姉バカレコード in かすみけ! (ムーンナイト)
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ゼロ 終わったマイ人生…ってココドコーーッ⁈


書きたい欲を我慢出来なかったムーンナイトによる、姉バカ物語、始まります!



ーピッ──ピッ────ピッ

 

聞き慣れた機械音が、段々とゆっくりになっていく。

 

世界から、音が消えていく。

 

世界から、光がなくなっていく。

 

思っていたよりも、最期はゆるやかだった。

 

結局あんまり行けなかった大学、卒業したかったな。

友達ももっと作りたかった。

 

世界を旅してみたかった。アメリカとか、フランスとかも良いわね。

自由の女神、万里の長城とかの建造物を見てみたかった。

イタリアのピッツァ、ベルギーのワッフル、イギリスのアフタヌーンティーも、本場の味というものを1度は堪能したかった。

 

1度くらい思いっきり走ってみたかった。

砂浜とか、徒競走とか、マラソンとか。

なんでもいいけど、鬼ごっこで鬼が勝ちを確信して近付いて来たその瞬間にダッシュして、脱兎の如く逃げおおせてみたりしたかった。でドヤ顔したかったわ。

 

お腹がはち切れそうになるまで好きなものを食べてみたかった。…はち切れたら怖いから実際にはやらないけど。

 

後悔ばかりの人生じゃなかった。

でも、もう少し身体が強かったら。もし体が弱くなかったら。

そんな事を考えちゃう。

 

もしも。もしも生まれ変わるなら。

 

次は、もっと丈夫な身体で、健康な身体になりたい。

私は貰ってばかりだった。だから、届けてあげられる人になりたい。

 

 

◆◇◆

 

 

ふんふふ〜ん♪

ぷっかぷか〜♪

あったかい〜な〜♪

 

あの後、なんか雲の上的な所に行って気付いたら今温水の中にいるっぽいわ。

 

…ドウイウコトダッテバヨ?(混乱)

 

ちょっと急展開すぎて、え、ドウイウコトダッテバヨ?(2回目)

 

ぷっかぷかソング(音程不詳)で現実逃避してたけど、ココドコッ⁈

 

折角、せっかく良いカンジで締めたのに!──届けてあげられる人になりたい(キリッ)ってしたのに!

 

よし、おこちつう。違うおつちこう。

全然周り見えないし、とりあえず手を動かして探ってみよう。

 

とぉーう

 

ふむふむ、なるほど。

分からん。

 

あ、でもなんで意識があるの?

そもそもなぜに水中?

・・・よく分からないことはとりあえずほっておく。うん、それが1番。

 

むぅ…?

ふよふよ動かしてた手の先に何かサワーッとした感触があった。ちょっと、もっかい…

 

さわぁ

 

おおぉう。

何かあった。壁?壁なの?

 

ちょっと分かんないけど、なんだかこの空間は好きです。

 

 

◆◇◆

 

 

テレレレレレレレーン

みみが きこえるように なった !

 

具体的にはざあざあいう音とか、ドクンドクンいう音とかが聞こえる。

 

落ち着くわぁ…

 

 

◆◇◆

 

 

突然だけど、最近お気に入りがあるの。

 

まず、前発見した壁みたいなやつに手を押し付ける!

 

にゅう…

 

そうすると、なんか外からさわさわされる。

くすぐったいけど好き。

 

でまた場所を変えて…

 

にゅう…

 

さわさわされる。好き。

 

優しくさわさわされる時と、ちょっと恐る恐るふにってされる時があるみたい。

 

 

◆◇◆

 

 

ふわぁ

 

あくびが出た。その事にびっくりした。ねむねむ…

 

 

◆◇◆

 

 

にゅう…

 

『──ふふっ』

 

さわさわされる。す・・・なん?

 

 

◆◇◆

 

 

最近よく話しかけられるようになった。聞こえた最初はちょっとパニック気味になったけど、今は楽しみになってるわ。

歌とかも歌ってくれる優しくてあったかな声。

 

ねむねむして、声が聞こえたらにゅうってして、のんびりライフここに極まれり。どやぁ。

 

 

◆◇◆

 

 

最近ここ、狭くなった?

優しい声とかが聞き取りやすくなったのは良かったけど。

 

『早く会いたい。ね、そうでしょう?』

 

え、会えるの?

さわさわされながら凄いことを言われた。

 

嬉しかったから、とりあえずむにゅむにゅってしておいた。

 




ガマン出来なかった。(正座)
反省は若干していますが、後悔はしていません。

こちらはシリアスさんお断りを目指したいと思っています。なのでタグにも入れました。

『little Angel story〜1人の少女の物語〜』の方も書きながらこの物語も続けていくので、更新速度はゆっくりかもしれませんが、よろしくお願いします。

あ、例のごとく見切り発車です。


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イチ ハローニューライフ!…え、なに、どしたの?だいじょぶ?


お気に入り登録をしてくださった方ががががが…
嬉しいです。ありがとうございます。



突然ですが。私は転生者です。

決して怪しいものじゃありません。

 

前世の記憶が若干残ってるだけです。

 

もうすぐ生後4ヶ月。

苗字は香澄、名前は夕空と書いてゆうあと読みます。どうぞよしなに。

 

・・・なんだろう、この溢れ出る胡散臭いオーラ。

 

もし私がこんな事いきなり言われたら、全力でゆっくり距離を取らせてもらうわ。間違いなく。

 

自分の脳内で自己紹介してみておいてその胡散臭さに呆れる今日この頃。平和ね。

 

でも人には言わないでおきましょう。そうしましょう。

 

温水ぷっかぷか空間がお腹の中だったという衝撃の事実を身をもって体験した4ヶ月弱前。

美人なママ様と優しいパパ様の元に長女として生まれて、幸せに暮らしております。

 

それにしても、いつの間に転生してたのかしら。

前世の記憶があるといっても、名前とか家族とか細かい住所とか覚えてないし。覚えてるのは少しの知識と身体が弱くて色々出来なかったって事ぐらい。

 

あっれ?結構ショボい?

 

ま、まぁいいわ。

気にしない気にしない。

 

私は新しい人生を楽しもうと思うの。

ハローニューライフ、楽しみすぎる。

 

あ、前世であんまり出来なかった事もしていきたいわね。走ったりとか。

 

 

◆◇◆

 

 

くっ・・!

 

寝返りが、出来そうで出来ないという、もどかしい状況に、あります。

 

そうよね走るとかそれ以前に立ったり座ったりがあってその前にまずひっくり返らなきゃいけないものね。はぁ。

 

いや、地味に悔しいわ。

あとちょっと、あとちょぉっとなの。手、抜けば良いだけ。ただそれが出来ない。アウト。

 

むうぅう、抜けない。

 

 

◆◇◆

 

 

今日も今日とて挑戦するわ。

お陰様でここ数日暇さえあればコロンコロンしてるわよ。

いやまあ、その割にまだ成功してないんだけど。

 

早速、うんしょととりあえず体をひっくり返す。よし。

ここまではいつも出来るのよ。問題は次。

 

この手を、体の下から、抜く!

 

ふんぬあぁあ

 

…お、おぉ?

 

抜けた!抜けました!

 

寝返り、今世初寝返りが決まったわ!どやあぁ。

 

「まぁ、夕空!すごいわ!」

 

今私がいるのは赤ちゃん用の大きなマットレス?の上。

側で見守っててくれたママ様がすごく嬉しそうにしてくれました。嬉しい。

 

 

◆◇◆

 

 

ころん。すちゃ。どやぁ。

 

最近のマイブームは寝返り。生後4ヶ月になりました、夕空です。

 

今いるのはいつものマットレスの上。毎日朝起きたらベビーベッドからここに移動させてくれるお陰で、ストレスなくころころしてるわ。

 

うーんと。

周りが保護用クッションで囲われてる。もんのすごく広い。程よい硬さと弾性。

 

このマットレス、高い(確信)

 

あ!それはそうと。今日はママ様だけじゃなくてパパ様も家に居るの。

 

お仕事が中々忙しいらしいパパ様。でも家にいる時は私の写真を撮ったり遊んでくれたり、ママ様が私から離れるときは見ててくれたり・・・ん?

 

え、大丈夫?パパ様ちゃんと自分の時間取れてる??

 

ベストオブ育メン賞、間違いなしな感じだけどパパ様疲れとか溜まってないかしら。

 

「どうしたの?パパの方をじっと見て」

 

あ、ママ様。

パパ様の疲れが溜まってないかちょっとね。

 

「そう。パパの疲れが溜まってないか、心配なのね」

 

・・・なん…だと…?!(驚愕)

 

「はは、夕空はそんな事言ってないだろう?」

 

カメラを持ったパパ様。

 

言ってないです。

思ってただけです。

 

混乱してママ様に抱っこされたのにも気付かなかったわ。

 

ふわぁ、いい匂い。

 

ママ様はいつもいい香りがするの。落ち着くぅ。

 

「そうね。でも、心配なの。ゆーちゃんもそう思うわよね〜」

 

そうそう!

もっと言ってやってママ様!

 

「ふふっ」

 

おっっふ。

 

こっちを見ながらママ様が微笑んだんだけど、もう。

 

お美しい(迫真)

 

私のママ様は何をしても絵になる美人さん。どれくらい美人かって言うと10人中11人が振り返って目で追うレベル。あれ、1人増えた。

 

「ふむ」

 

パシャリ

 

…ナチュラルに撮るわねパパ様。

 

「こうして愛しい妻や愛する娘と触れ合うだけでも疲れは溶けていくんだが、休むときはきちんと休んでるぞ?よって、心配は無用だ」

 

おー、カッコいい。

 

パパ様の大きな手で優しーく撫でられてたら眠くなってきたわ。

 

うぅ、欲望には、逆らえな、い…

 

 

◆◇◆

 

 

「ーーなた、少し夕空をお願い」

 

ん、むう?

 

いつの間にか寝てたみたい。

 

おでこの辺りをふわふわ撫でられると眠くなっちゃうのよね。不思議。

 

「起きたか。夕空、よく寝たなー」

 

そりゃもうグッスリと。

 

ママ様の姿が見えないけど、向こうかしら?

 

ガラガラガラ

 

む!この音はっ!

 

「ゆー、こっちだぞ〜」

 

パパ様が持ってるガラガラ。

この振ると音が出るおもちゃ、最近結構気に入ってます。

 

えい!

 

「すごいなぁ!こっちはどうだ?」

 

む、位置を変えられた。

 

ふん!

 

はっ!

 

とう!

 

ちょ、パパ様ギリ届かない所は無し!

 

ここ!

 

つ、強い…!

 

・・ん?

なにか聞こえた?

 

「…花純?」

 

箱の中に入れられたら取れないわね。

一時休戦。ふふ、こ、今回はパパ様の勝ちで。

 

ってかすみ?ママ様の名前よね。

 

そう。なんとママ様。苗字が香澄で名前が花純。音だけで聞くとかすみかすみで同じなの。

 

「ゆー、おいで」

 

どうしたのパパ様。

眉がちょっと下がってるわよ?

 

わぁ、高い。

やっぱりパパ様に抱っこされると高いわね。

 

…あらぁ?

抱っこされて聞こえた、変な音。

まるでえずくような。

 

そういえば…ママ様はどこ?

 

「そうだな、ママが心配だ。一緒に行くか」

 

表情にでも出てたのかしら。

 

そのまま廊下に出て、歩いていくパパ様。お散歩に出る時とかも思ってたけど、お家広いわね。

 

「花純、大丈夫か?」

 

ある扉の前で止まったパパ様。

ん?ここ来たことない。

 

「…ぇえ。ちょっと、ね」

 

あ、ママ様の声。

 

ジャーっと水の流れる音が聞こえたから、ここはおトイレ?

 

「開けて大丈夫そうか?」

 

鍵はかかってないのね。

というか若干開いてるし、閉まりきってもなかったみたい。

 

「だい、じょぶよ」

 

え、なに、どしたの?

ママ様息切れしてるみたいだけど、だいじょぶ?

 

とりあえずパパ様、早く開け…て。

 

 

・・・え?

 

 

床に座って便器に力なくもたれかかってるママ様。

 

 

顔面、蒼白。

 

 

◆◇◆

 

 

この匂い。

 

嘔吐…、倒れる、病院、救急車、血、入院、検査、宣告、手術、リハビリ、点滴、薬、制限、真っ白、赤、注射、頭痛、副作用、手術、熱い、痛い、寒い、機械、チューブ、電子音、死ーーーー

 

知ってる。

 

 

◆◇◆

 

 

「ーーーまー!」

 

私には、娘がいる。

地平線に沈む夕陽をそのまま溶かしたように美しい黄金色の髪の毛と、私と夫の目の色を混ぜ合わせたような青紫の大きな瞳を持った、可愛い可愛い女の子。

 

「ゆう、あ?」

 

「ーーまーーぁー!」

 

とてもイイコで、まだ4ヶ月なのに聞き分けもよくて。

 

何より、泣かなかった。

最初の産声以外、娘は…夕空は泣き声を上げなかった。

感情の起伏が、ある意味で少なかった。

 

どうしてこの子は泣かないのか。

まるで、喜怒哀楽の喜しかないように感情の幅が吹っ切れていて。

 

「ーーま!ーぁま!」

 

だからだろうか。

 

目の前のこの子は、こんなにも必死に手を伸ばしているのに。

 

「まぁま!まぁま!!」

 

そのくしゃくしゃに泣いている顔を見て。

 

ただただ、暖かな気持ちが溢れ出てきたのは。

 

 

◆◇◆

 

 

えー、てすてす。

こちら夕空。こちら夕空。

喋れるようになりました。どうぞ。

 

ふぅ(満足)

 

1度はやってみたかった、この無線式会話。あ、会話じゃなかったわ。

 

あのギャン泣きパニックから1ヶ月。

生後5ヶ月になりました。夕空です。

 

あの時泣きすぎて自分でも何が何だか分からなかったけど、ママ様の事を呼んでたのよね。

 

お陰で赤ちゃんはパパって言うのが先の方が多いのに、夕空はママだったな…ってパパ様が寂しそうでした。

 

で、そこから1ヶ月経ち、だいぶお喋りが出来るようになったのですよ。

簡単なのなら会話も出来る。どやぁ。

 

それと、ビィックニュースッ!

 

あのあと抱っこされて背中をトントンされながら聞かせてもらったんだけど、ママ様のお腹の中に、赤ちゃんがいるらしいの。

 

あんな感じになってたのはつわりだったからなのね。

 

性別が昨日判明。

女の子ですって!

 

つまり、妹!

 

ママ様が超美人でパパ様もイケメン。

 

ぜったい、可愛いわね!

 




早くも姉バカの気配。
香澄家母の名前をどうしようか、2日くらい悩みました。

シリアスさんお断りって言ってるのに…次はシリアルにしてやる。

多分、もう1つの物語とは別人が書いていると思った方が良いレベルではっちゃけてますね。
これからもはじけていきたいです。


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ニ お写真撮るの?楽しそう!…って、思ってたのと違うっ!!?!


お久しぶりです。
生きております!

…生存報告というものに少し憧れがあって若干嬉しいのは口が裂けても言いません。絶対に言いません。



パシャ、パシャ

 

私の名前は香澄夕空。転生者です。

どうしてか前世の記憶を少し持ったまま生まれてきちゃったの。

 

パシャパシャ

 

現在生後8ヶ月。最近のマイブームはハイハイでちょっと離れたママ様やパパ様の元まで行くことよ。

 

パシャ、パシャ

 

なにかパシャパシャ聞こえるって?気のせいじゃないかしら?

 

パシャパシャ

 

…ははっ(乾いた笑い)

 

パシャ!

 

撮影してるからよ!!!(諦め)

 

 

◆◇◆

 

 

香澄夕空、生後7カ月。もうすぐ8カ月になるわ。

 

最近、完全に支え無しでお座りが出来るようになったの!どやぁ

ハイハイも少しずつ挑戦中よ。

 

今はいつものマットレスでママ様とボールをコロコロして遊んでるわ。

コレ、最近結構お気に入りなの。

 

どういうボールかと言うと、ピンクと紫とクリアのちょっと透明なキラキラ穴開きゴムボールよ。穴開きというか、穴が集まって構成されてる感じかしら。

 

ころころころころ。

無心にころころ。

 

ころころころころ。

ひたすらころころ。

 

「ゆーちゃん、パパが帰ってきたみたいよ」

 

む、それはお迎えせねばならないわね。ころころは中断しなきゃ。

 

部屋の扉が開くタイミングをよーく見計らって・・・今!

 

「ぱぁぱ、おかえいなしゃ…」

 

え、What?んんんっんっんん?!!

 

お、お、鬼いいいいぃぃいい!!!

 

 

◆◇◆

 

 

パシャパシャ

 

パパ様が鬼のお面を被って部屋に入ってきたせいで若干パニックになった節分。

それであの後、豆まきをしたんだったわ。(遠い目)

 

パシャ、パシャ

 

「夕空、可愛いわね」

 

ママ様が着ているのは春を先取りしたようなピンクベージュのマタニティワンピース。私もそれに合わせて似た色のワンピースを着てるの。

 

腕の中から見上げると、ふんわり笑顔を浮かべるママ様。

 

パシャパシャパシャパシャ!

 

今日も美しいわね!!(現実逃避)

 

 

◆◇◆

 

 

なにやらママ様は電話中。その間、パパ様が遊んでくれてるわ。

若干節分のパパ鬼がトラウマになりかけてるけど、硬直してちょっと泣いた私をみたパパ様の慌てようを思い出したら大丈夫になった。不思議ね。

 

「ゆーも大きくなったなぁ。今後が楽しみだ」

 

しみじみと語るパパ様。

 

「本当ね。それにこの子も加われば、4人家族になるわ」

 

あ、ママ様ー!

電話は終わったのかしら。

ニット素材の服を着ているママ様。お腹も大きくなってきて、なでなでしがいがあるわ。

もう悪阻も殆どなくなったみたいで本当によかった。その間に外国語を刷り込まれたり色々あったけど。ふふふ

 

「その前に…ねぇゆーちゃん。今度ママと一緒にお写真撮りましょうか」

 

はわぁ。もっとなでて〜って、うん?

 

「おしゃしー?」

 

[ん]が言えなかったのは置いておいて、お写真撮るの?

 

「えぇ。おめかしして、お写真を撮ってもらうのよ」

 

あっ、知ってるわ!

マタニティフォトとかいうやつよね?

 

「掲載は…3月号か」

 

「新作を娘と着られるなんて幸せね」

 

う?パパ様とママ様がなにか話してたけど、聞き逃してたわ。

 

まぁ、問題ないでしょうけど。

 

お写真撮るの、楽しみだわ!

 

 

◆◇◆

 

 

って、思ってたのと違うっ!!?!

 

そこはかとなくフラグを建ててた気がしないでもないけど、ナンデ??

 

ママ様に連れられて着いたら、

・お着替え(すぴーでぃいに)

・髪の毛(なんか櫛でとかされた)

・香澄さん入られます!(ナンダッテ?)

・撮影開始(パシャパシャパシャパシャ、パシャ!パシャパシャパシャ)

↑イマココッ!

 

一言、私の知ってる写真撮影じゃないわ(白目)

 

なんかこう、アリスなスタジオとかを想像していたんだけど。まさかここまで本格的にガッチリとは…

 

ま、まぁ。世の中諦めも肝心って言うし、楽しめる時に楽しまないと。

 

出来上がりが楽しみね!

 




尚雑誌の撮影だとは気付いていない模様。

年度末と年度始めが忙しすぎる件というタイトルで1話分は書けると思った、ムーンナイトです。
ようやくひと段落したので、これから少しずつ投稿再開したいと思います。

今回、漢数字の二とカタカナのニがそっくりで違いが分からず混乱しました。

それと…
年号がァ‼︎年号が変わっている‼︎
と5月2日に思いました。時が経つのは早いですね。
ありがとう平成。
令和も宜しくお願いします。

鬼滅の刀、おススメです。


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サン お花見!やっぱりお写真とる人は多いわよね…って、えぇ⁈


どうしても、間に合わせたいッ!

(いきなりどうしたムーンナイトと思った方は、投稿日と原作香澄家長女の誕生日を見比べましょう。そうしましょう。)


4月、桜が満開とテレビのニュースで見たパパ様の一言。

 

「ふむ、行くか」

 

…っということでやって来ましたぁ!

 

桜咲公園!!お花見!!

 

「おはな!ぱぁぱ、おはなきれい!」

 

「あぁ、綺麗だな」

 

テンションが上がってるわ!!

 

香澄夕空、10ヶ月!前世でも殆どお花見したことがないせいもあって、今までにないくらいはしゃいじゃってる!

 

わっほーーい!!

 

あら、やっぱりお写真撮る人は多いわよね。さっきからちらほらとカメラを構えた人がいるわ。

 

ほら、そこの茂みにも!こっち側を撮ってるのかしら?桜、そこからだと撮りにくそうね。

 

あ、目があった。

 

カメラから視線を上げてこっちを見たから、目があったわ。

 

ジイィーーー

 

「どうしたの、夕空?」

 

逸らしたら負けよねって思ってたら、最近お腹がだいぶ膨らんできたママ様に声をかけられてそらしちゃったわ。

 

「かめあ、とってうのー」

 

指を差して報告。ママ様とパパ様が顔を向けるとビクッとなったその人。

ふふんっ、逃がさないわよ?どやぁ

 

「あら…ふふっ」

 

すこし探した後に見つけて、口元に手を当てて笑うママ様。

 

今日も綺麗ね!

 

一瞬驚いた顔をしたけど、知り合いなのかしら?

 

とりあえず、その人にはママ様と2人で手を振っておいたわ。

 

 

◆◇◆

 

 

ふぃーー(満足)

 

ひと通りはしゃぎ尽くしたわね。

本当なら、落ちてくる花びらをバンって両手で挟んで「とった!」ってしたかったんだけど…閉じた手の風圧でスルリとかわされたわッ。くやしい。

 

やっぱりアレはくろくろくろすけを対象にしないと出来ないのかしら。

 

ともかく、今は少し歩いた所にあった東屋で休憩中。つかれたわぁ…

 

「いっぱいはしゃいだわね。ゆーちゃん、お水飲む?」

 

差し出されたのは黄色いキャップに青のボトルの水筒。ちょうど喉が渇いてたのよね、さすがママ様!

 

「まぁま、ありがとぅ!」

 

ゴム素材のストローに口をつけて、中のお水をちゅーちゅー吸い上げる。結構楽しいのよね、この動作。

 

んぐっんぐっ、ぷっふぁー!!

 

美味である!パパ様が煮沸してくれたから安心ね。毒なんて入ってないし!そもそも固形物じゃないものね

 

…はしゃいだ後のお水って、どうしてこんなに美味しいのかしら。

 

 

◆◇◆

 

 

今日はお花見、楽しかったわぁ。

お風呂も入れてもらってさっぱりしたし、後は寝るだけね。

 

ママ様ー、お腹なでなでさせてー!

 

なでなでなでなで

 

「おねえちゃぁよー」

 

………はっ!!?!

 

「あら、うふふ」

 

い、今起こったことを説明するわ!

 

お腹をなでて!声をかけたら!

 

動いたあぁー!

 

「お姉ちゃんが分かるのね」

 

ママ様が重く感じない程度にペトっとくっついてみたわ。

 

なにか話せることは…桜のこと!

 

「きょうね、おはながひらひらで、きれぃだったの」

 

ペトっ

 

ふにふにふに

 

動いたあぁーー!!

ふにふにって、ふにふにって動いたわ!かわいい!

 

「ついは、いっしょにいこおねぇ」

 

ペトっ

 

ふにゅ、ふにゅう

 

動いたあぁーーー!!!

ふにゅうって、ふにゅうって!!

かわいい!!!

 

 

◆◇◆

 

 

最近、マットレスの塀が1部分だけ高くなりました。夕空です。

ココ、掴まれないかしら。あとちょっとで届きそうなんだけど…!

 

あっ、ママ様が腰掛ける用の椅子もパパ様が隅に取り付けてくれたの!

そろそろ何回も床に座ったり立ったりするのは大変そうだものね。ありがとうパパ様!

 

で、今は7時のニュースを見てるところよ。ピックアップコーナーと世界のおやつコーナーがお気に入りなの。

 

『今日のピックアップ!首都圏では桜が見頃を迎えています。沢山の人が花見を楽しむ中、話題のあの人も、満開の桜を見に訪れたようです』

 

あのお姉さん、どこかで見たことあるような気がしないでもないけど…多分気のせいね!

 

それにしても話題のあの人、気になるわ。まあ、見ても分からないと思うけど。

 

VTR、カモン!

 

『現在第2子を妊娠中、モデルの香澄花純さん。この日は旦那様と昨年生まれた長女・夕空ちゃんと一緒にお花見に訪れました』

 

ほぇー、モデルのかす・・・って、えぇ⁈

 

わかる!これなら見なくてもわかるわ!!いや見ないとわからないけど!!(錯乱)

 

まずお腹がふっくらしてる超☆美人はママ様でしょ?

そのママ様を時々支えながら赤ちゃんを抱っこしてるベストオブ・育☆メンはパパ様でしょ?

でカメラを途中からジイィーっとガン見してるあの赤☆ちゃんは私よね?!

 

これ、ついこの間のお花見の時の映像じゃない?!!

 

『夕空ちゃん、これカメラに気付いてますかね?』

 

『そうですね。この映像を撮影したスタッフいわく、チラリと見た瞬間に目があったそうです』

 

え、えぇ…(困惑)

 

あの人、桜撮ってたんじゃないの?え、スタッフさんだったの?

 

『報告されてますね』

 

『はい、結局花純さんと夕空ちゃんがカメラに向かって手を振ってくれましたが…浄化されるようですね』

 

いや、えぇ…(混乱)

浄化って、えぇ…

 

『さて。花純さん・夕空ちゃんと言えば、雑誌tecotecoで3,4月号の表紙を飾り話題にもなりましたね。それでは今日は、妊娠中のコーディネートについて掘り下げたいと思いますーーー』

 

今日はコーディネートについての特集なのねー

私は見なくていいかしら。

 

さて、今日も早速あそび・・・いやまって?

 

…いま、さりげなくものすごい情報が飛んでいった気がするわ。

 

飛んでいったわよね?!

 

というか一瞬でた雑誌の画像、お写真撮った時のと似てた?

 

ちょ、ママ様ー?

 

「まぁま、ゆぅ、てえびでてたー」

 

とりあえず椅子に座ってるママ様の方を向いて確認。出てたわよね?

 

「そうね」

 

わあ、美しい微笑みぃ…じゃなくて

 

「おしゃしん、かざりぃ?」

 

あら?と首を傾げたママ様。あざとかわいい。

 

「見せてなかったかしら?」

 

見てないです。キリッ

 

ママ様が椅子の横にある本棚的なところを探してる間に、とことこ行くわ!

 

ふんす、着いたぁ!褒めて!

 

「ほら、ここに……ゆーちゃん?」

 

ママ様が膝に掴まる私を見て驚いた顔をしたわ。

初めて見たわね、ママ様のここまでびっくりした表情。

 

「まぁま?」

 

どうしたの?だいじょうぶ?

 

「どうやってここまで来たの?」

 

え、それは…

 

「あんよぉ?」

 

ん?!?!

 

言って気づいたわ。

 

私、歩けたあぁーーー!!!

 

 




初めてのあんよは気づかぬ内に。

投稿ペースが早いですが、どうしても間に合わせたい投稿があるのでフルスロットルで行きます。
いくつかネタが入りましたが、どうでしょう?

次の投稿は、月曜日です!
皆さん、もうお分りですか?

そう!月曜日はッ!

あ、評価や感想、お待ちしてます(もらった時嬉しい


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ヨン はじめまして、マイシスター!!


言うことが思いつかない…

おめでとうございます!!



5月。

香澄夕空、生後11ヶ月になったわ。最近はかなり歩けるようになってきたの。

 

初めて歩いた時は意識してなかったのよね。そもそもものすごい情報が飛んでいったのに気づいてちょっと混乱してたし。

 

あのあと雑誌を見てわかったのは、モデルとしてママ様が最高だってことかしらね!お写真撮るの、楽しかったわ!

 

あ、それとね、ちょっとなら走れる。どやぁ

 

すぐ手をついちゃうからまだあんまり走れてないけど、パパ様がお仕事から帰ってきた時とかにタタタっとしてみたりしてるわ。

 

受け止めてくれるから、安心してダイブできるのよね。ありがとうパパ様。

 

一方でママ様のお腹はもうかなり大きくなってきてて、もうすぐ生まれそう。

 

早く会いたいわ!

 

 

◆◇◆

 

 

ということでなでなで

 

とりあえずなでなで

 

もう日課になってる寝る前のなでなで。もうすぐ出来なくなるのはちょっと悲しいわね。

 

むむむ、なにかないかしら…

 

そうだわ!

お姉ちゃんがお歌を歌ってあげましょう!

 

お歌といったら、まずこれを言わないとね。

 

大きく息を吸ってぇ。

 

 

“私の歌を聴けえぇーー!!”

 

 

…ふぅ(満足)

 

さ、歌おうかしら。一瞬止めてたなでなでも再開しなきゃ。

 

「twinkle, twinkle, little star」

 

なでなで

 

「how I wonder what you are」

 

なでなで

 

「up above the world so high」

 

よしよし

 

「like a diamond in the sky」

 

なでりなでり

 

「twinkle, twinkle, little star」

 

よすよす

 

「how I wonder what you are」

 

なでなで

 

よし、どやぁ(満足)

 

「ゆーちゃん、今のは…」

 

あ、そうだったわ。ママ様、じっと聞いててくれてありがとう。

 

「ままがうたってくれたおうたぁ」

 

そう。懐かしき温水ぷっかぷか空間・・もといお腹の中にいた時に、ママ様が歌ってくれてたのがこの曲。

 

ママ様の美声には届かないでしょうけど、頑張って歌ったわ。うん。

 

この子も生まれたあと、覚えててくれたら嬉しいわね!

 

 

◆◇◆

 

 

すやすやと眠る娘の頭を撫でる。愛おしくてたまらない、私達の娘。

 

「夕空は、もう寝たか?」

 

「えぇ。ぐっすりよ」

 

そう夫に返してリビングのソファーに座る。先に座っていたのにわざわざ立って座る私を支えてくれる、この人の優しさが嬉しい。

 

「もうすぐ、もうすぐね」

 

そういいながら撫でると、ポコリと動いたお腹。本当に、自分の中に別の命が宿っているのがわかる。

 

「ふふっ」

 

いつも以上に幸せな気分なのは、さっきの出来事があったから。

 

「そんなに嬉しかったのか」

 

1度席を外していた夫が戻ってきた。ルイボスティーを手渡される。

 

「ありがとう。えぇ、幸せ♪」

 

あの子には、本当に驚かされてばかりだわ。

 

どうか、夕空の成長をこれからも見守っていけますように。

 

そして…

 

「早く会いたい。ね、そうでしょう?」

 

この子を無事に、産んであげられますように。

 

 

◆◇◆

 

 

まぁだぁかなっ、まぁだっかなっ!

 

・・とかしてる場合じゃないわ!!

 

お昼ご飯を食べたあとに、ママ様が電話を始めて、あれよあれよという間に病院へ!

 

駆けつけて来てくれた人に預けられ、私は病院の待合室で待機。

 

早くはじめましてマイシスターってしたいわ…

 

私に出来ることは待つことだけだし、全力で念を送っておきましょうか。

 

がんばれえぇーーー!!!

ママさまあぁーーーー!!!

 

 

◆◇◆

 

 

はっ?!!

 

ここはどこ?!私は夕空!!

 

よし、おちこつう。違うおこちつう。間違えたおつこちう。

 

私は確か、ママ様に念を送って…寝ちゃった?!

 

ちょちょ、赤ちゃんは?!!

メアリさん!今どんな状況?!

 

〔ユーア、耳をすませて〕

 

あ、はい。

 

ん〜〜〜

 

 

ーーー!ーーーー!

 

 

はっ!!!!

 

聞こえた!聞こえたわ!!

 

こ、この泣き声は、まままさか!

 

〔頑張ったわね、カスミ〕

 

赤ちゃん、生まれたのね!!!

 

あ、この人はメアリ・オルティス。年齢は不明。女性に年齢を聞いちゃいけない(戒め)

ママ様のお友達で、前々からベビーシッター的な事をしてくれてるの。

 

そして私に外国語をすりこんで下さってる方でもあるわ(白目)

 

日本語が喋れないらしくて、私と会話をする時は英語またはフランス語。

 

ふふふ…気分で言語が変わるのについていくの、大変だったわ(遠い目)

 

あら?

 

〔そと、きれい〕

 

何時くらいなのかと外を見てみたら、すごく綺麗だったわ。

 

〔あら、本当。まだ時間もあるし、出てみましょうか〕

 

わーい、抱っこー!

まだママ様と妹ちゃんには会えないみたいね。早く会いたいわ。

 

 

◆◇◆

 

 

「わあ…」

 

星がたくさん!

 

キラキラきらめく星の海みたいだわ!

 

〔まるでお祝いしてるみたいね〕

 

たしかにそうね。

月は満月ではないけど、すごく綺麗。

 

しばらく見ていたら、パパ様が来てくれたわ。

 

え、会えるの?

 

早く行きましょう!連れてってパパ様!!

 

 

◆◇◆

 

 

え、かわいい…!

 

パパ様に連れられて入ったお部屋。

感動の初対面で、恋に落ちたわ!

 

いやだって、かわいいのよ。

すごく、かわいいわ!

 

「名前は夜空。今日の空のように美しく育ってほしくてな」

 

 

夜空…!私の、妹。

 

 

「よぞら…」

 

 

今日は5月13日。

 

 

「はじめまして」

 

 

あなたに出逢えた今日のこと、絶対に忘れないわ。

 

 

「おねえちゃあよ」

 

 

生まれて来てくれて、ありがとう。

 




ということで、お誕生日おめでとうございますの日です。
当日に投稿できてよかった…!

アイカツスターズの中では、香澄姉妹とひめ先輩がすごく好きです。もう一つの小説もありバレてるかもしれませんが、好きです。

声も歌も、好きです!

さて、そんな夜空ちゃんが生まれたことですし、これから全力で姉バカしていきたいと思います。楽しみですね。

では、また次の後書きで。


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ゴ おかえりなさい!!…ちょっと、お姉ちゃんとけちゃう!


姉バカレコード、始まります。



げっんかんで!くつをは〜いて!

 

「ゆー。さぁ、ママと夜空をお迎えに行こうか」

 

ふふふ。歩けるようになったからパパ様に手を繋がれながらトコトコして車に向かうわ。

 

香澄夕空、パパ様に連れられてママ様と夜空に会いにいくのが、ここ数日の楽しみね。

 

そして今日!

さっきパパ様が言っていたからわかると思うけど…

 

ママ様と夜空ちゃんが、お家に帰ってくるの!!!

 

 

◆◇◆

 

 

車の運転はパパ様。

その間うしろの席に座ってる私を見ててくれるのが、メアリさんよ。

ママ様が家にいない間、メアリさんが色々とお世話してくれたの。いつもありがとうメアリさん!

 

ふっふふ〜ん、まぁだかっしら〜♪

 

〔さてユーア、今日はどこに行くのかしら?〕

 

足をパタパタさせてウキウキしてたら、メアリさんに言われたわ。

 

ふふん、それはもちろん!!

 

〔びょういんに、ままとよぞらをむかえにいくの!〕

 

もう狼狽えない!

英語が飛んできてもフランス語が飛んできても、すぐ答えられるわ。

 

なにせお姉ちゃんですから。どやぁ

 

もうすぐかしら、体感的にもうすぐね。あぁもう、楽しみだわ!!

 

 

◆◇◆

 

 

ガララーー

 

先に入ったメアリさんからオーケーサインを貰って、入るわ!ママ様ー!

 

「あら、ゆーちゃん♪」

 

パパ様から嬉しそうにしてるママ様に手渡されたわ。わーい!

靴はいつのまにか脱がしてもらってるわね。

 

・・・え、いつ脱がされたの?!(驚愕)

私ついさっきまでちゃんと履いてたわ!

 

首を動かしてパパ様たちの方を見たら、メアリさんがパパ様に私の靴を渡してるのが見えたわ。

 

えぇ…(困惑)

いつ脱がされたのかしら。

 

「ゆーちゃん、来てくれたの?」

 

ちょっと困惑してたわね。いけないいけない。

ママ様、すごく嬉しそうね。

 

「ままとよぞら、おむかえにきたの」

 

ふっふっふ、前よりもお喋り出来るようになったわ。

 

なにせ、お姉ちゃんですから!(2回目)

 

あっそれとそれと、夜空ちゃん。

 

ちょうどママ様に抱っこしてもらってると見えるわ。かわいい妹が!!

 

赤茶色のつやぁっとした髪の毛。ちょっと先の方が淡い茶色になってるのよね、グラデーションっぽいわ。

 

白いお肌。もぅ、かわいい。

 

それとね・・はっ!!

 

〔あら、プリンセスがお目覚めね〕

 

私たちが来たからかしら?

夜空ちゃんが起きたみたい。

 

お目々がバッチリ合ったわ。

紫色の瞳。濃い青寄りの紫から、すこしだけピンク寄りの紫に。虹彩の色がとっても綺麗。

 

「よぞら〜」

 

あっ、手を伸ばしても届かないわ…

 

はっ!!ねぇ見た!!?

 

いま、今ちょっと笑ったわ!!

 

くぴくぴ言ってる…何か言ってる!

 

あのね、夜空と初めて会った時から思ってたことなのだけど。

 

この子は、天使ね!!!

 

 

◆◇◆

 

 

〔ーーほらカスミ、ユーアは私が抱くわ〕

 

んにゅ?

 

だれかに抱っこされてるわね。んー、この匂いや感触はメアリさんかしら。

 

おかしいわね、私、病院でママ様に背中ぽふぽふよしよしされてたはずなのに…

 

ふわぁ、ねむねむ。

 

 

◆◇◆

 

 

ママ様と夜空が帰ってきた日に爆睡かましておかえりなさいが言えなかった事に、次の日の朝気付いたわ。

 

なんっったることでしょうっ!!?

せっかく、折角おかえりなさい!!ってパパ様と練習したのに!!

 

帰ってきたのは確かに夕方だったけど、どれだけ寝てたのかしら。悲しいわ…

 

ーーー思い出すだけで泣きそうになるわね。

もう6月。そろそろ切り替えなきゃ!

 

ということでマットレス。

今までは私だけだったけど、今は夜空もいるの!

 

ボールさんとかは申し訳ないけど、よーちゃんにあたったら大変だから自主的にパパ様に預けてきたわ。

 

よろしくねパパ様。

 

苦笑いしてたわね、どうしてか分からないけど。

 

 

◆◇◆

 

 

生後3週間とちょっと。

足と手をぱたっとさせる夜空ちゃんに話しかけるのが最近の日課よ!

 

「よぞら、よぞら〜」

 

あぁー、まつ毛が長くて可愛くて綺麗だわ。

 

あまりのかわいさにお姉ちゃんとけちゃいそう。

 

あっ、声に反応してなのか手がぱたってなった。ちょっと、お姉ちゃんとけちゃう!可愛さにやられてとけちゃうわ!

 

ママ様とパパ様の娘で、今もうすでにこんなに可愛らしいんだもの。

将来は絶対美人さんね!!

 

「ゆーちゃんはよーちゃんが大好きなのね」

 

それはもちろんよ!

 

「だぁいすき!」

 

私はもう、夜空ちゃんに恋していると言っても過言ではないわ!!

 

「それに…ゆーちゃんは明日で1才ね。ふふっ、楽しみだわ」

 

そうなの。

香澄夕空、もうすぐ1才になるわ。

 

時が経つのって、早いわね…

 

・・・ん?あした?!!はやっ…(驚愕)

 




誰ですかひと段落したと言ったのは。…ムーンナイトでした。凹む。
今度こそひと時の休息が来ました。またすぐ忙しくなりそうなので、ここで沢山書ければと思います。

本作の主人公・香澄夕空ちゃんですが、6月7日に生まれております。

ということで、明日も投稿をします。
やっぱり物語を書くのは楽しいですね。


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ロク ハッピィバースデイトゥミー!わぁ、キラキラ!…って、ん?!


ということで、投稿です。



ねむねむネムネム…ノンレムノンレム…ねむねむレムネム…

 

むむう?

 

優しくお腹をなでなでされてるわ…そろそろ朝よね…

 

ふぅわあ〜

 

おは…ふぁっ!?!!!

 

 

◆◇◆

 

 

朝から絶世の美女が添い寝してくれていた幸せ。ママ様だったわ。

 

お腹なでなでされてるのに気付いて目を開けて寝ぼけ眼で首を少し動かしたら、視界に入ってきたのは世界一美しいお顔。

横になってるせいで髪の毛がハラリと少し顔にかかって、髪かかってるというか、神がかってたわね。美しさが。

 

ちょっとの間、見惚れて動けなかったわ。

 

「ゆーちゃん、おはようございます」

 

あっ綺麗(確信)

 

「まま、おはようございます」

 

朝のご挨拶はしっかりと!

コレ大事。テストには出ないけど、絶対覚えておきましょう。そうしましょう。

 

それと。どうしてママ様が私の隣で横になれたかというとね、最近ベビーベッドを卒業したの!

夜中何かあっても対応できるように、ママ様かパパ様が一緒に寝てくれるわ。最近はママ様が夜空の方に行くから、パパ様が私と寝てくれることが多かったわね。

 

はっ!

夜空は……もう移動してるみたい。リビングの方のマットレスかしら?

 

早く行きたいわ。でもその前にお着替えしなきゃ。

 

「ゆーちゃん、今日はこのお洋服を着ましょうか」

 

ママ様が出してくれたのは…わあぁ、かわいい!

 

白とブルーパープルの生地に、お花モチーフのデザインがスカートの裾に向かって増えていくワンピース!

 

「この2つのお花はゆーちゃんの誕生花でもあるの。とっても素敵ね♪」

 

ママ様が嬉しそうだし、私もとっても嬉しいわ!

 

 

◆◇◆

 

 

「じゃーん♪」

 

着替えも終了!

髪の毛をママ様に整えてもらって、抱っこされてリビングに来たわ。

 

「ほぅら夜空、ママとお姉ちゃんが来たぞー」

 

相変わらずのイクメンパパ様。カッコいいわ。

 

そしてパパ様の腕の中には夜空!

こっち見てる!こっち見てるわ!

 

「ぱぱ、よぞら〜」

 

どう?ママ様が着せてくれたこのワンピース!

 

「ゆー、綺麗だなぁ。まるで黄昏のプリンセスだ」

 

え、なにそのカッコいい名前。

パパ様ありがとう!

 

「今日は特別な日だもの」

 

ママ様にぎゅうっとされたわ。

ふわぁ、いい匂い…

 

「あぁ、そうだな」

 

パパ様がこっちに来てくれたおかげで夜空との距離が縮まったわ。ありがとうパパ様。

 

かわいい…

 

「「夕空」」

 

え?なに?パパ様、ママ様?

 

「お誕生日、おめでとうだ」

 

あ・・・

 

「生まれてきてくれて、ありがとう」

 

パパ様…ママ様…

 

昨日びっくりしたばかりなのに、もう忘れちゃってたわ。

 

死を迎えて、この世界に生を受けて、1年が経って。

 

私、香澄夕空。1才になったのね。

 

 

◆◇◆

 

 

ということで、ハッピィバースデイトゥミー!!!フゥーー!!

 

ひとしきり感動を味わったあと、お部屋を見てみたの。そしたら…

 

「わあ、きらきら!」

 

飾り付けられてあったわ!

Happy Birthdayの壁にかけられた文字。キラキラの星やハートがたくさんあって素敵ね!

 

それでマットレスの前には…

 

…何かしらあの小山。

 

「あぁ、夕空へのプレゼントが届いたんだ」

 

へぇ、プレゼントなのね!嬉しいわ!

 

…ん?!え、あれ全部プレゼントなの?

マジで?

 

 

◆◇◆

 

 

マジだったわ(驚き)

さてさてお待ちかねのプレゼント開封の時間よー!

 

まずはコレ。

 

「これは私からだな。自信作だ」

 

わあぁ、綺麗なドレス…!

私が今着てるワンピースのレベルアップバージョンみたいな感じね。すごく綺麗だわ。

それに、靴も一緒に入れてくれたみたい。

パパ様、ありがとう!

 

お次はコレ。

 

「それは私からよ。ゆーちゃんの髪にきっと似合うわ」

 

柔らかなフワッとした布で作られた髪飾り。白くて少し透けてる生地に、キラキラっと青紫の光が見えるわ。

ママ様、大好き!

 

 

◆◇◆

 

 

うん、これで全部かしら。

 

メアリさんからは可愛らしいパジャマのセット。

お誕生日おめでとう(英語)のメッセージ(フランス語)付きカードを一緒にくれたわ。

 

まだフランス語の読みはあんまり習得出来てないのよね(白目)

でもなんとか読めたわ。ママ様、声に出してくれてありがとう。

 

あとのプレゼントは、パパ様とママ様のお友達から。私は知らない人が多かったけど、今度会えるんですって。

おもちゃとかをたくさん頂いたわ!

 

夜空ともはやく遊びたいわね。

 

「ねぇゆーちゃん、お誕生日おめでとう」

 

 

ママ様に改めて言われると、こう、嬉しいわ。

 

 

ママ様は優しくて超美人、パパ様もカッコよくて優しい。

 

 

夜空は無条件に可愛い。反論はさせないわ。

 

 

「ぱぱ、まま、よぞら!」

 

 

私、とっても幸せね。

 

 

「だぁいすき!!」

 

 

6月7日。

香澄夕空、1才になりました!

 

 




さりげなく香澄夕空生誕祭とか原作キャラに混じってやってみたいですね…。画力が欲しいです…

夕空ちゃんのワンピースにデザインされている花は、クチナシとホワイトレースフラワーです。誕生花となっていたので、チョイスしました。

そしてもう1つの小説も、近いうちに投稿する予定です。
よろしければ、どうぞ。


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ナナ プレゼントでもらった…って、びっくりしたぁっ


お気に入り登録や、評価、ありがとうございます。



外は梅雨の影響か雨が降っているからお家の中で遊ぶことが増えたわね。

 

今現在のマイブームはお絵かき。

どうも、香澄夕空です。

 

お誕生日プレゼントでもらった大きなお絵かき帳にクレヨン、その2つが最近のお気に入りよ!

 

このお絵かき帳…正式名称らくがき帳は大きいし枚数も多いから、1枚ずつぺりぺりして使ってるわ。

けっこう描いているのに減る様子がないわね。

 

そしてクレヨンは全32色。24色入りのやつと8色入りのやつをセットでいただいたの。

 

…小さな子が食べちゃっても大丈夫な素材、きれいな発色、塗り重ねても大丈夫、あと英語表記。

 

このクレヨン。高い(確信)

 

ふっふっふ〜ん♫

次は何を描こうかしら!

 

雨上がりに出ていた虹とか、ママ様とパパ様と見に行った桜とか、お散歩の時に見たネコちゃんとかはもう描いたから…次は白鳥にしようかしら。

理由?なんとなくね!

強いて言えば昨日、テレビに白鳥が映ってたからよ!

 

 

◆◇◆

 

 

ふふふふふふふふっふ〜ん♫

 

できたわ!!

 

ただ泳いでる白鳥もよかったけど、今回はテレビで見た羽根を広げた瞬間の白鳥を描いてみました!

ちゃんと水しぶきも描いたの。どやぁ

 

〔それは白鳥?〕

 

〔うん!〕

 

うん?(疑問)

 

あ、メアリさんこんにちは。

 

…メアリさんこんにちは?!!(驚愕)

びっくりしたぁっ

 

え、え、いつお家に来たの?!

というよりいつからいたのかしら!?

 

〔ずっと隣にいたのにユーアが気づかなかったのよ?〕

 

へ、へぇ…

今地味に心を読まれた気がするわ。

 

読心術ってほんとにあるのかしら?

 

〔・・・〕

 

ニコニコしてる笑顔が怖いっ。

 

 

◆◇◆

 

 

んー、これはここよね。

端っこからはめて…よし、外は出来たわ。絵が繋がるから、これはこっち。

これはここ、夜空ちゃんが可愛い、こっちにもはめて。

 

かーんせーっい!!

 

メアリさんも一緒にお昼ご飯を食べたあと、パズルで遊んで完成させたわ。

コレもお誕生日にもらったものよ。

 

35ピースのパズルだから絵を合わせるのは簡単だったけど、できた時の達成感は大きいわね。

 

かかった時間は10分!どやぁ

 

たくさんお花が咲いている絵が完成したわ。1番多いのはひまわり。

 

「ぅー」

 

うー?

すごく可愛らしい声が聞こえたわ。

ふにゃっとした感じの声だったわね。

ママ様はもっと大人っぽい声だし、メアリさんは芯があるふわぁだから違うわね。私も違うわ。

 

となると…まさかっ!

 

夜空ちゃんがすぅすぅ寝ていた所に行ったら、お目々が開いていたわ。かわいい。

 

腕とか足、生まれた頃よりふっくらしてきて、日に日に可愛らしさが増してるの。

 

と、とりあえず話しかけてみましょうか。

 

「よぞらー?」

 

「ぅー」

 

あっ(思考停止)

 

・・・

 

・・・えっ(復帰)

 

「よぞら?」

 

「ぁー」

 

天使。

 

これって確か、クーイング?

始めて聞いたわ。

 

え、待って。

 

かわ…かわいいだぁ…

 

 

◆◇◆

 

 

始めて聞いた妹の声のあまりの可愛さに語彙力喪失していたのはさておき。

 

遊んでちょっと寝てまた遊んでいたら、あっという間に晩ご飯の時間になったわ。

 

パパ様もお仕事から帰ってきてママ様とお料理。相変わらずパパ様はイケメンね。

 

あ、ママ様と目があったわ!

にこっとした後、お料理に戻ったママ様。ふつくしい。

 

なにを作ってるのかしら。気になるわ…

 

〔ユーア。気になるでしょうけど、危ないから行っちゃダメよ?〕

 

うぉおうびっくりしたっ!

 

〔はーい〕

 

ゼンゼン、おもってないわ。

いこうなんて、オモッテナイワ。

 

2人がお料理してる間夜空ちゃんをあやしてくれてるメアリさんだけど、私の方にも気を配ってくれてるみたいね。

 

…心を読まなくてもいいと思うの!(白目)

 

 

◆◇◆

 

 

ふうー、お腹いっぱい!

今日の晩ご飯は豆腐ハンバーグだったわ。美味しかったです、まる。

 

それで食後の歯磨きをしてママ様に絵本を読み聞かせてもらってるの。

 

しろいくまさんがホットケーキを作るお話よ。美味しそうね…

 

「今度作ってあげるわね、ホットケーキ♪」

 

わーいっ!ママ様大好き!

 

ママ様が作ってくれるホットケーキ。

想像しただけで美味しそうだわ…じゅるぅ。

 

「そういえば花純、夕空には話したのか?」

 

んむ?どうしたのパパ様?

 

「いいえ。まだよ」

 

なになに?なんのお話かしら。

 

「おはなし?」

 

聞かせてほしいオーラ全開!

きーかーせーてー

 

「今度パパのお友達とパーティーをすることになったんだ」

 

ほぇー

ちゃんと座って私と目線を合わせてくれるパパ様。優しいわ。

 

「ぱーてぃー?」

 

「夕空も一緒にだ。誕生日にプレゼントしたドレスを着てほしいからな」

 

ほぇー・・・ん?!

 

ドレスってあれよね、お誕生日の時にパパ様がくれたあのドレス。

 

パーティーで着るの?

 

すっごく素敵ね!楽しみだわ!




7といえばラッキーセブン。
あのですね。前話を投稿した後の事なんですが、小説情報を見ていたら黄色が見えたんです。
なんかこう、評価ってところにちょんって色があってでですね、コレは一体っ、としばらく混乱してました。

更にUAも1000を突破していてですね…ムーンナイトへ喜びの追い討ちがかかりました。

とても嬉しいです。皆さん、ありがとうございます。

これからも楽しみながら頑張ります。

それではまた。


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ハチ レッツパァリィー!行くしかないじゃないっ…っと、びーくーる、びーくーるよ


皆さまお久しぶりでございます。



梅雨が終わって、だんだん気温が高くなってきたわ。

 

特に今年は梅雨が明けるのも早かった・・・ってニュースでアナウンサーのお姉さんが言ってた!!どやぁ

 

雨が降っても元気に動けるって素敵よねぇ。

前世では雨が降るたびに動けなくなってたから、そこはすごく嬉しいわ。

 

最近の楽しみは妹に話しかけること。

どうも、香澄夕空です。

 

あのね、夜空ちゃんが、話しかけるとはっきり反応を返してくれるようになったの!

それがまたかわいらしくて…

 

「ゆーちゃん、そろそろお着替えしましょうか」

 

今日はパパ様と一緒にパーティーに行く日。お着替えしないとね!

 

…そうそう。夜空ちゃんも一緒に行きたかったわ(切実)

 

 

◆◇◆

 

 

「じゃーん♪」

 

ドレスアップ終了!

髪の毛を整えてもらって、抱っこされてリビングに来たわ。

お誕生日にママ様がくれた頭飾りも付けてもらったの!

 

「ほぅら夜空、ママとお姉ちゃんが来たぞー」

 

相変わらずのイクメンパパ様。カッコいいわ。

 

そしてパパ様の腕の中には…って、あら?なんかデジャヴ?

 

夜空ちゃん起きたのね。じゃなくて。

 

たしか前にも・・・

 

「ぅー」

 

あってんしっ(思考放棄)

 

 

◆◇◆

 

 

あれから少し。

 

…ついにきてしまったわ。

 

この時がっ!

 

「さて、行こうか夕空。おいで」

 

玄関で私に靴を履かせてくれたあと、立ち上がるパパ様。

 

や、やだあぁー!夜空ちゃんと離れたくないいぃぃ!

 

だだこねたい。

今ものすごくだだこねたいわ。

 

パーティー、ママ様も夜空ちゃんも一緒に行くと思ってたんだもの。今日の朝まで。

 

話を聞けば、夜空ちゃんがまだ小さすぎるから今回のパーティーには参加しないとかなんとか…

 

…今世初の最終奥義・イヤイヤ、ここで発動してみようかしら。

 

だってだって、夜空もお姉ちゃんと離れるのイヤじゃないかしらっ!?私はイヤなのだけどっ!!

 

「ぁー」

 

手をパタパタ上下に振ってお見送りしてくれてるわね!!(白目)

 

「まま、よぞら、いってきますっ!」

 

元気にそう言ってパパ様に抱っこされたわ。

 

離れていく夜空ちゃんとママ様。

 

ずいぶんあっさりと出た理由?

だって、あんなにかわいくお見送りされたのよ?

 

 

行くしかないじゃないっ!(血涙)

 

 

◆◇◆

 

 

表情は明るく、内心では軽く血涙を流しながらパパ様と車に乗ってパーティー会場が入ってるらしい建物に到着。

 

ホテルみたいな建物ね。

 

『シャイニンググランドホテル』

 

ホテルだったわ。

 

今日はパパ様が運転じゃなくて、そもそもいつもの車でもなかったの。

隣にパパ様がいるのは不思議な感じだったわね。

 

…で、エレベーターに乗って、降りて、パーティー会場があるフロアに来たわ。

 

奥からいろんな人の話し声が聞こえるし、もうある程度の人数は集まってるみたいね。

 

「ようこそおいでくださいました」

 

受付らしいところに行くと、立ち姿がきれいなお姉さん方がいたわ。

 

姿勢がきれいな人ってそれだけで美しいわよね。

 

ママ様はそれに加えて超美人。

 

最強ね!(確信)

 

「2名で予約を入れた香澄です」

 

あっ、後ろの方にいるお姉さんと目があったわ。

 

にこぉ〜

 

にこぉ〜

 

にっこぉ〜

 

にっこぉ〜

 

お互いにニコニコしあってたらいつのまにか受付は終わってたみたい。

 

それじゃあ早速、今世初!

 

レッツパァリィーー!!フウゥーーー!!

 

 

◆◇◆

 

 

アナウンサーのお姉さんがいる件について。

 

えっ

 

アナウンサーのお姉さんがいる件について。(2回目)

 

目の前にアナウンサーの…って今思考がループしてたわ。

 

「わぁ、かわいい。こんにちは夕空ちゃん」

 

会場に入ってから来てる人にご挨拶してたらお姉さんに声をかけられたわ。パパ様が。

 

ほえぇテレビで見てた人がいるぅ…

 

おつちけ私、おちけつ香澄夕空。

びーくーる、びーくーるよ。

 

目の前にテレビの中の人がいてびっくりしたけど、そもそもママ様は雑誌の中の人。そうなると私も雑誌の中の人になるのかしら・・・

 

とりあえずよし、焦ることはないわね(錯乱)

 

「こんにちは、おねえさん」

 

ママ様から挨拶をしてもらったらちゃんと返すことって教えてもらったわ。

 

ちゃんと笑顔でご挨拶の出来る子、夕空です。どやぁ

 

「久しぶりって言っても、覚えてないか」

 

眉を八の字に下げるお姉さん。

 

久しぶりって、会ったことあったかしら…パパ様〜!

 

「夕空が生まれて1ヶ月頃だったか?おめでとうと言いに来てくれたんだ」

 

へえぇぇ

どうりでどこかで見た気がしないでもなかったのね。

 

「お誕生日プレゼントも送らせてもらったの。お花のパズルなんだけど…」

 

・・・はっ!

この間メアリさんが来てたのに気付かなかったパズルね!

 

「おはなのパズル、できました!ありがとうこざいます!」

 

初めてやった時は10分かかったけど、今では5分あれば出来るようになったわ。

 

パーツごとの絵を覚えました。どやぁ

 

「うわぁ、嬉しい…浄化されそう…」

 

もっとよしよししてぇ…

 

・・・浄化?!

 

 

◆◇◆

 

 

浄化されそうお姉さん、優しい人だったわ(ほわほわ)

 

名前聞くのを忘れちゃったから、今度ニュースで見ておかないと。

 

「ゆー、何か食べるか?ここのテーブルは夕空でも食べられる料理なんだ」

 

わーい抱っこー!

 

って、すごくカラフルだわ。

私でも食べられるなんて素敵!(歓喜)

 

具が色々あるサンドウィッチ、混ぜ混ぜされて色がいっぱいあるおにぎり、何色もあるポンデケージョ…

 

「んー…」

 

な、悩ましいわね…

 

「チキントマトリゾットはいかが?」

 

むぅ?わぁ〜!

 

目をキラキラさせてたらお皿からスプーンですくってくれたわ。

 

いただきまーす!

 

パクっもぐもぐ…

 

おいしいぃ…

 

「お気に召したようね」

 

パクっもぐもぐ…

 

おいしいぃ…

 

ん・・・?

 

 

だれえぇぇええっ!!?!!?

 

 

◆◇◆

 

 

「驚かせてごめんなさいね」

 

だれえぇ…きれいなひとおぉ…

 

慶洋(よしひろ)くん、夕空ちゃん大丈夫かしら」

 

よしひろってパパさまのなまえぇぇ…

 

「驚いたんだろう。ゆー、ほら、パパのお友達だ」

 

・・・はっ(覚醒)

 

美味しいご飯を食べさせてもらってほわほわしてたら知らない人でびっくりした、夕空です。

 

ワインレッドのワンピースに黒いストール。手には器とスプーン。

 

パパ様のお友達だったのね。

 

黒崎(くろさき)紅羽(くれは)よ。こうして会うのは初めてね」

 

「はじめまして、かすみゆうあです」

 

ちゃんとご挨拶の出来る子、かす…

 

あっご飯〜♪

 

パクっもぐもぐ…

 

香澄ゆう…

 

ごはん〜♪

 

パクっもぐもぐ…

 

香澄夕空です!どやあぁ

 

 

◆◇◆

 

 

今日のパーティー、すごく楽しかったわ。

 

お誕生日にお絵描き帳とクレヨンを送ってくれたの、紅羽さんだったみたい。

 

デザイナーさんなんですって。

 

最近どこかの大会で賞を取って、ろまんすきすっていうブランドの専属デザイナーになったとか…

 

ステキな人に会えてよかったわ!




ロ マ ン ス キ ス

さぁ皆さま、お盆が始まりました!
ムーンナイトは一体どこまで突っ走れるのか!

頑張れムーンナイト!

ファイトだムーンナイト!

次回『もうやめて!ムーンナイトのライフはゼロよ!』

お楽しみにっ!

※8月13日は、『little Angel story〜1人の少女の物語〜』の方を更新します


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キュウ 夏といえば花火よね!妹がかわいすぎるうぅ…って、ええぇええっ!!?!


姉バカが加速していくぅ…



8月。

 

暑い、あついわ…(白目)

 

室内にいるから適温ですごせているけど、1歩外に出ればむわっとした熱気が押し寄せてくるの。

 

だから最近のお散歩は短めだったり、朝や夕方に時間帯が変わってるわ。

 

そしてかわいい夜空ちゃんは、もうすぐ生後3ヶ月。

腕とか足、生まれた頃より全体的にぷくぷくしてきて可愛らしさが倍増してるの。

 

…いや、倍増じゃ済まないわね。

 

10倍くらい(キリッ)

 

目に入れても痛くないのは確かね。

異論は認めるけど聞かないわ。

 

「ぅー」

 

噂をすれば!

この天使な声は夜空ね!

 

「よぞら、おきた〜?」

 

「ぁー」

 

あっかわいい。

 

この間までは、ぱたっ、だった動きが今は、ぱたばたっ、ってなってるの。

筋力もついてきたのかしら?

動きも激しくなったし、回数も多くなったわ。

 

「よーぞらー」

 

あっかわいい。天使。

 

見た?!今のかわいい動き!ねぇ見た?!!

 

足をケリケリして手をぱたぱたさせて、ふなぁって笑ってたわ!

 

か…かわいぃ…

 

 

◆◇◆

 

 

ふんふ〜ん、ふんふふ〜ん♪

 

『ーーーそれでは皆さまよい週末を!また来週、お会いしましょう』

 

浄化されちゃうお姉さんこと朝香お姉さんが出てるニュースが終わったわ。

 

今日の世界のおやつコーナーではブラマンジェっていうフランスのおやつが紹介されてたの。

 

美味しそうだったわぁ…

 

〔ブラン・マンジェなら作れるわよ?あとで作りましょうか〕

 

え、ほんとう?!

 

〔食べやすいようにジャポンのレシピで作るわね〕

 

わーい!ありがとうメアリさん!!

 

…ありがとうメアリさん?(疑問)

 

〔おはようユーア〕

 

あ、メアリさんおはようございます(確認)

 

…メアリさんおはようございます!?(驚愕)

 

私が固まってたらふんわり頭を撫でて夜空の方へ行ったメアリさん。

 

わぁ、あいかわらず、きれいなひとぉ…

 

あのね、メアリさんニンジャ説を唱えるわ(迫真)

 

 

◆◇◆

 

 

おやつにメアリさんが早速ブラン・マンジェを作ってくれたの。

 

1歳の私でも食べられる仕様で!

ひんやりしていて、甘くて美味しかったわ。

 

〔カスミ、そろそろ準備始めた方がいいかしら?〕

 

〔それもそうね〕

 

え、なになに?何の準備をするの?

 

「ゆーちゃん、今日はパパも一緒に花火を観に行こうと思うの」

 

「はなび?」

 

花火ってあれよね、ドーン…パラパラパラ。

 

病院から遠くで上がる花火を見たことあるわ。

 

夏といえば花火よね!

 

「えぇそうよ!すごーく綺麗なの。パパが帰って来たらお出かけしましょうね」

 

はーい!

 

あら、そういえば。

 

〔めありさん、いっしょ?〕

 

人生初の花火、メアリさんも一緒に見たいわ。

 

〔えぇ。一緒よ〕

 

やった!

花火、楽しみだわ。

 

 

◆◇◆

 

 

「ただいま帰ったぞー」

 

あ、パパさまぁ〜!

 

ちゃんと扉が開いたあと駆け出すわ。

ぶつかったら危ないって教えてもらいましたから。どやぁ

 

パタパタパタパタ!

 

とぉーうっ!

 

「っと!ゆー、ただいま」

 

わぁい抱っこー!

 

「おかえりなさい、ぱぱ!」

 

「あぁ、ただいま。今日のお洋服は特別可愛らしいなぁ」

 

ありがとうパパさまぁー

 

「ままがきせてくれたの」

 

今着てるのは甚平!

花火を見に行くからってママ様が着せてくれたわ。

 

「そうかそうか」

 

白い生地に青や紫の朝顔がたくさん描かれてるの。ステキよね!

 

パパ様に抱っこされたままママ様やメアリさん、夜空ちゃんがいるところまで戻ったわ。

 

「おかえりなさい、あなた」

 

って、可愛いいぃぃい!!

 

 

◆◇◆

 

 

妹が、かわいすぎる件について。(迫真)

 

あのね。

 

妹が!かわいすぎる、件についてー!(2回目)

 

大事なことだから2回心の中で叫んだわ。

 

薄紫色の生地に白やピンクの朝顔模様の甚平を着た夜空ちゃん。

 

かわいすぎるうぅ…

 

「よぞら、かわいいねぇ」

 

「ぁー」

 

てんしいぃぃ

私の妹がかわいすぎるうぅ…

 

語彙力が溶けそうだわ。

 

「よし、そろそろ行こうか」

 

あ、もう出発するのね。

 

それじゃあ、しゅっぱーっつ!!

 

 

◆◇◆

 

 

パパ様運転の車に揺られて幾分。

 

着いたのは丘の上の建物。

大きくてガラス張りになってるわ。

 

「夕空も夜空もびっくりするかもしれないからな。今日は建物の中から観よう」

 

ほぇー、何に驚くのかしら。

 

だって花火って、ドーン…パラパラパラ、でしょう?

 

むぅーん…?

 

〔そういえばカスミ、ユーアとヨゾラのパスポートは取ったの?〕

 

〔明日写真を撮りに行こうと思ってるの〕

 

なぁににぃ、おどろぉくのぉ…?

 

「香澄CEO、お疲れ様です」

 

「あぁ、お疲れ様」

 

しーいーおー?

 

Chief(ちーふ) Executive(えぐぜくてぃぶ) Officer(おふぃさー)?パパ様が?

 

パパ様が?!(驚愕)

 

 

◆◇◆

 

 

ここ、パパ様がいつもお仕事してる所だったみたい。

 

花火を見るために残ってた社員の方からたくさん可愛がってもらったの。

 

それはそうと、パパ様社長さんだったのね。アパレルメーカーって教えてもらったわ。

 

私のお誕生日にプレゼントしてくれたドレスもパパ様がデザインして作ってくれた世界に1着しかないものだったとか…パパ様ありがとう!!

 

「お、そろそろだぞ」

 

チラリと腕時計を見たパパ様が知らせてくれたわ。

 

たぁのっしみ〜♪た〜のっしみぃ〜♪

 

「あ、そうそうゆーちゃん。今度ママのお仕事があるから皆でアメリカに行くことになったの。楽しみね」

 

たぁのっし・・・ええぇええっ!!?!

 

ドーンッ!!!

 

うぇっええぇええっ!!?!!




初めて大きな文字を導入してみました。いかがでしょう?ムーンナイトは満足です。

溢れ出る創作意欲!

磨り減る体力!

2つがせめぎあう!

どちらが勝つのか?!どちらが敗北するのか?!

次回『まだ舞える、まだ舞える!』

お楽しみにっ!


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ジュウ ヘロゥアンメゥリカ!!人生初、異国の地ね!…って、うわあぁ…


ルビ振り、楽しいです。




ふわぁ、ねむねむ…

 

渡航目的はなんですか?(What is the purpose of your visit?)

 

むん?

 

仕事と観光です(For work and sightseeing)

 

あ、ママ様!

着いたの?異国?異国?

 

滞在期間はどのくらいですか?(How long are you going to stay?)

 

まだ入国検査だったわ(白目)

 

2週間の予定です(I'll be for two weeks)

 

パパ様も夜空ちゃんもいるわね。

眠そうな夜空、可愛いわ…

 

アメリカは初めて?(Is this your first time in the United States?)

 

イエス!

 

このおじさま、目の色がグレーなの。やっぱり海外の人は顔立ちが違うわ。

 

いいえ(No)でも娘達は初めてです(But my daughters are the first)

 

こんにちはぁー!

 

あっ、ちょっとニコってしてくれたわ。

 

滞在先はどこですか?(Where are you staying?)

 

あら、夜空ちゃん起きた?

 

友人の家です(Friend's house)

 

むぅ、寝ちゃったわね。

 

職業は?(What kind of work do you do?)

 

ふふん、それはもちろん!

 

モデルです(It's a model)

 

美人でしょう?どやぁ

 

どちらからお越しですか?(Where are you from?)

 

そういえば私、住んでる所知らないわね。

 

東京から(From Tokyo)

 

トキョー…トーキョー…東京?!

前世も東京だったから、なんだか嬉しいわ。

 

よし、これで終わりよね?

 

人生初、異国の地!!

ハローアメリカ!!

 

あとはここで地面に足をつければ完璧ね!

 

・・・え、あら?

 

抱っこ?

ねぇねぇ、抱っこのまま行くの?

 

ちゃんとあんよできるから降ろしてくれていいのよ?

 

え、危ないからダメ?

 

それにまだあと荷物の受け取りと税関がある?

 

そ、そんなぁぁ…(悲しみ)

 

 

◆◇◆

 

 

仕切り直して、人生初!異国の地!!

 

ヘロゥアンメゥリカ!!

イエ──イッ!!

 

・・ふぅ(満足)

 

私はいま、アメリカの地面に足をつけてるわ(感動)

 

それにしても、入国するのって意外と大変なのね…(疲労)

 

さっきまでは地に足をつけたくて仕方なかったけど、今は歩きたくないぃ…

 

〔長旅お疲れさま。ほらユーア、いらっしゃい〕

 

わーい抱っこー!

 

むぎゅうぅ…

 

むっ、この匂いママ様じゃないわ。

でも知ってる…

 

〔車を停めてあるから行きましょ。今日は早く休んだほうがいいわ〕

 

メアリさんんんん?!!

 

 

◆◇◆

 

 

初めての海外にはしゃぎすぎて、メアリさんのお家に行く車中では風景も見ずに爆睡かましてしまいました。夕空です。

 

乗り物にのると途端に眠くなっちゃうのよね。なんでかしら?

 

〔ユーア、着いたわよ〕

 

はーい…って、わあぁー

 

広いわ(驚愕)

 

まずお庭が広いの。

たくさん走れそうだわ!

 

メアリさんに手を引かれて玄関まで来たわ。

 

お邪魔しまーす!

 

〔クツはシュークローゼットに入れておくわね。1階ではルームシューズを履いてもらうけど、2階は靴下でいいわ〕

 

ほえぇ…アメリカではずっと靴を履いたままなのかと思ってたわ。

あと、メアリさんが用意してくれたルームシューズが可愛い!

 

〔カスミとヨシヒロは明日から打ち合わせよね〕

 

そういえばママ様、お仕事でって言ってたものね。って、パパ様もなの?

 

〔えぇそうなの。また2人のことをお願いしてもいい?〕

 

ふっふっふ、ここのお家は探検しがいがあるわ!ぜったい!

 

〔もちろんいいわよ。元々その予定でオーケーしたんだもの〕

 

たーんーけんっ!

たぁんーけんっ!

 

 

◆◇◆

 

 

時差ボケなんてありません。朝からしっかり目が覚めた、夕空です。どやぁ

 

朝ごはんを皆で食べてから、ママ様とパパ様にいってらっしゃいをしたわ。

 

メアリさんが焼いてくれたパン、柔らかくて美味しかったぁ(じゅるり)

 

夜空ちゃんはメアリさんが用意してくれてた揺り籠ですやすや寝てるの。

 

寝顔がかわいい…

 

さてと、それじゃあ今日のメインイベントといきましょうか。

 

レッツたんけん!メアリさんのおうちーっ!!フゥ──!!

 

昨日、メアリさんも一緒なら探検していいって言われたの!

 

ふふん、ぬかりはないわ!どやぁ

 

〔さぁ、探検に出かけましょうか。小さな冒険者さん?〕

 

夜空ちゃんが眠る揺り籠を押しながらやってきたメアリさん。

 

〔はーい!〕

 

〔今日はまず、1階を探検よ〕

 

メアリさんのお家は2階建て。今日は1階を探検するわ!

 

ん?揺り籠を押しながら…?

 

・・・移動式なの?!(驚愕)

 

 

◆◇◆

 

 

ここからはぁ、ダイジェストでぇ、お送りしますぅ。どやぁ

 

リビング!

広いわ!以上!

 

キッチン!

壁とキッチンが同じだわ(真顔)

すごーく広いの。

 

冷蔵庫も大きくてびっくりしたわ。

あとは…オーブンが2つ壁と一体化してて、それとは別に電子レンジもあったわ。

薄いコンロの上には煙突みたいな…シンクが2つ?すごいわね。

 

むー?

 

〔これはぁ?〕

 

私と同じ目線の高さに何かがあるわ。四角くて、ガパッと開きそうね。

 

〔食器を洗ってくれる機械よ〕

 

えっなにそれべんりぃ。

お家にも似たようなものがあるけど、壁と一体化はしてなかったわね。

 

食器を入れる所も大きいわ…

 

よし、次!

 

ダイニング!

今日はここで朝ごはんを食べたわ。

机の上に小さくお花が飾ってあって素敵なの。

ファミリーダイニングがいいわってママ様が日本でお願いしてたわね。

 

もう1つ別のダイニングを覗いてみたけど、なんというか、すごくフォーマルだったわ。

 

ゲストルーム!

私たちが寝たりするお部屋よ。

ベッドやパパ様がお仕事する用の机があるわ。

それと、洗面所とお手洗いとバスルームが付いてるの。

 

もうここの部屋だけで生活できるんじゃないかしら(真顔)

 

とりあえず、次!

 

〔ここは?〕

 

〔あぁ、私の仕事部屋よ。はい、どうぞ〕

 

ドアを開けてくれたわ。

 

わあ、すごくステキ!

壁と1部の天井がガラス張りの、光がたくさん取りこまれたお部屋ね。

植物も育ててあって、まるで温室みたいだわ。

 

Next!って、もうあんまりないかしら?

 

〔ユーア、いらっしゃい〕

 

はーい!

 

扉に手をかけているメアリさん。

そういえばここはまだだったわ。

 

オーップン!

 

声が少し響く空間。

キラキラと光を反射する水面。

 

ぷ、プールだぁ────!!!!

 

 

◆◇◆

 

 

ざわざわとしていた空間が段々静かに、それに暗くなってきたわ。

 

高い天井。真ん中に伸びる、1本のランウェイ。

 

〔もうすぐよ〕

 

メアリさんの言葉に頷いて、じっと待つわ。

 

今日はママ様のお仕事の日。

 

──────コツリ

 

ふっあ、びっくりしたぁ!

 

音が聞こえた瞬間、音楽がなりだしたの。

 

さてさてママ様は…って・・・

 

 

うわあぁ…

すごく綺麗。

 

 

あんなに綺麗な人が母親だなんて、それだけで幸せだわ。

 

あっ目があった!

ママさまぁ!

 

他の人の邪魔になっちゃいけないから小さく手を振ったら、ウィンクしてくれたわ!

 

ねぇ見た?!って、カメラマンさん達がすごい勢いでシャッターを押してるわね。

 

え、えぇ…(困惑)

…1人連射速度がおかしい人がいたわ。

ちょっとこわい。

 

 

◆◇◆

 

 

楽しかったアメリカ旅行が終わって日本に帰ってきたら、ママ様がニュースに出てたの。

 

画面に映ったママ様、美しかったわ!

 




超大型台風が襲い来る中、皆さまどうお過ごしでしょうか?携帯のニュースやラジオ等で情報確認をしてくださいませ。
お盆で帰省されている方も、どうかお気をつけて。

ニュースを確認しながらルビ振りに夢中になっていたムーンナイト!

ワクワクするが一方で体力にも危機が迫る!

頑張るんだムーンナイト!

負けるなムーンナイト!

次回『ムーンナイト、死す!?』

デュエルすたんばッ…え、スタンバイしなくていい?物語を書くのが楽しすぎて意外と体力残ってる?あ、そう。


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イチとイチ とりっく・おあ・とりーとぉ!お菓子くれなきゃいたずら…って、わわわわわっ!!?


昨日は急用が入り更新が出来ませんでしたたた…



「ぁあぅー」

 

「うんうん」

 

「ぁー」

 

「そうねぇ」

 

「あぅー!」

 

「うん!ねー?」

 

10月。

 

夜空ちゃんがっ、可愛すぎてっ!

 

かわいいっ!!!

 

 

◆◇◆

 

 

最近うつ伏せにすると自分の腕で踏ん張って頭を浮かせるようになった、生後5ヶ月の夜空ちゃん。

 

ママ様がマットレスに夜空をうつ伏せで寝かせた時は驚いたわ。

 

それはもう、なぁにしてるの?!!

 

ってなったわね。

でも腕でマットレスを押して頭を持ち上げる夜空ちゃんを見たら納得。

 

かわいい(確信)

 

「よぞらぁ、みてみて」

 

ボール!

 

私の穴あきゴムボールと色違いの、夜空ちゃんのボールよ。

 

「ぁ、ぁー」

 

ボールをじぃっと見ながらフンっと頭を上げる夜空ちゃん。

 

可愛すぎるんですけどぉ…

 

天使なの?(疑問)

 

天使なのね?(確認)

 

「ぅぅー」

 

パタッと力尽きた後もう1回フンって起きてくる夜空ちゃん。

 

天使だわ(確信)

 

 

◆◇◆

 

 

しばらくしてママ様が夜空ちゃんをいつも通りの仰向けにコロン。

 

パタパタ手を上下させる夜空をママ様がお世話してるわ。

 

私は何をしようかしらぁ…

 

〔本を読んであげたら?〕

 

あっそれもそうね!

お誕生日にもらったお花の本があるの。

写真がキレイで、文字も大きいから読みやすいのよね。

 

ふっふふ〜ん♪

お姉ちゃんが読み聞かせてあげたら、夜空ちゃん喜んでくれるかしら?

 

ひらがな、読めますから。どやぁ

 

とりあえず持ってくるわ!

 

シュンっと立ってメアリさんの横を通りすぎて、トコトコトコ…

 

・・・Wats?!!

 

ギギギ…と振り返る。

 

夜空ちゃんに向けていた視線を私に動かして微笑むメアリさん。

 

ギシギシ向き直る。

 

・・・か、軽くホラーよねえぇっ!!(迫真)

 

 

◆◇◆

 

 

「ひまわり、ちゅーりっぷ」

 

ペラッ。

 

ページ1枚がぶ厚いから、ペラッではないわね。

 

…ベラッ?

 

「さくら、おーしぃまいっ!」

 

「ぁー!」

 

きゃっきゃっと笑う夜空ちゃん。

 

あっもうかわいいっ!

 

読んでよかったわぁ!

 

「ゆーちゃん、すごく上手だったわ」

 

むん?

 

わぁい!ぎゅぅー!!

 

ママ様がぎゅぅってしてくれたわ。いい匂いぃ…ちょっと久しぶりだわぁ

 

〔おやつができたわよ〕

 

おやつっ!

 

きょっおのおやつは、なっにかしっら〜♪

 

〔パンプキンプディングよ〕

 

わぁあ!美味しそうだわ!!

 

 

◆◇◆

 

 

かぼちゃのプリン、すごく美味しかったわ。

 

舌触りが滑らかで、柔らかい味がして、美味しかったわ!

 

「そうね。ふふっ、わかったわ」

 

むぅ?ママ様、どうしたの?

 

「ゆーちゃん、パパから電話よ」

 

え?なになに〜?

 

「ぱぱ?」

 

ママ様から渡された携帯を両手で持ってっと。

 

ちょっと大きいからまだ片手じゃ持てないのよね。コレ。

 

『おっ、ゆー!聞こえるか?』

 

パパ様の声!

 

「うん!きこえる!」

 

文明の利器ってやつね!

前世では携帯、持ってなかったんだもの。テンションが上がるわ。

 

『実はなぁ、家に忘れ物をしてしまったんだ。今日使いたい大事なものだったんだが…』

 

えぇ?!大変だわ!

 

「なに、わすれちゃったの?」

 

『ママが分かると思うんだが、夕空。パパのところまで届けにきてくれないか?』

 

ママ様が分かるのね?

 

「わかったぁ!」

 

ポチッと。

 

・・・あら?

 

私、どうやってパパ様の元へ行けばいいのかしら?!

 

 

◆◇◆

 

 

今日はハロウィン。

夫から計画を聞かされた時は、とても楽しそうで思わず笑ってしまった。

 

「まま、これでいい?」

 

トテトテとこちらに歩み寄って来た愛娘。

 

今日の服のテーマはかぼちゃの精(pumpkin・fairy)

濃いハッキリしたオレンジ色を主体に、ツタをイメージした緑や引き立て色の紫が入ったドレスチックなワンピース。

 

「えぇ、とっても可愛いわ」

 

夜空に本を読み聞かせているのを見た時は本当に驚いたけど。

 

ぱあっと嬉しそうな笑顔を浮かべた後、私が抱く夜空に目を移した夕空。

 

「よぞら、みてみてぇ。かわいい?」

 

「あぁぅ」

 

姉妹で会話を始めたのを確認して、夜空をコロンと寝かせる。

 

〔私がユーアと一緒に行くんだったかしら〕

 

親友の声に頷く。

 

〔えぇ。夕空のこと、お願いしてもいいかしら?〕

 

口元は微笑んだまま、思案顔を器用に浮かべたメアリ。

 

〔ヨゾラはもう少ししたら眠りそうね〕

 

〔え?えぇ〕

 

なにを考えているのか、この親友の表情は中々読めない。

 

〔私がヨゾラを見ておくから、ユーアと一緒に行って〕

 

〔え?〕

 

唐突な話に思わず聞き返すと、メアリはゆっくりと顔に浮かべていた笑みを少なくして眉を寄せた。

 

〔カスミ、あなた最近ユーアにかまってあげられてないんじゃない?〕

 

〔それは…〕

 

そんなことないと思ったけど、そう言われればその通り。

夜空の方にばかり目を向けていた気がする。

 

〔あの子はとても利口だけど、まだ1歳と4ヶ月の赤ちゃんでしょ?たくさん愛を注いであげて〕

 

視線を動かせば、目に入るのは黄金色の髪を持つすこし大きくなった小さな赤ちゃん。

 

〔ありがとう、メアリ〕

 

大切なことを思い出させてくれた親友にお礼を言う。

 

もう絶対、忘れないわ。

 

 

◆◇◆

 

 

眠った夜空ちゃんをメアリさんが見ててくれるらしくて、ママ様と2人で行くことになったわ!!

 

ママ様が呼んだタクシーに乗り込む。さっきからママ様が私を抱っこしたままだからちょっと楽チンだわぁ。

 

いってきまぁす!

 

えへへ、ママさまぁ、ぎゅぅー

 

「ゆーちゃん、最近かまってあげられなくてごめんなさい」

 

ママ様がなんだか暗い件について。

 

ちょっと暗いお顔でも超美人なママ様だと絵になるわ。

でもこの顔はあんまりしてほしくないわねぇ…

 

今絶賛かまってもらってるし!

 

「ううん!だってね、いまね、ぎゅうってしてくれてるもん」

 

だからママ様、わらっ・・・あっるぇええぇ、ナンデ?

ママ様若干泣きそうなのナンデ?!

 

それでもママ様は美しいわ…じゃなくてぇ!

 

む、むうぅぅぅ…

 

はっ!(閃き)

 

ちょっと失礼…えい。

 

え、まってママ様のほっぺすごく気持ちいいわ!ふわあぁ…

 

って、違う違う違う。

 

このまま手の位置をちょこぉっと上げて。

 

できたわ!

 

「えがおがいちばん!」

 

ね?だからママ様、わらっ・・・

 

なあぁんでえぇママ様泣きそうなのおおおぉぉぉ!!?!!

 

 

◆◇◆

 

 

ふ、ふふふ。

 

タクシーの中ではママ様がなんで泣きそうなのか分からなくてオロオロしてずっと抱きついてました、夕空です。

 

お仕事場に着いたら、入り口の所でパパ様が待っててくれたわ。

 

助けてぱぱさまぁ!(切実)

 

「おっと、どうしたんだ?ゆー、来てくれてありがとなぁ!」

 

わーい抱っこー!!

 

「ほら、たかいたかーい!」

 

わあぁ!高い、高いわぁ!!

 

「そろそろ行くとするか。夕空、手伝ってもらいたいことがあるんだ」

 

なになに、なにするの?

 

「今日はーーーーーー」

 

ふむふむ、ほえぇ、なるほど。

 

楽しそうだわ!

 

 

◆◇◆

 

 

ママ様とは途中で別れて、パパ様と一緒にトコトコ歩いて行くわ。

 

へえぇ、ここが・・・

 

「香澄CEO、お疲れ様です」

 

これは確かにお疲れ様です、ね。

 

男の人も女の人も行き詰まってるのか暗いお顔をしてるわ。

 

「おや…?」

 

目があった!

にっこぉー

 

ゆー、作戦開始だ

 

らじゃぁっ

 

息を吸ってぇ…

 

とりっく・おあ・とりーとぉ!

 

この部屋に響かせるイメージで声を出したわ。

 

すっかり忘れてたけど、今日はハロウィン!

 

パパ様いわく、最近お仕事が忙しくてその後も良いアイデアが出ないスランプ状態になってたらしいの。デザイナーさん達が。

 

ということで、私が呼ばれたんですって!!

 

…ドウイウコトダッテバヨ?

 

まぁいいわ(諦め)

 

お菓子くれなきゃ、いたずら…

 

「わぁあっかわいいっ!!」

 

ほっわ(驚いた)

 

奥にいた女の人がこっちに来てくれたわ。

 

「CEO、もしかしてこの服…」

 

なるほどこの人ね!

 

パパ様の秘密兵器その2にも気付いたみたいだわ。

 

ちなみにその1は私。

ちょっとよくわからないわ(困惑)

 

「君がボツだと言ったデザイン画を参考にさせてもらった」

 

勝手にすまない、と頭を下げるパパ様に対して、いえいえいえいえと超速で手と首をブンブンする人。

 

「はじめまして。君が夕空ちゃんだね」

 

あ、最初に目があった男の人!

 

「はい!かすみゆうあです。よろしくおねがいします」

 

キチンとご挨拶が出来る子、夕空です。どやぁ

 

「君のおかげで元気が出たよ。小さなフェアリーさん。イタズラされては困るから、これを」

 

わぁ!

かぼちゃクッキー!

 

「ありがとうこざいます!」

 

お礼は大事、これ絶対よ。

 

「夕空ちゃん」「夕空ちゃん」「あっこっちも!」「かわいいなぁ」「癒しだぁ…」「浄化される…」「夕空ちゃん」

 

わわわわわっ!!?

 

 

◆◇◆

 

 

今日はお菓子をたくさんもらったわ。

食べきれるかしら…?

 

そうそう。お菓子だけじゃなくて、ぬりえももらったの。

塗るのが楽しみだわ!




シリアスはどこですか?!
逃げた?
次こそはシリアルにしてさしあげます。

創作意欲が加速するムーンナイト!

迫るタイムリミット!

さぁ、ここからが本番だ!

次回『書ぎたいっ‼︎‼︎』

お楽しみにっ!


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イチとニ わぁ、本がいっぱい!ごべんなざいぃ…って、あっああぁぁああっ!!!


お盆が終わります…



11月。

あのハロウィン作戦以降、時々パパ様のお仕事場に行ってはかわいがられてます。夕空です。

 

お菓子をもらったりもするんだけど、ハロウィンの時にもらった塗り絵をぬりぬりして持参したらまたくれたわ。

いえーい!

 

1枚貰うたびに違うお洋服が描いてあって楽しんでぬりぬり出来たわ。

 

ただコレ、デザインを描いた紙をコピーして作ってくれたものだったのよ。

 

3枚目を持っていった昨日初めて知ったわ(白目)

 

感謝してぬりぬりしなきゃいけないわね。

 

 

◆◇◆

 

 

「だぁあ」

 

あぁ、かわいい(確信)

 

生後6ヶ月になった夜空ちゃん。

昨日ハーフバースデーのお祝いをしたわ!

 

ママ様が夜空ちゃん用に10倍粥を使ってケーキを作ってたんだけど、すごくオシャレだったの。

 

私のハーフバースデーにも作ってくれたのを思い出したわ。

 

「よーちゃん、ご飯にしましょうか」

 

あ!夜空ちゃんご飯の時間なのね。

 

ふふふ。

待っていた、この時をぉ!

 

実はこの間、パパ様に抱っこされたまま廊下の1番奥のお部屋に入ったの。

中には本がズラリ。

 

気になるわよねえぇ!(迫真)

 

っと、それじゃあ。

ママ様をチラリ。

 

夜空ちゃんをお椅子に座らせてご飯をあーんしてるわ。

 

ふむふむふむふむ、今かしら。

 

スッスッスッ

 

ガチャ…カチャン

 

ガラス戸からチラァ

 

よし、バレてないわっ!

 

私、いつもいつもメアリさんに驚かされてたんだけど、何か理由があるのかと思って観察してみたの。メアリさんを。

 

そしたらメアリさん、不思議な歩き方と移動をしてるのが分かったわ。

 

まず歩き方。

足音がなくて、体重がないような、羽根のような歩き方だったわ。

スッスッスッってイメージよ。

 

それは練習したら出来るようになったからクリア。

 

次に移動。

いつのまにかいる、ってことがすごく多くて中々見れなかったわ。

逆にそれで思ったの。

まるで人の意識の合間を縫っているみたいだわって。

 

その点を注意してみたらビンゴォ!

メアリさんを目で追えるようになったの。どやぁ

 

人には意識の波があることも分かったわ。

 

なんとなくそれも分かるようになりました。どやぁ

 

それで今日、ママ様と夜空の意識が私から外れているのを確認して、初めてメアリさん移動をやってみたの。

 

上手くいったわね!

 

でも時間はあんまり無いと思うから、急いで本のお部屋に行かないといけないわ!レッツゴー!

 

 

◆◇◆

 

 

がちゃり

 

わぁ、本がいっぱい…!

 

童話、SF、ミステリー、ファンタジー・・・

 

たくさんあるわ!!(歓喜)

 

っと、こっちはぁ…

 

…ホラーね、やめておきましょう。そうしましょう。

 

あら?こっちは英語?

むむ、フランス語もあるわね。

 

ちょっとパスうぅ。

 

こっちは、図鑑ね!

昆虫、花、宇宙、動物、鉱石。

 

画集?

ファンタジーなものから、現実的なものまで、棚1つが画集で埋まってるわ。スゴイ数ね。

 

なにを読もうかしらぁ…

 

灰かぶり…はいかぶり?

あ、シンデレラね!

 

前世でも子どもの頃に読んだわ。

 

キミにきめた!

 

あ、ちょっと重い…うんしょっと!

 

ふっふふんふ〜ん♪

 

 

◆◇◆

 

 

出たわね!継母と義姉さんズ!

お母様の代わりにはならないわ。ならないのよぉー!

 

『──あ、ゆうあ!?』

 

むん?

ママ様の声だわ。

 

探されてるわね。

もうちょっと読みたかったわぁ…

 

本をしまってっと。うんしょ。

 

トテトテトテ、がちゃあ

 

『どこにいるの…?!』

 

ママ様はマットレスとキッチンのお部屋ね。夜空ちゃんのご飯は終わったのかしら?

 

「ままぁ、ここぉ!」

 

アァイムヒアァ!

 

廊下の奥から叫んだら、スゴイ勢いで扉が開いたわ。

 

「夕空っ!!」

 

はっいっ!?

 

わっ、わわ!

 

え?ぎゅう?

 

「あぁ…よかった。よかった…」

 

ママ様?

 

「まま?」

 

「夕空、いきなりいなくなったりしちゃダメじゃないっ…!」

 

ふぇ…?

 

「気付いたらお部屋にいなくて、どれだけ心配したかっ」

 

ふ、ふえ…

 

「お風呂場に入っていたら転んでしまうかもしれない。他にもお家の中には危険がいっぱいあるのっ」

 

ふえぇぇっ!!

 

「夕空…?」

 

「ごべんなざいぃ、ままぁぁ」

 

 

◆◇◆

 

 

昨日ママ様に初めて叱られた時は心がすっごく痛かった。夕空です。

 

あの後もたっぷり叱られて、その分たぁっぷりぎゅうされました。あぅ…

 

思い出すだけで・・。あうぅ…

 

それはそうよね。

私だって夜空が突然いなくなったらって考えるだけで恐ろしいもの。

 

「だあう」

 

夜空ちゃん、私を癒してえぇ…

 

「だあだ」

 

かわいいいぃ…

 

「夕空、こっちにおいで」

 

あ、パパ様。

なにかしら…

 

「昨日は大変だったらしいな」

 

うぐぅ、いきなり痛い所を…

 

「どうして書庫…本の部屋に行ったんだ?」

 

何事も正直に。コレ大事ってママ様に教わったわ。

 

「ほんをよみたくて」

 

ベッドの上で生活してたと言っても過言ではない前世。

やれる事と言えば読書手芸読書…

 

本はその頃から大好きなの!

 

いやでも、昨日の件は猛省してるわ。

 

「そうか。パパがゆーを書庫に連れて入ったからなぁ」

 

パパ様のせいじゃないわよ!?

 

「ほら、おいで」

 

わーい抱っこー!

 

え、どこいくの?

 

夜空ちゃんが離れていくわ。

 

お部屋を出て、廊下を進んで。

 

ここって…

 

「ママと話して、新しい決まりを作ることにしたんだ」

 

新しい決まり?

 

ガチャっと扉を開けて本のお部屋へ。

 

やっぱりすごい数の本があるわ。

 

「夕空、本は好きか?」

 

コクリ。

 

もちろん好きよ!

 

「本は夕空を色々な世界へ連れて行ってくれる」

 

コクリ。

 

空を飛んだり海に潜ったり月に行ったり、元気に走ったりね。

 

「だが、いきなりいなくなるのはいけない」

 

コクリ…

 

あううぅ…

 

「そこでだ」

 

あぅ?

 

「ママかパパに言ってからここに来て、読みたい本を1冊取る。いつもの部屋で、目の届く所で読む。読み終わったら、また取りに来る。パパやママに言われたら読むのをやめる」

 

そ、それって!

 

「これを守れるなら、夕空は好きなだけ本を読んでいい。どうだ、守れるか?」

 

っっっっ!!!!!

 

「まもれる!ぜったいまもるわ!」

 

多分1年と5ヶ月生きてきて1番の食いつきだったわね。

 

だって、こんなに嬉しいことってないわ!!

いや、夜空ちゃんを愛でるとか夜空ちゃんと過ごすとか夜空ちゃんとお散歩とか色々あるけどそれと同じくらい嬉しいの!!

 

ふわあぁ、幸せえぇぇ…

 

 

◆◇◆

 

 

早速読みかけだった灰かぶりをパパ様に取ってもらってお部屋に戻ってきたわ!

 

ふんふふんふ〜ん♪

ただいまぁ〜♪

 

「すごいわ!よーちゃん」

 

むむん!?

私の夜空ちゃんセンサーがピコピコ反応してる?!

 

「どうした?」

 

なにがあったの?

 

「夜空が初めて寝返りをしたの」

 

なっ、なんですってええぇぇえええ!!??

 

本を机に置いて、うんしょ。

 

マットレスへダッシュ!!

 

「だぁだ!」

 

腕で踏ん張って頭をあげてるわね。

 

すっごい笑顔。

 

天使(確信)

 

「もう1度出来るかしら?」

 

コロンと返された夜空ちゃん。

 

ゴクリ。

 

「ぁあ、う」

 

あっああぁぁああっ!!!

 

寝返り!寝返りしたわ!!

 

コロンって、コロンってええぇ!!!

 

「よぞらすごい!すごいわ!」

 

でもっ、でもねっ

 

初めての寝返り、見たかったわああぁぁぁっ!!(切実)




叱られ夕空。見逃し夕空。

アイカツオンパレードという新シリーズ発表に脳の情報処理が追いつかなかった、ムーンナイトです。
最っ高。ともなりましたが、3月までアイカツフレンズを見たかったという気持ちもありますね。

それと、今投稿している小説が2つ共アイカツスターズを原作としているので、フレンズが終わるまでにはひと段落つけたいとかなんとか考えていましたが難しそうです…

アイカツシリーズのキャラが総登場となるとスターズの設定も新しいものが出てきそうですし色々考えております。

ひとまず置いといて、ではではっ!

お盆休みが終わる!

走り切ったかムーンナイト!!

たとえお盆が終わっても、まだまだ物語は終わらない!!

次回『ムーンナイトね、お盆が終わっても小説書くんだ』

お楽しみにいっ!


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イチとサン くりすますぱーりぃっ!あっ待ってかわいい…って、わあぁあ!!


金曜日、通りすがりの学生さんが「秋休み台風で潰れそうだねー」と話していて「えっ秋休みってなに(゚ω゚)」となりました。ムーンナイトです。

幸いなことにこちらでは台風の被害はほぼありませんでしたが、ニュース等で連日被害の様子を目にします。一刻も早い復旧を祈りつつ、自分に出来ることはしていこうと考えています。



コロン

 

「すごいわ!」

 

可愛い

 

コテン

 

「だいじょうぶ?よかった」

 

可愛い…

 

「だぁうぅ」

 

かわいい…!

 

12月。

外は寒いけど、私は室内でひたすらぬくぬくしています。

1歳6ヶ月、香澄夕空です。

 

マットレスで夜空ちゃんと遊んでるんだけど、寝返りをしたり座っていたらゆぅっくり後ろにコテンとなったり、かと思えば可愛い笑顔でこっちを向きながらお話ししてくれたり…

 

可愛いの。目の前に天使がいるの…!

 

紫色の可愛いぱっちりしたお目々に赤ちゃん特有のふにふにしてるお肌やほっぺ。

 

きっと夜空ちゃんには可愛いが集まって凝縮されてるんだわ(迫真)

 

異論は勿論認めるわよ。

誰だって自分の子どもや妹弟が1番可愛いもの(正論)

つまり、私にとっては夜空ちゃんが1番可愛い(正論)

 

だから反論させないわ!(くわっ)

 

 

◆◇◆

 

 

ふわあぁ…うむむ…

 

「もうすぐクリスマスね」

 

ハッ、寝てないわッ?!

 

夜ごはんを食べ終わってメアリさんに口を拭かれている時に、ついウトウトしちゃっただけ。

 

ウトウトしちゃってただけだから、寝てないわ(嘘)

 

メアリさんお口拭いてくれてありがとうございます!

クリスマスがなんたらって呟いてたママ様を見たら、頬杖をついて微笑んでいたわ。

 

美人。(確信)

 

でも大丈夫かしら?ママ様なんだか疲れてない?気のせい?

 

〔クリスマスといえばユーア、欲しいものはある?〕

 

欲しいもの…そうねぇ…

 

ハッ(閃き)

 

〔えほん!よぞらといっしょによみたいの〕

 

本のお部屋から持ってきて色々読んでいるけど、それを夜空ちゃんに読み聞かせてあげると、長いし、夜空ちゃん寝ちゃうのよね。それはもう、スヤスヤと。

 

だから一緒に楽しめる絵本が欲しいわ!

 

〔そう、わかったわ〕

 

微笑みのメアリさん。

メアリさんの笑顔ってなんだか不思議だわ。目が離せなくなる感じなの。

 

〔カスミは何かある?…カスミ?〕

 

おっとどうしたのママ様スルーはよくないと思うわ。

 

ママ様を見ると、さっきの体勢のまま。

 

美じ・・・あらあら?ママ様すっごいぼんやりしてるわ。

やっぱり疲れてるんじゃないかしら。

 

お口拭いてくれたのも隣にいるママ様じゃなくて正面にいるメアリさんだったし。

 

それとも何か悩みごと?

 

「まま?」

 

ハッとした表情。見逃さないわ!

 

「ごめんねゆーちゃん、なぁに?」

 

だから!なんだか!変だと思うの!

ジイイィ…

 

「ゆ、ゆーちゃん?」

 

ジイイィィー…

 

〔私が話しかけても返事をしなかったから心配してるのよ〕

 

イエス!!

 

〔そう…ごめんなさいメアリ〕

 

しょんぼりなるママ様。

 

〔別に大丈夫よ。ショーに出るか悩んでるの?〕

 

ショー?

 

〔まま、ショーにでるの?〕

 

お目々きらきらぁ!

ランウェイを歩くママ様、すっごく美しいんだもの!もし観れるショーなら観たいし、観れなくても写真を撮ってくれる人がいるから大丈夫!

 

まさかアメリカで見た連射速度がおかしいカメラマンさんがパパ様のお友達で、プロとして有名な人だとは思わなかったわ…(遠い目)

 

〔…ショーはね、クリスマスイブなの。クリスマスイブは家族やお友達と過ごす日でしょう?〕

 

そういえばパパ様がクリスマスイブにパーティーでもしようかって言ってたわ。

 

なるほど、ママ様それで悩んでたのね。

 

〔ジャポンではイベントの印象が強いんじゃないかしら?〕

 

それは一理あるわね。クリスマスイブにはちょっと特別なごはんとケーキを食べて、次の日の朝プレゼントが来てるかワクワクしながら寝る。そういう流れだもの。

 

ちなみに前世の病院でもクリスマスの日にはケーキが出てたわ!

小さい頃は先生サンタがプレゼントを皆に渡してまわってたわね。

 

〔そうなの。今のは忘れてね、夕空〕

 

えへへー、もっと撫でてー!

 

まぁ、忘れませんけど!!どやぁ

 

うーん、とりあえずママ様の悩みの原因は分かったし、パパ様に相談ね。

ママ様もショー自体には出たそうだし。

 

 

◆◇◆

 

 

・・・っということでパパ様!どうかしら?

 

「ふむ、そうだな」

 

今日はパパ様のお仕事場について行く日だったから、昨日思いついたことを話してみたわ!

 

ズバリ!

『クリスマスイブにママ様のショーがあってパーティーができないなら、次の日にパーティーを移そう作戦!』

 

内容がすぐ分かる作戦名にしました。どやぁ

 

でも大人の人達はお仕事もあるでしょうから、一概に良い作戦とも言えないのよね。

 

「なるほどな。ゆー、お手柄だ!その作戦を使おう」

 

え!本当?

わーい!やったわ!!

 

ママ様のショーも見れるみたい。

 

俗に言う一石三鳥ってこのことね!どやぁ

 

 

◆◇◆

 

 

ウィーウィッシュ ア メリ クリッスマス!

 

ウィーウィッシュ ア メリィ クリッスマス!

 

ウウィーッウィッシュ ア メゥリィ クリィッスマァス!

 

アンドァー ハッピィ ニューヤー!!

 

…ふぅ(満足)

 

やってきましたクリスマスイブ!!

お昼前からママ様はリハーサルに出かけたわ。

 

もうすぐお家を出るからお着替えをしました!緑色のワンピース、白い所にオーナメントがプリントされていて可愛いの。

 

「あぁう!」

 

はっ、夜空ちゃんの声!

 

〔ヨゾラも着替え終わったわ。そろそろ時間ね〕

 

メアリさんに抱っこされて満面の笑みを浮かべてる、私と色違いのライトパープルのワンピースを着た夜空。

 

あっ待って可愛い…(呆然)

 

え、待って。可愛い(迫真)

 

わあぁあ!!(感動)

 

 

◆◇◆

 

 

ふわあぁ…うう…朝?

 

昨日はママ様のショーを観に行ったあと、メアリさんも一緒に5人でクリスマスディナーを食べたわ。

大人組のケーキとは別に、私も食べられるような専用のケーキをパパ様が作ってくれたの。美味しかったわぁ…

 

実はメアリさん、昨日のディナーを食べたあとフランスへ旅立っちゃったの。

新年も向こうで迎えるそうだから暫く会えないらしいわ。ちょっと寂しいわね…

 

〔プレゼントを用意したわ。クリスマスの朝を楽しみにしていて〕

 

玄関までお見送りしに行ったら、頭を撫でながら言われたわ…

 

・・・ハッ(覚醒)

クリスマスの朝じゃない!

おはようございます!

 

…って、わぉ…!!

 

目を開けて横を向いたらママ様が寝てたわ。

すぅすぅ眠るありのままのお顔。

 

美しいとか、神々しいとかじゃないわね…いつもありがとうって気持ちがわいてくるわ。

 

夜空ちゃんとパパ様はいないみたい。

ママ様を起こさないようにリビングに行こうかしら。今なら大丈夫そうね。

 

メアリさん歩きをしてぇ…

 

うんっ…しょっ!

よし届いたわ。

 

ゆっくり扉をしめてぇ…

うぅ、廊下は寒いわね。

 

がちゃあ

 

「夕空、起きたのか。おはよう。ママは?」

 

キッチンで何か作っているパパ様。

紺色のエプロンが似合ってるわ。

 

「おはようございます、ぱぱ。ままはまだねてたわ。よぞらのそばにいてもいい?」

 

さりげなく1番大事なことを聞く。コレ大事よ。

 

「あぁ。マットの所で寝てるからな」

 

わーい!よっぞ〜らちゃん♪

 

まだ寝てるみたいだから、側で本でも読んでおこうかしら。

 

今読んでるのは英語版の灰かぶり!

 

最近英語とフランス語の読みを頑張ってるの。楽しいわ。

 

英語はかなり読めるようになりました。どやぁ

 

 

◆◇◆

 

 

朝は本を読んでいたらママ様も起きて来て、そのあとごはんを食べたわ。

パパ様、ママ様のために胃に優しい春雨スープを作っていたみたい。

 

私用に薄い味付けで作ってくれたのもすっごく美味しかったわ!ありがとうパパ様!

 

そして今はぁ・・・

 

お家でくりすますぱーりぃっ!ふぅーーーー!!!

 

今日着ているのは赤いクリスマスカラーのワンピース。

なんとハロウィンの時に着たお洋服の元デザインを書いた、絵美お姉さんがデザインしたんですって!

 

「素敵なドレスね。見せてもらってもいい?」

 

あっ紅羽さん!

 

どうぞどうぞ。

 

デザイナーとして気になったのかふむふむと袖口や襟を見て満足そうに頷いてたわ。

 

「夕空ちゃんと夜空ちゃんへのプレゼントをお父さんに渡しておいたわ。あとで開けてね」

 

「はい!ありがとうございます!」

 

笑顔でお礼が言える子、夕空です!どやぁ

 

ーーーー!

 

むっ、夜空の泣き声!

 

どうしたのかしら?

 

マットレスの方に行ったら泣きそうになってワタワタしてる朝香お姉さんと泣いてる夜空ちゃん、苦笑しながらよしよしとあやしているママ様がいたわ。

 

・・なるほど、朝香お姉さんまた泣かれちゃったのね。

最近人見知りが始まったのか、夜空ちゃんがよく泣くようになったの。

 

特に朝香お姉さんが抱っこすると必ずと言っていいくらい泣いちゃうのよね。不思議。あと可哀想…

 

とりあえず!

 

「よぞら!」

 

ママ様が私の声を聞いてしゃがんでくれたわ。

 

「ありがとう、まま。よぞら、よぞら!」

 

お姉ちゃんが来たわ!

 

「ううっ、あぁう!あー!」

 

うるうるしてママ様の腕の中から私の方に手を伸ばす夜空ちゃん。

 

うーん、可愛い。

 

「夕空、夜空と少し待っていてくれる?夜空のご飯を取って来たいの」

 

らじゃあっ!

 

マットレスの上に行って…夜空ちゃん、おいでー!!

 

ずっと私の方に手を伸ばしていた夜空ちゃん。私の隣に座らせてもらった途端にコテンと倒れて私の膝に乗って来たわ。

 

サンタ風のロンパースを着せてもらってるからワンピースより動きやすいみたいね。

 

「うぅっ、あー」

 

泣きながら何か喋ってるー…

びっくりしたのよねー…

動きがかわいいわぁー…

 

「うんうん、そうね。でももうだいじょうぶ。おねえちゃんといっしょよ」

 

よーしよしよし。

よーしよしよしよし。

よーしよしよしよしよし。

 

「ぅー、なぅー」

 

撫でてたら片手をきゅっと掴まれたわ。

 

あっもうかわいい…

 

「うんうん、だいじょうぶ。おねえちゃんはよぞらをひとりにしないわ」

 

よしよし、いいこいいこ。

 

…とりあえずね、かっわいいわ!

 




ホラ、ムーンナイト、オボンガオワッテモ、ショウセツカイタヨ…
まさか9月中に一度も投稿出来ないとは思わなかったです。

アイカツオンパレードが始まりましたね。
いきなり四ツ星学園編で、見ていて気付きました。
「あれ…香澄さん家の真昼ちゃんって誕生日そろそろ…アッ」
誕生日の日に色々間に合うか考えましたが、ここ最近の忙しさもあり断念いたしました。

それでも早く皆さまに夕空ちゃんの姉バカレコードを読んでいただくため、体を壊さない程度に楽しみつつこれからも頑張ります。

それではまたぁ…


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イチとヨン はっぴぃにゅういやー!!きゃあぁぁあ!!って、かぁっこいいぃ!!


ぎ、ギリギリ間に合いました…_:(´ཀ`」 ∠):_

今日は香澄家の真昼さんのお誕生日です。まだ真昼ちゃんは登場していませんが、末永く見守って下さい。

それでは、どうぞぉ。


突然だけど、12月になると歌いたくなる歌があるの。

 

もおぉーいぃくつねぇるーとぉー!

おしょーうーがぁつぅー!!

 

おしょうがつには!たこあげてぇぇー!

こぉまをまわして遊びましょおぉー!!

 

はぁーやぁくぅこぉいぃこぉいぃ!!

おしょーうーがつうぅ!

 

・・・ふぅ(満足)

 

クリスマスが終われば次に来るのはお正月。夜空ちゃんと新年を迎えられるのが嬉しい、夕空です。

 

今日が大晦日だから、お正月はもういくつどころかあと1回寝れば来るわ。

 

なんだか楽しみね!

 

 

◆◇◆

 

 

「ゆーちゃん、お昼ごはんよ」

 

あっママ様!

 

「はーい!」

 

ふっふふ〜ん♪

きょっおのおっひるは、なぁにかっしら〜♪

 

メアリさんがクリスマスプレゼントとして送ってくれた絵本を夜空と読んでいたら、あっという間にお昼になってたわ。

 

ふふふ、夜空ちゃんが絵本に興味を示すようになったの!

私が読んだあとにあぅあぅ言って真似してるんだけど、それも可愛いくて…お姉ちゃん溶けちゃう。

 

そして今日のお昼ごはんも美味しそうだわ!

最近お気に入りのママ様特製ケークサレに、野菜スープ、あとはカットバナナ。

 

じゅるぅ…

 

「「いただきます」」

 

ママ様と一緒にいただきますをしてから、ケークサレをフォークで刺して…

 

紅羽さんからクリスマスにプレゼントしてもらったスプーンとフォーク、すっごく持ちやすいの!

 

ちょっと四角いスプーンに、内側がガタガタなってるフォーク。

 

もうちゃんと扱えます。どやぁ

 

パクっ

 

もぐもぐ…

 

美味しい…(ほわぁ)

 

「ふふっ、美味しい?夕空」

 

イエス!

首の動きでうんうんしたわ。

 

お口の中に食べ物が入っている時はお喋りしない。言われたことはキチンとできる、夕空です。どやぁ

 

「ぅー」

 

あっ夜空ちゃん!

 

私のことをじっと見てお口をもぐもぐしてるわ。

夜空ちゃんはまだごはんの時間じゃないからただもぐもぐしてるだけみたい。

 

…可愛い(確信)

 

「お姉ちゃんの真似をしてるのね」

 

あらぁ。

 

…可愛い(迫真)

 

 

◆◇◆

 

 

んんん〜…まだ眠いわぁ…

 

・・・はっ!

 

朝?朝ね!!

 

ということは、新年ね!

 

昨日は大掃除のお手伝いをして、早く寝たの。

あ、除夜の鐘とか聞きたかったわ…悲しい…

 

ともかく、気を取り直してぇ

 

はっぴぃにゅういやー!!

 

「あらゆーちゃん。おはよう」

 

あっママさ…ま?!

 

丁度私のお洋服を取り出していたママ様。

 

髪にね、椿の髪飾りをつけてるの。

 

普段あんまり髪飾りをつけていないから新鮮でびっくりしたわ。

 

綺麗なママ様が綺麗な髪飾りをつけるとどうなるか。

 

そりゃ綺麗になるわよね(確信)

 

「おはようございます、まま!かみかざりとってもきれい!」

 

ベリービューティフォー。

ママ様、ベリィビューティフォー。

 

「ありがとう、ゆーちゃん♪」

 

美人!!!

 

 

◆◇◆

 

 

あけましておめでとうございますの挨拶をみんなでして、おせちを食べました!

 

パパ様が夜空ちゃん用の、ママ様が私用のおせちを作ってくれたの。

 

色それぞれに意味があることを教えてもらったわ。

すっごくおめでたい感じの綺麗で美しいおせちでした。まる。

 

…ねぇ、うちのパパ様とママ様、すごすぎじゃないかしら?!(驚愕)

 

今は袴みたいなロンパースを着た可愛い夜空とボールで遊んでいるところよ。

 

きゃっきゃっ、っていう夜空ちゃんの声で耳が幸せぇ〜

 

きゃっきゃっ、って笑う夜空ちゃんの笑顔を見れて視界が幸せぇ〜

 

ずりずりっとこっちに頑張って近づいてきて私の所に来てくれる夜空ちゃ・・・

 

…えっ(思考停止)

 

「ああー」

 

ぅえっ(復帰)

 

きゃあぁぁあ!!(歓喜)

夜空ちゃんがこっち来てるうぅぅうう!!

 

いやあぁぁああ!!(混乱)

 

嫌じゃないけどおぉぉおおお!!!(錯乱)

 

ちょっ、ちょっと!!ママ様!!

あっママ様はお手洗いに行ってくるって言ってたわ。

 

「ぱぱ!ぱぱ!!」

 

夜空が!!夜空ちゃんがっ!!!

 

「あぁ、ちゃんと見てるぞー」

 

どうしてそんな穏やかなのパパ様!??

 

「ぅー」

 

あっ夜空ちゃんが止まった?!

 

大丈夫?!疲れたのかしら!?

でもあと少し!あと少しでゴールよ!!

 

「よぞら!」

 

「うー!」

 

頭をふんって起こしてこっちに足をけりけりし始める夜空ちゃん。

 

かわいいぃぃ!!!

 

「もうすこしよ!がんばって!」

 

あとちょっと…!!

 

あっ。

 

「えぅあ!」

 

届いた…!夜空が、座ってる私の所に…!!

 

ねぇ、天使いいぃっ…!

 

 

◆◇◆

 

 

夜空ちゃんが私の所に来てくれて感動していたら、パパ様がビデオを撮っている事に気がつきました。夕空です。

 

だからあんなに穏やかだったのね。

 

録画を終えた瞬間パパ様のテンションがすごい上がってびっくりしたわ。

夜空ちゃんもぴくってなってたもの。

 

そして今、私はママ様に今世初と言ってもいいおねだりを敢行しています。

 

その理由は!!

 

「まま、ままのびでおみたいの。おねがい、まま」

 

そう。

ママ様の昔のビデオがあることをパパ様が()()()()もらしちゃったの。

 

昔と言っても中学生くらいの頃のらしいけど…

 

見たいわ(迫真)

 

「夕空が珍しくおねだりしているし、いいんじゃないか?花純」

 

そういえば日頃わがままとかおねだりとか言っていなかったわね。

 

私には夜空ちゃんがいますから!!

 

でも今回は別。

 

だって、気になるわよねぇええ!

 

「はぁ…そうね。ゆーちゃんがおねだりをするなんて、初めてだもの」

 

やったぁ!わーい!

ママ様の中学生時代、絶対綺麗だと思うの!

 

パパ様が用意してくれるのね?ありがとうございます!

 

早く早く!

 

「では見てみようか、夕空。中学生の頃のママだ」

 

ワクワク、わくわく…

 

・・・えっ、かっこいいわ。

 

画面に映ったのは髪の毛をポニーテールで纏めた凛々しい顔つきのママ様。

道着みたいなのを着て舞ってるの。

 

舞ってるとはまた違うけど…まるで水みたいだわ!

 

かぁっこいいぃ!!

 

 

◆◇◆

 

 

昨日見せてもらったママ様のビデオ。

あれから何回も見てるの。

 

何回見ても中学生のママ様美しいわ。

容姿は勿論だけど、動きまで美しいの!

 

流れる水みたいに、かと思えばピタッと時間が止まったように。

 

とっても美しいの!!(迫真)

 

えっと、最初はこうだったわよね…む、中々構えがむずかしいわ。

 

パパ様が教えてくれた通りにリモコンのボタンを押してっと。

 

巻き戻しぃ!!

 

なるほど、こういう動きをすればいいのね。

 

もう1回………できたわ!!

 

次!

 

手で水を押し出すように、流れるように………よしクリア!

 

next!

 

流れる水をピタッと止める!………よし!

 

って、結構疲れたわ…(疲労)

 

むー。今日はこれくらいにしておいた方が良さそうね。

 

夜空ちゃんと遊ぶ体力は残しておかなくちゃ!

 

ふっふ〜ん♪楽しかったわ!




間に合いました。ギリギリですが…

本当はこの日までになんたらとか色々考えていたのですが、難しかったです。

改めて、香澄真昼さん、お誕生日おめでとうございます。
まだまだ続いていくこの物語を皆さまに楽しんでいただけたら嬉しいです。

あと評価やお気に入りをして下さった方々、ありがとうございます。嬉しいです。

これからも頑張ります!
(夕空ちゃんが使っていたスプーンとフォークですが、『エジ◯ン スプーン』で調べると出てきます)


あ、あー。テステス。
こちらは裁判が行われている会場です。
被告人ムーンナイトには[ちょっと…いやかなり時間が遅いんじゃないか?あと5分の所で投稿とか中々面白いじゃない!とか言いたいけど面白くない気もするし審議してみようか罪]の容疑がかけられています。

『いや、中々書ける時間が取れなくて…い、いそがしかったんです!』

などど被告人は供述しており、裁判官ムーンナイトの判決に注目が集まっています。

『・・・ ギルティ(有罪)!!』

おっと!ここで判決!ギルティ、ギルティが出ました!
さてこちらにはコメンテーターのムーンナイトさんにお越し頂いています。
ムーンナイトさん。今回の判決、いかがですか。

「そうですね。香澄家を題材にしている作品で、しかもこの時刻。ギルティというのは、誰もが分かっていたと思います」

なるほどそうですか。ありがとうございました!
あっどうやら時間のようですね。

ここまで、リポーター・ムーンナイトがお送り致しました。

それでは皆さま、また次回!


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イチとゴ てんしいぃ!!あっぶなぁぁああ!!…どやあぁ!!


今日は12月2日です。
本当は今日までにもっと投稿していたかったっ!!

何はともあれ、お納め下さい。



この間、バレンタインデーにファッションショーがあったの!

なんだか甘い匂いがしてたわ…。

 

お正月にビデオで見たママ様の舞を通して出来るようになりました、1歳8ヶ月夕空です。

 

ビデオを何度も見返していたら同じスピードで同じ動きを出来るようになってたわ。

 

でも体力をたくさん使うから1日に1回が限度ね…(疲労)

 

まだまだママ様の美しい舞には届かないけど、頑張るわ。

コツコツが大事。コレは覚えておきましょう。

 

・・あっ夜空ちゃん?(唐突)

 

午前のお昼寝から起きたみたい。

動く気配がしたわ(センサー)

 

ビデオをつけてたテレビをちゃんと消して、マットレスにゴゥッ!

 

お目々開いてるぅー♪

 

「よぞら、よくねむれた?」

 

モゾモゾしてる夜空ちゃんの隣に座って声をかけたわ。

 

お布団の中で足をけりけりしてる夜空ちゃん可愛いすぎるんですけどぉ…

 

「うー」

 

あっ(閃き)

もしかしてお布団が邪魔だからけりけりしてるのかしら?

 

「おふとんをよけたいの?」

 

「うぅー」

 

ちょっと嫌そうな顔してるしきっとそうね。

最近夜空ちゃんが表情豊かになってきてて可愛いわ。

 

よいしょ、お布団をよけてっと。

 

「これでうごけるわね」

 

「あーぅ!」

 

うっ…(クリティカル)

 

ここで状況報告ゥ!

お布団をよけたら、寝返りをした夜空が少し危なっかしいハイハイで私の元に来ました。可愛すぎて辛いです。

以上!!

 

うん。

 

てんしいぃ!!

 

 

◆◇◆

 

 

「ぽん!おはながさきました」

 

涙すごくない?(驚愕)

 

「みんなのうたにあわせておはなもおどっています」

 

お花すごくない?(驚愕)

 

「そのたのしいうたはせかいじゅうのみんなのみみにとどきました」

 

声量すごくない?(驚愕)

 

「みみちゃんは、せかいのみんなといっしょにおどりました」

 

時差なんてなかった(驚愕)

 

「おしまい」

 

うぅ、いい話だったわ…!(感涙)

 

お母さんを探しに出たみみちゃんの涙でお花が咲いて世界が平和に・・・

 

ちょっと待ったみみちゃんのお母さん…?(疑問)

 

え、みみちゃんのお母さん結局見つかってないわ!!(発見)

 

でもこれ以上は突っ込んじゃいけない気がするから、このことは忘れましょう(恐怖)

 

「うっ!」

 

べらっとページを戻してお花を指差しながらもう片方の手をぱっとあげた夜空ちゃん。

 

かわいい(確信)

 

ここはお姉ちゃんが手でお花を作るしかないわね(使命感)

 

「うん、おはなね。みてみてよぞら!ぽんっ」

 

ほらぁ、お花よ〜

 

「うっ!」

 

「ぽんっ」

 

「うっ!」

 

「ぽんっ」

 

「うっ!」

 

かぁわいいわぁ…(ほわほわ)

 

 

◆◇◆

 

 

夜空と絵本を読んだあと、5分くらい形を変えながらお花を咲かせ続けてたわ。

 

ママ様がそれとなく夜空ちゃんの意識をそらしてくれなかったら多分ずっとやってたわね!

 

お昼ご飯に食べて、今はボール遊びをしてるわ。

 

パパ様に預けてたボールさんをこの間返却してもらったから穴あきゴムボールは2つ。

 

はい、コロコロ〜!

 

ボールをキャッチして笑う夜空ちゃんが…!

 

「ゆーちゃん、ちょっといい?」

 

かわいいっ…!!

 

ん?

 

今ママ様に呼ばれてた??

 

はーい!

ボールを置いて、マットの外から入ってきたママ様の元にいくわ。

 

「なあに?まま」

 

どおしたのぉ!

 

え、なになに?りんご??

 

「このページから書いてあるものを読んでくれる?」

 

これを読むのね。

 

「うん!」

 

任せて!

ひらがな、余裕ですから。どやぁ

 

あら?夜空ちゃんも見たいの?

そんなに急いでこっちにハイハイしてこなくても私から行くから大丈夫よ?

 

一緒に見れるように座って…これで夜空も見れるわね。

 

それじゃあいくわよぉ〜

 

「りんご、いちご、らいち、ぶどう、もも、ぶるーべりー、さくらんぼ」

 

なんだか果物が食べたくなってきたわ…

 

「あんず、すもも、いちじく、きうい、まんごー、ばなな」

 

じゅるぅ…

 

「なし、うめ、あけび、かき、くるみ」

 

…胡桃って果物だったの?!(驚愕)

はじめて知ったわ。

 

「かしす、ぺかん、はすかっぷ、すみみざくら、しーばっくそーん、ぽーぽー、すぴのさすもも」

 

これで終わりね。

 

全部読めたわ!

 

「すごいわゆーちゃん。ありがとう」

 

どういたしまして!

えへへ、もっと撫でてぇ(ほわほわ)

 

でも、どうしていきなり音読なのかしら?

 

「実はね、メアリからお勉強をしてみたら?って言われたの」

 

ほぇー、そうだったのね。

…最近メアリさんに会えてなくて寂しいわ。

 

「それでパパがいくつか買ってきてくれたんだけど…ゆーちゃん、やってみない?」

 

おぉー!

私、お勉強は得意!!

 

「やる!やりたいわ!」

 

前世では、かーなーりぃ病弱だったせいであんまり学校に行けなかったわ。

 

それでみんなに置いていかれないようにお勉強してたら知識が増えて楽しくなって…

 

だから学ぶことは前世から好きよ!

あとは字を書くのも好きだったわぁ。

 

今世ではそうね…

 

お絵かきとか、本読みとか、夜空ちゃんと遊ぶとか、夜空ちゃんをぎゅーって抱きしめるとか、夜空ちゃんをなでなでするのが好きね!どやぁ

 

 

◆◇◆

 

 

仲間はずれを探せの次は〜?

 

さんすう!!

 

さっきまでやってた仲間はずれを探して丸をつけるドリルはもう終わっちゃったからママ様に提出してきたわ。

 

さてさて、どんな問題があるのかしら?

 

第1問!

 

ふむふむ。

 

『1+1=?』

 

これは田んぼの田ね(即答)

間違いないわ(断言)

 

次!

 

『2+3=?』

 

5。(即答)

 

next!

 

『1+5=?』

 

…苺?

 

15とイチゴ、どっちなのかしら…(迷い)

 

きっと苺ね!!

 

ふっふふんふ〜ん♪

 

他の問題も解いてっと。

 

最後の方は引き算なのね。

 

『2−1=?』

 

イチ(即答)

 

『3−2=?』

 

イチ!(即答)

 

『4−3=?』

 

イチ!!(即答)

 

『5−2=?』

 

イッ・・・サン!!

 

あっぶなぁぁああ!!(迫真)

 

あまりにもサクサク進むから油断してたわ…!

 

次からはちゃんと数字を確認してやらなきゃいけないわね(戒め)

 

よーし、どんどんやっちゃいましょう!!

 

 

◆◇◆

 

 

満面の笑顔で渡されたドリルをパラパラとめくっていく。

 

おそらく全問正解ね。

 

「うぁーあ」

 

ドリルへ手を伸ばす夜空。ドリルを遠ざけてから柔らかい体を抱き上げる。

 

「ねぇねが解いたのよ。すごいわねー」

 

マットの角に置いた机で問題を解いている夕空を見ると私の腕からそちらの方へ重心を傾けて、手を離すとハイハイで進んでいった。

 

夜空はお姉ちゃんが大好きな子になりそうね。

 

「うー」

 

ドリルに集中しているのか、夕空は夜空に気付いていない。

 

「うーあ!あ!」

 

気付いてほしいアピールなのか、何かを言いながら可愛らしい動きで姉のお腹に頭を押し付けるようにして進んでいく娘に、思わず笑みをこぼす。

 

「よぞら?どうしたの?」

 

以前より言葉にたどたどしさが少なくなってきた夕空が黒い色鉛筆を置いて夜空へと向き直る。

 

「あーう、あー」

 

足の付け根のあたりに顔を埋めたまま話す夜空を、夕空は笑顔を浮かべながらその小さな手で撫ではじめた。

 

「そう。わたしがよぞらにきづかなかったのね?ごめんねよぞら」

 

「うー」

 

「ありがとう。よぞらのこと、だいすきよ」

 

1歳8ヶ月で、こんなに言葉を使う。

 

メアリの気まぐれな言語変更についていって、本を読む。

 

気配にとても敏感で、この間は紅羽の寝不足による体調不良を見抜いていた。

 

私の愛する、大事な娘。

 

あの子あんなにお喋りしてすごいわね』『でも、なんだか怖くない?』『しっ!聞こえるわよ

 

1歳6ヶ月検診の時に聞こえた言葉が耳に蘇ってきて、気分が急降下する。

 

夕空は、他の子よりも出来ることが多いだけ。

 

赤ちゃんならこうであるべきと勝手に決めつけて、それに当てはまらなかったら変だと噂しはじめる。

 

〔その人たちは頭がカチカチで何も見ようとしないのね。それはユーアの個性よ〕

 

メアリ、私の親友。

メアリがいてくれたから私はこの感情を整理することが出来た。

 

「みてみてよぞら、いまね、たしざんをやってるの」

 

どうか、この子がのびのびと育っていけますように。

 

 

◆◇◆

 

 

夜空ちゃんと戯れてたらママ様から一瞬ヤバめなオーラが出てきたように見えた件について(震え)

 

大丈夫かしら?とりあえず具合が悪いわけではなさそうね。

 

「うーあぁ」

 

あーもう可愛い…

 

ん?今ガチャって聞こえたわ。

 

「ただいま帰ったぞー」

 

パパ様ー!

 

今日は早いのね。嬉しいわ!

 

あっそうだ(閃き)

これを持って、マットレスの塀をこえて…

 

パパ様の元へゴゥ!

 

「おかえりなさい、ぱぱ!みてみて!」

 

さんすうドリル!

解けたわ!!

 

「おっすごいなぁ、夕空!」

 

どやあぁ!!

 

「どれどれ…」

 

ふっふふ〜ん♪

楽しかったわ!

 

「ああぁぁあ!うああ!!」

 

ファッ夜空?!

 

泣かないで泣かないで!?

 

どうしたの?!どこか痛いの?!

 

って、めっちゃこっちに手を伸ばしてるわ!

 

こっちに来たいけどマットレスに阻まれて来れないのね。

 

可愛い(迫真)

 

急いでマットレスに戻らなきゃ!

 

「よぞら、だいじょうぶよ。きゅうにはなれてごめんね」

 

よしよし、ごめんねぇ…

 

「うっうぅあー」

 

ぎゅうぅ…

 

かわいいぃ…

 

 

◆◇◆

 

 

最近夜空ちゃんがすごく私の後をついてくるようになったわ。

 

かっわいいのよ…(しみじみ)

 

そうそう。それと。

 

けいさんドリルをパパ様が丸つけしてくれたんだけど、2問だけ間違ってたの。

 

田んぼの田と苺!

 

2と6なんですって!!

ちょっと凹んだわ!!




12月2日。香澄朝陽くんのお誕生日ですね。
おめでとうございます。

皆さまお久しぶりです。ムーンナイトです。

11月中に投稿が出来ず申し訳ない…年末年始の休みが恋しいです。

最近寒さが急にやってきましたが、皆さま体調はいかがですか?ムーンナイトは風邪をこじらせました。

それとですね、お気に入りがなんと30件を突破しておりました(歓喜)
嬉しいです。

感想や評価もいただけて、とても嬉しいです。力になります!
非ログインの方でも感想を送っていただける設定にしていますので、気軽にお願いします(チラッ…
ちなみに頂いた感想や評価はもれなく全てムーンナイトのエネルギーに変換されます。

それではまた次の後書きでぇ!

え、シリアスさんが来てた??まっさかぁ〜!
・・・ホンマや( ゚д゚)


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イチとロク やっぱりてんしぃっ!ぼんじゅぅる、ふぁんす!!…わあぁぁあああっ!!!

 
メリークリスマッ………
 


2月ももうすぐ終わり。

だんだんお外が暖かくなってきて、いつものお散歩が楽しい夕空です。

 

あのね、お家が改造されたの!

正確に言うとマットレスが!

 

広くなりました。まる。

 

夜空ちゃんが越えられなかった壁クッションがなくなって、今まで使っていたマットレスはお部屋の角に設置されたわ。

その周りを広げるようにして新しいマットレスがひかれたの。

 

壁にまで柔らかいクッション材が付けられてて、怪我をする心配がなくなったわね。

 

…高そう(しみじみ)

 

あっそれとね、4方向の内2つは壁だからいいんだけど、残る2つにメッシュ製の柵が取り付けられたの。

 

なんとこれ、外側から開けるらしいのよね!

 

それでえっと、今は内側にいる(確認)

 

ママ様やパパ様は背が高いから内側からでも外側の鍵に手が届くわ!

 

でも、私は小さい(確認)

 

うーん(思考)

 

越えられないかべぇ〜(諦め)

 

悲報。

香澄夕空、書庫に行けなくなったわ(悲しみ)

 

 

◆◇◆

 

 

デデデデデっ

 

逃げる!私は逃げるわ!!

 

迫りくる天使から少しの距離を置きながら全力ハイハイ!

 

捕まるわけには、いかないのっ!!(迫真)

 

最近夜空ちゃんが私を追ってくるようになったんだけど、ずり這いからハイハイにレベルアップしたのよ。

 

一生懸命追いかけてくる夜空が可愛すぎてちょい逃げる→追いつかれそう→ちょっと逃げるを繰り返していたら鬼ごっこになったわ。

 

鬼ごっこということは夜空ちゃんが鬼になるけど、夜空ちゃんは天使だから天使ごっこね!

 

…あら?そうすると天使から逃げる必要は無いんじゃないかしら?

いやでも天使ごっこは鬼ごっこだから逃げないとよね?(混乱)

 

…これ以上考えるのはやめましょう。そうしましょう。

 

後ろをちらぁ

 

あ、頑張ってる夜空ちゃん可愛い。

 

まぁでもマットレスは広いもの。私のことを捕まえるのはすごく難しいとおもあっ待ってすみに追い詰められ・・あぁああ…!

 

「なぁ!」

 

可愛い声を出しながらラストスパートで突っ込んできた夜空ちゃんに捕まったわ。

 

ちょっと悔しい…

 

でも、やっぱりてんしぃっ!

 

 

◆◇◆

 

 

今日は1日ひたすら夜空ちゃんと遊んでたわ。

そういえばママ様がお昼頃に荷物をどこかへ送っていたみたいだけど、何だったのかしら?

 

むっ扉の音(唐突)

パパ様ね!

 

「ただいま帰ったぞー」

 

ふっふっふ。どやぁ

 

「おかえりなさい、ぱぱ!」

 

夜空ちゃんもパパ様の声に反応してむにぃっとメッシュに顔を押し付けて・・・

 

押し付けて・・・

 

待って可愛いのに面白くて感情の整理がつかないわ。

 

ほらほら、そんなにむにぃってしてたら跡がついちゃうわよ夜空。

 

よっい、しょっと。

 

「ぁー♪」

 

すっごい笑顔だけど顔にうっすらメッシュの跡がついてるわね。

 

・・・大変、どうしても笑っちゃう。

助けてパパ様(切実)

 

「夜空、顔にあとがついてるぞ」

 

あっパパ様もこっち側なのね。

小さく笑い続けてるわ。

 

「あぁそうだ。花純、ベビーカーを持ってくるよ」

 

夕ご飯の準備をしてたママ様に声をかけてパパ様がお部屋から出て行ったわ。

 

ベビーカーって言ってたわね。

 

「いーかー」

 

「そうね、べびーかー」

 

持ってくるって、お部屋の中に??

 

「いーかー!」

 

いーかー。

 

うんん?!!!

 

ベビーカーって言った?(疑問)

 

夜空ちゃんベビーカーって言った?(確認)

 

「いーかー!」

 

言ってるぅー!!!!

絶対言ってるわ!(確信)

 

「ぱぱがべびーかーもってくるっていってたわね、よぞら」

 

「いーか!」

 

あっもうかわいいっ!!

 

「夕空、夜空。新しいベビーカーだぞー!」

 

わっえっ、すごいわ!!

 

2人乗りなのね!!(歓喜)

 

 

◆◇◆

 

 

新しいベビーカーに喜んでいたらフランスに行くのよってママ様から明かされてびっくりした夕空です。

 

いや本当にびっくりしたわ。

だってフランスよ?

 

前世から行ってみたかったんだもの。

夢が叶うって素敵よね!!

 

〔夕空、ご機嫌ね〕

 

隣の座席でゆったりとしていたママ様に頭を撫で撫でしてもらったわ。

 

えへへ、もっと撫でてぇ

 

気付かぬ内に鼻歌を歌っていたみたいね。飛行機の中だからそこは気をつけなくちゃいけないわ。

 

夜空ちゃんは…すやすやしてるわね。

 

ママ様を挟んで奥の座席にチャイルドシートを付けてもらって、夜空ちゃんはそこで寝てるの。

 

〔夕空、パパと一緒にギャレーに行ってみるか?〕

 

パパ様がお手洗いから戻ってきたわ。

 

〔ぱぱ、ぎゃれーってなぁに?〕

 

今更だけど、パパ様もママ様もフランス語なのね。

 

〔お菓子や飲み物が置いてあるんだ。食べられるなら好きなものを取っていい〕

 

えっ何それ素敵。

 

〔いってみたいわ〕

 

座席から降りてっと。

うんしょ。

 

れっつご…じゃなくて、On y va(いきましょう)!パパ様!

 

 

◆◇◆

 

 

日本を夕方に出発したから殆どの時間を寝て過ごしちゃいました。

気分すっきり夕空です。

 

パパ様とギャレーを見に行ったあとに眠くなって熟睡したらいつの間にか到着2時間前に出てくるご飯をママ様達は食べ終わってたわ。

 

起きたのを知ったキャビンアテンダントさんが私にって小さなクロワッサンとフランスパンを持ってきてくれたんだけど、すっごく美味しかったの!!

 

思い出すだけで…じゅるぅ…

 

そして今は、入国審査が終わりそうな所よ。

 

アメリカよりスッと通れるみたい。

かかった時間が短かったわ。

 

そして私は安定の抱っこ。

むぅ…早くフランスの地に足をつけたいわ。

 

良い旅を(Bon voyage.)

 

終わったのかしら?

制服を着たお兄さんがニコニコしてるわ。

 

あ、目があった!

 

〔ありがとう、おにいさん!〕

 

バイバイしてくれた!

 

そしてそしてぇ…

 

足をパタパタさせたらパパ様がおろしてくれたわ。

なるほど、次から降りたい時はこうしましょう!

 

仕切り直して・・・

 

ぼんじゅぅる、ふぁんす!!

 

ふぅ(満足)

 

って、あら?!

 

足が宙に浮いてるわ!

 

ナンデ?!

チュウニウイテルノナンデ?!!

 

はっ(閃き)

この気配と脇の下にある手の感じ…

 

もしかして!

 

〔めありさん?〕

 

〔えぇそうよ。ユーア、フランスへようこそ。久しぶりね〕

 

わーい!メアリさんだわ!!

 

ぎゅうぅ…

久しぶりに会えて嬉しいわね…

 

〔タクシーを用意してあるわ。家に行く前に買わないといけないものはある?〕

 

わーい、抱っこー!

 

〔特に無いと思うけれど…あなたは?〕

 

〔いや、今のところ私もないな〕

 

〔そう。なら荷物を受け取って早く行きましょう?〕

 

そういえば家に行くって言ってたわよね。

 

もしかしてメアリさん、フランスにもお家があるの?!

 

〔アメリカの家よりは狭いけれどね〕

 

そうなのねぇ〜(納得)

 

・・・読心術っ!!?(驚愕)

 

 

◆◇◆

 

 

明日はゆーちゃんの朝ご飯を用意したあと、もう1度フィッティング。細かい所まで直さないと。

 

それからあとは…

 

〔カスミ、リラックスしなさいな〕

 

夕空や夜空が眠ったあと。

スケジュールの確認をしていたらメアリがお茶を淹れてくれた。

 

〔メアリ…〕

 

今回のショーは、私にとってとても大きな舞台。大切な、失敗出来ない、モデルとしての人生を決めることになるかもしれないショー。

 

だからなのか。いつもはちゃんとやることを忘れたりしている。

 

夕空にフランスへ行くことを前日まで伝え忘れていたし、レトルトの離乳食を夫に言われるまで荷物に入れ忘れていた。

 

〔・・・〕

 

気付けば、カップを受け取ったあとも動かずにいた私を、メアリがじっと見つめていた。

 

〔ごめんなさいメアリ、私…〕

 

ぽん、と。

頭の上を1度優しく抑えられた。

 

〔パリでもカスミは1番美しく輝けるわ。それだけの魅力があるんだもの〕

 

メアリはいつもこうだ。

まるで心が読めるみたいに、不安や想いに応えてくれる。

 

でも…

 

〔甘えすぎはいけないなんて考えたら怒るわよ〕

 

はっとしてメアリを見ると、やっぱりという呆れ顔をしていた。

 

〔カスミ、ショーのプログラムが終わるまでユーアやヨゾラは私が面倒を見るわね〕

 

〔えっ?〕

 

異論は認めないわ、とばかりにカップを口に運ぶメアリ。

 

〔いいじゃない。久しぶりに会えたし、私だってあの子達と触れ合いたいわ〕

 

〔でも…〕

 

それこそメアリに頼りすぎてしまう。

 

〔それに、カスミがどんな気持ちでいるのか、ユーアは気付くわよ〕

 

遠回しに無理をして娘に心配をかけるなと言われた。

 

〔…それじゃあ、メアリに頼ろうかしら〕

 

降参、と思いながらお願いをすると、メアリはいつもの如くニコリと笑みを浮かべた。

 

〔えぇ、頼られたわ。写真はヨシヒロに頼んであるから、世界で1番美しいカスミを見せて〕

 

やっぱり、メアリには敵わないわね。

 

 

◆◇◆

 

 

パリ滞在ももう3日目!

時差ボケなんて最初からしませんでした、夕空です。どやぁ

 

フランスに来た理由はママ様がショーに出るからだったんですって。

でも今回のショーは、私や夜空は観れないみたい。残念だわ…

 

でもその分メアリさんが私と夜空を連れて出かけたりしてくれてくれるから、全然退屈しないの!

 

今日はパッシー市場に行ってきたわ!

お肉屋さんに八百屋さん、あと印象に残ってるのはチーズ屋さんね。

 

新しいベビーカーで行ったんだけど、夜空ちゃんと対面で座れるの!!

 

すっごく楽しかったわ!

 

あ、夜空ちゃんがお昼寝から起きたみたい。

動く気配がしたわ(センサー)

 

「よぞら、おきた?」

 

ほにゃほにゃしてる夜空ちゃん可愛い…

 

「うー」

 

「うん、おはようよぞら」

 

お目々ぱちぱちしてる夜空ちゃん可愛い…

 

「ぅ、ねぃねぇ」

 

お喋りする夜空ちゃんかわ、うぇっ…(思考停止)

 

ふぇっ(復活)

 

「よぞら?」

 

・・・今ねぇねって呼ばれた?(疑問)

 

「ねぃねぇ」

 

ねぇねって呼ばれた(確認)

 

わあぁぁあああっ!!!

 

えっ、わあぁぁあああっ!!!!!

 

夜空が、妹が、天使すぎる件についてえぇええええっ!!!!!




皆さんこんばんは。
ムーンナイトでございます。

早いもので2019年も残り4時間を切りました。
年の最後に投稿出来て、とても嬉しいです。

明日で、ムーンナイトがハーメルンに投稿を始めて1年になります。
ここまで続けてこれたのも、皆さまが物語を読んで下さったお陰です。
ありがとうございます。

2020年も力の限り頑張りますので、どうか応援よろしくお願いします。

それでは皆さま、来年もよろしくお願いします。

良いお年をっ!!!



え、もう年明けるから良いお年をって言われても?
大体こんな時間に投稿してるから読者さまの大半は年明けてから読むんじゃないかって?

………そだねぇ(´・ω・`) シュ-ン


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イチとナナ はやくはやくぅ!お写真撮るのね!!…って、だいじょーぶ??

 
今年の初夢はムーンナイトが書いている小説たちがランキングに載り、さらにアイカツ小説が増え、カテゴリーにアイカツシリーズが出来る夢でした。

なんて欲張りなんだ…(衝撃)

とても幸せな夢だったので、そこを目指して頑張ります!


Bonjour(ぼんじゅーる)

もうすぐ1歳9ヶ月、憧れのフランスにここ数日ワクワクが止まんない香澄夕空です。

 

寝て起きる度に日本と違うフランスの空気を感じられて、いつも以上に目覚めがいいの。

 

パッチリ目が開きます。どやぁ

 

そしてフランスの日付では今日から3月に突入!

 

今日はママ様にとって大事な日らしくて、朝早くからパパ様とお仕事に行ってるわ。

 

こっちに来たばかりの時は滲み出てくる張り詰めた気配にちょっと心配してたけど、今日はもう大丈夫そうだったわね。

 

お家を出る前にぎゅうって出来て良かったわ!

 

それとそれと!

夜空ちゃんがねぇねって呼んでくれるようになったの!!(感動)

 

初めて呼ばれた時はびっくりしたわ。

でもそれ以上に嬉しくて嬉しくて…

 

お仕事から帰って来てそれを知ったパパ様、夜空が最初に呼んだのは夕空だったか…って哀愁漂わせてたわ。

 

私が初めて呼んだのはママ様。

夜空が初めて呼んだのは私。

 

な、なんというか…

 

パパ様ごめんなさい!

 

 

◆◇◆

 

 

夜空ちゃんと向かい合いながらおしゃべり出来るベビーカーに乗せられて、やってきました、広いところ!!

 

メアリさんが今日は公園に行くわよって言って連れてきてくれたの。

 

お花もたくさんあって綺麗だわぁ(ほわほわ)

 

景色もきれ…宮殿がある!?(認識)

 

宮殿があるぅー!!(驚愕)

 

ここほんとに公園なの??

庭園じゃなくて??

 

〔リュクサンブール公園よ〕

 

ほぇー、ふらんすってすごいわー(思考放棄)

 

ベビーカーを押してくれてるメアリさん。少しだけ色が入ってるサングラスを付けてるわ。

 

綺麗な容姿も合わさって溢れ出てるセレブ感…

メアリさんって、外に出る時は大抵サングラスをつけたりつばが広い帽子をかぶったりしてるの。

 

日差しが苦手なのかしら?

 

じぃー…

 

あ、目が合った。

 

〔ユーア?〕

 

疑問に思ったらとりあえず聞く。コレ大事!

 

〔おひさま、いやなの?〕

 

キョトンってしたあと、ふふって微笑まれたわ。

 

うん、美人(確信)

 

〔いいえ。あまり目立ちたくないだけよ〕

 

うーん…?

 

アメリカにひろーいお家、フランスにも広いお家…

 

頻繁に日本に来てるし、それって多分お金かかるわよね。

 

目立ちたくなくて、ママ様に負けず劣らずの美人…

 

メアリさん、普通にセレブレティなのでは?(疑問)

 

って、あら?

なんだか楽しそうな声が聞こえてきたわ。

 

遊び場があるのかしら?

 

私、気になります!!

 

〔遊びたいの?〕

 

Yes(いえす)!!

じゃなかった。

Oui(うぃ)!!

 

〔それじゃあ行きましょうか〕

 

やった!!

 

メアリさんが受付みたいなのを済ませてベビーカーをベンチの横につけてくれたわ。

 

わぁ、遊んでる子がいる…同い年くらいの子から小学生くらいのお兄さんお姉さんまで、楽しそうね。

 

〔このエリアからは出ちゃダメよ?〕

 

〔うん!〕

 

はっ、ベビーカーから降ろしてもらわないとあそべないわ。

 

メアリさん、はやくはやくぅ!

 

 

◆◇◆

 

 

ふっふふ〜ん♪

ふんふふ〜ん♪

 

〔捕まえた!〕

 

ファアッ!?!!

 

ウェ・・?(混乱)

 

エッ・・・(状況把握)

 

遊んでたら知らない女の子に捕まった件について(震え)

 

遊具で遊んでいたら、知らない女の子に、後ろから捕獲された件について(迫真)

 

足が宙に浮いているのですがぁ!!(パニック)

 

〔エマ、逃げちゃダメだからね〕

 

エマじゃないです(キリッ)

 

おねえちゃん、だれぇぇ…

 

〔待ってクロエ!!エマはこの子!〕

 

おねえちゃんふえたぁぁ…

 

ちっちゃい子もふえたぁぁ…

 

〔えっ〕

 

〔ほら驚いてるじゃない、離してあげてよ!〕

 

あし、じめんについたぁぁ…

 

〔大丈夫だった?〕

 

はっ(覚醒)

 

ここはどこ?!私は夕空!

 

捕獲されてパニックになってたらいつの間にかお姉さんに心配されてたわ。

 

〔うん〕

 

だいじょーぶ。

アイムベリーダイジョーブ。

 

〔クロエも!〕

 

あっ私を捕獲したお姉さん。

 

〔エマと間違えちゃった。ごめんね〕

 

うん、大丈夫よぉ〜

 

って、そんなにしおれなくても…

 

エマちゃんってこの子かしら?

私と同い年くらいね。

 

最初に話しかけてくれたお姉さんにくっついて立ってて可愛いわ。

 

〔私クロエ。あなたは?〕

 

〔夕空〕

 

〔ユーア?初めて聞く名前だ〕

 

いやだって、はじめましてだものねぇ。

 

あっ、もしかしてフランスで初めて聞いた名前とかそういう感じかしら?(閃き)

 

〔にほんからきたの〕

 

よろしくねぇー!!

 

〔うわ、外国の子と話すのはじめて!〕

 

私も海外の子と話すのはじめて!

 

そして捕獲されたのもはじめてッ!(迫真)

 

〔ユーアも一緒に遊ばない?〕

 

え、いいの?!

 

わーい!!(歓喜)

 

 

◆◇◆

 

 

ゆぅっくり進んで…

 

(アン),(ドゥ),(トロワ)…〕

 

そぉっと進んで…

 

〔ソレイユ!〕

 

ピタァッ!

 

どやあぁ。

 

ピタッてしてる間に今遊んでるメンバーを紹介するわ!

 

間違えて私を捕まえちゃったお姉さん、クロエ。

 

私と間違われた同い年のエマ。

 

エマのお姉ちゃんのイネス。

 

クロエの弟で私よりちょっと年上のヒューゴ。

 

それと私、ユーア!

 

こんな感じね!

 

何をして遊んでいるかというと、クロエが目の前の()()()っぽい節がある木の幹を見て数を()()数えている間に私達()ゆっくり進んで、振り返った瞬間にピタリと止まって例え()()でも動いてはいけないん()ゲーム!

 

略して、()()()()()()()()()()!!

 

フランスではアン・ドゥ・トロワ、ソレイユって言うらしいわ。

 

いきなりソレイユやろうって言われた時は何のことか分からなかったけど、ルールを聞いた瞬間思ったの。

 

これ、だるまさんがころんだだわ(察し)

 

走ったりするのは私もエマもあまり出来ないからってこの遊びを提案してくれたイネス、優しいわ!

 

 

◆◇◆

 

 

ふぅ、結構遊んだわぁ(満足)

 

お腹も空いてきたし、もうそろそろさようならかしら?

 

メアリさんがお腹が空いたら戻ってらっしゃいって言ってたもの。

 

〔ね、みんなで写真撮ってもらおう!パパがカメラ持ってるから〕

 

お写真撮るのね!!

 

引っ張られて登場したのは、クロエとヒューゴのお父さん。

 

〔ユーアはここだ〕

 

ヒューゴに言われてそこにしゃがむと、周りにみんな来たわ。

 

わーい、エマのとなり〜♪

 

〔撮るぞ、ウィスティティ〕

 

ウィ、ウィスティティ!

 

この掛け声は初めて聞いたわね(驚き)

 

 

◆◇◆

 

 

あっという間に夜。

 

今日はすっごく充実した1日だったわ。

初めて出来た海外のお友達と遊べたし、そのあとは公園で綺麗なお花を見ながらランチ。

 

だるまさんがころんだとかって、知ってはいたけど前世を含めてやったことが無かったから…また1つ夢が叶ったわね。

 

お家に帰ってきてからは夜空ちゃんとずぅっと遊んでたの。

 

楽しかったわぁ…(満足)

 

夜空が泣いちゃった時にはメアリさんがオムツを変えたり離乳食を食べさせたりしてお世話してくれたわ。

ありがとう、メアリさん。

 

ママ様達もお仕事頑張ってるかしら。

 

大事なショーって言っていたし、絶対成功してほしいわ。

 

ふわぁ、ねむねむ…

 

 

◆◇◆

 

 

おかえりなさい、カスミ

 

ねむねむレムレム、ノンレムノンレム…

 

ほら、メイク落として…今日はもう寝なさい

 

レムレムねむねむ、ノンレムノンレム…

 

「…」

 

…むぅ、だぁれ?

 

ママ様のにおい…

えへへ、ホッとするわぁ…

 

なんだかいつもより、ドクドクがはやい…

 

きっと頑張ったのね、ママ様…

 

ゆうあ…

 

すりすり…ぎゅぅ…

 

おやすみなさい、ママ様…

 

 

◆◇◆

 

 

おっはようございまぅわあぁっ(挨拶キャンセル)

 

朝パッチリ目を覚ましたらママ様に抱き締められていました。幸せ気分の夕空です。

 

胸辺りで抱かれていた頭を動かして見てみたら、ママ様まだ眠ってたわ。

 

夜空ちゃんはいないみたい。もう向こうのお部屋に行ってるのかしら?

 

うんしょ、む…むぅ…

 

うん、抜け出せないわね(諦め)

 

しっかりぎゅぅっとされてるから抜け出そうにも抜け出せないのよ。

 

無理に動いたら起こしちゃうし…でもちょっとだけなら…

 

ゆうあ…?」

 

ほらぁ、起きちゃったぁぁ!

 

「おはようございます、まま」

 

あと起こしちゃってごめんなさいママ様。

 

「んぅ…」

 

えっ、えっ?

 

ゆる〜り微笑んだママ様、そのまま私をむぎゅうってしてまた目を閉じちゃったわ。

 

2度寝?!(驚愕)

2度寝するのママ様?!

 

くぅくぅ吐息が聞こえるから本当に寝ちゃったみたい。

 

どうしようかしらぁあ…

 

まぁでも、こんなにママ様とゆっくりするのは久しぶりだし。

 

寝ちゃいましょう。そうしましょう。

 

おやすみなさぁい…

 

 

◆◇◆

 

 

そんなこんなであっという間に日が過ぎて、日本に帰る日になったわ!

 

ママ様と一緒にすやすや寝過ぎてパパ様に心配されたり、みんなでカフェに行ったり…

 

初めてのフランス、あっという間だったわ…(しみじみ)

 

〔そろそろ機体が安定するわね。ヨシヒロ、お土産物は買えた?〕

 

〔あぁ、問題なく〕

 

「ねんね」

 

あぁ〜、夜空ちゃんが可愛いぃ〜

 

隣の席のママ様に抱かれてる夜空ちゃんが可愛すぎて息が止まりそう。

 

「なぁに、よぞら」

 

「ねんね」

 

ふぐっ…(クリティカル)

 

どおしてこんなに可愛いの…!!

 

実はね、ねぇねって言ってくれたのは最初のうちだけで、呼び方がねんねになっちゃったの(悲しみ)

 

でも可愛いから良し!!!

 

"ピコーン"

 

あっ、ベルトを外して大丈夫な合図だわ!

 

〔ヨゾラはこっちにいらっしゃい〕

 

メアリさんが私の前に設置されたバシネットに夜空ちゃんを移動させてくれたわ。

 

今回なんと、メアリさんも一緒なの!

しばらく日本にいるらしいから、今年はメアリさんも夜空ちゃんも一緒にお花見出来たら嬉しいわね。

 

ねんねぇ

 

はうっ…

 

バシネットからちょこっと見える夜空ちゃんの髪の毛と小さい声が、可愛い…(ほわほわ)

 

 

◆◇◆

 

 

カスミ、あとは下げてもらいましょ

 

ふわぁあ。

むぅ、ちょっと寝てたわ。

 

ってあら?ママ様?

だいじょーぶ??

 

ぐったりしてて、なんだか調子が悪そうだわ。

 

「まま…?」

 

わっ、抱っこ?

メアリさんどうしたの?

 

バシネットで寝てる夜空ちゃんが見えたわ!

 

うん、可愛い(迫真)

 

〔ユーア、あなたのママはショーを頑張ったから疲れているの。寝かせてあげてちょうだい〕

 

なるほど、確かに忙しそうだったものねぇ…

 

わかったわ!!




 
コロナウイルスによる影響が色々な所に出ている今日この頃、皆さまいかがお過ごしですか?

家にずっといる方の娯楽が少ないと耳にしましたので、少しでも楽しんでもらえればと投稿しました。
届け、ムーンナイトパワー。
ちなみにこのパワーを浴びると家の中でものんびり楽しく生活出来るようになります。
ムーンナイトも浴びたいです…(切実)

話は変わりますが。実は『姉バカレコード(夕空ちゃんの物語)』の話数が『little Angel story(ひなちゃんの物語)』をpage数を越しまして…どちらかというとムーンナイトの初投稿作である後者の方に力を入れているので、こちらの方が話数多くなって良いのかと悩みました。
どちらも真剣に取り組んでいるのには変わりないので良いでしょうと考えています。

今回姉バカ度が低かった気がしますが、そこはユルシテクダサイ。何でもはしません。

次、3月中にまた投稿したいです(願望)

それではまた、後書きで。


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イチとハチ お花見・セカンド!うぇえいちょっと待ったぁ!…って、夜空が立ったあっ!!!

 
今日も今日とて姉バカ活動。
 


おっはようございまぁっ・・・

 

…す?(疑問)

 

……ふむ(状況把握)

 

朝起きたらママ様がまだ寝ていてびっくりしました。現在1歳9ヶ月、香澄夕空(ゆうあ)です。

 

目を開けたらすぐ側にハッとするほどの美人さんが寝てるのよ?

 

びっくりするわよね?

 

私はびっくりするわ(真顔)

 

フランスから帰って来てもうすぐ3週間になるけど、ここ数日ママ様眠そうにしてることが多いの。

 

疲れが取れてないのかしら?

 

とりあえずむぎゅー

 

「まま、あさぁ。あさぁー」

 

抱きついてもごもご言ってたら腕で包んでくれたわ。わーい!

 

やっぱりママ様の腕の中は安心するわねぇ…(ほわほわ)

 

背中もポンポンされて…

 

どんどん眠く…ぅ……

 

・・ハッ!!!(覚醒)

その手には乗らないわ!!!

 

「あら…」

 

眠ったりなんてしないんだからぁっ!(迫真)

 

絶対っ、ねむったり…なんて…!

 

ふわぁあ(あくび)

 

「ふふっ」

 

しないん、だからぁ……(入眠)

 

 

◆◇◆

 

 

ママ様と2人揃ってメアリさんに優しく起こされました。朝から2度寝かましてしまった夕空です。

 

だって、ママ様に抱かれると安心しちゃうんだもの!!し、しし仕方ないと思うわ!(必死)

 

そんなことを考えながら、もぐもぐぅ…ごっくん。

 

「ごちそうさまでした!」

 

食後の挨拶は大事。テストには出ないけど覚えておきましょう。

 

今日の朝ごはんはキャロットパンケーキとバナナ入りヨーグルトだったわ。

 

ふわふわもちもち、美味しかったです…(じゅるぅ)

 

「ねんねぇ」

 

あ〜、今日も朝から妹がかわいい〜(唐突)

 

「なあに?よぞら」

 

最近離乳食にちょっと固形のモノも入り始めて、何故かずっとご機嫌な夜空ちゃん。

 

「うーぅーうー」

 

すっごい笑顔。天使。

 

今日の夜空ちゃんの朝ご飯は人参のお粥とバナナ入りヨーグルトだったけど、綺麗に完食したみたい。

 

「きれいにたべられてえらいね、よぞら!」

 

「んーなっ」

 

ヨーグルトを口元に付けたまま笑顔で腕をパタパタと振る夜空ちゃん。

 

可愛い(迫真)

 

〔ほらヨゾラ、口を拭かないと〕

 

メアリさんが柔らかいウェットティッシュを使ってお口を拭いてくれてるわ。

 

私もお口を拭いてっと。

 

…って、ママ様またウトウトしてる?!!(驚愕)

 

 

◆◇◆

 

 

『首都圏では桜が満開!見頃を迎えています』

 

朝香お姉さんが出てるテレビのニュースを見た、メアリさんの一言。

 

〔見てみたいわ〕

 

…っということでやって来ましたぁ!

 

桜咲公園!!お花見・セカンド!!

 

〔さくら!めありさん、さくらきれい!!〕

 

〔えぇそうね。綺麗だわ〕

 

「ねんね、あ!あー!」

 

テンションが上がってるわ!!

 

香澄夕空、1歳9ヶ月!思い出のお花見に今年は夜空ちゃんやメアリさんとも来れたからか、ここ最近の中で1番はしゃいでる!!

 

やっほーーい!!

 

〔今年も綺麗に咲いてるわね〕

 

嬉しそうに微笑むママ様も綺麗だと思います(真顔)

 

パパ様は今日、お仕事が入ってて来られなかったの。

明日が雨予報だったから桜が散ってしまうなって残念そうにしてたわ。

 

「ぅ、あー」

 

去年はママ様のお腹にいた夜空ちゃん。時が経つのは早いわねぇ(しみじみ)

 

そして可愛いぃ…!!

 

あっ、そういえば前は確かカメラマンさんがいたのよね。桜を撮ってるのかと思ってたらスタッフさんだった人。

 

今年もいるのかしら?

 

ベビーカーの中からきょろきょろ〜

 

〔ユーア、どうしたの?〕

 

わーい、抱っこー!

メアリさんのお陰でよく周りが見えるわ!

 

〔かめらさがしてるの〕

 

〔カメラ?〕

 

きょーろきょろ♪

きょーろきょろ♪

 

カーメラマンさん、どっこかぁしら〜♪

 

〔…はぁ、全くもう〕

 

わわっ!

きょろきょろしてたら降ろされたわ。

 

むぅ。

 

〔一緒に歩きましょ、ユーア〕

 

え、一緒に?わーい!!

 

フランスでは何かあったら危ないからってあんまりベビーカーから降ろしてもらえなかったの。

 

だからメアリさんの隣で歩けるのは嬉しいわ!

 

カメラマンさんはもう見つけなくていいわね!(忘却)

 

 

◆◇◆

 

 

ふんふんふふ〜ん♪

 

ベビーカーから離れてちょっと走ったら夜空ちゃんが泣いちゃって、焦ったわ。本当に。

 

今は桜咲公園に来た時によく寄る東屋で休憩中!

 

ママ様、夜空、私の順でベンチに座ってるわ。

 

私と夜空ちゃんはベンチの座面が広いせいで椅子というより木のフロアに座ってるような感じになってるけど…細かいことは気にしない気にしない。

 

そうそう。ここに着いたらメアリさんがどこかへ行っちゃったんだけど、どこに行ったのかしら??(疑問)

 

「ぅい、ねーね」

 

夜空ちゃん今ねぇねって呼んだ?(超速反応)

 

「ねんね」

 

あ、ねんねだったわね。

 

「なあに、よぞら?」

 

どーしたのぉ?

 

「なー、た、たーた。あーぅ」

 

うっ・・(クリティカル)

 

ふわぁあっ…(震え)

 

妹が、夜空ちゃんが可愛すぎるわぁぁ…(浄化)

 

夜空ちゃん、落ちてきた花びらを握りしめてこっちを見ながら一生懸命喋ってくれてるの。

 

「そうねよぞら。おはな!いっしょにみるやくそくをしたおはなね」

 

なんなのぉ、この可愛い天使はぁあ…

 

髪の毛に花びら乗ってて可愛いぃ…

 

落ちてくる花びらを取ろうと手を伸ばす姿が可愛いぃ…

 

ペトって手をつく姿も可愛いぃ…

 

ベンチにある花びらをつまんで口に…

うぇえいちょっと待ったぁ!(迫真)

 

「よぞらだめ!おはな、おはなはたべちゃだめよ?」

 

あっぶなかったわぁ!

 

はーい夜空ちゃん、そのおててに握ってる花びらは離して・・あら?

 

は、離して…(必死)

 

握力強くない?!!(驚愕)

そんなに握り込んだらもう花びらぐっちゃぐちゃだと思うのだけど!!

 

夜空ちゃんの手がグーになったまま開かないんですがっ!!(焦り)

 

あー!そのまま口に運ぼうとしちゃダメよ夜空!!

 

とととりあえずぎゅう!!(思考放棄)

 

ハグにはすごい効果があるって誰かが言ってたわ!

 

だから多分夜空ちゃんが花びらを離してくれる効果もあると思うの!(錯乱)

 

食べちゃダメよぉ〜、その手に持ってる花びらを離してねぇ〜

 

え、ほんとに離してくれたわ(驚愕)

 

ぎゅうってすごいのねぇ(しみじみ)

 

よしよし、ありがとう〜

可愛いわぁ。

 

〔カスミ、終わったわよ。…可愛いことになってるわね〕

 

〔そうなのよ。メアリ、パウンドケーキ食べる?〕

 

〔いただくわ〕

 

「ねんねぇ、ねんねぇ」

 

こんな至近距離で呼ばれて笑顔を見れるって幸せすぎるわよね?!(迫真)

 

 

◆◇◆

 

 

気付いたらメアリさんがママ様とパウンドケーキを食べてて驚いた昨日のお花見。

ママ様がくれたパウンドケーキ、すっごく美味しかったわ!

 

今日は雨が降っているからお家でまったりするんですって。

 

何をして過ごそうかしら?

 

……む、メアリさん?(唐突)

 

とてとてとて、がちゃあ。

 

やっぱり!!

メアリさんが玄関の扉に手をかけてたわ。

 

〔めありさん〕

 

〔ユーア?〕

 

イエス!アイム、ユーア!どやぁ

 

メアリさんの少しだけど結構びっくりしてるその表情、久しぶりに見たわ。多分人生2回目。

 

〔おでかけするの?〕

 

〔…ええ、少し用事があるの。夕方までには帰ってくるわね〕

 

えへへ。もっと撫でてぇ(ほわほわ)

 

〔ユーア。番号を渡しておくから、何かあったら電話して。かけ方は分かるわね?〕

 

モチコース!ちゃんとわかるわ!

 

〔良い子ね。それじゃあ行ってくるわ〕

 

〔うん!〕

 

いぃってらっしゃあーい!!

 

 

◆◇◆

 

 

そういえばお花見に行ったことがニュースで出てなかったけど、珍しくカメラマンさんがいなかったのかしら?

 

日本に帰って来てからよくカメラマンさんに会ってたけど、昨日は見つけられなかったものねぇ。

 

「ねんね!んね!ぁー」

 

そしてどうして夜空ちゃんはこんなに可愛いのかしら??(疑問)

 

「たーた、うー」

 

うん、夜空ちゃんだからなのね(理解)

 

ここで状況報告ぅッ!

マットレスのミニ机で絵を描いていたら夜空ちゃんが右手で穴あきボールを掴んだままハイハイしてきてお喋りしてくれてます。可愛すぎて辛いです。

以上!

 

この小さい椅子と机はパパ様が私用に置いてくれたの。本を読んだり絵を描いたりしてるわ。

ありがとうパパ様!

 

あっ夜空、ボール飛んでいっちゃったわよ?私ので遊ぶ?

 

ボール、ボール、穴あきボール…あったわ!

 

はい、夜空ちゃ・・・

 

夜空が立ってる…?(疑問)

 

「だっ、だーだ」

 

夜空が立ってる…(事実確認)

 

私の机で手を踏ん張って、シュンって立ってる…(状況確認)

 

ふぇっ・・・

 

夜空が、立った!

 

夜空が立ったあっ!!!

 

きゃあぁあっ、可愛いいぃ!!!!




 
色々手遅れ(呆れ顔)

ちなみに夜空ちゃんがご飯の時にご機嫌なのはお姉ちゃんと一緒っぽいメニューになったからです。

いやぁ、3月中に投稿することが出来て本当に良かったです。良かった良かった。

え?今日はもう3月じゃない?
皆さま何をおっしゃいますか。今日は3月31日!
見間違えかと思われます!はっはっはっはっ!

HA HA HA HA!!!

・・・申し訳ありませんエイプリルフールネタということでお許しください(土下座)

色々と大変な新年度となりそうですが、皆さん、ムーンナイトは考えました。
『溜まってるゲームや小説、消化できる(°▽°)!』と。

ムーンナイトもとうとう自宅待機生活となりました。それによって物語を書ける時間が少し増えました。その点は嬉しいです。

次の投稿を早く出来るように頑張ります。

それでは、またぁ


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イチとキュウ うぐぐぐぐぐ!ごろんごろんきゃたぴらぁ…って、わあぁ…!!

 
次はもっと早く投稿したいと言ったな…あれは願望だ(血涙)
 


む、朝だわ!

おっはようございまーす!

 

もうすぐ1歳10ヶ月、エブリデイ目覚めすっきり香澄夕空(ゆうあ)です。

 

今日も朝の気配を感じてぱっちり目を覚ましたわ!どやぁ

 

うんしょっと。

まずはお布団から()い出て…

 

あら?

 

メアリさん、もうリビングに行っちゃってるみたい。

 

最近ちょくちょくメアリさんと一緒に寝てるんだけど、私が起きた時はいつもお部屋にいたの。

 

でも今日はいないみたいだわ…(悲しみ)

 

とりあえずリビングに行きましょう。そうしましょう。

 

メアリさんが使ってるこのお部屋は引き戸を開けたらすぐリビングに繋がってるの。

 

ちゃんとお布団を整えてから・・

 

いざゆかん、リビングへ!

 

引き戸の手をかけるへこんだ部分にはどんなに頑張っても高くて届かないから、とりあえず手で押し開けましょうか。

 

ふっふふ〜・・・ん?(疑問)

 

うぐぐぐぐぐ!(必死)

 

ふぅ。

 

…せりゃぁあああ!!(気合)

 

・・え、もしかして開かない?

 

閉じ込められたかしら?

 

いや、まままだそうと決まったわけじゃないわ。

 

ただどれだけやっても開かないだけだもの。

 

それに開かなかったとしてもここのお部屋で生活することは出来るし問題ないわね!(錯乱)

 

あ、待ってそしたらずうっと夜空ちゃんに会えないってこと?

 

・・・・しんじゃう(絶望)

 

ぎゅってしたりなでなでしたり一緒に遊んだり出来ないなんて…扉を破壊すれば出れるかしら?

 

いやいや、早まっちゃいけないわ。突撃するのはまだやめましょう。

 

泣く?おっきな声で泣いたら誰か来てくれる??

 

と、とりあえず開けゴマアァアァ!!!(必死)

 

〔ユーア?〕

 

開いた…(驚愕)

 

開いたぁ…(感涙)

 

うわあぁんよかったわあぁ!!

 

 

◆◇◆

 

 

うぅ、ひっぐ…ぐすん…

 

〔夕空でも開けられるような扉に替えるべきかしら?〕

 

ソファの上で私を抱っこしてくれてるママ様。

 

メアリさんから事情を聞いたみたい。

 

だって、夜空ちゃんともう触れ合えないなんてって考えちゃったんだもの。

 

もしもそうなったら扉1枚挟んで声しか聞けない…

 

それなんて拷問??(真顔)

 

辛すぎるわ(迫真)

 

泣くわよ、泣いちゃうわよってしてたら泣いたわよ。

 

うー、ママさまぁー

 

「もう大丈夫よ、ゆーちゃん。1人でびっくりしちゃったのよね」

 

うん…

 

夜空ちゃんと触れ合えず1人で生活することを一瞬想像してびっくりしちゃったの…

 

〔ごめんなさいユーア、こわい思いをさせたわ〕

 

うん…

 

可愛い夜空とずっと会えないって考えたら、怖かったわ…

 

「…ぁー、うっうぅっ」

 

はっ!(超速反応)

 

この声、夜空ちゃんが起きたっ!!

 

ありがとうママ様メアリさんもう大丈夫私夜空ちゃんの所へ行くわね!!(ダッシュ)

 

 

◆◇◆

 

 

扉開かない事件があってから少し。

 

珍しく私が泣いてまずメアリさんにあやしてもらいママ様にもあやされた次の週末。

 

扉が、付け替えられました。

 

…私でも届く位置に細長い窪みが伸びた新しい扉が、やってきました(震え)

 

元々開ける時の音が気になってたから丁度良かったとパパ様やママ様は言ってたけど…

 

・・・財力を感じる(白目)

 

でもまぁ、自分であの扉を開けられるようになったのは嬉しいわ。

 

パパ様ありがとう!

 

そして今日はー…

 

「それじゃ、行ってくる」

 

「いってきます!」

 

パパ様のお仕事について行くわ!

 

 

◆◇◆

 

 

パパ様が運転する車に乗って、やってきましたお仕事場!

 

今日はパパ様のお仕事が終わるまでここにいるわ。

 

夜空ちゃんも一緒に来られたら良かったんだけど、前来た時に人見知りをして泣いちゃったのよね。

 

泣いてる姿も声も可愛いけど、デザイナーさん達の集中が切れちゃうから…

 

パパ様とママ様が2人で相談してお仕事場に来るのは私だけになりました(悲しみ)

 

寂しいけど、お仕事場に来ると色々な人と会えて楽しいし、パパ様とお昼ご飯を食べられるから嬉しいわ!

 

 

◆◇◆

 

 

「CEO!おはようございます!」

 

あ!絵美お姉さん!

 

何をしてたのかしら。

 

ん??

 

「おはよう睦月君。もう設置が終わっているのか、すまない」

 

お仕事場に薄いマットレスセットが設置されてるわ。

 

パパ様が私を抱っこしたまま頭を下げると、いえいえいえと超速で手と首を振った絵美お姉さん。

 

早いわぁ…(感心)

 

「私、こういう作業も好きなので…うずうずして先に設置してしまいました!」

 

黒と白、ベージュの組み合わせが素敵ね!

 

お仕事に使うのかしら?

 

「夕空ちゃんスペース!」

 

What??!

 

 

◆◇◆

 

 

なんと、絵美お姉さんが設置してくれてたのは私のスペースだったわ(驚愕)

 

今まではパパ様の席の近くにあるソファの上でぐでっとまったり過ごしてたのよね。

 

ふかふかしてて、お昼寝に最適だったわ!

 

このマットレスは絵美お姉さんをはじめとしたデザイナーさん達が、ここに来た時ずっとソファの上で過ごすのも…とパパ様に言って、パパ様が購入してくれたんですって。

 

・・という事で今日からマットレススペースで過ごすことになったわけだけど。

 

さようならソファ、さようならふかふか…(哀愁)

 

多分きっとあなた(ソファ)の事は忘れないわぁー!!

 

忘れないわぁー!

 

忘れないわぁー!

 

・・・。

 

よし(満足)

 

1度やってみたかった今生の別れ台詞(エコー付き)も出来たし、早速マットレスへ行くわよぉ〜!!

 

 

◆◇◆

 

 

ぬ〜り〜え〜

ぬりぬり〜♪

 

ふぅ…塗れたわ!どやぁ

 

あっそうだ(唐突)

 

ママ様、大丈夫かしら?

 

今日パパ様のお仕事が終わるまでずっとここにいる理由がこれ。

 

ママ様が病院に行ってるの。お仕事場に来られない夜空ちゃんはメアリさんと一緒にその付き添い。

 

ここ最近調子が悪そうだったし、心配だわ…

 

「ーーあちゃん、夕空ちゃん」

 

むん??

 

「えみおねーさん?」

 

気付かなくてごめんなさいだったけど、どぉしたのぉ?

 

「うん、ちょっと遊べそうなものを作ったんだけど、夕空ちゃん遊んでみない?」

 

え、そうなの?!

 

わーい!!遊びたいわ!!

 

うんうん頷いたら、むふふ…と笑った絵美お姉さん。

 

わくわく、わくわく。

 

「じゃーん!」

 

うん、段ボールね!それでそれで??

 

「どうかな?」

 

うん、段ボールよね!それでそれで??

 

「結構力作なの」

 

うん、うん?(疑問)

 

・・あっコレで遊ぶの?!(驚き)

 

「これなあに?」

 

底がない筒状の段ボール…あと横の断面がテープで覆われてるわ。

 

…荷物が送れなくなってる(衝撃)

 

「名付けて、段ボールキャタピラ!」

 

いえーい!!

 

どうやって遊ぶのかしら?

 

ふむふむ。

 

まず中に入るのね?

 

それでハイハイして前に進む…って、それだけ??

 

すっごく楽しいの?

 

それ、ほんとぉ…??(疑い)

 

 

◆◇◆

 

 

ひゃっほおぉぉぉおおお!!!

 

きゃたぴらが通るわあぁぁああ!!!

 

どけどけみなのもっ、あっどうぞどうぞ。

 

「おやおや、前が見えてるみたいだね」

 

気配察知です。どやぁ

 

前よし、横よし、後ろよし。

 

全速前進っ!!

 

きゃたぴらのお通りよおぉおおお!!

 

どりゃあああっ!!!

 

 

◆◇◆

 

 

…つ、疲れたわ(白目)

 

きゃたぴらるのが楽しすぎて一心不乱に前へ進んでたわね。

 

お昼ごはんを食べたあとは少し休憩して、今は低速で進行中よ。

 

パパ様が作ってくれたお弁当、1口おにぎりもミートボールもやわらか卵焼きも美味しいかったわ。

 

ごろんごろんきゃたぴらぁ…

 

ごろんごろんきゃたぴらぁ…

 

ごろんごろんきゃたぴ・・パパ様の気配!!

 

「おっ、随分(ずいぶん)と可愛らしい段ボールが転がって来たぞー。どれどれ…」

 

わーい、パパ様ー♪

 

さっきまで別のお部屋でやってたミーティングは終わったみたい。

 

「ぱぱもいっしょにする?」

 

楽しいわよぉー!

 

「ふむ…残念だがサイズが小さいし、パパはお仕事中だ」

 

あっそうよね。

パパ様、お仕事中だったわ。

 

それなのに遊びに誘っちゃダメよね…(反省)

 

お仕事の邪魔はしないって約束したもの。約束はちゃんと守るわ。

 

「だから、次の休みには家で大きなキャタピラを作ろう!夜空とも一緒に出来るぞ?」

 

夜空ちゃんも一緒!!

 

きっと楽しいし可愛いわ!!

 

絵美お姉さんが作ってくれたのは私にぴったりのサイズだったものね。

 

だからお家ではパパ様ともきゃたぴらしたいわ。

 

楽しみね!

 

 

◆◇◆

 

 

ふんふふんふ〜ん♪

 

早く次のお休み来ないかしら〜♪

 

〔昨日からご機嫌ね〕

 

メアリさん!

 

それはそうよ。

 

〔あのね、きゃたぴらするのがたのしみなの!〕

 

〔え、何?〕

 

珍しく目に見えて困惑したメアリさんにママ様が説明してくれてるわ。

 

ふっふふ〜ん♪

テレビでも見ておこうかしら。

 

…って、わあぁ…!!

 

ひらひらしてて、キラキラしてるわ。

 

じいぃー・・・

 

〔ユーア、バレエに興味があるの?〕

 

バレエ…?

 

前世で憧れてた、あのバレエよね。

 

とっても、とっても綺麗だわ!!




 
ふと気付けばこの物語、お気に入りの数が50と大変なことになっておりました。
こんなに沢山の方にお気に入り登録していただけるとは…

ありがとうございます、嬉しいです…!

これからも夕空ちゃんの姉バカレコードをよろしくお願いします。

そして次はもっと早く投稿…出来ればいいなぁ(遠い目)

とにかく執筆を楽しみつつ頑張ります。

それでは、またぁ


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ニジュウ れっつきゃたぴら!!あん・どぅ・とろほっわっ!?なぁんでそんなにかわいいのぉ?!!

 
香澄夜空生誕祭2020を逃した罪は、重い(くわっ)
 


今日はパパ様がお休みの日。

 

この間、私がお仕事場に行ってから最初のお休みの日。

 

つまり何かって言うと・・・

 

「ゆー、作るぞー!」

 

お家できゃたぴらる日よー!!!フゥーーー!!!!

 

 

◆◇◆

 

 

作る時は危ないからってマットレスに入れられました(不機嫌)

 

むっすぅー…

 

もちろん分かるわよ?

段ボールを切ったりする時には刃物を使うから危ないのよね。

 

夕空知ってる。どやぁ

 

ふーんだ!

私は夜空ちゃんと遊ぶもの!

 

不機嫌なんかじゃないんだからっ!(嘘)

 

「ねんねん、ねんねっ」

 

こんな可愛い子に突撃されて不機嫌でいられるわけないわよね!!(上機嫌)

 

「どうしたのよぞら?」

 

ハイスピードハイハイをマスターした夜空ちゃんをよしよし。

 

最近本当に速くなったのよね、ハイハイ。

 

「う、うー」

 

ふむふむなるほどメッシュ挟んだ向こうのパパ様が何してるか気になるのね?

 

ふっふーん、それはね!

 

「ぱぱはみんなであそべるきゃたぴらをつくってくれてるの!」

 

完成したらすぐ遊べるわよぉ!

 

「いっしょにあそぼうね、よぞら」

 

「あぅ!」

 

はぅっ(クリティカル)

 

見て見てすっごい笑顔、かぁわいい…

 

どうしようお姉ちゃん浄化されちゃうわ(真剣)

 

 

◆◇◆

 

 

ひゃっほーーい!!

きゃたぴらのお通りよぉー!!

 

…ふぅ(満足)

 

パパ様が作ってくれたキャタピラ、大きいわ!楽しい!

 

完成してすぐパパ様がマットレスから抱っこで出してくれて、早速ハイハイしてみたの。

 

めっちゃ楽しい(迫真)

 

「さぁ、夜空もおいで」

 

わーい夜空ちゃん♪

 

私と同じようにマットレスから出してもらった夜空ちゃんが一直線にこっちへ来たわ。

 

「ねんね!」

 

うむうむ、丁度段ボールの中にも入ってくれたし…

 

「これはね、はいはいしたらすすめるの。せーのでやるわよ?」

 

「う!」

 

手をあげる夜空ちゃん可愛いわぁ(ほわほわ)

 

それじゃあ早速・・・

 

「せーのっ」

 

れっつきゃたぴら!!

 

 

◆◇◆

 

 

むふふ、昨日はたくさん遊べてすっごく楽しかったわ。

 

夜空ちゃんと一緒にハイスピード運転したり、パパ様も一緒にきゃたぴらったり…

 

遊びまくりました(満足)

 

それで今日は、パパ様に連れられておでかけ!

 

どこに行くのかしら?

 

「着いたぞ、ゆー」

 

あっ着いたのね。

 

お買い物ではないみたい。

 

ふむふむなになに、Ballet…?

ばれ・・ばれえ?

 

「見学と体験の予約を入れた香澄です」

 

はっ(閃き)

 

もしかして!!

 

「はい、ご予約承っております。こちらへどうぞ」

 

わぁ…

 

バレエだぁ!!

 

 

◆◇◆

 

 

じぃー…

 

「アン・ドゥ・トロワ」

 

じぃぃー…

 

「ポイント、2番に開いて、プリエ…戻して、アンドルルベ」

 

じいぃぃー…

 

お姉さん達きれいー…

 

「どうだ夕空?バレエ、やってみたいか?」

 

イエス!(即答)

 

だってこんなにキラキラで、綺麗で素敵なんだもの。

 

やりたいわ!!

 

こうやって…

 

あん・どぅ・とろほっわっ!?

 

びっくりしたぁっ(驚愕)

パパ様いきなり抱っこされたら驚くわよ?!

 

「体験にも申し込んであるから、一緒に行こうか」

 

え、そうなの?!

 

やった!嬉しいわ!

 

 

◆◇◆

 

 

失礼しまぁーす…(小声)

 

はっ、壁が鏡だわ!

 

ん?鏡が壁なのかしら?(疑問)

壁の鏡?鏡の壁?(混乱)

 

うーん…

 

あ、同い年くらいの子がいっぱいいるぅ〜(思考放棄)

 

「こんにちは」

 

むん?

 

・・綺麗なひとぉ…背筋がピンとしていて美しいわ。

 

「体験の方ですね?ベビー・幼児クラスを担当している早乙女(さおとめ)と申します」

 

先生だったのね!

 

そしてパパ様も頭を下げる仕草がカッコいいわ!

 

「香澄です。こちらは娘の夕空で、今日は体験をさせていただきます」

 

「かすみゆうあです。よろしくおねがいします!」

 

パパ様の隣でぺこり。

 

ちゃんとご挨拶の出来る子、香澄夕空です。どやぁ

 

「まぁ、夕空ちゃんはおいくつですか?」

 

「1歳と10ヶ月、6月で2歳になります。娘は言葉の発達が早いようで」

 

えへへ、パパ様もっと撫でてぇ〜

 

なでなでしてもらってたら早乙女先生がしゃがんで目を合わせてくれたわ。

 

しゃがみ方もきれいで素敵ね!

 

「夕空ちゃん、ご挨拶がしっかり出来て素晴らしいです!今日はたくさん体を動かして、いっぱい踊りましょうね」

 

私、早乙女先生好き(唐突)

 

褒めてくれてとっても嬉しいわ!

 

 

◆◇◆

 

 

「そう、そんなに楽しそうに…」

 

夜空が寝て、夕空もメアリが寝かしつけてくれた夜。

私は主人から今日の夕空の様子を聞いていた。

 

たまたまテレビに映ったバレエに視線が釘付けになっていた夕空。

見学と体験をしたことでますます興味を持ったようだ。

 

「帰っている時には、早乙女先生にはまた会えるか聞かれたよ」

 

優しい笑顔を浮かべながら伝えられたことに少し驚く。

 

「夕空がそこまで言うなんて、とても良い先生なのかしらね」

 

あの子は、人をよく見ている。

自分に向けられている感情を読み解くことにも()けているようで、奇異(きい)の目で自分を見る人には笑顔を振り撒いても(なつ)くことはない。

 

多くの人と触れ合っているあの子が今のところ懐いているのは私達とメアリ、それにどこか子どものような無邪気さを持つ睦月(むつき)さんくらい。

 

そんな夕空が…

 

「体験が終わる頃には随分と懐いていたようだ」

 

…それなら、きっと大丈夫。

 

心配をしていた先生や教室との相性も良さそうね。

 

「夕空がやりたいと言うのなら、やらせてあげたいわ」

 

そう言ってから、体を襲うだるさに任せてソファに身を沈める。

 

「花純」

 

「平気よ」

 

心配そうに眉を下げる主人に対して軽く手のひらを向けて心配ないとジェスチャーして、息をゆっくり吐く。

 

私の体にはもう1つ命が宿っている。

 

すぐ眠くなってしまう体調に違和感と期待を覚えて受診した病院で、そう伝えられた。

 

まだ不安定な状態だから言えないけれど、夕空の誕生日が来る頃には言えるかしら。

 

「待ってるわ」

 

無意識にお腹の辺りを撫でながら呟く。

 

これから何ヶ月かは色々とあるでしょうけど、この子と一緒に、夕空達と過ごしていけますように。

 

 

◆◇◆

 

 

バレエを習い始めて早1か月!!

 

ストレッチはもちろん、1番から6番までのポジションとルルベ、プリエとバランスが出来るようになりました!どやぁ

 

その間にパパ様の会社所属のキッズモデルになったりとかしたけど今はどうでもいいわ!

 

いやまぁそれなりに大事(おおごと)だしよくはないかもだけど・・いや大丈夫かしら(思考放棄)

 

とりあえず、なぜかというとね。

 

今日は!!

 

夜空ちゃんの!!!

 

お誕生日だからぁ!!!!

 

 

◆◇◆

 

 

そわそわ。そわそわ。

 

夜空ちゃんがママ様とお着替えに行ってから少し。

 

そわそわが止まらないわっ(迫真)

 

あぁあ、まだかしら…

 

はっ!来た!!(超速反応)

 

「ねんね、ねえね」

 

あっ可愛い(察し)

 

天使。

 

パパ様がデザインした夜空ちゃんのワンピース、お花が裾に向けて広がっていて素敵だわ!

 

私の時とは袖の形も違ったり、全部が夜空ちゃんの可愛さを引き立ててる…(感動)

 

な、泣けてきたわ。

 

「ねえね?」

 

なぁんでそんなにかわいいのぉ?!!

 

「よぞらかわいい!とってもかわいいわ!すてきだわ!」

 

最近ねんねとねえねの割合が3:7くらいになってきてて寂しいのか嬉しいのか分からなくて!

 

伝い歩きの途中でハイスピードハイハイに切り替わったりするのが可愛すぎて辛い時もあるけれど!

 

私、夜空のお姉ちゃんで!

 

幸せだわああぁぁ!!!

 

 

◆◇◆

 

 

私が夜空ちゃんの可愛さのあまりちょっと泣いちゃったことでママ様達をすっごく驚かせてしまった事件も無事に収束。

 

夜空ちゃんへたくさん届いたプレゼントを開けたわ。

 

私からプレゼントしたのは夜空ちゃんを描いた絵だったんだけど、気に入ってくれたみたいでずっと見てたの。

 

それがまた可愛くて…(ほわほわ)

 

今はお誕生日ケーキをみんなで食べてる所よ!

 

〔はいカスミ〕

 

〔ありがとうメアリ〕

 

夜空ちゃんをベビーチェアに座らせていたママ様へメアリさんがお皿を渡してるわ。

 

乗ってるのはグレープフルーツ。

 

…。

 

ねぇ最近ちょっと思ってたんだけど、もしかしてママ様のお腹の中には赤ちゃんがいるんじゃないかしら??

 

なんだか、こう・・・

 

 

私のお姉ちゃんセンサーがそう言ってる(断言)




 
ピーンポーンパーンポーン(電子音)

それではここで、ニュースをお伝えします。

現在、『香澄夜空生誕祭2020を逃すとか全くもって面白くないじゃない罪』に問われているムーンナイト被告の裁判が行われています。
この時点でかなりの重罪であり、裁判官ムーンナイトによる判決と下される特別令状に注目が集まっています。

聞いてみましょう。
リポーターの、ムーンナイトさん!

『はいこちら、裁判が行わ「有罪(ギルティ)!」…たった今史上最速でギルティと判決されました!!』

早いですね。
特別令状の方はいかがでしょうか?

『えー、出ました!

「罰として、1週間以内に姉バカレコードを少なくとももう1話更新せよ」

とのことです!』

ムーンナイト被告の反応はいかがですか?

『はい。心境はいかがですか?

「え、むしろご褒b(殴

現場からは以上ですっ!!』

・・えー、少々映像が乱れました。失礼いたしました。

そしてこちらにはコメンテーターのムーンナイトさんにお越し頂いてます。
ムーンナイトさん、今回の特別令状について一言コメント頂けますでしょうか?

「これはご褒美ですね(キリッ)」

…そ、それではまた次回!!
ここまでキャスター・ムーンナイトがお送りしました!


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ニとイチ すいすいすーい!ひらひらふわふわぁ〜!!…えちょっとまって!!?

 
あ〜
物語かくのが楽しいです〜(^ν^)
 


ふんふふ〜ん♪

 

お誕生日を迎えて1歳になった夜空ちゃんが可愛すぎて辛い今日この頃。

 

どうも、香澄夕空です。

 

今日は夜空ちゃんとお絵かきして遊ぶわ!

 

まずは準備のためにおもちゃを片付けて…

 

よいこらしょいっと。

 

「あ、あーた!」

 

積み木を片付けてたら夜空ちゃんが近くにあったブロックを持って一生懸命差し出してくれたわ。

 

かっわいいんだぁ…(ほわほわ)

 

「ありがとうよぞら!いっしょにおかたづけしようね」

 

可愛らしい笑顔を浮かべた夜空ちゃん。

 

はいもう1個。

 

よしもう1個。

 

私に渡す度、すっごく可愛い笑顔を浮かべてくれるわ。

 

…もっと見たい、この笑顔。

 

あっ手が届く範囲に積み木がなくなっちゃったのね。

 

ちょっと焦ったような表情も可愛いわ。

 

それじゃあまだ散らばってるブロックをさりげなく箱と夜空ちゃんの周りに集めてっと。

 

レッツ・お片付け!(キラキラ)

 

 

◆◇◆

 

 

積み木のお片付け、しゅーりょーう!

 

うんうん。可愛い夜空ちゃんがずっと見れてお姉ちゃんは満足だわ。

 

いそいそとマットレスにシートを広げて…これでよし。

 

夜空ちゃんのお誕生日に紅羽(くれは)さんがプレゼントしてくれたんだけど、なんとこれ…

 

水でお絵かき出来ちゃうの!!

 

すごいわよねぇ(しみじみ)

 

「ゆーちゃん、もう準備が出来たの?」

 

あっママ様〜!

 

ママ様が、私じゃ準備出来ないペンの用意をしてくれたわ。

 

水で描くから、もちろんペンには水を補充して描かないといけないこのシート。

 

それで、補充が出来るのはキッチンの蛇口から(確認)

 

だけどキッチンに入るためには私達が入らないように付けられた柵を開けて入らないといけないわ(認識)

 

つまり、何があるかと言うと・・・

 

超えられないかべぇ〜(諦め)

 

だからママ様がペンに水を入れてくれるの。ママ様ありがとう!

 

「まま、ありがとうごじゃいましゅ!」

 

・・・かっ…

 

「ふふっ。どういたしまして、ゆーちゃん」

 

…噛んだぁ…!

 

わ、ワンモアトライよ。

ゆっくり、ひとつずつ平仮名を発音よ。

 

よしいける。私ならいける(暗示)

 

「あ、り、が、と、う…ご、ざっ、い、ま、すっ!」

 

どやぁ。

 

ちゃんと噛まずにお礼を言える子、香澄夕空です。どやぁ

 

1回目?

アレはえっと、練習だから(白目)

 

 

◆◇◆

 

 

すいすいすーい!

 

水お絵かき、楽しいわ!

 

「ねぇね、ねぇね」

 

むん?

 

おぉ〜

手のスタンプね!

 

え、私も?

 

それじゃあ、えいっ!

 

隣にあるちっちゃい夜空ちゃんの手が可愛いわぁ…

 

「んま、まっ、まま」

 

夜空ちゃん今ママって言った?(疑問)

 

言ったわよね?!

 

私の手形を見たあとママ様に向かってこっち来てとでも言うように手を動かしてるわ。

 

「なあに、夜空?」

 

ママ様もすっごく嬉しそう。

 

「まぁま、ん!」

 

なるほどママ様の手形もほしいのね。

 

「わかったわ。それじゃあ…」

 

ママ様、手も美しいわね(確信)

それに私たちの手と比べると大きいわ。

 

〔あら、楽しそうね〕

 

あっメアリさん!

 

お部屋で何かしてたけど終わったみたい。

 

〔めありさんもやる?〕

 

楽しいわよぉ!

 

〔そうね。私もやろうかしら〕

 

わーい!

 

こっちこっち、手にここの水をつけてペトッてするの。

 

〔メアリ、荷造りは順調?〕

 

わぁ、メアリさんも手が綺麗!

ママ様とメアリさんの手形の間に私と夜空ちゃんの手形があって、なんだか楽しいわ!

 

〔えぇ。もう終わったわ〕

 

メアリさんが指でさらさらっと描いたサイン、素敵ね!

メアリ・オルティス…一筆書きで書かれてて、流れるようで綺麗!

 

って、むん?

荷造り?(疑問)

 

〔どこかへいくの?〕

 

時々日本各地を観光しているみたいだし、今回もそんな感じかしら?

 

〔えぇ。1度アメリカに戻ったあと少し世界を飛び回って来るわ〕

 

スケールが違った(驚愕)

 

少し世界を飛び回って来るわってフレーズ、初めて聞いたわ。

 

でもそうしたらまたしばらく会えなくなるのよね(認識)

 

それはちょっと寂しいかも…

 

 

◆◇◆

 

 

どんなにしんみりしていても!

時間は待ってくれないわ!!

 

だから私、楽しいことをたくさんしようと思ったの。

 

夜空ちゃんと遊んだり、夜空ちゃんをぎゅうっとしたり、夜空ちゃんと一緒におやつを食べたり。

 

でもやっぱり…

 

〔それじゃあ気をつけてね、メアリ〕

 

しばしの別れは寂しいわねぇー!!(迫真)

 

〔えぇ。具合が悪い時期にこっちにいてあげられなくてごめんなさい、カスミ〕

 

むぎゅう…

しばらく会えないんだもの。今のうちにむぎゅうってしておくわ。

 

〔いいのよ。メアリにだって大切なことがあるんだから。それに具合だってそんなに悪いわけじゃないもの♪〕

 

むむぅ、嘘はついてないのに嘘だわ(矛盾)

 

ママ様の具合は悪い、だけどママ様はそんなに悪いと思ってない…ってことかしら?

 

〔それでも無理は禁物よ。いいわね?〕

 

そうそう、もっと言ってやってメアリさん!

 

〔はーい、ふふっ〕

 

美人(確信)

 

そろそろメアリさんから離れなきゃよね。名残惜しいけど飛行機の時間に遅れちゃったら大変だもの。

 

〔ユーア、バースデーにはプレゼントも送るわ。楽しみにしていて〕

 

うん…

 

〔すぐまた会えるわ。7月の末には帰って来るから、その時はユーアが迎えに来て頂戴〕

 

私がメアリさんのお迎え?

 

わあぁ…(キラキラ)

 

いつもしてもらってばっかりだもの、次は私がお迎えする番ね!

 

〔ぜったいいくわ!やくそく!〕

 

ふふふ、今から楽しみだわ!

 

〔えぇ、約束よ。それじゃあね〕

 

うん!いってらっしゃーい!!!

 

 

◆◇◆

 

 

「夕空ちゃん、次はこのお花を持ってポーズしてみてくれるかな?」

 

はーい!

 

今日はお仕事でお洋服の撮影に来たわ!

ママ様と一緒に雑誌に載ったあとから、度々パパ様の方にモデルのオファーがあったみたいなの。

 

それでパパ様とママ様が何度も何度も話し合いをした結果、私はパパ様の会社所属のキッズモデルになりました!

 

きっと私が知らない所でもたくさん話したり悩んだりしてくれたのよね…(しみじみ)

 

私のお仕事はパパ様がちゃんと管理してくれるんですって。安心だわ。

 

それにしても綺麗なお花ねぇ…エッ本物?!(驚愕)

 

とりあえずポーズ!ピタァッ

 

パシャパシャ

 

「うん、いいね!すごくいい!」

 

今日着せてもらったのは上が白で下が水色のワンピース。ひらっとふわっとしててとっても可愛いわ。

 

保護者役として付き添いをしてくれてる絵美お姉さんがデザインしたワンピースなの!

 

ひらひらふわふわぁ〜!!

 

っとしてからもう1回ポーズ!ピタァッ

 

パシャパシャ

 

「はい、オッケーだよ!お着替え頼めるかな?」

 

らじゃあですっ

 

絵美お姉さーん!お着替えがしたいわぁー!

 

「うぅ…夕空ちゃん、可愛いっ。とってもよく似合ってるっ」

 

号泣っ?!!

 

 

◆◇◆

 

 

この間の撮影は楽しかったわ!

 

絵美お姉さんが嬉しいのと感動で泣いちゃったのには驚いたけど…でもちゃんとお洋服を着れていたならとっても嬉しいわね!

 

モデルを始める時にママ様が教えてくれたの。

 

大切なのは、お洋服に着られないこと。

 

ちょっと難しかったけど、ママ様と街を歩く人を見比べたら意味が分かったわ。

 

「だ!ねぇね」

 

そして今日も夜空ちゃんは天使ねぇ…(ほわほわ)

 

最近つかまり立ちが上手になった夜空ちゃん。

今日はお誕生日にもらった手押し車で立つ練習をしてるわ。

 

そういえば私の1歳のお誕生日プレゼントにこういう手押し車なかったわとか思ってたんだけど…

 

よく考えたら私、その頃にはトコトコ歩いてたわ(白目)

 

なんならダッシュもしてたわね(遠い目)

 

「あー、うーう」

 

あ、夜空ちゃんが押したから少しずつ動き出したわね。

 

そうそう。

そのまま足を前に…

 

出さない…だと…っ(驚愕)

 

…えちょっとまって!!?

 

夜空ちゃん足を前に出して?!

腕だけ前にいっちゃダメなのよ?!!

 

「あ、うっ」

 

ほらどんどん手押し車が前に行っちゃうわ!

 

え、ちょっと待って!!?(混乱)

 

えっちょっ、止まってっ!!!(必死)

 

「へゔっ」

 

いやあぁぁあああっ(悲鳴)

 

 

◆◇◆

 

 

手押し車で手押し車をして転んでから、手押し車がトラウマになっちゃったのか夜空ちゃんが手押し車しなくなったわ。

 

その代わりに訪れたブームは…

 

「いい?しゅっぱつよ〜!」

 

きゃっきゃっと笑う夜空ちゃんの声で耳が幸せになりながら、ゆっくりと押し始める。

 

低速前進!

行くわよ、手押し車号!!

 

・・どうしてこうなった?(疑問)

 

私は今、手押し車を押してるわ。

それで荷台には楽しそうな夜空ちゃん。

 

押すのは全然苦じゃないんだけど、手押し車ってこういう使い方だったかしら??

 

うーん(思考)

 

夜空が楽しそうなら、まあいっかぁ〜(思考放棄)




前回言いそびれていた事を1つ。

UA5000突破、ありがとうございます!!!
もしかしたら知らない方もいらっしゃるかもしれないので、少々補足を…UAとはユニークアクセスのことです。
1日で作品ごとにユーザー1人につき1回しか記録されません。
詳しくは調べていただければ分かるのですが、つまりどういうことかというと…

5000回も皆さまにこの小説を訪れていただきました(感涙)

いつも読んで下さる皆さま、これから読んで下さる皆さま、本当にありがとうございます。

ムーンナイトはこれからも楽しみつつ2つの小説投稿、頑張ります!

これからも夕空ちゃんの姉バカレコードを見守って、そして楽しんでいただけたら嬉しいです。

それでは、またぁ


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ニとニ おーねーがーいー!ぴんぽろ、ぴんぽろ…やっぱりねぇ!!

 
ムーンナイトにしては珍しく24時間以内の連続投稿となっております。
前話(ニとイチ)をまだお読みでない方は、是非そちらからお読みください。


ねむねむネムネム…ノンレムノンレム…ねむねむレムネム…

 

むむぅ…ちょっと脇腹がくすぐったい…

 

む、朝?朝ね!

 

おっはようございます!(テンションマックス)

 

今日は6月7日!

 

いつもより2割増しで目覚めパッチリな私、香澄夕空。

 

本日で、2歳になりましたぁ!!!ふぅーーーー!!!

 

それじゃあ早速起き…ふぁっ!?!!!

 

 

◆◇◆

 

 

朝から天使が脇腹の辺りでもぞもぞして、目が合った瞬間笑顔を浮かべてくれた幸せ。夜空ちゃんだったわ。

 

脇腹のくすぐったさが気になってから今日がお誕生日って事にも気付いて、目がパッチリ覚めたあと。

起きようと思ってとりあえず首を少し動かしたら、視界に入ってきたのは世界一可愛らしい天使。

カーテンから射す光のせいか、夜空ちゃんに後光がさして天使さが増してたわ。

 

というより最早夜空ちゃんが光輝いてた(迫真)

 

「ねぇね、お!」

 

あっ可愛い(確信)

 

「うん、おはようございます。よぞら」

 

朝のご挨拶はしっかりと!

コレ大事。夜空ちゃんも覚えておいてね。

 

とりあえずむぎゅぅ…

柔らかくてあったかくて可愛いわぁ…

 

あ、そういえば。

 

「ままはもうおきてるの?」

 

こっちのお部屋にはいないみたいね。

 

「まぁま、たーた」

 

うーん流石に分からないわね。

たーたってどこかしら…

 

むっ、ママ様の気配!(センサー)

 

"ガチャ"

 

「ゆーちゃん、起きたのね。おはようございます」

 

美人(確信)

 

「まま、おはようございます!」

 

「おーま!」

 

シスターズは朝から元気いっぱいよぉ〜

 

「ふふっ」

 

うん、ママ様今日は具合良さそうだわ。

最近、夜空ちゃんと遊んでる時にチラ見すると少し辛そうにしてたり、あんまりごはんを食べられてなかったり。

 

むーん(思考)

 

「今日はこのお洋服を着ましょうか。パパが作ってくれたのよ?」

 

わぁっ、可愛いワンピース!(歓喜)

 

そういえばパパ様、今日は朝早くからぎっしりお仕事が詰まってるって言ってたわね。

 

明日はお休みだから、ケーキとかのお祝いはその時に改めてしてくれるんですって!

 

楽しみだわぁ(ほわほわ)

 

うんしょ。パジャマを脱いで…

私、お着替えはもう自分で出来るわ。

 

なにせ2歳ですから。どやぁ

 

 

◆◇◆

 

 

お着替えバッチリ、香澄夕空です。どやぁ

 

ワンピースはすぽんと着れたからお着替えにあんまり苦労しなかったわ。

 

私の真似をして自分で服を脱ごうと頑張る夜空ちゃんがとっても可愛かったです。まる。

 

着替え終わった私と夜空ちゃんをぎゅうっと抱きしめてくれたママ様も美人でした。まる。

 

それで今、リビングにいるんだけど…

 

プレゼントがいっぱいあるぅ(驚き)

 

ソファとその前にあるリビングテーブルの上とか、その足元にも置かれてるわ。

 

・・いっぱい、あるぅ…(低速思考)

 

「あ、たーた、まぁま」

 

プレゼントが気になる夜空ちゃんかわいいっ(高速思考)

 

「ねぇねに届いたお誕生日プレゼントよ。朝ごはんを食べたら開けてみましょうね」

 

わーい!

きょっおのごっはんはなぁにかっしら〜♪

 

 

◆◇◆

 

 

大好きなママ様特製パンケーキ、美味しかったわ(じゅるう)

 

美味しいヨーグルトクリームにブルーベリーやさくらんぼがたくさんトッピングされていて、朝から幸せいっぱい…(ほわほわ)

 

そしてそして!

 

私はソファの前に立って準備完了。

夜空ちゃんとママ様もソファに座って準備完了ね?(確認)

 

お待ちかね、プレゼント開封の時間よー!

 

どれからにしようかしら…(迷い)

 

よし、キミに決めた!

 

「あら、それは私からのプレゼントよ」

 

そうなのね!

わくわく、わくわく…

 

わあぁ、綺麗な髪留めがたくさん!

ピンにゴム、もしかしてこれって。

 

「ゆーちゃん、早乙女先生の髪飾りをじっと見ていたでしょう?だからゆーちゃんにきっと似合う髪留めを選んだの」

 

1週間に1度通っているバレエクラスの早乙女先生、いつも綺麗な髪飾りをつけてるのよ。

 

ママ様が付き添いで来てくれた時も、素敵だわぁって見ていたんだけど…

 

「まま、ありがとうございます!とってもきれいで、かわいいわ!」

 

この青いキラキラが先に付いたピン、特に素敵!

 

はっ(閃き)

 

「あしたのばれえにつけていきたい!いい?」

 

おーねーがーいー!

 

「えぇ、もちろんいいわよ♪」

 

やった!

ますます楽しみになったわ。

 

次はコレ!

ライトブルーとパステルパープルのリボンがかけられたベージュの箱!

 

リボンをほどいて…

 

箱を開け・・・ん?(疑問)

 

ふーーーんっ(気合)

 

開かない…だと…っ(驚愕)

 

「大丈夫?ママと一緒に開けましょうか」

 

あっママ様ありがとう!

あら?どうしてカメラ??

 

とりあえず、よい…しょっ!

 

って、これ…!

 

「ぱぱからのぷれぜんと?」

 

箱に入っていたのは、白い生地に青や薄紫の花が鮮やかに咲いているノースリーブのドレスワンピース。

 

「そう、パパからのプレゼントよ」

 

素敵だわ!

私が今着ているワンピースに似たデザインだから、きっとパパ様が作ってくれたのよね。

 

「かわいいわ…」

 

はっ(閃き)

もしかしてビデオを撮っているのはパパ様に見せるためかしら?

 

「ぱぱ、ぷれぜんとありがとうございます!だいすき!」

 

本当は面と向かって言いたかったけど、明日もう1回言うことにするわ。

 

早く着てみたいわぁ(ほわほわ)

 

 

◆◇◆

 

 

さてさて、プレゼント開封も残り1つかしら?

 

紅羽(くれは)さんからは、去年とはまた違うシリーズの発色が綺麗なクレヨンセット。

 

絵美お姉さんからは、抱き心地がとっても良さそうなテディベア。

 

パパ様の会社で働いていて去年のハロウィンでは最初にかぼちゃクッキーをくれた祠堂(しどう)さんからは、組み立て方は無限大のブロックトイ。

 

他にも色々なものをもらったけど、絵本が1番多かったかしら?

 

朝香お姉さんからは、くものなまえっていう本をもらったわ!

 

残っているのはカーペットの上に置いてあるこの包み。

 

早速開封…の前にメッセージカードが付いてたわ。

 

どれどれぇ?

 

『〔誕生日おめでとう、ユーア。早くまた会いたいわ。その時にはあなたの演奏を聴かせて頂戴ね? メアリ(Mary)オルティス(Ortiz)〕』

 

メアリさんからだわ!(歓喜)

 

演奏って何かしら?(疑問)

とりあえず開けてみましょう。そうしましょう。

 

よいしょぉ〜…

 

こ、これはまさかっ…(驚愕)

 

ごくり。

 

・・・ぴっ(思考停止)

 

…え、え?(復帰)

 

「まま、よぞら!みてみて!めありさんからのぷれぜんと!」

 

・・・ピアノっ!!!

 

可愛らしいミニピアノだわ!!!

 

ね、ねぇ…(恐る恐る)

 

「ひいてみてもいい…?」

 

前世で、少しだけ弾いていたピアノ。

 

先生に勧められたから、どうせ出来ないと思いつつも渋々始めて、こんな体の私でも演奏出来るんだって、前向きになるきっかけを作ってくれたピアノ。

 

最期の方には弾くことも出来なくなってしまった…大好きなピアノ。

 

「もちろん。ゆーちゃん、弾いてみせて?」

 

せーの、ぴん…

 

っ!!!!

 

なんてクリアで、自然で、優しい音なの。

 

私、またピアノが弾ける。

今度は前よりももっとたくさん弾ける。

疲れず、苦しまず、好きな音を奏でられるの。

 

とっても、とっても、とぉーっても!

 

嬉しいわ!!

 

 

◆◇◆

 

 

ぴんぽろ、ぴんぽろ…

 

ぴんぽろ、ぴんぽろ…

 

あのねぇ、ここ最近ねぇ、ずっとピアノしてるのよ。

 

プレゼントでもらってから2週間くらい経つけど、全然飽きないわ。

 

めっちゃ楽しい(迫真)

 

メリーさん‘s羊とかカエルソングとか、弾けるようになりました。どやぁ

 

「ねぇね、あ!あ!」

 

あら?

 

「よぞらもひきたいの?」

 

どうやらそうみたいね。

 

こっちおいでぇ〜

可愛いわぁ〜

 

"ピンッ ピンッ"

 

「そうそう。よぞらじょうず!」

 

小さな手で鍵盤をパチパチしてる夜空ちゃんの、何と可愛いらしいことか…(ほわほわ)

 

それじゃあ、お姉ちゃんも一緒に弾こうかしら〜♪

 

 

◆◇◆

 

 

夜空ちゃんとのピアノ、楽しかったわ。

 

ちゃんと他のおもちゃも片付けて…これでよし!

あとは寝るだけね。

 

あら?ママ様どうしたの?

 

「ゆーちゃん、お話したいことがあるの。こっちにいらっしゃい」

 

はーい!

 

わーい抱っこー!

…ってダメっ(迫真)

 

私は隣に座るわ!絶対!

 

「どうしたの?お膝はいや?」

 

いやじゃないわよ?(即答)

優しいママ様のお膝に乗せてもらうの好きだもの。

 

「ううん。でもいや」

 

だって多分…

 

「わかったわ。あのね夕空、ママのお腹の中に、赤ちゃんがいるの」

 

やっぱりねぇ!!(歓喜)

 

「うん」

 

そうじゃないかと思ってたわ!!

 

お姉ちゃんセンサーに狂いはなかったわね。どやぁ

 

「ゆーちゃんはもしかして、気付いてたのかしら?」

 

イエス!

だって見てたら分かるわ。

 

眠くなっちゃうのも具合が悪そうだったのも、つわりだったからなのよね?(名推理)

 

「よぞらのおたんじょうびから」

 

もしかしてって思い至った後は出来る限りお手伝いをしたりしてきたわ。

 

あとは夜空ちゃんと遊んだり…あ、これはいつもだった(認識)

 

と、とにかく!(焦り)

私にはわかっていました!どやぁ!

 

「そう、ありがとう夕空。でもね」

 

わわっ

 

「やっぱりお膝に乗ってもらいたいわ。お腹が大きくなってきたら難しくなるんだもの」

 

ぎゅぅ…ママ様の匂い、やっぱり安心するわぁ。

 

それにまだ見ぬ赤ちゃん!

お姉ちゃん、早く会いたいわ!!!




 
さーて、姉バカがどんどん加速していきます。

最終的な目標は…可愛いのゲシュタルト崩壊ですかねぇ(ほのぼの)

次のお話も出来るだけ早く更新しますので、よければ覗いてみて下さい。

それでは、またぁ。


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ニとサン さぁーいーたぁー…おひめさまみたい!おかえりなさぁい!!!

 
6月7日の夕空ちゃんのお誕生日…イベント名『香澄夕空生誕祭2020』までに区切りのいい所まで物語を進めたい、ムーンナイトの連続投稿!

はぁーじまーるよー!!
 


今日から7月に突入。

最近、雨だったり晴れだったり天気が忙しいわね。

 

もうちょっとで2歳1ヶ月、香澄夕空です。

 

今日はね、お家にパパ様のお友達が来てるの!

パパ様と同級生の春雄(はるお)さん、若木みたいな雰囲気の優しそうな人だったわ。

今はリビングのソファに座ってパパ様と談笑中よ。

 

それと、可愛い夜空ちゃんは予防接種を受けに午後からママ様とお出かけ。

 

私はパパ様とお留守番。

 

私も夜空ちゃんとお出かけしたかったわ…(悲しみ)

 

 

◆◇◆

 

 

ふんふふ〜ん♪

 

ここはこの色で、こっちはこの色ね。

 

「夕空ちゃんは何を描いているのかな?」

 

むん?(疑問)

あっ春雄さん。

 

パパ様がキッチンに行ってるからマットレスにいる私のことを見に来てくれたみたい。優しいわ。

 

私が何を描いてるかというと…

 

じゃーん!!

 

「よぞらちゃんです!わたしのいもうと!」

 

マイシスター夜空ちゃん、けっこう上手に描けてると思うの!

 

紅羽さんがお誕生日にくれたクレヨンを使って髪のグラデーションも再現しました。どやぁ

 

「とても上手に可愛らしく描けているね、素敵だ」

 

えへへぇ、もっと褒めてぇ(ほわほわ)

 

絵は描いたら描いた分だけ上手になって嬉しいわ。

 

あと夜空ちゃんを可愛く描けてるのは、モデルが可愛いからね!!(キラキラ)

 

「絵と言えば春雄もだろう」

 

パパ様〜♪

 

はっ、その手に持ってるのはおやつの器ね!(超速反応)

 

おっやつー!

 

クレヨンをしっかりしまってからマットレスの入り口でぴょこぴょこしてたら、パパ様にアイコンタクトでオーケーをもらった春雄さんが開けてくれたわ。

 

ありがとう春雄さん!

 

 

◆◇◆

 

 

もっきゅもっきゅ。

美味しいわぁ。

 

「確かあの頃言われていたのは…天才高校生風景画家だったか?」

 

ごくん。

もう1個。

 

「むず痒いな、いまだに慣れないんだ」

 

もっきゅもっきゅ。

美味だわぁ。

 

「だが風景画で君の右に出る者はいないだろう」

 

ごくん。

ちょっと喉渇いたわね。

 

「そんなことはない。僕もまだまだ勉強中だよ、きっと生涯勉強だろうね」

 

ごくごく。

ぷっはぁっ!

 

「それは違いないな。私もそうだ」

 

もう1個。

もっきゅもっきゅ。

 

「あぁ。それでまた今度、もう1度人物画を描いてみようと思うんだ」

 

ごくん。

はぁ、とっても美味しいわ。

 

ほうれん草とバナナの蒸しパン!!

 

「美麗さんを描くのか?」

 

むん?

ここに来て新しい人のお名前ね。

 

「みれいさん?」

 

あ、声に出ちゃったわ。

むむぅ…折角お話の邪魔をしないように気をつけてたのに。

 

「僕をお婿(むこ)さんにしてくれた奥さんの名前だよ。去年プロポーズをした時は、夕空ちゃんのお父さんに服のデザインを考えてもらったんだ」

 

へぇ〜、そうなのね!

 

パパ様はそのあと、緊張したんだぞとその時を思い出して脱力してたわ。

確かに、もしかしたらその服がお友達の一生を左右するかもしれないって思ったら緊張するわよねぇ…

 

プロポーズが成功してよかったわ!

 

 

◆◇◆

 

 

ごちそうさまでした!

今日のおやつも美味しかった…(ほわほわ)

 

「あの時ほど自分が次男であったことに感謝した瞬間はないよ」

 

春雄さん、奥さんの美麗さんとは幼い頃から仲良しだったんですって。

 

「それで、話していた披露宴の予定はついたのか?」

 

それで大きくなって、次男だったからすんなりと美麗さんのお家に婿入り出来たと…なるほどねぇ〜

 

プロポーズの時には美麗さんを描いた絵も一緒に渡したんですって。

風景画家の春雄さんが描いた人物画はそのあと大きく取り上げられて、その美しさに世界中へ衝撃が走ったとか。

 

「今年中には、と2人で話している所なんだ」

 

そういえば。春雄さんいわく、美麗さんは体が少し弱いんですって。

 

体調を崩しやすいと自分の管理が大変よねぇ…(しみじみ)

 

「心配なことと言えば…夢に関して、最近諦めが見えてきてしまっていることだな」

 

え?美麗さんが??

 

「ゆめ?」

 

ちょっと悲しそうな表情をした春雄さん。

なんだか木の枝がしゅん…ってなってるみたい。

 

「彼女は、幼い頃からピアノの先生になりたいと言っていてね。だが体のこともあって、教えられる生徒を見つけることが出来ないんだ」

 

そうなのね…

自分の体の事で出来ないのって、聞いてるだけでも悔しいわ。

 

「そういえばそこにあるミニピアノは香澄(かすみ)が弾いているのかい?それとも花純(かすみ)さんが?」

 

めっちゃ紛らわしいわね(真顔)

 

って、はいはーい!

私が弾いてるわ!

 

「いや、夕空に贈られたピアノだ。ゆー、何か演奏してくれるか?」

 

やった!任せてパパ様!

丁度ピアノ弾きたかったのよねぇ。

 

よいっしょ。

んー、そうねぇ。

 

チャン()チャン()チャン()チャン()チャン()チャン()チャン()チャン()チャン()チャン()チャン()チャー(ドー)

 

さーいーたー…

 

さぁーいーたぁー…

 

ちゅーりっぷぅのはぁなーがぁー

 

なーらんだぁー、なぁらんだぁー

 

あーかぁしーろっきーいーろぉ…

 

どぉのーはぁなーみーてーもぉー

 

きぃれーいぃーだーなぁー

 

…こうやって弾くと片手の時より夜空ちゃんの笑顔度がアップする事実に気付いた両手演奏。

 

もう伴奏も出来ます!どやぁ!

 

「夕空ちゃん」

 

あっはいなんでしょう?

 

えっ春雄さん?(驚き)

 

「美麗の生徒になってくれないだろうか」

 

とても真剣な顔と眼光にちょっと驚いたわ。

 

生徒…って、もしかしてピアノの??

 

「春雄…」

 

パパ様もあまりの真剣さに驚いているみたいね。

 

「先に夕空ちゃんへ言ってしまってすまなかった。香澄、どうか考えてほしい。僕が正しければ、教える側も教わる側も、才能は本物だ」

 

腕を組んで、ふむ…と考え始めるパパ様。

真剣な表情と眼光を保ったままの春雄さん。

そしてピアノの鍵盤から指を離すタイミングを失った私。

 

うーん…(焦り)

 

「夕空」

 

はい!

 

「ピアノを習いたいと思うか?」

 

よし離そう!(真剣)

今離そう!(迫真)

 

よし。

 

「うん、たくさんひきたいわ」

 

(前世)は出来なかったこと。

(今世)は出来ること。

 

この2年間で色々なことをしてきたけど、私はもっと欲張りたい。

 

それで夜空ちゃんが笑顔を浮かべてくれるならなおさらね!

 

「決まりだな。春雄、美麗さんへ伝えてくれ。もしよろしければ、娘にピアノを教えてもらいたい、と」

 

うん、カッコいいわね(確信)

 

「もちろん、伝えるよ」

 

春雄さんすっごく嬉しそうだわ。

ちょっと涙目になってるし。

 

「僕が描く人物画のタイトルは、先生になりそうだ」

 

出来上がったら私も見てみたいわ!

 

「天才風景画家乙瀬(おつせ)春雄が描く女神の姿、再来だな」

 

え、何それカッコいい(真顔)

女神って美麗さんよね…会えるのが楽しみだわっ!

 

「あぁ。それと大切なことだが、今の僕は乙瀬ではないよ」

 

ピアノを習える…

ふふふ…なんて幸せ…(ほわほわ)

 

「幸せ者の僕の名は、桜庭(さくらば)春雄だ」

 

 

◆◇◆

 

 

本当にめっちゃ女神だった桜庭美麗先生からピアノのレッスンを受け始めて2週間が経ったわ!!

 

週に1度だからまだ2回しか教わってないけど…

 

すごいの(語彙力喪失)

 

美麗先生、ママ様ともメアリさんとも違うベクトルの綺麗な方だったわ。

 

物腰柔らかで、決して一朝(いっちょう)一夕(いっせき)では身に付けられない上品な仕草。

 

あと溢れ出る深窓(しんそう)の令嬢感(真顔)

 

令嬢感というよりも本当にご令嬢なのよねぇ…

 

ピアノもとっても上手なの!

そして教えるのも上手!!

 

最強ね(確信)

 

そんな先生に出会えたことで、私もたくさん弾けるようになったわ。

 

エーデルワイスとか、スローリーなアラベスクとか…

あとピアノのコードが、ラから順にABCDEFGということも覚えました!どやぁ

 

美麗先生の優しい表情は、こんな感じで・・・

 

"パシャパシャ"

 

「うん、すごくいいよ!」

 

これは後で先生に見てもらえるかしら??

 

今日は撮影見学の子も来ているし、私頑張るわ!!

 

 

◆◇◆

 

 

「オッケー!今日も素敵なポーズをありがとう、夕空ちゃん」

 

普段からトップモデルのママ様を見てるし、最近はママ様が出てる雑誌を見て研究し始めたの。

 

そして改めて分かるママ様の美しさ。

美人(確信)

 

「ありがとうございました!」

 

お礼はしっかり、コレ大事よ。

 

むっ、視線を感じる(センサー)

 

トテトテトテトテ。

 

こんにちは!

 

今日見学をしていた方!

赤ちゃんがいたのは知っていたから静かに小さくハッキリご挨拶したわ。

 

「まぁ、こんにちは」

 

お母さんの腕の中で寝ている赤ちゃん、やっぱり静かにご挨拶して正解だったわね。

 

それにしても、まつげも長いし髪も綺麗だし可愛いわぁ。

 

あっ、起きちゃったかしら?!

むにゃむにゃなってるわ。

 

「ぅー」

 

「わぁ、かわいい…」

 

かっわいい!!

お目々ぱっちり、可愛いわ!

 

夜空ちゃんが将来とびっきり美人な女の子になるとしたら、この子は絶対とびっきり可愛い女の子になるわね(確信)

 

「ふふっ。白鳥(しらとり)ひめです、4ヶ月です」

 

しゃがんで私とその子の視線を合わせながらお名前を教えてくれたわ。

 

白鳥ひめちゃん…ブロンドの髪に青い目の可愛い赤ちゃん。

 

おひめさまみたい!

 

「はじめまして、ひめちゃん。わたしのなまえはかすみゆうあです。どうぞよろしくね?」

 

わぁ、ちょっと笑ってくれたわ!嬉しい!

 

 

◆◇◆

 

 

おひめさまみたいに可愛い子と出会ってから数日。

 

今日はっ、メアリさんがっ、帰ってくる日!!

 

私はパパ様と空港に来てるわ!

 

そわそわ、そわそわ。

 

まだかしら…まだかしらぁ…

 

「ゆー、飛行機が到着してから少し経った。そろそろのはずだ」

 

カモン、メアリさんカモン。

 

あっ!

 

〔めありさん!〕

 

声に気付いて来てくれたわ!

 

右よし、左よし、前よし、背後よし。

駆け寄っても大丈夫。

 

オールグリーン(確認)

 

タタタタタッ

 

2ヶ月ぶりのメアリさんっ!

 

おかえりなさぁい!!!




 
文字数が多くなりましたが、色々つめこんだらこうなってしまったんですユルシテクダサイ…
さて皆さま、本作の主人公夕空ちゃんのお誕生日である6月7日まであと少しとなりました。
本当なら火曜日あたりには更新を始めたかったのですが…区切りの良い所まで物語を進めるべく、連続投稿を開始します。

連続投稿とは言いつつも、ムーンナイト基準での連続投稿となりますのでよろしくお願いします。
目標というか初めて組んでみたプロットによると、7日も含めてあと4話投稿される予定だそうです。

頑張らなきゃ(使命感)

皆さまにこの連続投稿(挑戦)を見守っていただけたら嬉しいです。
それでは、またぁ!


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ニとヨン ぱーふぇくつ・あいどぉぅー?ボコボコすいちゅー…かっわっいい!!

 
皆さまどうも、ムーンナイトです。
ムーンナイトは今、自分史上最高の速さで物語をかいている気がしています。

ムーンナイトにしては大変珍しく21時間以内の連続投稿となっております。
前話(ニとサン)をお読みでない方は、是非そちらからお読みください。
 


7月ももうすぐ終わり。

メアリさんが帰って来たからミニピアノの演奏を披露することになりました、ドレスアップ香澄夕空です。

 

パパ様がお誕生日にプレゼントしてくれたドレスワンピースを着せてもらったの!(喜び)

 

ソファにはビデオを構えたパパ様と夜空ちゃんを膝に乗せたメアリさん、そして最近つわりが収まって元気そうなママ様がいるわ。

 

よし!(気合)

やるわよぉー!

 

ミニピアノの横までトテトテ歩いてお辞儀。

 

ドレスがしわになりすぎないようにお行儀よく座って…

 

ふぅ(深呼吸)

 

それじゃあレッツ、きらきら星!!

 

 

◆◇◆

 

 

最後の音を聞いて、しずか〜に呼吸。

 

ぺこっとお辞儀をしてからパパ様が持ってるカメラに向かってバイバーイ。

 

ねえ、結構上手に弾けたんじゃないかしら!?

今までで1番上手に演奏出来た気がするわ!

 

今日披露したのはきらきら星。

でもただのきらきら星じゃないわ。

 

その名も、きらきら星変奏曲!(シャキーン)

…の最初の主題の部分よ!(キラーン)

 

この曲は主題以外にも12段回レベルアップきらきら星があるんだけど…

 

美麗先生が弾いてくれた12番目、アレ絶対きらきら星じゃないわ(震え)

 

"パチパチパチパチ"

 

パパ様とママ様とメアリさんが拍手してくれて嬉しい!

 

「ねぇね!」

 

真似っこして手をパチパチさせてる夜空ちゃんが可愛すぎる件について(真顔)

 

ママ様に夜空ちゃんを引き渡したメアリさんに駆け寄って…

メアリさんのお膝に手を乗せてワクワク!

 

〔めありさん、わたしのえんそうどうだった??〕

 

わーい、抱っこー!

 

〔えぇ。ユーア、とても素晴らしかったわ〕

 

わぁ…!(歓喜)

 

〔ぴあのをぷれぜんとしてくれて、ありがとうございます!めありさん!〕

 

メアリさんがクリスマスにミニピアノをプレゼントしてくれたから、こうやって演奏出来たの。

 

私、とっても幸せ!

 

 

◆◇◆

 

 

今日から8月!

最近外が暑くて大変だけどお家の中は快適、お昼は絶対外に出たくない香澄夕空です。

 

朝いつも通りに早起きして、夜空ちゃんを愛でて、美味しい朝ごはんを食べて、朝香お姉さんが出てるニュースを見ながら夜空ちゃんと遊んでるわ。

 

今のニュースの内容は政治関係。これは一応耳で聞いてればいいわよね。

 

あぁもう〜、夜空ちゃん可愛いわぁ(ほわほわ)

 

最近ね、以前にも増してすごーく笑ってくれるようになったの。

でも外に出ると人見知りが発動して私かママ様にべったり。

あとはそうねぇ…私が読んでいる本よりも、話が短くて色も鮮やかな絵本を読み聞かせした方が喜んでくれるわ。

 

もう、全部かわいい(迫真)

 

『それでは次のニュースです』

 

あっ政治のニュース終わったみたいね。

 

次はどんなニュースかしら?

早く世界のおやつコーナーも見たいわ。

 

『本日未明、モナコのロイヤルファミリーにプリンセスが誕生しました!公室メディアによりますと、母子共に健康とのことです』

 

ほぇ〜、プリンセス誕生…

おめでたいわね!

 

『ユキエ グレース フォルテ夫人と誕生した公女は数日間体を休めたのち、メディアの前に姿を見せるそうです』

 

『その時が待ち遠しいですね』

 

〔あら〕

 

むん?(疑問)

 

テーブルでコーヒーを飲んでいたメアリさんが画面をじっと見てたわ。

 

どぉーしたのぉー?

 

〔あのユキエが母親に…そう〕

 

普段の微笑みの中に懐かしい感じの表情を浮かべたメアリさん。

 

うん、美しいわ(確信)

 

じゃなくて!!

 

〔めありさん、しっているひとなの?〕

 

あのユキエって、もしかしなくとも今ニュースで流れていた方のことよね?

 

〔えぇそうね。ユキエは…友人、なのかしら?〕

 

友人?!(驚愕)

モナコのロイヤルファミリーであるグレース夫人と?!

 

少し悩ましげに首を傾げたメアリさんも珍しくて綺麗だけどちょぉっと頭の情報処理が追いついてないわね。

 

〔今はロイヤルファミリーとしてのイメージが強いけれど、ユキエは元パーフェクトアイドルよ〕

 

ぱーふぇくつ・あいどぉぅー?

 

 

◆◇◆

 

 

〔少し長かったかしら〕

 

ふむふむなるほど…

 

パーフェクトアイドルというのはその名の通りパーフェクトなアイドルのことで、4年に1度行われるアイカツランキングの優勝と、太陽のドレスを手に入れるという2つの条件を満たさないとなれないのね(理解)

 

ニュースとかによく出てくるアイカツがアイドルカツドウの略だったとは…知らなかったわ。

 

4年に1度ってアイドルのオリンピックみたいなものなのかしら?(疑問)

 

太陽のドレスはシステムに認められたアイドルのツバサが太陽系の惑星9つ全部揃ったら誕生するドレスなんですって。

 

…ドウイウコトダッテバヨ?(混乱)

 

メアリさんがその辺りは難しいからいいわって言ってたし、まぁいいでしょう!(思考放棄)

 

それで現役時代はユキエ フォルテというお名前で活動していたユキエ グレース フォルテ夫人はアイドルとして初めてブランドを立ち上げた方で、女優として主演した映画も全てが大ヒット。そして太陽のドレスを身にまといアイカツランキングでも優勝した、正真正銘のパーフェクトアイドルだったのね(理解)

 

〔ううん、ちゃんとわかったわ!〕

 

とってもすっごい伝説を生み出してる人なのね!!

 

〔そう〕

 

…で、そんな人とお友達のメアリさんって一体何者なのかしら(白目)

 

〔あとはそうね、ユキエは野菜が少し苦手だったわ〕

 

個人情報(真顔)

 

私いま、最後の最後にロイヤルファミリーの個人情報を知ってしまった気がするわ(震え)

 

よし、最後のは心の中にしまっておきましょう。そうしましょう。

 

夜空ちゃんはお話の途中で飽きておもちゃで遊んでいたみたいね。

 

〔そういえばカスミ、フライトの許可は出たの?〕

 

むん?(疑問)

フライト?

 

〔えぇ。体調も落ち着いているし、環境を考えると向こうで過ごす方がいいと言われたわ〕

 

なになに?

何のお話??

 

〔ユーア、夏はアメリカの私の家に来るのよ。家族全員でね〕

 

ふむふむ。

つまりメアリさんのお家にまた行けるのね?!

 

楽しみだわ!

 

 

◆◇◆

 

 

っということで!

やって来たわよ、アメリカー!!

 

昨日飛行機の中で爆睡したので時差ボケがありませんでした。朝から目覚めすっきり、もうすぐ2歳2ヶ月香澄夕空です。どやぁ

 

今日はね、プールで遊ぶわ!

去年来た時はママ様もパパ様も忙しくて、大人がメアリさんだけだと危ないから入れなかったのよ…(悲しみ)

 

前世ではまぁ、プールそのものにご縁がなかったから(遠い目)

 

だから今日は、記念すべき初プール!!ふぅーーー!!

 

〔めありさん、みてみて!〕

 

パパ様が用意してくれた水着、かわいいわ!

 

形はあのスクール水着みたいな感じなんだけど、肩口から背中にかけて白いフリルがついてるの。

白い生地に細い黒の斜め線がおしゃれだわ。ダイアゴナルストライプっていうんですって。

 

〔可愛いわね、ユーア〕

 

えへへぇ、もっと撫でてぇ…(ほわほわ)

 

「ねぇね、よあ!」

 

そしてお揃いの水着を着た夜空ちゃんがかわいいっ!!

 

〔よぞらもかわいいわ!〕

 

「きゅー?」

 

うっ(クリティカル)

 

キュートって言いたい夜空ちゃん本当にキュート(確信)

 

かわいいわぁ…(ほわほわ)

 

 

◆◇◆

 

 

ボコボコすいちゅー…

 

ボコボコすいちゅー…

 

そろそろ上がろうかしら。

 

うんしょ、ぷっはぁ!

 

「ねぇね!」

 

夜空ちゃ〜ん♪!

 

ふんふんふふ〜ん、足をけりけりして泳いでぇ…

 

よし足がつく段差まで来たわ。

 

〔夕空、すごいなぁ!〕

 

パパ様、私がしゅんって立つまで近くで見守っててくれたわ。ありがとうパパ様!

 

パパ様に抱っこされて初めて水に入ってから1時間。

 

水の中が楽しすぎてずっと潜ったりしてるわ!

 

めっちゃ楽しい(迫真)

 

〔少し出て水を飲んでおいで。パパはその間プールで待っておくからな〕

 

はーい!

 

よいしょっと。

プールから出てぇ…

 

ママ様〜!

 

〔おかえりなさい、プールはどうだった?〕

 

お水ありがとうございます!

 

〔たのしかったわ!〕

 

プールサイドに置かれたベッドみたいなソファでくつろいでいるママ様やメアリさん。

 

美人(確信)

 

そしてまぁるい大きなソファの上に座ってニッコリしてる夜空ちゃん。

 

可愛い(確信)

 

〔もうあんなに泳げるなんて…遺伝かしら?〕

 

遺伝?

ママ様の言葉に首を傾げつつプールを見てみる。

 

ほー・・・(思考停止)

 

なるほど遺伝ってそういうことね理解したわ(復帰)

 

パパ様めっちゃ泳いでる!!(驚愕)

 

 

◆◇◆

 

 

パパ様、中学生時代には水泳の強化選手に指定されるくらいすごかったんですって。

進みたい道を見つけてから水泳は趣味になったって言ってたわ。

 

そんなパパ様にアメリカにいる間色々教えてもらって、かなり泳げるようになりました。どやぁ

 

水中すっごく楽しかったわ!

 

「あらあら、人見知りしちゃったのかしら。大丈夫よ夜空」

 

今はもう日本に帰って来てるんだけど、今日は花火の日!!

 

去年と同じく甚平を着せてもらってパパ様のお仕事場に来たわ。

 

そして去年と同じ所へ到着。

1面ガラス張りだからすごく良く見えるのよね。

 

でも、夜空ちゃんここに来るまでに人がいっぱいいて驚いたみたいで、ぐずりだしちゃったの。

 

むぅ、もうすぐ始まっちゃうわ…

 

ドーンッ!!!

 

やっぱりはじまった!!

 

「ーーー!!」

 

あっ音にびっくりしたの?!

夜空ちゃん泣いちゃった!?

 

「よぞら、よぞら。だいじょうぶよ」

 

よしよーし、大丈夫よぉー

 

「ねえよぞら、はなび。きれいだからいっしょにみたいわ」

 

そうそう。こっち向いてぇー

 

そのまま窓の方を

 

ドーンッ!!!

 

…むぅ(不満)

せっかく夜空ちゃんがこっち向いてくれそうだったのに、また音に驚いてママ様に抱きついちゃったじゃない(怒り)

 

あっ私がガラスの方にいけば向いてくれるのでは?(閃き)

 

うんしょ、椅子から降りてっと。

 

「よぞら!みてみて!」

 

「ねえね、うっ…」

 

涙目だけど向いてくれたわ!

よし今よ!花火カモン!

 

ドーンッ!!!

 

後ろから色んな光がさしてきたわ。

今度はナイスタイミングね。

 

「はなび、きれいね!」

 

まぁ後ろ向きの私には見えないけど!

 

まっ…(思考停止)

 

えっ(復帰)

 

夜空ちゃんがね、ぽけぇっと花火に見惚れてるの。

 

かっわっいい!!




 
夕空ちゃんのお誕生日まであと2日!
去年、色々な所で香澄真昼生誕祭のタグを見て、夕空ちゃんのもやりたいなぁと思いました。
なので7日はこの小説に『香澄夕空生誕祭2020』タグをつけてみようかと。

本当ならツイッターのタグを作って呟いてみたりしたいのですが、諸事情によりムーンナイトはアカウントを所持していませんので…検索は出来るのに肝心の呟きが出来ないです(悲しみ)

とにかく、ムーンナイトは明日も明後日も全力で投稿を頑張ります。
お楽しみいただけたら嬉しいです。

それでは、またぁ


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ニとゴ ・・・ファッションショーかな??ふんふ…むむ、むぅ。テレレレレレレレレレレレレン

 
ムーンナイトにしては大変とても珍しく36時間以内の3話連続投稿となっております。
前話(ニとヨン)と前々話(ニとサン)をお読みでない方は、是非そちらからお読みください。
 


花火を見たあとから前よりもお絵かきにハマった夜空ちゃんが可愛すぎる9月。

 

今日はお仕事の日!

付き添いは絵美お姉さんがしてくれてるわ。

勉強になるとノートに色々メモしていたからちょっと見せてもらったんだけど…

 

暗号すぎて読めなかった(白目)

 

絵美お姉さん本人は全部分かっているから問題無いみたい。謎だわ(混乱)

 

穏やかなポーズ!ピタァッ

 

"パシャパシャ"

 

今着てるのは白黒細ボーダーの長袖Tシャツにデニム生地のサロペットを重ねた秋服!

よくある白いシューズにダークブラウンの帽子、それと首につけてる茶色いスカーフが秋らしいアクセントになってるわ。

 

スカーフの赤っぽい茶色はラセットブラウンっていうんですって。

絵美お姉さんが教えてくれました。どやぁ

 

元気にポーズ!ピタァッ

 

"パシャパシャ"

 

「はいオーケー!夕空ちゃん、お着替え頼めるかな?」

 

はーい!

3回目のお洋服はどんなのかしら?

 

今日1回目はさくらんぼ柄の長袖ブラウスにハイウエストジーンズを着たわ。シューズも小物のバッグも可愛かったわね。

 

絵美お姉さーん!お着替えがしたいわぁー!

 

 

◆◇◆

 

 

お着替え完了!

ニットのフリルワンピースだったわ。

今回はお部屋の中のセットで撮るみたいね。

 

「よろしくおねがいします!」

 

みんなに聞こえるようにご挨拶!

 

って、あら?

 

スタジオに、2ヶ月くらい前に撮影見学に来てた白鳥さんがいたわ。

 

そういえば3回目は他のモデルさんと一緒に撮るって言われてたわね。

 

ということはもしかして…

 

「おはようございます、しらとりさん。おひさしぶりです!」

 

撮影の時は、朝でも昼でもおはようございます。

諸説あるけどその由来は歌舞伎って、この間パパ様のお仕事場に行った時に祠堂(しどう)さんが教えてくれたわ。

 

「お久しぶりね、夕空ちゃん」

 

白鳥さんの腕の中にいるのは撮影用の服を着たひめちゃん。

 

前に合った時よりも大きくなってるわぁ(ほわほわ)

 

「今日は一緒の撮影、よろしくお願いします」

 

やっぱりひめちゃんと撮影なのね!

 

「はい!よろしくおねがいします」

 

あ、ひめちゃんと目が合った。

 

「ひめちゃん、おはようございます。きょうはよろしくね」

 

うん、ニコニコしてて可愛いわ!

 

 

◆◇◆

 

 

昨日はひめちゃんとの撮影、楽しかったわぁ。

 

撮られても泣くことなくニコニコしてて…あ、でもお母さんが離れた時は少し不安そうにきょろきょろしてたわね。

いっぱい話しかけて手を繋いだりしたらまた笑ってくれて嬉しかったわ。

 

そして今日は、みんなでお買い物!

生まれてくる赤ちゃんのゆりかごを買いにきたの。

 

〔これはどうかしら?大きくなったらトイワゴンとしても使えるみたいなの〕

 

ライトカーキのマタニティワンピースを着て浅く帽子をかぶったママ様。

 

美人(確信)

 

〔シンプルでいいわね。さっき見たものと比べてみましょ〕

 

羽織っていたベージュのトレンチコートを腕にかけて、薄く色が入ったサングラスをつけているメアリさん。

 

美人(確信)

 

・・・ファッションショーかな??(疑問)

 

いつものことながら空間の美人度が高すぎるわね。

 

ママ様はもちろんだけど、メアリさん。

白いスキニーパンツに上品な白のトップスを着て、コーラルオレンジのパンプスを履いてるんだけど、こう…溢れ出るセレブ感。

 

足なっがいわぁ(驚愕)

 

そしてベビーカーに乗ると、目の前にはすやすや眠る夜空ちゃん。

 

天国かな??(疑問)

 

 

◆◇◆

 

 

夜。

ごはんを食べてお風呂からも出たから、ちょっとミニピアノを弾くわ。

 

蓋をしめれば音があまり響かないから、お風呂から出て少しの間は弾いていいってパパ様が言ってくれたの!(喜び)

 

それじゃあえっと、今練習中の曲にしようかしら。

 

8月中は美麗先生の体調が良くなくてレッスンはお休みだったの。

でもその間も、美麗先生は演奏のポイントや最近あった嬉しいことを書いたお手紙を送ってくれたわ。

 

ふんふんふ〜ん♪

 

ふんふ…むむ、むぅ。

 

また同じ所でひっかかっちゃったわ(悲しみ)

 

うーん(思考)

 

よし、ここは次のレッスンで美麗先生に教えてもらいましょう。そうしましょう。

 

「ねえね!」

 

夜空ちゃんっ(超速反応)

 

パジャマ姿の夜空ちゃんも可愛いわぁ(ほわほわ)

 

「ゆーちゃん、またピアノが上手になったわね」

 

そしてパジャマ姿のママ様も美しいわ(確信)

 

夜空ちゃんとソファに座ってるママ様の所へトコトコー

 

「ありがとうございます、まま!でもおなじところができなくて、じょうずじゃないわ」

 

むぅ…(不満)

 

って、わわっ

 

いきなりソファの上にあげられてびっくりしたわぁ。

 

「いいえ。確かに同じ所でつまずいてはいたけれど、きっと先生に教わればゆーちゃんはすぐ弾けるようになるわ」

 

そして私の事をよしよししながら話してくれるママ様。

 

「それに、ゆーちゃんが楽しんで弾いているなら、ママはどんな演奏でも上手だと思うわ」

 

ううっ(ぶわっ)

ママ様が優しくて、なんだか涙が。ううっ。

 

そうよね、楽しまなくちゃよね。

 

よーし、明日のレッスンも楽しんで頑張るわぁー!

 

 

◆◇◆

 

 

テレレレレレレレレレレレレン

 

テレレレレレレレレレレレレン

 

レンッ、デーン!

 

すぅ…(深呼吸)

 

美麗先生のおかげで出来なかった所も全部弾けるようになったわ。

 

あとはゆっくり演奏していたのをインテンポで綺麗に演奏出来るように練習しないとね。

 

今練習しているのは、ピアノソナタ ハ長調K.545第1楽章!

 

題名、長いわよね(真顔)

 

このKはモーツァルトの音楽作品を時系列的に配列したケッヘル目録(もくろく)に付与されたケッヘル番号のKなんですって。

 

若干、ややこしいわよね(真顔)

 

でもこれって世界共通の認識番号らしいわ。

 

それで、演奏はどうだったかしら??!

 

「とても綺麗な演奏でしたわ」

 

やった!(喜び)

 

「以前よりも音の粒や音色を奏でられるようになってらっしゃるわね」

 

春雄さんに似た優しい笑顔を浮かべる美麗先生。

春雄さんが若木だとしたら美麗先生は枝先の花のような方なの。

 

「今日お教えした部分も、楽譜の通りに弾けていました」

 

えへへ、嬉しいわ。

 

美麗先生は終始穏やかな先生で、演奏で終わったら褒めてくれるの。

 

そしてっ…!(くわっ)

 

「それでは、一緒に6小節目から演奏いたしましょうか」

 

よし来たっ!

 

褒めてくれたあとに美麗先生が気になった部分を一緒に演奏。

 

そしてそれを繰り返していくとあら不思議、演奏レベルが気付かぬ内にアップするの!

 

すごくない?(疑問)

 

私は美麗先生すごいと思うわ(迫真)

 

 

◆◇◆

 

 

うふふ、今日もたくさん褒めてもらって演奏レベルもアップしたわ(喜び)

 

いつもレッスンが終わったら春雄さんに家まで送ってもらってるの。ありがとう春雄さん!

 

「夕空ちゃん、1つ君に頼みたいことがあるんだが聞いてくれるかな?」

 

もちろん!

うんうん頷いたら嬉しそうにしてくれたわ。

 

「11月の始めに、披露宴をすることになったんだ」

 

春雄さんと美麗先生の?

そういえば前お家に来た時にパパ様とお話してたわね。

 

「その時にサプライズとしてピアノを演奏したいと思ってね。夕空ちゃんにも僕と一緒に奏でてほしいんだ」

 

えっ私?(疑問)

 

「君は美麗と僕の夢を叶えてくれた、大切な子だ。きっと喜んでくれると思う」

 

そう言ってもらえるのは嬉しいわ。

でも披露宴で演奏となるとパパ様やママ様に聞かないとだし、すぐには…

 

「香澄にはもう許しを得ているんだ。夕空ちゃんに任せると言っていたよ」

 

マジで?!(驚愕)

 

それならもちろん、やりたいわ!!

 

 

◆◇◆

 

 

サプライズの練習を始めてから1ヶ月。

カノンを2人で連弾することになったの。

美麗先生には秘密でピアノの練習を進めてるわ!

 

春雄さんが練習のやりすぎで画家にとって大切な指を痛めた時にはどうなることかとパパ様と心配したけど…

 

『心配しなくても大丈夫。美麗には絵の描きすぎだと誤魔化すことが出来たから、サプライズについてはバレていないはずだ』

 

って言われたわ。

 

そっちじゃないわよ(真顔)

 

「ねぇね、おーう!」

 

ボールって言いたい夜空ちゃん天使(確信)

 

今はマットレスで夜空ちゃんと遊んでるんだけど、本当に可愛い(迫真)

 

「うんうん、ぼーるね」

 

はい、ころころー

 

夜空ちゃんの興味はボールに移ったみたいだし、クレヨンとかを片付けておこうかしら?

 

「おーう、おーる」

 

よいしょっと。

 

本当に夜空ちゃんはかわいい…わ?!

 

ちょっと待って夜空ちゃんどうして壁に向かって振りかぶってるの?!(驚愕)

 

そのボールよく跳ね返るボールよね?!!(焦り)

 

私の見立てだとそのまま投げたら壁に跳ねかえっ…

 

あっ。

 

「ゔっ」

 

いやあぁぁああああっ(悲鳴)

 

「よぞら!」

 

顔面に壁から跳ね返ったボールが直撃した夜空ちゃん。

 

驚いたのか状況が分かってないのか、腕をピンっと伸ばして固まってるわ。

 

「だいじょうぶ?!いたかった?」

 

痛かったわよね?!

私も痛いわっ(錯乱)

 

「うっ、うぁ」

 

あっコレ、ママ様案件(察し)

 

「ーーーー!ーー!!!」

 

ママさまぁあ!

はやくきてえぇええ!!!(必死)




 
チャチャチャーン、チャチャチャーン
チャチャチャチャチャ!デン、デンッ!(BGMクシコス・ポスト)

さぁいよいよ、香澄夕空生誕祭2020当日まで12時間を切りました!
次は日付が変わるのと同時の投稿を予定しています!

だがしかしっ!
1文字もかけていないっ!!

いけるのかムーンナイト、走り切れるかムーンナイト!

次回『ムーンナイト、がんばったよ…!』

お楽しみにぃ!


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ニとロク はっぴいぃ・はろうぃいん!!おめでとうございます!…ひょあぁぁああ?!!

 
ということで!!

香澄夕空生誕祭2020の開幕ですっ!!!
 


はっぴいぃ・はろうぃいん!!

 

今日は10月31日、ハロウィン!

 

朝起きてきたらお部屋にハロウィンの飾り付けがしてあってテンションがあがりました。イベント大好き香澄夕空です。

 

オレンジの星と黒いコウモリが連なったガーランドに、テーブルの上にはミニカボチャ。

 

とっても素敵だわ!

 

くんくん…

いい匂いがするぅ(ほわほわ)

 

カボチャの匂いかしら?でも甘い匂いのような…

 

〔あらユーア、おはよう〕

 

なるほど今日はフランス語の気分なのね(理解)

 

メアリさん、キッチンで何をしているの〜?

 

〔おはようございます!めありさん、まま!〕

 

気になる…けど柵があって入れないわ(悲しみ)

 

〔えぇ、おはようございます。よく眠れたみたいね〕

 

ソファに座っていたママ様に駆け寄ってむぎゅぅ。

 

いい匂い…安心するわぁ(ほわほわ)

 

そして大きくなってきたお腹にぺとっ

 

〔おはようございます、おねえちゃんよ〕

 

もぞもぞって、ちょっと動いた!(喜び)

でもやっぱりお昼よりは動きが少ないわね。

 

〔ふふっ、まだ寝ているのかしら?〕

 

まだ寝ていたかったらごめんね、赤ちゃん。

でもお姉ちゃんは朝起きたら挨拶するって決めてるの(迫真)

 

〔ユーア、外を見ていらっしゃい〕

 

そと?

お庭かしら?

 

なぜかいつもこの時間には開いてるはずのカーテンをオープンッ!

 

…って、わぁ!(キラキラ)

ジャック・オー・ランタンがいる!

 

 

◆◇◆

 

 

お庭のジャック・オー・ランタンはパパ様が作ったんですって!

 

メアリさんはその時に出たカボチャの中身を使って色々作っているらしいの。

あとで食べさせてもらえるのが楽しみ!

 

〔そろそろヨゾラが起きそうね〕

 

えっ本当?

ちょっと行ってくるわ(ダッシュ)

 

メアリさんと私と夜空ちゃんが寝てた部屋の引き戸をカラカラっと開けて。

 

ちらぁ(覗き)

 

…本当に起きてる(驚愕)

 

ちょうど目を覚ましてきょろきょろし始めたくらいかしら。

 

〔よぞら、おはようございます〕

 

メアリさんがどうして分かったのかは謎のままにしておいた方がいい気がするわ(白目)

 

「う、ぼんっじゅ」

 

夜空ちゃん今ボンジュールって言った?(超速反応)

 

おはよう(Bonjour)、よぞら〕

 

言ってたわよね?(確認)

 

「ぼ、じゅー」

 

言ってる!(確信)

ボンジュールって言ってるわ!!

 

夜空ちゃんすごい!!

かわいい!!(姉バカ)

 

 

◆◇◆

 

 

メアリさんが作ってくれたもちもちのカボチャパンケーキ、美味しかったわぁ(ほわほわ)

 

思い出すだけで、また食べたくなってきた…(じゅるう)

 

そして今の時刻は午後3時!

おやつの時間!

 

朝からずっとカボチャのいい匂いが漂ってて、もう待ち遠しかったの。

 

きょっおのおっやつはか・ぼっ・ちゃ〜♪

 

〔はいカスミ、食べられるかしら。体調はどう?〕

 

〔えぇ大丈夫よ。美味しそうね、ありがとうメアリ〕

 

今、お皿に乗ってる何かが見えたわ。

 

断面だった、オレンジ色が見えたわ、あと上と端っこと下はサクサク生地っぽかったわよね…(思考)

 

あれは、パンプキンパイね!(名推理)

 

私も食べたい!!(希望)

 

〔ノン。ユーアにはあげないわ〕

 

私も食べだい!!(絶望)

 

えっ、どうして?!

超速ハイハイで私の元へ来て私の足とか服を掴みながら立った可愛い夜空ちゃんが視界にちょっとしか入らないくらい驚いてるわ。

 

まって可愛くない?(迫真)

思わず夜空ちゃんの方向いたわよ。

 

「ねえね?」

 

かっわいいわぁ(ほわほわ)

 

〔ヨゾラにもあげない〕

 

・・なん…?!(驚愕)

 

うぇっ?(混乱)

 

えっ(理解)

 

・・なん、だとぉっ…?!!(驚愕)

 

〔あらあら、メアリったら意地悪ねぇ。いったいどうしたらお菓子をくれるのかしら?〕

 

少し大袈裟な動きで頬に手を添えたママ様。美しいわ。

 

でも今はあんまり見れる状況じゃないの。

 

私にとって、どうしたらメアリさんお手製のパイを食べられるかが、今現在の最重要問題なのよ(迫真)

 

〔そうね…ハロウィーンのお化けに脅されたら、きっと怖くてあげちゃうわ〕

 

返り討ちにしそうなのですが(真顔)

 

って、そういえば私達、ハロウィンの仮装してないわ!!

 

ママさまぁ…(涙目)

 

〔そういえば…パパがお家から出る前にお部屋へ何か置いていった気がするわ。お洋服、だったかしら?〕

 

それだぁ!!

 

「よぞら、いっしょにきて!」

 

とりあえず廊下を挟んだ向かいの部屋へダッシュよ!!

 

 

◆◇◆

 

 

ふふふ。

パパ様が置いて行ったというお洋服、発見してしまったわ。

 

しかも私と夜空ちゃんにぴったりのサイズだったの!

 

大きいサイズの方は黒い生地にグラスグリーンのラインが入ったトップスと、オレンジ色のバルーンスカート。

小さいサイズの方は赤ちゃんが着ると絶対に可愛いジャック・オー・ランタンの着ぐるみのようなパンプキンワンピース。

 

これを着ていけばお菓子がもらえるわね(確信)

 

よいしょ、まずは私が着替えて…

 

よし!

簡単なお着替えはもう余裕、2歳4ヶ月香澄夕空です。どやぁ

 

次は夜空ちゃん。

ふむふむ、そのまますぽんと着れば大丈夫そうね。

 

「よぞら、ばんざーいして?」

 

声をかけると、シュパっと両手を上げてくれたわ。

 

顔に当たらないように…よいしょおー

 

うんうん、着れたわね。

まぁるいカボチャを着たような夜空ちゃん、可愛いわ(ほわほわ)

 

それじゃ、お菓子をもらいに行くわよ!

 

 

◆◇◆

 

 

たのもぉー!!!

 

〔あら、もしかしてハロウィーンのお化け?〕

 

そうです(即答)

だからお菓子を下さい(真剣)

 

その前に、あのセリフを言わなきゃよね!

 

〔トリッ・・・〕

 

待てよ…?

 

お菓子くれなきゃイタズラするぞは英語よね(認識)

 

フランス語でトリック・オア・トリートってどういうのかしら??(疑問)

 

世界共通??

いやでも英語だから違うか。

 

むむむ…(思考)

 

むむむむむ…(熟考)

 

むむむむむむ、む……(オーバーヒート)

 

お菓子、ほしい(単純思考)

 

もうイタズラするかとかはどうでもいいの!私はメアリさんお手製のお菓子が食べたいのっ!!

 

おかし(Bonbons)ください(s'il vous plaît)!!〕

 

お菓子またはパイがほしいわっ!(くわっ)

 

〔えぇいいわよ。ユーアと、ヨゾラにもね〕

 

やったあぁあ!!(歓喜)

わぁ、ミニパイにクッキー!

 

〔ありがとうございます、めありさん!〕

 

美味しそうだわ!

 

では早速…ぱくっ

 

美味しいっ!(迫真)

 

 

◆◇◆

 

 

11月。

今日は美麗先生と春雄さんの大切な日。

 

「披露宴へ来てくれて、今日は本当にありがとう」

 

「わたくしからも、心より深謝(しんしゃ)申し上げます」

 

わあぁ…(キラキラ)

 

春雄さんのカーキ色のタキシードも、美麗先生の着物をアレンジしたようなドレスも、とっても素敵!

 

「こちらこそ、披露宴への招待をありがとう。春雄、おめでとう」

 

「美麗さん、おめでとうございます。本当に素敵だわ」

 

おめでとうございます!

 

パパ様とママ様がそれぞれお祝いを言うと、2人とも嬉しそうな笑顔を更に深くしてくれたわ。

 

披露宴に来ていない夜空ちゃんとメアリさんは、2人でお出かけ。

行く場所をピックアップしてるメアリさんがすごく楽しそうにしていたし私も行きたかったのはあるけど、それ以上に今日の大仕事を絶対に成功させたい気持ちが強いわ。

 

「本日は桜庭家の医師を待機させております。何かありましたら、すぐに」

 

かなりお腹が大きくなってきたママ様。

今日は披露宴自体が美麗先生の体力も考慮されて短いのと、会場から病院まで車で10分の場所だということで披露宴に参加出来たの。

 

あとはママ様が出たいと言っていたからね。春雄さんと美麗先生は、パパ様とママ様の披露宴にも参加してくれたんですって。

 

というより桜庭家の医師ってすごいわね(驚愕)

 

とにかく何かあっても安心の態勢が整ってるから、私はこの後のサプライズに集中するわ!

 

 

◆◇◆

 

 

披露宴も終盤。

進行を務める美麗先生のお屋敷にいた執事さんがゴホンと上品な咳を1つ。

 

「それではここで、美麗様にお聞きいただきたいものがございます」

 

きたっ!

私が椅子から降りるのと同時に春雄さんが立ち上がってるのも見えたわ。

 

用意されていたピアノの椅子に座って…

あ、ここから美麗先生が見えるのね。

 

「春雄様と、美麗様の教え子、香澄夕空様による演奏をどうぞお楽しみください」

 

私、今まで練習してきた成果を今ここで全部出し切るわ。

 

春雄さんと目を合わせて頷く。

 

そして美麗先生へ。

美麗先生、先生への感謝の思いを、演奏で伝えます。

 

見て、聴いていてね。

 

 

◆◇◆

 

 

はうぅぅ…

まだ昨日の余韻が残ってるわぁ…(燃え尽き)

 

披露宴でのサプライズ演奏は大成功!

 

美麗先生は涙を流して喜んでくれたわ。

 

パパ様やママ様、会場に来ていた方達からもたくさん褒めてもらいました!

 

はうぅぅ…楽しかったぁ…

 

「ねえね!」

 

あぁ、今日も夜空ちゃんが可愛い…

 

立つのもすごく上手になったわね…

 

歩き出すのはもうちょっと先なのかしら…

 

そうやって手を伸ばしてくれると、お姉ちゃん嬉しいわ…(ほわほわ)

 

そうそう、そのまま1歩。

 

うんうん、もういっ…ぽ?

 

えっ・・(思考停止)

 

えっ?(復帰)

 

夜空、歩いてる…?(疑問)

 

「ねえ、ね!」

 

夜空、歩いてる。(確認)

 

…ひょあぁぁああ?!!(パニック)

 

夜空ちゃんが歩いてる?!

夜空ちゃんが歩いてるっ!!!

 

ちょっ、まってお願い!

やっぱり待たないでお願い!(錯乱)

 

ああぁああっ、かわいいぃいい!!!




 
ムーンナイト、頑張ったよ…!!

そして20時15分に、もう1話投稿します。
いよいよ家族が、増えます。
よろしければ覗いてみて下さい。

それはそうとして、本日6月7日は夕空ちゃんのお誕生日!
読んでくださる皆さまのおかげで、ムーンナイトは夕空ちゃんの姉バカレコードをかくことが出来ています。

皆さま、いつも本当にありがとうございます!

この小説にはアカウントを持っていらっしゃらない方も感想を送っていただけますので、おめでとうコメントや誕生日関係なく物語のことなど是非よろしくお願いします。
普段は気分を害されてしまう方がいるかとここまでは言わないのですが…ムーンナイトはコメントを見ると嬉しくて幸せな気分になります。
そしてその嬉しさからニマニマしてしまうのですが、今日はたくさんニマニマしたいのでどんどん送ってほしいです。カモンです(欲望)

閑話休題(それはさておき)

これからも夕空ちゃんの姉バカレコードは続いていきますので、どうぞよろしくお願いします。

まずは次のお話ですね。

それでは、またぁ!!

余談になりますが…
夕空ちゃんがメアリさんに対して言っていたBonbons(おかし) s'il vous plaît(ください)というのは、ケベックのハロウィンで言われているものになります(正解を知らない内に叩き出す夕空ちゃんの図)。
イタズラも呪いもなしの素直な要求で可愛らしいのでこちらを採用しました。


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ニとナナ はじめまして、マイブラザー!!

 

姉バカレコード、またまた始まります。
 


最近、時間の進みをいつも以上に早く感じるようになったわね。

もうすぐ2歳6ヶ月、香澄(かすみ)夕空(ゆうあ)です。

 

さてさて、早いもので今日から12月。

外はさっむいけどそれはそれで楽しいわ。

 

そしてモコモコを着た夜空ちゃんの可愛さったらもう…天使(浄化)

 

危うい感じもありながら少しずつ歩くようになった夜空ちゃん。

大体3歩くらい歩いたら手を着いて高速ハイハイでこっちに来るわ。

 

モコモコした夜空ちゃんが手を伸ばしながら歩いてきて、そのあとハイハイでこっちにきて、それで私の服とかを掴んで立ち上がるのよ?

モコモコした夜空ちゃんが(2回目)

 

可愛すぎて辛いわよ(迫真)

 

そして、今日は、ママ様のお腹の中にいる赤ちゃんが生まれる予定日。

 

日課のお腹に挨拶とかなでなでが出来なくなるのは悲しいけど、それ以上に早く会いたい!

 

 

◆◇◆

 

 

ということでなでなで

 

とりあえずなでなで

 

夜空ちゃんもそぉーっと手を当ててなでなでしてて可愛いわ。

 

うーん、なでなで以外にもなにか出来ることはないかしら…

 

そういえば、夜空がまだお腹にいる頃、お歌を歌ったわよね。

 

私、今ならピアノの伴奏付きで歌えるわ!

 

よしやろう。

今すぐやろう(即決)

 

まずはミニピアノの蓋を開けて…準備オッケィ。

 

〔何か演奏するの?〕

 

イエス!

メアリさんも聞いててほしいわ〜

 

〔私も聞かせてもらおうか〕

 

わーい!

パパ様も聞いててね〜

 

それじゃあ、お歌といったらやっぱりこれ。

心の中で叫ばなくちゃ始まらないわ。

 

大きく息を吸ってぇ。

 

 

“私の歌を聴けえぇーー!!”

 

 

…ふぅ(満足)

 

さ、始めようかしら。

 

「よぞらはなでなでしててね」

 

私は演奏するわ!

 

せーのっ…

 

チャン、チャン、チャン、チャン、チャン、チャン、チャーン(前奏)

 

「twinkle, twinkle, little star」

 

はい!(合いの手)

 

「how I wonder what you are」

 

はい!(合いの手)

 

「up above the world so high」

 

アヨイショっ(合いの手)

 

「like a diamond in the sky」

 

アドッコイ!(合いの手)

 

「twinkle, twinkle, little star」

 

ソーレっ(合いの手)

 

「how I wonder what you are」

 

完!

 

よし、どやぁ(満足)

 

「ねえね…」

 

むん?(疑問)

 

夜空ちゃんめっちゃこっち見てる(驚き)

 

まってそんな表情初めてみたわ?!(驚愕)

なになに、どうしたの?!

 

はっ(閃き)

 

もしかして私がお腹の中の夜空ちゃんに歌ってあげたのを覚えてるのかしら。

 

「よぞらがままのおなかにいたときも、うたったおうたよ」

 

その時はアカペラでした。

レベルアップ夕空です。どやぁ

 

夜空ちゃんが覚えていてくれたならとっても嬉しいわね。

 

頑張ってピアノ演奏もしながら歌ったし、赤ちゃんも覚えててくれたら嬉しいわ!

 

 

◆◇◆

 

 

「そうそうよぞら!じょうず!」

 

自分に向かって歩いてくる妹を嬉しそうに迎える夕空を見て、思わず頬が緩む。

この1年で、夕空も夜空もずいぶん大きくなった。

 

バレエもピアノも、どちらの先生からも才能があると言われた夕空。

お姉ちゃんが大好きで、家にいる間はずっと側にいようとする夜空。

 

そして…

 

「今日が予定日だけど、どうかしら?」

 

大きくなったお腹を撫でると、こたえるようにぐにぐにと動き始めた。

 

〔今日も元気ね〕

 

隣に腰掛けながらお腹の動きを見つめるメアリ。

 

〔そうね、一応今日が予定日なのだけど…〕

 

この子は動くのが好きなようで、起きている間はお腹を蹴ったりボコボコしたりとお腹の中で元気に動いている。

 

〔男の子でも女の子でも、よく動き回る子になりそうだわ〕

 

3人目の子の性別は、生まれるまで知らせないでほしいと先生へ伝えてある。

 

私は、なんとなく男の子じゃないかと思っているのだけど。

 

〔いつ生まれそうになっても、もう準備は出来ているからな〕

 

最近、2時間に1度は入院用セットを詰めたバッグの中身に不備がないか確認するようになった夫に頷く。

 

なにより…

 

〔早く会いたい。ね、そうでしょう?〕

 

この子を無事に、産んであげられますように。

 

 

◆◇◆

 

 

レムレムねむねむ…ねむねむレムねむ…

 

〔・・ア、起きなさい〕

 

シャキンッ!

 

朝から目覚めぱっちり、香澄ゆう…ってあら??(疑問)

 

外が暗い…

すごい嵐でもきたのかしら(混乱)

でも雨の音はしないし、とっても静かだわ。

 

あぁ、サイレントハリケーンが来たのね(寝ボケ)

 

〔ユーア、眠いでしょうけど起きて頂戴。病院へ行くのよ〕

 

びょういん…?

 

・・・はっ!!(覚醒)

 

もしかして今はまだ朝じゃなくて夜だけど赤ちゃんが生まれそうだからおはようございますってこと?!(超速推理)

 

そうなのね?!!(理解)

 

わかった今すぐ起きるわ!

 

〔靴を履いて、車へ行けばヨシヒロがいるわ。ヨゾラを連れて行くから先に乗っていて〕

 

ラジャアッ!

 

うんしょ、リビングを突っ切って玄関へダッシュよ!

ママ様はもう車みたいね。

 

あっそうだ(唐突)

リビングにある夜空ちゃんが好きなタオル持っていっておきましょう。そうしましょう。

 

靴をはいてぇ…

パパさまぁ!

 

「ゆー、きたか。車に乗っていなさい」

 

パパ様が駆け寄った私を抱っこして車に入れてくれたわ。

車の中にはお腹に手を当てたママ様。

 

「まま!」

 

「ゆーちゃん、大丈夫よ。今は痛くないわ」

 

そっか…

 

「ゆーちゃんも、早くこの子と会いたいわよね?もうすぐ会えるわよ」

 

確かに、まだ見ぬ赤ちゃんには早く会いたいわ。

 

でも、うー…

 

わわっ

 

え、ぎゅう?(困惑)

 

「私とこの子が頑張っている間、夜空をよろしくね。夕空」

 

…そうよね。

ママ様と赤ちゃんが頑張るのに、私がこんな不安になってたらダメだわ!

 

「うん、よぞらはわたしといっしょにいるわ」

 

だから、負担にならないようにぎゅうっ!

 

いっぱいぎゅうしておくわ!(パワー注入)

 

 

◆◇◆

 

 

病院に着いてから3時間。

 

ママ様はお腹が痛い時は椅子に座って深呼吸をしたりして、痛くない時にはお水を飲んだり私や起きちゃった夜空ちゃんをぎゅうってしてくれてるわ。

 

目が覚めてから夜空ちゃんはなんだかずっと泣きそうになったりしてるの。

 

というか今泣いてるわ。

 

〔カスミ、ヨゾラと外に出るわ。いいかしら?〕

 

〔ありがとう、メアリ〕

 

メアリさんお部屋の外へ行くの?

夜空ちゃんを抱いて行っちゃったわ。

 

あっそうだお家から持ってきたタオル!(閃き)

 

私も行く!!

今ならまだ追いつけるわ!

 

「まま、ぱぱ、わたしもいっていい?」

 

「あぁ、分かった」

 

「…よろしくね、ゆーちゃん」

 

任せて!

 

最後にぎゅうってしてから、タオルを掴んでぇ…

 

行ってきます!(低速ダッシュ)

 

 

◆◇◆

 

 

ふぃーー(達成感)

夜空ちゃん、お気に入りのタオルを抱かせたら寝てくれたわ。

 

持ってきてよかった(迫真)

ナイスよ過去の私。

 

〔ユーアも、少し寝ていなさい〕

 

夜空ちゃんをここの人が用意してくれた赤ちゃん用のクッションのようなベッドに寝かせながらそう言ったメアリさん。

 

〔ねむくないわ〕

 

目、覚めてますから。

 

〔そう〕

 

メアリさんのお膝に頭を乗せるようにされたけど、私、今眠くないわ!

 

だって興奮してるんだもの!

 

そんな風に優しくポンポンされても、絶対寝ないわ!(くわっ)

 

ふわぁ…(あくび)

 

って危なかった!!

 

私、絶対寝ない!!(2回目)

 

危うく寝ちゃうところ、だった、わぁ…(入眠)

 

 

◆◇◆

 

 

うぅ、眩しい…あさ…

 

はっ?!!!(覚醒)

 

ここはどこ?!私は夕空!!!

 

よし、一旦おちこつう。違うおこちつう。これも違ったおつこちう。間違えたおこつちう。

 

ここは病院。私は夕空。そして妹は夜空ちゃん。可愛い。

 

「ねえね、おぁまっ」

 

可愛い(確信)

 

「うん、おはようございますよぞら」

 

よし記憶チェックよ。

 

私は確か、絶対寝ないわって決意してそれから…寝ちゃった?!(衝撃)

 

というか夜中だったのに朝になってるわ(驚愕)

 

ちょちょちょ、赤ちゃんは?!ママ様は?!!

 

夜空ちゃんっ…は分からないか。

メアリさん!今どんな状況なの?!

 

〔ユーア、ヨゾラ〕

 

あ、はい。

人差し指を口に当ててシィってするメアリさんを見て、私と夜空ちゃんもシーン。

 

ん〜〜〜〜

 

 

ーーー!ーーーー!

 

 

はっ!!!!

 

聞こえた!聞こえたわ!!

 

夜空ちゃんも聞こえた?!

聞こえてるっぽいわね!!

 

それじゃあやっぱり、こ、この泣き声は…!!

 

〔よく頑張ったわね、カスミ〕

 

赤ちゃん、生まれたのね!!!

 

 

◆◇◆

 

 

その場でしばらくそわそわそわそわ。

 

はっパパ様の気配(センサー)

 

〔3人ともおはよう〕

 

やっぱりパパ様が来たわ!どやぁ

 

〔ぱぱ!〕

 

わーい抱っこー!

 

〔ヨシヒロ、カスミは?〕

 

心配そうなメアリさんの声に頷いたパパ様。

 

〔今は休んでいる〕

 

パパ様が、くしゃくしゃっと笑顔を浮かべたわ。

 

〔無事に生まれた。元気な男の子だ〕

 

わあぁっ、無事に生まれてきてくれたのね!

 

それに男の子、弟!!(歓喜)

 

まだママ様も疲れているから、朝ごはんを食べてから会いに行くことになったわ。

 

早くはじめましてマイブラザーってしたい…

 

よし、朝ごはん早く食べちゃいましょう(決意)

 

 

◆◇◆

 

 

パクパク早く食べようとしたらメアリさんに叱られて、ゆっくりもぐもぐ朝ごはん食べました。香澄夕空です。

 

「ごぉ、た!」

 

ちゃんと手をパチパチ合わせてごちそうさまでしたしてる夜空ちゃん可愛い(ほわほわ)

 

「ごちそうさまでした」

 

ふぅ、お腹いっぱい…

 

しばらく待ってたらママ様のところへ行っていたパパ様が来てくれたわ。

 

会えるの??

会えるのね?!

 

早く行きましょう!!

 

 

◆◇◆

 

 

え、かわいい…(驚き)

 

え、かっわいい…(迫真)

 

パパ様に連れられて入ったお部屋。

 

透明なベッドの中には、すっごく可愛い赤ちゃんがいたわ。

 

かわいいのよ。

すごく、かわいいわ!

 

「名前は朝陽」

 

私を抱っこしてるパパ様から響いた名前。

 

「あーひ」

 

メアリさんに抱っこされている夜空ちゃんが繰り返した名前。

 

 

「今日の朝陽のように輝いて育ってほしくてな」

 

 

朝陽…!私の、弟。

 

 

「あさひ…」

 

 

12月2日。のぼる太陽が眩しい朝。

 

 

「はじめまして」

 

 

今日のこと、絶対に忘れないわ。

 

 

「おねえちゃんよ」

 

 

生まれて来てくれて、ありがとう。




 
朝陽くん、誕生です…!
夕空ちゃんのお誕生日に投稿出来てよかった!

可愛い妹に加え、可愛い弟が生まれた夕空ちゃん。
これからもっと全力で姉バカしていくと思います。楽しみですね。

ここまでかなり連続更新をしましたので、次はlittle Angel story〜1人の少女の物語〜を投稿すると思います。
もはや別人格が書いているといっても過言ではない程、文章のテンションに差があるアイカツスターズ二次小説ですが、ムーンナイトが大切に紡いでいる初投稿作品なのでよろしければ覗いてみてください。

それではまた、次の後書きで!


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ニとハチ さっそくいくわよぉ!!え、あ、そうなの?!はあぁ可愛いぃ…!

 
姉バカ加速〜(^ν^)
 


メアリさんが使っていたお部屋の扉とかが無くなってリビングがとても広くなりました。もう財力に関して驚かないと心に決めた、香澄夕空です。

 

どうしてお家が改造されたのかというと、マイブラザー朝陽くんのベッドを置いたりするため!

 

メアリさんはどこで寝るのかと思ってたんだけど、2階の部屋を使わせてもらうから問題無い…らしいわ。

 

うんうん、2階のお部屋なら問題無いわよねぇ(納得)

 

2階、2階…(思考)

 

行ったことないわ(結論)

 

香澄家に生まれてもうすぐ2年6ヶ月。

階段があるのはもちろん認識してたけど、今までなんだかんだ意識を逸らされてたせいで何があるのかも知らないわね。

 

〔ぱぱ、2かいにはなにがあるの?〕

 

朝ごはんの準備をしてるパパ様にマットレスの中から聞いてみたわ。

 

おーしーえーてー!

 

パパ様、ついにきたかって表情を浮かべたの見逃さないわよ?

 

〔部屋があるぞ?〕

 

うん、まぁ、でしょうね(真顔)

 

〔いってきてもいい?〕

 

今丁度メアリさんが荷物を2階に移してるし、行きたいわ!

 

ダメだったらメアリさん式気配遮断を全力で使って2階に行くわ!

 

〔ユーア?〕

 

ピっ(恐怖)

 

ギギギギギ…チラァ

 

〔あら、どうしたの?〕

 

え…いつ私の真後ろに?

 

〔夕空が2階に行きたいと言い出してな。構わないんだが、階段から落ちたりしたら…〕

 

え・・メアリさんいつ私の真後ろに??(2回目)

 

ここマットレスの中よね?(確認)

 

〔なら怪我をしないように私が連れて行くわね〕

 

え・・いつ私のまって2階に連れて行ってくれるの?!(ループキャンセル)

 

やった!

 

さっそくいくわよぉ!!

 

レッツ探検、我が家の2階ぃ!

 

 

◆◇◆

 

 

探検から帰ってきて分かったことが1つ。

 

お家、広いわ(確信)

 

2階の部屋数5は超えてたわよ(驚き)

 

「んまっま、おー」

 

夜空ちゃん今日も可愛いわね(驚き)

 

パパ様と遊んでたみたい。

 

「よぞら〜!」

 

名前を呼んだらこっちに来てくれたわ。

 

ハイハイで近くまで来たら立って1歩、また1歩。

 

「あ、うーたっ」

 

天使かな?(疑問)

 

我慢出来ずに私からむぎゅぅ!

 

あー、耳元できゃっきゃって笑い声がして幸せだわぁ…(ほわほわ)

 

〔ヨシヒロ、パンケーキはもう焼いていいの?〕

 

パパ様がさっき生地を混ぜてたわね。

 

〔焼くのは私がやろう。メアリ、子ども達を見ててくれないか?〕

 

よしよーし、夜空ちゃん可愛いわぁ。

 

「たーた、ねぇねっ」

 

天使(確信)

 

朝ごはんが出来るまで何しようかしら?

 

夜空ちゃんを()でるか、夜空ちゃんとお喋りするか、夜空ちゃんと遊ぶか…悩ましいわね。

 

うーん(熟考)

 

「ねぇね!」

 

うん、ねぇねよー

 

「よー!」

 

うん、夜空ちゃんねー

 

「ぱぁぱ!」

 

うん、パパ様ねー

 

・・はっ!(閃き)

 

夜空ちゃんを愛でながらお喋りして遊べばいいじゃない(迫真)

 

我ながらナイスアイデアね!!

 

ってあら?夜空ちゃんどこいくの?

 

ハイハイで夜空ちゃんが行った先は、いつの間にか私たちを見守るように近くにいたメアリさん。

 

ハイハイからちょっと立って歩いてきた夜空ちゃんをメアリさんが受け止めたわ。

 

「・・・」

 

めっちゃ見つめあってる。

 

「・・・」

 

めっちゃ、見つめあってる。

 

「・・めーりぃ?」

 

夜空ちゃん今メアリって言った?!!

 

あと首傾げた夜空ちゃんが可愛すぎて辛いわ(クリティカルヒット)

 

そして夜空ちゃんに名前を呼ばれて驚いたのかちょっとフリーズしてるメアリさんが美しすぎてヤバいわ(大ダメージ)

 

〔…えぇ、そうよ〕

 

「めーりぃ、めーりぃ?」

 

あっ可愛い。美人。

 

もうやめて!私のライフはとっくにゼロよっ!!

 

〔えぇ〕

 

嬉しそうに夜空ちゃんを撫でてぎゅってしたメアリさん。

 

なんだか、もう…

 

浄化…(語彙力)

 

 

◆◇◆

 

 

あーむっ、もぐもぐ…

 

美味である!!(迫真)

 

パパ様特製のバナナパンケーキ、美味しいわ!

 

フォークで刺して、もう1口。

 

もぐもぐもぐもぐ、ごっくん。

 

幸せぇ(ほわぁ)

 

今日は夜空ちゃんもバナナパンケーキ。

まだフォークを使うのが難しいからか、フォークを置いて手で掴んだわ。

 

手で掴んでも熱くないけど食べた時にはふんわりあったかい…パパ様すごくない?

 

手でパンケーキを口に運んだ夜空ちゃん、目が合った瞬間…すごい顔された(衝撃)

 

なんで?(疑問)

 

私が戸惑ってる間にパンケーキを見てすごく不機嫌な顔になった夜空ちゃん。

 

なんで?(困惑)

 

テーブルに置いてあったフォークをがしっと掴んでちょっと満足そうな顔をしてるわね。

 

なんで?(混乱)

 

ま、まぁそんな気分の時もあるわよね。

 

あーむっ、もぐもぐ…

 

んー、でも夜空ちゃんはまだあんまりフォークを使えないから、上手に食べられないんじゃないかしら?

 

ごっくん。

 

あ、やっぱり食べようとしてお皿に落ちちゃってるわ。

 

あーむっ、もぐもぐ…

 

〔夜空、フォークは難しいだろう?〕

 

パパ様も夜空ちゃんの手から1度フォークを離そうと…離そうと…

 

離さない?!(驚愕)

 

すっごい嫌そうな顔してるわね。

 

んー、なんでかしらー?

 

夜空ちゃんがそこまでフォークが好きな印象は無いんだけど…

 

ヨーグルトを食べる時はスプーンだし、おやつを食べる時は普通に手を使ってるし。

 

って、パパ様と夜空ちゃんの争いが激化してるわね。

 

〔ユーア〕

 

むん?

メアリさんどうしたの?

 

〔今日は手で食べてみたら?〕

 

パンケーキを?

 

〔食べやすいわよ〕

 

確かにそれもいいわね!

手で食べてもいいようにパパ様が作ってくれてるし。

 

〔うん!〕

 

ふんふふ〜ん♪

 

手でパンケーキを持ってぇ、あーむっ!

 

あ、夜空ちゃんと目が合った。

 

もぐもぐもぐもぐ…

 

手からフォーク離したわね。

 

ごっくん。

 

そして手でパンケーキを掴んで1口。

 

フォークは?!

 

夜空ちゃんニッコニコだわぁ…

 

私と一緒だから嬉しいのかしら!

なんて、流石にそうじゃないと思うわ。

 

・・・。

 

え、あ、そうなの?!(驚愕)

 

 

◆◇◆

 

 

朝ごはんを食べて、歯磨きをして、お着替えをして、今!

 

げっんかんで!くつをは〜いて!!

 

〔よし、ママと朝陽をお迎えに行こうか〕

 

車へダッシュよ!

パパ様たちも早くー!

 

今日はママ様と朝陽くんがお家に帰って来る日!

 

ワクワクが止まんないわ!

 

 

◆◇◆

 

 

ガララーー

 

先に入ったメアリさんにオーケーを貰って、突撃!ママ様ー!

 

「まぁま!」

 

夜空ちゃんがパパ様から手渡されてるわ。

 

〔夜空、夕空♪〕

 

とてとてとてー

 

とうっ(気合い)

 

ベッドにのぼ・・

 

届かないっ…(悲しみ)

 

〔ユーア、危ないわ〕

 

わーい抱っこー!

メアリさんがベッドに上げてくれたわ。

 

靴はいつのまにか脱がしてもらってるわね。

 

・・・む、このパターンは!!

バッとうしろを向いたら、メアリさんがパパ様に私の靴を渡してたわ。

 

相変わらずいつ脱がされたのかがワカラナイ。

 

〔2人とも、いい子にしてたかしら?〕

 

〔うん!〕

 

夜ちょっと遅い時間まで本を読んでたりとか、ベッドで少しビヨンビヨンしてみたりとか、そんなの全然してないわ!(嘘)

 

〔ユーアは楽しそうに本を読んだりしてたわよ〕

 

そうそう、楽しく本を・・・

 

「ゆーちゃん、遅い時間まで読んでなかった?」

 

読んでた(白目)

 

「ちょっとだけ、ちょっとだけ、よんでた」

 

メアリさんニコニコしてるけど、絶対確信犯ね。

ママ様とメアリさん、言葉にしない部分も通じ合う以心伝心タイプだから誤魔化しもなにも出来ないのよ…

 

〔次から気をつけるのよ?〕

 

〔うん、ごめんなさい…〕

 

あうぅ…

 

「あーひ」

 

はっ、朝陽くん!

 

ちょうどママ様のベッドの上に立ったら見えるわ。かわいい弟が!!

 

夜空ちゃんと比べるとピョンピョンと跳ねてる、クリームイエローのつやぁっとした髪。

 

この時点で分かる可愛らしい顔立ち。

将来絶対可愛い子になるわ(確信)

 

それとね・・あっ!

 

〔あら、プリンスがお目覚めね〕

 

夜空ちゃんが名前を呼んだからか、朝陽くんが起きたみたい。

 

お目々がぱっちり開いたわ。

濃い赤寄りの紫から、ピンク色に。虹彩の色もまん丸の目も可愛いの。

 

「あさひ〜」

 

ベッドの上から手を振ってみたわ。

 

はっ!!ねぇ見て!!

 

ふなぁって、ふなぁって微笑んでる!

 

あのね、朝陽と初めてあった時から思ってたことがあるんだけど。

 

この子は、天使ね!!!

 

 

◆◇◆

 

 

ママ様と朝陽くんがお家に帰ってきてから1週間。お家が賑やかになったわ。

 

私たちが遊んでるマットレスとはまた別の小さいマットにいる朝陽くんに話しかけるのが最近の日課よ!

 

「あさひ、あさひ〜」

 

あぁぁー、お目々まん丸でふなぁって笑ってて可愛いわ。

 

手も小さいわね。

そぉーっと、つん。

 

あらぁあっ!!

 

ここで状況報告っ!

朝陽くんの手に指を置いてみたら、ぎゅっと握られました。予想以上に強い力にびっくりしたけどそれ以上に可愛いです。

 

はあぁ可愛いぃ…!

 

ぐっ、夜空ちゃんどうしたの?(疑問)

 

朝陽くんに手をぎゅっとされてほわほわしてたら、夜空ちゃんがお腹に突撃してきたわ。

 

え、手?

手を出せばいいのね?

 

「ねぇね、よー!」

 

右手に天使(朝陽)、左手に天使(夜空)

 

天国だわ(衝撃)





皆さまお久しぶりです。
先日、レジェンドアイドルのツインテールに心を撃ち抜かれたムーンナイトでございます。

2020年も後半戦、8月に突入いたしましたがいかがお過ごしでしょうか?
今年の夏は暑そうですし、熱中症には十分お気をつけください。

話は変わりますが、ハーメルンにここすきボタンなるものが実装されました。
小説内の1行につき10回まで押すことが出来る上に、誰が投票したのかは作者にもわからないという機能です。

まてよ…100行ある話の全ての文にここすきボタンを限界まで連打したら1000ここすき?1000?!もらえたら嬉しい数…

感想を送るのはハードル高いけどこの小説が好きだという思いはすごくある読者にとっては大変ありがたく(お気に入り小説巡回中)、作者にとってもすきだと押してくださった事によってモチベーションがアップ…Win-Winな機能です。

PC版の方は、小説内の行をダブルクリックすると「ここすき」ボタンが表示されます。
スマホ版の方は、小説内の行を左右にスワイプすると「ここすき」ボタンが表示されるようです。

PC版でもスマホ版でも、スクロールすると表示は消えますし、(わずら)わしいと思う方は閲覧設定で無効化が可能となっています。
残念ながら、非ログインユーザーの方は表示されないようですが…

皆さまも、この機会に好きな物語を巡回し「ここすき」ボタンを連打されてみて下さい。ボタンを押した際にぽよんっと跳ねるハートが癖になります。

そして実は、この姉バカレコードにもボタンを押してくださった方がいたようで…先日大変驚きました。
嬉しいです。ありがとうございます!

そして、弟が生まれた夕空ちゃんの姉バカレコードをこれからもよろしくお願いします!

それでは、またぁ!


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ニとキュウ ザ・耳コピぃ!えぇぇええっ!?!!ん、まって??

 
最近、1日が72時間あったらいいのにと思いましたが、睡眠を取らないといけないので結局生活は変わらないだろうなということに気がついてしまいました。凹みました。

何はともあれ物語、お納めください(深々)
 


妹が可愛い、弟も可愛い。今日も幸せ香澄夕空(ゆうあ)です。

 

マイブラザー朝陽くんは生後2週間になったわ!

ちっちゃくて柔らかくて…あと手に指を置くと握ってくれるのが嬉しい!

 

結構ガシィッて握られるんだけど、やっぱり男の子だから力が強いのかしら?(疑問)

 

一通り朝のニュースや朝ご飯が終わったから、今はすやすや眠る朝陽くんのそばにいるの。

 

ほっぺをツンツンしたりしたいけど、起こしちゃうから出来ないわね…(悲しみ)

 

じぃーー

 

あ、表情がふにゃってしたわ!

 

かっわいい…!!

 

夜空ちゃんもおいで〜!

 

「よぞらみてみて?あさひ、わらってるわ」

 

朝陽くんをじっと見つめながら、夜空ちゃんがコテンと首をかしげたわ。

 

なにその動き可愛い(驚愕)

 

 

◆◇◆

 

 

お昼前、朝陽くんが起きたわ!

オムツも変えてもらってお目々パッチリ。

 

よし今がチャンスっ(超速)

 

「あさひ〜」

 

ひとしきりなでなでしたあと小さな手に指を置くと・・・

 

掴んでくれたっ!(喜び)

 

んんんかわいい…

 

「ねぇね、ん!」

 

むん?(疑問)

ほわほわしてたら夜空ちゃんが一生懸命絵本を持ってきたわ。

 

さっきまで積み木で遊んでたけど、もう飽きちゃったみたい。

 

「そのえほんをよみたいの?」

 

私の隣まできた夜空がストンと座って、持っていた絵本をベッと床に置いたわ。

 

い、一瞬朝陽くんに当たらないかめっちゃ焦った(迫真)

 

そばで見てたママ様もちょっと焦った顔してたわね。

 

「ねぇね!」

 

絵本をペチペチして読んでアピール繰り出す夜空ちゃん可愛くない?(疑問)

 

いいわよぉ〜

絵本ならお姉ちゃんがいくらでも読んであげるわぁ〜(ほわほわ)

 

ちょうど朝陽くんも起きてるし、読み聞かせ会のはじまりはじまりーっ!!

 

 

◆◇◆

 

 

ここ数日は起きてる朝陽くんのそばで夜空ちゃんに読み聞かせをリクエストされることが日課になりつつあるわ。

 

今日夜空ちゃんが持ってきた絵本は…

 

とある家の庭の土から突然生まれたどんな形にも変形出来る力を持つピンクの不思議な生物の絵本!

生物といっていいのか迷うわよね、オバケみたいな感じだし(真剣)

 

これ実は、メアリさんがプレゼントしてくれたフランスの絵本なの。

 

だから中身は全部フランス語!

最近は結構読めるようになってきました。どやぁ

 

なんで生まれた時から名前がパパなの?って思ってたけど、綿菓子とパパをかけてたのね。納得したわ。

 

「ん?春雄か。もしもし」

 

春雄さん?

パパ様の方へ顔を向けたら、電話してたわ。

 

「ほぅ…それはまた」

 

え、なになに?パパ様がちょっとびっくりしてるの気になる。

 

…って、夜空ちゃんそんなにペチペチして続きを促さなくてもちゃんと読むから大丈夫よ?!

 

 

◆◇◆

 

 

今日は12月24日。

今年もあっという間にこの日がやってきたわ。

 

クリスマス!イブッ!!(テンションマックス)

 

じんぐるべー!じんぐるべー!

じんごーおーざうぇーい!!

 

って歌いたくなるけど、あの歌別にクリスマスのことを歌ってるわけじゃないのよね(白目)

 

今年はママ様のファッションショーも無かったから1日穏やかに過ごしたわ。

パパ様もお仕事を早めに切り上げて帰ってきてくれたの。

 

お家もクリスマスの飾り付けをされていい感じ!

 

ふんふふ〜ん♪

 

〔ユーア、何か弾いてみせて〕

 

らじゃあっ!

メアリさんから言われて、ミニピアノへ移動っと。

 

何を弾こうかしら?

やっぱりクリスマスの曲がいいわよね。

 

楽譜がないけど、そんな時には!

 

ザ・耳コピぃ!

 

お散歩中に流れてたクリスマスソング即興メドレーよ!

 

 

◆◇◆

 

 

ねむねむレムレム…ねむね・・シャキン!(覚醒)

 

クリスマスの朝、いつもより目覚めスッキリ夕空です。

 

「あらゆーちゃん、おはようございます」

 

うん、今日もママ様は美人ね(確信)

 

「おはようございます、まま!」

 

出してくれたワンピースにお着替えして…

 

さーて!早速リビングにうぇ?!(驚き)

 

ま、ママ様??

どうして微笑みながら扉を(ふさ)いでるの??

 

そういえば夜空ちゃんももういないし…って、ママ様朝陽くんのそばにいなくていいのかしら?

 

「ゆーちゃん。ゆーちゃんにはコレをつけてもらうわ」

 

黒いアイマスク…だと…?!

 

というかママ様顔が美形だから微笑みがめっちゃホラーになってるわ(震え)

 

「つけるの…?」

 

頷くママ様からとりあえず受け取って、うんしょ。

 

何も見えないわね!(確認)

 

え、本当に何も見えない(驚き)

 

「大丈夫よ」

 

ひょあっ

ママ様って声も綺麗ヨネー。

 

「ちゃんと連れて行ってあげるわ」

 

え・・・(思考停止)

 

アノ、どこに連れて行かれるんです??(恐怖)

 

うおあぁだっこ?!

だっこするなら先に言ってくれると大変助かるわっ!(混乱)

 

「ふふっ、そんなに怖がらなくても平気よ?」

 

いや無理ッ(即答)

 

ママ様セリフがもうアレよ、悪の組織のNo.2にみせかけて実はこの人が真のボスでした的なアレよ?!!(大混乱)

 

これはもう逃げなきゃ(使命感)

 

「あらあら。ダメよ?大人しくして?」

 

ひぃやあぁぁあああっ!!(絶叫)

 

 

◆◇◆

 

 

〔それでユーアはこうなってるのね〕

 

夜空ちゃんむぎゅぅ。

 

〔もう…メアリが昨日クリスマスホラーの話をするから〕

 

夜空ちゃんむぎゅぅ。

 

〔私は話しただけよ?〕

 

夜空ちゃん、むぎゅぅ!

 

はー、よし(精神安定)

 

どこに連れて行かれるのかと思ってたら、最近改造された元メアリさんがいたお部屋の子どもスペースでした。

 

ママ様がホラーになってたのはメアリさんが原因みたいね。

私たちが寝たあとにクリスマスホラーの話をしてたみたい。

 

寝ててよかった(真顔)

メアリさんが語るホラーって絶対怖いわよ(震え)

 

「ぷー」

 

ぷーって多分プレゼントのことよね。

可愛い夜空ちゃんが指さす先に・・・

 

どうして滑り台があるのかしら(白目)

 

 

◆◇◆

 

 

クリスマスプレゼントとして滑り台がお家に来るなんてびっくりしたわ。

 

雨の日でも公園気分が味わえるわね。

 

そしてそして、他のプレゼントも開封!

型はめパズルボックスと、粘土と…この粘土食べても大丈夫なの?(驚き)

 

朝陽くんには大判のハンカチみたいな物のセットがあったわ。

 

「ぴーの」

 

今ピアノって言った?!(超速反応)

 

夜空ちゃん、ピアノを弾きたいのかしら?

 

「まだあさはやいから、ぴあのはあとでね」

 

もうちょっとしたら一緒に…どうしてイヤイヤするの?!(衝撃)

 

あとなんでそんなに私を引っ張るのかしら?!(混乱)

そっちに行ってもリビングしかないわよ?!

 

「おっと」

 

パパ様が夜空ちゃんを抱っこ(確保)したわね。

 

…めっちゃ抵抗してる(驚き)

 

あ、ママ様に引き渡されたわ。

 

「夕空」

 

一息吐いたパパ様に呼ばれて、そっちへトコトコ〜

 

わーい、抱っこー!

 

「夕空にはまだプレゼントがあるんだ」

 

え、そうなの?

嬉しいわ!

 

わわっ

目を塞ぐなら先に言ってくれると大変助かるわパパ様!

 

んー

感覚的にリビングよね?

 

「よし、開けるぞ?」

 

オッケー!

何が来ても大丈夫なように心の準備は整ったわ!

 

カモンッ!

 

目を開いてぇ…

 

・・・ん?

 

目をゴシゴシ。

 

チラァ。

 

見間違いじゃ、ない(確認)

 

こっ、これ…!!

 

「ぴあの…」

 

どうして??

昨日まではなかったわよね??

 

パパ様さっきプレゼントって言ってた?!(パニック)

 

「あぁ。春雄と美麗さんから、夕空にプレゼントだ」

 

ピっ(思考停止)

 

・・・ぇ?(復帰)

 

…えっ(理解)

 

えぇぇええっ!?!!

 

 

◆◇◆

 

 

ふわあぁあお家にピアノがあるうぅぅう(放心)

 

春雄さんと美麗先生からの衝撃のプレゼント、アップライトピアノ。

見た瞬間にせっかく整えた心の準備が粉砕されたわね。

 

だって、ピアノよ?!(衝撃)

 

なんでも、美麗先生のお家に使っていないピアノがあって、それを私にってことらしいの。

 

使われずにいるより、誰かに音を奏でてもらえた方がピアノも幸せってお手紙もくれたわ。

 

この間パパ様に春雄さんから電話が来たのもその件だったみたい。

 

嬉しすぎて泣きそう…というか泣いたわ。

 

夜空ちゃんはこれを見せたくて私のことを引っ張ってたのね…

 

〔夕空、早速弾いてみて?〕

 

ママ様に(うなが)されて、背なしのピアノ椅子にストン。

 

な、何を弾こうかしら(緊張)

 

そうだ!(閃き)

この間美麗先生に教わった人形の夢と目覚めを弾きましょう。そうしましょう。

 

私のピアノ。

これからよろしくね。

 

 

◆◇◆

 

 

ピアノを弾いて、ご飯のあとにはお絵かきタイム!

 

ふんふふ〜ん♪

パパ様も見る?

 

「マホガニーの濃い赤褐色の縞目も美しいな。ふむ…」

 

んー、ちょっとここ直したいわね。

 

「あなた、職業病が出てるわよ」

 

手直ししてぇー…

 

かけた!

ピアノ!!どやぁ

 

夜空ちゃんもかけたみたいね。

 

「よぞら、なにをかいたの?」

 

カラフルな丸がたくさんね〜

 

「ねぇね」

 

この丸は私?

やった!(歓喜)

 

「まぁま」

 

ふむふむ

 

「ぱぁぱ」

 

うむうむ

 

「めーりぃ」

 

ほうほう

 

「よー」

 

はいはい

 

「あーひ!」

 

わぁ!

夜空ちゃんすごいわ!

 

家族みんなっ…

 

ん、まって??

 

私と、パパ様とママ様、メアリさんに、夜空ちゃんと朝陽くん。

 

みんな合わせて6人よね?

 

1、2、3、4、5、6、7()

 

大きい丸が3つに、小さい丸が4()()

 

えぇーーーーっとぉー

 

「よぞら?このいろはだあれ?」

 

「・・・」

 

そんな満面の笑みを向けられても困るわ(真顔)

 

「このいろは?」

 

「よー」

 

うん、そうよねぇ。

 

「このいろは?」

 

「あーひ」

 

うん、そうよねぇ。

 

「このいろは?」

 

「ねぇね」

 

うん、そうよねぇ。

 

「このいろは?」

 

「・・・」

 

すっごく可愛く花咲く笑顔ぉ〜(白目)

 

パパ様ママ様助けて!

 

「ほぉ…」

 

「あら…」

 

ダメだわ2人とも絵をジッと見てる!!

 

メアリさん!!

 

〔ふふっ〕

 

朝陽くんのことをよしよしして笑ってらっしゃるわね!!

 

ふ、ふふふ…

 

クリスマスホラァーーッ!!!(悲鳴)




 
一体全体、どこの末っ子なんだ…!!(迫真)

この話を書いてる時はホラーを考えすぎて後ろから聞こえる微かな音にも驚いていた、ホラー映画を見るのは良いが体験はしたくないムーンナイトです。

世間ではシルバーウィークのようですね。
たくさん読んでいただけるよう明日も投稿をしたいです(願望)

現在平行してもう1つの小説も書いているのですが、そちらでもまひ…香澄家のメンバーが登場していて若干テンションが混ざりかけました。
気をつけます(戒め)

文中に出てきた絵本はみんな大好きバー◯パパです。
第1話では土から生まれたばかりのバーバ◯パが周囲に(うと)まれながら自分の居場所を探すというストーリーが展開されます。初めて見たときは衝撃を受けた思い出。

そして『人形の夢と目覚め』という曲は調べていただければ…分かる人には分かる、(物理的に)()く曲ですね。

それでは、またぁ!


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サンジュウ ころっころん!それはマズいわよ!?むにゅむにゅう〜♪

 

10月28日のイベントまでに区切りのいい所まで物語を進めたい、ムーンナイトの連続投稿!

はぁーじまーるよー!!

え?前話の後書きに明日も投稿したいと書いてあった?
・・それは幻覚です(白目)
 


ハッピーニューイヤーしてから約2週間!

 

今年の初夢はひたすら夜空ちゃんをむぎゅむぎゅする夢だったから速攻で叶えました、夕空(ゆうあ)です。

 

新年早々むぎゅむぎゅしたんだけど、その時の笑顔に危うくノックアウトされる所だったわ(白目)

 

これくらいでノックアウトされてたら今年1年身が持たないし、気を引き締めましょう。そうしましょう。

 

クリスマスにアップライトピアノをプレゼントしてもらったから、今まで弾いていたミニピアノはパパ様のお仕事場にお引越し。

 

この前は絵美さんとカエルソングの輪唱(りんしょう)をしたんだけど・・途中一緒に歌ってくれた祠堂(しどう)さんのなんとも言えない音程は忘れられないわ(真顔)

 

それと、クリスマスを一緒に迎えたメアリさんはまた海外に行っちゃったのよ(悲しみ)

 

ちょっと寂しいけど3月には帰ってくるって言ってたから我慢我慢。

 

お迎えするのが楽しみだわ!

 

 

◆◇◆

 

 

ふっふっふ〜ん♪

 

コレは四角いからここよね。

 

カシャンっと。

 

ほっほっほ〜♪

 

コレは三角だからここね。

 

カシャンっと。

 

クリスマスプレゼントでもらった型はめパズルボックスを夜空ちゃんがすごく気に入ってたからやってみたけど…すごいわコレ。

 

めっちゃ楽しい(確信)

 

こう、カシャンって落ちる瞬間が気持ちいいのよ。綺麗にハマって吸い寄せられてボックスの中に落ちていくのが快感なの(力説)

 

へっへっへ〜♪

 

この星はここ!どやぁ

 

カシャ、ガシャン。

 

ぬぅ…

 

思わずむすっとしちゃったけど、でも引っかかるとそうなっちゃう。

 

今のは快感じゃないわ(悲しみ)

 

ワンモアトライよ!

この丸はここっ!

 

カシャ、ガッシャン。

 

ぬうぅううっ

 

・・ねぇ丸ってそんなに引っかかる所あった?(不機嫌)

 

 

◆◇◆

 

 

「よぞら、これはどこにいれるかわかる?」

 

私から四角いブロックを小さな両手で受け取ってじいっと観察する夜空ちゃん。

 

可愛くない?(疑問)

 

「いぁく」

 

そう言って私に見せてくれた後にボックスに頑張って入れる夜空ちゃん。

 

可愛いわよね?(確認)

 

「ねぇね、ねぇね?」

 

可愛いわ(確信)

 

「うん!よぞらすごいわ、じょうず!」

 

やっぱり夜空ちゃんは癒しだわぁ(ほわほわ)

 

むん?

また朝陽くんが泣いちゃってるわね。

 

生後1ヶ月を過ぎた朝陽くん、最近よくぐずっちゃってるの。

ママ様が抱き上げてもダメみたい。

 

「ゆーちゃん、そこにあるおくるみを取ってくれる?」

 

オクルミ・・・(思考)

 

あ、もしかしてこの大判のハンカチみたいなもののこと?

 

クリスマスプレゼントでもらったものよね?

 

「そうそう、それよ」

 

はいどーぞぉー(配達)

 

ママ様の手元には私が配達したオクルミと授乳用のクッション。それといつの間にかタオル。

 

いつの間にタオル?(驚き)

 

ま、まぁいいわ。

 

ふむふむ(観察)

 

授乳用クッションにタオルを置いて、その上にバスタオルを広げる…

 

そのバスタオルどこから出てきたの?(困惑)

 

それでオクルミを広げて、朝陽くんを寝かせる。

 

なるほど?

 

ママ様がゆったりとした手早い動きでパパパッとするとあら不思議!

 

マトリョーシカのようにころんとした朝陽くんの出来上が待ってめっちゃ可愛い(驚愕)

 

ころっころん!

 

見てこの可愛さっ!

 

ころっころん!!!(2回目)

しかもご機嫌になってる!

 

えぇかわいいぃ…(放心)

 

オクルミにおくるまれてる弟が!

可愛すぎるんですけどぉ!!

 

 

◆◇◆

 

 

いち、にー、さん、しー、ごー、ろく、せーのっ

 

トトトトトトトトツマサキトトトトピタッと止まって、みーんなー!

 

トトトトトトトトトト、スキップすきっ…ぷステップ?すきっぷスキップすきっ…ダッシュ?!(驚き)

 

現在曲に合わせてバレエのレッスン中、迫りくる3歳4歳のお姉さん達に胸が高鳴ってきた2歳7ヶ月香澄夕空(ゆうあ)です。

 

大丈夫?そのダッシュ私に直撃コース入ってない…??(心配)

 

胸のドキドキ(恐怖)がそろそろ抑えられなくなってきてるわよ?!

 

よし、大丈夫だった(安心)

 

今年の7月にバレエの発表会があって、今はその振り付け中!

 

チョウチョとお花と妖精さんになって踊る楽しい曲よ!

全速力バタフライに蜜を吸わせないフラワー、猪突猛進系フェアリーが時々現れるけど楽しい曲!!

 

でも全速力バタフライはぶつかりそうで実はちょっとだけ怖いわ(本音)

 

この曲の他にも、みんなで出るオープニングやフィナーレもこれからレッスン!

 

そしてなんと!

早乙女先生がみんなで踊るのと別に私のソロ曲を用意してくれるんですって!(歓喜)

 

最初に聞いた時はちょっと放心するくらいびっくりしたわね…

 

すぅーっごく、嬉しい!(テンションアップ)

 

 

◆◇◆

 

 

あっという間に2月!

 

最近は美麗先生から新しく習っている曲をお家でずっと練習してるわ。

 

その名も、くるみ割り人形行進曲!

 

絶対1度は聞いたことある感じの曲よね。

 

まだ手や体が小さいから本来右手で演奏する部分を私、左手で演奏する部分を美麗先生が弾いてくれるの。

 

すごく楽しい曲なんだけど、中盤唐突に難易度が上がるのよ…(遠い目)

 

早く手、大きくならないかしら?

そしたらもっと色々弾けるのに…

 

はっ(閃き)

グーパーしてたら大きくなったりして!

 

それじゃあ早速ぅ

 

ぐー、ぱー

 

ぐー、ぱー…

 

ぐーぱーぐーぱーぐーぱーぐーぱーぐーぱーっ!(スピードマックス)

 

よし、これで手が大きくなること間違いなしね。

 

「ゆーちゃん、何をしていたの?」

 

朝陽くんと夜空ちゃんのお世話をしていたママ様が私を見て首を傾げていたわ。

 

「てをおおきくしたくて、こうしてたの」

 

ぐー、ぱーっ!どやぁ

 

なぜか若干微妙な笑顔を浮かべたママ様。

 

そんな表情も美人(確信)

 

でもなんというか微妙な表情だったわね。

言葉にするなら、大きくはならないけど楽しんでるならいいかしら…みたいな感じだったわ(分析)

 

・・え、大きくならないの?(衝撃)

 

 

◆◇◆

 

 

むむぅ…

グーパーしても大きくならないならどうすればいいのかしら?

 

さっきからずっとそれを考えていてピアノの練習にならないわ。

 

朝グビグビ牛乳飲むとか??

もしくはお風呂上がりにグビグビする??(迷走)

 

とりあえず、どっちがいいか夜空ちゃんに聞いてみましょう。そうしましょう。

 

「よぞらはぎゅうにゅ・・・」

 

振り返った先の妹がハサミを持ってる件について(速報)

 

ナンデハサミナンデ?(混乱)

 

ちょっ(理解)

 

それはマズいわよ!?

 

「まま!」

 

夜空ちゃんを凝視したまま助けを求めたら、私の視線を追ってサッと青ざめたわ。ママ様が。

 

「夜空っ!!」

 

うぉおびっくりしたっ…(驚き)

 

私は朝陽くんのところにシュタターっ

 

ママ様が離れる間に何かあったら怖いもの。ちゃんと朝陽くんは私が見ておくわ!

 

断じて怖くて癒しを求めたわけではないの!断じて!(必死)

 

うふふふ、よしよぉーし。朝陽くんかわいいわぁー(白目)

 

 

◆◇◆

 

 

夜空ちゃん、どうやらママ様が目を離したちょっとの間に思わぬ力で引き出しを開けてハサミを取り出しちゃったみたい。

 

ちょっと目を離したすきに娘が刃物を持ってたらそれはママ様も焦るわよねぇ…(遠い目)

 

しっかりと危ないからダメだって叱ってくれました。まる。

 

大泣きしてたけど、夜空ちゃんもいけないことをしたってことはちゃんと分かったみたい。

 

今はママ様に抱っこされてご満悦。

泣いたあとの笑顔も可愛いわ(ほわぁ)

 

さてさて。

私はパパ様が用意してくれてるドリルでもやろうかしら?

 

ふんふふ〜ん♪

 

引き出しを開け、おっと?!(驚き)

 

急に引っ張られたからびっくりしたわ…

 

夜空ちゃん?

 

「よぞら、どうしたの?」

 

ぐいぐい引っ張らないで?!

引き出しからドリル取りたいのだけど?!

 

あっもしかして引き出し開けちゃダメルール私にも適用されるの?!

 

そんなぁあ…(悲しみ)

 

 

◆◇◆

 

 

あまりにも夜空ちゃんが引き出しを開けさせてくれないからか、パパ様が私達用のチェストを買ってくれました。

 

これでお勉強が出来るわね!(喜び)

 

むっ朝陽くん起きた?(センサー)

 

朝起きてからしてたお勉強をストップして、マットレスへゴゥ!

 

あ〜ご機嫌〜♪

 

「あーくん、おはようございます。よくねむれた?」

 

「ぅー」

 

うっ(クリティカル)

 

可愛いぃ…(悶絶)

 

朝はご機嫌な朝陽くん、最近お喋りもしてくれるようになったの!

 

「うんうん、たくさんねたわね〜?」

 

「ぅ、ぅー」

 

もう…可愛いっ!

 

朝陽くんが起きたら、ママ様が足裏をマッサージ。

私も夜空ちゃんもやってもらってたわ。

 

むにゅむにゅう〜♪

 

すごく気持ちいいんだけどくすぐったくて笑っちゃうの。

 

キャッキャって笑う朝陽くん可愛いわぁ(ほわほわ)

 

ん、夜空ちゃんどうしたの?

 

「ねぇね」

 

ふむふむ夜空ちゃんもマッサージやってみたいからやらせてってことね?(理解)

 

いいわよ〜!

 

嬉しそうにして夜空ちゃんがお腹をムニムニしてきたわ。

 

…どうしてお腹?!

 

ちょっ、待って…くすぐったい。

 

く、くすぐったいわぁーっ!!




 
皆さま、お久しぶりです。
今年もこの時期がやってきましたね。

夏のお盆休みには大量更新するつもりが、結局一息吐けたのは最終日の午後…これ普通の半休では?と思い至ってしまったムーンナイトです。

とりあえず今回も、生誕祭2020まで出来る限り突っ走りたいと思います(決意)

プロットを作ってみたところ当日も含めてあと7話投稿する予定になりました。頑張ります(気合)

それでは、またぁ!


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サンとイチ ちょっといいでしょうかー!お花見・サード!ビリビリしてるわねぇ〜

 
現在連日投稿チャレンジをしております。
前話(昨日投稿)をご覧になっていない方はそちらもご一読ください。
 


ふんふんふふ〜ん♪

 

今日もまたピアノが上手になってテンションアップ、春雄さんに連れられて帰宅途中の香澄夕空(ゆうあ)です。

 

「夕空ちゃん、今日はどうだった?」

 

優しい笑顔を浮かべた春雄さんにそう聞かれたわ。

 

「すごくたのしかったです!はるおさんにみてもらえて、みれいせんせいとのれんだんも」

 

今日は春雄さんがレッスンをニコニコ見ててくれたの。

 

美麗先生が教えてくれたから、くるみ割り人形行進曲もかなり弾けるようになってきたわ!

 

私が間違えて少し止まっちゃっても演奏をピタリと合わせてくれる美麗先生すごいと思います(迫真)

 

「それはよかった。僕は邪魔ではなかったかな?」

 

全然!

首をブンブン横に振って春雄さんが微笑んでから少し無言の時間。

 

んー、そろそろ聞いてもいいかしら?

 

「はるおさん」

 

ちょっといいでしょうかー!

 

「どうしたんだい?」

 

穏やかに話してくれてる春雄さんに聞くのは罪悪感があるけど、でもこのままもダメな気がするから…

 

「みれいせんせい、ぐあいがよくないの?」

 

年が明けて1回目のレッスンでクリスマスプレゼントに贈ってくれたピアノのお礼をした時から、ちょっと思ってたの。

 

それに今日新しく気付いたこともあるのよ。

 

美麗先生、前よりも痩せてる。

頭を撫でてもらったり隣に座って教えてもらった時にわかったわ。

 

春雄さんはというと…目を見開いたまま固まっちゃったわね(驚き)

 

そうやって見開いてると眼力が強いからそろそろ戻ってきて春雄さん(白目)

 

「気付いていたのか…」

 

やっぱりそうなのねぇ。

 

「れっすん、おやすみしないんですか?」

 

「1月も休んでしまったから、もう休みたくないと聞いてくれなくてね」

 

春雄さんが悲しそうに教えてくれたわ。

 

休みたくない気持ちは分かるわよ?

前世はそれで無理したもの。

 

でもそれをしたら。

 

「おやすみしないと、げんきがなくなっちゃいます」

 

あとは倒れるとか(前世経験済み)

 

「…年明けにひどい風邪をひいたんだ。かなり重くなって1度は・・」

 

そこまで言って慌てたように口を閉じた春雄さん。

 

ははーんこれは口止めされてたわね?(名推理)

 

でも1度は…1度はえっと・・(思考)

 

「にゅういんした?」

 

あ、思わず口に出しちゃったわ。

 

チラァ

 

春雄さんまた眼力強くなってる(震え)

 

 

◆◇◆

 

 

春雄さんとどうにかして美麗先生を休ませよう作戦の会議をしてたらあっという間にお家に着いたわ。

 

ただいまぁー!!

 

「あぁ、おかえり夕空」

 

パパ様に引き渡されて、春雄さんをお見送り。

 

うがい手洗いをしっかりして・・・

 

夜空ちゃん!朝陽くん!

 

ってあら?(疑問)

 

「ままは…?」

 

リビングにママ様がいないわね。

 

「ママは具合が悪くて寝室で休んでるんだ。寝かせてあげよう」

 

へぇー

具合が悪くて寝室にえっ?

 

ママ様具合が悪いの?!(認識)

 

 

◆◇◆

 

 

ママ様の体調がすごく心配だけど、横になって休んでいるなら寝室には行かない方がいいわね。

 

ということで私は弟妹と遊ぶわ!

 

ちょうどウトウトしてた朝陽くんの目も覚めたみたい。

 

「あさひ、いっぱいねたの?」

 

パァって笑顔が今日も可愛い(確信)

 

「ぅー」

 

「うんうん、いっぱいねたわね〜」

 

くあっとあくびをする朝陽くん。

 

あくびをするだけでこんなに可愛い子、他にいる?(疑問)

 

隣を見ると私の服をちょっと掴んだままふわぁとあくびをした夜空ちゃん。

 

いたわ(衝撃)

 

だぁー

 

天使の声がした?!(超速反応)

 

え、今のは朝陽くん?

 

ぶぅー

 

か・・(思考停止)

 

ふぁ…(復帰)

 

かぁわいいだぁ…!!(語彙力喪失)

 

 

◆◇◆

 

 

最近喃語(なんご)でもお喋りするようになった朝陽くんが可愛い(真顔)

 

クーイングが聞けなくなっていくのは寂しいけどそれ以上に可愛いが押し寄せてくるから大丈夫。問題ないわ(結論)

 

今日はキッズモデルのお仕事の日!

もう3月になったし、撮影するのは春服よ。

 

1着目はカジュアルな服で、今着てる2着目はパジャマ!

春らしいイチゴモチーフの柄が可愛い!(キラキラ)

 

「よろしくおねがいします!」

 

大きすぎない大きな声でスタッフのみなさんにご挨拶。

このちょうど良い声の大きさもマスターしました。どやぁ

 

モデルのお仕事に行く時は絵美お姉さんが付き添いをしてくれることがほとんどなの。

 

まずパパ様と一緒にお仕事場に行って、絵美お姉さんに引き渡されて現場に移動、撮影して、お仕事場に帰る・・こんな感じね。

 

むむ?

 

スタジオにいるのは…やっぱり!

 

「ひめちゃん!」

 

ふわふわなマットレスの上に首をかしげて座っていたのは、時々お仕事が一緒になる白鳥ひめちゃん。

 

大きくなってる〜♪

 

「しらとりさん、おはようございます。よろしくおねがいします!」

 

ひめちゃんのお母さんにもご挨拶!コレ大事よ。

 

「こちらこそおねがいします、夕空ちゃん」

 

名前を覚えててくれて嬉しいわぁ(ほわほわ)

 

「ひめちゃん、わたしのことはおぼえてる?かすみゆうあです。きょうはよろしくね」

 

パッと可愛らしい笑顔を浮かべてくれたわ。

 

初めて会った時は生後4ヶ月だったから…ひめちゃんもう1歳になったの?

 

あとで確認しておめでとうを言わなくちゃ!

 

ひめちゃんが着ているのは私が着てるパジャマのベビー版なのね。

 

それじゃあさっそく、撮影スタートォ!

 

 

◆◇◆

 

 

『首都圏では桜が見頃を迎えています。天気も安定、絶好のお花見日和です!』

 

4月。

朝香お姉さんが出てるテレビのニュースを見て目をキラキラさせた夜空ちゃんの一言。

 

「ぉあーい!」

 

…っということでやって来ましたぁ!

 

桜咲公園!!お花見・サード!!

 

夜空ちゃんがお花見っていったら来るしかないわよ(迫真)

 

そして3月末に日本へ帰ってきたメアリさんも一緒!(喜び)

 

〔みてみてメアリさん!はなびら!〕

 

〔あら本当。食べたらダメよ?〕

 

「ぱぁぱ!あ!」

 

〔そうだな夜空、桜が満開だ〕

 

なぁー

 

テンションが!上がってるわ!!

 

香澄夕空、2歳10ヶ月!3回目のお花見に今年はパパ様や朝陽くんとも来れたから、ここ最近の中で1番はしゃいでる!!

 

やっほーーーい!!!

 

〔綺麗なサクラ。やっぱり美しいわ〕

 

ベンチに座りながら見惚れたように微笑むメアリさんも美しいと思います(真顔)

 

ママ様は、具合が悪くて来られなかったの…

最近あまり体調が良くなくて辛そう。ご飯もそんなに食べれてないし、心配だわ。

 

「ぅ、ぶー」

 

あの頃はまだ知らなかったけど去年はママ様のお腹の中にいた朝陽くん。時が経つのって早いわぁ(しみじみ)

 

そして最近お気に入りのぶーってする口も可愛いぃ…!!

 

あっ、そういえば一昨年(おととし)はカメラマンさんがいたけど、去年はいなかったのよね。桜を撮ってるのかと思ってたらテレビのスタッフさんだった人。

 

今年はどうなのかしら?

 

テクテクして、きょろきょろ〜

 

〔ユーア、どうしたの?〕

 

突然そばを離れた私にそう言ったメアリさん。

 

〔かめらのひとをさがしているの〕

 

うーん、いないかしら??

 

〔そう〕

 

微笑みを浮かべたメアリさんがベンチから立ってこっちに来てくれたわ。

 

メアリさんも一緒に探す?

 

〔私が少しお願いをしたから、いないと思うわよ?〕

 

へぇー、なら見つからないのも当たり前ねぇー

 

・・・ん?(疑問)

 

・・・うーん(思考)

 

・・・んん??(疑問)

 

ギギギギギ、チラァ

 

桜を見上げて微笑むメアリさん。

 

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()(リピート)

 

少し?!少しお願いしたらカメラマンさんいなくなるの?!(衝撃)

 

いやそんなわけないわよね?!(混乱)

 

そんなわけあるのかしら?!!(大混乱)

 

〔ユーア、ストロベリーのマフィンがあるわ。ヨゾラと食べましょ〕

 

うわーいおやつのてづくりすとろべりーまふぃんだいすきぃー(思考放棄)

 

 

◆◇◆

 

 

久しぶりにメアリさんの正体が本気で気になったお花見から少し。

 

今日は朝陽くんが生後4ヶ月の予防接種と定期検診にママ様と行っているから、夜空ちゃんとお留守番!

 

メアリさんも少し具合が悪そうなママ様の付き添いでお出かけ。

 

今はパパ様が私たちのことを見ててくれてるわ。ありがとうパパ様!

 

そして今、夜空ちゃんが何をしているかと言うとー…

 

ひたすらに新聞ビリビリー!

 

夜空ちゃんのここ数日のお気に入りは新聞紙をビリビリ破くことなの。

 

破ったものを口に入れないように私が片っ端から紙で作った箱の中に回収していくわ!

 

"ビリビリ"

 

「ねぇね!」

 

破けた新聞紙をどうだと言わんばかりの表情を浮かべながら私にくれる夜空ちゃん本当に可愛い(確信)

 

「ありがとうよぞら、じょうずにびりびりできたわね」

 

はい回収ー

すぐ回収するわよぉー

 

ふむふむ、4月15日の新聞なのねぇ。

 

って、4月15日?

 

今日って4月の15日よね?(確認)

 

あっ(察し)

 

チラァ

 

ビリビリしてるわねぇ〜(白目)

 

夜空ちゃんそれ今日の新聞ではぁ?




 
ギリギリセーフ!書き上がりました(23:45)

4月15日にしたのは小春ちゃんの誕生日だったからです。特に深い意味はありません。

前話でサンとゼロ、つまり30話記念!となりましたが、よく考えたらゼロを投稿していたので31話目でした。
なんだかちょっと凹みました。

夕空ちゃんの姉バカレコード、連日投稿頑張ります!

それではまたぁ!
 


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サンとニ はっぴぃい・ばぁすでーいっ!!耳がキンキンするぅ…すごいはやさぁ

 
連続投稿チャレンジが一瞬にして挫折しましたがチャレンジ続行として投稿します。

誤字報告をいただき即修正しました。
誤字はお恥ずかしい限りですが、とても助かります…ありがとうございました!
 


ママ様がここ最近すごく辛そうで心配、香澄夕空(ゆうあ)です。

 

ほとんどご飯を食べられなかったり食べてもトイレでもどしてしまったり…あとはずっと横になってたり。

 

だから朝陽くんのお世話はメアリさんがしてくれてるの。

 

バレエのレッスンから帰ってきたら朝陽くんと夜空ちゃんがメアリさんとお散歩に出てたから、お家には久しぶりにママ様とパパ様と私の3人だけ。

 

寝室のベッドで横になってるママ様のところに来たわ。

 

そぉーっと。そぉーっと。

 

「ゆーちゃん、おかえりなさい」

 

気付かれたのナンデ?!(驚き)

 

「まま、だいじょうぶ?」

 

とりあえずベッドの上のママ様に手を伸ばしつつ観察ぅ。

 

「大丈夫よ。ちょっと具合が悪いの」

 

うっすらと脂汗が出てるしちょっとじゃないと思う(真顔)

 

というよりこの状況・・すごーくデジャヴ。

 

大体2年半くらい前にもこんなことあったわ。

 

ジィー・・・

 

「あかちゃんがいるの?」

 

私の研ぎ澄まされてきたお姉ちゃんセンサーがそう言ってる(迫真)

 

わわっ

 

突然手をギュッてされてびっくりしたわ。

 

むーん(思考)

 

うんしょ、とりあえずベッドにのぼってぇ〜

 

ママ様の側にコロン。

 

むぎゅぅ

 

「だいすき、まま」

 

ママ様の匂いはやっぱり安心するわぁ…

 

待ってママ様泣いてる?!(驚愕)

 

ぅえっ、どどどうすればば(パニック)

 

「ごめんねゆーちゃん。ありがとう」

 

あ、うん、いいのよ全然。

それより私はママ様のことが心配だわ(真剣)

 

「ゆーちゃんが言った通り…お腹の中に赤ちゃんがいるの」

 

ほっほーぅ!(歓喜)

 

やっぱりねぇ!

 

「ほんとう?」

 

「えぇ」

 

まだ見ぬ赤ちゃん!

 

「わたし、おてつだいもたくさんするわ」

 

元気に育ってねぇー!(念)

 

 

◆◇◆

 

 

テレッテレッテレッテレッテレッテレッテレン、デン!

 

ふぅー…(深呼吸)

 

前から課題だったくるみ割り人形行進曲の早い部分、今回すっごく上手に出来たと思うの。

 

どうだったかしら??!

 

「綺麗な演奏でしたわね」

 

やった!(喜び)

 

「中盤も、しっかりと縦の線を刻めてらっしゃったわ」

 

リズムキープは頑張ったから褒めてもらえると更に嬉しいわぁ(ほわほわ)

 

「夕空ちゃんはどんどん上達していくね」

 

「すごいな、夕空。想像以上だ」

 

今日は春雄さんだけじゃなくて、パパ様もレッスンの様子を見ててくれたの。

 

「ありがとうございます!」

 

お礼は大事。コレは覚えておきましょう。そうしましょう。

 

練習を頑張ったかいがあったわ!

 

「本当にすごいな…うーん・・・」

 

むん?(疑問)

 

春雄さん、どうして腕を組んで考えこんでるのかしら。

 

「春雄さん、どうされたの?」

 

3月はレッスンを1ヶ月お休みして体調を整えた美麗先生。

 

どうにかして美麗先生を休ませよう作戦も継続中だし、年明けの頃よりも元気そうね。

 

「夕空ちゃんは同年代の子の演奏を見たことがあるかい?」

 

同年代?

そう言われてみれば…

 

「ううん、ないです」

 

私がそう言った瞬間何かを察してそれぞれ考え込み始めた大人3人。

 

「どう思う?」

 

「そうだな…」

 

「失念しておりました」

 

私を置いていかないで?(迫真)

 

話についていけないわ…(混乱)

 

「コンクールに出場、というのは」

 

それだ!

って表情を浮かべた春雄さんとパパ様。

 

・・・私が?!(驚愕)

 

 

◆◇◆

 

 

あっという間に6月のピアノコンクール出場が決まって衝撃を受けてから数週間。

 

今日は、5月13日!

つまりね?

 

すぅーっ

 

はっぴぃい・ばぁすでーいっ!!

 

よぞらちゃぁあああんっ!!

 

生まれたばっかりだった夜空ちゃんがもう2歳!

 

もう、2歳!!(2回目)

 

目の前で、ドレスアップした夜空ちゃんがプレゼントを開封してるの。

 

泣きそう(唐突)

 

可愛すぎて泣きそう(迫真)

 

〔これはパズルね〕

 

「ぱう?」

 

ん“ん“(クリティカル)

 

メアリさんのあとに続けてパズルって言いたい夜空ちゃんが可愛いぃっ…!!

 

びーくーる、びーくーるよ私。

一旦落ち着かないと気力が持たないわ。

 

夜空ちゃんからちょっと目を離して、ゆーっくり深呼吸。

 

吸って〜〜〜

 

ん?夜空ちゃん?

 

「ぱぅう!」

 

ぐふぅっ(致命傷)

 

わざわざプレゼントを私の前に持ってきて見せてくれる妹が私にトドメをさしにきてる件について。

 

あぁもう天使ぃっ!!

 

 

◆◇◆

 

 

お誕生日を迎えて2歳になった夜空ちゃんにやられてから数日。

 

ショックなことが起こっています。

 

私はバレエのレッスンに出かけ、何事もなくパパ様と帰ってきたのです。

 

うがい手洗いをしてリビングに入りました。

 

1行で分かりやすく目の前の状況説明をします。

 

「だ!」

 

朝陽くんがっ、寝返りしてるッ

 

「おっ?!」

 

私の後ろからパパ様のびっくりした声が聞こえたわ。

 

〔おかえりなさい、あなた〕

 

〔ユーアとヨシヒロが出たあたりに寝返りを始めたわ〕

 

なん…だと…っ

 

私、夜空ちゃんが初めて寝返りした時も見逃したのよね(確認)

 

そして・・・

 

朝陽くんの初寝返りも見逃したわぁぁああ!(大事件)

 

 

◆◇◆

 

 

朝陽くんがエンドレス寝返りにハマってるんだけど、寝返りできた瞬間のドヤ顔がちょっと面白可愛いこの頃。

 

「きゃー!」「やぁあーっ!」

 

うわぁ…

 

「夕空、大丈夫か?」

 

香澄夕空、2歳11ヶ月。

今日はパパ様と一緒に幼稚園の見学をしに来てるの。

 

今は授業中のはずなんだけど・・

 

とても、にぎやか(白目)

 

思わずパパ様のお洋服ギュッとしたわよ。

 

耳がキンキンするぅ…

 

「人見知りの子でもみんなと遊んだら自然に治りますから、大丈夫ですよ」

 

パパ様に幼稚園の先生が説明してくれてるみたい。

 

人見知りじゃないし、大丈夫じゃないわ(半ギレ)

 

「なるほど。普段から娘は人見知りをしないので、その点については問題ないかと」

 

なんだかんだでパパ様が対応して見学終了。

幼稚園を出てから抱っこしてくれたわ。

 

うー(涙目)

 

「泣かずに頑張ったな、ゆー。ここはあまり合わなかったか」

 

「おみみいたい…」

 

「そうか」

 

むぅ。

どんどん・・眠く…(入眠)

 

優しく背中をポンポンされてたらいつの間にか眠くなって、目が覚めたらお家だったわ(衝撃)

 

 

◆◇◆

 

 

きょっおはおっしごっと〜♪

 

今着てるのはフォーマルな場面にも合うようなワンピースドレス!

 

大きめのお花柄がプリントされてるこのミニドレスは絵美お姉さんがデザインしたものなんですって!

 

絵美お姉さんがデザインしたお洋服を着るとぴったりというかなんというか…

 

すごく好きなの!(喜び)

 

裾を手で持ってポーズ!ピタァッ

 

パシャパシャ

 

ルンルンしたポーズ!ピタァッ

 

パシャパシャ

 

カメラから視線を外して斜め横を向いたポーズ!ピタァッ

 

パシャパシャ

 

「うん、オッケー!夕空ちゃん、次は小道具を使って撮影しようか」

 

スタッフさんに手招きされてトコトコ〜

 

小物は・・わ、いっぱいあるわね。

 

3つ私に選ばせてくれるみたい。

 

ここにある小物は全部買おうと思ったら買える商品なんですって。

 

責任重大だわ(真顔)

 

うーんと・・・

 

このブレスレットとヘッドドレスカチューシャ、あとはカゴバッグにするわ!

 

全部違うシーンをイメージ出来るような小物を選んでみました。どやぁ

 

「いいね!それじゃあ撮影しようか!」

 

はーい!

 

 

◆◇◆

 

 

ピアノの練習をしていたら夜空ちゃんがふんふんとリズムに乗っていて可愛かった、もうすぐ3歳夕空です。

 

もう6月。

あとちょっとでコンクールだわぁ…

 

曲の練習もみっちりやったし、ちょっと休憩しようかしら?

 

昨日ハーフバースデーのお祝いをした朝陽くんの元へ、夜空ちゃんとGo!

 

ここ最近はメアリさんに支えられてお座りの練習をしてるの。

 

今はマットレスの上でコロコロしてるわ。

 

「あーさひー」

 

覗き込んだ瞬間パッと伸ばされた手を全力で回避ィ!

 

危なかったわぁ(驚き)

 

確実に顔面直撃コースだったわね。

 

朝陽くんは結構力が強くなってきたからそこは注意しないとなのよ。

 

どれくらいかというと・・

 

「あさひ、ぼーるどうぞ?」

 

「だあっう!」

 

ブンッて腕を振って吹っ飛んだ穴開きゴムボールさん。

 

壁で跳ね返って…はい、おかえりなさ〜い(キャッチ)

 

こんな感じ!

 

・・腕力強くない?(疑問)

 

回収したボールを私が持ってたら今度は足をケリケリし始めた朝陽くん。

 

いつの間にかビデオを撮っていたメアリさんの方を見てすっごい笑顔を浮かべてるわ。

 

おー、鋭いわねー(感心)

 

ピコッピコッと片足ずつ伸ばしてご機嫌ね。

 

・・スピードアップ?!

 

ピコピコピコピコピコピコピコピコッ、って高速あんよみたいになってる(驚き)

 

すごいはやさぁ・・(放心)

 




 
小説の続きを書こうとして机で寝落ちしていました。首と背中がなんだかヤバいムーンナイトです。

朝だと理解した瞬間の絶望感は多分半年くらい忘れないと思います。

それと額の一部が机で寝ていたせいで真っ平になっているのですが、土日で治るのかとても心配です(切実)

急用が入ってこない限り土日であと2話投稿しようと考えていますので、お楽しみいただけたら嬉しいです。

それでは、またぁ!


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サンとサン ふぁっ!?!!!?!ちょっと待ったぁっ!やったわぁ!!

 
ふと気付けばたくさんの方にお気に入り登録や評価をしていただいていて大変驚きました。

皆さまありがとうございます!これからも楽しんでいただけたら嬉しいです。

それでは早速、本編をどうぞ!
 


ねむねむネムネム…ノンレムノンレム…ねむねっ・・シャキン(覚醒)

 

朝?よし朝ね!

 

おはようございまーすっ!(テンションマックス)

 

本日は6月7日!土曜日!

 

いつもより3割増しで目覚めパッチリな私、香澄夕空(ゆうあ)

 

本日で、3歳になりましたぁ!!!!ふぅーーーーーー!!!

 

それじゃあ早速起き…ふぁっ!?!

 

ふぁっ!?!!!?!

 

 

◆◇◆

 

 

朝から天使達(妹と弟)に挟まれて目覚める幸せ。ふあぁあ(震え)

 

目を開けた瞬間にお誕生日と気付いて目がパッチリ覚めたあと!

 

起きようと思ってとりあえず首を少し動かしたら、視界に入ってきたのは2歳になった世界一可愛らしい天使。

反対を向くと、視界に入ってきたのはムニャムニャしてる生後6ヶ月の世界一可愛らしい天使。

 

2人とも眠そうにウトウトしてて、カーテンから射す光のせいか天使さがさらに増してたわ。

 

〔ハッピーバースディ、ユーア〕

 

ごこうがさしてる(低速思考)

 

私たちを見守るようにベッドに腰かけてるメアリさんの後ろから光がさしてて、女神的な美しさを放ってるの。

 

ありがとうございます、メアリさん

 

2人を起こさないように言ったら嬉しそうに笑ってくれたメアリさんが美しすぎるわ(真顔)

 

あら、夜空ちゃん起きちゃった?

 

「う、ねぇね…?」

 

眠そうに片目を上げるなんてそんな可愛い仕草()り出されたらお姉ちゃんやられるわよ?

 

〔おはようございます。よぞら〕

 

朝のご挨拶はしっかりと!

だんだん夜空ちゃんの挨拶が上手になってるから毎日の楽しみになってるわ。

 

「ぐっもー、い?」

 

天使(確信)

 

とりあえずよしよぉーし…

可愛いわぁ…

 

むん?(疑問)

 

パジャマをガシィッてされてそっちを向いたらお目々パッチリ朝陽くんがこっちを見てた。可愛い。

 

〔あさひ、おはようございます〕

 

「あぁう、ぅー」

 

天使(確信)

 

朝陽くんよしよぉーし

おててむにむに〜

 

きゃっきゃって笑う朝陽くんが可愛いぃ…!

 

〔ユーア、リビングへ行くわよ〕

 

そう言いながらメアリさんが手櫛で私の髪をとかしてくれたわ。

 

…天国かな?(疑問)

 

 

◆◇◆

 

 

パパ様が作ってくれたお誕生日ケーキ、すごく美味しかったわぁ(ほわほわ)

 

あの美味しさを思い出しただけで…(じゅるぅ)

 

そしてそして!

 

お待ちかねのプレゼント開封の時間!

 

パパ様やママ様、メアリさんと夜空ちゃんと朝陽くんがいてくれる中でのプレゼント開封って初めてじゃないかしら?(発見)

 

キミに決めた!

 

〔それは私からよ〕

 

メアリさんから?

わくわく…

 

周りのペーパーを丁寧に剥がしてっと。

 

縦長の箱の蓋を開けて〜…

 

わ!これって地球儀?

 

私、昔から地球儀好きだったの!

病室の机で回して、世界ってこんなに広いんだってワクワクしてたわ。

 

パパ様が箱から出してくれたのはひらがなで国名が書かれた地球儀。

文字だけじゃなくてイラストもかかれてて、見ていて楽しいわ!

 

朝陽くんも気になるみたい。じぃっと見てるもの。

 

せーの、くるくる〜

やっぱり地球儀と言ったらコレよね。

 

「ほ!」

 

目をまんまるにしてびっくりする朝陽くんの表情と声が可愛い(驚き)

 

 

◆◇◆

 

 

ママ様からはバレエのレッスンの時に持っていきたい名前入りのフェイスタオル。

紅羽さんからは柔らかい発色のはちみつクレヨンで、絵美お姉さんからは塗り絵、祠堂(しどう)さんからはなんとキッズテントをもらったわ!

 

そしてこのプレゼントが最後!

パパ様からね。

 

リボンを解いて、箱を開け・・開かないっ(悔しい)

 

はじっこから持ち上げる!

ふーーーんっ(気合)

 

開いた!!

 

って、わぁ…!(キラキラ)

 

綺麗な青色のドレス…

いつもパパ様がプレゼントしてくれていたドレスワンピースとは雰囲気が違うわ。

 

〔パパからのプレゼントは、ピアノのコンクールで着るドレスだ〕

 

っ!!

 

すっごく素敵!!

 

〔ぱぱ、ありがとうございます!〕

 

このドレスを着て、私頑張るわ!

 

 

◆◇◆

 

 

すぅー、はぁー…(深呼吸)

 

『続きまして、E4649番』

 

よし!(気合)

 

足音も響くホールで、ピアノ椅子の前に向かって一直線にテクテクテクテク。

 

客席の方を向いて美麗先生を発見しながらお辞儀。

 

スタッフさんに椅子に乗せてもらって、足元に台を置いてもらって・・

 

待って緊張してきた(震え)

 

初めてのコンクール!の予選!

 

さっきまで落ち着き払ってたのに今更緊張してきたわ!

 

おつちけ私ぃいい!

 

頭の中に夜空ちゃんと朝陽くんを思い浮かべるのよ。

 

『ねぇね!』『なーぅ!』

 

すん…(落ち着いた)

 

たくさん練習してきたし、私の先生はトップレベルの実力を持っている優しくてすごい桜庭(さくらば)美麗(みれい)先生。

 

美麗先生がお誕生日の次の日にレッスンでプレゼントしてくれたこの髪飾りと、パパ様が私のためにデザインして作ってくれたドレスが力をくれるわ。

 

予選から全国大会まで自由曲のコンクールだから、まずは予選用に美麗先生と相談して選んだ曲。

 

響け!エーデルワイス!

 

 

◆◇◆

 

 

私、香澄夕空。3歳。

 

初コンクールの予選を突破しましたぁーっ!!(歓喜)

 

今までで1番いいエーデルワイスが弾けたの!

予選合格証と本選出場権利をもらったあとに美麗先生がたくさん褒めてくれたんだけど…春雄さんから私の演奏が終わった時はしばらく涙ぐんでたって教えてもらったわ。

 

その時に改めて、ピアノの先生になるっていう美麗先生の夢も私は叶えていたんだって自覚したわね…

 

そして今は8月の本選に向けてレッスン中!

 

本選ではきらきら星変奏曲の主題と第1変奏を演奏する予定なの。

 

通して弾き終わって美麗先生からのアドバイスももらったところで・・そろそろ時間かしら?

 

「それでは次に参りましょうか」

 

ちょっと待ったぁっ!(即応)

 

このボタンを…ポチッとな。

 

美麗先生が目を(またた)かせた所で扉が上品にノックされたわ。

 

「どうぞ」

 

「失礼致します」

 

早い…(衝撃)

 

春雄さんとどうすれば美麗先生が休んでくれるか考えた作戦の1つとして、レッスンの間に休憩を入れてもらうことにしたのよ。

 

思い返せば今までのレッスンはずっと休憩なしに集中しっぱなしだったのよね、それは美麗先生も疲れちゃうわ(遠い目)

 

ある程度練習をしてまだ美麗先生が続けそうだったら私がお部屋に設置されたボタンをポチッ!

 

そしたら執事さんが休憩を入れてくれます。早いです。

 

「どうかしたのですか?」

 

「美麗様、レッスンを開始されてから1時間と45分が経過しておりますが…」

 

披露宴でも進行を担当していたニコニコと笑顔を絶やさない執事さん、美麗先生が生まれる以前からお屋敷にいる大ベテランなんですって。

メイドさんが教えてくれたわ!

 

そしてニコニコしながら休みなさいオーラを出す執事さんがすごい(真顔)

 

「まぁ・・」

 

美麗先生気付いてなかったのね(驚き)

 

「スイーツとお飲み物の用意がございます。もちろん夕空様も」

 

わぁ〜い!(キラキラ)

 

執事さんから振られた私が目をキラキラさせると美麗は休憩するだろうというのが春雄さんの分析。

 

言われなくてもワクワクして自然とキラキラなっちゃう!

 

「そうですわね。休憩にいたしましょう」

 

よしっ(達成感)

 

風景画を描くために1人弾丸海外旅行に行ってる春雄さーん!

今日もミッションをコンプリートしたわぁあー!!

 

 

◆◇◆

 

 

7月も半分を過ぎて、今日はバレエの発表会!

 

髪の毛を綺麗にまとめたあとに生まれて初めて舞台メイクもしてもらったわ。

 

目が普段よりすごーく大きく見える(驚き)

 

でも近くで見ると怖い(真顔)

 

背中に小さな羽が生えた妖精さんの衣装を着てスタンバイ!

このあと2部ではソロの踊りもあるから、1部のフィナーレが終わったら速攻でお着替えすることになってるわ。

 

そういえば…早乙女先生に本番中は自分が妖精だと思うことが大事って言われたわね。

 

私は妖精、私は妖精、私は妖精、私は妖精(自己暗示)

 

よし!オッケー!

私は夕空!

 

完璧ね。どやぁ

 

今日はいろんな人が発表会を見にきてくれてるの。

 

パパ様に夜空ちゃんに朝陽くんにメアリさん、絵美お姉さんと祠堂さんと紅羽(くれは)さん、美麗先生に春雄さん!

 

そしてママ様も!(喜び)

 

ベビー・幼児クラスの踊りは私が最初に舞台に行くから責任重大。

 

気合を入れていくわ!

 

ピアノのドレスとはまた違う魅力がある衣装をきて、いざッ!!

 

ちょっ音響さん曲違いますぅっ!?!

 

 

◆◇◆

 

 

まさかの曲違いに逆に力が抜けてその後はリラックスして踊れたバレエの発表会。

 

楽しかったなぁ…

 

なんて現実逃避してる間もコンクールの結果発表は続いてるわ。

 

美麗先生とたくさん練習を重ねて迎えた本選。

 

きらきら星変奏曲は上手に弾けたけど、少しミスがあったの。

 

演奏が終わったあとちょっと結構泣いたわね。

 

私、自分がいつの間にかこんなに夢中になって必死で頑張っていたことに驚いたわ。

 

もっとピアノを弾きたい…!

もっと、ピアノを奏でたい…!!

 

お願いお願いお願い…

 

へ?今呼ばれた?

 

今呼ばれた?!(確認)

 

呼ばれたっ!!(認識)

 

…ということは・・!

 

本選突破!全国大会出場!?!!

 

やった…(放心)

 

やったわぁ!!




 
書いている最中、何気なく選んだ夕空ちゃんのピアノコンクールエントリーナンバーが“イィイヨロシクゥッ”と主張してきてそれにしか読めなくなりました。

33話目(投稿数は34ですが)にして主人公が3歳…ゾロ目でちょっとラッキー気分です。

今回、朝一に書き上げて投稿する予定が朝一に予定が入りこの時間の投稿となりました。カナシイ…
そして午後にも1つ唐突に予定が入ったため次の投稿は明日…と思いかけましたが、今日投稿します(鋼の意志)

帰宅してから書き始めるため投稿は遅い時間となるかもしれませんが、また覗いていただけると嬉しいです。

…もし本日中に投稿されてなかったら、ムーンナイト間に合わんかったんやな、との認識をお願いします。

それでは、またぁ!


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サンとヨン めっちゃ跳ねてる子いるぅ…ん、なに??すいー・ぷはぁーっ!

 
おっそろしい時間に投稿していくスタイル。
 


8月に入って、お外があっつくなってきたわ。

お仕事もあるし日焼けには気をつけてます、香澄夕空(ゆうあ)です。

 

パパ様にバレエスタジオまで連れてきてもらったんだけど、今日はちょっと早く着いちゃったのよね。

 

「ふむ、少し待とうか」

 

そう言った途端パパ様に電話がかかってきたわ。

 

「香澄だ。・・・ふむ」

 

おっと?

パパ様の顔が若干曇ったわね。

 

突然の会議とみた(予想)

 

「先に始めていてくれ」

 

電話を切ったパパ様は何やら難しげなお顔。

 

ねーねー!パパ様〜(ツンツン)

 

「どうした?夕空」

 

「ぱぱ、おしごとにいかないの?」

 

私はレッスンスタジオの前で待ってるから大丈夫って言っても首を縦にふってくれないわ。

 

くっ、難敵・・!

 

「どうかされましたか?」

 

はっ!この声は!

 

まさしくこの状況を動かしてくれる救世主!(喜び)

 

「みやこうじせんせい、おはようございます!」

 

中学生以上のクラスを担当している宮小路多喜栄(たきえ)先生。

 

(よわい)50歳を迎えられても衰えを感じさせないとってもしなやかなエネルギーが体から放たれてるの。

 

初めてお会いした発表会の通し稽古でも色々なアドバイスをくれて、本番が終わった時にはすごく褒めてもらったわ!

 

昔はプロのバレエ団に所属していた宮小路先生は早乙女先生の憧れの人なんですって。

 

「はい、おはよう御座います。何かお困りのようですね」

 

とっても綺麗で美しい姿勢の宮小路先生に見つめられたからか元々良かったパパ様の背筋が更に少し伸びたわね。

 

「いえ実は…今日は休みのはずが、急な会議が入ってしまいまして」

 

「それならば、夕空ちゃんは私が責任を持ってお預かりしましょう」

 

ノータイムでパパ様に答えた宮小路先生、カッコいい…!素敵!

 

そしてパパ様はちょっと状況把握が追いついてない感じになってるわ。

 

「レッスンが終わる頃には戻られますか?」

 

「少々難しいかと…1時間半ほど必要なようで、長引く可能性も…」

 

確かにレッスンは1時間だし難しいわよね(納得)

 

「レッスンをお休みする必要はありませんよ。夕空ちゃんは静かに待てる子ですから、レッスンが終わったあともこちらでお預かりします。もしも会議が長引くようであれば受付へ電話を」

 

優雅に頭を少し下げる先生のもとへシュバッと移動して。

 

「いってらっしゃい、ぱぱ!」

 

気をつけてねぇー!

 

「あ、あぁ。行ってくるよ」

 

若干勢いに押されるようにして先生へ頭を下げてパパ様が出て行ったわ。

 

「さてさてと。夕空ちゃん、レッスンが始まるまで私とストレッチなんてどうかしら?」

 

宮小路先生とストレッチ!?

ぜひ!!(喜び)

 

 

◆◇◆

 

 

ふんふんふ〜ん♪

 

これから宮小路先生とストレッチ〜(上機嫌)

 

通りすがりのスタジオで早乙女先生を見つけたわ。

 

小さい子がたくさんいるわねぇ(ほわほわ)

 

「ナーサリークラスはベビー・幼児クラスに上がる前のレッスンをするクラス。りかさんはよく頑張ってるわ」

 

そういえば、最初に体験した時はここのクラスだったわね。

 

みんな音楽に合わせてお父さんやお母さんとおどっ・・ん?

 

めっちゃ跳ねてる子いるぅ…(驚き)

 

明るいオレンジ色の髪の毛が目を引く小さな女の子がいるんだけど、ずぅっと跳ねてるの。

 

接地(せっち)時間より滞空時間の方が長いわよあの子(驚愕)

 

「まあまあ。シャンジュマンやグラン・ジュテが映えそうな子がいるわね」

 

確かにそういったジャンプ系が入った振り付けだとすごそうだわ。

 

足にバネがついてるのかと思うくらいぴょんぴょんしてるぅ…

 

「さぁさ、ストレッチを始めないと時間がなくなるわ」

 

あ、はーい!

 

 

◆◇◆

 

 

うふふ、この前のバレエはパパ様が迎えにくるまで他のクラスの練習に混ぜてもらったの。

 

お姉さんたちにたくさん可愛がってもらったわ!

 

そして今は夜空ちゃんや朝陽くんとお昼寝の時間。

 

朝陽くんとはちょっと離れてるけど夜空ちゃんは私にくっついてスヤスヤしてるのよ。

 

可愛すぎてずっと目が覚めてた(迫真)

 

でもなんだか眠くなってきたし…ふわぁ(あくび)

 

おやすみなさぁい(入眠)

 

 

◆◇◆

 

 

すぴぃ、すやぁ、すぴぃ、すやぁ…

 

ん、なに??

 

なんだかリビングが騒がしい気がするわ…

 

〔あの子達のことは私に任せて、早く病院へ行きなさいッ!!〕

 

ふぁっ?なにごと?!!

 

え今のメアリさん?!(困惑)

 

初めて聞いたわよそんなに大きくて感情的な声…え本当にメアリさん?!

 

ちょっと待った病院ってどういうこと?!?(大混乱)

 

「ねぇね…?」

 

あっ夜空ちゃん起きちゃった?

大丈夫よそんなに不安そうな顔しないで?

 

よしよぉーし、よしよぉーし…

 

むぎゅってしたいの?いいわよぉ〜

 

朝陽くんは・・ぐっすり寝てるわね(驚き)

 

結構大きな声だったから起きて泣いちゃうかと思ったけど寝てたわ。

 

そして私が夜空ちゃんをなだめてる間にお家から車が出た音がしたけど…病院に行ったのってもしかしてママ様・・?

 

最近は少し体調も落ち着いていたけどもしかしてお腹の赤ちゃんに何かあったのかしら・・?

 

〔ユーア、ヨゾラ〕

 

なんだか少し無理矢理微笑んでるような様子のメアリさんがいつの間にか側に来てたわ。

 

〔ごめんなさい。起こしたわね〕

 

いやまぁさっきも今もびっくりしたわよ(真顔)

 

でもそんなことより…!

 

〔めありさん、ままは?どこにいったの?おうちにいる?〕

 

〔今は家にいないわ。ヨシヒロと病院へ行ったのよ〕

 

やっぱり…!

 

〔あかちゃんになにかあったの?〕

 

なんて答えたらいいのか分からないような表情をしたメアリさん。

 

〔…まだ分からないわ。でも大丈夫よ、帰りを待ちましょう〕

 

んむぅ、すごく不安そうなのにそれを隠して微笑んでるメアリによしよしされたら何も言えないわ。

 

とりあえずむぎゅぅ…!

 

〔こわいのは、ぎゅうではんぶんこ…〕

 

怖さは半減、喜びは2倍。

 

誰かが言ってたわ!!

 

 

◆◇◆

 

 

お家に帰ってきてからママ様はトイレに行ったりする時以外ずっと横になってるわ。

 

赤ちゃんが生まれてきちゃいそうになってるから、少しでも長くお腹の中にいてもらうためにそうしてるんですって。

 

…それって多分切迫早産よね。

前世での病院生活が長かったお陰なのか病気や怪我の名前についてはよく覚えてるの。

 

ぶくぶくぶくぶく…ぶく?

 

不安を紛らわせるためにお風呂で潜ってたらそっと水面にあげられたわ。

 

むぅ…(不満)

 

〔ユーア、潜るのが好きなのは分かったわ。でもバスタブでするのはやめなさい〕

 

お湯に浸かって気持ちよさそうな夜空ちゃんを抱いて私が潜らないように確保したメアリさん。

 

だって水中が好きなんだもの…

落ち着くんだもの…(駄々っ子)

 

〔そんなに潜るのが好きなら、ヨシヒロに話してみるわ〕

 

…O☆HA☆NA☆SHIじゃないわよね?(恐怖)

 

 

◆◇◆

 

 

8月下旬。

パパ様に連れられて、私と夜空ちゃんはこちらに来ています。

 

声が響く天井にキラキラと光を反射する水面。

 

プールだわぁー!!(喜び)

 

私があまりにもお風呂で潜るからパパ様がスイミングの体験会に連れてきてくれたの。

 

夜空ちゃんと一緒に腕に大きな浮き輪を付けて水の中を歩いたりしてるわ!

あとは先生と水をかけあったりとか、ボールを先生が持ってるカゴに入れたりとか!

 

・・・泳ぐのはしないの?(真顔)

 

 

◆◇◆

 

 

体験会の終わりに水に顔をつけてみようと言われて思い切り潜りました。

とても反省はしてるけど後悔はしていません香澄夕空です。

 

あのね!

パパ様がスイミングスクールに申し込んでくれたの!

 

送り迎えで悩んでたらたまたま居合わせた近所の方が申し出てくれたみたい。

同じスクールに娘さんが通っているから2人増えても大丈夫っておっしゃってくれたわ。

 

とってもありがたいし、すっごく嬉しい!

 

 

◆◇◆

 

 

あーむっ、もぐもぐ。

 

ごくん。

 

今日のおやつも美味しいわぁ(ほわほわ)

 

「ねぇね、やみぃ?」

 

〔うん、おいしい・・・よぞら?〕

 

夜空ちゃん今なんて言った?

 

ん?」

 

そんなに首を傾げられても困るわ。可愛いし。

 

〔よぞら、おいしい?〕

 

「よー、やみぃ」

 

おいしい(yummy)って言ってるわよね?(確認)

 

「ねぇね、やみぃ?」

 

言ってるわね(認識)

 

ひょあぁあっ?!!!

 

 

◆◇◆

 

 

最近夜空ちゃんのおしゃべりが急速に発達していて毎日衝撃を受けてるわ。

 

そしてこのスイミングを始めて早2週間。

 

すいー・ぷはぁーっ!

 

あっという間に9月になってびっくりしてるわ。

 

すいー・ぷはぁーっ!

 

そして1つ残念なことがあるの。

 

すいー・ぷはぁーっ!タッチ!

 

何やら幼児クラスとは別のコースになったから、夜空ちゃんと一緒じゃなくなったわ(悲しみ)

 

 

◆◇◆

 

 

私が移動したクラスはジュニア特進コースって言うんですって。

 

たくさん泳げる人のクラスみたいなんだけど、時間内だったら好きなだけ泳がせてくれるから嬉しいわ!

 

「夕空、少しいいか?」

 

パパ様?どうしたの〜?

 

「大事な話だ」

 

はい(正座)

 

「5月頃に幼稚園へ行ったのを覚えてるか?」

 

もちろん覚えてるわ。

耳がやられたのよね…

 

「夕空は来年から幼稚園に通うことが出来る。通いたいか?」

 

え・・・ごめんなさい通いたくないです(拒絶)




 
夜空ちゃんと一緒にいたいからね仕方ないね。

日付は既に月曜日のもはや朝ですがひたすら書いていたムーンナイトの感覚ではまだ日曜日なので日曜日と考えていいと思います(よくない)

そして寝ます。おやすみなさい。
誤字脱字チェックや感想への返信は明日(今日)にさせていただきます…ご了承くださいませ(深々)

それでは、またぁ…


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サンとゴ だ〜いじょ〜ぶよ〜!ふむふむなるほど…きゃぁぁあっ!!

 
お気に入り登録が、100件…( ゚д゚) ファッ!?
驚きすぎて手の震えが止まりません。

一瞬真面目に目が飛び出たかと思いました…

本当に本当に、ありがとうございます!
 



予選会場より大きなホール。

 

本選会場より張り詰めた空気。

 

香澄夕空(ゆうあ)、3歳3ヶ月。

初めての全国大会にすごく・・・

 

興奮してるわ!!

 

ひとつ、ホールに響くピアノの音がいつもレッスンする時とは違った感じで好き。

 

ふたつ、さすが全国大会でお兄さんお姉さんのレベルが高くて聞いていて勉強になる。

 

みっつ、着てるドレスが好きすぎてテンションアップ。

 

興奮しない理由がないわよね?!

 

特にドレス!

パパ様がお誕生日にプレゼントしてくれたドレスはさらに魅力的になってるわ。

 

どういうことかと言うと、本選と全国大会に出るためにそれぞれ手を加えてもらったから!

 

本選では演奏するきらきら星変奏曲に合わせて絵美お姉さんがスカートに金色の星を入れてくれたの。

 

ここ最近の中で1番の自信作です!って言ってたわ。

たくさんの金糸の中から生地の青色と相性の良いものを選び抜いてくれたんですって。

 

よく見ると使われてる金糸が一色じゃなくて、星の輝きがより立体的になってる…(尊敬)

 

そして今日の全国大会のために一肌脱いでくれたのは祠堂(しどう)さん。

絵美お姉さんが入れてくれた星を邪魔しない位置に繊細な刺繍が入ったチュールをスカートに重ねてくれたわ。

 

祠堂さんはチュールを使ったお洋服のデザインが得意で、チュールの魔術師と呼ばれてるとか。

 

そんなカッコいい呼び名があるとは知らなかったわね(驚き)

 

そうして出来上がったこんなに素敵なドレスを着れて私は幸せだわ(確信)

 

全国大会用に美麗先生と選んだ曲はピアノソナタ・ハ長調K.545第1楽章!

 

…やっぱり名前、長いわよね(真顔)

 

ピアノを習い始めてから最初の方に弾けるようになった曲をもう1度ゼロから練習しなおしたの。

 

6月から始まったピアノコンクールもいよいよ今日で終わり。

 

悔いの残らないように、心を込めて全力で弾くわ!!

 

 

◆◇◆

 

 

すいーんすいーんクロールー

 

悔いを残さずやりきったピアノのコンクール全国大会。

 

結果はなんと、部門最高位の審査員賞!

表彰状と盾に本選優秀賞メダルもいただいたわ!

 

私が出た部門は金賞や銀賞がなくて、それにしたがって上の部門で賞をとったらもらえるトロフィーもなかったの。

 

盾も表彰状も嬉しいけどなんだかトロフィーって憧れがあるのよね。

 

いつかもらってみたいわぁ(ほわほわ)

 

「夕空ちゃん!そろそろあがってね!」

 

声をかけられて、プールからうんしょっと。

 

今日はパパ様がスイミングに連れてきてくれたの。

観覧席から手を振ってくれたわ。

 

さてさて夜空ちゃんは〜…

 

プールの中で浮き輪をつけた手をぴょこぴょこしてジャンプしてるのを発見。可愛い。

 

可愛い!(2回目)

 

 

◆◇◆

 

 

お着替え完了!パパ様、帰りましょー!

 

「夕空、ちゃんと髪の毛の水は拭いたのか?風邪をひくぞ?」

 

ぎくぅ

 

実はそんなに拭いてないけど、私今世では1度も風邪をひいたことがないの。

 

だからまぁ…

 

だ〜いじょ〜ぶよ〜!(呑気)

 

 

◆◇◆

 

 

がぜひぎまじだ(迫真)

 

うんそうよね風邪をひいてこなかったのはちゃんと予防もしてたからよね。

 

ちょっと調子にのってたわ(反省)

 

しかもこの風邪がもしママ様に移ったら……ひっ(恐怖)

 

早く治さなきゃ!!

 

あと風邪が治るまで夜空ちゃんと朝陽くんと触れ合えないの。

 

このままいくと夜空ちゃん成分と朝陽くん成分が枯渇するわ(焦り)

 

風邪にやられるよりそっちにノックアウトされる確率の方が高いわね。確実に。

 

さむ、あづゔ…

 

〔ユーア…〕

 

おでこをなでなでしてくれるメアリさんの手、ひんやりしてて気持ちいいわぁ…

 

ぐぅおぉだるぅ…

 

体重いぃ…

 

ふふふ。

これがいわゆる、ちょーだる(おも)ぉ☆(末期)

 

…いろんな意味でキツいわぁ(白目)

 

 

◆◇◆

 

 

〔口を開けて、ユーア〕

 

あーむっ

 

もぐもぐもぐもぐ…ごくん。

 

ふぅ(ため息)

 

割と熱が上がって辛くなってから2日。

 

ちょっとずつお粥が食べられるようになってきたわ。

 

そろそろ夜空ちゃん成分が枯渇してきてるのか夢を見ると絶対夜空ちゃんが出てくるようになったのよ(禁断症状)

 

早くむぎゅむぎゅしたい…(悲しみ)

 

〔少しは食べられるようになったわね。よかった〕

 

私のおでこに手を当てながらそう言ってくれたメアリさん。

 

本当ならパパ様が連休を取っているこの数日で観光に行く予定だったのにそれをキャンセルしてずっとそばにいてくれたの。

 

今日は前から楽しみにしてた場所にいくはずだったのも知ってるわ。

 

嬉しい気持ちと申し訳ない気持ちにサンドウィッチされて泣きそう(唐突)

 

うぅー(涙目)

 

〔私がそうしたくて取りやめたのよ。ユーアが気にする必要はないわ〕

 

うぅっ(感涙)

 

メアリさんに優しくよしよしされてたら眠くなってきたわ…

 

おやすみなさぁ・・待ってメアリさんさっき読心術使ってなかった?(真顔)

 

 

◆◇◆

 

 

数日後…!

 

完・全・復・活!!(ババーン)

 

香澄夕空、無事に全快しましたぁ!

 

そして次からは絶対髪の毛の水をちゃんと拭くことを誓うわ(決意)

 

夜空ちゃ〜ん!朝陽く〜ん!(喜び)

 

朝からむぎゅむぎゅ、幸せぇ…

 

『次です。昨日(さくじつ)、観光地にトラックがつっこみ計19名の死傷者が出た事故についてーー』

 

朝香お姉さんが真剣な顔つきで話しているニュース…アクセルとブレーキの踏み間違いが原因で起こったみたい。

 

こわいわね…ストップここってメアリさんが行く予定だった所?(映像確認)

 

思わずメアリさんの方を向いたらテレビの画面をじっとみて止まってたわ。

 

〔メアリ、ここは君が行く予定だった…〕

 

同じくニュースを見て画面を2度見したパパ様。

 

〔えぇそうね。行っていたらあの中にいたかもしれないわ〕

 

ちょっそんなこと言わないでメアリさん!(恐怖)

 

思わずメアリさんの元に駆け寄ってお膝や腕をペタペタ…

 

ここにいるわよね?ちゃんといるわよね??(パニック)

 

わわっ、抱っこ?

 

〔大丈夫よユーア。あなたのおかげで、私はここにいるわ〕

 

わ、私…

 

風邪をひいてよがっだわぁぁあ(号泣)

 

 

◆◇◆

 

 

大号泣してから約2週間。

 

ずぅっと安静にしていたママ様に外出許可が出たわ!

 

つまりお腹の中の赤ちゃんがもう生まれてもいいくらいに成長出来たってこと!

 

早く会いたいわぁ〜♪(ルンルン)

 

今日は久しぶりにみんなでお買い物!

パパ様が運転する車でお店まで行く時間さえもすごく楽しいわ!(テンションアップ)

 

〔カスミ、具合は平気?〕

 

〔えぇ、すごく楽しいわ。ほら、この子も喜んでるもの。ふふっ〕

 

「あーく、ぴーぶぅー」

 

「ぅーぶーう、!」

 

そして車内の美人度と可愛い濃度高すぎ問題(真顔)

 

 

◆◇◆

 

 

今日はママ様の病院診察について来たわ。初めてかしら?

 

いつもは夜空ちゃんや朝陽くんが一緒に行っていたの。

今日はメアリさんとお留守番をしてくれてるわ。

 

到着までもう少しかかるし・・(キラーン)

 

「まま、おなかなでなでしてもいい?」

 

「えぇ。優しくね」

 

もちろん!

 

さわさわ、なでなで…

 

ちょっと動いた!(喜び)

 

「ふふっ、お姉ちゃんのことが分かるのね」

 

可愛いぃ…!

 

「こんにちは、おねえちゃんよー」

 

もぞもぞしてるっ!

動いてるわ!かわいい!(姉バカ)

 

 

◆◇◆

 

 

なにやらママ様はノンストレステストを受けるとかなんとかで検査に行ったわ。

 

持ってきた本、全部読み終わっちゃった…どうしようかしら(思案)

 

むん?パパ様それなーに?

 

「ぱぱ、なにをもっているの?」

 

「ん?ママの診察券だ」

 

「みてもいい?」

 

わーい、ありがとうパパ様!

 

ふむふむなるほど…(熟読)

 

あ、読み終わっちゃったわ。

 

「あなた、ゆーちゃん」

 

ママ様ー!

 

「どうだった?」

 

「赤ちゃん、元気ですよ。元気な女の子です」

 

パパ様が聞いたらママ様と一緒に来てた看護師さんが教えてくれたわ。

 

元気なのね!(安心)

 

それに女の子?

ということは、妹!!(歓喜)

 

 

◆◇◆

 

 

「ぅ、だ!うぁ!」

 

つい2ヶ月くらい前にお座りが出来るようになった朝陽くんがハイハイをすっ飛ばして立ち上がった件について(驚愕)

 

ハイハイ…のような行動は一応してたのよ?

 

よつばいから余りあるエネルギーを使って飛ぶようにして前に進むアクロバットハイハイだけど。

 

というかあの動きはハイハイなのかしら?(疑問)

 

うーん…(思考)

 

可愛いからいっかぁ〜(思考放棄)

 

「あーくん、たっち!」

 

そう言いながら一緒に立ち上がる夜空ちゃん可愛いわぁ(ほわほわ)

 

立つのに限界が来たのか朝陽くんがペタンと座ったわ。

 

〔すごいわ朝陽、もう立てるようになったのね。メアリも見ていた?〕

 

〔えぇ、見たわよ〕

 

手をぱっと上げて抱っこをせがむ朝陽くん可愛くない?

 

「んめ、めぇい」

 

可愛いわよね待って?

 

朝陽くん今なんて??

 

「めぇい、め」

 

めあり?もしかしてメアリって言ってる?

 

「んー!」

 

思いっきり手を伸ばしてるし絶対そうよね。

 

すぅ…(吸いこみ)

 

きゃぁぁあっ!!(悲鳴)

 

可愛いぃぃいいいっ!!!(絶叫)

 

って、メアリさん深刻そうな顔してるわね。

 

〔カスミ〕

 

〔どうしたの?〕

 

大丈夫?

私みたいに心の中で絶叫しても問題ないのよ?

 

〔ヨシヒロには、言わない方がいいかしら〕

 

あっ(察し)




 
昨日に引き続き夜分投稿となりました。ユルシテ…

前書きにも書きましたが、たくさんのお気に入り登録、本当にありがとうございます。

夕空ちゃんの成長と共に加速していく姉バカっぷりはお楽しみ頂けているでしょうか?
そうだとしたらとても嬉しいです。

さて、早いもので28日まで残りわずかとなりました。

残りも突っ走ります!!

次回予告!
『(シリアスが)上から来るぞ!気をつけろぉ!』

お楽しみにぃ!


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サンとロク はじめまして、・・・え?

 
《警告》
ムーンナイト史上一のシリアスが文中に挟まれています。
出産や、命についての描写が苦手な方はご注意下さい。
 


ママ様に外出許可が出てから2週間。

日々お腹の中の妹ちゃんに話しかけたりピアノを弾いて歌ったりしてます、3歳4ヶ月夕空(ゆうあ)です。

 

予定日は来週だけど待ちきれなくてウズウズしてるわ!

 

早朝からお仕事に行くパパ様を見送って朝ごはんを食べて、ただいま勉強ちゅー…

 

メアリさんは朝陽くんを連れて近くのお店までお買い物。

だからお家にいるのはママ様と夜空ちゃんと私の3人よ。

 

えっと〜、コレはこうだから…(集中)

 

「まま、まぁま?」

 

最近ままとまぁまの割合が6:3.5くらいになってる夜空ちゃん可愛い(反射)

ちなみに残りの0.5割はまむ(Mom)。英語も話せるようになってきてる夜空ちゃん天才では?(姉バカ)

 

んー、ここはこっちで〜…(集中)

 

「まま、いたぃたい?」

 

シュバッ(高速顔上げ)

 

ママ様お腹に手を当ててどうしたの?!ちょっと苦しそうよ?!!

 

はっ赤ちゃん!(超速理解)

 

総員、緊急たいせーいッ!!!(1名)

 

 

◆◇◆

 

 

まずはママ様の携帯を借りてメアリさんの携帯番号を高速入力!よし!

 

「よぞら、メアリさんがでたらママがおなかいたいっていってね?」

 

頷いてくれたのを確認して次はお家の固定電話からタクシー会社に連絡!

番号は一昨年(おととし)のハロウィンにママ様が電話してたのを見てたから覚えてるわ。

 

早く出て早く出て(念)

 

繋がった!

 

「タクシーを1だいてはいできますか?ママのおなかのなかのあかちゃんがうまれそうなんです」

 

住所も伝えたんだけど、オペレーターさんめっちゃ焦ってるわね。

 

目的地の住所?よし覚えてるわ。

この間パパ様に診察券を見せてもらっておいてよかった(真顔)

 

タクシーの手配完了!

 

「めーりぃ?まぁまいたぃたいの」

 

メアリさんにも電話が繋がったみたいね。

 

次は病院に電話!

あっおはようございます香澄(かすみ)花純(かすみ)の娘の夕空ですママがお腹いたいのでタクシーで病院に行きますよろしくお願いします(長文詠唱)

 

よし!次!

荷物の確認ッ

 

パパ様がリストを用意してくれてたから照らし合わせるだけね。

 

母子手帳診察券保険証書類が入ったファイルお財布汗拭きシート歯磨きシートスキンケアセットミニポーチショーツフェイスタオルパジャマ充電器飲み物ストロー飴とおやつ、よし(高速確認)

 

あと必要なのは病院で用意してくれるって言ってたわ。

 

Next!戸締まり!

 

寝室、オッケー

トイレ1、オッケー

お風呂場、オッケー

書庫、オッケー

トイレ2、オッケー

ウォークインクローゼット、窓無し。

1階クリア。

 

2階への踊り場、オッケー

 

トイレ3、オッケー

メアリさんのお部屋、問題ありません。

残りのお部屋、オッケー

廊下の窓、オッケー。ダメだったとしても手が届かないから危なかったわ(真顔)

バルコニー、オッケー

 

階段を降りてリビング、オッケー

 

オールグリーン!!

 

この間のお出かけの時に買ってもらったリュックサックの中におもちゃとか絵本とか塗り絵とか2人のお気に入りタオルとかツメツメして…

 

あと入れたいのはパパ様が作ってくれてた私たちのおやつだけど、それは柵の向こう側のキッチンにあるの。

 

…やるしかないわね(決意)

 

リビングの椅子をズリズリして柵の前へ設置。

 

うんしょっと。

 

とうッ(跳躍)

 

すちゃッ(着地)

 

香澄夕空、キッチンへの侵入に成功しました。どやぁ

 

あっメアリさんと朝陽くんが帰ってきたわね(センサー)

 

タクシーが来るまで時間も無いし、おやつとついでに飲み物を確保!よし!

 

それじゃあリビングに・・うん?

 

向こうには椅子があって柵を越えられた(確認)

 

でもこっちには足台になるものが無い(認識)

 

出れないわぁ…(白目)

 

 

◆◇◆

 

 

キッチンからメアリさんに救出してもらってタクシーに乗車したわ。

 

赤ちゃんが生まれそうって伝えたからか女性ドライバーさんを派遣してくれたの。

 

そして病院へ向かう間にパパ様に連絡!

 

べ、別に忘れてた訳じゃないわよ?

ただ頭から抜けてただけなの(必死)

 

パパ様は今から向かうと言ってたんだけど、そんなにすぐには生まれないから今日の分の会議が終わってからでいいってママ様に言われてたわ。

 

病院に到着したら即入院。

案内された個室にはテレビやトイレ、テーブルにソファなどを完備…ホテルかな?(疑問)

 

もう出産も4人目だしお昼過ぎくらいには生まれるんじゃないかしら、とのことよ。

 

10月27日!

早くはじめましてマイシスターってしたいわ!

 

 

◆◇◆

 

 

「花純!」

 

そう言ってパパ様がお部屋に飛び込んで来たのは夕方の5時。

 

お昼過ぎには生まれると言われていたけど、まだ赤ちゃんは生まれていないわ。

 

泣いちゃった朝陽くんやそばに来た夜空ちゃんを何度か抱っこしていたママ様だけど、今はその余裕もなくなってきているみたい。

 

もう9時間近くも経ってるんだもの。疲れちゃうわよね…

 

私は長くて広いソファの上で夜空ちゃんや朝陽くんと遊んだりしてるの。

 

3時にはお家から持ってきたおやつを食べて2人はお昼寝。

よく寝る朝陽くんとは対照的に夜空ちゃんはすぐに起きちゃったから、持ってきていた絵本を一緒に読んでるわ。

 

ママ様がふーっと痛みを逃しているのを見ている夜空ちゃんが不安そう…

 

よしよぉーし。大丈夫よ〜

 

「ねぇよぞら、つぎはなにをよみたい?よぞらのすきなえほんはどれかしら〜?」

 

目をキラキラさせて絵本を選びはじめた夜空ちゃん。

 

本当にかわいいわ。

 

 

◆◇◆

 

 

時刻は夜8時。

まだ赤ちゃんは生まれていないわ。

 

立ったり動いたりひたすら痛みを逃しているママ様が時々辛そうに声を出しているのを見て胸が張り裂けそうな夕空です。

 

今も…

 

「……ん…」

 

〔大丈夫、大丈夫よ。ゆっくり息を吐いて〕

 

立った姿勢のまま、手をとりながらそばに寄り添うメアリさんの肩に頭を預けたママ様が深くゆっくり息を吐いて、また吸って、吐いて。

 

一瞬その呼吸が痛みで止まりかけてもメアリさんが腕や腰を優しくさすりながら(うなが)してまた再開。

 

パパ様はついさっき晩ごはんを買ってくるためにお部屋を出て行ったわ。すぐに戻るって言ってたわね。

 

少し落ち着いた瞬間を見計らってストローをさしたペットボトルとタオルを持ってトコトコ。

 

〔ママ〕

 

ベッドに腰かけたママ様に飲み物を渡したあとにタオルを優しく頬の汗にペトン。

 

〔ありがとう、ゆーちゃん〕

 

疲れた顔に優しい笑顔を浮かべてママ様は撫でてくれたわ。

 

〔うん〕

 

これくらいしか出来ないのが悲しいわね…

私がパパ様くらい大きかったらもっと支えられるのに…

 

ちょっと落ち込みながらウトウトしてる夜空ちゃんの隣へ戻った所でパパ様が帰ってきたわ。

 

「失礼いたします」

 

そして、そのうしろにいたのは…

 

「みれいせんせい?」

 

どうして美麗先生がここにいるの?

 

「夕空。夜空や朝陽も、今日は美麗先生のお家に預かってもらおうとお願いしたんだ」

 

・・・え?

 

「急にごめんなさい、美麗さん…」

 

「いいえ、わたくしに出来ることがあるのでしたら喜んで」

 

わけの分からないままお部屋の外で待っていた春雄さんと合流して歩き出したわ。

 

「分娩室の佐藤さん、分娩後出血量増加。Rh陰性のB型輸血を準備」

 

看護師さんたちがバタバタしていたから少し廊下の端に避けて…

 

佐藤さんって、お昼過ぎに病院に来ていた人じゃなかったかしら。もう生まれたのね。

 

夜の間に、赤ちゃんが生まれるといいな。

 

 

◆◇◆

 

 

次の日の朝。

雨が降る中、出来るだけ急いで病院へ来たわ。

 

お部屋の扉を開けて入ったんだけど、誰もいないの。

 

もしかしてもう生まれたの??

 

まだ眠そうな夜空ちゃんと朝陽くんを美麗先生と春雄さんがソファに寝かせてくれてるのを横目に入り口近くでウロウロ。

 

「──分娩室2。子宮収縮は徐々に間隔が短くなっていますが、母体の消耗も考慮し促進剤の投与を開始しました」

 

「帝王切開への移行は?」

 

ちょうど外の廊下の看護師さんと先生の会話が聞こえたわ。

 

ママ様も分娩室にいたりするのかしら?

 

「いえ。体に傷を残すのは避けたいとのことで自然分娩を選択されてます」

 

「なるほど、モデルさんだものね」

 

ッ!!!!

 

 

◆◇◆

 

 

春雄さんや美麗先生の焦ったような声を聞かなかったことにしながら全力で分娩室2へ走ったわ。

 

「ママ!!」

 

今出る力の限り開けた扉に体をねじり込ませるようにして入った分娩室。

 

看護師さんに、パパ様、メアリさん。

 

そして。

 

「ゆう、あ…」

 

昨日よりも更に疲労を顔に滲ませたママ様。

 

まだ、生まれてない。

 

台の近くに駆け寄ったらメアリさんが黙って抱き上げてくれた。

 

「ゆーちゃん、ごめん、ね」

 

どうして謝るの?

どうして、ママ様。

 

「愛してるわ、夕空(ゆうあ)…」

 

知ってるわ。

 

ママ様が私をたくさん愛してくれているのは知ってるの。

 

どうして今そんなことを言うの、ねぇ。

 

「ママ…」

 

思わず伸ばした手を握ってくれた、汗に濡れた冷たいママ様の手。

 

この世界に生まれたときから、無条件の愛と幸せをいつも与えてくれていた世界一優しい大好きな手。

 

「夜空と、朝陽を…よろしくね」

 

そんな風にお願いをされたら、私は断れないじゃない。

 

「うん、うんっ」

 

夜空と朝陽の所へ行かなきゃ。

 

ママ様の手を離して、メアリさんの腕から降りた。

 

振り向かない、振り向かない。

 

だって振り返ったら、泣いてしまう。

 

 

◆◇◆

 

 

あの子が振り向かず、走るようにして出ていった部屋の中。

 

握り込まれるように私の手に力が加わる。

 

「カスミ」

 

唯一無二の、親友の名前を呼ぶ。

 

メア、リ

 

大きく息を出し入れしていたカスミの口が動いた。

 

「子どもたちを、おねがい…」

 

か細い声。長い時間痛みに耐えながら泣き言も弱音も吐かなかったカスミが、震えていた。

 

「おねがい、メアリ…っ」

 

その口から、楽しそうに私を呼ぶ声が愛しい。

 

その笑顔が、その優しさが、私を救ってくれた。

 

〔ずっと、いくらでも聞いてあげる〕

 

自分の声の震えをコントロール出来ないなんていつ振りなのか。

 

ずっと、いくらでも。

この言葉に偽りなんてない。

 

何かを失うことには、慣れたつもりだった。

 

愛する両親を。

 

子どもを産む未来を。

 

そして、結ばれることを誓った恋人(最愛の人)を。

 

…でも、親友を、失いたくない。

 

〔だから生きなさい、カスミ。…お願いよ〕

 

強く強く手を握られた。

 

〔ヨシヒロ〕

 

〔あぁ〕

 

するりと手を解く。

それが貴女(あなた)の願いなら。

 

〔子どもたちと待ってるわ〕

 

 

◆◇◆

 

 

〔ユーア〕

 

部屋を出たところで、ユーアは立ち尽くしていた。

 

前に回り込んでから膝をついて小さな手に触れる。

 

「まま、だいじょうぶよね」

 

この子は生まれた頃から(さと)かった。異質で、異常なほど。

 

よく笑い愛に満ちた行動をとるユーアが取り乱すとき。

 

「しんじゃったりしない…やだ…」

 

大抵、死が関わっている。

 

病気、怪我、可能性。少しでもそこに死を想像する余地があったなら。

 

体を包むようにして抱くと力一杯に抱きしめ返してきた。

 

「もっと、いっしょにいたいのに…どうしてあんなこというの…いなくなっちゃいや…!」

 

世界に生まれ落ちたばかりの無垢を持ちながら、まるで()()()()()を知っているかのような歪な幼子。

 

それがユーア。愛しい子。

 

──〔ほらさわってメアリ!動いてるでしょう?分かる?〕

 

──〔どうかしら〕

 

──〔もぅ…ならこの辺りを押してみて〕

 

──〔嫌よ。何かあったら怖いもの〕

 

──〔いいから、ほら〕

 

──〔ちょっと……ぁ〕

 

──〔ね?押し返してくれるの。すごいでしょう?命があるのね〕

 

あの時。

小さな命が、大きな力をくれたから。

 

 

◆◇◆

 

 

分娩室から出た直後に動けなくなった私を、メアリさんが抱きしめてお部屋まで連れ帰ってくれたわ。

 

怖くて、辛くて、すがりつくようにして泣いて、ようやく落ち着いたわね。

 

お部屋に備え付けてあるお風呂でメアリさんがシャワーを軽く浴びて汗を流している間に美麗先生と春雄さんにごめんなさいをして。

 

時刻は12時。

 

突然、窓から急に光がさしてきたわ。

 

え、なにごと?

 

わぁ…!

 

「きれい…」

 

雨が降っていたのに、この病院を中心にして雲が晴れているの。

 

(まばゆ)い太陽の光が降り注いでいて、神秘的な美しさを放ってるわ。

 

「まるで祝福しているよう…」

 

しばらく無言で見ていたあとに美麗先生の言葉がお部屋に響いた瞬間、急いだ様子でお部屋に看護師さんが入ってきたわ。

 

まさか…!!

 

「おめでとうございます、12時00分、無事に生まれました」

 

生まれてきてくれたのね…!!!

 

「ただ…分娩に長い時間がかかったために出血が多く、輸血をする可能性が高いです。万が一のことがあるので、お子様たちを分娩室の前に連れてきていただけますか?」

 

…万が一?

 

それって。

 

〔ユーア、カスミは絶対に大丈夫よ〕

 

深呼吸、深呼吸よ香澄夕空。

 

大丈夫。

 

 

◆◇◆

 

 

さっき出た分娩室の前に来たわ。

 

夜空ちゃんと私は手を繋いで、朝陽くんは病院のベビーカーに乗ってメアリさんと一緒に静かに待機。

 

小さいけど、かすかに赤ちゃんの泣き声が聞こえるの!!

 

「よぞら、きこえる?あかちゃんのこえ」

 

ちゃんと生きてる。私たちの妹の声が聞こえるわ!

 

「輸血パックの在庫がない?」

 

「はい。昨日別の方に使った後、病院からの応援要請も重なって──」

 

だけどそれ以上に、不穏な会話が聞こえた。



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サンとナナ ハロー、マイシスター!!

 
前話はメガトンシリアスでお届けしましたが、今回はウルトラハッピーを目指して執筆しました。

夕空ちゃんの姉バカレコードを、どうぞお楽しみくださいっ!
 


足元がガラガラと崩れるような感覚を覚えた次の瞬間。

 

〔ユーア、アサヒを見ていて〕

 

唐突に言われた言葉に反射的に頷いたら看護師さん達のところへ行ったメアリさん。

 

「私の血を輸血に使ってください」

 

・・・ほぇ?

 

「申し出は大変ありがたいのですが、血液型が…」

 

「同じです。Rh-B、7年前に私は彼女から輸血を受けました」

 

あーるえいちまいなす…え、ママ様とメアリさんそんなに珍しい血液型だったの?(驚き)

 

7年前に輸血?(疑問)

 

「本当ですか?!ではこちらに。念のため感染症などの検査もさせていただきます」

 

慌ただしく行ってしまった看護師さんとメアリさん。

 

血液型とか7年前とか疑問は色々あるけど、とりあえず1つ。

 

…日本語、喋れたんだぁ(衝撃の事実)

 

 

◆◇◆

 

 

メアリさん達が行ってしまってから少し。体感的に10分くらいかしら。

 

「ねぇね?」

 

しばらくキョロキョロしてた夜空ちゃんに声をかけられたわ。

 

「どうしたの?」

 

「めーりぃ、ないない?」

 

うん、言いたい事は分かるわよ。

 

誰でもいいから子ども3人が放置されてることに気付いて?(真顔)

 

しかも3歳以下、常識的に考えて危ないわよ(真剣)

 

「いまはママのためにがんばってくれてるから、ここでまっておこうね。よぞら」

 

「うん」

 

夜空ちゃんが聞き分けのいい子でよかったわぁ(しみじみ)

 

むむ、朝陽くんが起きたわね。

 

「あさひ、おはようございます。よくねむれた〜?」

 

「た〜?」

 

笑顔でリピートアフター夕空(ゆうあ)する夜空ちゃんの今の動きもんのすごく可愛かったのだけど(衝撃)

 

見た?ねぇ見た?(迫真)

 

「たぁ♪」

 

朝陽くんからも可愛い笑顔でバッチリいただきました。ありがとうございますお姉ちゃんは幸せぇ(ほわほわ)

 

むん?

 

「やはり、こちらに…はぁ」

 

美麗先生?!

 

確かに誰でもいいから気付いてほしいとは思ったけど、体の弱い美麗先生が若干息を切らせて来てくれるのは予想外だったわ…

 

あ、春雄さんも来てくれたみたい。

スッとさりげなく美麗先生を支えるのカッコいいわね(確信)

 

「みれいせんせい、だいじょうぶですか…?」

 

胸に手を置いて息を整えている美麗先生に質問。

夜空ちゃんも私の後ろに隠れながら心配そうにしてるわ。

 

「えぇ、わたくしの方が心配されてしまいましたわね」

 

「僕も驚いたよ…まさか病院で駆け出すとは・・」

 

ごめんなさい、さっきこの辺りを全力で駆け抜けました…(猛省)

 

「も、申し訳ございません…」

 

頬にかなり赤みがさした美麗先生、中々レアじゃないかしら?

 

 

◆◇◆

 

 

昨日美麗先生のお家でお世話になったナニーさんがお昼ごはんを届けてくれて、いったんお部屋に帰って早速食べたわ。

 

イギリスでは国家資格の職業として発展しているナニーは、簡単に言ってしまえばベビーシッターの上位互換…らしいの。

 

すっごく美味しかったぁ(ほわほわ)

 

でもやっぱりママ様やパパ様、メアリさんが作ってくれるごはんが1番好き!

 

春雄さんから弾丸海外旅行に行った時の思い出話をしてもらったり、夜空ちゃんが美麗先生のお膝の上にちょこんと乗って折り紙の作品を見せてもらったり…

 

美麗先生がその場で折って見せてくれる折り紙、クオリティーが高すぎてそれだけで芸術作品になってたわ(震え)

 

特にお花を折り紙で折るのが好きらしくて、カタバミや花菖蒲(はなしょうぶ)や黄色い菊、それにピンク色の薔薇をどんどん作って見せてくれたの。

 

作った折り紙のお花でブーケを完成させた頃、扉が開かれて…

 

「ぱぱぁ!」

 

夜空ちゃんが嬉しそうに言った通り、ママ様のそばにずっといたパパ様が戻ってきたわ!

 

「香澄!」

 

春雄さんが立ち上がって迎えてくれたのを見て1度頷いたパパ様。

 

「メアリが提供してくれた血とセンターから届いたもので、花純への輸血が始まったところだ。容態は安定している」

 

「そうでしたか…!」

 

よかっ…たあぁぁ…(脱力)

 

ホッとしたように喜びの表情を浮かべた美麗先生に続いて脱力ぅ…

 

はっ、赤ちゃんは!?

 

「生まれた子は少し元気がなくてな」

 

え…?大丈夫なの?

 

「だが長時間の出産で生まれてきた子にしてはかなり元気だそうだ。すぐに良くなる」

 

ふぅわぁあ…よかった、よかったわぁ…(感涙)

 

それと、もう1つ

 

「パパ、メアリさんは?」

 

まだ戻ってきてないもの。心配だわ。

 

「今は休んでるそうだ。ママのことを伝えに行こうか」

 

行く!(即答)

 

早速レッツg

 

「香澄、君も昨日からの長丁場だっただろう。少し休んでも誰も文句は言わない」

 

休憩ッ!

 

そうよね、パパ様もずっとママ様のそばについていたし休んでもらわないと。

 

春雄さんが言ってくれてよかったわ(感謝)

 

 

◆◇◆

 

 

シャワーを浴びて30分くらい休んだパパ様。

陣痛がまだ弱かった時にメアリさんと交代で仮眠を取っていたからそこまで休まなくていいんですって。

 

「夕空、メアリの所へ行くか?」

 

パパ様が大丈夫なら行きたいわぁ〜

 

夜空ちゃんと朝陽くんを美麗先生と春雄さんに任せて、看護師さんに教えてもらったお部屋までテクテクテクテク。

 

ここね!

 

そぉーっと扉を開けてぇー…

 

お邪魔してまーす…(小声)

 

縦長の小部屋の中には横になれる細長いベッドに椅子と机が1つずつ。

 

メアリさんはベッドに横になって寝ているみたい。

 

抜き足、さし足、メアリさん歩き…

 

じぃー。

寝顔も綺麗だわぁ〜(ほわほわ)

 

目が合った(石化)

 

・・・目が、合ってるわ。

 

私がちょっと瞬きした間にふわっと目を開けて微笑んでたの。

 

お部屋に入ってきた時から実は気付かれてた可能性が出てきたわね(遠い目)

 

…いつもより調子がよくなさそう。

 

〔メアリさん、だいじょうぶ?〕

 

看護師さんから聞いた話だと、ママ様にかなりの量の血をあげたみたい。

 

〔カスミは?〕

 

横になったままいつもよりゆっくりと話したメアリさん。

 

まず、大丈夫かどうか答えてくれるととっても嬉しいのだけど(迫真)

 

〔輸血を受けて快方へ向かっている。君のおかげだ、メアリ〕

 

それを聞いたメアリさんは深くて長い息を吐いたわ。

 

〔…あぁ、よかった〕

 

心の底から安堵(あんど)したような表情。

 

その横顔を見ていたら扉が静かにノックされて、チラリと顔を覗かせたのは看護師さん。

 

「香澄さん、書類の件でお話が」

 

パパ様がメアリさんを見て、それに対して微笑んで頷いたメアリさん。

 

私はここに残るわねパパ様!いってらっしゃい!(満面の笑み)

 

部屋を出るパパ様に手を振ってから改めてメアリさんに向き直ってと。

 

じいぃー・・・

 

〔ユーア?〕

 

〔メアリさん、ママを助けてくれてありがとう〕

 

私がそう言ったら今度はさっきとはまた違う少し放心したような表情になったわ。

 

今のメアリさんは、なんというか…

 

いつもより感情と表情筋が直結してる気がする(発見)

 

仰向けの状態からゆるーり持ち上げられた腕が反対側の腕に届く前にぃ、潜り込む!(超速)

 

成功!どやぁ

 

んふふ〜(満足)

 

〔あら、捕まえたわ〕

 

さりげなく壁際に寄った上で私を抱き寄せてベッドから落ちないようにしてくれたメアリさんをむぎゅぅ〜

 

〔メアリさんにつかまっちゃったぁ〕

 

大好きな人を失うこと、失いそうになること…すごく怖かったと思うの。

 

私が分娩室に突撃して抱き上げてくれた時もずっとママ様を見つめていたし、詳しくは分からないけど7年前にママ様から血をもらってる…

 

親友って言葉じゃ足りないくらいの深い絆で結ばれてるわよね。

 

だから、むぎゅぅ〜

大丈夫。ママ様は生きてるわ。

 

〔そう…そうね…〕

 

メアリさんがちょっと丸く縮めた体のへこんだ部分で同じ体勢をしてすっぽりおさまる…落ち着くわ…

 

鳩尾に頭をすりすりとしてるから表情は分からないけど、メアリさんもやっと涙が出たみたい。

 

でも幸せそうに笑ってもいる雰囲気だし、心ぽかぽかぁ(嬉しい)

 

 

◆◇◆

 

 

ママ様は容態が落ち着くまで分娩室にいないといけないんですって。

 

また今度と微笑む美麗先生と春雄さんにお礼を言って…

 

病院に泊まるメアリさんを除いて、1度お家に帰ったわ。

 

ママ様の産後入院に必要な物を明日は持っていくの!

 

ごはんを食べてお風呂に入って…

 

お風呂には4人で入ったんだけど、わちゃわちゃして私は楽しかったわ!

 

朝陽くんがすごーくお湯をバチャバチャして、それに影響されて夜空ちゃんも珍しくおおはしゃぎ。

そしてそれに私も便乗したわ(達成感)

 

…まぁパパ様はちょっと疲れてたわね(目逸らし)

 

髪の毛を乾かしてもらって…あ、そうだわ!

 

「パパ」

 

お風呂ではしゃいだせいか既にだいぶ夢の中な夜空ちゃんと朝陽くんを寝かせたパパ様に質問。聞きたいことがあったのよね。

 

「どうした?」

 

「あかちゃんのなまえはもうきまっているの?」

 

夜空ちゃんも朝陽くんも家に帰る前に会えていたから、初パターンなのよね。

 

「あぁ、明日会った時に発表しようと思ってな」

 

そうなのね!

 

「花純やメアリはもう知ってるが…」

 

え、そうなの?!

 

 

◆◇◆

 

 

ハロー、マイシスター!!

 

お姉ちゃんがやってきたわよぉ!!(テンションマックス)

 

もう夜のうちにママ様も妹ちゃんもお部屋に戻ってきてるらしいの。

 

うずうず、ワクワク…

 

〔入っていいわよ〕

 

メアリさんにオッケーをもらってお部屋の中へ。

 

「夕空、夜空、朝陽」

 

嬉しそうに名前を呼んでくれるママ様の腕の中に…

 

ほわぁあぁあぁいるぅ…!(感動)

 

かわいい、すごく可愛いの!

 

3人ともベッドに乗せてもらってママ様の腕の中にいる小さな妹を囲んだわ。

 

「名前は、真昼(まひる)

 

ママ様が愛おしそうに呼んだ名前。

 

「まる?」

 

夜空ちゃんがじいっと見つめながら繰り返した名前。

 

「まぁー!」

 

嬉しそうに朝陽くんが言った名前。

 

「昨日、急に日がさしたのを覚えてるか?」

 

もちろん覚えてるわ。すごく神秘的だったもの。

 

「真昼は丁度その時に生まれたんだ」

 

…そうだったのね。

 

 

「あの眩い光のような子になってほしくてな」

 

 

真昼…!私の、妹。

 

 

「まひる…」

 

 

10月28日、あなたが生まれた日。

 

 

「はじめまして」

 

 

絶対に忘れないわ。

 

 

「おねえちゃんよ」

 

 

生まれて来てくれて、ありがとう。




 
真昼ちゃん、ようやく会えました!

ここに来るまで短かったようで、長かったですね(しみじみ)
なお、原作突入はまだ先となる予定です。もう少しお付き合いをよろしくお願いします。

アイカツとは、と考えはじめてはいけないことに気が付きました。
姉バカしてばかりでアイドル要素が無かったなんて、気がつかなかったよ(衝撃)

それはさておき!

真昼ちゃんが生まれた香澄家はさらに賑やかになりますね。

夕空ちゃんの成長と一緒にこれからもこの物語を楽しんでいただけたら、本当に嬉しいです!!

それでは、また!

※次の更新はもう1つの物語を少し進めてからになる予定です。


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サンとハチ この子は、天使ね!!!!はぁあぁ可愛いぃいい!!ダブルでお祝いよ!

 
皆さまおはようございます!
今日は12月2日、朝陽くんのお誕生日となっております。

ということで投稿です!(朝テンション)
 


感動の対面から数日、ママ様とベリーカワイイシスター真昼ちゃんがお家に帰ってくるのが待ちきれない香澄夕空(ゆうあ)です。

 

お迎えに行くのは今日の午後なんだけど、朝から時間の進みがすっごく遅いのよね。

 

何度時計を見ても1分ずつしか進んでないわ(不満)

 

今は私がお勉強してる机からちょっと離れた所で夜空ちゃんがテレビを見てて、朝陽くんは午前のお昼寝中。

 

お昼ごはんを食べたらちょっとピアノを弾こうかしら〜

 

「はなーとーまっしょ、んしゃっとぉましょ♪」

 

ぐっ(クリティカル)

 

テレビから流れてる曲を一緒に歌いながらリズムに乗ってる夜空ちゃんを横目に私はドリルに集中!集中!!

 

・・ちらぁ

 

夜空ちゃん可愛いぃ…(敗北)

 

ナイステレビ。

ナイスよみんなのための歌。

 

歌詞はともかく音を正確に歌えてる夜空ちゃんすごくない?

 

歌も歌えるしリズムに乗るのも上手だし可愛いしこの子天才かもしれないわ(真顔)

 

結局最後まで夜空ちゃんを見ちゃったけど、曲も終わったしそろそろドリルに戻りましょう。そうしましょう。

 

今やってるのは1(ケタ)のかけ算!

 

1の段なんて数字を書いていくだけだしスラスラ解けるわ!

 

次は7の段?

ふっ、かかってきなさい(余裕)

 

いくわよっ!

 

7×1=7!

 

7×2=14!

 

7×3=21!

 

7×4=28!

 

7×5=35!

 

7×6=4()8()

 

7×7=49!

 

7×8=56!

 

7×9=63!

 

どやぁ

 

 

◆◇◆

 

 

解き終わったかけ算ドリルをメアリさんが見てくれたんだけど、1問だけ間違ってたわ。

 

7×6は42・・・

7×6って8×6と答えが混ざっちゃうのよねぇ…(遠い目)

 

むー、でも全ページ通して1問間違いは悔しいわ。

 

見直しは大事(戒め)

次やるドリルは全問正解する!!

 

 

◆◇◆

 

 

お昼ごはんを食べて、ピアノを弾いて、お外に出る準備をして、今!

 

げっんかんで!!くつをは〜いてっ!!!

 

〔よし、ママと真昼を迎えに行くぞ〕

 

「ねぇね、んー!」

 

あ、夜空ちゃんおてて繋ぐ?

 

伸ばされた可愛い手をしっかり握ってぇ〜

 

〔くるまにのろうね、よぞら〕

 

夜空ちゃんと手を繋いで車までトコトコトコ。

 

すぅー(吸い込み)

 

ワクワクが止まんないわー!!(大声)

 

 

◆◇◆

 

 

車の運転は今日もパパ様!

2列目に朝陽くんとメアリさんが座って、3列目に私と夜空ちゃんが座ってるわ。

 

生まれた頃より大きくなった朝陽くんは最近チャイルドシートを前向きに出来るようになったんだけど、そうするとすごい不機嫌になるから後ろ向きのままなのよね。

 

なんでかしら?(疑問)

 

私的には朝陽くんのお顔も見れるしこのままで全然構わないけど!

 

隣を見ればご機嫌な夜空ちゃん、前を見ればニッコニコな朝陽くん。

 

ここベストポジションね(確信)

 

〔ねぇよぞら、きょうはだれをおむかえにいくひでしょう〜?〕

 

「まぁま、まーちゃ♪!」

 

足をピコンってしながら言う夜空ちゃん可愛い。

 

〔そう!せいかい♪〕

 

もうすぐかしら?体感的にもうすぐよね。早く会いたいわ!!

 

 

◆◇◆

 

 

扉を開けてくれたメアリさんにお礼を言って夜空と突入!ママ様ー!

 

〔あら、みんなで来てくれたのね〕

 

それはもちろん!!

 

「まま、よー♪」

 

あっ夜空ちゃんベッドに上がる前に靴を脱がないとね(シュパッ)

 

夜空ちゃんは靴を脱がせたことに気付いてないけど、もしかしてこれがメアリさん式靴脱がせなのかしら?

 

ふっ、マスターしてしまったかもしれないわね。どやぁ

 

〔来てくれてありがとう、夜空〕

 

さてさて、私も靴を脱い・・でる、だと…?!(衝撃)

 

〔ヨゾラの靴はユーアが脱がせてくれたのね。よかったわ〕

 

微笑むメアリさんの手には私の履いてた靴。

 

私の履いてた靴(2回目)

 

マスターには程遠いわ(白目)

 

と、とりあえず気を取り直してぇ〜

 

とうっ(気合)

ベッドに上がってっと。

 

〔ママ、ぐあいはだいじょうぶ??〕

 

むぎゅうってしながら質問!

 

〔えぇ。すっごく元気よ、ありがとう夕空〕

 

えへへぇ、もっと撫でて〜

 

〔朝陽は?〕

 

〔この通り夢の中だ。もう少ししたら起こすか〕

 

車で移動中に寝ちゃった朝陽くんはパパ様が抱っこして連れて来てくれたわ。

 

ベッドの上のママ様にパパ様から手渡された朝陽くんのほっぺをプニプニプニプニ…

 

もちもち天国(発見)

 

〔夕空も夜空も、いい子にしてたかしら?〕

 

〔うん!〕

 

大丈夫!

お家にいる時は夜空ちゃんや朝陽くんを愛でたり一緒に遊んだりしてたから平和だったわ!

 

折り紙にハマって夜更かしなんて全然してないから!(嘘)

 

〔2人とも変わらずだったわよ〕

 

そうそう、変わらず過ごして

 

「まぁま、ん!」

 

ちょっと待って夜空ちゃんその折り紙で作ったお花どこから出したのかなぁ??

 

それ私が朝あげたやつよね?もしかしてお家から持ってきたの?

 

〔まぁ、可愛いわね♪〕

 

「ねぇねの」

 

〔ねぇねが作ってくれたの?〕

 

「う!」

 

まぁでも私が夜更かししちゃったのはママ様にバレなさそうだし大丈夫かしら。よし(慢心)

 

〔面白いのね、オリガミ。ユーアが昨日教えてくれたわ〕

 

そうそう、美麗先生から教わったお花をメアリさんと一緒に・・・

 

「ゆーちゃん、夜更かししてない?」

 

夜作った(白目)

 

「おりがみしてたら、ちょっとだけ」

 

微笑んでるメアリさんが確信犯なのかママ様がこういうことに関して鋭いのか。多分どっちもね(確信)

 

〔夜はちゃんと寝ないとダメよ?〕

 

〔ごめんなさい…〕

 

あううぅ…

 

「まーちゃ!」

 

はっ、真昼ちゃん!

 

ちょうどママ様のベッドの上にいると見えるわ。かわいい妹が!!

 

朝陽くんの髪色に似た明るいミルキーブラウンの、夜空ちゃんより少し癖毛なつやぁっとした髪。

 

顔立ちは朝陽くんよりも夜空ちゃんが生まれた頃に似てるかしら?

将来絶対美人な子になるわ(確信)

 

それともう1つ・・あっ!

 

〔おや、プリンセスがお目覚めだ〕

 

夜空ちゃんが名前を呼んだからか真昼ちゃんが起きたみたい。

 

お目々がふわぁっと開いたわ。

はっきりとしたマゼンダからサーモンピンク、クリームイエロー。

真昼ちゃんは瞳がとっっても綺麗なの。

瞳孔の周りが金色なのはママ様と一緒ね。

 

「まひる〜」

 

眩しそうに瞬きをしてる真昼ちゃんにベッドの上から手を振ってみたわ。

 

はっ!ねぇ見て!

 

お口がふにゃふにゃなってる!

 

眠いのかしら?

むにゃむにゃしてる!

 

ふにゃむにゃしてる!!!

 

あのね、真昼と初めてあった時から思ってたことがあるんだけど。

 

この子は、天使ね!!!!

 

 

◆◇◆

 

 

ママ様と真昼ちゃんが帰ってきてから、さらにお家が賑やかになったわ!

 

この間は朝陽くんが泣き出しちゃってからその声にびっくりした真昼ちゃんも泣いちゃって、そしてなぜかずぅっと私をガシっとその場に留める夜空ちゃんという構図が出来上がりました。まる。

 

中々カオスな空間だったわ(しみじみ)

 

そして最近、朝陽くんが伝い歩きをするようになったのよ。

 

相変わらずハイハイの気配が薄くてびっくりだけど可愛いからよし。

 

ところ構わずあんよをする朝陽くんが頭をぶつけて怪我をしないか心配された結果・・・

 

家中にコーナークッションが配置されましたぁ!

 

椅子の脚もテーブルの脚も棚も、角という角に全部クッション材が貼られてるわ。

 

「だっ、だっ」

 

「んふー♪」

 

ここで状況報告ゥッ!

別のドリルを取りに行こうと歩き出した私の後ろに1歩1歩あんよを頑張る朝陽くんとご機嫌な夜空ちゃんがついてきてます。可愛いです。

 

…親ガモさんかな?(疑問)

 

 

◆◇◆

 

 

11月ももうすぐ終わり。

 

「可愛いねー!そのまま!」

 

パシャアッ

 

「うんうん!ステキ!」

 

パシャアッ

 

今日はお仕事じゃない写真撮影に来てるわ。

 

赤いお着物を着て、可愛い被布(ひふ)も羽織って、仕上げに和傘!

 

七五三のお祝いフォトよー!フゥーーー!!(テンション高め)

 

実はキッズモデルのお仕事で最近七五三の撮影ばかりしてたからもう着物写真はたくさんあるんだけど…

 

今日は七五三の家族写真も撮りに来てるの!

 

それに加えて!!

 

「はーい、夜空ちゃんも1人写真撮り終わりましたー!」

 

ひゅっ(思考停止)

 

「ん!ねぇねー♪」

 

ぅあっ(復帰)

 

はぁあぁ可愛いぃいい!!

 

私と似た格好をした夜空ちゃんが可愛い!

着物が似合っててメイクアップされた笑顔が可愛い…!

 

被布がこんなに似合う子いる?!

手に握ってる巾着も全部可愛い!

 

ちょっ、クールダウン…クールダウンよ夕空(ゆうあ)

 

そう、今日はなんと夜空ちゃんも一緒に七五三撮影をしてるの。

 

私が満年齢、夜空ちゃんは数え年でそれぞれ3歳。

ダブルでお祝いよ!

 

「ねぇね、ねーね!」

 

着なれない着物でも一生懸命テコテコ歩いてくる夜空ちゃんが可愛すぎて辛い(切実)

 

天使なの?(疑問)

天使なのね?(確認)

 

着物や薄くしてもらったメイクが崩れないように優しく受け止める!

 

「よぞら、とってもかわいい!きものもすてきね。おしゃしんとってもらったの?」

 

「んー、ねぇね、かあいい♪」

 

天使(確信)

 

 

◆◇◆

 

 

夜空ちゃんの可愛さに時々ノックアウトされかけながらもちゃんと撮ってもらったわ。

 

パパ様とママ様も含めて4人での撮影も終了!

ママ様は淡いベージュの着物が美しくて、パパ様はビシッとしたスーツがカッコいい!

 

特にママ様、産後1ヶ月とは思えないプロポーション…(驚き)

スタッフさん方もびっくりしてたしやっぱりすごいのね。

 

〔メアリさん、いっしょにとらないの?〕

 

大人しく眠ってる朝陽くんや真昼ちゃんを見ながら撮影も見ていたメアリさんに聞いてみたわ。

 

〔撮る予定はないわね〕

 

えぇー…

 

〔かぞくしゃしんなのに?〕

 

めっちゃびっくりしたような空気が流れたけどメアリさんどうしたのかしら?

 

だってずっと一緒に暮らしてたくさんお世話もしてもらって大好きで、私はメアリさんも家族だと思ってるわ。

 

〔ユーア、嬉しいけど私は普段着のままよ?〕

 

ちょっとおどけたように言うメアリさん。

 

私は全然それでもかまわ・・

 

〔いや実はな、メアリの着物も手配しているんだ〕

 

マジで?!!(超速反応)

 

 

◆◇◆

 

 

気合を入れたスタッフさん達の手によってドレスアップしたメアリさん、本っ当に綺麗だったわ!!

 

パパ様ナイスゥって思ったわね。

 

アルバムが出来るのには少し時間がかかるみたいなんだけど、見るのが楽しみ!!




 
この小説のUAがなんと10000を突破しました…!
夢のようです、ありがとうございます!!

夜空ちゃんが歌っているのは陽気にハサミ砥ぐあの歌です。何かの機会で初めて聞いた時は驚いた思い出…

あっという間に2020年も残り1ヶ月を切りましたが、皆さまいかがお過ごしですか?

ムーンナイトはもう1つの小説を1年に7話しか投稿していないということに気付いてしまいました(遠い目)
なので年内はそちらに集中しようかと思います。

最近急に寒くなってきたので風邪などにお気をつけください!

それでは、またぁ!



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サンとキュウ しまいしまいするわよー!がたんごとんがたんごとんがごんがとんがごんが・・冷たいわぁーー!!

みなさまこんばんは。
2021年も残り7ヶ月となりました、こちらの小説ではあけましておめでとうございますムーンナイトです(特大遅刻)

今日は5月13日、香澄夜空生誕祭2021、遅ればせながら参戦します!

ということで投稿です!(夜テンション)
 


11月も今日で終わり。

七五三のお祝いフォトを撮った時の美男美女濃度が高すぎて浄化されそうでした夕空(ゆうあ)です。

 

特にメアリさん!

パパ様が用意してくれてた桜色の上品な着物を着たメアリさんがすっごく美しかったの!(興奮)

 

そうそう、ベージュの着物を着たママ様と2人で写真も撮ってもらってたわ。

普段とは違う和服にドレスアップしたママ様とメアリさんの2人が並ぶと、もうなんというか…

 

神々しさを感じた(真顔)

 

溢れ出る華やかさって言うのかしら、とにかくすごかったの(語彙力)

 

それで、今は何をしてるのかというと・・

 

広げてー

半分に折ってー

はしっこをそろえてー

半分にしたら、90度回転させて半分!

 

「パパ、こう?」

 

見てみてパパ様!

 

「そうだ。すごいな夕空、もうパパより上手くたためてるんじゃないか?」

 

えへへぇ、もっと褒めて〜(ほわほわ)

 

朝早くに起きたらパパ様が洗濯物をたたんでて、私もやってみたのよね。

 

まずは簡単なタオルのたたみ方を教えてもらったわ。

そして速攻でマスターしました(キリッ)

 

「それじゃあタオルはゆーに任せようか、出来るか?」

 

「うん!」

 

お任せあれ!

美しくたたんでみせるわ!(気合い)

 

あ、そうだ(唐突)

 

「ママは…」

 

リビングから繋がるお部屋の扉をチラァ

 

「まだ寝てるぞ。夜も真昼のお世話で起きていたんだ、今は寝かせてあげよう」

 

最近ちょっとお疲れな様子のママ様、今は寝れてるみたいでよかったわ。

 

パパ様やメアリさんも一緒にやっているとはいえ、4人の子育てに家事に…

 

私に出来ることが増えたら、ママ様やパパ様やメアリさんの助けになるかしら?

 

ふふふ、最近は手の届く場所もちょっと増えてきたし、これはやるしかないわね。

 

レッツ・お手伝い!(キラーン)

 

 

◆◇◆

 

 

一心不乱にたたんでいたらいつの間にかタオルの小山が出来上がってたわ。

 

んー…」

 

そしてその間に夜空ちゃんも起きてきたみたい。眠そうな表情が可愛いわね。

 

それよりこのタオル、パパ様だったら全部軽々運べちゃうけど私には難しいわ。

 

むーん(思考)

 

私が一気に運べるのは多くて3枚が限界…たくさん往復するのはちょっと面倒よねぇ。

何か運べるもの、運べるもの…

 

あ、手押し車が使えそう!

使いましょう、そうしましょう(即決)

 

よいしょー

 

うん、これならたくさん入りそうね。

 

タオルつめつめ。もすこしつめつめ。

 

全部入ったし、完璧ね!どやぁ

 

〔のうぅ〕

 

What?!

 

 

◆◇◆

 

 

寝ぼけながらほわほわした夜空ちゃんがまさかの乱入、びっくりしたわ(驚き)

 

流石にタオルの上に乗られたら困るから、まずは夜空の分のスペースを開けてっと。それからここをこうしてこれをああして…

 

よし!

 

〔よぞら、ちゃんとタオルはもった?〕

 

うん(uh-huh)

 

じゃーん!

手押し車にタオルとタオルを持った夜空ちゃんを乗せてみたわ!

 

タオルを抱えるみたいに座ってる夜空ちゃんの頭をなでなで。

 

うーん可愛い(確信)

 

それじゃあいつも通り後ろにまわってっと。

 

〔タオルをはこびまーす、しっかりつかまってー〕

 

〔ごーぅ♪〕

 

あっ可愛い(反射)

 

リビングを出て、廊下を曲がって、到着!

この引き出しにタオルを入れるのよね。

 

〔よぞら、タオルはここにしまうからいっしょにやろうね〕

 

〔うん〕

 

しまいしまいするわよー!

 

 

◆◇◆

 

 

〔ユーア、ヨゾラもアサヒも、もうすぐ朝食よ〕

 

あ、はーい!

朝ごはんの準備をしてくれてるメアリさんから声をかけられたということは、お片付けしないといけないわね。

 

ごはんの前に出したおもちゃはごはんまでに軽くお片付け、香澄家のルールよ!

 

「ねぇね」

 

夜空ちゃんも最近はお片付けに慣れてきたのか使ってたおもちゃをすぐ持ってきてくれるの。

 

〔ありがとう、おもちゃはぼっくすにいれてね〕

 

素直に持っていってまた他のおもちゃを入れに行く夜空ちゃんかわ…おっと朝陽くんが穴開きゴムボールを手にしたわね(警戒)

 

絶対投げるわ(確信)

 

投げたわ(認識)

 

ほいキャッチィ!(高速)

嬉しそうにきゃっきゃ笑ってる朝陽くんをよしよししながらこのまま素早くお片付けします。

 

え、どうして素早く片付けるのか?

 

返すとまた投げちゃうのよ(白目)

 

 

◆◇◆

 

 

今日の朝ごはんは和食だったわ!

鮭ごはんにお味噌汁、あと野菜サラダ…美味しかったです(じゅるう)

 

ごちそうさまをしたあとは食器のお片付け。

夜空ちゃんのプレートも重ねて、パパ様ー!

 

〔お、ありがとうな〕

 

キッチンには柵があって入れないからその前でぴょこぴょこアピールしてたらパパ様が向こうから受け取ってくれたわ。

 

ふっふっふ〜ん♪

あとはコップを持って、パパ様ー!

 

パパ様ー!(アピール)

 

パパ様気付かないわね。

声をかけ…むん?(気付き)

 

私、キラキラしてるキッチンがすごーく好きて、お料理とかも憧れてるのよね。

 

・・今なら、入れるのでは?(閃き)

 

周りを確認!

パパ様、キッチン!こっちに気付く様子無し!

ママ様、真昼ちゃんのお世話!

メアリさん、朝陽くんを抱っこしてママ様のそば!夜空ちゃんもそっちに確認!

 

よし、オールグリーン。

椅子をずりずりっと動かして、のぼって、コップも忘れずに持って〜

 

とうッ!(跳躍)

 

すちゃッ(着地)

 

香澄夕空(ゆうあ)、キッチンへの潜入に成功しまし

 

「すごいなぁ。ゆー」

 

ピッ(恐怖)

 

すぐ前にニッコリエガオのパパ様。

 

すぐ前に、腰を落として、目線が同じ高さになってるパパ様がいます(震え声)

 

「言いたいことが、分かるか?」

 

はわわわわっ(パニック)

 

飛んだのは危ないし怪我をしてたかもしれないしでもお料理憧れるしキッチン入ってみたかったけどいけないことをしたのは分かってる(高速思考)

 

えっと、えっと…

 

「夕空」

 

ひょあぅあっ(思考停止)

 

「わたしもおりょうり、してみたい」

 

・・ぬあ!(覚醒)

わ、私は今なにを?!

 

ちょっと待ってまずはごめんなさいよね?!(焦り)

 

あっパパ様もポカンとしてる!それはそうよね!

 

「っふ」

 

え何かしら今の空気音。

もしかしてパパ様笑った…?

 

「ふ、はっはっはっ!」

 

えぇ(戸惑い)

 

パパ様、すっごい笑ってるわ。

 

あ、ひとしきり笑って落ち着いたみたい。

 

〔そうか、夕空は料理にも興味があるのか〕

 

イエス!(即答)

 

〔なら、近いうちに道具を揃えないとな〕

 

ほぇ?

 

道具って…

 

〔おりょうりできるの?〕

 

私、以前(前世)では料理した記憶がほとんどないのよね。

あんまり覚えてないけどそれって入院してたせいじゃないかしら。

 

〔あぁ。まずは今度、道具が無くても作れる簡単なものを一緒に作ろう〕

 

〔うん!〕

 

一緒にお料理、楽しみ!

 

わーい!!(テンションアップ)

 

〔だが、勝手に柵を飛び越えてきたことについてはちゃんと話をしようか〕

 

はーい…(反省)

 

 

◆◇◆

 

 

パパ様と緊急事態が起こらない限りはキッチンの柵を飛び越えないってお約束をしてから少し。

 

〔はい、出来たわ〕

 

髪の毛を、2つ結びにしてもらった夜空ちゃんが!!

 

〔めーりぃ、あーとー♪〕

 

可愛い!!(大声)

 

実はね、メアリさんと夜空ちゃんと私の3人でお買い物に行くことになったの。

 

お着替えは完了、私の髪もメアリさんに結んでもらったし、準備はバッチリ!

 

2つ結びにしてもらった所にはママ様が前プレゼントしてくれた髪飾りも付けてもらったわ。

 

さてさて、玄関で靴を履いて〜♪

 

「んー!」

 

あ、夜空ちゃん手間取ってるわね。

無理矢理足を入れようとしてるせいで履けないみたい。

 

〔よぞら、べりってできる?〕

 

ここここ、マジックテープをべりっとするのよ(説明)

 

うんうん。

それでホイッ(高速足入れ)

 

〔はけた〜!そしたら、ぺたっとしてね〕

 

「ん!」

 

あ〜靴が履けて嬉しそうな夜空ちゃん可愛い〜(姉バカ)

 

〔それじゃあ行ってくるわね。カスミ、顔色が悪いわ。少し寝ておきなさい〕

 

今は真昼ちゃんも寝てるものね。

朝陽くんはいつも通りぐっすりしてるわ。

 

〔ありがとうメアリ。夕空も夜空も、気をつけていってきてね〕

 

微笑むママ様美人(確信)

 

〔いってきます、ママ!〕

 

夜空ちゃんと一緒に手を振っていってきまーす!

 

そういえば、今日のお買い物はちょっと遠い所ってさっきパパ様とメアリさんが話してたわ。

 

車で行くのかしら?

 

〔今日は電車で行くのよ〕

 

ほぇー、電車で行くのねー

 

えっ電車?!!

 

 

◆◇◆

 

 

さてさてさて、やってきました、駅!

今世初電車よ!(テンションマックス)

 

いつも車か徒歩で移動してたから、今日が初めてなのよね。

 

〔めーりぃ?〕

 

夜空ちゃんはメアリさんが買った切符が気になるみたい。

 

〔これはチケットよ。電車に乗るために必要なの〕

 

私たちはまだ小さいからいらないらしいわ。

 

〔ふん?〕

 

首を傾げる夜空ちゃん。可愛い。

 

〔チケット…そうね〕

 

むん?

 

「切符」

 

ファッ?!

 

「いっぷ?」

 

〔えぇ〕

 

ほぉー…(放心)

 

〔ユーア、どうしたの?〕

 

突然のメアリさんの流暢な日本語に脳が追いつかなかった(衝撃)

 

〔ほら、電車が来たわよ〕

 

あ、はーい!

 

 

◆◇◆

 

 

初電車に感動してたらあっという間に目的地に着いたわ。

 

そこからちょっと歩いて、到着!

 

ここは…大型のトイショップ?

 

〔バースデーバルーンを買いに来たの。リビングにかざるのよ〕

 

なるほど朝陽くんのお誕生日のためのお買い物なのね!(理解)

 

早速入店…って、わぁあ(キラキラ)

 

おもちゃがいっぱい!すごいわ!

 

キョロキョロしながら歩いてるけど、目がいくつあっても足りないわね。

 

あと4つくらい目があれば全方位見渡せるのにぃ(無念)

 

「ねぇね…」

 

あら、夜空ちゃん目がうるうるしてるわ。

 

人見知りが発動してるのかしら?

よしよぉーし、大丈夫よぉー

 

〔いらっしゃいヨゾラ〕

 

メアリさんに抱っこされたら安心したみたい。

 

〔バルーンはどれがいいかしら〕

 

これ全部バルーンなの?

 

いっぱいあるわぁ(驚き)

 

あっ!

 

〔これ!あさひみたい〕

 

朝の太陽みたいな金色がベースにカラフルな飾りが付いてるバルーン!

 

〔いいわね、ユーアが選んだバルーンを買いましょう〕

 

〔めーりぃ、めーりぃ〕

 

夜空ちゃん、何か気になるものがあったのかしら?

 

視線の先には…

 

ジョウロ?

 

〔あら、そういえばヨシヒロに頼まれてたわね〕

 

お庭の水やりのお手伝いを頼むためにパパ様から頼まれてたらしいわ。

 

赤色と青色の子ども用ジョウロを1つずつ買ってもらいました!(喜び)

 

 

◆◇◆

 

 

帰りの電車。

行きの電車より落ち着いて夜空ちゃんと窓の外を眺めてるわ。

 

来る時は今世初の電車に興奮しすぎてテンションマックスになってたから、帰りはのんびり楽しむわよぉ(ほわほわ)

 

おー、景色がどんどん去っていくぅ(感心)

 

あと私、この電車の音が好きなの!

 

なんというか、無心になって聞けるわ(穏やか)

 

がたんごとん…がたんごとん…

 

無心だわぁ…(瞑想)

 

がたんごとんがたんごとんがごんがとんがごんが・・

 

瞑想できるわぁ…(無心)

 

こんがどんがこんがどんが…ん???

 

 

◆◇◆

 

 

初めての電車セカンドで瞑想してたら迷走しかけて戸惑ったのはもう過去のこと!

 

今日から12月!

そして明日は朝陽くんのお誕生日〜♪

 

天気がいいからお庭に出て、昨日買ってもらったジョウロで早速水やりをしてるの。

 

春になったらこの花壇にお花が咲くんですって!

楽しみだわぁ(ワクワク)

 

早く大きくなーれー(念)

 

「ねぇね、みうー」

 

多分今のは水って言いたかったのね(理解)

 

パパ様にお庭の蛇口からジョウロへお水を入れてもらった夜空ちゃん。

 

ニコニコしながらこっちにトコトコ急いで来てる姿が可愛いわぁ(ほわほわ)

 

〔ヨゾラ、気をつけ「ぁうっ」

 

おっとぉ?!

 

状況確認!

夜空ちゃんがコケた。

その手には水が入ったジョウロ。

私の隣にはメアリさん。

スローモーションでこっちに飛んできてる水。

 

あっ(察し)

 

メアリさんだけは避けて!!

 

“ビッシャァ”

 

「夕空!」

 

パパ様の声が聞こえたけどまずは確認…

 

夜空ちゃん怪我してない?してないわね?

 

メアリさん濡れてない?濡れてないわね?

 

すぅ…(吸い込み)

 

冷たいわぁーー!!(悲鳴)




 
夕空ちゃんたちが使ってるのはメラミン製の食器。プラスチックの中でも硬く傷や汚れがつきにくいため便利です。
あとは熱伝導率も低いので食器が熱くならないのも特徴ですね。

はい、前回の更新から5ヶ月…大変長らくお待たせいたしました!(深々)

お察しの方もいると思いますが、現在もう1つの小説に注力しており更新頻度が落ちてしまいました…。
姉バカレコードの次の更新は6月7日、夕空ちゃんのお誕生日を予定しておりますので、また読んでいただけたら嬉しいです。

今年度は少々てんやわんやしそうなので投稿ペースがどうなるかは未知数ですが、今年も小説を楽しんでいただけたらと願っています!

それでは、また!


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ヨンジュウ はぁっぴいぃ・ばぁーすでえぇいっ!!まぜまぜまぜまぜ…それならつくればいいじゃない!

 
夕方に投稿しようと思ってたのに無理でした(燃え尽き)

本日6月7日は夕空ちゃんのお誕生日!
香澄夕空生誕祭2021、残り数時間ですが楽しんでいただけたら嬉しいです!

ということで投稿します!(ハイテンション)
 


昨日は冷たいお水を全身に浴びてビッシャビシャになりました、すぐお風呂に入れられたから風邪もひいてません元気いっぱい夕空(ゆうあ)です。

 

いやぁ、12月の水浴びはさすがに冷たかったわ(しみじみ)

 

でも夜空ちゃんは怪我してなかったし、メアリさんは濡れずにすんだからよし!

 

でもなぜかあのあとメアリさんにちょっと叱られたのよ…。

 

どうして(メアリさん)だけ()れないように助けたのって、なんだか圧が強かったです(白目)

 

だってもう私が濡れないのは無理だって分かってたんだもの、メアリさんだけでも避けてほしいと思わない?私は思うわ。

 

圧に負けず頑張って伝えたら、そう、とだけ言って黙っちゃったの。

パパ様に連れられてお風呂に入ったあとは何やらママ様と話してたわね。

 

むーん(思考)

 

おやつの時間にはもういつも通りのメアリさんだったし、ママ様からは気にしなくて大丈夫と言われた…。

うん、気にしないでおきましょう。そうしましょう。

 

っというより、本日香澄家はビッグイベント!!

お部屋の飾り付けもしたし、迎える準備は万端!

 

今日は12月2日!

 

つまりね!

 

はぁっぴいぃ・ばぁーすでえぇいっ!!

 

マイブラザーあさひくぅうううんっ!!!

 

最近はお家の中で走ろうとしては失敗して七転び八起きの精神でコロンコロンしてる朝陽くん。

 

お昼寝の時は1度寝たら耳元で騒がれようが寝場所を移されようが全然起きないマイペースさを持つ朝陽くん。

 

ちょっと前まで今の真昼ちゃんみたいにふにゃふにゃしてた朝陽くんが今日で1歳!

 

今日で、1歳!!(2回目)

 

パパ様は午後から会社に行くみたいで、今はリビングでドレスアップした朝陽くんが入ってくるのをみんなで待ってるわ。

 

ワクワクわくわく(ワクワク)

 

来たわね(センサー)

 

〔じゃーん♪〕

 

ママ様に抱っこされて朝陽くん(本日の主役)がリビングにきt・・・(途中停止)

 

・・スゥー…(深呼吸)

 

朝陽くん(本日の天使)がリビングにきたのよ。

 

え?

 

いやかわ…かっこ…かわ、かわ…(語彙力)

 

かっこかわいい(浄化)

 

 

◆◇◆

 

 

朝陽くんのフォーマルなオシャレ着がかっこかわいくて可愛い(震え)

 

まるで…

 

〔朝陽は光のプリンスだな〕

 

そうそれ!

パパ様が言った通り、王子様みたいなの。

 

向けられたカメラに目を合わせて1枚撮ってから今度は可愛い流し目…完璧ね(姉バカ)

 

今はプレゼントをメアリさんに手伝ってもらいながら開封してるわ。

 

色々なおもちゃに紺色のベビーシューズ、消防車モチーフの手押し車に水色のリュック…開けるたびにびっくりした顔をする朝陽くんが可愛い(喜び)

 

「ほっ!あ!」

 

あら、もしかしてそれって新しいボール?

ふむふむ、まぁまぁ弾力もあって柔らかいわね。掴み心地も良さそう(確認)

 

朝陽くん、絶対投げるわよね。

 

キャッチ技術磨かなきゃ(使命感)

 

 

◆◇◆

 

 

朝陽くんのお誕生日から数日。

案の定ボールを気に入った朝陽くん、私がそばにいる時に限りいろんな方向にボールを投げるようになりました。

 

なんで?(疑問)

 

疑問が浮かぶけどそれは置いといて…

 

私は今、キッチンにいます!(報告)

何をしているかと言うとね!

 

〔夕空、これを混ぜてくれるか?〕

 

パパ様から渡されたのは牛乳を溶かした卵とふるった粉が入ったボウル。

 

人生初!お料理よー!(テンションマックス)

 

〔こう?〕

 

さっき教えてもらった通りに、まぜまぜ〜

 

〔そうだ、夕空は飲み込みが早いなぁ〕

 

えへへ、もっと褒めてぇ(ほわほわ)

 

今作ってるのはホットケーキ!

薄力粉とベーキングパウダーとお砂糖はパパ様がふるってくれて、それを生地にするのが私の仕事よ!

 

レッツ・クッキング!

 

まぜまぜまぜまぜ…

 

できた!

 

〔よし、少し粉を追加するぞ〕

 

まぜまぜまぜまぜまぜまぜ…

 

ちょっと重いわね。

でもちゃんとまぜられ

 

〔これで最後だ〕

 

まだあるの⁈(驚き)

 

まぜまぜまぜ…う、重い…(必死)

 

〔混ぜる時は、こうするんだ〕

 

苦戦してたらパパ様が私の手を操るみたいに一緒にやってくれたわ。

 

ふむふむ、ぐーるぐるじゃなくてくるーんさっさっなのね(理解)

こうすると確かに重くても混ぜられるわ。

 

くるーんさっさっ

さっさっさっさっくるーん

 

夕空覚えた!

 

 

◆◇◆

 

 

パパ様が焼いてくれて出来上がったホットケーキはいつもより数段美味しく感じたわ。

 

ママ様もメアリさんも美味しいって褒めてくれたし、何より夜空ちゃんがすっごい笑顔で食べてくれたの!

 

あの笑顔…それにお料理する感覚…

 

やみつきになりそう。

 

パパ様が今度また他のお料理もしてみようかって言ってくれたし、楽しみだわ!

 

ふっふふ〜ん♪

描けた、ホットケーキ!(唐突)

 

今は夜空ちゃんと一緒にお絵描きをしてるの。

私が描いたのはヨーグルトクリームをポトンと乗せたホットケーキ。美味しそう(じゅるぅ)

 

夜空ちゃんは何を描いてるのかしら?

 

「ねぇね」

 

えっ私?

 

髪の毛の所は黄色、目のところは青紫のクレヨンでぐるぐるされてるわね。

 

わあぁ…!(キラキラ)

 

〔よぞら!すっごくじょうずね、すてきだわ〕

 

むぎゅぅ〜

 

待ってむぎゅぅって抱き返してくれる夜空ちゃんが可愛いすぎて息止まりそう(切実)

 

「のぉー!」

 

視界の隅から可愛い声と一緒に赤い車が低速で突っ込んできてるのヤバそう(認識)

 

朝陽くんのお誕生日プレゼントの中にあった消防車の手押し車、これもお気に入りなのよねぇ。

 

夜空ちゃんみたいに手押し車で手押し車することなく歩く練習が出来てるわ。

 

前に押せば押すだけペタペタ歩けるから最近ちょっとずつ速度が上がってきてるの。

 

まぁこのままだと私と夜空ちゃんに当たるし…

 

ほいっ(手押さえ)

左手は夜空ちゃんにまわしたまま、右手で止める!

 

「ほ!うー!」

 

あっ待って押し込まないで?!(焦り)

 

〔アサヒ〕

 

メアリさんがひょいっと朝陽くんを抱っこしてくれたわ。

 

セーフ…(安心)

 

「ぁー!」

 

〔ユーアやヨゾラにぶつかったら危ないでしょう?2人が怪我をしたら、アサヒも嫌よね〕

 

ゆっくり言い聞かせるメアリさん。朝陽くんもちゃんと分かったみたいで、頷くような動きをしてるわ。

 

床におろされると、あら?

 

「うぅ、ぁーぅ」

 

ここで状況報告ぅ!

朝陽くんが一目散にハイハイで私の元に来ました、そのままちょっとしょんぼりしつつ膝の上に収まって可愛いです。

 

んんん”(クリティカル)

 

弟が、可愛すぎるわぁ…!

 

大丈夫よぉ、お姉ちゃん怪我してないわぁ(なでなで)

 

なでなでしてた私の手をギュッとしてぷにぷにのほっぺでスリスリしてくる朝陽くん。

 

天使(確信)

 

「んぅ、ねぇね、よー」

 

夜空ちゃんなんだかちょっと声低くない?(超速確認)

 

えっどうしたのそんなに不満そうな顔して…

 

「んー!」

 

まわしたままだった左手をぎゅうっとされました、お姉ちゃんは幸せぇ(灰)

 

 

◆◇◆

 

 

おやつを食べた後は遊ぶ時間!

私は夜空ちゃんと滑り台で遊んだり、キッズテントにテディベアを持ち込んでお話したりしてたわ。

 

あとはピアノを弾いたり夜空ちゃんと朝陽くんに絵本の読み聞かせをしたりしました!

 

みんなのための歌とかで流れてる曲をピアノで弾くと、夜空ちゃんがふんふんリズムとりながら歌ってくれて可愛いの(ほわほわ)

 

絵本を読み聞かせしてると朝陽くんが車を指さしたりたくさん反応してくれるからそれもまた可愛いのよ(しみじみ)

 

楽しい時間はあっという間に過ぎて、お片付けの時間ね。

 

朝陽くんは遊び疲れたのか眠そうだったからよしよしぽんぽんして寝かしつけておきました。どやぁ

 

まずは絵本!

これはパパ様が用意してくれた本棚に戻すわ。

 

お家の書庫にある本とは別の私たちが読む絵本が増えてきたから、ミニサイズの可愛い本棚を買ってくれたの。

 

今あるのは絵だけのものと英語の絵本、それからフランス語の絵本。

日本語の絵本ももちろんあるけど結構少ないわ。

 

割合的には英語の絵本が多いかしら?

メアリさんがお誕生日やクリスマスごとに数冊セットでプレゼントしてくれてるこの絵本たち、まだまだシリーズがあるんですって(驚き)

 

もうすぐクリスマスだし、また新しい絵本が増えるのが楽しみなの!

 

コレはここで、コレはこっち…

本は高さを揃えて並べると綺麗ってママ様に教えてもらったからそうしてるわ。

 

よし、次!

 

キッズテントに持ってきてたテディベアは2歳のお誕生日に絵美お姉さんがプレゼントしてくれた子よ。

 

抱き心地がよくていつも一緒に寝てるから定位置は寝室。

 

持っていくわ〜!

 

〔ねぇね、ってぇ、よー〕

 

待つわ!(急ブレーキ)

 

夜空ちゃんも一緒に行く?いいわわぉ〜

 

手?手を繋ぐのね、いいわよぉ〜

 

むぎゅぅってしたいの?いいわ待って今はダメよ?

 

〔よぞら、おかたづけしてからじゃないとだめ〕

 

「んぅ」

 

不服そうにぷくっとほっぺを膨らませてもダメ!

 

かっわ…でもダメ!!(鋼の精神)

 

〔ほら、よぞら、とびらをあけてくれる?〕

 

た、耐えるのよ夕空。

テディベアを抱っこして耐えるのよぉ(必死)

 

「ねぇね、おーぷ♪」

 

ぐふっ(クリティカル)

 

〔ありがとう、よぞら〕

 

ふぅー、ふぅー(深呼吸)

よし、まずはお片付け、それから夜空ちゃんをむぎゅう、オーケー。

 

寝室のベッドの上にテディベアを置いてっと、あら?(耳すまし)

 

さっき寝たばっかりの真昼ちゃんが起きちゃったみたい。泣いてるわ。

 

朝陽くんも起きるかも。

リビングに戻るわよぉ〜!

 

ガチャっと。

 

…うん、朝陽くん寝てるわね(確認)

起きる気配無し。

 

残りのお片付けはゴミ捨てくらいかしら?

 

遊んでたところには新聞紙がビリビリ引き裂かれたままちょっと残ってるわ。

 

これを捨て

 

えっなに?(驚き)

 

夜空ちゃんどうして私の腕を掴んで…

 

ヒエッ(恐怖)

 

じょ、状況報告します。

ガシィと私の腕を掴んだ夜空ちゃんが私をガン見してます、ちょっとホラー。

 

夜空ちゃんナンデ?!

 

あっ

 

〔よぞら、ごみすてできる?〕

 

ど、どうぞぉ(震え声)

 

正解だったみたいね。

ニッコニコで新聞紙をゴミ箱へとインしに行ったわ。

 

そして満足げに戻ってくる夜空ちゃん。

 

もう顔が、褒めて!って言ってるわね。

 

〔ありがとうよぞら、ごみすてできてえらいわ〕

 

よしよぉーし、よしよぉーし

 

…これからゴミ捨ては、夜空に任せようかしら(遠い目)

 

 

◆◇◆

 

 

12月が始まって早1週間。

今日はお仕事の日!

 

見てみて、可愛い!(テンションアップ)

 

この前パパ様のお仕事場に行った時に絵美お姉さんがデザインしてたパーティードレス、今回新作として発売されることになったんですって。

 

「夕空ちゃん、やっぱりすごく似合ってる!」

 

絵美お姉さんにそう言ってもらえて嬉しいわぁ(ほわほわ)

 

「ひめちゃん準備終わりましたー!」

 

ん、ひめちゃん?(疑問)

 

白鳥ひめちゃん?(確認)

 

ひめちゃん!(認識)

 

「おはようございます、ひめちゃん!」

 

久しぶりね!(喜び)

また大きくなってる!

 

えっと、ひめちゃんのお誕生日は確か2月末だから、大体1歳10ヶ月?

初めて会った時はまだあんなに小さかったのに…(しみじみ)

 

ひめちゃんは私が着てるライトパープルのドレスに似たデザインのピンクのドレスなのね。

 

あら、今日はお母さんとじゃないみたい。

もしかして…

 

「はじめまして、かすみゆうあです。ひめちゃんのおとうさんですか?」

 

「初めまして夕空ちゃん。ひめのお父さんです、話はよく聞いてるよ」

 

目元がそっくりねぇ(感心)

 

え、私の話をよく聞いてるの?

 

「夕空ちゃんとの撮影の時にはひめがいつも以上にご機嫌になるそうだから」

 

ほぇ〜(驚き)

ひめちゃんはいつもニコニコしてるから知らなかったわ。

 

「ありがとうございます、うれしいです!きょうはよろしくおねがいします」

 

さてさて、スタジオは…

 

ピアノがある?!

 

 

◆◇◆

 

 

たまたま別の撮影で使ったピアノを丁度いいから持ってきたんですって。

 

ピアノの前に立ったり椅子に座ったりしながら撮影が進んで、今は大人の人たちが写真確認中。ひめちゃんと一緒に休んでるわ。

 

「夕空ちゃん夕空ちゃん」

 

むん?

 

「このピアノ、長く使ってないけど弾けるらしいの。何か弾いてみない?いつも会社で弾いてくれてるって話したら、スタッフさんたちも聴きたいって」

 

弾いていいの?わーい!

 

「ひきたいです!」

 

そう言ったらピアノの鍵盤蓋を開けて椅子に座らせてくれたわ。

 

・・足台無いの?!(驚愕)

 

いやまぁ撮影のために用意されたものだし無いわよね(納得)

 

演奏はまだチェックが終わってないから待ってほしいみたい。

 

よし、先にちょっとだけ確認として触っておこうかしら。

 

 

◆◇◆

 

 

うぅ〜ん??(疑問)

 

練習として触ってみて気付いたことがあるの。

そろそろチェックも終わりそうだからとりあえず使いそうな鍵盤を押してたんだけど…

 

音が、なんか…ズレてるわね(不満)

 

すごくザワザワするというか、鳥肌が待ってひめちゃんがすごい顔してる?!!(2度見)

 

不安そうな表情なら見たことあったけどこんなに顔をしかめてるのなんて初めてじゃないかしら?

 

あ、もしかして…

 

ぽーん(ピアノ)

 

うん、この音だと大丈夫ね。

それじゃあ…

 

ぽーん↑(音ズレ)

 

すごく嫌そう(真顔)

 

ひめちゃんって、もしかして絶対音感の持ち主なのかしら?

 

そうだとしたらこのピアノの音は嫌な音になっちゃうわよね。

 

むむむ、でも何か弾くって言ったし…(思考)

 

嫌な音があるなら、綺麗な音が出る鍵盤だけを使って演奏すればいいのでは?(立案)

 

でもそれだと知ってる曲は難しいわね。

だいたい大事なところで音がズレた鍵盤が配置されてるんだもの。

 

チラァ

 

あ、ひめちゃんがすっごい私を見てる。

次なにするのこの人ってキラキラした目で見てる(認識)

 

応えたいこの期待(迫真)

 

むー、んー・・

 

ハッ(閃き)

知ってる曲が難しくて弾けないんだもの。

 

それならつくればいいじゃない!

 

よし、作りましょう。そうしましょう(即決)

 

そうねぇ…

使えない音がこことこことこことこことここと…

曲のイメージは…ひめちゃん!

 

それなら題名は…

 

おぉ、きた!メロディーが浮かんできたわ!(テンションマックス)

 

右手はこの動きでいいとして、左手は…

 

うんうん、いい感じよね。

 

頭の中でちょっと合わせてみて…(思考加速)

 

おっけーいッ!

 

「お待たせ夕空ちゃん、なんの曲を弾くの?」

 

ギリギリ間に合ったみたいね。

 

まわりには絵美お姉さんをはじめとしたスタッフさんたちと白鳥さん、そしてひめちゃん。

 

「きょうはひめちゃんのきょくをえんそうします」

 

椅子の上からお辞儀をしてパチパチ拍手をもらって…あ、ひめちゃんもよく分かってなさそうだけど拍手してくれたわ。

 

よし(気合い)

 

それじゃあいくわよ。

 

曲の名は、“Princess”!

 




 
書きたいことを詰め込んでいたら5700文字を超えてしまいました。読みにくかったら申し訳ありません、ここ数年で執筆するのが大好きになったムーンナイトです。

今回のお話はいかがでしたか?
香澄家きょうだいの成長やひめちゃんとの絡み、その他にもどんどん書きたいことが増えてきています。いっぱい書かなくちゃ(使命感)

こうして小説投稿が続けられるのも、読んでくださるみなさまのおかげです。
これからも拙いながら夕空ちゃんの姉バカレコードをお届けしていきますので、よろしくお願いします!

感想などをもらえると、さらに嬉しかったり…(ちらっ)

それでは、また!


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ヨンとイチ ふんぬぬぬぬ…!うーえー…とおくー…マイシスター真昼ちゃん!

 
今年の夏も暑いですが、みなさんお元気ですか?
ムーンナイトは夏バテギリギリ一歩手前で踏ん張っています。
 


最近寒い日が続く12月。

活発に動き回る姿が可愛い1歳になった朝陽くんと最近寒いからかくっついてきて可愛い夜空ちゃんとよく泣いてるその声も可愛い真昼ちゃんがお家にいて日々天国、香澄夕空(ゆうあ)です。

 

今日はバレエの日!

早乙女先生にたくさん褒めてもらったわ!

 

レッスンも終わったし、パパ様ー!

・・パパ様ー?(見回し)

 

・・・おやぁ?(疑問)

 

パパ様いないわね。

他の子たちのお父さんお母さんに紛れるはずもないし。

 

んー(思考)

 

これは突然の会議とみた(推理)

年末が近いからなのかパパ様最近忙しそうなのよねぇ。

 

とりあえず早乙女先生のところに戻ろうかしら?

 

あわよくばもうちょっと踊れるかも!(ワクワク)

 

そうと決まれば早速CDプレイヤーからCDを取り出してる早乙女先生のところに行きましょう。そうしましょう。

 

「さおとめせんせい」

 

今日もシニヨン(おだんご)にまとめられた髪と髪飾りが美しい姿勢をさらに美しくしてるわ(確信)

 

「夕空ちゃん?」

 

そして私に気付いてスッとしゃがんでくれる早乙女先生優しいわ(ほわほわ)

 

「おむかえがまだなので、ここにいてもいいですか?」

 

それぞれわいわいお話ししてるみんなとその保護者さんたちを見ても、やっぱりパパ様はいないわね。

 

「もちろんです、連絡が来ていないか一緒に受付へ確認しに行きましょう」

 

はーい!

服やママ様がお誕生日にプレゼントしてくれた名前入りのタオルが入ったバレエバッグを忘れずに持ってと。

 

レッツゴー!

 

 

◆◇◆

 

 

速報!

パパ様会議のためお迎え遅刻、30分くらい遅れるらしいわ!

 

それは別にいいのよ。

パパ様がんばれぇって思うし、その間はお姉さんたちのレッスンを見たり踊れたりするからなんならウェルカムだわ。

 

今大事なのは・・

 

スゥー(吸い込み)

 

速報!!

香澄夕空、宮小路先生にレッスンしてもらってる!(大歓喜)

 

私は前いたベビークラスから幼児クラスに上がってるんだけど、そこは早乙女先生が担当してくれてるの。

 

その早乙女先生の憧れ、世界のバレエ団で活躍した元プロバレエダンサーである宮小路先生の、レッスン!(テンションアップ)

 

しかも先生の空き時間にレッスンしてもらえてるから、マンツーマン!(テンションマックス)

 

贅沢すぎて震える(真顔)

 

「さぁさ、パッセは前に少しやったわね。覚えているかしら」

 

「はい!」

 

バレエで習ったことは覚えてるわ。

それにレッスンのあとにはその日習ったことを買ってもらったノートに全部書いてるから万が一頭から抜けても大丈夫!

 

パッセはバレエの基本のステップで、片足をキュッと上げて足で三角窓を作るのよ。

 

まずは足を5番のポジションにセットぉ(準備)

右足のかかとを左足のつま先、右足のつま先を左足のかかとにくっつけます。

 

右足が窓を作る足で、左足がまっすぐ立つ軸足(じくあし)になるわね。

 

準備が出来たらひざの曲げ伸ばし運動、正式名称ドゥミプリエをするぅ(ステップ1)

すっごい丁寧にするとこのプリエの練習だけで疲れるわ。だからこの動きはお家でよく練習してるの。

 

そして次は右足のかかとを床から離してつま先を伸ばすぅ(ステップ2)

伸ばした右足の先を軸足のくるぶしに軽くタッチ!

 

正面の鏡で姿勢チェックよ。

背筋よし、足の向きよし、首筋よし、オールグリーン。

 

姿勢チェックが終わったら次はいよいよやるわ。

 

軸足のくるぶしにタッチしてた右足をふくらはぎをなぞるように上にあげるぅ(ステップ3)

この時お尻が出ないように、まっすぐな姿勢を意識!ふん!

 

そして膝まで右足を上げたらその位置でキープ、全身の力を総動員させるわッ!

 

ふんぬぬぬぬ…!

 

「そう、それから視線を上に」

 

はっ!

視線はまっすぐより少し上よね。

遠くを見る意識でって前教えてもらったわ。

 

うーえー…とおくー…

 

「はい、足をおろして」

 

ここで気を抜かない、大事(戒め)

ゆぅっくり指先まで神経を行き渡らせて5番におろす、そしてプリエ。

 

今までで1番上手にパッセ出来た気がするわね(喜び)

 

「よく覚えてるわね、夕空ちゃん」

 

えへへぇ(ほわほわ)

 

(あご)をひいて、頭を上に引っ張る」

 

はい!(切り替え)

 

「お腹から体を引き上げて。肩は落とす」

 

お腹きゅうっ(引き上げ)

肩すとーん(落とし)

 

「足はつま先重心、(かかと)に乗らないで」

 

すぐつま先立ちできる位置にいるのが良いのよね。

 

鏡で確に…おぉ(感動)

 

今、私すごくバレリーナっぽいわ!(キラキラ)

 

「素敵よ夕空ちゃん。今の姿勢を覚えておきましょう」

 

「はい!」

 

次は何をするのかしら!(期待)

 

「あぁ、お迎えが来てるようね」

 

シュバッ(高速振り向き)

 

パパ様だわ!

パパ様ー、今私レッスンしてもらってるのー!

 

…むん?(疑問)

 

宮小路先生がレッスンしてくれたのって、パパ様がお迎えに来てなかったからよね(前提)

 

でも今はもうお迎えに来てくれたわ(確認)

 

つまり、レッスン終了?!

 

やだぁ…(悲しみ)

 

 

◆◇◆

 

 

パパ様がまさかのタイミングでお迎えに来たあの日からちょっと、今日はピアノの日!

 

休憩時間にバレエで何を習ったかお話中よ。

 

「それで、パパがおむかえにきちゃっ…きてくれたから、みやこうじせんせいのレッスンがおわっちゃったんです!」

 

お迎えに来てくれて嬉しかったけど、あの時ばかりはもうちょっと遅くてもいいのにとか思っちゃったわね(遠い目)

 

「まぁ…そうだったのですね」

 

よしよしと美麗先生が頭を撫でてくれたわ。

えへへ、もっと撫でてぇ(ほわほわ)

 

「ふっ、ふふ、香澄…ふふっ」

 

対してこちらはこらえきれない笑いが溢れ出てる春雄さん。

 

最初は美麗先生と同じようにうんうんと聞いてくれてたんだけど、パパ様がお迎えに来てくれた話あたりからすっごい笑いをこらえて震えてたわね。

 

「ふふ、はぁ。大変だったね、夕空ちゃん」

 

香澄も、と付け加えてまた口元を緩ませてるわ。

 

「そうだ、実は夕空ちゃんにお願いがあるんだ」

 

え、なになに?

 

「来週、パーティーを開くのです。演奏を依頼してもよろしいかしら?」

 

私が美麗先生が開くパーティーで演奏?!

素敵!

 

「はい、えんそうさせてもらいたいです!」

 

このパターンだともうパパ様への話は春雄さんから通ってるのよ(名推理)

 

それに美麗先生からの依頼なんだもの、断るわけないわよね(迫真)

 

…待って美麗先生来週って言ってた??(困惑)

 

 

◆◇◆

 

 

あっと言う間に1週間。

美麗先生のお家で開かれてるパーティーにお邪魔しています!

 

参加してる人は私含めて6名、多くないけどその分、なんというか濃いわ(分析)

 

美麗先生の身内というだけあって苗字は全員桜庭。だからお話しする時は下のお名前で話すことにしたの。

 

美麗先生と春雄さんの披露宴で褒めてくれた方もいて、最初は緊張したけど今は大丈夫!

 

それぞれの方のことを美麗先生が紹介してくれるから、お話できて楽しいわぁ(ほわほわ)

 

美錫(みすず)さんはフルート奏者として世界で活躍しているのです」

 

フルート…!(キラキラ)

 

桜庭(さくらば)美錫(みすず)さん、美麗先生がひたすら柔らかくて穏やかな方だとすると、美錫さんはメリハリのあるハキハキとした方よ。

 

「あら、美錫お姉さまでもいいのに」

 

むん??(疑問)

 

「い、いえ。わたくしはもう大人なのですから」

 

美麗先生前は美錫さんを美錫お姉さまって呼んでたの?

でもそういえばさっき美錫さんを紹介してくれた時、すごく大好きって感情が伝わってきたわね。

 

「?でもいつも…えっ、ちょっと、美麗??」

 

なるほどいつもはそう呼んでるのね(理解)

 

…もしかして私の前だから呼んでなかったりしたのかしら?

 

「もぅ、もぅ…!」

 

美錫さんを柔らかくポカポカするお顔真っ赤な美麗先生すごくレア(驚き)

 

「今のは姉さんがよくないね、今日の美麗は僕たちの末っ子じゃなくて夕空ちゃんの先生として張り切ってるじゃないか。小さな愛弟子の前ではしっかりした姿を見せたいんだろう」

 

そんな感じで美錫さんを注意したのはその弟の翔一(しょういち)さん。

翔一さんはオーケストラでホルン奏者として活躍してるんですって。

 

でも今のはフォローしてるようでしてない気がする(真顔)

 

「…」

 

あ、美麗先生がさらに顔を赤くさせてるわね。

 

「美麗大丈夫?確かに美麗はおっとりしてて天然なところもあるけど、しっかりした姿を見せたい夕空ちゃんの前で事実でも言うのは良くないわ。翔一、あなたそういうところよ?」

 

おっと美錫さん美麗先生をフォローするようにしながらどんどん塩を塗り込んでいくぅ(衝撃)

 

「理不尽じゃないかい?」

 

あ、美麗先生とうとうお目々がグルグルしはじめたわね。

 

「まぁまぁ、兄さんも姉さんも、美麗がそろそろ限界みたいだ」

 

物腰穏やかに止めに入ってきてくれたのは美錫さんと翔一さんの弟、悠一(ゆういち)さん。

悠一さんはヴァイオリニストなんですって!

きょうだい全員がオーケストラに関わってるのはすごいわよね(感心)

 

「はるおさん、みれいせんせいがたいへんそうです」

 

さっき私に飲み物をとってきてくれた春雄さんに言ってみたわ。

 

「そうだね、あとでフォローをしておかないといけないな。頼りにしてるよ、夕空ちゃん」

 

ラジャー!

大丈夫、どんなにおっとりでも天然でも美麗先生は私にとって優しくて基本的にはしっかりした先生だから!

 

 

◆◇◆

 

 

美麗先生のお顔が真っ赤になったあと、ピアノの演奏をしたわ。

 

今日弾いたのはピアノソナタ・ハ長調K.545第1楽章!

いつも、名前長いなと思うのよ(しみじみ)

 

たくさん褒めてもらって嬉しかった!(喜び)

 

…むん?

 

「夕空ちゃん、どうかしたのかい?」

 

「とびらのそと、だれかいますか?」

 

なんだか、人の気配がしたわ(センサー)

 

「起きたのでしょうか」

 

起きた?

美麗先生が扉を開けに行ったわ。

 

えーっと、はじめましての方?

ううん、見たことはあるわね。披露宴で。

 

たしかお名前は…

 

「真一じゃない。もしかして時差ボケ?」

 

そう!

真一(しんいち)さん、美麗先生の弟さんよね。

 

「ん、あぁ。おはようみなさん。同年会には遅刻かな」

 

くわぁと欠伸しながらお部屋に入ってきた真一さん。

 

時差ボケ…ということは海外から帰国したばかりなのかしら?

 

「真一は海外で絵画修復師として活動しているんだ。夕空ちゃんは披露宴の時に会ったきりだね」

 

絵画修復師?そうなのねぇ。

 

「えぇ。弟ですから、わたくしは末の子ではありません」

 

あ、美麗先生まだ翔一さんの末っ子発言気になってたのね。

 

「年子だし、多分美麗の方が幼いよ。なにがとは言わないけどね」

 

まあでも真一さんの方が背が高いし、美麗先生の方が若く見えるのは分かるわ(納得)

それからふと何かに気付いた真一さん。

 

「さくら姉さんはいないのか」

 

さくらさん?

新しい方のお名前ね。

 

「久美子おば様と世界で修行中なのよ」

 

世界で修行中?!(驚き)

 

どうやら美麗先生たちは桜庭家の同年代で、その中だとさくらさんが1番年上。久美子おば様というのはさくらさんのお母さんで年齢的に1つ上の世代だそうよ。

 

同じ桜庭家といっても明治時代から3つの家系に別れたんですって。

1つは美錫さん翔一さん悠一さんの家系、全員が音楽に(たずさ)わってきた音楽一家の代表。

もう1つは美麗先生や真一さんの家系、もちろん音楽に関わっている人もいるけど絵画とかの専門家も多い芸術一家。

そして最後がさくらさんの家系。この家系は桜庭家が音楽に携わる中で演奏家と楽器職人さんの仲介と担うようになったとか。今はさくらさんのお母さんである久美子さんが楽器職人と奏者を繋げる仲介役を世界的に担っていて、さくらさんはその役割を継ぐために修行しているらしいわ。

 

「ーーとまぁ、桜庭家はこんな構成をしていてね。ここの同世代は定期的に同年会なる集まりを開いている。つまりは…なんだい姉さん、その目は」

 

ここまでずうっと翔一さんが丁寧に説明してくれたから分かりやすかったわね。

 

「翔一、長い」

 

気付けばみんな美錫さんの意見に頷いていて、それから真一さんは寝かかってるわ。

 

「ごめんね夕空ちゃん。翔一お兄さんはちょっと話が長くてわかりにくいの」

 

それだけ聞くと残念な人かと思っちゃいそう。

 

「ううん、しょういちさんのおはなし、ちゃんとわかりました!」

 

つまり桜庭家はすごい人たちがたくさんいるのよね!(理解)

 

翔一さんのおかげで桜庭家の江戸時代からの家系図が頭の中に入ったわ。

 

「なん…だと…?」

 

急に真一さんがどこかの漫画みたいになっててびっくりした(驚き)

 

 

◆◇◆

 

 

「いつも以上に美麗がいじられてると思ったけど、そういえば七海さんがいないのか」

 

「真一?」

 

「…なんでもないよ」

 

それから色んなお話を聞かせてもらったんだけど、悠一さんと奥さんの七海(ななみ)さんとの間にこの前赤ちゃんが生まれたんですって!

 

七海さんといえば、披露宴の時にピアノの演奏をすごく褒めてくれた方だわ。

あの時はプロとして活躍するピアニストの七海さんに褒めてもらえて嬉しかったわね(ほわほわ)

 

真一さんが教えてくれたんだけど、いつもはこの同年会で七海さんが美麗先生を守るような形になってるらしいの。

 

ちょっと見てみたいかも(わくわく)

 

…って、赤ちゃんが生まれたのは11月4日?

 

「わたしもいもうとが10がつのおわりにうまれました!」

 

マイシスター真昼ちゃん!

 

「それならうちのローラと同い年になるなぁ」

 

わぁ、いつかローラちゃんにも会えたら嬉しいわね!(テンションアップ)

 

悠一さん、ローラちゃんが可愛すぎて目に入れても痛くないって言ってたわ。

あまりにもローラちゃんLOVEすぎてたまには母娘2人の時間も欲しいと今日はお家を追い出されちゃったとか…悲しいわね(切実)

 

「ローラちゃんはどんな音楽の道に進むのかしら。やっぱり七海ちゃんからピアノ?フルートなんてどう?」

 

「ホルンはどうだい?ホールに響かせる音は柔らかく時に力強く、雄大で主役になることもある」

 

それぞれの楽器推してる(真顔)

 

「なんでも…と言ったら違うけど、ローラが自分の道を見つけてくれたら、それだけで幸せだよ」

 

そう言って微笑んだ悠一さん、すごくパパ様に似た優しいお父さんの顔をしてたわ!




 
2つの小説を同時投稿して、どちらもラストを飾ったのは桜庭さんでした(驚き)

今回姉バカ要素が少なかったかと思います…(深々)
最初は書いていたのですが、文字数が1万字を超えかけたので香澄きょうだいのわちゃわちゃ5000文字ほどを急遽次回に回すことにしました。

桜庭家の方々それぞれの職業や設定はローラちゃんのお父さんである悠一さん以外名前しか出てきていないので独自設定として考えさせていただきました。…出てないよね?(心配)

今回は夕空ちゃん回ということでここはひとつお納めください(お辞儀)

そして、今回はムーンナイトから皆さんへ大切なお知らせが1つ2つ3つ…あります。
ここに書くと長くなってしまうので、活動報告にまとめました。読んでもらえると嬉しいです。
【ムーンナイトからのお知らせ】

それでは、また!!


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