バカと編集者の物語 (茶ピ)
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始まり

新学期の始まりの日、暖かな春の風の中文月学園の校門へとあるいていた。

 

 

六華「学校までの坂がなければ完璧なんだけどなぁ、この学校」

西村「おはよう。黒崎、早いな。」

六華「おはようございます。まぁ初日位はいいかなと、クラス分けも手渡しですから

混雑しそうでしたし。まぁ、クラスはわかってますけどね」

西村「まぁな。それに関しては学園の方針なんでな。俺も西口先生も掛け合ってみたがすまないが駄目だった」

六華「いえ、自分も確認してませんでしたし、回復試験の名目で試験だけは受けれましたんであとは試験召喚戦争で何とかします」

 

 

 

 

 

Fクラス教室前

 

 

六華「わかってはいましたが、想像以上に酷いですねこれは」

 

目の前には廃墟並に隙間だらけの教室があり、卓袱台と座布団が置かれていた。

 

坂本「おお、黒崎かはやⅰ・・・なぜお前がいるんだ、主席候補だっただろう」

六華「北海道の停電に巻き込まれて、試験の日に帰って来れなかったんですよ」

坂本「なるほど。そういや旅行動画上がってたな。まあいい、これは好都合だ」

六華「てことは、やるんですか戦争?」

坂本「そのつもりだ、その為の作戦も考えてある」

六華「私もそのつもりだったので」

 

 

その後吉井くんが蛆虫呼ばわりされたり、自己紹介の途中想定外の姫路さん登場などありつつも遅れてきた担任により自己紹介が進められ最後代表である坂本君の番になった。

 

坂本「Fクラス代表の坂本だ。俺の事は坂本でも代表でも好きに呼んでくれ。早速だが皆に一つ聞きたい」

 

そう言うとクラスの内部を見回していく。

 

ひび割れた窓

 

腐りかけた畳

 

綿の無い座布団

 

坂本「Aクラスは冷暖房完備な上、座席はリクライニングシート

お菓子、ドリンクは食べ飲み放題までついてるらしいが……不満はないか?」

 

 

『おおありじゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ』

 

 

Fクラス男子から、心の奥底からの魂の叫びが木霊した。

 

 

坂本「だろう?俺だってこれには不満しかない」

『学費は安かったが、この設備はあんまりだ』

 

クラス全体から次々と不満の声が上がっていく。

 

坂本「皆の不満はもっともだ。 そこで提案だ、俺たちFクラスはAクラスに対して〈試験召喚戦争〉を仕掛けようと思う」

 

坂本代表は不敵な笑みを浮かべ、戦争への引き金を引いた。

 

クラスからは『勝てるわけがない』『これ以上設備を落とされたくはない』

などの声が一斉に上がった

 

坂本「まぁ待て、皆が言いたいことはもっともだがFクラスには勝つための要素が集まっている、それを今から説明してやる」

 

坂本の言葉を受けいったんクラスが静かになる。

 

坂本「康太。姫路のスカートを覗いてないで無いで前に来い」

土屋「……⁉〈ぶんぶん〉」

 

必死に首を振り否定してるけど手遅れだと思う私じゃないからいいけど。

 

坂本「こいつがあの有名な、寡黙なる性識者〈ムッツリーニ〉だ」

土屋「〈ぶんぶん〉」

 

代表の紹介にクラスが活気を取り戻す

そこから姫路瑞希、木下秀吉と続き吉井明久で一度落とした後

私に回ってきた。

 

坂本「最後に副代表の黒崎六華だ、まぁ説明はいらないだろうが去年の首席でありその成績は本気を出せば学年主任にも匹敵する」

六華「副代表の黒崎です今まで代表が説明したようにこのクラスには勝つための要素が詰まっています、もちろん私も全力を出します。ですので、皆さんの力を貸してください」

 

『おおーーーーーーーーーーーーーーー』

 

坂本「まずはDクラスを征服する、全員ペンをとれ出陣だ!」

 

こうして私たちの戦いの火蓋が切って落とされた

 




初投稿の為、不備等多々あると思いますが、
指摘、感想などいただけると嬉しいです。


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2話

坂本「まずはDクラスを落とす、明久使者として

宣戦布告してきてくれ」

吉井「嫌だよ、下位クラスの使者ってひどい目にあわされるよね」

 

まぁ、でしょうね

 

坂本「安心しろ、そんなのは漫画の中だけだ実際にあるわけないだろ」

 

普通なら騙されるわけ無いんだけど

 

吉井「そうだよね、じゃあ行ってくるよ」

 

騙されるのが、吉井君なんですよね

最近このクラスの1日を動画で上げたら再生回数の自己記録更新できるんじゃないかなぁと思うくらいに

 

 

吉井「騙されたぁ!」

坂本「予想通りだ」

吉井「キサマ、解ってて行かせたな」

坂本「それくらい解らんで代表が務まるか」

吉井「いつか仕返ししてやる」

坂本「とりあえずミーティングをするから、屋上に集まってくれ」

 

 

六華「うーん、いや無理だなぁ

どう頑張っても、計算上守りきれない」

島田「六華。何か悩み事?」

六華「ちょっとね、とりあえず大丈夫」

島田「そお、なら私たちも屋上に行きましょ」

 

 

 

屋上にて

 

坂本「さて、明久宣戦布告はしてきたな」

吉井「うん、午後から開戦て伝えたけど」

島田「なんでDクラスなの?順番に行くならEクラスでしょ」

秀吉「確かに、そうじゃのう」

六華「Eクラスを飛ばすのは、瑞希がいる時点で単純に戦力が上だからでDクラスなのは瑞希だけじゃ確実とは言えないのとこのあとの布石の為」

吉井「でも、六華も居るんだからDクラスにも負けないんじゃない?」

六華「確かにそうなんだけど、私がFクラスに居るのを把握してるのはAクラスだけだから次のBクラスを見据えて私はDクラス戦には不参加の予定なの」

吉井「Bクラス?次はAクラスじゃないの?」

六華「そうBクラス。と言うかAクラスには現状普通の試験召喚戦争じゃ勝てない」

島田「じゃあ、最終目標はBクラスになるってこと?」

六華「ううん、最終的にはAクラスなんだけど戦争の方式を一騎打ちないし5対5の代表戦にするためにBクラスを交渉のカードに使いたいからDの次はBの予定なの」

島田「なるほどね」

六華「その事で代表も含めて相談なんだけどBクラス戦後に設備を交換しない?」

坂本「どう言う事だ?クラスのモチベーション維持の為にも交換はしない予定のはずだろう」

六華「最初はね。だけど仮にAクラスの設備を手に入れてもその後守りようが無いの、勝ったとして逆にAクラスに攻められたら100%負ける。そうなるとまた卓袱台に逆戻りだし、Aに負けた場合卓袱台からミカン箱に落とされる事になるの、せっかくBまでには勝てる戦力を有してるからそれならBの設備を使ってCクラスの設備を確保した上でAクラスとは設備交換はしない条件で戦争をする形が私は最善だと思うの」

坂本「確かに、その後の事は考えてなかったな、しかし設備を交換してAクラス戦に持ち込めるのか?反対意見も出るだろう」

六華「そこは、大丈夫設備交換のタイミングまでは試召戦争のルールに明記されてないから、Aクラス戦後に交換を行う事でAクラス戦までのモチベーションは維持出来るから」

坂本「であれば俺は黒崎に任せようと思うが皆はどうだ?」

島田「私はいいわよ」

秀吉「わしもじゃ」

姫路「私もです」

土屋「問題ない」

吉井「頑張ってね」

六華「ありがとう皆」

坂本「どっちにしろ、次のDクラス戦は負けるわけにはいかないからな絶対に勝つぞ」

 

「「「「おおー!!」」」

 

坂本「そういえば明久、お前が弁当持ちとは珍しいな」

六華「自業自得とはいえ余りにも不憫だから私が作ってるのよ」

坂本「そう言うことか。そうでもなきゃ明久が昼飯を食えるわけが無いからな」

吉井「失礼な、ちゃんと食べてるからね!」

坂本「だってお前の主食って水と塩と油だろう」

吉井「ちゃんと砂糖も食べてるよ」

土屋「それは、食べてるとは言わない」

秀吉「舐めるが正解じゃな」

吉井「皆なんて嫌いだ」

姫路「あの、お弁当作って来ましょうか?」

島田「優しいのね、吉井だけに作ってくるなんて」

姫路「えっと、良ければ皆さんにも」

坂本「俺たちにもか?」

秀吉「無理はするで無いぞ」

姫路「いえ大丈夫です」

六華「なら私も半分引き受けるから半分お願い」

姫路「解りました、頑張ります」

 

瑞希って意外に積極的なのね

 

美波も別に作らなくても、少し何時もより多めに作ってきたら?

 

そうしようかな

 

坂本「そろそろ昼も終わるから戻るぞ」

六華「そうですね、そしてDクラス戦頑張りましょう」

 

 



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3話

Dクラス戦開始

 

六華「遂に、始まりましたね」

坂本「まあ、Dクラスに関しては大丈夫だろう。

確実ではないと言ったが姫路の存在に気付いていない時点で勝ったも同然だ」

六華「勝利に関しては私も心配はしてないけれど、先方舞台が西村先生に連れていかれるのを見て、中堅部隊が逃げないかが少し心配かな」

坂本「確かに、考えられるな」

六華「何か手を打っておく?」

坂本「そうだな。福村ちょっと来てくれ」

福村「なんか用か?」

坂本「ああ、中堅部隊にこのメモの内容を伝えてくれ」

福村「わかった」

六華「そのメモなんて書いてあったの?」

坂本「逃げたらコロスとな、あいつ等ならこれで突撃してくだろう」

 

〈総員突撃しろぉ!!〉

 

六華「予想どうりだね」

坂本「単純な奴らだからな」

六華「そうだ、代表これ」

坂本「メモか?」

六華「戦後対談の内容、作戦上私は出れないから」

坂本「イベント等を除く一年間の停戦、室外機の停止、協定違反時は戦争の開戦時戦力を半分に削った状態で開始する」

六華「その内容で交渉してほしい」

坂本「この半分削るってのはどう言う事だ」

六華「そのまま、開戦時にクラスの半分が強制的に補習室行きになる」

坂本「なるほど、だがDクラスが嫌がらないかこれは」

六華「その可能性もあるけどなんとか組み込んでほしい。Fクラス側は私と瑞希を補習側に入れてもいいから」

坂本「わかった、なんとかしよう」

 

〈ちょっと離しなさいよ、あのバカの頭をかち割ってやらないと気が済まないんだから〉

 

六華「何か問題が発生発生したらしいわね」

坂本「ああ」

 

直後美波が須川君に羽交い締めにされ連れられてきた

 

六華「どうしたの美波?」

島田「聞いてよ、吉井ったら私の事見捨てたのよ!

危うく美春に保健室に連れてかれる所だったんだから」

六華「とりあえず回復試験に回って」

 

須川「坂本。Dクラスが数学教師を呼んでる、吉井から教師に偽情報を流すよう頼まれたんだがいい案はないか?」

坂本「なるほど、それならこう言うのはどうだ?」

須川「それはいいな、直ぐに行ってこよう」

六華「何々、何の話し?」

坂本「今にわかる」

六華「そお?」

 

〈お知らせいたします、船越先生。船越先生。旧校舎裏で吉井明久君がお待ちです、生徒と教師の壁を越えた男女の話があるそうです大至急お越しください〉

 

六華「えーと。ドンマイ明久君」

坂本「さて、そろそろ授業も終わる頃だし部隊を回収して勝負を決めに行くか」

六華「なら私は先に帰るから後はお願いしますね」

坂本「ああ、任せとけ」

 

 

 

自宅隣配信スタジオ

 

六華「初日からなんと言うか、濃い1日だったわ

Dクラスに関しては代表が上手いことやってくれるのを信じるしかないし、晩御飯と明日のお弁当の準備も終ってるからと言っても今日は生放送の予定も撮影の予定も無いのよね」

 

そんな感じでご飯までの時間をどうしようか悩んでいると

 

〈ピンポーン〉

 

??「黒華、いるー?」

六華「はーい、開いてまーす」

??「ごめんねー、突然来ちゃって」

六華「大丈夫!それにしてもどうしたの姫香?北海道に住んでるのに大丈夫なの学校?」

姫香「大丈夫!私は文月に編入したから」

六華「へーふみづ・・・・本当に?」

姫香「うん」

六華「なんでまた、全然知らなかった」

姫香「この間の北海道旅行の撮影の時に話を聞いたじゃない、それで気になってで来ちゃった」

六華「すごい行動力と言うかなんと言うか・・・

まぁいいや、所でクラスは?」

姫香「Fクラスよ」

六華「いやいや、姫香って進学校の学年5番以内にはいたよね?」

姫香「そりゃあ黒華と一緒のクラスでってお願いしたから」

六華「それは嬉しいけど、所で家は?」

姫香「今考え中」

六華「なら家に住む?ここファミリータイプの部屋になってるし

撮影用とかで二部屋借りてるし」

姫香「ぜひお願いします!!」

六華「なら、ご飯にして少し早めに寝ちゃおう、クラスの事とかは明日学校で説明するから」

姫香「了解!それでは、末長くよろしくお願いいたします」

六華「末長くはおかしくない‼️」

 

どうやら当分落ち着いた学校生活はやってこないらしい。




六華「唐突に新キャラ入れて大丈夫なの?」

作者「大丈夫だ!問題ない」

六華「ならいいんですが」

作者、六華「今後とも、よろしくお願いいたします」


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4話

文月学園屋上

 

姫香「流石に早くない?まだ6時だよ」

六華「大丈夫、それに姫香だってこのあと職員室に行かなきゃならないんだし私もCクラスとの交渉があるから早めにこの話を纏めたいんだよね」

姫香「まぁ、そこら辺は任せるし六華なら大丈夫だろうけど、土屋君だっけ?の方は大丈夫なの?」

六華「大丈夫!土屋君も伊達にムッツリーニなんて呼ばれてないよ

それに、お互いに利のある話だし」

姫香「ムッツリーニ?ああ、それでムッツリ商会なんだ」

六華「そう。ん、来たみたいね」

土屋「すまない、遅くなった」

六華「そんなに待ってないよ、早速だけど本題に入ってもいい?」

土屋「ああ」

六華「メールでも送ったように、話ってのは水姫作品の委託販売の件ね、先ず紹介すると私の隣に要るのが水瀬姫香、水姫作品の作者なの」

土屋「それで」

六華「今までは、編集、製本を担当してた私がその一部をムッツリ商会に卸してたけど、姫香が文月に来て私の家に住んでるから一部じゃなく正式に委託したいなぁとね」

姫香「私からもお願いしたいな、私の重要な収入源だからさ」

土屋「なるほど、値段は?」

六華「卸値は今まで通り、売値は一任」

土屋「わかった、よろしく頼む」

姫香「ありがと、土屋君」

土屋「気にするな、水姫には稼がせてもらってる」

六華「契約完了ね、まぁ、私も利用させてもらってるし此方からもよろしくね、商品と機材については何時でも相談してね」

土屋「助かる」

六華「それじゃあ、姫香もそろそろ時間だし、また教室で」

土屋「ああ」

 

 

 

 

 

Fクラス

 

六華「おはよう、代表。昨日はどうだった?」

坂本「多少渋ってたが何とかはなった」

六華「それは良かった!予想外の新戦力もいるしBクラス戦も大丈夫そうね」

坂本「新戦力ってどう言う事だ?」

六華「今日から1人Fクラスに入って来るの、私のサークル仲間でね私の話を聞いて気になったから来ちゃったって」

坂本「すごい行動力だなそいつは、というかサークルってなんだ?」

六華「聞いたことはあるんじゃないかな?サークル水姫って割と有名かなって思ってるけど」

坂本「はぁ、水姫ったらあの水姫作品の水姫か?」

六華「そう、それ。まぁ私は編集と製本担当だけどね」

坂本「それでも十分凄いだろ、てかサークル仲間ってのはまさか」

六華「うん、作者の水瀬姫香」

坂本「これは、いろんな意味で荒れるんじゃないか、レイヤー集団としても有名だっただろう水姫って」

六華「そんなかな?まぁちょっとコスプレ写真集がその年一番売れたアイドルの写真集の3倍の売り上げ立ったくらいで」

坂本「自覚をしろ!それは凄いことだ」

六華「まぁ、そっちに関してはさっき作品の委託販売の依頼と一緒に土屋君にお願いしといたから、報酬付きで」

坂本「ムッツリーニなら安心か取り合えず」

六華「とにかくこれでCクラスとの交渉が不発になった時の保険が出来たから、より一層流れが来てるわね」

坂本「ああ、とにかくCクラスに関しては黒崎に委ねるからな頼んだぞ」

六華「任せなさい。お昼に時間貰ってるからお弁当を代表に渡しておくから皆で食べて」

坂本「おお、そうだったな。すまん忘れてたわ」

六華「とにかくお願いね、後姫香も連れてってあげて」

 

 

 

 

昼休みCクラス

 

六華「ごめんね、遅くなって」

友香「いいえ、大丈夫よ。それよりどうしたのよお昼に時間が欲しいなんて」

六華「うん・・・私たちFクラスと協定を結んでほしい」

友香「え・・・・・AじゃなくF?」

六華「うん、Fクラス試験受けれなくてね」

友香「なるほどね、ちょっとびっくりしたわ、えっと協定よね?

内容は?」

六華「一年間の停戦と違反時は戦力を半分にして戦争を戦う、対価としてAクラス戦後にBクラスの設備と根本君と別れる手助け」

友香「ええいいわ、その内容で」

六華「あら、ずいぶんあっさりと」

友香「そもそも六華とは敵対したくないし、Bクラスの設備をリスク無しで貰えるなら、断る理由はないわ」

六華「私が言うのも何だけど、Fが勝つと思ってるの」

友香「姫路さんに貴女がいるのよ?根本に勝ち目が有るとは思えないわ」

六華「ありがと、あの根本君だからこそ何をしてくるか分からないからこの協定をどうしても結びたかったの!」

友香「良いのよ、とにかく頑張ってね」

 



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