新人提督「期待が重い」 (FFA)
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伝説の提督のいた鎮守府
久しぶりの陸地……私はそれを満喫しながら、海岸沿いを歩いていく。私の隣を歩いていた者たちはもうおらず。私を心から支えてくれる人々はもういない。
孤独を抱きながら、私は高台の墓地に向かった。
「ここは変わらない……」
唯一変わったところといえば、高台にかつて作られた慰霊碑に吉崎という名が刻まれていることだろう。
足音が聞こえ、私の後ろで止まったのを確認して、目を細める。
「先客?ここに来る人間はいないと聞いたいたのですが」
その言葉に、私は苦笑いを浮かべる。
「陰陽術による精霊の使役により、艦娘が建造可能になったことにより彼ら提督が死ぬことはなくなったからね?最後に、ここに人が集まったのは……1年も前か」
私はそういうと、声を出した男は驚いたように息をのむ。
「軍関係者じゃないようですが、あなたは?
「元提督ですよ。君と同じ」
私は振り返ると、白い海軍司令服を着た年はあんまり変わらない青年に笑いかける。
「みていないのによくわかりましたね?」
「はは、歩き方としゃべり方で、大体わかるよ。君はどうしてここに?」
私が問いかけると、彼は恥ずかしそうに照れて、海を眺める。
「かつての英霊を祭る場所を見ておきたかったんです。彼らという超えるべき目標があるから、私たちは戦っていられるのだと……1年前に亡くなった伝説の提督が愛した場所を見ておきたかったんですよ」
そうかと、私は目を細めて煙草をくわえた。
「君は、艦娘達をどう思う?」
「よき、パートナーだと……なぜ?」
彼は問いかけに答えてくれた、彼の問いかけにはこたえるべきだろう。
「君は艦娘がどうやって生まれるかを知らないみたいだからね?そんな純粋な子に彼女たちをどう思うか聞いてみただけさ。どうか、真実を知っても変わらぬ思いを彼女たちに抱いてやってくれないか?」
「え?」
私は、いずれわかる日が来るよと歩き出した。彼を置き去りにして。
もうそろそろ、戻らないといけないなと思いながら商店街を歩いていく。
歩きたばこはあまりしないのだが、今日は煙草を吸いたくなった気分だったのだ。
「提督、たばこは体に毒ですよといつも言っているでしょ?」
ふと、花屋の前を通りかかった時にそう言われ、思わず煙草を取り落してしまう。
「す……すみません。見ず知らずの人に」
俺は煙草の火を消すと、持っていた携帯灰皿の中に放り投げる。
「いや……君は従軍経験が?」
「みたいですね……私がいた艦隊の提督が殉職されたとかで、入隊前に聞かれた退役後の夢をかなえてもらいましたけど……記憶がないのは怖いです」
そうか……彼女は……
「そこにあるのはリリアナかい?」
「えぇ、好きなんですか?」
私は彼女の問いかけに、苦笑いを浮かべながら返す。
「いや、私を慕ってくれた子がよく見せてくれたからね?花の名前だけは覚えているんだ」
「……答えてあげなかったんですか?」
彼女は、この花言葉を知っているのだろう。まぁ知っていなければおかしいのだけど。
「答えられなかったのさ。今はどこで何をしているのかわからないからね?引退した提督は、かつての艦娘と会うことは禁じられているからね?」
そういうと、彼女ははっとなったように顔をそむけてしまった。
「す……すみません。見ず知らずの人に説教なんかしてしまって」
「いや、こいつの花言葉を知っていれば、誰だって……君のように言うさ。花言葉は私の恋を知ってくださいだからね?」
頬を涙が伝う……もう、まじわることはないと思っていた……だからだろう。
「なぜ……泣いているんですか?」
「あぁ、いとしい人を失ってしまったからね?私も、君と同じように未練がましいからね?」
彼女は、魂の奥底に焼き付けられた提督を待ち続けているのだろう……殉職したと聞かされてもなお……
「何かおすすめの花があるかな?」
私はそういうと、彼女は勿論と笑顔になった。
◇
私は高台に向かったその足で、新人提督研修を受けて、専任の提督……元帥の部屋の前に立っていた。
「緊張していますか?」
私に割り振られた、最初の船は電という少女だった。彼女は以前は別の提督のもとにつかえていたらしく、その提督が殉職された際に普通の女の子に戻るのを拒否して、フラフラしていたところを移動命令でこっちに飛ばされてきたらしい。
それだからだろうか?ほかの電の個体に比べて自己主張が強いのは。
「しているさ。なんたって、今から逢うお方は、伝説の提督の相棒と呼ばれている方なんだから」
私の言葉に、彼女は笑う。
「入りますよ」
ノックもなしに、扉を開けた彼女を見て、あわてて、失礼しますと叫ぶように言う。
「顔を青くする必要はない。彼女を君に割り当てたのは、私なんだから……初めまして高原という。君は小山君であっているね?」
高原と名乗った元帥は私の名前を呼ぶと、にっこりとほほ笑んだ。
「私を彼につけた意味は!!戦いたくもないし、ニュービーにつくほど暇じゃないんだけど?」
「暇だろうが、たく……なんでこんな個体差が激しんだお前は」
私は、元帥と電との会話に疑問を覚える。
「電とはお知り合いですか?」
「あー、こいつが伝説の提督と呼ばれてる男、吉崎が建造してからの付き合いだ。現存している彼の艦隊の中で、一番古い艦娘だろうね?」
ウソだろ……
「はは、彼女もいろいろあったんだよ。彼を慕っていた艦隊は解体され、おっとこれ以上は禁則事項か……電、この提督にはまだ伝えるな……彼はまだ早い」
「……高原、貴方何を考えているの?」
電の声にどすの利いた何かが混ざる。
「いや、意外と何も考えていない。さて、研修を受けたみたいだが、どう思った?」
「有象無象の提督が増えすぎてわけのわからない状況になってますね。アカデミー出身者も同じことを教えられるっていうのは……ちょっと」
元帥は私の回答を聞き苦笑いを浮かべる。
「アカデミー出身者は提督にはならずTOPの運営に行くからな……仕方がないさ特別扱いのほうが、面倒になる」
提督室の数も増改築を繰り返してはいるがいまだ足らず艦隊のドッグや港などもまだまだ手が足りていない状況だ。
そんな中、受け入れ準備も終わっていないのに、提督がいきなり着任されるといろいろとふつう号が生じてくる。
それは理解しているのだけど……
「納得はいかないか……まぁそうだろうなぁ。吉崎の奴も同じことを言っていたよ。さて、少佐……君は、艦娘達をどう思う?」
「それって……」
私は驚く、かの有名な提督の口から高台であった退役軍人の方と同じ言葉が出るなんて……
「よき、パートナーだと」
ならば私の言葉は変わらない、常に一つだけだ。その一つの答えを私は胸を張って答えた。
「はは、そっくりだな。彼に……では、小山少佐……君が中佐になれたら君に隠している中将ランクの機密を君に教えよう」
有象無象の提督のいる今の現状では、階級を一つ上げるのにも莫大な時間か、才能がいる。元帥はそれを理解したうえで、私にそう言っているのだ。
「一体なぜですか?」
元帥の言っていることが、いまいちピンとこない。
「艦娘たちと触れ合ったうえで、真実を知ってまだ彼女たちをパートナーと呼べたのであれば……私は君のことを真の意味で歓迎しよう」
艦娘の隠された真実……か……私は電を見ると、にっこりとほほ笑んだ。
「必ず、聞かせてもらいますよ?」
私はそういうと、元帥はにっこりとほほ笑んだ。
「すまないが、小山少佐君のパートナーを10分ぐらいかりるよ。翔鶴さん」
「提督?どうかしましたか?」
空母の女性が入ってきて、元帥の隣に立った。
「新人提督のこなんだがまぁ物資不足で段ボールの机になりそうだから、私の倉庫に案内して、机といすを目立たない物チョイスして運んでくれないか?」
「いいんですか?」
彼は片目をつぶると、内緒なとつぶやいた。
◇
「……彼を知っていたのです?」
「あぁ、アカデミーのうわさはかねがね聞いていた。実際逢ったのは初めてだが……いい目をした青年じゃないか」
私の執務室の机には一枚の写真が飾ってある。白い提督用の制服に身を包み方を組み合ったその写真の人物の前で、電と叢雲が笑い合っている写真……
私がこの鎮守府に来る時に、彼とともに撮った写真だ。
「私を配置したのは、あなたの狙いならば、なぜ翔鶴を配備しなかったの?」
先ほど、彼の案内を頼んだ翔鶴の姿を思い出し、苦笑いを浮かべた。
「私が許しても、上が許さんさ。所詮私も上層部に組み込まれているとはいえ、ぺーぺーの新人だ。無理に決まっているだろう……」
少し溜息を吐く。
「だが、彼女が自ら進言すれば話は別だが……前提督の戦い方を覚えている子は重宝されるからな軍部で」
私は彼が大好きだったラッキーストライクをくわえると火を着ける。紫煙が漂いニコチンが体に吸収されているのがわかる。
「……少佐は私の言葉を聞く前に、どこかで問いかけの言葉を聞いていたみたいだな」
さて……この秘密を知る提督は全部で23名……他の22名は遠征に行っているため違い彼と接触したのは私一人だけとなると……
「電……どうやら死者が陸に上がっているようだ。覚悟はできているか?」
「……元帥となってしまったあなたは、決断ができるのです?」
個体の癖が出てるぞと苦笑いを浮かべ、港のある方角を見る。
「……本当にあいつが生きているというのなら、決断するときは近いだろうな。だけど、俺はもう迷わない……切り捨てる選択をした日から、あいつとは袂を別けたつもりだからな」
それならいいのですと、彼女は小さくつぶやいた。
「迷ったら、勝手に動きますからね」
本当に特異個体だなぁこの電はと小さく思った。
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吉崎
「響が危ない!!電、後退だ。危険だが、殿を頼めるか?」
『だいじょうぶなのです!!』
私は、その言葉を聞き、顔をほころばせる。
「第一艦隊ポイントβまだ撤退、電……信頼しているぞ?」
通信を切り、元帥からもらった椅子に深く腰掛ける。手元に置かれた命令書を見て、ため息をつく。
提督になり、1週間……この日が来ることは理解していたが……まさかこのタイミングとはなぁ。
私は陰陽技術の応用であるポータブル通信機を耳にかけると、薄く笑い手元の待機中の艦を第二艦隊に3艦配備する。
『少佐!!御用ですか?』
別の所に通信を開いた。通信先は工廠なのだけど。
「あぁ、例の二人建造はできているかな?」
『えぇ、少佐の狙い通り戦艦と重巡洋艦ですよ』
そうかと小さくつぶやき、私は立ち上がる。
「すまないが、私の第2ドッグへ行くように彼女たちに言っておいてくれないか?」
『確認はいいんですか?』
少し考えた後、あぁとつぶやく。
「人伝いに聞くよりかは、自分の目で確認したいからね?」
そういいながら、提督室を俺は後にし、ドッグへと向かう。
「提督、ついにウチらのでばんやな!!」
元気のいい関西の訛りが聞こえて、私は顔をほころばせた。
「あぁ、初任務は気に入るかわからんがな龍驤」
私はそういうと、彼女のほか二名を見る。右から加古と北上となっている。
「あれ?提督、他の二人は?」
加古がそう聞いてくるので、目を細めて微笑んだ。
「工廠上がりの新人だ」
「まさか大井っち?」
北上が元気になるが、私は首を横に振るう。
「戦艦と重巡らしいよ」
私がそう言うと、ドッグに翔鶴が現れる。金剛と青葉がそれに続いて入ってきた。
「元帥の所の翔鶴さんですか?元帥は元気になさってますか?」
私がそう聞くと、翔鶴さんが驚いたような顔を浮かべる。
「個体によって識別ができるのですか?」
「あぁ、しないとやってられないですから。今は限界なのでお話は置いておいて、初めまして金剛、青葉」
「提督ぅ、よろしくお願いしマース」
「どうも、恐縮ですぅ」
少し笑うと、表情を変え彼女たちを見る。
「金剛を旗艦とし、第二艦隊をこの5名で結成する。第一ミッションが私のわがままを聞くことだ。鎮守府近海ポイントβまで撤退中の第一艦隊を助けに行く」
「やっぱり」
翔鶴さんはそう呟くと、私の方を見る。
「……細かい指揮を執るために私も海出る」
金剛以外が文句を言おうとしていたみたいだが、全員が固まる。
「自分が何を言っているか、解っているのですか?」
私は翔鶴の言葉にうなずく。
「えぇ、あたりまえです。死ぬ危険?だから行かないっていう選択肢なんかは……ありませんよ」
「いきますよー提督ぅー」
金剛は笑顔で、私を迎え入れてくれる。ほかの第二艦隊の面々は少し呆れた顔をしていたが。
「死ぬのは艦娘も私も一緒……私ひとりが安全な場所にいる理由にならないでしょ?」
翔鶴さんを残し、第二艦隊は海へと漕ぎ出していく。
「ここにいると聞いたのだけど」
ドッグに入ってきたのは、女性の提督だった。
「あれ?翔鶴じゃん」
「お久しぶりですね?お元気でしたか?」
翔鶴がそう問いかけると、女性提督は苦笑いを浮かべる。
「元気は出ないけどね?でも、なんであなたが?」
「提督が、彼の様子を見て来いといわれましたので」
彼女がそう言うと提督は驚いたように目を丸めた。
それもそうだろう、彼女の提督はあの元帥なのだから……それが目をかけているとなれば、ちょっとした話題になる。
「で?件の彼は?艦隊がピンチなのに、執務室で指揮をしていなかったから疑問に思っていたのだけど」
翔鶴はうれしそうに海を見る。
「もう、助けに行かれましたよ。私に興味深い言葉をおかけになってね?」
「変わらないわね?貴女は……彼に期待を?」
翔鶴は提督の言葉にうなずき、ただ彼が出て行った海を眺めている。
「あの人も、彼を敵と認めるでしょうね?そして、絶望に染まった彼女を目覚めさせることのできる人物として真実を知ってもなお、私たちを思ってくれる。私と提督は彼にそんな希望を見ているのです」
それはとても勝手な願いということは、彼女がよく理解しているだろう。でも彼女たちではだめなのだ……真実を知っている彼女たちは……
「貴女もためらっていますよね?士野岬(しのさき)少将いえ……」
翔鶴にそう言われた彼女は笑う。
「禁則事項よ、それ以上は……私が鎮守府に戻ってきたのは、あいつの顔を一発殴るためよ。貴方たちみたいに止めようと思っていないもの、貴方たちみたいな中途半端なためらいなんてないわ」
彼女はこぶしを握り締めてドッグの端の椅子に座る。
「待つのですか?」
「えぇ、新人のくせして周りに頼らなかったクソ生意気な子を怒るためにね。そんなところも、彼に似ているのね確かあなたが大破して航行不能になった時に」
翔鶴は顔を真っ赤にしてぶんぶんと腕を振りまくっていた。
「それは内緒のはずですよ!!」
彼女は翔鶴の必死の顔に吹き出してしまう。まるで……そうまるで伝説の提督がいたときみたいに……
『これいじょうもたないの……です』
通信越しに、私は彼女の弱気な声を聴き、にやりと笑う。
「かわいいこといっているね!!金剛、35.6cm連装砲1時の方向、最大射角用意。龍驤!!偵察機を放って、リアルタイムの接敵……いや、25000m圏内に入ったら合図を出してくれ」
「了解や」
『提督……いったい何を!!』
通信機から聞こえてくる声をにやりとして受け止める。
「後5000耐えてくれ。そうしたら何とかしてやれる!!」
『最大船速で突破するのです』
しばらく待ったのち、双眼鏡越しに、彼女の船と敵の船が見えてくる。
「提督!!カウント開始するで!!接敵まで10」
「北上、青葉は全速前進。北上は接敵後自己判断で魚雷を叩き込め。青葉はその間主砲で敵の妨害。加古は彼女たちの後ろにつき、彼女たちが弾切れになったら全砲門を開け!!」
「5」
私は心の中で時間をカウントし始める。
4
「3」
2
「1」
「連装砲うてぇ!!」
電のぎりぎりを砲弾が通過し、敵艦に着弾する。
『なんでここにいるのですか!!』
彼女は通信機越しに叫び声をあげたので、俺は金剛の後ろからひょっこりと顔をだし苦笑いを浮かべた。
「あまり提督をなめないほうがいい。仲間を見捨てるほど私は腐ってはいないよ」
「敵艦隊、撤退していくで。ちょっとまち……なんやあれ」
学生時代に、資料で読んだことがある……
「なんでこんなところに、こんな化け物がいるんだよ!!全艦隊撤退しろ、攻撃してくるまで反撃するな!!あいつには今の戦力じゃ……」
勝てないと言おうとして、私の言葉はさえぎられる。
「艦隊を指揮している人物と話がしたい」
そう、あり得ないものを見て、私が止まってしまったからだ。深海棲艦から人が現れたという驚きで。
「いないのか?だとしたら、興ざめなんだが」
私は顔を出して、出てきた人間の顔を真正面から見る。
「貴方は!!高台の!!退役軍人であるあなたがなぜそちら側に!!」
「やっぱりあの時の男だったか……」
なぜ、なぜ味方だったはずの人間が……あちらにいる。
「提督……提督なのですか?生きて……生きていたのですね。」
電はボロボロの体を動かし。タ級にふらふらと向かっていく。
「久しいな、電……」
「あんたまさか、伝説の……提督か!!」
私は息をのむ、ウソだろ……嘘だといってくれ、なんで憧れた存在が……人類の敵になっているんだよ!!
「なんでおいて行ってんだよ吉崎!!てめぇは何で電を置いてそっちに言っちまってんだよ」
私は……いや俺は声を荒げる。
「お前はそっくりだな。私とは違う。知らないほうが幸せということがあるだろ?それだよ。君は知らないほうがいい」
「金剛全訪問を射角10度で開いてフルバーストしろ」
俺の中の何かがブ千切れる。
「さっき自分で言ったっ言葉を……」
「あぁこの戦力じゃそいつを落とすことはできない!!だけどな!!泣いている奴がいるんだ!!」
吉崎は電のことを見ると、息をのむ。
「艦隊を危険にさらすことはしたかないが、俺はお前がゆるせねぇ!!」
「撤退する……電をよろしく頼むよ。ニュービー私の分もね」
中指をおったてて、俺はゆっくりと目を伏せた。
「なんやったんや?なんで人間があそこにおるんや?」
私もわからないとつぶやき、さて帰ろうかと彼女たちにつぶやいた。
次回、女性提督が暴れまわります。
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