ラクエンロジックisフォーエバーfeat比企谷八幡 (リコルト)
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プロローグ

どうも、初めての人は初めまして。リコルトです。今回は私がいつか書こうと思っていたラクエンロジックの作品です。知らない人が多いかもしれませんが、一個人の意見としてカードゲームはともかく、ストーリーとキャラは私のトップに入る面白さです。アニメ化もしているので、そちらを見ると分かりやすいかもしれません。あくまで自己満足の作品なので、気長に見てくれると嬉しいです。


 

かつて我々人類が住む世界、セプトピアは異世界の住人である使者(フォーリナー)により世界が脅かされていた時期があった。だが、そんな者達に対抗したのは100万人に一人と言われる定理者(ロジカリスト)とその定理者に共鳴する異世界からの使者達である。彼らはALCAと呼ばれる組織に所属しながら使者達が引き起こす事件に日夜対応していた。

 

 

だが、それはもう昔の事である。今はセプトピアと事件を通して交流のあった異世界との外交は落ち着き、使者達が起こす事件は無くなったわけではないが、当時よりは激減している。今ではセプトピアに旅行感覚で異世界から来る使者達も居るぐらいだ。

 

 

かつては定理者が戦力として重宝され、定理者の才能に目覚めた者は将来の夢を持つ学生であれど、国の法律により強制招集に応じ、兵役のように学生を諦めて使者達と戦わなければならなかった。

 

 

けど、今は使者達が引き起こす事件も激減して、定理者達も学校に通う余裕が出来て、アルバイトのように兼ねながら働いている人もいる。

 

 

これは平和となったセプトピアでかつて戦った定理者達が紡ぐその先の話である……

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

クロエ「学ー?そっちの飾り付け終わったー?」

 

 

学「……あと少し。」

 

 

ここはALCAナイエン支部。かつてはナイエン区を中心に起きた使者の事件で定理者達が対処に追われて慌ただしい職場であった。だが、今日の慌ただしさは何かが違っていた。

 

 

ナイエン区支部に所属する定理者である、金髪のポニーテールが目立つ明るい性格の少女であるクロエ・マクスウェルと対称的に黒髪で少女のような身長の寡黙な少女、明日葉 学(あすは まな)は彼女達が寝泊まりする寮のオープンスペースの飾りつけをしていた。

 

 

ヴァルキリー「クロエ、こっちは終わったぞ。」

 

 

アルテミス「手伝うわ、学。」

 

 

そう言って声をかけるのはかつて一緒に戦った彼女達の盟約者である、ヴァルキリーとアルテミスである。彼女達は『テトラヘヴン』と呼ばれる異世界から来ていて、戦いが激減した今では故郷であるテトラヘヴンに帰っても良いのだが、セプトピアに馴染んでしまって今ではクロエ達と生活をしている。

 

 

クロエ「オーケー、じゃあキッチンで料理の準備をしているユカリンとタマヒメの手伝いをして。今日はビッグゲストが来るんだから。」

 

 

ヴァルキリー「分かった。」

 

 

クロエにそう言われてヴァルキリーはキッチンに向かう。アルテミスはパートナーである学の手伝いをしている。

 

 

クロエ「早く来ないかなぁ♪」

 

 

クロエはこれから来る来訪客を嬉しそうに待ち切れなさそうに残りの飾りつけを続けた。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

場所は変わってキッチン。ここでもかつての戦いを思い出させるような慌ただしさが存在していた。

 

 

剣「七星、揺音、料理の追加の食材を買ってきたぞ。」

 

 

オルガ「全くまだ作るのかよ。」

 

 

ジーク「まぁまぁ、オルガ先輩。」

 

 

そう言ってキッチンに顔を出したのは同じくナイエンのロジカリストである黒髪の青年、剣 美親(つるぎ よしちか)と金髪の青年、オルガ・ブレイクチャイルドと三人の中では年下の少年、ジークハルト・クラウスである。ナイエン支部の男三人組は今日のゲストために買い出しに行って来たのだ。

 

 

七星「ありがとうございます、先輩。そこに置いといて下さい。」

 

 

玉姫「ありがとうね。三人共。」

 

 

剣から食材を受け取り、料理を進めるのはナイエン支部の料理担当でかつロジカリストである少女、七星 縁(ななほし ゆかり)とナイエン支部のロジカリストで一番の古株である黒髪の眼鏡の少女、揺音 玉姫(ゆりね たまき)である。

 

 

ジーク「それにしても、今日は誰が来るんですか?ここに来る事からロジカリストだと言うのは推測できるんですが。」

 

 

ジークがそう言うと、その場にいた剣と玉姫がジークの問いに反応する。

 

 

玉姫「そうね……ジーク君は知らなくて当然ね。ロジカリストとしてまだ若い方だし。剣なら知ってるんじゃない?」

 

 

剣「そうだな。昔、何度かあいつとロジカリストとして共闘したことがあるが、当時は俺はホンコン支部所属だったからあまり会った事はないな。そういう揺音が一番知ってるんじゃないか?あいつはナイエン支部だったし。」

 

 

ジーク「えっ!?という事は揺音先輩と………」

 

 

玉姫「そう、今日来るのは私がクロエとコンビを組む前、私がロジカリストになったばかりにコンビを組んだロジカリストよ。」

 

 

七星「へぇー、私が来た時からずっと玉姫先輩はクロエ先輩とコンビを組んでいたと思っていましたよ。でも、どうしてナイエン支部から離れちゃったんですか?」

 

 

玉姫「彼は世界中を飛んでいたのよ。ALCAの職員としてALCA支部の普及や新人教育など色々な事をしていたわ。確か剣と縁がナイエン支部に来た時と交換するように出ていったのよね。今、こうして彼が帰ってくるのもロジカリストの仕事が減ったからなのよね。」

 

 

玉姫はそう言って感慨深く今までのロジカリストの活動を振り返っていた。

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

比企谷「ナイエン区か、懐かしいな。」

 

 

ナイエン区の町が一望出来る小高い丘に一人の男がそう言って立ち尽くしていた。

 

 

そう、彼こそが玉姫の話していたロジカリスト、比企谷八幡である。彼の来訪は平和を味わうロジカリスト達に何をもたらすのか。

 

 

 

 

 

 




もし、比企谷八幡のクロスオーバーが気に入らないガチ勢のラクエンロジックの方がいたら、心に留めずにコメントしてください。比企谷八幡無しのラクエンロジックの話も書こうと思ってはいますので。


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専門用語+登場人物その1

専門用語と登場人物紹介です。公式サイトのものと自分なりの知識でまとめてみました。少しずつ書いていきますので、よろしくお願いします。


◎専門用語

 

 

☆定理者(ロジカリスト)

 

100万人に1人の確率で存在し、使者と合体する素質を持ったセプトピアの人間を指す。セプトピアに襲来して来る使者の脅威に唯一対抗出来る存在だが、同時にその素質が判明次第、政府直属のALCAの戦士に任命され、それまでの私生活や人生設計を妨げて強制的に従属されてしまう(但し、休暇での帰省等は可)。また、定理者の能力は成長期の頃が全盛期であり、ALCAに所属する定理者も少年少女が多い。但し、成人するとその能力は徐々に退化し始め、30代になると合体が難しくなる(20歳を過ぎても合体出来る者もいる)

 

 

平和になりつつ今は、ロジカリスト達の強制的な従属は無くなりつつある。

 

 

 

☆使者(フォーリナー)

 

セプトピアにやって来た異世界の住人。使者がセプトピアに来ると適応体(てきおうたい)という訪れた世界のロジックに準じた姿になる(これに対して元の姿は元体という)。セプトピアに対する適応体は大抵は元体よりも劣り、姿も小さくなったり体の一部を失ったりし、力も本来のものを発揮出来なくなる。後述のトランスジャックを行い、本来の力を自分勝手に行使する使者もいる(この使者は作中では「悪の使者」と形容される事もある)。逆に人間には適応体は無く、異世界に行く事は出来ない。使者と人間が交わっても子供は出来ないらしい。

 

 

・盟約者(めいやくしゃ)

 

合体するパートナーの事。盟約者になる場合は、向かい合って互いに相手に自分の身を捧げる所謂、誓いの言葉(「私(わたくし)○○は××にこのロジックを捧げる事を誓います。」が主な定型)を唱えて盟約を結ぶ事で成立する。但し、人間の中から少数の定理者を見出すのも困難だが、その盟約者を定めるのもまた困難であり、両者が同意したつもりでも盟約が結べるとは限らない。一方で複数の盟約者を持ち、トランスチェンジでそれぞれの力を使い分ける事が出来る定理者も存在する。

 

 

 

 

*世界(ワールド)について

 

 

・セプトピア

 

主な支配者が人間の所謂「人間界」で、神、悪魔、龍等は存在しない。様々な異世界の門が出現する唯一の世界。

 

 

・モノリウム

 

原獣や獣人が住む「力」の世界。超自然界で機械技術などの文明はあまり発達していない。個人の武勇が尊重され、正々堂々とした戦いで勝った者が全てを得る。

 

 

・ジスフィア

 

東洋風の「魂」の世界。天界、地界、冥界の3つに分かれており、魂がその3つの間を輪廻してバランスを保っている。都の深京は冥界から瘴気と共に現れる悪霊「サワリガミ」からの脅威を退ける為に巨大な結界に覆われている。セプトピアの人間が霊魂や仏を重んじ、神社や仏閣を奉っていた為、セプトピアとジスフィアは古来から友好関係にあり、モノリウムから使者が襲来した際に共闘した。

 

 

・テトラヘヴン

 

神話で語られる神々が住む「信仰」の世界。信仰を重んじる神々が支配する天界と、人間達が住む下界の2つに分かれている。神々は人間達の信仰心によって力を得て、その力で人間達に奇跡を起こす事で人間達から信仰を得るというサイクルによってこの世界のバランスは保たれているが、この神々は善なる神と呼ばれる神々であり、神々の中には人間達の畏れを集める事によって絶望と破壊を起こす悪しき神(魔神)と呼ばれる神々も存在する。

 

 

・トリトミー

 

魔法の様に見える程科学が発展した「合理性」の世界。ロボットやアンドロイドが生息している。大気中のナノマシンによってあらゆるプログラムが実体化してしまう為、この世界では全ての願いが叶い、故にこの世界に住む多くの者達は叶う事の無い不自由を求めているという。

 

 

・ペンタクルス

 

財貨という「価値」の世界。ここ最近はペンタクルスからのフォーリナーの事件でセプトピアは忙しかった。

 

 

 

 

 

*ロジックについて

 

 

・ロジック

 

「物質を構成する原子をも超越する、形が無い全てを司る概念」と表現されているが、作中では定理者達が強く抱く「信念」や「信条」としてもこの用語を用いている。

 

 

・ロジックカード

 

記憶や感情等、形が無いものを記憶しているカード。生物は全て1000のロジックカードで構成される。ロジカリストが戦うのにも必要としている。

 

 

・逆理病(パラドクスシック)

 

ロジックカードが体から出て行く事で起こる病。起こると失ったロジックカードが司っていたものを失う。人間が使者に長時間トランスジャックされた時やオーバートランスの実行時に発生する。紛失したロジックカードが多い程、症状は悪化する。

 

 

*ALCAについて

 

 

・警察特殊機関ALCA

 

「異世界対策機関(Another Logic Counter Agency)」の略称。異世界の脅威からセプトピアの人々を守る為に政府が結成した組織。世界各地に支局を持ち(ニホンには5つ)、定理者とその盟約者が組織内で共同生活を行っている。その他、施設内では管轄エリアでのトランスジャックした使者の発生を監視するオペレーションルーム、捕獲した使者を幽閉する地下監獄、定理者達が訓練するバーチャルルーム等がある。

 

 

・ロジグラフ

 

ALCAのロジカリストに支給される機器。通信機器として使用される他、ロジカリストのバイタルやコンディションを把握したり、戦闘限界であるトランスリミットまでの時間を知らせる機能も持つ。

 

 

・フォーリナーカード

 

ALCAがトリトミーの技術提供を受けて実装したシステム。異世界にいる盟約者を呼び出す事が出来る。登録が行われていない状態は空白(ブランク)という。

 

 

*使者について

 

 

・門(ゲート)

異世界間を繋ぐ門。開くには門カードというカードが必要となる。

 

 

・パラドクスレベル

使者の力のレベル。敵対する場合はこれが高い程ALCAにとって脅威となる。

 

 

・逆理領域(パラドクスゾーン)

使者がやって来た世界を自分が住む世界に変化させた領域。トランスジャックした使者が展開したものはそれまでの風景から一変して不気味な色に反転し、物質が脆く崩壊してしまう。定理者以外がここに入ると逆理病になってしまう為、定理者は民間人が巻き込まれないよう即座に避難させなければならない。

 

 

*合理体について

 

 

・合体(トランス)

 

定理者と盟約者が盟約を結んだ上でお互いのロジックカードを半分ずつ融合する事。これを行った姿は合理体(トランスユニオン)といい、基本的に定理者の身体をベースに、盟約者の姿をイメージしたようなコスチュームを纏う。複数の盟約者がおり、合体中に別の盟約者と合体を交代する事はトランスチェンジという。

 

 

・トランスジャック

 

使者がセプトピアの人間と強制的に融合する事。使者と人間が融合する点は合体と同じだが、こちらはその名の通り使者が人間の肉体と精神を乗っ取っている状態で、これを行った使者は本来の力を発揮出来、姿も元体と殆ど同じものになる(この姿は元体と区別され、トランスジャック体という)。合体は定理者とその盟約者が盟約しないと出来ないのに対し、こちらは相手が定理者であろうが無かろうが無関係に出来、長時間のトランスジャックは人間側の生命に危機を与える。定理者の攻撃で一定のダメージを与える事で解除する事が出来る。トランスジャックを行った使者は、捕獲次第ALCAの監獄に幽閉される

 

 

・オーバートランス

 

定理者と使者のロジックカードを全て融合させる合体(通常、合体はロジックカードを互いに半分ずつ融合させる)。姿は髪は使者のものになりコスチュームも使者の元体時のものを纏う。合体よりも遥かに凌駕する戦闘力を発揮するが、最悪の場合互いの人格が破壊されるリスクがあり、定理者は自身が所属するALCAの支局長からの認証が無ければ発動出来ないよう厳重に使用を抑制されている。

 

 

・ロジックドライブ

 

所謂「必殺技」。オーバートランスの場合はオーバーロジックドライブという。

 

 

・トランスリミット

 

合理体を維持出来る制限時間。これを超過すると、強制的に定理者と使者に分離させられ、時間回復するまで暫く再度合体が出来なくなる。オーバートランスの場合はオーバートランスリミットという。

 

 

*出来事

 

 

・力の祭典

 

モノリウムで1年に1度、獣竜王に挑む権利を与えられる世界的な武術大会。これに備える為に四戦王の1人は稽古相手にセプトピアの定理者を選び、それを知った他の四戦王やその座を奪おうとする猛者達も後を追った事で、セプトピアにモノリウムの使者が襲来するきっかけとなった。

 

 

・百年戦争(ひゃくねんせんそう)

かつて堕天使ルシフェルが引き起こしたとされる善なる神々と魔神達との戦争で、テトラヘヴン最大の事件。最後は善の神々の統率者の大神、ゼウスが魔神達を堕天の地に幽閉した事で終結した。しかし魔神達はそこで偶然門カードを発見して堕天の地を脱出。新たな安住の地を求めてセプトピアへ亡命しに襲来した。

 

 

・ルシフェル事変

 

テトラヘヴンの堕天使であるルシフェルが引き起こした大規模使者連続襲来事件。セプトピアを我が物にしようと、ナイエン支部のロジカリスト、オルガ・ブレイクチャイルドを唆して彼と合体(トランス)をしてクーデターを起こした。だが、ナイエン支部のチームリーダーである剣 美親(つるぎ よしちか)の『オーバートランス』により阻止された。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◎登場人物紹介

 

 

 

*ナイエン支部所属

 

 

 

・剣 美親(つるぎ よしちか)

 

性別 - 男性 / 年齢 - 19歳 (本作では)/ 身長 - 175cm / 体重 - 62kg / 血液型 - O型 / 生年月日 - 4月29日 / 好きなもの - トレーニング / 嫌いなもの - 命を粗末にすること

 

ナイエン支部のロジカリスト。天才的なバトルセンスを持ち、13歳からロジカリストとして活躍する。かつてはホンコン支部で活動をしていたが、とある戦いで『オーバートランス』と呼ばれる禁断の技を使い、代償としてロジカリストとして戦う力を失ってしまった。その後は戦線から離脱をして、ナイエン区で家族と平和に過ごしていた。

 

 

その後、アテナと言う『テトラヘヴン』と呼ばれる異世界から来たフォーリナーに彼が代償で失ったロジカリストとしての力を拾ってもらい、返して貰った事からアテナと共に戦線に復帰する。その後はナイエン支部のチームリーダーとして所属することになった。

 

 

だが、『ルシフェル事変』と呼ばれる同じ支部に所属するオルガ・ブレイクチャイルドと彼の盟約者であるルシフェルが引き起こしたクーデターにより、それを鎮圧しようと再び『オーバートランス』を行う。それにより今度は代償として記憶を失ってしまい、再び戦線から離脱をすることになった。

 

 

その後、同じナイエン区支部の仲間達の手助けもあり、記憶を取り戻す。そして、彼はまた戦線に復帰したのだった。

 

 

〇剣 美親の盟約者

 

 

・アテナ

 

異世界『テトラヘヴン』からやってきた、「知恵と戦略の女神」。 剣が最も信頼している盟約者。テトラヘヴンの魔神たちが人々が住むセプトピアへのゲートを開いたことを知り、他の女神たちと共にその後を追ってやってきた。 正義感と、尊い命が失われるのを何よりも嫌う心の優しさを持つ女性。

 

 

彼女のおかげで剣は再びロジカリストとして復帰する事になる。だが、剣と同じように『ルシフェル事変』の『オーバートランス』で悲しみの感情を失ってしまった。その後、記憶を失った剣のおかげで悲しみの感情を取り戻す。剣には恋愛感情を抱いていて、平和になった今も剣と過ごすためにセプトピアに滞在している。

 

 

・羅刹(らせつ)

 

剣の道を極めたい武芸者。異世界 『ジスフィア』からセプトピアに来たのも、武者修行の一環。 ただし暴れ者ではなく、戦う場所と相手は求めるが無関係な者を傷つけることに意味は無いと考えている。

 

 

ホンコンの『オーバートランス』で代償として彼の人生とも言える剣術を失ったが、後に自力で取り戻したらしい。

 

 

・緋華(ひばな)

 

 

ALCAに協力する為にジスフィアからやってきた、女サムライ。 かなり高い剣技を持ち、若いがいろいろと修羅場をくぐってきた人物。 普段は柔和な表情を浮かべているが、戦いの際は目つきが鋭くなる。剣の最初の盟約者である。

 

 

 

 

・揺音 玉姫(ゆりね たまき)

 

性別 - 女性 / 年齢 - 19歳(本作では) / 身長 - 159cm / 体重 - 47kg / 血液型 - O型 / 生年月日 - 1月3日 / 好きなもの - 甘い物全般(特に大福など和菓子) / 嫌いなもの - 食品添加物 

 

 

剣がナイエン支部に来る前にチームリーダーの立ち位置にいた少女。眼鏡の見た目に違わぬ「学級委員長タイプ」で、文武両道で厳格。中学生の時に定理者として抜擢される前は両世界の平和を守れる医者を目指していた過去のせいで、敵相手でも「命を奪う」事に対して抵抗があった。

 

 

幼少期から英才教育を受けており、中学生に上がる頃、『逆理病(パラドクスシック)』を専門に扱う医者を志して単身トーキョーへ。その後、13歳の時に定理者の資質に目覚めてしまい、そのままALCAナイエン支部で活動することになった。

 

 

ナイエン支部のロジカリストの中では盟約者の数が多く、どんな癖が強い盟約者とも盟約出来る事から「じゃじゃ馬ならし玉姫」とALCAナイエン支部でアダ名が付けられている。また、彼女にはキョウト支部にロジカリストとして所属している妹がいて、非常に仲良しである。

 

 

ナイエン支部ではクロエとパートナーで戦う事が多いが、クロエより前に誰かパートナーが居たらしく?

 

 

〇揺音 玉姫の盟約者

 

 

・竜媛皇珠  小玲(りゅうえんこうじゅ しゃおりん)

 

『ジスフィア』の竜族の姫。 一族の掟に従い、嫌々ながらセプトピアに修行にやってきた。 が、ALCAに到着してからもワガママばかりで周囲を困らせていた。 そこへ玉姫がお姉さんとして懐柔。見事になついている。彼女の最初の盟約者である。

 

 

後に、自分の故郷に帰ったものの、姫として成長した姿を玉姫に見せる。

 

 

・神曲 乙姫(しんきょく おとひめ)

 

『ジスフィア』の竜宮城の乙姫さま。 後を継ぐはずの竜宮から出奔。セプトピアにやってきた。 幼い頃より歌舞音曲を仕込まれ、踊りは美しく弦の響きは妙なる調べ。 だが……致命的に歌が下手である。

 

 

・キュア・メディスン119

 

『トリトミー』からやってきた、医療用武装メカナース。 合理主義のトリトミー出身でメカにも関わらず、 何故かミスを連発するドジっ子。 しかし、失敗してもめげず常に明るく前向き。 キュアから見て冷静で完璧な玉姫に憧れている。

 

 

・ヴィーナス

 

『テトラヘヴン』からやってきた、「愛と美の女神」。 思わず目を引く魅力的な体の持ち主。 どんなものにも恋心をいだき、全てを愛する女性。 隙あらば男女関係なく愛の言葉を語りかけている。玉姫が最も信頼する盟約者である。

 

 

・シグマ・ブラスター010

 

『トリトミー』からやってきた、超AI搭載の重武装戦闘ロボ。 製造年式が新しく、実戦経験はまだまだこれから。 血気盛んな少年の様な性格で、 手柄を立てて褒めてもらいたいと先走りがち。 勇み足をしては、盟約者の玉姫を困らせている。

 

 

・薫花の ティア

 

『モノリウム』の藤の花の姫。とある薔薇の国の姫をライバルとしており、彼女に引けを取りたくないという負けず嫌い。 薔薇の姫がセプトピアで盟約を結んだと聞きおよび、セプトピアまでやってきた。 自分に似合う最適な盟約相手を探していたところ、玉姫と盟約を結んだ。

 

 

・清純の ニコ

 

モノリウムのとある秘境に住む、一角獣の少女。その角には、異世界でも稀な癒しの力を秘めている。

 

 

 

 

 

 




今日中にプロローグに出た登場人物の紹介を終わらせたいと思うので、残りの登場人物に関してはもう少しお待ちください。


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登場人物その2

これで、ひとまずナイエン支部は終了です。随時登場人物は更新していきます。


 

 

*ナイエン支部その2

 

 

・クロエ・マクスウェル

 

性別 - 女性 / 年齢 - 19歳(本作では) / 身長 - 162cm / 体重 - 45kg / 血液型 - A型 / 生年月日 - 4月7日 / 好きなもの - おしゃべり、買い物 / 嫌いなもの - 嘘、お世辞、建前

 

 

金髪をリボンでポニーテールに束ねた活発的な少女。身体を動かすのが大好きで、へそ出しやタンクトップ等、動きやすい軽装を好み、日課としてジョギングしている。誰に対してもフレンドリーで、親しみを込めた相手を変なあだ名で呼ぶ。必殺技にも名前を付けるが、勿論ネーミングセンスは絶望的。

 

 

人々を使者から守りたい意志は他の定理者達と同じだが、考えるよりもすぐに行動に移る猪突猛進なタイプで、命令を無視して独断で出撃する事もあり、冷静さを説く玉姫に反発する事もしばしば。

 

 

実は幼少期からロジカリストに憧れていて、自分からALCAに志願していたが、ロジカリストの才能が無いため門前払いされていた。だが、諦めなかった結果、彼女にロジカリストの才能が芽生え、ALCAから強制召集を受けた際、街を守る使命に喜びを感じ、前向きに入隊した経緯がある。入隊後は前に在籍していた玉姫とタッグを組むことになる。

 

 

 

〇クロエの盟約者

 

 

・ヴァルキリー

 

『テトラヘヴン』からやってきた、「戦の女神」。 小柄だが剣の達人であり、冗談の通じない真面目な性格。 奔放なクロエに振り回され、ちょっと苦労性の面もある。クロエが最も信頼する盟約者で、平和になった今は『テトラヘヴン』に帰らず、セプトピアでクロエと暮らしている。

 

 

・迅撃のダイガ

 

『モノリウム』の実直なる求道者。 獰猛で野蛮に見えるが、わりと紳士的。乱暴者扱いされると少し傷つく。 最近のマイブームはクロエとのかくれんぼ&おいかけっこ。 子供の遊びと思っていたが、意外にも身体能力の粋を尽くした大勝負になるとか。クロエの最初の盟約者である。

 

 

・流のフィリル

 

おしとやかなシャチ娘。 『モノリウム』の戦う人魚一族の少女だが、本来は争うことが好きではない、 大人しい性格。 クロエの水中戦闘用臨時パートナー。ファッションを楽しむのが好きで、ショッピングが好きなクロエとは気が合う。

 

 

・ティーブ・ゴラン45

 

『トリトミー』からやってきた、砲撃戦用戦闘マシン。 細身の機体に、各種砲撃兵装を選択してマウントできるが、 毎回フル装備で出撃しようとするため、設計思想が無駄になっている。 機械にも関わらず、非常に喧嘩っ早い猪突猛進な性格。 そのためか、クロエとはナチュラルに気が合う。

 

 

かつてクロエと共に戦った際に、場所を弁えず敵に攻撃をした結果、公共設備などを破壊した事でALCAに損害賠償をさせたという出来事がある。

 

 

・哪吒太子(なたたいし)

 

強さと知性を兼ね備えている、『ジスフィア』の使者。あふれる正義感を持っており、平和を脅かすものには乾坤圏や火尖鎗を用いて、立ち向かう。クロエの必殺技のネーミングセンスには、疑問を抱いているとか。

 

 

・ヘルメス

 

『テトラヘヴン』の神々の伝令使にして、旅人や商人の守護神。 享楽家で煽情的な格好を好むが、実はひそかに計算高い所も。 セプトピアにやってきたのも何か思惑があるらしい。元々は『ルシフェル事変』のような事件が起きないか見張るのが目的で『セプトピア』に来た。

 

 

・楓狐(かりん)

 

同じ『ジスフィア』の住人である鳴神と玉風を連れ戻すよう命を受けて派遣された、稲荷大神の神使。ただ大神を敬っているところは確かなものの、悪戯好きで人をからかうのが好きという困り者。頭の回転は速く鋭いが、主に悪戯のために使われる。

 

 

 

・明日葉 学(あすは まな)

 

性別 - 女性 / 年齢 - 17歳(本作では) / 身長 - 145cm / 体重 - 40kg / 血液型 - B型 / 生年月日 - 2月15日 / 好きなもの - ヘッドフォンで音楽を聴くこと / 嫌いなもの - おしゃべり、人といること

 

 

寡黙な黒髪の少女。他人との交流を好まず、独りでヘッドフォンで音楽を聴いている事が多い。実は親に捨てられたコインロッカーベイビーで、ALCAに所属する前から家族がいない。自身の生みの親に逢える事を願い、自由外出禁止区域「ガイエン区」にある自身が発見されたコインロッカーに手紙を投函しに定期的に夜間外出していた。

 

 

その性格により、彼女には盟約者が存在しなかったが、『テトラヘヴン』からの使者であるアルテミスのおかげで彼女にだけ心を開くようにはなった。後にナイエン支部に剣 美親が移籍したことで、過去の自分を捨てるために『オーバートランス』に興味を持つようになるが、仲間達の説得で過去の自分から自立をして『オーバートランス』と上記のガイエン区の夜間外出はしないようになり、仲間達にも心を開くようになる。銃の扱いはALCAでもトップレベルの実力を持つ。

 

 

〇明日葉 学の盟約者

 

 

・アルテミス

 

『テトラヘヴン』からやってきたミステリアスな「月の女神」。 学の最も信頼する盟約者。長身で細身の美女で、詩をこよなく愛し、詠う。 盟約者となったパートナーの事を、あたかも月の光が照らすように、優しく見守っている。月が出てない昼などは眠ってしまう事が多い。

 

 

『ルシフェル事変』後は親がいない学の代わりに養母となる。平和となった今も『セプトピア』に学の母親として学と暮らしている。

 

 

・星(せい)

 

『ジスフィア』の神に祈りを捧げる巫女。 幼い頃に事件に巻き込まれ、両親は行方不明。 その後、人に優しい妖怪たちを親代わりにして育つ。 辛い事があっても胸のうちに秘め、 明るく陽気に振るまい周囲に笑顔をもたらす。 セプトピアには、生き別れた幼なじみを探しにやって来た。後にその幼なじみは学の盟約者である冥(めい)と判明する。

 

 

ある事件で神の巫女としての力を持つ星を殺害するために異世界から多くの刺客が送られる。これに対して学と冥は彼女を守るために対抗するが、歯が立たず、それを見た星は状況を打開するために『オーバートランス』を実行する。星の神の巫女としての力で学が『オーバートランス』の代償を受けるのは防ぐが、星は神の巫女としての力を代償で失った。

 

 

一度、『ジスフィア』にある故郷に帰ったが、後に神の巫女としての力を再び手に入れて、学と再び戦えるようになる。

 

 

・冥(めい)

 

『ジスフィア』の暗殺者として生きてきたくの一。 幼い頃に事件に巻き込まれ両親を亡くし、 その後、闇の組織に育てられた。 自分の感情は心の奥底に押し隠し、 命じられるまま、数々の暗殺をこなす。 セプトピアには、組織から指令を受けてやってきた。後に幼なじみである星(せい)と再開する。

 

 

・海颯の ウィーゴ

 

『モノリウム』のペンギンの格闘家。強さをまっすぐ求め、常に強くあろうとする。 装備した手甲の正拳突きは岩をも砕く。首に巻いている赤いマフラーは師匠から譲り受けたもの。自分より強い者にはすぐに強さを認め、何が自分に足りないのかを顧みる。 たまたま『セプトピア』の学の自室に迷い込むが、学のただならぬ強さを感じて弟子入りを志願することになる。

 

 

・月影の ロウ

 

『モノリウム』から興味本位で『セプトピア』に来たフクロウ族の女性。 穏やかでミステリアスな雰囲気を持つが、優秀なハンターでもある。 ミミズクに適応して『モノリウム』の空を旅していたが、嵐に巻き込まれ墜落。 怪我をして動けなくなっているところを、学に助けられる。

 

 

 

・七星 縁(ななほし ゆかり)

 

性別 - 女性 / 年齢 - 18歳 (本作では)/ 身長 - 155cm / 体重 - 48kg / 血液型 - O型 / 生年月日 - 3月3日 / 好きなもの - スタミナ料理(ハイカロリーなもの) - / 嫌いなもの - こんにゃく、ところてん、しらたき

 

 

ロジカリストとしてナイエン支部にスカウトされた少女。かつてはとある高校の女子サッカー部のマネージャーだったが、政府の強制召集で退学させられてしまった経緯がある。部活の知識から戦況をサッカーのポジションに例える癖がある。また、マネージャー気質故に気配りが上手だが、自分でも意識してない程仲間のサポートを第一に考える傾向がある。またナイエン支部の中では家事が上手で特に料理は得意。

 

 

ロジカリストの初心者として盟約者が現れるまでは他のメンバーのサポート役を自ら引き受けていたが、今では多くの盟約者がいるロジカリストのベテランである。

 

 

〇七星 縁の盟約者

 

 

・ケツァルコアトル(ケッツー)

 

『テトラヘヴン』からやってきた蛇の魔神。 マスコットの様な可愛い姿はセプトピアに適応した姿で、本来は翼ある大蛇の姿をしている。 自分を畏れ敬う相手を求めていた。七星の最初の盟約者である。非常に食いしん坊で、また爬虫類の神なので寒いのが大の苦手。

 

 

最初はALCAの敵として『セプトピア』にやって来たが、彼女のマネージャーの本質を「神を祀る巫女」と例えて認められた事で七星に心を開き、盟約者として仲間になる。平和になった今も『セプトピア』に滞在している。

 

 

・アリオール・ラプトレス015

 

『トリトミー』からやってきた戦闘・狩猟用の鷲型ロボット。 『セプトピア』に来たのは 自分に似た「鷲」という生き物を見たいため。 大量生産された機体のひとつに過ぎなかった彼も 縁と出会ったことで独自の個性が芽生えつつある。

 

 

・ソルト・ヒューマノイド236

 

『トリトミー』からやってきた戦闘用アンドロイド。 大型のレーザーソードを武器に 命令に従い、冷静沈着に戦闘任務を遂行する。 セプトピアに来たのもあくまで任務のためだったが、 縁との出会いは彼女に『心』という物を教えた。

 

 

・七輝のサンドラ

 

『モノリウム』からやってきた孔雀鳥人少女。 本来オスにしかない飾り羽を持って産まれたために 凶兆の象徴とみなされ、迫害を受けて育った。 そのため、いつもオドオドとした気弱な性格。『 セプトピア』に来たのも迫害から逃れるため。

 

 

・輪菌のシータ

 

『モノリウム』からやってきたキノコの獣人少女。 見た目によらず博識で、『モノリウム』の植物に精通。 『セプトピア』には研究目的でやって来たが、 好奇心旺盛で気になったことは調べずにはいられない。 武器は多彩なキノコを詰めたキノコポットとそこから放たれる様々な胞子。七星と盟約者になり、『料理』に興味を持つようになるが、その味は激マズである。

 

 

・蓮香仙女(れんこんせんにょ)

 

仙術を得意とする『ジスフィア』の仙女。 他人のために尽くすことが好きな、心優しい性格の持ち主。『ジスフィア』でも名を馳せる仙術の腕前を持つ。とある魂を求めて『セプトピア』にやってきたところ縁と出会い、運命のように盟約を結んだ。

 

 

後にその魂というのは『ジスフィア』の魂の輪廻から外れ、『セプトピア』に流れ着き、長い時間をかけて転生した七星縁本人である事が明らかになる。

 

 

 

・オルガ・ブレイクチャイルド

 

性別 - 男性 / 年齢 - 19歳(本作では) / 身長 - 178cm / 体重 - 66kg / 血液型 - A型 / 生年月日 - 11月11日 / 好きなもの - 盟約者探し、異世界雑学 / 嫌いなもの - トレーニング

 

 

ALCAナイエン支部所属の定理者の少年。入局時は、合体に対する高い能力と、直感的な分析力を評価され期待されていた。

かつては持ち前のプライドの高さが災いしたのか、盟約する相手に巡りあうことができないでいた。「俺のロジックが聞こえる」が口癖で、そのあとは自身の個人的な感情やその場の状況で全員が既に理解している情報が続く事が多い。

 

 

その後、剣美親がナイエン支部に移籍して、何時までも自身に盟約者が現れない劣等感と自身に反比例して活躍を増やす剣美親への嫉妬心が次第に増幅。その感情を『テトラヘヴン』のルシフェルに利用され、彼との『オーバートランス』を実行。後に、『ルシフェル事変』と呼ばれる大事件を引き起こした。剣美親のおかげで彼は倒され、『オーバートランス』の代償を受ける筈だったが、剣美親のおかげでその代償は受けなくて済んだ。

 

 

事件解決後は自身を罰する為にヴェロニカ局長に再度離反を思わせる台詞を呟くと爆破する特殊な爆弾を付けて貰い、保護観察状態ながらもALCAに復帰。元から剣達にも信頼されていた人格者だった事から、後に美親にかわってチームリーダーとなる。

 

 

〇オルガ・ブレイクチャイルドの盟約者

 

 

・ルシフェル

 

『テトラヘヴン』からやってきた謎の魔神。 その正体は『テトラヘヴン』に百年戦争を引き起こした張本人の堕天使。

 

 

「人間と神の共存」を唱えつつも、その実態は社会に劣等感を持つ不平等な人々を洗脳し、世界を自身の手中に支配することだった。その目的のためにオルガを利用し、クーデターを起こすが、剣美親の『オーバートランス』に負けてALCAの監獄に幽閉される。

 

 

後に、オルガから「人間と神の共存」というルシフェルのロジックカードを意思を引き継ぐ形で奪われ、これ以上人間にどうこうされるのは自身のプライドに反するとして自ら消滅した筈だった。

 

 

だが、異世界『ペンタクルス』による事件でオルガが持ち続けたルシフェルのロジックカードから再び体を取り戻して復活することになる。この時にルシフェルはかつての自分のやり方を反省し、仲間としてオルガに力を貸すことになる。平和になった今は、『テトラヘヴン』に帰っている。今ではオルガが最も信頼する盟約者である。

 

 

・紅武(こうぶ)

 

『ジスフィア』にて、長いこと銀影と覇を争ってきた武将。 見た目通り豪放磊落、馬上槍と軍配を奮い、 部下の騎馬隊を率いて戦ってきた。 『セプトピア』にてオルガを気に入り、自分も盟約を申し出る。

 

 

・銀影(ぎんえい)

 

『ジスフィア』にて、長いこと紅武と覇を争ってきた武将。 自分が女性であることをひた隠し、 長大な野太刀を振るって戦ってきた。 オルガと出会い、偶然正体を知られた彼女は 秘密を守るため強引に盟約を結ぶ。

 

 

 

・ジークハルト・クラウス

 

性別 - 男性 / 年齢 - 13歳(本作では) / 身長 - 138cm / 体重 - 33kg / 血液型 - A型 / 生年月日 - 5月5日 / 好きなもの - チーズケーキ / 嫌いなもの - 毛虫

 

 

愛称は「ジーク」。幼さの残る顔立ちの少年。良家の子息で、3人の姉と両親に甘やかされて育ったが、まともな教育と倫理観のもとで育てられたので、率直さと正義感に溢れている。皆を守れるような強い男になるのが夢。平和になった今は、ロジカリストの腕を磨くためナイエン支部に所属している。

 

 

〇ジークの盟約者

 

 

・燕黒のルシア

『モノリウム』の故郷の空を飛んでいるうちに空に開いた門をくぐってしまい、『セプトピア』にやってきた。 『セプトピア』のロジックの影響で、『セプトピア』にいるときは単独で空を飛ぶことは出来ない為意気消沈していたが、ジークとトランスすることで再び空を飛べることが分かり立ち直った。ジークの最初の盟約者で、最も信頼する盟約者でもある。ジークとは相思相愛の仲である。

 

 

・メガル・ポリスロイド461

 

『トリトミー』の治安を守る警備用アンドロイド。 『セプトピア』には使者の護送のためやってきた。 ルールや法律を守ることを大切に考えており、 マナーにもうるさいのでちょっと煙たがられることも。 交通違反から立てこもり凶悪犯の鎮圧まで、警察業務のすべてに対応できるよう様々な装備を使いこなす。

 

 

・ヴェロニカ・アナンコ

 

性別 - 女性 / 年齢 - 23歳( 本作では)/ 身長 - 174cm / 体重 - 58kg / 血液型 - AB型 / 生年月日 - 10月25日 / 好きなもの - 酒、カラオケ / 嫌いなもの - 甘い物

 

 

ALCAナイエン支部の支部長を務める長身で銀髪の美女。現役のロジカリストであり、その実力は支部内でも随一。普段はロジカリストたちの教官として指示を出すが、彼らでは手に負えない非常事態には自ら戦場に立つこともある。

 

 

かつては自身が所属していたサッポロ支局の上司にして教官のアッシュが使者ベルヴァによってトランスジャックされて人格を破壊された事件から使者に対して復讐心を抱いていたが、ナイエン支部の仲間によってその復讐心はもう彼女にはない。 

 

 

〇ヴェロニカの盟約者

 

 

・ネメシス

 

『テトラヘヴン』からやってきた毒舌家の「憤りと罰の女神」。 幼い子供の様に見えるが、読書好きで博学。 ゾンビ映画が大好物で、グロテスクなものに目がない。

 

 

平和となった今も『セプトピア』に興味が尽きないのか、ヴェロニカと共に『セプトピア』で暮らしている。

 

 

・美棘のローダンテ

 

『モノリウム』からやってきた銀狐の女獣戦士。 冷静に物事を見極めるクールな性格。 美しい毛並みを乱すことなく敵を討つ華麗なる剣士で、 武器は茨で出来たレイピア。 『セプトピア』』には没落した一族の再興を求め、 その手がかりをつかむためにやって来た。

 

 

 

・ゼラ・ガリバーストーン

 

ヴェロニカの副官。

 

 

・ピエリ 早乙女(さおとめ)

 

オペレーターの茶髪の女性。ハッキングに長ける。

 

 

・クラウ・ボー

 

オペレーターの赤髪の女性。

 

 

・フェリオ

 

オペレーターの男性。

 

 

・サカイ

 

ALCAの車両の運転手。

 

 

・ゴルドフ

 

地下監獄の看守長。

 

 

・キタオカ

 

地下監獄の看守。熱狂的なアイドルファンで、彼女のグッズが貰えるチョコレートを大量に購入している。

 

 

 

 

 



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比企谷八幡の帰還
ゲスト到着


ミル(*^-^*)さん、カルバシニアさん、コメントありがとうございました。そして、ミル(*^-^*)さんには評価もして頂きありがとうございました。ラクエンロジックを知っているとか、好きだとかというコメントを頂き、ファンとして嬉しかったです。案外マイナーだとは思われていたのですが。(笑)



八幡side

 

 

久しぶりにナイエン区を散歩しながら、俺もかつて暮らしていた玉姫達が住むロジカリストのための寮に向かっていた。

 

 

それにしても俺が居た頃とは町並みが変わったな。まぁ、俺がナイエン支部から離れてかなり経つしな。

 

 

しばらくして、目的の場所の周辺にまで来ると、俺が見知った人物が立っていた。

 

 

???「元気そうだな、比企谷。」

 

 

その人物は普通に町中でも目立つような長身で銀髪な女性で、俺がナイエン支部を離れてからもその容姿に変わりはない。

 

 

比企谷「ええ、お久し振りです。ヴェロニカ局長。」

 

 

ヴェロニカ・アナンコ

ナイエン支部の局長で、俺の元上司である。今現在20歳を過ぎてもロジカリストとして活動する現役だ。

 

 

 

比企谷「あまり変わらないですね。敢えて変わったと言うなら俺が来た頃より印象は柔らかくなった感じですかね。あの頃はかなり厳しい印象がありましたが。」

 

 

ヴェロニカ「ふっ。君が居ない間に私にも色々有ったのだよ。まったく年を取りたくないものだな。」

 

 

ヴェロニカ局長はそう言うが、俺は局長の印象が変わった原因をある程度は知っている。確か俺が居ない間にヴェロニカ局長の上司にあたる人の人生を狂わせ、ヴェロニカ局長が使者に対して復讐心を芽生えさせるきっかけになった使者がホッカイドウのサッポロ支部で再び暴れたらしい。後に、それを俺の代わりに復活した美親が食い止めたらしいが、それと共にサッポロ支部が隠匿していた真実が明らかになり、サッポロ支部のラボ局長が逮捕されたそうだ。

 

 

その後、ヴェロニカ局長はその真実を知り、かつてのように使者に対して復讐心を燃やす事は無くなったらしいと、他の支部では話題になっていた。

 

 

比企谷「ヴェロニカ局長がここに来たという事は俺を迎えに来たんですか?」

 

 

ヴェロニカ「勿論だ。揺音達が待っているぞ。」

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

一方、ナイエン支部のロジカリスト達は比企谷を招く準備が終わったため、オープンスペースでそれぞれこれから来る人物についての話をしていた。机には七星達が作った多くの和・洋・中の料理が並べられていた。

 

 

七星「あのー、クロエ先輩。玉姫先輩はキッチンでまだ何を作っているんですか?」

 

 

クロエ「ハチハチがナイエン支部でよく自分で作っていた飲み物だよ。コーヒー牛乳に練乳を淹れたハチハチ特製激甘ドリンク。」

 

 

七星「なるほど、ウェルカムドリンクですか。それにしても男子なのにそんな甘い物が好きなんですか?個性的な先輩ですね。」

 

 

クロエと七星がこれから来る比企谷について話していると、興味があるのか、ジークや美親の盟約者であるアテナ達が会話に加わろうとしていた。

 

 

アテナ「そう言えばナイエン支部の仲間としてこれから来る八幡さんを知っているのはこの中でクロエさんと学さんぐらいですよね。八幡さんとはどのような方なのですか?」

 

 

ジーク「それ僕も気になります。同じ男性のロジカリストとして比企谷先輩の事が知りたいです。」

 

 

ヴィーナス「それ私も知りた~い。それに今の玉姫からは今まで以上に恋の匂いがするのよね~。」

 

 

アルテミス「学がお世話になった方ですしね、私もその方に興味があります。」

 

 

ジークやアテナ達の話を聞いて、ナイエン支部の仲間として比企谷を知っているクロエと学は目を合わせる。

 

 

クロエ「どうする~、マナマナ?」

 

 

学「……別に良い。でも私がナイエン支部に来て、アルテミス達が『セプトピア』に来る前の短い間しか八幡のエピソードが無いから基本はクロエしか話せない。」

 

 

クロエ「じゃあ、話そっか。暇だし。」

 

 

クロエがそう言うと、比企谷について詳しく知らない皆の目がクロエに集中する。

 

 

クロエ「ハチハチの第一印象はね~、今言ったら怒られそうだけど、ゾンビかな。」

 

 

七星「ゾンビ、ですか。」

 

 

クロエ「顔とか身長からしたらスタイルは良い方なんだけど、目がね~。それにチカヨシやガンガンとは正反対に聡明という感じじゃなくて冷静で物静かで不気味って感じ。」

 

 

学「……けど、実際は優しい。世話好きで盟約者が居なかった私によく声をかけてくれた。それに運動神経や頭は良いし、当時チームリーダーだった玉姫を補佐する感じだった。」

 

 

クロエ「そうそう、よく私が敵陣に突っ込むのをタマヒメとハチハチには一緒に怒られたんだよね。」

 

 

アテナ「玉姫さんと比企谷さんは仲が良いんですね。」

 

 

クロエ「そりゃ~、さっきヴィーナスが言っていたようにタマヒメはハチハチが好……」

 

 

 

 

ガチャッ!

 

 

 

 

クロエがそう言いかけた時、彼らが住む寮の玄関からドアが開いた音がした。それを聞いてクロエ達ロジカリストや彼女らの盟約者が玄関の方を向く。

 

 

するとそこには彼女らの上司にあたる長身で銀髪な女性、ヴェロニカ局長とその隣には黒髪の少年が立っていた。その少年を見てクロエと学、そして数回共闘した事がある美親が反応する。

 

 

比企谷「よぉ、久しぶりだな。クロエ、学、美親。」

 

 

クロエ「ハチハチ!久しぶり!」

 

 

クロエがそう言うと、クロエ、学、美親がイスから立ち上がり、一斉に比企谷の方に向かっていく。

 

 

比企谷「久しぶりだなクロエ。お前の事は世界を飛び回りながらも聞いていたぞ。良い意味でも、悪い意味でも。」

 

 

クロエ「げっ!まさか私のあんな事やこんな事が世界中に知られているの?ちょっと絶望的なんだけど。」

 

 

学「……八幡。久しぶり。」

 

 

比企谷「ああ、俺が居なくなった後に盟約者が出来たようだな。それに少しあの頃より変わった感じがするし。」

 

 

学「……それは仲間のおかげ。後で八幡が居なくなった後の話をたくさんするから。」

 

 

そう言って学は衝撃の事実を聞いて放心状態であるクロエを連れて、自分の席に戻った。

 

 

比企谷「美親、二度目の『オーバートランス』を実行して記憶を無くしていたと聞いていたが、大丈夫そうだな。あの時俺もナイエン支部に居れば良かったんだが。」

 

 

美親「別に気にする事は無いよ。それに八幡も『オーバートランス』で散った俺のロジックカードを探してくれたんだろ。またお前と戦えるのが嬉しいよ。」

 

 

比企谷と美親がお互いの事を話しながら握手をしていると、キッチンから急ぐように玉姫がやって来る。

 

 

玉姫「は、八幡!」

 

 

美親・オルガ(な、何ー!?あの揺音が男性を名前呼びだと!それに若干デレデレしているし!)

 

 

比企谷「玉姫……。久しぶりだな、元気だったか。」

 

 

玉姫「ええ、……八幡お帰りなさい!!」

 

 

比企谷「ああ、ただいま。」

 

 

 

比企谷と玉姫が話している間、その後ろではクロエや七星、アテナ達がこそこそと小声で話していた。

 

 

七星「クロエ先輩、何だか結婚したての夫婦みたいなのを見せられているんですけど、もしかして玉姫先輩…」

 

 

オルガ「俺のロジックが聞こえる……。揺音が彼に惚れている確率は……70パーセントだ。」

 

 

クロエ「70パーセントじゃなくて、100パーセント。ハチハチは分からないけど、タマヒメはさっきヴィーナスが言っていたようにハチハチの事が好きなの。だから、今日の料理だって積極的にタマヒメがやってたいたという訳。」

 

 

学「……私が来た時から八幡は鈍感だから分からなかったけど、けっこう分かり易かった。」

 

 

七星「は、はぁ。玉姫先輩にも居たんですね……」

 

 

アテナ(まるで私と美親みたいですね。)

 

 

ジーク(す、すごい。あの玉姫先輩を……あれが男の魅力という物なのでしょうか。)

 

 

ヴィーナス(もう!玉姫ったらあんな良い男が居るなんて聞いてないわ!それにしても彼氏さんにデレデレしている玉姫も超ラブリーだわ。)

 

 

比企谷と玉姫の後ろではロジカリストや盟約者を含めて、それぞれが思い思いの感想を持っていた。

 

 

こうして比企谷八幡の歓迎会が始まる。

 

 

 

 

 

 




次回からは本編に入っていこうと思いますよ!
空いている時間がある限り受験生なのですが、少しずつ投稿していきますのでよろしくお願いします。


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歓迎会

 

 

八幡side

 

 

かつての仲間達と再開の挨拶を交わすと、すぐに俺の歓迎会が始まった。玉姫は俺の為に好物である特製ドリンクを作ってくれていたらしい。相変わらずの面倒見の良さだ。

 

 

そんなわけで俺は今、俺が居なくなった後に入った七星と玉姫の料理を食べながら、雑談をしていた。

 

 

七星「比企谷先輩、味は大丈夫でしたか?」

 

 

比企谷「ああ、全然美味しいぞ。俺が居なくなった後にこんな料理が得意な後輩が居るなんて羨ましいな。俺がいた時なんて、俺と玉姫とクロエと学しか居なくて、クロエの料理が二日に一回は来たからな………」

 

 

俺がそう言うと、玉姫達は「ああ~……」というような反応を示す。やはりクロエの料理の怖さを誰であれ、ここに住んでいる以上知っているんだな。

 

 

ここの寮の生活には当番制があり、朝、昼、夜の料理担当をロジカリスト達で毎日分担していたのだ。玉姫や学、勿論俺も自炊は出来ていたので、問題はなかった。だが、クロエは違った。クロエの料理はギャンブルに等しく、食える物と食えない物が日々混在して出されていたのだ。

 

 

今は俺がいた時より人数が多いためクロエの料理が出る頻度は減ったらしいが、もっと時間を遡って学が来る前なんて、俺と玉姫とクロエの3人しか居なかったからな。朝、昼、晩と分担したらクロエの料理を一日一回は食う時代があったし。

 

 

クロエ「失礼な!これでもハチハチがいた時より料理の腕は上達はしているんだから。」

 

 

比企谷「…因みに今の失敗する頻度は?」

 

 

クロエ「…四回に一回…かな。」

 

 

失敗する可能性25パーセントかよ。まぁ、確かに俺がいた時は二回に一回とかだったからまだマシか。

 

 

俺は特製ドリンクを飲みながらそう思っていると、この面子の中で幼さがある少年、確か…ジークが俺に声をかける。

 

 

ジーク「あの…比企谷先輩は世界中を飛んでいたと聞いていましたが、最近は何をしていたんですか?」

 

 

玉姫「あ、それ私も気になるわ。」

 

 

ジークが俺に声をかけると、それに気づいた玉姫やクロエ達が興味津々に俺の方を向く。

 

 

比企谷「そうだな…ここ最近はアメリカの支部に後進育成として働いてたな。それと後はアメリカのALCAデトロイト支部の最先端技術特区である研究にちょっとだけ参加したぐらいだな。」

 

 

玉姫「ある研究?」

 

 

比企谷「本来、俺達セプトピアの住人には異世界での適応体がないだろ。そのため、俺達人間は異世界には行くことが出来なかった。それを解決する研究だ。」

 

 

アルテミス「じゃあ、もしその研究が成功したら学も『テトラヘヴン』を自由に行き来することが出来るようになるという事ですか?」

 

クロエ「何それ!?じゃあ、私達も『テトラヘヴン』だけじゃなく、『モノリウム』や『ジスフィア』、『トリトミー』にも行けるッて言う事!?すごいじゃん!」

 

 

比企谷「まぁ、そういう事だ。因みに出来るのはそう遠くないそうだ。実際、『セプトピア』と他の異世界とは不可侵平和条約を結んでいるから外交上の問題はないから旅行とかも出来ると思うぞ。それに研究が発展すればロジカリストの才能の長寿化や本来は不可能だったが、異世界の者同士で子供を作れるらしいと研究主任の人が向こうで話していたよ。」

 

 

アテナ「こ、子供//////」

 

 

ジーク「つ、つまり盟約者とロジカリスト同士で恋愛が出来る時代が来ると言う事ですか………。」

 

 

美親の盟約者であるアテナとジーク、言わばロジカリストと盟約者との禁断の恋をそれぞれしている二人はそれを聞いて顔を赤くする。

 

 

七星「へぇ、すごいですね。……あ、そうだ。比企谷先輩の盟約者ってどんな方か見せて貰えますか?」

 

 

オルガ「それは俺も気になるな。俺のロジックが正しければ彼の盟約者は強者だと推測できる。」

 

 

今度は俺と入れ替わりでナイエン支部に配属された後輩二人が俺に盟約者について訊ねてきた。

 

 

比企谷「俺は別に構わないぞ。良いですよね、ヴェロニカ局長?」

 

 

一応俺は歓迎会で俺達の話を聞きながら、一人ワインを楽しんでいるヴェロニカ局長に訊ねた。

 

 

ヴェロニカ「一応今は夜だ。あまり暴れないのなら別に召喚しても構わない。」

 

 

比企谷「分かりました。」

 

 

まぁ、一応俺の盟約者の中にはそんなに暴れる程騒がしい奴は居ないけどな。俺は腰に着けた盟約者達を呼ぶフォーリナーカードを入れるケースに手をかけて、5枚のフォーリナーカードを取り出す。

 

 

学「……前より盟約者の数が増えてる。」

 

 

比企谷「まぁな。世界中を飛びながら色々なフォーリナーに逢ってな。道中で盟約者にしたんだ。」

 

 

俺はフォーリナーカードを手に持って、念じる。すると、フォーリナーカードが光り輝く。

 

 

比企谷「さぁ、こいつらが俺の盟約者だ。」

 

 

 

 




次回は八幡の盟約者紹介です。


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俺の盟約者達

いや~、無事センター試験終わりましたね。今年はなかなか難しい所がありましたが、結果はぼちぼちでしたね。今年はリスニングが話題を呼んでいるとか。


 

フォーリナーカードが光り輝くと、俺の近くに人型の盟約者や小型ロボットのような者など色々な異世界から来たであろう盟約者達が総勢4体現れる。

 

 

比企谷「まずは……クロウ、自己紹介だ。」

 

 

俺は近くに仕えるように座っている黒髪で口を忍者のように布で覆っている同い年ぐらいの青年に声をかける。

 

 

クロウ「玉姫様、クロエ様、学様、お久し振りでございます。そして初めての方々、私は影撃のクロウと言う者です。『モノリウム』ではカラス族の半獣人として忍をしておりました。以後お見知りおきを。」

 

 

七星「へぇ、忍者さんですか。格好いいですね。」

 

 

クロエ「クロ公はハチハチの最初の盟約者でね。すっごく冷静で、影を操れる強者なんだよ。」

 

 

クロエに褒められて、クロウは少し照れていた。確かにクロウは戦闘時、冷酷と言えるぐらい敵に対しては冷静だが、その他の場面ではこのように冷静さより礼儀正しさが勝るため非常に明るく落差が激しい。だが、そんなクロウは俺の盟約者の中では社交的な方である。

 

 

比企谷「さて次は……神威。」

 

 

神威と呼ばれた銀髪の武士のような男は先程まで壁に寄りかかっていたが、俺が呼ぶとこちらにやって来た。

 

 

神威「俺の名前は神威(かむい)。比企谷の二番目の盟約者だ。出身は『ジスフィア』。……よろしく頼む。」

 

 

それを聞いて皆は自己紹介はそれだけ?と言いたそうな表情をする。まぁ、クロウが社交的過ぎたというのも一つの理由だと思われるが。

 

 

七星「はは、これはまた個性的で……」

 

 

玉姫「神威は元々あまり話さなかったからね。でも人一倍正義感が強い男よ。」

 

 

玉姫が説明している通り、神威は元々武人のような性格であまり話したがらない。だが正義感が強く、また俺の盟約者の中では強さとしては上位の方に入る方だ。無口だが、根は優しい古株にあたる盟約者だ。

 

 

比企谷「じゃあ、次は月読だな。」

 

 

月読「あら、私の番ですか。」

 

 

そう言って月読と呼ばれていたうすい紫髪の眼鏡の少女は読んでいた本を閉じて、玉姫達の方を向く。

 

 

月読「初めまして、私の名前は月読(つくよみ)。『ジスフィア』の月の巫女をやってます。神威達とは違って私は戦闘向けじゃなくて、支援向きなのでよろしく。」

 

 

学「……月って若干アルテミスとキャラ被ってる。」

 

 

アルテミス「親戚が出来た感じね。」

 

 

学がそう言うと、アルテミスと月読がお互いにそれぞれ見つめ合った。確かに、月読ってアルテミスと性格も似ている所はある。物静かな所とかな。似た者同士お互いに仲良くできるだろう。

 

 

比企谷「そして……こいつが……」

 

 

???『ハチの兄貴!ようやくですか!』

 

 

そう言って俺の目の前の机では15cmぐらいの青色のクワガタの形をしたガジェットが跳び跳ねるように騒ぐ。動かなかったら、ただの子供の機械のオモチャにしか見えないだろう。

 

 

スタック『俺の名前はスタック。正式名称はスタック・ブースト085だ。気軽にスタックと呼んでくれ!』

 

 

比企谷「こいつは俺がここ最近、盟約者にしたばかりの新参者だ。アメリカの部品工場でエネルギー切れで倒れていた所を助けて俺の盟約者にしたんだ。」

 

 

ジーク「へぇ~、比企谷先輩って色々な異世界のフォーリナーと盟約をしているんですね。」

 

 

学「……でも、まだ4体しか紹介していない。八幡の盟約者はもう一体いるはず。」

 

 

比企谷「ああ、学の言う通り俺にはもう一体盟約者がいる。俺が最も信頼している盟約者でな。ゲートアクセス!テトラヘヴン!」

 

 

俺はそう言って一枚のフォーリナーカードを握ると、そのフォーリナーカードが黄色く光る。

 

 

???「……何故私を彼女達に紹介するのです、八幡。同じテトラヘヴンの同胞を盟約者にしている以上、私としては恥ずかしいのですが。」

 

 

光が治まると、俺の隣には一人の背が高い男性が立っていた。その容姿は鮮やかな紫髪で、執事のような人物である。

 

 

「「「「ハ、ハーデス!?」」」」

 

 

俺の召喚した盟約者を見てヴィーナス、アルテミス、アテナ、ヴァルキリーは声を出して驚いていた。

 

 

玉姫「知り合いなの?」

 

 

アルテミス「彼の名前はハーデス。生と死を司る神です。『テトラヘヴン』では大神ゼウス様の側近の秘書をしながら、悪を裁く裁判官をしています。」

 

 

ヴァルキリー「普段は『テトラヘヴン』の公務をしているから、異世界には来る事はないと思っていたが。」

 

 

ハーデス「そうだな。私も忙しいから来る事はないと思っていた。ルシフェルの事件がなければな。」

 

 

そう言ってハーデスは指をオルガに突きつけた。

 

 

クロエ「でも、確かルシフェル事変のような事件を起こさないようにする監視ってヘルメスが担当でしょ?」

 

 

そう、クロエの言う通りつい先日テトラヘヴンからルシフェル復活の報告を受けて監視者としてヘルメスと呼ばれる女神が派遣されたのだ。今はクロエの盟約者であるが。

 

 

ハーデス「ほう、貴様がヘルメスのロジカリストか。なら逆に問おう。あの楽天家みたいに自由奔放な奴一人で監視が出来ると思うか?」

 

 

クロエ「絶対無理だね。」

 

 

ヴァルキリー「不可能だな。」

 

 

ハーデス「そういう事だ。」

 

 

ハーデスの一言にクロエとヴァルキリーはうんうんと頷く。いや、もう少し盟約者を信用してやれよ。

 

 

ハーデス「まぁ、というわけでよろしく頼む。基本は『セプトピア』に居るつもりだ。監視以外にも個人的な用が有ってな。」

 

 

そう言うとハーデスは外に出て行った。何でも外の空気が吸いたいとか。恥ずかしがらずに神々同士仲良くすれば良いのにな。

 

 

七星「あ、あの思った事話しても良いですか?」

 

 

ハーデスが出て行くと、七星が俺に訊ねた。

 

 

七星「ハーデスさんて、ヘルメスさんと同じように監視に来たんですよね?どうしてすぐにナイエン支部に来ずに、比企谷先輩の方に行ったのでしょうか?」

 

 

そう言えばそうだな、確かハーデスが『セプトピア』来たのは聞くとヘルメスが来たのと同時期らしい。何故、ナイエン支部に行かなかったんだ?

 

 

それを聞いて女神であるアテナ達はクスクスと笑う。

 

 

アテナ「それはですね、実はハーデスはあんな冷静な性格ですが、昔から方向音痴なんです。」

 

 

七星「ほ、方向音痴なんですか?」

 

 

ヴァルキリー「超が付く程な。」

 

 

成る程、それは知らなかったな。だから、あいつはナイエン支部じゃなくて、他の場所に行っていたのか。あんな冷静で頼れる奴がそんな弱点を持つとは衝撃の事実だ。

 

 

 

その後、歓迎会は夜遅くまで続いた。俺の盟約者達はすぐに玉姫達とも打ち解けた。ハーデスもあの後帰ってきて玉姫達と話していたから大丈夫だと思う。別にアテナ達とも犬猿の仲というわけではないし。

 

 

ヴェロニカ局長は歓迎会が終わり次第、自分の家に帰って行った。明日からは俺もナイエン支部のロジカリストとして仕事をさせられるらしい。再び玉姫やクロエや学、美親とは戦えるのは嬉しい事だな。

 

 

 

 



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平和なナイエン区のパトロール

 

 

八幡side

 

 

 

クロエ「へっへぇ~、おっ先~!」

 

 

玉姫「ちょっと!クロエ!」

 

 

クロエが元気そうに俺と玉姫路の前を一足先にと走っていくのを、玉姫が大声で彼女を引き止めようとする。

 

 

歓迎会が終わり、俺は再び正式なナイエン支部のロジカリストとして配属された。あれから数日、俺が昔ながら在籍していた頃よりはフォーリナーによる事件がなかったため、出撃するような事はまだない。今はナイエン支部のロジカリストで何組かのチームを作って各地域をパトロール中である。

 

 

俺のチームメイトは俺と玉姫とクロエの三人である。このチームになるのは何年ぶりだろうか。かつてのナイエン支部の設立初期の頃を思い出す。

 

 

玉姫「ごめんなさい、八幡。クロエが……」

 

 

比企谷「別に良い。クロエがあんな感じなのは前から知っているからな。それにパトロールと言っても今となっては散歩とは変わらないし、少し離れても大丈夫だ。」

 

 

そう言って俺は玉姫を慰める。まぁ、クロエもクロエで俺達の視界内で行動してるからチームとして彼女なりにも行動しているんだろう。

 

 

比企谷「それにしてもナイエン区も平和になったな。昔はいつも忙しかったけれど。」

 

 

玉姫「そうね。私と八幡の二人しかナイエン区にロジカリストが居なかった時は特にね。」

 

 

そう言いながら俺達はクロエの後を追うように歩く。玉姫の言う通り俺と玉姫だけの時の忙しさは俺の人生でもトップに入るぐらい凄かったよな。

 

 

玉姫「そう言えば昨日、妹の聖那から手紙の返事が届いたの。八幡の事を書いたらキョウト支部に近い内にまた顔をだして欲しいって。」

 

 

八幡「……ほう、いつか会いに行きたいものだな。かつては見本のような初心者だったのに、今ではキョウト支部のロジカリストのチームリーダーで、ロジカリストの教官だろう?変わったあいつの姿を拝んでみたいよ。」

 

 

キョウト支部か……。今はまだナイエン支部の仕事が残っているが、暇があればキョウトに行きたいものだな。昔、俺が短い間だったが、キョウト支部に在籍してからもう3年近くか。聖那はロジカリストとして成長してるんだろうな。

 

 

 

キョウト支部に勤めている玉姫の妹である聖那について話しながらゆっくりと歩いていると、ロジカリストに支給される通信機、ロジグラフから通信が入る。

 

 

ヴェロニカ『揺音、クロエ、比企谷、君達の近くでフォーリナーが出現した。」

 

 

ヴェロニカ局長の通信を聞いて俺と玉姫は目を合わせる。すると、通信を聞いたのか、前を走っていたクロエが俺達の所に戻って来た。

 

 

玉姫「場所はどこですか?」

 

 

ヴェロニカ『君達がいる場所から南西に数百メートルの交差点だ。パラドクスレベルは5.2だ。』

 

 

パラドクスレベル5.2か。俺からしたらまぁ、そこそこの強さだ。玉姫とクロエと俺の三人なら対処できる。

 

 

クロエ「オーケー!局長。今すぐに行くよ!タマヒメ、ハチハチ。」

 

 

玉姫「分かったわ。」

 

 

比企谷「勿論だ。」

 

 

 

俺達はヴェロニカ局長の指示を受けてフォーリナーが出現して暴れているポイントに向かった。

 

 

 

 






八幡の盟約者達


・影撃のクロウ

『モノリウム』のカラスの半獣人の忍者。八幡の最初の盟約者である。戦いにおいては誰よりも冷静だが、それ以外は社交的で人とよく話している。影を操ったり、羽を使った特殊な攻撃が出来る。


・神威

『ジスフィア』の旅人の武士。普段は無口だが、正義感が強くどんな人にも優しい性格である。ロジカリストの存在を知り、冷静で物静かだが、人の事を誰よりも考えている八幡に共感し、盟約者となった。光のような素早い剣撃で相手を圧倒する。


・月読

『ジスフィア』の月の巫女。八幡がナイエン支部を移籍して初めての盟約者。『セプトピア』には知識を身に付けるためやって来た。八幡の盟約者の中では唯一サポーターに位置する盟約者で、攻撃には向かない。本好きである八幡に親しみを感じ、彼の盟約者となる。


・スタック

『トリトミー』のクワガタ型ロボット。アメリカの工場でエネルギー切れで動けない所を八幡に助けられる。以降は恩を返すため、八幡の盟約者となる。『セプトピア』ではガジェットの形だが、本当はバイクの姿らしい。


・ハーデス

『テトラヘヴン』の生と死を司る神で、ゼウスの側近秘書である。アテナ達とは同期だが、身分としてはハーデスの方が上である。ルシフェル事変のような事が二度と起こらないように『セプトピア』に来たが、超が付くほどの方向音痴で関係ないアメリカに行ってしまう。そこでナイエン支部についてある程度知る八幡と出会う。秘書の仕事をしている疲れからか、甘い物が好きで八幡とは仲が良い。ナイエン支部に来た今は、監視をしながら『セプトピア』に来ている自分の部下であるタナトスとヒュプノスを探している。




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久し振りの三人チーム

 

 

八幡side

 

 

俺と玉姫とクロエがヴェロニカ局長に指示された場所に向かうとそこではフォーリナーが暴れていた。

 

 

クロエ「あれって狼だよね?」

 

 

クロエが言うように暴れていたフォーリナーは狼なのだが、二足歩行で武闘家のような格好だった。

 

 

比企谷「ああ、ということは『モノリウム』か。」

 

 

今、『セプトピア』で確認されている異世界は5つである。その中で動物型のフォーリナーの姿が見られるのは『モノリウム』ただ一つである。

 

 

玉姫「それより早くあのフォーリナーにトランスジャックされた人を助けないと!」

 

 

比企谷「ああ、勿論だ。」

 

 

俺達は腰に付けられた盟約者達を呼ぶフォーリナーカードをしまうケースに手をかける。すると、クロエがある提案をする。

 

 

クロエ「ねぇねぇ、久し振りにこの三人なんだから昔のあの感じで行かない?」

 

 

比企谷「久し振り……そう言えば俺達三人でチームを組んで初めて倒したのも『モノリウム』のフォーリナーだったな。」

 

 

玉姫「そうね。ならあの頃のように行こうかしら。」

 

 

玉姫がそう言うと、俺達のフォーリナーカードをしまうケースから一枚ずつフォーリナーカードが出てくる。

 

 

小玲『なら、わらわ達の出番じゃな。お主ら腕は鈍っていないだろうな?』

 

 

タイガ『当たり前だ。クロウ、ぬかるなよ。』

 

 

クロウ『当然です。行きますよ!』

 

 

俺達はそれぞれ最初の頃のように俺達の最初の盟約者のフォーリナーカードを手に持った。

 

 

クロエ・比企谷「「ゲートアクセス・モノリウム!」」

 

 

玉姫「ゲートアクセス・ジスフィア!」

 

 

するとフォーリナーカードが輝き、それぞれの異世界から盟約者が『セプトピア』にやって来る。

 

 

「「「合体(トランス)!」」」

 

 

そう言うと、俺達は召喚した盟約者に応じた姿へと変える。俺とクロウが合体した姿、合理体は口を布で覆った忍び装束のような格好である。

 

 

玉姫と小玲の合理体は巫女装束のような着物を着た姿で、クロエはビキニアーマーのような露出が激しく、彼女の盟約者であるタイガの特徴的な虎の耳と尻尾と手を着けた所謂、ケモナーみたいな姿だ。昔から思うが、何故女性の合理体は露出が激しいのだろうか。玉姫のもクロエよりは露出は少ないが、胸辺りの露出が色々とヤバイ。今はもう慣れたが、昔は非常に目のやり場に困る時期が有った。

 

 

クロエ「よし、行っくよー!」

 

 

クロエはそう言って、盟約者であるタイガのスピードを生かして狼のフォーリナーに鋭い蹴りを入れる。

 

 

だが、その攻撃は狼のフォーリナーに防がれる。まぁ、そんな簡単にいくわけがないか。

 

 

ジェイク「ほぉ、お前らがロジカリストか!この狼族のジェイクに一撃を入れるとはなかなかだ!この世界に来ただけの価値はある。さぁ、本気で来るがいい!」

 

 

狼のフォーリナー、ジェイクは俺達を標的にし、戦意を剥き出しにする。

 

 

ジェイク「行くぞっ!」

 

 

そう言ってジェイクはビルの高いところを有効に活用して動き回り、素早い動きで俺達を翻弄する。

 

 

玉姫「クロエ、追いかけて!」

 

 

クロエ「了解!」

 

 

クロエもジェイクに負けないような速さでジェイクに追い付こうとする。おそらく、あの狼のスピードに対応出来るのはクロエぐらいしか居ないだろう。

 

 

ジェイクとクロエの追いかけっこで、俺と玉姫からは彼女らの残像しか見えない中、クロエの声がした。

 

 

クロエ「タマヒメ!後ろ!」

 

 

クロエの声で俺と玉姫が後ろを振り返ると、そこには爪を構えてこちらに急接近するジェイクが居た。

 

 

ジェイク「まずは二人だ!」

 

 

そう言って爪で引っ掻くように攻撃をしようと、凄い速さで腕を大きく振りかぶろうとすると、動きが突然止まる。

 

 

ジェイク「なっ!?これは!?」

 

 

比企谷「カラス流忍術、影縛りの術。」

 

 

その原因は俺である。まさか、クロエだけにまかせて俺達が何もしないわけがないだろう。反応出来ない俺と玉姫を狙ったと思うが、俺と玉姫の思うツボなんだよな。

 

 

クロエ「ナイス!ハチハチ!」

 

 

比企谷「今だ、二人とも!動けない内に。」

 

 

玉姫「ええ、クロエ行くわよ!」

 

 

クロエ「OK、タマヒメ!」

 

 

クロエ、玉姫「「ロジックドライブ!」」

 

 

玉姫「天竜凛雷陣!!」

 

 

クロエ「クロエ必殺ソニックパーンチ!」

 

 

二人はロジカリストの必殺技であるロジックドライブを発動させる。玉姫が雷を操って雷をジェイクに直撃する中、クロエが力を込めた一撃がジェイクの顔に当たる。

 

 

ジェイク「グフッ……見事。」

 

 

そう小さく呟いてジェイクが床に倒れ込むと、トランスジャックされた人間とフォーリナーに分離した。

 

 

クロエ「いえーい!大勝利!」

 

 

比企谷「腕を上げたな、二人とも。」

 

 

玉姫「八幡もね。」

 

 

そう言って俺達は三人でハイタッチをした。

 

 

 

しばらくすると、ALCAの輸送車が現場に到着して倒したフォーリナーを捕まえる。どうやらあのジェイクという狼は昔にあった『力の祭典』と呼ばれる事件でロジカリストの事を知ったらしく今は禁止なのだが、俺達に力試しの意味でこのような事件を起こしたらしい。悪気はなかったそうだから、しばらく拘留するだけですぐに『モノリウム』に帰れるだろう。

 

 

 

…………………

 

 

 

……………………………

 

 

 

………………………………………………

 

 

数日後……

 

 

 

比企谷「失礼します。」

 

 

そこには言って俺はナイエン支部の局長室に入る。部屋の中には玉姫、クロエ、美親、オルガ、七星、学、ジークとナイエン支部のロジカリスト全員が集まっていた。

 

 

昨日の夜にヴェロニカ局長から集合するように言われたのだが、まさか全員呼ばれているとは思わなかった。それにしても全員を呼ぶとはどんな緊急事態だろうか。

 

 

ヴェロニカ「これで全員揃ったな。今日君達を呼んだのは他でもない。ある意味……君達の未来に関わる事だ。」

 

 

それを聞いて部屋の中にいる俺を含めた全員は息を呑む。まさか……本当に緊急事態なのか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヴェロニカ「君達には学校に行ってもらう。」

 

 

 

………………………はあ!?

 

 

 

 

 



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新たな生活
学校に入学だと!?


 

 

八幡side

 

 

ヴェロニカ局長が言った言葉が斜め上過ぎて、局長室にいた俺達ロジカリスト組は一瞬言葉が出なかった。

 

 

玉姫「あの局長、それはどういう……」

 

 

ヴェロニカ局長の言葉で静寂と化した局長室の中、玉姫がおそるおそるヴェロニカ局長に訊ねた。

 

 

ヴェロニカ「言葉通りだ。今、フォーリナーの起こす事件は少数となった。かつてロジカリストは学校に通う事は政府により許されなかったが、今ではロジカリストもその余裕がある。だからこそ、君達には学校生活を今からでも楽しんでもらいたいという上からの方針だ。」

 

 

そう言ってヴェロニカ局長は局長室の机からパンフレットを持ち、俺達に渡してきた。

 

 

比企谷「国立ナイエン総合学園……。確か初等部から大学部まである名門校ですよね?」

 

 

ヴェロニカ「そうだ。履修制度の授業カリキュラムで成績が良ければ飛び級も可能であるニホン屈指の学校だ。昔からALCA支部とは交流があって、この度君達のようなロジカリストを編入という形で迎えてくれるそうだ。」

 

 

剣「非常に嬉しいのですが、あそこは偏差値が相当高いですよ。ロジカリストをしながら義務教育レベルの勉強はしましたが、俺達を入れて本当に大丈夫なんですか?」

 

 

美親の言う通りだ。そんな名門校に入れさせてくれるのは嬉しいが、俺達はロジカリストの仕事で多忙のため普通の学生と比べると頭の良さは後者が勝る。名門のナイエン総合学園に入っても授業に付いていけなければ意味がない。それに学校としての顔があるからな。

 

 

ヴェロニカ「安心しろ、そのための履修制の学校だ。だから君達には出来ない事を強制しない。君達には自分の可能性を広げるための学校生活を送って貰いたいのだ。誰かを例にすると、将来の為に医学の道を極めたいのなら医学に関わる授業だけをして貰っても構わないし、理系分野がボロボロなら文系分野だけの勉強をして貰っても構わない。」 

 

 

そう言いながらヴェロニカ局長は玉姫と俺の方を見る。前者は明らかに玉姫の事だが、後者については完全に俺の事だよな。絶対に後者の説明必要ないと思うんだが。

 

 

ヴェロニカ「それに君達はどうやら成績を気にしているようだが、先日君達に黙って編入試験を解いて貰ったのだが、このメンツでナイエン総合学園に入れないような奴はいないぞ。」

 

 

そう言えばそんな事やったな。暇が有る時に時間を図ってヴェロニカ局長から問題を貰って解いたが、あれが編入試験だったのか。確かに出来た手応えはあったな。

 

 

クロエ「よし、やった!」

 

 

ヴェロニカ「喜んでいる様だが、クロエだけはどう言い訳しても普通の方法で入れないためスポーツ推薦だがな。」

 

 

成る程、クロエの頭の悪さは何処の大学が見ても共通認識らしい。一瞬クロエが編入出来たと聞いた時は隣の玉姫と一緒にまさかと動揺したが、そういうカラクリか。それを聞いてクロエはガクリと膝を落とすが、持ち前のメンタルで持ち直す。どうやら馬鹿認定された事よりも俺達と一緒の大学に行ける事の嬉しさの方が勝ったらしい。

 

 

ヴェロニカ「話は以上だ。そのパンフレットに君達の入学手続きの書類と君達が学校でやりたい授業の科目調査票が入っている。来週の始業式から編入をするため、その二つの書類は今日中に渡すように。」

 

 

 

 

………………………………

 

 

 

…………………………………………

 

 

 

………………………………………………………

 

 

 

七星「それにしても再び学校には通えるとは嬉しいですね。私としてはまたサッカー部のマネージャーが出来たら良いな。」

 

 

クロエ「私、学校に通うのが初めてなんだよね。学校に入ったら何をしよっかなぁ。」

 

 

ヴェロニカ局長の話が終わった後、俺達はALCAのサロンで昼飯を食べながら学校について相談し合っている。入学の方は授業料や入学費などのお金関係はALCAが全額負担してくれるらしく、両親にも反対されることはなかったそうだ。今は学校の履修科目について話し合っている最中だ。

 

 

玉姫「八幡は履修科目どうするの?」

 

 

隣で今日の日替わり定食を食べながら、玉姫が俺に訊ねてくる。

 

 

比企谷「俺か?そうだな……政治経済や歴史学、あと語学系の授業を受けてみようとは思っている。玉姫はどうだ?」

 

 

玉姫「もちろん、医学系にしようと考えてるわ。こんなチャンスそんなに無いからね。」

 

 

比企谷「だろうな。クロエは体育系の授業ばっかりだし、七星は福祉・介護系と色々と彼女らに合ってるよな。学が教育系の授業ばっかりを取っているのは驚いたけどな。」

 

 

玉姫「そうね、でも学らしいかも。寡黙だけど、後輩に教えるのは人一倍上手だし、年下には優しいからね。そういう八幡も先生とか似合いそうよ。」

 

 

比企谷「それは学にも言われたよ。今までの経験から人に教えるのは慣れているし、先生が性に合っているとな。」

 

 

昼飯を食べた後、俺達はヴェロニカ局長の所に入学の書類と履修科目の書類を出しに行った。

 

 

余談だが、男子組でオルガと美親は経済や経営の授業ばかりを履修したらしい。チームリーダーをした経験から経営とか確かに似合っていると思う。男子組で最年少のジークは生物学についての勉強をしたいと話していた。

 

 

ちなみに俺は語学、政治経済、歴史学と幅広い文系科目に足して玉姫や学に勧められた教育系の授業にも手を出した。

 

 

ここまで幅広く手を出したのだが、別に嫌いという科目はないし、幅広く履修した結果、所々玉姫達と被っている授業があるから友達関係についても大丈夫だと思いたい。

 

 

 

 



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編入初日

久し振りです。ようやく受験が終わりましたよ。内容が久し振りだから、最初は一週間に一本ぐらいで投稿するのでよろしくお願いします。


 

 

八幡side

 

 

ヴェロニカ局長から国立ナイエン総合学園への入学を勧められた俺達ナイエン支部のロジカリスト達は今日から学校生活という新たなスタートを切る。

 

 

七星は高校生活を経験した事があるためあまり久し振りではないが、七星以外は中学ぐらいから行っていないため、かなり久し振りである。もちろん、俺もな。

 

 

クロエ「でか~い!」

 

 

比企谷「ああ、流石は日本が誇る大学だ。」

 

 

大学について話しながら、俺達ナイエン支部のロジカリストは大学の正門から敷地内に高層ビルみたいな建物がそびえ立つ景色を眺めていた。

 

 

玉姫「皆、眺めるのはその辺にしておきましょう。そろそろそれぞれの講義が始まっちゃうわよ。」

 

 

比企谷「悪い悪い、そうだな。」

 

 

俺も久し振りの学校生活に興奮してしまっていたようだ。確かにそろそろ一時間目の時間だわ。

 

 

美親「皆の講義はそれぞれバラバラだから、講義を受ける建物も違うようだな。」

 

 

比企谷「ああ、俺と玉姫はドイツ語の講義だから一緒だが、学問の系統が分かれている以上そのようだ。」

 

 

確か、今日は俺と玉姫は昼まで語学関連の講義のためにずっと5号館だが、他の皆は途中で講義の学問の系統が変わるため教室、いや建物を移動しなければならないのだ。

 

 

学「……皆の時間割を見る限り、ここにいる全員が揃うのは最後の講義が終わってからかな?」

 

 

ジーク「そうですね……それに部活やサークルも見学する事を考えたらもっと後かもですね。」

 

 

比企谷「なら、それぞれの講義や用事が終わり次第、俺達の寮に各自帰宅で良いだろう。」

 

 

クロエ「賛成!じゃあ、私もう行くね!最初の授業、長距離走の記録だから!」

 

 

比企谷「少し待て。」

 

 

俺は今にも走っていきそうなクロエの肩を掴み、行かせないように静止させる。

 

 

クロエ「え~!何で止めるのハチハチ?」

 

 

比企谷「いや、誰も話していないから黙っていたが、ずっと気になっていてな。」

 

 

玉姫「ええ、実は私もよ。」

 

 

そう言って俺と玉姫は同じ方を向き、それにつられるように他の皆も同じ方を見る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

比企谷・玉姫「「なぜ、ここにいる(の)?ハーデス(ヴィーナス)」」

 

 

ヴィーナス「あら、バレちゃった?」

 

 

そう言ってヴィーナスが木の陰から出てくると、ハーデス、アテナ、アルテミス、ヴァルキリーも木の陰から一緒に出てきた。まったく仮にも神々なのに何をしてるんだか?

 

 

美親「アテナ、どうしてここに?」

 

 

盟約者である美親が訊ねると、白いワンピース姿のアテナが美親の質問に答える。

 

 

アテナ「実はヴェロニカ局長が私達のナイエン総合学園の出入りを許してくれたんです。」

 

 

美親「局長が?」

 

 

アテナ「ええ、説明すると……」

 

 

俺達はアテナから彼女達がナイエン総合学園に来た経緯を聞いた。で、簡単に説明すると、どうやら彼女達は寮に俺達が居ないことにちょっと寂しさを感じていたらしく、ヴェロニカ局長に交渉した所、迷惑をかけなければナイエン総合学園に行っても構わないと許可が降りたらしい。なるほどな。

 

 

ちなみに七星の盟約者であるケッツーはヴェロニカ局長の判断の下、出入り禁止らしい。いたずらばかりする性格だったからなぁ。

 

 

だが、気になるのは…………

 

 

比企谷「……ハーデス、お前寂しがり屋みたいな性格だったか?」

 

 

俺は黒色のパーカーを着ているハーデスに訊ねる。格好が大学に来る気満々じゃねぇか。

 

 

ハーデス「そんなわけが無い。私はセプトピアのこのような教育機関のシステムをテトラヘヴンに活用出来ないかと見学に来たまでだ。一緒にしないでもらいたい。」

 

 

うん、だよな。それにしても社畜精神がここでも発揮するとは。もう少し気楽になれよ。

 

 

ヴィーナス「ねぇ~、良いでしょ~?」

 

 

玉姫「駄目よ!特にヴィーナスだけは!」

 

 

俺や学や美親やクロエは盟約者である彼女達の申し出を許したが、玉姫の方は難航しているようだ。

 

 

まぁ、ヴィーナスは隙あらば、その辺にいる男性に声をかけるからな。盟約者である玉姫からしたら恥ずかしいのだろう。

 

 

アルテミス「安心してください。基本は皆で見学するので、何かあれば私やハーデスが止めますから。」

 

 

玉姫「なら……良いけど。」

 

 

ヴィーナス「やったわ!!」

 

 

神々の中でも常識人の分類に入るアルテミスに説得され、玉姫は渋々ながらだが許可をした。

 

 

比企谷「さて、無駄話はここまでだ。」

 

 

玉姫「そうね。じゃあ皆、後でね。」

 

 

一時間目が始まるため話に区切りをつけると、皆はそれぞれの講義のために別々の建物に向かう。まぁ、俺は玉姫と一緒だけどな。

 

 

さて、久し振りの学校の授業を堪能しますか。

 

 

 

 



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