私はただのカルデア職員です!! (与麻奴良 カクヤ)
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Fate/Grand Order-1/Observer on Timeless Temple
329 一節「何で私がぁぁ!!」


新イベントとガチャ結果が良かったので勢いで書いた。後悔はしていない。
FGO歴一年にも満たないにわか作者です。所々、にわか知識や矛盾点がございます。許せる方のみお願いします。


 突然だが私は今窮地に立たされている。頭の中は「どうやって目の前の偉い方の怒りを鎮めなければならないか」私はそのことでいっぱいだった。

 

「フィリネ・ロズネルト!!ロマニは一体何処をほっつき歩いているのかしら!!」

 

「は、はぃぃ!!医務室にはいらしゃらなかった様なので、何処か別の場所かと!!」

 

 なぜ私だけが怒られなければいけないのか?それは私にも分からない。他にも職員は沢山いるのに!!

 私だって仕事があるのに!!でもこれを言っても意味はない。目の前の方がただの上司ではなく、私のが務めている職場で一番偉い方だからだ。

 

「そんなこと分かっているのよ!!」

 

「で、ではこんな忙しい時なので他の職員が居ない場所かと……。ロマニさんは医療部門のトップですのでこれから行うファーストミッションに備えていなければならない存在です。見つかったら即刻報告と連れ戻されることでしょう!!」

 

「では何故いないのかしら!!」

 

「それは所長がロマニさんを って追い出したからでしょう」

 

 偉い方。この職場の所長であるオルガマリー所長は、自分が追い出した人物がこの場にいないことにご立腹中だ。私のせいではなく、ご自分のせいなのに私がこんな目に合わなければならないのか……不幸です。

 これ以上怒られるのが嫌だった私は、オルガマリー所長に探しに行ってきますと言うと、逃げるようにしてこの場を走り去った。後ろからオルガマリー所長がごちゃごちゃ言っているけど知らないったら知らない!!

 

 

 

 今更だけど、私の職業についてちょっぴり詳しくおさらいをしてみようと思う。

 私の名前はフィリネ・ロズネルト。四代目の魔術師だ。一般人とは少しばかりかけなはれた存在。

 学歴としては時計塔の一番歴史の浅い現代魔術論の道を進んで卒業している。一般人に言えば新卒採用と言った所。

 この場所は時計塔の天体科を統括しているアニムスフィア家が管理する機関。正式名称は人理継続保障機関フィニス・カルデア。平たく言えば、人理を守るための機関だ。

 本来ならば私なんかが就職しても良い場所ではないのだけど、魔術的な要素だけでなく科学的な要素も少なからず取り入れたコンピューターみたいな操作を必要とするため、頭でっかちな魔術師が決して扱えないような機械類も扱える私のような者が多数存在している。

 

 

 という経歴でこの場に就職出来た私だった。オルガマリー所長め!!ロードだとかローマだとか知らないけど、血筋だけでいい顔しやがって!!

 っとオルガマリー所長の愚痴をだしていると、何となくピンときた。あれは確か主はがいない空き部屋だったはず!!私の感が「ここにロマニさんはいる!!」と告げている。早速、見ることにしましょう!!

 

「失礼します!!ロマニさんはいらしゃいますか!!?」

 

「げっ!?見つかった!!??」

 

「えっ!!?誰です!!?」

 

 部屋の中にロマニさんと知らない女の子がいました。ここの制服を着ているので、ここの職員なのは知っているけど、こんな人いたっけ?

 

 私と人理を救うマスターとの初対面だった。




初見さんの為に補足。ガチャ結果=ライネスとアストライア当たった!!


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331 二節「私のいない間に!!?」

一話1,000のグダグダ投稿です。バルバトスの一ターンキルはもう少しで完成だぜ!!


「あっ!?ロマニさん居た!!早く現場に戻ってください!!!貴方のせいで私が所長から怒られたんですからね!!」

 

「わ、わっわっ!!分かったから殴らないでくれ~!!そもそも所長から追い出したくせに何なんだこの扱いは!!」

 

 私は部屋にいらした見慣れない女の子をそっちのけでロマニさんに向かって怒りを爆発させます。もっとも、ポカポカと軽く叩くだけですけど。ひ弱でデスクワークが主な魔術師である私が、幾ら鍛えたこともないようなロマニさんと言えども男の方をはっ倒せるような力はありません。所長ならともかく!!所長なら!!

 

 と、実際に怒りを解放していると、見慣れない女の子が私をロマニさんから引きはがそうとしてくる。

 

「い、いきなり何なんです!!っていうか暴れないで冷静になって」

 

「ふーふーっ!」

 

 見慣れない女の子と言えども、ここの職員の服を着ています。もしかしたら不法侵入の可能性もぬぐえませんが、一先ず私は冷静になりました。

 冷静になった私は女の子に尋ねます。

 

「ロマニさんについてはこれで治めましょうか。後は所長に怒られればいいんだ。……で、貴方様はどちら様で?」

 

「私は藤丸立香です。えっと、マスター候補の一人だったんですけど………」

 

「あ!!所長の演説中に寝てしまった子!!へー貴女だったんだ。あ、私はフィリネ・ロズネルト。カルデアの一職員やってます」

 

「あ、はい。よろしくお願いします」

 

 中々礼儀のいい子ですね。歳は私よりも少しだけ下です。この子が今職員内で話題の所長の前に睡眠を取ったマスターなんですか。

 正直言って可愛い。こんな子に所長は平手打ちをしたとか………。

 

「今度一緒に所長に向かって仕返ししようね」

 

「へ?仕返しって………」

 

「大丈夫、ロマニさんみたいに責任の押し付けはしないから」

 

「それは酷いな!!僕だって取るべき責任は取っているんだぞ!!医療班のトップなんだから」

 

「そのトップがここでサボってちゃあいけないでしょうに。まぁ、私もサボれるからいいんですけど」

 

「フィリネさん、本音ぶちまけたよ」

 

 あれ?立香ちゃん意外と言う人です。これは今後に期待だ。ここでもまれて所長に仕返し出来る日を楽しみにしましょう!!

 

 と、私がロマニさんをお迎えに上がったのにダラダラとお喋りを楽しんでいると、レフ教授からの通信が入って来ました。

 如何やら私が迎えに行っているにも拘らず所長が業を煮やしてしまったようです。なら初めから私に頼まないで下さい!!怒られ損ですよ!!

 

「じゃあロマニさん、一緒に行きましょうか。地獄に」

 

「お、お呼びだから行かないと行けないのに、君と一緒だとどうしても気が乗らないなぁ」

 

「いってらっしゃーい」

 

 立香ちゃんに見送られて部屋を出ようとしました。しかし、廊下に出る暇もなく急に辺りは真っ暗に。

 停電から遅れて数秒後、爆発音が私の耳に聞こえて来ました。

 

 




立香のセリフはイメージです。アニメ見れていないので。機会があったらみたいね。


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338 三節「平職だったのに」

今回もグダグダです。正確な設定や状況は全く知りません。それでもいいよ!って方だけお願いいたします。


 忙しいったらありゃしない!!とはこのことを指し示す言葉なのでしょう。

 それくらい忙しいです。

 

 

 

 爆発の後、ロマニさんと共に急いで中央管制室に急いだ。逃げるように言ったけど立香ちゃんも付いてきました。

 誰のせいか中央管制室で大きな爆発が起こったみたいです。たどり着くと生存者は誰もいませんでした。私は突然な出来事に声も出せません。

 でも、ロマニさんはアナウンスの警告を聞くと、地下室にある発電所に向かいました。更にアナウンスが続きます。ここも閉じ込められてしまうそうです。

 私は立香ちゃんを置いて逃げ出しました。

 

 何処に向けばいいのでしょう?

 

 私は考えました。とりあえず、ロマニさんの下に行こう。

 私は、地下に向かって走りました。

 

「ロマニさん!!」

「フィリネ君!!良かった、ちょっと手伝ってくれ!!僕一人だと追いつかない」

「へ?わ、分かりました!!とりあえず、何をすればいいですか!!?」

 

 ロマニさん下に行くと、人手が足りないからという理由で手伝わされた。

 私は、魔術師だけど、機械関係もある程度学があるお陰で何とかロマニさんの指示についていけました。

 

 

 

 その後、中央管理室の炎を消火して、逃げるように指示した立香ちゃんが行方不明に。

 ロマニさんが行方を調べている間に、私は中央管理室に居なくて無事だった職員を探した。

 数はあまり多くなかったけど、全くいないよりはマシ。

 

 一通り探し終わって皆で管理室に向かうと、ロマニさんが頑張っていた。

 詳しいことを聞くと、立香ちゃんはAチームが向かうはずだった冬木市にレイシフトさせられているみたいです。

 立香ちゃんは一般人だけどレイシフト適正があった人だからだろう。というのが、ロマニさんの意見だ。

 ロマニさんの指示を聞いて、皆で立香ちゃんのバイタルチェックや通信が取れないかどうか。

 赤く染まったカルデアスの原因も一緒になって調べる。

 

 私は、生き残った職員の中で一番地位が高いロマニさんの助手みたいな役割をしていた為、何故かナンバー2となっていた。

 このことを知ったのは、立香ちゃんのレイシフトが終わり、事態がある程度治まってからだった。

 

 

 ロマニさんから、職員の半分くらいにちょっとした休憩が与えられました。私は「まだ大丈夫!!」と言ったのですが、休息を命じられてしまいました。

 カルデアに残っていた英霊『レオナルド・ダ・・ヴィンチ・』通称ダヴィンチちゃんとお話したかったのに。

 

 カルデアにいる噂は聞いた事があったのですが、初めて会って会話を少しだけしか出来ませんでした。

 まぁ、緊急事態だったので仕方ないと思います。が、中々出来ない体験に、私は残念です。

 

 さて、ここからどうしましょう?仕方なく私はふらふらとカルデア内をうろつきます。

 何か面白い事起こらないかなぁ?




殆ど妄想です。書籍の方とかには主人公が冬木にいた時のカルデアの様子とか書いてあるのかな?


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341 四節「休憩時のテンション」

 そろそろ7月なので更新します。
 今回もグダグダです。正確な設定や状況は全く知りません。それでもいいよ!って方だけお願いいたします。


 フラフラとカルデア内を散歩する私。

 

 

 正直言って暇です。

 あれ?こんな状態になる前って、暇なときってあったっけ?

 

 私は記憶を辿ります。

 たしか、最後にのんびりと休めたのは数か月前だったはず。

 ここの所、冬木へAチームを送るために忙しい毎日でしたからね。

 平職なので、想像を絶する激務!!とか、ミスれない決断!と言った仕事は無かったのですが、ただ仕事量が多い。

 多くて多くて、仕事時間が終わるとベットがある共同部屋で死んだように寝る始末。

 とらなければいけない有給休暇などは、何もするわけでもなくボーっとしていたら一日が終わっています。

 

 今も状況を考えたら、想像を絶する激務だったはずなのに。

 何故か私はそこまで疲れた様子が見られません。

 何故でしょうか?アドレナリンが出ているから?

 それとも、身近にもっと大きい激務を終えた立香ちゃんがいるから?

 

 考えてもロマニさんではないので、私には分かりません。

 考えても分からない事は考えないのが一番です。

 

 

 と、フラフラ移動していると、空き部屋にやって来ちゃいました。

 何かの部屋だったのでしょうか?

 カルデアを全て把握しているわけでない私には、ここがどういう部屋なのか分かりません。

 謎の襲撃によって、職員の大半が亡くなったせいもあり、一部の部屋はまだ片付け終わってません。

 ここは、そのうちの一部屋なのでしょう。

 

 

 

 部屋は特に特徴はないです。

 ありふれた部屋。

 

 そんな部屋の中で私は魔法陣を書いていました。

 

 はい。

 多分、徹夜の激務で頭がおかしくなっていたんですね。

 後日改めて思い返してみると、人理が焼却された危機感が本能的に救いを求めていたのかもしれません。

 

 

 書いている魔法陣は、消去の中に退去、退去の陣を四つ刻んで召喚の陣で囲んだもの。

 ロンドンの時計塔に在籍していた頃、幾度もなく読んで覚えた、英霊召喚の魔法陣です。

 本当なら、生贄の血液、水銀、溶解させた宝石などをもって描かれるんですけど、今の私には何も通用しません。

 一種の暴走状態にあるので、魔力を込めながら指で地面をなぞるだけです。

 

 

 私が聖杯戦争という儀式を知ったのは、実家にあった古い魔導書。

 家に代々伝わるらしく、両親が「お前も子供が出来たら伝えろ」と子供の内から読まされていて、子供の頃は遊び相手の様に読んでいました。

 本によると、第一次聖杯戦争の関係者だとか………。

 

 

 と、魔法陣が書き終わりました。

 後は詠唱を行うだけです!

 (私は今、途轍もなく思考が鈍っています。徹夜明けでテンションがおかしくなっているのです)

 

 




 グダグダ!!サバフェス復刻来ないかなぁ?
 次回は7月の終わりか8月入って更新です。利害一致を更新した次の日になる可能性が高いです。あ、これしか読んでない方には関係ない話です。


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348 五節「英霊召喚」

家の電話線が切れてしまったので、モバイル通信を使ってPadで書いています。改行などの編集は後日行うつもりなのでご安心を。
今回からオリジナルサーヴァントがでます。苦手な方はブラウザバックを推奨。


 指で描いた魔法陣も完成です!という事で最後に詠唱を唱えてみましょう!

 

 深夜テンションを更に吹っ切れている私には、何者にも止められない無敵状態です。

 この時の私には何も考えなどは無かったのでしょう。ただ、人類史が焼却されてしまったパニックがあったと思います。助けてを求めていたのかもしれません。

 

 私は子供の頃から触れている呪文を唱えてました。

 

「素に銀と鉄。 礎に石と契約の大公。祖には我が師✖︎✖︎✖︎✖︎✖︎✖︎✖︎✖︎✖︎。

 降り立つ風には壁を。 四方の門は閉じ、王冠より出で、王国に至る三叉路は循環せよ

 

 閉じよみたせ。閉じよみたせ。閉じよみたせ。閉じよみたせ。閉じよみたせ。

 

 繰り返すつどに五度。

 ただ、満たされる刻を破却する――――告げる。

 

 汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に。

 聖杯の寄るべに従い、この意、この理に従うならば応えよ

 誓いを此処に。

 我は常世総ての善と成る者、

 我は常世総ての悪を敷く者。

 汝三大の言霊を纏う七天、

 抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ―――!

 

 

 って召喚されるわけないよねー」

 

 と、ようやく冷静になった私が、分かり切っている事を呟いた時でした。

 指で描いた空の魔法陣が光始めたのは。

 

 えっ!ちょっと待った!!!ナニコレ、召喚成功したの!?

 私、指でなぞっただけですよ!?っというかこの状況不味いんじゃ…!

 

 絶叫しても止まりません。光はドンドンと強くなていきます。

 私は脳の処理能力が追いつかず、ショート寸前。激務の後という事もあり、考えること放棄してしまいました。

 

 だって、魔力の篭った血や水銀で書いてないのに、詠唱しただけで召喚されるとは思わないでしょうよ!!あ〜!!状況追求されちゃう!!この忙しい時に出来ないはずの英霊召喚を成功させるなんて…!!!

 

 そうこう考えているうちに光は収まっていきました。「やっぱり失敗してるんじゃ……」と思ったものの、中心には人影が見えます。

 初の英霊とのご対面です。緊張してしまいます。話の通じる人でありますように!

 

 晴れた先に立っていたのはマントを纏ったひ弱そうな男。第一印象は、一般の厨二さんが現れたのだと思った。それくらい、普通の人間だった。

 これといった特徴はない。強いて言うなら、真っ白な肌に自分に似ている瞳色。

 

 惚けている私を置いて、彼が契約の言葉を告げる。

 

 

「召喚されるとは珍しい。キャスター召喚に応じ参上した。貴女が僕のマスターか?」

 

 明らかにまだ十代を思わせる声色で、私に問いかけたのであった。




空の魔法陣
中身のないという意味で使ってます。


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371 六節「契約」

グダグダなのは毎度の事。


「貴女が僕のマスターか?」

 

 そう私には問いかけてきたサーヴァントに、私は声が枯れて何も答えられずにいました。

 だって、まさか成功するとは思わなかったのですもの。

 

 なんとか絞り出した声は、

 

「せ、成功した………?だ、だって令呪なんか………っ!?」

 

 手の甲に見慣れない紋章が刻まれている事に気づきました。

 我がロズネルト家の印がです。

 

 サーヴァントが召喚されただけでも、既に脳内処理はパンク寸前でした。

 そこに、令呪で家の印が刻まれていたら、なお驚くでしょう。

 多分、この時既に考える事をやめた。

 

「えーっと、まさかの誤爆召喚だった?でも、令呪があるなら君がマスターに変わりはない。さぁ、手を出して」

 

「手?わっ!!?」

 

 サーヴァントが私の手を取りました。

 マスターが未熟者だと、呼び出したサーヴァントに殺される可能性もあると、書物には書いてあったはず。

 でも、目の前のサーヴァントは私に敵意はなさそうです。

 一先ず、真っ先に殺される心配はなさそう。

 

 サーヴァントに取られた手がぴかーッと光った。

 途端に魔術回路が活性化し、先ほどまであった疲労が消えています。

 

「よし。これで契約は結ばれた。君と僕の目的の為に頑張って行こうか」

 

 私の目的??彼の目的って何!!?

 そ、そうだ。マスターならサーヴァントのステータスが見れるはず。

 えっと、サーヴァントに視線を合わせて……。

 

「・筋力D・耐久D・敏捷C・魔力A++・幸運EX・宝具EX

  って!!宝具EX!!?」

 

「あぁ、ステータスを見たのか。僕は典型的な魔法使いさ。肉弾戦もできないことは無いけど………当分必要になさそうだね」

 

「え?それって、と言うかなんて呼べば……キャスター?」

 

 聖杯戦争では真名は隠して呼ぶものだと教わった。

 なので、例によって私は彼の事をキャスターと呼んだのですが……。

 

「キャスターは辞めて欲しいな。今回は特に例外のようだしね。う~ん」

 

 キャスターを言う呼び方を嫌がった彼は、目をつぶって名前を考え始めた。

 そんなに嫌だのだろうか?

 

 と私が彼が決めるのを待っていると、廊下から騒ぎが聞こえてきた。

 

 しまった!!

 立香ちゃんがレイシフトから帰って来たばかりで、私以外の皆は忙しいんだった!!

 そんな時に、英霊召喚なんて馬鹿げた魔力を感知されたらロマニさんが吹っ飛んで来るのは当然だよね!!!

 

「や、ヤバい!!こんな状況、どうやって説明したらいいの!!?」

 

「フィリネさん無事!!?」

 

 あ、もう無駄ですか。

 

 部屋のドアが開いて、ロマニさんと立香ちゃんが入ってきた。

 ん?薄紫のメカクレ女の子は、マシュさんなのは見たら分かるけど………その後ろの美女は誰ですか?

 




色々突っ込んでくれたまえ。ただし、説明出来たり、直したりできるかは別。

オリ英霊の名前を募集中。か、考えるのがめんどくさいとかじゃないんだからね!!
詳しくは活動報告にどうぞ。←特に詳しくも無いけど……。


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416 七節「謎の美女」

ギル祭頑張ってます。箱は100ちょっとが限界。


 非常に不味い事になってしまった。

 

「う~ん。僕としてもこんな事をしたくないんだけどね」

 

「そこは割り切ってもらわないと困るよ、ロマニ」

 

「事態の様子が分かんないけど、マシュ。これってどういう状況?」

 

「はい。起きて来たばかりの先輩には申し訳ないのですが、カルデア内に膨大な魔力が検知されました」

 

 

 疲れて深夜テンションで英霊召喚を行った私。

 召喚陣も触媒もない状態で行ったそれは、何故か成功してしまいました。

 それで、管理室にいたロマニさんたちに見つかって、事態を収拾する為に現れたのが、ロマニさん、マシュ、立香ちゃん、そして謎の美女。

 

 

 私は今、尋問を受けていた。

 因みに、ここには私と部屋に駆け込んで来た四人だけだ。

 キャスターは部屋が開くと同時に消えて居なくなった。

 本で読んだ霊体化と言うやつだろう。

 

 

「あの~。一つだけいいですか?」

 

「何だい?」

 

「そちらの美女は誰ですか?魔力を感じますが……」

 

 

 まず質問。

 この中で私だけ知らない人がいるのは不公平ですよね!!?

 

「あぁ紹介が遅れて申し訳ない。私は天才発明家のレオナルド・ダ・ヴィンチ。気軽にダヴィンチちゃんと呼んでくれたまえ」

 

「ええ英霊!!!!??噓!!!このカルデアに居るとされていた未確認の英霊ですか!!?」

 

「フィリネ君、気持ちは分かるけど落ち着いてくれ」

 

「あ、すみません。私、家のせいか英霊には強い憧れがあるんです」

 

「憧れ?確かに歴史上の偉人ですが……」

 

「いや、その話は後でいいだろうか?」

 

「あ、すみませんでした。続きをどうぞ。ダヴィンチちゃん」

 

 

 なんと!!!

 謎の美女の正体は、カルデアの職員の中でも話題になっていた、未確認の召喚成功例の英霊でした。

 家の方針で英霊に強い憧れがある私は、英霊をこの目で見れて興奮状態です。

 え?キャスター?

 まだ実感がないです。

 

 自己紹介が終わって(と言っても向こうは私の事を知っているみたいで一方的)尋問が始まった。

 キャスターからは何もアクションがない。

 

 

「それで、僕たちが駆けつけて来た理由だけど……。フィリネ君は何か分かるかい?」

 

「いいえ。まったく分かんないです」

 

 

 ロマニさんから、この部屋で膨大な魔力を感知して駆けつけて来たと再度説明があった。

 再び、この部屋で何かあったのか?と聞かれました。

 その問いに、私は何故か分からないと答えていました。

 

 膨大な魔力の感知は四十九英霊召喚です。

 ですが、何故隠そうとしたのか私にも分かりません。

 でも、一度答えた事をすぐさま撤回したら、更に怪しまれることでしょう。

 キャスターも、何故隠れたままですし……。

 

 私の方針は決まりました。

 キャスターの存在はバレるまで隠し通すこと!!!

 いつまでなのかは分かりません。

 ですが、いざという時の切り札はあった方が便利です。

 

 




そういえば増税しましね。
買い物を毎日するような者ではないので、増税後の初の買い物が何時になるのやら。
多分、四日発売のワンピースです。


作者がFGO日記みたいな物を書いてます!!
良かったら作者ページから飛んでもらえたら幸いです。

では、また一か月後に!!


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456 八説「勝ち取った無実」

イベント始まりましたが、執筆が先です……。

グダグダなのは何時も通りです。


 ロマニさんからの質問に対して「全く心当たりがないです!!」と元気よく嘘を付いた私。

 果たして信じてくれるのでしょうか?

 

 

「ほら、フェリネさんもそう言ってることだし、ホントに何も無かったんですよ」

 

「私も先輩の言う通りだと思います。冬木でのサポートも彼女がいなければ、出来なかったかの知れないと聞きました」

 

「立香ちゃん!!マシュちゃん!!」

 

 

 私を援護してくれたのは、人類最後のマスターの立香ちゃんとそのサーヴァントのマシュちゃんでした。

 立香ちゃん、私と接した時間なんてほんの数分だけなのにいい子!!

 マシュちゃんもAチームと言う事で知っていたけど、一介の職員だった私の事なんか知らないはずなのに、ロマニさんのサポートをしていた、と言う話しを聞いてだけなのに………。

 

 感動的なシーンにジーンと目に来てしまします。

 ウルウルとなった目にハンカチを当ててふきふき。

 

 

「ふ~む。私としては完全に謎を断ってからこの件を終わらしたいんだけどね~」

 

「まぁ、いいじゃないか。フェリネちゃんがカルデアに対して敵対する様な理由はない。そうだろ?」

 

「勿論ですよ。私はただの魔術師の家系の次女。時計塔には何とか入れましたけど、天才たちのような取り柄は持ってませんよ。このカルデアにだって、オルガマリー所長が推薦してくれたお陰で就職できたようなものですし……」

 

 

 私はダ・ヴィンチちゃんを必死に説得します。

 正直、かの英霊を丸め込められれば、勝ったもも同然だからです。

 隠し事をするのは非情に申し訳ないのですが、キャスターが霊体化していないので説明もできませんし、この場で姿を見せない理由はきっとあるはずです。

 私は自分のサーヴァントを信じて、無実を証明するかのように説得します。

 

 

「………謎は残る。私は君を完全に信じ切った訳では。でも、このまま並行線を行くのは得策ではない」

 

「「「だったら!!」」」

 

 

 ダ・ヴィンチちゃんの言葉に、私と立香ちゃん、マシュちゃんの声が重なります。

 

 

「人理が焼却された。それの不具合で間違った検出をしてしまった。そう結論付けて終わりにしよう。私だって、こんな可愛い女の子をいたぶる趣味はないからね」

 

「やった~~~」

 

「はい。仲間を失わずに済みました」

 

「立香ちゃんにマシュちゃんありがと~~。あ、ついでにロマニさんも」

 

「僕はついでになのかい!!」

 

 

 一件落着。

 私の疑いは無事に晴れました。

 でも、それで終われば良かったのですけど………。

 

 ほっとしたことで、力が抜けてしまったのでしょうか?

 足に力が入らず、ドテッと尻餅を付いてしまいます。

 

 

「フェリネさん!!?」

 

「あ……あれ?力が入らないです」

 

「だ、大丈夫かい!?ロマニ、本職の見せ所だよ」

 

「フェリネちゃん他に変わった所は?」

 

 

 倒れた私に、立香ちゃんが駆け寄ってくれます。

 声が大きいよ。もうちょっと静かにして欲しいです。

 あれ?視界もぼやけてきましたよ?

 

 

「フェリネちゃん!!?」

 

「ドクター!!医務室に連れて行きます!!」

 

「よし、頼んだマシュ!!」

 

 

 他の四人が慌てている様子が聞こえます。

 でも、段々と遠ざかっていくような………。

 

 

 最後に、私の頭を誰かが撫でた様な感覚がしたような気がする。

 

 




次回から一気に話を加速していきたいと思います。五章辺りまで。


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519 九節「夢」

イベントやなんやかんやで忘れてました!!申し訳ございません!12月の更新です。
何時も通りグダグダ注意


 意識が微睡んでいます。

 あやふやで感覚がなく、ただ画面を見ているだけ。

 私はこれがなんのか知っています。というか、偶に見ます。

 

 そうこれは夢だ。

 

 

 

「良いかいキャスター君は間違いなく最強のサーヴァントだ」

 

「それは俺が一番理解している。ただ、白撃戦は他のクラスよりも劣っているぞ」

 

 

 2人の男の人が見える。

 多分、見たことのありそうな魔術師と、全く見たことのない魔術師です。

 

 

「もちろん、それは重々承知だとも。前衛を務める者が必要だね」

 

「オイまさか!マスター自らが戦闘に参加しようってつもりじゃないだろうな?幾ら俺でも守りきる自信がないぞ」

 

「やはりダメですか。武術にも少々嗜んでいるのですが……」

 

「相手は歴史に名を残す英雄。嗜む程度じゃ殺される」

 

「そうですか。では、ボク以外で前衛を用意しましょうか」

 

「英霊召喚をもう一度行うつもりなのか?それはルール違反なのでは?」

 

「いえ。私が召喚するのではないのですよ。キャスターに召喚してもらうのです」

 

 

 英霊召喚という単語が聞こえきました。ならば、この夢は冬木の聖杯戦争と関わりが?

 

 場面が飛びます。

 どうやら、キャスターが英霊召喚を行なっている様です。

 でも、サーヴァントがサーヴァントを召喚するってありなのでしょうか?

 聖杯戦争を調べている我がロズベルト家でもその様な情報は……

 

 

 

 

「ーーーーー天秤の守り手よ!!」

 

「どうやら成功したみたいですね」

 

「わ、私を召喚するって…あ、やっぱり###君だ」

 

 

 召喚されたのは私と同い年くらいの女の子。

 女の子なのにって思うけど、その英霊が全盛期の姿で召喚されるので、年齢はあてにできない。

 

 

 

 と、今回の夢はここで終わり。

 意識が浮上して行きました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 目を開けると、知ってるような知らない様な天井でした。

 

 清潔なベッドの上です。

 ピ、ピ、ピ、ピ、と電子音の音も聞こえて来ます。

 

 ここはどこででしょうか?

 例の爆破事件により、カルデアの一部昨日は停止しています。

 爆破に巻き込まれなかった部屋のどこかでしょう。が、にしては機材が多い様な……。

 

 

(おはようマスター。起き心地はどう?)

 

「(キャスター……私は倒れたんですか?)」

 

(あぁ、そうだね。多分、極度の疲労と魔力枯渇によるものだろう)

 

 

 「これでも高位の魔術師だからね」とキャスターは言います。

 なるほど。疲労と魔力枯渇が一度に来たのですか……。

 

 とその時、部屋のドアが開きました。

 入ってきたのはロマニさんです。そういえば、医学班のトップでした。

 

 

「起きてくれたかい?」

 

「すみませんでした!!」

 

 

 ロマニさんが入って来るなり、私は必死に頭を下げました。

 たった一人ですが、今が人材が足りていない状況。こんな中、倒れた私は皆さんに途轍もない苦労をおかけしたことでしょう。




今回は夢です。キャスターに関しては大体設定がまとまりました。後は名前のみ!!


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572 十節「回復」

昨日は更新忘れてました。すみません。

何時も通りぐだぐだ。一部独自設定あります。


 医務室で起きた私は、入ってきたロマニさんに向かって豪快な土下座を行いました。

 ベッドから跳び上がり、その上に土下座です。

 

 そんな私を見たロマニさんは「あ~うん。分かったから大人しくしてくれると助かるんだけど……」

 

 とさらに申し訳なさすぎて気が滅入りました。

 軽く説明を受けた結果、どうやら私が倒れたのは限界を超えた疲労に加えて、少なくない量の体内魔力を抜き取られたのが原因らしいです。

 

 

 明らかに英霊召喚の影響ですね。

 本来は万全の状態で、自身の魔力が最も高まる時間帯に行うのがセオリーです。

 そんな儀式を、限界まで頑張ってフラフラの状態でおかしなテンションの末に行ってしまいました。ですが、本当に成功するとは誰も思わないじゃないですか!

 

 

 

「謎の魔力枯渇と疲労による症状だ。はっきり言ってボクの責任だね。もっと早く気づいてあげられればよかった」

 

「いえ、現在は緊急事態ですし……それを言うならば、ロマ二さんや他の方だって同じです」

 

 

 カルデアの、医療班のトップとして頭を下げるロマ二さんを私は止めました。

 それを言うなら替えの効く私ではなく、ロマニさんとかダヴィンチちゃん、人類最後のマスターである立夏ちゃんの方が余程気を使わなくてはならないはずです。

 だから、私に気を使う理由はない。

 

 

 

 その後、少しだけ業務連絡と雑談をした後、私は解放された。

 バイタルは良好だから一時的な物だろう…と言う事。

 ロマニさんには「辛いなら早めに言ってくれたら休憩時間を上げるから」とも言われた。ホントに至れ尽くせりです。

 オルガマリー所長の時だったら頭から怒られて、「二度と同じ事を繰り返さないようにッ!!」と釘を刺されていたところだろう。

 現状も、一番忙しい時間帯は過ぎ去った訳ですが、芳しくない状況下です。

 私だけのうのうとベットに居る訳には行きません。

 

 が、医務室は退院できても、今日一日は完全休息を命じられました。

 トップの命令なら仕方ありません。

 その場に居ただけですが、無し崩れ的になったナンバーツーな私は数少ない個室をもらえてます。

 その部屋に行きましょうか。

 完全休息日サイコウーです!!

 

 

 

 

 

 軽いモーター音を鳴らして部屋に入ります。

 指紋認証式なので、中か私の指が無いと入れません。

 入れませんが……。

 

 

「やぁ、お帰りマスター」

 

「………」

 

 

 私は絶句しました。

 何で入れないはずの私の個室にキャスターがいるのでしょうか?

 

 カルデアには人理修復を成す為の戦力として英霊召喚システムを組み立てていました。

 一基で戦闘機一機分の戦力を保有している戦力です。

 当然、施設もその未来を見立てて設計してある物になります。

 カルデアの壁は特殊魔術が組み込まれており、如何なる英霊であろうと霊体化による壁の通り抜けは出来ないはずでした。

 

 なのに、どうして目の前のキャスターはこの部屋にいるのでしょうか?

 キャスターはただニコニコと私を見つけるだけでした。




今回でほぼプロローグ終了。
次回からかっ飛ばします。一部はほぼカットかな?

では一ヵ月後にまた会いましょう。


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617 十一節「劣化」

申し訳ない!!カルデアキャラバン生放送で忘れてました。更新したので許してください。

あと、キリの良い場所まで進めたかったのでいつもより30%長いです。


 入れないはずの部屋の中でニコニコと手を降っているキャスター。

 英霊相手にでもセクハラの罪は通用するのでしょうか?あ、そもそも召喚自体を秘密にしているので、誰にも言えませんね。

 私のプライベートは消え去りました。

 

 

 さて、ここで固まっていても何も始まりません。

 私はキャスターの前に立ちました。そして疑問をぶちまけます。

 

 

 

「あの、どうしキャスターが私の部屋にいるのでしょうか?」

 

「システムをちょいちょいと弄りまして、部屋に入れるようにしたんです。あ、心配しないでください。この部屋だけです」

 

 

 

 この部屋でも問題大有りですぅ!!私は女の子!!キャスターは男の人!!

 家族でもない異性と同じ部屋だなんて、許されません。いくら部屋数が足りないからと言っても、他のスタッフさんも男女別ですし……。

 な・の・に・!!どうしてキャスターは問題ないと言い切れるでしょうか?

 

 

「あの、キャスターが生きていた時代は、その……異性と同じ部屋で過ごしても問題ない時代だったのですか?」

 

「いいえ?当然そのようなことは不可能に近かった時代ですが?……あ、勿論仲の良い男女なら別でしたけど」

 

「では、私のプライベートスペースに貴方が勝手に侵入してくるのは……」

 

「僕は貴方のサーヴァントだ。それは使い魔という意味。いざとなれば君を守らなくてはならない。自力でも現界出来ないこともないけど、マスターが居る方が楽だからね。それと一番危惧していることだけど、僕は君では欲情することはないから安心して欲しい」

 

「は、はぁ……」

 

 

 そこまで言われてしまえば、私には何も言うことはできません。口の上手い人やどうしても駄目な人は拒否するのでしょうが、私は自然とこのキャスターの言うことを信じられました。

 

 なぜでしょうか?キャスターは今日初めてあったばかりなのに……。それに真名だって教えてくれません。もしかして、この感覚と何か関係が?

 

 私は思考を続けましたが、全く分かりません。そもそも、私はそこまで頭の良い方ではありませんし、そう言った分野はロードエルメロイ二世やお姉ちゃんの専門です。私は直ぐに放棄しました。

 

 

「あぁ、それと僕の事はキャスターと呼ぶなと言っただろう?」

 

「……なら、どう読んだらいいのですか?」

 

「そうだな……デグレーディッドからとってディッドとでも呼んでくれ」

 

「劣化?あの、どうして劣化なんですか?貴方はステータス上優秀なキャスターなはずでは……」

 

「……今はその話はよそう。僕の中で整理がついていない。それに、今の君に伝えても意味が無いだろうからさ」

 

 

 キャスター改めてディッドはそう言い残して消えました。霊体になったようです。

 勝手に始めておいて勝手に終わらせる随分と身勝手な使い魔ですね。…………いえ、ディッドだって元は人間なのですから、人間として接してあげなくては。

 そうでなければサーヴァントとは良好な関係が築けない。サーヴァントと良好な関係が築けないマスターは聖杯戦争にて早々に離脱する。そう習ったではないか。

 

 ……あのディッドと良好な関係。まぁ今日初めて対面したのですから、悪い雰囲気にならなかっただけマシですね。

 これから仲良くなって行けばいいだけの話です。

 

 

 それよりも明日からの業務が特殊になるのが厄介ですね…。

 と、私はロマニさんに言われた通りに、身体を休めるためにベッドに入って瞼を閉じた。

 明日からまた忙しい非日常になりそうです。先ずは特異点の検出からですね。




すみません。
書きたいことがあったので一話使ってしまいました。

ホントに次回から特異点探索です。そのサポートなんですけどね。


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640 十二節「特異点冬木」

大変お待たせいたしました。思いだしてのが2日。で、書けなくて遅れました。

何時も通りグダグダ注意!!細かい設定や時系列が原作と違うかもしれません!!(一応マテリアル見ているけど、面倒なので流し読みからの作成に入ってるってこと)


チョコ交換、男性鯖の半分がまだ残ってます……。


 ぐっすり眠って気分を入れ替えた次の日です。私は再びこれからしなければならない作業に没頭しました。

 

 というか、没頭するしか方法がない。一緒の現実逃避ともいうのでしょうか?ともかく、私は作業に没頭した。

 

 

 

 

 

 と、ここから数日間作業なので、この機に私たちカルデアが立たされている現状を振り返ってみましょう。私は重々承知しているので、これを見ているかもしれない誰か、に向けてです。私も何を言っているのは分かりません。

 

 

  それでは、振り返ってみましょう。時系列で振り返ってみます。まずは、立香ちゃんとマシュが冬木にレイシフトした時から。

 

 

 

 ロマニさんと地下で発電機を動かして管理室に戻ってみると、レイシフトが勝手に起動していました。原因はカルデアスです。元々レイシフトする設定にしていましたし、カルデアスは謎な部分が多いので謎、ということにしておきます。

 

 えぇ、私の理解が及ばないわけではありません。何せ、スタッフと言えど、役割はほぼ下っ端。上からの与えられた仕事をこなすだけでしたもの……。

 

 私とロマニさんは急いで生き残ったスタッフさん達をかき集めて緊急体制で、冬木にレイシフトした立香ちゃんとマシュをオペレートしました。私はロマニさんの近くでサポートに徹しました。殆どがロマニさんからの通達を他のスタッフさんに伝えたり、ロマニさんの少休憩時に立香ちゃんのバイタルを常にチェックするだけでしたが……。

 

 冬木での内容は省きます。いちいち思いだすのにも時間がかかりますし、その時の私はちょっとだけハイになっていましてので、記憶が曖昧です。ただ覚えているのは、これからの通常業務に必要な機械の操作と仕事内容。後は、曖昧な記憶でも憶えているレベルに強烈な出来事ですね。

 

 

 まずは、マシュの中に眠っていた英霊がマシュに力を貸して、デミ・サーヴァント化したこと。

 

 立香ちゃんのコミュ力がカンストしていること。

 

 カルデア爆破事件の犯人がレフ教授であること。

 

 人類史は焼却されて、私たち以外に生き残った人類がいないこと。

 

 聖杯探索が関与していること。

 

 そして………オルガマリー所長が亡くなったこと。

 

 

 これだけ簡潔にまとめてもパンクしそうな情報量です。私ではよく分からなかったので、ロマニさんに噛み砕いて説明してもらいました。が、それでも終わったのはこれだけです。……ロマニさんって実は途轍もなく優秀?

 

 

 黒騎士王とでも言うボスと犯人のレフ教授……レフが逃げた事で特異点は崩壊。如何にかギリギリのところで立香ちゃんを回収する事が出来ました。

 

 ここで、一先ず心休まる時間がやってきました。どうしょうもない事態は続いたままですが………。

 

 

 

 

 あ、ロマニさんに呼ばれているので回想はここまでです。また時間が出来ましたら。………って私は誰に言っているのでしょうか?




次回で回想終わり。次々回、5月更新からオルレアン入っていきます。←あくまでも現状の予定なので、長くなりすぎて遅れる場合があります!!



ところで、週一更新や毎日更新って要望ありゅゅゅ!!??


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684 十三節「聖杯探索開始」

いつも通りグダグダ注意、独自設定?出てきます。


バビロニアアニメ終わりましたね!!
フィリネ「実は私、アニメに出てました!!!」


 どうも私です。やっと休憩時間に入れましたので回想の続きです。

 えーっと確か……あ、立香ちゃんを特異点から回収した場面まででしたね。

 今回はその続きです。

 

 

「ロマニさん……」

 

「すまない、悲しんでいる暇はないんだ。すぐにでも調査を始めなくては…」

 

 

 どうにかして立香ちゃんとマシュを特異点から回収する事が出来た私は、ロマニさんの名前を呟きました。

 何かあったとか、不安だったからではないんです。ただ、直前まで話せれてたオルガマリー所長が亡くなって実質上のトップとなってしまったロマニさんを心配していたのかもしれません。

 

 私の呟きが聞えたのか、ロマニさんは特に気にしていない様子で……いいえ、実際には気にしているのを抑えているのでしょう。私に力強い声色で命令を出します。

 

 

 特異点の王、黒い騎士王が言った聖杯探索。レフが言った人理焼却。

 この二つについて調べ尽くさないとダメです。でなければ、人類は焼却したまま途絶えてしまいます。

 

 

 

 私はロマニさんの指示の下、機材を操作したり、伝令を他の職員に伝えたりして調査を進めました。

 詳しいことは私でも言葉に出来ないので飛ばしますが、かなりの作業量でした。人理が焼却して人手不足でなければ、ささっと有給消化を使ってしまいたいくらいです。

 

 調べていくうちに判明した事実。

 

 外部からの連絡は無し。こちらから連絡しても反応は帰って来ません。レフの言った通り、人類史は私たちのカルデア職員を残して滅んでしまったようです。

 ……全員が死んでしまったらしいです。お姉ちゃんも……。何故かお姉ちゃんだけは生きている感覚がするのは何故でしょうか?

 

 シバと呼ばれる地球観測器を用いて観測した結果、過去の地球に時空の乱れが生じている事が判明。

 七つの特異点。人類史で異常な場所が七つあったのです。

 詳しい調査の結果、この七つの特異点が人理焼却を引き起こした原因であり、それを元に戻す事が出来れば人類史を救う事が可能かもしれない。

 

 そう結論付けました。

 

 

 しかし、現状のカルデアでは人手不足満載です。マスター適性を持っているのは僅か二人。しかし、レイシフトで特異点修復が可能なのは立香ちゃんだけです。

 さらに、立香ちゃんを支援するサーヴァントのマシュのみ。これについては後日聖晶石と言った魔力リソースからサーヴァント召喚を行えばいいです。

 が、それの復旧にも時間と人が必要です。多分私がリーダーになるんでしょうね。一番詳しいのが私ですから……。

 

 ロマニさんが特異点の調査、私がサーヴァント召喚システムの見直し。一応マシュの盾を触媒として召喚できるにはできるんですが、私の家「ロズネルト家」としてはマスター適正さえあれば召喚出来るまでこぎつけたいところです。

 ですが、まぁ現状それは不可能そうなので、召喚システムの見直しを最優先にしましょう。一応部屋を無事っぽいですが、側が無事でも中身が無事では意味がありませんから。

 

 

 

 と言う風に、私が召喚部屋の見直しを行っている間に立香ちゃんは意識が回復したようです。コフィンなしでのレイシフトは身体だけでなく、魂にも安定していませんからね。

 私が戻ってきた頃には立香ちゃんは部屋で休憩中、ロマニさんは特異点の調査をまだ続けていました。

 

 それから皆さんも知る通り、休憩を頂いた私は変なテンションでサーヴァント召喚を成功させてしまい、尋問される形で事なきを得た。と言ったところでしょうか?

 現在は召喚部屋の調整もほとんど終わり、ロマニさんの補佐として特異点へのレイシフトを万全の体制で行うためのあれやこれやをしている最中です。

 

 

 

 もっとも、その作業も殆ど終わり、今は最終確認を行っているところ。私はやることがなくなったので、つかの間の休憩時間を頂いているわけです。

 

 一つ目の特異点はフランスです。フランスと言えば人類史でも重要な役割を持っています。

 フランス革命辺りを予想していのですが、私の予想は当たるのでしょうか?まぁ、実際に特異点を調査すればいいだけの話です。

 この辺りは立香ちゃんの仕事。私たちカルデア職員はそれを全力でバックアップするだけです!!

 

 さぁ!!気合を入れて頑張りましょう。そろそろブリーフィングの時間ですからね。

 それが終わり次第、一回目の特異点修復開始です!!

 

 

 

 

 ところで、私の召喚したサーヴァントなんですが、あれから一向に接触してきません。

 私が忙しすぎて構ってあげられないって言うのもあるのですが、私が呼んだ時以外は何もしてきません。

 今もほら、霊体化しているのでしょうが隣にいることをパスを通じて伝わってきます。このサーヴァント、何がしたいんでしょうか?

 あ~あ。私にもレイシフト適性があれば立香ちゃんの手伝いを現地で出来るのになぁ。

 

 あ、ホントに時間なのでこの辺で!!

 さて、ロマニさんの補佐を行いますか……。寝る時間あるかな?




さて、もう一つの執筆作業終わらせて、FGOのエイプリルフールネタアプリ遊ぶぞぉ!!!


次回は別視点挟んでオルレインです。(攻略するとは言っていない)


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736 マテリアル

一周年記念ということでマテリアルを作ってみました。まぁ物語が全然進んでいないので情報が少ないですが……。


★主人公・主な語り手

 

 

 名前:フェリネ・ロズネルト

 

 身体/体重:1■1㎝・■9㎏

 

 出典:オリジナル

 

 出身地域:イギリス→日本

 

 属性:中立・善

 

 性別:女性

 

 年齢:2■歳

 

 女の子なんだから、隠す場所は隠さないとね!

 

 

 ロズネルト家の次女。時計塔出身でもあり、そのままカルデアスに所属。技術部と魔術部などの色んな部署の橋渡し下っ端職員として働いていたが、カルデア爆破事件をきっかけに実質ナンバー2になってしまう。

 元々聖杯戦争に詳しい家系だったのか、人理焼却の危機に英霊召喚を単独で成功。キャスター(本人談)を召喚するも、今の状況に新たな火種を生み出すことを良しとせず隠す。

 軽く■代以上は遡れる魔術家系でありながらも、名門には名を連ねていない奇特の魔術家。フィリネは次女ながら魔術刻印を受け継いでいる様子で……。

 平凡な能力を持った魔術師。時計塔に所属出来るレベルだが、秀才や天才達には敵わない。■■■■■魔術を扱う。魔術師ながら現代技術にも精通ありでこれがカルデアに就職出来た理由である。と本人は思っている。自分は常に平凡な能力である。

 

 

 オルガマリーとほぼ同時期にカルデアへと入所する。その縁もあってか、オルガマリーの下僕みたいな役職に就く。本人は分かっていないみたいだが、実はオルガマリーが信頼しているスタッフの一人。

 魔術師だからか、オルガマリーの死は受け止めているらしい。その程度と言っては悪い言い方だが、人間死ぬ時は死ぬ。魔術師ならばその時期が早くなるのは当たり前。

 実は時計塔に在籍中からカルデアへの診断があった模様…。

 

 

 姉がいるらしい。が、その存在は未確認。カルデアのデータベースにも存在していないらしい。お姉ちゃんが大好きで、優秀な姉を慕っている。姉の方が優れているはずなのに、カルデアに存在していない理由は……

 

 

 以下、物語が進行すると観覧可能。

 

 

 使用可能魔術:身体能力強化、■■魔術

 

 取得技術:一般的なパソコンスキル、魔術側、技術側のどちらにも所属出来るステータスによる部署間による伝令。

 

 特殊技能:英霊召喚

 

 

 

 

 

 ★主人公が召喚した英霊?

 

 偽名:デグレーディッド

 真名:■■■■■・■■ネ■■

 

 身長/体重:176㎝・58㎏

 

 出典:オリジナル

 

 出身地域:イギリス

 

 属性:混沌

 

 性別:男性

 

 クラス:キャスター?

 

 他人ならともかく、マスターが僕の真名を知るには時期が早い。と言っても、いずれ話すつもりですが……。

 

 

 パラメータ

 

 筋力D

 耐久D

 敏捷C

 魔力A++

 幸運EX

 宝具EX

 

 

 かつて聖杯戦争に参加した。彼はある願いの為に英雄へと昇華したただの魔術師である。

 

 

 以下、物語が進行すると観覧可能。

 

 

 

 スキル一覧

 

 

 ・護身術C-

 自身の攻撃力、防御力上昇。(共に20%・3ターン)

 

 かつて魔術師だった頃に取得した技能。その辺の人間相手ならば問題ない。

 

 

 ・高速詠唱D

 自身のNPをチャージする。(50%)

 

 魔術師だった事がスキルに変化。ただし、他のキャスターに比べては精度が劣る。

 

 

 ・■■の■■

 味方全体の攻撃アップ、防御力アップを付属。(共に80%)自身に無敵を付属(3回)フィールドに■■■■■■がいる場合のみ、■■■■■■のNPが毎ターン増加する交換付属。

 

 生前の行動が昇華されたもの。現状では使用不可。

 

 

 

 宝具

 

 ・■■よ、我が■■■を召喚されたまえ

 対サーヴァント特攻攻撃を追加。敵単体か全体にランダムで超強力な防御力無視攻撃。自身の防御力をアップする(オーバーチャージで性能アップ・1ターン)

 

 ■■■■■■を1体召喚して攻撃する。

 

 

 ・■■■■

 観覧不可能

 

 

 




あ、これは周年記念なので、5月1日にも本編を更新します。

追加して欲しい項目や、修正した方がいい場所(主にキャスターのスキル倍率)ありましたら、是非とも報告お願いします。


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742 十四節「ブリーフィング」

毎回通りのグダグダ、解釈違いの設定に注意です。


「それでは早速ブリーフィングを開始しようか」

 

 

 ロマニさんのこの声で始まったブリーフィング。ブリーフィングって普通は中々耳にしないですよね?分かりやすく言えば、ミーティング。作戦会議の事だよ。

 

 ここにいるのは現在カルデアトップのロマニさん、英霊でもあり召喚例第三号のダヴィンチちゃん、人類最後のマスターである立香ちゃん、そのサーヴァントであるマシュ。

 ここまでなら分かります。何せ、人類史を取り戻す為の最重要人物です。彼らがいなければ人類は滅んでしまします。

 

 で・す・が・!!

 

 なぜそんな場所に私もご一緒しているのでしょうか?私はただの雑用係ですよ?何故かしらスタッフの纏め役に適役されてまいましたが……。

 普通なら管理室でキーボードを叩いたり、召喚部屋の整備でもしているべきちっぽけで、代えが幾らでもいるような存在ですよ??

 

 そんな私がこんな重要な会議に出なければならないなんて……。世の中も落ちましたね。その世の中が焼却されてしまいましたが……。

 当然「私はそんな立場の人間ではない」とロマニさんに直訴しましたよぉ!!でも何故か笑って誤魔化された挙句、ダヴィンチちゃんや立香ちゃん、マシュまでもが「ここにいるべき人だよ」と逃がしてくれませんでした。

 はぁ………ここに来てから良い事がまるでないです。英霊には会えましたけど……。

 

 

 そんな感じでここにいる経緯を思いだしている間に、ロマニさんが立香ちゃんにやってもらいたい事を説明しています。

 特異点の修復。聖杯の調査。この二つが一番の目標です。これをどうにかしなければ、人類に未来はありません。

 はぁ……聖杯って言うのもろくでもない結果しか招きませんね。

 

 

 

「じゃあ特異点へレイシフトしてもらいたいんだけど……その前に一つだけやる事がある」

 

「やること?ですか?」

 

「そう、フィリネ君準備は出来てるかい?」

 

 

 聖杯。私にも縁のある概念で……

 

 

「あの、大丈夫ですか?」

 

「へ?あ、すみません。ちょっと考え事をしていまして……」

 

 

 危ないです。まさか私に話が振られて来るとは思いませんでしたよ。

 それで?下っ端である私に何の御用でしょうか?

 

 

「僕はこっちでレイシフトの最終調整に入るから、マシュと立香君を召喚部屋に案内よろしくね」

 

「わ、私がですか!!?」

 

「当然じゃないか。レフ教授が敵に回って居ないのだから、現状生き残っているスタッフの中であそこに詳しいのは君じゃないか!!?」

 

「……フィリネさんって実は凄い人?」

 

「私なんて全然すごくないですよ!!お姉ちゃんの方が何倍も知識も実力もありますし……」

 

 

 ロマニさんのせいで、私が特別な人間だと思われたじゃないですか!!?

 私なんて、ちょっと聖杯戦争に知識のあるただの魔術師ですよ。普通の魔術師よりは知識を持っていると、控えめに見ても思いますが、それは私の家が特殊なだけ。

 時計塔にて、どうにかして根源に到達しようと考えている歴史ある魔術家系やロードには遠く及びません。

 と言うか、極東のちっぽけな魔術儀式の知識がちょっとだけ知っているだけで、私は調子に乗ったりしませんとも。

 

 

「じゃあ、頼んだよフィリネ君」

 

「分かりました。そちらこそレイシフトの準備をお願いしますね。……立香ちゃん、マシュはこっちね」

 

「分かりました。先輩、行きましょう」

 

「うん!!英霊召喚……楽しみだなぁ」

 

 

 と、ロマニさんにこの場を任せて、私と立香ちゃん、それにマシュは管理室をあとにした。

 正直言って、私が出来る業務の中では得意分野なので気が楽です。

 でも、召喚される英霊は必ずしもこちらに友好的であるとは限りませんので、気を引き締めなければなりません。

 

 そうは言っても、英霊召喚は楽しみなのは間違いではないです。

 

 




「召喚部屋」ゲーム設定にはないですけど、話の都合上二次創作でよく使われる設定をお借りしました。
最近だと、RTA系でよく見かけますね!!


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795 幕間物語1「フィリネという平職員」

お待たせいたしました!!!間に合わないかと冷や冷やしましたぞ……・ファイナル本能寺はノーリンゴで完走。レクエムは現在ガッポリーに苦渋の飲まされています。


「行ったかい?」

 

「あぁ。カルデア内の監視カメラでも召喚部屋に向かっている姿が確認されている」

 

 

 フィリネ、立香、マシュがブリーフィングを終え、第一特異点修復直前に戦力の補強として英雄召喚を行うために管理室を出ていった直後。

 再びドアが開いて一人の英雄が戻ってきた。

 万能の天才『レオナルド・ダ・ヴィンチ』カルデアの英霊召喚例第三号だ。

 

 彼……彼女は一旦部屋を退出したと見せかけた戻ってきた。

 それは、現在カルデアのトップであるロマニ・アーキマンと密会を行うためだ。

 いや、密会と言っても、管理室には他の職員も作業をしている。

 厳密に言えば、たった今部屋を退室した三人に話を聞かれない為だった。

 

 ロマニが早速話を切り出す。

 

 

「それで?話ってなんだい?まさか、この前にフィリネ君から貰った饅頭の事で説教とかじゃないよね?」

 

「その程度で怒る訳ないさ。……ロマニ」

 

「はぁ……分かったよ」

 

 

 ダヴィンチに目線を向けられて、それまでのおちゃらけた表情から真剣な表情に早変わりする。

 ロマニはこれでも医療機関のトップで、現在のトップである責任を持つ人物だ。

 やる時はやる男だ。

 

 

「見た感じ、何か隠しごとをしている風には見えなかったよ。それ以前、カルデアに入所してからも特におかしな言動はしていない……はずだ」

 

「データベースも確認してみたが、彼女は何処出身なんだ?時計塔からここに来たこと以外何も書かれていない。ロマニなら何か聞いていないのかい?」

 

 

 仲良いんだろう?と視線を向けて来るダヴィンチに、ロマニは言葉を詰まらせる。

 確かにフィリネとは部署が違うにしては仲が良かった。

 誰とでも仲良くなれて、魔術師だろうが技術士だろうが隔たり無く接していたのをロマニは知ってる。

 近い性格で言えば、人理最後のマスターとなった藤丸立香に似ている。

 でも、魔術師らしい一面も持ち合わせている事も知ってる。

 果たしてそれを勝手に言ってもいいのだろうか?

 

 

「……ロマニ。人理の危機だ。万が一と言う事もある」

 

「……分かったよ。彼女は時計塔に在籍はしていたらしいが、時計塔に所属している家系では無かったらしい。データベースに情報が載っていない理由はそれだ」

 

「なるほどね。……珍しいね。で、どんな魔術を使うんだい?」

 

「降霊術の応用、と本人は言っていたよ。と言っても時計塔に在籍中も特出した成績を残していないらしいよ」

 

「ほほぅ。確か、カルデアには前所長から推薦されていたらしいね。どうして一介の職員のはずの彼女を推薦などで入所していると思うかい?」

 

「あはは、僕も前所長……マリスビリーから頼まれてここに来た口だからね……。事故前は積極的では無かったみたいだけど、降霊術の応用と兼ねて英霊召喚の補佐もしていたと聞いてるよ」

 

「そこだよ。彼女の魔術、降霊術の応用……突き詰めれば英霊召喚にあるのではないか?と私は思っているんだけど?実際に、人手不足で危機的状況であった召喚システムの復旧からメンテナンスまで請け負ってくれている」

 

「確かにそうかもしれない。でも、人には話したくないことくら幾らでもあるさ。そもそも家の魔術師とはそう言う者だからね」

 

「そのくらいわかっているさ。ただし今が人理の危機でなければね。無論、協力を強制したりはしない。でも、トップである私たちにくらい話してくれても良いんじゃないかな?」

 

「僕はその意見には反対だな」

 

「君自身に秘密があるからかい?」

 

 

 フィリネの秘密を聞きだすべきか、本人が話すのを待つべきか。

 そこでダヴィンチとロマニの意見は対立する。ダヴィンチは不重要を取り除いておきたい、ロマニは自身にも秘密があるから、二人はそれぞれ思うところがあるのだろう。

 

 しかし、2人がこうして話している理由はこれが本題ではなかった。

 

 

「…………この話題はここまでのようだね。で、それ以外について彼女が何かを隠している可能性は?」

 

「無い……とは言い切れないのが悲しいよ。廊下や重要な場所はともかく、個室までは見張れないからね。やはり、あの時カルデアスが感じた膨大な魔力感知……誤報の可能性は?」

 

「事件が起きた後だからそれについても考えた。でも、現状は平常に動いているカルデアスに不具合は見当たらない。何かがあったと考えるべきだね」

 

「それで初めの話に繋がる訳か…」

 

「そう。確証は無いが、彼女には英霊召喚の知識があった。もしかしたら、あの時の魔力感知は英霊召喚のせいではないか?私はそうおもうのだが……ロマニはそこのところはどう思うのかな」

 

「有り得ない話では無いが……そのための召喚陣は見当たらなかった。さらに言えば、この状況で英霊召喚に成功して申し出ない理由が分からない」

 

「彼女が人理の味方ならね。敵ならば隠しているのも頷ける。ただ、カルデアスすらも騙す英霊なんぞ、よほど強いキャスターなんだろうね」

 

「まだ敵と決まったわけじゃないだろ?僕はフィリネ君が味方だと信じているよ」

 

「はいはい。君はそう思っておけばいいさ。疑うのは私の仕事というわけで……。ではでは、私はこれで失礼するよ」

 

「はぁ…言いたい事だけ言って帰りやがったぞ!!手伝う気ゼロだな!!」

 

「レイシフトが始まったら戻ってくるさ」

 

 

 こうして、知らぬ間に疑われ始めたフィリネであった。




なお、英霊召喚を行ったこと以外は聞かれた答えるフィリネちゃん。聞かれたこと以外答えないせいで疑いが加速する!!


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831 十五節「召喚システム」

大変お待たせいたしました!!言い訳を言いますと、リアルが忙し過ぎた。

今回も原作の設定と違うかもしれませんが、それでもいいと言う方だけお進みください。


 カルデアの廊下を歩く一行が居ます。はい、私と立香ちゃん、マシュの三人です。

 人理を修復する為、第一特異点へのレイシフト間際、立香ちゃんの戦力がマシュだけでは大変だとロマニさんが提案して、行うことになったのが英霊召喚でした。

 

 

「フィリネさんって英霊召喚の知識もあるのですか?」

 

「そうですよー。………と言っても、飽くまでも個人的な趣味みたいなものですから~。こんな時でもなければ役に立たない知識ですよ」

 

「それでも凄いです!!フィリネさんのお陰で私と先輩はもう一人戦力を用意する事が可能ですので」

 

「うん。そうだよ!!もっとご自分に自信を持ってください!!」

 

「そ、そうですか……あ、もう少しで着きます」

 

 

 立香ちゃんだけでなく、マシュまでもが私の事を「凄い」と言ってくる。あの二人は知らないからそう言えるのですよ。

 時計塔に蔓延る本当の天才、何代と時を重ね続けているロードの魔術回路、現在仮死状態であるAチームのメンバー、家を受け継ぐ予定だった姉……。

 私よりも「凄い」人はいくらでも溢れています。そんな中で、私は私の出来る事を必死になってやっているだけですよ。

 

 しかしマシュ。Aチームにいた頃は遠目でしか見た事がありませんでしたが、随分と印象が違いますね。あの頃はもっと淡々とした様子でしたのに……。これも、立香ちゃんと一緒に特異点Fを攻略した影響ですか?

 

 

 

 

 

 『英霊召喚』それはカルデアでもかなり重要な施設です。人理の継続を観察する事を目的とし、異常事態が発覚した時はその排除を任務として運営されているこのフェニス・カルデア。実際に有事が起こった際は、レイシフトと呼ばれる霊子変換による移動と英霊召喚で召喚したサーヴァントを向かわせて解決していく方針でした。

 その初任務が特異点Fでしたが……あんなことになるとは誰にも思いませんでした。

 

 カルデアの主戦力の一つであることは明白。そんな重要なシステムを構築している場所が管制室から遠くにあるはずはないです。ものの数分で辿り着く私たち。

 私は先頭で部屋に入りました。続いて立香ちゃんとマシュが入って…

 

 

「わぁ……!!何か雰囲気が違いますね」

 

「本来ならば聖杯の力を借りて行う儀式ですから。その対策や何やかんやで壁までも特殊仕様なのですよ。ちょっと調整するので待ってくださいね」

 

「はーい。ところで、マシュはどうやって召喚するか知ってる?」

 

「はい!知識だけならばレクチャーは受けています。部屋の真ん中に描かれている魔法陣に魔力を注ぎ込みながら詠唱を行う。そうすると、縁のあるサーヴァントか召喚者と相性のいいサーヴァント、また触媒を用意しているのなら、触媒に因んだサーヴァントが召喚されると聞いています」

 

「正解!!噂通りの博識ですね。と言っても、英霊召喚を知っている人からすれば当たり前の知識なんですよ~。カルデアに選ばれたマスター候補は当然勉強させらますから、立香ちゃんも空いてる時間で勉強ですよ。頑張ってください」

 

「が、頑張ります!!」

 

「そんなに気を張らなくても大丈夫ですよ。私如きが覚えられる知識ですし、Aチームトップだったマシュにロマニさん、天才のダヴィンチちゃんもサポートしてくれるはずですから」

 

 

 立香ちゃんが気になった事に対してマシュとレクチャーしていると、調整は完了しました。既にある程度の調整は終わっていたので、ホントに最終確認みたいなものですし、このくらいなら私でも簡単に終わります。

 

 それでは、立香ちゃんに英霊召喚に必要な詠唱を教えていざ召喚!!

 英霊召喚に立ち会うのは今回が初めてです。私がキャスターを召喚したのは?あれはノーカンです。睡眠不足でテンションが可笑しかったのと、正式な英霊召喚ではありませんから。

 

 

「それでは、先ほど教えた呪文を詠唱しながらこの石をサークルに投げ入れてください」

 

「それは……前の特異点で拾った石?」

 

「そうです。所々に落ちていた虹色に光る石ですね。フィリネさん、これは一体何なのでしょうか?」

 

「それは単純な魔力リソースですね。現在のカルデアでは深刻な魔力、電力、人員不足が目立っています。少ない魔力を補うためにも、この石はかなり重要になっていますね。単純計算で、3個あれば一回の召喚ができるでしょう」

 

「へーー、じゃあ見つけたらバンバン拾った方が良いんだね!!マシュも見つけたらお願いね」

 

「はい!!分かりました」

 

 

 当カルデアの魔力不足を補うため為にも、私が目を付けたのはこの聖晶石と呼ばれる石でした。

 特異点Fから帰還した2人が拾ったこの石は、調べてみるとそれなりの魔力をため込んでいる石で、3つもあれば召喚に必要な最低限必要な魔力が備わっている事が発覚しました。

 色々な場所で不足している物が多いですが、人理修復と言うカルデアの存在意義を全うする為にも戦力の増加は必須です。ロマニさんに聖晶石を英霊召喚のリソースにする案を提出すると、直ぐに承諾できました。

 余りにもあっさりと承諾されたので驚きましたが、立香ちゃんは魔術師ではありませんからね。魔力も私以下に持ってないので、召喚時に必要な魔力支援はいずれにしても考えなければならない案件でした。特異点と言う普通の常識からは理解不能な場所には、魔力を貯めた石があっても不思議ではありません。

 

 ともかく、この不思議な石を使ってカルデアの戦力を増やします。今は魔力が足りないので召喚十回分げ限度ですが、それは時間とともに解決していきましょう。

 

 

「それでは、初めての英霊召喚を開始いたします。立香ちゃんは魔法陣の前に、マシュは盾を構えてもしもの時に備えてください」

 

「はい!!了解しました!!」

 

「もしもの時って何!!?そんな状態になるの!!?」

 

「飽くまでももしもの時、ですよ。基本的に召喚されたサーヴァントはマスターに危害を加える事はありませんが、一部例外が居るんですよ。その時の為に備えてです」

 

「そうですか…良かった」

 

 

 私も知識でしか知りませんしね。それに、立香ちゃんは優しい人なので、触媒もなしに召喚した場合は凶暴なサーヴァントが召喚される可能性はないでしょうから。

 

 それではさっさと召喚を行って、私の今日の任務を終えるとしましょうか。……と言っても、この後第一特異点へのレイシフトが残っているんですけどね。

 どうして準責任者なんて立場になったのでしょうか?運命様を呪いたいです。

 

 

 ほら、立香ちゃんが詠唱を開始しました。

 

 

 

「『素に銀と鉄。 礎に石と契約の大公―――――』」

 

 

 




次回、鯖を召喚してレイシフトですかな?そこまで来れば後はサクサク進めていく予定です。


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889 十六節「召喚と注意点」

今月は早いゾ!!(それでも一日遅れてる)

何時も通りグダグダ注意。後、原作と若干違うかもしれません。


 立香ちゃんの詠唱と共に、部屋の魔力が高まって来るのを私は感じました。そして、眩い光が視界を閉ざします。

 段々と光が収まってきました。さて、誰が召喚されたのでしょうね。非常に楽しみです。

 

 

「セイバー、ジークフリート。召喚に応じ参上した。命令を」

 

 

 光が収まって見えてきたのは半裸の大男。名をジークフリートだと名乗り上げました。

 

 凄い!!セイバークラスは最優なので大当たりです!!

 これが通常の聖杯戦争なら勝ち残り候補に一気に上がります!!それくらい、セイバーと言うクラスは優秀な英雄が選ばれるのです!!

 加えてジークフリートは、邪竜を討ち滅ぼした真の英雄と言っても過言ではないほど強く有名な英雄。当たりです!!やった!!

 

 

 っと、本物のサーヴァントを目の前に、少し興奮しすぎてしまったみたいですね。

 既に立香ちゃんとマシュは自己紹介を終えて仲良くなっています。驚くべくコミュニケーション力。私も見習いたいところです。

 

 

「ところで、そちらの方は?見たところ……魔術師に見えるが?」

 

「あ、始めてまして。カルデアの平職員をやってます。フィリネ・ロズネルトと申します。レイシフト適性の無いただの平凡な魔術師で、今回は責任者として召喚の補助してました」

 

「なるほど了解した。今後ともよろしく頼む」

 

「フィリネさんはサーヴァントについてもとても詳しいんですよ!!」

 

「そうです。まるで実体験のような知識でした。ジークフリートさんも、何かあれば頼ると良いかと」

 

「そ、そんな…。でも、サーヴァントと話すのは憧れでしたので、いつもでお待ちしております」

 

 

 ジークフリート……伝説通り、誠実な人そうですね。これなら立香ちゃんも上手くやっていけそうかな?

 っと、そういえばロマニさんから言われていた事がありました。レイシフトの予定時刻まで時間があるとはいえ、ゆっくりもしていられません。

 雑談も大いに結構。しかし親睦を深める為とはいえ、優先事項はキチンと終わらせないといけません。

 

 

「話してるところ悪いんですけど、ジークフリートさんはどこまで把握してますか?」

 

「む? そうだな。一応座から召喚場所の知識は得ている。此処カルデアは人理修復の為に特異点の修復を目標としているのだろう?」

 

「そうです。英雄の座は正常に機能しているようで何よりです」

 

 

 良かった。座は正常のようです。これで欠陥しているのなら説明が面倒でしたから。

 人理の危機であろうと、私たちが残っている限り英雄の座は機能しているみたいですね。……そもそも、機能していなければ英霊召喚自体出来ませんが。

 

 

「ジークフリートさんには一つだけ話しておかなければならない事があります。レイシフト後のことです」

 

「何かあるんですか?」

 

「私達も聞いた方がいい話かな?」

 

「はい、全員聞いておいた方がいいですね。……現在のカルデアの状況では、ジークフリートさんをレイシフトで同行させる事は出来ません」

 

「え?それって…」

 

「はい、ここで召喚した意味がなくなります」

 

「…………」

 

「そう落ち込まないでください。続きがありますから。ゴホン、レイシフトには連れて行けませんが、立香ちゃんとジークフリートさんは契約を結んでいます。戦闘だけなら特異点でも現界は可能と考えています」

 

 

 

 現在のカルデアでは、立香ちゃんとマシュをレイシフトさせて存在証明を継続、レイシフトした後の指揮や周囲の確認、物資を送り込む。他にもまだまだやることは沢山あるのですが、これだけで精一杯です。

 サーヴァントを一体送り込むだけだろ?と思うかもしれませんが、サーヴァントはかなり特殊な降霊術の延長線上になります。

 サーヴァントを一体レイシフトさせるだけでもかなりの労力が必要となってしますわけですよ。今、そんな余裕はない。

 

 ロマニさん、ダヴィンチちゃん、私とその他の職員全員が過労死寸前まで追い込めばやれないことはないですけど……正直言って出来るはずもありません。

 このカルデアで生きている人間以外、全世界で人類居なくなったとなると、人間本来の力を発揮出来ないものです。誰だってこの状況が怖くて仕方がないのですから。

 そんな中、ロマニさんがまとめ上げてくれている状態。私はその補佐。仕事を増やされても困ります(本音)

 

 

 

「なるほどな。そう言う理由なら仕方がない」

 

「そうでした…。カルデアは現状余裕がないのでした…。無理を言って召喚を行ったのを伝えるべきでしたね」

 

「そうなんだ……。フィリネさん時間と労力を割いてありがとうございました」

 

 

 なんとか説明が理解されたみたいで良かったです。

 これ以上となると私では説明が難しかったので……。

 

 

 

 その後、ジークフリートさんが立香ちゃんに「戦闘になったら必ず呼んでくれ」と約束を立ててこの部屋での出来事は終わり。

 急ぎ管制室に戻ってロマニさんの指示を仰ぎます。こっからが一番忙しくなりそうですね…。




 タイプムーンwiki見ても見つからなかったのよね。カルデアで召喚した鯖がレイシフトではどうなっているのか?というところ。
 二部ではセイントグラフの影をバトル中のみ呼び出して戦っている、と言う設定だったと何処かに聞いた覚えがあるので、それを元にしてみました。
 こっちではカルデアから呼んでる感じ。契約を辿って来てるから魔力消費も少ないと言うこじ付けで……。
 まぁ、二次創作だから許してください。詳しい方いましたら教えてくれると嬉しいです。


 次回、主人公がレイシフト中のカルデアをお送りします。(多分)


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946 十七節「初めての聖杯探索(の支援)」

5周年イベントとても盛り上がりましたね!!キャストリアはぶっ壊れ。
ガチャは無事にキャストリアから水着鯖全員ゲットできました。


今回はオルレアンのダイジェストをフィリネ視点でお送りいたします。いつも通りグダグダ注意。原作と若干違う部分と、作者の記憶不足が目立ちます。


 ジークフリートさんにカルデアの説明を行った後、私たちは急いで管制室へと戻りました。

 管制室に戻ると、そのまま二人は第一特異点のフランスへとレイシフト。時代は1431年。百年戦争の真っ最中です。

 私たちカルデアスタッフが見つけた七つの特異点、その中でも一番小さな揺らぎであっても、その修復には途轍もない苦難が待ち受けていました。

 

 

 

 二人を無事にレイシフトさせてからは、私の役割は特にありません。……嘘です。

 二人のバイタルチェックと周囲の散策(これはシバの観測が可能な限りですが…)最後に二人の存在証明。他にもやるべきことはまだまだありますが、大まかにはこの三つが大きな仕事です。

 

 な~の~で~す~が!!

 

 私にはそれに加えて、スタッフのシフト管理、ロマニさんの体調を見て適度に休憩を促したり、ロマニさんが居ない間の全スタッフの指揮、現地のマシュと立香ちゃんへの指示出し。

 この膨大な作業が待っていました。流石にロマニさんほどではないですが、それでも一介の平職員だった私には大き過ぎる仕事量。大量の職員を爆破して殺したレフ教授を、この時以上に恨んだ事はありませんでした。

 

 要領が悪いながらも、私が何故か持ち上げられているので、断る事も出来ません。全能力を屈指ながら何とか作業をこなしていくこの仕事。人理を救い終わったら、是非とも辞任届を提出しましょう。

 えぇ、退職慰労金もたんまりと頂きます。

 

 

 

 

 辛いことばかりでもありませんでした。

 

 英霊であるダヴィンチちゃんを除くと、私のカルデアでの地位は現在ナンバー2。現地ともそれなりに通信を行います。

 そこで見た光景はとても有意義でした。好奇心がくすぐられましたね。沢山の英霊とも顔を交わす事も出来ました。

 画面越しでしたが……。

 

 

 2人がレイシフトしたフランスでは百年戦争真っ只中。しかし、普通では有り得ない事が起こっていました。

 フランス軍を襲う亜竜(ワイバーン)処刑されたはずのジャンヌ・ダルクが復活して、フランスに牙を向いていました。

 これぞ特異点の発生原因。その黒いジャンヌを打倒に二人は頑張ります。

 

 通常の聖杯戦争なら7騎のサーヴァントが戦う魔術儀式ですが今回は例外に当たるらしく、黒いジャンヌが聖杯を用いてサーヴァントを召喚し、使役していました。

 対して聖杯がカウンターとして現地に根深いサーヴァントを勝手に召喚。そのサーヴァント達を味方に加える事で戦力として、特異点修復に挑みました。

 

 串刺し公で有名なヴラド3世と処女殺しで有名なエリザベートを退け、黒いジャンヌが召喚したファブニールを乗り越える為に聖女マルタからジークフリート(カルデアのではない)を仲間に加え、ギリシャ神話で随一の猟人アタランテを撃破し、凶化して理性が無くなっているもののそれでも強かったランスロットを撃破、ファブニールはジークフリートと聖ジョージであるゲオルギウスが撃破。

 ここまで上手く運ぶのは、偏に立香ちゃんのコミュニケーション力が馬鹿みたいに高い事が伺えます。それに、運も物凄く高いですね。

 

 そして、最終決戦。何とか黒いジャンヌを倒したものの、彼女は聖杯によって形造くられた存在しえない英霊。ジャンヌ・ダルクの反面でした。

 聖杯を所持していたのは青髭の名で有名なジル・ド・レェ。彼こそがこの特異点の原因。最後に立香ちゃんとマシュが力を合わせて撃破。

 

 

 無事に初の特異点修復が完了しましたのが、ついさっき。

 私もようやく業務から解放されます。私ってロマニさんよりも働いてませんか?

 

 

 

 

 

 相変わらずディッドは姿を見せませんし、私が英霊召喚を行えた原因も不明です。それでも、今回で人理修復に一歩近づいたことでしょう。

 一歩ずつコツコツと進めて行こうではありませんか。

 

 

 明日からまた次回の特異点を観測しなきゃ……。




 オルレアンとかもう二年ほど前にクリアした以来だから殆ど覚えてない。と言っても、このダイジェストの為だけにももう一回読み直す時間と気力も……。
 違う場所ありましたらコメントよろしくお願いします。確認でき次第直します。


次回は特異点をどんどん進めていきます。


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1100 十八節「激動の数ヶ月」

大変遅くなりました。理由は活動報告に書いてありますが、要約すると忙しくなって執筆時間が取れなくなったからです。
仕事の休憩中に少しずつ書いていました。


 はいフィリネです。この数か月間は怒涛の忙しさでした。

 特異点の修復に加えて、現在が不安定な状態にあることから起こった小特異点の解決にも追われていました。

 所長代理を行っているロマニさんほどではないにしろ、仕事量は増える一方。

 無駄に器用貧乏で色んな部署の橋渡しも出来る自身の能力を恨みました。

 

 人類を救った後、残りの人生に困らない程度の給金を請求しましょう。

 時計塔……は難しいのでアニムスフィアですね。ロードだろうが知ったこっちゃないです。

 

 

 

 とにかく激動の数か月間でした。

 しかし、私たちみんなで頑張ったお陰様で特異点は三つ修復する事が出来ました。

 

 そうです、三つ目の特異点も修復する事が出来たのです。

 立香ちゃんは凄いですね。37人のマスターとサーヴァントで挑むはずだった特異点をたった一人で挑んでいるんですから……。

 

 

 

 

 私の回想なので自由ですが、一応の流れは思い出しておきましょうか。

 

 

 

 第二特異点の舞台は60年のローマ帝国。暴君ネロが生きていた時代です。

 レイシフトして立香ちゃんとマシュは特異点修復の為に散策をしました。

 そこで見つけたのが、争っている二つの集団。一つはその時代で生きているローマ帝国皇帝ネロ。もう片方が連合ローマ帝国を名乗る集団。

 この時代にローマ連合軍などと名乗る集団は存在しえないので、ネロ陛下を助けることに。

 

 立香ちゃんたちはローマ帝国へと招かれ、ネロ陛下とは共同戦線を張ることに。

 そして謎の集団を追っていくと、サーヴァントとしてローマ帝国の皇帝たちが立ちふさがりました。

 カリギュラ、カエサル、ロムルス。全員が教科書に載っている程有名な英霊。

 

 ローマ連合軍を倒しきると立香ちゃんはこの特異点の元凶を突き留めました。

 レフでした。カルデアを爆破して、私を激務に追いやった元凶です。

 あの野郎……レイシフトさえ出来れば私自身の手……は無理があるのでサーヴァントであるディッドを叩きつけたいくらい憎いです。

 が、あろうことかレフは聖杯を使って呼び出したアルテラ・フンヌに殺される始末。

 …………私は分かっていましたよ?彼は小者に過ぎない敵だったとね。

 

 ローマ帝国を、世界を破壊しようとするアルテラは、立香ちゃんたち一行を軽く蹴散らして移動を開始しました。

 流石聖杯のバックアップを得ている大英雄です。並の英霊では太刀打ちできません。

 しかし、それでも諦めない立香ちゃん達はアルテラの進行を止め、倒し切る事ができました。

 

 

 

 第二特異点の修復が終わり少し経った後、私達は第三特異点を発見し、修復に乗り出しました。

 舞台は1570年の海。大航海時代真っ最中です。

 立香ちゃんたちは海賊船にレイシフトしてしまい、襲ってきた海賊を返り討ち。そこで得た情報でこの特異点が、突然海に起こった閉鎖空間だということ。迷い込ん出来た海賊も年や場所どころか時代すらバラバラな様子。

 調査を進めていくと、この時代の特異点となり得る存在、フランシス・ドレイクに出会いました。確かに、かの有名なドレイクが世界一周を成し遂げなければ人類は地球が球体だと言事の判明が遅れていました。

 確かに歴史のターニングポイントです。

 

 調査を進めていくと、黒髭の名で有名な海賊エドワード・ティーチ、女海賊アン・ボニーとメアリー・リードが敵だと言う事が判明。

 途中で協力を結んだアステリオスと女神エウリュアレと共に敵対するサーヴァントを倒していきます。そんな中、黒髭陣営でもないサーヴァントが一人戦線を離脱します。トロイア戦争の英雄ヘクトールです。

 彼を追って進むとこの特異点の原因である聖杯を所持しているらしいサーヴァントを発見。今度は神代の船乗り達アルゴノーツ号を率いた英雄イアソン、裏切りの魔女で有名なメディア、英霊の格としては最強クラスのヘラクレス。

 管制室で見守ることしか出来ない私ですが、正直言って生きた心地がしませんでした。ヘラクレスが相手とか通常の聖杯戦争なら諦めています。

 しかしコミュ力と運のステータスが異常に高い立香ちゃん。(私調べ)ヘラクレスから逃げる中でイスラエルを建国したダビデ王、ギリシャ一の脚を持つ猟人アタランテを味方に付けヘラクレスを撃破。

 続けざまにヘクトールとイアソンを撃破するものの、聖杯を所持していたのはメディアの方でした。最後の悪あがきなのか、聖杯の力を使って魔神柱を召喚するメディア。聖杯のバックアップがあると言え、神代の魔女は魔神柱を召喚出来るとは……。

 ここまで来たらこれで最後、立香ちゃん達は最後の力を振り絞って魔神柱に挑み、無事の特異点修復を達成しましたとさ。

 

 

 

 ……色々なサーヴァントの力を借りてるとはいえ、三つの特異点を修復できたその偉業。立香ちゃんは物凄い人物ですね。

 人理修復の旅が終わったら家に招待するのもいいでしょう。そこで縁を強く結んで置いて、時が来たらロズネルド家のマスターとして戦って貰えるかもしれません。最悪サーヴァントとの関係性を深められる指南役として雇うのも良いかもしれません、

 それほどまでに彼女は異常なのです。聖杯戦争を目標にしている家系からすれば喉から手が出るほど欲しい存在なのです。

 

 

 

 という感じで、人理が焼却されてから数ヶ月が経ちました。もうすぐ第4の特異点へのレイシフトが近づいてきています。

 私現在、特異点へのレイソフトが始まるまで休暇中。レイシフト中は色んな事で忙しくなるので、束の間の休息というわけで振り返ってみました。

 次回も無事に終わると良いですが、なんとなく嫌な予感がしてなりません。半分だからでしょうか?

 

 最後にもう一つ。ディッドに関してです。

 彼はあれから一切霊体化を解除してません。技術はそこまで無くても、魔力だけは多いので「好きな時に実体化して部屋にあるパソコンを使っても良いよ」と言ったのですが、彼は頑なに実体化を拒否します。

 実体化でカルデアスに観測されるのが嫌なのでしょうか?それもと存在を知られることが?

 ダヴィンチちゃん程ではないにしても、私よりは断然に頭が良いのですから、私のお仕事を手伝ってくれても良いではないですか。えぇ、サーヴァントは使い魔なので手伝うべきです!

 一度それとなく伝えてみましたが、彼は一切取り合ってくれません。受け答えをきちんとしてくれるだけマシと言いますか……。

 ロズネルト家の次女としては落第点にも程遠い信頼度です。これが普通の聖杯戦争なら連携不足で死んでも納得が出来ますとも。

 ……どうしてこんなサーヴァントを引き当てちゃったのでしょうか?彼とどの様な縁があるのか全く検討もつきません。

 

 

 おっと、急な呼び出しです。こちらは休日だというのに……労働基準法を守って欲しいものですね。もっとも、人理の危機なのでそうこう言っていられる暇もないのですが。

 私としても人理が無くなってしまうと困るので頑張りますか。次の特異点はロンドンです。次回も上手く修復出来ますよーに。

 

 

 私はそう祈りながら、私を呼び出したであろうロマニさん達が居る管制室を目指した。




次回も遅くなります。筆が乗れば早いかも?

次回、遂に黒幕の登場です。


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