広い、広い、荒野。
そこに一人、ゆっくりと歩く。
その姿は黒く、黄色の線が入り、青い複眼が全てを見据える。
「………………………………。」
【■■■】
【■■■■■■■!■■■!】
それは姿が変わる。
変わらず黒く、黄色い線が入ったボディ。
しかし形は違う。
そして、顔には青い文字で『ライダー』。
両手には剣が現れる。
右手には青い文字で『ケン』と書かれた剣。
左手にはレイピアのように細く、カードが仕舞えそうな剣。
騒ぎ声が聞こえる。
前方から何人かの敵が現れる。
しかし、それは恐れずにそのまま進む。
目の前から、後ろから、右から、左から、空から、様々な攻撃が来る。
躱す、弾く、防ぐ。
それはなんの迷いもなく敵を斬る。
敵は叫び、苦しみ、倒れ、爆散する。
地上の敵を倒し終わると、剣を銃へと変える。
銃を空に向けて放つ。
撃たれ、落とされ、倒され、爆散する。
残ったのは戦士1人。
再び歩き続ける。
元の世界で滅び、この世界に生まれ落ち、悪として、立ちはだかる。
世界が変わる。
そこは広大な海。
また、敵が現れる。
それは、先程と同じように敵を倒す。
今回は空だけでなく、海にも現れる。
しかし、慌てず、驚かず、冷静に、対処する。
敵が倒し終わると同時に世界が変わる。
地上に敵はおらず、空に大量の敵がいる。
その全てが女性。
その身体に装甲を纏って襲ってくる。
完璧な
それは女性達に絶望を与える。
お前らのそれは無意味だとわからせるほどに。
また、世界が変わる。
最初と同じ荒野。
違うのは、巨大な敵たち。
焦らず、慌てず。
冷静に、冷徹に、冷酷に、対処する。
ソレには敵わない。
ソレに勝つ事は不可能。
ソレは最強で、最凶で、最恐の王。
目の前に、最後の敵が現れる。
金色の装甲に、赤い『ライダー』の文字。
黒い王は駆ける、金色の王に向かって。
金色の王は手を翳す、黒い王に向けて。
黒い王の周辺で爆発が起きる。
しかし、黒い王が止まることは無い。
黒い王は、金色の王に迫る。
両手の剣に黒い光が纏う。
それを金色の王に振るう。
金色の王は魔法陣でその攻撃を防ぐ。
しかし、それは砕かれ、金色の王に攻撃が当たる。
最低最悪の魔王と呼ばれた金色の王の初めての敗北。
それほどまでに黒い王は強い。
黒い王は金色の王に背を向け歩く。
金色の王は黒い王に一撃を報いろうとするが、やがて力尽きる。
黒い王は新たな世界へと来た。
全ての悪を狂わせ、
時空を超え、
過去と未来を凌駕する
破壊の王者
その名も……
ジオウ・オスクリタ
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