雪の結晶を追いかけて。 (SI•百合)
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プロローグ

はじめまして、SHI•百合と申します!今作が初投稿になります。
聖良さんの小説が少ないなら自分で書いてしまえと思ってこの小説を書こうと思いました。未経験なので拙い部分は多いと思いますが、どうか温かい目で見てやってください(笑)



 

いつからだろう、1つ年上の幼馴染を意識するようになったのは。

 

名前を呼ばれるだけで胸がいっぱいになり、近くにいるだけで幸せ

そんな恋を自分がするとは思ってもいなかった。

恋は落ちるものとはよく言ったものだ、と下らないことを考えてしまうくらいには僕、篠宮咲は...

 

鹿角聖良に惹かれている。

 

隣の家に住む1つ年上の幼馴染で、小さい頃からよく面倒を見てもらっていた。成績優秀、運動神経抜群、品行方正、眉目秀麗、容姿端麗と、言い出したらキリが無いくらいの完璧な女性。

街で歩けば誰もが振り返るような言葉で言い表せない程の美人で、それに加えて優等生。少しでも追いつきたくて頑張ってはいるが、どれほど努力を重ねても追いつける気がしない。一体どれだけ頑張ればあの人のようになれるのか、まるで想像もつかない。

 

そんな高嶺の花に、僕は恋をしている。しかも初恋。

今までずっと近くにいた筈なのに、今ではもっと近くにいたい。

これを彼女の妹に言ったら

 

「なんかもう、思考回路が乙女みたいで気持ち悪い」

 

という言葉をいただいた。解せぬ。

 

「というか、そんなに姉様のことが好きならさっさと告白でもすれば?

姉様も咲が相手なら断らないと思うけど」

 

無理無理無理無理、振られる気しかしないから。そう言うと理亞ちゃんはマジかこいつみたいな目で僕を見た。え?何かおかしいこと言いましたかね?

 

まあ告白できない理由としては、ぼくがヘタレているという他にももう1つちゃんとした理由がある。ぼくの幼馴染、鹿角姉妹は妹の理亞ちゃんが高校へ入学したことを機に、本格的にスクールアイドルを始めたのだ。

アマチュアとは言えアイドルはアイドル。恋愛はNGだろう。

それに僕は、例え恋人になれなくても聖良さんが笑顔でいてくれるならそれでいいのだ、うん。

 

「(誰が見ても両想いなのに、なんで姉様も咲も気づかないの?)」

 

理亞ちゃんが黙って頭を抱え始めた。大丈夫?病院行く?

 

「行くか!!」

 

そんな茶番を僕の部屋でしていると、静かに扉が開いた。あ、やばい。

顔も見てないのにドキドキしてきた。末期かもしれない。うん、きっとそうだ。恋愛症候群末期患者だわ僕

 

「失礼します、相変わらず仲がいいですね」

 

僕の目はどうしてしまったんだろう、目の前に女神が見える。いよいよやばくなってきた。僕もう死ぬんじゃ...

 

「姉様別に私と咲は仲良くなんてない、ただ利害の一致があるだけ。」

 

理亞ちゃんの言葉が胸に刺さり地味に悲しい。そんなことより聖良さんはなぜ僕の部屋に?今日何か用事ありましたっけ?

 

「いきなりすみません。実は咲に、大事な話があるんです」

 

大事な話?なんだろう、僕は何かしたっけ?

 

「姉様!ついに告白するの?」

 

「こ、告白ではありません!ほら、私たちの...」

 

2人で話しているが小声で聞こえない。若干聖良さんの顔が赤いような気がしないでもないような?体調悪いんですか?

 

「あ、ああ、いえ、だ、大丈夫です」

 

なら良かった。それで、大事な話というのは?

 

「もし咲が大丈夫でしたら、私たちSaint Snowのマネージャーになりませんか?」

 

 

 

 

 

 

まじで?

 

 

 

 

 

 




いかがでしたか?この小説ではなるべく可愛い聖良さんにしたいと思っています!個人的な趣味ですが!

ついでに理亞ちゃんは2人の相談役ポジションです。


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1話 初恋の記憶

2話になります!前回の話を読んでいただいた方、お気に入り登録していただいた方、ありがとうございます!


懐かしい夢を見た。

 

僕がまだ小さかった頃の夢。理亞ちゃんと2人で遊んでいた時、どちらが言い出したのか街を探検することになった。小学校に上がりたての児童がする遊びとしては少々危険だったが、どちらも乗り気だった記憶がある。

 

案の定道に迷った僕達は、ただ見知らぬ場所をひたすら歩き続けることしかできなかった。お腹は空いて、歩き疲れて、それでも少しでも家に近づこうとしていたのかもしれない。

 

辺りが真っ暗になり、とうとう理亞ちゃんが泣き出してしまい、僕ももう限界だったんだと思う。2人で夜の公園で座り込んでいた。助けを求めようとしても、見知らぬ人に話しかける勇気は当時はなかった。

 

「このまま家に帰れないのかな...」

 

そう呟くと、静かに泣いていた理亞ちゃんは大声で泣き始めてしまった。それにつられて僕も泣いていた。本当に諦めようとしたその時だった。公園に誰かが走りこんできたのは。

 

「理亞!咲!」

 

そうだ。この頃はまだよく分かっていなかったが、きっと僕はこの時既に聖良さんに惹かれていたと思う。泣きながら抱きしめてくれたあの時の温もりを未だに覚えている。

 

これはとても大切な記憶だ。

僕の初恋の、忘れられない1ページなんだ。

 

 

 

 

 

 

 

本当に懐かしい夢を見た。夢の中でも聖良さんに会えるなんて、幸せすぎて死んでしまうのではないだろうか。あの頃の聖良さんも、今の聖良さんとは違った魅力があると思う。僕はロリコンではないけれど。

 

そんな誰に対して言っているのか分からない言い訳をしていると、僕の部屋のドアがノックされた。

 

「咲、そろそろ起きてください。朝ご飯ができました」

 

朝から女神が降臨した。僕もう死んでしまうのでは(2回目)

 

「ぼーっとしてないで早く食べましょう。遅刻しますよ?」

 

皆さん御察しの通り、僕は毎朝聖良さんと朝食を食べている。両親が仕事の都合で家にいる事が少ないので、毎朝作りに来てくれているのだ。

理亞ちゃんは気を使ってるのか自分の家で食べているけども。

 

「「いただきます」」

 

今日の朝食は目玉焼きにほうれん草のおひたし、ワカメと豆腐の味噌汁と和食だ。聖良さんはとても料理が上手いので、この時間は僕にとっての毎朝の楽しみだ。

 

うん、今日もやっぱり美味しい。毎日でも食べたいくらい。

 

「な、ま、毎日食べてるじゃないですか...」

それもそうだ。それにしても聖良さんの顔が赤い気が...?体調でも悪いのだろうか。大丈夫ですか?

 

「これは、その、料理をしていて暑かったので!」

 

おぉ、すごい勢いで言われたな。だがそんな聖良さんも美しい。

 

「そんなことより咲、昨日の話ですが...」

 

昨日の話、とは僕にSaint Snowのマネージャーにならないかという話だろう。それならばもう、了承している筈だが?

 

「本当にいいのですか?咲の時間を、私の都合で勝手に縛ってしまって...」

 

なるほど、そういうことか。やはり聖良さんは優しい。ただの幼馴染に対してそこまで考えてくれるとは。

 

「ただの幼馴染、だけではないのですが...」

 

?声が小さくてよく聞こえなかった。

 

「な、なんでもありません。それより本当に...」

 

ぼくはSaint Snowのマネージャーになっても、自分の時間が拘束されるとは全く思わない。だって僕は...

 

「聖良さんと一緒にいられれば、それがぼくにとっての最高の時間だから。」

 

そう言うと、聖良さんがまた赤くなった気がした。

やっぱり体調悪いんじゃ...?

 

 

 

 

 




いかがだったでしょうか?少しキャラが違いすぎるかましますが、自分が見たかったのはこういう赤面する聖良さんなんです!お姉さんキャラの赤面って最強じゃないですか?

あと初恋要素あんまりありませんね。

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2話 函館聖泉高等学院

2話になります
前回の話を読んでいただいた方、お気に入り登録してくださった方、本当にありがとうございます!
伝え忘れていましたがこの小説は不定期更新になります。
と言っても週2話以上は書きたいと思ってます!


朝ご飯を食べ終わってからどうも聖良さんの様子がおかしい。顔はまだ少し赤いし、会話もあまり続かない。やはり体調が悪いのでは?

 

「ほ、本当になんでもありません。咲は心配性ですね」

 

と真っ赤な顔で言われても説得力があまりないのだけれど...。

とまあこんな事を2、3回繰り返しているうちに学校へ到着した。

 

『函館聖泉高等学院』

僕や聖良さん、理亞ちゃんが通う高校だ。あまり詳しくはないけど、割と歴史ある学校らしい。ぶっちゃけ志望動機は聖良さんがいるからなので、学校そのものへの興味は無い。エリート校らしく、受験勉強はめちゃくちゃしたんだけどね...

 

「おはよう、咲、聖良さん」

 

そんな誰に向けてか分からない学校の説明をしていると、1人の男子生徒に声をかけられた。

 

花宮草太、僕の古くからの友人だ。確か小学校低学年くらいからずっと同じクラスというなんとも言えない関係。運動神経抜群で勉強もそれなり、顔も良いのだがある理由からモテない悲しい男でもある。

そのある理由とは...

 

「あー!理亞ちゃんおはよう!」

 

「ちょっと、引っ付かないで!みんな見てるから!」

 

この花宮草太という男は、理亞ちゃんのことが大好きなのである。実際に今も抱きついているくらいに。周りのみんなはいつも通りという感じでスルーしていて、もはや日常的なことである。てか毎朝やってるし。

 

「ちょ、姉様も咲も見てないで助けて!」

 

トマトみたいな真っ赤な顔で言われたので、流石に助けてあげようか。

草太、理亞ちゃんの可愛い写真あるから離してあげよ?

そう言ったら一瞬で離れやがった。

 

「ありがとう、心の底からお前と親友で良かったと思える。」

 

「咲!?そんな写真撮ったなんて聞いてない!」

 

そりゃあ理亞ちゃんに言ってないもの。可愛かったなぁ、理亞ちゃんの寝顔。やっぱり姉妹だから聖良さんに似ているんだよね。

 

「なるほど、咲は女の子の寝顔の写真を勝手に撮るような人だったんですね」

 

聖良さん、顔は笑ってるけど目が笑ってないです...。

 

「姉様、嫉妬してないで写真を何とかして!」

 

「な、嫉妬なんてしてません!」

 

?小声で話しているので会話の内容は分からないが、なぜかお互い顔が真っ赤だ。草太くんや、あの2人はどうしたんだい?

 

「「咲のせいです(でしょ)!」」

 

「本当に咲って鈍感だなぁ...」

 

なぜ僕は幼馴染2人に怒られ、親友に呆れられてるのだろう。ていうか怒った顔の聖良さんも美しいな。脳内フォルダに保存しなくては。はぁ、この世に女神って存在したんだなぁ。

 

「また咲が自分の世界に入っていますね...」

 

「(どうせ姉様のこと考えてるんでしょ)はぁ...」

 

「(何でこの2人こんな鈍感なんだ?)」

 

 

 

 

 

 

 




もはや学校に着いただけ...話の都合上聖良さんたちの通ってる学校は共学になってます!
小説を書くのって、難しいですね。

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