【小ネタ】とある小さな特異点 (栗原加賀見)
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れむれむから起きたら真夜中だった
視点変更が多くならないように書こうとするけどなかなかボリュームを出すのが大変です。さらっとあらすじだけ書いてさっさと次の展開に持っていきたくなりますが、それだとなぁと思いつつ頑張っていますが、難しいですね。
目が覚めると懐かしの日本の街並みだった。
コンクリートでできた壁にアスファルトで舗装された道路。
見上げれば電柱に電線、それに高層ビルも見える。
キレイな満月が空の天辺くらいにあるので真夜中かな? と思いつつも現状を確認する。
「うーん、これはまたいつものなのかな?」
私が独り言を言うと、背後から声が聞こえてきた。
「あぁ、目が覚めたんだな。ちょっくらあんたが寝ているうちに周囲を見てきたぜ」
「式」
振り返ると着物に赤いジャンパーという変わったいでたちのの女の子が片手を上げながら近づいてきた。
「式以外にも誰か見かけた?」
「いや、俺以外にはまだ見てないな。とりあえず分かったことはここは日本の三咲町ってところだってことだ」
「三咲町? うーん、知らないなぁ」
「俺は少し橙子から聞いたことがある」
「橙子さんって確か……」
「封印指定の魔術師だ。詳しいことはまた今度な。んで、橙子の話では三咲町は魔境のようなところだそうだ。詳しくは…って、胸糞悪い奴がやってきたな」
式が懐から短刀を取り出すと私の前を通りすぎ、何かに襲い掛かる。
急いで振り返るとまるで映画に出てくるような姿形をしたゾンビのような存在が3体…2,1…と思っているうちに全滅してしまった。
「ゾンビ?」
「こいつらはグールだな。吸血鬼のなりそこないだ」
初めて聞く言葉だ。私が詳しく聞こうとするが式が止める。
「ここで話してもいいがいつまた襲ってくるとも限らない。とりあえず移動しようぜ」
「そうだね。でも、安全な場所って知ってるの?」
「安全かどうかはわからないが、冬木の遠坂家のような家なら知ってる。まさか俺とマスターの二人だけってことはないだろうし、そんな場所だから誰かしらいるんじゃないかと思うんだが」
「へーやっぱり魔術師の家なのかな?」
すたすたと歩く式の隣に並ぶために少し歩みを早める。隣に来た私をちらりと見ると式は「ふっ」と嘆息して口を開いた。
「違う。これから行く遠野っていう家は化け物の血が流れている家さ」
それから15分ほど歩き、目的地らしき巨大な家の前に到着した。
「いやー結構襲ってきたね」
「だが強さ的には冬木の特異点で出てくる連中と同じくらいだったし、大したことはないな」
「そう? まぁ楽なのはいいことだよね!」
「あぁ。それで、さっそく呼び鈴でも押すか?」
「そうしよう!」
巨大な門の隣に通用門的な小さめの門があり、その脇にインターフォンが付いているのでえいやっと押してみる。
ピンポーンと電子音が聞こえ、少し待つと自動的に通用門が開いた。
「これは、入ってきていいよーってことかな?」
「そうじゃないか? まぁ俺がいれば大抵なことなら守ってやれるから入ってみるか」
お邪魔しまーすと小さく呟き、私が門をくぐって敷地内に入る。
私たちが完全に門を通過すると、ゆっくりと門は閉じていきガシャンという音とともに完全に閉じた。
それを確認した私は柔らかい照明が照らす玄関にずんずんと歩いた。
式がノッカーをドンドンと鳴らす。するとしばらくしてガチャっという音とともに扉が開く。
「やっと来ましたね~。さささ、今サンタオルタさんがお茶の用意をしてくださっていますのでお二人はリビングでおまちくださ~い」
「え、ルビー? それにサンタオルタって……」
「実は私たちは数日前からこの町に来ておりまして、この家の家主さんのご協力のもと滞在を許してもらっているんですよー。ささ、立ったままなのもなんですし、ずずいっとお入りください!」
「じゃあ言葉に甘えるか。マスター、行くぞ?」
知った顔か見知らぬ顔が出てくると思ったらまさかの無機物が出てくるとは思わなかったけど、とりあえず許可はあるらしいのでお邪魔させていただく。
案内されたリビングのソファーに座り(すっごくふっかふかだった!)、用意されていた紅茶やクッキーを頂いているとサンタ衣装を身に纏ったアルトリアのオルタ……通称サンタオルタが見知らぬ男性と一緒にリビングに入ってきた。
「外は大丈夫だったかい? あ、俺は遠野志貴。よろしくね、カルデアのマスターさん。カラスとか野犬とかに襲われたりしなかった?」
「マスター、他にも問答無用で襲ってくるサーヴァントもどきや有象無象な死徒なんかはいなかったか?」
「いや、俺たちが見たのはグールだけだった」
式の回答を確認するかのように私を視るサンタオルタに私は頷いた。
「それは運が良かったね。今、この三咲町にはいろいろと厄介でやばい連中がうろうろしているから出会っていたら大変だったよ」
男性はそういうと、紅茶を一口飲んで式の方を見た。
「君もシキっていう名前なんだ?」
「ん? あぁ、そうだな。俺は両儀だ、両儀式。よろしくしてくれなくていいぜ」
「あ、私は藤丸立香。よろしくね」
「両儀さんに藤丸さんね。それじゃあ詳しい話でも……っていきたいところだけど、今はもう遅いし、イリヤちゃんは寝てるからとりあえず詳しくは明日にしない?」
「私のことは立香でいいよ! そうだね、イリヤちゃんも仲間外れはいやだろうし、お言葉に甘えていいかな? それでご相談があるのですが!」
「ああ、空き部屋は多いから案内するね。イリヤちゃんとサンタオルタさんの部屋の向かいが空いているからそこでいいかい?」
そういうと、志貴さんは席を立って私たちを案内してくれる。
部屋に案内されている途中の廊下を見るとすごい高そうな調度品が揃えられているように見えた。
っていうか、まさか廊下に絨毯が敷かれているのにも驚く。これがお金持ちかぁと一人頷いているとどうやら目的地に着いたようだ。
「はい到着。右側の2部屋が空いているから好きな方を相談して決めてくれ。左側の2部屋は手前がサンタオルタさん、奥がイリヤちゃんの部屋になっているから。あとこれが部屋の鍵」
ポケットから鍵を2つ取り出して式に手渡す志貴さん。すると役目は終わったとばかりにもと来た道を戻っていった。
「俺は反対側の一番奥の部屋だから。何かあったら遠慮なく訪ねてきていいよ」
そんな言葉を投げかけて。
取り合えず、右側の奥の部屋を私が使わせてもらうことにして、サンタオルタと式、それにルビーと一緒に入る。
「志貴さんがいい人そうで良かったー。とりあえず拠点は確保できたってことでいいのかな?」
「ああ、確かにあいつ自身は善性かもしれないが、一応気を付けておけマスター」
「そうですよー。マスターはすぐに人を信用しすぎですよ! ルビーちゃんからも忠告させていただきます」
「マスターは良くも悪くも元一般人だからな。俺も気を付けておいた方がいいと思うぜ」
「そうなの?」
「そうだ。詳しい種類まではわからないがあの遠野志貴は吸血種だ。少しだが化け物特有の気配を感じた」
「そっかー。私はすごくいい人そうに思えたけどなぁ、でもみんながそういうならちょっとだけ気にしておくね」
本当に志貴さんはいい人だと思う。みんな気にしすぎでは? って思うけど、どうなのかな?
「できればしっかりと気にしてほしいですねー」
「それともう一つ気を付けておくべきことがあるぞマスター。それは、あいつがしていた眼鏡は魔眼封じだということだ」
「ああ、もちろん何の魔眼を封じているのかはわからない。まさか俺と同じ直死ってことはないだろうが、石化や魅了とか他にも遠視に未来視、過去視とか便利なのから厄介なのまでいろいろとな。切り札の一つだろうし、向こうから教えてくれることはないだろう」
確かに志貴さんがしていた眼鏡からは不思議な気配を感じた。あんまり人のことは詮索したくないのでこれも心にとどめておくことにする。
「それじゃあもういい時間ですし、今日はこのくらいでお開きにしましょうか! 私はこれからイリヤさんの寝顔を保存するという大事な使命がありますので!」
ルビーはそういうと器用にドアノブを捻って部屋から出て行った。
本当にルビーの身体ってどうなっているんだろう? 魔法少女しているイリヤちゃんが本気の時はちゃんと無機物しているのに、普段はぐねぐねしているし……今度ダ・ヴィンチちゃんに言って解析してもらおうかな。
「ふむ。私も直観であいつは何かを隠していると思っている。だが今のところはこちらに被害はないから放置しているがな」
サンタオルタもそんなことを言って部屋から出て行った。
「俺も自分の部屋に行くぜ。マスターはマスターの思うがまま進めばいい。今までもそうやって上手くいってきたんだ」
「うん、そうだね。ありがとう、式」
「どういたしましてだ。それに俺の眼は知っているだろう? たとえどんな奴が敵だったとしても生きているなら神様だって殺してみせるから大船に乗ったつもりでいればいいさ」
部屋を出て、扉を閉めながら式はにやって笑って言った。
返事をしようと思ったが、その前に「おやすみ」と扉を閉められてしまった。
私は腰かけていたベッドの中に潜り込んで窓の外を見る。
「あ、カーテン締めてなかった」
まぁいいかぁ……と思いながらぼーっと睡魔が襲ってくるのを待つ。
みんなが言うように志貴さんには気を付けた方がいいのだろうか? でもどこかさみしい雰囲気を出す彼を警戒するのは違うんじゃないかと思った。
窓の外に視線を移す。
グールがいるのは間違いなくて他にもいろいろと厄介な敵がいるらしいが、今窓の外を眺める限りそんな感じは全然しない。ただただまん丸で大きくてきれいなお月さまが見えるだけ。
「あ……」
ふと、睡魔が襲ってきた。ふかふかのベッドで寝られる幸運を感謝しながら私の意識は落ちていったのだった。
これを書き始めたのは3月末なのですが、まさかの4/1に公式が月姫コラボのエイプリルフールネタ動画をぶっこんできてびっくりしました。
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三咲町は危険がいっぱい
翌日、目が覚めた私は起こしに来てくれた式に連れられて食堂に案内された。
「おーすごい! でもこの料理って誰が作ってくれたの?」
「おはよう。この料理はなぜか動いているうちのメカ琥珀さんが作ってくれるているんだ」
「メカ……?」
「うん。メカ」
またまた御冗談を、と思ったところで、キッチンであろう奥から一体のメタリックなメカメカしい、でも割烹着を着たロボが料理を運び込んでいた。
「志貴さま、こちらが最後の料理になります。何かありましたらお呼びください」
「ありがとう琥珀さん。何かあったら呼ぶね」
「はい」
そう言うと、メカ琥珀さんはすたすたとキッチンに戻っていった。
唖然としている私に気が付いたのか、式が軽く肘打ちをする。
「おい、とりあえず座ろうぜ」
テーブルを見ると、そこには昨日は見なかったイリヤもお行儀よく座ってみんながが席に着くのを待っていた。
「おはようイリヤちゃん。私は昨夜から遠野さんのこの家にお邪魔しているんだー」
「おはようございますマスターさん。私の方こそ昨夜は寝てしいてごめんなさい」
「いいよいいよ。あ、志貴さんおはようございます。朝食ありがとうございます」
「気にしないで。なぜか食材はなくならないから」
「え、それって大丈夫なんですか?」
「まぁ、今のところ俺を含めて誰にも悪影響はないみたいだよ? とりあえずご飯食べ始めよう」
なくならない食材という不思議現象が気になって仕方ないが、他のみんなも大丈夫って感じなのであまり気にしないことにする。
それにしてもおいしそうだ。ごはんに目玉焼きに納豆。お味噌汁に焼き魚に焼きのり。これぞザ・和食というラインナップだ。
「あ、美味しい」
「カルデアの状況を聞いていたからね。洋食が多いようだからここにいる間は和食メインで作ってもらうよう琥珀さんには伝えてあるんだ」
「ありがとうございます! すっごく懐かしいです」
「さ、冷めてしまう前に食べちゃってよ」
きれいな紅い瞳を柔らかく丸めて、志貴さんは自身の食事を開始した。
もちろん私もいただきますをしてから食べ始める。
15分ほど黙々と食事をするみんな。しかし、その沈黙に耐えられなかったのが食べる必要のない無機物だ。
「暇です! イリヤさーん何か面白いお話してくださーい」
「面白い話ってなに!? せっかくおいしいご飯食べているんだから食べ終わるまで待っててほしいんだけど!」
「えー 志貴様には申し訳ありませんが、どう食べようが味は変わらないじゃないですか。もっとこう皆さんが朝から頑張れるぞーって感じのお話とかしてもいいと思うんですよ。例えばクロエさん達との温泉でのお話とか……」
「ちょ! それこそやめてよ! あれはホントに恥ずかしかったんだからね!! それにそれが頑張れるぞーっていう内容にはならないから!?」
すっごく気になる。クロエって普段からあんなだからきっとものすごくアレな感じだったんだろうなぁと思いつつお味噌汁をずずっと飲む。
そして、私がお椀を置いたところでサンタオルタが口を開いた。
「面白いかどうかは置いておいて、マスターいいか? 食べながらでいいのでもう少し詳しい状況を説明しようと思う」
「あ、それは聞いておきたい。……ってもう食べ終わったの!?」
「うむ。あのくらいの量ならな。でだ、マスターと式は昨夜は遭遇しなかったようだが、この三咲町には現在厄介な敵が何体かいるのを確認している」
「カラスとかって言ってたアレ?」
「そうだ。カラスはその厄介な敵の使い魔だが…… その使い魔も常にこの屋敷の前に居座っているからすでにマスターのことは知られているはずだ」
「気が付かなかった……」
「カラスも黒いからな。だが、ほら窓の外を見てみろ」
サンタオルタに言われるがまま窓の外を見ると、こちらを見張るかのようにカラスが3羽電線の上にとまっている。
それを確認するとイリヤが会話に混ざる。
「志貴さんがそのあたりのこと詳しいよ」
そして、名前が出てきた彼も会話に加わった。
「ああ、以前この三咲町で起こった吸血鬼事件なんだけど、今この町を襲っている脅威はその時の連中のようなんだ」
「連中ってことは複数いるのか」
「式さんの思った通り複数いる。わかっているのは少なくともネロ・カオスとミハイル・ロア・バルダルヨォンの2体の死徒かな。もしかしたらワラキアの夜や軋間紅摩なんていうのもいるかもしれないけど」
「どういう連中なんだ?」
「軋間紅摩以外は死徒っていう27体いる吸血鬼の親玉みたいなやつらの内の2体さ。ネロ・カオスは身体に666の獣の因子を取り込んで命が666あるっていうやつで、その因子を使い魔として受肉させてカラスやネズミなんかにして町中に放っている。この因子を複数用いれば用いるほど強力な使い魔にできて、俺が知っているのはワニとか恐竜とか出してきたかなぁ? 先輩の話では幻想種なんかも作り出せるっていうことだよ」
「666もの命……ヘラクレスの宝具がかすんじゃうね」
でもカラスとかなら大丈夫かなぁ?
「カルデアにはヘラクレスなんてのもいるんだ? うん、それで次のロアだけど、これは無限転生者っていうやつで、殺しても他の誰かに転生して生き永らえるっていう吸血鬼。こいつは転生した人物の肉体にスペックが依存するからそう強くないんだけど、おそらく相対したときは魔眼が厄介かなぁ?」
「ほう、魔眼か」
同じ魔眼を持っている式が反応する。
「そう、名前は知らないけど、『モノを生かしている部分』を視ることが出来るらしい」
「モノを生かしている? それってどういうことなんですか?」
イリヤが首を傾げながら質問する。可愛い。
「表現が難しいんだけど、生きている存在には血液とは違うけど生きるためのエネルギーのようなものが流れているみたいで、そこを傷つけられると問答無用でその生き物の生命力を削ぐことが出来るってことかな? 処置が早ければ手当はできるから大丈夫だと思う。特にサーヴァントの皆さんはマスターから魔力を供給してもらえれば回復は簡単なはずだ」
「……式のとは違う?」
「と、思うぜ」
「ん? 式さん?」
「なんでもない」
流石に式の切り札ともいうべき能力を簡単に公開するわけにもいかないし、ここは黙っておいた方がよさそうだ。
「それに、いるかわからないんだけど、ワラキアの夜。こいつは噂を操作して、その人が想像する中で一番の恐怖対象を具現化する能力を持っているけど、今の三咲町はここにいる人たち以外見かけないから多分いない気がする。でももしいたら本当に気を付けてね。人理なんてものを修復してきた君たちのかつての敵が出てくるから」
「うへー、それはやばいなー。んーまんじゅう怖いとかはだめだよね?」
「落語の? あはは、それでまんじゅうが空から降ってくるだけならいいんだけどね。まぁいないことを祈ろう。そして最後の軋間紅摩だけど、彼はこの遠野と同じ化け物との混血で、先祖返りをした紅赤朱という存在だ。ただただ力が強く、再生能力も高い破壊の化身って感じかな? 英霊となっている皆さんにとってはそこまで強いという感じではないかもしれないけど注意おいてください」
「解説サンキューな志貴さん。それで、一応確認したいんだが」
「えぇどうぞ、式さん」
喉を潤すために一口お茶を飲んだ志貴さんが探るように式を見つめる。
「あんたは、この世界が特異点というもともと自分たちがいたところとは違う世界だということを知っているのか?」
「ああ、君たち二人が来る前にイリヤちゃん達からある程度のことは聞いて知っているよ。まぁ街に誰もいないから普通のことじゃないなぁとは思っていたけど」
「へー、それにしてはあんまり慌てたりはしないんだな」
「これでもそれなりに修羅場をくぐっているからね」
「……ちっ」
どうやら式は志貴さんから何かを聞き出そうとしたらしい。でもうまくいかなかったってことかな?
いつの間にか現れたメカ琥珀さんが淹れなおしてくれたお茶を飲んで考える。
「あ、じゃあさ志貴さん」
「何かな?」
「調べておいた方がいい場所って検討ついてる?」
私の質問に、彼はしばらく目をつむって考えていたが、しばらくするとゆっくりと口を開いた。
「一つは学校。一つはこの屋敷の地下牢。……あとは近づけないあそこかな」
「近づけない?」
「学校に行けばわかるんだけどね、学校の敷地内に入ると見える場所なんだけどどうやっても近づけないし入れない場所があるんだ」
私はイリヤちゃんを見ると。
「うん。私とサンタオルタさんは一度様子見で行ったけど、確かにそうだったよ」
「どんな場所なの?」
「城だ」
「へ? サンタオルタ、城って?」
「城以外に表現できん。学校の背後に巨大な真っ白な城が聳え立っている」
「昼間は吸血鬼の行動も制限されるから、このあと見に行ってみたらいいよ」
そう言って志貴さんは微笑んだ。
会話中心になってしまう……
月姫で登場する場所って遠野家、学校、路地裏くらいですよね。
まぁ有馬家とかシエルさんの家とかアルクの家とか七夜の家とかもありますが。アニメだと遊園地もありましたか……?
原作はメカ翡翠さんですが、ここでは琥珀さんになっています。
料理作る担当で登場しているので、ストーリーには影響ないオリキャラです。
貴方を、犯人です。(ぐるぐるおめめ)
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