天星剣王憑依録 (ジャガルナ)
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剣王(偽)、お空へ発つ
天の星を断つ者


ロクアカを書いてないのに他のに浮気するやつがいるってそれマジ?処す?処す?


十天衆---それは何物にも汚されぬ頂、超越者。

 

 

障流域を単独で越えられる七曜の騎士ですら、その天には届かぬ、まさに至高天にして武の極致。

 

 

余りの強大さから彼らは全空の脅威とされ、また同時に抑止力ともされた。それは彼ら自身、徒にその力を振るって空に混乱を齎す気がなかったからこそだ。

 

 

彼らはそれぞれが各武器種の頂点であり、比類なき実力者だ。しかし、それと同時にやはり彼らはヒトなのだ。故に当然、完璧ではない。

 

 

あるものは友達がいないぼっち。またあるものは剣に目がない剣馬鹿。はたまたあるものはケーキに目がなく「力こそパワー」と言い切ってしまう脳筋野生児。

 

 

誰もかれも一筋縄ではいかない、良くも悪くも個性派集団。それが十天衆という騎空団だ。

 

 

そしてそんな俺は---

 

 

「どういうことなの、これぇ・・・」

 

 

栄えある十天の頭領、天星剣王(メス顔お兄さん)シエテになっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

シエテ---ゲーム中では十天衆という騎空団の団長を創設者のウーノから任された男であり、剣のエキスパート。

 

 

趣味は剣拓を取ることで、戦闘の際はその剣拓を飛ばして赤い弓兵の固有結界みたいなことをするお兄さんだ。

 

 

普段はどこか覇気のない喋り方をしているが、集まりの悪すぎる十天衆の現状をソーン共々憂いており、あーでもないこーでもないと色々と考えを張り巡らせている、どこか苦労人っぽい人。

 

 

しかしやはり十天衆の頭領という肩書は伊達ではなく、戦闘においてはまさに剣王の名に恥じない実力を見せ、さらに天星器を覚醒させた主人公と対峙した時には普段の優男然とした雰囲気はナリを潜め、力ある者としてその覚悟を問い、また確かめるために主人公と激突したりもした。

 

 

昼行燈気取りのやる時はやるお兄さん、それがシエテだ。

 

 

 

 

「どうしようかなぁ、これから・・・。」

 

 

しかしそんなかっこいいシエテはどこへやら、今ここにいるのは顔面蒼白ガワだけシエテのパチモンである。現代日本という平和な時代に育った俺が剣とか振るえるわけないし、魔物討伐とかむりむりつむり。どうしてこうなったのだろうか。

 

 

 

「大体、今っていつよ?俺若くない?原作前なの?というか下手したら十天衆立ち上がってすらないのでは・・・?」

 

 

そう、今の俺は若いのだ。おそらく10歳ほどだろうか。家に剣が一本しかなかったのでまだそこまでの実力を持っていなかったのかもしれない。それも時間の問題だったろうが、こうして俺がシエテになってしまった以上、十天衆なんていう怪物集団の一員になれるとは到底思えない。

 

 

というか天星器からして厄ネタだ。七星剣は世界を七度滅ぼせる剣とか言われてるし、どう考えても触れてはならないアレだ。主人公は一体何をトチ狂ってそんなものに手を出すんだろうか。

 

 

 

「うーん、でもどうしよ。十天衆出来んのかなー無理だろうなーだってシエテ俺だもん。ウーノに誘われそうにないし、剣王はジークフリートさんでもいいんじゃないかな(やっつけ)」

 

 

地面を木の棒でほじくり返しながらこれからを考える。案外ジークフリートさんでも剣王は務まりそうだ。でもそしたら黒竜騎士団がどうなるか謎。フェードラッヘイベ好きだったし、あんまりシナリオに影響が出そうなのはなー。空蒼イベとかまんま滅亡の危機だし、バタフライエフェクトがどこで起こるのか分からんし。

 

 

 

「・・・あれ?じゃあやっぱりゲームなぞるしかないのか?俺が十天衆にならないとダメなの?マジで?」

 

 

どうなってんでい!逃げ場がねえじゃないの!いやまだだ!まだ舞える!こんなところで諦めてたまるか!大体俺がいなくてもザンクティンゼルのクラスⅣババア駆りだせば大抵のシナリオはクリアできんだろ!十天衆一人変わったくらいでお空滅亡とかそうそうねえよ!

 

 

そうだよ、俺はちょっぴり贅沢出来ればいいんだよ!多くは望まない、食っていけてちょっと趣味に回す金さえあればそれでいいんだよ!わざわざ全空の脅威とか仰々しい称号はいらねえ!そんなもんはとっくに卒業してんだ!

 

 

俺は十天衆を辞めるぞッ!ウーノォ!

 

 

 

 

 

 

 

 

「はじめまして、私の名前はウーノという。君が<剣王>シエテだね?」

 

 

 

「」



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剣王(偽)、ぐう畜と解逅す

稚魚きくうしでも良くわかる前回のあらすじ


剣王(偽)「十天衆なんかには入らない!絶対にだ!(断固たる意志)」


剣王(偽)「ウ―ノおじいちゃんには勝てなかったよ(虚無)」


「それじゃあ、そっちは頼んだよ。私と君で丁度4人ずつだ。」

 

 

「りょ~か~い・・・」

 

 

ふよふよと去っていくちまっこいじいさんに手を適当に振りながら返事をする。そうだよ!捕まったんだよ!晴れて十天衆(仮)だよ!故郷を出て5年余り、ガッツリ補足だよ!ふざけろFUCK!

 

 

俺だってなあ、はじめは島から出ずにゆっくり過ごしたかったよ!でもさ、故郷の島、なんもないんだわ。もうなーんにも。お見合いで「趣味?鍛練・・・ですかね。日課?鍛練・・・ですかね。(修羅道)」ってなっちゃうレベルでなんにもない。

 

 

そんでなにもないわけだから収入も微々たるものなわけで、さすがにこれは・・・って思ったのよ。それを村長に相談したら「騎空士になって依頼を受ければいいんじゃないか?」とか言い始めたわけ。目立てば目立つだけどこかにいるウ―ノに目を付けられる可能性が高まるから普通に考えて無理だし、「何言ってんだこのハゲ!こっちは島から出たらもう死亡フラグなんだよ!」って懇切丁寧に説明してやった。で、その翌朝起きたら乗り合いの騎空艇だったのよ。

 

 

 

起きたら乗り合いの騎空艇だったのよ

 

 

びっくりしたよね。起きたら縛られて最低限の荷物と路銀持たされてお空へぽい。村長の人間としての倫理観はどこへ逝ってしまわれたの?お空の爺婆は揃いもそろってイカレかよォ!?

 

 

でも今さら騒いだところで故郷に折り返してくれるわけもないし、その場は落ち着いて他の島に着いてから考えることにした。一旦他の島で降りてからまた故郷行きの艇を待てばいいからね。てんせいけんおうはかしこいんだ。

 

 

それでまあ、ちゃんと島には着いた。事故もなく、無事にね。そこまではいいんだ。でもね。

 

 

 

財布をスられた。

 

 

 

そりゃそうだよ、だって俺艇に乗ってる時気絶してた時間が大半だったもん。隙だらけだよ、財布くらい簡単に取られるよね!しかも乗り合いだから人がごちゃごちゃしてるし、どこで誰がなにをしてるのかなんて詳しくは分からないしで犯人も分からん。オワオワリ( ^p^)ってかんじだ(虚無)

 

 

まあ幸い説明したら船長には分かってもらえたから憲兵に突き出されずには済んだんだけど、「ここで許しても先立つものがないと困るだろうし、君を手放しに許したら他の無賃乗客も許さないといけなくなるから」って言われたのよね。まあ、商売は嘗められたら終わりだからね、甘えは許されない。

 

 

じゃあどうすればいいんですかね?って聞いたら「見た感じ良い体♂してるみたいだしよろず屋に依頼を出すからそれを達成してくれればええで」と。ここでシエテに天啓下る---!

 

 

 

「こんにちわ~よろずやシェロカルテへようこそ~」

 

 

 

ですよねーーーーッ!

 

 

 

 

---時間は5年ほど前に遡る

 

 

シェロカルテ---それは天上に輝く至高の星。ぷに穴と一部界隈にて崇め奉られるハーヴィン族、その極点たる究極生命体。そこが鉄風雷火の血煙る戦場であろうとも、呼ぶ者あらば颯爽と顕れる、全騎空士のお伴。バハムートといった伝説の星晶獣であろうとも、「あ、カードで。」のひと声で手に入れてしまう、まさにキングオブYO☆RO☆ZU☆YA---!

 

 

そんな彼女が、俺の目の前にいる。相手にそんな気はなかろうと凄まじいプレッシャー・・・!ちびりそう。

 

 

 

「大丈夫ですか~?顔色が悪いですけど~。」

 

 

「うん、だいじょぶだいじょぶ。」

 

 

ほんとは全然大丈夫じゃないが。今すぐ逃げたい。大体シェロカルテと顔を繋ぐってことは必然的にウ―ノに近付くってことだぞ!?

 

 

ウ―ノがいつ頃から十天衆結成を目論んでるのかは知らないけど、シェロ畜の情報収集能力を鑑みればウ―ノがシェロ畜を頼るのは確定的に明らか。そしていざウ―ノが情報を聞いた時にシェロ畜が俺の情報を伏せてくれるとは考えづらい・・・詰んでるぅ・・・無理くぼですし。

 

 

・・・依頼で剣拓を使うのはやめとこう。どこにシェロ畜の目があるかもわからないし、いざって時以外は剣一本で頑張ろう。それを続けてシェロカルテに「普通」って評価を下してもらえたら俺の勝ちだ。そうすればウ―ノが聞きに来ても俺の情報は出されない。完璧な作戦ですねこれは・・・自分が恐ろしいぜ、フフ・・・。

 

 

 

「それじゃあ~まずは騎空艇の修理材の護衛をお願いします~あとは~これをどうぞ~。依頼主さんからの前金ですよ~。」

 

 

「お~ありがたいね、じゃあいってきま~す。」

 

 

 

ここから始まるんだ、俺のスローライフがな・・・!



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剣王(偽)、肩すかし

さあ、(戦闘が)始まらない!


「よし、それじゃシエテのあんちゃん!護衛頼むぜ!」

 

 

「おーけーおーけー」

 

 

太ったおっさんの御者に応じながら腰に下げた安っぽい剣を忙しなく弄る。正直、人どころか魔物とやり合うのも初めてだ。故郷にも魔物は出ても気性の荒いやつらはいなかったし、討伐依頼が出されることもなかった。だからこれが実質初めて魔物と戦う機会ということもあって、正直緊張しすぎて胃が痛い。

 

 

だからといって依頼を選べる立場に今の俺はないわけで、ただ頭を縦に振るくらいしか状況的に許されない。お金が無いとご飯も食べられないし、故郷にも帰れない。とりあえずお辞儀をするのだ、シエテ・・・!それが”礼儀”だぞ・・・!

 

 

「よーし、お兄さん頑張っちゃうぞー」

 

 

「おっ、その意気だぜあんちゃん!」

 

 

ガハハと笑うおっさん、呑気なんやなって。

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんもこねえ」

 

 

なんもこねえ。ほんとになんもこねえ。魔物どころか動物一匹こねえ。暇すぎて両手の指の指紋なぞり終えるくらいなんもこねえ・・・どういうことだオラァン!?確かに来ない方が嬉しいけどさ!でも、普通一匹くらいくるでしょ!群れからはぐれたりとかさあ!

 

 

 

「そうだな、なんもこねえなあ。でもま、その方があんちゃん的にはいいじゃねえか。楽して金が手に入るんだからよ。」

 

 

「まあ、そうだけどね。」

 

 

「それともなんだい?魔物と戦いたかったのか?見かけによらず、あんちゃんはバトルジャンキーだなあ。ガッハハハ!」

 

 

割と図星なんだが?確かに厄介事はいやだし十天衆に入るのもいやだ。憑依?した当時はそう思っていたし今でもその思いは消えてない。だが!だがこの身はシエテである。ゲームに置いて剣を使う者で右に出る者はいないとまでされる、最強無敵かっこいいメス顔昼行燈お兄さんシエテだぞ!?そんな体に入ったらさあ・・・知りたいよね、限界がどこなのかって。誰だってそーする、俺だってそーする。

 

 

純粋な好奇心のもと、故郷ではひとりぼっちで前世の世界にあった漫画とかゲームの剣術を思い出せる限り試してみた。フィーリングの猿真似だったし稽古相手もいないので割と虚しさMAXだったが、こちとらなにもない島出身やぞ。時間は腐るほどあった。

 

 

それでまあ結果としては基礎の技とかは出来たけど、そっから応用に繋げるには今はまだ無理だった。まあ師匠もいないし、是非もないね。燕返しとかそんな技は無かったんや。教えを受ければ伸びる気はするけど、この世界にいないし。

 

 

八葉一刀流とか使ってみたかったし神気合一とかいいよねって思ったけどさすがに諦めた。俺は別に呪われてないし。・・・ないよね?こいッ!風の天司ラファエルゥゥゥ!とかやったらラファエルに騎乗(意味深)してしまうん?薔薇咲き誇るわ。

 

 

あとは他の属性使えるかどうか試してみたけど、さすがに風以外は使えんかった。まあゲーム中でも属性は1人1つが普通で、2つ3つ使えるやつは天才って言われてたし、残当って感じ。剣の才能だけでなく属性操作の才能もあるとか天がニ物を与え過ぎワロタってなっちゃうしね。サイゲームスの調整が憎いね。

 

 

そう考えたら6属性全部操作できるグランくんってやっぱり主人公だよなー。お母さんの方は知らないけど、お父さんは星の獣絶対ぶっ殺すマンだし、序盤で一回死ぬし背景的にも十分主人公の素質あるで。俺は御免だけどな!

 

 

 

「おっと、あんちゃん!街が見えてきたぜぇ!あっちに着いたら護衛報酬渡すからよ、次は荷物運ぶの手伝ってくれや!」

 

 

「おっけ~任せといてよ!」

 

 

結局魔物は出なかったけど、まあまだ依頼はあるっぽいし、どこかで会うでしょ。その時に試したさあるけど、やっぱりシェロ畜がなあ・・・。今はあんまり派手な技は使わない方が良いかな、目付けられるし。

 

 

本当なら技も見せない方が確実なんだろうけどなあ・・・やっぱり俺も本番で使えないと宝の持ち腐れって想いもあるし、なにより使ってみたい男心よ。それにまあ、剣拓見られるよりかはマシだろうしね。カモフラージュとしては良いんじゃないかな(現実逃避)




属性云々の話はそう考えたら風・火・光の属性操れて飛翔術まで使えるメーテラ姉様ってマジモンの怪物やなって。さすがにソーンほどでないにしろ、弓使いの中だと五指に入るんじゃないかな。え?そもそも弓使いが少ない?ハハハ、ニホンゴワカリマセーン


あとはクラリス三属性持ちだけども先祖がカリオストロだし、血筋的にはトップクラスだよなー。(なお先祖は星の民を単身で追い払うバケモンの模様)


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十の星を総べる者

戦闘シーンに入ろうしたけど、力尽きたぜ!次回!次回からがんばるから!


---蒼い空、白い雲、そして視界に広がる魔物の海。

 

 

「今日も良い天気だね」

 

 

「あんちゃん!現実逃避とかしてる場合じゃねえぞ!前見ろ!剣抜け!死ぬぞ!おーい!」

 

 

うるせえハゲがァ!

 

 

 

 

 

 

「いやーこれであんちゃんと仕事すんのもこれが最後か!なんか寂しいな!ガッハハ!」

 

 

「そうだねえ。俺もやっと故郷に帰れるよ。」

 

 

「あんちゃんは故郷に帰ったら何するんだい?彼女でもいんのかね?」

 

 

なにもすることがないのが問題だし彼女がいないのも問題だ。問題しかねえ・へ・

 

 

でも鍛練ばっかりするのも村のみんなに変な目で見られるからなー。やっぱそれ以外の事もするべきなんだろうけど。

 

 

「うーん・・・うちの島、なにもないからねえ。いっそ、村おこしするのも良いかもしれない。」

 

 

「あんちゃん、若いくせに偉いなあ・・・。普通、あんちゃんくらいの歳だとさっさと島出るのが自然だろうに。」

 

 

「やむにやまれぬ事情があったんだよ・・・」

 

 

「ふぅん・・・?まっいいや!東の町まであと半分くらいだ。残りも頼むぜ!」

 

 

 

やむにやまれぬ事情(ウ―ノからの逃亡)、だもんなあ。突っ込んでくれなかったのはありがたいから俺も何も言わないけど。

 

 

でもなにもやることがないと退屈だもんなー。スローライフも良いと思うけど、正直こんな若い時分からするもんじゃねえって気持ちもあるし、でも島から出たらなんか取り返し付かなくなりそうだし。うーん、迷うね。

 

 

まあそれもこれもまずは島に戻らないと始まらないんだけど---

 

 

 

「・・・おい、あんちゃん。」

 

 

「どしたの。」

 

 

「よろこべ、仕事だ。とびきりのな。」

 

 

「へっ?」

 

 

言いながらどこかを指差すおっさん。その方向を見ると砂煙が巻き起こっていた。なんだろ、あれ。

 

 

 

「分かるか?あの砂煙んとこだ。もうちいと目凝らしてみろ、ぶったまげるぞ。」

 

 

「目を凝らす?---は?」

 

 

 

言われるまま目を凝らして砂煙のところを注視する。そうして分かったのは、地平線が動いているという異常事態。否、アレは地平線ではなく---!

 

 

 

「アレ、魔物ォ!?」

 

 

「そうだ!そんでもってやけに殺気だっていやがる!このまま街に逃げ込むのはわけねえが、そしたらあいつらも俺たちを追って街を襲っちまう。そうなったらいよいよやべえ。あの数を防衛できるほどあの街には人数も手練もいねえ!だからよ、あんちゃん!全部やれとは言わねえ。数を削ってから逃げるぞ。最低でも4割くれえは削らねえと街にも逃げこめねえ。なーに、俺も自衛の心得くらいはある。魔物に集中してくれ!最悪荷物も捨てりゃあいい。命あっての物種だからな!なんにしろ数を削れ!いいな!?」

 

 

 

「マジかよクソッタレめぇ・・・!」

 

 

 

数日前のフラグ回収と同時に死亡フラグまで立ちやがる・・・これもすべてウ―ノってやつのせいなんだ!

 

 

 

 

 

 

 

「やるしか、ないよなあ・・・」

 

 

腰に下げた剣を抜き放ち、ぼやく。初の実戦がとんでもない事になったが、泣きごとを言っても魔物は引かないだろう。そして全力を出さないまま、この状況を切り抜けられるとも思わない。

 

 

不思議だ。欠伸が出るほど平和な前世では絶対に置かれないような状況に置かれてなお、心は平静を保っている。いいやむしろ、平時よりも思考が冴え渡っていく気さえする。どう考えても異常だが、この危機を乗り越えられるなら構いやしない。生き残れば考える時間などいくらでも湧く。

 

 

差しあたって、まずはこの状況を切り抜けることだ。即ち---

 

 

 

「剣拓見せたくなかったんだけど、そうも言ってられないか。」

 

 

言いながら、魔力を廻す。島にたまに来ていた交易艇の商品の剣をこっそり取っておいたために、数はそれなり。尤も、質など語るべくもないほどに粗末な剣ばかりだったが、この状況では手数こそ命だ。期待できる戦力が自分ひとりである以上劣勢であることは火を見るよりも明らかだろう。

 

 

数の利はすでにあちら。であれば、物量作戦は下策だろう。ならば残る質の利を取るほかは無い。加えて速攻でカタを付けねば体力を削られてジリ貧だ。魔物の群れを全滅させる必要はなく、削るだけでいいのだから、チマチマ削っている時間は無い。

 

 

故に疾風迅雷。剣を以て()()()()---!

 

 

 

 

 

「-----剣よ、我が元に集え」

 

 

 

発せられるのは剣王の号令(ランゲージ)。常の優男然とした雰囲気など空の彼方へ消え失せて、戦場に降り立つは魔刃を操る天星剣王。全空を総べる十の至高星。その頭領が、産声を上げて誕生した。

 

 

 

 




戦闘シーンでまでふざけたら萎える・・・萎えない?そもそもシエテはギャップで攻めるお兄さんなので戦闘だと地の文も真面目になります。シルヴァリオチックなのは仕様。シエテなら閣下みたいに七刀流出来そう(小並感)


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ディエス・ミル・エスパーダ

明日の四時に予約しようと思ったけど、おまえら古戦場やん?見る暇、ないやろ?(無言の圧力)


なんでこれ、置いときますね


シエテの魔力が形を持って現実世界へ現出する。形こそ、そこいらにある平凡な剣の域を出ないが、その見た目は異常だ。宇宙(ソラ)にて輝く天体が如き煌めきを放つ刀身が、闘志と共に魔物の軍勢へ向けられる。

 

 

けれどそれを受けて魔物が止まるかといえば否だろう。彼らからしてみればちっぽけな人間が一人いるのみ。獰猛なる上位者の本能かあるいは矜持か、彼らは真実こちらの事を路傍の石程度にしか思わない。いつでも弾き飛ばせる矮小な存在。それが彼らの総評だろう。

 

 

 

「---穿て」

 

 

故に先手はこちらが貰う。油断、慢心大いに結構。やりやすくて大変よろしい。お前達が取るに足らぬものと断じた羽虫に割かれて死ぬがいい---!

 

 

静謐な声が齎すのは一点、破壊それのみだ。乱回転しながら魔物の軍勢へと斬り込んでいく剣拓を視界の端へと収めながら、俺自身も吶喊する。時間などない、俺自身が相手取れる数などたかが知れる。チャンスなどそう何度もありはしない。よくて2回が限度だろうが、ああ今はそんな思考すら煩わしい。

 

 

「フッ---!」

 

 

気合一閃。師もおらず、未だ稚拙な剣術だが、そこには確かな才能の欠片と研鑽の成果が表れていた。過たず肉を裂き、骨を断ち、命を奪った一撃に、嫌悪でも湧くものかと思っていたがそれもない。やはり自分はどこかおかしいと他人事のように感じたが、この状況ではむしろ好都合だ。嫌悪に足を止めてしまえば一瞬のうちに軍勢に押し潰されるだろう。

 

 

足を止めれば死ぬ。理性でなく本能で理解できたがそれを実行できるかといえば別だろう。いかに精神が揺らがずとも、実戦での立ち回りなどこれが初めてで分かることの方が少ない。故に---

 

 

 

「チィッ!」

 

 

迫る。迫る。迫る。湧いては尽きぬ獣の泉。どう振り回しても肉を裂く感触がするほどに、もはや視界は魔物しか映らない。さらに死んだ魔物が足元に倒れていくのだから邪魔で邪魔で仕方がない。一つ気を逸らせばまた一つ。それが戦場で致命の理とおぼろげながら理解してもなお止められない。死骸を乗り越えて新たな魔物が迫り、それを死骸を盾にやり過ごす。けれどそれも付け焼刃だ。傷はどうしたって増えていく。

 

 

魔物の爪が防御を掻い潜って肌を裂く。けれど不思議と痛みは感じない。脳内麻薬が出ているのか、痛みに呻かないで済むのはいいことだろうが、それもいつまでも続かないだろう。感じないだけで傷は増えていく一方で、それと同時に血も流れて消えていく。自分が思っている以上に、どうやら時間も少ないようだ。

 

 

つまりはここが勝負どころ。ここで決めねば軍勢に因る轢殺は確定された未来と化すだろう。ならばこそ、今できる全霊の一撃を見舞う以外に有り得ない。

 

 

 

「俺は俺に斬れぬものの存在を許さない---」

 

 

怨嗟のように吐き出されたのは絶対の切断を誓う鋼の宣誓。なけなしの魔力を廻し、今自分が出せる全ての剣拓を現実へと投影する。同時、魔物が全方位から迫ってくるが剣拓を盾としやり過ごす。

 

 

罅割れていく魔刃を視界の端に収めつつ、両手で元から腰に下げていた直剣を腰だめに構えて魔力を纏わす。許容量を遥かに超えた魔力量に剣が悲鳴を上げているが知った事ではない。さらに上から魔力を纏わせて砕けないように押し固めるように補強していく。

 

 

それは自分ではない本来の剣王が扱う奥義。未だ不肖の身なれども、この身に宿る才覚は確かに十天の長に相応しいもの。だからこそ、完全再現まではいかずとも、この場面を斬り拓くことは出来ると根拠もなく確信している。

 

 

さあ叫べ。声高らかに謳い上げろ。之なるは王の洗礼。天に瞬く星を断つ、絶対無比なる滅びの剣---

 

 

 

「---”ディエス・ミル・エスパーダ”」

 

 

 

---斬、と。

 

 

極限まで込められた魔力は銀河の軌跡を引きながら、目につく獣を全て断つ暴虐と化した。それだけにとどまらず振り抜かれた剣に砕かれた剣拓の欠片が残った魔物に襲いかかり、その肉を銃弾のように穿っていく。

 

 

そうして、刃の嵐が過ぎ去ったあと、そこに残ったのは傷だらけの軍勢がこぼす、怨嗟と苦痛の呻きだけだった。




なお、貧血でぶっ倒れたシエテくんは御者のおっちゃんが全力で回収して逃げました。アンタがMVPやでぇ・・・!


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剣王(偽)、弄ばれる

ぷに穴超新星のシェロ畜はスフィア到達者なので鋼の意志力限界突破してて剣王(偽)では永遠に勝てません。南無!


「んにゃぴ・・・知らない天井だ(ノルマ達成)」

 

 

「あ、起きましたか~?」

 

 

「・・・おはようございます・・・。」

 

 

チ"ク"ショ"ウ"メ"ェ"ッ"!

 

 

 

 

 

 

 

「いや~依頼人さんに聞きましたよ~すごかったらしいですね~。」

 

 

「はは・・・ありがとう・・・。」

 

 

 

どうやら、俺もあのおじさんも生きているらしい。五体満足で生き延びれたのだから初陣としては最上の結果ではなかろうか。きっとそうである。

 

 

とはいえ、だ。

 

 

 

「それで、あの魔物の群れはどうなったの?」

 

 

「はい~、シエテさんが減らしてくれたおかげで討伐も恙無く終わったそうです~。怪我人は何人か出ましたが、死者はゼロだそうで~。お手柄ですね~。」

 

 

「そっかー・・・よかったー・・・。」

 

 

 

どんどんぱふぱふーじゃないんだよなあ。下手したらこの街が落ちてたんですけどね。まあ、シェロちゃんだし、これくらい肝据わってて当然なのかなぁ・・・。

 

 

 

「それにしても、本当にすごかったらしいですね~。シエテさんをここまで運んできたおじさんが興奮しながら言ってましたよ~。『一刀のもとに軍勢を薙ぎ倒した』とかなんとか~。」

 

 

「あのハゲ剣の錆びにしてやる」

 

 

 

なに一番言っちゃいけないやつに言ってるんだよォ!?不測の事態があって仲介人にも報告の義務があるのは分かるけど!分かるけどそこはもうちょっと穏当な言い方があっただろ!一刀で軍勢薙ぎ倒すとかまんま怪物じゃねえか!さすがにそこまでじゃなかったよ!

 

 

まだだ、まだ間に合う。誤魔化すんだ、訂正しろ・・・!唸れ俺の2枚舌・・・!

 

 

 

「やーさすがにそこまでじゃないよ。誇張入ってるんじゃないかなって!ぼくそうおもうな!」

 

 

「うふふ~そうですか~。」

 

 

あかんわこれ、いくらなんでも口下手すぎるよね俺。見ろよ、シェロちゃんの余裕そうな顔。見た目ちびっこなのにお姉さんみがしゅごい。やっぱりぷに穴は業が深いんやなって。

 

 

まあ最後にイレギュラーはあったけど、今生きてるんだしこれで故郷に帰れるよ。騎空艇の運賃も払ったし、借金もない。後ろ髪を引かれることもなく安心して帰れるで。

 

 

 

「それでですね~シエテさん。ものは相談なんですけど~。」

 

 

「んーどしたの?」

 

 

 

「もしよかったらでいいんですが~、これからもシェロちゃん経由で仕事を受けてみませんか~?色々と融通しますよ~。」

 

 

「結  構  で  す  !」

 

 

 

言うと思ってたけど嫌に決まってんだろボケがァ!興味引かれたのは分かるけど情報の精査くらいしてよぉ!おじさんの言ってること誇張だから!真に受けないでちゃんと調べて(懇願)

 

 

融通ってところにめちゃくちゃ魅力を感じたけど!感じたけども!でもウ―ノと出会う確率は少しでも下げたい。すでに手遅れ感が出てるけど、この島だっていっちゃなんだが交流も少ない田舎みたいなもんだ。いくらなんでもこの島の出来事が他の島に噂で広がることはほぼほぼない・・・と思いたい。一応あとで町の人たちにそれとなく俺の事を他の島から来た人には言わないように頼んでおこう。

 

 

 

「そうですか~でも~シエテさんにもメリットはあると思いますよ~。」

 

 

「メリットって、なにさ。」

 

 

 

「例えば~()()()()()()()()()()()()()()()()()()とか、ですかね~。」

 

 

「っ!?」

 

 

 

気付いているゥ~~~~~!シェロ畜絶対俺が目立ちたくないの気付いて言ってる!そんで地味に脅してる!これつまり、『受けてくれなきゃお前の情報、流しちゃおっかな~。あ、でももしうちの依頼これからも受けてくれるんなら黙っといてもええで。ついでに他に情報が流れんようにうちが管理して隠蔽しといたるわ。聞かれてもだんまりしといたる。どや?どや?』ってことだろ?悪辣ゥ!やっぱ鬼畜やんけ!(偏見)商人が脅すとか、信頼を得る点から見て手段として下の下だと思うんですけど!

 

 

 

「それってさ、もう俺に選択肢ないよね・・・。」

 

 

「うふふ~。」

 

 

「・・・分かった、ただし条件がある。

 

俺の情報を他者に渡さない事。依頼主にも俺の情報管理を徹底させること。この二つは守ってくれたら依頼を受けるよ。あ、あと商品の融通もお願いね。」

 

 

「は~い、了解しました~。シェロちゃんにおまかせです~。じゃあさっそく依頼なんですけど~。」

 

 

「依頼出すのが早い!初めから逃がす気なかったね!?」

 

 

「いえいえ、そんなことはないですよ~?」

 

 

 

 

---かくして、ここに後の十天衆シエテとよろずやシェロカルテの専属契約は結ばれたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なお、5年後

 

 

 

「え、シェロちゃんから手紙?なになに・・・『頼みたい仕事があるので〇月〇日正午にポートブリーズまで来られたし』。珍しいなぁシェロちゃんがこっちを呼ぶなんて。たいてい、いつのまにか居ることが多かったし。まあ、良いんだけど。」

 

 

 

 

「シェロちゃ~ん、来た、よ・・・・・・。」

 

 

「ん、時間どおりだね。はじめまして。君が≪剣王≫シエテだね?私はウ―ノというんだが。」

 

 

 

 

「シ"ェ"ロ"畜"ゥ"!どういうことだアァン!?俺との契約はどうしたのぉ!?」

 

 

「なんのことでしょうか~?私は契約は守ってますよ~?ただ、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()で、シエテさんのことは誰にも話してないですよ~?」

 

 

「いやウ―ノさんいるじゃん・・・!あの人時間どおりって言ってたじゃん・・・!初めから、会わせる気満々だったんじゃん・・・!」

 

 

「言葉のあやでは~?」

 

 

「言葉のあやだね、すまない。」

 

 

「誤魔化し方が雑すぎるよぉ・・・」

 

 

 

 

 




シェロカルテほどの人脈チ―トなら全空の情報網を意のままに操っていても不思議ではない(偏見)


ギアスも形に残る誓約書もどちらも書かなかったうっかり剣王くん、十天衆内定という体を張ったボケ。商人相手にするんなら、信用しても信頼しちゃだめなんだよなあということがよくわかる一例やなって


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剣王(偽)、星を巡る
剣王(偽)、仲間探し


待たせたな!(スネーク)





ストーリー全部やったけどやっぱ主人公の父親聞いてるだけでチート臭がすげえ・・・真王とかいうマジキチに心酔されてる(まあこいつは父親個人じゃなくて神の使徒っていう立場ありきの心酔っぽいけど)のもそうだし、因果の吹き溜まりとも言えるエビスから脱出してるのもそう。


イカレた家族を紹介するぜ!


グランパッパ・・・神の使徒・不滅といわれる星晶獣を殺せる(星晶獣は一度倒しても眠りに付くだけで死ぬわけではない)・単独でも火山の噴火で跳ねあげられて無事に空の世界に帰還できる豪運(同じ手段で帰ろうとしたグラン君たちは島の底にぶつかりかけてルリアがいなきゃ死んでた)


グラン君・・・特異点(世界を滅ぼすマン)・六属性を操る鬼才(二属性操るだけでも天才)・将来性全空一(最強集団をボコして総べる)


グランマッマ(暫定)・・・巫女・囚われ・人妻


こいつら個性強杉ィ!


乗り合いの騎空艇の甲板で風を浴びながらこれからの事に思いを巡らせる。シェロちゃんに半ば騙されるような形でウ―ノと引きあわされて十天衆候補にまでされた挙句、他の候補者たちへの勧誘を任されてしまったのは正直言って忌々しく思うが、

 

 

 

「仲間探しかー・・・」

 

 

うーんこの着々と深みに嵌まっていってる感・・・。故郷に帰ってもどうせすぐウ―ノかシェロちゃんが来るだろうからなあ・・・。

 

 

 

「あーそうだ。候補を探すついでに俺の代わりになる剣枠も探せばいいんだ!」

 

 

幸い、シェロちゃんが誰がどこにいるかっていう情報は逐一報告してくれることになってるし、見失うってことはないだろう。なんたって相手は全空を股にかけるよろずやだ。彼女の網から逃れるのは並大抵の隠蔽工作じゃ成し得ない。それこそ国が動かなければ不可能といってもいいくらいだ。

 

 

「そうと決まればこっちでも候補探さないとねえ・・・もうシナリオがどうとか言ってられないし」

 

 

差し当たっての候補はジークフリートさんとかビリおじとかかな。アレ爺とかヨダ爺はどっちかというと刀っぽいし。でもアレ爺の仕込み杖、めちゃくちゃ男心をくすぐられるし興味ありありのありなんだよね。十天衆がどうとかは置いておいても会いたさがある。

 

 

でもどうやったら会えるだろうなあ・・・。あ、せや!(天啓)息子と娘を餌にすれば釣れるやん!(下劣畜生)

 

 

 

「っと・・・まあ冗談はさておき、誰から行こうかなー。」

 

 

ぺらぺらっと4枚の紙を眺める。シェロちゃん印の情報だから信用出来るんだけど、ほんとどっから仕入れてるんだろ・・・カルム一族ってたしか隠れてたんじゃなかったっけ??ここに書いてあるんですけど!

 

 

 

 

「はあ・・・よーし、とりあえずルーレットで決めよ。」

 

 

 

 

\ガラガラガラ/

 

 

\スゥパァ↑ムックモォォォオド↑↑↑↑/

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ―着いた着いた。」

 

 

 

ルーレットで決めてから三日、シェロちゃんに取っておいて貰った騎空艇で目的の島に辿りついた。今回勧誘しに来た彼女は艇なんてなくても空を飛ぶことが出来る。どれだけの距離を移動できるのかは知らないが、飛翔術は高難易度の技術だって誰かも言ってたしね、魔力も相当に食うはず。だから三日ぽっちじゃ早々遠くには行けないだろう。

 

 

もしもこの島にいなくても、近くにいることはまず間違いない。そうなれば、シェロちゃんのバックアップを受けられるこっちが有利。見失うことはないだろうしね。

 

 

 

―――そう、もうおわかりだろうが、今回俺が勧誘しに来たのは、ニ王の射手・狩人・ぼっち・友達ガチ勢と言われる(言われてない)ソーンである。

 

 

勧誘の仕方は簡単!シルヴァとぎくしゃくした末に村を出て、年中友達に飢えてる(誇張)ソーンなら、ちょいと優しい言葉を囁いてやればころりと堕ちるって寸法よ。十天衆はアットホームな職場です!今なら三食残業代福祉厚生に加え、友達が付いてきます!お得!!

 

 

 

俺としても男だからね。綺麗な女の人と一緒なら十天衆やるのもやぶさかではないってもんよ。痛いのはいやだけど。それにソーンはおっぱい大きいからね、大きいお乳の魅力には逆らえないよね。

 

 

大体小さいのも素敵だよとか、なるほど負け犬の戯言かって感じだよね。小さいの「も」ってなんだよ。そこは小さいの「が」って言えよ。そういう優柔不断なヘタレくんは薄い本みたいに寝取られちゃうから(偏見)ね、いっそ正直に「お前のおっぱいクレータ~wwww」って嘲笑うくらいが男としては丁度いいんだよ。殴られても責任は持たないし、俺は絶対そんなこと言わないけど。

 

 

 

 

いっそ、十天衆の衣装みたいなのも設計してみようか。ゲームでもシエテがマントを揃えてたし。忘れ去られた中二心が疼くぜ・・・!

 

 

 

でも島に着いたはいいんだけど、ぶっちゃけこの島のどこにいるかわかんないんだよなあ・・・シェロちゃんもどの島にいるのかは調べてくれたり行動の予測とかはしてくれるけど、あっちもあっちでやること多いらしいから細かい場所までは知らせてくれなかったんだよな。

 

 

・・・張り紙でもすればいいのか、これは。でも俺絵心とかないし、張り紙を見られずにすれ違ったりしたら二度手間だしなー・・・地道に聞きこみするのが確実かな?幸い小さい島で街も一つしかないし、宿を取ってるならここに戻ってくるでしょ。野宿とかしてない限りは、だけど。・・・してないよね?

 

 

 

「まあ、とにかく探さない事には始まらないか・・・おーい、すみませーん!ちょっと聞きたいことがあるんですけど―――」

 

 




そういえばシェロ畜の年齢はカルテイラと同時期に商売始めたエピソードがあるんで年齢もおなじくらいかな、とおもっていたんですけど、ぷに穴は外見と実年齢が全く比例しないので、ぼくは考えるのをやめました^p^


ていうかウーノが20の時に死んだ父親の知り合いなのにカルテイラと同期とか1人だけ時空移動してる超越者だしね。商人を始めたのがカルテイラと同時期だったってだけで、ホントは70のババアとか言われてもぼくはもう驚かないぜ!


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