戦姫絶唱シンフォギア 時の王である兄 (ボルメテウスさん)
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覚醒!ジオウ編 誕生、時の王者

活動報告にて、ライドウォッチについてを募集しております。
興味がある方はぜび来てください。


「あれは、流れ星か」

 

夜、俺は友達と遊び終えた後の帰り道、ふと空を見上げると空には流れ星があった。

 

星はここからでもはっきり見える程に大きな物で、まるで流星群のように18個の様々な色の星が流れていた。

 

まるで花火のような星を見て、俺は感動すら覚えており、思わず懐から電話を取り出そうとした時だった。

 

「えっ」

 

周りには誰もおらず、地面の影が大きくなっているのに気づき、上を見上げると、先程の流れ星の一つだと思われる光が俺の傍まで来ていた。

 

「嘘だろっ!!」

 

その事に気づき、俺はすぐにその場から離れると、先程までいた俺の場所に大きな物音がして、振り替えるとそこには巨大な穴ができていた。

 

「なっなんなんだ?」

 

俺は恐る恐る、その場所を見てみると

 

【ビルド】

 

「えっ」

 

穴から音が聞こえると共に、何かが穴の中から飛び出し、俺の後ろに立っていた。

 

すぐに振り返ると、そこには赤と青の二色に別れている怪物がおり、こちらに向かって叫びながら襲い掛かる。

 

「やばっ!!」

 

すぐに俺はその場から逃げ出そうするも、前を向くと奴は目の前におり、俺の首元を締め付けてくる。

 

「がぁ!!」

 

余りにも強すぎる怪力で俺は声を出せずにおり、目の前が真っ黒になりそうだった。

 

「離れたまえ」

 

どこからか聞こえてきた声と共に怪物が何かに吹き飛ばされ、絞めつけられた事によって不足になっていた酸素を急いで取り込むように息を吸った。

 

「無事かね、我が王よ」

 

「王?」

 

一体誰の事を指しているのか分からず、見上げるとそこには夜にも溶け込みそうな黒い服を身に纏い、手には大きな本を一冊手にしている男がいた。

 

「助けてくれて、ありがとう」

 

「礼には及ばないよ、我が王よ。

私が君を助けるのは当たり前の事だから」

 

「いや、残念ながら、俺は王じゃないよ、俺は「立花ソウゴ」えっ」

 

「今年で14歳を迎える中学二年生。

家族構成は父、母、祖母、そして双子の妹の響がいる5人家族。

現在は帰宅部で、様々な事に挑戦している」

 

「なんで、そんな事を」

 

「この本には君が王としての軌道が描かれている。

私にとっては過去の出来事でも君にとっては未来の出来事も全て描かれている」

 

「なんだよそれは」

 

個人情報が丸出しになっているなんて、ほとんどストーカーじゃないか。

 

俺は警戒心を現しながら、その場から離れようとするが、先程の怪物がこちらを睨んでいた。

 

「ほぅ、やはりあの程度では時間稼ぎは不足だったか。

では前置きは省かせて本題に入らせてもらおう」

 

そう言い、男は懐から何かを取り出した。まるで王冠を載せるような赤いクッションの上には巨大な腕時計のような何かと、顔が描かれているストップウォッチのような何かがあった。

 

「なんだよ、これは」

 

「ジクウドライバーと、あなた自身のライドウォッチです。

これを使えば、あの怪物を倒す事ができます」

 

「倒すって、なんだよそれは!!

第一、俺に戦う力なんてないよ」

 

「それは大いに違います!

あなたはいずれ、全てを制する王となります」

 

「そんな事言われても」

 

これまでそんな事をした事ないのに、戦うなんて

 

「ふむ、では脅すようで悪いですが、あなたがこのまま拒めば、あなたの大切な妹は死にます」

 

「えっ」

 

男が何を言っているのか分からず、俺は呆けてしまうが、男は変わらず、言い続ける。

 

「あの存在はあなたを消す為に、この世界にやってきたのです。

あなたを消す為に、あなたの大切な者達に手を出しましょう」

 

「父さんや、母さん、婆ちゃんが」

 

「何よりも、あなたの妹様も」

 

「響がっ!!」

 

それだけは絶対に駄目だ。

 

「本当になんとかなるのか!!」

 

「えぇ勿論です。

使い方は、触れてみれば分かります」

 

その言葉に従うように俺は手に取ると、その瞬間、頭の中にこの機械の使い方や、戦い方まで様々な事が入り込んで来る。

 

すぐに俺は手に取ったベルトを腰に巻きつける。

 

ジクウドライバー

 

その音声を聞き取ると、俺は手にあるジオウライドウォッチを起動させる。

 

ジオウ

 

俺はそのままジクウドライバーにジオウライドウォッチを差し込み、同時に構える。

 

「変身!」

 

その掛け声と共にジクウドライバーを回す。

 

ライダータイム!仮面ライダージオウ!

 

 

ベルトから音が流れると、俺は全身に銀色の鎧を身に纏い、仮面にはライダーが描かれた。

 

「これは」

 

俺は自分の身に起こった出来事についていけず、手を見てみると、そこには銀色の腕が伸びていた。

 

「祝え!全ライダーの力を受け継ぎ、時空を超え、過去と未来を知らしめる時の王者!

その名は仮面ライダージオウ、まさに生誕の瞬間である」

 

「仮面ライダージオウ」

 

俺は何が起きているのか分からずにいたが、先程の怪物が俺に向かってきた。

 

「負けるかよ」

 

俺は思わず、拳を前に殴り込むと、先程までとは正反対に怪物はいとも簡単に吹き飛ばされた。

 

「なんだ、この力は」

 

「さすがです、既にそこまでの力を」

 

「あぁ、けど、これで動きを封じて「倒すのです」えっ。

何を言っているんだ、確かに襲ってきたけど、殺さなくても」

 

「殺すのではありません。

あれは、元から生きてはいません。

ここで倒さなければ、アナザービルドは諦める事なく襲うでしょう」

 

「アナザービルドって、何を言って」

 

そう言っている間にも、奴はこちらに向かって襲い掛かってきた。

 

すぐに攻撃を受け流すように動くも、俺はそれ以上に奴の言っている事を実行できない。

 

「何をしているのですか、その怪物を倒さなければ、あなたの家族が殺されるのですよ」

 

「だけど、殺すなんて」

 

俺にはできない、既に弱気になってしまう。

 

『君の言っている事は正しい』

 

そんな迷いを聞き入れるようにどこからか声が聞こえ、声の主を探す。

 

『家族の為に戦うのは正しいし、人を殺してはいけない。

けど、君は戦おうとしている。ならば、今は迷う時じゃない』

 

「っ!!」

 

その言葉を聞くと、俺の身体はさらに強くする。

 

『君には守る者があるんじゃないのか、守りたいと思う心があるはずだ。

それとも、君の思いは全て嘘だったのか?』

 

「違う、俺は守りたい!!」

 

『ならば、戦って勝て。

君の守りたい者の為に、戦え!!』

 

「っ!!」

 

聞こえてきた声に覚悟を教えられ、俺は目の前にいる奴を吹き飛ばす。

 

「ほぅ」

 

「本当に躊躇はある。

今だって、倒すのなんて間違っていると分かっている。

けど、俺は、家族を守る為に、お前を倒す!!」

 

その言葉と同時に俺は拳を握り締め、怪物を殴る。

 

怪物は足を蹴り上げ、まるで削られるような痛みを感じるが、俺はその足を掴み、回転させ、地面へと叩きつける。

 

そして蹴り落とすが、怪物は地面を蹴り、その場から遠くへと飛ぶ。

 

それを見計らって、俺はジクウドライバーに手を伸ばす。

 

フィニッシュタイム!

 

音声が鳴り響くと、俺はそのままジクウドライバーを回す。

 

ジオウ!タイムブレーク!!

 

その音声と共に、俺はその場で走り出すと、目の前にいる怪物の周りに文字が現れ、俺はそのまま宙へと飛び、怪物に向かっていく。

 

その間に文字が俺の足へと集まり、怪物へと叩きつけると同時に怪物は後ろへと吹き飛び、爆発する。

 

それは勝利を意味したか、同時に人を殺してしまったという思いで潰れそうになっていた。

 

「はぁはぁ、俺は人を、殺してしまったんだな」

 

少し前までは普通の学生だったはずなのに、なんで

 

「君は何か勘違いしているようだ」

 

「えっ」

 

その言葉と共に男は先程の怪物の元へと行くと、そこには怪物がおらず、何か小さな物があり、それを手に取った。

 

「君の倒したのは、このアナザーウォッチで作られた偽物の命。

奴らには意思はなく、生き物でもなんでもない」

 

「そうなのか」

 

それでも、俺にはあの時、人を殺したという感覚が残った。

 

「しかし魔王よ、喜びたまえ、これで君は偉大なる王への第一歩へと踏み出したのだから」

 

「何を言っているんだ」

 

そう言われて、腕を見てみると、先程まで灰色だったライドウォッチが輝き、倒した奴と同じ顔のライドウォッチがあった。

 

「アナザーライダーは取り込んだ仮面ライダーの力の結晶だ。

そのアナザーライダーを倒せば、ライダーの力は君の物へとなる」

 

「それじゃあ、元の力の持ち主は」

 

「さぁ。

なぜならばこことは別の世界の人間」

 

「それじゃあ、このライドウォッチは誰かの」

 

「そうだね、そのライドウォッチは仮面ライダービルドの力が宿っている」

 

「ビルド」

 

その名前は俺の胸へと刻まれながら、ふと後ろに誰かがいるのに気づき、振り向く。

 

そこには俺が先程まで戦っていた怪物と似た姿をしているが、不気味な顔はなく、あえて言うなればヒーローのような姿だった。

 

『俺の力は愛と平和の為に使ってくれ。

遠くにいる君に伝えられるのはそれだけだ』

 

「その声、もしかして、あんた、さっき俺に話した声なのか」

 

『まぁそうだな、さっきの言葉はかつての敵から言われた言葉だけど、俺自身の覚悟でもあった。

ジオウ、君にはこれから数多くの苦難があるだろう。

けど忘れないでくれ、君の力は誰かを傷つける為じゃない、誰かを守る為に使う力だと』

 

「誰かを守る力」

 

『君が想像している以上に、今回の事件は困難だ。

さっき倒したのは俺の力を取り込んだように、他にも多くのライダー達の力が奪われている』

 

「奪われている」

 

『こんな事を君に頼むのはおかしい事だ。

けど、頼む、アナザーライダーから人々を守って欲しい』

 

「そんなの、決まっているだろ」

 

それだけ聞いて、俺の中では既に決心がついていた。

 

「俺は家族を大切な人達の為に戦う。

そして、本当に平和の為に戦ったあなた達の意思を守って見せる」

 

『本当に、仮面ライダーはどこの世界でも頼りになるな』

 

その言葉と共にビルドの身体が徐々に透けていく。

 

「あっ」

 

『最後にあらためて自己紹介しよう。

俺の名前は仮面ライダービルドであり、天才物理学者の桐生戦兎だ』

 

「俺は、俺は仮面ライダージオウであり、普通の中学生で立花ソウゴです」

 

『ソウゴ、この世界を頼んだぞ』

 

その言葉と共に、俺の意識は元の場所へと戻っていた。

 

「我が王、大丈夫でしょうか?」

 

「あぁ、大丈夫だ、ありがとう、えっと」

 

「ウォズです。

あなたを導く為に来た存在です」

 

「そうか、ウォズ、ありがとう」

 

「いいえ、当然の事をしたまでです。

それよりも王よ、今はこの場にいるべきではありません」

 

「どういう事だ」

 

するとウォズは何か真剣な顔をしながら、本を開く。

 

「この時間では既に手遅れですが、妹様に命の危機が迫っています」

 

「えっ」

 

その言葉を聞くと、俺の懐にあった携帯から音が鳴り、俺は慌てて出る。

 

「もっもしもし!!」

 

「ソウゴ、急いで病院に来て、響が、響が!!」

 

振るえる声が俺の耳元に聞こえると共に俺の足は既に走り出していた。



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解明!勝利の方程式!

「響っ!!」

 

電話で両親から響が病院に運ばれてきたのを聞き、急いで病院にたどり着くと、そこには父さんと母さんが集中治療室の前に立っていた。

 

「響は」

 

「今は治療を受けている、まだ危険な状態だと」

 

「そんな」

 

俺はそう言いながらも、治療室の中で手術されている響を必死に涙をこらえながら見つめる。

 

「我が王よ、そのような弱気にならなくても、妹君は助かりますよ」

 

「えっ、あのソウゴ、この人は」

 

「えっと、俺の友達で「ウォズと申します。初めまして我が王のお母様」」

 

「えっうん。

よろしくね、なんというか個性的な友達なのね」

 

「あはは、ちょっとごめん」

 

俺はそれだけ言うとウォズを急いで病室から離れ、母さん達が見えない場所へと辿り着く。

 

「さっきの話、本当なのか?」

 

「えぇ、この本ではこれから先の未来が書かれています。

あの時のアナザービルドの事も、そして妹君も助かる事までもが」

 

「・・・もしも嘘だったとしても、俺は今は響が助かるんだったら、その嘘でも信じる」

 

俺にとっては大切な家族だ、可能性があるんだったら、信じたい。

 

「実に健気で寛大な心だ。

ですが、我が王よ、このままでは妹君は勿論の事、お母様も死ぬ可能性がある命の危機が迫っております」

 

「死ぬって、どういう事だ」

 

「アナザーライダーが誕生しました。

それも、この病院にいる妹君を狙って」

 

「なんだって、場所は」

 

「病院の入り口です、急ぎましょう」

 

俺はそのままウォズに言われるがままに病院の入り口に向かって走り出した。

 

辿り着いた所には、先程まで人が混雑していたとは思えない程に不気味な静けさがあり、俺は周りに警戒しながら、ウォズに尋ねる。

 

「本当に来るのか」

 

「えぇ、勿論です。

私は我が王に対して嘘は言いません」

 

そう言いながら、俺は病院の前に立っていると、向こう側の景色から徐々にだが、その姿を現した。

 

そこに現れたのは心電図のような線が入ったゴーグルから鋭い目付きが覗いており、鋭い牙がちらついており、頭部は紫色の髪があり、見た目はまさにプレデターと言える存在だった。

 

「アナザーエグゼイド、本来の存在とは異なりますが、なかなか面白そうですね」

 

「そんな事よりも、なんでお前は響を狙うんだ」

 

「ニクイ」

 

「憎い?」

 

「オレノカアサンハ、ライブデシンダ。

ナノニ、ナゼアノムスメハタスカルンダ」

 

「大切な人を奪われた訳か」

 

あのライブでノイズに大切な人を奪われた人という訳か。

 

「あのアナザーライダーはどうやら、人に憑りついているようですね」

 

「人に憑りついているだって」

 

「えぇ、あなたも見たのならば知っているはずです。

アナザーライダー達の本体は、ライドウォッチです。

ライドウォッチは周りにある負の感情を取り込む事でアナザーライダーになります」

 

「けど、前のビルドの時は人じゃなかっただろ!!」

 

「おそらくだが、アナザービルドは君の妹が巻き込まれた事件の大勢の感情が集まり、誕生したのだろう」

 

「それじゃあ、ある意味、あの人はあの事件の被害者なんだな」

 

それだけ言うと、俺はライドウォッチを手に取る。

 

「やはり、君も戦うんだね」

 

「あぁ、けど、今は響を守りたいのと、あの人を救いたい」

 

「救う、アナザーライダーをかい?」

 

「あの人は大切な人を失って、アナザーライダーになったんだろ。

もしも、俺だって響を失っていたら、あの人と同じ考えになる。

だったら、ここで止めるしかないだろ」

 

俺はそう言い、手に持ったライドウォッチのボタンを押す。

 

ジオウ

 

俺はそのままジクウドライバーにジオウライドウォッチを差し込み、同時に構える。

 

「変身!」

 

その声と共にジクウドライバーを回す。

 

ライダータイム!仮面ライダージオウ!

 

変身を終えるのと同時に俺は走り出し、アナザーライダーも俺と同様に走り出し、拳がぶつかり合う。

 

「辞めろ、ここで復讐をしても、お前の大切な人は戻らない!!」

 

「ダマレ、オレノキモチナド、オマエニワカルカ!!」

 

そう言い放つと、手をこちらに向けると、そこから紫色の銃弾がこちらに向かって襲い掛かり、俺は身体に受けてしまい火花を散らしながら、後ろへと下がる。

 

火花を散らす度に≪HIT!≫という文字が並べられ、まるでゲームのような攻撃だ。

 

「くっそ、なんだよ、今のは」

 

「あれは、エグゼイドの能力ではない?」

 

「ウォズ、あのアナザーライダーも知っているのか?」

 

「正確には元になっている仮面ライダーです。

名は仮面ライダーエグゼイド、人々を病から救う為に戦った仮面ライダーです」

 

「医者の仮面ライダーか、だったら、余計に人の命を奪わせてたまるかよ!!」

 

そう言い、俺は再びアナザーライダーへと殴りかかったが、アナザーライダーはまるでわざと受けるかのように後ろへと吹き飛び、同時に消滅した。

 

「えっ」

 

≪GAME OVER≫

 

その音声だけで、俺が何をしたのか分からなかった。

 

「アナザーライダーが自滅したのか?

にしても奇妙な奴だな」

 

「自滅、でも、それだったら俺は」

 

「むっ、王よ!!」

 

「がぁ!!」

 

ウォズが叫んだ声が聞こえず、俺は振り返ると、そこには消滅したはずのアナザーライダーが俺に殴りかかっていた。

 

「先程の様子、まさか奴はエグゼイドではないのか。

王よ、早くそいつを始末するのです!!」

 

「何を言っているんだ、俺はっ!!」

 

再びこちらに来ていた攻撃を受け流す為に地面に滑り込み蹴り上げようとした時だった。

 

奴はまたも受け身の体制になっており、俺はその攻撃を行えなかった。

 

それを見たアナザーライダーはまるで笑みを浮かべるように、俺を蹴り上げ、そのまま手に纏ったチェンソーのようなエネルギー刃で俺を斬りつける。

 

「何をしているんですか」

 

「俺にはできない。

だって、あの時感じたのは、本当に命が無くなる瞬間だった」

 

アナザービルドとは似て非なる現状、それは確かに命を奪ってしまったという感触が俺を恐怖で動かせなくした。

 

こちらに迫り来たアナザーライダーに対して、攻撃を仕掛けようとしても、その感触が何度も俺を止まらせる。

 

「俺には、できない」

 

そんな思いで、既に俺の戦意は消えていた。

 

『そこで止まっちゃ駄目だ!!』

 

「っ!!」

 

再び聞こえた声に俺は立ち上がらせられ、迫っていた攻撃を受け止めた。

 

『君がそこで諦めたら、あの人の心は一体誰が救うんだ』

 

「心」

 

俺はそう言い、目の前にいるアナザーライダーの目を見た。

 

既に怒りで我を忘れており、死んでも良いような暗い感情があるが、それ以上に、今でも崩れそうな悲しみがあった。

 

『君が彼の心を諦めたら、その瞬間、彼は本当に死んでしまう。

君が本当に彼を救いたい心があるんだったら、最後まで諦めずに戦え』

 

「そうだよなっ!!」

 

俺はその言葉を聞き、俺は受け止めた手とは反対の手でアナザーライダーの懐を殴りつける。

 

「俺は救う、響も、母さんも、そしてあなたも救ってみせる!!」

 

「我が王よ!!

ならば、使ってください、あなたに継承されし力を!!」

 

「力、あれか!!」

 

俺はその言葉を聞くて、手に装着されていたビルドウォッチを起動させる。

 

ビルド!

 

ビルドウォッチを起動させると、そのままジクウドライバーでジオウライドウォッチの反対側にセットすると、俺はそのままベルトを回した。

 

ライダータイム!仮面ライダージオウ!

アーマータイム!ベストマッチ!ビルド!

 

その音が流れると共に、俺の目の前に仮面ライダービルドを模したと思われる鎧が現れ、俺は手を前に出すと、その瞬間、鎧は辺り一帯に散らばりながら、俺へと装着される。

 

そして最後に目の前にビルドと書かれた文字が俺に装着されると同時に変身が完了した。

 

「祝え!全ライダーの力を受け継ぎ、時空を超え、過去と未来をしらしめす時の王者。

その名も仮面ライダージオウビルドアーマー。

まずは一つ、ライダーの力が継承した瞬間である!」

 

「これがビルドアーマー」

 

身に纏った瞬間、周りの光景がまるで別の物に変わったように数式や様々な物が現れ、頭が混乱しそうになる。

 

だが、それとは裏腹に俺の頭はこれまで理解できなかった事が、すんなりと分かるような気がする。

 

「アナザーライダーの本体はアナザーライドウォッチ。

前回のアナザーライダーは実体のないのならば」

 

自分でもよく分からない事を呟いていると、後ろへと迫っていたアナザーライダーに向けて俺は回し蹴り喰らわす。

 

「お前の特性は理解した。

先程の復活の理由は、お前の能力に関係している。

そして、その能力の弱点は!!」

 

その言葉と共に、俺は手に装着されている武器、ドリルクラッシャークラッシャーをぶつけると、上へと吹き飛ぶ。

 

「お前は消滅と同時に身体の細胞を分裂させ、別の場所から出現する土管から身体を再構築させて、復活する。

その法則さえ分かれば、あとは」

 

その言葉だけ呟くと、上を見上げると、そこには土管が現れて、こちらに向けて蹴りの構えをしているアナザーライダーを見つめる。

 

「そこだな」

 

俺はその言葉と共に、ジクウドライバーのボタンを押し、音声が鳴り響くと、俺はそのままジクウドライバーを回す。

 

フィニッシュタイム!ビルド!ボルテック!タイムブレーク!!

 

俺はそれと同時に上空に無数の数式と、グラフが現れ、土管を固定させると、俺の右手にあるドリルクラッシャークラッシャーに虹色の光を集めると共にアナザーライダーに突撃する。

 

同時に蹴り上げたアナザーライダーの蹴りと俺のドリルクラッシャークラッシャーがぶつかり合い、激しい火花を散りながら、俺はドリルクラッシャークラッシャーを手放し、再度ジクウドライバーを回す。

 

フィニッシュタイム!ビルドボルテック!タイムブレーク!!

 

その音声と共に、俺の背中には新たな方程式が現れ、それに背中を任せて跳び、そのままアナザーライダーの腹元へと蹴る。

 

「ガアアァァア!!」

 

その叫び声がすると同時にアナザーライダーは断末魔をあげながら爆発し、俺は方程式に乗りながら、地上へと降り立つ。

 

「見事です、我が王よ。

ようやくアナザーライダーを、人を殺す決心をしましたか」

 

「誰が人を殺したと言った」

 

「おっと、これは失礼」

 

「それにお前は勘違いしているけど、あの人は生きているぞ」

 

「なんですって?」

 

その言葉と共に俺は上を指すと、ウォズは驚いた顔で見上げると、方程式に乗りながら、憑りつかれていた人は地上に降り立つ。

 

「一体これは」

 

「アナザーライダーはアナザーライドウォッチが本体だって言っただろ。

だったら、アナザーライダーを倒す際に全てのダメージをアナザーライドウォッチに集中させるように攻撃すれば良いと考えただけだ」

 

「そんな事は不可能なはず」

 

「それが、このビルドアーマーが教えてくれたんだ。

アナザーライダーが最もエネルギーを集中している場所、それがベルトだと」

 

「・・・なるほど、仮面ライダーの多くは腰に巻くベルトによって力を得る。

アナザーライダーにもその特性があると見抜いたんですね」

 

「といっても、ほとんどがビルドのおかげだけどな」

 

俺はそう言いながら、ビルドのライドウォッチを取り出す。後ろに人の気配がして見てみると、そこには先程倒したアナザーライダーの影が見えるが、まるでキャラクター漫画で出てくるような瞳の仮面ライダーがいた。

 

その姿だけでも驚きだが、より驚いたのは二人おり、片方は明るいピンクの仮面ライダー、もう一人は先程まで戦っていたアナザーライダーと同じ黒色だった。

 

「これは」

 

『まさか、私の力を破るとはなかなかやるではないか。

その姿で倒されたのは些か気に入らんが、まぁ良しとしよう』

 

『あなたは相変わらずですね、けど本当に良くやったよ』

 

「いや、俺はただあの人に後悔して欲しくなかっただけで」

 

『その思いを決して忘れないで欲しい。

誰かの笑顔の為に、その力を使って欲しい』

 

『まぁ、これからも困難な道があるが、この私の力を出し抜いたんだ、立ち止まる事など許さん!!』

 

「なんだか、性格が違う二人だな。

けど、俺は最後まで諦めませんから」

 

『そうだね、それじゃあ、最後になるから自己紹介するよ。

俺の名前は仮面ライダーエグゼイド、宝生永夢』

 

『私は仮面ライダーゲンム、檀黎斗だ』

 

その言葉と共に、再び消え、俺の手元にあったライドウォッチは光り輝き、現れたのはピンク色と緑色のライドウォッチと紫色のライドウォッチの二つだった。

 

「これは」

 

「まさか、二人のライダーが融合していたのか。

これは面白いな」

 

「そんな事よりも、今は」

 

俺はそう言い方程式で降りてきた人を見る。

 

そこには20代ぐらいの男性がおり、すぐに目を覚ますと共に俺の胸倉を掴みかかる。

 

それを見て、ウォズは動き出そうとしたが、俺は静止させる。

 

「なんで、邪魔をした!!

俺はあいつを殺さなきゃいけないんだよ!!」

 

「殺して何になる。

お前の仇はあの子じゃなくて、ノイズだろ」

 

「違う、ノイズから逃げる時に、互いに蹴り合って逃げた時に押し付け合って死んだんだ」

 

「なんで、そんな事が分かるんだ?」

 

「俺に力をくれた奴が教えてくれた!!

てめぇがあいつの兄だという事もな、そんなに妹が大事か!!」

 

そう言い、俺を絞める力を強める。

 

「返せよ、母さんを返せよ!!」

 

「・・・無理だ、俺には人を生き返らせる事もできないし、響を殺させはしない」

 

「だったらそこを「こんな事をして、本当にあんたの母親は喜ぶのか!!」っ!?」

 

俺に向けていた拳を止め、俺は男を睨み付ける。

 

「あんたの母親は復讐をしてくれって望むような人だったのか。

それに、あんただって、もしも母親を殺されそうになったら、それを差し出すのか」

 

「そっそれは」

 

「よく思い出せ、あんたが好きだった母親は一体どんな人だったのかを」

 

「俺の母さんは、母さんはっ」

 

そう言いながら、目の前の人は膝から倒れ、その場で泣き始めた。

 

戦いは終わり、アナザーライダーの力は解けたのか、周りは再び活気が集まり始めた。

 

そして、それから一週間後、響は無事に意識を取り戻した。

 

「響ぃ、本当に良かったよぉ!!」

 

「もうお兄ちゃん、泣きすぎだよ」

 

「当たり前だろ!!

大事な妹が死にかけて、泣かない兄がどこにいるんだよ!!」

 

「そうだね、うん!!

私もお兄ちゃんとあえて嬉しいよ」

 

そう言ってくれて、俺は泣きそうになっていると、病室に誰かが入ってくる音がして、俺は振り向く。

 

「あんたは」

 

「やぁ、あの時ぶりだね」

 

そこにいたのはアナザーライダーになっていた男の人だった。

 

一週間前とは違い、少しやつれた感じがするが、アナザーライダーになっていた時とは違い、少し儚げな感じもした。

 

「お兄ちゃん、あの人は」

 

「えっと、その」

 

「君が立花響ちゃんだね」

 

「えっはい、そうですが」

 

響の名前を確認すると共に、男の人はその場ですぐに頭を下げた。

 

「すまなかった」

 

「えっえぇ、どっどういう事なんですか」

 

「僕は、君に対して理不尽な思いを抱いてしまった。

それも君を殺そうとして」

 

「えっどういう意味で」

 

「突拍子もなく、分からないと思う。

それに詳しい話は今は話すべきではない、けど、僕は君のお兄さんに助けられた。

だからこそ、謝罪だけでも受け取って欲しい」

 

「そっその、なんと言えば良いのか分かりませんが、私は」

 

「響」

 

いきなりの事でどう言えば良いのか戸惑っているが、そんな様子を見て笑みを浮かべながら、男の人は懐から何かを取り出した。

 

「これは?」

 

「僕の名刺だ。

こう見えても記者だからね、今後何か気になる情報があれば、力になるよ」

 

「本当ですか!!」

 

そう言われ、名刺を見てみると名前には

 

「あぁ、僕としても、あの時の出来事について気になる事があるからね」

 

「気になる事?」

 

そう言い、男の人はその場から離れる。

 

こうして、事件は無事に解決した。

 

けど、俺の仮面ライダーとして戦いは未だに始まったばかりだ。

 




KGrxさんのリクエストであるアナザーライダーゲンムを採用させてもらいました。
まだまだ募集していますので、ぜひ来てください。


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運命との出会い/G

響が無事に病院のリハビリを終えて、俺達の生活は元通りになると思っていた。

 

だけど、響があのライブでただ一人の生き残りという事が世間に知れわたって、ライブで死んだ人達の遺族や友人達による響への迫害が始まった。

 

あの時、アナザーライダーゲンムに変身していた人と同様の人達もいれば、それに合わせるようにいたずら半分で行う人物もいた。

 

「怖いよ、なんでこんな事に」

 

「大丈夫だ、大丈夫だから」

 

俺はそう言いながら、泣いている響を受け止める事しかできなかった。

 

仮面ライダーという巨大な力を持っているが、それでも響の悲しみすら消せないという虚しさに、俺はやるせなさを感じていた。

 

「っ!!

響、離れろ!!」

 

「えっ」

 

何かを感じ、俺は響を吹き飛ばすと、先程まで俺達がいた所には巨大な風穴ができており、家具などにも細かい穴が開いていた。

 

「今のは!!」

 

何が起きたのか、見つめると、そこには人とは思えない異形がおり、その異形の正体がアナザーライダーと分かった瞬間、俺は手にライドウォッチとジクウドライバーを手に取る。

 

「響はここにいろ!!」

 

「お兄ちゃん!!」

 

俺はすぐに窓から飛び出し、先程まで影に隠れていたアナザーライダーを追って、森の中へと走るとすぐに追いついた。そこに立っていたのは青い蜥蜴のようなアナザーライダーであり、その手には巨大なマシンガンがあった。

 

「これ以上、響を傷つけさせるかよ!!」

 

その一言と共に、手に持っていたライドウォッチを起動させる。

 

ジオウ

 

俺はそのままジクウドライバーにジオウライドウォッチを差し込み、同時に構える。

 

「変身!」

 

その声と共にジクウドライバーを回す。

 

ライダータイム!仮面ライダージオウ!

 

変身が完了すると同時に、目の前にいるアナザーライダーはその腕に生えているマシンガンを巨大な刃へと変えて、襲い掛かってくる。

 

俺はすぐに刃を受け止めず、奴の足の間に通り過ぎると同時に足払いを行うが、まるで予想していたように、もう片方の手で地面に手を付け、こちらを蹴り上げる。

 

「ちぃ、見た目通り野性的な奴かよ」

 

そう言いながら、俺は刃の攻撃をかわしながら、後ろにあった木を蹴った反動で跳ぶとアナザーライダーの頭を蹴る。

 

それにより一時的に怯んだ隙をつくように俺は殴りつけるが、アナザーライダーの腕は刃からフックのような形に代わり、近くの木へと向けると、その場から飛び上がる。

 

「なっ!!」

 

そのままアナザーライダーは木を中心に回り込み、俺を蹴る。

 

思わず意識が遠くなりそうになるが、俺は立ち上がり、アナザーライダーへと睨み付けると

 

「ようやく見つけたぞ」

 

「えっ?」

 

後ろから聞こえた声に振り向き、見てみると、そこには黒いジャケットやライダースーツといった怪しい恰好をしている男がいた。

 

「あなたは」

 

「オーマジオウ、お前はここで倒す!!」

 

「えっ」

 

突然オーマジオウと呼ばれ、何の事か分からず疑問に思っている間にアナザーライダーは標的を俺から、突然出てきた男の方へと向かっていった。

 

「危ないっ!!」

 

「邪魔をするな」

 

そう言うと共に男は俺が持っているのとは別のライドウォッチを取り出し、ボタンを押した。

 

ゲイツ

 

そのまま腰には俺が装着しているベルトと同じ物が現れ、そのままベルトにライドウォッチを装着させると、ベルトを両手で持ち構えた。

 

「変身」

 

同時に男の後ろにはデジタル時計を思わせる物が背後から現れる。

 

男がベルトを回すと、背後のエネルギーが男の身に纏っていく。

 

ライダータイム!仮面ライダーゲイツ!

 

その音と共に、顔に【らいだー】と平仮名で書かれていた赤と黒の戦士が現れた。

 

「アナザーライダー、いや、俺と同じ仮面ライダー?」

 

「ふっ」

 

疑問を他所にアナザーライダーが新しく出てきた仮面ライダーに向かって襲い掛かってきたが、仮面ライダーは手には斧のような武器を持ち、アナザーライダーを上に持ち上げた。

 

「凄い力だ!!」

 

そのまま仮面ライダーはアナザーライダーを持ち上げると共に、上に持ち上げたアナザーライダーに対して、手に持った武器を弓のような形へと変形した。

 

変形した武器をそのままアナザーライダーに向けて放ち、火花を散らしながら俺の方へと吹き飛ばした。

 

「うわぁ!!」

 

俺は思わず受け止めきれずに倒れてしまい、その際に手に装着されていたライドウォッチの一つが仮面ライダーの元へと飛んでいく。

 

「ライドウォッチか、丁度良い」

 

それと同時にライドウォッチのスイッチを押す。

 

ゲンム

 

その音声が流れると共に、ゲンムのライドウォッチをジクウドライバーにセットし、そのままジクウドライバーを回す。

 

ライダータイム!仮面ライダーゲイツ

アーマータイム!レベルアップ!ゲ~ン~ム

 

その音が鳴り響くと同時に仮面ライダーの目の前には紫色のアーマーが現れ、仮面ライダーがそれを蹴り飛ばすと、紫色のアーマーは仮面ライダーに装着される。

 

「行くぞ」

 

その一言と共に目の前にいる仮面ライダーは後ろから出てきた土管へと跳ぶ。

 

すぐに俺はもう一つのライドウォッチを取り出そうとしたが、それを邪魔するように後ろから手が伸びる。

 

「えっ」

 

「言ったはずだ、

俺がお前を倒すとな」

 

「そんな事を言っている場合か、アナザーライダーを放っておいたら、大変な事になる」

 

「それがお前を見逃す理由にはならない。

お前を見逃せば、世界が滅びるからな」

 

「何をいっているんだ」

 

その言葉と共に、目の前にいる仮面ライダーは俺と一緒にアナザーライダーを吹き飛ばすと、そのまま手にジクウドライバーに手を伸ばす。

 

「もしかして、やばい!!」

 

俺もすぐにジクウドライバーに手を伸ばし、回した。

 

フィニッシュタイム!

 

音声が鳴り響くと、俺はそのままジクウドライバーを回す。

 

タイムブレーク!!

 

そして、それに合わせるように上にいた仮面ライダーからも音が流れる。

 

フィニッシュタイム!ゲンム!クリティカル!タイムバースト!

 

その音が聞こえ、上を見ると、こちらに向かって紫色のエネルギーを纏ったライダーが迫っており、俺は拳に集めたエネルギーを仮面ライダーに向かって殴る。

 

俺と仮面ライダーの力がぶつかり合い、俺は余りの力に後ろへと吹き飛び、紫色のエネルギーはそのままアナザーライダーにぶつかり、爆散する。

 

「なっ」

 

「ちっ邪魔だったか」

 

そう言いながら、アナザーライダーがいた場所を見ると、そこにはアナザーライドウォッチだけが残り、エネルギーは目の前にいた仮面ライダーへと注がれる。

 

「これで邪魔者はいなくなった」

 

「お前は一体」

 

「まぁ良いだろ、名前ぐらいだったら教えてやる。

俺の名前はゲイツ、貴様をここで倒す男だ!!」

 

「ゲイツ!!」

 

その言葉と共に、俺に殴りかかってくるが

 

「お兄ちゃん!!」

 

「っ!!」

 

「ちっ、ここで立花響との接触はまずい」

 

後ろから聞こえてきた響の声に驚き、ゲイツは少し戸惑った様子だったが、俺は急いで響の方へ顔を向けると

 

「なっ」

 

響の後ろには先程倒したのとは別に赤い龍を思わせるアナザーライダーが近くの水たまりから現れていた。

 

「響ぃ!!」

 

「えっ?」

 

その言葉を聞き、驚いている響に向かって、アナザーライダーの手が迫った。




前後編としてKGrxのアナザーライダーアマゾンネオと言葉・紡のアナザー龍騎の登場です。
龍騎に関しては次回に続きますので、楽しみにしていください。


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仮面の意思

「響!!」

 

目の前で何が起こっているのか分からない響はただ呆然としており、アナザーライダーはその手を響に触れようとしていた。

 

「させるか!!」

 

後ろで聞こえたゲイツが、その手に持っていた武器をアナザーライダーへと向けて放ち、アナザーライダーの手は火花を散らして、後ろへと弾かれる。

 

「きゃっ!!」

 

だが、その攻撃の余波があり、響も驚き後ろへと飛んでしまい、俺はその場を跳び、響を抱える。

 

「おい、響!!」

 

急いで安否の確認を行うと、響の顔には怪我などはなく、先程の攻撃による傷もなかった。

 

「良かった」

 

そう言い、俺は響を抱えると、後ろにいたアナザーライダーは俺に向けて腕を振り下ろそうとしていたが、その攻撃を止めたのはなんとゲイツだった。

 

「お前は」

 

「さっさと立花響を安全な所へ連れていけ。

その間は俺がこいつを相手する」

 

「・・・ありがとう」

 

「勘違いするな、立花響の安全が最優先だ」

 

その一言を確認すると、俺はすぐに響を抱えて、その場から離れる。

 

だがアナザーライダーはすぐに俺を追いかけようとするが

 

「お前の相手は俺だ」

 

そう言い、ゲイツが取り出したのは先程倒したアナザーライダーで作られたライドウォッチだった。

 

【アマゾンネオ】

 

その音声が鳴り響きながら、ゲイツは目の前に迫りくるアナザーライダーを見据える。

 

ライダータイム!仮面ライダーゲイツ!

アーマータイム!N・E・O!アマゾンネオ!!】

 

その音が鳴り響くのと同時に、ゲイツは青い装甲を身に纏い、その顔には「ねお」という文字が刻み込まれる。

 

「はぁ!!」

 

ゲイツはそのままアナザーライダーに向かって飛び掛かり、手に持った斧でアナザーライダーを叩く。

 

それに対して、アナザーライダーは片手で動きを止めるも、ゲイツはもう片方の手から剣を生やして、二つの武器を使い、アナザーライダーへと戦いを挑んでいく。

 

俺はその間、ただ響の安全を確保する為に家に戻った。

 

家には先程の騒ぎで多くの人が集まっており、俺はその中に見覚えがある人影を見た。

 

すぐに俺は変身を解除し、その人影の元にこっそりと会う。

 

「未来ちゃん」

 

「えっその声って、ソウゴさん!!」

 

俺の声に気づいて、振り返ってくれたのは響の親友である小日向未来ちゃん。

 

中学からの付き合いだが、その仲はまさに親友と呼んで良い程に仲が良く、あの事件以降も響と仲良くしてくれている貴重な友人だ。

 

「突然だけど、響を頼む」

 

「えっ響!?

どうして、あの、これって」

 

俺はそう言い、響が気絶しているのを見て、未来ちゃんは驚いているが、俺は今はこの場をすぐに離れなければならない。

 

「すまないが、俺はすぐに行かなきゃいけない。

まだ、危険が去っている訳じゃないから」

 

「危険って、どういう事ですか」

 

「まぁ不良に絡まれている感じだ。

あいつはすぐ近くまで来ているからな、俺が少し囮になってくる」

 

本当は不良なんかよりも危険な存在だが、アナザーライダーと戦っているなんて言っても信じてくれないし、信じてもらっても、危険な事に巻き込んではいけない。

 

「そんな、ソウゴさんだって、危ないじゃないですか」

 

「そうだね、でも、俺をここまで逃がしてくれるのに、あいつが囮になってくれた。

それを見捨てる事はできない」

 

そう、俺がここまで逃げて来れたのは皮肉にも俺の命を狙ってきたという、ゲイツのおかげだ。

 

響に危機が迫っていた時、あいつは俺が響を助けに行こうとした瞬間に俺に攻撃する事もできたのに、迷いなく響を助けてくれた。

 

それに、俺が逃げている間も、自分で時間稼ぎをしてくれた。

 

「きっと、俺はあいつの事を信じられるんだ」

 

俺が一体何をしたのか、それはまだ分からない。

 

けど、妹の命の恩人を放っておく訳にはいかない。

 

「だから、頼むね、未来ちゃん」

 

俺はそう言い、走り出し、ゲイツが戦っている場所まで向かった。

 

辿り着いた場所は何時の間にか山火事が起こり、周りは火で囲まれており、そんな中でゲイツがボロボロになりながら、アナザーライダーと戦っていた。

 

「ちっ、どうやらこの力とこいつでは相性が悪かったようだな。

どうする」

 

「ガアアァァ!!」

 

ゲイツは悪態をついていると、アナザーライダーはゲイツに、右手を向けるとそこから炎球が現れ、ゲイツへと迫っていた。

 

「変身!!」

 

ライダータイム!仮面ライダージオウ!

 

その音と共に、俺は炎の中を突き破り、ゲイツの前に立つと、変身で現れた時計が炎球を弾き飛ばし、俺は変身を完了する。

 

「オーマジオウ、なんの真似だ」

 

「助けにきた」

 

「何を、言っているんだ」

 

「だから助けに来た。

お前を」

 

「とうとう寝言を言うようになったか?

命を狙っていた俺を助けるだと?」

 

「悪いけど大真面目。

お前が響を助けてくれたから、俺はお前を助ける。

それだけで十分だ、それに」

 

俺はそう言い、アナザーライダーへと睨み付けながら、俺は腕に装着されているライドウォッチを一つ取り出す。

 

「俺は家族を守る為にライダーになったんだ。

だったら、家族を守ってくれた奴を助けるのは十分な理由だ」

 

『あぁそうだ!!

人を助けるのなんて、理由は関係ない』

 

そう言うとまるで同意するように、声が聞こえてくる。

 

『誰かが否定しようと関係ない。

君は誰かを助けたいから戦っているんだろ?だったらその思いは誰も否定できない、いや否定されちゃいけない。

君が戦う理由があるんだったら、戦って、生き残らなくちゃいけない』

 

「あぁ、だからこそ、俺はお前も、響も守って見せる!!」

 

エグゼイド

 

俺はその言葉と共にエグゼイドのライドウォッチを起動させると、ジクウドライバーにセットすると、そのまま回す。

 

ライダータイム!仮面ライダージオウ!

アーマータイム!レベルアップ!エグゼイド!

 

その音が鳴り響くと、先程までゲイツが変身していた姿と似た装甲が現れ、装着される。

 

さらに、俺の両腕にはまるでゲームのコントローラーのようなABボタンが付いた巨大なハンマー、ガシャコンブレイカー・ブレイカーが装着されると共に変身を終える。

 

 

すると、まるでタイミングを合わせたように、ウォズが目の前に現れ、その本を開く。

 

「お前は!!」

 

「祝え!全ライダーの力を受け継ぎ、時空を超え、過去と未来をしらしめす時の王者。

その名も仮面ライダージオウエグゼイドアーマー。

また一つ、ライダーの力が継承した瞬間である!」

 

「エグゼイドか、なるほど、まるでゲームのような感じだな」

 

俺はそう言い、軽くジャンプしながらアナザーライダーを睨み付けると、アナザーライダーはそれに怒りを覚えたのか、片手に巨大な剣を取り出し、こちらに襲い掛かってくる。

 

だが、俺はすぐにその場を大きくジャンプし、ガチャコンブレイカー・ブレイカーをアナザーライダーに叩きつける。

 

「ぐぅ!!」

 

ぶつかった瞬間、その余りにも強すぎる突風で、周りの火は一気に鎮火し、そのまま俺はアナザーライダーを踏み台にさらに上へと跳ぶ。

 

「ぐぅがあぁ!!」

 

それにイラつき、アナザーライダーは先程のように火球を作り出し、こちらに向けて放っていくが、俺はその攻撃をガチャコンブレイカー・ブレイカーで叩き、アナザーライダーへと跳ね返していく。

 

そうした攻撃が当たる度に、アナザーライダーの身体に≪HIT!≫という文字が浮かび上がる。更に俺は両手にあるガチャコンブレイカー・ブレイカーをアナザーライダーに投げつける。

 

「フィニッシュは必殺技で決まりだ」

 

その一言と共に、俺はジクウドライバーに手を回し、回転させる。

 

【フィニッシュタイム!エグゼイド!クリティカル!タイムブレイク!】

 

ベルトから音が鳴り響くと、俺の足にはピンク色のエネルギーが集まり、アナザーライダーに向かって跳んでいく。

 

そしてアナザーライダーへとぶつかるのと同時に、俺はその場で飛び跳ね、さらにもう一撃と何度も繰り返し攻撃を与えていく。

 

そして最後に、俺はその場で跳び蹴りを食らわせるのと同時に後ろへと下がるのと同時に目の前にいるアナザーライダーは≪PERFECT≫の音と共に爆散した。

 

「はぁはぁ」

 

ここまでの一連の戦闘による疲労で倒れそうになった俺を誰かが支えた。

 

『俺も人を守る為にライダーになったけど、何度もその思いを裏切られた事があった』

 

「その声は」

 

上を見れば、先程まで戦っていたアナザーライダーとは違い、まるで騎士だと思わせる鎧を身に纏った仮面ライダーが支えてくれた。

 

『けど、やっぱりその思いを忘れてはいけない、それを君も忘れてほしくない』

 

「・・・あぁ」

 

そう言われ、俺は立ち上がると、目の前にいる仮面ライダーはこちらに手を伸ばし、俺もその手を掴んだ。

 

『城戸真司、仮面ライダー龍騎だ』

 

「立花ソウゴ、仮面ライダージオウです』

 

その一言が終えると共に、俺が握っていた手は光と共に消え、俺の手元には赤と銀のライドウォッチが現れる。

 

「はぁ、なんとかなった、あれ、ゲイツは」

 

俺は後ろを振り向くと、既にゲイツはいなくなっており、後に残っているのは戦いを終えたのを告げるように燃えカスとなっている木だけだった。



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後悔の騎士

アナザー龍騎の事件から数ヶ月、あの後はアナザーライダーに関しての事件はきっぱりと無くなっており、不気味な程の平和が訪れた。

 

不思議に思っていながらも、響の心のケアを優先していた俺だが、この数ヶ月でも変化が起きた。

 

まずは父さんが、失踪した。

 

残念ながら響のライブにより、仕事先で迫害が起こり、それが原因で父さんは家族からも逃げるように出て行ったのだ。

 

当時の父さんの顔は酷く、響に対して睨み付けそうになった際に自分で目を覆うなどの行動が見られ、自己嫌悪などを繰り返していた。

 

父さんはきっと響の事を大切に思っているが、響のせいで家族がバラバラになり、自身が父親とは思えない行動に走りそうになってしまったのに恐れているんだろう。

 

響の事を確かに守らなくちゃいけないが、それ以上に、俺は父さんをこれ以上苦しませる事はできず、家を出ていくその後ろ姿を見つめる事しかできなかった。

 

そして父さんの代わりになぜか立花家で仲間入りしたのがウォズで、住む場所がないという事で居候している。

 

当初から家族全体では怪しい人物扱いしており、俺に対して我が王と言っている事もあり変人認定されていた。

 

けど、様々な事を得意としており、家族を守ってくれているので、しばらくは様子見を行っている。

 

そしてゲイツに関してだが、あの戦いの後でも一ヶ月に一回ぐらいに戦っている。

 

ゲイツに何の目的があるのか、何度も戦いを繰り返しているが、今だに目的が分からず、不安は募るばかりだ。

 

そんな数ヶ月が過ぎた、とある休日

 

「さて、今日は久しぶりの都会だ」

 

「我が王よ、そんなに張り切ってどうしたんだい?」

 

休日、普段ならば響と一緒に過ごしているが、今日は俺は大事な用事があって、普段住んでいる場所から少し遠目の都会へと来ていた。

 

「なぜって、決まっているだろ、響の誕生日プレゼントだよ」

 

「あぁ妹君へのか、それで何をプレゼントするんだい?」

 

「あぁ、とある筋で手に入れた情報で、ツヴァイウィングの最後のアルバムが出るらしくてな。

しかも風鳴翼のサイン付きでな」

 

「ほぅ、あの事件から既に半月程は立っているから可能だが、なぜそんなのを?

妹君にとっては思い出したくない思い出のはずでは?」

 

「確かに、あのライブで響は不幸になったかもしれない。

でもそれはノイズのせいであって、ツヴァイウィングはむしろ被害者なんだ」

 

「被害者ねぇ」

 

そう言っていると、ウォズはなにやら意味深な笑みを浮かべていた。

 

「それよりも、お前こそなんで付いてきたんだ?」

 

「なに、我が王に従うのは従者として当然。

それに、もうそろそろ来ると思ったのでな」

 

「来るって、まさか!?」

 

「あぁ、久しぶりのアナザーライダーだ。

まぁ出現はまだまだ先だがね」

 

「先って言われてもな、とりあえず、急いでアルバム買って、アナザーライダーを止めないと」

 

俺はそう言い、噂のCDショップへと向かうと、既に人で溢れており、しばらく時間がかかりそうだ。

 

「どうしようかな、しばらく別の場所に行くか?

でもなぁ?」

 

俺はそう言って、悩みながらもとりあえずはサインを書いてもらう為のアルバムを買い、その場から離れると

 

「うわぁっと、すいません!!」

 

「あっいえ、こちらこそ」

 

考え事をしていた為、人にぶつかってしまったので、見てみると、そこには青い髪が腰まで伸びており、サングラスを付けて、帽子をつけている人がいた。

 

「・・・・」

 

「えっえっと、何か」

 

「いや、どっかで見たことあるかなと思って」

 

「そんな事はないわ」

 

「そうですか?

とにかくすいません」

 

「いえ、今後気をつけてくださいね」

 

そう言い、その女性はその場から離れたが

 

「どう見ても翼さんだよな」

 

近くでサングラス越しで見た目の色からしても、アルバムに写っている風鳴翼その人だと思える。

 

「なんだかなぁ」

 

「何か不安のようだな、我が王」

 

「あぁウォズって、お前、それは?」

 

ウォズが帰ってきたので見てみると、片手にはいつの間にかクレープを持っており、二つの内、一つをこちらに渡した。

 

「お腹が空いていると思ってね」

 

「そっか、ありがとうな」

 

俺はそう言いクレープを受け取り、食べる。

 

「それよりも、君が気になる事でも?」

 

「いや、別に大した事ないけど、なんだか翼さん、元気がないなと思ってさ」

 

「そうかね?

私も遠くから見ていたが、とてもそうとは思えないが?」

 

「確かに普通に見えるけど、なんていうか、今の状態、響と似ていて、心が不安定になっているような気がするんだ」

 

「なるほど」

 

「なんか馬鹿にしている?」

 

「とんでもない、君の予想、以外にも当たっているかもしれないよ、我が王」

 

「んっ?」

 

ウォズが何か不思議な事を言っていたが、何か叫び声が聞こえ、俺は急いでその声の方を見ると、そこにはオタマジャクシのような何かと人のような何かが大量に現れていた。

 

「あれって、まさかノイズ!?」

 

そこにいたのはライブで大量の死者を出した原因でもあり、俺が憎むべき存在でもあった、ノイズだった。

 

「ここら辺では、あそこだな」

 

俺は急いで物陰に隠れると、すぐにジオウライドウォッチを取り出し、ジクウドライバーにセットする。

 

「変身!」

 

俺は同時にベルトを回す。

 

ライダータイム!仮面ライダージオウ!

 

その音と共に、俺はノイズに向かって走り出し、勢いよく殴った。

 

「やばっ!」

 

俺は思わずアナザーライダーと戦っている調子で思いっきりノイズを殴ってしまったが、身体は灰にならず、ノイズを吹き飛ばした。

 

「えっ?」

 

「我が王よ、仮面ライダーは普段から人とは違う異形と戦っていた者達です。

我が王はそれらのライダー達の力が宿っている為、ノイズの能力は完全に無効にできます」

 

「それって、つまりは問題ないという事だ!!」

 

俺はその言葉と共に、こちらに迫り来るノイズ達を殴りながら対処する。

 

「数が多い時にはこれだな」

 

そう言い、俺はエグゼイドライドウォッチを取り出し、ジクウドライバーにセットするのと同時にジクウドライバーを回す。

 

ライダータイム!仮面ライダージオウ!

アーマータイム!レベルアップ!エグゼイド!

 

その瞬間、俺はエグゼイドアーマーを装着すると、地面にガチャコンブレイカー・ブレイカーを叩きつけて、周りに迫っていたノイズ達を衝撃波と共に消し去っていく。

 

「他のノイズはっと!!」

 

俺はそう言い、ノイズを探そうとしたら、こちらに向かってくる雷が来たので、その場で避ける。

 

すると雷は俺の近くまで迫っていたノイズ達を吹き飛ばす。

 

「ノイズを吹き飛ばした?」

 

その疑問を余所にアナザーライダーがその姿を現した。

 

これまでのアナザーライダーと比べて細身で西洋の鎧を身につけているイメージがし、身体にはスペードのマークが付いていた。

 

何より目立つのはその剣で、人と同じぐらいにあると思われる剣を背負っており、こちらを睨んでいる。

 

「あれが、アナザーライダーか?」

 

「ふっ!」

 

「うわっと!!」

 

こちらに気づくとアナザーライダーは一瞬でこちらに詰め寄り、その手を上に振り上げる。

 

すぐにガチャコンブレイカー・ブレイカーを盾にするが、あっさりと切り裂かれてしまい、俺は後ろへと飛ぶ。

 

「これは一撃でも当たったら危ないな」

 

俺は急いで避けるが、すぐに方向転換するように攻撃を仕掛けてきて、その剣に一撃でも受けると危険だと思い、俺は避ける事を精一杯だった。

 

「せめて武器があれば、あっそういえば!!」

 

普段から戦いは素手で行っていたが、思えばゲイツはライドウォッチ以外でも変身していた時に出していた斧のような武器があった。

 

もしも同じジクウドライバーで武器を取り出す事ができれば、なんとかなるかもしれない。

 

「武器、出てこい!!」

 

その一言と共に、俺はアナザーライダーから離れ、手をまっすぐに伸ばすと、ジクウドライバーから桃色の線が現れ、そこから形成されたのは【ケン】という文字が埋め込まれた武器が出てきた。

 

「ジカンギレード、やっぱりな」

 

前回の戦いでゲイツが使っていた武器に関して、俺には使用できないかと考えたが、ゲイツと同様に俺にもその武器は備わっていた。

 

これでなんとか戦いにおける不利は多少は緩和できる。

 

「ハァ!」

 

「くっ!!」

 

俺はジカンギレードを取り出し、アナザーライダーの攻撃を受け止めるが、なんとか防御できた程度で、受け止めるのと同時に地面が割れてしまう。

 

「フゥ!!」

 

「おわっと!!」

 

なんとか攻撃を受け止める事ができたが、アナザーライダーの攻撃は止む所かむしろ増していき、受け止めるだけでも必死だ。

 

「このままじゃ、やばいな!!」

 

そう言いながら、俺は危機的状況の打開を考えていると、後ろから銃弾が聞こえるが、その音と共に、アナザーライダーの動きが止まった。

 

「っ!!」

 

何が起きたのか分からないが、様子見を行う為に後ろへと跳ぶと、俺の隣には何時の間にかスーツを着た男性が立っていた。

 

「あんたは」

 

「僕は緒川慎次、彼女のマネージャーです」

 

「マネージャー?

あのアナザーライダーに取りつかれた人のか?」

 

「アナザーライダーというのがあの姿の事を指すのでしたら、正解です」

 

そう言いながら、俺は目の前にいるアナザーライダーを見つめると、何かに拘束から抜け出そうと、動いているが

 

「彼女がなんで、あの姿になっているのか知っているんですか?」

 

「それ「それ以上の詮索は不要」ウォズ」

 

「王よ、それ以上の情報を教える必要はありません。

アナザーライダーを倒すのにはね」

 

「倒す、まさか」

 

「あぁ、けどどちらにしてもあの人を助ける事が先決だ。

何か後悔した事とか、深い恨みがアナザーライダーへと導くが、知っていますか?」

 

「王」

 

俺が緒川さんに質問すると、ウォズはこれまでに見せた事のない怒りの表情でこちらを見つめる。

 

「必要以上の情は命取りになります。

所詮は倒す相手、それを忘れてはいけません」

 

「情なんかじゃない、俺は助けたいと思ったから戦っている。

俺は助ける為に仮面ライダーになったんだ、だからこれが俺にとって戦う理由なんだよ」

 

「・・・彼女は風鳴翼」

 

「それって、嘘だろ」

 

確かにこの戦いの前に見えた翼さんの表情はとても明るくはなかった。

 

「はい、翼さんは、あのライブ以降ノイズに対して恨みを持ち、そして自分の心を必要以上に心を閉じてしまいました」

 

「そうか、だから、あの行動を」

 

ここに来る前にあのアナザーライダーがノイズを倒していたのは、その思いからなのか。

 

「だったら、救わないとな」

 

「・・頼みます」

 

「任せてくれ」

 

その言葉を聞き、俺の中にある覚悟は決めた。

 

「ぐぅ」

 

「翼さん、あのライブで心に傷ついたんだったら、俺は救ってみせる」

 

その言葉と共に手にライドウォッチを取り出し、スイッチを押す。

 

龍騎

 

その瞬間、俺の周りの炎が囲まれ、同時にベルトにライドウォッチをセットする。

 

そしてゆっくりと歩きながら、ジクウドライバーを回す。

 

【ライダータイム!仮面ライダージオウ!

アーマータイム!アドベント!龍騎!

 

その音と共に炎はドラゴンへと変わり、咆哮を上げるとと共に分離し、俺へと装着され、目の前にある文字がリュウキとなる。

 

「まぁ良いだろう。

祝え!全ライダーの力を受け継ぎ、時空を超え、過去と未来をしらしめす時の王者。

その名も仮面ライダージオウ龍騎アーマー。

また一つ、ライダーの力が継承した瞬間である!」

 

その言葉と共に、俺はゆっくりとジカンギレードを構え、同時に走り出し、互いの剣がぶつかり合った。

 

だが、今度はその力のぶつかり合いはこちらが勝っており、アナザーライダーのパワーが今のこの姿の方が強く、容易く切り返す。

 

力での優位は確かにあったが、それでも剣の腕は向こうのアナザーライダーの方が上で、こちらの力技の攻撃を意図も容易く受け流す。

 

「だけど、負ける訳にはいかないよな!!」

 

俺はその言葉と共に剣を受け止めると、肩に装着されていたアーマーから炎が噴き出てアナザーライダーを遠くへと吹き飛ばす。

 

「私は強くならなくちゃいけない!!

奏を守れなかった時よりもずっと」

 

「確かにそうだ、あなたが戦う理由で強くなろうとしている事は間違っていないかもしれない。

けどな!!」

 

俺はそう言い、再び翼とぶつかり合う。

 

「あなたが強くなろうとしている理由は本当にその人と誓った約束なのか?」

 

「そうだ、あの時、ノイズに復讐を誓った奏との約束だ!!」

 

そう言い、アナザーライダーはその剣に雷を集め、こちらに放ち、それに対して、俺はアーマーから炎を出して、対抗する。

 

「けど、あなたは見ていたはずだ、あのライブ会場で多くの人々が苦しんでいる所を」

 

『人々が傷ついている姿を見たくなかった』

 

「なんだ、この声は!?」

 

俺の言葉と共に聞こえてくる声と共にアナザーライダーが苦しみだした。

 

「復讐から始まったとしても、奏さんは人々を守る為に戦っていたんじゃないのか?」

 

『そこにいる人達を助ける為に、戦っていたはずだ』

 

「奏は、確かにあの時、奏は」

 

「だったら諦めるなよ」

 

『君が大切な人が不幸になる道を作るな』

 

「『自分を不幸にするだけの運命と戦え!!』」

 

「私は!」

 

俺と、どこからともなく聞こえてくる声と連動するように、俺はジクウドライバーのボタンを押し、回す。

 

フィニッシュタイム!龍騎!ファイナル!タイムブレーク!

 

その音声が鳴り響くと同時に俺は両手を前に出し、そのまま足を前に出し、走り出し、肩にあるドラゴンが炎を吐き出しながら、俺はアナザーライダーへと蹴る。

 

「がっがああぁ!!」

 

その瞬間、アナザーライダーはその場で崩れ落ち、俺はその場で着地すると同時に、後ろから爆散する。

 

「なんとか、なったのか?」

 

俺はそう言うと共に、周りの時間が止まったような感覚に陥り、俺は慌てて周りを見渡すと、ゆっくりと近づくと、何か音が聞こえ見ると爆発の中から足音が聞こえる。

 

慌てて、俺は構えると、そこには先程まで戦っていたアナザーライダーとは見た目が似ていたが、その姿は仮面ライダーと呼べる姿へと変わっていた。

 

その方の手の中にはテレビで見た事のある風鳴翼さんが気絶していた。

 

「まさか、出てきた?」

 

『彼女の思いは確かに負の感情があったかもしれない、けどそれは決して特別でもなんでもないんだ』

 

「特別ではないか」

 

『あぁ、俺も守れなかった人達がいた。

大切な人もいた、けど、自分の力が不足していたせいで、守れなかった思いがある。

彼女はそれを利用されただけなんだ』

 

「それは決して弱さであって、弱さじゃない」

 

『問題なのは、その感情とどう向き合うかだ。

俺ができるのは、ここまでしかできないが、ここから先は君に託す』

 

そう言い、仮面ライダーはその場で彼女を地面へとゆっくりと降ろした。

 

『例え、どんな困難な事があっても、立ち向かう事を忘れないでくれ」

 

「えぇ、決して諦めません」

 

『良かった、俺の力を託せる事ができて』

 

その言葉と共に、仮面ライダーの姿は徐々に光っていき、その光は確かに俺のライドウォッチに宿っていく。

 

そして、時間は再び動き出し、周りは火で囲まれている状態は続いていた。

 

「翼さん!!」

 

すると、その中で翼さんを心配して、やってきた緒川さんが、翼さんの元へと行く。

 

「・・・どうやら、新たなライドウォッチを手に入れる事ができましたね、それでは行きましょう」

 

「あぁ、でもその前に用事だけ済ませてくる」

 

「何をしに」

 

そう言い、俺は緒川さんと翼さんの元へと行く。

 

「ジオウさんと言えば良いでしょうか。

今回の事は助かりました」

 

「いいえ、俺はただ助けるしかできませんでした。

彼女自身の問題は未だに解決する事ができてませんし、俺が手を貸せる事は少ないかもしれません」

 

「そうですか、本当はこのまま同行して頂きたいのですあ、あの人が許してくれそうにないですか」

 

「当たり前だ、我が王にこれ以上負担になる事を増やす訳にはいかないからな」

 

「だから、俺はここで失礼します。

あっけど、その前に一つ、お願い事があります」

 

「お願いですか?

なんでしょうか?」

 

「伝言です。

翼さんに、運命に負けないでくれと」

 

「・・・分かりました」

 

「それじゃあ」

 

それだけ告げると、俺はすぐに近くにある鏡に向かって走り、鏡の中へと入ると、そのまま向こう側の世界に入っていった。

 

「あっ!!」

 

「どうかしましたか?」

 

「サイン入りのCD、買うの忘れてた!!」

 

どうしよう、響が泣いてしまう!!

 

「我が王は本当に妹君が大切ですね」

 

「当たり前だろ!!

荷物って、確か、あそこだよな」

 

そう言い、俺は急いで荷物があった場所の近くの鏡へと走っていく。

 

「我が王よ、あなたにこれから待ち受ける運命があなたを強くするでしょう。

運命の歌姫の覚醒も、あと一人ですからね」

 

「なんか言ったか、ウォズ?」

 

「いいえ、何も」

 

 




今回はゾウリムシさんのリクエストでアナザーブレイドを登場しました。
まだまだリクエストも募集しておりますので皆様の応募お待ちしています。
また感想などは作者の励みになりますので、ぜひお願いします。
それでは次回のの更新、お楽しみに。


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目覚める意味は

「響は受験先はどこにするつもりなんだ?」

 

「どこにしようか、今は迷っている」

 

俺達は昼飯を食べながら、雑談を続けていた。

 

衝撃的な誕生日プレゼントから数ヶ月、いよいよ響の受験について考えなくてはいけなくなった。

 

最近は俺も仮面ライダーとしての活動もあってか、石を投げられた程度では撃ち返したり、変な行動をしようとした奴を止める事ができるようになり、家に直接何かしようとする奴らは減ってきた。

 

だけど、俺がいない間に何かするか分からない以上、両親も含めて、この土地から離れる事を決めた。

 

そこで問題になったのが響であり、本人も親友の未来とは離れたくないと言っているので、二人の気持ちを尊重したい所である。

 

「・・・私ね、やっぱり確かめたいんだ、あのライブで起こった事が真実なのか」

 

「という事は」

 

「うん、でも私頭が悪いから、通れるかどうか」

 

「ふっ任せろ!!

俺も既に受験勉強しているが、響と一緒に勉強すれば合格に繋がるから一緒に勉強しよう」

 

「本当!!

やっぱりお兄ちゃんは頼りになる!!」

 

「あぁ任せろ」

 

そう言いながら、俺は笑顔で答えるが

 

「我が王、少しよろしいでしょうか」

 

「うわっびっくりした、なんだウォズ」

 

「えぇこんにちは響さん。

すみませんが、少しお借りしますね」

 

「うん、良いよ、それにしてもウォズさんとお兄ちゃんって仲が良いよね。

私と未来みたいかな?」

 

「そう言って貰えると嬉しいなぁ」

 

そう言っているが、俺としてはどう判断して良いのか分からない。

 

ウォズは確かに様々な事で助けてくれる頼りになる存在だが、同時に俺を王にする為だったらあらゆる手を使う冷酷な一面もある。

 

なぜそこまで王に執着するのか、未だに謎が多い以上、響が言うような友人関係とは言えないだろう。

 

「悪いな、ちょっと出かけてくる。

何か怖い事があったら、電話しろよ。すぐに駆け付けるから」

 

「うん、いってらっしゃい!!」

 

そう言い、俺は響に見送られながら、走る。

 

「それで、もしかしてアナザーライダーか?」

 

「あぁその通りだ、それも何か他のアナザーライダーとは異なる存在だ。

十分に気を付けてくれ」

 

「分かったよ」

 

そうう言われながらも、同時に気になるのはアナザーライダー達の出現についてだ。

 

これまで集めた情報では誰かがアナザーライドウォッチを入れて、暴走させたらしいが、その影は未だに見えてこない。

 

今の所、怪しいのはウォズ、次にゲイツだが、そもそもその目的も分からない。

 

ゲイツの性格からしてあり得ないし、ウォズは行動は謎だが、アナザーライドウォッチを使う理由も見当たらない。

 

そんな疑問を他所に戦う場所へとたどり着き、周りを見てみるが

 

「本当にどうなっているんだ?」

 

周りの木は何かに切り倒されており、その切り口からして切れ味は鋭かった。

 

そうして奥へと進んでいくと、徐々に何かが聞こえてくる。俺は急いでその場へと走ると、そこには緑色の獣のような奴が手から生えている爪で周りを切りまわっていた。

 

「あれは、アナザーライダー!?」

 

この森の中で、なぜ現れたのか分からないが、まるで暴走しているようで周りの木々を破壊するように、手から生えた爪を振り回していた。

 

そして木を破壊する度に、その口から開いた獣のような雄叫びはこちらまで届いていた。

 

「とりあえず、ここはアナザーライダーを倒さないと」

 

そう言い、俺はジオウライドウォッチを取り出し、ライドウォッチをジクウドライバーにセットする。

 

「変身!」

 

俺は同時にベルトを回す。

 

ライダータイム!仮面ライダージオウ!

 

その音と共に俺は目の前にいるアナザーライダーへと近づくと、その腕から生えている爪を鋭い鞭に変えて、こちらに向けてきた。

 

「はぁ!!」

 

俺はすぐにジカンギレードを取り出し、こちらに迫っていた鞭を切り落としながら、近づくも、瞬時に鞭を爪に変えて応戦する。

 

「破壊力はかなりあるな」

 

「グルルゥ」

 

そう言いながらも、攻め込むのを忘れず、かつて戦ったアナザーライダーアマゾンネオを沸騰させる戦い方をする。

 

「けど、あの時とは違う」

 

そう言い、俺はジカンギレードのスイッチを押すと、ジカンギレードの形は変形し文字はじゅうとなる。俺は引き金を引くと、そこからエネルギー弾が撃ちだされ、アナザーライダーを吹き飛ばす。

 

「悪いが、速攻で決めさせてもらう」

俺はそう言い、ビルドライドウォッチを取り出し、ジクウドライバーに差し込んで回した。

 

ライダータイム!仮面ライダージオウ!

アーマータイム!ベストマッチ!ビルド!

 

ビルドアーマーを身に着けると同時に、アナザーライダーに向けてドリルクラッシャークラッシャーを叩きつけ押さえつけると共にジクウドライバーを回す。

 

フィニッシュタイム!ビルド!ボルテック!タイムブレーク!!

 

「うおぉぉ!!!」

 

「ぐぅがあぁ!!」

 

同時にドリルクラッシャークラッシャーが光り輝きながらアナザーライダーのベルトへと当たり、遠くへと吹き飛ばす事ができた。

 

「はぁはぁ、これでなんとかなったか?」

 

そう思い、見てみると、アナザーライダーは確かにダメージを受けていたが、ベルトに徐々に亀裂ができると共に、全身が光り輝く。

 

「うわぁ!!」

 

俺は思わず手を前に出して、光を防いだが、俺が目を開き見てみると、そこには先程まで戦っていたアナザーライダーとは別の存在が立っていた。

 

そいつは金色の鎧を身に纏い、先程までは獣を思わせる顔から人間に近い顔へと変わっていた。

 

「これは」

 

「あのアナザーライダーはもしかしてアギト?」

 

「知っているのか?」

 

「あぁ、私が知る仮面ライダーの一人だ。

彼は光に選ばれ、神と戦った存在だが、そうか、だからこの変化が起きたのか」

 

「どういう事だ?」

 

「アギトは奇妙な存在でね、持ち主によって姿が変わる。

先程の姿は不完全なアギトというべき存在ギルスだ」

 

「その不完全な存在が、なぜ完全な存在に?」

 

「あなたの力を吸収したからでしょうね」

 

「誰?」

 

俺がそう疑問に思っていると、横から誰かが現れ、見てみると、そこには黒いコートを身に纏っており、帽子で顔は見えないが腰まで伸びている金髪が特徴的な人だった。

 

「私はそうね、あの子の現保護者よ」

 

「保護者、あのアナザーライダーが誰なのか知っているのかい?」

 

「名前は教えられないわね。

そこにいる仮面の坊やが名前を教えてくれるならば良いけど、従者さんは嫌そうね」

 

「貴様のような存在に我が王の名前を教える必要はない」

 

「あら、残念。

だったら餞別だから教えてあげるわ。

おそらくは貴方達の言うアナザーギルスは不安定な力で制御が効かない状況だったの。

けど、あなたの先程の一撃で多くのエネルギーがライドウォッチに流れ込んでいた為、ダメージよりもまず最初にエネルギーを吸収したのでしょう」

 

「そうか、アナザーライドウォッチは吸収したエネルギーにより不完全な状態から完全な状態へと再生された。

それにより不安定な状態のギルスから完全な状態のアギトへと変わった。

我が王の戦い方がこんな結末をもたらすとはな」

 

「つまり、もう一度当てれば、倒せるんだな」

 

「えぇそうね、先程は不完全な状態だから起きたいわばバグのような状態。

今の状態ならば倒せるだろう」

 

「そういう事ね、ここまで教えたのだから、名前は教えてくれないのかしら?」

 

「その必要はないし、教える必要もない。

それよりも我が王には重要な知らせがあります」

 

「知らせ?」

 

俺はそう言い、俺の耳元まで来たウォズは

 

「我が王よ、あのアナザーライダーが変身しているのは雪音クリス、君の大嫌いなノイズを使う人物だ」

 

「ノイズを」

 

俺はその言葉を聞き、眼を見開き、ウォズを見る。

 

「あぁ、そうだとも。

ここで彼女を殺せば、ノイズによる被害者は減るだろう。

妹君を守る事に繋がる」

 

「響を」

 

俺はそう言われ、記憶に残っている響が震える姿を思い出す。

 

あの姿をこれ以上見せない為に、この場でノイズを操る元凶を倒せば

 

「あなた、なかなかえぐい手を使うわね」

 

「私は嘘は言わない主義だ。

これに関して反論はあるかな?」

 

「いいえ、残念ながら反論はないわ。

ノイズを使うのも事実よ」

 

「ならば、そこにいたまえ。

時期に我が王が「ただし」なに?」

 

「あの子はクリスを殺さないわよ」

 

「なぜ断言できる?

貴様は我が王の名前もその正体も知らないはずだが?」

 

「貴様のように人の心を知らない奴には分からないが、私は良い男を見分けする力には長けているわ。

そういう意味では、あの子は私が最も厄介だと思っている男とは性格が似ているわよ」

 

「なに?」

 

「・・・おい、雪音と言ったか?

お前は、なんでノイズを操ろうとしているんだ?」

 

「・・・争いを消す」

 

「争いを?」

 

「消す、消す、消す。

パパをママを消した奴らを消す。

皆を消す、誰かを傷つけるのは消す。

何もかも消す、武器を消す、兵士を消す、戦争を消す!」

 

そこから出てくる声には狂気的な思いも感じ、その言葉が続いていき

 

「そしてアタシも消す。

アタシも人を傷つける、だから全てを消した後にはアタシも消す」

 

「そうか、だったら止めてやるよ!!」

 

そう言い、俺はドリルクラッシャークラッシャーを雪音に向けて放つが、雪音は今度は

こちらの動きを完全に読んでいるかのように、手で払いのけ、そのまま俺を蹴る。

 

「ぐっ!!」

 

「完全となったアギトは他のアナザーライダーよりも高い身体能力を持っており、しかも観察力に長けている」

 

「このままではあの坊や、殺されるわね」

 

「お前にとってはそちらの方が喜ばしいのではないか?」

 

「制御が難しい子は無理よ。

あのままでは計画に支障がでるわ、だからここは坊やの応援をさせて貰うわ」

 

「・・・観察力、だったら別の戦い方をすれば良いだけだ」

 

俺はそう言い、手に装着されている別のライドウォッチを取り出し、ビルドライドウォッチを外す。

 

ブレイド

 

「雪音、さっきお前自身も消すと言ったよな?

でも、それは違うよ」

 

「何?」

 

「お前が何のために死にたいのか分からないけど。

生きる事から逃げちゃいけないんだ」

 

『生きるという事を難しく考えなくても良い』

 

「俺は大事な家族がいて、一緒に過ごしたいから戦っている」

 

『野菜を食べたり、空気を吸ったり、生きるというのはそういう事でも幸せを感じられるんだ』

 

「だから、俺はお前を止める。

俺の幸せの為、そしてお前自身が幸せになる為の考えを持ってもらう為に」

 

「ふざけるな」

 

「あいにく、俺は語彙力は低いからな。

今はお前をその不幸から救い出す事しか考えていないよ」

 

『あぁ、生きる事は素晴らしい事だ、それを彼女にも伝えてくれ』

 

ライダータイム!仮面ライダージオウ!

アーマータイム!ターンアップ!ブレイド!

 

変身を完了すると共にウォズが後ろへと構えながら、本を広げる。

 

「ふっ祝え!全ライダーの力を受け継ぎ、時空を超え、過去と未来をしらしめす時の王者。

その名も仮面ライダージオウブレイドアーマー。

また一つ、ライダーの力が継承した瞬間である!」

 

「ほぅ、なかなかに面白い力だ」

 

後ろからこちらに対する声が聞こえてくるが、俺はこの瞬間は目の前の戦いにしか向いていない。

 

俺はジカンギレードを構え、雪音もこちらに向けて構えながら、睨み付ける。

 

互いに動けず、油断できない状況で、一瞬風が吹くのと同時に走り出した。

 

ジカンギレードによる斬撃を雪音は避けて、俺の腕に雪音の拳が当たる。

 

だが、このアーマーの能力なのか、ダメージは少なく済み、俺はジカンギレードを横に切り上げる。

 

俺の攻撃は掠りもしない現状では、危険は続く。

 

その攻撃の中で雪音がこちらに向けて殴りに来た時に、手に持っていたジカンギレードを地面に突き刺し、ジカンギレードを踏み台にして飛び上がる。

 

「っ!!」

 

空へと飛びあがると同時に俺はジクウドライバーを回す。

 

フィニッシュタイム!ブレイド!ライトニング!タイムブレーク!

 

「はあぁ!!」

 

その音声が流れると共に、地面に突き刺していたジカンギレードから電気が流れ、雪音は身体を一瞬止めると同時に、今度は俺は雷となり雪音を蹴り上げる。

 

同時に雪音は反応する事ができず、膝から崩れ、今度こそ倒す事ができた。

 

「なんとかなったか」

 

『あぁ、本当によくやった』

 

そう言って出てきたのは、金髪で不良なイメージを持たせる青年と

 

『あの子を助けてくれて、ありがとう』

 

反対に明るいイメージを持つほんわかな青年が出てきた。

 

正反対に見える二人だが、そこから出ている雰囲気はとても仲が良さそうで、少なくとも悪い人ではないのは分かる。

 

「俺は、結局は無理矢理止めるしかできませんでした」

 

今回の戦いを振り返っても、言葉での説得はできず、力づくで彼女のアナザーライダーとしての力を奪い取った。

 

結果的には救えたかもしれないが、それは彼女の心を未だに救えていない事にもつながる。

 

『確かに力でしか止められない事もある。

これから先、力なしでは止められない事が多くあるだろう』

 

『その度に、お前は多くの選択肢が出される。

けど、だからと言って迷うな』

 

『まぁ俺達も色々と悩んで、色々な人に助けられたからな。

君だって、悩んで、戦って、その先で答えを見つければ良い』

 

『それがいずれ本当にあの子を救う事に繋がるだろ』

 

その言葉と共に、俺の二つのライドウォッチは光り輝き、片方はアギトと同じ金色のライドウォッチ、もう片方は緑色のギルスのライドウォッチとなった。

 

『もうここまでしかできないけど、また会える日に』

 

『あぁもう自己紹介まだ終わっていないですよ。

俺は津上翔一、こっちの人は葦原涼。

また会ったら、よろしくな』

 

その言葉と共に二人の影は消えた。

 

「アタシは…」

 

「あっ」

 

その言葉と共に、雪音さんが目を覚まし、一瞬だが、見つめ合った。

 

仮面で顔が隠れており、俺がどんな表情をしているのか彼女からは分からないが、俺から見た彼女の表情は少し暗くなっていた。

 

「アタシは間違っていたのか」

 

「分からない、そんなのは分からない。

けどさ、どうか生きるのだけは諦めないでくれ」

 

「生きるのを」

 

「あぁ、俺はなんも知らないけど、でも」

 

俺はそう言い、手を伸ばし、彼女もまた震えながら手を伸ばそうとしたが

 

「ここまでよ、クリス、あなたには聞きたい事があるわ」

 

「フィーネ」

 

「そうです王よ、これ以上の干渉はお控えを」

 

「ウォズ!!」

 

いきなり俺の間に入ってきたウォズ。フィーネと呼ばれる女性は雪音を抱える。

 

「それじゃあ、またいずれ」

 

その言葉と共にフィーネ達は消えてしまう。

 

「ウォズ、どういうつもりだ」

 

「すみません、ですがこれも全ては我が王の為」

 

そう言い遮られている間に二人の姿は無くなってしまう。

 

「はぁ、もうお前から事情を聴くつもりはない。

お前が俺に何かをさせようとしてるのは分かっているからな」

 

「えぇ、確かに今は理解できないかもしれません。

ですが、信じてください、私は常にあなたを正しい道へと導く為に動いているのを」

 

「そうか、じゃあ聞く、ウォズは、俺にどんな王になって欲しいんだ?」

 

「私がですか?

ふむ、そうですね、我が王よ、あなたに目指してもらいたい姿は今は秘密にさせてもらいます」

 

「そうかよ」

 

それだけ言うと俺はウォズから離れていく。

 

「我が王、今は強くなってください。

そしてその先、あなたはいずれ最強の存在になります」

 

俺はそんなウォズの言葉を聞かずに、家へと帰っていった。

 

様々な思惑が重なり、出会い、そして

 

【ライダータイム!仮面ライダージオウ!

アーマータイム!■さ■じ■■士ク■■■ル■■メ■■■】

俺が俺でなくなる日も近かった。



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枝分かれの未来

響の受験が無事に成功し、俺達はこの町から引っ越しの準備を行っていた。

 

数多くの思い出があり、ここから離れるのは多少の心残りがあったが、これ以上苦しい思いを響にさせない為に俺も母さんも婆ちゃんも決心した。

 

本当ならば、もっと早く離れたかったが、引っ越しを行う為の金が少なかった為に、響の受験が決まるまで、この家に住んでいた。

 

「それで、お前にも聞きたい事があったんだよな」

 

そう言いながら、俺は町から少し離れた場所で後ろを振り返ると、そこにはゲイツがいた。

 

「俺から聞きたい事だと?

お前を倒そうとしている俺からか?」

 

「まぁな。

ほら、ウォズってさ、なんか隠している事があるからさぁ」

 

「ふっ、それでなんで俺がそんな事を」

 

「そりゃあ、色々と。

お前が俺を殺したい理由もそうだけど、それよりも響を助けてくれた理由だな」

 

「・・・ただ単に一般人を巻き込みたくなかっただけだ」

 

嘘だな。

 

あの時に見た目は、確かに響を庇っており、俺と同じような感じがした。

 

「まぁ、俺を殺すかどうかは置いておいて。

もしも俺を殺したとして、一つだけ約束して欲しい事があるんだ」

 

「なんだと、お前との約束をなぜ守る必要がある?」

 

「良いじゃないか。

まぁ死ぬ気はないけどな。

俺から約束して欲しい事はただ一つ、響を守って欲しい」

 

「なに?」

 

「あいつ、俺が死んだって知ったら絶対悲しむからな。

だから、守って欲しい」

 

「なにっ!?」

 

俺の一言に驚いたのか、ゲイツはこちらを見て、放心していた。

 

「っ!

ゲイツ、後ろへと跳べ」

 

「っ!!」

 

その言葉に合わせるように俺達はその場から飛び、後ろを見つめると、そこにいたのは似た特徴を持た黄色と白い二人のアナザーライダーがいた。

 

「アナザーライダーが二体とはな、結構厄介な事になっているな」

 

「まさか、こんな所で現れるとはな」

 

「本当に毎回、図ったように出てくるな」

 

しかし二体とは、これまで一人ずつ相手してきたけど、二体同時はきつそうだ。

 

「さて、この状況だ、一緒に戦うぞ、ゲイツ」

 

「何を言っているんだ!?」

 

「お前が俺を倒したいのは知っている。

けどな、俺よりもあいつらを放っておけば危険だろ」

 

「今はな、だが「戦っているのを迷っていたら、人が死ぬかもしれない」っ!!」

 

「誰かが死ぬのを見ない為に戦う。

俺がお前に対して、どんな事をしたのか分からないけど、今はその罪を背負って、戦ってやる!!」

 

「ちっ共闘はする。

だが勘違いするな、これはお前の為じゃない」

 

「分かっているよ」

 

そう言い、俺達は各々のライドウォッチを取り出し、起動させる。

 

ジオウ

 

ゲイツ

 

そして起動したライドウォッチをそのままベルトに差し込み、構えると共に

 

「「変身!!」」

 

同時にベルトを回した。

 

ライダータイム!仮面ライダージオウ!

 

ライダータイム!仮面ライダーゲイツ!

 

変身を完了すると共に、俺達は各々の武器であるジカンギレードと、ゲイツは手に持っている斧を構えながら、二体のアナザーライダーへ向かい、俺は黄色のアナザーライダーを、ゲイツは白いアナザーライダーと戦う。

 

黄色のアナザーライダーは手に持っている黄色の光を放つ武器でこちらに詰め寄るように戦っており、俺はジカンギレードで攻撃を受け流してから、蹴るといった戦いを行う。

 

対して、ゲイツの方は白いアナザーライダーは手に持っている銃でゲイツに向けており、ゲイツも同じく斧型の武器を弓へと変形させ、互いに牽制しながら戦う。

 

「だったら、こっちも」

 

「これを使わせてもらう」

 

その言葉と共に俺達は互いに新たなライドウォッチを取り出す。

 

アギト

 

【G3-X】

 

取り出したライドウォッチをそのままジクウドライバーにセットすると、俺達は互いに背中合わせになるのと同時に、ジクウドライバーを同時に回した。

 

ライダータイム!仮面ライダージオウ!

アーマータイム!アギト!

 

ライダータイム!仮面ライダーゲイツ!

アーマータイム!G3‐X

 

それと同時に俺の目の前には黄色いアーマーが現れ、ゲイツの目の前には青いアーマーが現れ、各々に装着される。

 

「まさかこんな所でゲイツ君と共闘するとは。

奇妙な事だが、まぁ良いでしょう」

 

その言葉と共にウォズが現れ、本を開きながら大きな声で叫ぶ。

 

「祝え!全ライダーの力を受け継ぎ、時空を超え、過去と未来をしらしめす時の王者。

その名も仮面ライダージオウアギトアーマー。

また一つ、ライダーの力が継承した瞬間である!」

 

「ウォズ、貴様っ!!」

 

「ゲイツ、危ないっ!!」

 

ゲイツがウォズに対して何かを言いそうになるが、俺はゲイツの肩を持ち、その場を避けると、二体のアナザーライダーが俺達を狙って、次々とエネルギー弾を放っていく。

 

光が飛び交う中で、俺とゲイツは各々の武器で撃ち返していくが、距離を詰めるには何か良い手はないのか?

 

 

「我が王よ、そのアーマーを身に纏っているならば、これを使いたまえ」

 

そう言いウォズが投げたのはライドウォッチだが、表面には仮面ライダーの顔は書いておらず、バイクという文字だけだった。

 

「これって、なんだ?」

 

「奴はあくまでもお前の味方だ。

この状況で不利になる物は使わないだろ」

 

「そうだな、とにかく」

 

そう言い、俺はライドウォッチのボタンを押すと同時にライドウォッチは俺の手元から急に離れて、巨大化し、目の前でなんとバイクになった。

 

「バイクって、文字のままかよ」

 

「だがこれで、どうすると」

 

そう言っていると、バイクの目の部分が光だすと、その形は変形し、バイクの前後の車輪が伸び、車輪の部分から風が吹き、宙を浮かんでいた。

 

「なんだ、これは、こんなのは見た事ないぞ」

 

「ゲイツも知らないのか?」

 

「俺も持っているが、こんな力は、まさかそのアーマーの力か?」

 

「まぁ、よく分からないけど、これならば。

ゲイツ、後ろに乗れ」

 

そう言い、俺はバイクの上に乗ると、それに合わせるようにゲイツも後ろに着地し、同時に飛び始める。

 

バイクは俺が乗り込むのと同時に、なんと俺の意思通りに動き始め、こちらに迫っていた攻撃を軽々と避けていた。

 

「これならば、攻撃に当たる心配はないな」

 

「でも攻撃手段は」

 

「それは俺に任せろ。

お前は操縦だけを集中しろ」

 

「任せた!」

 

その一言と共に、俺はバイクを操縦していると、ゲイツはどこからか取り出した巨大なマシンガンのようなパーツをそのまま弓に装着させる。

 

それと共に、俺がバイクを使い、奴らの攻撃を避けると共に、ゲイツが引き金を引くと凄まじい音と共に二人のアナザーライダーに銃弾が襲い掛かってくる。

 

銃弾から逃げるようにアナザーライダーは走り出すが、バイクの速さにより追い付き、攻撃を続ける。

 

そして二体の動きが止まるのと同時に俺はジクウドライバーを回し、ゲイツはライドウォッチを弓にセットする。

 

フィニッシュタイム!アギト!グランド!タイムブレーク!

 

フィニッシュタイム!ギワギワシュート!

 

音声が鳴り響くと同時に、俺はバイクの上で構え、ゲイツはその上で弓の引き金を引くと、弓矢から透明な赤い弾が発射され、アナザーライダー二体を壁際まで押し付けた。

 

「はああぁ!!」

 

それに合わせるように俺は飛び上がると、目の前に金色のマークが現れ、俺はそれに覆われると共に、二体のアナザーライダーを蹴り上げる。

 

どうじに二体は雄叫びを上げながら、その場で巨大な爆発を起こす。

 

「なんとか、倒せたな」

 

「言っただろ、勘違いするなと」

 

そう言いながら、俺達は同時に何かを感じ取ったように後ろを振り向くと、そこには先程まで戦っていたアナザーライダーと重ねられる二人の人物とは別にもう一人、合計三人の人物がいた。

 

『それで良いんじゃないのか、気に入らない相手は潰しちゃって』

 

『おい、草加、そういう事を言うなよ』

 

『別に良いじゃないか。

僕としては、そっちの君には深い共感を得られるけどな』

 

「なんだ、これは」

 

「えっゲイツは知らなかったのか?

なんだかライドウォッチを手に入れる時にいつもあるんだけど」

 

『まぁ俺達としても、託したいと思えた相手と話すからね。

あれ、巧は?』

 

『俺は別に良い。

ただ単にどういう奴かを見に来ただけだから』

 

そう言いながら、こちらを目を向ける。

 

『お前も馬鹿だな。

お前を倒そうとした奴にも手を伸ばすのは』

 

「まぁ、ゲイツは悪い奴じゃないと思ったから、そうしただけだから」

 

『・・・そうか』

 

それだけ言うと、その人はそっと俺に手を伸ばしてきた。

 

「えっと」

 

『握手』

 

「あっはい!!」

 

そう言い俺は思わず、手を伸ばす。

 

『乾巧だ、俺の力、お前に託す』

 

『乾がそっちに行くなら、俺はこっちだな・

彼にはまだ力が足りないし、三原はどちらでも良いんだろ?』

 

『はぁまったく。

別に良いけどな』

 

そう言うと残りの二人はゲイツの元へと行く。

 

『草加雅人だ。

君のこれから、楽しみにさせてもらうよ』

 

『三原修二だ』

 

「まぁ良い」

 

それだけ言うと、俺の手には赤い光が、ゲイツの手には黄色と白の光が溢れ、俺の手元には先程まで戦っていたアナザーライダーとは別のライドウォッチが。

 

ゲイツの手元には先程まで戦っていた二人のライダーのライドウォッチがあった。

 

「ライドウォッチに意思があったのか」

 

「知らなかったのか?」

 

「そうか」

 

そう言うと、ゲイツは後ろへと向く。

 

「お前に聞く。

お前はこれまで手に入れたライドウォッチからどんな事を誓った」

 

「多すぎるぐらいだ。

愛と平和、人の命、俺はそれらを受け入れて、これからも戦っていきたいと思っている」

 

「愛と平和、オーマジオウからそんな言葉を聞くとはな」

 

そう言い、ゲイツはその場から離れようとする。

 

「最後に聞きたい。

お前は立花響を守りたいと思っているか」

 

「当たり前だろ、俺の大事な家族で妹だからな」

 

「妹っ!?」

 

そう言うと、ゲイツは驚いた顔で見開いた。

 

「どうしたんだ?」

 

「・・・なるほど。

おい、オーマジオウ、お前に一つ警告する」

 

「なんだ?」

 

「一ヶ月後、お前の妹に大きな変化が起きる」

 

「へっ?」

 

それだけ言うとゲイツはその場から消えた。

 

「変化って、一体何を言っているんだ?」

 




今回は蝙蝠男さんのリクエストのアナザーカイザとアナザーデルタの二体でした。
次回からシンフォギア本編に突入していきます。
今後も、この作品をよろしくお願いします。
あと、まだまだ活動報告で募集していますので、そちらもお願いします。


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戦姫絶唱シンフォギア編 覚醒・響!

「響は、上手く馴染めているだろうか」

 

あの時から一ヶ月、思い出の地から離れて一ヶ月、俺は大学に近いアパートに、母さん達は婆ちゃんが昔住んでいた家に、響は学校の寮に住んでいる。

 

時々、響や母さん達と食事している。

 

「何を悩んでいるだね、我が王?」

 

「響が学校に馴染んでいるのか、どうか」

 

「そうか、確かにこの町に来る前までは我が王の周りの環境はとてもではないが酷かったからな、心配するのは無理もない」

 

その声に同調するようにウォズは言うが、近くにあるカーテンを開け、窓を開く。

 

「なんだ、ウォズ、いきなり窓を開けて?」

 

「なに、すぐに分かるさ」

 

その声に同調するように、町中に警報が鳴る。その警報の意味は

 

「ノイズ!?」

 

その警報を聞くと同時に俺はすぐに窓の外を見ると、近くから叫び声が聞こえており、すぐ近くにもノイズが迫りつつあった。

 

「すぐ近くじゃないっ!?」

 

『一ヶ月後、お前の妹に大きな変化がある』

 

「まさか、ノイズにっ!?」

 

その言葉と共に俺の脳裏には響がノイズに襲われて、消滅してしまう場面が思い浮かんでしまう。

 

もしも、ゲイツの言葉通りならば

 

「っ、急がないと!!」

 

その言葉と共に、俺は懐にあるジクウドライバーとジオウライドウォッチとアギトライドウォッチを取り出し、挿入する。

 

同時に手元にあるバイクを窓の外に投げ、そのままジクウドライバーを回す。

 

「変身!」

 

ライダータイム!仮面ライダージオウ!

アーマータイム!アギト!

 

変身を終えると同時に宙で待っていたバイクが変形を完了すると、俺はそのバイクの上に乗り、先程の悲鳴がした所に向かって飛んでいく。

 

道中ではノイズが人を襲いそうになっていたので、俺はバイクでノイズを攻撃を行いながら、響を必死に探す。

 

「響、響っ!!」

 

その願いが叶うように見ると、響が女の子を抱えて、必死に逃げている所を見つける。

 

急いで追いかけるが、道中でノイズによって阻まれ、向かった時には響の姿はなかった。

 

「そんなっ!!」

 

俺は一瞬、響が死んでしまったのではないかと絶望しかけたが、音が聞こえ、見てみると近くの川に流れながら逃げている姿があった。

 

そして、それをつけ狙うようにノイズが襲い掛かっていた。

 

「っ!!」

 

俺はバイクを走らせ、ノイズへと激突させると、川に流されていた響と女の子を抱えて、その場から離れる。

 

「へっ何が?」

 

「あっ仮面ライダー!!」

 

「仮面ライダー?

あっ!!」

 

女の子は俺の顔を見て、驚いたように声を出し、響も遅れて俺の姿を見て、眼を見開いた。

 

何時の間にやら俺の事は有名になっていたのか、俺を見ても驚きはしたが、あまり恐怖している様子はない。

 

良かったと思って、安心したのもつかの間。

 

何かが俺に向かって攻撃を仕掛けてきて、バイクが急に揺れだした。

 

急いで近くへと降りると共に、二人をゆっくりと降ろして、後ろを振り向くと、そこには紫色のワニを思わせる凶暴な面をしたアナザーライダーがおり、こちらへと近づいていた。

 

「へっなにあれ!?」

 

「・・・」

 

俺は正体がバレないように、無言で手を前に出して響達に逃げるように示すと同時にアナザーライダーへと殴る。

 

「っ!!」

 

「グゥ!!」

 

互いのパンチがぶつかり合い、俺は手数でアナザーライダーへと攻め込むが、アナザーライダーはその攻撃に対してわざと受けると共に強烈な一撃を繰り出してくる。

 

こちらの攻撃が通じないのか、大したダメージを与えられず、奴のカウンター戦法に苦戦を強いられる。

 

「どうしたら「逃げろ」っ!!」

 

「早く」

 

「えっ、今の声、何か聞き覚えが」

 

そう言って響は呟くも、近くにいた女の子が震えているのに気づくと、顔を振り俺の方へと向く。

 

「すいません!!」

 

そう言い、響はこちらに頭を下げるが、俺は親指を上げて、サムズアップすると同時に目の前にいるアナザーライダーとぶつかる。

 

それを見届けた響は再び走り出し、俺は手に新たなライドウォッチを取り出す。

 

ファイズ

 

その音声と共に俺はファイズライドウォッチをジクウドライバーにセットすると、そのままジクウドライバーを回す。

 

ライダータイム!仮面ライダージオウ!

アーマータイム!コンプリート!ファイズ!

 

その音声が鳴り響くと同時に俺に銀色の鎧が身に纏われると、赤い線が身体を通り、目の前には【ファイズ】の文字が刻まれる。

 

「祝え!全ライダーの力を受け継ぎ、時空を超え、過去と未来をしらしめす時の王者。

その名も仮面ライダージオウファイズアーマー。

また一つ、ライダーの力が継承した瞬間である!」

 

「悪いが、速攻で勝負を決めさせてもらうぜ」

 

「ならば、これを」

 

そう言い、ウォズが何かを投げ渡してきたので、俺は受け取ると、それはライドウォッチのようだが、画面は携帯画面のような何かがあった。

 

「それは仮面ライダー555の力を模したフォイズフォンXです。

それを使えば、そのアーマーの力を十全に使えます」

 

「なるほど」

 

そう言われると、頭の中に次々とこのウォッチの使い方が流れてくる。

 

俺は手に持ったフォイズフォンXにコードを入力して、目の前にいるアナザーライダーに向けると、ファイズフォンXから次々と攻撃が当たっていく。

 

同時に俺の足にギア555と呼ばれるパーツが現れると共に、俺はジクウドライバーを同時に回す。

 

フィニッシュタイム!ファイズ!エクシード!タイムブレーク!

 

その音声が鳴り響くと同時に俺は走り出し、目の前にいるアナザーライダーに向けて、足を向けると、ギア555から赤い円形のエネルギーが現れる。

 

俺はその中に入り込むと同時にアナザーライダーを貫通すると同時にアナザーライダーを撃破する事ができた。

 

それと同時にアナザーライダーの形は崩れ、中から出てきたのは

 

「ノイズ!?」

 

なんとアナザーライダーの中身はノイズだった。

 

ノイズはそのまま攻撃を受けると同時に消滅した。

 

『急げっ!!』

 

「この声は?」

 

どこから聞こえてくる声に俺は疑問に思うと、目の前にいた男性はどうやら先程のアナザーライダーの元になった人物だと思われるが

 

『君の大切な子が、今、危険な状態だ!!』

 

「なっ」

 

その言葉を聞き、俺の中で焦りが出てくると共に、俺は手元には紫色のライドウォッチがあるのを確認すると同時に走り出す。

 

「ウォズ、響の居場所は!!」

 

「この先には工場があるはず。

妹君はおそらくは、そこでしょう」

 

「分かった!!」

 

俺はその言葉だけ聞くと、すぐにバイクに乗ると、響がいる場所へ向かって走り出す。

 

工場へとたどり着くと、そこにはこれまでのノイズが全て集まったように大量にいた。

 

その中には確かに響がいた。

 

すぐに俺は手元にあったファイズフォンXを使い、目の前に円形のエネルギーを作り出すと、響達の周りにいたノイズを貫きながら走る。

 

「へっなに、今度はっ!!」

 

「っ!!」

 

俺はすぐに響の方へと向くと、そこにいた響は先程の学生服ではなく、別の姿へと変わっていた。

 

そこには俺のような仮面を被っていないが、まるでメカの鎧を身に纏っているような響がそこにいた。

 

「あれ、もしかして仮面ライダーさん!!

そういえば、なんか姿が変わるって聞いた事があるような」

 

何が起きているのか、混乱している様子だが、俺はそれよりもまずは響達の安全が最優先な為、手に持ったファイズフォンXとジカンギレードを銃モードへと変える。

 

同時に後ろから何かが迫ってきているのを感じ、振り向くとそこには風鳴翼がいた。

 

Imyuteus amenohabakiri tron

 

それと同時に歌声が聞こえ、見てみると、そこには響と似た鎧を身に纏っていた。

 

見る限りでは仮面ライダーとは違う何かの力らしいが。

 

「あなたは、今はそれ所じゃないわね」

 

それだけ言うと、手には刀を持ち、近くにいたノイズに迫っていた。

 

俺はそれを見届けると同時に手に持った二つの銃でこちらに迫りくるノイズを次々と打ち抜いていく。

 

ファイズアーマーの力のおかげか、正確無比な攻撃を当てる事ができ、響に迫っていたノイズ含めて倒す事ができた。

 

そして最後にノイズを生み出していると思われる芋虫のようなノイズを睨み付けると、手に持った新たなライドウォッチをジカンギレードにセットする。

 

ローグ!スレスレシューティング!

 

その音声が鳴り響くと同時に俺は目の前にいるノイズに向けて、引き金を引くと、ジカンギレードから巨大な紫色のワニのエネルギーが現れ、ノイズを一口で口の中へと入れる。

 

それにより、ノイズはワニの牙に食われ、そのまま消滅した。

 

「・・・」

 

「さて、ノイズは片付いたから聞くわ。

仮面ライダー、あなたには私達に着いてきてもらうわ」

 

「・・・悪いが、少し無理な相談だ」

 

「残念、あなたとは戦いたくなかったけど」

 

その言葉と共に刀をこちらに構えてきた。

 

本音を言えば、状況を知る為に行きたいが、今行ったら、あのウォズが何をするか分からない。

 

だから、ここは断らせてもらう。前に見た時に比べれば雰囲気から信頼できると思え、響の安全は大丈夫だろうと結論づけた。

 

そう言うと共に、俺はライドウォッチを一つ取り出す。

 

ライダータイム!仮面ライダージオウ!

アーマータイム!ターンアップ!ブレイド!

 

その音声が鳴り響くと同時に俺は目の前に出てきた出てきた青いカードのような幻影に走ると、そのカードの端にあったアーマーが装着される。

 

同時にブレイドアーマーへと変身を完了する。

 

「その姿はっ!!」

 

「悪いが、通らせてもらう」

 

その言葉と共に、手にバイクを取り出し、すぐにバイクに乗り走り出すと同時にベルトをすぐに回す。

 

フィニッシュタイム!ブレイド!ライトニング!タイムブレーク!

 

その音声と共に俺の身体からバイクへと電気が流れると同時にバイクを走りだす。

 

その電気と共にバイクはこれまでにない速さで工場から去っていく。

 

「あれは一体?」

 

しばらく走り抜けた後、俺は先程まで見ていた響と翼の恰好について疑問に思った。

 

仮面ライダーとはまるで違っていたが

 

「あれはシンフォギアです」

 

「シンフォギア?」

 

もうどこから現れるのか分からないので、ウォズの登場に関しては既に驚かなかったがシンフォギアとは一体?

 

「この世界において、我が王を含め、仮面ライダーは三人。

そしてこの世界ではライダー以外にノイズの対抗する事ができるシステム、それがシンフォギアだ」

 

「シンフォギア」

 

だとしても、なんで響が

 

「それについては、君が一番に心当たりがあるだろう」

 

「心当たり」

 

その言葉の真意については分からない。

 

けど、俺は



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見守りヒーロー

「仮面ライダー、都市伝説だとばかり思っていたのだがな」

「ここ2年でよく見かけるのは文字が書いているこの二人よね」

「それにしても驚きですよ。
仮面ライダーと言ったら、俺が子供の頃にもいましたけど」

「実際に、その時も都市伝説だからね」

「だが確かに存在した。
俺も先輩によく話を聞いていた」

「先輩ですか?」

「あぁ俺が知っている限りでは、最強の刑事だ」

「えぇ、正直想像できませんが」

「そうか、だったら今度、会ってくるとするか」




あの戦いから一ヶ月が過ぎた。

 

響はあれからの日常は大きく変わっていた。

 

あの鎧の力はどのよう物か知らないが、分かっている事としては、あの鎧の名前はシンフォギアと呼ばれる物でノイズと戦う為の力があるらしい。

 

シンフォギアについては俺は詳しい事は分からないが、ウォズから聞いた名前という事で遠くから見守っているが

 

「・・・」

 

「我が王よ、今夜もですか」

 

「当たり前だ。

響が危険な事に巻き込まれている可能性があるんだぞ」

 

「はぁ、これが我が王の弱点か」

 

「・・・」

 

俺はそう言いながら、響を見つめる。

 

「それにしても、君が妹君の安全を考えるならば、なぜあのシンフォギアを奪わない?

安全を考えれば、その考えのはずだが?」

 

「・・・確かに奪うのは簡単かもしれない。

けど、響のあの顔は自ら望んだ顔だ、それを奪う事なんてできるか」

 

「そうか、ならば仕方ない。

まぁどちらにしても不可能だが」

 

「?」

 

俺はそう言いながらウォズに言うと、何か小さい声で呟いたが、俺はそれとは関係ないように響を見つめていると

 

「なんだ、このノイズの集まり方は?」

 

「どうやら、奇妙な事が起きそうだな」

 

「っ!!」

 

その言葉に合わせるように白い鎧を身に纏った女が響の前に現れたのを見ると、俺は手に持ったジクウドライバーを腰に巻くと同時にジオウライドウォッチを挿入する。

 

「変身!」

 

同時に俺はジクウドライバーを回し、変身する。

 

ライダータイム!仮面ライダージオウ!

 

変身が終えると同時に変身を完了すると、俺は手に持ったジカンギレードで響を拘束していたノイズを切り裂く。

 

「なっ」

 

「仮面ライダー!?」

 

「ジオウ!?」

 

響を助けるのと同時に、俺の姿を見ると、周りの反応は様々だが、俺はとりあえず手に持ったジカンギレードを銃に変えると、周りにいたノイズ達を撃っていく。

 

「ここでジオウが来るか。

だが、この状況ならば」

 

「ちっ、なんでこの時なんだよ」

 

そう言いながら、翼さんと白い鎧を身に纏った少女は各々の反応をしながらも、俺は響を見る。

 

「・・・」

 

「えっ?」

 

なぜ見つめられているのか分からない様子だが、そんな事をしている内に俺の手には何かによって拘束されていうるのに気づき、振り向くと

 

「こっちを無視しているんじゃねぇよ!!」

 

「っ!!」

 

先程の白い鎧の少女がこちらに伸ばした鞭によって、俺の腕は拘束されてしまった事に気づくと、俺はすぐに手に持ったライドウォッチを取り出す。

 

ビルド!

 

俺はそのまま空中へと投げて、白い鎧の少女へ向かって走り出しながら、投げたライドウォッチをジクウドライバーに挿入すると同時にジクウドライバーを回す。

 

ライダータイム!仮面ライダージオウ!

アーマータイム!ベストマッチ!ビルド!

 

その音が鳴り響くと同時にビルドアーマーが現れ、俺を拘束していた鞭を弾く。

 

「赤色と青色!!

てめぇは一体何個、姿を持っているんだよ!!」

 

どうやら俺の情報を知っているらしいが、現状は状況の打開を目指すしかない。

 

そう言い、俺はドリルクラッシャー・クラッシャーで牽制を行いながら近づくが、当てるのは鞭だけに留める。

 

「なんだ、もっとあの時みたいに本気になれよ!!」

 

「あの時?」

 

その言葉の意味が分からずにいると、鞭の先端にエネルギーが集まっているのに気づき、俺はその攻撃を避ける為に跳びあがる。

 

「へっ」

 

跳びあがるのを見ると、まるで予想していたように少女が笑みを浮かべ、意味が分からなかった。

 

「っ!?」

 

その理由が分かったのは何かにぶつかった時だった。

 

後ろを見ると、先程のノイズとは別の蝙蝠型のノイズが襲い掛かってきていた。

 

すぐにノイズに対応するようにドリルクラッシャー・クラッシャーで打ち落としていくが、その隙を見たように鞭を足に絡め、そのまま地面へと叩き落す。

 

「仮面ライダー!!」

 

「てめぇの戦い方は知り尽くしているんだよ、あの時からずっとな」

 

あの時というのはどういう意味なのか、俺は分からないが、すぐに別のライドウォッチを取り出そうと手を伸ばすが、その手を餅のような何かで押さえれる。

 

「その変なので姿を変わるのもな。

けど、これで終わりだ」

 

そう言いながら、少女は俺に近づこうとしたが、次の瞬間、彼女は突然動きを止めた。

 

「なっ?」

 

「悪いが、彼は私の恩人だ。

その借りは、この命で返す」

 

「なってめぇ!?」

 

その時、俺の危機的な状況を救ったのは翼さんだった。

 

「あの時、私の間違った考えを正してくれて、感謝している。

だからこそ、この命に変えても」

 

「翼さんっ!!」

 

「立花、これが命懸けの戦いだ。

これからの覚悟があるならば、見ていなさい」

 

「なってめぇまさか!!」

 

次の瞬間、翼さんを中心にこれまで見た事のないエネルギーが放たれ、辺り一面に広がっていたノイズをも巻き込んだ。

 

「ぐっ!!」

 

拘束されていた鞭は離され、俺はすぐに響の元へと走り出し、彼女を抱えた。

 

俺の身体を盾にする事でエネルギーの衝撃を少しでも緩和する事を願い行ったが、どうやらなんとか上手くいき、彼女の身体には傷一つない。

 

「仮面ライダーさん!!」

 

「良かった」

 

俺は掠れそうな声で呟きながら、響の無事な姿を確認し、俺は立ち上がった時、俺の腹部に衝撃が走る。

 

「がっ!!」

 

「今度はっ!!」

 

その言葉と共に見てみると、そこには全身が金属に覆われ、まるで機械を思わせる髑髏がそこに立っていた。

 

「いやぁ、この時を待ったかいがあったよ」

 

「誰?」

 

その言葉に応えるように現れたのは青い服を着ている少年だが、見た目は普通のはずなのにどこか異常に見える。

 

「やぁオーマジオウ、いやまだジオウだったね。

僕の名前はウール。

まぁ自己紹介はこれぐらいにして、いやぁやっと君を倒せるチャンスが来るとはね」

 

「させない」

 

そう言い、響が俺の前で盾になるように前に出る。

 

「辞めなよ。

今の君では、このアナザーチェイサーは倒せないから」

 

「そんな事はっ」

 

「けど、君のおかげでこのチャンスを掴めたから、感謝はしているよ」

 

「えっ?」

 

その言葉の意味が分からず、呆けていた響に対して、笑みを浮かべる。

 

「ジオウはこれまで数々のアナザーライダーを倒してきた。

どんな状況でも倒せなかった彼をここまで追い込んだのは、君の弱さのおかげだ」

 

「私のせい?」

 

「この戦いの数々にその覚えはないかい?

君を庇って、ジオウは受けなくても良いダメージを次々と受けて、蓄積された結果、今、まさにチャンスが巡ってきた」

 

「そんな」

 

「ありがとう、立花響!

君のおかげで、邪魔なジオウも君達も纏めて始末できる」

 

「そんな、私のせいで」

 

「ふざけるなっ」

 

体は先程のダメージの影響もあって、すぐには動けずにいて、翼さんも倒れていた。

 

だけど、妹を泣かそうとしている奴を目の前にして  

 

だが

 

「歴史に関わりすぎたな、タイムジャッカー」

 

その言葉と共にアナザーチェイサーが襲い掛かる出前で謎の男が現れ、アナザーチェイサーを吹き飛ばした。

 

「誰だい、君は?」

 

「俺か?

お前達のような奴らから人々を守る者だ」

 

「何を言って」

 

その言葉と共に、取り出したのはタロットカードだが、それを見せると、そこに描かれていたのは星のカードだった。

 

「星の正位置、俺の勝利は確定した」

 

その言葉と共に、奴は民族衣装から取り出したのはベルト、それを腰に巻き取り出したカードをベルトに挿入した。

 

【ソウル挿入!スター!】

 

「変身!」

 

【シャーマン!シャーマン?シャーマン!?

スターシャーマン!!キラキラキラキラァ!】

 

その音が鳴り響くと、男の目の前にカードが現れ、そのままカードを通り抜けると共に現れたのは白く霊媒師を思わせる衣装を身に纏った姿だった。

 

そして、その顔には星のマークが目立っており、まさに仮面ライダーだった。

 

「仮面ライダー!?」

 

「俺は仮面ライダー。

仮面ライダーシャーマン、悪いが俺の占いは外れないぜ」

 

「この時代にシャーマンなんて、仮面ライダーはいないはず。

まぁ、良い、さっさと倒せ!」

 

その言葉に従うように、アナザーチェイサーは手に持った斧でこちらに襲いかかってきた。

 

対して、シャーマンはまるで予知していたようにアナザーチェイサーの攻撃を受け流す。

 

「パワー相手ならば、これだな」

 

そう言い、取り出したのは先程とは違うカードをベルトに挿入すると

 

【ソウル挿入!パワー

シャーマン!シャーマン?シャーマン!?

パワーシャーマン!!パワフルゥパワフルゥ、パワフル!!】

 

その音と共に、シャーマンの目の前にカードが現れ、シャーマンの姿は先程とは違い赤い弁慶を思わせると共に、顔には獅子のマークがついていた。

 

ジャーマンはそのまま、アナザーチェイサーへと殴り付けていき、持っていた斧をも砕くと

 

「決めるぜ」

 

その言葉と共に最初の星のマークへと変わると、ベルトに挿入されていたカードを相手に向けて投げ、投げたカードが相手に当たると

 

「これがお前の運命だ!」

 

【ソウルブレイク!ライダーキック!】 

 

その音声と共にアナザーチェイサーへと星の輝きと共に消えていく。

 

「お前、誰?

この時代に存在しているライダーじゃないよね?」

 

「歴史に介入しすぎていると言っただろ。

おかげで、俺もここへと介入する事ができた」

 

「そうかい、でも君は少し失敗したね」

 

そう言っていると、アナザーライダーの光は少年の方へと集まり、そこにはライドウォッチがあったが、俺の持っているのとは違い、先程のアナザーライダーと同じ顔だった。

 

「ジオウ達ではないと、このアナザーライダーを倒せない事をね。

でも、これ以上は無理そうだから、退散させてもらうよ」

 

その言葉と共に周りの時間が一瞬で静止したようになり、俺は周りを見る。

 

「これは!?」

 

「驚いた、まさか既にここまでの力を覚醒していたとは。

本当はここで始末していた方が良いけど、それは無理そうだからね」

 

その言葉と共に出てきたのはウォズだった。

 

「タイムジャッカー、貴様らに我が王を殺させない」

 

「お前は本当に邪魔だね。

仕方ないから、僕はここで帰らせてもらうよ。

またね、ジオウ」

 

その言葉と共にウールは消えていった。

 

「我が王よ、ご無事でなにより」

 

「あぁ、それよりも響は」

 

「妹君は無事です。

ですがライドウォッチは手に入りませんでした。

アナザーチェイサーは再び来るでしょう」

 

「そうか」

 

そう言い、俺はなんとか立ち上がってみると

 

「あれ、シャーマンは?」

 

「彼は、未来から召喚されたライダーでしょう。

何時、どこで誕生したのか分かりませんが、おそらくは我が王の危機を察して来てくれたのでしょう」

 

「そうか、でもお礼を言いたかったな」

 

「いずれ会えます」

 

その言葉と共に最後まで謎だったシャーマンの謎が残ったまま、俺はその場から立ち去った。

 

「あれっ?

仮面ライダーや、さっきの子は?」

 

時間が再び動き出したのか、響は周りを見渡し、しばらくすると大人の人が来た。

 

「・・・どうやら、無事のようだな」

 

「我が王、身体に触ります。

ここは一旦、引きましょう」

 

「あぁ」

 

俺はそうウォズに促されるようにその場を去った。

 




「いやぁ実に素晴らしい。
この戦いは歴史に残る」

そう言いながら、そこに立っていたのは、ウォズだった。

だがその恰好はウォズとは違い服は白くなっており、手にはライドウォッチに似た何かがあった。

「まだ表舞台に立つ訳にはいかないが、それでもまずは一つ手に入れた」

【シャーマン!】

その音を確認すると、笑みを浮かべる。

「我が救世主もまだ動かない。
ならば私はこれからも呼び寄せよう、未来の力を」

そう言い、ウォズは手に持った本に描く。


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時間が歩き出す時

あの戦いから一ヶ月が経った。

 

俺の怪我は軽傷だったのですぐに治ったが、あの時に戦っていた翼さんは現在入院していた。

 

「あの時、俺がちゃんとしていれば」

 

響を守る為の行動であったが、もっと上手に響を守れたのではないか。

 

そんな悔しい思いが胸の中で締め付けており、俺は思わず机を叩いてしまう。

 

そんな時、誰かから電話がかかってきて、見てみると未来ちゃんからだった。

 

「もしもし?」

 

「もしもし、ソウゴさん。

すいません、こんな夜中に。

実は少し相談したい事がありまして、お時間は大丈夫でしょうか?」

 

「全然平気だよ、俺はいつだって元気だから」

 

そう、俺はせめて彼女達を心配させないように空元気な声で答えると、未来ちゃんは少し掠れそうな声で話し始める。

 

その内容は最近響が何かを隠し事をしている事。

 

夜中に帰ってくる事も多くなり、怪我をしてしまう事がある。

 

だからこそ、心配で

 

「どうすれば良いか、分からないと」

 

「はい、信じたいんです!!

でも、なんで秘密をしているのか、分からなくて、私」

 

「・・・」

 

シンフォギアの事だろうと、俺は分かっていた。

 

おそらく秘密にしている事も、未来ちゃんを心配させない為に隠しているのだと思う。

 

かという俺も仮面ライダーとして戦っているのを彼女達に秘密にしている。

 

「・・・未来ちゃんは、響にどうして欲しいの?」

 

「えっ?」

 

「秘密を打ち明けて欲しいの?

何も隠し事をしたくないの?」

 

「そこまでは求めていません。

ただ、響がそれで毎日傷ついている姿を見ると、私」

 

「・・・そうだね、確かにつらいよね」

 

目の前で響が傷ついた時、俺は本当に何かが無くなるような恐怖があり、未来ちゃんはそれを無意識で感じているのだろう。

 

その感情をどう収めて良いのか分からないのだろう。

 

だから

 

「未来ちゃんが知っている響ならば、どうして秘密にしたいか考えられるかい?」

 

「私の知っている響」

 

「あぁ俺の知っている響は純粋無垢で食いしん坊。

とっても可愛くて優しい子だ。

そして、誰かの為に助ける」

 

「はい、私も響のそんな所が好きです」

 

「だったら、響が秘密にしたい理由はそれだと思う。

俺や未来ちゃんの為に秘密をしている。

今は話せなくても、何時か話してくれると信じれば良いんじゃないのかな?」

 

「そうっですね。

私、響の事を信じて、待ちます」

 

「あぁ良い子だ。

俺はそろそろ寝るから切るね」

 

「はいっ今日はありがとうございます!!」

 

「あぁじゃあね」

 

その言葉と共に俺は電話を切り、ふと天井を見る。

 

「なんというか都合の良い言葉だな」

 

そう言いながら、俺は先程の言葉を思い出す。

 

まるで、自分にもそうして欲しいと言えるような言葉をなぜ言えたのか、俺は不思議でたまらなかった。

 

「けど、今は響を守る」

 

そう誓って戦ってきたが、その為に響にも周りの人達にも秘密にしていた俺が言って良いのか、疑問に思ってしまう。

 

「・・・寝るか」

 

そう言い、俺は次の日の為に早く寝る事にした。

 

翌日、俺は響の様子を見ていたら、黒いリムジンに乗って、何かを運んでいた。

 

何をしているのか疑問に思っていたが、観察しているとノイズが突然現れ、周りにあった車へと襲おうとしていた。

 

「ちっ、なにがどうなっているんだ」

 

そう言い、俺はジクウドライバーを腰に巻き、ライドウォッチをそのまま挿入し、ジクウドライバーを回す。

 

「変身!!」

 

ライダータイム!仮面ライダージオウ!

 

変身を完了すると同時にバイクで走り出し、落ちてきた車に向かって跳び、ジカンギレードで車のドアを斬り、中に入っていた人を担ぐ。

 

「なっなんだ!?」

 

「まさか」

 

「さっさと逃げろ、ノイズが来る」

 

そう言いながらも、俺は次々と落ちてくる車から人を助けていき、最後に響達が向かっていたと思われる所を見ると古い工場があった。

 

「待ってろ!!」

 

俺はその一言と共にバイクを走り出し、工場へとたどり着くと、そこには響が立っていた。

 

しかもその場で、これまで見せた事ない程の拳で次々とノイズを倒してく。

 

「無事か」

 

「仮面ライダー!!

はい、大丈夫です!!」

 

そう言いながらも戦う手を止めない所を見て、俺は動揺を隠せなかった。

 

前まで、戦えなかったはずの彼女がここまで戦えるようになっていた事に

 

そんな考えをしている内に目の前に迫っていたのは、前回戦ったアナザーチェイサーがいた。

 

「よぉ、ジオウ。

まさかてめぇもいるとはな」

 

「っ!!」

 

前回戦った、白い鎧の子までいるとは。

 

この状況で、響を守りながら、どう戦えば

 

「仮面ライダーさんは、向こうの敵をお願いします。

私はこっちを「何を無茶を言っている。お前はさっさと逃げろ」逃げません!!」

 

「っ!!」

 

「私、もう逃げたくない。

だから、ここで戦います」

 

「何を『君の妹は、今は歩き出そうとしているんだ』えっ?」

 

突然聞こえた声に、俺は思わず驚いて声を出してしまい周りを見渡すと、俺の目の前にはスーツを着た男性が立っていた。

 

「歩き出そうと?」

 

「えっ?」

 

『あの瞬間、止まっていた自分の時間を進める為に、彼女は必至に動こうとしている。

君は、それを止めたいかい?』

 

響が、今戦っているのはあの時から動こうとしている。

 

ライブの事件以来、響はずっといじめに耐えて動けなくなっていた。

 

それをシンフォギアをきっかけに確かに自分の足で踏みだそうとしている。

 

『それは君も同じだ。

いつまでも同じだと考えてはいけない、前に進まないといけないんだ』

 

「そうだよな」

 

響は、こうして自分の足で立てるようになっている。

 

だったら兄としてできるのは、妹の成長を見守る事。

 

そして、妹が超えれない壁に当たった時、超える為に多少の手伝いをする程度だ。

 

「向こうは、頼めるか?」

 

「えっ!?」

 

「俺は、アナザーチェイサーを倒す」

 

「っ分かりました!!」

 

「あぁ、頼む」

 

『どうやら、少しは進めたようだな』

 

あぁ、勿論だ。

 

『だったら、受け取れ』

 

その言葉と共に、俺のライドウォッチの一つが赤い輝きと共に変わり、そこにあったのは新たなライドウォッチだった。

 

「うわぁ光った!?

これって一体」

 

これは一体

 

『前のアナザーチェイサーの時、僅かだけど俺の力が宿っていたんだ。

そして、君の覚悟と共にそれは覚醒した。

あとは分かるだろ』

 

「あぁ」

 

その言葉と共に俺はライドウォッチを取り出し、ボタンを押す。

 

ドライブ

 

「ドライブ?」

 

ライダータイム!仮面ライダージオウ!

アーマータイム!ドライブ!ドラーイブ!

 

その音声と共に俺の後ろからアーマーが装着されていき、俺の両肩には巨大なタイヤが装備され、両腕には小さな車が装着され、最後にドライブという文字が入る。

 

「えっ、新しい姿!?」

 

その姿に驚いている間に、工場の上から何か本が開く音がして、見てみると、そこにはウォズが立っていた。

 

ただし、その姿はフードを被って顔を見えないようにしているが。

 

「祝え!全ライダーの力を受け継ぎ、時空を超え、過去と未来をしらしめす時の王者。

その名も仮面ライダージオウドライブアーマー。

また一つ、ライダーの力が継承した瞬間である!」

 

「あれ、今の声、どこかで?」

 

「後ろ」

 

「えっびっくりしたぁ!!」

 

突然のウォズの登場で驚いている間にノイズが迫っていたが、響はすぐに対処するように拳を前に出し対処した。

 

そして俺も目の前にいるアナザーチェイサーに対して構えるように左足を出し、左腕を上に乗せながら、構える。

 

「ひとっ走り付き合えよ」

 

その言葉と共に、俺の両足についていた車輪が回りだし、アナザーチェイサーに向かって走り出すと、同時にアナザーチェイサーもそれに対応するように走り出した。

 

俺は両手に装着されているシフトスピードスピードを飛ばして、牽制を行いながら近づくと、アナザーチェイサーが手に持った斧で殴りかかる。

 

同時に俺は両肩の車輪を回し、対抗すると、斧は後ろへと吹き飛ばされ、シフトスピードスピードはその隙を突くように攻撃を仕掛ける。

 

だが、アナザーチェイサーはスピードでは劣る分、パワーを使った戦術が得意なのか、背中にあるタイヤを巨大化させて、自身の身体を中心にタイヤを走らせた。

 

人と同じぐらいの大きさのタイヤによって作られた防御は崩すのは難しく、突破する方法について考えなくてはいけない。

 

「あの速さだと、生半可な攻撃は効かないか」

 

だったら、生半可な攻撃ではなく、思い切った攻撃で終わらせるしかない。

 

俺はそれと同時にジクウドライバーに手を置き、一気に回した。

 

ドライブ!ヒッサツ!タイムブレーク!

 

その音と共にシフトスピードスピードが俺とアナザーチェイサーを中心に赤い壁に見えるぐらいの速さで回転する。

 

俺はその壁に向かって飛び蹴りを行い、その壁面とアナザーチェイサーの車輪の交互をピンボールのように蹴っていき、加速していく。

 

そして最後にシフトスピードスピードが俺の到着した場所からスピードを軽減しないように進路を変え、アナザーチェイサーの真上から飛び蹴りを行う。

 

「ぐっ!!」

 

「横からの攻撃が無理ならば縦で攻撃すれば、倒せる!!」

 

そう言いながら、最後の一撃をアナザーチェイサーに叩き込むと同時に、爆発し、アナザーチェイサーを倒す事ができた。

 

『身内を守る意思、やはり強いようだな』

 

「えっっと」

 

倒すのと同時にアナザーチェイサーの元になった人が現れ、こちらを興味深そうに見ていた。

 

『霧子や剛のような関係。

それが人間の強さかもしれないな』

 

「えっと」

 

『つまり、兄弟支え合って、強くなっているという事だ』

 

そういうと、先程力を貸してくれたドライブが俺の肩を叩いて、教えてくれた。

 

『どうやら、もう行かなければならないんだな』

 

『あぁそうだな。

ソウゴ、忘れるな、誰かを守りたいという気持ちを』

 

「あぁ」

 

その言葉と共に俺の腕にはチェイサーのライドウォッチを確かに受け取る事ができた。

 

「響は」

 

戦いを終えて、響の方を見ると、響の身体は剣を手に取るのと同時にまるでアナザーライダーのような叫び声と共に全身が黒く染まっていた。

 

「響っ!!」

 

響はそのまま暴走したのか、その剣を先程まで戦っていた女の子に向けて振り上げる。

 

例え敵だとしても、人を殺して欲しくない。

 

その思いから、俺は高速で移動すると共に手に持ったジカンギレードを取り出し、ライドウォッチを差し込む。

 

ビルド!ギリギリスラッシュ!

 

「お前っ!!」

 

響から放たれる巨大な一撃を溜める為に、俺はジカンギレードにビルドライドウォッチを挿入し、間一髪で受け止める事ができた。

 

「ぐぅ!!」

 

「なんで、お前は、そんなに敵の為に命を賭けられるんだよ!!」

 

俺が攻撃を防いだ事が不思議だったのか、驚いたように白い鎧の子はこちらに叫んでいた。

 

「さぁな、でも俺は誰にも死んでほしくない!!

だから戦っている!!」

 

響を守るのが第一だった。

 

それは今も変わらない。

 

けど、響が幸せになれるこの世界で誰かが不幸になっているのならば、手が届く所だけでも助けたい。

 

「生きている事が素晴らしいと思えるから。

俺は誰かに生きてもらいたい、ただそれだけだ!!」

 

「生きる、あの時から、変わっていないんだな」

 

その言葉と共に、俺はその言葉に応えるように腕に収まっている数々のライドウォッチが輝き、デュランダルの攻撃を押し返した。

 

「響っ!!」

 

俺はすぐに響の方を見ると、響の手元には既に剣はなく気絶するように地上へと落ちていった。

 

すぐに俺は移動し、落ちている響を受け止める。

 

身体中はボロボロになっていたが、その顔は確かに試練を乗り越えたように笑みを少し浮かべていた。

 

「まったく、のんきな奴だ」

 

そう言いながらも、俺は近くに寝かせると、再び白い鎧の子を見直すと

 

「えっ」

 

そこには鎧の兜になっていた部分が剥がれており、バイザーも無くなり素顔になっている少女がいた。

 

その顔は俺にとっては忘れもしない人物だった。

 

「お前、雪音さん」

 

「・・・」

 

その時の雪音さんは悲しそうな顔をしており、とてもではないが見ていられない程に涙を浮かべていた。

 

「ジオウ、てめぇが言っていた生きる意味は未だに分からねぇよ。

私は、戦争を無くす為にやってきた。

それが、生きる意味だと思っていた。

けど、それをあんたが否定したらアタシは」

 

「違うよ。

ノイズを使ったって、戦争は消えない、そんな事をしたって戦争は無くらない」

 

「だったら、どうやって平和にするだよ!!

そんなの、争いの元を消すしかないだろうが!!」

 

そう言い、雪音さんは呟くが

 

「雪音さん。

はっきり言う、お前では世界を平和にはできない。

例え俺に勝てる力があったとしても」

 

「っあんたは否定してくれないと思ったのに」

 

その言葉だけを残して、彼女はその場から去っていた。

 

「・・・・」

 

今、追いかけても、彼女が納得できるかは分からない。

 

けど、もしもまた会えた時には伝えよう。

 

世界を平和にするのに必要な事を

 

そう悩んでいる間に、黒服の男性達がこちらに近づいてきたので、俺はすぐにその場から離れた。

 

 



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明かされる正体

「黒幕はフィーネかな」

 

あの戦いから数日、俺は雪音さんが行ったこれまでの行動について、その黒幕についてを考えていた。

 

雪音さんと最初に出会った際に彼女の保護者だと思われていた人物の正体がもしも俺の予想が正しければ、これまでの一連の事件の黒幕もしくは深い関わりを持っていると考えるのが妥当だろう。

 

「それで、お前はなんでそんなに上機嫌なんだ、ウォズ」

 

「いえいえ、我が王よ。

いよいよ始末するのですね、フィーネを」

 

「始末するつもりはないけどな。

ウォズはあの人の事は嫌いなのか?」

 

「えぇ、それは勿論です。

ですが、我が王が望む時を待っていたのです」

 

「とりあえず、話だけでも聞く」

 

それだけ言うと俺は立ち上がり、バイクライドウォッチを取り出す。

 

「ですが本気で戦うようですね」

 

「まぁな、あれだけの事をしている人だからな。

話し合いだけで解決できるとは思えない」

 

本音を言えば、話し合いで解決したいが、相手はノイズを操る武器を平然と使う奴だからな。

 

「場所は分かるか」

 

「えぇ、我々は情報戦においてはアドバンテージは遥かに上ですから」

 

それだけ言うと、ウォズが取り出したのはウォッチだが、ウォッチは開くと同時に、その形はロボットの鷹へと変わった。

 

「これは?」

 

「タカウォッチロイド。

現在のフィーネの居場所まで案内してくれる僕です」

 

「そうか」

 

俺はそれだけ言うと、タカウォッチロイドが跳ぶ方向を見ると、そのまま歩き出す。

 

「ウォズは来ないのか?」

 

「本当はあの女が泣き叫ぶ顔を見たい所ですが、私はこれから用がありますので」

 

「・・・そうか」

 

俺はそれだけ言うと、再びタカウォッチロイドについていく。

 

タカウォッチロイドの後をついていきながら、街から少し離れた森の中で歩いていくと、タカウォッチロイドは何やら激しく反応したので見てみると木の後ろから現れたのはあの時見たフィーネだった。

 

「こんな所にお客さんとは珍しいわね。

それも、まさかあなたが来るとはね」

 

「久しぶりというべきですかね、フィーネさん」

 

そう言い、俺は森の中にいたフィーネに話しかけると、こちらに対しては怪しい笑みを浮かべながら、応える。

 

「えぇあの時は世話になったわ。

けど、あなたの目的は何かあるんでしょ?」

 

「雪音さんになんであんな事をさせているんだ?」

 

「あれはあの子の意思で行っている事よ。

私はそれを手伝っているだけよ」

 

「促したの間違いじゃないのか?」

 

「さぁどうでしょうね。

あなたこそ、あの怪しい預言者擬きを信じているのかしら?」

 

「ウォズの事か?

信用できない所はあるが、言っている事は大抵は真実だけで、情報としては頼りにしている」

 

「なるほどね、まぁ良いわ。

けど、私からはあなたを勧誘したい所だけど、無理そうね」

 

「あなたの目的が分からない以上は。

といっても、目的が分かっていても、ノイズを使うならば俺は止めますが」

 

「へぇ、なるほど」

 

そう言うと、フィーネはこちらを心底面白そうに観察しながら見る。

 

「なんですか?」

 

「いいえ、あなたは意外と底が分からない人物だと思っただけよ」

 

「なに?」

 

「立花響は本当に表裏がないような明るい性格だけど、あなたは似ているようで全然違う。

あなたを動かしているのは偽善者にも似た行為。

あの力を使えば、世界中の人々を救えるのに、あなたが救ったのは妹である立花響の周りだけ。

とても正義のヒーローだとは思えないわ」

 

「・・・俺は正義の味方になったつもりはない。

ただ、目の前で助けられる人がいるならば、助けるだけだ。

それに最も守りたい人を守れなきゃ、意味はないだろ」

 

「なるほどねぇ、それが歪な所なのね。

まぁ良いわ、それよりもあなたにお客さんよ」

 

「っ!!」

 

その言葉と共に俺は上に跳びあがり、ジクウドライバーを腰に巻くと共にジオウライドウォッチをすぐに挿入する。

 

「それじゃあ、私はあなたの可愛い妹に用があるので、引かせてもらうわね」

 

「ちっ、変身!!」

 

その言葉と共にジクウドライバーを回し、目の前に迫りくる攻撃を防ぎながら着地する。

 

ライダータイム!仮面ライダージオウ!

 

「今度はなんだ?」

 

そう言いながら、地面を転がりながら、襲ってきた奴の正体を確かめると、そこに立っていたのは巨大な青い鬼の剣が片手で一体化になっているアナザーライダーが出てくる。

 

「こんな時に、邪魔をするなよ」

 

俺はそう言い、手に持ったジカンギレードを片手に持ちながらアナザーライダーに斬りかかったが、アナザーライダーはその手から出る力で大きく後ろへと吹き飛ばされる。

 

そのまま片手に持ったライドウォッチをジクウドライバーにセットし、そのまま回す。

 

ライダータイム!仮面ライダージオウ!

アーマータイム!アギト!

 

その音声と共に俺は勢いよくアナザーライダーを殴りかかる。

 

アナザーライダーは巨大な剣で俺の攻撃を防いでいく。アギトアーマーの身体能力を頼った戦い方を行いながら、俺は攻撃を行っていくが、アナザーライダーはその手と一体化した巨大な剣を使ったカウンターを行い、吹き飛ばす。

 

アナザーライダーとの戦いでもそうだが、今はなによりも

 

「響が危ないんだよぉ!!」

 

バーニング

 

その音声が鳴り響くのと同時に、俺は拳にマグマが溢れるような熱量と共にアナザーライダーに殴る。

 

それにより、アナザーライダーの剣は大きくひび割れるが、それに構わず、俺はアナザーライダーを殴り続ける。

 

「がはぁ、はぁ、はぁ、なんだ、これは!?」

 

突然湧き上がる力に疑問に思いながら、少しずつ冷静さを取り戻していく。先程まで溢れていた熱は収まり、見てみると、手は通常と同じアギトアーマーへと戻っていた。

 

「今のは一体、けど今は」

 

先程までの現象については疑問に思いながらも、現状はアナザーライダーを倒す事を優先し、俺はジクウドライバーのボタンを押す。

 

フィニッシュタイム!アギト!グランド!タイムブレーク!

 

その音声と共に、俺の右手に光が集まりだし、こちらへと迫っていたアナザーライダーに向けて殴りつける。

 

それによりアナザーライダーは空高く吹き飛ばされる。

 

「はぁはぁはぁ」

 

『結構無茶するようだな』

 

「すいません、俺は、今は」

 

『分かっている。

お前は守りたい奴の元へと行きたいんだろ』

 

「あぁそうだって!?」

 

俺はそう答えた相手を見ると、そこにはアナザーライダーの元になっていたと思われる二人と一緒に不良のような座り方をしている赤鬼がいた。

 

『なんだ、文句あるか!?』

 

「いや、まぁ、確かに驚いたけど」

 

『うん、僕からは言える事は少ないけど、君には伝える事は一つだけ。

君が大切な人を、決して忘れないで欲しい。

その人との間の記憶が、君の力になってくれるはずだから』

 

『そういう事だ。

という事で、俺達からの贈り物だ』

 

「贈り物?」

 

『まったく、爺ちゃんは色々と無茶するんだからな』

 

『うん、でもありがとう幸太郎』

 

『じゃあな、後輩』

 

その言葉と共に、俺の視界は元の世界へと戻ったが、贈り物って一体。

 

【タイムマジーン!】

 

「うわぁ!!

 

いきなり巨大な音が聞こえたので、見てみると、俺の上空には巨大なバイクのような何かがあり、フィーネかウールの仕業かと考えたが

 

「もしかして、さっきのライダー達が言っていた贈り物って、これか?」

 

俺は疑問に思いながらも、恐る恐る入っていくと、中は思っていた以上に広く困惑したが、目の前の画面には何かが表示されていた。

 

「えっと、操作方法はこれで合っているのか?」

 

俺はそう言いながら、レバーを引くと、大きく振動しながら、移動している事を確認できた。

 

「響に、翼さん、それに雪音!!」

 

画面を見ると、その先には響達が戦闘しており、雪音は白い鎧ではなく、赤い鎧を身に纏っていたが、ノイズがクリスに襲い掛かろうとしていた。

 

「フィーネっ!!」

 

俺はそう言い、自然とレバーを操作するとタイムマジーンは変形し、なんと手足が生えると雪音達に迫っていたノイズから守った。

 

「えっと、何ともないけど、あれっ!?

巨大ロボット!?」

 

「あの顔って、ジオウ!?」

 

「どうやら、無事だったみたいだな」

 

俺はそう言い、タイムマジーンから飛び出ると、建物の上にいるフィーネに向かって睨み付ける。

 

「本当に怖い存在だね、ジオウ」

 

「あんた、雪音の保護者だろ」

 

「誰もそんな事は言っていないわ。

その子には既に利用価値は無くなった、だから捨てただけよ」

 

「フィーネ」

 

「それに保護者とは違うけど、あなたも何時まで正体を隠しているつもり?」

 

「っまさかフィーネ!!」

 

「立花響、疑問に思わなかったのか」

 

「何がですか?」

 

「お前が危機的な状況になった時、なぜ仮面ライダーが現れるのか」

 

「フィーネ、それ以上喋るな」

 

そう言い、フィーネの後ろに出てきたウォズは止めようとしたが、フィーネはまるで予想していたように笑みを浮かべながら、ノイズを放った。

 

「くっ!?」

 

ノイズ相手に一瞬だけ後ろへと跳び、そのままフィーネは話を続ける。

 

「仮面ライダーは、なぜお前を優先的に守っているのか!!」

 

「辞めろっ!!」

 

雪音は急いで走り出すが、フィーネは笑みを浮かべながら話す。

 

「それはな、立花響。

仮面ライダージオウの正体、それはお前の兄、立花ソウゴだからだ」

 

「えっ?」

 

何を言っているのか分からない様子で呆けていた。

 

「お兄ちゃん?」

 

「・・・」

 

俺は無言のままで響に対して、それを答えるべきか不安になるが

 

「ふっ、そのような戯言を信じるのか?」

 

「その割には焦っていたな」

 

「ぐっ」

 

「・・・・」

 

ウォズがなぜ正体を明かして欲しくないのかのか、理由は分からないが、それ以上にもう響には秘密にする事はできない。

 

俺はそれを観念するように、ジクウドライバーからライドウォッチを外すと、変身は解除される。

 

「悪かったな、これまで秘密にしていて」

 

「・・・」

 

正体を知って、少し放心気味だったが、俺は再び話をしようとしたが

 

「我が王よ、これ以上の干渉は控えてください」

 

「ウォズさん!!

待ってください、私お兄ちゃんと「これ以上干渉しないでもらいたい」なんで!!」

 

「ウォズ、手を出すな」

 

「・・・はぁ、私怨を優先しすぎました。

あの時、フィーネを追う事を止めておくべきだったですね」

 

「あなたにも聞きたい事がありあます」

 

そう言い、翼さんはウォズの後ろへと取るが

 

「悪いけど、今後の事を知られる訳にはいかないので、行かせてもらうよ」

 

その言葉と共にウォズはそのまま消えていった。

 

ウォズが消えた後でも、俺と響の間の微妙な空気になっていたが、これからどうするのか。



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見つめる目的

この作品におけるシンフォギアの時代設定は2020年となっております。


響に正体を明かした後、俺は後から来た黒服の人に案内されるようにジクウドライバーとライドウォッチを預けた後、手錠をされて、移動させられた。

 

実際に形だけの拘束なので、慌てる事なく連行された。

 

連行された先で響達と別れ、とある部屋で待っていたのは見るだけでも強そうな男性とどこか見覚えがある女性だった。

 

「どうも初めまして、立花ソウゴ君」

 

「あれ、俺の事を知っている?」

 

「あぁ我々はこういう情報収集は得意だからね。

自己紹介が遅れてすまなかったが、俺の名前は風鳴弦十郎。

ここ、特異災害対策機動部二課の責任者をしている。」

 

「そうですか、えっと俺改めて、俺の名前は立花ソウゴです」

 

そう言い、互いに自己紹介を終わった後、一回咳き込むと共に、弦十郎さんがこちらを見る。

 

「それではさっそくで悪いが、君には聞きたい事がいくつかあるが、大丈夫か?」

 

「大丈夫ですよ」

 

「ありがとう、ではまずは君はどうやってあの力。

仮面ライダーになれたんだ?」

 

「あぁ、やっぱりそれですか」

 

「何か話しにくい訳が?」

 

「いや、ある意味偶然としか言えないですね。

というよりも、計画的だと今では思えます」

 

「計画的?」

 

「俺が仮面ライダーになったのは2年前、つまりはツヴァイウィングの惨劇があった日の時です」

 

「なに?」

 

それから、俺は仮面ライダージオウになった当時の話をした。

 

その話をしていると、奥にいた研究者である女性が笑みを浮かべていた。

 

「なるほどね、だから正体不明だったのね」

 

「どういう事だ?」

 

「ジオウは正確にはこの世界の存在ではないという事よ」

 

「この世界の存在ではない?」

 

その言葉に俺達全員が首を傾げてしまった。

 

「自己紹介が遅れたわね、私は櫻井了子。

シンフォギアシステムを作り出した張本人よ」

 

「えっそれじゃあ、響達が身に纏っているのは」

 

「その通り、私が作ったのよ」

 

そう言い胸を張って、自慢そうに言ったけど、今はそれよりも

 

「この世界のじゃないというのはどういう事なんですか?」

 

「あぁそうだったわね。

まずはジクウドライバーについて調べさせてもらったけど、あの機械にライドウォッチかしら?

あれはとてもじゃないけどこの時代で作れる代物じゃないわ。

ライドウォッチ単体はシンフォギアにも匹敵する力を持ちながら、それを十全に使う事ができるジクウドライバーなんて、まさにブラックボックスの塊よ!!」

 

「あはは、それでこの世界の物じゃないというのは?」

 

「あぁそれね。

実はあの惨劇のと同時期に実はとある聖遺物が起動したの」

 

「聖遺物?」

 

「まぁ簡単に言えば、シンフォギアの元になった存在よ。

有名な所で言えばエクスカリバーとか伝説に残っている武器よ。

その中でギャラルホルンという聖遺物があるのだけどね、あの惨劇の時に起動したのよ」

 

「確かに記録に残っているが、それと何が関係しているんだ?」

 

「大ありよ!

当時の映像だけでは分からなかったけど、これを見て」

 

そう言い出てきた映像には部屋から眩しい光と共に巨大な物音がし、カメラは天井を移すと、そこには巨大な光が空へと飛んでいき、同時に幾つもの線になって別れた。

 

「この流れ星って、確か」

 

ジオウになった時に見た流れ星!!

 

「これは一体!?」

 

「そう、このジクウドライバーもライドウォッチもギャラルホルンから出てきた物。

つまりは、君が言ったウォズもゲイツ君はおそらくは別世界の住人」

 

「でも、なんで俺の事を知っているんだ?」

 

「さぁね。

もしかしたら、本当に別世界か、もしくは」

 

そう言うと考え込んでしまっているようだけど、櫻井さん?

 

「まぁこれは仮設だから実際は分からないわ。

でも現在分かっている事は、このシステムは現代で作る事は不可能。

さらにはライドウォッチは私達では反応しないから、実質、君専用のアイテムよ」

 

そう言われて、あっさりとジクウドライバーとライドウォッチを返されたけど、良いのか?

 

「それにしても、まさか仮面ライダーがねぇ」

 

「どういう事ですか?」

 

「弦十郎君も知っているでしょ、この世界に存在していた仮面ライダーを」

 

「あぁ勿論だ」

 

「仮面ライダーって、俺とゲイツ以外にもいたんですか?」

 

「えぇ20年前にね」

 

その言葉と共にパソコンを操作すると共に現れたのは幾つもの写真だった。

 

「彼の名前は仮面ライダークウガ。

都市伝説として未確認生命体4号以外にも仮面を付けたライダーという事で仮面ライダーと呼ばれていた。

クウガという名前は4号に対して言う言葉からそう予想され、」

 

「合わさった事で仮面ライダークウガですか?」

 

「あぁその通りだ。

そしてジクウドライバーから流れる音声でも判断した」

 

そう言われると、疑問もあるが、俺は今は目の前の話に集中する事にした。

 

「クウガ、20年前に実際に存在して、4号と呼ばれ人々を未確認生命体から守ってきた存在よ」

 

「クウガ」

 

俺はその名前と共に、画面に映し出されているクウガを見つめる。

 

アナザーライダーやノイズとは別に人々を襲ったと言われる存在。未確認生命体。

 

教科書には載っているものの、事件の多くは悲惨すぎる内容の為に詳細は調べないと分からないが、日本で多くの死人を出した事で有名だ。

 

そんな存在と俺よりも先に人々の為に戦っていた先輩がいたという事に驚いているが、なぜか俺はその姿を知っているような気がする。

 

「クウガについての情報はこれまでトップシークレットで管理されてきた。

俺達が知っている事は多くなく、本人も現在は7年前の事件以降未だに行方不明だ」

 

「7年前って、確か」

 

「あぁ君達も知っている通り未確認が再び確認された事件だ」

 

その時期は俺も小学生だったのでよく覚えていた。

 

確かあの時、俺が東京で家族とはぐれてしまった時に起きた事件だ。

 

「クウガ、本当に彼の存在は私から見ても浪漫溢れる存在よ。

なんたって、君の仮面ライダー、そして響ちゃん達シンフォギア、全ての元になった存在だとも思えるから」

 

「元になった存在!?」

 

その言葉に俺達は再び驚かせてしまった。

 

「クウガについての個人的なプロフィールは伏せられているけど、彼はどうやら古代の遺物であるベルトを身に纏った事でクウガへと変身できたのよ。

聖遺物に近いそれを身に纏うのはシンフォギア、仮面を被りベルトで変身するのは仮面ライダー。

ある意味、クウガは二つの力の祖先ともいえる存在ね」

 

その話を聞くと、俺達はある意味大きく繋がっていたとも考えられる。

 

だからこそ、気になる。

 

「会って、話を聞きたい」

 

俺は今、本当に道を迷っている。

 

響に秘密を知られたのは別に良い。

 

だけど、俺はこのままウォズに従うように戦って良いのか。

 

「・・・ここからは俺がとある先輩から聞いた話だ」

 

「とある先輩?」

 

「あぁ最もクウガに近かった刑事だ。

あの人が語るには、クウガは戦う事が嫌いな人物だったらしい」

 

「戦う事が」

 

俺も確かに戦っている時は無我夢中だったが、実際には好きではなかった。

 

「人を守る為とは言え、殴った時の感触は好きではない。

だが、クウガは未確認によって、誰かが泣いている姿を見たくない為に戦ったらしい」

 

「泣いている姿を見たくない」

 

確かに俺は仮面ライダーになった時から、誰にも傷ついた姿を見たくなくて、戦っていた。

 

「だが、はっきり言うが、君はそれに拘り過ぎている所がある」

 

「拘り?」

 

「だからこそ、君はクウガを見たいと思っているんだろ」

 

「そうですね」

 

俺はその時の正直な気持ちを吐いた。

 

それには納得するしかなく、俺には

 

「クウガが見たかったのは守った先にある光景だと思う」

 

「守った先にある光景」

 

「その答えは俺が言わなくても、とっくに分かっていると思うがな」

 

そう言い、肩を叩いて励ましてくれる弦十郎さん。

 

「さて、これから歓迎会だ。

皆も準備してくれている」

 

「・・はい」

 

俺はそう言われ、促されるように案内され、そこにはまるで準備されていたように俺の歓迎会が行われていた。

 

歓迎会で、二課に所属している人は皆気軽に話してくれて、俺は少しは緊張が解れた。

 

そして、話している間、俺は響と合流し、二人で話す事にした。

 

「・・・ごめん、お兄ちゃん、黙っていて」

 

「俺も、人の事は言えない。

だけど、俺も言えなくてごめんな」

 

そうして、二人で話す前に、俺達が言ったのは、謝る事だった。

 

互いに事情を隠し、危険な事をしていた。

 

それはもう覆す事はできないし、これからも互いに止まらないだろう。

 

「お兄ちゃんにも知られて驚いたけど、ごめん、本当に今は未来の事で」

 

「話は弦十郎さんから聞いた。

あの場には未来ちゃんもいたんだね」

 

「うん、まだ、お兄ちゃんの事は早いと言って、この事は言っていないけど、私、どうすれば」

 

「・・・俺にも分からない。

けどその答えを見つける事はお前だったらできるはずだ」

 

「できないよ、私には」

 

「へいきへちゃら、昔父さんが言っていた言葉、覚えているか?」

 

「・・・うん」

 

「心が痛い時でも勇気が出る言葉だったな。

その言葉と一緒に、未来ちゃんと一緒に話して来たら、大丈夫だよ」

 

「そうだね、うん!!

私、未来とまた一緒にいたい!!」

 

「その調子だ!!

俺も少しやらないといけない事ができたからな」

 

「やらなければならない事?」

 

「響、実は、俺は雪音さんとは会った事がある」

 

「えっクリスちゃんと!!」

 

その事について、驚いた声で言った。

 

「ちょっと前の事かな?

彼女はアナザーライダーになって、自暴自棄になっていた。

その時は止める事ができたけど、俺は根本的な解決をしてなかった。

だから、俺は雪音さんを今度は救って見せる」

 

その言葉を聞いて、響は笑みを浮かべて、手を握る。

 

「分かった。

それじゃあ、お兄ちゃんはクリスちゃんを救って、私は未来と仲直りする。

その後はお兄ちゃんは未来に本当の事を教えて、私はクリスちゃんとお友達になる」

 

「あぁ、やる事が一気に増えたな」

 

そう言い、俺の中で暗かった気持ちが吹き飛んだような気がする。

 

「約束だよ」

 

「あぁ絶対に果たそうな」

 

そう言い、俺達は互いに新しい目的ができた。

 

この目的を果たす事ができれば、少しでもクウガに近づけるかな?



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分かり合う為に

「さて、探すとは言ったが、そう簡単に見つかるのかな?」

 

俺は響との約束を守る為に雪音さんを探しているのだが、ただの素人が探し人を、しかも逃げている人間を簡単に見つける事ができるのか?

 

「さて、どうしたもんか」

 

そう言いながら、俺は街の中で歩いていると、後ろから何か気になる気配を感じたので、振り向く。

 

「あっウォズか!!

丁度良かった、雪音さんの居場所知っているか?」

 

「はぁ、我が王よ。

確かに私は知っているが、その前にこちらの質問に答えて欲しい」

 

「なんだ?」

 

「二課と協力するのですか?」

 

「まぁな」

 

俺はその事についてはすぐに答える。

 

「これまではお前に言われた通り、正体がバレないようにしていた。

けど、フィーネによってバラされた以上、同じ相手と戦うんだったら、協力する人がいた方が良いだろう」

 

「利害の一致は十分に理解できます。

ですが、正体を明かす程ですか?」

 

「ある、信用するにはまずはこちらから打ち明けないといけないからな」

 

「・・・分かりました。

私如きでは想像できない考えがあると、信じ、教えます」

 

そう言い、ウォズは本を取り出す。

 

「雪音クリスは現在はノイズから逃れる為に路地裏で逃げています。

すぐ近くです」

 

「ありがとうな!!」

 

ノイズという事はすぐに戦闘になると考え、俺は手に持ったジクウドライバーを腰に巻き付け、ジオウライドウォッチをセットする。

 

「変身!」

 

ライダータイム!仮面ライダージオウ

 

その音声と共に、俺はジオウへと変身した後、バイクに乗り、ウォズが言っていた場所へと走る。

 

そこには確かに雪音さんがおり、周りには多くのノイズが襲い掛かろうとしていた。

 

俺はすぐにジカンギレードを銃へと変えて、ノイズを打ち落としてく。

 

「なっお前っ!!」

 

「無事だったようだな。

少し下がって」

 

そう言い、俺はファイズライドウォッチをジカンギレードにセットし、構える。

 

ファイズ!スレスレシューティング!

 

その音声と共に、俺は引き金を引くと、ジカンギレードから幾つもの光線が放たれ、ノイズを瞬く間に貫いていく。

 

「大丈夫か?」

 

「何の用だ?

アタシを倒しに来たのか?」「いや、お前を助けに来た」

 

「あの馬鹿と同様にお花畑のようだな。

さすがは兄妹だけあるな!!」

 

「まぁそうかもしれない。

けど、俺はお前とあの話の続きをしたいと思っていた。」

 

「あの話だと?」

 

「あぁ平和の事だよ」

 

「だから、どうしたって言うんだよ!!

アタシはな」

 

「雪音さん」

 

そう言いながら、俺はゆっくりと近づこうとするが、後ろから気配を感じすぐにジカンギレードを上に翳して、防御した。

 

「なっ、アナザーライダー!!」

 

「しかもかなりやばそうだな」

 

そう言いながら、見てみると、そこには枯れ木を思わせる鎧を身に纏ったアナザーライダーがおり、その手に持っているのは人と同じぐらいの大きさの剣だった。

 

「ちぃ、邪魔だ!!」

 

そう言い、雪音さんは手に持ったボウガンでアナザーライダーに当てていくが、狙いを俺から雪音さんへと変える。

 

「てめぇの相手は俺だ!!」

 

そう言い、俺はアナザーライダーへと斬り込むが、すぐに横へと避けると、そのまま俺に剣を押し当てる。

 

「なかなか厄介だな。」

 

「どけ!!

お前がいると、邪魔でしょうがない」

 

「それは無理だ。

俺は雪音さんと話すまで帰るつもりはない!!」

 

「だったら言わせてもらう!

アタシから言わせれば、てめぇのやっている事は偽善だ!!

パパもママも歌で世界を平和にするとかくだらない事を言っていた」

 

そう言いながらボウガンをアナザーライダーに当てていく。

 

「だからアタシは全ての戦う力を消すつもりだ!!

例え、鎧なんてなくても!!」

 

「それは違うよ!!」

 

俺はそう言い、こちらにへと向かって刀を振り下ろした攻撃を雪音さんを抱えて、その場から後ろへと跳ぶ。

 

「雪音さん、さっきの答えを言っておく」

 

「答えだとっ!?」

 

「世界平和はな、誰かが一人で叶えようとしても、他の人が平和を崩す事がある。

だからこそ、世界中の人々が共に願ってこそ叶えられる」

 

「そんなのっ、ママやパパが言っていた戯言と一緒じゃないかよ」

 

「そうかもな。

けどな、急ぎすぎた平和は崩れやすい。

だから、雪音さんの両親は色々な人に、その願いを届けたいと思ったんだと思う」

 

そう言い、俺は目の前にいるアナザーライダーを見つめる。

 

「幸福な記憶を、人々が分かち合う事ができれば世界を平和にできる。

だから、俺は少しでもその手助けになるんだったら、戦わせてもらう」

 

その言葉と共に、俺は手に持ったライドウォッチのスイッチを押す。

 

【電王】

 

電王ライドウォッチを取り出し、ジクウドライバーにセットして、そのまま回す。

 

「変身!!」

 

ライダータイム!仮面ライダージオウ!

アーマータイム!ソードフォーム!電王!

 

その音声と共に、俺の周りに小さな電車が走り出し、俺を中心に電車は赤いアーマーとなって装着される。

 

「ふふっ、やはり我が王だ!!

相手の考えを覆すだけある」

 

「お前は!!」

 

「おっと、観客は少し静かに」

 

そう言いながら、ウォズは現れると同時に本を広げる。

 

「祝え!全ライダーの力を受け継ぎ、時空を超え、過去と未来をしらしめす時の王者。

その名も仮面ライダージオウ電王アーマー。

また一つ、ライダーの力が継承した瞬間である!」

 

「俺、参上!!」

 

アーマーが装着が完了するのと同時に、なぜか叫びたくなった言葉と共にポーズを取る。

 

「なっなんだよ、こいつらは」

 

「ウォズに関しては平常運転だから、気にするな。

でも、このアーマーを着ているとなんていうか、今は最高潮に戦えるような気がするからな」

 

そう言いながら俺はジカンギレードを肩に乗せた後、目の前に迫ってくるアナザーライダーの剣とぶつけ合った。

 

アナザーライダーの持っている巨大な剣は先程までだったら押されて、圧倒的に不利な状況だったが、このアーマーへと変身してからは、力が上がったような気がする。

 

「おらぁ!!」

 

俺はそのままアナザーライダーを蹴り上げるとのと同時に、剣を振り上げながら戦う。

 

「ぐうぅ!!」

 

アナザーライダーは腕を上に出すと、空中でジッパーが開くのと同時にアナザーライダーとは別に何かの昆虫を模した化け物が現れる。

 

「まさかアナザーライダーが他の生物を呼び出すとはな。

まぁ別に関係ねぇ!!」

 

「なんか、お前、言葉使いも変わったな。

まぁ、そっちの方もなかなかだけどな」

 

「なんだ、協力する気にでもなったのか?」

 

そう言い、雪音は手に持った銃を化け物の方へと向ける。

 

「あいつらはアタシがなんとかする。

お前はアナザーライダーをさっさと倒せ」

 

「頼りにしているぞ、雪音さん!!」

 

「クリスだ」

 

「んっ?」

 

「クリスって呼べ、ジオウ」

 

「ジオウじゃない、ソウゴって呼べ」

 

少しは繋がる事ができたと感じると共に、俺はジカンギレードを持って、再び進む。

 

ジッパーから次々と現れる化け物に対して、クリスは手に持っているシンフォギアによるガトリング砲で次々と打ち抜いていく。

 

その間、俺はアナザーライダーに向かっていき、手に持ったジカンギレードで怒涛の連撃を行っていく。

 

アナザーライダーも手に持った剣で攻撃を防いでいくが、俺はそのまま蹴り上げて、同時にジクウドライバーを一気に回す。

 

電王!フィニッシュタイム!俺の!タイムブレーク!

 

「俺の必殺技!ジオウバージョン!」

 

その音声と共にジカンギレードに赤いエネルギーが溜まり、ジカンギレードを次々と振り回していくと、ジカンギレードから伸びたエネルギー刃がアナザーライダーに当たっていく。

 

そして、最後に大きく振り下ろし、巨大な刃がアナザーライダーを真っ二つに切り裂く。

 

「決まったぜ」

 

「なんか、派手すぎないか?」

 

そう突っ込まれるが、なぜここまで高いテンションで戦えたのか、今更疑問に思えた。

 

『どうやら、上手くいったようだな』

 

その言葉と共に、俺は振り向くと、そこには青いジャンバーを着た青年が座っていた。

 

「まぁ、なんとか」

 

『誰とだって、分かり合える訳じゃない。

けど、君の守りたいという思い、見捨てないという誓い』

 

「あぁ、俺はそれを貫きたい。

それを目指したい」

 

その言葉と共に、笑みを浮かべた。

 

『受け取れ』

 

その言葉と共に、俺のライドウォッチが光ると、ライドウォッチは新たなライドウォッチへと変わる。

 

同時に空中で一つのライドウォッチが徐々に形を変えると、他のライドウォッチよりも少し大きめのライドウォッチが出てくる。

 

「これは?」

 

『君の大きな決意と共に、とあるライダーが繋がる。

その先で力を手に入れるかは、君次第だ』

 

その言葉と共に、青年は立つと、その恰好は先程までのジャンバーから白い鎧に、髪の色は金色へと変わる。

 

『俺は葛葉紘汰、仮面ライダー鎧武。

お前の戦いの行く先、見させてもらう』

 

その言葉と共に、今度こそ、元の景色へと変わる。

 

「今、なにが起きたんだ!?」

 

「気にするな、少し会っただけだから」

 

「会った?」

 

「まぁ気にするな。

それでクリスはこれからどうするんだ?」

 

「・・・まだ答えは分からねぇよ。

けど」

 

「そうか」

 

そう言い、クリスはそのまま立ち去ろうとしたが

 

「そう言えば、クリス、お前、家は?」

 

「適当な所で野宿している」

 

「はぁ」

 

その言葉を聞き、俺はクリスの手を繋ぐ、

 

「なっなにをしやがる!!」

 

「俺の家に来い!」

 

「はぁ!!

何を言っていやがるんだ、てめぇ!!」

 

「俺はお前を救うと決めたからな。

そんな事をして、不健康になったら、元もこうもないからな」

 

「お前な、なっなっ何を言っていやがるんだ!?」

 

「いいから来い!!」

 

「あっあぁ」

 

俺はそのままクリスを説得するように強く言うと、先程まで強気な様子とは裏腹に大人しくなり、そのまま俺はクリスを連れて、家に帰った。

 

 



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歌姫・オンステージ

クリスを俺の家に招いてから、数日が過ぎた。

 

クリスは最初は少し抵抗があったが、俺が作っていた食事など面倒を見ている内に、あまり違和感が無くなっていた。

 

そんな日々の中で、ある日、二課から呼び出しがあったので、来てみたんだが

 

「これは?」

 

「あぁ今度行われるライブチケットだ」

 

「ライブチケット?」

 

二課へと来ると風鳴さんからライブチケットを渡された

 

「こうして話す機会は余りなかったからな。

それに、あなたには見て欲しいと思ったから」

 

「見るとは」

 

「あぁ、あなたには歌女としての姿を」

 

「歌女か」

 

その言葉を聞いて、俺はこれまで思い出す限りでも、風鳴さんの歌を戦いの中でしか聞く機会がなかった。

 

だからこそ、本当の意味での歌を聞いてみたい。

 

「あぁ、楽しみにしている」

 

「あぁ、私も全力で歌わせてもらう」

 

その言葉を聞き、俺も楽しみになってきた。

 

ライブチケットを受け取り、俺は嬉々として家に帰っていると

 

「何やら嬉しそうですね、我が王よ」

 

「んっ、ウォズか?

どうしたんだ?」

 

「いえ、そろそろ新たなアナザーライダーが現れるので」

 

「アナザーライダーか。

けど、どこに「風鳴翼のライブ」なに?」

 

ウォズから出てきた答えに対して、俺は思わず声を出してしまう。

 

「このアナザーライダーは、音楽関連の事を襲っているようだね。

狙いは分からないがね」

 

「どうでも良い、ウォズ、アナザーライダーが出てくる時間は」

 

「今回はいつも以上にやる気満々だね」

 

「せっかくのライブを邪魔させるかよ」

 

それだけ言うと、俺はジクウドライバーを取り出す。

 

「時刻としては、そうだね。

ライブが始まって、少し経ったぐらいだね」

 

「開始部分は見れないか。

だけど、ラストは絶対に間に合うようにしないとな」

 

そして、ライブ当日の夜。

 

俺はライブ会場前でウォズが予想した場所で立っていると上空から何かがこちらに迫ってくるのが見えた。

 

「変身」

 

ライダータイム!仮面ライダージオウ!

 

その姿を確認すると共に、俺は素早く、手に持っていたライドウォッチを起動させ、ジオウへと変身する。

 

そして次に手に持っていたジカンギレードに電王ライドウォッチを装填する。

 

【電王!ギリギリシューティング!】

 

その音声と共に、銃口から出てくる電車のエネルギー弾で打ち落とす。

 

地上へと叩き落されたアナザーライダーはそのままむくりと起き上がり、こちらを睨み付ける。

 

俺もそれに合わせるようににらむ。

 

「悪いが、ライブは邪魔はさせないぞ」

 

俺はライブ会場前に迫っていたアナザーライダーへと睨み付けながら言葉を続ける。

 

「今日は翼さんにとっては大事なライブだからな。

こんな事で中止にさせるかよ」

 

その言葉と共に、俺は手に持った鎧武ライドウォッチを起動させる。

 

【鎧武】

 

起動させると共に、俺は鎧武ライドウォッチをジクウドライバーにセットし、同時に回す。

 

「変身」

 

【ライダータイム!仮面ライダージオウ!

アーマータイム!ソイヤ!鎧武!】

 

その音声が鳴り響くのと同時に、俺の上空から巨大なアーマーが降り注ぎ、俺に装着されるのと同時に開かれる。

 

開かれる事により両肩に巨大なオレンジを摸した錠前が装着され、その錠前には刀が2本、両手に2本、足には2本の合計6本の刀を持つ姿へと変わる。

 

「祝え!全ライダーの力を受け継ぎ、時空を超え、過去と未来をしらしめす時の王者。

その名も仮面ライダージオウ鎧武アーマー。

また一つ、ライダーの力が継承した瞬間である!」

 

「さぁ、ここからは、俺のステージだ!!」

 

その言葉と共に、俺は両手に持った大橙丸Zを構え、アナザーライダーと向き合う。

 

「キシャアアア!!」

 

アナザーライダーは俺のその構えを見ると共に、手を大きく広げ、その姿がよく見えた。

 

その身体はまるで蝙蝠を思わせる姿であり、身体のあらゆる場所で鎖が巻かれている。大きく腕を広げるだけで、そこから巨大な翼が生え、こちらに襲いかかってくる。

 

すぐに両手に持った大橙丸Zを構え、こちらに激突するアナザーライダーを受け止めると同時に、俺はアーマーに装着されている大橙丸Zを操作し、牽制する。

 

「ガアアァ!!

 

別の場所から襲いかかってきた攻撃に対して、驚くも、すぐに超音波を出し、俺の攻撃を防ぎ、身体にある鎖をこちらに向けて放ってくる。

 

鎖で体の身動きが取れなくなり、両手と背中にある大橙丸Zが使えなくなる。

 

「だけどな、こういう事もできるだよ!!」

 

俺はそう言うと、すぐに飛び上がり、足に装着されている大橙丸Zでアナザーライダーを遠ざけるのと同時に、俺はそのまま鎖を切り裂く。

 

「まだまだ終わっていないぜ」

 

そう言い、俺は再度構ると、空中から迫りつつアナザーライダーが火球を放ち、襲いかかって来るが、俺は大橙丸Zで円を描くと、円の中からオレンジが現れ、火球を落としていく。

 

そのまま火球を放ちながら、こちらへ迫りつつあるアナザーライダーに対して、俺の手はジクウドライバーに手を伸ばし、回す。

 

【フィニッシュタイム!鎧武!スカッシュ!タイムブレーク!】

 

その音声が鳴りながら、こちらに迫りつつあるアナザーライダーに対して、俺は両手で大橙丸Zを構えて、目の前までアナザーライダーが来るのと同時に

 

「はぁ!!」

 

俺は両手で構えた大橙丸Zを振り上げると、目の前に来ていたアナザーライダーは一瞬でオレンジの幻影に包み込まれる。

 

同時にアナザーライダーは輪切りになり、爆発する。

 

「ライブは」

 

そう言い、俺は後ろで行われているライブの方を見ると、こちらで行われていた戦いの影響があるのか、見てみる。

 

そこには、戦いの事に気づかず、誰もがライブを楽しんでいた。

 

「良かった」

 

『やっぱり、音楽は良いね』

 

「えぇ」

 

俺は後ろから聞こえた声に振り向くと、そこには優男と思われる人物が立っていた。

 

『これまでも、色々な人の音楽を聴いてきた。

それは、誰もが幸福にする事ができるから』

 

「俺もこうやって、遠くから聞いていても分かります。

翼さんも、色々な人が作り出す音楽は、人を幸せにする事ができると」

 

『だからこそ、この力は、そんな思いを守る為に使って欲しい』

 

その言葉を聞き取るのと同時に、俺の手元には蝙蝠を思わせる仮面が描かれたライドウォッチがあった。

 

「音楽か、思えば、多くの事があったな」

 

この会場を前にして、思い返せば全ての始まりがここからだった。

 

「俺が仮面ライダーとして始まった日も、響が事故にあったのも」

 

そう言いながら、俺は夜空を見つめる。

 

すると、後ろから出てきたウォズも共にいた。

 

「19あるライドウォッチの内、10個目を手に入れましたか」

 

「10個?

いや、他にもあるけど」

 

「重要なライドウォッチは10個です。

アギト、龍騎、ファイズ、ブレイド、電王、キバ、鎧武、ドライブ、エグゼイド、ビルド。これらは、とても重要なライドウォッチだ」

 

「でも、確か9個って、言ったが、もしかして」

 

「あぁ、だが手に入れるのは8個だから」

 

「どういう事だ?」

 

「私はそれ以上の事は言えない。

だが、全てが集まる時は近づいている。

その前に一つの試練がある」

 

「試練?」

 

「すぐに分かります」

 

その一言と共に、ウォズはすぐにいなくなる。

 

「試練、どういう意味なんだ」

 

そう疑問に思えたが、その答えはそう遠くなかった。



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アルティメットは止まらない

「ガディンギル?」

 

「あぁフィーネが言っていた言葉だけど」

 

「ガディンギルな」

 

ライブが終わり、俺の家で食事をしている間、フィーネが企んでいる事について話している。

 

「何か、ヒントがあればな」

 

「だが、アタシ達はそんな知識は「それでは私が説明しましょう」うわぁ!!

こいつはぁ!!」

 

「やぁ久しぶりだね、雪音クリス。

まぁ我が王の食事を食べているから、それぐらいの情報は渡して欲しいな」

 

「こいつは?」

 

「ウォズ、なんか俺と一緒にいる謎の男」

 

「それではあらためて、ガディンギルとはメソポタミアの都市、バビロン市のシュメル語での古代名で、「神の門」を意味する言葉だ」

 

「だからと言って、門って?」

 

「複数ですが、候補はあり、この周辺ではここに該当します」

 

その言葉と共に見せたのは

 

「ここって、二課の基地!?」

 

「この基地の地下には九郎ヶ岳遺跡と同じ遺跡があったらしい。

つまりは」

 

「クウガの力を利用としている?」

 

「けど、なんでだ?」

 

俺達は互いに疑問を持ちながら、今後の動きについて相談を行っていくが

 

「クリスは響達を頼めるか?」

 

「はぁ!!

なんで、アタシがっ!!」

 

「多分だけど、俺は響の近くにいると、何でも響を優先してしまうかもしれないから」

 

「いやぁ、確かに今までのお前の行動を見ていたら、納得できるけど」

 

「あはは、だから、絶対に頼めるクリスに頼みたいんだ」

 

「はぁ、貸しだ。

だけどな、こっちの戦いが終わったら、すぐに行く。

その時は文句を言うなよ」

 

「あぁ頼むぜ」

 

クリスから、その返答を答えると共に俺達は各々の目的地に向かう。

 

「それにしても、本当にここに遺跡なんてあったのか?」

 

「えぇ、かつて、仮面ライダークウガの力の元であったアークルも九郎ヶ岳遺跡から発見された所と同じ一族が作り出した遺跡です。

ただ」

 

「ただ?」

 

「封印されていたのはアークルよりも厄介な物ですが」

 

「厄介?」

 

どういう意味なんだ?

 

「それよりも、そろそろ現れますよ」

 

「あぁ」

 

その言葉を聞くと共に俺の目の前には何時の間にか巨大なノイズが現れており、学園へと攻め込もうとしていた。

 

「さてっと「何をするつもりだ」あっゲイツ」

 

俺がノイズへ向かって歩き出すと、俺が出てくるのに合わせるようにゲイツが出てくる。

 

「久しぶり、一ヶ月ぶりだな」

 

「あぁ、それにしても、やはり出てきたか」

 

「知っていたのか、この事を?」

 

「それでどうするつもりだ」

 

「ノイズを止めて、フィーネを倒す」

 

「そうか、だったら俺も倒すとする」

 

「俺をか?」

 

「今はまだだ」

 

「そうか」

 

相変わらず、読めない奴だが、それでも今は心強い仲間だ。

 

「行くぜ、ゲイツ」

 

「お前に言われなくても」

 

そう言いながら、俺達は目の前に迫りつつあるノイズの大群を見ながら、手に持ったライドウォッチを各々持ちながら、近づく。

 

ジオウ

 

ゲイツ

 

そして起動したライドウォッチをそのままベルトに差し込み、構えると共に

 

「「変身!!」」

 

同時にベルトを回した。

 

ライダータイム!仮面ライダージオウ!

 

ライダータイム!仮面ライダーゲイツ!

 

その音声が鳴り響くのと同時に、俺達は各々の武器を片手に迫っていたノイズを打ち抜いていく。

 

「今のは一体」

 

「あれは、仮面ライダー!?」

 

俺達の登場に対して驚きの声を出した軍人達だが、俺達はすぐに銃へと変え、手に持ったライドウォッチを装填する。

 

フィニッシュタイム!龍騎!スレスレシューティング!

 

フィニッシュタイム!デルタ!ギワギワシュート!

 

その音声が鳴り響くのと同時に俺の銃から炎の塊が放たれ、ゲイツの弓矢からは白い三角形を纏った炎が放たれ、周辺にいたノイズを全て片付ける。

 

「思った以上に簡単に倒せたか?」

 

「そう思うか?」

 

「まぁ違うよな」

 

その言葉に応えるように、炎の中から現れたのは二体のアナザーライダーだった。

 

「まさか、アナザーライダーが二体もいるとはな」

 

「2体だけで済むと思っているのか?」

 

その言葉を聞くと後ろを見ると5体のアナザーライダーが現れた。

 

「マジでかよ。

こんな時にアナザーライダーが出てくるとはな」

 

「確かに俺だけでは倒せないが」

 

「そうだな、でも…」

 

「「俺達だったら、勝てるよな!!」」

 

その言葉と共にジカンギレードを持ちながら、こちらに迫りつつあるアナザーライダーに対峙し、アナザーライダーはいた巨大な棍棒を振り下ろした。

 

その隙を突くようにカギ爪で俺の腹を切り裂く。

 

「ぐっ、ゲイツ!」

 

「あぁ!!」

 

俺が投げたライドウォッチを受け取るのと同時に手に持ったライドウォッチを発動する。

 

ドライブ

 

チェイサー

 

同時にジクウドライバーに挿入し、アナザーライダーの周辺を走り出す。

 

ライダータイム!仮面ライダージオウ!

アーマータイム!ドライブ!ドラーイブ!

 

【ライダータイム!仮面ライダーゲイツ!

アーマータイム!チェイサー!チェイサー!】

 

フィニッシュタイム!ヒッサツ!タイムブレーク!

 

フィニッシュタイム!ヒッサツ!タイムバースト!

 

その音声が鳴り響くのと同時に俺達は互いに赤と紫の帯を作り出し、アナザーライダー達に向けて、連続で当てる。

 

それにより、アナザーライダーが消滅する。

 

『誰もが諦める時があり、絶望する』

 

『それでも、決してその手で繋ぎとめた友情を忘れるな!!』

 

『『それが、希望になるから!!』』

 

「ゲイツ!!」

 

「分かっている!」

 

その声が聞こえるのと同時に俺達は新しく手に入れたライドウォッチを起動させる。

 

フォーゼ

 

ウィザード

 

ライダータイム!仮面ライダージオウ!

アーマータイム!3・2・1!フォーゼ!】

 

ライダータイム!仮面ライダーゲイツ!

アーマータイム!プリーズ!ウィザード!】

 

その音声が鳴り響くのと同時に、俺は新しく白いアーマーになり、手に装着された巨大なロケットを手に赤いカブト虫を模したアナザーライダーに向かって突撃する。

 

「ぐぅ!!」

 

「ふっ」

 

俺に狙いを定めた鬼のようなアナザーライダーは手に持った棍棒をこちらに向けて巨大な炎を放つが、ゲイツがその炎の前に出ると、目の前に巨大な魔法陣を作り出し炎を吸収する。

 

「これで」

 

「どうだ!!」

 

フィニッシュタイム!フォーゼ!リミット!タイムブレーク!

 

フィニッシュタイム!ウィザード!ストライク!タイムバースト!

 

その音声が鳴り響くのと同時に俺は身体を固めると同時にアナザーライダーに向かって回転蹴りを放つ。

 

それに合わせるようにゲイツも棍棒を持っているアナザーライダーに向かって魔法陣を通して、巨大化した足で蹴る。

 

その攻撃により、俺とゲイツが吹き飛ばした互いのアナザーライダーがぶつかり爆発する。

 

「あとは3体」

 

「だが、体力は保てるかどうか」

 

『お婆ちゃんが言っていた。

自身の限界が見えた時にこそ、新たな可能性が見えると』

 

『お前達が誰かを守る為に鍛えた成果は決して裏切らない』

 

「だよな」

 

「ここまでの俺の努力を見せてやる」

 

その言葉と共に俺達はさらに新しく手に持ったライドウォッチと入れ替える。

 

カブト

 

響鬼

 

ライダータイム!仮面ライダージオウ!

アーマータイム!響鬼!】

 

ライダータイム!仮面ライダーゲイツ!

アーマータイム!CHANGEBEETLE!カブト!】

 

その音声鳴るのと同時にゲイツはベルトに手を伸ばす。

 

フィニッシュタイム!カブト!クロックアップ!タイムバースト!

 

「使え、ジオウ」

 

「分かった」

 

その音声と共に、ゲイツの姿は居なくなるが、俺は受け取ったジカンザックスと一緒にジカンギレードに響鬼ライドウォッチを差し込む。

 

フィニッシュタイム!響鬼!ギリギリスラッシュ!

 

音が鳴り響くのと同時に、俺は二つの武器を構えると、それぞれに紫色のエネルギーがまるで太鼓のバチのように代わり、俺はアナザーライター達に向かっていく。

 

アナザーライダー達はすぐに散ろうとしたが、見えなくなったゲイツがまるでそれを阻止するように攻撃を仕掛け、一ヶ所へと集まっている所で俺はアナザーライダーの一体に当てる。

 

「はぁ!」

 

その言葉と共にアナザーライダーを中心に巨大な太鼓の紋章が現れると同時に、俺は太鼓をたたき始める。

 

今を持てる全ての力での攻撃と共に。

 

「せいっ、はぁ!!」

 

そして全てを叩き終えると共に、俺かま二つの剣をアナザーライダーへと叩き込むと同時に巨大な爆発で辺り一帯を吹き飛ばす。

 

「なんとか、倒せたか」

 

俺達はそう言いながら、既に倒れる寸前だが未だに終わらない戦いの為に、俺はなんとか力を入れて立ち上がる。

 

「あとはフィーネを止めるだけだ。

まだ立ち上がれるか」

 

「当たり前だ」

 

今はこっちに響達が向かっている。

 

そこで俺がこんな情けない姿を見せられるか。

 

「いやぁ、やっぱり凄いよ、ジオウは。

僕が用意した全てのアナザーライダーを倒しただけはあるよ」

 

「ウール!!」

 

すぐに立ち上がり、声の元を探すと、校舎の上でこちらを笑いながら見つめているウールがいた。

 

「お前が直接出てくるとはな。

丁度良い、ここでお前を捕まえれば、アナザーライダーはもう作れないだろ」

 

「そうかなぁ、でも今からはアナザーライダーを作る必要はないよ」

 

「なに?」

 

「だって、僕の王様の材料は既に揃っているから」

 

その言葉と共に、ウールは指パッチンをすると同時に、俺の足元が急に割れ、そこから溢れ出る何かが俺を包み込む。

 

「がっがあぁぁ!!」

 

「ジオウ!!」

 

目の前が全てが真っ暗になり、何もかもが見えなくなる。

 

手を伸ばしても、何も掴めず、ただ思考が定まらない。

 

「さて、ウォズのように言うんだったら、こうするかな」

 

黒くなる中で

 

「祝え!新たな王の誕生を!!

究極の闇で、全てを灰に返す、その力を!!」

 

「まさか、最初からこれが狙いだったのか」

 

「その名も仮面ライダージオウ アルティメットクウガアーマー!

ここに闇の王が誕生した」

 

ライダータイム!仮面ライダージオウ!アーマータイム!凄まじい戦士アルティメットクウガ

 

「ひびきぃ」

 

俺は今はいない妹の名前を呟く事しかできなかった。

 



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届けっ!その思い!

「これは一体」

 

響達はガディンギルを止める為に私立リディアン音楽院へと向かっていた。

 

だが、その道中の建物の様子は可笑しかった。

 

「これは何が?」

 

「本当に困った物よね」

 

「えっ!?」

 

後ろから聞こえてきた声に振り返ると、そこには櫻井了子が困ったように笑っていた。

 

「櫻井さんっ、無事だったんですね!!」

 

「えぇ、まったくウールの奴もとんでもない事をするわね。

ここまでするとは」

 

「櫻井女史、まさか」

 

「まぁ、その予想は合っているわね」

 

そのまま笑みを浮かべながら、櫻井はネフシュタンの鎧を身に着ける。

 

「まさか、これまでの事も、今ここで起こっている事も!!」

 

「アナザーライダー以外に関しては確かに行ったわ。

でもね、この出来事に関しては、もうすぐ来るわ」

 

「「「っ!!」」」

 

その言葉と共に、後ろから聞こえた音に振り替える。そこで響達が目にしたのは、これまで見た事のない仮面ライダーだった。

 

「あれは」

 

「ソウゴと同じ仮面ライダーの!!」

 

「っ!!」

 

その驚きと共に、ゆっくりとこちらに近づく音が聞こえ、見てみるとそこにはジオウがいた。

 

だがそのジオウはこれまで知っているジオウとは違った。

 

全身が黒い棘のような鎧を身に纏っており、ベルトには黒く変色したジオウライドウォッチと黒い靄によってよって覆われたライドウォッチが装填されていた。

 

そして何よりも、その顔に描かれていたライダーという文字は黒くなっていた。

 

「お兄ちゃん?」

 

「やぁ、立花響。

だけど、こいつはもう君の知る兄じゃないよ」

 

「何を言って」

 

その言葉を示すように、響の背後が突然爆発し、驚いて後ろを振り向くと炎が舞い上がっていた。

 

「危なかった所だね」

 

「ウォズ!!

てめぇなんか知っているのか!?」

 

「あぁ私としても、このような事は望んでいないからね」

 

「一体どういうことなんだ」

 

「今の我が王はこの地に封印されていた究極の闇によって、心を支配されている」

 

「究極の闇?」

 

「この地下にはかつて、仮面ライダークウガに蓄積された闇を払う為の遺跡があった。

だが、グロンギとの戦いで遺跡は崩壊し、闇はそのまま封印された」

 

「その闇は長い年月をかけて、より巨大な力を身に着け、今のジオウを支配している訳さ」

 

「それでは、このままではジオウは」

 

その言葉を聞き、響達はジオウを見つめる。

 

「なんでだよ、フィーネの事もあるのに、ソウゴも助けないと!!」

 

「・・・そうだねっ!!

お兄ちゃんも未来も絶対に助ける」

 

「あいつから任された以上、やらないとな!!」

 

その言葉で覚悟を決めるのと同時に、

 

「Balwisyall Nescell gungnir tron」

 

「Imyuteus amenohabakiri tron」

 

「Killiter Ichaival tron」

 

その歌声と共にシンフォギアを身に纏い、響はジオウの元へ、翼とクリスはフィーネの元へと向かった。

 

「立花響だけで、ジオウを倒せるとでも思っているのか?」

 

「立花は倒すなんて、考えていない」

 

「取り戻したいと考えているだけだ!!」

 

その言葉のまま、響は目の前にいるジオウへの説得の為に言葉を出し続ける。

 

「お兄ちゃんっ!!」

 

何度も、その言葉が届くのを信じ続けるように、手を伸ばす。

 

だがその度に、ジオウは響を突き放していく。

 

「無駄だよ、彼の心は既に闇によって支配されている。

君では元に戻す事なんて、できないよ」

 

そう言い、ウールは響を諦めさせようとする。

 

その先では、フィーネと翼が戦っている隙に、ガディンギルを止める為にクリスが空へ跳んだ。

 

「君では何も救えない。

この場にいる仲間も、君の帰りを待っている友達も、そして目の前にいる兄もね!!」

 

その言葉と共に響は目を閉じた。

 

「諦めるなんていう選択肢なんて、ないよ!!」

 

しかし言葉と共に、響は立ち上がる。

 

「救えないなんて、諦めたら、終わってしまう。

それを教えてくれたのはお兄ちゃんだから」

 

握り締めた拳と共に、響は再び目の前にいるジオウを見る。

 

「2年前から、ずっと守ってくれたお兄ちゃんを」

 

そうして、走り、ジオウへ、ソウゴへと込めた思いの拳がジオウへと当たる。

 

「今度は私が守るから」

 

だが、拳はジオウによって、受け止められてしまう。

 

「ここまでよく戦ったね。

だけど、終わりだよ、君はこの場で死ぬから」

 

その言葉を聴きながらも、響は決して諦めないように真っすぐとジオウを見つめる。

 

そして、ウールの言葉に従うようにジオウの拳が響へと振り下ろされようとしたが

 

「えっ?」

 

出てきたのは、ウールの驚きの声だった。

 

その言葉の通り、ジオウの拳は響の前で止まっていた。

 

「どういう事なんだ!?」

 

突然の出来事に動揺を隠せなかった。

 

「どうやら上手くいったみたいだな」

 

その言葉が聞こえ、ウールは振り向く。銀色のオーロラのような壁が現れ、そこから出てきたのは黒いコートを身に纏ったピンク色のカメラを持った男だった。

 

「お前はっ!!」

 

「あなたは一体」

 

「馬鹿な!!

あれは究極の闇だぞ!!

僕が探し出した究極の存在なはずなのに、なんで!!」

 

「当たり前だ、そんなのでこいつの思いは消えない」

 

「っ!!」

 

男はそのままウールの言葉を簡単に否定し、笑みを浮かべる。

 

「誰?」

 

「お前はっ!?」

 

「2年間、こいつは大切な人の為に力を使っていた。

それはやがて広がるが、変わらないのが一つあった。

誰かの笑顔を守りたい、そんな思いは究極の闇なんかに屈しない力を持っている」

 

「お前はっ!!」

 

「ただの届け物をしに来ただけの旅人だ。

受け取れ」

 

その言葉と共に、男の手にはピンク色の光が現れ、その光は響達の元へ行き、黒い鎧を身に纏っていたジオウは光によって剥がされ、そこからソウゴが出てきたのだった。

 

「お兄ちゃん!!」

 

「待たせたな」

 



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届いた思いはっ!!

「ここは」

 

目が覚めると、周りは真っ黒になっており、何もかも見えなかった。

 

「確か、あの時ゲイツと一緒に戦ってから下から出てきた闇が俺を覆ってっ!!

本当に、どこなんだ?」

 

俺は立ち上がると、何かの気配を感じ、後ろを振り向くと、そこに蝙蝠や蜘蛛を模した怪物が現れた。

 

「あれは、クウガの記録に出てきた奴!!」

 

「ジゴグ、ゴラゲゾボンジャリンババビギズレス」

 

「っ!?」

 

何を喋っているのか、分からず、俺はすぐにジオウに変身する為にジクウドライバーを取り出そうとしたが、ジクウドライバーが無かった。

 

「なっ!?」

 

「ルザザ、ボボパゴラゲンボボソンババ、ゴボビデスドパゴンザギギバギ」

 

「あぁ、言っている事、全然分からねぇ!!」

 

とにかく、今は戦う事ができない以上は

 

「まったく、ここまで色々な場所を巡っていたが、まさかこんな所があるとはな」

 

「えっ?」

 

後ろから聞こえてきた声に、思わず振り向くと、そこには普通の男性が立っていた。

 

黒いコートを身に纏っていたが、ピンク色のカメラを持っていた。

 

だが、その手に持っているのはピンク色の丸いバックルで、それはジクウドライバーに僅かだが似ていた。

 

「ビガラパギダダギ!!」

 

その言葉を聞き、笑みを浮かびながら、男は手に持ったバックルを腰に回し、手に持ったカードを目の前にいる闇に向けて見せつける。

 

「通りすがりの仮面ライダーだ、覚えておけ!変身っ!!」

 

カメンライド!ディケイド!

 

その音声が鳴り響くのと同時に目の前にいる人物を中心に幾つもの幻影が現れ、男へと包み込むと、そこに現れたのは俺がよく知る仮面ライダーが立っていた。

 

「仮面ライダー!?」

 

「少し待っていろ、後輩」

 

「ディケイド?」

 

ベルトから鳴った音からディケイドという名前と思ってしまう。

 

それ以上に、俺の事を後輩と言ったディケイドはふてぶてしい態度で、怪物達を見つめる。

 

怪物達はディケイドに向かって襲い掛かるが、ディケイドは腰に装着されていた物を取ると、それを剣に変形させて切り裂く。

 

その戦い方はまるで全てを見透かしたように攻撃を避け、素早く行っていく。

 

「今度はこっちをやってみるか」

 

そう言い、ディケイドは新しくカードを取り出すと、そのまま一枚のカードを自身のベルトへと入れる。

 

カメンライド!エグゼイド!

 

その音声が鳴り響くと、ディケイドの目の前に等身大のボードが現れ、それを擦り抜けると、なんとエグゼイドへと姿に変わっていた。

 

「まさか、俺と同じように」

 

『ガシャコンブレイカー!』

 

その音声と共に、ディケイドの手には俺が使っているガシャコンブレイカー・ブレイカーとよく似た形をしたハンマーを取り出し、近づく敵に攻撃を仕掛けていく。

 

その度に《HIT!》という音が出ており、戦い方を見ても、エグゼイドアーマーと同じ戦いであるので、疑う余地もなかった。

 

「次はこれだ」

 

カメンライド!W

 

音声が鳴り響くと、ディケイドを中心に突風が巻き起こり、周りに集まっていた敵を宙へと吹き飛ばすと共に現れたのは緑黒の二色に別れている仮面ライダーになっていた。

 

「あれは確か、ここに来る前に倒したアナザーライダーと同じ、つまりは俺の知らない仮面ライダー!!」

 

その言葉と共に風が止むのに合わせて、ディケイドは次々と敵を一ヶ所へと集めるように蹴り上げると、元のディケイドの姿へと戻る。

 

「これでとどめだ」

 

そう言い、ディケイドが取り出したカードをベルトに差し込む。

 

ファイナルアタックライド!ディディディディケイド!!

 

音声が鳴り終えるのと同時にディケイドの目の前には金色のカードのエフェクトが現れ、ディケイドは宙に跳ぶのと同時にカードに向けて蹴る。

 

それにより、カードを擦り抜けていき、一ヶ所に集まっている敵達を全て倒す。

 

「凄い」

 

これまで見た事のない華麗な戦いに俺は思わず声を出してしまうが、それよりも

 

「なぁ、ここはどこなのか分かるのか?」

 

「ここはお前の心の中だ、立花ソウゴ」

 

「えっ?」

 

いきなり何を言っているのか疑問に思ったが、爆炎の中から男は黒いコートを身に纏い、ピンク色のカメラをこちらに向けながら現れた。

 

「俺の名前は門矢士。

またの名を仮面ライダーディケイドだ」

 

「ディケイド」

 

まさか、ここで新しいライダーに会えるとは。

 

「それよりもここは一体?」

 

「ここはお前の心の中の世界だ」

 

「心?」

 

「俺としても最初は疑問だったが、お前、この道中見た事なかったか?」

 

「確かに、俺が前に住んでいた町にそっくりでしたけど」

 

「あぁそして、この世界がほとんど黒くなっているのは、あれが原因だ」

 

その言葉と共に銀色のカーテンが現れ、見てみると、そこには真っ黒な茨のような鎧を身にまっとたジオウがいた。

 

そのジオウが手を伸ばした相手は響だった。

 

「響っ!!」

 

「ぐっ!!」

 

目の前には俺が戦っていたリディアンがあったが、そこには響達とゲイツが、金色の鎧をまとった女性と黒い鎧を身に着けている俺と戦っていた。

 

「お兄ちゃん!!」

 

「響っ!!

くっそぉ!!」

 

「これはあくまでも外の景色を映し出しているだけだ。

精神だけになっているお前では、声すら届けられない」

 

「そんなっ!!」

 

これまで守れたはずの力が、今は守るべき存在を傷つけている。

 

その事に、俺の心は壊れそうになり、その場で崩れ落ちる。

 

「お前が受け継いだ力はその程度なのか」

 

「えっ?」

 

そんな俺を無理矢理立たせるように門矢さんは俺の腕を掴み、叫ぶ。

 

「お前がここまで手にした力は誰かを傷つける為に使ってきたのか?

その本意は、誰かを殺す事だったのか?」

 

「違う、俺は」

 

俺は守る為にこの力を使いたい。

 

「それが、今のお前を保っている。

それに、お前が守ってきた奴らは、お前が思っていた以上にずっと強い」

 

「っ!!」

 

その言葉を聞き、俺は目の前の光景を見る。

 

そこにはクリスがその命を賭けてまでガディンギルを止め、風鳴さんがフィーネを命懸けで止め、そして響は

 

「私は諦めない」

 

ボロボロになった状態になりながらも、俺へと手を伸ばしていた。

 

「2年前から、ずっと守ってくれたお兄ちゃんを」

 

その手はやがて俺の手を握り締める。

 

「今度は私が守るから」

 

そんな響に対して、俺は無慈悲にも拳を振り下ろそうとした。

 

「響っ!!」

 

その時、既に無我夢中になり、手を伸ばすと、俺の右腕は消えた。

 

「えっ」

 

「これは」

 

「どうやら上手くいったみたいだな」

 

すると、俺の身体は右腕から徐々に消えていき、目の前にいる黒い鎧はそれに合わせるように離れようとしていた。

 

「アーマーが」

 

「消えている?」

 

「馬鹿な!!

あれは究極の闇だぞ!!

僕が探し出した究極の存在なはずなのに、なんで!!」

 

「当たり前だ、そんなのでこいつの思いは消えない」

 

「っ!!」

 

門矢さんはその言葉を言うように目の前の壁から俺よりも先に出てきた。

 

「誰?」

 

「お前はっ!?」

 

「2年間、こいつは大切な人の為に力を使っていた。

それはやがて広がるが、変わらないのが一つあった。

誰かの笑顔を守りたい、そんな思いは究極の闇なんかに屈しない力を持っている」

 

「お前はっ!!」

 

「ただの届け物をしに来ただけの旅人だ。

受け取れ」

 

その言葉と共に、門矢さんから放たれた光は俺の腕に装着されていた特殊な形をしたライドウォッチに吸い込まれ、その姿を変える。

 

「お兄ちゃん!!」

 

「待たせたな」

 

その言葉と共に、俺は響の手を握り締めながら、身に纏っていた黒いアーマーを脱ぎ捨てる。

 

それにより、黒いアーマーに纏われていた闇は何十という怪物へと変わっていった。

 

「響、ここからは俺に任せておいてくれ」

 

「でも」

 

「未来が、お前の助けを待っている」

 

「っ!!」

 

その言葉を聞き、眼を閉じると共に拳を握る。

 

「頼むぞ」

 

「分かった」

 

それだけの受け答えすると、俺は手に新たなライドウォッチを持つ。

 

「どうやら、元には戻ったようだな」

 

「ありがとうな、響を守ってくれて」

 

「俺にとっても、彼女は大切な存在だからな」

 

「・・・一応聞くが、それは恋人としてか?」

 

「そんな訳ではない」

 

「なにっ!!響が可愛くないとでも!!」

 

「あぁ五月蠅い!

たくっ、帰ってきた途端にこれか」

 

「いい加減にしろ、向こうは待ちくたびれているぞ」

 

そう言われ、見てみるとウールは怒りの形相でこちらを睨んでいた。

 

「どうして僕の計画通りにいかないのかなぁ?

こうなったら、本当に最後の手段を使わないとねぇ!!」

 

そう言い取り出したのはライドウォッチだが、描かれているのは仮面ライダーではないが

 

「奴は、まさかっ!!」

 

ン・ダグバ・ゼバ

 

「あれはライダーウォッチなのか?」

 

「いいや、違うね。

これは君達が思っている物ではないよ!!」

 

その言葉と共にウールは自身にそのライドウォッチを押し込むと共に周りにあった闇はウールへと吸い込まれていき、姿を現した。

 

そこに出てきたのはこれまで見てきたアナザーライダーのような歪な形ではなく、黒い目に金色の鎧を身に着けた白い戦士が現れた。

 

その見た目はまるで仮面ライダーを思わせるような姿をしており、真っすぐと見つめていた。

 

「本来ならばアナザーライダーとは元の仮面ライダーの姿や力を歪に変えた存在。

だが元々ライダー達と対峙していた存在は歪であり、それがアナザーになれば、正常な戦士の姿になる訳か」

 

「これこそが、ライダーと対等な力を持ち、別の可能性になった形。

僕はアナザーダグバだからね!!」

 

その言葉と共にウールを中心に闇の瘴気が溢れ出る。

 

「止めてやるよ、もう俺は闇に屈しないから!!」

 

「未来を変える為に」

 

「誰かの為に」

 

「「「お前を止める!!」」」

 

その言葉と共に、俺達は各々の変身アイテムを作動させる。

 

ジオウ】【ディケイド

 

【ゲイツ】

 

「「「変身!!」」」

 

ライダータイム!仮面ライダージオウ!

アーマータイム!カメンライド!ワーオ!ディケイディケイディケイ!ディケイド!!】

 

ライダータイム!仮面ライダーゲイツ

 

カメンライド!ディケイド

 

変身を終わらせると共に、目の前にウォズが笑顔で現れる。

 

「我が王よ、復活、おめでとうございます!!」

 

「あぁ、悪いがゆっくりと聞いている暇はない」

 

「お構いなく、私はただ言うだけですから」

 

そう言い、ウォズは俺達に道を譲ると共に、声を高らかに言う。

 

「祝え!全ライダーの力を受け継ぎ、過去と未来を知らしめる時の王者!

その名も仮面ライダージオウ ディケイドアーマー!

まさに再誕の瞬間である!!」

 

そのウォズの声と共に、俺達とアナザーダグバとの戦いが始まった。



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受け継がれる19の力

ソウゴSide

 

「例え、仮面ライダーが三人集まった所で今の僕には勝てない!!」

 

その叫び声と共に、こちらに向かって勢いよく手を出すのを見た俺達はその場から一斉に飛び上がると、その場から炎が出てくる。

 

「奴の持っている能力は厄介だ。

注意して、戦え」

 

「あぁ」

 

「分かっている」

 

その言葉に合わせるのと同時に、俺の目の前に出てきたのはこれまで使っていたジカンギレードとも、アーマーに備わっている武器とも何かが違う武器だった。

 

「なるほど、19人のライダーの力を持っているだけある」

 

「19人?」

 

その言葉を聞き取るのと同時に、俺の腕を見てみると、そこにはこれまで手に入れたライドウォッチとは違うライドウォッチがあった。

 

「一体何時の間に?」

 

「あいつはずっと見守っていたという事だ。

俺がこの世界に来た時から、あいつは遠くから見守っていたようだ」

 

「そうだったのか」

 

そう言われ、俺は腕の中に収まっているライドウォッチを見つめる。遠くであの人が見守っていたのが分かると、なんだか負ける気がしない。

 

「そんな武器が出たぐらいで、どうにかなるか!!」

 

「いいやっ!!

なんとかできる!!」

 

その言葉と共に、俺は手に持った剣にあるダイヤルを回して、一つのマークを選択する。

 

【キバ!デュアルタイムブレーク!】

 

その音声が流れるのと同時に、目の前に迫っていた何かに向けて俺は剣を振り下ろすと、剣から金色の蝙蝠が現れて、全てを吹き飛ばす。

 

「すっすげぇ!!」

 

「当たり前だ、それよりもライドウォッチをベルトにもう一つ装填してみろ」

 

「あっ、本当だ」

 

見てみると、ディケイドライドウォッチに空きがあるのを確認し、俺はさっそく新しいライドウォッチであるクウガを装填する。

 

【ファイナルフォームタイム!ク・ク・ク・クウガ!!】

 

その音声が鳴り響くのと同時に俺の手足には赤い装甲と金色の線が描かれており、右足には特に金色の装具が付けられていた。

 

「なんだ、これはっ!?」

 

全身から感じるエネルギーに対して、俺は震え上がりそうになるが、足にエネルギーを籠めながらウールに向かって走り出し、そのままクウガの映像で見た蹴りを再現するように攻撃する。

 

「ぐぅっ!!

なんだ、この力はっ!!」

 

「ぐぅ!!」

 

俺自身で放った蹴りに思わず、後ろへと飛んでしまい、装填していたライドウォッチがすぐに飛び出る。

 

「一体、何が!?」

 

「よりにもよって、クウガか。

おい、もうクウガは使うな、それは危険だ」

 

「あぁ」

 

確かに、後から出てくる疲労感は凄まじい。

 

先程の蹴りの威力はこれまで出したどの技よりも強力だが

 

「これはとっておきだな。

だけど」

 

この戦いに勝つには、この力が必要だ。

 

なぜかそう思え、俺は足を踏みながら、ウールを見つめる。

 

「まったく、無茶な事ばかりする」

 

「まぁ良いが、未だに終わっていないからな」

 

その言葉と共に土さんとゲイツは各々に新たなアイテムを取り出す。

 

【カメンライド!ドライブ!】

 

【ライダータイム!仮面ライダーゲイツ!

アーマータイム!コンプリート!カイザ!】

 

その音声と共に土さんの姿はドライブへ、ゲイツは俺が変身しているファイズとは色が違うアーマーを身に纏い、手にジカンザックスを持ち、ウールへと突っ込む。

 

「ぐっ、確かに今のは驚いたけど、それだけの話だっ!!」

 

【フィニッシュタイム!カイザ!ギワギワシューティング!】

 

そう言い、ウールはゲイツ達に向かって攻撃を放つが、ドライブに変わったディケイドは軽々と避け、ゲイツは武器を弓へと変えて、ウールに向けて放った。

 

それにより、ウールの前に金色の四角形のエネルギーが形成され、そこに向かって走り出す。

 

そして、ウールの前へと突っ込み、攻撃を与え、土さんはウールを囲い込むように攻撃を与える。

 

「鬱陶しい!!」

 

そう言い、二人を勢いよく吹き飛ばし、それを見つめると手に持った槍を俺に投げてくる。

 

【ファイナルフォームタイム!ガ・ガ・ガ・ガイム!】

 

その音声が鳴り響くのと同時に、先程とは違いオレンジ色の鎧を身に纏った俺は二人の前に飛び出すと、圧倒的な防御力でその攻撃を防ぐ。

 

「ぐっ」

 

「はぁ、なんとかできたか?」

 

「十分だ」

 

【カメンライド!ゴースト!】

 

【ファイナルアタックライド!ゴ・ゴ・ゴ・ゴースト!!】

 

「はぁ」

 

その音と共に後ろで新たな姿へと変わった土さんは俺の後ろから上空へと飛び、同時にウールに向かって蹴り上げる。

 

「ぐっ」

 

「まだまだ!!」

 

それに続くように、俺はベルトに装填されていたディケイドライドウォッチをジカンギレードに装填する。

 

【フィニッシュタイム!ディケイド!スレスレシューティング!】

 

「はぁ!!」

 

俺はそのままジカンギレードを構えると、オレンジ色のエネルギーがジカンギレードの銃身に集まり、ウールへと向かう。

 

「がはぁ、けどまだぁ!!」

 

「ウール、お前は一体何を望んでいるんだ?」

 

「決まっているだろ!!

僕達の為に動く時の王者の作り出す事!!

けど、この力があれば、もうその必要はない!!」

 

「・・・なんで、そんなに怖がっているんだ?」

 

「はぁ、何を言っているんだ!?」

 

そう言いながらもウールはこちらに手を向ける。

 

「甘く見るな。

俺はいつも響と一緒にいた。

だからこそ、分かるんだよ、怖がる気持ちが」

 

「いきなり喋って説教か!!」

 

「さぁな、でもさ、さっきからの力の使い方、まるで怖い物を離そうとしているようだが?」

 

その言葉の通り、俺達の攻撃が当たりそうになると、これまで見たことがない程に焦っているようだった。

 

その意味は読み取れた。

 

「黙れ黙れ黙れっ!!僕は、僕はぁ」

 

「すいません、力、貸してくれ」

 

その言葉と共に、俺はクウガライドウォッチを見せると、ため息を吐きながら、二人は新しく取り出す。

 

「まったく、お前は」

 

「いいだろう、自滅覚悟でいけ」

 

【ファイナルアタックライド!ディ・ディ・ディ・ディケイド!】

 

【フィニッシュタイム!タイムバースト!】

 

その音声が鳴るのと同時に、左右に分かれて各々から放たれる蹴りがウールへと向かう。

 

だが、ウールはすぐさまに二人の攻撃を防ぐように炎の壁を作り出す。

 

「ぐうぅ!!」

 

「終わらせる」

 

その言葉を合図に俺は手に持ったクウガライドウォッチを再び装填する。

 

そうする事により、再びあの姿へと変わる。

 

【ファイナルフォームタイム!ク・ク・ク・クウガ!】

 

姿が変わり、俺は再度ジクウドライバーを回す。

 

【フィニッシュタイム!ディケイド!アタック!タイムブレーク!】

 

その音声と共に、俺の目の前には古代文字が浮かび上がり、そのまま俺は古代文字を通り過ぎるように走り、ウールへと向かって蹴る。

 

「まだっ!!」

 

ウールはすぐに防御を行うように炎の壁を作るが、俺の蹴りと壁がぶつかり合い、周りに火が飛び散っていき、戦いは続く。

 

「はあぁ!!」

 

炎と炎のぶつかり合いは全ての力が出し切るように一瞬が長い時間のように通り過ぎるようだった。

 

「お前だって、所詮はこんな使い方しかできない!!

誰かを救うなんていう綺麗事など、糞くらえだ!!」

 

「確かに、世の中は綺麗事だけじゃできないかもしれない」

 

『だけど、誰もがそう言うからこそ誰もがそれを現実にしたいんだ』

 

「目の前にいるお前も助ける。

その綺麗事を突き通す為に、俺は今は戦っている」

 

『本当は暴力でしかやり取りしかできないのなんて、悲しすぎる』

 

「だからこそ」

 

『だからこそ』

 

「『俺は自分が大切だと思うモノを守りたい!

だから、この力があるんだ!!』」

 

そうして、炎の壁とのぶつかり合う中で、聞こえてくる声と共に放った蹴りはやがて炎の壁を突き破りウールへと激突する。

 

「はああぁ!!」

 

「がはぁ!!}

 

そして、ウールは俺の蹴りにより、ダメージを与えられると同時にアナザーダグバの姿から元の少年のような姿へと戻り、変身に使われたアイテムは同時に消滅した。

 

「はぁはぁ、なんとかなったか」

 

「無茶な奴だぜ」

 

そう言われながらも、倒れそうな俺を土さんとゲイツがなんとか支えてくれる。

 

「まだ、終わっちゃいない」

 

「あぁ終わっていない。

ウール、お前と話さないといけない」

 

「話してどうなる?

僕は君達の味方になるつもりなんてないんだから」

 

「だとしても、ウールが本当に望む事はなんだ?」

 

「本当だと?」

 

「アナザーライダーを生み出して、自身も怪物のような力を手に入れて、何から逃げたいんだ」

 

「・・・そんなのっ、教える訳ないだろ!!」

 

そう言いウールは立ち上がる。

 

「今回は負けを認めるよ。

君は想像以上に強い、けど戦いはまだ終わっていない!!」

 

「分かっている、何度でも来い。

その度に、お前を止めてやる」

 

「・・・」

 

そう言うと、ウールはその場から消えていった。

 

本当は捕まえたかったが、ウール自身が変わってくれる事を願えば、この場で捕まえるなんて間違っているからな。

 

「お前、本当に馬鹿だな。

そう簡単に変わってくれるとでも思うか?」

 

「全然、だけど、少しずつ変われば良いさ」

 

「そうか、まぁ今回はここまでらしいな」

 

そう言い、土さんの背後には銀色の壁が現れる。

 

「俺はまた旅に出る。

今度会う時はもう少し強くなっておけ」

 

「ありがとうございました!!」

 

その声を聞き取ると、今度こそ土さんが消えていった。

 

「ジオウ、どうやら戦いは終わったらしいな」

 

「あぁ響達もな」

 

そう言い、後ろを見ると、既に戦いを終えたように見えた。

 

そして、ゆっくりとだが、俺達は歩いていくと、そこには前までに見えたシンフォギアとは別の物へと変わっていた響達だった。

 

「お兄ちゃん」

 

「・・・伝えられたか?」

 

あえて、俺は響にこの事を聞いた。

 

フィーネの事も、彼女が化けていた櫻井了子という女性とも、俺はほとんど面識はなく、どういう関係だったのか分からない。

 

でも

 

「うん、そして受け取った。

私の自分の中の歌を信じなさいって」

 

「そうか」

 

そう言われた以上は

 

「止めないとな」

 

「うん」

 

俺達は上を見ると、そこにはこちらに向かってくる巨大な欠片があり、あれがなんなのかなんて、さっぱり分からないが

 

「ゲイツ、最後に手伝ってくれるか?」

 

「あれを止めなければ、俺も困るからな」

 

「頼むぜ」

 

その言葉と共に、俺たちの後ろに出てきたのは俺のタイムマジーンと、俺のとは別の赤い色のタイムマジーンだった。

 

そのタイムマジーンがロボへと変わり、空を飛び始めると、俺達の間で一緒に飛んでくる響達の歌声が聞こえる。

 

タイムマジーンを操縦している時、響達を送るように背中に乗せ、欠片の前へと行く。

 

「あぁ、止めて見せる!!」

 

ウールSide

 

「くっそ」

 

僕はイラついている。

 

あのジオウに倒された事もそうだけど、なぜかその言葉をどこか受け入れそうになっている僕がいる事に。

 

「失敗したようね、ウール」

 

「五月蠅い!!

けど、本当にどうして」

 

「お前はジオウを舐めすぎた。

それしかない」

 

そう言いながら後ろを睨むと、そこには既にオーラとスウォルツが座っていた。

 

「それにしても、こうやって見ると凄いわね。

ルナアタックは」

 

「歴史にも残った大災害だからな。

まぁ、シンフォギアによって阻止されたが、まさかジオウまで加わるとはな」

 

そう、この世界において、なぜかジオウとシンフォギアは協力している。

 

疑問にしか思えない事が起きている。

 

「けど、どうするの?

あいつ、オーマジオウになる為のウォッチを全部集めたわよ」

 

「心配はない。

ウォズがどのように考えても、今の奴はオーマジオウには決してならない」

 

オーラはそう言い、これからの事について話そうとするけど、スウォルツの奴はなぜか自信があるかのように応える。

 

「どうしてよ?」

 

「なんだって、とっておきの枷があるからな。

それが外れない限り、決して奴はオーマジオウにはならない」

 

「枷ってもしかして立花響の事?」

 

この歴史において、ジオウを見ていたけど、なぜか立花響の事を執着的に守っている。

 

疑問にしか思えないような行動だったけど

 

「けど、可笑しいわ。

だって、立花響とジオウが兄妹なんて」

 

「既に歴史は大きく変わっているからな。

俺達が知らない、何かがあるからな」

 

「それにしては楽しそうね?」

 

「当たり前だ、本来のアナザーライダー以外のウォッチもこうして出来上がったからな」

 

「それ、結局なんなの?

僕が使ったダグバもそうだけど」

 

「仮面ライダーがもしも人々を救う英雄ならば、これは人々に恐怖を刻み込んだ存在。

そうだな、あえて名を付けるならばヴィランウォッチ」

 

「ヴィラン、敵っていう意味でそのままね」

 

「あぁだが、これ程ぴったりな名前もそうないだろ。

さて、再び決めるとするか、王の選定を」

 

そう言い、スウォルツは空に浮かぶ月の欠片を見つめながら笑っている。

 

そんな行動を見て、僕はイラつく中で思ってしまう。

 

もしも、あの時、手を取っていたら、変われたのか

 

「くだらない」

 

僕はそう言いながらイラつきながら、眼を閉じる。

 



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番外ラジオ ミライダー解説 シャーマン編

このSSはKGrxさんが考えたシャーマンがもしも映像化した場合の話です。
今回はソウゴと響がもしもあるシャーマン1話を見たのを解説している動画です。
セリフだけなので、注意してください。



「勝手に妄想!仮面ライダー!!」

 

「これは一体何のコーナーなの?」

 

「このコーナーは読者から集めた未来の仮面ライダーのストーリーを勝手に考えて、紹介するコーナーだ」

 

「へぇ、それって大丈夫なの?」

 

「あぁ、無許可だ!!」

 

「それは大丈夫だとは言えないと思うけど?」

 

「とりあえず、最初に紹介するのは、仮面ライダーシャーマンだ」

 

「これって、確か」

 

「あぁ記念すべき、この小説最初の未来の仮面ライダーだ」

 

「あくまで、このストーリーは、作者が考えたストーリーだから、実際は違うと思うよ」

 

「シャーマンの物語の舞台になっているのは運命町と呼ばれている街。

そこは昨今、様々な占いが出た場所として有名で、全ての占いはここから始まったと言われていた」

 

「そんな運命町の中でも一番有名な人物である婆様がある予言をした」

 

『まもなく世界の運命が終わる!!』

 

「その予言に応えるように、人々に次々と不運な事故が起き始めた。

それは人々の運を吸い込み、自身の運の向上する事を目的にした教団の仕業だった」

 

「運を吸い取るって、なんだか嫌だな?」

 

「運を吸い込まれた事により、これまでバランスを保っていた世界は崩れる。

それを阻止する為に立ち上がったのが仮面ライダーシャーマンに変身する主人公、梅井星。」

 

「シャーマンに変身するきっかけはなんだったの?」

 

「シャーマンになった当初の目的は自分の大切な妹の大切な手術を成功させる為だったんだ」

 

「えっ?」

 

「可能性が1%しかない手術で、奇跡を頼るような中で、教壇はその成功率を上げる運すら取ろうとした」

 

『信じる事すら奪おうとする、お前達に俺は負けない!!』

 

「その時、梅井の元に来たのは梅井の家に伝わっていたタロットカードだった。

タロットカードは運を守る事ができる力を持っており、梅井はその力を使い、変身する」

 

「わぁきらきらしている!!」

 

「シャーマンが変身している基本形態はスター。

様々な幸運を呼び寄せる事ができ、危機的状況でも切り抜ける事ができる運を味方にする事ができるんだ」

 

「ラッキーマン?」

 

「あれは宇宙一ラッキーだからな。

シャーマンの場合は、自分を信じた結果、幸運になるんだ」

 

「自分で運命を掴み取るライダーか!!」

 

「そしてシャーマンが戦った事により妹の手術は上手くいったんだ。

だけど、教壇はシャーマンの持つタロットカードを狙って様々な刺客を放つ」

 

「うわぁ、占いに関する敵ばっかりだ」

 

「あぁ、だがシャーマンは新たな敵が出てくる度に様々なカードを手に入れ、姿を手に入れる」

 

「ストロング、なんだか力強い感じだね?」

 

「タワーは自身の運を下げるけど、スターでは与えられないようなダメージを敵にも与える事ができる博打な姿だ」

 

「こうして、シャーマンは人々の運命を守る戦いが始まるんだ」

 

「仮面ライダーシャーマン!!

楽しみにね」

 

「まぁ勝手にだから、実際に出るかどうかは分からないけどな



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戦姫絶唱シンフォギアG編 特急電車、忍助っ人見参!!

「ウェル博士、早くこちらに」

 

「えぇ」

 

ルナアタックから数ヶ月、あれから俺は二課の所属となっており、一般的には謎のシンフォギアであるジオウの持ち主として登録されている。

 

クウガと同じ存在でもあって、二課の預かりに疑問を持っている声は沢山あったらしいが、ウォズが何やら手を回したらしい。

 

そして今日はフィーネが持っていた聖遺物の一つであるソロモンの杖をとある所へと持ち運ぶ任務だった。

 

響とクリスは今は外にいるノイズと戦っており、俺は今回の任務での責任者でもあるウェル博士を護衛する為に歩いている。

 

「それにしても、僕としては光栄だよ。

君のような英雄と会えるのを」

 

「英雄?

何を馬鹿な事を」

 

「組織配属前から人々を救っていた姿は、海外でも多くの人々が知っていたよ。

かつての未確認生命体4号のような人類の味方の存在を知って、僕は胸が高鳴った」

 

「そうか」

 

それを言われ、俺は少し恥ずかしい。

 

未だにクウガへとたどり着いていない中で、どこまでいけるか。

 

そう疑問に思っていながら走っていると、何か奇妙な気配を感じ、俺は足を止める。

 

「どうしたの?」

 

「この気配、まさかっ!!」

 

俺はすぐにその気配を知るのと同時に、ジクウドライバーを手に持つと、ぐっと首を絞める力と共に壁に叩きつけられる。

 

「ぐっ」

 

「アナザーライダー!!」

 

そこに現れたアナザーライダーの見た目はまるで忍者を思わせる姿でありながら、身体のあらゆる所に髑髏があり、気味が悪かった。

 

アナザーライダーの出現に驚き、一緒にいたあおいさんは叫び銃を取り出すが次の瞬間

 

「うわぁ!!」

 

突然目の前に現れたアナザーライダーが俺を掴むと、そのまま電車の壁に激突させたと思ったが、次の瞬間、俺が見えたのは電車の外だった。

 

「ぐっ!!」

 

電車から投げ出された事と生身である事もあって、危機的状況の中で周りの光景がゆっくりと見える中でノイズの一部が電車の先頭部を襲っているのが見えた。

 

それだけで、何を行っているのか分かった。

 

「もうこれ以上、誰も殺させるかよっ!!」

 

そう言い、俺はライドウォッチを取り出す。

 

地面までの接触がすぐ近い中でも、俺は腰に巻き付けたジクウドライバーとジオウライドウォッチ、そしてもう一つのライドウォッチを取り出す。

 

そして起動させるのと同時に、流れる声に耳を傾ける。

 

『人はいつか死んでしまう』

 

それは、既に電車に乗っていた人々が犠牲になっている事を理解していたから。

 

「誰だって生きたいんだ」

 

『だからこそ、無限の可能性がある』

 

そんな可能性を簡単に奪い取るノイズ、そしてそれを防げる可能性が奪われそうになっている。

 

【ゴースト】

 

ライドウォッチの起動を確認と同時に俺はゴーストライドウォッチをすぐに挿入し、ベルトに手を回す。

 

「その為に、俺は、今はっ、この場で守る為に」

 

「『命、燃やすぜ!!』」

 

「変身!!」

 

【ライダータイム!仮面ライダージオウ!

アーマータイム!カイガン!ゴースト】

 

その音声が鳴り響くのと同時に俺はゴーストアーマーの能力を使い、瞬時に電車の中に入り込むのと同時にウェル博士達に迫っていたアナザーライダーの攻撃を止める。

 

「えっ!!」

 

「ソウゴ君!!」

 

「急いで避難を!!

ここは俺がなんとかしますから!!」

 

その言葉と共にアナザーライダーを掴み、上空へと飛んで電車の上に乗り、暗闇の中でアナザーライダーと対峙する。

 

そして

 

「王よ、久しぶりの継承だな」

 

「ウォズ、本当に何時の間にいるんだ?」

 

「なに、これは数少ない私の取り柄だからね。

宣言させてくれたまえ」

 

そう言いながら電車の上とは思えないような安定の姿勢で話すウォズを無視し、俺とアナザーライダーは各々姿を消しながら激突する。

 

「祝え!全ライダーの力を受け継ぎ、時空を超え、過去と未来をしらしめす時の王者。

その名も仮面ライダージオウゴーストアーマー。

また一つ、ライダーの力を継承した瞬間である!」

 

「はぁ!!」

 

宣言が終わるのと同時に俺は殴りかかるが、アナザーライダーは再びその姿を消すと、まるで忍者が印を結ぶようなポーズを行い、いきなり炎の渦がこちらに向かって襲いかかってくる。

 

「熱っ!!」

 

俺は思わず、その場から逃げるが、奴は次々と竜巻や水流をこちらに襲わせてくる。

 

「お前、なんでもありだなっ!!

だったら、こっちだって!!」

 

その言葉が合図となり、俺の両肩にある装甲が光ると、そこから武器を持ったパーカーが現れ、そのままアナザーライダーに攻撃を仕掛ける。

 

いきなり現れたパーカーに対して、戸惑って、攻撃に集中できなくなっている所を狙い、俺は瞬時に近づき、攻撃を行う。

 

すぐに対応するようにかぎ爪や刀で対応するが、こちらの方が手数が多く対応は簡単に行えた。

 

「行くぜ!!」

 

押していくのを感じると共に、俺はアナザーライダーを蹴り上げ吹き飛ばすのと同時にジクウドライバーを回す。

 

【ゴースト!フィニッシュタイム!オメガ!タイムブレーク!!】

 

「はああぁ!!」

 

その音声と共に、俺はすぐに走り出し、アナザーライダーに向かって飛び蹴りを繰り出した。吹き飛ばされたアナザーライダーは宙に飛んでいるノイズを巻き込みながら、爆発する。

 

「うわぁ、びっくりしたお兄ちゃんか!!」

 

「よっ」

 

「お前、脅かすなよ!!

ていうか、それ見たことないが」

 

「あぁ、ゴーストアーマーだ」

 

「ごっゴーストっていう事はお化けか!!」

 

「まぁな、どうしたんだ?」

 

「いっいやなんでもないぜ」

 

なんだか変な様子のクリスだが、そんな事を気にする間もなしに、アナザーライダーを倒した事に合わせるように、俺の腕にあったライドウォッチに変化が起きた。

 

「んっ?」

 

だがそのライドウォッチの形はこれまでのライドウォッチとは違っていた。そうこうしている内にまたノイズの群れが襲ってきた。

 

「ちっ、もう他の奴らも来たか」

 

「なんとかしないとな」

 

「だったら、試してみるか」

 

俺はそう言い、新しく手に入れたライドウォッチのボタンを押す。

 

【シノビ!】

 

「なんだか、違う気がするが、大丈夫か?」

 

俺はそのままシノビライドウォッチをジクウドライバーに付けて、回す。

 

【ライダータイム!仮面ライダージオウ!

フューチャータイム!誰じゃ?俺じゃ!忍者!フューチャリングシノビ!シノビ!】

 

その音声が鳴ると、俺の目の前にアーマーが現れると思ったが、アーマーが俺の目の前で別の形へと変わる。

 

【誰じゃ!俺じゃ!忍者!シノビ見参!!】

 

その代わりに現れたのは先程倒されたアナザーライダーに似た奴だった。

 

ただその見た目はアナザーライダーとは違い、まさに忍者だと思わせる恰好をしており、髑髏の部分は手裏剣になっており首元には響と似た腰まで伸びているマフラーが巻かれていた。

 

「はぁ!」

 

「これって」

 

「えっ、なっなんだここは!?」

 

突然出てきた事にも驚いたが、どうやら向こうも突然の事で驚いている様子だった。

 

「ウォズ、これは?」

 

「これはライドウォッチではない?

だが、形は確実にライドウォッチだ、まさかライダーを召還するとは」

 

「知っているの?」

 

「彼は仮面ライダーシノビ。

こことは違う時代で活躍する仮面ライダーだ」

 

「君達は一体」

 

「えっと、その呼び出したのは不幸な事故と言いますか、なんといいますか」

 

「んっ?」

 

そう言いながら後ろから迫り来たノイズに気づき、シノビはすぐに手に持っていた手裏剣でノイズを撃ち落とした。

 

「何がどういう状況か分からないが、君達はこの電車をノイズから守りたいんだな」

 

「あぁ」

 

「だったら、協力する!!

さっき、名前は聞いたと思うけど、改めて自己紹介する。

俺の名前は仮面ライダーシノビ、間違った力から、人々を守る為に戦う仮面ライダーだ」

 

「そうか、だったら、頼む!!」

 

「あぁ」

 

その言葉と共に、シノビは周りを見渡すのと同時に印を結ぶと

 

「はぁ!!」

 

【ストロング忍法!】

 

その音と共に、シノビが宙に手を向けると、先程以上の風が舞い上がり、周囲に飛んでいたノイズ達がその竜巻の中へと集まっていた。

 

「へっどうやら行儀良く戦っていたのが、裏目に出たようだな」

 

「「クリス」ちゃん」

 

「分かっているよ!!」

 

俺と響の意図が分かったのか、クリスはそのままミサイルを作り出すと、俺達はそのままミサイルの上に乗り、ノイズ達よりも高い上空へと飛ぶ。

 

「行くぞ響!!」

 

「うん!!」

 

その言葉と共に、俺達は手を繋ぎ、ベルトを回す。

 

【フィニッシュタイム!タイムブレーク!】

 

「はあぁ!!」

 

その音声と共に、俺の足の下にはキックという文字が待っており、響のマフラーが俺達を包み込むのと同時にまるでドリルが落下するように攻撃を仕掛ける。

 

ノイズを次々と蹴散らしていき、最後の巨大ノイズの目の前に迫り、マフラーは解かれるのと同時に俺達はノイズを貫くように攻撃を仕掛ける。

 

「よしっ!!」

 

「おっとと!!」

 

無事に倒す事ができ、俺は響を受け止めながら電車の上に立つ。

 

「凄い連携だな」

 

「シノビもありがとう!!」

 

「いや、俺の力が人の役に立てたなら良かった。

でも、どうやって家に帰れば」

 

「もしかしてだが、そのライドウォッチを外せば良いのでは?」

 

「そうかな?」

 

俺はその言葉に従うようにシノビライドウォッチを外すと、シノビの姿が徐々に消えていく。

 

「なるほど、ならば今後も俺が役に立つ事があれば、呼んでくれ」

 

「あぁ、ありがとうな!!」

 

その言葉を最後にシノビの姿は完全に消えた。

 

「にしても、なんで他のライドウォッチとは違って、本人が出てきたんだ?」

 

「おそらくだが、これが2022年のライダーのものだからこその反応だろう」

 

「えっ?」

 

「とにかく、これは他のライドウォッチとは違う。

少しの間、私に預からせてくれないか?」

 

「別に良いけど、何に使うんだ?」

 

「今後の為にね」

 

そう言ったウォズの顔は少し不安そうだった。

 

 



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未知のウォズ?ヤベェーイ奴ら

無事に目的地にたどり着く事に成功した。

 

任務事態は成功したはずだが、その直前まるで狙っていたように研究所を襲うノイズが現れ、俺達はその対処を行った。

 

同時にその研究所で多くの犠牲者が出ており、その中にはウェル博士もいた。

 

「一体なにが」

 

「我が王よ、そして妹君にクリス」

 

「ウォズ?」

 

「早く風鳴翼の元へ急いだ方が良い」

 

「てめぇなんか知っているのか!?」

 

突然現れたウォズが普段と同じように予言めいた言葉を言うと、すぐにクリスが詰め寄る。

 

「この本にはそれらが記載されている。

未来を変える事はできないが、多少知らせる程度はできる」

 

「それじゃあ、翼さんが危ないのは」

 

「本当だ」

 

「すぐに行こう!!」

 

「既に用意しているわ」

 

「あぁ行くぞ」

 

「あぁ」

 

あおいさんが既に準備しているヘリコプターに乗り込んだ。

 

ウォズの言葉を信じるならば、何かが起きていても可笑しくない状況。

 

その焦りがヘリコプターの中にも満ちており、焦りを感じる中で

 

「突然の突風により、ジオウヘリコプターから落ちる」

「っ!!」

 

遠くから、誰かがつぶやいた言葉に疑問に思い、周りを見渡しても俺達以外はいなかった。

 

だがその心配が当たるように異変は突然起きた。

 

「なっ、なんだこれは!?」

 

何かが聞こえるのと同時に、まるで先程の言葉通りになるようにヘリコプターに突然の突風が起き、俺が付けていたシートベルトが外れ、さらにはドアが開いてしまう。

 

普通ならばあり得ないよな現象が連続で起き、驚いている間に

 

「なっお兄ちゃん」

 

「先に行ってくれ。

なんか分からないけど、俺を誘い出したみたいだ」

 

先程の言葉通りすぎる事に俺は驚きを隠せなかったが、ここで下手に動くと響達も危ない。

 

「誘い出すって?」

 

「とにかく、頼むぞ」

 

その言葉と共に、俺はすぐに手に持ったライドウォッチを取り出し、そのままジクウドライバーにセットする。

 

「変身!」

 

【ライダータイム!仮面ライダージオウ!】

 

その音声と共に、俺は仮面ライダーに変身すると、地上にたどり着くのと同時にビルの天井を転がり、周りを見る。

 

「一体誰だ?」

 

「ふむ、ここで死んでもらった方が良かったが、そうはならなかった」

 

聞き覚えのある声に振り替えると、そこに立っていたのはウォズだった。

 

だがこれまでのウォズではあり得ない白い恰好に、いつも片手に持っている本ではなくノートPCのような物を持っていた。

 

「誰だてめぇ」

 

「私の名はウォズ」

 

「ウォズねぇ。

俺の知っている奴とは違うようだが?」

 

「それはそうだ、私は、君の知っているウォズではないからな」

 

「んっ?」

 

「まぁ君を慕うウォズではないからね。

だからこそ、君を遠慮なく殺させてもらう!」

 

「っ!!」

 

その言葉を聞き、後ろへと下がると共にウォズが取り出したのはシノビライドウォッチと同じ形をしたライドウォッチだった。

 

【ウォズ】

 

「確かにこの世界には君達3人しかライダーはいない。

だが、それは現在であって、未来には存在する」

 

「という事はてめぇは」

 

「そういう事だ」

 

そう言い目の前にいる白いウォズが取り出したのは俺の持っているジクウドライバーとは違う、黒と緑の配色に、胴体部に三つのボタンが配置されているベルトだった。

 

何より目に入ったのは緑色の

 

「変身」

 

【投影! フューチャータイム!スゴイ!ジダイ!ミライ!仮面ライダーウォズ!ウォズ!】

 

「っ!!」

 

その音声と共に、ウォズの身体は徐々に変わっていく。その姿は 緑と白を中心にしており、顔はライダーという文字が表示されていた。

 

そこに出てきたのは俺とゲイツとも違うデジタルな感じがするライダーだった。

 

「さて、一先ず、小手調べですね」

 

その言葉と共に手にウォズは、俺達の使っている武器とはまた違う槍を持ってこちらに襲い掛かってくる。

 

「ぐっ」

 

すぐにジカンギレードを持って、対応するが、ウォズはまるでこちらの動きを知っているように攻撃を仕掛ける。

 

「見えているのかよ」

 

「いえ、まだこれからだよ」

 

その言葉と共にウォズは先程まで持っていたノートPCを取り出して開くと、何か描いた。

 

「ビルが突然崩壊し、瓦礫が落ちる」

 

「なに?」

 

先程にも聞こえた言葉に疑問に思うと、俺達が戦っていたビルの一部が突然崩れ、下にいた人々の元へと落ちようとしていた。

 

「なっ!!」

 

「さぁどうする?」

 

「くっそぉ!!」

 

俺はすぐに走り出し、手に持ったジカンギレードを銃モードへと変えて、瓦礫を打ち抜きながら、下にいる人達の無事を最優先にする。

 

「はぁはぁ、大丈夫ですか」

 

「はっはい」

 

「油断は大敵だよ」

 

「がはぁ!!」

 

その隙を突くようにウォズは俺の腹部を殴り、近くのビルまで飛ばす。

 

「てめぇ」

 

「ふむ、思ったよりも甘い性格だな。

だが、これならば簡単に終わりそうだし、せっかくだ、君にはこの力を見せよう」

 

そう言い取り出したのは

 

「そいつはっ!!」

 

【シャーマン!】

 

「ふっ」

 

【投影!フューチャータイム!スターシャーマン!!キラキラキラキラァ!フューチャリングシャーマン!シャーマン!】

 

その音声と共に、ウォズの姿は変わる。シャーマンを思わせるような民族衣装を思わせる衣装が身に纏われ、画面には、タロットカードマークが表示されていた。

 

「てめぇ、シャーマンに何をした」

 

その音声の意味を理解するのと同時に、俺は怒りの声をウォズの向かって叫ぶ。

 

その様子を見るのと同時に、ウォズはまるで俺を笑うように答える。

 

「さぁ、力を貰った後の事などっ!!」

 

その言葉を聞いた瞬間、俺の中にあるどす黒い感情が噴き上がった。

 

「てめぇは絶対に許さない!!」

 

「ふっビルドウォッチか。

だがそんなのではっ!?」

 

【ハザード】

 

「ライドウォッチが変わった!?」

 

目の前にいるウォズが何を言っているか聞こえず、俺はそのまま手に持ったライドウォッチをジクウドライバーにセットする。

 

「・・・変身」

 

【ライダータイム!仮面ライダージオウ!

アーマータイム!ヤベェーイ!ハザード】

 

その音声が鳴るのと同時に俺の目の前にビルドアーマーが現れるが、そのアーマーは一瞬で黒く染まり、俺の身体へと装着される。

 

同時にビルドアーマーの肩にあるフルボトルの色は付いているが、それ以外は黒く鋭利なアーマーへと変わっていた。

 

「なんだ、その姿は」

 

「さぁな」

 

俺はそう言いながら、今は目の前にいる奴を倒す事しか頭になく、奴は手に持った武器をこちらに構えるが、先程まで苦戦していたとは思えないぐらいに簡単に避ける。

 

避けるのと同時にウォズの腕を掴み、もう片方の手を使って、ウォズに向けて人体の急所を次々と殴り続ける。

 

「なんだ、これはっ!!

ビルドアーマーの力なのかっ!!」

 

「我が王よ、覚醒したか」

 

「貴様はっ!!」

 

「ウォズ、こいつの事を知っているか?」

 

「いいえ、まったく知りません。

ですが、邪魔な存在ならば殺せば良いんですよ」

 

「・・・それもそうだな」

 

その言葉に、俺はあっさりと受け入れてしまい、俺はジクウドライバーを回す。

 

「ぐっ、なるほど。

だが、そんな事をしてしまったら、立花響は悲しむんじゃないのか」

 

「っ!!!」

 

その言葉を聞き、俺は手を離し、ウォズはすぐに後ろへと下がる。

 

「はぁはぁ、まさかこのような形で助かるとはな。

始末するのは、難しそうだな」

 

そう言うと共に、奴の周りにカードがばらまかれ、同時にその姿を無くす。

 

「はぁはぁ」

 

俺はすぐにジクウドライバーからビルドライドウォッチを取り外すと、先程まで真っ黒だったビルドライドウォッチは元の色へと変わった。

 

「今のは?」

 

「全てのライドウォッチを手に入れた事により起こった現象でしょう」

 

「どういう事だ?」

 

「仮面ライダーは本来、様々な姿を持っています。

あなたの感情次第では、ライドウォッチは様々な形に変わります」

 

「それって、ディケイドライドウォッチで行っていた」

 

「えぇディケイドライドウォッチは安定して力を出すのでしょう。

先程のはあなたの力が大きく膨れた結果でしょう」

 

「そうか?」

 

俺にとってはむしろ、あの瞬間の姿はあのクウガアーマーになった時のような感じがしたので、今では嫌でしょうがない。

 

「それよりも響達は!!」

 

「すぐにまいりましょう」

 

「あぁ」

 

俺はすぐにタイムマジーンを呼び出し、会場に向かって飛び出した。

 

 



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未知なるフィーネ

「フィーネと名乗る武装組織、そして」

 

「謎のもう一人のウォズ」

 

ウォズの戦いから一週間後、俺達はあの後合流したのだが、その時は既に全てが終わった後だった。

 

その為、俺と響は各々が起きた事について話し合った。

 

「シンフォギアに仮面ライダー。

新しい敵が出てきたが」

 

「もう一人のウォズは一体誰なんだろう?」

 

「さぁな、詳しい事は捕まえないと分からないと思うが」

 

未知のライドウォッチについて、今回もそうだが、謎が多すぎる。

 

「確かシンフォギアを纏う奏者は」

 

「あぁ、マリアの他の二人だが、現在は身元も不明」

 

「分かっているのは調と切歌という名前だけ」

 

「写真も残っていないので、未だに」

 

「もう少し分かりやすい特徴があれば」

 

現在の敵の情報があまりにも少なすぎる。

 

「ウォズは何か知らないのか?」

 

「フィーネに関する事は多少あります。

ですが、それはここでは語れません」

 

「相変わらず、お前の情報源はよく分からない」

 

「私の持ってるのは話せる情報だけですから。

ただ、もう一人の正体は少しは推察できます」

 

「言ってくれ」

 

「他の未来の私と予想している」

 

「未来?」

 

「というか、お前って、もしかして」

 

「君達の予想通り、私は未来の世界から来た存在だ。

我が王と呼ぶのも、未来での王の忠実な部下だから」

 

「つまりはタイムパラドックスを防ぐ為に黙っているのか?」

 

「あぁ話せるのは、時を乱す可能性があるアナザーライダーを含めた事だけ」

 

だとしたら、ウォズに質問するのはこれ以上は無駄かもしれない。

 

「ならば今はフィーネの事についてだ。

実は奇妙な情報が一つある」

 

「奇妙?」

 

その一言と共に、俺達はその情報について聞く。

 

「フィーネのアジトだと思われる場所?」

 

「あぁ情報を統合すると、廃病院?」

 

「あぁ」

 

これまでに謎が多かったフィーネについて突き止める為にも

 

「必要なのかもしれないな」

 

「あぁソウゴ君はもしもの状況の為に外で待機していてくれるか?」

 

「確かに、奴の能力は何が起きる予想できないからな」

 

「確か言った言葉を本当に変える能力か」

 

「制限は幾つかあるが、それでも脅威だ。

もしも廃病院が崩壊する可能性もある」

 

「だから、その保険の為か」

 

「あぁ」

 

その指示を聞き、俺は受け入れると共に、任務の当日、タイムマジーンで上空を飛び、響達を見守る事にした。

 

その最中、タイムマジーンの中では俺とウォズは先程の話の続きを行っていた。

 

「・・・ライドウォッチとは違う物」

 

「えぇ、仮にですが、この時代よりも未来の存在という事もあり、ミライドウォッチという名前で呼んでいます」

 

「他のライドウォッチと違う理由は、やはり未来の仮面ライダーだからという意味なのか?」

 

「えぇ、ミライドウォッチはその力が未知数なので、ジクウドライバーで使用した場合は、アーマーの代わりに未来の仮面ライダーを呼び出す事ができる。

反対に、あのウォズが使っていたベルトを使用すれば、他のライドウォッチと同様にアーマーを装着する事ができます」

 

「もう一人のウォズか、白いウォズ、白ウォズで良いか」

 

「いえ、それは余りにもざっくりすぎます」

 

「別に良いよ。

それで、ウォズはどう考えている?あのウォズが俺に対して敵対しているという事で何か考えられる理由は?」

 

「・・・分かりません。

このような解答しかできませんが、既にこの世界は私の知る未来とは違う道を歩んでいます」

 

「そうなのか、だったら、ウォズも元の未来へと戻す為に俺と敵対する?」

 

「・・・いいえ、それはあり得ません」

 

そう言い、ウォズはこちらに膝を付きながら話す。

 

「確かに当初はあなたを導く為に来ました。

ですが、この世界で、本来とは違う道へと歩んでいく中で、私は考えを変えました」

 

「そうなの?」

 

「だからこそ、私から言える事は一つ。

未来の王を超えてください、我が王よ」

 

「・・・俺が超えられるかどうか、分からないけど、大切な人達を助けるぐらいは強くなるよ。

お前は、俺にとって、もう大切な友だからな」

 

「・・・もったいなくお言葉」

 

『ソウゴ君、聞こえるか!!

響君達が危機的状況だ、今すぐに行けるか』

 

「分かりました!!」

 

そう話している間に病院内で緊急事態が起きたという連絡が入り、急いでタイムマジーンの操縦を行い、響達の部屋を開けるようにタイムマジーンで攻撃を仕掛ける。

 

部屋に入り込むと、そこには赤い霧とノイズ、そして苦しそうに息を吐いている響達と

 

「ウェル博士」

 

「やぁ、ソウゴ君、久しぶりだね」

 

そこにいたのは、死んだはずのウェル博士だった。

 

「・・・どうやら、最初からフィーネに協力していたようだな」

 

「察しが良くて助かるよ。

だけど、このアンチリンカーの中で、果たしてどこまで動けるかな?」

 

そう言い、ノイズが次々と襲い掛かろうとしたが、すぐにジクウドライバーにジオウライドウォッチを挿入し、腰に回すと同時に

 

「変身」

 

ベルトを回す。

 

【ライダータイム!仮面ライダージオウ!】

 

その音声と共に俺の目の前に迫っていたノイズ達をすぐに切り倒す。

 

「悪いが、俺はシンフォギアじゃないから、それは効かないよ」

 

「あぁ、本当に。

だけど、君を食べたがっているようだがな」

 

その言葉通り、ウェル博士の近くには怪物がいるようだ。

 

「お前に聞きたい事がある」

 

「なんだ?」

 

「お前は響達をなんで傷つけた。

なんで基地の人達を殺した」

 

「そんな簡単な事ですか。

邪魔だったから、ただそれだけです」

 

「そんな理由でか?」

 

「僕がこの力を手に入れるには十分過ぎるな理由だが?」

 

「そんな訳ないだろうが!!」

 

「なに?」

 

そう言いながら、俺の腕の中にある一つのライドウォッチを取り出すと同時に左右に人影が出てきたように俺の声と重なる。

 

「『強さだけの兵器なんて価値はない。

本当に価値あるものは、誰かを守ろうとする優しさだ』」

 

「価値?

そんなの関係ないよ、僕の目的の為ならばね!!」

 

「『だったら止めてやるよ、俺が。

いや、俺達がな』」

 

「俺達?

今、この場で戦えるのは君一人だけに見えるが?」

 

「『『そう見えるならば、よく見ておけ、これはその証だ』』」

 

その言葉と共に、俺はライドウォッチを起動させる。

 

【W】

 

「『『さぁお前の罪を数えろ』』」

 

その言葉と共に、俺は手に持ったWライドウォッチを起動させ、ベルトに挿入させる。

 

「変身!」

 

【ライダータイム!仮面ライダージオウ!

アーマータイム!サイクロン!ジョーカー!W】

 

ベルトを回すのと同時に俺の前に、黒と緑の二つの人影が現れる。

 

その人影は俺の左右に出てきた帽子を被った青年と、本を持った青年の二人と同じようなポーズを取る。

 

そして、構え終わるのと同時に俺の方へと下がり、各々の形が変形し、俺とそのまま一体化すると同時に俺を中心に暴風が現れ、建物の中で漂っていた赤い煙が吹き飛ばされる。

 

「なぁ!!」

 

「これは」

 

「少し楽になった?」

 

「これだったら」

 

その言葉と共に響達は立ち上がり、同時に建物の強度の問題だったのか、壁が崩れ、そこから出てきたのはウォズだった。

 

「祝え!全ライダーの力を受け継ぎ、時空を超え、過去と未来をしらしめす時の王者。

その名も仮面ライダージオウWアーマー。

また一つ、ライダーの力が継承した瞬間である!」

 

その声を聞くのと同時に、俺は走り出し、ウェル博士に一気に近づく。

 

それに対して、手に持っていたソロモンの杖で次々とノイズを召喚するが、俺はそのまま一回転するように回し蹴りを行うと、そこから出てくる突風によってノイズは崩壊する。

 

「なにっ!?」

 

「ガアあぁ!!」

 

そのまま俺の接近に気づいた怪物はこちらに向かって食らいつくが、すぐに横に避け、蹴り上げ風を纏いながら連撃を行う。

 

「ちっ、今のネフィリムでは敵わないか。

おい、オーラ!!」

 

「叫ばなくても聞こえているわよ」

 

ウェル博士が誰かに向かって叫ぶと建物の影から出てきたのは、銀色の衣装を身に纏っていた少女だった。

 

「さっさとあれをネフィリムに与えろ!!

今回の計画はお前達も協力するだろ」

 

ネフィリム、つまりは俺が今戦っている奴の名前か。

 

「まぁ良いわ。

聖遺物には私も興味があったから」

 

そう言い取り出したのは

 

「アナザーライドウォッチっ!!」

 

「じゃあ、あいつは!!」

 

【クイズ】

 

その音声が鳴り響くのと同時にネフィリムに投げる。ネフィリムはそれを喰らうと、形は変わり、クエスチョンマークのような瞳に○✖が描かれる鎧を纏った姿になったが、あまりにもグロテスクな見た目に俺達は一歩下がってしまう。

 

「アナザーライダーなのか?」

 

「怪物とライダーの力が組み合わさったのか」

 

「それじゃあ、あとはお願いね」

 

そう言うと共にネフィリムは叫び声を上げ、俺に向かって襲い掛かる

 

再び避けて、反撃を行うと思ったが、ネフィリムはまるでこちらの動きを読んでいたように尻尾をこちらに振り下ろした。

 

「うわっと!?」

 

急いで跳びあがり、攻撃を避け、振り返ると共に蹴りを食らわせようとするが、すぐに腕を上げて防御する。

 

「どうなっている!?

さっきまでとは様子が明らかに違う」

 

「こいつっまさか!?」

 

「おい、ウォズ、なんか知っているのか?」

 

「推測だがな。

あのネフィリムが取り込んだライダーはクイズ。

クイズは知識を多く含んでいるライダーだが、もしや」

 

「ネフィリムに、その知識がっ!!」

 

「くそぉ」

 

「どうするつもりだ?」

 

「加勢するんだよ。

アンチリンカーの効果は切れたんだから」

 

「下手な加勢はジオウの足を引っ張る」

 

「だからって」

 

「心配するな。

我が王はこの程度の危機、簡単に脱する事ができる」

 

「凄い自信だな」

 

「私は誰よりも王の戦いを近くで見てきた。

王は、既に私なんかよりも遙かに高い次元へと進化している」

 

「ウォズさん」

 

「あぁこうなったら、これを使ってみるか」

 

そう言い、俺はディケイドライドウォッチを取り出し、ジクウドライバーに挿入する。

 

【ライダータイム!仮面ライダージオウ!

アーマータイム!カメンライド!ワーオ!ディケイディケイディケイ!ディケイド!】

 

その音声と共に、俺はディケイドアーマーを装着すると同時に、先程取り出したWライドウォッチをそのまま挿入する。

 

【ファイナルフォームタイム!ダ・ダ・ダ・W】

 

「ぐっ!!」

 

Wライドウォッチを挿入する事で、パワーアップするが、その時に頭に来る衝動でクウガアルティメットやハザードの時のように暴走しそうになる。

 

「お兄ちゃん」

 

「っ」

 

声が聞こえ、後ろを振り向くと、こちらを心配そうに見つめる響達の姿が見えた。

 

「大丈夫だ」

 

響達の声を聴いたことで、暴れそうになる思考が纏まり、俺は落ち着く。

 

同時に走り出し、ネフィリムに接近すると、こちらに向かって尻尾を振り下ろそうとするが、同時に俺の腕から刃が現れ、ネフィリムを切り裂く。

 

「ギャアォ!!」

 

「ウオォォ!!」

 

ネフィリムの雄叫びに応えるように、俺も叫び、肩に現れた刃を手に持ち、そのまま投げてネフィリムを切り裂く。

 

縦横無尽に駆け巡る刃に対して、反撃ができないネフィリムを見つめながら、俺はジクウドライバーに手を伸ばし、そのまま回す。

 

【フィニッシュタイム!ディケイド!アタック!タイムブレーク!】

 

その音声が鳴るのと同時に刃は俺の元へと帰ってくると、俺はそのまま飛び上がり、足に刃を装着すると同時に回転を行いながら、ネフィリムを切り裂く。

 

「ギヤァオオオオ!!」

 

刃に切り裂かれたネフィリムはそのまま後ろへと吹き飛ばされ、爆散する。

 

「へぇ、なかなかやるわね」

 

「おい、どうするんだっ!!

ネフィリムが「慌てないで、ほら」おぉ!!」

 

オーラはそのまま指を指すと、そこにはアナザーライダーの力を失っているが、気絶しているネフィリムがいた。

 

だが同時に俺の腕にあるライドウォッチはそのままクイズミライドウォッチへと変わる。

 

「今回はこれで十分ね。

あとは退散ね」

 

「なっさせっ!!」

 

俺達はすぐに追いかけようとしたが、オーラは手を動かすと、俺達の動きは突然止まり、その中で動けるオーラは指パッチンを行うと、外から何かが聞こえ、見てみるとタイムマジーンと同じ手がネフィリムを掴んでいた。

 

「それじゃあね、ジオウ、それにシンフォギア」

 

「まっ」

 

止めようとしたが、身体を動かす事ができず、そのままオーラ達は消えていった。

 

「結局、何の手掛かりもなしか」

 

「すまない、私達が」

 

「何を言っているんだ、あれはアンチリンカーのせいだろ」

 

『その通りだ。

それに、分かった事は十分にある。

敵の情報も多くな』

 

「これからが正念場だな」

 

「あぁ」

 

そう言い、俺達は次なる戦いに向けて気合を入れていく。

 

だが、確実に何かが起きようとしていた。

 



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継がれる希望

ソウゴSide

 

病院での戦いから時が過ぎ、俺は響が通うリディアンに足を踏み入れた。

 

「結構、人が多いなぁ」

 

今日はリディアンでの文化祭が行われているという事もあり、すぐに響達の店へ遊びに行こうとしていた。

 

「だけど、まだ店に出てなかったよな。

適当な店で時間を潰すか」

 

そう言い、周りを見渡すと、他の店とは違い、なぜだか車でドーナツを売っている店であるはんぐり~という店が気になった。

 

「「すいません、ドーナツを一つ」」

 

俺は気になり、ドーナツを頼もうとしたら、丁度タイミング良くもう一人、誰かが注文しようとした。

 

それを見て、互いに向き合ってみると、そこには金髪のバッテンマークのヘアピンが特徴的な女の子と、黒く長いツインテールの子がいた。

 

そんな二人は俺を見た瞬間、固まると、すぐにその場から飛び退いた。

 

「やっやばいデスよ。

まさかここで一番やばいのに出会うなんて」

 

「落ち着いて、とりあえず、ここは逃げる事しか「ねぇ」っ!!」

 

俺が声をかけると、二人は驚いたのか肩を震わせた。

 

「君達、どっかで会ったことあるか?」

 

「なっなんの事でしょうか?」

 

「私達、初対面です」

 

「まぁ確かにそうだけど」

 

なんというか、目の前にいる黒髪の子と金髪の子の特徴、どこかで聞いたことがあるような、ないような。

 

「なんだろう、全然見覚えはないけど、特徴を知っているような?」

 

「そっそういえば、本人とは会っていなかったデス」

 

「・・・あなた、仮面ライダー?」

 

「しっ調ぇ!!」

 

「っ!!」

 

こちらが見覚えがあるのを見て、調と言われた少女は俺に指を指して言った。

 

「えっ、なんの事、さっぱり分からないなぁ」

 

「あなたが変身している所、見たことある」

 

「えっ?」

 

「だっ駄目ですっ、これじゃあ」

 

「まさか、戦いに巻き込まれた時に目撃された?

ごめんっ、頼むから、この事は秘密にして」

 

「あれ?」

 

「んっ、その代わり、ドーナツおごって」

 

「まぁ、それで秘密にしてくれたら良いか」

 

「どっどういう事デスか?」

 

「切ちゃん、私達は向こうを知っているけど、こっちは今まで知られる機会はなかったよ」

 

「そっそうでした!!

そう言えば、直接はなかったデス」

 

「うん」

 

「どうしたんだ?」

 

「なっなんでもないデス!!

さぁって、どのドーナツにしようかなぁ」

 

そう言いながら、車に置いてある無数のドーナツを眺めている金髪の子達。

 

「そういえば、君達の名前は?

俺は立花ソウゴだ」

 

「・・・私は調、それで親友の切ちゃん」

 

「そうか、よろしくな」

 

「・・・」

 

そうは言ったが、向こうはあまり関わらないように向こうを見ていた。

 

どう接したら良いのか悩んでいたら

 

「ドーナツ買ってきたデス!!」

 

「・・・へっ」

 

そこには確かにドーナツがあったが、山盛りになっておりトレーから既に溢れ出しそうになっていた。

 

「やだぁ、お兄さんったら、とっても太っ腹ねぇ。

はい、お勘定」

 

「・・・」

 

俺がそれに驚いている間に店長だと思われるオカマが俺にレシートを渡してきた。

 

その値段を見ると、0の桁が5つもある状態だった。

 

「俺の小遣いが」

 

響の店で使う分の金は残ったが、それ以外は既にこの学園祭では使えそうにない。

 

俺は落ち込みながらも金を払い、席に座った。

 

「それにしても、このドーナツはとっても美味しいです!!」

 

「あははぁ、それは良かった」

 

美味しそうにどんどんドーナツを食べている姿を見るだけでも、払った事に意義を感じ、苦笑いをしてしまう。

 

「・・・聞きたい事があるけど、良い?」

 

「なんだい?」

 

「あなたは、仮面ライダーになって、なにをしたいの?」

 

「何って?

そりゃあ、大切な人を助けたいからだよ。

それに助けられる力があれば、それを助ける、ただそれだけだよ」

 

「そんなの、偽善じゃない」

 

「調」

 

そう言い、彼女は苦い顔をしており、そんな彼女を心配するように切ちゃんは見つめていた。

 

「まぁ、そうかもしれない。

というよりも当たり前だな」

 

「えっ?」

 

そう言いながら、なんとなくだが、俺は一つのライドウォッチを取り出した。

 

「多くの人々は誰かの為に動いている。

それはその人の為ではなく、自分の為かもしれない。

けど、それがもしかしたら誰かの希望になれるかもしれない」

 

「希望?」

 

「あぁ」

 

そう言いながら、なぜか俺はこの時、このライドウォッチを彼女に渡した。何故だか分からないが、必要な感じがしたのだ。

 

「ほら」

 

「えっ?」

 

「もしも、何か迷いがあったら、見つめてみたら、分かるかもしれないよ。

君が受け入れなきゃいけない何かを」

 

「・・・」

 

「ぶぅ、ずるいデスっ!!

私にもぉ!!」

 

「いや、君は今、この山盛りのドーナツを食べたでしょ!!

おかげで俺の財布は空だから!!」

 

そう叫びながら、俺と切ちゃんが騒いでいる間、ずっと調ちゃんはライドウォッチを見つめていた。

 

「それじゃあ、私達はこれでデス!!」

 

「ばいばい」

 

「あぁまたな」

 

そう言い、俺達はその場で別れた。

 

「さて、まずは響の店に行くか」

 

「よろしかったのですか?」

 

「わぁ、ウォズ?

なんだ、いきなり」

 

「なぜ、ライドウォッチをあの娘に渡したんですか?」

 

「そうは言われてもな、なんだか、あの子達に必要だと思っていたからだ」

 

「思ったから?」

 

「よく分からないけどな」

 

まるで手の中にあったライドウォッチの意思に従うように俺は渡してしまった。

 

だが不思議な事に後悔は余りなかった。

 

「それが、我が王の望みならば」

 

その言葉と共に、ウォズはそのまま俺と一緒に秋桜祭を回った。

 

そして、それが後に起きる戦いの前の静けさだと知らずに。

 

調Side

 

シンフォギアの奪還に失敗した私達はマリア達から叱られていた。

 

私達の認識の甘さによって、計画が失敗する可能性があったから。

 

「取れたのは、これだけ」

 

「それはっ!?」

 

「ライドウォッチ!?

一体どうして」

 

「ジオウが、渡してくれた」

 

潜入した先で、たまたま出会ったジオウから渡された物。

 

ジオウ。

 

私達の計画遂行の為に邪魔になるであろう存在であり、その脅威はシンフォギアと同等か、それ以上の存在だと、始まる前から教えられていた。

 

「一体どういう意図で渡したかは不明ですが」

 

「さぁね。

ジオウの考えなんて、誰も理解できないわ。

でも、それは罠ではなく、本物のようね」

 

そう言い出てきたのは、今回の計画の協力者と言うオーラ。

 

年はマリアと同じぐらいだと思うけど、正直、私は彼女が何を考えているのか分からない事もあり、あまり関わり合いたくない。

 

「ほら、そのライドウォッチを渡しなさい」

 

「・・・」

 

そう言い、オーラはこちらに手を向けてきたけど、私は自然とライドウォッチを握りしめる力を強くする。

 

「調」

 

「ごめんなさい。

でも、私は」

 

「・・・分かりました。

すみませんが、これは彼女が持っておくべきです。

計画には何の支障もないでしょう」

 

「はぁ、分かったわ。

だけど、ジオウには返さない事ね、それは奴にとっては重要なアイテムだから」

 

それだけ言って、オーラは姿を消した。

 

「まぁ良いでしょう。

敵の選択肢を減らす事ができたのは大きな進歩です。

今回の事は不問にします」

 

「ありがとうございます」

 

そう言いながら、私は部屋からすぐに出て行った。

 

「それにしても、これは一体なんデス?」

 

「オーラが使っていた時には不気味な怪物ができたけど」

 

「なんだか印象がまるっきり違うデスね」

 

そう、オーラが持っているライドウォッチはどれも不気味で、見ていて正直言って良い気分はしなかった。

 

「・・・押してみる?」

 

「そっそれじゃあ」

 

そう言い、私と切ちゃんは一緒にライドウォッチを押してみる。

 

【ウィザード】

 

「っ!

えっ?」

 

「なっなんですか、ここはぁ!!」

 

一瞬、周りの景色が眩しくなり、気づくと、周りに見えたのは見たことのない倉庫の中だった。

 

「ここは?」

 

「調っ!!」

 

「っ!!」

 

切ちゃんの声に気づいて、すぐに眼を向けると、倉庫の中には見たことのない灰色の怪物と牛のような怪物が暴れており、その中で警察の人達が追いつめられていた。

 

「何なのっ、これは?」

 

そんな疑問をつぶやいている間に、倉庫の入り口から何か音が聞こえ、見てみるとバイクに乗った青年が突入すると共に、その手に持った銃で周りにいた怪物達を倒した。

 

「銀の銃弾、お前、魔法使い!!

 

「魔法使い?」

 

怪物の一体が、青年に向けて叫ぶのと同時に、手に炎を集め青年に向けて放った。

 

「っ!!」

 

何が起きたのか分からない間に、青年は炎に包まれたが、次の瞬間現れたのはライドウォッチに描かれていた顔と同じ戦士だった。

 

「仮面ライダー」

 

「これは」

 

「さぁショータイムだ」

 

その一言をきっかけに戦いが始まった。

 

目の前には銃を自在に使い、蹴り上げながら次々と怪物達を倒しているウィザードの姿があった

った。

 

そんな戦いの中で、一匹の怪物が私達に迫ってきて、思わず身を構えてしまうが怪物は私達に当たることなくすり抜けてしまう。

 

「すり抜けた」

 

「これって、もしかして映像?」

 

その疑問に答えるように、映像はすぐに切り替わり、私達はウィザードの身に起きた出来事を見渡す。

 

「・・・」

 

サバトと呼ばれる儀式で多くの人が死んでしまい、その中の生き残りであるウィザードは人々の希望を守る為に戦っていた。

 

「これが、ライドウォッチの力の源」

 

「仮面ライダーの本来の姿」

 

これまでの記録を見ても、立花ソウゴは数々のライドウォッチを使っていたが、その一つ一つにはウィザードのような戦士がいた。

 

「それで、俺の記憶を見て、どうだった?」

 

「っ」

 

「誰ですかっ!!」

 

「おいおい、さっきまで人の記録を見ていて、それはないだろ」

 

その言葉と共に、映像の中でしか動かなかったウィザードが動きだし、こちらに歩み寄ってきた。

 

「あなたはウィザード」

 

「まぁ俺には操真晴人っていう名前があるけど、今は良いか。

それよりも君達は何を考えて、行動している?」

 

「何って、私達は、世界を救う為に」

 

「けど、それで誰かを笑顔にしているか?」

 

「だけど、悪を貫かなければ守れない物もあるんです」

 

「確かに、そうかもしれない。

けどさ、それが果たして、君が望む希望なのか」

 

「希望」

 

「俺はこれまで多くの人々の希望と絶望を見てきた。

だからこそ、このままでは君達はきっと取り返しの付かない事になる」

 

「説教のつもり?」

 

「さぁな。

でもさ、君達が世界を救いたいのは、きっと君達の希望があるからだろ」

 

「私達の希望」

 

そう言っている間に、ウィザードの記録は最後まで来ていた。

 

彼は、自身の大切な人を助ける為に戦い、そして、その希望を守る為に選択した。

 

「俺は、最後まで守りきれなかった。

だけど、コヨミとの思い出は俺の大切な希望だ」

 

「私は」

 

「ゆっくりで良い。

君達が信じる道で」

 

その言葉を最後に映像は途切れてしまう。

 

「あれ?」

 

「ここはさっきまでの場所?」

 

「一体」

 

私は疑問に思ってもう一度ライドウォッチを押す。

 

だけど、ライドウォッチは反応しなかった。

 

「・・・・」

 

ウィザードが言っていた希望。

 

それがどういう意味なのか分からないし、私の中に答えは出ない。

 

「・・・けど」

 

「調」

 

ウィザードがコヨミという人を大切にしていたように、私は切ちゃんやマリア達を守りたい。

 

「それが私の希望」

 

未だに確かな答えは出ていないけど、今感じる答えは信じてみたい。

 



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運命の分岐点は

学園祭が終わり、響達の報告で、なんとフィーネとの決闘が行われる事を教えられた。

 

何時の間にと疑問に思っている間に、俺達はその決闘場所へと向かっていた。

 

「まさかこことはな」

 

そう言いながら見つめる先は、かつて響達が通っていたリディアンの跡地。

 

その場所との因縁について考えていると、何か奇妙な音が聞こえ、俺は振り向くと

 

「さすがに反応は早いな。

前回よりも厄介だ」

 

「なっなんだ、あいつは」

 

「ウォズ」

 

「それじゃあ、あれがもう一人のウォズさん!!」

 

突然現れたウォズに対して驚きを隠せない様子だった。

 

そう言いながらも、俺は目の前にいるウォズに対して、警戒を解かないように、手に取ったライドウォッチを構える。

 

「お前達は先に行け」

 

「えっでも」

 

「この状況であいつと戦ったら、体力的には保たない。

だったら、俺が一人で相手したら、少しは勝機がある」

 

「だけど「立花」」

 

その言葉に不安を感じた響が声を出そうとするが、翼さんが響の肩を叩く。

 

「ソウゴさんに任せよう。

大丈夫だ、彼ならば、どんな状況でも必ず来てくれる」

 

「・・・、絶対に無事でね」

 

「あぁ」

 

その言葉と共に、彼女達はその場から離れた。

 

「ふぅ、これは良かった、さすがの私でも彼女達を排除するのは嫌だったからね」

 

「なんだ、この前は他の人を巻き込んだ奴とは思えない言葉だな」

 

「さぁ、それはどうかな」

 

そう言い、こちらを挑発してくるが、俺は迷わず、ジオウライドウォッチとオーズライドウォッチを取り出す。

 

それを見て、ウォズも迷わず別のミライドウォッチ取り出す。

 

【ライダータイム!仮面ライダージオウ!

アーマータイム!タカ!トラ!バッタ!オーズ!】

 

【投影!フューチャータイム!WELCOME!BUYTIME!GO-TIME!バイト!バイト】

 

俺は仮面ライダージオウへと変身するのと同時にオーズアーマーへと変わり、これまで見た事のないウォズの姿に警戒しながら、走り出す。

 

ウォズは肩についている画像をクリックすると、足に飛行機のようなパーツが装着されると同時に一瞬で消える。

 

「遅いですよ」

 

「っ!!」

 

背後から聞こえた声に気づき、俺はすぐに腕を交差させると、同時に襲い掛かってきた衝撃に驚いている間にも、ウォズの姿が見えなかった。

 

周りの音を聞いている限り、まるでジェット機のような音が鳴っており、あの時についたパーツがウォズのスピードを著しく上げている事は分かる。

 

その攻撃を防げているのは、オーズアーマーにある能力の一つである視力の異常な発達であり、消える一瞬が見えるおかげで攻撃を防ぐ事はできる。

 

「防ぐ事はできるがっ、対応する事ができない」

 

反撃を行うとしても、一瞬でも防御を怠ったら、すぐにやられてしまう。

 

なんとか、この状況を打開しなければ

 

【アーマータイム!CHANGEBEETLE!カブト!】

 

「むっ」

 

そんな考えをしている間に聞き覚えがある音と共に見てみると、ウォズは大きく吹き飛ばされており、隣を見てみるとカブトアーマーを身に纏っているゲイツがいた。

 

「ゲイツ!!」

 

「なにをやっているジオウ。

というよりも、なんだ、あいつは」

 

久しぶりに来たゲイツは、この状況について分からないのか、訪ねてきた。

 

正直、これまで姿が見えなかったゲイツについても聞きたかったが、元からゲイツは謎の多い男だったからな。

 

「ウォズ、といっても俺の知らないウォズだけど」

 

「ウォズだと?」

 

その言葉を理解できなかったようで、見つめる。

 

「我が救世主よ、邪魔をしないでくれたまえ」

 

「救世主?」

 

「何を言っているんだ、お前は」

 

「私は君を助ける為にこの世界に来たのだ。

そこにいる魔王が邪魔だからね」

 

「魔王?」

 

何を言っているのか理解できなかったが、その単語を聞くと、少し怒りを感じていたのかゲイツの様子は変だった。

 

「ジオウ。

さっさと勝負をつけるぞ。

既に立花響がピンチだ」

 

「なんだってっ!!

だったら、ここは一気に決める!!」

 

ゲイツの言葉を聞き、俺はすぐにディケイドライドウォッチを取り出し、セットし、更にはファイズライドウォッチを装填する。

 

【ライダータイム!仮面ライダージオウ!

アーマータイム!カメンライド!ワーオ!ディケイディケイディケイ!ディケイド!!】

 

【ファイナルフォームタイム!ファ・ファ・ファ・ファイズ!!】

 

その音声と共に、俺はディケイドアーマーとなり、装填したファイズライドウォッチの影響で、俺の目の前は赤くなり、手には時計型アイテムが出てくる。

 

「一気に行くぞ」

 

「あぁ」

 

「これは少し厄介だね、ここは」

 

その言葉を聞く前に俺はスイッチを、ゲイツはカブトライドウォッチを押す。

 

【start up!】

 

【CLOCKUP】

 

その音声が鳴り響くと同時に俺達の周りの景色がゆっくりと流れだし、その中で俺達は走り出す。

 

ウォズは先程と同じくスピーカーを取り出し、周囲を破壊していく。

 

破片が宙に舞いながら、こちらに向かって襲い掛かるが、俺は手に持ったヘイセイバーを操作する。

 

【カブト!デュアルタイムブレイク!】

 

その音声と共に、俺は剣を横払いし、破片を全て切り裂き、同時にジクウドライバーを回す。

 

【フィニッシュタイム!ディケイド!アタック!タイムブレーク!】

 

【フィニッシュタイム!カブト!クロック!タイムブレーク!】

 

その音声が鳴り響くと同時に俺の前に無数の赤い円型のエネルギーが現れ、ゲイツと共にそこに向かってライダーキックを放つ。

 

「「はあぁあぁぁ!!」」

 

俺達は互いに合わせるように放つと、ウォズに激突し、後ろへと下がる。

 

俺達も自身の技の衝撃で後ろへと下がり、見てみるとウォズの姿はそこにはなかった。

 

「一体何が起きたんだ」

 

「奴は一体なんの力を使ったんだ?」

 

「分からない、だが、思った以上に俺達も」

 

その言葉と同意するように、俺達は膝から崩れ落ちてしまう。

 

「あいつが最後に使った奴はおそらくは衝撃波だろう。

耳に聞こえなくても俺達に確実にダメージがきている」

 

「けど、このままじゃ響達が危ない。

だったら」

 

そう言い、俺はミライドウォッチを取り出す。

 

「なんだ、それは?」

 

「とっておきの助っ人を呼び出すアイテム」

 

そう言い、俺はミライドウォッチを起動させる。

 

【クイズ】

 

皮肉にも前回のフィーネとの戦いで手に入れたミライドウォッチが助けになるとは。

 

そう思いながら、俺はクイズミライドウォッチをジクウドライバーに装填する。

 

【ライダータイム!仮面ライダージオウ!

フューチャータイム!ファッション!パッション!クエスチョン!フューチャリングクイズ!クイズ!】

 

その音声が鳴ると、シノビの時と同じく、俺達の目の前にオレンジ色の光が現れ、その光は姿を変えた。

 

【ファッション!パッション!クエスチョン!クイズ!】

 

その音声が鳴ると共に現れたのは、アナザークイズよりも細身の身体となっており、知的な印象がする仮面ライダーだった。

 

「ここは」

 

「馬鹿な、仮面ライダーを召喚できるのか」

 

「あんたは「頼むっ妹を助けてくれ」なんだこれはっ!!

まったく、いきなりの事で訳が分からないが」

 

そう言いながら、クイズは少し悩んでいたが

 

「まぁ人を助けて欲しいというあんたの思いに答えるのは正解だな。

それで、妹さんは」

 

「この先だ」

 

「分かった」

 

その言葉と共に、クイズはその先に向かって走り出した。

 

響Side

 

お兄ちゃんに突然現れた仮面ライダーを任せて、私達は調ちゃん達との約束の場所へとたどり着いた。

 

だけど、そこで待ち受けていたのはウェル博士だった。

 

ウェル博士が召喚したノイズによって、危機的な状況に陥っていた。

 

「問題、そのまま突っ込めば危険。○か×か」

 

「えっ?」

 

「正解は○だ」

 

その言葉が聞こえると同時に、私の身体は少しだけ痺れてしまい、動けなくなった。

 

「これは一体!!」

 

「おいっあれは」

 

クリスちゃんの声に気づき、見てみると、ノイズの先で待ち構えていたネフィリムがノイズに食らいついていた。

 

先程の声と電気で止まっていなかったら、今頃ネフィリムによって、食べられていた。

 

「今のは」

 

その声が気になり、見てみると、そこに立っていたのはかつてネフィリムが変化していたアナザーライダーにそっくりなライダーだった。

 

「あなたは」

 

「俺か?

俺は仮面ライダークイズ。

ここに来る前に見た事のない仮面ライダーに妹を助けて欲しいと頼まれてきたんだが、君だな」

 

「えっお兄ちゃんが!!」

 

「なぜ、仮面ライダーがっ!!」

 

「とにかく、気を付けろ。

あいつに食われれば、やばいからな」

 

「でも」

 

今の状況で、翼とクリスちゃんを助けるのには、時間が

 

「俺が奴の動きを止めるから、それを伺いながら、攻撃しろ」

 

「えっ」

 

どういう意味か分からなかったが、クイズさんはそのままネフィリムに向かって、指を指す。

 

「問題、風鳴翼がかつて組んでいたユニット名はツヴァイウィングか?○か×か?」

 

「へっ?」

 

いきなり出てきた単語に対して、その場にいた全員が呆けてしまう。

 

「えっと、○?」

 

私は答えると、まるでクイズに正解したような音が流れると、全身が微弱な電気が流れこれまでの戦いが取れ、反対にネフィリムの方は不正解の時出てくる音が流れ、ネフィリムが痺れるように雄たけびをあげる。

 

「えっえぇえぇ!!!」

 

「俺のクイズに正解した場合は電気によるマッサージだ。

疲労回復し、さらには筋力上昇、様々な効能がある。

反対に不正解または回答しなかった奴は電気による拘束だ」

 

「そっそんな能力が」

 

思わず、驚くけど、この隙に

 

「大丈夫ですか」

 

「あぁ、なんとか」

 

「しかし、なんだ、あの能力は」

 

「あははは」

 

未来の仮面ライダーとは言ったけど、色々な人がいるんだな。

 

「だけど、これだったら、遠慮はいらないな」

 

「あぁクイズの内容を答えられないネフィリムならば」

 

「一気に攻められる」

 

「そうはさせるかぁ!!」

 

そう言い、ウェル博士がソロモンの杖を取り出すが

 

「問題!!」

 

「っ!!」

 

「英雄になる条件とは英雄になろうとすること。○か×か」

 

「そんなの、○に決まっているだろ!!」

 

「えっと、×?」

 

私達は思わず、答えを言うと、私達の方は正解がそう叫ぶが、クイズに不正解する音が流れ、二人共痺れてしまう。

 

「不正解だ、英雄は英雄になろうとした瞬間失格なんだ。

そう言った弁護士がいた」

 

「どんな弁護士だよ」

 

「とにかくこの隙は逃さないっ!!」

 

「はい!!」

 

その言葉を聞き、私達は一斉にネフィリムに飛び掛かると同時に各々の武器を使い、ネフィリムに一撃を与える。

 

「そっそんなぁ!!

こんな事で、僕の計画がぁ!!」

 

「ウェル博士、降伏しろ」

 

「五月蠅いぃ!!」

 

そう叫び、ウェル博士は手に持ったソロモンの杖を使って、大量のノイズを出す。

 

「この数では」

 

「逃げられたかっ!!!」

 

「だけど、このノイズをなんとかしないと、クイズさん!!」

 

「まったく、詳しい事を知らないというのに」

 

そう言いながらも、共に戦ってくれるクイズさんに頼もしく感じるが

 

「あれ?」

 

その場で私は胸が苦しくなり、膝から倒れる。

 

「立花っ!!」

 

「どうしたんだ」

 

「うっうぅ」

 

胸が苦しくなり、めまいがする。

 

そうしている間に、身体から何が生えるのを感じ、手を見てみると黄金の塊が出ていた。

 

「これは一体!?」

 

「ちぃ、こんな時に」

 

「ここは俺がやる、お前達はさっさと逃げろ」

 

そう言いクイズさんがノイズへと向かっていく。

 

「くっ雪音、立花を頼む。

私はノイズを倒す」

 

「あっああぁ、ほらしっかりしろ」

 

そう言われながら、私はクリスちゃんに担がれながら、その場から離れていった。

 

一体、私の身に何が



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未来の対決!?黒ウォズVS白ウォズ

「・・・」

 

あの戦いの後に、妹君が倒れ、急いで搬送された。

 

我が王は既に疲れているという事もあり、私が勧めて家に帰らせたが

 

「ついにこの時が来てしまったか」

 

本来の歴史において起こった立花響とガングニールとの融合。

 

それは歴史においては小日向未来の力によって解決したが、それは本来の歴史ならばの話だ。

 

この世界では、本来ならば存在しなかった私やタイムジャッカーの介入のせいで歴史は少しずつだがズレている。

 

「既に大きくずれているが、そのずれがどのような悲劇を生み出すのか」

 

この先の未来についてはこの本には既に記載されておらず、描かれているのは、我が王がこれから手に入れると思われる力のみだった。

 

「なによりも、もう一人の私が何をやるか分からない以上」

 

油断はできない。

 

「さて、今日も徹夜続きになるぞ」

 

「えっと、それってまさか」

 

「勿論協力してくれるよね、お二人共」

 

「えっ、それは」

 

今回の計画において、さすがに私一人だけでは不可能なので、藤尭君と友里さんの二人の手を借りなければならない。

 

「これで二日続きだよ」

 

「仕方ないでしょ、実際にこの状況では必要なんだから」

 

「あぁ、頼りにしているよ」

 

そう言い、私達は作業を行った。

 

今回の戦いにおいて、未知の敵が多すぎる為、我が王と妹君達、さらにはゲイツ君達だけでは対処はできないと予想している。

 

それは彼らの事を信用していないのではなく、何をするか予想できない為だ。

 

「さて、今日も徹夜になりそうだ」

 

そう言いながら、私達はパソコンを操作を行いながら、開発を行っていた。

 

そうした作業を行い、なんとか終わりが見えた時だった。

 

「なんですって!!」

 

「どうかしたかね?」

 

「ウェル博士が街で、しかも同時にアナザーライダーともう一人のウォズさんがソウゴ君達と戦っています」

 

「ふっなるほど、幸か不幸かという訳か」

 

その手元で完成した物を持つと、現場の情報を聞く。

 

「ふむ、この状況では妹君の方に風鳴さんと雪音さんを送った方が良さそうだ」

 

「だけど、ソウゴ君が「それは大丈夫だ」なに?」

 

「そういえば、お二人共、何か疲れているようですが」

 

「ようやく、完成したので」

 

「完成?

まさか」

 

「あぁ、私がすぐに行く」

 

その言葉と共にマフラーを使い、その場からすぐに我が王の元へと行く。

 

「響が死ぬだと?」

 

「どうやら、最悪なタイミングだな」

 

「あぁその通りだ、立花響の身体の中に埋め込まれているガングニールの欠片によって、彼女の身体は浸食され、やがて、人間として死ぬだろう」

 

「そんな事はっ」

 

その瞬間心当たりがあったようで、我が王は少し戸惑っている様子だった。

 

「くっ」

 

我が王が、もう一人の私から言い渡された妹君の現在の出来事について、聞くと、その場で倒れ込み、手に持っていた数々のライドウォッチが少しずつ黒くなっていた。

 

おそらくは、我が王の暴走に目をつけて、何かを企んでいる。

 

阻止をしなければ

 

「これで、準備はできた。

あとは「そこまでだ!!」何の用ですか、もう一人の私」

 

この状況を打破するには僅かばかりだが、これを使うしかない。

 

「これ以上、お前の好きにはさせるつもりはない」

 

「それはっ!!」

 

未だに試作品であり、現在の二課のメンバーと私の知識を総動員しても、おそらくはこの戦い一回で壊れる可能性がある。

 

だが

 

「我が王を守る為ならば、十分だ」

 

【ウォズ】

 

その一言と共に、私は試作品であるウォズミライドウォッチを発動させる。

 

【アクション!投影!フューチャータイム!スゴイ!ジダイ!ミライ!仮面ライダーウォズ!ウォズ!】

 

その音声と共に、私の身体は目の前にいるもう一人の私と同じ姿である仮面ライダーウォズへと変身する。

 

ただし、見た目は多少の違いがあるようで、私ともう一人のウォズでは身体で白の部分と黒い部分が反対になっている。

 

「なに!?」

 

「祝え!過去と未来を読み解き、正しき歴史を記す預言者。その名も仮面ライダープロトウォズ!新たなる歴史の1ページである!」

 

「なに!?」

 

「さて」

 

目の前にいるもう一人の私を無視し、私は苦しんでいる王の元へと近づく。

 

「我が王、今は悩む時ではありません」

 

「何を言っている、響がっ!!」

 

「えぇ、確かに危険な状態です。

だからこそ、今、暴走しては、助ける為に行動できません」

 

「っ」

 

その言葉を聞き、少しは落ち着きを取り戻したようで、我が王は少しずつ深呼吸を行いながら、立ち上がった。

 

「・・あぁそうだな。

確かにその通りだ」

 

「では、我が王、行きますよ」

 

「あぁって、ウォズなのか?」

 

「えぇ」

 

どうやら、私の姿を見て、驚きを隠せない我が王に対して、私は答える。

 

「どういう事だっ!!

なぜ、ウォズが」

 

「貴様の正体は分からないが、私はジクウドライバーの構造はある程度把握している。

あとはミライドウォッチの構造を調べれば、試作品はなんとか作れる」

 

「なるほど、確かに厄介だ。

だが、君達程度で、私達に敵うかな?」

 

「なに?」

 

その言葉を聞き、見てみると、炎の奥から木の枝を組み合わせて赤い糸で縛り付けたような存在が現れた。

 

「なっアナザーライダー?」

 

「だが、今までの奴らとは違うようだが」

 

「だけど、今は響の元に急がないと」

 

「我が王、もう一人のウォズは私が」

 

「だったら、頼む」

 

その言葉と共に我が王は謎のアナザーライダーに向かって走っていき、私は目の前にいるもう一人の私を睨む。

 

「とことん気に入らない存在だよ、君は。

すぐに始末する」

 

「それは私もだ」

 

そう言うと奴の手にあったのは、これまで見たミライドウォッチであったが、私はそれに対して、我が王から受け取ったミライドウォッチを起動させる。

 

【シノビ】

 

【シャーマン】

 

その音声と共に互いに取り出したミライドウォッチをベルトに入れ、変身する。

 

【投影! フューチャータイム!

誰じゃ?俺じゃ?忍者! フューチャーリングシノビ!シノビ!】

 

【投影!フューチャータイム!スターシャーマン!!キラキラキラキラァ!フューチャリングシャーマン!シャーマン!】

 

それにより、目の前にいる私はフューチャリングシャーマンに、私はシノビの特徴である手裏剣を模した装甲に紫色のマフラー、そしてシノビと目の前で表示される。

 

「その能力は既に知っている」

 

「私もだがな」

 

互いに言葉を交わすよりも先に目の前に迫ってきたシャーマンの武器に対して、私はすぐに避ける。

 

だが、シャーマンの攻撃はそのまま近くにあった車に当たり、そのまま動き出し、私の元へと走ってくる。

 

「やはりか」

 

シャーマンというライダーについては既に調べており、運を操る事ができる仮面ライダーである為、攻撃を避ける事ができても、このような追撃をされる可能性は考えていた。

 

「だけど、既に対策済みだ」

 

その言葉と共に、私は車に乗り込むと同時に私は手を印を結ぶように動かし目の前の車に向かって、手を伸ばす。

 

【カチコチ忍法】

 

その音声と共に、目の前に迫っている車は凍り、そのままもう一人のウォズに向かって走っていく。

 

「なっ」

 

「「「ふっ」」」

 

目の前で凍っている車の影に隠れながら、私は分身し一気に攻め込む。

 

「くっ」

 

「どうやら、君の幸運自体はそれ程高くないようだね」

 

そう言いながら、私達は交代するように攻め込みながら死角に回り込み、戦っていく。

 

「くっうっとうしい!!」

 

その言葉と共に新しいミライドウォッチを取り出す。

 

【投影!フューチャータイム!WELCOME!BUYTIME!GO-TIME!バイト!バイト】

 

「ふっ」

 

【ジゲンワープ!パラレリズムシューター!エリーズスピーカー!】

 

その音声と共に私の目の前からいなくなり、上空で持っていた武器を全てこちらに向けて放った。

 

「ぐっ」

 

シノビの機動力をもってしても、目の前にある攻撃を凌ぐ事ができない。

 

「だが、お前だけにある弱点も既に検索済みだ」

 

その言葉と共に、私は新しくクイズミライドウォッチを取り出し、発動させる。

 

【 投影! フューチャータイム!

ファッション!パッション!クエスチョン! フューチャーリングクイズ!クイズ!】

 

私は今度はフューチャリングクイズへと姿を変え、もう一人の私に向けて手を伸ばす。

 

「問題!君の持つその武器に必要な金額は6500円である。〇か✖か」

 

「なに、そんなのはっ」

 

「ふふっ、やはりか」

 

答えが出なかったもう一人の私を見つめながら、肩に装着されている装甲から【○】が開かれると共に、もう一人の私は痺れ、地面に叩きつける。

 

「ぐぅ」

 

「よっと、これは丁度良い、少し使わせてもらう」

 

そう言い、もう一人の私が落とした武器を拾い、そのまま試しに回してみると、思った以上に身体に馴染み、そのまま構える。

 

【ジカンデスピアー】

 

「ふむ、なかなかに良い武器だ。

では、とどめといこうか」

 

【投影!フューチャータイム!スゴイ!ジダイ!ミライ!仮面ライダーウォズ!ウォズ!】

 

そのまま私は手に持ったジカンデスピアーを構えると共に、再び通常の姿へと戻る。

 

「ふっ」

 

「くっ」

 

ジカンデスピアーの威力はなかなかで使い勝手が良く、目の前で新たに取り出したもう一人の私に対しても優勢に戦えており、そのままジカンデスピアーを地面に刺し、ベルトを操作する。

 

【ビヨンドザタイム!】

 

「しまっ」

 

私の動きに気づいたが、既に準備を終えており、私の足に緑色のエネルギーが溜まると同時にもう一人の私を蹴り上げる。

 

そうする事により、もう一人の私は吹き飛ばされてしまい、ベルトから吹き飛ばされたバイトミライドウォッチとシャーマンミライドウォッチが私の手元に来る。

 

「これは私が勝者の証としてもらう

勿論、そのベルトもね」

 

試作品故にいつ故障するか分からないので、完成品であるベルトを早く手に入れなければならない。

 

「なるほど、まさに戦闘能力の差か。

だが」

 

「がぁ」

 

「我が王!!」

 

私の近くまで吹き飛ばされたのは、なんと我が王だった。

 

どういう事だ、確かに未知の力を持つアナザーライダーだが、我が王の強さでここまでボロボロになるはずがない。

 

「なんでっ」

 

「ふふっ、大切な人を守る為に戦った君にはやはり効果的だったか」

 

「なに?」

 

その疑問に答えるように出てきたアナザーライダーの変身は解かれ、そこに立っていたのは未来君だった。

 

「どういう事だっ、これは!!」

 

「私の実験だ。

これまでにない新たなアナザーライダー、そしてシンフォギアに対してはまさに最強の存在である小日向未来。

二人を組み合わせれば、君達にとっては最悪な存在になるだろ」

 

「くっ」

 

これは予想以上に最悪な事態になったようだ。

 

「ここは退くぞ、我が王」

 

「だけど、未来ちゃんが」

 

「今の私達では、彼女を助けられない。

ここは退いて、立て直すしかない」

 

その言葉と共に、私はすぐにマントを使い、その場を去った。

 

 

 



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運命の決戦!ソウゴ&響VS未来

あの戦いが終わってから、すぐに二課へと戻ってきた俺に知らされたのは二つの出来事だった。

 

一つは響の身体に埋め込まれたガングニールの欠片の融合が早まっており、シンフォギアを纏う度にその身体は人間ではなくなっていき、命が無くなるかもしれない事。

 

二つ目はあの時現れたアナザーライダーは突然現れたオーラによって変身させられた未来ちゃんだった事だ。

 

その事を聞き、響は精神的にも、危機を迎えていた。

 

だが

 

「大丈夫だ、俺が絶対に助けてみせるから」

 

「うんっ」

 

俺はそれしか声をかける事ができない。

 

そんな俺達を焦らせるように、米国所属艦艇からの救援信号があり、その先にはノイズと共にF.I.S.の襲撃があった。

 

そこへと駆け付けると、そこでは調ちゃんが、ノイズから人々を守っていた。

 

「あぁ、放っておけない!!」

 

そう言い、翼さんとクリスちゃんの二人が戦線へと参加した。

 

そんな中で

 

「未来っ!!」

 

アナザーライダーとなっていた未来ちゃんが、そこに映し出されていた。

 

俺はすぐに向かおうとした時、俺の腕を掴む誰かに気づく。

 

「響」

 

「お兄ちゃん、我儘だって、分かっている。

だけど」

 

「・・・はぁ、分かった」

 

こうなった以上、どちらにしても止まらないだろう。

 

それは、この場にいる全員が分かっており、指令もため息をつく。

 

「ウォズ君、すまないが」

 

「分かっている。

我が王の為でもあるからね」

 

「悪いな」

 

それだけ言うと、俺達はすぐに潜水艦から出ると、丁度目の前にはシンフォギアを身に纏っていた未来ちゃんが立っていた。

 

「未来」

 

「響、ソウゴさん。

私が二人を救ってみせる」

 

「俺も?」

 

「だって、ソウゴさんは、仮面ライダーになってから、苦しんでいた。

それを止めるならば、私は」

 

「そんな事、させない」

 

「俺と響で、止めて見せる」

 

その一言と共に、ゆっくりと俺達は歩き、手にはジクウドライバーにジオウライドウォッチを直接入れ、腰に巻く。

 

【ジオウ】

 

【キカイ】

 

その音声と共に、響の歌声がジクウドライバーからの音が共に流れ、ゆっくりとだが、未来へと歩いていく。

 

「「変身!!」」

 

ライダータイム!仮面ライダージオウ!

 

そう、俺と未来は互いに声を出すのと同時に、俺はジオウに、響はガングニールを身に纏い、未来ちゃんの身体はアナザーキカイへと変わる。

 

同時に未来ちゃんから聞こえる。アナザーキカイから紫色の光が溢れると共に、紫色の鎧がアナザーキカイへと装着され、アナザーライダーとシンフォギアの二つが歪に融合した新たなアナザーライダーが現れる。

 

「っ!!」

 

「見てくれたかね、二人共」

 

「ウェル」

 

「これこそ、英雄であり、遥か先に存在する最強のライダーであるキカイと、全てのシンフォギアの天敵である神獣鏡の二つが合わさった最強の存在!!

その名もアナザーキカイ・神獣鏡、まさに英雄の為の存在の誕生である」

 

「我が王の紹介を真似をするとは!!」

 

「ウォズ、今はそれは良い」

 

「二人を頼みます」

 

俺達はそれを気にせず、アナザーキカイ・神獣鏡となった未来ちゃんを見つめながら、手に持ったジカンギレードを手に走り出す。

 

同時に未来の足から生えた触手が戦艦へと繋がると、戦艦の砲台が俺達に向けられる。

 

それを見ると俺は、すぐにライドウォッチを取り出す。

 

ライダータイム!仮面ライダージオウ!

アーマータイム!響鬼!】

 

その音声が鳴り響くのと同時に、俺の手から生えた音撃棒・籠手を装着すると同時にこちらに迫ってくる砲弾を、次々と叩いていく。砲弾は太鼓に打たれる音と共に弾き返され、戦艦に穴を開いていく。

 

それと共に、手に持った音撃棒・籠手から炎を灯し、戦艦を打ち抜くように放ち、それにより戦艦は崩壊し、すぐにそこから離れるように未来は俺の元へと接近する。

 

同時に俺の後ろに回っていた響は未来に向かって殴りつけると、それを予知していたように避けていた。

 

だが、俺も同時にそれに合わせるように地面を叩きつけると、地面から巨大な太鼓模様が現れ、それを叩きつけると共に、未来の身体には先程まで叩いていた太鼓の模様が現れる。

 

「っ!!」

 

「響っ!!」

 

「うん!!」

 

俺は片方の音撃棒・籠手を渡すと同時にそれぞれの一撃を未来に叩きつける。

 

「「音撃鼓・兄妹強打の型!!」」

 

俺達は叫ぶのと同時に叩きつけると、響が目にも止まらないラッシュを浴びせ、俺はその合間を縫うように重い一撃を与える。

 

「ぐっがああぁ!!」

 

「きゃぁ!」

 

「くっ」

 

だが、未来ちゃんはすぐに対応するように身体から無数の光を放ち、攻撃を阻害され、同時に俺は響鬼アーマーを解除され、響の身体に徐々にだがガングニールの欠片がはみ出ている。

 

「お兄ちゃんっ!!」

 

「あぁ!!」

 

こちらを見つめた響が何を求めるのか分かるのと同時に俺はディケイドライドウォッチを取り出す。

 

ライダータイム!仮面ライダージオウ!

アーマータイム!カメンライド!ワーオ!ディケイディケイディケイ!ディケイド!!

 

【ファイナルフォームタイム!フォ・フォ・フォ・フォーゼ!】

 

その音声が鳴るのと同時にディケイドアーマーに変わり、フォーゼライドウォッチを装填する事によって、これまでとは違いオレンジ色の両手足に覆われて、フォーゼアーマーと同じように両手にロケットが装着される。

 

「くっ」

 

同時に響は未来を押さえつけると同時に俺は二人を抱えて、とある場所へと向かっていた。

 

「なにをするつもりだ!!」

 

「まさかっ!!」

 

「っ!!」

 

「さっきウェル博士が言っていた。

シンフォギアに対しての天敵だって。

だったら、その攻撃は自身でも適用されるはずだよ」

 

「だから、これは賭けだ!!」

 

その一言と共に目の前にあったのはアナザーキカイ・神獣鏡によって作り出された巨大なレーザーであり、そこに向けて突っ込むと、響と未来の身体に纏っていたシンフォギアは解かれていき、同時に俺はその衝撃でディケイドアーマーの装着が外れる。

 

だが

 

「ここで決める!!」

 

フィニッシュタイム!

 

音声が鳴り響くと、俺はそのままジクウドライバーを回す。

 

ジオウ!タイムブレーク!!

 

その音声と共に残っていたアナザーキカイに向けて、俺は蹴りを放つ。

 

そうする事により、防御を行っていた神獣鏡が無くなった事により、瞬く間に倒される。

 

「ぐっ!!」

 

倒す事に成功したが、同時に違和感を感じ、俺は吹き飛ばされる。

 

なんとか二人を抱えながら、近くの船に飛び移るが、同時に変身が解けてしまう。

 

「二人はっ無事か」

 

見ると気絶しているようで、無事な様子で落ち着きを取り戻すが、ベルトから重い何かが落ちる音がしたので見てみる。

 

「これは?」

 

そこにあったのはジオウライドウォッチだった。

 

だが、そこにあったのは先程まで持っていたジオウライドウォッチが銀色に輝いており、その周りには金色の石に埋め込まれていた。

 

「これは一体っ!!」

 

その石はまるで響の身体に浸食していたガングニールと同じ物だが、あの時、一体何が起きたんだ?



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限界突破!誕生ジオウⅡ

劇中歌【ジオウ 時の王者】
今回登場したアナザーライダーのアイディアはいりごま塩さんのミライダーを元に作らせていただきました。



アナザーキカイこと、未来ちゃんとの戦いが終わった後の俺達に待ち受けていたのは敵側の目的であるフロンティアの浮上に成功した事、クリスが裏切った事であった。

 

未だに状況について分からない事が多い中で、俺達が行える行動は余りにも少なすぎた。

 

それでも、俺や響、翼さんに二課の皆は諦めるつもりはなく、対策会議をしていた。

 

そして、その中で俺と響はマリアを説得する為にフロンティアに直接乗り込む事になった。

 

そのメンバーは俺達だけではなくもう一人いた。

 

「・・・一つだけ聞かせてください」

 

「なんだ?」

 

「あなたはなんで、私にこれを渡したんですか?」

 

そう言ってきたのは調ちゃんだった。

 

現在、俺も響も戦う事が出来ない為、捕虜として捕まった調ちゃんが一緒に戦ってくれる事を聞き、それを受け入れフロンティアに向かう所だった。

 

「必要かなと思っただけだ。

それ以外は特にないかな」

 

「・・うん、今なら借りて後悔していない。

私は、今はやりたい事が決まったから」

 

「やりたい事?」

 

それを言うと、調ちゃんはこちらを見つめる。

 

「マリアや切ちゃんが絶望している未来なんて嫌だ。

それを変えられるなら、私は二人の最後の希望になりたい」

 

「そっか、分かった」

 

その言葉だけ受け取り、俺はポケットの中にあるバイクライドウォッチを取り出し、動かす。

 

「ウォズも一緒に来てくれる?」

 

ふと、後ろを振り向くと、そこには呆れた表情でこちらに来てくれたウォズがいた。

 

「はぁ、それが我が王の望む事ならば」

 

それだけ言うと、ウォズも懐からバイクライドウォッチを取り出し、俺の背中には響が、ウォズの背中には調ちゃんを乗せて出発する。

 

「我が王、くれぐれも戦闘には参加しないように。

今はあなたも戦闘はできないので」

 

「まぁ、その時はなんとか逃げるわ」

 

そう言いながら、ポケットの中から出したジオウライドウォッチを見つめる。

 

あの戦いの後、調べてもらったのだが、ジオウライドウォッチの周りは響の身体に埋め込まれたガングニールによって覆われており、除去するのは難しいらしい。

 

無理矢理除去すれば、ジオウライドウォッチ自体の使用は不可能な為、現状ライダーに変身できるのは、今はどこにいるのか分からないゲイツとウォズだけだった。

 

「あら、どこに行くのかしら?」

 

「オーラっ!!」

 

「タイムジャッカー!」

 

すぐにでも向かいたい所でまるで邪魔をするようにタイムジャッカーの一人であるオーラ‐が立っており、その背後からは二体のアナザーライダーが現れた。

 

「まだ、いたとはな」

 

「えぇ、こいつはアナザーアート、もう一体はアナザーイーターよ。

ここであなたを始末するアナザーライダーよ」

 

「くっ「君はここで戦うべきではない」でも」

 

「この程度、私一人で十分だ」

 

「あら、言ってくれるじゃない」

 

そう言いながら、ウォズは俺達の前に立つと、ドライバーを取り出す。

 

「修理をしたばかりなのに、無理をさせる」

 

そのままウォズは手に持ったベルトにウォズミライドウォッチを入れ

 

「変身!」

 

【アクション!投影!フューチャータイム!スゴイ!ジダイ!ミライ!仮面ライダーウォズ!ウォズ!】

 

ベルトに連動するようにウォズは仮面ライダーウォズへと変身し、その手には回収していたジカンデスピアーを取り出し、構える。

 

「やりなさい」

 

その一言と共に、アナザーライダーの内の一体であり、獣を思わせるアナザーライダーが腕から生やした牙でウォズに攻撃を仕掛けてくる。

 

「なにっ!?」

 

「あれって、一体どうなっているのっ!?

 

ウォズは簡単に攻撃を受け止める事ができたが、ジカンデスピアーは徐々に凍っていた。

 

「フゥ!」

 

そしてその背後に立っていた腕と一体化している巨大な筆を使って、何かを描いたアナザーアートは短剣を次々と作り出して、ウォズに攻撃する。

 

すぐに避けるも、物量による遠距離のアナザーアートと、全身が武器になっていて流れるように攻撃を繋げるアナザーイーターに対して、苦戦を強いられる。

 

「このままじゃっ!」

 

そう言い、調ちゃんはシンフォギアを纏おうとする。

 

「君は、切歌ちゃんを止める為に力を温存しろ」

 

「そんな事を言っている場合じゃない」

 

「いいや、ここは、俺が戦う」

 

そう言い、俺は前に飛び出し、手に持ったジオウライドウォッチのスイッチを押す。

 

だが、ジオウライドウォッチは何も反応する事なかった。

 

「っ!!」

 

「・・・お兄ちゃん」

 

その言葉を聞くと、響は俺に手を重ねた。

 

「一人じゃない、それは分かっているよね」

 

「・・・あぁそうだな」

 

この状況をどうにかできるのは自分だけだと言う傲慢がどこかにあったかもしれない。

 

無力になって、初めて力の強さについても分かった。

 

「力を貸してくれるか」

 

「勿論だよ、調ちゃんも」

 

「私も」

 

そう言われ、調ちゃんもジオウライドウォッチに手を重ねてくれる。

 

こうして見てみると、このジオウライドウォッチを通して、多くの人々と一緒にいた気がする。

 

大切な家族、戦いの中で出会った友、頼りになる大人、俺の行く道を教えてくれた先輩方。

 

そんな、彼らの手がジオウライドウォッチに重なるように感じると共に、俺はゆっくりとジオウライドウォッチのスイッチを押す。

 

第三者Side

 

「くっ」

 

アナザーライダー同士の連携により、苦戦を強いられていたウォズは地面を転がりながら再び立ち上がる。

 

「無様ね」

 

「私には、まだやる事があるからね」

 

そう言い、強気な言葉と共にジカンデスピアーを構えるが、そんなウォズの横を通り過ぎるように現れたのはソウゴだった。

 

「我が王、危険です!!」

 

「大丈夫、ウォズはいつものを頼む」

 

「いつもの?」

 

何を言っているのか理解していないようだったが、そうしている内にソウゴが取り出したのはジオウライドウォッチだった。

 

だが、そこにあったのはソウゴがこれまで使っていた銀色のジオウライドウォッチと、もう一つはガングニールのように黄金の輝きを放っているジオウライドウォッチだった。

 

二つのライドウォッチを見せると、ソウゴは同時にスイッチを押す。

 

【【ジオウⅡ】】

 

その音声と共に二つのジオウライドウォッチをジクウドライバーに入れると、ソウゴの後ろには二つの半透明の時計が現れ、構える。

 

「変身!」

 

【ライダータイム!仮面ライダー!ライダー!ジオウ!ジオウ!ジオウⅡ!】

 

その音声と共に現れたジオウは全ての装備が二倍になって現すように、身体のラインなどが増えており、これまでよりもさらに鋭い表情へと変わっていた。

 

それを見たウォズはすぐに変身を解き、手に持った本を広げる。

 

「王の凱旋である!

祝え!全ライダーを凌駕し、時空を超え、過去と未来をしろしめす時の王者!

その名も仮面ライダージオウⅡ、新たな歴史の幕が開きし瞬間である! 」

 

「これって、いつもやるの?」

 

「わりと」

 

ウォズの言葉を聞き、後ろにいた響と調はその事について話していた。

 

「それでは、思う存分、その力を見せてください」

 

「あぁ」

 

ウォズの言葉に頷くと同時にゆっくりと二体のアナザーライダーに近づく。

 

新たな姿であるジオウⅡへの警戒もあったが、アナザーライダーの一体であるアナザーイーターはすぐにその両腕を巨大な牙へと変えて、ジオウへと襲い掛かる。

 

それに合わせるように、背後に立っていたアナザーアートも右手と一体化している筆を振るうと、そこから無数のナイフを書き、アナザーイーターに合わせるように攻撃する。

 

「あれ?」

 

「どうしたの?」

 

「なんだかソウゴが歌っているような気がする」

 

「えっ本当だ!!

あれってまるで」

 

「シンフォギアだな」

 

「知っているの?」

 

「仮説だがね、君のガングニールを取り込む事により、ジオウⅡはシンフォギアとしての力も宿ったのだろう。

歌の力すらも、自身の物にするとは、さすがは我が王!!」

 

無数のナイフと巨大な牙による二つの攻撃を目の前にしながらも、ジオウⅡが手に取ったのはビルドライドウォッチだった。

 

同時にビルドライドウォッチに変化が起き、かつての暴走状態であったハザードから色が変わり、赤一色のライドウォッチへと変わる。

 

【ラビットラビット】

 

その音声が鳴るのと同時に、手に持っていたジカンギレードにライドウォッチを入れると、ジカンギレードを横に薙ぎ払う。

 

「ぐっ!!」

 

その動作によって、ジカンギレードは驚く事に変幻自在なバネのように動き回り、周りに襲い掛かろうとしていたナイフだけではなく、目の前に迫っていたイーターまでも押し返す。

 

「あれは」

 

「おぉ、我が王よ!!

まさか、さらなる進化を見せるとは!!」

 

「進化?」

 

「えぇ」

 

そう言っている間に態勢を整えようとしているアナザーアートを見つめると、今度手に取ったのはエグゼイドライドウォッチだった。

 

【マキシマムゲーマー!】

 

その音声が鳴り響くと同時にライドウォッチを入れ替え、ジカンギレードを銃モードへと変えて、アナザーアートへと向け、引き金を引く。

 

ジカンギレードから出てくるゲームのような明るい色がアナザーアートを包み込むと同時に、アナザーアートの右手に備わっていた筆が無くなっていた。

 

「あれって一体」

 

「リプログラミング、仮面ライダーエグゼイドが持つ能力の一つ。

バグスターウイルスの特性を好きに組み替える事ができる能力」

 

「えっでも」

 

「そう、本来ならばバグスターだけのはずが、我が王の力によって、万物を変えられるようになったのです!!」

 

「いや、そもそもバグスターって一体なに?」

 

そんな疑問を他所に慌てた様子で動けなくなっているアナザーアートを見つめると、ジオウはそのままジカンギレードをその場で捨てて、ジクウドライバーを回す。

 

【【ライダーフィニッシュタイム!トゥワイズタイムブレーク】】

 

その音声が鳴り響くと同時にアナザーアートの周りを取り囲むように現れたマゼンタとゴールドのキックの文字が現れる。

 

そこに向けて走り出しのと同時に右足を突き出すと、全ての文字がそのまま収束され、ライダーキックを放つ。

 

「ぐっがああぁ!!」

 

アナザーアートはその一撃を受けると共に空まで飛んでいき、爆散する。

 

「凄い」

 

これまでにないアナザーライダーにも拘わらず、ジオウは苦戦する様子もなく瞬く間にアナザーライダーの一体を倒す。

 

「ぐるるぅ」

 

アナザーイーターは警戒をしながらも使命を達成させようと動き出すが、ジオウは通常のジオウと同じ仮面が貼られた剣、サイキョーギレードを手に取る。

 

すぐにジオウはそのサイキョーギレードにあるスイッチを切り替えると【ライダー】と書かれた文字は【ジオウサイキョー】という文字に変わる。

 

【覇王斬り】

 

その音声が鳴り響くと同時にジオウは7色の光りと共に迫りくるアナザーイーターを切り裂いた。

 

「っ!!」

 

一瞬の攻撃故に反応する事もできず、アナザーイーターはそのまま光の中へと消え去った。

 

「嘘でしょ、アナザーライダーが二体をこんなに簡単にっ!!」

 

先程までの戦いを信じられないように見つめていたオーラはジオウがこちらを見つめるのに気づくと共に、その場から逃げ出した。

 

 



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フロンティア超決戦! 前編

ジオウⅡになった影響は凄いのか、俺には疲労が溜まり続けていた。

 

ここに来る道中で調ちゃんは探していた友達である暁ちゃんを止める為に戦闘。

 

ウォズは足止めとして呼び出されたノイズから俺達を守る為に道中分かれた。

 

そして、目の前でウェル博士を殺そうとしていたマリアに対し響はその手でガングニールの槍を止め、そして

 

「ガングニールが戻ってきた」

 

目の前の光景にただ、ただ驚く事ばかりの俺は成長した妹の姿を見ながら、ゆっくりと近づく。

 

「あっお兄ちゃん、大丈夫なの?疲れていたようだけど」

 

「妹が無茶をしている時に休んでいる兄がどこにいるんだよ。

まったく、お前は本当に」

 

「だって、私は誰の背中を育ったと思うの?」

 

「そうか」

 

そう言われ、俺は成長した響を見て、あらためて、無事にここまで育って良かったと思う。

 

「お兄ちゃん、お願いがあるの」

 

「なんだ?」

 

「マリアさんを守って欲しいの」

 

「なんでまた?」

 

ここまでの道のりの中で何かを感じたのか、響は俺にそんなお願いをするのか。

 

「このままでは、フロンティアが危険なのはお前も知っているだろ。

だったら「だけど」んっ?」

 

「だけど、それと同じぐらいにマリアさんを救いたいから」

 

そう言った、響の目は本気だった。

 

「分かった、だったらさっさと止めてこい。

ここは俺がなんとかするから」

 

「ありがとう、それじゃあ、マリアさん。

ちょっと待っていてね!!」

 

その言葉を最後に、響はその場から飛んでいった。

 

「彼女は一体」

 

「俺の自慢の妹だよ」

 

響が嵐のように立ち去り、ウェル博士はいつの間にか消えており、この場に残ったのは俺とマリアだけだった。

 

今回の事件の首謀者であり、もう一つのガングニールの持ち主だった彼女。

 

だが、この事件において、俺と彼女は直接会った事はなく、話をするのもここが初めてだった。

 

「奇妙な事だな。

事件の終盤になって、一番重要なはずの人物と、こうやって初めて話すのは」

 

「私としても、最も厄介な相手と初めて会うのが、何もできなくなった、この時なんて」

 

そう言った彼女は、これまで映像の向こうで見ていた凜とした雰囲気ではなく、どこまでも弱々しい女の子だった。

 

「まぁ、俺としては聞きたい事が沢山あるけど、まぁ今はこれだけだ」

 

「なにかしら?」

 

「俺の妹、凄いだろ?」

 

「そんな事?」

 

俺が聞いた内容に対して、呆れるように笑みを浮かべながら、響を飛び去った方向を見た。

 

「私にも、妹がいた。

だからこそ、あなたが、立花響を大切にする気持ちは、痛い程に分かるわ」

 

「その妹は?」

 

「死んだわ、私の目の前で」

 

「・・・そうか」

 

実際に何が起きたのか、俺はそれ以上の詮索はできず、彼女の話を聞き続けた。

 

妹との生活、施設で出会った暁と調ちゃんの事、マムと呼ばれる人物、そして何よりもこの計画を行う時に固めた決意を。

 

「でも結局は全ては、無駄だった」

 

「・・・さぁ、それは分からねぇ。

俺は神じゃないからな、でも」

 

「でも?」

 

「その妹さんが、マリアに対して願ったのはなんなのか分かれば、以外と簡単じゃないかな?」

 

「セレナが、私に願った事?」

 

そう言い、おそらくは妹だと思われる人物の名前を呟くのと同時にゆっくりと手の中に収まっている、壊れかけのネックレスを見つめる。

 

「そんなの、全てが無意味に決まっているじゃないですか」

 

「あぁ?」

 

なにやら不愉快な声が聞こえ、見てみると先程逃げたはずのウェル博士がそこにいた。

 

「てめぇ逃げたんじゃないのか?」

 

「えぇ、慌てましたよ。

これを取りに行く為に大急ぎでねぇ!!」

 

そう言い取り出したのはアナザーライドウォッチ、それも

 

【クウガ】

 

「てめぇっ!!」

 

「仮面ライダーはジオウも、ゲイツもウォズなどもいらない!!

英雄はただ一人、僕がなるクウガだけで良いんだ!!」

 

その一言と共にアナザーライドウォッチを胸に押し込むと、ウェル博士の姿は変わり、赤い昆虫の鎧を身に纏い、口を大きく開いた怪物のようなクウガが現れる。

 

「てめぇなんかに、クウガを名乗らせるかよ」

 

そう言い、俺はジオウライドウォッチⅡを取り出し、分離させると共に銀色の方のジオウライドウォッチのスイッチだけ押す。

 

【ジオウ】

 

「やっぱり、ちょっと無理があるな」

 

もう片方を押そうとしても、体力が保てないので、先程のジオウⅡにはなれない。

 

でも

 

「ジオウならば、変身できる。

いくぜ、変身!」

 

その一言共にジクウドライバーにジオウライドウォッチを差し込むのと同時に腰に巻き付け、走りながら、ジクウドライバーを回す。

 

【ライダータイム!仮面ライダージオウ!】

 

その音声が鳴り響くと同時に俺はジカンギレードを取り出し、ウェル博士に向けて、剣を振り下ろす。

 

「おっと、危ないですねぇ」

 

「なに?」

 

ウェル博士はその凶悪な見た目とは裏腹に、まるで動きを見通すように流れる動きでジカンギレードの攻撃を受け流し、俺の腹部を殴る。

 

「ぐっ」

 

「君達のデータは既に収集済みです。

本来ならば対応は難しいですが、さすがはクウガ、素晴らしい!」

 

「まさかっクウガの身体能力と、ウェル博士の知識が合わさって」

 

「その通り!!

さらにはネフィリムの力も取り込んでおり、今の私は、まさに本家以上の力を持ったクウガだ!!」

 

「がぁ!!」

 

その言葉と共にウェル博士は俺に向けて蹴り上げる。俺が建物の外へと吹き飛ばされると、それを追うように背中から翼を生やし、こちらに向けて連続攻撃を行っていく。

 

「ほらほらほらぁ!!

どうしましたぁ!!!」

 

「ぐっ」

 

これまでのアナザーライダーとは違い、本人の明確な意思も含まれている為、これまで戦ってきたどのアナザーライダーよりも強い。

 

そう思っている内に俺は地面に埋め込まれそうになった時

 

「っ!!」

 

ウェル博士は突然攻撃を止め、後ろへと下がった。

 

何が起きたのか、確認すると、そこにはゲイツとウォズが各々の武器を使って、こちらに迫っていたウェル博士に牽制を行っていた。

 

「ゲイツ、ウォズ!」

 

「お待たせしました、我が王」

 

「何をしている、さっさと決めるぞ」

 

「あぁ」

 

その言葉を受け取ると共に、俺は目の前にいるウェル博士をみつめる。

 

「あんたがクウガになろうとしているんだったら、俺はクウガで止めてやる」

 

「なに?」

 

俺はそう言うと、クウガライドウォッチを取り出す。

 

【クウガ】

 

クウガを起動させると共にジクウドライバーにクウガライドウォッチを入れ、同時に回す。

 

【ライダータイム!仮面ライダージオウ!

アーマータイム!~♪!クウガ!】

 

音声が鳴り響くと同時に俺の前に赤いアーマーが現れ、まるで炎を身に纏うように俺はクウガアーマーを身に纏った。

 

「クウガアーマーを身に纏ったぐらいで、何ができるっ!!」

 

その言葉と共にウェル博士は背中から巨大な羽を生やし、こちらに向けて飛んでくる。

 

それに対して、すぐにゲイツは手に持ったジカンザックスにライドウォッチを挿入する。

 

【バース!ギワギワシュート!】

 

「ふっ」

 

その音声と共に、ゲイツのジカンザックスから放たれた黄色いコインのエネルギーがウェル博士にぶつかる。

 

「ならば、私も」

 

【アート】

 

その言葉と共に取り出したのは、先程ジオウⅡによって倒したアナザーライダーから出てきたミライドウォッチであり、ミライドウォッチをセットする。

 

【フューチャータイム!ドロー!ペイント!クリエイト!フューチャリングアート!アート】

 

その音声と共に、ウォズの姿は変わり、顔はアートという文字が描かれ、肩には筆や鉛筆が装着され、ボディには様々なチューブによってできたアーマーを身に纏う。

 

変身を完了すると共にウォズは手に持ったジカンデスピアを取り出し、杖モードに変える。

 

【フィニッシュタイム!不可思議マジック!】

 

その音声と共に、杖には様々な液体が集まりだし、ウォズはそのまま地面に叩き落とすと、ウェル博士はそのまま液体に押しつぶされ、身動きが取れなくなる。

 

「なっ」

 

「今です!!」

 

「決めろ!!」

 

「あぁ!!」

 

その言葉に応えるように、俺はジクウドライバーに手を伸ばす。

 

【フィニッシュタイム!マイティ!タイムブレーク!】

 

その音声と共に俺はかつての映像で見たクウガと同じような構えを取ると共に走り出し、ウェル博士に向かってライダーキックを食らわせる。

 

「舐めるなっ!!」

 

ウェル博士は既にこちらの動きを読んでいたように、残った手で俺の足を掴む。

 

「甘い!!」

 

「なっ」

 

その足とはもう片方の足でさらに踏みつけると、俺を掴んでいた腕は取れ、そのまま踏みつけるように連続でウェル博士に向けて蹴りを放っていく。

 

炎を身に纏った攻撃に後ろへと下がりながら、最後に両足で行ったライダーキックによって、遠くへと吹き飛ばされると同時に爆発が起きる。

 

「ふぅ、なんとかなったか」

 

「急ぐぞ、まだフロンティアは止まっていないぞ」

 

「あぁそうだな」

 

そう言い、俺達はその場から離れようとしたが

 

「本当に情けない、あれだけの事を言っておいて」

 

「お前はっ!!」

 

そこに現れたのは、今回の件で後ろから手を引いていたウールと同じタイムジャッカーだった。

 

「正直、これ以上計画が狂うのも嫌だし、使うしかないわね」

 

そう言い取り出したのは、ウールが使ったヴィランウォッチ、それも複数だった。

 

【ルナドーパント】【ガラ】【サジタリウス・ゾディアーツ】【未来型ロイミュード・コブラ】

 

「さっさと蘇りなさい」

 

その言葉と共に複数のヴィランウォッチを投げると、遠くへと吹き飛ばされたウェル博士に吸い込まれ、同時にその姿が大きく変わった。

 

先程まで人の大きさだったはずが、今では既に人を遙かに超えた大きさになっており、全身が赤かった鎧は黒い鎧となっており、その姿は既に怪物へと変わっていた。

 

「まさか、アナザークウガがここまでっ」

 

「あの姿はアルティメット。

まさか究極の力になったとでも言うのかっ!!」

 

「があぁあ!!」

 

「うわぁ!!」

 

何が起きているのか分からない間に、こちらに向けて巨大な闇とも言える煙を放ち、俺達は吹き飛ばされてしまう。

 

先程までの戦いに続いてか、俺達の変身は解けてしまう。

 

「ぐっ、ここまでなのかっ!!」

 

「そうね、ここで終わらせて、さっさと目障りなシンフォギア達も始末しないとね」

 

「響達をっさせるかっ!!」

 

次の標的が響だと聞くと、俺はすぐに立ち上がろうとするも身体は限界だった。

 

もう駄目だと思った時だった。

 

「これは、歌?」

 

こんな状況で聞こえてくる不思議な歌に俺達は何が起きているのか、分からず周りを見渡すと、遠くで光に包まれている響達がいた。

 

「まさか、あれは、彼女達が束ねているというのか」

 

「これは彼女達だけじゃない。

地球から、世界からエネルギーが送られているのか」

 

「やっぱり凄いじゃないか、皆」

 

俺達が苦戦をしている間にも、響達は手を取り合っており、そんな姿を見ていると、力尽きそうになっていた身体に元気が戻っていく。

 

「これはっ!!」

 

「どうしたんだ、ウォズ」

 

「我が王、どうやら彼女達のエネルギーがミライドウォッチにも影響を」

 

「ミライドウォッチに?」

 

「・・・なんだか分からないが、ウォズ!!」

 

「えぇ」

 

俺の言葉を聞き、こちらに向かってミライドウォッチを投げた。

 

それを受け止めると同時に、俺達は同時にミライドウォッチのボタンを押す。

 

【シノビ】【クイズ】【キカイ】【シャーマン】【バイト】【アート】【イーター】

 

その音声と共に、手に持っていたミライドウォッチは俺達の手元から離れていき、そこには7人の人影が出てきた。

 

「うわっなんだ、ここはっ!?」

 

「なんだか、よく分からない所に来たけど」

 

「あれ、お前って!!

 

「シノビ、クイズ、シャーマン!!」

 

そこに出てきたのは、俺をこれまで助けてくれた未来の仮面ライダー達だった。

 

予想していたとはいえ、こうして実際に出てきてくると、嬉しい。

 

「えっ嘘っ!!

綺麗な歌が聞こえて、来てみたらここどこなのっ!!

もうバイトの時間なのにぃ!!」

 

「おっすげぇ!!

なんだよ、ここ隕石なのか?

こんな所を見るなんて、ラッキーって、スケッチブックに鉛筆がねぇ!!」

 

「それよりも、腹が減った」

 

「本当に大丈夫なのか?」

 

「さ、さぁ?」

 

予想していたのとは別の意味で個性が溢れるメンツに対して、ゲイツは文句を言っており、ウォズも思わず苦笑いをしている。

 

そんな中で、一人だけ、こちらに近づいてくる。

 

「んっ?」

 

「こうやって、君に会えたのは嬉しいよ、ソウゴ」

 

「君は?」

 

「俺はレイト」

 

「レイトか、あぁよろしくな!!」

 

突然現れたが、全員は何が起きたのかすぐに理解したのか、目の前で雄叫びをあげるウェル博士を見つめる。

 

「状況はすぐには分からないけど、あいつがなんか悪い事をしようとしている事だけは分かったわ」

 

「こんなに美しい景色を壊させてたまるか」

 

各々は既に戦闘態勢を取っており、覚悟をできているのを確認すると共に、俺は叫ぶ。

 

「皆、行くぞ!!」

 

「あぁ!!」

 

その言葉を合図に、各々の変身アイテムを取り出し、腰にあるベルトに変身アイテムをセットする。

 

「変身!」

 

【ライダータイム!仮面ライダージオウ】

 

【ライダータイム!仮面ライダーゲイツ】

 

【アクション!投影!フューチャータイム!スゴイ!ジダイ!ミライ!仮面ライダーウォズ!ウォズ!】

 

【誰じゃ?俺じゃ?忍者! シノービ、見参! 】

 

【ファッション!パッション!クエスチョン! クイズ!】

 

【シャーマン!シャーマン?シャーマン!?スターシャーマン!キラキラキラキラァ!】

 

俺達、そしてこれまで一緒に戦ってきてくれた仮面ライダーの変身が完了すると、それと遅れるように残りの4人も変化する。

 

【デカイ!ハカイ!ゴーカイ!仮面ライダーキカイ!】

 

その音声と共に変身したのは全身に金色のアーマーを付け、顔にはスパナのような仮面をつけた未来が変身していたアナザーライダーの元になっていただろうキカイがそこに現れた。

 

【WELCOME!BUYTIME!GO-TIME!バイト】

 

続いて出てきたのはもう一人のウォズが使っていたミライドウォッチの元となったバイトという仮面ライダーであり、この場でただ一人の女性が変身を終えるとその身体には近未来を予想させる、幾つものディスプレイが付いていた。

 

【ドロー!ペイント!クリエイト!仮面ライダーアート!】

 

その次に変身したのはアナザーライダーとして現れたアートであり、その仮面ライダーは様々な場所に筆や鉛筆が装着されており、絵を描くための仮面ライダーだと思わせるライダーだった。

 

【ガブリッ!イーター!】

 

最後に出てきたイーターは全身はシンプルに黒かったが、身体の各部に恐竜の骨だと思わせる装甲を身に着けていた。

 

そうして、全ての仮面ライダーの変身を終えると共に、俺は前に出て、ウェルに対して睨みつける。

 

「さぁ決着をつけようぜ、ウェル博士!!」



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フロンティア超決戦! 後編

新しく活動報告で、アイテム募集や、やって欲しい話を募集しております。
皆様の応募、お待ちしています。


全員で一斉に変身をするのと同時に、俺達はアナザークウガに向かって走る。

 

ジカンギレードを手に持ち、目の前に迫っていたアナザークウガに対して次々と銃で放っていくが、その装甲は硬く、簡単に打ち抜く事ができない。

 

「本当に厄介な奴になりやがって」

 

しかも、口から吐き出した闇が少しでも当たれば危険な状況なので、俺はすぐに避ける事しかできないが、背中から生えている羽で縦横無尽に襲い掛かってくる。

 

「こういうのだったら」

 

「私が」

 

「僕も!!」

 

そう言い飛び出して行ったのは、アートに変身した仮面ライダー。手に持った巨大な筆を使って巨大な扇風機を描くと、その扇風機は瞬く間に実体化すると同時に、こちらに迫っていた闇を遠くへと吹き飛ばした。

 

「まったく、これだって、高くないんだから」

 

「えっ!!」

 

そう言っている間に、アナザークウガの上にバイトが現れ、手に持った銃を使ってアナザークウガを叩き落した。

 

「がああぁ!!」

 

そのまま地上へ落ちてきたアナザークウガに向かって跳びあがったのは、イータと呼ばれた仮面ライダー。腕から生えた巨大な牙を使って、その羽を切り落とした。

 

「グゾオォ!!」

 

「ここだぁ!」

 

その声が聞こえると共に出てきたシャーマンは狙い済ませたように蹴り、巨大な身体はそのまま地面に叩きつけられる。

 

「このまま、縛り付ける」

 

「えっ?」

 

その言葉と共に出てきたのはキカイと呼ばれた仮面ライダー。アナザークウガに向かって殴りつけると、その部分から凍り始め、身動きが取れない状態にした。

 

「本当に頼りになる奴らばかりだな」

 

こういう危機的な状況とはいえ、これまでは数少なかった仮面ライダーが、今だけとはいえ、10人も一緒に戦ってくれるのは、本当に頼もしい。

 

「加勢する。

忍法カチコチ忍法!」

 

【カチコチ忍法】

 

「問題、お前の身体は氷で包まれる、○か×か」

 

「があぁ!!」

 

「無回答、つまりは不正解だ」

 

その一言と共にアナザークウガはクイズの能力によって痺れている間、その身体は全身が氷によって閉じ込められてしまう。

 

「これほど容易くできるとはな」

 

「そんだけ、こいつらの力は強かったという事だな」

 

「だったら、一気に決めるぜ!!」

 

「あぁ!!」

 

その一言と共に各々のベルトに手を構える。

 

「はああぁ」

 

一番最初に動いたシノビはそのまま目にも止まらない速さでアナザークウガの周辺を動き、 回し蹴りなどの連続攻撃を行っていく。

 

そして上空に飛んでいたクイズは空中に浮かんだ○×パネルの「○」を貫き、キカイは巨大な物音を響かせながらアナザークウガへと接近する。

 

そして三人の仮面ライダーが合わさるようライダーキックを放つと、アナザークウガは吹き飛ばされる。

 

「さぁ仕上げの一撃だ!!」

 

その一言と共にアートの前に巨大なドリルが現れ、それに合わさるようにバイト、イーター、シャーマンの三人もライダーキックを放ち、アナザークウガを上空へと吹き飛ばす。

 

「ゲイツ!ウォズ!」

 

その言葉と共に俺達も同時に飛び立つと、空中へと飛んでいたアナザークウガまで伸びている各々の【キック】という文字が俺達の目の前に現れる。

 

そして、俺達がそれをくぐる度に俺達を包み込む光りは強くなり、アナザークウガに叩き込む。

 

「なぜだぁ、なぜ、僕はぁ!!

英雄になりたかったのにぃ!!」

 

そのアナザークウガの叫び声と共に爆散する。

 

そして、ウォズはそのままアナザーライダーになっていたウィル博士を救出していた。

 

「さて、あとの問題は大丈夫でしょう」

 

「あぁ」

 

上を見つめると、既に目的を達成させられたように、響達が地球へと帰還していた。

 

「さて、俺達も戻るか、ゲイツは、あれ?」

 

「またいなくなったか、彼らしいけど」

 

既にそこにはゲイツの姿はなく、周りを見ても仮面ライダー達の姿もなかった。

 

「彼らも、今は元の時代に戻っただろう。

ミライドウォッチも、ここに」

 

「・・そうか、だったら、また会えるよな」

 

そんな未来での出会いを思い描きながら、俺達も地球へと戻っていった。



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たった一人の決戦!ゲイツVSウォズ

「帰ったか」

 

既に歴史を知っている身からしたら、歴史を大きく変えるつもりはなく、タイムジャッカーとの戦い以外では極力手を出すつもりはなかったが、まさかジオウとこうして共闘できるとは思わなかった。

 

「ふっ、可笑しな事だ」

 

元々はあいつを倒す為にこの時代にやってきたはずなのに、何時の間にか奴の成長が楽しみになっていた。

 

この時代において、最も尊敬した人物と共にいた事でジオウも変わっており、もしかしたら俺の知らない未来になる可能性がある。

 

そんな未来を、俺は見てみたい

 

「貴様はもう一人のウォズ」

 

背後から近づく気配に気づき、見てみるとそこにいたのは、今回の戦いにおいて現れたもう一人のウォズだった。

 

「お迎えに参りました、我が救世主」

 

「なぜ、貴様に従う必要がある?」

 

「我が救世主は、魔王を倒す為に来たのではないのか?」

 

「貴様には関係ない」

 

「はぁ、聞き分けのない救世主だ」

 

「っ!!」

 

その言葉を聞くと共に奴が戦闘態勢に入った事が分かり、俺はゲイツライドウォッチを取り出し、奴もミライドウォッチを取り出す。

 

「「変身!」」

 

【ライダータイム!仮面ライダーゲイツ!】

 

【アクション!投影!フューチャータイム!スゴイ!ジダイ!ミライ!仮面ライダーウォズ!ウォズ!】

 

変身を終えるのと同時に、俺はジカンザックスを取り出し、ウォズに攻撃を仕掛ける。

 

奴は武器を既に奪われていたのか素手で戦いを挑んでおり、ジカンザックスによる攻撃をひらりと避けながら、こちらを嘲笑うように戦っていた。

 

「我が救世主には、これを見せていなかったな」

 

「なに?」

 

そう言い奴はこれまで見た事のないミライドウォッチを取り出し、そのままベルトに入れる。

 

【投影!フューチャータイム!マザルアップ!悪しき闇の王座!パーフェクトノックアーウト! アナザーパラドクス】

 

その音声と共に現れたのは全身が黒く塗りつぶされており、目は赤と青の二色のパラドクスが装着されたウォズだった。

 

「ふっ」

 

「知らないライダーだが」

 

そのまま、俺は手に持ったゲンムライドウォッチを取り出し、ジクウドライバーにセットする。

 

ライダータイム!仮面ライダーゲイツ

アーマータイム!レベルアップ!ゲ~ン~ム

 

その音声が鳴るのと同時に、俺の目の前に現れた土管に向かっていき、新しく現れた土管から再び攻撃を仕掛ける。

 

「ふっ」

 

「がぁ」

 

だが、まるで動きを読んでいたようにウォズは俺を殴り飛ばし、そこには【HIT!】という文字が表示された。

 

「これはまさかっ!!」

 

「そう、このアナザーパラドクスは未来の仮面ライダー。

我が救世主、未来には君の知らない仮面ライダーがいる。

他にも」

 

【ポセイドン】

 

「ふっ」

 

【フューチャータイム!ポセイドン! サメ・クジラ・オオカミウオ!ポセイドン!】

 

「ぐっ!」

 

その音声と共に、オーズアーマーと同様に空中に鮫やクジラ、それにオオカミウオが現れ装着される。

 

「ぐっ」

 

すぐに別のライドウォッチを取り出そうとしたが、ウォズがこちらに向けて放った巨大な衝撃波によって、吹き飛ばされる。

 

「このままでは、だったら」

 

「諦めないのか、その意気だ」

 

ウォズはそのまま俺にゆっくりと近づいているが、俺はそのまま、ジクウドライバーに手を伸ばす。

 

フィニッシュタイム!ゲンム!クリティカル!タイムバースト!

 

その音声が鳴るのと同時に、俺は土管の中へと潜り込んだ後に飛び出て、ウォズに向かって蹴り上げる。

 

「ふぅ」

 

「ぐっ!!」

 

だが、俺に向かって勢いよく水の刃が襲い掛かり、そのまま変身を解除される。

 

「どうやら、終わりのようだな、我が救世主」

 

「あぁ、目的は果たせた」

 

「なに?」

 

そう言っている間に、気づいたのか、ウォズは見てみると、俺が取り出していたタカウォッチライドによって、俺が持っていたカブトライドウォッチが運ばれていった。

 

「あれはっ!!」

 

「万が一の為に持っていたライドウォッチだ。

これで原点となる仮面ライダーの力は、すべてあいつの元に行った」

 

「まさか、やられたよ。

けど、そんなのは関係ない」

 

その言葉を聞くのと同時に、俺の意識は消えて無くなった。

 

同時に、俺の中から、何かが消える感覚が、襲った。

 



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コラボ 仮面ライダードラゴンナイトStrikerS 編

時の王である兄、記念すべき最初のコラボSSです。
皆様、よろしくお願いします。
コラボしてくれましたのは龍牙さんの仮面ライダードラゴンナイトStrikerSです。

https://syosetu.org/novel/81027/



「なんで、こいつがここにいやがるんだ!!」

 

フロンティア事変から一週間が経とうとしている今日、俺の目の前には過去に倒したはずのアナザーライダーがいた。

 

「お兄ちゃん、あのアナザーライダーの事を知っているの?」

 

「あぁ、あいつはアナザー龍騎だ」

 

目の前にいる奴は過去に倒したはずのアナザー龍騎だった。

 

なぜ、この時になって復活したのか分からないが、今はこいつを倒す事が先決だ。

 

「ぐっ」

 

「あっ」

 

アナザー龍騎は不利だと感じたのか、近くにある鏡を見つけると同時に、すぐに逃げ出した。

 

「かっ鏡の中に逃げたっ!!」

 

「待ちやがれ!!」

 

俺はすぐに手元に龍騎ライドウォッチを取り出し、龍騎アーマーを身に着けると共に鏡の中へと飛び込む。

 

鏡を通り抜けた先にはもう一つの世界が広がっているはずだったが

 

「なんだっここは!!」

 

目の前には、これまで見た事のない景色が広がっており、これまでの非日常的な出来事に慣れた俺でも戸惑うしかなかった。

 

まるで未来都市のように高いビルが立ち並んでおり、明らかに異様な景色に俺は戸惑いを隠せなかった。

 

「ここは一体「ほぅ、珍しい客人だ」っ!!」

 

後ろから聞こえた声に俺はすぐに振り向くとそこには青い鮫を思わせるライダーがおり、アナザー龍騎と似た印象を抱かせた。

 

「お前は、誰だ」

 

「そうだな、まずは自己紹介からだ。

私の名前は仮面ライダーアビスだ、君はまるでドラゴンナイトのようだけどトウヤ・タツキではないようだが?」

 

「誰だそれは、それにドラゴンナイト?」

 

龍騎を英訳すると確かにドラゴンナイトと呼ぶが、向こうは日本語を喋っているので、ドラゴンナイトというので合っているはずだが

 

「どうしますか、将軍。

この者を始末しますか?」

 

そう言いながら彼の背後からまるで鳳凰を思わせる赤い仮面ライダーが姿を現した。

 

未知の仮面ライダー達に対して、油断はできない。

 

いざという時は

 

「辞めたまえ、ブレード。

彼が敵かどうかは分からない以上、手出しは無用だ」

 

「しかし」

 

「何より、無駄な戦いで君を失う訳にはいかない」

 

「・・・分かりました」

 

そう言い、ブレードは後ろへと下がったが、俺は油断できない状況は変わらない。

 

「君の目的は少しは察する事ができるが、先程出てきたドラゴンナイト擬きに用があるのかね?」

 

「あぁ、俺はあいつを追ってここに来た」

 

「なるほどなるほど、ではここからそう遠くない所で暴れていた」

 

「教えてくれるのか?」

 

なぜここまで親切に教えてくれるのか分からないが、俺は警戒を解けない。

 

こいつからはウェル博士などから感じた同じ嫌な何かがあった。

 

「なに、私としても奴に暴れられたら困るだけだ」

 

「・・・分かった」

 

俺はそれだけ言い、その場から去った。

 

「よろしいのですか?」

 

「構わんよ。

私としても見ていたくなったのさ、3人のまったく違うドラゴンナイト達の戦いを」

 

俺はそのまま謎のライダーから教えられた通りに道を通り過ぎていった。その先に広がっていたのは、炎に包まれた街であり、その中央にはアナザー龍騎と、それに対抗するように戦っている戦士がいた。

 

「あれは、龍騎!?」

 

なぜ龍騎がいるのか分からないが、俺はすぐに手に持ったジカンギレードを銃モードへと変えて、アナザー龍騎へと打ち込む。

 

「ぐっ」

 

一瞬だけ怯むと同時にこちらを睨み付けたアナザー龍騎に対して、俺は瞬時に剣モードへと変えて、アナザー龍騎を斬り、距離を離した。

 

「なっ」

 

「大丈夫か?」

 

「あっあぁ、お前は一体?」

 

「話はあとだ。

今はアナザー龍騎が先決だ」

 

「奴を知っているのか!!」

 

「まぁちょっとした因縁の相手でね」

 

「そうか、聞きたい事があるが、まずはあいつからだな」

 

そう言い、龍騎は立ち上がり、俺と並び立つと同時に、手に持ったカードを籠手に読み込ませる。

 

『SWORD VENT』

 

その音声と共に龍騎はその手にアナザー龍騎とは違う剣を持ち、構える。

 

「行くぞ!!」

 

「あぁ!!」

 

その声が合図となり、走り出し、アナザー龍騎は左手に装着されている龍の頭をこちらに向けて火球を放ってくる。

 

俺達はそれを避けながら、跳びあがり、アナザー龍騎に突っ込む。

 

こちらの剣よりも遙かに大きな剣によって、こちらと比べて攻撃範囲が広く威力が大きい為に防御が精いっぱいだが、片方が攻められている間に攻撃されていない方が攻め込む。

 

「ぐっ、こいつはなんだ!?」

 

「とにかく今はっ!!」

 

俺が戦闘を行っている間にふと、後ろから聞こえた声に振り向くと、逃げ遅れた女の子がおり、その声に気づいたアナザー龍騎は火球を放った。

 

「くそっ!!」

 

俺はすぐに走り出し、アナザー龍騎の攻撃から女の子を守るように立ちふさがり、攻撃を防ぐが、その衝撃でベルトに装着されている龍騎ライドウォッチがアナザー龍騎の元へと飛んでいく。

 

「ぐぅ!!」

 

「あれは一体?」

 

アナザー龍騎はすぐにライドウォッチを拾い、自身の胸へと差し込む。

 

するとアナザー龍騎の姿は変わり、見た目は完全な龍騎へと変わった。

 

「なっドラゴンナイトに変わった!!」

 

「くっそ、龍騎になっただと!!」

 

「「えっ?」」

 

互いの言葉に疑問に思い、俺達は互いに見合ったが、今はそれよりもアナザー龍騎の方が先だ。

 

「なっ!!」

 

すぐに戦いを再開しようとしたが、アナザー龍騎が手を上に上げると共に、空を覆う程の何かが現れた。

 

「なっブルー・ミニオンがこんなにっ!!」

 

「アナザーライダーがライドウォッチを手に入れた事で、ここまで力を得たのか!!」

 

そう言っている間に既にアナザー龍騎の姿はいなくなっていた。

 

「今はあいつらをなんとかするしかない!!」

 

俺はそう言うと共にディケイドライドウォッチを取り出し、ジクウドライバーに装着する。

 

【ライダータイム!仮面ライダージオウ!

アーマータイム!カメンライド!ワーオ!ディケイディケイディケイ!ディケイド!!】

 

「姿がまた変わった!!

一体、どこまで変わるんだよ」

 

「結構変わるけど、気にしないで!

今は、これだ!!」

 

【ファイナルフォームタイム!オ・オ・オ・オーズ!!】

 

その音声と共に、俺の姿は変わり、背中から巨大な赤い翼が生えると同時に俺はその場から飛び立つ。

 

空中へと跳ぶと、周り全てが青く染められているように感じる程にブルー・ミニオンと呼ばれた存在がいた。

 

俺はすぐにディケイドライドウォッチのスイッチを押し、飛び込む。

 

【オ・オ・オ・オーズ!ファイナルアタックタイムブレーク!】

 

その音声と共に周りにいた全てのブルー・ミニオンに向かって突っ込んでいく。

 

「まるでラスのような奴だな。

だったら、こちらも負けてられない!!」

 

『STRIKE VENT』

 

下から聞こえてきた声で見てみると龍騎の手にはドラゴンの頭を模した右手甲が嵌められ、同時に空中にいた全てのブルー・ミニオンに向かって放たれる。

 

「おぉ、派手だな!!

だったら、ここで」

 

「チェックメイトだ!!」

 

【ファイナルフォームタイム!ウィ・ウィ・ウィ・ウィザード!!】

 

その音声と共に、俺は新たな姿へと変わり、腕と足には赤いフードが現れ、肩には赤い宝石が埋め込まれている。

 

同時に俺はディケイドライドウォッチを押した。

 

【ウィ・ウィ・ウィ・ウィザード!ファイナルアタックタイムブレーク!】

 

『FAINAL VENT』

 

その音声が鳴ると同時に、俺の目の前には炎の魔法陣が現れ、それに向けて俺は蹴りを放つ。

 

同時に下から聞こえるドラゴンの鳴き声と共に炎を身に纏った龍騎が突っ込み、上下からぶつかり合うと同時に、全てのブルー・ミニオンを燃やし尽くした。

 

「お前は一体」

 

「・・・俺は仮面ライダージオウ。

多分だけど、こことは別の世界から来たと思う?」

 

「見た事のない姿だから、多分間違いないと思うが。

とにかく助かった」

 

「あぁそれ程でもないよ」

 

だけど、どうする。

 

アナザー龍騎を追って、ここまで来たが、元の世界に帰れるかどうか。

 

「ふふっ、これは私が想像した以上の出来事だ。

これから、楽しませてもらうよ、ジオウ君」

 

「なんとか倒せたけど」

 

「まさか、別の世界の仮面ライダーとはな」

 

ブルーモンスター達を倒す事ができた俺達は一旦落ち着き、話し合った。

 

どうやら、この世界で戦っている仮面ライダードラゴンナイトこと、辰輝統夜から事情を聴くけど

 

「今だに分からない事ばかりだけど、あいつは一体「それについては私から説明しよう」っ!!」

 

後ろから聞こえた声に振り返ってみると、そこに立っているのは先程の青い仮面ライダーだったが

 

「お前はゼイビアックス!?」

 

「知り合いなのか?」

 

「俺達の敵だ」

 

それだけ言い、目の前にいる仇のように睨み付けており、それだけでも敵対すべき敵だと分かり、俺はライドウォッチを取り出す。

 

「まぁまぁ待ちたまえ。

私の目的は、あの偽物のドラゴンナイト、いや君の言い方ではアナザードラゴンナイトと言うべきかな。

奴を倒す事が目的だ」

 

「なに?」

 

「なんでお前がっ!!」

 

「君達も見ただろあの光景を。

あのままではこの街の人間が全て喰われていなくなってしまう。

それでは私としては困るのだよ」

 

そう言い、気味の悪い雰囲気を出しながら喋る。

 

「・・・それで、俺達に何の話をするんだ」

 

「なに、現在は君と統夜君以外の仮面ライダーは私の所にいる者しかいないからね。

アナザードラゴンナイトを倒すには少し条件が厳しいからね、居場所を教えて、倒してくれたまえ、では」

 

それだけ言いゼイビアックスはその姿を消してしまう。

 

「くっ、まさかあいつと目的が一致する日が来るなんてっ!!」

 

「とりあえず、その場所に行かなければならないけど」

 

ゼイビアックスが向けた場所は、鏡の中だった。

 

「いや、だけど」

 

今の俺には龍騎ライドウォッチがない。

 

その状態では鏡の中に入る事ができない。

 

「・・・俺一人で行く。

なんとか外へと出すから、そこで戦うぞ」

 

「だけど、あいつの力は分かっているはずだ」

 

「それでも、あいつを放っておけば今度こそ、ここにいる人は全員殺されてしまう!!

その前に止めなければっ」

 

「だけど」

 

実際にそれしか方法はなく決断が遅れば遅れる程に被害者が出てしまう。

 

だが、今の俺には龍騎ライドウォッチがなく、鏡には入れない。

 

「どうすれば」

 

そう悩んでいると、統夜のポケットが光り始めた」

 

「なんだ、この光は」

 

「それをどこで」

 

統夜が取り出したのはなんと、ブランクライドウォッチだった。

 

「少し前に手に入れた物だ。

ロストロギアだが、効果が未だに分からず預けていたけど」

 

「・・・もしかしたら、貸してくれないか」

 

「あぁ、だけどっ」

 

俺は統夜からライドウォッチを受け取ると同時に、ライドウォッチは反応し、先程まで何も描かれていないライドウォッチには龍騎と同じ模様が描かれていた。

 

「これは一体」

 

「統夜、これだったら、俺も一緒に戦える」

 

「えっ、どういう事なんだ?」

 

「話は後だ。

まずは、鏡の中にいる奴を倒すぞ」

 

「だけど、お前は」

 

「これがあれば、なんとかできる」

 

「一体どういう事なんだ」

 

「とにかく、行くぞ」

 

そう言い、俺はジオウライドウォッチと新しくできたライドウォッチのスイッチを押す。

 

【ジオウ】【ドラゴンナイト】

 

二つのライドウォッチの音声が鳴ると、俺はすぐにジクウドライバーに二つのライドウォッチを挿入し、構える。

 

「変身!」

 

【ライダータイム!仮面ライダージオウ!

アーマータイム!KAMENRAID!ドラゴンナイト!】

 

その音声と共に、俺の周りに赤い線が描かれ、そこからアーマーを装着していき、その姿は龍騎アーマーと瓜二つだった。

 

「それって、ドラゴンナイト!?

でも、どうして」

 

「あれはライダーの力を収める事ができるウォッチだ。

使えるのは、今の所、この世界では俺だけど」

 

「色々と疑問があるけど、一緒に戦ってくれるんだよな」

 

「あぁ」

 

「・・・だったら、信じる」

 

それだけ言うと、統夜もカードデッキを取り出し

 

「カメンライド!」

 

その声と共に腰に現れたベルトにカードデッキを挿入すると、俺がアーマーを装着した時と同じ赤い線が現れ、ドラゴンナイトへと変身を完了する。

 

「行こう」

 

「あぁ」

 

俺達はそのまま鏡の中に入ると、鏡の中には既にブルーモンスターによって空を覆い尽くされており、目の前にはアナザードラゴンが咆哮をあげながら叫んでいた。

 

「まさか、こっちが来るのを待っていたのか?」

 

「鏡の中からでも、外の景色を見れるからな」

 

そうして、緊張が解けない状態の中で俺はジカンギレード、統夜も武器を手に取ると走り出す。

 

同時に雄叫びを上げながら、アナザー龍騎も同じ龍型の巨大な剣を取り出し襲いかかる。

 

「ぐっ」

 

「こいつ」

 

剣のぶつかり合いは、予想以上に力が大きく、純粋な力では俺達よりも大きく、力の押し合いでは勝てるかどうか分からない。

 

「だったら、援護を頼めるか」

 

「分かった」

 

その言葉を聞くと、俺はジカンギレードを銃モードにして、統夜の攻撃の合間を擦り抜けるように放つ攻撃を放つが、アナザードラゴンナイトの装甲は硬く、俺の攻撃は全て跳ね返ってしまう。

 

だが、それでもこちらに気を引かせる事には成功しており、アナザードラゴンナイトに接近する事に成功すると共に統夜は新たなカードを使う。

 

【STRIKE VENT】

 

同時に腕に収まった武器から強烈な炎を襲いかかり、アナザードラゴンナイトは宙に浮かぶ。

 

同時に、身体から飛び出したのは龍騎ライドウォッチが飛び出す。

 

「よしっ!!」

 

俺はすぐに龍騎ライドウォッチを受け止めると、目の前にいるアナザードラゴンナイトは元の状態になると、同時に空を埋め尽くしていたブルーモンスターは消滅した。

 

「一気に決めるぞ!!」

 

「あぁ」

 

俺はそう言うと、龍騎ライドウォッチが光りだし、横を見てみるとそこには

 

「なっドラゴンナイトっ!?」

 

「いや、だけど、強力な味方だ」

 

そこに立っていたのはドラゴンナイトと同じ姿だが、確かに俺が知っている龍騎だった。

 

「統夜、それに龍騎!!

一気に決めるぜ」

 

「なんだか分からないが、いいぜ!!」

 

その言葉と共に俺達は各々の必殺技を放つ姿勢をとる。

 

【フィニッシュタイム!ドラゴンナイト!ファイナルタイムブレーク!】

 

【【FINALVENT】】

 

その音声が鳴ると同時に俺達を囲むように二体のドラグレッダーが囲み、俺達はそれに合わせるように構えると共に、宙に飛ぶ。

 

「「「はああぁ!!」」」

 

同時にアナザードラゴンナイトに向けてライダーキックを放つ。

 

三人を包み込む炎はそのままアナザードラゴンナイトに激突すると同時に爆散し、同時に共に放った龍騎は幻影となって消えた。

 

「なんとか、倒せたな」

 

「あぁ」

 

俺達は倒す事ができるのを確認すると共に握手をすると、突然ぐらっと何か揺れ、見てみると俺の身体は光に包まれていた。

 

「おい、それは一体!!」

 

「どうやら、元の世界に戻るみたいだ」

 

「どういう事なんだ!?」

 

「さぁ、俺も実際体験するのは初めてだからな」

 

これまで助けてくれた仮面ライダー達も似たように消えていたので、俺もそれに当て嵌まるだろう。

 

「そうか、なんていうか、俺やベンタラのライダー達の他にも、誰かの為に戦っているライダーがいるだけで嬉しいから」

 

「・・・また戦えるさ」

 

「あぁ」

 

その言葉と共に、今度こそ周りの景色は無くなり、気づくとそこは俺が向こうの世界に入る前にいた場所だった。

 

「お兄ちゃん!!」

 

「あっ響」

 

「大丈夫なの、アナザー龍騎は!!」

 

「あっあぁ、なんとか倒せた」

 

「えっでも、あれから入っていないようだけど」

 

「なんだって、そんな」

 

あれは夢だったのか、そう思ったが、手元を見てみるとそこには龍騎ライドウォッチとドラゴンナイトライドウォッチがあった。

 

「あれ、この二つのライドウォッチ似ているようだけど、これって」

 

「・・あぁ、帰ったら話すよ」

 

「えっちょっと、お兄ちゃん!!」

 

俺はゆっくりと歩き出すと、混乱している響と一緒にそこから離れる。

 

その後ろに映る鏡にはドラゴンナイトが確かに映っていたような気がした。

 



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戦姫絶唱シンフォギアGX編 炎の再会

あの戦いから何ヶ月も経った。

 

二課は管轄が日本政府から国連へと変わって、世界中に対応する組織であるS.O.N.G.として再編成される事となった。

 

その仕事は前回の戦い以降消えたノイズに変わる様々な脅威に対抗することで、それらに起因する様々な事件に対応していた。

 

世界中の何処にでも飛んでいけるタイムマジーンを持つ俺は響達と共に、普通では対応できない数々の事件を解決していった。

 

そうした事件が次々と起こったが、ノイズが発生していた時期よりも、わりと平和な日々を送っていた。

 

だが、翼とマリアさんのライブが行われる事になったその日のことだった。

 

「なんで、俺の家に集まったの?」

 

「だって、お兄ちゃんのご飯が好きなんだから」

 

「はぁ」

 

そう言いながら、本日は二人暮らしである我が家には響やクリス達の他にも響のクラスメイトに

 

「というよりも、あなたもここに住んでいたんだ」

 

「これは驚きデス!!」

 

「君達もだがな」

 

調ちゃんや切歌ちゃんが一緒に遊びに来ていた。

 

あの戦いから、マリアちゃんも含めて、S.O.N.G.所属になり、よく会うようになった。

 

「それにしても、今日は珍しいね、家にいるとは」

 

「えぇ、ミライドウォッチも順調に完成していますが、再変身まではまだまだ時間がかかります」

 

あの戦いで限界を迎えたウォズの持っているミライドウォッチは壊れてしまい、ウォズミライドウォッチが修理されない限り再び一緒に戦えない。

 

「まぁでも、ゲイツもどこかで一緒に戦ってくれるし、もしもの時は大丈夫だから」

 

あの戦いでゲイツは見かけなくなったが、今では当たり前になっているので、心強い仲間には変わりない。

 

「それにしても、本当にこんなにライドウォッチがあるなんて、驚きデス!!」

 

「大事な物なのに、こんな放置して、大丈夫なの?」

 

「安心したまえ、このウォッチダイザーは我が王や私以外が触れても持ち出す事はできず、さらにはウォッチダイザー自体の持ち運びも不可能なのだから」

 

「・・・そういえば、何時の間にか置いてあって、ずっと置きっぱなしだったから、気にしていなかった」

 

「それは駄目すぎるデス!!」

 

思わず俺がつぶやいた言葉に驚いた切歌ちゃんだけど、元々は謎の多いウォズの事だから、別に問題ないだろう。

 

「それにしても、まさか噂の仮面ライダーが響のお兄ちゃんだとは、驚きだよ」

 

「まさに兄妹でヒーローとは」

 

「アニメだとしてもできすぎるでしょ」

 

「まぁね、私とお兄ちゃんのコンビはまさに無敵だからね」

 

「まぁな」

 

そう言われると照れるかもしれないが、確かに納得してしまう。

 

「んっ?」

 

そんな話をしていると、携帯から緊急事態を知らせる電話がかかり、二人を見ると頷くのと同時に出ていく。

 

「ウォズ、皆をお願いね」

 

「分かりました、我が王」

 

俺達は、すぐに外へと出ていき、風鳴指令から出てきた話を纏める。

 

突如立ち上った火柱によって、街はたちまち炎の海と化し、周辺を舐め尽くしたらしい。

 

火災救助の応援要請の為に、俺達はすぐに飛び出し、タイムマジーンを呼び出し、二人を乗せて、現場へと向かった。

 

「マジで、こんな事が起きているのか」

 

「それぞれで救助活動という訳だな」

 

「うん、それじゃあ」

 

「あぁまたな!!」

 

その言葉と共にタイムマジーンから飛び出した二人はそのままシンフォギアを身に纏って現場に向かった。

 

「さて、俺も!!」

 

すぐに俺は手にジクウドライバーを取り出し、ジオウライドウォッチを取り出す。

 

「変身!」

 

【ライダータイム!仮面ライダージオウ!】

 

その音声と共にタイムマジーンで走り出し、現場において、火事が起きている場所で崩壊しそうな場所に向かって崩壊を止めながら、S.O.N.Gの職員がそれを確認すると、すぐに救出していった。

 

「もしかしてアナザーライダー?」

 

これまでも、こんな事件を起こしたのはアナザーライダーの可能性が高い為、アナザーライダーを探そうとしていたが

 

「えっ!!」

 

そう考えている内にタイムマジーンに衝撃が走った。モニターを見てみるとそこには赤いタイムマジーンがおり

 

「まさかゲイツ!?」

 

なぜ攻撃を仕掛けたのか分からないが、タイムマジーンから出てきたのは確実にゲイツだった。

 

すぐにゲイツに話す為に、俺もタイムマジーンから飛び出す。

 

「ゲイツ!!」

 

「オーマジオウ!!」

 

「えっ?」

 

ゲイツは、昔言っていた未来の俺の名前をこちらに向けて言うと、そのまま襲い掛かってきた。

 

俺は思わず攻撃を受け止めて、後ろへと下がる。

 

「なにすんだよ!!」

 

「貴様を倒す!!」

 

「何を言ってっ!!」

 

そう言っている間に、ゲイツは手に持ったジカンザックスで攻撃を仕掛けてくる。

 

すぐに俺はジカンギレードで攻撃を防ぎながら後ろへと下がるが、その間にゲイツが取り出したのはこれまで見た事のない青いライドウォッチだった。

 

【ガタック】

 

それと共に、俺はすぐにあの日になぜか届いたカブトライドウォッチを取り出し、そのままジクウドライバーにセットする。

 

【ライダータイム!仮面ライダージオウ!

アーマータイム!CHANGEBEETLE!カブト】

 

【仮面ライダーゲイツ!

アーマータイム!CHANGESTAGBEETLE!ガタック!】

 

その音声と共に目の前に巨大なカブト虫型のロボットが現れると共にゲイツも同様に巨大な青いクワガタ虫型のロボットがぶつかり合い、俺達がぶつかる時にはアーマーが装着される。

 

「まさか、既にカブトライドウォッチを手に入れていたのか!!」

 

「何を言っているんだ!!

これは、俺とお前で手に入れたライドウォッチだろ!!」

 

「何を言っているんだ?」

 

そう言うと、ゲイツの肩に装着されていたアーマーはバルカン砲へと変形し、俺に向けて銃弾が放たれる。

 

「ぐっ」

 

至近距離から連続で放たれる攻撃に対して無防備な俺は後ろへと吹き飛ばされるが、その手をすぐにライドウォッチに手を伸ばして、スイッチを押す。

 

【CLOCKUP!】

 

その音声と共に周りの景色がゆっくりと流れ、地面にたどり着くと同時にゲイツは手にジカンザックスを持って攻撃を仕掛けてくる。

 

俺もすぐにジカンギレードを持って、攻撃を防ぐも、手数の多さと、肩から放たれる銃弾によって、不利な状況が続く。

 

「っ!!」

 

俺はすぐにジカンギレードを銃モードへと変えて、こちらに迫りつつある銃弾を反らす為にアーマー部分に攻撃を仕掛けて、上に反らせている間に、俺はジクウドライバーに手を伸ばす。

 

【フィニッシュタイム!カブト!クロックアップ!タイムブレーク!】

 

一瞬で接近すると共に、ゲイツを吹き飛ばすように蹴り上げると、ゲイツのアーマーは解除される。

 

「ぐっ!!」

 

だがゲイツはすぐにライドウォッチを取り出した。

 

【カリス】

 

そのライドウォッチをすぐにジクウドライバーに装填すると共に、回す。

 

【ライダータイム!仮面ライダーゲイツ!

アーマータイム!CHANGE!カリス!】

 

その音声と共に纏っていたアーマーが一瞬で消え、泡のような光に包まれると、胸には巨大なハートマークの鎧を身に纏い、身体は黒いアーマーを身に纏ったゲイツが現れる。

 

「くっ」

 

【ライダータイム!仮面ライダージオウ!

アーマータイム!ターンアップ!ブレイド!】

 

すぐに対抗するように俺はブレイドライドウォッチをそのままジクウドライバーに装填し、回して変身する。

 

目の前に青い壁が現れ、ゲイツの攻撃を防ぐのと同時に俺はブレイドアーマーを装着して、ジカンギレードを構える。

 

「ふっ!!」

 

【FLOAT】

 

「うそ~ん」

 

その声と共に、ゲイツの身体は宙に浮かび上がり、手に持ったジカンザックスを使って、空を縦横無尽に飛びながら攻撃を仕掛ける。

 

「これと似たアーマーだったら、もしかして!!」

 

俺はそう言い、肩に装着されているカードの中身を見てみると、カードの絵柄があった。俺はすぐにその1つに触れる

 

【MAGNET】

 

その音声と共に、ゲイツに向けると、ゲイツは先程までの余裕のある動きから代わり、俺に向かって引き寄せられ、同時にジカンギレードで切り裂く。

 

「まさかっ、ここまでっ、力を付けているとはなっ!!」

 

「ゲイツ、なんでこんな事をっ!!」

 

「オーマジオウ、戯言もそこまでだ」

 

「っ!!」

 

その言葉と共に手に持っているのは、これまでのライドウォッチやミライドウォッチとはまるで違う何かだった。

 

【ゲイツリバイブ!】

 

「あれは一体っ!!」

 

俺が驚く間に、ゲイツはそのまま謎のライドウォッチをジクウドライバーにセットすると同時に背後には巨大な赤い砂時計が現れ、ジクウドライバーを回す。

 

【ライダータイム!仮面ライダーゲイツ!リ・バ・イ・ブ剛烈! 剛烈!】

 

「ぐっ」

 

ゲイツの変身と同時に巨大な熱風が俺に襲い掛かった。目の前に立っていたのは、これまでのアーマーではあり得ない身体と一体化している赤い鎧を身に着けたゲイツだった。

 

「ジオウⅡと同じ感じ?」

 

そう疑問に思っていると、ゲイツの横に、もう一人のウォズが出てくる。

 

そして不気味な笑みを浮かべながら、手に持ったノートを開いて語り始めた。

 

「祝え!巨悪を駆逐し、新たな未来へ我等を導くイル・サルバトーレ! その名も仮面ライダーゲイツリバイブ! 真の救世主がこの地に降り立った瞬間である!」

 

「ゲイツリバイブ?」

 

疑問に思っている間に、ゲイツはこれまで見た事のない小さな丸鋸のような武器を手に持って、ゆっくりとこちらに近づいてきた。

 

【パワードのこ!】

 

「ふっ」

 

ゲイツはそのまま手に持った武器でこちらに攻撃を仕掛けてくると、俺はすぐに後ろへと下がり、ディケイドライドウォッチを手に持つ。

 

「本気だったら、絶対に止める!!」

 

【ディケイド!】

 

ライダータイム!仮面ライダージオウ!

アーマータイム!カメンライド!ワーオ!ディケイディケイディケイ!ディケイド!!】

 

その音声が鳴るのと同時に俺はディケイドアーマーを装着する。

 

「・・・破壊者の力も持っていたか。

やはり、お前をすぐにでも消す」

 

その一言と共に手に持った武器でこちらに襲い掛かってくる。

 

手に持ったライドヘイセイバーで対抗するが、見た目と同等かそれ以上のパワーでこちらに迫っていた。

 

「だったら、これで」

 

それと共に、力で対抗する為にアギトライドウォッチを手に持ち、ディケイドライドウォッチに装填する。

 

【ファイナルフォームタイム!ア・ア・ア・アギト!】

 

その音声と共に俺の身体には【アギト】と【バーニング】という文字が刻まれ、手足は溶岩を思わせる鎧を身に纏い、ゲイツのパワーに対抗する。

 

「力が多少互角でも」

 

そう言うと、ゲイツはジクウドライバーに手を伸ばし、謎のライドウォッチを操作する

 

【スピードタイム!】

 

「えっ?」

 

すると胸の装甲が翼のように両肩へ展開すると同時に、先程までの赤い鎧は、青い鎧へと変わる。

 

「そんなにすぐにっ!!」

 

そう思っていると共に目の前にいたゲイツの姿はいなくなり、後ろに一瞬で移動して、手に持っていた武器を爪のように変形させてこちらに向かって振り上げていた。

 

【スピードクロー!】

 

「がぁ!!」

 

装甲による防御でなんとか攻撃のダメージを小さくする事はできるが、それでも対応するは難しい。

 

「すぐに変えようとしても」

 

状況が悪くなる一方で、逆転しようにもライドウォッチを入れ替える暇はない。

 

「ぐっ!!」

 

そんな圧倒的に有利な状況なはずなのに、突然ゲイツは倒れた。

 

「ゲイツ!!」

 

俺はすぐにゲイツに駆け寄ろうとしたが、目の前で突然来た黒い影によって遮られる。

 

【フューチャータイム!DRIVE!TYPENEXT!ダークドライブ!】

 

「やはり、未だに不完全だったが」

 

「お前っ、ゲイツに何をした!!」

 

「何も、ただ、我が救世主にとって邪魔な記憶を、ライドウォッチに詰め込んだ訳だ」

 

「まさかっ!!」

 

「どうやら、我が王、その予想は当たっているようです」

 

俺の疑問に答えるように、ウォズが現れ、本を開く。

 

「この本によれば、錬金術師キャロルは、思い出を使って巨大な力を使う事ができると書かれている。

おそらく、もう一人の私は、この時代で訪れたゲイツ君の記憶を使って、あのライドウォッチを作り出したと思われる」

 

「お前、ゲイツにっ!!」

 

「これは我が救世主が望んだ力だ。

魔王には関係ない話だ!!」

 

「魔王魔王って、本当に訳の分からない事ばかりを」

 

「おや、もしかして、もう一人の私から聞いていないのですか?」

 

「なに?」

 

もう一人のウォズは不気味な笑みを浮かべながら、本を開くと、目の前に世紀末を思わせる光景が広がっていた。

 

その光景の真ん中にはこれまで力を貸してきた仮面ライダーの銅像と

 

「俺?」

 

俺だと思われる銅像がそこに立っていた。そして銅像の前には、これまで見た事のない黒と金のジオウが立っていた。

 

「あいつは一体っ!!」

 

そう言っている間に、ジオウの周りには、巨大なロボットや多くの人々が迫ってきたが、彼らを一瞬で灰に変えた。

 

「なんだよ、これは」

 

「見た通り、未来の君の姿だ、魔王」

 

「えっ?」

 

余りの事実に俺は疑問に思うに声を出す事しかできなかった。

 

「それでは、また」

 

「しまったっ」

 

もう一人のウォズはそのまま姿を消すが、俺はそんなことよりも、未来の出来事で頭が一杯だった。

 

 



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覚醒の予兆 異世界の仮面ライダー

「「・・・はぁ」」

 

ゲイツの襲撃から数日後、俺と響はそれぞれの悩みに直撃してしまい、気分転換も兼ねて出かけたのだが、その気分は一切晴れなかった。

 

「ごめんね、お兄ちゃん、私」

 

「いいや、俺も悪いよ。

響の悩みに力になれなくて」

 

お互いに敵対している相手に対して戦えない気持ちもあり、力を発揮できずにいた。

 

「・・・ねぇ、お兄ちゃん、やっぱり私の思いは間違っているのかな?」

 

「・・・どうだろうな、俺も答えられない。

お前は人を傷つけたくないと思って、シンフォギアを身に纏っていた。

それは間違っていないし、それで纏えなくても、俺は責める事はできない」

 

実際に、人を傷つけるのを良しとする方が問題だ。

 

「っ!!」

 

瞬時に、俺は何かを感じて響の前に出ると、目の前から何かが現れた。それは

 

「てめぇは響を襲った奴か」

 

「おぉ初めて会ったなぁ、ジオウ。

ゲイツの奴がお前に執着的だったけど、どうやらガングニールと一緒にいるとはな」

 

「ゲイツを知っているのか、だったらゲイツに何をしたのか聞かせて貰おうか」

 

「残念だけど、用があるのは、そっちのガングニールなんだけどなぁ」

 

「こっちも聞きたい事があるんだよ、いけるか!!」

 

「うっうん」

 

その言葉に応えると共に、俺はジオウライドウォッチを取り出し構えるが

 

「響?」

 

「なっなんで、なんで歌がっ」

 

「あらまぁ、シンフォギアを纏えないの、だったらさっさと終わっちゃうよ」

 

「させるかよ!!」

 

すぐに俺はジクウドライバーを腰に纏い、同時にもう一つのライドウォッチを一緒に装填する。

 

「変身!!」

 

【ライダータイム!仮面ライダージオウ!

アーマータイム!~!キバ!】

 

その音声が鳴り響くと同時に俺はキバアーマーを身に纏い、ガリィに一気に接近し、蹴り上げる。

 

「響っ逃げろ!!」

 

「でもっ」

 

「俺はいいから、さっさと逃げろ」

 

「そんな事、ガリィちゃんがさせるとでも?」

 

「させない、絶対に!!」

 

俺はそう言いながら、このアーマーを身に着けた瞬間から感じる身体の軽さを生かし、何か行おうとしたガリィの一つ一つの動きに警戒しながら攻撃を行っていく。

 

奴はそのまま腕を氷の刃に変えて、襲い掛かるが、アーマーの能力で身に着けた脅威の飛躍力と、近くにある物に乗っても大丈夫なバランス能力によって、トリッキーな動きができる。

 

「さすがにうざいなぁ、でもね」

 

「がはぁっ!!」

 

「ガリィちゃんは一人じゃないの!!」

 

「なっゲイツ!!」

 

そこにいたのはジカンザックスをこちらに構えていたゲイツだった。

 

「ガリィ、奴は俺が倒すぞ」

 

「良いよ、ガリィちゃんの狙いは最初からあっちだったから」

 

「好きにしろ」

 

「ゲイツっ!!」

 

俺はゲイツへと怒りを思わせている間にも、ガリィが何かを使ってアルカノイズを呼び出した。

 

「響っ!!」

 

「お前の相手は俺だ、ジオウ!!」

 

「邪魔だっ!!」

 

俺の前に立ちふさがったゲイツを無視し、蹴り上げ、急いでジカンギレードを持ち、響に接近しつつあるアルカノイズを打ち落としていくが、ゲイツがそれを邪魔する。

 

「お兄ちゃん!!

なんで、なんで私はっ!!」

 

そう言っている間にも近くまで迫っていたアルカノイズに対して、立ち向かったのは

 

「借りを返す時が来たようね」

 

「マリア!?」

 

そこに立っていたのはマリアだった。

 

だが、その姿はかつて身に纏っていたはずの黒いガングニールだった。

 

「マリアさんっ!!」

 

「ソウゴ、ここは私が死守する。

だから、お前はっ!!」

 

マリアが乱入してくれたおかげで、響の危機はなんとか救われた。

 

それでも、彼女には時間がないのか、ギアの様々な所から煙が出ていた。

 

「このまま、二人を見捨てられるかよ!!」

 

そう叫んだ瞬間、ジクウドライバーに収まっていたキバライドウォッチが強烈な光を放つと共に響達に向かっていたノイズが小さい何かによって倒された。

 

「なんだっ!!」

 

ゲイツは驚いている間に小さい何かがどこかに向かうのを見つめると、そこには巨大な銀色の壁があり、そこから出てきたのは一人の青年だった。

 

「・・・どうやら、ジオウの力は確かに覚醒しようとしているようですね」

 

「なんだ?」

 

「・・・ここで可能性を断つ訳にはいかない、キバット」

 

「おぉ!!キバって行くぜ!!」

 

その言葉と共に小さい影の正体が見え、そこに出てきたのは蝙蝠と思える何かだった。

 

蝙蝠はそのまま青年の手を噛むと、青年の顔にはガラスのような模様が浮かび上がったが

 

「変身」

 

その一言と共に蝙蝠が青年の腰から現れた赤いベルトに収まると、同時にその姿は変わり

 

「キバっ!!」

 

「えっあれも仮面ライダー!?」

 

「おいおい、聞いてないぞ、仮面ライダーは5人じゃないのか?」

 

「この世界ではね」

 

その一言と共にゆっくりとキバは歩いており、俺もすぐにゲイツから離れるようにキバに近寄る。

 

「あなたは」

 

「話はあとだ。

ここは手伝ってくれるか?」

 

「あぁ、むしろこちらから頼みたいぐらいだ」

 

「ライダーが一人増えたぐらいで」

 

そう言い、ゲイツは再びあのライドウォッチを使おうとしたが

 

「おいおい、そいつはとっておきだぞ。

この前みたいに倒れてもガリィちゃんは置いていくぞ」

 

「ちっ」

 

そう言い、ゲイツは別のライドウォッチを取り出し、ジクウドライバーに装填する。

 

「っ!!」

 

それを見ると共に、俺は同時に駆け出しながら、目の前で変身しようとするゲイツを止める為に走る。

 

【ナイト】

 

【ライダータイム!仮面ライダーゲイツ!

アーマータイム!アドベント!ナイト!】

 

その音声と共にゲイツの後ろから巨大な蝙蝠がゲイツと一体化し、そこには黒いマントを身に纏ったゲイツが立っていた。

 

ゲイツは身に纏ったアーマーのマントを翻すと、そこから無数のゲイツが現れ、襲い掛かってくる。

 

「はあぁ!!」

 

それを合図に俺達は走り出した。

 

目の前に迫る無数のゲイツに対して、俺はジカンギレードを使い、迫りくる攻撃を受け流しながら戦う。

 

対して、キバはゲイツの隙を突くように素早い一撃を次々と放っていき、ある程度吹き飛ばすと同時に遠くにいたガリィに向かって跳びあがる。

 

「おやぁ、ガリィちゃんを狙うの?

それはそれで、ムカつくな!!」

 

その言葉と共にガリィの周辺には水の柱が現れ、そこから無数の分身が現れキバを囲む。

 

「渡、この世界にはあんまり長居はできないぜっ!!」

 

そう、キバのベルト部分に止まっている蝙蝠が喋ると同時に、キバの身体の端から少しずつ分解されていた。

 

「一気に決める、タツロット」

 

その一言と共に、キバが取り出したのは黄金に輝く笛だった。

 

それをベルトにいる蝙蝠が咥えると

 

「タツロット!!」

 

「ビュンビュン!異世界でもテンションフォルテッシモ!!」

 

その一言と共に小さな龍が現れ、周りにいるガリィを離れさせながら、キバに装着されている鎖を切り裂き、同時に左腕に装着されると

 

「変身!!」

 

その一言と共に、キバの姿は変わり、そこに立っていたのは全身が黄金に輝くキバだった。

 

「あれは」

 

「姿が変わった!?」

 

「変わった所で何ができるかなぁ!?」

 

「よせっ!!」

 

キバの姿が変わったとしても、余裕の態度を崩さないガリィだったが、そんなガリィとは別にゲイツがすぐに呼び止める。

 

迫りくるガリィに対して、キバはすぐに腕に装着されているタツロットの尻尾を掴むと、タツロットの身体にある模様が周り始め、一つの模様に変わる。

 

【バッシャーフィーバー!】

 

その音声が鳴ると同時に、キバが取り出したのは緑色の銃だった。

 

銃をそのまま手に装着されていたタツロットと合わせると、銃の先には巨大な水の銃弾が作り出す。

 

「なっ!!」

 

同時に複数に増えていたはずのガリィの姿は瞬く間に一人になっていた。

 

「水を全部、吸われたっ!?」

 

「ふっ」

 

「ちっ」

 

【ライダータイム!仮面ライダーゲイツ!スピードタイム!

リバイリバイリバイ!リバイリバイリバイ!リバイブ疾風! 疾風!】

 

ガリィに向かって言った巨大な弾丸を防ぐ為に、ゲイツは俺から離れると共に、ゲイツは瞬く間にガリィを連れて、その場から離れた。

 

「ちっまさかお前が私を助けるとはな」

 

「お前がいなくなかったら、こちらが困るからな」

 

「くくっ、目的の為にという訳か。

だったら、今回はここで退散させてもらう」

 

その一言と共にガリィが取り出した何かを地面に叩きつけると、そこから魔法陣のような何がが浮かぶ上がり、その場からいなくなった。

 

「なんとか、なったのか?」

 

「そうだね、この場はだけど」

 

そう言い、近くに来ていたのは、キバだった。

 

「ありがとうございます、おかげで響達を助けられた」

 

「・・・そうか、それは良かった。

だけど、君はこのままではきっと彼に殺されるだろう」

 

「それは」

 

確かに、俺は最後までゲイツと本気で戦う事ができなかったと思う。

 

それを見抜かれるように、言われ、俺は

 

「・・・確かに話し合う事も大事だ。

だけど、時にはぶつかる事も大切だ」

 

「ぶつかる事?」

 

「それが、分かれば、君は」

 

その一言を終えると共に、キバはその場で消滅した。

 

あとに残ったのは、キバライドウォッチだが、それが一瞬だけ輝き、黄金に輝くキバライドウォッチになっていた。

 

「これって、さっきのキバの」

 

その言葉が終わる前に再びキバのライドウォッチは元の形へと戻った。

 

「今のは」

 

何が起きたのか、分からなかった。

 

それでも、響が無事だったから、今は深く考えることは止めた。

 

「お兄ちゃんっ!!」

 

「良かった、響が無事で」

 

その瞬間、力を使いすぎたのか、意識が無くなった。

 

響Side

 

「私のせいで、お兄ちゃんはっ!!」

 

私は、今、目の前の光景を後悔している。

 

キャロルちゃんの件があって、お兄ちゃんもゲイツ君と戦えない事に悩んでいたのに、私はガングニールを身に纏う事ができずに、お兄ちゃんを見殺しにしてしまった。

 

「私はっ!!」

 

「・・・そのままずっと泣いているつもりか」

 

「マリアさん」

 

そんな様子を見てか、マリアさんは血を流しながら、ガングニールをこちらに渡す。

 

「っ」

 

「立花響、目を背けてはいけない。

あなたを命懸けで守ろうとしてくれた立花ソウゴは何を思って戦っていたのか」

 

「お兄ちゃんが、何を思って」

 

これまでの人生の中で、私は多分ずっと頼り切っていたと思う。

 

小さい時から、あの事故から、そしてシンフォギアを手にした時も。

 

お兄ちゃんはずっと守ってくれた。

 

その時、お兄ちゃんは一体何を思って戦っていたの。

 

「ねぇ教えてよ、お兄ちゃん」

 

私は、未だに気絶を続けるお兄ちゃんに問うように、涙を流してしまう



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継承する力は

「これは一体」

 

「何か分かったのか?」

 

あの戦いが終わり、本部に戻った俺はウォズの元へ行き、キバライドウォッチについて調べてもらった。

 

「えぇ、これまでのライドウォッチとは比べものにならない程のエネルギーがあります。

一体、なぜ」

 

「やっぱり、あの人が関係しているのかな?」

 

あの戦いの最中に助けてくれた仮面ライダーキバ。

 

彼が助けた後から、なぜかキバライドウォッチが気になっていたが

 

「分かりません、ですが、あのような現象は」

 

そうしていると、何やらぶつぶつと言い始めたが、一体

 

「どうしたんだ?」

 

「・・・いえ、なんでもありません。

それよりも我が王、妹君とはその後会いましたか?」

 

「あぁ、でもな、やっぱりシンフォギアを纏えなかった事を引きずっているようだ」

 

あの時の戦いは俺が戦い、マリアさんに任せっぱなしな事を気にしていたのか、会わせる顔がないように姿を見せない。

 

普段は明るいが、この事件が始まってからは、空虚な笑顔しか見えず、正直言って、心配でたまらない。

 

「どうにか、元気になって欲しい」

 

「・・・そうですね」

 

俺がそう言うとウォズは空返事で答えてくれる。

 

「それにしても、結局の所、目的はなんだろうか」

 

「それは錬金術師の事かい?」

 

「それもある。

世界の分解なんて、なんで目指すのか。

だけど、それ以上にもう一人のウォズの目的だよ」

 

「もう一人の私?」

 

その事を聞いて、呆けた顔をしていた。

 

「もう一人の私は、私が我が王に忠義を誓っているように、ゲイツ君を救世主と呼んで助ける為に来たのでは?」

 

「本当にそう思っているか?」

 

「というと?」

 

「ウォズはさ、俺が最強になる為だったら、俺の大切な記憶を消す?」

 

「・・・なるほど、確かにそう言われれば。

我が王にとって大切な事、それを消すのは忠義に反する」

 

「俺を倒す為に迷いを断ち切る為にという感じで言っているけど、どうもそれだけじゃないと思うんだよなぁ」

 

まるでゲイツが死んでも構わないような言い方をしており、俺を倒したその先で何かを企んでいるようだ。

 

「オーマジオウ、未来の俺を倒す為に?

だけど、それだったら、なんでわざわざ自分の手で倒さない?」

 

もう一人のウォズのこれまでの戦いを見ても、油断こそあったが、最初から様々なミライドウォッチを使えば、簡単に勝てたはずなのに

 

「・・・歴史を変えないというのは可笑しい話ですし、確かに見えない」

 

「どちらにしても、ゲイツを止める事には変わりない」

 

あの状態のゲイツを元に戻すのは未だに分からない。

 

ならば

 

「とりあえず、ゲイツを倒してから話をする。

今はそれだけだな」

 

「戦う決意をしたのですか?」

 

「あぁ、ゲイツが戦いたいんだったら、望んで戦ってやる。

まぁ響の為にも死ぬつもりはさらさらないけどな」

 

「やはり、我が王は変わっている。

それが、この変化を」

 

そう言いながら手にあるキバライドウォッチを眺める。

 

「おいソウゴ!!

大変だっ!!」

 

「うわぁ、なんだクリス!?」

 

「ぼーっとしている場合じゃないぞ!!

あいつが、今、ノイズに襲われているぞ!!」

 

「っ!!

場所はっ!!」

 

「この近くの工場だ!!」

 

「ありがとう!!」

クリスの話を聞くのと同時に俺は飛び出し、タイムマジーンを呼び工場近くまで降り立つ。

 

先程から物が崩れる音がしているので、おそらくはノイズが響達を襲っているんだろう。

 

「待っていろ、今「行っては困るのだがな」っ!!」

 

「悪いが、ここからは通らないでもらおうか」

 

後ろから感じた殺気に俺はすぐにその場から離れると、目の前にいるのは紫色の服を身に纏った男だった。

 

その男からは、これまでの誰よりも不気味な雰囲気を感じた

 

「タイムジャッカーなのか」

 

「ほぅ、俺を少し見ただけでそこまで分かるとは。

なるほど、確かに成長しているようだな」

 

「という事は」

 

「あぁ、俺の名前はスウォルツだ」

 

「そうかよ、だけど、悪いが俺は響の元へと行かないといけないからな」

 

「なるほどな、くっく」

 

俺がその事を言うと、スウォルツは突然笑みを浮かべていた。

 

「何が可笑しい?」

 

「いや、なにこちらの話だ。

だが、立花響の元へとは行かせないぞ、ジオウ」

 

その一言と共に取り出したのはテレポートジェムだが、それを地面に叩きつけると、そこから出てきたのは二人の人間だ。

 

「何を?」

 

「貴様の意見は聴かない」

 

【キックホッパー】【パンチホッパー】

 

「まさかっ!!」

 

「ふっ」

 

スウォルツが手にした二つのライドウォッチを人間に入れ込む事によって現れたのは謎のライダーだった。

 

というのも、これまでのアナザーライダーとは違い、身体が歪んでいる所は見られず、むしろ仮面ライダーに似た姿だった。

 

「やはり面白いな」

 

「一体っ!?」

 

「お前もこの異常に気付いたか。

そう、こいつらはアナザーライダーではない、まさに本物の仮面ライダーだ」

 

「どういう意味だ」

 

「そうだな、せっかくここまで成長した事だし教えよう」

 

そう言い、スウォルツは消えると共に、奴は近くのビルの上に一瞬で移動していた。

 

「貴様も知っている通り、アナザーライダーとは本来のライダーを歪めた存在だ。

力が足りない者、心が合わない者、適合しない者に無理矢理ライダーの力を入れる事で誕生する、いわば紛い物だ」

 

「それが、これまでのアナザーライダー」

 

「そんな紛い物を試すうちに、ノイズにも手を出してな。

疑問に思わなかったか、アナザーライダーを倒したとしても、アナザーライダーになったはずの人間がいないのは」

 

「まぁ薄々は」

 

「そう、この世界に蔓延るノイズはアナザーライダーにするには実に良い材料だった。

だが、力は十分に発揮されなかった、だが、それはもう終わりだ」

 

「なに?」

 

そう言うと共に再び取り出したテレポートジェムを使い呼び出したのは、先程と同じ人間だ。

 

「こいつらは俺が手に入れた本物の仮面ライダーの変身者の血液からキャロルが作り出したホムンクルス、つまりはただの肉の塊だ。

こいつらには変身者の記憶や戦闘知識が入っており、そして、悪意のある者を操るのは容易い」

 

【カブト】

 

「最も、それ以外は変わらずアナザーライダーになるがな」

 

その言葉と共にホムンクルスの姿は変わり、あの決戦の時戦ったアナザーカブトになり、二人の仮面ライダーの間に入った。

 

「それを信じるとでも?」

 

「さぁ、それはお前の自由だ。

この話が本当か、嘘か。

だが、どちらにしても、お前が戦う事は変わりないだろ」

 

まるでこちらの全てを知り尽くしたように語るスウォルツに俺は手を握り締める。

 

「さて、選択の時だジオウ。

このまま貴様が去ればこの場は収めよう。

ただ、戦うのならば、痛い目には合うが」

 

「それで逃げるとでも」

 

俺はそのままジオウライドウォッチとディケイドライドウォッチを取り出し、ジクウドライバーに挿入する。

 

「だろうな」

 

その様子を見ると楽しく笑みを浮かべながらスウォルツは姿を消した。

 

最後まで不気味な奴だったが、今はこのアナザーライダー達を突破して、響達を助けなければっ!!

 

「変身!!」

 

【ライダータイム!仮面ライダージオウ!

アーマータイム!カメンライド!ワーオ!ディケイディケイディケイ!ディケイド!!】

 

俺はそのままジオウに変身すると同時にディケイドアーマーになり、手に持ったヘイセイバーで3人の仮面ライダーと戦う。

 

「今、俺達を笑ったな」

 

「あぁ、笑ったな」

 

「行こうよ、兄貴達」

 

そう喋ると同時に向こうの仮面ライダー達も一斉に襲い始めた。

 

武器を持っていないようで、こちらのヘイセイバーの攻撃を避けながら、パンチやキックを行っていく。

 

「これだったらっ!!」

 

そう思ったが後ろから感じた何かを防ぐ為にヘイセイバーを背中に回した。

 

「くっ」

 

【【【クロックアップ】】】

 

「なにっ!!」

 

奴らの姿は瞬く間に消え、俺は気づけば、宙に浮いていた。

 

「ぐっ、そう言えば、カブトはこういう能力を持っていたな、だったら」

 

俺はすぐに手に取った555ライドウォッチをディケイドライドウォッチに挿入する。

 

【ファイナルフォームタイム!ファ!ファ!ファ!ファイズ!!】

 

その音声と共に、俺の身体は瞬く間に変化すると同時に俺の周りの風景は動きがゆっくりになる。こちらに攻撃を仕掛けようとするキックホッパーの姿が見えると共に、俺はヘイセイバーのスイッチを押す。

 

【ヘイ!W】

 

その音声と共にヘイセイバーから突風が放たれ、キックホッパーを遠くへと吹き飛ばすと同時に俺はすぐにこちらに走ってきているパンチホッパーに向けて、もう片方に現れた赤い光を放つ剣で切り返す。

 

「ぐっ」

 

【ファ・ファ・ファイズ!ファイナルタイムブレイク!】

 

その音声と共に俺は目の前にいるパンチホッパーに向けて、剣を振るうと、赤い閃光がキックホッパーを捕らえる。

 

「ぐっ!!」

 

「はああぁ!!」

 

同時に俺は走り出し、ヘイセイバーとの二刀流での攻撃をパンチホッパーに喰らわし、最後に斬り上げると、パンチホッパーはφの文字が浮かぶと共に消える。

 

「はぁはぁ」

 

「なかなかにやるな。

まさか俺をやるとは」

 

「でも、少し遅すぎたんじゃない?」

 

「なにっ!!」

 

その言葉を聞き、見てみると、全てがスローモーションになっているこの世界で見えたのは響が空で貫かれている姿だった。

 

「響っ!!」

 

その事に気づき、手を伸ばすも、既に周りの速さは元に戻る。

 

「あっあぁ」

 

「つらいよな、大切な奴がいなくなるのは」

 

「俺達も経験したからな、だから」

 

「「俺達の為に死んでくれ」」

 

そう言いながら、俺に強烈な蹴りが叩き込まれる。

 

「なに?」

 

「こいつっ!!」

 

俺はすぐに二人の攻撃を手で掴み、身動きを取れないようにする。

 

「倒れるもんかよっ!!

あいつが助けを求めているんだったら、死にそうになっても行くんだよっ!!」

 

そのまま奴らに向けて、回し蹴りを食らわせる。

 

「まさか、ここまでとはな」

 

「だけど、なんで立ち上がるんだ?」

 

「妹の為に決まっているんだろうが!!」

 

俺はそう叫び、立ち上がると、誰かが歩いてこちらに近づくのに気づく。

 

「おばあちゃんが言っていた。

人は人を愛すると弱くなる、けど恥ずかしがる事はない。

それは本当の弱さじゃないから、弱さを知っている人間だけが本当に強くなる」

 

「お前っ!!」

 

「なんでここにっ!!」

 

「えっ?」

 

突然現れた謎の人物に俺は驚く事しかなかった。

 

「面白い奴だ。

俺が知る限りでも、あいつと同じかそれ以上の馬鹿だな」

 

「いきなり馬鹿にされた!?」

 

「あぁ、だけど、妹の為に戦うお前に共感もしている」

 

「一体、あなたは」

 

「「天道っ!!」」

 

「お前も、その姿だけじゃなくて俺の真似までするとはな。

だが、本物の強さには敵わない」

 

「本物?」

 

そう疑問に思っていると、空から来たのは赤いカブト虫だが、それが目の前にいる天道と呼ばれた人物が手に取ると。

 

「変身、キャストオフ」

 

同時に、天道さんの身体は機械の鎧に身を包み、次の瞬間、目の前に立っていたのはアナザーカブトと同じ外見をした仮面ライダーだった。

 

「まさか、カブト!?」

 

「ジオウ、お前は、まだ俺達の力を本当の意味で受け継いでいない」

 

「どういう事ですか?」

 

「だから、俺は少し見させてもらった。

そして、預けると信じられる、まぁ手本を見せてやる」

 

そう言い天道さんの手元に収まっていたのは先程のカブトムシのロボットとは別の銀色のロボットだがあれは

 

「ハイパーキャストオフ」

 

【HYPERCASTOFF!】

 

「姿が変わった、あの時のキバみたいに」

 

「俺のライドウォッチをベルトに入れろ」

 

「えっ?」

 

その言葉を聞くと、俺が手に持っているカブトライドウォッチの絵柄は変わり、目の前にいる姿を模したライドウォッチになっていた。

 

「やってみるしかない!!」

 

俺はそう言うと共に俺はディケイドライドウォッチを取り出し、カブトライドウォッチをジクウドライバーにセットし、回す。

 

【ライダータイム!仮面ライダージオウ!

アーマータイム!はばたけ!超高速!ハイパーカブト!HYPERCASTOFF!】

 

その音声が鳴ると共に俺の身体にカブトアーマーが装着され、カブトアーマーが白く輝くような色に変わり、カブトアーマーの頭部が俺の背中に装着され、翼のように変わった。

 

「まさか、これがカブトの力!?」

 

「それじゃあ、お前の妹を助けるぞ」

 

「えっ?」

 

その言葉と共に天道さんは自身の腰にある装置を操作し、俺もそれに合わせてカブトライドウォッチのスイッチを押す。

 

【【HYPERCLOCKAPP】】

 

その音声と共に、俺達の周りの光景は一瞬で巻き戻され、周りの光景を見てみると

 

「なに、貴様何時の間に」

 

「スウォルツ!?」

 

目の前にはなぜかスウォルツが立っていた。

 

これは一体

 

「それにそこにいるのはカブトだと!?

どういう事だっ!?」

 

「なるほど」

 

天道さんが助けるという言葉の意味が分かると共に、俺は再びカブトライドウォッチを押すと、再びゆっくりとした流れになり、俺は走り出す。

 

そこには既に響が戦っている間に別の自動人形によって、攻撃を受けている所だった。

 

完全に止める事はできなかったが、見る限り、まだシンフォギアだけで響本人には当たっていない。

 

「ならば、止められるっ!!」

 

俺はすぐにその場で飛び上がり、自動人形に向けて蹴りを放ち、空中で停止している響を受け止めると同時に着地する。

 

【CLOCKOVER】

 

「ぎゃふっ!!」

 

「ぐっ、あれ?」

 

「間に合った」

 

「えっお兄ちゃん!?

どういう事!?」

 

何がどういう状況か分からないようだけど、間に合う事ができて安堵を取る。

 

『我が王、その姿はもしやっ!?』

 

「あぁウォズか」

 

『まさか、我が王、時を超えたのですが、タイムマジーンを使わずに』

 

「えっどういう事って、聞く前にまだ敵は残っているようだけどな」

 

そう言い、俺は響を降ろすと、そこには先程の自動人形と、ガリィがいた。

 

「どういう事かな?

スウォルツの奴が足止めしていると聞いたけど、なんで止められていないんだ?」

 

「意味不明ダゾ?」

 

「仕方あるまい。

なんだって、奴はとんでもないのを味方にしたからな」

 

こちらの出現に疑問に思われている間に、自動人形達の前にスウォルツが現れた。

 

「スウォルツ、また何時の間に」

 

「あの人は?」

 

「タイムジャッカーだ」

 

その言葉を聞き、警戒するようにスウォルツを見つめる。

 

「それよりも、スウォルツ、味方って誰なんだ??」

 

「そういう事だ」

 

そう言い、遅れてやってきた天道さんはゆっくりとこちらに歩いてきた。

 

「仮面ライダー?」

 

「あぁしかも厄介な奴だ」

 

『まさか、紅渡と同じくまさかオリジナルの天道総司なのか!?』

 

天道さんの登場に対して、スウォルツだけではなくウォズも驚きを隠せない様子だった。

 

「・・・撤退するぞ」

 

「まだ、あいつを完全に倒せていないが?」

 

「目的は果たせただろ」

 

そう言われ、振り替えると、響のシンフォギアは解除され、裸になっていた。

 

「ガングニールがっ!?」

 

「ちっ、無傷かよ」

 

「それにしても、ジオウ!!

まさか貴様がオリジナルの力を完全に受け継ぐとはな!!」

 

そう言ったスウォルツはまるで玩具を見つめるように笑みを浮かべていた。

 

「まだ話はっ!!」

 

そう言おうとしたが、俺達の目の前にキックホッパーとパンチホッパー、さらにはアナザーカブトが現れる。

 

「ぐっ」

 

追いかけようとしても、既に遅い。

 

「まったく、偽物を野放しにする訳にもいかないからな。

行くぞ」

 

「・・・あぁそれと響、未来ちゃんと隠れていて」

 

「あっうん、分かった」

 

俺はそう言うと共にジカンギレードを取り出すと同時に走り出す。

 

キックホッパーとパンチホッパーは俺の方へ向かう一方で、アナザーカブトは天道さんの方へと向かった。

 

二人の仮面ライダーは息の合ったコンビで、こちらの攻撃を軽く受け流しながら、次々と連続攻撃を行っていく。

 

「だけど、妹の手前、負けられるかよ!!」

 

その言葉と共に、俺はこちらに迫りくる攻撃を紙一重で避けながら、ジカンギレードで切り裂く。

 

見てみるとアナザーカブトと戦っている天道さんはまるで全ての攻撃への軌道が分かるように受け流し、蹴りあげる。

 

「ぐっ天道っ!!

なぜ、ここまでっ!!」

 

「おばあちゃんが言っていた。

見せかけだけ偽物では決して本物の輝きには勝てない。

本物に勝てる偽物は、本物を超えようとする偽物だけだと。

お前では俺にも、ましてや俺の力を使うジオウにも勝てない」

 

【MAXIMUMRIDERPOWER】

 

「天道!!」

 

その言葉に切れると共に、天道さんに向かって跳びあがると、すぐにベルトの操作を行う。

 

「ハイパーキック」

 

【ONE TWOTHREE RIDERKICK】

 

その一言を終えると共に、迫りくるアナザーカブトに対してカウンターを決めるようにライダーキックを与えると、そのままキックホッパーとパンチホッパーに激突する。

 

「くっ俺っ!!」

 

「兄貴!!」

 

ぶつかった事により、自身の心配よりもアナザーカブトの方を心配する彼らを見ていると、本当の彼らは一体どんな人物なのか分からない。

 

だけど

 

「俺も、負けられないからな」

 

その言葉と共にベルトにあるカブトライドウォッチを取り出し、ジカンギレードに挿入する。

 

【フィニッシュタイム!ハイパーカブト!ギリギリスラッシュ!】

 

その音声と共にジカンギレードには溢れる程の赤いエネルギーが刀身に集まり、俺はそのままアナザーカブト達を纏めて切り裂く。

 

「あっ兄貴」

 

「「相棒」」

 

その声と共に完全に消え去った。

 

同時に三人の中にあったと思われるアナザーカブトライドウォッチとキックホッパーとパンチホッパーのライドウォッチが出てくる。

 

そして、中にいたホムンクルスは灰のように消えていった。

 

「今のは」

 

『おそらくはキャロルが作ったホムンクルスでしょう。

僕と同じタイプか、それとも』

 

「なんでも本当の仮面ライダーの血液から作られた存在らしい。

だから、たぶん」

 

俺は人を殺したのと同等だ。

 

それを自覚するように、今更だが、手が震えはじめる。

 

「・・・恐怖するのは正しい。

それは人の命の重みを理解しているからだ」

 

「天道さん」

 

「お前達は人の重さを知っているからこそ、迷った。

その迷いは間違いではない、その先にある道を行け」

 

その言葉と共に天道さんの姿は完全に消え去ってしまう。

 

『彼は一体』

 

『仮面ライダーカブト、本人でしょう。

本来ならば別の世界の存在である彼が介入できるなど、不可能ですが、まさか』

 

なぜ、この世界に現れたのか、未だに謎だ。

 

それでも

 

「迷いながらも、守ってみせる」

 

「そうだよね」

 

天道さんが示してくれた道を信じて歩いていきたい。

 

そう思えた。

 

 



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決着の時 ジオウⅡVSゲイツリバイブ

「妹響の救出に成功した、立花ソウゴ。

 

だが、彼は救出に成功すると共に、地面へと倒れ込むように気絶してしまう。

 

彼の身に起きた出来事、それは強力すぎる力を使った為の代償として、かつてない程の疲労が襲っていた。

 

彼が疲労している間も、戦いは終わらず、錬金術師キャロルは、シンフォギアの強化であるイグナイトを阻止する為に襲撃をする。

 

各地で被害が出ている中で、立花響、風鳴翼、雪音クリスは新たな力イグナイトを手に入れ、対抗する。

 

その戦いは、我が王と、ゲイツ君との戦いの決着の行方は」

 

その言葉と共に、全てが停止している空間にいたウォズは自身が持っている本をゆっくりと閉じる。

 

「おっと、これはまだ皆様にはまだ未来の出来事ですね。

それでは、話は先程の通り、イグナイトの力を手に入れた所まで戻りましょう」

 

その言葉と共に周りの空間は動きだし、そこには響たちがイグナイトの力を身に纏っていた。

 

「ほぅ、ようやくか。

お前も待ちわびたんじゃないか、ゲイツ」

 

「ゲイツ君」

 

その言葉を聞き、見てみると、キャロルの後ろから現れたのはゲイツと、それに従うように白ウォズが歩いていた。

 

「悪いが、ジオウがその先にいるならば、通らせてもらう」

 

「ゲイツ君」

 

響達がイグナイトを身に纏う事に成功するのと同時に出てきたのは、かつて味方だったはずのゲイツだった。

 

「イグナイトを使っても、ここまでの迫力とはな」

 

「油断はできない状態であるのは変わりないな」

 

未だに苦戦をした姿を見せていないゲイツに対して、キャロルとの二人で挑まれる戦いを覚悟するように響達も身体に力を入れた。

 

「ゲイツ、俺だったら、ここにいる」

 

「っ!!」

 

「お兄ちゃん」

 

背後から聞こえた声に驚き、見るとそこにはウォズに連れられながら、ゆっくりと歩いているソウゴだった。

 

「遅くなったな、ゲイツ」

 

「ジオウ、お前をここで倒す」

 

「まったく、本当に変わったな。

話をするのも苦労しそうだな」

 

そう言い、ソウゴは懐からジオウライドウォッチと、ジオウⅡライドウォッチを取り出す。

 

「3人共、ゲイツは俺に任せろ」

 

「大丈夫なんですね」

 

「まぁ、なんとか頑張ってみるわ」

 

「空元気も程々にしろよ」

 

「あぁ」

 

僅かな会話を終えると、ゆっくりと歩き出す。

 

【【ジオウⅡ】】

 

【ゲイツ】

 

互いのライドウォッチの音声が鳴り響く中で、ジクウドライバーにライドウォッチを挿入すると、二人は歩みを止める事なくベルトに手を伸ばし

 

「「変身!!」」

 

その声と共にジクウドライバーを回し、二人の背中からそれぞれ現れた半透明の時計が、身体を覆うと共に、ソウゴはジオウⅡ、ゲイツはゲイツリバイブへと変わる。

 

【ライダータイム!仮面ライダー!ライダー!ジオウ!ジオウ!ジオウⅡ!】

 

【ライダータイム!仮面ライダーゲイツ!リ・バ・イ・ブ剛烈! 剛烈!】

 

互いに変身を完了するのと同時に、ジオウⅡとゲイツリバイブはゆっくりと近づく。

 

周りはキャロルによって召喚されたノイズによって囲まれているが、互いに見ているのは目の前にいる戦うべき相手だった。

 

周りには響達の歌が聞こえる中で、ジオウⅡは両手にジカンギレードとサイキョーギレードの二刀流で構え、ゲイツリバイブは手に収められているジカンジャックローの刃を回転させながら、構える。

 

「はぁ!!」

 

互いに緊張感が走る中で、最初に動いたのはゲイツリバイブだった。

 

ゲイツリバイブはその手に持ったジカンジャックローをジオウⅡに向けて放つ。

 

だが、ジオウはすぐに手に持ったジカンギレードを使い、ジカンジャックローの攻撃を防ぐと共にもう片方の手に持っていたサイキョーギレードで反撃する。

 

すぐにゲイツリバイブは腕を前に出して、サイキョーギレードの刃を軽々と受け止める。

 

「やっぱり、その姿では力比べには勝てないよな」

 

「黙れ」

 

その言葉と共に、ゲイツリバイブはその手に持っている武器を握る力を強くしているが、ジオウⅡはその攻撃をそのまま受け流すように後ろに下がると、サイキョーギレードを上に投げると同時に取り出したのはビルドライドウォッチだった。

 

ビルドライドウォッチをそのままジカンギレードに挿入すると、ビルドライドウォッチの色は変わり、青色一色に変わる。

 

【タンクタンク】

 

その音声と共に、再びこちらに迫りくるゲイツリバイブに向けて放ってくる攻撃に対応するようにジカンギレードを上に振り上げる。

 

「っ!!」

 

【スピードタイム!】

 

その音声と共にゲイツリバイブが先程までいた場所には青い影と共にゲイツはいなくなり、同時に疾風へと姿を変えたゲイツリバイブはその手に持っているジカンジャックローツメモードに変えて、攻撃してくる。

 

それに対して、ジオウⅡはドライブライドウォッチを取り出し、ジカンギレードに挿入すると、ビルドライドウォッチと同じく青一色に変わる。

 

【フォーミュラー】

 

その音声と共にジカンギレードの筒から巨大な炎が放たれると共に、ゲイツリバイブに対応するように走り出す。

 

二人の激突は強烈な余波を起こし、周りにいるアルカノイズは、その二人の衝撃波によって吹き飛ばされる。

 

その衝撃波は何十と続いていき、そこに倒れていたのはジオウⅡだった。

 

「・・・これで終わりだ」

 

その言葉と共に立っていたゲイツリバイブは、ジクウドライバーにセットされているライドウォッチをジカンジャックローに装填する。

 

【疾風!スーパーつめ連撃!】

 

その音声と共にゲイツリバイブは、辺り一面が煙に覆われる程の攻撃を浴びせた。

 

「はぁはぁ」

 

ゲイツリバイブは、やがて攻撃を終わると共に、息を切らしながら、ゆっくりと降りると共にジオウⅡの生死を確認しようと近こうとした時だった。

 

「なにっ!?」

 

ゲイツリバイブに襲い掛かったきたのは、幾十の銃弾だった。

 

「なんだ、この銃弾の数はっ!!

あいつの武器に、こんなのはっ!!」

 

【パワードタイム】

 

余りにも多すぎる銃弾を受け止める為にすぐに剛烈に姿を変えて、攻撃を受け止めると同時にジオウⅡの姿を確認しようと、見つめると

 

「なっ、それはっ!!」

 

「へへっ、借りているぜ」

 

「まったく、合図ぐらい出せよ」

 

その声と共にゲイツの目の前に見えたのは、手元にクリスの武器であるはずのイチイバルのガトリング砲を両手に持っているジオウⅡと、ガトリングの変わりにジカンギレードの銃モードを手に持っているクリスだった。

 

「どういう事だっ!?」

 

「俺のジオウⅡは響と俺のライドウォッチが合わさった事でできたライドウォッチだ。

だからかな、俺の武器とシンフォギアの武器をこうやって交換する事ができるんだ」

 

その言葉と共にゲイツリバイブはすぐに体勢を取り直す。

 

【スピードタイム】

 

その音声と共に、ジオウⅡへと接近するも、片手に持っていたガトリング砲を放り投げると共に天羽々斬の刀を手に取り、後ろへと斬る。

 

「ぐっ」

 

「見えた!!」

 

「負けてたまるか!!」

 

【パワードタイム】

 

その一言と共に、手に持った武器を宙に投げると共に、空中で二つの武器は合わさると同時にサイキョージカンギレードへと変わる。

 

それを手に収めると同時に引き金を引き、ゲイツもそれに合わせるようにジカンジャックローに再びライドウォッチを挿入する。

 

【フィニッシュタイム!サイキョーキングギリギリスラッシュ!】

 

【轟烈!スーパーのこ切斬!】

 

その音声と共にジオウⅡの手に持っていたサイキョージカンギレードから伸びた【ジオウサイキョー】という文字が書かれた巨大な刃と、ゲイツリバイブの手に持っているジカンジャックローの巨大な刃がぶつかり合う。

 

二つの光のぶつかり合いは、互いの地面に亀裂ができる程の威力を誇っており、その場に残ったのは響達シンフォギアとキャロルだけになっていた。

 

「「はああぁぁぁ!!!」」

 

二人の叫びは地面を揺るがし、互いの存在を賭けた攻撃はやがて決着をつけるようにジオウⅡが一歩前に踏み出すのと同時に、手に持った光りは強まり、ゲイツリバイブを瞬く間に吹き飛ばす。

 

「ぐっ」

 

吹き飛ばされたゲイツリバイブはそのまま変身を解除される。

 

「ゲイツっ!!」

 

「まさかっ、救世主がっ!!」

 

「はぁはぁ、なんとかなったか」

 

そう言いソウゴはそのままジオウⅡの変身を解くと、、ゆっくりとゲイツへと近づく

 

「ようやく話ができるな、ゲイツ」

 

「なに?」

 

「だって、今までお前、全然俺の話を聞こうしなかったからな」

 

「お前、ふざけているのかっ!?

 

「全然、これっぽちも」

 

そう言い、ソウゴは地面に座り、ゲイツに目線を合わせる。

 

「お前に話す事などないっ!」

 

「俺は大いにある。

だから、ここまでした」

 

「まさか、その為に、俺と戦ったというのか」

 

「あぁ」

 

「だとして、俺と何を話すつもりだ?」

 

「難しい事じゃない、ゲイツは何をしたいんだ?」

 

「何をだと?」

 

「俺を倒して、ゲイツは何をしたのかと思って。

ゲイツは俺を倒して、未来を守りたいんだろ」

 

「あぁ、それが何の関係があるんだ」

 

「いや、なんでキャロルと協力してるのかなって。世界を崩壊したら、その先の未来は、ゲイツが望んでいた未来なの?」

 

「・・・それは」

 

それを聞き、自分の中にある矛盾を見つめるように、ゲイツは頭を抱える。

 

「救世「邪魔はさせない」ちっ」

 

ゲイツを説得しようと、もう一人のウォズが動こうとした瞬間、ウォズがその動きを止めた。

 

それはキャロルも同じだった。

 

「だが、そうしないと、未来は」

 

「だったらさ、ゲイツ、俺と一緒に来い」

 

「なに?」

 

「今まで遠くばっかり見ているようだけど、俺をちゃんと見て、それでも魔王だと思うんなら、倒してくれ」

 

「・・・」

 

「救世主、騙されてはいけない!!

魔王は「俺は」救世主」

 

「今まで、お前が語った未来が正しいと思っていた。

だけど、こうやってジオウに倒されて、周りをようやく見て、正しいからどうか、疑問に思えた」

 

「なにを言っているんですかっ!!」

 

「・・悪いが、俺はお前達の下から離れる」

 

「ちっ、どうやら消したとしても、変わりない愚かさのようだな」

 

もう一人のウォズは、ゲイツの様子を見ると共にその場から消えた。

 

「キャロルは」

 

「・・・消えた」

 



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浜辺の特訓

真夏の砂浜で二人の走る男がいた。

 

片方の男は黒い水着を着ており、ピンク色のフードを被っている男ソウゴと黄色の水着に赤いフードを着ている男だった。

 

「ゲイツ!!」

 

「ジオウ!!」

 

二人は信じられない程の速さで走りながら、目的地に向かっていた。

 

その合間に互いの邪魔を行うように拳のぶつかり合いをしながらも、彼らは目指した先にたどり着くと同時に

 

「「取ったぁ!!」」

 

その言葉と共に、二人の手の中に納まっていたのは旗だった。

 

「ビーチフラッグでここまでやるデスか!!」

 

その様子を見ていた二人を見て、切歌は思いっきり叫んでしまった。

 

「まったく分かっていないな、戦いはいつも真剣勝負だ。

男の勝負なら、尚更だ、なゲイツ」

 

「こればかりは同意する」

 

そう言い、ゲイツも同意したように頷いた。

 

「こいつら、本当にあそこまで戦っていたのかよ」

 

「何を言っている、遊びも全力をやれば訓練になる。

その証拠に、こうして戦った結果、俺達はかなり疲労したぞ」

 

「なるほど、目的物の確保と戦闘訓練を共に行える、ならば次は「辞めなさい」」

 

そうクリスは呆れているが、こうしないと、今回の目的である訓練ではないだろう。

 

そして翼さんは納得して、参加しようとしたが、マリアがすぐに止めた。

 

そう、翼さんの言う通り、俺達は今回源十郎さんからの指令もあり、今回はS.O.N.G所有のビーチで特訓する事になった。

 

「それにしても、本当に貸し切りとは、さすが国家権力」

 

そう言い、ウォズは手に持った本を広げながら言うが

 

「お前は水着じゃないのか?」

 

「私は普段から、この恰好を好んでいるので、お気になさらず」

 

そう言われて、全員の恰好を見てみるとお年頃の女の子として結構派手な恰好をしている。

 

「まぁ、ここから辺の水着の描写についてはもしかしたら始まるかもしれない番外編にてお楽しみに」

 

「何を言っているんだ、ウォズ」

 

ウォズが何やら言ったようだが、現在は海である程度遊び終えて、翼さん達がコンビニに行っている。

 

「さて、特訓と言っても、ほとんど遊んでいるだけだったけどな」

 

「いや、ソウゴ、お前とゲイツが絡んでいる時、とんでもない事が起きているぞ。

バレーボールや泳いでる時なんて、やばい事になっているぞ」

 

そうクリスは突っ込むが、とりあえず俺とゲイツはあえて気まずくなって目を反らしてしまう。

 

「あらら、私が来る前にこんな状況になるなんて、愉快なんですけど」

 

「お前はっ!!」

 

そう話している間に現れたのはオートスコアラーの一人であるガリィだった。

 

「まさか、こんな所まで来るとはな」

 

「やれやれ、がリィちゃんはこういう面倒な奴らを相手したくないのに。

まったく、裏切り者のゲイツも始末するから面倒で仕方ないですね」

 

「俺は元々自分の目的の為に動いてるだけだ。

今もそれは変わらない」

 

「だったら、死ねば。

まぁそれはこいつらに頼むけど」

 

そう言ってガリィはいつの間にか出てきたホムンクルスに向けて、複数のライドウォッチを投げる。

 

【デューク】【シグルド】【邪武】【武神鎧武】【タイラント】【ブラックバロン】【セイヴァー】

 

その音声と共に7人の仮面ライダーが現れ、各々の手に持った武器をこちらに向けていた。

 

「一気に七人、こっちの仮面ライダーの二倍以上か」

 

「弱気な事を言っている場合か、行くぞ!!」

 

「分かっているよ!!」

 

俺達はその言葉と共にすぐにジクウドライバーを取り出し、腰に巻くと同時に各々のライドウォッチを取り出し、ジクウドライバーにセットする。

 

【ジオウ】【ゲイツ】

 

「「変身!!」」

 

【ライダータイム!仮面ライダージオウ!】

 

【ライダータイム!仮面ライダーゲイツ!】

 

その音声と共に変身を終えると、俺達は各々の武器であるジカンギレードとジカンザックスを使い、仮面ライダー達に向けて攻撃を行う。

 

「ふむ、私の知らないライダーシステムか。

この状況もなかなかに面白い状況だ」

 

「おいおい、プロフェッサーは相変わらずだな。

とにかくこいつらを倒せば良いだけだろ」

 

向こうの仮面ライダー達は何かを喋っているようだが、俺達はそのまま戦闘に入る。

 

「今度こそ、天下を我が者に!!」

 

「俺こそ最強だ!!」

 

「まったく、見た目が似ているけど、考えが全然違うな!!」

 

「さっさと倒すぞ!!」

 

俺はすぐに鎧武ライドウォッチを取り出し、ゲイツの方も別のライドウォッチを取り出す。

 

【鎧武】【バロン】

 

【ライダータイム!仮面ライダージオウ!

アーマータイム!ソイヤッ!鎧武!】

 

【ライダータイム!仮面ライダージオウ!

アーマータイム!カモンッ!バロン!】

 

その音声と共に俺は鎧武アーマーを身に纏い、ゲイツは俺とは違うバナナと似たアーマーを身につけていた。

 

「その姿はっ!!」

 

「貴様ぁ!!」

 

「どうやら、この姿を見る限り、お前達は鎧武と関わりがあったようだな、敵として」

 

「だったら、ここで倒す」

 

「やってみろ!!」

 

その言葉と共に武神鎧武とブラックバロンはこちらに向けて武器を振り上げたが、手に持った大橙丸Zを使い攻撃を防ぐと、ゲイツは人と同じ大きさの槍を使い、二人を吹き飛ばす。

 

「まずは二人!!」

 

【フィニッシュタイム!鎧武!スカッシュタイムブレーク!】

 

その音声と共に、俺は宙に舞い上がった二人の仮面ライダーを真っ二つに斬る。

 

それにより瞬く間に二人の仮面ライダーを倒す。

 

「ほぅ、なるほどなるほど。

見た目だけではなく、鎧武とバロンの能力を再現し、強化しているのか。

それにあの二人の戦闘経験もなかなか」

 

「それで、どうするんだプロフェッサー?」

 

「ここは一回撤退しよう。

元々の目的は様子見だからね」

 

「逃がすと思っているのか!!」

 

【フィニッシュタイム!バロン!バナナタイムバースト】

 

その音声と共にゲイツは手に持っていた槍を仮面ライダー達に向けると、その槍は巨大なバナナのエネルギー体となって仮面ライダー達に向かう。

 

「さて、シド」

 

「あいよ」

 

その言葉と共にシグルドは近くにいたタイラントとセイヴァーを前に出した。

 

「きっ貴様!!」

 

「戦国龍馬ぁ!!」

 

その言葉と共に二人の仮面ライダーに攻撃が激突し、そのまま爆発する。

 

「なっ、仲間の仮面ライダーを盾にした!!」

 

「ちっ、分かっていた事だが、胸糞が悪い奴だった」

 

その言葉と共に、煙が晴れると、そこには既にデューク達の姿はなかった。

 

「結果的には敵の4人の仮面ライダー達は倒せたけど」

 

「あぁ、ガリィがいる限り油断はできないって!!」

 

その時になって、俺達は周りを見るが、そこにはそのガリィの姿はなかった。

 

「お兄ちゃんっ!!」

 

「まさか、そういう事かよ」

 

俺はすぐに手に収まっているバイクライドウォッチを取り出し、アクセルを踏みだす。

 

眼前には既にノイズが道を塞ごうとしているが

 

【バナナ!ギリギリシュート!】

 

その音声と共に目の前にいるノイズは全てが貫かれる。

 

「行け、ジオウ!!」

 

「ここはあたしらが相手をしておく!!

 

「あぁ!!」

 

同時に俺はアクセルを踏み、マリアの元に向かった。

 

マリアの元へと辿り着くと、既に戦闘が終わっていた。

 

「まったく、遅かったな。

しかしまぁ一気に4人も倒すとはねぇ、本当に厄介な奴だな」

 

「ここで倒してやろうか?」

 

「まぁここから逃げさせてもらいますよ」

 

それだけ言うと、そこからすぐにテレポートジェムで消えていった。

 

 



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弱さを抱いた強さ

活動報告にて、ライドウォッチを募集しております。
皆様の応募、お待ちしています。


「・・・強さねぇ」

 

「えぇ、知識が豊富なエルフナインと、そして驚く程に強くなっているソウゴなら、分かると思って」

 

「・・・別に単純な事だと思うけどな?」

 

「そうなんですか?」

 

俺の言葉に疑問に思ったのかエルフナインは首を傾げながら尋ねる。

 

「俺はただ単純に守りたい物の為に戦っていた。

その結果が強くなったんだったら、守りたい物があるからじゃないのか?」

 

「それは、分かっているわ。

私も、でも、今以上に強さが必要なの」

 

「・・・・」

 

その顔には真剣な思いがある彼女に対して、俺はどう声をかけたら良いのか迷う。

 

「強さなんて、単純で、色々あるからな。

ライドウォッチに刻まれているライダーも、その数だけ強さはあるさ」

 

「ライダーの数だけね。

それじゃあ、分かる訳ないわね」

 

「まったく、呑気な話をしているようだね」

 

「まったく、少しは本気になって欲しいよね」

 

そう言い、海の水柱から現れたのは、ガリィと、アナザーライダー達だった。

 

マリアSIDE

 

「まさかっ!!」

 

こんな時に、まさか再び来るとは思わなかった。

 

目の前にはガリィの他にも3人の仮面ライダーがいた。

 

「ゲイツ達が来るまで時間稼ぎをしたいんだが」

 

「そう簡単にさせるとでも思っているかね?」

 

その言葉と共に黄色い仮面ライダーが手に取った何かによって、周りの空間が歪んだ。

 

「これはっ!?」

 

「これはタイムジャッカーの面白い力でね。

私が作り出した、まぁ別空間を作り出す装置だ」

 

「そんなのを、何時の間にっ!?」

 

「私としても、様々なライダー達のベルトがあったからね。

私が誕生してからでも、簡単に作り出す事ができたからな」

 

「厄介なのを」

 

「だけど」

 

同時にあいつを倒して、奪う事ができれば

 

「被害を少なくする事ができる」

 

「やる気になってくれたかね?

ジオウである君が、どのような戦いを見せてくれるか」

 

「プロフェッサーはご機嫌だねぇ。

まったく生前から変わりない様子な事で」

 

そう言い、既に戦闘態勢になっている敵に対して、油断を許さない状況で

 

「それでは、少し趣向を変えるとするか」

 

「あぁ、何の用だ、スウォルツ?」

 

ガリィ達との戦闘態勢に入った時、奴らの背後から現れたのはスウォルツだった。

 

「なに、このままジオウと戦っても、貴様が負けるのは目に見えていてつまらんからな。

面白くするだけだ」

 

【アクア】

 

「てめぇ!!」

 

「貴様の意見は求めん」

 

その言葉と共に、手に持ったアナザーライドウォッチをガリィに押し込むと、ガリィの身体はアナザーライダーへと変化する。

 

「はぁ、まったく、ガリィちゃんはあの姿で戦いたかったのに。

まぁ、別にこの姿は姿で良いけどねぇ」

 

そう言い、軽く手を振るうと、後ろに広がっていた海が巨大な波になって襲いかかる。

 

「マリア、エルフナイン!!」

 

ソウゴはすぐにジクウドライバーを取り出すと共に、私達の前に出ると共にジオウへと変身する。

 

【ライダータイム!仮面ライダージオウ!】

 

その音声と共に手に持った剣を持ち、こちらに迫り来る攻撃を防ぐ。

 

「こいつら相手だったら!!」

 

すぐにソウゴはその手に鎧武ライドウォッチを手に取ろうとした時

 

「それは使わせないよ」

 

「ぐっ!!」

 

ソウゴがライドウォッチを使おうとした時、敵のライダーの一人がライドウォッチを打ち抜き、私の前まで来る。

 

「ソウゴッ!!」

 

すぐにライドウォッチを取り、投げようとした時、周りの時間が一瞬で止まってしまう。

 

これはまさか、タイムジャッカーの

 

『貴様が迷っている事、それは貴様が弱いからだ』

 

「っ誰っ!!」

 

声が聞こえると共に、振り向くと、そこにはアナザーライダーでも、ノイズでもない赤い怪物が立っていた。

 

『貴様の弱さが、今、奴を苦しめている』

 

「えぇ、その通りよ。

だから私はっ!!」

 

強くなりたい、そう言いたいが、私は、未だにどのような強さを求めているのか、分からない。

 

『俺と戦い、そして俺を倒したあいつは本当に強かった。

今の貴様では敵わない程にな』

 

「それは自慢かしら?」

 

『違うな。

俺の知っているあいつと、あの二人が似ているからだ』

 

「ソウゴと、エルフナインが」

 

その言葉の意味が分からず、目の前でただ止まっているだけの二人を見る。

 

『あいつらは、今も自分に襲いかかる運命と闘っている。

それは戦う力があろうとなかろうと関係なく弱さと戦う心、それが奴らの強さ』

 

「自分の弱さと戦う力」

 

それを聞き、私の脳裏に映し出されたのは、ソウゴがこのライドウォッチを使った時の姿に似た仮面ライダーの物語だった。

 

様々な強さがあり、苦悩する姿。

 

そして、その先に待ち受ける強さの答え、それが、今の私には眩しく、そして

 

「これが答えかもしれないのね、バロン」

 

答えが分かったように、振り返ると、そこには赤い怪物の姿ではなく、記憶の中にあった仮面ライダーバロンに変身していた青年駆紋戒斗がいた。

 

『さぁな。

その答えを見つけるのは、これからの貴様次第だ』

 

「えぇ、確かに受け取ったわ!!」

 

その言葉と共に、周りの空間は再び動き出し、同時に攻撃を受けそうになっているソウゴの前に立つ。

 

【Seilien coffin airget-lamh tron】

 

その言葉と共に、私はシンフォギアを身に纏い、籠手からエネルギーの盾を生み出す。

 

「マリア!!」

 

「マリアさん!!」

 

「ごめんなさい、待たせてしまって」

 

「おいおい、今更弱いお前が出てきた所で、何ができるの?」

 

私の登場を喜ぶ二人とは違って目の前にいるガリィや仮面ライダー達は嘲笑うように見つめていた。

 

「えぇ確かに私は弱いかもしれない。

だけど二人と、そしてこのウォッチが教えてくれた。

弱い自分を受け入れ、戦い続ける事、それこそ、本当の強さに近づく為の一歩だと」

 

「何をごちゃごちゃ言っているんだ、お前は!」

 

そう言い、邪武は俺達に向けて攻撃を放った。

 

だが、その攻撃は当たる事はなかった。

 

「なにっ!!」

 

「なんだ、あれは!!」

 

「まさか、貴様はぁ!!」

 

そこに現れたのは黄金の林檎を模した何かだった。

 

それはそのまま邪武に向かっていき、ぶつかるのと同時に邪武を消し飛ばした。

 

「これは一体」

 

「あぁその通りだ」

 

「その声はっ!!」

 

「あぁ?」

 

黄金の林檎から聞こえた声に残りの仮面ライダー達は驚く。黄金の林檎から現れたのは白い鎧を身に着けた金髪の男だった。

 

「弱さを受け入れながら進む心、それが強くなる大切な事だ」

 

「葛葉ぁ!!」

 

向こうの仮面ライダーは知っている様子なのか、驚きの表情だったが、彼は一体

 

「エルフナインだったか。

君の言うイグナイトは確かに暴走する可能性がある、だけど暴走の可能性がなく、そしてそれ以上に発揮する方法がある」

 

「それは本当ですか!!」

 

さすがにその言葉に驚きを隠せなかったエルフナインだが、それは一体

 

「悪いジオウ、俺のライドウォッチを貸してくれないか」

 

「俺の、まさか」

 

そう思っていると、ライドウォッチの一つが飛び出ると同時に葛場さんの手元から出てきた果実が宙で混ざり合い、そこから新たな一つのブレスレットが出てくると、そこにはもう一つの鎧武ライドウォッチだった。

 

「もう一つのライドウォッチ!!」

 

「イグナイトを使う時に、それを使え」

 

「・・・状況は飲み込めないけど、だけど、今はこの状況を打破する事が先のようね」

 

「あぁ」

 

マリアのその言葉を聞き、俺もジクウドライバーを取り出し、腰に巻く。

 

【ジオウ】【極アームズ】

 

「さて、俺も行くか」

 

【オレンジ!】

 

葛葉さんも取り出したロックシードを腰にあるベルトに挿入すると同時に、マリアもイグナイトモジュールを発動させる。

 

「「「変身!!」」」

 

【ライダータイム!仮面ライダージオウ!

アーマータイム!天下無双鎧武!極!フルーツバスケット!】

 

【ソイヤッ!オレンジアームズ!花道オンステージ!】

 

【アーマータイム!ソイヤッ!鎧武!】

 

その音声と共に、俺はこれまでにない白銀の鎧を身に纏った。様々なフルーツの絵が胸にあり、背中からは赤いマントが飛び出る。

 

そして葛葉さんは基本の姿であるオレンジアームズになっていた。

 

なによりも変化したのはマリアだった。

 

マリアがイグナイトの姿に変わると同時に上空から鎧武アーマーが現れ、マリアに装着されると、オレンジの戦国武将を模した鎧を身に纏っていた。

 

「これは、一体」

 

「これは、まさかイグナイトの暴走を抑え込む事に成功していますが、それはある程度。あのアーマーを着る事で暴走よりも遙かに大きな状態に引き出し、おそらくアーマーがその暴走だけを抑え込む」

 

「イグナイトの出力を超えた力と、仮面ライダーの力を合わさった姿!!」

 

「はぁ、なんだよそれ、聞いていないんだけど?」

 

「そっちもライダーの力を使っているだろ。

だったら、これぐらいはやるのが当たり前だろ」

 

「まったく余計な事しかしないのかなぁ!!」

 

その一言と共にアナザーアクアの力を使い、こちらに向けて放った攻撃だが、マリアが前に出て、腕を前に出すと、そこには巨大な輪切りにされたオレンジの盾が現れ、それを防いだ。

 

同時に俺と鎧武はその場から飛び出し、俺はシグルド、鎧武はデュークに突撃し、戦いが始まる。

 

鎧武Side

 

鎧武とデュークは互いの武器をぶつけ合いながら、少し離れた場所まで行くと、距離を離しながら、ゆっくりと構える。

 

「まさかこうして君と戦えるとは思っていなかったよ」

 

「あぁ俺もだ」

 

「だけど、今の私には君の黄金の果実の力でしか対抗できないと思うが」

 

「そんな事ないさ。

お前を倒すのに相応しいのは、これだ」

 

そう言い鎧武が取り出したのは

 

【メロンエナジー】

 

「なに!?」

 

【ソイヤッ!オレンジアームズ!花道オンステージ!ジンバーメロン!ハハァ!!】

 

その音声と共に鎧武の姿は変わり、羽織のような鎧を身に着けていた。そこには輪切りにされたメロンの模様が刻まれていた。

 

「まさか、それは」

 

「貴虎の力だ」

 

「なるほど、これは傑作だ。

私がただ一人認めた男の力と、私が最も予想外の存在である君の力が合わさった姿か。

確かにこれはある意味私にとっては因縁すぎる対決だ、なら」

 

その言葉と共にデュークが取り出したのはドラゴンフルーツエナジーロックシードだった。

 

「それは」

 

「あぁ哀れなモルモット君のエナジーロックシードだ。

まぁ今の私のゲネシスドライバーならば、この程度は問題ないがね」

 

【ドラゴンエナジーアームズ!】

 

その音声と共に現れたのは黄色い騎士であったデュークから変わりまるでドラゴンの鎧を身に着けたデュークだった。

 

「さぁ勝負の続きといこうか」

 

その言葉と共にデュークの身体は赤い煙に変わり、鎧武に襲い掛かる。

 

だが鎧武は腰にある無双セイバーを構えると、デュークが襲い掛かった場所に緑色の光が現れ、その場所に向けて斬り上げた。

 

「ふむ、なるほど。

それがジンバーメロンの能力か」

 

そう言い、興味深い物を見る様見つめる。

 

「生前の私が見た限りだと、ジンバーレモンは基本性能を上げるシンプルな能力。

チェリーは高速移動、ピーチは超聴力などがあったが、メロンはなるほどエネルギーの盾を作り出すのか」

 

「作っていて知らなかったのか」

 

「元々は開発予定などなかったからね。

だが、こうして見るとさすがに納得だよ、本当に、君ではなく貴虎が使う姿を見たかったよ!!」

 

そう言い、デュークは赤い煙になり襲い掛かる。鎧武は剣を構えながら楯を作り出すが、その場所にはデュークはいなかった。

 

「なに?」

 

「こちらだよ」

 

背後を見ると、そこには既にソニックアローを鎧武に向けて放っており、すぐに避ける。

 

「なるほど、絶対的な防御力の変わりに、展開できる範囲は限られている。

しかも、その性能故にソニックアローも使えないのか」

 

「それがどうした、戦えない訳ではない」

 

「君ではとてもではないが無理だね。

その能力は貴虎のような人物が使って、初めて最強になる」

 

「さっきから貴虎を褒めているようだけど、お前の目的は一体何なんだ」

 

「何って決まっているだろ、歴史を変えるのさ」

 

「歴史を変えるって、何をっ!!」

 

「決まっている、貴虎の考えを変えるのだよ」

 

「なんだと?」

 

そう言うとデュークはゆっくりと歩き出す。

 

「彼はまさに王になる為に相応しい器を持った。

だけど、彼は人類を救う事ばかり固執していた、ならば、その考えを変えればどうなる」

 

「お前っ!!」

 

「貴虎はきっと人類をさらに発展させることができるだろ!!

その先には今の君などでは到底敵わない王となるだろう、私はそれを実現する為によみがえったのだ」

 

「本気で思っているのか!!」

 

「時を超える力があれば、可能だと思うがね?」

 

「そんな事、絶対にさせない!!」

 

「ならば、見せてみろ、君の力を!!」

 

その言葉と共にデュークは再び鎧武に襲い掛かる。

 

煙になり、縦横無尽に動くデュークに対して鎧武は反撃を行わず、ただじっと耐えるだけだった。

 

「反撃を思い浮かばず、そのまま死ぬのかね?

まぁ私はそれでも構わないがね」

 

そう言い煙になったまま、遙か上空へと舞い上がったデュークはそのままゲネシスドライバーからドラゴンエナジーロックシードを取り出し、そのままソニックアローに装填する。

 

「さらばだ」

 

【ロックオン!ドラゴンフルーツエナジー!】

 

その一言と共に放つ一撃は巨大な赤いドラゴンの幻影となり、鎧武に向かって襲い掛かる。

 

「今だ!!」

 

その瞬間を見逃さないように、鎧武はすぐにメロンエナジーロックシードを無双セイバーに装填し、

 

【ロックオン!一・十・百!メロンエナジー】

 

その音声と共に、無双セイバーを振るうと、巨大な緑色のエネルギーが向かっていた赤いドラゴンを切り裂く。

 

「なに、ここはっ逃げるがっ!!」

 

そう言いデュークはすぐにその場を離れようとするが、彼はその場を動けなかった。

 

「なっこれは、メロンエナジーのエネルギーバリアだと!!」

 

「煙になっているお前に対して、どうやったら倒せるか考えていたけど、ようするに場所が分かれば良いんだ。

そいつの防御力は、お前も知っているだろ」

 

「最初から、これを狙って、わざとっ!!」

 

「これで最後だ!!」

 

その一言と共に無双セイバーをその場で捨て、鎧武はベルトを操作する。

 

【ソイヤ!オレンジスカッシュ!ジンバーメロンスカッシュ!!】

 

その音声と共に、デュークの目の前にはオレンジとメロンが輪切りにしたエネルギーが現れ、鎧武はそれに向けて蹴り上げる。

 

デュークはすぐに防御の体制に入り、鎧武が激突する直前、エネルギーの盾は消え、そのままデュークは鎧武のライダーキックを喰らい、地面へと激突する。

 

「がはぁ、まさか、ここまでとはね」

 

「・・・」

 

「さすがは私の計算を狂わせた二人の男の力だ、本当に面白いな」

 

「・・・たとえ、あんたが変えた未来だとしても俺の知っている貴虎は、あんたが作った貴虎なんかよりもずっと強い」

 

「なぜ、そう言い切れるんだ」

 

「そんなの決まっているだろ、変わり続けるあいつの姿を見たからだよ」

 

「・・・さぁ、それはどうかな。

だけどまぁ、今はそういう事にしておくよ」

 

その言葉と共にデュークはその場で地面に倒れると共に、爆発する。

 

ソウゴSide

 

新たな力でもある極アーマーを身に着けてみたのは良いが、現状言えるのはこの力についての詳細がよく分からないのが本音だ。

 

「ほらほら、そんな事で勝てるのかよ坊主!!」

 

そう言いながら、シグルドは手に持ったソニックアローをこちらに向けて放つ。俺はなんとか手に持ったジカンギレードで攻撃を受け流す事ができるが、決定的な攻撃がなければこちらが負けてしまう。

 

「その力、見覚えがあるぜ!!

俺がその力を貰うぜ!!」

 

シグルドはそう言い、攻撃の手を緩めなかった。

 

なんとか、このソニックアローによる攻撃を防ぐ為の盾があれば。その思いに答えるようにジクウドライバーに挿入されている鎧武ライドウォッチが光りはじめる。

 

「もしかして!!」

 

俺はそれに導かれるようにライドウォッチのボタンを押す。

 

【メロンディフェンダー】

 

その音声と共に、ソニックアローによる攻撃は突然出てきた緑色の光に防がれる。光が俺の手元に来た後に消えると現れたのはメロン柄の盾だった。

 

「なっ主任の武器だと」

 

「なるほどな、もしかしたら」

 

【バナスピアー】

 

そう言い、俺は再度鎧武ライドウォッチを押すと、今度は黄色い槍が俺の手元に現れた。その武器はゲイツが変身していたバロンの武器と似た物だった。

 

「くっ、さすがは黄金の果実の力!!

だけど、それは俺がもらうぜ!!」

 

そう言い、こちらに向けて再び無数の矢が襲い掛かるが、俺はすぐにメロンディフェンダーを構えながらシグルドに接近し、バナスピアーを振り上げる。

 

一気に接近した事により、シグルドもすぐに手に持ったソニックアローで応戦するが、バナスピアーによる突きに対応ができないのが、すぐに後ろへと下がる。

 

「くっこの程度でぇ!!」

 

【ウォーターメロンガトリング】

 

それと同時にシグルドは一瞬でこちらに離れると共に乱れ撃ちで攻撃を放つが、俺はすぐにバナスピアーを宙に捨て、代わりにガトリングの付いた別の盾を呼び出した。両手で攻撃を防ぐと、ウォーターメロンガトリングを構え、ガトリング砲でシグルドを打ち抜く。

 

「があぁ!!」

 

「終わりだ」

 

その一言と共に、俺は盾を地面に置き、ジカンギレードに鎧武ライドウォッチを装填し、シグルドに迫る。

 

【鎧武!ギリギリスラッシュ!】

 

その音声と共に、複数のフルーツを模した虹色の光を纏ったジカンギレードでシグルドを切り裂く。

 

「俺は、力が欲しいのにっ!!」

 

その一言と共にシグルドは後ろに倒れ、爆散する。

 

マリアSIDE

 

「悪いけど、ここからは私のステージよ」

 

その言葉と共にマリアの籠手から出てきたのは、無双セイバーと大橙丸を模した銀色の剣。それらを両手に持ち、二刀流で構える。

 

「まったく、仮面ライダーの力を持っていったとしても、私に敵うとでも?」

 

その言葉と共にアナザーアクアとなったガリィね足下から水が溢れ出す。

 

水溜まりが出来上がると共にアナザーアクアは水の中へと入り込み、マリアの背後から襲い掛かってきた。

 

だが、まるで予知していたように大橙丸を後ろへと振るい、そのままアナザーアクアを切り裂く。

 

それによってアナザーアクアは木っ端微塵になったかと思えば、小さな水滴に変わる。すぐにマリアが無双セイバーの引き金を引くと、そこから放たれた銀色のナイフが次々と水滴を壊していく。

 

「へぇ、結構やるわね」

 

その言葉と共にマリアの後ろに再生したアナザーアクアは挑発するように言う。

 

「そうね、私はこれまで弱い自分を恥じていた。

だけど、ソウゴ、鎧武、そしてなによりもエルフナインが教えてくれた!

自分らしさこそ、本当の強さだとね」

 

そう言いながら、マリアは手に持った大橙丸をアナザーアクアに向けて、切り裂く。

 

「だからって、勝てるとでも思っているのっ!!」

 

だが、アナザーアクアの前に現れた青い壁によって、攻撃が防がれる。

 

だが、マリアは止まる事なく、手に持った無双セイバーを共に放つことで、青い壁を打ち抜くのと同時に、手に持った無双セイバーと大橙丸を組み合わせて、ナギナタモードにする。

 

「はあぁ!!」

 

ナギナタモードから放たれたオレンジ色のエネルギーがアナザーアクアを包み込む。

 

「はああぁ!!」

 

同時にナギナタに銀色のエネルギーが集まり、オレンジエネルギーの中に閉じ込められたアナザーアクアごと、マリアは切り裂く。

 

「まさか、ここまでとはねぇ!!」

 

その言葉と同時にアナザーアクアは爆発し、マリア達は勝利を収めた。

 

ソウゴSide

 

「そんな事があったなんて」

 

「まぁな、でも収穫はあった」

 

そう言い、あの戦いの後に鎧武から受け取ったのはデュークが作り出した謎のアイテムだった。

 

どのような効果があるのか不明だが、響達の話からして本当にこちらの事が気づかなかった事から、戦闘を行う時に周りとの繋がりを切断する力があるようだ。

 

「それが本当ならば、アルカノイズやオートスコアラー、それにアナザーライダーとの戦いの時に被害を少なくする事ができる訳か」

 

「未だに危険性が多いので使用は許可できませんが、実用段階になれば、周りを気にする必要もなくなります」

 

「そうだよな」

 

敵が作り出したアイテムなので、警戒をしなければならない。

 

それでも、響の身に起きた悲劇を繰り返さなくなる。

 

「腹が減ったし、コンビニで買いだしに行くか」

 

「あっだったら私も!!」

 

俺はそう言い、バイクライドウォッチを取り出し、出かけようとすると、響も一緒に着いてきた。

 

「それにしても、便利だな。

持ち運びができるバイクとは、ウォズ、私にも」

 

「悪いが、私は今はビヨンドライバーと新型ウォッチの開発で忙しいのでね」

 

「新型?」

 

そう言い取り出したのは、これまでのライドウォッチとはどこか雰囲気が違ったのだが

 

「まぁこれについては後々に」

 

そう含み笑いで言うウォズにとりあえずは納得し、コンビニへと向かう。

 

「あっこの自動販売機に色々とあるなぁ」

 

「ほら、さっさと買うぞ」

 

そう言い、俺達はコンビニに入ろうとした時

 

「えっ響、それにソウゴ」

 

「嘘っ」

 

「あっ親父」

 

コンビニで再開したのは、なんと親父だった。



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衝撃!親子対決

「ねぇ、お兄ちゃん、本当に行くの」

 

俺達はとある目的地の為に向かっている時、一緒に歩いている響は少し不安な声で訪ねる。

 

「どうせ、このまま何もしないのは無理だろ。

それに、一度話し合えば、なんか変わるかもしれないだろ」

 

「でも、お父さんは」

 

そう、これから俺達は親父と会いに行く。

 

響にとっては、自分達を見捨てた親父と会うのは戸惑いがあるようだった。

 

だが、響とは違い、俺にとっては、響の為に親父を見捨てたような物だった。

 

家族が傷ついている中で、俺は響だけを守るように行動していた。

 

母さんや婆ちゃんはそれで納得してくれたが、外の関係も含めて多くに苦しめられていた親父に対して、俺は何もできなかった。

 

そういう事も含めて、俺は親父と向き合わないといけない。

 

「おぉ待っていたぞ、響、それにソウゴ!!」

 

「・・・お父さん」

 

「親父」

 

そのまま、俺達は親父の席に座るが、親父から話される内容はどうやって響達の事を知ったのか、俺達で母さんとの間をなんとかしてくれという相談だったが

 

「無理だよ、一番いてほしい時に一緒にいなくなったのは、お父さんじゃない。

私にとっての家族は、もうお母さんとお婆ちゃん、そしてずっと守ってくれたお兄ちゃんだけだったから!!」

 

その言葉と共に響はそのまま叫んで、店から出ていった。

 

「やっぱ無理か、なんとかなると思ったんだけどなぁ。

いい加減時間も経ってるし」

 

「時間でなんとか解決できる程、心の傷は治せないから。

それは、親父も知っているはずだろ、あの時から、全然変わっていないし」

 

「そうか。

まったく、お前は昔から、本当に初めて会った時から」

 

「初めて会った時?」

 

その言葉にどういう意味なのか、分からない。

 

「まぁ響の事はあとで話すとして、悪いがソウゴ、一緒に来てくれないか?」

 

「ここじゃあ、駄目なのか?」

 

「あぁ、少しな」

 

そう言った親父の顔は少し曇っており、何を考えているのか分からない。

 

それでも、俺は親父と話をする為に一緒に歩き始めた。

 

歩き始めてしばらくは、無言だったが、誰もいない公園につくと同時にため息をつきながら、こちらに顔を向けた。

 

「なぁ、ソウゴ、悪いけどお前の持っている物を俺にくれないか」

 

「物なんの事だ?」

 

親父が急にそれと言われても疑問にしかなく、親父はそのまま頭を掻きながら、ため息をつく。

 

「あぁなんだっけ、そのジクウドライバーとライドウォッチを全部」

 

「親父、なんで、それを」

 

「なんか変な奴から頼まれたんだよ。

それを渡せば、金をくれるって」

 

「そんなの、無理に決まっているだろ!!」

 

いきなり言われて、俺は思わず大声で叫んでしまう。

 

そんな俺に対してため息をつき

 

「だったら、やるしかないか」

 

その疑問と共に、親父が取り出したのは

 

「アナザーライドウォッチ!?」

 

「変身」

 

【電王】

 

同時に、俺の目の前で親父の姿は変わり、アナザーライダーとなった。

 

「行くぜ行くぜ行くぜぇ!!」

 

「っ変身!!」

 

【ライダータイム!仮面ライダージオウ!】

 

俺はすぐに取り出したジオウライドウォッチとジクウドライバーを腰に差し、そのまま変身し、俺は手に持ったジカンギレードを手に取り、目の前にいるアナザーライダーは手に持った2本の短剣を使い、襲いかかった。

 

「親父っ、なんで、こんな事をっ!!」

 

「言っただろ、金が必要だって!!

それに、死ななくても、お前が持っているそれをあいつらに渡せば、金は手には入って、俺達の家族はまた元通りになれる!!」

 

「そんな簡単な話な訳ないだろ!!」

 

俺はそう言い、二刀流の武器に対応する為に、すぐに鎧武ライドウォッチを取り出しジクウドライバーに挿入する。

 

【ライダータイム!仮面ライダージオウ!

アーマータイム!ソイヤッ!鎧武!】

 

その音声と共に、俺は鎧武アームズを装着すると同時に両手に大橙丸Zを両手に持ち、こちらに迫り来る攻撃を受け流しながら、切り裂いていく。

 

「なるほどなぁ、そうやって攻め込む姿勢は変わりないな!!」

 

そう言い、親父は腰に装着していた短剣を手に取り、投げるとまるで意思があるように動き出し、次々と俺に向かって襲いかかる。

 

空中に飛んでいる短剣と目の前に迫り来る親父の攻撃に対して、俺は決定的な一撃を当てられなかった。

 

【フューチャータイム!ガオウフォーム!ガオウ】

 

その音声が後ろから聞こえると共に、俺に向かって襲いかかってきたのはもう一人のウォズだった。

 

「ぐっ」

 

「やはり、魔王の家族に目を向けたのは良かったみたいだな。

これまでのアナザーライダーに比べて、相性も良く、そして、お前も油断がしやすい」

 

「てめぇが、親父をっ!!」

 

「ソウゴ、まだ終わっていないぜ!!」

「ぐっ」

 

必然的に1VS2という状況の中で、俺は追い込まれていた。

 

「我が王!!」

 

そう追いつめられた状況の中で後ろからウォズの声が聞こえた。

 

「そこで大人しく見ていろ。

君の魔王が倒される瞬間を!!」

 

「くっ」

 

この状況の中で逆転できる手は

 

「やるしかないようだな」

 

俺はそのまま後ろへと下がり、同時にジクウドライバーに手を伸ばし、両手で大橙丸Zを構える。

 

【フィニッシュタイム!鎧武!スカッシュ!タイムブレーク!】

 

その音声と共に俺は目の前にいるアナザーライダーに向かって走り出し、そのまま両手を広げるように攻撃するが、アナザーライダーは攻撃を防ぎ

 

【ビヨンドザタイム!タイラントクラッシュ!】

 

その音が聞こえると共に、背中から来る衝撃が襲いかかる。

 

「ぐっ」

 

「これで、魔王の終わりだ!!」

 

「さぁな、でも、お前もな!!」

 

「なに?」

 

その言葉に疑問に思っている間に俺はそのまま親父に向けて大橙丸Zを投げ、もう一人のウォズの腰に装着されているビヨンドライバーを手に取り、蹴り上げる。

 

それにより、ビヨンドライバーに装着されたミライドウォッチが取れるが、俺はそのまま掴む。

 

それを察すると同時にウォズは巻いていたマフラーをこちらに向けて放ち、俺はそのままウォズの隣に移動される。

 

「悪いな、ウォズ。

これぐらいしかできそうにない」

 

「そんな事はありません。

我が王、あなたのおかげで、私は」

 

その言葉を聞きながら、俺はビヨンドライバーをウォズに手渡すと、そのままウォズは跪くように受け取り、そのままもう一人のウォズと親父に目を向ける。

 

「我が王がくれたチャンス。

無駄にする訳にはいかない」

 

「ちっ、さっさと取り戻せ」

 

「あぁ、分かっているよ!!」

 

そう言い親父はこちらに迫り来るが、ウォズは慌てる事なくビヨンドライバーを腰に装着し、手に持ったウォズミライドウォッチのスイッチを押す。

 

同時にこれまで黒かった部分が白くなり、ウォズはそのままビヨンドライバーに装填する。

 

「変身!!」

 

【アクション!投影!フューチャータイム!スゴイ!ジダイ!ミライ!仮面ライダーウォズ!ウォズ!】

 

その瞬間、変身したウォズは、一瞬だけ黒かったプロトウォズになるが、次の瞬間、黒い部分はまるで弾け飛ぶように変わり、これまで俺を苦しめていたウォズへとなった。

 

「祝え!過去と未来を読み解き、正しき歴史を記す預言者。その名も「おらぁ!!」」

 

ウォズの言葉の途中で親父を仕掛けようとしたが、ウォズはそのまま手に持った本を使い、親父の攻撃を受け止めると同時に、回し蹴りを喰らわす。

 

「なっ」

 

「仮面ライダーウォズ!ここに新たな歴史の1ページが刻まれる」

 

「それ、やりながらするんだ」

 

「さて、我が王の父上、つまりは先代に対して無礼な行動だとは思いますが、我が王の期待に応えないといけないので」

 

そう言い取り出したのはNEW電王ライドウォッチだったが、そのライドウォッチはたちまちミライドウォッチに変わり、そのままビヨンドライバーに装填する。

 

【フューチャータイム!ストライクフォーム!NEW電王!】

 

その音声と共にウォズの身体には青い鎧が装着され、目の前に現れたジカンデスピアーを片手に回しながら、ゆっくりと進みながら、迫ってくる攻撃を防いでいく。

 

「悪いのだが、先代が我が王をよく知っているように、私も先代の事も知っている。

ならば」

 

「ちぃ!!」

 

そう言いながら、ウォズに対して親父は攻撃を仕掛けていくが、

 

【フィニッシュタイム!爆裂DEランス 】

 

その音声と共に、ジカンデスピアに青いエネルギーが纏うと同時に、まるで踊りを舞うように親父の攻撃する短剣を防ぎ、そのまま親父を切り裂く。

 

「ぐっがぁ!!」

 

そのまま親父は吹き飛ばされ、ウォズの足下にはアナザーライドウォッチが転がるも、ウォズはそのまま踏みつぶす。

 

「くっそっ」

 

「ちっ、このままでは終わらないぞ」

 

そう言い、もう一人のウォズは手に持ったテレポートジェムを使い、親父と一緒にその場から離脱する。

 

「ふぅ、なんとかなったか、うぐぅ」

 

「我が王、すぐに医務室へ」

 

「あぁ悪いな、にしてもやるじゃないか」

 

「それも、これも我が王のおかげです。

まさか、我が王がビヨンドライバーを奪うとは」

 

「なはは、まぁこれでなんとかなりそうだな」

 

そう言いながら、俺はウォズに連れられて、その場から離れる。

 



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二人で一人のトライアングル

「なんとか動かせそうだな」

 

「あんまり無理をしてはいけませんよ、本来だったら、もう少し寝ていないといけないんですから」

 

「いやぁ、それはすまない」

 

あの戦いから、気絶した俺はウォズによってS.O.N.Gの医務室に連れられ、エルフナインから絶賛お叱りを受けてしまう。

 

既にあの戦いを終えて、本来ならば絶対安静だったが、俺の身体は最近になって治癒能力が高まった影響もあって、既に戦える状態になっていた。

 

「それにしても、こうして見ると驚くことばかりです。

仮面ライダーについては知識では知っていましたが」

 

「やっぱりキャロルも仮面ライダーを?」

 

「はい、僕ももう一人のウォズさんの事を知っていました。

彼はなんていうか」

 

「?」

 

「いえ、なんでもありません。

それよりも、本当に報告しなくても良いんですか?響さんのお父さんがアナザーライダーになった事は」

 

「いいんだ、今の響がそんな事を知ったら」

 

親父と別れる前の響は酷く不安定になっており、そのうえ自分からアナザーライダーになった事を知ってしまったら、きっと。

 

「とりあえずは響達の様子を見に行くか。

俺と同じく怪我をしていると聞いたからな」

 

俺と親父が戦っている間にも、響達はオートスコアラーであるミカと戦って、負傷したらしい。

 

「おぉい、大丈夫かな?」

 

部屋に入ると、響は元気がない状態で、珍しい事に調ちゃんと切歌ちゃんは喧嘩をしていた。

 

「ソウゴ、お前重体だったんじゃないのか!?」

 

「あぁもう回復した」

 

「相変わらずとんでもない奴だな」

 

「いやぁ」

 

俺が入った事により、先程まで喧嘩をしていた雰囲気が和らいだようだが、二人は未だにいつものような仲良しな様子は見られない。

 

さて、どうしたものか。

 

「それにしても、オートスコアラーとアナザーライダーの同時出現。

奴らの目的は一体」

 

「あそこにいたのはミカだけだったけど、まさか他の奴らはそっちにいたのか!?

 

「それって、もしかしてオートスコアラーなんデスか?」

 

「・・・いや、正体はまったく分からなかった」

 

俺はその時、あえて嘘をつく事にした。

 

この場に響がいなければ話す事ができたかもしれないが、今回の戦闘の結果を聞く限り、もしも親父がアナザーライダーとなり、その理由を聞いたら

 

「おい、ウォズは見たのか?」

 

「・・・いいえ、残念ながら。

私の方でも正体の方は探っている所だ」

 

そう答えたウォズは俺の心境を察してくれたおかげで場は切り抜ける事ができた。

 

それからしばらくして、話を終えると共に切歌と調ちゃんは医務室から出ていった。

 

「・・・あの二人、何があったんだ?」

 

「・・・私のせいなんだ、戦闘中にお父さんの事が過って」

 

「そうか」

 

原因は響の戦闘中の行動だと思われるが、それとは違い、戦いの中で二人は知らない間に溜まっていた何かが爆発したんだろう。

 

「だったら、やる事は決まったな」

 

俺はそう言い、巻いていた包帯を脱ぎ、そのまま医務室から出ようとする。

 

「・・・、悪い響。

少し出る」

 

「あっ、うん」

 

その時、俺に対して頼ろうとした手が一瞬止まり、顔を下げて返事だけをした。

 

そんな響に対して俺ができるのは

 

「大丈夫、ちゃんと戻ってくるから。

二人が仲直りにする為にもな」

 

「・・・そうだね、お願い、お兄ちゃん」

 

「あぁ」

 

俺はそれだけ言い、俺はそのまま医務室から出ていく。

 

「・・・そんな身体で行くつもりか」

 

「うわぁゲイツ、何時の間に!?」

 

俺が医務室から出ていくと、丁度扉の隣で立っていたゲイツはこちらを見ていた。

 

「なぜ、あの場でアナザーライダーの正体を喋らなかった?

聴けば、奴はもう一人のウォズに連れていかれた。

つまりは」

 

「あぁ、親父とはもう一度戦うかもしれない」

 

「だったら、なぜ!!」

 

「響が教えてくれたから」

 

「立花響が?」

 

俺の言葉に疑問なのか、こちらを見ていた。

 

「響は俺と同じように力を突然手に入れたけど、敵との戦いの中で手を取り合う事を諦めずに続けた。

昔は敵だったクリスやマリア、それに調ちゃんや切歌ちゃんとだって今では仲間になれた。

だからこそ、俺はもう一度戦う事になっても、親父を諦めるつもりはない」

 

「・・・それが答えか」

 

それだけ言うと、ため息を吐きながら、ゲイツは歩き出す。

 

「俺も同行する。

あいつらが馬鹿をやっていたら、止めないといけないからな」

 

「ありがとう、ゲイツ」

 

俺はそう言いゲイツにお礼を言うと共に二人の後を追うようにバイクライドウォッチを起動させる。

 

ライドストライカーで二人が行きそうな所を探っている時だった。

 

服に仕舞っていたスマホから音が聞こえ、バイクを止めて、携帯に出る。

 

「もしもし?」

 

『ソウゴ君か!?

すまないが、すぐに神社に向かってくれ、オートスコアラーが現れた!!』

 

「なんだって!?」

 

その声を聞き、周りを探ると、神社の方だと思われる場所には黒い煙が見える。

 

俺達はすぐにバイクのアクセルを全開にして走り出し、手に持ったジクウドライバーを腰に巻く。

 

「「変身!!」」

 

【ライダータイム!仮面ライダージオウ!】

 

【ライダータイム!仮面ライダーゲイツ!】

 

その音声と共に変身を完了すると神社が見え、そこでは既に二人は追い詰められている状況だった。

 

「ゲイツ!!」

 

「分かっている」

 

その言葉と共に俺達はバイクを踏み台にして、宙へと跳ぶと同時にジクウドライバーに手を伸ばした。

 

【フィニッシュタイム!ジオウ!タイムブレーク!!】

 

【フィニッシュタイム!ゲイツ!タイムバースト!】

 

「んっ!?」

 

「この文字は」

 

同時に俺達から飛び出た【キック】と【きっく】という文字が二人を襲っていたオートスコアラーであるミカを囲み、同時に俺達はライダーキックを食らわせる。

 

「邪魔なんだゾ!!」

 

ミカはその言葉と共に俺達のキックを受け止め、そのまま跳ね返した。俺たちは二人の元へと降り立つ。

 

「お前ら、何を無茶をしているんだ!!

奴を相手に負けた事をもう忘れたのか!!」

 

ゲイツはすぐに二人に向けて怒鳴りつける。

 

「ゲイツ、怒りすぎだよ、でも良かった、無事で」

 

「ごめんなさいデス」

 

「私、役立たずだと思われていた」

 

そう言った二人の表情は少し暗かったが、何か決意をしているような顔だった。

 

「だったら、いけるな」

 

「ばっちコーイです」

 

「今なら、なんとかできる」

 

そう言い、二人の声を聴くと、俺の腕に装着されているライドウォッチが光り始める。

 

「これはWライドウォッチ!?」

 

同時にWライドウォッチは緑と紫色の光に分かれ、俺と調ちゃんの元には紫色のライドウォッチ、ゲイツと切歌ちゃんの元には緑色のライドウォッチが来た。

 

「これは、もしかしたら!」

 

「これは?」

 

「良いから、使ってみよう」

 

「良いだろう」

 

そう言うと俺達は各々に持った分裂したWライドウォッチを起動させる。

 

【ジョーカー!】

 

【サイクロン!】

 

「「変身!」」

 

【ライダータイム!仮面ライダージオウ!

アーマータイム!ジョーカー!ジョーカー!】

 

【ライダータイム!仮面ライダーゲイツ!

アーマータイム!サイクロン!サイクロン!】

 

その音声と共に俺の左側に巨大な紫色のメモリが装着され、ゲイツの方は右側に巨大な緑色のメモリが装着される。

 

「調!!

私達も!!」

 

「うん」

 

その言葉と共に、二人はイグナイトを発動させるのと同時に調ちゃんの方は俺と同じく紫色の装甲を身に纏い、切歌ちゃんの方は白いマフラーと共に緑色の装甲を身に纏った姿へと各々変わった。

 

「おぉ、なんだか盛り上がってくるデス!」

 

「うん、マリアが言っていたのはこんな感じか」

 

「Wの力を使っているからな、お互いの心が分かるような感じがする」

 

「なんだか、行ける気がする!!

 

「五月蠅いゾ、お前達!!」

 

【斬月】

 

その音声と共にミカは手に持ったアナザーライドウォッチを起動し、それを押し込む事によって、かつて戦ったアナザー鎧武を思わせる装甲を纏ったアナザーライダーへと姿を変えた。

 

左手は巨大なメロンの盾となっており、鋭い顔をしながら、腕をこちらに向けると同時に数えきれない程の弾丸が襲い掛かる。

 

「乗らせてもらうぞ、調」

 

「うん」

 

その言葉と同時に調ちゃんのヘッドホンから出てきた丸鋸はそのまま巨大になり、バイクのようになり、ゲイツを乗せて走り出す。

 

「切歌ちゃん」

 

「了解デス!!」

 

その言葉と共に俺はすぐにバイクに乗ると、そのまま切歌ちゃんはそれに乗り込むと、走り出す。

 

襲い掛かる弾丸に対して、ゲイツは手に持ったジカンザックスを使って、風を纏った弾丸で弾き返し、切歌ちゃんはその手に持った鎌から強烈な風圧と共に防いでいく。

 

そのおかげで俺と調ちゃんは運転に集中する事ができ、ミカを中心に回りながら攻撃を仕掛けていく。

 

「お前らがいくらやっても、攻撃なんて聞かないゾ!!」

 

その言葉の通り、ミカの装甲は厚く、先程から攻撃をしているがダメージ一つ与えられている様子はない。

 

「それが諦める理由にはなるかよ」

 

「そうデス!!

私達が揃えば」

 

「負けるはずはない!!」

 

「だったら、僕達も少しは力を貸すか」

 

「そうだな」

 

どこからともなく声が聞こえると共に、ミカは上を向くと、強烈な風がミカに襲い掛かる。何者かが降り立った

 

「えっまさか」

 

「鎧武の時と同じ現象なのか」

 

そこに降り立ったのは右が緑、左が紫色の仮面ライダーWだった。

 

「うわぁびっくりです!!」

 

「君達、その力は半分正解で、半分合っている」

 

「どういう事なの?」

 

「Wライドウォッチの本当の力を使うには、二人で一人になって、初めて発揮される。

今のお前達では、できない」

 

「んっ?」

 

言っている事は理解できるけど、どうやって一人になるんだ?

 

そう疑問に思っていると、俺とゲイツのライドウォッチが光りだし、そこには新たなライドウォッチができた。

 

「ゲイツ、もしかしたら」

 

「ちっ、やるしかないか」

 

「えっどういう事?」

 

「まったくもって、分からないです!?」

 

「変身!」

 

【【ライダータイム!仮面ライダージオウ】ゲイツ】

 

その音声と共に、俺達は互いに引き寄せられ、一緒にいた調ちゃんと切歌達も引き寄せられる。

 

【【究極極限!ダブルエクストリーム!エクストリーム!】】

 

同時に俺とゲイツは混ざり合って、二人で一人になったように互いの考えが読めるようになっていた。

 

「これは、一体」「どうなっているんデスか!?」

 

その声が聞こえ、見てみると、そこには切歌のような顔立ちをしていながら、調ちゃんのような黒いツインテールをしている少女がいた。

 

というよりも

 

「まさか、このライドウォッチの影響で」「お前達が合体するとはな」

 

「「二人は驚かなすぎる!?」」

 

「これは実に興味深い現象だが、時間はそれ程ないようだ」

 

「おい、4人、いや、この場合は二人共、一気に決めるぞ」

 

「あぁ」「分かっている」

 

「「一気に決める」」

 

「なんだ、こいつら」

 

そう言いながらも、俺達はジクウドライバーに手を伸ばした。

 

【フィニッシュタイム!エクストリーム!タイムブレーク!】

【フィニッシュタイム!エクストリーム!タイムバースト】

 

【ジョーカー!MAXIMUMDRIVE!】

 

その音声と共に、俺達は宙に舞うと、3人の周りに巨大な風を纏いながら、ミカに向かっていく。

 

「「「「「「ジョーカーエクストリーム!」」」」」」

 

「ぐっ!!」

 

急いで盾を前に出すが、6人の力が合わさった必殺技は盾を簡単に弾き飛ばし、ライダーキックは直撃する。

 

それにより、ミカは吹き飛ばされ、同時に爆散する。

 

「うわっと、おぉ元に戻った」

 

「一生このままはさすがに嫌だったがな」

 

戦いを終わるのと同時に俺達は二人に戻り、後ろを見ると

 

「「ごめんなさい」」

 

「えっ?」

 

「むっ?」

 

いきなり二人が謝ってきたので、どうしたのか俺達は顔を見合わせた。

 

「二人に迷惑をかけてしまって」

 

「心配をかけてしまったデス」

 

「その事か。

でも良かった、医務室で見た時には喧嘩していたから、仲直りして」

 

「お前は甘すぎるぞ。

こいつらは確かに独断行動をしたんだ、もう少し叱らなければならないだろ!!」

 

「でも二人は反省しているし、仲直りになっているから、良いじゃない」

 

そう言って、俺達は言い争っていると

 

「・・・他の皆も、こんな感じで私達を見ていたのかな」

 

「分からないデス。

でも、私達も二人に負けないぐらいに仲良くなるデスよ!!」

 

「誰が仲良しだ!!」

 

「えぇ仲良しでも良いじゃないか」

 

二人の言葉を否定するように言う、ゲイツ。

 

俺としてはそれでも良いと思えた。

 




「・・・我が救世主、いや元救世主は既に魔王の元に着いた。
これ以上、彼に固執するのは辞めるとするか」

もう一人のウォズはそう言いながら、取り出したミライドウォッチを机の上に置く。

「それでは頼むよ、キャロル嬢、私にとっての切り札なのだから」

「本当に貴様は気にくわないな。
貴様に比べれば、まだジオウの方がましだな」

「それは心外だな。
私は君の事は結構買っているのだから」

「そて、どうかな。
まぁ、こんな事は初めてだがな」

そう言い、復活を果たしたばかりのキャロルは机の上にあるミライドウォッチに手を伸ばす。

するとミライドウォッチから出てくる黒いエネルギーが溢れ出し、エネルギーはやがて一つのブランクライドウォッチに注がれる。

同時に何も描かれていないライドウォッチに一つの模様ができた。

「さて、あとは持って帰ってきた奴に入れるだけだ。
せいぜい、約に立ってくれよ」

「なっ何をするつもりだっ!!」

もう一人のウォズはそう言うと、後ろにいたソウゴと響の父親である洗に目を向けて、手に持ったライドウォッチを押し付ける。

「祝え!魔王と救世主。
その二人を倒し、世界を破壊する者を!!」

同時に洗の身体は黒く包まれ、そこに現れたのはマゼンタ色の歪な鎧を身に着けたアナザーライダーだった。

「その名もアナザーディケイド!
まさに最強のアナザーライダーの誕生の時である」


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風鳴邸の戦い

ミカとの激戦を終えた次の日、キャロル達の狙いが分かり始めた。

 

俺達はその企みを阻止する為に、竜宮にはクリス、切歌ちゃん、調ちゃん、ゲイツ、ウォズの5人に行ってもらい、俺とマリアと翼さんは、風鳴邸へと向かう事にした。

 

響は未だに身体の傷が治っていない事もあり、病院で待機になっており、もしもの時はタイムマジーンを使って、戻るつもりだ。

 

「他の皆さんはまもなく深淵の竜宮に到着する予定です」

 

「向こうはゲイツとウォズもいるし、なんとかなるだろ」

 

そう言いながら、俺達は目的地である風鳴邸の門を通り抜けた。

 

中は俺が住んでいた家よりも何倍も広く、さすがはお金持ちとも言える家だった。

 

「来たか」

 

その言葉と共に迎えた男性は、風鳴司令よりも少し年上だと思われる人物だった。

 

「君が立花ソウゴ君か。

話は聞いている、警護をよろしく頼む」

 

「あっはい」

 

そう言って、挨拶したが、もしかして、この人が翼さんの父親である八紘さんなのか。

 

そう思っていると、マリアや緒川さんとの話を終えると、そのまま八紘さんは翼さんにあまり見向きせずに、奥へと移動していった。

 

俺と親父との関係が悪いように、どこの家庭でもそれなりに問題があるのかと思えた。

 

「っ!!

変身!!」

 

「ソウゴ!?」

 

奇妙な気配を感じると共に、俺はすぐにジクウドライバーを腰に巻き、ジオウライドウォッチと、ディケイドライドウォッチを取り出す。

 

そのまま、ライドウォッチをジクウドライバーに挿入し、俺はジクウドライバーを回す。

 

【ライダータイム!仮面ライダージオウ!

カメンライド!ワーオ! ディケイド!ディケイド!ディーケーイードー!】

 

その音声と共に、奇妙な視線を感じた場所に向けてライドヘイセイバーで斬る。

 

「あら、気配を読まれたのかしら」

 

「オートスコアラーだとっ!?」

 

「既に、侵入していたというの!?」

 

「こいつは厄介だ」

 

そう言い、ライドヘイセイバーの一部を見ると、僅かとはいえ欠けていた。

 

「あら、まさか、この剣ですぐに砕ける事ができないとは、どういう剣ですの、それは」

 

「どういう事?」

 

一瞬で砕ける程、ライドヘイセイバーは脆くないはずだが

 

「この剣は簡単に言いますと、あらゆる剣を破壊できる能力があります。

そちらはまだ接触が甘かったので、壊す事はできなかったようですがね」

 

「まさか、哲学兵器があるなんて」

 

「ようするに、剣を使わなければ良いんだろ」

 

そう言い、俺はドライブライドウォッチを取り出し、ディケイドライドウォッチに装填する。

 

【ファイナルフォームタイム!ド・ド・ド・ドライブ!】

 

その音声と共に、俺の姿は変わり、胸元には【フォーミュラー】と書かれ、背中にはまるでフォーミュラーカーのような発射口が装着される。

 

「ひとっ走り付き合えよ!!」

 

その言葉と共に俺の後ろから出てきた噴射口から炎が出てくると共に、俺は走り出し、風圧と共にノイズを吹き飛ばす。

 

「なっ」

 

「相変わらず、無茶苦茶な事!!」

 

「それに、哲学とかよく分からないけど、ようするに剣相手は無敵という事だろ!!」

 

そのまま、俺はオートスコアラーから少し離れ、周りを囲むように走りながらジカンギレードを銃モードに変えて、撃ちだしていく。

 

「ぐっ」

 

周囲に逃げる術はなく、銃弾が次々と打ち出されていく中で、徐々にだが、追い詰めていく。

 

「しかたない、これは使いたくはありませんでしたが」

 

「なっ」

 

そう言い取り出したのは、ライドウォッチだった。

 

【グレイブ】

 

「ふっ」

 

その声と共に、オートスコアラーは自分の身体にライドウォッチを埋め込むと、そこに現れたのはアナザーライダーだった。

 

「あれはっ!!」

 

「本当にそっくりだな」

 

目の前に現れたアナザーライダー、その姿は嫌な事にも翼がかつて変身していたアナザーブレイドによく似た容姿をしていた。

 

「ふふっ、銃だけではなく、このような事もできますのよ!!」

 

その言葉と共に、身体全体で竜巻を起こし、その中から雷を作り出し、襲い来る。

 

「ぐっ」

 

かつて戦ったアナザーブレイド以上の力を秘めており、雷が身体に直撃するのと同時にドライブが解かれてしまう。

 

「あらあら、これからなのに、残念ですわね」

 

「だったら、そこから先は俺が相手になろう」

 

「えっ?」

 

どこからともなく聞こえてきた声で振り返ってみると、黒いジャンパーを来た青年が立っていた。

 

「お前はっ!!」

 

「まさか、その姿がまた見るとはな。

だから、お前をここで倒す」

 

「何者かしら?」

 

そう言うと青年が取り出したのカードケースのような物にカードを入れる。

 

同時にカードケースから無数のカードが飛び出し、青年の腰に装着され、構える。

 

「まさか」

 

「変身!」

 

【TURN UP】

 

音声と共に青年の前に青いカードの幻影が現れ、青年がそれを通り過ぎると

 

「仮面ライダーブレイド!」

 

「あれが、私のなっていたアナザーライダーの元になった人」

 

突然現れた仮面ライダーブレイドに対して、驚きの声を出し、その手に剣を手に持つ。

 

「っ駄目よ、そいつには哲学兵器があるわ!!」

 

ブレイドの戦い方を見て、すぐにマリアは叫ぶが、ブレイドはそのまま剣から展開されたカードを剣に通す。

 

「ふふっ、無駄な【MAGNET】【TACKLE】こっ!!」

 

アナザーグレイブは対抗するように剣を構えたが、ブレイドが使ったカードの効果により、ブレイドの全身が青く光ながら、突進する。

 

「なんですって!?」

 

予想外の行動に目を見開いた様子でブレイドを見つめていたが、アナザーグレイブは自身の変化に気づく。

 

「なに?」

 

「探し物はこれか」

 

そう言い、ブレイドが取り出したのはオートスコアラーが持っていた剣だった。

 

ブレイドはそのまま地面に置き、そのまま蹴り壊す。

 

「一体、どうなっているんだ?」

 

「先程聞こえた音、マグネットとタックルと聞こえたけど、もしかしてブレイドは組み合わせたカードで能力が変わるの!?」

 

「磁石の突撃、それでオートスコアラーの剣を奪ったのか」

 

「やってくれましたねぇ!!」

 

そう言い、アナザーブレイブは大きく叫ぶが、同時にアナザーグレイブの破損した仮面の奥からは凶悪な表情が見えた。

 

「あれは?」

 

「ここは、引かせてもらいますっ!!」

 

その言葉と共に、アナザーグレイブはその姿を消した。

 

「なんとか、倒す事はできたか」

 

俺達はそのまま変身を解除し、ブレイドの元へと向かう。

 

「ありがとうございます、おかげで助かりました」

 

「別に礼を言われる程じゃない。

だけど」

 

そう言い、翼を見つめる。

 

「今のままでは、彼女に力を預ける事はできない」

 

「それって、まさか」

 

その言葉の意味が分かったマリアは少し驚いた様子で、見つめる。

 

「なぜですか!!

それは、私が弱いという事ですか」

 

「今のまま、君に渡しても、それを本来の使い方はできない。

君がその時になったら、また会おう」

 

そう言い、彼は再び消えた。

 

「私に足りない事」

 

そう言って、翼さんは思い悩んだ表情をした。

 

「・・・ソウゴ、あなたなら、分かるかしら?」

 

「あぁ、だけど、多分、俺が言っても意味はないかもしれない」

 

「そう」

 

翼さんが、ブレイドの力を受け取るには、もし、俺の予想が正しければ。

 



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剣の継承

XVの放送が始まり、色々とやばい気配をしながら、毎週楽しみですね。
ジオウの方もクライマックスですが、こちらの方もよろしくお願いします。


あれから翼さんが目覚めるまでの間、マリアは資料などを使いキャロルの目的を探っており、その間、俺はとある場所に忍び込む。

 

「お邪魔します」

 

「・・・君は」

 

「いやぁすいません。

こうしてゆっくりと話をしたくて来てしまいました」

 

そう言うと目的の人物である八紘さんと話をする為に来た。

 

「君の目的は」

 

「ただ単にあなたの真意を聞きたくて」

 

「私の真意?」

 

「えぇ、翼さんをあそこまで突き放すのはなんでだろうと思って。

最初は嫌っていると思っていたけど」

 

「けど、なんだね」

 

「あんたからは良い人の感じがした。

だから、どういう人なのか話したいと思いました」

 

「その為に来たのかい?」

 

「はい、それに、俺の親父を助ける手掛かりがあるかもって」

 

「君のかね?」

 

「はい」

 

俺はそれから、親父の事についてを話した。

 

昔の事、あの事件の事について、そして家から出た時の事。

 

「・・・なるほどな。

確かに様々な状況に追い込まれたのだろう」

 

「えぇ、だからこそ、俺はあなたの思いも少しは分かります」

 

「思いかね?」

 

「えぇ、まぁ、勝手な言葉ですけど」

 

「そうか」

 

そう言うと、これまで緊張で碌に笑顔が見えなかったが

 

「翼が、せめて夢を追いかけられたらな」

 

「・・・そうですね」

 

俺達はそう言いながら、ゆっくりとお茶を飲む。

 

「しかし、なぜ私にこのような話を?」

 

「・・・親父が何か悩んでいたので。

だから、放っておけないと思いまして」

 

「そうか」

 

親父は金の為と言っていたけど、それはあの事件から逃れられない恐怖から来ていると思う。

 

「それでは、失礼します」

 

「あぁ、気をつけたまえ」

 

俺は少しだけお茶を飲み、そのまま部屋から出て行く。

 

「・・・」

 

「翼さん」

 

「あっ、いや、そのだな」

 

「まぁ、とりあえず行きましょうか」

 

ドアの前に立っていた翼さんを見て、俺はすぐにそこから出て行く。

 

「・・・私は、お父様の思いを理解していなかった。

風鳴の刀になる事ばかりな」

 

「きっと、そうしたくないと思ったからじゃないですかね、翼さんは、なんで歌手に?」

 

「きっかけは何時かはもう覚えていない。

だが、あえて言うならば、お父様に歌を聞いてもらったから、かもしれない」

 

「そうか」

 

「・・・ソウゴ、君はもしも、君の父親が本当の父ではなかったら」

 

「関係ない」

 

「えっ?」

 

「例え親父が本当に親父じゃなくても、俺は親父の子だ。

血の繋がりなんて関係ない」

 

「だが」

 

「それに、血の繋がりがあるから、大切という訳じゃないだろ」

 

「・・・あぁ、そうだな。

私は、お父様の事を思い、そして自分の夢を、掴みたい」

 

「それで良いんだ」

 

「えっ?」

 

その声が聞こえ、見てみると、そこには仮面ライダーブレイドに変身していた剣崎さんがいた。

 

「剣崎さん」

 

「君は自分を道具と考えていた所がある。

だけど、今の君は、本当に誰かの為に思って、戦える」

 

「それを見極める為に」

 

「俺はかつて友をこの手で殺した。

それは、その友の思いも含めて、背負ったからだ」

 

「友を」

 

「今の君は、様々な人の絆で結ばれている。

だから、この力を持っても、きっと暴走しない」

 

そう言い、剣崎さんはカードを取り出し、翼さんに渡す。

 

同時に翼さんの手元には青いライドウォッチが現れる。

 

「・・・ありがとうございます」

 

「いいさ、でも、ここからが本番だ。

あの戦いで、もしも俺の予測が当たっていたら」

 

「予測、どういう事なんです?」

 

剣崎さんはそのまま顔を曇らせながら、言う。

 

「奴が変身していたアナザーライダーの元になった存在は仮面ライダーグレイヴ。

元々は俺のブレイドを元に作られたライダーだったけど、その使用者の正体はアルビノジョーカーと呼ばれる存在だったんだ」

 

「あの仮面が壊れた時に見えたのって」

 

「あぁ、そして、もしもあの力が暴走したらっ!?」

 

その言葉を言い終える前に、何かが破裂した音が聞こえ、見てみると今回の護衛対象であるはずの要石が壊されていた。

 

そして、その上空には巨大な白い怪物が現れていた。

 

「あれは」

 

「14、奴が最後に手に入れた力だ」

 

「まさか、ここまでとは」

 

そう言い翼さんはそのままシンフォギアを身に纏う。

 

「俺も「君は竜宮へ向かえ」えっ!?」

 

「なぜ、それを」

 

「・・・実は俺ともう一人のライダーがこの世界に来ていたんだけど」

 

「何かあったんですか」

 

「いや、このままでは君の仲間である雪音クリスには力は継承されない」

 

「なるほどな、状況は読めないが、雪音に今必要なのはソウゴのようだな」

 

「俺?」

 

何を言っているのか分からず、思わず聞き返してしまう。

 

「なに、妹ばかり目を向けない方が良いかもしれないという訳だ。

行け、ソウゴ。

ここは私がなんとかしよう」

 

「・・・分かりました」

 

何を言っているのかさっぱり分からないが、とりあえずはクリスがピンチだという事だけ分かった。

 

俺はすぐにタイムマジーンを呼び出し、クリス達がいる竜宮へと向かう。

 

三人称Side

 

 

「ガアアァァ」

 

「悪いが、後輩の為だ。

貴様をここから通す訳にはいかない」

 

ソウゴが乗ったタイムマジーンに追いつこうと、14は向かおうとした。

 

それを止める為に翼は走り出し、手に持ったブレイドライドウォッチを胸に置く。

 

「かつて誤った道のせいで、間違った使い方をした。

だが、今度は、間違えんっ!!」

 

その言葉と共にブレイドライドウォッチを起動させる。

 

同時に翼の目の前に13枚の金色のカードが現れ、翼の身体を覆っていく。

 

覆われていく内に、彼女のシンフォギアにも大きく変化が起きていく。

 

そこには西洋の騎士を思わせる鎧を身に纏いながらも、翼の持つ天羽々斬は黄金に輝く巨大な日本刀へと姿を変えた。

 

その刀には13匹の獣や昆虫などが描かれていた。

 

「あれが翼の」

 

「俺の力を受け継いだ姿」

 

「ガアァア!!」

 

翼が変化した事に気づき、方向を変えて、幾つもの攻撃を仕掛ける。

 

「はあぁ!!」

 

翼はその攻撃に対して、ただ一閃切り裂く。

 

その衝撃により、攻撃は全て吹き飛ばされ、14は近くの海へと吹き飛ばされる。

 

「悪いが、私は未だにこの力を使いこなせていないからな。

早々に決着をつける」

 

その言葉と共に、天羽々斬に埋め込まれている模様の内、5つに触れると、翼の目の前に黄金に輝く5枚のエネルギーが現れる。

 

「はああぁぁ!!」

 

翼はそのままエネルギーを身に纏いながら、14を一閃に切り裂く。

 

「ぐっがぁ」

 

14は翼に向けて攻撃を放とうとするが、その腕は一本切れる。

 

そして、また一本、一本と次々と切り裂かれていき、ついには全ての身体が木っ端微塵になるまで切り裂かれ、そして爆発する。

 

「これが、ブレイドの力」

 

その光景に驚きを隠せないマリア。

 

そして、力を受け継いだ光景を見て、剣崎は、その場からいなくなる。

 

ソウゴSide

 

ブレイドに言われて、俺はタイムマジーンを使い、これまでにない速さで走り抜ける。

 

なんとか海底に入り込み、そのまま目的地に向かって突撃する。

 

「これは、ソウゴ君!?」

 

「悪い、司令。

なんか、ブレイドがこちらに向かってくれって言われて、来たけど」

 

「・・・あぁ、確かにこの状況、君がいなければやばいかもしれない」

 

「よく分からないけど、突撃するぞ!!」

 

そう言い、俺は目的地である竜宮へと激突する。

 

「なんとか、到着って、これは本当に」

 

「えっソウゴ!?」

 

「いきなりびっくりデス!?」

 

「これは、どうすれば」

 

見れば3人共無事な様子で、ゲイツとウォズも特に怪我はないようだ。

 

「なんだ、危機的状況だって、聞いたけど」

 

「いや、それは合っている」

 

「えっ?」

 

「正確には私達ではなく、雪音君一人だけの危機だ」

 

「んっ?」

 

言っている意味が分からない内に何やら足音が聞こえ、見てみると

 

「えっ、仮面ライダー」

 

「・・・あぁ、我が王もご存じだと思うが、彼は仮面ライダー」

 

「555、本名は乾巧だ」

 

そう言い、乾さんはそのまま変身を解除し、俺を見つめる。

 

「どっどういう状況なんだ?」

 

「単純な話だ、俺はそいつを通したくない、ただそれだけだ」

 

「だから、なんで私だけ通さないんだよ!!」

 

「お前みたいな奴が行っても、ただ単に仲間を傷つけるだけだ。

だったら、行かない方がましだ」

 

「てめぇ!!」

 

「せっ先輩、駄目です!!」

 

「相手は仮面ライダーでも、生身相手には」

 

「だけど」

 

そう言いクリスは焦る気持ちが前に出しすぎている。

 

「・・・乾さん、クリスだけなんだよね」

 

「あぁ」

 

「だったら、俺も一緒に残るから、ゲイツ達は先に行ってよ」

 

「・・・まぁそれが賢明な判断だな」

 

「では行くとするか」

 

「えっでも」

 

「先輩」

 

「大丈夫だ、まぁなんとかするから」

 

俺の言葉を聞き、ゲイツとウォズはすぐに行動し、切歌ちゃんと調ちゃんは少し迷っている様子をしながら、行く。

 

「・・・あたしは、結局」

 

「クリス」

 

その場で残されたクリスはただ、下を見つめるしかなかった。

 




今回登場した剣崎さんはミッシングエースの世界から来た剣崎さんです。
一応、補足として、書かせてもらいました。
これからもよろしくお願いします。


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竜宮の決戦

「ぐっ」

 

ソウゴとクリス、そして乾巧達と別れたゲイツ達は、その後キャロル達を追って奥まで進んだ。

 

そこで待ち受けていたキャロルと最後のオートスコアラーであるレイアだった。

 

二人との戦闘を行う中で、キャロルが取り出したのはアナザーライドウォッチだった。

 

アナザーライドウォッチを埋められたレイアの姿はたちまち変わり、そこに現れたのはアナザーバースだった。

 

アナザーバースの持つセルメダル生成能力と、メダルを武器にするレイアの相性は良く、苦戦を強いられるウォズ達。

 

その戦いの最中、ドクターウェルを収容されていた檻が破壊され、なんと二人は手を組んだ。

 

そして、キャロルは撤退する為にレイアを置いて、その場から撤退するのであった」

 

「おい、いい加減に戦いに戻れ!!」

 

「おっと失礼」

 

そう言い、ウォズは本を閉じて、ゲイツに応える。

 

これまでの経緯について、簡単に纏めると同時にウォズも戦いに参戦するが

 

「やはり、今、この場において、不利なのは変わりないようだな」

 

「それでも、なんとかしないと」

 

「でも、この状況は無茶すぎるデスっ!!」

 

切歌はそう言いながら、手に持っている鎌を使い、迫りくる攻撃を防いでいた。

 

彼女達が攻める事ができないのは、現在、この場所が深海に沈む竜宮の為である。

 

深海の中、無数に降り注ぐ攻撃を避ける事は周りに大きな穴を開き、水圧によって瞬く間に全滅する可能性があるからだ。

 

その為、攻撃を避ける事はできず、攻撃の威力を殺す為に全員で防御を行う事しかできず、状況は悪化するばかりだった。

 

そんな時だった。

 

「待たせたな!!」

 

その声と共に銃弾がアナザーバースのセルメダルを次々と打ち抜く。

 

これまで襲ってきたセルメダルの嵐が止み、聞き覚えのある声に切歌と調は目を合わせて、笑みを浮かべる。

 

「なんだ?」

 

「先輩!!」

 

「間に合ったか」

 

「まぁな、少し手間取ったがな」

 

その言葉と共にクリスとソウゴはゲイツ達の前に立つ。

 

「足りないと思っていたが、遅れてきたか。

だが、派手に登場したとしても、勝てるのか、私達に」

 

「私達?」

 

その言葉に調は疑問に思うと同時だった。

 

天井が突然突き破り、そこから出てきたのは、アナザーバースと同じ腕をした何かだった。

 

「なっなんだ、あのアナザーライダーはっ!?」

 

「アナザークウガと、比較にならない程の大きさだと?

しかし、なぜ、あれ程の大きさに?」

 

「私の妹は元々が巨大な身体、それに合わせ、アナザーライダーの力を身に纏ったのだ」

 

「つまり、でっかい奴に力を与えたら、巨大アナザーライダーな訳デスか!?」

 

その大きさに驚きを隠せない一同は、巨大なアナザーライダー相手に、どう立ち向かうのか迷っている。

 

「へっでっかい図体だけで、勝てるかよ」

 

「確かに、図体は大きい。

だが、ここは深海の中だと言う事を忘れていないか?

妹が、この腕を取った瞬間、貴様らはたちまち死を意味する」

 

「死なせるかよ、ゲイツやウォズ、切歌ちゃんに調ちゃんを絶対にな」

 

その言葉と共にクリスはファイズライドウォッチを、ソウゴはエグゼイドライドウォッチを取り出す。

 

「エグゼイドライドウォッチ?

そうか、なるほど、その手があったか」

 

「なに?」

 

「「変身!!」」

 

【ライダータイム!仮面ライダージオウ!

アーマータイム!レベルアップ!エグゼイド!】

 

その瞬間、クリスの身体は一瞬赤い光に包まれ、そこから現れたのは白銀のイチイバルに赤い線が刻み込まれており、これまでのイチイバルの色が反転した姿へと変わった。

 

「ふむ、同じライドウォッチを使わないとは、どういう事だ?」

 

そしてエグゼイドアーマーを装備したジオウに対してアナザーバースは疑問に思う。

 

これまでの戦いにおいて、シンフォギア奏者に合わせたライドウォッチを使う事で互いの力を合わせる事ができるはずだと記憶していたからである。

 

「こうする為だよ」

 

【ステージセレクト】

 

ソウゴはその言葉と共に、腰のスイッチを押すような仕草をすると同時に、周りの景色が一瞬で変わる。

 

先程まで海底の中の施設だとは思えない程の町並みが広がっており、一瞬で場所が変わった事に対して、その場にいたソウゴとゲイツとウォズ、そしてクリス以外は驚きで目を見開いていた。

 

「どっどうなっているんデスか!?」

 

「一瞬で景色が変わった?」

 

「では説明しよう」

 

そう言い、ウォズは本を開き、説明を始める。

 

「仮面ライダーエグゼイド、彼と同じ類のライダー達は皆、ゲームエリアと呼ばれる仮想空間を作り出す事が可能となる」

 

「ようするに、こっからは遠慮無しで戦える訳だ!!」

 

その言葉と共にクリスは銃を構え、引き金を引くと、そこから次々と赤いレーザーがアナザーバース達に向けて放たれる。

 

対抗するようにアナザーバースはすぐにセルメダルをレーザーに向けて放つが、セルメダルは簡単に溶けてしまう。

 

「なにっ!?」

 

迎撃が不可能だと感じ、すぐに態勢を変え、避け始める。

 

「おらおらぁ、まだまだ有り余る程あるから、受け取りな!!」

 

その言葉の通り、既にアナザーバースの目の前には埋め尽くされる程のレーザーが目の前まで迫っていた。

 

「くっ妹よ!!」

 

アナザーバースは上にいるもう一人のアナザーバースに向けて、セルメダルを投げる。

 

すると、アナザーバースの腕は取れ、埋め尽くすばかりのレーザーを全て受けきった。

 

だが、既にクリスは次のレーザーを放っており、アナザーバースは紙一重で避ける。

 

「ぐっ、まさか腕を一本犠牲にしないとも、やっと避けられる量に減らす事しかできないとはな」

 

「お前こそ、妹に対して無茶苦茶な命令をしているな」

 

「貴様らとは身体の作りが違うからな」

 

その言葉を表すように、巨大アナザーバースの腕は既に再生を完了していた。

 

「さっきのコインが回復したのだと思うけどな」

 

「あぁ、奴は元々アナザーライダーになる前からコインを使って戦っていた」

 

「皮肉にも、奴とバースの能力は相性が良く、ここまでの脅威になった」

 

「なるほどな」

 

そう言い、クリスは手に持っていた片方の銃を変形させると、そこから出てきたのは紅いレーザーサーベルとなっていた。

 

「だったら、接近戦もやれば、良いって話だな!!」

 

その言葉と共に、クリスは背中から吹き出る光と共にアナザーバースに向かって接近する。

 

「なんでもありだな、貴様はっ!!」

 

そう言いながらも、迫り来る攻撃は先程のレーザーの雨よりもマシで、接近するクリスに対しては対処が行いやすい。

 

そう思ったアナザーバースは笑みを浮かべていたが

 

「おいおい、私達は2対2の戦いをしていたんだぜ!!」

 

「なに?」

 

その言葉に一瞬疑問に思った、次の瞬間だった。

 

【ファイナルフォームタイム!ファ・ファ・ファ・ファイズ!!】

 

「なっ!!」

 

クリスの方へと一瞬だけ目を向けている間、その間に、アナザーバースの二人の目の前には巨大なレーザーが幾つもできあがっていた。

 

そのレーザーの大きさは先程のクリスの放ったレーザーと比べて巨大すぎて、人一人と同じぐらいの大きさになっていた。

 

そしてなにより

 

「動けないだとっ!?」

 

アナザーバースの二人の身体は動けなくなっていた。

 

「はあぁぁ!!」

 

同時に聞こえてくるソウゴの声を聞き、アナザーバースは二人の作戦にようやく気づく。

 

「まさか、お前、陽動だったのかっ!!」

 

余りにも派手すぎる攻撃と、脅威すぎる攻撃の為、すぐに思いつく事ができなかったアナザーバース。

 

だが、それに気づいた時には既にソウゴが変身したディケイドアーマー555フォームの必殺技によって、身動きがとれない状況だった。

 

「このままではっ、仕方ないっ!!」

 

アナザーバースは既に防ぐ手段がないと思い、コインを一枚、巨大アナザーバースに向けて放つ。

 

同時にソウゴの必殺技がアナザーバース達を貫き、一瞬で彼女達を灰へと変えた。

 

「なんとかなった」

 

「凄い連携デス!!」

 

二人のこれまでにない息のあった戦いを見て、ゲイツは安心したようにため息をつき、切歌は喜ぶように手を上げる。

 

「・・・まだだ」

 

「あぁ倒すのが、いくら何でも簡単すぎる」

 

そう言い、警戒するように二人は既に灰になっているアナザーバースを見つめる。

 

すると灰から一つの腕が出てきて、そこから這い出るように現れたのはアナザーバースだった。

 

だが、そこに現れたのはアナザーバースだったが、明らかに姿が変わりすぎていた。

 

現れたのは、アナザーバースではなかった。

 

アナザーバースにあった、球体をモチーフにした姿から、赤と金をベースにした蠍や蟹などの特徴を合わさった存在になった。

 

【リバース】

 

同時にアナザーライダーから出てきた音声に、ウォズは見開く。

 

「奴はまさか、アナザーリバースなのかっ!?」

 

「アナザーリバース?

名前からして、仮面ライダーリバースと思うけど」

 

「一体何者なんデスか?」

 

「・・・この本によれば、仮面ライダーリバースとは、仮面ライダーバース、プロトバースの二つの戦闘データを元に開発された仮面ライダーだ」

 

「だが、なぜここで、そのリバースが?」

 

「おそらくだが、あの二人のアナザーバースが消滅の間際に投げたメダルにより、二人のバースが融合して誕生したと思われる」

 

「だとしても、倒す事には変わりない!!」

 

そう言いクリスは再び銃を構えてレーザーを放つが、アナザーリバースは左腕の巨大なハサミを広げて、クリスの攻撃を容易く防ぐ。

 

「なっ」

 

「戦闘能力は二つのバースに比べて遙かに高い。

このままでは我が王も、クリス君も」

 

「先輩」

 

その情報を聞き、調はクリスを心配そうに見つめる。

 

「心配するな。

あたしはもう迷うつもりはない」

 

「えっ?」

 

そう言いながら、クリスは銃を構えながら、後ろにいる二人の後輩に向けて言葉を投げる。

 

「あたしはお前らを失う事が怖くて、迷っていた。

けど、もうあたしは引き金を引くのを迷わない」

 

その言葉を、ソウゴは聞きながら、手に持った555ライドウォッチを再度手に持ち、スイッチを押す。

 

【ファイズブラスター】

 

「けど、何かを迷っている内に、お前らが傷つくんならば、戦う事は迷わない。

迷っている間に、お前らを失う方がずっと後悔するから」

 

【ライダータイム!仮面ライダージオウ!

アーマータイム!超エネルギー!ファイズブラスター!アウェイクニング!】

 

その音声と共にソウゴの全身を包み込む光と共に全身が真っ赤に染まり、アーマー部分が白く包み込まれているジオウファイズブラスターアーマーを装着する。

 

「だから、もう迷わない!!

あたしが守りたいと思える全てを守る為に!!」

 

「後悔しない為に戦い続けるだけだな」

 

「あぁ」

 

その言葉と共にソウゴが取り出したファイズブラスターを構えると、クリスはそれに重ねるように銃を置く。

 

互いに同じ色である赤と白を纏っているが、その基準が異なる二人はそのまま互いの手に引き金を持つ。

 

「・・・少しは分かったような気がするよ。

なぜ、乾巧が、彼女を引き留めたのか」

 

「えっ?」

 

「彼女は戦いの中で守る者が増えた。

だが、その戦いの中で自分が守れるのかどうか不安になっていた。

だから、彼は、力を与える際に、その迷いを晴らす為に行ったと思う」

 

「そうなのか?」

 

「あくまでも推測だがな。

だが、あの二人の様子を見る限り、そうでありたいよ」

 

その言葉を言い終えると共に、アナザーリバースは雄叫びをあげると同時に二人に向けて接近する。

 

そのスピードはこれまでのアナザーバースからは想像ができない程に早く、狙いが定まらずにいた。

 

そして、アナザーリバースは手に持ったセルメダルを放つが、二人の身体から溢れ出る光によって、全てが消滅する。

 

既に遠距離での攻撃が不可能だと判断したアナザーリバースはその腕を巨大なドリルに変え、二人の目の前まで迫る。

 

「「はぁっ!!」」

 

その瞬間、二人は引き金を引く。

 

その一撃は、瞬く間にアナザーリバースを飲み込み、ゲームエリアの中に赤い光を埋め尽くす程だった。

 

消滅の間際、再生をしようとするも、セルメダルは一瞬で消え去り、既に対策を取る事もできず、アナザーリバースは今度こそ完全に消滅した。

 

「ふぅ」

 

「なんとか、なったな」

 

アナザーリバースを倒し、勝利を確信すると同時に二人はハイタッチを行った。

 

「今度こそ、倒したデス!!」

 

「けど、まだ、終わっていないよね」

 

「あぁ、その通りだ」

 

「どういう事なんだ?」

 

戦いを終え、一瞬の安心感と共にウォズが呟いた言葉に、ソウゴは気になった。

 

「我が王よ、実はこの場にキャロルがおりました。

奴は何かを企み、来たのですが、ドクターウェルを連れ、どこかへと消えました」

 

「なにっ!?」

 

その言葉の中に出てきたウェルという言葉を聞き、驚きで飛び上がった。

 

かつての強敵であるウェルがいる事態に焦りを感じたソウゴはすぐにでも行動しようとした時だった。

 

ソウゴの目の前に現れたのは白い壁だった。

 

「あれは」

 

「確かディケイドが使っていた壁だが、一体なぜ?」

 

「・・・っしまった!!

我が王!!」

 

「えっ?」

 

何かに気づいたウォズはすぐにソウゴに手を伸ばすも、既に遅く、ソウゴは白い壁に包まれ、その場で姿を消した。

 

ソウゴがいなくなると同時に、目の前にあったのは巨大な城が上空に浮かび上がった町中だった。

 

「なに?」

 

「えっお兄ちゃん!?」

 

「響!?」

 

ソウゴはすぐ近くに響がいる事に気づくと、すぐに駆け寄った。

 

「ここは一体」

 

「分からない、お父さんから話があるって言われて待ち合わせ場所に行くと、この状態だったんだ」

 

「親父がっ!?」

 

響の言葉を聞き、嫌な予感がよぎると同時に物音がして、その方向を見る。

 

そこに立っていたのは死んだ目をした立花洸と白ウォズが立っていた。

 

「お前、親父に何をした!!」

 

「何とは、彼が望んだ力を与えたはずだ」

 

「望んだって、どういう事なのっ!!」

 

「おや、立花ソウゴ、まさか君の妹には話していなかったのかね?

立花洸がアナザーライダーとなって、君を襲った事を」

 

「えっ!」

 

「白ウォズ!!」

 

その言葉を聞き、驚きを隠せない様子の響だが、そんな様子を見て、白ウォズはさらに面白い物を見たいように、洸に近づける。

 

「ならば、もっと面白い事を教えよう。

さぁ、君の口から語ってくれたまえ、立花ソウゴの秘密を」

 

「秘密?」

 

秘密という言葉に疑問に思いながら、ゆっくりとその口を開く。

 

「ソウゴは、俺達の本当の子供じゃない」

 

「えっ?」

 

「・・・」

 

その衝撃はあまりにもあっさりとしており、響は一瞬で呆ける事しかできなかった。

 

「知り合いの研究員が生んだ子を預けた。

彼女は、自分の子供として産んだが、育てる事に自身を持てずに、俺達に預けた」

 

「嘘だよね」

 

「本当だよ。

彼女は、ソウゴ、お前の父親がいなくなったのを自分のせいだと思っていた。

だけど、その研究を捨てる事ができず、巻き込みたくないから、俺達に預けた。

お前は、家族から見放されたんだよ」

 

その言葉を聞き、響は涙が溢れそうになりながら、ソウゴを見つめる。

 

自分が大切だった存在である兄が、もしも絶望してしまったら、自分は果たして許せるのだろうか。

 

そう思ったが、ソウゴが浮かべていたのは

 

「それだけか?」

 

その一言だけだった。

 

そこには怒りもなく、悲しみもなく、ただ呆れている顔だった。

 

「なに?」

 

「えっ?」

 

その顔に驚きを隠せない響と白ウォズは目を見開いた。

 

「親父、俺はそんなのどうでも良いんだよ。

親父と母ちゃんと婆ちゃんは俺をここまで育ててくれた。

それに、その話を聞くと、俺は少しだけ思うんだよ」

 

「思うだと?」

 

「もしも、俺を親父達に預けた母さんの気持ちを考えたんだよ。

きっと母さんは、捨てたくても捨てられず、俺を巻き込みたくなくって、信用できる親父に預けたんだと思う」

 

そう言い、ソウゴは手に持ったジオウライドウォッチを取り出す。

 

「死んだ父さんはどんな人かも知らない。

けど、もしも二人に会えたら、俺はただ一言だけ言いたい」

 

同時にディケイドライドウォッチを取り出し、ベルトに挿入する。

 

「産んでくれてありがとう」

 

「産んでくれて」

 

「あぁ、二人が出会わなかったら、きっと俺は生まれなかった。

そして親父の元で育てなかったら、きっと今の俺じゃなかった。

世の中で間違っているというかもしれないけど、俺は今の俺になれて良かったと心底に思う。

それは恨みでも妬みでもなく、本当に心からの感謝だ」

 

そう言い、ジクウドライバーを構えながら、ソウゴは洸に向ける。

 

「だから、俺は親父、あんたの後悔から、あんたを救う!」

 

「ソウゴォ!!」

 

【ライダータイム!仮面ライダージオウ!

アーマータイム!カメンライド!ワーオ!ディケイド!ディケイド!!ディーケーイードー!!】

 

【ディケイド】

 

ソウゴが変身を終わるのと同時に、ディケイドアーマーを身に纏ったジオウとアナザーディケイドへと変わった洸がぶつかり合う。

 

破壊者の力を受け継いだソウゴ、歪んだ破壊者へと変わった洸。

 

二人の戦いが、ここで幕を開けた。



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親子の戦い ジオウVSアナザーディケイド

ジオウとアナザーディケイドの二人が激突すると同時に互いに距離を離す。

 

アナザーディケイドはすぐにジオウを睨み付け、腕を前に出すと、その腕から次々と光球をジオウへと向かって放つ。

 

ジオウも手を前に出すと同時に、ベルトから現れた武器、ライドヘイセイバーを掴み、その光球を弾く。

 

「はああぁぁ!!」

 

アナザーディケイドは尚も光球を放ち続けるが、その背後から銀色の壁が現れると、そこから現れたのは、ネガ電王と武神鎧武の二人だった。

 

「えっ、仮面ライダーが出てきた!?」

 

「これが、アナザーディケイドの能力。

異世界から仮面ライダーを呼び出し、その力を使う事ができる能力なのさ」

 

突然現れた二体の仮面ライダーに対して、驚きの言葉を出す響に対してまるで自慢のおもちゃを紹介するように叫ぶもう一人のウォズ。

 

そして、その言葉を合図にするように二体の仮面ライダーは一斉にジオウに向かって襲い掛かる。

 

それに対して、ジオウはすぐにライドヘイセイバーを構えながら、ライドヘイセイバーの針を動かす。

 

【ヘイ!鎧武!デュアルタイムブレーク!】

 

その音声と共にライドヘイセイバーの刀身がオレンジ色に光り輝くとジオウは二人の仮面ライダーに向けて放つ。

 

すると、刀身から出てきたオレンジ色の光は二体の仮面ライダーを一瞬で包み込み、身動きを取れなくなる。

 

その隙を逃さないように、再び針を動かす。

 

【ヘイ!電王!デュアルタイムブレーク!】

 

その音声と共にライドヘイセイバーを横に薙ぎ払うと、ライドヘイセイバーから出てきたエネルギーの刃が二体の仮面ライダーを貫き、瞬く間に倒した。

 

「なにっ!?」

 

「一瞬で、二人の仮面ライダーを倒しただとっ!?」

 

「・・・ふざけるなよ、これが仮面ライダーな訳あるかよ」

 

そう言い、ライドヘイセイバーを構えながら、アナザーディケイドともう一人のウォズに向ける。

 

「俺が知っている仮面ライダーは、この程度では絶対に負けないからな」

 

そう言いながら、ライドヘイセイバーを回す指を止めずにいた。

 

【ヘイ!ドライブ!デュアルタイムブレーク!】

 

その音声と共にライドヘイセイバーから燃える車輪、棘がついた車輪、手裏剣を模した車輪が現れ、アナザーディケイドへと襲い掛かる。

 

すぐにアナザーディケイドもその攻撃を防ぐように剣を振り上げるが

 

【ヘイ!カブト!デュアルタイムブレーク!】

 

ライドヘイセイバーから鳴った音声と共にジオウの姿は一瞬で消え、アナザーディケイドの背後に回り込んで蹴り上げた。

 

「ぐっ!!」

 

背後からの攻撃によって、体勢が崩れたアナザーディケイドはそのまま無数の車輪の攻撃を浴び、地面に倒れる。

 

「まだっ負けられるかぁ!!」

 

だが、諦める気のないアナザーディケイドの叫び声と共に、ジオウの目の前にはサイガ、歌舞鬼、ケンタロス、ガオウなど数えきれない程のダークライダーが現れる。

 

「イケェ!!」

 

既に正気を失いかけているアナザーディケイドの声と共にダークライダー達は一斉に襲い掛かる。

 

「お兄ちゃん!!」

 

ジオウのピンチにすぐに飛び込もうとする響。

 

だが

 

「来るな、これは、俺と親父、男と男の勝負だ!!」

 

ジオウは叫び声を出すと同時にライドヘイセイバーの針を動かす。

 

【ヘイ!W!デュアルタイムブレーク!】

 

【ヘイ!オーズ!デュアルタイムブレーク!】

 

ジオウはそのままライドヘイセイバーの最初の一撃で複数のアナザーライダーを台風のような風で一つに纏めた後、ライドヘイセイバーの一撃で時空ごと切り捨てる。

 

「ぐっ!!」

 

それでも攻撃の嵐は終わる事なく、背中に衝撃を受けて振り向くと、サイガがジェットパックに乗りながら、こちらに攻撃を仕掛けていた。

 

「はあぁ!!」

 

【ヘイ!555!デュアルタイムブレーク!】

 

その音声と共に、ジオウは高く跳びあがり、刀身を赤いレーザーのように伸ばし、サイガを切り裂いた。

 

「はぁはぁっぐぅ!!」

 

それでも未だに続くダークライダーと、アナザーディケイドの猛撃に反撃する為に、体力は残り少なくなっていた。

 

「はあぁぁ!!」

 

攻撃を受けている内にアナザーディケイドはその手に持った剣を複数に投影するように切り裂き、ジオウを後ろへと吹き飛ばす。

 

「ぐっ!!」

 

アナザーディケイドの最後の攻撃に対して、ジオウはライドヘイセイバーを地面に突き刺し、杖代わりにする事によって、なんとか耐える。

 

だが、それでもあとどれぐらい耐えられるか分からない。

 

既に連戦続きで、体力は残り少なかった。

 

「負けられるかよっ!!」

 

自らを鼓舞するようにジオウが叫んだその時だった。

 

ジオウの腕に装着されているクウガライドウォッチは光り輝き、ジオウの横で光は人の形へと変わり、現れる。

 

「クウガ!!」

 

そこに現れたのは仮面ライダークウガだった。

 

その突然の出現に驚きを隠せない響。

 

それはもう一人のウォズも、アナザーディケイドも同じだった。

 

「なっ、一体、何が!?」

 

『まだ、諦める時じゃない。

そうだろ、ソウゴ』

 

「えっ?」

 

クウガは背中を押すようにジオウの背中を叩く。

 

ただそれだけのはずなのに、ジオウの中には、これまでにない力が沸き上がるような気がした。

 

「あぁ!!」

 

その言葉に応えるようにジオウは立ち上がる。

 

「たった一人のライダーが加わった所でぇ!!」

 

【フィニッシュタイム!】

 

その音声と共にジオウはライドヘイセイバーにクウガライドウォッチを挿入し、同時にクウガへと針を合わせる。

 

その音声と同時に剣を振り上げると、剣から出てきたエネルギーは巨大な紋章となり、瞬く間にダークライダー達を拘束した。

 

「ふっとおりゃあー!!」

 

クウガはその紋章に向かって、蹴り上げると、紋章はまるで共鳴するように光輝く。

 

限界まで光り続けた紋章はついに爆発し、辺りには煙によって包まれる。

 

「ぐっ」

 

【フィニッシュタイム!】

 

煙によって包まれている間、ジオウは装填されていたディケイドライドウォッチを取り出し、ライドヘイセイバーに装填し、針を回し続ける。

 

【ヘイ!仮面ライダーズ!ヘイ!セイ!ヘイ!セイ!ヘイ!セイ!ヘイ!セイ!ヘヘヘイ!セイ!ヘイ!セイ!ヘイ!セイ!ヘイ!セイ!】

 

「親父ぃ!!」

 

ジオウは鳴り響くライドヘイセイバーを構えながら、一瞬でアナザーディケイドへと接近する。

 

【ディディディディケイド!】

 

その音声が鳴り響くと同時に、アナザーディケイドに次々とカード型のエネルギーが次々と挟まっていく。

 

ジオウはそのままライドヘイセイバーの斬撃を次々と繰り出す。

 

そして、最後の一撃を決めると同時にアナザーディケイドは背中から倒れていき、爆発した。

 

「ぐぅ」

 

アナザーディケイドから親父は元の状態になると、必死にアナザーディケイドウォッチを探していた。

 

そんな親父に手を伸ばすようにクウガが近づく。

 

「悪かったな、洸、迷惑をかけて」

 

「その声って、まさか五代先輩っ!」

 

洸は、クウガから聞こえてきた声に驚き、立ち上がる。

 

同時にクウガの変身は解除され、そこには若い男が立っていた。

 

「そうか、だからいなくなったのか」

 

「あぁ、それにしても、そうか。

君がソウゴだったのか」

 

そう言い、五代はそのままゆっくりとジオウに近づき、その頭を撫でた。

 

「お前と、こうやって顔を見せるのは始めてだな」

 

「えっ」

 

「もしかして」

 

その言葉の意味を知るとソウゴは手を伸ばすが、既に五代は消滅の間際まで迫っていた。

 

だが、五代はソウゴをそのまま力強く抱きしめる。

 

「俺はお前に何もする事はできなかった。

だけど、これだけは教えられる。

皆を笑顔にする男になれ、そうなったら、きっとお前は、誰よりも強くなれる」

 

その言葉を言い終えると共に、五代は完全にその姿を消す。

 

「父さん」

 

「・・・お兄ちゃんの本当のお父さん。

それは、クウガだったんだね」

 

響は奇妙な感覚だった。

 

ずっと血がつながっていたと思っていた兄の本当の父親。

 

その父親はこの世界において初めての仮面ライダークウガ。

 

そして時を超え、その力は新たな仮面ライダーとなった息子である立花ソウゴへと受け継がれていた。

 

その光景を見て、変わったのは響だけではなかった。

 

「俺はなんで、こんな事も忘れいてたんだっ!!

ソウゴは先輩達の息子でもあり、俺の…俺達の大切な家族なのにっ!!」

 

「お父さん」

 

そう言い、響は洸にゆっくりと近づく。

 

「私、お父さんの事分かろうとしてなかった。

だけど、お兄ちゃんと五代さんを見て、分かった。

私、お父さんが逃げ出したから、裏切られたから、ずっと仲直りする気もなかった。

だけど」

 

そう言い、響は洸の手を掴む。

 

「あの時、つらかったのは、私やお兄ちゃんだけじゃなかった。

ごめんね、私も、お父さんの事を支えられなくて」

 

「っ、そんな事ないっ!!

俺は、今でもあの時、情けなかったと思っていた。

でも、変わろうとしても変われず、結局は力に溺れてしまった」

 

「お父さん」

 

二人はソウゴと五代の姿を見て、変わり始め、そしてお互いに手を伸ばす。

 

「まさか、アナザーディケイドが敗れるなんて」

 

「白ウォズ、お前はもう終わりか」

 

「くっ、なぜだ、なぜお前はっ私の思い通りにならない!!」

 

そう言い、ソウゴに向けて怒鳴りつけるように、もう一人のウォズは叫ぶ。

 

それに対して

 

「知るか、そんなの」

 

「なに?」

 

「俺は、今を一瞬一瞬を生きているんだ。

未来だと言われても信じられるかどうか分からないし、思い通りにならない事の方が多いに決まっている。

でも、それはさ、白ウォズもそうだろ」

 

「私が?」

 

「俺達がやりたい事というのは、これまでできなかった事が多かったからこその願いなんだよ。

お前は未来の事ばかりで今を生きていない、そんなのじゃ、お前が行きたがっている未来には届かないよ」

 

「未来だけではなく、今をだと、だはぁははは」

 

その言葉を聞き、もう一人のウォズは大声で笑い始めた。

 

まるで、これまでの取りつかれていた物を全て吹き払うように。

 

そして、しばらくして、笑い終える。

 

「君ならばあるいは」

 

「ウォズ?」

 

もう一人のウォズはそうそう言い、ソウゴにゆっくりと近づこうとした時だった。

 

「残念ながら、お前は失敗したようだな」

 

「っスウォルツ」

 

もう一人のウォズの背後には何時の間にかスウォルツが立っていた。

 

「なかなかに面白い物を見せてくれた礼だ。

これをくれてやる」

 

【ジオウ】

 

「貴様っ!!」

 

もう一人のウォズが叫ぼうとした瞬間、ウォズの身体は黒い繭に包まれる。

 

「ウォズ」

 

「さぁジオウ、戦いはまだ終わっていないぞ」

 

その言葉と共に現れたのは今回の事件の黒幕の一人であるキャロルだった。

 

「何が起きているかと思えば、貴様、また何かしたな」

 

「幾ら時を重ねても、その姿に拘る君程ではない。

まぁせいぜい頑張るが良い」

 

そう言い、スウォルツはその姿を消した。

 

同時に黒い繭から解放されたもう一人のウォズの姿は砕けた仮面に白い身体であり、どこか見覚えがあるような姿だった。

 

「もしかして、あのアナザーライダーって」

 

「俺」

 

 



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新たな姿!驚愕の三位一体

「ぐっ!!」

 

アナザージオウへと変身したもう一人のウォズとの戦闘はソウゴにとってはこれまでにない程に苦しい戦いだった。

 

その力量が分かり、様々な状況で使い分ける事ができるディケイドアーマーよりも、単純なパワーや未来予知などができるジオウⅡの方が有利に戦えると判断したソウゴはすぐにディケイドアーマーからジオウⅡへと変身する。

 

だが

 

「まさか、未来予知まで」

 

目の前にいるアナザージオウは、現在までのジオウの能力が使えるのでソウゴは苦戦している。

 

「はあぁぁ!!」

 

「ぐるっ」

 

そんなソウゴがなんとか戦えているのは、一緒に戦ってくれている響のおかげだった。

 

自分の実力以上に守りたい存在が一緒に戦ってくれている事もあり、互いに大きな力を発揮しながら、なんとかアナザージオウと戦える。

 

「だが、その程度!!」

 

「響っ!!」

 

「お兄ちゃんっ!!

 

アナザージオウと共に手を組んでいるキャロルの錬金術の、遠距離からの援護によって苦戦していた。

 

ジオウⅡと響の戦闘スタイルは基本的に接近攻撃を主にしている為、遠距離の攻撃は苦手だった。

 

アーマータイムによって、それに合わせた戦い方を行いたかったが、アナザージオウ相手には、それは難しかった。

 

「既に準備は終えている。

これで」

 

「だけど、まだ負けた訳じゃない」

 

「うん、私達には皆がいる!!」

 

「無駄な事を、ここからでは間に合わないだろうが」

 

「さぁな、それはどうかな!!」

 

「なっ!!」

 

突然聞こえてきた声に、驚きで目を見開いたキャロルは後ろを見てみると、そこにはミサイルの上に乗りながら向かってきたクリス達。

 

そして、二つのタイムマジーンは、なんとそのままキャロルが出現させた城をそのまま破壊した。

 

「馬鹿なっ、私のっ!!」

 

「えっ、あんなにあっさりと破壊できるのっ!!」

 

その一連の行動に対して、思わず声を出してしまうソウゴだが、そんな彼の横にゲイツとウォズ。

 

響の横には翼やクリス達が集結した。

 

「勿論、タイムマジーンにシンフォギアのエネルギー、そしてライダーのエネルギーを集結させた事で破壊できた」

 

「結構無茶な賭けだったけどな」

 

「まったく、無茶な事をする」

 

「お前に影響されたんだよ」

 

「っ貴様らあぁぁ!!」

 

仲間達の合流に嬉しさを感じているソウゴ達とは違い、計画の要であった城の崩壊によって、キャロルは血涙を流しながら叫ぶ。

 

既に最終決戦の火ぶたが開かれていた。

 

「しかし、このまま勝てるかどうか」

 

「さぁね、だけど、予定調和で決まる戦いなんてないからな」

 

そう言い、ソウゴは前に出る。

 

すると、突然ソウゴ達の身体が光りだした。

 

「「「んっ?」」」

 

突然の出来事でその場にいた全員が驚きに目を見開いていると、光の中心点であるソウゴの手には新たなライドウォッチが現れた。

 

「これは一体」

 

「そうか。

そう言えば、これまでの間、我が王、ゲイツ君、そして私が揃った所はなかった。

まさか、その共鳴現象?」

 

様々な考察を話し始めるウォズだが

 

「だけど、使わない手はない!!」

 

その言葉と共にソウゴは新しく誕生したライドウォッチをそのままジクウドライバーに装填する。

 

【ジオウトリニティ】

 

「あれは!!」

 

その瞬間、これまで暗雲によって包み込まれた空に突然光が現れる。

 

「これは一体」

 

「あのライドウォッチの力なのか」

 

そのままソウゴは手に持ったライドウォッチをそのままベルトに挿入する。

 

そこからライドウォッチの横に付いているレバーを回す。

 

【ジオウ!ゲイツ!】

 

「なにっ!?」

 

ジオウの動きに合わせるように空から黄金の光がゲイツを包み込んだ。

 

その光景に、ライドウォッチを動かしているソウゴ以外は驚愕に染まっていた。

 

「これは一体」

 

【ウォズ】

 

そして、次に回すと、今度は青い光がウォズを包み込む。

 

「まさか、私達を導いている?」

 

ここまでの一連の現象の考察を言うウォズだが、ソウゴの動きは止まらなかった。

 

「はぁ!!」

 

【ライダータイム!仮面ライダージオウ!トリニティタイム!】

 

「うわぁ」

 

「えっっぐぅ!!」

 

「んっ?」

 

ソウゴがジクウドライバーを回すのと合わせるように、ゲイツとウォズに大きな変化が起きた。

 

その身体は顔だけがゲイツとウォズとなった巨大な腕時計を模した姿になって、ソウゴに向かって飛んでいった。

 

変化に気づいたソウゴが後ろを振り向いた時には驚きの声しか出せず、何が起きているのか分からず、その場で走り回っていた。

 

「えっ何が起きているのっ!?」

 

「いや、それが、さっぱり」

 

「うわぁあ!!

俺の顔がぁ、あれ?」

 

そうしている間にも、ソウゴの肩にはそれぞれゲイツとウォズが憑りつき、ジオウの仮面がそのまま胸元まで移動する。

 

そうして新たな姿へと変わると、新しく【ライダー】という文字が刻まれる。

 

【三つの力、仮面ライダージオウ!ゲイツ!ウォズ!トーリーニーティー!トリニティ!】

 

「うそだろ」

 

「まさか、三人が合体するなんて」

 

「私と切ちゃん以上に驚き」

 

「色々と複雑デス」

 

新しく見せたジオウトリニティの姿に対して、先程までの緊張感が一気に無くなってしまう。

 

「まさか、こんな事になるなんて」

 

「一体どうなっているんだっ!?」

 

「まさか、新たな力がこうなるとは」

 

そうソウゴ達が喋ると、彼らの脳内だけだが、そこにはソウゴ達が立っており、彼らの真ん中には巨大な時計が置かれていた。

 

「これって、一体」

 

「とにかく、祝わなければ!!」

 

その言葉と同時に時計は大きく動き出し、針の方向はウォズの方へと向いた。

 

「祝え!どうやら三人のライダーの力が集結し、多分、未来を創造する時の王者。

その名も仮面ライダージオウトリニティ!

きっと、新たな歴史が創生された瞬間である」

 

「・・・ねぇそれって、本当に祝っている?」

 

どこか曖昧な今回のウォズの言葉を聞き、これまでの祝いの言葉と比べると、ソウゴはどうも奇妙な気分になってしまった。

 

「ガアアアァ!!」

 

だが、そんなジオウトリニティの困惑する気持ちとは裏腹にアナザージオウはジオウトリニティへと襲い掛かる。

 

すぐに構えたジオウトリニティが手を伸ばすと、そこから出てきたのはソウゴが愛用しているジカンギレードとゲイツが使用しているジカンザックスだった。

 

それを掴みとると、ジカンザックスを使い、アナザージオウの攻撃を受け止める。

 

細い針のような一撃を軽々と受け止めたジカンザックスを軸に、まるで時計の針ように回り込み、ジカンギレードで斬り上げる。

 

「ガァ!?」

 

「これって」

 

「ソウゴ、変われ」

 

「あぁ」

 

その瞬間、ジオウトリニティの脳内で、ソウゴの方へと向いていた針はゲイツへと変わる。

 

同時に手に持っていたジカンギレードとジカンザックスを投げ捨て、手に取ったのはジカンジャックローだった。

 

手に取ったジカンジャックローは爪モードに変え、アナザージオウを固定させるように肩を切り裂き、もう片方の手に出現させたジカンデスピアーを鎌モードにして斬り上げる。

 

「おいおい、もしかして」

 

「ソウゴ、ゲイツ、ウォズ。

三人の仮面ライダーの能力を変幻自在に使う事ができるという事か」

 

「アナザージオウはソウゴ達に任せて、私達は」

 

「うん、キャロルちゃんを止めよう」

 

その言葉と共に、既に暴走が始まろうとしているキャロルの方へと向く。

 

「お兄ちゃん」

 

「任せろ!!」

 

響の言葉に応えるように、サムズアップすると、響も笑顔を浮かべながらサムズアップし、キャロルの元へと向かった。

 

同時にアナザージオウはそのまま雄叫びをあげると、その身体からあふれ出す煙から出てきたのはこれまで倒したアナザーライダー達だった。

 

「まさか、ここでアナザーライダーが出てくるなんて」

 

「関係ない、なぜならば今の我らならば、この程度の敵など軽く倒せる」

 

「あぁ、そうだなぁ!!」

 

その言葉を聞くのと同時に手元に戻したジカンギレードを銃モードへと変形させる。

 

変形させたジカンギレードにアートミライドウォッチを装填する。

 

【フィニッシュタイム!アート!スレスレシューティング!】

 

その音声と共にジカンギレードの先端から溢れ出てくるインクを地面へと撃ち込むと、こちらに向かってくる多くのアナザーライダーを拘束する。

 

それを確認すると同時にジカンザックスを取り出し、バイトミライドウォッチを装填し、拘束されているアナザーライダーに狙いを定める。

 

【フィニッシュタイム!バイト!ギワギワシューティング!】

 

その音声と共に、ジオウトリニティの背後から何十という武器が現れ、ジカンザックスの引き金を引く。

 

同時にアナザーライダー達はその砲撃の前に多くが爆散する。

 

だが、残っていたアナザーライダー達は一斉にジオウトリニティへと襲い掛かる。

 

接近してきたアナザーライダーに対して、瞬時にジカンジャックローをのこモードに切り替え、アナザーライダーを吹き飛ばす。

 

吹き飛ばされたアナザーライダーを、ジカンジャックローから出てきたエネルギーが丸鋸の形へと変わり、切り裂いて倒す。

 

同時に手に持ったジカンデスピアを、丸鋸へと向けると、ジカンデスピアから出てきたエネルギーの紐が合わさる。

 

それを確認すると、ジオウトリニティは足に力を籠め、周りにいたアナザージオウを含めたアナザーライダーに向けて攻撃する。

 

変幻自在に動く丸鋸により、アナザーライダー達は吹き飛ばされ、消滅する。

 

「ぐっぐぅ」

 

アナザージオウはその攻撃に立ち上がるのがやっとの状態でジオウトリニティを睨み付ける。

 

「ゲイツ、ウォズ、決めるよ」

 

「あぁ」

 

「了解した」

 

その言葉と共にソウゴはそのままジクウドライバーに手を伸ばす。

 

【フィニッシュタイム!ジオウ!ゲイツ!ウォズ!】

 

その音声と共にジオウトリニティの後ろにはジオウ、ゲイツ、ウォズの三人の仮面ライダーの幻影が現れる。

 

アナザージオウの前に二つの【キック】と【きっく】という文字が現れ、その後ろに緑色の箱が現れる。

 

そしてジオウトリニティは走り出し、アナザージオウに向かってライダーキックを放つ。

 

「がっがぁあぁ!!」

 

アナザージオウはそのままライダーキックを喰らい、緑の箱の中へと閉じ込められる。

 

同時にこれまでにない爆発音と共にアナザージオウは倒れ、ジオウトリニティは戦いに勝利した。



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青空

ソウゴSide

 

「ここは」

 

あの戦いの後、響達も無事に決着をつけていた。

 

俺はもう一人のウォズを見つめていたが

 

「・・・なるほど、私は既に脱落してしまったようだね」

 

「もう一人のウォズ」

 

彼の姿は既に消滅間際まで迫っており、既に足は消え去っていた。

 

「なぜ、そこまで悲しむんだい?

君は私の敵だったんだよ」

 

「あぁ、でももう一人のウォズがやりたい事、まだ聞いていなかったからね」

 

「私のやりたかった事?」

 

その言葉を聞き、心底不思議そうに返していた。

 

「もう一人のウォズは俺を倒そうとしていたけど、その先で何をしたかったのかと思ってな」

 

「・・・さぁ、それは今では分からない」

 

「本当に?」

 

「以前の私だったら、それは本当に心から願っていたと言えるだろう。

けど、今は、君の言葉を聞いて、皮肉にも変わり始めてしまった」

 

それは本当に心からの笑みのように空を見上げていた。

 

「私の予測を簡単に乗り越え、その度に強くなった。

その姿は怒りがあったはずなのに、何時の間にか私は、君のその姿の先を見たくなってしまった」

 

「だけど、魔王になるんだろ?」

 

「あぁ、だけど、なるかどうかは君次第だろ」

 

「そうだな」

 

未だに最低最悪の魔王になる可能性が無くなった訳じゃない。

 

それでも俺は響や大切な人の為に戦っていきたい。

 

「だから、魔王になるとしても、俺は皆を守る最強の魔王になる」

 

「・・・本当に、君の方へともう少し興味を持っておければ、良かった」

 

そう言ったもう一人のウォズは頭までしか残っていなかった。

 

「魔王、これから君の前に幾人のライダーが立ちはだかるだろう。

味方になるライダーもいれば、絶対的な敵のライダーもいる。

それは変わりない未来だ」

 

「だったら、それを乗り越えてやるよ」

 

「なら、私はその光景を見守っておくとするよ」

 

その言葉を最後に、もう一人のウォズは完全に消え去った。

 

三人称Side

 

「それでは、最後のテストを始める。

良いな」

 

「あぁ」

 

どこか分からない空間において、スウォルツは目の前にいる青年に声をかける。

 

同時にスウォルツは手を前に出すと、そこから現れたのはソウゴ達が倒したアナザージオウだった。

 

その姿を確認すると、怒りを露わにした青年は手に持ったライドウォッチを起動させる。

 

「・・・変身」

 

その言葉と共にライドウォッチをジクウドライバーに装填し、回した。

 

【ライダータイム!仮面ライダーショング】

 

その音声共に青年の姿は変わった。

 

その姿はジオウ達とは異なり、白と黄色を中心にした鎧を身に纏い、首には赤いマフラーを纏う。

 

同時に仮面の部分には【RIDER】という文字が刻み込まれた。

 

「ふっ」

 

その変身を見届けたスウォルツはその場から離れると、アナザージオウは雄たけびを上げながらショングに向かって襲い掛かる。

 

ショングはその場を跳びあがり、アナザージオウの攻撃を避けると、一気に詰め寄り、殴りかかる。

 

アナザージオウに対して、隙の無い怒涛の攻めを行いながら、ショングは腕に装着されているライドウォッチを取り出す。

 

【1号】

 

その音声と共にショングはジクウドライバーに1号ライドウォッチを装填し、アナザージオウを蹴り上げ、ジクウドライバーを回す。

 

【ライダータイム!仮面ライダーショング!

アーマータイム!~!1号!】

 

その音声と共に、ショングの身体は緑色のバッタを思わせる装甲を身に纏い、仮面には【No.1】と書かれていた。

 

姿を変わるのを確認すると、すぐにジクウドライバーを回した。

 

【フィニッシュタイム!1号!タイムアタック!】

 

その音声と共にショングの文字あさらに赤く光り輝き、走り出し、アナザージオウに向けて蹴り上げた。

 

「がっがあぁあ!!」

 

アナザージオウはそのライダーキックを喰らうのと同時にもがき苦しみ、爆散する。

 

「素晴らしい、まさかここまでとはな」

 

「俺は奴に勝てるか」

 

「あぁ、お前ならば勝てるだろう。

だからこそ、ここは奴の言葉を言うように祝わせてもらおう」

 

そう言い、スウォルツは手を上に掲げて喋る。

 

「祝え!古の最強の力を手にした王の誕生を!!

昭和の力をその身に宿りし、その王の名を。

その名も仮面ライダーショング、まさに誕生の時である」

 

笑みを浮かべながら、ショングの変身を解除させた青年は、そのまま遠くの景色を見つめる。

 

「貴様は絶対に倒す、立花ソウゴ!!」

 

ソウゴSide

 

「別についてこなくても良いんだぞ?」

 

「そういう訳にはいかないよ。

だって、お兄ちゃんのお父さんっていう事は私のもう一人のお父さんのような感じなんだから」

 

あの戦いから数日後、親父とも和解した時、俺はある場所へと向かっていた。

 

山を越え、今では緑豊かな、そこを俺達は見つめていた。

 

「・・・ここがか」

 

「うん」

 

その場所というのは九朗ヶ丘遺跡。

 

この世界において、最初に誕生した仮面ライダークウガのベルトが発見された場所であり、俺のもう一人の父さんである五代雄介が最後に変身した場所。

 

その後も都市伝説や本当にいたのか分からない噂もあるが、墓参りをするならばここが良いと聞き、俺達は訪れた。

 

「・・・ありがとう、俺を産んでくれて」

 

そう言い、そっと手に持った花束を地面に置いた。

 

「きっと、今も、どこかで生きていると信じている。

だからこそ、俺は、いや俺達は絶対に守って見せるから」

 

そう何かに誓うように俺は空に向けて叫ぶ。

 

響はそっと、俺の手を握り、笑みを浮かべる。

 

夏の季節、未だに暑い日が続く。

 

それでも見守るように、青空は今でも続いてる。

 



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ネット版仮面ライダージオウ 【驚愕!ウォズの秘密】

その日、ソウゴの部屋にはウォズ、ゲイツ、切歌、調がおり、のんびりと過ごしていた。

 

「お兄ちゃんお兄ちゃん!!」

 

部屋でのんびり過ごしているソウゴ達の元に突然響が訪れた。

 

何の用で訪ねてきたのか分からないが、ソウゴはとりあえず立ち上がり

 

「とろろを作るときにはすり鉢で作るよりも、皮を切って、袋に入れた後に棒で叩くと、歯応えがあって、美味しいぞ」

 

「へぇ、今度試そうって、違うよ!!

お兄ちゃん、仮面ライダーは皆バイクに乗っているんだよね」

 

「あぁその通りだ。

俺とゲイツはライドストライカーに乗っているし、クウガもディケイドもバイクに乗っているぞ」

 

「だけど、思ったの。

ウォズさんって、仮面ライダーになったけど、専用のバイクがないよね」

 

「・・・・」

 

その言葉を聞くと、ウォズは無言で立ち上がり、そのまま立ち去っていった。

 

「ちょっと、大丈夫デスか?」

 

「別に大丈夫じゃないか」

 

そう言い、ウォズが出ていった事を気にする様子もなしに、ゲイツはコーヒーを飲み始める。

 

「でも、あのままだと、地獄兄弟に入ってしまう可能性が」

 

その一言を聞くと共に、その場にいた全員が地獄兄弟の仲間入りになってしまったウォズを思い浮かぶ。

 

そこにはキックホッパーとパンチホッパーの真ん中でやさぐれているウォズが本を読んでいた。

 

「どうせ、私なんて、王を祝う事しかできないからね」

 

「・・・それはめんどくさいな」

 

その光景を想像して、ソウゴは思わずつぶやいてしまう。

 

そこで、ソウゴ達は急いでとある場所へと向かった。

 

「ここは」

 

「サテ〇イトだ」

 

「・・・あれ、東〇じゃないのか?」

 

「いや、俺達はあくまでも仮〇ライダーだけど、原作はシンフ〇ギアだからな。

ここに来るのが正解だ」

 

「なんだか違うような」

 

そう言いながらも、ウォズはそのままサテ〇イトに入ると、とある部屋へと向かっていた。

 

そこはメカニックデザインルームと書かれていた部屋であった。

 

「ここはギアのデザインを決定する所だ。

ここで頼めば、ウォズ専用マシンも」

 

「っ!!」

 

その言葉と共に部屋に入っていく。

 

『ウォズストライカー 最大加速298km』

 

「・・・おい、これ、俺のバイクの頭部分をウォズって書いているだけだろ!!

しかも、これ、俺のじゃないか!!」

 

その言葉通り、ライドストライカーの先端部分にある顔に見える部分には、お祭りでよく見かける仮面ライダーウォズのお面が付けられていた。

 

「触らないでくれるかね、ゲイツ君。

これは私の為にデザインされたバイクなのだ、そもそもライドストライカーは我が王専用でも良いぐらいだ」

 

その言葉と共にウォズはバイクの上に乗り、そのままどこかへと消えていった。

 

「・・・というよりも、ライドストライカーをもう一つ用意すれば良かったんじゃない」

 

「それをもう少し早く言え」

 



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戦姫絶唱シンフォギアAXZ 編 バルベルデ決戦

響達のキャロルとの戦い、ソウゴ達の白ウォズとの戦いから数週間。

 

平和な日常が続いている中、彼らはある場所にいた。

 

その場所は南米の軍事政権国家バルベルデ。

 

そこでは、かつてソウゴ達が戦ったアルカ・ノイズを政府が保有し、自国民に対して弾圧を行っていた。

 

「くっどうなっているんだ、この状況は!!」

 

バルベルデ政府に所属している兵士が叫ぶ。

 

先程まで、作戦進行中に現れたシンフォギア装者に対して、苦戦を強いられていた。

 

そこで、部隊の隊長は撤退すべく、別方向へと向かうよう指示を出した。

 

「んっ!?」

 

そんな撤退中、何か声が聞こえ、兵士の一人は空を見る。

 

そこには

 

「宇宙キタ――!!」

 

「なっ」

 

その声が聞こえ、上空を見た兵士達の目に映っていた物。

 

それは人と同じぐらいの大きさをしたロケットに赤と緑の戦士が必死に捕まりながら、こちらに向かっている姿だった。

 

「なっなんだ、あれはっ!!」

 

「どうやら、奇襲は成功だな」

 

「さっさと済ませよう」

 

そう言った二人の戦士ゲイツとウォズは、ロケットから手を離すと、手に持ったライドウォッチとミライドウォッチを取り出す。

 

【ゲンム】

 

【アクア】

 

その音声と共に各々のベルトに挿入し、アルカノイズに向かって走り出す。

 

【ライダータイム!仮面ライダーゲイツ!

アーマータイム!レベルアップ!ゲンム!】

 

【フューチャータイム!~!アクア】

 

その音声と共に、ゲンムアーマーを身に纏ったゲイツは、近くに現れた土管の中に入り込む。

 

すると様々な場所に土管が現れ、そこから飛び出してはアルカノイズを倒していく。

 

「はぁ!!」

 

一方、新しく手に入れたアクアミライドウォッチで変身した仮面ライダーウォズフューチャリングアクアは、近くにある川から水を呼びよせ、次々と火器を湿らせ、無効化していく。

 

「なっなんなんだ、こいつらは、無茶苦茶だっ!?」

 

【ライダータイム!仮面ライダージオウ!

アーマータイム!~!クウガ!】

 

「なっ」

 

「はあぁ!」

 

その場の指揮官だと思われる人物が叫んでいると、次の瞬間、彼の乗っている戦車に向かって、赤い閃光が襲い掛かる。

 

その正体は先程までロケットになっていた仮面ライダージオウだった。

 

「無茶でも、なんでも、この戦いを止める。

それが俺達の目的だから」

 

そのまま戦車を徹底的に破壊すると同時に離れ、ゲイツとウォズに合流する。

 

「ここら一帯はなんとかなったな」

 

「あとは」

 

ソウゴがそう言おうとした瞬間、何かが揺れ、空を見るとそこには巨大な要塞が浮かんでいた。

 

「でっでっかぁ!!」

 

「まさか、あれが隠し玉か」

 

「厄介な」

 

その大きさにソウゴ達は悩んでいると、彼らに近づくヘリコプターがあった。

 

「何をぐずぐずしているの、早く乗って」

 

「あぁ分かった、おい、次は空中を想定した姿になるぞ」

 

「あぁ、ここはバイトを使うとするか」

 

「待って、それよりも、こっちの方が手っ取り早い」

 

その言葉と共にソウゴはトリニティライドウォッチを取り出す。

 

「なっお前っ!!」

 

「待ちたまえ、我が王!!」

 

それを見た瞬間、ヘリに乗り込もうとしていたゲイツとウォズは慌てて止めようとした。

 

「マリア、このまま上昇して。

ミサイルは安心して」

 

そう言い、ソウゴはそのまま勢いよく飛び、ヘリコプターの上に乗る。

 

「えっえぇ、そう」

 

これから行われることが分かったらしく、マリアは思わず冷や汗をかくが、現在はそれを許さない状況だと割り切り、上昇を始める。

 

そして必死に止めようと二人は叫ぶが、しかし、時は既に遅かった。

 

ソウゴがベルトにトリニティライドウォッチを挿入した瞬間、回し始めた。

 

【ゲイツ!】

 

「うぉ!」

 

次の瞬間、ゲイツの動きが止まった。

 

黄色い光に包まれたゲイツはその場を動けず、拘束を解こうとしているが、それが反対に変なダンスのようになってしまう。

 

【ウォズ】

 

そしてウォズも、すぐにマフラーを使い、その場から離れようとしたが、すぐに青い光に包まれてしまう。

 

「・・・へんてこダンスデス」

 

「言わない約束」

 

その光景を見た切歌と調の言葉にぐさっと来たゲイツとウォズを他所にジオウはそのままジクウドライバーを回す。

 

【ライダータイム!仮面ライダージオウ!

トリニティタイム!三つの力、仮面ライダージオウ!ゲイツ!ウォズ!トーリーニーティー!トリニティ!】

 

その瞬間、迫りくる攻撃に対して、ウォッチのような形態になったゲイツとウォズが全て跳ね返し、ジオウの元に向かい合体。ジオウトリニティへと変わった。

 

「決まった」

 

「「痛い」」

 

何気にジオウトリニティの事を気に入っているソウゴの言葉と、先程の攻撃が当たったゲイツとウォズの呟いた一言が重なった。

 

「なんだか、色々な意味で無茶をするようになったな」

 

「ぐっ、だが、この状況はありがたい!!」

 

「んっ?」

 

先程まで痛がっていた身体をウォズは無理矢理起こすと、そのままジオウトリニティを動かす。

 

「平伏せ! 我こそは“仮面ライダージオウトリニティ”!

大魔王たるジオウとその家臣ゲイツ、ウォズ! 三位一体となって未来を創出する時の王者である!」

 

「・・・・」

 

ウォズのその言葉に対して、その場の時間は確実に止まってしまう。

 

「お前、何を言っているんだ!!」

 

「何を言うか、この姿は我が王の偉大なる姿。

ならば、この程度の言葉は当たり前だ!!」

 

「俺、王様になるつもりはないんだけど」

 

色々と間違った方向の話をしている間に空中要塞から次々とミサイルによる攻撃が放たれる。

 

「貴方達、喋っている暇があったら、あれをどうにかしなさい!!」

 

「あぁ、分かった、行こう、ゲイツ、ウォズ」

 

「あぁ」

 

「了解した」

 

マリアの言葉を聞くと振り返ったジオウトリニティはすぐにジカンザックスを取り出す。

 

ジオウトリニティはジカンザックスにウィザードライドウォッチを装填し、そのままミサイルに向けて投げる。

 

【フィニッシュタイム!ウィザード!ザックリカッティング】

 

その音声と共に巨大化したジカンザックスは、迫りくるミサイルを次々と撃墜し、破壊していく。

 

その間に手に持ったジカンギレードにフォーゼライドウォッチを装填すると、今度は手を覆う程のロケットがジオウトリニティに装着される。

 

「行くぜ、宇宙キタ――!!」

 

その一言と共にロケットに炎が溢れ出し、空中戦艦に向かっていく。

 

「うわぁっと」

 

「私もか!!」

 

その道中、響、翼を拾うと、そのまま空中要塞の上空へと跳ぶ。

 

「では、頼むよ、二人共」

 

「なんだか、無茶を言うようになったな、ウォズさん」

 

「別に良いがな。

では、早々に決めるぞ、立花」

 

「了解しました」

 

「クリスも準備は良いか」

 

「あぁ」

 

その言葉と共に、3人の懐から取り出したのは各々のライドウォッチだった。

 

【クウガ】【ブレイド】【ファイズ】

 

その音声と共に三人の身体に各々のライダーを模した装甲が装着される。

 

翼はその手に持ったブレイラウザーを巨大化させ、そのまま空中戦艦を切り裂く。

 

「はあぁ」

 

続いて響が、切り裂かれた部分に突撃するように蹴りを叩き込むと、蹴られた部分から順番にクウガの紋章が刻まれていき、爆発していく。

 

「ではとどめは」「あたし達だな」

 

【EXCEED CHARGE】

 

同時にクリスの手元には巨大なファイズブラスターが現れ、引き金を引き、ジオウトリニティはその手にサイキョージカンギレードを手にする。

 

【サイキョーフィニッシュタイム!キングギリギリスラッシュ】

 

その音声と共に、【ジオウサイキョー】という文字が書かれた光の刃が、空中要塞を切り裂く。

 

「オーバーキル」

 

「でぇす」

 

その光景を見ていた二人は、思わず、その一言を呟いた。



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ショングは銀河に舞い上がる

バルベルデの戦いを終えた連達。

 

彼らはその後、未だに残るバルベルデの問題を解決する為、3手に別れる事になった。

 

響達とゲイツはプラント工場の制圧、ウォズとマリア達はオペラハウスにある映像資料を守る為に向かう。

 

ソウゴは緊急時のバックアップとして、すぐに駆け付けられるように、両方の地点からなるべく近い場所にて、タイムマジーンにて待機という役割になった。

 

二人に比べ、瞬時にジオウトリニティになる事ができ、切り札になる事も考えての作戦考案の結果、ソウゴは森の中にいたが、彼一人ではなかった。

 

「まぁ、作戦だから、別に不満はないけど、どうしたものか」

 

「いつでも行けるように準備だけ、お願いします。

僕もなるべく早くお伝えできるようにしますので」

 

「あぁ頼むよ、エルフナイン」

 

ソウゴとエルフナインは会話を行いながら、状況の経過を見守っていた。

 

それはタイムマジーンの内部で行われている会話だった。

 

本当ならば、潜水艦にてバックアップを行うべきエルフナインだ。

 

今回は何が起こるか分からない為、緊急時にタイムマジーンの操縦の為にエルフナインと一緒にいた。

 

「それにしても、こうやってエルフナインと会話するのって、実は初めてかもな」

 

「えぇ、僕自身も響さん達と一緒にソウゴさんとお話する事があっても、こうやって二人で会話するのは、なんだか新鮮です」

 

魔法少女事件において、実はソウゴとエルフナインの接点は少なかった。

 

別に仲が悪かった訳でもなかったが、戦いの中で時間が許されず、ゆっくりと会話する機会はなかった。

 

「それにしても、本当に不思議なシステムです。

ライドウォッチは」

 

「そうなのか?

俺としてはもう結構長い間使っているから、それ程違和感はないけど」

 

「えぇ、このライドウォッチに秘められている力はシンフォギアシステムに匹敵する程の力で、未だに多くの未知のシステムがあります」

 

「まぁ、確かにな。

そもそもライドウォッチの中に収められている仮面ライダー自体、俺は知らない事ばかりだからな」

 

ソウゴはそう言いながら、これまで出会った仮面ライダー達の事を思い出す。

 

ソウゴが始まりの戦いで出会った桐生戦兎、ジオウと同じく他の仮面ライダーの力を使える門矢士、自身の本当の父親である五代雄介。

 

そして、数多くのライダーとは、ライドウォッチを手に入れた瞬間、僅かな時にしか会えず、彼らの事を本当の意味で知らない。

 

「それで、エルフナインは本当の所はなんで、俺の所に?」

 

「えっ、実はタイムマジーンの中はライドウォッチのシステムと連結しているので、気になる所があったので」

 

「そうなのか。

にしても、なんでタイムマジーンなんだ?」

 

「えっ?」

 

ふと、自分が普段から使っているタイムマジーンの名前について疑問に思えた。

 

「だって、マジーンはたぶん魔神とマシンを組み合わせたような感じだけど、タイムの部分って、なんだろうと思って」

 

「確かに、僕もそこが気になります。

ウォズさんは詳しい事を話してくれませんが、もしかしたら、タイムマジーンの本当の使い方を僕達は知らないのかもしれません」

 

「本当の使い方か」

 

その事について、奇妙な違和感を感じながら、ソウゴは呟く。

 

「常盤ソウゴォ!!」

 

「っ!!」

 

「えっ!!」

 

突然聞こえた怒声に、驚きを感じたソウゴはすぐにタイムマジーンのレバーを持ち、エルフナインはすぐにソウゴの腰に捕まる。

 

同時にタイムマジーンはバク転をしながら、突然来た攻撃を避ける。

 

すぐにカメラを正面に向けると、そこに立っていたのは色違いのタイムマジーンだった。

 

「タイムマジーン?

だけど、ゲイツ達の乗っている奴じゃない?」

 

「あれは一体」

 

「そこにいるだろ、常盤ソウゴ!!」

 

「常盤?」

 

常盤という言葉に疑問に思いながらも、目の前にいる存在は明らかにこちらに向けて敵意を向けていた。

 

「エルフナイン、もしも時はタイムマジーンで逃げろ」

 

「ですが」

 

「奴の目的は俺だ。

もしもの時は考えているから、安心して」

 

違和感を覚えながらも、エルフナインの身の安全を考え、ソウゴはすぐに戦えるようにジクウドライバーを腰に巻き、外へと出る。

 

すると、ソウゴが出るのを確認すると、目の前のタイムマジーンからもまた人が出てきた。

 

そこに立っていたのは赤いジャケットを羽織っている、ソウゴと同世代と思われる青年だった。

 

「やはり、そこにいたか、常盤ソウゴォ!!」

 

「誰の事を言っているんだ。

俺は立花ソウゴだ、人違いじゃないのか?」

 

「いいや、違わない。

お前は常盤ソウゴだ、なぜならば、そのベルト、そして、その手に持っているライドウォッチ。

それが貴様が常盤ソウゴである証拠だからだ!!」

 

「どういう事だ?」

 

目の前にいる人物について、本当に知らないソウゴに対して、未だに憎しみを抑えきれない青年はそのまま叫ぶ。

 

「俺は加古川飛流!!

お前に復讐をする為に、この力を得た!!」

 

その言葉と共に、加古川が取り出したのは黒いジクウドライバーと見た事のないライドウォッチだった。

 

「悪いけど、俺にはお前と戦う理由はない」

 

「そっちにはなくても、こっちにはあるんだよ!!」

 

「薄々分かっていたけど、戦わなければ、どうにもならないのか」

 

相手から感じる怒りは、とても説得に応じられないと感じたソウゴはジオウライドウォッチのスイッチを押す。

 

それに合わせるように加古川もまた、ライドウォッチのスイッチを押す。

 

【ジオウ】

 

【ショング】

 

その音声が鳴り響くと同時に、各々のジクウドライバーに装填すると、ソウゴの後ろにはデジタルの時計、加古川の後ろには古い木製を思わせる時計が現れる。

 

「「変身!」」

 

【ライダータイム!仮面ライダージオウ】

 

【ライダータイム!仮面ライダーショング】

 

その声と共に変身したソウゴはジオウに変わり、加古川も姿が変わっていた。

 

その姿はジオウ達と同じような装甲を身に纏いながらも、鎧部分は白く、スーツは黄色になっていた。

 

その首には緑色のマフラーが巻かれており、顔には【RIDER】と英語で描かれていた。

 

それこそが、加古川の変身した仮面ライダーショングの姿だった。

 

その瞬間、ソウゴはジオウに、加古川はショングへと変身を完了すると同時に互いに手を伸ばした。

 

【ジカンギレード】

 

【ジカンハンマー】

 

その音声と共にジオウの手にはジカンギレードが、ショングの手には身の丈ほどの長さはあると思われるハンマーが握られており、そこには【HAMMER】と書かれていた。

 

「常磐ソウゴォ!!」

 

「だから、俺は立花ソウゴだぁ!!」

 

ショングはすぐにその手に持ったジカンハンマーを振り上げると、ハンマーに装着されたスラスターにより、一気に接近してきた。

 

質量的な差と、剣だけでは対応できないと判断したソウゴはすぐにその場から飛び出して攻撃を避けた。

 

「逃げるなぁ!!」

 

【MORNING STAER】

 

ショングの叫びと同時にジカンハンマーの形は変わり、ハンマーの外側の装甲が鎖へと変わり、ジオウの腹部へと当たる。

 

「ぐぅ」

 

衝撃を受け、すぐに地面に叩き落とされてしまう。

 

その隙を逃さないように、ショングはその手に持っているジカンハンマーにあるスイッチを押すと、再びハンマー形態へと戻り、ジオウに襲いかかる。

 

「ぐっ」

 

ジオウはすぐに動こうとするが、腹部に受けたダメージが強く、手に持ったジカンギレードにあるスイッチを押す。

 

【タイムチャージ!】

 

その音声と共にジカンギレードにエネルギーが溜まり始める。

 

【5・4・3・2・1】

 

カウントダウンが行う5秒の間にショングは一気に届きそうになる距離まで近づく。

 

だが、ジオウは目の前にジカンハンマーが来た瞬間

 

「っはぁ!!」

 

【ギリギリ斬り!】

 

「ぐっ」

 

手に持ったジカンギレードをすぐに振り上げる。

 

同時にジカンギレードに蓄積されたエネルギーが光の刃に変わり、ジカンハンマーを上に弾き飛ばした。

 

ジカンハンマーの強烈な一撃を狙っていたショングはすぐに態勢を立て直す事ができず、その隙を見逃さなかったジオウはすぐにジクウドライバーに手を伸ばす。

 

【フィニッシュタイム!ジオウ!タイムブレーク!】

 

「っ!!」

 

【フィニッシュタイム!ショング!タイムクラッシュ】

 

ソウゴの狙いに気づいたショングはすぐにジクウドライバーに手を伸ばし、殴りつけた。

 

ジオウも既に攻撃へと移り、その蹴りはショングの拳へとぶつかった。

 

互いの必殺技が激突した事により、衝撃は地面を揺るがし、そのまま互いに一気に離れた。

 

「やはり、貴様相手に、この力だけでは無理か。

ならば」

 

そう言い、ショングが取り出したのはライドウォッチだった。

 

【V3】

 

ライドウォッチの起動を確認したショングはすぐにジクウドライバーにV3ライドウォッチを装填すると、そのまま回した。

 

【ライダータイム!仮面ライダーショング!

アーマータイム!~!V3!】

 

直後、ショングの姿は変わり、緑色の装甲を身に纏い、ショングという文字は赤い文字でV3へと変わった。

 

「V3?」

 

聞いたことのない名前に対して、驚きを隠せないソウゴ。

 

「油断するな、ジオウ!!」

 

「えっウール!?」

 

「裏切り者か」

 

突然後ろから聞こえてきた声に驚き、振り向くと、そこにいたのはかつて戦ったタイムジャッカーの一人であるウールだった。

 

「どういう事だ?」

 

「今はそんな事を気にしている場合じゃない。

あいつは、仮面ライダーショングは、お前とは似ているようで、全然違う存在だ」

 

「その通りだ。

まさか、ここまで予想通り出てくるとはな」

 

「っ」

 

ショングの方に声が聞こえ、見てみるとそこにはスウォルツが立っていた。

 

「どういう事だ?」

 

「そうだな、ここはウォズの真似でもさせて貰おうか」

 

そう言うと、スウォルツは不適な笑みを浮かべながら、腕を広げる。

 

「祝え!全ライダーの力を受け継ぎ、時空を超え、過去と未来をしらしめす時の王者。

その名も仮面ライダーショングV3アーマー。

この時こそ、王の新たな存在の証明である」

 

「V3?」

 

「あいつは、君が使っている平成ライダーとは違う、昭和ライダーの力を使っている」

 

「昭和ライダー?」

 

その単語について、疑問に思っている間にショングの首に巻かれている白いマフラーがまるで羽のように変わり、近づいてきた。

 

「嘘だろっ!」

 

急な接近に、すぐに手を重ねるも、先程のショングの攻撃とは比べものにならないパワーでジオウは吹き飛ばされる。

 

「まだまだぁ!!」

 

その言葉と共にショングの頭部から冷凍光線や電撃が放たれ、ジオウの身体は凍り始める。

 

「ぐっ、がぁあ」

 

「ジオウ!!」

 

これまでにない未知の力に対応が遅れ、ソウゴはどんどんダメージを受けていく。

 

「くぅあはははぁ!!

どうだぁ、この力はぁ!!」

 

その様子を前に、ショングは笑みを浮かべながら攻撃を加えていく。

 

「ちっ、あまりしたくなかたったけど」

 

ウールはそう言うと、手を伸ばした。

 

その瞬間、ジオウとショングの時は止まり、すぐにジオウへと手を伸ばし、その場から離した。

 

「小癪な真似を」

 

「ちっ」

 

その様子を見ていたスウォルツは手を伸ばし、時を再び動き出した。

 

「ウール!!」

 

「ぐぅ」

 

時が動き出した事により、ソウゴはすぐにウールを見つめる。

 

その身体は様々な所に怪我を覆っており、傷だらけになっていた。

 

「がはぁ、ジオゥ…」

 

「ふっ、無様だな」

必死に意識を保とうとしていたウールは気絶し、ショングは嘲笑った。

 

「無様だって」

 

その一言に対して、ソウゴはこれまでにない怒気を放ちながら、ショングを睨んでいた。

 

「なっ」

 

その言葉を聞き、ショングは気づくと、一歩、足を下げていた。

 

「お前が、なんで、俺の事を恨んでいるのか分からない。

だけどな、ライダーの力を使って、誰かを傷つけて、喜んでいるてめぇを、絶対に許さねぇ!!」

 

同時にソウゴは睨み付ける。

 

だが、既に戦う力は残っておらず、立つ事しかできなかった。

 

「なっなんだ、もう、立つ事しかできないようだな、驚かせるなよ」

 

そう言い、ショングはそう言いながら、近づこうとした時だった。

 

彼らの間に何かが突然降り注いだ。

 

「なにっ?」

 

「これは」

 

ショング達の前に、謎の存在が上半身丸ごと地面に埋まっているという珍妙な光景が広がっていた。

 

「なっなんだ奴は」

 

「まさか、ジオウの叫びが呼び寄せたのか」

 

謎の存在にその場にいたショング達は驚きで目を見開いていた。その間に謎の存在は上半身を地面から抜いた。

 

「痛たたぁ、やべぇ、やっぱり医者の言うことを聞くべきだった。

パフェ喰ったぐらいで、まさかこんな事になるとは」

 

よいしょっと、そう言いながら、現れた謎の存在はため息を吐きながら、座り込む。

 

「なんだ、お前、邪魔をするのか」

 

「なんですかぁ、お前は。

こちとら久しぶりにパフェを食べられて」

 

そう言いながら謎の存在はショングの足下を見た。

 

「おい、てめぇ、俺のパフェを何踏んでいるんだぁ!!」

 

「がぁ!!」

 

謎の存在は、ショングの足下にあったパフェの残骸を見ると同時にアッパーカットを仕掛けた。

 

その後、謎の存在はそのままショングの足を掴み、ジャイアントスイングをしながら、投げ飛ばす。

 

「ぐぅ、喰らえ!!」

 

ショングはすぐに冷凍光線と電撃を放つ。

 

だが、謎の存在はそのまま手を前に出すと、空間が歪み、攻撃を防いだ。

 

「お前のせいで、俺のパフェが無茶苦茶になっただろうがぁ!!」

 

【ギガンティックギンガアアァァー】

 

同時にベルトから流れ出す音声と共に、謎の存在はショングを吹き飛ばす。

 

「くっ、まさかこのような奴を呼び出すとはな。

退却するか」

 

その言葉と共にスウォルツは、その場から消えた。

 

「お前は一体」

 

「・・・俺の名は仮面ライダーギンガ、ギンさんとでも呼んでくれ」

 



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過去と銀河を超えろ

新たな募集を行っています。
興味がありましたら、ぜひお願いします。
https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=221009&uid=45956


「痛っ、あぁ本当に酷い目にあった」

 

「無事か、我が王」

 

「まぁ俺の事は大丈夫だ。

それよりも」

 

S.O.N.Gに戻ってきたが、ソウゴの前に待ち受けていたのは思った以上に深刻な知らせの数々だった。

 

クリスの知り合いである少年が足に怪我を負ってしまい、響達の前にパヴァリア光明結社が現れた。

 

その出会いにより響の中に新たな悩みができていた。

 

「錬金術師にショング。

ここまで来ると奇妙な感じだな」

 

「えぇ、本当に」

 

これまでの事件を振り返る。

 

ルナアタックにおいては響達はフィーネ、ソウゴはアナザーライダーを中心にした襲撃。

 

フロンティア浮上においてはマリア達、未来からのアナザーライダーとドクターウェル。

 

そして、魔法少女事変においてはキャロルを中心にしたオートスコアラーと白ウォズ。

 

一緒に戦っているはずが、別々の敵と戦っている。

 

その奇妙な連鎖はソウゴとマリアの脳裏に裏に関わりのあると思われる存在を導き出す。

 

「「スウォルツ」」

 

二人は同時に声を出し、黒幕だと思われる人物の名を言う。

 

「それで、聞きたいのだけど、スウォルツの事を何か?」

 

「残念ながら、何も。

僕も…そしてオーラを捕まえたとしても、おそらく情報は君達の知っているのと変わりないと思うよ」

 

そう、捕虜扱いになっているウールは言う。

 

「そもそもウール、お前は一体何者なんだ?」

 

「さぁね。

どこにでもいた普通の人間が、あいつから力を得て、のぼせ上ったんだよ。

それを自覚させられたんだよ」

 

「ショングにか?」

 

その言葉を聞くとビクッと身体を震えながら、ゆっくりと答える。

 

「スウォルツの奴、いきなりあいつを呼び出して、集めていたライドウォッチをあいつに与えたんだよ」

 

「昭和ライダーだったか?」

 

「あぁ、ただ全部じゃない」

 

「どういう事だ?」

 

「昭和ライダー、それは平成が始まる前に戦っていた仮面ライダーだよ。

その仮面ライダーは全員で15人。

スウォルツの奴はその内10人の仮面ライダーのライドウォッチを既に持っている」

 

「もしも15人の仮面ライダーの力が得たら、どうなるの?」

 

「平成ライダーの力を得ている君は、いずれオーマジオウになる。

あえて、言うなればオーマショングになるだろう」

 

「オーマショング」

 

首を傾げながら、とりあえず今後の戦いの目的は決まっていた。

 

「奴らよりも先に、残った昭和ライダーのライドウォッチを手に入れるだけだな」

 

その目標を決めると同時に

 

「なんでだよ、なんでパフェがないんだよぉ!!」

 

「それは私からも文句を言いたいデス!!

だけど、無理なんデスよ」

 

そう言って仮面ライダーギンガに変身していたギンさんと、それに同調している切歌が入ってきた。

 

「はぁ…切歌、そんなに叫ばなくても良いわ」

 

「・・・・ギンさん、頼みがあるんだ」

 

「頼み?」

 

ソウゴはすぐにギンさんを見つめる。

 

「ギンさん、俺達に力を貸してくれ」

 

「断る」

 

「早っ!!」

 

ソウゴが頼むのと同時に一瞬で断るギンさんを見るや、思わずウールは叫んでしまう。

 

「俺は元々は宇宙で仕事をする為にこのギンガになっているんだ。

ここの星の通貨じゃあ、俺の世界では通用しないからな。

近いうちに、俺はここから離れるだろう」

 

「そうなのか」

 

「だが、手がない訳ではないぜ」

 

そう言い、ギンさんは手に持ったギンガドライバーをこちらに向ける。

 

「俺と戦え。

それで、俺を倒せたら、俺の力、お前にやる。

確かライドウォッチだっけ?」

 

「これか?」

 

そう言い、ソウゴはポケットに収めていたブランクライドウォッチを見せる。

 

「俺の力をこの中に収めれば、少しは戦力が上がるだろ」

 

「・・・分かった、やろう」

 

「ソウゴ」

 

「少しでも可能性があるんだったら、試さない手はないだろう」

 

「良い目だ、行くぞ」

 

そう言い、ギンさんは部屋から、出ていく。

 

「・・・それで、訓練スペースってどこだっけ?」

 

「こっち」

 

呆れた様子で調は先頭に立って歩き始める。

 

この調子で大丈夫なのか不安になるマリア達だが、ソウゴにはこれまでにない緊張感があった。

 

(あの時、俺は加古川に勝てなかった。

少しでも強くなる為にできる事は、俺はギンさんを超える事だけ)

 

そう思いながら、彼らは訓練スペースへと入った。

 

「本当にタイマンで良かったのか?

仲間との連携でも、俺は構わないぜ」

 

「ゲイツもウォズもいざという時に響達の助けにならないといけない。

だったら、俺が戦わなきゃ駄目だろ」

 

「良いねぇ、そういうの、嫌いじゃないぜ」

 

「行くぞ、ギンさん」

 

「来い」

 

その声と共にソウゴは腰にジクウドライバーを、ギンさんは腰にギンガドライバーを装着する。

 

【【ジオウⅡ】】

 

【ギンガドライバー】

 

音声が鳴り響くと共に、ソウゴはジクウドライバーにジオウⅡライドウォッチを装填し、ギンさんの手に収めているギンガスコープを構える。

 

「「変身」」

 

その言葉と同時にソウゴはジクウドライバーを回し、ギンさんはギンガドライバーにギンガスコープを収め、押し込む。

 

【ライダータイム!仮面ライダー!ライダー!ジオウ!ジオウ!ジオウⅡ!】

 

【ギンギンギラギラギャラクシー!宇宙の彼方のファンタジー! 仮面ライダーギンガ!】

その音声と共にソウゴはジオウⅡへと変身し、ギンさんを中心に宇宙が広がる。

 

広がった宇宙はやがてギンさんへと集結し、収まると仮面ライダーギンガへと変身していた。

 

「さぁ、どこからでもかかってこい」

 

「あぁ」

 

その言葉と同時にジオウⅡは、その手に持ったジカンギレードを手に持ち、攻撃を仕掛ける。

 

だがギンガは右手を前に翳した瞬間、ジカンギレードを受け止める。

 

「ふんっ」

 

「ぐっ」

 

ギンガが軽く手を払うだけで、ジオウⅡは大きく吹き飛ばされる。

 

だが、空中で体制を立て直しながら、ジカンギレードを銃モードに変え、ギンガに向かって放っていく。

 

だが、銃弾の軌道を読むように手を動かしながら空間を歪ませ、空中で全ての弾丸を受け止める。

 

「ふっ、その程度か」

 

「まだまだぁ!!」

 

そう言いながら、ジオウⅡはその手にサイキョーギレードを手に収める。

 

そして走りながらジカンギレードから銃弾を放ちながら、接近する。

 

しかしギンガは、全ての銃弾を受け止めながら、ジオウⅡを殴りつける。

 

ジオウⅡがそれに怯んでいる内に、ギンガは攻撃の手を緩める事なく続けていく。

 

その中で、ジオウⅡがその両手に持った武器を受け止め、蹴り上げた瞬間のみ確かなダメージを受けたように苦しんだ。

 

「これで、終わりだ」

 

【ダイナマイトサンシャイン】

 

その音声と同時にジオウⅡは衝撃波を受け止め、そのまま変身が解除される。

 

「っ見えた!!」

 

その言葉と同時にジオウⅡは顔を見上げた。

 

先程まで、ジオウⅡがサイキョーギレードを使った瞬間からはジオウⅡの能力である予知の光景だった。

 

「何が見えたんだぁ?」

 

ジオウⅡの突然の言葉に疑問に思いながら、ギンガは耳糞をほじるような動作をしていた。

 

「いや、あいつ、仮面の上なのに、なんで耳をいじっているだ?」

 

「癖だよ癖ぇ!!

長い間、これで生活していたから、こういうのが出るのぉ!!」

 

「地獄耳デス!?」

 

ギンガの行動に対してマリアが呟いた言葉に対して、叫ぶように突っ込んだギンガ。

 

その言葉に驚きながら切歌が叫ぶが、そんなギンガの隙を突くようにジオウⅡは一気に近づく。

 

「お前の動きなんて、見え見えなんだよ」

 

その言葉と共に、両手で武器を受け止める。

 

それを確認すると同時にジオウⅡはそのままジクウドライバーを回した。

 

【【ライダーフィニッシュタイム!トゥワイズタイムブレーク】】

 

「なっ!?」

 

これまでにない行動に驚きながらも、急いで手に持った武器を離そうするが、間に合わずライダーキックはそのままギンガを吹き飛ばした。

 

「ぐぅ」

 

予想外の攻撃を喰らい、ギンガはそのまま変身が解除されてしまう。

 

「痛ててぇ、まさか負けるとはな。

というよりも、なんで気づいたんだ?」

 

「この姿になると、少し先の未来を見る事ができるんだ。

そこで、ギンさんが3つの攻撃を同時に受けられないって、知ったからね」

 

「なるほど、それに賭けた訳か。

面白いぜ、そういうの」

 

ギンガの呟きと共に同時にジオウⅡの腕に収まっていたライドウォッチの形が変化した。

 

その手に収まっているライドウォッチはこれまでのライドウォッチと比べられない程の大きさを誇っていた。

 

「重っ!?」

 

「あぁ、俺の力って、結構厄介だからな。

もしかして、その影響で?」

 

「というか、これって、ジクウドライバーに収まるの?」

 

「えっできるだろ」

 

そう言いながらジオウは片方のスロットを空けて、新たなライドウォッチを装填したが

 

「重くて、全然動かないんだけど?」

 

「そんな事ないだろ、こうやって、痛ぇ、痛ててぇ!!」

 

「あっ回転したって、ぐぁ!!

 

ジクウドライバーに無理矢理収めて、ライドウォッチを動かそうとする。

 

だが、ジクウドライバーの回転と共にギンさんの手に当たり、回転の勢いは収まらず、ライドウォッチはジオウの腹部に当たり、二人はそのまま地面を転げながら痛みを訴える。

 

「なにこれ!?

結構な鈍器なんですけど!?

皆、ギンガミライドウォッチで遊ぶ時にはジクウドライバーに装填して、回す時は注意してぇ!!

本当に危ないからぁ!?」

 

「しっかり装填しないと吹き飛ぶし、回す時はゆっくりとぉ!!」

 

そう言いながら、転がる姿を見て、その場にいた全員は白い目で見つめていた。

 

「ふむ、どうやらこれは私が使った方が良いな」

 

「あっウォズ」

 

戦いを終えて、出てきたウォズはそのままギンガミライドウォッチを手に取る。

 

「それじゃあ、頼むよ、ウォズ」

 

「我が王からの授かりもの、確かに受け取りました。

それよりも我が王、緊急の指令です」

 

「緊急?」

 

「映像の解析の為、長野県へと向かうらしい」

 

「長野県?」

 

「なに、面倒だなぁ」

 

そう言いながら、ギンさんは鼻をほじくっていると

 

「あれ?」

 

「「ん?」」

 

ギンさんの声が聞こえ、見つめると、その真下には黒い穴が開いていた。

 

「えっ嘘だろぉ!!

限定スイーツがあああぁ!!}

 

その言葉と共にギンさんはそのまま穴の中へと吸い込まれていった。

 

「ぎっギンさあぁぁぁん!!」

 

ソウゴはそのままギンさんに向けて、悲劇の別れを迎えたように手を伸ばしていた。

 

「・・・我が王、それでは失礼します」

 

「ソウゴ、今日はどうしたのかしら?」

 

「ギンガの空気に当てられて、混乱しているデスか?」

 

「そっとしておこう」

 

そのまま何事もなかったようにその場にいたソウゴ以外の全員が立ち去った。

 



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心火の宇宙

その日、S.O.N.Gは長野県にいた。

 

目的はバルベルデから持ち帰った資料の解読と、その護衛となっていた。

 

現在、敵との戦闘が可能となっている響達奏者達は主に施設の護衛、ソウゴ達仮面ライダーは避難住民の護衛の為に別れて行動する事になった。

 

そして、現在リンカーの使用が限られているマリア達は住人が残っていないかどうかの確認を行っていた。

 

「あーーっ!!

あそこにいるデス!!」

 

「あっ切ちゃん」

 

そんな中、切歌は張り切りながら、棒立ちになっている人を発見すると共に急いで走り出した。

 

そんな切歌を心配するように調も急いで走る。

 

「早くここから離れてって!!

怖っ人じゃないデス!!!」

 

急いで駆け付けた先にあったのは人ではなくかかし、それも結構不気味なので、思わず大きな声を出してしまう。

 

「おいおい、どうしたんだ?」

 

切歌の驚く声に気づいたのか、畑で仕事をしていた青年がすぐに近づく。

 

「ごっごめんなさいデス!!」

 

「すいません、切ちゃん。

かかしを見て、びっくりしちゃって」

 

「あぁなるほどな、しかしまぁ、改めて見ると、怖いなぁ、このかかしは」

 

青年はすぐに事情を知ると、軽く笑いながらかかしを見つめる。

 

そんな様子を見て、少しは緊張感が取れたマリアだが、すぐに顔を引き締めて青年に近づく。

 

「政府から既に退去指示が出ております。

ここは危ないからすぐに避難を」

 

「えっそうなのか?

まいったなぁ、婆ちゃんが仕事をしているから、手伝っていたんだがな」

 

「えっお婆ちゃんもですか?」

 

「まぁな、少しここに用があって、来たんだけど、なかなかに良いトマトだから、つい手伝いたくなっちまったんだよ」

 

青年は目の前で見事に実っているトマトを見つめがらそう呟く。

 

「あらまぁ、猿渡君。

知り合いかい?」

 

「あぁ、婆ちゃん。

いや、なんでも政府からで、ここから退去するようにだってさ」

 

「それは大変ねぇ。

でもね、トマトの最後の収穫の時期だから忙しくてねぇ」

 

「いや、でもぉ」

 

お婆さんの言葉にマリアは戸惑いながらも避難を促そうとしていたが

 

「おっ美味しいです!!」

 

「本当、甘くて美味しい!!」

 

「だろ、いやぁ、本当に良いトマトだ」

 

そう悩んでいる内に、何時の間にか猿渡は持っていたトマトを二人に渡していた。

 

任務という事もあり、既に調子が崩れそうになりながらも、マリアはため息を吐いてしまう。

 

「みぃつけたぁ」

 

「っ錬金術師!!」

 

「・・・・」

 

そんな彼女達の目の前に、錬金術師の一人であるカリオストロが姿を現した。

 

すぐに警戒を行い、マリア達は猿渡とお婆さんを守るように立ちふさがる。

 

「錬金術師っ!!」

 

突然の出現に顔を険しくしながら、三人は目の前から放たれる殺気にどう行動するか、考えていた。

 

(このままでは危険。

お婆ちゃんを抱えて、逃げたとしても、アルカノイズから逃げられるかどうか?

だけど、早くここから離れないと)

 

「おい、てめぇ」

 

そんなマリアの思考を遮るような怒声が聞こえ、見てみると猿渡が切歌と調の間を通ってカリオストロに睨み付ける。

 

「あらまぁ良い男ね。

でも、残念ながら、こっちの目的とは、関係ないのよねぇ」

 

「そんなもん、知るか。

それよりも、婆ちゃんや、この子達になに殺気を出しているんだ」

 

そこから聞こえてくる怒声は先程まで和やかに話していた青年とは思えないような声だった。

 

「駄目、早く逃げるわよ」

 

ただならぬ気配を感じるが、一般人である青年を巻き込まない為に、マリアは急いで呼び止めるも

 

「なんだか、邪魔ねぇ。

どきなさい」

 

そう言い、軽く殺気を出しながら、カリオストロは叫ぶが、猿渡は軽く笑う。

 

「そんな脅しが通じるとでも?」

 

「だったら、死ねば?」

 

無慈悲な言葉と共にカリオストロは懐から取り出した結晶を投げる事で、周りにアルカノイズを呼び出す。

 

それを見て、すぐに逃げるようにマリアが声をかけようとした瞬間、驚いた。

 

「笑っている?」

 

その笑みが何を意味するのか分からなかった。

 

「なるほどなぁ、戦兎の頼みだから来てみたが、とりあえずは楽しめそうだなぁ!!」

 

先程まで見せていた笑みとは反対に好戦的な笑みを浮かべており、猿渡はそのまま懐から取り出した物を腰に巻いた。

 

【スクラッシュドライバー】

 

「まさかっ!!」

 

一瞬だけ見えた物は見慣れた物ではなかったが、その動作はマリア達にとっては見慣れた動作だった。

 

猿渡はそのまま手に持った物を振りながら、腰に装着したスクラッシュドライバーに差し込んだ。

 

【ロボットゼリー】

 

その音声が流れると共に猿渡は目の前に迫りくるアルカノイズやカリオストロに向けて手を伸ばし、構える。

 

「変身」

 

その一言と共に猿渡はスクラッシュドライバーのレバーに手を伸ばした。

 

「まさかっ!!」

 

変身、その一言はマリア達の中にある疑惑は確信へと変わった。

 

猿渡のスクラッシュドライバーから突然巨大なビーカーが現れ、中から溢れ出る黒い液体はそのまま猿渡を包み込む。

 

包み込まれた猿渡の身体は瞬く間に金と黒のボディへと変わる。

 

【潰れる!流れる!溢れ出る!ロボットイングリス!ブラアアァー!!】

 

ベルトから溢れ出る音声と共に、猿渡の頭から溢れ出る液体はそのまま彼の身体を包み込む。

 

同時にそこに現れたのは

 

「仮面ライダー!?」

 

「おらぁ!!」

 

仮面ライダーの出現に驚いている間に、猿渡はそのまま接近していたアルカノイズを蹴り飛ばして、カリオストロを睨み付ける。

 

「仮面ライダーグリス!

心火を燃やして、てめぇをぶっ潰す!!」

 

その一言と共にグリスはそのままカリオストロの元へと走り出す。

 

「まさか、仮面ライダーデスとぉ!」

 

「お前ら、さっさと婆ちゃんを連れて逃げろ!!

ここは俺が食い止める!!」

 

「まさか仮面ライダーとはね。

でも、そんな事をさせるとでもぉ!!」

 

そう言うと共に空中を飛んでいたアルカノイズはそのままマリア達に向かっていく。

 

瞬時にそれを理解したグリスは手を伸ばすと

 

【ツインブレイカー ビームモード】

 

「させるかぁってのぉ!!」

 

その言葉と共にグリスは空中に飛んでいたアルカノイズをそのままツインブレイカーから出てくるビームで次々と打ち抜いていく。

 

そして、懐から取り出した二つのフルボトルをそのままツインブレイカーに装填する。

 

【ツインフィニッシュ!】

 

「おらぁ!!」

 

同時に残りのアルカノイズを全て打ち抜くように無数のエネルギー弾をアルカノイズに向かって放っていく。

 

それにより、その場にいたアルカノイズは全て消滅した。

 

「もぉ聞いていないわよぉ!!

なんで、仮面ライダーがジオウ以外にもいるのよぉ!!

 

「戦兎から頼まれた物を届けに来ただけだよ。

それに、てめぇのような奴は俺は許さねぇんだよぉ!!」

 

【アタックモード】

 

その音声と共にツインブレイカーの形態を変え、グリスはそのままカリオストロに向けて振り下ろす。

 

「舐めるなぁ!!」

 

先程からの蹂躙ぶりに流石に切れたカリオストロはそのまま腕にエネルギーを集中させ、グリスを殴る。

 

予想外の威力に戸惑う所か、グリスはそのまま反撃とばかりに殴り返す。

 

「威風!果敢!!気鋭!!!その程度じゃあ、俺は止められねぇよぉ!!」

 

「ちぃ」

 

勢い良く攻めていくグリスに対して苛立ちを隠せないカリオストロだった。

 

だが

 

「あぁぐぁ!!」

 

攻め込んでいたグリスに突然攻撃が襲い掛かり、一回転しながら体勢を取り直す。

 

すると、そこに立っていたのは怪物だった。

 

飛蝗をそのまま人間にしたような姿であり、その胸元には【BLACK】と【2020】という記号が刻まれていた。

 

その怪物の正体はアナザーライダー、アナザーブラックだった。

 

「なんだぁ、てめぇは!!」

 

「ちっアナザーライダー?

邪魔なんだけど」

 

(私の指示を無視している場合か?

オーラが撤退の為に寄こしてくれた、すぐに退散しろ)

 

「分かったわよ、じゃ、またねぇ」

 

「てめぇ待ちやがっ!!」

 

グリスはすぐにカリオストロを追うとしたが、アナザーブラックによって、動きを止められる。

 

「ちぃ」

 

アナザーブラックの妨害によって、カリオストロは逃げてしまい、グリスは舌打ちをする。

 

だが、そんな隙を逃さないようにアナザーブラックはグリスに攻撃を仕掛けようとした。

 

【アーマータイム!~!キバ!】

 

その音声と共にグリスに向かっていた攻撃はキバアーマーを装着したジオウによって、阻止される。

 

「お前は」

 

「助けに来た、と言っても邪魔でしたか?」

 

「ふぅ、いや、大丈夫だ。

ありがとうな坊主」

 

そう言い、グリスはジオウの肩を叩くと、再びアナザーブラックに睨み付ける。

 

「まさか、このような所で出会うとはな」

 

「知っているの、ウォズ?」

 

そして遅れるように現れたウォズはそのままアナザーブラックを見つめる。

 

「あいつはアナザーブラック、1987年に活躍していた仮面ライダーブラックのアナザーライダーだろう。

そして、この記号が意味するのは」

 

「まさか、昭和ライダー!!」

 

その事に気づいたジオウはすぐにアナザーブラックを睨み付ける。

 

「我が王、そしてグリス。

ここは私に任せてくれないか?」

 

「あぁ、いきなり横から出てきて、何を言っているんだ?」

 

「アナザーブラックは仮面ライダーブラックの力を持っている。

ブラックは不思議な現象を起こして、逆転する事ができるライダーだ。

奴を倒すには、その逆転すらも不可能な力を使うしかないからね」

 

そう言い、取り出したのは仮面ライダーギンガの力が宿ったギンガミライドウォッチだった。

 

「太陽の奇跡でも、宇宙の前では対抗できるかな?」

 

【ギンガ】

 

その音声を確認すると共にウォズはギンガミライドウォッチをそのままビヨンドライバーに装填する。

 

「変身」

 

【投影!ファイナリータイム!ギンギンギラギラギャラクシー!宇宙の彼方のファンタジー!ウォズギンガファイナリー!ファイナリー!】

 

その音声が鳴り響くと同時だった。

 

ウォズの身体は一つの天体を現すような鎧を身に着け、背中からは足まで届くマントが現れる。そして顔面には「ギンガ」の文字が描かれた。

 

変身を完了すると同時にマントを翻しながら、叫ぶ。

 

「祝え!時の王者に仕えし、宇宙最強の戦士の誕生を!

その名も仮面ライダーウォズギンガファイナリー!

また、新たな伝説の幕開けである!!」

 

「久しぶりに聞いたな」

 

「おい、あいつどうなっているんだ?」

 

ウォズの言動に戸惑いを見せるジオウとグリス。

 

そんな事を他所にアナザーブラックは雄たけびと共にウォズに襲い掛かる。

 

「ふんっ」

 

だが、ウォズは片手を出すだけで、軽々と攻撃を受け止める。

 

その後もアナザーブラックは蹴る、殴る、様々な攻撃を行うが、ウォズはまるで赤子の手を捻るように簡単に受け流す。

 

「圧倒、瞬殺、圧勝!

これこそがウォズギンガファイナリーの力だぁ!!」

 

【ファイナリービヨンドザタイム】

 

ウォズはそのまま余裕の態度でアナザーブラックを異空間へと引き込むと、同時に、そのままアナザーブラックに向けてライダーキックを放つ。

 

アナザーブラックは反撃しようにも、異空間でまったく動く事ができず、そのまま攻撃を喰らって完全に敗北した。

 

「がはぁ」

 

アナザーブラックはライダーキックを受けると同時に変身が解除され、アナザーライドウォッチが破壊される。ジオウは地面に横たわった、アナザーブラックだった人物に駆け寄る。

 

「っ大丈夫ですか!!」

 

「あっあぁ、それよりも、君はジオウかっ!!」

 

「はい、そうですが」

 

「これを、頼むっ」

 

そう言い、その人物は、懐に持っていた資料をジオウに押し付ける。しかし、そのまま力尽きてしまった。

 

「おい、おいっ!!」

 

ジオウはすぐに呼び掛けるが、気絶している様子だった。

 

「大丈夫だ、気絶しているだけだ、すぐに運ぶぞ」

 

「はい!!」

 

冷静な判断を下すグリスに従うように、二人で男を運び出す。

 

その二人を見ながら、ウォズは男が持っていた資料に目を通す。

 

「まさかっ!!」

 

そこに記載されていた資料の内容を確認すると同時に、ウォズはそのまま懐へと隠した。

 



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ゼロ度の怒り

「さて、ここだったら十分だな」

 

戦いを終えた後、ソウゴは猿渡に話があると言われ、人のいない場所へと移動していた。

 

「えっと、何を「ほらぁ」おっと!!」

 

猿渡から投げられた物に驚きながら受け取ると、そこに描かれていたのはグリスライドウォッチだった。

 

「これは」

 

「俺の力が宿ったライドウォッチだ。

戦兎にこれを渡すように言われて、この世界に来たんだ」

 

「えっ、そうなんですか!!」

 

その言葉に驚きながらも、力を貸してくれる事に感謝と照れ臭さでソウゴは頬を掻く。

 

「いいか、ソウゴ。

お前は今はまだ、本当の意味でライダーの力を受け継いでいない」

 

「えっどういう事なんですか?」

 

猿渡の言葉に驚き、眼を見開きながら聞く。

 

「いいか、お前が持っている19のライドウォッチ、それはいわば中心となるライダーの力だ。

そのライダーの力を十全に発動するには、各々のライドウォッチと絆によって繋がりのあるライドウォッチが必要らしい」

 

「という事は」

 

「あぁ、お前に必要なライドウォッチはまだたくさんある。

そして、そのライドウォッチが近いうちに全て揃う」

 

「なんで、その事を」

 

「・・・お前の選択次第で、世界は大きく変わるからだ」

 

そう言い、猿渡はそのまま立ち上がる。

 

「俺と一緒に戦った戦兎のように誰かを助けるヒーローにも、俺達が戦ったエボルトのように全てを滅ぼす存在にもなれる。

だから、俺は戦兎の意思を受け継ぐお前に賭けようと思った。

それだけだ」

 

それを聞き、ソウゴは力を受け継ぐ意味を改めて受け止める。

 

「ソウゴ君、聞こえますか!!

錬金術師の襲撃がありました、すぐに現場に」

 

「分かった」

 

エルフナインからの通信を聞くと、ソウゴは手に持ったバイクライドウォッチを起動させる。

 

「忘れるな、お前の進む道を」

 

「・・・はい」

 

ソウゴは、猿渡からの言葉を受け取ると同時にバイクで走り出す。

 

バイクを走り抜け、エルフナインからの指示で辿り着いた場所では

 

「あらぁ、ピンチに駆け付けるなんて、なかなかの演出じゃない?」

 

響、翼、クリスの三人が傷つけられ、地面に倒れていた。

 

そして、そんな時に現れたソウゴを見てカリオストロが笑みを浮かべていた。

 

「てめぇらが傷つけたんだな」

 

その瞬間、ソウゴの中にあった怒りの炎は急速に凍り付き、目の前にいる錬金術師に目を向ける。

 

「それがどうしたワケだ」

 

「・・・・ぶっ潰す」

 

その言葉と共にソウゴの目を真っ直ぐとサンジェルマン達に向けていた。

 

(っなんだ、この目は、本当に人間の目なのか…!?)

 

そのあまりにも真っ直ぐすぎる程の殺意にサンジェルマン達は怯みそうになるが、戦闘態勢を変えずにソウゴを見つめる。

 

ソウゴがそのまま取り出したのは、猿渡から受け取ったグリスライドウォッチだが、ソウゴの意思に応えるように、黄金から氷を思わせる青へと変化する。

 

【ジオウ】【グリスブリザード】

 

「変身はさせない!!」

 

脅威を感じたサンジェルマンはすぐに銃をソウゴに向けて、引き金を引く。

 

だが

 

「我が王の邪魔はさせない」

 

「なっ!!」

 

サンジェルマンの攻撃を防ぐように現れたのは、ウォズギンガファイナリーだった。

 

ウォズがマントを翻し、サンジェルマンの攻撃を防ぐと同時だった。

 

ソウゴは既に二つのライドウォッチをジクウドライバーに挿入していた。

 

ジクウドライバーから冷気が溢れ出し、ソウゴの背後から巨大な拳型のメカが現れる。

 

「変身」

 

【ライダータイム!仮面ライダージオウ!

アーマータイム!激凍心火!グリスブリザード!】

 

その音声と共にソウゴの姿は変わる。

 

ソウゴの身体は一瞬氷で覆われるが、後ろにあった巨大な拳型のメカによって、氷は砕かれ、その姿を現す。

 

見た目はビルドアーマーと特徴が似ているが、両肩にあるフルボトルは凍っており、常に冷気を出していた。

 

だが、ビルドアーマーとの大きな違いは、その腕にドリルクラッシャー・クラッシャーの代わりにパワーアームが装着されている事だった。

 

そして、その姿を確認すると、ウォズはそのままジオウの近くへと降り立つ。

 

「祝え!全ライダーの力を受け継ぎ、時空を超え、過去と未来をしらしめす時の王者。

その名も仮面ライダージオウグリスブリザードアーマー。

また一つ、ライダーの力が継承した瞬間である!」

 

ソウゴは、その言葉を受け取る前に背中から強烈な冷気と共にカリオストロに向かって、殴りつける。

 

「ちょ、なんていう馬鹿力っ!!」

 

「すぐにどけ!!」

 

カリオストロから離すようにプレラーティはその手に持った巨大なけん玉をジオウに向けて放つ。

 

だが、肩に装着されているフルボトルから巨大な氷の盾が現れ、その攻撃を防ぐ。

 

「なっ」

 

「ジオウ、まさかここまでとは」

 

サンジェルマンはすぐに銃弾を放ち、ジオウの足元を黄金で固める事でカリオストロをその場から離脱させる事に成功させる。

 

だが、瞬時に凍る事により、ジオウは瞬く間に黄金を氷に変え、脱出する。

 

「さすがはジオウ。

敵対する中で最も警戒するべき存在だとは思っていたが、まさかここまでとは」

 

「情に流されやすいという話だけど、一体どういう事かしら?」

 

「ふっ、貴様らは愚かな選択を二つしただけだ」

 

「なに?」

 

ソウゴの様子が一瞬で変わった事に疑問に思っていると、サンジェルマン達の背後にはウォズが現れる。

 

「一つ、我が王に敵対した事、まぁ我が王は敵対したとしても、ある程度は温情を与えるだろう。

だが、二つ目、我が王の仲間、特に妹君の立花響を傷つけた事だ」

 

「それで、ここまで変わるという訳か、だけど」

 

その言葉と共にカリオストロはその腕に光を集め、ソウゴに向けて放った。

 

「ラピス・フィロソフィカスでの攻撃は防げるかしら」

 

そう言いながら光線を放ち、ソウゴに当てるが、光線は瞬く間に凍結し、破裂する。

 

「はあぁ!?」

 

「どういう事だ」

 

その事に対して、驚きの声を出す一同。

 

「あらゆる不浄を晴らすはずのラピス・フィロソフィカスを無効にしただと?」

 

あらゆる攻撃を無効にしつつ、ゆっくりと近づこうとした時、何かに気づき、上を見つめる。

 

そこには白いスーツを身に纏った男が、その手に小さな炎を作り出していた。

 

「なっ、局長!?」

 

「どうやら、思った以上に良いタイミングのようだったね」

 

「何をするワケだ!!」

 

「勿論金を作るのさ!!」

 

その言葉と同時に男は上空に太陽を作り出し、ソウゴ達に向けて放った。

 

「仕方ない、退却だ」

 

その言葉と共にサンジェルマン達はその場でテレポートジェムを使い、離脱する。

 

だが、ソウゴはジクウドライバーに手を伸ばした。

 

「我が王が望むままに」

 

ウォズもソウゴが何をしようと察すると同時にベルトに装填していたミライドウォッチを取り出す。

 

【タイヨウ】

 

その音声を確認すると同時に再びビヨンドライバーに装填する。

 

そして、ソウゴは後ろを振り向くと、アルカノイズを倒していたマリア達の元へと近づく。

 

「えっソウゴ」

 

「こっちに来い」

 

「わっ分かったデス!!」

 

ギアを限界以上に纏っている3人と、響達を一ヶ所に集め、上空にいるウォズを見る。

 

【投影!ファイナリータイム!灼熱バーニング!激熱ファイティング!ヘイヨー!タイヨー!ギンガタイヨウ!】

 

同時にウォズの顔の文字はタイヨウへと変わり、再びビヨンドライバーを操作する。

 

【ファイナリービヨンドタイム!バーニングサン!エクスプロージョン!】

 

その音声と共にウォズの両手から太陽の光がアダムの放った炎とぶつかり合う。

 

「なに?」

 

その光景を見ながら、ソウゴはすぐに地面を叩くと、彼らを中心に氷のドームが幾つも出来上がる。

 

「君の思惑通りにはしないさ」

 

「なかなかに厄介な存在だね。

本当、僕一人だったら、失敗していたよ」

 

「なにっ!!」

 

その言葉を聞く前に、ウォズに衝撃が走り、ソウゴ達のいるドームを突き破る。

 

「ウォズさん!!」

 

「っ!!」

 

既に失敗したと分かると、ソウゴは再びドームを作り出し、防御に徹した。

 

「何が起きたの!?」

 

「ショングだっ!!」

 

「空まで飛べるなんて」

 

そう言いながらも、ソウゴはドームの生成を行い、響達を守り続けた。

 

そして、やがて、全ての攻撃を終えたようにゆっくりとドームは溶ける。

 

「ソウゴ、無事っ!!」

 

マリアはすぐに声をかけようとするが、ソウゴはその場から倒れ、変身が解除されてしまう。

 

「ソウゴ!!」

 

「・・・心配ない。

先程の攻撃に耐える為に力を使い果たしたのだろう」

 

「ウォズ、あなたっ…!」

 

冷静すぎる言葉に調はウォズを睨もうとしたが、すぐに辞めた。

 

目の前にはこれまで見た事ない程に拳を握りしてめていたウォズがいた。

 

「情けない、あの時、我が王に期待されながら、私はっ!!」

 

「ウォズさん」

 

ウォズは自身の失態を嘆きながらもゆっくりと落ち着かせていく。

 

「だが、未だに戦いは終わっていない」

 

そう言い、ウォズは懐から紙を取り出した。

 

「それは一体」

 

「アナザーブラックに変身させられていた彼が持っていた資料だ。

どうやら、我々が思っている以上に敵はバラバラのようだ」

 

「これって」

 

ウォズの持っている資料を目を通すと、マリアは頭を傾げる。

 

そこに書かれているのは、まったく見た事のない文字だったからだ。

 

「それは他の世界のライダー達の敵となった存在の様々な文字を組み合わせた暗号だ。

どうやら、私に当てたメッセージのようだが、予想以上に奇妙な事でね」

 

そうして、ウォズは手に持った本をマリア達に見せた。

 

それを見た瞬間、マリア達は戦慄した。

 

『スウォルツは、この時代に二人いる』



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必要な決意

戦いを終え、本部にいたソウゴ達は待機していた。

 

「・・・」

 

「やっぱり、あの言葉が気になるのか?」

 

「あぁ」

 

アナザーブラックの変身者から知らされた情報である、スウォルツが二人いるということ。

 

その情報は余りにも唐突であったが、同時に彼らに対する疑問が増えていた。

 

「ウールは知らないのか?」

 

「さぁね。

僕もオーラも知っているスウォルツはあいつだけだよ。

でも、気になる事はあった」

 

「気になる?」

 

「スウォルツの奴、何でも知っているような態度だったんだ」

 

「それって、ウォズみたいに未来から来たんじゃないのか?」

 

「それが、違うんだよ。

なんというか、未来からの情報と一緒にまるでその場を知っているように過去の情報の詳細も知っているような感じで」

 

「両方?」

 

まるで似ているようだが、ソウゴからしたら、確かに納得した。

 

「えっと、どういう事?」

 

意味が分からず、思わず響はソウゴ達に質問してしまう。

 

「つまりは、目の前で起きた出来事を目にしないと分からない情報、その後で記されて分かった情報。

その両方を見ているような印象がスウォルツなのか」

 

「あぁ」

 

「でも、そんな事できるのか?」

 

「まぁそうだけど」

 

そう言いながらも頭を悩ませていると、マリアが廊下を走っている所が見えた。

 

「えっどうしたんですか!!」

 

「二人が訓練しているわ!!」

 

「えっ、それって調ちゃんと切歌ちゃんが!!」

 

「急いで止めないと!!」

 

その言葉を聞くと、ソウゴ達はすぐにマリアに続き、走り出した。

 

すると、訓練室に向かう途中で見覚えのないスーツの男が立っていた。

 

「えっあの人って、職員?」

 

「だけど、あんな奴、知らないぞ」

 

普段から他の職員とも会話する事も多いが、さすがに見覚えのない人物で響達は戸惑う。

 

そんな中でソウゴの横に立つと

 

「・・・」

 

「っ」

 

「・・・」

 

会話を終え、男はなんとそのまま訓練室へと入っていった。

 

「えっ、お兄ちゃん、今のは」

 

「・・・多分、これは想像すらしていなかった」

 

「えっ」

 

その言葉の意味を知る為に響達も急いで入る。

 

そこには訓練用のアルカノイズを全て切り裂いた仮面ライダーの姿がいた。

 

「あれって、もしかして!!」

 

「うん、ミカが使っていたアナザーライダーと同じ姿。

という事は、元になったライダー」

 

その言葉と共に調と切歌は目の前にいるライダーを見つめる。

 

「でも、なんでここに」

 

「このままでは君達は、錬金術師との戦いには勝てない。

そう言っている」

 

「なっ」

 

「試してみるか?」

 

そう言いながら、斬月は手に持っている武器を構える。

 

「切ちゃん」

 

「このまま馬鹿にされてたまるかデス!!」

 

そう言い、二人は一斉に武器を構える。

 

「おい、ソウゴ」

 

「多分、これは出るべき事ではないかもしれない」

 

「ソウゴ、あいつの事を知っているのか」

 

「さっき、名前を聞いた。

呉島貴虎、仮面ライダー斬月だ」

 

「それって、もしかして猿渡さんみたいに」

 

「あぁ、でも」

 

「このままじゃ…!」

 

そう言いクリスはすぐにシンフォギアを発動させようとするが

 

「待ってくれ」

 

「何するんだ!!

あのままじゃ、二人は」

 

「分かっている、でも、もしかしたら何か足りない事があるかもしれない」

 

「足りない事?」

 

「俺も正直、はっきりとは言えない。

だけど」

 

その言葉と共に、ソウゴはこの戦いを始まる前に行った貴虎との会話を思い出す。

 

『君は、あの二人に対して甘やかしすぎている」

 

『えっ?』

 

その言葉を聞き、ソウゴは目を見開いてしまう。

 

『あの二人の境遇に共感し、二人の成長を願って甘やかす事が多い。

それは良い、彼女達には君達のような存在はきっと必要だろう。

だが、これからの戦いで優しさだけではきっと乗り越えられない』

 

その言葉と共に、高虎は手にロックシードを取り出し、ソウゴに向ける。

 

『この戦いを見て、どう選択をするか、見させてもらう』

 

貴虎は、その言葉を最後に訓練室に入っていく。

 

「くっ」

 

「だぁ!!」

 

その会話を思い出し終えると、戦闘は既に終わりを迎えていた。

 

切歌は手に持った鎌で斬月に攻撃を仕掛けるが、その手に持ったメロンディフェンダーで防ぐ。

 

その隙を突くように、調は次々と鋸を放っていくが、斬月はもう片方の手に持っている無双セイバーから銃弾を放ち、鋸を遮る。

 

同時に盾の軌道を変え、切歌をそのまま吹き飛ばす。

 

「がはぁ」

 

「切ちゃん」

 

「大丈夫デス!!

でも、なんですか、あの強さ!!」

 

「アナザーライダーの時とは比べものにならない」

 

かつて戦ったアナザー斬月はミカの性能も合わさる事で、本来の斬月と比べても全てが上回っていた。

 

だが、変身者である貴虎自身の戦闘センス、そして数々の戦いをくぐり抜けた経験によって、一方的な戦いになっていた。

 

「でもまだ」

 

「負けた訳ではない!!」

 

その言葉と共に、二人は手に持った武器で目の前にいる貴虎に尚も戦いを挑む。

 

「無駄だ」

 

その言葉と共に斬月は戦国ドライバーのレバーを操作する。

 

【ソイヤ!メロンスカッシュ!】

 

その音声と共に斬月の姿は一瞬で消え去り、二人を吹き飛ばす。

 

「っ!!」

 

その姿を見て、ソウゴ達はすぐに寄り添う。

 

「切歌ちゃん、調ちゃん!!」

 

「おい、大丈夫か」

 

「んっ、大丈夫です」

 

「衝撃はあったけど、なんとかデス」

 

そう言いながら、二人は立ち上がると、貴虎を見つめる。

 

「分かったか、お前達自身の弱さを」

 

「弱さっ、そんなの分かっているデス!!」

 

「でも、だからって」

 

「無茶をする事が強さではない」

 

そう言うと二人を睨む。

 

「限界稼働時間や、戦闘能力など、正直、別の世界の私から言える事などない。

だが、君達が今足りないのは、それ以上の事だ」

 

「それ以上の」

 

「・・・すまない、こういう事は苦手だからな」

 

そう言うと、貴虎はその場を離れていった。

 

二人はそのまま、貴虎の言葉の意味を探るように目を瞑っていた。

 



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超合体!トリニティタイムマジーン

本日でいよいよジオウ最終回。
まぁ関西なので、最終回は明日ですが、TTFCで楽しみに見させてもらいます。
シンフォギアXVも盛り上がっており、まだまだ先が見えませんね。
そして、こちらもまだ終わりが見えないですが、時の王である兄をよろしくお願いします。


あの訓練からすぐ後の出来事だった。

 

アルカノイズ達の集団が現れたという情報が伝えられ、ソウゴ達はタイムマジーンに乗り込み、アルカノイズへと向かう。

 

「とりあえず、タイムマジーンで一気に叩く」

 

「「あぁ」」

 

その言葉と同時にソウゴ達のタイムマジーンは変形し、頭部のライドウォッチは変形する。

 

【ドライブ】

 

【バース】

 

【キカイ】

 

その音声が鳴ると同時に、ドライブライドウォッチが装着されたジオウのタイムマジーンは脚部から生えたタイヤによって、空中を走りながら、両手に持った剣と銃で次々とアルカノイズを撃墜していく。

 

そしてゲイツのジカンマジーンは両手と一体化したバースバスターで迫りくるアルカノイズに向けて、コインが放つ。

 

コインは炸裂弾のように散らばり、一ヶ所に集まっていたアルカノイズを一掃する。

 

そしてキカイのライドウォッチが装填されたウォズのタイムマジーンの背中からは無数のアームが現れ、そこからレーザーを放っていく。

 

「よし、折角だから」

 

そう言い取り出したのはジオウトリニティライドウォッチだった。

 

「えっ今、このタイミングで?」

 

「いや、なんだか気になって」

 

ソウゴが取り出したジオウトリニティライドウォッチに疑問に思った響の声が聞こえた瞬間

 

「おい、まさか」

 

「我が王!!」

 

【ジオウトリニティ】

 

ソウゴが行おうとした行動に気づいた瞬間、ゲイツとウォズは止めようとしたが

 

【ライダータイム!仮面ライダージオウ!

トリニティタイム!三つの力、仮面ライダージオウ!ゲイツ!ウォズ!トーリーニーティー!トリニティ!】

 

その音声が鳴り響くと同時にジオウ達はジオウトリニティに変身し、それに合わせるようにタイムマジーンにも変化が訪れる。

 

ゲイツとウォズの二体のタイムマジーンはビークルモードへと変形し、ジオウのタイムマジーンの両手に合体する。

 

そして、ソウゴのタイムマジーンの足は巨大化し、トリニティタイムマジーンが完成した。

 

「えっええぇ!!」

 

「まさか、合体するとはなぁ」

 

「こんな機能あったか」

 

「いや、おそらくはジオウトリニティの力だろう」

 

余りの変化にソウゴ以外の面々は驚きで眼を見開いていた。

 

「だが、一体に集まれば」

 

その瞬間、8本の首のアルカノイズが一斉に分裂して、別の方向へと飛んでいった。

 

「しまった、このままでは」

 

「おい、どうするんだよ、これじゃあ、一体じゃ「とりあえず、やってみるか」えっ?」

 

トリニティタイムマジーンの両手から【ジオウサイキョー】という巨大な光の刃が現れると、機体を一回転する。

 

それにより、周囲にいたアルカノイズは全て破壊され、巨大なアルカノイズは5体が一気に破壊される。

 

だが、三体のアルカノイズはバラバラになって、逃げていく。

 

「このままではアルカノイズが」

 

「だったら、3人で各々でやるしかないな」

 

その言葉と同時にトリニティタイムマジーンはタイムマジーンに分離し、各々のアルカノイズを追う。

 

そんな中でソウゴはタイムマジーンの横を通り過ぎる何かに気づいた。

 

「響、先に行ってくれ」

 

「えっ、何を言って」

 

その言葉を言うと同時にタイムマジーンのハッチを開き、飛び出す。

 

タイムマジーンはそのまま自動操縦を行いながら、アルカノイズを追っていった。

 

【ライダータイム!仮面ライダージオウ!

アーマータイム!3・2・1!フォーゼ!】

 

その音声と共にジオウはフォーゼアーマーを装着する。

 

同時にジオウに緑色の影が襲い掛かる。

 

「常盤ソウゴ!!」

 

「やっぱりか」

 

そこに現れたのは【SKAY】という文字を仮面に刻まれているショングだった。

 

ショングの存在を確認すると、ジオウはそのままロケットの推進力に任せ、ショングに突っ込む。

 

それによって、ショングもろとも街から離れた場所へ移動する。

 

「だが」

 

ショングは拘束されていない方の足でジオウを吹き飛ばした。

 

そのままジオウは地面を跳ねながら着地するが、同時に別のライドウォッチを起動させる。

 

【龍騎】

 

【ライダータイム!仮面ライダージオウ!

アーマータイム!アドベント!龍騎!】

 

その音声が流れると同時にジオウは新たに龍騎アーマーを装着し、ジカンギレードを銃モードに変え、ショングに狙いを定める。

 

「まだだ」

 

【ライダータイム!仮面ライダーショング!

アーマータイム!~!ストロンガー】

 

「おらぁ!」

 

爆炎の中から出てきたショングはそのまま地面を殴ると、そこから雷がジオウに襲い掛かる。

 

「がっぐぅ!!}

 

ジオウは雷を浴び、怯んでしまう。

 

だが、すぐにジカンギレードを剣モードに変え、ショングに向かって走り出す。

 

「はぁ!!」

 

ショングは近づきつつあるソウゴに対抗するようにジカンハンマーは取り出し、そのままジカンギレードとぶつかり合う。

 

二人が装着しているアーマーから炎と雷が溢れていたが

 

【BLACK RX】

 

「っ!!」

 

聞き覚えのある音が聞こえると同時にソウゴに衝撃が襲い掛かる。目の前に立っていたのはアナザーライダーだった。

 

「ここに来て、アナザーライダーもかよ」

 

そう言いながら、ソウゴはショングとアナザーBLACK RXに構える。

 

「ふっ、どうした、仲間は呼ばないのか?」

 

「さぁな」

 

はぐらかすようにそう言ったが、現在はゲイツ達を呼び出す事はできない。それでも、

 

「諦めるつもりはない!!」

 

【ディケイド】【エグゼイド】

 

2つのウォッチの音声が鳴り、すぐにディケイドライドウォッチとエグゼイドライドウォッチをジクウドライバーを装填し、走り出す

 

【ライダータイム!仮面ライダージオウ!

アーマータイム!カメンライド!ワーオ!ディケイディケイディケイ!ディケイド!!】

 

【エ・エ・エ・エグゼイド!!】

 

その音声が鳴り響くと同時にジオウは二人に分身しディケイドアーマーエグゼイドフォームへと変身し、ショングとアナザーBLACKRXの二体を同時に相手する。

 

「そのような力で勝てると思うなよ!!」

 

【ライダータイム!仮面ライダーショング!

アーマータイム!セッタアップ!X】

 

その音声と共に、ショングはXアーマーを身に纏うと同時に、その手に持ったライドルでジオウと対抗する。

 

ジオウ達は、その手に持ったサイキョージカンギレードとライドヘイセイバーで対抗している時、ガタッという音が聞こえた。

 

「まさかっ!」

 

その音の方へとジオウは振り向くと、未だに避難ができていない女性がいた。

 

「甘いっ!!」

 

「ぐっ!!」

 

その隙を逃さないようにショングはジカンハンマーで叩きつけると、ランドルを女性に向けて投げる。

 

「くそっ!!」

 

明らかな挑発だと分かっていたとしても、女性を見捨てる事ができずにもう一人のジオウは走り出し、女性を庇った。

 

同時にディケイドライドウォッチからエグゼイドライドウォッチが落ち、元のディケイドアーマーへと変わった。

 

「弱い、弱いなぁ!!

これならばっ!!」

 

「弱くなどない」

 

「っ!!」

 

聞こえてきた声を見つめると、そこには貴虎が立っており、彼と一緒にいた緒川が女性を救出していた。

 

「どのような危機であろうと、誰かの為に戦っている彼は弱くなどない。

ましてや、私利私欲の為に人を傷つけるお前などよりもな」

 

「なにっ!!」

 

その言葉を聞き、怒りを隠しきれないショングを無視し、貴虎はソウゴに手を伸ばす。

 

「立てるか」

 

「あぁ!!」

 

その手を掴んだソウゴ。

 

「行くぞ」

 

「あぁ」

 

貴虎の言葉を受け取ると共に、ソウゴは鎧武ライドウォッチを、貴虎はカチドキロックシードを取り出す。

 

「「変身!!」」

 

既に変身を終えているソウゴも、貴虎に合わせるように声を出す。

 

【ガ・ガ・ガ・鎧武!!】

 

【カチドキアームズ!! いざ出陣! エイエイオー!】

 

同時にソウゴはディケイドアーマー鎧武フォームへと変身し、貴虎は仮面ライダー斬月カチドキアームズへと変身する。

 

「そんな姿に変わった程度で、二人になった程度で、どうなるんだ!!」

 

そう言うと同時にショングとアナザーライダーは二人に向かっていく。

 

それを見ると二人は色違いの武器である火縄大橙DJ銃と火縄甜瓜DJ銃を取り出し、構える。

 

ジオウから放たれるマシンガンのような連射がショング達を襲う。

 

攻撃から避けていると、その隙を逃さないように斬月の重い一撃がショング達を吹き飛ばす。

 

「何が起きているんだっ!?」

 

そう言いながら、その手に持ったジカンハンマーに備わっているジェットで一気にジオウに接近する。

 

だが、それを読んでいたようにジカンギレードを取り出し、その攻撃を防ぐ。

 

そして、カチドキ旗を持った斬月がショングを上へと吹き飛ばすと火縄大橙DJ銃を構えたジオウがショングを吹き飛ばす。

 

その間に接近していたアナザーBLACKRXだが、斬月がカチドキ旗を操る事でアナザーBLACKRXの動きを止めるように重力が襲う。

 

「決めるぞ」

 

「あぁ」

 

斬月の言葉を聞くと各々の武器を大剣モードへと変え、構える。

 

【ファイナルアタックタイムブレーク】

 

【カチドキスカッシュ】

 

その音声と共に、二人は大剣を重ねると同時にその大剣はより巨大な光の刃になる。

 

同時に近づくアナザーBLACKRXに向けて、交差するように切り裂く。

 

「がっ」

 

その一撃を喰らうのと同時にアナザーBLACKRXは吹き飛ばされ、爆発する。

 

「何が起きているんだっ!!」

 

ショングの脳内には、先程まで圧倒していたはずの自分達の姿があったが、斬月の介入した時から流れは完全に変わっていた。

 

「終わらせるかよ!!」

 

そう言い、ショングはジカンハンマーを手に持ち、襲おうとしたが

 

「斬月の強さは確かに驚異的だったわ。

だけど、この戦いで本当の意味でやばい奴は分かったし」

 

その言葉と共にショングの身体は止まっていた。

 

「お前は、オーラ?」

 

「ジオウ、私もそっち側にいても良いかしら」

 

「タイムジャッカーは俺と敵対していた訳じゃないのか?」

 

「スウォルツが何を企んでいるか分からない以上は、そっちにいた方が安全だからよ」

 

「はぁ」

 

少し戸惑ってしまうソウゴだが

 

「やはり、裏切る奴は裏切るか」

 

「スウォルツ」

 

その言葉が聞こえ、振り向くと、そこにいたのはショングを回収していたスウォルツだった。

 

「だが、まぁ良い。

まだ可能性があるからな」

 

「スウォルツ、お前は一体何を考えている」

 

「ふっ、俺の目的は変わらないさ、常盤ソウゴ」

 

「また、名前を」

 

そう言おうとしたソウゴだが、頭痛に襲われる。

 

そこに映し出されていたのはソウゴ自身で、目の前にいるのはかつて自分が最初に戦ったアナザービルドだった。

 

だが、そこは夜ではなく、昼の明るい街中だった。

 

「今のは?」

 

「ふっ」

 

その様子を見たスウォルツはそのまま消えていった。

 

そして、その様子を見ていた貴虎はソウゴの肩を叩く。

 

「時に真実は君に牙をむく。

だが、そんな時、君は忘れないで欲しい。

大切な者がいる事を」

 

「っ!!」

 

どういう意味なのか、問い質そうと振り替えるが、そこには既に貴虎はいなかった。

 



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時を超えて、竜宮

「という事でよろしく頼むわ」

 

「頼むって、簡単に信用しても良いのかよ」

 

「スパイという可能性はないのか」

 

「そんな事、なんでするのよ。

さっきも言ったけど、私は自分の命が助かる為に、ここに来たのよ」

 

「なんだか、偉そうなのは変わらないわね、この子」

 

既に保護されたが、変わらない態度で話すオーラに対して、S.O.N.G.のメンバーは困惑を隠せなかった。

 

変わらない態度に対してウールはすぐにオーラに近づく。

 

「それよりも、オーラ。

昭和ライダーのアナザーライドウォッチがあるんだったら、出してよ」

 

「はぁ、昭和ライダーのアナザーライドウォッチ?

何よそれ」

 

「えっ、オーラが作ったんじゃないの?」

 

「私のは未来の仮面ライダーのだけよ。

それも全員やられたし、アナザーヴィランウォッチもスウォルツに取られたわ」

 

「えっ、じゃあ、あのアナザーライダーは一体」

 

オーラの言葉を聞き、さらなる謎が彼らに襲い掛かる。

 

「謎のアナザーライダーに対する対策もそうですが、今は錬金術師に対する対策も立てなければなりません」

 

「ライドウォッチを使った姿じゃ、駄目なのか?」

 

「ライドウォッチを使った形態、通称アーマーシンフォギアはライダー達の力の基本的な力しか引き出せません。

錬金術師に対抗するにも、ライダー達の力を最大限発揮できるイグナイトが必要です」

 

「だが、どうやって」

 

「そこで、今回の強化プランとしては、こちらを使います」

 

そう言い、出されたのはかつて響から出てきたガングニールの破片だった。

 

「これがどうしたんだ?」

 

「これは以前ガングニールと融合しいわば生体核融合炉と化していた響さんより錬成されたガーベッジです。

賢者の石は世界を一つの命と考えて作られたのに対して、この石は響さんの命一つで誕生した石です。

その成り立ちは正反対、今回立案するシンフォギア強化計画ではガーベッジが備える真逆の特性をぶつけることで賢者の石の力を相殺する狙いがあります」

 

「・・・つっつまりはどういう事なんデス?」

 

「誰か分かりやすく説明して欲しい」

 

「では、私が」

 

そう言い、ウォズは二つのライドウォッチを取り出す。

 

「仮面ライダーエグゼイドと仮面ライダーゲンム。

この二人の仮面ライダーは見た目はまったく同じ仮面ライダーだが、エグゼイドは人の命を救う為に自分を犠牲にする事ができる正義のライダー。

一方、ゲンムは自分の目的の為ならば他人を簡単に踏み台にする事ができるライダーだ」

 

「まっまったくの正反対デス!?」

 

「だが、ゲンムの力に対抗するにはエグゼイドの力が必要になる。

つまり我々はこれからゲンムと戦う為にエグゼイドの力ともいえる、この石が必要になる。

 

「なるほど」

 

「少し分かった気がする」

 

「なるほど、つまりは万能の力に対抗するには馬鹿の力が必要という訳か。

さしずめ、愚者の石という訳か」

 

「そっそれは酷いよクリスちゃn」

 

「うむ、賢者に対抗する愚者。

ならば決定だな」

 

「そっそんなぁ、さっきの説明だったら、せめてエグゼイドにしてよぉ」

 

あまりの事で思わず泣き言を言う響だが、既に周りは愚者の石という事で定着してしまい、変える事ができなかった。

 

「だけど、愚者の石を保管していた竜宮は今は」

 

「・・・」

 

ようやく判明した希望の存在である愚者の石は、過去の戦いによって崩壊しており、そこから発見するのは現在では困難であった。

 

その事に全員が暗くなっている時だった。

 

「とにかく、愚者の石を手に入れなければ」

 

「ならば取りに行けば良い。

タイムマジーンでな」

 

「確かにタイムマジーンならば海に入る事はできますが、あれだけの範囲の中でたった一欠片の愚者の石を探し出すのは困難です」

 

「何を言っているんだ?」

 

ゲイツはそのままエルフナインが何を言っているのか分からないように言う。

 

「いや、当たり前だろ。

もうあんな状態になっている研究所から探すのなんて、難しいだろ」

 

「だから、何を言って、おいウォズ」

 

「あぁ、そう言えば、まだその説明をしていなかったね。

本当は別にする必要もなかったからね」

 

「必要?」

 

ゲイツの言葉に同意するようにウォズは頷く。

 

「はぁ、そういう事か。

まっ、この方法はあまり良いとは言えないからな」

 

「一体どういう事だ?」

 

「簡単な話だ。

タイムマジーンで過去に行って、研究所が崩壊する前に愚者の石を回収する」

 

「はぁ!!

それって、まるでタイムマシンじゃないかよ!!」

 

「その通りだ」

 

「えっ、マジでっ!?」

 

ゲイツとウォズはあまりにもあっさりすぎる返答にソウゴ達は驚きを隠せなかった。

 

「はっはぁ!!

あれって、タイムマシンだったんデスか!!」

 

「当たり前だ、俺は2068年の人間だ」

 

「さらっと凄い事を言った」

 

「というかソウゴは」

 

「全然知らなかった」

 

突然の事実に驚きを隠せなかったソウゴ達。

 

ふと、その事を聞き恐る恐るクリスが尋ねる。

 

「なっなぁ、これがタイムマシンって言うならば「それはできない」まだ言っていないだろ!!」

 

「君が言いたい事は分かる。

だが、今回の出来事は余りに歴史に与える影響が大きい」

 

「どういう事だよ」

 

クリスの言いたい事を理解したウォズはそう言いながら、ゆっくりと本を開く。

 

「歴史を変えるという事は余りにも大きく、そして歴史を変えるという事はそれだけでも恐ろしい事だ。

そして、変えられた歴史の先でも変わらない悲劇は待っている」

 

そう言いながらウォズはソウゴとゲイツをゆっくりと見つめ、本を閉じる。

 

「私はこの本に書かれている歴史を守りたい。

なによりもね」

 

「けどよぉ「クリス」マリア」

 

「ウォズの言う事にも一理あるわ。

私達は過去の積み重ねがあって、ここまで来ている。

確かに辛い過去を変えたいと思うけど、それは決して変えてはいけない」

 

「・・・分かったよ。

でもよぉ、愚者の石を過去から未来に持ち帰るのだって、やばいんじゃないのか?」

 

「なに、ちょっとした裏技さ。

愚者の石を、今、この時間まで残せば良いだけの話」

 

「なるほど、歴史への干渉を最小限にして、愚者の石の場所が分かれば、タイムマジーンのみでの発掘は可能です」

 

「まさか、時間を超えた作戦になるとはな」

 

「だけど、そんなのがあるのか?」

 

「あります。

あの後、施設の崩壊に伴い、僅かに残っている部屋があります。

愚者の石をその部屋に置いておけば」

 

「現代で発掘する事ができる」

 

「ですが、あまりにも早すぎる時期だと部屋に置いてある愚者の石が元の場所に戻されます」

 

「ベストタイミングは、竜宮が破壊された日の直前。

そして、それを行うとしたら、我が王しかいない」

 

「えっ、俺?」

 

ウォズからの突然の言葉に驚きを隠せなかったソウゴ。

 

「あの時、私とゲイツ君は竜宮にいた。

クリス君と合流する前ならば、我が王が目撃されても問題ない。

そして、作戦は我が王が合流するまで。

つまりは」

 

「たった10分で、全てを行えという事か」

 

10分以内で行わなければならない任務。

 

ある意味、これまでにない難しい任務だが

 

「大丈夫だ、なんかいける気がする」

 

「うん、それじゃあ、お願い!!」

 

「君の武運を祈っている」

 

「んじゃ、行ってくる!」

 

そう言い、タイムマジーンに乗り込む為に歩き出す。

 

そんなソウゴの背中を見ながら

 

「時計の針は未来にしか進まない。

それは確かなようですね、我が王」

 

「んっ、何を言っているんだ、ウォズ」

 

「別に、ただの一人言さ」

 

そう言いながら、タイムマジーンで過去へと飛んでいく光景を見ながら呟く。

 

タイムマジーンはタイムトンネルを通りながら、過去へと向かっていた。

 

やがてたどり着いた場所へと降り立つ。

 

「本当に過去に来たよ。

まぁ、驚いている暇はないよな」

 

「まっそういう事」

 

「うわぁ!?」

 

後ろから聞こえた声に驚き、振り替えると、そこにはアロハ服を着ている男が立っていた。

 

「えっ誰!?」

 

「自分は九条貴利矢。

今回は先輩として、後輩の君を助けに来たライダーだよ」

 

「えっ、それは本当ですか!!」

 

「本当本当」

 

「あっでも、今は急いで行かないと」

 

「まぁ落ち着きなよ後輩。

そんな事じゃ、クリアできるゲームもクリアできないぜ」

 

「ゲームって」

 

「それに、ほら」

 

貴利矢がそう言いながら、指を指すと建物の影からゆっくりと現れたのは緑色の飛蝗を思わせる鎧を身に着けた存在が現れた。

 

「あれって、仮面ライダー?」

 

「いいや、アナザーライダー。

アナザーシンだ」

 

「アナザーライダー?

でも、なんだか普通の仮面ライダーに見えるけど」

 

そう言いながら、ソウゴは見つめるが、アナザーシンはこれまでのアナザーライダーとは違い、怪物らしい特徴などなく、むしろ仮面ライダーらしい仮面ライダーだった。

 

「仮面ライダーシンは元々がアナザーライダーような奴だからね」

 

「本当ですか」

 

「とにかく、あいつをなんとかしないと、進めないよ」

 

「っ分かりました」

 

その言葉と共にソウゴはジクウドライバーを取り出し、腰に巻く。

 

同時にジオウライドウォッチとエグゼイドライドウォッチを取り出す。

 

「へぇ永夢のライドウォッチか。

なかなか分かっているじゃない」

 

そう言い、貴利矢も自らのドライバーであるゲーマドライバーを腰に巻き、二つのガシャットを取り出す。

 

「行くぜ」

 

「あぁ」

 

二人は息を合わせるように、同時にベルトにアイテムを挿入し、構える。

 

「「変身!」」

 

その一言と共に各々のベルトを操作する。

 

【ライダータイム!仮面ライダージオウ!

アーマータイム!レベルアップ!エグゼイド!】

 

【爆走バイク!】【ギリギリチャンバラ】

 

「変身」

 

【レベルアップ!爆走 独走 激走 暴走 爆走バイク!!

アガッチャ!ギリ・ギリ・ギリ・ギリ!チャンバラ!】

 

貴利矢の言葉と共に仮面ライダーレーザーターボへと変身する。

 

同時にレーザーターボーの周りに現れた黒いチャンバラゲーマが現れ、レーザーターボーに装着される事によって、仮面ライダーレーザーターボプロトチャンバラゲーマーレベル0へと変身する。

 

「さてっと、準備は良いか、少年」

 

「あぁ、勿論」

 

その言葉に同意するようにジオウは手にジカンギレードを持ち、レーザーターボもガシャコンスパローを構える。

 

「シャアアァ!」

 

同時にアナザーシンはジオウ達に向かって襲い掛かる。

 

アナザーシンが爪を立てながら、襲い掛かる。

 

攻撃に対して、レーザーターボはその素早い動きで攻撃を避けながら、手に持ったガシャコンスパローで腕を封じる。

 

アナザーシンはすぐにもう片方の手で攻撃を仕掛けようとするが、ジオウが手に持ったジカンギレードで攻撃を防ぐ。

 

「はぁ!!」

 

両手が塞がったアナザーシンに向けて、すぐに片方の手でガシャコンブレイカー・ブレイカーを呼び出し、連続で叩く。

 

「グッ」

 

「まだまだぁ!!」

 

続いて、レーザーターボも合わせるようにガシャコン・スパローで攻撃を仕掛け、二人が互いの攻撃を仕掛けていく。

 

その攻撃は確実にアナザーシンにダメージを与えており、身体にダメージが入る度に【HIT!】という文字が現れる。

 

だが

 

「なんだか、倒れる気配がまったくしないな」

 

「こりゃ、チートだな」

 

攻撃を仕掛けていくが、一瞬で再生する能力に対して文句を言う。

 

「どうすれば」

 

「こういう相手にこそ、永夢の力だ」

 

「エグゼイドの?」

 

「あぁ時間がない。

急げ!!」

 

その言葉と共にレーザーターボは走り、アナザーシンに向かう。

 

「エグゼイドの力!!」

 

その言葉と共にエグゼイドライドウォッチに手を置くと同時にエグゼイドライドウォッチは黄金に光り輝き、その形を変える。

 

「これは、やれるかっ!!」

 

その言葉と共に、ジオウは再びジクウドライバーを回した。

 

【ライダータイム!仮面ライダージオウ!

アーマータイム!黄金のエグゼイド!ハイパームテキ!ハイパームテキ!】

 

その音声と共にエグゼイドアーマーに変化が起き、その肩のガシャットはハイパームテキガシャットへと変わり、黄金に輝く髪が生える。

 

そして全身が黄金に満ちた姿へと変わる。

 

「10秒で決めちまいな!!」

 

その言葉と共にレーザーターボはアナザーシンを蹴り上げると、ジオウはすぐにジクウドライバーを動かす。

 

【フィニッシュタイム!エグゼイド!ハイパークリティカル!タイムブレーク!】

 

その瞬間、ジオウは全身に黄金の粒子を纏い、アナザーシンへと接近すると同時に眼にも止まらない速さで連続でライダーキックを食らわせる。

 

そして、無数のライダーキックの後、レーザーターボの隣に立ち、レーザーターボも合わせるようにガシャットをキメワザホルダーに装填する。

 

【キメワザ!爆走!クリティカルストライク!】

 

「「はあぁ!!」」

 

同時にレーザーターボも走り出し、二人は合わせるようにアナザーシンに向けて、ライダーキックを放つ。

 

二人の威力が合わさったライダーキックによりアナザーシンは吹き飛ばされる。

 

吹き飛ばされたアナザーシンは何百というHIT!という文字が現れ、そして爆発する。

 

「倒したのか」

 

「あぁ、そのようだな」

 

ジオウはすぐに周りを見るが、アナザーシンが変身していたと思われる変身者はおらず、代わりにシンライドウォッチだけが落ちていた。

 

「過去にまで現れるアナザーライダー。

こいつらは一体」

 

「とにかく、目的を果たさないといけないんじゃないの?

そのハイパームテキだったら、通常では考えられない程の速さで動けるから」

 

「っ分かった」

 

その言葉と共にジオウは動き出す。

 

そして、今回の任務である愚者の石を回収し、目的の場所まで行くのには、1分も掛からなかった。

 

そして、それを終え、タイムマジーンに乗り、竜宮からすぐに脱出する。

 

「それにしても、あれがジオウか。

なんだか聞いた話とは全然違うなぁ」

 

「それは当たり前だ。

彼はまだオーマジオウになっていないからね」

 

タイムマジーンによって、未来へと帰っていく所を見た貴利矢はそう言いながら、後ろから現れた謎の人物に話す。

 

特に驚いた様子もなく、貴利矢はジオウを見つめる。

 

「正直、魔王だからどんな奴だと思ったけど、ありゃ永夢と同じように良い奴じゃないか」

 

「だからこそ、正しく導く事が必要だ。

私はその為に君達を呼んでいる」

 

「それって、これまでのライダーもかい、鳴滝さん」

 

そう貴利矢は後ろにいる謎の男こと、鳴滝に言う。

 

「自分が知っている限りだと、あんたは結構な悪い奴だと思うけどね?」

 

「場合によってはだね。

だが、私は基本はディケイド以外のライダーは味方になりたい」

 

「そこは差別かね」

 

「それにジオウである彼は世界を救った。

そして、今も、それは変わらないならば、私は彼を導く為にライダーを呼ぶ」

 

「それは、アナザーライダー達もかい?」

 

その言葉にほぅと感心するように言葉を出しながら言う。

 

「そうだとしたら?」

 

「まったく、本当に読めない男だよ、あんたは」

 

「とにかく、君は戻るのだろう、元の世界に」

 

「まぁね、まだまだ仕事は残っているからね。

それに、ジオウに対しては、特に不安もないしね」

 

そう言いながら、鳴滝は銀色のオーロラを作り出すと、貴利矢は彼と共に、そこを通りぬける。

 

「君の活躍も、これから見させてもらうよ、立花ソウゴ君」

 

鳴滝もその一言を残し、オーロラの中へと消えていく。

 

直後、竜宮は爆発が起き、崩壊する。



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宇宙を掴む友情の手

竜宮から無事に戻ってきたソウゴはそのまま休みという事で少し買い物に出ていた。

 

響達は今日は任務という事で合流する事もできず、そのまま響達に付き添うと思ったがたまには休めと言われた為、仕方なく休日を過ごしていた。

 

「だけど、何もやる事ないな」

 

ソウゴは人生のほとんどを響の為に使っていたこともあってか、自分の事に向ける関心はあまりなく、東京に来たのも新しい調理器具を見に来た程度だった。

 

「やっぱり、別の事でもしていれば良かったかなぁ」

 

そう思いながら、ゆっくりと歩いていたら、近くから何か爆発音が聞こえた。

 

「まさかっ!!」

 

それが何を意味するのか分かったソウゴはすぐに走り出した。

 

そこは東京駅からそれほど遠くない建物で、そこにはアルカノイズと報告にあった錬金術師のカリオストロがいた。

 

「まったく、人の迷惑を考えないでよくやるよ!!」

 

その言葉と共に、仕舞っていたジクウドライバーを腰に巻き、ジオウライドウォッチを取り出す。

 

【ジオウ】

 

「この音はっ!!」

 

「まさか」

 

ジオウライドウォッチの起動音で、戦闘を行っているクリス達はソウゴが駆け付けたことに気付いた。

 

「変身!」

 

【ライダータイム!仮面ライダージオウ!】

 

「ソウゴ!!」

 

「あれが、仮面ライダー!!」

 

その一言と共にジオウは、その手に持ったジカンギレードを銃モードにし、周りにいるアルカノイズを撃ち落としていく。

 

数はそれ程多くはないが、少しでも早く倒さなければ、危険な事は変わりない。

 

「なら使ってみるか」

 

【BLACK】

 

アルカノイズとの戦いの中で、手に入れたライドウォッチの一つであるBLACKライドウォッチを起動させ、そのままジクウドライバーに装填し、回す。

 

【ライダータイム!仮面ライダージオウ!

アーマータイム!~!BLACK!】

 

その音声と共にソウゴはクウガアーマーと似た黒い鎧を身にまとい顔に【ブラック】が刻み込まれたBLACKアーマーとなる。

 

同時にポンっという音と共にウォズが変身した仮面ライダーウォズフューチャリングシノビが現れる。

 

「祝え!全ライダーの力を受け継ぎ、時空を超え、過去と未来をしらしめす時の王者。

その名も仮面ライダージオウBLACKアーマー。

また一つ、ライダーの力が継承した瞬間である!」

 

「えっいつの間に!?」

 

「こいつのこれ、聞くのも結構久しぶりだな」

 

突然現れたウォズに対してステファンは驚き目を見開くが、反対にクリスは呆れながら見つめる。

 

同時にアルカノイズは一斉にジオウに向かって襲い掛かるが、迷いのない動きでジオウはすぐにBLACKライドウォッチに手を伸ばす。

 

【フィニッシュタイム!BLACK!キングストーン!タイムブレーク】

 

「食らえぇ!!」

 

その言葉と共に、ジオウの全身から溢れ出る光がアルカノイズ達だけを消滅し、それ以外はまるで無傷の状態で残っていた。

 

「ちょっと、なんでもありなの!!」

 

あまりの出来事に思わず叫ぶカリオストロ。

 

だが

 

【ライダータイム!仮面ライダーショング!

アーマータイム!~!スーパー1!】

 

「っ!!」

 

突然聞こえた音に、ジオウはすぐに腕を交差させ、攻撃を防御する。

 

「お前は!!」

 

「常盤ソウゴォ!!」

 

仮面ライダーショングが、銀色のアーマーを身に纏った姿で襲い掛かっていた。

 

これまでとは違う特徴的な腕と共にジオウに襲い掛かる。

 

「ぐっ」

 

その細腕からは考えられない攻撃力でジオウを苦しめるも、なんとか攻撃を逸らせながら対応している。

 

「たっくぅ、正義の味方は本当に厄介よねぇ!!」

 

「まさかっ!!」

 

カリオストロが何をしようとしたのか理解したジオウはショングを吹き飛ばし、走り出す。

 

「そらぁそらぁ!」

 

カリオストロが狙った先、それは東京駅だった。

 

駅には未だに避難が終わっていない人がおり、彼らを守る為にソウゴはすぐに攻撃を撃ち落とす。

 

「なるほどなぁ!!」

 

それに気づいたショングはその腕をミサイルに変え、駅へと狙いをさだめる。

 

「っぐっ!!」

 

すぐに止めようと動こうにもカリオストロとショングの両方を止める事ができず、クリスも距離が離れている。

 

「「はあぁ!!」」

 

二人の声が合わさるように攻撃が放たれ、ソウゴはすぐにジクウドライバーへと手を伸ばす。

 

「ソウゴ!!」

 

「我が王!!」

 

これから起きる悲劇を予感させ、クリスとウォズは手を伸ばすが、既に間に合わない程の距離だった。

 

直ぐに来る痛みに覚悟を決めたソウゴだった。

 

だが

 

「逆転チェスト!」

 

「はぁ!?」

 

駅に向けて放たれた攻撃から庇うように前に出ていたソウゴだったが、その前に聞こえた声と共にカリオストロとショングの攻撃は止まり、まるで時間が巻き戻るように二人に襲う。

 

「ちょっ何よ、これ!?」

 

「どうやら、間に合ったようだな」

 

「えっ?」

 

何が起きているのか分からず、ソウゴは振り返ると、そこには蝶をモチーフにしたような青い人間が立っており、その横にはリーゼントが特徴的な青年が立っていた。

 

「あなたは確か!!」

 

「おう、俺は如月弦太朗、元仮面ライダーフォーゼ。

こっちは風田三郎、イナズマンとして、今、平和を守っている俺の自慢の生徒だ」

 

「ジオウ、東京駅の人々は俺達に任せてくれ」

 

「そうしてくれると、助かるぜ!!」

 

先程の攻撃を見ると、カリオストロ達が人質変わりにしている人々への攻撃も不可能になっており、遠慮なく戦える。

 

「ふぅ、おーい、そこにいる二人共」

 

「えっ」

 

「私達!?」

 

弦太朗は一通りの安全を確認した後、二人に向けて大声で叫ぶ。

 

「いつまでも過去に拘っている場合か!!

お前達はそんなに迷っているようだけど、そこにいる子はもうとっくに未来を見て歩いている。

お前達がその調子で良いのかよ」

 

「えっ?」

 

何を言っているのか分からないようにソーニャはステファンを見つめる。

 

「あの人の言う通りだよ。

クリスも姉ちゃんも、過去ばっかり見ている。

変えられない過去じゃなく、未来を見ろ!」

 

その言葉を聞き、ソーニャとクリスは目を見開きながら受け止める。

 

「・・・あぁ、そうだよな。

ここまで発破をかけられて、いつまでも変わらない訳にはいかないよな!」

 

その言葉をきっかけにクリスは立ち上がり、その横にジオウも立つ。

 

「行けるか、クリス」

 

「あぁ」

 

その一言と共にソウゴは手に持ったフォーゼライドウォッチを起動させる。

 

【フォーゼ】

 

その音声と共に、クリスの腰にはフォーゼが使っていた変身アイテム、フォーゼドライバーが現れる。

 

【3・2・1!】

 

「「変身!!」」

 

【ライダータイム!仮面ライダージオウ!

アーマータイム!宇宙を掴め!フォーゼコズミック】

 

その音声と共にジオウは宇宙を思わせる青いフォーゼアーマーを身に纏い、フォーゼコズミックステイツの武器であるパリズンソードをその手に取る。

 

そしてクリスの姿もまた変わっていた。

 

白い装甲に手足には〇✖△□のマークがそれぞれ施されており、オレンジ色のバイザーをしていた。

 

「凄い、フォーゼが二人いるみたいだ」

 

「あぁ、行けぇ!!」

 

「あぁ仮面ライダージオウ、タイマン張らせてもらうぜ!!」

 

「行くぜ!!」

 

弦太朗とイナズマン、二人の声を受け取ると同時に、ソウゴとクリスは互いに手を一瞬合わせると同時に走り出す。

 

「だが、駅を狙わなくてもっ!!」

 

ショングは先程の声の主であるソーニャ達へと目を向けるが、そこにはウォズが立っていた。

 

「我が王が万全に戦う為に支える。

それも私の役目」

 

その言葉と共にウォズはソーニャ達を連れて煙と共に消える。

 

そしてジオウとクリスは背中から出てくるジェット噴射と共に、各々の敵であるカリオストロとショングに向かっていく。

 

「ふんっ、エレキアーム!」

 

【エ・レ・キ】

 

ショングはその腕の色を黄色に変え、パリズンソードとぶつかる。

 

同じ電気を操る力の激突は、周りの地面を切り裂く程の放電を巻き起こしていた。

 

「おらおらぁ!!」

 

「そんなに攻め込んでいると、好きな子に嫌われるわよ」

 

一方、カリオストロと戦っていたクリスは両足に現れたガトリングとミサイルを出しながら、カリオストロに攻め込む。

 

だが、物量で攻め込んでも問題ないように、カリオストロは錬金術によるエネルギーシールドを張りながら、反撃をしていく。

 

「悪いが、とっておきは隠しているもんだよ!!」

 

その言葉と共に両肩のロケットの炎を点火させ、ガトリングを仕舞い、変わりにドリルを出し、カリオストロのエネルギーシールドを突き破る。

 

「嘘でしょ」

 

「これほどの至近距離だったら、張れる隙はないだろ」

 

その一言と共に、両肩のロケットはマグネットキャノンへと変わり、再び現れたガトリングと共に高火力の攻撃がカリオストロに襲い掛かる。

 

「けど、アーシには物足りないわよぉ!」

 

その言葉と共に全ての弾丸を受け止め、その場で爆発させた。

 

「ぐっ」

 

クリスはその爆風と共に吹き飛ばされ、その隙を突くようにカリオストロは拳を振り下ろそうとするが

 

「おらぁ!!」

 

「えっきゃぁ!?」

 

カリオストロの横から飛んできたショングによって、攻撃は阻まれ、吹き飛ばされる。

 

「大丈夫か、クリス」

 

「あぁ、問題ねぇ!!」

 

ショングとの戦いの最中のジオウはクリスの危機を救うと共に手を取り合う。

 

「ちっ邪魔だ!!」

 

「それはこっちの台詞よ」

 

それとは別に互いが同じ敵というだけで、味方ではない二人はすぐにいがみ合うように叫ぶ。

 

その隙は二人にとっては絶好のチャンスだった。

 

【フィニッシュタイム!】

 

「「っ!!」」

 

その音声が何を意味するのか分かった二人は振り向くと、そこには巨大な機械的な弓を構えたクリスがドリルを模した矢を番えていた。