テイルズオブグレイセス━日常を過ごすSS━ (影山明)
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ソフィの行きたいところ【お願い編】
【ある日の夜】
ソフィ:パスカル、ちょっといい?
パスカル:おんや?ソフィ、何?
ソフィ:ここ行きたいんだけど
パスカル:ほほー、博物館ねぇ~
ソフィ:ダメ?ダメならいいんだけど
パスカル:いんや、いいよ?いつ行きたい?
ソフィ:出来れば明日
パスカル:ん、わかった……じゃあお風呂に入ってかなきゃねぇ~
シェリア:ていうかお風呂は定期的に入りなさい!
パスカル:にょわっ!シェリア怖~い
ソフィ:怖~い
シェリア:2人してクネクネしない!ほら!さっさと入る!
パスカル:へ~い
ソフィ:行ってらっしゃい
シェリア:ソフィは私と次よ
パスカル:えーいいな~
シェリア:あなたはもう22なんだから1人で入れるでしょ、どうしても誰かと入りたければフーリエさんかポアソンさんと入りなさい
パスカル:気持ち悪いよ~
【里】
フーリエ:クシュン!風邪かしらね
ポアソン:クシュン!私もなのです
長:……………
パスカル:うはーさっぱり~
ヒューバート:ちょっとパスカルさん!タオル1枚でリビングをうろつかないで下さい!取れたらどうするんですか!
パスカル:んー?別にどうもしないよ?取れたら取れたで『の○太さんのエッチ~』になるだけだから
ヒューバート:誰がのび太さんですか!メガネをかけてるだけでのび太にしないでください
マリク:ならオレはジャ○アンだな
アスベル:オレはド○えもんですか?
リチャード:僕はス○夫だね
ヒューバート:っていうか、何でパスカルさんにタオル1枚でうろつくなという注意からド○えもん談義になるんですか
パスカル:ほい弟くん、服着てきたよ
ヒューバート:いつの間に、まあいいでしょう
パスカル:あ、そろそろあたしおねんねするね~
マリク:よし!じゃあオレたちもおねんねするとしよう
アスベル:いや、おねんねって……子供じゃないんですから
【翌朝】
パスカル:うひょー!朝だー!グッドモーニング~!
ヒューバート:うるさいですね、もう少し静かにしてくださいよ
マリク:うおー!朝だなー!グッドイブニーング!
ヒューバート:何を張り合ってるんですか!しかもイブニングは夜です!
リチャード:ちなみに昼間はグッドアフタヌーンだよ
アスベル:へ~
マリク:おっといかん、今日は配達がたくさんあるんだ、そろそろ行かなくては
アスベル:オレは書類の処理だ
ヒューバート:僕は大統領閣下と会食が
シェリア:大変なのね、私とパスカルはソフィ連れて博物館行ってくるわ
アスベル:そっか、ソフィ……たくさん色んな物見てくるんだぞ
ソフィ:うん、帰ってきたらアスベルにも聞かせてあげるね
アスベル:ああ、楽しみにしてるよ
マリク:トラックのキーがない、誰か食べなかったか?
ヒューバート:食べません
パスカル:あれ、これかな?あたしの車のドア開かなかったからおかしいなと思ってたんだ~
マリク:おお、それだ……じゃあ行ってくるぞ
パスカル:んで、あたしの車のキーなんだけど、誰か食べなかった?
ヒューバート:だから食べませんよ!
ソフィ:パスカル、これ……冷蔵庫にあった
パスカル:おーありがとう!ソフィ!
アスベル:って、何で冷蔵庫に
パスカル:………あり?何でだっけ……
シェリア:パスカル……鍵はキーリングに付けておいて壁のフックにかけておきなさい
パスカル:へーい、じゃあ行こっか……ソフィ、どっち乗りたい?チャイルドシートがよければ付けるよ?
シェリア:やめなさいって
ソフィ:後ろでいいよ?
パスカル:ほーい、じゃあ出発しんこー!時差式しんごー
アスベル:事故起こすなよ
パスカル:え?自己起こすなよ?あたし起きてるよ?
ヒューバート:全然違いますよ!
【お出かけ編に続く】
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ソフィの行きたいところ【お出かけ編】
【博物館】
ソフィ:わぁ、博物館って大っきいんだね
パスカル:んだね~
シェリア:ソフィ、1人で行かないのよ
ソフィ:うん
【博物館内】
ソフィ:骨のモンスターがいっぱい
シェリア:恐竜っていって、大昔に地球にいたのよ?確か隕石が降ってきて絶滅したって聞いたけど
パスカル:ワニは恐竜時代の生き残りって話も聞くよね
ソフィ:ワニ、すごい
パスカル:ねー
シェリア:ほら、行くわよ
ソフィ:ティラノ……サウルス
パスカル:おーでっかいなぁ~
シェリア:ホントね、こんなのが地球にいたなんて信じられないわ
パスカル:ゴジラとかガメラとかの骨もあるかもよ?ソフィ
ソフィ:え!?あるの!?
シェリア:いや、ないから!パスカルも嘘教えない!
パスカル:うひゃー!
ソフィ:あ、ステゴサウルス……確か草食
パスカル:そだね、草をムシャムシャ食べるんだね
シェリア:ムシャムシャって……他に言い方ないの?
パスカル:え?だってバリバリやパリパリじゃ堅そうだし、シャリシャリやジャリジャリじゃ変だし
シェリア:あのね、擬音の問題じゃなくて……草を食べるとか、草を食べてたとかあるでしょ
パスカル:あ、そっか…ごめんごめん
ソフィ:パスカル、シェリア……飛んでる骨がある
シェリア:え?飛んでる骨?
パスカル:えー!何々~!
ソフィ:ほら、これ
パスカル:プテラノドンだね~
シェリア:中生代白亜紀後期の約8,930万- 約7,400万年前にいたんですって
パスカル:シェリア物知り~
シェリア:ち、違うわよ!ほら、ここに書いてあるでしょ
パスカル:あ、ホントだ……じゃあ物知りじゃな~い
シェリア(なんか腹立つ)
ソフィ:面白いね、アスベルにも早く聞かせたいな
シェリア:ええ、そうね
パスカル:はーたくさん見たね~そろそろお昼にしよっか
シェリア:そうね、どこか食べられるところ探しましょ
ソフィ:え?骨食べるの?
パスカル:んー?そうだよ~例えばあのアロサウルスの骨をバキッとへし折ってケチャップかけてバリバリって
シェリア:違うでしょ!お店を探すって事よ
ソフィ:そうなんだ、でもパスカルならやりそう
パスカル:え、やっていいの?
シェリア:ダメ!
パスカル:嘘だよ~やんないってば~
【食後、夕方】
パスカル:いやー楽しかったね~
シェリア:ホントね、ソフィ……どうだっ……あら
パスカル:どったの?
シェリア:寝ちゃってるわ……疲れたのね
パスカル:んーまあ結構はしゃいでたからね~
シェリア:ええ、よっぽど楽しかったのね
パスカル:そうだね~あ、教官達にお土産買ってかないと
シェリア:あ、そうだったわね
ソフィ:あなた、トリケラトプスって言うんだ、よろしくね
シェリア:あらあら、夢の中で恐竜と友達になってるわ……
パスカル:そういえば恐竜と教官って言い方にてるよね
シェリア:ああ、そう……
【家】
アスベル:へえ、そんなのがいたのか
ソフィ:うん、それでね、空飛んでるのもいたの
アスベル:おお、凄いな……よかったなソフィ、楽しかったか?
ソフィ:うん、ゴジラとかガメラはいなかったけど
ヒューバート:またあの人は
シェリア:ふふふ
アスベル:どうしたんだ?シェリア
シェリア:パスカルってば帰ってきて部屋に入ったと思ったらもう寝ちゃったわ
マリク:パスカルのことだ……ソフィ以上にはしゃぎ回って疲れたのだろう
リチャード:あり得るね
シェリア:ふふふ、それに行きと帰りの運転までしたんだもの……揺さぶっても起きないわ
『うぎゃー!』
シェリア:な、何!?
『た、助けて~!ティラノサウルスとアロサウルスとプテラノドンとお姉ちゃんが追ってくるよ~!』
ヒューバート:寝言ですか……というかなぜ恐竜の中にフーリエさんが
アスベル:ははっ、確かにあの人は恐竜並みに怖そうだな、特にパスカルにとっては
マリク:だな
リチャード:ああ
ヒューバート:ですね
シェリア:ええ
『ぎゃー!お風呂に入るから許し……』
ヒューバート:止まった……?
ソフィ:うるさいから恐竜まんじゅう突っ込んで止めた
アスベル:はは……ってそんなのあったのか?
シェリア:それお土産……
ソフィ:もう開いてた、半分なかった
シェリア:パスカル……食べちゃったのね
マリク:やれやれだな
リチャード:というかお土産はまんじゅうだったのか
ヒューバート:そこなんですか
パスカル:モガモゴ……甘いよ~
【完】
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おじいちゃんといっしよ
ソフィ:教官、ちょっといい?
マリク:ん?何だソフィ、お前からオレに話しかけてくるとは珍しいな
ソフィ:あのね?明日の教官の配達、私もついてっていい?
マリク:配達に?どうして
ソフィ:興味あるの、ダメ?
マリク:ま、まあ構わんが……多分つまらんぞ、それでもいいのか?
ソフィ:うん!
マリク:分かった、じゃあ明日な
ソフィ:ありがとう教官
アスベル:おわっと……どうしたんだソフィ……そんなにはしゃいで
マリク:なに、ちょっと明日、2人でドライブさ
アスベル:トラックで……ですか?
マリク:ふっ、冗談だよ……明日の配達に連れてってくれというのでな
アスベル:え?そんなご迷惑じゃ……
マリク:気にするな、これも社会勉強ってやつだ
パスカル:おうおう、泣かせてくれますな~おじいちゃん~
マリク:ほっとけ、そんなパスカルは明日は何するんだ
パスカル:あたし?あたしは里に帰るよ、たまに顔見せないとお姉ちゃんやポワソンがうるさくってさぁ~
マリク:ほーう?
パスカル:手土産はバロニア煎餅かストラタ最中で迷ってたんだけどさっきバロニア煎餅に決まったよ
マリク:オレは逆を薦めるがな
アスベル:………煎餅は長にあげればいいんじゃないか?
パスカル:んー?そう?じゃそうするね~
マリク:さて、オレはそろそろおねむだ……またなアスベル
アスベル:いや、おねむって……赤ん坊ですか
【翌朝】
マリク:さて、と……用意はいいかソフィ
ソフィ:うん
シェリア:ソフィ、教官の言うことよく聞いて迷惑かけちゃダメよ?
ソフィ:大丈夫
マリク:はっはっは、心配するなシェリア……ソフィはいい子だ、なっ
ソフィ:なっ
シェリア:はい、わかりました……ではお気を付けて
マリク:よし、乗れるか?気をつけろよ
ソフィ:うん……あれ?
マリク:どれ、オレが乗せてやろう……ほれ
ソフィ:あ、ありがとう
マリク:ああ、ん?パスカルはどうした、『ソフィに触るなんてずるいー』なんて来そうなのに来ないな
シェリア:ああ、今朝早くフーリエさんから電話がかかってきてたたき起こされて大慌てで出て行きましたよ
マリク:ふ、あいつらしいな、さて行くぞソフィ
ソフィ:うん
マリク:じゃあ出発
ソフィ:おー
━━━道中
マリク:どうだ、乗り心地は
ソフィ:うん、悪くないよ
マリク:景色の見え方が違うだろう
ソフィ:うん、高い……いつもより皆小さい
マリク:ははは……小さいか、そうだな……うおっ!
ソフィ:あふん
マリク:はぁ、はぁ……大丈夫か?ソフィ
ソフィ:ちょっとぐらっときた……どうしたの
マリク:全く、何だあの車は……もう少しでぶつかるところだったぞ、どんな奴が運転してたんだ
パスカル:うぎゃー!土産屋が混んでて時間食っちゃった~!早く行かなきゃヤバいよ~!
↑こんな奴
マリク:ああいうヤツがいるから事故が減らんのだ、全く
ソフィ(今の……パスカルの車……)
マリク:すまんなソフィ、急にハンドルを切ってしまった、ケガはないか?
ソフィ:ううん、平気
マリク:そうか、ならよかった……さてそろそろ着くぞ
【配達先】
男:マリクさん、いつもすみませんねぇ
マリク:いやいや、どうってことないですよ
男:ホント、助かりますよ……おや、そちらのお嬢さんは
ソフィ:………?
マリク:ああ、この子は……孫ですよ、はっはっは!
男:わはは!マリクさんご冗談を!
ソフィ:………
【帰り道】
ソフィ:教官、私……孫なの?
マリク:ん?ああさっきのか……まあ、冗談だ……だが家族には変わりないぞ?
ソフィ:家族……
マリク:そうだ、アスベルも、ヒューバートも、シェリアも、パスカルも、陛下も、そしてオレも……全員家族だ
ソフィ:うん
マリク:さて、疲れただろ、少し眠るといい……着いたら起こしてやる
ソフィ:わかった、おやすみ
マリク:ああ、おやすみ
そして、帰宅後
マリク:おいパスカル、あの暴走車はお前だったらしいな
パスカル:んー?
マリク:んーではない、危うくオレのトラックにぶつかるところだったんだぞ
パスカル:えー!?そうだったんだー!何という偶然、これは奇跡だね~
マリク:ごまかすんじゃない、お前は一体どういう運転をしてるんだ
パスカル:だってさー土産屋は混むは信号には全部ひっかかるしで飛ばすしかなかったんだよ~
マリク:全く、次は気をつけろよ……警察に捕まって罰金や点数引かれたりしたらシャレにならんぞ
パスカル:ああ、警察ね……追っかけられたよ?
マリク:なに!?
パスカル:まいたけど
マリク:まいたのか!?
アスベル:まいちゃだめだろ
パスカル:嘘だよ~ちゃんと止まって罰金払ったってば~
シェリア:ちょっとパスカル!いくら払ったの
パスカル:んーっとねー……30000ガルド?
シェリア:コラー!何やってんのよ!ウチだってお金持ちじゃないのよ!?次やったら3000ガルドにお小遣い減らすわよ!
パスカル:3000ガルドかい、オレの小遣い
マリク:何を言っている
ソフィ:わかんない
【完】
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