RIDE O、O、O、OOO》

 

ロストブレイズを喰らいなんとか立ち上がろうとしているポセイドンに向かい私と春香がプロミネンスドロップとライトニングソニックのダブルライダーキックで追撃する。

 

「セイヤァァァァァァァァァァ‼︎」

 

「ハァァァァァァァァァァァァ‼︎」

 

「ぐわァァァァァァァァァァ‼︎」

 

ポセイドンは耐えきれず変身が解除され、ポセイドンドライバーが地面に落ち、砕け散る。

 

「ロイド…君の負けだ」

 

「今回は引いてやる…だがこれで終わりじゃないぞ」

 

そう言い残しロイドは足を引きずりながら去って行った。

 

「プロデューサーさん…なんでベルトを持っていたのか聞かなくてよかったんですか?」

 

「………あ」

 

しまった‼︎すっかり忘れていた‼︎

 

「はぁ〜プロデューサーさんってたまに抜けてるところがありますよね」

 

「ぐっ‼︎否定出来ない…そ、そんなことは置いておいてだな」

 

私は変身を解除してフリーダムを展開する。

 

「さぁ春香乗ってくれ」

 

『え?あ、はい‼︎』

 

春香をフリーダムに乗せ飛び上がる。来た道を戻るとやはりまだΔ小隊は戦っていた。すぐにΔ小隊に通信を繋ぐ。

 

「こちらフリーダム‼︎Δ小隊応答を」

 

『シロウか⁉︎ダークライダーは⁉︎』

 

「あぁ倒したさ」

 

『そうか…ならちょっと助けてくれないか?俺たちだけじゃ正直キツい』

 

「了解した。敵を残滅してまた増援が来る前に私のオーロラで逃げるぞ‼︎」

 

『『『『了解‼︎』』』』

 

フリーダムで戦線へ加入した。だが見た限りΔ小隊の機体は損傷が激しいな…手早く敵を残滅するには…

 

「これ以上戦闘が続くとマズイな…春香歌ってくれ」

 

「えっ⁉︎でも戦闘中に私の歌を聞くとプロデューサーさんは…」

 

春香には簡単にSEEDのことを説明していた。だから恐れているのだろう。私が暴走するかもしれないと。

 

「私のことは気にするな。それにいつかは使いこなせるようにならないといけない。だから歌ってくれ」

 

「…わかりました」

 

「ありがとう。また曲は任せる」

 

あの時と同じようにマイクを投影して春香に渡しスピーカーをONにする。

 

 

 

♪前向きで行こう♪

 

 

 

春香の歌を聞いた途端SEEDが発動した。

 

くっ‼︎意識が飛びそうになる。だが負けられない、衛宮士郎は他の誰にも負けていいが自分にだけは負けられない‼︎

 

敵のバルキリー数機をロックオンしてハイマット・フルバーストで蹴散らす。残りの敵も高速で移動しながらビームライフルやレールガンで撃ち墜としたりビームサーベルで斬り堕とす。残滅したのを確認してオーロラ出現させると同時に歌が終わりSEEDが解けた。

 

「プロデューサーさん…大丈夫ですか?」

 

「あぁ大丈夫だ。心配をかけたな」

 

マクロス・エリシオンとΔ小隊がオーロラに入っていき、フリーダムも遅れて入りエリシオンに帰還した。

 

 

 




完璧ではないけどある程度はSEEDを使えるようになった…のかな?
ポセイドンドライバー地面に落ちたぐらいで砕け散るとか脆くねって思うかもしれないけど単純にダブルライダーキックを受けて壊れかけてたから仕方ない。
次回マクロスΔの世界エピローグです。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

【エピローグ】一度だけの恋なら

マクロスΔの世界完結です。
アイマスの世界は九日で完結したのにマクロスΔの世界は一か月で完結…次の世界はどうなるんだろうか…今回は短いですけど許してください。
ではどうぞ


 

 

 

ブリッジに着くとみんなが拍手で迎えてくれた。

 

「シロウ、ハルカ礼を言おう。ありがとう戦争は終わってないが二人のおかげで怪物によってこの世界が滅ぼされることはなくなった」

 

「礼はいらないさ艦長。私達は元々ダークライダーを倒すためにこの世界に来たんだ。ただやるべきことをやっただけだ」

 

「でも気持ちはありがたく受け取りますね」

 

さて私達は次の世界に行かないといけないのだが…もうこの世界に来ることはないかもしれない…だが戦争をしてる以上一晩だけ残るなんてことも出来ない。

 

「シロウ達はこれからどうするんだ?」

 

「私は次の世界に行く。春香は?」

 

「私は一度自分の世界に戻ります。明日がライブ本番だから」

 

まさか明日がライブだというのにこっちの世界に来てたとはな。理由を聞くと

 

「///だってプロデューサーさんと少しでも一緒に居たいから///」

 

…いや春香…気持ちはとっても嬉しいんだがちょっとは周りの目を気にしてほしいな。

 

「ほほぅ(。-∀-)随分と大胆なことで」

 

「大胆」

 

「///えっ⁉︎///」

 

はぁ〜マキナとレイナがいるのにそんなことを言ったらからかわれるのはわかるはずなんだがな。

 

「そうだ…シロウ、ハルカ」

 

「ん?どうしたレイナ?」

 

レイナが私の所に来ると携帯端末を差し出してきた。

 

「これ私の番号なにかあったら連絡して」

 

「だが別の世界には繋がr」

 

「心配いらない。ハルカの端末に入ってたアプリを真似して作ってみた。ダウンロードもしたから繋がる」

 

レイナよ…君は化け物か⁉︎まぁ確かに超時空SNSは元々はこの世界で出来るものだが…流石ハッキングの天才か。

 

結局ワルキューレ、Δ小隊のメンバー全員、さらにはアーネスト艦長の番号までも登録された。…どうしてこうなった。

 

「もう直接ハルハルを弄れないのか〜」

 

「いや悲しむところが違わないか?それに最後ではないさ。全ての世界を救い、首領を倒した後に遊びに来ることぐらいは出来るさ。」

 

「じゃあまたいつかハルハルを直接弄れるの⁉︎」

 

「今度は喜ぶところが違う‼︎」

 

ってなんでマキナと漫才じみたことをやってるんだ‼︎

 

「でもしばらくは会えないんだよな」

 

「ぶっちゃ寂しいんよ」

 

「そんな悲しい顔をするな。ハヤテ、フレイア。またいつか会える」

 

「そうだよな。シロウ死ぬなよ‼︎」

 

「それは私のセリフだ。ハヤテ」

 

「ハルカさん‼︎ライブ頑張るんよ‼︎」

 

「もちろん‼︎次会う時にライブ映像見せてあげるね。ワルキューレと比べるとかなり小さいライブだけど…」

 

「全然それでもいいんよ‼︎ハルカのライブが見れるだけでもぶっちゃ嬉しいんよ‼︎」

 

さてそろそろ…

 

「春香‼︎頑張れよ」

 

「はい‼︎ライブが終わったら連絡しますね」

 

春香の前にオーロラを出現させる。…最後にちょっとイタズラをしてみるか。

 

「春香ちょっとこっちに来てくれないか?」

 

「?どうかしましたか?」

 

「目を瞑ってくれ」

 

「///えっ⁉︎わ、わかりました‼︎///」

 

顔を赤くしながら目を瞑っているな。これでなにもしないつもりだったが気が変わった。私は屈みそっと春香の額にキスをした。

 

「もう目を開けていいぞ」

 

「///…ずるいです…///」

 

「ちょっとしたおまじないだ。ライブが成功するようにとね。」

 

「///…ありがとう…ございます///」

 

春香は顔を赤くしたままオーロラへ入って行った。これは向こうで亜美と真美にからかわれるな。

 

「ほほぅ(。-∀-)シロシロも大胆だね〜」

 

「私が動揺するとでも思っているのかね?」

 

「シロウはからかっても意味がない」

 

「つまんないなぁ〜」

 

はぁ〜色々と疲れる。さて私も行かないとな。私の前にオーロラを出現させる。

 

「みんな世話になった。元気でな」

 

そう言い残しオーロラへ入った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

三つ目の世界は浮遊城のデスゲームをクリアした解放の英雄、またの名を黒の剣士が存在する世界である。

 

 

 

 

 

 




やっと二つ目の世界が終わった。全然終わりが見えない…
まぁとにかく次回は新たな世界を探索します。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

SAOの世界
漆黒の少年


三つ目の世界はSAOの世界です。
まだ三つ目か…先は長いな…というかこの駄文小説を待ってくれてる人なんているのだろうか…ちょっと心配だけどとりあえず続きをどうぞ



私は閑静な住宅街にいた。周りを見回すと後ろに私の家があった。

 

「…なんでさ」

 

思わず呟いてしまったがよく考えたら前の世界ではマクロス・エリシオンが家みたいなものだった。ということはこの世界は平和なのか?

もう一度周りを見回すがどこも壊れていない綺麗な家があるだけだ。

 

おそらくこの世界はアイマスの世界のように平和な世界だ。ならライダーを誕生させる必要があるということか。

 

とにかく止まっていても仕方ない。まずここがなんの世界なのかをはっきりさせないとな。

 

------------------------------

 

数分後

 

 

 

 

かなり歩いたがこれといった情報は得られなかった。唯一わかったのはここが埼玉県川越市ということだ。…川越市が舞台というか使われているアニメに心当たりはある。それを確かめるためには…

 

たまたま通りすがった人に近場の駅を教えてもらい、私は駅に向かい歩き始めた。

 

 

 

 

 

------------------------------

 

 

 

 

 

オーディナル・スケールの事件から数日が過ぎた。明日奈の記憶もほとんど回復している。

 

俺を含めたいつものメンバーはいつも通りダイシー・カフェに集まってたわいもない話をして盛り上がっていた。

 

カランカラン♪

 

そんな時ダイシー・カフェの扉が開き誰かが入って来た。

 

こんな時間に客が来るなんて珍しいなぁ〜とか思いながらチラッとその客を見ると日本人とは思えない浅黒い肌で赤いジャケットを着た白髪の男だった。

 

 

 

 

------------------------------

 

 

 

 

「いらっしゃい!お好きな席へどうぞ」

 

とりあえずカウンター席の端に座る。

 

やはりか…この世界はSAOの世界だ。何故か仮想世界ではなく現実世界のようだが。

 

「お客さん注文は決まりましたか?」

 

「あぁコーヒーをブラックで頼む」

 

「あいよ。少々お待ちください」

 

さてそこにいる少年少女達の会話に耳を傾けるとするか。

 

「ねぇ明日奈あの人ハーフなのかな」

 

「知らない人に失礼だよ里香」

 

「髪の毛が真っ白ですね」

 

「染めてるんじゃない?」

 

「もしかしたら純血の日本人かもな」

 

「いやいやそりゃねぇだろキリの字」

 

「そうだよお兄ちゃん浅黒い肌をした日本人なんていないよ」

 

…私の心は硝子だぞ。丸聞こえだしな。

 

「お待ちどうさま。ブラックコーヒーだ」

 

「ありがとう」

 

聴こえてないフリをしながらコーヒーを受け取る。まぁ怪物や化け物の話題がないならまだショッカーは動いていないってことなんだが。

 

「ねぇキリト君これって」

 

「ん?あぁまた怪物騒ぎか」

 

…普通に動いてたな。それにしてもコーヒーが美味いな。

 

「にしてもなんなんだぁ〜あの怪物どもは」

 

「ALOでならアップデートで追加された敵mobってことで納得出来るんだがな」

 

「それにALOなら剣や魔法で倒せる」

 

「でも現実世界だから私達には何も出来ないもんね」

 

「へカートIIがあれば少しは戦えるんだけど」

 

「シノンさん…捕まっちゃいますよ」

 

「どうにか出来ないんでしょうか?」

 

そろそろ会話に入るか。コーヒーを飲みきり彼らに話しかける。

 

「君たちすまないがその怪物の画像を見せてもらっていいかね」

 

「えっ?いいですけど」

 

見せてもらった画像にはイマジンやインベスが写っていた。

 

「なるほど…ありがとう」

 

「いえ」

 

「なぁあんた…この怪物のことを知ってるのか?」

 

ほぅ…流石は黒の剣士といったところか。

 

「…あぁ知っているとも」

 

「なら教えてくれないか?」

 

「教えるのは別に構わんがそれを知ったところで何が出来る?」

 

「それは…」

 

答えられなくて当たり前だ。現実世界の彼らには戦う術がないのだから。

 

「マスター…ちょっと店を貸し切りにしてもらってもいいかね?」

 

「あ、あぁ少し待っててくれ」

 

彼ら以外に聞かせる訳にはいかないからな。

 

「貸し切りにしたぞ」

 

「ありがとうマスターでは自己紹介から始めよう。私は衛宮士郎こんななりだが正真正銘純血の日本人だ。よろしく頼む」

 

「…もしかして聞こえてました?」

 

「あぁはっきりとね」

 

「す、すみません‼︎」

 

「謝らなくてもいいこの見た目では仕方ないことだ。さて君たちの名前を教えてくれないか?」

 

まぁ知っているがね。

 

「俺は桐ヶ谷和人だ。よろしく」

 

「結城明日奈です。よろしくね」

 

「私、桐ヶ谷直葉です。よろしくお願いします」

 

「朝田詩乃よ。よろしく」

 

「私は綾野珪子っていいます。よろしくお願いしますね」

 

「篠崎里香よ。よろしくね」

 

「俺は壷井遼太郎だ。よろしく頼むぜ」

 

「アンドリュー・ギルバート・ミルズだ。よろしくな」

 

自己紹介は終わったな。なら本題に入るとしよう。

 

「早速本題に入るがあの怪物はイマジンとインベスという怪人だ。そして何故いるかだが…この世界を侵略するためだ」

 

みんなが息を呑むのがわかる。私は自分が転生者ということ以外を和人達に話した。もちろんライダーを誕生させる必要があることも

 

「〜以上が私が知っていること全てだ」

 

「この世界を侵略するだと…」

 

「それを阻止するために衛宮さんは…」

 

「私のことはエミヤもしくは士郎で構わない。では私はそろそろ失礼するとしよう」

 

懐から紙とペンを取り出して(もちろん投影)電話番号を書く。

 

「私の電話番号だ。仮面ライダーになる覚悟が決まったり私に何か用があれば電話で呼んでくれ」

 

番号を書いた紙をテーブルに置きコーヒーの代金を払う。

 

「いきなり貸し切りにしてすまなかったな。もう通常営業に戻してくれて構わない。また来よう」

 

そして私はダイシー・カフェを後にした。

 

 

 

 

------------------------------

 

 

 

 

仮面ライダーになる覚悟…か。

 

まず俺はライダーに…正義の味方になる資格があるのか?

 

だけど明日奈やスグ、仲間達を守るためなら俺は…

 

 

 

 

 




次回はSAOの世界で初戦闘&ライダーが誕生する予定です。
えっ?ライダーが誕生するの早くないかって?理由はもちろんあるけどお楽しみということで



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

剣士の覚悟 信じた道を行け

少し風邪気味なので中々筆が進まない中ちょっとずつ書いてなんとか完成しました…みなさんも体調には気をつけてください。
ではどうぞ


 

 

翌日

 

 

春香からライブが終わったとの連絡が入った。テンションも高かったしライブは大成功したのだろう。家の前にオーロラを出現させ春香を待つ。少しするとオーロラが歪み

 

「プロデューサーさぁぁぁん‼︎ってうわぁぁ⁉︎」

 

どんがらがっしゃーん‼︎

 

私を見た途端に嬉しくなったのか駆け出したと思ったら躓き派手にこけた。

 

「春香⁉︎大丈夫か⁉︎」

 

「イタタタ…はい慣れてますから」

 

「慣れてる慣れてないの問題ではないと思うのだが…とにかく怪我はないかね?」

 

「はい、大丈夫です」

 

ふぃ〜なら良かった。

 

「さてまずは家に上がってくれ。この世界についてわかっていることを話そう」

 

「はい♪ふふっ、プロデューサーさん♪」

 

春香が私の右腕に抱きついてきた。かなり機嫌が良いな。

 

「やけに機嫌が良いな。何か良いことでもあったのか?」

 

「今この瞬間が嬉しいんですよ‼︎///プロデューサーさんと一緒にいる時が///」

 

くっ‼︎可愛い…じゃなくてだな‼︎

 

「///そ、そうか…///とにかく家に入ろうか」

 

「はい♪」

 

家に入った後この世界、SAOの世界について話し昨日あったことも話していた時

 

《♪輝いたステージに立てば》

 

私の携帯に着信があった。着信音は春香ソロの自分REST@RTである。画面を見ると

 

【桐ヶ谷和人】

 

とあった。

 

春香に了承を得て電話に出る。

 

「もしもし、和人何か用か?」

 

『士郎‼︎ダイシー・カフェの近くに怪人が‼︎』

 

「なにぃ‼︎わかったすぐに向かう‼︎」

 

『すまん‼︎頼む‼︎』

 

電話を切ると春香が心配した顔で私を見ている。

 

「ショッカーが現れた。だがここからは少し遠くてな」

 

「えっ⁉︎じゃあどうするんですか⁉︎」

 

「…私に一つ案がある。春香先に謝っておく。すまない」

 

「な、何をする気ですか⁉︎」

 

ネオディケイドライバーを腰に巻き、カードをバックルに挿入する。

 

《KAMEN RIDE KABUTO》

 

《Change Beetle》

 

ディケイドカブトに変身したら春香も私が何をするつもりか察したようで

 

「カブトってことは…まさかプロデューサーさん…」

 

「あぁそのまさかだ」

 

一枚のカードをバックルに挿入する。

 

《ATTACK RIDE CLOCK UP》

 

一瞬で春香をお姫様抱っこしてダイシー・カフェへと超高速で向かった。

 

 

 

 

------------------------------

 

 

 

 

 

「おいキリの字‼︎士郎は来るんだろうな‼︎」

 

「あぁ‼︎士郎が来るまでの辛抱だ‼︎」

 

士郎に連絡した後俺たちはダイシー・カフェに籠城していた。でも怪人たちに籠城してることはバレてる。士郎が来るまではどうにかしないと…

 

「ん?急に静かになりやがったぞ」

 

クラインのいう通りさっきまで怪人たちがここに入ろうとして騒がしかったのに静まりかえっている。

 

「明日奈待っててくれ。ちょっと様子を見てくる」

 

「キリト君大丈夫なの?」

 

「あぁ心配するな」

 

俺はゆっくりと扉を開ける。そこには赤いボディに青い眼をしたカブトムシみたいな仮面の戦士がいた。

 

 

 

------------------------------

 

 

 

ダイシー・カフェに群がっていたイマジンを春香を降ろしてからもう一度クロックアップをしてカブトクナイガン・クナイモードで蹴散らす。

 

だが倒したのは群がっていたイマジンのみ。近くにはまだインベスやイマジンもまだいる。

 

その時後ろから扉が開く音がする。和人か?

 

「まだダイシー・カフェから出るな。戦いはまだ終わってない。春香‼︎準備はいいか?」

 

「な、なんとか…」

 

さてワームはいないようだしカブトに変身してる意味はないな。

 

何に変身しようか…こいつにするか。

 

私がカードをバックルに挿入すると同時に春香も変身する。

 

《KAMEN RIDE DRIVE》

 

《Turn Up》

 

ディケイドドライブに変身して右手にドア銃、左手にハンドル剣を持ち構える

 

「春香はダイシー・カフェを守ってくれ‼︎」

 

「はいっ‼︎わかりました‼︎」

 

そして高速移動でイマジンとインベスを斬り裂き、撃ち抜いていく。

 

「このスピードについて来れるか‼︎」

 

ドライブのライダーズクレストが描かれた黄色いカードをバックルに挿入する。

 

《FINAL ATTACK RIDE D、D、D、DRIVE》

 

ターンスラッシュからのタイヤドライブショットで一気に片付ける。

 

「まぁ…こんなものか。春香そっちはどうだ?」

 

「全然大丈夫です‼︎」

 

ダイシー・カフェも無事みたいだな。じゃあ帰るとしよう。

 

「では私達はk」

 

「なぁ…士郎」

 

「ん?どうかしたか?和人」

 

「…二人きりで話せないか?」

 

二人きりでか…どこかいい場所は…うむ。

 

「私の家に来るか?まぁ春香もいるから二人きりにはなれないかもしれないが」

 

「あぁそれで構わない。で家ってどこにあるんだ?」

 

「埼玉県川越市だ」

 

「⁉︎川越市って俺の家と同じじゃないか⁉︎」

 

「それは奇遇だな。私達はそろそろ帰るが一緒に来るか?」

 

「ちょっと待っててくれ。みんなに話してくる」

 

和人はダイシー・カフェに戻った。きっと仲間に私の家に寄ることを話しているのだろう。しばらくすると和人がダイシー・カフェから出てきた。

 

「説得は出来たのか?」

 

「あぁなんとか…」

 

「そうか…では行くぞ」

 

 

------------------------------

 

 

数時間後

 

 

春香のことを紹介したり色々と雑談してたせいか思いのほか時間がかかったが私の…いや私達の家に着いた。

 

「ここが士郎達の…」

 

「さぁ上がってくれ。紅茶でも淹れよう」

 

「プロデューサーさんが淹れる紅茶はとっても美味しいですよ♪」

 

「あ、ありがとう」

 

和人を上がらせて紅茶を淹れイスに座って机越しに和人と向かい合う。ちなみに春香は自分の部屋(元々は写真を現像する部屋だったところ)で待機している。

 

「さて和人…話とはなんだ」

 

「…俺の覚悟を聞いてくれないか?」

 

「…いいだろう。言ってみろ」

 

彼の覚悟は仮面ライダーに認められるほどの覚悟かわからんが、かの有名な解放の英雄こと黒の剣士の覚悟だ。誰かは認めてくれるはずだ。

 

「俺はSAO生還者なんだ。そこで三人の命を俺は奪った…だから最初は仮面ライダーに正義の味方になる資格はないって思ってた。でも違うんだよな…命の重みを知っているからこそ正義の味方になる資格があるって気づいた。だから俺は明日奈やスグ、仲間達を守るために戦う‼︎」

 

「…それが黒の剣士キリトの…桐ヶ谷和人の覚悟か」

 

「ッ⁉︎あぁそうだ。これがキリトの…桐ヶ谷和人の覚悟だ」

 

《お前の覚悟確かに受け取ったぜ‼︎》

 

「だ、誰だ⁉︎」

 

あの時と同じように私の中から一枚のカードが飛び出し、和人の前に浮かんでいる。

 

《俺は仮面ライダー鎧武》

 

鎧武か…戦国武将をモチーフとし、錠前使ってフルーツを意匠を持つ鎧や武器を装備して戦うライダー

 

「鎧武?」

 

《ああ‼︎お前の覚悟も認めてさらに言えば戦闘スタイルが気に入った》

 

「戦闘スタイル?俺にそんなものは…」

 

《エミヤの記憶だと黒の剣士って二刀流なんだろ?だったら俺が適任だ》

 

「ちょっと待て‼︎私の記憶を見ることが出来るのか⁉︎」

 

《そりゃエミヤの中にいるんだからな。見ようと思えば見れる》

 

(0w0)ウソダドンドコドーン‼︎

 

《まぁとにかくキリト…じゃなくて和人。大切な人を守るために俺の力を存分に使ってくれ‼︎》

 

そう言うと鎧武のカードは激しい光を放ち、その光が収まるとそこには戦極ドライバーが浮かんでいた。

 

「これは?」

 

「戦極ドライバー、鎧武に変身するためのベルトだ。これを持つともう後戻りは出来ない。私達がこの世界を去った後にショッカーの残党が現れたら和人が倒すしかない。それに最終決戦の時つまりショッカー首領を倒す時は必ず協力してもらう。約束出来るか?」

 

「ああ‼︎もちろんだ‼︎」

 

和人は戦極ドライバーを手に取った。

 

「よし‼︎これで今日から和人も仮面ライダーだ。なんなら今日は泊まっていくかね?」

 

「さ、流石に遠慮しておくよ…」

 

「そうか。帰るなら早くした方がいいぞ。もう夜だからな」

 

「なんだって⁉︎じゃ、じゃ俺は帰るよ‼︎また明日‼︎」

 

和人は大急ぎで帰っていった。

 

「プロデューサーさん?和人君は?」

 

「あぁ無事にライダーに選ばれたよ」

 

「じゃあ後はダークライダーを見つけて倒すだけですね‼︎」

 

「そうだな」

 

今考えるとあの女神は対抗する手段がない世界にライダーを誕生させてくれと言っていたが、一人だけとは言っていない。もしかしたら同じ世界に二人のライダーを誕生させることもあるんだろうな。

 

「さぁ春香‼︎食事の用意をしよう‼︎」

 

「私も手伝いますね‼︎」

 

深く考えるのは良くないな…今はこの時間を楽しもう。

 

 

 

 

 

 




戦闘は一瞬で終了‼︎おまけみたいなものになってしまった…
次回は和人鎧武初戦闘とみんなが嫌いな人がちょっとだけ登場する予定です。あ、大丈夫最終的にはフルボッコだから


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

閃光の覚悟 強くあるために

和人鎧武初戦闘と二人目のライダー誕生。そしてみんなが嫌いなあの人の登場です。さて…最後にはどうやってフルボッコにしようか。
ではどうぞ


和人が鎧武に選ばれた翌日、私達はダイシー・カフェで和人以外のメンバーに春香を紹介していたのだが

 

「私、天海春香です‼︎私の世界ではアイドルをやらせてもらってます‼︎そして…///えっと…プロデューサーさん…じゃなくて衛宮士郎さんと付き合ってます///」

 

「「「「「「ええぇぇぇぇぇぇ⁉︎」」」」」」

 

「やっぱりな」

 

「チクショー爆発しろ‼︎」

 

とまぁ自己紹介だけで騒がしくなったのは言うまでもない。なぜかギルバートだけは察してたみたいだが。

 

それから春香はSAOメンバーとうまく馴染んだようで特に明日奈とは彼氏がいる者同士気が合うらしい。

 

だがそんな平穏な時間は長くは続かなかった。急に外からとてつもない爆発音と悲鳴が聞こえてきた。

 

「チッ来たか‼︎春香‼︎和人‼︎」

 

「「はいっ‼︎(ああ‼︎)」」

 

二人と共にダイシー・カフェを飛び出すとそこには大量のショッカー戦闘員とイマジンがいた。

 

「さて和人。初陣だがやれるか?」

 

「ちょっと不安だけど、やってやるさ‼︎」

 

「早く片付けましょう‼︎」

 

三人同時にバックルを腰に巻き、私はディケイドのカードを前に構え、和人はオレンジロックシードを取り出す。

 

《オレンジ!》

 

そして三人同時にあの言葉を叫ぶ。

 

「「「変身‼︎」」」

 

《KAMEN RIDE DECADE》

 

《Turn Up》

 

《ロックオン‼︎ソイヤッ‼︎オレンジアームズ‼︎花道・オンステージ‼︎》

 

「「「「「「「ウソォ‼︎」」」」」」」

 

後ろから何か聞こえたが気にしない。しかし和人鎧武は春香ブレイドと違ってオリジナルと変わらないんだな。

 

ん?ベルトの横に付いているロックシードが違うな…あれは…っと考えてる場合ではないな。

 

「これが…俺?」

 

「ああそうだ。その姿ならアイツら相手でも戦える。さて二人共ダイシー・カフェに近い敵は頼んだぞ。私は奥の敵をやる‼︎」

 

「任せてください‼︎」

 

「わかった‼︎」

 

私はダイシー・カフェを二人に任せて、敵の大群に突っ込んで行った。

 

 

 

 

------------------------------

 

 

 

 

初めて変身するはずなのに戦い方がわかる。ただ問題なのはこの大橙丸と無双セイバーは両刃じゃないから片手剣や二刀流のソードスキルもどきは一部を除いて使えないということぐらいかな。

 

だけどあの怪人達と戦えるなら別に構わない。

 

怪人達をひたすらに切り裂いていくがやっぱり両刃の剣に慣れてるせいか微妙に戦いづらい。何か…何かないのか…

 

ふとベルトの右側を見るとロックシードが二つ収納されていた。一体なんの…

 

「俺と…明日奈?」

 

何故かそのロックシードには俺と明日奈の顔が描かれていた。

 

周りの敵を蹴散らしながら俺の顔が描かれてるロックシードを手に取る。

 

「使えるのか?…これ?」

 

試しにロックを解除してボタンを押す。

 

《キリト‼︎》

 

物は試しか。戦極ドライバーからオレンジロックシードを外して多分キリトロックシードかな?をドライバーにセットしてブレードを降ろす。

 

《ロックオン‼︎ソイヤッ‼︎キリトアームズ‼︎黒の剣士‼︎解放の英雄‼︎》

 

自分の姿を見てみるとSAO時に着ていたロングコートに似た感じになっている。そして両手にはもう手にすることはないと思っていたエリュシデータとダークリパルサー

 

「おかえりって言うべきなのかな…」

 

これなら全力を出せる‼︎

 

「こっからは俺のステージだぁ‼︎」

 

「ん?まだ終わってなかったのかね?」

 

「…え?」

 

後ろから声が聞こえたから振り返るとそこにはディケイドとブレイドがいた。

 

 

 

 

------------------------------

 

 

 

 

「もしかして…そっちはもう片付いたのか?」

 

「ああ」

 

「私はプロデューサーさんに手伝ってもらいましたけど」

 

まぁ私が規格外過ぎるだけか。

 

「とにかく手早く片付けるとしよう」

 

「あ、ああ」

 

さてブレイドも鎧武も剣が使い手のライダーだ。他に剣が使い手のライダーは…あいつがいたな。一枚のカードを取り出してバックルに挿入する。

 

《KAMEN RIDE DEN-O》

 

《ソードフォーム》

 

ディケイド電王に変身する。これで三人共、剣が主兵装のライダーになったわけだ。

 

「最後までクライマックスで行くぞ‼︎」

 

「「は、はいっ‼︎(お、おう‼︎)」」

 

三人で残った敵を斬り倒していく。おそらくキリトアームズとやらは雑魚処理には向いていない。どちらかといえば一対一、タイマン向きだ。ならば私と春香が出来るだけ多くの敵を倒すまでだ。

 

「春香、和人そろそろ決めるぞ!」

 

「はいっ‼︎いきますよ‼︎」

 

「わかった‼︎」

 

和人鎧武はオレンジアームズに戻り、私は電王のライダーズクレストが描かれた黄色いカードをバックルに挿入する。

 

《FINAL ATTACK RIDE DE、DE、DE、DEN-O》

 

《オレンジスカッシュ‼︎》

 

ディケイド電王のデンライダーキックと春香ブレイドのライトニングブラスト、そして和人鎧武の無頼キックのトリプルライダーキックで怪人を残滅した。

 

「よし、終わったな。

 

「ふぅ〜今回は疲れましたぁ〜」

 

「これが仮面ライダー…か。中々良いな」

 

変身を解除してダイシー・カフェに戻るとまぁ何故和人が仮面ライダーになっているのかと私と和人は問い詰められたが。

 

「あの…士郎さん」

 

「ん?明日奈どうかしたのか?」

 

「仮面ライダーは一つの世界で一人しか誕生させることが出来ないんですか?」

 

「いや特に制限はないよ」

 

「だったら私の話を聞いてくれますか?」

 

ほぅこれはもしや…

 

「いいだろう。話とはなんだ?」

 

「…私の覚悟を聞いて欲しいんです」

 

やはりか…よし、閃光の覚悟を私に、いやライダーに示してみろ!

 

「わかった。明日奈の覚悟を聞こう」

 

テーブル越しに明日奈と向き合う。

 

「私は今までキリト君に助けられてばかりでパートナーのはずなのに本当の意味でキリト君と肩を並べて戦えているのかなって足手まといになってないかなって心配になることがあるんです。そして今日キリト君が仮面ライダーになってついに私が追いつけないところまで行っちゃったのかなって思ったんですけど、制限がないのなら私も仮面ライダーになってキリト君と肩を並べて戦いたい‼︎キリト君と仲間達を守るために‼︎」

 

…流石夫婦といったところか…守るべきものも同じとはな。

 

「それが閃光アスナの…結城明日奈の覚悟か」

 

「ッ⁉︎はい。これがアスナの、結城明日奈の覚悟です」

 

《その覚悟、俺が認めてやる》

 

「えっ⁉︎だ、誰⁉︎」

 

私の中から一枚のカードが飛び出して明日奈の前に浮かんでいる。

 

「あなたは?」

 

《俺は仮面ライダーファイズ》

 

ファイズ…ギリシャ文字のΦとサメをモチーフとして携帯型端末・ファイズフォンで変身するライダー

 

「ファイズ?」

 

《ああ、大切な人を守るために俺の力を使え》

 

「だがファイズに変身する条件は…」

 

《心配はいらない。その辺はディケイドの破壊能力で破壊されてるからな》

 

いや破壊した覚えはないのだが…

 

《明日奈。最後に一つ言っておく。仮面ライダーになってキリトと肩を並べて戦える様になっても強くなる努力を忘れるなよ》

 

そう言うとファイズのカードは激しい光を放った。その光が収まるとそこにはファイズギアが浮かんでいた…なんかパターン化してないか?

 

なんか後ろが騒がしいな…チラッと後ろを見るとこちらに来ようとしている里香たちを春香と和人、そしてギルバートが必死に止めていた。

 

「士郎さん?これは?」

 

「あ、ああそれはファイズギア。仮面ライダーファイズに変身するためのベルトだ。明日奈これを持つともう後戻りは出来ない。私たちがこの世界を去った後にショッカーの残党が現れたら和人と明日奈で協力して倒すしかない。それにショッカー首領を倒す最終決戦の時は必ず協力してもらう。約束出来るか?」

 

「もちろんです‼︎」

 

明日奈はファイズギアを手に取った。

 

「あ、明日奈‼︎本当にいいの?」

 

「うん。いいの里香。これでキリト君と一緒に戦えるから」

 

さてとこれでこの世界には二人のライダーが生まれた訳だが、問題はこれからだな。誰がダークライダーなのか、そしてどのダークライダーなのか目星をつけないといけないな。

 

「プロデューサーさん?」

 

「ああ、すまない春香。帰ろうか」

 

「もう帰るのか?」

 

「また用があれば呼んでくれ」

 

そのまま私はダイシー・カフェを出てオーロラからマシンディケイダーを取り出して春香にヘルメットを投影して手渡す。

 

「たまにはバイクで帰るのもいいだろう。まぁ二人乗りになるがすまないな」

 

「///いえ…むしろそっちの方が良いというか…///」

 

「///そうか…///」

 

クソッ‼︎絶対今、顔が赤くなってるな‼︎私が‼︎いやいや動揺するな。今からバイクを運転するんだぞ‼︎

 

ヘルメットを被り、マシンディケイダーに跨り、春香もヘルメットを着けてディケイダーに跨ったのを確認してエンジンをかける。

 

「しっかり掴まってろよ‼︎」

 

「///はいっ‼︎///」

 

マシンディケイダーを走らせながらどうやってダークライダーを探し出すかを考えていた。

 

 

 

 

------------------------------

 

 

 

 

とある刑務所

 

 

そこではある男が嘆いていた。

 

「全部…全部あのガキのせいだ。あのガキさえいなければ…」

 

《それがお前の望みか?》

 

「ッ⁉︎だ、誰だ‼︎」

 

男が声が聞こえた方を向くとそこには砂の怪物がいた。上半身は床から生えていて、下半身は宙に浮いてる。

 

「な、なんだ貴様‼︎」

 

《お前の望みを言え。なんでも叶えてやる》

 

「望みだと⁉︎…私の望みはここから出てあのガキを殺してティターニア、いや明日奈を僕のモノにすることだ‼︎」

 

《その望み叶えてやろう》

 

すると砂の上半身と下半身が重なり実体化した。その姿は黒い体に赤い線が入った鬼のような怪人だった。

 

「俺と一体化しろ」

 

「何故僕がお前みたいなバケモノと‼︎」

 

「そのガキを殺す力をやると言ったら?」

 

「…わかった」

 

その男と怪人は一体化した。男の名は須郷伸之、怪人の名はネガタロス。この世界に派遣されたダークライダーである。

 

「待っていろ…必ず殺してやる」

 

その日、刑務所から一人の犯罪者が脱獄した。仮面の戦士に変わり檻を破壊し看守と警備員を殺して逃げ、現在も行方がわからないというニュースが報道された。もちろん衛宮士郎もこのニュースを目にした。

 

彼は決戦の時は近いと確信した。

 

 

 

 

 

 




フルボッコ案は一応三つ考えていて

1、四人全員がいきなり最強フォームになって圧倒的な力でムッコロス‼︎…じゃなくて倒す。
2、士郎がディケイドエグゼイドムテキゲーマーになってさらにイリュージョン、インビジブル、クロックアップを使ってボコって最後は四人全員のライダーキックでムッコロ…じゃなくて倒す。
3、キリアス夫婦によるソードスキル乱舞の後に最後は四人で剣の必殺技でムッコ…じゃなくて倒す。

って感じですかね。これが良いという要望があれば感想やメッセージで番号を送ってもらえれば要望が多かった案を採用します。別の案がある場合はそれを送ってもらっても構いません。ちなみにフルボッコなどいらん普通に戦えっていうのもあり

次回はダークライダーと対面します。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

どんな不安を纏っても

フルボッコ案の要望は現在
1、0
2、1
3、1
という感じです。
圧倒的な力よりもジワジワと殺る方が好きなようで…まぁ相手がゲス郷なら是非もないよネ‼︎
要望は明日まで受け付けます。同率の場合は自分が選びます。
ではダークライダーとの対面です。少し短いですが、どうぞ。


 

 

翌日

 

 

いつも通りダイシー・カフェに集合していたが話題は昨日のニュースのことだった。

 

「須郷が脱獄したらしいな」

 

「仮面の戦士に変身したって言ってたけど」

 

「須郷がダークライダーで間違いないだろう」

 

「ならあの野郎を倒せば!」

 

「ああこの世界が侵略されることはない」

 

「残党がいたとしても和人君と明日奈がいれば倒せますから」

 

「だけどアイツが今どこにいるかわからないんでしょ?」

 

詩乃の言う通りだ。ニュースでも言っていたが現在須郷の行方はわかっていない。

 

「心配しなくても近いうちに現れるだろうな。理由はダークライダーからすれば私たち正義の仮面ライダーは邪魔でしかない。真っ先に潰したいはずだ。だが居場所はわからない。なら騒ぎを起こしておびき出せば良い」

 

「つまり近いうちに須郷が騒ぎを起こすってことか?」

 

「そうだ。もちろん私たちは現場に駆けつけて須郷とご対面だ」

 

SAOメンバーの顔が曇っている。まぁ仕方ないヤツが和人と明日奈にしたことは決っして許されないことだからな。

 

「…嫌なら無理するな。会いたくないのなら私と春香だけで行く」

 

「ありがとう士郎…でも大丈夫。アイツとの決着は俺たちでつけないといけないんだ」

 

明日奈も無言で頷く。

 

「そうか…大丈夫ならいいんだ」

 

「とにかく須郷って奴が動くまでお兄ちゃんたち仮面ライダーは動けないってことでいいんだよね?」

 

「まぁそうだが…なんならパトロールでもしてみるか?ああパトロールといっても雑談しながらその辺を歩くだけだがね」

 

「「うん‼︎行こう行こう‼︎」」

 

春香と明日奈が目をキラキラとさせながら私を見ている。…なんか嫌な予感…

 

「あー春香?明日奈?あくまでもパトロールであってだな。確かにデートも大切だが本当の目的をわs」

 

「わかってますよぉ〜早く行きましょ♪プロデューサーさん♪」

 

「ほらほらキリト君も早く♪」

 

「「…あ、ああ」」

 

ハハハ、こういう場面では春香に勝てる気がしない。和人も似たような気持ちのようで苦笑いをしていた。

 

 

------------------------------

 

 

数分後

 

そういうわけでパトロールを始めたはずなんだが…何故かアクセサリーショップに来ていた。春香と明日奈は店の中で楽しんでるのだろうが私と和人は店の外で待っている状態だ。

 

「…なぁ士郎?どうしてこうなった」

 

「…私に聞くな」

 

「乙女心ってよくわかんねぇよな」

 

「きっと男には一生理解出来ないのかもな」

 

「…俺たち案外気が合うよな」

 

「そうだな。彼女がいる者同士これからも仲良くやっていこう」

 

春香も明日奈とは彼氏がいる者同士でかなり仲良くやっているがこっちはこっちで仲良くやっていけそうだな。

 

だがそんなことを考えていると近くで爆発音が響き渡る。ゲス郷が動いたか‼︎

 

「プロデューサーさん‼︎今の音は‼︎」

 

「もしかしてアイツが‼︎」

 

「ああ動いた‼︎」

 

「よし…行くぞ‼︎」

 

私たち四人は爆発音がした方に向かって走り出した。

 

爆発音がした場所に着くとそこにはネガ電王がいた。ネガ電王ははぐれイマジンのネガタロスが奪った予備のライダーパスを使って変身した悪のライダー…ということは須郷はネガタロスと契約したのか。

 

「士郎…」

 

「ああ…これ以上好き勝手にやらせるわけにはいかない」

 

「明日奈、初陣だけど大丈夫?」

 

「うん。大丈夫心配してくれてありがとう。春香」

 

四人は一斉にベルトを腰に巻き、私はカードを前に構え、和人はキリトロックシードのロックを解きボタンを押し、明日奈はファイズフォンを取り出し5を三回押してENTERを押す。

 

《キリト‼︎》

 

《Standing by》

 

ネガ電王が気づいたのかこちらを向く。

 

「「「「変身‼︎」」」」

 

《KAMEN RIDE DECADE》

 

《Turn Up》

 

《ロックオン‼︎ソイヤッ‼︎キリトアームズ‼︎黒の剣士‼︎解放の英雄‼︎》

 

《Complete》

 

明日奈ファイズはオリジナルの黒いところが白になっている。白と赤…なるほど血盟騎士団カラーというわけか。他にもファイズショットがない代わりにファイズエッジが左腰に格納されている。

 

「見つけたぞ…」

 

ネガデンガッシャーを構えながらネガ電王が走ってくる。

 

私はライドブッカーソードモード、春香ブレイドはブレイラウザー、和人鎧武はエリュシデータとダークリパルサー、明日奈ファイズはファイズエッジを構えるがファイズエッジにしては細い。明日奈に合わせてレイピア風になっているのだろう。

 

さて…ゲス郷が相手なら加減はいらんな。黒井社長やロイドは根っからの悪人ではないから多少の手加減はしていたがヤツは根っからの悪人だ。覚悟しろ…加減はなしだ。

 

この世界で最後の戦いが始まる。

 

 

 

 

 

 




次回はゲス郷フルボッコです。
フルボッコの後はエピローグでSAOの世界完結…の予定。
次の世界はどこにしようか正直迷ってます。
とにかく次回をお楽しみに


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

Sword & Soul

やっと書けた…フルボッコだけじゃ短すぎてどうしようかと悩んだ挙句フルボッコ案全部混ぜちゃえって思って書き始めたのはいいもののうまく書けないから同じようにハーメルンに小説を投稿している友人にアドバイスをもらったりしてようやく書き終わった…
そういえば投稿開始から二ヵ月経ちましたね。これからも頑張っていくのでよろしくお願いします!
ではどうぞ


 

 

 

さてネガ電王をどうやって倒すか…

 

SAOの世界…ゲームならこいつだな。

 

一枚のカードを取り出してバックルに挿入する。

 

《KAMEN RIDE EX-AID》

 

《マイティジャンプ‼︎マイティキック‼︎マイティマイティアクションX‼︎》

 

「ノーコンティニューでクリアしてやるぜ‼︎」

 

ディケイドエグゼイドに変身してネガ電王を迎え撃つために四人同時に走り出す。

 

「死ねェェェェェ‼︎」

 

ネガデンガッシャーを私に振り下ろしてくるが

 

「甘い‼︎」

 

ガシャコンブレイカーのブレードモードで難なく受け止める。

 

「隙だらけです‼︎」

 

「くらえっ‼︎」

 

「ハァァァ‼︎」

 

その隙をついて春香ブレイド、和人鎧武、明日奈ファイズが攻撃を仕掛ける。春香はただブレイラウザーを振り下ろすが和人はエリュシデータでの三連撃、明日奈はファイズエッジでの四連撃を放った。

 

「ぐうぅ‼︎クソッ‼︎」

 

ネガ電王はジャンプして下がった。

 

あの技…ソードスキルのシャープネイルとカドラプル・ペイン…あとで練習してみるか

 

「私も負けてはいられないな」

 

この際だ。門矢士役だった井上正大さんが言っていたやつを試してみるとしよう。

 

ライドブッカーから一枚のカードを取り出してバックルに挿入する。

 

《KAMEN RIDE EX-AID MUTEKI》

 

《輝け‼︎流星の如く‼︎黄金の最強ゲーマー‼︎ハイパームテキエグゼイド‼︎》

 

ディケイドエグゼイドムテキゲーマーに変身する。相手からしたらこれだけでも絶望でしかないがまだ終わらない。

 

「極限の絶望をくれてやる」

 

カードを三枚取り出して順番にバックルに挿入する。

 

《ATTACK RIDE ILLUSION》

 

まずはムテキゲーマーを三人に増やす。

 

《ATTACK RIDE INVISIBLE》

 

次に姿を消す。

 

《ATTACK RIDE CLOCK UP》

 

最後に超高速移動をする。

 

三人のムテキゲーマーが姿が見えない状態で超高速移動…勝ち目なんてないようなものだ。

 

「なっ‼︎ど、どこに⁉︎」

 

ヤツもかなり戸惑っているみたいだな。

 

二人の分身との連携でネガ電王を追い詰めていく。

 

「おいおい。こんなもんか?」

 

「ぐっ‼︎許さんぞ‼︎ぐわァァ‼︎」

 

ネガ電王も必死に抵抗してるな…フッ…感動的だな。だが無意味だ。

 

「こうなったら…来い‼︎我が忠実な下僕どもよ‼︎」

 

すると周りに大量のイマジンが現れた。

 

チッ‼︎そろそろクロックアップも限界だというのに‼︎

 

「こいつも使ってやる‼︎」

 

ッ‼︎あれはケータロスだと⁉︎

 

ネガ電王がバックルにケータロスを装着する。

 

《クライマックスフォーム》

 

クソッ‼︎ネガ電王にクライマックスフォームがあるとは‼︎それに周りの雑魚も邪魔だ‼︎

 

《Clock Over》

 

時間切れか…分身を消滅させINVISIBLEも解除して一度春香たちと合流する。

 

ネガ電王クライマックスフォームと大量のイマジンに対してこちらは四人か…二人は雑魚処理をしないといけないな。

 

「士郎‼︎ちょっと頼みがある」

 

「なんだね?こんな状況だからな。出来るだけ手短に頼む」

 

「須郷は俺が倒す。だから手は出さないでほしい」

 

「わかった。私たちは雑魚処理をしよう。くれぐれも無茶はするなよ。行くぞ春香、明日奈‼︎」

 

「はいっ‼︎ほら明日奈も‼︎」

 

「うん…キリト君頑張ってね」

 

「心配するな明日奈。俺は大丈夫だから」

 

私たちはイマジンに向かい走り出す。

 

ネガ電王は頼むぞ。和人…

 

 

 

 

------------------------------

 

 

 

 

士郎たちはイマジンを倒しに行ってくれた。

 

俺は須郷との因縁に決着をつける‼︎

 

「行くぞ須郷‼︎」

 

「来い‼︎」

 

エリュシデータとダークリパルサーを構えて須郷に向かって駆け出す。

 

片手剣ソードスキル、ヴォーパル・ストライクで一気に距離を詰めるが剣で防がれる。

 

「この程度か‼︎解放の英雄ってのは‼︎」

 

「まだだ‼︎」

 

スキルコネクトを使い、ダークリパルサーで四連撃ソードスキル、バーチカル・スクエアを発動させて須郷に斬りかかる。

 

「なにぃ⁉︎」

 

「そこだァァァァァァァァァァ‼︎」

 

見事にバーチカル・スクエアが直撃して須郷が怯む。俺も硬直時間で動くことが出来ない。

 

「やってくれるなぁ…だが今がチャンスだ‼︎」

 

須郷がパスのようなものを取り出してバックルにかざす。

 

《Charge and up》

 

すると右肩、胴体、左肩に付いていた仮面が左足に移動して須郷がライダーキックを放った。

 

「これで死ねェェェェェェェェェェ‼︎」

 

「くっ‼︎」

 

硬直は解けたが回避は間に合わないと判断した俺はクロスブロックで防御した。

 

「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄‼︎」

 

「ぐっ‼︎ぐわァァァァァァァァァァァァ‼︎」

 

だが耐えきれず俺は吹き飛ばされて地面に叩きつけられる。これが本当の痛みか…かなり…キツイな…しかも衝撃で変身が解除されてることに気づいた。

 

「フッハハハハハハハハハハ‼︎他愛ないな‼︎さてトドメを刺すとしようか‼︎」

 

須郷が剣を構えながら近づいてくる。これはマズイ…この痛みじゃ立ち上がるだけで精一杯だ。

 

「僕自らの手で貴様を殺せるなんてな…最高にハイ!ってやつだァァァァァ‼︎」

 

剣が俺に向かって振り下ろされる。

 

クソ…ここまでか…ごめん明日奈…

 

「諦めるな‼︎」

 

「まだ終わってません‼︎」

 

「ハァァァァァァァァァァ‼︎」

 

「ぐわァァ‼︎」

 

士郎と春香の声が聞こえた瞬間、明日奈が須郷をリニアーで吹き飛ばした。

 

「あ、明日奈?」

 

「キリト君‼︎大丈夫?」

 

「ああ明日奈のおかげでな。ありがとう。そっちは終わったのか?」

 

「うん。ほとんど士郎さんが倒したけどね」

 

「悪いが話はここまでにしよう」

 

士郎が見ている方向に顔を向けると須郷が立ち上がろうとしていた。

 

俺はアイツに負けるわけにはいかない。仲間達を守るために‼︎

 

改めてそう決意すると両手に見慣れないロックシードがあった。

 

俺はオレンジ、キリト、アスナロックシード以外持ってなかったはず…

 

「士郎これは?」

 

「ん?それはカチドキロックシードと極ロックシードだな。鎧武の最強フォームに変身するためのロックシードだ」

 

最強フォームか…よし‼︎

 

覚悟しろよ須郷…

 

 

 

 

------------------------------

 

 

 

 

ネガ電王が必死に立ち上がろうともがいている。

 

リニアーって基本技のはずなんだがな…明日奈のリニアーはもう基本技どころかむしろ必殺技並みの威力ということか。

 

「和人、変身するなら早くした方がいいぞ」

 

「ああ今からするよ」

 

「私も本気を出します!」

 

「絶対に許さない」

 

春香と明日奈も相当怒ってる。まぁ相手が相手だからな。

 

和人がカチドキロックシードを戦極ドライバーにセットしてブレードを降ろし、極ロックシードをカチドキロックシードと接続させる。

 

《フルーツバスケット‼︎》

 

春香ブレイドはカテゴリーK エボリューションコーカサスのカードをラウズアブソーバーにスキャンして明日奈ファイズはファイズブラスターのトランスホルダーにファイズフォンを挿入する。

 

《ロックオープン‼︎極アームズ‼︎大・大・大・大・大将軍‼︎》

 

《Evolution King》

 

《Awakening》

 

和人鎧武極アームズ、春香ブレイドキングフォーム、明日奈ファイズブラスターフォーム、そしてディケイドエグゼイドムテキゲーマー…もはやネガ電王クライマックスフォームに勝ち目はない。

 

「さっさと終わらせる」

 

「そうだ。明日奈これを」

 

和人はどこからかランペイト・ライトを取り出して明日奈に手渡す。

 

なるほど和人鎧武極アームズはSAOメンバーの武器を使うことが出来るのか。

 

「ありがとう…キリト君…」

 

「どういたしまして。よしやるぞ‼︎」

 

まず和人鎧武と明日奈ファイズがネガ電王に迫る。

 

「ユウキ…力を貸して…マザーズ・ロザリオ‼︎」

 

「俺はもうお前に負けるわけにはいかないんだ‼︎スターバースト・ストリーム‼︎」

 

合計27連撃がネガ電王を襲った。流石のネガ電王クライマックスフォームもそろそろ限界だろう。

 

「ぐおぉ…ま、まだ…」

 

「まだ諦めないか。まぁいいもう終わりだ」

 

エグゼイドのライダーズクレストが描かれた黄色いカードをバックルに挿入する。

 

《FINAL ATTACK RIDE E、E、E、EX-AID》

 

「プロデューサーさん‼︎一緒にやりましょう‼︎」

 

《Royal Straight Flush》

 

私はガチャコンキースラッシャーを取り出してブレードモードに切り替え、春香と共にネガ電王に必殺技を叩き込む。

 

「「ハァァァァァァァァァァ‼︎」」

 

「ぐぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

《究極の一発!》

 

「ぐわァァァァァァァァァァァァ‼︎」

 

よし。本当ならここで追撃してトドメを刺したいところだが、それをするのは私たちではない。

 

「和人‼︎明日奈‼︎決めろ‼︎」

 

「「ああ‼︎(はい‼︎)」」

 

そう、トドメを刺すべきなのは和人と明日奈だ。

 

和人鎧武はブレードを二回降ろし明日奈ファイズはファイズブラスターをブレイカーモードにしてENTERを押す。

 

《Blade Mode》

 

《極オーレ!》

 

《Exceed Charge》

 

和人鎧武の火縄大橙無双斬と明日奈ファイズのフォトンブレイカーか…オーバーキル過ぎる気がするがまぁゲス郷だしそれぐらいがちょうどいいか

 

「「これで終わりだ(よ)須郷‼︎」」

 

「この僕がァァァァァァァァァァ‼︎」

 

ネガ電王は吹き飛ばされ壁に激突した衝撃で変身が解除されてバックルが地面に落ちる。

 

「ま…まだ…負けて…」

 

「残念だが貴様の負けだ」

 

須郷の目の前でネガ電王のベルトをガチャコンキースラッシャーで破壊する。

 

「警察が来るまでおとなしくしているんだな。まぁその身体じゃ動けないだろうがな」

 

「クソ…」

 

どうやら気絶したようだな。四人全員変身を解除する。

 

「終わったのか…」

 

「ああ一応は安心だ」

 

「じゃあ士郎さんと春香は…」

 

「はい…次の世界に行かないと」

 

この世界ともお別れか…

 

「何も今すぐに行くわけではない。ダイシー・カフェに戻ってお別れ会的なことぐらいは出来るさ」

 

「じゃ早速行きましょうかプロデューサーさん♪」

 

春香が私の腕に抱きついてきた。さっきまで激闘を繰り広げていたというのにな。やれやれ。

 

「そうだな。行くか」

 

「はいっ!」

 

「私たちも行こう!キリト君」

 

「ああ」

 

私たちはダイシー・カフェへと向かい歩き出した。

 

 

 

 

------------------------------

 

 

 

 

とある場所

 

「ネガタロスめ…人選を失敗したな」

 

全く…任せたことが失敗だったんだな。

 

だが次はそうはいかない。

 

衛宮士郎…いや森谷和司。

 

さてそろそろ次の世界に行くか。

 

オーロラを出現させ入る直前

 

(私…幸せ…でした…●●●●●●●●●と…出会えて…)

 

「くっまたか…」

 

またこの幻聴…いつまで経っても忘れられないものだな…

 

だが私のことをなんと呼んでいたかは思い出せない。

 

まぁいい。今はどうでもいいことだ。

 

私はオーロラに入り、次の世界へ向かった。

 

 

 

 

 

 




次回SAOの世界エピローグ シルシです。
エピローグは比較的に書くの簡単だからいいとしてまだ次の世界決めてないんだよなぁ〜
まぁエピローグを書きながら考えます。



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

【エピローグ】シルシ

ようやく次の世界が決まった…
エピローグ自体は昨日書き終わったけど次の世界が中々決まらずやっと決まったので更新です。
ではSAOの世界エピローグをどうぞ


 

 

 

ダイシー・カフェに戻るとSAOメンバーが心配した表情で私たちに詰め寄った。

 

「お兄ちゃん‼︎大丈夫なの?」

 

「ス、スグ落ち着けって」

 

「だって…」

 

この感じ知っているのか…和人がピンチになったことを

 

「…さっきの戦いがテレビにでも放送されたのか」

 

「えっ⁉︎テレビにですか⁉︎」

 

「…士郎の言う通りだ」

 

「あの野郎がキリの字に剣を振り下ろした時はヒヤッとしたぜ」

 

「あそこで明日奈が間に合ってなかったらどうなってたかと思うと…」

 

「考えたくもないです…」

 

「まぁ助かったんだしいいんじゃない?」

 

「とりあえずだな。みんなに話したいことがあるから座らせてくれないか?」

 

心配してくれるのはありがたいがもうこの世界に長居は出来ないからな。あの時と同じカウンター席に腰を下ろし周りを見渡してから

 

「この世界のダークライダー、須郷は倒した。わかっているとは思うが私と春香は次の世界に行かないといけない」

 

「…じゃあ二度と会えないってことですか?」

 

「いや全てが終わった後なら遊びに来ることぐらいは出来るが…しばらくは会えないな」

 

「そうか…寂しくなるな…今更だけどありがとうな。俺たちの世界を救ってくれて」

 

和人が私に頭を下げる。

 

「和人…頭を上げてくれ。私たちは元々世界を救うために旅をしてるんだ。礼には及ばない」

 

「次いつ会えるかわからないし、今のうちに言わないとな」

 

確かにいつ会えるかはわからないな…それならちょっとした思い出作りでもするか。

 

「ならせめて軽いパーティーでもして楽しい思い出でも作るか。どうせなら私たちが料理を振る舞おう。ギルバートさん。店を貸し切りにしてもらってもいいかね?」

 

「もちろんだ。ちょっと待ってろ」

 

「よし厨房を借りるぞ。春香手伝ってくれ!」

 

「はいっ!わかりました!」

 

「私も手伝っていいかな?」

 

「すまないが私たちだけでやらしてくれ。明日奈」

 

「で、でも…」

 

「いいからいいから明日奈は座ってて」

 

春香にそう言われると明日奈は渋々席に座った。

 

明日奈はかなり料理が上手いが私も負けてはいられない。時間は限られているし早速取り掛かるとするか。

 

それからしばらくは楽しいパーティーが続いた。ちなみに私と春香の料理は大好評で明日奈とギルバートにレシピを教えてくれと頼まれた程だ。

 

食べ終わると和人が

 

「ずっと気になってたんだけど士郎たちがいた世界ってどんな世界なんだ?」

 

と質問してきた。

 

そういえば話していなかったな。本来なら話すべきではないのだろうが…まぁ和人たちなら構わないか。

 

そう思い私たちの世界つまりアイマスの世界について和人たちに話した。

 

余談だが私がプロデュースしている春香を除いた12人のアイドルの写真を見せた時に遼太郎が暴走して里香に黙らされていた。

 

とても楽しい時間だったがそういう時に限って時間の流れが早く感じるものだ。そろそろ次の世界に行かなくてはならない。

 

「すまないみんな。もう行かないとな。春香は一旦帰るのか?」

 

「そうですね。社長からもそろそろ泊まり込みの仕事では誤魔化せないかもしれないから親御さんに正直に話したらどうかねって言われたので」

 

…きっと信じてはくれないだろうな。色んな世界が侵略の危機にあってその世界を救うために旅をしてるだなんて説明されても自分の耳を疑うだけだろう。

 

「そうか…頑張れよ春香」

 

「はいっ!絶対にプロデューサーさんと一緒にいれるように説得してみせます!」

 

その言葉に私は頷いて春香の前にオーロラを出現させる。

 

すると春香が私の方を見てモジモジしながら

 

「///あの…プロデューサーさん…またしてもらってもいいですか?///」

 

などと言った。

 

また…ああ、あれか。

 

「もちろんいいとも」

 

私は屈んであの時と同じように春香の額にキスをした。

 

「これでいいかね?」

 

「///はい…ありがとうございます///」

 

これまたあの時と同じように春香は顔を赤くしながらオーロラへ入って行った。

 

さて私も行かないといけないがその前に

 

「和人、お前にこれを渡しておこう」

 

私は和人にディケイドロックシードを手渡す。

 

「ディケイドのロックシード?」

 

「ああ、それを使えば一部だがディケイドの力を使える。上手く使えよ」

 

「ありがとう士郎。大切に使わしてもらうよ」

 

よし、もうこの世界でやり残したことはないな。

 

「では私もそろそろ行くとしよう」

 

「士郎、元気でな」

 

「またいつかこの世界に遊びに来てくださいね」

 

「ああ、全てが終わったらまた来よう」

 

私はそう言うとオーロラに入り次の世界へ向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

四つ目の世界は願いを叶える代償として魔法少女になり魔女と戦いを繰り広げる世界である。

 

 

 

 

 

 

 

 




次回『魔法少女』
心配しなくてもシリアス展開はもちろん破壊していきます。
設定すら破壊する破壊者に破壊出来ないものはない‼︎


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

まどマギの世界
魔法少女


なんか今日は調子が良いので本日二度目の投稿です。
まぁ短いですけどね。
ではどうぞ



 

 

 

また私は住宅街にいた。

 

もしやと思い後ろを見ると案の定私の家があった。

 

とにかく今はここが何の世界なのかを把握しないとな。

 

情報を集めようと歩き始めた瞬間、何か嫌な感じがした。

 

これは…邪悪な気配だ。

 

「…行ってみるか」

 

世界を特定する手がかりになる筈だ。

 

気配がする方に向かい私は歩き出した。

 

 

------------------------------

 

 

この辺だな気配がするのは。

 

邪悪な気配がする路地裏に着いた途端に周りの空間が歪み別世界に変わっていく。なるほど結界か

 

上は青空、足下には数えるのも面倒になるほどのセーラー服が吊るされたロープが無数に張り巡らされていた。

 

そして奥には頭がなく、脚が腕と化した制服姿のバケモノがいた。あれは確か…委員長の魔女…ということはこの世界は

 

「…まどマギの世界か」

 

私は干将・莫耶を投影して臆することなくロープの上を歩きながら迫り来る使い魔を次から次へと斬り捨てる。

 

すると魔女が胴体の腕を振り上げた。それが号令になったらしく。青空から机や椅子が雨のように降ってくる。

 

「甘いな」

 

怒涛の攻撃を避けながら一つの弓を投影する。

 

投影・開始(トレース・オン)

 

その弓の名は天穿の弓タウロポロス。アタランテが愛用していた弓だ。

 

「二代神に奉る…訴状の矢文‼︎(ポイボス・カタストロフェ)

 

二本の矢を投影して天へと撃ち放つ。

 

次の瞬間まるで豪雨のように光の矢が魔女と使い魔に降り注ぐ。

 

使い魔はともかく魔女がこれで終わるとは思っていない。

 

魔女に向かって走りながらタウロポロスを破棄して二本の剣を投影する。その剣の名は…

 

「力を借りるぞ‼︎キリト‼︎」

 

エリュシデータとダークリパルサー…仮想世界の英雄の愛剣。もちろんあの技で決める。

 

「憑依経験、共感完了…スターバースト…ストリーム‼︎」

 

16連撃が魔女を斬り裂いた。

 

魔女は耐えきれずに消え失せると同時にまた周りの空間が歪み元の路地裏に戻っていた。

 

エリュシデータとダークリパルサーを破棄して近くに転がっている黒い物体を拾った。

 

「これがグリーフシードか…まぁ私には必要ないものだが」

 

グリーフシードはこの世界の魔法少女が必要とするものだ。私が持っていたところで何の役にも立たない。

 

「念のために持っておくとするか」

 

「…なぁあんた」

 

「ん?」

 

振り向くとそこには団子の串を咥えた赤髪の女の子がいた。

 

「…私に何か用かね?」

 

「アンタ何者だ?魔法少女でもねぇくせに魔女とやりあうなんてさ」

 

「君こそこんなところで何をしている?」

 

彼女の名は確か佐倉杏子だったか。槍を使う魔法少女だったはずだ。

 

「まぁいいさ。どうせここでアンタは死ぬんだから」

 

次の瞬間彼女は姿を変えた。いや変身したというべきか。

彼女は槍の穂先を私に向ける。

 

「逃げるなら今のうちだよ。今逃げるなら見逃してやる」

 

「悪いが逃げる気などないよ」

 

「なら…死ねぇ‼︎」

 

槍の刺突が私に襲いかかろうとしている。

 

ここでなにもしなければ私は死ぬだろう。だからといって本気でやれば彼女が死んでしまう。本気でやっても殺すことがない剣…あれだな。

 

私は即座に剣を投影して槍の刺突を防ぐ。

 

「ハァ‼︎」

 

「くっ‼︎」

 

彼女は一度距離を取ったが私が持っている剣を見て目を見開いた。

 

「木刀…だって?」

 

そう私が投影したのは木刀だがただの木刀ではない。この木刀には『洞爺湖』の銘が彫られている。

 

「ああ木刀だ。君を殺さないためにな」

 

「ふざけやがって‼︎」

 

槍を構えこちらに突撃してくるがやはり遅い。

 

「フッ‼︎」

 

「ガハァッ‼︎」

 

突撃を躱しガラ空きの脇腹に洞爺湖の木刀…いや名刀星砕を叩き込む。

 

彼女は吹き飛んで壁に叩きつけられた。

 

「もし私が刃がついている剣を使っていたらどうなっていたか、君ならわかるだろう?」

 

「くっそぉ…」

 

もしも木刀ではなく干将・莫耶を投影していたのなら彼女は今の一撃で死んでいたかもしれないのだ。

 

「では私は失礼するとしよう」

 

「ま、待て…」

 

「喋るのが精一杯という感じだな。私にまだ何かあるのかね?」

 

「アンタ…名前は?」

 

ここがまどマギの世界ならおそらく近くにヤツはいるだろう。ならあまり本名を言うべきではないか…

 

「そうだな…私のことはアーチャーとでも呼んでくれ」

 

それだけを言って私は家に帰るために歩き出した。

 

 

 

 

------------------------------

 

 

 

 

アーチャーっていうのか…アイツは相当強い…まさか一発でやられるなんてな…

 

確かにアイツが木刀じゃなくて刃がついた剣を使っていたらマジで死んでたな…

 

「おい。キュゥべえアイツは何者だ?」

 

「さぁね僕にもわからないよ」

 

こいつでもわからないのか…

 

でもあんなに強いなら協力関係になるのもいいかもしれねぇな。

 

 

 

 

------------------------------

 

 

 

 

アーチャー…君はイレギュラーだ。

 

僕の計画の邪魔をするなら消し去りたいけどあれは僕の手には負えないな。どうしたものか…

 

まぁいいさ。まだ時間はあるんだ。

 

とりあえず対策を考えないとね。

 

 

 

 

 

 




次回『もう何も怖くない』
このタイトルであ、察しってなったと思いますが大丈夫…もう誰も殺させない。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

もう何も怖くない

最初まどマギ3話見た時は衝撃でしたよね。まさか頭喰われて胴体も貪り食われるなんて正直かなりのトラウマ回だった…
だけどこの小説では死なせない。
ではどうぞ




 

 

 

家に帰りながらも情報を集めた結果やはりここは見滝原市だった。

 

そして何故か私はこの世界では見滝原中学校の教師ということになっていた。

 

やれやれこれではインキュベーターに本名を隠した意味がないな。

 

まぁ今日は日曜日だから出勤しなくてもいいが下見ぐらいはしておくか。

 

 

------------------------------

 

 

数時間後

 

 

下見は終わったがもう夕方になってしまったな。

 

早く帰ると…

 

また気配がする…かなり近いな。

 

「やれやれ。幸運Eは伊達じゃないということか…」

 

春香はまだこの世界にいないし別に遅くなってもいいか。

 

気配がする方へ向かって歩いていると廃墟が見えてきた。

 

「路地裏の次は廃墟か…まぁいいさ。早く終わらせて帰るとしよう」

 

廃墟の中に入ると周りの空間が歪み、結界が張られた。

 

周りにはチョコレートやクッキーといったお菓子が立ち並んでいた。

 

これを見た瞬間に私は察した。

 

これはマズイと思い即座に赤原礼装を纏う。

 

「せっかくのところ悪いけど一気に決めさしてもらうわよ!」

 

この声はマミか‼︎

 

チッ‼︎よりにもよってお菓子の魔女とは‼︎

 

全力で声のした方向に向かって走りながら黒弓を投影する。

 

「ティロ・フィナーレ‼︎」

 

クソッ‼︎間に合わないか‼︎仕方ない‼︎

 

一本の剣を投影して弓につがえる。

 

「赤原を征け、緋の猟犬‼︎赤原猟犬‼︎(フルンディング)

 

今まさにマミの頭部を喰わんとしている魔女に向かって放つ。

 

フルンディングは魔女の腹に命中し、魔女を壁に叩きつけ白煙が巻き上がる。

 

マミや後ろで見ているまどかとさやか、もちろんインキュベーターも何が起きたかわからなかっただろう。

 

「ふぅ〜どうにか間に合ったな。怪我はないかね?」

 

腰を抜かして尻もちをついているマミに声をかける。

 

「は、はい…あなたは…」

 

「悪いが名乗ってる暇はない」

 

お菓子の魔女…シャルロッテは執着の想念を体現している。普通の魔女ならもう消滅しているだろう。

 

だがシャルロッテは白煙の中から寸分違わぬ姿で現れた。

 

ヤツは私を睨むとあの巨体にしては驚異的な速度で私の頭を狙ってきた。

 

だが驚異的な速度といっても私からすれば遅い。

 

私はすかさず高台に逃れて呪文を唱える。

 

投影・開始(トレース・オン)

 

工程完了、全投影待機(ロールアウト、バレットクリア)

 

その瞬間私を探して辺りを見回す魔女の周りに大量の剣や槍や斧といった無銘の宝具たちが魔女を取り囲む。

 

停止解凍…全投影連続層写(フリーズアウト…ソードバレルフルオープン)

 

私による号令で魔女を取り囲み停止していた無数の刀剣宝具は魔女に降り注ぐ。

 

いくら生に執着しようとも立て続けに迫り来る宝具掃射の速度には敵うはずがない。

 

ヤツはついに限界を迎え消滅した。

 

思っていたよりも弱かったな。

 

私は地面に降りてグリーフシードを拾い上げる。

 

そしてまだ腰を抜かして尻もちをついているマミのところまで歩き、グリーフシードを一つ渡す。

 

「私には必要ないものだ。君が使うといい」

 

「あなたは…一体…」

 

「ちょっといいかしら?」

 

後ろから声が聞こえ振り向くとそこには黒髪の魔法少女がいた。

 

「君は?」

 

「私は暁美ほむら。この状況を説明してほしいのだけれど」

 

周りは宝具の余波でクレーターだらけになっていた。

 

確かにこんなクレーターだらけだったら状況を説明しろと思うのは当たり前だがインキュベーターに聞かせるわけにはいかないな。

 

「…説明しろと言われてもな。そう簡単に話せるようなことではないのでね」

 

「あ、あの〜」

 

「私たちのこと忘れてないよね?」

 

隠れていたまどかとさやかが声をかけてくる。

 

「ああすまない。とにかく説明は後日にしよう。結界もそろそろ解ける」

 

「そう…」

 

ほむらはそれだけ言うと姿を消した。いや時を止めて去っただけか。

 

次第に周りの空間が歪み始めた。

 

さてキュウべえに捕まらないうちに私も帰るか。

 

結界が解けた瞬間、私は全力でその場を離れた。

 

 

 

 

------------------------------

 

 

 

 

「あれ⁉︎あの人がいない‼︎」

 

「えっ⁉︎」

 

さやかちゃんの言う通りさっきマミさんを助けてくれた赤い服を着た男の人はいなくなっていた。

 

「いつの間に…」

 

「とりあえず帰ろう。もう夕方だし」

 

「うん…」

 

「…そうね」

 

マミさんは元気がなかった。もしあの人が来なかったらマミさんはあの魔女に…そんなこと考えたくもない。

 

「マミさん…」

 

「…私のことは気にしないで…さぁ帰りましょう」

 

「…はい」

 

私たちは何も言えずにマミさんについて行った。

 

いつ間にかキュウべえがいなくなっているのに気付かずに…

 

 

 

 

------------------------------

 

 

 

 

全くわけがわからないよ。

 

何もないところからあんな大量の武器を出現させるなんて。

 

あれじゃワルプルギスの夜も簡単に倒されるかもしれない。

 

でも僕がどうにかできる相手じゃない。

 

どうすれば…

 

「お困りのようだな」

 

「…誰だい?」

 

声が聞こえた方を見るとそこには赤い鎧に植物状の模様が描かれた仮面の戦士がいた。

 

「俺は武神鎧武あのアーチャーとかいうヤツの敵だ」

 

「その君が僕に何の用だい?」

 

「お前はアーチャーを邪魔に思ってるだろ。俺も上からの命令でアイツを殺せって言われてるんだ。だからお前に協力してやる」

 

これは僕にとっても好都合だ。

 

断る理由がない。

 

「それは嬉しいな。じゃあ早速」

 

「悪いけど殺すタイミングは俺が決める」

 

なんだ…今すぐ排除してもらおうと思ったんだけど…

 

まぁいいさ。排除してくれるなら。

 

「わかった。それなら」

 

「それにお前の言うことを俺は聞かない。あくまで協力関係だ。下についたわけじゃない。それだけだ」

 

すると彼は空間に裂け目を作ってその中に入っていった。

 

よくわからないけど今はアイツがアーチャーを排除するまでの対策が必要だね。

 

……………どうしようか。

 

 

 

 

 




次回『さやかの異変』
マミさんは助けた。次はさやかだ!ということで次はさやか編ですね。
お楽しみに!

えっ?武神鎧武の正体は誰かだって? それはまだ秘密です。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

さやかの異変

今回少し長くなりました。
もしかしたらまどマギの世界は今までの世界より長くなるかもしれない…
ではどうぞ


 

 

 

翌日

 

私は見滝原中学校へ向かって歩いている。

 

まさか私が教師になるとはな…

 

マクロスΔの世界とSAOの世界では何故かなにもなかったがまぁ考えるだけ無駄だろう。

 

学校に着くと校門にいた女教師に声をかけられた。

 

「あの〜あなたが今日からここ就任する教師の方ですか?」

 

「ああ、そうですが?」

 

「よかった〜職員室まで案内するのでついてきてください」

 

「わかりました」

 

これは正直助かった。

 

確かに下見はしたが学校内に入ったわけではないから職員室の場所は知らないからな。

 

女教師についていき、無事職員室に入る。

 

「そういえば自己紹介がまだでしたね。私は早乙女和子です。よろしくお願いしますね」

 

早乙女和子…確かまどかのクラス担任だったか。この世界の立場上先輩だし流石に敬語を使わないとな。

 

「衛宮士郎です。こちらこそよろしくお願いします」

 

自己紹介が終わった後はちょっとした説明と私の教師としての仕事内容を教えられた。

 

「衛宮先生には私のクラスで私のお手伝いをしてもらいます」

 

「了解しました。あまり自信はないですが私なりに頑張ります」

 

手伝いつまり補佐ということか。

 

「話は以上です。そろそろHRの時間なので私のクラスに行きましょう。あ、あと敬語じゃなくでもいいですよ」

 

「了解した」

 

職員室を出て早乙女先生についていく。

 

彼女のクラスということはまどかやさやかがいるわけだが…やれやれ、色々と面倒なことになりそうだ…

 

歩いていると早乙女先生が一つの教室の前で足を止める。

 

「ここですよ。衛宮先生は私が呼んだら入ってきてください」

 

私が頷くのを確認すると早乙女先生は教室に入っていった。

 

「みなさんおはようございます!いきなりだけど今日はこのクラスで先生のお手伝いをしてくれる新しい先生を紹介します!どうぞ!入ってきてください!」

 

呼ばれたので教室に入る。

 

「えっ⁉︎」

 

「ウソォ⁉︎」

 

「ッ⁉︎」

 

何か聞こえたが気にしないでおこう。

 

「衛宮士郎だ。これからしばらくの間よろしく頼む」

 

 

------------------------------

 

 

放課後

 

ふぅ〜手伝いとはいえ教師というものは大変だな。

 

これをしながらダークライダーを探したり魔女退治をするとなると流石にキツイな。

 

「あ、あの‼︎」

 

「ん?ああ、まどかとさやか、それにほむらとマミか」

 

帰ろうとすると校門前でまどか達に声をかけられた。

 

「…あなたは何者?」

 

「ほ、ほむらちゃん⁉︎」

 

「アンタいきなりそれは失礼じゃない?」

 

「私はただのしがない教師だよ」

 

「あの…衛宮先生…昨日は助けてくれて…ありがとうございました」

 

マミが私に頭を下げる。

 

本来ならマミは昨日死んでいた…お菓子の魔女シャルロッテに頭喰いちぎられ、残った胴体も貪り喰われるという惨い死に方をするはずだった。

 

「礼はいらんよ。当たり前のことをしただけだ」

 

「でも!先生がいなかったら…私は…」

 

「マミさん…」

 

「確かに昨日もし私がいなければ君は死んでいただろう。だが今、君は生きている。死んでしまえば反省も何も出来ないが生きていれば出来る。だからこれから同じ過ちを繰り返さないように努力すれば良い」

 

あの時のマミは油断していた。いや慢心というべきか。

 

「はい!これから私なりに努力していきます!」

 

「いい返事だ。では私は失礼するよ」

 

「…待って」

 

「なんだね?暁美ほむら」

 

「あの状況の説明をしてほしいのだけど」

 

…別に今話しても構わないがインキュベーターには出来るだけ聞かしたくない。

 

「時が来たら話すさ」

 

それだけを言い、私は家に向かって歩き出した。

 

 

------------------------------

 

 

翌日

 

 

私の出勤日は月曜、木曜と早乙女先生が言っていたから今日は休みだ。

 

それに先程春香から連絡が入った。

 

やっと両親が認めてくれたからプロデューサーのところに行けるとかなり嬉しいそうに話していたな。

 

家の前にオーロラを出現させるとすぐにオーロラが歪み

 

「プロデューサーさん‼︎」

 

「おっと!」

 

オーロラから出て私を見つけた途端にパァーッと笑顔になって私に抱きついてきた。

 

「おいおい、いきなりどうした?」

 

「これからはプロデューサーさんとずっと一緒にいれることが嬉しくて…」

 

「そうか…まぁとりあえず家に入ろう。この世界のことを話さないとな」

 

「はい♪プロデューサーさん♪」

 

私たちは家に入り、春香にまどマギの世界について説明した。

 

「自分の願いを叶える代わりに魔法少女になって魔女?と戦うだなんて…」

 

「ああ、まだ中学生なのにな。それで春香の方はどうだったんだ?」

 

「え〜と…お母さんは意外にあっさり認めてくれたんですけど、お父さんが中々認めてくれなくて…」

 

それはそうだろうな。大事な娘がプロデューサーとはいえ男と二人旅なんて父親からしたら認めたくなくて当たり前だ。

 

「でもお母さんがお父さんの説得に協力してくれてやっと認めてくれたんです」

 

…それはお父さんも勝てないな…

 

「せっかく新しい世界に来たんですし、デートしましょうよ!デート!」

 

「…え?デート?まぁ構わないが…どこn」

 

「じゃあ行きましょう♪」

 

「な⁉︎ちょっと待て⁉︎」

 

「待ちませ〜ん♪」

 

春香は私の腕を引っ張った。振り払うのは簡単だがそれをしないということは私もデートがしたかったのだな…

 

しばらく春香と手を繋いで見滝原市を観光した。

 

夕方になりそろそろ帰ろうかなどと思っていると近くの路地裏から魔力を感じた。

 

魔女でも使い魔でもない…この世界で魔女や使い魔以外に魔力を発するもの…

 

それは魔法少女しかいない。

 

「…春香」

 

「どうかしましたか?プロデューサーさん?」

 

「ちょっと先に帰っててくれないか?」

 

「え?どうしてですか?」

 

「あそこの路地裏から魔力を感じた。魔女ではないからおそらく魔法少女同士が戦っているのだろう。私はその戦いを止めてくる。だから春香は先に帰ってくれ」

 

まだ仮面ライダーの存在を知られる時ではない。春香が戦うならライダーに変身しなければならない。それに春香を出来るだけ危険な目に合わしたくない。

 

「…嫌です…私はプロデューサーさんについて行きます‼︎」

 

「なに?」

 

ついて行く…だと…

 

「ダメだ。春香は先に帰ってくれ。この世界ではまだ仮面ライダーの存在を知られるべきではない」

 

「ダメ…ですか?せっかくプロデューサーさんとずっと一緒にいられると思ったのに…」(上目遣い&涙目)

 

ぐっ!それは反則だろ!そんな目で見られたら断れないじゃないか!

 

「…わかった。だが戦いに巻き込まれるなよ」

 

「はいっ!」

 

春香と共にその路地裏に入るとやはりさやかと杏子が戦っていた。

 

私は全力で二人の間に割り込む。

 

「君たちは何をしているのかね?」

 

「ア、アンタは⁉︎」

 

「衛宮先生⁉︎」

 

「どうしてここに⁉︎」

 

「………」

 

まどかもいたか…ついでにインキュベーターもな。

 

マミはいないな。まぁ仕方ないか…

 

「二人とも何を争っている。これ以上戦闘を続けるというのなら私が相手になろう」

 

「チッ!」

 

「くっ!」

 

勝ち目がないとわかっているからだろう。二人ともすぐに構えを解いた。

 

「良い判断だ。一応言っておくが不意打ちなd…」

 

「ハァァァァァァ‼︎」

 

いきなりさやかが不意をついて私に剣を振り下ろしてきた。

 

「プロデューサーさん‼︎」

 

「フッ‼︎」

 

「えっ?ガハァッ‼︎」

 

だが私はその攻撃を簡単に避け、回し蹴りをさやかの腹に叩き込む。

 

まさか本当に不意打ちをしてくるとは…闇堕ちも近いか。

 

「本当に不意打ちをするとはな。見損なったぞさやか」

 

「…ほっといてくれ」

 

さやかは立ち上がってこの場を去った。

 

「さやかちゃん‼︎」

 

「ごめん…まどか」

 

まどかはさやかを追いかけようとしたが私と杏子で止める。

 

「追いかけても無駄だ」

 

「今はそっとしておいてやろうぜ」

 

「…はい」

 

ひとまずは一件落着だな。

 

「まどか…さやかのことは心配だが私は家に帰らないといけなくてな。何かあったら木曜日、私に言ってくれ」

 

「はい…わかりました」

 

「あと君の名前を聞いてなかったな。あの時はアーチャーと名乗ったが本名は衛宮士郎だ。よろしく頼む」

 

「…佐倉杏子だ」

 

「ではまどか、杏子また近いうちに会おう」

 

私は春香の手を引いて路地裏を後にした。

 

推測だがさやかの魔女化は近いかもしれないな。

 

「プロデューサーさん?ボーっとしてどうかしましたか?」

 

「あ、いやなんでもないよ。さぁ帰ろう春香」

 

「はいっ!」

 

それから木曜までは春香と幸せな日々を過ごした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だが木曜日にその日々は一変した。

 

「衛宮先生‼︎さやかちゃんが…さやかちゃんが‼︎」

 

「落ち着けまどか!さやかに何があった!」

 

「さやかちゃんが…魔女に…」

 

本当の戦いはこれからだ。

 

 

 

 

 

 

 




次回『希望の光』
まどマギの世界でディケイド初登場そしてさやかを救います。
その後はもうワルプル戦かな。ただワルプル戦が長引きそうでちょっと怖い…ではまた次回をお楽しみに〜









……………………楽しみにしてる人なんているのだろうか


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

希望の光

オクタディア戦です。
戦闘回だと春香が空気になりがちな気がする…
これでも全力で書いてるんだけどなぁ〜
まぁ才能がないってことか。
ちょっとだけネタを入れました。
ではどうぞ


 

 

 

私と春香は杏子の案内でさやかの魔女、オクタディアが張る結界の前まで来た。

 

ちなみに案内中に春香の紹介はしている。

 

今いるメンバーは私、春香、まどか、杏子、マミ、ほむらだ。

 

インキュベーターはいない。やれやれ何を企んでいるのやら。

 

「確かに魔女の気配がするがさやかで間違いないのか?」

 

「ああ、あの時と反応が同じだ。間違いない」

 

「そうか…みんな準備はいいか?」

 

「私はいつでもいけますよ!プロデューサーさん!」

 

「私も大丈夫です!」

 

「まだ少し怖いけど…大丈夫いけるわ」

 

「問題ないわ」

 

よし…じゃあ結界に入るとするか。

 

「あの…聞きたいことがあるんですけど…」

 

「どうしたまどか?出来るだけ手短にな」

 

「ちょっと気になったんだけど…春香さんってどうやって戦うんですか?」

 

「あ!確かに!」

 

そういえばまだ仮面ライダーについて話してなかったかな。

 

「心配はいらない。私も春香もちょっとした隠し球を使う」

 

「隠し球?」

 

「それはお楽しみだ。そろそろ行くぞ、手遅れになる前に」

 

結界内に入るとコンサートホールのようでそこには楽団が不気味な音楽を奏でている。

 

その奥には楽団の指揮を執る人魚の魔女オクタディアがいた。

 

私は赤原礼装を纏い、干将・莫耶を投影してみんなに指示を出す。

 

「春香は変身してまどかを守れ!まどかはさやかに呼びかけろ!」

 

「はいっ!じゃなくてプロデューサーさんは⁉︎」

 

「私が変身するのは最終手段だ!とにかく春香は変身してまどかを守ってくれればいい!」

 

「わ、わかりました!」

 

春香はブレイバックルを取り出して腰に巻く。

 

「変身!」

 

《Turn Up》

 

春香ブレイドに変身するとまどか達が驚きの表情で春香を見ている。

 

「春香さんの姿が…」

 

「変わった…」

 

「衛宮先生あれは…」

 

「悪いが説明している暇はない!」

 

オクタディアが右腕を上に上げるとヤツの後ろに大量の歯車が現れる。

 

「私の真似事か!投影・開始(トレース・オン)

 

私も負けじと自身の後ろに大量の剣を出現させ、歯車が射出されると同時に射出して相殺する。

 

「他のみんなはさやかの攻撃を防ぎながら呼びかけろ‼︎」

 

「言われなくてもわかってるよ‼︎」

 

それからしばらくはさやかの攻撃を躱したり防いだりしながらさやかに呼びかけ続けた。

 

「さやか!私の声が聞こえるか!」

 

「さやかちゃん…もうやめて!」

 

だがオクタディアに変化はなく歯車を射出してくる。

 

チッ!このメンバーなら大丈夫と思った私がバカだったか!

 

仕方ない…これ以上時間はかけられん。

 

ネオディケイドライバーを取り出して腰に巻いてディケイドのカードを構えると周りの楽団が演奏をやめた。

 

私は不思議に思ったが気にせず

 

「変身‼︎」

 

と叫んだ瞬間

 

♪ディケイド

 

…楽団が寝返ったァァァァァァァァァァァァ‼︎

 

まさかの裏切りに驚きながらカードをバックルに挿入する。

 

《KAMEN RIDE DECADE》

 

ディケイドに変身してライドブッカーから一枚のカードを取り出す。

 

「なぁまどか…魔女から魔法少女に戻す方法は穢れを浄化すれば良いんだったな」

 

「え?あ、はい。キュウべえが言ってたから…」

 

「そうか…ならこいつだ」

 

インキュベーターのことは信用出来ないが今は信じるしかないか…それにこのBGMが流れてる以上ディケイドが敗北するなどあり得ないんだからな‼︎

 

私は取り出したカードをバックルに挿入する。

 

《KAMEN RIDE HIBIKI》

 

私の身体が紫の炎に包まれ、ディケイド響鬼に変身する。響鬼は音撃という清めの音で戦うライダーだ。

 

これならさやかを浄化して魔法少女に戻すことが出来るはずだ。

 

「また姿が変わった…」

 

「すげぇ…」

 

「あの姿で穢れを浄化出来るの?」

 

「私にはわからないわ」

 

「大丈夫だよ…プロデューサーさんが選んだライダーなら出来る」

 

私はライドブッカーから響鬼のライダーズクレストが描かれた黄色いカードを取り出してバックルに挿入する。

 

「これでさやかを救ってやる!」

 

《FINAL ATTACK RIDE HI、HI、HI、HIBIKI》

 

すると目の前に音撃鼓が現れる。

 

私は音撃棒・烈火を取り出して音撃鼓を叩く。

 

清めの音でオクタディアの動きが鈍くなってきた。

 

チャンスは今しかない‼︎

 

「今だ!さやかに呼びかけろ‼︎」

 

「さやかちゃん‼︎本当はこんなことしたくないんでしょ‼︎もうやめてよ‼︎」

 

「その力でたくさんの人を助けるんだろ‼︎さやか‼︎」

 

「まだ希望を捨てないで‼︎」

 

「…さやか‼︎」

 

音撃にみんなの想いが加わる。

 

「…ま…どか……衛宮……先…生」

 

「さやかちゃん‼︎」

 

「あと少しだ‼︎士郎‼︎」

 

「任せろ‼︎」

 

オクタディアからさやかの声が聞こえた。

 

あと少しでさやかを魔法少女に戻せる‼︎さやかを救える‼︎

 

「これでどうだァァァァァァ‼︎」

 

渾身の力…いや想いを音撃鼓に叩き込む。

 

音撃の清めの音によってさやかのソウルジェムを浄化出来たのならオクタディアは消滅するはずだ。

 

すると私の予想通りオクタディアは光を纏うと消滅して結界も解けた。

 

そしてオクタディアがいた場所にさやかのソウルジェムが落ちていた。

 

私はソウルジェムを拾い杏子に手渡す。

 

「杏子これを早くさやかの身体に届けてくれ。手遅れになる前に頼むぞ」

 

「わかってるって‼︎えっと…ありがとな」

 

「礼はいらんよ。それよりも今はソウルジェムを早くさやかの身体に」

 

「だからわかってるって‼︎」

 

杏子はさやかのソウルジェムを持ってこの場を離れた。

 

さてと…

 

「色々と聞きたいことがあるだろうが詳しいことは私の家で話す。杏子とさやかにもそう伝えておいてくれ」

 

「…わかったわ。明日の放課後でいいかしら?」

 

「ああ、では明日の放課後、校門前で会おう。帰るぞ春香」

 

「は、はいっ!じゃあみんなまたね」

 

別れの挨拶を済ませ、春香と手を繋いで家に向かって歩き出した。

 

だが私は帰り道を歩きながら考えていた。

 

とりあえずマミとさやかを救うことは出来た…だが肝心のダークライダーは見つけられていない。

 

それどころか怪人すらも姿を現していないとなると…

 

もうすぐワルプルギスの夜との戦い…嫌な予感がするな…

 

 

 

 

------------------------------

 

 

 

 

もしかしたら勝てるかもしれない。

 

あの二人が一緒に戦ってくれるなら可能性は高い。

 

今までは私一人だったけど今回はマミもさやかも杏子もいて、さらにあの二人がいる。

 

衛宮士郎と天海春香…二人は私たちにとっての希望の光ね。

 

今度こそまどかを…救ってみせる。

 

 

 

 

------------------------------

 

 

 

 

「そろそろだな」

 

あのキュウべえとかいうヤツの話じゃワルプルギスの夜ってのが現れるらしい。

 

衛宮士郎は魔法少女と協力してそいつを倒そうとするだろう。

 

そこを叩く。

 

「アイツに極限の絶望をくれてやる」

 

俺はワルプルギスの夜が現れるのと衛宮士郎がそいつを倒しに来るのを待ち続けた。

 

 

 

 

 

 

 

 




次回『押し寄せた闇』
ワルプルギスの夜の登場そして武神鎧武が動き出します。
最近ミリシタでオーバーマスターが実装されたからか頭の中でずっとオーバーマスターがループしてる…
それではまた次回



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

押し寄せた闇

4月3日のTwitterで何度も尊死しそうになったアルティメットフリーダムです。
尊い春香の絵や画像を見て心の中で発狂しながらいいねとRTしてました。
そんなことは置いといて本編をどうぞ


 

 

 

翌日の放課後

 

約束通りに校門前で待っていると

 

「衛宮先生おまたせしました!」

 

「よっ!士郎」

 

まどか達と杏子がほとんど同時に私に声をかけてきた。

 

「来たか…なら私の家に案内しよう」

 

「あの…衛宮先生‼︎」

 

「ん?どうかしたか?さやか」

 

「昨日は…その…ありがとうございました‼︎」

 

さやかが私に向かって頭を下げる。

 

「礼はいらんよ。当たり前のことをしただけだ」

 

「で、でも…」

 

「悪いがあまり時間がないのでな。家で春香も待っている」

 

「ッ⁉︎まさか…知っているの?もうすぐワルプルギスの夜が現れることを」

 

「ああ、だから時間がないと言った。早く行くぞ」

 

私は少し急いでまどか達を家まで案内した。

 

「ここだ。さぁ上がってくれ」

 

「「お、お邪魔します…」」

 

「お邪魔するわね」

 

「邪魔するぜ」

 

「お邪魔するわ」

 

「いらっしゃい!待ってましたよ!」

 

家に入ると春香が出迎えてくれた。

 

「えっと…あなたは…」

 

「さやかちゃんははじめましてだね。私は天海春香っていいます。士郎の彼女です」

 

「えっ⁉︎か、彼女⁉︎衛宮先生彼女いたんですか⁉︎」

 

ハァ〜時間がないと言ったんだかなぁ〜

 

「驚く気持ちもわかるが今は時間がないんだ。質問は後にしてくれ」

 

「あ、ごめんなさい」

 

とりあえずまどか達をイスに座らせて話を始めるとするか。

 

「では簡単に説明しよう。私たちはこの世界の人間ではない」

 

「えっ⁉︎この世界の人間じゃないってどういうことですか⁉︎」

 

「それに『たち』ってことは…」

 

「春香さんもってこと⁉︎」

 

「そんなバカな⁉︎」

 

「ホントなの…」

 

「うん…本当だよ」

 

そしていつも通り私が転生者ということ以外は全てまどか達に話した。

 

「〜以上だ。ダークライダーはまだ姿を現していないがおそらくワルプルギスの夜との戦いで現れるだろう。その時は私たちが相手をするからほむら達はワルプルギスの夜に集中してくれ」

 

まどか以外はみんな頷く。

 

「まどかは家族と共に避難してくれ。戦う手段がない以上戦場にいても意味がない」

 

「はい…わかりました」

 

「…もう時間切れよ」

 

おっと、意外に早いな。

 

「わかってる。まどかは避難所に他のみんなはワルプルギスの所まで行くぞ」

 

それからまどかは避難所に他の魔法少女と私と春香はワルプルギスの夜の元へ向かった。

 

 

 

 

------------------------------

 

 

 

 

「来たか…ワルプルギスの夜」

 

空中で逆さまになっている怪物あれがキュウべえが言っていたワルプルギスの夜ってヤツか。

 

「ならそろそろアイツらも来るな…出番だ怪人ども」

 

空間に裂け目を作ってそこから手下の怪人をこの世界に呼び出す。

 

「さぁ衛宮士郎…ここでお前の旅を終わらせてやる」

 

 

 

 

------------------------------

 

 

 

 

「思ってた以上にデカイな」

 

いざワルプルギスの夜を目の前にすると想像していたよりもかなりデカイ。

 

「それに…予想通りとはいえ怪人までいるとはな…」

 

ダークライダーの姿は見えないが魔化魍、ファンガイア、ドーパント、ヤミー、ゾディアーツ、ファントム…種類が多いな。

 

「魔法少女はワルプルギスの夜に集中してくれ。私と春香は怪人どもを倒す」

 

「全員倒したら加勢するからそれまで持ち堪えて」

 

「やってやろうじゃない!」

 

「持ち堪えるぐらいなら」

 

「へっ!余裕だっての!」

 

「任せて」

 

ほむら達はワルプルギスの夜に向かう。

 

「さっさと片付けてほむら達に加勢するとしよう」

 

「はいっ!プロデューサーさん!」

 

私はネオディケイドライバーを春香はプレイバックルを取り出して腰に巻く。

 

「「変身‼︎」

 

《KAMEN RIDE DECADE》

 

《Turn Up》

 

変身して私はライドブッカーをソードモードにして近くにいたドーパントに斬りかかる。

 

「春香‼︎手分けするぞ‼︎」

 

「わかりました‼︎」

 

春香と手分けして怪人を倒しているとなんだが嫌な予感がした。

 

するとジェットエンジンのような轟音が響く。

 

マズイと思った私は咄嗟に身をそらすと赤く光る剣と赤い何かが横を通っていった。

 

「今のを躱すか。中々やるな」

 

「貴様は…武神鎧武」

 

武神鎧武は『天下分け目の戦国MOVIE大合戦』に登場する仮面ライダーだ。

 

ここにいるということはアイツがこの世界のダークライダーか。

 

しかし今の技…あれはソードスキルのヴォーパル・ストライク…何故アイツが使える…この世界にSAOは存在しないというのに。

 

待てよ…今まで訪れた世界はその世界の悪役がダークライダーに変身していた…だから誰かがダークライダーのベルトを渡しているのはわかっていた。

 

だがこの世界での悪役はダークライダーには変身出来ない。

 

なら別の世界から連れてくればいいということか‼︎

 

「…貴様はもしやSAOの世界から来たのか?」

 

「流石にバレるか。そうだ俺はSAOの世界から来た」

 

「そしてその声…まさかとは思うが…キリトか?」

 

「ッ⁉︎」

 

少し動揺したな。

 

おそらくこのキリトは一つの平行世界から来たキリトだろう。

 

何故か闇堕ちしてるみたいだかな。

 

平行世界を行き来できるダークライダー…ベルトを渡してるダークライダーはだいたいわかったが今は目の前のことに集中しよう。

 

「…よくわかったな。だけどそんなことはどうでもいい…今はお前を倒すだけだ」

 

「何故君が闇堕ちしたかは知らないがそう簡単に倒させるわけにはいかないな」

 

ライドブッカーから一枚のカードを取り出す。

 

「武神鎧武にはこいつだ」

 

そのカードをバックルに挿入する。

 

《KAMEN RIDE GAIM》

 

《花道・オンステージ》

 

ディケイド鎧武に変身して大橙丸と無双セイバーを構える。

 

「行くぞ…キリト!」

 

「来い!衛宮士郎!」

 

まさか平行世界のキリトと戦うことになるとはな。

 

強敵なのは間違いない…だが出来るだけ早く決着をつける‼︎

 

この世界でダークライダーとの戦いが今始まった。

 

 

 

 




次回『明日信じて』
武神鎧武の正体は闇堕ちした平行世界のキリトでした。
まどマギの世界もあと三、四話で終了かな。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

明日信じて

ちょっと後半雑になったかもしれません。
明日でこの小説を書き始めて三ヶ月になりますね。
…ってもうこの報告はいらないか。
ではどうぞ


 

互いの大橙丸と無双セイバーがぶつかり合う。

 

流石は黒の剣士だ…剣の腕は私より上かもしれない。

 

「俺と互角にやり合うなんてな!」

 

「これでも英雄の端くれなのでな!簡単に倒せるとは思わないでもらいたい!」

 

「最初から簡単に倒せるなんて思ってないさ!」

 

すると武神鎧武の大橙丸と無双セイバーが赤く光る。

 

チッ!二刀流ソードスキルか‼︎

 

「スターバースト・ストリーム‼︎」

 

「なに⁉︎」

 

いきなり大技のスターバースト・ストリームだと⁉︎

 

「ハァァァァァァァァァァ‼︎」

 

「くっ!」

 

私も大橙丸と無双セイバーで応戦するが流石キリトの代名詞とも言える技だ!防ぐだけで精一杯とは!

 

しかしなんとかしてこの16連撃を防ぐことが出来ればチャンスはある!

 

16連撃目で吹き飛ばされるがすぐに体制を立て直してこっそり練習していたソードスキルの一つ、ヴォーパル・ストライクを無双セイバーで発動させる。

 

今、キリトは硬直時間で動くことは出来ないはずだ!

 

「ハァァァァァァァァァァァァ‼︎」

 

「……甘いな」

 

「ッ⁉︎」

 

硬直時間で動けないはずなのにヴォーパル・ストライクを身をそらして躱しただと⁉︎

 

「…ジ・イクリプス」

 

「ッ⁉︎しまった‼︎」

 

躱されて背後を取られたか‼︎

 

「これで終わりだ‼︎」

 

「チッ‼︎」

 

躱すことは出来ない…なら少しでもダメージを軽減するだけだ‼︎

 

大橙丸でシャープ・ネイルを発動させ、27連撃のうちの3連撃を防ぐ…が

 

「無駄な足掻きだ‼︎」

 

「ぐわァァァァァァァァァァァァ‼︎」

 

残りの24連撃をまともに喰い吹き飛ばされ地面を転がる…変身は解除されてないがディケイドの姿に戻ってしまったか…

 

「俺にこの力をくれたヤツもお前みたいな破壊者でな。俺のソードスキルの硬直時間は全く無いようなものだ」

 

「やはり…ダークライダーの力を与えていたのは…ダークディケイドか…」

 

ダークディケイド…クライマックスヒーローズのみに登場した仮面ライダー…ヤツなら平行世界の行き来も可能だ。

 

ヤツについては色々と考える必要があるが今はとにかく武神鎧武を倒すことが最優先だ。

 

いつまでも地面に寝転んでるわけにはいかない、

 

「まだ立ち上がれるぐらいの力が残ってるのか」

 

「当たり前だ…貴様もあの程度の攻撃で倒せるとは思っていないだろう?」

 

「もちろんだ。この程度で倒せるならお前は一つ目の世界で負けてるだろうしな…さぁ戦いを再開しよう」

 

武神鎧武の無双セイバーが赤く光り、こちらに突っ込んで来る。

 

私もソードスキルを発動させようとすると突然一つの影が割り込んで武神鎧武と鍔迫り合いになる。

 

「なに⁉︎」

 

「まさか⁉︎」

 

「大丈夫か‼︎士郎‼︎」

 

「和人‼︎」

 

割り込んで来た影の正体は和人鎧武ディケイドアームズだった。

 

「邪魔をするな‼︎」

 

武神鎧武は大橙丸を振り上げるが和人はそれを難なくバックステップ躱す。

 

「和人‼︎何故ここに⁉︎」

 

「今日は明日奈が習い事でいなくて暇だったから士郎達に会いに来てみたらこんな状況だったんだ!見て見ぬ振りして帰れるわけないだろ‼︎」

 

「フッ…そうだな。それにしてもナイスタイミングだ…アイツはお前が倒せ」

 

「えっ⁉︎」

 

驚くのも無理はない…だが武神鎧武は和人が倒すべきだ。

 

「あのダークライダーの正体は闇堕ちしたキリトだ」

 

「ッ⁉︎」

 

「アイツは和人の闇の姿と言っても過言ではない…」

 

「でも勝てるのか?アイツがキリトなら相討ちになるんじゃ…」

 

確かに同じ実力の持ち主がぶつかり合えば相討ちになる。

 

だが今の和人とあのキリトは同じ実力の持ち主ではない。

 

「ならヒントをあげよう。アイツはさっきスキルコネクトを使わなかった。これでわかるだろう?」

 

「ッ⁉︎まさか‼︎」

 

そう、さっき和人と鍔迫り合いになった時、闇堕ちキリトは大橙丸を振り上げただけだった。

 

スキルコネクトが使えるならあそこでバーチカル・スクエアなどを使えばいいのに使わなかった。

 

つまりあのキリトはスキルコネクトを使えない…もしくは知らないということだ。

 

「さっきから何をコソコソと‼︎」

 

「私は春香の援護に行く。アイツは任せた」

 

「…わかった。任せろ」

 

「最後に言っておくがアイツにソードスキルの硬直時間はない。気をつけろ」

 

それだけを言って私は春香の援護に向かった。

 

 

 

 

------------------------------

 

 

 

 

まさか闇堕ちした俺と戦うことになるなんてな…

 

でも相手にとって不足はない‼︎スキルコネクトを知らないってことは多分アイツはSAOの俺が闇堕ちしたんだろう。

 

…ん?そうだとしても何故アイツは俺の名前に何も反応しなかった。

 

とにかく戦いながら聞くしかない‼︎

 

「お前…俺と声がそっくりだな。何者だ」

 

「俺は…キリトだ」

 

そう名乗りキリトロックシードを取り出す。

 

《キリト‼︎》

 

ディケイドロックシードを戦極ドライバーから取り外しキリトロックシードをセットしてブレードを倒す。

 

《ロックオン‼︎ソイヤッ‼︎キリトアームズ‼︎黒の剣士‼︎解放の英雄‼︎》

 

キリトアームズになってエリュシデータとダークリパルサーを構える。

 

「この剣に見覚えはあるだろう?」

 

「…俺の剣だ」

 

「名前は?」

 

「覚えてないな…なるほどお前は闇堕ちしなかった俺ってわけか。相手にとって不足はない‼︎」

 

闇堕ちキリトの剣が赤く光る。あの構えはダブル・サーキュラーか‼︎士郎が言ってたことが本当なら俺はソードスキルを使わない方がいい。使うにしても決着をつける時だ‼︎

 

「ハァァ‼︎」

 

「甘い‼︎」

 

「なっ⁉︎ぐっ!」

 

ダブル・サーキュラーを躱しガラ空きの背中を斬りつける。

 

「中々やるじゃないか…」

 

「お前は現実世界の名前を覚えているか?」

 

「現実世界?なんだそれは。悪いが俺は記憶があまりなくてな」

 

記憶がない…だって…

 

「まぁいい。お前は俺だしな…簡単に話してやる…俺はアスナを失った」

 

「ッ⁉︎」

 

明日奈を失った…アインクラッドでアスナは死んだのか⁉︎

 

「何故失ったかは覚えていない。だが俺はアスナを失ったショックで記憶をなくしてしまった…結果がこれだ」

 

「…そうなのか」

 

「無駄話は終わりだ」

 

また闇堕ちキリトの剣が赤く光る。今度はスターバースト・ストリームの構え…スキルコネクトを使うなら今か…

 

エリュシデータとダークリパルサーが青白く光り、スターバースト・ストリームを発動させる。

 

「「ハァァァァァァァァァァァァァァァァァァ‼︎」」

 

互いの剣がぶつかり合う。

 

16連撃目がぶつかると同時に俺はスキルコネクトを使う。

 

「なに⁉︎」

 

「ジ・イクリプス‼︎」

 

いくら硬直時間がないとはいえ瞬時にソードスキルを切り替えることは出来ない‼︎

 

「ハァァァァァァァァァァァァ‼︎」

 

「ぐはぁぁぁぁぁぁぁぁぁ‼︎」

 

最後の一撃で戦極ドライバーごとロックシードを破壊する。

 

合計43連撃で闇堕ちキリトを倒したのはいいけど…しばらくは動けないな…

 

「…俺の負けだな。だがまだ終わりじゃない」

 

「なんだと…」

 

すると闇堕ちキリトは空間に裂け目を作った。

 

「いつか決着をつけよう…黒の剣士」

 

「ま、待て‼︎」

 

くっ!まだ硬直が!

 

俺は動くことが出来ず、ただ空間の裂け目にキリトが入るのを眺めることしか出来なかった。

 

闇堕ちキリトには逃げられたけどベルトは破壊したから良しとしよう…

 

硬直が解けたらディケイドアームズになって自分の世界に帰るとするか。

 

「頑張れよ…士郎…春香」

 

俺たちの世界を救ってくれたようにこの世界も救ってくれ。

 

 

 

 

------------------------------

 

 

 

 

クソ…まさか闇堕ちしてない俺に負けるなんて…

 

「負けたようだな。キリト」

 

「ああ、平行世界の俺にしてやられたよ」

 

顔を上げるとそこには俺に力をくれたダークディケイドがいた。

 

「腐ってない自分を見るのはなんとも疎ましいものだろう?」

 

「ああ、かなり…なぁ新しいベルトをくれないか?」

 

「…いいだろう。戦極ドライバーはすぐにでも渡せるがロックシードは時間がかかる。それでも構わんな?」

 

「構わないよ」

 

次は必ず勝つ…いつになるかはわからないが必ず勝ってみせる。

 

 

 

 

 

 

 




次回『まどかの願い』
多分あと三話でまどマギの世界は終わりです。
次の世界は決まっているので出来るだけ早く書きたいんですけど書く時間がない…それでも自分のペースで頑張って書いていこうと思います。
それではまた


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

まどかの願い

FGOで盛大に爆死しました…まぁあのゲームはガチャに関してはね…うん…仕方ないんだけどね…なんか…悲しい。
まぁ慣れてるんですけどね。
ではどうぞ




 

 

 

春香を援護して怪人達を全滅させ、ほむら達のところへ急いで向かった。

 

「なっ‼︎」

 

「ウソ…でしょ…」

 

だが状況は最悪に近かった。

 

ほむらの姿は見えないがさやか、杏子、マミは身体の節々に怪我して地面に倒れていた。

 

私は一番近いさやかに駆け寄る。

 

「おい‼︎大丈夫か‼︎返事をしろ‼︎」

 

「みんな…もしかして…」

 

ハッとしてさやかの脈を確認する。

 

…脈はある。良かった…死んではいないようだな。

 

「脈はある。気絶してるだけだ」

 

「よ、良かったぁ〜!」

 

杏子とマミも確認したところ二人とも気絶してるだけだった。

 

「…ほむらがいないな。まだ戦っているのか」

 

「じゃあ助けに行かなきゃ!」

 

「……………………」

 

「プロデューサーさん?」

 

何かの気配を感じる…人間ではない…アイツか…

 

「隠れているのはわかっているぞ。インキュベーター」

 

「えっ⁉︎」

 

「よくわかったね。衛宮士郎」

 

近くの瓦礫からインキュベーターが姿を現わす。

 

「気配には敏感でね。それに貴様のことだ…まどかが来るのを待っているのだろう?」

 

「そこまで見抜いてるなんて君は本当に何者だい?」

 

「…ただのしがない弓兵さ」

 

そう答えた瞬間後ろから轟音が響き渡る。

 

振り向くとほむらが頭から血を流して倒れていた。

 

「「ほむら(ちゃん)‼︎」」

 

私と春香はすぐにほむらに駆け寄る。

 

「ほむら‼︎私の声が聞こえるか‼︎」

 

「ほむらちゃん‼︎しっかりして‼︎」

 

「二人共…私はまた…まどかを…救えない…」

 

ッ‼︎ほむらのソウルジェムが濁ってきている‼︎仕方ない委員長の魔女のグリーフシードを使って…この気配…フッ…来たか。

 

「もう大丈夫だよ…ほむらちゃん」

 

「「まどか(ちゃん)‼︎」」

 

「キュウべえ…私、魔法少女になる」

 

「じゃあ僕に願いを」

 

「ちょっと待て」

 

私が話を遮る。なぜならこのまままどかが契約してしまえばまどかを救うことが出来ないからだ。

 

何か…何かないのか…まどかを救う方法は…そうだ‼︎

 

私はライドブッカーからブランクカードを一枚取り出す。

 

これならもしや…

 

「まどか…私に願いを言え」

 

「えっ⁉︎でも…」

 

「悪いがこうしている間にもワルプルギスは街を破壊している。考えている時間はない」

 

「ダメだよまどか!僕にn」

 

「貴様は黙っていろ‼︎」

 

こんな大声を出したのは転生して初めてだ。

 

春香も少し驚いた表情をしているが…何か言われたら謝っておこう。

 

「さぁまどか…願いを」

 

「私の願いは…みんなを守りたい!みんなで笑い合える…そんなハッピーエンドを迎えたい!」

 

まどかの願いを聞くとブランクカードに光が宿るが

 

「クラスカード…だと?」

 

何故かブランクカードはアーチャーのクラスカードになった。

 

理由はわからんがアーチャー…確か魔法少女になったまどかは弓を使っていた…なるほど…だいたいわかった。

 

私はクラスカードをまどかに手渡す。

 

「これは?」

 

「まどかの願いが形になったものだ。それを持って叫べ…アーチャー夢幻召喚(インストール)と」

 

「わかりました。やってみます!」

 

私はまどかから少し離れる。

 

クラスカードは本来高位の魔術礼装を媒介にすることで英霊の座にアクセスし、その英霊の力を使うことが出来るという代物だが私の予想が正しければあれは…

 

まどかは深呼吸をして叫んだ。

 

「アーチャー‼︎夢幻召喚(インストール)‼︎」

 

するとまどかが光に包まれた。

 

その光は他の魔法少女たちの傷を癒しソウルジェムを破壊したが彼女たちは死なずに生きている。

 

「ソウルジェムが…何故生きているの…」

 

「うぅ…あれ?ここは?…ってソウルジェムがない‼︎」

 

「うるさいな…そんなわけってホントにないじゃねぇか‼︎なんで死んでねぇんだ⁉︎」

 

「一体何が…」

 

「それがまどかの願いだからだ。まどかの願いが君達を本当の魔法少女にしたんだ」

 

光が収まるとそこには魔法少女になったまどかがいた。

 

「そんなバカな‼︎僕と契約せずに魔法少女になるなんて‼︎」

 

「貴様の役目は終わりだ」

 

意味はないが莫耶でインキュベーターを斬り裂く。

 

さて話を戻そう。あのクラスカードは平行世界の魔法少女まどかの力が宿っていたと考えて間違いない。

 

「まどか、さやか、杏子、マミ、ほむら…今ここでワルプルギスを倒す‼︎全力を尽くせ‼︎」

 

「「はい‼︎」

 

「言われなくても‼︎」

 

「負けるわけにはいかない‼︎」

 

「今度こそ倒す‼︎」

 

まどか達はワルプルギスの夜に向かって走って行った。

 

私たちも…と言いたいところだが私は変身を解く。

 

「春香…頼みがある。歌ってくれ」

 

「えっ⁉︎もしかしてプロデューサーさん…フリーダムを」

 

「ああ、だから変身を解いた」

 

「……」

 

春香は何も言わずに変身を解いた。

 

「理由を教えてください」

 

「宝具を使えば倒すことは出来る…だがそれではまどか達を巻き込んでしまうかもしれない。SEEDなら全方位に視野が広がり周りの動きも精密に感じられるから巻き込むことはないだろう。まだ私は自分の力でSEEDを発動させることが出来ない。だから力を貸してくれ」

 

「…暴走しないでくださいね」

 

「わかっているさ…頼んだぞ春香」

 

マイクを投影して春香に渡し、私はフリーダムを展開して空に飛び立つ。

 

この世界最後の戦いが今始まる。

 

 

 

 




次回『未来を描くため』
やっとまどマギの世界も終わりが見えてきた!
ダークライダーだけでなくワルプルギスの夜とも戦うから他の世界より長くなってしまったがあと二話で終わる!
ではまた次回!


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

未来を描くため

先日ようやくステラステージを買えた〜これからゆっくりプレイしていこうと思います。
今回は短いです…すみません。
ではどうぞ


 

 

私は飛び立ったフリーダムを見つめる…

 

「プロデューサーさん…」

 

本当は行かないでって言いたかった…プロデューサーさんに死んでほしくないから…でもこの世界を救うためには…そう考えたら行かないでなんて言えなかった。

 

とにかく今はプロデューサーさんに頼まれたことをしないと…

 

プロデューサーさんから渡されたマイクを握りしめて私は歌い始めた。

 

 

 

 

------------------------------

 

 

 

 

♪キミがいて夢になる

 

春香の歌が聞こえるとSEEDが発動してまどか達の位置がしっかりわかる。

 

これなら巻き込む心配はない。

 

しかし『キミがいて夢になる』か…元の世界ではこの歌に何度励まされたことか…

 

おっと、思い出に浸っている場合ではないな。

 

ワルプルギスの攻撃を躱しながらルフスビームライフルやクスィフィアスレール砲をまどか達に当たらないようにワルプルギスに撃ち込んでいく。

 

ワルプルギスはフリーダムを強敵と判断したらしく使い魔を多目にこちらに向かわせるがまどか達によって使い魔は倒されていく。

 

だが油断は出来ない…ワルプルギスの夜はまだ本気を出していないのだから。

 

ワルプルギスが本気になればフリーダムでも勝てるかわからん。

 

本気になる前に倒す!

 

フリーダムが持つ武装の中で最大の射程と破壊力を持つバラエーナプラズマ収束ビーム砲をワルプルギスに撃ち込む。

 

流石の威力にヤツも怯んでいる。

 

今だ‼︎みんな決めろ‼︎

 

『もう絶望する必要なんて…ない‼︎』

 

『これで終わりよ‼︎』

 

『いい加減…消えな‼︎』

 

『ティロ・フィナーレ‼︎』

 

『これで終わらせる』

 

まどか達の攻撃に合わせてハイマット・フルバーストを放つ。

 

私と魔法少女の全力攻撃にワルプルギスの夜は奇妙な笑い声を上げながら消滅した。

 

そして春香の歌が聞こえなくなるとSEEDが解除された。

 

「ん?空も晴れたか」

 

さっきまではどんよりとした曇り空だったが今は綺麗な青空が広がっていた。

 

「もうこの世界ともお別れだな…早く春香の元に帰るとするか」

 

私はフリーダムを降下させて春香の近くに降り立つとフリーダムを収納して春香に駆け寄った。

 

「無事に帰ったぞ、春香」

 

「はい…///おかえりなさい///」

 

「ああ、ただいま」

 

「///なんか…夫婦みたいですね///」

 

「///そうだな///」

 

「あの〜」

 

「「ッ⁉︎」」

 

急に声をかけられ驚きながら声がした方を向くとまどか達が気まずそうに立っていた。

 

「ああ〜なんだ…すまない」

 

「///…………///」

 

春香は顔を赤くして手で顔を隠しているが…そっとしておこう。

 

「そうだみんな!これから私の家で祝勝パーティーでもするか!お別れ会も兼ねてな!」

 

「え!いいんですか⁉︎」

 

「もちろんだとも!準備が出来たら私の家に来てくれ」

 

早くこの場を離れるために無理矢理話をそらす。

 

「さぁ帰るぞ春香」

 

「///…はい///」

 

春香と手を繋いで私は自分の家に向かって歩き出した。

 

 

 

 

------------------------------

 

 

 

 

まさかキリトも敗れるとはな…

 

平行世界のキリトが来たことも予想外だった。

 

こうしてはいられない…次の世界でも早くダークライダーを誕生させなくては。

 

「オルタ」

 

「…なんでしょうか?首領」

 

やれやれ面倒なヤツに声をかけられてしまったな。

 

「アニメ世界の侵略は上手くいってないようだな」

 

「はい、邪魔する者が現れ次々とダークライダーや怪人を倒し、侵略が出来ない状態になっています」

 

「全く使えん奴等よ。まぁ良い、代わりはいくらでもいる」

 

「…………」

 

もう限界だ…今まで我慢してきたがこれ以上我慢できん!

 

やはり闇に堕ちても正義の味方という概念は捨てられないらしい。

 

本来なら最終決戦前にやるつもりだったが…

 

即座に莫耶を投影して呪文を唱えながら弾を込める。

 

「I am the bone of my sword. 」

 

「何をしていr…ぐはぁ‼︎」

 

瞬時に首領の背後を取りその弾を脊髄に放つ。

 

「So as I pray,…」

 

「オルタ…貴様…」

 

「UNLIMITED LOST WORKS」

 

すると首領の中から様々な剣が飛び出し、首領は力尽き倒れた。

 

「今から…私が首領だ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




次回『【エピローグ】コネクト』
なんかオルタの話がメインになってる気がする…まぁいいか
もしかしたら次回も短くなるかもしれない。
それではまた


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

【エピローグ】コネクト

バトスピでブレイドデッキ作りたいのにパック買っても全然ブレイドのパーツが出ない…
なんでさ!
まぁ今はそんなことはどうでもよくて今回も短いです。
ではどうぞ


 

 

戦いの後、祝勝会兼お別れ会が私の家で開催された。

 

まどか達にアイマスの世界について話したり、今まで巡ってきた世界の話などをしていた。

 

「士郎さん達は後、16の世界を救わないといけないんですね…」

 

「なんか…すごいね」

 

「じゃあさぁ…あのロボットはなんなんだ?」

 

「急に現れたけど…」

 

「説明してもらえるかしら?」

 

「ああ、あれはフリーダムガンダムといってだな」

 

フリーダムのことを聞かれ、話せる限りは話したりした。

 

もちろん急に現れたり消えたりした理由については私の能力ということで納得してもらった。

 

「そういえばまどか達はこれからどうするんだ?」

 

「ワルプルギスの夜?は倒したけど魔女はまだいるんでしょ?」

 

「確かにまだ魔女はいます…でも今までみたいに少しずつ倒していきます!」

 

「それにまどかのおかげでもう魔女になる心配もいらないしね!」

 

「どっかの誰かさんみたいにか?」

 

「うぐっ…それは言わないで…」

 

「まぁいいじゃない!これからも今まで通りに魔女を倒していけば!」

 

「そうね…今まで通りやっていくわ」

 

本来ならまどかの願いで魔女は滅び、まどかは神に近い存在になったがこの世界のまどかは違う…それにほむら以外のみんなも本当なら死んでいた…きっとこれからも1人の女の子として…そして1人の魔法少女として…生きていくのだろう。

 

この世界のシリアスは私が破壊した。

 

「でも…士郎さん達とは…もう会えないんですよね…」

 

「それは…なんか寂しいね…」

 

「同じ世界にいるわけじゃないからな…」

 

「仕方ないのはわかっているけど…」

 

「わかっていても…寂しいわね…」

 

確かに私達はこれが終われば次の世界に行かなければならない。

 

だが一生会えないわけではない。

 

「そんな暗い顔をするな。すべてが終わった後に遊びに来るさ」

 

「まだまだ先になっちゃうけど、絶対に遊びに来るからね!」

 

さっきまで暗い顔をしていたまどか達は笑顔で頷いた。

 

「それにしてもこの料理美味しいですね!」

 

「こんな美味しい料理食べたことないよ!」

 

「紅茶もマミが淹れるやつより美味い!」

 

「こんなに美味しい紅茶は私も初めて飲むわ…春香さんが淹れたの?」

 

「この料理も春香さんが?」

 

「違いますよ!これ全部プロデューサーさんですよ!私はちょっとお手伝いをしただけで…」

 

「「「「「…えっ?」」」」」

 

…何故空気が凍る。私が料理上手でなにか問題があるのかね。

 

「士郎さん…本当ですか?」

 

「もちろん本当だ」

 

「ウソォ…」

 

「嘘ではない」

 

「人は見た目によらないっていうけど…」

 

「まさか士郎が料理上手なんてな…」

 

「予想外だわ…」

 

気持ちはわかるが…私の心は硝子だぞ。

 

それからもパーティーは続いた…

 

しばらくしてパーティーは終わり別れの時がきた。

 

「ではそろそろ私たちは次の世界に行くとしよう」

 

「士郎さん、春香さんこの世界を救ってくれてありがとうございました!このお礼は絶対しますね!」

 

「ああ、楽しみにしているよ。さて行くか」

 

「はい!次の世界はどんな世界なんでしょうね?」

 

「それは私にもわからんよ」

 

私達の前にオーロラを出現させる。

 

「ではまた会おう」

 

「みんなまたね!」

 

「はい!また会いましょう!」

 

「いつかちゃんとこの世界に遊びに来てよ!」

 

「二人共元気でな!」

 

「次会ったら美味しい紅茶淹れ方を教えてください!」

 

「二人共…本当にありがとう!」

 

私達はまどか達に見送られてオーロラに入り、次の世界に旅立った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

五つ目の世界は超能力が科学によって解明された世界である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




次回『学園都市』
ようやく5分の1が終わった…
でもまぁ3、4日で投稿できてるしこの調子で頑張っていくか…
それではまた次回


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

とあるシリーズの世界
学園都市


五つ目の世界はとあるシリーズの世界です。
とある魔術の禁書目録の世界だと長いのでこうなりました。
ではどうぞ



 

 

私達は街にいたのだが…

 

「技術がかなり進歩しているな」

 

「す、すごいです…」

 

今までの世界と比べても2、30年ほど技術が進歩している。

 

もうこの世界が何の世界かは検討はついた。

 

「とあるシリーズの世界か」

 

ここは学園都市…とある魔術の禁書目録やとある科学の超電磁砲などの舞台となった場所だ。

 

だが仮面ライダーを誕生させるべきなのかはわからない…超能力が怪人に効くがどうかだが…ショッカー戦闘員ならまだしもそれ以外の怪人には効かないかもしれないな。

 

どちらにせよ超能力者と怪人の戦いは見ることになるだろうし、見てから決めるとしよう。

 

しかしここにも家があるんだな。

 

「とりあえず情報収集しなければな。行くぞ春香」

 

「はい!」

 

 

------------------------------

 

 

情報収集した結果ここは第七学区で今は8月16日であることがわかった。

 

今までの旅でもわかってはいたが時差はなくても日にちにズレはあるようだな。

 

確か記憶喪失をした上条当麻が御坂美琴に会ったのは20日だったはずだ。

 

「プロデューサーさん?何かわかりましたか?」

 

「だいたいな。さてこれk」

 

「不幸だァァァァァァァァァァァ‼︎」

 

ッ⁉︎今の声は‼︎

 

「春香‼︎」

 

「はいっ‼︎」

 

春香と共に声がした方へ走って向かうと学生服を着たツンツン頭の男がファンガイアに襲われていた。

 

あのツンツン頭…やはり上条当麻か‼︎

 

私達は走りながらネオディケイドライバーとブレイバックルを腰に巻いて

 

「「変身‼︎」」

 

《KAMEN RIDE DECADE》

 

《Turn Up》

 

変身して上条当麻とファンガイアの間に割り込みライドブッカーソードモードでファンガイアを斬り裂く。

 

「春香‼︎その人を頼む‼︎」

 

「はいっ!さぁこっちに」

 

「あ、あなた達は?」

 

「通りすがりの仮面ライダーだ。早く逃げろ!」

 

当麻が春香についていったのを確認してライドブッカーからカードを一枚取り出す。

 

「ファンガイアにはこいつだ」

 

《KAMEN RIDE KIVA》

 

ディケイドキバに変身する。

 

「お前が何ファンガイアかは知らないがさっさと終わらせる」

 

ファンガイアの攻撃を躱して蹴りを叩き込んで距離を取り、ライドブッカーからキバのライダーズクレストが描かれたカードを取り出す。

 

「悪いな…もう終わりだ」

 

《FINAL ATTACK RIDE KI、KI、KI、KIVA》

 

ダークネスムーンブレイクを放ってファンガイアを倒した。

 

なんだがあっけないな。

 

ディケイドキバのまま春香と当麻が向かった方向へ走っていると戦闘音が聞こえてきた。

 

私は戦闘音がした方へ行くと春香ブレイドが当麻を守りながらバッタヤミーと戦っていた。

 

やれやれ逃げた先でまた怪人に襲われるとは…まぁ上条当麻なら仕方ないか。

 

私はバッタヤミーを蹴り飛ばして春香と当麻の無事を確認する。

 

「二人共大丈夫か?」

 

「プロデューサーさん‼︎はい‼︎大丈夫です‼︎」

 

「お、俺もなんとか…」

 

怪我もないようだな。

 

さて…とにかくバッタヤミーを倒さなければな。

 

また私はライドブッカーからキバのライダーズクレストが描かれたカードを取り出す。

 

「春香…やるぞ」

 

「はいっ‼︎」

 

《FINAL ATTACK RIDE KI、KI、KI、KIVA》

 

ダークネスムーンブレイクとライトニングソニックのダブルライダーキックでバッタヤミーを倒す。

 

「まぁ…こんなものか」

 

「やっぱりプロデューサーさんは強いですね!」

 

「…す、すげぇ」

 

おっと、当麻には話した方がいいかもしれんな。

 

私達は変身を解除して当麻に歩み寄る。

 

「私は衛宮士郎だ。大丈夫かね?」

 

「私は天海春香です!怪我はありませんか?」

 

「ああ、ありがとう。俺は上条当麻」

 

しかし…ファンガイアやバッタヤミーの周りにショッカー戦闘員や屑ヤミーはいなかったな。

 

やはり超能力は雑魚には効くがそれ以外には効かないということか…

 

もしこの世界にライダーを誕生させる必要があるのなら当麻と相性が良いライダーがいる。

 

彼なら当麻の覚悟を認めてくれるはずだ。

 

「いきなり悪いのだが私達の家まで来てくれないか?来てくれるなら…あの怪物について教えよう」

 

「ッ⁉︎本当か‼︎」

 

「ああ、その代わり私達も色々と知りたいことがあるのでな。わかる範囲で答えてもらうぞ?」

 

「それぐらいなら上条さんにお任せください」

 

私達は当麻と共に私の家に向かった。

 

 

 

 

------------------------------

 

 

 

 

「全く…アイツらなんなのよ…」

 

何か騒がしいから来てみればスーツを着た怪物達が暴れてたから電撃で黙らせたけど…

 

「最近多いわね…怪物騒ぎ…」

 

私が出会ったのは超能力が効くタイプだったみたいだけど効かないタイプもいるって噂だし…今日はもう帰った方がいいかもね。

 

ちょっと急いで寮に帰ろうとした時、後ろ姿でもわかるツンツン頭が赤い服を着た白髪の男と髪にリボンを結んでいる女の子と一緒に歩いて行くのが見えた。

 

な、なんでアイツがいるのよ!おおお落ち着くのよ私!とととりあえず残りの二人は知らないけどアイツがいるならやることはただ一つ‼︎

 

私は三人をこっそり追いかけることにした。

 

 

 

 

 

 

 

 




次回『幻想殺しの覚悟 みんなの笑顔のために』
このタイトルで上条当麻がどのライダーになるかはわかるでしょう。
我ながら良い組み合わせだと思う。
ではまた次回


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

幻想殺しの覚悟 みんなの笑顔のために

なんでだろう…最近2000文字書けない…
とにかく…祝え!とあるシリーズの世界にライダーが誕生した瞬間である!


 

 

 

当麻を家に案内しているのだが…誰かにつけられてるな。

 

まぁだいたい誰か予想はついているのだが…

 

そんなことを考えているうちに家に着いてしまったが放っておくわけにもいかないな。

 

「ここが私達の家だが…そこの茂みに隠れているのは誰だ?」

 

「えっ⁉︎」

 

「誰かそこにいるのか?」

 

すると茂みから私の予想通り御坂美琴が出てきた。

 

「えっと…」

 

「…君もあの怪物について知りたいのか?」

 

「ッ⁉︎アンタ‼︎あの怪物について知ってるの⁉︎」

 

「ああ、知っている」

 

美琴と話してる間に春香が家の鍵を開ける。

 

「知りたいなら家に上がるといい。私達が知っていることを話そう…君の名前は?」

 

「私は御坂美琴よ」

 

「超電磁砲か…私は衛宮士郎で髪にリボンを結んでいるのが天海春香だ。話が聞きたければ入るといい」

 

私達と当麻が家に入ると美琴も続いて入ってきた。

 

「「お邪魔します」」

 

「ではそこのイスに座ってくれ」

 

当麻と美琴をイスに座らせて私達と机越しに向かい合う。

 

「ではあの怪物についてだが…あれはこの世界を侵略するために別の世界からやってきた…と言っても信じないだろうが本当だ」

 

「私達はその侵略を防ぐためにいろんな世界を旅してるんです」

 

それからショッカーのこと、この世界で仮面ライダーを誕生させる必要があることを話した。

 

もちろん私が転生者であることは話していない。

 

「〜以上が私達が知っている全てだ」

 

「この世界を…侵略するだと…」

 

「信じたくないけど…信じるしかないのよね」

 

「なぁ士郎…仮面ライダーになるにはライダーに覚悟を認めてもらわないといけないんだよな」

 

「その通りだ」

 

「なら…俺の覚悟を聞いてくれないか?」

 

ほぅ…早速か。

 

「いいだろう…話してみろ」

 

「俺は…ただみんなの笑顔を守りたい!だけど俺にあるのは異能を消す能力…これだけじゃ怪人から人々を守ることができない!だから俺は!」

 

《もう十分だよ。上条当麻》

 

「「ッ⁉︎だ、誰(だ)⁉︎」」

 

私の中から一枚のカードが飛び出した。

 

なんかもう慣れてきたな…

 

《俺は仮面ライダークウガ》

 

やはりクウガか…クウガはそうだな…古代の戦士とでも言っておこう。

 

「クウガ?」

 

「なんでコイツの覚悟を?」

 

《みんなの笑顔を守りたい…それは仮面ライダーに必要な気持ちの一つなんだ…なによりそれが俺の戦う理由だったから》

 

そう…だから当麻と相性が良いと思っていた。

 

クウガと当麻は戦う理由が同じなのだ。

 

《君にならクウガの力を託しても大丈夫だ。上手く使ってくれ》

 

するとクウガのカードは激しい光を放ち、光が収まるとそこにはアークルが浮かんでいた。

 

「これは?」

 

「ベルト?」

 

「これはアークル。クウガに変身するためのベルトだ。当麻…これを持つともう後戻りはできない。私達がこの世界を去った後、ショッカーの残党が現れれば当麻が倒すしかない。そして最終決戦には必ず協力してもらう。約束できるか?」

 

「もちろんできるぜ!」

 

当麻の手がアークルに触れるとアークルは自動的に当麻の腰に巻かれ消えた。

 

「えっ⁉︎なんか消えたけど⁉︎」

 

「大丈夫だ…取り出し方はわかる」

 

クウガのアークルとアギトのオルタリングは変身者に同化するベルトだからな。

 

消えたように見えただけで本当は同化しただけなのだろう。

 

「美琴はどうする?」

 

「わ、私は…」

 

「美琴ちゃん…すぐに決めなくてもいいよ」

 

「まだダークライダーを見つけてもいない以上、すぐにこの世界を去ったりはしない。ゆっくり考えるといい」

 

「…はい」

 

私はバレないようにペンと紙を投影して…それじゃ当麻の右手が触ると消えるな…

 

ちゃんとした紙を取り出してその紙に私と春香の電話番号とメールアドレスを書いて当麻と美琴に渡す。

 

「私と春香の電話番号とメールアドレスだ。何かあれば連絡してくれ」

 

「わかった。何かあったら連絡するよ」

 

「私も連絡するわ」

 

美琴はかなり悩んでるようだな…あまり無理はしてほしくないのだが…

 

しかし妹達(シスターズ)の件がある以上、仕方ないのかもしれないな…

 

「私達からはもう話すことはないが二人は何か私達に聞きたいことはないかね?」

 

「聞きたいこと?俺はないけど…」

 

「私も…ないわ」

 

やはり話そうとはしないか…

 

「そうか…ならもう帰ってもいいぞ」

 

「じゃ俺は帰るよ」

 

「またお邪魔するわね」

 

「いつでも歓迎しますよ!」

 

私達に見送られながら当麻と美琴は帰っていった。

 

「美琴ちゃん…何か隠してるんでしょうか?」

 

「ああ、隠しているだろうな。誰にも言えず一人で悩んでいるのだろう」

 

まぁ妹達(シスターズ)のことなど話せるはずがないか。

 

「だが無理に話させるわけにはいかない。美琴から話し出すのを待とう」

 

「そうですね…それが一番ですよね」

 

「さて気持ちを切り替えて学園都市を観光でもするか!」

 

「はいっ!エスコートお願いしますね♪」

 

「フッ…ああ、任せろ」

 

私と春香は腕を組んで学園都市観光デートに出かけた。

 

 

 

 

 

 




次回『超電磁砲の覚悟 限界なんてぶっ壊して』
次こそは2000文字以上書いてやる…
まぁ当麻クウガ…上条クウガの方がいいかな?の初戦闘もあるから多分大丈夫だと思う。
それではまた次回


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

超電磁砲の覚悟 限界なんてぶっ壊して

おまたせしました!
平成最後の日に平成最後の更新です!
ではどうぞ


 

 

 

当麻の覚悟を聞いた2日後

 

私達は美琴から常盤台中学の近くで怪人が出たと連絡を受けて常盤台中学にバイクで向かっていた。

 

常盤台中学が近づくと悲鳴と爆発音が聞こえてくる。

 

「プロデューサーさん‼︎」

 

「わかっている‼︎しっかり掴まっていろ‼︎」

 

マシンディケイダーでここまでスピードを出したのは初めてだな。

 

常盤台の近くでマシンディケイダーを降りるとそこにはオルフェノクや眼魔が人々を襲っていた。

 

「これ以上好きにさせるか‼︎」

 

「やりましょう‼︎プロデューサーさん‼︎」

 

私はネオディケイドライバーを腰に巻き、春香はブレイバックルを巻く。

 

「「変身‼︎」」

 

《KAMEN RIDE DECADE》

 

《Turn Up》

 

ディケイドに変身してライドブッカーソードモードを構えて怪人達に斬りかかった。

 

 

 

 

------------------------------

 

 

 

 

悲鳴と爆発音が聞こえたから常盤台中学近くに来てみたら怪人達が人々を襲っていた。

 

超能力で対抗してる人もいるけど効かないタイプらしく意味がない。

 

「「変身‼︎」」

 

!?あれは衛宮さんと天海‼︎俺も…戦わないと…

 

俺は腰にアークルを出現させて

 

「超変身‼︎」

 

仮面ライダークウガマイティフォームに変身して近くにいた怪人に殴った。

 

「当麻‼︎」

 

「来てくれたんですね‼︎」

 

「二人共…俺も戦います‼︎」

 

俺はひたすら周りにいる怪人達を殴り倒していく。

 

初めて変身する筈なのに戦い方がわかる…これなら!

 

「お前達の幻想をぶち壊す‼︎」

 

両腕を開いて腰を落とした構えを取ってから白い怪人に向かって走ると足の裏から炎が上がる。

 

タイミングを見計らいジャンプをして空中で回転して飛び蹴りをぶちかます。

 

「うぉりゃああああああ!!」

 

白い怪人を蹴って膝をついて着地…これがクウガの必殺技、マイティキックか…

 

怪人が爆散するのを見届ける。

 

「やるではないか」

 

「…え?」

 

振り向くとそこにはいつの間にか変身を解いている衛宮さんと天海がいた。

 

「い、いつの間に⁉︎」

 

「今さっきだ」

 

「苦戦してたら助けてようと思ってたんですけど、その必要はなかったみたいですね!」

 

変身を解いて周りを見るともう怪人は1人もいなかった。

 

…待てよ。俺が倒したのは数体だけだ。

 

あの大量の怪人を2人だけで倒したのか⁉︎

 

どうやって倒したのか衛宮さんに聞こうとしたら衛宮さんの携帯が鳴った。

 

「すまないな当麻…用事が出来たのでな。行くぞ春香」

 

「はい!上条君またね!」

 

2人はバイクに乗ってどこかに行ってしまった…

 

聞きたいことがあるんだけど…まぁいいか。

 

またそのうち会えるだろうしな。

 

俺も早く帰るとするか。

 

 

 

 

------------------------------

 

 

 

 

まさか美琴から呼び出しを受けるとは思ってなかったな。

 

メールでは私の家の前で待っているとのことだったが…

 

家に着くと玄関の前に美琴が立っていた。

 

「待たせたな」

 

「大丈夫そんなに待ってないわ」

 

「そうか…話があるということは…覚悟を決めたのか?」

 

「うん…その覚悟を聞いてほしくて呼び出したの」

 

「やはりか…家の中で聞こう。上がるといい」

 

美琴を家に招き入れ、2日前と同じように向かい合う。

 

「さて…では美琴の覚悟を聞くとs」

 

「その前に…話さないといけないことがあるんだけど…」

 

「…いいだろう。話してみろ」

 

美琴は妹達(シスターズ)のこと…そしてその妹達が「絶対能力進化(レベル6シフト)実験」によって学園都市第一位の一方通行(アクセラレータ)に虐殺されていることを教えてくれた。

 

「そんな…ひどいよ」

 

「全く…どの世界にも腐りきった人間は存在するものだが…ひどいな」

 

「私の覚悟はね…あの子達を助けたい!あの子達はクローンだけど…それでも私には大切な妹なの!もうこれ以上妹達が殺されるのを見ていられない!」

 

《その思い!俺が受け取ったぜ!》

 

私の中からカードが飛び出した。

 

「あ、あなたは?」

 

《俺は仮面ライダーフォーゼ!》

 

フォーゼ…宇宙服をモチーフとしアストロスイッチを使い戦うライダー

 

「フォーゼ…あなたが私に力を貸してくれるの?」

 

《ああ!エミヤのダチなら俺のダチだ!ダチが困ってるなら俺は手を貸すぜ!》

 

力を与える理由が弦太郎らしいな。

 

《美琴!俺の力でダチを守れ!》

 

そういうとフォーゼのカードが激しい光を放ち、光が収まるとフォーゼドライバーが浮かんでいた。

 

「これは?」

 

「フォーゼドライバー…仮面ライダーフォーゼに変身するためのベルトだ。これを持つともう後戻りはできない。私達がこの世界から去った後、ショッカーの残党が現れたら当麻と美琴が倒すしかない。それに最終決戦の時には必ず協力してもらう。約束できるか?」

 

「もちろんよ!」

 

美琴はフォーゼドライバーを手に取った。

 

「これで美琴ちゃんも私達と同じ仮面ライダーですね!」

 

「ええ!よろしくね!衛宮さん!春香さん!」

 

「仮面ライダーなら超能力が効かない怪人とも戦える。まぁ一方通行には勝てないだろうがな」

 

一方通行の超能力はベクトル変換…わかりやすく言えば反射だ。これに勝てるのは仮面ライダーでもごく一部しかいない。

 

「それはわかってるわ。アイツに勝てるわけないもの…それじゃ私は帰るわ。もう話はないし」

 

「そうか。また近いうちにどこかで会おう」

 

「ええ。またね」

 

美琴はスッキリした顔で帰って行った。

 

さて…今この世界には2人のライダーがいる。

 

問題は誰がダークライダーかだが…おそらく一方通行だろう…

 

ヤツが相手なら倒すことができるのは上条当麻だけだ。

 

今回ばかりは私も援護になりそうだな…

 

「美琴ちゃんスッキリした顔になってましたね。プロデューサーさん」

 

「そうだな…妹達のことを私達に話して少しは気持ちが楽になったのかもな」

 

「…プロデューサーさんは悩み事があったら私に話してくれますか?」

 

「ああ、春香のことは頼りにしてるからな。もちろん話すよ」

 

「えへへ…私もプロデューサーさんのことは頼りにしてますよ。だから何かあったらプロデューサーさんに相談しますね!」

 

担当アイドルに頼られるほどプロデューサーとして嬉しいことはない。

 

「あの…プロデューサーさん!ちょっと行きたいところがあるんですけどいいですか?」

 

「ああ、構わないよ」

 

「ありがとうございます!じゃ早速行きましょう!」

 

その後、服屋やアクセサリーショップなど様々な店を回った。男の私としては興味がないものばかりだったが春香と一緒であれば関係なかった。

 

 

------------------------------

 

 

帰宅後

 

春香は疲れたようでもう寝てしまった…なぜか私の部屋の私のベッドで…

 

まぁ…いいか、春香の寝顔を見ていると私も眠くなってきたな…

 

一方通行との戦いに備えて色々と考えないといけないがそれは明日でもいいだろう。

 

私はそのまま眠りについた。

 

 

 

 

 

 

 

 




次回『一方通行』
ダークライダー戦前編になります。
個人的には早くとあるシリーズの世界を終わらせて次の世界に行きたい!(もう次の世界は決めてる)
それではまた次回


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

一方通行

約2週間も更新できなくてすみません…
ネタがなかなか思いつかなくて時間がかかってしまいました…
こんな調子ですけどおかげさまでUAが10000突破しました!
これからも『錬鉄の英雄に憧れた青年の転生物語』をよろしくお願いします!


 

 

 

美琴の覚悟を聞いてから3日が経った。

 

今日は8月21日…当麻と一方通行が戦う日だ。

 

一方通行がダークライダーならおそらく怪人達もいるだろう。

 

私がやるべきことは一足先に一方通行の元へ行き、御坂妹を守りながら当麻が来るまでの時間を稼ぐことだ。

 

…といっても戦うのは夜だ。今は昼だし夜までは特にすることはないから夜になるまで自由にしていいと春香に言った結果何故かデートすることになり…

 

「プロデューサーさん…どうですか?」

 

「あ、ああ似合ってるよ」

 

「もぉ〜さっきからそれしか言ってないじゃないですか〜」

 

またまた服屋に来ていた…やれやれ、元の世界でも私はあまりおしゃれには興味がなくて由美に色々と言われたんだが…やはりわからん。

 

「本当に似合ってるって思ってるんですか?」

 

「もちろんだとも、春香は何を着ても似合ってると思うがね」

 

「///そ、そんなことはないですよ〜///」

 

春香は赤面しながらまた服を漁り始めた。

 

…え?まだ続くのか?

 

結局、服屋を出たのは約2時間後だった。

 

いくらなんでも時間がかかりすぎだろ…女性というのはよくわからんな…

 

「そういえばプロデューサーさんって元の世界ではどんな人だったんですか?」

 

「ん?いきなりだな。まぁいい…確かに転生者だということは話したが転生前については話していなかったな」

 

私は春香に話した。

 

転生前は森谷和司という声優を目指した20歳の青年でよく趣味でカラオケをしていたこと、声真似が特技だったこと、浅野由美という彼女もいて結婚しようと誓い合っていたが由美の両親に挨拶をした帰りに車に轢かれそうになった由美を庇い死んでしまったことを。

 

「…プロデューサーさんは彼女を庇って…」

 

「ああ、だが悔いはない。彼女は…由美はちゃんと生きてる…それだけで十分だ…さて、話はここまでにしよう。せっかくのデートが台無しだからな」

 

「…はい、そうですね」

 

それからも私と春香はいろんな場所に行ってデートを楽しんだがいつの間にか時計の針は19時…午後7時を示していた。

 

 

 

------------------------------

 

 

 

時刻は午後9時前…私達は実験が行われる場所に来ていた。

 

私は赤原礼装を纏い、戦闘態勢に入っている。

 

もう来ていてもおかしくはないのだが…

 

「オイ…なンだァ…テメェら」

 

声がした方を見るとそこには学園都市第1位の一方通行(アクセラレータ)がコンテナの上から私達を見下ろしていた。

 

「…春香は下がっていろ」

 

「気をつけてくださいね」

 

春香を下がらせて一方通行と向かい合う。

 

「私はエミヤ、この実験を止めるためにここに来た」

 

「実験を止めるだァ?つまりこのオレを倒す気ってことだよなァ」

 

「いや、私の力では貴様を倒すことはできないのでね。私はただの時間稼ぎだ…行くぞ‼︎」

 

干将・莫耶を投影して一方通行に斬りかかった。

 

 

 

 

------------------------------

 

 

 

 

「一体誰が戦っているのですか?っとミサカは驚きながらも疑問を口にします」

 

御坂妹は時間通りに実験場に来たのだが何故か爆発音が鳴り響いていた。

 

もちろん御坂妹はエミヤが既に一方通行と戦っていることなど知らないので予想外の事態に戸惑っていた。

 

「あれ?美琴ちゃん…じゃないよね…とにかく隠れて」

 

「あなたは?っとミサカは一応隠れる場所を探しながらも尋ねます」

 

「私は天海春香」

 

春香はたまたま御坂妹を見つけて声をかけたがこの娘が士郎…いやエミヤが守ろうとしていた娘だと春香はのちに知ることになる。

 

 

 

 

------------------------------

 

 

 

 

あれから何分経っただろうか…身体のあちこちに擦り傷や切り傷ができているがそんなことを気にしている暇はない。

 

「オラァ‼︎」

 

「くっ!」

 

一方通行の攻撃をなんとか防ぐが衝撃で私は吹き飛ばされ干将・莫耶が壊れる。

 

コンテナに叩きつけられた痛みに堪えながら何本目かもわからないがもう一度干将・莫耶を投影する。

 

「なかなかしぶといなァ…まだ立てるなンてよォ」

 

「まだまだ…この程度で倒れはしないさ」

 

当麻が来るまで耐えればいい…当麻がいればヤツを倒せる。

 

「おい‼︎三下ぁ‼︎」

 

「…あァ?」

 

「全く…ようやくか…」

 

声がした方を見るとそこには少し服がボロボロになった当麻が立っていた。

 

「今から俺が相手だ‼︎一方通行‼︎」

 

「いいぜェ…来いよ三下ァ‼︎」

 

一方通行が当麻に気を取られたところで私はすぐさま距離を取る。

 

まぁ距離を取ったところであまり意味はないがね。

 

だが…今回ばかりは無理をし過ぎたか…これは春香に怒られるな。

 

全て遠き理想郷(アヴァロン)があればすぐに回復するんだろうが…」

 

もちろん英霊エミヤの体内にアヴァロンはないし治療魔術も使えない…どうしたものか…

 

「プロデューサーさん‼︎ってその怪我どうしたんですか⁉︎」

 

「すまない春香。少し無理をし過ぎた」

 

春香がなにかを言おうとした時、一方通行が近くに吹き飛ばされてきた。

 

「あいつらだってな…精一杯生きてきたんだぞ…全力を振り絞って必死に生きて、精一杯努力してきた人間が…なんだって、てめぇみてぇな人間の食い物にされなくっちゃなんねぇんだよ」

 

「…精一杯生きてきたァ?全力を振り絞って生きてきたァ?なンだよそりャ?仕方ねェ本当なら使いたくなかったがァ…オイ!いるんだろォ!出てこいよォ!」

 

《呼んだか?一方通行》

 

「あれは⁉︎キバットバットII世‼︎」

 

一方通行の呼び声に応えて現れたのはキバットバットII世だった。

 

ということはアイツが!

 

「オレに力を貸せェ」

 

《わかった。ガブリ!》

 

キバットバットII世が一方通行の手に噛み付くと一方通行はダークキバへと姿を変えた。

 

どうやら本当の戦いはこれからのようだ。

 

 

 

 

 

 

 

 




次回『最弱VS最強』
錬転のネタを考えながらちょっとずつ和司の設定を考えたりしてるんですけど…難しい。オリキャラ作ってる人達ってすごいなと改めて実感しました。
それにしても一方通行の口調が難しい…


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

最弱VS最強

今回は相手が相手なので士郎、春香、美琴はそんなに活躍しません。
まぁ士郎は倒せるけど敢えて当麻に譲った感じですけどね。
ではどうぞ

※美琴フォーゼの見た目を変更しました


 

 

 

一方通行がダークキバに変身したと同時にどこからかアンデットとファンガイア、そして大量のグールが現れた。

 

雑魚はともかく問題は一方通行だ。

 

ダークキバになったとしても一方通行の能力であるベクトル変換が消えるわけではない。

 

ディケイドならその設定を破壊して倒すことはできるが…一方通行を倒すのは当麻の役目だ。

 

なら雑魚処理をするとしよう。

 

私がネオディケイドライバーを春香はブレイバックルを取り出して腰に巻いた時…

 

「士郎さん!春香さん!」

 

「御坂⁉︎って天海もいたのか…士郎さんその怪我大丈夫か?」

 

「この程度…問題ない、私のことよりも今はダークキバだ。美琴、君も戦ってくれるのか?」

 

「もちろんよ!」

 

美琴はフォーゼドライバーを取り出して腰に巻く。

 

「い、いつの間に⁉︎」

 

「そんなことどうだっていいのよ‼︎アンタも早くベルト出して‼︎」

 

「わ、わかったから…」

 

美琴に言われ当麻もアークルを腰に出現させる。

 

「初変身行くわよ!」

 

私はカードを構え、美琴はトランスイッチを右から順に押していく。

 

《3、2、1》

 

「「「「(超)変身‼︎」」」」

 

《KAMEN RIDE DECADE》

 

《Turn Up》

 

上条クウガはオリジナルと全く変わらない。

 

美琴フォーゼはオリジナルと比べると青白いな。

 

さて…一方通行の元に当麻を向かわせたいが雑魚がダークキバを守るように固まっているな…仕方ない。

 

「当麻!私達が道を開く!その右腕で一方通行を倒してこい!」

 

「わかった!でもどうやって開くんだ?」

 

「…春香久しぶりに頼めるか?」

 

私は1枚のカードを春香に見せる。

 

「うぅ…わかりました」

 

「痛みは一瞬だから我慢してくれ」

 

春香に了承を得て、そのカードをバックルに挿入する。

 

《FINAL ATTACK RIDE BL、BL、BL、BLADE》

 

「ちょっとくすぐったいぞ」

 

春香ブレイドの背中に触れると春香ブレイドは赤いブレイドブレードに変形した。

 

「じゃあ私はこれでやろうかしら」

 

美琴フォーゼはロケットスイッチをエレキスイッチと入れ替えてスイッチをONにする。

 

《エレキ、エレキON》

 

美琴フォーゼエレキステイツはオリジナルと変わらないんだな。

 

私はブレイドのライダーズクレストが描かれたカードをバックルに挿入すると同時に美琴フォーゼはエンターレバーを倒す。

 

《FINAL ATTACK RIDE BL、BL、BL、BLADE》

 

《エレキ、リミットブレイク》

 

私はブレイドブレードを頭上に掲げ、美琴フォーゼはどこからかコインを取り出して上に弾く。

 

「ディケイドエッジ!」

 

「超電磁砲《レールガン》って知ってる?」

 

ディケイドのディケイドエッジと美琴フォーゼの超電磁砲が前方の雑魚を一掃した先にはダークキバが見えた。

 

また固まられる前に!

 

「当麻!走れ!」

 

「お願い!あの子達の仇を取ってきて!」

 

「任せろ!」

 

上条クウガはダークキバに向かって走って行ったがその姿はすぐに怪人達に阻まれ見えなくなった。

 

さてと…ブレイドブレードは手放すと春香ブレイドに戻る。

 

「私達がするべきことはわかっているな?春香、美琴」

 

「当麻君がダークライダーを倒すまで」

 

「ここにいる怪人達を倒すんでしょ!」

 

「その通りだ!やるぞ!」

 

「「はい‼︎」」

 

「仮面ライダーフォーゼ!タイマン張らしてもらうわよ!」

 

私達はそれぞれの武器を構えて怪人達の大群に斬り込んで行った。

 

 

 

 

------------------------------

 

 

 

 

士郎さん…天海…そして御坂が開いてくれたこの道…3人の努力を無駄にするわけにはいかない!

 

少し走るとコンテナの上に月明かりに照らされたダークキバだったかな?が立っていた。

 

「一方通行‼︎」

 

「来たかァ…三下ァ‼︎」

 

一方通行がコンテナの上から降りてこっちに突っ込んでくる。

 

俺も右拳を構えて一方通行に向かって走り出す。

 

「オラァ!」

 

「…そこだ!」

 

一方通行の攻撃を躱して右ストレートを顔に叩き込む。

 

「ぐはぁ‼︎クソッ‼︎なんなンだよォ!その右手はァ!」

 

《ウェイクアップ1》

 

一方通行は上空に跳びそこからストレートパンチを繰り出してきた。

 

必殺技か…どうする…クウガマイティフォームにパンチの必殺技はない。

 

だけど俺の右腕じゃないと倒せない…ならこの攻撃を耐えれば…

 

「超変身!」

 

「オラァァァァァァ‼︎」

 

ストレートパンチが俺の胴体にヒットする。

 

「くっ!」

 

「今のを耐えるかァ…やるじゃねェかァ」

 

タイタンフォームになってなかったら今の攻撃で変身解除ぐらいまではいってたかもな…

 

「おもしれェよお前…最高におもしれェぞォォ‼︎」

 

「超変身!」

 

マイティフォームに戻って一方通行のパンチを右腕で弾いて隙をつくる。

 

「なっ!」

 

「歯を食いしばれよ最強…俺の最弱は…ちっとばっか響くぞ‼︎」

 

俺の渾身の一撃を顔に受けた一方通行は吹き飛びながら変身が解除され気絶した。

 

《失敗だったか…まぁいい。次を探すだけだ》

 

マズイ!あのコウモリを逃すわけには!

 

「悪いが次はない」

 

《なに?ぐわぁ!》

 

コウモリは何かに撃ち抜かれて爆散した。

 

今の声は…

 

「よくやったな…当麻」

 

「士郎さん…」

 

そこには変身を解除した士郎さん、天海、そして御坂がいた。

 

終わったんだな…

 

 

 

 

------------------------------

 

 

 

 

「キバットバットII世もダメだったか」

 

「はい…連絡も取れないのでおそらく…」

 

アイツならいい人選をすると思ったんだが、ミスったかもしくは和司が上手だったか…

 

まぁどちらでもいい話だ。

 

まだまだ世界はある…どこかの世界で排除できればそれでいい。

 

次の世界に行こうとオーロラを出現させた瞬間

 

(ごめんなさい…●●●●●●●●●…約束…守れなくて…)

 

「くっ!最近多いな」

 

また幻聴…声は聞き覚えはあるが名前は思い出せない。

 

「首領?」

 

「なんでもない」

 

私は考えるのをやめ、オーロラに入り次の世界へ向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




次回『エピローグ メモリーズ・ラスト』

ちょっと読者のみなさんに聞きたいことがあるんですけど…
春香に英霊の力を宿らせようと思ってるんですがどうでしょうか?
理由としてはこれからライダーが誕生しない世界において仮面ライダーの出番が少ない予定の世界もあるんですがそうなると春香の出番が少なくなっちゃうんですよ…だって春香が戦うにはブレイドにならないといけないから…なのでいっそのこと春香に英霊を宿らせて戦えるようにしようということになったのでアンケートを取りたいと思います。
春香に英霊を宿らせる必要はあるかないかを理由がある場合は感想やメッセージで送ってください。
ちなみに宿らせる英霊の候補は赤セイバーかマシュ(ネタバレ防止のため真名は伏せます)です。
春香に宿らせる英霊の候補がある場合も感想やメッセージで送ってください。
それではまた次回


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

【エピローグ】メモリーズ・ラスト

アンケートの結果は春香に英霊を宿らせる必要があるが圧倒的に多かったので宿らせることにしました!アンケートにご協力いただきありがとうございました!
英霊も決めたのでお楽しみに!
…まぁ早速ちょこっとだけ登場するんですけどね。
短いですがどうぞ


 

 

 

戦いが終わった後、私達は夜も遅いのですぐに当麻君達と別れて家に帰ってプロデューサーさんの傷の手当てとお風呂だけ済ませてプロデューサーさんと一緒に寝たんですけど…眠れない。

 

プロデューサーさんが隣で寝てるから緊張して寝られないわけじゃなくて…それもあるけど!考え事というか…悩んでいるからかな…

 

最近私…プロデューサーさんの役に立ててないなぁ〜

 

プロデューサーさんを死なせないためについてきたはずなのに…

 

そんなことを考えているうちにいつの間にか眠っていた。

 

その日私は不思議な夢を見ました。

 

とても綺麗な黄金の劇場の中に佇む金髪で赤いドレスのようなものを着ている少女…その手には真紅の剣が握られていて、こっちを見ると少女は微笑んでなにかを言いながら左手を差し出してきたところでハッと目が覚めました。

 

ふと隣を見ると寝息をたてているプロデューサーさん。

 

まだプロデューサーさんが寝ているってことは今は真夜中なのかな?

 

それにしてもさっきの夢…変な夢だったなぁ〜

 

ふわぁ〜まだ眠いから寝よう。

 

おやすみなさい…プロデューサーさん。

 

私はプロデューサーさんの頬にキスをした。

 

やっぱりまだちょっと恥ずかしいな。

 

「///えへへ…大好きです。プロデューサーさん///」

 

さらにプロデューサーさんに抱きついて私は眠りについた。

 

 

 

 

 

 

------------------------------

 

 

 

 

 

戦いの翌朝、私達4人は私の家に集まっていた。

 

「士郎さんと天海は次の世界に行くんだよな」

 

「ああ、ダークライダーである一方通行を倒した以上もうこの世界が侵略されることはない。それにまだ救わないといけない世界があるからな」

 

「まぁ士郎さん達ならどんな世界でも大丈夫よ!」

 

「ありがとう美琴ちゃん!もしショッカーの残党がいたら」

 

「わかってるわよ!任せときなさい!」

 

この2人なら残党ぐらい簡単に倒せるだろう。

 

「美琴、君にこれを渡しておこう」

 

私はディケイドスイッチを美琴に手渡す。

 

「これは…ディケイドのスイッチ?」

 

「それを使えばディケイドの分身を呼び出すことができる。分身に協力してもらえば戦いも楽になるだろうし私達がいる世界に来ることもできるだろう」

 

「ありがとう士郎さん。大切に使わしてもらうわね」

 

「あ、じゃあ私のも渡しておこうかな」

 

春香もブレイドスイッチを美琴に手渡す。

 

「これを使えばブレイドの分身を呼び出せるよ!よかったら使ってね」

 

「ありがとう春香ちゃん!これも大切に使わしてもらうわね」

 

これで分身とはいえディケイドとブレイドが一緒に戦ってくれる以上残党程度に負けることはあr…ないと思いたいな。

 

一瞬フラグを建てかけた…危なかった…

 

「士郎さん、天海…俺達の世界を守ってくれてサンキューな」

 

「士郎さん達がいなかったらどうなってたかなんて考えたくもないわ。2人共、本当にありがとう」

 

当麻と美琴が私達に頭を下げる。

 

「礼はいらんよ。当たり前のことをしただけだ。そのために旅をしているんだ…だから頭を上げてくれ」

 

「そうですよ!頭を上げてください!」

 

「士郎さん達からしたら当たり前のことかもしれないけど、俺達が救われたのは事実だからな…本当にありがとう」

 

「さてと!もう次の世界に行くんでしょ?この世界はちゃんと私達が守るから安心して次の世界で頑張ってきて!」

 

そうだな…もうそろそろ行くか。

 

私はオーロラを出現させる。

 

「当麻、美琴…元気でな。またどこかで会おう」

 

「また遊びに来るね!」

 

「ああ!またどこかでな!」

 

「私も暇な時は遊びに行くわ!」

 

私達は当麻達に見送られながらオーロラに入って次の世界へ向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

6つ目の世界は四聖勇者として異世界に召喚され『災厄の波』からその世界を守るために戦う世界である。

 

 

 

 

 




次回『盾の勇者』
まだどの辺りから士郎達を介入させるかは決まってないのでもしかしたら少し遅くなるかもしれませんが楽しみにお待ちください!
…次のミリシタイベントは本気で回ってやる…
それではまた次回


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

盾の勇者の成り上がりの世界
盾の勇者


6つ目の世界は盾の勇者の成り上がりの世界です!
おそらくまどマギと同じぐらいかそれ以上に長引くかもしれません。1ヶ月以内に完結は厳しいかな…
では盾の勇者の成り上がりの世界をどうぞ!


 

 

 

私達は西洋の街並みにいた。

 

念のために後ろを見るとそこには荷車と水色の大きな鳥がいた。

 

「なんですか⁉︎この鳥は⁉︎」

 

「この鳥は…確かフィロリアルだったか」

 

「フィロリアル?」

 

ならこの世界は…

 

「ここは盾の勇者の成り上がりの世界か」

 

しかし…成り上がりはアニメ化は発表されたがまだ放送はしていなかったはずだが…

 

ちなみに私は黒のレザーアーマーと黒のズボン、まぁわかりやすく言えばFGOなら第2再臨の姿(髪を下げてはいないが)だからあまり目立ってはいないようだが春香は大丈夫だろうかと思い春香を見ると何故か春香はSAO初期のアスナの装備を着ていた。

 

ただレイピアはないようだが。

 

「…春香、いつの間に着替えたんだ?」

 

「へ?…えっ⁉︎い、いつの間に⁉︎」

 

大方オーロラに入った時に春香の意志とは無関係で服が変わってたんだろうがなんでSAO初期のアスナの装備なんだ?まぁ特に問題はないからいいか。

 

「さて…この世界がなんの世界かはわかったが…」

 

ここがメルロマルクであることは間違いないないだろう。

 

一応元の世界で成り上がりは書籍版であれば読んだことがあるから多少の知識はある。

 

勇者が召喚されてから1度目の波は終わったのか…それともまだなのか…情報を集める必要があるな。

 

「尚文ぃぃ‼︎」

 

今の声は‼︎私は声がした方を見ると今まさに槍の勇者元康が盾の勇者尚文に斬りかかろうとしていた。

 

「ッ⁉︎チッ‼︎やらせるか‼︎」

 

「えっ⁉︎ちょっと⁉︎プロデューサーさん⁉︎」

 

春香すまん!

 

私は春香に心の中で謝りながら干将・莫耶を投影し、瞬時に元康と尚文の間に割り込み、元康の槍を莫耶で弾く。

 

「なっ⁉︎」

 

「くっ!誰だ‼︎」

 

「そうだな…ただの通りすがりとでも言っておこう」

 

「なんで通りすがりの奴が俺の邪魔をした!」

 

「こんな民の往来で他の勇者に戦いを挑むバカな勇者がいたのでね。当然のことをしたまでだ」

 

もちろんバカな勇者とは元康のことだ。

 

「貴様…そのバカな勇者って俺のことか…」

 

「君以外に誰がいるのかね?」

 

「…許さない…どこの誰だか知らないがぶっ殺してやる‼︎乱れ突き‼︎」

 

元康が怒りに任せて槍を振るってくるが遅すぎる。

 

私は周りになるべく被害が出ないように元康の攻撃を防ぐ。

 

「クソッ‼︎エアストジャベリン‼︎」

 

「甘い‼︎」

 

エアストジャベリンを干将・莫耶で叩き落とした時

 

「おやめください‼︎槍の勇者様‼︎」

 

近くにいたらしい騎士が私と元康の間に割り込んできた。

 

「ここは民の往来です!このような場所での私闘は許可されません!」

 

「されますわ!」

 

やれやれ…あの女か…

 

声のした方を見るとやはりクソ女…じゃなくてマインがいた。

 

「囲め‼︎」

 

マインの号令で私達の周りを騎士達が取り囲む。

 

この程度の包囲、抜け出すのは簡単だが…

 

「みなさま‼︎これは槍の勇者様と盾の勇者の正式な決闘です!ここに国が認める権利として宣言いたします!」

 

たわけが…盾の勇者を潰すためなら手段を選ばないというわけか。

 

ここで捻り潰してやってもいいがその必要はないだろう。

 

「剣を収めなさい!」

 

来たか…メルティ。

 

メルティはマインの妹だが姉のマインとは大違いで性格は捻くれていない。

 

「プロデューサーさん‼︎大丈夫ですか‼︎」

 

「ああ、春香…私はなんともないよ」

 

春香が心配そうな表情で走ってきたのを見た私は干将・莫耶を破棄して春香に寄り添う。

 

「…しかし少々やり過ぎたかもしれんな」

 

周りを見回すと原作ほどではないが戦いの跡が残っている。

 

「後で修復しておくか」

 

「そんなことも出来るんですか?」

 

「もちろんできるとも。だが今は荷車のところへ戻ろう。今直してしまえば目立ってしまうからな」

 

「はいっ!」

 

私達は来た道を戻ろうとしたが

 

「そこのあなた!」

 

「…私になにか用かね?」

 

何故かメルティに声をかけられた。

 

「あなたは槍の勇者様と互角…いえ互角以上の力があります。なので盾の勇者様と一緒に私の話を聞いてはもらえませんか?」

 

これは私達にとっても好都合だ。

 

盾の勇者のパーティと接触できるからな。

 

「いいだろう。私の名はエミヤ、そしてこの娘は春香という名だ」

 

「あ、天海春香です!よろしくお願いします!」

 

「ありがとう。エミヤさん、ハルカさん、では…盾の勇者様この辺りで話し合いができる場所はありますか?」

 

「…心当たりはある。ついてこい」

 

尚文はそれだけを言って歩き出した。

 

「ナオフミ様!せめてエミヤさん達に自己紹介ぐらいは!」

 

「自己紹介なら後でもできる!」

 

「もぉ〜!エミヤさん、ハルカさん。私はラフタリアと申します」

 

「フィーロはフィーロだよ!」

 

「おい!なにしてる!早くついてこい!」

 

私達は尚文についていった先にはあの武器屋があった。

 

 

 

------------------------------

 

 

 

数分後

 

「尚文…良ければ私も一緒に戦わしてくれないか?」

 

改めて自己紹介をして尚文が王族を信用できないとメルティを突き放し、波の間だけ盾の勇者と共に戦いたいと願い出た若い騎士達が去った後、私も共に戦えないかと提案した。

 

「…理由はなんだ?」

 

「あの騎士達がいても町を守りながら親玉を倒すのは辛いだろう。私という戦力がいるだけでも多少は楽になると思うのだが…どうかね?」

 

尚文は少し考え込む。

 

ちなみに春香をどうするかだが、何故か私と春香は固定パーティになっているようで春香だけ置いていくなんてことはできない。

 

まぁ本人は意地でもついて来そうだが…

 

最悪私が守りながら戦うか騎士達に守ってもらうかだな。

 

「…わかった。だが俺を貶めようとしたらその時は」

 

「その心配はない。私もあまり王族を信用していないのでね」

 

私達は臨時的に尚文のパーティに入ることになった。

 

だが私はこの時…春香が抱える悩みに気づくことはできなかった…

 

 

 

 

------------------------------

 

 

 

 

プロデューサーさんが尚文さんと話している時、私は考えていた。

 

災厄の波…いろんな怪物が出てきてどこかの町を襲う…

 

私は…この世界じゃ足手まといになっちゃいますね…

 

だって前に仮面ライダーの存在を知らせるべきじゃないせめて怪人達が現れてからだってプロデューサーさんが言ってましたし…

 

私にも…仮面ライダーに変身しなくても戦う力があったらいいのにな…

 

でも…そんなもの…私には

 

 

 

 

------------------------------

 

 

 

 

この娘…まだ余がいることに気づいておらんようだな。

 

せっかく余が助けを求める声を聞いて答えてやったというのに!

 

まぁ良い。いずれは気づく時が来るであろう。

 

余はその時を待つことにしよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




次回『災厄の波 春香の覚醒』
怪人も登場する予定ですがまだライダーに変身する予定もありません。
春香がメインの回になるかな?
それでは次回をお楽しみに!


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

災厄の波 春香の覚醒

1週間ぶりの更新です。
ずっとミリシタのイベントを周回してたので時間がかかってしまいました。
ではどうぞ



 

 

 

あれから数日が経ち、災厄の波まであと5分となった。

 

騎士達も臨時的に尚文のパーティに加わり私達は武器屋の前で最終確認をしていた。

 

尚文は魔力向上の腕輪をラフタリアに渡し、フィーロには俊敏さが上がる効果がついたヘアピンを渡していた。

 

私も何か渡した方がいいのか?しかし…春香に何か渡せる物はあったか?…あれを持っていてもらうか。

 

「春香…これを持っていてくれないか?」

 

私はポケットから凛のペンダントを取り出して春香に手渡す。

 

まぁ凛のペンダントがあることに気づいたのはつい最近なのだが…

 

「プロデューサーさん。これは?」

 

「私がお守りとして持っているものだ。この戦いにおいて一番危険なのは春香だからな。私も少々不安なのだ…だから今はこのペンダントに春香を守ってもらおうと思ってな。ちゃんと返してくれよ?」

 

「はいっ!ありがとうございます!この戦いが終わったら返しますね!」

 

春香はそう言いながらペンダントを首につける。

 

「…そろそろだな」

 

尚文がそう言うと私達は光に包まれる。

 

「無事に帰って来いよ!」

 

武器屋の店主に見送られ私達は波が起きた村へと転送された。

 

 

------------------------------

 

 

転送された村に着くと私は空を見上げる。

 

「あれが…災厄の波か…」

 

「なんか…禍々しいですね」

 

赤い空に変な模様が浮かび上がっている。

 

とにかく村を襲う怪物どもを倒さないとな。

 

私達は怪物を倒すために村へ入るとそこには本来この世界にはいないはずの屑ヤミーやグール、さらにはゾディアーツまでいた。

 

チッ!まだ仮面ライダーに変身するわけにはいかないというのに‼︎

 

「あのモンスター…どこかで…」

 

「尚文!アイツらは私が相手をする!先に行け!」

 

「…わかった!頼んだぞ!行くぞラフタリア!フィーロ!」

 

尚文達は先に進んだ…さてと…

 

「春香…剣は使えるか?」

 

「えっ?ま、まぁ一応…仮面ライダーブレイドとして戦ってきましたし、ある程度は…」

 

「そうか…本当は渡したくないが、背に腹は変えられん!春香!これを使って戦え!」

 

私は無銘の剣を投影して春香に手渡す。

 

「えっ⁉︎戦うって私がですか⁉︎」

 

「そうだ!私でも春香を守りながらヤツらを倒すのは流石に厳しい!だから春香にも戦ってもらうしかない!嫌ならその剣は護身用に使えばいい!決めるのは春香だ!」

 

「私は…戦います!だって私は…プロデューサーさんを死なせないために仮面ライダーになったんですから!」

 

やれやれ…春香ならそう言うと思っていたが…そうだったな…春香は私を死なせないために戦うという覚悟をブレイドに認めてもらったんだったな。

 

「ふっ…よし!私達でこの村にいる怪人どもを殲滅するぞ!」

 

「はいっ!」

 

私は干将・莫耶を投影して春香と共に怪人達に斬りかかった。

 

 

 

 

------------------------------

 

 

 

 

まさか仮面ライダーに変身しないで怪人と戦うなんて想像もしてませんでした。

 

でも戦うって決めたからにはプロデューサーさんの足手まといにならないように頑張らないと!

 

プロデューサーさんと手分けをして怪人を倒します!

 

「ハァァァァァァってうわぁぁぁ‼︎」

 

どんがらがっしゃーん!

 

「イテテ…なんでこんな時に…」

 

「春香!後ろだ!」

 

「えっ⁉︎」

 

プロデューサーさんの声を聞いて振り向くとそこには赤い大きな体に右手には棍棒、左手には盾を持った怪人が棍棒を私に向かって振り上げていた。

 

私は恐怖で動けなかった…頭では逃げないといけないことはわかってるけど身体が動かない。

 

そんな時どこからか声が聞こえてきました。

 

『そなたは誰かを守る力が欲しいのか?』

 

私は…プロデューサーさんを守る力が欲しい…ブレイドの力以外にも…

 

あなたが誰なのかは私にはわからないけど…お願い!力を貸して!

 

『うむ!余はその言葉を待っておったぞ!』

 

すると目の前の怪人が何かに斬り裂かれた。

 

私の前には金髪で赤いドレスを着ている少女…その手には真紅の剣が握られていました。

 

もしかして…怪人を斬り裂いたのは…

 

そんなことを考えていると少女は私を見て

 

「そなたに余の力を授けよう!さぁ余の手を取るがよい!」

 

そう言うとあの時の夢と同じように少女は私に左手を差し出した。

 

私は迷わずにその手を取ると少女は光り輝き、次の瞬間には少女はいなくなってたんですけど…私の右手にはあの少女が持っていた真紅の剣をいつ間にか握っていて、服装もあの少女と同じ赤いドレスに…ってこのスカートスケスケじゃないですか⁉︎それにお尻もちょっと見えてませんか⁉︎これ⁉︎

 

私はハッとプロデューサーさんがいた方を見ると顔を少し赤くしながらも怪人達を斬り倒していた。

 

もしかしなくても…見られた⁉︎

 

と、とりあえず怪人を倒さないと‼︎

 

私は剣を握りしめて近くにいた怪人に斬りかかりました。

 

 

 

 

------------------------------

 

 

 

 

まさか春香に赤セイバー…ネロ・クラウディウスが宿っていたとは…春香の決意がネロを呼び寄せたのだろうか…

 

しかしあのネロのドレスを春香が着るとある意味で破壊力が…いやなんでもない…

 

「プロデューサーさん‼︎どれだけ倒してもキリがないので一気に敵を倒せる宝具をお願いします‼︎」

 

「あ、ああ!」

 

チッ‼︎私としたことが‼︎またボーっとしてしまうとは!

 

それよりも敵を一気に倒せる宝具か…今回はあれにするか。

 

投影・開始(トレース・オン)

 

私が投影したのはあの聖剣の姉妹剣…

 

「春香‼︎避けろよ‼︎」

 

「はいっ!」

 

春香が射程内から離れたこと、さらに射程内に怪人しかいないことを確認し、剣を構える。

 

「この剣は太陽の映し身…もう一振りの星の聖剣!あらゆる不浄を清める焔の陽炎!

転輪する勝利の剣‼︎(エクスカリバーガラティーン)

 

振り抜いた剣から一直線に伸びた炎の刃が射程内にいた怪人達を焼き尽くすと同時に空がいつも通りの青空に戻った。

 

波が終わったか…

 

くっ!流石エクスカリバーの姉妹剣…かなりの魔力を持ってかれたな。

 

私はガラティーンを支えにして膝をつく。

 

「プロデューサーさん‼︎大丈夫ですか‼︎」

 

「ああ、少し魔力を使い過ぎただけだ…それより、まだその格好をしているのか?」

 

春香が心配して駆け寄ってくれたがまだネロのドレスを着ていた。

 

「///ええ〜と…戻り方がわからなくて…私も恥ずかしいので早く元の装備に戻りたいんですけど…///」

 

「…心の中で戻れなどと言えばどうだ?」

 

「…一応試してみます」

 

少し呆れられたような…ふざけ過ぎたか?

 

だがどうやら間違ってはいなかったらしく春香はSAO初期のアスナ装備に戻った。

 

いやそれでいいのか…

 

「本当に戻れましたね…」

 

「私も予想外だ…とにかく波は終わったんだ。尚文達と合流しよう」

 

「はいっ!プロデューサーさん立てますか?」

 

「ああ、なんとかな」

 

私はガラティーンを破棄してなんとか立ち上がる。

 

「さぁ…尚文達を探すぞ」

 

「はいっ♪えへへ…なんだが嬉しいです。これで私もちゃんとプロデューサーさんと一緒に戦えます!」

 

気にしていたのか…ライダーに変身しなければ戦えないことに…もっと早く気づいてやるべきだったな。

 

「…頼りにしているぞ。春香」

 

「どんどん頼っちゃってください!あ!ペンダント返しておきますね」

 

私は春香から凛のペンダントを受け取る。

 

「ああ、ありがとう」

 

「えへへ♪」

 

私達は色々と無駄話をしながらも尚文達と合流して王都へと報告のために戻ることになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




次回『盾の悪魔と陰謀』
尚文達に事情説明とダークライダーが判明する予定です。
まぁ成り上がりを知っている人ならダークライダーの変身者はだいたい予想つく…よね。
それではまた次回


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

盾の悪魔と陰謀

ダークライダー判明どころか尚文達に事情説明するところまですらいけなかった…
予定通りにいかないものだな…
ではどうぞ


 

 

 

王都へと戻り、オルトクレイ王に報告するのは尚文だけだと思っていたのだがなぜか私も尚文と共に王に報告をしろと王直属の騎士に言われ今、尚文と共に王と対面しているのだが…

 

尚文に憤怒の盾のことを問うと続けて私にも質問してきた。

 

「君は勇者でないにもかかわらず何処からか剣を取り出し強力な攻撃を放った…君はその力を何処で手に入れた!嘘偽りなく真実を話せ」

 

「…それが人にものを頼む態度か?そんな態度で頼まれて素直に教えるとでも思っているのかね?私は貴様に話すつもりはない」

 

「俺も話すつもりはない…どうしても教えて欲しかったら土下座しろ。無知なわたくしめにどうぞ教えて下さいってな!」

 

「き、貴様ら‼︎」

 

王座周辺にいた騎士達が腰の剣を構えて私達を取り囲む。

 

「今の俺ならここでお前を殺して正面から逃げ切ることもできる」

 

「私は元々弓兵だ…今でも貴様を殺そうと思えば簡単に殺せる」

 

「は、ハッタリを…」

 

私が黒弓を投影すると同時に尚文はスモールシールドをキメラヴァイバーシールドに変形させる。

 

「「大量の怪人を一掃した私(波の化け物を倒した俺)とやり合いたいヤツはいるか」」

 

騎士達は少し動揺して他の騎士と顔を見合わせる。

 

「波が終わって元の世界に帰れるまでは最低限協力してやる。だから二度と俺の邪魔をするな」

 

「私がいる間に邪魔をすれば…貴様の首が飛ぶと思っておけ」

 

「王に対する不敬!許さんぞ!」

 

王の言葉を無視して、私達は王に背を向けて王座から出ようとすると

 

「そうだ。貴様らの忌々しい奴隷どもに罪をなすりつけて…」

 

私は言い切る前に無銘の剣を瞬時に投影、弓につがえて王の真横に向かって放つ。

 

王の真横にスタンッ‼︎と剣が刺さる。

 

「春香は奴隷ではない…春香に指1本でも触れたのなら貴様に死ぬ以上の苦痛をくれてやる」

 

「貴様がどんなに薄汚い手を使おうが、俺は仲間を必ず守り抜く。二度と俺から何も奪わせない!あいつらに指一本触れてみろ…地の果てまで追い詰めて、生まれてきたことを後悔させてやる!」

 

「き、貴様らァァァ‼︎」

 

無銘の剣を破棄して王の言葉など聞き流し、王座をあとにしようと思ったがもう少し釘を刺しておくか。

 

「最後に言っておくが…私がその気になればこんな国など1日あれば滅ぼすこともできる…くれぐれも私を怒らせないことだな」

 

そう言い残して王座をあとにした。

 

 

------------------------------

 

 

そのあと、語尾におじゃるをつける女婦人に会ったがそれ以外は特に何もなく武器屋に戻ってきた。

 

「まさか王に喧嘩を売るとはなぁ〜」

 

「売ったんじゃない、売られたんだ」

 

「あんな奴が王では国が腐るのも当然だな」

 

「そんなにひどい王様だったんですね」

 

もしかの英雄王が奴を見たら…

 

『あんな奴が王だと?我は認めんぞ。雑種が』

 

などと言いそうだな。

 

「そういえば…エミヤさん達はこれからどうするのですか?」

 

「私達は尚文が良ければ君達のパーティに入ろうと思っている」

 

「…俺は構わないぞ。エミヤとは色々と気が合うからな」

 

「だそうだ。これからよろしく頼む」

 

「私もよろしくお願いします!」

 

「わーい!仲間が増えた!」

 

「また賑やかになりますね!ナオフミ様!」

 

とりあえず尚文のパーティに入ることはできた。問題はこれからだな。

 

それから私達は尚文達のクラスアップのため、シュルトフリーゲンを目指して旅を始めた。

 

改めて私達の荷車の荷物を見るに春香は踊り子、私は春香のアシスト役だったらしい。

 

まぁ…この世界の役割などもう意味がないだろう。

 

夕方になり、私達は馬車から降りて夕飯を食べていたのだが…

 

「見つけました!」

 

声がした方を見ると馬に乗った騎士達に囲まれた馬車の中から案の定メルティが顔を出してこちらを見ていた。

 

「あ!メルちゃん!久しぶり〜」

 

「…フィーロ!」

 

「ナオフミ様。短い間とはいえ一緒に旅をした仲じゃないですか」

 

「彼女は姉やあの王ほど腐ってはいない」

 

馬車が止まり、メルティがこちらに歩いてくる。

 

「盾の勇者様そしてエミヤさん。王都に戻り、オルトクレイ王と再度面会していただきたいのです」

 

「「断る」」

 

メルティは少し怯んだが諦めずに口を開く。

 

「王に対する非礼を詫びて和解してほしいのです!」

 

「「断る!」」

 

メルティは少し怒ったような表情を浮かべながらも訴え続ける。

 

「勇者様とエミヤさんの力は波を止めるために必要です…同時に王による援助がなければ勇者様やエミヤさんだって…」

 

「援助?協力してやってるのはこっちだ。波を治めるまではな」

 

「私に援助などは不要だ。それ以前にあの王が勇者でもない私に援助などすると思っているのかね?」

 

「うぐっ…」

 

メルティは顔を俯く。

 

「「プロデューサーさん!(ナオフミ様!)」」

 

「…こいつも王族だ」

 

「当たり前のことを言っただけだ」

 

「…なんで」

 

「「ん?」」

 

「なんでそうなのよ‼︎あなた達も‼︎父上も‼︎」

 

どうやら泣いて俯いたのではなかったみたいだが…

 

「勇者と王がいがみ合ってるなんて…ゼッッタイダメなの‼︎」

 

別に私は勇者ではないからいがみ合っててもいいのでは?

 

さて…メルティが色々と叫んでいるが無視だ。

 

私はあの騎士達に注意しなければならないからな。

 

「人の話はちゃんと聞きなさい‼︎」

 

ええい!やかましい!少し黙っててくれないか!

 

そんなことを考えてた束の間、護衛の騎士1人が剣を抜刀しながら走り出し、背後からメルティに斬りかかろうとしていた。

 

もちろんメルティは気づいていない。

 

これが罠であることは知っているが何もしないのは性に合わない!

 

私は干将を投影して騎士の剣を弾く。

 

「まさかメルティを狙うとは…王族はそこまで落ちぶれたか‼︎」

 

「チッ…貴様!メルティ王女を人質にするなど!皆の者!正義は我らにある!盾の悪魔とその一味を断罪せよ!」

 

掛け声と共に騎士達が剣を抜刀し、こちらに走ってくる。

 

「プロデューサーさん!」

 

「仕方ない…こいつを使え」

 

私は洞爺湖の木刀を2本投影して1本を春香に手渡して、騎士達を蹴散らしていく。

 

だが…やはりわざとらしい。

 

「引けぇ〜」

 

騎士達はまたわざとらしく撤退していった。

 

「追いかける?」

 

「いや…いい」

 

「なんだったんでしょうか?」

 

「とにかく1人捕まえたんだ。尋問するとしよう」

 

さりげなく騎士を1人捕まえていたので尋問をしたが何も話さなかった。

 

しかし私はこの先どうなるかはだいたい知っている。

 

「あの騎士達のわざとらしさ…なにかを企んでいたことは間違いない…私達の馬車はここで乗り捨てた方がいいかもしれんな」

 

「そうだな…アイツらから逃げるなら馬車は1つの方がいい…フィロリアルはどうするんだ?」

 

「逃すしかないだろう」

 

私はフィロリアル手綱を外す。

 

「今までよく頑張ってくれた。あとは自由に生きろ」

 

フィロリアルは少し悲しそうな顔をしながらどこかへ走り去って行った。

 

「春香…私達の馬車から必要な物だけを尚文達の馬車に積み込むぞ」

 

「は、はい!」

 

私達は馬車から最低限の食料や水などを尚文達の馬車に積み込んだ。

 

「よし…こちらは準備OKだ。いつでも出発できるぞ」

 

「わかった。フィーロ!」

 

「はーい!」

 

それから私達は尚文達と共に王直属の騎士から逃げることになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




次回『歪んだ世界』
今度こそ事情説明とダークライダー判明…のところまでいきたい‼︎
そういえばマインは根っからの嫌な奴だけどオルトクレイ王はただのやり過ぎた親バカですよね
それではまた次回


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

歪んだ世界

ネオディケイドライバーが12日に発送することに喜びを隠せないアルティメットフリーダムです!
あぁ〜早く遊びてぇ〜!
では続きをどうぞ!


 

 

 

あのあと作り変えられた映像が各地の国や町に騎士達によって流された。

 

1日調べた結果、各地を騎士達が警備しており、亜人絶対主義のシルトベルトは特に警備が強化されていた。

 

夜…町に入れないので私達は森の中で野宿していた。

 

そろそろ話すべきか…

 

春香とアイコンタクトをして私から話を切り出す。

 

「いきなりだが…君達に話さないといけないことがある」

 

「…なんだ?」

 

「信じられないと思うが…私と春香はこの世界の人間ではない」

 

「なに⁉︎」

 

それからショッカーがこの世界を侵略しようとしてることや私達は侵略軍を率いているダークライダーを倒すためにこの世界に来たことを話した。

 

尚文に私が転生者であることを話すか迷うな…いや、話す必要はないか。

 

「じゃあ波の時にいたあの怪物は…」

 

「ああ、ショッカーに仕える怪人だ」

 

「どこかで見たことがあると思ったら仮面ライダーの…」

 

「カメン…ライダー?」

 

尚文はやはり知っていたか…ラフタリアは知らなくて当然だが。

 

「いや…なんでもない。エミヤの言うことは信じる。俺も元々この世界の人間じゃないしな…エミヤ、ダークライダーが誰なのかわからないのか?」

 

「だいたい検討はついている。だが今はダークライダーよりもこの状況をどうにかしないとな」

 

「行き先は決めてある…俺達はこの国を出る、お前はどうする?」

 

尚文が言うお前とはメルティのことだ。

 

「私は…王都に戻ってもう一度父上と」

 

「やめておけ」

 

「メルティ…今戻っても殺されるだけだ」

 

「もし俺達について来るんだったら…守ってやる。これだけは約束する」

 

「メルちゃん一緒に行こ!」

 

「…うん」

 

「夜明け前に出発する。準備しておけ」

 

 

------------------------------

 

 

そして夜明け前…

 

私達は山越えを始めた。

 

もちろん馬車は森の中に隠して置いてきた。

 

まぁフィーロはかなり反対していたが最終的には渋々了承していた。

 

最初は順調だったがおそらく忍びかなにかにつけられていたのだろう。

 

私達は騎士達に見つかり、崖まで追い詰められていた。

 

騎士達の中から三勇者が現れる。

 

「追い詰めましたよ。あなた達はすでに包囲されています。おとなしく投降してください」

 

「投降だと?貴様達は本当に尚文がメルティ王女を誘拐したと思っているのか?」

 

「王とマインからそう聞いたからな!」

 

「その様子だと…まさか尚文が誘拐したわけじゃないのか?」

 

「えっ?そうなんですか?」

 

練と樹はまだ話は通じるようだが…元康のバカには意味ないか。

 

「これは私がナオフミに頼んで守ってもらっているのです!今回の件には陰謀が隠されています!今は勇者同士が争っている場合ではないのです!」

 

「メルティが言ったようにこれは陰謀だ!だから俺の話を」

 

「耳を傾けてはなりません!」

 

ハァ〜このうざい声は…

 

騎士達の中から私の予想通りマインが出てきた。

 

「三勇教の調べによれば各地に盾の勇者を崇拝する邪教が現れたそうです。あの盾には洗脳の盾という話すだけで相手を洗脳する能力があるのです!」

 

「そうか!じゃあラフタリアちゃんとフィーロちゃんもその盾の力で!」

 

「違います!」

 

「そんな盾はない!」

 

「だがないともk」

 

「たわけ‼︎そんな盾があればこんな状況にはならんだろうが‼︎普通に考えればわかるだろう‼︎尚文の人柄を知りもしようとせずに蔑むのは間違っていると気づかんのか‼︎」

 

「そうです‼︎それに尚文さんは好きでこの世界で来たんじゃなくて、あなた達が勝手に召喚したんですよね‼︎勝手に召喚されてこんな扱いを受ける尚文さんの気持ちを考えたことがあるんですか‼︎」

 

暫しの沈黙…

 

「エミヤ…春香…」

 

「確かに…洗脳の盾が本当にあるならこんな状況にはならない…」

 

「僕達は…騙されていたのでしょうか…」

 

「…そんなわけあるか!とにかく!メルティ王女を引き渡せ!」

 

「おいでぇ〜メルティ〜」

 

練と樹はわかってくれたようだが…やはりこの2人は痛い目に遭わないとわからないらしい。

 

「悪いが…引き渡すわけにはいかないな」

 

私は尚文に耳打ちする。

 

「マインは私達が引き受ける。尚文達はどうにかして逃げろ」

 

「ど、どうにかって…」

 

「大丈夫だ…お前達ならできる」

 

そう言って私はマインの方に向き直る。

 

「…春香」

 

「はい…わかってます」

 

春香はネロの姿になり、戦闘態勢になる。

 

「少し時間を稼いでくれ…奥の手を使う」

 

「⁉︎…はい!」

 

「さぁ!盾の勇者とその一味に断罪を!」

 

「なっ!おい!ちょっと待て!」

 

「マインさん!」

 

マインの掛け声に合わせ、騎士達が私達に矢を撃ち込んでくるが春香が全て斬り落としている間に私は呪文を唱える。

 

「I am the bone of my sword.

《――― 体は剣で出来ている 》

 

Steel is my body, and fire is my blood.

《血潮は鉄で、心は硝子 》

 

I have created over a thousand blades.

《幾たびの戦場を越えて不敗 》

 

Unknown to Death.

《ただの一度も敗走はなく 》

 

Nor known to Life.

《ただの一度も理解されない 》

 

Have withstood pain to create many weapons.

《彼の者は常に独り剣の丘で勝利に酔う 》

 

Yet, those hands will never hold anything.

《故に、その生涯に意味はなく 》

 

So as I pray, UNLIMITED BLADE WORKS. 」

《その体は、きっと剣で出来ていた》

 

呪文が終わった瞬間、私を中心に一気に火が駆けて世界を塗り替える。

 

そこはどこまでも続く荒野に果てしなく突き刺さる大量の剣…紅い空に歯車が浮かぶ…固有結界であり、私の宝具…無限の剣製(アンミリテッドブレイドワークス)

 

「ここはどこ⁉︎さっきまで私は」

 

「今ここには貴様と私達しかいない」

 

私がこの世界に連れ込んだのは春香とマインのみ…つまりここにマインの味方はいない。

 

「ずる賢い貴様のことだ…こうでもしないと力を使わないだろうと思ってね」

 

「力って…一体なんのことかしらぁ〜」

 

「とぼけても無駄だ…貴様がダークライダーなんだろう?」

 

そう…私の推測ではダークライダーはマインだ。

 

今まで闇落ちキリトは例外だがそれ以外はその世界の悪役がダークライダーになっていた…なら盾の勇者の成り上がりの悪役を考えれば真っ先に思い浮かぶのがマインだったからだ。

 

「…仕方ないわ…ここで潰してあげる」

 

そう言うとマインはロストドライバーを取り出した。

 

「プロデューサーさん!私達も!」

 

「ああ!」

 

私はネオディケイドライバーを春香はブレイバックルを取り出して腰に巻く。

 

ロストドライバーということは…ヤツか!

 

マインもロストドライバーを腰に巻き、ガイアメモリのボタンを押す。

 

《エターナル!》

 

やはりエターナルか!

 

「「「変身‼︎」」」

 

《KAMEN RIDE DECADE》

 

《Turn Up》

 

《エターナル!》

 

マインは仮面ライダーエターナルに変身した。

 

エターナル…劇場版仮面ライダーW AtoZ/運命のガイアメモリに登場した悪の仮面ライダー

 

「さぁ!地獄を楽しみなさい!」

 

この世界でのダークライダー戦が今、始まる!

 

 

 

 

 

 




次回『罪を数えろ』
一応尚文は仮面ライダーを知っていることにしました。
次でダークライダー撃破かな?
それではまた次回


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

罪を数えろ

また1週間ぶりの更新です
すみません…途中でネタが切れて考えるのに時間がかかってしまって…
ではどうぞ


 

 

 

「エターナルならこいつだ」

 

私はライドブッカーから1枚のカードを取り出してバックルに挿入する。

 

《KAMEN RIDE DOUBLE》

 

ディケイドダブルサイクロンジョーカーに変身する。

 

ダブルになったのならあのセリフを言わないとな。

 

「さぁ、お前の罪を数えろ!」

 

ポーズを決めてセリフを言うと同時に剣を数本マインエターナルに向かって射出する。

 

「私に罪などないわ!」

 

マインエターナルは難なく避けるが元々当てるために射出したわけではない。

 

「悪いが…そいつは囮だ」

 

「なんですって?」

 

「隙ありです!」

 

ジャガーマッハで高速移動をして後ろに回り込んでいた春香ブレイドがライトニングスラッシュでマインエターナルの背中を斬り裂く。

 

「くっ〜!よくも!」

 

マインエター…もうエターナルでいいか…エターナルは春香ブレイドに攻撃しようとするが

 

「やらせん!」

 

今度は当てるために剣を10本ほど射出し、エターナルの動きを封じる。

 

「くっ!もうここはなんなのよ!」

 

「貴様に話す筋合いなどないが…結界とだけ言っておこう」

 

「これが結界⁉︎」

 

「おしゃべりは終わりです!」

 

「チッ!」

 

それからしばらく春香ブレイドとエターナルの攻防戦が続いた。

 

私もそろそろ加勢するか…

 

ライドブッカーからダブルのライダーズクレストが描かれた黄色いカードを取り出してバックルに挿入する。

 

《FINAL ATTACK RIDE DO、DO、DO、DOUBLE》

 

「ジョーカーエクストリーム!」

 

春香ブレイドと戦っているエターナルの背後にジョーカーエクストリームを叩き込む。

 

私に気づいた春香ブレイドはすぐにエターナルから離れる。

 

「ハァァァァァァァァァァァァ‼︎」

 

「キャァァァァァァァ!」

 

エターナルは吹き飛ぶがこれで終わるとは思ってない。

 

私は即座に別のカードをバックルに挿入する。

 

《FORM RIDE DOUBLE ファングジョーカー》

 

ディケイドダブルファングジョーカーに変身してもう一度ダブルのファイナルアタックライドカードをバックルに挿入する。

 

《FINAL ATTACK RIDE DO、DO、DO、DOUBLE》

 

「ファングストライザー!」

 

「私もやります!ライトニングブラスト!」

 

春香…一緒にライダーキックをしてくれるのはいいが、技の名前を叫ぶ必要はないぞ…まぁ本人が叫びたいならいいのだが…

 

とにかくダブルライダーキックによる追撃でエターナルはさらに吹き飛び砂煙でエターナルの姿が見えなくなる。

 

変身解除されていてもおかしくないが…エターナルはダークライダーの中でもかなり強い部類に入る…まだやられてはいないだろう。

 

煙が晴れるとやはりエターナルは立っていた。

 

「もう…許さない!」

 

エターナルはマントを脱ぎ捨て26個のマキシマムスロットに全てのT2ガイアメモリが装填される。

 

本気というわけか…なら私も本気とまではいかないが全力を出さないとな。

 

「春香…下がっていてくれ…ヤツは私が倒す」

 

「で、でも…」

 

「心配するな。そう簡単にやられはしないさ」

 

無限の剣製を発動している以上魔力は少しずつとはいえ減っている…長期戦は出来るだけ避けたい…決めに行くか。

 

私はカードを一枚ライドブッカーから取り出してバックルに挿入する。

 

《KAMEN RIDE DOUBLE サイクロンジョーカーエクストリーム》

 

ディケイドダブルサイクロンジョーカーエクストリームに変身し、プリズムビッカーを取り出してエターナルに向かって走り出す。

 

「メモリの数が違うのよ!」

 

ブラッディヘルブレイドを私はプリズムビッカーでなんとか受け止める。

 

「そこだ!」

 

私はエターナルに向かって何千、何万の剣を射出する。

 

「くっ!」

 

エターナルの注意が私から離れた瞬間にファイナルアタックライドカードをバックルに挿入して一気に距離を詰める。

 

《FINAL ATTACK RIDE DO、DO、DO、DOUBLE》

 

「ビッカーチャージブレイク!」

 

プリズムソードを抜刀して、メモリのエネルギーを収束したプリズムソードでエターナルをロストドライバーごと斬り裂く。

 

「キャァァァァァァァァァァァァァ‼︎」

 

ロストドライバーは砕け散り、変身解除されたマインは吹き飛び気絶した。

 

ふぃ〜やっと終わったか。

 

変身を解いて、無限の剣製を解除するとそこは追い詰められていた岩場だった。

 

「終わったんですね…」

 

「まだ終わったかどうかはわからん…とにかくダークライダーは倒したんだ。尚文達と合流しよう」

 

オーロラを出現させてそれに入ればと尚文達がいるはずだ。

 

私達はオーロラに入るとそこは霧がかかった湖の前だった。

 

「!?エミヤ⁉︎春香まで⁉︎そういえばエミヤはディケイドだったよな…いやそんなことより来てくれて助かった!あの怪物を倒すのを手伝ってくれ!」

 

尚文がそう言った瞬間、大地を揺るがし、森の中から現れたのはティラノサウルスのようなモンスターだった。

 

 

 

 

 

 

 

 




次回『フィロリアルの女王』
成り上がりの世界も残り2話となりました!
…まどマギぐらい長引くって言ったはずなのに実際はアイマスの世界と同じっていう…
教皇戦までいくかどうか悩んだけど流石にそこまでは長いよなと思いフィトリアに会って終わりにします
それではまた次回


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

フィロリアルの女王


最初に言っておく!今回はかーなーりー短い!



 

 

私は即座に赤原礼装を纏い、春香に声をかける。

 

「チッ!あれは一筋縄ではいかないがやるしかない!いくぞ春香!」

 

「はいっ!」

 

「俺達もやるぞ!ラフタリア!フィーロ!」

 

「「はい(は〜い)‼︎」

 

4人はそれぞれの武器を構えてモンスターに向かって走り出す。

 

もちろん尚文は後方支援だ。

 

私の干将・莫耶や春香の原初の火(アエストゥス・エストゥス)で足などを斬り裂いていくがあまり効いている気がしないな…

 

それに干将・莫耶もかなりボロボロになってしまった。

 

すぐに新しい干将・莫耶を投影して一度下がる。

 

「あいつ固ーい!」

 

「プロデューサーさん…これ勝てる気がしないんですけど…」

 

「弱気になるな!ヤツとて無敵ではない!」

 

なにか…なにかないのか…私の投影宝具では尚文達を巻き込んでしまう…無限の剣製(アンミリテッドブレイドワークス)も詠唱する時間が稼げるかどうか…そうだ!ネロの宝具なら!

 

「春香…宝具の使い方はわかるか?」

 

「宝具ってこの姿での必殺技みたいなものですよね…はい!わかります!」

 

「ならそれを使ってくれ!出来るだけ時間は稼ぐ!」

 

「わかりました!」

 

私がモンスターの気を引いている間に春香が宝具を発動する。

 

「我が才を見よ!万雷の喝采を聞け! 座して称えるがよい…… 黄金の劇場を‼︎

招き蕩う黄金劇場(アエストゥス・ドムス・アウレア)‼︎」

 

するとさっきまでは霧がかかった湖の前だった場所が黄金の劇場へと姿を変えた。

 

固有結界とは似て非なる大魔術。

 

この大魔術は一時的に世界の上に別世界を上書きする固有結界とは違い、世界の上に一から建築するため、かなり長持ちする。

 

私は干将・莫耶を破棄して別の剣を投影する。

 

その剣は…ネロの愛剣原初の火(アエストゥス・エストゥス)

 

「決めるぞ春香!」

 

「はいっ!」

 

私達は恐竜型モンスターにこの空間でしか使用できない剣技を使って倒す!

 

「「童女謳う華の帝政(ラウス・セント・クラウディウス)‼︎」」

 

2人でモンスターをX字に一閃した。

 

モンスターからは血が飛び散り、力なく倒れた。

 

「やった…のか?」

 

「一撃で倒すなんて…」

 

結界が解けるといつの間にか周りに大量のフィロリアルが私達を囲んでいた。

 

そしてフィロリアルの奥にとてつもなくデカイフィロリアルが佇んでいた。

 

「さっきの結界には驚いたけど…盾の勇者様とその仲間に話があってきた」

 

私以外のメンバーは巨大なフィロリアルを警戒しながらも話を聞くことにした。

 

 

 

 

------------------------------

 

 

 

 

「そうか…やはりマルティはダメだったか」

 

「…はい」

 

あの女はしぶといから使えると思ったのだが…失敗だったようだな。

 

「エターナルメモリはどうなった」

 

「ロストドライバーごと斬り裂かれました」

 

チッ…残っていたのなら別の奴に渡そうと思っていたが流石に無理か…

 

「まぁいい…私は次の世界でダークライダーを」

 

「首領…次の世界での侵略大将は僕にお任せください」

 

「…お前は一応幹部の1人だがその中でも最弱だろう?幹部最強であるキリトでも互角の戦いだったヤツを殺せるのか?」

 

「邪魔が入らなければ勝っていたでしょう…大丈夫ですよ。幹部としての務めを果たすだけですから」

 

コイツではヤツ…森谷和司は倒せないだろうが…まぁ試してみるのもありか…

 

「いいだろう…行くといい。足立」

 

「ありがとうございます」

 

私は足立の前に次の世界に繋がるオーロラを出現させ、足立はそのオーロラに入っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 




次回『【エピローグ】忘れてしまうことのないように』
最後の足立ってどの足立でしょうね?
実はまた最近悩んでることがあるんです…近いうちにディエンドを出すかどうかでかなり悩んでます。
というわけでアンケートをするのでよろしくお願いします
それではまた次回


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

【エピローグ】忘れてしまうことのないように

今回成り上がり要素皆無に等しいです…
そんなことよりアンケートにご協力ありがとうございました!
意外にも海東ディエンドに出て欲しい声が多かったのでこれからちょっとずつ海東ディエンドを登場させるつもりです!

※後書きにペルソナ4のネタバレがありますのでこれからペルソナ4を観ようとしている方は後書きは読まないことをおすすめします




 

 

 

巨大なフィロリアル…名前をフィトリアというのだが…の案内でフィロリアルの聖域に来ていたがもう夜だからか…腹が減ったな。

 

「みんな、飯にしないか?私がとっておきの料理を振る舞おう」

 

「やったぁ!」

 

「いいのか?」

 

「ああ、だが少しは手伝ってもらうぞ?」

 

「わかってるさ」

 

「もちろん手伝います!」

 

それからみんなで協力して飯を作り、食べているのだが…

 

「料理はものすごく美味しいわ…でもこれはちょっと…」

 

「食べづらいです…」

 

料理に問題はないのだが大量のフィロリアルが物欲しそうにずっと私達を見つめているのだ。

 

…お前達の分も作れということか…

 

「ええい‼︎わかった‼︎作ってやるからデカイ鍋と食材を持って来い‼︎」

 

このまま見つめられ続けるより作ってやった方が私としても気が楽だからな。

 

 

------------------------------

 

 

飯を食べ終わり尚文とフィトリア以外は眠りについた。

 

その日、私は夢を見た…由美が1人で苦労しながらも子育てをしているという正夢というか予知夢のような夢だった。

 

私は由美を手伝おうと由美に手を伸ばそうとした時に目が覚めた。

 

まだ暗いな…全く、悔いはないはずだったんだが…忘れることなど一生できないだろうな…

 

ふと横を見ると私の隣で寝ていたはずの春香がいなくなっていた。

 

私は一旦考えるのをやめ、春香を探そうとしたのだがよく耳をすましてみると、どこからか歌声が聞こえてきた。

 

歌声が聞こえてきた方へ歩いていくとそこには春香が月明かりに照らされながら歌を歌っていた。

 

その姿はまるで…女神のようだ。

 

「♪キミがいて、キミだから、眩しい夢にかわる」

 

『キミがいて夢になる』…か…そういえば最近春香の歌を聴いてなかったな…

 

「♪支えあう喜びで 明日を描こう」

 

私は黙って近くの木にもたれかかり、春香の歌を聴いていた。

 

やはり春香の歌には元気づけられる。

 

「♪いつの傍で見てるよ 大丈夫 ひとりじゃないから」

 

春香が歌い終わるのを見計らい声をかける。

 

「歌の練習か?春香」

 

「ふぇ?プ、プロデューサーさん⁉︎い、いつから聴いてたんですか⁉︎」

 

「さてな…ご想像にお任せしよう」

 

「うぅ…いじわる」

 

最後の言葉は聞こえなかったことにして春香の横に立つ。

 

「春香…すまないな。最近歌ってなかっただろう?」

 

「そんなことないですよ。今日みたいに1人で歌ってましたから」

 

そうだったのか…言ってくれれば聴いてあげたのだが…

 

「プロデューサーさん…聞きたいことがあるんですけど…」

 

「ん?私に答えれることなら構わんよ」

 

「プロデューサーさんは…後悔してますよね」

 

!?後悔…か

 

「あの時…プロデューサーさんは悔いはないって言ってましたけど…本当は」

 

「ああ…後悔しているさ…不思議なものだな…転生する時は悔いはないと思っていても、いざ転生してしばらく経ってみれば…あの時、オレが死なずに由美を助ける方法があったのではと考えてしまう…」

 

春香は黙って私の話を聞いている。

 

「それに…また由美に会いたいと思ってしまうんだ…ディケイドのオーロラを使えば元の世界にも行けるだろうが、オレはもう見た目も声も森谷和司ではなくエミヤシロウだ…会っても和司だとはわかってもらえないだろう…だがせめて遠目からでもいいから彼女の姿を見たいと、どうしても思ってしまう…」

 

「だ、だったら!」

 

「だが…今のオレには使命がある。世界を救うという使命が…オレの悩みなど世界を救う使命に比べればちっぽけなものだ。だから世界を救ってから会いにいくさ」

 

「…プロデューサーさん」

 

春香が泣きそうな顔でオレを見ている。

 

おいおい…オレのことを心配してくれているのは嬉しいがそんな泣きそうな顔は春香には似合わないぞ。

 

「その時は…春香も一緒に来てくれるか?」

 

「…もちろんです…プロデューサーさんが行く所になら…どこへだって行きますよ…」

 

「そんな顔をするな…オレは春香の笑顔が一番好きなんだぞ?」

 

「///ふぇ⁉︎プ、プ、プロデューサーさん⁉︎いきなりそんなこと言うなんてずるいですよ〜‼︎///」

 

「ハッハッハ‼︎さて、そろそろ戻るぞ!明日の朝から次の世界に行くんだから、ちゃんと睡眠はとらないとな!」

 

「///ちょ、ちょっと待ってくださいよ〜!///」

 

それから寝ていた場所に戻り、2人寄り添って眠りについた。

 

 

------------------------------

 

 

翌日

 

みんなで朝食を食べ、私は次の世界へ続くオーロラを出現させる。

 

「もう行くのか?」

 

「ああ、まだまだ救う世界は残ってるからな」

 

「そうですか…短い間でしたけど…楽しかったです。またどこかで会いましょう!」

 

「ご飯美味しかったよ!フィーロまた食べたいな〜」

 

「ありがとう。シロウさん!ハルカちゃん!また遊びに来てね!」

 

「もちろん遊びに来るよ。ではそろそろ行くよ」

 

「またね!」

 

盾の勇者御一行に見送られ私達は次の世界へと旅立った。

 

 

 

 

------------------------------

 

 

 

 

オーロラに入るエミヤ達を遠くから眺める男がいた。

 

「士じゃないディケイドか…彼の力…気になるね」

 

男の右手にはシアン色の銃が握られていた。

 

 

 

 

------------------------------

 

 

 

 

7つ目の世界はある町で、とある不良学生が様々な人と協力し、演劇部の復活を目指す世界である

 

 

 

 

 




次回『全ての願いが叶う場所』
なんか…次回タイトルが1話なのに最終話感がすごい…
そんなことは置いといて、前書きにも書きましたがここから先、ペルソナ4のネタバレがあります!
これからペルソナ4を観ようと思っていたり、途中までしか観てない方はここから先は読まないことをおすすめします










2回忠告はしたよ?もうペルソナ4のアニメ全話観た人しかいないよね?もしくはゲームを全部クリアした人しかいないよね?
では遠慮なくネタバレしていきます!

前回登場した足立はペルソナ4の足立透です
登場させた理由は簡単に言えば、次の世界が平和な世界で悪役がいなくて闇堕ちも考えたが思いつかなくて、たまたまその時アニメのペルソナ4を観ていて、悪役がいないなら別の世界から連れてくればよくね?となった訳です
次の世界以外にも平和な世界はあるので、この悪役に出て欲しい!なんて要望があればメッセージで送ってください
ちなみに足立がショッカーに入った経緯をこれまた簡単に言うと警察に捕まり、刑務所に入った時にダークディケイドが現れて勧誘されたってことにしてます
それではまた次回!


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

CLANNADの世界
全ての願いが叶う場所


7つ目の世界はCLANNADの世界です!
もちろんAfter Stroyまではいきません。なぜなら…邪魔をしたくないからだ!



 

 

 

私達はまたまた住宅街にいた。

 

「住宅街か…これだけではなんの世界かわから…」

 

何気なく春香を見ると春香は私立光坂高等学校の制服を着ていた。

 

私はいろんな意味で不意を突かれてフリーズしてしまったが春香のおかげでここが何の世界かわかったな…

 

「CLANNADの世界か…」

 

「えっ⁉︎この街並みだけでわかったんですか⁉︎」

 

「そんなわけないだろう…自分の服装を見てみろ」

 

「え…ま、また服が変わってる⁉︎」

 

ちなみに私の服はかの英雄のように全身真っ黒だ

 

はぁ〜…春香が生徒ということはおそらく私は教師なのだろうな…中学教師の次は高校教師か…

 

全く…教えるのは得意ではないんだが…私にはどうすることもできないから仕方ない。

 

「とにかく学校に行ってみるか。おそらく春香は転入生で私は新たに就任する教師ということになっているだろうしな」

 

「そうですね!行きましょう!プロデューサーさん!」

 

プロデューサーさん…か、今までも思っていたんだがアイマスの世界では違和感はないがそれ以外の世界だと違和感しかないな…

 

「春香…そのプロデューサーさんというのはやめた方がいいかもしれんぞ?」

 

「え?どうしてですか?」

 

「今まで指摘しなかったが、春香の世界ならともかく他の世界では違和感しかないだろう」

 

「うっ…た、確かに…でもプロデューサーさんはプロデューサーさんですし…」

 

「衛宮さんとでも士郎さんとでも好きに呼べばいいさ」

 

「///えっと…じゃあ…し、し、うぅ〜衛宮さん!…これでいいですか?///」(上目遣い)

 

ぐっ!私の心に効果は抜群だ!一瞬死ぬかと思った…死因が尊死など洒落にならんぞ。

 

「///あ、ああ、それでいいぞ春香///さて…そろそろ行こうか」

 

「///はいっ!プロ…じゃなくて…え、衛宮さん!///」

 

赤面しながらも春香が私の腕に抱きついてくる。

 

くっ!これは私もかなりのダメージだ…早く慣れないとな…

 

 

------------------------------

 

 

色々あったがなんとか学校に来ることができた。

 

まどマギの世界のように先輩の教師が門の前で待っており、職員室まで案内され、春香はなぜか3年D組で私も3年D組で教師の補佐をしてくれとのことだった。

 

春香はまだ16歳だから本来1年生のはずなんだが…まぁこの世界が決めたことなら仕方ないかと私は納得できるが…

 

D組担任の教師に教室まで案内してもらっている時、春香はボソボソと呟いていた。

 

「いきなり3年生なんて…絶対ついていけないよ…」

 

それはそうだ。1年生に3年生の授業などついていけるはずがない。

 

「出来るだけ私もサポートするから心配するな」

 

「はい…プロデュ…え、衛宮さんを信じます…」

 

「ここが3年D組の教室です」

 

そうこうしているうちに教室に着いてしまったか。

 

担任の教師が先に教室に入っていった。

 

「あ〜いきなりだが転入生と先生の手伝いをしてくれる新しい先生を紹介する。2人共入ってきてくれ」

 

呼ばれたので春香と共に教室に入る。

 

「じゃあ天海さんから自己紹介しようか」

 

「あ、はい!あ、天海春香です!色々と迷惑をかけてしまうと思いますけど…よろしくお願いします!」

 

「では私の番だな…衛宮士郎だ。まだ教師としては未熟だがわからないことがあれば遠慮なく聞いてくれ。以上だ」

 

「2人共ありがとう!天海さんの席は…岡崎!お前の前でいいか?」

 

「え?いいですけど…」

 

岡崎朋也…この世界、CLANNADの主人公だ。

 

「衛宮先生はまず、後ろで授業を見ていてもらえますか?」

 

「わかりました」

 

春香は席に着き、私は朋也の席の後ろに立つ。

 

「えっと…岡崎さんでしたよね。改めてこれからよろしくお願いしますね!」

 

「あ、ああ、よろしく」

 

これが岡崎朋也と私達の出会いだった。

 

この後、朋也の悪友である春原陽平が必要以上に春香に絡んでくるので私がこっそり鉄拳制裁したことは私と春原以外は知らない。

 

 

 

 

------------------------------

 

 

 

 

「この世界に僕が狙うようなお宝はない…か」

 

ハズレの世界だったかな?いや…

 

「あのディケイドもこの世界にいるだろうし…彼のベルトでもいいかもね」

 

僕は標的を決め、行動を始めた。

 

 

 

 

 

 




次回『朋也の覚悟 目覚めろ、その魂』
そういえば春香が学校をどうしてるか書いてなかったな…
一応学校側にはアイドルの合宿と伝えているので出席停止扱いで、学校も仕方ないと判断して、学校が出す課題をちゃんと提出すれば単位を取れるようにしてくれています。
だから春香も事務所に届いた課題を取りに行ったり、やった課題を律子に渡して学校に送ってもらうためにちょくちょくアイマスの世界に帰ってるっていうことにしてます。
こうでもしないと色々大変なことになるからね…
それではまた次回!


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

朋也の覚悟 目覚めろ、その魂

約2週間ぶりの更新です…
思ってた以上に苦戦して、時間がかかってしまった…
久しぶりに3000文字以上書いた気がする…
それではどうぞ


 

 

 

この世界に来てから2日…

 

この2日間は特になにもなく、平和な日常が続いた。

 

なにかあったとすればCLANNADのメインヒロインである古河渚と知り合ったり、渚と仲良くなった春香が演劇部に入部したり、懲りずに春原が春香に必要以上に絡むので少しO☆HA☆NA☆SHI☆をしたぐらいだ。

 

だが平和はそう長くは続かなかった。

 

いつものように全然ついていけなくて頭がオーバーヒートしそうな春香をサポートしながら授業をしている教師を補佐していたんだが、突然外から爆発音が響いた。

 

「な、なんだ⁉︎」

 

「今のって爆発か⁉︎」

 

ショッカーの襲撃が始まったか…

 

私と春香は黙って頷き合い、教室から飛び出す。

 

学校から出るとショッカー戦闘員やグールが近くの街を壊しながら人々を襲っていた。

 

「春香…わかっているな?」

 

「はいっ!全員倒します!」

 

春香がブレイバックルを取り出したのを見て、私もネオディケイドライバーを取り出した。

 

その瞬間、後ろから妙な気配を感じた。

 

嫌な予感がする…

 

私は咄嗟に身を躱すと人影が通りすがった。

 

「まさか…僕に気付くなんてね」

 

「貴様は!海東大樹!」

 

海東大樹…仮面ライダーディエンドで、門矢士のストーカーと言われている。

 

「なぜ貴様がここにいるかはあえて聞かないが、貴様の目的はなんだ?」

 

海東はお宝を盗む怪盗ライダーだがCLANNADの世界に海東が満足するようなお宝があるとは思えないが…

 

「僕の目的は君のベルトだ」

 

私のベルトだと⁉︎

 

海東はネオディエンドライバーにカードを装填する。

 

《KAMEN RIDE》

 

確かに私のベルトはお宝だろう…だがこれを渡すわけにはいかない。

 

「春香は怪人どもを頼む…私は海東の相手をする」

 

「…わかりました!変身!」

 

《Turn Up》

 

春香ブレイドは怪人どもがいる方へ走って行くのを確認して、ネオディケイドライバーを腰に巻き、カードを構える。

 

「悪いが…これを渡すわけにはいかないな」

 

「なら…力ずくで奪うまでだ」

 

「「変身‼︎」」

 

《KAMEN RIDE DECADE》

 

《DIEND》

 

私はディケイドに、海東はディエンドに変身した。

 

まさかディエンドと戦うことになるとはな。

 

「君の力…見せてもらうよ」

 

ディエンドはカードを2枚取り出してドライバーに装填する。

 

《KAMEN RIDE CROSS-Z》

 

《KAMEN RIDE GATACK》

 

「行ってらっしゃい」

 

引き金を引くと仮面ライダークローズとガタックが現れる。

 

「今の俺は……負ける気がしねえ!」

 

「俺は俺にしかなれない!でもこれが俺なんだ!」

 

クローズとガタックか…ならまずは面倒なガタックから倒す!

 

私は即座にカードを1枚取り出してバックルに挿入する。

 

《KAMEN RIDE KABUTO》

 

《Change Beetle》

 

ディケイドカブトに変身してすぐに別のカードをバックルに差し込む。

 

《ATTACK RIDE CLOCK UP》

 

「クロックアップ!」

 

《CLOCK UP》

 

ガタックもクロックアップ発動し、超高速移動しながら私と殴り合う。

 

クローズが巻き込まれて宙を舞っているが気にしない!

 

「その程度か!仮面ライダーガタック!」

 

「くっ!」

 

クロックアップ対決は私が有利のようだな。

 

やはりガタックはカブトには勝てないというわけか…

 

「そろそろ決めるぞ」

 

「!?」

 

《1、2、3》

 

カブトのファイナルアタックライドカードをバックルに差し込む。

 

《FINAL ATTACK RIDE KA、KA、KA、KABUTO》

 

「ライダーキック!」

 

《Rider Kick》

 

私はわざとガタックに背中を見せ、ガタックがライダーキックを放つ瞬間にカウンター蹴りを叩き込む。

 

「甘い!」

 

「な⁉︎ぐわぁぁぁぁぁ‼︎」

 

ガタックは吹き飛び消滅した。

 

《Clock Over》

 

クロックアップが終わり、クローズが地面に落ちる。

 

「痛って!一体なにが起こったんだ…ってあれ?クワガタ野郎がいねぇ…」

 

残りはクローズか…馬鹿には天才物理学者でいくか。

 

ライドブッカーからビルドのカメンライドカードを取り出してバックルに挿入する。

 

《KAMEN RIDE BUILD》

 

《鋼のムーンサルト!ラビットタンク!イエーイ!》

 

「さてと…実験を始めようか」

 

ディケイドビルドに変身するとクローズは驚いていた。

 

「うぉ⁉︎また姿が変わった⁉︎」

 

「驚いてる場合か?」

 

「くそぉ〜クワガタ野郎の仇を取ってやるぜ!」

 

クローズが仇を取ろうと私に殴りかかってくるが軽くいなして反撃する。

 

「グハァ‼︎」

 

「やはり馬鹿だな…動きが単純すぎる」

 

「ば、馬鹿って言うな!せめて筋肉をつけろ!」

 

「筋肉をつけても馬鹿に変わりはない」

 

クローズを挑発しながらビルドのファイナルアタックライドカードをバックルに挿入する。

 

《FINAL ATTACK RIDE BU、BU、BU、BUILD》

 

「え?ちょ⁉︎ちょっと待て⁉︎」

 

「待つわけないだろう?」

 

必殺技を放とうとレバーを回している隙にボルテックフィニッシュを叩き込む。

 

「ギャハァァァァァァァァァ‼︎」

 

クローズは彼方に吹き飛び消滅した。

 

さて最後は海東…いないだと?

 

私は辺りを見回すがどこにもディエンドの姿はなかった。

 

「逃げられたか…」

 

「え、衛宮さん‼︎」

 

春香が私に向かって走ってきた。

 

変身を解除してるということは怪人どもは倒したようだな。

 

…なぜ春香の後ろに朋也の春原がいるんだ…

 

「どうした春香?なぜ朋也と春原がいる」

 

「えっと…見られてたみたいで…」

 

「先生達が心配でさ…」

 

なるほど…私達が教室を飛び出した後、心配で追いかけたということか。

 

「この姿とあの怪物について知りたいなら放課後に正門に来てくれ、さて…学校に戻ろうか」

 

変身を解除して私と春香は朋也達と共に学校に戻った。

 

 

 

 

--------------------------

 

 

 

 

まさかあの短時間でガタックとクローズを倒すなんて…

 

彼の実力…もしかしたら士以上かもしれないね。

 

今回は見逃してあげるけど、次は逃さないよ。

 

またね…別世界の仮面ライダーディケイド

 

 

 

 

--------------------------

 

 

 

 

 

放課後

 

正門で春香と一緒に朋也達を待っていると

 

「衛宮先生おまたせしました」

 

「来たか…渚もいるんだな」

 

朋也と春原に加えて渚も来ていた。

 

「はい…あの怪物の事が気になったので…」

 

「そうか…ではついてこい。家に案内しよう」

 

「家?ここで話せばいいだろ?」

 

「すまないな春原、あまり人に聞かれたくないのでな」

 

ショッカーや仮面ライダーのこと、特に私のことを見知らぬ人に知られるわけにはいかないからな…私の家なら誰かに聞かれる心配はない。

 

少し歩いて私の家の前まで来た。

 

「ここだ。上がってくれ」

 

「「「お邪魔します」」」

 

朋也達を家に上げ、いつも通り人数分の紅茶を淹れて3人と机越しに向かい合い、私は話し始める。

 

「さて…あの怪物はショッカーという悪の組織に仕える怪人。やつらはこの世界を侵略しようとしている…そして私達はこの世界の人間ではない」

 

「私と衛宮さんはショッカーの侵略からこの世界を守るために別の世界からやってきたんです…信じられないと思いますけど…」

 

「確かに信じられないが…怪人を見た以上信じるしかないだろ」

 

「だな!あんな怪物がこの世界にいるわけないし」

 

「私も信じます!」

 

ショッカーについては3人共信じてくれたが問題はこれからだ。

 

私はこの世界で仮面ライダーを誕生させる必要があることについて話した。

 

「〜以上だ。君達に仮面ライダーに認めてもらえる程の覚悟はあるか?」

 

これには流石に3人共黙ってしまった…が、朋也が声をあげた。

 

「俺は…この手でみんなを守りたい…こんな覚悟じゃダメかもしれない…だけど俺はあの怪人からみんなを…演劇部を守りたい!」

 

《その覚悟!俺が認めよう!》

 

「「「!?」」」

 

どこからか声が聞こえ、私の中からカードが飛び出した。

 

「あ、あんたは…」

 

《俺は仮面ライダーアギト》

 

アギト…龍の顎をモチーフとし、超能力で戦うライダー

 

「アギト?」

 

《ああ!その手でみんなを守るために俺の力を使ってくれ》

 

アギトのカードが激しく光り輝き、光が収まるとそこにはオルタリングが浮かんでいた。

 

「これは?」

 

「オルタリング…アギトに変身するためのベルトだ。朋也…これを持つともう後戻りはできない。私達がこの世界を去った後、ショッカーの残党が現れたら朋也が倒すしかない。それにショッカーの首領を倒す時は必ず協力してもらう。約束できるか?」

 

「ああ!」

 

朋也の手がオルタリングに触れるとアークルと同じように自動的に朋也の腰に巻かれ消えた。

 

「べ、ベルトが消えた⁉︎」

 

「ど、どういうことですか⁉︎」

 

「オルタリングは変身者と同化するベルトだから問題はないよ。取り出し方もわかるはずだ」

 

「確かに…取り出し方がわかる」

 

ライダーを1人誕生させることができた。

 

これでひとまず安心といったところか…

 

だが海東のこともある…ヤツがショッカーに仕えてるとは思えないが、気をつけることに変わりはない。

 

「さて…君達はもう帰った方がいいだろう。そろそろ日が暮れる」

 

「!?ま、マジか!春原、渚!帰るぞ!」

 

「「お、おう(は、はい)!」

 

朋也達は慌ただしく帰っていった。

 

「し…衛宮さん」

 

「む?どうした春香?」

 

今、士郎さんと言おうとしたけどやっぱり恥ずかしくて衛宮に変えたな。

 

「絶対に世界を救いましょうね!」

 

「ふっ…当たり前だ。そのために私は転生したんだ、必ず救ってみせるさ。さてと…そろそろ夕飯の支度をしようか」

 

「はいっ!私も手伝いますよ!」

 

海東のことを今考えても仕方ない…か。

 

私は考えるよりも料理に手を動かすことにした。

 

 

 

 

 

 

 




次回『渚の覚悟 今、君のために』
CLANNADの世界は色々と苦戦するから時間がかかりそう…
もう次の世界も決めてるのに…
まぁ無理なく自分のペースで書いていくので気長に待ってくれると嬉しいです!
それではまた次回


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

渚の覚悟 今、君のために

ふぅ…なんとか書けた…
最近錬転を書くペースが落ちてきたな…
今更だけどなんでこんなに終わりが見えない小説を書こうと思ったんだろうか…それは過去の自分しかわからないよな…
まぁとにかく本編をどうぞ!



 

 

 

翌日

 

私は春香と共に学校へ登校していたのだが途中で怪人達が暴れていた。

 

インベス、バクスターと屑ヤミーか。

 

昨日も襲撃したというのに…どうやら今回のダークライダーはかなり短気らしい。

 

「春香!」

 

「はいっ!」

 

私と春香はそれぞれベルトを腰に巻く。

 

「「変身‼︎」」

 

私達は変身して怪人達を倒すために武器を構え、近くの怪人に斬りかかった。

 

 

 

 

--------------------------

 

 

 

 

登校中になんか騒がしいと思ったら衛宮先生達が怪人と戦っていた。

 

もう俺もライダーなんだ…戦わないとな!

 

俺は腰にオルタリングを出現させる。

 

「変身‼︎」

 

仮面ライダーアギトに変身して近くにいるミイラみたいな怪人に殴りかかる。

 

「朋也‼︎来てくれたのか!」

 

「一緒に戦いましょう!」

 

「ああ!」

 

俺は衛宮先生達と一緒に怪人達を殴り倒していく。

 

「トリプルライダーキックでもやってみるか!」

 

「はいっ!やりましょう!」

 

「わかった!任せろ」

 

《FINAL ATTACK RIDE DE、DE、DE、DECADE》

 

クロスホーンを展開して、エネルギーを右足に溜める。

 

「「「ハァァァァァァァァァァァァァァ‼︎」」」

 

衛宮先生達と一緒に飛び蹴りを怪人の大軍に叩き込むと怪人達は爆散した。

 

「終わったのか…」

 

意外にあっけないな…

 

「なかなかやるではないか」

 

「衛宮先生」

 

「さて…こんな騒ぎがあっても遅刻するわけにはいかないな。早く学校に行くとしよう」

 

確かに…3人共変身を解除して学校に向かった。

 

 

 

 

--------------------------

 

 

 

 

放課後

 

授業を終え、春香と共に家に帰ると家の前に渚がいた。

 

なぜ渚が私の家の前に…

 

「渚?どうしたんだ?」

 

「えッ⁉︎え〜と…覚悟を聞いてもらおうと思って…」

 

渚が仮面ライダーになる覚悟を決めたのか⁉︎

 

「わかった…家の中で聞こう」

 

渚を家に上がらせ、昨日と同じように机越しに向かい合う。

 

「さてと…では渚の覚悟を聞こう」

 

「はい…私は戦いたくはないんです…私が仮面ライダーになっても邪魔になるだけかもしれません…でも!戦わないと朋也君を守れないから!だから私は!」

 

《もう君の覚悟は伝わった…その覚悟は俺が認める!》

 

いつものようにどこからか声が聞こえて、私の中から1枚のカードが飛び出し、渚の前に浮かんでいる。

 

「なんか…もう見慣れてきましたね…」

 

春香の言うことはごもっともだがそれは言わないお約束だ!

 

「あ、あなたは…」

 

《俺は仮面ライダー龍騎》

 

龍騎…龍をモチーフとし、アドベントカードを使い戦うライダー。

 

《戦いたくないのは良くわかる…だけど戦わなければ生き残れない!戦わないと誰も守ることなんてできない!君が戦いたいなら俺が君の力になる!》

 

そう言うと龍騎のカードが光り輝き、火が収まるとそこにはVバックルが浮かんでいた。

 

「これは?」

 

「Vバックル…仮面ライダー龍騎に変身するためのベルトだ。渚…これを持つともう後戻りはできない。朋也にも言ったが私達がこの世界を去った後に怪人が現れたら、朋也と渚が倒すしかない。それに最終決戦には必ず協力してもらう。約束できるか?」

 

「はい!」

 

渚は迷わずにVバックルを手に取った。

 

「渚…ライダーになったとはいえ無理はするなよ?文化祭も近いんだからな」

 

「大丈夫です。無理はしませんから…じゃあ私は帰りますね」

 

渚はそう言うと軽くお辞儀をして帰っていった。

 

「渚ちゃん…少し心配ですね…」

 

「私もだ…本人は大丈夫と言っているが…」

 

彼女のことは心配だが今はどれだけ心配しても意味がないか…

 

「さて春香…今日は確か課題があった気がするが…」

 

「ギクッ‼︎え、えーと…今からやるんですか?」

 

「もちろんだ」

 

「うぅ〜」

 

少し可哀想だがここは心を鬼にして春香に勉強を教えることにした。

 

 

 

 

--------------------------

 

 

 

 

「また失敗したのか‼︎」

 

クソ!2日連続で襲撃したのにどっちもライダーに邪魔された!

 

「この役立たずどもが‼︎次は僕が自らアイツらを葬ってやる!」

 

僕は帝王のベルトを手に街を破壊しに行った。

 

 

 

 

 

 




次回『新たな帝王』
ちょっと話の流れ適当すぎたかな…
次でダークライダーとの戦い…までいけたらいいな…
それでは次は『盾の勇者と蒼炎の勇者』でお会いしましょう!



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

新たな帝王

ふぅ〜なんとか1週間で書けた…早く次の世界に行きてぇー!
最近自分の部屋がアイマスグッズだらけになってきて部屋に入るたびにちょっとテンションが上がる…アイマス最高‼︎
ではどうぞ


 

 

 

渚がライダーになってから3日が経った。

 

文化祭も近づき、演劇部も文化祭に向けての練習が始まっていた。

 

私も顧問の幸村先生と共に演劇部の様子を見に行ったり、なにか足りない物があれば投影魔術を使って用意したりしていた。

 

できれば文化祭までにダークライダーを倒したいものだ…文化祭の最中に襲撃が来ることだけは勘弁してほしい。

 

しかし…春香は楽しそうに演劇部のみんなと練習しているな…早くダークライダーを倒さなければならないのはわかっているが、春香のことを考えると文化祭の後に倒すのがいいのかもしれん。

 

だがダークライダーは待ってはくれなかった。

 

私達は今、体育館で演劇の練習をしていたのだが…突然、爆発音が鳴り響き、学校内が騒がしくなった。

 

まさかと思い、体育館を出て、門の方を見てみたら案の定破壊され、怪人達が学校内に侵入していた。

 

通りで騒がしくなったわけだ…

 

「衛宮さん!なにがあったんですか⁉︎」

 

「怪人が学校に侵入した!朋也と渚は⁉︎」

 

「アイツらを倒せばいいんだろ!」

 

「朋也君!一緒にやりましょう!」

 

私と春香はベルトを取り出して腰に巻き、朋也はオルタリングを腰に出現させる。

 

そういえば…大きな鏡がない…これではVバックルは取り出せない…と思っていたのだが渚が龍騎のカードデッキを前へ掲げると鏡がないのに渚の腰にVバックルが巻かれていた。

 

明日奈のファイズギアの時と同じようにいつの間にか設定を破壊していたようだな…

 

「「「「変身‼︎」」」」

 

私達はそれぞれディケイド、ブレイド、アギト、龍騎に変身する。

 

ちなみに朋也アギトと渚龍騎はオリジナルと全く変わらない。

 

「手分けして学校に侵入した怪人どもを一掃するぞ!」

 

「「「はい(おう)‼︎」

 

私達は手分けして学校に侵入した怪人達を倒していたのだが途中で騒がしい怪人が現れた。

 

「ダークディケイド…じゃなくて首領に逆らうライダー達が通ってる学校なんて破壊しちゃって!」

 

あれはルナドーパントか…

 

「!?あんなところにライダーがいたわ‼︎あなたは何者⁉︎」

 

「通りすがりの仮面ライダーだ。覚えておけ」

 

ライドブッカーの斬れない部分を撫で、ルナドーパントに斬りかかる。

 

「ハァーッ!」

 

「くっー!中々やるじゃない!あなたのこと嫌いじゃないわ!」

 

「ええい!鬱陶しい!」

 

オカマキャラは正直イラつくから好きではない…ネタとしては好きだが。

 

ルナドーパントにはこれにするか。

 

私はルナドーパントから距離を取り、ルナトリガーのフォームライドカードを取り出してバックルに差し込む。

 

《FORM RIDE DOUBLE ルナトリガー》

 

ディケイドダブル ルナトリガーに変身して、すぐにダブルのファイナルアタックライドカードをバックルに差し込む。

 

《FINAL ATTACK RIDE DO、DO、DO、DOUBLE》

 

「トリガーフルバースト!」

 

「イヤァァァァァァァァァァァァァ‼︎」

 

トリガーフルバーストを受けたルナドーパントは爆散した。

 

やれやれ…オカマキャラを相手にすると調子が狂うな…

 

「全く…僕達の邪魔をしないでくれないか?」

 

背後から声をかけられ、私は身構えながら振り向く。

 

「貴様は足立透!なぜここに!」

 

「なぜって…君ならわかるだろう?」

 

足立透はペルソナ4に登場するキャラクターだ…ここにいるということは闇堕ちキリトの時と同じようにダークディケイドが連れてきたのか‼︎

 

「貴様がこの世界のダークライダーというわけか…」

 

「その通り…じゃあここで死んでくれよ」

 

足立はオーガギアを取り出して腰に巻き、オーガフォンに000と入力した。

 

《Standing by》

 

ヤツは仮面ライダーオーガか…ファイズと言いたいが王には王だ。

 

私はオーズのカメンライドカードを取り出してバックルに差し込む。

 

「「変身」」

 

《KAMEN RIDE OOO》

 

《Complete》

 

《タ・ト・バ‼︎タトバ、タ・ト・バ‼︎》

 

ディケイドオーズに変身して、メダジャリバーを取り出してオーガのオーガストライザーとぶつかり合う。

 

「くっ!オーズでも少し押されるか!」

 

「おいおい…こんなもんじゃないだろ?世界を救うなら俺を倒してみろよ‼︎」

 

チッ!少し本気を出すとするか!

 

私はオーズガタキリバコンボのフォームライドカードを取り出してバックルに挿入する。

 

《FORM RIDE OOO ガタキリバ》

 

《ガ~タガタガタキリッバガタキリバッ!》

 

ディケイドオーズガタキリバコンボに変身した後、大量に分身してオーガを攻撃する。

 

数押しにはオーガでも敵わないだろう。

 

「な、なに⁉︎ぐはぁ!」

 

「おいおい、こんなものか?この程度で私を倒すなど不可能だぞ?」

 

「クッソォ〜一掃してやる!」

 

《Exceed Charge》

 

「!?しまった!」

 

一足先に気づいた私はなんとか避けたがオーガストラッシュで分身は一掃されてしまった。

 

やはりオーガにはファイズが適任か…

 

「「「衛宮さん((先生))!」」」

 

ん?春香達か、どうやら侵入した怪人を殲滅したらしいな。

 

「あのライダーが…」

 

「ああ…この世界のダークライダーだ」

 

「ならさっさと倒そうぜ!」

 

「はい!やりましょう朋也君!」

 

私はファイズブラスターフォームのカメンライドカードをバックルに差し込み、春香ブレイドはカテゴリーK エボリューションコーカサスのカードをラウズアブソーバーにスキャンし、朋也アギトはバーニングフォームになり太陽の光を浴びて渚龍騎はサバイブのカードをベントインする。

 

《KAMEN RIDE FAIZ BLASTER》

 

《Evolution King》

 

《SURVIVE》

 

《Awakening》

 

ディケイドファイズブラスターフォーム、春香ブレイドキングフォーム、朋也アギトシャイニングフォーム、渚龍騎サバイブの4人が並び立つ。

 

「へっ…4人に増えたぐらいで僕には勝てない!」

 

「それはどうかな?」

 

私達はそれぞれの武器を構えて、オーガに向かい走り出す。

 

今、この世界で最後の戦いが幕を開けた。

 

 

 

 




次回『いつまでも覚えてる』
CLANNADの世界も残り2話だな…
それではまた次回!


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

いつまでも覚えてる

おまたせしました!
やっぱり2つも小説書いてるとどうしても更新遅くなっちゃいますね…
では短いですけど本編をどうぞ!


 

 

 

私達は4人でオーガに波状攻撃を仕掛ける。

 

最強フォーム4人を相手に流石のオーガも押され始める。

 

「さっきまでの威勢はどうした!」

 

「チッ!鬱陶しいガキどもが!なんでガキは僕の邪魔をするんだ!」

 

「俺達の世界を守るために決まってんだろうが!」

 

「私達の世界が滅ぼされるのを黙って見てるわけにはいかないんです!」

 

足立は彼の世界…ペルソナ4の世界でも鳴上達に計画の邪魔をされてるからな。

 

足立にとって邪魔をされるのはこれで2度目だ…だが慈悲はない!

 

「そろそろ終わりに」

 

『悪いが…させるわけにはいかないな』

 

「なに⁉︎」

 

「えっ⁉︎今の声…」

 

突如どこからか聞き覚えのある声が聞こえるとオーガの背後にオーロラが出現し、そこから大量の怪人達が飛び出してきた。

 

ダークライダーでオーロラが使えるのはたった1人…

 

「チッ!ダークディケイドの仕業か!オーガは私が倒す!春香達は雑魚を頼む!」

 

「「「はい‼︎」」」

 

オーロラから出てきた怪人は春香達に任せて私はオーガに集中する。

 

「さて…始めるとするか」

 

「そうだな…邪魔者もいないし思う存分やれるな」

 

私はファイズブラスターをブレードモードにして構え、オーガもオーガストライザーを構える。

 

《Blade Mode》

 

「ハァーッ!」

 

「お前達の旅はここで終わりだ!」

 

オーガと何度も鍔迫り合いながらも斬りあう。

 

オーガの基本スペックはファイズブラスターフォームよりも高い…だがあくまでも基本スペックの話だ。

 

実際…私の方が優勢だ。

 

「クソッ!なぜだ!なぜ僕は勝てない!」

 

「それは貴様が鳴上からなにも学んでないからだ!」

 

「なんであのガキの名前を…いやそんなことはどうでもいい!」

 

《Exceed Charge》

 

チッ!またオーガストラッシュか!

 

ならブラスタークリムゾンスマッシュで迎え撃つ!

 

私はファイズのファイナルアタックライドのカードを取り出してバックルに差し込む。

 

《FINAL ATTACK RIDE FA、FA、FA、FAIZ》

 

オーガのオーガストラッシュをブラスタークリムゾンスマッシュで迎え撃とうとしたその時

 

『させんと言ったはずだが?』

 

突如私とオーガの間にオーロラが現れ、中からディメンションシュートが放たれた。

 

「なに⁉︎ぐわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ‼︎」

 

咄嗟に避けようとしたが間に合わず直撃して吹き飛ばされ、ディケイドの姿に戻ってしまった。

 

チッ…今のは…

 

オーロラが消えると案の定そこにはライドブッカーガンモードを構えたダークディケイドが立っていた。

 

「最弱とはいえこいつも幹部の1人なんでな…ここで失うわけにはいかない。足立、潮時だ…引くぞ」

 

「僕はまだ戦え」

 

「戦えるとしてもこのまま戦いを続けて負けるのはお前だ。引き際も肝心なことぐらいわかるだろう」

 

「…わかったよ」

 

ダークディケイドがライドブッカーを下ろして私の方を見る。

 

「まだ侵略する世界はあるからな、足立を追い詰めたことに免じてこの世界の侵略は諦めてやる…だが次はないと思え」

 

「ま、待て!」

 

クソッ!立ち上がることもできないのか!意外にディメンションシュートのダメージがデカイ!

 

「じゃあな」

 

ダークディケイドはオーロラを使ってオーガと共にこの場所から姿を消した。

 

しかし…あの声は諏訪部順一の声だったが声だけではダークディケイドの正体はわからんな。

 

仕方あるまい、今はとりあえず立ち上がって春香達の援護に行かないとな。

 

 

 

 

--------------------------

 

 

 

 

「無茶をしたな足立、もう体は限界だろう?今回はたまたま助けに行けたが次はないぞ」

 

「へっ…次はもっとうまくやりますよ」

 

足立は変身を解くと少しよろけながらもどこかへ行ってしまった。

 

やれやれ…オーガギアは足立にとって諸刃の剣だ。

 

本来ディケイドにあるはずの設定破壊能力は記憶の欠落とともに弱まり、もうカメンライドもできない以上オーガギアの設定も完全には破壊できていない。

 

まぁいい…それよりも先のことを考えなくてはならない。

 

「さて…そろそろ次の世界へ」

 

「私の出番だァァァァァァァァァァ‼︎」

 

「…何の用だ?檀黎斗」

 

いきなり声を荒げたのはエグゼイドの世界から連れてきた檀黎斗だ。

 

「次の世界の侵略はこの檀黎斗神に任せろォォォォォ‼︎」

 

「やかましい…悪いが私達はお前をあまり信頼していない。侵略を任せるわけにはいかないな」

 

まぁ…連れてきたことは正直後悔しているが…

 

「さぁ!早くオーロラを出すがいい‼︎」

 

はぁ…仕方ない。

 

「…わかった。もし侵略できれば私達はお前を信頼しよう」

 

私は次の世界へ通じるオーロラを出現させる。

 

「行ってこ…」

 

行ってこいと言おうとしたが既に檀黎斗の姿はなかった。

 

…やはり信用できないな。

 

 

 

 

 

 

 

 




次回『【エピローグ】だんご大家族』
没案だった檀黎斗復活です!
元々次の世界のダークライダーはゲンムにする予定だったんですけど適任の悪役はその世界にはいなくて、やっぱりゲンムは檀黎斗だよなってことで復活しました!
まぁ口調は絶対おかしくなるだろうけど…
それではまた次回!


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

【エピローグ】だんご大家族

書けたけどかなり短くなったなぁ…
とにかくCLANNADの世界は終わりです!
どうぞ!


 

 

 

あの後、なんとか怪人達を倒して学校を守った。

 

まぁ…その日学校はまた怪人が来るかもしれないと安全のため臨時休校になった。

 

その日私達は変身を目撃したという生徒達の質問責めをどうにか避けながら下校していた。

 

「やれやれ…質問されることは覚悟していたが、まさかここまでとは…」

 

「戦いの疲れとは違う意味で疲れました…」

 

「あれはしばらく収まりそうにないな」

 

「明日も質問責めに合うんですね…」

 

戦いの肉体的な疲れと質問責めの精神的な疲れで重く感じる足を動かして家への道を歩いていると朋也がなにかを思い出したようで私に話しかけてきた。

 

「そういえば…ダークライダーを倒したってことは衛宮先生達は次の世界に行くのか?」

 

「そうだな…今晩には次の世界に行くつもりだ」

 

「今晩…」

 

「渚ちゃん!心配しなくてもまた会えるから!」

 

悲しそうな顔をする渚を励ます春香…彼女の言う通りこれが今生の別れというわけではない。

 

「春香の言う通りだ。全てが終わればこの世界に遊びに来るぐらいはできる。まぁその前にショッカー首領戦で会うことになるがな」

 

「そうだったな…もう二度と会えないわけじゃないんだし、笑顔で送り出そうぜ」

 

「朋也君…はい!」

 

ふっ…お似合いだな。

 

さて、いつものをやっておくか。

 

「朋也、渚、これから暇かね?」

 

「え?あ、ああ…俺は暇だけど、渚は?」

 

「私も暇ですよ」

 

「だったら私達の家でお別れパーティーでもしましょうよ!このままお別れも寂しいですし!」

 

私も似たようなことを言おうと思っていたんだが、春香に言われてしまったな…まぁどちらが言ってもいいがな。

 

「おう!俺はいいぜ!」

 

「私もです!」

 

「了解した。私が腕によりをかけた料理をご馳走しよう」

 

「じゃあ急いで帰りましょ〜!」

 

春香はいきなり私の手を取り、走り出した。

 

「お、おい!急がなくても時間はまだあるし、家も逃げはしないぞ!」

 

「えへへ♪わかってますよ〜♪」

 

全く…まぁいいか。

 

 

--------------------------

 

 

数分後…

 

家に着くと私は即座にエプロンを投影して身につけて調理に取り掛かり、春香もデザートを作りながら私の手伝いをしている。

 

「なんか…すげぇ…」

 

「わ、私も手伝います!」

 

「お!それは助かるな。頼めるか?」

 

「はい!任せてください!」

 

「じゃ俺は皿でも並べておくか」

 

渚も調理に加わり、あまり料理が得意ではない朋也は皿を並べることになった。

 

料理が完成した時はちょうど夕飯どきだった。

 

4人でその料理を食べ、あまりの美味さに朋也がおかわりを2、3度し、渚も美味しそうに食べていた。

 

その時ふと渚が呟いた。

 

「なんだがまるで…家族みたいですね」

 

「「か、家族(ですか)⁉︎」

 

春香と朋也が過剰に反応するが私は確かにと思った。

 

一緒に夕飯を作り、雑談しながら食べる…それだけでも十分家族のようなものだ。

 

「確かにな…みんなだんご大家族だ」

 

「はい!だんご大家族です」

 

それからも春香の世界の話をしたり、仮面ライダーについて話したりしたがいつの間にか時間が来てしまった。

 

「そろそろ行くか」

 

「はい。衛宮さん」

 

「もう時間か…まぁ、また会える時を楽しみにってラスボス戦だけど…それまでに仮面ライダーの力を使いこなせるようにしておくよ」

 

「私も朋也君と一緒に頑張ります!」

 

「ああ、どこまで使いこなせるようになるか楽しみにしておこう」

 

私は次の世界に繋がるオーロラを私の背後に出現させる。

 

「ではな。朋也、渚」

 

「またいっぱい話そうね!」

 

「ああ!またな!」

 

「次の世界もちゃんと救ってくださいね!」

 

そして私達はオーロラへと入っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

8つ目の世界は蒸気機関が発達した日ノ本で不死の怪物と戦う世界である。

 

 

 

 

 

 

 

 




次回の錬転は!

「よりによって…こんな世界に来てしまうとはな…」

「あれってゾンビじゃないんですか⁉︎」

「あれはカバネ…わかりやすく言えば鋼鉄のような皮膚を持ったゾンビだ」

「だから俺はカバネじゃねぇって‼︎」

「私達はカバネリ…人とカバネの狭間にある者」

次回『甲鉄城』





次回の話はだいたい決まってたので次回予告を仮面ライダー風にしてみました!
これからもだいたい決まってる場合は仮面ライダー風次回予告をする予定です!
それではまた次回!


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

甲鉄城のカバネリの世界
甲鉄城


8つ目の世界は甲鉄城のカバネリの世界です!
2週間ぶりですね…久しぶりに3000文字以上書いた…
ではどうぞ!


 

 

 

私達は江戸時代のような街並みにいた。

 

「ここは…昔の街…ですか?」

 

「さぁな…まだわからん…だが服が変わっているな」

 

春香は可愛らしい赤い浴衣、私は…勘平?いや…この服装には見覚えがある。

 

周りを見ると高台に駅らしきものが見えた。

 

もう間違いないこの服装は生駒と同じ…そしてこの世界は…

 

「甲鉄城のカバネリの世界か…よりによってこんな世界に来てしまうとはな…」

 

「こんな世界?」

 

「知らない方が身のためだと言いたいが…そのうちわかるさ」

 

ここが顕金駅だとすればカバネに襲われ、コントロール不能になった扶桑城が市街地に突入してしまうはずだ。

 

そんなことを考えていると線路から脱線した扶桑城が市街地に突入し、中からカバネが大量に現れた。

 

倒すのは容易いが数が多い上に流石に私とてカバネに噛まれるのはマズイ!

 

「チッ!マズイな!春香逃げるぞ!」

 

「え、衛宮さん‼︎あ、あれってゾンビじゃないんですか⁉︎」

 

私は記憶を頼りに甲鉄城に向かって逃げながら春香の質問に答える。

 

「あれはカバネ…わかりやすく言えば鋼鉄の皮膚を持ったゾンビだ」

 

「鋼鉄の皮膚⁉︎そんなのどうやって倒すんですか⁉︎」

 

「鋼鉄の皮膚といってもその皮膚は一部しかない…そこ以外は普通のゾンビとなんら変わりない」

 

「一部…ですか?」

 

その時私達に向かってカバネが数体走ってきた!

 

「ひっ!し、士郎さん‼︎」

 

「チッ!仕方あるまい!」

 

私は黒弓と無銘の剣を数本投影、即座に無銘の剣を強化魔術で強度を上げ、走ってくるカバネ達の心臓に狙いを定めて放つ。

 

強化魔術で強度を上げた無銘の剣はカバネの心臓皮膜を破り、カバネの心臓を貫いた。

 

心臓を貫かれたカバネ達は力尽きて倒れる。

 

やれやれ…全く油断できんな…

 

だが無銘の剣でも強化魔術を使えばカバネの心臓皮膜を破れることはわかったな。

 

「ふぅ〜春香無事か?」

 

「はい…なんとか…」

 

「そうか、なら良かった。とにかく急ぐぞ」

 

「え?あ、はい!でも走りにくくて…」

 

確かに…ネロの力が宿り、デミ・サーヴァントのようなものになっていても浴衣姿ではしょうがないか…よし、少し恥ずかしいが…

 

「では、失礼する」

 

「え?」

 

私は春香を横に抱く、まぁつまりお姫様抱っこというやつだ。

 

「///ふぇ⁉︎ちょっと⁉︎え、衛宮さん⁉︎///」

 

「これなら問題ないだろう?」

 

「///は、恥ずかしいですよー///」

 

どこからかリア充爆発しろ!などと言われそうだが私は気にしない。

 

「ここから脱出するためだ。私達とてカバネに噛まれれば奴らの仲間入りだからな。私としてもそれだけは避けたい。しっかり掴まっていろよ!」

 

「///は、はい!///」

 

春香が私の首にしっかりと掴まる(抱きつく)のを確認してから全速力で甲鉄城へと向かう。

 

これなら数分程度で着くだろうが…まだまだ問題は山積みだな。

 

そういえば…さっき春香が士郎さんと言ってなかったか?

 

ええい!そんなことより…そんなことではないが!今は甲鉄城に向かうことが最優先だ!

 

 

 

 

 

--------------------------

 

 

 

 

 

カバネが怖くて…お、思わず士郎さんって名前で呼んじゃっちゃったぁぁぁ〜///

 

やっと衛宮さんって噛まずに呼べるようになったのにいきなり名前呼びだなんて〜///

 

それに今、衛宮さんにお姫様抱っこされてるし〜///

 

もう頭が真っ白だよ〜///

 

私は恥ずかしさでどうしていいのかわからなくてチラッと衛宮さんの顔を見る。

 

前だけを見据えた真剣な衛宮さんの顔…やっぱり、カッコいいなぁ〜いつか衛宮さんと…えへへ///って私はなにを考えて⁉︎…で、でも衛宮さんと私は付き合ってますし、こんなことを考えても別に…ってそうじゃなくて⁉︎///

 

それから衛宮さんに降ろされるまでこんなパニック状態が続きました。

 

うぅ〜恥ずかしい///

 

 

 

 

--------------------------

 

 

 

 

数分後

 

無事に甲鉄城の前に着いたがそこには2体のカバネがいた。

 

私は春香を降ろし、黒弓と無銘の剣を投影、強化した無銘の剣をカバネに向かって放つ。

 

無銘の剣が1体のカバネの心臓を貫くと同時にもう1体のカバネがどこからともなく現れた少女によって倒された。

 

彼女は…無名…

 

無名が私に気づき、あくびをしながらこちらに歩いてくるが先に声をかけてきた者がいた。

 

「え、衛宮先輩!」

 

「無事だったんですね!」

 

「君達は…生駒(いこま)逞生(たくみ)か」

 

なるほど…この世界の私は2人の先輩らしいな。

 

「先輩のさっきの攻撃…赤い服は着てないけど、もしかして先輩が無銘なんですか!」

 

「…へ?」

 

「…無銘?」

 

なぜ生駒達が無銘という名を知っている⁉︎

 

待てよ…もしやこの世界の私も投影魔術が使え、蒸気鍛治をしながらカバネが現れたという情報を耳にすればこっそり抜け出してカバネを殲滅するとかいうスパイダーマン的なことをしていた設定なのか⁉︎

 

は、話を合わせなくては…

 

「…そ、そうだ…私が無銘だ。今まで隠していてすまなかったな」

 

「へぇ〜あなたが無銘なんだ〜どこからともなく現れてカバネを殲滅していくっていう…」

 

「君は…」

 

無名だったか?と言おうとしたが先に生駒が声を上げた。

 

「あっ‼︎」

 

「あっ⁉︎よっ!なんか感じ変わった?」

 

「そっちこそ…その、強いんだな」

 

「うーん少しはね」

 

そういうと無名は生駒の匂いを嗅ぎ始める。

 

「ふぅ〜ん…やっぱりアンタ普通じゃないね」

 

生駒は訳がわからない顔をしているが今は知らなくても仕方がないな。

 

私達は無事に甲鉄城に乗り込んだが案の定カバネが逃してくれる訳がなく、襲撃されながらの出発となった。

 

甲鉄城に侵入しようとしたカバネを生駒が倒したのだが彼の胸には心臓皮膜が光り輝いていた。

 

「そんな!ウイルスは止めたはずだ!どうして…」

 

「生駒さん…」

 

それを見た春香も少し後ずさろうとするが私が止める。

 

「大丈夫だ春香…生駒はカバネではない」

 

「でもあれは…」

 

「見た目だけで判断はしない方がいい」

 

私は生駒を庇ったが頑固な来栖(くるす)によって生駒は甲鉄城から追い出されてしまった。

 

だが私はこの先の展開も覚えている…ならばやるべきことは1つ‼︎

 

甲鉄城が跳ね橋のところに着くと同時に扉を開き、外(といっても甲鉄城から降りてはいない)に出て黒弓と強化した無銘の剣を何十本と投影し、迫り来るカバネを次々に撃ち抜いていく。

 

「おい!なにやってんだ!」

 

「私の心配はいい!早く扉を閉めんかたわけ!」

 

「衛宮さん!早く中に戻ってください!じゃないと衛宮さんもカバネに!」

 

「春香!心配はいらんと言っただろう!それにこんなところでカバネに噛まれるほど、私は落ちぶれてなどいない!」

 

流石に会話しながらでは危ないな…私の鷹の瞳にはすでに生駒の姿は見えている。

 

そして生駒も援護している私に気づいたようだ。

 

「生駒‼︎援護する‼︎手動のレバーを倒せ‼︎」

 

この声が生駒に届いたかどうかはわからない…だが生駒はその瞬間、ニヤリと笑った。

 

「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉ‼︎」

 

生駒は手動のレバーに向かい走り出す。

 

私は生駒を援護しながらも私に迫るカバネも倒していく。

 

そして生駒がレバーを倒すのを確認して、生駒の元へ行く。

 

「生駒…よくやった。甲鉄城に戻るぞ」

 

「衛宮先輩…でも俺は…カバネに…」

 

「生駒はカバネではない。さぁ急ぐぞ」

 

「な!ちょっと!待ってくださいって!」

 

生駒の言葉を無視して私は生駒を担ぎ、甲鉄城に戻った。

 

甲鉄城に戻り、生駒を下ろすと春香が泣きながら私に抱きついてきた。

 

「おっと!は、春香?」

 

「衛宮さんのバカ‼︎もし衛宮さんがカバネに噛まれたらって…心配したんですから‼︎」

 

「そうか…すまなかった…心配をかけたな…私は大丈夫だ」

 

「もう…あんな無茶はしないでください…」

 

「わかった…善処しよう」

 

無茶をするな…か…善処しようとは言ったがそれは無理な話だ…私はこれからも誰かを守るために…春香を守るために無茶をし続けるだろう。

 

この空気に生駒も私になにか言いたそうにしていたが言えずにいると生駒に向かい、頑固者から自決袋が投げられた。

 

「貴様に救われたこと…恥とは思わんぞ…少しでも人の心が残っているのなら、皆のために自決しろ!」

 

そういうや否や来栖と左右にいる2人が生駒に蒸気銃を向ける。

 

やれやれ…これだから頑固者は困る…私はまた生駒を庇うため口を開こうとしたその時、無名が口を開いた。

 

「コイツはカバネじゃないよ…人でもないけど…」

 

無名が来栖に背を向け、上着のようなものを脱ぐと彼女の背中にも心臓皮膜が光り輝いていた。

 

「私達はカバネリ…人とカバネの狭間にある者」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




次回の錬転は!

「カバネリ…だと…」

「私の名は無銘…もし2人が人を襲えば私が殺す」

「ねぇ…あなたと私で模擬戦をしてみない?無銘と無名…どっちが強いか」

「生駒さん!正気に戻ってください!」

「カバネリは人の敵ですか!それとも味方ですか!」

「倒すべきはカバネだ…カバネを倒すために俺は命を張るんだ!」

次回『無銘と無名』




目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

無銘と無名

おまたせしました
一カ月ぶりですね…
中々ネタが思い浮かばない+思ってた以上に長引いたので時間がかかってしまいました…
それではどうぞ!
…春香視点難しい


 

 

 

「カバネリ…だと…」

 

「そう、カバネと人の狭間にあるもの」

 

「お前が…俺と同じ?」

 

「結局人ではないということだろう!」

 

来栖は蒸気銃を無名に向ける。

 

全く…これだから頑固者は…

 

「あんたが私の敵なら…殺すよ?」

 

無名は来栖に向かい鉛玉をまるで銃から放たれたようなスピードで投げるが、私が即座に莫耶を投影して、鉛玉を人のいない方向に弾く。

 

「えっ?」

 

「2人ともそこまでだ。こんなところで言い争いをしている場合ではないだろう?」

 

「邪魔をするな…カバネは人の敵だ」

 

来栖は私に蒸気銃を向ける。

 

「衛宮さん‼︎」

 

「やめなさい!来栖!」

 

奥から現れ、来栖を止めたのはこの甲鉄城のリーダーである菖蒲(あやめ)様だった。

 

「お2人がいなければ私達は皆死んでいました」

 

「だからと言ってカバネの同行はできません!」

 

「俺も同意見だ!俺はカバネだ!ここにいたらみんなをカバネにしてしまう」

 

そう言って生駒は甲鉄城から降りようとする。

 

やれやれ…何度言えばわかるんだ…

 

私は降りようとする生駒の腹を思い切り殴った。

 

「がはぁ‼︎な、なにを…」

 

「お前はカバネではないと言っているだろう?カバネリは身体はカバネだが心は人だ」

 

「し、信じられませんよ!」

 

「菖蒲さん!この甲鉄城って金剛郭まで行くんだよね」

 

「ええ…運行表ではその予定ですが…」

 

金剛郭…幕府最大の要害であり、カバネ研究の最先端の駅…

 

「私を乗せて行ってよ。その代わりこの車両からそっちには行かないからさ」

 

生駒はなにか言いたそうにしているが腹パンがよっぽど効いたのか、まだもがいている。

 

少しやりすぎたか?

 

「信用できない!」

 

来栖はまた蒸気銃を無名に向けるが銃と無名の間に私が割り込む。

 

「来栖…と言ったか、私の名は無銘…もし2人が人を襲えば私が殺す。だからその銃を下ろしてくれないか?」

 

「無銘…だと…」

 

来栖は目を見開いて驚き、周りの人も驚いている。

 

無銘と名乗ったのは賭けだったが上手くいったか…

 

しかし、無銘という名は相当有名らしいな。

 

「あなたに銃を向けてしまい、申し訳ありませんでした」

 

来栖は蒸気銃を下ろし、頭を下げた。

 

「別に構わん。私もこの車両に残る。春香はどうする?」

 

「衛宮さんが残るなら私も残ります」

 

「わかった。カバネリは私が責任を持って見張るから安心してくれ」

 

「はい。ありがとうございます」

 

「私からもお礼を言わせてください。無銘さん、本当にありがとうございます」

 

「礼を言うのはまだ早いと思うがね。さぁ、カバネリのことは私に任せて、君達は無事に金剛郭まで辿り着く方法を考えたらどうかね?」

 

「そうですね。みなさん!戻りましょう!」

 

菖蒲様の掛け声で私と春香、そして生駒と無名以外は前の車両へと戻っていった。

 

ふぅ〜ようやくひと段落といったところか。

 

「え、衛宮先輩…やりすぎですよ…」

 

生駒がフラつきながら立ち上がる。

 

「だ、大丈夫ですか⁉︎」

 

「あ、ああ…多分…」

 

「すまない。少し力を入れすぎたか」

 

「少しどころじゃないでしょ…」

 

「…ねぇ?あなたって本当に無銘なんだよね?」

 

無名が首を傾げながら私に問いかける。

 

「無論私は無銘だが?なにか問題があるかね?」

 

「へぇ〜じゃあさ…私と模擬戦しない?無銘と無名…どっちが強いか」

 

「模擬戦だと?」

 

「そう!まさか私が本気で投げた鉛玉を弾くなんて正直驚いたよ。同じ無名として負けられない。だから模擬戦してほしいの」

 

模擬戦か…彼女と戦っても負けはしないが私としては意味のない戦いだが受けなければ後々面倒なことになりそうだ。

 

そういえばまだ自己紹介をしてなかったな。

 

「その模擬戦は受けよう。だがその前に自己紹介をしようか」

 

「自己紹介?」

 

「私と生駒以外は面識がないだろう?まぁ、生駒と無名は面識があるようだがね」

 

「それもそうだね。で?誰からするの?」

 

まぁ私からでいいだろう。

 

「では私から…無銘という名が有名になっているようだが、本名は衛宮だ。よろしく頼む」

 

「次は私ですね。私はあm」

 

天海春香と答えようとした春香にそっと耳打ちする。

 

「悪いがここでは春香と名乗ってくれ」

 

「え?どうしてですか?」

 

「理由は後で話す。とりあえず今はそうしてくれ」

 

「は、はい」

 

戸惑いながらも春香は自己紹介した。

 

「えっと…私は春香です!よろしくお願いしますね」

 

すまないな春香。事情はちゃんと後で話す。

 

「じゃあ次は俺だな。俺は生駒だ。よろしく頼むぜ!」

 

「衛宮と春香が耳元で囁いてたのが気になるけど、私は無名よろしくね。さてと!自己紹介も終わったし、模擬戦やろうか」

 

「やれやれ…仕方ない。春香、生駒、下がってくれ」

 

春香と生駒を端まで下がらせる。

 

模擬戦と言えど手加減しては相手に失礼…いや、多少は手加減しなくてはいくら無名がカバネリとはいえ殺してしまうかもしれん。

 

「勝敗はどうやって決めるのかね?」

 

「うーん…先に一撃を与えた方が勝ちっていうのはどう?」

 

「いいだろう」

 

私と無名は互いに距離を取る。

 

「じゃあ…いくよ!」

 

無名が一気に距離を詰めてくる。

 

なるほど、流石カバネリだ…速い…だが、サーヴァントほどではない。

 

私は無名よりも速く距離を詰めて、懐に潜り込む。

 

「遅いな」

 

「えっ?…」

 

がら空きの腹を多少手加減をして殴る。

 

「がはぁ‼︎」

 

私の筋力はDと低めだがそれはあくまでもサーヴァント基準での話だ。

 

元の世界で調べたことがあるが筋力Dでもアスファルトを殴って陥没させるほどの力があるらしい。

 

流石にカバネリでもそんな力で殴られたら死ぬだろうと思い、手加減したのだが、それでも相当効いたらしく、無名は地面に倒れ込んでもがいている。

 

「私の勝ちだな。立てるかね?」

 

「む、無理…」

 

「さ、流石衛宮先輩…瞬殺だ…」

 

「…衛宮さん」

 

ギクッ!嫌な予感がする…恐る恐る振り向くと案の定そこには春香がいた。

 

「は、春香?どうかしたのかね?」

 

「どうかしたのかね?じゃないですよ!女の子を殴るなんて!」

 

「いや…別に顔を殴ったわけでは…」

 

「どこだろうと殴ったことに変わりはありません!」

 

これでも加減したのだがな…それに模擬戦なのだから仕方ないことだと思うのだが…

 

「じゃあどうすればよかったのかね?」

 

「それは…えっ〜と…」

 

「…思いつかないだろう?」

 

「はい…すみません…」

 

「だ、大丈夫だよ…春香ちゃん…」

 

私と春香が言い合い(今終わったが)をしていた時、腹を押さえながら無名が立ち上がった。

 

「無名ちゃん!大丈夫なんですか?」

 

「うん…だいぶマシになったから…」

 

一応謝っておこう。

 

「すまない。少しやりすぎたようだ」

 

「いいよいいよ。私じゃ無銘には敵わないってことだからさ」

 

言えない…手加減しただなんて言えない…

 

「とりあえず…無m、衛宮!ちょっと生駒の訓練を手伝ってくれない?」

 

「え⁉︎俺の訓練⁉︎」

 

生駒の訓練か…面白い。

 

「…いいだろう」

 

「よし!決まりね!さぁーて生駒…覚悟してよ」

 

「ちょ!ちょっと待っ!」

 

それからしばらくの間、甲鉄城に生駒の悲鳴が響きわたったとかわたらなかったとか…

 

 

--------------------------

 

 

甲鉄城は貯水槽の修復と水を汲むために貯水タンクがある場所で止まった。

 

今、外では葬儀が行われているが私達4人は甲鉄城に残っている。

 

「祈らないの?」

 

「家族なら、とっくにいない」

 

「私達もこの世界にはいない」

 

「なんだ…私と同じか。よくある話だよ…カバネで家族を失うなんて…ねぇ衛宮、この世界ってどういう意味?」

 

ほぅ…気づいたか。

 

生駒と無名なら話しても構わないだろう。

 

「そのままの意味だ。私達は元々この世界の住人ではない」

 

「い、言っちゃっていいんですか⁉︎」

 

「この2人なら構わん」

 

「この世界の住人じゃないってどういうことだよ!衛宮先輩は俺の先輩で」

 

「それは偽りの記憶だ」

 

「偽り…」

 

私は生駒と無名に説明した。

 

ショッカーの侵略から守るためにこの世界に来たこと、そのためにはダークライダーを倒す必要があると…

 

「最近妙な怪物などが現れてないか?」

 

「いや、そんな情報はないけど…最近変なカバネが増えているんです」

 

「変なカバネ?」

 

「はい。統制が取れているカバネです」

 

「ゾン…じゃなくてカバネって統制なんて取れないですよね?」

 

「ああ、統制など取れるはずがない」

 

カバネを統制できるダークライダー…カバネをゾンビと考えれば…奴ぐらいか。

 

あ、ついでに春香に名前のことを説明しておくか。

 

「春香、名前の件…」

 

説明しようとした時、外に気配を感じた。

 

「?衛宮さん?」

 

「菖蒲様?」

 

扉を開けて入ってきたのは菖蒲様だった。

 

「その…」

 

「物騒な連中連れてるね」

 

外を見ると刀や肉切り包丁など持った男達がいた。

 

「それは…」

 

「いいよ…戦争しようってんなら、嫌いじゃない!」

 

無名は人間が対応できない速度で甲鉄城から飛び出した。

 

「やれやれ…春香、私は無名の護衛でもしてくる。春香は生駒を頼む。いざとなったら力を使ってもいい」

 

「は、はい!わかりました!」

 

私も甲鉄城から飛び出し、無名の近くに着地する。

 

「む、無銘殿…」

 

「彼女達はカバネではないと何度も言っているはずだ。これ以上カバネリを倒そうとするのなら私が相手になろう」

 

「そ、そんな…」

 

男達は後ずさったその時

 

「おやめなさい‼︎」

 

菖蒲様が声を上げて男達が狼狽えている間に無名はどこかに歩いていく。

 

私もついていこうとしたがその前に私は春香がいる車両を見る。

 

「そっちは頼んだぞ…春香」

 

そう呟いて無名の後を追った。

 

 

 

 

--------------------------

 

 

 

 

「生駒!あなたは父に言っていましたね!銃を向ける相手を間違えるなと…では」

 

そういうと菖蒲様は小刀を引き抜いて生駒さんの心臓を突き刺しました。

 

「カバネリは人の敵ですか!それとも味方ですか!」

 

「あ、菖蒲様!おやめください!」

 

私はこの状況をただ黙って見ていることしかできませんでした…

 

「私はこの甲鉄城を預かる者として正さねばなりません!誰が敵で誰が味方なのかを!」

 

生駒さんは小刀を掴んで必死に耐えて菖蒲様にどうして噛まないのかと言われ、生駒さんは答えました。

 

「できません!」

 

「何故です!」

 

「この手に誓ったからです!もう逃げたりしない…たとえ自分が助かるためだとしても、誰かの命を踏みにじってはならないと!倒すべきはカバネだ…カバネを倒すために、俺の命を張るんだ!」

 

後で衛宮さんから教えてもらったんですけど、生駒さんは子どもの時カバネに妹を…殺されてしまったって…

 

衛宮さん…この世界はこんなことが普通にある世界なんですね。

 

民衆もなにも言わなくなって私達はボイラー室に戻って少し雑談をした後、菖蒲様がボイラー室から出ようとした時、生駒が倒れました。

 

「「生駒(さん)‼︎」」

 

菖蒲様と一緒に生駒さんに駆け寄りますが生駒さんは気絶しているみたいですね。

 

「春香さん、少し手伝ってもらえますか?」

 

「はい!」

 

生駒さんの応急処置をしている時、私は衛宮さんが言っていたことを思い出しました。

 

『カバネリは身体はカバネだが心は人だ』

 

身体はカバネ…カバネは血を欲する…もしかして!

 

振り向くと同時に生駒さんが私を掴もうとしていました。

 

どうみても正気じゃないことは確かです!

 

「生駒さん⁉︎正気に戻ってください‼︎」

 

私はすぐに彼女の力を使い、手を躱して原初の火の斬れないところで生駒さんの頭を殴ります。

 

「がはぁ!ハッ!俺、嚙みつこうとしてた⁉︎」

 

衝撃で元に戻ったんですね。

 

良かった…と安心したのもつかの間

 

「貴様‼︎」

 

来栖さんが生駒さんに向かって銃を構えてきました。

 

一部始終を見てたんですね…

 

「何がカバネリだ…所詮はカバネじゃないか。春香さんどいてください」

 

「…お断りします」

 

生駒さんは確かに私を噛もうとしました…でも今日初めて会った人だけど、あんな覚悟を持った生駒さんがこんなことをする人なんて思えない!

 

「そこまでだ。来栖」

 

そう言って私と来栖さんの間に割り込んだのは衛宮さんでした。

 

 

 

 

--------------------------

 

 

 

 

少し時は遡る。

 

無名が(かじか)に血をくれないかと言い、周りから罵倒が飛び交っていた時

 

「キャァァ‼︎カバネよ!」

 

悲鳴が聞こえた方を見ると甲鉄城に乗っていた妊婦がカバネになっていた。

 

あぁ…わかっていたさ…だからこそ私は無名の護衛と言い彼女についていった!

 

無名が走るよりも早く黒弓と強化した無銘の剣を投影して妊婦カバネの心臓に向けて放つ。

 

「ダメ!その人のお腹には!」

 

放たれた剣はカバネの心臓を貫き、カバネは生き絶えた。

 

まぁカバネは既に死んでいるのだがね。

 

「赤ちゃんが…いるの…」

 

鰍の言葉に周りがどよめく…無理もないか。

 

「もちろん知っていた…あのお腹を見ればわかる」

 

「じゃあ…なんで…殺したの?」

 

「カバネだからだ。相手がカバネなら誰であろうと容赦はしない。私は今まで数えきれないほどのカバネを殺してきた…その中には妊婦や子どももいた。だが殺さなければ誰かが死んでしまう…だから私は殺した。それに母がカバネになってしまえばお腹の子は産まれてくることすら出来ない。悲しい現実だがね」

 

私がそう言うと周りはなにも言わなくなった。

 

さて…問題はこれからだ。

 

無名はまだ気づいていないようだが、カバネの大群が迫っている。

 

「無名…」

 

「うん…今気づいたけど…来てるね」

 

「避難誘導を頼む。私は甲鉄城にこのことを知らせる」

 

「わかった」

 

この場は無名に任せて私は甲鉄城へ向かう。

 

向かうといってもすぐに着くんだが…来栖が何故か春香に蒸気銃を向けているな…春香が生駒を庇っているのか。

 

「そこまでだ。来栖」

 

そう言って2人の間に割り込む。

 

「無銘殿⁉︎」

 

「カバネの大群が迫っている。早く甲鉄城を出す準備をしてくれ」

 

「なんだと⁉︎」

 

それから私も避難誘導に加わったことで避難が早く終わり、かなり早く甲鉄城が発車したことによりカバネに襲われずに済んだ。

 

だが私以外は誰も知らない…本当の地獄はこれからだということに…

 

 

 

 

 

 




次回の錬転は!

「あれはワザトリ…戦で戦い方を覚えてる」

「こんな…こんなことって…」

「俺達でワザトリを倒す!」

「ワザトリとの戦いで私は心臓を狙わない…お前がヤツを倒せ」

次回『ワザトリ襲来』




目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

ワザトリ襲来

お、お久しぶりです…
最近は忙しい+ネタが思いつかん!っていう状態で中々書けないんですよ…
話は変わりますけど、ミリシタのWorld Changerが良い曲で錬転に合うんですよねー
ずっと錬転のテーマ曲ってなににしようか?別になくてもいいか。なんて思ってたけどこれでいいんじゃないかな?ED曲でもいいし
まぁそんなことは置いといて…続きをどうぞ!



 

 

 

カバネの大群をなんとか振り切り、甲鉄城は正常に運行していたが

 

「痛って!なにすんだよ!俺達は人間だぞ!」

 

「うるせぇ!カバネの味方する奴は人間じゃねぇ!」

 

どうやら私達を庇ってくれた数人がこちらに連れてこられたらしい。

 

やれやれ…一部の人にはまだカバネリはカバネと同じに見えるらしいな。

 

「君達は…私達を庇ったのか?」

 

「…はい。カバネリは敵じゃない…衛宮先輩を、無銘さんを信じろって言ったらこれですよ。生駒!持ってきてやったぞ」

 

そう言って逞生は生駒にツラヌキ筒を手渡す。

 

「あいつらに素直に従うわけじゃないんだろ?」

 

「ああ!」

 

張り切ってるところ悪いが…カバネの気配がする…とりあえずここから出るか。

 

そう思い扉を開けようとしたがロックがかかっていた。

 

やはりか…わかってはいたが念のために確認したのだが無意味だったな。

 

「おい!あんたらなにしてんだ!」

 

「うるせぇ!カバネの味方する奴は人間の敵だ!」

 

窓から前の車両を見ると紫のスカーフをした数人がこの車両を切り離そうとしていた

 

私達を放置する気だな。

 

無意味なのはわかっているが警告してみるか。

 

「貴様ら!死にたくなければ今すぐに中に戻れ!」

 

「うるせぇって言ってるだろ!」

 

1人が警告をした私に向かって発砲するが咄嗟にショートシールド…陸戦型ガンダムのシールドと言えばわかるかね?…を投影して防ぐ。

 

「チッ!おい!早く車両を切り離s」

 

彼の言葉は最後まで続かなかった。

 

なぜなら…両手に刀を持ったカバネ…ワザトリが彼の目の前に降り立ったからだ。

 

「ひっ‼︎」

 

次の瞬間、彼はワザトリに胸を貫かれ血しぶきをあげて絶命した。

 

ワザトリは周囲にいた人を全て殺し、車両内に侵入して扉の鍵を閉めたであろう男とたまたま近くにいた女を殺した。

 

私達はなにもできなかった…いや、私に関してはなにもしなかったと言うべきか…

 

物語の展開上必要な犠牲だと割り切って見捨てたようなものだ。

 

「なんだあのカバネ!」

 

「あれはワザトリ…戦で戦い方を覚えてる」

 

「こんな…こんなことって…」

 

春香は現場を見てはいないものの悲鳴と音で察しがついたのだろう。

 

さて…そろそろ動くか。

 

「生駒!無名!ヤツを倒すぞ!」

 

「ああ!アイツは俺達が倒す!」

 

「限界は近いけど…やれるだけやってみる」

 

「よし…春香はどうする?」

 

「もちろん…戦います!」

 

春香はネロの姿になって戦闘態勢に入る。

 

ふっ…たくましくなったものだな。

 

「車両の上からワザトリがいる車両まで行きヤツを倒す!だが、私はワザトリとの戦いで心臓を狙わない。生駒…お前が倒せ」

 

「お、俺⁉︎」

 

「もし生駒がワザトリを倒せばカバネリは人間の味方で戦力になると証明できる。さて…準備はいいか?途中トンネルがあるがその時はしゃがむなり伏せるなりしてくれ。私が弓で狙撃する」

 

「はい!いつでも行けます!」

 

「いつでも行けますよ!」

 

「りょーかい!」

 

干将・莫耶を投影…したいところだが干将・莫耶でカバネの心臓を貫くのは難しいな…槍にするか。

 

私は十文字槍を2本投影する。

 

いわゆる二槍流だ。

 

戦国BASARAの真田幸村をイメージすればわかりやすいだろう

 

「行くぞ!」

 

私の掛け声に合わせて4人は車両の上に上がり、そこにいるカバネをひたすら倒しながら進んでいく。

 

途中何度かトンネルに入ったがその時は伏せて黒弓と5本の剣を投影して放つ。

 

「赤原を征け!緋の猟犬!赤原猟犬(フルンディング)!」

 

放たれた5本の剣は次々とカバネの心臓を貫いていく。

 

「…もう衛宮先輩だけでいいんじゃないかな?」

 

それは言うな…生駒

 

トンネルを抜けると再び十文字槍を投影してカバネを倒しながら前に進むが

 

「くっ…ごめん…もう限界…」

 

「そうか…あとは任せろ」

 

無名に限界が来てしまったか。

 

だが立ち止まるわけにはいかない。

 

「生駒。無名が飛ばされないよう紐かなにかで鉄柵に縛りつけておけ。私達は先行してワザトリを足止めする」

 

「わかりました。2人共気をつけて」

 

「生駒もな。行くぞ春香!」

 

「はい!」

 

私達は猛スピードでワザトリがいるであろう車両まで行き、魔術で足を強化し、横の扉を蹴破る。

 

「待たせたな!」

 

「みなさん無事ですか!」

 

「無銘さん!春香さん…でしたよね⁉︎」

 

そういえばまだ菖蒲様には自己紹介してなかったな…ええいまずは目の前のカバネを倒してからだ!

 

十文字槍を破棄し、アサ次郎の物干し竿を投影して構える。

 

かなりの数がいるがこの程度!

 

「秘剣…燕返し!」

 

次の瞬間、そこにいたカバネ達は一瞬で心臓を斬られ倒れる。

 

「えっ…」

 

「一瞬で…あの数のカバネを…」

 

「油断するなたわけ!本命が来たぞ!」

 

すぐに物干し竿を破棄、干将・莫耶を投影してクロス・ブロックでワザトリの刀を防ぐ。

 

「衛宮さん!」

 

「心配はいらん!生駒が来るまで耐えるだけだ!」

 

私はワザトリの刀を干将・莫耶で弾いていくが戦い方を覚えてるとはいえ所詮はカバネ…動きがかなり遅い。

 

この程度なら何時間でも耐えられる。

 

「誰か!俺に血をくれぇ‼︎そいつは俺が倒す‼︎」

 

よし。これで菖蒲様が生駒に血を与えてワザトリを倒すはずだ。

 

だがカバネが血に反応しない訳がない。

 

ワザトリは菖蒲様の血に反応し、上に上がろうとするが

 

「行かせるものか‼︎」

 

私が莫耶でワザトリの左腕を斬り落とすことで阻止する。

 

ワザトリは左腕がなくなったことでバランスを崩して仰向けに落ちる。

 

今なら上から心臓を狙える!

 

「生駒!」

 

「ガラ空きだぜ!」

 

血を与えられ復活した生駒が上からツラヌキ筒でワザトリの心臓を貫いた。

 

ふぅ〜手応えのない相手だったな。

 

「倒したんですよね…衛宮さん」

 

「ああ、さて…これは掃除が大変だな」

 

血塗られた車両の掃除か…ふっ、腕がなる。

 

それから生き残った人々と共に私達は車両の掃除を始めた。

 

私が指示を出した結果新品同然の状態になり、皆あまりの綺麗さに唖然としていたな。

 

もちろん生駒と無名はこのまま乗せてもらえることになった。

 

ひとまずは一件落着…だがこのまま原作通りに進むとは思えん。

 

全く…この世界では休む暇がないな。

 

「衛宮さん!菖蒲様が呼んでましたよ!」

 

「ああ、すまない春香。今行くよ」

 

考え事は後にするか。

 

私は春香と共に菖蒲様の元へ向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 




次回の錬転は

「カバネが奇襲だと⁉︎」

「もう誰も死なせません!」

「このカバネの群れ…普通じゃないから気をつけてね」

「私が…神だァァァァァァ‼︎」

次回『不死身の神』





目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

不死身の神

はい。お久しぶりです
最近中々書けないんですよね
…前にも似たようなこと言った気がする



 

 

 

甲鉄城はあれから何事もなく運行していた。

 

カバネリの2人への偏見もなくなり、今彼らはこの車両にはいない。

 

最後尾の車両にいるのは私と春香だけになっていた。

 

まぁ、春香と2人で話したいこともあったし、ちょうど良かったがね。

 

「さて…2人きりになったところで話の続きをするか」

 

「話の続き?…あ!名前の話ですね!」

 

「ああ、なぜ世界で名乗る名を変えているか…それはその世界に合わせているだけだ」

 

「世界に合わせている…ですか?」

 

「君がいた世界や今までの世界、もちろんこの世界やこれから巡る世界もそうだが、私がいた世界ではテレビアニメや小説、漫画などの娯楽として存在しているものだ。無論私はそういうのが大好きでね。よく見たり読んだりしていたよ」

 

「だからすぐになんの世界かわかるんですね。でもそれと名前にどういう関係があるんですか?」

 

「そうだな…このカバネリの世界で例えると、この世界には名字という概念がない」

 

「そ、そういえば!」

 

生駒、無名、菖蒲、来栖などといったようにカバネリの登場人物に名字はない。

 

「だから私は君が天海春香と名乗ろうとしたのを止めたのだ。この世界で名字があるのはおかしいからな」

 

「なるほど…衛宮さんが今まで自己紹介の時にフルネームだったりそうじゃなかったりするのはその世界で違和感がないようにしてたんですね」

 

「そういうことだ。さてと、そろそろ違う車両に行くか」

 

「そうですね。ほとんどこの車両から出てないですし」

 

春香と共に前の車両に移動しようとした時、大量のカバネの気配がした。

 

「ッ⁉︎カバネだと⁉︎」

 

「えっ⁉︎」

 

その瞬間、甲鉄城が急ブレーキをかけた。

 

「キャッ⁉︎」

 

「春香‼︎」

 

私は咄嗟に春香を抱きしめ、春香を上にして倒れる。

 

背中が少し痛むが大したことじゃない。

 

甲鉄城が止まったのを確認して春香に声をかける。

 

「春香。怪我はないか?」

 

「はい…なんとか…衛宮さんこそ背中痛くないですか?」

 

「ああ、大丈夫だ」

 

しかし…なぜ急ブレーキを…さっきのカバネの気配と関係があるのか?

 

そんなことを考えていると勢いよくドアが開き、生駒が切羽詰まった表情で私達にこう言った。

 

「カバネが奇襲を仕掛けてきた‼︎例の統一が取れてるカバネだ!」

 

「なに‼︎カバネが奇襲だと‼︎」

 

「それに前も後ろもカバネだらけで身動きが取れないんだよ!」

 

チッ!囲まれたか!

 

「生駒と無名は後ろのカバネを頼む!私達は前のカバネを殲滅する!」

 

「わかった!行くぞ無名!」

 

「うん!2人共!あのカバネの群れは普通じゃないから気をつけてね」

 

2人はそう言うと甲鉄城を飛び出していった。

 

私達もぐずぐずしてられないな。

 

「私達も行くぞ!」

 

「はい!衛宮さん!」

 

私達も甲鉄城を飛び出し、甲鉄城の前に向かう。

 

そこには数えきれない程のカバネの大群がいたがこちらに向かってくる気配はない。

 

「予想以上の数だな…」

 

「向かってくる気配はしませんけど…」

 

「それでもヤツらを殲滅することに変わりはない」

 

私は黒弓とカラドボルグを投影して弓につがえる。

 

我が骨子は捻れ狂う(I am the bone of my sword.)偽・螺旋剣(カラドボルグⅡ)!」

 

カラドボルグが一体のカバネの心臓を貫くがまだ終わらん!

 

壊れた幻想(ブロークン・ファンタズム)

 

その瞬間、カラドボルグは大爆発し、カバネの大群の三分の一程度は吹き飛んだ。

 

「いけェェェェェ‼︎」

 

カバネの大群の奥から声が聞こえると同時にカバネが襲いかかってきた。

 

やはり、誰かがこの大群を指揮しているのか。

 

「この大群を殲滅し、指揮しているであろうダークライダーを倒す!」

 

「はい!もう誰も死なせません!…ってダークライダー⁉︎」

 

「話は後だ!」

 

話しながらも干将・莫耶で迫るカバネの心臓を貫いていく。

 

しかしあまりにも数が多い!

 

《ATTACK RIDE BLAST》

 

その時、どこからか青い数発の銃弾が数人のカバネの心臓を貫く。

 

今の機械音と青い銃弾…ディエンドか!

 

銃弾が飛んできた方を見るとそこにはシアン色の泥棒ライダー(ストーカー)がいた。

 

「やぁ、助けてあげるよ」

 

「海東…」

 

ヤツのことだ…きっとなにか企んでるに違いない。

 

「あの自称神様は色々と邪魔でね。道は開いてあげるからさ」

 

そう言いながらディエンドライバーにカードを挿入する。

 

《KAMEN RIDE BRAVE》

 

《KAMEN RIDE ACCEL》

 

そして現れたのは仮面ライダーブレイブと仮面ライダーアクセルだった。

 

「俺に斬れないものはない」

 

「さぁ、振り切るぜ!」

 

「ほら、早く行きなよ」

 

正直、海東は信用できないが今は任せるしかないか…

 

「…ここは任せる。行くぞ春香!」

 

「は、はい!」

 

ブレイブとアクセルがカバネを倒して開いた道を走り抜けた先にいたのは…

 

「やはり貴様か…檀黎斗!」

 

「違う!私はァ…檀黎斗神だァァァ!!」

 

「…へ?」

 

春香が軽く引いているが…仕方ないことだ。

 

さてと、気を取り直して…そこにいたのは仮面ライダーエグゼイドに登場する自称神の檀黎斗が変身する仮面ライダーゲンムだった。

 

しかもゾンビゲーマーレベルX。

 

なるほど…ゾンビとカバネは似たようなものだからカバネはゲンムを味方と認識し、さらには命令に従うようになっていたのか

 

だが所詮は自称の神だ…本物には敵わない。

 

「貴様は神じゃない。本物の神の力を見せてやる」

 

《KAMEN RIDE GAIM 極》

 

《大・大・大・大・大将軍‼︎》

 

ディケイド鎧武極アームズにカメンライドして、春香ブレイドと共にゲンムと向かい合う。

 

「自称神VS本物の神になりすました破壊者と仮面アイドル…貴様に勝ち目はない」

 

「仮面アイドルってなんか違いますよね⁉︎別の意味になっちゃいますよね⁉︎」

 

「自称ではないィィ‼︎私は本物のォ!神だァァァァァァ‼︎」

 

「なりすましとはいえ本物の神に自称神が敵うとでも?」

 

「無視ですか⁉︎」

 

戸惑う春香を他所にこの世界を救う戦いが始まった。

 

 

 

 

 

 

すまない春香。後で謝る。

 

 

 

 

 




次回の錬転は!

「貴様の神の力というのはこの程度かね?」

「これで…終わりです‼︎」

「まだァ…まだだァァァァ‼︎私にはァ…この力があるゥ‼︎」

《最上級の神の才能!クロトダーン!クロトダーン!》

次回『神VS破壊者』




目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

神VS破壊者

 

 

 

私の拳とゲンムの拳がぶつかり合い、隙を突いて春香が斬り裂く。

 

そんな攻防が続き、状況は明らかにこちらが有利。

 

2対1では流石に自称神も苦戦を強いられているようだ。

 

「神の力というのはこの程度かね?ゲートオブ・バビロン」

 

私は自分の背後にゲートを出現させ、そこから鎧武達が使う武器を幾つも展開し、ゲンムに向かって射出していく。

 

「な、なにィ⁉︎」

 

ゲンムは回避しようとするがあまりの量に避けきれず、被弾する。

 

しかし…この技に名前はないがどう見てもギルガメッシュのゲートオブ・バビロンだな…少しふざけてみるか。

 

「これ…私必要ない気が…」

 

「フハハハハハハハ‼︎雑種風情が‼︎勝ち目がないとなぜわからん‼︎」

 

「え、衛宮さん⁉︎」

 

「…すまない。少々ふざけすぎた…さて、早すぎる気もするが決めるとしよう」

 

ディケイドの姿に戻り、ファイナルアタックライドのカードをバックルに差し込む。

 

《FINAL ATTACK RIDE DE、DE、DE、DECADE》

 

「これで…終わりです!」

 

「ぐわァァァァァァ‼︎」

 

春香とのダブルライダーキックでゲンムは爆散したように見えるがヤツは…

 

「やった‼︎」

 

「いや、まだだ」

 

「え?」

 

ゲンムは煙の中から無傷で現れた。

 

「まだァ…まだだァァァァ‼︎私にはァ…この力がある‼︎」

 

「そ、そんな‼︎」

 

「ヤツは残機が99ある。倒したところで無駄だ」

 

「じゃあどうすれば…」

 

「簡単な話だ…その残機をなかったことにすれば良い」

 

私はエグゼイドマキシマムゲーマーのカードをバックルに差し込むと同時にゲンムは新たなガシャットを取り出した。

 

《FORM RIDE EX-AID マキシマム》

 

《ゴッドマキシマムマイティX‼︎ 最上級の神の才能!クロトダーン!クロトダーン!》

 

《レベルマーックス!最大級のパワフルボディ!ダリラガーン!ダゴズバーン!マキシマムパワーX!》

 

《ゴッドマキシマムX!》

 

ゴッドマキシマムか…エグゼイドマキシマムゲーマーではおそらく勝てん…だが一撃は当てる!

 

「春香は下がっていろ。ブレイドではヤツに勝てん」

 

「はい…わかりました」

 

春香を下がらせ、ゲンムと向かい合う。

 

「ノーコンティニューで…貴様を倒す!」

 

「倒せるものなら…倒してみろォ!」

 

ゴッドマキシマムは自身のスペックを自由に変えることが出来る以上攻撃を受けるとヤバい。

 

私はマキシマムゲーマーが出せる最大のスピードでゲンムに迫るがゲンムも自身のスペックを変えて対応する。

 

「遅いわ!!」

 

「ちっ!!」

 

マキシマムゲーマーより速い!ゲンムの拳が私に迫ってくる。だがタダではやられん!

 

「舐めるな!!」

 

私は龍が○くの虎○とし擬きでカウンターを一発当てたが

 

「その程度か!」

 

ゲンムは怯まず、拳が腹に命中…だが私は痛くも痒くもない

 

「な、なに?」

 

「さっきの言葉、そっくりそのまま貴様に返そう」

 

私は左の拳でゲンムの腹を全力で殴るとゲンムは吹き飛び、近くの壁にぶつかる。

 

「なぜだ…なぜスペックを変更出来ない…」

 

「簡単なことさ。リプログラミングしただけだ。あの瞬間にな…貴様はもう復活も出来なければスペックを弄ることも出来ない。ついでにスペックもかなり下げておいた…今の貴様なら春香でも倒すことが出来るだろう」

 

「貴様ァァァァァ!!」

 

私はディケイドの姿に戻り、ライドブッカーをガンモードにし、ディケイドのファイナルアタックライドのカードをベルトに差し込む。

 

「終わりだ。自称神」

 

《FINAL ATTACK RIDE DE、DE、DE、DECADE》

 

ディメンションシュートがゲンムに直撃する。

 

「わ、私はァ…私は…不滅だァァァァァァァァァァ!!」

 

そしてゲンムは爆散した。

 

ゴッドマキシマムになった時はどうなるかと思ったが無事に倒せて良かった。

 

「衛宮さん!」

 

「春香、カバネリは殲滅したか?」

 

「はい!この辺りのカバネリは殲滅しました!」

 

「よし、なら早く甲鉄城に戻ろう。菖蒲達も心配してるだろうからな」

 

これでこの世界ともお別れか。まぁ、流石にこの世界に住み着こうとは絶対に思わないがね。

 

 

 

 

-----------------------------

 

 

 

 

「そうか、黎斗はやられたか」

 

「あぁ、アイツがエグゼイドの力を使える以上、黎斗に勝ち目は元々なかったことぐらいわかってたんだろ?」

 

「無論だ」

 

黎斗が負けたのは予想通りの結果だ。別になにも思わない。それよりも次の世界をどうするかだ。

 

「…悩んでるなら、ヤツはどうだ?」

 

「ヤツ?あぁ、確かにヤツは強い。仮にも幹部だからな。だがヤツは絶望の闇で理性はほぼないようなものだが…それをわかって言ってるのか?キリト」

 

キリトは壁にもたれ掛かりながらも答える。

 

「もちろん、どうせ侵略するんだ。ヤツの暴走で街の一つや二つ潰れたって構わない」

 

「なら監視役として私も行こう。戦いには参戦しないがね…私は一足先に行くがヤツは後で連れてこい」

 

「あぁ、カーテンさえ出してくれれば送ってやる」

 

ヤツを使うのはもう少し後だと思っていたのだがな。仕方あるまい。

 

私はカーテンを出現させた時、激しい頭痛に襲われた。

 

くっ!声がしないとはいえ痛みが今までの比じゃないな。

 

「おい、どうした首領?行かないのか?」

 

「大丈夫だ…」

 

頭痛に襲われながらもカーテンをくぐり、次の世界へ向かった。

 

 

 




次回の錬転は!

「私達はいなくなるが、君達の武運を祈っている」

「衛宮先輩もお元気で!」

「また会おうね!無名ちゃん!」

「…うん」

『【エピローグ】 咲かせや咲かせ』




目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

【エピローグ】咲かせや咲かせ

今回はお別れ会的なのがないのでかなり短いです
そして最後に重大発表が!?


 

 

 

 

甲鉄城まで戻ると生駒達はまだカバネと戦っていた。

 

私は黒弓と強化した無銘の剣を投影し、カバネの心臓を撃ち抜く。

 

「衛宮先輩!?」

 

「こっちは片付いた!援護する!」

 

私の攻撃にカバネは為す術もなく殲滅し、私達は甲鉄城の車両最後尾に戻った。

 

「皆さん!ご無事ですか?」

 

甲鉄城に戻ると菖蒲様が心配した表情で最後尾の車両に顔を出した。

 

「菖蒲様、心配せずとも4人全員無事だ」

 

「良かった…甲鉄城はただちに発進します。もしなにかあれば」

 

「悪いが…私と春香はもう行かねばならない」

 

この世界のダークライダーを倒した以上、この世界に留まる意味はない。

 

「衛宮先輩…行くんですね…」

 

「あぁ、この際だ。菖蒲様にも話すとしよう」

 

「…菖蒲様、今から話すことは誰にも話さないでください」

 

私達は菖蒲様に生駒や無名に話したことをそのまま話した。

 

「そうだったのですか…」

 

「だから私達は次の世界に行かねばならない。すまないな」

 

「いえ、事情があるのなら仕方ありません。無銘さん、春香さん、ご武運を」

 

そう言って菖蒲様は前の車両に戻って行き、甲鉄城が発進する。

 

「さて、生駒、無名…私達はいなくなるが君達の武運を祈っている。また、どこかで会おう」

 

「はい!衛宮先輩もお元気で!」

 

私と生駒は握手をかわす。

 

「また会おうね!無名ちゃん!」

 

「…うん」

 

無名はまだ無愛想だが、それでも春香と握手をかわした。

 

…そうだ、少しプレゼントでもしていくか。

 

「生駒、無名、これは私からの些細なプレゼントだ」

 

私は手頃な小刀を二本投影して一本ずつ生駒と無名に渡す。

 

「これは…小刀?」

 

「なに、ちょっとしたお守りのようなものだ。強化はしてあるからカバネの心臓を斬り裂くことも出来る。いざと言う時は使うといい。それに小刀なら懐にでもしまっておけるしな」

 

「あ、ありがとうございます!大事に使わせてもらいます!」

 

「そうだね…私も大切に使うよ」

 

さてと、長居してカバネに襲撃されると面倒だし、そろそろ行くか。

 

そう思った時、春香のスマホが鳴った。スマホどころか電話を知らない生駒達はなんの音かと騒ぎ出すが私達の世界の物だと説明して静かにさせ、春香を電話に出させる。

 

「はい天海です…律子さん?…はい…わかりました」

 

電話を切ると春香は申し訳なさそうな顔でこう言った。

 

「すみません衛宮さん。久々にお仕事が入ったみたいで…」

 

「そうか…ん?久々?」

 

「はい…衛宮さんがいなくなってからどんどんお仕事がなくなっていっちゃって…」

 

「そ、そうだったんだな…」

 

それもそうだ…私の時は宣材写真をアニメで見た撮り直した方を投影して出していたのだから…撮り直し前の宣材写真では…言わずもがなだ。

 

「ならば仕方あるまい」

 

私はアイマスの世界へ繋げたオーロラカーテンを出現させる。

 

「頑張ってこい春香」

 

「はい!衛宮さんも気を付けて」

 

そういうと春香はオーロラに入り、アイマスの世界へ帰って行った。

 

さて、私もグズグズはしていられないな。

 

私はもう一度オーロラを出現させ、次の世界に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だが、その先の世界は本来エミヤが行くべき世界ではなかった…その世界はショッカーがごく最近に手を出し始めた世界であり、それに気づいた女神とその世界の神がオーロラに干渉し、無理矢理繋いだのだ。

その世界とは…無色の少年と灰色の少女が紡ぐ…エミヤ、いや和司が知らない…二次創作の世界

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

錬鉄の英雄に憧れた青年の転生物語

×

無色と灰色の交奏曲

 

コラボ決定!

 

 

 

 

 

 

 




はい!ということで隠神カムイさんの『無色と灰色の交奏曲』とのコラボが決定致しました~!と言っても錬転で無灰のキャラが登場するのは最終章になると思います。
無灰の世界が気になる方は『無色と灰色の交奏曲』の方にいつか上がると思いますのでそちらをお読みください。
次回は無灰の世界に行った後になりますが出来るだけネタバレは避けようと思いますのでどうかよろしくお願い致します。
では次回予告をどうぞ!!







次回の錬転は!

「え、衛宮さん!!なんか見たことない鳥がいるんですけど!?」

「ポケモンの世界か」

「まさかカロス地方にアチャモがいるなんてなぁ〜!今日はついてるぜ」

「ピカチュウ!十万ボルト!!」

次回『ポケットモンスター』



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

【コラボ】無灰の世界
世界の交差


え~本来隠神カムイさんのところで投稿予定だったのですが、カムイさんのモチベが上がらないとのことだったので私が引き継いで書くことになり、なんとかプロローグを仕上げることが出来ました。カムイさんは一話完結の予定だったそうですが私じゃ無理です…コラボ発表から約一年以上という長い月日の間、もし待ってくれていた人がいたのなら大変長らくお待たせしてしまい申し訳ありませんでした
途中から引き継いだのもあり多少加筆や修正はしたもののほとんどはカムイさんが書いた文章で最後の方は私の文章になっているため多少の違和感はご了承ください
それではどうぞ!


 

 

 

ーーーここは一面真っ白な世界。

 

現世とこちらの世界の狭間にある場所、『無窮の狭間』

 

「まさか、またここに来るなんてな・・・」

 

僕はここに来たのは初めてじゃない。

 

しかしここは普段普通に来られるようなところではない。

 

「な、なぁ奏多・・・ここどこだ?俺らに何があった?」

 

「う、うわっ!!ほ、炎!?」

 

後ろに何故か僕の友達である陰村 炎まで来ていた。

 

これは一体どういうことだ・・・

 

『・・・来たね、2人とも。』

 

声がした方を振り向くと、そこには眼鏡をかけ、片手に本を開いた状態で持っている青年が立っていた。

 

「・・・Kai、どうして僕らを無窮の狭間へ?」

 

「え、誰こいつ。知り合い?」

 

『こっちでは初めましてだね、陰村炎くん。私はKai、まぁ君たちの物語を見るただのお兄さんだ。』

 

「は、はぁ・・・」

 

炎は話が上手く呑み込めていないようだ。

 

この際後で詳しく説明するとして、話を進めることにした。

 

「んで、どうして僕らを呼んだんだ?ここ、普段は来れないはずだよね?」

 

『ちょっとしたアクシデントでね・・・この世界に危機が訪れている。だから、この世ならざる2人にちょっと協力を得ようと思ってね?』

 

「はぁ?どういうこと?」

 

「このならざるもの・・・炎もか・・・」

 

『そ。まぁ詳しくは私も言い難いんだけど、他の世界から普段こちらに来ては行けないものが混じりこんでしまってこの世界に異常をもたらしている。それを、君たちに阻止してもらいたい。』

 

「いや、突然言われてもさ・・・まぁ、今に始まったことじゃないか。」

 

Kaiの突然の行動に呆れはするが、これやらないと話進まなさそうなので了承しざるを得ない。

 

炎はちょっと難しそうな顔をしたが、直ぐにケロッとした顔になり、発言した。

 

「まぁ、詳しくはわかんねぇけどともかくお前を手伝えばいいんだな?構わねぇよ。」

 

『話が早くて助かるよ。あ、それと今回の件に関してはあちら側・・・今回の事件の原因となった世界の人か助っ人に来てくれることになっている。それに関しては君たちの普段生活する世界の方でコンタクトを撮ってもらうからよろしくね。』

 

そう言ってKaiは指を鳴らした。

 

すると、僕と炎にものすごい眠気が襲ってきた。

 

「なにこれ・・・眠っ・・・バタッ」

 

「ちょっとKai・・・もう少しこの世界からの追い出し方考え・・・バタッ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、2人には元の世界に戻ってもらった。

 

『確かにここから元の世界に送るやり方、考えた方がいいかもね。』

 

そう言って私は、手にしていた本をバタンと閉じた。

 

そこには『錬鉄の英雄に憧れた青年の転生物語』とタイトルにあった。

 

すると、目の前に銀色のカーテンのようなものが現れ、一人の男が現れた。

 

白い髪に茶色い肌、つり上がった眉に高身長の男だ。

 

「ここが、次のショッカーの世界かね?」

 

『いや、違う。ここは君が今から向かう世界とこの世を繋ぐ無窮の狭間。君を待っていたよ、森谷和司君。』

 

「ほぉ・・・私の本名を知ってるのか。今は英霊エミヤの姿をしていると言うのに。」

 

『君の世界の創造神的な立場の人とは昔から縁があってね。その縁あってかこちらの世界にも本来来ては行けないショッカー達が来ているかもしれないけど。』

 

「理由はどうあれ、私のやることは変わらない。しかし、春香なしでショッカー退治とは久しぶりだな・・・」

 

『代わりにこちらの世界の子を2人、君を手伝わせる。なーに、この世界の元となった世界には存在しなかった2人だ、多少の無茶は大丈夫だよ。』

 

「あまり一般人を巻き込みたくないのだがね。足手まといにならないのならば連れていこう。」

 

『それと2つほどお願いが、この世界でフリーダムガンダムを出さないでもらいたい。あれはこの世界に対して負荷が大きすぎる。』

 

「その程度なら構わない。それで、もうひとつとは?」

 

『それは・・・』

 

私は和司に対してもうひとつ頼み事を聞いてもらった。

 

彼は快く受け入れた。

 

「私からも一つ、教えてもらいたいことがある」

 

『なんだい?私が答えられることなら答えよう』

 

「では…私は二十のアニメの世界を救うと聞いて旅をしている。これでも私はアニメが大好きでかなり見てきたさ。だが、私は君を知らない。つまり、本来の目的である二十の世界には入っていないということかね?」

 

『そうだね。本来なら君と私の世界は繋がることはなかった。でも何故かショッカーが私の世界に現れてね。対処出来る者は私の世界にはいない。だから君を呼んだんだ』

 

「なるほどな。了解した」

 

『・・・さて、よろしく森谷和司。いや、衛宮士郎と呼べばいいのかな?』

 

「呼び方はすきにすればいい。今の私はエミヤであり、和司でもあり、世界の破壊者でもあるんだからな・・・」

 

そう言って彼はまた銀幕のカーテンを出し、『無灰』の世界へと足を踏み入れた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

和司が訪れる数時間前、深夜帯

 

「・・・さて、手始めに手駒を増やすか。」

 

黒い服を着た男が片手を上げて軽く振るった。

 

すると周りの時が嘘のように止まった。

 

公園の噴水も、鳥も、風もピタリと動かなくなり、一面に静けさが訪れた。

 

この男は『時そのもの』を止めたのだ。

 

「さて、どっかにいい手駒になりそうなやつは・・・」

 

男が周りを見渡すと少女二人に目をつけた。

 

「あの二人でいいか…」

 

その日、少女二人が行方不明となった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ここが次の世界か、彼の言う通りならば二人助っ人がいるらしいが…まずはその二人を探すとするかね」

 

そしてその数時間後、和司はこの世界に現れた。

 

無色の少年と錬鉄の英雄に憧れた青年が出会うのは少し先の話である。

 

 

 

 

 

 




次回の投稿は未定です…なにせカムイさんと色々話しながら書いてるものですから…カムイさんが考えていたことを無駄にはしたくない。その一心でコラボ編をなんとか完結まで持っていきたいので気長にお待ちください!
それではまたいずれかの作品で!


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

出会う錬鉄と無色

コラボ書くの難しいであります…寝る前に書いてるせいで眠くて頭が回らないんですよね…カムイ氏にも訂正とアドバイスをもらいました
自分はまだまだだと改めて実感しました…
まぁ弱音はここまでにしましょう!
それでは錬転×無灰第二話をどうぞ!


 

 

 

この世界に来て何分経っただろうか…今現在私は…

 

「…ここはどこだ」

 

迷っていた。やれやれ、知識がないというのがここまで辛い事だったとは…さらに言えばこの世界における私の役割はないらしく、いつもの全身真っ黒な服装と来たものだ。これでは助っ人探しどころではないな。

 

「せめて、助っ人の名前ぐらいは聞いておくべきだったか…」

 

だが今更過ぎたことを言っても仕方あるまい…幸いこの世界にも私の家がある以上、原作のディケイドのように、ここって○○でしたよね?という展開を待つしかないか…

 

私はそう思い、オーロラカーテンで家まで帰ろうとした時、爆発音と共に聞き慣れたがうざったいショッカー戦闘員の声が聞こえてきた。

 

「おでましか」

 

私はすぐに爆発音がした方に走る。逃げ惑う人々の奥にはショッカー戦闘員が十数人程見える。

 

ふむ、ショッカー戦闘員のみなら変身する必要はないな。

 

投影・開始(トレース・オン)

 

干将・莫耶を投影し、赤原礼装を纏って逃げる人々の間を走り抜けて一番近い戦闘員を斬り捨てる。

 

「貴様らの相手は私だ!死にたいやつからかかってこい!」

 

次々と迫り来る戦闘員を干将・莫耶でただひたすらに斬り捨てる。しかし見えていた以上に戦闘員はいたようで流石に干将・莫耶で全て倒すのは面倒だな…よし

 

私は周りに逃げ遅れた人がいないことを確認してから飛び上がり、黒弓とカラドボルグを投影して弓につがえ、真下に向かって引き絞る。

 

我が骨子は捻れ狂う(I am the bone of my sword.)偽・螺旋剣(カラドボルグⅡ)!」

 

カラドボルグは着弾した途端に大爆発を起こし、周辺にいた戦闘員を一掃した。

 

「これであらかた片付いたか?」

 

着地して周りを見渡すがうざったい声も聞こえず、生き残りはいないようだし、最初の爆発で起きていた火災もカラドボルグによる爆風で鎮火したようだ。いや、燃えていた場所ごと破壊したというべきかもしれん…

 

「つくづく…サーヴァントの力とは凄まじいものだな…」

 

エミヤは正規の英霊でない以上一応弱いサーヴァントの部類に入るはずなのだが…それでも奴らを一掃した代償に地面に大きなクレーターが出来てしまった…直せるのかこれ?

 

「流石にこのままにはしておけん…やれるだけやってみるか」

 

どうにかしてクレーターを直そうとした時、背後から何者かが近づく気配がした。

 

「私になにか用かね?」

 

そう言って振り返ると銀髪の中性的な顔立ちの青年・・・いや、少女?が驚いた顔をして立っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

kaiから世界の危機、そしての助っ人存在を知らされた僕と炎はその助っ人を探し出すために二手に別れて捜索することにした。

 

でもすぐに問題に直面した。

 

「名前も見た目も知らないのにどうやって見つけるんだ?」

 

kaiから聞いたのはあくまで助っ人がいるということだけ、その助っ人に関する情報はゼロ…これじゃ見つけるなんて不可能だ。

 

「・・・全く、あいつ肝心なところだけ抜けてるのどうなんだ?せめて名前ぐらい教えてくれても・・・ん?」

 

そう思っていた矢先、スマホに着信があった。画面を見ると燐子からですぐにタップして電話に出ると燐子はとても慌てていた。落ち着かせて話を聞くと友希那と千聖が行方不明になったということだった。

 

見かけたら連絡が欲しいと言われ、それを了承して電話を切る。

 

(友希那と千聖が行方不明…一体何が…)

 

友希那や千聖は誰かに何も言わずどこかへ行くような人間ではないし、ましてや千聖はアイドルであり女優、芸能人だ。行方不明は大問題である。

 

考え込んでいると突然、爆発音が辺りに響き渡った。音がした方を見ると燃え盛る炎と悲鳴を上げながら逃げ惑う人々が見えた。爆発したところは駅前のストリート街、どう考えても普通じゃ爆発なんて起こらない。

 

僕も逃げようとしたけど、そこでハッと気づいた。

 

Kaiは『あちらの世界の人間が助っ人に来る』と言った。あちら側ということはこちらの世界では普通起こらないことが起こるところ・・・とは限らないが、事実起こらないことが起こっている。助っ人が既にこの世界に来てるならこの騒ぎを止めに来るはず…だったら逃げずに向かった方が、その助っ人とやらに会える可能性が、高い。

 

僕は意を決して人々の流れに逆らって走り出した。悲鳴をあげながら逃げる人波も徐々に少なくなり、衝撃音とよく分からない声?のようなものが聞こえてくる。そしてある程度近付いてきた時、またも爆発が起こった。急に起きた爆発と爆風に驚きながらもしゃがんでなんとか耐える。

 

爆風が収まるとさっきから爆風とともに聞こえていた「イーッ!」という声が聞こえなくなっていた。

 

(あの声って確か…)

 

いや、今はそんなことを考えてる暇はない。念の為に爆発が起きた方へ向かってみる。ボロボロになった道路、爆発で破壊された店やビル・・・その真ん中に赤い外套を着ていて、白髪で褐色の肌をした高身長の男がいた。

 

あれが助っ人なのかな?…肌の色からして外国人?なんて声かければいいんだろ…とにかく確認しないと

 

「私になにか用かね?」

 

話しかけようと男に近づいた時、急に声を出して振り返った。それに外国人にしては流暢な日本語…もしかしたら親が外国人なだけで生まれは日本なのかもしれない。

 

「見てのとおりここは危ない。さっさと立ち去った方がいい。」

 

「いえ、その・・・えっと・・・あなたが別世界からの助っ人・・・ですか?」

 

「ほぅ…では君があの男の言っていた…あぁ、その通りだ…私はそうだな、今はアーチャーとでも呼んでくれ。ただのしがない通りすがりの旅人だ。よろしく頼む」

 

そう言って彼、アーチャーさんは手を差し出してくる。

 

(この顔どこかで見たことあるような・・・)

 

昔、どこかで似たような顔というか、そういうものを見たような気がする。そんなことはさておき、出された手を掴まない訳には行かない。

 

「僕は九条奏多といいます。こちらこそよろしくお願いします」

 

僕はアーチャーさんの手を握り、握手をする。

 

「ふむ、あの男から聞いていた話では協力者は二人いるという話だったのだが、もう一人はどこかね?」

 

「は、はい、今すぐ連絡を…」

 

「ん?いや、どうやらその必要はなさそうだな」

 

「え?」

 

衛宮さんが指を指した方を見ると誰かがこっちに向かって走ってきていた。

 

「おーい!奏多ァァァ!」

 

「炎!」

 

走ってきていたのは炎だった。どうやら炎もこの騒ぎを聞きつけたらしい。

 

「凄い爆発音が聞こえてよぉ…って誰だこいつ?外国人?」

 

「よく言われるがね…正真正銘純血の日本人だ」

 

「え?おっさん日本人なの?」

 

「おっ!?…んん!私の心は硝子だぞ」

 

「さ、流石に失礼だろ炎!彼はアーチャーさん、kaiが言っていた助っ人だぞ!」

 

僕もびっくりはしたけど流石に声には出さなかった。初対面の人に対してさすがに失礼すぎる。

 

「え?マジで?」

 

「マジだとも…やれやれ、初対面がこれでは先が思いやられるな」

 

「す、すみません…」

 

「なにも君が謝ることはないさ奏多。さて…」

 

衛宮さんがそう言って振り返るとまた爆発音と悲鳴が聞こえてきた。

 

「本格的に動き出したか…君達はなにか戦える力を持っているのかね?」

 

そう言うとアーチャーさんの手には2本の剣が握られていた。白と黒の2本の刀身の短い剣だ。なんかこう・・・言葉に出来ないけどこの人からは普通の人から感じられない力を感じる。

 

力を持っているか?と言われたが、特にすごいパワーがある訳では無いし、どうすればいいのかも分からない。

 

「いえ・・・僕達にそんな力は…今どういう状況になって何が起こってるのかすら、詳しく聞かされてなくて・・・」

 

「そうか。くそっ・・・あの男、かなり説明不足のようだな。では今すぐ逃げろ。力のない君達では足手まといにしかならん」

 

そう言うと突然アーチャーさんの所から衝撃音が鳴り、気がついたらアーチャーさんは高く飛んでいた。もはや常識外のことが起こりすぎて頭の整理が追いつかない。

 

「・・・足手まといだとよ。どうするよ?」

 

炎もかなり驚いてはいるが、僕よりかは落ち着いているようでそう問いかけてきた。

 

「確かに僕達が行っても足手まといにしかならない…だけど・・・」

 

「お前が心配性なのはわかってる、行くってんなら付き合うぜ?」

 

「ありがとう炎…行こう!」

 

爆発が起こったところはここからそう遠くない、走って向かえば追いつくはず。そう思って僕らは爆発の起こった箇所へと走り出した。

 

 

 




次回の錬転は!

「まさかこの世界にまで現れるとはな…世界の破壊者」

「タイムジャッカー?知らない名前だな」

「友希那!!千聖!!」

「俺達のことがわかんないのかよ!」

「二人とも下がれ!変身!!」

次回『未知の敵と二人の少女』


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

未知の敵と二人の少女

錬転×無灰三話目です!


 

 

 

私が爆発現場に駆けつけると戦闘員はもちろん、イマジンやドーパント、ヤミーが人々を襲い、街も破壊されていた。

 

ディケイドに変身すれば宝具を使わずに一掃が可能だろうが…たまにはこの姿のまま戦うとするか、幸いにもグリードのような強力な敵や魔化魍のようにディケイドの力を使わなければ倒せない敵がいる訳ではないからな。しかし、まだ近くに人がいる以上私のみに敵の注目を集めるのは…あまりあの宝具は使いたくないのだが…

 

私は干将・莫耶で手短なイマジンを斬り裂いた後、干将・莫耶を消滅させて新たな武器を投影する。それはシンプルな金色の槍と金色に赤い丸が描かれたシンプルな丸い盾。一見地味だがこの武器はあるサーヴァントが使っていた武器だ。私が槍を上に掲げると同じような武器を持った兵士達が300人後ろに召喚され、みなが盾を構えて槍を頭上に掲げる。

 

炎門の守護者(テルモピュライ・エノモタイア)!!」

 

宝具を発動した瞬間、兵士達が盾に変化して私を守るように積み上がった。宝具の効果で私にターゲットが集中しているため、周りにいた怪人が全て私に向かって一直線で向かってくるが攻撃を全て盾で防がれる。召喚された兵士達…今は盾だが…はC~Eランクの耐久スキルを持っているため並大抵の攻撃ではやられない。

 

だが、なにも黙ってただ守ってるだけではどうしようもない…私はレオニダスの槍と盾を消滅させてアタランテの弓、天穿の弓タウロポロスを投影する。カタストロフェは一掃に向いてるのでね。

 

「二代神に奉る…訴状の矢文‼︎(ポイボス・カタストロフェ)

 

二本の矢を投影して空へ放つと光の矢がエノモタイアを破ろうと攻撃している怪人達に向かって豪雨のように降り注いだ。前は魔女相手に使ったから仕留めきれなかったが、あの雑魚敵なら跡形も残らないだろう。

 

矢の雨がやむ頃にはもう敵の姿はなかった。私は安心してタウロポロスを消滅させ、エノモタイアも解き、その場を立ち去ろうとした時、壊れた柱の影に邪悪な気配を感じた。私はすぐに干将・莫耶を投影して戦闘態勢をとる。

 

「…出てこい。隠れているのはわかっている」

 

「バレてたか」

 

出てきたのは所々に金色の装飾がついている黒服を着ていて左手の甲には黒い丸があるいかにも悪役の姿をした男だった。

 

「何者だ」

 

「タイムジャッカーのティードだ」

 

「タイムジャッカー?知らない名前だな」

 

「知ってるかどうかなどどうでもいい…しかし、まさかこの世界にまつで来るとはな。世界の破壊者」

 

「私も来たくて来た訳ではないのだがね…さて、無駄話はここまでだ」

 

「変身しないのか?」

 

「無駄話はここまでと言ったはずだが?」

 

干将・莫耶を握りしめてティードに突っ込もうとした時、後ろからあの二人の気配を感じた。ちっ!付いてきたのか!足手まといになると言ったというのに!

 

「アーチャーさん!」

 

「たわけ!なぜ来た!」

 

先程出会った二人、奏多と…もう一人は確か炎と呼ばれていたな…が息を切らしながらも駆けつけてきた。

 

「アーチャーさんが心配で!」

 

「君達に心配されるほど落ちぶれてはいない!早く逃げんか!」

 

「くくく…ははははは!傑作だな。そうだ…君達に見せたいものがあるんだ。来い」

 

するとティードが出てきたのと同じ柱の影から二人の少女が現れた。一人は綺麗な銀髪にロングヘアーでクールそうな少女、もう一人は同じくロングヘアーだが金髪の少女、だが目が死んでいる。とてもじゃないが正常には見えない。

 

「おい…マジかよ」

 

「友希那!!千聖!!」

 

「君達の知り合いかね?」

 

「はい!実は恋人から連絡があって行方不明になってるって!」

 

なるほど…だいたいわかった。

 

「貴様…彼女達を洗脳したな」

 

「ご名答だ世界の破壊者。彼女達はただの駒だ…お前達を潰すためのな」

 

まさに吐き気を催す邪悪というやつだな…これはますます力のない奏多達を巻き込む訳にはいかん!この二人を守りながら彼女達を救うには…これしかない!

 

私はネオディケイドライバーを取り出して、必死に友希那と千聖と呼ばれた少女達に呼びかける奏多達の前に出る。

 

「燐子達が心配してる!僕達と帰ろう!」

 

「俺達のことがわからないのかよ!」

 

「二人とも下がれ!私が救ってみせる!」

 

ネオディケイドライバーを腰に巻く。

 

「そのベルト…」

 

カードを取り出して、いつもの言葉を叫ぶ。

 

「変身!!」

 

《KAMEN RIDE DECADE》

 

私の周りに幾つものモノクロの影が現れ、その影が私に重なり色がつき装甲を作り出そうとした時、ティードから謎の衝撃波が放たれる。普通ならモノクロの影に阻まれて私にダメージが入ることはないのだが、なんだが嫌な予感がした私は咄嗟に熾天覆う七つの円環(ロー・アイアス)で衝撃波を防ぐ。

 

「なに?」

 

困惑するティードを他所にモノクロの影は全て私に重なり、最後に黒いプレートが頭に刺さると装甲がマゼンタとなった。

 

左肩から右胸にかけて斜め十字線があしらわれ、翡翠の色をした大きな目…その名は

 

「仮面ライダー…ディケイド」

 

そう奏多が呟いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




次回の錬転は!

「アーチャーさんが…仮面ライダー?」

「この世界には仮面ライダーが放映されていたか」

「君に彼女達を傷付けられるか?」

「友希那…千聖…絶対に助けてみせる」

次回『友のため』

全てを破壊し、全てを繋げ!


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

友のため

おまたせしました!
錬転×無灰四話目です!


 

 

 

ディケイドとなった私はライドブッカーをソードモードにして構える。

 

「アーチャーさんが…仮面ライダー?」

 

「なるほど、この世界には仮面ライダーが放映されていたようだな。ならば話は早い」

 

私は奏多達の傍にオーロラカーテンを出現させる。

 

「私の家に繋がっている。君達はそこで待っていろ…彼女達を助けられる保証はないが、出来る限りのことはしよう」

 

「お願いします。彼女達を…友希那と千聖を」

 

「任せたぜ。おっさん!」

 

「誰がおっさんか!!…あぁ任されたよ」

 

奏多達はそう言うとオーロラカーテンに入っていった。さて、これで私も心置き無く戦えるというものだ。

 

「始めるとしようか。ティード」

 

「くくく…君に彼女達を傷付けられるか?」

 

そう言うと友希那と千聖と奏多に呼ばれていた少女達がティードを庇うように立ち塞がった。

 

「傷付けはしないさ…動けなくなるからな」

 

私はライドブッカーからブレイドのカードを取り出してバックルに挿入する。

 

《KAMEN RIDE BLADE 》

 

《Turn Up》

 

仮面ライダーブレイドに変身してさらにライドブッカーから…いやもういっそラウズカード自体を投影した方が早いな。

 

私はタイムスカラベのラウズカードを投影してブレイラウザーにラウズする。その瞬間、周りの時間が止まった。この止まった時の中で動けるのは時を止めた私だけだ。あとはこのままあの2人を…

 

「ククク…残念だったな」

 

「なに!?」

 

止まった時の中でティードが歩き出しただと!?一体どういう…

 

「なるほど、貴様も時止めが出来るのか」

 

「その通りだ。お前よりも強力なやつをな」

 

ちっ!時止めしてる間に2人を助け出す作戦だったが、時間制限はないとはいえティードと戦いながらでは助け出すのは不可能だ。だが…だからといって諦める訳にはいかん!

 

「貴様が時止め出来ようが私がすることは変わらん。その2人を返してもらうぞ」

 

「そうはいかんさ…タイムジャッカーは私1人ではない」

 

ティードがそういうと彼の後ろからマスカレイド・ドーパントが20人程出てきた。ちっ、どうやらタイムジャッカーは下っ端ですら時止めが使えるらしい。厄介極まりないな。

 

「私にはやるべきことがある。決着は後日としようじゃないか」

 

「そう簡単に逃がすとでも!」

 

逃げようとするティードを追いかけようとするとマスカレイド・ドーパントが立ち塞がり、次々に襲いかかってくる。

 

「さらばだ。世界の破壊者」

 

「くそっ!待て!」

 

友希那と千聖はまた別のマスカレイド・ドーパントに連れていかれ、ティードも姿を消した。ちっ!だがまだ間に合うはずだ!

 

「そこを…退けッ!!」

 

私は今、マスカレイド・ドーパントに囲まれている状態だ。上手い連携でスイッチしながら攻撃してきて、カードを取り出す隙もない。ならば…空いてる左手に必殺となりうる武器を投影すればいい。ブレイラウザーで攻撃を受け流しながら左手に新たな剣を投影する。それはとあるゲームにおいて古来から伝わる伝説の剣…その名は…マスターソード

 

「でぇぇやぁぁぁぁぁ!!」

 

そのマスターソードの使い手が愛用していた技、『回転斬り』をブレイラウザーを地面に突き刺してからマスターソードで発動する。これがもしただの剣なら離れている敵には意味が無いだろう。だが、マスターソードはソードビームと呼ばれる衝撃波を出すことが出来る。ゲームでは出来ないが私は回転斬りをしながらソードビームを出して私を囲んでいたドーパントを全て倒した。

 

すぐに時を動かして周りを見渡すがティードの姿はなかった。

 

「逃げられたか…仕方あるまい。帰って奏太達に報告だな」

 

私は変身を解いてオーロラカーテンを使って奏太達が待つ私の家に向かった。

 

 

----------------------------

 

 

エミヤ宅

 

家に入るや否や奏太に2人を助けられたかと詰め寄られたが、一旦落ち着かせ、上手く逃げられてしまったことを伝えた。

 

「すまない奏太、炎、私の力不足だ」

 

「謝らないでください。時間を止められたうえに敵もいたら流石に厳しいですよ」

 

「なにもこれで終わりって訳じゃないんだろ?」

 

「あぁ…作戦会議の時間といこう」

 

「その会議…僕も参加させてくれないかい?」

 

いつものように会議を始めようとすると思いがけない乱入者が現れた。

 

「海東!?なぜここに!」

 

「そんなことより、僕もあのティードってのにはうんざりしててね。君達に協力しようと思っただけさ」

 

「協力だと?」

 

「僕に良い考えがある」

 

そして彼は懐から機械的なノートを取り出し、そのノートの力と作戦を説明した。

 

ノートの力には驚愕したが確かにそのノートがあればティードを友希那と千聖諸共引きずり出せる。

 

「なるほど…確かにそれならば…だが、貴様のことだ。なにか対価を要求するのではないのかね?」

 

「まさか、ただ共通の敵が出来たから一緒に倒そうってだけさ」

 

「…いいだろう。あまり信用したくはないが、これ以上の策はない。この作戦でいこう。奏太と炎も異論はないな?」

 

「はい。それで友希那と千聖を助けられるなら!」

 

「俺も同じだ!あの野郎をぶっ飛ばしてやろうぜ!」

 

「なら今すぐ決行だね。準備はいいかい?」

 

私達が頷くのを見ると海東はノートに文章を書く。

 

「友希那…千聖…絶対に助けてみせる」

 

「二人共、待ってろよ!」

 

海東が文章を書き終わるのを確認し、私達は作戦通りに動き出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ティードは誘拐した二人の少女と共に

アーチャーと戦った地を訪れ

アーチャー御一行と遭遇する

 

 

 

 

 




次回の錬転は!

「今度は逃がさないぞ。ティード」

「僕達のコンビに勝てるかな?」

「あの二人を…やれ」

「嘘だろ…これじゃ説得もくそもないじゃねぇか」

「なにか…なにか策は…」

「この力は…」

次回『時の空掻き分けて』












「まさかまた会うなんてね。ティード」

「あれが…最後の平成ライダーの力か」


To Be Continued…





目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

ポケットモンスターXY&Zの世界
ポケットモンスター


9つ目の世界はポケットモンスターXY&Zの世界です!
ポケモンの鳴き声はテキトーなんで違和感あったら脳内変換お願いします…
クオリティも出来るだけ早く投稿しようと急いで書いたので低いと思います


 

 

 

少し…いやだいぶ予想外のことがあったが、私達はそれを乗り越え、次の世界へやって来た。

 

ここは…森か?

 

「衛宮さん!!なんか見たことない鳥がいるんですけど!?」

 

「見たことない鳥?」

 

春香の声を聞き、春香が指さす方を見るとそこには

 

「ヤコ?」

 

こまどりポケモンのヤヤコマがいた。

 

「…ポケモンの世界、しかもカロス地方か」

 

「ポケモン?」

 

「あぁ、説明しておかないとな」

 

私は春香にポケットモンスター、縮めてポケモンのことを教えた。

 

しかし、ポケモンの世界か…ライダーを生み出す必要があるかどうか…

 

「そんな生き物がいるんですね〜」

 

「まぁ、ポケモンはまだ謎が多い生き物だ…ん?」

 

ふと、ズボンのポケットに違和感を感じ取り出してみると小さくなった赤と白のボール…モンスターボールが一個入っていた。

 

…いやなんでさ!

 

「衛宮さんなんで持って…私も!?」

 

どうやら春香のポケットにもモンスターボールが一個入っていたらしい。

 

「あのうっかり女神め…なにかポケモンを捕まえろと?ポケモンを持っていない私達にどうやって…」

 

「いやぁ〜ラッキーだな!」

 

「ッ!?隠れろ春香」

 

「えっ!ちょっと!」

 

私達は茂みに隠れ、男を見る。小太りでヒゲを生やしたいかにも悪そうな顔、手には檻を持っている。

 

その檻には…

 

「まさかカロス地方にアチャモがいるなんてなぁ〜本当に今日はついてるぜ!」

 

やつはポケモンバイヤーか…確かにカロス地方でアチャモは珍しい、バイヤーにしてみれば良い商品だろうが、私は許さん。

 

「私はアチャモを助ける。春香はここで待っていてくれ」

 

「はい…絶対無事に帰ってきてくださいね」

 

「おいおい、私があの男に負けるとでも思っているのかね?例えポケモンを使われたとしても私は勝つさ」

 

さて…まずはあの檻をどうにかしないとな。バイヤーにバレないのが理想だが、そうはいかないだろう…ならシンプルにいくか。

 

私は足を強化し、人間が反応出来ない速度でバイヤーに近づき、アチャモが入った檻だけを掻っ攫う。

 

「ん?あ!?アチャモが!?おいテメェ!返しやがれ!」

 

「返すもなにもこのアチャモは貴様のポケモンではないだろう?」

 

莫耶を投影して檻の天井を斬り裂き、アチャモを救出する。

 

「大事な商品をよくも!いけゴロンダ!」

 

「ロンダァァァァ!」

 

ポケモンバイヤーはゴロンダをくりだした!

 

「ちっ!ゴロンダか。アチャモは早く逃げろ。ここは私がどうにかする」

 

「チャ、チャモ…」

 

腕と足を強化し、ゴロンダに立ち向かおうとした時

 

「チャモチャモ!」

 

アチャモが私の前に飛び出し、ゴロンダを睨み始めた。

 

「まさか…戦うつもりなのか?」

 

「チャモ!」

 

アチャモは力強く頷く。やれやれ、勇敢だな…気に入った。

 

「ふっ…無茶だがやれるだけやってみよう。アチャモ!覚悟はいいな!」

 

「チャモチャ!」

 

「へっ!アチャモで俺のゴロンダに勝てるかよ!ゴロンダ!あくのはどう!」

 

「引きつけて躱せ!」

 

「ロンダァァァァァ!!」

 

「チャモ!」

 

外れたあくのはどうが私の背後で地面に当たり爆発するが気にしない!

 

「ちっ!中々素早いな…ストーンエッジ!」

 

「躱せ!」

 

ストーンエッジもアチャモは躱してくれたがこのままではジリ貧だ…かと言ってアチャモの技でゴロンダを倒せるとは思えん…どうすれば…

 

「躱してばっかじゃ勝てねぇぞ!終わらせてやるぜ!ゴロンダ!」

 

「衛宮さん危ない!」

 

「ピカチュウ!十万ボルト!!」

 

「ピ〜カ〜チュウゥゥゥ!!」

 

突如、電撃がゴロンダとポケモンバイヤーに直撃し、ゴロンダは戦闘不能、バイヤーは気絶した。

 

「衛宮さん!!無茶しないでください!」

 

「すまない。アチャモを守るためだったんだが、あの電撃に助けられたな」

 

「大丈夫ですか!」

 

そう声をかけてきたのは帽子を被った少年、スーパーマサラ人ことサトシ。

 

「あぁ、君のおかげでな」

 

「サトシ〜大丈夫〜!」

 

その後、サトシに恋心を抱くセレナ、それを応援するユリーカ、ユリーカの兄でジムリーダーであるシトロンと合流した。

 

「私はエミヤだ。まぁ、ただの通りすがりだ」

 

「私は…春香です。よろしくね」

 

「へぇ〜ハルカって俺の昔の旅仲間と同じ名前なんだな」

 

「それでそのアチャモは…」

 

「ポケモンバイヤーに捕まっているところを目撃してしまってね。ポケモンを持っていないがアチャモを助けるために動いたのだが、君達がいなければどうなっていたことやら」

 

「ポケモンを持っていないのにポケモンバイヤーに勝負を挑んだんですか!?」

 

シトロンが驚くが私は当たり前のことをしただけだ。

 

「とりあえず私達は君達を行動を共にしたいのだが、構わんかね?」

 

「俺はいいぜ!」

 

「私もいいよ」

 

「ユリーカも!」

 

「僕も大歓迎です!」

 

よし、後はアチャモだな。

 

私はアチャモの前でかがみ、アチャモに話しかける。

 

「アチャモ、もう君は自由だ。この森で好きに過ごすといい。じゃあな」

 

「チャモ…」

 

アチャモに背を向け、歩き出す。

 

「いいんですか?」

 

「それがアチャモのためだ」

 

「あれ?…どうやらエミヤさんはサトシと同じ体質みたいですね」

 

サトシと同じ体質?それは一体…まさか!

 

振り向いた瞬間、アチャモが私の胸にダイブしてきた。

 

なんとか受け止めたが、そういうことか。

 

「私と一緒に来るかね?」

 

「チャモチャモ!」

 

ポケットからモンスターボールを取り出し、スイッチを押すと手のひらサイズになり、アチャモに向けるとくちばしでボタンを押す。

 

アチャモはモンスターボールの中に吸い込まれ、揺れることなくピコーンと音が鳴った。

 

「アチャモゲットだ」

 

「すごーい…」

 

「やったなエミヤ!!…あっ、すいません」

 

「気にする必要はないよ。タメ口で構わない」

 

「なら、わかったぜ!」

 

うむ、その方がサトシらしい。

 

そして私達はサトシ達一行と行動を共にすることになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




アチャモ ♂
ゆうかんな性格
特性 ?

?
?
?
?




え〜次回予告の前にアンケートのお願いです
春香がゲットするポケモンをなんとか3匹まで絞ったものの、そっから絞りこめない…という訳で春香がゲットするポケモンをアンケートで決定しようと思った次第なので御協力お願いします。
話的にはそのポケモンと出会うエピソードが変わるだけなので
ちなみに性別は♀で確定です
では次回予告を!








次回の錬転は!

「なぁエミヤ!ポケモンバトルしようぜ!」

「エミヤさん頑張ってください!」

「サトシのポケモンにゲットしたばかりのアチャモで敵うと思わんが…」

「あ、あの光は!」

次回『エミヤVSサトシ!アチャモの初陣』




目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

エミヤVSサトシ!アチャモの初陣

 

 

 

サトシ達と歩きながら話を聞くと、どうやらエイセツシティに向かってる最中らしいがまだ道のりは長いようで今日は野宿になるだろうとのことだった。

 

これからのことも考え、少し早めに野宿の準備をしていたのだが

 

「なぁエミヤ!ポケモンバトルしようぜ!」

 

「…サトシ。いくら準備が終わったとはいえ、いきなり過ぎではないかね?」

 

それに私のポケモンは先程仲間になったアチャモのみ。とてもじゃないがサトシに勝てる訳がない。

 

だが、アチャモの実力を試すにはちょうどいいかもしれん。

 

「まぁ、私にはアチャモしかいないのでな。それでもいいというのなら受けて立とう。飯まで時間もあるしな…シトロン!審判を頼めないか!」

 

「わかりました!ハルカさん、あとはお任せしますね」

 

「うん!私も用意が終わったら見に行くからね」

 

野宿をする場所からほんの少し離れた開けた平原に私とサトシが距離を取って向かい合う。

 

「これより!エミヤさんとサトシによるポケモンバトルを開始します!両者ポケモンを!」

 

「ゆけっ!アチャモ!」

 

「ピカチュウ!君に決めた!」

 

「チャモチャ!!」

 

「ピカピカ!」

 

「それでは…始め!」

 

さて…バトルを受けたはいいがアチャモがどんな技を覚えてるかわからん…ならばやることは1つ

 

「アチャモ!生憎と君が使える技がわからんのでな!一通り使える技を使って戦ってくれ!」

 

「チャモ!」

 

アチャモはなんの不安もなく頷いた。

 

「ピカチュウ!十万ボルト!」

 

「ピィ〜カァ〜チュウ〜!!」

 

「躱せ!」

 

「チャモチャ!」

 

アチャモは十万ボルトを躱し、ひのこで攻撃した。

 

「躱してアイアンテール!」

 

ピカチュウはひのこを躱してアイアンテールをアチャモに叩き込もうとするがアチャモの羽が紫に輝き、アイアンテールとぶつかり合った。

 

あれは…つじぎりか!?アチャモはつじぎりを覚えないはずでは…いや、タマゴ技にある!そして今気づいたのだが、アチャモの動きが徐々に速くなっている。どうやら特性も隠れ特性のかそくらしい。

 

「なかなかやるじゃないか!ピカチュウ!でんこうせっか!」

 

「私は何も指示は出していないのだがね…アチャモ!」

 

「ピカピカチュウ!」

 

「チャモチャ!」

 

ピカチュウのでんこうせっかにアチャモはくちばしを輝かせ、ピカチュウに走り出す。

 

つつくか。これで三つだな。

 

ピカチュウとアチャモがぶつかり合うがやはりレベル差のせいかアチャモが吹き飛ばされる。

 

「アチャモ大丈夫か!」

 

「チャ、チャモ…」

 

流石サトシのピカチュウ…レベル差があるとはいえでんこうせっか一発でピンチとは…

 

「アチャモ、もう充分だ。あとは私の指示に従ってくれ」

 

「チャモチャモ!」

 

よし!つじぎり、ひのこ、つつく、これだけでは勝つことは出来ないがダメージを与えることは出来るはずだ。

 

「アチャモ!つじぎり!」

 

「ピカチュウ!近づかせるな!十万ボルト!」

 

「喰らったら終わりだ!躱して当てろ!」

 

アチャモはかそくで上がったスピードを生かし、十万ボルトを躱してつじぎりをピカチュウに命中させる。

 

「大丈夫かピカチュウ!」

 

「ピカチュウ!」

 

まだまだ元気なようだな。やはりレベル差は覆せないか…

 

「アチャモ!サトシのピカチュウは私達で勝てるような相手ではない!だが、私達の全力を!本気を!ピカチュウにぶつけるぞ!」

 

「チャモ!」

 

その時、アチャモが光に包まれた!

 

「アチャモが光ってる!?」

 

「この光は!」

 

アチャモの姿が変わっていき、光が弾けると

 

「シャモォォォ!」

 

「ワカシャモに進化したのか!」

 

ワカシャモに進化したということはにどげりを覚えたはずだ。

 

「行くぞワカシャモ!にどげり!」

 

「シャモ!」

 

「躱してエレキボール!」

 

「ちっ!ひのこで迎え撃て!」

 

ピカチュウのエレキボールとワカシャモのひのこがぶつかり合い、大爆発が起きる。

 

爆風が収まり、フィールドを見るとピカチュウはなんとか立っていたがワカシャモは倒れていた。

 

「ワカシャモ戦闘不能!よって勝者はサトシ!」

 

やれやれ…まぁ、サトシのピカチュウ相手によくやった方か。

 

私は悔しそうなワカシャモに歩み寄る。

 

「ワカシャモ、よくやったな。サトシのピカチュウに相手にあそこまでやれるとは私も思っていなかった。これからもっと強くなろう」

 

「…シャモ」

 

私はワカシャモをボールに戻す。

 

「強いな!エミヤのワカシャモは!」

 

「ああ、今回は負けてしまったが、こいつにはまだ伸びしろがある。次は負けんぞ?」

 

「へへっ、次も俺が勝つぜ!」

 

サトシと固い握手をかわす。

 

さて、いつの間にか春香のいるということは飯の準備は終わったのだろう。

 

私は春香の元へ行き、サトシ達と共に野宿場所に戻るのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ワカシャモ ♂
ゆうかんな性格
特性 かそく

つじぎり
ひのこ
つつく
にどげり






次回の錬転は!

「怪我をしているな。シトロン、キズぐすりを持っているかね?」

「この子、私が預かってもいいですか?」

「なんだかんだと言われたら!」

次回『捨てられたポケモン!?ロケット団参上!』


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

捨てられたポケモン!?ワカシャモの過去!

えぇ~ロケット団参上はボツになりました
単純にワカシャモの過去書いてたら長くなっちゃったので…


 

 

 

翌日

 

エイセツシティへと足を進めていたのだが、ボールから出て私の右側を歩いていたワカシャモがなにか見つけたらしく、突然草むらに入っていった。

 

「ワカシャモ?すまないがここで待っててくれ」

 

春香とサトシ達に待ってくれるように頼み、ワカシャモを追いかけるとワカシャモがしゃがみ込んだ。

 

「これは…」

 

そこには酷い怪我をし、倒れたロコンがいた。

 

しかもどう見ても人間に付けられたとしか思えない怪我だ。

 

「シャモ!シャモ!」

 

ワカシャモは怪我に触れないようにしながらロコンの身体を揺すっている。

 

「酷い怪我だな…ワカシャモ、サトシ達を呼んできてくれ。この怪我では下手に動かす訳にはいかんからな」

 

「シャモ!」

 

ワカシャモは頷くと急いでサトシ達を呼びに行った。

 

 

-------------------------

 

 

数分後…

 

サトシ達が到着すると女性陣は一様に口を手で覆った。

 

「酷い…」

 

「これでは動かすのも危険だ。シトロン、キズぐすりを持っていないかね?素人なりに治療が必要だ」

 

「は、はい!あります!」

 

「ワカシャモはオレンの実かオボンの実を探してくれ」

 

「シャモ!」

 

私はキズぐすりとワカシャモが持ってきてくれたオレンの実(オボンの実はなかったそうだ)で出来る限り治療することにした。

 

「シャモ…」

 

 

--------------------------

 

 

 

結局、治療が終わったあともロコンが心配で先に進むことが出来ず、ここで野宿することになったのだが、どうもワカシャモがロコンを見つけてからというもの思い詰めるような顔をしていた。

 

私は春香と話し合い、春香はロコンの看病で来れないが、聞くだけ聞いてみようということになったが、私は今木陰からワカシャモを見守っている。

 

理由としては既に先客がいたからだ。

 

どうやら私の出番ではないらしい、大人しくテントに戻るとしよう。

 

 

 

 

------------------------------

 

 

 

 

※ここからはワカシャモ視点なのでポケモンが普通に話します。

 

俺は月を眺めながら、ロコンのことを考えていた。

 

あの怪我…確信はないけど、あいつはまだあんなことを!

 

「そんな顔してどうしたの?」

 

「!?ピカチュウか…」

 

驚いて振り向くとそこにはサトシのピカチュウがいた。

 

「あのロコンの怪我に心当たりがあるの?」

 

「ふっ、よくわかったな」

 

「ロコンを見てからずっとそんな思い詰めた顔してたらわかるよ」

 

「そうか…」

 

ピカチュウは黙って俺の横に立つ。

 

「よかったら聞かせてくれない?」

 

「…ああ、わかった」

 

俺はピカチュウに話した。恐らくロコンのトレーナーであっただろう俺が見限ったトレーナーのことを。

 

そいつはポケモンのことを全く考えないやつだった…強いポケモンにはさらに強くなれと無理な修行をさせ、弱いポケモンにはもっとキツい修行に暴力まで加えた。

 

もちろん俺みたいなタマゴから産まれたばかりのポケモンにも容赦はなかった。

 

だから俺は他のポケモン達に一緒に逃げ出そうとみんなに提案したけど、あいつに逆らうとなにされるかわからないと言われて断られてしまった。

 

だけど…エルレイドだけは協力してくれた。

 

エルレイドはあいつの元に最初の方からいる古参ポケモンの彼はこう言ってあいつをさいみんじゅつで眠らせた。

 

「逃げるなら逃げろ…ただ…こいつを懲らしめてくれるトレーナーについて行け…お前だけが、俺達をこいつの呪縛から解放してくれる希望だ」

 

そして俺はつじぎりでボールを破壊してエルレイドに礼を言ったあと森へと駆け出し、バイヤーに捕まったところをエミヤに助けられた。

 

 

 

 

---------------------------

 

 

 

 

「…こんなところかな」

 

「そうだったんだ…そのトレーナーがあのロコンを?」

 

「あんな目にあって捨てられたポケモン達を数匹とはいえ見たからわかったよ。あいつに捨てられたポケモンなんだってな」

 

そう言って俺はロコンが寝ているテントを見つめる。

 

今、中じゃハルカが必死に看病してくれてるんだろう…

 

「そろそろ戻るか。エミヤに心配されそうだ」

 

「だね」

 

ピカチュウと別れてテントに戻ると明かりは既に消えていてエミヤは寝袋で寝ていた。

 

横にモンスターボールが置かれてるけど…入らずにエミヤの横で寝よう。

 

「…ピカチュウと話して少しはスッキリしたかね?」

 

ッ!?起きてた!?

 

「なにか思い詰めていることはわかってはいたが、私にポケモンの言葉はわからない。だからピカチュウに任せてみたが…どうやら正解だったようだ」

 

それもそうか…ピカチュウがわかってたならエミヤもわかってたよな…

 

「だが、少しは私を頼ってくれよ?私は君やロコンのトレーナーのように見捨てたりはしない。出来る限り力になろう」

 

エミヤ…わかった…通じなくてもいいから話してみよう。

 

彼なら、エミヤならあいつを…

 

「…その声の感じからして余程辛いことがあったのだろう。それにこのタイミングということはロコンのトレーナーに心当たりがある…としかわからんが十分だ。今日はもう遅い、ゆっくり休むといい」

 

やっぱり凄いよエミヤは…俺は…エミヤについてきて…良かった…

 

「おやすみワカシャモ、いい夢をな」

 

 

 

 

------------------------------

 

 

 

 

翌日

 

起きると横にワカシャモが涙を流して寝ていた。

 

ロコンにあそこまでのことをするトレーナーか…もし会う機会があればお仕置きをしてやらないとな。

 

「シャ…シャモ?」

 

「おっと、起こしてしまったか。まぁいい…今からロコンがいるテントに行くが来るかね?」

 

ワカシャモは少し悩んだ後に頷いた。

 

私達は自分のテントを出て、ロコンのテントに向かう。

 

こっそり中を見ると未だに目が覚めないロコンの傍で寝落ちしたらしい春香がいた。

 

ずっと看病してくれていたんだな…だが、もう起こさないとな。

 

「春香、もう朝だぞ?起きろ」

 

小声で呼びかけながら春香の身体を揺する。

 

「ん…あ、衛宮さん?おはようございます…」

 

「あぁ、おはよう。ロコンの様子はどうかね?」

 

「目は覚ましてないですけど、怪我はだいぶ良くなりました…あの、衛宮さん」

 

「ん?なにかね?」

 

春香は両手を胸に当て、真剣な表情で私に訴えた。

 

「この子、私が預かってもいいですか?」

 

「…私としては嬉しいが、ロコンがどう思うかだ。恐らくロコンは人間に恐怖心を抱いているだろう。それを春香はどうやってロコンに人間を信頼させるかが大事になるが…答えは出ているのだろう?」

 

「はい!」

 

春香は頷く。まぁ、私もなにをするかはだいたい分かっているのだがね。

 

「…コ、コ~ン?」

 

「「ッ!?」」

 

そんなことを話しているとロコンが目を覚ましたらしい。

 

ロコンはフラフラしながらも立ち上がり、私達の姿を見るや否や身体を縮こまりガタガタと震え始めた。

 

そこまで怯えるほど嫌な目に遭わされたのか…

 

「春香…」

 

「わかってます」

 

春香はこれ以上ロコンを怯えさせないようその場でしゃがみ、ロコンに話しかける。

 

「初めまして、私は春香。今日はあなたの為に歌を歌おうと思ってるんだけど…どうかな?」

 

そう、春香はアイドル。アイドルなら歌で自分の気持ちを伝えればいい。

 

音楽に壁なんてないのだから。

 

「春香、あとはワカシャモにでも任せて私達はライブの準備をしよう。小さいとはいえ手を抜く訳にはいかないからな」

 

「はい衛宮さん!じゃあまた後でね?」

 

「ワカシャモ、後は頼む」

 

ロコンのことはワカシャモに任せ、私達はライブの準備を始める。

 

ちなみにサトシ達にもなにも伝えてないからな…どんな反応をするのか楽しみだ。

 

 

 

 

 




ロコン ♀
おくびょうな性格
特性 ?

?
?
?
?




次回の錬転は!

「みんな!私のライブを楽しんでね!」

「わ、私も歌うのか!?」

「ハルカさん…すごく綺麗…」

「ちっ!ついに動き出したか!」

次回『春香のミニライブ!動き出す悪意!』




目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

春香のミニライブ!動き出す悪意!

え〜新年あけましておめでとうございます!
新年一発目の更新はやはり一番最初に投稿した錬転が良いなと思い、毎日少しずつ書いておりました
それではどうぞ


 

 

 

準備をしている間にセレナとシトロンが起きてきてライブ会場(全て投影)を見て驚いていたが事情を説明すると自ら手伝いをすると言ってくれたので、予定より早く準備が終わった。あとはサトシを起こし、ロコンを連れてくるだけだ。

 

「春香はライブをいつでも始められるよう準備してくれ。セレナはサトシを頼む。私は…ワカシャモとロコンを連れてくる」

 

「サトシを頼む…だってセレナ♪」

 

「///ちょ!?ユリーカ!!///」

 

そういう意味で言った訳ではないのだが…まぁいい。私はワカシャモとロコンがいるテントに向かうとしよう。

 

テントに向かい、念の為テントの前で声をかける。

 

「ワカシャモ、ロコン、入ってもいいかね?」

 

「シャモ!」

 

「失礼する」

 

ワカシャモの元気な返事が聞こえたので私はテントに入る。

 

中では座るワカシャモの後ろにロコンが私を怯えた目で見ながら隠れていた。

 

どうやらワカシャモとは打ち解けたようだ。

 

「ワカシャモ、準備が出来た。ロコンを連れてきてくれ」

 

「シャモ!シャモシャ」

 

「コ、コ〜ン…」

 

ロコンはワカシャモに抱かれてテントから出て、私と共に会場に向かった。

 

 

----------------------

 

 

会場に着くとサトシ達は既にパイプ椅子(もちろん投影)に座っており、ロコンのことをワカシャモに任せて私は会場裏に回る。

 

スタッフがいない以上、照明や音楽は私がやらないといけないからな。

 

会場裏では既に春香はライブ衣装に着替えてスタンバイしていた。

 

「よく似合っているぞ春香」

 

「えへへ♪ありがとうございます!」

 

「もうすぐ本番だ。最高のライブにしよう」

 

「はい!あ、衛宮さん!あれやりましょうよ!」

 

そういうと春香は手を差し出す。

 

「…こういうのはもっと大人数でやるものではないのかね?」

 

「気持ちの問題ですよぉ!さ、衛宮さん!」

 

やれやれ、仕方ないな。

 

私は差し出された春香の手に自分の手を重ねる。

 

「765プロ!ファイトォォ」

 

「「オォォォォォォ!!」」

 

…やはり2人ではなんだか締まらんな。

 

「よし!行ってきます!衛宮さん!」

 

「あぁ、行ってこい」

 

最近は色々と忙しくて歌わせてあげることが出来なかったからな…春香、存分に楽しんでこい。

 

 

 

 

--------------------------

 

 

 

 

 

サトシ達は今か今かと待っているとステージが光だし、可愛らしい衣装に身を包んだ春香が登場した。

 

「みんな!今日のライブを楽しんでね!ミュージック、START!」

 

♪『乙女よ大志を抱け!!』

 

「乙女よ大志を抱け!! 夢見て素敵だね 乙女よ大志を抱け!! 恋して綺麗になれ 立ち上がれ女諸君 」

 

歌を歌う春香の姿を見てサトシ達は感動していた。

 

「すげぇ…ハルカさんすげぇよ!」

 

「ハルカさん…すごく綺麗…」

 

「初めて聞く歌ですが、ハルカさんらしくていい歌ですね」

 

「ユリーカこの歌好き!」

 

『乙女よ大志を抱け!!』が終わり、『START!!』、『READY!!』と続いたが、途中で近くにいた野生のポケモン達もステージの前に集まり出した。

 

「野生のポケモン達がこんなに!」

 

「みんなハルカさんの歌に心を奪われたのでしょう」

 

「それだけハルカさんの歌には力があるってこと?」

 

「ハルカさんすごーい!」

 

『READY!!』が歌い終わり、会場は拍手に包まれ、春香が礼を言ってステージ裏に行くと、今度はアンコールと言うサトシ達の声とポケモン達の声が響いた。

 

「みんな!アンコールありがとう!」

 

その声を聞き、春香が出てきたのだが1人ではなかった。

 

「え、エミヤさん!?」

 

そう、そこには春香に半ば無理やり連れてこられた赤原礼装を纏ったエミヤの姿があった。

 

時は少し遡る

 

 

 

 

------------------------

 

 

 

 

 

 

よし、ここまでは上手くいったな。なかなかの盛り上がりだし、まさか野生のポケモンが集まってくるとは思ってなかったが、それは嬉しい誤算だ。さて…あとはアンコール用の曲をセットして…

 

「エーミーヤさん!」

 

「うぉぉ!?は、春香!?」

 

アンコール用の曲を準備していると春香がいきなり背中に抱きついてきた。

 

「衛宮さんも一緒に歌いましょうよぉ!」

 

「…はっ!?わ、私も歌うのか!?」

 

いやいやいや待て待て待て!私には音声やら照明やらの仕事がだな!

 

「ダメ…ですか?」(上目遣い&涙目)

 

「ぐっ!」

 

そ、それはずるいぞ…そんな目をされては、断ることなど…できん!

 

「わ、わかった…幸いにもこの曲は元の世界のカラオケで歌ったことがあるし、ダンスも何度か踊ったことがある。それに衣装も赤原礼装でなんとかなるだろう」

 

 

 

 

-----------------------------

 

 

 

 

そういう訳でエミヤと春香でデュオをする事となった。その歌は

 

「「GO MY WAY!!」」

 

♪『GO MY WAY!!』

 

「GO MY WAY!! GO 前へ!!」

 

「頑張ってゆきましょう」

 

「一番大好きな」

 

「「私になりたい」」

 

エミヤも春香に負けず劣らずの歌声で春香と息の合ったデュエットを披露した。

 

流石元の世界の某動画投稿サイトで歌ってみたを上げていたことだけはある。

 

GO MY WAY!!が終わると再び会場は拍手とポケモン達の鳴き声に包まれる。

 

そんな中、エミヤと春香は手を繋ぎ、みんなに深く頭を下げる。

 

「「ありがとうございました!!」」

 

エミヤ達はもちろんサトシ達もまさかこんなにポケモンが集まるとは思ってはいなかったが、楽しんでくれたならそれでいいとエミヤはやり切った顔をしていた。

 

その姿を見て、ワカシャモはもちろんロコンも感動していた。

 

ロコンの心はこのミニライブによって確実に開かれていたが…悪意はすぐ近くまで迫っていた。

 

 

 

 

---------------------------

 

 

 

 

ーエミヤ達がいる近くの森ー

 

 

 

ここは…どこだ…俺はまた…連れてこられたのか…

 

『この森を焼け、首領からの命令だ』

 

誰だ…首領…あぁアイツか…俺を救ってくれた…アイツの命令なら…仕方ない。

 

この森に恨みはない…だけど、命令なら…聞かないとな…

 

 

 

 

--------------------------

 

 

 

 

ミニライブが終わり、片付け(と言ってもほとんどが投影品だから大して時間はかからなかったが)を終え、集まってきた野生のポケモン達と遊んでいると突如、近くの森から火の手が上がった。

 

まずい、あれでは野生のポケモン達が危ない!

 

「私とサトシで森の中にいるポケモン達を避難させる!残りは安全なところまでポケモン達を誘導してくれ!行くぞサトシ!」

 

「はい!」

 

私とサトシで森に入り、火の手から野生のポケモンを避難させていると視界に黒い人影が見えた。

 

その人影がゆっくりとこちらに歩いてきて姿を現す。

 

黒い身体に黄金のベルト…だが、ベルトの中心は黒く染まっていて、目も真っ黒だった。

 

「クウガアルティメットフォームだと!?」

 

その正体は仮面ライダークウガアルティメットフォームのブラックアイ…仮面ライダークウガが闇の力を扱いきれずに暴走した姿だ。

 

「エミヤさんあいつは…」

 

「サトシ…今すぐここを離れろ。私が時間を稼ぐ…早く行け!」

 

「…絶対に無事で帰ってきてくださいよ!」

 

サトシが逃げたのを確認し、クウガを見据える。

 

「…ダークライダーというからには敵は悪役ライダーだけだと思っていたが、まさかクウガを相手することになるとはな」

 

「……………」

 

何も話さないか…ならば実力行使といこう。

 

「待て」

 

「ッ!?貴様は!」

 

ネオディケイドライバーを取り出そうとした時、クウガの後ろから聞いた事がある声がした。

 

「…キリト」

 

「久しぶりだな。エミヤ」

 

そう、まどマギの世界で戦った闇堕ちキリトだ。

 

「おい、こいつと戦うのはまだ早い…退くぞ」

 

「…………」

 

クウガは闇堕ちキリトを無視して戦おうとするが

 

「首領の命令だ。目的達成には近づいた。決着はまだ早いだとよ」

 

「…………」

 

するとクウガは構えを解く。

 

だが、私に見逃す義理はない。

 

「逃がすと思っているのかね」

 

「まさか…また近いうちに会うだろうよ。じゃあな」

 

闇堕ちキリトがそう言うと彼らの背後にオーロラカーテンが現れた。

 

ちっ!逃がしてたまるか!

 

だが、私が干将・莫耶を投影するよりも早くオーロラは彼らを通過し、闇堕ちキリトとクウガアルティメットは姿を消した。

 

逃げられたか…だが、ここで私を始末しないということは向こうもまだ体制が整っていない訳か…向こうが整う前にこちらも戦力を整えなければならん。

 

この世界にもライダーは必要だ。普通のポケモンでは雑魚はともかくグリードやファントムのような強力な相手には勝てない。

 

そう決意した私は仮面ライダーフォーゼファイヤーステイツに変身し、消火しながら春香達の元へと歩き出した。

 

 

 

 

-------------------------------

 

 

 

 

この世界のどこか…ダークディケイドと闇堕ちキリトが話し合っていた。

 

「ポケモンはどれだけ集まった?」

 

「まだ部下全員とはいかないがかなりの数だ」

 

「そうか…そろそろ仕掛けるか」

 

「仕掛ける気ならなんでさっきエミヤを見逃すよう命令した?」

 

「簡単な話だ。いくら奴でもディケイドにタイマンじゃ勝てないからな…キリト、これを」

 

ダークディケイドは闇堕ちキリトに肋骨のような模様が描かれたロックシードを手渡した。

 

「新たな力だ。上手く使え…なんなら今回の戦いに参加しても構わない」

 

「…わかった」

 

闇堕ちキリトはそのロックシードをしまい、その場を去った。

 

「……和司、貴様はあの2人をどうやって乗り越えるか…見物だな」

 

ダークディケイドはそう呟くとオーロラカーテンを出現させ、この世界を去った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




次回『二人の覚悟 最高のパートナー』
サトシとパートナーってなるとなんだかんだヒカリが頭に思い浮かぶけど他に良い感じの歌詞がなかったんだ…(ライダーが誕生する話は変身する人の名前もしくはあだ名などと基本的にそのライダーのOPの歌詞から取っている)
それではまたいずれかの作品で!


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

二人の覚悟 最高のパートナー

今まで以上にライダー誕生が雑になった…ま、早くこの世界も終わらせたいし気にしない気にしない!


 

 

消火を終え、春香達と合流した私は避難したポケモン達の治療をしていた。

 

数は多かったが幸いにも重症なポケモンが一匹もいなかったため、意外に早く避難した全てのポケモンの治療が終わった時、ロコンが春香の元に向かっているのが見えた。

 

ふむ、物陰から様子を伺うとするか。

 

ロコンのあとをつけようとするとちょうど真横で同じことをしようとしていたポケモンが一匹いた。

 

「ん?」

 

「シャモ?」

 

全く同じタイミングで互いに横を見て、ワカシャモと目が合った。

 

 

 

 

----------------------------

 

 

 

 

私は人間が怖かった…私も私の仲間も人間のせいで痛い目にあったから、でもワカシャモの話を聞いて私は少し人間を信じてみたくなったんだ。

 

同じ人間に捨てられたワカシャモを暖かい心で受け入れてくれた彼、そして…一生懸命私を看病してくれたらしい彼女を

 

彼女の歌はポケモンも魅了するぐらい素敵だった…笑顔も眩しくて、まるで太陽みたいに私の暗い心を照らしてくれた。

 

彼女と一緒なら私は…

 

この気持ちを彼女に伝えたい、私は彼女の元に向かうと先に彼女が気づいてくれた。

 

「ん?あ、ロコン!どう?私の…私達の歌で元気になってくれた?」

 

もちろん元気になれたよ!そんな気持ちを込めて笑顔で頷く。

 

「良かったぁ~笑ってくれて!あのねロコン…もし、あなたが良かったら…私と一緒に来ない?」

 

その申し出は私にとって願ってもないことだった。

 

だって私もあなたと一緒に行きたいって言いに来たんだもん。

 

私は頷いて彼女の胸に飛び込んだ。

 

「うわぁ!ふふふ…ありがとうロコン。私は春香!これからよろしくね!」

 

そう言って彼女…ハルカはボールを差し出す。

 

このボールも前は怖かったけど…大丈夫、怖くない。

 

ハルカ!これから一緒に頑張ろうね!

 

そんな気持ちを込めて私はボールに触れた。

 

 

 

 

---------------------------

 

 

 

一部始終を見ていた私とワカシャモはロコンがボールに入ったタイミングで物陰から離れ、春香に近づく。

 

「うふふ…頑張ろうねロコン」

 

「良かったな春香。ロコンが心を開いてくれて」

 

「シャモシャモ!」

 

「ひゃあ!!もう~驚かさないでくださいよぉ~!」

 

うむ、可愛い。

 

「すまない、少し悪戯心がね。それよりもダークライダーと接触した以上、そろそろサトシ達に話すべきだと思うのだが…どうかね?」

 

ちなみに先程ダークライダー、クウガアルティメットフォームと接触したことは春香に伝えている。

 

「むぅ~衛宮さんがそう決めたなら私はなにも言いませんよ」

 

「そうか、ならみんなを集めよう。ワカシャモとロコンにも聞いてもらわないとな」

 

私は投影で防音完璧なテントを出し、春香がサトシ達を呼び出してテントに入ったところでいつもの話を始めた。

 

まぁ、見慣れてきた人もいるだろうし、詳細はカットさせてもらおう。

 

「~という訳だ。流石にサトシが見たような敵はないにせよ。今後私達が去った後、ポケモン達だけでは対処出来ないようなことがあるかもしれない。だから、仮面ライダーを誕生させる必要がある。いきなりのことでよく分からないだろうが…時間がない。正義のヒーローに認められる覚悟は君達にあるかね?」

 

サトシ達はやはりよくわからない顔をしていたが最初に手を上げたのはサトシだった。

 

「俺…異世界とかショッカーとかよくわからないけどさ。この世界がピンチで仮面ライダーに認められたらこの世界を、ポケモン達を守れるんだよな…なら俺がやるぜ!」

 

「…私達だよサトシ」

 

するとセレナも手を上げる。

 

「サトシが戦うなら私も戦う!この世界を守りたいのは私も同じ、だからサトシと一緒に戦う!」

 

『お似合いだね~俺達が行くかフィリップ』

 

『そうだね翔太郎』

 

いつも通り声が聞こえると私からカードが飛び出す。

 

「あ、あなたは?」

 

『俺達は仮面ライダーダブル』

 

『二人で一人の探偵さ』

 

ダブル…ガイアメモリを使い戦う二人で一人の仮面ライダー。

 

『ダブルはお互いに信頼しないと戦えない。だけど君達なら大丈夫、僕が保証するよ』

 

『難しいことは考えなくていい、ただ誰かを守りたい、なにかを守りたいっていう気持ちがあればそれでいいんだ。サトシ、セレナ、お前達に良い風が吹くことを願ってるぜ』

 

そう言うとダブルのカードは光り輝き、ダブルドライバーが二つ現れる。

 

ロストドライバーはないのか、後で投影して渡しておこう。

 

「これで変身できるのか?」

 

「あぁ、これはダブルドライバー、手に取れば自然と変身方法もわかるはずだ。だが、手に取ってしまえば後戻りは出来ない。私達がこの世界を去った後、ショッカーの残党が現れれば君達が倒すしかない。そして最終決戦には必ず参戦してもらう。約束出来るかね?」

 

「へへっ、もちろんだぜ!」

 

「わ、私も!」

 

サトシとセレナはダブルドライバーを手に取った。

 

サトシははにかんでいるがセレナは少々顔が赤くなっている。

 

確か…ドライバーを手に取ると変身方法がわかるんだったよな…

 

サトシLOVEなセレナならダブルの変身方法で赤面するのも仕方ないな。

 

よし、少しからかってみるか。

 

無論セレナが赤面しながら気絶したのはご愛嬌である。

 

内容?それはご想像におまかせする。その方が楽しいだろう?

 

 

 

 

 

 

 

 

 




次回の錬転は!

「貴様は!なぜここに!」

「これが俺の新たな力だ」

「みんな…私達で衛宮さんを守るよ!」

「春香!大丈夫?」

「あなたは!」

次回『激しく燃えるバトル』
もう次の世界はだいぶ前から決まってるんだ!残り3、4話フルスロットルで…いけたらいいな。




目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

激しく燃えるバトル

前回の前書きで書き忘れたけどよ…ディケイドコンプリートフォーム21さ…ゼロワンいるなんて聞いてないよ!この小説でも出す予定でジオウは予想してたからコラボで回収予定(カムイ殿まだか!)だったのに予想外のゼロワンまで回収しないといけなくなっちゃったじゃん!
ってな訳で本来一つの世界で一人ダークライダーが存在する形でしたが、まさかのコンプリートフォームを出すにはゼロワン要素を回収しないといけなくなったため、どこかの世界でゼロワンのダークライダーを一気に二人とゲストを一人出す代わり、次の世界でダークライダーは登場しないことになりました。
余計な仕事を増やしやがって…おのれディケイドォォォォォォォ!!


 

 

 

サトセレがダブルになった翌日、私達はいつものように朝食を食べたあと、私とサトシはポケモンバトル、春香とセレナはパフォーマンスについて話し合っていたのだが、バトルが終わりポケモンを回復させて互いに改善点を話し合っているとショッカー戦闘員の煩わしい鳴き声が聞こえてきた。

 

「どうやら向こうからお出ましのようだ。準備は出来ているかね?」

 

「もちろんです衛宮さん!」

 

「あぁ!セレナもいけるか?」

 

「まだちょっと恥ずかしいけど…いけるよサトシ!」

 

私達はドライバーを取り出そうとしたのだが、ここで予想外のことが起きる。

 

戦闘員がモンスターボールを投げポケモンをくりだしたのだ。

 

「やつらポケモンまで捕まえていたのか!?ちっ!ワカシャモ!ポケモンの相手を頼む!」

 

「ロコン!こんな初陣でごめん、でも頼りにしてるから!お願い!」

 

「ポケモンまで…許さない!ピカチュウ!君に決めた!」

 

「テールナー!出番よ!」

 

ワカシャモ、ロコン、ピカチュウ、テールナーは元気よく飛び出し、戦闘態勢に入る。

 

するとなぜか天気が『にほんばれ』状態になる。もしやロコンも隠れ特性の『ひでり』なのか?ならば好都合だ。ワカシャモ、ロコン、テールナー達ほのおタイプにとって有利に働くからな!

 

「指示は出来ないのでね。悪いが自分の判断で戦ってくれ!シトロンとユリーカも出来ればポケモンの相手を頼む!みんな!こっちもいくぞ!」

 

「「「はい!」」」

 

ワカシャモが頷き、敵のポケモン達に向かうと同時に私達はドライバーを取り出す。

 

《サイクロン!》

 

《ジョーカー!》

 

「いくぜセレナ!」

 

「うん!ユリーカ、私の身体よろしくね」

 

「へ?セレナの身体?」

 

「「「「変身!」」」」

 

セレナがダブルドライバーの右側にサイクロンメモリを挿すとセレナのドライバーからメモリが消え、サトシのドライバーの右側にサイクロンメモリが現れる。

 

そのままサトシは左側にジョーカーメモリを挿し、ドライバーを展開する。

 

《KAMEN RIDE DECADE》

 

《Turn Up》

 

《サイクロン、ジョーカー!》

 

変身するとセレナがまるで魂が抜けたかのように倒れる。

 

「え!?せ、セレナ!?」

 

「大丈夫だユリーカ、セレナは無事だ。悪いが説明している暇はないのでね」

 

「みんな散らばって倒しましょう!」

 

「よっしゃ!いくぜセレナ!」

 

『うん!サトシ!』

 

私達とワカシャモ達は散らばり、怪人達と敵対するポケモン達を倒していった。

 

 

 

 

-----------------------

 

 

 

 

あの怪物はエミヤが相手をしてくれている。俺はエミヤの邪魔にならないようにポケモンを倒すことに専念すればいい!

 

『にどげり』や『つじぎり』で迫り来るポケモン達を倒していく。

 

だが、そこに今の俺じゃ歯が立たないポケモンが現れた。円盾と剣が一体化してるポケモン…ギルガルドだ。

 

なんで下っ端がこんなポケモンを!だけど、俺は諦める訳にはいかない!はがねタイプに効果抜群なほのおタイプの『ひのこ』で攻撃するが『キングシールド』に防がれる。そしてギルガルドはフォルムチェンジすると『せいなるつるぎ』で攻撃してきたのをなんとかつじぎりで受け止めるが、パワー負けで弾き飛ばされる。

 

くっ!レベル差があり過ぎるのか!それに『つじぎり』じゃ相性も悪い、どうすれば…

 

「ワカシャモ!大丈夫か!」

 

エミヤが心配して駆け寄ってくれる。

 

強がって大丈夫だと頷くがきっとエミヤにはバレているんだろう。

 

「…ワカシャモ、お前の力はこんなものではないはずだ。やつを倒すには眠る力を全て解き放たないといけないだろう。それでも勝つ自信はあるか?」

 

エミヤが期待してくれている…なら、俺もその期待に答えないとな!

 

そう決意して頷こうとした時、エミヤの背後からギルガルドが『せいなるつるぎ』でエミヤを切り裂こうとしているのが見えた。

 

させるかァァァァァァァァァァァァァァ!!

 

咄嗟に拳をつるぎに向かって下から上へ振り上げた時に見えた俺の腕は変わっていた。

 

 

 

 

--------------------------

 

 

 

 

ワカシャモがギルガルドの攻撃から私を守った時、ワカシャモの体が光り輝いた。

 

これは、進化の光だ。

 

光に包まれたワカシャモの姿がみるみる変わっていき…

 

「バシャー!!」

 

ワカシャモはバシャーモへと進化し、新たな技『スカイアッパー』でギルガルドは弾き飛ばす。

 

そして続けてトドメと言わんばかりに『ブレイズキック』を放ち、ギルガルドを戦闘不能にする。

 

「バシャーモ…よくやった」

 

「…バシャ」

 

バシャーモは私と向かい合い頷く。ふっ…頼もしくなったものだ。

 

「まさか…俺のギルガルドを倒すとはな。戻れギルガルド」

 

ッ!?その声は!

 

声がした方を見ると闇堕ちキリトとクウガアルティメットブラックアイがいた。

 

私はバシャーモに小声で話しかける。

 

「バシャーモは春香とロコンのところに行け。ロコンは初陣だからな…きっと苦戦している。お前が助けてやってくれ」

 

バシャーモは頷くと『かそく』で上がったスピードを生かしロコンの元へ向かった。

 

「ほぅ…わざわざ戦力を減らしてくれるとはありがたいな。」

 

「闇堕ちキリト…なぜ貴様がここにいる!」

 

「なぜか…わかると思うがこいつは理性がほとんどなくてな。指示なんか出来ないから俺が代わりにやってたのさ。この襲撃も俺の作戦だ…貴様を一人孤立させるためのな」

 

「孤立させたところで1対1に違いはない」

 

「ふん…それはどうかな?」

 

闇堕ちキリトは戦極ドライバーを装着し、肋骨のような模様が描かれたロックシード、フィフティーンロックシードを取り出した。

 

「フィフティーンロックシードだと!?まさか!」

 

「そのまさかだ。これが俺の新たな力だ!」

 

闇堕ちキリトはそのまま仮面ライダーフィフティーンへと変身した。

 

仮面ライダーフィフティーン… 平成ライダー対昭和ライダー 仮面ライダー大戦 feat.スーパー戦隊に登場するオリジナルライダー。もし平成ロックシードを持っていればクウガから鎧武までの力を使うことが出来る。

 

これでは2対1か…だが負ける訳にはいかない!

 

「ここで貴様達の旅は終わりだ。行くぞクウガ」

 

「………………」

 

「終わらせれるものなら終わらせてみろ!」

 

私はライドブッカーソードモードを構え、突撃した。

 

 

 

 

-------------------------

 

 

 

 

時は少し遡る

 

 

衛宮の予想通り春香とロコンは苦戦していた。春香はともかくロコンは初陣で戦いに慣れていないにも関わらず大量のポケモンを相手にしているのだ。苦戦は必須と言える。

 

今ロコンはガーディに囲まれ絶体絶命のピンチ。春香は助けようとしているが怪人に邪魔されて助けに行けない。

 

ガーディの『かみつく』がロコンに命中する寸前

 

「バーシャ!!」

 

バシャーモの『スカイアッパー』がガーディを突き飛ばし、戦闘不能にする。

 

バシャーモは傷だらけのロコンを抱え込み春香の元へ怪人やポケモンを蹴散らしながら向かい、ロコンに道中拾ったオボンのみを食べさせ、春香の元に届ける。

 

「ロコン!ありがとう。あなたがいなかったら…あなたはワカシャモよね?進化したんだ」

 

バシャーモは頷くと後ろから迫るガーディを『ブレイズキック』で撃退し、飛んできたなにかをキャッチする。バシャーモがキャッチしたのはほのおのいし、特定のポケモンを進化させる不思議な石だ。どうやらバカな戦闘員がガーディを進化させようとぶん投げたようだ。

 

バシャーモはロコンの前にしゃがみ、これを使えば進化出来て強くなれるがどうする?とロコンに聞いた。ロコンは春香を守るためならと頷き、ほのおのいしに触れる。するとロコンが光り輝きみるみる姿を変え…

 

「コーーン!!」

 

ロコンはキュウコンに進化した。そして春香、バシャーモと協力し周りの戦闘員と敵対するポケモンを殲滅、衛宮の救援に向かうと苦戦している衛宮の姿があった。

 

 

 

 

---------------------------

 

 

 

 

ちっ!流石に分が悪いな!

 

私はフィフティーンとクウガアルティメットのタッグに苦戦を強いられていた。激しい猛攻のせいでライドブッカーからカードを取り出したり、カードを投影してバックルに差し込む隙がない!

 

「終わりだ。衛宮士郎」

 

「…………」

 

万事休すか…そう思った時、雷撃と火炎、黄色い弾とミサイルがフィフティーンとクウガアルティメットに降り注いだ。

 

雷撃は恐らくブレイドのサンダー、火炎はバシャーモとロコン、黄色い弾はダブルのトリガーフルバーストとして…ミサイルは一体…

 

「衛宮さん大丈夫ですか!」

 

「なんとか間に合ったみたいだな」

 

『良かったぁ~でもあのミサイルは』

 

「大丈夫だった!?ミサイルに巻き込まれてない!?」

 

春香、サトシとセレナの後に話しかけてきたのは青白いフォーゼだった。

 

「あなたは!」

 

「美琴か…」

 

そう、とあるシリーズの御坂美琴だ。しかしなぜ…

 

「良かった。レーダーでロックオンする暇なかったからもしかしたらってヒヤヒヤしちゃった。それで…あの二人がダークライダーってことでいいの?」

 

「あぁ、だがなぜここに…いや、それは後で聞こう。今はダークライダーを倒す!」

 

「ねぇ…クウガは私にやらせて…衛宮さん達は骸骨を」

 

「…わかった。無理はするなよ?春香、サトシ、セレナ!私達でフィフティーンを倒す!行くぞ!」

 

「はい!サトシ、セレナ!私達で衛宮さんを守るよ!」

 

「だな!多分アイツに対抗出来るのはエミヤだけだ。俺達は援護にまわろうぜ。セレナもそれでいいか?」

 

『うん、サトシがそう決めたなら!』

 

「無理はしないわ。もうちょっとでアイツも来るし」

 

アイツ…当麻も来るなら美琴のことは任せて大丈夫だろう。そう判断し、私達はフィフティーンに向かってそれぞれの武器を構えて走り出した。

 

「…さてと、アンタは上条当麻で合ってるわよね?」

 

微かに後ろから美琴の声でそう聞こえた気がした…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




バシャーモ ♂
ゆうかんな性格
特性 かそく

つじぎり
かえんほうしゃ
ブレイズキック
スカイアッパー

キュウコン ♀
おくびょうな性格
特性 ひでり

かえんほうしゃ
でんこうせっか
じんつうりき
やきつくす

キュウコンへの進化が雑になって申し訳ない…さらに言えばキュウコンの活躍を書けなくてすまない…自分の文章力じゃ無理だ…バシャーモとキュウコンはこれからの世界でも活躍するから許して…

あ、あと美琴フォーゼは薄い黄色から青白い色に変更しました。
理由?だって薄い黄色って後々考えたらなんか汚くない?って思ったから

次回の錬転は!

「フィフティーンにコイツの力はないよな」

「衛宮さんと一緒なら…私は絶対に負けない!」

「『俺(私)達の世界を好きにはさせない!』」

「私が知ってるアイツは…絶対にこんなことはしない!」

「お前に…わかるか!目の前で…守りたい人が…次々に死んでいく辛さが!」

「お前という幻想を…ぶち壊す!」

次回『絶対に諦めない』




目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

絶対に諦めない

最初に謝っておきます…今回ポケモン勢ガチで空気です…マジですいません…自分も書いててあれ?これとあるの世界だったっけ?と思ったぐらいです
今のところポケモン勢は最終章まで再登場する予定ないのにどうしようとガチで悩んでるぐらい空気です
その辺を理解した上で続きをどうぞ!


 

 

 

「さてと…アンタは上条当麻で合ってるわよね?」

 

その声は…まさか…いやそんな訳がない!彼女は確かに…俺の目の前で…だが、別の世界線から来たとすれば…

 

「………御坂…なのか?」

 

「そう、私は御坂美琴よ。ま、アンタが知ってる御坂美琴とは違うと思うけど」

 

本当に御坂だ…もう会えないと思っていた…だけど、俺は御坂を倒さないといけない…それが命令だから。

 

「ごめん…俺は御坂を倒す」

 

「わかってるわ。でも、簡単に倒せるとは思わないでね。私の力はもう電撃だけじゃないんだから」

 

次の瞬間、御坂のロケットになった拳と俺の拳がぶつかり合った。

 

 

 

 

----------------------------

 

 

 

 

フィフティーンは鎧武アームズになり、私達三人相手でも疲れることなく立ち回っていた。

 

決定打が足りないな…ブレイドとダブルでは対抗されるのは目に見えている。ならば!

 

私は一旦春香とサトセレに任せて少し離れ、ライドブッカーから一枚のカードを取り出す。

 

「なぁキリト…フィフティーンにコイツの力はないよなぁ?」

 

《KAMEN RIDE GHOST》

 

《レッツゴー!覚悟!ゴ・ゴ・ゴ!ゴースト!》

 

仮面ライダーゴースト、平成17番目のライダーならフィフティーンに対抗される心配はない。

 

「いくぞ…命…燃やすぜ!」

 

私がゴーストになったことにより、闇堕ちキリトは対処方がわからず、押され始める。

 

「ちっ!なんでだ!なんで俺達の邪魔をする!」

 

「なぜかだと?世界を守るためだ!サトシ!セレナ!」

 

「任せろ!」

 

『手加減なんてしない!』

 

《エクストリーム!》

 

サトセレWはサイクロンジョーカーエクストリームになり、プリズムビッカーにガイアメモリを4本差し込み、最後にプリズムソードにプリズムメモリを差し込んでボタンを押す。

 

「『俺(私)達の世界を好きにはさせない!』」

 

《プリズム!マキシマムドライブ!》

 

「『ビッカーチャージブレイク!』」

 

「ぐぅ!」

 

エクストリームの必殺技がフィフティーンに当たり、さらに

 

「衛宮さんが一緒なら…私は絶対に負けない!ライトニングスラッシュ!」

 

「ぐおっ!」

 

春香ブレイドの追撃、これで…最後だ。私はゴーストのFARカードを取り出してバックルに挿入する。

 

《FINAL ATTACK RIDE ゴ、ゴ、ゴ、GHOST》

 

オメガドライブ オレがフィフティーンに迫るが

 

「ちっ、ここらが潮時か…ダークディケイド!」

 

するとオーロラカーテンが現れそのオーロラはフィフティーンを通過すると消え、そこにフィフティーンの姿はなかった。

 

「逃げられたか…」

 

だが、ある意味良かったのかもしれん。ヤツとの決着はキリトに決めて欲しいからな。

 

「衛宮さん!美琴を助けないと!」

 

「あぁ!放ってはおけないぜ!」

 

『急がないと!』

 

「心配いらないさ。美琴はアイツが来ると言っていた。アイツならなんとかしてくれるさ」

 

美琴を守れるのはお前だけだぞ…当麻!

 

 

 

 

----------------------

 

 

 

 

「くっ!」

 

「悪い…御坂…」

 

美琴は絶対絶命だった。それもそのはずクウガアルティメットにフォーゼベースステイツで敵う訳がない。さらに美琴は別世界とはいえ好きな人を傷つけることが出来ず必死に説得していた。

 

「私が知ってるアイツは…絶対にこんなことはしない!一体なにがあったの!!」

 

諦めずに美琴は訴えかけるがクウガアルティメットは無視してアルティメットキックを放つ。アルティメットキックが美琴に迫ったその時!

 

「うぉりゃああああああ!!」

 

美琴の後ろから上条クウガがマイティキックで割り込んできた。

 

「なに!?ぐっ!」

 

力が溜まっている足ではなく、胴体に命中し、技はキャンセルされクウガアルティメットは着地する。

 

「よっと、悪い御坂遅くなった」

 

「ちょっとアンタ!遅いわよ!でも…ありがと」

 

「ん?なんか言ったか?」

 

「な、なんでもない!」

 

闇堕ち上条はその光景を黙って見ていた…そして闇堕ち上条はダークライダーになってから初めて自分の意志で…誰かを殺したいと思った。

 

なんで俺はこんな絶望の淵にいるのにお前はそんなに幸せそうなんだよ!同じ上条当麻なのに!

 

そんなドス黒い感情が闇堕ち上条の中に渦巻いていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方でノーマル上条と御坂はイチャイチャ?していたが気持ちを切り替えてクウガアルティメットを見据える。

 

「あのクウガがこの世界のダークライダーか」

 

「そうよ。変身者は…闇堕ちしたアンタよ」

 

「闇堕ちした俺!?でも…ありえることなんだよな。実際に目の前にいるんだし」

 

「あれ?もっと驚くとおもってたんだけど?」

 

「昔の俺ならもっと驚いてただろうな…でも今は違う。クウガが教えてくれたんだ…光と闇は表裏一体、光は一歩間違えたら闇になるし、闇も一つ変われば光になる。アイツは…一歩間違えた俺なんだよ。だから…俺も覚悟決めないとな」

 

当麻がポーズを取るとアークルの一部が黄金になる。

 

「御坂…準備はいいか?」

 

「もちろんよ」

 

《コズミック》

 

美琴はコズミックスイッチをドライバーに差し込みスイッチを押す。

 

「超変身!!」

 

《コズミックON》

 

当麻の身体は闇に包まれたが、その力を上手くコントロールし、現れたのは赤い目をした仮面ライダークウガアルティメットフォームである。

 

横には全てのスイッチの力が集まった仮面ライダーフォーゼコズミックステイツ。この時点で闇堕ち上条にほぼ勝機はないに等しい。

 

「俺は…お前という存在をぶち壊す!」

 

「どこで間違えたのかは知らない…別世界とはそこまでなっちまったんなら…俺はお前という幻想を…ぶち壊す!!」

 

「援護は任せてよ!」

 

闇堕ち上条VS上条当麻&御坂美琴の戦いが始まったが、やはり闇堕ち上条が押され始める。

 

当麻が隙を見せても美琴が上手くカバーする。完璧なコンビネーションで闇堕ち上条を追い詰めていく。

 

「ぐっ!俺は…俺は!」

 

「溜まってるもんあるなら吐き出せ!吐き出して…楽になれよ!」

 

「俺はただ…守りたかっただけなんだよ!だけど俺の手は…いっつも届かない…どれだけ急いでも!どれだけ動いても!だから俺は自分の意志で動くのをやめた!そうすれば誰m」

 

「バカヤロウ!」

 

弱音を吐いた闇堕ち上条の頬に当麻の渾身のアルティメットパンチが炸裂した。闇堕ち上条は吹き飛び変身が解除される。地面を転がり見えた顔は…酷くやつれていた。

 

「なんで諦めたんだよ!」

 

「仕方ないだろ!頑張っても目の前で死んでしまうんだ!お前に…わかるか!目の前で…守りたい人が…次々に死んでいく辛さが!」

 

「わかる訳ねぇだろ!それはお前にしかわからないことだろうが!自分がやるべきことから逃げてんじゃねぇぞ!」

 

「やるべき…こと…」

 

「そりゃ人間だから失敗なんて当たり前だろうが!確かに俺は運が良かったかもしれない!その運がお前にはなかったかもしれない!だからって自分が動かなかったから誰も傷つかないみたいな考えになってんじゃねぇぞ!例え目の前の人が救えなくても間接的に救ったやつだっているだろうが!そっちに目を向けやがれ!」

 

つまり…闇堕ち上条は英霊エミヤと同じことをしていたのだ。救えなかった人にだけ目を向けてしまい、救った人に目を向けなかった。まぁ、救えなかった人が軒並み上条の知り合いだったというのも原因の一つなのだが、当麻はそれを知らない。

 

「…俺は…罪を償わないとな…」

 

そう言うと闇堕ち上条は立ち上がって両腕を広げた。

 

「俺を殺してくれ…俺は…アイツらが死んで…なにも見えなくなって…ダークディケイドに拾われたあとはただ命令に従って来た。もちろん人を殺したことだってある…俺が罪を償うにはこれしかない…」

 

「バカ!そんなこと…死んだ人達が望んでると思ってるの!」

 

「思ってないさ!だけど元の世界に帰ったところでインデックスも…御坂も…土御門も白井も御坂妹も!みんないない…それに帰る場所だってショッカーしかない!もし帰ったら…俺はまた自分を見失ってしまう。ならせめて!理性を取り戻した今殺してくれ!この姿だとやりずらいっていうなら変身する!だから頼むよ俺!これが闇堕ちして最初で最後の願いだ!せめて…アイツらに謝りながら…死にてぇんだよ…」

 

闇堕ち上条は涙を流していた。当麻はその涙を見て覚悟を決めた。

 

「…わかった。だけどやりずらいから変身してくれ」

 

「ちょっと!アンタ本気!?」

 

「本気だ…それがアイツの…俺の願いっていうなら…御坂は下がっててくれ」

 

「…嫌よ。アンタがやるなら私もやる。私にも背負わせて」

 

「二人とも…ありがとう」

 

そして闇堕ち上条は変身しクウガアルティメットになる。

 

「最後に…御坂…別世界の御坂に謝っても仕方ないと思うけど…ごめん…俺は御坂と御坂妹を守れなかった…恨んでると思うし、謝っても許してくれないと思うけど、本当にごめん…」

 

「…謝る必要はないわ。アンタが最善を尽くしたならそっちの世界の私もあの子もアンタを恨む必要なんてないわ。あっちで会えたら仲良くやりなさい」

 

「あぁ…御坂に謝れただけで…満足だ。さぁ、来い」

 

上条クウガが構えると同時に美琴フォーゼはレバーを引く。

 

《コズミック・リミットブレイク!》

 

「ライダー銀河超電磁砲キック!」

 

「安らかに眠れよ… うぉりゃああああああ!!」

 

美琴フォーゼの電撃を纏ったキックと上条クウガのアルティメットキックが闇堕ち上条に炸裂する。

 

「ありがとう…お前達は幸せ…にな」

 

その言葉を残し、クウガアルティメットブラックアイは爆散した。

 

変身を解いた当麻と美琴は少し、悲しそうな顔をしていた。

 

「本当に…これで良かったの?」

 

「あぁ…これがアイツのためだったんだ。でも、あんな説教しといてあれだけど…もし、あの時衛宮さん達が来なくて、御坂と御坂妹を失ってたら俺も…同じ道を歩んでたのかもな」

 

「大丈夫よ。アンタなら、私はここにいるしあの子も生きてる。この力もあるし、絶対に守れるわ。さぁ!衛宮さん達と合流しましょ!」

 

「…あぁ!そうだな!」

 

当麻と美琴は少し思うところはあれど、ダークライダーを倒し、衛宮と合流しに向かった。

 

 

---------------------

 

 

「ダメだったか…」

 

「あぁ、とんだ邪魔が入った」

 

ダークディケイドと闇堕ちキリトが話し合っている時、ドアをノックした者がいた。

 

「入れ」

 

「首領殿、頼まれていた機体が少しですが量産に成功しましたぞ」

 

「そうか、よくやったクジョウ博士、じゃあ少し見に行くか。キリト、しばらくここを頼むぞ」

 

「あぁ」

 

ダークディケイドがクジョウ博士と呼んだ博士について行くと格納庫があり、そこには人間大ではあるがザクⅡやジン、アッガイやズゴックといったMSがずらっと並んでいた。

 

「あなたが訪れた世界のデータ、そしてあなたの僅かな記憶を元に作ってみた結果、流石に等身大は無理でしたがパワードスーツとしてならこのように量産に成功しました」

 

「十分だ。よくやってくれた」

 

「いえいえ、私はラケル博士の足を一時的にとはいえ治してくれた恩を返しているだけですので」

 

「あ!見つけた!」

 

ダークディケイドとクジョウ博士が話している時、子どもがダークディケイドに話しかけた。

 

「ねぇねぇ!次の侵略はボクに任せてよ!」

 

「なに?」

 

「こんな面白そうなことやりたいに決まってんじゃん!新しいおもちゃも探したいしさ!」

 

「…まぁいいだろう。幸いにも新しい駒が二人増えたことだしな。たまにはダークライダーがいない世界というのも悪くない。ついでにこのパワードスーツのテストもしたいしな。お前の機体とおもちゃとやらも送ってやる。行ってこい…デシル」

 

「では私も参りましょう。あの機体の乗り手を見つけた時に調整しないといけませんから」

 

ダークディケイドはクジョウ博士とデシルと呼んだ少年、ダークグレーの機体とピンクの機体を次の世界に送り込んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




次回の錬転は!

「この世界を救ったのは実質当麻だな」

「ちょ!そんなことないですって!」

「今度はちゃんと俺達で守ってみせます!」

「エミヤさん、ハルカさん…バシャーモとキュウコンのことよろしくね」


次回『【エピローグ】ピースマイル!』



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

【エピローグ】ピースマイル!

今回はかなり短いです
というかエピローグは基本的に短いですけどね


 

 

 

惜しくもフィフティーンを逃がしてしまったが、消火活動を一通りした後、変身を解き、当麻と合流し話を聞くとクウガアルティメットブラックアイを見事倒したらしい。

 

「ほぅ…ならばこの世界を救ったのは実質当麻だな」

 

「ちょ!そんなことないですって!」

 

「ありがとなトウマ!ミコト!」

 

「な、なんか照れるな…」

 

「そうね…でも、どういたしまして。こういう時こそ助け合わないとね」

 

当麻と美琴、サトシは初対面だがかなり馴染んでるな。

 

「さて…当麻、美琴、君達はどうするのかね?」

 

「俺達はもう帰るよ」

 

「私達の世界でどれだけ時間が経ってるかわからないけど、学校もあるし」

 

「そうか、では…」

 

私は上琴がいつも会っている公園に繋げたオーロラカーテンを出現させる。

 

「いつもの公園に繋がっている。また会おう」

 

「あぁ!なんなら呼んでくれてもいいぜ!」

 

「そうね。絶対駆けつけるから!」

 

「あぁ、困ったら呼ぶとしよう」

 

当麻と美琴は自分の世界に帰って行った。二人を見送ったあと、私達はセレナ達と合流し、避難時に怪我をしたポケモン達の治療をして野生に返してあげた。

 

「さて、私達は行かねばならんな」

 

「そうですね。セレナ達の旅の邪魔をする訳にはいかないですし」

 

「邪魔だなんて思ってないぜ!でも、エミヤ達には使命があるもんな」

 

「うん。エミヤさん、ハルカさん…バシャーモとキュウコンのことよろしくね」

 

「短い間でしたがありがとうございました!」

 

「また…遊びに来てよね!」

 

「あぁ、最後にバシャーモ達にも挨拶しておくといい」

 

私達はバシャーモ、キュウコンを繰り出し、最後の挨拶をした。バシャーモはピカチュウから、キュウコンはテールナーから激励をもらったそうだ。

 

「おっと忘れるところだった。サトシ、ディケイドメモリを渡しておこう。ロストドライバーで使えばディケイドに変身出来る。まぁ多少力は制限されるが…もしかしたら使うかもしれないしな。持っていて損はないだろう」

 

「じゃあ私もセレナに!ブレイドメモリを渡しておくね。ダブルドライバーじゃ使えないから気をつけてね」

 

「ありがとうエミヤ!いざという時は使わせて貰うぜ!」

 

「ハルカさんもありがとう。私達もなにかお返し出来ればいいんだけど…」

 

「必要ないさ。ちゃんと最終決戦に参戦してくれればそれでいい」

 

「それなら心配しなくていいぜ。絶対行くからよ!」

 

「うん!ちゃんと参戦して恩返しするから!」

 

よし、そろそろこの世界ともお別れだな。私達はバシャーモとキュウコンを戻し、私は次の世界に繋がるオーロラカーテンを出現させる。

 

「ではまた会おう。元気でな」

 

「バイバーイ!」

 

私達はサトシ達に見送られ、次の世界に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

折り返し地点となる十個目の世界は様々な軍艦の魂が宿った"人間"が海の脅威と戦う世界である。

 

 

 

 




次の世界ではまた春香が強化されます。理由?もちろん出来るだけ空気にならないためだよ!流石に次の世界はネロの力があってもどうにもなんないので…それにしても…ようやく折り返しか…先が長いな






次回の錬転は!

「ここは…海か?」

「なんか手紙が落ちてたんですけど…」

「私を置いて…早く…」

「そんなこと出来ないっぽい!」

「ええい!この程度の狙撃で自信をなくしてどうする!射程外だからなんだ!私は…アーチャーだ!」

「あれは…天使…なのです?」

次回『海上に舞い降りる剣』




目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

艦これの世界
海上に舞い降りる剣


十個目の世界は艦これの世界です!
この世界に予定通りダークライダーはいないので仮面ライダーに変身はしませんし、怪人は出てきません。出てきたとしてもパワードスーツ(MS)を着てるのでエミヤ達には正体がわかりません。
その代わり今までマクロスΔの世界とまどマギの世界でちょこっとしか活躍してなかったフリーダムガンダムが大活躍する予定となってますのでお楽しみください!
それではどうぞ!


 

 

 

オーロラ先に広がっていたのはどこまでも続く海だった。私達が立っているのは小さな小島だ。

 

「ここは…海か?」

 

「海ですね…あれ?衛宮さん、なんか手紙が落ちてたんですけど…」

 

「手紙?」

 

春香から手紙を受け取る。差出人もなにも書いてない手紙…しかしなんか見覚えが…ハッ!最初のアイマスの世界であのうっかり女神が寄越した手紙だ。つまりこれも…

 

私達は手紙を開けて中身を読んだ。

 

 

『衛宮士郎こと森谷和司さんと天海春香さんへ

お久しぶりですね。衛宮士郎こと森谷和司さん。天海春香さんははじめましてですね。私は和司さんを転生させた女神です。今回は天海春香さんに新たな力を授けたのでその報告のお手紙です。この世界ではブレイドの力もネロの力もあまり役には立たないでしょう。そこで私から特別に天海春香さんにジャスティスガンダムとSEEDのアスラン・ザラの操縦技術を宿しました。ジャスティスガンダムは和司さんのフリーダムと同じように人間大と等身大を使い分けることができ、取り出し方もフリーダムと同じです。これならばこの世界でも和司さんと共に戦えるでしょう。私はいつでもあなた達を見守っていますよ。頑張ってくださいね。

女神より』

 

 

…ジャスティスガンダムだと?しかしあの女神…またなにかうっかりをやらかしていないだろうか…少し心配だ。

 

「これって…衛宮さんのフリーダムガンダムみたいなことが出来るってことですか?」

 

「あ、あぁ…ジャスティスガンダムはフリーダムの兄弟機でフリーダムと連携がしやすい機体だからな。展開してみるかね?もちろん人間大でだが」

 

「はい!やってみたいです!」

 

そういう春香に展開のやり方を教える。まぁ、叫ぶだけなんだが…

 

「…来て!ジャスティス!」

 

すると春香の身体が光に包まれ一瞬でジャスティスガンダムへと姿を変えた。

 

「これが…ジャスティスガンダム…」

 

「そうだ。来い!フリーダム!」

 

私も春香の隣でフリーダムを展開する。やはり…カッコイイな!フリーダムとジャスティスのコンビは!ウルトラマンガイアとアグルに近いなにかを感じる。

 

そんなことを考えていると海の向こう、水平線の先になにか不穏な…いや、邪悪な気配を感じ取った。

 

「…春香、いきなりジャスティスでの初戦になるかもしれんが、いけるか?」

 

「なにか感じたんですね。私はいつでも行けます!」

 

「よし、行くぞ!」

 

私はハイマットモードになって飛び上がり、春香はファトゥム-00に乗って邪悪な気配を感じた方へ向かった。

 

 

 

 

----------------------------

 

 

 

 

エミヤが邪悪な気配を感じたところでは帰投中の艦娘が例のパワードスーツに襲われていた。襲われているのは天龍、電、暁、夕立、吹雪、曙の六隻、編成からして新米提督なのだろう。この六隻は帰投中、未確認機体に襲撃された。天龍達は知る由もないがもちろん襲撃したのはショッカーでクジョウ博士が開発、量産したパワードスーツである。

 

「クソっ!なんなんだよコイツら!」

 

「対潜装備さえあればいけるっぽい!」

 

「ないものを言っても仕方ないのです!」

 

「なによなによ!潜水艦にしては早すぎるし人型だし!しかも手からビームってどうゆうことよ!あ〜もう覚えてなさいよクソ提督!」

 

彼女達を襲っているのはアッガイやズゴック、ゾックといった水陸両用MSだ。アッガイ達は艦娘達が対潜装備を装備してないのをいいことに主に水中からミサイルで攻撃し、たまにズゴックやゾックがチラッと顔と手を出しビームで攻撃するという戦法で戦っており、艦娘達は何も出来ないでいた。

 

「ッ!夕立ちゃん危ない!」

 

その時、水中から来るミサイルを迎撃していた夕立に向けチラッと顔を出したズゴックのビームが迫り、それを吹雪が庇った。吹雪はビームに直撃して大破、しかもビームのため腹に穴が空いてしまった。

 

「吹雪ちゃん!」

 

「夕立ちゃん…みんな…私はいいから…逃げて…」

 

「そんなこと出来ないっぽい!」

 

「そ、そうよ!れ、レディとして仲間を放って逃げるなんて出来ないわ」

 

残りのメンバーは必死に吹雪を庇いながら戦うが遂には八機のアッガイに囲まれ、一斉に艦娘達目掛けてミサイルが放たれようとしていたその時、上空から八つの緑の光がそれぞれ顔を出し、ミサイルを放とうとしていたアッガイ達に命中し爆散した。

 

「今の光は…」

 

「緑色のビームだったのです」

 

「み、味方かしら…」

 

突然のビームに呆気にとられているといきなり水中から電の目の前にズゴックが現れ、クローで電を貫こうとしてきた。電も他の艦娘も気づいたが間に合わない。電が恐怖で目をつぶり、顔を逸らした時、

 

「これ以上はやらせん!」

 

フリーダムが電の前に舞い降り、ビームサーベルでズゴックを一刀両断し、サーベルからビームライフルに持ち替えると電達を守るように翼を広げて佇んでいた。その姿はまるで…

 

「天使…なのです」

 

 

 

 

----------------------

 

 

 

 

時は少し遡る

 

 

私達は全速力で気配がした方に向かっていると私の鷹の瞳がアッガイやズゴックに襲われている艦娘達が見えた。ショッカーめ…人間大とはいえ遂にMSを開発するとは…だがまだロックオンすら出来ない距離だ…距離を詰めようとさらにブースターを吹かした時、艦娘達がアッガイに囲まれているのが見えた。

ちっ!間に合わない!パラエーナなら射程距離だが連射が出来ない以上八機同時撃墜は不可能…ライフルなら連射出来るが射程外…もし外せば…

 

「ええい!この程度の狙撃で自信をなくしてどうする!射程外だからなんだ!私は…アーチャーだ!」

 

覚悟を決めてビームライフルを構える。アッガイがミサイルを放つために頭が海上に出ている…そこを八機分早撃ちで撃ち抜く!

 

「届け!」

 

ビームライフルを八発連続で撃ったあと、ライフルが当たるのを確認せず早口で春香に通信で伝える。

 

「春香!すまないが先に行く!私を見失うなよ!」

 

「は、はい!私もすぐに追いつきます!」

 

私はフリーダムが出せる全力で艦娘達の救援に向かい、艦娘の一人、電に迫ったズゴックをビームサーベルで一刀両断に切り裂く。そして脳内でMeteor -ミーティア-を流しながら翼を広げて電の前に佇む。さて、春香もじきに来るだろうしそれまで耐えればいいだろう。そんなことを考えていると様子を見ていた一機のゾックがビームに貫かれて爆散した。もちろん私ではない。

 

「お待たせしました!」

 

春香はファトゥム-00から降りてドッキングして私の隣に立つ。

 

「春香はこの娘達を安全なところまで頼む。私はMSの相手をする」

 

「わかりました!さぁ、ここは彼に任せて逃げましょう!私が護衛しますから」

 

「背に腹は変えられないか…悪い、頼む。お前ら行くぞ」

 

天龍が旗艦みたいだな。天龍が指示すると私に申し訳なさそうな顔をしながら天龍について行く。

 

それを見たアッガイ達は追いかけようとするが私が道を塞ぐ。

 

「彼女達には指一本触れさせん!」

 

開始の合図と言わんばかりにビームライフルでアッガイを一機撃墜し、初めての対MS戦が始まった。

 

 

 

 

 

 




はい、春香にジャスティスガンダムとアスランの操縦技術という強化を施しました。海上が舞台の艦これの世界ではネロはもちろんブレイドでも厳しいんじゃないか?と考えた結果、ジャスティスならフリーダムと連携もしやすいし、色合いも春香と合っていたのでこの強化を決めました。






次回の錬転は!

「しかし、雑魚ばかりだったな…ッ!?まさか!」

「あれは…みんな!下がって!」

「ッ!?電危ない!」

「暁ちゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!」

次回『正義とアイドル』















轟沈はしないからね!?させないからね!?


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

正義とアイドル

艦これの世界はだいたいの展開決まってるから早く書けるだろ!なんて思ってた過去の自分のぶん殴りたいです…


 

 

 

迫り来るアッガイやズゴックをライフルで撃ち抜いたり、サーベルで切り裂いたりして次々と撃墜していく。水中に逃げるやつもいたがレールガンで難なく倒した。だが、なにか違和感がある…いつもなら中ボス的なやつがいるんだが…それらしいヤツはいないな。そんなことを考えているうちに周りにいたMS軍を殲滅していた。しかし…なにかが引っかかる…もし、これが囮だとしたら…本当の目的は艦娘だとすれば…

 

「ッ!?まさか!?」

 

私は急いで春香と艦娘が向かっていった方向に全力で向かった。

 

「無事でいてくれよ…みんな」

 

 

 

 

-----------------------

 

 

 

 

一方春香達は…

 

 

「くっ!」

 

「邪魔をするな!」

 

「嫌です!絶対に渡さない!」

 

敵MSと交戦していた。そのMSはバクト…対ビームコーティングが施されているため、フリーダムガンダムやジャスティスガンダムといったビーム兵器が主兵装のMSでは戦いにくい相手だ。フリーダムならレールガンがあるためまだ戦いようがあるが、ジャスティスに実弾といえばバルカンぐらいしかないため春香は苦戦を強いられていた。

 

なぜこうなったかというと艦娘達は春香に鎮守府の場所を教え、春香先導のもと帰還していたのだが、突如バクトが艦娘を攫うために強襲、春香は艦娘を守るために戦闘を始めたという訳だ。

 

「その機体ではバクトには勝てない!」

 

「例え勝てなくても!」

 

春香は必死にバクトに食いつくが春香は気づけなかった…艦娘達に迫る影を…

 

「今だ!メズール!」

 

「え?」

 

「遅いわよ!」

 

突如水中から現れたアクアザクがたまたま近くにいた電に向かって手に持っているスタンガンを使おうとしていた。もちろんただのスタンガンでは艦娘を気絶させることは不可能だが、このスタンガンはクジョウ博士特製なので可能になっている。

 

「電ちゃん!」

 

「行かせるか!」

 

「邪魔をしないでください!」

 

春香が向かおうとするがバクトに阻まれる。電が気づいた時にはもう目の前…電が諦めたその時

 

「電危ない!」

 

彼女を突き飛ばし、身代わりになった者がいた…そう姉の暁である。暁はスタンガンで気絶し、アクアザクに抱えられる。

 

「暁ちゃん!」

 

「作戦は終わったわ。逃げるわよウヴァ」

 

「あぁ!これでも食らっとけ」

 

バクトはなにかを投げてそれを自分のビームで撃ち抜くとそこから煙が溢れて春香達の視界を遮る。

 

「煙幕!?でもそれならレーダーで…効かない!?ジャミングもされてるの!?」

 

しかも煙にはジャミング効果も付いていたようでレーダーも役に立たない。春香は追いかけることも考えたが煙のせいで逃げた方向もわからない上、これ以上艦娘達から離れる訳にもいかないため、身動きが取れないでいた。そして煙が晴れるとバクトと暁を担いだアクアザクの姿はなかった…

 

「そんな…暁ちゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!」

 

電の声が悲しげに海に響いた…

 

 

 

 

 

 

 

 

 




次回の錬転は!

「向こう側に飛んでいく二機の機影を見た。恐らくはそのバクトとアクアザクだろう」

「私のせいで…あの娘を守れなかった…」

「俺はここの提督、久慈中悠介だ」

「電も…連れて行って欲しいのです!」

次回『鎮守府へ 電の想い』



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

鎮守府へ 電の想い

 

 

 

私が着いたころには全てが終わっていた。春香から話を聞くとバクトとアクアザクが襲来し、艦娘を一人連れて行かれたという。確かに…暁がいないな。そういえば…ここに来るまでに二機の機影を見た。撃つことも考えたが春香と合流するのが優先と判断し、一応レーダーにかからないドローンを投影して後を追わせたが…もしかすれば…

 

「春香、向こう側に飛んでいく二機の機影を見た。恐らくはそのバクトとアクアザクだろう。正直、今すぐにでも助けに行きたいが今はあの娘達を鎮守府に送り届けるのが先だ。行くぞ春香」

 

「…はい…」

 

かなり落ち込んでしまっているな…だが、今は時間が惜しい。励ますのは悪いがあとだ。私達は鎮守府へ向けてブースターを吹かし、しばらくすると建物が見えてきた。

 

「あれが君達の鎮守府かね?」

 

「はいなのです!吹雪ちゃん、もうちょっとなのです!」

 

「…私が運ぼう。その方が速い」

 

「お願いするっぽい!」

 

「もし間に合わなかったらわかってるでしょうね!」

 

「任せておけ、春香は残りの艦娘の護衛を頼む。なに、ここはもう鎮守府近海だ。さっきみたいなことは起こらんさ」

 

私は春香にそう告げると吹雪を慎重に担ぎ、全力で鎮守府へ向かう。一応通信を入れておくか。

 

「こちらZGMF-X10A フリーダム。鎮守府応答願う。繰り返す、こちらZGMF-X10A フリーダム。鎮守府応答願う」

 

返事がない…おおかた心配して鎮守府の外で待っているのだろう。実際、私の目には提督の姿が見えている。私は提督の前に降り立ってフリーダムを解除し、提督に話しかける。

 

「負傷した艦娘を連れて来た。入渠ドックまで案内してくれ」

 

「わかった。互いの自己紹介はあとだ!入渠ドックはこっちにある!」

 

提督の案内のもと吹雪を入渠ドックに入れ…ん?服は脱がせたのかだって?私がそんなことするわけないだろう。まどマギの世界からほむらを呼び出して脱がせてもらった。彼女曰く、もうこんなことで呼び出さないで欲しいだそうだ。ほむらからすればこんなことでも私からすれば一大事なんだが…まぁとにかく、入渠ドックに入れたあと春香と電達と合流し、今は執務室に全員集合している。

 

「自分はここの提督、久慈中悠介(くじなかゆうすけ)です」

 

「私は衛宮士郎、ただのしがない旅人さ」

 

「私は天海春香です!」

 

春香は笑顔で自己紹介したが…無理して笑っているな。

 

「衛宮さん、天海さん、彼女達を助けていただきありがとうございました!あなた方がいなければ…」

 

「礼はいらん。当たり前のことをしただけだ。あと敬語もいい。普通に話してくれて構わんよ」

 

「そうで…そうか、じゃあ早速ですまないが…」

 

「敵に攫われた暁のこと、そして敵の情報…最後に私達は何者か…だろ?」

 

「あぁ…だがこの際君達が何者でも構わない。ただ…暁を助けるのを手伝ってくれ…」

 

悠介は私に頭を下げる。

 

「私達からも…お願いします!」

 

「衛宮さん達がいれば勝てるっぽい!」

 

「悔しいが俺達だけじゃ勝てない…だから頼む!」

 

「暁ちゃんを…助けて欲しいのです…」

 

艦娘達も悠介と共に頭を下げた。電に関しては泣いている。あぁ、もちろん答えは決まっているとも。

 

「もちろんだ。私も春香も全力を尽くそう」

 

「はい!暁ちゃんは絶対に取り返します!」

 

春香…相当責任を感じているようだな…心配だ。

 

「ありがとう。じゃ作戦会議といこう」

 

作戦…といってもやることは決まっている。先程ドローンから映像が送られ拠点の位置がわかった。そこに私と春香が突撃し、暁を取り返す…ただそれだけだ。

 

「衛宮さん…なにか俺達に出来ることは」

 

「私としては君達を危険に晒したくはない。MSに艦娘は無力だ。例えそれがパワードスーツとなり人間大になったといえど変わらん。君達はただ暁と私達が無事に帰ってくること願ってるといい。では解散としよう。春香、行くぞ」

 

「あ、あの!衛宮さん!」

 

「ん?どうかしたのかね?電」

 

話を終え解散しようとした時、電が声を上げた。

 

「電も…連れて行って欲しいのです!」

 

「ダメだ。さっきも言った通り君達を」

 

「それでも!暁ちゃんは電を守って攫われたのです!なら次は…電が暁ちゃんを命懸けで助けるのです!」

 

「…電ちゃん」

 

正直、彼女を連れていくのはかなり危険だ。MSに戦艦ならともかく駆逐艦の砲撃が効くとは思えん。だが…もし断れば彼女は無断でも出撃するだろう。それだけは避けねばならん。

 

「…わかった。ただし私と共にフリーダムに乗ってもらう。元々一人用だから狭いがそれぐらいは我慢してくれ。構わんかね?久慈中提督、電」

 

「電がそれを望むなら俺は否定しない。どうする?」

 

「お願いするのです!」

 

やれやれ、まぁこれで作戦は整った。あとは…春香のメンタルケアだな。

 

作戦の決行は明日の明朝と決め、誰もが寝静まった夜中…私は寝た振りをしていた。思い詰めた春香がなにか行動を起こすと考えたからだ。

 

しばらくすると私の予想通り春香が起き上がり、外に出ていく足音が聞こえた。私はつけるため起き上がり、春香をこっそり追いかける。春香が向かった先は海が見える堤防だった。

 

「なにを思い詰めているのかね?春香」

 

「えっ!?え、衛宮さん!?や、やだっ…」

 

私が来たことに驚き、私を見た春香の顔は…泣いていた。

 

「おおかた、暁を守れなかったことを後悔しているのだろう。たが、気にする事はない。敵の作戦に気づけなかった私の非でもある。春香だけの失態ではない」

 

「でも…私がもっとジャスティスを使いこなせてたら…私のせいで…彼女を守れなかった…」

 

私は泣き崩れる春香を抱きしめてあやす。

 

「春香だけのせいじゃない。私達のせいだ。だから明日、暁を無事に助けよう。それが私達に出来る…唯一の償いだ」

 

「…はい、絶対に助けます」

 

よし、少しは立ち直ってくれたか…しかし、引っかかることがある。まだこの世界で一体も怪人を見ていないということだ。まぁあのパワードスーツの中はショッカー戦闘員だと思うが…もしや、この世界では怪人どころかダークライダーすらいないのかもしれないな。やれやれ、今こんなことを考えても仕方ないか。明日は早い、私は春香と共に部屋に戻り、眠りについた。

 

 

 

 

------------------------

 

 

 

 

翌日…太陽が昇り始め、エミヤ達が出撃の準備をしてる頃…暁は狭い空間で目を覚ました。周りには機械じみたなにかがあり、車のシートのような物に座っているし、服もいつもの服の上になにかのスーツのような物を着ている。頭にも変な形のヘルメットをかぶっている。まるでなにかに乗っているようだった。

 

『おや、目を覚ましましたか?』

 

「ッ!?だ、誰よ!」

 

『私はクジョウ博士、ショッカーに仕える技術士ですよ。さて、準備は出来ました。いつでもいけますよデシル殿』

 

『よし、じゃあ行こう!』

 

デシルがそういうと暁が何もしていないにも関わらず乗っているなにかが動き出した。

 

「ちょ、ちょっと!なにをする気なのよ!」

 

『君はただ大人しくそこに座ってるといいよ!君がいた鎮守府を君自身が壊わす様を見ながらね!』

 

暁は言葉を失った。暁が鎮守府には提督はもちろん妹の電もいる。それを私自身が壊す?そんなことはしたくない。

 

「嫌!嫌!止まって!」

 

暁は必死にレバーを動かしたり、ボタンを押したりするが反応がない。

 

『無駄だよ。僕がその機体を操ってる限り君はなにも出来ない。さぁ行こう!ファルシア!』

 

「嫌ァァァァァァァァァァァ!!」

 

暁の思いも虚しく暁が乗っているピンクの機体、ファルシアとデシルが乗るダークグレーの機体、ゼダスは鎮守府に向け飛び立った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




バクトに乗っていたウヴァとアクアザクに乗っていたメズールはダークディケイドの命令で艦これの世界にはいません。エミヤ達とはまた別の世界で戦います


次回の錬転は!

「暁ちゃん!もうやめて欲しいのです!」

「オレは…絶対に暁を助ける!」

「彼女は僕のおもちゃさ!」

「命は…おもちゃじゃありません!」

次回『願いを込めた一撃』



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

願いを込めた一撃

モチベか上がらない…はいお久しぶりです。最近なかなかモチベが上がらず、ようやく書けました。MS戦は難しい…


 

 

 

翌日、太陽が昇り始める頃に私と春香は久慈中提督や艦娘達に見守られながらフリーダムとジャスティスを展開し、電をフリーダムに乗せる。これで準備は完了だ。

 

「衛宮士郎、フリーダム!発進する!」

 

『天海春香!ジャスティスガンダム、出撃します!』

 

「はわっ!」

 

隣で電が飛び上がった時のGで驚いた声を上げる。ちなみに艤装は付けていない。当たり前だろう?艤装付けてフリーダムに二人乗りは無理だ。しばらく敵拠点に向かって飛んでいると私の鷹の瞳が敵影を捉えた。あれは…ゼダスとファルシア…まさか!

 

最悪の展開を予想した私はすぐさま春香に通信を飛ばす。

 

「春香!敵影を捉えた!ダークグレーの機体がゼダス、ピンクの機体がファルシアの二機、そしてこれは私の予測なのだが…暁はファルシアに乗っている!」

 

「あ、暁ちゃんが!?」

 

『なんで敵の機体に!』

 

「ファルシアはパイロットの意思に関係なく機体を操ることが出来る機体だ!敵対しているのは暁の意思ではない!とりあえずゼダスのパイロット、デシル・ガレットがこの世界のボスだ!私はファルシアを相手にしてどうにか暁を取り戻す!春香はゼダスを頼む!」

 

『わかりました!暁ちゃんを…お願いします!』

 

「あぁ!任せろ!電、覚悟はいいな?」

 

「はいなのです!暁ちゃんを取り戻すのです!」

 

私はシールドを前に構えてフリーダムを加速させファルシアに突進し、ゼダスと距離を離す。

 

その間にファルシアに通信を試みるが遮断されているらしく繋がらない…チッ!やはりそう簡単にはいかないか!

 

ファルシアはファンネルを出して攻撃をしてくる。ゼダスともだいぶ距離は離れたと判断した私はファルシアから離れファンネルを避ける。

 

「衛宮さん。通信は…」

 

「ダメだ繋がらん。だがファルシアの弱点は知っている…無理に通信する必要はない」

 

「弱点…なのです?」

 

ファルシアはパイロットの意思に関係なくXラウンダーが脳量子派のようなもので命令することで動く機体だ。そしてその脳量子派の受信器が足にあるあの台座だ。あれと本体を分離、つまり膝から下をビームサーベルで切り落とせばいいだけの話だ。

 

「行くぞ電…オレたちで…暁を助ける!」

 

その時、私の中で種が弾け、SEEDが発動した。やれやれ…ようやくか!私は今まで春香の歌無しではSEEDを発動することは出来なかった。おそらくまだ使いこなせてなかったのだろう。だが今、春香の歌無しで私の意思で発動出来た。これならば!

 

私はビームサーベルを引き抜き、ウイングを展開してファルシアに急速に接近する。ファルシアはファンネルで弾幕を張って近づけさせないようにしてくる。

 

「甘い!」

 

「暁ちゃん!もうやめて欲しいのです!」

 

それを全て躱し、ビームサーベルを振りかぶる。

 

「届けぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」

 

暁を助けたいと願い振るった一閃は…綺麗にファルシアの膝を切り裂いた。私はすぐにビームサーベルをマウントしてファルシア本体を両手で支える。

 

「暁ちゃん!無事なのです!?」

 

『その声…電なの!?そのロボットに電が乗ってるの!?』

 

「電はただ乗っているだけなのです!操縦していたのは」

 

「悪いがあまり時間がないのでね。自己紹介は後回しにさせてもらう。暁、コックピットの開け方はわかるか?」

 

『わ、わからない…気がついたらここにいたから…』

 

「そうか…少し待ってくれ」

 

私は近くの小島に着陸し、ファルシアを地面に置いた後、フリーダムを降りてファルシアに触れる。あぁ電にはコックピットに残ってもらっている。

 

同調・開始(トレース・オン)

 

なるほど…だいたいわかった。私はすぐにフリーダムに戻り、暁に通信でファルシアのコックピットを開けるボタンを教えるとファルシアのコックピットが開き、暁が出てきた。

 

「暁ちゃん!」

 

「電!」

 

「ヘルメットと悪趣味なパイロットスーツを脱いでこちらに来るといい。かなり狭いが我慢してくれよ?」

 

「レディなんだからそれぐらい我慢出来るわ!」

 

暁はヘルメットとパイロットスーツを脱ぎ捨てて、フリーダムに乗り込んだ。

 

「さて、感動の再開といきたいところだがまだ戦いは終わっていない。今から私たちは春香の援護に向かう。構わんかね?」

 

「はいなのです!春香さんも助けるのです」

 

「電が行くなら私も行くわ!」

 

「よし、ならば掴まっていろ!全速力で行くぞ!」

 

フリーダムは飛び上がり、全速力で春香の元へ向かった。

 

 

 

 

--------------------------------

 

 

 

 

時は少し遡る

 

春香のジャスティスとデシルのゼダスの戦いは若干ジャスティスが押され気味になっていた。

 

春香はいくらアスランの操縦技術があるとはいえまだジャスティスを使いこなせていないうえに、ゼダスに乗っているのが子どもなため本気が出せないのだ。

 

ジャスティスとゼダスのサーベルがぶつかり合い、鍔迫り合いになる。

 

「ははは!楽しいね~!お姉ちゃん!」

 

「くっ!君はどうしてこんなことを!」

 

「どうしてって…楽しいからに決まってんじゃん!」

 

「楽しい?こんな命をかけた戦いが楽しいって言うの!関係ない…暁ちゃんまで巻き込んで!」

 

「暁?あぁあの艦娘のこと?彼女は盛り上げるためのただのおもちゃさ」

 

彼女はただのおもちゃ…その言葉を聞いた時、春香の中で怒りが沸いた…暁とは本当に短い時間しか一緒にいなかったがそれでも春香や衛宮にとっても大切な仲間だ。そしてなによりも鎮守府の久慈中提督と艦娘にとってかけがえのない仲間だ。そんな大切な仲間をおもちゃと言われて黙っていられる訳がなかった。

 

「命は…おもちゃじゃありません!」

 

その時、春香の中でなにかが弾けた。

 

全方向に視野が広がり周りの動きが精密に感じられる。春香は衛宮から話を聞いていたためすぐにわかった。

 

(まさかこれが…SEED!?)

 

そうまたあのうっかり女神は衛宮の時と同じように操縦技術どころかSEEDまでも授けてしまったのだ。

 

春香は戸惑いながらもゼダスを倒すためにジャスティスを動かしていくが相手もXラウンダーのため優位が取れず背後を取られる。

 

「ッ!?」

 

「じゃあね。お姉ちゃん」

 

ゼダスのビームサーベルがジャスティスのコックピットを貫こうとした時、緑のビームがゼダスの右腕を貫いた。

 

「なっ!」

 

そして右腕が爆発したと同時にフリーダムがシールドでジャスティスを庇い、爆発から守った。

 

「なんとか間に合ったか…無事かね?」

 

「衛宮…さん…」

 

春香が安心したからかSEEDが解ける。

 

「暁は無事だ。後はデシルを倒すだけだ」

 

「はい…あの子だけは絶対に許しません!」

 

「その意気だ。電と暁ももう少しだけ付き合ってもらうぞ!」

 

「暁ちゃんを攫った罰を受けてもらうのです!」

 

「コテンパンにしちゃいなさい!」

 

フリーダムとジャスティスは並んでゼダスを睨みつける。

 

「僕は…僕は負けない!!」

 

ゼダスが左手のビームバルカンを撃ったのを合図にこの世界の最終決戦が始まった。

 

 

 

 

 

 

 

 




次回の錬転は!

「デシル・ガレット!貴様にはあの世で罪を償ってもらう!」

「もう容赦はしません!」

「この僕が負けるはずない!この僕がぁぁぁぁぁ!」

次回『幾つもの哀しみと海を越え』



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

幾つもの哀しみと海を越え

書いてて思った…絶対切るとこ間違えたやつだ!


 

 

 

ゼダスのビームバルカンを二手に躱し、ジャスティスと挟み込むようにしてビームライフルを撃つ。ゼダスは上昇して躱すがそれを読んでいた私は避けた先にもビームライフルを撃ち、ビームはゼダスの左足を貫いて爆発する。

 

『嘘だ嘘だ!僕は負けない!!絶対に負けないんだ!』

 

「デシル・ガレット!貴様にはあの世で罪を償ってもらう!」

 

『うるさいうるさい!早く墜ちろぉぉぉぉぉぉ!!』

 

とち狂ったようにビームバルカンを乱射してくるがそんな弾が当たる訳もなく私と春香は躱していく。

 

『もう容赦はしません!』

 

「少し回転するぞ!電!暁!酔うんじゃないぞ?しっかり掴まっていろ!」

 

「「か、回転!?」」

 

私はバレルロールからのクスィフィアス・レール砲でゼダスの左腕を奪い、春香はハルバード形態にしたビームサーベルで右足を奪う。これでゼダスもう攻撃手段はない…本来ならこのまま見逃してもいい…だがデシルはそういう訳にはいかん!

 

「行くぞ春香!」

 

『はい衛宮さん!』

 

春香と息を合わせ、フリーダムとジャスティスが並んでゼダスに向かってフルバーストを発射する。

 

「『二人で力を合わせれば!』」

 

フリーダムとジャスティスによる連携攻撃からのフルバースト…とあるゲームではこう呼ばれていた…『コンビネーション・アサルト』と…

 

『この僕が負けるはずない!この僕がぁぁぁぁぁ!』

 

デシルの嘆きが聞こえた瞬間、フルバーストはゼダスを貫き、ゼダスは爆散した。

 

ふぅーっと息を整えるとSEEDが解ける。SEEDを使いこなせるようになったのは嬉しいが、まだ疲労感がぬぐえないな…まだまだ精進が必要か。

 

「終わった…のです?」

 

「あぁ…二人とも大丈夫だったか?」

 

「電は大丈夫なのです…でも…」

 

「でも?…まさか!」

 

私はハッとして暁がいる方を向くと…顔を真っ青にして口を抑えた暁の姿があった。

 

「うっぷ…気持ち悪い…」

 

「待て待て待て待て待て!!ここでリバースするな!!せめて外でって海上じゃん!近くに島!島はないか!」

 

「はわわわっ!衛宮さん落ち着いて欲しいのです!暁ちゃんも我慢するのです!」

 

「も、もう限界…」

 

「ヤメロォォォォォォォォォォォ!!」

 

結局、咄嗟に暁の口元に小さなオーロラカーテンを出して事なきを得た…ん?どこに繋げたかだって?下水道に決まっているだろう?ちなみにこれは後に久慈中提督から聞いた話なのだが…この日からしばらく暁は自分の部屋に閉じこもっていたようだ…

 

リバース後、コックピットの隅っこで小さくなって目に涙を浮かべている暁を尻目になんだか申し訳ない気持ちになりながら春香と鎮守府に帰投した。

 

 

 

 

-----------------------------

 

 

 

 

「やはりデシルじゃ力不足だったか…まぁいい、MS型パワードスーツが使えることがわかっただけよしだ。これからも頼むぞ?クジョウ博士」

 

「はい、おまかせを」

 

「俺は次の世界でダークライダーとなる器を探しに行く。留守は頼んだぞ。キリト」

 

「あぁ、任された」

 

私は次の世界に向かおうとオーロラカーテンを出した時、急な目眩と共に変なビジョンが見えた。

 

モヤがかかってよく見えないが私が何者かにやられそうなところに誰かが庇い、吹き飛ばされる。庇った人は…確か忘れてはならない大事な…

 

「どうした首領?目眩か?」

 

「…ただの立ちくらみだ。気にするな」

 

やれやれ…今度は声ではなく映像とは…疲れているのか?私は…

 

だが今は休んでる場合じゃない。ダークライダーの器を探すのも簡単なことじゃないんだからな。

 

私はさっき見たもの忘れるように頭を振り、オーロラに入った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




次回の錬転は!

「本当にありがとう!感謝してもしきれないよ」

「君達とは一旦だが、ここでお別れだ」

「ごめんね暁ちゃん…私のせいで…」

「電も…連れて行って欲しいのです」

次回『【エピローグ】吹雪』




目次 感想へのリンク しおりを挟む




評価する
※目安 0:10の真逆 5:普通 10:(このサイトで)これ以上素晴らしい作品とは出会えない。
※評価値0,10についてはそれぞれ11個以上は投票できません。
評価する前に
評価する際のガイドライン
に違反していないか確認して下さい。