戦姫絶唱シンフォギアBe The One (なうし)
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第1話『変身と覚醒』

あの日、あの時のツヴァイウィングのライブ会場でのノイズの襲撃。それがもたらしたモノは一人の戦姫の死と一人の少女の命を救い戦いに導くモノだった。

 

 

あの惨劇から2年の時が経った。その少女、立花響は親友の小日向未来と共に私立リディアン音楽院の高等科に進学した。

 

 

『立花さん!貴方と言う人は…』と先生の甲高い声が響いた。説教が終わり未来の隣に戻ってきた響はため息をついた。そんな響を見て未来は『響が悪いんだからね』と追い討ちをかけるかのように言った。

響は更に落ち込んでしまった。

未来は微笑みながら『私も手伝ってあげるから、ね?』と言いそれを聞いた響は『ありがとう〜』と未来に抱きついた。未来は恥ずかしかったのが顔が真っ赤になっていた。

 

 

そこに3人組が近づき『またまた仲の良い事でお二人さん』と言った。

安藤、寺島、板橋の三人である。響、未来は三人と話していたが響の名を呼ぶ先生がいた。白衣の実験服に身を包み顔は世間で言うイケメンだった。『戦兎先生!』と響は返事をした。

 

彼の名前は桐生戦兎、自分を天才と自称する物理の先生である。『響、課題は出した?』と質問をしてきて響は『いや〜それがまだ〜』と返答をした。戦兎は少し呆れ顔で『だと思ったよ。明日までは出せよ〜でなきゃ次のテストは無条件で赤点にするからな〜』と脅しをかけて『それだけは勘弁を〜』と響は言った。

 

戦兎はそんな響を見て笑いながら未来に『また手伝ってあげてね〜』と呟き未来は微笑みがら頷いた。そんな中、教室のドアの方から『おい!戦兎!何してんだよ!早く実験室に戻って来いよ!』と叫ぶ男がいた。戦兎は『うるせ、バカ』と返事を返した。その男は『せめて筋肉はつけろよな!』と言った。

 

その男の名前は万丈龍我。戦兎の実験を手伝っている助手である。

 

戦兎は響たちに『それじゃあ、みんな気をつけて帰りなさいよ』と言って万丈の元に行った。それを見送り5人は下校した。

 

未来と共に響は下校して話してる中、CDショップに寄る事を思い出し他の3人に別れを告げ一緒に向かった。

向かう理由は今日は風鳴翼のCDの発売日である事を思い出したからである。

彼女はリディアンの生徒あるがその姿を見たものは数少ない。

ツヴァイウィングのメンバーであった彼女は今は相方を亡くしソロで活動しているのである。

 

響も今日初めて彼女を見たが話しかけられずに先生に呼ばれてしまったのである。響はそれを少し悔やんでいたがCDを買いに行ける為か元気である。CDショップは左角を曲がってすぐの場所にあるので走って向かった。

 

そして、響は立ち止まった。追いついた未来は『どうしたの?響』と聞いたが目の前の光景を未来自身も見て凍りついた。

黒い墨のようなものが辺り一面に広がりそしてそれを行なったであろ奇妙な生物がいた。

そう、この生物こそ2年前の襲撃の原因であるノイズである。

ノイズは人に触れると人を灰にするものであり兵器の攻撃は一切通じないまさに無敵の生物である。

 

ノイズは響たちに気づき標的を定めた。未来と響は全力疾走で逃げようとしたが気づかないうちにノイズの軍隊に全方位を囲まれていた。未来は泣き崩れてしまったが響は未来を守るかのように未来の前に立った。その行動を見送ると同時に前方のノイズが二人をめがけて突進してきた。

響と未来は死ぬ覚悟を決め目を閉じた。だが、灰になる感覚はなかった。

 

恐る恐る響は目を開けたその時、目の前にいたのはバイクから降りて馴染みの白衣の実験服をきた戦兎の姿があった。響は『先生?』と言い戦兎は響に『俺が逃げ口を開くからタイミングを見て未来と一緒に逃げろ』と呟いた。響は『でも先生は?』と問いかけたが戦兎は響に笑顔で『俺なら大丈夫。だって俺は、』と言い右手に持ったベルトを腰につけてボトルを振りそして、ボトルを二本交互に挿してレバーを回した。

 

機械音がなり戦兎の前方と後方にプラモデルのパネルらしきものが現れた。それを見て響と未来は驚きを隠せずに言った。

 

そして、ベルトから『Are you ready?』と鳴り『変身!』と言いパネルが戦兎を包むように合体した。

そして少しうるさい機械音がなり戦兎は赤と青の戦士になった。

 

響と未来は『先生が!仮面ライダー?!』と叫んだ。『そうそう、俺は仮面ライダー、仮面ライダービルド』と言いノイズに立ち向かった。

前方に大量にいたノイズはビルドの攻撃によりみるみるうちに消えていた。ビルドは『今だ、逃げろ!』と叫び響たちは走った。

 

だが、ノイズは後ろから大軍で襲ってくる。なんとかビルの屋上に逃げた二人は息を切らして倒れていた。がその時、ノイズがもうすでに囲んでいた。今度こそ死を覚悟した二人。迫り来るノイズ。

 

だが、響はある事を思い出す。2年前に自分を救ってくれたあの戦記が自分に言った言葉を。それを思い出した響は未来に『生きる事を諦めないで!』と言った。

 

その時、響は無意識の内に聖詠を口ずさんだ。そして、響の胸のあたりが光り輝きアーマーらしきものが響に纏われた。

 

それを見た未来は『響なの?』と言った。響は自分に起きた現状が分からずに混乱した。だが、響にはこれだけは分かっていた。この力なら未来を助けられると。1話完



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第2話『刃とベストマッチ』

風鳴翼。彼女はツヴァイングのメンバーの1人だった。今はソロでアーティスト活動をしていてその人気は物凄くファンの数も絶えない。

 

そんな彼女にはアーティストとは別の顔がある。それは、彼女もまた戦う1人の戦姫だったのだ。今も戦ってる、片方しか無い翼を纏い。

 

彼女の相棒でありもう一つの翼であった戦記は2年前のノイズ襲撃によりその命を燃やし死んだ。

翼はその事を忘れらずに悔やんで今を生きてる。

 

たが、そんな彼女の心を嘲笑うかのように運命が動く事になる。そう立花響に出会う事で。

 

ギアを纏った響はこの状況を変える為にはどうしたら良いか分からなずにいたがそんな事を考えてる暇もなくノイズは攻撃をしかけてきた。響は焦ったが未来を抱えてジャンプをし紙一重でかわした。

 

着地は不慣れとなったが無事にすんだ。

しかし、ノイズも追撃をしてきたので響はどうする事もなく右手で頭を被せて防御をした。すると響の右腕に当たったノイズは灰となり消滅した。

 

響と未来はそれを見て驚いた。『私が倒したの。?』と響は呟いた。

そんな暇もなくノイズが次々と攻撃をしてきた。

響は未来を抱えて逃げたがその先からいきなり大型ノイズが現れ道を防いだ。響はどうする事も無く戸惑った。

 

その矢先『伏せろ』と言う声が聞こえた。その声を聞いた響と未来は頭を抱えて防いだ。

 

その瞬間、大型ノイズに大きな剣が刺さりノイズは灰となり消滅した。

そして、剣の上に1人の女性が立っていた。

 

響と未来は恐る恐る目を開けた、そしてその女性を見て驚愕した。『翼さん?』と呟いた。翼は大軍のノイズに突撃し戦った。

 

響たちはただその姿を見ていたが背後からノイズが現れ響と未来は驚いたがそのノイズは一瞬の内に消滅して消えた。

 

そこにはノイズを切ったビルドの姿があった。

『先生!』と響は言い、戦兎は驚いた。『やっぱり響なのか?』と呟き響は、『は、はい!』と答えた。戦兎は『これはどう言った物理法則でなったんだ…』とぶつぶつ呟いたがそんな戦兎を見て響は『先生?』と言た。

 

戦兎は我に帰り『事情は後だ、取り敢えず未来を連れて逃げろ』と言い響は頷き走った。

 

戦兎は響たちが逃げたのを見送った後に戦闘態勢を創り『さあ、実験を始めようか』と言い新たなボトルを縦に振った。

その振るリズムに合わせて数式が流れてきた。

 

そして、キャップを閉めてベルトに挿しレバーを回して『ビルドアップ』と呟きパネルが合体してビルドは新たな姿になった。黄色と紫の戦士となった。

 

ビルドは武器の剣を手にノイズの大軍に斬りかかった。

 

翼はビルドを見て『戦兎先生、来るのが遅いですよ。』と言い戦兎は『ごめん、ごめん町のノイズ片付けたら遅れてさ〜』と言い訳したが翼は『言い訳は良いから戦いますよ』と言い戦兎は『相変わらず厳しいな。』と言いノイズに立ち向かった。

 

ビルドは剣をノイズに振りかざし倒していく。翼もノイズを愛刀の天羽々斬で切りさいていく。

 

ビルドは剣にあるアクションコマンドをセレクトした。

まずは分身の術でノイズを手分けして倒し次に火炎の舞をセレクトし炎を纏った剣でノイズを広範囲で燃やし消滅させた。

 

『相変わらず便利なフォームですね。』と翼は言い戦兎は『でしょ!天才でしょ!俺の発明品!』と自慢げに言ったが翼はそれを全て聞く前にノイズに立ち向かった。

無視されてしまい戦兎は落ち込んだが切り替えて新たなボトルを振りベルトに挿して新たなベストマッチに変身した。茶色と水色の戦士となった。

 

『翼!決めるよ!』と言い翼は無言で頷きビルドの後ろに後退した。

ビルドはレバーを回し『ready go!』と言うベルトの合図と同時に突撃して来たノイズを左手でかざしダイヤモンド状の物質にしてそれを大きくなった右手で殴り粉々になったダイヤモンドを残りのノイズにぶつけて消滅させた。『ふぅ〜』とビルドは言いボトルを二本外して変身解除した。

 

翼もアーマーを解除して制服姿の女性となった。

『お疲れ』と戦兎は言ったが翼は真顔で『お疲れ様です。次からはもっと早く来てください』と言い『相変わらず厳しいな〜』と戦兎は言った。

翼はそんな戦兎を無視して隠れていた響と未来の元に行った。

 

翼は響を見て『なんで貴方が奏のギアを!』と大声で叫んだ。

響は『え、何の事ですか?』と返答した。

 

戦兎は『彼女は恐らく何も知らないよ翼』と言い響に向かって『取り敢えず俺らの基地に来てくれ、そこで事情を話すよ、未来も一緒について来てくれ』と言った。

 

翼は何故、怒っていたのか響に全く分からなかったが戦兎に言われるがまま未来と共に同行した。2話完。



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第3話『戦う決意と正義のヒーロー』

ベストマッチ。それは有機物と無機物の相性の良い物同士を組み合わせる事で成せるビルドの強さの秘密でありビルドドライバーの特性を生かせる物である。

 

この話で今まで登場したベストマッチは兎と戦車の組み合わせでなったラビットタンクフォーム。

忍者とコミックの組み合わせでなったニンニンコミックフォーム。

ゴリラとダイヤモンドの組み合わせでなったゴリラダイヤモンドフォーム。この他にもビルドのベストマッチはまだ沢山ある。

 

物語が進むに連れて新たに出るベストマッチフォーム。それがもたらすものは正義の為の道具かそれとも破滅を創る為の道具なのか。

 

リディアンの地下室に戦兎と翼に案内された響と未来。

『こんな場所がリディアンにあったなんて。』と言う響と『私たちこれからどうなるんだろ。』と不安を抱える未来。

 

そんな二人を見て戦兎は『大丈夫、二人に危害を加えることはしないよ。ただ、話を聞きたいだけさ。』と優しく言う戦兎。

 

響たちは安心したが、響は翼を見て気になった。何故あんな事を急に言い出したのだろうかと思い表情を見て質問しようとしたが表情は何故か怒っている様にも見えるので辞めることにした。

 

そして、地下室らしき所に到着。

 

響たちは恐る恐る戦兎たちの後を追いたどり着いた先は、司令室の様な場所であった。パソコン操作をしてる人や巨大なモニターには街の地図が映されていた。

 

『ここは一体?』と問いかけた響たちの前に赤い服を着た漢が立った。

彼は『君たちが戦兎が言っていた響君と、未来君だね。よくぞ無事でここまで来てくれた。』と言った。

 

混乱していた響たちにその漢の説明を戦兎がしてくれた。それを聞いて納得した響たちは挨拶をした。

 

司令は頷き、『響君に起きた現状を説明したい。ここで話すよりは休憩室で話そう。』となり言われるがままに休憩室に向かった。

 

そして、休憩室の場所には大型のパネルが用意されていた。

 

そして、その隣に立ってコーヒーを飲んでいる女性を響たちは発見し頭を下げた。

 

それに気づいて見た女性は響たちに寄り添い『よくぞ!来てくれました!我々の基地へ!』と歓迎してくれた。

 

響たちは少し驚いたが挨拶をした。

 

そして、その女性、櫻井による説明が始まった。

 

説明によると響の心臓付近に付着したカケラが覚醒した事により変身をしたらしい。

 

そして、そのカケラは2年前に響がノイズの攻撃で瀕死の重傷を負うきっかけとなった時に助けてくれた戦姫の纏っていたアーマー、すなわちガングニールの破片が付着したそうだ。

 

それを聞いた翼は驚きを隠せずに気分が悪くなり休憩室を出ていた。

 

響は気にしたが戦兎は『大丈夫、響は気にしなくて良いから説明を聞いてこれからの事を決めよう』と言った。

 

未来も最初は驚いていたが響がいきなり変身して変わった理由を知りほっとしている。

 

そして、響は『これからどうすれば良いんでしょう?』と質問して櫻井は『この力はライダーシステムの他にノイズに対抗できる手段の1つなの。』

 

司令は『できれば君には我々に協力をしてノイズを倒してもらいたい。』と言った。

 

響は『説明とかはよく分かりませんけど、ただこの力を使えば沢山の人をノイズから助けられるんですよね!なら私は戦います!』と返答した。

 

司令や櫻井はそれを聞いて安心していたが戦兎は『響、本当に戦うのか?その覚悟はあるのか?』と尋ねたが、響は頷いた。

 

そして、戦兎は納得し『無理は絶対するな、生きる為に戦ってくれ』と言った。

 

響は『はい!』と返事をした。

 

未来は『響、大丈夫なの?怪我とかしたりして取り返しのつかない事にならない?』と涙ながらに聞いたが響はそんな未来を優しく抱きしめて『私は人助けをするのが好きだからこの力で誰かを救えなら未来もみんなも守れるなら私は戦うよ。』と言った。

 

未来は『分かったよ。けど、無理は絶対しないでね』と言い抱き合った。それを見て戦兎は(未来は本当に優しい子だな)と思った。

 

そして、戦兎は未来に『大丈夫、先生が必ず響も未来もみんなの明日を創るよ』と言い3人は笑顔で笑い合った。

 

それもつかの間、警報のサイレンが鳴った。ノイズ襲撃の合図だ。

 

戦兎と響は現場に向かった。

 

現場に着いた時には翼が既に戦っていた。ノイズはこの間の大型と小型が大量にいた。

 

響と戦兎は変身しノイズに立ち向かった。

 

響は戦いに不慣れの為かノイズを一体倒すのに苦労していたが、ビルドや翼は一瞬で大量のノイズを倒していく。

 

響も負けじと奮闘するがやはり苦戦を強いられてしまう。

 

ビルドはそんな響を見て『響はあんまり無茶はしなくていい一匹ずつ焦らずに倒して行け!』と言われて響はその言葉の通り一匹ずつ倒して行く事にした。

 

ビルドはニンニンコミックにベストマッチして大量のノイズを分身の術と火炎の術で倒していき翼も天羽々斬でノイズを一刀両断した。

 

そして、最後に残った大型ノイズは手を振り下ろしての攻撃をしてきたがビルドと翼はかわした。

 

だが、響に標的を変えた大型ノイズは響に同じ攻撃をして響はかわす余裕がなく戸惑ったがビルドが間に入り響を突き飛ばしてその場から遠ざけた。

 

響は『先生!!』と叫んだが大型ノイズが天高く吹き飛んでいった。

 

ビルドはあの一瞬でゴリラダイヤモンドにベストマッチして敵の攻撃を防いで吹っ飛ばしたのだった。

 

ビルドは新たなボトルを交互に振りベルトに挿して『ベストマッチ!』のベルトの音声を聞いた後にレバーを回して『ビルドアップ!』と言い黄色と水色のベルトマッチフォームにチェンジした。

 

そして、再度レバーを回して『rdady go』とベルトの音声が鳴りビルドは落下してきたノイズを左手の掃除機で引き込み敵の自由を奪った後に右手から出したライオン模様の波動でノイズを倒した。

 

ビルドと翼と響は変身解除した。戦兎は『みんなお疲れ、響、大丈夫だったか?』と聞いて響は『大丈夫です!』と元気に答えた。

 

戦兎は笑い『それなら良かったよ!』と言ったが翼だけは何も言わずにバイクに乗って帰ってしまった。

 

そんな翼の去る姿を見て響は『なんで、』と呟いた。戦兎は『響のせいじゃないから気にするな。彼女はまだ心の整理がついてないんだよ』と言った。

 

響は少し安心したのか笑顔で戦兎に返事をした。

 

『あ、先生はなんで仮面ライダーになったんですか?私、それが気になっていて』と質問をした。戦兎は響に『そうだな、説明するか』と答えた。

響と一緒にバイクに乗って戦兎は語った。

 

『俺が仮面ライダーになったのは一年前さ、だけど、俺は何故かその前の記憶が無くてさ、気づいたら司令室で目を覚まして司令や櫻井さんに色々聞かれて何故かベルトとボトルは所持していたんだよ。

そして、記憶を思い出すために司令達のノイズ討伐に俺も参戦して戦う事になったんだよ、変身の仕方も櫻井さんがなんとか色々試してくれたおかげで取り敢えず変身して翼と一緒に戦ったよ。これは余談だがある日にノイズから追われて逃げていた万丈龍我に出会った。』

 

『龍我さんにですか?』と響は尋ねた。戦兎は頷き話を続けた。

『万丈はノイズに何故か追われていてそれを俺が助けた。取り敢えず万丈を司令室に運んで休ませて話を聞いたよ。そしたら、奴は『俺はフィーネって女に拉致されて人体実験された』と答えたよ。そのフィーネが誰かは分からないが取り敢えず俺たちは万丈の安全の為に俺の助手にして住み込ませた。奴はバカだけど、ベストマッチを探す才能と人体実験を受けた影響か中々強くてな、俺がたまーに相手して特訓してるんだよ、奴はいずれ仮面ライダーになる時が来るからその時は4人で戦えるな』と微笑み戦兎の語りは終わった。

 

響は『そうだっんですね。龍我さんも大変だったんですね。けど、地下室にいませんでしたよね?』と聞いた響に戦兎は『あいつは地下室にある俺の家に住んでいて今は特訓してるよ』と答えた。

 

響は『本当にお二人は仲が良いんですね』と笑った。

 

戦兎は『そんなんじゃないけど、まあ、彼奴はバカだけど根はいい奴だから響も沢山絡んでやってくれ』と言い響は『もちろんです!』と答えた。

 

寮に着いてバイクから降りた響は言った。『先生はなんで今も仮面ライダーとして戦ってるんですか?』と聞いた。

 

戦兎は『誰かの明日とLOVE&PEACEが溢れる世界を創る為にさ』と答えた。

 

響は微笑み『先生らしいですね』と言った。

 

戦兎は照れながら言った。『響も戦う意味を見つけたなら頑張れよ』と言い立ち去った。

 

響は決意した。

 

自分の戦う理由を目標に正義の拳を振りかざして頑張ると。3話完結。



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第4話『白き少女と蒼き龍のライダー』

万丈龍我、彼はフィーネという女に囚われて人体実験を無理矢理受けさせられた男。
なんとか脱出をして逃亡したがノイズに追われる身となった。
彼は追われる逃亡生活の中、遂にノイズに囲まれてしまい絶体絶命のピンチを迎える。
その時、囲いのノイズを全滅させて彼を救ったヒーローが現れた。
変身解除して現れた人物は彼に言った。
『大丈夫か?怪我はないか?』

龍我は『アンタは一体?』

『俺は桐生戦兎、仮面ライダービルドさ』

『仮面ライダー?』と初めて聞いた言葉に龍我は戦兎に聞いた。

『愛と平和の為に戦う正義のヒーローさ』と答えた。

龍我は『ヒーロー?ノイズを倒す為のか?』

『いや、それだけじゃない。俺はこの力を使って人々の明日を創る。その為にヒーローをしてるんだ。』と戦兎は龍我に言った。

『そうなのか。だけど、俺はこれからもノイズに追われる。そして、いずれは俺は死んで俺の明日も消えるんだよ。』と龍我は言った。

戦兎はそんな龍我の話を聞いて『なら、俺がお前の明日を創ってやるよ。だから生きる事を諦めるな』と言った。

この戦兎の言葉が今の龍我の明日を造った。
そして、そんな彼も今、仮面ライダーになる。
戦兎とは戦う意味は違う蒼き龍のライダーに。


響が初めて戦士として戦う決意をした日から数日が経ち事態は急変する。ノイズが毎日のように都市区域を狙い現れる。

それを食い止める為に戦う二人の戦姫と1人の仮面ライダー。

だが、そんな戦いの中に1人の少女が現れる。

 

 

『毎日、ノイズが絶えなくて大変ですよ〜』と休憩所で言う響。

 

『弱音は言わずに戦いなさい、貴方が奏のギアを受け継ぐ資格がある

者なら。それに私は貴方をまだ認めてはない』と強い口調で言う翼。

 

前の響ならこの言葉を受けて落ち込み悩み考えただろ。だが、今の響は自分が戦う意思を決意し戦兎の助言を受けた事もあり日々成長している。

 

『分かりました!私、翼さんにもいつか認められる様な適合者になります!』と響は元気に返した。

 

そんな響を見て翼は驚いたが少しだけ微笑みがある様な気がした。

それを見た戦兎も安心して笑みを浮かべる。

 

『おい、戦兎!何笑ってんだよ』と龍我が戦兎の耳元で叫んだ。

 

『うわ!お前、うるさいよ!今いい感じなのに』と注意する戦兎。

 

『なんだよ、冷たいな』と落ち込む龍我。

 

そんな龍我と戦兎を見て響は2人に寄り添う。

 

『龍我さん!どーも!』と元気に挨拶する響。

 

『お!ガングロ、だが、カンニングだが纏って戦う子か!』と龍我は言った。

 

『万丈、ガングニールだよ、ごめんなこいつバカだからさ気にするな〜』と言う戦兎。

 

『バカってなんだよ!覚えにくいんだから仕方ないだろ!後、せめて筋肉はつけろよな!』と若干落ち込んでいる様に見えての返答だった。

 

そんなやり取りを見て微笑む響と呆れるが少し笑ってる翼。

それもつかの間にノイズ出現の警報が鳴り響く。

 

『ノイズが都市区域でまた大量発生した。装着者とライダーは現場に向かってくれ!』と言う司令のアナウンス。

 

三人は頷き走るが戦兎は龍我を呼びた。

 

『万丈、お前も来い。』と言う。

 

万丈は状況を理解できずにいたがついて行くことにした。

現場に着いた時はノイズが大量にいた。

 

『行くぞ響、翼。』と戦兎は言い2人は頷く。

そして、三人は変身をしノイズに向かって行く。

万丈はバイクで待機しながら戦いを見ている。

 

『なんで、俺がここに来なきゃならないんだ』と言う龍我。

 

ビルドたちは順調にノイズを倒して行く。

響も初戦とは違い戦いに段々と慣れてノイズを倒している。

 

『よし、コイツでフィニッシュだ。勝利の法則は決まった!』

 

ベルトのレバーを回して『rdady go』と言うベルトの音声と同時に放物線状の滑り台の様なものが現れてノイズを拘束した。

そして、ビルドは左足を強く踏みジャンプをして滑り台の頂上に乗り滑り台を滑る時と同じようにビルドは頂点から急落下してライダーキックをノイズに決めた。

ノイズは跡形もなく消滅した。

 

『これで終了かな』とビルドが言った途端に鞭の様な物がビルドを攻撃してきた。

間一髪で気づきかわしたビルド。

 

『誰だ?』と言うビルド。

 

『よくかわしたな。流石正義のヒーローと言った所だな。』と言う少女の声。

 

声のする方を見てみるとジャンプをし着地した少女が現れた。

その姿を見て驚愕する翼。

 

『あれは…ネフシュタンの鎧!』

 

『え、』と翼を見る一同。

 

『そう、その通り。よく分かったな人気者!』と言う少女

 

『人気者だと?いや、そんな事はどうでも良い!お前が奏を…ここで切り裂く!』と言い少女に向かう翼。

 

『翼、待って!1人では無理だ!』と言うビルド。

 

響はそんな2人を見てどうするか分からずにいた。

 

翼は少女に剣を振るったがかわされてしまい反撃の蹴りを受けて吹き飛ばされる。

再び立ち上がって戦う翼だが、少女はダークボールの様な形状の物を作り翼にぶつけた。

 

爆発音と同時に翼は吹き飛ばされてしまう。

倒れた翼に向かう響とビルドとバイクから降りて向かう龍我。

 

翼は気絶しているせいか動かずにいた。

 

『翼さん!』と叫ぶ響だが翼は起きない。

 

『響、翼を連れて逃げろ。これは相当まずい状況だ。』と危機を感じたビルドは響に言う。

 

『分かりました。けど、先生はどうするんですか?』と言う響。

 

『なんとかする。だから早く逃げろ!』と強く言うビルドに少しびっくりしたが響は頷き翼を抱えて逃げた。

 

『おいおい、逃してよいのかよ?あたし様にお前一人で勝てるのかよ』と余裕の口調で言う少女。

 

『勝てるさ、俺たちなら』と龍我を見る戦兎。

 

『俺?なんで?』と言う龍我。

 

ビルドはそんな龍我にあるものを渡す。それはドラゴンのアイテム。

 

『これをどうしろと?』と言う龍我に戦兎は『まあ、やばくなった時にお前にベルトとボトルを託す。頼むぞ万丈。』

 

万丈は『お、おう』と言った。

 

ビルドは少女に振り向き『さあ、実験を始めようか』と言いゴリラダイヤモンドにビルドアップし少女にパンチをした。

 

少女は余裕の笑みを浮かべてビルドの攻撃をかわしてカウンターの一撃キックを決めたがビルドは左手で防ぎ攻撃を返した。

 

『中々やるじゃねぇか、ただそんな力じゃ、あたし様には勝ってないぞ!』と言った少女は鞭攻撃をしてビルドを吹き飛ばした。

 

『っく、動きが速い。ならこれだ!』と言いニンニンコミックにビルドアップした。

 

『また変わったか。だが、結果は変わらないんだよ!』と言う少女。

 

影分身の術と火炎の術を組み合わせて攻撃をしかけたが『その攻撃は把握済みなんだよ!』と言い鞭を全方位に振るい回してビルドの分身を消し本体に攻撃を与えた。

 

ビルドは『なるほど、把握済みからならこいつはどうだ!』と言い新たなボトルを振りベルトに挿してオレンジとグレーの銃を持った新たなベルトマッチフォームとなった。だが、少女の顔に驚きはない。

 

ビルドは背中にある大型の羽で上空を飛び銃を少女に撃ちまくった。

 

『やったのか?』と言うビルドだが黒い煙の中なら伸びた鞭がビルドを攻撃してきた。流石の不意打ちをかわせずにビルドは落下した。

 

『戦兎!』と叫んだ!

 

『なんで、この攻撃を防げたんだ。このベストマッチは初めて見せたはずなのに。』

 

『そもそもレベルが違うんだよ!お前のハザードレベルが私より低い。だから見たことが無い攻撃が来ても容易に防御できる!お前じゃあたしには勝てないんだよ!諦めな!』と少女は言った。

 

それを聞いたビルドは『諦めろか…残念ながら俺は諦めが悪い天才物理学者なんだね!それに、あそこにいるあいつの明日を創る為にも負けられないんだよ!』と強く言いそんなビルドを見て龍我はドラゴンを強く握りしめた。

 

『へぇ、口では何とも言えるけどこの絶望的な状況は変わらないけどな』と煽り口の少女。

 

『変わるさ、今それを俺が証明してやるよ!』と言い新たなボトルを振りベルトに挿してレバーを回してビルドアップした。

その姿は青と金色のベストマッチフォームだった。

 

少女と龍我はその姿に驚いただけでなくビルドに漂う異様なオーラにも驚きを隠せずにいた。

 

『へぇ〜少しはマシになった感じか。遊んでやるよ!オラァァァ!』

と言いビルドに向かって攻撃を仕掛けてきた少女。

だが、ビルドは少女の攻撃を片手で防ぎ投げ飛ばした。

少女は予想外の攻撃に驚いきを隠せずにいた。

 

『こいつ力が上がっている…何でだ?』と少女は疑問を抱えて苛立ちを見せる。

ビルドはその隙を狙い攻撃を仕掛ける。ビルドの一撃は速くそして重い。少女も防御するのがやっとの状態だった。

 

少女は距離を取り後方にジャンプをして翼にぶつけた一撃必殺のパワーボールを溜めてビルドにぶつけようとした。

ビルドも応戦する為にベルトのレバーを回して『rdady go』の合図が鳴り終わった後に青い手に同様のパワーボールを創り少女めがけてぶつけた。

 

威力は互角でお互いが吹き飛んだ。

二人は直ぐに体制を立て直したがビルドの方に異変が起きた。

何とビルド自身が青く燃えて変身を強制解除されてしまった。

 

『戦兎!どうしたんだ!』と言い龍我は寄り添った。

 

『恐らくこのドラゴンのボトルが他のボトルとパワーが違いすぎてベルトマッチのフォームでも力を制御できなかったんだ。』と言う戦兎。

 

『マジかよ…』と言う龍我。

 

『なんだよ!もう終わりか?正義のヒーローさんよ!やっぱ口だけじゃねぇか!お前の力じゃ、私は倒せないし誰も救えない、そいつの明日もな!』と少女は言った。

 

戦兎は無言だったが顔は悔しさを表しているのを龍我は理解した。

 

『そんな事ねぇよ!何も知らない奴がコイツの戦う覚悟と夢を馬鹿にするように語るんじゃねぇよ!俺はコイツに救われたんだ。明日を創ってくれたんだよ!』と龍我は少女に向かって怒りを露わに言う。

 

『だから、なんなんだよ!明日なんか未来なんか力でしか作れない!力が全てだ!お前たちの様に雑魚どもが寄り添って平和を作る為に戦うのはただの甘い理想なんだよ!』と言う少女。

 

『俺たちは弱い、そうかもしれないな。だけどなコイツや響たちは違う!力が無い人たちの為に自分の命を懸けて戦い1つの勝利を必死で掴み明日を創る為に戦ってんだよ!力じゃない、大切なのは気持ちなんだよ!お前にはそんな強い気持ちこれぽっちも無いんだよ!』と龍我は戦兎や響たちの戦いを見てきたからこそ自分が救われたからこそこの熱い気持ちを少女にぶつけた。

 

少女はそれを聞き『なら、今その夢をお前たちの明日を壊してやる!』と怒りを露わに戦闘態勢になった。

 

『万丈!今のお前ならそのドラゴンが使える!お前がこのドラゴンボトルとベルトを使って仮面ライダーになれ!』と戦兎は言った。

 

『俺が仮面ライダーに?分かった。』と龍我は頷きベルトとドラゴンボトルを貰いベルトを巻いた。

 

『万丈、ドラゴンにボトルを挿せ!』と戦兎は言い龍我はドラゴンにボトルを挿して『Wake up!』の音声がドラゴンから流れた。

 

そして、ベルトにドラゴンに挿して『クローズドラゴン!』と鳴りレバーを回して龍我の前方、右側、後方にパネルが現れた。

『Are you ready?』の音声の後に万丈を左手の拳を右手のひらにぶつけて『変身!』と叫びパネルは龍我に合体して右側のアーマーパーツが龍我を包み新たな仮面ライダーが誕生した。

 

『仮面ライダークローズ!』と戦兎は言った。

 

『仮面ライダークローズか、悪くねぇな!』と万丈は言い少女に向かった。

 

少女はその姿に驚いたが直ぐに戦闘モードになりクローズに対峙した。少女は『これでもクラェ!』と言い伸ばした鞭攻撃をした。しかし、万丈はかわしてカウンターのパンチを決めた。

その威力は強く少女のネフシュタンの鎧にヒビを入れて吹き飛ばした。

 

『なんだこの力は…』と少女は驚いた。

 

『どうだ!つぇだろ!俺の為にあいつや司令が特訓してくれたりこの力をあいつや櫻井さんが造ってくれたからな!俺だけの力じゃねぇ!今の俺は負ける気がしねぇ!覚悟しやがれ!』とクローズは言った。

 

『っく…』と少女は言いパワーボールを作りクローズに向かって投げた。

それに応戦する為にクローズはレバーを回して『rdady go』の音声の後にクローズの背後に蒼き龍が現れた。クローズはジャンプをして龍の息吹を受け回し蹴りをして少女が投げたパワーボールを少女にぶつ返した。

少女は吹き飛んだ。少女は何とか紙一重で攻撃を避けたがまともにくらえば粉々になっていたのは間違いない。

 

『なんなんだ、彼奴は!っく、今日は見逃してやる!』と捨て台詞を吐き撤退した。

 

クローズは変身解除して龍我に戻った。戦兎は龍我に『やるじゃねぇか!万丈!』と言い寄り添った。

 

『まあな、どうよ俺のチ・カ・ラ!』と龍我は言った。

 

戦兎は『まあ、俺の天才的な発明品のおかげなんだけどな』と言い龍我は『は?!それはないぞ戦兎』といつも通りの二人の平和な会話だった。

 

 

『そうか。遂に覚醒したか。万丈龍我。』と呟きながら笑う女の姿があった。

 

第3話完結



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第5話『赤の戦姫と真実』

ここから物語は終曲へと向かっていく。

最期に勝つのは正義の歌か悪の歌か。

再生と破壊のバトルへ。


仮面ライダークローズとなった万丈龍我の力はビルドすら凌ぐ程の力を持ち急激に成長を遂げている。

 

だが、その成長が示す意味を知った時、万丈龍我の明日は壊れる。

 

(彼奴のハザードレベルの上がり方はなんなんだ…あれは並みの人間の上がり方じゃない。奴は一体…)

 

『あら、収穫は何にもなく帰ってきたのかしら、クリス。』

 

『フィーネ…ビルドは倒せたんだが変な男が新たな仮面ライダーになって…』

 

『言い訳はいらないわ。貴方の力が無力だから招いた結果なだけじゃない。』

 

『っく…』

 

『まあ、いいわ。(万丈龍我、遂に覚醒して仮面ライダーとなったか。面白いことが起きそうね)』

 

『フィーネ?』

 

『なんでもないわ、さあ、早く奴らを奴らを倒して来なさい。次はないという事を肝に命じて』

 

クリスはこのフィーネの言葉で自分の死を予感し焦った。

 

一方その頃。

 

『戦兎、俺用のビルドドライバーあるか?』

 

『今作っているから黙ってバナナでも食べてなさいよ』

 

『バナナだ!ウッキキ!なんて、言うか!』

 

龍我と戦兎の会話が司令室の戦兎の部屋である実験室で起きていた。

 

『戦兎先生!龍我さん!差し入れ持ってきました!』と言う響。

 

『お、サンキュー、そこの机に置いてくれ』と言う戦兎と

 

『カップラーメンだ!ありがとうな!』と喜んで言う万丈。

 

『いえいえ!』と笑いながら言う響。

 

『そういえば、翼の具合はどうだった?』と言う戦兎。

 

『大した怪我はしてなくて明日には退院できるらしいです!』と言う響。

 

『そうか、それなら安心だな。』とベルトを作りながら言う戦兎。

 

『あ、あの万丈さん!』

 

『ん?なんだよ急に』とカップラーメンを食べながら言う龍我

 

『仮面ライダーなったんですよね!あのもし良ければ私と特訓してくれませんか!』と言う響。

 

『お!いいぜ!あ、ベルトまだできてないの忘れていたわ。できたらよろしく頼むな!』と言う龍我。

 

『分かりました!それまで鍛えておきます!』

 

『おう!』

 

2人の会話が終わった途端ノイズ出現の警報がなる。

 

 

『三人とも現場に向かってくれ!』と言う司令のアナウンス。

 

『行きましょう!』と言う響

 

『わかった!』と頷く2人。

 

『あ、でも俺はベルトが。』と言う龍我にベルトを差し出す戦兎。

 

『お、完成したのか!』と喜ぶ龍我。

 

『まあ、天才にかかればこんなもんよ!』と自信満々に言う戦兎。

 

『天才天才うるさいんだよ!』と言う龍我に対し『なら、ベルトは没収だな』と言う戦兎。

 

そんな2人のやり取りを見て苦笑いする響。

 

『お前たち早く行かんか!』と叫んでいる司令のアナウンスが再び鳴り響いた。

 

そして、三人は公園のある広場の現場に着くと昨夜の少女とノイズの群れがいた。

 

『お、やっときたか。悪いが今回は本気でやらせてもらうぜ!』と言う少女。

 

『万丈、響行くぞ!』と言う戦兎の掛け声に頷き三人は変身する。

 

『ノイズは俺と響に任せろ、あいつはお前が相手しろ』と言うクローズ

 

『まあ、任せなさい!』と言うビルド

 

『なんだよ。お前が相手かよ。』と言う少女。

 

『昨日の俺と同じだと思われてるなら痛い目見るぞ』と言うビルド

 

『どうだが』と言い少女はビルドに鞭の攻撃を仕掛ける。

 

ビルドはかわし新たなボトルを振る。そして、ベルトに挿してレバーを回して新たなベストマッチフォームへとビルドアップする。

 

海賊と電車のベルトマッチフォームになったビルドは新たな武器を出した。

 

『なんだそのフォームは?』と驚く少女。

 

『海賊列車さ』と言い少女に斬りかかるビルド。

 

それをかわす少女。

 

ビルドは空かさず連続の斬撃を繰り返すのに対して少女は防御し反撃をしたがビルドにかわされる

 

『少しはやるようになったじゃねぇか』と台詞を吐き捨てる少女。

 

ビルドは武器にあるレバーをひく。すると、武器の音声がなりそれを放つと電車のような物体が少女めがけて飛んだ。

 

少女は避けたが物体は追跡し少女に攻撃を当てて吹っ飛ばした。

 

『っく…なんだ今のは』と言いながら立ち上がる少女。

 

『勝利の法則は決まった!』とビルドはラビットタンクに一瞬の隙でなりレバーを回し『rdady go』の音声の後に滑り台のような放物線を描いたものが出現し少女を拘束する事に成功しビルドはラビットの脚力を生かしてジャンプをしタンクの方でキックを少女に決めた。

 

少女は爆発とともに吹き飛んだ。

 

『なんで、昨日より強いんだ!あたしの方が強かったはずなのに!』と叫ぶ少女。

 

『俺は一度負けた相手は研究するんでね。』と言うビルド。

 

『なら、これで潰してやる!』と言う少女の周りに戦姫と同じような光が纏われている。

 

ビルドはそれを見て『まさか…』と言いクローズや響もその光を見て驚く。

 

少女は響や翼と同じく戦姫となった。赤の鎧を纏った戦姫に。

 

『よくも、あたしに歌わせたな…あたしは歌が大嫌いなんだ!その歌を歌わせたお前を潰す!』と言い少女は武器の銃をビルドに連発した。

 

ビルドは避けるが少女は追撃ミサイルも出して全てをかわせなかったビルドにミサイルが命中した。

 

『戦兎!』と叫ぶ龍我。

 

少女は『やったか?』と呟いた。

しかし、

 

『大丈夫ですか、戦兎先生。』と煙から出てきたのは大型の剣を地面に突き刺しビルドを守った翼だった。

 

『お、お前は…』と驚く少女。

 

『助かったよ翼、ってかもう大丈夫なのか?』と言うビルド

 

『えぇ、なんとか。彼女、立花が私を病院に早めに運んでくれたおかげで。』と響を見て笑う翼。

 

それに気づいて笑顔になる響。

 

『へぇ〜仲直りしたか!安心したよ〜』と言うビルドに対して翼は少し照れている。

 

『4対1か、まあいいぜ相手してやるよ』と強気に言う少女。

 

『いいえ、私が相手をする』と言う翼。

 

『は?寝言は寝て言えよ!』と言い銃を乱射する少女。

 

翼はすぐさまに避けて少女の背中に剣を突きつけた。

 

(こいつも昨日とは動きがまるで違う)

 

少女はすぐさま振り向き銃を撃ったが翼は避けて少女に攻撃をしたが少女はすぐさま防御し翼を吹き飛ばした。

 

体制を立て直す2人、いよいよ決着の時のはずがいきなり空が暗闇に包まれた。

違和感を覚えたビルドたちの背後からフィーネが登場した。

 

ビルドたちは振り返ってフィーネをみた。

 

『あら、クリス。やはりダメだったみたいね。約束通り貴方をここで殺すわ。覚悟なさい。』と言いクリスが先程まで装着していた鎧を装備した。

 

異常なオーラと殺意を感じた5人。

 

少女は怯えて動けなかった。

 

それを見て笑うフィーネに対して響とビルドが少女の前に立った。

 

『なんのつもりかしら?貴方達に用はないのだけど?』と言うフィーネ

 

『あんたが用事なくても俺らにはあるんだよ』と言うビルド。

 

『なんの用かしら?』

 

 

『この子の明日を守るのと恐らく元凶であるお前をここで倒す事だ!』

 

といいビルドは殴るがフィーネはそれを片手で受け止めて鞭でビルドを吹き飛ばした。

 

『戦兎!』と言いクローズは『なら、俺が相手だ!』といいフィーネに拳を振ろうとするがフィーネはその瞬間呟く。

 

『万丈龍我。私を覚えてないのかしら?貴方を人体実験した私を』と嘲笑うように言うフィーネ。

 

それを聞いたクローズは殴る最中だった拳を止める。

 

『お前が俺を人体実験した…フィーネだと?』と言うクローズ。

 

その場のフィーネと万丈以外の4人がそれを聞き驚くのだった。

5話完



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第6話『奪われた相棒と得た仲間』

『お前が…俺を人体実験した…だと?』

 

と声を震わせてフィーネに問いかけるクローズ

 

『そうだ。驚いたか?』

 

と笑みを浮かべて言うフィーネ

 

『あの女が万丈を…』

 

と呟いくビルドと真実を聞いて黙る響と翼、恐怖に怯えて何も発声しないクリス、そして…

 

『驚いたか?だと…お前が俺を…待ってよ!なら、俺と一緒に居た親父とお袋はどうした?』

 

と怒りを露わにしてるが何処かに希望を持ってフィーネに問いかけるクローズ

 

『万丈の母親と親父だと?そんなのは初めて聞いた…』

 

と驚き呟くビルド

 

そんなクローズの希望を打ち砕くかのようにフィーネは笑みを浮かべて

 

『無論、邪魔だったから始末したさ。私の目的は地球外生命体の遺伝子を持っているお前が目的だったんだからな』

 

と答えるフィーネ

 

『ふ、ふざけるな。何が地球外生命体の遺伝子を持つだ、なんで俺の親父とお袋がそんなくだらないお前の目的の為に殺されなきゃならなかったんだ…俺は、お前を倒す!うぉぉぉ!!』

 

とクローズは怒り任せにレバーを回しまくり背中に現れたドラゴンを左手に纏いフィーネとの間合いを詰めてドラゴニックフィニッシュを命中させた。

 

しかし、

 

『なんだ、まだその程度だったか。正直、失望したよ』

 

と言いクローズの必殺技をフィーネは片手で受け止めていた

 

『そ、そんなバカな…』

 

とクローズは呟きその光景を見たビルドたちも驚いた

 

『これで終わりだ』

 

とフィーネは呟き複数の鞭をクローズに切りつけて変身解除させた

 

『万丈!!!』

 

と叫ぶビルド

 

倒れた龍我をフィーネが抱えた

 

『ま、待ってよ!行かせてたまるか!!』

 

とビルドもレバーを回しライダーキックを放ったがフィーネの鞭に弾かれ変身解除させられた

 

『戦兎先生!』

 

と叫ぶ響は戦兎の元に走って向かった

 

翼もそれに習い向かった

 

『っふ、クリス、次会う時は覚悟しておくことね。残り2人の適合者とビルドもね、ふはははははは!!』

 

と高笑いをしてフィーネは龍我と共に消えた

 

『ま、まっ…』

 

と戦兎は意識を失った

 

『立花、戦兎先生を頼む、私はあの子を基地に運ぶ』

 

と翼が言い2人は頷き基地に向かった

 

『そうか、万丈は捕らえられたか…』

 

と呟く司令

 

『は、はい…私たちが止めなかったばかりに万丈は捕まり戦兎先生も…』

 

と翼は唇をかみしめて呟いた

 

それを見て下を見ることしかできない響

 

『あ、所で私が連れてきた雪音クリスは今どうされてるんですか?』

 

と質問する翼と

 

『それ、私も気になっていて!』

 

と言う響

 

『彼女は今は恐怖心により戦兎と同じ病室にいる。どうやら過去の出来事が酷かったらしく大人を信用できずにいたらしい。そして、フィーネに出会ったが結局、裏切られ彼女の精神状態は極めて不安定だ』

 

と2人に説明する司令

 

それを聞いて2人は悲しい顔をした

 

一方、病室では

 

戦兎も目を覚ましてビルドドライバーの調整をしていた

 

(まさか、万丈にお袋さんと親父さんがいて2人ともフィーネに殺されていたとは)

 

『ねぇ、雪音さんだけか?万丈の事はフィーネから聞いてないのか?』

 

と戦兎は隣の部屋のクリスに話しかける

 

『し、しるかよ。んなことは聞かされてなかったしそれに…私は裏切られたんだよ…』

 

と泣きながら答えるクリス

 

(彼女は確か過去に大人たちから酷い事をされてそれが恐怖心となっていたと司令から先ほど聞いたな…)

 

『何泣いてんだよ、俺たちがいるだろ?』

 

と言う戦兎

 

『は?何言ってんだよお前?あたしはお前たちの敵なんだぞ!』

 

と泣きながら叫んで言うクリス

 

『いや、今は違う。俺はお前の明日を救いたいと思っている。それはきっと響も翼も同じさ』

 

と言う戦兎に対しクリスは

 

『お前たちに救ってもらいたいなんて思ってもいねんだよ!』

 

と怒りの声を上げた

 

『それは、間違っているよ!』

 

と声がした

 

響と翼がドアを開けて中に入っていた

 

『私はクリスちゃんを救いたい!』

 

と響がクリスに歩み寄りクリスの手を取り両手で掴んだ

 

クリスは顔を真っ赤にして

 

『お、お前はバカか!』

 

と叫んだ

 

『私も貴方を救いたい。確かに昔は敵だったかもしれない、けど、今は貴方の弱さも知ったからこそ私も救いたいと思っている』

 

と翼も言った

 

『なんで私なんかの為にここまで…』

 

と呟くクリスに戦兎は

 

『きっとみんな気持ちは同じ。クリスを敵だと思ってないし寧ろ大切な仲間だと思っているからだよ』

 

と言った

 

『仲間…』

 

と呟くクリスに響は頷き翼も少し笑顔で頷き戦兎は満面の笑みで頷いた

 

『分かったよ!仕方ねぇな!お前らに協力してやるよ!』

 

とクリスは少し何処嬉しそうに言った

 

その時、ノイズ警報が鳴った

 

4人は頷き現場に向かった

 

現場に着くと陸にもノイズ、空にもノイズとあたり一面がノイズだらけだった

 

『これはやばいな』

 

と呟く戦兎に響が

 

『大丈夫ですよ!今はクリスちゃんもいるし負ける気がしません!』

 

と響は言った

 

『負ける気がしないか…だな!あいつも助けなきゃ行けないしここで負けるわけにはいかないな!』

 

と言い戦兎はビルドドライバーを出して変身し他の3人も変身した。

 

『さて、どうする?俺は陸、空どちらでもいけるぞ』

 

というビルド

 

『なら、私と立花で陸を雪音と戦兎先生で空をお願いします』

 

と翼が言ったが

 

『んなじれったい事するより一掃する方法ならあるぞ』

 

というクリス

 

『まさか、絶唱?!』

 

と翼が言ったが

 

『ちげーよ、そんな事にあたしの命を削るかよ』

 

と言うクリスに響は

 

『え、どんな方法?』

 

と聞いた

 

『あたしのギアの出力を全開にしてそれを解き放ち一斉に討ち払う!』

 

と言い翼が

 

『それでは雪音は無防備じゃないか』

 

と言うに対して響が

 

『それなら私たちでクリスちゃんを守れば良いだけの事!』

 

と言いクリスは驚いた

 

『私を…守る?』

 

とクリスは言い響は頷きつつクリスの手を取り翼の手を取り結ばされた

 

クリスは顔を真っ赤にしていた

 

『みんなで手を繋げばきっと大丈夫!』と言いビルドの手を響が繋いだ

 

『そうだな!みんなでクリスを守ろう!』

 

とビルドは言い翼も頷き3人はノイズに立ち向かった

 

(なんだよ急に強引すぎるだろ。けど、私も引くわけにいかねぇな!』

 

とクリスは少し微笑み歌った

 

ノイズを蹴り飛ばしたりアームドギアを使い一掃する響

 

(誰かと手を繋ぐ為に戦うこれが私の戦う意味)

 

という響の心の声

 

(誰かと手を繋ぐ為に戦いアームドギアを使うこれが立花の戦う意味か)

 

と微笑みノイズを切り裂く翼

 

(響、やっと戦う意味を見出したみたいだな、俺も嬉しいし負けられないな)

 

とノイズをベストマッチフォームやトライアルフォームを使い分けて陸、空のノイズを倒すビルド

 

『チャージは完了した!後はあたし様に任せな!』

 

と叫ぶクリスに3人は

 

『託した!』

 

と返答した

 

クリスがチャージをして放ったミサイルやマシンガンは陸、空のノイズを、一掃し全滅させた

 

『やった!!』

 

と言いクリスに抱きつく響

 

『おま、抱きつくな!暑苦しいんだよ!』

 

と言うクリスの顔には笑顔があった

 

『雪音、これからも共に戦おう』

 

と翼が歩み寄りクリスに言った

 

クリスは若干顔を真っ赤にし

 

『しょ、しょうがねーな』

 

と照れて言った

 

『あれれ、クリスちゃん照れてるの?』

 

と意地悪に言う響にクリスは

 

『う、うるせぇ!』

 

と響の頭を叩いた

 

『い、いたーいよ!クリスちゃん!』

 

と言う響たちを見て翼とビルドは微笑んだ

 

その時、響の携帯が未来からの電話で鳴った。電話に響が出ると

 

『助けて!響!学園にノイズと…万丈さんが!』

 

と未来は言い電話が切れた

 

『未来!未来!!』

 

と響は叫んだ

 

『何があった!』

 

と3人は響に言うと

 

『学園にノイズと…万丈さんが』

 

と言い戦兎は

 

『万丈がどうしたんだ!』

 

と言うと響は

 

『学園をノイズとともに襲っているみたいです…』

 

と言う響に対して戦兎は驚きを隠せずにいた

 

『とにかく現場に向かいましょう』

 

と翼が言い4人は学園に向かうのだった。

 

第6話完結

 

 



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第7話『絶望と奇跡』

戦兎たちが学校に着いて向かうとそこには大量のノイズと万丈の姿があった

 

『万丈?無事だったのか!』

 

と叫び戦兎が歩み寄ろうとするとノイズが立ちはだかった

 

『ようやく来たようね!』

 

と女性の声が聞こえた

 

上を見ると櫻井さんがそこに立っていた

 

『櫻井さん、何をしてるんですか!危ないですよ!』

 

と響は叫んだが

 

『あいつはフィーネだ』

 

とクリスが言った

 

『え、』

 

と一同が振り返りクリスをみた

 

『そんはずはない、あれは間違いなく…』

 

と翼が言い終える前に櫻井が

 

『そうよ、私はフィーネよ』

 

と言った

 

『う…そですよね?だって…』

 

と響は未だに信じられずにいたが

 

『なら、こうすれば信じるようね…』

 

と薄ら笑いを浮かべフィーネへと変身した

 

『そ、そんな…』

 

と響と翼と戦兎は信じられずにフィーネをみた

 

『櫻井は私が乗っ取った事により死んだわよ』

 

と一同に告げた

 

響と翼はそれを聞き落ち込んだが戦兎は

 

『2人とも受け止めて切り替えろ、迷いがある状態じゃあいつを倒してこの戦いを終わらせることはできない』

 

と告げた

 

『承知…致しました』

 

と翼は言い響もゆっくり頷いた。戦兎はそれをみて安心しビルドドライバーを取り出しフィーネに向けた

 

『フィーネ…お前の野望は…俺たちが砕く!』

 

と言いベルトをつけた

 

『いや、お前の相手は私はしない。行け万丈』

 

と言い万丈は戦兎を見てビルドドライバーを出した

 

『万丈…万丈に何をした?!』

 

と戦兎はフィーネに叫んだ

 

『彼を洗脳しただけよ。地球外生命体の遺伝子を極限まで覚醒させてね』

 

とフィーネは笑いながら答えた

 

『フィーネ…!』

 

と戦兎が叫ぶと万丈はベルトをつけクローズドラゴンに見知らぬボトルを挿した

 

『そ、そのボトルは…』

 

と戦兎が言うとフィーネは

 

『あぁ、それはネーフィシュタンの鎧と彼の遺伝子を組み合わせてできた最強のボトルよ、貴方には止められないわ』

 

と答えた

 

『Are you rdady?』

 

と変身音が鳴り万丈は仮面ライダークローズに変身した

 

しかし、そのクローズは全身が返り血を浴びたように赤く狂気に満ちていた姿だった

 

『仮面ライダーデストロイクローズよ』

 

とフィーネは答えた

 

『デストロイクローズ…』

 

と戦兎は呟いた

 

『響、翼、クリスはフィーネを頼む、俺は万丈を止める!』

 

と叫び3人は頷いて戦姫へと変身しフィーネに立ち向かった

 

『さあ、実験を始めようか!』

 

と戦兎は言いボトルを二本ベルトに挿してレバーを回し『Are you rdady?』の音声が聞こえてくる間に万丈との想い出が脳裏に浮かんだ

 

そして…『変身!』と戦兎は叫び仮面ライダービルドラビットタンクフォームとなった

 

ビルドとデストロイクローズは向き合い少しの間を置いてお互いに全力疾走で走りお互いの胸にパンチをした

 

パワーではやはりデストロイクローズの方が強くビルドは吹き飛ばされた

 

『先生!』

 

と響が叫ぶと翼が

 

『立花!よそ見をするな!』

 

と怒った

 

『その通りだ、私たちの相手はフィーネだ!集中しろよ!』

 

とクリスは言い響は頷きフィーネに立ち向かった

 

『貴方達じゃ、私は倒せないわよ』

 

とフィーネは言い3人を吹き飛ばした

 

『っく…やっぱ強い』

 

と翼が立ち上がりながら言った

 

ビルドとデストロイクローズの戦いはビルドはベストマッチフォームになり戦術を変えるもののデストロイクローズは通じずに万事休すの戦況となっていた

 

『うわぁぁぁ!!』

 

とビルドは叫びデストロイクローズのパンチに吹き飛ばされた

 

デストロイクローズはベルトのレバーをゆっくり回した

 

背後から赤いドラゴンが現れてクローズはゆっくりとビルドに近づき立ち上がろうとしたビルドに左手でストレートパンチをした

 

『ぐは…』

 

とビルドは言い変身解除して倒れた

 

『先生!!』

 

と響が叫ぶと翼とクリスも戦兎を見て叫んだが

 

『どこを見てるのかしら』

 

とフィーネが呟き3人は鞭で攻撃されダメージを受けた

 

『っあぁ!!』

 

と3人は叫び変身解除してしまった

 

デストロイクローズは戦兎の首を掴み締め上げつつ右手に力を込めて殴ろうとしていた

 

『ば、ば、万丈…』

 

と戦兎は消えかかっている意識の中、デストロイクローズの左手を優しく触った

 

『やれ、クローズ』

 

とフィーネが言いデストロイクローズが戦兎の顔面に向けて殴りかかろうとした瞬間にデストロイクローズのパンチは止まった

 

『な、何をしてる!早くそいつを殺せ!』

 

とフィーネは叫んだがデストロイクローズは戦兎をゆっくり降ろした

 

『こ、こいつ何故』

 

とフィーネは驚きを隠せずにいた

 

『ば、万丈さん…』

 

と響が呟くと

 

デストロイクローズは自らクローズドラゴンからボトルを取り出し砕いた

すると、変身は解除されて万丈に戻った

 

『な、何故だおかしい、お前は私が洗脳したはずでは?』

 

とフィーネが言うと万丈は

 

『あぁ、確かに俺はお前に洗脳されていた。けど、俺の相棒が俺の手を握ってくれた時にこいつらとの想い出が頭を駆け巡り呪縛が解けたのさ』

 

と答えた

 

『あ、ありえない、そんな事で私の洗脳が解けるわけがない』

 

とフィーネが言うと

 

『まだ、わからないか、お前の洗脳なんかよりもこいつらと過ごした時間の方が強かっただけだ。それに俺はデストロイクローズじゃない、仮面ライダークローズだ!覚えておけ!』

 

と叫び万丈はクローズドラゴンにボトルを挿してレバーを回した

 

『変身!!』と叫び仮面ライダークローズになった

 

『行くぞ!フィーネ!』

 

と叫びクローズはフィーネに立ち向かった

 

『図に乗るな!!』

 

と叫びノイズを大量に出したがクローズはレバーを思い切り回して蹴り技をかましてノイズは一瞬で消滅した

 

『ば、ば、バカな』

 

とフィーネが言うとクローズはフィーネに連続で殴りかかった

 

『こ、こいつハザードレベルが上がってるだと』

 

とフィーネは言った

 

『万丈さん、凄い』

 

と響は言い戦兎を翼とクリスと抱えた

 

『あれが、あいつの真の力か』

 

とクリスは言った

 

クローズはフィーネを吹き飛ばしレバーを回してフィーネに向かってドラゴニックフィニッシュを決めるとフィーネは吹き飛び爆発した

 

『やったのか?』

 

とクローズが言うと

 

『っく、多少はやるじゃないか…』

 

とフィーネが火の中から出てきた

 

『しぶとい野郎だな』

 

とクローズが言うとフィーネは

 

『なら…私も本気を出すまで…』

 

と言い地割れが起きた

 

すると、フィーネは変化を遂げて巨大な怪物となった

 

『なんだよ…これ…』

 

とクローズが言うと怪物と化したフィーネは

 

『もはや、お前では止められない!消えろ!』とレーザー光線をクローズにめがけてうちクローズは吹き飛んだ

 

『ぐぁぁ!』

 

と叫びクローズは変身解除された

 

『万丈…』と戦兎たちは万丈に歩み寄った

 

『あんな怪物どうすれば良いんだよ』

 

とクリスが言い

 

『私たちではどうにもできないのか…』

 

と翼は下唇を噛み締めた

 

各々が諦めていた時に校内放送を通じて未来たちが歌う校歌が流れた

 

『この声は…みんなの』

 

と響は言った

 

『なんだ、この忌々しい歌は…』

 

とフィーネは言った

 

(響頑張って、私たちに出来ることはこれしかないかもしれないけど、響たちの力になりたい!だから歌うよ!)

 

と未来は心の中で思いながら歌った

 

それを聞いた響が

 

『翼さん、クリスちゃん、戦兎先生、万丈さん、戦いましょう!みんなの願いのために』

 

と響は言った

 

一同は頷きフィーネに目を向けた

 

『ば、バカな、お前たちの心は完全に私が砕いたはず、なのに何故また私に立ち向かおうとする…あの忌々しい歌のせいか…お前たちが纏うそれはなんだ!何がお前たちを駆り立てる?』

 

とフィーネが言うと

 

『ごちゃごちゃうるせ!』

 

と万丈が叫んだ

 

『お前を倒して平和を愛ある世界を取り戻す!その為にも俺たちが負けるわけにはいかない!』

 

と戦兎が言うと5人は大いなる光に包まれた

 

『なんだこの光は?』

 

とフィーネが叫ぶと

 

『みんなの歌が!みんなの願いが!くれた!!シンフォギアだ!仮面ライダーの力だ!』

 

と響と戦兎が交互に叫び現れたのは

 

XDを纏った響、翼、クリスの姿と金のビルドと銀色のクローズが現れた

 

フィーネはその姿に驚いていた

 

『勝利の法則は決まった!!』

 

とビルドが叫び物語は最終決戦へと突入するのだった。

 

7話完結



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8話『明日』

『っく、ありえん!奇跡など存在するわけがない!人間の戯言である奇跡が何故起きたんだ!』

フィーネは目の前で起きた奇跡が信じられずに怒りの声をあげた。

『奇跡は存在する!俺たちを信じて歌ってくれたみんなの想いが俺たちに立ち上がる力と奇跡をくれたんだ!』

『そして、俺たちはお前を倒しみんなの明日を創る!』

ビルドとクローズが奇跡を否定したフィーネに投げかけた

『だから、翼さん、クリスちゃん、戦兎先生、万丈さんと共に貴方を倒し世界を救う!』

『それが防人である私の使命であり今貴方を斬る理由だ!』

『フィーネ!あんたをあたしたちで倒してやる!!』

響、翼、クリスもフィーネに自分たちの想いを投げかけた

『最高だなぁ!勝利の法則は…』

『決まった!』

ビルドの呼びかけに4人が応えた

『ふ、笑わせてくれる…なら、お前たちが言う奇跡と明日を私が壊してやる!』

フィーネはそう言いノイズを大量に出して攻撃を開始した

『行くぞ!みんな!』

『おう!』

ビルドの呼びかけに4人が応え地球の明日をかけた最終決戦の幕がおりた


『今の俺たちは負ける気がしねぇ!』

 

銀のクローズは向かってくるノイズに力を溜めたパンチを繰り出し波動でノイズを一瞬で消滅させた

 

『俺も負けてられないな!』

 

金のビルドはラビットの跳躍力を生かしジャンプをして急落下する間にタンクの方でキックをして地上にいるノイズを蹴散らした

 

『乱れ撃ち!』

 

響は空を飛び地上にいるノイズに波動拳を放ち消滅させた

 

『防人の生き様見せてやる!』

 

翼は剣に力を込めて波動を放ち上空の大型ノイズを切り裂いた

 

『おらおら!今のあたしは無敵だ!』

 

クリスはギアから放ったられる光線を無数に放ち四方八方のノイズに命中させて消滅させた

 

大量のノイズを5人で一瞬で倒す事に成功したが…

 

『準備運動は済んだみたいね…なら今度は私が相手だ!』

 

と怪物と化したフィーネが5人に襲いかかる

 

『なんか、倒す方法は無いんですか?戦兎先生』

 

翼が尋ねるとビルドは

 

『なくは無い…ただ…』

 

喋ろうとした時に怪物と化したフィーネが光線を一直線に放ちそれを5人は避けたが街は半壊した

 

『っく…これ以上は街が』

 

クリスが呟くとビルドが

 

『倒す方法ならある。ただ、それには万丈、お前の力も必要だ…』

 

『どんな方法だよ?』

 

『それは…お前と俺の合体』

 

それを聞いた4人は固まり空気が静寂となった

 

『う、嘘だろ?俺と戦兎が合体?』

 

『戦兎先生と万丈さんが合体?』

 

『それは可能なんですか?』

 

『ってか合体して勝てるのかよ!』

 

各々が戦兎に聞いた

 

『できるし勝ってる!』

 

ビルドは答えた

 

『ただ、合体したらハザードレベルは限界を超えて俺たちは消滅する』

 

『そんな…』

 

ビルドがそう答えて響は落ち込んだ

 

『他の方法はないんですか?』

 

『すまん、翼、これしかないんだ』

 

翼はそれを聞き黙った

 

『あんたが消えたらあたしの明日を創る約束はどうなんだよ!』

 

『ごめんな。クリス、約束を守れなくて…ただ、お前には明日を創る仲間がいるじゃないか、仲良くやれよ…』

 

『ふざけんなよ…』

 

クリスが泣きながら言いビルドはクリスの頭に優しく手を置いて撫でた

 

『戦兎!』

 

クローズがビルドに言い振り返ると

 

『戦おうぜ、最後まで!みんなの明日の為に!お前が信じた明日の為に!』

 

そう万丈が言いそれを聞いた戦兎は仮面の下で一滴の涙を頬に垂らして口元をニヤリとさせた

 

『最高だなぁ!行くぞ!万丈、俺にお前の銀のボトルをよこせ』

 

『わかった!』

 

ビルドにクローズが銀のドラゴンボトルを渡した

 

『話し合いは終わったか?なら、消えろ!』

 

フィーネはそういい地球を完全に消滅させる為の光線のエネルギーを溜めていた

 

『行くぞ!万丈!』

 

そういいビルドはタンクボトルを抜き銀のドラゴンボトルを挿した

 

『ラビット!ドラゴン!ベストマッチ!』

 

レバーを回して

 

『Are you rdady?』

 

と鳴るとパネルがクローズとビルドを挟むように表れた

 

『変身!!』

 

と二人は息を合わして声を出しパネルは合体した

 

そして、現れた戦士 仮面ライダービルドBe the Oneフォーム

 

その容姿は黄金の金と白銀の金のハーフボディーだった

 

『お!『お!』』

 

と二人は驚いた

 

『合体した!』

 

響たち三人は驚いた

 

『ふん、今更何をしてもこれは止められない!消えろ!』

 

すると、フィーネが光線を放った

 

『響、翼、クリス、元気でな!』

 

そういいビルドはレバーを回した

 

『信じています。戦兎先生と万丈さんが必ず戻ってくるのを!』

 

響はそう笑顔で言うと翼やクリスも笑顔で応えた

 

『rdady go! 』

 

ビルドはライダーキックを放ち光線と激突した

 

『万丈!フルパワーだ!』

 

『おう!今の俺たちは負ける気がしねぇ!』

 

それに応えるかのようにドラゴンがビルドのキックに合体した

 

『押されてるだと!これもお前たちが作った奇跡なのか!私は認めないぞ!』

 

『いや、貴方は本当はもう認めてるんじゃないか?人間が起こす奇跡の力を』

 

『ふ、まさか…ただ、人間の力を侮っていただけだ…勘違いするな…だが、その人間に私が完敗とはな…あの子たちに伝えておいてくれ…胸の歌を信じて戦えと』

 

『そうしたいけど、俺たちも生憎後がないんでね…だからせめてあいつらの為にあんたを倒す!』

 

『そうか…なら、全力でぶつけてこい!』

 

『うぉぉぉ!勝利の法則は!決まった!』

 

そう言いビルドはフィーネにライダーキックを決めて街の平和を愛ある世界を取り戻し共に消えたのだった

 

最終話完…

 

『マリア、私たちもそろそろ計画の為に戦いたいデス』

 

『きりちゃんと同じく私も』

 

『そうね、そろそろかしら私たちも動きだすのも、ねぇ、グリス』

 

『そうだな、いよいよ戦争の始まりだ…』



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