エリスの胸はパッド入り (リアコロ)
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【絶対選択肢】

一目惚れなど存在しない、一目で惚れるなど馬鹿らしいと、そう思っていた。

 

「ようこそ死後の世界へ。私は新たな道を案内する者、いわゆる女神と呼ばれている存在です。佐々木誠さん、あなたの人生は残念ながら先程終わってしまいました」

 

「私は女神エリス。あなたの新たな道を案内する者です」

 

ニッコと微笑む彼女に、 初めて一目惚れをしていたのだと思う。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

話を聞いていると俺は、死んだらしい。

ボールを追いかけて道路に飛び出した子供を助けて死んでしまった。

漫画の様な死に方だけど悪くない。俺史上一番輝いた瞬間だと思う。

 

 

問題はその先だ、俺には3つの選択肢が案内された。

1.記憶を消し、1から日本で人生をやりなおすこと。

 

2.天国のような何も無いところででゆっくり暮らす。

 

3.異世界に転生して魔王を倒す。特典として何でも一つだけ、向こうに持っていける。

 

俺は今まで重大な選択を避け、流されるままに生きてきた、そんな俺にこの選択肢は重すぎる。

 

「……あの。…そろそろ決まりましたか?」

 

「す、すいません。あと1分、あと1分だけ待って下さい。」

 

「その言葉もう15回目ですよ!!

そろそろ決めていただかないと…まだ次の方も控えてますので…申し訳無いのですが」

 

 

「うっ、そうですよね、すいません。これまで重大な決断から逃げてきて…もっと選択出来る力が欲しいのですが……」

 

「あ!!」

 

エリス様は何かを思い出した様に、満面の笑みで応えた。

 

「あります!ありますよ!!

最善の選択を選べる特典【絶対選択肢】」

 

「絶対選択肢ですか??」

 

「はい、何かを決める時に選択肢が出てきて、最善の選択を自分では考えられない新しい選択が出来ます!!

今の様に決断がなかなか出来ない時に佐々木誠さん、必ず貴方の力になってくれるでしょう。」

 

その天使のような微笑みを浮かべるエリス様の言葉に俺は初めて重大な選択をする。

この選択が最大の過ちだと気付かずに…

 

「エリス様、俺を異世界に連れて行って下さい!必ず魔王を倒してみせます!

特典は【絶対選択肢】でお願いします‼︎」

 

「わかりました。それではこの魔方陣の中央から出ないで下さいね」

 

瞬間、魔法陣に囲まれて俺の身体がふわっと浮く。

 

「さぁ、勇者よ、願わくばこれから現れるであろう数多の勇者候補たちのなかからあなたが魔王を打ち倒す事を祈っています。」

 

「マコトさん!!頑張って下さいね!!」

 

そのエリス様の微笑みに微笑み返し、異世界にマコトは旅だった。

不安と期待に溢れていた。これからの過酷な冒険を知る由もなく。

 

 

マコトを異世界に転移させた後、エリスは一人で呟いた。

 

「アクア先輩が作った、特典が彼の力になってくれますように。」

 

「今度、マコトさんを探してみましょう。ふふっ。

それにしてもアクア先輩が作った特典凄いですね。最善を導く特典なんて。」

 

エリスは知らなかった、【絶対選択肢】がアクアから聞いた通りの効果ではない事を。

 

アクアに最善を導く特典なんて作れるわけがない事を

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

「うおお!」

 

中世ヨーロッパ風の街に降り立った。

獣耳の女性やエルフもいる。どうやらこの世界には人間種以外にもいろいろな種族がいるらしい。

 

「すげーー!!」

 

柄にもなく声を上げた。初めての異世界にテンションが最大に上がっている。

 

とにあえず、ギルドを探そう。

こういう時はまずギルドに行くのが鉄則だ。

ある程度のゲームの知識があるので、セオリーはわかる。

 

そう思った瞬間、目の前に文字が浮かんでいく

 

「選べ」

 

脳に直接声が聞こえる。不思議な感覚だ。

選べ?これが【絶対選択肢】なのか?

目の前の文字が出来上がる。

 

1.「前を歩いているエルフにギルドの場所を聞く。ついでにスリーサイズも聞く。」

 

2.「横で店をやってる獣耳の女の子にスリーサイズを聞く。ついでにギルドの場所を聞く。」

 

……

 

……

 

ん?

 

ん??

 

ん???

 

ちょと待ってくれ、確かにギルドの場所を聞くのは分かる。だがスリーサイズを聞く意味がわからない?

2.の選択肢はスリーサイズを聞くのがメインじぁないか!?

分からない!!これが最善の選択なのか??スリーサイズを聞くのは異世界では普通なのか!?

嫌そんな訳ないだろ、選びたくない。スリーサイズをいきなり聞くなんて嫌だ。俺には出来ない無理だ。

こんな選択肢は選べない。

 

そう悩んでるうちに声がまた聞こえたら。

「選べ」

 

その瞬間激痛が走る

 

「痛っ!!うっ、頭が」

 

 

「選べ」 「選べ」 「選べ」

 

う、嘘だろ。頭が痛い。選ばないといけないのか‼︎

 

「選べ」 「選べ」 「選べ」

 

痛っ、限界だ

スリーサイズ聞くのは常識なんだ。 軽いギャグの挨拶みたいなものなんだ。そう自分に言い聞かせた。

そもそもエリス様が最善の選択が出来ると言っていたじぁないか‼︎何を疑う事がある!

選択肢が信じららなくてもエリス様は信じる事が出来る。

選ぶ、俺は選ぶぞーー。

 

 

「すいません。」

 

「はい?どうかしましたか?」

 

「今日この街に来たばかりでギルドの場所が分からなくて、何処にあるか分かりますか?」

 

身体が自由に動かない!?選択肢を選んだら強制的に選んだ行動をさせられるのか!?

頼む!スリーサイズ聞くの挨拶なんだよね!ね!頼む!頼むよ(切実)

 

「はい、ここから右の「それとスリーサイズ教えてもらっていいですか?」

 

「はい?(威圧)」

 

駄目だったよ…

明らかに怒ってるよね…

なんで、最善の選択じぁないのか…

謝ろ…早く謝って…

 

「スリーサ「はい?(威圧)」

 

はい?(絶望)

おい!何してるの!!諦めろよ!!

やめっ、ヤメロォー

 

「スリーサ「クリエイト・ウォーター」

 

その瞬間エルフのお姉さんの右手から大量の水が放たれた!

水圧で吹き飛ばされ俺は尻餅をついた。

 

「変態が」

 

蔑むような目で見下し、吐き捨てた。

 

 

異世界転移 僅か5分

俺の異世界への期待もわくわくも消えた…

(´;ω;`)グスン

 




お母さん 僕は今、 異世界に来ています。
まるで 生まれ変わったように 積極的になれてます。
何より 僕には なんと 女神様に貰った 【絶対選択肢】があります。
だから 心配しないでください。
大丈夫… 大丈夫… 多分…


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冒険者ギルド

「はぁー」

 

マコトは憂うつな気分でいた。

 

異世界とはもっと楽しい物だと思っていた…

なのに… なのに…異世界に来て始めのイベントが強制セクハラ…

だいたいなんなんだあの選択肢は、おかしいだろ!!

変態扱いされるし、服ビショビショだし

 

「はぁー、…天国にすればよかったかなぁ…」

 

駄目だ

切り替えろ佐々木誠!エリス様に魔王を倒すと誓ったじぁないか。

ネガティブになるな、冷静に、冷静になれ。考えろ、考えるんだ。

さっきの選択肢は明らかにおかしい。これは、転移した時に発生した不具合だ。

一時的に【絶対選択肢】が不具合が働いてるだけだ。それなら【絶対選択肢】は次から正常に働く。

 

「 謎はすべて解けた!!」

 

ふふふ、そういう事だったのか俺名探偵になれるんじゃないか。

我ながら素晴らしい名推理だ。

 

ならギルドを探そう、適当に歩いてたら見つかるだろ

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

ギルドらしい施設を見つけて入る

 

「いらっしゃいませ! お食事なら空いてるお席へどうぞ! お仕事案内なら奥のカウンターへ~!」

 

ウエートレスさんが、元気よく案内してくれた。

 

「おおー、これがギルドか。」

 

ギルドの中は、食事も取れるらしい。冒険者で溢れている。

ルイーダの酒場に来てるみたいだ。失われていた異世界への期待が蘇ってくる。

オラ、ワクワクすっぞ~っ

 

とにかく、冒険者にならない事には始まらない。受け付けに進む。

 

「すいません。」

 

「はい、どうされましたか?」

 

受付の女の人はおっとりした感じの美人だ。巨乳が大人の女性の雰囲気をかもし出していた。

 

「冒険者になりたいんですが?」

 

「はい。冒険者の登録をするには最初に登録手数料がかかりますが、大丈夫ですが?」

 

え、お金かかるの!? ルイーダの酒場って無料じぁないのか!?

あ、ルイーダの酒場じぁ無かった…

とりあえずポケットに入っていた財布から野口さんを渡してみた。

 

「これでお願いします。」

 

「えっと…。エリス以外のお金は使えないですよ…。」

 

お姉さんは困った顔をした。

 

知ってた。

それは、日本のお金は使えないよね…

今度は捨てられた子犬の様に目で訴えてみた。

 

「……」

 

「…あのー…えっと…」

 

お姉さんは更に困った顔をした。

 

知ってた。

これが成功するのは可愛いショタか、イケメンだけだ。

イケメンが妬ましい!!

 

これ以上お姉さんを困らせてもいけないので受け付けを離れて、隅の椅子に座って考える。

どうしよう。いきなり積んだ。

どうお金を手に入れるか悩んでいると、声が聞こえて文字が浮かび上がってくる。

 

「選べ」

 

一瞬恐怖を感じたが、俺の名推理で今度から【絶対選択肢】はちゃんと機能するはずだ。

そもそも、今の様に困った時に最善の選択をしてくれる特典だ。今度こそ俺を救ってくれるはず。

……大丈夫……大丈夫……多分。

 

文字が浮かび上がった。

 

1.「身体で稼ごう(性的な意味で)。赤い服をの男に熱烈に迫る。」

 

2.「身体で稼ごう(性的な意味で)。モヒカン頭の男を誘惑しよう。」

 

 

 

…は?

 

 

おい…選択肢仕事しろよ…マジで……

意味がわからない…(性的な意味で)とかふざけんなよ!

それに俺はホモじゃないから!や、やめてくれ俺の始めてを奪わないでくれ…

赤の服の男は、俺と同じぐらいの年齢だ。4人パーティーを組んでる。金髪だ。選択肢のせいでこいつがホモにみえてきた。

モヒカンの男 は、北斗の拳のヒャッハーさんにしか見えないんですけど!!めちゃくちゃ怖いんですけど!!こんな奴の相手をしたら確実に確実にやられる(犯される)。絶対死んじゃいそうなんだけど!!

どっちも嫌だ!! こんなの選ぶなら死んだほうがマシだ!!

嘘だろ…嘘だといってくれ…エリス様…

なんか違うんですけど…聞いてた特典と全然違うんですけど!!ただの呪いなんですけど!!

 

 

「選べ」 「選べ」 「選べ」

 

痛っ!? 嫌だ、嫌だ、嫌だーーー

俺はホモじゃない、ホモになりたくない!!

 

 

「選べ」 「選べ」 「選べ」

 

うあああああああああぁぁぁぁーーー

 

 

 

俺は赤い服の男に、一歩、一歩近づく。

俺は1を選んだ、理由はヒャッハーさんよりはマシだと思ったからだ…マジで嫌だけど…最悪だ…

 

「少しいいか?」

 

「なんだ?なんか用か?」

 

赤い服の男が応える。

4人パーティーがこっちを向く?

 

「俺はマコトと言うんだ、冒険者になりたくてこの街に来たんだが、お金を持ってなくて冒険者になれなかったんだ。だから一晩俺を雇ってくれないか。」

 

「そうか、俺はダストって言うんだ。でもお前まだ冒険者じゃないんだろ?雇うってどういうことだよ?悪いが俺はタダでお金を貸すお人好しじゃないぜ。」

 

「へー、冒険者になりたくて来たのか俺はキー「あ、他の方は結構です。」

 

ダストのパーティーのメンバーが名乗ろうとしたのを遮った。

 

「ダスト、良い名前だな。さっきの言葉の通りだ。今晩俺とどうだ?身体には自信があるんだ必ず満足させてやる。だから雇ってくれないか?」

 

「は!何言ってん「やらないか?」

 

「は!?」

 

は!? 嫌だ!辞めて!

断ってくれ!頼む!頼むよー

 

空気が固まる。ダストの顔がみるみる青くなる。

そんなダストの顎を右手を添える。いわゆる顎クイである。

そしてまたあの言葉を言う。

 

「やらないか?」

 

やらないよ!?やりたくないよ!? 顎クイとかすんなよ!!

断れ!断れ!断れ!逃げてくれー!!俺にはどうすることも出来ないんだよーーー

 

「か、勘弁してくれ、、俺にはそんな趣味ないんだ!」

 

ダストが震えながら後ずさる。

 

よし!!断った!!信じてたぞ!!お前は断ってくれるって!

 

「大丈夫だ!俺に全て任せろ!いけるいける!!」

 

いけねーよ! 全然いけねーから!! 頼むから辞めてくれよ…

 

「ひぃー、ぼ、冒険者の手数料ならやるから勘弁してくれーーーー」

 

そう言って、ダストはテーブルにお金を置いてケツを抑えながら逃げた。

選択肢の強制力から解放されようやく身体が自由になった。

 

 

テーブルからお金を取る、ダストのパーティーメンバーの男二人は俺と目線があうと「ひぃー」と悲鳴をあげ震えている。もう一人のメンバーの女性は両手を顔で抑え何故か頰を赤く染めている。

 

俺は再び受け付けに行く。

 

「えーと……登録料持ってきました……。」

 

「は……はあ……。」

 

お姉さんは俺と目を合わせたがらない気がした。

(;ω;)グスン

 

 

 



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職業

「では改めて説明を、冒険者には各職業というものがございます。そしてこれが登録カード、冒険者がどれだけ討伐を行ったかも記録されます。」

 

お姉さんに登録料を払った俺は説明を受けている。

なるほど、ここで始めの職業を決めるのか。登録カードも便利だな。

 

「それでは、こちらの水晶に手をかざして下さい。それであなたの潜在能力が分かりますので、潜在能力に応じてなりたい職業を選んでくださいね。選んだ職業によって、経験を積む事により様々な職業専用スキルを習得できる様になりますので、その辺りも踏まえて職業を選んでください」

 

これは、重要な選択だ!!

ここで俺の凄まじい潜在能力が発揮されて、ギルド内が騒ぎになったりする!!…など、全く期待していない。だが、せめてまともな職業になりたい!!俺の【絶対選択肢】が全く、これぽっちも役にたってない…。だからせめてましな職業に就きたい。じぁないと無理…。だいたい凄い特典が貰えるから異世界に転生したのに、その特典が使えない、むしろマイナスである…。

 

「は、はい!!」

 

俺は祈りながらガクガク震えながらおそるおそる水晶に手を伸ばす。お姉さんは「えっと…大丈夫ですよ…潜在能力を見るだけなので…。」と若干引きながら言う。しかし、俺には死活問題である。特典が無いに等しい以上、自分の力で生き抜くしかない。頼むよ…せめて、せめてましな職業を!お願いします!神様ーー!エリス様ーー!

 

手をかざした瞬間水晶が光輝く!

 

「わっ!? すごいですよこの潜在能力!? 幸運が最低レベルな事以外は、全ステータスが平均より高いです!これなら中級職からでもつけますよ。冒険者に幸運ってあんまり必要ない数値なので気にしなくて大丈夫だと思います。」

 

よっしゃああああーーー

やったこれで何とか生きていける!!異世界に来て辛いことばかりだけどやっと報われた!

 

俺が嬉しさを噛み締めていると、お姉さんが大声で叫んだ。

 

「はっ!? はああああっ!? 見たことのない職業があります!旅芸人、遊び人! そ、それよりも…ゆ、勇者に転職可能です!!あなた何者なんですか……っ!?」

 

お姉さんがの声に、施設内が一斉にざわめきだす。

 

え!?

な、なんだってーーー

お、俺が勇者⁉︎嘘だろ…⁉︎

 

「「イエーーーーイ」」

 

「「やっほーーーー」」

 

冒険者達の歓声に囲まれる。

 

「いきなり、勇者なんてとんでもないですね⁉︎」

 

「あんたみたいな奴が、案外魔王を倒すのかもな!この命知らず!」

 

可愛い女の子や、ヒャッハーさんに祝福される。他にも冒険者達からも祝福の言葉を次々とかけられる。

 

………ふ、ふふふ。あーはっはっは。

やった!やったぞ!これだよ、これ‼︎俺が夢みてた異世界生活は!!

いきなり勇者とか最高じゃないか!!俺の潜在能力すげー!!

 

「ありがとう、ありがとう、魔王はこの俺が倒してみせる‼︎」

 

「「うおおおーーー」」

 

俺の言葉に、歓声が湧く。

最高だ…!!うへへ!

 

お姉さんとギルドの人が並びお姉さんが言う。

 

「それでは、冒険者ギルドにようこそ。マコト様。いえ、勇者マコト様。スタッフ一同今後の活躍を期待しています。」

 

「「イエーーーーイ」

 

また歓声が湧く。

うへへ、何回聞いても悪くない。

 

「あ、すいません。まだ転職してませんでしたね。それでは、職業の選択を。もう選ぶまでもありませんが。」

 

お姉さんが微笑みながら言う。

 

うへへ、勇者に決まってる!!

いきなり最高の職業とか完璧過ぎるw

これで糞みたいな特典があっても大丈夫だwなんたって俺は勇者だからなw

なんだよ!w 特典無くても全然いけるじゃんw

【絶対選択肢】w プークスクス!!w

 

俺は完全に調子に乗っていた。

【絶対選択肢】の怖さも知らずに…

その瞬間、頭の中で声がする。

 

「選べ」(怒)

 

お、どうしました?w

【絶対選択肢】さんおこなの?w

もうお前なんて怖くないんだよ、何故なら俺は勇者だから(キリッ)

どうしたw どうしたw かかって来いやーーw

 

1.「「決まってる、俺は勇者になる。」喜びのあまり全裸になり、街中の女の子に抱きつきまくる。(勇者よ死んでしまうとは情けない)」

 

2.「「決まってる、俺は遊び人になる!!」固い意志。(職業変更不可)」

 

3.「「決まってる、俺は旅芸人になる!!」固い意志。(職業変更不可)」

 

 

 

ふぇ!?

 

 

………………………………………

………………………………………

………………………………………

う、嘘ですよ。嫌だなー。【絶対選択肢】さん。

俺が【絶対選択肢】さんを馬鹿にするわけないじゃないですかー。

てか、ふざけんなよーー‼︎このヤローー!!

勇者になれるんだよ!1.選んだらどうなるの⁉︎(勇者よ死んでしまうとは情けない)って何⁉︎殺されるの⁉︎抱きついた女の子からリンチされて殺されるの!?てか、なんで全裸になるの⁉︎バカなの⁉︎死ぬの⁉︎……あ、死んじゃうのか…。

2.と3.の選択は何!?固い意志!?お前どんだけ、遊び人や旅芸人になりたいんだよ‼︎勇者だよ、勇者になれるんだよ‼︎職業の格が違んだよ!!フリーターと総理大臣ぐらい違うよ!!しかも(職業変更不可)とかふざけんなよ!!ただの呪いじゃねーか!!

嘘だよね、ねぇ!ねぇ!エリス様!これじゃあ最悪を選ぶ選択肢じゃねーか!!

 

 

「選べ」(笑) 「選べ」(笑) 「選べ」(笑)

 

 

痛っ!!

ふざけんなぁぁーーーー!!何笑ってんねん!!

【絶対選択肢】お前絶対許さないからな!!

待てよ、そもそもこの特典を渡したのはエリス様だ!?

俺は…騙されたのか!?

 

 

「選べ」(笑) 「選べ」(笑) 「選べ」(笑)

 

 

うっ、頭が!?げ、限界だ!?

ああああああああああああああああああああああああああああ!!

 

 

 

「決まってる、俺は旅芸人になる‼︎」

 

「「……」」

 

俺の言葉にギルド全体の空気が固まる。

しばらくしてお姉さんが口を開く。

 

「…えっと。……ごめんなさい。聞き間違いをしてしまいました。……いま何て言いましたか?」

 

「俺は、旅芸人になる!!!」(固い意思)

 

またしても、ギルド全体の空気が固まる。

しばらくして、冒険者達が声が上がる。

 

「はは、何言ってんだよ。分かったぜ、コイツ冗談で言ってるんだろ。」

 

「ああっ!なんだそう言う事なんですね。私てっきり、本気だと。」

 

「ははは、そんな訳ないだろ。」

 

「冗談きついぜ、あんちゃん。」

 

冒険者達が冗談だと思い次々と声を上げた。

 

「違うな、間違っているぞ」

 

俺の言葉に周りの視線が注目する。

 

「俺は・・旅芸人になる男だ!!!!」

 

そう高々に宣言した。

 

 

そうして、俺は周りに驚愕の目で見られながら旅芸人になった。

俺はもう二度と勇者にはなれない…

(´;ω;`)グスン

 

 



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