雪ノ下八幡の限界 (ゼロ少佐)
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1話

雪ノ下雪乃と結婚して数年が経った

高2の終わりから付き合い始め 大学を卒業し

3年ほど働き 貯めたお金で雪乃にプロポーズした

 

それから数ヶ月後に結婚し、雪ノ下家に婿入りという形で向かい入れられた。

 

雪乃から生活面を支えて欲しいので専業主夫になって欲しいと言われ、仕事を辞めた

最初の数年は忙しながらも幸せに暮らせて行った

 

だが、最近はそうで無くなってしまった…

 

雪乃「比企谷君、後は頼むわ。私もう仕事に行くから」

 

八幡「あぁ行ってらっしゃい」

 

雪乃が仕事に行き掃除、洗濯、に料理など

毎日同じ事を繰り返す。それ自体に問題はなかった。

だけど

 

雪乃「ただいま」

 

八幡「おかえり、遅かったな 飯出来てるし風呂も沸いてるぞ」

 

雪乃「ありがと、ご飯は仕事先の人と食べてきたから

風呂に入るわ」

 

食べて帰るなら連絡位してくれよ…

そう思いながら余り物をタッパに移し

冷蔵庫に直した

 

雪乃「不満そうね 貴方に不満なんて無いはずでしょ

夢の専業主夫になれたのだから」

 

八幡「すまん…」

 

雪乃「本当に卑屈になってしまったわね

最近貴方の口から悪いとかすまないとかしか聞いてないわよ」

 

確かにその通りかもしれない

 

八幡「……」

 

雪乃「今度は黙るのね 別にいいわ風呂に入ってくるから」

 

雪乃は最近俺の前で笑わなくなった

それがたまらなく辛い

俺に至らない点があるのだろう

そう思って頑張ってきたが それでも笑ってくれない

 

雪乃が風呂に入ってる間に飯を食べ、残った分を

冷蔵庫へ入れ 雪乃の明日の弁当の準備を始める

仕込みが終わりリビングに戻ると

雪乃はもう部屋に戻り眠っていた

 

最近はずっとこんな感じだ

 

 

次の日

 

雪乃を送り出し掃除を始める

掃除が終わり少し休憩する

もう昼か…

そんな時にスマホが鳴った

電話か…小町か

 

小町から電話が掛かり 応答する

 

小町「お兄ちゃん!うぅ」

 

電話越しで小町が泣いていた

 

八幡「どうした小町?何かあったのか?」

 

少し早口で小町に尋ねる

 

小町「カーくんが…カーくんが死んだ」

 

ボトッとスマホを落とす

カマクラが死んだ…それを聞いた瞬間涙が溢れてきた

いつもふてぶてしくあんまり懐いてくれなかったが

それでも大切な家族だった。

 

スマホから小町の声が聞こえてくるので

スマホを拾い上げた

 

小町「お兄ちゃん…昼過ぎに葬儀するから来てね」

 

ガチャと電話が切られる

俺はまだカマクラが死んだという現実を

信じられなかった…

 

急いで支度し実家に向かった

実家に着くと泣いている小町と

気持ちよさそうに眠っているカマクラの姿があった

だが、触ると酷く冷たくなっていた

 

八幡「………カマクラ」ポロポロ

 

カマクラの姿を見るとまた涙が溢れてきた

今度は止まらなかった

何度も何度もカマクラの名前を呼んだ

だけどいつもみたいに生意気な声で鳴いてくれなかった

 

気がついたらもう夕方になっていた

 

八幡「やべっ、ご飯も何も作ってない

早く帰らないと」

 

小町「お兄ちゃん、またね…」

 

小町に見送られ 急ぎ足で実家をでていく

今から帰って作っても間に合わないので帰りの途中に弁当屋により 二人分の弁当を買って帰る

 

家に帰るともう雪乃が帰ってきていた

 

雪乃「どこをほっつき歩いていたのかしら?駄目谷君

家事もせずに遊び歩いて何様のつもりかしら?」

 

泣きそうになったが耐えた

 

八幡「すまん…」

 

雪乃「弁当買ってきたんでしょ 早く食べましょ」

 

弁当を広げ2人で食べ始める

 

雪乃「比企谷君が作る料理より美味しいじゃないかしら?弁当屋の弁当より美味しくない比企谷君の料理スキルはどういう事なのかしら?」

 

俺はその言葉を聞いて

限界を超えてしまった

 

俺だって頑張っているんだ

確かに雪乃の期待に応えるのは大変だが

俺なりに頑張ったつもりだった

気がついた時には

俺は大粒の涙を流しながら家をでていった

 

家をとび出る際に「待ちなさい!」と言う声が聞こえてきたが、今の俺には届かなかった

 

少し遠くにある小さな公園のベンチに座った

誰も居ないで街灯も少なくほぼ真っ暗の状態だった

 

 



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2話

この作品と似ている作品がある、パクリだというコメントを頂き、その類似作品ぽいものを探してきました。
それでYouTubeに掲載されていた 会社の人と食べてきたからって言う作品と似ていた点が幾つかありました。

雪ノ下雪乃と結婚し、専業主夫になっている所
上手くいってない所、かまくらが死んだ所
などの点が似ていました。

その後PCとスマホを睨めっこし、
文章構成、キャラのセリフ、出てきているキャラなど
比べてみました

そして よく読んでみたらそんなに似ていないと
自分は思いました。一つ一つのセリフにしろ
由比ヶ浜やオリジナルキャラの旦那さんに
子供の話、公務員試験や八幡の心情
それに飲み会や二日酔いの話とかはこちらではしていません。

それにこちらでは

カマクラの下りでも死んだ所は同じでも
八幡の対応が全然違いますし
八幡が仕事をしていて、雪乃に頼まれて専業主夫をやっている事になってます

類似点は少々ありますが
思った程に似てなかったので
自分がやろうと思っていた所までは書こうと思います。

紛らわしい作品を書いてしまい本当に申し訳ございません

それと向こうの作品面白かった…すごく読みやすいし
感情移入できるし…自分にはない発想ができるのって
凄く羨まです

では続きをどうぞ


ベンチに座り何時間が経っただろうか

ふと公園の隅にある時計を見ると午後10時を回っていた

 

俺は雪乃に何て謝ろうか考えた

だがどうしても悪い方向に行く未来しか見えない

ココ最近の反応がいい例だ

 

少し不安になってくる

俺は雪乃に愛されているのだろうか

俺なんかが釣り合うわけがなかったんだ

とか考えてしまう。俺の悪いところだ…

 

スマホを開き

昔の雪乃との思い出の写真を見ていった

 

元々二人揃って写真撮るのは好きではないが

思い出として残しておこうと俺が提案し

旅行に行った時などよく写真を撮っていた

 

八幡「雪乃……雪乃…………」

 

無意識に雪乃の名前を呼んでいた

昔の仲が良かった頃に戻りたい

そう思う…願ってしまう

今の雪乃が嫌いという訳では無い

だが、あいつが笑った顔が大好きだった

 

大粒の涙を流しながら写真を一つ一つ見ていく

そして高校の写真を見た時

涙が止まらなくなった

 

俺が惚れた雪乃…憧れの雪乃の姿が写っていたからだ

奉仕部…由比ヶ浜と俺と雪乃の3人で撮った写真

 

3人で出掛けた時の写真

 

一色に、高校時代の面子との写真

 

あの頃は本当に楽しかったんだな…

改めてそう思う

 

そんな時

 

「八幡?」

 

懐かしい声が聞こえてきた

声のした方を見たが真っ暗で…涙でぼやけて

誰だか認識出来なかった

 

「八幡!」

 

誰かがこちらに駆け寄ってきた

涙を拭き顔を確認すると

 

戸塚「八幡!どうしたの!!」

 

そこには戸塚の姿があった

 

八幡「……戸塚?」

 

戸塚「うん、そうだよ ねぇ八幡何かあったの?」

 

八幡「……」

 

黙り込んでしまう

 

戸塚「とりあえず家においでよ 近くだし僕一人暮らしだから」

 

そう言われ手を引っ張られた

 

八幡「そんな、こんな時間に悪いだろ…」

 

戸塚「ううん 今の仕事交代勤務だから

明日は休みだし大丈夫だよ」

 

戸塚が住んでいるマンションに連れてこられ

部屋に入った

 

八幡「お邪魔します…」

 

戸塚「その辺に座ってて、お茶とってくるから」

 

わるいと言ったらいいよ気にしないでと笑顔で返された。 その後お茶を出され、本題に入っていった

 

戸塚「それで八幡 何があったの?」

 

八幡「……あまり話したくない」

 

話したくないというより思い出したくなかった

思い出せばまた辛くなって また涙が止まらなくなる気がした

 

戸塚「ねぇ八幡 高校の時約束したよね、もう1人で抱え込まないって」

 

高2の時にそんな事を約束したな

何か困った時は頼ってね、力になるからって

その時にもう1人で抱え込まないって言ったな

 

八幡「…長いけどいいか?」

 

戸塚はうんと頷き少し嬉しそうな顔をしていた

 

 

 

 

 

八幡「という訳なんだ」

 

最近の雪乃との会話や俺の気持ち

今日あったことなど全て話した

 

戸塚「あはは…雪ノ下さんも八幡も不器用すぎるよ」

 

困ったように笑う戸塚

俺がってのは分かるが雪乃が不器用?

 

戸塚「分からないって顔してるね

雪ノ下さんは八幡の事が大好きだよ

ただ愛情表現が下手すぎるだけなんだよ」

 

八幡「それじゃあ何で雪乃は笑わなくなったんだ?」

 

そこが疑問に思った

気がついた時にはもう雪乃は家で笑わなくなった

いつも冷たくて怒りっぽい

そんな感じだった

 

戸塚「それは、仕事が原因なんじゃないかな?

僕には分からないけど、八幡と一緒にいる時間が減り

仕事に追い込まれ、ちょっとした事で気になり 怒ってしまうようになったんじゃないかな?」

 

八幡「そうなのか…だから」

 

戸塚「それと八幡も笑わなくなったんじゃない?」

 

俺が?笑わなく

どうだろう思い出せない

 

八幡「雪乃が笑わなくなってから

必死だったから 分からない…」

 

戸塚はうんうんと頷き

 

戸塚「今日はここに泊まって行ったらいいよ」

 

八幡「流石にそれは…」

 

戸塚「悪いから?」

 

こくりと頷く

 

戸塚「悪いと思うなら誘わないよ

もう、夜も遅いから」

 

八幡「…分かったサンキュな」

 

雪ノ下にメールで今日は帰らないとだけ

伝える

 

 

 

 




次回は雪乃sideです

今回は前に似ていると言われた作品を少しでも掛け離れるように意識しながら作りました。
最初に笑わなくなったという言葉を入れていたため
そこだけ気になりますが そこ以外は大丈夫な筈です!


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3話

彼が家を飛び出して行った

私はそれを止めようとしたが、彼は止まらなかった。その後、すぐに探しに行ったが彼の姿は見つからなかった

 

雪乃「比企谷君!…比企谷君!」

 

何かを懇願するかのように彼の名前を呼ぶ

比企谷君が飛び出して行って何時間が経ったか…

彼は一向に帰ってくる気配がない

時間がたてばたつほど不安が募ってくる

嫌われたかもしれない…

 

最近の私の態度は嫌われても同然だったかもしれない

過去の自分を悔やんだ。どうしてこうしてあげられなかったのか…何故彼に強く当たってしまったのか…そんな無駄な言い訳をしてしまう

 

その時にぼとっとスマホを落とした

比企谷君に電話しようと思ったが

電話越しで何か言われるのが怖くて

電話出来なかった。

 

雪乃「小町さんなら何か知ってるかもしれない」

 

家を出て何時間も経っているしもしかしたら何かしら情報を持っているかもしれない…と

そう思い小町さんに電話した

 

小町「はいはーいお久しぶりです雪乃さん」

 

いつも通りの明るい声が聞こえてきた

が、どこか無理をしているようだった

 

雪乃「小町さん…比企谷君が…比企谷君がぁ」グスッ

 

涙がでてきた。意識したら物凄く辛くなってしまった

ちゃんと言葉にも出来ずに何度も比企谷君と

呼んでいた

 

小町「え!お兄ちゃんに何かあったんですか!?」

 

小町さんの叫び声にも似た声に反応し

正気に戻ることが出来た

 

雪乃「…その、比企谷君が家を飛び出して行って帰ってこないのだけれど、何か知らないかしら」

 

小町さんの反応で知らないのは分かってしまったが

ちゃんと尋ねる

 

小町「すみません、小町には分かりません

よければ何があったか教えて貰えませんか?」

 

小町さんに彼が家を飛び出す前の事を説明する

 

小町「お兄ちゃんが帰るのが遅くなった理由は知っていますか?」

 

雪乃「知らないわ…」

 

なにか嫌な予感がした。自分が何か大変な事をしてしまったようなきがした

 

小町「今日、カマクラが死んだのです…それでお兄ちゃんは実家に来てました」

 

カマクラが死んだ…そんな彼はそんな事一言も言わなかった。

 

小町「お兄ちゃん…珍しく大泣きしてました。

傍から見ればペットかも知れませんが、小町やお兄ちゃんにとっては大切な家族でした」

 

そんな…私はなんて事を…弱った彼を傷つけた

そんな罪悪感が襲ってきた

 

小町「雪乃さん、お兄ちゃんを支えてあげて下さい」

 

雪乃「え?」

 

比企谷君と別れて…離婚しろと言われるの思っていた

それが私が比企谷君を支えてあげてと

 

小町「お兄ちゃんは、雪乃さんの事が大好きですから

傷ついてるんですよ。もし雪乃さんじゃ無かったらケロッと帰ってきますよ」

 

そう言われ少しホッとしてしまう

私以上に彼の事を知っている小町さんだからこそそう言われると説得力があった。

 

雪乃「ありがとう、小町さん」

 

「いえ、喧嘩や行き違いなんて誰にでもありますから、兄の事お願いします」

 

そう言われ電話が切れる

小町さんの言葉のお陰で少しは元気になれたような気がした。だが、未だに比企谷君の消息が不明

どうしようか悩んでいた

そんな時に電話がなった

 

雪乃「もしもし」

 

陽乃「ひゃっはろー雪乃ちゃん

さっそくで悪いんだけど、

比企谷君ぽい人が小柄な子と手を握って

歩いていたの見かけてしまったんだけど、

比企谷君は今家に居るのかな?」

 

比企谷君と小柄な子?嘘…嘘よそんなの

彼が浮気だなんて… でももし私のせいで…

 

陽乃「雪乃ちゃん?もしもーし?」

 

雪乃「あぁ…あぁぁぁあ!」

 

陽乃「雪乃ちゃん?ねぇ雪乃ちゃん!? どうしたの!」

 

雪乃「」

 

陽乃「今近くに居るからそっちに向かうね!」

 

タッタッタッタ バタッ

 

陽乃「雪乃ちゃん!」

 

雪乃「姉さん?」グスッ

 

陽乃「比企谷君と何があったの?」

 

雪乃「比企谷君に、比企谷君に捨てられたぁ」ポロポロ

 

陽乃「ほら、落ち着きなさい。何があったか最初から話して」

 

 

雪乃「かくかくしかじか」

 

陽乃「……雪乃ちゃんもし本当に浮気だとしても文句を言えないよ。比企谷君は常日頃から雪乃ちゃんの為に頑張ってきたのにも関わらず冷たい態度を取られ、

挙句の果てに猫ちゃんが亡くなってしまい

傷心状態の比企谷君を追い詰めてしまったのは

雪乃ちゃんなんだから。」

 

雪乃「……」

 

陽乃「比企谷君と離婚する?」

 

雪乃「離婚…嫌よ!彼じゃなきゃ 比企谷君じゃなきゃ嫌だ!やっと幸せをてにいれたのに」

 

陽乃「その幸せを壊したのは雪乃ちゃんだよ」

 

姉として厳しい言葉をかけた

本来なら慰めるべきなのかもしれないが

人として成長させる為に敢えて厳しいことを言う

 

雪乃「それは…そうなのだけれど」

 

陽乃「雪乃ちゃん離婚しなさい

今の雪乃ちゃんでは比企谷君を幸せにできないわ」

 

雪乃「そ、そんなの!」

 

陽乃「無いって言える?」

 

今の私に彼を幸せにする自身は無かった

彼を傷つけ追い詰めたのは私だったから

 

陽乃「離婚じゃなくても、少し彼と距離を置いて…

いっそ別居でもしてみる?」

 

雪乃「嫌…比企谷君と一緒に居たいの…」

 

陽乃「この話は一旦やめよっか」

 

話をやめ、静寂が訪れる

姉さんも怪訝そうな顔をしている

多分私の為に怒ってくれたのよね…

 

ピロン♪

 

誰かからメールが来た

 

雪乃「誰からかしら…比企谷君!?」

 

メールを開き内容を読む

 

「今日は帰らない」

 

雪乃「ね、姉さん…比企谷君がぁ…」

 

陽乃「ほら、貸しなさい

もう1件メール来てるでしょ」

 

スマホを手に取りもう1件のメールを開く

 

「迷惑掛けて悪かった」

 

不器用ながらもちゃんと伝えてくる所は比企谷君らしい

 

今日はここに泊まることにした

夜も遅いし雪乃ちゃんが心配だったから

 

比企谷君と一緒に居たのは多分高校時代の子だろ

誰と会ったのかも聞かないとね

 

雪乃ちゃんをあやして今日は眠りについた



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4話

戸塚の家に厄介になった

朝目が覚めると戸塚が隣でまだ寝ていた

戸塚を起こさないように体を起こし

支度を始めた

戸塚には本当に感謝している

もし戸塚が公園の前を通らなかったら俺は

倒れていたかもしれない…

 

冬の寒空の中公園で1夜…考えただけでもおぞましい

凍傷になる可能性だってある

 

 

 

戸塚side

 

朝目が覚めると八幡の姿が無かった

部屋を飛び出しリビングに向かうと

八幡がご飯を作ってくれていた

 

八幡「おはよう、戸塚 朝飯作ったから食べようぜ」

 

戸塚「うん!」

 

八幡が作ったご飯は凄く美味しかった

僕もひとり暮らししてるから料理はするけど

こんな美味しいご飯は作りきらない

材料は家にあるものだから同じはずなのに

ここまで差が出るなんて

 

戸塚「凄く美味しいよ!八幡!」

 

八幡「そ、そうか…ありがとな」

 

彼は少し照れたように顔をそむけた

 

戸塚「僕も料理するけどこんなに美味しくは作れないよ、これじゃそこら辺の主婦どころか料理人も顔負けだね」

 

嘘ではない 本当にそれ程美味しいのだ

 

八幡「…それはないって雪乃も俺の飯より弁当屋の方が美味いって言ってたし」

 

比べる弁当屋が悪すぎるのか…照れ隠しなのかは分からないが流石にダメだよそれは…雪ノ下さん

 

八幡「あぁ…雪乃…」

 

雪ノ下さんの事を思い出して辛そうな顔をしている

それ程までに雪ノ下さんの事が好きだったんだね

 

朝ごはんを食べ終え

食器を片付けようとしたら

洗い物から片付けまで全部八幡がしてくれた

 

八幡のこういうさり気ない優しさが僕は好きだ

 

八幡「ありがとな、戸塚」

 

戸塚「うん!また何時でもおいで歓迎するから」

 

八幡を送り出した

そして静寂が訪れた

 

 

 

八幡side

 

戸塚に見送られ俺は雪乃とちゃんと話す決心をした

 

家までの道のりが長く感じる

 

一歩一歩が重い…

 

そうしてやっと家の前に着いた(一軒家です)

 

ガチャッ

 

ドアを開けると雪乃の靴ともう1つ靴があった

多分これは陽乃さんだろうか

 

八幡「……ただいま」

 

人の気配が全然しない

リビングの方も明かりがついてなく

とても静かだ

 

一応リビングに入ったが…誰も居なかった

雪乃の部屋に向かい

ドアの前にたつ

深呼吸をしドアをノックした

 

八幡「雪乃居るか?」

 

雪乃「…えぇ」

 

八幡「入るぞ…」

 

返事は無かったがドアに手を掛け

ドアノブを回す

すると

 

雪乃「比企谷君!」

 

ドアを開けると雪乃が抱きついてきた

あまりの勢いに後ろに倒れてしまう

 

雪乃「比企谷君…ごめんなさい ごめんなさい」ポロポロ

 

八幡「雪乃?」

 

そこには俺の胸に顔を埋めて泣いている雪乃が居た

 

雪乃「比企谷君が辛い時に追い打ちをかけるような事言って…いつも冷たく接して…貴方の優しさに甘えて私、貴方に嫌な思いさせて…ごめんなさい」

 

雪乃「もう、そんな事しないから 比企谷君…お願い何処にも行かないで。私から離れないで 」

 

抱きしめながら彼女は俺に想いをぶつけてくれた

 

八幡「あぁ。ずっと傍にいる そう約束しただろ?」

 

雪乃「ぅん…もう絶対離さないし離させない…」

 

雪乃を抱きしめた

 

ドンドン

 

1階の方から足音が聞こえてきた

その足音か近づいてき2階にやってきた

 

陽乃「あれー?比企谷君帰ってきてたんだぁ」

 

そこには風呂上がりで下着姿(パンツのみ)の陽乃さんの姿があった

 

八幡「」

 

陽乃「あ!ちょっ!比企谷君見ないで!」

 

腕で下着を隠そうとしていたがその大きすぎる胸を隠せるはずもなく 露わになっていた

 

ブシャッ

鼻血が出てきた…やばい止まらない

 

陽乃「ひ、比企谷君!?」

 

八幡「我が生涯に一片の悔い無し…」ガクッ

 

姉妹丼最高…

 

そこで意識が途切れた

 

 

 

陽乃side

 

比企谷君が帰ってくる前に風呂に入っておこうと思い

朝からお風呂に浸かっている

泊まる予定が無かったから勿論着替えがないのだが

上はともかく下は雪乃ちゃんに借りた

 

ガチャ

 

あれ?比企谷君が帰ってきたのかな?

あ、でも直ぐに雪乃ちゃんの部屋に向かった

雪乃ちゃんがポストでも見に行って居たのかな?

 

そのまま体を流し

半裸姿で雪乃ちゃんの部屋に向かって行った

 

そして雪乃ちゃんの部屋に入ったら

雪乃ちゃんを抱きしめている比企谷君が居た…

 

そこで比企谷君に話し掛けようと思ったが自分の今の姿を思い出し 姿を隠そうとしたが 彼には見られていた

 

陽乃「比企谷君!見ないで!」

 

彼は私の方を見たまま鼻血を吹き出し倒れてしまった

 

その後服を着り 泣き疲れて寝ている雪乃ちゃんをベッドで寝かせ

 

比企谷君を彼の部屋に運んだ



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5話

比企谷君を運び一息着いた

私は何を取り乱しているのだろうか

義弟に裸を見られただけで…

 

そう…比企谷君は義弟なのよ

何で私こんな気持ちになっているのよ…

 

何時からだろうか 私は比企谷君に惹かれていた

多分雪乃ちゃんと交際するより以前の事だ

 

意識し始めたのは文化祭の後くらいだろうか

比企谷君で遊びたい

比企谷君の反応を見てみたい

そう思うようになっていた

その時の私はただ新しいおもちゃが手に入って

はしゃいでいるだけと思っていた

 

だから雪乃ちゃんともくっつけようとした

私のお気に入りのおもちゃだったから

 

雪乃ちゃんと比企谷君が交際し始めてから私と

比企谷君はよく話すようになった

彼もだんだん私の事を怖い人から

雪乃ちゃんのお姉ちゃんとして見てくれるように

なってくれた。多分彼からしてみれば

重度のシスコンの同類で

少し面倒な義姉という所だろうか

 

比企谷君…私の気持ちに気付いて…

 

何度思った事だろうか…だが彼は私の気持ちには

気がついてくれなかった

そしてそのまま雪乃ちゃんと結婚した

 

私は何度も自分を戒めて

比企谷君に対する思いを断ち切ろうとした…

だけどそれが出来ることはなかった

 

それ程までに彼に依存していた

 

陽乃「比企谷君…好き…大好き」

 

彼の髪を撫でながらそう呟く

彼に届く事のない想いを私は呟いた

 

そうして彼の髪を撫で続けた

そして気がついた時には………

 

 

 

雪乃side

 

あれ、比企谷君は?

目が覚めたら比企谷君が居なくなっていた

もっと彼の傍に居たい…だから彼の部屋に向かった

 

彼は私とずっと一緒に居てくれると誓ってくれた

それなら私も彼の傍に居ようと思う

 

最近はずっと彼に負担ばかり掛けていた

会社でのストレスをぜんぶ比企谷君に

ぶつけてしまっていた

彼はいつも家で私を待ってくれていた

それなのに私は彼を追い詰めてしまった

だから、今度は私が彼を甘やかす番なのだから

 

そう思い比企谷君の部屋のドアに手を掛ける

 

その時姉の声が聞こえた

 

「比企谷君…好き…大好き」

 

姉さんが比企谷君の事を好き?

嘘…だってそんな素振り見せた事なかったのに

その時高校の時に言われた言葉を思い出した

 

「雪乃ちゃんには勿体ない」

 

もしかしてあの言葉がそういう意味だったのかしら

 

深呼吸をし部屋に入る

 

雪乃「っ!?」

 

彼の部屋に入ると信じられない光景が広がっていた

 

陽乃「雪乃ちゃん!?」

 

実の姉が私の結婚相手…比企谷君にキスをしていた

姉の頬には涙が流れており

比企谷君は眠っていたままだった

 

雪乃「どういう事なの…姉さん」

 

姉に問いかける

何かの間違いだと言って欲しかったから

今の光景が嘘だと信じたかったから

だけれど姉の口から出た言葉は私が1番

拒絶したいものであった

 

陽乃「私ね…比企谷君の事がずっと前から好きだったの…でも、雪乃ちゃんのものだからって我慢してた…だけど彼の無防備な姿を見て耐えきれなくなったの」

 

雪乃「……」

 

陽乃「ごめんね、雪乃ちゃん 最低だよね…私」ポロポロ

 

陽乃「私も…比企谷君といっぱいお出掛けしたり

イチャイチャしたりしたかった…」グスッ

 

私は黙ったまま姉に近づき抱きしめた

 

雪乃「ごめんなさい…姉さん 姉さんの気持ちに気がついてあげられなくて」

 

陽乃「ゆ、雪乃…ちゃん」ポロポロ

 

雪乃「姉さん、もし比企谷君の事諦められないのなら

3人で暮らしましょ…私と姉さんと比企谷君の3人で」

 

自分でも馬鹿らしい提案をしたと思っている

だけどこんな姉を見て私はなにかしてあげたいと思ってしまった。私の為に自分の気持ちを押し殺した姉に

 

陽乃「雪乃ちゃんはそれでいいの?」

 

雪乃「いいから言っているのよ…後は比企谷君次第だけどね…」

 

陽乃「雪乃ちゃん!」

 

雪乃「ね、姉さん抱きつかないで……ふふっ」

 

姉のこんな姿につい笑ってしまった

 

陽乃「雪乃ちゃん大好き!」

 

私も大概シスコンね

 



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6話

あれ、どうして俺は寝ているんだろう

頭が痛くて思い出せない…

フラフラする、貧血になった時もこんな感じだったな

あれ?俺は貧血で倒れたのか?

 

朝戸塚の家を出て 雪乃に会って…

あれ、そこからどうしたんだろう

 

考えても思い出せないのなら仕方ない…起きよう

そう思い目を開けると…そこには

 

陽乃「スースー」

 

陽乃さんが俺の隣で寝ていた

あれ?何で俺の布団に陽乃さんが居るんだ?

 

寝返りをし反対を向くそうすると

 

雪乃「スースー」

 

雪乃が寝ていた

 

あれぇ?丘people?!

 

まぁいっか…もう一眠りしよう…

どうせ夢だろうし

仰向けになり瞼を閉じるすると

 

陽乃「んん…比企谷君…」ギュッ

 

陽乃さんが背中に腕を回してき、抱きついてきた

 

八幡「うおっ」

 

顔に柔らかいものが…

ふがっ 息が…苦しい…

 

陽乃「んっ、あれ比企谷君?」

 

八幡「く、苦しい…」

 

陽乃さんの巨大なアレに包まれて

窒息しかけた

 

陽乃「わっ!ご、こめん 大丈夫?」

 

八幡「はい、なんとか」ぜぇせぇ

 

八幡「その、説明してもらってもいいですか?」

 

息を整え、隣で寝ていた陽乃さんに問いかけた

 

陽乃「かくかくしかじかで」

 

なるほど、それで俺は倒れたのか…

 

陽乃「ごめんね、比企谷君…」

 

八幡「いえ、それじゃもう1つどうして陽乃さんは同じ布団で寝ているんですか?」

 

寧ろこっちの方が知りたい

雪乃は分かるとして

陽乃さんがここで寝ているのは流石におかしい

 

陽乃「それはね…私が比企谷君の事が好きだから///」

 

八幡「なっ!?」

 

どういう事だ…陽乃さんが俺の事を好き?

からかっているのか?でも頬を赤らめて

 

でも何で今更…

 

頭が混乱する

 

陽乃「だからっ 私を抱いて?」

 

涙目で訴えてくる 普通の人ならそれだけで襲うだろうが、俺の理性がブレーキを掛けてくれた

 

八幡「出来ません…俺には雪乃が居るので」

 

雪乃を裏切る事は出来ない

俺には大切な人が居るから

 

陽乃「雪乃ちゃんには許可貰ったよ」

 

八幡「は?」

 

雪乃から許可を貰った?どういう事だ?

あいつは俺に愛人を作れとでも言っているのか?

本人に確かめようと思ったが隣でぐっすり寝ていた

 

八幡「どうして雪乃がそんな事を」

 

陽乃「それは…あんまり私の口からいいたくないかな」

 

陽乃さんは少し辛そうな顔をしながら微笑んだそうじゃなくて

何か特別な理由があるのだろうか

俺は陽乃さんの考えを読もうとするも

真意が見破れなかった

もしかしたら本心なのかもしれないからだ

 

雪乃「んっ、んー… あら、起きてたのね八幡」

 

八幡「雪乃、今なんて?」

 

雪乃から八幡と呼ばれたのは何年ぶりだろうか

俺が雪乃と呼び始めた時にいつになるか分からないけど慣れたら呼ぶからと言われ 今の今までほとんど呼ばれることがなかった

 

雪乃「起きてたのねって」

 

八幡「そうじゃなくて名前…」

 

雪乃「…これから名前で呼ぼうと思ったのよ…

貴方とずっと一緒に居たいから」

 

八幡「そ、そうか」

 

つい照れてしまった

こんな雪乃の姿を見るのは久しぶりだったから

 

陽乃「むぅー雪乃ちゃんとばっかりイチャイチャしないでよ〜」

 

雪乃「あら、悔しいのなら姉さんもしたらいいじゃない」

 

え?

 

陽乃「言われなくてもするもん!」ギュッ

 

八幡「じ、じゃあさっきのって本当だったのか?」

 

陽乃「そうだって言ってるじゃん!」

 

いや、だってこれ…二股しろって言ってるもんじゃん

 

雪乃「姉さんちゃんと説明してなかったのね…

比企谷君…実はね…」

 

雪乃が語り始めた

陽乃さんの事を

 

陽乃「今の話は本当だよ?だからね八幡…私の事も愛して?」

 

これでも切れない俺の理性に少し感激する

 

八幡「い、いや世間とかどうするんですか 日本は一夫一妻ですよ?」

 

陽乃「それじゃ私が妻ではなく愛人または義姉の関係なら問題ないんじゃないの?」

 

はぁ?何言ってるのこの人

まずお義母さんが許してくれるはずがない

 

陽乃「お母さんなら大丈夫だよ、ほら」

 

スマホを見せてくる

 

「八幡君に迷惑かけないならいいわよ」

 

何言ってんだあの人!?

 

陽乃「だからね、お願い?」

 

諦めて俺は陽乃さんの方に向いた

俺だって陽乃さんにはお世話になったし

人として好きだと思う だから

 

八幡「分かった、陽乃これからもよろしくな」

 

陽乃「八幡!」ダキッ

 



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7話

陽乃「八幡ありがとね」

 

彼女との情事を終え陽乃からお礼を言われた

 

八幡「いえ、俺としては役得なだけですので…

ただ本当にこれで良かったんですか?

陽乃には俺なんかよりいい人が見つかるかもしれないのに」

 

陽乃「いいの、私が選んだことなんだから。

それとも私が27年間も君の為に初めてを守ってきたのは間違いだったって言うの?」

 

そこが1番の驚きだ

彼女なら引く手あまただろうし、

経験も豊富そうだったから

 

でも、彼女の素顔を考えると 少し納得できた

ほとんどの人間は興味がないただの駒でしかない

そんな人が自分の体をその辺の男に捧げるはずがない

 

八幡「それは…」

 

少しどもってしまった

 

陽乃「ごめんごめん、今のは卑怯だったね

でも私ね後悔してないよ だってそれ程までに八幡の事が好きなの」

 

好きって言葉を聞くと心がズキンとくる

俺がやってることはただの女たらしだ

世間一般から見ればただの屑だ

 

でもそこに本物の愛情が存在した

ただそれだけなんだ

俺は昔雪乃だけを愛すと誓った

それは守る事が出来なかった

だが、彼女は自ら破っていいと言ったのだ

 

何が言いたいかって?

俺にもよくわからない 複雑な心境なんだ

 

陽乃「愛してるよ八幡」チュッ

 

彼女からキスをされた

物凄く柔らかくそれにすごく甘くていい匂いが鼻腔をくすぐった。

 

八幡「んっ… あぁ俺もだ」

 

まだ分からない 確かに陽乃の事は一人の女性としても、雪ノ下雪乃の姉としても好きだとおもう

 

だけどどうしても雪乃と天秤にかけてしまう

 

雪乃は良かれと思ってこの状況を受け入れた

だが、俺は心のどこかでは受け入れられてない

…そんな事を言う資格はもうないが

陽乃の体を貪り 欲望に身を任せた俺が言うセリフではない。

 

雪乃「終わったかしら?」

 

雪乃が部屋に入ってきた

多分タイミングを見計らっていたのであろう

 

雪乃「酷い匂いね、風呂はいって来なさい」

 

確かに汗やらいろんな匂いがする

決していい匂いとは言えない匂いが

部屋に充満していた。

 

そう言うと雪乃は窓を開けスプレーをかけだした

陽乃は服を着り風呂に向かって行った

 

八幡「雪乃、本当に良かったのか?」

 

雪乃「何度同じ事を聞くのよ…えぇこれは私が良かれと思ってやったのよ。だから八幡君は自分を責めないで…」

 

多分雪乃も俺と姉を天秤に掛けたんだろう

だが、どっちも同じくらい大切だった

だからあえて第三の選択肢を作った

 

八幡「雪乃、俺はお前にどんなことがあろうと

いつまでも愛してるからな」

 

彼女は少し驚いたような表情をし

その後優しく「えぇ」と微笑んだ

 

 



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8話

この話は
短編で出したお酒の力と
おなじ内容です

先に短編として出しましたが
やはり、こちらにくっつけた方がいいかなと思い
こちらに載せました




これは高校2年の冬のとある日

私は先生に放課後に呼び出され

珍しく奉仕部に行くのが遅くなってしまった

もう、比企谷君は部室に来ているだろうか

 

由比ヶ浜さんは…確か今日は三浦さんと約束していたわね

 

久しぶりの彼との二人きりの時間

何故だか少し期待してしまう自分が居る

彼の事が好きだと気がついてからずっとそうだ

特に何の進展もないのに期待してしまう

 

もし、私が比企谷君の彼女になれたら…

 

私…いつからこんな恋する乙女みたいになったのかしら…ううん比企谷君のせいよ これは責任取ってもらわないとね

 

1人でそんな事を考えながら奉仕部に向かった

 

 

 

陽乃「ひゃっはろー! あれ?比企谷君1人かな?」

 

ドアが凄い勢いで開かれたと思ったら陽乃さんが

やって来た。ちなみに雪ノ下はまだ来ていない

 

八幡「うす 雪ノ下さん今日はどうしたんですか?」

 

陽乃「もう、陽乃でいいのに…今日はね近くによったから遊びに来たんだ」

 

本当だろうか…この人は暇なら来そうなきがする

 

八幡「そうっすか」

 

陽乃「何その反応冷たい〜」

 

そう言いながらほっぺをツンツンとしてくる

本当にこの人のスキンシップは勘弁して欲しい

 

陽乃「あ、そうだこれ比企谷君にあげるよ」

 

そう言って取り出されたのはチョコと烏龍茶

が取り出された

 

八幡「…何故この組み合わせ?」

 

陽乃「私がたまたま持っていたから?」

 

多分これ貰い物なんだろうな…未開封だし

 

八幡「…いただきます」

 

チョコを開封し1つ食べる

 

八幡「…美味い!」

 

陽乃「でしょ!それ苦手な人居るけど

美味しいよね」

 

八幡「えぇウイスキーボンボン初めて食べましたがこれは美味しいです」

 

陽乃「うんうん、比企谷君が喜んでくれてお姉さんは嬉しいな」

 

ぱくっぱくっと食べていった

慣れない味だが物凄く美味しくてつい食べてしまう

 

八幡「陽乃さんは食べないんですか? さっきから俺だけ食べて」

 

陽乃「うん、いいの比企谷君に食べて欲しかったから」

 

八幡「そうなんですか…ありがとうございます」

 

烏龍茶を開け1口飲む

 

八幡「雪ノ下さんこれ?烏龍茶ですか

何か違和感があるよう」

 

もう一口飲んでみるが やっぱり変な気がする

 

陽乃「ごめん、ちょっと私にも飲ませて」

 

そういい彼女は1口飲んだ

まぁ、所謂関節キスだ

 

陽乃「んっ!?これ!烏龍茶じゃなくてウーロンハイじゃん!」

 

あぁなるほどだから体がぽわぽわしてるのか

 

陽乃「比企谷君!大丈夫?」

 

八幡「ら、らいじょうぶですよ」

 

呂律が回ってない

ウーロンハイを飲みウイスキーボンボンを食べたから酔っているわ

 

八幡「陽乃さん…こんな俺の為に用意してくれてありがとうございます」

 

えっ!名前で呼んでくれた

 

陽乃「う、うん///」

 

八幡「陽乃さん…」

 

こっちにゆっくり近づいてきた

お酒のせいなのか分からないけど

ほんのり顔が赤い

 

陽乃「ひ、比企谷君…どうしたの?」

 

目の前に立ちギュッと抱きしめてきた

 

八幡「俺、嬉しかったんですよ…」

 

陽乃「え?」

 

突然彼が私の前に立ち抱きしめてきた

 

八幡「俺が頑張って依頼をこなしても…誰も俺の事を認めてくれませんでした…だけど陽乃さんだけは違った…それだけで俺には心の支えになっていました…」

 

陽乃「比企谷君…」

 

この子も普通の男の子なんだな…

誰かに甘えたいし誰かに甘えてもらいたい

そうなんだよね

 

陽乃「いいよ、今日くらいはお姉ちゃんにいっぱい甘えて」

 

片手で比企谷君の頭を撫でながら抱きしめる

 

八幡「グスッ…陽乃…さん」

 

陽乃「今日くらいは素直になってもいいんだよ」

 

八幡「はい…」

 

自分の感情を全て陽乃さんにぶつけた

奉仕部の関係やあの二人に対する想いも

そして、この関係を壊したくないけど

どちらかを選んだら壊れるかもしれないと

 

陽乃「君は色んなことを背負ってたんだね…

それに2人のことちゃんと考えて上げてたんだね」

 

八幡「……はい」

 

 

 

 

雪乃side

 

どういう事なの、部室の前に着いたのはいいのだけれど何か姉さんと比企谷君が話しているわ

少し気になるから外から聞いてみましょ

 

え、え?何で比企谷君が姉さんに抱きついているの!?それにお酒?

 

そこから比企谷君は語り始めた

 

雪乃「(ごめんなさい…比企谷君そこまで追い詰めていたなんて気が付かなかったわ…)」

 

でも、どうして姉さんなの?何で私じゃないの?

胸がズキズキした

 

陽乃「そろそろ出ておいで雪乃ちゃん」

 

雪乃「!気がついていたのね」

 

陽乃「バレバレだよ それで比企谷君の気持ちを聞いた雪乃ちゃんはどうするのかな?」

姉さん最初からこういうつもりだったの?

いえ、多分予想外だったはず

 

雪乃「ど、どうって言われても困るのだけれど…」

 

八幡「…雪ノ下俺は今の関係性を気に入ってる

だから、無理に変えようとしなくていい

ありのままのお前でいいんだ」

 

でもそれじゃ今までと何も変わらないじゃない

いや、彼は変わって欲しくないのかもしれない

 

陽乃「今日は帰るから2人でたっぷり話し合いなさい、じゃあね♪」

 

姉さんが帰っていった すれ違い様にありがとうって囁いたら一瞬びっくりしたような顔して すぐ笑顔になりながら帰っていった

 

雪乃「ねぇ、比企谷君」

 

八幡「は、はい…」

 

雪乃「好きよ」

 

八幡「え?」

 

雪乃「あら、こんな時まで難聴系を発揮しないでくれるかしら?それともわざとなの? 鬼畜谷君」

 

八幡「い、いや、えっとだな ちょっと信じられなくて 雪ノ下が俺の事をす、す好きってのが」

 

雪乃「あら、察しのいい比企谷君なら気付いて居るのだと思っていたのだけれど、まさかの鈍感谷君だったのね」

 

八幡「す、すまん…」

 

雪乃「いいわ、比企谷君…貴方の事が好きなの

その、捻くれた性格も 誰かのために自分を犠牲にしてまで救ってしまうほどの優しさを持つ貴方が好き

だから、えっと…私と付き合って下さい!」

 

人生で初めて受けた告白だった

今にも涙が出てきそうなほど嬉しかった

酒のせいであんな事を言って

しまった自分を褒めてあげたい

 

八幡「……俺も雪ノ下の事が好きだ

いつからかは分からないが気がついたらお前の事を目でおってた。雪ノ下の在り方に惹かれていたんだ

だから俺と付き合ってくれ」

 

雪乃「…ありがとう比企谷君」

 

八幡「あぁ」

 

雪乃「比企谷君…大好き」

 

八幡「あぁ、俺も雪ノ下の事が大好きだ」

 

雪ノ下の背中に手を回し顔を近ずけ、キスをした

 

 

 

 

教室の外

 

陽乃「あーぁ、初恋実らなかったな…

でも比企谷君…雪乃ちゃんを選んでくれたんだね

お姉ちゃん的には…グスッ うれーしいのに

本当に、駄目なお姉ちゃん…だな私」

 

涙を流しながら彼女はその場を去って行った

その後彼女はあまり奉仕部に来なくなった



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もう1つの結末

5話の途中から分岐します
こちらはサブルートです

軽くR18要素とアンチヘイト要素が入ってるので
苦手な方はブラウザバックしてください!




雪乃「ね、姉さん!何をしているの!八幡から離れなさい!」

 

八幡の部屋に入ると姉さんが寝ている八幡にキスをしていた

 

陽乃「…ごめん、ごめんね雪乃ちゃん」

 

そう言いながら何度も何度も彼の唇に姉さんの唇を重ねていた

 

雪乃「姉さん!怒るわよ!悪ふざけにしても質が悪いわ!」

 

悪ふざけであって欲しかった

実の姉が私の夫に恋をしているという事実を認めたくなかった

でも姉さんにはもしかしたら八幡の事が好きなんじゃないか?と思わせるような節があったのだ

 

そう言っても聞かない姉を無理やり引き離した

 

陽乃「あっ」

 

八幡の方を見ると熟睡してるようだった

顔色ひとつ変えずにスー スーと寝息を立てている

 

陽乃「ごめんなさい…ごめんなさい 私、我慢できなかったの…比企谷君の事何度も何度も諦めようとしたけど諦められなかった…」

 

雪乃「だからって!どうして!?」

 

私は叫んでいた

認めたくない現実から逃避するために

自分の怒りを押し付けるかのように

 

陽乃「ごめんなさい」

 

私を振りほどき走って去って行った

ドタドタ言いながら家を出ていき

廊下を見ると涙のようなものの後がいくつか落ちていた

 

それから何日が経っただろうか

姉は私にも八幡にも連絡しなくなった

こちらから連絡しても反応はなし

実家の方にも帰ってないみたいだ

 

事実上姉は姿を眩ませた

誰も何処に行ったのかも知らない

姉が住んでいたマンションももぬけの殻だった

 

八幡「何処に行ったんだろうな陽乃さん…」

 

彼は姉の事をすごく心配していた

一応、彼にだけは事の全貌を伝えた

姉が八幡の事が好きで唇を奪った事も

 

彼はそうだったんだな

と一言だけいってその話を済ませた

 

 

 

八幡side

 

八幡「クソっ!何でだよ!何で急に居なくなるんだよ」

 

俺は闇雲に街の中を探し回っていた

俺のカンだが千葉を出ていないと思ったからだ

 

雪乃は平日仕事がある為、朝や昼間の時間を使って

こうやって各地を回っている

 

そんな時、少し離れた所に陽乃さんぽい人を見掛けた

頭より先に身体が動き出した 全力で走り陽乃さんぽい人が居た所にはしった

 

すると

 

陽乃「え?比企谷君…どうして、ここに」

 

八幡「はぁ…はぁ…ようやく会えましたね」

 

そこには陽乃さんの姿があった

 

陽乃「ど、どうして…来るのよ

私…貴方のことを忘れようと必死で」

 

八幡「とりあえず何処か入りませんか?」

 

陽乃「う、うん…今住んでいる所近くだから 家おいで」

 

案内された所は

昔雪ノ下が高校時代に住んでいたマンションだった

 

八幡「ここって…」

 

陽乃「そう、雪乃ちゃんが暮らしてた部屋だよ

借りてたんじゃなく買っただったから 一応雪ノ下名義が残ってたからね」

 

通りで見つからないわけだ

引越しなんてしたら

探せばどこに行ったかバレてしまう

だから敢えてここを選んだのか

 

陽乃「ごめんね、比企谷君」

 

八幡「何がですか?」

 

その時ストンと俺の意識が消えた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

パンパンパンパン

 

何か音が聞こえてきた

それに下半身のところが気持ちいい

一体何が起きてるんだ

 

陽乃「…あっーいいっ…比企谷君の」

 

陽乃さんの色っぽい声が聞こえてきた

目を開けるとそこには

 

陽乃「んっ、比企谷君起きたんだ…ねっ!」はぁはぁ

 

そこには全裸の陽乃さんが居た

そして俺の息子に跨って

いや、陽乃さんの局部に挿入されていた

 

八幡「陽乃さん!?」

 

陽乃「ごめんね、もう我慢できなかったの

27年間も処女守ってきたんだから

そろそろ報われてもいいよね」

 

パンパンといやらしい音が部屋に響く

そして俺はどんどん射精感に襲われてきた

 

八幡「抜いてください!もう!持ちません!」

 

パンパンと大きく俺の上で動く陽乃さんの動きが早くなった。その大きな2つのメロンが激しく揺れる

陽乃「いいよっ!出して!比企谷君のが欲しいの」

 

無理やり引き剥がそうとしたがギュッと抱きしめていて

上手く引きはがせない

 

八幡「あっ、もう!陽乃さん!」

 

陽乃「いいよ!いっぱい出して!」

 

八幡「あっっ…」

 

陽乃「んっ」

 

中に出してしまった

俺は喪失感や虚無感、罪悪感におそわれた

雪乃を裏切ってしまった

雪乃以外の人を抱いてしまった

 

そんな気持ちに襲われ

俺は何も出来なくなってしまった

だが、俺の分身はそれでも元気でその後も

何度も何度も陽乃さんの中で果てた

 

 

 

八幡「はぁっ…はぁっ」

陽乃「はぁ、はぁ あっ…」

 

陽乃さんは俺の上から降り

隣に座った

 

陽乃「ごめんね、比企谷君…私比企谷君をレイプしちゃった…こんなの犯罪だよね 」グスッ

 

彼女は大泣きしていた

 

自分のやった事の重さに

それでも欲望を優先させてしまった自分の弱さに

そして何よりも大好きな俺を無理矢理に襲った事に

自分自身を許せなくなったんだろう

 

八幡「陽乃さん…」

 

陽乃「ごめんなさい!ごめんなさい!」

 

何度も泣きながら謝ってきた

今まで陽乃さんはすごく強い人間なんだと思って生きてきた。だが、彼女もただの人間で普通の恋する乙女であった

 

八幡「陽乃さん泣き止んで下さい…」

 

彼女の頬を優しく撫でる

 

陽乃「どうして!何でこんな時まで優しくするの!

私比企谷君をきずつけたんだよ!」

 

泣きながら叫んでくる

 

八幡「確かに貴方がやった事は犯罪です

ですが、その前に義理とはいえ家族じゃないですか」

 

陽乃さんを優しく抱きしめた

彼女は胸の中で泣いていた

髪を優しく撫で 優しい言葉を掛けて落ち着かせた

 

 

 

時刻を見るともう夕方過ぎだった

もう雪乃も帰ってきてるだろう

 

八幡「今日あった事は全部雪乃に話します

ですが俺は貴方を責めたりしません」

 

陽乃「…ぅん」

 

スマホを開くと何通もの着信とメールがあった

前の事があったから家に帰って 俺が居ないって言うのが心配なんだろう 電話をかけると直ぐに雪乃が出た

 

雪乃「八幡!どこに居るの!連絡もなしに

私がどれほど心配したとーー」

 

八幡「すまん、襲われてた」

 

雪乃「なっ!大丈夫なの!?怪我は?ねぇ!本当にどこに居るの!教えて」

 

八幡「お前が高校時代に住んでいたマンションで

お前が使ってた部屋だ」

 

雪乃「どうして、そんな所に居るの!?」

 

八幡「…陽乃さんと会ったからだ」

 

雪乃「姉さん?姉さんが見つかったの?」

 

八幡「あぁ、隣に居る」

 

雪乃「そ、そう良かったわ無事で

姉さんも無事なのよね?」

 

八幡「あぁ、以前より少し痩せてたが

っていうか俺が襲われたのは陽乃さんからだ」

 

ガタンって音が聞こえた

 

雪乃「どういうことなの!?説明しなさい!」

 

そこから今日あったことを全部説明した

 

途中から陽乃さんに電話を変わり

 

陽乃さんは雪乃にごめんなさいって何度も何度も謝っていた

 

その後雪乃がやって来て

まず1番に陽乃さんに強烈なビンタをした

 

パチーンと言う音が部屋中に響きわたった

 

陽乃さんの頬は赤く腫れ上がっており

苦痛に顔が歪ませていた

そして涙が頬をつたっていた

 

雪乃「貴方が八幡にやった事はもっと酷いことなのよ! そんな貴方が泣く権利なんてあると思ってるのかしら!」

 

涙を流していた陽乃さんに向かって大きく手を挙げ

もう1発ビンタをしようとした

 

陽乃さんはヒッと声を出して縮こまったが雪乃は容赦なく手を振り下ろした

 

パチン!!

 

八幡「ってぇどんだけ力入れてるんだよ」

 

陽乃さんの頬のスレスレの所に俺の腕をおき

雪乃のビンタを止めた

 

雪乃「どうして止めるの!貴方は犯されたのよ!

そんな人を許せるの!」

 

頭にが血が登っているのか

カンカンになって怒鳴ってくる

 

八幡「そうだ、俺は確かに陽乃さんに犯されたよ

何度も何度も陽乃さんの中に出してしまった

確かにその行為自体は許されないと思う」

 

雪乃「なら!」

 

八幡「でも、何でお前が手を出すんだ

お前がされた訳でもないのに」

 

雪乃「それは!貴方は優しくて何もしようとしないじゃない」

 

八幡「なら、俺が殴ったり叩いたりするのならいいって事か?」

 

雪乃「……」

 

黙り込んでしまった

雪乃気持ちはよく分かる

夫が襲われてた怒らない妻は居ないだろう

 

八幡「陽乃さん歯を食いしばってください」

 

陽乃「あっ…」

 

プルプル震えていた

女の雪乃じゃなく男の俺がするんだ

そりゃ力の強さも変わるし

当然痛みも段違いに変わる

 

八幡「それじゃ行きますよ」

 

パチーン!という音が響いた

俺が叩いたのは

雪乃がやったのとは反対の頬だ

 

陽乃「ひ、ひきがや君?」

 

八幡「ってぇ 雪乃の奴より痛てぇ…」

 

そう、ギリギリの所で自分の右手をおき

自分の手を叩いたのだ

 

八幡「俺からはこの恐怖心だけでいいですよ

それだけで許します」

 

雪乃がはぁっ…と重いため息をついた

 

雪乃「貴方はやっぱりそうなのよね…優しすぎるわ」

 

八幡「いいだろ、これが俺なんだから

それに陽乃さんは家族だろ?」

 

雪乃「そうね、こんな性犯罪者が家族だなんて認めたくはないのだけれど 一応血の繋がりはあるしね」

 

八幡「てことだ だから陽乃さんこれでチャラにしてあげます」

 

陽乃「あぁ…比企谷君!比企谷君!」

 

泣きながら俺の胸に飛びついてきた

 

陽乃「ありがと!ありがと!」

 

まるで妹を扱うかのように優しい声で陽乃さんをあやした

 

 

 

 

それからというもの陽乃さんは俺と雪乃が暮らしている家に住み着いた。

これは俺たちに対しての謝罪と償いって事で

家のローンや税金それに光熱費まで全て賄うって言っていた

 

陽乃さんは新しい男が出来たら出ていくって言っていたが結局俺と雪乃の子供が生まれても出ていく事は無かった




こういうエッチか感じなの描いたことなくて
表現方法が全然分かりませんでした

読みにくかったらすみません!

これで終了です!

ありがとうございました!


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