まんがタイムきらら×遊戯王 神と悪魔のラグナロク (SOD)
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序章 神と悪魔の第一手

マンガタイムきらら作品は殆どアニメ視聴だけのにわかです。
面白いと良いなー

あと、今回デュエルはクソデッキばっかでヤるのでセオリーとか無いです。
エンドサイクとかありません。だってデュエルすんのきららヒロインだもの。普段ゲームする人殆どいないもの!


この関係は一枚のカードのようだ。

出会いと別れは表裏一体で、ソレを覆す術はない。

カードの表と裏で決して混ざり合わない2つの事象は、それでも離れること無く。

まどかマギカの主人公二人は、繰り返される無情の結果の末に道を違えた。

 

ほむら「まどか…!行かないで…!」

 

別離は互いに平等で、互いが互いを喪失する。

 

まどか「…………。」

 

だが、ひとつだけこの両者の間で違うものは。

 

 

 

まどか「ごめんね…私、みんなを迎えに行かないと…」

 

 

 

ほむら「まどかぁーーー!!!!」

 

 

 

その別れの、未練の差だった。

 

残された少女は、失った少女の代替に、彼女の願いを護ることを。

 

旅立った少女は、絶望に染まる同胞の呪いを一身に受け止め浄化する『円環の理』へ。

 

二人の未来もまた、背中合わせの裏表になる。

 

 

いずれ悪魔に身を堕とし、神と共にあることを願う少女は、この時はまだーー『魔法少女』だ。

 

 

 

 

所変わり、都会の街中。

ゲーム制作会社『株式会社イーグルジャンプ』の作業スペース。

NEW GAME!の主人公、涼風青葉は、昼休みを利用して、友人の桜ねねと遊戯王カードゲームをプレイしていた。

 

青葉「ドロー。モンスターカード。

『熱血指導王ジャイアントレーナー』の効果でねねっちに800ポイントのダメージ!」

 

ねね「クラウハッピャクノダメージヲ!!」

 

ねねLP0

 

 

青葉「遊戯王って初めてやってみたけど、面白いね!

いろんなモンスターや、魔法カード。罠カードで攻撃したり守ったり。データを入力しなくても誰でも遊べるし」

 

ねね「うう~こんなに攻撃力高いモンスターいっぱいなのに負けたーー!!」

 

青葉「モンスターの攻撃力が低くてもちゃんと勝てるのようになってるのは、良いところだと思うよ。ねねっち」

 

ねね「うう……このゲーム、せっかくの攻撃力が高くてもモンスター同士で戦うことが少なくてなんか悔しいよ~!」

 

青葉「そうだね。少し工夫が無いと、すぐにモンスターは破壊されちゃうみたいだしね。」

 

ねね「うう………いつかちゃんと活躍できると信じて…っ!!」

 

ねねはシートに置かれた自身のカードを大事そうにケースにしまう。

そろそろ昼休みも終わりの時間だ。青葉は社内の時計に目をやると、自分もデッキをケースにしまう。

 

青葉「42,43,44。うん。全部揃ってるっと。」

 

ねね「39,40。っと。私もデッキは全部揃ってるよ。」

 

青葉「それじゃあ、午後からもお仕事がんばるぞい!」

 

ねね「がんばるぞい!」

 

 

二人が笑顔で向き合い、お互いに自分の仕事に戻ろうとしたとき、大きな衝突音が響く。

 

 

青葉・ねね「きゃあっ!??」

 

すると、今度は複数の落下物の音がして、更に悲鳴が上がる。

 

ねね「え?!何今の物凄い音!?」

青葉「行ってみよう!!」

 

ただ事では無い騒音に会社を飛び出した二人の前に広がった光景は、崩落した建物と、瓦礫。それに押しつぶされた何かの手。あちこちに飛び散った、赤い液体。

 

 

ねね「……………え……」

 

青葉「なに…これ……!?」

 

 

目の前の光景に腰を抜かしてへたり込む二人。

 

青葉「な……なんでこんな……み、みんなは…」

 

ねね「あ……あお、っち…あおっち!!」

 

青葉「な、なに?」

 

ねね「あ、あれ。空が………変」

 

青葉「空…?」

 

青葉が上を見上げる。

空はゆらゆらと境界が不確かな安定しない色彩をしていた。

赤、黒、黄緑、青、藍色、黄色、灰色、紫。様々な色が混ざり合い、全てを飲み込み確立を許さない。

 

もはや空と呼ぶのも躊躇う、混色の反射が連続する泥のようだった。

 

青葉「…………」

 

ねね「あ、あおっち。この空なんだろう?もしかして世界の終わり!?」

 

青葉「そ、そんなことあるわけが……」

 

 

「うわああああああーーーー!!!!!」

 

 

断末魔が上がった。

 

青葉が声がした方をふり向くと視界が真っ黒に染まる。

 

 

青葉「きゃあっ!??何!?なんなの!?何にも見えない!!!嫌!!ねねっち!!助けて!!!」

 

 

叫べど、親友の声は聞こえない。

恐怖で感覚が支配されていく。心が絶望に染まっていく。

 

 

青葉「いや……嫌……っっ!!

誰か助けてーー!!!」

 

 

「もう大丈夫ですよ。」

 

 

青葉「え……」

 

 

何も聞こえなかった耳に、優しい少女の声が届く。

 

「ほら、聴こえるでしょう?私の声。

すぐに目も見えます。」

 

温かな光を感じ、次第に青葉の目が見えてくる。

 

青葉「だれ……?」

 

声の主を探して、辺りを探す。すると

 

濁った空を浄化するように、桃色の長い髪の毛の少女が、飛んでいた。

 

手に持った弓矢を構え、空に向けて光の矢を放つと、矢は泥のような空を貫き、複数に分かれ雨のように地面に降り注いだ。

 

その1つが青葉の手に届き、薄紫のソウルジェムへ変わった。

 

「………見つかった……私の適合者が……」

 

青葉「温かい……。」

 

「それは、私たちの罪の証です……」

 

 

青葉「罪……ですか??」

 

「はい。もうすぐ、この世界も絶望の泥に飲み込まれて、1つの世界に作り替えられてしまう。

もし、貴女がそれを止めたいと思ってくれるのなら、それを使って下さい。

 

 

本当は…………こんなことしたくなかったけど。

このままじゃ、ほむらちゃんが………」

 

青葉「ほむらちゃん?」

 

「ーーっっ!!…ごめんなさい。もう時間が…!」

 

青葉「きゃっ!?眩しい!!」

 

 

 

 

ーーお願いします。

どうか力を貸して下さい。

 

今あなた()()の持つソウルジェムは、戦うための唯一の方法!!!!

 

 

 

 

 

 

青葉の光でくらんだ視界が回復すると、そこは荒廃したマチだった…………。

 

 

 

 

 




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序章 神と悪魔の第一手 Ⅱ

ええ。ええ。やっぱりデュエルまでは長いです。

つい書き込みすぎてしまう。


キラキラ輝く夜空を学校の屋上から眺める小さな少女が1人。明日になれば、この学校を()()しなければならない。その事実に後ろ髪を引かれ、少女は屋上に来ていた。

雷が落ちて電力の供給はコレまで通りには行かなくなってしまった。

 

「あしたは卒業式だよ……めぐねえ。」

 

少女が、もう隣には()()()()恩師に語りかけていると、空から大量の光が降り注ぐのが見えた。

 

「うわぁ~綺麗!流れ星がたくさん!!」

 

その1つが、少女に落ちたことで、この舞台。

がっこうぐらし!の運命が、変わり始めたのだった……。

 

 

 

 

NEWGAMEの舞台で青葉が桃色の少女と邂逅を果たした後、『学園生活部』の4人の少女達は()()()()で車に乗って進んでいた。

 

くるみ「どこまで進んでも、変わんないな……」

 

くるみが呟いたのは、ドコまでも続くガードレールやコーナーのことでは無い。

その横で時々見かける、人で無くなったモノについてだ。

彼女たちは、突如起きたパンデミックで、学校の友達や仲間、先輩後輩の殆どを一度に失った……いや、ゾンビにされた。

原因が分からないまま学校での籠城を余儀なくされた少女達だったが、暮らしていた学校が焼けてしまい、パンデミックの原因究明の一助になるとある大学へ向かう過程を、卒業旅行と呼ぶことにした。

 

みーくん「そうですね……私たち以外の人が、まだ残っているといいんでけど」

 

りーさん「そうね……世界中に私たちしかいないわけじゃないとは思うけど……」

 

 

皆が横目で、一番小柄なピンクの髪の少女を見る。

 

 

ゆき「…………。」

 

 

丈槍祐紀(たけやゆき)。小学生と見紛う小柄な少女。

性格も元気な子どもそのもので、人懐っこく、表情もコロコロ変わる、愛される少女………なのだが…。

 

 

みーくん「あの、先輩。さっきからずっと静かですけど、具合が悪いんですか?」

 

 

隣に座る一年下の後輩、直樹美紀が心配そうに声をかける。

その声に反応して、窓の外を眺めていたゆきは、美紀に向き直った。

 

 

ゆき「ううん。私は元気だよ。ありがとう、みーくん。」

 

落ち着いた雰囲気で、しかしいつもの通りに笑うゆき。

違和感はあるが、やはりその声も、表情も、愛称もいつもの通り。

違和感があるのに自分の中で説明出来ない先輩に

 

みーくん「…………みーくんは、止めて下さい。」

 

あだ名を咎めることしか出来なかった美紀の目の前で、唐突にゆきが表情を変えた。

 

ゆき「くるみちゃん。車を止めて。」

 

くるみ「ん~?何だトイレか?」

 

ゆき「地震が来るんだよ。このまま走ってたらみんな死んじゃうって」

 

くるみ「は?」

 

りーさん「え!?」

 

みーくん「せ…先輩…??もしかしてまた先生の幻覚が……?」

 

 

ゆき「ーー信じて!!!」

 

 

真剣な目線が、バックミラー越しにぐるみの瞳を射抜く。

 

くるみ「…………。」

 

その表情にただ事では無いと感じ、くるみはブレーキを踏み、サイドブレーキを引いた。

 

するとゆきは、すぐに車からおりる。

 

 

ゆき「みんな!!こっちに来て!こっちこっち!屈んで」

 

 

何故か道のど真ん中に集められ、荷物で頭を庇って屈む姿勢を取る。

 

 

その直後、巨大な地震が起きた。

 

みーくん「じ、地震!?」

くるみ「で、デカいぞ!!」

りーさん「っっっ!??」

ゆき「動いちゃダメだよ!大きな岩が降ってくるから!!」

くるみ「何でそんなこと分かるんだよ!?」

 

ゆきの宣言通り、彼女たちの居る場所スレスレに巨岩がいくつも落ちてくる。

地震の影響で土砂が崩れ、道が見る見る砂に埋まっていく。

下の方に建っている民家は完全に潰れている。

 

くるみ「くっ、くそっ!!」

りーさん「きゃあああああーー!!!」

みーくん「せ、先輩っ!!」

 

あまりの恐怖に、美紀がゆきにしがみつく。

 

ゆき「みーくん。ヨシヨシ。大丈夫だよ……もうすぐ終わるからね」

 

みーくん「せ、先輩……??」

 

これだけの災害に直撃されながら、ゆきだけは平静そのものだった。

 

そして、ゆきの言ったとおりに、地震は治まっていった。

 

 

ゆき「………………。」

 

美紀が落ち着いたのを見てゆっくりと立ち上がり、周囲を見渡す。

 

土砂は、4人の居る位置だけを完全に避けていた。

 

ゆき「……………やっぱり、本当なんだね…………」

 

ポツリと呟いて自分の髪留めに触れる。

クマの髪留めの上の、それまで付けていなかった犬の髪留めに。

 

くるみ「いったい、どうなってるんだよ……」

 

りーさん「生きてる……?私達生きてるの…??」

 

みーくん「……ハァ。ハァ…。」

 

 

土砂の恐怖に精神的に追い詰められた三人は既に限界に達している。

だが……

 

 

「オオオオオ………!!!!」

「ヴァアアアア……!!!!」

 

追い討ちをかけるように、ゾンビが二体、現れた。

 

みーくん「う、うそ……なんで!?さっきまであんなに土砂が流れてきてたのに、何で急にゾンビが現れるの!?」

 

くるみ「車も土砂で埋まっちまった……マズいぞ」

 

りーさん「ああ……あああああ……!!!!」

 

現状、くるみの愛用するスコップ以外にはゾンビに対する攻撃手段が無い。敵は二体。

 

それも、一体だけでも後ろからの不意打ちで倒すのがセオリーの相手に、正面から二体。これは絶望的な状況だ。

 

 

ゆき「みんな!頑張って!!もう少しだよ!!」

 

くるみ「もう少し?何がだ?」

 

ゆき「もう少しで、来るの。

私たちの仲間が、来てくれるの。だから逃げて!!諦めないで!!

まだ私達はここにいる!!ここにはまだ、希望があるの!!」

 

くるみ「仲間……さっきからお前は何を言ってるんだよ!?」

 

みーくん「くるみ先輩!!どっちにしたってこのままじゃみんな噛まれます!まずは逃げましょう!!」

 

ゆき「りーさん!逃げるよ!!」

 

りーさん「あ……ああ……!!」

 

みーくん「先輩、手伝います。2人で運びましょう!!

くるみ先輩!サポートお願いします!」

 

くるみ「ああ、分かった!」

 

 

ゆき(助けが来るまで……なんとか持って、りーさん!!)

 

 




次回はごちうさ次元


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序章 神と悪魔の第一手 Ⅲ

現在の出演枠は
まど☆マギ
がっこうぐらし!
NEW GAME!
ごちうさ
の四枠ですが、その中の十代のキャラの中で出てきます。
基本的にどの枠も全キャラが出てくることはありません。
だって話纏まらないもの………


一応頭の中で

きんモザ、けいおん、ゆるキャン△、ブレンド・S、ひだまりスケッチのキャラを出せないか考えてます。が

ほむほむサイド。即ち悪魔サイドのキャラとしても出さなきゃならないので、場合によってはアンチに見えるかも知れません。 
だが敢えて言おう!!好きなキャラ以外は出せません!!つまりそういうことなんです!!と


ご注文はうさぎですか?の舞台にて。

保登心愛(ほとここあ)は、夢を視ている。

時刻はまだ一時。お昼だ。

 

ご飯を食べて眠くなったココアは、アンゴルウサギのティッピーをもふもふのマクラにして、下宿先の喫茶ラビットハウスの机で安らかに眠っていた。

 

 

(そこ)は楽しいおとぎの国。ウサギは二足歩行で歩いていて、楽器を使ってパレードをしている。

なんて素敵で平和な夢だろうか。

辺りを見回していたアルティメットまどかこと、鹿目まどかは、楽しい気持ちになっていた。

 

 

ココア「いらっしゃいませ。喫茶ラビットハウスーーじゃなかった。コホン。私の夢へようこそ。

貴女は魔法少女さんかな?」

 

自分の夢の中に誰かがいることに怒りもせず、ココアは桃色の少女を受け入れる。

 

まどか「はい。初めまして。私、まどかって言います。鹿目まどかです。とつぜんあなたの夢にお邪魔しちゃってごめんなさい。」

 

ココア「謝らなくってもいいんだよ~初めまして。私の名前は保登ココアだよ。

お姉ちゃんって呼んでね!」

 

まどか「お、お姉ちゃん…ですか?」

 

ココア「うん!お姉ちゃんって呼んで!」

 

まどか「お、お姉ちゃん……」

 

ココア「わぁ~い!妹がまた増えた~!」

 

純粋な笑顔を浮かべ、手放しで喜ぶココアを見て、まどかも自然に笑った。

 

まどか「…………ココアさん。私、貴女にお願いしたいことがあってきました」

 

ココア「ええ…もうお姉ちゃんって呼んでくれないの…?」

 

まどか「え、えっと……『お姉ちゃん』にお願いしたいことがあってきました。」

 

ココア「お姉ちゃんに何でも言ってね!」

 

 

まどか(なんだか騙してるみたいで悪い気がするよ……)

 

 

ココアの能天気振りにこれから話す内容の重さに自分で潰されそうになりながら、まどかは語り始める。

 

仲間の魔法少女のことを。今自分のために友達が悪魔になっていること。

 

そして、このまま放っておくと、この世界が危ないと言うことを。

 

 

まどか「今この瞬間も、幾つかの舞台で危険に直面している人たちもいます。

お願いします。その人達と力を合わせて、戦って欲しいんです。

本当は私がやらなきゃいけないことなんですけど、今の私1人じゃ、ほむらちゃんは止められないんです……!お願いします!!」

 

差し出されたまどかの掌には、ピンク色のソウルジェムがあった。

 

ココア「分かったよ。まどかちゃん。」

 

説明を全て聞き終わったココアは、ソウルジェムを手に取り、まどかに即答した。

 

まどか「良いんですか?その…とっても危ないんですよ?」

 

ココアは迷い無くバッと腕を捲り、ハシッと腕を掴んで言う。

 

 

 

ココア「お姉ちゃんに任せなさい!」

 

 

 

そう言うと、現実のココアが、自分の声で目を覚ました。

 

 

の開店準備をしていたマスターの娘香風智乃(かふうチノ)が非難の目でココアを見ていた。

 

チノ「…………いきなり大声出さないで下さい。ココアさん」

 

ココア「あれ?チノちゃん。さっきの夢はーーあ。」

 

右手には、先ほどまどかから受け取ったジュエルシードが握られていた。

 

リゼ「お~い、チノ。もうそろそろココアを起こして……ってもう起きてるのか。珍しいな。」

 

手々座理世(ててざリゼ)。ココアの1つ年上の少女が、更衣室から顔を出した。

 

ココアは、チノとリゼの手を掴む。

 

ココア「良し!!行くよ、チノちゃん。リゼちゃん。」

 

 

リゼ・チノ「何処へ(だ)ですか!!??」

 

 

ココア「まどかちゃんを助けにだよ!」

 

チノの手と一緒に握ったソウルジェムが輝き出す。

 

チノ「……ななな何なんですか!?何か光ってるんですけど!?ココアさん??」

 

リゼ「おいココア!いつまでも寝ぼけてないで目を覚ませ!」

 

 

ココア「困っている仲間達の所へ!!ワープ!!!」

 

リゼ・チノ「人の話を聞(け)いてください!!!!」

 

 

ピンク色の光に包まれて、三人の少女達はラビットハウスから姿を消した。

 

 

 

 

 

がっこうぐらしの舞台。

 

土砂で移動が阻害され、どうにか逃げている学校生活部の少女達だが、追われる者の恐怖と恐慌寸前のりーさんをサポートするとで、気力が限界に近づいていた。

 

くるみ「ゼェ…ゼェ……うりやぁっ!!」

 

 

くるみが殿(しんがり)でどうにかスコップと土砂で少しでゾンビを牽制しているが、そもそも精神的疲労も、怪我のデメリットも感じないゾンビ相手には、焼け石に水だ。

更にくるみは病み上がり。万全とはほど遠い状態。

 

くるみ(このままじゃみんな噛まれて、奴らの仲間入りだ……)

 

 

 

ーーもう少しで、来るの。

私たちの仲間が、来てくれるの。だから逃げて!!諦めないで!!

まだ私達はここにいる!!ここにはまだ、希望があるの!!

 

 

 

くるみ(本当に来るのか…?ゆき…)

 

 

 

くるみの気力は限界に近い。

 

 

りーさん「きゃあっ!?」

 

ゆき「りーさん!」

 

くるみ「どうした!?」

 

ゆき「りーさんが転んだの!りーさん大丈夫!?」

 

りーさん「あ……足が…痛っっ!」

 

 

転んだ場所が悪く、りーさんは足に大きな怪我をしてしまう……。

 

 

りーさん「も……もうダメ……っっ!!もう……もう嫌っっ!!!」

 

ゆき「りーさん。落ち着いて。もう少しだから!」

 

 

りーさん「もう少しって何!?何が来るの!?

何でそんなこと知ってるの!?何が分かるのよ!!」

 

とうとう癇癪を起こした悠里を、ゆきは抱きしめながら宥める。

 

ゆき「もうすぐ、一緒に戦ってくれる希望(なかま)が来てくれるよ!!あと少しなの……お願い!頑張ってりーさん!!」

 

ゆきが悠里を何とか立ち上がらせようと励まし、美紀が何とか身体を支えようとする。

 

みーくん「立ってください!生きたまま食べられますよ!?」

 

りーさん「もう嫌よ!いつまでビクビクしてなきゃいけないの!?わたし、もう耐えられない!!!!」

 

 

くるみ「ゆき!美紀!私が時間を稼ぐから、早くりーさんを!!」

 

 

すぐ近くまで迫るゾンビを前に、戦う決心を付けたくるみは、愛用のスコップでゾンビの一体の首にフルスイングで攻撃した。

 

 

だが……。

 

 

ぐるみ「ぐあっ!??」

 

スコップの鋭利な腹で殴ったはずの首には傷1つ付かず、さらにくるみは自身のフルスイングの衝撃をモロに手首に受けてスコップを手放してしまった。

  

くるみ「な、何だ今の……!?まるで巨大な岩でも殴ったみたいだ……ぐっ……!!」

 

 

衝撃で握力を著しく低下させてしまった今のくるみは、スコップを持ち直すどころか、マトモに腕を上げることすら出来ない。

ゾンビは無情にも、そんなくるみに容赦なく襲いかかる。

 

ゾンビA「オオオオオ………!!!!」

 

くるみ「ぐっ…来るなあッ!!」

 

後退したいが、後ろには癇癪を起こして動こうとしない悠里。

このまま逃げれば襲われるのは確定的に明らかで、くるみ足で蹴って牽制するしか出来ない。

 

みーくん「先輩!私も戦います!!」

 

そんな、状況を見かねた美紀は、優先順位を切り替えて悠里の移動からゾンビとの戦闘にシフトした。

 

くるみ「気を付けろ!!こいつら岩みたいに硬い!!

迂闊に殴ると怪我するぞ!」

 

みーくん「このっ!!」

 

叩いてダメなら刺してみる。スコップを拾い上げて鼻先に向けて突きを撃つ。が、全く通らない。

あらかじめスコップの棒の部分だけを持って刺したため、衝撃は最小限で済んだものの、事態は全く好転しない。

 

みーくん「足っ!!」

 

屈みながら撃ってみるが、先ほどより衝撃が強いだけで、ビクともしない。

 

みーくん「いったいどうなってるの!?腐敗が進んでるハズの身体が、こんなに硬いハズ無いのに」

 

くるみ「ぐっ……!!このっ!!離れろ!!」

 

みーくん「ひっ…!?」

 

 

抵抗が全く実を結ばす、次第に2人はゾンビに肉迫され、組み伏せられる寸前まで追い詰められた。

 

 

りーさん「ああ……もう、みんなおしまいよ………」

 

くるみ「くっ……そぉ……!!」

 

みーくん「嫌……止めて……!!」

 

 

その場の全員が希望を失いかけた、その時だった。

 

 

ゆき「みんな、もう大丈夫だよ……!!」

 

 

 

ゆきの安堵の声がして、美紀とくるみを組み伏せたゾンビは、白いモフモフした何かに弾かれていった。

 

 

ゾンビA・B「「オオオオオ………!!!!??」」

 

 

くるみ「え!?な、何だ今の!?毛玉?!」

 

みーくん「わ、綿みたいな何かがゾンビを弾いた……!?」

 

りーさん「え……???」

 

 

何が起こったのかまるで理解が出来ないままの三人の耳に、白いモフモフから声が届く。

 

 

 

「ふわぁ~まさかこんなにスピードが出てくるなんて思わなかったよー」

 

「…………うっぷ(嘔吐く声)」

 

「何だ……何なんだ今のは……私は夢を見ているのか!??ティッピーに乗って空を飛んでいたなんて……!!」

 

 

すとっ、と誰かが降りてくる。

 

 

「見たところ私たちのいたところと、あんまり違いは無いみたいだけど、ここはもう別の舞台なのかな?」

 

ふわりとした柔らかな髪。整ったお淑やかさと愛らしさを兼ね備えた顔立ち。ピンクを基調とした清潔感と可愛さを感じさせる制服を身につけた少女が、ゾンビに襲われていた2人に気付く。

 

「……あ!もしかして貴女たちがまどかちゃんが言ってたピンチの仲間たちかな?」

 

くるみ「ピンチの……」

 

みーくん「仲間たち……?」

 

 

 

ココア「うん。お待たせ!私はココア。

貴女たちを、助けに来たよ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




さっそく2名の方にお気に入りを頂きました。ありがとうございます。


次回はいよいよデュエル回書ける……いつもいつもデュエルになると更新止まるジンクスをここで解消するんだ!!
ついでによく見ると全くキャラクター掴めてないクソ雑魚ナメクジの頭も遊戯王パワーで誤魔化すんだ!!



あと感想ください。
自分で書いてて面白いのかどうか分からなくなってくるのです……


※追記、ソウルジェムをジュエルシードと誤解してました。
なのはじゃん……


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序章 神と悪魔の第一手 Ⅳ

デュエルパートと言ったな。あれは嘘だ。


フワフワと揺蕩う綿毛を背景に降り立った少女は、1秒先の絶望に対峙していた少女たちの危機を救った。

 

 

ココア「こんにちは。わたしはココア。妹のまどかちゃんに頼まれて、みんなを助けに来たよ!」

 

みーくん・くるみ・りーさん「だれ??」

 

ゆき「ありがとう、ココアちゃん。グッドタイミングだったよ~」

 

ココア「わぁ、アナタがゆきちゃんだね!初めまして~!」

 

ゆき「初めまして!ゆきです」

 

初対面の2人は、既知の友人に出会ったかのように笑い合い、その他の全員は、訳が分からないまま成り行きを見守っていた。

 

チノ「いったいここは何処なんでしょうか……?

さっきまでラビットハウスにいたはずなのに」

 

リゼ「わ、分からん……」

 

リゼ(だが、何故かここは戦場のニオイが強い……警戒しておく必要があるな……)

 

 

 

 

ゾンビA「ウウウ………アアアアアア………」

 

 

ココア「…………そっか。まどかちゃんから聞いてた“魔獣“と、あなたたちは違う人たちなんだね……」

 

 

辛うじて人の形を保っていた動く屍達を一瞥すると、ココアは悲しそうな表情で見つめ直した。

 

リゼ「ココア……??」

 

普段からは想像もつかない表情に戸惑うリゼは、理屈も分からず、チノの視界を塞ぐように抱きしめる。

 

 

一瞬。全員の視界がブレて重なる。

 

 

「オカシイわね……何故私とまどか以外に、舞台を移動している者が居るのかしら?」

 

 

突然、誰も居なかったゾンビの真横に、黒い少女が現れた。

 

 

「…………。」

 

 

フワリと黒髪を掻き上げ、飲まれそうな狂気を宿した瞳が、その場の全員を射抜き、恐怖に染め上げる。

 

 

ココア「あなたが、まどかちゃんの言っていた暁美ほむらちゃんだね」

 

ゆき「黒い長い髪の毛。そして、魔法少女の服。まどかちゃんに聞いた通りだね。」

 

 

ほむら「………………まどかに……ああ、だから舞台を渡り歩けるのね。

だったら……」

 

手のひらに黒い光が生まれ、魔女のタマゴ。“グリーフシード“が生まれる。

 

 

ゆき「ーーあれは……!!!」

 

 

ゆきは、そのグリーフシードに強く反応を示し、ほむらがグリーフシードを横に居た屍にかざす。

 

ゆき「あんな悲しいものがあるなんて……」

 

ほむら「さあ……穢れを吸って生まれなさい。記憶の魔女」

 

 

ゆき「ーーココアちゃん!みんなを逃がして!!」

ココア「うん!みんな、ティッピー二号に乗って!!」

 

チノ「またアレに乗るんですか!?あとその名前は止めて下さいココアさん!」

リゼ「急げ!あの黒い女、何か危険だ!そこの三人も早く!」

 

みーくん「こ、今度は一体何!?」

 

くるみ「いいから乗ろう!!りーさん抱えろ!」

 

リゼ「手を貸そう!キミは先に乗ってくれ!」

 

みーくん「わ、分かりました。」

 

 

屍に翳されたグリーフシードが脈を打ち始め、ドクン、ドクンと音が鳴る。

 

ドクンーー!ドクンーー!!ドクンーーーー!!!

 

徐々に強くなる脈音に連れて屍の肉が朽ちてはげ落ち、骨は露出して、腐敗した臓器がむき出しになる。

 

 

ゆき「…………止められないんだ。こんなことになっても……」

 

凄惨な光景から目を逸らさず、ゆきは朽ちていく屍の顛末を見届ける。

 

 

みーくん「ゆき先輩!!何してるんですか!早く乗って下さい!!」

 

 

パチン。

ゆきは新しく付けた犬の髪留めを外して腕を伸ばす。

 

ゆき「…………。」

 

みーくん「ゆき先輩?どうしたんですか!?ゆき先輩!!」

 

ゆき「…………。」

 

みーくん「ゆき先輩っっ!!」

 

 

 

グリーフシードで屍の穢れを吸収するほむらを見据えたまま微動だにしないゆきに、ココアは一言告げる。

 

 

 

ココア「後でね、ゆきちゃん。」

 

ゆき「うん。みーくん達をよろしくね…」

 

 

互いに一言、言葉を交わして、ココアのティッピー二号は、飛び立った。

 

みーくん「ちょっと待って!!まだゆき先輩が!!止まって!!ゆき先輩ーー!!!」

 

 

ゆき「…………。」

 

ほむら「貴女は逃げないのかしら」

 

トクン。トクン。

グリーフシードの脈が弱まる。

吸収する穢れが少なくなってきたからだ。

 

ゆき「わたしが逃げたら、助けられないから」

 

トクンーートクンーー……

 

ほむら「自分を犠牲にするの?解からなく無い気持ちだけれど、分からないわね……」

 

トクンーー……

 

ゆき「……しないよ。わたしは、大切な人に護られてきたから。」

 

………トクン………………。

 

グリーフシードの鼓動が微かに揺れる程度になり、代わりに、犬の髪留めが淡い桃色の光を放ち始める。

 

…………トクン…………………。

 

ゆき「今度はわたしが護る。」

 

………………………トクン……。

 

ゆき「………………。」

 

ほむら「そう……愛ね。」

 

トクン………………………。

 

ゆき「愛かどうかなんて分かんないけど」

 

…………………………。……………………。

 

グリーフシードが、完全に制止して、羽化が始まった。

 

 

 

ゆき「みんなーー大好きだよ。」

 

 

 

そして、ゆきの持つ犬の髪留めの桃色の光が一段と強くなり、ソウルジェムへと姿を変えた。

 

 

ゆき「だから今度は私が、護りたいんだよ。」

 

 

ゆき:頭の中で声がする。大好きなひとたちの声。

美紀の声が。くるみの声が。悠里の声が。

太郎丸の鳴き声が。

 

 

そして、私たちを護って、最後の最後まで見守ってくれた……

 

 

『ーー。』

 

 

めぐねえの声がするーーーー。

 

 

『もう…ゆきさんったら…めぐねえじゃなくて、佐倉先生って、いつも言ってるのにーー』

 

 

優しくて、思いやりがあって、少し間が抜けている。

大好きなひとの声が、ゆきの中ではっきり聴こえる。

 

ゆきの心に、大好きなひとたちへの『』が満ちた時。

ソウルジェムの輝きがゆきの全身を包み込み

 

ーーゆきは【魔法少女】に変身していた。

 

 

 

ゆき「それじゃあ行くよ。めぐねえ、今度はちゃんと天国へ逝かなきゃダメなんだからね」

 

めぐねえ『…………ええ。そうね。

それじゃあ、ゆきさんがちゃんと出来るか、先生見せて貰うね』

 

 

 

 




設定及び簡易説明

丈槍由紀(18)
合法ロリ

本作との違いは、太郎丸に似た犬の髪留めをしていること。
そして僅かに大人びたこと。

“卒業旅行“前日に、空から降る一筋の光が当たった事で、本来の舞台の運命が変わり始め、魔法少女になった。
普段は犬の髪留めになっている桃色のソウルジェムで変身する

習得している魔法は
【疑似直感・未来視】適性ランクはA

原作でも発狂していながら無意識に必要な行動を選択していたため、適性を持った。
【未来視】大局に関わるほどハッキリ視えるが、視えるものは途中経過に限定されている。零時にしか発動しない。

【疑似直感】適切な行動を予感で選択出来る。関わる仲間が一人増える毎に精度が倍に跳ね上がる。
学校生活の中で培った本人のスキルに魔法で肉付けしたものなので、なんらかの理由で魔法が封じられても使える。本人の精神状態が異常でも発揮される安心スキルである。



原作:まどか☆マギカでは、契約前の願いに応じた強い魔法を習得しているが

本作の変身は原作の契約体系とは根本から違うため、元のものより劣化している。
具体的には資質や、本人の性格等により勝手に魔法が決まり、それ以外の魔法は使えない。
また、まどか()ほむら(悪魔)同士の約束により、闘いは遊戯王で行われる。

これは本来まどかと同等の因果を重ねてきたほむらが悪魔に改めて新生したことによって得た、『円環の理』と同等の力に対して、まどかの適格者のきららヒロイン達がほむらと何とか戦うための苦肉の策で、これを採用するためにまどかは、ほむらに代償を支払っている。








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序章 神と悪魔の第一手 END

勉強したくてがっこうぐらし!の漫画買っちゃいました~
とりあえず今りーさんがボウガンで撃たれてるとこで終わってます。
みーくんが悠里を何て呼んでるのか知りたかっただけなんですが、長い道のりだった……。
普通に「りーさん」なんだね


アニメ観ると平時かなり子どもっぽいイメージがあった由紀ですが、原作読むとふとした表情が普通に年相応に落ち着いてて、当初自分でイメージしてた由紀とあんまり差が無かった事に驚いております。


【挿絵表示】



帽子無いのは、アニメで太郎丸にあげてたから。


作品間の舞台に異変が起きる前。

円環の理としての記憶を取り戻したまどかは、悪魔となったほむらと戦っていた。

 

悪魔ほむら「やっぱり、貴女は私の敵になったわね。まどか」

 

神まどか「ほむらちゃん……っ!」

 

闘いはほむらが優勢。

そうは言っても、まどかはほむらの影響で力を完全には取り戻せてはおらず、ほむらはまどかを止めこそすれ、トドメを刺す理由は全くないため、この闘いは決着が付かない。

 

神まどか「うっ……ぐっ……!」

 

 

悪魔ほむら(この時間でさえも、永遠に続けばいいと願う……まどかが、私の前から居なくならないのであれば。)

 

 

その思考が、この物語の幕を開いた。

 

悪魔ほむら「……ああ、そうね。

ねえ、まどか。」

 

神まどか「何?ほむらちゃん…」

 

悪魔ほむら「ゲームをしましょう。」

 

神まどか「ゲーム?」

 

悪魔ほむら「ええ。そうよ。まどか。貴女は私に捕まらないように逃げるの。この世界では無い、他の舞台へ。要は鬼ごっこね」

 

神まどか「何を言ってるの?ほむらちゃん。私は逃げないよ」

 

悪魔ほむら「ええ。そうよね。

だからやっぱり私が逃げるわ。そして、偶然辿り着いた世界に、私は魔女を作って、世界を飲み込む。」

 

神まどか「な、何それ!?そんなのダメだよ!!

ほむらちゃん止めて!!もうこれ引き返せない道に行かいで!!」

 

悪魔ほむら「そして、まどか。貴女は魔法少女を作りなさい。

私が作った魔女を全て倒せばまどかの勝ち。

まどかの選んだ魔法少女を全て魔女化したら、私の勝ち。双方の力が尽きない限り永遠に魔法少女と魔女を生んで戦うゲーム。

 

敗者は勝者の理に従うしかない、決着の遊戯(ラグナロク)よ。」

 

 

神まどか「私達の世界のことに、他の世界の人たちを巻き込むなんて許されないよ!!」

 

悪魔ほむら「許される必要は無いわ…。だって、私達を見下ろす存在は、どこにもいないのだから。

 

神と悪魔の闘いに巻き込まれ、人々は惑う。

ただの神話の再現よ。何も(ことわり)に叛く道理は無い。

 

この神話(ゲーム)は、(あなた)自己犠牲(せいぎ)と、悪魔(わたし)献身(あい)のどちらが世界の(ことわり)に取って代わるかを決める神判よ。

 

さあ、まどか。(ピース)を決めなさい。そして(ダイス)を振り、未来(ベット)を積むの。

(あなた)がどれだけ拒否しても、悪魔(わたし)が動けば神話(ゲーム)は始まる!!」

 

 

 

~回想終了~

 

 

ほむら「まどかったら、アレだけ嫌がっていたのに、まさかもう(ピース)を二つも用意していたなんてね……随分小さいけど、まさかこんな小さな小学生を魔法少女にするなんて思わなかったけど」

 

ゆき「むー!私は高校生だよ!?」

 

 

ほむら「え!?!」

 

 

それまで蠱惑な笑みを浮かべていたほむらの目が大きく見開かれた。

 

 

ほむら「…………その、ごめんなさいね?

まとかが小学生を選ぶわけは無いとは思っていたのだけれど。一個下くらいかと」

 

ゆき「ええええ~~私もう18歳なのにぃ……」

 

その年齢の告白に、魔法少女ほむらの内心は既にグラグラになっていた。

 

 

ほむら「…………まあ、いいわ。

それじゃあ、決闘のルールを説明をします。

 

決闘方々はコレ。遊戯王オフィシャルカードゲーム。

魔法少女に変身した時にルールはインストールされているはずだけど」

 

ゆき「う、うん。なんだか、ものすっっっっっっごく!!複雑なルールだね。」

 

ほむら「複雑と言うより、これは雑なのよ。

まあ別に良いわ。まどかが望んだことだもの。

 

お互いにLPは8000。

魔女側が敗退した場合は魔女の呪いが解ける。

魔法少女が敗退した場合は、記憶の魔女となって、私の駒となる。

ルールは以上よ。」

 

ゆき「うん。分かったよ。」

 

 

 

【挿絵表示】

 

 

 

由紀はふわりと身体を浮かせ、足首に装着したソウルジェムのリングで、自分の目の前に紙状のピンクの光を五枚展開した。

 

 

ゆき「ふむふむ。こんな感じになるんだね。」

 

 

記憶の魔女「フォオオオオーー」

 

 

魔女サイドも自身の呼応によって、赤黒い手札を展開し、決闘準備を済ませる。

 

 

ゆき「それじゃあ、始めよっか。えっと…たしかこう言うんだよね。」

 

すーっと深呼吸をして、一間置く。

そして、決闘の火ぶたが、今切って落とされる。

 

 

ゆき「行くよー!デュエル!!」

 

記憶の魔女「フォオオオオーー………ヨロシクオネガイシマス。」

 

 

ゆき「しゃべった!??」

  

 




ようやく。今度こそ。次回こそ。デュエル!!パート!!!!今度こそ!!3度目の正直!!

逸れるなよ俺!!心愛たちが何処に逃げて何してるか書こうとか考えるなよ俺ェ!!!!


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魔法少女 タロウマ☆ゆき

僕逃げなかったよ!!
デュエル書けたよままー!!!


あ、アンケートありがとうございます。しっかり反映していきます


神と悪魔の闘いの火蓋が切られたがっこうぐらし!の舞台。観客は魔法少女服のほむらが一人という寂しい状況で始まった。

 

 

記憶の魔女「ワタシのターン。

手札カラ、モンスターカード、『レスキューキャット』を召喚。」

 

記憶の魔女が、自身の体躯とほぼ同サイズの光の手札(カード)に手を触れると、収束を始めモンスターを形取った。

 

レスキューキャット「にゃー」

 

 

ゆき「おお~!可愛い。おいでおいで~

そっかぁ。召喚すると触れるんだ~」

 

召喚されたレスキューキャットを手懐けてなでなでするゆき。

 

 

記憶の魔女「返してください。」

 

 

怒られた。

 

 

ゆき「ごみん」

 

ごめんという言葉を崩した謝罪の言葉で、レスキューキャットを手放す。

記憶の魔女は自身の元に返ってきたレスキューキャットのアゴをひと撫ですると、ターンの進行を続けた。

 

記憶の魔女「レスキューキャットをリリースして、メインデッキから、☆3以下の【獣族】モンスターカードを特殊召喚します。

 

☆3チューナーモンスター『Xセイバー エアベルン』と☆3『ペロペロケルベロス』を特殊召喚。

 

この二枚を素材として、EXデッキから、シンクロモンスターカード。天狼王 ブルー・セイリオスをシンクロ召喚。」

 

天狼王 ブルー・セイリオスATK2400

 

セイリオスが吼える。臨戦態勢で唸る。

 

記憶の魔女「手札二枚を場に伏せて、ターンを終了します。」

 

 

記憶の魔女 LP8000 手札×2

EXゾーン右 天狼王ブルー・セイリオス

魔法・罠 伏せ×2

 

 

ゆき「私の番だね。えっと……ドロー!」

 

魔法少女と魔女のデュエルは、デュエル・ディスクを使わず、魔法の呪文(キーワード)を音声入力することでデュエルを進行する。

 

ゆき「えーっと私のモンスターはー……あ。」

 

一枚のカードに目が行く。

 

 

ゆき「一緒に戦ってね。おいで、太郎丸!!」

 

 

戦術も、場面への考慮も無しに、ゆきは一枚のカードを召喚する。

 

柴戦士タロ ATK800

 

「わん!」

 

柴戦士タロのカードから召喚された、動物のみみのような形の帽子を被った犬が現れる。

だが、イラストのような風呂敷もなければ、骨も無い。

アニメがっこうぐらし!の太郎丸そのものの犬が。

 

ゆき「久しぶりだね。太郎丸!」

 

太郎「わうん!」

 

もう二度と会えなかったハズの両者は抱き合いながら再会を喜ぶ。

 

 

ほむら「感動の再会の途中で悪いけれど、そのモンスターでは、こちらのモンスターの攻撃力には4倍近く足りてないわよ?」

 

 

ゆき「ふふん。それはどうかな?

だって私達、今は魔法少女だよ!魔法で何とかしちゃうよ!

と言うわけで太郎丸と、天狼王ブルー・セイリオスを効果対象に指定して、魔法カード『フォース』を発動。」

 

 

 

フォース(通常魔法) 

 

①フィールドの表側表示モンスター2体を対象として発動できる。

ターン終了時まで、対象のモンスター1体の攻撃力を半分にし、

その数値分もう1体のモンスターの攻撃力をアップする。

 

 

ゆき「ブルー・セイリオスの攻撃力半分を太郎丸に吸収するよ!」

 

太郎丸「ワオーン!!」

 

太郎丸 ATK2000

ブルー・セイリオス ATK1200

 

ゆき「いっけー太郎丸!ワンパンチ!!」

 

太郎丸「ワーン!!」

 

タンと跳びあがり前脚でワンパンする太郎丸。

 

ブルー・セイリオス「ガァーアアアッ!!」

 

記憶の魔女 LP7200

 

ゆき「やった!勝ったよ太郎丸!!頑張ったね!」

太郎丸「ワン!!」

 

 

 

純粋な一人と一匹は、満開の花のように笑顔を咲かせ、初めてのバトルの勝利の喜びを分かち合った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




デュエルの質は大体こんな所でしょうか。


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まどマギの必然

この小説は残酷で無慈悲で生々しい不快な表現と感じる方が居る可能性があります。


ゆき「やったね太郎丸。敵を倒したよ!」

 

太郎丸「わん!」

 

 

ほむら「のんきなものねえ…」

 

勝利の喜びを分かち合っていたゆきと太郎丸を見て、呆れ気味に呟く。

 

ほむら「まだ決闘は始まったばかりなのよ?こんな調子で最後まで持つのかしら」

 

ゆき「大丈夫だよ。私たちはこの戦いを生き残る。

私たちのターンを終了するよ。」

 

ほむら「まあ、良いわ。それじゃあ、今度は魔女のターンよ。さあ、やりなさい。」

 

 

 

記憶の魔女 LP7200 手札×2

 

魔法・罠 伏せ×2

 

ゆき LP8000

手札×4 

 

太郎丸(柴戦士タロ) ATK800

 

 

記憶の魔女「ドロー。

通常魔法『ユニコーンの導き』発動。

除外されているレベル5以下の獣族モンスター1体を特殊召喚。レスキュー・キャットが帰還。そして一枚手札を除外します。

 

再び効果を発動し、デッキからレベル3以下の獣族モンスター2体を特殊召喚。

 

Xーセイバー エアベルンとペロペロ・ペロベロスを特殊召喚。」

 

ゆき「こ、これってもしかして……」

 

太郎丸「わぅん」

 

 

記憶の魔女「更に、手札からチューナーモンスター。

横綱犬(ヨコチュナ)を召喚。召喚成功時、墓地から最初のXーセイバー エアベルンを蘇生。」

 

ほむら「フフフ…これで魔女のモンスターは4体ね。

前のターンでモンスター一体を召喚しただけの貴女とは、天と地の差があるわ。」

 

 

ゆき「うう……」

 

 

記憶の魔女「エアベルンとペロペロ・ペロベロスでシンクロ召喚。

レベル6 。獣神ヴァルカン。」

 

獣神ヴァルカン ATK2000

 

記憶の魔女「獣神ヴァルカンのシンクロ召喚時効果。

 

Xーセイバーエアベルンと、相手の場の柴戦士タロを手札に戻す。」

 

ヴァルカンの咆哮に気圧され、太郎丸はカードに戻り、ゆきの手札になってしまった。

 

太郎丸「わう……」

 

ゆき「謝らなくても良いんだよ。おかえり。太郎丸。」

 

そして、横綱犬とヴァルカンでシンクロ召喚。

 

レベル7ダーク・ダイブ・ボンバーをシンクロ召喚。」

 

ダーク・ダイブ・ボンバー ATK2600

 

ゆき「ロボットだ!?」

 

記憶の魔女「伏せカードをオープン。

『戦線復帰』を発動し、ブルー・セイリオスを蘇生。」

 

墓地から蘇生したブルー・セイリオスは、そのままダーク・ダイブ・ボンバーの弾丸として銃砲へ飛び入った。

 

記憶の魔女「ダーク・ダイブ・ボンバーの効果を発動。

モンスターをリリースして、そのレベル一つにつき200ポイントのダメージを与えます。」

 

ガコン……!!

 

重い重機の動く鈍い駆動音が響き、ダーク・ダイブ・ボンバーの巨大な銃砲が、ゆきに狙いを定める。

 

 

ゆき「ひっ!?」

 

 

記憶の魔女「発射。」

 

 

ズドンーー!!密閉空間の爆発音と同時に、ブルー・セイリオスの銃弾がゆきに直撃する!!

 

 

ゆき「イ、ギッ…!?」

 

 

ゆき LP6600

 

 

メリメリと骨と肉が軋む嫌な音を鳴らし、吹き飛ばされた。

 

 

ゆき「……………ッッ!???」

 

地に這いつくばったゆきのカラダが、ビクンーーと僅かに痙攣を起こし、硬直する。

 

ゆき(イタい……いたい……痛い………ッッ!??ナンデ……!??)

 

目には涙を。口元には血を流しながら、何故自分が痛いのか

 

 

ほむら「あら?何を意外そうな顔をしているのかしら?これは決闘よ?撃たれれば怪我もするし、血を吐き…そして……

死ねば死ぬのよ?」

 

 

ゆき「………グゥッ…!?」

 

 

 

ほむら「さあ、まだ終わらないわよ?

 

バトルフェイズは、これから始まるのだから!!」

 

 

 

ゆき「…………いっ……!?」

 

 

 

 

 

 

記憶の魔女「ダーク・ダイブ・ボンバーで、直接攻撃!!」

 




やっぱライフは4000にすれば良かった……グダる。


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