没落銀河日本国召喚 (軟体生物集合体)
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1話

続くかはわからない
長寿と繁栄あれ
断固たる殺戮機械とその製作者は地獄に落ちろ(殺意


天の川銀河に人類が進出してから長い時が経った。

22世紀の人類の銀河進出はまさに宇宙開拓の黄金時代であった。

次々と開発される新技術、地球外文明とのコンタクト、もたらされる発見の時代。

だがそれは続く暗黒時代を前にした一時の瞬きに過ぎなかったのか。

銀河の危機、黙示録、最後の審判、神々の黄昏。

今となっては呼び名は様々だが。

人類のみならず銀河の有機生命体に襲い掛かったのはまさに悪夢のごとき出来事だった。

外銀河から襲来した殲滅機械知性生命

異次元からの侵略者、殺戮無機生命体

それらに対しての古代の防衛機構兵器群の暴走と無差別攻撃。

銀河に生きる有機生命体はそれらに対し

それまでの領土、資源、イデオロギー問題を棚上げし

相互防衛条約からなる銀河防衛同盟を結成しこれに対抗した。

だが我々は敗れ去った。

地球連邦は銀河の有機生命体の領地が寸断され戦力も撃破される中で緊急避難プログラムを実施する。

最終指令Exodus

銀河のワープ航行が極めて困難な辺境惑星に地球連邦の市民・軍人を分散、退避させる計画。多量のデブリゆえにワープ航路が極めて探知されにくく、また攻めるに難く守るに易い宇宙の要塞惑星が選ばれた。

人類は自らを鎖国することで殺戮の嵐が吹き荒れる銀河で生き延びようとしたのだ。

自らの歴史、文明、技術の火を消さないために・・・・

 

Mクラスの惑星、日本もそんな惑星の一つであった。

地球クラスの惑星に小さな島が一つ・・・

これは人工の島ではない、人工の惑星なのだ。

元々は海ばかりの海洋惑星に陸地を形成したのが日本民族だった。

生活こそ陸上だがエネルギー放射が行われる工業活動を海中に限定することによって殺戮機械などに察知される可能性を極限まで抑えるというのがこの時代の日本人の選択肢だった。

無論、これが唯一の回答だとは思ってはいない。

地球人の中にはその人口を活かしての人民戦争を仕掛けた民族もいた。

優れた兵器技術と戦術で戦闘に訴えようとした民族もいた。

敵が高度なエネルギー放射を探知することに気づき文明を放棄した民族もいた。

他の知的生命体の情報を売ることで命を永らえようとした民族もいた。

今、彼らと連絡を取る手段は最早存在しない、亜空間通信信号を発するほど無謀ではない。

銀河の他の有機生命体とコンタクトがとれなくなって数十年。

それでも今日も日本国は持ちこたえている。

かつて人類は天の川銀河全域に進出していた、今確認できるのは銀河の片隅の小さな惑星の小さな島の上だけだ。

 

そんな彼らとは全く異次元の存在がある惑星。

日本国はそんな惑星に突如として転移してしまう。

 

日本国が転移してから数か月がたった。

日本国はクワトイネ公国と、クイラ王国両方に同時に接触し、双方と国交を結んだ。恐ろしく慎重に、距離が近いためにやむを得ず。

まず転移してから日本国が最初に行ったことは軌道上に隕石にカモフラージュされた深宇宙探査衛星に近辺に敵対的殺戮機械、あるいは異星人の存在を調査さることであった。

そのもたらされた調査結果に首相以下閣僚はひとまず安心した。

半径5000光年の至近距離にとりあえずは活発な敵性体の活動は見られなかった。

この時代、5000光年はもはや至近距離といってもいい。

ついで防衛隊に命じられたのは自分たちが転移した惑星における敵対的有機あるいは無機生命体の調査である。

もしも殺戮機械を発見したならばいかなる手段を取ってでも亜空間通信で生命体警報を発せられる前に消滅させよという指令が下った。

指令のもと、宇宙艦隊のドレッドノート級護衛艦以下30隻が惑星上を隅々までスキャンする。

光子魚雷、タキオン兵器が惑星に向けられる。

本来なら友人惑星の大気圏内に使用されることなど絶対にあってはならないが

この時代の日本人はテラワットレーザー砲や手ごろで低出力な純粋核融合ミサイルのような原始的な武器を撤廃してしまっていた。

結果として惑星攻撃に戦艦を持ち込むという笑えない冗談になってしまった。

結果として軌道上の艦隊が低出力での地上の捜査をした結果はすぐに首相府に送信された。

数百年ぶりの異星人とのコンタクト、日本人のコンタクトは慎重だった。

異星人は完全には信用するな、数百兆の命が失われた黙示録を生き延びた人間にとって用心とは酸素と同じ程度には重要だ。

 




特異点エネルギー採取プラント
この時代の一般的な発電機
時空間エネルギーを取り出すよ、4個でダイソンスフィア一個分のエネルギーを出せるよ。
ぶっちゃけ波動エンジンだね

フードレプリケーター
今まで人類が遭遇してきたあらゆる食文化の料理を全て再現できる。
日本人に一番人気はカレーライス
工業用でも料理は作れるが非常時を除いて料理は食品専用機から出すのがこの時代のマナー
だが頑なに天然素材の料理が最高だという考えは多く、それを売りにするレストランや料理教室も多い。

レプリケーター
大抵の工業製品が作れる便利機械。
家庭用から大規模工業衛星用まで
爪楊枝から、宇宙要塞まで。
美術品は手作りがこの時代におけるステータス。

元素転換炉
元素を転換させて希少資源も作れる
効率は悪い

量子転送
人間程度なら腕時計サイズの転送機で使用可能。
大昔は部屋ほどもある巨大な転送機に専門の転送技師が必要だったらしい。(スタートレック並感


仕事
現代にはかつて存在した物欲は存在しない。
人々は自己実現や楽しみの為に学び、働く。

通貨
レプリケーター技術の発達で通貨の必要性が薄れ消滅した。
金貨も最早コーラの蓋ほどの価値しかない。
だが日本人の中には先祖返りしたのか、この惑星で使われている硬貨に執着し収集する変わり者もいるらしい。

日本国
いわゆる没落した銀河帝国 知識の守護者
宇宙には暴走殺戮機械が待ち構えているので鎖国
元は海洋惑星の調査プラントを日本人が危機に当たって急遽改造した島に住む。
銀河同盟の最盛期とは比較にならないほど弱体化し、科学技術も停滞している。
志向
平和・平等・排他と日本人らしい特性

日本人
今とほとんど変わらない

自衛隊
殆どの戦力を銀河大戦で失い、星系防衛に尽力
しかしながら艦船・装備の性能自体は高い
全員スパルタンみたいなもんだね

没落帝国
銀河にちょくちょくいる帝国
様々な理由から鎖国状態だが科学技術は凄まじい
中にはかつての超文明を維持できず
何かから宇宙を逃げ惑ううちに宇宙海賊に転落した集団もいる

歴史 (作者のプレイ記録から
銀河の知的生命体は地球人並みに足並みがそろわず生命体殺戮機械XT-489とかに殺されまくったところに銀河の危機が発生し銀河全土が戦場に。
銀河外延部にハイパーレーンも切った超辺境に隠れているのが日本人。
他の地球系文明は栄光からの没落で内ゲバが発生して滅んじゃったよ。
ちなみにその断固たる殺戮機械ども銀河の危機のプレスリンスワーム戦争しまくって軒並み死亡、ざまぁ
神にも似た銀河の文明は殆ど滅んだ。



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