精霊使いと魔法少女 (ゲストU)
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日常と非日常

なんで魔法少女リリカルなのはと精霊使いの剣舞をクロスさせたかって?
どちらも好きだからさ


 

 

 

 

 

精霊

 

それは人の住む世界とは異なる世界元素精霊界(アストラル・ゼロ)に住む存在

人と契約を結ぶことによりその人は精霊使いと呼ばれるようになる

 

本来ならば清らかな乙女にのみ許される精霊契約

 

しかし何事にもイレギュラーは存在する

 

 

 

 

「よし、準備OK。後よろしくね」

 

「全く、その変な夢のこと考えてボーッとしちゃダメよ?」

 

「わ、分かってるよ」

 

少女は問いかける。考え事をすればかなり考え込んでしまうようだ

 

そしてその少年(・・)は答える

 

「私もなにか詳しく探してみるからあまり余計なことしちゃダメよ?」

 

「うるさいぞ闇精霊。ご主人様に逆らうのかー」

 

「飛び級で学院卒業した人のセリフとは思えないわ」

 

「今は小学生だよ」

 

この少年現在小学三年生である

 

「早く行かないと遅刻するわよ?」

 

「やべ…」

 

少年は急いで家を出発し…

 

「行ってきます。レスト」

 

「えぇ、行ってらっしゃいレイ」

 

──────────

 

全く変なところで子供らしいんだから

レイを見送ったあとそんなことを思いながら残りの家事をこなして行った

 

この少女、精霊と呼ばれる存在でその中でも闇精霊と呼ばれる希少な存在だ

 

精霊は食事を必要とはしない

契約者等から神威と呼ばれるエネルギーの供給があるからだ

しかし高位精霊のなかには嗜好品として人が食べているものなどを好む者もいる

 

この少女もそうだ

 

人の姿をとれる精霊は最高位の精霊にあたる

本来こんなことをしなくてもいいのだが

こうして家事をしているのは家主がいないのと家事をするのが楽しいと感じているからだ

 

やることを終えた彼女も出かける準備をする

 

「行ってきます」

 

本来精霊は自由気ままな性格のものが多くこの少女例に漏れない

 

「(全く、面倒なことになったものね)」

 

 

直後彼女の体は光に包まれ虚空に消滅した

 

 

 

彼が見た夢、というのはこうだ

 

黒い異形とそれを追う少年

異形の攻撃により少年は吹き飛ばされ

止めを刺そうと少年に迫る異形を空から放たれた黒い雷が吹き飛ばす

と言ったものだ

 

しかしそれは、夢なんかではない

 

なにか異質なものの存在を感じ取ったレストはレイが夢で見た状況に出くわした

 

レイが自分を完全には使いこなせていない事実は不測の事態に対応できるか不安が残った

 

精霊魔装(エレメンタルヴァッフェ)を展開できるほどの実力はある

精霊魔術も上位のものを難なく使えるし武器も作り出せる

儀式だってお手の物

異形だろうと人と戦闘になっても問題は一切ない

 

「(さて、どうしようかしら)」

 

 

 

──────────

 

 

 

 

 

これは、交わることの無かった技術が交わり合い

 

運命を変えていく物語

 

 

 

 

その出会いがもたらすのは

 

 

 

救いか、災いか それはまだ誰にもわからない




闇精霊レスト

真名レストレア・アッシュドール

レイと呼ばれた少年が生まれた時からそばにいて契約した精霊

かつて闇の精霊王がレスティア・アッシュドールと共に作り出された精霊

封印されていてその封印が解かれることはなかったはずだがレスティア・アッシュドールが封印を解きレイと契約した


レイ・アッシュドール


闇の精霊王の末裔
捨て子で、引き取られた先で精霊魔術、儀式魔術、絶剣技を教わり精霊学院を小学校入学前に卒業
引き取ってくれた人はすでに亡くなり現在は残された遺産で生活中

本名はレストが命名


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接触、魔法と精霊使い

クロスオーバー作品書いたのってこれが初めてなんですよね
拙い所もあるでしょうが頑張ります!


「どうなってるんだ、これ…」

 

 

辺りには破壊された跡がある街

まるで元素精霊界(アストラル・ゼロ)に居るような気分になる空

人どころか動物の気配すらない

 

「今この空間は元素精霊界(アストラル・ゼロ)に限りなく近くなっているわ」

 

 

「どういうこと?」

 

「つまり、この場所でなら精霊魔装で攻撃してもダメージは精神ダメージに変換されるようにできるわ」

 

「つまり人と戦うことになっても殺す心配はない?」

 

「そう言うこと」

 

 

今この2人がこんな状況になっているのか説明するには時間を遡って行くことになる

 

 

──────────

 

 

それはその日の夕方、放課後のこと

 

 

「あーあ、なんか面白いことないかなー」

 

などと言って歩いているのはレイ少年である

 

『助けて…』

 

 

「っ!?」

 

「(声だと!?思念を飛ばす魔術か?でも精霊魔術でも最高位に入る思念会話的な魔術使えるやつなんて…)」

 

たった一度、一言だけの声

助けてという、助けを求める声

 

「(それにしても助けてか…あの夢とも無関係ではない何かがありそうだ)」

 

 

疑問は尽きない、だけどそれでもやれることをやろうとそう思った瞬間だった

 

 

 

 

「…というわけなんだよ」

 

「(まさかそんな高等技術が使える輩がいたなんて)」

 

本来思念で会話するのは精霊刻印で結ばれた精霊と精霊使い、あるいは高位魔術を使わなければ出来ないのだ

 

家に帰って例の声のことを話したところ夕飯の後、禊を終えた後にじっくり聞くと言われ今こうして話し終えたところだ

 

「なんか魔術が発動した感じとは違った気がしたんだよね」

 

「私は元素精霊界(アストラル・ゼロ)にいたかもしれないから分からないけど確かめてみないことにはどうにも言えないわね」

 

存在がはっきりしないものに対して対応など出来るはずがなかった

 

その時だった

 

『聞こえますか…』

 

 

「まただ」

 

「なにか聞こえたの?」

 

声が、また聞こえた

 

「私には何も聞こえないわよ?」

 

「助けに行こう」

 

「ちょっと本気なの?」

 

「力を貸してとか言ってるし行ってみないことには何もわからないよ」

 

 

 

もう着る機会なんてないであろう学院の制服に急いで着替え、短剣を持ち夜の街を2人で駆けて行った

 

 

そして冒頭である

 

 

「なんだあれ…!?」

 

動物病院の方で破壊音が聞こえたので向かうとそのにはレイのクラスメイトである高町なのはと夢で見たような異形がいた

 

「高町なのは!」

 

「ふぇ!?レイ君!?」

 

「そのまま走れ!」

 

レイは指示を飛ばしたあと腰の短剣を抜きすれ違いざまに異形に切りつける

 

 

 

「なにっ!?」

 

その刃は確かに異形を切り裂いた

しかし振り返って確認するとどうだろうか、傷は、ない

確実にわかったのは高町なのはからこちらがターゲットになったこと

 

一度で十分だった、この短剣では倒せないと

 

 

「魔精霊どころか精霊って訳でもなさそうだな」

 

「どちらでも滅ぼせば同じよ、レイ」

 

「分かった行くぞ」

 

そして唱えられる精霊魔装(エレメンタルヴァッフェ)の展開式

 

「黒より深き夜よ、光さえ届かない深き闇よ、今ここに黒鉄(くろがね)の刃となりて、我が手に力を!」

 

詠唱なしでも出来なくはないがここは確実性を取った

 

詠唱が終わるとレストの身体が神威の光に包まれ虚空に消滅した

その代わりに無骨な剣があった。

大きさは片手剣サイズ、というか完全に片手剣だが本来は叩き斬ることを目的にした重量級の打撃武器なのだ

今はレイが使えるように最適化しているだけで剣形態から大型メイスに早変わりさせることも出来る

本来の形はソードメイスと呼ばれるタイプの重量で叩き斬り打撃にも使える武器なのだ

 

 

「な、なに…あれ…」

 

「人が…武器に…」

 

声がふたつ聞こえた

ひとつは高町なのはの声、もうひとつは助けを求めていた声

 

「まだいたんだ。逃げたんじゃないの?」

 

「あ、いや…その」

 

「早く行ってくれないかな。守りながらの戦いは出来ないから」

 

その直後遠ざかる気配

 

「行けとは言ったものの神威とはなんか違うんだよなこれ」

 

『とりあえず攻撃を当ててみればわかるわ』

 

「穿て、全てを滅する裁きの魔雷《死を呼ぶ雷閃(ヴォーパル・ブラスト)》」

 

直後、精霊魔装 真実を貫く剣鎚(ヴォーパル・バスター)から漆黒の雷が放たれた

 

異形に直撃したのは身体の中心近くの一部が無くなっていることでわかった、がたちまち元に戻って行った

 

「再生力が異常だな」

 

「一瞬で消し飛ばせないことも無いけど今のレイでは負担が大きいわね」

 

「あの青い宝石が核かな」

 

「ならそこを潰せばいいわね」

 

そんなことを話しながら対応していた時だ

精霊使いとして鍛えられてきたレイの耳に声が聞こえた

頭の中に直接来るようなものでは無い、すぐ近くで、

声が聞こえる

 

「風は空に 星は天に」

 

「(これは契約式(コンダクトル)?いや違うな。なんだこれは)」

 

そんなレイをよそに続けて聞こえてきた

 

「不屈の魂はこの胸に!」

 

「この手に魔法を!」

 

「レイジングハート セット・アップ!」

 

 

 

背後から神威とは似て非なる何かを感じ取った

 

振り返ると一面桜色の光が

 

「なんだ…あれ…」

 

 

 

 

 

 

高町なのは、彼女にはこれと言ってこちら側に来るような心配はなかったはずだ

しかしどうだろうか今こうして精霊、精霊使いとは完全に似て非なるものになっていた

 

風属性の精霊魔術を使っている訳でもないのに空に浮かび、周りには桜色のリング

 

 

その直後彼女は私服から制服のようなものに服が変わった

 

 

「なのは…それ、なに?」

 

「ええええええええ!?」

 

 

なんでこの子驚いてるの

 

その直後ターゲットが再びなのはに移ったようだ

 

「っ!避けろ!」

 

いち早く指示を飛ばしバックステップで避ける

そしてレイはさらなる衝撃を受けた

 

 

「え──────っっ!?」

 

浮かんでいる

そして足に桜色の羽が出現したかと思えば自由自在に空を飛び回っているではないか

 

「えぇ……」

 

もはやレイには理解が追いつかない

 

 

 

詠唱もなしに浮かび空を自由に飛び回る

 

同じようなことは出来なくはないが詠唱無しでは無理だ

 

唖然としているうちに遠くに行ってしまったなのはらを追うために精霊魔術を起動する

 

「我は空を駆ける闇───《黒の翼(ブラック・ウィング)》」

 

 

レストが使用出来る翼と同じ能力を魔術として使えるように教えてくれたものだ

 

レストのものと同じように黒色だが鳥の翼のようなものではなく3対6枚の機械的な羽根だ

 

風精霊程ではないがそれに迫るスピードが出せるため簡単に追いついた

 

異形はいつの間にか3つに別れていた

核は光っていて気づかなかったが3つだったようだ

 

「どうすんのさ、あれ俺じゃ対処方法わからないぞ!」

 

「大丈夫!」

 

『No problem.』

 

 

そう言って手に持つ杖の引き金を引いた

 

すると桜色の砲撃が三度放たれ、先の異形を完全に消滅させた

 

 

「あの…レイ君…」

 

「詳しい話はまた後日ってことでいいかな。暴れたから汗かいたし禊もしたい」

 

「あ…うん…」

 

なにか話しかけてきたなのはだったがレイはそれを遮り飛んでいってしまった

 

 

「(今なのはが使ったアレはなんだ、神威とは違うしそれにあの黒いのは…)」

 

空を飛んでいる間レイはそんなことを考えていた

同じようなことをレストも考えていた

 

「(レイ君のあれはなんだったんだろう…それにあの女の人は…)」

 

なのはの方でも同じようなことを考えていた

 

しかしなのはは気づかなかった

いつも手袋をしている右手に手袋がなかったことを

 

その右手の甲に刻まれた紫色の三日月と剣の刻印を

 

 

 

この出会いは偶然か

 

今、物語が始まる




初戦闘しました 魔法と出会いました

データ

真実を貫く剣鎚 《ヴォーパル・バスター》
見た目イメージは鉄血メイスのソードメイス
カラーリングが黒っぽい紫色に赤が入っている
槍のような状態に変化可能
そちらは対艦ランスメイスモチーフ

名称不明の短剣
シグルブレイドモチーフ
高純度の精霊鉱石から作り出された翡翠色の刃の短剣




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金色

精霊使いが魔法と出会ってから数日がたっていた

 

レイはジュエルシードというものの説明を受け

条件付きでジュエルシードの封印を手伝いをすることにした

 

あの時の小動物もといユーノ曰く魔導師としての魔力の生成器官 リンカーコアが存在しているがなのはほどではないということが判明した

 

しかし魔導師としての戦力にはならなかったのに加え魔法とは似て非なる精霊を使役していることにより魔法を使う必要は無い

そもそも封印が出来ないのにどうやって対処しろというのだ

 

条件というのは何かがジュエルシードに巻き込まれた際にはそれの命の保証はしないという事だ

 

その時こんな会話があった

 

「という訳だから多少の命に犠牲になって貰う可能性がある」

 

「そんな…!」

 

「結界が張られてる状態ならともかくそれが出来なきゃ俺が相手した時には死んでもらうしかない」

 

「それが嫌なら俺より先に向かって封印することだ」

 

 

 

──────────

 

それはとある日の放課後のこと

 

なのはがプールにてジュエルシードを封印したがそれ以外に特に何があるわけでもなく普通の日常をすごしていた

 

 

それはある日の放課後

神威とは違うジュエルシードの存在を感じとったのでそこに向かう

 

正直魔法で強化出来そうななのはより神威を足に込めて全力疾走すれば圧倒的に早い

今回走っているのは人が多く飛べないからだ

それでもかなり迷惑になっているのだが

 

 

そんなこんなで森まで到着すると人がいた

金髪で斧を持った女の子

 

ジュエルシードが発動した影響か黒い猫のようなものがいた

大きさは猫とは比べ物にならないが

 

猫獣は意外と速く時間を稼ぐにも金髪が邪魔で広範囲に攻撃はできなかった

結界がないと精神ダメージに変換できないし最悪殺してしまうかもしれないのだ

個人的にはあまり無駄な殺生はしたくないのだ

 

「闇よ、刃となりて集え───刃の軍勢(ブレイド・レギオン)

 

精霊魔術で刃を多数出現させる

本来必要は無いが、一応警告する

 

「しっかり避けてよ!そこの金髪の子!当たったら死ぬからね!」

 

「っ!?」

 

「荒れ狂え、魔剣の嵐──闇魔千刃(ブレイド・ストーム)!」

 

魔術で造られた闇色の刃の嵐は猫獣を容易く切り裂いた

 

本来レストが使うような翼の片割れが使えなくなった場合などに翼に生えている羽を刃に変換して使う

魔術を刃を事前に大量に用意しておくことで再現したものだ

威力は十分だがレストが使うものとは比べ物にならないほど弱い

 

怯んでいる好きに精霊魔装を展開する

 

「闇よ、この手に集いて力となれ!」

 

そして何時かのようにその手には剣が握られていた

 

「殺傷設定の魔法…」

 

「君、封印はできる?」

 

「え、はい」

 

「なら頼むよ?」

 

「え?」

 

見るとズタボロだったのが再生して立ち上がろうとしていた

 

「寝てろぉぉぉぉ!!!」

 

 

神威を足に込めてジャンプする

簡単に猫獣の頭上まで飛び上がり

メイスに変化させた精霊魔装で落下の勢いに任せて殴りつける

思い切り叩きつけられた猫獣はそのまま動かなくなった

 

 

「やって、封印。早く!」

 

「っ!ジュエルシード、封印!」

 

その光景に呆気にとられていたのか少し慌てながら封印していた。金色の光が猫獣を包み込みジュエルシードが封印された

 

 

「あなたは…何者ですか…」

 

先程のアレを見てしまったせいかかなり怯えながらだがジュエルシードを回収した時に聞いてきた

 

「俺?俺はね…」

 

「レイ君!」

 

名乗ろうとした瞬間になのはがやってきた

 

「その子は?」

 

「さぁね?見たところ魔導師ってやつだろうから後は魔導師同士で勝手にやってくれ」

 

すれ違いざまにジュエルシードをなのはに投げ渡したあと後ろを振り返り

 

「俺が何者かだったね。俺は、精霊使いだ」

 

「精霊使い…?」

 

そう言い残してその場を去った

 

そしてその後あの子となのはが戦ったらしい

らしいというのはユーノに聞いたからだ

 

その時怪我をしたらしいが聖精霊の使い手ではないので回復系の魔術は使えないし使えたとしても魔導師に聞くのかもわからないので関係ない

 

 

 

 

 

結局の所精霊使いに出来ることは余りないのだ




そのうちオリ魔術をまとめて1話として投稿したいですけどあまり多いと使わないものも出てきそうですしやるとしたらほとんど精霊魔装の説明とかになるかも
それではまた次回お会いしましょう


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闇の会合

ここは元素精霊界(アストラル・ゼロ)のどこかにある場所

レストは姉妹であるレスティアと話をしていた

 

「ところで、いつまで隠しているつもりなのかしら?」

 

「何が~?」

 

「分かっているくせに」

 

おそらく見抜かれているだろう

レイが精霊魔装を展開する時にその姿を模したものになっているだけで魔装として回路は繋いでないことを

 

「まだまだ危ないからねー」

 

「実力はあるのでしょう?」

 

「先代様と同じくらいにはね。あっちと違って魔術の方も得意だけど」

 

「カミトは魔術はろくに使えなかったわね」

 

懐かしい、と呟きながら一口紅茶を口に含むレスティア

 

 

「私を扱い切れてないところがあるからあまり力分けても使えなきゃ意味ないじゃない?」

 

「多分薄々感づいてるわよあの子」

 

「それでもダメなのー」

 

「まぁ、完全に使えればあんな鉄板みたいな翼は出来ないわね」

 

「やっぱり私の考えは正しいってことだよね」

 

「むしろあなたのせいで完全に使いこなせないってとこもあるわね」

 

「え?」

 

「あなたが回路(パス)を完全に繋げていないせいで神威の供給が不安定なのよ」

 

「そんな…」

 

「ま、何とかしたいならちゃんと話す事ね」

 

──────────

 

 

 

 

「ねーレストー」

 

「何かしら?」

 

「いつになったらちゃんと回路(パス)繋いでくれるのー?」

 

「ブッ!ゲホッゲホッ」

 

 

な、なんで知ってるんだと言わんばかりに盛大にむせた

 

「な、なんで…」

 

「僕らは精霊刻印で繋がってるんだよ?わからない方がおかしい、と言っても最近までわからなかったけど」

 

さすが私の契約者

レストはそう心の中で呟いた

 

「分かったわ、もう仮契約じゃごまかせないわね」

 

「教えるわ。私の本当の名前と、契約文(コンダクトル)

 

──────────

 

 

「闇より生まれし気高き精霊よ 我は汝をこの身に迎え入れん。さすれば我は汝の力となろう」

 

「夜より来たれ 無慈悲なる闇の女王 汝の名は」

 

「レストレア・アッシュドール!」

 

 

すると右手の刻印が輝いた

 

感じる、本当の意味でレストと、契約精霊と繋がった

 

 

 

「初陣と行こうか、レストレア」

 

「レストでいいわ。今までも、これからも」

 

その言葉にレイは無言で頷いた

 

 

──────────

 

 

 

鳥のような翼の形状に変化した黒翼をはためかせジュエルシードらしき反応を目指していた

 

「最近ジュエルシードって言うか神威とは違う何かを感じ取りやすくなった気がするんだよ」

 

「あなたにもリンカーコアとやらがあるらしいし魔法に触れ合ってそれが成長したとかじゃないかしら」

 

「なるほどねぇ。ユーノ曰くなのは程ではないけどなのはに匹敵する魔力あるって言われたしそうかもな」

 

すると結界が張られる感覚

 

近い

 

見つけた時には戦っていた

それを精霊魔装の剣を担ぎみていた

 

「魔法って便利よねぇ」

 

「あんなにバンバンやってても防護服で守ってくれるし」

 

そうこうしてるうちに戦いは終わりにさしかかった

 

金髪の子がジュエルシードの確保に向かった時なのはも向かいデバイスがぶつかり合ったその時

 

衝撃が発生した。そこまで近くにいなかった俺でも感じ取れるくらいにはつよい

 

「神威でごまかせないかねぇ」

 

「ちょっとレイあなたまさか…」

 

「無理だと思うけど封印するよ!」

 

やっぱり

ジュエルシードと戦ったことはあっても一度も封印できるか試したことは無い

それに今は完全に契約している

だからこそやろうと言うのだろう

 

 

そうと決まれば急いでジュエルシードへ近づく

 

「そこの金髪さん!ちょっと離れててよ!」

 

「あなたは…」

 

「魂すら焼き尽くす黒き雷よ───黒魔閃雷(ヘルブラスト)!」

 

 

 

ジュエルシードに突撃しようとしていた金髪を止めたあと最強クラスの精霊魔術を放つ

 

直撃したにもかかわらずジュエルシードの勢いが弱まった適度だった

 

「封印までは無理か」

 

「あなたはあの子の見方じゃないの?」

 

「俺とやるなら確実に命のやりとりだからねぇ」

 

「え?」

 

「こっちには非殺傷設定なんて便利なものは無いのさ」

 

かなり困惑している様子だがこんな所で話してていいのだろうか

 

「封印できるならしちゃったら?俺じゃ無理だったから」

 

 

ジュエルシードの勢いが弱まったのはおそらく自分の中にあるリンカーコアの影響だろう

 

「フェイト…ダメだ 危ない!」

 

その声を無視しフェイトと呼ばれた少女は強制封印という手段に出た

 

止まれ 止まれと呟きながら魔力を流して封印へ

防護服の防護を貫通したのかジュエルシードを包み込んでいるてからは血が出ていた

 

 

封印を完了した時には限界が来て倒れ込みそうになったがレイが支えた

 

「倒れ込むとかかなりの無茶するね」

 

そう言って治癒の効果のある精霊鉱石を起動し身につけさせた

ネックレスタイプになっているので手にもたせずに首にかける

 

「フェイトから離れろ!」

 

狼が人の姿になりながら突進してくるが動じる気配はない

 

「離れたらこのままぶっ倒れるけど?」

 

「う…」

 

さすがにそんな状態のフェイトをほっとく訳にも行かず言葉に詰まる

 

「さっさと帰って治療した方がいい。精霊鉱石じゃ気休め程度しか効果ないから」

 

「あ、あぁ…」

 

そう言ってフェイトを渡して数歩下がる

 

「あんた何者なんだい?」

 

「俺はレイ。レイ・アッシュドール 精霊使いだ」

 

「精霊使い?聞いたことないね」

 

「こっちは少し前まで魔法も知らなかったよ。あと、その石はまたあった時に返してくれると嬉しいな」

 

「あぁ、分かったよレイ あたしの名前はアルフだ」

 

「早く行った方がいい、またなアルフ」

 

「あぁ」

 

 

 

 

 

この後ジュエルシードを持っていかれたことを話すと空気が重くなったような気がした

 

 

 

 

 

──────────

 

 

「お茶です。艦長、どうかしました?」

 

「えぇ、実は…」

 

「あ、この2人今回の中心人物の魔導師ですよね?」

 

そこにはモニターに写った二人の魔導師の写真データがあった

 

 

「それよりも問題はこの子なのよ」

 

そこに新たに写真データを出す

 

モニターに写っているのはなのは フェイト レイの3人だったがその女性はレイを指差し

 

「この子、その女の子達と無関係ではないでしょうけどあんな剣を持って背中から翼が生えてるなんて魔法でもあんな芸当なかなか出来ないし普通じゃないわ」

 

「剣はデバイスじゃないんですか?」

 

「なんかちょっと違う気がするのよねぇ」

 

「現地についてから確かめればいいんじゃないですか?ここに呼ぶんですし」

 

「まぁ、そうね」

 

 

 

 

──────────



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第三勢力

なのはとフェイトのデバイスがぶっ壊れたためジュエルシードは探せなくなってしまった

 

まぁ、探せるけど暴走したらどうしようもないなこれ

 

それはそれとして学校を休むことにした

理由はジュエルシード探し

表向きはボランティアだ

 

勉強しなくても全部わかるのが一番の理由だ

 

デバイスは割とすぐ直ったけど

 

 

「あった」

 

ジュエルシード、発動しそうだからどうすることも出来ない

 

 

「寝よ…」

 

「こんな所で寝るんじゃないの」

 

「誰か来たら起こしてよ」

 

「全く仕方ないなぁ」

 

 

最高位の精霊を目覚ましに使うのはどうかと思うが長い間過ごしてきて姉弟みたいな感じで育ってきたからこうゆうことで機嫌を損ねたりしないのだと思う

 

 

──────────

 

 

 

 

 

 

 

「寝たわね」

 

 

普段子供らしくないくせにこういう時は子供らしい

 

 

「人が恋しいのはこっちでも一緒か…」

 

学院ではろくに付き合いがなかったしこちらでも同じだ

 

 

「来たわよ」

 

体を揺さぶり起きるよう促す

 

「んー」

 

「ちょっと寝ぼけてないで起きなさい」

 

「起きたァ…」

 

起きたと言いつつまた寝ようとする

 

 

「嘘つけ!」

 

「いった!?」

 

軽く平手して文字通り叩き起こす

 

「あぁ、時間か」

 

 

 

 

──────────

 

 

 

「レイ、これ返すよ」

 

「ありがとアルフ」

 

 

 

あーまた戦いが始まるよ

 

「ジュエルシードに衝撃を与えたらいけないよ」

 

「レイ…あの…この間はありがとう」

 

「そりゃどうも。後は魔導師でやってくれ」

 

2人が戦闘を再開しようとした時だった

 

「そこまでだ…」

 

二人の間に黒服の少年が現れた

 

「第三勢力…?」

 

「時空管理局執務官 クロノ・ハラオウンだ」

 

「詳しい事情を聞かせてもらおうか。これ以上戦闘行為を続けるなら…」

 

黒魔閃雷(ヘルブラスト)

 

漆黒の雷が降り注いだ

 

「君は…!」

 

「レイ君!」

 

なのはを巻き込むような形で黒いのを攻撃するが防がれる

魔法って便利だな 無詠唱発動は精霊魔術でも出来るけど

 

その拍子にバインドが解けたようでフェイトがジュエルシードに向かって進んで行った

 

「野郎!」

 

なにか飛んでくる

そう判断したレイはフェイトの間に割り込み

案の定飛んできた数発の閃光を斬る

 

「っ!?レイ!」

 

「早く行け!」

 

「公務執行妨害だぞ」

 

「知るかよ、さっさとやろうぜ?命の保証はしないけどっ!」

 

『そこまでです!』

 

レイが距離を詰めた時空間にモニターのようなものが現れた

 

「っ!?今度はなんだよ!?」

 

『時空管理局のリンディ・ハラオウンです。ごめんなさいね?少し話を聞かせてもらいたいの』

 

「……いいだろう乗ってやる」

 

『ありがとう』

 

 

その後案内されたのは…どこだろう

 

「なんだここ?」

 

「ここは時空管理局の次元航行艦船アースラだ」

 

うんわからん

 

 

道中ユーノが人間だったりと色々あったが問題なくつくことは出来た

 

 

 

リンディさんからロストロギアの説明を受けた俺達は捜索をやめろ的なことを言われたが一日時間をくれた

 

 

「それで、あなたは何者かしら?」

 

「これで三回目くらいかな。俺は、レイ・アッシュドール 精霊使いだよ」

 

「精霊使い?」

 

「この世界と似て非なる世界の住人である精霊と契約を結び使役する者を精霊使いと呼ぶんです」

 

「そんなの聞いたことないですね」

 

「当たり前だ、地球に住んでるやつでさえ存在を知っている人間は少ないんだから」

 

 

「それについて詳しく教えてくれたりは…」

 

「断る。ただ…」

 

「ただ?」

 

「精霊使いの武装や技は非殺傷設定とかないから結界が張られるまでは文字通り命のやり取りになる」

 

「何故か結界が張られると安全になるんだよなぁ」

 

「…こちらからなにかデバイスを送りましょうか」

 

考える素振りを見せたリンディさんはそんなことを言ってきた

 

「艦長!?」

 

「魔法を教えればかなりの原石よ?戦闘技術もあるし問題ないわ」

 

 

「考えさせてくれ あと、あんた絶対正気じゃない」

 

「私は正気よ?」

 

「見ず知らずにそんなこと言う時点でなかなかおかしいよ」

 

 

 

「今日のところはこれで解散でいいかしら?今夜一晩じっくり考えて、明日ゆっくりお話しましょ?」

 

「送っていこう。元の場所でいいね?」

 

「構わない」

 

 

 

──────────

 

「なのは、返事は任せるよ」

 

「わ、私に?」

 

「俺だって途中から放り出すなんて真似はできるだけしたくないんだよ」

 

「うん、わかったの」

 

「じゃあ、またね」

 

「うん、またね」



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絶剣

「いきなり呼び出しなんてどうしたんだよ」

 

「いやー悪いなぁレイ。ちょっと話しにくいことでな」

 

こういったことは珍しいな

元素精霊界(アストラル・ゼロ)に呼び出しを食らうことはあったがだいたい依頼で精霊鉱石を使った連絡ばかりで直接会うことはあまり無かった

 

「お前にはある程度絶剣技を教えたな」

 

「そうだね」

 

「そういうわけでキノコ狩りに行け」

 

「は?」

 

「魔神級精霊が出てきてもお前なら大丈夫だからな」

 

「桜乱烈華は対人用だろうが!烈華螺旋剣舞まだ覚えてないんだけど!」

 

「安心しろ。その時は実践で覚えればいい」

 

 

安心できないよ軽く命の危機だよ

 

「かの有名な男の精霊使い カゼハヤ・カミトだったか?そいつも同じような状況で会得したらしいから大丈夫だろ」

 

そんなこんなでキノコ狩りに行かされてます

 

 

 

 

「絶対こんな所にキノコなんかあるわけないだろうが!?」

 

 

指定された場所は洞窟だった

精霊の森の深部にあるだけあって危険な場所だ

 

 

 

「依頼内容はキノコ狩りのはずなんだけどなぁ、そういや現地に着いてから読めって手紙があったな?」

 

 

手紙にはこうあった

 

レイへ、キノコ狩り行ってきて

 

 

 

って言うのは建前で魔神級精霊討伐の依頼が入ったから狩ってきて

終わったら神儀院に報告してきてくれ

ついでに烈華螺旋剣舞使えるようになってこいコラ

 

 

 

 

 

「………」

 

多分今こんな顔してるかも→(#^ω^)ピキピキ

 

 

 

「ふっざけんなぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

 

あーくっそ!速攻でぶっ潰して帰ってやる!

 

 

その時背後に強大な気配

 

「おいおいこんなの聞いてないよ…」

 

 

魔神級とは書いてあった、が

 

「この気配…魔精霊か…」

 

 

魔精霊

 

研究者が勝手にそう名付けろくに研究されていない精霊の総称

 

基本的に理性を保ってるようなものはおらず暴れ回ったりしているものが多い

 

とりあえず遭遇したら危険回避のため逃げた方がいいような相手だ

 

精霊契約を結ぶことは不可能だが魔女と呼ばれる例外が少ないがいる

 

少なくとも近頃そんな存在はいないため本当にレアケースなのだろう

 

「おもしろいじゃん」

 

 

 

─────────────────

 

 

 

 

「Zzz...」

 

 

「こりゃあまた随分派手にやったな…」

 

「迎えに来るのが遅いからこうなったのよ」

 

 

 

 

今現在ここに居るのはレイ、レストとレイの師匠であるアステル・シェルマイス さらに一部無くなってたり焼けてたりする屍

 

おそらく血の匂いに誘われた凶暴な生物が屍の正体だろう

 

「いやー大丈夫だと思ったんだけどなぁ」

 

「早く連れて帰りなさい。早くしないと死ぬわよ」

 

「治癒の精霊鉱石持ってなかったかこいつ?」

 

「全部使ってこれなのよ」

 

 

そこまで苦戦するような相手じゃないだろうに

と思ったが絶剣技は上位剣技になると体に負担が割とかかる

そう言えばこいつまだ9歳だっけ などと思いつつ病院に連れていった

 

 

──────────

 

 

 

「んー」

 

「やっと起きたか」

 

そう言えばなんで寝てるんだっけ

 

「烈華螺旋剣舞 使えるようになったぜ」

 

「起きて第一声がそれか」

 

そりゃあ課題クリアしたんだし。後は終の型だけ

 

「神儀院には報告しておいたから帰ってゆっくり休め」

 

「さすがに疲れたからそうする…」

 

 

 

──────────

 

「不在着信…」

 

家に帰ると同じ番号から留守電が数件

 

 

「誰だろ?」

 

なのはに電話番号教えておいたけどこんなに早くかけてくるのか?

 

一番最初にかかってきたものを聞いてみる

 

 

『もしもし?高町ですレイ君いますか?いたら電話してと伝えておいてください』

 

 

「これがなのはからってことは全部なのはか」

 

よし、留守電聞かずに電話しようそうしよう

 

 

 

 

『もしもしレイ君!?』

 

「おー留守電来てたから電話したんだけd『今まで何してたの!』」

 

「は?」

 

『1週間も学校お休みしてぇ…』

 

なんか声が泣きそうになってる…

 

「ちょっと元素精霊界(アストラル・ゼロ)にいってたんだよ」

 

『そうなの?大丈夫だった?』

 

「大丈夫だよ それより電話してきたのは何か用なの?」

 

「あっ、リンディさんに協力することにしたから伝えておこうと思って電話したの」

 

「俺も協力するよ。途中から放り出すなんて真似は出来ない」

 

「わかった、そう伝えておくね」

 

「デバイスの件もOKって伝えといて」

 

『わかった じゃあ、またね』

 

「うん、またね」

 

 

 

 

 

 

 

「さて、今日はもう休むか」

 

「学校には休むって言っといたわよ」

 

流石

仕事が早い

学校の勉強なんてやらなくても問題ない

 

 

「さぁ、剣舞を始めよう」

 

「もう寝なさい」

 

「はーい」

 

 



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雷鳴

アースラに協力することになった俺達は当然学校を休みジュエルシードを探すことになった

正直学校でもやることないからいいんだけど

 

学院の初等部は卒業している中等部も問題なく進める

 

 

 

「エルオールかぁ…」

 

「あら、レイならエルオール予備院なんて行かなくてもアレイシア精霊学院通えるじゃない」

 

「中学行かずに精霊学院行くのもいいかな」

 

そうするものいいかもしれないと思い始めている自分がいる

しかし選ぶのはいつだって自分だ

 

 

────────────────────

 

 

なのは達とと一緒にいる機会が増えたこともあり精霊と精霊使い、そして剣舞(ブレイドダンス)などについて説明していた

 

 

「ってことでつい最近では一定の周期で剣舞(ブレイドダンス)が開催されてるんだ。」

 

「何言ってるか全然わかんないの…」

 

「簡単に言えば元素精霊界(アストラル・ゼロ)で行われるお祭りだよ」

 

「あ、それならわかりやすいね」

 

ただし命懸けの、とは言わない

 

いつか自分の剣舞を見に来てもらいたいと思う

 

そうこう雑談しているうちに話題はジュエルシードのことになる

 

 

「ジュエルシードってあと何個だっけ?」

 

「確か残りは7つ」

 

「海に沈んでるんじゃないかって話だけど…」

 

「協力するって言っても何も出来ないからなぁ…」

 

結界がなければいくら魔導師でバリアジャケットなんてものがあろうと戦闘になれば防御を貫き人を殺す

そんなことになりたくはないが魔法なんて使えない

 

本当にどうしようもないのだ

 

 

 

そんな時だった

アラートが鳴ったのだ

 

 

────────────────────

 

 

「あれなに?」

 

「海にあったジュエルシード7つを全て強制起動したんだ」

 

「助けには行かないのか?」

 

「このままだと彼女は自滅する。しなかったとしても動けなくなったところを捕まえる」

 

それは組織的には正しい判断なのだろう

だからといって納得はできないのが個人的なところだ

 

「残酷に見えるかもしれないけれど組織としては確実性を取らなくれはならないの」

 

「なら勝手にやらせてもらいます」

 

「え?」

 

「我は夜を翔ける─────虚翼(ホロウイング)

 

あの翼とは違う神威で形作られたコウモリの羽のような翼を魔術で作る

 

「レイ?何をしてるんだ」

 

「ちょっとやる事やってくるんだよクロノ」

 

「何を言って───」

 

「転移魔術、起動確認。いってきます」

 

「おい!?」

 

 

 

「レイ君!?」

 

「なのはも!」

 

「う、うん!」

 

 

 

「あの子の結界内に…転送!」

 

 

 

────────────────────

 

 

 

「フェイト!」

 

「レイ!?」

 

「アンタどこから湧いてきたんだい!?」

 

 

ちょっと転移で、なんてのは予想ついていそうだから言わない

 

 

「これをふたりじゃ辛いでしょ?増援くるから協力して封印してくれ」

 

「増援?」

 

分かってるくせにー

 

「あの白い服の子だよ、敵だろうけどここは我慢して協力した方が早いよ」

 

 

複雑そうな表情をしているがこのままでは行けないことは薄々気づいていたのか抵抗はなかった

 

そこからは早かった

魔力がなかったフェイトになのはは魔力を分け与え

ユーノとアルフがバインドで竜巻を拘束し

2人がジュエルシードを全て一撃で封印した

 

 

 

そこでなのはは友達になりたいと伝えることができた

 

 

 

 

 

 

──────────そこまでは良かった

 

 

 

俺は魔導師では無い

魔力を感じ取る能力は魔力を持たない人より少しある程度

だから気づけなかった

 

 

天から降り注ぐ紫の雷の気配に

光が視認できるその瞬間まで

 

 

 

 

 

「なんだよあれ…」

 

 

見ているしか無かった

何が起こってるのかもよくわからない

気づけば全て終わっていた

ジュエルシードは全てではないが回収されていたし

フェイトとアルフの姿もなかった

 

 

 

 

 

この時ジュエルシードは両者の手によって全て回収された

 

 

当人の知らない疑問を残して




あくまで卒業してるのは小学校的な立ち位置の学院
描きたいものが多いけどかけないこの頃


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閑話

「…で、あなた達何か言い訳はあるかしら?」

 

「本当に申し訳なく思ってまーす」

 

あれから3人はリンディさん直々のお説教タイムになっていた

 

「命令違反だけでも大変な行動なのですが今回は注意だけにしておきます。ただでさえレイさんという精霊使いという不可解な存在がいるというのに全く…」

 

本当に申し訳ない

 

「そう言えば、シュエルシードってどうなったんですか? 」

 

「先程の戦闘でクロノが4つ回収しましたし、フェイトさんが所持しているものも含めると全て回収はされています。 ですがフェイトさん達の持つジュエルシードはどうにかして回収しないと行けませんね…」

「まぁ、あの規模の魔法を使ったということは回復にも時間がかかりますし暫くは大丈夫だとおもうし一時帰宅してご家族や友達に元気な顔を見せてあげましょう」

 

 

 

 

 

 

 

 

────────────────────

 

 

 

リンディさんがなのはの家に行っている頃のことだ

 

 

 

 

「レイ、工房からお前にお届けものだぞ?」

 

 

帰ってみると突然そんなことを言われた

 

ていうか…

 

「なんでいんのさ」

 

 

「それを届けに来たんだ」

 

 

荷物というのは長い箱だった

自身の身長に対して大きさがあった

 

「あぁ、そうなのありがとね」

 

 

「じゃあ私は帰るからな」

 

 

「帰るのはやくない?」

 

 

元々荷物を届けに来ただけなのと様子を見て元気そうで安心したそうだ

 

 

 

 

────────────────────

 

「これは…剣か」

 

 

ジュエルシードとの初戦で短剣が通用しなかったあたり戦力的には期待は出来ないだろう

 

 

 

 

それにしてもシンプルだな

余計な装飾が無い分実用性しかない

 

鍔の部分に赤い宝石があるくらいか

 

 

 

「ってこれまさか!?」

 

 

 

精霊王の血(ブラッド・ストーン)!?」

 

 

 

精霊王の血 ブラッド・ストーン

 

聖域と呼ばれる場所でしか取れない特殊な精霊鉱石

通常の精霊鉱石は低位の精霊くらいしか封じられないが精霊王の血はそれと比べ物にならないくらい強力な精霊が封じられている場合が多い

というかこれ一つ買うのに小国1個と同レベルの費用がかかる

個人で持つ武器につけていいようなものでは無い

 

 

 

「…まずは素振りかな」

 

 

 

 

────────────────────

 

 

 

「とんでもないものがはまってたわねその剣」

 

「信じられるか?国1個買えるレベルだぞ精霊王の血の値段って」

 

とりあえず的を設置してそれと向かい合うように素振りをすることにした

 

「せいっ!」

 

 

1度振って改めてわかる

かなりいい剣だ

長く使ってたように手に馴染む

 

「あー…レイ?」

 

「何?」

 

なんか躊躇いがちに聞いてきたんだが

 

「的が…」

 

 

的?確かに一度振って横向いたから的は見てなかっ…

 

 

「……え?」

 

的が真っ二つだった

 

 

もう一度言おう的が真っ二つだった(・・・・・・・・・)

 

 

 

もちろん直接切った訳では無い

なんで後ろの壁にまで切り傷があるんだ!?

 

 

 

「手紙入ってたわよ」

 

「貸せ!」

 

思わずひったくってしまったが色々なことが起こりすぎてる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レイへ

 

この手紙を読んでいるということは剣は無事に届いたみたいでよかったよ

 

 

正直剣に精霊王の血が装飾されててかなりビビり散らかしてる事だろう

 

ソレにはかつて魔王を滅ぼし魔王の佩刀にもなってる伝説の聖剣 魔王殺しの聖剣(デモン・スレイヤー)の力の一部が封じられている

 

だから剣としてはありえないくらい頑丈だし持ってるだけでも鋼の剣精霊の恩恵が受けられる

 

この手紙はこれで終わりにするが

それはもうお前のものだ、役立ててくれ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「まじで…?」

 

 

 

ちょっと強力すぎるくらいの武器を手に入れてしまったようだ

 

 

 

 




本気の勝負は無視して時の庭園に乗り込みます(予定)


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決別

あれはとんでもなくいいものだ

 

腕にかすっただけでも腕が飛びかねないレベルだ

 

世界救っちゃった人が使ってた精霊が一部とはいえ封じられているのはスゴすぎる

 

 

「まさかあの魔王殺しの聖剣(デモン・スレイヤー)が封じられた精霊王の血(ブラッド・ストーン)が付けられた剣とはねー」

 

 

ちなみにあれからは学校に戻らず元素精霊界(アストラル・ゼロ)に向かい凶暴な精霊の討伐を行っていた訳だが剣が強すぎる

 

精霊魔装(エレメンタルヴァッフェ)を使っていないにもかかわらず結構強力な精霊も討伐できている

 

 

「そこら辺の精霊魔装より強いんじゃね?これ」

 

「それはありえないわ。絆で結ばれた契約精霊の力がいくら強力でも精霊魔装で無いものに分けるはずないわ」

 

 

 

知ってた

 

レイは今新たに貰った剣で機械兵相手に無双している

 

 

なぜこうなったかは少し時間を遡ることになる──────────

 

 

 

 

 

 

なのはがフェイトとジュエルシードをかけて勝負し、フェイトは敗北しアースラに拘束された

 

そこでフェイトは母親から自身の出生に関する重大な秘密を打ち明けられ、茫然自失

 

もはや立ち直ることは普通ならほぼ不可能だろう

 

 

レイはそんなこととは別方面で驚いていた

 

 

フェイトが倒れたためアルフと共にフェイトの病室にいた

 

 

 

 

 

「クローン作れるとか魔法ってなんでもありだよね」

 

「…」

 

当然フェイトは何も答えない

 

「アンタは…レイは、なんとも思わないのかい?」

 

躊躇いがちに聞いてくるアルフに対して答える

 

 

「大昔、ふたりの男女がいた」

 

 

 

その2人は愛し合っていた

だが、平和な日々は長くは続かなかった

少女は亡くなってしまったのです

 

少年は深く悲しみあるものにすがりついた

 

その結果、少女は蘇った

 

 

「あるもの…ってなんだい?」

 

「それは言えない。でも、その蘇った少女は永遠の時を生きなければならなくなった」

 

「どういうことだい?」

 

 

「確かに少女は蘇った、人ではなく精霊として(・・・・・・・・・・)

 

 

「愛するものもいなくなり誰も知る人もいなくなった。だから少女は眠りについた、自らを封印するという手段をとって」

 

 

「何が言いたいんだい」

 

「死人を蘇らせても望んだ結果は訪れない。つまり、そういうことさ」

 

 

 

 

 

「聞いてるだろフェイト。今の話聞いて思うところがあるならきっちり話しつけな。自分自身でね」

 

 

 

 

 

──────────

 

 

 

 

 

「クロノ、突撃の用意は出来てるか?」

 

「突撃じゃなくて突入なんだが。あとフェイトの様子はどうだった?」

 

あれを見ていたからか、心配だからか、あるいは両方か、聞いてくる

 

 

「あれはダメだ、何かきっかけがないと立ち直れない」

 

「精霊使いには ああいったことの解決法とかないのか?」

 

 

「精霊使いに限った話じゃないけど精神に重大なショックがかかると心が壊れるのを防ぐためにそれに関する記憶を全ての記憶を自ら消すことが分かってる。フェイトはそうなる直前って訳」

 

 

映像でも流してたらどうだ

 

 

そう言い残しレイは先行して突入していった

 

 

 

 

 

「またあいつは勝手なことを…」

 

 

 

 

 

 

 

────────────────────

 

 

 

先行して突入していったレイは機械兵相手に剣を振っているのだが

斬撃は飛ぶわ 剣そのものも切れ味抜群で機械ということを忘れるくらいにあっさり斬れる

 

そして冒頭の場面に戻る

 

 

 

「直されたりでもしたら厄介だから本格的に潰しとくか?」

 

 

「徹底的にやってやりましょうか」

 

 

 

「黒より深き夜よ、光さえ届かない深き闇よ、今ここに黒鉄くろがねの刃となりて、我が手に力を!」

 

 

真実を貫く剣槌(ヴォーパル・バスター)を展開し力任せに叩き潰していく

 

 

「貫け!」

 

 

 

精霊魔術も使って潰していってるにも関わらず減る様子がない

恐らくここに集中している

 

 

 

 

「キリないな…」

 

 

 

 

 

 

────────────────────

 

 

レイ君が先に行ってしまったということであとから突入することになった私たちはクロノくん、ユーノくんと突入していきました

 

 

虚数空間という魔法が使えない穴がそこらじゅうに広がっていて落ちたらそのまま助からないと聞いて怖くなってしまったのですがそれに関して疑問も出てきたのですがこれは割愛

 

 

進んでいくとバラバラに斬られた機械のようなものやベコベコに叩き潰されたものもありました

 

 

残骸を辿っていくと戦闘音が聞こえてきた────────

 

 

 

 

────────────────────

 

「レイ君!」

 

 

 

「来たか!なのは!ユーノ!アルフまで!?」

 

 

アルフまでこちらに来ているのは驚きだった

 

 

「フェイトはいいのか?」

 

「あの子のためにもさっさと終わらせようと思ってね」

 

 

 

 

クロノは別行動でプレシアを捕まえに行ったらしい

そうして三人を加え進んているのだがキリがない

 

 

ユーノも拘束したりしているがそれも無理やり破壊され

 

なのはに向かって投げられた武器を迎撃しようにも分散して対処していたため間に合わない

 

 

その時黄金の雷が降り注ぎ投げられた武器諸共周りの機械兵を全滅させた

 

 

 

「レイ、なのは 大丈夫だった?」

 

 

「来ると思ってたよフェイト」

 

「フェイトちゃん…!」

 

 

 

 

 

 

アルフと感動の再会をしていたフェイトだが大型の機械兵が現れた

 

「大型だ 防御が硬い」

 

 

「2人とも行けるな?」

 

「うん!」

 

 

 

 

あっさり決着が着きそうだ

それほどまでに2人はすごい

あっさり両腕を破壊してしまった

 

「ディバイーン…」

 

「サンダー…」

 

2人に合わせて詠唱を始める

 

「魂すらも焼き尽くす黒き雷よ…」

 

 

 

 

「バスター!」

 

「スマッシャー!」

 

黒魔閃雷(ヘルブラスト)!」

 

 

3人が放った技は過剰とも取れる威力だった

 

 

 

 

 

 

────────────────────

 

 

 

 

 

なのはと別れプレシアの待つ最奥に向かっていた

 

「フェイトは言うことは決まってるか?」

 

「大丈夫」

 

「なんでレイはついてきてんだい?」

 

 

「お前らにした話をあの人にもするため」

 

話したところで、聞いたところでどうこうできるものではないのだが

 

 

 

 

最奥に到着したのはいいが既にクロノがいた

 

フェイトの思いを告げたあとプレシア本人が聞いているかは無視してあの時と同じ話をオチは言わずに話した

 

蘇生が成功した部分に異常な反応を示した

 

「あなたには蘇生の方法があるって言うの?」

 

「出来てもやらないよ」

 

「今の話では問題なくできてたようにも思えるけれど?」

 

「じゃあ聞くけどあんたには娘を自分が死んでも、知ってる人が全員死んでも生き続けなければならない悲しみを背負わせる覚悟はあるか?」

 

 

 

「なんですって…?」

 

「あの話には続きがあってな知り合いも愛する人もいなくなって死ぬことも叶わない悲しみに耐えられなくなった結果自らを封印したんだ」

 

「そんな思いをさせてまで生き返らせる意味はあるのか?」

 

 

「それは…」

 

「ないだろ!掴めない過去より掴める未来を目指してみろよ!」

 

 

 

その時 地面が揺れた

 

虚数空間とかいう穴が大きく空いていて足場が崩れアリシアと共にプレシアは落ちていった

 

 

 

 

そこでかけに出てみた

魔法が使えなくなる

じゃあ精霊魔術はどうだ と

 

 

 

「くそっ!」

 

 

 

「レイ、ダメ!」

 

 

止めるのも当然だ

プレシアのように落下してしまった訳ではなく自ら飛び込んだのだから

 

 

 

 

「行くぞレスト。半分力貸してよ!」

 

 

「我は空を翔ける闇───《 黒の翼(ブラック・ウィング) 》」

 

 

 

 

魔術で翼を出してみると問題なく翼が出現した

賭けには勝ったようだ

 

プレシアのデバイスを回収しそのままプレシアの腰を抱えるがアリシアのポッドが重いのかそれともパワーが足りないか

 

速度は減少したが落下は止まらなかった

 

 

「なぜ虚数空間で魔法を!?」

 

「魔法とは違うんだよこれは!」

 

「話しなさい!あなたまで落ちるわよ!」

 

「黙れ!さっき言ったこと忘れたか!少しはフェイトのために生きてみやがれ!」

 

 

 

『レイ!これ以上は上に戻れなくなるわよ!』

 

 

「ちっ!」

 

 

「…それを持っていきなさい」

 

「冗談だろ?諦めるのか?」

 

「そのデバイスは好きにしていいわ。私やアリシアの分まであなた達には生きていて欲しいもの」

「それと諦めたわけじゃないわ、私は未来を託すのよ」

 

「言ってること真逆じゃないか?」

 

「あなたの言葉で考えが変わった結果ね」

 

 

 

 

 

「最後に何者か聞かせて貰えないかしら」

 

 

「レイ・アッシュドール 精霊使いだ」

 

「…世界は広いわね。精霊使いなんて聞いたことがないもの」

 

 

最後の手段しかない

 

 

「やれるかは分からないが転移するぞ!」

 

転移の術が込められた精霊鉱石を取り出す

アースラで借りていた部屋に

設定してあるため成功すればそこに出る

 

「そんな石で何が…」

 

「帰るんだよ。みんなの所に」

 

そうして石を砕き術を発動させる

 

そして抱えていた手が解かれた

 

 

 

「なっ!?」

 

「行くなら一人でいきなさい。少し…疲れてしまったわ」

 

 

「そうかよ。じゃあな、プレシア・テスタロッサ」

 

 

そうして時間差で発動した術はレイだけを転移させた

 

 

 




無印次回終了

精霊使いの剣舞に絡めた番外編を考え中
メカオタのの姉を持つあの子にスポットを当てようと思うよ!


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終劇 ジュエルシード

いつだってそうだ

 

いつだって何かを得るために何かを失って

 

 

失ったものの割に合わないものを得る

 

 

 

 

 

 

 

 

 

────────────────────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「フェイトちゃん大丈夫?」

 

「うん…」

 

 

あれから、ただ脱出するために動くしかなかった

 

母さんが落ちて、レイが飛び込んで

助けになんて行けなかった

 

 

レイの分まで生きていかなくちゃn「くそっ!」

 

「え?」

 

「今の声…レイ君のじゃ…」

 

 

 

私はその声を聞いた時には走り出していた

 

 

 

────────────────────

 

 

 

 

「レイ!」

 

 

 

 

 

「…」

 

 

 

 

虚数空間から転移魔術で脱出する賭けに勝ったレイは転移先の部屋で来訪者に気付いた

 

 

「フェイトか…」

 

「レイ?どうやって戻ったの?母さんは?」

 

 

 

レイは無言で手を突き出しその下にフェイトは手をいれ握っていたものが手の上に落とされた

 

 

 

「これって…」

 

「お前の母さんのデバイスだよ。持ってけってさ」

 

 

回収した際に持たされたものだが使い方がわからないしフェイトに渡した方がいいだろうと考えた結果だ

渡された時には杖の状態からレイジングハートと同じくらいの大きさの紫の宝石に変化していた

 

 

「お前が持っとけよ、形見だし」

 

「うん…そうする」

 

 

 

────────────────────

 

 

 

 

「で、君には色々聞きたいことがあるんだが!」

 

「そうねぇ、虚数空間に落ちたはずなのになんでアースラの部屋にいたのかとか聞きたいわねぇ」

 

 

無事に生還した俺だったんだがアースラの全員の目の前で縛られて正座させられてるんだなこれが

 

 

「とりあえずこの状態をなんとかして欲しいんだけどなんでクルー全員の前でさらし者にされてんの」

 

「あなたがやった事ははっきり言って私たち魔導師が経験したことがないのだからこんな大事になっているわけです」

 

行けるかなと思ってやってみたら行けたんだ

俺悪くないよね

 

「魔導師と精霊使いは根本的に違うってことでひとつ」

 

「それで納得するのもあれなのだけれど事実な以上どうしようもないわね」

 

「事件は解決したのでなのはもだが家に帰って休むといい。しばらく家族にもあっていないだろう」

 

 

 

────────────────────

 

 

 

 

「なんかあっという間だったようなそうでも無いようなって感じだ」

 

「私は色々なことがあったし楽しかったよ。ユーノ君やフェイトちゃん、アースラのみんなとも会えたし」

 

 

 

それから事後処理などでフェイトらが本局に行くことが決定した

その前に1度会える機会をくれるらしい

なのはと俺は本人のご指名があったので行くことになった

 

 

なのはとフェイトが泣きながら抱き合ってる時俺はもちろんアルフらのところにいた

アルフボロ泣きである

 

「君は行かなくていいのか?」

 

「あっちが終わったらなんか言ってくるっしょ」

 

 

「レイ」

 

ほらきた

 

 

「今回の件、ありがとう」

 

「何もしてないってわけじゃないけどほぼなにも出来てなかったけどな」

 

「それでもだよ。君は私たちを助けてくれたし母さんだって助けようとしてくれた」

 

「助けられてなかったけどな」

 

「またそんなことばかり…」

 

 

実際あの機械相手に無双してたくらいだからほんとに何も出来てないんだよね

 

 

「本局行くんだよな」

 

「うん」

 

「俺もそのうち行くことになるかもしれないから会えるかもな」

 

「そうなの?」

 

「あぁ、なんでもデバイスくれるんだってさ」

 

 

「すまない、そろそろ時間だ」

 

 

「あ、待って最後に」

 

 

「フェイト 契約だ」

 

「契約?」

 

「そうだよ。いつかまた、再びこの地でまた会おう」

 

「うん!」

 

 

そして少し屈んでと誘導し…

 

 

 

 

 

額に口付けした

 

 

「っ!?」

 

「え!?」

 

「なっ!?」

 

 

 

 

 

上からフェイト なのは クロノ

突然目の前で額にキスされればそうなるだろうね

 

 

「えっ、あぅ…」

 

 

 

フェイトは羞恥でもう真っ赤である

 

 

なのはとクロノもフェイトほどではないが顔が赤い

 

 

 

そして去り際にこう言い放つ

 

「口付けは精霊使いにとって最上位の精霊契約だよ!破るなよなー!」

 

 

 

 

そうしてフェイト達は転移していった

 

 

「レイ君…」

 

 

 

その直後名前を呼ばれると共に背筋が凍るような感覚が

 

 

「レイ君ってさ…」

 

「はい…」

 

「フェイトちゃんのこと…好きなの?」

 

「もしかして口付けの事言ってる?あれは契約だよ?」

 

「へ?そうなの?じゃあレイ君は…」

 

「友達としてはすきだよ?」

 

アレー?

握りこぶしプルプルさせちゃってどうしたのなのはさん

 

 

「もー!レイ君!」

 

「あっははは。逃げろー!」

 

「待てー!」

 

 

 

 

 

 

こうして俺達は日常にちょっぴり非日常を交え生活していく

いつかの約束を果たすために…




終わると思った?終わらないんだなぁこれがァ!
無印は終わるけど
次からは番外編ってことで人によって吸血鬼だったりそうでなかったりするあの子やその親友に焦点を当てて行くよ!(多分)
それじゃあまた逢う日まで!


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番外 月村家の精霊書庫

彼は他の人とは違う印象だった

常に右手をなにかで隠していた

手袋だったり、布だったり

なんでそんなことしてるのか気にはなったこともあるが聞こうとは思わなかった

私たちのようになにか秘密があると思ったこともあった

 

まさかこんなことになるなんて

 

 

 

 

 

 

 

 

────────────────────

 

 

 

 

 

「精霊の気配がする?」

 

「えぇ、恐らく封印精霊がまだこの世界に残っていてそれの封印が解けようとしているのかもしれないわ」

 

 

 

 

 

封印精霊

 

その凶暴さ故に本などに封印された精霊の事

俺が持っている剣についてる精霊王の血(ブラッド・ストーン)に封じられている魔王殺しの聖剣(デモン・スレイヤー)もかつてアレイシア精霊学院付近の祠にあったセヴェリアンの聖剣なる剣に封印されていた封印精霊だ

 

 

「しっかしなんでまたこの近くに?」

 

「歴史ある家もあるみたいだし精霊使いや元素精霊界について知っているところもあるかもしれないわね」

 

 

「その封印精霊が暴れだしたら収拾つかないよね?」

 

「だから今夜その封印が解けかけの封印精霊を封印された物ごと盗んで精霊を送り返したあと元の場所に返すのよ」

 

な、なんつー無茶をやらせようとしてるんだこいつは

 

「マジで言ってる?」

 

「えぇ、場所も調べたし抜かりないわ」

 

「わかったやるよ。精霊関連を何とかするのは精霊使いの役目だ」

 

 

 

 

────────────────────

 

 

 

 

「ここすずかの家じゃないか…」

 

「あら、知り合いなの?」

 

 

「友達」

 

「仲のいい人がいて私は嬉しいわ」

 

うっせぇほっとけ

 

 

「じゃあさっさと済ませるかね」

 

 

 

────────────────────

 

 

 

唐突に目が覚めた

普段こんなことないのに…

 

 

 

 

 

「お邪魔しまーす…」

 

 

え?人!?

なんでこんな夜遅くに!?

 

 

 

 

 

 

「一番の近道はここからかよ」

 

「眠ってるようだしさっさと済ませるわよ」

 

え?なに?何を言ってるの?しかも2人!?

 

「場所は案内するわ。行くわよレイ」

 

レイ…君?

声に聞き覚えがあると思ってたけどクラスメイトだったなんて

 

「寝たいしさっさと始末して帰りたい」

 

始末…?私たちの命を狙って来たの…?

 

 

そうして部屋から出ていってしまった

 

「レイ君…あなたは何者なの…?」

 

 

バレないようにこっそり部屋から抜け出した

 

 

 

────────────────────

 

 

 

 

「やっぱり定番すぎるよ」

 

本だもん

 

 

「よし、封絶結界も張ったしさっさと送り返して帰って寝よ」

 

 

「何してるの?」

 

「っ!?」

 

 

ちょっとまて寝てたよな

すずかさっき寝てたよななんでここにいんの!?

 

「なんで…」

 

「それはこっちよセリフだよレイ君」

 

 

「いや、寝て…」

 

「偶然起きたんだよ。そしたらいきなり不法侵入してくるし」

 

「それ、どうするつもりなの?」

 

無論あの本だろう

精霊に関しては知らないはずなのでどう言ったらいいだろうか

 

「あー、これ曰く付きだからしょぶ」

 

「嘘だよね?」

 

バレてるし

 

 

 

「これやべーやつだからさっさと処分したいからはや」

 

 

 

く部屋に戻ってくれ。という続きは言えなかった

 

 

 

 

突如吹く冷気 バラバラとめくれる本

 

封印精霊の封印が解けてしまったのだ

 

 

あーこれはまずいねぇ

 

 

「え!?なにが起こって…」

 

「緊急事態だ!さっさとここから離れろ!」

 

そして封印精霊が姿を現した

 

 

 

「あれは確か…」

 

 

 

 

 

アイスサラマンダー

 

 

 

全身が氷でできているでかいトカゲ

と言ったら説明が早いが

氷が突起になっていて刃のように鋭いもんだから面倒な相手だ

 

 

 

「くそ 面倒だな」

 

 

戦うだけなら問題ではない

問題はすずかがいるということ

 

幸い外に被害が出ないようにしてあるからまだいい

 

 

「いい?早く外に出てベッドに戻るんだ」

 

「ちょっ、なんで!」

 

「いい?これはなんか悪い夢なんだ、もう一度寝て目が覚めれば全部元通りだ いいね?」

 

そう言ってすずかを部屋から追い出し魔術で鍵をかける

なんかどんどん叩いてるけど関係ない

 

 

 

決着自体はあっさり着いた

周りの氷を破壊して滅多斬りにしてたら消滅していた

 

なかなか近づけないし色々切れたし周りのものを壊さないように気を使ったから被弾しまくった

結局結構な被害が出たけど

 

 

「あーくっそ…やられた」

 

ちょっと被弾しすぎた

身体中切り傷に凍傷だらけだ

 

周りの被害のことを考えてたら神威を使いすぎた…

 

 

あぁ…眠い…

 

 

 

 

 

 

────────────────────

 

 

 

レイが図書室で大騒ぎしてたもんだから月村家の全員が目を覚まし音の発生源であるその場所に集合していた

 

「すずか何があったの!?」

 

「実は…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なるほどね。で、レイくんはこの中に?」

 

「うん、でも何度やってもあかないしすごい音してたし急に音しなくなるし…」

 

 

 

 

同級生がいきなり現れて家でドタバタやってていきなり音が消えたんだものそれはそうなるだろう

 

 

物は試しとドアノブに手をかけるがすずかが言っていた通り開かないなんてことは無かった

むしろ普通に開いた

すずかも驚いた様子だがそれ以上に中がとんでもない事になっていた

 

所々凍っている場所

氷が解けたのか濡れている場所

 

更には大きな斬撃痕などもそうだが

 

 

壁際の血溜まりに寝転んでいる少年の姿

切り傷がそこら中にあり所々白が残る服は真っ赤に染っている

 

 

「なによこれ…」

 

「レイ君!」

 

 

すずかは思わずレイに駆け寄ろうとするがメイドに抱えられて止められていた

 

「ノエル、この子の治療を、ここは後回しよ」

 

「了解しました」

 

 

 

 

────────────────────

 

 

 

 

 

「ノエル あの子は目が覚めた?」

 

「あれからすぐに手当しましたしもう目覚めていてもおかしくないのですがまだ目を覚ましていませんね」

 

現在レイが眠っている部屋で2人は話していた

 

あれからかなりの時間が経っているし

学校はもうすぐ終わってそろそろすずかも帰ってくる頃だろう

 

 

そもそも怪我だけならとっくに目を覚まして学校にだっていっているくらいだ

神威の消耗が激しいと最悪目を覚まさないことだってある

酷いとそのまま逝ってしまうことだってあるのだ

ただ神威の消費で眠ることはよくあることでレイは常にカムイを込めた精霊鉱石を持ち歩いているため最悪の事態に陥る確率は極めて低い

 

 

 

「いっつ…どこだここ…?」

 

 

「目が覚めたみたいね」

 

 

…?

 

 

「えっ?忍さん?」

 

「そうよ?」

 

 

 

 

・・・!

 

あっ…これ捕まったやつだ

 

 

 

 

「あー僕学校n「もう放課後よ」…」

 

寝すぎじゃね?だってここに来たの夜中だよ?

 

「お邪魔しました、帰ります」

 

「はいそうですかって帰すと思ってるのかしら~?」

 

 

────────────────────

 

 

「で、教えてもらおうかしら?あなた自身について」

 

 

 

正直話したくないんだけどそこのシスコンどうにかしてください圧がすごいです

 

 

 

「なのはとは一体どういう関係なんだ?」

 

「まず初めに聞くことがそれですかこのシスコンめ!」

 

「そうよそんなこと聞くために呼んだんじゃないのよ」

 

 

 

そう言われ納得いかないといった様子で着席

 

「で、説明してくれるわよね? あんなことになってたんだものしてくれなきゃ困るわ」

 

 

 

言うしかないか…

 

「まず大前提としてあなた方は人ならざる存在を信じますか?」

 

「人ならざるもの?」

 

「そうです、それらは時に人に干渉し、ある人物はそれらを使役する」

 

「それらを精霊、精霊を使役する者を精霊使いと呼んでいます」

 

 

これだけ言えばいいだろあとは察してくれ

 

「精霊と言っても様々な種類がいます。無害なものもいれば危険すぎて封印されるものも」

 

「あの惨状は精霊の仕業だと言いたいの?」

 

「正確にはそれに俺も含まれますけどね」

 

 

 

~少年説明中~

 

 

 

 

「ちょっと待ってちょうだい」

 

「なんですか」

 

「その精霊契約?って言うのは清らかな乙女じゃないと出来ないって言ったわよね?」

 

「言いましたが」

 

「あなた男の子じゃない!」

 

 

あぁ、なんだそんなことか

 

 

「何事にも例外ってのは存在します。それが俺です」

 

 

 

 

それはかつていた王の話

全ての王を滅ぼすために

自らの力を男に与えた闇の王

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

────────────────────

話を戻そう

 

「さっき説明した通りここには封印精霊が封じられている本があった、それを始末するためにここに来て、すずかにばれて紆余曲折あり今この状況になっているわけです」

 

「あなた達は私たちに敵意がある訳では無いのね?」

 

「そんなのあったらすずかを締め出してませんよ」

 

 

「今日は色々聞かせてくれてありがとうせっかくだし泊まって行きなさい」

 

「さすがにそれは…」

 

「丸1日人の家で意識不明だったのに2日も変わらないわよ」

 

「…分かりました」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ということですずかに精霊のこと教えてあげてちょうだいね?」

 

「なんでですか!」

 

「才能あるかもしれないわよ?それともばらされたい?」

 

「それで脅すのは酷くないですか!?」




すずかちゃん参入フラグ?


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閑話2

剣は斬るより殴るもの
剣は使えるが技の修練によって使えるようになっただけで基本は槌でぶっ叩いて潰してるのがいつものスタイル
当時鉄血にハマっていた結果あんなものが出来上がったのですが元々剣は使えるけれど得意ではない、加えて精霊魔装を展開できなかったプラスできるようになっても使わせて貰えなかったプラス武器も整備できる余裕なかった設定です

初期設定はガチの敵はとりあえずぶっ○すタイプの無慈悲系主人公だった



めんどくさいなー

なんで他人に精霊使いの事勉強させねばならんのだ

 

「えっと…よろしくね?」

 

「申し訳ないと思うのなら止めてくれすずか。姉妹だろ」

 

「ご、ごめんなさい」

 

まぁこうなってしまった手前教えないという訳には行かないよなぁ

 

 

 

 

 

「やることになってしまったからやるけどこれを聞いたからと言って精霊が使えるかは分からないしそもそもこの時点で精霊の存在を知らないことから君に精霊使いの素質はないと思った方がいい」

 

「今からじゃ無理なの?」

 

「そういった例も無いわけじゃないけど普通はもっと小さい頃に精霊使いとしての訓練を始めるんだよ」

「いや、彼は僕らくらいの時だったかな…」

 

「そうなんだ」

 

「まぁ10歳くらいには精霊と触れ合っているのが当たり前みたいなとこあるけど」

 

 

そろそろ本題へ移ろう

 

「じゃあまず最初に精霊について」

 

 

精霊──────────

 

元素精霊界(アストラル・ゼロ)と呼ばれる異世界に存在し、ある時はこちら側にも干渉してくる存在

 

 

 

そんなそれらと契約を結び、それを使役する存在

 

精霊使い──────────

 

 

 

精霊契約、清らかな乙女にのみ許された特権

 

かつては六もの属性を司る王がいたが今はその限りではない

 

6つの属性を基準に派生して

 

火 水 風 土 聖 闇

 

そこから派生して色々な属性の精霊がいる

 

 

 

 

「ってのが精霊についての大まかな内容かな」

 

 

 

「精霊って結構色んな種類がいたりするの?」

 

「一言で行っても色んな精霊がいるのは確かだよ」

 

 

低位精霊だと光の玉みたいな見た目だったりしている

それからランクアップしてくると猫やら狼、甲冑の見た目をした精霊

 

最高位になると精霊使いじゃない人間には精霊かどうかも分からない人型の精霊がいる

 

「そうなんだ」

 

「レストには会ったことあるでしょ?」

 

「優しいお姉さんだよね」

 

「あいつ最高位の人型の闇精霊だよ」

 

「へ?」

 

精霊使いでないものが人型精霊を精霊と認識するのは限りなく不可能だ

そもそも精霊という存在を知らないのだから

 

 

 

 

そして精霊剣舞祭の事なども説明し終わった

 

 

精霊使いという存在が1部でしか認識されていないこの世の中において自分もまだまだ勉強している途中なのだ

 

「精霊に関しては色々あるし勉強してる途中でもあるから個人で教えられる事はこれが限界かな」

 

「ううん、ありがとう」

 

あとは機会があれば精霊の森に連れて行ったりしてみようかな

 

そんなことを考えつつ部屋を出る

 

まずは軽く低位精霊と触れ合うところから始めた方が良さそうな気がするなぁ

 

 

「色々と面白いことになるかもしれないな」

 

なんせ、精霊の事も知らなかった女の子がこの世界に踏み込んでくるのだ

何が起こるか楽しみで仕方ない

 

 

新たな事件の引き金が引かれつつあることも知らずにそんなことを考えていた




疲れて書く気になれないんじゃ…


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