個性『スクラップ&ビルド』 (てんこ盛り大好きあかき)
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第一話
よお! 俺の名はキルア・ゾディアック。
訳あって(自称)天才の機龍戦兎って言う奴の家に居候しているんだが……
ドカーン!
またやったな……!
キルアは、急いで家の地下にある研究室へと向かった。
―――ド!ド!ド!ド!ド!―――
「何やってんだよ戦兎!!」
地下にある研究室に到着すると、研究所は辺り一体が黒焦げになっており、其処には炭だらけの少年が居た。
「お〜キルアか!見てくれよこれ!」
戦兎と呼ばれる少年は、電子レンジの様な残骸から二つのボトルの様なものを取り出す。
「いや〜新しいボトルが完成したんだけど、二つ同時に開発したから機械が保たずに爆発しちゃったんだよね〜」
「何が、ね〜、だ!今回は上にまで衝撃と音が来たんだぞ!!」
「ごめ〜ん、次から気を付けるよ」
「これで何度目だと思ってんだよ!それより、なんで最近いつも以上に研究室に籠もってんだ?」
俺の疑問を戦兎に尋ねると。
「あ〜五ヶ月後に雄英の入試が有るからな、出来るだけボトルの開発を進めようと思ってな!」
「そのせいでこっちは、騒音で悩まされてるんだけど!」
「まぁ〜まぁ〜そうカリカリしないの〜」
戦兎の態度におもわずため息が漏れるキルア……
「ハァ……頼むから出来るだけ音を小さくしてくれよ……俺も雄英受けるんだからな」
「おう!実技はともかく成績あまり良くないからなキルアは」
「分かってんなら静かにしてくれ……」
これが機龍家の日常である。
―――ピヨピヨ―――ピヨピヨ―――
「ん、ん……お、朝か……研究に没頭しすぎたな……ん?」
―――《xbig》ド!ド!ド!《xbig》―――
「《xbig》起きろー!《xbig》」
「グァァァァァ!!!」
キルアの大声にたまらず叫びを上げる戦兎……
「何すんだよキルア!」
「昨日のお返しだよ!文句があるなら深夜まで研究し続けた自分に言いな!」
そう……戦兎は深夜まで永遠と研究に掛かりきりで周りがあまり見えずキルア睡眠を妨害してしまったのだ……
「た、確かに俺が悪かった部分もあるかもしれないけど……寝起きで大声を出すのは……」
「うるさい!こっちは朝まで寝れず、ずっと……新しい必殺技を考えてたんだ……この技で睡眠を邪魔した恨みをはらす!」
「ちょ、ちょっとまっ!」
「待たん!雷遁・雷光柱!」
《xbig》ピキィィィン!《xbig》
「グァァァァァ!メガァァァァ!」
この日戦兎の叫び声が住宅街に木霊したのだった……
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