…む、ひさびさに英霊としてではなく抑止力としての仕事か
正直全く乗り気ではいが、自分で選んだことだ。役割を全うしよう。
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「ここは…学校だと?」
私がいたのは校舎の前だった。
辺りは暗くもう夜のようだ。格好はいつもの紅い外套。
―――人体における能力及び異常、無し
「ふむ、」
―――魔力回路本数27本変化、無し
―――無限の剣製、展開可能
英霊としての召喚の場合、魔力のパスをつなぐマスターが必要になるが抑止力としての場合は世界、アラヤから魔力補給される。基本的に魔力に困ることもないだろう。
「しかし、今回の相手は何処なのだ。だいたい、ここは日本の学校に見えるぞ?一体なにが霊長の危機なのだ…」
そういいながら歩くとグラウンドが見えた、校舎の正面ということだろう。しかしこの学校、かなりの規模だ。そして歩きながら気づいたことがある。私は第5次聖杯戦争、月の聖杯戦争、聖杯探索、その三つの霊気が合わさっている。第5次では答えを得て、月では岸波白野と勝利を収め、聖杯探索では人理の危機を救った。
なぜこの記憶があるのか考えていたら、グラウンドの真ん中に人がいることに気づいた。そしてそれを狙い撃とうとしている、少女にも。
とりあえず私は撃とうとしている側に近づいた。
「少女が人殺しとは、感心せんな」
「?!あ、アンタ誰よ?!」
「私は…アーチャーだ。あるいは、無銘とでも」
そういうと少女はスナイパーライフルから手を離し私に向き合う。
「そう、————ようこそ、死んでたまるか戦線へ」
死んでたまるか戦線?なんだそれは
「貴方変な格好してるわね。まあいいわ。唐突だけど、貴方入隊してくれないかしら。」
「入隊?その死んでたまるか戦線にか」
「そう、それとね。ここにいるってことは、貴方、死んだのよ」
「は?」
「その気持ちもわかるわ。名前が思い出せるってことは、記憶があるってことでしょ?今さっき死んだはずなのに急に知らない場所にいて、おまけに入隊とか訳がわからないと思うわ」
「いや、そういう訳ではないのだが…ん?しかしその死んでたまるか戦線。戦線というぐらいだから敵がいるのか?」
「ええ、それがアレよ」
そういって指差したのはグラウンドの中心にいる少女
「あの子がか…?」
「アレは天使よ」
天使ときいてカルデアにいた戦乙女たちを思い出した。しかし、ろくな魔力もうかがえないただの人に見えるが
「…まぁつまり、君たちはあの天使(仮)と戦う存在だ、と」
「ええ、まぁ、部隊名はよく変わるわよ、最初は『死んだ世界戦線』だったけど、『死んだ世界戦線って死んだこと認めるんじゃね?』 ということで破棄。以後変遷を続けているわ。今は『死んでたまるか世界』その前は生きた心地がしない戦線。まあ完全ネタだったから1日で変わったけど。」
ものすごくどうでもいい話を聞いた気がする。
「それで?戦線の目的は?」
「神に復讐して、この世界を手に入れるのよ!」
「か、神…か?」
ぶるっ!神ときいてメドゥーサの姉、2人が頭をよぎる…ぶるっ!
ほかにもあかいあくまや、あかいあくまそっくりの冥界のボッチ女主人に、全身青タイツの師匠そっくりなまだ生きてる神。…神はろくな奴がいない
「いろいろわからないことだらけだが…だいたいなんで私はここに呼ばれたんだか…」
「呼ばれた?」
「お互いに話し合いが必要だな。とりあえず話せる場所に移動したい。戦線というからにはほかにもいるんだろう?」
「え、ええ」
「そうか。なら、そいつらも呼べ。…しかしもう夜か。明日にまとめて話そう。明日の朝頃合いになったらまたここに顔を出そう。その時にまた」
私はとりあえず校舎に入ってみることにした。
コメント、コメント、くだ、さ、、、、、、、い
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抑止力、天使と話す
しばらく校舎、回ったのち、先ほどグラウンドにいた少女に話しかけてみた。
「失礼、ここが死んだ世界だというのは本当か?」
「本当よ。ここは様々な過去をもって青春を楽しめなかった子たちが来る場所なの」
「君が天使だというのは?」
「多分生徒会長をしているから誤解されてるんだと思う」
「ふむ、しかし死んだ世界と言われてもいまいちピンとこない。なにかそれらしいことはないのか?刺されてもしなないとか」
「死なないわよ」
「……ふむ、しかし確かめるために誰かを刺すのは気が引ける…」
「ガードスキル ハンドソニック」
なんだと?!これは魔術ではない!コードキャストに近いものを感じる!
天使と言われた少女は私に向かって作り出したナイフを突き刺してきた。
「舐めてもらっては困るぞ、
私は一番手に馴染んでいる夫婦剣を投影し、ナイフを弾く
弾かれた反動で胴体がガラ空きの少女の胴体の前に忍び込み、人蹴り
「ふんっ!」
「っ!!」
5、6メートル吹き飛ばされた少女は少ししてから起き上がり
「驚いた。貴方とても強いのね」
「あぁ、ただの一般人に負けるほど落ちぶれてはいないつもりだよ。それと蹴ってしまって悪かったな」
「いいわ、元より私が急に刺そうとしたのが悪いんだもの」
「そういってもらえて嬉しいよ。しかしさっきのナイフは…?」
「ハンドソニックよ」
「アレは…なんだ?」
「作ったの。防衛用に」
「どうやって?」
「パソコンで」
「なるほど、本当にコードキャストみたいなものなのか…」
「コードキャスト?」
「いや、こちらの話だ。気にしないでくれ」
「そう…私も質問してもいい?」
「なんだ?」
「ここにきた人たちはね、みんな学生の頃の姿でこの学校の制服を身につけてやってくるの。では貴方は違うみたいだから…それにその剣も」
「あぁ、恐らくだが…」
私はこの世界に招かれたこと。この剣は魔術によるものだと説明した。
ここがなんだか分からない以上、説明すべきではないかもしれないが、この少女には話すべきだと判断した。
「私は…そうだな一言で表すなら『力』だ」
「力?」
「まあ、こまかな事情はそのうち話すよ。それより君はそろそろ寝なくていいのか?もう2時だか」
「たしかに眠いわ…あ」
「生徒としてこの世界に来たわけじゃないなら部屋どうしよう」
「私はなくても構わないが」
「ダメ、野宿でもされたら困るもの。」
「いや、私に睡眠は必要ないよ」
「?どうゆうこと」
「そのままの意味だ。このことも含めてまた後日話そう」
「そうね…じゃあ先生には話しを通しておくから、使われていない学生寮の567号室以下の部屋ならどこを使っても構わないわ」
「ふむ、せっかくだ。把握した。ではまたな」
「ええ、また明日」
今の口ぶりからするに学校の見た目の施設ではなく、学校として機能もしているようだ。しかし、生徒は全員一度死んだ人間なのか?それがみんなあの死んでたまるか戦線に入っているのなら授業が成立するのだろうか?
とりあえず寮とやらを探すか
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とりあえず約束通り場所に行ってみると金髪のツインテールの少女が綺麗な姿勢、全くの無表情で立っていた。
コメントを(以下省略
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校長室
とりあえず約束通り場所に行ってみると金髪のツインテールの少女が綺麗な姿勢、全くの無表情で立っていた。
「失礼、キミは昨日の少女の使いかね?」
「はい。私は遊佐です。よろしくお願いします。」
「ふむ、とりあえず使いがここにいるということはおそらく移動するのだろう?どこに向かうのだ」
「はい、ではついてきてください。」
「どこに向かうのかね?」
「校長室です。」
「校長室?キミたちのリーダーは校長なのか?」
「いえ、私たちのリーダーはゆりっぺさんです。校長室は占拠しています」
ゆりっぺ…おそらく昨日の少女だろう。確証はないがそんな感じがする。
「占拠…ね」
随分過激派集団だな。その戦線とやらは。
しかし…
「先程からすれ違う者たちすべて…そうなのか?」
未練がある者たちなのか、というニュアンスを込めて伝える
しかし遊佐なる少女はどこ吹く風で
「彼らはNPCです。初めからこの世界にいて、模範的な生活を送っています」
「NPC…か」
月のマスターを思い出す。
物思いにふけろうとした瞬間に
「NPCとは…」
「ああ、説明は構わないよ。確かに生前の私からしたら馴染みのない言葉だが、今の私からしたらよく知る言葉だ」
「?………着きました。」
廊下の突き当たり、見えにくくされてはいるが天井にトラップが仕掛けられている。そして遊佐なる少女が私とかなり距離をとっている。明らかにトラップに当たらないようにだろう。ふむ…霊体化するか
「?!ゆりっぺさん。対象が消えました」
霊体化すると遊佐は目を見開きつけているインカムで誰かと話している。一旦私は霊体化したまま校長室に入る。中にはそれなりに大勢の人間が待機していた。その一番奥、昨日の少女がおそらく遊佐からの連絡をうけて動揺してる。
「消えた?!消えたですって?!そんなの天使にも———」
「消えたもなにも、私はここにいるぞ」
「「「「??!!」」」」
皆が驚きの表情を浮かべている。
それもそうだろう。私はゆりっぺと言われた昨日の少女の真後ろに立っているのだから
「貴様、ゆりっぺから離れろ!」
そういってハルバードを構える目つきの悪い男。
皆銃や木刀、クナイなどを構え私に向ける。
「そう警戒するな。別に何かするつもりはない。罠があったのでな、こうして入っていただけだ」
「罠?まさかこの部屋の前に仕掛けているトラップに気づいてたの?」
「あのようなわかりやすいもの、わからないはずがあるまい?」
皮肉気味に言ってやると皆驚いた顔をしていた。
「……いいわ。これでも長く戦い続けてきたんだもの。貴方にかなわないことぐらいわかるわ。みんな、武器をしまって」
やはりリーダー。発言力はかなりのもので皆武器を収める。
「それで?貴方について教えてもらおうじゃないの」
誤字とかあったら教えてください。ヒロインどうしますかねぇ
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