異世界で勇者の護り人になったんだが、、 (ポケモンっぽい人)
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異世界転生の日
プロローグ -大災害-


、、、ヤリタカッタダケー、、、

はい、投稿は遅いですが、やるからには頑張って書いて行こうかなと思っている所存です、、、
出来れば、温かい目で見守って下さい


―山口県 某所―

 

 

ザァァァァァァ、、、、、 ゴロゴロゴロ

 

ウウゥゥゥゥゥゥ―――― ウウゥゥゥゥゥ――――

 

『大災害』が起こります、直ちに避難して下さい

 

ガララ タッタッタッタッ

 

「山奥まで走って逃げて下さい!速く!」

「川に近づかないで!氾濫する可能性があります!」

 

ドタドタドタドタドタドタ

 

「誰か!誰か家の子を知りませんか!?」

「如何したんですか!」

「家の子と逸れてしまったんです!

さっきまで一緒だったのに、何時の間にか何処かに行ってしまったの!」

「その子のお名前は?」

(ゆう)と言います!白髪で、まだ10歳何です!!」

「分かりました!奥さんは、速く非難を!」

 

タッタッタッタッ

 

「悠くーん!お母さんが心配しているぞー!

聞こえてるのなら返事をしてくれー!」

 

ゴロゴロゴロゴロ!

 

「、、、クソッ、人混みと雷の音で分からない、、!」

 

「・・・」

 

「、、、白髪に、、10歳位の身長、、あの子か!

だけど、何で川の真ん中に!?」

「悠君!そこは危険だ!」

 

「・・・」

 

(、、何だ?様子がおかしいぞ、、上の空って感じだ、、、)

 

 

 

<ダムが決壊したぞォ――!!

 

 

 

「!チッ!」ダッ!

 

ジャブジャブジャブ、、、

 

(流れが強い、、!何故あの子は流されないんだ!?)

 

ジャブジャブ、、ガシッ

 

 

「悠君、速く逃げるぞ!」

 

「・・・」

 

「おい!悠君!、、、ッ!」

 

ゴオオォォォォ!!

 

「ヤバイ、濁流が!」

 

 

ドバァッ!

 

「ッ、、、!」ゴボッ

 

ボゴッ!ドグォッ!

 

(痛ッ、、、コンクリートが体に当たって、、、)

 

ゴボボッ、、

 

 

(意識、、が、、、)

 

――――――――――――――――――――――――

 

 

「、、、、ッ、、ハッ!」ガバッ

「お、、俺は、、」

 

?「、、目が覚めましたか?護り人よ」

「!あ、アンタは、、?」

 

?「私は、女神セレスティアーヌです」

 

「はぁ、、?女神だって?」

セレスティアーヌ「はい、、正確には、転生の女神ですが」

「、、、それで、、その転生の女神のセレスティアーヌさんは、俺に一体何の用があるんだ?」

セレスティアーヌ「、、では、単刀直入に言いましょう、

 

 

 

貴方には、転生して頂きます」

 

「、、、は?」

セレスティアーヌ「驚くのも無理は有りません、、

本来ならば、転生するのはあの少年一人だけだったのですから」

「ちょっと待てよ、

、、あの少年ってまさか、、」

セレスティアーヌ「そう、『悠』と呼ばれていた少年です」

「、、やっぱりそうか」

セレスティアーヌ「彼には、勇者の資質が有りました、

、、なので、この世界に転生させて、

成長するまで私が保護しようかと思っていたのですが、、

貴方というイレギュラーが、巻き添えになってしまったのです」

「、、じゃあ何か?

大災害のあの時、あの子の様子がおかしかったのは、、まさか、アンタの仕業だったのか?」

セレスティアーヌ「えぇ、、というより、

大災害自体、私が引き起こした物ですから」

「・・・」

セレスティアーヌ「、、あら、絶句してしまいましたか?

ですが、それも仕方有りませんね」

「、、なぁ、俺とあの子を帰してくれないか?

異世界だか何だか知らないが、とんだ迷惑だ」

セレスティアーヌ「本当に良いんですか?」

「何?」

セレスティアーヌ「それは、自分の体を見れば分かる事です」

「、、、!な、何だよこれ!?」

セレスティアーヌ「貴方は、死んだのです、

今の貴方は、霊魂のみの死人なのですよ、

だから下半身が存在しない、、分かりましたか?」

「死んだ、、?」

セレスティアーヌ「その状態であの世界に戻っても、死んだ事実は変わりません、、

成仏するか、浮遊霊になるかしか、道は有りません、

、、、その上で、戻りたいと言いますか?」

「、、、この子は、、如何なんだ?」

 

悠「・・・」ヨコタワリ

 

セレスティアーヌ「まだ眠っています、

、、この子も勿論、魂のみですよ」

「、、、」

 

「、、、選択肢何て、始めから無いんだろ?」

セレスティアーヌ「貴方が人の心を持っていれば、ですが」

 

「・・・・・」

 

 

「、、分かったよ、、転生する」

セレスティアーヌ「そう言ってくれると信じていましたよ」

 

 

 

「だが、転生する前に、一つだけ聞かせてくれ」

セレスティアーヌ「はい?」

「最初、俺の事を護り人って言ったよな?

それは、、、何だ?ド○クエで言う、職業的なアレなのか?」

セレスティアーヌ「いいえ?

正式な職業適性に、<護り人>何てありませんよ?

私が勝手に言っているだけです」

「、、、は?」

セレスティアーヌ「実を言うと、貴方には職業適性が有りません、所謂『無能』です」

「はあァ!?」

セレスティアーヌ「ですが、ご安心下さい!

転生して下さるお礼に、貴方に一つ、良い能力をプレゼントします!」

「その能力は何だ?」

 

セレスティアーヌ「ずばりそれは、、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<復活(リザレクション)>です!」

「り、、リザレクション?」

セレスティアーヌ「文字通り、復活出来ます!

しかも回数制限は有りません!、、その代わり、少し面倒ですが、、」

「、、その少しの部分が気になりまくるんだが、、」

セレスティアーヌ「いえいえ、本当に些細な事ですよ、

、、まぁ、それも人に寄りますけれどね」

「、、、」

 

セレスティアーヌ「、、さて、こんな所でしょうか、、

因みに、転生先はハードなファンタジーの世界です、

そして、貴方の役目はこの子が勇者として成長するまで護る事、、良いですか?」

「、、あぁ、分かった」

 

セレスティアーヌ「では、、、

<サトウ ユウヤ>さん、<ワタナベ ユウ>君、、、ご武運を!」

 

セレスティアーヌはそう言うと、

杖で地面を二度叩いた

 

 

カンッカンッ

 

ユウヤ「、、!体が、、」シュゥゥゥ、、

 

すると、光がユウヤとユウを包みこみ、、、

 

 

そして

 

 

セレスティアーヌ「、、転生!」カ--ン!

 

 

―――――――――

 

――――――

 

――――

 

――




、、、さて、如何だったでしょうか?

キャラ紹介は、次回の前書きにでも書きます、
では、閲覧有難う御座いました!


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未知との遭遇 ※グロ注意

※の説明、
グロかったり、生々しい表現が出たりする回は、タイトルの横に※~と書きますので、
苦手な方はご注意下さい

前回の最後に書いた通り、軽く登場人物の説明を書いておきます


サトウ ユウヤ(本名 些藤 悠也)

17歳 174cm 61kg

本作の主人公、
山口県内のド田舎に一人で住んでいた学生、
大災害時に、ワタナベ ユウを川から連れ出そうとするも、共に濁流に呑まれ、死に絶える、
その後、転生の女神 セレスティアーヌの手により、異世界に転生する事になる、
職業適性は無いが、リザレクションを使う事が出来る、
驚くほど冷静(?)で、転生する時にも殆ど落ち着いていた

容姿は、黒髪で上の下位の顔に、
細身だが部活である程度鍛えられた体、スラッとした足と、
完全にモテ系である

ワタナベ ユウ(本名 渡辺 悠)

10歳 140cm 31kg

本作のパートナーとなる少年、
悠也と同じ地域に住んでいた子供、
大災害時、セレスティアーヌの力により、意図的に死亡させられた悲劇の少年、
その後、本人の意思と関係なく異世界転生させられる、
職業適性は<勇者>だが、まだ幼い故に力を使いこなせない、

容姿は、白髪に中性的で美形な顔に、細身の体
所謂男の娘系ショタである

セレスティアーヌ

年齢 不詳 身長体重 不詳

転生の女神で、二人を殺した張本人であり、同時に二人を転生させた張本人でもある
ついでにユウヤにリザレクションを与えた人(神)


こんなもんでしょう


ユウヤ「ぅ、、、」ムクリ

 

、、ふと目が覚めると、そこには、、

 

ユウヤ「・・・」

 

広大な、野原が広がっていた

 

ユウヤ「、、マジか、、あれが夢だったらどんなに良かった事か、、」

ユウ「・・・」

 

ユウヤ「、、、起こしてやった方が良いのか?

、、いや、如何説明すれば良いんだろう、、」

 

「俺達は一度死んで、異世界に転生したんだ」

、、いや、これは単刀直入過ぎるな、、

 

「突然だけど、今日から俺と一緒に生きよう」

、、ダメだ、これはもはやただの変質者だろ、、

 

、、如何するか、、

 

 

ユウ「ぅ、、ん」ムクリ

ユウヤ「!お、起きたか、、」

ユウ「、、、?お兄さん、、誰?」

ユウヤ「あ、あぁ、、俺は、サトウ ユウヤだ」オドオド

ユウ「ユウヤお兄さん、、じゃあ、此処は何処、、?」

ユウヤ「あー、、頼むから落ち着いて聞いてくれよ?」

 

俺はとりあえず、今まであった事を包み隠さず話す事にした、、

 

 

ユウ「・・・」

ユウヤ(如何だ、、?)

ユウ「、、えっと、、良く分からないけど、、

僕はもう、お家に帰れないの、、、?」

ユウヤ「、、それは、、、」

ユウ「、、、帰れないんだ、、」

ユウヤ「、、、それは分からないんだ、、ゴメンな」

ユウ「ううん、ユウヤお兄さんは悪くないよ」

ユウヤ(何と言うか、、随分と達観した子だな)

ユウ「・・・」ウツムク

ユウヤ「!そ、そうだ、こんな所で立ってたら疲れるだろ?

近くに村でも無いか、探してみような」

ユウ「、、うん」

 

――――――――――――――

 

―数時間経過―

 

ユウヤ(そうは言ってもな、、やっぱり都合良く村がある訳ないか、、)

 

<お兄さん!こっちに来て!

 

ユウヤ「?如何したんだ?」ザッザッ

 

 

ユウ「ほらあそこ!光が見えるよ!」

ユウヤ「ん、、?」

ユウヤ(、、、確かに、少し離れた森の中に、小さな光が見える、、

、、でも待てよ?あの光、、何だか微妙に動いてないか?)

ユウヤ「、、ユウ君、ちょっと行ってみるか?」

ユウ「、、うん!」

 

、、正直な事を言うと、俺の心には不安があった、

未知の世界の知らない大地に、何の情報も無しに放り出された事や、、

 

ユウ「・・・」ザッザッ

 

、、、この少年を、護り抜けるのか、、という不安が、、

 

ユウヤ「、、ッ!ユウ君、ちょっと待っててくれるか?」

ユウ「え?、、う、うん」

 

ザッザッザッザッザッ!

 

、、あの光があった場所に居たのは、、、

 

「だ、、、れか、、、」

ユウヤ「ッ、、、これは、、!」

 

腹部を切り裂かれていて、今にも息絶えそうな、女性だった、、

 

ユウヤ「お、おいアンタ!大丈夫か!!」

 

傷口は相当深いようだ、、骨が見えている、、それに、出血が激しい、

このままではおそらく、出血多量で死んでしまうだろう

 

女「あ、、あぁ、、、」

ユウヤ「喋るな!今応急処置をする!」ウワギヌグ

 

丁度ポケットに入っていたハンカチで、傷口の近くの血をふき取り、

上着を使って傷口のあたりをキツく縛った

 

本当に簡単な処置だが、これで少しの延命は出来ただろう

 

ユウヤ「脈拍は如何だ、、?」ピト

 

、、、トクン、トクン、トクン、トクン

 

ユウヤ「、、、正常、、?」

 

彼女の脈は、こんなに出血しているのにも関わらず、正常だった

 

女「」ニタァ

ユウヤ「ッ!?」ゾクッ

 

瞬間、俺の体に震えが走った、

これが防衛本能なのか恐怖によるものなのか、それを考える間もなく

 

ガブッ

 

ユウヤ「ッ?!ア゙ア゙アアァァァァ!!」

 

女は、俺に噛み付いた

 

ユウヤ「ぐッ、、!離せ!!」ググ、、

 

ミチミチミチッ!

 

ユウヤ(!肉に牙が喰い込んで、、外れない!

それ所か、下手に引き剥がせば首の肉が持ってかれる、、!)

 

女「ゴク、、ゴク、、ゴク、、」

ユウヤ(コイツ、、俺の血を飲んでるのか、、?)

 

バサッ

 

ユウヤ(俺の上着が、、、)

 

ふと目線を下に落とすと、、さっきまであった筈の傷は、

まるで狐にでも化かされたみたいに綺麗サッパリ無くなっていた

 

ユウヤ(コイツは、、人じゃない、、!)

 

それが分かった所で、俺に抵抗する術は無かった、

結構な量を吸われたのか、次第に体から力が抜けて行く

 

ユウヤ「ッ、、うぅ、、」バタッ

 

遂に膝を突く事すら出来なくなった俺は、地面に倒れた、、

 

ユウヤ(、、、これは、、しぬ、、か、、?)

 

、、死を覚悟したその瞬間、、、

 

 

 

<フレイム!!

 

ゴゥォッ!

 

女「!キィァァァァァァァァァァ!!!!」ゴォォォッ!

ユウヤ(なんだ、、?急に苦しんで、、

、、これは、、燃えているのか?)

 

ジュゥゥゥゥ、、ドサッ

 

「大丈夫ですか!」

ユウヤ「グ、、ッ、、」

 

杖を持った少女、、、この子が化け物を倒したみたいだ、、

 

「相当血を吸われてしまったんですね、、大丈夫ですよ、

今、町の診療所に連れて行って上げますから!」

ユウヤ「あ、、りあ、、う、、」

ユウヤ(本当にその通りだな、、まさか、舌も回らないなんて、、

、、ってちょっと待ってくれ!)

ユウヤ「、、ま、、って、、」

「?はい、如何しました?」

ユウヤ「もう、、ぃとり、、」

「、、もしかして、もう一人居るんですか?」

ユウヤ「ん・・・」ウナズク

「分かりました、、では、案内をお願い出来ますか?」

ユウヤ「、、ここを、、ひだりに、ずっと、、抜けた先、、」

「成る程、、では、しっかり捕まっていて下さいね!」

 

少女は、杖を額の近くに寄せ、呪文(?)を唱え始めた

 

ユウヤ(これは、、トベルーラ的な呪文か?

それとも、ピオリムか?)

 

「、、フロウト!」

 

フワ、、

 

呪文を唱え終えると、何と少女の体が浮かび上がった!

 

ユウヤ「これ、、は、、」

少女「浮遊魔法です、

暫くの間、こうして空中に浮かんで、スムーズに移動が出来るんですよ」ヒュゥッ

ユウヤ(魔法、、、やっぱりこの世界は、ファンタジーなのか、、

、、まぁ、勇者やら復活やらの時点でお察しだよな、、)

 

ガサガサッ、、ガサァッ!

 

ユウ「ッ、、!」ビクッ

ユウヤ「ユウ、、!良かった、、」

ユウ「あ、、ユウヤお兄さん、、?」

少女「この子だけですか?」

ユウヤ「あぁ、、有難う、、」

少女「いえいえ!冒険者たるもの、人助けをするのは当然です!」

ユウヤ(冒険者、、恐らく、ギルドかそういう集まりが有るみたいだな)

ユウ「冒険者、、、カッコイイ!!」キラキラ

少女「!!か、、カッコイイ、、ですか!?」ドキッ

ユウヤ「、、、おい、、」

ユウヤ(、、何だか、話がおかしい方向に進んで来たな、、)

少女「エヘヘ~!カッコイイなんて言われたのは初めてですよぉ~!」ニヘラ~

ユウヤ(笑顔がふやけてるな、、)

少女「そう!本来の冒険者は、カッコイイのが当たり前何です!

なのに、最近の人と来たら、、お金や成り上がる事しか考えてない人が多すぎるんです!」

ユウヤ(、、、酔っ払いが管巻いてるみたいだな)

ユウ「そうなんだ、、、」

ユウヤ「おい、、、」

少女「ほんともうやってられないですよ!!」

ユウ「お姉ちゃん、大変なんだね、、、」

ユウヤ「、、、、」

ユウヤ「おい」

少女「はっ!ご、御免なさいっ!つい愚痴っちゃって、、」

ユウヤ(、、コイツ、、呑気すぎる、、!

こっちは気を失いそうなのを我慢してるんだが、、)ググ、、、

少女「無理しちゃダメですよ!たくさん血を吸われてるんですから!」

ユウヤ(だったら速く町とやらに連れて行ってくれ、、!)イラッ

少女「ではでは、、」ゴソゴソ

ユウヤ(、、腰の辺りにある小袋に手を入れて、一体何を取り出すんだ?

見た感じ、松ぼっくりも入らなそうな大きさなんだが、、、)

少女「、、有りました!」スポッ

ユウヤ(、、手に納まるサイズの、FFのクリスタルみたいなのを取り出したな)

ユウ「?それ、、なあに?」

少女「これは『転移石』と言って、

行った事がある場所に一瞬で行く事が出来るマジックアイテムなんですよ!」

ユウヤ(ルーラストーンか、、成る程、便利だな)

少女「では、行きたい場所を念じて、、むむむむむ」

ユウヤ(「むむむむむ」って本当に言うのか、、)

 

少女「、、、エブンリカへ!」ヒュッ!

 

少女が転移石を空中に抛ると、

魔方陣が三人を囲み、次の瞬間、、

 

 

ヒュンッ!

 

 

青い光に包まれ、彼方に飛んでいった、、




メタな話をちょいとさせて頂くと、、、

(1)町の名前を考えるのに本編を書く以上に時間掛かりました(実話)
良い名前が思い付かないんよ、、、、

(2)最初に向かう場所が、村か町かで迷いました
自分的に、「ギルド」「診療所」と行ったら町かな~と思い、町にしました

最近、速め早めに投稿出来て何だか嬉しいです(*´ω`*)
因みに、魔法とかは大体、ありきたりな名前です、
それと一応、分かりやすい様にDQやFFの魔法や道具、物の名前に置き換えていますが、、
如何でしょうか?


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少女と甲冑

今回は、前回の化け物と、少女の正体が分かります


―エブンリカ 門前―

 

ヒュゥゥゥ、、、スタッ スタッ

 

少女「着地成功です!」

ユウ「凄かったよ!お姉ちゃん!」

 

、、二人は着地に成功して喜んでいるが、俺は、、

 

ドシャッ

 

ユウヤ「・・・」メリコミ

 

着地が出来る訳も無く、勢いよく地面に叩きつけられた、

地味に体が地面にめり込んで痛い、そして苦しい

 

ユウヤ「・・・」ヨロヨロ

ユウヤ(、、この少女、もしやサイコパスなんじゃなかろうか、、)

少女「あぁ!御免なさい!しっかり支えてあげなきゃいけないのに、、」

ユウヤ「構わない、、、だけど一つ」

少女「!はい、何でもおっしゃって下さい!」

ユウヤ「頼む、俺に何もしないでくれ」

少女「!!、、はいぃ、、」ガビーン

 

、、あからさまにガッカリしているが、仕方ない、

俺も、これ以上体に何かあったら死ぬ可能性がある、、というか死ぬ、

幸いな事に、ショック症状は治まって来た、

力は入らないが、何とか立って歩く位は出来ると思う、

そして俺は、重い体に鞭を打って立ち上がった、、

 

ガッシャンガッシャンガッシャンガッシャン、、

 

、、何だこの音は?

とにかく、誰かが来たみたいだ

 

「全く、、誰が飛んできたかと思って来てみれば、、

お前だったか、アリシア」ガッシャンガッシャン

 

、、、甲冑が来た、そして喋った

自分でも何を言っているのか分からないが、事実だ

 

アリシア「あ、ヴェルさん、こんにちは!」

ヴェル「『こんにちは』では無いだろう、、

ギルドへの申請も無しに、急に飛び出して行き、

帰って来たと思ったら、少年と子供を連れて帰ってくるとは如何いう事だ?」

アリシア「エヘヘ、、説明しますと、

私の直感が、北西に何かあると告げたので、町を飛び出したんです、、

そこに向かう道中、この方がグーラに襲われていて、、

助ける事は出来たんですが、

相当な血を吸われていたので、保護してお連れの子と一緒に帰ってきました」

ヴェル「、、最後は理解できたが、最初の方は意味が分からんぞ、何が直感だ」

 

どうやら、甲冑の人(?)の名前は『ヴェル』と言うらしい、

そして、この少女の名前は『アリシア』、

今まで何と呼べば良いか分からなかったから、丁度良いな

 

、、、いや、それは良いんだが、、完全に俺とユウが除け者になっている、

それに、俺としては一刻も早く何処かで休みたいんだが、、

 

ユウヤ「あー、、ちょっと良いか、アリシア?」

アリシア「はい?どうしました?」

ユウヤ「俺もユウも、色々あって疲れててな、、

出来れば、一刻も早く休みたいんだが、、、」

アリシア「あ!そ、そうですよね!

という事でヴェルさん、失礼します!

さぁユウ君!行きますよ!」ギュッ

ユウ「え?えぇ?」

 

ザッザザッザッザ

 

そうして、アリシアはユウを引っ張り走っていった、、

そして、やはり俺は取り残された

 

ユウヤ「、、、おい、ちょっと待ってくれよ」

 

、、とはいえ、放っておいてくれと言ったのは自分なんだが、、

こういうのを、自業自得と言うのだろう

 

ヴェル「全く、、アイツにも困ったものだ、、」

ユウヤ「、、あの少女、、アリシアとアンタは、何か親しい関係なのか?」

ヴェル「外から来た貴様は知らないだろうが、、、アリシアは、うちのギルドの問題児でな、

事ある毎に、衛兵隊長である私が始末書を書かされているのだ、、恐らく、今回もな、

、、そのせいで、今ではすっかりアリシアのお目付け役のようになっている、、」

ユウヤ「、、苦労してるのか」

ヴェル「そう言う貴様も、、その体の傷は、グーラにやられた物だけではないのだろう?」

ユウヤ「、、、まぁ、そうなるな」

ユウヤ「、、ついでに、聞きたい事があるんだが、、」

ヴェル「何だ?」

ユウヤ「俺を襲った『グーラ』というのは、、一体何なんだ?」

ヴェル「、、貴様は、本当にこの世界の人間か?」

ユウヤ「、、つい最近まで、あんなのとは無縁の生活だったからな」

ヴェル「、、温室育ちという訳か、、まぁ良い、

貴様を襲った魔物は、話を聞く限り下級の『グーラ』と思われる、

『食屍鬼』、、元々はこんな呼び名らしいが、、、まぁ、知るはずも無いか」

ユウヤ「、、あぁ、思い出した、グールか」

ヴェル「何だ、知っているではないか」

 

昔、、と言っても中学生の頃にだが、調べた事がある、

理由は、、、、そういう年頃だったからだ、

 

グールとは、、簡単に言えば、姿形を変える事ができ、人を惑わせ喰らう悪魔だ、

結構昔から知られていて、ファンタジーなどではメジャーな部類に入る、

因みに、雄が『グール』で、雌が『グーラ』らしい、

つまり俺は、そのグーラにまんまと騙されたという訳だ

 

ユウヤ「、、、生きていただけでも幸いか、、」

ヴェル「その通りだ、

下級だとはいえ、奴等に襲われて死んだ人間も、決して少なくは無い」

ユウヤ「、、そうだな、、なら、折角拾った命だし、大切にするとするよ」

 

、、大切にすると言っても、

この世界の事を何にも知らない俺たちが、何時まで生きていられるかも分からない、、

もしかしたら、明日死ぬかもしれない、、

 

、、、だから俺は、、

 

ユウヤ「、、すまないが、もう一つだけ、良いか?」

ヴェル「まだ何かあるのか?」

ユウヤ「アンタ達が所属するっていうギルド、、それに入る事は出来ないか?」

 

ギルドに入る事に決めた

 

ヴェル「、、、本気で言っているのか?」

ユウヤ「あぁ、、金も稼げるんじゃないのか?」

ヴェル「、、確かに、魔物や悪魔を倒せば報酬は出るが、、

貴様の何処をどう見ても、戦闘に向いているとは思えないな」

ユウヤ「、、、向いてる向いてない、やるやらないじゃない、

出来なきゃ明日死ぬかも知れない、それだけだ」

ヴェル「・・・」

 

ヴェルは、暫く腕を組み、、そして

 

ヴェル「、、分かった、話は通しておく、

だが、先ず体を治して来い、話はそれからだ」

ユウヤ「有難う、、じゃあ」ザッ、、ザッ、、、

 

、、、この目の前の大きな門を潜れば、そこには町がある、

異世界の町が、一体どんな所なのか、、そして、ギルドとはどんなものなのか、、、

、、、興味は有る、、が、

俺は、ユウが勇者として成長するまで護り通さなければいけない、、

だから、楽しんでなど居られないのだ

 

 

、、正直、護りきれる自信なんて物は無い、、だが、、

 

『、、帰れないんだ、、』

 

、、あんな、悲しさと寂しさが混じった顔をされたら、、

 

ユウヤ(、、護るしか、無いだろ)

 

 

ユウヤ「、、、やれやれ、、、」

 

 

 

 

 

「異世界で、勇者の護り人になったんだが、、、」




壮大に何も始まらない


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甘き痛み

やっとプロローグが終了しました、、
此処からが本編と言っても過言では有りません

かるーくキャラ説明


アリシア=エルアレス

17歳 158cm 50kg

エブンリカのギルドに所属する魔法使い、ギルドから問題児認定されている、
ヴェルとは何かと縁がある
正直で無邪気な性格で、無意識に人を振り回すタイプ

細身の体に、フリフリの服を着ている、胸は控えめ

ヴェル=シュトルム

24歳 179cm 72kg

ユウヤ曰く『甲冑』
若くして衛兵隊長で、アリシアとは腐れ縁、
外に居る時は常に甲冑を纏っている為、素顔を見た者は少ない


―エブンリカ入り口前通り―

 

 

ワイワイガヤガヤ

 

ユウヤ「、、凄いな」

 

中々、、いや、かなり大きな町だ、、ざっと、大きな国一つ分位はあるのかもしれない、

 

 

それに、かなり賑やかだ、、

 

ユウヤ「・・・」

 

、、賑やかなのは良いんだが、、この広さだと確実に迷うな、、、

 

「あっ!ユウヤさ~ん!」

 

賑やかな町の中で、響く声が俺を呼ぶ

 

ユウヤ「、、アリシアか?」

アリシア「良かったぁ~!まだこんな所に居たんですね!」

 

案の定、アリシアが手を振りながら走ってきた、

、、しかし、連れて行った筈のユウが居ない

 

ユウヤ「、、ユウは如何したんだ?」

アリシア「一足先に、ギルドに預けてきちゃいました!」

ユウヤ「ギルド、、、信用しても大丈夫なのか?」

アリシア「はい!大丈夫ですよ!」

ユウヤ「、、そうか、、君がそう言うのなら、信じるよ」

 

アリシアは、話した感じ無邪気であけっぴろげな性格だ、

だから嘘偽り無く話せるし、信じる事が出来る

 

アリシア「ユウヤさん、今来たばっかりなんですよね?

だったら、私が案内してあげましょうか?」

ユウヤ「、、悪い、、構うなと言った矢先だが、頼らせて貰っても良いか?」

アリシア「はい、勿論ですよ!」ニコッ

 

ユウヤ(、、、本当に、屈託の無い笑顔をする子だ、、、)

 

 

<「ユウヤさーん!如何したんですかー?

 

ユウヤ「、、今行く」コツコツコツ

 

綺麗に整地された石造りの地面を歩き、アリシアの後を追う

 

―――――――――――――――――

 

―商業区 果物屋前―

 

診療所へ向かうまでの道のりには、沢山の店があった、

そして、その数々の店の商品のどれもが、元の世界では見た事の無い物だった

 

 

ふと、目に留まったリンゴの様な形をした果実が気になり、手を伸ばす

 

ユウヤ「これは、、リンゴ、、、なのか?」

 

その果実は、見た目はリンゴなのだが、色は葡萄という、

何とも不思議な物だった

 

店主「おっ!良いのに目を付けるな異国の兄ちゃん!

その<リベリ>は、今日一番の出来だぜ!」

ユウヤ「リベリ、、」

 

見れば、他にも見知らぬ果実が幾らかあった、

しかし、今は気に留めず、手に取ったリベリを置いて、再び歩き出す

 

ユウヤ(、、怪しまれると面倒だ、

また、落ち着いたら色々と調べてみよう、

、、長い付き合いになるだろうからな)

 

―――――――――――――――――

 

―血液診療所 エデン―

 

ユウヤ「、、風俗店みたいな名前だな、、

それに、自動ドアもある、、、凄い現代的だな」

 

ここで、アリシアの言葉を思い出す

 

(この道(商業区)を真っ直ぐ行けば、診療所が有りますよ!

私は、ちょっとお買い物を頼まれていたのを思い出したので失礼します!)

 

、、恐らく、此処であっている筈だ

 

ユウヤ(、、まぁ、入ってみるか)

 

ウィーン スーッ、、、

 

 

―エデン 受付―

 

ユウヤ(、、内装は、打って変わって妖しい雰囲気だ、、、それに、薄暗い、、

、、此処は、本当に診療所なのか?)

 

 

「こんにちは、、今日は、、、どのようなご用でしょう、、?」

 

中に入ると、俺と近い身長で、

漆黒の黒髪をナース服の胸元まで伸ばしている看護婦が現れた、

、、、薄暗いこの空間の中なのに、目が隠れているが、、大丈夫なのだろうか?

 

ユウヤ「、、輸血をさせて貰いたい、、」

メカクレ看護婦「、、、では、同意書に、サインを、、」

ユウヤ(、、たどたどしいな)

 

俺は、特に警戒もせず、同意書にサインをした

 

 

メカクレ看護婦「、、、サトウ、、ユウヤ様ですね、、、で、では、、診察室にどうぞ、、、」

 

 

―診察室―

 

ユウヤ「、、、」

 

コンコン <どうぞ~

 

スー、、、 ヒュッ

 

スライドドアを開けた時、疾風が抜けた、、気がする

 

、、女医さんは、俺の身長よりもほんの少し小さい位で、

紅髪に緋色のつぶらな瞳、そして、モデル体型の美人、、なのだが、

似合わないぐるぐる眼鏡のせいで、所謂残念美人だ、、

、、勿論、彼女もナース服を着ている

 

ユウヤ「、、初めまして、サトウ ユウヤです」

紅髪女医「こちらこそ、サトウ ユウヤさん」

 

紅髪女医「、、では、服を脱いで下さいね~」

 

、、聴診か、、

 

紅髪女医「、、あら、こんな所に掠り傷が、、」

 

そう言うと、女医は俺の首筋に舌を這わせた

 

ユウヤ「ッ、、、」

 

、、嫌な記憶がフラッシュバックする、

もしかしたら、また噛まれるのではないか、、と、体が無意識に拒否反応を示している

 

紅髪女医「!、、、噛んだりなんて、しませんよ」

 

、、どうやら、それは杞憂らしい

 

ユウヤ「、、、舐め取る必要が、、有るのですか」

紅髪女医「これは、、、、あ、えぇ、勿論有りますよ、

、、こうすると、ハッキリ分かるんです」

ユウヤ「?、、何が」

 

 

 

紅髪女医「血肉の味が、です」ニヤリ

ユウヤ「!」

 

ガタンッ!

 

咄嗟に、後ろに下がろうとする、が、

椅子に引っ掛かり、地面に倒れてしまった

 

紅髪女医「ちょ、ちょっと待って下さい!

驚かせたのは申し訳有りません、、ですが、<血>に関しては本当に分かるんです!」

ユウヤ「、、いや、反射的に逃げてしまった、、済みません」

紅髪女医「、、安心していただく為に説明しますが、、

私は、血液の「適正」を、その人の血を舐める事で判別するんです」

ユウヤ「、、、」

 

ユウヤ(jojoのブチャ○ティみたいなものか、、

けれど、血液型程度なら教えても問題ないと思うが、、、)

 

ユウヤ「、、、俺の血液型は、A型です、、その程度、言ってくれれば教えます」

紅髪女医「エー、、型?申し訳無いのですが、それは一体、どのような意味何ですか?」

ユウヤ「・・・」

紅髪女医「あ、もしかして、貴方の血の事でしょうか?」

ユウヤ「、、まぁ、、」

紅髪女医「、、申し訳有りませんが、貴方の言うA型の血液という物は、有りません、、

私も、今初めて知りました、、」

 

ユウヤ(失敗した、、、と言うか、想定外の事だった、、

 

 

、、、まさか、この世界に『A型』が無い何て、、、)

 

、、勿論、B型やO型も無い、下手をすれば、血液型という概念すら無いのかも知れない、、

恐らく、この世界の人間のDNAは、俺やユウとは違うのだろう、

つまり、この世界の血液は、俺達には合わないという事、、

 

そして、、

 

 

 

紅髪女医「、、ほんの少しで良いんです、

どうか、もう少しだけ貴方のを頂けませんか?」

 

、、、俺の血液は、この世界にとっては「未知」の物だという事、、

だからこうして、女医に採血をせがまれているのである

 

ユウヤ「、、これ以上血液を失えば確実に死ぬであろう人間に、

採血を強請しないで下さい、、、」

紅髪女医「でも、、初めて何です、貴方みたいな方は、、」

ユウヤ(、、何故だろうか、、この人が言うと、何処となく卑猥な響きがする)

 

ユウヤ「ともかく、輸血が出来ないのであれば、失礼します」

 

スー、、

 

スライドドアを開け、診察室を出る

 

紅髪女医「、、、」

 

、、、何だ?今、目付きが鋭くなった気が、、

 

 

 

―受付―

 

ユウヤ「、、、」

 

輸血も出来なかったし、気になる事はあるが、今はギルドに向かうか

 

メカクレ看護婦「、、もう、、お帰りになりますか、、?」

ユウヤ「、、あぁ、有難う御座いました」

 

俺は、出口の前に立った

 

ユウヤ「、、、?何だ?」

 

出口が開かない、、

 

 

 

「、、私の名は、ウェルゼ=アルフェルス10世、

この血液診療所 エデンの管理者にして責任者、

そして、血液に関する事ならば、私以上の者は居ないと自負しているわ」

 

振り返ると、先ほどの女医が立っていた

よく見れば、その足は地に着いていない

 

ユウヤ(何だ、、?)

 

アルフェルス「その私のプライドにかけて、貴方には必ず健康になって頂きます」ゴォォォォ、、、、

 

話し終えると、彼女の体は部屋の闇に紛れ、消えた

 

バサバサバサバサッ!

 

そして、、次の瞬間、彼女は多数の蝙蝠と共に、

赤のゴスロリ服に身を包み、俺の前に降り立った、、

先ほどまでのぐるぐる眼鏡も蝙蝠となり、飛び去った、、

その中のつぶらだった瞳は、キッとつり上がったキツネ目になっている

 

ユウヤ「、、アンタは、、」

アルフェルス「<高潔なる吸血鬼(ノヴェルヴァンパイア)>、、その一族よ」

 

ヴァンパイア、、これも、メジャーな存在だ、

、、しかし、ノヴェルヴァンパイア、、これは聞いた事が無い、、

 

ユウヤ「、、、俺を、どうするつもりだ?」

アルフェルス「勿論、輸血をしてあげるわ」

ユウヤ「何、、?だが、さっきは、、」

アルフェルス「えぇ、確かに普通の方法では貴方の血液を用意する事は出来ない、、

、、けれど、『何か』を媒体にして、作り出す事は出来るのよ」

ユウヤ「、、!まさか、、!」

アルフェルス「、、察しが良いわね、

私は、血液を変化させる事が出来るの、

、、それも、一度飲んだ血液ならば幾らでも、、ね」

ユウヤ「、、だが、それならさっき、、」

アルフェルス「あんなの飲んだ内に入らないわ、良くて味見よ、味見」

ユウヤ「、、、」

 

、、確かに、『舐める』のと『飲む』のじゃ違うな

 

ユウヤ「、、、精々50mlが限界だろう」

アルフェルス「十分ね、、、マリエス」パチン

 

ウェルぜが指を鳴らすと、メカクレ看護婦、、マリエスが現れた

 

マリエス「はい、ウェルゼ様」

 

彼女も、つい先ほどまでとは打って変わって、

漆黒のメイド服を身に付け、長い髪は後ろに結んでいる、

声はハキハキと、しかし、感情を感じさせない、無機質な声だ

 

マリエス「、、、動かないで下さい」

ユウヤ「、、、」

 

ヒュッ スパッ、、、ブシュッ

 

ユウヤ「ッ、、、」

 

首筋に、生暖かいものが流れる、、、如何やら、切られたみたいだ、、

、、、けれど、不思議な事に、痛みは無い、、代わりに、痺れるような感覚が体に回る、、、

、、何故か少し、それが心地良い、、

 

ユウヤ「、、、首を切る必要は、、有るのか、、?」

マリエス「アルフェルス様の好みです、

、、それと、喋らないで下さい、一滴も無駄には出来ません」

 

、、彼女は、俺の首筋から出る血液を、グラスを使って綺麗に採り、、

そして、それをアルフェルスに渡した

 

アルフェルス「コクコク、、、」

 

、、、何とも、上品な飲み方だ、、

 

マリエス「、、、如何(いかが)ですか、アルフェルス様」

アルフェルス「、、、少し薄いけれど、ま、十分ね」

ユウヤ「、、、」

 

正直ついていけていないが、、これで輸血が出来るのなら、まぁ良いだろう

 

ユウヤ「、、どれ位掛かる?」

アルフェルス「そうね、、数分あれば」

ユウヤ「そうか、、、なら、、後は頼む、

流石に、、、血が足りない、、」グラッ、、

 

元々、いつ倒れてもおかしくない体から更に血を抜いた事で、俺の体は限界だった

 

 

バタン

 

 

 

俺はそのまま床に崩れ落ち、気を失った、、








嘘です、やっぱりまだ始まりません



町の中が上手く表現出来ない、、、、
因みに、店はマーケットのような感じです


風邪っぽくて、ちょっと布団の中で弱ってたりもしました(語彙力消滅)


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休題 <虚偽の家族> 前

ゆっくり進めていきましょう(*´ω`*)

今回は、ちょっとしたサブエピソード的な感じです


、、、、夢を見た、、あの頃の、思い出したくも無い『夢』を、、、

 

――――――――――――――――――――――――――

 

それは、俺が田舎に来る前、、都会に居た頃の事だ、

 

 

、、、俺が生まれた家は、別に裕福でも貧しくも無い、ごく普通の家だった、、

俺自身、不自由は感じなかったし、酷い扱いも受けていない、

どちらかと言えば、愛されていたんだと思う、

 

、、だが、そう見えたのは、俺が生まれたばかりの、、本当に幼かった頃だけだった、

 

 

それは、小学6年生の時、、

 

俺の母親は、何時も帰りが遅かった、

仕事なのかも知らないし、

俺自身、昔からそうだったから、あまり気にしていなかったが、、その日は違った、

母親は、珍しく速く(と言っても21時頃だが)帰って来た、、

 

 

 

 

 

 

知らない男を連れて

 

、、酔って送って貰った風ではなかった、

別に、家にあげるのが悪い訳ではない、

仕事の付き合いという物もあるし、その程度の事でとやかく言うほど潔癖ではない、、

、、その程度であれば、だが、、

 

因みに、父親は帰っていない、

何時も、明け方までは帰ってこないのだ、

一応、まともな仕事をしてたらしいが、詳しい事は全く知らない、聞かされていない、

 

 

知らない男を家に上げてから数十分後、、、

 

 

 

あろう事か、母親はその男を寝室に連れ込んだ、

 

その前に俺は、怖くなって自分の部屋に戻り、ベッドに潜り込んでいた

 

 

、、そして、暫くした後、、

部屋からいやな音(・・・・)が聞こえてきた、

同時に、母親の声が聞こえた、

 

、、、そう、母親は、、

何処の誰とも知らない男と、

本来ならば、夫婦や将来を誓った者達がする行為をしていたのだ、

当時の俺は、授業のお陰で性に関する知識がほんの少しあった、

そして、その行為(・・)の意味も、当然知っていた、

、、だから俺は、耳を塞いだ、

いやな(おと)を聞かない為に、、

、、只々、信じたくなかった、、

母親が、父親以外の男と交わっているという事実を、認めたくなかった、

認めてしまったら、自分(・・)が分からなくなるから、

自分が何から、ダレから生まれてきたのか、分からなくなる気がしたから、、、

 

 

、、結局そのまま寝てしまい、気がつけば、朝になっていた

 

 

寝ぼけた目を擦りながらリビングに降り、

 

「速く食べなさい」

 

そう言われ、朝食を食べようとした、、その時、不思議な事が起こった、

 

今まで見てきた筈の母親の顔が、分からない、

目の前に居る「ソレ(・・)」は、きっと違う、

、、、本当の母親は、もっと父親を愛している筈だ、

あんな事、する筈が無い、、

 

 

 

その日、彼女は「ソレ」になった







駆け足で進めましたが、まだ終わりません、
この続きはまた何時かです


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ギルドと賢人と

二ヶ月も待たせてしまい、申し訳ありません、、

あ、アルフェルスとマリエスの紹介はまだしません、
詳しい事とかは、まだまだ明かしていないので

所で、唐突ですが、、


ショタとの純愛物って、良いよね!Σb( `・ω・´)グッ


以上、性癖歪みまくってる私からの一言でした!


ユウヤ「、、、、、、、、ッ、、」ムクリ

 

、、思い出せない、、

 

ユウヤ「、、いや、そんな事は如何でも良い、、、

、、此処は、、」

 

、、如何やら、俺はベッドの上に居るようだ、輸血用の器具もある

 

マリエス「、、お目覚めになりましたか」

ユウヤ「、、あぁ、、どうやら、無事に輸血出来たみたいで助かった、、

、、それで、お代は幾ら何だ?」

 

代金は、ヴェルに『借りて』いる、

つまり、使った分は働いて返せ、、という事だろう、

、、、、面倒を掛けっぱなしで、申し訳ないな、、、

 

マリエス「御代は必要有りません、代わりに、、

貴方には、定期的に献血に来て頂きます、、

、、、同意書にも書いてあった筈ですが?」

ユウヤ「、、、そう言えば、、確か、同意書に、、」

 

今思い返せば、確かにそんな事が書いてあった気がする、、、

、、血液補給が出来れば何でも良いと思って、殆ど読んでいなかった、、

、、気をつけよう

 

ユウヤ「、、、、その程度で良いのなら、こちらとしても好都合だ」

マリエス「、、では、治療は完了していますので、後はどうぞ、ご勝手に」

ユウヤ「、、、」

 

俺は、徐に立ち上がり、足早に此処(エデン)を立ち去った、、

次に向かう先は、勿論ギルドだ、

場所については、アリシアから聞いてある、、が、聞かなくても良かったかもしれない、

何せ、そのギルドは、、

 

 

―エデン 出入り口―

 

ユウヤ「、、此処からでも見えるな、、」

 

そう、途轍もなく巨大なのだ、、

他の建物の群を抜いているから、一目で分かった、

 

ユウヤ(、、これだけ大きいのに、何故外では見えなかったんだ?)

 

それも気になったが、とりあえず俺は、ギルドに向かう事にした

 

――――――――――――――――――

 

~役二時間後~

 

 

―ギルド 入り口―

 

ユウヤ「ハァ、、ハァ、、、」

ユウヤ「所々、、、バテて徒歩交じりにしたとはいえ、、流石に遠すぎる、、」

 

、、もう日が沈みかけてるが、何とかギルドには辿り着いた、、

眼前には、今にも「ゴゴゴゴゴ」というSEが聞こえてきそうな巨大な扉が聳えている

 

ユウヤ「、、スゥーー、、ハァー、、

、、入り口も、かなり大きいな、、15m以上はあるか、、?」ペタ、、

 

冷たい扉の感触が手に広がる、、

 

ユウヤ「此処は、何もかもが大きいんだな、、

正直、向こうの都会が霞んで見える、、」

 

、、この扉の向こうの世界はきっと、、

都会よりも、もっと刺激の強い物で、、危険なものなのだろう、

、、それでも、行かなければいけない、やらなければいけない、

一人の、小さな子供を護り、育てる為に、、俺は、命を張らなければいけない

 

、、そう考えると、疲労しきっていた体が引き締る

 

ユウヤ「、、、行くか」スッ

 

 

 

ギィィィィ、、、、

 

扉は、とても軽々と開いた、、

まるで、俺が来るのを待っていたかの様に、、

 

 

 

 

 

 

、、、そう、隣の「人間サイズの扉」は、とても手に馴染んだ、

 

そして、扉を開けた先で俺は、、、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ようこそ!エブンリカの集会所、「ギルドハウス」へ!」

 

歓迎された、、

この大きさでギルド「ハウス」なのか、そして何故「ハウス」なのだろうか、

この二つの疑問が頭に浮かんだ、、が、口に出す事は無かった、

 

ユウヤ「、、、」キョロキョロ

 

、、やはり、内装も途轍もなく広い、、そして、壁や床以外は木造だ

恐らく此処は受付なんだろうが、、向こうの世界の病院の、2~3倍位はあるだろうか、、

流石に広すぎる

 

受付嬢「初顔さんですね?

入団希望で来られましたか?」

ユウヤ「、、それもそうだが、アリシアという人は来ていないか?」

受付嬢「あ~!アリシアさんですね!

では、貴方はユウヤさんで宜しいでしょうか?」

ユウヤ「、、あぁ、<サトウ ユウヤ>だ」

「では、、アリシアさんは、あちらから行ける酒場に居る筈です、

ご用件が済み次第、ご自分の入団手続きに移りますか?

シュトルムさん直々の推薦ですから、そう時間は掛かりませんよ」

ユウヤ「、、分かった」

 

、、とにかく、ユウにもう一度会わないと、、

彼女(アリシア)なら、ユウを傷つける事は無いだろうが、、、万が一と言う事も有る、

 

ユウヤ「、、、?」コツコツ

 

受付嬢が指した先には、青い大きなクリスタルが佇んでいた、

、、が、それがどう酒場と関連するのか、イマイチ分からない

 

ユウヤ「・・・」

受付嬢「、、、もしかして、転移原石をご存じで無い?!」

ユウヤ(転移原石、、この石の事か?)

ユウヤ「、、アレに触れば良いのか?」

受付嬢「え、えぇ、、

、、知らない様なので言っておきますが、、

転移石に触った後は、転移の準備が完了するまで、絶対に転移石から離れないで下さい」

ユウヤ「?、、どういう事だ?」

受付嬢「簡単に言いますと、、

離れると、何処かに飛ばされるか、体がバラバラになります」

ユウヤ「、、、、気をつける」

 

ユウヤ(向こうに着いた時に、五体不満足だったら洒落にならない、、

、、まぁ、離れなければ良いだけだ、よほどの事が無い限り大丈夫だろう)ピトッ

 

ヴィン

 

ユウヤ「!」

 

転移原石に触れた瞬間、石を中心に、丁度俺を包み込む程度の小さな円が出来た

 

ユウヤ(、、この範囲から出るな、という事か)

 

ヴヴヴ、、、

 

石から、唸る様な低い音が鳴る、、

同時に、青い光が円の中を包む

 

ユウヤ「、、、青い光、、か」

 

そういえば、、俺達が転生する時も、青い光だったな、、

 

 

ユウヤ「・・・」

 

シュゥゥゥゥゥン、、、

 

――――――――――――

―――――――

――――

 

~酒場[ガラディン]~

 

ユウヤ「、、、転移出来た、、のか?」

 

シーン、、

 

ユウヤ「、、、何とも殺風景な場所だ、、

流石に、此処が酒場なんて事は、、無いな」キョロキョロ

 

だが、その代わり正面に、素朴な扉があった、

、、となると此処は、ギルドと酒場を行き来する為の部屋なのだろう

 

ユウヤ「、、なら、この扉の向こうが、、」ガチャ

 

ギィィ、、、

 

 

ギャハハハハハハハ!ゲラゲラゲラゲラ

 

ユウヤ「、、う、、、」ハナヲテデオサエル

 

、、、むせ返る様な酒の臭い、、そして、耳を劈く様な声、、

間違いない、此処が酒場だ、、

 

「ウゥハハハハハハ!!」ドンッ

ユウヤ「っ、、、」

 

見上げると、、濃い褐色の肌に筋骨隆々で、2m以上はあるであろう体格で、、

まさに[巨漢]を具現化したような男が、俺の目の前に居た

 

「、、、オォ?何だぁ?オメェ、、」ジロリ

ユウヤ「、、、」

 

 

「あぁ~!ユ~ヤさんじゃあらいれすかぁ~!」

ユウヤ「、、?」

 

甲高い声が聞こえる、、この人混みで、一体誰が喋っているのか分からない

 

 

アリシア「わらひれすよぉ~!アーリーシ~ア!」フラフラ

 

、、、酔った様子で、ヘロヘロになったアリシアが、まどろんだ足つきで近付いてきた

 

ユウヤ「、、アリシアか、、随分呑んでるみたいだな」

アリシア「しょんな事ありまふぇぇん!まら6杯れすも~ん!」ゴクゴク

ユウヤ「ユウは如何した?」

アリシア「ユ~くんならぁちゃんと此処に、、

、、、えっとぉ、、あれぇ~?何処に行っちゃったんでしょぉ~?わっかんにゃぁ~い///」

ユウヤ「、、、」ガクッ

 

俺は、頭を手で押さえながら、ガックリと項垂れた、、

、、、駄目だコイツ、、ポンコツを超えていて、、もう、駄目だ

 

「ウゥハハハハハハ!

何だ!オメェアリシアのツレだったのか!

じゃ~あ大変だなァ!」

ユウヤ「、、全くその通りだ、、」

「そうそう、ついでで良いから覚えときな!

オレは[ガヴェイン]だ!これからヨロシク頼むぜ」テヲダス

ユウヤ「、、俺は[サトウ ユウヤ]だ、宜しく」オナジク

 

ギュ

 

ユウ「あ!ユウヤお兄さん!」

ユウヤ「!ユウ、、良かった、、」

ユウ「フフッ、、大丈夫だよ!ここの人達、皆優しいから!」

ユウヤ「、、そうなのか?」

ユウ「うん!だって、皆笑顔でしょ?」

 

そう言われて、周りを見回してみる、、

、、確かに、皆笑顔だ、、しかも、含みの無い、純粋な、、

 

ユウヤ「、、それは良いんだが、、ここは本来、子供が来る様な場所じゃないからな?

それだけは、覚えておいてくれ」

ユウ「あ、、うん、そうだね、、」

ユウヤ「、、まぁ、、この話は、一旦おいて置いて、、

、、、ユウ、俺は今から、ギルドで冒険者登録してくるから、、

もう少し、此処で待っていてくれるか?」

ユウ「え!ユウヤお兄さん、冒険者になるの!?カッコイイ!」キラキラ

ユウヤ「フフッ、、まぁ、、確かに憧れるな」

ガヴェイン「おォ?何だ、まだ冒険者じゃなかったのか?

冒険者ってのは良いぞォ~!

何をするのも、何処に行くのも自由だからな!」

 

 

「、、あら、、そこの貴方、、」

ユウヤ「、、?俺の事か?」

「ええぇ、、貴方、もしかして冒険者を目指していませんか?」

ユウヤ「、、目指している、というよりも、、この後なる予定なんだが、、」

「、、では、此処で一早く[職業鑑定]をして見ませんか?」

ユウヤ「スキル鑑定、、」

ガヴェイン「おぉ!そりゃあ良いぜ!この人にやって貰いな、小僧!」

ユウヤ「、、そうなのか、、?」

ガヴェイン「この人はな、、

世界でもたった一人しか居ない、大賢者様何だぜ!

此処最近この町に来たんだが、、

戦闘でも占いでも何でも、そりゃもうカンペキにこなしちまうのさ!」

 

、、とはいえ、俺は自分の職業適性が無い事は、無論承知済みだ、、

、、、しかし、此処で断っても、、、

 

ユウヤ「、、そうだ、、貴女の名前は?」

「私は、、[セリレア]と申します」

ユウヤ「、、、セリレア、、か、、成る程な」

 

ユウヤ「、、分かった、、俺と、、もう一人、そこに居るユウも、占ってくれないか?」

セリレア「お安い御用です、、では、まず貴方から、、」

 

「おっ!職業鑑定だってよ!」

「しかも、セリレア様直々だと!?

カ~ッ!羨ましいぜあのボウヤ!」

 

 

 

 

セリレア「、、天に御座す神々よ、、

迷える少年[ユウヤ]に、、どうか、生のお導きを、、」

 

 

セリレアは、何の道具も出さずに、呪文の様な物を唱え、祈りを捧げた

 

 

セリレア「、、、職業適性は、、、[無し]、、とお告げがありました」

 

、、やはりな、、まぁ、もう知っていた事だ、驚く事も無い

 

 

シーン、、、、

 

 

その瞬間、酒場が静まり返った、、

 

 

 

 

「ギャハハハハハハハ!無しだってよ!」

 

「ウッソだろ!?ある意味珍しーな!ボウヤ!」

 

「おっww俺初めてみたっスよ!職業適性無し何てwww」

 

 

、、、まるで珍種扱いだな、、

 

 

ガヴェイン「ヤカマシーぞ!テメーラァ!

職業適性無しで何が悪い!

それでこれから先の人生、全部決まった訳じゃねーだろーがヨ!」

ユウヤ「、、ガヴェイン、、」

ガヴェイン「、、ま、元気出せ、ユウヤ、

さっき言った通りだ、、職業適性が無くったって、努力次第で何とでもならぁ!

、、まぁ、、壁は来るかも知れねぇがな、、」

ユウヤ「、、職業適性というのは、、そんなに大事な物なのか?」

ガヴェイン「大切、、といっても、

人の持って生まれた資質みたいなもんだ、変え様がねぇし、変わり様がねぇ、、

、、、冒険者になりたいヤツの大半が、それで挫折していくんだよ、、

、、俺はもう、何人もそれを見てきたからなァ、、」

 

、、、成る程、、今までしっくり来なかったが、、[資質]か、随分分かりやすくなったな

 

 

セリレア「、、、?まだ、、、どうやら彼には、神の啓示、、天命が有ります」

ガヴェイン「天命、、だと?」

 

セリレア「、、そう、、彼の、持って生まれた天命、、それは、、

 

 

 

 

[勇者の護り人]、、そして、同時に神から授けられし能力、、、[復活(リザレクション)]!

 

 

ガヴェイン「」

 

客達「」

 

、、また、酒場が静まり返った

 

ユウヤ「、、、、そんな事はどうでも良い、次は、ユウの番だ」

ユウ「良いの?、、あ、でも、、僕の、、えっと、適正?も無かったら、、、」

ユウヤ「大丈夫だ、、そんな事は無いさ」

ユウ「!、、うん!ユウヤお兄さんが言うなら、きっと大丈夫だよね!」

 

、、適正無しの俺が言っても、説得力は無いと思うんだがな、、

 

セリレア「え、、えぇ、、では」

 

ガヴェイン「、、って!ちょ、ちょっと待てよユウヤ!

お前!如何でも良い何てこたぁねぇだろうが!?」

 

 

 

セリレア「、、天に御座す神々よ、、

迷える少年[ユウ]に、、どうか、生のお導きを、、」

 

 

ユウ「~♪」ワクワク

 

セリレア「、、、、!!こ、、これは、、!」

ガヴェイン「な、、今度は一体何だ?!」

 

 

セリレア「ゆ、、、勇者、、、勇者です、、!」

 

ユウヤ「、、、驚いた、勇者だったのか、、、凄いな、ユウは」ボウヨミ&ナデナデ

ユウ「ゆ、、勇者、、?エヘヘ、、」ニコニコ

 

 

、、さて、、冒険者登録が朝になると面倒だ、ユウを連れて、さっさと行くか

 

ユウヤ「・・・」ヒョイ

ユウ「わっ、、ユウヤお兄さん?」

 

ユウを拾い上げ、背中に乗せる、

 

ユウヤ「、、やっぱり、お前も連れて行く事にした、、、嫌か?」

ユウ「、、ううん、嫌じゃないよ!」

 

 

ユウヤ「、、じゃあ、、、そういう事だ」タッタッ

ユウヤ(、、さて、、今日泊まる場所は如何しようか、、

、、流石に、宿の一つ位はあるよな、、?)

 

ガチャ、、、 ヴヴヴ シュゥゥゥゥゥン

 

 

 

冒険者「、、、お、、おい、勇者ってのはアレだろ、、、?

()()()とかに出て来る、[神様に選ばれた存在]って奴だろ!?」

ガヴェイン「あぁ、、、

 

、、とんでもねぇのが来やがった、、!」

 

 

そして、現実に戻ってきた客達は、一斉に騒ぎ始めた

 

――――――――――――

―――――――

――――

 

 

冒険者ギルド ―ギルドハウス―

 

俺は、ユウを連れてギルドハウスに戻ってきた、、

 

 

ユウヤ「、、、用は済ませてきた、、

、、それで、入団手続きには、何が必要なんだ?」

受付嬢「そんなに深く考えなくて良いですよ!、、ってあれ?その背中の子は、、」

 

ユウ「、、、あっ!こんにちは!」テツナギ

ユウヤ「、、この子はユウ、俺の連れだ、気にしないでくれ、、、

それで、必要な物は何なんだ?」

 

受付嬢「では、、、

 

面倒な書類などは一切不要!

ただ近くの森で[ゴブリン]を十体!その腰に下げているロングソードで討伐してくる事!

たったそれだけです!

そう!つまり「成る程、腕っ節を試すのか」

受付嬢「、、、はい、ではお気をつけて下さい、、、」シュン

 

、、、しらけさせてしまったみたいだ、

、、そして、、かなり今更だが、俺とユウの服は、元の世界の物ではなくなっていた、

俺の服装は、、白のインナーの上に、紺のフード付きコート、

黒と灰の中間色のジーンズに、厚底のブーツ、、、腰には剣が差さっている、

ついでに、グローブもある、

ユウは、白の布の服の上に、小さ目のローブを羽織っている、

下半身は薄めの腰巻に、白い小学生用のズボンに近い物を履いている、

靴は、子供用のローファーだ

 

受付嬢「、、、あ、そうでした、職業鑑定の方はされましたか?」

ユウヤ「あぁ、、セリレアという人にして貰った、、結果は、、」

 

、、、そうだな、、この場で公言して、大騒ぎになったりしなければ良いが、、

、、、如何頑張っても隠し通せる事じゃない、、

それに、下手に隠して後々バレれば、確実に今公言するよりも面倒な事態になるだろう、

それよりはやはり、今の内にハッキリさせておくのが良いかも知れない

 

ユウヤ「、、俺が護り人で、ユウが勇者だ」

受付嬢「・・・・・・・はい?」

 

受付嬢が間の抜けた声をあげる、

、、如何やら、理解出来ていないようだ

 

ユウヤ「俺が護り人で、ユウが勇者だ、、、

それと、ゴブリン討伐は明日で構わないか?」

受付嬢「えっ?、、あ、は、はい?!」

 

取り敢えず、宿を探さないとな、、

 

「ちょ、ちょっとー!!?」

 

――――――――――――

―――――――

――――

 

~南門付近の宿~

 

、、、彼此約三十分以上探し回った結果、、、俺達が入って来た門付近の宿に決めた、

もっと良い場所はあるだろうが、、やはり、直ぐ近くに門があるのが有難い

 

宿主「ようこそ、、お二人様ですか?」

ユウヤ「あぁ」

宿主「お食事付きで、21TNになります」

ユウヤ「そうか、、」

 

21TNか、、まぁ安いな

 

ユウ「、、、?ユウヤお兄さん、、「TN(テイン)」って?」

ユウヤ「ん?あぁ、、この世界の通貨の事だ、

[TN]は、向こうの通貨の100倍と考えてくれ、

因みに、1TN以下になると、「T(テイ)」になるからな

ユウ「へぇ~、、、でも、何で知ってるの?」

ユウヤ「?、、、」

 

確かにそうだった、

、、さも当然のようにユウに話した俺だが、、、

ユウが指摘した通り、何故知っていたのだろうか?

勿論、ヴェルやアリシアに聞いた覚えはない、、、

、、とするとやはり、、

 

ユウヤ「、、、ユウ、これは、ヴェルに教えて貰ったんだ」

ユウ「そうなの?

、、、変に思われたり、しなかったの?」

ユウヤ「・・・」

 

、、、ユウは、鋭かった、

そう、ユウの言うとおり、、普通に考えたら、疑われるだろう、

「当たり前の事」を聞けば、「当たり前の疑問」が生まれる、

それは無論、ヴェルも例外ではないだろう、、だが

 

ユウヤ「、、、あぁ、彼は親切だからな、、

それより、今日は何だかんだで疲れた、、速く部屋に戻って休もう」

ユウ「、、、」

 

ユウ(ユウヤお兄さん、、、)

 

 

 

 

―部屋―

 

 

ユウヤ「、、成る程、、安い割に、中々しっかりした作りだな、、」

 

テーブルやベッド、タンスに窓以外には何にも無い質素な内景だが、、

よく手入れされているのだろう、劣化や汚れが見当たらない

 

ユウ「ユウヤお兄さん!このお布団、すっごく柔らかいよぉ~!!」ポヨンポヨン

ユウヤ「フフッ、、そうだな」ニコ

 

、、やっと一息つけたからか、自然と顔に笑みが浮かんだ

 

 

 

―浴室―

 

ガラガラ、、

 

 

ボゴボゴボゴ・・・

 

ユウヤ「、、シャワーは無いが、、、ジャグジーか、、凄いな、如何いう仕組みなんだ?」

 

この世界には、電気が普及していないだろう、

それを証拠に、街中を走り回った時にも、街灯が一つも無かった、、

それなのに、こんな事が出来るのは、やはり魔法のお陰なのだろう

 

ユウヤ「、、よし、夕飯が来る前に、入っておくか」

 

ガラ、、

 

ユウ「ユウヤお兄さん、お風呂入るの?」

ユウヤ「、、、一緒に入るか?」

ユウ「うん!、、エヘヘヘヘ、、」ニヨニヨ

 

 

一度脱衣所に戻り、服を脱いで腰にタオルを巻き、浴室に戻ってきた、

、、着替えている間も何故か、ユウはとても嬉しそうだった

 

 

 

 

ザバーッ

 

ユウヤ「、、、」

ユウ「、、あ、あの、、ユウヤお兄さん」

ユウヤ「、、髪を洗って欲しいのか?」

ユウ「えへへ、、うん、自分でやると、目にしみちゃうから、、」

ユウヤ「フフ、、子供の頃はそんな物だ、、ほら、洗うから前に座ってくれ」

ユウ「うん!」

 

ザバー ワシャワシャワシャワシャ、、

 

 

ユウ「、、ユウヤお兄さんの手、、大きいね」

ユウヤ「?、、そうか?」

ユウ「、、、うん、、だって、僕、、」

 

ユウが何か言いかけた瞬間、、

 

 

「お客様、お食事を持って参りました」

 

ボーイの声が、ユウの言葉を遮った

 

ユウヤ「、、、分かった、今行く」

ユウヤ(、、仕方ない、、また寝る前にでも入るか、、)

ユウ「あ、、」

ユウヤ「、、食事の準備は俺がしておく、

ユウは、このまま入っていてくれて構わない」ガラガラ

 

ユウ「、、、うん、、」チャポン

 

 

 

ユウ「、、僕、、、誰かにこうして触られたの、初めてなんだ、ユウヤお兄さん、、」

 

 

その囁きは、彼には届かなかった

 

――――――――――――

―――――――

――――

 

その後、食事を済ませ、歯を磨いて、別々のベッドに入り、床に就いた、、

 

 

―深夜―

 

ユウヤ「・・・」メヲトジル

ユウヤ(、、、眠れない、、)

 

 

「、、ユウヤお兄さん、、起きてる?」

ユウヤ「、、ユウか、、如何した?」

ユウ「眠れなくて、、」

ユウヤ「奇遇だな、、俺も何だ」

ユウ「、、入って良い?ユウヤお兄さん、、」

ユウヤ「あぁ、、一緒に寝よう」

ユウ「じゃあ、、、ん、、」モゾモゾ

ユウ「、、温かい、、」ニコッ

ユウヤ「、、そうか、、」

 

 

ユウヤ「、、あっという間だったな、、」

ユウ「、、そうだね、、ユウヤお兄さん」

ユウヤ「あぁ、、、一日がこんなに速く感じた事は、今まで無かった、、、」

ユウ「、、でも、こんなに楽しいって思えたのは、初めてだよ」ニコニコ

ユウヤ「、、そうか、、だとしたら、傷付き甲斐もあったな」

ユウ「!、、、あんまり無茶しないでね?ユウヤお兄さん、、」

ユウヤ「、、あぁ、、なるべく努力するさ、

、、だが、その前に一つ、、ユウ、お前に誓わせてくれ、、そして、出来ればお前も誓ってくれ」

ユウ「、、、何を?」

 

、、先程まで、満面の笑みを浮かべていたユウの顔付きが変わった、、

どうやら、真剣に受け止めてくれいている様だ

 

 

 

ユウヤ「、、、俺は、、、何があろうとお前を護る、

、、例え、俺にとって、辛い結末になろうともな、

、、、そして、その時までは、絶対にお前を一人にしない、

、、だから、、、どうか、ユウ、、

 

 

 

 

 

俺を、、、裏切らないでくれ」

 

ユウ「!、、、」

ユウヤ「、、、悪い、、唐突だったな、、、、忘れてくれ」

ユウヤ(、、何を言っているんだ、俺は、、

幾ら落ち着いていると言っても、ユウはまだ子供なのに、、、)

 

 

 

 

 

ユウ「<誓う>よ、ユウヤお兄さん」ギュ、、

ユウヤ「!」

 

ユウが、その細腕で俺を優しく抱きしめた

 

ユウ「、、ユウヤお兄さんの事、、勘違いしてた、、

僕とは違う、<強い人>だって、そう思ってた、、

、、だって、自分が死んじゃったって言っていた時も、異世界に来た時も、、

それに、こっちに来てから死んじゃいそうになっても、、

、、何があっても、ユウヤお兄さんは顔色一つ変えないで、落ち着いていて、、、

、、でも、、、ユウヤお兄さんも同じだったんだね、、、

、、さっき話してた時、、ユウヤお兄さん、今にも泣き出しちゃいそうな顔してたんだよ?

、、だから、ようやく分かったんだ、、

、、、ユウヤお兄さんも、僕と同じで<無理してる>んだ、、って、、

、、僕も、そうだったんだ、、、

、、、そうは思えなかったかもしれないけど、、僕は、必死だったんだ、、

必死に元気な風を装って、、『迷惑だ』って思われなくて、、、

、、でも、頑張りすぎて逆に不自然だったかも知れないね、、

、、もしユウヤお兄さんが居なかったら、、僕は今、此処に居ないから、、」

 

 

、、、あぁ、、、

 

 

ユウ「、、それにね、、僕が、一緒に寝ようって言った本当の理由は、、

 

 

一人で居るのが、、嫌だったんだ、

不安で不安で、、怖くて怖くて、、今にも恐怖で死んじゃいそうで、、

、、、、もう、一人は嫌だよ、、、寂しいよ、、、

、、だから、、ユウヤお兄さん、、」

 

 

ユウ、、、お前は、、

 

 

 

ユウ「どうか、、僕を一人にしないで、、?」

 

 

 

 

、、お前は、、俺と同じだったのか、、

、、ずーっと、、「一人」ぼっちだったんだな、、、

、、、今、、初めて、、温もりを知ったんだ、、、俺と、同じ様に、、

 

 

ユウヤ「、、、ユウに抱きしめられてるとな、、、心の底から、温かくなって来るんだ」

 

そして、、俺も、ユウの体を優しく抱きしめた

 

ユウヤ(、、まるで、、母親に抱かれてるように温かくて、、満ち足りている、、

、、、実の親には、、こんな温かさも充実感も無かった、、)

ユウ「、、、うん、、僕も、、ユウヤお兄さんとこうして一緒に居ると、、

何だか、温かい気持ちになるよ、、」

ユウ(、、お父さんに抱かれたら、こんな感じなのかな、、)

 

ユウヤ「フフッ、、、やっぱり、同じなんだな」ホホエミ

ユウ「フフッ、、うん、同じだね!」ニコニコ

 

 

二人でクスクスと笑い合う、

、、そして、暫くすると、、、自然と眠くなってきた

 

 

ユウ「、、、ユウヤお兄さん、、」

ユウヤ「、、如何した?、、ユウ」

 

 

 

 

 

 

 

ユウ「絶対、、絶対『死なないで』ね、、?」

 

そう言い、ユウは瞳を瞑った、、

 

 

ユウヤ「、、、あぁ、、死なないさ、絶対にな」

 

 

 

、、、有難う、、ユウ、、

俺は、、それだけで、、

 

 

 

お前を、死ぬまで護れる

 

 

 

 

 

 

 

異世界に転生させられてから一日目

 

[、、、今日は、色々あり過ぎて疲れた、、、

、、大災害に巻き込まれて死んだと思ったら、まさか、異世界転生する事になるなんて、、

それに、子供のユウまで巻き込まれてしまった、、

、、いや、巻き込まれたのは俺だが、、

、、そして、、異世界に来ていきなり殺されそうになるとはな、、

 

、、、だが、、そう悪いこと続きでもなかった、、

 

冒険者のアリシアに、ガヴェイン、、エデンの吸血鬼、アルフェルスとマリエス、、

そして、衛兵のヴェル、、

 

、、、エデンの二人とはギブ&テイクの関係になるだろうが、、

他の三人は、信用に値する人間だろう

 

明日も、何が起こるか分からない、、それに、ゴブリン十体討伐という任務もあるので、

今日は此処までにしようと思う]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―とある場所―

 

 

「ゥ、、、ユ、、う、、ヤ、、、」




初夜(意味浅)

装備の説明が分かりにく過ぎる、、、orz
語彙力が無いんです、、申し訳ない、、

ガヴェインは、ヒュームとバレットを足して2で割ったような体格です、
ついでに顔はバレット似です


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初陣

― 二日目 朝―

 

 

ピュルルルィィィィィ! ピュルルルルィィィィ!

 

 

 

ユウヤ「、、ッ、、」ムクリ

ユウヤ「、、、朝か、、、」

 

、、、異世界での初めての目覚めは、最悪な物だった、、

外で、よく分からない鳥が、よく分からない声で鳴いている、、、、

聞きなれないその声は、、ニワトリとは違い、起きるにはとても五月蝿く、不快だった

 

ユウヤ「、、ユウは、、」

 

隣に寝ているであろう、ユウを見る

 

ユウ「むにゃ、、zzz」

ユウヤ「、、」

 

昨日、遅くまで起きていたせいか、ユウはまだ夢の中だった

 

ユウヤ「、、、」ファサッ

 

ユウに毛布を掛け、ベッドを抜け出す

 

ゴソゴソ、、カチャカチャ、、バサァッ!

 

手早く着替えを済ませ、腰に鞘を通す

 

 

ユウヤ「、、、行くか」バァァーン!

 

 

 

そして俺は、ユウが目覚める前に、宿を出た

 

 

――――――――――――

――――――――

―――――

 

 

―宿 入り口前―

 

 

冒険者A「、、よぉ、待ってたぜ」

冒険者B「遅かったっすね!」

ユウヤ「、、?あんた達は、、確か、酒場で、、」

冒険者A「あぁ、、ボウ、、アンタが無適正って分かって、二番目に笑った奴と、、」

冒険者B「一番最後に笑ったオレっちっす!当然覚えてるっすよね?」

 

 

 

『ウッソだろ!?ある意味珍しーな!ボウヤ!』

 

『おっww俺初めてみたっスよ!職業適性無し何てwww』

 

、、そういえば、、

 

ユウヤ「、、、あぁ、確かに居たな」

冒険者A「オレは<ヴィルキス=ターエル>、飛竜狩り(ドラゴンハント)だ、

、、で、コイツは「<コーナズ=ベクター>、獣狩り(アニマハント)っす!」

 

ヴィルキスと名乗った男は、、背中に弓矢を背負っている、、如何やら、弓使い(アーチャー)の様だ、、

赤髪に鋭い目をしていて、所々破れた赤黒いシャツの上に、薄めの帷子(かたびら)を着ている、

そして、腰マントに薄い黒のジーンズに似た物と、レザーブーツを履いていた、

容姿は、俺よりも背が高く、その落ち着き振りから少し年上の印象を受けた、

顔の輪郭は細く、整った顔立ちをしていて、、ハンサムだ

 

もう一人、、コーナズと言った男は、緑髪に柔らかい目つきで、頭にバンダナを巻いている、

服の変わりに、袖の短い鎧を着ている、その上には、緑のマントにウエストバッグ、

そして下は、鉄のレギンスとブーツ

 

ユウヤ「、、その、<飛竜狩り(ドラゴンハント)>や、

魔獣狩り<(アニマハント)>、、というのは何だ?」

ヴィルキス「あぁ、コイツはギルドの種類で、大きく分けて4つある、

 

1つは<調和せし者(アルベウル)>、

これは、<ある特定の種族を狩る者>って事だ、

、、っつっても、何でもかんでも狩りまくる訳じゃねぇ、

増えすぎた魔獣や飛竜種を、増えすぎず、減らしすぎず、、

つまり、間引きするって事だ

 

2つ目は<探求せし者(レーベルファイゲン)>、

これは、、大雑把に言っちまえば、<世界の未知の謎を解き明かす者>って事だ、

迷宮なり秘境なり、文化や動植物なりな、

だが、調査をするのにも、当然だが莫大な費用が掛かる、

、、今ではそのせいか、ギルドに入るのは、金持ち位になったがな、、

 

3つ目は<守りし者(エメセーレ)>

これは、ギルドの人間や町の人間を救助、治療したり、

エルフ族の様な、絶滅の危険性がある生物、種族を保護するのが仕事だ、

、、まぁ、これはアルベウルの延長上だと思えば分かりやすいだろ?

 

最後は、、<抹殺せし者(グェルガンド>)

、、、コイツは、魔物を「殺す」のが生業の冒険者だ、

世界に蔓延る魔物共を、文字通り一掃する、、殺戮者さ」

 

ヴェルキス「、、で、それを統括してるのが、各地にある冒険者ギルドだ、

そこでギルドに入ったり、脱退したりするってワケだ、

、、どうだ、何となく分かったか?」

ユウヤ「ギルドの種類は分かった、、その上で、一つ、聞きたい事がある」

ヴィルキス「何だ?」

ユウヤ「その役職の名称だが、、

 

それは、全て『人』の名前か?」

ヴィルキス「察しが良いな、、その通りだ、

どれも、大昔に実在したと言われてる、

、、、因みに、『ギルド』を創設したのも、この4人らしいぜ」

ユウヤ「、、、通りで」

ヴィルキス「、、、ま、どんな奴だったのか、知っている奴はもう居ないんだろうがな」

ユウヤ「、、分かった、、それで、アンタ達は俺に何の用があって来たんだ?」

ヴィルキス「、、、一言で言えば、『アンタを笑った償い』だ」

コーナズ「今から、<入団試験>を受けに行くんすよね?

だったら、俺っち達がサポートするっすよ!」

ユウヤ「、、有難い申し出だが、、借りを作る気は無い」キッパリ

ヴェルキス「まぁ、そう言うなって、

引き受けて貰わねぇと、オレ達の立場が無ェのさ」ヤレヤレ

ユウヤ「、、、何故だ?」

ヴィルキス「、、、何せ、伝説の勇者様とそのお付だぜ?

普通なら、こんな宿に泊まらせるのだって可笑しいんだよ、、

、、それ以上に、アンタを嗤っちまったのが申し訳ねぇ、

、、、これは、オレなりのケジメさ」

コーナズ「俺っちも、殆どおんなじっす、

、、ユウヤさん、どうかご一緒させて下さいっす!」ペコリ

ユウヤ「、、分かった、、だったら、付いて来てくれ、

、、だが、付いて来るだけだ、手出しはしないで欲しい」

ヴィルキス「、、あぁ、、だが、ヤバそうになったら、各々の判断でやらせて貰うぜ」

ユウヤ「、、、了解した」

コーナズ「よ~し!それじゃあ、頑張るっすよー!!

旅立つ冒険者に、成功あれ!」グッ

ヴィルキス「あぁ、、成功あれ」グッ

 

コーナズの定型文の様な台詞にヴィルキスが続き、二人は握った拳を合わせた

 

ユウヤ「、、、それは何だ?」

コーナズ「冒険者の、縁起担ぎっす!

さぁ、ユウヤもやるっすよ!」

ユウヤ「あ、、あぁ」

 

 

ユウヤ「、、、成功あれ」グッ

ヴィルキス「あぁ」グッ

コーナズ「ハイッす!」グッ

 

ユウヤ(、、、案外、、悪くないかもしれないな)

 

――――――――――――

――――――――

――――――

 

[悪鬼の森]

 

コーナズ「いや~!ワクワクするっすね!」

ヴィルキス「、、あまりはしゃぐな、コーナズ、、、」

ユウヤ「・・・」

 

昨日とは打って変わり、今回は冒険者の同行もある、、

借りを作る気は毛頭無いが、、だが、頼りになる事も確かだ

 

 

ドスッ サッ!

 

コーナズ「・・・」

ヴィルキス「・・・」

ユウヤ「ッ、、」ザッ

 

、、茂みから物音が聞こえた瞬間、二人は一瞬で木の陰へと身を潜めた、

俺は、その数瞬後にようやく木の陰に隠れた

 

そして、音がした方を見ると、、

 

「フーッ!フーッ!」ザッザッ

 

緑の肌で、2m以上は有るであろう巨体に、大きな斧を持った怪物が、

俺達のすぐ傍を横断していった

 

 

ヴィルキス「、、来たな、、あれがゴブリンだ」

ユウヤ「、、もう少し、小さいのをイメージしていたんだがな、、」

ヴィルキス「何言ってる、、ゴブリンは、魔物の中でも小さな方に分類されるんだぞ、

その上、此処のゴブリンは小さな方だ、、、何せ、ルーキー向けだからな」

コーナズ「、、と言う訳で、、ユウヤ、ファイトっす」

ユウヤ「、、あぁ」スクッ

 

物音を立てない様に、そっと立ち上がる

 

 

 

ユウヤ「行って来る」

 

ヴィルキス「あぁ、、しくじるなよ」

ヴィルキス(、、見せて貰うぜ

勇者の連れである、お前の力)

 

 

 

 

ユウヤ「・・・」サッサッサッ

 

足音を殺し、駆け足で目標に近付く、、

 

ゴブリン「フーッ フーッ」

 

、、どうやら、気付かれてはいないようだ

 

ユウヤ「・・・」スーッ

 

音を立てない様に剣を抜き、目標との距離は2m程になった、、、今だ

 

 

ダッ!

 

音を気にせず素早く目標に近付き、背中に飛びつく

 

ゴブリン「ウガ!?」

 

ようやく奴は俺の存在に気付いたらしい、、奇襲に驚いている様だ、だが、もう遅い、

俺はその間にゴブリンの頭上に跨り、剣を振り上げる

 

ユウヤ「、、、」ヒュッ

 

ザグッ

 

、、狙い通り、刃はゴブリンの喉を貫いた、

そのまま刃を左右に動かす

 

 

ゴリゴリゴリ、、、ボトッ

 

 

ゴブリンの頭部が地面に転がる、

、、苦悶の表情を浮かべている、、如何やら、途中で絶命していたようだ

 

ユウヤ「、、済まない」

 

 

 

<茂みの中>

 

コーナズ「え、、エゲツないっす、、」

ヴィルキス「、、何の迷いも無く、背後から奇襲、、そして、首を一狩り、、

それに、やけに手馴れている、、、動きに一切の迷い、惑いが無い、、)

ヴィルキス「、、」

 

 

ユウヤ「・・・」ヒュッ

 

ザグッ ググ、、ストン

 

ゴブリンの腕を切り落とす、、、此処は軟らかいな

 

ヴィルキス「、、、待てユウヤ?

ゴブリンの再生能力は人並みだ、そこまでする必要は、、」

ユウヤ「そうなのか、、だが、肉質を調べているだけだ、、」ヒュッ ザクッ

ヴィルキス「あ、あぁそうか、、」

ヴィルキス(返り血にもお構いなし、か、、、

、、、だが、、流石にこれは、、、)

 

 

~数分後~

 

ユウヤ「、、、こんなものか」カエリチマミレ

コーナズ「う、、うわぁ、、」ヒキッ

ヴィルキス「、、ゴブリンの輪切りか、、、そんなになるまで確かめる必要はあるのか?」

ユウヤ「有る」

ヴィルキス「、、そ、そうか、、」ヒキッ

 

、、情報は大切だ、、どんなに些細な事でも、何かに繋がる可能性がある

 

ユウヤ「、、十分だ、次へ行こう」

コーナズ「返り血、拭かなくて良いっすか?」

ユウヤ「、、帰ってから洗濯する、、

とはいえ、それまでに染みて落ちなくなっても困るな、、」

コーナズ「なら、これを使うと良いっすよ!」スッ

ユウヤ「これは、、」

 

青い球の様な物を手渡された

 

コーナズ「青の魔力を詰め込んだ、<洗浄球(ブルーポルン)>っていう、魔宝具(マジカルルージュ)っす!

ユウヤ「魔宝具、、、」

コーナズ「開放(デーラ)の言葉で使えるっすから、試しに使ってみるっす!」

ユウヤ「、、開放(デーラ)

 

ゴボゴボゴボゴボ、、ゴォォォォ!

 

球からあふれた水が俺の体を包み、洗濯時の様に回りだした、、

、、体中の汚れが洗い流されるような感覚があり、気持ち良い

 

ザァァァァ、、、

 

服や顔に付着した返り血が全て流れ落ちた所で、自然に体から水が流れ落ちた

 

ユウヤ「、、、これは便利だな」

ヴィルキス「魔宝具の種類は、それだけではない、

そして、魔力を詰め込むだけで何度でも使える便利な道具だ、

、出し惜しみせず使うと良い」

ユウヤ「、、、何処で手に入るんだ?」

ヴィルキス「この程度の低級な魔宝具なら、店に行けば置いてあるだろう、

、、、だが、より高級な物になると、複製が出来ない上に、

太古の遺跡や施設に行かないと手に入れる事は出来ないんだ」

ユウヤ「、、成る程な、、」

 

 

ヴィルキス「、、さて、小話も終わりにして、そろそろ次を探すぞ」

ユウヤ「そうだったな、、、行くか」

コーナズ「、、ユウヤ、、これ、どうするっすか」ワギリノゴブリンユビサシ

ユウヤ「、、放っておいても、此処に住む獣が後処理をしてくれるだろう」

コーナズ「確かにそうっすね、、でも、何でそう思うんっすか?」

ユウヤ「、、俺の居た所だと、基本そうだったからだ、、

、、、出来れば来て欲しくは無いがな、、」

 

、、、そう、、向こうの世界でのある日、、

朝起きたら、毎日愛でていた猫が食い殺されていたのは、、、今でも鮮明に覚えている、、

 

 

ヴィルキス「、、このまま行き当たりで探しても良いが、、

、、丁度良い、オレの[魔技(アーツ)]を見せてやる」スチャ

ユウヤ「魔技、、、」

コーナズ「珍しいっすね!ヴィルキスが、人前で魔技を見せるなんて!

ユウヤ、よく見とくっすよ!こんな事、滅多に無いっすから!」

 

ヴィルキスは、腰を落とし、弓を空に向けて構え、矢を番えた

 

ヴィルキス「、、行くぞ」グググ、、

 

 

 

ヴィルキス「天透の瞳(ルクス・アウェイズ)!」バシュッ!

 

放った矢は、空高く上り、、強い光を放ち、その場に留まっている

 

ヴィルキス「、、、、此処からそう遠くない場所に、10体固まっている、、

中型小型、、大型までいるな」カタメトジ

ユウヤ「、、片目を媒介に使用する魔技か、、

効果は、半径2、3kmの中に居る者を、透視()る事が出来る、、、という所か」

コーナズ「!?」

ヴィルキス「、、、、確かにその通りだ、、だが、たった一度でよくそこまで理解出来たな」

ユウヤ「、、よく観ていれば、分からない事でもない」

ヴィルキス「・・・・」

 

、、今の魔技は、自分の眼を媒介に使った、、、が、恐らく、それだけではないのだろう、

一体、何を消費して使うのだろうか、、

 

、、思考を止め、ふと前を見ると、

ヴィルキスとコーナズは、今だ信じられないというような目で俺を見ていた

 

 

ユウヤ「、、次に行く場所は決まった、早く行こう」

コーナズ「・・・そうっすね」

ヴィルキス「、、、あぁ」

 

 

――――――――――――

――――――――

――――

 

ユウヤ「、、そういえば、、」

ヴィルキス「如何した?」

ユウヤ「俺を襲った魔物、、グーラは、人間の言葉を話していた、、

人間の言葉を話す魔物が居るのか?」

ヴィルキス「成る程な、、そもそも、それを知らなかったのか、、」

ユウヤ「、、、すまない」

ヴィルキス「いや、謝るほどではも無い、、

そうだな、、厳密に言えば、「話している」のではなく、「発している」と言った方が正しい」

ユウヤ「人間の言葉を真似している、という事か」

ヴィルキス「そういう事だ」

 

コーナズ「二人とも、、いたっすよ」

ユウヤ「、、」スッ

 

ヴィルキス「ちょっと待て」

ユウヤ「、、何だ?」

ヴィルキス「今度は、正面から戦ってみてくれ」

コーナズ「え、、大丈夫何スか?」

ユウヤ「、、、隠密でなければ、容易ではないだろう」

ヴィルキス「危険になればオレ達が片付ける、、済まないが、試してくれないか」

ユウヤ「、、、了解した」ザッザッ

 

 

コーナズ「、、本当に大丈夫っすかね、、、

ユウヤ、俺達より体は貧弱そうっすけど、、」

ヴィルキス「、、恐らくはな、、

だが、それだけならば先ほどの戦闘も、不意打ちと言えどあれだけ速く決しなかった筈だ」

コーナズ「うーん、、でも「まぁ見てろ」、、おっす」

 

 

 

 

 

 

ユウヤ「・・・・」

 

ゴブリン「・・・」フーッ フーッ

 

ユウヤ(、、ヴィルキスも、えげつない縛りを持ち掛けてきたな、、

不意打ちならまだしも、正面から戦う、、か、、

、、一撃でもまともに喰らえば、ヴィルキス達が助けに入るまでもなく死ぬかもしれない、、

 

 

、、、ならば)

 

ゴブリン「ウオオォォォォ!!」グオッ!

 

ゴブリンが斧を振り上げた、、恐らく、そのまま振り下ろすつもりだろう

 

ユウヤ「、、回避するしかないな」

 

ブゥオン!  ズガアァァッ!

 

斧を叩き付けた衝撃で、地面に亀裂が入り、砂の塊が高速で飛び散る

 

ユウヤ「ッ、、、」ズサッ、、、

 

運悪く、その破片が幾らか当たってしまい、体制が崩れる

 

ゴブリン「グオォォォ!!」ブオンッ!

 

体制を崩した瞬間、即座に追撃が来る

 

ユウヤ(速い、、ッ)グルッ

 

ズドッ!!

 

咄嗟に体を捩り横転し、何とか追撃を回避する

 

ユウヤ「グ、、!」

ユウヤ(防戦一方だ、、一体、どうすれば、、)

 

、、この世界の人間の様に特殊な力、、魔力は、今の俺には無い、

かといって、超人的な力も、ある訳ではない、

、、そんな俺が、どうやって自力のみであんな化け物を倒せるだろうか

 

ユウヤ(、、フッ、、弱音を吐くには、速過ぎるな)

 

そう、これから俺は、この世界で生きていかなければいけないのだ、

、、、この位出来なくて、どうする

 

ゴブリン「オォォ!!」グオッ!

 

薙ぎ払いだ、、恐らく、俺に避ける事が出来ないと理解しているのだろう、

 

 

ユウヤ「、、、これが剣なら、死んでいたかもな、、」ダッ

 

 

 

 

メシャッ! ザグッ

 

懐に潜りこむが、巨大な斧での一撃を貰う、、が、代わりに、、

 

ゴブリン「ウ、、オォォォ、、、、」ドザッ、、、

 

奴の胸には、俺の剣が刺さっている

 

ユウヤ「、、懐に潜り込めば、多少のダメージは負うだろうが、隙が出来る、、

、、所詮、脳の無い獣なのか、、」

 

 

ユウヤ「残念だ」

 

「、、、ウォォォォォォ!」

 

ユウヤ「ッ!?」ミミフサギ

 

「・・・」

 

ユウヤ「、、、死んでいる、、」

 

ザワ、、、ザワ、、、ザワ、、、

ピュルィィィ! ピュルィィィィ!!

 

 

木々がざわめき、聞いた事のある鳴き声が聞こえる

 

ユウヤ「これは、、、ハウリングか?」

 

 

ヴィルキス「仲間を呼ばれた!一旦退くぞ、ユウヤ!」

ユウヤ「、、、どれ程来る?」

ヴィルキス「?、、先ほど見た限りでは、、恐らく8体程だが、、」

ユウヤ「、、、なら、逃げない」

コーナズ「!、、難しいと思うっすよ、

さっきのでさえギリギリだったのに、8体同時何て」

ユウヤ「同時じゃない、、確固撃破だ」

ヴィルキス「!、、た、確かに、、それならば可能かもしれない、、が、、」

ユウヤ「、、不可能でないのなら、俺はやってみせる」

ヴィルキス「だが、、、」

コーナズ「、、、」

 

 

コーナズ「、、勝てると思うなら、、、やってみると良いっす、ユウヤ!」

ユウヤ「、、あぁ、、なら、また見ていてくれ」

コーナズ「勿論っすよ!」

 

 

 

コーナズ「さてと、、、」クサムラノナカ

ヴィルキス「、、、以外だな、、てっきり、止めるものかと思っていたが、、」

コーナズ「冒険者になるんすから、冒険するのは当然っす!

、、それに、さっきヴィルキスも言ってたじゃないっすか!「黙って見てろ」って、

これが、ユウヤの「最初の冒険」なんすから!」

ヴィルキス「、、、そうだな」

 

――――――――――――――

 

 

ユウヤ「、、、来た、、」

 

俺の作戦は、酷く単純だ、

先ほど倒したゴブリンに向かってくるであろう同属を、途中で一匹ずつ仕留める、、

 

ユウヤ「、、今だ」サッ

 

ザグッ

 

、、最後尾の一体を倒す、そして、その遺体を気付かれないように茂みに隠した

 

ユウヤ「、、、次、、」

 

 

今度は、少し離れた場所で、、その次は、また少し離れた場所で、、、

そうしている内に、目的地についてしまった、、残りは2体だ

 

 

ゴブリン「あぅ、、あぁぁ、、、」

 

、、一体のゴブリンが、倒れたゴブリンの隣に跪き、手を握っている

 

ユウヤ「・・・」

 

、、、驚いた、、悲しむ事が出来るのか、、

 

ユウヤ「、、、」ザッ

ゴブリン「!う、、うぁ、、」サッ

 

、、、何かを隠した

 

ユウヤ「、、、これは、、小さなゴブリン、、いや、子供か」

 

 

ユウヤ「・・・」スチゃ

ユウヤ(、、この生物を殺すのか?

本当に、この生物を殺す事はユウの為になるのか?)

 

ゴブリン「うぁ、、、」ウルウル

 

 

ユウヤ「、、、すまない、ユウ」ヒュッ

 

 

 

 

 

 

ザクッ

 

 

 

 

 

 

 

 

ユウヤ「、、、ヴィルキス、コーナズ、、終わったぞ」

ヴィルキス「あぁ、丁度十匹、、この眼で見たぜ」

コーナズ「所でユウヤ、体は大丈夫っすか?」

ユウヤ「お陰で何処も問題ない、感謝する」

コーナズ「それなら良かったっす」

ヴィルキス「、、如何する、オレ達は報告の為に戻るが、、お前も戻るか?」

ユウヤ「、、あぁ、そうしよう」

 

 

 

 

ユウヤ「、、中々、大変だったな、、」

ヴィルキス「初の戦闘とは思えない程の動きだった」

コーナズ「ホントは、初めてじゃなかったんじゃないっすか?」

ユウヤ「いや、本当に初めてだ、

、、ただ、、如何すれば良いのかが、すぐに頭の中に浮かんで来た」

コーナズ「それは、、凄いっすね」

ヴィルキス「、、もしかしたら、お前の先祖は戦いに縁があったのかもな」

ユウヤ「さぁな、、興味も無い」

コーナズ「、、それにしても、、幾ら知らなかったとは言え、

ユウヤがグーラ程度に負ける何て考えられないっすよ」

ユウヤ「俺はただの人間だ、

不意を突かれれば、どうしようも、、、」

 

 

「、、ウ、、、ヤ、、、」

 

ユウヤ「、、、何だ?」

ヴィルキス「、、、如何した?」

ユウヤ「声が聞こえた、、俺を呼ぶ声が」

コーナズ「そうっすか?オレっちには聞こえないっすけど、、、」

ユウヤ「、、行ってみる、二人は先に戻っていてくれ」ダッ

ヴィルキス「待てユウヤ!また死にかけたら如何するつもりだ!」

 

ユウヤ「もう油断はしない」

 

 

 

 

 

俺は、生茂る草叢の中に入っていった、、、

 

 

その先に、何が待っているとも知らずに




疲れすぎて荒巻スカルチノフみたいになりそうです、、


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不死との再逅

―草叢の中―

 

 

 

「ユウヤ、、す、、ユウヤ、、す、、、」

 

 

ユウヤ(この近くか、、、)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ユウヤ、、、ころす、、、、ユウヤ、、、ころす、、、」

 

 

 

ユウヤ「、、、」

 

開けた場所に出るとそこには、、

所々に焼け跡のついた布の服を着ている赤髪の女性が、俺への呪言を呟いていた

 

 

 

「、、、みつけた、ユウヤ、、、、ユウヤ」

ユウヤ「、、!その身なりに容姿、、まさか、あの時の、、?」 

 

その容姿は、、そう、昨日俺を襲った、グーラそのものだった

 

ユウヤ(まさか、燃やされても生きているとは、、)

「おまえのち、のんだせいで、なかまのもと、いけない」

ユウヤ「、、、それも、誰かの言葉か?」 

 

ヴィルキスに聞いた通りならば、奴等は人の言葉を真似ているに過ぎないらしいが、、

 

「、、ちがう、これはおまえのコトバ」

ユウヤ「、、、俺の?」

「そう」

ユウヤ「、、まさか、俺の血を飲んだせいなのか?」

「たぶん」

ユウヤ「、、まさか、お前の種族は皆、同じ能力を持っているのか、、?」

「しらない、きょうみもない」

ユウヤ「、、、」

ユウヤ(言った事のある言葉だ)

「どうしてくれる」

ユウヤ「元々、自業自得だろう、、

血を吸われて死に掛けた俺の方が、よほど酷いだろう」

「、、、ならころす」

ユウヤ「、、今のお前には負ける気がしない」

 

 

「、、、どうしよう」

 

 

 

・・・

 

 

 

 

ユウヤ「、、、分かった分かった、、暫くは、俺が面倒を見てやる、、」

「、、、いいのか」

ユウヤ「このまま問答を続けても、埒が明かない、、、

、、それに、力を取り戻した後に復讐でもされたら、、、堪ったものじゃないからな」

「、、、」

ユウヤ「、、さあ、行くぞ」

 

――――――――――――

―――――――

――――

 

―エブンリカ門前―

 

 

コーナズ「ユウヤ、遅いっすね、、」

ヴィルキス「、、問題ないだろう」

 

 

 

 

ユウヤ「、、、、」ザッザッ

 

 

 

コーナズ「おっ!帰って来たっすね!ユウヤ――」

 

 

 

「、、、」

 

 

コーナズ「、、、と、何か、知らない人が居るんすけど、、」

ユウヤ「、、すまない、遅くなった」

ヴィルキス「それは構わないが、、その女性(ひと)は如何した?」

ユウヤ「草叢で倒れていたから連れて帰って来た、、

それに、身寄りが無いらしい、、、ので、俺が面倒を見る事にした」

「・・・」

ヴィルキス「、、お前も、宿に泊まる身だろう、、」

ユウヤ「、、、、」

ヴィルキス「、、、貸しても良いんだが、、、それではお前が納得しないだろ?

、、なら、早速ギルドの仕事の話だ」

ユウヤ「、、、どんな仕事だ?」

ヴィルキス「ギルド総出の、『大規模討伐』というのがある」

ユウヤ「大規模討伐、、、」

ヴィルキス「あぁ、、此処の反対側の門の向こうに、探索済みの大砦があるんだが、、

そこに、少し前から魔物が住み着きはじめてな、、3日後に、掃討が計画されているんだ」

ユウヤ「、、報酬は?」

ヴィルキス「前金が170TN、報酬が1200TN、、それに、魔物一体討伐につき10TN上乗せだ、

その上、中で見つけた道具や魔具は自分の物になる、、

探索済みだから安いが、、簡単な家を一つ買う程度なら、十分過ぎる金額だ」

ユウヤ「、、、成る程な、、だが、危険も伴う、だろ?」

ヴィルキス「勿論だ、、近頃は、上位種ハイランクも出るからな、、尚更だ」

ユウヤ(上位種、、、まさか、あのヴァンパイア、、)

ヴィルキス「、、如何した?何か、心当たりがあるのか?」

ユウヤ「、、ヴィルキス、高潔なる吸血鬼ノヴェルヴァンパイアって、、知ってるか?」

ヴィルキス「ノヴェルヴァンパイア、、、

、、、ヴァンパイアなら聞いた事はあるが、、、それは知らないな、、

、、それは、何処で聞いたんだ?」

ユウヤ「<エデン>という所で、、」

コーナズ「え、、、エデン!!?

ユウヤ、あの幻の<エデン>に行ったんすか!?」ズイッ

ユウヤ「?!、、あ、あぁ、、」

ユウヤ(凄い剣幕でコーナズが迫ってきた)

コーナズ「エデンといえば、体にある異常が起こっている者で、

尚且つ選ばれた者の前にのみ姿を見せるという幻の店!」

ユウヤ「、、、いや、普通に診療所だったんだが、、」

 

 

コーナズ「、、そ、、その中には、まさに天国とも言える快感が待っているとか、、!」

 

ユウヤ「快感も何も、治療という名目で噛まれて血を吸われたんだが、、」

 

コーナズ「」

 

ユウヤ「、、、確かに、、噛まれた時には、痺れる様な感じはあったが、、

、、天国の様な快感とは、程遠かったぞ、、」

 

 

 

 

 

コーナズ「ガハッ」バタッ

 

 

 

ヴィルキス「、、おい、どうしたコーナズ、起きろ」ユサユサ 

 

 

 

ユウヤ「、、、先に戻っているぞ、、」

「、、、、ばか?」

ユウヤ「言ってやるな、、恐らく、コーナズには大切な事だったんだ」

「、、、いみがわからない」

ユウヤ「、、勿論俺にも分からない、、」

 

そして俺達は、宿に向かった

 

――――――――

――――――

―――― 

 

―宿屋―

 

 

ユウヤ「、、、まだ昼頃だって言うのに、、、一日動いた様に疲れたな、、」

「、、、ここが、いえか?」

ユウヤ「、、まぁ、仮家だな、、、」

 

ユウヤ(、、速く、本当に住む家が欲しい所だな、、

ずっと此処に居る、何て事だけは避けたい、、)

 

「、、、ひとり、か?」

ユウヤ「、、、いいや、もう一人、、子供が居る」

「おまえのか?」

ユウヤ「、、、違う」

  

 

―寝室―

 

 

コンコン

 

ユウヤ「ユウ、、俺だ、ユウヤだ」

 

 

バタッ!

 

ユウ「ユウヤお兄さんっ!!」バッ!

 

ドサッ

 

扉を開けるなり、ユウが弾丸の如く飛びついてきた、

、、、顔を見ると、涙痕があった、、ユウは、泣いていた様だ、、

 

ユウヤ「、、すまない、ユウ、、、遅くなった」ナデナデ

ユウ「、、ううん、、きっと、大事な用があったんだよね、、」

ユウヤ「、、、あぁ、、冒険者になる為に、戦って来た、、」

ユウ「冒険者、、、昨日言ってた、、大丈夫なの?ユウヤお兄さん、、」

ユウヤ「分からない、、、だが、生きる為には戦わなければいけない、、」

ユウ「、、、うん、、、でも、何も言わずに行かないで、、、、寂しかったよ、、、」ウルウル

ユウヤ「、、すまない、、」 

 

「、、、」

 

ユウ「、、?ユウヤお兄さん、その人は、、?」

ユウヤ「あぁ、、紹介する、彼女は、、、」

 

、、、ふと思い出す、

 

そもそも彼女(コイツ)に、()()はあるのだろうか?

 

ユウヤ(しまった、、聞いておけば良かった、、!)

 

ユウヤ「、、、か、、彼女は、、」

ユウ「?」キョトン

 

 

「、、、くーら」ボソリ

 

 

ユウヤ「、、くーら?」

クーラ「そう、、わたしのなまえはくーら」

 

ユウヤ(グーラの濁点を取ってクーラか、、安直だが、ナイスだクーラ)

 

ユウ「くーらさんは、ユウヤお兄さんとはどんな関係なの?」

クーラ「、、、にどともどれないからだにされ「待て、少し向こうで話すぞ」

 

 

―物陰―

 

 

ユウヤ「あらぬ誤解を生む発言をするな」

クーラ「でも、じじつ」

ユウヤ「、、千歩譲って事実だとしても、人前でそんな言い方をするな、誤解される」

クーラ「、、、なら、どうすればいい」

ユウヤ「、、せめて、「拾われた」と理解わかる説明にしてくれ、、」

クーラ「わかった」 

 

 

クーラ「、、、わたしは、ユウヤにひろわれた、、らしい」

ユウ「拾われた?らしい、、?如何いう事?ユウヤお兄さん」

ユウヤ「、、彼女が森で倒れていた所を、帰る途中の俺が助けた、、

、、そして、話を聞くと身寄りが無いらしくてな、、だから、暫く面倒を見る事にした」

ユウ「そうなんだ、、、じゃあ、よろしくね!くーらさん!」ニコッ

クーラ「、、、ん」コクリ

 

ユウヤ(、、何とか何も起きずに済んだな、、だが、問題は此処からだ、

一人増えたお陰で、追加料金を払う事になった、、

、、今日中に大規模討伐の参加申請をするとして、手元には67TNと62T(6762円)、、

、、、確実に大規模討伐を成功させなければ、一週間もすれば行き場が無くなるな、、)

 

ユウ「、、また、どこかに行くの?」

 

ユウが、不安そうな目で見てくる、、、

、、あまり根を詰め過ぎても仕方ないか

 

ユウヤ「、、いいや、、、少し、休んで行くさ」 

 

 

~夜中~

 

入浴したり食事をしている内に、あっと言う間に夜は過ぎて行った、、

 

 

ゴソゴソ

 

 

ベッドカバーの中で、何かが蠢いている、

それに、左手に違和感がある

 

ユウヤ「――ユウ、、か?」ムクリ

 

捲ってみた、、すると

 

 

 

クーラ「アーー、、、」

 

クーラが、俺の腕に噛み付こうとしていた

 

ユウヤ「ッ、、、お前かクーラ、、!」

クーラ「、、はらがへった、のませろ」

ユウヤ「なら、何故夕飯を食わなかった、、」

クーラ「あれはくちにあわない」

ユウヤ「、、そうか、、根本的に食べる物が違うのか、、」

クーラ「いいか?」

ユウヤ「、、、明日もある、、程々にしてくれ」

クーラ「ん、、わかった」

 

ジュー ゴクゴク

 

クーラ(、、、やっぱり、ちがう、、気がする)

 

 

 

ユウヤ(この感覚は慣れないな、、

、、、不味い、眠気と相まって意識が―――)

 

 

 

――――――――

 

ポォォーーーーー

ピュルィィィ!

 

 

ユウヤ「、、、、ッ、、」ムクリ

 

 

気がつくと、朝になっていた

 

ユウヤ(、、騒がしいのが一つ増えたな、、)

 

ユウヤ「、、、結局、昨日は討伐以外何もしていなかったからな、、

今日からは、本格的に動かなくては、、」

 

 

 

クーラ「、、どこに行く?」

ユウヤ「ギルドに顔を出してくる、、、?お前、、、少し人間らしくなってないか」

クーラ「そうなのか、、?、、自分では、分からない、、」

 

、、いや、これは、、、

 

ユウヤ(人間らしくなっているというより、俺に似て来ている気が、、

、、俺の血を飲んでいるせいなのか?)

 

クーラ「、、ユウは、どうする」

 

ユウの方を見ながら、クーラが聞いてくる

 

ユウヤ(、、そうだな、、今日は危険な事も無いだろうし、、、)

ユウヤ「、、連れて行こう、、お前は如何する」

クーラ「、、おまえがいいというなら、かまわない」

ユウヤ「なら、外に出る準備をしておけ、、と言っても、用意する物も無いか、、」

ユウヤ(、、、とはいえ、、)

 

クーラ「・・・」E 焼けた布切れ

 

ユウヤ「、、、その服(?)は、如何にかした方が良いな」

クーラ「、、、いやだ」

ユウヤ「、、なら、せめて()()だけでも新調するぞ、、焦げ臭いだろう」

クーラ「スンスン、、、たしかに、いやなニオイだ」

ユウヤ「だろう、、行く途中で買ってやる」

クーラ「、、、分かった、、」

 

、、、心なしか、悲しそうな顔をしている、、気がする

 

ユウヤ「、、ユウが起きたら、出るからな」

クーラ「ん、、」

 

そして数十分後、ユウが起床した

 

 

ユウ「んにゅ、、あれ、、、ユウヤお兄さん、、何処か行くの、、?」

ユウヤ「あぁ、、ギルドに行くついでに、クーラの服(?)を新調しようと思ってな」

ユウ「、、、僕も、一緒に行って良い、、かな?」

ユウヤ「勿論だ、、、それに、俺からも誘おうと思ってた所だ」

ユウ「! うん!じゃあ、準備するね!」

ユウヤ「あぁ、、だが、あまり急ぐ必要は無いぞ?」

ユウ「ううん、急ぐよ!だって、、」

 

ユウ(少しでも長く、ユウヤお兄さんとお出かけしたいから、、!)

 

クーラ「・・・」

ユウヤ「、、如何した、何か気になるのか?」

クーラ「、、お前は、ユウと話すとき、かんじょうゆたかになる、、なぜだ?」

ユウヤ「、、そうだな、、、、心当たりがある」

クーラ「、、?」

ユウヤ「ユウは―――「ユウヤお兄さん!準備出来たよ!」、、よし、なら行こうか」

 

クーラ「、、、おい」

ユウヤ「、、気が変わった、この話はまた何時かだ」

クーラ「む、、、気にいらない、、」

ユウヤ「というより、お前とはまだそこまで親しいという訳でも無いし、

更に言うなら警戒心の方が大きい、、いまは諦めろ」

クーラ「、、、りかいした」 

 

―――――――――――

 

―ギルドハウス―

 

 

ユウをクーラに任せ(万が一襲わない様に釘を刺し)、ギルドにやってきた

 

 

ユウヤ「大規模討伐に参加したいんだが、、、」

受付嬢「確かに、新人さんでも参加は出来ますけど、、、

でも、ユウヤさん、、身体能力は一般人以下なんですよね?

それも、グーラに負けるっていう実績付きで、、」

ユウヤ「、、、問題無い」

受付嬢「でも、、、いえ、もはや何も言いませんよ、

誰であれ何であれ、冒険者を全力で応援する、、それが、受付嬢というものですから!」

ユウヤ「、、、感謝する」

受付嬢「では、空欄の場所に名前を書いておいて下さい」スッ

ユウヤ「これは、、、」ピトッ 

 

受付嬢が、何やらゲームのステータスバーの様な物を飛ばしてきた、

ホログラムの様な薄い板状の()()は、俺の目の前でピタリと止まった、、

 

受付嬢「記録盤(ログ・プラン)ですよ、指で触れて操作出来ますからね」

 

手渡された物を見ると、、他の参加者と思われる名前が、20名程書かれていた

 

ユウヤ「、、これが参加者か、、、ん?」

ふと、左隅の名前に目が留まる、、

 

・クレティス=ヴィレア

 

ユウヤ「、、女性も居るのか、、、」

受付嬢「もしかして、、ユウヤさん、女性を嘗めてます?」ズイッ

ユウヤ「い、いや、、そうじゃないが、、、」ヒキッ

受付嬢「言っておきますが、、女性は職業適性の幅が広いんですよ」

ユウヤ(、、、それはつまり、自分の望んだ適正が来ない可能性も増すという事だが、、)

受付嬢「その上、女性だけがなれる特別な職業だってあるんですから!」

ユウヤ「それは凄いな、、」

 

、、、待て、桃色の髪にこの押しの強さ、、そして、声に口調、、それに、始めの会話、、、 

 

、、まさか、、

 

 

ユウヤ「、、お前、アリシアか?」

 

受付嬢⇒アリシア「にゃ!?、、よ、よく見破りましたね、

髪も結んで、受付嬢用の服を着ているのに、、、」

ユウヤ(成る程、、シフト制なのか)

ユウヤ「、、、いや、よく考えれば分かり安過ぎるだろう、

それに、お前の髪色は特徴的だからな、、」

アリシア「、、、ユウヤさん、、もしかして、私の事を好きですか?」

ユウヤ「残念だが、そんな事は断じてない」

アリシア「<断じて>って態々付ける必要ありませんよね!?」

ユウヤ「断じて」

アリシア「二回も言いました!?そんなに嫌いなんです?!」

 

、、アリシアは、イジり甲斐があるな

 

ユウヤ「、、、それは置いておいて、、名前を書いておいたぞ」

アリシア「置いておかれちゃいました、、あ、はい、有難う御座います」

ユウヤ「、、それにしても、アリシアが受付嬢か、、、」

アリシア「何ですか、私には似合わないとでも?」

ユウヤ「何故そう卑屈になる、、、」

アリシア「なら何ですか?まさか、似合う何て言うつもりですか?」

ユウヤ「、、、そんな言い方をされると、素直に「そう」と言いにくいな」

アリシア「、、えっ?」

 

アリシアが呆けた様な顔をする

 

ユウヤ「お前の明るい性格は、確かに受付向きだ」

アリシア「何ですかそれ!?じゃあ、他は向いてないと?!」

ユウヤ「後はそうだな、、看板娘か、ウェイトレスか、、、」

アリシア「、、、どっちも良く分かりませんけど、、

ユウヤさんにイジられてるって事は分かります、、」

ユウヤ「、、まぁ、前の仕返しは此処までにして、、

今日は、色々と予定があるから失礼する」

アリシア「本当に失礼でしたよ!、、、あっ、そうそう、、どうぞ、これが前金です」ドサッ

ユウヤ「ん、、感謝する」

アリシア「、、そう言えば、、今日はユウ君は居ないんですか?」

ユウヤ「いや、外に待たせている、

、、今日は、ユウともう一人と、町に繰り出すつもりだからな」

アリシア「そうなんですか!

くっ、、私も今日が受付番の日でなければ、ご一緒して差し上げたかったのですが、、」

ユウヤ「気持ちだけ受け取っておく、、、受付の仕事、頑張れよ」

 

ユウヤ(、、というより、クーラをアリシアに見られる訳には行かないからな、、)

 

アリシア「はい、有難う御座います! ユウヤさんも、お気をつけて!」

ユウヤ「あぁ、、じゃあ、また」ギィィ、、

 

  

ユウ「あっ!ユウヤお兄さん!」

クーラ「、、、おそい」

ユウヤ「済まないな、二人共、、待たせた」

 

 

バタン

 

 

 

アリシア「、、、うん?あの女の人、何処かで、、、」



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