緋弾のアリア 銭の名を継ぐ者 (グリフィン・冬)
しおりを挟む

第一章:銭の名を継ぐ者と武偵殺し
プロローグ


誤字脱字があれば連絡下さい!!


僕の名前は、銭形幸弥(ぜにがたこうや)

 

 

父さんの名前は、銭形幸一(ぜにがたこういち)ICPO(国際刑事警察機構)の刑事である。

 

母さんは、僕が小さい時に病気で亡くなった。その時父さんはICPO(国際刑事警察機構)の仕事で忙しいのに日本に帰って来た。父さんは母さんの棺の前に行き棺を開けて綺麗に死に化粧をした母さんの顔を見て父さんはその場で大泣きした。

 

母さんの葬儀が終わり、僕の前に父さんが来た。

 

 

「君が、幸弥(こうや)か?」

 

「……そうだけど。」

 

僕は、父さんに聞かれそう言った。

 

 

「すまなかった!!」

 

父さんはいきなり、僕に謝ってきた。

 

「儂は、仕事を優先的にし母さん(やよい)幸弥(こうや)。お前達をほったらかししにして母さんが大病を患ってしまった事も気付かず亡くなった事を聞いて儂は………」

 

「別に怒っていないよ。母さんに言われたから!!父さんはとっても母さんと僕の事を大切に思っているって。父さんがルパンさんを捕まえたら三人で暮らせるわって言ってた。僕は最初は父さんの事を恨んでいたよ?けど、母さんから楽しそうに父さんとルパンさんの話を聞いて僕も父さんとルパンさんみたいな関係が持ってるような存在に成りたいと思ったから父さんの事をもう恨んでないよ。」

 

 

僕が父さんにそう言うと、父さんは僕に思いきり抱きついて本当にすまなかったって泣きながら僕に謝罪した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

母さんの葬儀が終わって、母さんと一緒に住んでいたアパートから出るために僕と父さんは部屋の片付けをしていた。

 

僕は、これからの事を考えていた。親戚の人達の誰かの家に住むことになるのかと思うと憂鬱になってきた時……

 

幸弥(こうや)。」

 

父さんが、僕を呼んだ。

 

「何、父さん?」

 

「お前が良ければ…………儂と住まないか?」

 

 

父さんからの提案に、僕は驚いた。

 

「一緒に住む?」

 

「あぁ、そうだ」

 

「でも……」

 

 

僕は、父さんのその提案に躊躇した。けど父さんは僕に言った。

 

「確かに儂の、仕事は忙しいし命の危険もある。だけどお前を一人にしたら母さんに申し訳がたたない。」

 

僕は、父さんのその言葉を聞いて少し考えて

 

「分かった。父さんと一緒に住むよ」

 

僕は、そう父さんに言った。

 

 

父さんは、僕のその問いに……

 

「儂が言った事だが、本当に良いのか?」

 

「うん、僕は父さんと住むよ。確かに日本から離れるのはちょっと寂しいけどね……」

 

僕は、父さんにそう言った。

 

 

父さんと住む事になり、色々手続きも済まして僕と父さんは日本を離れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日本

 

成田国際空港に、一人の日本人の少年が降り立った。

 

「うーん、12年振りの日本だ。」

 

そう少年が呟いた

 

 

「確か父さんから、四月から通うスクールの名前何だけ?」

 

少年は、少し考えて……

 

「あ、そうだ。東京武偵高校って名前だけ?取り合えず武偵高校の寮に向かいますか♪」

 

 

 

少年、基。銭形幸弥(ぜにがたこうや)は東京武偵高校の寮に向かった。

 

その一年後に、同じ有名な先祖を持つ遠山(とおやま)キンジと後に世界中の犯罪者達を震え上がらせる鬼武偵(おにぶてい)

 

『緋弾のアリア』(ひだん)として異名持つ事になる神崎・H(ホームズ)・アリアとドタバタ武偵生活をするとはこの時幸弥(こうや)は思いもしなかった。



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第一章

誤字脱字があれば連絡下さい!!


朝五時から僕は、日課である腕立て伏せをしていた。

 

 

「393、394、395、396、397、398、399、400。

 

ふぅ―、腕立て伏せ終わりっと……」

 

僕は、腕立て伏せでかいた汗を流す為に朝風呂に入る為に着替えを持って風呂に向かった。

 

ガッチャ

 

「ふぅ―、朝風呂はやっぱり気持ち良い!!」

 

風呂から上がり自分の部屋に行き武偵高の制服に着替えた僕は、ルームメートを起こしに向かった。

 

 

コンコン

 

「キンジ起きろ。」

 

「………あと五分………」

 

「ハァー早く起きないと彼女(かのじょ)が来るよ。」

 

「………分かったよ。」

 

 

そう言ったのは、ルームメートの遠山(とおやま)キンジ。同じく有名な先祖を持つこの学校での初めての友達である。

 

キンジは、そう言ってのそのそっと毛布から出て朝風呂に入りに行った時……

 

……ピン、ポーン……

 

慎ましいドアチャイムが鳴り、僕は彼女(かのじょ)を迎える為にドアに行きドアを開けた。

 

 

「おはよう、星伽(ほとぎ)さん。」

 

「あ、幸弥君おはよう!」

 

「中に入っていて今キンジ、朝風呂に入っているから」

 

 

彼女の名前は、星伽白雪(ほとぎしらゆき)。キンジの幼馴染みでキンジの事がとっても大好きでキンジが他の女の子と居ると病んでれ(ヤンデレ)モードになる事がある。

 

「う……うん、おじゃましますっ」

 

僕は星伽(ほとぎ)さんに、そう言って星伽(ほとぎ)さんは90度ぐらいの深ぁーいお辞儀(じぎ)をして部屋に入った。

 

 

10分後キンジが朝風呂から出てリビングに入ってきた。

 

「白雪」

 

「おはよう、キンちゃん!」

 

「おはよう、後その呼び方やめろって言ったろ」

 

キンジは、星伽さんにそう言った

 

 

「あっ……ごっ、ごめんね。でも私……キンちゃんのこと考えてたから、キンちゃんを見たらつい、あっ、私またキンちゃんって……ご、ごめんね、ごめんねキンちゃん、あっ」

 

星伽さんは、見る間に顔を蒼白(そうはく)になり、あわあわと口を手で押さえる。

 

「……俺が悪かったよ。」

 

キンジは星伽さんにそう言って謝った

 

 

何か余計に長くなりそうだっと思い、僕は無理矢理話を変えた。

 

「で、星伽(ほとぎ)さんその持っている和布(わふ)の包みは何時もの?」

 

「う…うん」

 

僕が星伽さんにそう聞くと星伽さんは、キンジに和布(わふ)の包みを解き和布(わふ)の包みから出したのは漆塗り(うるしぬ)の重箱だった。

 

 

「何時もありがとうな。これ……作るの大変だったんじゃないか?」

 

キンジが、星伽さんにお礼を言ってそう聞いた。

 

「う、ううん、ちょっと早起きしただけだから。それにキンちゃん、幸弥君が料理作らないとコンビニ弁当しか食べていなそうだから。」

 

確かに僕が、依頼が終わり家に帰って来たら部屋にコンビニ弁当の箱が有る時がある。

 

 

「そんなこと、お前には関係ないけど………えっと、いつもありがとな」

 

キンジは、恥ずかしそうに星伽さんにお礼を言うと

 

「えっ。あ、キンちゃんもありがとう……ありがとうございますっ」

 

「なんでお前がありがとうなんだよ。ていうか三つ指つくな。土下座してるみたいだぞ」

 

「だ、だって、キンちゃんが食べてくれて、お礼を言ってくれたから……」

 

 

星伽さんは、キンジにそう言ってキンジはそれに呆れ顔をしながら一瞬星伽さんの胸の谷間を覗いてしまって……あの特性(・・・・)が起きそうになり

 

「――ごちそうさまっ」

 

速攻で、朝御飯を食べ終えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

星伽さんから何とか逃げる?ように立ち上がったキンジに星伽さんは

 

「キンちゃん。幸弥君。今日から一緒に二年生だね。はい、防弾制服(・・・・)

 

「……始業式ぐらい、銃は持たなくてもいいだろ」

 

キンジは、僕らにそう言った。

 

 

「駄目に決まってるでしょう!!」

 

「そうだよキンちゃん、校則なんだから」

 

星伽さんの言う校則とは、僕達が通う武偵高校の校則で『武偵高の生徒は、学内での拳銃(けんじゅう)刀剣(とうけん)の携帯を義務づける』とされている。

 

「それに、また『武偵殺し』(ぶていころ)みたいなのが出るかもしれないし……」

 

 

『武偵殺し』(ぶていころ)

 

武偵の車やなんかに爆弾を仕掛けて自由を奪った挙げ句、短機関銃(マシンガン)のついたラジコンヘリで追い回したりして――海に突き落としたりしているらしい。

 

「……俺らはメールをチェックしてから出る。白雪お前、先に行ってろよ」

 

「う、うん。じゃあ……また。」

 

「うん、また学校で星伽さん」

 

星伽さんにそう言って星伽さんは、学校に向かった。

 

 

僕らは、自分のPCの前に座り依頼が無いか見てダラダラしていたら――58分のバスに乗り遅れた。

 

――――生涯。

 

生涯、僕らはこの7時58分のバスに乗り遅れたことを悔やむ()だろう。なぜならこのあと、空から女の子が降ってきてしまったんだから。

 

神崎(かんざき)H(ホームズ)・アリアが。



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第二章

誤字脱字があれば連絡下さい!!

少し変更しました。

※幸弥の銃を変更しました。


「(何でこんな事になったんだ!?)」

 

時を遡る事、58分のバスに乗り遅れた僕とキンジは自チャリ(自分の自転車)で学校に登校する事にした。

 

僕達が通う学校は武偵高校。

 

正式名:東京武偵高校(とうきょうぶていこうこう)

 

 

レインボーブリッジの南に浮かぶ南北およそ2キロ・東西500メートルの長方形をした人工浮島(メガフロート)の上にあるのが僕達が通う東京武偵高校である。

 

『武偵』(ぶてい)とは凶悪化する犯罪に対抗して新設されてできた犯罪者を警察に準ずる活動で逮捕できる国際資格である武偵免許を持つ者の事である。

 

ただし警察と違って僕達武偵(ぶてい)は、お金で動き武偵法(ぶていほう)が許す範囲内なら荒っぽい事から下らない(猫探し)事でもこなす。『便利屋』(・・・)である。

 

え?武偵高校には、専門の学科があるだろうって………まぁ…確かに専門の学科があるけど色々な学科ががあるから僕とキンジが在籍している学科だけを説明するよ。

 

 

先ずは、僕が在籍している学科から。僕が在籍している学科は強襲科(アサルト)。通称、『明日(あす)無き学科』と呼ばれている。それはそうだ、この学科の卒業時生存率は、97.1%。100人に三人弱は、任務中か訓練中に死亡しているのだ。因みにキンジも高1の三学期まで強襲科(アサルト)に通っていたがある事件(・・・)のせいで探偵科(インケスタ)に転科した。

 

次は、キンジが在籍している学科探偵科(インケスタ)の事を話そう。探偵科(インケスタ)文字通り、古式ゆかしい推理学や諸々の探偵術を学ぶ世界各国の武偵高校の学科の中で一番マトモな学科といえる。

 

まぁ、他にも色んな学科があるが………

 

「おい、幸弥。」

 

「…………」

 

「おい、いつまで現実逃避(げんじつとうひ)しているんだよ!!」

 

 

そんなの………

 

「ずーっと?」

 

「そんなの無理に決まってるだろ!!」

 

「………だよね」

 

 

そう自転車に乗っている僕達の後ろにUZI(ウージー)。イスラエルIMI社の傑作短機関銃(サブマシンガン)を搭載したセグウェイに僕達は追いかけられているのが今の状況だ。

 

「とにかくこの状況を何とかしないと……」

 

僕は、ホルスターから愛銃(S&W M586)通称:『ディスティングイッシュド・コンバットマグナム』を抜いて応戦しょうとした時……

 

「その チャリには 爆弾 が 仕掛けて ありやがります」

 

 

爆弾!?

 

「 チャリを 降りやがたり 減速 させがたり 携帯で 応援を 呼んだり 銃で 応戦したり しやがたりしたら 爆弾を 爆発 しやがります」

 

僕達にそう警告した声がネットで人気のボーカロイドの人工音声であると僕は、分析した。

 

これからどうするか、僕が考えているとキンジが……

 

「幸弥、第2グランドに入るぞ!!」

 

 

キンジのその提案に僕は、頷き。僕らは第2グランドに入った。

 

第2グランドに入って、辺りを見渡すと誰も居なかった。まぁ…始業式とか関係なく此処にはいつも誰も居ないんだけど。その時僕は何かあり得ないものを見た。

 

それは、此処第2グランドの近くにある7階建てのマンション――たしか、女子寮――の屋上の縁に、女の子が立っていたのだ。

 

それをキンジも確認したのか、僕の方を見て目で見たかっと合図をして僕はそれに答えるように目で見たとキンジに合図をした。で、僕達は女の子が立っていたマンションをもう一回見たら何と女の子は此方(僕らの方)に向かって飛び降りたのである。

 

「えっ……えぇーー!?」

 

僕は余りにも唐突に此方(僕らの方)に飛んだ女の子の行動にびっくりして叫んでしまった。

 

女の子は、事前にパラグライダーを準備していてそれを空に広げて此方(僕らの方)めがけて降下して来てキンジはそれを見て……

 

 

「バッ、バカ!来るな!この(俺達の)自転車には爆弾が――」

 

キンジは、女の子に叫んだが間に合わない。女の子の降下速度が意外なまでに速いし僕らに向かって女の子が……

 

「ほらそこのバカ二人!さっさと頭を下げなさいよ!」

 

バリバリバリバリッ!

 

何と僕らが頭を下げるより早く、女の子は問答無用でセグウェイを銃撃した!しかも拳銃の平均交戦距離は、7mと言われている。だが、女の子と(セグウェイ)の距離はその倍以上ある。しかも不安定なパラグライダーから、おまけに二丁拳銃の水平撃(すいへいう)ち。

 

――うまい。なんて射撃の腕だ。

 

僕は余りにも、女の子の射撃の腕にびっくりした。もしかしたらキンジよりうまいじゃないだろうか?っと思っているとキンジが女の子に向かって何か言うが女の子は……

 

「――バカっ!」

 

 

女の子は、キンジの脳天を力いっぱい踏みつけて。

 

武偵(ぶてい)憲章1条にあるでしょ!『仲間を信じ、仲間を助けよ』――いくわよ!」

 

『いくわよ!』って、何をする気何だろうか。

 

そんな事を考えて女の子を見ると、女の子はパラグライダーのブレークコードハンドルにつま先を引っかけて逆さ(さか)()りの姿勢でキンジに向かってまっすぐ飛んでくる。

 

それを見て僕とキンジは……

 

「「――マジかよ/ですか……!」」

 

女の子の意図が分かって、僕らは青くなり。それに気付いた女の子は

 

「ほらバカ二人!全力でこぐっ!」

 

 

全力でこぐって、キンジは助かるけど

 

「僕は、どうなる訳!?」

 

僕は、そう叫びながらチャリを思い切りこいで僕はキンジ達と同着で乗っていたチャリを乗り捨て後ろから閃光(せんこう)轟音(ごうおん)と爆風と熱風によって僕らは体育倉庫の中に入ってそこで僕は意識が途切れた。

 

 

……

 

…………

 

「う……っ。(いた)い……」

 

僕は、気絶した時に体の節々に痛みを感じ情けなく声が出てしまった。

 

「くっ……それより、キンジとあの女の子は……」

 

僕は、体の痛みを我慢してキンジ達を探すため体育倉庫から出るとそこには折り重なるようにして倒れたセグウェイとキンジとキンジに向かって何か言っている女の子が居た。

 

「………何だ、二人共無事で良かった……」

 

僕は、キンジと女の子の無事を確認しそう呟いてそれに気付いたキンジが僕の方に逃げて来て女の子も銃を撃ちながらキンジを追う形になり当然僕も女の子に追いかけられるはめになった。




次回は、理子が出るかな?


それと活動報告にアンケートを実施します。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第三章

誤字脱字があれば連絡下さい!!


キンジside

 

「「はぁー」」

 

「(……また、やっちまったよ……)」

 

 

あの後、幸弥と一緒にツンデレピンクから何とか逃げたが始業式には出られなかった後俺と幸弥は教務科に事件の報告を済ませて新しいクラスに鬱々(うつうつ)とした気分で向かっていた。

 

 

Histeria(ヒステリア) Savant(サヴァン) Syndrome(シンドローム)

 

俺は『ヒステリアモード』と呼んでいるが、この特性を持つ人間は、一定量以上の恋愛時脳内物質βエンドルフィンが分泌(ぶんぴつ)されると、それが常人の約30倍もの量の神経伝達物質を媒介し、大脳・小脳・脊髄(せきずい)といった中枢神経系の活動を劇的に亢進(こうしん)させる。要するに、論理的思考力、判断力、反射神経までもが飛躍的に向上しこの特性を持つ人間は、性的に興奮すると(・・・・・・・・)、一時的に人が変わったようなスーパーモードになれるのだ。

 

「キンジ、大丈夫だよ。もう二度と会わないんだし……」

 

「……だよな。」

 

「だって、僕も二度と会いたいと思っていないしね……」

 

 

あの他人に優しい幸弥までもが、ツンデレピンク改めアリアに二度と(・・・)会いたくないと言うぐらいだし奇跡が起きなければ二度と会う事は無いだろうし……そう思いながら新しいクラスに着いた俺と幸弥は教室に入って幸弥が前の席で俺が幸弥の席の後ろの席に座った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「先生、あたしはアイツの隣に座りたい」

 

「「(フラグ)が立った!!」」

 

キンジside終了

 

 

幸弥side

 

 

キンジと僕を追いかけていた子が何と同じ2年A組だった(・・・・・・・・・)

 

クラスの皆は最初は、一瞬絶句して一斉(いっせい)にキンジの方を見て………わぁーっ!と五月蝿いぐらいに歓声を上げた。

 

後ろのキンジの席の方から……

 

「な、なんでだよ……!」

 

 

と、小さい声でそう呟きが聞こえた。

 

「(アッハハハ、これ確実に僕も目つけられたよね?)」

 

僕がそう心の中でそう呟いていると、キンジと同じくこの学校で友達になった身長190近いツンツン頭をした武藤剛気(むとうごうき)が……

 

「よ……良かったなキンジ!なんか知らんがお前にも春が来たみたいだぞ!先生!オレ、転入生さんと席代わりますよ!」

 

と、まるで選挙に当選した代議士の秘書みたいにキンジの手を握ってブンブン振って席を立った。

 

 

武藤は、キンジが強襲科(アサルト)にいた頃よく僕たちを現場へ運んでくれた車輌科(ロジ)の優等生で、乗り物と名のつく物ならスクーターからロケットまで何でも運転できる特技がある。

 

「あらあら。最近の女子高生は積極的ねぇー。じゃあ武藤くん、席を代わってあげて」

 

先生は、アリアさんとキンジを交互に見てから事情を知らない武藤の提案を即OKしてしまった。

 

……先生マジですか!!

 

わーわー。ぱちぱち。

 

クラスの皆は、キンジに拍手喝采(はくしゅかっさい)をし始めた。

 

「(まぁー実際は僕達は、彼女(アリア)の事なんて知らないだけどね……)」

 

 

僕がそう思っていると………

 

「キンジ、これ。さっきのベルト」

 

キンジを呼び捨てに呼び、キンジが体育倉庫で貸したベルトをキンジに放り投げてきてそれをキンジがキャッチすると――

 

「理子分かった!分かっちゃった!――これ、フラグばっきばきに立ってるよ!」

 

そう言ったのは僕の左斜め隣に座っていた、僕の小さい時の幼馴染みである峰理子(みねりこ)だった。

 

 

「キーくん、ベルトしてない!そしてそのベルトをツインテールさんが持ってた!これ、謎でしょ!?でも理子には推理できた!できちゃった!」

 

理子は、探偵科ナンバーワンのバカ女とされているけど幼馴染みである僕は理子の性格冷酷で男口調を使うが根は優しく子供には優しい子という事を知っている。

 

「キーくんは彼女の前でベルトを取……」

 

トン!!

 

「痛ーーい何するのさコーくん!!」

 

 

「理子、それ以上は僕らは未成年者だしアウトだから言わせないよ?」

 

「えー、コーくんのケチ!!」

 

「ケチで結構です。」

 

「キーくんが、恋愛したのかも知れないんだよ?」

 

理子のその言葉にクラスは大盛り上がりに騒ぎだした。

 

 

「キ、キンジがこんなカワイイ子といつの間に!?」や「影の薄いヤツだと思ってたのに!」とか「フケツ!」とか言う始末である。新学期なのに、息が合いすぎだよ皆。

 

「お、お前らなぁ……」

 

遂に、キンジが頭を抱えだし机に突っ伏した時――

 

ずぎゅぎゅん!

 

……武偵校(ぶていこう)では、射撃場以外での発砲は『必要以上にしないこと』となっている。つまり、してもいい。

 

 

「れ、恋愛だなんて……くっだらない!」

 

アリアが顔を真っ赤にして二丁拳銃を抜きざまに撃って……

 

「全員覚えておきなさい!そういうバカなことを言うヤツには……――風穴あけるわよ!」

 

それが、神崎(かんざき)H(ホームズ)・アリアが武偵校(ぶていこう)のみんなに発した――最初のセリフだった。

 

 

幸弥side終了



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第四章

更新遅くなり大変申し訳ありません。活動報告にも
書きましたがプロットが全部消去してしまって書く気が失せてしまっていましたが、とりあえず緋弾のアリアをしばらく更新する事にしました。他の作品の更新はしばらくは休みにします。


幸弥side

 

あの杉原麻里子ストーカー襲撃事件から、一週間が経ち僕とキンジ(・・・)強襲科(アサルト)に来ていた。強襲科――通称、『明日(あす)無き学科』と呼ばれこの学科の卒業時生存率は、97.1%。つまり100人に3人弱は、生きてこの学科を卒業できない。まあ色々な理由があるが任務の遂行中による銃撃戦の流れ弾によって死亡するのが一番多い、それが強襲科であり、武偵という仕事の暗部でもある。

 

 

キンジにとっては去年まで在籍していた科で二度と戻って来る事は無いと思っていた筈だ。それなのに強襲科に戻って来たのはストーカー襲撃事件から帰って来て2日後にアリアと約束で一回だけアリアと組んで事件を解決するために強襲科に一時的にキンジは戻って来たのだ。

 

「あれ?物凄い組み合わせだね。」

 

「おはよう、夏海。」

 

「うんおはよう、幸弥。そしてキンジぃ!お前は絶対帰ってくると信じてたぞ!さあここで1秒でも早く死んでくれ!」

 

 

「まだ死んでなかったのか夏海。お前こそ俺よりコンマ1秒でも早く死ね」

 

「キンジぃ!!やっと死にに帰ってきたか!お前みたいなマヌケはすぐ死ねるぞ!武偵ってのはマヌケから死んでくもんなんだからな」

 

「じゃあなんでお前が生き残ってるんだよ三上」

 

こう言う挨拶の死ね死ね言うのが強襲科での日常である。

 

 

 

 

次の日アリアは先に学校に行ったのか部屋に居なく僕は朝御飯を作りキンジを起こして僕らは学校に向かう為に部屋を出た。外に出ると生暖かい大粒の雨が降り始めたのでキンジと僕は急いでバス停に向かったがそこには生徒たちが押し合いへしあいして乗り込んでいるところだった。

 

「やった!乗れた!やったやった!おう幸弥にキンジおはようー!」

 

僕らがバスに駆けつけると、入り口のタラップで車輌科(ロジ)のクラスメートの武藤君がバンザイしている。どうしょう今日は雨だからチャリ通の生徒たちが一斉にバスに乗っていて奥の方はもう生徒でギチギチになっていた。

 

「のっ!乗せてくれ武藤!」

 

キンジは武藤君にそう言うが……

 

 

「そうしたいとこだがムリだ!満員!お前らチャリで来いよっ」

 

武藤君は、僕らにそう言ってバスのドアが閉まり武藤君は僕らに向かって笑いながら手を振っていてそれを見たキンジが………

 

「覚えてろよ!!」

 

と、三流悪党が言う捨て台詞を大声で言って僕らは徒歩で学校に向かった。

 

幸弥side終了

 

 

キンジside

 

くそ、もう少し早く起きればわざわざ雨に濡れずに幸弥と学校に今頃いる筈なのに武藤の野郎の言う通り一時間目には間に合わないな。一時間目は一般校区での国語の授業だ。一般科目は、いずれ普通の高校に転校した時にしっかり授業についていくためにも必要になるからサボりたくはないのだが無理だな。そう思いながら俺たちはやっと学校に着き強襲科の黒い体育館を横切ろとした時に……携帯がなった。

 

「――もしもし」

 

俺はこの間アリアと行ったゲーセンでお互いにてにいれたレオポンのストラップを引っ張って電話に出ると―――

 

 

『キンジ。今どこ?後、幸弥と一緒よね』

 

アリアだ。何で幸弥と一緒に居る事まで知っているのかよ。それに今は8時20分で普通に授業は始まっているのに………

 

「あぁ、幸弥と一緒に居るし今は強襲科のそばにいる」

 

俺がアリアにそう言うと

 

『ちょうどいいわ。そこで幸弥と一緒にC装備に武装して女子寮の屋上に来なさい。すぐ』

 

俺はアリアが、何を言っているか分からなかった。

 

 

 

「なんだよ。強襲科(アサルト)の授業は5時間目からだろ」

 

俺は隣に居る幸弥を見ながら、電話越しにアリアに文句を言うとアリアは声を荒げて

 

『授業じゃないわ、事件よ!あたしがすぐといったらすぐ来なさいッ!』

 

アリアは、そう言うと電話を切った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今俺は自分と幸弥の姿を苦々しく見回す。T N K製(ツイストナノケブラー)の防弾ベスト。強化プラスチック製の面あて(フェイスガード)付きヘルメット。武偵高の校章が入った無線のインカムに、フィンガーレスグローブ。全身のあちらこちらに食い込むほどしっかりと締めたベルトには、拳銃のホルスターと予備の弾倉(マガジン)が4本。

 

「一体何なんだろうね?こんな『出入り』専用のC装備着て来いって……」

 

「全くだ…」

 

そう俺達が今着ているC装備は、SATやSWATなどの警察の特殊部隊等が着込む物に似ている物で今回みたいな幸弥が言った『出入り』の際に着込む、攻撃的な装備を着て俺と幸弥はアリアが待つ屋上に向かった。

 

 

キンジside終了



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第五章

お久し振りです、グリフィン・冬です。

緋弾のアリア 銭の名を継ぐ者の久し振りの更新です‼︎




幸弥side

 

 

「「バスジャック/だって!?」」

 

「そうよ、武偵高の通学バスが今バスジャックされているのよ!!」

 

アリアに呼ばれた僕とキンジは、アリアがいる女子寮の屋上に来て辺りを見回すと無線機にがなり立っているアリアとアリアに呼ばれたと思う、狙撃科(スナイプ)のレキさんがいつも耳に付けているでかいヘッドホンで何か聞きながら愛銃の狙撃銃――ドラグノフを肩にかけて座って待機していて無線機にがなり立っていたアリアが僕達の方に向き直り僕らを呼んだ理由を話僕らはアリアに呼ばれた理由を知った。

 

「犯人は車内に居るのか?」

 

「分からないけど、たぶんいないでしょうね。一つ分かっている事はバスには爆弾が仕掛けられてるって事以外にはね」

 

――爆弾――

 

 

「『武偵殺し(ぶていごろ)』だよね」

 

「幸弥の言う通りよ。最初の武偵はバイクを乗っ取られたわ。次がカージャック。その次があんた達の自転車で、今回がバス……ヤツは毎回、乗り物に『減速すると爆発する爆弾(ノンストップ)』を仕掛けて自由を奪い、遠隔操作でコントロールするの。でも、その操作に使う電波にパターンがあってね。あんた達を助けた時にも、今回も、その電波をキャッチしたのよ」

 

 

「ちょっと待ってよ、『武偵殺し』は逮捕されたハズだぞ」

 

「それは真犯人じゃないわ」

 

キンジがそう言うと、アリアがそれを否定した。

 

「何故逮捕された『武偵殺し』が真犯人じゃないと言いきれるのかな?それはそうだよね何たって逮捕もそれも誤認逮捕された『武偵殺し』は君、神崎・H・アリア。君の母親である神崎かなえさんなのだから」

 

幸弥side終了

 

 

 

 

 

 

キンジside

 

今何て言ったんだ、幸弥の奴。アリアの母親が武偵殺しの汚名をきせられてそれで誤認逮捕されている何て、それに何で幸弥がそんな事を知っているんだ?俺がそう思っているとアリアが喋り出した。

 

「……私の事を調べたのね」

 

「えぇ、神崎・(ホームズ)・アリアさん。あの名探偵シャーロック・ホームズの曾孫でありデイムの称号を持つイギリス貴族で先程僕が言ったイ・ウーのせいで誤認逮捕された母親の神崎かなえさんを助ける為に日本に潜伏していると思われるイ・ウーを逮捕する為にイギリスの武偵高校から此処東京武偵高校に転校して来た。違いますか?」

 

「……えぇそうよ、でも今はそんな話をしている場合じゃないわ」

 

確かに今は、そんな話をしている場合じゃないって事は分かっている。だが一つだけ分からない事がある幸弥やアリアが言っていたイ・ウーって何なのかって事を……

 

 

「ちょっと待ってくれ。二人が言っていたイ・ウーって何なんだよ‼︎」

 

俺は、二人にそう聞いたら幸弥が冷めた目で俺に喋りかけた。

 

「キンジ、君はイ・ウーの事を知りたいのかも知れないけどね止めておいた方が良いもしイ・ウーの事を知りたくて調べたら君消されるよ(・・・・・)?」

 

「そうね、幸弥の言う通りアンタ消される覚悟がある訳?」

 

「 ッ消されるって、何だよ‼︎そんなヤバい奴らなのに何でお前ら(幸弥とアリア)は知っているんだよ。」

 

そう思って俺は二人に怒鳴ったら、アリアが………

 

 

「ああー、もう今はアンタとこの話をしている場合じゃないのよ。私達の助けをバスジャックされた武偵高の生徒達が待っているんだからこの話は終わりよ‼︎」

 

「ッ、分かった。この事件(バスジャック)が終わったら改めて先の話の続きをしょう。」

 

「良いわ…」

 

「ちょっ、何言ってるですか⁉︎」

 

「こう言わないとキンジは納得しないし、この瞬間もバスジャックされた被害者の武偵高の仲間達が助けを待っているのよ?」

 

アリアは、幸弥にそう言った。

 

 

「ハァー、分かったよ。キンジ……」

 

「な、何だよ…」

 

「これだけは絶対に覚えていて、何かを知る時自身のその行動やその覚悟に責任を持つ事。それを絶対に忘れるなよ」

 

「あ、あぁ……分かった。」

 

幸弥は俺にそう言って、俺の返事を聞いて俺達はアリアが呼んでいた車輌科のシングルローター・ヘリに乗り込みバスジャックされたバスを捜しに向かった。

 

 

 

 

キンジside終了



目次 感想へのリンク しおりを挟む




評価する
一言
0文字 ~500文字
※目安 0:10の真逆 5:普通 10:(このサイトで)これ以上素晴らしい作品とは出会えない。
※評価値0,10は一言の入力が必須です。また、それぞれ11個以上は投票できません。
評価する前に
評価する際のガイドライン
に違反していないか確認して下さい。