幻想郷ニート放流➖穀潰しは出荷よ〜➖ (なか卯の坦々うどん美味しい)
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ニート大地に立つ

 

 

 

 

 

『起きたら森の中に居た。

知らない天井すらねーよどうなってんだよ』

 

多分夢だろう。

俺崖から落ちる夢とか虫に刺される夢よく見るんだよな。

それの別パターンだろ、そう考え目を閉じもう一度寝る。

 

 

起きたら森の中に居た。

 

『あれー?』

 

 

 

 

 

 

流されて生きてきた。

エスカレーターで中学まで行き、そこそこの高校に入り。

そこでサボりを覚え無事底辺大学に進学。

順調に単位を落としつつ卒業。

 

面接を落とされ続けなんとか入った会社もすぐ倒産。

親のすねかじりに戻った。

 

口癖はのび太くんよりマシだからセーフ。

 

紛れもなくダメ人間である。

 

その彼が何故こんな大自然の中に放り込まれたかと言うと理由がある。

 

彼の親が何とか穏便に家からシロアリを叩き出して下さいと

近所の神様に熱心に祈った所、それを哀れんだ神様が

家に住み着いたヒルを最近ホットな幻想郷に送り込んだのである。

 

そんな理由は勿論知らないニートは大自然の中で

ニートからナマケモノに進化していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『いやー人生意外と何とかなるもんだ。』

 

強制的に野生に帰らされたニートは突如として先祖返りを起こし

木の上に登ることをまず最初に行った。

木の上は比較的安全という事を本能的に嗅ぎ取ったのだろうか?

 

『それにしても小学生以来ロクに木登りなんかしてなかったのに

よく登れたよなーもしかして俺の天才?』

 

断じて否である……と言いたい所であるがある意味でこれは的を射ている。

これは彼の奥底で眠っていたある才能が極限的環境において開花した証である。

 

開花した才能はこうだ。

 

【追い込まれた時、その劣悪な環境に適応進化する程度の能力】

 

彼の能力は追い込まれ他に誰も頼る人が居なく責任転換が出来なくなった時に発動する。

そりゃニートには使えねー訳だわ。

因みに普通に家から叩き出されて居た場合一切病気にならない光合成を可能にするスーパーホームレスになって居た。

 

彼はこの才能を遺憾なく発揮し、1日中木の上にしがみ付いて居られる能力とカロリー消費を抑える用に進化した。

 

 

枝から枝へ何日もかけ移動を繰り返した後

彼はそれはもう見事な林檎の木を発見する。

幸い虫も少なく鳥につつかれた形跡もない、他の獣の先客も居ないようだ。

 

その赤々とした芳醇な香りにうっとりしてそこの木に居座る事を決めたようだ。

なんて素晴らしい場所なんだろう。

 

林檎を手に取る、掴まれた林檎はびっくりして目を開け外敵であるニートの手に噛み付く。

ニートは噛み付かれた状態のまま口に運ぶ。

 

「うふふ、イキのいいリンゴね。新鮮だわ」

 

彼はもうダメかも知れない。

いや……元々ダメだったわセーフ。

 

「あれ?おっかしいーな眠くなっ……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「白雪姫の毒林檎」

 

 

白雪姫のストーリーを知っているだろうか?王子様のキスで起きる有名な童話のストーリーを。

物語の中では悪い女王に毒を垂らした林檎を食べさせられた結果眠らされる。

何でそんな面倒な手段を取ったのだろうか?他にやりようは幾らでもあったのに。

 

 

今はもう名前を忘れ去られたある品種の林檎の木がある。

果実から生物を引き寄せる特殊な匂いを出す木だ。

普段は香りに惹きつけられた小さな鳥や虫を林檎の実が捕食する。

林檎の実が捕食出来ないある程度の大きさの動物は林檎の毒によって眠りに落とし

地面に落とした後、時間をかけ地の底に隠れている硬い根を使い地面に引きずり込み養分とする。

 

時の王はこの林檎を危険に思い徹底的に焼き払い名前すらこの世に残す事を許さなかった。

伝承は形を歪められこの林檎を人々から忘れ去られた。

 

幻想郷は忘れ去られた物の楽園である。




最初からピンチですねー
作者はなんも考えてません脊髄反射で書いてます


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