戦姫絶唱シンフォギア555 (ナイトメア・ゼロ)
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ここまでの設定

ここは本作の響達の設定があります。少しネタバレもあるので読みたくない人はブラウザバックをお勧めします。































それではどうぞ


立花 響(15歳)

 

身長、体重、誕生日、血液型、原作通り。

 

好きな食べ物・人:冷奴、未来、二課の人達、なんだかんだ言って・・・(ここから先は破られており読めない)

 

嫌いな食べ物・人:熱い食べ物、正義の味方気取り、自分を裏切った人間

 

特技:喧嘩、バイクの運転

 

オルフェノク:ウルフオルフェノク(ガングニール融合体)

 

プロフィール

 

本作の主人公でシンフォギアライダーファイズ。

元々は原作のような明るい女の子だったのだが未来が誘ったツヴァイウィングのコンサート事件で死亡するもオルフェノクとして覚醒し蘇り結果的に生き残った。それ以降迫害の対象にされ家族に裏切られ親友にも裏切られ絶望の中で生きそしていつの間にかグレ響になりそれから全てを拒絶していた。未来との再会も最初は拒絶していたが最終的には未来を受け入れ今は恋人同士となった。家族を恨んではいるが別に復讐したいわけではなくむしろ関わるなと言った感情が大きい。原作のように誰かと手を繋ぐと言った考えがないがどこかのヤンキー漫画のような喧嘩をして仲間ができると言うような主人公補正や凶暴性+短気な性格などと原作と違う性格を持つ。一人称は「俺」

 

小日向 未来(15歳)

 

身長、体重、誕生日、血液型、原作通り。

 

好きな食べ物・人:マグロの刺身、響、創世達、クリス、二課の人達

 

嫌いな食べ物・人:鶏肉、自分の家族、自分自身、響を傷つける物

 

特技:ピアノ、料理

 

オルフェノク:不死鳥(フェニックス)オルフェノク

 

プロフィール

 

本作のメインヒロインというより嫁。響のことが原作以上に大好きな女の子であり響を迫害の原因を作った張本人。中学時代響を支えることが出来ず母親の余計な一言で響に嫌われたのと自分がしでがした罪に絶望し自殺した。その時にオルフェノクとして覚醒した。元々は優しい性格なのだが響のことになると殺意満々になるヤンデレちゃん。自分のやったことに深く傷ついておりそれ故に自分自身や自分の家族をひどく嫌っており本作では書かれてないが家族とは絶縁している。響のためになるのなら神にすらケンカを売る。

 

風鳴 翼(17歳)

 

身長、体重、誕生日、血液型、原作通り。

 

好きな食べ物・人:ハンバーガーなどのファーストフード(アイドル回答ではイチゴパフェ)、天羽 奏、後輩達(響達のこと)、緒川さん(サポーターとして)。

 

嫌いな食べ物・人:和食、人は特に無し

 

特技:剣術、掃除

 

シンフォギア:天羽々斬

 

プロフィール

 

風鳴家の防人兼日本一の歌手。響と出会った頃は原作通りだったが響との戦いから敗北してから自分の弱さを受け入れ強くなったベテラン。実戦ではまだ分からないが訓練ではクリスや響に一度も負けたことがない。原作開始の時点で奏の死を乗り越え響のことを心配するようになる。貧乳という単語に敏感で半径500kmまでなら自分に対しての貧乳という言葉を聞き取れる地獄耳を持っており(心の声での貧乳は半径500m)キレたらアイドルとは思えないほど口調が悪くなり弦十郎ですら抑えられないほど凶暴になる。(因みにこれのせいで何回かコンサートが中止になっていたりする)

 

雪音 クリス(16歳)

 

身長、体重、誕生日、血液型、原作通り。

 

好きな食べ物・人:肉類全般、リディアンの同級生達、二課の人達、なんだかんだ言って・・・(この先は焦がされており読むことが出来ない)

 

嫌いな食べ物・人:キノコ、一部の大人

 

特技:料理、掃除

 

オルフェノク:ティラノオルフェノク(イチイバル融合体)

 

プロフィール

 

響のライバルでシンフォギアライダーデルタ。

ある戦争地域に行きそこで捕虜にされるがフィーネに助けられた女の子。両親の意思を受け継ぎ力で争いを無くすという夢を持っていたが力がなかった為力のある響と敵対していた。弦十郎にやり方を間違えていると諭されると力で争いをなくすではなく歌で争いをなくすという本当の夢を見つけた。響と同棲しており家事全般はクリスがやっており買い物とかはバイクのある響が担当している。よくオカズの取り合いやトランプなどで喧嘩をしたりしているが割と仲良く暮らしている。

 

風鳴 弦十郎(49歳)

 

プロフィール

 

基本的に原作通りだが親友であるたっくんをスマートブレインに殺されている為スマートブレインを恨んでいる。その為スマートブレインの討伐のためなら自分の命も捨てる覚悟を持っている。

 

友里 あおい(27歳)

 

プロフィール

原作通り。

 

藤尭 朔也(27歳)

 

プロフィール

原作通り。

 

マリア・カデンツァヴナ・イヴ(22歳)

 

身長、体重、誕生日、血液型、原作通り

 

好きな食べ物・人:リンゴ、セレナ、調、切歌、ナスターシャ、篠村(先生として)

 

嫌いな食べ物・人:トマト、調の手料理、ウェル、スマートブレインの社員達、家族を傷つける奴ら

 

特技:乗り物の運転、歌

 

シンフォギア:ガングニール、アガートラーム

 

プロフィール

 

ほぼ原作通りだ本作はセレナ生存?ルートの為セレナに合わせるように年齢などが1歳上がっている。セレナを見捨てようとしたスマートブレインの研究者を恨んでおりまたFISの研究者も同様に恨んでいる。しかし自分の命を助けてくれたナスターシャとセレナを助けてくれた篠村にはかなり信頼している。

 

セレナ・カデンツァヴナ・イヴ(14歳)

 

身長、体重、誕生日、血液型、原作通り

 

好きな食べ物・人:焼肉、マリア、調、切歌、ナスターシャ、篠村(先生として)

 

嫌いな食べ物・人:ウナギ、調の手料理、ウェル、家族を傷つける奴ら

 

特技:ボクシング、空手

 

オルフェノク:シャークオルフェノク(アガートラーム融合体)

 

プロフィール

 

シンフォギアライダーカイザに変身する女の子。

FISとスマートブレインの研究者をネフィリムから助けようとした時に瓦礫に潰されそうになったところを篠村に助けられた女の子。しかし絶唱による不可で死亡したところ篠村の力でオルフェノクに覚醒。表面では優しく誰にでも仲良くしようとする姿勢を見せる女の子。だが家族を傷つけられたり命の危機を感じた時裏の顔が表に出てくる。裏の顔は原作のセレナと比べると凶暴性が高くその凶暴性は響やクリスとほぼ同じ。FISで多数の武術を叩き込まれたが特にボクシングと空手の吸収力が高く基本的に戦闘ではボクシングや空手の技の応用をしている。

 

暁 切歌(14歳)

 

身長、体重、誕生日、血液型、原作通り

 

好きな食べ物・人:298円以上の食べ物、マリア、セレナ、調(親友として大好き)、ナスターシャ、篠村(先生として)

 

嫌いな食べ物・人:ピーマン、調の手料理、弱い人達を虐げる人達

 

トラウマの人:響、クリス

 

特技:虫取り

 

シンフォギア:イガリマ

 

プロフィール

 

基本的に原作通りだが本作では響とクリスに恐怖を覚えてトラウマになっている。篠村の教えにより原作より頭がいい。昆虫が大好きで昆虫に詳しく夏にはカブトムシやクワガタムシ、カマキリやバッタなどを虫カゴに入れて飼っている。飼っていた虫が死ぬと自分の家族のように大泣きし墓を作ったりする。因みに昆虫に関しての知識は篠村よりある。

 

月読 調(14歳)

 

身長、体重、誕生日、血液型、原作通り

 

好きな食べ物・人:ゲテモノ料理、マリア、セレナ、切歌(性的に大好き)、ナスターシャ、篠村(先生として)

 

嫌いな食べ物・人:ニンニク料理、弱い人達を虐げる人達、響

 

トラウマの人:響

 

特技:ゲテモノ料理、スケート

 

シンフォギア:シュルシャガナ

 

プロフィール

 

基本的に原作通りだが響の地雷を踏み抜いてしまいそれ以降響がトラウマになっている。ゲテモノ料理が大好物でイナゴの天丼や魚の眼球スープ、猿の脳みそ、カエルのフライなどといったものを料理することができそしてそれらを好んで食べる。普通の料理もできるがゲテモノ料理を作ることが多くよくマリアに怒られる(因みに調には台所禁止令が出ている)。切歌のことが大好きでよく性的に襲いたくなるが必死に我慢している。

 

篠村 大河(32歳)

 

容姿ソードアート・オンラインに出る髪の色が白髪瞳の色が水色に変わったユージオ

 

身長:175.7センチ、体重:53キロ、誕生日:11月30日、血液型B

 

好きな食べ物・人:焼き鳥、マリア、セレナ、切歌、調(全員教え子として)

 

嫌いな食べ物・人:卵料理、調の手料理、スマートブレインの研究者、FISの研究者

 

特技:子供と遊ぶこと、子供に何かを教えること

 

オルフェノク:ウッドオルフェノク

 

プロフィール

 

本作のオリキャラ。元スマートブレインの研究者でマリア達の先生。25歳の時に教師になり生徒達の信頼も厚い教師になった。しかしそれを気に入らない同期の教師が篠村に冤罪をかけた。冤罪をかけられ篠村は教員免許を剥奪され職場と社会的地位を失い絶望して自殺した時にオルフェノクとして覚醒するとスマートブレインの社長に社員としてスカウトされそこで教師でなく研究者となった。篠村の担当はオルフェノクの研究でなく兵器開発部門だったが成果をあげられなかった為投資先のFISに左遷された。そこでマリア達と出会いマリア達の教師となった。その後たっくんと出会いスマートブレインの討伐のために情報を流すなど弦十郎達に力を貸しスマートブレインを討伐した。その時にカイザギアとデルタギアを盗み出しマリア達の所に身を潜めた。

 

ナスターシャ

 

プロフィール

原作通り

 

ウェル

 

プロフィール

原作通り

 

スマートブレイン残党

 

オルフェノクで構成された会社。表向きは携帯電話系の大手会社だったが裏ではテロリストやマフィア、戦争中の国などにオルフェノクの兵士や武器、麻薬を売ったりしいる悪魔の企業。過去が重い子供達を集めて何かの研究をしているが何をしているのか分からずそれを知っているのは一部の社員だけだった。デルタ、ファイズ、カイザを開発したものの何故それを開発したのかも謎に包まれている。



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戦姫絶唱シンフォギア無印編
プロローグ


日本のどこかの山の中。そこには、不法投棄されたゴミ山があった。そのゴミ山の中に1人の少女がいた。ザーザー降る雨の中少女は、ゴミ山の中で横になって右腕で目元を隠すようにしておりそしてその隙間からは、水滴が流れた。この水滴は、雨によって濡れそれが流れ落ちたものでない。少女は、泣いていたのだ。全てに絶望した。少女は、ある事故に巻き込まれそして少女は、その事故に生き残った。そう生き残ったのだ。にもかかわらず少女の周りは、少女にこう言った。「人殺し」と。

 

あれから少女は、母親に冷たい目でこう言われた。「何で生き残ったの?」と。

 

父親には、憎しみの声でこう言われた。「お前さえ生き残らなければ俺は、こんな目に合わなかった!!」と。

 

祖母からは、こう言われた。「ごめんね。おばあちゃん達のために死んでもらうね」と、包丁を持って言われた。

 

妹からは、こう言われた。「お前のせいで私は、虐められた!!何で生き残ったんだよ!!お前なんか死んじゃえばよかった!!」と。

 

親友は、いつのまにか少女を捨てて引っ越してしまった。少女は、家族から逃げ出した。味方もいない光も届かない真っ暗な暗闇の世界に少女は、逃げ出した。

 

「・・・・・・・もう嫌だ。・・・・・・・・・・もう死にたい」

 

少女は、泣きながらそう言うとゆっくりと起き上がった。

 

「何で私は、生き残ったんだろう?」

 

少女は、そう言うとゴミ山の下に降りた。あてのない道を少女は歩いて行くつもりだった。

 

「?あれって?」

 

その時少女は、気づいた。それは、バイクだった。

 

「どうせ捕まっても意味ないし貰っちゃっていいよね?」

 

少女は、そう言うとバイクに乗りハンドルを握った。

 

「君も一緒だね。まだ使えそうなのに持ち主に捨てられて。私も捨てられたんだ。」

 

少女は、そう言うとバイクに触った。すると。

 

ウィィィン!!

「えっ?キャァ!!」

 

少女は、地面に倒れた。バイクが突然動き出したのだ少女は、顔を上げるとそこには、一台のロボットがあった。

 

「変形したの?」

 

バイクは、少女を見るとすぐにゴミ山を見てそしてゴミ山に突っ込んだ。少女は、目の前に起こっている光景が分からなかった。するとバイクは、空を飛んでそして少女の前に降りるとあるアタッシュケースを持っていた。そこにはSMART BRAINと書かれていた。バイクは、両手でそのアタッシュケースを持つとそれを少女に渡した。少女は、戸惑いながらも少女は、それを受け取った。

 

「ねぇ。これって・・・・・・」

 

少女は、これが何なのか聞こうとした時バイクは、ロボットから普通のバイクに戻った。そしてエンジンがかかった。まるでバイクに意思があるかのように少女に早く乗れと促してるように感じた。少女は、ゆっくりとバイクに乗るとバイクは、自動的に動き出した。

 

「う、動いた」

 

少女は、驚くとそのままバイクとともに行ってしまった。

 

これは、少女の、立花 響とオートバジンとの出会いだった。



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1話 再開

私は、小日向 未来。リディアン音楽院に入学した高校1年生。私は、この学校に入学してから充実した日々を送っているわ。寮生活には、まだ慣れないけど友達もできた。安藤 創世(あんどう くりよ)。私達の中でリーダー的な存在の子で変わったニックネームを付ける子なの。2人目は、板場 弓美(いたば ゆみ)。ツインテールが特徴の女の子でアニメが大好きな子。いつもアニメみたいっていう子なの。電光刑事バンっていうアニメが好きらしいけど私には、あまり理解できないアニメだったかな?そして3人目は、寺島 詩織(てらしま しおり)。おっとりとした女の子でナイスですっていうのが口癖なの。趣味は、美味しい物巡りらしいけどお金は、大丈夫なのかな?

 

私達4人はお好み焼き屋のフラワーという店に行ったりショッピングをしたり一緒に音楽の勉強をしたり(1人だけアニソンだったけどね)して高校生活を満喫していたの。だけどやっぱり私の胸の中には、ポッカリと穴が空いていたの。幼稚園から中学二年生まで一緒だった親友が私の隣に居なかった。私の隣には、立花 響という子がいたの。でもその子は、中学生の時に離れ離れになっちゃったの。私は、噂で聞いていたの。響がひどい迫害を受けているって。私は、何も出来なかった。私があの時ツヴァイウィングのコンサートに誘って私は、行けなくなった時響だけは、ツヴァイウィングのコンサートに行ってそしてノイズに襲われて・・・・・・・・・・・暗い話になっちゃったね。私は、いつか響に会えると信じているの。そしてその時私は、謝りたい。見捨ててごめんねって。1人にしてごめんねって謝りたい。

 

「何1人黄昏てんのよヒナ」

 

「うわっ!どうしたの創世ちゃん?」

 

「いやー難しそうな顔をしてたから未来に話しかけたのよ」

 

「それより未来さん。この後フラワーに行く予定なのですが一緒にどうですか?」

 

「詩織あんた金欠になりかけてなかったっけ?」

 

「昨日お父さんがお小遣いを送って貰ったの」

 

「このアニメみたいな金持ちめ!!」

 

私は、あははと笑った。

 

「ごめんね。今日は、用事があって行けないの」

 

「用事?」

 

「うん。今日は、翼さんのCDの発売日だから」

 

「あっ!そういえば今日だったわね!」

 

「うん。だからごめんね?」

 

「いや何で最後は、疑問形?」

 

創世ちゃんと弓美ちゃんと詩織ちゃんとそう話してる時も楽しい。だけどやっぱり私の胸の中には穴が空いていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

公園のベンチに1人の少女がいた。少女の隣には、メットが置いてあった。少女は、長ズボンのジーパンと黒いTシャツその上に前を開けた黒い薄手のジャンパーを着ていた。少女は、ジャンパーのポケットからタバコとライターを取り出すと一本口にくわえて火を付けた。少女は、ゆっくりと煙を吸うとフーッと煙を吐いた。高校生ぐらいの子が公園でタバコを吸いその上学校もまだあるはずなのに少女は、リラックスしていた。

 

「ママーあのおねえちゃんなにやっているのー?」

 

「こら!目を合わせちゃいけません!」

 

公園で遊んでいた女の子と母親がそう言うとササっとどこかに逃げて行った。

 

「・・・・・・くっだんね」

 

少女は、そう言うと人差し指と中指で挟んでいるタバコを吸ってまた煙をはいた。ある程度吸い終えると少女は、タバコを地面に捨て踏み潰して火を消すと立ち上がりメットを持って公園から出た。そしてすぐそこには、バイクが置いていた。少女は、ヘルメットを被ると。

 

「行こうかオートバジン」

 

と言って少女は、バイクを走らせた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

放課後私は、翼さんのCDを買いに行くためにCDショップに向かった。

 

「今時CD買うなんてどうなのかな?」

 

私は、独り言でそう言ってCDショップに着いたとき私は、異変を感じた。人がいない上そこにあったのは、灰だった。私は、この光景がすぐにわかった。ううん。きっと誰もがすぐにわかったと思う。

 

「ノイズ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

少女の耳には、ある警報音が聞こえた。それは、最悪の災害ノイズが出現した警報だった。

 

「ノイズ」

 

少女は、そう言うとバイクを止めて降りると後ろに乗せていたバックからアタッシュケースを取り出しそれを開けるとベルトと懐中電灯とデジタルカメラがあった少女は、懐中電灯を右につけてデジタルカメラを左のポケットに入れるとそのベルトを腰に装着した。少女は、そのままバイクに乗るとバイクを走らせた。行き先は、ノイズがいる場所だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私は、シェルターに逃げていた。けど途中でお母さんとはぐれた女の子を見つけると私は、女の子と一緒にシェルターに向けて逃げた。けどノイズは、私達を先回りするようにノイズが溢れていた。

 

「ここにも!?」

 

「お姉ちゃん」

 

怯えた目で私のことを見ている女の子の目線に私は、合わせて言った。

 

「ねぇこの川泳げる?」

 

女の子にそう言うと女の子は、横に首を振った。

 

「分かったわ。じゃぁお姉ちゃんの背中にしっかり掴まってね」

 

私は、そう言って女の子をおんぶすると一緒に川に飛び込んだ。私は、何とか息継ぎをしながら川を泳いだ。私は、向こう岸に着くと先に女の子を登らせると続いて私も登った。女の子と逃げて逃げて逃げ続けたそして工場の所に着くとそこにもノイズがたくさんいた。

 

「そんなこんなところまで」

 

私は、そう言うと。

 

「お姉ちゃん。私達死んじゃうの?」

 

女の子は、怖がっていた。私は、抱きしめながら後ろに後ずさりそして。

 

「大丈夫。お姉ちゃんが絶対に守るから。絶対に守るから!!」

 

私は、そう言って女の子を強く抱きしめた。私は、死んでもいいけどせめてこの子だけは、守りたかった。

 

ブオオオオオオン!!!!

 

すると私たちの所に一台のバイクがノイズを飛び越えて私の前に着地して止まった。

 

「え?」

 

そのバイクに乗っている人は、バイクから降りるとヘルメットを外して顔を見せた時私は、息を飲んだ。

 

「響?」

 

私の前にいるのは、私の大切な親友の響だった。

 

「タバコのお姉ちゃん!!」

 

「・・・・・・・・・・・・」

 

響は、私達をチラッと見たけどまるで興味がなそうにノイズの方を見た。そしてスボンのポケットから今時古いガラケーを取り出すと勢いよく開いた。

 

『555 enter』

 

『StandIng by』

 

響は、携帯を閉じるとそれを空中に投げてそれを横からキャッチすると響の左頬まで持っていって手首を返した。

 

「変身!!」

 

『Complete』

 

すると響の体が赤く光った。私は、眩しくて目を瞑った。赤い光が収まるとそこには、耳には、ヘッドフォンみたいなものが付いており赤いラインが入った鎧のようなものを装着していた。

 

「ひ、びき?」

 

「タバコのお姉ちゃんすごーい!!」

 

「・・・・・・・・・」

 

響は、無視して右手首をスナップするように振ると

 

「ハァァァァ!!!」

 

「響!!」

 

ノイズに向かって走っていった。でも私の心配を無視するように響は、ノイズにパンチやキックを当てて次々とノイズを灰に変えていった。

 

「す、すごい」

 

「お姉ちゃんかっこいい!!」

 

私は、この時響の圧倒的な強さに見惚れていた。喧嘩のような大振りなパンチだったけど確実にノイズに当てて灰に変えていった。すると。

 

『Imyuteus amenohabakiri tron』

 

私たちの上から歌声が聞こえた。すると私の前に響と似たようなものを纏った女の人が降りてきた。私は、その人が見たことがあるやうに感じた。というよりその人は、翼さんだった。

 

「大丈夫か!?」

 

翼さんは、私たちにそう言うと刀を持ってノイズに立ち向かった。

 

「一体何が起きてるの?」

 

私は、そう言うと響と翼さんがドンドンノイズを倒していった。すると。

 

スドオオオン!!

 

大型のノイズが私たちの前に現れた。翼さんは、刀を大きくした。響は、右腰についている懐中電灯を取り出すと懐中電灯に何かを入れた。

 

『Ready』

 

響は、懐中電灯を投げて一回転させてから右足首に装着すると腰にあるガラゲーを開いてボタンを押したすると。

 

『Exceed charge』

 

響は、不良のような体制になった。そしてラインに沿って右足に何かがチャージされたのに私は、気づいた。すると響は、大きくジャンプした。そしてそれに続くように翼さんもジャンプした。響は、空中で一回転すると右足からドリル状の何かを発射した。

 

「タァァァァァァァ!!!!!」

 

「受けなさい!!」

 

響は、ドリル状の中に入るとそのまま消えてしまいそして翼さんの斬撃は、ノイズを縦に切り裂いた。翼さんは、くるっと一回転して着地するとそれと同時にノイズの後ろに響が現れスライディングをしたように着地をしていた。縦に切り裂かれたノイズは、さらに大きなマークも浮かび上がりそして灰になった。翼さんと響は後ろを向いてノイズが倒されたことを確認していた。翼さんは、リディアンの制服に戻ると響は、ベルトからガラケーを取り出すと響も元の姿に戻った。

 

「響!!」

 

私は、響に近づいて抱きしめようとした時私は、信じられなかった。響が私を素通りしていった。まるでそこには、誰もいないかのように。

 

「ひ、響?」

 

響は、アタッシュケースを取り出すとそこにベルトを直してヘルメットを被ろうとしたとき。

 

「待て立花!!」

 

翼さんが響の肩を掴んで止めた。

 

「立花頼む!!我々と一緒に来てくれ!!必要なら立花の体を治療しなければならないんだ!!だから!!」

 

どう言うこと?治療?私は、翼さんが何を言っているのか分からなかった。響は、荒々しく翼さんの手をどかすと。

 

「お前らの助けなんかいらない!!俺の周りをウロチョロするな!!鬱陶しいんだよ!!それに何が治療だ!!ふざけるな!!」

 

この時私は、響の言ったことが信じられなかった。あの響が暴言を言った。響が自分のことを私じゃなくて俺と言った。そして響のあの優しかった目は、今どこにも存在していなかった。あるのは、怒りの目だけだった。




私なりにグレ響を書いてみましたがどうでしょうか?もし違うなら教えて欲しいです。タグに新型のグレ響と書き直しますので。


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2話 立花 響

前回のあらすじ

リディアン音楽院に入学した未来。友達もできて平凡な青春を過ごしていたある日。風鳴 翼のCDを買うためにCDショップに向かった時に突如襲って来たノイズ。はぐれた女の子と一緒に逃げるもノイズの包囲網は、激しくその結果未来は、ノイズに殺されそうになったその時かつての親友立花 響と再開し響に助けてもらった。未来は、響と再開を喜ぼうとするが響は、未来との再開を拒絶し遅れて来た翼の言うことも聞かなかった。








因みに響のファイズの姿は、ガングニールが黒色になりそしてそこに赤いラインが入っているようなイメージです。


ノイズが出現した場所には、黒服の男が何人も現れそこで未来は椅子に座っていた。そして未来は先ほど起こったことがまだ信じられなかった。それは翼のことでなく親友の響のことだった。

 

「響」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「立花!!これは、本当に重要なことなんだ!!もしこのまま放っておいたならお前は、本当に死ぬかもしれないのだぞ!!お願いだから我々二課まで同行して「ウッセーンだよ!!!!」立花!!」

 

「ア?なんだよその目はよー!!!ヤルってんならいいぜ」

 

『106 enter』

 

『Burst mode』

 

「ヤッテやるよ!!」

 

響はそう言って、携帯をまるで銃のようにして翼さんに向けた。

 

「や、やめて響!!」

 

私は急いだ翼さんの盾になるように、翼さんの前に出た。

 

「響どうしちゃったの!?なんでそんな怖いことするの!?昔の響は、こんなことしなかったのになんでなの!?響!!?」

 

私は響にそう言うと響は、チッと舌打ちをするとガラケーを直してヘルメットを被ってそのままバイクに乗って行ってしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あったかい物どうぞ」

 

「あ、ありがとうございます」

 

未来はそう言ってココアを貰うと未来は、ゆっくりとココアを飲んだ。ココアの暖かさと甘さが未来の混乱を徐々に落ち着かせていった。

 

「ママー!!」

 

「よかった!!リカちゃんよかったよ!!」

 

女の子も無事お母さんと再開したところを見た未来は、ホッとすると翼が未来の前に歩いて来た。

 

「あなたに少し聞きたいことがあるのだが」

 

「翼さん。聞きたいことってなんですか?」

 

「あなたは、立花のことを響と呼んでいたがあなたと立花はどう言った関係だ?」

 

「はい。響とは、幼馴染です。あのなんで翼さんは響のことを知ってるのですか?それに翼さんのあの格好は一体なんですか?」

 

未来がそう聞くと。

 

「それよりあなたには、立花の関係を全て話してもらいます。申し訳ありませんがあなたを特異災害対策機動部二課へ来て貰うためにあなたを拘束させてもらいます」

 

「え?」

 

翼がそう言うと未来の両手に手錠が付けられた。

 

「なんでええええええええ!!!!????」

 

未来は、そのまま特異災害機動部二課へと連れていかれてしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夜の道路をバイクで走り続けている少女立花 響は、途中で公園を見つけた。響は、そこに止まるとバイクから降りてベンチのあるところに向かうとそこにゆっくりと腰を下ろした。春になったとはいえまだ肌寒かった。響は、タバコとライターを取り出すとゆっくりと一服し始めた。

 

響は、タバコの煙を吐きながら今日起きたことを思い出していた。

 

(まさか未来に会うなんて)

 

響は、そう思うと目を瞑りそして強くタバコを噛んだ。

 

「昔の俺だと?ふざけるなよ。誰のせいで俺はこうなったと思ったんだ?」

 

響は、そう言うとタバコをポイ捨てし立ち上がりバイクのあるところに向かうと後ろに積んであるバックから寝袋を取り出すとそれをベンチの上にしきそしてその中に入るとゆっくりと目を瞑った。

 

「俺に味方なんて必要ない。俺は、1人でも強い」

 

響は、そう言うと眠りについた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「ようこそ!!人類最後の砦特異災害機動部二課へ!!!」」」

 

私は、幻覚を見ているのだろうか?どう言うことか私は、翼さん達が向かったところは、リディアンだった。私は、怪しいエレベーターにのると下に降りていったそして地下には、赤いシャツを着た男の人が中心となって私を歓迎してくれた。しかもなんだか分からないけど横断幕に「ようこそ小日向 未来様熱烈大歓迎」と書かれていた。どうやって私の名前を知ったのかな?

 

「あのー翼のさんこれってなんですか?」

 

私は、不自由な手で頭を抑えながらそう言うと翼さんもぽりぽりと頬をかきながら目をそらした。翼さーん目をそらさないでー!!

 

「俺は、風鳴 弦十郎。ここの責任者だ」

 

「そして私は、できる女と評判の34歳、櫻井 了子よ」

 

「あのーなんで私の名前を知っているのですか?」

 

私は、そう聞くと。

 

「ハハハハハ我々の情報網があれば人1人名前などいくらでも割り出せるぞ」

 

弦十郎という赤いシャツの人がそう言って笑っていた。というか私のプライバシーとか大丈夫だよね?

 

「はいこれ。あなたのバックよね?」

 

そう言って女の人が私にバックを渡して来た。

 

「ってこれ私のバックじゃないですか!何が情報網ですかー!!」

 

 

 

まぁそんなこんなでパーティーを楽しんでる私ですけど。そんな時弦十郎さんが真剣な顔で私のところに来た。

 

「未来君。君に聞きたいことがあるのだが」

 

私は、この時大事なことを思い出した。

 

「あ、それは私も同じです。響のあれは、何ですか?それに翼さんも響と似たようなものを纏っていましたけどあれも何ですか?響のこと知ってるなら教えてください!!響に何があったんですか!?」

 

「その反応だとやはり響君のことをよく知っているようで知らないようだね」

 

私の言ったことに弦十郎さんは、そう言うと私は、首を傾げた。とりあえず今日は、すぐに解放されたけど明日翼さんが迎えに来るから明日詳しいことを話すと言われ私は、寮に帰った。そして今日は、色々なことがありそれに体が限界を感じたのかベッドに入るとそのまま私は、夢の世界に入った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

朝の6時。公園で寝ていた響は、もう起きておりバイクの後ろにバックを乗せて紐を括り付けていると。

 

「よう姉ちゃん。こんな朝から1人?」

 

と、響の前に朝帰りなのか三人の男が現れた。完全にどこかのチンピラだった。

 

「・・・・・・・・何だお前ら?」

 

響は、睨みながらそう言うと三人の男は、響を囲んだ。

 

「へー結構美人じゃん」

 

「お姉ちゃん今から俺たちと遊びに行かね?」

 

「最高に気持ちいいこと教えてやるぜ〜」

 

1人は、自分の唇を舐めて1人は、よだれを垂らし1人は、響の顔をのぞいていた。

 

「・・・・・・・・・・・・・別にいいよ」

 

「おお?マジか?」

 

「よっしゃ。じゃー行こっか」

 

響がそう言うと響は、一緒に三人の男と近くの裏路地に入っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私は、今日の授業が頭に入らなかった。それは、昨日の響のことだった。昨日の響のことが頭に焼き付いて授業が集中出来ずその結果何回か先生に怒られた。

 

「どうしたのよヒナ。なんか今日は、ヒナらしくないわよ?」

 

「ううん何でもないよ創世ちゃん」

 

「体調でも悪いの?だったら授業休めばよかったのに」

 

「大丈夫だよ弓美ちゃん本当に」

 

私達は、放課後にそう話していると。

 

「ここに小日向という女子は、いるか?」

 

と、翼さんが現れた。翼さんが現れたことにより私のクラスメート達は、ザワザワと騒ぎ始めた。

 

「み、未来さん!風鳴先輩と何かあったの!?」

 

詩織ちゃんが何か言ってるけど私の耳に入らなかった。私は、素直に翼さんについて行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私は、特異災害機動部二課・・・・・・もう長いから二課でいいや。二課に来た時弦十郎さんに単刀直入に響のことを聞いてくると思ったけど弦十郎さんは、まず自分達のことを説明し始めた。ここは、対ノイズ専門の組織であること。翼さんが纏っていたのは聖遺物シンフォギアと呼ばれるもの。それを作ったのが了子さんであること。そしてこれは、国家機密なので誰にも話さないことを説明された。

 

「ということは、響も同じようにシンフォギアを持っているのですか?」

 

私は、弦十郎さんにそう聞くと弦十郎さんは、難しそうな顔をした。

 

「実は、彼女が・・・・響君が持っているのがシンフォギアなのかどうかが分からないんだ」

 

「?分からないってどういうことですか?」

 

「響ちゃんが私達二課の前に現れたのは、2年前。翼ちゃんがノイズと1人で戦っている時に響ちゃんが現れたの」

 

私は、どういうことなのか全く分からなかった。

 

「桜井女史。ここからは、私が説明します」

 

「そうねごめんね未来ちゃん」

 

「イ、イエ」

 

そして私は、翼さんの話を聞いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私と立花が出会ったのは、2年前。私が防人としてそして剣として奏を守れなかったことによって迷いが生まれていた時だった。私は、ノイズを倒している時大型のノイズと戦っている時に立花が私の前に現れた。

 

『555 enter』

 

『Standing by』

 

「変身」

 

『Complete』

 

 

立花は、私の前でガングニールと呼ばれるシンフォギアによく似た姿に変身した。ガングニールというのは、私がまだツヴァイウィングで活動していた時に相方の天羽 奏が持っていたシンフォギアだ。形は、違いがあったが私には、あの時奏のシンフォギアに見えた。私は、あの時の光景がまだ目に焼き付いている。圧倒的な力でノイズを殴ったり蹴りを入れたりしていた。そして一昨日見せたあの時の技。

 

『Ready』

 

『Exceed charge』

 

あの時の飛び蹴りでノイズは、灰になった。その時私はこう言った。

 

「なぜお前が奏のガングニールを持っている!?返せ!!それは、奏の物だ!!」

 

私は、立花にそう言ったが立花は、私を無視してバイクに乗って帰ろうとしたが私は、それを止めた。私は、攻撃をした。何があっても立花を二課に連れて行くつもりだった。

 

だが結果は、返り討ちにあった。私は、立花にこう言われたよ。

 

「・・・・・・・相方すら守れない雑魚がいいきになるんじゃねーよ人気者が」

 

立花は、そう言って私に蹴りを入れた後立花は、バイクに乗って帰っていった。それ以降ノイズのいる場所には、確実に立花が現れるようになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「これが私と立花との出会いだった」

 

「響が2年前からノイズと戦っていた?それ本当なんですか!?」

 

私は、信じれなかった。私が知らない間に響がそんなことをしていたなんて思っていなかった。

 

「俺達は、響君が纏っているのがシンフォギア出ないことを知り響君をここに連れてきて検査し必要なら治療をするつもりだったのだが響君は、何があっても二課に来る気がなかった。だから未来君に響君を説得してもらいたんだ。協力できないだろうか?」

 

私は、この時思った。響を助けなきゃいけないと。私は、了承し民間の協力者として二課に参加した。すると警報が鳴った。

 

「弦十郎さんこれって」

 

「ノイズ警報だ!!」

 

私達は、急いで司令室に向かった。この時私は、翼さんたちの後ろについて行った。

 

「ノイズは、どこに現れたんだ」

 

「ハイ!ノイズは、リディアンより約200メートル先に出現!!」

 

「近いな!!翼出撃だ!」

 

「分かりました司令!!」

 

「待ってください!」

 

「何だ!?」

 

「響さんです!!響さんがノイズの前にいます!!」

 

「やはりか」

 

「響!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うじゃうじゃいるな」

 

響は、そう言ってベルトを腰に装着した。響は、ファイズフォンを取り出すと開いてボタンを押した。

 

『555 enter』

 

『Standing by』

 

響は、ファイズフォンを投げてそれを横からキャッチし自身の左頬まで持っていき手首を返した。

 

「変身!!」

 

響は、斜め45度からベルトにはめてそれを横に倒した。

 

『Complete』

 

響は、ガングニールもどきに変身するとノイズに向かって走り出した。ナメクジ型のノイズが響の前に立ちはだかるが響は、大振りなパンチをノイズにくらわへ続けざまに大振りな蹴りをくらわせて次々とノイズを灰に変えていった。するとノイズが融合し大型のノイズに姿を変えた。

 

【@¥¥)&&)”@¥)(?!);:/(!??:;(?¥@&$$£€$^$££>%】

 

ノイズは、襲ってきたが響は、回避するとファイズフォンを取り出し入力番号を押した。

 

『106 enter』

 

『Burst mode』

 

響は、ファイズフォンを銃の形にし引き金を引くと小型ビームを連射した。

 

ズガン!!ズガン!!ズガン!!ズガン!!

 

「・・・・・やっぱ効かねーか」

 

響は、そう言ってファイズフォン直すと。

 

「ハアアアアアアァァァァ!!!!」

 

響の前に天羽々斬を纏った翼が現れ翼が巨大ノイズの1部を斬った。

 

「立花!!決めるんだ!!」

 

「チッ!」

 

響は、舌打ちした後ベルトの右側についているファイズポインターを持つとファイズフォンについてあるミッションメモリーを取り出しそれを入れた。

 

『Ready』

 

響は、それを右足に付けるとファイズフォンを開いてenterボタンを押した。

 

『Exceed charge』

 

すると響は、ヤンキー座りになると右足にエネルギーがチャージされた。すると響は、大きくジャンプし一回転すると右足からドリル状のポインターが発射された。

 

「タアアアアアアァァァァァァァ!!!!!」

 

そして巨大なノイズに響の必殺技クリムゾンスマッシュが炸裂した。響は、ノイズの後ろに現れ着地するとノイズは、大きなマークが現れそれと同時に青い炎が出た。マークが勢いよく消えるとノイズは、灰となった。

 

 

 

 

 

ノイズを倒した後響は、帰ろうとするが。

 

「待って響」

 

呼び止めたのは、未来だった。そして隣には、弦十郎がいた。響は、無視して行こうとするが。

 

「お願い待って響!」

 

未来は、無理矢理響を止めた。

 

「響お願い!!弦十郎さんたちの検査を受けて!!響の纏っているそれは、得体の知れないものなの!!だから響お願い検査を受けて!!」

 

未来は、そう言うが響は、無視して未来を無理矢理どかすとそのままバイクに向かって歩いていた。

 

「待ってくれ響君」

 

弦十郎がそう言うと響は、立ち止まりチラッと見るが無視して歩き出した。

 

「俺は、風鳴 弦十郎。翼のいる場所の責任者だ。響君それは、本当に得体の知れないものなんだ。シンフォギア以外でノイズを倒す武器なんていまの技術では、あり得ないんだ。だからその力は、君の体に何らかの影響を与えている可能性がある!だから俺たちと一緒に二課に来てくれ」

 

弦十郎は、そう言うが響には、届いてなくバイクに乗った。

 

「響お願い!!私心配なの!!私は、響の味方だから!!弦十郎さん達が何かして来たら私が守るからだからお願い一緒に来て」

 

「・・・・・・・・・」

 

未来がそう言った時響は、バイクから降りた。

 

「響」

 

これを見た翼と弦十郎は、ホッとした顔をした。だが。

 

「味方?・・・・・・・・・・・」

 

響は、そう言うとミッションメモリー抜いてそれをバイクの左ハンドルにセットするとそれを抜いた。

 

「「な、なに!?」」

 

「え?響?」

 

響は、ファイズエッジを抜いてその剣先を未来に向けた。

 

「・・・・・・ふざけるなよ。何が味方だ。何が守るだ。味方が欲しかった時に守って欲しかった時に・・・・・・・・・裏切ったのはダレダアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァァァァア!!!!!!!!!!!」

 

響は、ファイズエッジを右手に持って振りかぶって未来に襲いかかった。



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3話 すれ違い

前回のあらすじ

特異災害機動部二課に連れてこられた未来。そこでは、二課と響の出会いと響の戦いの過去を知った未来は、響ともう一度出会い響に二課での身体チェックを受けるように頼むが響は、それを拒否。未来は、響の味方であると言うが突然響は、未来に対しファイズエッジを向けそして怒りのまま未来に襲いかかった。


「未来君!!」

 

弦十郎は、未来を守るように抱きしめ後ろに飛ぶとその前に翼がアームドギアで響はのファイズエッジを止めた。

 

ガキィィン!!

 

「どけ!!!!!!邪魔をするな!!!!」

 

「何をするんだ立花!!小日向は立花の味方と言っただけではないか!!」

 

「黙れええええええええええ!!!!!」

 

翼は、響のファイズエッジによる攻撃を何とか止めようとするが意外と響の攻撃力が高く翼は、少しずつ後ろに下がっていた。

 

「響、何で?」

 

未来は、分からなかった。何故響は、未来の言葉に怒ったのかを理解できなかった。

 

翼の刀と響のファイズエッジがぶつかり合い火花を散らす中弦十郎ひ連絡が入った。

 

「どうした了子!?」

 

「弦十郎君!!もう無理矢理でもいいから響ちゃんを二課に連れて来て!!」

 

「無理矢理!?いきなりどうしたんだ了子!!確かに状況的には、無理矢理連れて来た方がいいかもしれんが相手は、まだ高校生の女の子だぞ!?それに無理矢理連れて行っても響君が「それどころじゃないの!!響ちゃんから未知のエネルギーが発生してるのよ!!」何だと!?」

 

弦十郎は、響から未知のエネルギーが出ていることに驚いていた。

 

「まさかとは思っていたができれば当たって欲しくなかったな。翼聞こえるか!!?響君の捕獲を頼む!!」

 

「了解しました司令!!」

 

 

翼は、後ろに下がると剣を大きくし大きくジャンプをし蒼ノ一閃を放った。だが響は、ファイズエッジを勢いよく横に振り蒼ノ一閃とファイズエッジがぶつかった瞬間蒼ノ一閃が、かき消された。

 

「何!?」

 

翼が驚いていると響は、翼に向かって走りだしファイズエッジを下から切り上げようとするが響の攻撃を翼は、落ち着いて防いだ。

 

(落ち着け。立花の攻撃をよく見ればただ素人が剣を振り回しているだけでないか)

 

響は、剣の心得がない。翼の言う通りただファイズエッジを振り回しているだけだった。翼は、落ち着きを取り戻すと大振りな響の攻撃を翼は、無駄のない動きで響のファイズエッジを回避した。そして翼は、カウンターの、ようにファイズエッジが来たところを切り上げファイズエッジを上に飛ばした。

 

「立花あなたの負けだ!!だから大人しくするんだ!!」

 

翼は、剣先を響に向けてそう言うだだその時、

 

ズガァァァン!!

 

「グァァァァァァ!!!!」

 

翼は、突然腹にダメージを受けた。

 

「な、何が?」

 

翼は、顔を上げるといつのまにか響は、ファイズフォンをガンモードにしておりその銃口が翼の腹に向けていた。

 

「い、いつのまに!?」

 

翼は、驚いていると響は、ファイズフォンを直しEnterボタンを押した。

 

『Exceed charge』

 

響は、落ちてくるファイズエッジをキャッチすると同時にエネルギーをチャージした。

 

そして響は、下からファイズエッジを振り上げたするとファイズエッジは、エネルギーの斬撃が飛んでいった。方向は、未来のいる場所だった。

 

「え?」

 

「逃げろ小日向!!」

 

翼は、そう言うが未来は、足が動かなかった。未来は、死ぬと思った。だが。

 

「はああああぁぁぁ!!!」

 

弦十郎が地面を勢いよく踏みつけると地面が砕け道路の壁が出来上がったそして弦十郎は、体を張って未来を守った。道路の盾のおかげで響の攻撃は、防がれた。

 

「チッ!!」

 

響は、舌打ちするとミッションメモリーを抜いてファイズフォンにセットするとファイズフォンを取り出し変身を解除した。そして響は、バイクに乗るとそのまま行ってしまった。残ったのは砂埃と翼と弦十郎そして。

 

「響」

 

悲しそうな顔をした未来だけだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次の日私は、授業を休んだ。同室の子が心配していたけど私には、どうでもよかった。私は、もう少しで響に殺されるところだった。それが私は、かなりショックで私は、ご飯も食べれなくなった。

 

「何で?何でなの響?」

 

私は、悲しくて泣いた。大好きな親友が私を殺しに来た。大好きな親友が私を裏切った。

 

「響」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「くそが!!」

 

ガチャーン!!

 

響は、今寝泊まりしている公園のトイレにある鏡を殴って鏡を壊していた。

 

「ふざけるなよ。味方だと?守るだと?ふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなフザケンナアアアアアアアアァァァァァァ!!!!!!」

 

響は、鏡があった壁を何度も何度も殴った。

 

「俺を裏切っておいて!!俺を捨てて自分だけ逃げて!!何が味方だ!!何が守るだ!!フザケンナよ!!!・・・・・・・・・・・・・・・・チックショーが」

 

響は、泣きながらそう言うとトイレから出て行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あの事件から一月が経った。響は、前より二課を警戒するようになりノイズを狩っている時に翼が現れると残りは、翼に任せてバイクで走りさるようになった。未来は、表面的には、立ち直ったように見えるがどこか無理して笑っておりいつも未来には、暗い影があった。二課は、現在本格的に響の過去を調べており少しでも響に信じてもらえるように努力しているがその努力も空回りが続いていた。そしてあの時の事件で起きた未知のエネルギーは、まだ解析中だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夜。ある公園のベンチで響は、タバコを吸っていた。下には、19本のタバコの吸い殻が落ちており最後の一本を響は、吸っていた。

 

「くそ!!イライラが収まんねー!!」

 

響は、そう言ってタバコを捨てると響は、ベンチを思いっきり叩いた。

 

「クッソ」

 

響は、イライラが収まらず新しいタバコのケースを取り出しタバコを咥えてライターで火をつけようとするがライターの燃料が切れてしまい火が出なくなった。

 

「こんな時に切れんじゃねぇよ!!」

 

響は、そう言ってライターを地面に投げて叩きつけた。響のイライラは、マックスになりそうな時響の前にライターの火が出てきた。

 

「あ?」

 

響は、訳分からず横を見るといつのまにか白い鎧を着た銀髪の女の子がもたれかかるように座っておりこっちの顔を見ずに右手でライターを渡していた。

 

「何だ?要らねーのか?」

 

女の子は、そう言うとライターの火を消そうとするが。

 

「いやいる」

 

響は、喧嘩口調でそう言うとタバコに火をつけてもらった。

 

「フー」

 

響は、タバコの煙を吐くと白い鎧を着た女の子は、足を組んでライターを後ろに捨てると言った。

 

「よーく味わうんだな。それがお前の最後のタバコなんだからよ」

 

それを聞いた響は、女の子を睨みつけた。

 

「あ?何言ってんの?・・・・・・火くれたことに免じて許してやるからガキは、とっとと家に帰れや」

 

響は、そう言うと女の子は、挑発的な笑みを浮かべた。

 

「何だ?タバコで頭やられたか?あたしは、お前を誘拐するって言う意味で言ったつもりだったが?」

 

女の子は、響を見下した目でそう言うと響の血管は、ちぎれそうなぐらいイライラし始めていた。

 

「何喧嘩売ってんの?だったら買ってやろうかチビ?」

 

響は、イライラからそう言うとチビに反応したのか女の子に挑発的な笑みが消えた。

 

「誰がチビだって?こっちは、雑魚なお前の為に平和的に誘拐してやるって言ってんだが?」

 

女の子は、立ち上がると見下した目でそして怒りが篭った目でそう言うと響も立ち上がり女の子を超至近距離で睨みつけた。

 

「誘拐は、こっちから願い下げだ。それに今は、イライラしてんだよ。ボコボコにされて泣いて帰りたくないってなら帰ってママにでも甘えてな」

 

響がそう言うと女の子は、響のデコに自分のデコがぶつかるぐらいさらに近づいて睨みつけた。

 

「あいつからは、出来るだけ無傷で連れて来いって言ってたけど予定変更だ。四肢を削いで二度とそんな口叩けねぇように舌を引きちぎってから連れてってやるよ。ゴミ雑魚女」

 

「上等だ。クソビッチが」

 

近くにもし人がいたらおそらく気絶するほどの濃い殺意をぶつけ合う2人。女の子は、鞭のようなもので響のバイクがある場所に鞭を伸ばすとそこには、アタッシュケースがあった。

 

「変身しな。身の程を教えてやるよ」

 

「へー教えられる立場にならなきゃいいがなー」

 

女の子は、アタッシュケースを左手に持つと女の子は、そのアタッシュケースを響に渡すように腹を殴った。

 

ドゴッ!!

 

「グフッ」

 

「おっと悪りぃな。アタッシュケースを渡すつもりがつい殴っちまった痛かったか?」

 

女の子は、見下した目でそう言った。

 

響は、少し苦痛な顔をしたがすぐに何ともなかったかのような顔をすると。

 

「安心しろ。効いちゃいねぇよ」

 

そう言ってアタッシュケースを受け取るとそのついでに女の子の手首を取る前に女の子の手首をへし折った。

 

ボキッ!!

 

「ギッ!」

 

女の子は、悲鳴をあげそうになったが済んでのところで止め挑発的な笑顔をした。

 

「悪いな。アタッシュケースを受け取るつもりが間違えて手首をへし折っちまった。痛かったでちゅかー?」

 

「ハァ?効いてる訳ねぇだろ?」

 

女の子がそう言うと響は一旦離れるとファイズギアを出して全て装備すると装着した。女の子も手首が完全に治ったことを証明するように左手首を回した。

 

「・・・・・・・・・・」

 

「・・・・・・・・・・」

 

『555 enter』

 

『Standing by』

 

「変身」

 

『Complete』

 

響は、女の子を睨みつけ女の子も響を睨みつけた。

 

「「殺す!!」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私は、今ある公園に向かっていた。今日の夜に流星群が来るらしくそれを見ようと創世ちゃんと弓美ちゃんと詩織ちゃんに誘われた。そして私は、集合場所の公園に着くと予定通りに三人がいた。

 

「遅れてごめんね創世ちゃん、弓美ちゃん、詩織ちゃん」

 

「大丈夫よヒナ」

 

「こっちは、準備しながら待ってたから〜」

 

「流れ星楽しみね〜」

 

私達は、流れ星を見るために4人で陣取ったけど私は流れ星を見ても気が晴れなかった。頭の中に出てくるのはやっぱり響だった。

 

「あの〜未来さん。何かあったのですか?」

 

「え?」

 

「そうよ。なんか今の未来ってアニメの悲劇のヒロインみたいな感じよ」

 

「そ、そうかな?」

 

「ヒナ。何があったのか知らないけどいつでも私達に相談していいからね」

 

私は、すごく有り難く感じた。創世ちゃん達のお陰で私は、少し心が楽に感じた。

 

「それじゃー皆で流れ星を楽しもー!!」

 

「「おおー!!」」

 

私達は、流れ星を見ようとしたその時だった。

 

ドカアアアアアアアアァァァァァァァァン!!!!!!!!!!!

 

「「「「きゃっ!!」」」」

 

突然大きな音と振動が私達を襲った。

 

「なに?今の何なの?」

 

私達は、音がなった方を見ると私達からそんなに離れてない場所に砂煙が舞っていた。砂煙が晴れると私は息を飲んだ。

 

「ハァ・・・・ハァ・・・・ハァ・・・・ハァ」

 

息を切らしてボロボロになっている響が私の前にいた。

 

「何?あのアニメみたいな服着てる子」

 

「響!!」

 

「「「えっ???」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(クッソが意外とやるなあのクソビッチ)

 

響は、息を切らした状態でも何とか立ち上がると次に降りてきたのは、白い鎧の女の子だった。

 

「何だ?あれだけ担架切っといてその程度の実力かよ笑わせんなよ雑魚女」

 

「るっせー舐めんな!!この○○○○女が!!!」

 

響は、殴りかかり大振りのパンチをするが女の子は、軽く避けると左のフックでカウンターを入れた。

 

「グアッ!!」

響は、体勢を崩すが何とか地面に倒れるのを阻止すると左足で後ろ回し蹴りをするがこれも女の子は簡単に避け後ろに飛んだ。この隙に響はファイズフォンを取り出した。

 

『106 enter』

 

『Burst mode』

 

響は、小型ビームを連射するが。

 

「ハッ!!効くかよんなガラクタ!!」

 

響の攻撃は、鞭で全て防がれた。

 

「遠距離攻撃ってのはこうやるんだよ!!」

 

『NIRVANA GEDON』

 

女の子は、エネルギー球を作り出すと響にそれを投げた。

 

ドガァァァン!!!!

 

「グアアアアアァァァァァァァァ!!!!!!!」

 

響は、吹っ飛ばされ木にぶつかるとその反動でベルトが響から離れてしまった。それと同時に変身が強制解除された。

 

「ガッハッ!!」

 

響は口から血を吐いた。

 

「ケッ!弱すぎて話にならねぇなおい」

 

「み、見下してん・・・じゃねぇよ」

 

響は、女の子を睨みつけていると。

 

「響!!」

 

この時響は、目を見開いた。

 

「な、何でお前がここに」

 

弱っている響がそう言うと。

 

「何だ?観客がいたのか?」

 

女の子は、未来が来たところを見るとそこには、創世達がいた。

 

「ひ、響をこれ以上傷つけさせない!!」

 

未来は、そう言うとファイズギアとファイズフォンを拾った。

 

「ば、バカ・・・・・何やってるんだよ。・・・・死ぬ気か?」

 

響は、弱々しい声でそう言うが未来は、聞こえておらずベルトを装着した。

 

「あ?なんだあたしとやるつもりか?やめとけってお前じゃあたしに勝てねぇよ」

 

女の子は、そう言うが未来は、ファイズフォンを開くとそこに555の番号を見つけるとそのボタンを押し始めた。

 

『555 enter』

 

『Standing by』

 

「響は、・・・・・響は私が守る!!変身!!」

 

未来は、そう言ってベルトにファイズフォンを縦にはめてそして横に倒した。だが。

 

『Error』

 

「えっ?」

 

ベルトからエラーという音声が出ると。

 

バチッ!!!

 

「キャァ!!!」

 

強制的にベルトが外され未来は、吹っ飛ばされた。

 

「ハァ?」

 

これには、女の子も何やってんだっていう顔をしていた。

 

「な、何で?」

 

未来は、そう言うと未来の前にフラフラになった響がファイズギアを拾った。

 

「ハァ・・・・ハァ・・・・・第二ラウンドだ・・・・・覚悟しろや・・・・○○○○○○女が」

 

「ああ?言ってくれるじゃねぇかよこのクソ雑魚○○○○女が」

 

『555 enter』

 

『Standing by』

 

「変・・・・身」

 

『Complete』

 

響は、もう一度変身するがすでにボロボロになっておりまともな戦い方が出来なかった。

 

「それじゃあショータイムといこうか。舌か腕か足。どっちから引きちぎられたい?」

 

「フザケンナ」

 

響は、そう言うと左腰からファイズショットを取り出すとミッションメモリーをファイズショットにセットした。

 

『Ready』

 

するとファイズショットに取っ手の部分が現れるとそこに手を入れて握り締めた。

 

「あ?その武器は、知らねぇな。まぁいいやじゃぁまずは、右腕から削ぎ落としてやるよ!!」

 

女の子は、そう言って鞭を振り上げたその時。

 

「立花!!」

 

ズガァァァン!!

 

「グァァァァァァ!!!」

 

上から蒼ノ一閃が飛んで来た。そしてその攻撃が女の子に命中し吹っ飛ばした。

 

「クッソ!!邪魔すんじゃねぇよ人気者が!!」

 

女の子は、空中で体勢を直しそう言った。

 

「大丈夫か立花!?」

 

突如現れた翼がそう言うが。

 

「ウルセェんだよ!!邪魔するな!!」

 

バキッ!

 

「グアッ!」

 

「翼さん!!」

 

響は、翼を左で殴ると女の子に向かって走り出した。そしてそれと同時にファイズフォンを開いてenterを押した。

 

『Exceed charge』

 

ファイズショットにエネルギーを集中させたまま響は、女の子に向かって特攻した。

 

 

「最後は、特攻か?だったら楽に四肢をもいでやるよ!!」

 

女の子は、鞭を振り上げるとそれを振り下ろした。響は、右からの鞭を回避したが左からの鞭は、回避できず肩を貫通した。

 

「いづっ!!!」

 

「そのままもいでやるよクソ雑魚女!!!」

 

響は、ダメージを受けるが響はニヤリと笑った。

 

「かかりやがったなこのバカが!!」

 

響は、鞭を掴むと無理矢理響の方に来るように引っ張った。すると女の子は、宙に浮かびそして引っ張られた。

 

「!!し、しまった!!」

 

女の子は、響の方に飛んでいくと。

 

「シネエエエエエエエエエエエエェェェェェェェェ!!!!!!!!!!!!」

 

響は、そう言って女の子の腹にグランインパクトを打った。

 

ドゴオオオオオオオオオオオオオォォォォォォォォォン!!!!!!

 

「グアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァ!!!!!!!」

 

女の子は、吹っ飛ばされ最終的に木に激突した!!

 

「・・・・・・・・・・カッハ!!」

 

かなりの距離を吹っ飛ばされた女の子の鎧は、腹周りだけ粉々に破壊されていた。

 

「あの女!!殺す!!八つ裂きにしてやる!!!」

 

女の子は、そう言って立ち上がると。

 

「グアッ!!」

 

女の子が突然苦しみ始めた。

 

「クッソ!!」

 

女の子は、響がいる方向を睨みつけたまま撤退した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ハァ・・・・ハァ・・・・・ハァ」

 

 

響は、変身を解除するとフラフラと倒れた。

 

「響!!」

 

「立花!!」

 

翼と未来は、響に近寄り未来は、響の体を触ろうとするが響の手が未来を拒絶した。

 

「響」

 

「触るんじゃねぇよ!!この裏切り者が!!!」

 

「え?裏切り?何のことなの響?」

 

「ウルセェ!!お前1人で逃げといて俺を見捨てといて今更俺の親友ヅラするんじゃねぇよ!!!」

 

「響?何を言って」

 

「あの女絶対に殺してやる。絶対にころ・・して・・・」

 

響はそう言うと倒れた。

 

「ひびきいいいいいい!!!!」

 

「立花!!!」



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4話 響の過去

前回のあらすじ

響の怒りを理解できない未来は、響との関係の溝がさらに大きくなりつつあった。2人はすれ違い響は一方的に未来を拒絶する中響に襲いかかる謎の白い鎧の少女。響は、白い鎧の少女に何とか勝利するが気絶してしまった。


日本にあるとは思えない洋風な屋敷そこに服を着ていない全裸の女が何処かに電話をしていた。すると。

 

「フィーネ!!」

 

白い鎧の女の子。雪音クリスが、入ってきた。

 

「どうしたの?私の可愛いクリス」

 

「どうしたのじゃねぇよ!!何だよあの女の攻撃!?あの女の攻撃があんなにヤバいなんてあたしは、聞いてなかったぞ!!」

 

クリスと呼ばれる少女は、フィーネと呼ばれる女にそう文句を言っているとフィーネは、電話を直すとクリスは今更ながらそれに気づいた。

 

「あ?どこかに電話してたのか?」

 

「ええ。最初は、米国政府からソロモンの杖の起動報告よ。まぁ米国政府には、まだ起動してないって伝えたけどね」

 

「へー。・・・・・・・最初ってことは、今電話してたところは、違うのか?」

 

「ええ。投資者の方が今日使者を1人送って来るそうよ。ソロモンの杖がどのようになってるか視察に来るわ」

 

「あたしは、下がってようか?」

 

「ええ。お願いするわクリス」

 

「それより何だよあの女の攻撃!!あたしは、あの○○○○○○女のせいで私は、灰になりかけたんだぞ!!」

 

「安心しなさいクリス。聖遺物のかけらだったら間違いなく速攻で灰になったかもしれないけどあなたが纏っていたのは、完全聖遺物ネフシュタインの鎧。単発攻撃程度ならすぐにネフシュタインの鎧が勝手に回復してくれるからあなたが灰になることは絶対に無いわ。それにあの後私がちゃんと治療してあげたじゃないの」

 

「お前じゃなくてあの変態が治療したんだろ!!あの変態がいなかったら間違いなくあたしは、灰になってたからな!!」

 

クリスがそう言うと。

 

「落ち着きなさいクリス。一緒に食事しましょ。使者の方が来た時にあなたが大好きな立花 響のことを聞いてあげるわ」

 

「あんなゴミ女なんか好きじゃねぇ!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

響が倒れた後未来たちは、二課に保護され響も翼に背負われて無事保護された。

 

「まさか響君がネフシュタンの鎧の奏者と戦っていたとは」

 

「申し訳ありません叔父様。私がもう少し早く到着していれば立花も倒れることは」

 

「いや翼は、悪くない。これは、俺の責任だ。響君の過去の調査と響君が発した未知のエネルギーの調査に人員を分けてしまったせいで発見が遅れてしまった俺の責任だ」

 

弦十郎がそう言った時。

 

「司令」

 

「緒川さん」

 

「緒川か響君のことについて何か分かったか?」

 

「はい。時間がかかりましたがようやく分かりました」

 

緒川がそう言うとまた1人入ってきた。

 

「あら?お取り込み中かしら?」

 

「櫻井女史」

 

「了子か。あの未知のエネルギーがなんなのか何か分かったか?」

 

「全然お手上げ。あれが一体なんなのか分析しても分からないし仮説でも皆目見当もつかないわ」

 

「そうか」

 

「でもあれを開発した場所は、分かったわ」

 

了子がそう言うと全員が驚いた。

 

「響ちゃんのバックの中にこんなアタッシュケースが入ってたわ」

 

了子は、そう言ってそのアタッシュケースを弦十郎たちに見せるとアタッシュケースに書かれている英単語を見て弦十郎と緒川は驚愕した。

 

「スマートブレインだと!!!」

 

「スマートブレイン?」

 

これを見た弦十郎は、大声を上げて驚くが翼は、その単語の意味が理解できていなかった。

 

「馬鹿な!!何故響君がスマートブレインのアタッシュケースを持っているんだ!?」

 

「それは、分からないわよ。響ちゃんのバックを漁っていたら出てきたんだから」

 

「あの未知なるエネルギーと奇妙なベルト。スマートブレインが開発したと言うなら納得ができますね司令」

 

緒川そう言うと弦十郎は、強く握り拳を作るとそこから血がただれ落ちた。

 

「スマートブレインの件もあるがまずは響君だ。緒川、響君に分かっことを全部話してくれ」

 

「その件なのですがこれは、未来さんにも話した方がよろしいかと」

 

「小日向にもですか?」

 

「はい。未来さんにもこの話を聞く義務があると思ったので」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「この子が未来の友達の響って子なんだ」

 

「うん」

 

「普通に寝てるとすごく美人なのに蓋を開けたらあんな不良とか一体どこのアニメ主人公よ」

 

「うん」

 

「・・・・・・・・ねぇ。響って子が心配なのは、分かるけど少しは、ちゃんとした会話してよくない未来?」

 

「響」

 

「ハァ」

 

二課の治療施設。響は、そこのベッドで眠っていた。今日で2日目になるが響はまだ目を覚まさなかった。私は、ただ近くで響の手を握っていることしかできなかった。弓美ちゃんが代表して来てくれたけど私は、それより響の方が心配だった。

 

「未来君」

 

そこに入って来たのは、弦十郎さんと翼さんとそのマネージャーの緒川さんだった。

 

「弓美君だったかな?少し外に出て待っていてくれるかな。これは、響君のことに関して大切な話だから」

 

弦十郎がそう言うと弓美は、部屋から出て行った。

 

「未来君。こんな状況ですまないが響君の過去が分かった」

 

「・・・・・・・え?響の過去?」

 

「ああ、響君がこうなったのもある意味俺たちの責任だ。緒川頼む」

 

「はい。未来さん響さんの過去なんですが心して聞いてください」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これは、夢だ。俺がまだ人間だった頃の夢だ。俺は、あの時未来に誘われてツヴァイウィングのコンサートに行きノイズに襲われ俺は、死んだ。けど俺は、生きていた。俺は、半年眠り続けていたようだった。俺は、リハビリが終わり退院すると待っていたのは、拒絶という現実だった。あの時起きたツヴァイウィングの事件は、約7割が人間による被害だった。それで俺は、学校に行っても家にいても地獄だった。俺は、学校では、人殺しと言われなんでお前が死ななかったと言われた。

 

家だと親父から「お前のせいで職を失ったどうしてくれるんだこの人殺し!!」と言って殴られた。お袋からは、「あなたが生き残ったせいで私のご近所の評判は、ガタ落ちよ。どう責任を取るつもりなの?」と、冷たい目で言われた。香織からは、「お前のせいで香織は、毎日いじめられてるんだよ!!なんで生き残ったんだよ!!死んじまえよこの殺人鬼!!」と言われた。ババアからは、「ごめんね響ちゃん。家族の為にもゴミは、排除しないといけないから」と言ってババアは、包丁を振り上げて俺を殺そうとした。

 

何でだよ俺が何をしたんだよ。生き残るのがそんなに罪なことなのか?生き残るのがそんなにダメなことなのかよ。

 

だが俺には、希望があったそれはかつての幼馴染で親友だった未来がいたからだった。ある日ミクが引っ越しをする時に未来は、荷物まとめに忙しくて代わりに未来のお袋が挨拶に来た。この時俺は、未来にも裏切られた。

 

「娘からの伝言だけどお前のせいでこの街から離れなくちゃならなくなった。お前みたいな殺人鬼を幼馴染として親友として生きていた自分が恥ずかしい。二度と私の前に現れるな」と、言われた。

 

俺は、最初は信じられなかったが未来が引っ越した後時間が経つにつれて未来が言ったことは本当だと感じた。家族に見捨てられ親友に裏切られた俺には、もう何も残っていなかったと。俺は、思った。

 

俺が男子生徒と女子生徒に集団リンチを受けている時1人の男子生徒が鉄パイプで俺を殺そうとして来た。俺は、死にたくなかった。だから俺は、あいつらを灰にした。

 

ノイズと同じ力を得た俺は怖くなり俺は住んでいた街から出て行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「響さんは、あの後家族に見捨てられそして親友に見捨てられたショックが大きくて家から街から出て行ったらしいんです」

 

私は、緒川さんが言ったことが信じられなかった。私が響にそんなひどいことを?私は、言ってない。確かに引っ越しっていう裏切り行為は、響にしたと思う。けど私は、そんなひどい言葉なんて言ってない。

 

「小日向。緒川さんが言ったことは、本当なのか?」

 

翼さんがそう言うけど私の耳に入らなかった。私は、少し過呼吸になり始めているような気がするけど私は気にならなかった。私は、携帯を取ると私は、実家に電話した。

 

「は〜いもしもし」

 

「お、お母さん?私・・・未来だけど」

 

「あら〜未来ちゃんどうリディアンの生活は、たのし「そんなことどうでもいいから。少し聞きたいことがあるの」?ききたいこと〜?何かしら〜?」

 

「私が引っ越す時に響に挨拶する時私の代わりに挨拶するって言ってたけどその時なんて言ったの?」

 

「どうしたのよ〜いきなり。そんな昔のことあんまり覚えて「いいから教えて!!」えっと確か『お前みたいな殺人鬼を幼馴染として親友として生きていた自分が恥ずかしい。二度と私の前に現れるな』だったと思うわ〜」

 

私は、それを聞いた時心臓の音がうるさく感じた。

 

「ハァ・・ハァ・・ハァ・・ハァ・・ハァ・・ハァ・・ハァ」

 

「未来君?」

 

私は、お母さんが言っことが信じられず携帯を落とした。両手が震えて寒気が感じた。

 

「ハァ・・ハァ・・ハァ・・ハァ・・ハァ・・ハァ・・ハァ・・ハァ・・ハァ・・ハァ・・ハァ・・ハァ・・ハァ」

 

「小日向!大丈夫か!?」

 

目が熱い。涙が溢れ出てくる。

 

「未来さん!?」

 

誰かが私の肩を触っている。私は、響を見た。

 

『裏切り者』

 

ち・・・・・違う・・・・・・・・違う・・・・・・・違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う私は裏切ってない私は裏切ってない私は裏切ってない私は裏切ってない私は裏切ってない私は裏切ってない私は裏切ってない私は裏切ってない私は裏切ってない私は私は私は私は私は私は私は私は私は私は私は私は私は私は私は私は私は私は私は私は私は私は私は私は私は私は私は私は私は私は私は私は私は私は私は

 

「ああ・・・・・・ああ・・・・・・・ああ・・・・・・ああ・・・・・・・ああ・・・・・・ああ・・・・・・・ああ・・・・・・ああ・・・・・・・ああ」

 

「未来君!!」

 

「小日向!!」

 

「未来さん!!」

 

私は私は私は私は私は私は私は私は私は私は私は私は私は私は私は私は私は私は私は私は私は私は私は私は私は私は私は私は私は私は私は

 

「お前が裏切ったんだよ大切な親友を響を」

 

私が?私が裏切った?私が?私が?私が?私が?私が?私が?私が?私が?私が?私が?私が?私が?私が?私が?私が?私が?私が?私が?私が?私が?私が?私が?私が?私が?

 

「ああ・・・・・・・・・ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!」

 

「小日向!!」

 

私が裏切った!!違う!!私は裏切ってない!!私が裏切った!!違う!!私は裏切ってない!!私が裏切った!!違う!!私は裏切ってない!!私が裏切った!!違う!!私は裏切ってない!!私が裏切った!!違う!!私は裏切ってない!!私が裏切った!!違う!!私は裏切ってない!!私が裏切った!!違う!!私は裏切ってない!!私が裏切った!!違う!!私は裏切ってない!!私が裏切った!!違う!!私は裏切ってない!!

 

「響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

「未来!!?」

 

「おお、オエエエエエエエエエエエエエエァァァァァァァァァァァァァ!!!」

 

「あんたたち未来に何したのよ!!」

 

「緒川!!医療班を呼べ!!大至急だ!!」

 

「はい!!」

 

「小日向しっかりするんだ!!意識をしっかり持て!!」

 

響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響ひびきー!!!!!

 

「ああ・・・・・・・・・・」

 

ごめんね響。ごめんね響。裏切ってごめんね響。見捨ててごめんね響。ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい。



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5話 雪音 クリス

前回のあらすじ

響の過去を知った未来。全てに拒絶され地獄の日々を送っていた響を知った未来は、自分の母親が原因で響を裏切ってしまったことに気づいた。未来は、発狂し精神崩壊を起こしてしまった。


ごめんね響。今度こそ裏切らない。だから行かないで。私を1人にしないで。私の隣にいて。響。行かないで。響。響。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「響!!」

 

私は、目を覚ますとベッドの上にいた。外を見ると暗くなっていた。あの時私は、気を失っていた。

 

「響!!」

 

私は、ベッドから降りると走って響がいた治療室に行った。中に入るとそこには、弦十郎さんと了子さんがいた。

 

「弦十郎さん!!」

 

「未来君。気がついたのか!」

 

「響は!!響はどこですか!?」

 

私は、ベッドを見るとそこには、寝ていたはずの響が居なくなっていた。

 

「少し目を離したら居なくなっていたんだ。アタッシュケースとベルトも一緒に無くなっている以上出て行ったんだろう。こちらも全力で響君を探し出すから今日は、帰りなさい」

 

弦十郎さんがそう言って翼さんが送ってくれるように言ってあると言われ私は、翼さんと一緒に帰っていた。

 

「小日向」

 

翼さんは、私のことを心配そうに見ているけど私は、響に会いたくて仕方なかった。

 

「翼さん」

 

「な、何だ?」

 

「何で翼さんは、響を助けようとしてるのですか?」

 

「どう言う意味だ?」

 

「私は!!・・・・・・・分からなくなってしまいました。響は、私の事を怨んでいる。殺してやりたいぐらい私を憎んでいる。それなのに私は、日常をただのんびりと生きていました。私はどうすればいいの?裏切り者の私は響を助ける資格がないの?翼さん。私はどうすればいいのですか?」

 

未来は、泣きながらそう言うと翼は夜空を見た。

 

「少し前の私は、立花を殺そうとしていた」

 

「え?」

 

「前にも言っただろう。私の相棒の奏のことを。私は、奏から奪ったものを返してもらうために私は、立花を殺そうとした。だがあの時私は、立花の目を見たんだ。あの時の立花の目は、昔の奏の目に似ていた。奏は、昔ノイズに家族を殺されたんだ。それ以来奏は、家族の仇を取るためなら地獄に落ちてもいいと言っていた。次第に奏は、そんな目をしなくなったが今の立花は、あの時の奏の目とそっくりだった。だから私は、次第に立花を救いたい立花を助けたいと思った。だから私は拒絶されても絶対に立花を救うつもりだ」

 

私は、翼さんの気持ちを聞くと私と翼さんは、別れた。私は、部屋に戻ると私はベッドに入りそして眠りについた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「これが今月分だ。収めてくれ」

 

「・・・・・・・・・確かに。確認させていただきましたよフィーネ」

 

フィーネの館。そこでは、フィーネと1人の男が何かの取引をしていた。

 

「それではフィーネ。こちらが今月分の追加資源です。確認を」

 

男は、そう言ってSMART BRAINと書かれたアタッシュケースを渡すとフィーネは、それを開けて中身を確認した。

 

「確かにいつも助かるよ」

 

「何を言いますか。感謝しているのは、こちらですよ。あなたのおかげで我々の売り上げは、過去最高の記録を出しています。全ては、フィーネあなたとの契約のおかげで我々は、今を生きることができるのですよ」

 

「世辞はいい。しかしこちらもSMART BRAINとの契約で予定より大幅に早くカ・ディンギルの完成が出来そうだ」

 

「それは我々としてもとても嬉しいことですね。月を破壊した暁には、我々の契約をお願い致しますよ?」

 

「分かっているさ。米国政府との約束は、守る気がないがお前たちの約束はちゃんと守るさ」

 

「ありがとうございますフィーネ」

 

「それより聞きたいのだが何故私にこれほどの投資をする?お前たちにとっては、どちらかとデメリットしかないだろう」

 

「これは、私個人の投資でもあります。私は、あなたを愛しています。愛するあなたのためなら情報操作も資源供給も喜んでお手伝い致しましょう」

 

「フフフそうか。だが残念だな私の心と体は全てあのお方のものだ」

 

「それは、残念です。嫉妬しちゃいますよフィーネ。殺したくなるほどにね」

 

男は、そう言うと一瞬影が大きく変化し化け物に変えた。しかしすぐに元の影の形に戻った。

 

「それではこれで」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

真夜中。私は、リディアンの寮からこっそり抜け出すと私は、真夜中の街を歩いていた。もう何時間歩いたのか覚えていない。気がつけば私は、山の中にいた。私は、右手に持っていた縄を太い木の枝に縛り付けると下の先を輪っかにした。

 

ごめんね響。裏切ってごめんね。来世では、ずっと一緒にいようね響。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さようなら響。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

朝になると響は寝袋から出てバイクの上で荷物をまとめていると。

 

「立花!!」

 

響は後ろを見るとそこには、翼がいた。

 

「何の用だよ。言っとくけど戻る気なんてないからな」

 

「それどころではない!!小日向がリディアンから姿を消したんだ!!」

 

翼がそう言った時一瞬響の動きが止まった。

 

「今、我々ニ課と小日向の友達が小日向を探している!!立花も協力してくれ!!」

 

翼がそう言うと。

 

「だから?」

 

と、響が言った

 

「なっ!?何を言ってるんだ立花!?お前の親友が行方不明になったんだぞ!!探しに行かないのか!?」

 

「昔の話だ。今の俺と未来は、ただの赤の他人だ。未来を探したきゃ勝手に探せばいいし俺には関係ない」

 

響がそう言うと翼は、響の肩を掴んで無理矢理翼の方に顔を向けると。

 

パーン!!

 

翼は、響の左頬を張り倒した。響は突然のことで分からなく左頬を抑えた。

 

「いい加減にしろ立花!!私は、立花のことをあまり知らないから私に関しては何を言ってもいい。だが小日向を赤の他人だと言うな!!小日向があなたをどれだけ心配していたのか分かって言ってるのか!!?昨日もあなたの過去を話した時小日向は、発狂したんだぞ!!自分のせいで響は、変わってしまったって言ったんだぞ!!それなのになんだ!?赤の他人だと?いつまでも自分が一番不幸だと思うな!!」

 

翼は、そう言うと。振り返り響のもとから去ろうとした。

 

「小日向だって辛いんだあなたと同じくらいに。だからもし小日向に何かあったら私は、死ぬ。小日向への償いとそしてあなたとのケジメの為に」

 

翼は、その言葉を残して行ってしまった。響は、軽く舌打ちをするとバイクに乗りその場を後にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『小日向だって辛いんだあなたと同じくらいに。だからもし小日向に何かあったら私は、死ぬ。小日向への償いとそしてあなたとのケジメの為に』

 

響は、翼の言っていたことが頭の中に残っていた。

 

(未来が俺と同じくらい辛い?な訳あるか。本当に辛いんならなんであんなに楽しそうにしてるんだよ)

 

響は、バイクのスピードをさらに上げて道路を走っていると。

 

「!!ノイズ!!」

 

響の前にノイズが立ち塞がっていた。響は急いでファイズギアを取り出すと装着した。

 

『555 enter』

 

『Standing by』

 

「変身」

 

『Complete』

 

響はいつもの変身ポーズから変身するとミッションメモリーを抜きそれをファイズエッジにセットして抜いた。響はノイズに突っ込むとファイズエッジで次々とノイズを倒していった。

 

「ハッ!!でやっ!!ハァァァッ!!」

 

響がノイズを倒している時突然響の元に鞭が飛んできた。

 

ズガァァァン!!

 

「グアッ!!」

 

響は転がってダメージを緩和して着地するとその鞭には、見覚えがあった。

 

「やっと見つけたぜぇ○○○○女」

 

「あん時のクソチビ女。何の用だ!?」

 

「決着つけに来たに決まったんだろ!!」

 

「決着?あん時は、俺の勝ちだったと記憶にあるが?」

 

「フザケンナ!!あんなの無効に決まってんだろ!!さらに言えばあの人気者が邪魔しなければあたしが勝ってんだよ!!それすらも分かんねぇのかぁ!?あっそっかお前の脳みそは、筋肉で出来てたからそんな考えが頭に浮かばねぇか」

 

「あ?自分の負けを他人に押し付けか?テメェは、脳みそに栄養行ってねぇんじゃねぇの?あ、なるほどそのでかい胸にだけ栄養行ってるからクソみたいな単細胞の脳しかねぇんだな」

 

響と白い鎧の女の子は、見下し合い挑発すると同時に動いた。

 

「「殺す!!!」」

 

白い鎧の女の子は、鞭を振り下ろすが響は、それを回避し一気に懐に入った。

 

「死ね!!」

 

響は横一線にファイズエッジを振るうが白い鎧の女の子は、左手を上げてファイズエッジを防いだそしてそのまま左手を回して響のファイズエッジを絡め取った。

 

「テメェが死にな!!」

 

白い鎧の女の子は、右拳を握り響の顔を捉えた。

 

バキッ!!

 

響は顔を殴られたが響は怯まず逆に空いてる左手で握り拳を作ると白い鎧の女の子にボディーブローをした。

 

ドゴッ!!

 

白い鎧の女の子は、まともに受けるが鎧のおかげなのかあまりきいておらず白い鎧の女の子は、響の後頭部に上段回し蹴りをくらわせた。

 

「グアッ!!」

 

響は倒れそうになった響は、一旦ファイズエッジを離すと両手を地面につけて更に回転して足払いの蹴りをした。

 

「うおあ!!」

 

白い鎧の女の子は、尻餅をつくと響は、地面に押さえつけて右拳で何発も白い鎧の女の子の顔を殴った。

 

ドゴッ!!ドゴッ!!バキッ!!

 

「グッ!!ゴッ!!ガッ!!この○○○○○○女が!!!!」

 

白い鎧の女の子は、みぎての鞭を動かし響の首を締めると無理矢理引き剥がし自分から少し離れた場所に頭から叩きつけた。

 

「あガッ!!」

 

響は頭を抑えていると白い鎧の女の子は、響の顔面に蹴りを入れた。運良く響は、頭を押さえるときに顔をガードするように抑えていた為ダメージは、減少した。

 

「ショッセェ!!!」

 

白い鎧の女の子は、2つの鞭で響を叩きつけようとするが響はファイズフォンを抜くと同時に右に転がって回避した。

 

『103 enter』

 

『Single mode』

 

白い鎧の女の子は、動きを読んで右の鞭をそのまま響の方に降った。それと同時に響は、フォンブラスターを撃った。すると響は、横腹に鞭が当たり白い鎧の女の子は、左肩にフォンブラスターが当たった。

 

「ゴベッ!!」

 

「ダァ!!」

 

白い鎧の女の子は、後ろに倒れるが転がってダメージを流し片膝をついた。響も転がってダメージを流すと近くにファイズエッジが落ちてたのでそれを拾うと同時に立ち上がりファイズエッジを食らった回転させた。

 

「「この○○○○○○○○○○○○○○○女!!!!!!!!」」

 

『NIRVANA GEDON』

 

『Exceed charge』

 

 

響は、エネルギーの斬撃を放ち白い鎧の女の子は、エネルギー球を投げた。2人の間に2つのエネルギーがぶつかり合うと大きな爆発を起こした。

 

ドゴオオオオオオオオオオオォォォォォォォン!!!!!!

 

煙が上がると2人の視界は、最悪になった。だが響は、それを逃さなかった。

 

『Exceed charge』

 

響は白い鎧の女の子にポインターを撃つと煙の中ですでにクリムゾンスマッシュの体制になっていた。

 

「タアアアアアアァァァァァァ!!!!」

 

「なめんなー!!!!!!!」

 

『NIRVANA GEDON』

 

NIRVANA GEDONとクリムゾンスマッシュがぶつかり合った。

 

「ウギギギギ!!!!」

 

「ヌアアアアアアア!!!!!」

 

NIRVANA GEDONとクリムゾンスマッシュは、どちらとも譲らなかった。

 

「「クタバレ売○アアアアアアアアアアアァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!」」

 

主(おい自主規制!!ちゃんと仕事しろ!!)

 

自主規制(すいません無理です。体が追いつかないです)

 

2人の間にまた大きな爆発が起きると2人を巻き込んで吹っ飛ばされどちらともガードレールに叩きつけられた。

 

「ゴロズゥゥゥゥ!!!!ゴノ、ユキネ クリスヲバガニジヤガッデェェェェェェェェ!!!!!!!」

 

「ごろずぅぅぅぅ!!!!ごの、たちばな ひびきをばがにじやがっでぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!」

 

2人は、もう色々なものがはじ切れて武器を捨てると殴りかかった。お互い避けずに顔や腹に蹴りとパンチの応酬が続いた。相打ちになろうが骨が折れようが2人は、そんなことも些細なことに感じるほどの激しい殴り合いだった。永遠に続くような殴り合いだったがついに決着の時が来た。

 

「「ジネエエエエエエエエエエエエエエェェェェェェェェェェゴノクソビッチブサイクアバズレボンナァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!!!」

 

主(自主規制だから仕事しろ!!!!!!!)

 

自主規制(無理・・・・・死ぬ・・・・・・)

 

響と、クリスと呼ばれる少女がお互いの顔面を捉えた。結果は、相打ちだった。だが響は、ゆっくりと倒れてしまった。

 

「・・・・・・・・・・・」

 

クリスは、決着に喜ぶ体力がないのかとりあえず響にとどめを刺そうと鞭を振り上げたときだった。

 

「ハアアアァァァ!!!」

 

翼がどこからか現れ響から引き離すように切り上げた。

 

クリスは、後ろに下がって避けると体力が残っていない為そのまま逃げていった。




これは、翼の弁護です。気にしないでください。

翼「登場が遅いと思ったかもしれませんがあんな殺し合い以上の戦いを目の前で見てしまったら防人や剣以前に恐怖で動けなくなっていました。この恐怖を乗り越えるために応援よろしくお願いします」

奏「いやあれは、乗り越えるの無理だろ。あたしでも怖かったし」


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6話 オルフェノク(前編)

前回のあらすじというよりお詫び

会見場

主「えー此度は、自主規制君の仕事が追いつかなく卑猥で口の悪い響とクリスをお見せし大変申し訳ありませんでした。今後からは、このようなことが起きないように我々は、自主規制君5人ほど用意させていただきました」

自主規制2「どうも自主規制2号です」

自主規制3「初めまして3号です」

自主規制4「こんにちは自主規制4号です」

自主規制5「自主規制5号です!!頑張りますのでよろしくお願いします!!」

自主規制6「6号だ」

主「自主規制1号君には、しばらくの間休暇を与えましたのでこれからは、2号君から6号君と共に頑張っていきますのでよろしくお願いします。では、本編どうぞ」


フィーネの館。そこでは、フィーネがクリスに、拷・・・・・愛ゆえのオシオキをしていた。

 

「私は、ちゃんと言ったはずよクリス。立花 響を捕獲しろと。そう立花 響を捕獲しろ。立花 響を殺せとは言っていない。捕獲しろ殺せ捕獲しろ殺せこの2つの言葉は、クリスには、同じように聞こえるのかしら?」

 

「・・・・・・・・・・・ごめんフィーネ」

 

「フフ素直に失敗を認めることは、いいことよ」

 

フィーネは、クリスの頬を優しく撫でるとレバーを引いた。

 

「アアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!」

 

するとクリスに電撃が走った。クリスの悲鳴は、屋敷の外にまで響いた。すると。

 

「おや?お取り込み中でしたか」

 

部屋に入ってきたのは、フィーネと取引していた男だった。フィーネとクリスは、そっちを見た。

 

「横山か。どうした?今月分は、もう払ったはずだが?」

 

「今日の私は、オフです。私は、あなたをデートに誘いに参りました」

 

横山と呼ばれた男は、そう言ってクリスに近づくと理につながれている手錠を素手で破壊した。

 

「なっ!?」

 

これにクリスは、驚いた。

 

「嬉しいお誘いだが遠慮しておくよ。今は、お前が教えてくれた情報に興味があるんだ」

 

「立花 響さんですね。あなたが欲しがる気持ちよく分かりますよフィーネ。彼女は、普通の我々と違いますからね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

解放されたクリスは、自分の部屋に入った。そこには、妬かれた写真や切り刻まれた写真、壁に貼られた写真には何本も釘やダーツが刺さっていた。その写真に共通しているのは、全てに響が写っていた。

 

「・・・・・・・・・・チクショウが」

 

クリスは、写真で始めて響を見た瞬間から気に入らなかった。何が気に入らないのかそれは、自分でも分かっていなかった。だが写真を見たときある感情が生まれていた。この女だけには、負けたくない。全てにおいて負けたくないと。

 

「あれで1勝1敗・・・・・・・・・・・・次も絶対に勝つ」

 

クリスは、そう言うと目に響に対して大きな闘志があった。

 

「あたしの夢のためにもこんな○○○○女には、負けられない」

 

クリスは、そう言うと笑みを浮かべて勝者の余裕を見せていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「俺を出せええええええええええエェェェェェェェェ!!!!!!」

 

響は、倒れて気を失った後二課に保護という名の監禁を受けていた。体の治療とメディカルチェックなど様々なことを拘束されている状態で受けそれが終わると部屋の鍵を閉められて閉じ込められていた。因みに三食の食事とおやつなどがちゃんと出ているので食事時は、割とくつろいでいたりする。

 

「俺を自由にしやがれ!!そしてあの○○○○女と戦わせやがれ!!」

 

 

 

 

 

「それにしても響君の体は異常だな。あれだけの大怪我を負いながら響君は、ほぼ自然治癒だけで体を直して気づけばもう完治しているな」

 

弦十郎がそう言うと了子が入ってきた。

 

「了子。何か分かったか?」

 

「いろいろ謎が増えたことが分かったわ」

 

了子がそう言うと翼は、首を傾げた。

 

「まず全員を集めてその時に説明するわ」

 

 

 

 

 

了子の私事で二課所属のスタッフ全員(と言っても医療班と響の見張りの人は来ていない)が集まるとスクリーンに響のレントゲン写真が映された。

 

「まずは、このレントゲン写真を響ちゃんのこの胸の部分を」

 

弦十郎たちは、そこを見るとそこには、妙な破片のようなものが写っていた。

 

「櫻井女史これは一体?」

 

「調べた結果響ちゃんの胸にあるこの破片のようなものは、第3号聖遺物ガングニールであることは分かったわ」

 

「何だと!?」

 

「ガングニールと言うことは、まさか立花のあの姿はやはりガングニール?」

 

「翼ちゃん残念だけど響ちゃんがあのベルトを巻いた時に変身するでしょ?あの時には、シンフォギア特有のバックファイアが見られないのだからあれは、ガングニールによく似た何かってことになるわ」

 

「そうですか」

 

「それにこのシンフォギアは、もう使い物にならなくなってるしね」

 

「使い物にならない?どういうことだ了子?」

 

「この写真じゃぁ分かりづらいわね。それじゃぁこれを」

 

了子は、そう言って次の写真を見せた。それを見た弦十郎達は、驚愕の顔をした。

 

「なんだこれは!!?」

 

「私も初めて見た時驚いたわ」

 

「なぜ?なぜ立花の心臓が無いんですか!!?」

 

そう。今出されている写真は、響の内臓を見るレントゲン写真なのだがその写真によると人間に必ずあるはずの心臓が無かった。

 

「そしてこのガングニールが響ちゃんの心臓の代わりになっているの。ガングニールの力は、完全に響ちゃんの心臓になっていて取り出すことも不可能だし仮に取り出せたとしてももうあのガングニールのかけらに力は、残されていないわ」

 

「待ってくれ了子。ガングニールが心臓の代わりになっているということは、響君の本物の心臓は、一体どこに?」

 

「私も詳しく調べたわけじゃ無いからわからないけどこのガングニールは、間違いなくツヴァイウィングのコンサートの時の奏ちゃんの置き土産。そしてその置き土産がもし裏に繋がっていたとしたらどうかしら?」

 

「どういうことですか?櫻井女史」

 

「・・・・・・・・・・・まさか!?」

 

「そう、もしかしたらスマートブレインの残党が響ちゃんに何かした可能性があるわ」

 

了子がそう言うと翼と特定の人物以外の人達がざわざわと騒ぎ始めた。

 

「叔父様。前々から聞こうと思っていたのですがそのスマートブレインとは一体?」

 

翼がスマートブレインが事を聞くと弦十郎は、辛そうな顔をした。

 

「・・・・・・・・スマートブレインは、俺が壊滅させた悪魔の企業だ」

 

「どう言うとこですか?」

 

「スマートブレインは、大手の携帯電話会社だったんだ。たがそれは、表向きの話で裏ではテロリストやマフィアに武器や麻薬などを売りさばく企業だった。だがそれもまだマシな範囲だった。スマートブレインは、ある特定の人物を誘拐し人体実験を繰り返していたんだ」

 

「人体実験?一体なんの実験なのですか叔父様!?まさか立花がこの実験に巻き込まれたのですか!?まさか今行方不明になっている小日向も!?」

 

「落ち着くんだ翼。話は、終わってない。スマートブレインは、なんの実験をしていたか分からないが親を失った子供や捨てられた子供虐待を受けていた子供などを集めてその子供達に非道な実験をしていた」

 

弦十郎は、そう言って拳を強く握ったこれにより手から少し血が流れた。

 

「奴らの情報を手に入ったのも俺が最も信頼していた友人を頼りその時のことを俺に伝えた後アイツは、スマートブレインに殺されたんだ!!」

 

弦十郎は、そう言うと壁を殴り壁を破壊した。

 

「スマートブレインは、その当時の実験はもうほとんどが破棄されていたがある報告書のようなレポートが1枚だけ生きてたんだ。そのレポートには「人類の進化」、「フォトンブラッド」と言う単語が残されていた」

 

「人類の進化?」

 

翼がそう言うと了子が話を戻した。

 

「とにかく今の響ちゃんは、「司令!!」ちょっと話の途中なんだけど!?」

 

「どうした医療班!?」

 

「大変です!!響さんが逃亡しました!!」

 

「何だと!?」

 

「嘘!?」

 

「なっ!?」

 

「見張りの話によりますと突然響さんのバイクが誰も乗ってないのに独りでに動いてきたと思ったらいきなりロボットになって見張りは、吹っ飛ばされた後扉を破壊して響さんは、そのまま逃走しました。そしてそれと同時に響さんの持ち物も全部取り返されました!!」」

 

「くっ!未来君のことにスマートブレインのことに響君のことに一体何が起きているんだ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

響は、地上に出てリディアンから脱出すると取り上げられていたファイズギアを確認し無くなってないものがないかを確認していた。無くしたものがないとわかるとホッとしたのかポケットからタバコを取り出し一服。地上はもう夕方だった。タバコを楽しんでいると。

 

「あんた未来の友達の響でしょ?」

 

いきなり声をかけられた響は、そっちを見ると3人の女の子がいた。行方不明になった未来を探している創世と弓美と詩織だった。響は、無視してそのままタバコを吸っていると弓美が近づいてきた。

 

「ちょっ!」

 

「弓美さん!」

 

「あんた未来の居場所知らないの!?あんた未来の親友なんでしょ!?」

 

弓美は、そう言うと。

 

「知るか」

 

と響は言った。

 

「!?知るかじゃないでしょ。響さん!!あなたヒナの親友なんでしょ!?心配じゃないの!?」

 

今の発言には、流石の創世も頭にきたようだ。

 

「知らないものは、知らないしそれに俺にとっては未来の存在なんてどうでもいい」

 

「なっ!あんたねぇ!!」

 

弓美と創世は、響に突っかかると。

 

「まぁまぁ弓美さんも創世さんも落ち着いて」

 

と、詩織がなんとか場を収めようとすると。

 

「よぉ。見つけたぜ」

 

とそこに現れたのは、雪音 クリスだった。

 

「あいつは」

 

弓美達は、警戒すると響は、タバコを下に捨てて踏み潰した。

 

「雪音クリスとか言ったっけ?」

 

「ああ、そうだ」

 

響は、アタッシュケースからファイズギアを出すとそれを装着した。

 

「・・・・・・・・一応聞いておく。未来をどこえやった?」

 

響がそう言うと弓美達は、驚愕の顔をした。

 

「あっ?誰だそりゃ?」

 

「知らないならいい」響は、そう言ってバイクのあるマークを押した。

 

『Autobajin Battle mode』

 

バイクがロボットになった。

 

「なっ!?まだそんなものを隠してやがったのか」

 

「な、何これ?」

 

「・・・・・・り、リアル電光刑事バンだ!!」

 

「すごいバイクですね。ナイスです」

 

弓美達は、それぞれの反応を出すと。

 

「オートバジン。こいつら邪魔だから適当なところに置いてこい」

 

響がそう言うとオートバジンは、3人を抱えて飛んで行った。

 

「・・・・・・・元々俺もお前を探すつもりだった。あの屈辱『555』返させてもらう!!『enter』」

 

『Standing by』

 

「変身!!」

 

『Complete』

 

響が変身するとゆっくりと歩き始めた。クリスもゆっくりと響に近づくと超至近距離まで行くと互いにヘッドバットをして超至近距離でにらみ合った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いいのですかフィーネ?大事な戦力を捨てようとするなんて」

 

「構わないさ。クリスには、期待していたがまさかあんな化け物も捕獲できないとは思ってなかったからな」

 

「そうですかまぁでもたかが人間ごときに立花 響さんを捕獲させるのは至難でしょう」

 

「クリスは、一度立花 響に勝っている。その上でクリスは取ってこいをしなかった。いやできなかっただな。どちらにしてもそんなガキを私の駒に置いておく気はない。それに対し横山。お前は、いい。最っ高の駒になりそうだ」

 

「お褒め頂き誠にありがとうございますフィーネ。私は、全力であなたの心に響かせるように努力致しましょう。全ては人類の進化形態」

 

横山は、ゴボッゴボッと体から音を立てるとエイのようなグレー色の異形の存在になった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「オルフェノクの為に!!!!!!!!!」



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7話 オルフェノク(中編)

前回のあらすじ

自主規制2号「どうも自主規制2号です。今回より分担して僕たちが前回のあらすじをすることになりました。えー前回は、・・・・・・・・・・・・前回の話を読んでね?」

主「自主規制2号ー!!前回のあらすじの仕事しろー!!」

自主規制2号「無理ですよ主さん!!僕たちは、あくまで卑猥な文字を隠すのが仕事でこんなの無理ですよー!!」


響とクリスは激しい殴り合いをしていた。ゼロ距離でお互い避けずにお互いの攻撃をくらいくらわしていた。響が吹っ飛ぶとくりすはすぐさまゼロ距離まで入り響を殴るがその逆もまた然り。

 

「ハァハァ気にいらねぇ!!」

 

クリスは、そう言って響の顔に小さく鋭いストレートを響の顔にくらうが響は、なんとか踏ん張り耐えると。

 

「ハァハァ初めて気が合った。俺もテメェの存在が気にいらねぇ!!」

 

響は、そう言うとクリスの顎に大振りのアッパーをくらわせた。クリスは、後ろによろめくも踏ん張り右のショートフックをすると響は、大振りで横から殴った。クリスと響は、相打ちになると頭が相互逆の方に向くが無理矢理戻し同時にヘッドバットをした。

 

「「ハァ・・・・ハァ・・・・ハァ」」

 

響とクリスは、ヘッドバットでそのままデコ同士をぶつけ合ったまま睨み合う。

 

「この○○○○女が。・・・・・ハァ・・・いい加減にくたばりやがれ」

 

「黙れこの○○○○女。・・・・・ハァ・・・・テメェこそいい加減にくたばりやがれ」

 

クリスと響は、そう言うと同時に頭を話し殴った。結果は、相打ちだった。2人は、後ろな下がった時響は、ファイズショットを取り出した。

 

『Ready』

 

響は、ファイズショットを右手に持つとクリスも鞭を持った。響は、ファイズフォンを開くとenterボタンを押した。

 

『Exceed charg』

 

響は、右手を体の後ろでぶらつかせるようにしクリスを見下すような体制になった。

 

「灰になれや○○○○○○○女!!!」

 

「体とお別れしろ○○○○○○○○女!!!」

 

響のグランインパクトとクリスの鞭がぶつかり合った。

 

ズガァァァン!!!!

 

「「うおおおおおおおおおおおおぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」」

 

するとクリスの鞭にヒビが入り始めた。

 

「嘘だろ!?こんな○○○○女にこんな○○○○女ごときにネフシュタインの鎧が!!」

 

「俺に勝てると思うな!!○○○○○○○○○○○○○○○○おんなあああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!」

 

響は、そう言って鞭を破壊した。そしてその衝撃がクリスを襲いクリスを2つ向こうの建物まで吹っ飛ばした。

 

「どうだ!!○○○○○○女!!!」

 

響は、そう言ったと同時にあることに気づいた。

 

「あ、そういえばあそこって」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「リアルに電光刑事バンを見れるなんてすっごく嬉しい!!」

 

戦闘空気から打って変わって弓美は、目の前のオートバジンに目を光らせていた。

 

「これって一体どんな仕組みなのでしょうか?」

 

詩織は、そう言って興味津々に触っていた。

 

「ちょっと危ないから離れたほうがいいって」

 

創世は、そう言ってかなり警戒していた。

 

オートバジンは、触られるのを困っているのか或いは、次の指示を受けてないのからなのか身動き1つ動いてなかった。すると。

 

ドゴォォォォォン!!!

 

「「「うわっ!!!」」」

 

創世達から少し離れた建物にクリスが激突した。

 

「がハッ!!あ、あの○○○○○○が!!八つ裂きにして○○○○○して○○○○○して○○○○○○○○して○○○○してからぶっ殺す!!」

 

クリスは、怒りの目でそう言うとすぐに響が追いかけてきた。

 

「さてとトドメ刺させてもらうからとっとと灰になりな○○○○○○○○○○○○○○○!!!!!!!」

 

『Exceed charg』

 

響は、ジャンプしてクリスにグランインパクトをくらわそうとした時。

 

「鞭は、まだ片方残ってんだよ!!」

 

そう言って鞭を響の腹に食らわせた。

 

「がハッ!!」

 

カウンターのようにくらった響は、地面に倒れるとグランインパクトは、不発に終わりエネルギーが無くなった。それを見たクリスは、鞭を地面に叩くと響に近づき鞭で響の首を絞めた。

 

「・・・・・!!・・・・がっ!!・・・・・・・・あがっ!!」

 

「シネェェェェェェェェ!!!!!!!!○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○!!!!!!!!!」

 

響は、なんとか鞭を外そうともがいていた。そして近くにいた創世達は、卑猥な言葉を聞いて顔を赤くしていたがこの殺し合いを見て顔を青くしてふるえていた。逃げ出したいのに逃げ出せないかまるで蛇に睨まれたようなそんな感触を3人は、味わっていた。すると。

 

ダダダダダダダダダダダッ!!!!!!

 

オートバジンが空を飛び響を援護するように射撃した。響ごとだが。

 

「どわっ!!!」

 

これには、さすがのクリスも驚き絞めていた鞭の力が緩んだ。それを見た響は、クリスを蹴飛ばし無理矢理自分から離れさすと転がるように逃げて身を伏せた。

 

「グアアアアアッ!!!!」

 

オートバジンは、響を守るように響の近くに降りると響は、立ち上がりオートバジンに近寄った。

 

「○○○○○○から助けてくれたのは、ありがとうだけど危ねぇよオートバジン!!俺まで殺す気か!!?」

 

響は、怒ってオートバジンを1発蹴ると。オートバジンは、戸惑うように首を振った。

 

「とりあえずお前は、大人しくしとけ!!」

 

響は、そう言って胸のボタンを押した。

 

『Autobajin vehicle mode』

 

オートバジンは、ビークルモードになると響は、ファイズショットを直しミッションメモリーをファイズエッジにセットし直した。

 

「さてと今度こそ灰になれよ○○○○」

 

響は、そう言ってファイズフォンを開いてenterボタンを押そうとした時。

 

「ん?」

 

クリスの様子がおかしいことに響は、気づいた。響は、周りを見ると創世達が今だいることに気づくとため息をついたそして。

 

「ごめんオートバジン。もう一働きしてもらうわ。あそこにいる馬鹿どもを守ってやれ」

 

響は、そう言うとオートバジンのボタンを押した。

 

『Autobajin battle mode』

 

オートバジンは、またロボットになると創世達の前に飛んだ。そして。

 

「ぶっ飛べ!!アーマーパージだ!!!」

 

「あ?」

 

クリスが光りだすとネフシュタインの鎧があちこちに吹っ飛びその破片が響に飛んできた。

 

「どわっ!!!」

 

響は、いきなりだったから後ろに吹っ飛びまともな受け身が取れなかった。すると。

 

『Killter ichiival tron』

 

クリスは、紅いシンフォギアを身に纏った。

 

「ハァ?」

 

これを見た響は、驚愕の顔をした。

 

「見せてやるよイチイバルの力をあたしの本気を!!」

 

「隠し球かよ」

 

響は、そう言うとファイズエッジを構えた。

 

「歌わせたな。あたしに歌を歌わせたな!!!!わたしの大っ嫌いな歌を!!!絶テェコロス!!○○○○○して○○○○○して○○○○○して○○○して○○○○○○して○○○○○して○○○○してから○○○○○○○してやる!!!!!!この○○○○○○○ガァ!!!!!!!」

 

「上等だ!!!○○○○○○が!!!テメェを○○○○○して○○○○○して○○○○○して○○○○○して○○○○○して○○○して○○○○してから○○○○○してやるから覚悟しろやこの○○○○○○○ガァ!!!!!!!」

 

響は、真正面からクリスに突っ込むとクリスは、大量の矢を放ってきた。

 

「何!?」

 

響は、左に飛んで矢を回避するがクリスは、ボウガンをガトリングガンに帰ると更に響に追撃してきた。

 

ズガガガガガガガガガ!!!!!

 

「グガァッ!!!」

 

響は、この攻撃を予想してなくまともにくらうと後ろに倒れ更に。

 

「シネエエエエエエエエエエエエエエエエエエエ!!!!!!!!!!!シネヨオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!!!!○○○○○○○○○○○がああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!」

 

大量のミサイルが響を襲い吹っ飛ばされた。

 

「グアアアァァァァァァァァ!!!!」

 

響は、吹っ飛ばされると今度は、響が別の建物ぶつかりそしてベルトが外れ変身が強制解除された。

 

「これでドドメダアアアアアアァァァァァァ!!!!!!!!!」

 

響の元に大量のミサイルが飛んできただが。それよりも早く何か壁のようなものが響を守った。

 

それは、天ノ逆鱗だった。

 

「大丈夫か立花!?」

 

そこに現れたのは、翼だった。翼は、元の大きさに刀を戻すと響のところに来た。

 

「邪魔するなぁぁぁぁぁ人気者ぉぉぉぉ!!!!!そこの○○○○を殺せねぇだろうがアアァァァァァァァァ!!!!!」

 

「立花は、もう戦えない!!まだ戦うと言うのなら私が相手になろう!!」

 

翼は、そう言って構えるが響は、ゆっくりと立ち上がりそして

 

「アァァァァァァァァぁぁぁぁぁ!!!!!!!」

 

手を横に広げていきなり叫び始めた。

 

「立花!?」

 

翼は、驚いて後ろを見るとそこには、体が青く光る響がいた。響は、ゴボッゴボッと体の中から音を立てると響の体が大きく変化した。それを見た翼やクリスそして創世達は、驚愕の顔をした。響は、狼のような形をしたグレーの化け物に変身したのだ。

 

「た、立花・・・・・なのか?」

 

「ば、化け物!!」

 

翼は、驚き創世達は、驚いて腰を抜かしそう言った。クリスは、驚愕した顔をしていたがすぐに睨みつけた。

 

『・・・・・・・・させたな』

 

「あ?」

 

「え?」

 

『俺をこの姿に変身させたな○○○○がアァァァァァァァァ!!!!!!』

 

響は、そう言うとすごいスピードで翼を吹っ飛ばしクリスに襲いかかった。

 

「うおっ!!」

 

「早っ!!」

 

クリスは、響(化け物)のスピードに驚き対応が遅れあっけなく押し倒されマウントを取られ響に何発も顔を殴られた。

 

どがっ!!バキッ!!どがっ!!

 

『ごの○○○○ガアアアアアアアァァァァァ!!!!!テメェを○○○○○して○○○○○して○○○○○して○○○○○して○○○○○して○○○○○して○○○○○してから○○○○○○○○○してやる○○○○○○がああああアァァァァァァァァ!!!!!!!!!』

 

クリスは、足を引っ掛け無理矢理響からマウントを奪うと今度はクリスが響(化け物)の顔を何発も殴り始めた。

 

「上等だ○○○○ガアアアアアアアァァァァァ!!!!!!○○○○○○○して○○○○○して○○○○○して○○○○○して○○○○○して○○○○○してから○○○○○○○してやる○○○○○○○がアァァァァァァァァぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」

 

クリスと響は、上を奪い合い少しでも有利な体制になろうとして殴り合った。だが。

 

「この○○○○○○○○○○○がああアァァァァァァァァ!!!!!!」

 

響とクリス自身を巻き込んで超至近距離でミサイルを撃つと同時に吹っ飛び転がった。

 

響とクリスは、ドア時に立ち上がると翼は、響を止めようとした。

 

「よせ立花!!本当に死ぬぞ!!」

 

『どけええええええええええええ!!!!!!』

 

響は、翼を振り払うとクリスの元に走り出した。

 

クリスは、翼が邪魔をしている間に迎撃態勢が整っていた。

 

「『シネェェェェェェェェええええええええエェェェェェェェ○○○○○○○○○○○○!!!!!!!!!!!!!!!!』」

 

クリスは、ミサイルを撃ち響は、避けずにクリスを襲うとした。

 

「立花!!!!!!」

 

翼は、響を読んだその時。

 

「響ィィィィ!!!!」

 

突然響をミサイルから守るように飛び出し響に突進して一緒に転がった。ミサイルは、別の方向に飛んでいきそれぞれの場所で爆発した。

 

響を守ったのは行方不明になっていたはずの未来だった。

 

「小日向!!?」

 

「ヒナ!?」

 

「未来!?」

 

「未来さん!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「響」

 

『邪魔だどけ未来!!』

 

私は、化け物姿の響の前にいる。私は、目の前の響が怖くなかった。

 

「響もういい!!もういいよ!!もう戦わないで!!」

 

私は、泣いて響にそう言うと。

 

響が少し大人しくなった

 

「響。ごめんね裏切って化け物の姿になって、ずっと1人にさせてごめんね」

 

私は、泣いてそう言った。翼さんや創世ちゃん達が何か言ってるけど私は、気にならなかった。

 

「響。響は、もう戦わなくていい。響の代わりに」

 

私は、立ち上がりそして響の敵を睨みつけた。

 

「私が響の代わりに戦う!!私が響の代わりに響の敵を倒す!!」

 

『!!』

 

「あっ?何言ってんだ?死にたくなかったらどけ!!!!○○○○をあたしに殺させろ!!!!!!」

 

「悪いけど響を殺させない。これ以上響を傷つけさせない」

 

私は、そう言うと目を閉じた。

 

少し怖い。自分が自分でなくなっていくような感覚。だけど響の孤独と比べたら平気だった。だって私は、響を孤独にした張本人そんな奴が怖がる権利なんてない。私は、響を大好きな親友のためなら私は。

 

「喜んで地獄に落ちる!!!うおおおおおおおおおアァァァァァァァァ!!!!!!!!!」

 

すると未来から紫色の光が放たれた。未来の体の中からゴボッゴボッと音がなりそして姿を変えていった。鳥のような姿をしたグレーの化け物に姿を変えた。形は、違えど響と共通した化け物に未来は、なった。

 

「何!?」

 

「「「うそ!?」」」

 

「チッ新手かよ!?」

 

『未来お前』

 

『私は、小日向 未来。響のお友達で幼馴染で親友。私の大好きな人である響を虐める人は、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

全員私が灰にする!!!!!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あれは!!?」

 

「ん?どうした横山?」

 

「うそだろ。あんな小さな子があの伝説のオルフェノクなったのか?」

 

「あのオルフェノクを知ってるのか?」

 

「あれは、伝説の・・・・・・・・究極の人類進化形態の

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

不死鳥オルフェノクだ」



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8話 オルフェノク(後編)

前回のあらすじ

自主規制6号「どうも自主規制6号です。前回のあらすじだ。前回は、響とクリスが決闘した。そして響の正体は、化け物だった。そして今化け物の響を救ったのは、未来だった。未来は、響を守るために化け物になった。分かったかゴラァ(威圧)」

主「あのぅ6号くん?その威圧は、やめてくれないかな?」

自主規制6号「自分威圧してないっすよ」

主(素だったのか!?)


『未来・・・・・お前・・・・・』

 

『はあああああああー!!』

 

未来は、走り出した。クリスは、ガトリングガンを撃ち弾幕を張った。だが未来は。

 

『遅い!!』

 

未来は、弾幕の嵐の中弾幕の間の間に入り込み突っ込みながら回避していた。

 

「嘘だろ!?」

 

クリスは、驚愕していると未来は、クリスの腹に蹴りを入れた。

 

『ハァッ!!』

 

だがいくら未来が怪物になったとはいえ戦闘経験がない故に未来の攻撃をクリスが簡単に防いだ。

 

「ハッ!いくら化け物になっても所詮戦闘経験が全くねぇ雑魚だ!雑魚は大人しくしてな!!」

 

クリスがそう言うと未来は、そのまま体を捻り左の上段回し蹴りをした。だがクリスは、これもガードし未来は、その逆の足を同じように蹴りを入れた。だかクリスは、これもガードするとガトリングガンで未来の腹に刺した。

 

ドゴッ!!

 

『がハッ!!』

 

そしてクリスは、未来を持ち上げ地面に叩きつけた。

 

「くらいな!!」

 

クリスは、そう言って至近距離から撃とうとしただか。

 

「させるか!!!」

 

翼が突っ込み刀でガトリングガンを上に弾いた。そしてそのまま横に一線。だかクリスは、それを避けると後ろに飛びガトリングガンを向けるが翼は、それより先にジャンプしクリスの背後に降りて上から切り落とした。

 

ズガァァァン!!

 

「グアッ!!」

 

クリスは、未来のいるところに吹っ飛ぶと未来は、それに気づき回転後ろ回し蹴りをしてクリスの脇腹を蹴った。

 

ドゴッ!!

 

「グフッ!!」

 

横に飛ばされるがクリスは、ガトリングガンを向けた。その時空からノイズが現れノイズがクリスのガトリングガンを破壊した。

 

「なっ!?」

 

「『『ノイズ!!!』』」

 

翼は、急いでクリスの前に行くとクリスを庇うようにノイズを切り裂いた。未来は、クリスの近く行った。響は、何が起きたのかわからないままただ突っ立っているだけだった。

 

「クリス。あなたは、どれだけ私を失望させるのかしら?」

 

女の声が聞こえた。響達はそっちを見るとそこには、グラサンをかけた金髪の女とスーツを着た男がいた。

 

「フィーネ!!」

 

「フィーネ?終わりの名を待つ者か」

 

フィーネと呼ばれる女を翼は、警戒し刀を構えた。

 

「立花 響の捕獲の失敗したり勝手に殺そうとしたりもうあなたは、もう要らないわ。ネフシュタンの鎧は、返してもらうけどイチイバルはあなたにあげるわ」

 

「な、何でだよフィーネ!!あたしが力のある奴を叩き潰して戦争の根元を無くして世界にかかった呪いを解くのがあたし達のやる事だろ?あたしの力がなかったらその計画が達成できないんだろ!?」

 

「フフフあなたは、本当にそんなくだらない夢を信じていたのね。あなたが持つ夢なんてあなたごときじゃ永遠に叶わない」

 

フィーネがそう言うと男が前に出た。

 

「立花 響さん」

 

『!!』

 

「こちらは、返してもらいましたから」

 

男は、そう言ってファイズギア見せた。

 

『それは、俺のベルト!!』

 

男は、ファイズギアを装着するとファイズフォンを開いた。

 

『555 enter』

 

『Standing by』

 

「・・・・・変身」

 

男は、上からファイズフォンを入れるとゆっくりと横に倒した。響達は、ファイズギアは、響だけにしか変身できないと誰もが思っていた。だか。

 

『Complete』

 

男は、変身した。これには、響達全員が驚いていた。しかし男が変身した姿は、響との違いがあった。響は、仮面が無くガングニールに赤い閃光のラインが入っていたが目の前にいる男は、仮面を被ったライダーのような姿になった。

 

「やはりですか。フィーネ、あなたの仮説が当たりましたね」

 

「そうだな横山」

 

『何でだよ。なんで変身できたんだ!!』

 

「 そういえば知らなかった様ですね。我々スマートブレインが開発したファイズギアを使っての変身ができたのは、あなたが人類の進化形態オルフェノクだからです」

 

『オルフェノク?』

 

「はい。このベルトは、ライダーギアシステムと呼ばれそしてこの姿の名前は、仮面ライダー555(ファイズ)と呼ばれています。あなたもこの力を使い続けたのならこの力がどれほど強力なのかお分かりでしょう。だから機密保持のためこれ以上は、喋りません。因みに言っておきますがそこにいる小日向 未来さんもオルフェノクなのでもしあなたがこれを手に入れたのなら今度からは、あなたも変身できます。ファイズの適合者は、オルフェノクでなければなりませんからね」

 

横山は、そう言うとフィーネに行くぞと言われ横山は、はいと言うとフィーネをお姫様抱っこしてそこから姿を消した。

 

「ま、まてよ!!まてよフィーネ!!」

 

「待て!!それは、俺のベルトなんだぞ!!返せよ!!ベルトを返せよ!!オートバジン来い!!」

 

クリスは、走ってフィーネを追いかけた。

 

響もオートバジンをバイクに変形させるとそれに乗り追いかけた。それを見ていた未来は、オルフェノクから人間に戻った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私は、二課に行くと身体チェックが行われた。了子さんからの話によると私も響をと同じ様に心臓がなくなっていたみたい。私は、何故あんな姿になれたのかと弦十郎さんに聞かれたとき私は、自殺したことを言ったら弦十郎さんにかなり怒られた。私は、力を手に入れた以上響を救いたかった。もう裏切りたくなかったもう響を見捨てたくなかった。私は、弦十郎さんに頼んで正式に二課に入れてもらった。

 

響今度こそ絶対に助けるから。

 

余談だけど創世ちゃん達にも言ったらめちゃくちゃ怒られたの。もう友達としてやっていけないと言われるかと思ったけど創世ちゃんは、そんなことより自殺したことに怒ってそしてずっと友達って言ってくれた。そして二課でも言われたけどオルフェノクになるためには、第一条件として死ぬことなのかもしれないと言われてそれを創世ちゃん達にも言ったら弓美ちゃんがリストカットをする様になった。理由は、オルフェノクになってアニメみたいに戦ってみたいだった。私は、笑顔でやめてねと言ったら弓美達は、抱きしめ合ってブルブルふるえていた。なんでかわからないけど背後に私が変身したオルフェノクの影が見えたらしい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

クリスは、ショックを受けていた。クリスは、絶望してフィーネと呟いて夜の公園を歩いていた。するとベンチで泣いている子供が2人いてその前に響がいた。

 

「あの化け物が!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

響は、ストレスが溜まっていた。大切なファイズギアを盗まれクリスと決着がつかないまま時間だけが過ぎていった。そしてイライラしていたら子供が俺に助けを求めてきてベンチで泣く女の子や助けを求める男の子が泣きながらこっちを見て響は、勘弁してくれと思っていた。すると

 

「このメ・・・・じゃなくて馬鹿女!!何子供いじめてるんだ!!!」

 

響を後ろからドロップキックをした。犯人は、もちろんクリスだ。

 

「グホッ!!」

 

男の子は、びっくりしたのか反応が遅れて響が男の子を押し倒す様に倒れた。

 

「いっつー。なにしやがるんだこのメ・・・・じゃなくてアホ女!!」

 

響は、いきなり背中を蹴られたことに怒りを覚えた。2人がいつもの口の悪さが出ないのは、流石に子供の前でそんなこと言ったら色々な意味で問題なので控えた悪口を言っていた。

 

「おねえちゃんをいじめちゃダメ!」

 

女の子がそう言って響と男の子の前に立った。

 

「ハァ?お前らこの・・・・・馬鹿に虐められてたんじゃないのか?」

 

「ちがうよ!!おねえちゃんがぼくたちといっしょにおとうさんとおかあさんをさがしてくれるっていったんだよ!」

 

「おい誰が探すなんて」

 

響が子供を睨みつけてそう言うが子供達がウルウルと泣きそうな目で響を見た。

 

「うっ」

 

流石の響でもこの状態の子供を追い返す勇気がなかった様だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いやおかしい。おかしいだろ」

 

結局響とクリスは、2人で子供達の両親を探すことになった。互いに殺しあった2人が突然この様な行動を取るのは、お互いにとって意外性が高すぎた。

 

「我慢しろアホ女。こっちだってお前ごときと一緒にいるのが辛いがこいつらのために我慢してんだからお前も我慢しやがれ」

 

「ちっ。ガキどもがいなかったら速攻でころし・・・・・・泣かしてやるのに」

 

「あ?それは、こっちのセリフだ。子供達がいなかったらボコボコにころし・・・・・・泣かしてやるのによ」

 

響とクリスは、そう言ってると。

 

「おねえちゃんたちケンカは、ダメだよ」

 

「そうだよ。おかあさんもいってたよ!」

 

「あはは大丈夫だ。これは、遊んでるだけだからなぁ・・・・・・ひ、ひ、ビビキ」

 

「・・・・・・・・ああそうだよ。なぁ、く・・・・く・・・・グリス」

 

子供にそう言われクリスは、苦笑いしながら響の肩を組み響も少し不機嫌そうな顔だがクリスと肩を組んだ。因みに背中には、お互いがこれでもかと言うぐらい背中を抓っていた。

 

響は、歩くのに疲れた女の子を手慣れたように肩車して運びクリスは、男の子に無意識なのか鼻歌を聞かせながら両親を探していた。

 

「おねえちゃんうたがすきなの?」

 

男の子がそう聞くとクリスは、嫌いだと言った。

 

「おねえちゃんたかーい!」

 

「そうか」

 

響も肩車している女の子にそう言われ適当に返した。すると。

 

「あやねちゃん!!」

 

「りょう!!」

 

「「パパママ!」」

 

子供達の両親らしき人達が現れた。クリスは、手を離すと響は、女の子を下ろすと2人とも両親のもとに行った。両親からお礼を言われると響とクリスは、気にすらなって言うと2人は、早足で近くの公園に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

「「オロロロロロロロロロロロロロ!!!!!!」」

 

2人は、公園のトイレで吐いていた。どうやら2人が一緒にいるのが相当ストレスだったようだ。

 

「クソふざけやがって。なんであたしがお前みたいなクソ雑魚女と一緒に・・・・・・ウプッ」

 

「それは、こっちのセリフだ。なんで俺がお前みたいなゴミ雑魚女と一緒に・・・・・・ウプッ」

 

「「オロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ!!!!!!!」」

 

もう心配なるレベルで2人は、トイレに吐いた。よっぽどストレスだったのだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

響とクリスは、ぐったりした顔でベンチに座っていた。

 

「くそ。これじゃぁ○○○○と決着つけられねぇな」

 

「クソ。今日は、厄日かよ○○○○」

 

クリスは、そう言うと響は、そう答えた。(息を吐く様にお互いが卑猥な罵倒をしたため自主規制君3号も呆れ顔で働いています)響は、タバコを一本取ると口に咥えライターで火をつけた。

 

「お前もいるか?」

 

クリスにタバコを渡すとクリスは舌打ちしてから一本取ると響はライターを投げてクリスに渡しクリスはそれを受け取ると火をつけた。クリスは、投げて響に返すと2人は一服した。

 

「タバコって意外とウメェんだな」

 

「なんだお前初めてだったのか?」

 

クリスが言ったことに響がそう言うと2人は、黙り込んだ。

 

「これからどうするんだ?お前あのフィーネって奴に捨てられた犬っころだろ?」

 

「誰が犬だ!?決まってんだろ!!あたしを裏切ったフィーネに報いを受けさせる!!本来ならお前と決着つけるつもりだったけどお前みたいなクソ雑魚女との決着は、後回しだ!!」

 

「奇遇だな。俺もあのフィーネって奴に用ができた。特に横にいた横山って奴におれのベルト奪ったことを後悔させてやるつもりだ」

 

響がそう言うとクリスを睨みつけて逆にクリスも響を睨みつけた。そしてお互い「チッ」と舌打ちすると2人同時に立ち上がり互い胸元を掴みかかりそして捻るとお互いが近寄った。

 

「・・・・・・・・・・・・ひっじょうに・・・・・本当にひっじょうに不愉快だがこの際仕方ない。手ェ組むか?」

 

「・・・・・・・・・・・・あたしだってテメェと組むぐらいならそこらのドブネズミと組む方がマシだけどこの際仕方ねぇ。手ェ組んでやるよ」

 

「あ?なんだその上から目線は?俺がテメェと組んでやるって言ってんだよ」

 

「ハァ?テメェこそなんだその上から目線は?あたしがテメェと手ェ組んでやるって言ってんだ」

 

さっきまでのぐったりした雰囲気は、消えて殺気が溢れていた。

 

「俺は、バイク持ってる」

 

「あたしは、フィーネの居場所を知ってる」

 

更にお互いの殺気が溢れると2人は、押すように胸もとから手を離した。

 

「どうやらそのでかい胸に栄養取られているからどっちが上の立場か分かってねぇようだな。教えてやるよ○○○○○○○○○○○が」

 

響は、指の骨をポキポキ鳴らした。

 

「テメェこそオルフェノク化で脳みそまでオルフェノクになったようだから教えてやるよどっちが上の立場かをよ。この○○○○○○○○○が」

 

クリスは、そう言って左掌に右手を何発も叩いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

結局フィーネと戦うために無駄な体力を使いたくない2人は、響のオートバジンに向かうとオートバジンに乗りクリスは、その後ろに乗った。

 

「そう言えばテメェ免許持ってんのかよ」

 

「んなもん持ってるわけねぇだろ」

 

「ハァ!?ふざけんなやっぱりおろせ!!」

 

「大丈夫だ。事故ったら死ぬのは、お前だけだ」

 

「フザケンナアァァァァァァァァ!!!!!!!!」

 

2人は、前代未聞の同盟を組みフィーネのアジトに向かった。



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9話 響クリス連合軍VS仮面ライダーファイズ

前回のあらすじ

自主規制5号「自主規制5号です!!前回のあらすじをさせていただきます!!前回は、フィーネと、横山という男に捨てられファイズギアを奪われた響さんとクリスさん!!クリスさんは、フィーネを追って響は、ファイズギアを取り返す為にフィーネを追うも結果的に無理だった2人!!2人は、利害が一致して手を組んでフィーネ打倒を目指すのであった!!」

主「5号君。給料プラス五%ね」

自主規制5号「やったー!!!」


バイクの二人乗りをしている響とクリスは、警察の追っ手などから逃げたり警察が通りにくい道を選んだらしてかなり遠回りをしてフィーネのアジトに向かっていた。

 

「テメェのせいで遠回りしちまったじゃねぇか○○○○女!!」

 

「ウッセェ!!元はと言えばテメェのその目立つ格好が原因だろうがこの○○が!!」

 

響とクリスは、バイクの上でも喧嘩をしていた。かなりの時間をかけてフィーネのアジト前に着くと響とクリスは、バイクから降り響は、ヘルメットを外した。

 

響とクリスは、アジトに入るとホテルのような玄関があった。

 

「ここは、ホテルかよ」

 

響がそう呟くと。

 

「ここは元々横山が投資としてフィーネに渡した施設だ。フィーネと横山は、確実にあそこにいる」

 

響は、クラスの後を追いある扉の前に止まった。

 

「ここか?」

 

「そうだ」

 

響とクリスは、大きな扉を思いっきり蹴飛ばすと少し老朽化していたのか簡単に破壊できた。

 

「フィーネ!!」

 

クリスは、怒りのまま入ると響も後を追って入った。

 

「フィーネどう言うことだよ!!あたしとアンタが手を組んだのは、この世界から争いをなくすためなんだろ!?なんでだよ!!なんでフィーネまであたしを道具扱いするんだよ!!」

 

クリスがそう言って何かの研究をしているフィーネがこちらを見ずに沢山あるコンピュータを動かしていた。

 

「いたぞこの盗人野郎が俺のファイズギアを返せ!!」

 

横山は、大きなテーブルの上で何かを使っていた。

 

「フ、無様だなクリス」

 

「何だと!?」

 

「お前のやり方では争いなんてなくなりはしない。1つ潰してそして2つ3つと争いが増えるだけだ」

 

「そんな!!話が違うじゃねぇか!!このシンフォギアも痛みも全部アンタが与えてくれたんだろ!!?アンタがあたしに教えてくれたんだろ!?」

 

クリスは、そう言うと響がクリスの肩に手を置いた。

 

「落ち着けバカ女」

 

響は、クリスにそう言うとそれと同時にウルフオルフェノクとなった。

 

『相手は、イかれた全裸ババアだ。とっとと決着つけるぞ。ってかこんなババアをよく信じれたな?』

 

響がそう言うと。

 

「フィーネ。ここは私にお任せいただけませんか?」

 

横から横山が割り込んだ。横山は、すでにファイズギアを装着していた。

 

『555 enter』

 

『Standing by』

 

「・・・・・・変身」

 

『Complete』

 

横山は、仮面ライダーファイズに変身した。

 

「そうねじゃぁ任せるわ」

 

フィーネがそう言うとコンピュータに戻った。

 

『うおおおおおおぁぁぁぁぁ!!!!』

 

響は、突進するように突っ込んだ。ウルフオルフェノクの特性である高速移動でファイズより早く懐に入ると響の攻撃が始まった。響は、ファイズの懐に入ると腰に抱きつき力づくで押すとファイズは、後ろに下がった。響は、両手の爪でファイズをクロスするように切り裂いた。

 

スガガカァァァァァン!!!

 

「グオッ!!」

 

そしてそのまま握り拳を握ると右左と顔面を殴り始めた。

 

ドカッ!!ドカッ!!

 

ファイズは、後ろに下がり反撃で響に殴りかかるが響は、それを避けてファイズの後頭部に肘打ちをした。ファイズが倒れると響は、ジャンプしてファイズの隣に着地しそれと同時にファイズの頭を持つと何度も床に叩きつけた。

 

『Killter ichiival tron』

 

クリスは、イチイバルを纏うとボウガンをフィーネに向けた。

 

『おらっ!!』

 

響は、ファイズを投げ飛ばすと奇妙な違和感を感じた。

 

『お前俺と戦う気あるのか?』

 

響は、そう言うと横山は、クククと笑いながら立ち上がった。

 

「申し訳ありません。ファイズの防御力がどんなものか試していたのですよ。バランスタイプとはいえ意外と硬いんですねこれなら」

 

横山は、そう言って左手に何かを付けた。

 

「あ?」

 

そしてファイズショットを取り出すとそこにミッションメモリーをセットし右手に握り込んだそして更に左手の時計のようなものから何かを抜き取るとそれをファイズフォンにセットした。

 

『Complete』

 

するとファイズの鎧が脱げ妙な形となった。

 

『何だ?』

 

響が警戒すると。ファイズは、左の時計のボタンを押した。

 

『Start up』

 

その時だった。

 

『うあっ!!あっ!!あガッ!!』

 

突然響が倒れた。

 

(な、何が今起きた?)

 

響は、訳がわからなかった。突然響にダメージが入りそしていつのまにか倒れていた。

 

(攻撃を食らったのか?)

 

響は、混乱していると。

 

『3・・・・・2・・・・・1・・・・・Time out』

 

『Deformation』

 

ファイズはいつのまにか響の後ろにいた。

 

『ファイズの動きが見えなかった』

 

響は、そう驚いていると。

 

「これでもまだ100パーセントじゃありませんね。予想より遅い。もう少し改良の余地がありますね」

 

と、横山が言った。

 

『グゥ』

 

響がその場に倒れるとファイズは、ゆっくりと近寄った。

 

『Exceed charge』

 

「これでお別れですね響さん」

 

ファイズがそう言って振りかぶったその時だった。

 

ダダダダダダダダダダダッ!!!!!

 

ズガァァァン!!

 

「グオァァ!!!!」

 

クリスは、フィーネに向けていたボウガンがいつのまにかファイズに向けており結果的には、クリスは、響に援護射撃をした。

 

「おいクソ女!!」

 

『うぐぐ』

 

響は、クリスに肩を貸してもらいながら立ち上がると響とクリスの前にノイズがいた。

 

『何でこんなところにノイズが!?』

 

響は、驚愕しているとクリスが説明した。

 

「フィーネが持っているソロモンの杖っていう聖遺物が原因だ!あれは、ノイズの召喚機と同時にノイズの司令塔みたいな武器だ!」

 

クリスは、そう説明すると響は、ウルフオルフェノクから人間に戻るとクリスの肩を借りながら逃げようとするがノイズに囲まれていた。そしてその後ろからフィーネが歩いて来た。

 

「カ・ディンギルは、すでに完成している。後は、邪魔なお前達を消せば終わりだ」

 

「おやおやフィーネ。私に任してくれないのですか?」

 

「撃退中に実験をするような奴に任せておくのが不安になってねぇ」

 

フィーネがそう言うと。

 

「おやおやそれは、手厳しい。ですが愛する人にそう言われてしまうと少し興奮してしまいますね」

 

響は、再びウルフオルフェノクに変身しクリスは、構えると。

 

ダダダダダダダダダダダッ!!!!!

 

空中からフィーネとファイズを攻撃する姿があった。それは、オートバジンだった。ファイズは、突然の攻撃に驚愕し体を伏せフィーネは、何だと思ってオートバジンを見た。

 

オートバジンは、射撃を続けながら響達の前に降りるとクリスを左脇に響を抱え込むと空を飛んでそこから逃げ出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

響とクリスは、オートバジンの力を借りてなんとかそこから逃げ出すとフィーネがノイズの追っ手を出したのかノイズが3匹襲って来た。響は、オートバジンをバイクに戻すとバイクを走らせながらクリスは、後ろを向いてイチイバルでノイズを撃退した。

 

「よし!全部倒したぞクソ女!!」

 

クリスは、響にそういったその時だった。クリスに浮遊感が感じた。そして。

 

ガリガリガリガリガリガリガリガリ!!!!!

 

クリスと響は、バイクから転倒した。

 

「どアァァァァァァァァ!!!」

 

クリスは、悲鳴をあげながら転がり体勢を直すと。

 

「なにしてやがる!!この・・・・」

 

クリスは、この時気づいた。響の様子がおかしいのだ。まるで苦しむようにうづくまっていた。

 

「おい!!どうした!?おい!!」

 

クリスは、響をおぶりオートバジンを置いたまま逃げ出した。路地裏に入ると響は、路地裏にの壁にもたれかかるようにクリスは、響を座らせると。

 

「どうしたんだよおい!!?」

 

「ハァハァハァハァハァハァハァハァ」

響は、苦しむように早く荒い呼吸をしていた。そして響の体から少し灰のようなものが散った。

 

「しっかりしろ!!バカ女!!」

 

クリスがそう言うとクリスはどうすればいいのか悩んだ。すると。

 

「大丈夫かい!?救急車呼ぶかい!?」

 

通りすがりのおばちゃんがクリスの前に現れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

気がつくと響は、布団の中で眠っていた。響は、ゆっくりと起き上がると少し大きめの服に着替えさせられていた。

 

「ここ何処だよ?」

 

響がそう言うと部屋に2人入ってきた。1人は、クリスだがもう1人は、50代くらいのおばちゃんが入ってきた。

 

「おや、気がついたかい?」

 

おばちゃんは、響の隣に座るとおかゆを渡してきた。クリスは、壁にもたれかかるように座った。響は、警戒したが腹が減っていたので木のスプーンですくいフーフーとおかゆを冷ましていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

30分後

 

 

響は、未だにフーフーしてまだおかゆを一口も食べていなかった。おばちゃんは、どうしたのって聞くが響は、冷ますので忙しかった。そしてそれを見ていたクリスは、イライラが爆発し。

 

「とっとと食えボケ女!!」

 

クリスは、響の手を掴むと無理矢理響の口の中におかゆを突っ込ませた。すると。

 

「%°+÷:<々276」」0々26÷=・・6々・×^〒4:→[フジボッ!!!」

 

響が奇妙な悲鳴をあげて口を押さえながら布団に倒れた。ちなみに作ってくれたおかゆは、こぼしてしまった。

 

「ちょっ!!大丈夫かい!?」

 

おばちゃんは、コップの水を響に渡すと響は、舌を出して冷やすようにコップの中に舌を入れた。それを見たクリスは、最初は、目が点になっていたがその後その目はまるで弱点を見つけたといったような目で響を見た。そして。

 

「お前もしかして猫舌か?」

 

クリスがそう言うと響は、ドキッとした。そしてクリスは、してやったりといった顔でこう言った。

 

「よし。響ちゃーん❤️後でこのあたしが飯作ってやるよ。メッッッッッッッッッチャクチャ暑くてメッッッッッッッッッチャクチャ辛いものを響ちゃんの為に作ってやるよ❤️」

 

クリスは、語尾にハートを付けてすっごい悪意全開の笑みでそう言うと響は、涙目でクリスを睨みつけた。

 

「へ、へめぇぇぇぇ。あほでおもえへろ」

 

響は、そう言うがクリスには、無効だった。そしてそれを見たおばちゃんは、面白い子たちを見つけたかのような笑みを浮かべた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私は、二課にいる。理由は、ノイズの出現もあるけどそれよりまず響のバイクが見つかったのだ。

 

「調べたところによるとノイズが出現した時にイチイバルの反応もあった。そしてそこに翼と急行したところそこにあったのは、響君のバイクだった。これを予測するとおそらくイチイバルの奏者雪音 クリス君と響君が一緒に行動していた可能性がある」

 

「ひ、響は、大丈夫だったのですか!?」

 

「未来君。安心してくれ。その場所は、まだ人が通ってなくそこに人がいたのなら灰の山ができているはずだ。それがなかったと言うことは」

 

私は、それを聞くとホッとした。響は、まだ生きていることに。

 

「しかしこれはすごいわね。ありとあらゆるシステムが未知なるシステム。このバイクもスマートブレイン産かしら?」

 

了子産がそう言うと翼さんと緒川さんがバイクに触っていた。

 

「このボタンを押せばあのロボットになるのですか?」

 

「そうらしいです。小日向の友達がそれを目撃していますから」

 

「とにかく翼、未来君は、そのまま次の指示まで待機だ」

 

私は、弦十郎さんにそう言われると私は、そのまま部屋から出て行った。

 

 

あれから3日が経った。私は、創世ちゃん達と一緒にフラワーに向かっていた。なぜ誘ったのかと言うと最近フラワーで面白いものが見れるようになったらしいの。

 

「そのバイト二人組がめっちゃくちゃ口悪くて毎回ケンカしてるんだけどめっちゃくちゃ息があっててね、漫才を見にくる感覚で来ている人が増えてるらしいのよ」

 

「そんなアニメみたいなバイトを私も見て見たいから未来も誘ったわけ」

 

私は、そうなんだと言ってフラワーにつくと笑い声と同時に喧嘩の声が聞こえた。

 

「テメェ仕事オセェンだよ!!とっとと持って行きやがれ!!」

 

「そう言うテメェこそ仕事オセェンだよ!!とっとと注文されたお好み焼き作りやがれ!!」

 

「誰が仕事オセェダ!!猫舌女!!」

 

「誰が猫舌女だ!!キノコ女!!」

 

「んだとゴラァ!!キノコ嫌いで何が悪いんだ!!テメェだって苦手なものあるだろうが!!辛いもの全般ダメ女!!」

 

「ウッセェ!!猫舌にとってそう言うのは、天敵なんだよ!!調子乗ってると今日の晩飯キノコづくしにするぞ!!」

 

「てっめふ、ふざけんじゃねぇぞ!!なんだその悪魔みたいな料理はよ!!ってかテメェの飯マズイから作んな!!」

 

「ざーんねんでしたー!!今日の当番は、俺だから地獄見せてやるよ!!この前の猫舌地獄の復讐じゃぁぁぁ!!!!」

 

「ふっざけんな!!それより前にテメェが!!キノコ料理出しやがったろうが!!」

 

「あれは事故だと何度言わせんだこのカス女!!!」

 

「嘘つけ脳筋女!!」

 

「「んだとゴラァ!!!!」」

 

「はいはい2人とも手を出した喧嘩は、しない。それ以上行くとここから追い出すわよ」

 

「「マジすみませんでした!!」」

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・・・・ねぇ。なんかめっちゃくちゃ聞き覚えのある声じゃない?」

 

「奇遇ね。私も思った」

 

「私も思いました」

 

私は、急いで扉を開けた。

 

「いらっしゃいませ!!」

 

この時私は、この目で確認した。響がフラワーにいたこと。そして厨房には、響の敵がいたこと。そしてどういうわけか2人は、一緒にバイトをしていた。



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10話 仲直り

前回のあらすじ

自主規制4号「自主規制4号です。前回のあらすじは、響とクリスが漫才をした以上」

主「ちゃんとあらすじしろ!!!」


響は、おばちゃんの家に住み込みでバイトをさせてもらっており今私はその響の部屋に2人っきりになっていた。おばちゃんがお友達ならせっかくだし2人で話といでと言われ結果こうなったの。

 

「響。そのこうしてお互い話すのは久しぶりだね」

 

「・・・・・・・・・」

 

私は、そう言うと響は、私を睨みつけたていた。

 

「・・・・・・・・・未来」

 

私は、響に名前を言われた時心臓がドクンと高鳴ったように感じた。心臓ないけど私は、本当にそう感じた。

 

「・・・・・・・・・な、何?」

 

「・・・・・・・・・・・・そのなんでお前は、オルフェノクになったんだ?」

 

「その分からないの。了子さんの話だと私が自殺したことも関係あるのかもって言ってたけど詳しく分かってないの」

 

私は、響にそう言うと響は、そうかで話が終わった。

 

(うう気まずい。話題が何か話題がそうだもう一度もう一度謝らなきゃ)

 

「ひ、響その」

 

私は、響に謝ろうとした時響は、キョロキョロしてポケットからタバコを取り出した。・・・・・・タバコ!?

 

「響!何取り出して!」

 

「ば、バカ!静かにしやがれ!」

 

響は、私の口を抑えると扉を見てホッとしていた。

「店長に未成年のタバコは、禁止って言われて取り上げられてゆういつ隠し持った一本なんだだから黙れ」

 

響は、私にそう言ったその時。

 

「おいバカ女。店長が差し入れだとよ」

 

響の敵の雪音 クリスがお好み焼きを2人分持って入ってきた。雪音 クリスは、響の持っているタバコに目が入るとニヤって笑ってお好み焼きを置くと。

 

「店長ー!!バカ女がタバコ隠し持ってやがりましたー!!!」

 

「このクソ女アァァァァァァァァ!!!!!店長にチクりやがってええええええええ!!!!!!」

 

「あーやっぱりかい。とりあえずそれも没収だよ」

 

「店長行動早!!こーなったら、そこの引き出しにバカ女のタバコ入ってますよ店長!!」

 

「な!!テメェ!!」

 

「クリスちゃんもかい。まったく。あ、あった」

 

「この猫舌女アァァァァァァァァ!!!!よくもあたしのタバコををおおおお!!!!!!」

 

「テメェが俺のタバコを黙ってればいいだけの話だったろうがああアァァァァァァァァ!!!!!」

 

「やっぱり殺す!!!!テメェとの同盟なんざやってられるかぁぁぁぁぁ!!!!今すぐ殺すうううううううううウウゥゥゥゥ!!!!!!」

 

「上等だ!!!!こっちからテメェの同盟なんざ願い下げだアァァァァァァァァ!!!!!!」

 

響と雪音 クリスは、そう言って殴りかかっけど。

 

「やめなさい!!」

 

ドゴン!!

 

2人にゲンコツをして喧嘩を黙らせた。

 

「2人とも正座」

 

おばちゃんがそう言うと響とクリスは、素直に正座した。今の響が言うことをきくなんておばちゃんあなたは一体何者?

 

この後響と雪音 クリスは、おばちゃんにこってり絞られてたの。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バイトが終わると響と雪音 クリス・・・・・もうクリスでいいかな?クリスと私は、部屋にいたの。この部屋を響とクリスが2人で使ってるらしいけどクリスと響は、テープで境界線を作って2人で不可侵条約を結んでるみたい。

 

クリスは、左側で横になって寝ていてその横に私は、いた。響は、買い物って言って出かけていった。

 

「・・・・・・なんにも、聞かないんだな」

 

突然クリスがそう言った。ていうか起きてたんだ。

 

「・・・・・・・・・・」

 

私は、無言だった。

 

「お前もあのバカ女と同じオルフェノクって奴だろ?いいのか?あたしを殺さなくて?」

 

「・・・・・・・・うん。私は、響を守るためなら地獄に落ちるって言ったけど・・・・・・・やっぱりそういうの苦手みたい。響とは、昔みたいに仲良くしたいけど昔みたいに私の一番大切なものを壊してしまいそうなのが怖くて・・・・・・」

 

「あのバカ女と喧嘩していたのか?」

 

「違う!!」

 

私は、クリス言ったことを否定した。

 

「喧嘩なんかしてない!!してないけど・・・・・・・・私は、響を・・・・・・大切な親友を裏切ってる。だから響は、私のことを殺したいほど憎んでいるの」

 

私は、クリスにそう言った。

 

「・・・・・・・憎いか」

 

クリスは、起き上がるとあぐらをかいて座った。

 

「今から話すのは、あたしの独り言だ。だから気にしなくていい」

 

クリスがそう言うと話始めた。

 

「あたしには、友達がいないんだ。地球の裏側でパパとママを殺された。あたしは、ずっと一人で生きてきたから友達どころじゃなかった」

 

「・・・・・・・」

 

私は、クリスの言ってることを黙って聞いた

 

「たった一人理解してくれると思った人も、あたしを道具のように扱うばかりだった。大人は、どいつもこいつもクズ揃いだ。痛いと言っても聞いてくれなかった。やめてと言っても聞いてくれなかった。あたしの話なんて。これっぽっちも聞いてくれなかった。だからあたしは、大人をすっげぇ憎んでる。殺し尽くしたいほど憎んでる」

 

私は、ただただクリスの話を聞いてるだけだった。

 

「けどあたしから言わせたらあいつは、あんたを憎んでいるように感じなかった」

 

「えっ?」

 

「あいつは、ただ逃げているだけのようにしか見えない。何かに怯えてそれを払拭するために戦っている。そんな風にあたしは、感じた」

 

響が何かから逃げてる?私と同じように響も何かから逃げてるの?

 

「だから気にしなくていいんじゃねぇのか?ってかあたしは、こんな時になんて言ったらいいのかわからねぇんだけなんだけど」

 

「・・・・・・・・ありがとう」

 

「あん? あたしは何もしてないぞ?」

 

「ううん。ほんとにありがとう。気遣ってくれて」

 

私は、クリスに励まされた。

 

「クリス。雪音クリスだ」

 

クリスは、自分の名前を私に教えてくれた。私は、もしかしたらクリスは、響の敵なんじゃなく味方なんじゃないかと思った。

 

「私は小日向未来。もしもクリスがいいのなら・・・・・」

 

「っ!?」

 

私は、クリスの手を握った

 

「私はクリスの友達になりたい」

 

 クリスは、私の手を振り払った。

 

「あたしは、お前の親友と敵対してるんだぞ!!それに成り行きとはいえお前にひどいことをしたんだぞ!!そんなあたしとお前が友達になれるわけねぇだろ!!」

 

 クリスがそう言ったその時。

 

うううウウゥゥゥゥ!!!!!!

 

ノイズの警報がなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

響は、突然の警報がさに驚きそして自分の前にノイズが現れた。響は、ウルフオルフェノクに変身すると一か八かかでノイズに攻撃した。すると響のパンチがノイズを灰にした。

 

『オルフェノクでもノイズを倒せるのか!?』

 

響は、そう言うと高速移動でノイズを殴り蹴り時には、爪で切り裂いた。そしてノイズ倒していると。

 

『Imyuteus amenohabakiri tron』

 

天羽々斬を纏った翼が現れノイズに千ノ落涙を放ち大量の剣がノイズを大量に殲滅した。

 

『テメェ!!?』

 

「立花!!小日向が民間人の避難誘導中に通信が繋がらなくなった!!」

 

響は、その話を聞くと驚愕の顔をして冷や汗を流した。

 

「ここは、私に任せて立花は、小日向を頼む!!」

 

『俺に命令してんじゃねぇよ!!』

 

響は、そう言うと急いでその場を離れウルフオルフェノクの研ぎ澄まされた嗅覚で未来を探した。響は、未来を探しているがどこにも見つからなかった。すると。

 

「・・・・・・・き」

 

微かに人の声が聞こえた。響は、急いでそこに向かうとノイズが破壊したビルの中に入っていった。響は、ウルフオルフェノクのまま入ると上から襲撃を受けた。響は、それにいち早く気づくとジャンプして回避し下の階に降りた。響は、上を見るとそこには、足がたくさんあるノイズがいた。

 

響は、構えると響の口を押さえられた。響は、後ろを見るとそこには、未来がいた。

 

『!!み・・・・』

 

未来は、静かにと人差し指を立てるとスマホを取り出し書いた文を見せた。

 

『静かに。あのノイズは、大きな音に反応するみたい』

 

未来は、そう言うと後ろを見た。響は、未来の後ろを見るとそこにはフラワーのおばちゃんが倒れていた。どうやら気を失っているようだ。

 

『響。私が囮になる。私がオルフェノクに変身して時間を稼ぐから響は、おばちゃんを連れて逃げて』

 

『!!』

 

響は、思わず何かを言おうとしたが未来の人差し指が響の・・・ウルフオルフェノクの口に当てた。

 

『私は、響を捨てて自分だけ逃げた響の裏切り者。だから私は、響を守れるのなら何でもするつもりだった。けどやっぱり私は、そう言うのが苦手だったみたい。こんな中途半端な気持ちで響にとっては、ウザいことなのかもしれない。それでも私は、響を守りたい!!もう響を一人ぼっちにさせたくなかった。だから響。これは、私の最後のわがまま。生きて響。ごめんね響。響のこと私大好きだから!!」

 

『よ、よせ「うおおおおおおおおあああああ!!!!!!」未来!!』

 

ノイズは、未来の声に反応した。未来は、不死鳥(フェニックス)オルフェノクに変身すると両腕を翼に変えて空を飛んだ。それを追うようにノイズがついていった。

 

『ば・・・・・・・・馬鹿野郎!!!!』

 

響は、そう言うとおばちゃんを抱えて外に出ると黒い車が響の前に止まった。

 

「響さん!!」

 

『誰だ?何で俺を?』

 

「説明は、後です!!その人を早く!!」

 

車から出てきたのは緒川だった。響は、舌打ちをしておばちゃん投げて緒川に渡した。緒川は、受け止めると響は、急いでノイズを追いかけた。

 

『未来!!未来!!未来!!』

 

響は、急いで未来を追いかけた。お得意の高速移動で響は、未来を追いかけた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『やっぱり私の攻撃が当たらない!!』

 

未来は、飛びながらノイズの攻撃を回避しながら蹴りを入れるがこちらの攻撃は、当たらなかった。幸い人間と違って未来は、オルフェノクのおかげなのかこちらから攻撃しても灰にならなかった。

 

『私は、諦めない!!響は、絶対に守る!!」』

 

未来がそう言ったその時だった。

 

『ウオオオオオオオオオオオオ!!!!!』

 

響が横から現れるとノイズを爪で3つに切り裂いた。響の猛ダッシュと大ジャンプで倒したノイズは灰となった。だが響は、その勢いのまま地面に落ちていった。響は、着地しようとすると。

 

『響!!』

 

未来は、足で響の両腕を掴むとそのまま速度を殺してゆっくりと地面に下ろした。響は、人間に戻ると顔を下に向けていた。

 

「響!!」

 

未来は、響の元に走っていくと響は未来を睨みつけて未来の肩を掴んで押し倒した。

 

「いた!響?」

 

「・・・・・・・だよ」

 

「?」

 

「お前いい加減に鬱陶しいんだよ!!何でだよ!!何でなんだよ!!何でこんなに拒絶してるのに俺の前に現れるんだよ!!何で俺を助けようとするんだよ!!ありえねぇだろ!!こんなに拒絶してるのよ!!俺は、もう嫌なんだよ!!俺のせいで俺のせいで・・・・・・・私のせいでもう誰かが傷つくところなんてもう見たくないの!!」

 

この時未来は、驚愕した。怒りの目は、無くなりそこはいたのは、涙を流した響だった。

 

「私のせいでお父さんもお母さんも香織もおばあちゃんも皆おかしくなった!!お父さん達だけじゃない!!私もおかしくなった!!化け物の姿になって人間じゃなくなった!!それだけじゃない!!私に絡んでくる人間が皆うっとおしくなって何人もノイズみたいに灰にしてきた!!たくさんの人を私が殺した!!だから私は、怒りと狂気を出して誰も寄せ付けないようにしてるのに何で未来は、私に優しくしようとするの!?」

 

未来の顔にたくさんの涙を零しながら響は、未来に怒鳴りつける。

 

「あの時もそうだ!!未来は、私が助けて欲しかった時に助けてくれなかったことを逆恨みして私は、未来を殺そうとした!!私は、未来を裏切った女なんだよ!!大切な親友を殺そうとした化け物なんだよ!!なのに何で未来は、私の近くに現れるの!!もうやめてよ!!私は、もう誰も殺したくないのにもう未来を傷つけたくないのにもう未来を裏切りたくないのに何で現れるのよ!!!」

 

再開して初めてだった響が女の子の言葉を使ったのは。そして未来は、勘違いしていたのを気づいた。響は、あの時から変わってなかった。ただちょっぴり・・・・ちょっぴりだけ臆病になっていたんだ。人に自分に臆病になっていた。響は、未来の胸に顔を乗せながら泣いた。

 

「私は、人に裏切られるのが怖いんじゃないの!!そんなのもう慣れた!!私が怖いのは、私が人を裏切るのが・・・特に一番大切な未来をこれ以上裏切るのが一番怖いの」

 

響は、未来の制服をこれでもと言うぐらい掴んだ。

 

「だからお願いだからもう私の前に現れないでよ!!おねがいだからみくは、あんぜんなばしょにいてよ・・・・・・・・」

 

未来は、ゆっくりと起き上がると響の頭を抱きしめた。

 

「そんなことないよ響」

 

未来も少しだけ涙を流した。

 

「私だって響を裏切った女だよ。響が苦しんだいる間私は、ずっとダラダラと生きていた。そして私は、いつか響と昔みたいな関係が築けると信じて過去に生きていた。辛かったね響ごめんね。これからは、絶対に裏切らない。私は、響がどんな化け物になっても・・・・・・どれだけの人を殺して灰にしたとしても私は、もう二度と響を裏切らないよ」

 

未来の胸で泣き続ける響の頭を未来は、優しく撫でた。

 

「だから響。私と一緒に現在(いま)を・・・・・未来(あした)を生きよ。今度は、一人一人じゃなくて2人で一緒に生きよ。響は、オルフェノクそして私もオルフェノクになった今なら私と響は、きっと一緒に生きていける」

 

未来は、そう言うと次の言葉が響とってトドメとなった。

 

「だああああああああい好きだよ響。この世界で誰よりもお父さんやお母さんよりも私は、響が大好きだよ!!」

 

響は、その言葉を聞いた瞬間だった。もう涙が堪えられなくなった。孤独だった響の心が初めて光を見つけた。響は未来の前であるにもかかわらず大声で大泣きした。オルフェノクになり存在を拒絶されたあの日から枯れ果てた涙が滝のように流れた。未来も響を抱きしめたまま泣きだした。避難されているとはいえ2人は、外でまるで子供のように大声で泣いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

未来と響は、弦十郎がいるところに行くと灰なった人の供養作業や逃げ遅れた人の情報封鎖などが行われていた。

 

「弦十郎さん」

 

「未来君無事だったか!!と、響君!!」

 

弦十郎が響がいることに驚くとそれを聞いた二課の人たち全員が作業を止めてそっちを見た。響は未来の隣で不細工で不機嫌そうな顔をしてタバコを咥えていた

 

「弦十郎さん。響が身体チェックを受けると言ってくれました」

 

「何だと!?」

 

弦十郎が驚き二課は、ざわざわとし始めた。

 

「・・・・・・未来が信じたんなら信じてもいいって思って来ただけだって何だその顔はよ!!!」

 

「いや何と言うかあれだけ一匹オオカミの響君が突然そう言われたら罠じゃないかと言うか何というか」

 

ブチッ!!

 

「やっぱり信じねぇ!!帰らせてもらう!!」

 

「わああああ響帰っちゃダメええええ!!!!」

 

「す、すまない!!響君意外すぎて驚いたんだ!!カムバーク!!」

 

「知るかあああああああああああ!!!!!!!」

 

今まで怒りの目を見せていた響は、初めて光を取り戻した瞬間だった。



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11話 夢

前回のあらすじ

自主規制1号「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおん!!!!!!」

主「うるさいどうした!?」

自主規制1号「響と未来よがっだよー!!!!!」

主「落ち着け1号ー!!」


仲直りをした響と未来は、リディアンの地下基地にて響は三日間の集中的な検査を行われた。櫻井 了子が優秀なのか二課の人達が優秀なのか響の体はいろいろとわかった。響の体は、まず人間の細胞から進化した細胞を持っていた、その細胞は、瞬発的な力や持続的な力が普通の人間の10倍あり銃弾も通じない強靭な肉体持っており視覚や味覚、聴覚なども通常の人間より鋭い。しかし急激な進化が原因なのか細胞ひとつひとつがもろかったので了子の話だとオルフェノクは、短命の可能性ありと言った。

 

それを聞いた弦十郎は、オルフェノクである未来の体も再検査した。そして未来の体の結果もおおよそ解明できた。それを説明するには、まず響の細胞からだった。響の細胞は、確かに脆い部分もあったが逆に脆くない完璧な部分が数カ所見られていた。そして特に強い細胞は、心臓つまりガングニールのカケラがある場所が特に強い細胞だった。これを見た了子は、ある仮説を立てたそれは、響のガングニールとオルフェノクの細胞が食い合いをし結果的にその食い合いした2つの力は、互いに1つとなり完璧な細胞へと進化したことになるということだった。その上オルフェノクのチカラにシンフォギア、ガングニールの力がオルフェノクの力に上乗せされておりノイズとの戦いも奪われたファイズギアなしでも十分に戦えるほどだった。ガングニールがオルフェノクの心臓ということになっておりその為響は、おそらくオルフェノクの中でもかなり長命のオルフェノクであると言った。

 

そして未来の体は、意外なことにオルフェノクの細胞にしては、意外と綺麗な細胞していた。その為未来の体も普通のオルフェノクの中でもかなり長命のオルフェノクである可能性があった。 響達は、この現実を受け入れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんだこれ?」

 

二課の休憩所では、緒川と翼とオペレーターの藤尭 朔也と未来そして響がいた。5人は、コーヒーを飲んで休憩をしていた(響は、重度の猫舌の為アイスコーヒーを飲んでいる)時翼は、未来と響にライブのチケットを渡した。

 

「明後日開催することに決定したんだぜひ小日向と一緒に聴きに来て欲しい」

 

翼がそう言うと未来は、絶対に行きますと言った。

 

「響ももちろん行くよね!?」

 

「・・・・・・・・・・やることを終えた上で行けたら行く」

 

と、言った。

 

「やる事?」

 

未来が首をかしげると翼は、目を鋭くした。

 

「まさか雪音を倒しに行くのでは「違うわ堅物!!」だ、誰が堅物だ!?」

 

「ひっじょうに不愉快だがあの○○○○とは、同盟を結んでいるんだ。期限は、フィーネを倒し俺は、ファイズギアを取り戻すまでだ」

 

響がクリスに卑猥な呼び方をしたら未来と翼は、顔を赤くし藤尭は、少し引き緒川は、愛想笑いをした。すると。

 

「あら何?ガールズトークでもしてるの?」

 

了子が現れた。

 

「恋話とかそう言う話ならこの乙女の櫻井 了子は、専門の1つよ」

 

「乙女という年齢ですか?」

 

緒川がそう突っ込むと鋭い蹴りが緒川を襲った。

 

「失礼ね!!こう見えて私は、一途だし恋愛経験だってあるのよ」

 

了子がそう言うと翼は、意外そうな顔をし未来は、目を輝かせ響は、心底どうでもよさそうな顔をした。

 

「っていうか三十路過ぎのクソババアの恋愛話なん聞く気にもならねぇよ」

 

響は、小声でそう言うと響の頭に了子の膝が落とされた。

 

「あがっ!!」

 

「誰が、三十路過ぎのクソババアですって?」

 

「聞こえてたの!?」

 

響は、驚愕すると了子は、響の襟首をつかんだ。

 

「響ちゃんには、いい加減に年上を敬うこととそのヤンキー口調を直してあげるからちょっーと私の部屋に来なさーい」

 

了子は、笑顔なんだが所々に血管のようなものが見えた。怒っている。ガチでキレている。身の危険を感じたのは響のオルフェノク化のせいなのか或いは、もっと別の理由なのか。

 

「ちょっ!!なにすんだはなせ!!ってか力強!!」

 

「さぁーこっちにいらっしゃい」

 

「フザケンナこのクソババア!!!未来!!堅物!!助けろ!!」

 

「立花お前は、本当に年上を敬えるようになれ」

 

「響ごめん。こればっかりは響の味方になれない」

 

「チックショー!!」

 

 

 

 

 

(それにしても了子の声どこかで聞いたことがあるような気がするな。それもごく最近にだけどどこで聞いたっけ?)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翼のライブの開催日の3日目の朝。響はヘルメットを被りオートバジンに乗った。そして後ろには、一台のワイルドな車と複数の黒塗りの車があった。

 

「本当なのか?あのバカ女が1人でフィーネの館に行ったって?」

 

「ああ。俺たちの情報でクリスくんな会いに行ったんだが逃げられてなその時に決着は、あたしがつけると言っていた。響君との戦いの決着のことを言っていないのならクリス君は、間違いなくフィーネのアジトに向かっているはずだ」

 

「なるほどそれであの○○○○を追うためにフィーネの館を知っている俺が案内役かよ。意外とやらしいんだなおやっさん」

 

響は、そう言うと響は、バイクを走らせた。そして弦十郎達は、それに続くように響の後ろを付いて行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数時間かけて響達は、フィーネの館に到着しフィーネのいる部屋に行くとそこには、死んだアメリカ兵と灰になっている山などが多数見られた。そしてその真ん中には、クリスがいた。

 

「・・・・・・・おいクソ女。お前まさか」

 

「な訳あるか!!あたしじゃねぇぞ!!私が来た時には、こうなったてたんだよ!!」

 

「そう言うことにしてやるからとりあえず罪を償え。俺がちゃんと灰にしてやるから」

 

「このクソ○○○○女アアアアアアアアァァァァァ!!!!!だからあたしは、やってねええええええよ!!!!!っていうか罪を償うのは、テメェだろうが○○○○女ああアァァァァァァァァ!!!!!

 

「テメェに言われたくねぇよ○○○○女ああアァァァァァァァァ!!!!!」

 

「あたしだってテメェに言われたくねぇよ○○○○女ああアァァァァァァァァ!!!!!」

 

「「テメェやんのかゴラアああああアァァァァ!!!!!!!!」」

 

2人は、速攻で近づき早速殴り合いが始まろうとした。

 

「まったくお前達は、もう少しなかよくできんのか?」

 

だか始まる前に弦十郎が間に入って2人の拳を止めた。

 

「誰もお前がやったなんてこと、疑ってはいない。だから落ち着け」

 

「嘘つけ!!そこの○○○○は、めっちゃくちゃ疑ってたじゃねぇか!!」

 

「当たり前だ!!こんな状況見たら真っ先にテメェを疑うわ!!」

 

「だからやってねえって言ってんだろうが○○○○女!!!!」

 

「だったら証拠みせろや○○○○女!!!!」

 

「「ぶっ殺すぞゴラアああああアァァァァァァ!!!!!!!」

 

2人は、また殴り合いを始めようとするが弦十郎が2人の襟首をつかんで宙に浮かせてやめさせた。

 

「まったくお前達は、いちいち喧嘩しないと死んでしまう病か?」

 

弦十郎は、そう突っ込むと言った。

 

「全ては君や俺たちの傍に居た彼女の仕業だ」

 

と。

 

「えっ!?」

 

「・・・・・・・?どういうことだ?」

 

クリスは驚き響は首を傾げた。

 

「風鳴司令!」

 

「ん?」

 

黒服の一人が弦十郎を呼んだ。響達は、そこに行くとI Love You SAYONARAと書かれた紙が死体に貼ってあった。

 

「?なんだこれ?」

 

響がそう言うと黒服がそれを取った瞬間だった。

 

「!!!伏せろ!!!!」

 

響は、進化したオルフェノクの聴覚で異変を感じ大声でそう言った同時に。

 

ドガァァァン!!!!!

 

フィーネの館が爆発した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「どうなってんだよ、コイツは…」

 

クリスと響は、弦十郎に守られ黒服達は、響の言ったことを聞いて真っ先に伏せたため全員が軽傷で済んだ。

 

「おやっさん。どうやって俺たちを?」

 

「衝撃波は発勁でかき消した」

 

「すごいなおい!!オルフェノクもびっくりしたわ!!

 

響がそう言うと。

 

「何でギアを纏えない奴があたしらを守ってんだよ!?」

 

とクリスが言った。

 

「俺がお前を守るのは、ギアのあるなしじゃなくて、お前よか少しばかり大人だからだ」

 

「大人・・・・・!」

 

(普通の人間は、そんなことできないと思うけど実は、人間ってオルフェノクに進化しなくともすごい可能性があるのか?)

 

響がそう考えているとクリスが怒り出した。

 

「あたしは大人が嫌いだ!死んだパパとママも大嫌いだ!とんだ夢想家で臆病者!あたしはあいつらと違う!おセンチで難民救済? 歌で世界を救う?いい大人が夢なんて見てるんじゃねえよ!」

 

「大人が夢を、ね・・・・・・」

 

「結局大人は誰一人あたしに手を差し伸べてくれなかった!本当に戦争を無くしたいのなら戦う意志と力を持つ奴を片っ端からぶっ潰していけばいい!それが一番合理的で現実的だ!なのにそこにいる○○○○○○女は私の夢を確実に実現できる力を持っているのにこの女は、自分が逃げることにしかつかってねぇんだよ!!夢も持っていない夢無し女、それが気に入らねえんだよ!何でだよ!何であたしには、力がなくてその女には、力があるんだよ!あたしには、夢があるのになんでこんな夢無し女ばかりに力が与えられるんだよ!!」

 

「・・・・・・」

 

クリスは、涙目になってそう言うと響は、何も言えなかった。すべてクリスの言う通りだったからだ。

 

「そいつがお前の流儀か。気持ちは分かるがなら聞かせてもらうぞ。そのやり方でお前は戦いを無くせたのか?」

 

弦十郎がそう言うと今度は、クリスが黙った。

 

「いい大人は夢を見ないと言ったな。そうじゃない。大人だからこそ夢を見るんだ。大人になったら背も伸びるし、力も強くなる。財布の中の小遣いだってちっとは増える。子供の頃はただ見るだけだった夢も大人になったら叶えるチャンスが大きくなる。夢を見る意味が大きくなる」

 

「お前の親は、ただ夢を見に戦場に行ったのか? 違うな。歌で世界を平和にするっていう夢を叶える為、自ら望んでこの世の地獄に踏み込んだんじゃないのか?」

 

仮説とは言え弦十郎がそう言うとクリスは、驚いていた。

 

「なんで、そんなこと・・・・・」

 

「お前に見せたかったんだろう。夢は叶えられるという揺るがない現実を、そして教えたかったんだろう。夢の力を」

 

「夢の力?」

 

「ああ。昔スマートブレインに殺された俺の親友が言っていた言葉だ。夢ってのは、時々人をすっごく切なくさせるが時々人をすっごく熱く燃えさせることもある。お前の両親は、そんな夢の力を教えたかったんだろう」

 

「クリス君。お前は嫌いと吐き捨てたが、お前の両親はきっとお前のことを大切に思っていたんだろうな」

 

弦十郎がそう言ってクリスを抱きしめるとクリスは、大泣きした。大嫌いな女の前で大泣きした。響は、それを見て煽るようなことをせずタバコを咥え火をつけると黒服を抱き起こしたり尻を蹴って起こしたりしていた。

 

 

 

 

黒服達は、先に引き返すとクリスは、フィーネの館に残っていた。

 

「やっぱり、あたしは…」

 

「一緒には来られない、か?」

 

弦十郎がそう言うとクリスは、コクリと頷いた。

 

「・・・・・・・・・」

 

「お前は、お前が思ってるほどひとりぼっちじゃない。お前が一人道を行くとしても、その道は遠からず俺たちの道と交わる。それに」

 

弦十郎は、くすりと笑うとこう言った。

 

「お前達は、どう思ってるか知らんが響君とクリス君は、中々いいコンビに見えるぞ。よくよく見ればあの喧嘩も2人の過激な愛情表現にも見えるしな」

 

弦十郎がそう言うとクリスは、顔を赤くし「んなわけあるか!!」と、言った。

 

「・・・・・・・・・今まで戦ってきた者同士が一緒になれると言うのか? 世慣れた大人がそんな綺麗事を言えるのかよ」

 

クリスは、そう言うと。

 

「ホント、ひねてるなお前。ほれっ」

 

そう言って弦十郎は、何かを投げ渡した。

 

「あっ。通信機?」

 

「そうだ。限度額以内なら公共交通機関が利用出来るし、自販機で買い物も出来る代物だ。便利だぞ」

 

弦十郎がそう言うと車に乗った。

 

「おいあのクソ女は、連れて行かねぇのか?」

 

そう言ってバイクにもたれかかる響をクリスは、指差した。

 

「響君は、何かお前に用事があるらしいぞ。それにお前と響君は、同盟を結んでいるから響君は、響君で勝手に動くらしい。大丈夫だと思うがやはり心配なのは、クリス君と響君の喧嘩のやりすぎだな」

 

弦十郎がそう言うとクリスは、そっぽ向いた。そして

 

「カ・ディンギル!」

 

と、言った。

 

「ん?」

 

「フィーネが言ってたんだ。カ・ディンギルって。そいつが何なのかわかんないけど。もう完成している、みたいなことをそして横山は、そのカ・ディンギルに莫大な投資をしていた」

 

「カ・ディンギル・・・・・・」

 

弦十郎は、少し考え込むと。

 

「後手に回るのは終いだな。こちらから打って出てやるカ・ディンギルがなんなのかは分からんがスマートブレインの残党が投資しているならスマートブレインも一網打尽にするチャンスだ」

 

その言葉を最後に弦十郎は出発していった。

 

「・・・・・・・」

 

クリスは少しボーッとしていると。

 

ゴン

 

響がクリスの頭に当てるようにヘルメットを渡した。

 

「何すんだよ!」

 

クリスがそう言うと響は、「黙って被れ」と言った。クリスは、それを被ると響は、バイクに乗った。

 

「乗れクソ女」

 

響がそう言うとクリスは、響の後ろに乗った。そしてバイクを走らせた。

 

 

 

 

 

 

 

「なあどこに行くんだよ!?」

 

「・・・・・・」

 

響は、無言でバイクを走っているとある場所についた。そしてその場所は、かつてツヴァイウィングがコンサートを開いた会場だった。響は、駐車場にバイクを置くと響は、クリスにある物を渡した。

 

「ほら」

 

それは、翼のコンサートのチケットだった。

 

「風鳴頼んで無理して作ってもらった。行くぞ」

 

「ちょっ!何すんだよいてぇよ離せ!!」

 

響は、クリスを無理矢理会場に連れて行くとそこには、沢山の人がいた。響は、壁にもたれかかるとクリスは、響の横に来た。そして数十分後に翼のコンサートが始まった。

 

翼は、力強くそして活き活きとした笑顔で歌っていた。会場は、盛り上がり正直響とクリスにとってかなりうるさかった。2人は、翼の音楽を聴いていると。

 

「この会場は、俺の因縁なんだ」

 

「え?」

 

「俺は、親友に誘われて昔ツヴァイウィングのコンサートに行った。親友は、用事があって行けなかったが俺1人でもあのコンサートは、すごく楽しめた。だがそんな日にノイズが現れノイズに俺は、全て持っていかれた。家族も運命も命も親友も夢も全てを・・・・・・・だがその代わりに俺は、力を得た。あの時お前は、言ったな。力があるのに夢が無い夢無し女が気に入らねえって。俺も同じだ。力も無いのに夢があるお前が気に入らねぇ」

 

響がそう言うと翼の歌を聴き続けた。

 

「風鳴には、夢がある。世界を舞台に歌ってみたいと言う夢がある。お前には世界から争いを無くしたいと言う夢がある親友である未来もピアニストになりたい夢がある。けど俺には、夢がない。けど俺には、他人の夢を守ることができる力がある」

 

響がそう言うと信じられないことにあの響がクリスに頭を下げた。それを見たクリスは、驚愕した。

 

「だから頼むクリス。お前ははっきり言ってどうでもいいが俺に確実に風鳴の夢と未来の夢を守るために力を貸してくれ。あいつがこの会場で歌を歌うことを選んだのは過去の事故の償いと過去を乗り越え運命と戦うためなんだ。だから頼む」

 

響がそう言うと。

 

「元々テメェとの同盟は、あくまでフィーネを倒してベルトを取り返すまでだ。だけど覚えとけよ。フィーネを潰したらその時の次のターゲットは、テメェだからな」

 

クリスがそう言うと。

 

「上等だ。返り討ちにしてやるよ」

 

響とクリスがそう言うと翼のコンサートは、さらに盛り上がりそして翼の海外デビューの夢を言うとさらに応援の声が上がり翼は、嬉し涙を流した。クリスと響は、それを見るとクリスは、無言で出て行き響は、

 

(絶対に夢を守ってみせる)

 

そう心に誓い会場から出て行った。



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12話 前哨戦

前回のあらすじ

自主規制3号「自主規制3号です。前回は、

疑われてしまったクリスさん。

本当の夢を見つけたクリスさん。

クリスさんの夢と翼さんの夢を守ると決意した響さん!!以上です!!」


翼のコンサートが終わった次の日の昼。響とクリスは、河原でハンバーガーを食べていた。すると。

 

「響!」

 

上から響を呼ぶ声が聞こえた。上を見るとそこには、未来がいた。買い物帰りなのか買い物袋を持っていた。

 

「未来」

 

未来は、響のところに行くと隣にクリスがいたことに気づいた。

 

「クリスもいたんだ」

 

「なんだよそのついでみたいな反応!?」

 

クリスがそう言うと未来は、クスクスと笑って「冗談だよ」と、言った。

 

クリスは、ハンバーガーを限界まで口に入れて食べている。パンからチーズやハンバーグトマトが少しはみ出しソースは、クリスの口を汚し服を汚した。それを見た響は、クリスを睨みつけており未来は、少し距離をあけていた。

 

「何だよ?」

 

「・・・・・・・テメェもう少しちゃんと食べろよ。汚すぎて食う気失せるだろうが」

 

「あ?あたしがどんな風に食おうがあたしの勝手だろ?」

 

「食い方が豚みたいで嫌なんだよ。あそっかテメェは、○○○○だから仕方ねぇか」

 

「あ?そういうテメェもいちいちハンバーガー冷まして食べてるんじゃねぇよ?そういやテメェは、猫舌だからテメェの口はお子様レベルだったけな?」

 

「・・・・・・・・」

 

「・・・・・・・・」

 

「「殺す!!」」

 

「ちょっ響!!クリスもやめて!!」

 

クリスは、イチイバルを纏い響ウルフオルフェノクになると戦闘態勢に入った。昨日のあの響の想いは、何だったのだろうか?未来も仕方なくこの喧嘩を止めるためにフェニックスオルフェノクになろうとした時弦十郎がクリスに渡した通信機から弦十郎の声が聞こえた。

 

「クリス君、響君聞こえているか?」

 

クリスと響は、舌打ちすると変身を解除してクリスと響と未来は、通信機に耳を傾けた。

 

 

 

 

 

 

 

 二課でカ・ディンギルのことを調べていた弦十郎はそのまま指令室で響と翼そしてクリスに連絡を取った。

 

 少しして、モニターに響と翼とクリスの顔が表示される。

 

「何の用だおやっさん。このクソ女殺せねぇだろ」

 

「何の用だおっさん。このバカ女殺せねぇだろ」

 

「なっ!?何故雪音が二課の通信機を!?そして何があった!?」

 

「俺が渡したんだ。それより収穫があったんだが・・・・・・」

 

「あ?なんかあったのか?」

 

「了子がまだ出勤してないし連絡がつかないんだ」

 

弦十郎は、何か不安そうな顔でそう言った。因みにクリスと響の喧嘩に関しては、もうスルーしていた。

 

「大丈夫だと思うけどフィーネの件やスマートブレイン残党の件もあるからやっぱり心配なのよ」

 

オペレーターの友里 あおいがそう言うと。

 

「別にあんなババア心配しなくていいだろ?」

 

と、言った時響の耳元で「クソガキが後で絶対殺す」という幻聴が聞こえた。

 

「え?そうなのですか?どうしたのでしょうか?」

 

 響とは、裏腹に翼は、了子の不在を心配していた。

 

「それよりカ・ディンギルの言葉の意味が分かった」

 

「マジか!?」

 

クリスがそういうと藤尭が説明した

 

 「カ・ディンギル。この言葉の意味は、『古代シュメールの言葉で高みの存在。転じて天を仰ぐ程の塔を意味する』とのことです」

 

 響とクリスは、意味が分からず首を傾げて未来に視線を向ける。未来はすぐにスマホでその言葉を検索しだす。

 

 「フィーネがこのカ・ディンギルを完成させてる上スマートブレインが投資している以上間違いなく危険な兵器に違いない」

 

 弦十郎は視線を険しくしてそう言った。すると友里が言った。

 

「もしも仮にこの言葉がその通りだったとして・・・・・なぜそんなものを私達は今まで見過ごしてきたのでしょうか?」

 

 友里がそう言うと。

 

「お前らがマヌケだったんじゃねぇのか?」

 

「ちょっと響」

 

響がそう言うと未来が少し怒った。だがそれを言い返す人は、いなかった。事実もしカ・ディンギルが言葉通りの意味なら確かに自分達は、響の言うとおりマヌケなのだ。

 

「ハハ手厳しいな響君。だがようやく掴んだ敵の尻尾。このまま情報を集めれば勝利は同然。相手のすきにこちらの全力を叩きこむんだ。最終決戦、仕掛けるからには仕損じるな!」

 

「了解!」

 

「俺に命令するな」

 

「響失礼だよ」

 

 それを最後に通信は打ち切られた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 通信を終えた響達は検索を続けている未来に視線を向ける。

 

「どうだった?未来」

 

「ダメ・・・・・検索しても出てくるのはゲームの攻略サイトばっかり・・・・・」

 

「そりゃそっか・・・・・・カ・ディンギル。誰も知らない塔・・・か・・・・・あーもうイライラするな!!」

 

 響はそう言って頭をボリボリとかいた。

 

「テメェもさっきから何黙ってんだよ!?」

 

響は、クリスにそう言うとクリスは、少しビクッとなった。

 

「・・・・・・・・おい。一応聞くけどお前まさかこのタイミングでフィーネとの決着諦めるなんて言わねぇよな?」

 

響は、そう言うとクリスは、響を睨み付けるとクリスが言った。

 

「もしかしたらフィーネのやつあそこに行ったかもしれねぇんだ」

 

「??あそこ?あそこってどこだよ?」

 

「東京スカイタワー」

 

クリスがそう言うと響は「ハァ?」と言った後。

 

「アハハハハハハハハハハハハ!!!!!」

 

と、響は、爆笑した。そして。

 

「んなわけあるか。あれが転じて天を仰ぐ程の塔に見えんのか?」

 

と言った。

 

「・・・・・・じゃぁテメェは、どこだと思うんだよ?」

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・東京タワー?」

 

「・・・・・・・・・」

 

「・・・・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それこそありえねぇだろ!!○○○○○女ああああああああ!!!!!!」

 

「うっさいわ!!デカさ的に東京スカイタワーよりよっぽど可能性あるだろ!!この○○○○○女ああああああああああああ!!!!!!!」

 

2人は、互いの胸元の服を掴んで引き付け合った。

 

「もう2人ともやめなって」

 

未来がそう言うと。ノイズの警報があった。

 

響は、クリスにヘルメットを渡した。すると未来は、響の手を握った。

 

「響」

 

「・・・・・・・大丈夫だ。お前は、お前の居場所を守れ。俺には、居場所がないが未来にはあるだろ?心配するな必ず戻ってくる」

 

「・・・・・・(私の居場所は、響の隣だよ)」

 

「ん?」

 

未来は、小声でそう言うが響には、聞こえていなかった。

 

「・・・・・・・・・・リディアンで響の帰り待ってるから!」

 

未来が響にそう言うと頭を撫でて「ああ」と返事するとバイクに乗りその後ろにクリスが乗ると走り出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

響とクリスは、弦十郎からノイズが現れた場所は、東京スカイタワー周辺に大型の空飛ぶノイズが4匹現れた情報と東京スカイタワーがカ・ディンギルの可能性が高いことを聞くと響は、スピードを出して向かっていた。

 

「なぁクリス聞きたいことがある!」

 

「何だ!?」

 

「お前は、なんであそこがカ・ディンギルだと思ったんだ?」

 

「理由としては、1つだ!フィーネは、私をよくあそこに連れて行ってくれてその時あたしは、必ずフィーネとはぐれていたんだ。そしてある程度の時間が経つとフィーネから現れていた。もし仮にフィーネが東京スカイタワーをカ・ディンギルにしていたのなら可能性あるって思ったんだ」

 

「なるほどな!」

 

「どうしたんだいきなり!?」

 

「いや、きになることがあってな!」

 

「気になること!?」

 

クリスがそう聞くと隣に翼がバイクに乗って走っていた。

 

「立花!!雪音!!場所は、分かっているな!?」

 

「ああ分かってるけどなんか気味悪くねぇか?」

 

「何?どう言うことだ!?」

 

「一度だけガチでフィーネと会ったことがあるけどあの女がカ・ディンギルのありかを簡単に教えるような女に見えなかった」

 

響がそう言うと翼は、前を向いたまま驚愕した。

 

「何!?じゃぁあのノイズは!?」

 

「陽動か・・・・・まぁ確かにフィーネの奴なら考えそうなことだな」

 

「しかしあの時もそうだったがノイズを操っているとなると一体どうやって!?」

 

「それはソロモンの杖っていう代物の力だ!ノイズを召喚し操る力を持ってんだよ!」

 

翼の疑問にクリスがそう答えるとまたしても翼は、驚愕した。そうしていると現場に着いた。もう地上には、大量のノイズが充満していた。

 

『Imyuteus amenohabakiri tron』

 

『Killter ichiival tron』

 

翼は、バイクを乗り捨て天羽々斬をクリスも大きくジャンプしイチイバルを纏った。響は、ウルフオルフェノクに変身するとオートバジンのボタンを押した。

 

『Autobajin Battle mode』

 

響は、オートバジンの上でジャンプするとそのままオートバジンの背中に着地しスケボーを乗るような感覚で1匹の空飛ぶ大型ノイズに向かった。

 

響は、オートバジンを踏み台にして大ジャンプすると爪で大型の飛行型ノイズを切り裂いた当たりどころが良かったのか一撃で3つに分かれ爆発して灰になった。

 

「よしよくやった立花!!次は私達が連携してノイズを!」

 

「勝手にやらせてもらう! 邪魔だけはすんなよな!」

 

「なっ!?ちょっと待て雪音!!」

 

クリスは、響達を無視して独断行動に出た。

 

『あのバカ女なにしてやがんだ!?』

 

響は、オートバジンに乗って地上に降りるとオートバジンから降りてオートバジンの胸のボタンを押した

 

『Autobajin vehicle mode』

 

オートバジンがバイクに戻ると翼は、響を見た。

 

「?それに乗ってもう1匹倒せなかったのか?」

 

『無茶言うな!いくら俺がオルフェノクだからって空を飛ぶ奴らを全て相手するのは不可能だし何よりも俺は、狼だから空の戦いなんて無理だ!」

 

響がそう言うと。

 

「なら仕方ない。空中のノイズは、雪音に任せて私達は、地上のノイズを殲滅する!」

 

『俺に命令するな!!俺も俺で勝手にやらさせてもらう!!』

 

「あ、ちょっと立花!!」

 

翼の命令を無視して響は、高速移動でどんどんノイズを灰にするが制空権を確保しているノイズは、自由自在にノイズを地上に落としていた。クリスと翼は、なんとかノイズを倒しているが途中クリスと翼ぶつかってしまった。

 

「何しやがる! すっこんでな!」

 

「あなたこそいいかげんにして! 1人だけで戦ってるつもり?」

 

クリスと翼が言い合いを始めた。

 

「こちとらお前と馴れ合ったつもりはこれっぽっちもねえよ!あのクソ女ともただ利害が一致しただけの同盟だ!だから邪魔するなよ!!」

 

「っ!」

 

翼は、クリスの言ったことに言葉を詰まらせた。

 

「確かに今のあたしたちが争う理由なんて無いのかもな。だからって、争わない理由もあるものかよ! こないだまであたしとお前らは殺り合ってたんだぞ!そんなに簡単に人と人が分かり合えるかよ!!」

 

クリスがそう言うと近くに響がクルクルと回転して着地した。

 

「出来るに決まっている!!私達は、分かり合えることができる!!」

 

翼は、刀を地面に突き刺してクリスの両手を掴んでそう言った。

 

「あなたと立花は、何度も殺し合ったのかもしれないけどなら何でその殺し合った人・・・いやオルフェノクとあなたは、手を組んだの?フィーネを倒す力とベルトを取り戻す力が互いに欲しかったからなのか?あなた達にとっては、そうかもしれないけどそれは、あなた達がお互いを認め合った証拠でもある!!」

 

「なっ!何言ってやがんだ!!」

 

「力を認め合ってそして互いが真の力を取り戻した時にあなた達は、決着をつけるつもりなのでしょ!?それにここに来るまでも2人がバイクに乗りあるお好み焼き屋で2人が一緒の部屋で住み込みでバイトをしていたことも小日向から聞いた。私から見たらあなた達は、ライバルでありそして親友ではないのか!?」

 

翼は、クリスにそう言うと。

 

『俺がそのクソ女と親友なわけねぇだろ』

 

と、響が言った。

 

「立花・・・・・」

 

『だけど分かり合えるってのは案外本当かもしれねぇぞクリス』

 

「えっ?」

 

『・・・・・・・・俺は、オルフェノクという化け物だ未来は、自分もオルフェノクになりそして俺を受け入れてくれた。けど風鳴は、この姿を知っても俺と一緒に戦っていた。絶対にありえない人間とオルフェノク(化け物)の敵対関係をこの堅物は、ぶった切ったんだ』

 

響は、人間に戻るとクリスに近づいた。

 

「昨日も言ったろ?俺には、夢がない・・・・でも夢を守る力は、あるって。もし今必要ならクリスお前の夢も俺に守らせてくれねぇか?」

 

響は、そう言って翼の手を繋いだ。

 

「知ってるかクリス。風鳴の笑顔って意外と悪くない。もしかしたらおまえの笑顔も悪くない顔かもよ?」

 

響がそう言うとクリスは、顔を赤くして響の手を握ろうとするがすぐに手を引いた。

 

「とか言ってただの世辞だろ!?」

 

「やっぱりバレたか」

 

「やっぱりかこのサイコレズがアアアアアァァァ!!!!!」

 

「誰がサイコレズだこの汚食事女アァァァァァァァァ!!!!!」

 

「んだとゴラァ!!新しいの出してんじゃねぇよ!!」

 

「テメェこそ新しいの出してんじゃねぇよ!!」

 

「「殺すぞゴラアアァァァァァァァァ」」

 

「やめないか2人とも!!」

 

翼がクリスの両腕を抑えて止めると響は、舌打ちをしウルフオルフェノクに戻った。そして。

 

『・・・・・・別に全部世辞ってわけじゃねぇけどな』

 

響が小声でそう言うと翼とクリスは、それをがっちり聞いており翼は、満足そうな笑みを浮かべクリスは、顔を真っ赤にした。そして空を見ると3匹の空飛ぶ大型ノイズは、ノイズを地上に出していた。

 

「親玉をやらないとキリがない」

 

翼がそう言うと

 

「だったら、あたしに考えがある。あたしじゃなきゃ出来ないことだしそれに響みたいな脳筋女には、出来ないことだしな」

 

『アア?』

 

クリスの挑発に喧嘩腰になるが翼が軽くチョップを入れてやめさせた。

 

「イチイバルの特性は長射程広域攻撃。派手にぶっ放してやる」

 

「まさか、絶唱を?」

 

『絶唱?何だそれ?』

 

翼が驚愕し響は首を傾げた。

 

「バーカ!あたしの命は安物じゃねえ!」

 

「ならばどうやって?」

 

『おい!絶唱ってなんだ!?』

 

「ギアの出力を引き上げつつも放出を抑える。行き場の無くなったエネルギーを臨界まで貯め込み、一気に解き放ってやる!」

 

「だがチャージ中は丸裸も同然。これだけの数を相手にする状況では危険すぎる」

 

『おい!!だから絶唱ってなんだよ!!?』

 

「後で教えてやるから響、おまえみたいな脳筋は黙ってろ!!」

 

『ンだとゴラァ!!!調子乗るんじゃねぇぞクリス!!!」

 

「だからやめないか!」

 

翼が2人の喧嘩を止めると刀を構え響は爪を構えた。

 

「立花!!なんとしても雪音を死守する!!遅れるな!!」

 

『誰にもの言ってんだ。んなの簡単に決まってんだろ!!』

 

翼と響、別々にノイズを蹴散らしクリスに近づけないようし始めた。

 

(頼まれてもいないことを・・・・・! !響に助けられるのが屈辱だが・・・・・なんでだろうな意外と悪く感じねぇ!!)

 

クリスは、歌を歌いだした。しかしその歌は、響が戦いでいつも聴いていた歌ではなかった。

 

(チッ!まさかクリスに全てを任せる日が来るとはな。・・・・・・・でも意外と悪くねぇ。むしろ戦いやすい!!)

 

響がノイズを蹴り灰にした。

 

(フフ。なんだかあの2人は、少し丸くなったな。私がきっかけとなりそして小日向が立花を救いそして立花自身が自身と雪音を変えた。なら守り抜いてみせようこの防人の剣であの2人の絆を!!)

 

翼が切る。

 

2人が全力でクリスに向かうノイズを死守していた。そしてクリスの出力チャージが終わった。

 

「『(託したっ!!)』」

 

『Mega deth party』

 

クリスのパーツが変化していき、巨大な四つのミサイルとなりギア全体が固定砲台のようになった。そのまま巨大ミサイルを撃ち、拡散ミサイル、ガトリングも撃ち小型ノイズを倒していく。最後に巨大ミサイルが空中の巨大ノイズを全て爆破した。

 

「やった・・・・・のか?」

 

「ったりめーだ!」

 

『なんとか勝てたな』

 

響と翼は、クリスに下に向かうと響は、人間に戻ると壁のある場所に座りもたれた。

 

「やったな雪音!!」

 

「ったりめーだ!!どっかの役立たずな狼なんかよりあたしの方が断然強いに決まってんだろ!!」

 

それを聞いた時響は、立ち上がった。

 

「聞き間違いか?○○○○が。俺のことを役立たずな狼と言って自分のことを強いって言ったのか?」

 

「あ?そう言ったつもりだったけど。あ、脳筋だから言葉なんてわからねぇか」

 

クリスは、イチイバルを解くと翼は、「またか」と言ったような顔で頭に手を置くがその中は、少し微笑んでいた。

 

「いいか? 力だけあって本当の夢もない夢無し女ごときがあたしに勝てるわけねぇだろ」

 

「あ?夢だけあって力も無い可哀想な女ごときが俺より先に強いって本当に思い込んでるの?」

 

「あ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「死ねゴラアアァァァァァァァァ!!!!!!」」

 

2人は、同時に腹パンをした。そして2人は、突然の攻撃だったため対処できず腹筋も抜けている状態だったためそれをまともに受けそして。

 

「「うぐっ!!」」

 

2人は、同時に後ろに下がると。

 

「「オロロロロロロロロロロロロロロロロ!!!!!!!!!」」

 

2人揃ってリバースした。

 

(バカなのか?)

 

翼は、そう思うと。クリスと翼が持っている通信機がなった。

 

「はい」

 

翼が出ると。

 

「響!!翼さん!!クリス!!学校が!!・・・・リディアンがノイズに襲われて・・・・」

 

通信は、突然切れた。

 

「「「っ!?」」」

 

「しまった。忘れてた!!」

 

「フィーネの狙いは、リディアンだったのか!!?」

 

「クリス、風鳴!!急いでリディアン行くぞ!!未来が危ない!!」

 

響は、急いでオートバジンを取りに行った。クリスも翼も急いで付いて行った。響は、急いでクリスにヘルメットを渡し自分もヘルメットを着用するとスピードを出してリディアンに向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

余談だが翼は、自分のバイクを乗り捨てた時に破壊されておりやむをえず天羽々斬を纏って響についていった。この時翼は、思った。

 

今後出来るだけ乗り捨てしないようにしようと。



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13話 コンナニモアイシテイルノニ・・・・・

会議室

皆さま実は、我が社にて少々問題が起きまして自主規制君1号達が急遽辞めてしまいました。今後裏方要員を探す為にしばらく前回のあらすじをお休みさせていただきます。申し訳ありませんでした。土下座orz


響と翼とクリスは、急いでリディアンに向かっていたが時刻は、もう真夜中だった。3人がリディアンに着いた時は、全てが遅かった。そこは、全てが破壊尽くされた場所だった。

 

「なんだよこれ?」

 

「リディアンが・・・・」

 

「・・・・フザケンナよ。・・・未来。未来!!どこだ!!返事をしろ未来!!!」

 

翼とクリスは、この状況に呆然としており響は、未来を探しだした。すると。

 

 

「フフフ」

 

笑い声が聞こえた。響達は、そっちを見るとそこには、了子と横山がいた。

 

「櫻井女史!?なぜあなたが横山と一緒にいるのですか!?」

 

「ババァ!!なんでテメェが横山と一緒に!?」

 

響と翼がそう言うとクリスからは、意外な言葉が出た。

 

「フィーネ!!これもテメェの仕業か!?」

 

と。

 

「ハァ?フィーネ?どう言うことだクリス!!」

 

「あいつだ響。あいつがあたし達が決着をつけなかきゃならねぇクソッタレフィーネだ!!その証拠に奴の隣には、横山がいるじゃねぇか!!」

 

クリスがそう言うと了子は、結んでいた髪をほどき眼鏡を外すと金髪の女性に変わり体には、金色のネフシュタンの鎧が装備されていた。

 

横山も前に出ると腰には、すでにファイズギアが装着されていた。

 

『555 enter』

 

『Standing by」

 

「・・・・・・変身」

 

『Complete』

 

横山もファイズに変身した。

 

 

「嘘だろ?あのババァがフィーネって言うんだったら本当のババァは一体どこに?」

 

「櫻井了子の肉体は、先だって食い尽くされた。いえ、意識は12年前に死んだと言っていい。超先史文明期の巫女フィーネは、遺伝子に己が意識を刻印し、自身の血を引く者がアウフバッヘン波形に接触した際、その身にフィーネとしての記憶、能力が再起動する機能を施していたのだ」

 

「ど、どういうことだ?」

 

「つまり何度でも甦れるということだ立花」

 

「12年前、風鳴翼が偶然引き起こした天羽々斬の覚醒は。同時に、実験に立ち会った櫻井了子の、内に眠る意識を目覚めさせた。その目覚めし意識こそが、私」

 

「クリスつまりあのババァの肉体を奪ったって考えていいのか?」

 

「たぶんだがそれでいいと思う」

 

響は、ほとんどの話が付いていけれなかった。

 

「まるで過去から蘇る亡霊!」

 

翼は、話をフィーネの話を聞いてそう言った。

 

「フフフ。フィーネとして覚醒したのは私一人ではない。歴史に記される偉人。英雄。世界中に散った私たちはパラダイムシフトと呼ばれる技術の大きな転換期にいつも立ち会ってきた」

 

「何が言いたいのですか!?」

 

翼はそう言うとファイズが前に出た。

 

「つまりシンフォギアシステムのことですよ風鳴さん」

 

ファイズがそう言うとフィーネは、ファイズの頭を1発叩いた。

 

「痛い」

 

「そのような玩具、為政者からコストを捻出するための福受品に過ぎぬ」

 

フィーネは、そう言うと翼は怒りの目でフィーネを睨みつけた。

 

「お前の戯れに・・・・・・・奏は命を散らせたのか!!!!??」

 

翼がそう言うと手から血が出るほど強く握り拳を作った。

 

クリスは、フィーネを睨みつけた。

 

「あたしを拾ったり、アメリカの連中やスマートブレインとつるんでいたのもそいつが理由かよ!?」

 

「少し間違えているぞお前たち。確かにアメリカやお前たちには、そうだったがスマートブレインは、違う。彼らとは、契約によるギブアンドテイクによって私に協力した。このカ・ディンギルに!!!!!」

 

その時、大きな地震が起きた。

 

「何だ!?」

 

響は、驚愕するとさらに信じられないものを目にした。フィーネの後ろに地下から這い出てくる妙なものが響たちの前に現れた。

 

「何だよあれ?」

 

「まさかあれが!?」

 

「そう。これこそが、地より屹立し天にも届く一撃を放つ荷電粒子砲その名も

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カ・ディンギル!!!!!!!」

 

「嘘だろ?予想よりはるかにでかい!!」

 

響は、目の前の光景に驚いていた。

 

「これがカ・ディンギル!!こいつでバラバラになった世界が1つになるっていうのかフィーネ!!?」

 

クリスがそう言うと。

 

「なるさ、今宵の月を穿つことによってな!!!」

 

「月を穿つ?どういうことだ?」

 

「破壊するってことだ立花」

 

「流石にわかるわ!!!でも何で月を破壊するのがクリスの夢に繋がるんだ?」

 

響は、そう言うとフィーネは、過去を語りだした。

 

「私はただ、あの御方と並びたかっただけだった。しかし私の心は、あの御方に惹かれてそして私の心は、あの御方ものへとなっていた。その為にあの御方へと届く塔を心あるものに建てようとした。だが、あの御方は人の身が同じ高みに至ることを許しはしなかった!!!あの御方の怒りを買い雷帝に塔が砕かれたばかりか人類が交わす言葉まで砕かれる。果てしなき罰・・・・・・バラルの呪詛をかけられてしまったのだ。月が何故古来より不和の象徴と伝えられてきたか・・・・それは、月こそがバラルの呪詛の源だからだ!!!人類の相互理解を妨げるこの呪いの源である月を破壊することで解いてくれる!!!そして再び世界を1つに束ねる!!!!!!」

 

「・・・・・・・ふざけんな」

 

「立花?」

 

「・・・フザケンナよクソババアァァァァァァァァ!!!!!テメェのその自己満足な夢に・・・・・未来は・・・・・・」

 

響は、そう言うと響は、ウルフオルフェノクに変身した。

 

「呪いを解く!?それはお前が世界を支配するってことなのか?安い!安さが爆発しすぎてる!そんな安っポケな夢にあたしが協力していたとなると反吐がでる!!」

 

「永遠を生きる私が余人に歩みを止められることなどあり得ない」

 

フィーネは、そう言って鞭を構えファイズは、首の骨を鳴らした。

 

『Imyuteus amenohabakiri tron』

 

『Killter ichiival tron』

 

翼とクリスもシンフォギアを纏うと構えた。

 

『クリス、風鳴。俺は横山をやる。お前らは、フィーネをやれ」

 

「言われなくても分かってらぁ!!」

 

「横山は、頼んだぞ立花!」

 

そう言って今最終決戦が始まろうとしたその時。

 

『Exceed charge』

 

フィーネにグランインパクトが炸裂した

 

「え?」

 

「ハァ?」

 

『・・・・!?』

 

「アガッ!!!??」

 

この場にいた全員がそして映像をとうして見ている二課の人たちも含めて何が起きたのか分からなかった。

 

「な、何のつもりだ横山!!!?」

 

フィーネは、横山を睨みつけた。横山は、変身を解除するとフィーネに近づきそしてマンタオルフェノクに変身した。

 

『倒れた姿も美しいですよフィーネ』

 

「貴様・・・・・・なぜ裏切った!!!貴様の裏切りは、スマートブレインの裏切りでもあるんだぞ!!!何故だ!!!?何故裏切った横山!!!!」

 

『これは、ひどい。最初に裏切ったのはフィーネあなたですよ』

 

「何を言っている!?」

 

『私は、あなたを心より愛していた。なのにあなたは、投資をし続けてカ・ディンギルの完成までこぎつけさせたのにあなたの心は、常にあの御方、あの御方と・・・・・・・・・・ふざけるな!!!!!』

 

横山は、突然キレてフィーネの首を絞めた。

 

「・・・・・・・っ!!!!!!」

 

『俺は、こんなにもお前のことを愛していたんだぞ!!!お前の為に金をつくり鉱物資源を買い漁り私の情報操作で完全聖遺物デュランダルも二課から奪いとったのに・・・・・全てお前を愛してるからこそ成功したのになぜお前は、俺を見てくれない!!何故フィーネを捨てた神を愛するんだ!!俺は、お前を捨てた神とは違う!!!こんなにもフィーネを愛しているんだぞ!!!!』

 

横山がそう言った時翼は、驚愕した。

 

「デュランダルが盗まれていただと!?」

 

「『??何だそれ??』」

 

クリスと響がそう聞くと翼が答えた。

 

「EU連合が経済破綻した際、不良債権の一部肩代わりを条件に日本政府が管理、保管することになった数少ない完全聖遺物の一つそれがデュランダルだったんだがあれは、眠ったままでも覚醒の兆しがなかったのにどうやって覚醒させたんだ!?」

 

翼がそう言うと。

 

「いつの間にか盗まれてたってなんだよそれ?」

 

クリスは、呆れていた。

 

『フィーネあなたが私を愛さないのなら私にも考えがある』

 

横山は、そう言って口を大きく開けた。

 

「・・・・・・・・っ!?」

 

『あなたを喰らうことでネフシュタンの鎧もあなたの血も髪も全て私と1つになってもらう。私は、こんなにも愛しているのにあなたは、それを無視してきた。だからもうこの手しかないんですよ」

 

フィーネは、何とか抵抗しようとするがすごい力でフィーネは首を絞められている為体が思うように動かなかった。

 

『それでは』

 

横山は、フィーネの肩に噛みつきそしてその肉を引きちぎった。

 

「×☆×3」%4€%*・2<々・3÷5…2」4々」^3々3々3^8〆°!!!!!!!!!」

 

『ああ、甘い美味しい。やはり愛する人の肉は、血は、こんなにも美味しいのですね!!!!!!アハハハハハハハハハハハ。アイシテルアイシテルアイシテルアイシテルアイシテルアイシテルアイシテル、フィィィィィィィィィネェェェェェェェェェェェェ!!!!!!!!!!!!』

 

横山は、狂ったようにフィーネの肉を貪り食らった。フィーネは、悲鳴をあげるが誰も助けに行かなかった。いや行けなかった。横山の狂気が激しく誰も動けなかった。横山は、フィーネの胸も眼球も骨も何もかもを喰らいそしてフィーネの悲鳴は、消えていった。

 

クリスは、顔を青くしており翼も何とか耐えているが吐きそうなのか手で口を押さえていた。響も目の前の光景に耐えているのか目がいつもより鋭かった。

 

フィーネを喰らい尽くした横山に大きな体の変化が起きたこれは、体の一部がネフシュタンの鎧と同じ形になったのだ。

 

「アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!!!ようやく受け入れてくれたんですねフィーネ!!!!!!そう!!あなたは、私と1つになる運命だったのです!!!!最高の力ネフシュタンの鎧にフィーネとの愛そして

 

『555 enter』

 

『Standing by』

 

ファイズの力!!!!アハハハハハハハハハハハ!!!!!!!!

 

『Complete』」

 

横山は、ファイズに変身すると大きな変化がファイズにも現れた。その姿は、漆黒のネフシュタンの鎧でそこにファイズと同じ赤いラインがあった。だが胸元や横腹などに骨が見えていた。

 

「これが新たなるファイズです!!今から私は、これをアナザーファイズと呼びましょう!!」

 

横山がそう言うと響と翼とクリスは、構えた。

 

「それでは、参りましょうか」

 

戦いは、予想外の方向に向かった。



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14話 絶唱

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自主規制1人

主1人

誰か助けてくださーい!!


響は、高速移動で突っ込みフェイントを混ぜて左からと思わせ右から攻撃した。しかしアナザーファイズは、響の動きを簡単に読み回避すると響の背中に肘を落とした。

 

ドカッ!!

 

『かハッ!!』

 

響は、背中に肘打ちをうけたがなんとかこらえアナザーファイズから距離をあけた。

 

「ハアアアアアアアア!!!!!」

 

翼も一気に距離を詰め横一線に斬りかかるがアナザーファイズは、右手で翼の刀を防いだ。

 

「!!たああああああああ!!!!」

 

翼は、鋭く小さい攻撃を連続でするがアナザーファイズは、全ての攻撃を防ぎ回避し余裕のある行動を見せていた。

 

「その程度かですか?ならば攻撃の見本をお見せしましょう」

 

アナザーファイズは、バックステップをして翼から距離をあけると右の拳に赤黒い光が行きチャージされた。

 

「攻撃とはこうやるんだよ!!!!!」

 

アナザーファイズは、翼との距離を詰めると翼は、予想以上のスピードに驚き刀で防ごうとするが。

 

バキィィィン!!!!

 

「グアッ!!!」

 

刀は、砕かれ衝撃が翼を襲い血を吐いた。だがアナザーファイズは、それだけでは止まらず翼の髪を掴むと思いっきり引っ張り翼を振り上げて地面に叩きつけた。

 

「グアああぁぁぁぁぁ!!!!」

 

「ハハハハハハ!!!!!素晴らしい!!!!!素晴らしいぞこの力!!!!!!フィーネの愛と私の愛が融合しその力がファイズに流れている!!素晴らしい!!!!素晴らしいぞおおおおおおおっ!!!!!!」

 

「ウッセェんだよこのクレイジークズ野郎!!!!」

 

クリスは、ミサイルを撃つがアナザーファイズは、ネフシュタンの鎧の鞭を使い全てのミサイルを叩き落とした。だがその行動は、結果的に陽動となった。

 

翼は、逆羅刹で左から攻撃し響は、ジャンプしその勢いごと爪で斬りかかったが響は、鞭に巻き付けられて地面に叩きつけられ翼は、足払いを受けた。カポエラーのように手で地面を支えているためその他を払われれば顔は、地面とキスしてしまった。

 

翼は、急いでアナザーファイズから離れると響も無理矢理鞭を解いて距離をあけた。そして響と翼は、なんとかクリスの所に移動した。

 

「ハァハァハァハァなんだあれは?立花の時と比べたら強さが異常だ」

 

『ファイズに無かった武器を使われると変身者としての経験が生かしきれねぇな』

 

「だけどよ。あいつ響が変身した時と共通しているところは、遠距離の武器が無いってことだ。だったらこの距離で一方的にやってやらァ!!!!!」

 

クリスは、ガトリングガンを構えて弾幕を張りそれに続くように響と翼が走り出した。

 

「立花 響さん。あなたは、これの存在をお忘れですか?」

 

アナザーファイズは、そう言って左腕にある腕時計を見せた。

 

『!!!クリス、風鳴!!気をつけろ何か仕掛けてくるぞ!!」

 

『Start up』

 

響は、そう言うと同時にアナザーファイズが姿を消すと突然響とクリスが吹っ飛ばされダメージを負った。

 

「グボあっ!!」

 

『ギャン!!』

 

しかし翼は。

 

「くっ!!」

 

ガッキイイイイイン!!!!

 

新たに作り出したアームドギアである刀で防いだ。すると元の位置にアナザーファイズが現れた。

 

「驚いたなこのアクセルのスピードについてくるとは」

 

アナザーファイズはそう感心すると翼は、構えた。

 

(今のは、偶然そこに剣があったから防げれたがあの攻撃を何発も受けるのは流石にキツイな)

 

翼は、そう思っていると。

 

「この○○○○○野郎があアァァァァァァァァ!!!!!!!!」

 

クリスは、怒りでミサイルとガトリングガンを同時に撃った。

 

「雪音!!ペースを考えて攻撃するんだ!!そのままでは、バテてしまうぞ!!」

 

翼がそう言うと響は、立ち上がるとクリスの所に向かった。それと同時にアナザーファイズは、また左手にある腕時計を触った。

 

『Start up』

 

また姿を消すと同時に響はクリスの前に立つとクリスを守るように腕をクロスさせてガードしただが。

 

「グフッ!!!!」

 

響は、腹に強烈な痛みを感じるとその場に座り込んだ。

 

「響大丈夫か!?」

 

クリスは、急いで響を支えた。そして翼は、運良くまたアナザーファイズの攻撃を防いだ。

 

(!?2回目も防げれた?)

 

「ほう。2回目も付いてくるとは流石は、我らスマートブレインの本社を壊滅させた人間の一族なだけはあるか」

 

(・・・・・・もしかして)

 

翼は、刀を突き刺すような構えに入ると走り出した。

 

「おい!!そんな無謀なことしたんじゃねぇぞ!!」

 

クリスは、翼にそう言うが翼は構わずに突撃した。

 

『Start up』

 

そしてアナザーファイズが消えるより少し前に。

 

「雪音!!立花!!しゃがめ!!」

 

翼がそう言った瞬間2人は、反射的にしゃがんでしまった。そして翼も前転すると今度は、誰も吹っ飛ばされずにその場に現れた。そして。

 

「ヤアアアアアアァァァァァァァ!!!!」

 

翼は、アナザーファイズの左腕を切り上げた。火花が散ると同時にアナザーファイズの左腕に付いていた腕時計をリディアンの瓦礫の中に飛ばした。

 

「しまった!!」

 

アナザーファイズは、そう言うと翼は、左斜め上から斬り下ろした。

 

「グアッ!」

 

アナザーファイズは、火花を散らして後ろに下がった。

 

『すげぇ!!』

 

「アナザーファイズに1発入れやがった」

 

響とクリスが驚いているとアナザーファイズは、今度は左拳に赤黒い光が行きチャージされると翼は、左のストレートをまともに受けた。

 

「グハァがっ!!!!!」

 

翼は、血を吐いて後ろに吹っ飛ばされるが響とクリスがキャッチした。

 

「がハッ!!くっ、す、すまない2人とも」

 

『大丈夫か風鳴!?』

 

「安心しろ。防人の剣は、この程度の攻撃では折れん」

 

翼がそう言うとクリスと響はなんとか翼を立たせた。

 

「運が良かった。アナザーファイズは、あの腕時計を使いこなせてなかったからできた攻撃だ」

 

「使いこなせてない?どう言うことだ?」

 

「あの攻撃は、おそらく超加速だ。音速を超えるほどのスピードで動き私達を攻撃したのだろう。だがそのスピードには、アナザーファイズ自身もついていけなかったようだがな」

 

翼がそう言うと。

 

「クククアクセルが出来なくしただけで勝ったつもりか!?お前たちは、敗北している!!見ろ!!」

 

アナザーファイズは、カ・ディンギルを指差すと3人は、驚いた。カ・ディンギルは、いつのまにかエネルギーをチャージしていた。

 

「ハハハハハハ!!!!!カ・ディンギルは、俺とフィーネの愛によって月を破壊し我々オルフェノクの時代となる!!その時代の序章となる光景をその目に焼き付けるがいい!!!ハハハハハハハハハハ!!!!!」

 

「そんなこと」

 

『させる訳』

 

「ねぇだろうが!!!」

 

クリスは、Mega deth partyで大きなミサイルを2つ出すと2ついっぺんに撃った。

 

「立花!!なんとしてもカ・ディンギルを破壊するんだ!!」

 

『分かってる!!俺がなんとかアナザーファイズを抑えるから風鳴もクリスにつづけ!!』

 

響は、そう言ってアナザーファイズに攻撃するが。

 

「うっとおしい!!」

 

アナザーファイズは、響に裏拳をくらわすと左手の鞭で1つ目のミサイルを破壊した。そして右手にある鞭でミサイルを破壊しようとするが。

 

『うがあああああぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!』

 

響は、アナザーファイズの背中を連続で爪で斬ると火花が散りそして鞭は、ミサイルに当たらなかったが起動が大きくそれてしまった。

 

「邪魔をするなあああ!!!!」

 

アナザーファイズは、響の顔に回し蹴りをし地面に叩きつけた。響は、地面に叩きつけられるとさらにアナザーファイズは、響の頭を踏みつけた。

 

「これでどうだ!!」

 

翼は、響が陽動をしている間に千ノ落涙と投げた刀を巨大な剣にしてその巨大な剣をファイズのクリムゾンスマッシュのように右足につけた。天ノ逆鱗である。

 

アナザーファイズは、それに気づくと。

 

「やらせるか!!」

 

鞭にエネルギーをチャージすると乱れ打ちをして翼の剣を全て破壊した。

 

「ああああああ!!!!!!」

 

翼は、地面に落ちると同時に響は、アナザーファイズを蹴り飛ばした。そして後ろに転がった。

 

『大丈夫か風鳴!?』

 

「無事だ!!」

 

響は、構えるとあることに気づいた。

 

『クリス!?』

 

クリスが居なくなっていた。そしてそれは、アナザーファイズも同じだった。

 

「あのクソガキどこに行った!!?」

 

アナザーファイズと響達は、クリスを探していると。

 

「雪音!!」

 

翼が見つけた。響は、翼が見ている方を見るとそこには、ミサイルに乗ったクリスがいた。

 

「クリス!!」

 

クリスは、大気圏に入った。そしてクリスは、響を見た。そしてくすりと笑った。そして。

 

「あたしは、先にあの世へ行く!!!響お前は、遅れて来やがれ!!!その時にあたしと響どっちが格上かあの世で決着つけようぜ!!!」

 

クリスがそう言ったその時だった。

 

 

「Gatrandis babel ziggurat edenal-Emustolronzen fine el baral zizzl-」

 

クリスは、歌った。翼は、やめろと言い響は、何が起きてるか分からなかった。だが記憶の奥深くでこの光景を知っていた。

 

(この歌は、・・・・・・あの時の歌・・・・・そうだ!!あの時、天羽 奏が歌っていた歌だ!!まさかこれが絶唱?)

 

響は、翼の所に行くと。

 

「おい風鳴!!まさかこれが絶唱って言うのか!?あの時、天羽 奏が歌っていた歌と同じなのか!?」

 

響は、人間に戻りそう聞くと。

 

「・・・・そうだあれが絶唱。シンフォギアの決戦機能だ。普段は適合係数によってセーブされる装者への負荷、そのセーブを無視してシンフォギアの全ての力を解放する歌。その肉体への負荷はすさまじく敵だけでなく自分すらも全てを破壊し尽くす滅びの歌。そして2年前のライブの時、その歌で奏は亡くなった。」

 

翼がそう言うと響は、頭が真っ白になった。

 

(死ぬ?クリスが・・・・死ぬ?)

 

「Gatrandis babel ziggurat edenal-」

 

響は、クリスの方を向くと。

 

「やめろクリス!!!それ以上歌うな!!!!それ以上歌ったらお前死ぬんだぞ!!!!!俺との決着は、どうするつもりだ!!!クリスー!!!!」

 

響は、そう言うが。

 

「Emustolronzen fine el zizzl-!!!」

 

クリスは、歌いきってしまった。そしてそれと同時にカ・ディンギルが荷電粒子を発射した。そしてクリスは、大きな銃を持ちそこからビームを撃ちカ・ディンギルの砲撃を止めた。

 

「拮抗しているだと?あんな小娘にそれほどの力があったのか?」

 

アナザーファイズがそう言うとクリスのビームが押し込まれた。

 

「クリスゥゥゥゥゥゥゥ!!!!!!」

 

そしてクリスは、カ・ディンギルの砲撃に飲み込まれた。

 

 

そしてそれから数秒後月の一部が破壊された。

 

「・・・・・どうやら軌道が外されたようだな」

 

アナザーファイズがそう言うと響は、泣いていた。

 

「クリステメェ・・・ふざけんじゃねぇぞ。俺との決着つけるんじゃねぇのかよ?お前のやったことは凄いことだったけどよ死んじまったら意味ねぇじゃねぇかよクリスー!!!!」

 

翼は、クリスが命を散らした所を見ていると。

 

「可哀想にな。あの小娘の死は、完璧な無駄死にアハハ。カ・ディンギルは、デュランダルで無限のエネルギーがあるから次弾などいつでもチャージできいつでも撃てる。あの小娘の死は完璧な無駄そしてお前達もすぐに命を散らすことになるだろうよハーハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!!!!!!!!!」

 

アナザーファイズは、大笑いすると翼と響は、アナザーファイズを睨みつけた。

 

「笑いやがったなテメェ」

 

「ハァ?」

 

「雪音が命をかけて作ったこの時間をこのチャンスを貴様は、笑ったな!?」

 

翼は、刀を構え響は、羽織っていたジャンパーを脱ぎ捨てるとウルフオルフェノクに変身した。そして響は、アナザーファイズに襲いかかろうとした瞬間だった。

 

『!!体が動かねぇ』

 

響は、驚くと響の前に翼が現れた。

 

「すまない立花。影縫いをさせてもらった。しばらく立花は、動けない」

 

『な!?なにしやがんだ風鳴!!?』

 

響は、そう言うと翼は、響を抱きしめた。

 

「立花。あなたは、切り札だ。あなたは、私達の中で最も強い。だからあなたは、少しでも体力を温存と回復をしてほしいその間は、私に任せてほしい。カ・ディンギルは、私が破壊する!!だからアナザーファイズは、託した」

 

翼は、そう言うとアナザーファイズに向かって走りだした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翼は、天ノ逆鱗を発動しその剣先をアナザーファイズに向けた。

 

「何度やっても無駄だ!!」

 

アナザーファイズは、鞭にエネルギーをチャージすると巨大な剣に鞭を叩きつけて破壊した。だが翼は、その剣を踏み台にした。

 

「なに!?剣を踏み台にした!?」

 

翼は、足についている刃を広げるとそこから青い炎を出した。

 

「なにをするつもりか知らんがさせるか!!」

 

アナザーファイズは、鞭で翼を叩きつけて痛めつけただが翼は落ちなかった。

 

(あの時のライブでたくさんの人々を奏は、守った。そしてそれは、立花のような悲劇も生んだ。だからこそ立花の苦しみに比べたらこの程度の痛み)

 

「効いてなるものかあアァァァァァァァァ!!!!!!!」

 

『炎鳥極翔斬』

 

翼は、不死鳥のように空を飛びカ・ディンギルに突撃したそして。

 

ドゴォォォォォン!!!!!!

 

翼は、カ・ディンギルを破壊した。

 

「あ、ああ。俺のカ・ディンギルが。俺とフィーネの愛の結晶がアァァァァァァァァ!!!!!!!あの小娘!!!よくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくも俺とフィーネの愛の結晶を破壊したなああああああああ!!!!」

 

アナザーファイズは、鞭を地面に何度も叩きつけると。

 

「・・・・・・・・風鳴。あんたの覚悟よく分かったよ」

 

アナザーファイズは、響を睨みつけた。響は、影縫いが解除されていると言うことは、そう言うことなのだろう。響は、右手をスナップするようにふるとアナザーファイズを睨みつけた。

 

「さぁ最終決戦だアナザーファイズいや横山!!!後は、お前さえ倒してしまえば全てが終わる!!」



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15話 夢を守る女戦士達

私は、気がついた時リディアンの地下シェルターにいた。私は、あの時ノイズから皆を避難させている時に私の所にノイズが来て襲われたけど緒川さんが助けてくれて二課の地下基地に逃げた時に私たちの前にフィーネという女の人が現れてそこで緒川さんがやられて私もオルフェノクになってフィーネと戦ったけど狭い閉鎖空間の地下じゃ私の飛行能力が役に立たなくて私は、フィーネにボコボコにされてそして弦十郎さんが助けに来てくれた。そして弦十郎さんは、フィーネを了子と呼んでいたけどもしかしてフィーネは、了子さん?弦十郎さんは倒そうとしたけどフィーネは了子さんの声で迷いに誘うとその時に鞭で弦十郎さんのお腹を突き刺した。私達は、フィーネから逃げて司令室に行くと弦十郎さんの応急処置をしている間に私は、響達に助けを求めた。そして私達も二課の地下基地から脱出をしようとした時にファイズが襲って来て私は、弦十郎さん達を守るためにオルフェノクになって戦ってそして私は、ファイズの必殺技を受けて死んだ。・・・・・はずだった。

 

「・・・・・・・何で?」

 

私は、両手を見てそして私の顔を触った。すると。

 

「未来!!」

 

私は、横を見ると弓美ちゃん達と弦十郎さん達がいた。私は、なにが起きたか分からなかった。

 

「みくー!!」

 

弓美ちゃんが抱きつくと創世ちゃんと詩織ちゃんも抱きついて来た。心なしか3人は、震えていた。

 

「未来君!!よかった!!」

 

弦十郎さん達は、安心したような顔で私を見た。

 

「あのー私って」

 

「・・・・・・ああ。未来君は、ファイズの攻撃で灰になった」

 

ということは、やっぱり私は、死んだのだろう。いやとっくに死んでるけど。

 

「でも何で私は、生きてるのですか?」

 

「おそらくだがそれは、オルフェノクとしての力だろう」

 

「オルフェノクの?」

 

「ああ。あの時未来君は、炎が体から出たと思ったら灰になりそしてその灰は、体の形を作り未来君が生き返った。未来君は心臓がないから脈を測れなかったが息をしていたから未来君はすぐに目を覚ますと信じてここまで連れて避難したのさ」

 

弦十郎さん達が私をここまで運んでくれたんだ。私は、そう思った時パソコンの映像が目に入った。響が外で戦っていた。

 

「響!!」

 

私は、急いでパソコンの前に行くとそこには、ファイズのような姿をした化け物とオルフェノクに変身した響と戦っていた。響は、ファイズのような化け物の鞭に体を巻き付かれると地面に叩きつけられた。

 

「待ってて響!!今助けに行くから!!」

 

私は、急いで地上に行こうとした時だった。

 

「ちょっ!行っちゃダメだってヒナ!!」

 

「離して創世ちゃん!!早く行かないと響が!!」

 

「あんたあの化け物負けたんでしょ?行ってもやばいだけだって!!」

 

「いやでもこの状況でヒロインが出ればアニメだと逆転する可能性が!!」

 

「それは、アニメだけの話でしょ!?現実とアニメを一緒にしてる場合ですか!?」

 

「やめるんだ未来君!!」

 

弦十郎さんが私を止めた。

 

「何でですか弦十郎さん!!響が今も外で命がけで戦っているのに私は、また外から見ているだけですか!?もう響を裏切るような真似は、したくないのに・・・・」

 

「・・・・今のファイズは、了子を喰らい了子が持つネフシュタンの鎧の力とオルフェノクの力そしてファイズの力が重なり強力なファイズと進化した。今は、アナザーファイズと、名乗っている。クリス君や翼も響君と共に戦っていたがクリス君は、カ・ディンギルを破壊するための時間を作るためにカ・ディンギルに飲み込まれ翼は、カ・ディンギルを破壊するために特攻し防人の務めを果たした。これだけの戦力が揃っておきながらアナザーファイズは、力で響君達をねじ伏せた。おそらく戦闘経験がない未来君が行っても足手まといになるだけだ」

 

「じゃぁなんで弦十郎さんは、行かないんですか!!弦十郎さんは、了子さんに圧倒したほど強かったじゃないですか!!弦十郎さんは、見ているだけは嫌じゃないんですか!!?」

 

「当たり前だ!!だが俺はあの時の迷いのせいで了子に腹に風穴を開けられた。それでも十分に戦えるが恐らくいつもの俺と比べたら戦闘力は、かなり落ちている。それでは、響君の足を引っ張ってしまう」

 

弦十郎さんは、そう言って握り拳を作って自分の膝を殴った。その時に包帯がさらに赤くなった。

 

「司令傷が!!」

 

「俺は、まただ!!あの時と同じまた他人任せであいつを頼ってそして・・・・」

 

弦十郎さんも助けに行きたかったけどいけない状況に苛立っていた。すると。

 

「司令!!」

 

「緒川さん?」

 

「奇跡的にここに避難していた人達は、全員無事です!!」

 

「そうか!」

 

緒川さんは、どうやら避難した人の確認していたみたいすると。

 

「おねえちゃん!!」

 

そう言って私に抱きついてきたのは、私があの時助けた女の子だった。

 

「あなたは、あの時の」

 

「あ!!タバコのおねえちゃんだ」

 

そう言ってパソコンの映像に女の子が近づくとそこには、壁に叩きつけられてオルフェノクから人間に戻った響がいた。

 

「響!!」

 

響は、目に見えてボロボロだった。響は、立ち上がると走り出しオルフェノクになるとアナザーファイズの腕を取り顔を殴って体を爪で切り裂いた。これを見た避難してきた人は、驚いて怖がっていた。だけど。

 

「タバコのおねえちゃんすごーい!!ガンバレー!!タバコのおねえちゃーん!!」

 

女の子は、そう言って響を応援してくれた。

 

「何だよこの化け物同士の戦いは・・・・・俺たちどうなっちまうんだよ?」

 

私がそれを聞いた時怒りで体が勝手に動いた。男の人を蹴飛ばして床に倒して私は、男の近くに行った。

 

「あなた今なんて言った?今響のことを化け物って言った?舐めてるの?響は、化け物なんかじゃない!!!!」

 

私は、男の顔を蹴りひっくり返すと私は、何度も何度も男の腹や顔を蹴り続けた。

 

「響は、命をかけて戦っているのになんでそんなことを平然と言えるの!?響だって本当は逃げ出したいはずなのに響は、怖い気持ちも痛い思いも我慢して何のために戦っているのか理解してないの!?響は、私達を守るために戦っているのになんでそんなひどいこと言えるのよ!!!」

 

私は、その男がどれだけ血を流そうと関係なかった。この男は、響を化け物と呼んだ。それだけで私の中には、この男に対して強い憎しみが生まれた。

 

「落ち着いてヒナ!!マジでその男死んじゃうって!!」

 

「落ち着いて下さい未来さん!!」

 

創世ちゃんと詩織ちゃんが止めに入るけど私は、止めるつもりがなかった。すると。

 

「おかあさん!!タバコのおねえちゃんは、あのベルトをつけるともっとカッコよくなるんだよ!!」

 

「そうなの」

 

女の子が母親と話している時に私は、女の子を見た。私は、女の子に近づくと少し怖がれた。

 

「あなたは、あのおねえちゃんを知ってるの?」

 

「うん!!こうえんであそんでたときにあのおねえちゃんがイスにすわってタバコをすってたの!!」

 

女の子がそう言うと女の子のお母さんが私の目線にしゃがんだ。

 

「あなたは、あの時リカちゃんを助けてくれた子よね?その気分を悪くしたらごめんなさい。あの・・・・・その・・・・・・・信用できるの?」

 

女の子のお母さんがそう言うと私は、パソコンの映像を見た。そこには、アナザーファイズに鞭で叩かれ地面に叩きつけられてお腹を殴られて顔を蹴られてそして壁に叩きつけられている響がいた。答えなんて決まっている。私は、

 

「信用するしないじゃありません。私は、響を信じてます。例え響がどれだけ負けていたとしても響は、絶対に逆転します!!響は絶対に負けません!!だって響は、・・・・・・・・・・仮面ライダーファイズなんですから!!!」

 

私がそう言うと。

 

「おねえちゃんいっしょにおうえんしよ!!」

 

私は、女の子にそう言われると私は、「うん」と言って藤尭さんに聞いた。

 

「藤尭さん!!ここの声を地上に届かせることってできますか!?」

 

「無理言わないで下さい小日向さん。ほとんどのシステムがやられている時にここから声を地上に送るなんて」

 

藤尭さんがそう言うと友里さんが言った。

 

「いい手があるわ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ハァハァハァハァ」

 

響は、限界が来ていた。朝日が昇り始めるほどの長い戦闘をして響の体力は限界だった。

 

「いい加減しつこいぞ小娘が!!何度も何度も立ち上がりやがって!!嬲り殺してるのに全然スッキリしねぇ!!何なんだお前はよ!!!」

 

アナザーファイズは、響に鞭を何度も何度も叩きつけた。響は、それでも街を掴み連続で切り裂いた。アナザーファイズは、火花を散らすが大きなダメージになっていなかった。

 

「鬱陶しいんだよ雑魚が!!!」

 

アナザーファイズは、響の横腹を蹴ると響は、吹っ飛び地面を転がった。そして響は、立ち上がろうとするがもう力が入らず起き上がれなかった。そしてウルフオルフェノクから人間に戻った。

 

「ようやく大人しくなったか」

 

アナザーファイズは、響のもとに歩いていくと響の首を掴んだ。

 

「本来ならあの風鳴の小娘を嬲り殺しにしたかったからなぁ。お前じゃぁ全然スッキリしねぇ。フィーネとの愛の結晶を破壊したんだどう殺してやろうか?」

 

響は、苦しそうな顔をするが響は、右手を上げ握り拳を作りアナザーファイズに力のないパンチをした。アナザーファイズは、もちろん効かなかったがその反撃でさらにイラつかせた。

 

「この小娘がああああああああ!!!!!!」

 

アナザーファイズは、壁に響を顔から叩きつけると壁が砕かれ響は、その向こうに吹っ飛ばされた。

 

「なぜ心が折れない!!!!ここまでされてなぜまだ抵抗する!!フィーネにすら及ばない雑魚が何故ここまで抗うんだああああ!!!!」

 

アナザーファイズは、響のところに向かうと。

 

「・・・・・」

 

アナザーファイズは、何かが聞こえた。アナザーファイズは、周りを見渡すが誰もいなかった。気のせいだとアナザーファイズは、思い再び響のところに向かうとアナザーファイズは、また立ち止まった。気のせいではない。

 

「歌?」

 

そうどこからかリディアンの校歌が流れていた。歌は、響達の戦場を流れどんどん大きくなっていった。

 

「何だ!?何なんだこの歌は!?」

 

アナザーファイズは、辺りを見回した。

 

(歌が聞こえる?)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リディアンのスピーカーシステムで地上に声を送るという提案をした友里さんの命令通りスピーカーが生きていたことに気づいた私達は、リディアンのスピーカーを接続すると私を含めてリディアンの生徒は、校歌を歌いだした。

 

(響・・・・聴こえてる?私達は、みんな無事だよ。私達も一緒に戦う。こんなことしかできないけど私は、響を信じてるだからお願い響。死なないで!!)

 

「ひびきー!!!!」

 

「タバコのおねえちゃんガンバレー!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(未来の声が聞こえる。生きてたんだ。他の奴らの声も聞こえる。何人かが私を応援してくれてる)

 

響は、そう思うと手を強く握りしめた。

 

「・・・・・・・はっ。あれだけ死ね死ね言っといて困ったら俺頼りかよ。ふざけやがって」

 

響は、ゆっくりと起き上がり立ち上がるとアナザーファイズを睨みつけてそして。

 

「やってやろうじゃねぇかよゴラアアアアアアアアア!!!!!!!」

 

響は、そう言ってウルフオルフェノクになるとアナザーファイズは、初めてヒッと恐怖した声をだした。

 

「何だよ・・・・・・何なんだお前!!!!!!オルフェノクなのに!!人類の敵の1人なのに!!!!!!何でお前は、人類のために戦うんだよ!!!何でだよ!!何で俺とフィーネとの愛で死なないんだよ!!!!!!」

 

『ハァ?俺が人類の味方?違うな俺は、別に人類の味方じゃない俺は、ただあのバカどもの夢を守るために戦ってんだよ!!!!!』

 

響がそう言った瞬間だった。横からアナザーファイズを殴った。

 

「ぐおあっ!!」

 

アナザーファイズは、受け身を取りそっちを見ると新しいオルフェノクがいた。それは、恐竜のティラノサウルスによく似ており体は何となくだがイチイバルによく似ていた。そして長い尻尾が生えていた。それを見た響は、誰だか1発で分かった。

 

『何だくたばってなかったのかよ。クソ女』

 

響がそう言うとティラノサウルスによく似たオルフェノクは、人間に戻るとそこには、クリスがいた。

 

「死んでたよ!!死んだおかげでオルフェノクに覚醒したよ!!!形は、違うけど明らかにテメェと同じ種族になっちまったのがスッゲェムカつくんだよクソタッレガアアアア!!!!」

 

クリスは、あの時の死でオルフェノクに覚醒した。そしてそれと同時にクリスは、オルフェノクとイチイバルが食い合いをし融合したのだ。そしてさらに。

 

「ハアアアアアアアア!!!!!」

 

上からアナザーファイズに蹴りを入れてそして着地した。翼だった。

 

『お前も死んでたのか?』

 

「意外と冗談が言えるのだな立花。気は失っていたが防人の剣はあの程度で砕けん!!」

 

翼と響とクリスは、再び3人揃うとアナザーファイズを睨みつけた。

 

「さぁ最終ラウンドだぜ横山!!」

 

『俺を嬲り殺した時間を悔いるんだな!!』

 

「防人の剣で横山貴様を払ってくれる!!」

 

3人が睨み付けた。

 

「何度やっても同じだ!!俺とフィーネとの愛がある限り俺は!!『Error』・・・・・えっ?」

 

『Error Error Error Error Error Error Error Error Error Error Error Error Error Error Error Error Error Error Error Error Error Error Error Error Error Error Error Error Error Error Error Error Error Error Error Error Error Error Error Error Error Error Error Error Error Error Error Error Error Error Error Error Error Error Error Error Error Error Error Error Error Error Error Error Error Error Error Error Error Error Error Error Error Error Error Error Error』

 

突然アナザーファイズのベルトからエラーが連発した。

 

「な、なに!?ど、どうなって」

 

『 Error』

 

するとアナザーファイズは、吹っ飛ばされた。変身を解除された横山は、人間に戻るとベルトは、その場に落ちた。

 

「な、なにが!?」

 

横山が驚愕していると響達も驚いていた。

 

「何でた?」

 

『オルフェノクなのにエラーって』

 

「なにが起きたのだ?」

 

3人が驚いている間に横山は、ファイズギアを取ろうとしたその時。

 

ダダダダダダダダダダダッ!!!!

 

「グァァァァァァ!!!!」

 

オートバジンが横山を射撃しながら現れた。

 

『オートバジン!!』

 

オートバジンは、射撃を続けながらベルトを拾うとそれを響のもとに投げたそしてファイズフォンも投げた。響は、それらをキャッチした。そしてオートバジンはさらにアナザーファイズが付けていた腕時計も投げて渡した。

 

「これって!?」

 

そしてさらにオートバジンは、バイクのハンドルを2つ引き抜くとその2つを響に投げて渡した。その2つは、翼とクリスがキャッチした。

 

「クソがぁぁぁぁぁ!!!!」

 

横山は、マンタオルフェノクになるとフィーネを食った影響か体は、ネフシュタンの鎧に似ていた。そして横山は、鞭でオートバジンを叩くとオートバジンは吹っ飛ばされてバイクになった。

 

響は、クリスと翼を見ると2人は、コクリとうなづいた。

 

『Imyuteus amenohabakiri tron』

 

『555 enter』

『Standing by』

 

『Killter ichiival tron』

 

そして響は、いつもの変身ポーズでなくファイズフォンを上にあげてそして翼とクリスも構えた。そして

 

「「「変身!!!」」」

 

と言った。響は、上からファイズフォンをはめて横に倒した。

 

『Complete』

 

翼は、天羽々斬を纏いクリスは、オルフェノクになりそして響は、赤いラインがゆっくりと伸びていきそして赤い光がその場を覆った光が治るとそこにはガングニールによく似たファイズに変身した響がいた。

 

響は、右手をスナップするように振りそしてベルトを軽く叩いた。

 

「行くぞ風鳴!!クリス!!」

 

『お前があたしに命令するな!!』

 

「ああ!!行こう!!」

 

「「『夢を守るために!!!』」」



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16話 ルナアタック

クリスが覚醒したティラノオルフェノクは、ダースウールベイダーゴウンさんから送られたキャラです。ありがとうございます!!


クリスは、アームドギアのボウガンを取り出すとオルフェノクの融合のせいかその弓の形が変わっていた。そのアームドギアは、まるで三つ首のティラノサウルスのような人形の形をしておりその恐竜の口が開くとその中からエネルギーの矢が出てきた。

 

『食らいやがれ!!!○○○○○野郎が!!!!』

 

クリスは、矢を連射するとその矢は、マンタオルフェノクに向かっていく。翼と響は、それに続いて行った。響は、オートバジンから渡されたハンドル2つをくるっと回して片方にミッションメモリーをセットした。

 

『Ready』

 

すると響の両手には、二本のファイズエッジができた。

 

「そのハンドルどちらとも剣だったのだな!!」

 

翼がそう言うと。

 

「何となくやってみたらなんかできた!」

 

と、響が答えた。

 

マンタオルフェノクは、クリスの放った矢を鞭で全て落とすと翼と響は、マンタオルフェノクの懐に入った。

 

『ぐっ!!』

 

「ハアアアアアアアア!!!!!」

 

翼は、マンタオルフェノクに斬りかかるがマンタオルフェノクは、鞭を操って翼の攻撃を防いだ。

 

「オラァ!!」

 

響は、左のファイズエッジで脇腹を斬ろうとしたがマンタオルフェノクは、鞭でこの攻撃を防ぐが

 

「まだあるぞ!!」

 

響は、右のファイズエッジで突きを入れた。

 

ズガァァン!!!

 

『グオアッ!!』

 

マンタオルフェノクには、後ろに吹っ飛ばされた。マンタオルフェノクは、転がってから立ち上がると

 

『こいつを持ってきな!!』

 

クリスは、いつのまにか移動しており両手にはティラノサウルス頭がありその口からガトリングガンが出てきた。

 

『あたしのおごりだ!!遠慮なく持ってきな!!』

 

クリスは、そう言ってガトリングガンを撃つとそこから射撃されたものは炎の弾丸だった。

 

ズガガガガァァァァン!!!!

 

『あづぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!』

 

「受けなさい!!」

 

翼はそう言って蒼ノ一閃を放った。

 

『ぎゃああああああああぁぁぁ!!!!!!』

 

更に響が懐に入ると。

 

「さっきの嬲り殺しの礼だ。ありがたく受け取れや○○○○○○野郎が!!!!!」

 

響は、ファイズエッジ二刀流で大振りでめちゃくちゃだが連続で振るうとその攻撃は、全て当たった。

 

「タアアアアアァァァァァァァ!!!!!」

 

響は、左のファイズエッジで切り上げ右手のファイズエッジで突きをいれた。

 

『ぬああアァァァァァァァァ!!!!!!!!』

 

マンタオルフェノクは、後ろ更に吹っ飛ばされた。

 

『今だやれ響!!』

 

「分かってる!!」

 

響は、ファイズフォンを開こうとした時だった。

 

「待て!!横山が何かするつもりだぞ!![

 

翼は、そう言って響を止めるとマンタオルフェノクは、何かを持っていた。

 

『!!ソロモンの杖だ!!』

 

「何!?」

 

クリスは、そう言うと翼は驚愕した。

 

『行けノイズども!!』

 

マンタオルフェノクは、ソロモンの杖でノイズを大量に・・・・・いや町中に召喚した。

 

「めっちゃノイズを出しやがった!!」

 

「おのれ卑怯な!!」

 

『黙れ!!ノイズは、殺戮兵器だ!!その殺戮兵器を使って何が悪い!!?』

 

「殺戮兵器だと?」

 

『知らねぇのか?ノイズは、バラルの呪詛によってバラバラになった人類が人類殺害のために作り上げた殺戮兵器なんだよ!!』

 

マンタオルフェノクは、誰もが知り得なかった真実を話した。だが。響は、走り出すと容赦なく斬りつけた。

 

『グアアアアアアアア!!!!』

 

「立花!?」

 

そして更にクリスが大きくジャンプするとイチイバルの力なのか大量のミサイルを放った。(恐竜なのに現代兵器なのはこれいかに?)

 

『ぎゃああああああああぁぁぁ!!!!!!』

 

「雪音!?」

 

響は、二本のファイズエッジをくるっと回転させクリスは、響の隣に着地した。

 

「何やっているんだ2人とも!?奴は、何か知っているのかもしれないんだぞ!?吐かせてこれから先のノイズ対策になるかもしれないのだぞ!!」

 

「『だから??』」

 

「え?」

 

「知ってるからなんだ?いまこの状況なんとかしねぇと俺ら本気で死ぬぞ?」

 

『このクソ女と意見合うのは癪だけどな。それによそんな情報は、このノイズを潰して横山をボコボコにしてからだ』

 

「いやだから横山をボコボコにしては・・・・ああもういい!!なんだかお前達の前だと考えても無意味に感じてきた!!」

 

「『その方がいいと思うぞ?ここにいる○○○○女と一緒にいると難しい事を考えてても全部馬鹿らしく感じるだろ?』」

 

響とクリスは、互いを指さし合いながらまったく同じことを言うと。翼は、ため息をついた。

 

「もう!!だったら私も何も考えず歌ってやる!!」

 

翼は、そう言うと歌を歌い出した。その歌は、何も考えておらずただ歌が大好きな女の子としてそこで歌っていた。すると翼の天羽々斬に異変が起きた。翼の天羽々斬は、蒼い色から白色に変わりそして背中から翼が生えた。その姿は、まるで天使だった。

 

「お前天使になれたのか?」

 

「うるさい!!」

 

響がそう言うと翼は、顔を赤くした。

 

「とにかく私は、空のノイズをなんとかしてくる!!地上のノイズと横山は、任せたぞ!!」

 

翼がそう言って空を飛ぶと。

 

『それじゃぁあたしもちょっくら行くか』

 

クリスは、そう言うと体を大きくし何と大型のノイズと同じくらいの大きさに変身した。

 

「え?オルフェノクってそんなことできんのか?」

 

『ハァ?おまえ知らなかったのか?まぁあたしもなんとなくやったらなんかできたわ』

 

クリスがそう言うとクリスは、その巨体を活かしてノイズを蹂躙し始めた。

 

『グヌヌヌ』

 

マンタオルフェノクは、悔しそうに唸っていると響は、マンタオルフェノクに斬りかかったマンタオルフェノクは、鞭で迎撃をしようとするが響は、それを回避し再び連続で斬りつけるとマンタオルフェノクは、後ろに下がった。

 

響は、ミッションメモリーをファイズポインターにセットし直した。

 

『Ready』

 

響は、ファイズポインターを右足につけてファイズフォンを開いてボタンを押した。

 

『Exceed charge』

 

響は、不良座りをするとファイズポインターにエネルギーがたまり大きくジャンプすると空中で一回転しポインターを発射した。だが。マンタオルフェノクは、ノイズを召喚しノイズを盾に回避した。

 

「チッ!!逃げやがって!!」

 

響は、ノイズを灰にするとマンタオルフェノクを見た。すると。

 

『ああああああああアアアアアアアアアアアァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!』

 

マンタオルフェノクが突然ソロモンの杖で切腹した。

 

「ハァ?」

 

響は、マンタオルフェノクの行動に引くと突然ノイズがマンタオルフェノクを襲い始めた。

 

「な、なんだよ?どうなってんだ?」

 

響は、驚いていると空から翼が降りて来た。そしてクリスも人間に戻ると響のところに来た。

 

「何故ノイズが横山を?」

 

「違う。あれは、襲ってるんじゃない。横山とノイズが融合してるんだ!!」

 

クリスは、そう言うとマンタオルフェノクはノイズとの融合により巨大なカラフルなエイになった

 

「なんだ?あのでかさ?」

 

響は、そう言うと。

 

「お前ずっとでかさに驚いてんな。まぁあたしもだけど」

 

クリスは、そう言うと巨大なエイは、口を開けると巨大エネルギーをためてそして巨大なビームを放った。それは、町を1つ破壊した。

 

「町が!?」

 

翼がそう言うと。

 

『グオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!』

 

耳を塞ぎたくなるほどの大きな鳴き声が響達を襲った。

 

「うっさいな!!」

 

響は、キレるとクリスもうるさかったのか睨みつけた。

 

「完全に暴走しているな」

 

翼は、耳から手を離すと響とクリスに尋ねた。

 

「2人は、どうする?雪音は、ここからの射撃でもなんとかなるが立花は、そんな武器ないだろ?」

 

翼がそう言うと響は、ファイズフォンを取り出した。

 

『何だ?またそれを遠距離武器の代わりにするのか?』

 

いつのまにかオルフェノクになっていたクリスがそう言うと響はボタンを入力した。

 

『3821 enter』

 

『Jet sligea come closer』

 

『?おい何したんだ?』

 

「さぁな」

 

クリスは、何をしたか聞くが響はそう言うと響の後ろに一台の超大型のバイクがやって来た。

 

「何だこれ?」

 

翼は、驚愕した。

 

『テメェこんなバイク隠してたのか!?』

 

クリスは、響にそう言うと響は、バイクに乗った。

 

「ほらクリスお前も乗れ!」

 

『命令するな!!」

 

クリスはバイクに乗るとバイクが宙に浮かんだ。

 

「そのバイク空を飛ぶのか!?」

 

翼が驚くと。

 

「扱うのが難しいのが難点だけどな」

 

と、響が言った。

 

響達は、空を飛んで巨大なエイ向かった。

 

「ハアアアアアアアア!!!!!」

 

翼は、蒼ノ一閃を放ちクリスは、ミサイルを撃つが乱れ打ちだった。

 

「おいクリス!!ちゃんと狙え!!」

 

『無理言うんじゃねぇよ!!!!何だこのスピード!!踏ん張っているのがやっとだって!!!!」

 

クリスは、そう言った。無理もないこのバイクの時速は1300キロらしくクリスが踏ん張っているだけでもすごい状態だった。

響は、なんとか頑張って操縦していた。

 

『テメェ操縦しなれてんじゃねえのかよ!!?って危な!!いまあのエイやろうにぶつかりかけたぞ!!!』

 

「うるせぇぞ○○○○女!!こちとらこれ操縦したの一回しかねぇんだぞ!!しかも使いこなせねぇし!!」

 

『ハァァァッ!!!??んなもん使ってんじねえええええよ!!!!この○○○○女ああアアアアアアアアアアアァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!!!!』

 

「仕方ねぇだろ!!!空飛べんのこいつしかいねぇんだからよ!!!」

 

2人が口喧嘩をしている間に翼が近くに来た。

 

「まずいぞ!横山とノイズが融合したあの化けエイ、回復力が異常だ!どこを攻撃してもすぐに回復する!しかも地味に触手が伸びているから近づきにくい!」

 

翼がそう言うと響は、エイを見ると確かに気持ち悪いほどの触手が生えていた。

 

「・・・・・・一点集中で攻撃してみたらどうた?」

 

響がそう言うと。

 

『ふざけんなバカ女!!こんな最悪な体勢で一点集中攻撃なんてできるか!!』

 

「もちろんある程度の距離で止めるそこから総攻撃したらどうだって言ってんだ!?」

 

響がそう言うと翼は、それを了承しクリスも渋々了承した。

 

3人は更に上空に行くと翼は、蒼ノ一閃を放ちクリスは、ガトリングガンとミサイルを放った。エイは、大きな爆発をすると大きな悲鳴をあげるように鳴いた。そしてそこには、風穴が空きそしてその中には、

 

『!!!フィーネ!!!」

 

「なっ!?」

 

「嘘だろ!?食われたのに生きてたのか!?」

 

なんとフィーネがいた。ネフシュタンとの融合のせいで再生能力が異常なのかフィーネは、横山の中でまだ生きていた。

 

響達は、流石に驚くとその場所は、1秒も経たずに再生した。

 

「何があってもフィーネは、渡さないつもりか」

 

『だけどもしかしたらあのエイやろうの心臓は、フィーネじゃねぇのか?フィーネを引っ張り出せばあのエイやろうも死ぬかもしれねぇ』

 

「だがフィーネのいる場所だけ回復力が早すぎる。あれではフィーネを取り出すことはできない」

 

翼がそう言った時。

 

「なぁもう一度フィーネのいる場所に風穴開けてくれねぇか?」

 

と響が言った。

 

『ハァ?何言ってんだお前?』

 

クリスはそう言うと。

 

「俺に考えがある」

 

と、響は言った。

 

響は、今考えた策を翼達に話した。

 

「本当に大丈夫なのか立花?」

 

『あたしは、勝手にくたばってくれるなら万々歳だな』

 

「大丈夫だろ。それに今の俺には、一番信頼できる奴もいるしな」

 

響は、そう言うと。

 

「ならば託した!」

 

翼は、そう言って突撃した。クリスは、バイクから身を乗り出した。

 

『・・・・・・・・・なぁ響』

 

「ん?」

 

『その・・・・・・・フィーネのこと頼む』

 

クリスは、そう言うとバイクから飛び降りた。

 

「・・・・・・・・」

 

響は、左の腕時計からアクセルメモリーを取り出すとそれをファイズフォンに装着した。

 

『Complete』

 

響はこの瞬間ファイズの装備が変わった。耳についたヘッドホンは、外れて首元に行き胸なあった鉄の鎧は、肩に行きガングニールの服装のようになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ハアアアアアアアア!!!!!」

 

翼は、刀を更に大きくし蒼ノ一閃の更に上の攻撃『蒼ノ一閃 滅破』を放ちクリスは、もう一度大量のミサイルとガトリングガンを撃った。するとさっきより大きな風穴が開いた。

 

「『行っけええええええええエェェェェェ!!!!!!』」

 

 

 

 

 

 

 

 

『Start up』

 

すると響がバイクから姿を消した。というより響は、音速を超えた世界にいた。

 

「これがあのエイやろうのいた世界か」

 

響は、音速を超えたスピードでエイの中に入ったそしてフィーネを引っ張り出した。フィーネをお姫様抱っこすると大ジャンプをしてそこから脱出した。そしてそれと同時にポインターを連射した。

 

「タアアア!!!!!」

 

「タアアア!!!!!」

 

「タアアア!!!!!」

 

「タアアア!!!!!」

 

「タアアア!!!!!」

 

響は、連続でクリムゾンスマッシュを決めると数カ所にマークが浮かび上がりそれが1つになって大きなマークとなった。

 

『グオオオオオオオオオオオアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!』

 

巨大なエイは、大きな悲鳴をあげると体のあちこちに青い炎が出るとそのまま灰になりそして風と共に消えていった。

 

そして響は、落下していた。だが響は何1つ怖くなかった。響は、信じていたのだ。大切な親友を。そしてその親友は、今

 

『響いいいいいいいいいいいいいいいぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!』

 

フェニックスオルフェノクになって響の襟首を鳥のような足で持つとうーんと言って落下速度を減速させた。

 

「・・・・・・・信じてたぜ未来」

 

「もう無理しないでよね響」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

フィーネを放り投げるように地面に置くとフィーネの体は、ところどころ砕けて灰になりつつあった。

 

「・・・・・・・・・・私は、また邪魔をさせられたんだな」

 

フィーネは、そう言うと響は近くに座って息を吐いた。弦十郎も藤尭達に体を預けながら地上出てきてフィーネの話を聞いた。クリスは、1番近くでフィーネの話を聞いた。翼は、弦十郎の隣にいた。

 

「私は、あの御方に会いたいだけなのに何故誰もが私の邪魔をするんだ?」

 

フィーネがそう言うとフィーネは、悔しそうに唇を噛んだ。

 

「フィーネ」

 

クリスは、ゆっくりとフィーネを抱きしめた。

 

「何のつもりだクリス」

 

「正直言うと今ここであたしは、あんたを倒したいと思ってる。でもあんたの出会いがなかったらあたしは、このバカ女と出会わなかったと思う。こいつらに会えなかったと思う。それにフィーネは、結果的にはあたしに夢を叶えるための力をくれた。けどもういいよフィーネ。もういいじゃねぇか。あんたがどれだけそいつを想っててもきっとそいつは、フィーネみたいな歪んだ愛情はいらないんだよ」

 

クリスがそう言うと。

 

「・・・・・・・・・フフ。あの御方に会う前にあの御方を代弁するようにフラれたわね」

 

「・・・・・・・・・・クリス。わたしの可愛いクリス。そして響ちゃん。あなた達の胸の歌を信じなさい」

 

フィーネは、・・・・・・・いや櫻井 了子は、そう言うと灰化がどんどん進んだ。そして。

 

「そう言えば響ちゃん。あなたわたしのことをババァ呼ばわりしたわね。わたしが転生した時は、やった回数分殺すから」

 

「・・・・・・・ふん。上等だ。俺がいる時間に転生したら何度だって相手してやるよクソババア」

 

 

「・・・・・・・・だったらチャレンジャーの為にこの世界をちゃんと守ってね。・・・・・・・・夢の守り人さん」

 

了子は、灰となり風に乗って消えた。

 

「大変です司令!!」

 

「どうした!?」

 

「月のかけらがこの地球に落ちてきています!!」

 

「なんだと!?」

 

「計算だとあと3時間で激突します!!」

 

それを聞いた翼達は、最後の仕事と言わんばかりに立ち上がったその時。

 

バシュンバシュン!!

 

翼とクリスが後ろから撃たれた。

 

「え?」

 

全員が何が起きたか理解できなかった。そしてそこには、ファイズフォンを銃にした響がいた。

 

「響君!?」

 

「響!!なんで!?」

 

響は銃からガラケーに戻すと。

 

『3821 enter』

 

『Jet sligea come closer』

 

ジェットスライガーを呼び寄せた。

 

「安心しろ。ちょっといじっただけだ。まあそれでも1時間は、動けねぇけどな」

 

響はそう言うとジェットスライガーに乗った。

 

「響君。君は、まさか!!」

 

「響!!待って行かないで!!」

 

「安心しろってちょっくらツーリングに行ってくるだけだ」

 

響は、そう言うとジェットスライガーが空を飛び月の方向へ向かった。

 

「いや。いや・・・・・・いや。行かないでよ響!!!!!」

 

響は、そのまま月のかけらまで飛んでいった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「初めてだなこれで宇宙に行くのは」

 

響がそう言うと響は、ジェットスライガーを操作し始めた。

 

「さてと楽しいツーリングの時間だ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私は、無力だ。私は、たった1人で響を行かせてしまった。私は、響が行った空をずっと見ていたその時落ちてきた月のかけらは、破壊された。そしてその破壊された月は、世界中に落ちた。そして弦十郎さん達は、必死に響の捜査をしてくれたけど響は発見されず死亡扱いになった。



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エピローグ

ルナアタックの事件から2週間が経った。私は、雨の中ある場所に向かっていた。シンフォギア奏者である翼さんとシンフォギアと融合したオルフェノクであるクリスは、今二課の人達に匿われている。アメリカの政府やスマートブレイン残党から守る為に。

 

私は、たまに翼さんとクリスに会いに行った。学校での生活や最近のことなどを話したりした。楽しいけど私にとって必要な人がそこにはいない。あの時月のかけらが落ちてきた時私は、響を守れなかった。響を1人で行かせてそして響は再び私の前から姿を消した。

 

弦十郎さんは、必死に響を捜索してくれたけど見つかったのは、響が月を破壊するときに乗っていた壊れたバイクしか見つからなかった。これを見た弦十郎さんは、響の捜索を打ち切って行方不明ということにした。私のために遠回しにしてくれたのは、とても嬉しかった。

 

私は、墓地に着くと墓石の前に立った。そこには、響がの名前が掘られた墓石。と花やお菓子などがお供えされていた。この下には、なにもない空っぽのお墓なのに。

 

「・・・・・・・・・・・響」

 

私は、座り込んで泣いてしまった。

 

「もう・・・・・会えないの?・・・・・・・」

 

私は、響が死んだなんて思ってない。響は、きっと生きている。だけど響は、姿を現さない。

 

「・・・・・私のことが・・・・・・嫌いになっちゃったの?・・・響」

 

私は、寂しかった。再会して仲直りしてまた一緒になれると思ったのに響は私の前に来てくれない。

 

「・・・・・・・・会いたいよ・・・・・・響」

 

私はそう言って泣いた。空っぽなお墓の前で私は、泣いた。すると。

 

「きゃあああああああ!!!!」

 

悲鳴が聞こえた。私は、立ち上がって急いでそこに行くとノイズが女性を襲おうとしていた。私は、急いで女性の手を掴んだ。

 

「逃げますよ!!」

 

私は、オルフェノクになることも考えたけど弦十郎さんにできるだけオルフェノクに変身するのは控えるように言われていた。私は、女性を引っ張って走って逃げた。すると。

 

「ハアアアアアアアア!!!!!」

 

『ドリャァァァァ!!!!!』

 

翼とさんとクリスが助けに来た。

 

「大丈夫か小日向!?」

 

『とっとと逃げやがれ!!』

 

私は、翼さん達にそう言われると私は、逃げた。けど女性は、もう体力の限界がきた。

 

「ごめんなさい。もう走れない」

 

女性がそう言うと私は、女性の頬をはたいて言った。

 

「簡単に諦めないでください!!生きたいなら本気で逃げてください!!」

 

私は、そう言うとその間に私の周りにノイズが集まっていた。女性は、絶望して気を失った。

 

「・・・・・私は、諦めない!!響と会うまで諦めない!!」

 

私は、そう言ってオルフェノクになり女性を持って空を飛んで逃げようとした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『Start up』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

突然全てのノイズの頭上にドリル状の何かが出現した。そしてこれは、なんなのか知っていた。そしてすぐに分かった。

 

「タァァァァァァァ!!!!!」

 

そして全てのノイズは、ファイズの高速の飛び蹴りでノイズは一瞬で殲滅された。そしてそのノイズがいた中心部に

 

『3』

 

彼女は、いた。

 

『2』

 

私が大好きな人が大切な人が

 

『1』

 

私の目の前にいた。

 

『Time out』

 

私の目の前にいる彼女は、ゆっくりとこっちを見た。昔と違ってそこには、優しそうな目はしていなく目を吊り上げて怖い目をしていて昔と比べて体も成長した大切な親友が目の前にいた。

 

『Deformation』

 

私は、思わず泣いてしまった。泣きながら名前を呼んだ。

 

「響!!」

 

と。

 

「・・・・・・悪いな未来」

 

私は、泣きながら響に抱きついた。響は、あの時みたいに拒絶せずに私を受け入れてくれた。

 

「・・・・・・・ツーリングに時間がかかった」

 

響は、そう言って私を抱きしめてくれた。

 

「・・・・・・もう離さない。許すまで離さない」

 

私は、そう言ってさらに強く抱きしめた。響は、それを受け入れるように私の頭を撫でてくれた。

 

「・・・・・・・ありがとう未来。俺を待っててくれてありがとう」

 

「響」

 

私は、多分雨と涙で顔がぐしゃぐしゃだったと思うけど私は、笑顔で言った。

 

「お帰りなさい」

 

と。

 

「・・・・・・ただいま」

 

響は、少し困った顔をしていたけど大人が浮かべるような笑みでそう言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もし神様がいるなら私の願いを叶えて欲しい。どうか響を私の近くにいるようにしてほしい。そして響に温かくて優しい世界でずっと暮らせるようにしてほしい。




これで終わりではありませんよ!!シンフォギアG行きますよ!!けどそこまでまだ見てないので少し待っててくださいお願いします!!


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番外編
喧嘩しないシンフォギア①


戦姫絶唱しないシンフォギアからとった話です。この話は、番外編だと思ってください。因みに戦姫絶唱シンフォギア555に出ているキャラの裏側も出るかもしれませんから注意してください。


①《歓迎会》

 

特異災害機動部二課の新しい基地にてクリスと響の歓迎パーティーが行われていた。因みにこの歓迎会には、未来も参加している。

 

「と言うわけであらためての紹介だ。まずは、雪音 クリス君。第2号聖遺物イチイバルとの融合したオルフェノクだ。そして次は、立花 響君。第3号聖遺物ガングニールとの融合したオルフェノクであり2人とも今日から俺たち二課の心強い仲間だ!」

 

「「どうもこいつ以外は、よろしく」」

 

響とクリスは、そう言って互いを指差しながらそう言うと「グルルル」「ガルルルル」と、互いを威嚇していた。

 

「響!!これからよろしく!!」

 

未来は、そう言って響に抱きついた。

 

「あぁ。よろしくな未来」

 

響は、そう言うとクリスはチッと舌打ちした。

 

「さてまずは、響君とクリス君の今後のことについてなのだがまずお前達は、リディアンに入学してもらう」

 

「「ハァ!?」」

 

 

「あの学校も俺たちのダミーの施設だからなおれが頼み込めば簡単に編入できるぞ」

 

弦十郎がそう言うとクリスは、少し目を輝かせ響は、少し曇らせた。

 

「それと響君とクリス君に新しい住居を用意した2人とも仲良く使うんだぞ」

 

「「あたし(俺)に!?いいの・・・・か・・・・・・ん?2人とも仲良く?」」

 

この時2人は、ブワッと鳥肌がたった。

 

「おいおやっさん」

 

「ん?どうした?」

 

「まさかとは、思うけどこのバカ女と一緒に住めってことじゃないよな?」

 

「いやそのつもりで言ったのだが?」

 

弦十郎がそう言った瞬間2人は、キレた

 

「ふっざけんな!!あたしは、絶対こんな女と一緒に住むなんて嫌だからな!!」

 

「不愉快だけどこのクソザコに同意。こいつと一緒に住むぐらいならそこら辺で野宿する方が100倍マシだ!!」

 

「誰がクソザコだ!!!テメェなんざあたしの足元にも及ばねぇザコだろうがあああ!!!!」

 

「何俺をザコ扱いしてんだ!!テメェの方が俺より何十倍のザコだろうがあああ!!!!!」

 

「よし殺す!!!いつかの決着今ここで付けてやるアァァァァァァァァ!!!!!!」

 

「上等だゴラァ!!!!灰にしてやるから覚悟しろやああアァァァァァァァァ!!!!!!」

 

「ちょっ!やめなって2人とも!」

 

「お前ら喧嘩するならせめてオルフェノクに変身するのはやめろよ」

 

未来は、2人の喧嘩を止めようとするが未来のこともお構い無しに響は、クリスの右頬をつねりちぎるように引っ張っりクリスの銀髪ツーテールの左側を引っ張った。そしてクリスは、響の口の中に左親指を突っ込むと爪を響の左頬に食い込ませるように引っ張っり右手で響の茶色の髪を引っ張った。一応弦十郎の言うことは、聞いていた。因みにニ課のスタッフは、酒を飲んで酔った人も現れいいぞもっとやれ!!と言ったりする人もいた。

 

「ハァ。2人ともやめないか」

 

翼はそう言って止めようとした。だがその時。

 

「「テメェは、関係ねぇから黙ってろ!!この

 

 

 

貧乳!!!!!!!!!!!」

 

事件は、起きた。これを聞いたニ課の全スタッフは、酔いが覚めて全員が雪崩れるように部屋から脱出しようとした。緒川は、翼の隣にいたはずなのに居なくなっていた。弦十郎は、どこから持ってきたのか西洋の鎧を着ていた。これを見た未来は、首を傾げ響とクリスもそのままの状態で頭に?を浮かべた。すると。

 

 

『・・・・・・・・・・・・・・・・Imyuteus amenohabakiri tron』

 

メチャクチャ間をおいて天羽々斬を纏った。

 

 

「・・・・・・・・・・・・・・・だ」

 

「「「え???」」」

 

「誰が・・・・・・・・貧乳だグラアァァァァァァァァぁぁぁぁぁああアァァァァァァァァぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

「えっ?翼さん!?」

 

「貴様らは、私の逆さ鱗に触れたのだ!!!!!!!!覚悟しろやああアァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!○○○○○○○して○○○○○○○○して○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○じでくられるあああああぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!」

 

「なんか風鳴の性格変わってねぇか!?」

 

「っていうかアイドルがそんな言葉使っていいのかよ!?」

 

「言い忘れてたが翼は、胸のことを弄られたら俺でも対応できないくらいにキレるぞ。昔から奏君がふざけて翼の胸を弄ったらその後シンフォギアを纏うこともできないほどのトラウマがおきていたな」

 

「「なにがあった!!?なにをされた天羽 奏!?」」

 

「覚悟しろ小娘共。○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○してくれるああアァァァァァァァァぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

「「ギャアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!!!!!!」」

 

この後2人は、抱き合ったまま「翼怖い翼怖い翼怖い翼怖い」を言い続けていた。余談だがこの時未来の瞳から光が消えたとかどうとか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

② 編入

 

「今日からこのリディアンに編入した立花だ。よろしくしなくて結構」

 

今日は、響の初めてのリディアンに登校する日。響のクラスには、未来と創世、弓美、詩織がいた。

 

響は、席に座ると隣は、未来だった。未来は、笑って手を振ると響は、無視している机の上に肘を置いて手のひらに顔を乗せて不機嫌そうな顔をした。因みにクリスは、2年生のクラスに編入した。

 

「もうビッキーったらそんな不良みたいな感じじゃあ友達できないわよ」

 

「別にんなもんいらねぇし、ビッキーって誰だよ!?」

 

「あはは。ごめんなさい響さん。創世さんは、親しい人には、このような変わったアダ名をつけるのですよ」

 

「でもさぁ響。本当にその性格治した方がいいよ。アニメだと孤独ヒーローで終わるよ?」

 

「ウッセェっ!!!」

 

響の席には、未来達が集まっていた。響は、元々リディアンに通う気がなかったが未来の説得により仕方なく通うことにした。

 

「でもリディアンの制服よく似合ってるよ響!」

 

「どうでもいい」

 

響がそう言うと創世達は、あははと笑っていた。

 

「それにしても私たち一緒のクラスになれてよかったわね」

 

「本当にそうね。リディアン校舎移転したからそのついでにクラス替えするって聞いてたけど」

 

「うんそうだね!!」

 

未来は、満面の笑みでそう言い創世達も笑っている中響は、ため息をついた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夜中ある場所で未来ととある教師がいた。

 

「約束通り響と私を同じクラスにしてくれましたね。はいこれをどうぞ」

 

「こ、これだ。た、頼むぞ小日向さん。これがバレてしまったら私は、クビに・・・・・・・「別に私はあなたがどうなろうが知ったこっちゃないんですよ」!!」

 

「あなたは、ただ私のお願いをかなえてくれればそれでいいんですよ。もし少しでも他の人に知られたらこれをリディアンだけじゃなくてネットで拡散して社会的に殺しますよ?」

 

未来は、ハイライトオフの状態でそう言うとそこには、目の前の女教師が男と一緒にホテルに入っている写真だった。

 

「ちょっと待て!?これは一枚じゃなかったのか!?」

 

「当たり前じゃないですかいつでもネットやリディアンに拡散できる準備は、していますよ?まぁその上で裏切るならそれでも構いませんけどその時は、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

わかってますよね?」

 

目の前の女教師は、浮気現場を抑えられた未来にただただ従うしかなかった。



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喧嘩しないシンフォギア②

①リディアンの番長

 

「立花さん!!!」

 

響がリディアンに通い始めて1週間。未来は、隣の席を見てため息をついた。

 

「先生ー。響・・・・・立花さんは、またサボりだと思うので探しに行っていいですか?」

 

響は必ずと言っていいほど授業をサボっていた。休み時間や昼休憩には、未来達の前に姿を現わすが授業開始時間には、いつのまにか姿を消していたりした。

 

「またですか!!?ではお願いしますね小日向さん」

 

未来は、響を探しに行こうとした時。

 

「あのぅ」

 

1人の女子生徒が手を上げた。

 

「私も探しに行っていいでしょうか?」

 

と言った。

 

先生が了承した時私未来は、真っ先に響の残り香を探すと未来はその匂いを頼りに走っていった。そして響のいる場所は、リディアンの体育館の裏にいた。そしてそこで響は、短いスカートを履いているにもかかわらずヤンキー座りをしてタバコを吸っていた。

 

(あ、今響のパンツが見えた)

 

未来は、その瞬間を写真にした。すると。

 

「た、立花さん」

 

もう1人の響を探している女の子が響の前に現れた。

 

(え、なんで?なんで?なんであんな女が響の居場所を知ってるの?)

 

「あ?誰だテメェ?」

 

「あのその私は、栗川 優奈って言います。その立花さんにお礼が言いたくて」

 

「ハァ?」

 

未来は、盗み聞きをすると3日前に3人の男子高校生のヤンキーにナンパされていたところを響が見かけて3人のヤンキーの顔の形を変えるほどボコボコにして栗川を助けたらしい。

 

「お礼をずっと言いたかったけどその立花さんが怖くて今まで勇気が出せずに・・・・・」

 

「別に気にすんな」

 

響がそう言うと。

 

「あ?なんだよテメェもここにいたのか?」

 

そこにクリスが現れた。

 

「・・・・なんでテメェがここの場所知ってんだよ?」

 

「それは、こっちのセリフだ」

 

クリスは、そう言ってタバコを吸い始めた。するともう1人の女子生徒が現れた。どうやら2年生のようだ。

 

「雪音さん」

 

「ん?誰?」

 

「すいません雪音さん。私は、長田 結花と言います。その助けてくれてありがとうございます」

 

どうやらこの女の子も栗川のように助けてもらった人らしい。

 

盗み聞きしたところによると義理の両親と義理の妹・道子という生徒とその取り巻きから陰湿ないじめと虐待を受けていた。バスケットボール部員から自分の上履きをズタズタにされたり練習中にボールをぶつけてきたりバイトをして必死にためたお金を全部奪っていったりしていた。だけどクリスが編入してから状況が大きく変わった。体育の授業の時道子が結花にボールを当ててる時に偶然、結花からバウンドしたボールがクリスの後頭部に当たった。それにぶちキレたクリスは、そいつらを全員ボコボコにした後元凶である道子は顔の形が変わるほど殴られその結果整っていた道子の美人な顔は、腫れ上がり歯を5本折られ片目も失明しブサイクで化け物のような顔にされた。

 

最初は、担任もこれを問題視したが結花はクリスの行動に勇気をもらい担任に自分のやられたことを話しクリスを庇った。これにより道子は、担任にお叱りを受け2週間の停学と反省文200枚を言い渡され、取り巻きは1週間の停学と反省文100枚。そしてその加担者は、反省文50枚を言い渡された。クリスの行動も問題になったがイジメを救ったことにより不問となった。(実は二課も少しいじってたりする)

 

結花は、道子が期間的に居なくなったのが理由で今は、イジメられていた時よりかなり環境が楽になったらしく少ないが別のクラスから友達もできたらしい。

 

「本当にありがとうございます。雪音さん」

 

結花は、泣きながらそう言うとクリスは、少し顔を赤くするとどうでもよさそうにしてタバコを吸った。その後ハイライトオフになった未来が響を連れて行った。

 

しかしこれによりリディアンは、乱世の時代に入ろうとしていた。2年生では弱い者イジメから救ってくれた番長クリスお姉様派。1年生では、下心のある男から守ってくれた番長響お姉様派と言う派閥が生まれその結果。ひびクリ戦争が勃発したとかしてないとか。そしてこの戦争が行われていることを本人達は、全く知らずにいた。

 

因みに言うと2人がなぜこんなことをしたかと言うと2人は、家でトランプで勝負していたが決着が付かず徹夜してしまい決着がつかなかったイライラと眠気のイライラなどがベストマッチしそしてトドメに各状況が起きたためイライラが爆発してしまったのが理由だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

②仏壇

 

「知らなかった・・・・。二課でシンフォギア装者やってると小遣いもらえるんだな」

 

「テメェは、シンフォギア奏者じゃなくてオルフェノクだろうが。まぁ俺もだけど・・・・・・っていうかこれもう小遣いってレベルじゃねぇだろ?」

 

なんだかんだ響とクリスは、同じ家に住んでおり喧嘩をよくしているがなんだかんだ長もちしていた。

 

「お前は、何に使うんだ?」

 

「さぁな。特に今は、買いたいものないし野宿生活ともお別れしてるから特に予定はないな」

 

「あっそ。ってかあいつは、一体何に使ってるんだろうな?」

 

「風鳴か?」

 

2人は、想像した。

 

『常在戦場』

 

「・・・・・・とか言って乗り捨て用のバイクを何台も買い集めてそうなイメージがあるな」

 

「・・・・・・否定できねぇ」

 

『常在戦場・・・・。常在戦場・・・・』

 

「いや、勝手な想像だけど」

 

「・・・・・こんな想像勝手にして殺されねぇよな?」

 

「・・・・・・・大丈夫だ。今あいつは、ここにいねぇし胸いじりしてねぇからたぶん大丈夫だ」

 

完璧にトラウマになったのか2人は、フルフルと震えていた。この時仕事中の翼は、くしゃみを一回し「この噂の感覚は、立花と雪音だな」と言い当てた。

 

「さて、あたしはどうしたものかな・・・・・・」

 

「好きに使えばいいんじゃね?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「というわけであたしの買い物につきあってもらうからな!」

 

「ふっざけんな!!何で俺がテメェの買い物に付き合うんだよ!!!」

 

響は、文句を言いながら後ろにクリスを乗せてバイクに乗って走っていた。

 

「癪だけどお前のオートバジンの力も借りたいんだよ!」

 

「だったらオートバジンだけ連れていけばいいだろ!?」

 

「あたし免許持ってないしこいつの持ち主は、テメェだからもし何かあっても全部テメェの責任だからな!」

 

「ふっざけんなクソ女アァァァァァァァァ!!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

そう言って着いた場所は。

 

「・・・・・・仏具店?」

 

「へへっ。1番かっこいい仏壇を買いに来たぜ!」

 

「・・・・・・・クリスお前実は意外と渋い趣味持ってんの?後1番かっこいいって何だよ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

クリスは、仏壇を買うと道中は、バトルモードになったオートバジンが運び家の中には、響がウルフオルフェノクになって運んだ。

 

「悪いな、重い荷物運ばせて」

 

「素直に礼を言うクリスはキモいしこれはテメェのなんだから自分で運べや」

 

「よし今日の晩飯テメェのだけにカミソリ入れてやる」

 

響とクリスは、そう言うとクリスは仏壇を見た。

 

「あたしばっかり帰る家が出来ちゃ、パパとママに申し訳ねぇからな・・・・・・」

 

クリスは、そう言うと響なんとなく事情察した。

 

(・・・・・・・羨ましいなそういうのは)

 

響は、そう思うとソファに座りクッションをクリスの頭に投げた。

 

「あ?何すんだよ」

 

クリスは、そう言って響を睨み付けるとトランプを見せた。

 

「・・・・・・決着つけるか?」

 

響は、そう言うとクリスは、

 

「上等だ」

 

と言って挑発的な笑みを浮かべ響の前のソファに座りトランプを始めた。

 

 

 

 

 

 

余談だが第二次トランプ戦争の決着は、つかなかったようだ。



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喧嘩しないシンフォギア③

①デュランダルの行方

 

「そうか盗まれていたデュランダルは、何処にも無かったか」

 

弦十郎は、緒川からデュランダルの捜査報告を聞いていた。

 

「はい申し訳ありません司令。おそらくあの時横山が暴走した時点でカ・ディンギルからデュランダルを持ち出していたのでしょう」

 

緒川は、弦十郎に申し訳なさそうな顔をして頭を下げた。

 

「仕方ないさ。スマートブレインの情報操作や情報網は、我々二課ごときでは勝てんからな。世界中の情報機関が協力をして初めて互角に渡り合える。それほどスマートブレインの力は、大きい。だから今回のことは、きにするな」

 

弦十郎は、そう言って緒川を励ました。

 

「それよりスマートブレインがここからデュランダルを盗みだしたということは、やはりこの特異災害機動部二課に了子以外の内通者がいるのだろうな」

 

「今は、撤退しているのか分かりませんがそう言った通信も監視部隊からの報告もありません。比較的におとなしいですよ」

 

「そうか」

 

弦十郎は、そう言って椅子の背もたれにもたれかかった。

 

「・・・・・・・いやなことをしてくれるなスマートブレインは」

 

「はい。まさかこの内部の人間を一人一人監視しなければならなくなるなんて」

 

「できればここにいる職員が全員白であることを願いたいものだ」

 

弦十郎がそう言うと弦十郎は、財布を取り出すとそこから写真を取り出した。

 

「司令・・・・・・・」

 

「すまないな。お前との約束を果たすのもまだまだ先になりそうだ」

 

弦十郎は、そう言って写真をしまった。

 

「スマートブレインの残党は、必ず完膚無きまでに叩き潰す。付いてくるか緒川?」

 

「僕は、翼さんのマネージャーでもありますしスマートブレインは、翼さんにも襲いかかる可能性もありますから喜んでついて行きますよ。スマートブレイン残党狩りに」

 

緒川がそう言うと弦十郎は、そうかと言って指の関節を鳴らした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

② 響とクリス

 

チーンチーンチーンチーン。

 

クリスは、朝学校に通う前に仏壇の前で手を合わせていた。

 

「おはようさん。朝から騒々しくて悪いな。でも、騒々しいのは音楽一家らしいだろ?」

 

クリスは、そう言った理由は、響とクリスが目玉焼きに塩かけるかマヨネーズかけるかで喧嘩をしたからだ。因みにクリスは、塩派で響がマヨネーズ派だ。

 

するとトイレに行っていた響がリビングに現れた。

 

「クッソ学校行くのがダルい」

 

響がそう言いながらカバンを持って背伸びをした。

 

「んじゃ、あたし達は学校行ってくるから」

 

クリスは、そう言うと「とっとと行くぞ」と言って響の尻を蹴飛ばしそれに響がキレてクリスを追いかけた。

 

2人が家からいなくなるとその仏壇の前には、茶髪の男性と銀髪の女性が現れた。女性は泣きながら何かを言い男性は泣いているがまるで娘のことを見守っているような優しい瞳と笑顔で響達が出て行った方向に頭を下げた。そして女性も同じように頭を下げた。

 

響とクリスは、口喧嘩をしながら登校していると。

 

「ん?」

 

突然響が立ち止まった。

 

「アァ?どうした響やんねぇのかよ!?」

 

「なぁクリス。なんか聞こえなかったか?」

 

「ハァ?何言ってんだお前?」

 

「なんか聞こえたような気がしたんだけど・・・・・・」

 

「空耳だろ?」

 

「そうなのか?」

 

クリスには、聞こえなかったようだが響には、聞こえた。

 

「「娘をよろしくお願いします」」

と。



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戦姫絶唱シンフォギアG編
1話 ルナアタックの英雄達


とある研究所。そこは、燃え盛りあらゆるところが破壊されていた。

「やめてセレナ!!!その歌を・・・・・その歌だけは歌わないで!!!」

「さよならマリア姉さん。マムと先生のことよろしく」

「Gatrandis babel ziggurat edenal-Emustolronzen fine el baral zizzl-Gatrandis babel ziggurat edenal-Emustolronzen fine el zizzl-」

セレナと呼ばれる少女は、歌を歌った敵味方自分を滅ぼす滅びの歌を歌った。セレナは、ありとあらゆるところから血を流した。

「セレナやめて!!!セレナあああああぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

セレナは、滅びの歌を歌いそして倒れた。するとセレナの頭上から瓦礫が落ちてきた。マリアと呼ばれる少女は、突如現れたバァさんに庇われて助かった。そしてセレナは、瓦礫に潰されそうになったその時だった。

「セレナ!!!」

樹のツルのようなものがセレナの下に伸びていきセレナの体を巻きつけるとセレナを引き寄せ瓦礫から回避した。

「セレナ!!」

マリアは、近くに行くとマリアはセレナを助けた男に頼んだ。

「先生!!お願い!!セレナを助けて!!!」

「言われなくても分かってます!!」

先生と呼ばれた男は、足場が最悪なこの場所でセレナの治療を始めた。

「クソ!!絶唱が私の力を!!このままではセレナが!!」

「セレナ!!お願い死なないで!!」

「・・・・苦渋の選択ですが仕方ありません。マリア」

「はい?」

「セレナを・・・・・・にする!!」

「え?・・・何を言ってるんですか先生!!?そんなことをしたらセレナは!!」

「でしたらこのままセレナの死を黙って見るつもりですか!?私だって嫌です!!ですがセレナを助けるにはもうこれしか方法がないのです!!!」

「でも適合できなければセレナが!!」

「そこはセレナの運とマリアの願いです!!だから願ってください!!セレナの命を!!」

男は、そう言って拳を振り上げた。

「生きろセレナ!!!」

男は、そう言って拳をセレナの心臓めがけて振り下ろした。そして











セレナは、死亡した。


「えー!!それじゃぁ響は、今度の翼さんのライブに行けないの!?」

 

リディアンの広場。そこで未来と響、創世、弓美、詩織の5人が昼食をとっていた。5人とも弁当を持参しておりその中で響の弁当は未来が響の為に作ってきてくれたものである。響は、それをうまそうに食べていた。そして響達が何を話しているのかと言うと翼のライブに響が行けなくなったことだった

 

「悪いな未来。急な任務が入ってそこに行かなきゃなんねぇんだよ」

 

響は、そう言って箸で唐揚げを刺した。

 

「ビッキーも大変だね。せっかくチケット貰ったのに行けないなんて」

 

「全部あのクソ女のせいだし」

 

「クリス先輩が?」

 

ひびクリ戦争は、もうリディアンの名物になり響お姉様派の1年とクリスお姉様派の2年生がゲームをしたり歌を競い合ったりと結果的にコミュニケーションを取っているので特に教師陣も文句を言ってない。因みに翼がいる3年生は、ひびクリ戦争の内容が面白い為中立を言って温かい目で見ていたりする。

 

その中でクリスと響は、互いを悪口で呼んでいる為クソ女=クリスor響の図になっている。だから弓美は、響のクソ女が誰なのかすぐに分かった。

 

「おやっさんがあのクソ女と俺である荷物の護衛を頼んできやがってよ正直めんどいから断ったんだけどあのクソ女に負けるのが怖いんだなって言われて癪だから受けちまったんだよ」

 

「アハハハハっ!!ビッキー完全に飼いならされてるじゃん!!」

 

「響さんのことをよく分かっているのはナイスです!!」

 

「笑ってんじゃねぇよ安藤!!板場も変なノリだしてんじゃねぇよ!!」

 

創世は、笑っており詩織は、わらいながらナイスですと言うと。

 

バキッ!!

 

何かが折れる音がした。

 

「ん?どうしたんだよ未来?」

 

響達は、未来を見ると未来は箸を折っておりそして目のハイライトが消えていた。

 

「そっかぁ。響が来れない理由は、クリスにあるんだ?・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・よし蹴り殺そう」

 

未来は、そう言って立ち上がると慌てて弓美が止めた。

 

「ちょっと待ちなさいよ未来!!殺したらマズイって!?」

 

「落ち着きなよヒナ。それにヒナがきねくり先輩に勝てるわけないじゃん」

 

「大丈夫だよ。最近弦十郎さんに鍛えてもらっていろんな蹴り技を覚えたんだ」

 

「何で蹴り技だけ!?」

 

「最近未来がえらくメシ食うようになったのはおやっさんのせいだったか」

ハイライトを失った未来は、自慢の蹴りでクリスに挑もうとするが弓美と創世がそれを止めて響は、最近の未来の食欲量の原因がなんなのかを理解した。

 

「ただでさえ私は、いますっごく不利な状態なのに。クリスがなんだかんだ言って響と同棲してるしこの前だって買い物デートしてたしここでさらにクリスと響が同伴出勤してそして出張という名のデートをしてさらに○○○みたいな関係になってしまったらもう私にできるのはクリスを殺して私がクリスになり変わるしか「怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い落ち着きなってヒナ!!」ん?何、創世ちゃん?創世ちゃんも邪魔するの?創世ちゃんもクリスの味方?だったら今すぐ楽に灰にしてあげるから今すぐその憎ったらしい胸を私の前出して「だから怖いって!!!ちょっとビッキー!!助けてよー!!!」」

 

創世は、響に助けを求めるが響は。

 

「・・・・・知らん」

 

と、創世を見捨てた。

 

「ビッキー!!!」

 

創世は、絶望した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『QUEEN of MUSIC』

 

日本や米国を始めとした複数の国が、共同で開催する音楽の祭典。メインイベントは、『日米の歌姫、夢のコラボ』である。日本の歌姫は、もちろん翼である。そして米国の歌姫は、「マリア・カデンツァヴナ・イヴ」という女性である。そしてその会場となる場所では、着々と準備が終了し始めていた。そして観客席には、ピンク色の猫耳のような髪型をした女性がいた。そしてその隣には、手帳を持ち眼鏡をかけた茶髪の少女がいた。

 

「以上が今回のイベントの流れですよマリア姉さん」

 

少女は、そう言って手帳を閉じた。そしてピンク色の猫耳のような髪型をした女性、歌姫のマリア・カデンツァヴナ・イヴは「そう」と言った。

 

隣にいる少女は、セレナ・カデンツァヴナ・イヴ。歌姫マリアの妹でありマリアのマネージャーをしている女の子である。

 

「セレナ。先生は、どうなの?」

 

マリアがそう言うとセレナは、顔をマリアの耳に近づけた。

 

「先生は、少し仕事がつまづいているようです。ですが期間内に間に合わすと言っていました」

 

と言った。

 

「そう」

 

マリアがそう言うと立ち上がった。

 

「マリア姉さん?」

 

「風鳴 翼の所へ挨拶に行くわよ。付いて来なさいセレナ」

 

「はい!マリア姉さん!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

マリアが挨拶に行っている同時刻、響とクリスとあおいは、列車の中にいた。そしてその列車は、ノイズに襲われていた。なんとか自衛隊も応戦していたがやはりノイズに通常兵器は、通用せずどんどん自衛隊の人たちは、灰にされていった。

 

「クッソ!!」

 

「一旦中に戻るわよ!」

 

「キモいぐらいにいるな!!」

 

 

響とクリスそしてあおいの3人は、中に引っ込んだ。車両の屋内には、一人で銀髪の優男がいた。

 

「連中、明らかにこっちを獲物と定めていやがる」

 

「モテモテですね、ウェル博士?」

 

あおいは、銀髪に白衣を着た優男にそう言った。

 

彼は、ジョン・ウェイン・ウェルキンゲトリクス。通称ウェル博士。

 

ウェル博士は、不安そうな顔であおいを見た。

 

「僕としてはこんなモテモテじゃなくて女の子に囲まれたモテモテがいいですね!!」

 

ウェル博士がヤケクソ気味にそう言うと。

 

「キッモ」

 

「ハーレム願望とか女の敵だな」

 

クリスと響にそう言われて黙り込んでしまった。

 

そうしている間にあおいは本部と通信を繋げていた。通信を終えるとこっちを振り返って、手を振った。響達は、あおいの下に行くと

 

「司令から迎撃の許可を貰ったわ!!」

 

あおいがそう言うと。

 

「やっと出番ってわけだな!」

 

クリスは、左の掌に拳を当てた。

 

あおいは、アタッシュケースからファイズギアを取り出すと

 

「響さん!!」

 

と言ってベルトを投げて渡した。響は、それをキャッチするとそれを腰に装着した。クリスも暴れたくってたまらないのか、ヤル気満々だった。すると上から飛行型ノイズが次々屋根をぶち破ってきた。だがあおいは、そこへ何度も発砲している。これは、ノイズへの攻撃でなく響達の合図である。

 

響は、ポケットからファイズフォンを取り出すと。

 

『555 enter』

 

『Standing by』

 

「変身!!」

 

『Killter ichiival tron』

 

クリスは、歌を歌い響は、ファイズフォンを宙に投げそれを横からキャッチして左頬に持っていき手首を返した。そしてファイズギア斜め45度からセットして横に倒した。

 

『Complete』

 

するとクリスは、体は、イチイバルに似た姿になり腰あたりから恐竜の尻尾のようなものを生やした。

 

響は、体にゆっくりと赤い閃光が走ると姿を変えた。その姿は、ガングニールによく似た姿でその姿に赤いラインがあった。

 

クリスは、ティラノオルフェノクに変身し響は、ガングニールの力と仮面ライダーファイズの力が、融合した姿新型の仮面ライダーファイズに変身した。

 

響とクリスは、ジャンプして列車の屋根に乗ると暗がりに慣れた目で見渡せばノイズの群れが気持ち悪いほどいた。

 

「視界は悪いし制空権はあちらが独占してるし最悪だな」

 

響は、そう言ってファイズフォンを取り出そうとすると横から余裕そうな笑みで手を出した。

 

『っハ。テメェのじゃぁ火力不足だし意味がねぇからそこら辺で親指でもしゃぶっとけ』

 

「んだとゴラァ!!!」

 

響は、クリスの挑発にキレると両手にティラノサウルスの頭が現れ口から大きなガトリングを構えた。それを見た響は、悔しそうに舌打ちした。

 

『オラァ!!!好きなだけくれてやるよノイズどもが!!!!』

 

クリスは、飛行型ノイズに大量の弾幕を張った。更に腰からミサイルも大量に放った。クリスは、大量の火炎弾で次々ノイズを倒していった。

 

『まだまだイクゼェェ!!!』

 

クリスは、狂気的な笑みを浮かべ更に弾幕を張るとその間を偶然通り抜けたノイズがクリスを襲った。

 

『あっ!やべっ!!』

 

クリスがそう言うと。

 

『Exceed charge』

 

響がグランインパクトでノイズを撃退した。

 

「油断すんじゃねぇぞクリス」

 

響は、一見心配そうにいってるが目が完全にバカにしておりクリスは、それを見て今度はクリスが悔しそうに舌打ちした。すると

 

『ん?』

 

「どうした?」

 

クリスが何かを発見した。

 

『なぁ。あれ親玉ぽくねぇか?』

 

クリスがそう言って指差すと響は、そっちを見た。すると確かに一番上空に親玉ぽいノイズがいた。すると響に弦十郎からの通信が入ってきた。

 

「遅れてすまん!ようやくノイズの親玉がどれか判別できた!!」

 

弦十郎がそう言うと。

 

「悪いがおやっさんその情報遅いぜ。とっくに見つけたからよ」

 

響がそう言うとクリスは、そのノイズ向けて弾幕を張った。だが。

 

『くそ!!あのノイズメチャクチャ避けやがる』

 

クリスは、イラついてそう言った。

 

「やっぱ飛べねぇのはきついな」

 

響がそう言うと。

 

『無いものねだりなんていつものことだろ!?』

 

と、クリスが言った。

 

「確かにな!!」

 

 響がそう言って後ろを見るとギョッとした。

 

『ん?どうした?』

 

響は、急いでファイズフォンを開くとenterボタンを押した。

 

『Exceed charge』

 

『お前何やってんだ?』

 

響は、ファイズショットにエネルギーをためると屋根にグランインパクトをした。すると屋根は大きな風穴を開けて響とクリスを落とした。

 

『どわあアァァァァァァァァ!!!!!!』

 

二人は、列車の床に落ちた。

 

『何しやがる!!』

 

クリスがそう言うと響は、指で上を指した。クリスは、上を見るとそこには、トンネルの中だった。

 

『トンネルか・・・・口で言えこのバカ女!!!』

 

「言ってる時間もなかったんだよ!!」

 

響は、そう言うと未だにノイズはこっちを諦めていなかった。ノイズは、トンネル内に追撃すらように入ってきた。制空権取られた所為で苦戦していたが響達は、閉鎖空間にいる今が好機と感じた。

 

「クリス。撃ち漏らしは任せる」

 

響がそう言うと左手首に付いているアクセルメモリーを抜きそれをファイズフォンにセットした。

 

『Complete』

 

すると響の胸の鎧が上に行きガングニールに肩の鎧が付いたようになり更にヘッドホンは、首元にいった。

 

『癪だけど仕方ねぇか』

 

クリスがそう言うとガトリングガンを構えた。響は、左のファイズアクセルのボタンを押すと。

 

『Start up』

 

すると響は、高速で移動した。

 

『Exceed charge』

 

響は、加速世界の中でトンネルに入ってきた親玉ノイズも含めて全ての飛行型ノイズにグランインパクトを打った。

 

『3』

 

最後のノイズにもグランインパクトを当てると体を無理矢理ひねり

 

『2』

 

急いで列車の後ろに走り列車の後ろで構えているクリスに突進するように

 

『1』

 

響は、そこに飛び込んだ。

 

『Time out』

 

クリスは、吹っ飛ばされ転がると響も同じように転がった。

 

『Deformation』

 

すると響は、元の姿に戻った。

 

「あ、危なかった!!」

 

響は、そう言って立ち上がると。ファイズフォンを抜いて変身を解除した

 

「何しやがる○○○○女!!!」

 

クリスは、人間に戻ると響に掴みかかった。

 

「頑張って避けなかったお前が悪いだろうが!」

 

「フザケンナ!!あんなの避けれるわけねぇだろ!!」

 

「それはただテメェがザコなだけだろが!!この○○○○女が!!!」

 

「だれがザコだ○○○○○○が!!!!よし殺してやる!!!四肢もいで舌を引き千切ってからボコボコに嬲り殺してやるああぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

「誰が○○○○○○だ!!この○○○○○○が!!!灰にしてやるからちょっと表出ろやゴラァ!!!」

 

「やめなさい二人とも!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あれから響とクリスは何回も喧嘩したりしたがあおいが何回も止めたりした。喧嘩以外は、特にトラブルもなく無事に目的地へ到着した。

 

「見せてもらいましたよ、ルナアタックの英雄と呼ばれた実力を」

 

あおいが電子の印鑑を押している隣で、ウェル博士が話しかけてきた。する時響は、機嫌悪そうな顔をしてクリスは、チッと舌打ちをした。

 

「アハハ。女の子には縁遠いですね」

 

あおいは、そう言うと。

 

「なりたくてなったわけじゃないけどな」

 

クリスがそう言うとウェル博士はそれを照れ隠しのようなものと勘違いした。

 

「混乱に陥っている現在、世界は英雄を求めています」

 

ウェル博士がそう言うと目が限界まで開いた

 

「誰もが羨望する英雄の存在をおおおおおぉぉぉぉ!!!!!」

 

見開かれた瞳からは、幾ばくかの狂気を発していた。だが響には、どうでもよかった。

 

「うるっせーよ!!!!いきなり大声出すんじゃねぇぞ骸骨野郎!!!!」

 

「骸骨!!?」

 

響が言ったことにショックを受けたウェル博士。響は、舌打ちをすると胸ポケットからタバコを取り出すとそれを口に咥えて火をつけた。

 

「・・・・・あたしも英雄とかそんなもんどうでもいいしそれに本当にいきなり叫んでんじゃねぇよ。このモヤシ人間が」

 

「モヤシ人間!?」

 

クリスの悪口に更にへこんだウェル博士。

 

「まあ、いいでしょう」

 

次の瞬間には、元の人畜無害そうな優男に戻っていた。

 

「あなた方に託されたこのソロモンの杖は、僕がきっと役立てて見せます」

 

「とっとと行けそして二度と俺の前に現れんな」

 

「・・・・・頼んだからな」

 

自分の胸に手を当てて宣言するウェル博士に一礼すると響達は、米軍基地を後にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「?どうしたクリス?」

 

「・・・・別に。なんでもねぇよ」

 

米軍基地を出たところで暗い顔をしたクリスに響が話しかけた。クリスは、タバコの煙を吐くと。

 

「ソロモンの杖は、簡単に扱っていいものじゃねぇ。あの脅威は身を以って経験しているからな」

 

と言った。

 

響もソロモンの杖がどれほど強いのか理解していた。あの時暴走した横山が吸収したソロモンの杖。もしあの現象をフィーネが起こしていたらどうなっていたかそもそも響達が生き残れたのか分からなかった。故に響は、ソロモンの杖を恐ろしく感じていた。

 

響は、タバコを吸おうとするというあおいがこらっと言って響とクリスからタバコを取り上げた。少し空気が重くなった。

 

「・・・・・フィーネに投資していたスマートブレインの残党とかにもしソロモンの杖がわたったらどうなるか」

 

あおいは、クリスの手を握った。

 

「大丈夫よクリスちゃん。ウェル博士は、あんなんだけど結構優秀な博士だからきっと人殺しなんかに使わないわ」

 

と、あおいが言った。

 

「そうだといいけどよぉ」

 

クリスは、心配そうに言うと。

 

「正直に言うと俺は信用してねぇけどな。あんな優男」

 

と、響がそう言うとあおいは、不安にさせるようなこと言わないのと言った。響は、はいはいと返事をして手を広げておどけた。

 

「さて、今日の任務を達成した二人のために、司令が東京までのヘリを手配してくれたわ」

 

「「マジっすか!?」」

 

あおいの言葉に響とクリスは、目を輝かせた。すると。

 

ドガァァァン!!!!

 

米軍基地から大きな爆発が起きた。響達は、振り向くとそこには、大型のノイズがいた。

 

「・・・・・ハァ?」

 

これには訳分からず響は、そう言いクリスは、ぽかんと口を開いた。

 

「嘘?」

 

とりあえず響達は、急いで米軍基地に戻っていった。



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2話 新たな敵

1話は、ある程度の資料から寄せ集めた結果あんな駄作を作ってしまい申し訳ありませんでした。一昨日からYouTubeでシンフォギアGをやっていたのでそれを見ながら頑張って投稿しますので応援よろしくお願いします。


響達が米軍基地襲撃をしてきたノイズをなんとかしている間のQUEEN of MUSIC会場。そこでは、世界中のテレビカメラと沢山の翼とマリアのファンで会場は、賑やかになっていた。そしてカメラマンの総責任者が世界中から来たカメラマン達を指示していた。

 

「5番カメラ写りが悪いですよ。木田さん、もう少し距離を調整して・・・・・・よしいいですよ木田さん・・・・・えっ?予定より進行が遅い?大丈夫です。すべて予定通りですよ」

 

そう言って指示している男は、篠村 大河(しのむら たいが)。篠村は、インカムでありとあらゆるカメラマンを指示していると電話がなった。

 

「・・・・・すいませんが社長から連絡がました。少しここを離れます。」

 

「あ、はい分かりました!それでは指示は、眞鍋さんに回しときます!」

 

「お願いします」

 

篠村は、そう言って人気のない場所に行くと電話に出た。

 

「・・・・・何の用ですか?ナスターシャ」

 

「篠村さん。計画は、どうなっていますか?」

 

「はいこちらの準備はすべて完了しています。後は、計画を開始するだけです。しかし」

 

「?何かあったのですか?」

 

「はい。裏方に一人厄介な人間がいます。そいつが計画の邪魔をする可能性があるのです」

 

篠村は、ナスターシャと呼ばれる女性の声にそう言うと。続けてこう言った。

 

「計画を完璧にするためにも私の三叉槍をこちらに送っていただきたいのです」

 

篠村は、そう言うと。

 

「そう言うと思いましたよ。すでに三叉槍は、調達に運ばせています」

 

「感謝しますナスターシャ」

 

篠村は、そう言うと電話を切った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いやぁすごい人気ぶり!!」

 

「日本最高の歌姫と世界最高の歌姫の夢のコラボだからね。こうなって当然だよ」

 

創世、弓美、詩織、未来は、QUEEN of MUSIC会場にいた。

 

「今度の学園祭の参考にと思って来たけどこりゃぁ真似できないなー」

 

「無理ですよ弓美さん。こんなすごいことの真似事は」

 

弓美と詩織は、そう言うと未来は、少しだけ暗かった。というより瞳に光がなかった。

 

「響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響」

 

「・・・・・ねぇ。誰か席変わってくれない?」

 

「「いやです」」

 

「・・・・・ねぇヒナ。ビッキーなら大丈夫だと思うからその呪詛やめてくんない。マジで怖いし翼さんがなんかかわいそうに感じてくるから」

 

「あはは。未来さんは、本当に響さんが大好きですね」

 

「すっごく愛が重いけどね」

 

創世達は、未来の状態に少し引いていた。

 

「せっかく響と一緒にコンサート見れると思ったのに。せっかく響と二人っきりになれる時間を作ったのに。せっかく響と○○○○○へ行ける準備もできたのにクリス(あの女)が邪魔してるの?もうこうなったらクリス(あの女)を殺して私がクリス(あの女)に成り代るしか」

 

「あああああああ!!!!私は、何も聞こえない聞いてない!!!!」

 

創世達の席は、割とカオスになっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「完璧に遅れたな」

 

「全部あのノイズのせいだし」

 

ヘリに乗っている響とクリスは、そう言うとあおいは、二課に連絡を入れていた。連絡内容は、米軍基地の壊滅。ソロモンの杖ならびにウェル博士の行方不明の報告だった。

 

「って言うか俺の勘だと絶対にあの骸骨野郎が犯人だと思ってんだけど」

 

「こら。証拠もないのにそんなこと言わないの」

 

響がそう言ってあおいに怒られるとクリスは、舌打ちをして貧乏ゆすりをしていた。今回のソロモンの杖が奪われたことが相当応えているようだ。

 

「もしかしたら犯人は、スマートブレインの残党の可能性もあるんだから決めつけちゃダメよ。クリスちゃんも今回の件は気にしなくていいわよ」

 

「分かってる!!」

 

クリスは、そう言うとあおいは、ヘリに積まれていた小型テレビをつけた。

 

「ほら。翼ちゃんがもうすぐ出てくるから一緒に見ましょ」

 

そう言って3人は、テレビを見始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

会場は、かなり盛り上がった。黒い和服のような衣装を着た翼と対照的に、白いドレスのような衣装を着たマリア。二人の歌が会場をテレビ越しで見ている世界中の人々が言葉を超えて心を通わせているのだ。世界中の人々は、二人の歌に感動していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「彼女達は?」

 

「はい。片方は、日本のトップアーティスト兼天羽々斬の適合者、風鳴 翼。そして片方は、数年前我々が投資していた研究の被験者です社長」

 

「被験者?・・・・・・・あぁ、FISどもか」

 

「はい」

 

「あれは、結局なんの成果も得られなかったからゴミの塊として捨てていたからすっかり忘れていた」

 

「どういたします?消しましょうか?」

 

「放っておけ。どれだけ足掻こうと無駄なことだ。それより計画は、どうなっている?」

 

「申し訳ありません。全てのデータは、あの時消去してしまっているゆえファイズのデータなしでは・・・・・」

 

「そうか。まぁいいこちらには切り札が存在している。計画第1フェイズを一旦中止させて第2フェイズに移行する」

 

「第1フェイズが終了していないのに移行するのですか!?」

 

「仕方ないだろう。全ては、我々オルフェノクのためにだ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ありがとう皆!!」

 

歌が終わり、会場で大歓声が起きる。

 

「私はいつも皆からたくさんの勇気を分けてもらっている。だから今日は私の歌を聞いてくれる人たちに少しでも勇気を分けてあげられたらと思っている」

 

翼がそう言うとマリアが前に出た。

 

「私の歌を全部世界中にくれてやる!!振り返らない!!全力疾走だ!!ついてこれる奴だけついてこい!!!」

 

マリアがそう言うとさらに歓声が大きくなった。

 

「今日のライブに参加出来たことを感謝している。そしてこの大舞台に日本のトップアーティスト風鳴翼とユニットを組み、歌えたことを」

 

「私も素晴らしいアーティストと巡り会えたことを光栄に思う」

 

二人は、そう言って握手した。

 

「私たちは世界に伝えていかなきゃね。歌には力があるってことを」

 

「それは世界を変えていける力だ」

 

二人は、そう言うと。

 

「そしてもう一つ」

 

突然マリアの雰囲気が変わった。その瞬間会場の至る所からノイズが出現した。

 

「何!?」

 

翼は、驚愕し観客は、パニックになったその時。

 

「狼狽えるな!!!!」

 

マリアの一言で会場が静まり返る。そして。

 

『Granzizel bilfen gungnir zizzl』

 

「何だと!?」

 

翼は、さらに驚愕した。それもそのはずだ。今翼の前にいるマリアは。

 

「私は私達はフィーネ。そう終わりの名を持つ者だ!!!!!」

 

漆黒のガングニールを纏っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「ガングニール!?」

 

ヘリで生中継されている今の光景を見たあおいは、驚愕した。

 

「・・・・・・・何でたかがアーティストごときが聖遺物を?」

 

響は、冷や汗をかいてそう言うと。

 

「これヤベェんじゃねぇのか?」

 

と、クリスが言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

「何よ?どうなってんのよ!?アニメじゃあるまいし!?」

 

弓美達は、そう言って怯えていると。

 

「みんな私の後ろに隠れて」

 

未来は、そう言って前に出た。

 

「未来さん」

 

「ヒナ」

 

未来は、警戒した目でノイズを睨みつけた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「我ら武装組織フィーネは各国政府に対して要求する!!!そうだな・・・・・・。差し当たっては国土の割譲を求めようか」

 

「バカな!?」

 

翼は、それを聞いて驚愕した。マリアは、今世界に対して宣戦を布告したのだから。

 

「24時間以内にこちらの要求が果たされない場合、各国の首都機能がノイズによって風前となるだろう!!」

 

マリアは、そう言って挑発的な笑みを浮かべた。

 

「どこまで本気なのだ!!!」

 

翼も突然のことに少しパニックになっていた。

 

「私が王道を敷き、私たちが住まう為の楽土。素晴らしいと思わないか?」

 

マリアがそう言うと。

 

「何を言っているのだ貴様!!」

 

翼は、勢いで天羽々斬のペンダントを握るが思い留まる。櫻井理論は、世界中公表されたが誰がシンフォギア奏者なのかは、公表されていない。生中継のテレビの前で下手に歌えなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カメラ室そこでは、沢山の物言わぬ死体が転がっていた。

 

「順調ですね」

 

そう言ったのは、篠村 大河だった。彼は、全てのカメラマンを殺しそのカメラの映像が遮断されないようにしていた。すると。

 

バン!!

 

大きな音をたてて部屋に入ってきた一人の男。

 

「やはり来ましたか」

 

篠村は、三叉槍をクルクル回転させて構えた。部屋に入った緒川は、驚愕の顔をした。

 

「なぜです!!何故あなたがここに!!?」

 

「私の正義のためです!!この計画は、中断させませんよ緒川さん!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「何を意図しての騙りか知らぬがガングニールのシンフォギアは貴様のような輩が纏えるものではない!!」

 

「私が騙り・・・・・・か。なら確かめたらどう? 私の言ったことが騙りなのかどうか?」

 

そう言ってマリアは翼を挑発した。そして。

 

「会場のオーディエンス諸君を解放する!!ノイズに手出しはさせない、速やかにお引き取り願おうか!!」

 

と、言った。

 

「なんだと!?」

 

 マリアの発言に、翼は驚愕した。この有利な状況を自ら放棄したのだ。会場の観客達が全員外に退場するとマリアは観客のいなくなった席を見つめた。

 

「帰るところがあるというのが、羨ましいものだな」

 

「マリア。貴様は一体・・・・・?」

 

マリアは、マイクの剣先を翼に向けた。

 

「観客は皆退去した。もう被害者が出ることはない。それでも私と戦えないと言うのであれば。それはあなたの保身のため」

 

「・・・・・・・」

 

「あなたはその程度の覚悟しか出来てないのかしら?」

 

マリアがそう言ってゆっくりと歩み寄った。その時だった

 

「・・・・ん?どうしたの先生?」

 

マリアが何者かの通信を受けた。そしてその通信の内容聞いたマリアは。

 

「ハァ!?」

 

マリアが驚愕の声をあげた。それと同時に全ての映像がシャットダウンされた。

 

「緒川さん!」

 

「先生が戦闘タイプじゃないのは分かってたけどそれでもたかが人間に中継が中断されるなんて・・・・・」

 

翼は、マリアを睨み付けると。

 

「聞くがいい!防人の歌を!」

 

と言って歌い始めた。

 

『Imyuteus amenohabakiri tron』

 

翼は、天羽々斬を纏いそしてマリアに斬りかかった。

 

「話は、ベッドの上で聞かせてもらう!!」

 

翼は、そう言って刀を振り下ろしたその時だった。上からカッターが降ってきた。

 

「!!?」

 

翼は、それに気づくと無理矢理刀で防いだ。だが。

 

「行くデス!」

 

更に鎌のようなものが翼を襲った。流石の翼もこの攻撃は、防ぐことも避けることもできなかった。

 

「うああああっ!!!!」

 

翼は、吹っ飛ばされるとマリアの横に金髪ショートと黒髪ツインテールの女の子が立った。

 

「危機一髪」

 

「まさに間一髪デスよ」

 

「装者が三人!?」

 

翼はそれを見て驚愕した。

 

「調と切歌に救われなくても、あなた達程度に遅れを取る私ではないんだけどね」

 

マリアは、余裕そうな笑みを浮かべた。

 

「貴様みたいなのはそうやって見下ろしてばかりだから勝機を見逃す!!!」

 

「上か!」

 

マリア達の上にはをティラノオルフェノクに変身したクリスとファイズに変身した響がいた。

 

『土砂降りのぉぉぉぉぉぉ10億連発!!!!!』

 

クリスのガトリングを切歌と調と呼ばれた子は避け、マリアはマントで防いだ。

 

『Exceed charge』

 

「タアアアアアアァァァァァァァ!!!!!」

 

響もグランインパクトするが避けられた。響とクリスは、回転して翼のところに着地した。

 

「なんだ?ババァの他にガキもいるぞ?」

 

『知らねぇ間に増えてたようだな』

 

「すまない雪音、立花助かった」

 

響とクリスに礼を言う翼。響は右手をスナップするように振りクリスは、翼の腕を持ってゆっくりと立たせた。

 

「で、テメェら誰だ?こっちは色々あってひっじょうに機嫌が悪いんだ。今降伏するならケツ百叩きで許してやるぞ?因みに対抗するなら腕の一本か二本は、覚悟してもらうから」

 

「どっちにしても殴るんだな?」

 

響がそう言って翼は、そうつっこんだ。

 

「誰があなたのような偽善者なんかに」

 

響が言ったことに調が怒った。そしてそれに続くように。

 

「綺麗事を理由にして戦う奴の言うことなんか信じられるものかデス!」

 

と、切歌が言った。それに対して

 

「ハァ?何言ってんだガキども?」

 

「偽善者この世界にはあなたのような偽善者が多すぎる」

 

調がそう言うと頭の物体から回転カッターを放ってくる。

 

「話がついていけねぇ!」

 

響は、それを避けるとクリスと翼が攻撃した。敵三人は散開し、切歌が攻撃を防ぎながらクリスに攻撃しにくる。

 

『近すぎんだよ!』

 

クリスが離れてティラノサウルス型のボウガンを撃つがクリスの攻撃は防がれた。

 

響は、調のカッターを避けて殴りかかった。

 

「うっとおしいな!!偽善だがなんだか知らねぇが風鳴の夢の舞台を邪魔すんじゃねぇよ!!」

 

「それこそが偽善!」

 

「??」

 

「痛みを知らないあなたに、誰かの為になんて言って欲しくない!!」

 

調がそう言ったその時響は、少し動きが止まった。その瞬間をついて調カッターで響を斬りつけた。

 

ズガガアアアン!!!

 

「グアッ!!」

 

響は、後ろに吹っ飛ばされたがうまく着地した。そして。

 

「・・・・・・・・痛みを知らない?」

 

響がそうポツリと呟くと。目の前にあの光景が浮かんだ。

 

 

 

 

 

 

 

「お前のせいで職を失ったどうしてくれるんだこの人殺し!!」

 

「あなたが生き残ったせいで私のご近所の評判は、ガタ落ちよ。どう責任を取るつもりなの?」

 

「お前のせいで香織は、毎日いじめられてるんだよ!!なんで生き残ったんだよ!!死んじまえよこの殺人鬼!!」

 

「ごめんね響ちゃん。家族の為にもゴミは、排除しないといけないから」

 

「人殺し、殺人鬼、税金ドロボー、クズ、ゴミ、死ね!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「クソガキがああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

響は、ブチキレた。響の怒りの声に目の前にいた調は驚いて怯み翼とマリア、クリスと切歌もびっくりして響を見た。

 

「立花!?」

 

『どうしたんだおい!!』

 

「な、何!?」

 

「なんデスか!?」

 

その場にいた全員が驚いた。

 

「ガザなりいいいいいいいい!!!!!!グリズううううううううううう!!!!!!!!ゴイヅラは、俺がゴロズウウゥゥゥ!!!!!!!!!ドイデロオオオオオオオオ!!!!!!!!」

 

響は、そう言って右手のファイズショットをさらに強く握りこむと調に襲いかかった。調は、カッターで斬りかかった。だが響は、ファイズショットでカッターを殴り砕いた。

 

「!!!」

 

「アームドギアを!!」

 

「砕いたデス!!?」

 

調は、驚いている間に響は、ファイズショットで調の右頬を殴った。

 

「グアっ!!」

 

調は、後ろによろめくと響はファイズショットを装備している右で何度も何度も殴り始めた。

 

「グァッ!!アグっ!!お前!!」

 

調は、カッターで響を切断しようとするが響は、御構い無しで殴りまくる。

 

「アグっ!!」

 

調は、後ろに転がると響は、ファイズショットを捨て調の腹を蹴り上げた。

 

「があっ!!!」.

 

「このクソガキがあああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」

 

響は、右手をスナップさせるともう一度調の腹を蹴り上げ転がすと調を無理矢理立たせて左頬を殴った。そして調は、地面にまた倒れると。

 

「調から離れるデス!!」

 

切歌が調を守ろうとして大きな鎌で響の背中を切った。だが響は、ひるむことなく後ろを見ると。

 

「ひっ!!」

 

切歌は、響を見て怯えた。響の目は、限界まで開ききっており瞳は小さくなっておりそして白いところは、血走って赤くなっていた。

 

「ジャマをズルナアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

響は、切歌を殴りつけた。切歌は、鎌で防ごうとするが響の拳は、鎌を破壊して切歌を殴り飛ばした。

 

「切歌!!!」

 

響は、調を睨み付けると調は、「ひっ!!」と、悲鳴をあげると調を無理矢理立たせて調の腹に何度も膝蹴りをした。

 

 

「うっ!!」

 

調は、苦しそうにうめくと調の右頬を再び殴った。

 

「調から離れろ!!」

 

マリアが響にマントをぶつけるが響は、それを耐えてマントを掴むと地面に叩きつけた。

 

「ガッ!!」

 

響は、ファイズショットを取りに行くとミッションメモリーを抜いてファイズポインターにセットした。

 

『Ready』

 

響は、右足に装着するとファイズフォンを開いてenterボタンを押した。

 

『Exceed charge』

 

マリアは、響に襲いかかるが響は、マリアを殴り飛ばすと調の前に行くと回転して腹にストレートキックをした。そしてそれと同時ドリル状のポインターを発射した。

 

「ウガァァ!!!」

 

「「調!!!!」」

 

『おい!!何してんだ響!!?』

 

「殺したらマズイ!!やめるんだ立花!!」

 

響は、ジャンプしてクリムゾンスマッシュをしようとした。その時だった。

 

バシュンバシュンバシュン!!

 

「グガアアア!!!」

 

突然何者かの攻撃で響のクリムゾンスマッシュは、不発に終わった。

 

「調さん!!」

 

そこに現れたのは、マリアのマネージャー兼妹のセレナだった。セレナの右手には、アタッシュケースを持っており調に近づいた。

 

「セレナ・・・・・」

 

調は、セレナに抱きつくとセレナの背中を撫でながら響を睨みつけた。

 

「許さない!!調さんを切歌さんをマリア姉さんを!!絶対に許さない!!」

 

セレナは、そう言うと持ってきていたアタッシュケースを開くと響達は、驚愕した。

 

「あれは!?」

 

『嘘だろ!?』

 

「俺と同じベルト?」

 

響がそう言うとセレナは、ベルトを装着した。そしてガラケーを取り出すとスライドさせるように開いた。そして。

 

『913 enter』

 

『Standing by』

 

セレナは、ガラケーを閉じて両手で持つとそれを上に持っていった。

 

「へ〜ん身!!」

 

上からベルトにセットして勢いよく横に倒した。

 

『Complete』

 

するとセレナは、ゆっくりと黄色いラインが浮かび上がりそして黄色い光がその場を包んだ。光が収まるとそこには、黒いシンフォギアのような形をしておりこの体には、黄色いラインが入っていた。

 

「セレナ・カデンツァヴナ・イヴこと仮面ライダーカイザ行きます!!」




篠村 大河は、Goblinさんから送られたオリジナルキャラです。Goblinさんありがとうございます。


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3話 空白の期間

今回は、短めです。ネタの表現が難しく短くなってしまいました。すいませんでした。


響は、調とカイザと呼ばれるものに変身したセレナを睨みつけてそして走り出した。

 

「ドケエエエエエエエエエエエエエェェェェェェェ!!!!!」

 

響は、怒りのまま調とセレナに襲いかかるがセレナは、調を後ろに下がらせるとセレナも走り出した。響は、殴りかかるがセレナは、下に回避し下からアッパーをした。響は、それを避けると左から大振りに殴った。だがセレナは響の左のパンチに右手を添えて流した。そして左のボディーブローが入った。

 

「うぐっ!」

 

響は、まともに受けたが響はこらえた。響は、セレナの顎を蹴りあげようしたがそれより先にセレナは、響の足を踏み左ストレートが響の顔を捉えた。

 

「あぐっ!!」

 

響は、後ろによろめくとセレナは、X状の武器を取り出した。セレナは、その武器の後ろを引っ張った。

 

『Burst mode』

 

セレナは、響に向けると響にエネルギー弾を撃たれた。

 

ズガガガガァァァァン!!!!

 

「グアアアアアァァァァ!!!!!!」

 

響は、後ろに転がると響はセレナを睨み付けた。セレナは、X状の武器の銃口を響に向けていたその時だった。

 

ステージが光り、そこから巨大なイボイボしたノイズが出てきた。

 

『何だぁ?あのでっかいイボイボしたノイズは?』

 

クリスがそれに気づきあまりのキモさに引いていた。

 

「増殖分裂タイプ・・・・・」

 

「こんなの使うなんて聞いてないデスよ!」

 

「マム?」

 

なにか話しているマリアは、両腕を合わせそれが変形し槍となった。

 

「アームドギアを温存していただと!!」

 

翼は、驚愕し構えるがマリアは、翼達は目をくれずノイズに攻撃した。

 

『おいおい、自分らで出したノイズだろ!?』

 

クリスがそう言った時マリア達が撤退をした。

 

「ここで撤退だと!?」

 

翼がそう言うとセレナは、武器を腰に戻すとアタッシュケースを拾った。

 

「今回は、この程度でやめてあげるけど今度マリア姉さん達を傷つけたらその時は今度こそ倒す!」

 

セレナは、そう言うとマリア達についていった

 

「待てやゴラァ!!!!!」

 

響は、そう言って追いかけようとするが。

 

『おい待てよ!!今は、こっちの方が先だろうが!!!』

 

クリスは、そう言って響を抑え響にノイズを見せるとノイズが巨大化していた。翼が刀で切ったらノイズはバラバラになって増えた。

 

「こいつの特性は増殖分裂」

 

『ほうっておいたら際限ないってわけか。このままじゃここから溢れ出すぞ!』

 

「皆さん聞こえますか?」

 

翼達がそう言うと緒川から連絡が入った。

 

「会場のすぐ外には避難したばかりの観客たちが居ます。そのノイズをここから出すわけには・・・」

 

「観客が!?迂闊な攻撃では増殖と分裂を促進するだけ・・・・」

 

「どうすりゃいいんだよ!?」

 

クリスと翼が悩んでいると。

 

「だったら向こうの増殖スピードを上回る速度で殺せばいい」

 

響は、そう言ってファイズアクセルからアクセルメモリーを取り出した。

 

『おい響!!それ昨日も使ってたろ!?大丈夫なのか!?」

 

「さあな」

 

響がそう言うとアクセルメモリーをセットした。

 

『Complete」

 

「増殖力を上回る速度にて一気殲滅。立花らしいな」

 

翼がそう言うと。

 

『おいおい、本気かよ?』

 

「何だ?珍しく心配してくれんのか?」

 

『な訳あるか!!テメェを殺すのはあたしなんだ!!どこぞのノイズや雑魚ごとき相手死なれたらこっちが迷惑なんだ!!』

 

「あっそ」

 

響は、そう言うとファイズアクセルのボタンを押した。

 

『Start up』

 

すると響は、その場から加速世界に入ると全てのノイズにクリムゾンスマッシュをくらわせた。

 

「タアア!!タアア!!タアア!!タアア!!タアア!!タアア!!」

 

そして最後に残ったノイズの本体には、10個ぐらいのポインターが出現した。

 

「タアアアアアアアアアアアァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!」

 

響は、連続のクリムゾンスマッシュを一体のノイズにくらわせた。するとそのノイズから小さなマークが出現しさらにその小さなマークが集合し大きなマークとなりそしてノイズは、灰となった。

 

『3・・・・2・・・・1・・・・・Time out』

 

ノイズがいた場所には、響が立っていた。

 

『Deformation』

 

響は、元の姿に戻ると右手をスナップさせた。

 

「無事か!?立花!」

 

翼とクリスは響の元に駆け寄った。

 

「・・・・・・・・・」

 

「どうしたんだ立花!?どこか痛むのか!?」

 

翼はそう言って触れようとするが響は、手を払った。

 

「立花?」

 

翼とクリスは、響の様子がおかしいことに気づいた。

 

「・・・・・・風鳴、クリス」

 

「何だ?」

 

「・・・・・今回の敵全員俺によこせ」

 

『ハァ?何言ってんだお前!!?』

 

「あのクソガキ共は、俺が殺す。あのクソガキ共の○○○○を引きづり出して骨もへし折ってネジ切ってそして絶望した状態で殺してやる」

 

この時クリスは、初めて響に恐怖を覚えた。今まで戦ってきた響とは何かが違う。クリスはそう直感した。

 

マリアの宣戦布告から何も起きずに1週間が経った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

とある廃病院の一室。そこには、車椅子に乗った老人が先日のライブ襲撃事件の時の映像を見ていた。分裂・増殖型の大型ノイズを消し飛ばした特異災害対策機動部二課に所属しているオルフェノク立花 響の戦闘映像だった。

 

「・・・・・話に聞いていましたが予想以上ですね」

 

その映像には、調をボコボコしているシーンやセレナにやられてるシーンが映っていた。そして何よりは凄まじいのが最後のシーン。どれだけスロー再生にしても響の姿は、映らずにノイズを一瞬で殲滅したあの速度だった。だが10秒後には、元の姿に戻っていた。これを見た老人は、解せなかった。

 

(これほどのスピードを出せるのに何のリスクもないとは、考えられませんね)

 

老人がそう考えていた。

 

(カイザギアもフォトンブラッドの出力が高い故にかなりの寿命を持っていかれる。アガート・ラームとの融合症例になった長命のオルフェノク、セレナをもってしてもいつ死ぬのかわからない。いくらデメリットが少ない安定したファイズギアとはいえこれほどのことをすれば寿命は、失っても不思議でないのに・・・・・・)

 

老人がそう考えていると老人のもう一つの懸念材料である映像が映し出された。暗くて分かりづらいがそこには、何かがいた。

 

(我々の目的達成の為にはネフィリムは必要不可欠。しかしこんな物は・・・・)

 

「人の身に過ぎた物…だなんて言わないで下さいよ?」

 

「ドクター」

 

そこに現れたのは、ジョン・ウェイン・ウェルキンゲトリクス。通称ウェル博士だった。米軍基地で行方不明とされていたこの男は、実は武装集団『フィーネ』の一員だったのだ。

 

「たとえ人の身に過ぎた物でも、英雄たる者の身の丈に合ってるのであればそれで良いじゃないですか。」

 

ウェル博士がそう言うとまた一人の男が入ってきた。

 

「ナスターシャ!!!」

 

その男は、篠村 大河だった。

 

「少し忙しかったので言えませんでしたが今言わせてもらいます!!どういうつもりですか!?あの時の会場では、あそこにマリアやセレナ、切歌に調がいたんですよ!!何であんな危険なノイズを出したんですか!?」

 

篠村がそう言うとウェルがまぁまぁと篠村をなだめていた。

 

「あの時マリア達のおかげでネフィリムは、目覚めていました。後は、マリア達を撤退させるためにあのノイズを召喚させたのです」

 

「タイミングが明らかに早かったです!!下手をすれば襲われたのはマリア達だった可能性もあるんですよ!!おいウェル!!あなたまさかあの時にマリア達を殺すつもりであのノイズを召喚したのですか!?」

 

篠村は、そう言うとウェルは、まさかと言って笑っていた。

 

「落ち着きなさい篠村先生。あなたの気持ちも分かりますがあれが一番効果的だったのです。それにソロモンの杖さえあればマリア達に襲われることは、ありませんよ」

 

ナスターシャと呼ばれた老人は、そう言うと篠村は、ウェルを睨みつけると歯ぎしりして部屋から出て行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

武装集団『フィーネ』は、郊外のとある廃病院をアジトとして潜伏していた。そしてその病室の一室では、ベッドの上で調が寝ておりそしてその隣には、セレナと切歌が楽しそうにおしゃべりしていた。そしてその後ろには世界へ向けて宣戦布告をした歌姫、もう1人のガングニールの装者であるマリアの姿があった。するとその部屋に篠村が入ってきた。

 

 

切歌がそれに気づくと勢いよく駆け出し抱きついた。

 

「先生!」

 

切歌に先生と呼ばれた篠村は、さっきは怒っていた顔とは、思えないほど優しい笑顔で切歌の頭を撫でた。

 

「切歌こんな所ではしゃぐと危ないしここは病室だから静かにしないとダメですよ」

 

「ごめんなさいデス!」

 

言葉の上では謝り切歌の表情に反省の色は見当たらなかった。それを見た篠村は、反省しなさーいと言ってほっぺを挟んでムニュムニュした。切歌は、きゃーデスと言いながら楽しんでいた。セレナは、少し羨ましそうに見ていた。すると。

 

「先生」

 

寝ていた調が起き上がった。

 

「調!起きて大丈夫デスか!?寝てなくて大丈夫デスか!?」

 

切歌は、調を心配しながら言うとマリアが「調の治療の邪魔だからこっちに来なさい」と言って下がらせた。セレナもマリアの隣に行った。

 

篠村は、ゆっくりと調を起こすと服を脱がせた。そこには、青アザがたくさんありよく見たら顔も青アザがあり腫れていた。そして痛むのかアザのあるところを抑えた。

 

「痛むのですか調」

 

「はい」

 

「大丈夫ですよ。今日で完璧に治りますから」

 

篠村は、そう言うとゴポゴポと音を立てて姿が変わった。篠村は、まるで樹のようなオルフェノクに変身したのだ。篠村は、指をまるでツルのように伸ばし調の顔や青アザがある場所全てに巻きついた。すると調が光り出した。そして数分後光が収まると篠村は、調をツルから解放した。すると調の顔と体は、腫れも引いており青アザも無くなっていた。篠村は、調べに服を着せてゆっくりと横にすると調の体を触り出した。

 

『どこか痛いところはないですか?』

 

「大丈夫です先生」

 

篠村は、異常なしと判断したのか調から離れると調は、自分で起き上がった。篠村は、ホッとしていた。切歌とセレナは、調に抱きついて喜んでいるとマリアが篠村の隣に来た。

 

「ありがとう先生。いつも助かるわ」

 

「お礼なんて言わないでくださいよ。私は、こんなことぐらいしかできないので」

 

マリアは、そう言って調は頭を下げ篠村は、悲しそうな目で調達を見ていた。

 

篠村は、首を振るとパンと手を叩いて調達を注目させた。

 

「よし!!今日は、調の退院祝いだ!!調の大好きなものたくさん作ってやるぞ!!」

 

「!!」

 

篠村がそう言うと調は、目を輝かせた。

 

「わぉっ!先生は、太っ腹デス!でも、調だけ特別扱いは良くないデスよ!」

 

「そうですよ先生!!私達にも好きなもの作ってください!!」

 

「残念だけど今日は、調が主役だからセレナと切歌の好きなものは、つくれないなー」

 

「「そんなー(デス)!!」」

 

篠村がそう言うとセレナと切歌は、肩を落として落ち込みマリアは、それを見てクスクスと笑った。

 

すると突然警報音が鳴り響いた。

 

何が起きたのか確認するためにマリア達はナスターシャのいるモニタールームに向かった。

 

「マム、いったい何が?」

 

「心配して来てくれたのですね。大丈夫、ネフィリムが少し暴れただけですが、隔壁を降ろし、食事を与えたので心配は要りません」

 

ナスターシャは、そう言ってマリア達を落ち着かせた。

 

「マム。やっぱりネフィリムは、危険です。下手をしたら私達は・・・・」

 

セレナがそう言うと。

 

「ネフィリムは計画遂行には不可欠な我々の切り札です。それに、今さら後戻りはできません」

 

と、ナスターシャが答えた。

 

「ナスターシャ。ドクターは、どこに?」

 

「ドクターは、ネフィリムの餌の確保の策を考えるために出かけましたよ」

 

「餌の確保・・・・・・ねぇ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

新しいリディアンの屋上で響は、横になっていた。もちろん授業は、サボりである。サボった理由は、あまりのイライラで未来を傷つけるかもしれないから未来と少し距離をとっていた。すると。

 

「ひーびき」

 

響の前に未来が現れた。

 

「・・・・・・今俺は、スッゲェイライラしてんだよ。殺されたくなかったらとっとと教室に戻れ」

 

響は、そう言って未来に背を向けると未来は響の後ろに寝転がり響を抱きしめた。

 

「弦十郎さんから聞いたよ」

 

「・・・・・・・」

 

「大丈夫だよ。私は、何があっても響の味方だから」

 

未来は、そう言うと響は、ゆっくりと未来の方を向き響も未来を抱きしめた。

 

「なぁ未来・・・・・・俺は、なんなんだろうな」

 

「?」

 

「あの時のクソガキに言われた時目の前にあの時の迫害を受けていた時の光景が目の前に浮かんだ」

 

響は、そう言うと更に強く未来を抱きしめた。

 

「俺ってなんで生き残ったのかなぁ。何で俺がこんな目に合わなきゃなんねぇんだよ」

 

響は、そう言うと未来も強く抱きしめた。

 

「大丈夫だよ。大丈夫。響は、間違ってないよ」

 

未来は、そう言った時ミクの瞳に光がなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(大丈夫だよ響。響のことを否定した子は私がちゃんと殺してみせるから)



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4話 夜襲作戦

緒川は、弦十郎にある報告を入れていた。それは、マリア達組織の協力者から仕入れたアジト情報とマリア達の組織に篠村 大河がいたことだった。

 

「そうか。まさか大河がテロリストに身を置いていたとは」

 

「篠村君は、スマートブレイン討伐作戦時に行方不明にされてあれから何年も経っていましたから予想外の事実でした」

 

緒川と弦十郎は、しんみりとした顔をした。

 

「・・・・・・かつての仲間と戦うのは流石に辛いな」

 

「しかし司令。テロリスト組織フィーネと戦うには、どっちにしても大河さんと戦うのは避けて通れない道です」

 

「そうだな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

響は、リディアンで行われる学園祭の準備を手伝っていた。本来はそんな行事に興味がない響だったのだが未来が一緒にやろと誘って来たので仕方なく参加した。

 

「響お姉様!これお願いします!!」

 

「ほらよ」

 

「ありがとうございます!!」

 

「響お姉様!!谷本さんが金槌で自分の指を!!」

 

「とりあえずこれで冷やしとけ」

 

「湿布ですか?心配してくれてありがとうございます!!」

 

「響お姉様!ペンキが足りません!!」

 

「自分でなとかしろ」

 

「あ〜ん❤️」

 

響は、リディアンで本当に人気だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

深夜緒川が集めた情報でマリア達率いるフィーネのアジトと思われる廃病院に響達は来たていた。

 

「いいか! 今夜中に終わらせるつもりで行くぞ!」

 

「明日も学校があるのに夜半の出動を強いてしまいすみません」

 

「気にしないでください。これが私たち防人の務めです」

 

「こんな所に潜んでたんだな。街のすぐそことは灯台下暗しってやつかぁ?」

 

クリスは、そう言うと響はオートバジンからファイズエッジを抜くとそれを座席に起きそしてアタッシュケースからファイズギアを取り出し装着した。

 

「ここはずっと昔に閉鎖された病院なのですが、二ヶ月くらい前から少しずつ物資が搬入されているみたいなんです。ただ、現段階ではこれ以上の情報が得られず、痛し痒しではあるのですが・・・・」

 

「尻尾が出てないのならこちから引きずり出してやるまでだ」

 

クリスは、気合い入れるように掌を拳で叩くと響が前に出た。そして。

 

「おいクソ女。風鳴。あのガキどもが出てきてもテメェらは、絶対に手ェ出すなあいつらは、俺が殺す」

 

響は、そう言うと先に出た。

 

「待て立花!!深追いするな!!」

 

「あたしに命令さすんじゃねぇぞバカ女!!」

 

3人は、侵入を開始した。

 

 

 

 

 

 

 

中に入るとそこには赤い霧が漂っていていかにもな雰囲気が出ていた。

 

「やっぱり元病院っていうのが雰囲気出してるな」

 

「なんだ? ビビってるのか?」

 

「んなわけあるか。けどなんか変な直感が働いてる気がすんだよ」

 

「変な直感?」

 

響が言ったことに翼は、首を傾げた。

 

「ああ。なんかこれは罠だって言う直感がぷんぷんしやがる」

 

響がそう言うと。

 

「負け犬の直感か・・・だったらやめとくか?」

 

クリスがそう言うと響はクリスを睨みつけた。

 

「なんか言ったか?トカゲ女」

 

響がそう言うとクリスも睨みつけた。

 

「誰がトカゲ女だって?」

 

「誰が負け犬だと?」

 

響とクリスが喧嘩を始めた。

 

「こんな時に喧嘩するな」

 

翼は、二人に軽くチョップすると。それと同時に赤い霧の中からノイズが現れた。

 

「早速お出ましかぁ」

 

クリスはそう言うとクリスと翼は歌い響はファイズフォンを開いた。

 

『555 Enter』

 

『Standing by』

 

「変身!!」

 

『Complete』

 

『Imyuteus amenohabakiri tron』

 

『Killter ichiival tron』

 

3人が変身をするとクリスがガトリングガンでノイズを倒すが、次々と出てくる。

 

『やっぱりこのノイズは!』

 

「ああ。間違いなく制御されている」

 

「ソロモンの杖があるのか?」

 

響は、ミッションメモリーを抜くとファイズエッジにセットした。

 

「立花は、雪音のカバーだ! 懐に潜り込ませないように立ち回れ!」

 

「俺に命令すんじゃねぇぞ!!」

 

響は、そう言ってノイズを切り捨てていた。響は、順調にノイズを倒していたがその時異変が起きた

 

『!?』

 

クリスちが撃ち抜いたノイズが再生を始めた。更に翼が斬ったノイズ、も同じように再生を始めた。順調なのは響だけだった。

 

「テメェらサボってんじゃねぇぞ!!」

 

響は、そう言うと。

 

「ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ」

 

『なんで・・・こんなに・・・手間取る・・・んだ・・・?』

 

クリスは、響を言い返せず翼は荒い息をしていた。

 

「おい!!どうしたんだよ!?」

 

「ギアの出力が落ちている?」

 

クリスと翼はだいぶ疲れていた。そこまで動いたわけでは無いのにだ。しかし響は何も影響が起きてなかった。

 

「大丈夫かクリス!!風鳴!!」

 

響がそう言ったその時だった。通路の向こうから小さな化け物が走ってきた。それに気づいた響は、横一線に切りつけるが回避され翼に遅いかかった。

 

「ヤベッ!!ミスった!!」

 

『迎撃しろ!!』

 

「分かっている!!」

 

「3人とも!気をつけて!」

 

翼が横から刀で切り裂いた。しかし謎生物は吹き飛ばされるだけで、着地された。

 

『アームドギアで迎撃したんだぞ!?』

 

「なのに何故炭素となって砕けない!?」

 

「ノイズじゃねぇのか?」

 

響達は、驚愕していると突如拍手が鳴り響いた。拍手が聞こえた先にいたのは、銀髪の白衣で眼鏡をかけた男。ジョン・ウェイン・ウェルキンゲトリクスだった。

 

「ウェル博士!?」

 

クリスが驚いていると化け物はウェル博士が持ってきた檻に入っていった。

 

「意外に聡いじゃないですか」

 

『何でテメェがここに!?』

 

「まさかノイズの襲撃は全部」

 

「明かしてしまえば単純な仕掛けです。あの時既にアタッシュケースにソロモンの杖は無く。コートの内側にて隠し持っていたんですよ。」

 

ウェルは、あの時の種明かしをした。

 

「ソロモンの杖を奪うため、自分で制御し自分を襲わせる芝居をうったのか?」

 

「言ってしまえばそうですね。けどそこにいる立花 響さんは、私を信じていなかったようですがね」

 

「お前みたいな胡散臭くてキモい骸骨野郎のどこを信じろってんだ?」

 

響は睨みつけながらそう言うとウェルは余裕そうな顔をして響の言ったことを聞き流した。

 

「バビロニアの宝物庫よりノイズを呼び出し制御することを可能にするなど、この杖を置いて他にありません。そしてこの杖の所有者は、今やこの自分こそがふさわしい。そう思いませんか?」

 

『思うかよ!!』

 

「俺は無視かよ」

 

ウェルの言葉に反論したクリスはミサイルを撃つ。だが。

 

『うああああっ!!』

 

クリスも何故かダメージを受け膝をついた。

 

「クリス!?一体何が?」

響はそう言うとウェルはノイズを盾にしてミサイルを防いでいた。ミサイルの影響で壁が壊れ、ウェルはそこから外に出た。響はウェルを追いかけ翼はクリスに肩を貸してウェルを追いかけた。

 

『クソッ・・・・なんでこっちがズタボロなんだよ?』

 

クリスがそう言うが理由はみんなわかってなかった。

 

「あれは!?ノイズがさっきのケージを持っているぞ!?」

 

翼が気づいた先には飛行型ノイズがさっきの化け物の入った檻を持って飛んでいた。

 

「風鳴!!クリスを頼む!!」

 

響はそう言うとアクセルメモリーをファイズフォンにセットした。

 

『Complete』

 

響は、アクセルフォームになった。

 

「ノイズが海の上に!急げ立花!!」

 

響はファイズアクセルのボタンを押すと加速世界に入ったそして走り出すとそれと同時にenterボタンを押した。

 

『Exceed charge』

 

響は、大ジャンプするとエネルギーがチャージされたファイズエッジで飛行型ノイズを一刀両断した。

 

『3』

 

そして響は、海に落ちる直前海の中から特異災害機動部二課の本場である潜水艦が現れた。

 

『2』

 

「ナイスだおやっさん!!」

 

『1』

 

響は、そう言って潜水艦を踏み台して更に大ジャンプして檻をつかんだ。

 

『Time out』

 

響は、海水に浸かるのを覚悟で落ちていた。その時だった。

 

ズガァァァン!!!

 

「ぐおぁっ!!!」

 

響は、攻撃を受けた。そしてその衝撃で荷物を離してしまった。

 

『Deformation』

 

響は海に入ると同時に元に戻ると響がさっきまでいた場所に槍があり、その槍は海面の上を立っておりそして槍の上に誰かが着地し檻を掴んだ。そこに立っていたのは。

 

『あいつ!』

 

マリアだった。

 

「時間通りですよ、フィーネ。」

 

『「「!?」」』

 

これを聞いた響達は、驚愕した。

 

『フィーネだと』

 

「なにを言っているんだ?」

 

「終わりを意味する名は我々組織の象徴であり、彼女の二つ名でもある」

 

「まさか・・・・じゃあマリアが・・・」

 

「その通り彼女こそが再誕したフィーネです」

 

響は、海から上がり潜水艦に立つとファイズエッジをくるっと回した。

 

『リインカーネーションってやつか。遺伝子にフィーネの刻印を持つ者を魂の器とし、永遠の刹那に存在し続ける輪廻転生システムだったっけ?』

 

「それではアーティストだったマリアの魂は?」

 

「さて?それは自分も知りたいところですね」

 

フィーネの蘇生術を解説している時に響はファイズフォンを取り出しそれを銃の形にした。

 

「あのババァがフィーネってんなら試してみるか」

 

響がそう言うとボタンを入力した。

 

『103 enter』

 

『Single mode』

 

響は銃口をマリアに向けるとフォンブラスターを発射した。しかしマントで響の攻撃を防いだ。

 

「やっぱりこの程度の攻撃じゃぁダメか」

 

響はファイズフォンを戻すとマリアがこちらに飛んできた。そしてそれと同時に化け物の入ったケージを真上に投げた。投げられたケージは空中で初めから無かったように消えてしまった。

 

「?消えた?」

 

潜水艦の上に乗り移ったマリアは、槍を回転させて響に矛先を向けた。

 

「あなたは、調を可愛がってくれた礼があるから今度はたっぷりと私が可愛がってあげるわ」

 

「フン。やってみろやクソババァ」

 

響がそう言うと気に障ったのかマリアは鬼の形相で飛びかかる。

 

「はああああっ!!」

 

「オラァ!!」

 

ファイズエッジと槍がぶつかり合い、打ち合い続ける。打ち合いに火花を散らし合う。響は、上から斬り下ろすがマリアは、バックステップするとマントを纏い急速回転をした。響はファイズエッジで斬りつけるがマリアの攻防一体攻撃が激しくはじき返された。響は、後ろに下がると追撃するように追ってきた。

 

響は更に後ろに下がるとファイズエッジからミッションメモリーを外しそれをファイズポインターにセットした。

 

『Ready』

 

響はファイズエッジを捨てるとポインターを右足に装着しenterボタンをを押した。

 

『Exceed charge』

 

ファイズポインターにエネルギーが溜まると響は大ジャンプしてマリアの回転攻撃の上つまり台風の目である中心点にポインターを発射した。

 

「たああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」

 

響はクリムゾンスマッシュで決めようとした時マリアは、攻撃を解除して槍で迎撃しようとした。マリアの槍とクリムゾンスマッシュがぶつかり合うが響のクリムゾンスマッシュはマリアの槍を破壊しそしてマリアにダメージを与えた。マリアは、致命傷は避けたがそれでもダメージが大きく膝をついた。

 

「これなら文句ねぇよなおやっさん」

 

響がそう言うと少しイラついており舌打ちした。

 

「くっ。私のガングニールを上回る攻撃力なんて・・・・・可愛くないわねあなた」

 

マリアがそう言うが響は無視してマリアを捕まえようとしたその時。

 

ズガガガガァァァァァァァン!!!!

 

「ガァッ!!!!!」

 

響は突然の奇襲を受けた。

 

「なんとイガリマー!!!」

 

響の背後から大鎌を持った切歌が斬りかかってきた。響は、それを回避するとファイズフォンを取り出しボタンを押す。

 

『106 enter』

 

『Burst mode』

 

響は、エネルギー弾を3発撃った。

 

ズガァァァン!!

 

「デデース!!」

 

切歌は、後ろに転がると更に切歌の後ろから調が現れた。調はカッターを放つが響はエネルギー弾で迎撃した。するとマリアのマントが響の腹を殴った。

 

「ぐっ!!」

 

響は後ろに飛ばされるもなんとか海に落ちずに済んだ。響はマリアに銃口を向けるがそこからエネルギー弾は出なかった。

 

「!弾切れか」

 

響はそう言うと。

 

「チャンスデス!!」

 

「あの時のお返し」

 

切歌と調が襲いかかってきた。響は急いでボタン入力をした。

 

『279 enter』

 

『Charge』

 

調の回転ノコギリを転がって避け切歌の大鎌の棒の部分を蹴りそして更に切歌の顔を蹴った。

 

「ブヘッ!!」

 

切歌は、倒れると調が斬りかかってきた。

 

『103 enter』

 

『Single mode』

 

響は、至近距離で調べにフォンブラスターをくらわせた。

 

「うっ!!」

 

響は、ファイズフォンをなおしてファイズエッジを取るとミッションメモリーを入れ替えた。

 

『Ready』

 

響は、ファイズエッジを構えた。調と切歌も構えマリアも二人の後ろで構えた。

 

「おいクソガキども、いったいなにをたくらんでる」

 

響がそう言うと。

 

「・・・正義では守れないものを、守るために」

 

 そう静かに、無表情に調が言った。

 

「正義で守らないものを守るために?」

 

響がそう言うと。

 

「フザケンナアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

「「!?」」

 

 突然響がキレた。

 

「このクソガキどもがあああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!どれだけ俺をイライラさせんだよゴラアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!テメェら全員殺すじゃ生温いからボコボコにして○○○○引きずり出してやろうかゴラアアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!特にそこのツインテールのクソガキは四肢切り落として○○○○をえぐり出して顔めちゃくちゃなるまで引きずり回した後○○○○○して○○○○○○に売ってやろうかゴラアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

響は、瞳が小さくなり目が真っ赤になると目から血涙を流した。そして会場で見せた以上の怒りの表情を出していた。

 

「ヒッ!!!」

 

「怖いデスっ」

 

「どうなってるの?」

 

 調とマリアは響怯えるがすぐに構えるが、それより先に響が懐に入りファイズエッジで調を何度も何度も斬りつけた。

 

「調!!」

 

切歌は、響に攻撃するが響は、カウンターのように切歌を斬った。

 

「テメェらみたいな正義を自称するクソがいるからあああああああああああああああアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

響は、調を突くとかなり吹っ飛ばされ転がった。

 

『Exceed charge』

 

響は斬撃を放つと調は、それをまともに受け無重力空間で体の自由が効かなくなった。

 

「体の自由が!!」

 

「うおあああああああああああああああああああああああ!!!!!」

 

「ヒッ!!いや!!来ないで!!!!いやあああああああアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!」

 

響は調を一刀両断しようとした時だった。マリアのマントが横から響を攻撃した。

 

「グアッ!!」

 

そして調の近くにマリアと切歌そしてカイザに変身したセレナウェルがいた。

 

「あ?」

 

響は後ろにある陸を見るとクリスは、ティラノオルフェノクから人間に戻って倒れており翼は、荒い息をして刀を地面に刺していた。響は、前を見ると突如巨大な輸送機のようなものが現れるとマリア達は、それに急いで乗ると撤退を始めた。

 

「待てやゴラァ!!!!」

 

「待てよすんだ響君!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 私は立花 響は偽善者のような人間と思った。

 

だけどあれは偽善者じゃない。

 

「調無事デスかっ」

 

「う、うん」

 

 ドクターは、切ちゃんに蹴られてて切ちゃんはそんな状態でも私を心配してくれた。セレナは、ソロモンの杖を持っておりカイザから変身を解除すると私の所に来た。

 

「大丈夫調さん?」

 

マリアも私の所に来て私の目線にしゃがんでくれた。

 

「ここまで来ればもう大丈夫よ。立花 響でもここまで追ってくることは出来ないわ」

 

マリアは、そう言って私を安心させてくれた。

 

「うん・・・・・・みんな助けてくれてありがとう」

 

 船内の中で私は震えが止まらなかった。後もう少しで私は死んでいた。みんなのおかげでたすかったけど私は、できるならもう二度と会いたくなかった。

 

ドガァァァン!!

 

「「「「「えっ?????」」」」」

 

壁が破壊されそこに現れたのはあの偽善・・・・立花 響だった。

 

「みぃぃぃぃぃぃつけたぁぁぁぁぁぁ」

 

 その時、私はゾッとした。

 

 彼女が、口元を釣り上げて私達の目の前にいる。

 

「ヒッ!!」

 

え?なんで?なんで?なんでこんな所にいるの?もしかして追って来たの?マリア達は、構えてるけど冷や汗を垂らしてる正直に言うと勝てる気がしない。

 

私は、思わず切ちゃんの後ろに隠れた。

 

「クソガキどけ。俺はそこのガキに用があるんだ」

 

 怖い・・・・怖い・・怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖いこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイ。

 

私は、今日ほど安心させてくれたマリアを呪い殺したいと思ったことはなかった。



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5話 秋桜祭

「まさかここまで追ってくるなんて」

 

セレナはそう言うとカイザファンをスライドさせて開いた。

 

『913 enter』

 

『Standing by』

 

セレナはカイザファンを閉じると両手で持ちそれを上に持ち上げた。

 

「へ〜ん身!!」

 

セレナは上からはめると横に倒した。

 

『Complete』

 

セレナはシンフォギア、アガートラームと融合しているためカイザの姿は、アガートラームが黒色になりそして黄色いラインが付いている姿だった。

 

「どけゴラァ!!」

 

セレナはマリア達の前に立つと響はセレナを威嚇した。セレナはそれに怖じけずカイザブレイガンを持つとカイザフォンからミッションメモリーを抜くとそれをカイザブレイガンにセットした。

 

『Ready』

 

するとカイザブレイガンから黄色い剣が現れた。セレナはそれを逆手に持つと左手を前にして右手に持つカイザブレイガンを自身の右脇腹に持っていった。

 

「マリア姉さん。切歌さんと調さんとドクター更に内部に。私が迎撃します」

 

「セレナ何を言ってるの!?私も戦うわ!!」

 

「大丈夫だよマリア姉さん。私を信じて」

 

セレナがそう言うとマリアは、「分かったわ」と言って切歌達を奥に連れて行った。

 

「邪魔さんじゃねぇぞクソガキ」

 

響はそう言うとセレナは響を睨みつけた。

 

「あなたは・・・・・・・お前は、私の大切な家族を泣かした。だから殺されても文句ないよねぇ?」

 

セレナがそう言うと響は。

 

「俺を殺す?・・・・気にいらねぇなクソガキ。上等だやってみろや」

 

響がそう言ってファイズエッジをくるっと回転させると響がセレナに襲いかかった。響は、ファイズエッジを上から切り落とすとセレナはカイザブレイガンでガードしそして滑らせた。

 

「うおっ!?」

 

セレナは体勢を崩した響に剣先を向けて串刺しにしようとするが響は無理矢理ファイズエッジをぶつけ剣先をずらす。

 

「あっ!」

 

今度はセレナが大勢を崩すと響は下からセレナを切り上げようとするがセレナもまた無理矢理前に転がり響の斬り上げを避けた。セレナはカイザブレイガンを順手に持ち帰るとファイズエッジとカイザブレイガンがぶつかり合った。赤い光の刃と黄色い光の刃は、 ぶつかり合い火花を出し合うほどの激しい打ち合いをした。だがその剣撃も長く持たなかった。響が少しずつ押され始めた。

 

(クソ!!なんだこいつの攻撃!?一撃一撃が重すぎる)

 

響は小柄なセレナから予想できなほどのパワーであるため少し面食らってった。

 

「デヤアアアアァァァァ!!!!」

 

ズガァァァン!!

 

「グアッ!!」

 

響は、後ろに転がると立ち上がり構えたそれと同時にセレナはカイザフォンを開いてenterボタンを押した。

 

『Exceed charge』

 

セレナは、カイザブレイガンの後ろの部分を引っ張るとそれと同時にラインに沿ってエネルギーがチャージされた。そして銃口を響に向けて引き金を引くとエネルギーの拘束弾が響に命中した。

 

「グアアア!!!!なんだこれは!!?」

 

響はその場から動けなくなるとセレナは、姿勢を低くしてカイザブレイガンを逆手に持ったまま後ろに持っていくと前に少し出るとセレナの前にX状の何かが浮かんだ。響は直感的にまずいと感じ無理矢理体を動かすとファイズフォンを少し開きenterボタンを押した。

 

『Exceed charge』

 

響はファイズエッジにエネルギーをためるとセレナはX状の何かの中に入るように姿が消えると同時に響は拘束が解けガードするように構えるとファイズエッジとカイザブレイガンが激突した。

 

「だあアァァァァァァァァ!!!!!!!!」

 

「デヤアアアアァァァァァ!!!!!!!!」

 

響とセレナがぶつかり合った瞬間一瞬フォトンブラッドが暴走し艦の壁を破壊すると響はセレナの攻撃力と風に耐えきれず吹っ飛ばされた。

 

「どわあアァァァァァァァァ!!!!!」

 

そして響は外に追い出された。それと同時にセレナも外に出そうになるが。

 

「セレナ!!」

 

ガングニールを纏ったマリアがセレナの手を掴むとセレナを引っ張り抱き上げると艦の奥に入っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

二課の潜水艦本部。

 

「この○○○○○バカ女が!!!!」

 

バキッ!!

 

「うぐっ!!」

 

響はセレナとの戦いに敗北し外に追い出されて海に落ちているところをオートバジンに助けられて二課の潜水艦に戻るとクリスの鉄拳制裁をされた。響も、少し悪く感じているのか反撃もせずに素直に殴られた。

 

「今回ばかりはヒヤヒヤしたぞ響君。まったくこれからはあんな無茶な戦い方はしないでくれ。翼も心配していたしクリス君なんか心配しすぎて本部を何周もしていたんだぞ」

 

「デタラメ言ってんじゃねぇよおっさん!!」

 

クリスは、顔を赤くしてそう言うと。周りの二課のスタッフも温かい目でクリスを見守っていた。

 

「今回はマジで悪い。あのクソガキが言ったことが怒りとか殺意とかいろんなもん爆発させちまった」

 

響はそう言った。どうやら今回は本気で反省しているようだ。

 

「それにしても立花を負かしたあのファイズによく似た力を持った子はやはり相当の手練れだった」

 

「クッソむかつくぜ!!あんなガキにあたしが負けるなんてよ!!」

 

「ギアの出力とクリス君のオルフェノクの力が低下していたんだ。今回ばかりは仕方がないさ」

 

弦十郎は、励ますようにそう言うと響は疑問を覚えた。

 

「なぁおやっさん。あの時俺は特に力が出ないとか体が重いとかそんな感じがなかったんだけどどう言うことだ?」

 

「おそらくファイズの基本性能はシンフォギアでなくあくまで仮面ライダー。シンフォギアの力が融合しているとはいえ仮面ライダーの性能に出力低下能力は、効かなかったのだろう」

 

弦十郎はそう言うが響は理解できなかったためフーンと言った。

 

「それより今回の勝手な行動をした罰として響君のファイズギアは一旦クリス君に預けることにする」

 

「ハァ!?」

 

「えっ!?あたしに!?いいのかおっさん!!?」

 

「もちろんだクリス君。響君やスマートブレイン残党の横山が変身できた共通点は、オルフェノクだったことだ。だとしたらクリス君にも変身できる可能性はあるだろう」

 

「ふっざけんな!!あれは俺が見つけたんだぞ!!俺のベルトをこんなど素人の○○○○女に渡せるか!!!」

 

「おっしゃぁ!!やる気出てきた!!正直言うとあたしもファイズに変身してみたかったんだよ!!」

 

「話を進めてんじゃねぇぞ○○○○ザコ女!!!!」

 

響は結局ファイズギアを取り上げられてクリスに渡された。

 

余談だがこの時、実は翼も変身してみたいと言う感情がありこっそりと自殺してオルフェノクに覚醒しようとしてるところを友里に見られて弦十郎と緒川に怒られたようだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

調は布団にくるまって座っていた。

 

「しらべ~平気デスぅ?」

 

 布団にくるまった調を覗き込んできたのは切歌だった。

 

「・・・・・・・」

 

調は、フルフル震えていた。よっぽど怖かったのか切歌に話しかけられても返事をしなかった。

 

 今マリア達は、会議室でこれからのことについて話し合っていた。ウェルの提案は、ネフィリムの餌のために二課から聖遺物を奪うことを提案すると調はガタガタと震えだした。

 

「し、調さん!?」

 

「い、嫌。あの人のいる場所に行きたくない。あんな魔王のいる場所に行くぐらいなら私は、ここを裏切って追ってと戦う方がマシ」

 

「そこまで!?どれだけ立花 響にトラウマ植え付けられてるの!?」

 

「マリアには、分からないと思う。あの殺意が私一人だけに向けられた恐怖が・・・・・・・」

 

調は、ガチガチと歯を鳴らしている。よっぽど怖かったのだろう。セレナは、よしよしと布団の上から調の頭を撫で切歌は、「大丈夫デス」と言って布団の上から背中を撫でた。

 

「アジトも無くなってしまいましたしネフィリムを育てるのに、聖遺物が必要です。立花さんとはいつか戦わなければいけませんし少なくともすぐに聖遺物を所持する組織は、立花さんがいる場所しかないのですよ?」

 

ウェルがそう言うと。

 

「アジトを失って聖遺物を手に入れなきゃならなくなった原因はあなたのせいなんですよドクター・ウェル」

 

と、篠村が睨んだ。

 

「仕方ない。私が取ってくるわ」

 

マリアがそう言った時だった。

 

「マリアそれはダメ。・・・・・それなら私が行く」

 

「調!?」

 

 布団から出てきた調べは静かに立ち上がった。

 

「私よりも辛いのはセレナとマリア。マリアはフィーネの魂に塗りつぶされて、セレナは本当のお姉さんが変わっていくのを、黙って見ているしかない。二人とも、本当の家族じゃないけど、私達にとって大切な人。このままなんて、いやだ」

 

調は、マリア達にそう言うと隣にいた切歌は泣きそうな顔で調を見る。

 

「だったら私も行くデス!調を1人にさせないデス!」

 

「切ちゃん・・・・行こう切ちゃん。マリアは戦わせることはできない。セレナはマム達の護衛をしている、先生もドクターの護衛をしている、動けるのは私達だけ」

 

「デス!そうデスね!!」

 

 調と切歌は手を繋いでそう言うが逆にマリアとセレナと篠村そして外道のウェルですら少し心配していた。

 

「・・・・・・調」

 

「・・・・・・何マリア」

 

「気持ちは、嬉しいけど本当に大丈夫?足これでもかってぐらいガクガク震えてるわよ?」

 

調の足は生まれたての子鹿のようにいやそれ以上にガクガク震えており正直まともに立っていることすら奇跡に近いほど震えていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 リディアンでは学園祭が行われていた。食べ物を売っている店や射的をしている店教室ではお化け屋敷や迷路と言った定番なイベントをしていた。そしてこのリディアンでは学園祭の名物があった。それは、歌のコンテストだった。

 

 そしてそのコンテストに弓美を初めとした仲良し三人組・・・彼女達と言うより弓美の野望であるアニソン同好会を設立したいらしくこのコンテストに優勝すれば生徒会権限の範囲なら叶えてくれる商品の為ステージに立ち歌う。

 

 だが、結果はチーンだった。

 

「なんでええええええエェェェェェ!!!!?」

 

 弓美は、ガーンと背後に文字が出てるような感じで頭を抑えて落ち込んでいた。

 

因みに失格理由はと言うと審査員の1人が弓美以上の大の電光刑事バンのファンだったらしくその程度でアニメ好きを名乗るかぁ!!みたいな感じで理不尽に失格にされたらしい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 調はいま切歌と一緒にリディアンでに侵入していた。変装(伊達眼鏡しただけで変装してない)した調達は、リディアン校舎内を歩いているが調は切歌に抱きつき周りを警戒しながら歩いていた。

 

「調、平気デスか」

 

「・・・・・・うん」

 

 調は震えながら歩き切歌がそこで買ったたこ焼きを食べさせてもらっていた。調はいつどこから響が現れるのか分からないためこのお祭り騒ぎな空間が苦しく感じていた。

 

(会いませんように!・・・・・会ったら今度こそ殺されるから会いませんように!!)

 

調は、心の底からそう願いながら前へと進んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

歌のコンテストではクリスが優勝した。そしてそれを見ていたクリスお姉様派(と言うより2年生全員)は、喜んでおりクリスは恥ずかしくて顔を赤くしているがそれと同時に嬉しそうに微笑んでいた。

 

「あのクソ女。楽しそうに歌いやがって」

 

響はそう言うと横にいた未来と翼は、響を見ていた。

 

「なんだよ?」

 

「なんだか響も楽しそう。少しクリスに嫉妬しちゃうな」

 

「ハァ?楽しそう?俺が?」

 

「立花も雪音もよく喧嘩するがなんだかんだ言って仲がいいんだな」

 

「俺とクリスが?風鳴が冗談言うなんて珍しいな」

 

響はそう言うが確かに響は、少し微笑んでいた。

 

するとクリスに挑戦する人はいないか司会が聞き始めた。これには飛び入り参加もありなので一般の人からの挑戦もありだった。

 

「はいデス!!」

 

そして挑戦者が手を上げた。そしてその挑戦者に響達は、驚愕した。

 

「あのクソガキ」

 

響は、そう言って握り拳を作った。

 

「あの子達が響の敵なんだ・・・・・・だったら殺さなきゃね」

 

未来からはハイライトが消えた。

 

「待て待てやめろ2人とも。こんなところで騒ぎになったらマズイ」

 

翼は、2人を全力で止めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

クリスは、驚愕した。

 

「何でこんなところにいるんだ?」

 

クリスは、そう呟くと切歌は、あっかんべーをした。こな挑発にクリスは、ちょっとキレかけるが我慢した。2人の狙いは聖遺物を手に入れること。その為に調達はステージに立った。

 

「暁 切歌デス!!」

 

「月読 調」

 

「私達2人が力を合わせれば」

 

「どんな困難にも打ち勝てるのデス!」

 

2人は、歌い始めた。歌は、かつて翼と奏がツヴァイウィングとして活躍していた歌『逆光のフリューゲル』だった。2人は、戦っている時より楽しそうに歌っていた。この時も調は響へのトラウマを忘れて歌う。2人が歌い終わると観客席は、大きな拍手をされた。しかし採点者からの点数は、厳しくどどかなかった。すると。

 

「おっと!!新しい挑戦者が現れました!!その挑戦者は、我らがリディアンの二大番長1年生の立花 響さんだー!!!これは、第358次ひびクリ戦争かー!!?」

 

調はそれを聞くと石化したかのように固まった。切歌は小声で「やらかしたデス」と言った。調は、冷や汗を流し震えながら見るとそこには、響がいた。調は小さく悲鳴をあげると切歌の後ろに隠れた。この時の調の足は生まれたての子鹿以上に足が震えていた。

 

「テメェが参加するなんて意外だな」

 

クリスはそう言うと響は

 

「テメェが地の底に落ちるのを見たくなったんだよ」

 

と言った。

 

クリスは「あっ?」と喧嘩腰になるが響は、気にせずマイクを受け取るとクルクルと回し上に投げるとリディアンの制服を脱ぎ捨て下に着ていたカッターシャツ一枚になり腰に手をつけるとそこにマイクが落ちてきた。響は、それをキャッチするとさらに回転させて右手に持ち替えた。これに響お姉様派(1年生全員)が「きゃー」と黄色い声援を送る。

 

響は、自身がかなり得意な曲を選んだ。その曲は『Justiφ's』だった。響は、この曲を歌い始めた。この時この歌を歌った時に頭の中に人間を守るために戦い続けた仮面ライダーファイズが頭の中に浮かんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

響は、歌い終えると黄色い声援を響は、浴びた。だが結果は、クリスに一歩及ばずギリギリでクリスが勝利した。それを聞いた響は、悔しそうに両手をステージにつけるとクリスは、めちゃくちゃ喜んでいた。

 

「これで勝ったと思うなよクリス!!!」

 

響がそう言うと。

 

「何度でも受けて立つぜ響(負け犬)!!!」

 

と言った。

 

「俺の名前で負け犬って呼ぶなあぁぁぁぁぁ!!!!」

 

響が本気で悔しがっておりクリスは、本気で喜んでいるためクリス派と響派関係なく2人の健闘に拍手した。

 

その間に切歌達は、こっそり逃げ出していた。




響さんの始めての歌です。きりしらと響さんの空白部分は、歌を歌っている歌詞だと思ってください。


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6話 決闘の約束

マリア達がアジトとしているある倉庫。倉庫内は地獄と化していた。そこには数々の死体が転がっている。

 

切歌と調がネフィリムの餌確保(調が任務を果たせるか心配だ)に行き輸送機を倉庫内に隠したまではよかったが思わぬアクシデントが起きた。それはアメリカ兵が突入してきたことである。

 

ナスターシャはマリアに迎撃に行くように命令したのだが優しいマリアは人を殺すのに抵抗があるため篠村がマリアの代わりに行った。

 

返り血を浴びた顔と服、血に染まる三叉槍。篠村は、ウェルに邪魔だから中で待ってろと言ってゲンコツをして大人しくさせている。

 

複数人のプロをまとめて串刺しにして抜くと振り回して複数人の首を刎ねた。オルフェノクの影響なのか人を殺したという罪悪感が篠村には無かった。

 

「 Shoot and shoot!!(撃て撃て!!)」

 

残った兵士がマシンガンを乱射してくる。篠村はそれをまともに受けるが篠村はオルフェノクであるため血は流れても死ぬことはなかった。

 

「This monster is!!(このモンスターが!!)」

 

残った残存兵はそう言ってマシンガンが弾切れになるとハンドガンに変えて応戦をした。

 

「・・・・・・・・・I am not a monster. I am a human!!(私はモンスターじゃない。私は人間だ!!)」

 

篠村はアメリカ兵の頭を蹴りそのまま次々とアメリカ兵を三叉槍で斬りつけ串刺しにした。そして1人が逃げ出すと篠村は三叉槍を投げて最後の兵も殺した。

 

 

「これで全員ですか?」

 

篠村がそう言うと。

 

「すごい音がしてたのここじゃない?」

 

「どうせ何かの工事だろ」

 

「早く練習に行かないと監督に怒られる・・・・うわーーーーーー!!!!」

 

「どうしたの?」

 

「ひ、ひ、人が死んでる!!」

 

「「ええーーー!!!」」

 

倉庫の外から声が聞こえた。身長を見てだいたい小学生くらいの子供だった。篠村はため息をつくとウッドオルフェノクに変身するとその姿で倉庫の外に出た。それを見た子供達は篠村の姿を見て恐怖した。

 

「・・・・・・!!」

 

子供達は、怖くて悲鳴を出せなかった。

 

『・・・・・君たちの命私に頂戴』

 

篠村は、そう言うと。

 

「「「うわーーーーーー!!!」」」

 

子供達は悲鳴をあげて乗っていた自転車を捨てて逃げていった。

 

『・・・・・・・・』

 

輸送機は透明になって飛行していた。篠村は濡れタオルで三叉槍を拭いて血を落としていた。しかし人を殺しすぎたせいか血の油がすごくなかなか落ちなかった。

 

「・・・・・買い換えたほうがいいですかねぇ」

 

篠村はそう言うと。

 

「先生」

 

マリアとセレナが部屋に入ってきた。

 

「どうしました2人共。あ、ちょっと待ってくださいね。まだ返り血や自分の血を落とせてないので部屋の外で待っててくれませんか?」

 

篠村は返り血を浴びた顔を笑顔にしてマリア達にそう言った。しかし2人はそれを無視して近づいてきた。

 

「?どうしたんですか?」

 

「先生・・・たとえ先生がオルフェノクであっても私達にとっては大切な家族よ」

 

マリアは、そう言って篠村に抱きついた。返り血の付いた服をまだ着ているのにマリアは嫌な顔一つしなかった。

 

「そうですよ先生!だから一人で抑え込まないでください!また植物とか動物とかの育てかたとかいろんなことを私達に教えてください!先生!」

 

セレナもそう言って篠村を抱きしめた。

 

「2人共やめてください」

 

「やめないわ。先生が泣くまでやめないわ」

 

「切歌さん達には言わないですから今は思いっきり泣いてもバチはあたりませんよ先生」

 

篠村はマリア達の言葉に甘えたくなった。2人を抱きしめて泣きたかった。だが篠村にそれは許されなかった。

 

「2人共外に出て行ってください。ドクターが来ます」

 

篠村がそう言うとウェルが入ってきた。

 

「いやはや素晴らしい戦いでしたよ大河先生。でもあそこは僕に任せて欲しかったですよ。このソロモンの杖で僕の英雄としての相応しい姿をお見せしたかったのに」

 

ウェルがそう言って篠村の部屋にある椅子に勝手に座った。マリアとセレナは篠村に言われた通りに出て行った。

 

「あの程度の敵にノイズを使う必要がありません。あの程度ならオルフェノクである私1人で十分です」

 

篠村がそう言うとウェルはくすりと笑うと篠村の机を勝手に開けその中からSMART BRAINと書かれたアタッシュケースを取り出しそれを机の上に置いた。

 

「大河先生。何故、デルタギアを使わないのですか?」

 

ウェルは、そう言ってアタッシュケースをポンポンと叩くと。

 

「・・・・・必要ないからですよ。元々仮面ライダーは、正義のヒーローとして存在する力。こんな悪人にデルタは必要ありません」

 

「何を今更。すでにあなたはデルタの力で何人も人間を灰にしたじゃありませんか」

 

ウェルがそう言うと篠村は、苦い顔をした。

 

「そんなにこれがいらないのなら私にくださいよ。このデルタを」

 

ウェルがそう言った時篠村は立ち上がりウェルの胸ぐらを掴んだ。

 

「ふざけないでください。デルタもファイズもカイザもおもちゃなんかじゃないんですよ!?人を1人簡単に殺せるこの力をあなたみたいなサイコパスに渡せるわけないでしょ!!」

 

篠村は、そう言うとウェルの胸ぐらを離した。

 

「それに仮に渡したとしてもデルタはあなたじゃ変身できません。ベルトの特徴をお忘れですか?」

 

篠村はそう言うとウェルの顔が狂気に染まった。

 

「僕が解析すればこのデルタを改造できるんですよ!!オルフェノクだけでなく人間でも安全に変身できる方法を見つけ出せばベルトも喜ぶはずです!!!ベルトも僕のような英雄を求めているんですよ!!!」

 

ウェルがそう言うと篠村は首を横に振った。

 

「クッ・・・・なら最後に聞かせてください大河先生。何故カイザギアはセレナに渡したのですか?あなたが言う仮面ライダーが正義のヒーローというなら僕たちみたいな悪の組織に在籍している彼女に渡すのは矛盾してるんじゃないですか?」

 

「・・・・・・・」

 

「だんまりですか」

 

ウェルがそう言うと部屋から出て行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

会場からある程度離れた調と切歌は、走って逃げていた。逃げている理由は、2つある。1つは、アジトがアメリカにバレたためすぐに移動するからある地点に集合しろと言う連絡が入ったためである。2つ目は、調が響への恐怖によるストレスで痙攣を起こし泡を吹き始めた為切歌は急いでここを離れるべきだと判断したからだ。すると。調達の前に響が現れた。どうやら先回りされたようだった。

 

「ひっ!」

 

調は、怯えて切歌の後ろに隠れると切歌は調を守るように前に出た。

 

「よぉ」

 

響はポキポキと指の関節を鳴らしながら近づくと「やめろ」と言ってクリスが現れ響にチョップした。そして調達の後ろから翼が追ってきた。

 

「で?何しに来たクソガキども?ザコテロリスト風情が俺の前に現れるなんていい度胸してるなぁ?」

 

響は調を睨みつけながらそう言うと調は切歌の服の中に入り始めた。

 

「何してるデスか調。おい!!この・・・・・えっとぉー・・・・・そのぉ・・・・・」

 

切歌は響に悪口を言おうとするが純粋な性格のこの子にはどれが悪口になるか分からなかったようだ。

 

「○○○○女」

 

クリスがさりげなくそう言うと切歌は顔を真っ赤にした。響は隣にいるクリスの胸ぐらを掴んだ。

 

「今なんつったゴラァ?」

 

「あ?あたしはこいつの言いたい事を代弁しただけだし別にあたしはテメェに言った覚えねぇぜ。あ、そっかぁ自覚あるんだそりゃぁ悪りぃことしたなぁ」

 

クリスは、バカにした笑みでそう言うと。

 

「アァ?テメェ遺書書くぐらいの時間はやるぞゴラァ?」

 

響がそう言うとクリスから笑みが消えて逆にクリスも響の胸ぐらを掴んだ。

 

「アァ?何あたしをザコ呼ばわりしたんだゴラァ?」

 

「俺は事実を言っただけだけど?まぁ怒るってるってことは自分でそれを認めてるってことかな?」

 

今度は、響がクリスをバカにした笑みを浮かべた。

 

「舐めてんのか?あたしはいいぞ?テメェの体に風穴開けまくって欲望の塊の男どもに○○○○○されて○○○○○○されて○○○○○されて○○○○○○○○○されるような体にしてもいいぜ。もしかしたら男どもは喜ぶかもしれねぇぞ?」

 

「テメェこそ舐めてんのか?俺だっていつでもやれるぞ?テメェの体を八つ裂きにして四肢もぎ取って○○○○。引きづり出して○○○○○をえぐり出して頭かち割って○○を出してそれを○○○○○○に売ってやってもいいんだぞ?テメェの夢がもしかしたら叶うかもなぁ?」

 

響とクリスが言い合っていると2人の前にいた調と切歌は2人の恐ろしい言い合いに顔を真っ青にして震えており特に調は、響のトラウマがプラスされているため顔色は真っ青を通り越して紫色になっていた。2人は怯えて互いを抱きしめあっており切歌は翼の方を震えながら見た。

 

「け・・・けけ・・・・・決闘デス!!わわ、私達が勝ってあ、あ、ああ、アメノハバキリはわ、わわ、私達がいただくからおぼえ$×:5÷・2→÷×〆÷+・々^:…8…+っ!!!!」

 

切歌は恐怖から最後あたりに言語を忘れてしまい調が宙に浮くぐらいの猛スピードで走って逃げ出した。

 

「・・・・・・・かわいいな」

 

翼がそう言って響とクリスの喧嘩を止めに入った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ある場所に切歌と調を回収するために待っていたマリア達は汗だくになり怯えた形相で走ってきた。調は襟首掴まれ切歌の異常なスピードのせいで宙に浮いていた。

 

「えっと・・・・・切歌さん達どうしたのですか?」

 

出迎えたナスターシャとマリアとウェルと篠村とセレナは首を傾げた。

 

「・・・・・マム・・・・・どうするデース!!デース!!デース!!!」

 

切歌は車椅子に乗っているナスターシャに抱きついてそう言った。

 

「ど、どうしたのよ切歌」

 

マリアは、切歌の震えている理由を聞こうとした時に調は切歌の背中をポカポカと叩き始めた。

 

「切ちゃんのバカ切ちゃんのバカ切ちゃんのバカ切ちゃんのバカ」

 

「本当に何があったの!?」

 

マリアはそうツッコムと。

 

「二人とも無事で何よりです。とりあえず落ち着きなさい。追ってが来る前に移動しましょう。話はその時に聞きます」

 

ナスターシャがそう言った瞬間だった。

 

ガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタ

 

突然、調と切歌が抱き合って震え始めた。切歌は目がグルグル渦巻きになって顔は真っ青になっており調に関しては瞳に光がなく半泣きで鼻水を垂らしそして顔は紫色になっていた。

 

「本当に何があったの2人共!!?」

 

マリアは思わず同じツッコミをした。

 

「・・・・・な、 ナスターシャ。これちょっとやばくありませんか?」

 

篠村はそう言うと流石のナスターシャも冷酷な人間を演じきれなかった。

 

「な、何かあったのですか切歌。調」

 

「・・・・・・き、切ちゃんのバカが・・・・・赤い閃光の魔王と白い恐竜王に」

 

「決闘の約束をしちゃったデス」

 

2人はさらにガクガクと震え始めると全員は首を傾げた。

 

「そんなに嫌なら無視してしまえばいいじゃないですか」

 

ウェルがそう言うと切歌は半泣きになりながら殴った。

 

「グホッ!!」

 

「お前はあの魔王と恐竜王の恐ろしさがわかってないから言えるデス!!」

 

そして続くように調がウェルの大事な息子を潰す勢いで蹴り上げた。

 

「ぱぱばっ!!!!!!」

 

これを見た篠村は思わず自分の息子を抑えた。

 

「あんなのを相手するぐらいなら世界中にある核ミサイルを素手で破壊しに行く方がマシ」

 

「「そこまで!?」」

 

篠村とマリアは同時にツッコンだ。するとウェルの尻が蹴り飛ばされた。

 

「はうっ!!」

 

蹴り飛ばしたのはなんとあの心優しいセレナだった。

 

「・・・・・・・・・・・・ども」

 

「こ、これってまさか?」

 

マリアは顔を青くしてガクガクと震え始めた。マリアと切歌と調は3人仲良く抱き合って震えた。

 

「あのクソ女ども。よくもウチの可愛くて大切な妹達を泣かせたな。そこまでやるならウチにも考えがあるわ。待ってなさいよあの○○○○女どもがぁ。ウチの我慢を超えさせたんだ。○○○○○して○○○○○した後に○○○○○して○○○○○して○○○○○○してやる』

 

セレナは目の光が消えると黒い笑みを浮かべると姿が変わった。そこには背中に背びれが付いており肌は鱗のようになった。そしてその姿はサメのような姿をしたオルフェノクだった。

 

「せ、セレナ。う、裏、裏が出てるわよ?」

 

3人は怯えていると篠村は ナスターシャを輸送機に贈った。それと同時に逃げた。ウェルは自分の尻を撫でて腰を叩きながら立ち上がった。

 

『切歌・・・調。あの○○○○女どもの決闘場所はどこ?ウチが○○○○○○して嬲り殺した後に食ってやる』

 

いつもはさん付けだったのに呼び捨てになっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方その頃ニ課の本部ではカオスな空間が司令室を支配していた。

 

「へへへ。あのクソガキどもこのあたしを無視するなんていい度胸してるじゃねぇか。どう痛めつけてやろうか?」

 

「○○○○をえぐり出して八つ裂きにして嬲り殺して食い殺してやる!!」

 

くりすと響は骨つきの漫画のような肉にかぶりつき引き千切って嬲り殺すようにクチャクチャと音をたてて食べていた。

 

「なんだか彼女達が可哀想になってきたな」

 

「面目ありません叔父様」

 

弦十郎と翼はそう話していると藤尭が腹を抑えていた。

 

「ちょっと大丈夫藤尭?」

 

あおいがそう言うと

 

「頼むから誰かこの席を代わってくれ」

 

藤尭はそう言って胃薬を瓶一本ガブ飲みした。

 

「ちょっ!?死ぬわよ藤尭!?」

 

響とクリスが座っている周辺には胃薬を常備したスタッフがいた。

 

 

 

 

 

余談だが各薬屋では本日胃薬は売り切れましたと言う看板がつけられておりその店長達はホクホクと喜んでいた。




えー。此度ウチのセレナが汚い言葉を使い大変申し訳ございませんでした。セレナファンの方は、これから先このようなセレナがほぼ毎回と言っていいほど出てきますので嫌だと言う方はこれから先読まないことをお勧めいたします。


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7話 決闘

カ・ディンギル跡地。かつて響達と横山の激しい戦闘があった封鎖地域。そこにノイズの反応があった。弦十郎はこれが切歌達の合図だと判断し響、クリス、つばさを送った。クリスはすでにファイズギアを装着しておりいつでも変身できる状態だった。

 

「決着を求めるには、おあつらえ向きの舞台というわけか」

 

クリスがそう言うと2つの人影があった。だがそこにいたのは切歌でも調でもなかった。そこにいたのはソロモンの杖を持ったウェルとセレナだった。

 

「骸骨野郎」

 

響がそう言うと。

 

「おいもやし野郎!テメェにも用があるけど今あたし達の用はあのクソガキどもなんだけどどこにいるんだ?」

 

「あの子たちは謹慎中です。だからこうして僕が出張って来ているのですよ。お友達感覚で計画遂行に支障をきたされては困りますので」

 

「何を企てる、FIS!?」

 

翼がそう言うと。

 

「企てる?人聞きの悪い。我々が望むのは人類の救済!月の落下にて損なわれる無垢の命を可能な限り救いだす事だ!」

 

ウェルがそう言うと隣にいたセレナはため息をついた。

 

「月の落下?」

 

「どいうことだ?」

 

響とクリスは首を傾げた。

 

「月の公転軌道は各国機関が三カ前から計測中!落下などの結果が出たら黙って・・・!」

 

「黙ってるに決まってるじゃないですか!!」

 

「何!?」

 

「対処方法の見つからない極大災厄など、さらなる混乱を招くだけです。不都合な真実を隠蔽する理由などいくらでもあるのですよ!」

 

「まさか!この事実を知る連中ってのは!自分たちだけが助かるような算段を始めているわけじゃ・・・!?」

 

翼はそう言うと。

 

「だとしたらどうします? あなたたちなら?対する僕たちの答えがネフィリむはうっ!!!!」

 

ウェルは突然喋れなくなった。理由は隣にいたセレナがウェルの前に行きウェルの大事な息子を蹴り上げた。心なしかウェルの身体が少し浮いた。

 

ウェルは、地面に倒れると「こかっ・・・こっこっ・・・こかっ」と苦しんでいた。

 

「さっきからウルセェんだよ」

 

セレナはそう言うとウェルの前髪を引っ張って無理矢理顔を上げた。

 

「お前はあの○○○○ザコどもをおびき寄せる担当だろうが。邪魔だからとっとと消えろ!!」

 

セレナはウェルの前髪を離し顔面に膝蹴りをして吹っ飛ばすとセレナは響達を睨みつけた。

 

「お前ら私の大切な妹達を泣かしたな」

 

セレナは瞳が小さくなりその小さくなった瞳には光がなかった。そしてセレナはカイザフォンを取り出した。

 

「斬り刻んで○○○○引きづり出してやるよ○○○○○ザコともが」

 

セレナはがそう言うと。

 

「誰がザコだって?」

 

「姉の背後に隠れて震えてるザコが何言ってんだ?」

 

クリスと響は、こめかみに血管を浮かせた。

 

『913 enter』

 

『Standing by』

 

「あの豆腐メンタルは関係ねぇだろうが?そこにいるオオトカゲはそこの雌犬に隠れてるしか脳がねぇだろ」

 

セレナの視線は絶対零度に匹敵するほど冷たくなった。因みに輸送機でセレナの言葉を聞いたマリアはグハッと吐血したとか。

 

「誰がオオトカゲだぁ?」

 

「・・・・・・殺す」

 

「2人とも落ち着け!挑発に乗るなと言うかあの子性格変わってない!?」

 

蚊帳の外となった翼は止めようとするがクリスは無視してファイズフォンを開いた。

 

『555 enter』

 

『Standing by』

 

クリスは、ファイズフォンを閉じると右手に持ちガッツポーズをするように構えた。

 

「変身!!」

 

『Complete』

 

クリスは、ファイズに変身した。しかしクリスの姿は響のような姿でなくそのファイズはイチイバルのような姿になっていた。

 

セレナも両手でカイザフォンを持ち上に上げた。

 

「へ〜ん身!!」

 

『Complete』

 

セレナもカイザに変身すると右手にカイザブレイガンを持った。

 

響も右手をスナップさせるとウルフオルフェノクに変身した。

 

『Imyuteus amenohabakiri tron』

 

翼は天羽々斬を纏うと刀を構えた。

 

セレナはミッションメモリーをカイザブレイガンにセットした。

 

『Ready』

 

セレナはカイザブレイガンを逆手に持って構えた。響も構えるとクリスの方を見た。

 

『クリスお前どうするつもりだ?ファイズには遠距離の武器なんてないだろ?』

 

響はそう言うとクリスはバカにした笑みを浮かべた。

 

「響。お前これ使いこなせてねぇんじゃねぇのか?」

 

『アァ?』

 

「無いなら作ればいいだろ?」

 

クリスは、そう言うとファイズフォンを銃に変えてさらにファイズポインターを持つとそれをファイズフォンの上に装着した。

 

『106 enter』

 

『Burst mode』

 

クリスは銃口をセレナに向けた時だった。地鳴りが起きた。

 

「何!?」

 

『地震か?』

 

すると地面から廃病院で見たバケモノが現れた。

 

『こいつはあの時のバケモノ!!』

 

「いやお前が言うな」

 

「雪音お前も人の事言えないぞ」

 

響達は目の前の化け物相手にそう言うと。

 

「ドクター。邪魔するなって言ったはずだけど?」

 

セレナはウェルを睨み付けるが「まぁいいか」と言ってクリスに指差すと親指で自分の首を切るように動かした。セレナのまずはお前から殺すと言う挑発行為だった。

 

「あのクソガキ・・・・・」

 

クリスは、セレナを睨み付けるとファイズフォンにファイズポインターがつけられた銃を回転させて自身の右頬近くに持って行くと。

 

「殺す!!」

 

クリスは、走り出した。

 

「雪音!」

 

それを見た響は舌打ちをすると響は化け物の方に行った。翼は、ウェルの方に向かった。

 

 

 

 

 

 

「くらいやがれ!!」

 

クリスは、エネルギー弾を連射した。だがセレナは光の剣でエネルギー弾を全て切り落とすとカイザブレイガンの後ろわ引っ張った。

 

『Burst mode』

 

セレナは、カイザブレイガンを連射するがファイズになったクリスはそれを回避した。クリスは、さらに連射したがセレナはジャンプして回避するとセレナはクリスの目の前に降りた。

 

「チッ!?」

 

クリスは、左で殴りかかるがセレナはそれを回避するとクリスの腹に膝蹴りをした。

 

「グハァ!」

 

セレナはさらにクリスの顔を左で殴りさらにカイザブレイガンでクリスを連続で斬りつけた。

 

「うあああっ!!!」

 

クリスは、後ろに転がるとボタンを押した。

 

『103 enter』

 

『Single mode』

 

クリスは、さらに距離を開けると銃口を向けた。セレナは、カイザフォンをスライドさせて開くとenterボタンを押した

 

『Exceed charge』

 

セレナは、カイザブレイガンの後ろをまた引っ張ると銃口をクリスに向けてエネルギーがたまると拘束弾を発射した。

 

「グアアアッ!!!」

 

『クリス!!』

 

響は、一方的に化け物をボコボコにしていたところを偶然クリスの状況が目に入った。化け物は、噛み付いてきたが響はそれを避けて化け物の首に肘を落とし地面に叩きつけると無理矢理立たせて爪で連続で切りつけた。

 

『ギャアアアアアアアアアア!!!!!!』

 

化け物は鳴き声を上げると響を後回しにするつもりか拘束されているクリスの方を見た。

 

『おい何見てんだ?マジかよおい!?』

 

響は化け物を止めようとしたその時だった。化け物はいきなり響を見て響の左腕に噛み付いた。

 

『えっ?』

 

そして化け物は響の左腕を食いちぎった。

 

「立花ぁぁぁぁッ!」

 

ノイズと戦っていた翼はノイズを切り裂いて響のところに向かった。

 

「ひ、ひびき」

 

クリスがそう言うとセレナは光速で斬りかかってくるがそれに気づいた翼は蒼ノ一閃でクリスの足元を斬りつけてクリスのバランスを崩させた。

 

「うわっ!!」

 

クリスは倒れるとあん運良くセレナのカイザスラッシュを回避した。

 

「ちっよけられた」

 

「響!!」

 

化け物は響の左腕を食べ飲み込んでいた。

 

「いったぁぁぁ!!!!シンフォギアをパクついたぁ!!これでぇぇぇ!!!」

 

『ぐっ』

 

響は片膝をついて無くなった左腕を抑えた。

 

「立花!立花ぁ!!」

 

「しっかりしろ響!!」

 

翼とクリスは響に近づいた。

 

「完全聖遺物ネフィリムは、いわば自律稼働する増殖炉!他のエネルギー体を捕食し、取りこむことでさらなる出力を可能とする!さぁ始まるぞ!聞こえるか?覚醒の鼓動!この力がフロンティアを浮上させるのだ!フハハハ!ハハハハ!!」

 

ウェルはそう言って喜んでいるとセレナはため息をついて「余計なことするなよ」と言った。

 

「大丈夫か立花!?」

 

翼がそう言って響に触ろうとしたその時だった。

 

「ッ!?」

 

「?どうしたんだ?」

 

「立花?」

 

翼が体を触った時響の体が熱かった。シンフォギアを纏っているのに翼は、ダイレクトでその暑さを感じとったその時だった。

 

『ぅぅぅぅぅゥゥウウウウ!ウガァァァッ!があああアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!』

 

突如響は獣ような唸り声をあげた。すると響は体の形状が変化を始めた。体は大きくなりその姿はまるで巨大な狼だった。さらにその体にはまるで鎧をつけているかのように変化を始めた。そしてその鎧のようなものまるで。

 

「ガングニール?」

 

翼は驚いてそう言うと。響はグレーの色から真っ黒な色に変わった。

 

「まさかあれは!?」

 

「暴走?」

 

翼は驚いてセレナは冷静に分析していた。

 

『アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!』

 

響は唸り声を上げながら左腕を再生した。

 

「ギアのエネルギーを腕の形に固定!? まるでアームドギアを形成するかのように!」

 

響は四足歩行で走り出すとねネフィリムと呼ばれる化け物に噛み付いた。そして噛み付いたネフェリムを振り回して何度も何度も地面に叩きつけた。

 

「やめろぉ!それは僕が英雄になるために必要なんだ!」

 

ウェルはそう言うが響はそれを無視してネフィリムを攻撃していた。

 

「なんだよあれ?予想以上の化け物じゃないですか」

 

セレナは目の前の光景に目を奪われ裏から表のセレナに戻りつつあった。

 

「成長したネフィリムは、これからの新世界に必要不可欠なものだ!それを!それをぉぉ!!」

 

ウェルが悲痛な叫びをあげるとセレナがウェルの頭を叩いた。

 

「私がなんとかしますからドクターは逃げてください。邪魔ですから」

 

セレナはそう言うと。

 

『ガァァァァァァァァァ!!!』

 

響が叫ぶ。ネフィリムは逃げようとするが響はネフィリムに狼の前足で逃げるネフェリムを上から踏みつけた。

 

『ギャアアアアアアアアアアアァァァァァァァァ!!!!!!!!』

 

『グオオオオオオオオアアアアアアアアアアアアァァァァァァ!!!!!!』

 

ネフィリムはなんとか抵抗し悲鳴をあげながら響の体に噛み付くが響は気にせずそのままネフィリムの首を噛み付いた響。そしてネフィリムの胸に腕を刺し、心臓を抉り出した。

 

「ひぃぃぃ!あああああ!!!!!」

 

ウェルは悲鳴をあげた。心臓がなくなったことによってネフィリムは倒れた。響は心臓を投げ捨てると真上に首をあげてとうぼえをした。それを見たセレナは冷や汗を流して構えた。

 

「立花」

 

翼は心配そうな顔で見ていると。響はターゲットをウェルとセレナに変更したた。

 

「ひッひぃぃッ! い、いやぁッ!」

 

「チッ!!」

 

ウェルとセレナに襲いかかろうとする響。

 

「よせ!立花!もういいんだ!!」

 

「お前、黒いの似合わないんだよ!」

 

しかし翼とクリスがそれを止めた。しかし天羽々斬を纏った翼とファイズに、変身したクリスには今の響を止められなかった。翼達と響の体格差は激しく2人とも振り落とされそうになっていた。

 

「い、いやぁぁぁ!!!」

 

ウェルが逃げるとセレナは腰についている武器を取り出すとミッションメモリーをその武器にセットした。

 

『Ready』

 

そしてセレナはそれを右足に装着しカイザフォンを開いてenterボタンを押した。

 

『Exceed charge』

 

セレナは右足にエネルギーがチャージされると大きくジャンプして響の顔にポインターを発射した。

 

「「しまった!!」」

 

今更気づいた2人にはセレナを止めることはできなかった。

 

「ディヤアアアアァァァァァァァァ!!!!!!」

 

セレナは響にドロップキックのように両足で飛び蹴りをするとそのポインターの中に入って行った。カイザの必殺技ゴルドスマッシュが炸裂した。

 

「立花!!」

 

「響!!」

 

クリス達の後ろにセレナが着地するとそこからジャンプして離れた。そしてそれと同時に響の体から青い炎と✖️のマークが浮かんだ。

 

『アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!』

 

響は苦しそうに暴れ翼達を振り払った。

 

「くっ!」

 

「このバカ女!!」

 

すると響の体から青い炎が消えていきそして響の尻尾でカイザのマークを破壊した。これに翼達は驚愕しセレナはありえないと言ったような顔をした。すると響はその場に倒れウルフオルフェノクから人間に戻った。

 

「響!!」

 

「立花!立花!しっかりしろ立花!!」

 

翼が抱き上げ呼びかけた。翼は自身の耳を響の口に近づけると息をしていることを確認した。翼は安心すると翼はさらに驚く光景が目に入った。視線の先には食われたはずの響の左腕があった。

 

「どうなってんだ?」

 

変身を解除したクリスはそう言うとセレナの元に一台のサイドカーが来た。

 

「乗ってセレナさん!!」

 

「先生!!」

 

セレナも変身を解除するとセレナはサイドカーに乗り撤退をした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

響は二課の医務室に運ばれた。その時に響の体にある異変が起きていることを弦十郎達は知らされたのだった。




まずは響の恐ろしさ出させていただきます。しかし響さんのオルフェノク状態での暴走一体響さんに何が起きたのでしょうか!?


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8話 死の現象

投稿遅れて申し訳ありません。先週が忙しすぎたうえなんとなく内容が気に入らなかったため何度も書き直しておりました。


「どうなっているんだ!?」

 

月の落下の真実を調査していた二課はそれと同時に響の暴走の件についても調べていた。響にありとあらゆるメディカルチェックした結果とんでも無いことが判明した。

 

それは響のオルフェノクの細胞が消滅寸前になっていたことだった。弦十郎は、この予想外の事態に驚愕していた。

 

「こうなった理由はおそらくガングニールにあると思われます」

 

二課の医療スタッフは弦十郎にそう言うと「どう言うことだ?」と聞いた。

 

「まずかつて了子さんがたてていた仮説は大きく間違っていました」

 

「何だと!?」

 

「実は我々医療スタッフは響さんの体が少しおかしいと思っていたのです。まずクリスさんなのですがクリスさんはオルフェノクに覚醒したときにイチイバルがクリスさんの心臓の代わりになり長命のオルフェノクになりました」

 

医療スタッフはそう言ってクリスのレントゲンを見せた。

 

「これは念のためにクリスさんに撮らせていただいたレントゲンです。見てください。クリスさんのオルフェノクの細胞は、イチイバルとオルフェノクの細胞が食い合いをしてほぼ完璧に近い細胞になっています」

 

「どう言うことだ?それは間違いじゃなかったのか?」

 

「間違っていたのはあくまで響さん限定でです。まずクリスさんは、ティラノオルフェノクに変身する時に必ず歌を歌います。その時にクリスさんの体はイチイバルのような形をした人型ティラノサウルスになります。かつてカ・ディンギル跡地で戦った横山も了子さんもといフィーネを喰らいフィーネの持つネフシュタンの鎧の形をした体のオルフェノクになりました」

 

医療スタッフは、そう言ってクリスのレントゲン写真を回収した。

 

「しかし響さんだけは何故歌を歌わずにオルフェノクに変身できたうえ変身した時には何故響さんの体にガングニールのような形態がないのでしょうか?」

 

「・・・・・まさか!?」

 

弦十郎は少し考えると確かにシンフォギアと融合したオルフェノクには確かにシンフォギアみたいな性能をプラスされていたのに何故響だけオルフェノクに変身した時にそのような姿と行動がなかったのか。そして弦十郎の頭の中に嫌な考えが浮かんだ。

 

「おそらく司令の考えている通りだと思われます。響さんは適合も融合もしていません。この現象を勝手に名付けさせていただくならこれは侵食という現象だと思います」

 

「侵食・・・」

 

「響さんの暴走はガングニールが無理矢理、響さんの戦闘本能を覚醒させて暴走という名の巨大な力を得る代わりにすごい勢いで細胞を死滅させる。これが我々がたてた仮説です」

 

「その侵食が進むとどうなるんだ?」

 

弦十郎がそう聞くと医療スタッフが「持ってこいと」言ってあるケースを持ってそれを弦十郎に見せた。

 

「何だこの灰は?」

 

「これは響さんの体からこぼれ落ちた灰です」

 

「何だと!?」

 

「おそらく響さんは戦えば戦うほど細胞の死滅が活性化して最終的にはこの灰のように・・・・・・」

 

弦十郎は絶句した。今まで大丈夫だと思っていたことがいつのまにか危険なところまで行っていたのだ。そしてそれを偶然聞いてしまった影があった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リディアンの裏校舎。そこでは響がタバコを吸っていた。響は今機嫌が悪かった。セレナに負けたとか勝ったとかそんなことじゃなくて暴走した自分をまったく覚えていなかったことだ。暴走した時に響の頭の中は真っ白になり気がつけば二課の医療室で治療を受けていた。

 

(・・・・・・・・あの時一体何があったんだ?)

 

響がそう思っていると。

 

「立花」

 

そこに翼が現れた。

 

「風鳴」

 

響は、タバコを携帯灰皿に入れると「どうした」と言って近づいた。

 

「来い」

 

翼はそう言って行くと響も翼の後ろをついていった。屋上に行くと翼は立ち止まって響の方に顔を向けた。

 

「単刀直入に言う。立花。もう二度と戦うな」

 

と言った。

 

「アァ?」

 

この時響のイライラが頂点に登った。

 

「何?喧嘩売ってんの風鳴?」

 

響は翼を睨み付けると翼は真剣な顔で響の両肩に手を置いた。

 

「喧嘩を売ってるとかそう言う問題じゃない!!叔父様の話を聞いてしまった以上これ以上立花を戦わせるわけにいかないんだ!!」

 

「どう言うことだ?」

 

翼の真剣な表情に響は話を聞く体制になると翼は弦十郎から聞こえた話を全て話した。

 

「俺が灰になって死ぬ?」

 

「ああそうだ。あの時の治療も人間の治療をしただけでそれがオルフェノクである立花にどれだけ効果があるかわからない。だがガングニールが原因なら戦わず大人しくしていればいつかガングニールをなんとかする方法があるに違いない!!だから立花はもう「くっだんね」なんだと!?」

 

「くっだんねぇよ。確かに体の異変はあの時の決闘から気づいている。だけだよそれが戦わないと言う理由になるか?風鳴もその・・防人だっけ?分かるだろ?」

 

響がそう言うと翼は、胸ぐらを掴んだ。

 

「立花貴様分かっているのか!?このままだと死ぬんだぞ!?それなのになんだその反応は!?」

 

翼はそう言うが響は右手で翼の手を払った。

 

「俺はツヴァイウィングの事故でとっくに死んだ身だ。それがオルフェノクとして蘇った。そんな俺が今更たかが死ぬぐらいにビビると思ってんのか!?」

 

響はそう言うと翼は響をビンタした。

 

「たかが死ぬなんて言うな!!昔の立花ならともかく今の立花は違うだろ!!今のあなたには私や雪音それに小日向もいるんだぞ!!もうあなた1人の死を誰も悲しまないなんてない!喜ぶはずがないだろ!!」

 

翼はそう言うと。響は黙った。

 

「立花、とにかくお前は戦うな」

 

翼はそう言ってそこから立ち去った。

 

響はチッと舌打ちをした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翼が屋上から校舎内に入るとドアの前には未来がいた。

 

「小日向」

 

「・・・・・・どういうことですか?響が死ぬって」

 

未来は光のない瞳で翼にそう言うと翼は簡単に喋ってしまった。

(決して怖いとかそんな感情はなかったぞ!)

未来はその話を聞くと俯いてその場を後にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

放課後。響は家に帰ろうとした時にクリスと未来に会い一緒にフラワーでお好み焼きを食べよと誘われクリスと響は半ば無理矢理連れていかれた。

 

「おばちゃんのお好み焼き屋なんて久しぶりだね響、クリス」

 

「あぁ。そうだな」

 

「そういえば響とクリスって一回フラワーでバイトしてたよね?今はどうなの?」

 

「たまに行ってるぜ」

 

「基本的に応援要請受けた時に行ってるな」

 

2人はそう話してる時響とクリスは未来のことを気にしていた。理由は未来が無理矢理笑顔を見せていたからだ。

 

「おいバカ女。テメェ未来に何かしてねぇだろうな?」

 

「してるわけねぇだろ。なんであんな無理矢理な笑顔浮かべてるのかこっちが聞きてぇよ」

 

 2人はそう言ってると。

 

「どうしたの響、クリス?」

 

未来は響にそう聞いてきた。

 

「・・・・・・未来お前今日なんかあったのか?」

 

響がそう言ったその時だった。黒い車が響達の前を横切った。

 

「「!!」」

 

それに気づいた響とクリスは警戒した。未来は「どうしたの」と聞いて首を傾げた。

 

「おい。いまの」

 

「ああ。間違いねぇ。あれは裏の人間だ」

 

 響とクリスがそう言った時、車が出向いた先で爆発が起きた。

 

「爆発だと!?」

 

「未来ここから離れてろ!」

 

「響!」

 

 響とクリスは現場に走り出した。

 

 

少し離れた場所ではウェルが黒い車をノイズで爆破させていた。

 

「ウヒヒヒヒ。誰か追いかけてきたってこいつを渡すわけには」

 

ウェルは狂気の笑みで笑いながらソロモンの杖と何かを持っていた。そこに響とクリスが到着した。

 

「モヤシ野郎!!」

 

「骸骨野郎!!

 

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!! な、なんでお前達がここにッ!!!」

 

響とクリスに気づいたウェルが悲鳴を上げながらノイズ召喚した。これに対しクリスはファイズギアを装着しファイズフォンを開いた。

 

『555 enter』

 

『Standing by』

 

「変身!!」

 

クリスはファイズフォンを横に倒すと赤いラインが体を覆いそしてそこにはイチイバルの形をしたファイズになった。響も構えてウルフオルフェノクに変身した。

 

「おいクソ女!!あの時みたいに暴走すんじゃねぇぞ!!」

 

『暴走した記憶ねぇからわかんねぇよアホ女!!』

 

2人は喧嘩しながらノイズを攻撃した。クリスはノイズを殴り蹴りをいれて倒していき響は爪で斬り裂いて灰にしていた。

 

「ひぃぃー!!」

 

ウェルは情けない悲鳴をあげているなか響は異変を感じた。暴走っぽくない感覚を響は感じていた。

 

(何だ?体が重い?)

 

響はそう思っているとこの感覚に覚えがあることを響は感じた。

 

「いつもいつも!都合のいいところでこっちの都合をひっちゃかめっちゃかにしてくれる!お前らはあああああああああああああァァァァァァァァァァァ!!」

 

ウェルがソロモンを使い大量にノイズを召喚する。しかし響は高速移動でノイズを倒しクリスは召喚された大型のノイズに対してミッションメモリーをファイズショットにセットした。

 

『Ready』

 

クリスはファイズフォンを開いてenterボタンを押した。

 

『Exceed charge』

 

クリスはファイズショットにエネルギーを貯めた。

 

「ちょっせぇ!!」

 

クリスはアッパーのようなグランインパクトを大型のノイズにに当てると大型のノイズはファイズのシンボルを浮かべて灰になった

 

「くっ。あのガキと戦った時にも感じたけどこのファイズギア使いずれぇな」

 

クリスはそう言うと。

 

「このバケモノどもがあああああぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

 

響とクリスがノイズを倒すたびにウェルがソロモンを使いノイズを増やしていく。

 

『フーっ・・・・・フーっ・・・・・フーっ!!』

 

響は重たい体を無理矢理動かしノイズを殲滅していた。その時だった。

 

『ウガアアアアアアアアアアァァァァァァァァ!!!!!!!』

 

「アッ!?」

 

突然響が獣のような唸り声をあげた。それを見たクリスは驚愕した。

 

「まさかまた暴走か!?おい!!しっかりしろ響!!」

 

クリスはそう言うが響に反応がなかった。そして。

 

『がアアアアアアアアアアアァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!』

 

 響は決闘の時に見せた姿、漆黒の巨大な狼になった。響はグルルルと威嚇しながら高速移動でノイズを殲滅し襲いかかった。ノイズを前足で吹っ飛ばし尻尾で薙ぎ払った。

 

『グルああああああああ!!!!!!!』

 

響は吠えると大ジャンプしてウェルを狙った。

 

「おい待て!!そんなことしたらそいつ死ぬぞ!!響!!」

 

クリスはそう言うが響は無視してウェルを踏みつぶそうとしたその時だった。ウェルを守るように盾が出現した。

 

「盾!?」

 

「この身に宿るシュルシャガナは、おっかない見た目よりもずっと、汎用性に富んでいる。防御性能にだって不足ない」

 

「それでも、全力の二人かがりでどうにかこうにか受け止めてるんデスけどね」

 

 響の攻撃を止めたのは二人の少女、切歌と調だった。そしてさらに後ろから。

 

「切歌さん!!調さん!!あなた達はドクターを!!私はあの2人を抑えます!!」

 

セレナが走ってきた。

 

『913 enter』

 

『Standing by』

 

「へ〜ん身!!」

 

『Complete』

 

セレナはカイザに変身するとミッションメモリーを抜いてカイザブレイガンにセットすると光の剣を出しクリスと響に襲いかかった。

 

「ハァ!!」

 

セレナは逆手に持って連続でクリスに切り掛かりクリスはその剣を避けて後ろに下がった。だが。

 

『グガアアアアアアアア!!!!!!!』

 

横から前足でセレナを殴り飛ばした。

 

「グアッ!!」

 

セレナは壁に激突するとその反動でベルトが外れ変身が強制解除された。そして響は調を睨みつけたけど

 

「ヒッ!!!」

 

調は響に睨みつけられた時に怯んだ。目の前にいる響は暴走状態であるためイシキはないはずだがどうやら調に対しての怒りだけは体が覚えているようだ。

 

「あ・・・ああっ・・・・・」

 

「調!!」

 

 調は酷く怯えており体をガクガク震わせていた。

 

『がアアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァ!!!!!!!!!』

 

響は調に襲いかかった時だった。

 

「させるか!!」

 

セレナが再びカイザに変身するとカイザブレイガンのエネルギー弾を横から受けた。

 

「くっ。プレゼントですよっ二人とも!!」

 

 ウェルはそう言うと調と切歌の首筋に薬品の入った銃のような注射器を当てて使った。二人ともウェルから離れ薬を打たれたところを抑える。

 

「なにをしやがるデス!!」

 

「これはリンカー?」

 

「効果時間にはまだ余裕あるデス」

 

「だからこその連続投与ですよ! あのバケモノに抵抗するには、いま以上の適合率でねじ伏せるのです!!」

 

「ふざけるな!なんで私達があなたの為にそんなことを!!」

 

「するでしょう。いや、せざるを得ないのでしょう。貴方達は連帯感や仲間意識で助け出そうとはしないでしょう。大方、あのおばはんが倒れたからおっかなびっくり駆けつけたのでしょう!!」

 

 ウェルがそう言うと。

 

「ドクター!!テメェ切歌と調に何しやがった!!」

 

 セレナは大切な家族が何かされたため裏セレナに変わりウェルを睨みつけた。その瞬間だった。セレナにスキができたのは。

 

「スキみせるとは結構な余裕だな!!」

 

『Exceed charge』

 

クリスはセレナにアッパー型のグランインパクトをセレナのアゴにヒットした。

 

「グブッ!!!」

 

セレナは空中に飛ばされてそして地面に倒れるとまたもやカイザの変身が強制解除された。

 

『ガアアアアアアアアアアアァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!』

 

暴走した響は切歌と調を踏み殺そうとした。切歌は調を持って大ジャンプして回避した。調は怖がって動けなくなっていた。切歌はセレナのとなりに着地すると。

 

「セレナ逃げるデスよ!!」

 

「悪りぃ切歌。ウチのミスだ」

 

セレナはドクターの回収をすると切歌と調がその場を撤退しようとするが。

 

『グガアアアアアアアアァァァァ!!!!!!!』

 

響が追撃をしてきた。

 

「ヒッ!!!き、来た!!」

 

セレナ達は万事休すになったその時だった。

 

『ガアアッ!』

 

突然響は動きが止まるとその場に倒れ人間に戻ると気を失った。

 

「おい○○○○!!あっつ!!なんだよこの暑さ!!」

 

クリスは響に近づくと響からありえないほどの熱が放出されていた。

 

「響!!」

 

遅れて来た未来は響に近づこうとするがクリスに止められた。

 

「やめろバカ!!生身で今のあいつに近づいたら火傷じゃすまねぇぞ!!」

 

「嫌だ離して!!響!!」

 

その時だった天羽々斬を纏った翼がバイクの先をヤイバに変えて偶然にも響の近くにあったビルの給水塔を切り水を響にかけた。

 

「響!響!!」

 

未来は響に近づいた。

 

「私は、立花を守れなかったのか・・・」

 

「守れなかった?どう言うことだよそれ!?」

 

クリスが翼の胸ぐらを掴んで問いかけた。

 

「お前あのバカ女がこうなるとでも知ってたのか!?おい!なんとか言えよ!」

 

「・・・・・・・」

 

「響!響!響ー!!」

 

無言の翼に未来の叫び声がこだました。そしてそれから十分後に二課のヘリが迎えに来た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

二課の司令室では未来が弦十郎に呼び出されて入ってきた。

 

「君には、知っておいてもらいたいことがある」

 

「・・・・もう知っています。響が危ないことに」

 

未来がそう言うと弦十郎は首を横に振ってそこにある響のレントゲン写真をクリスと未来に見せた。

 

「くそったれが!」

 

これを見たクリスは機材を蹴った。

 

「胸にある心臓の代わりとなった聖遺物の欠片が、響君の体を蝕んでいる。これ以上の進行は彼女の命削ると同時に完全な化け物に変わってしまうだろう」

 

弦十郎がそう言うと。

 

「つまり、今後響が戦わなければこれ以上の進行はないのですね?」

 

未来がそう言うと弦十郎は首を横に振った。

 

「響君の体はガングニールの浸食の影響がすでに出ている。響君はすでに日常の生活でも体が浸食されている。計算したところ響君の命は長くてあと1ヶ月だ」

 

「そんな、響」

 

艦内は重い空気が漂っていた。

 

未来が帰りしばらくした後響が目覚めたので状況説明を始めた。

 

「これは響君の体のスキャン画像だ。体内にあるガングニールが更なる浸食と増殖を果たした結果オルフェノクの細胞がガングニールの食い合いに負け始めている。これによりオルフェノクの細胞が対抗する為に響君の力が暴走し命を蝕んでいる原因だと思われる」

 

「・・・・・・」

 

クリスは無言で悔しそな顔をした。

 

「フーン」

 

だが響は自分には関係ないといったような反応だった。

 

「ってことは心臓代わりのガングニールが俺の体を弄ってんのね。起きて右手見た時びびったわ」

 

響はそう言って右手を見るとそこには薬指だけが残った右手があった。残りの4本の指は灰になり消滅していた。

 

「まぁなるべく戦わねぇようにすればいいのか?」

 

響がそう聞くと。

 

「なるべくだと? 寝言を口にするのも大概にしろ立花!!今後一切の戦闘行為を禁止すると言っているのだ!」

 

翼はそう言って響の胸ぐらを掴んだ。

 

「どうしたんだよ風鳴」

 

「このままでは本当に死ぬんだぞ! 立花!」

 

「だから俺はとっくに死んだことあるんだ今更死ぬなんて怖くねぇよ」

 

響はそう言うと翼は涙を流して「勝手にしろ」と言って出て行った。

 

「そうだクリス。いい加減に俺のベルト返せよ」

 

響はクリスにそう言うがクリスは黙って出て行った。

 

「無視すんじゃねぇよクソ女!!」

 

響そう言うと。

 

「医療班だって無能ではない。目下、了子が残したデータをもとに対策を進めている最中だ」

 

と、弦十郎が言った。

 

「おやっさん」

 

弦十郎は響の頭を撫でながら言う。

 

「治療法なんてすぐに見つかる。そのほんのわずかな時間、ゆっくりしてもバチなどあたるものか。だから今は休め」

 

弦十郎がそう言うと部屋を出て行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

「なぁおっさん」

 

クリスが弦十郎の前に現れると質問をした。

 

「あたしはどうなんだ?あたしも響と同じ融合症例なんだろ?」

 

「安心しろ。クリス君に関しては問題ない」

 

弦十郎がそう言うとクリスはホッとした。

 

「君は響君と違いオルフェノクの細胞の死滅現象が見られなかった」

 

「なんであたしは影響がないんだ?」

 

「分からない。スマートブレインのデータは消去されておりオルフェノクのことに関しては何1つ分かってないのが現状だがこれだけは分かっている」

 

弦十郎はそう言ってクリスの頭に手を置いて撫でた。

 

「クリス君はイチイバルとの食い合いに勝っているということだけは分かっている。だからクリス君が死ぬようなことはない。響君も絶対に死なない。だから安心しろ」

 

「そうか・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私は今シャワーを浴びている。大好きな親友が後1ヶ月で死ぬ。嫌だ。響と別れたくない。響と別れるくらいなら死んだほうがマシ。私はシャワーを浴び終えてバックに色々荷物を詰めてそれを隠した。そして夜中の1時。私はバックを持ってこっそりと寮から抜け出した。



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9話 スマートブレイン(前編)

今回はかなり短めです。忙しかったのですがなんとか投稿できました。これも応援してくれている読者の皆様のおかげです。これからもお付き合いよろしくお願いします。


アメリカ本国にあるホワイトハウス。そこでは秘密の会談が行われていた。

 

「Let's get $ 20,000 to pay for our soldiers(それでは我々の兵士使用料として2万ドル払ってもらいましょう)」

 

「I would like to know(分かったいいだろう)」

 

アメリカ大統領は部下に金の入ったアタッシュケースを持って来させた。それを目の前にいる1人の男に渡した。男は確認を始めた。確認を終えると男はアタッシュケースを隣に置くと契約書を取り出しそれを大統領に渡した。

 

「Then sign this document as president (それではこの書類にサインを大統領)」

 

男はそう言うと大統領はサインをした。大統領はそれを確認すると男はうなづいて書類をカバンになおした。

 

「The contract is established, so let's head for about 4 people(契約成立ですね。それでは4人ほど向かわせましょう)」

 

「How many four?(なに4人も?)」

 

男はそう言うと大統領が驚愕した。

 

「?How are you?(どうかいたしましたか?)」

 

男は首をかしげた。

 

「Orphanoku fee would have been quite expensive, but it would be quite cheap and would you lend me 4 people with this kind of money? What are you planning for Smart Brain?(いつもならオルフェノク使用料はかなりの高額なはずなのにかなり安い上にこんなはした金で4人も貸してくれるのか?なにを企んでいるスマートブレイン?)」

 

大統領は警戒した目でそう言うと。

 

「I am only an employee of Smart Brain. I can not understand what I think of the president.(私はスマートブレイン社の1社員でしかありません。社長がなにをお考えなのかヒラの私には分かりかねます)」

 

男はそう言うと大統領はため息をついた。

 

「Oh well. we the US government and Smart Brain will still ask for a give-and-take relationship(まあいい。我々米国政府とスマートブレイン社はこれからもギブアンドテイクの関係を頼むぞ)」

 

「Of course the president(もちろんです大統領)」

 

男はそう言って大統領と握手をすると荷物と金を持って挨拶をして部屋から出て行った。

 

「Pig Stuck. Change the organization of the agents. Send a newcomer who is now raising you from elite.(豚どもめ。エージェント達の編成を変更しろ。精鋭より今育てている新人を送れ。)」

 

「I understand the president(了解致しました大統領)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

とあるビル。そこではワインを飲んでいる1人の男がいた。そしてその部屋に眼鏡をかけた女性が入ってきた。

 

「社長。米国政府との交渉が終わりました」

 

「・・・・そうか」

 

社長と呼ばれた男はそう言ってワインを飲むとワイングラスを机に置いた。

 

「しかしよろしいのですか?我々は米国政府を後ろ盾にして今まで潜んでいました。しかしこの件が終われば我々は後ろ盾を失います。そうなれば必ず特異災害機動部二課は我々の殲滅を開始します」

 

「かもしれないな」

 

男はクククと笑いながら女性の所に移動し男は後ろから女性を抱きしめた。

 

「だが俺達オルフェノクがたかが人間ごときに敗北するかな?」

 

「ありえませんね。しかし今特異災害機動部二課にはオルフェノクが3人もいます。そしてそのうち2人はシンフォギアとの融合症例、うち1人は我々の希望の存在です。その上何故かファイズギアが向こうにあるのでこうなれば我々からは手を出しにくくなります」

 

「その為にあの子には多額の投資をしたんだ」

 

「お言葉ですが社長。あの子供の目的は・・!!」

 

秘書が意見を言おうとするが剣のようなものが秘書の首の前に現れた。驚いた秘書は言葉を止めた。

 

「ならあのデータの復元をお前にできたのかな?」

 

「そ、それは・・・・・・」

 

「代わりにあの子はデータの復元からデータをもとに計画を進めることができた。あの子がどんな目的があるか知らないが俺達が得をするならとことん利用できる。それだけの価値があれば十分だ」

 

社長はそう言って剣を下ろすと部屋から出て行った。秘書は唇を噛むと部屋から出て行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

響とクリスの家。響はベッドの上で寝ていた時だった。響は寝苦しさを感じ目を覚ますと響の前には裸の未来がいた。下着もつけていない完璧に素っ裸だった。

 

「未来!?お前何してっていうかどうやって入ってきた!?」

 

「合鍵を使って入ってきたの」

 

未来はそう言うと響に家の鍵を見せた。

 

「合鍵ってどう言うことだよ!?」

 

響はそう言って起き上がろうとするが起き上がれなかった。未来がまたがっているという理由もあるが響の両手は後ろのベッドの板に括り付けられておりそして響の着ていたパジャマは上も下もそして下着も全て破り捨てられていた。

 

「嘘だろおい!?」

 

響は驚いているとそれと同時に未来が自分の唇で響の唇を塞いだ。世間で言うキスだった。

 

「ん・・・・・・ムッ・・・・」

 

「んん!んんんんんん!!」

 

未来は響の舌を弄りまくり響の唾液を吸ったりしていた。未来は唇を離すと響は苦しそうに咳き込むと未来を睨みつけた。

 

「何すんだよ未来!!」

 

響はそう言うと未来はまたキスをした。まるで響は私のものだと言うような感じのネットリとしたキスをしてきた。未来はキスをやめると響を抱いた。

 

「おい未来!?」

 

響は未来を呼ぶが未来は無視して響の首を軽く噛んだ。

 

「イタッ」

 

響はそう言って未来は響の顔を覗き込んだ。

 

「未来?どうしたんだよ?らしくねぇぞこんなことするなんて」

 

響はそう言うと顔に雫が落ちてきた。暗くて分からなかったがよく見たら未来は泣いていた。

 

「未来?」

 

「いや。いやだよ。今度は一生響とお別れするなんていやだよ」

 

未来はそう言って響の体を重ねた。

 

「未来お前・・・・」

 

「少しでもほんの少しでも私の中に響を刻む」

 

未来はそう言ってキスをした。唇を離すと響はジッと未来を見た。

 

「響」

 

未来は涙を流しながら目はトローンとしていた。

 

 

 

 

「たかが死ぬなんて言うな!!昔の立花ならともかく今の立花は違うだろ!!今のあなたには私や雪音それに小日向もいるんだぞ!!もうあなた1人の死を誰も悲しまないなんてない!喜ぶはずがないだろ!!」

 

 

 

 

あの時翼が言ったことを響はようやく理解した。

 

(そうか。そう言うことか風鳴)

 

響はそう思うと。

 

「未来。これほどいて」

 

「いやだ。また響が遠くに行きそうだから絶対に解かない」

 

未来はそう言うと。

 

「これじゃぁお前とできねぇだろ?」

 

と、響は言った。

 

「え?」

 

「悪かった。1人にさせちまって。今夜はずっと一緒にいるからお前の好きにしていいぜ」

 

響はそう言うと未来はそっと縛っていた響の両手を解放した。響は未来の背中に両手を回すと未来を抱き寄せた。

 

「響?」

 

「安心しろ。俺は死なねぇ。だから安心しろ」

 

「響」

 

響と未来はそのまま朝になるまで行為を続けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

マリア達は人里離れた山奥に着陸していた。

 

「数値は安定。年齢のわりにたいした体力です。それとも、振り絞った気力でしょうか?」

 

ナスターシャは病気で倒れていたが篠村が変身するウッドオルフェノクの癒し能力で ナスターシャを応急処置が功を制しウェルの医術で ナスターシャはギリギリで回復した。

 

「良かった」

 

「本当に良かったデス!」

 

「えぇ、本当に」

 

調と切歌、セレナが喜ぶ、マリアもホッとしていた。

 

(私はこの優しい子達にいったい何をさせようとしていたのか。所詮テロリストの真似事では迫りくる災厄に対して何も抗えないことにもっと早く気付くべきでした)

 

ナスターシャはそう考えていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時は流れて輸送機内の広めの部屋。そこでマリア達は会議をしていた。

 

「それでは本題に入りましょう」

 

ウェルがそう言うと画面には心臓が映っていた。

 

「これはネフィリムの…」

 

「苦労して持ち帰った覚醒心臓です。必要量の聖遺物をエサと与えることで、ようやく本来の出力を発揮できるようになりました。この心臓と、あなたが5年前に入手した聖遺物さえあれば・・・」

 

「??」

 

ウェルがそう言うがマリアは何を言ってるかわかっていなかった。

 

「お忘れなのですか? フィーネであるあなたが皆神山の発掘チームより強奪した神獣鏡のことですよ」

 

「・・・・え・・・・ええ。そうだったわね。」

 

「マリアはまだ、記憶の再生が完了していないのです」

 

ナスターシャがそう言うと。

 

「ごめんなさい。マム」

 

と、マリアが言った。

 

「いずれにせよ聖遺物の扱いは当面私の担当。話はこちらにお願いします」

 

「これは失礼。話を戻すと、フロンティアの封印を解く神獣鏡と、起動させるためのネフィリムの心臓がようやくここに揃ったわけです」

 

「そして、フロンティアの封印されたポイントも先だって確認済み」

 

「そうです! すでにデタラメなパーティーの開催準備は整っているのですよ!あとは、僕たちの奏でる狂想曲にて全人類が踊り狂うだけ。うはははは!うーははははは!!」

 

ウェルは狂った笑い声をあげた。

 

「近く、計画を最終段階に進めましょう。ですが今は、少し休ませていただきますよ。」

 

そう言ってナスターシャは退出した。そしてその後ろ姿をウェルは忌々しそうな目で見ていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

篠村の部屋。そこでは篠村がデルタと呼ばれるベルトが入ったアタッシュケースを開いて中身を見ていた。

 

「・・・・・・マリア、セレナ、調、切歌」

 

篠村はデルタのベルトを腰に装着しようとした。だが。

 

 

「・・・・・・・・・・・・あああっ!!!!」

 

バン!!!

 

篠村はデルタのベルトを叩きつけるように机に置いた。

 

「私は・・・・・このベルトを装着する権利がない。だが私はマリア達を守りたい。私はどうすれば」

 

篠村はそう言うとデルタのベルトをしまうとベッドに入り眠りについた。



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10話 スマートブレイン(後編)

フロンティアが封印されいている海域に来たマリア達は輸送機からフロンティアの封印が解けるか試そうとしていた。

 

「マリアお願いします」

 

ナスターシャがそう言うとマリアが操縦機を操作して輸送機から小型のプロペラが出てくきた。

 

「シャトルマーカー展開を確認」

 

「ステルスカット。神獣鏡のエネルギーを収束」

 

輸送機のステルスが解除されエネルギーがチャージされ始めた。

 

「長野県皆神山より出土した神獣鏡とは鏡の聖遺物。その特質は光を屈折させて周囲の景色に溶け込む鏡面迷彩と古来より伝えられる魔を祓う力。聖遺物由来の力を中和する神獣鏡の力をもってしてフロンティアに施された封印を解除します。」

 

発射しようとしたところでウェルが止めた。

 

「フロンティアの封印が解けるということは、その存在を露わにするということ。全ての準備が整ってからでも遅くはないのでは?」

 

「心配は無用です」

 

「!?」

 

「リムーバレイ、ディスチャージ」

 

ウェルの言い分は完全無視で発射された。発射された光が反射して海に落ちる。

 

「フフフ。これでフロンティアに施された封印が解ける。解けるぅぅぅぅぅぅぅ!!」

 

ウェルは歓喜していた。だが。

 

「解けない?」

 

ウェルはポカンと口を開けた。

 

「何も起こりませんね」

 

篠村は冷静にそう言った。

 

「出力不足です。いかな神獣鏡の力といえど、機械的に増幅した程度ではフロンティアに施された封印を解くまでには至らないということ」

 

「封印を解きたかったら機械に頼るなとういことですか」

 

ナスターシャと篠村がそう話していると。

 

「あなたは知っていたのか? 聖遺物の権威であるあなたがこの地を調査に訪れて何も知らないはずなど考えられない。この実験は今の我々ではフロンティアの封印解除に程遠いという事実を知らしめるために!違いますか?」

 

ウェルが割り込んでそう言った。

 

「これからの大切な話をしましょう」

 

ナスターシャはそう言うとその場を後にした。ウェルも舌打ちをしてその場を後にした。

 

 

 

 

フロンティア封印解除の失敗か、数日が経った。ナスターシャはマリアと篠村を連れて出かけて行き、ウェルもどこかへ行ってしまった。

 

「どうかな調さん?」

 

「うん。とっても美味しい」

 

「本当!」

 

残されたセレナと調、切歌の3人は輸送機の留守を任されていた。調と切歌は先の戦闘でのリンカーの過剰投与による反動がまだ治っておらずセレナも響によってつけられたダメージがまだ残っていた

 

「そう言えば、切歌さんはどこに?」

 

「たぶん、外だと思う。切ちゃんを呼んでくる」

 

「分かりました調さん」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リディアンが休みの日に響と未来は東京スカイタワーにデートをしていた。数日前にお互いの体を重ねた2人は親友とか幼馴染という関係じゃなくなり2人は女同士だが付き合う関係になった。この事を知っているのは弓美達とクリスと二課のスタッフ達と翼だけだった。割と知られているが学校の人達は2人の関係を知っている人は弓美達を除いて誰一人いなかった。

響はスカイタワーにある水族館で泳いでいる魚を見ていた。左手で水槽を触れて考え込んでいた。響はジーパンのポケットに入れていた右手を出すとそれを見た。右手には薬指以外の指が無くなっておりその光景を見た響ため息をついた。足下にあるファイズギアが入ったアタッシュケース見た。本当はクリスが持っており弦十郎からもファイズに変身する事を完全に止められているが何かあった時のために勝手に持ち出していた。

 

(俺は簡単に死ぬわけにはいかない。それは分かっている。だけど俺の命はもう残り僅か)

 

響はそう思っていると響の右手から少し灰がこぼれた。

 

(まだだ。まだ死ぬわけにいかない。どうせ死ぬならせめて未来が安全に過ごせるようにしてからだ)

 

響はそう思っていると。

 

ピチャッ。

 

「冷た!!」

 

響の右頬冷えた缶ジュースを引っ付けられた。犯人はもちろんデート中の未来だった。

 

「もう。せっかくのデートなのに私以外のこと考えないでよ」

 

未来は頬を膨らませてそう言うと響は悪いと言って左手でジュースを受け取った。未来は響の肩に頭を乗せた。

 

「自分が死ぬなんて考えないで。今、弦十郎さん達が頑張って治療法を探してるから今は今だけの事を考えて響」

 

未来はそう言うと響は大丈夫だと言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

東京スカイタワーにナスターシャとマリアと一緒に来た篠村は右手にデルタのベルトが入ったアタッシュケース持ってマリア後ろを歩いていた。

 

「マムあれはどういうことなの?」

 

「言葉どおりです。私たちがしてきたことはテロリストの真似事に過ぎません。真に成すべきことは、月がもたらす災厄の被害をいかに抑えるか。違いますか?」

 

「つまり、今の私達では世界は救えないと?」

 

マリアがそう言うと篠村は ナスターシャの隣に来た。

 

「ナスターシャ」

 

「なんですか?篠村先生」

 

「私はデルタに変身するつもりはありません。なのになんであなたは私にデルタを持ってくるように言ったのですか?」

 

「念のためです」

 

「どういうことなの?」

 

マリア達はそう話していると部屋の前に着きついた部屋のドアを開けると黒服達がいた。

 

「マム!これは!?」

 

「チッ!?」

 

篠村は槍を構えると。

 

「落ち着きなさい。彼らは米国政府のエージェントです。講和を持ちかけるため私が招集しました」

 

「講和って?本気なのマム?」

 

ナスターシャからそう聞くと篠村とマリアは意外そうな顔をした。

 

「ドクターウェルには通達済みです。さあ、これからの大切な話し合いをしましょう」

 

(そう、うまく行くとは思いませんね)

 

篠村はそう思っていた。

 

「異端技術に関する情報、確かに受け取りました」

 

「取扱いについては別途私が教授いたします。つきましては・・・」

 

聖遺物に関するデータが入ったSDカードを渡した瞬間、黒服達はマリア達に銃口を向けた。

 

これを見たマリアはギアを纏うとし篠村は槍を構えようとした。

 

「無駄ですよ。貴女が歌うよりも速く銃弾は躊躇なく貴女達の命を奪い槍でこちらを刺すよりも速く貴女達の命を奪いますよ」

 

「やっぱりですか」

 

米国政府は講和になんか応じるつもりはなかった。しかし米国政府の言う通りマリアはシンフォギアを纏うよりも先には引き金を引くことができる。篠村がオルフェノクである事を知らないのかエージェントは余裕な顔をしていた。その時だった。

 

「グハッ!!」

 

1人の黒服が背中から心臓を貫かれた。青い炎か黒服の体につくと灰となった。

 

「この現象は!?」

 

「な、なんだ!?」

 

マリア達はこの現象を知っていた。そして黒服達は何が起こったのか分からず後ろを見るとそこには4人の黒服がニヤリと笑うと姿を化け物に変えた。そこには4人のオルフェノクがいた。

 

「オルフェノク!!」

 

マリアがそう言うと。

 

「うわあああああぁぁぁぁぁ!!!!ば、バケモノだァァァァァァァァァァァ!!!!」

 

黒服はエージェントと思えないほどの大声を上げた。そして窓からさらなる絶望が現れた。

 

それはノイズだった。飛行型のノイズが部屋に入ってきてエージェント達を次々に灰に変えていった。

 

「これはまさかドクターですか!?それにあれはエレファントオルフェノクにオックスオルフェノク、オウルオルフェノクにオクトパスオルフェノク!!全員スマートブレイン所属のオルフェノク!!」

 

「スマートブレインですって!?あいつらがなんでこんなところに!?」

 

マリアは驚愕しながらもガングニールを纏った。

 

『Granzizel bilfen gungnir zizzl』

 

篠村はアタッシュケースを開くとベルトを取り出した。

 

「クッソ!!今回は仕方ないとはいえこんな私がデルタに変身するなんて」

 

篠村はそう言ってベルトを装着し銃の持ち手のような場所を自分の口元に持っていった。

 

「変身」

 

『Standing by』

 

篠村はベルトの右側にあるビデオカメラのようなものセットした。

 

『Complete』

 

篠村の体に青白いラインか入るとそこには仮面つけた戦士が現れた。仮面ライダーデルタだった。

 

「はあああ!!!!!!」

 

デルタは4人のオルフェノクに殴りかかり戦闘を始めた。マリアも歌を歌いながら戦闘を開始した。ノイズを次々と倒している中数で負けているデルタは苦戦していた。デルタは、オクトパスオルフェノクを殴り飛ばすと転がった先に偶然チップがあった。

 

『俺達の目的』

 

オクトパスオルフェノクはそう言って奪おうとするがマリアに蹴り飛ばされた。

 

「くそっ!!」

 

マリアはチップを踏み潰すとデルタの方を見た。

 

「先生!!早く!!」

 

マリアは ナスターシャを担いでスカイタワーからの脱出をするためにデルタにそう言うが。

 

「先に行ってくださいマリア!!」

 

デルタはそう言ってオックスオルフェノク握り拳状の鉄球をかわして背中を蹴りオウルオルフェノクの鉤爪がきたがそれもかわして左でオウルオルフェノクの顔面を殴った。

 

「私がなんとかこいつらを押さえ込んでおきますから!!早く行ってくださいマリア!!」

 

デルタは、そう言うと鉄球を背中に受けた。

 

ドガァァァ!!

 

「ガァッ!!!」

 

「先生!!」

 

デルタは転がって体勢を直すとデルタムーバーを取り出した。

 

「Fire」

 

『Burst mode』

 

デルタは銃口をオルフェノク達に向けるとエネルギー弾を連射した。攻撃を受けた4人のオルフェノクは後ろに転がるとデルタムーバーをなおしてマリアの方に向いた。

 

「早く行ってください!!後で行きますから!!」

 

デルタはそう言ってオルフェノクに立ち向かった、マリアは唇を噛むとその場から逃げ出した。

 

 

 

 

 

 

響と未来のデート中に爆発音が聞こえた。未来はびっくりして音がした方向に顔を向け響は何だと思って警戒した。すると。窓の外に大量の飛行型ノイズが現れた。それを見た他の客は急いで逃げ出した。

 

「逃げよ響」

 

「・・・・・ああ」

 

響はアタッシュケースを持って逃げようとしたその時だった

 

ドガァァァン!!!

 

響達が歩いている通路の先で大きな爆発が起きた。そしてその中から仮面ライダーと4人のオルフェノクが現れた。それを見た客は「バケモノだー!!」と言って逃げ出す。響と未来は驚愕していた。

 

「オルフェノク!!」

 

「響と似たようなベルトを巻いた人もいる!!」

 

「まさかあのガキどもの仲間か!?」

 

響は急いでアタッシュケースを開けてベルトを装着しようとするが右手が薬指しかないためうまく装着できなかった。

 

「何してるの響!!」

 

「何って戦うに決まったんだろ!!」

 

「ダメ!!」

 

未来はベルトの装着を止めた。

 

「そんな事をしたら響の死期が早まっちゃう!!そんな事私絶対に許さないから!!」

 

未来はそう言って響の右手を掴んでいた。

 

「バカか未来!!そんなことしてあいつら無視して逃げたらお前に何か起きるかもしれねぇだろ!!今の内に倒したかねぇと!!」

 

響はそう言うと。

 

「この分からず屋!!」

 

未来はそう言ってファイズギアを盗んだ。

 

「なっ!?何すんだ未来!!」

 

響はそう言うと泣き声が聞こえた。未来と響はそっちの方を見ると男の子が泣いていた。どうやらお母さんとはぐれてしまったようだ。

 

「響はあの男の子のことをお願い!!オルフェノクになったりしたら別れるから!!」

 

未来はそう言ってベルトを装着してファイズフォンを開いた。

 

『555 enter』

 

『Standing by』

 

「変身!!」

 

『Complete』

 

未来は聖遺物の融合症例でないため仮面ライダーファイズに変身すると立ち向かった。

 

「くそっ!!」

 

響はそう言うと男の子の方に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アメリカ兵が撃つ銃弾。その雨の中マリアはマントを盾にして防いでいた。

 

「マリア、待ち伏せを避ける為に上の階からの脱出を試みましょう」

 

ナスターシャはそう指示を出すとアメリカ兵を全員蹴り飛ばして気絶させるとドアを蹴り飛ばし階段を駆け上がる。しかし上の階にもアメリカ兵は待ち伏せていた。

 

 

 

 

「はああああ!!!!!!」

 

ファイズはオクトパスオルフェノクに蹴りかかるとデルタはそれを見て驚いていた。

 

「何でファイズが!!しかも仮面ライダーとしているんですか!?」

 

「やああ!!たああ!!」

 

ファイズはオクトパスオルフェノクやオウルオルフェノクに蹴り技をくらわせていた。デルタもオックスオルフェノクの鉄球をかわして腹を殴りそして顔面にドロップキックをした。うまく着地するとエレファントオルフェノクが大きな銃でデルタに向けて光弾を撃った。

 

ズガァァァン!!!

 

「グアッ!!」

 

デルタはファイズの近くに転がった。

 

「大丈夫ですか!?」

 

ファイズはデルタを起こすとオウルオルフェノクが鉤爪で襲ってきた。ファイズは左足の蹴りで鉤爪を止めると右足の蹴りでカウンターのように回し蹴りをした。更に後ろからオクトパスオルフェノクでが襲ってきたがデルタが背後からオクトパスオルフェノクを捕まえると後ろに投げデルタムーバーを取り出した。

 

「Fire」

 

『Burst mode』

 

デルタはオクトパスオルフェノクにエネルギー弾を全弾当てた。

 

ズガガガガァァァァン!!!!!!

 

「グオオオオオオオアアアアッ!!!!!!」

 

デルタはエネルギー弾を撃ち尽くすとオクトパスオルフェノクは力なくふらふらになりそして体から赤い炎を出すとそのまま倒れて灰となった。

 

「すごい」

 

ファイズはそう言うと。

 

ドガァァァン!!

 

「ウガアッ!!」

 

エレファントオルフェノクの攻撃がファイズにあたり壁に叩きつけられた。エレファントオルフェノクはトドメをさそうとするがデルタが横から銃を蹴り飛ばした。

 

「はああ!!」

 

デルタはパンチやキックをして攻撃をする。すると。

 

ドガァァァン!!

 

空中にいるノイズがスカイタワーへの攻撃を始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

マリアはマントを盾に銃弾を防いでいると、スカイタワーが大きく揺れ始めた。恐らく、ノイズがスカイタワーを破壊し始めているのだろう。ノイズが現れた事で一般人が慌てて避難していたその時だった。アメリカ兵のの放った銃弾が逃げ惑う一般人に襲いかかった。身体中から血を流し物言わぬ存在となってしまった人達をマリアは呆然と見つめることしかできなかった。

 

「私のせいだ」

 

「マリア?」

 

後から来た後続のアメリカ兵が銃口を向けた。

 

「私がフィーネを背負いきれなかった私のせいだああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!」

 

マリアは泣きながら怒りに任せ次々にアメリカ兵を殺していった。

 

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ‼︎」

 

マリアは泣きながら槍を振るう。その槍はドンドン赤くなっていった。多くのアメリカ兵命がマリアの槍に倒れていった。

 

 

 

 

 

 

 

響は男の子をおぶりながら運んでいた。男の子は怖いのか泣いていた。

 

「メソメソ泣くな!俺がちゃんとお袋さんに合わせてやるから泣き止めクソガキ!」

 

響はそう言って非常階段に行くと。

 

「大地!!」

 

「お母さん!」

 

男の子のお母さんと出会った。男の子はお母さんの元に行く った。

 

「ありがとうございます!!あなたも早く避難を!!」

 

「あいにくだが俺にはやることあるからいい」

 

「あっちょっと!!」

 

響は急いで未来のいるところに向かった。

 

 

 

 

 

 

「はああああ!!!!!!」

 

「とうっ!!!!」

 

エレファントオルフェノクとオックスオルフェノクを蹴り飛ばすと2人の前にオルオオルフェノクが現れた。オルオオルフェノクは毒ガスを口から出すと黒い煙が2人の視界を奪った。

 

「見えない!!」

 

ファイズは驚いていると。

 

「落ち着いてください。これは煙幕のようなものです。私に続いてください!!」

 

デルタはそう言ってミッションメモリーをデルタムーバーにセットした。

 

『Ready』

 

「Check」

 

『Exceed charge』

 

デルタはオルオオルフェノクをロックオンすると。

 

「真正面からこっちに来ます!!速くクリムゾンスマッシュの準備を!!」

 

「は、はい!!」

 

ファイズはファイズポインターを取り出しミッションメモリーをセットした。

 

『Ready』

 

ファイズはファイズフォンを開いてenterボタンを押した。

 

『Exceed charge』

 

ファイズはエネルギーがたまると大きくジャンプしデルタもそれに合わせるように引き金を引いた。すると2つのポインターがオルオオルフェノクを襲った。

 

『グオオおおおおおおおお!!!!!!』

 

「ヤアアアアァァァァ!!!!」

 

「はあああああ!!!!!!」

 

ファイズはクリムゾンスマッシュ。デルタは、ルシファーズハンマーをオルオオルフェノクに同時にくらわせた。するとオルオオルフェノクにファイズとデルタのシンボルが浮かび上がりそれがなくなるとオルオオルフェノクは灰となった。残った2人のオルフェノクは武が悪いと思ったのか撤退した。

 

 

 

 

未来と篠村は変身を解除すると。

 

「未来!!」

 

響が走って未来のところに来た。

 

「響!!」

 

未来も響のもとに行こうとしたその時だった。響の足場が崩れた。

 

「えっ?」

 

響は訳分からず落ちそうになると。

 

「響!!」

 

未来はフェニックスオルフェノクになり響の手を掴んだ。

 

「わ、悪い未来」

 

未来は響が落ちるところをなんとか助け出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

血に染まった両手を見つめ、マリアは呆然としていた。

 

「先生・・・:私人を・・・・・」

 

マリアの手は震えておりそれを見たナスターシャは心配していた。

 

「.私は・・・・どうしたら良いの・・・・・どうすればいいの・・・・先生教えてください」

 

マリアは女の子座りをすると汚れた手を顔につけた。

 

この場に篠村はいない。

 

「ここに先生はいない。私はもしかして先生離れをしなくちゃいけないの?」

 

マリアはそう思った時頭の整理がついた。

 

「先生離れしなくちゃならないなら・・・・・私はもう迷わな!!」

 

マリアはガングニールの出力を上げ最上階へと降り立った。するとそこには篠村と未来と響がいた。

 

「マリア!!」

 

篠村はそうマリアを呼ぶとマリアは未来と響を見つけると ナスターシャを担いだまま未来を捕まえた。

 

「未来!!」

 

「きゃっ!!何するの離して!!」

 

マリアは未来の首を絞めると。

 

「 動くな!!この子がどうなってもいいの!?」

 

マリアは強く未来の首を絞めた。

 

「テメェ未来を人質に!!」

 

「マリア!!あなた何してるのですか!?」

 

マリアは未来を持ったままスカイタワーから飛び降りた。

 

「おい待て!!未来を返せ!!」

 

「待ちなさいマリア!!なんでこんなことを!!?」

 

篠村はウッドオルフェノクになりマリアを追いかけた。

 

「未来うううううううううウウゥゥゥゥぅぅぅぅ!!!!!!!!!」

 

小日向 未来は、突如現れたマリアに誘拐されてしまった。



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11話 亀裂

時間がかかり申し訳ありませんでした。最近忙しくちょっと投稿ペースが落ちていますがなんとか完結まで投稿しますので気長にお待ちください。お願い致します。


襲撃して来たノイズの後片付けを終えたクリスと翼は弦十郎に報告を終えた。そしてその夜クリスは翼をファミレスに呼び出してクリスは1人でナポリタンを食べていた。

 

「なんか頼めよ奢るぞ?」

 

クリスは恒例の汚食事を翼に見せているが翼は気にしていなかった。

 

「夜の9時以降は食事をしないと決めている」

 

翼はそう言ってクリスの奢りを断った。

 

「そんなんだからそうなんだよ」

 

クリスがそう言うと翼は一瞬クリスの胸に目が行きそして。

 

「乳か!!!そんなに乳がでかい方が偉いのかゴラァ!!!!」

 

翼はコメカミに血管を浮かせてナイフをクリスに向けた。

 

「誰もんなこと言ってねぇだろ!!ってか危ねぇからそれ下ろせ!トップアーティストがナイフを向けんじゃねぇぇぇ!!!!」

 

30分かけて翼を落ち着かせると。

 

「雪音。立花はどうだ?」

 

と、クリスに聞いた。

 

「・・・・かなり機嫌が悪いぜあのバカ女」

 

と言った。

 

「あいつ未来のことを守ることができなかった。と言って自己嫌悪してやがる。自分の油断のせいで未来が誘拐されたのがかなりこたえてるらしくてなどこに八つ当たりすればいいのかも分かってねぇよ」

 

クリスはそう言ってフォークを置くとナポリタンの隣に置いてあるコーヒーを飲んだ。

 

「あたしが帰った時もさりげなく喧嘩売ってみたけど反応なしだ。まぁ仕方ねぇかもな。女同士とはいえ恋人になって日が浅いしデート中にこんなことがあれば誰でもああなるかもな」

 

クリスはそう言ってまた一口コーヒーを飲む。

 

「あたし達はいつもこうだよな。特にあたしとあのバカ女は一番バラバラだ。やっぱり生理的に受け付けない者同士じゃどうあがいても連携もクソもねぇのかもな」

 

クリスはそう言うと。

 

「そんなことはないと思うぞ」

 

と翼が言った。

 

「二課のメンバーも基本的な目標は人類をノイズから守ることを意識しているがこちらも結果的にバラバラだ」

 

「ハァ?二課が?」

 

「ああ。私は防人として戦場に立ち戦うのが定めと思っている。けど叔父様と緒川さんは二課のメンバーの中で一番別の敵を見ているんだ」

 

翼がそう言うとクリスはあの単語を思い出した。

 

「スマートブレイン残党」

 

「そうだ。緒川さんは家の事情で叔父様について行ってるが叔父様はノイズより殺された親友の仇であるスマートブレイン残党を追っている。組織内部も金の為に働いているスタッフもいれば人類のことを本気で考えているスタッフもいる」

 

翼はそう言うと水を飲んだ。

 

「雪音、そもそも連携とはなんだ?仲良しこよしをすれば連携になるのか?」

 

「・・・・・・・・」

 

「私はただ自分がやれることを死ぬ気でやる。そうすることで初めて連携が成り立つと思っている。私もそうだ。私が1人で戦っていた時も私が倒れた時後ろにいる民間人が危ない。オペレーターの人達もそうだし医療スタッフもそうだ人の為や金の為に戦っている人もいる。自分ができることを死ぬ気でやっている。そう考えると各自個人の思想があってもよいと思わないか?私が1人で戦っていた時も何気ないところでちゃんと連携をとれていた。だから雪音。あまり無理にそう言うことは悩まなくていいと思うぞ」

 

「・・・・・・・そう言うものか?」

 

「そう言うものだ」

 

翼は立ち上がるとファミレスから出て行った。

 

「各自個人の思想か。・・・・・・あたしには分からねぇなぁ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

輸送機内。そこでは篠村とマリアが揉めていた。

 

「なんで無関係な民間人を誘拐したんですかマリア!!」

 

「仕方ないでしょ先生!!融合症例が目の前にいる状況で人質をとる以外に方法があったの!?」

 

「人質をとらずともそのまま無視して逃げ出せばよかったじゃないですか!?どう言う理由か分かりませんが彼女はファイズに変身することを拒否されていました。もしかしたら彼女は私達と戦う力なんかないかもしれないじゃないですか!!」

 

「そんな訳ないでしょ先生!!あの化け物は今までバンバン変身していたのよ!!そんな化け物が突然力をなくすなんてあり得ない!!」

 

マリアと篠村はそう言って口喧嘩をしておりそれを見ていた切歌と調は怯えておりセレナはなんとか2人の喧嘩を止めようとしていた。 ナスターシャは申し訳なさそうな顔をしておりウェルはやらしい顔をしていた。

 

「ドクター!!あなたもあなたですよ!!結果的に助かりましたがあの時マリアとナスターシャがいたのですよ!!あなた知っててやりましたね!!?」

 

篠村はウェルに矛先を変えると。

 

「別にいいじゃないですか仮にマリアが死んだとしても」

 

と言った。それを聞いた篠村達は驚愕した。

 

「今なんて言いました?」

 

「この女は私たちを騙していたのですよ。十分な裏切り行為をしている女を守る価値なんてありますか?」

 

「ドクターどういうこと?」

 

調がウェルにそう聞くとウェルは答えた。

 

「マリアにはフィーネの魂なんか宿ってなかったんですよ。彼女はこの私に協力を得る為におこした猿芝居。仲間であり家族であるあなた達を騙しそして恩人であり教師でありそして父親のように見守っていた大河先生を騙していた。これだけでも十分な裏切り行為じゃありませんか!!」

 

切歌と調そしてセレナは信じられないと言った顔でマリアを見た。マリアの顔は下を向いておりナスターシャは、申し訳なさそうな顔をしていた。篠村はマリアの方を見るとマリアに近づき肩に手を置いた。

 

「マリア。本当に宿ってないのですか?」

 

篠村はそう聞くとマリアはコクリと縦に首を振った。それを聞いた篠村は。

 

「よかったー」

 

篠村はホッとした感じで息を吐いた。

 

「よかった?何故ですか篠村先生」

 

「そりゃぁそうですよナスターシャ。大切な教え子が訳の分からない女に塗り替えられるなんて先生としてはなんとかしたかったのですが私の力ではどうにもできなかった。しかしそのどうにもできなかったことをしなくてよくなったのですからこれほど安心出来ることはありませんよ」

 

「そうですよ!マリア姉さんがフィーネの魂に塗り替えられてないならホッとしますよ!」

 

セレナも篠村と同じように喜んでいた。だが。

 

「・・・・・・さい」

 

「ん?どうしたんですかマリア?」

 

「うるさい!!」

 

マリアはそう言って篠村の腹を殴った。

 

「うぐっ!!」

 

篠村は突然のことで反応できず腹を抑えてしゃがんだ。

 

「「「先生!!!」」」

 

セレナ達は篠村の近くに来るとセレナがマリアに言った。

 

「マリア姉さん!!なんでいきなり先生を殴ったんですか!!」

 

セレナはそう言うとマリアはセレナの頬を平手打ちした。セレナは突然のことに頭が混乱した。

 

「セレナ、切歌、調。今すぐに先生を・・・・・・いや篠村 大河を誘拐したあの女の子隣の牢にほうりこんでおきなさい」

 

篠村だけでなくセレナ達は驚愕した。

 

「何を言ってるデスかマリア!?」

 

「先生を牢屋に入れるなんてできない!!」

 

切歌と調はそう言うとセレナがキレた。

 

「この豆腐メンタルがぁぁぁぁぁ!!!!」

 

セレナはそう言って姿を変えた。顔はサメのような形になり体はアガートラームのような形になりそして腰からはサメの尾びれがあり両手にはサメの胸ビレのような形をしたナイフを持っていた。

 

『テメェ!!ウチの恩人に何言ってんの分かってんのかダメ姉!!!なんで先生を牢屋に入れなきゃいけないんだ!!』

 

セレナはシャークオルフェノクに変身してそう言った。

 

「・・・・・私達はずっと先生だけを頼っていた。だから私達はもう先生を頼っちゃいけないのよ。そろそろ私達も先生から卒業しなくちゃならないのよ」

 

マリアがそう言うと。

 

『だからって閉じ込めることないだろ!!「篠村 大河は私達がピンチになったら確実に助けに来る。そうしてほしくないのよ・・・それに」なんだよそれにって?』

 

「今の私達じゃ世界を救えない。世界を救うには完全な悪にならないといけない。その為にもドクターのやり方をしなくちゃならない!!ドクターのやり方でしか世界を救えないならそこにいる篠村 大河は間違いなく反対してくる。だからはっきり言うわセレナ。篠村 大河は邪魔なのよ!!」

 

『テメエエエエエエエエエエエエエエエェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェ!!!!!!!!!!』

 

セレナは二本のナイフでマリアの首を狙った。だが。

 

ギイイイイン!!!

 

セレナとマリアの間にウッドオルフェノクに変身した篠村が入りセレナの攻撃を防いだ。

 

『邪魔するなよ先生!!』

 

『落ち着いてくださいセレナ!!』

 

『そこにいるクソ姉は先生を閉じ込めるって言ったんだぞ!!半殺しにしてやらねぇと気がすまねぇよ!!』

 

『いいから落ち着いてくださいセレナ!!』

 

篠村はそう言ってツルを伸ばしセレナにからませると思いっきり壁に叩きつけた。

 

ガンッ!!

 

『ガッ!!』

 

そしてセレナはそのまま動きを封じられると篠村はマリアの方を見た。

 

『・・・・マリア。私は本当に邪魔なんですか?』

 

「ええ邪魔よ。あなたの持っているデルタギアをセレナに渡したらあなたはもう用済み。必要ないわ」

 

『・・・・・・・・・そうですか』

 

篠村はそう言うとセレナを解放し床に下ろし人間に戻るとデルタの入ったアタッシュケースをセレナに渡した。

 

「なら私は牢屋でおとなしくしておきましょう。しかしこれだけは約束してください。あなた達だけではどうしようもなくなってしまったときは必ずと私を呼ぶと」

 

篠村はそう言って部屋から出て行った。セレナはマリアわ睨み付けると。

 

『こんな恩を仇で返すような人が私の姉なんて最悪!!テメェなんざフィーネの魂に塗りつぶされればよかった!!』

 

セレナはそう言って人間に戻ると部屋から出て行った。調はセレナな跡を追うように出て行った。しかし切歌だけ出て行かなかった。そしてどういうわけか顔色が悪かった。

 

「どうしたの切歌?」

 

「な、なんでもないデス!!」

 

切歌はそう言うと逃げるように部屋から出て行った。少しずつそして確実に家族の関係は崩壊しつつあった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私が誘拐されて何日か経った。私は響に会いたかった。1日でも多く響と一緒に過ごしたかったのにあの女どもは私の邪魔をした。隣には彼女達の先生である男の人が牢の中で寝ていた。私は何度もこの檻を蹴り壊そうとしたが何で出来てるか分からないけど私の蹴りが効かなかった。そんな時だった。あの女と気持ち悪いオトコが現れたのわ。

 

「そう警戒しないでください」

 

私は男を睨み付けた。

 

「あなたは融合症例であるお友達を救いたくありませんか?私ならあなたに融合症例を助けることができる力を持っているのですよ。どうです?お友達を助けたくありませんか?」

 

私はその話を聞いた時頭が真っ白になった。響を救える可能性があったからだ。だけど。

 

「よせドクター!!彼女は無関係だ!!これ以上血を流すようなことをしないでください!!!」

 

男はそう言うとあの女に檻を蹴られた。そしてその大きな音で男を黙らせた。

 

「さぁ、どうですか?」

 

私は

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この日修羅に落ちた。



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12話 未来対響(序盤戦)

二課本部の潜水艦でFIS捜索中に事件は起きた。

 

「ノイズのパターンを検知!米国所属艦艇より応援の要請!」

 

藤尭がモニターに映像を映すとそこにはノイズに襲われている米国の空母がありそして空にはFISの輸送機が飛んでいた。

 

「この海域から遠くない! 急行するぞ!」

 

弦十郎がそう言うと。

 

「応援の準備に当たります!」

 

翼はそう言って司令室から出て行った。

 

響もこっそりとついて行こうとするとクリスが肩を掴んで止めた。

 

「死ぬ気かお前?」

 

「・・・・・・」

 

クリスがそう言うとくちびるを噛み締め血を流したクリスはため息をつくとクリスは響の右腕を掴みそして持ち上げた。クリスが掴んでいる腕には手首から先つまり響の手が無かった。

 

「お前は今死にかけてんだぞ?これ以上死期早くしてどうするんだよ?」

 

クリスはそう言うと響にファイズギアが入ったアタッシュケースを渡した。

 

「これあたしには使いづらいからお前が持ってろ。そしてここにいろ。お前はここから居なくなっちゃいけないんだからよ」

 

クリスはそう言うと響は悔しそうな顔で。

 

「まさかクリスなんかに慰められるなんてな」

 

と言った。クリスはニッて笑うとクリスも司令室から出て行った。

 

「・・・・・・・・・」

 

響は自分の手が付いてない右腕を見ると。今度は腕から少し灰がこぼれた。

 

 調は、輸送機から飛び降りた。飛び降りた理由はウェルが召喚したノイズを倒しアメリカの空母の乗組員を助けるためだった。そして調はマリア達の行動について行けなくなっていた。

 

『Various shul shagana tron』

 

調は空中でシュルシャガナを纏うと空母に降りてローラースケートのように滑り電動ノコギリでどんどんノイズを切り裂いていた。すると。

 

「調!」

 

「切ちゃん」

 

イガリマを纏った切歌が輸送機から降りて来た。調は笑顔で近づいた。すると。調の首に銃の形をした注射をうたれた。

 

「切ちゃん?」

 

 調は驚いて首輪抑えて切歌から距離をとった。調の鼻から鼻血が出て、シュルシャガナが強制解除された。

 

「アンチリンカーデス。あのキテレツが作った物デス」

 

「切ちゃん・・・なんで?」

 

 

 

 

 

 

 

 

「ドクター!!これはどういうことなの!?」

 

マリアは操縦席からウェルにそう言うと。

 

「どうもこうも、敵になるのなら塩を送る気は無いですからね」

 

 と当たり前のように言った。それを聞いたセレナはシャークオルフェノクになりウェルの胸ぐらを掴むと壁に叩きつけた。

 

『・・・・・・切歌も調も敵じゃねぇ・・・・大切な家族だ!!その家族にテメェは何してんだウェル!!』

 

セレナはそう言ってウェルの胸にナイフを当てた。

 

「僕を殺してしまったら ナスターシャ教授の治療は誰がやるんですか?」

 

ウェルがそう言うとセレナは悔しそうに歯ぎしりするとウェルを離した。マリアは何も言わない。本気でウェルのやり方でないと世界が救えないと思っているのだ。

 

「さてそろそろ出番を与えますか」

 

 ウェルがそう言うと部屋から出て行った。

 

(・・・・・・色々なものが狂い始めてる)

 

セレナはその身でマリア達との関係が狂い始めていることを感じていた。

 

 

 

 

 

 

 

調がシュルシャガナを解除されたその時だった突然海面からミサイルが現れた。そのミサイルは空中分解をおこすと中にはティラノオルフェノクに変身したクリスと天羽々斬を纏った翼が出てきた。

 

「ハァ!!」

 

翼は蒼ノ一閃でノイズを切り裂きクリスは両手に持つティラノの頭の形をしたガトリングガンで弾幕を張りノイズを殲滅した。そしてそれと同時に翼の剣先が切歌に向けられ調はクリスに捕らえられた。

 

「デ、デ、デース!!」

 

切歌突然のことに驚愕し調は抵抗できなかった。というより少し怯えており周りをキョロキョロしていた。

 

『ソロモンの杖はどこだ!!ついでにウェルの野郎はここにはいないのか!?ソロモンの杖を使うあいつはどこにいやがる!!?』

 

 クリスは強い口調で質問した。切歌は身動きがとれないため高速で制圧完了したその時だった。空から何かが落ちてきた。落ちてきたものは空母に着地した。その先にいたものを見て翼とクリスそして映像で見ている弦十郎や響が固まった。そこにいるのは響達の仲間で、数日前にマリアに誘拐された未来だった。彼女はオルフェノクだから落ちてきたところで2人は驚愕しなかった。だが驚愕したのは未来の腰についているベルトを見てしまったからだ。何せそのベルトは響や敵のセレナが使っているものとそっくりだったからだ。

 

光のない目でクリス達を見る未来。未来はデルタフォンを自分の口元に持っていくと。

 

「・・・・・・・・・・・・変身」

 

『Standing by』

 

未来はゆっくりとベルトに装着すると。

 

『Complete』

 

未来の体にラインが入っていくと未来は姿を変えた。未来は仮面ライダーとしての姿でなくなんとシンフォギアのような姿に変わった。

 

「何!?」

 

「嘘だろ!?」

 

これを見たクリスと翼はさらに驚愕した。

 

「小日向が!?」

 

「何でそんな格好してんだよ!?」

 

未来がシンフォギアに似たライダーに変身した。そんな未来に驚愕していると。

 

「あのオルフェノクは強制的に聖遺物と融合させられたオルフェノク。その上デルタに変身しているから私たち以上に急ごしらえな分、壊れやすい」

 

調がそう説明するとクリス達はさらに驚愕した。

 

『ふざけやがって!!』

 

「司令!行方不明となっていた小日向未来の無事を確認!ですが・・・・」

 

『無事だと!?アレのどこが無事なんだよ!?あんなので無事だってんならあたしらは、あのバカ女になんて説明すればいいんだよ!!』

 

クリスがそう言うと未来のバイザーらしきものが閉じそして動き始めた。

 

『こういうのはあたしの仕事だ!!このクソガキは任せたぞ!!』

 

クリスはそう言ってティラノ型のボウガンを出して未来に向かって走り出した。クリスはボウガンでエネルギーの矢を放ち弾幕を張るがそれより先に未来がデルタムーバーを取り出した。

 

「FIRE」

 

『Burst mode』

 

未来はエネルギー弾を連射してクリスの攻撃を相殺した。そして未来はさらに連射するとクリスはそれを避けて反撃と言わんばかりにボウガンを連射した。

 

未来はそれを避けながら弾切れになったデルタムーバーに。

 

「Charge」

 

と言った。

 

『Charge』

 

未来は弾の補充をするとクリスの攻撃を避けながら撃ち合う。クリスはボウガンをガトリングガン変えると。

 

『いい子はネンネしてな!!』

 

クリスがそう言ってガトリングガンで弾幕を張った。未来は避けながら反撃しているが戦闘経験の差が出始めたのかクリスのガトリングガンの弾が当たり始めた。クリスの攻撃が命中するたびに火花を散らした。未来が押されて空母の甲板を転がるとクリスが追撃のミサイルを放った。未来は避けようせずにデルタムーバーで迎撃しようとするが、ガトリングガンで阻止されて見事に命中した。

 

大きな爆発が起きるとそこには倒れてる未来がいた。クリスは未来の傍まで歩いていきデルタギアを外そうと手を伸ばすと声が聞こえた。

 

「女の子は優しく扱ってくださいね。乱暴にギアを引き剥がせば、接続された端末が脳を傷つけかねませんよ」

 

「っ!?」

 

ウェル声が聞こえた。そしてそれと同時に未来が起き上がった。

 

「Barrett」

『Shooter mode』

 

未来はバレットと言うとそれと同時に未来の機械のような足から鏡のようなものが出ると未来はデルタムーバーの引き金を引いた。

 

「避けろ雪音!!」

 

鏡とデルタムーバーからレーザーのようなものが拡散するように放たれた。かろうじて避けたクリスは距離を取った。

 

「何だそのちょせえの!!」

 

クリスは驚いてそう言った。すると未来はデルタムーバーを両手持ちにして構え両足を少し開いた。足のパーツが変形し輪のような鏡を形成した。

 

「Check」

 

『Exceed charge」

 

「何!?」

 

『嘘だろ!?なんでミッションメモリーがセットされてないのにそんなことできるんだよ!?』

 

未来の異常攻撃にクリスは驚いた。

 

『クソッ!!リフレクターで!!』

 

クリスの尻尾からリフレクターが出てくるとクリスの前にばらまかられた。未来はエネルギーチャージが終了し一気に紫色の巨大なビームを撃った。クリスのリフレクターはビームを弾いた。そして弾かれたビームは空母を破壊していきクリスはビームに必死に耐えていた。

 

「ぐっ・・・ううう!」

 

「調!今のうちに逃げるデス!消し去られる前に!!」

 

「消し去られる?どういうことだ!?」

 

切歌の言ったことに翼は嫌な予感を感じた。

 

『何だよこの出力!?』

 

「無垢にして苛烈。魔を退ける輝く力の奔流これが神獣鏡のシンフォギアとデルタの融合」

 

クリスの背中いる調がそう言った。

 

『うそだろ!?リフレクターが分解されていく!?』

 

クリスがついにビームに飲まれそうになったその時だった。翼の巨大剣が上から降ってきてビームを防いで盾となった。

 

「呆けてる暇はない!」

 

翼はクリスを背中に乗せて調を抱えて逃げ出すが未来のビームは巨大剣を容易に貫通して迫ってきた。翼は何回も巨大剣を落として時間を稼いでいる。

 

「このままだと追いつかれるぞ!」

 

クリスがそう言うと翼は自分の前に巨大剣を落とした。

 

「喋っていると舌を噛む!!」

 

翼はそう言ってなんと巨大剣を高速で登り大ジャンプをしてビームを回避した。翼は着地し未来を見ると。

 

「やめるデス!調はあたしたちの大切な仲間なんデスよ!!」

 

切歌は調を守るためにそう言うが。

 

「仲間と言い切れますか?僕たちを裏切り、敵に利する彼女を。月読調を仲間と言い切れるのですか?」

 

ウェルが通信越しでそう言った。

 

「!?違う・・・・あたしが調にちゃんと打ち明けられなかったんデス・・・あたしが調を裏切ってしまったんデス!!」

 

「切ちゃん!」

 

翼は調を下ろすと調は切歌に言った。

 

「ドクターのやり方では・・・・今のマリア達のやり方では弱い人たちを救えない!」

 

「そうかもしれないデス・・・・でも大好きな調に何かを残すにはドクターのやり方でないとダメなんデス!!だから・・・」

 

切歌は調に続きの言葉が言えなかった。その理由は未来が背中から容赦なく切歌を撃ったのだ。

 

「うるさい」

 

「ガハッ!!」

 

「切ちゃん!!」

 

未来はミッションメモリーをベルトから抜くとそれをデルタムーバーにセットした。

 

『Ready』

 

「何をするきだ小日向!!」

 

「Check」

 

『Exceed charge』

 

ラインに沿ってデルタムーバーにエネルギーがチャージされると銃口を切歌に向けた。

 

「切ちゃん!!」

 

『馬鹿行くな!!』

 

クリスは調を止めると未来は切歌にポインター発射した。切歌の前にあるポインターに向けて未来はジャンプするとルシファーズハンマーが決まろうとしたその時だった。

 

「タァァァァァァァ!!!!」

 

未来を横から蹴り飛ばされた。未来のルシファーズハンマーが解除され切歌自由になった。そしてそこに現れた人を見て翼達は驚愕した。

 

『3』

 

そこにはアクセルフォームになった響がいた。

 

『2』

 

「立花!!なんでここにいる!?」

 

『1』

 

「お前死にてぇのかバカ女!!」

 

『Time out』

 

『Deformation』

 

「大丈夫だ。俺が死ぬ前に未来を取り戻す!!」

 

響がそう言った時。周りにノイズが現れたそれを見たクリスはノイズの対処に向かった。そして翼の隣に緒川が突然現れた。

 

「翼さん!!」

 

「緒川さん!」

 

「この子は僕に任せてください!それと響さん!」

 

「ん?」

 

「司令から伝言です!!「約束しろ。必ず生きて帰ってこい」と!」

 

「言われなくても分かってる」

 

響がそう言うと左手をスナップした。緒川は煙を出してドロンと姿を消した。

 

「調!!」

 

切歌は調を追いかけようとするが翼が立ちはだかった。

 

「一緒に来てもらうぞ!!」

 

翼がそう言うと切歌は舌打ちをした。

 

 

 

 

未来は立ち上がると響を見た。

 

「未来なんでテメェがそっちにいるかしらねぇしなんでそんなもんに変身してるかも知らねぇ。だがら一度だけ言う。とっととそれを脱いで一緒に帰るぞ」

 

響がそう言うと。

 

「・・・・・ごめん響。まだ帰れないの」

 

未来が初めて喋った。未来はバイザーを開くと光のない瞳が見えた。

 

「この神獣鏡は私に光を与えてくれるの」

 

「光?」

 

「うん。私ねずっと悔しかった。あの時ツヴァイウィングのコンサートに誘ったのは私だったのに響が迫害を受けてそして私のお母さんが・・・・・あのババアが私から響を遠ざけた。響のその右腕もオルフェノクになったのも全部私が悪いのに世界は響が悪いかのように・・・・響を殺そうとする。だから私決めたの。私は響の為に新しい世界を作るって」

 

「世界?」

 

「うん。その世界は私と響だけしかいない世界。これから先響は戦う必要がなくなって過去のしがらみにも縛られない優しい世界。そこで私と響2人だけで生きるの。響一緒にその世界に行こう。私は、響を否定しない。全部全部全部全部響の全部を私が肯定するから一緒にその世界に行こう」

 

「・・・・・テメェあのガキどもの仲間になったんじゃねぇのか?」

 

「違うよ。最終的には、マリアさんもセレナちゃんも調ちゃんも切歌ちゃんもそして篠村さんもみんな殺してフロンティアを奪うの。その鍵が神獣鏡で力がデルタ。大丈夫だよ。今度こそ私が響を守るから」

 

未来がそう言うと。響はため息をついた。

 

「誘ってくれんのは嬉しいけど遠慮するわ」

 

「え?」

 

「俺が興味ある世界は俺とおやっさんと緒川の旦那と風鳴とクリスと板場達と・・・・・・俺の隣に未来がいる世界。俺はその世界にしか興味ない。だから未来お前のその理想は俺が止める。俺は死ぬ気がないしそしてお前をこれ以上血で汚させやしない」

 

響はそう言って自分の左手を見ると灰がこぼれ落ちた。

 

「・・・・・・私は全部響の為にしてるんだよ?」

 

未来は少し怒ってるかのような声を出した。

 

「誰がいつその世界を作ってくれって頼んだ?」

 

響がそう言うと未来は響に回し蹴りをした。響はそれを左足でガードした。

 

「この分からず屋!!!!!」

 

「分からず屋はどっちだ!!!!!」

 

響と未来がそう言って2人は殴り合いの喧嘩を始めた。




デルタに所々出ていた入力は私が考えたオリジナルです。このオリジナルはシンフォギアの種類によって変わります。のでファイズやカイザが入力するときに前と同じなのにって言うのがこの先出るかもしれませんがそれはシンフォギアの種類の差だと考えてください。


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13話 未来対響(前半戦)

今回は文字数が少ないです。


響と未来が戦う前の二課。響は映像に映っている光景が信じられなかった。

 

「何でだよ・・・・・・未来。・・・・お前は・・そこにいちゃいけないだろ?・・・・・・・お前の居場所はそこじゃないだろ?何で・・・・・・・何でそんな所にいるんだよ?・・・・・・未来」

 

響はこの時映像に映っているものが信じられなく呆然としていた。しかも未来の心臓には神獣鏡というシンフォギアが融合しており未来も響と同じ融合症例になっていた。そしてその融合した状態でデルタに変身しその結果デルタはシンフォギアによく似た姿になった。

 

「あのシンフォギアタイプの特徴は聖遺物を分解する能力があります!!」

 

「データスキャンをしました!!・・・・嘘でしょ!?今の未来ちゃんは響ちゃんと同じ死滅現象が起きています!!このままだと後1時間で未来ちゃんは!!」

 

藤尭とあおいがそう言うと弦十郎は驚愕し頭を悩ませた。

 

「どうすれば未来君を救い出せるんだ・・・・あの聖遺物殺しを攻略しない限り未来君は・・・・!」

 

弦十郎は自分の無能さに苛立ちを覚え自分の机に拳を叩きつけた。そしてそれと同時にその机は2つに割れ破壊された。

 

弦十郎は作戦を考える為に頭をフル回転させていた。

 

ガチャ!

 

弦十郎の隣で音が聞こえた。弦十郎はそっちを見るとそこには左手だけで何とかベルトを装着した響がいた。

 

「響君!!何をしているんだ!?」

 

「決まってんだろおやっさん。未来を助けに行く!!」

 

「無茶だ響君!気持ちは分かるが今君が行ったら死滅現象が更に早まる可能性があるかもしれない!!そんなこと認められない!!」

 

「・・・・・・認めてもらう必要ねぇよ」

 

「何だと?」

 

「今から俺はここをやめる。そうすれば後は俺の自己責任だろ?」

 

響はそう言うと司令室からダッシュで出て行った。

 

「響君!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

現在に戻り響は左で大振りに殴るが未来はそれを避け響の腹に膝蹴りを入れた。

 

「チッ!」

 

響は右足で未来の膝蹴りをガードするが未来の右手にあるデルタムーバーの銃口はすでに向けられていた。

 

「ヤッベ!!」

 

響は後ろに無理矢理転がると未来の紫のビームを回避した。未来はデルタムーバーをなおすと響に襲いかかった。右からの回し蹴りがくるが響はそれを下に避けてそのまま未来を蹴り上げようとした。だが未来はバックステップをして後ろに避けると響は空振りするが一回転し着地し響も未来から距離をあけた。未来はデルタムーバーを取り出した。

 

「FIRE」

 

『Burst mode』

 

未来はデルタムーバーを響に向けると紫のエネルギー弾を連射した。響はそれをジャンプして回避すると未来の頭上から左で打ち下ろした。

 

バギッ!!

 

空母の甲板にクレーターができた。未来はそのクレーターの真ん中にいる響に蹴りをいれた。

 

どガッ!!

 

「ブッ!!」

 

響は顔を蹴られ吹っ飛ばされるが転がって受け身をとった。未来は響に追撃の蹴りを入れるが響は左で大振りに未来の腹にパンチを入れた

 

ドゴッ!!

 

「オエァッ!!」

 

未来は唾液を吐くと後ろによろめいた。響は左手を前にして半身になって構えた。未来は腹を抑えているが深呼吸をして痛みを抑えるとゆっくりと構えた。

 

「なんで分ってくれないの響!?」

 

未来はそう言って走り出して蹴りを入れるが響は左手でガードした

 

「あの時の事件から響はいろんな人から殺されそうになった!!だから私は響為に世界を作ろうとした!!それなのになんで!!」

 

「確かに俺はツヴァイウィングの事件以降迫害を受けて親父やお袋、香織やババアに存在を否定されていた」

 

響はそう言うと未来の回し蹴りを腹にくらった。響は唾液を少し吐くがなんとか未来の足を掴んで持ち上げ甲板に叩きつけた。

 

「ガッ!!」

 

響は未来の上に跨ると手がない右腕で未来のバイザーに覆われてない部分を殴った。

 

「それどころか学校の奴らや近所にいた奴らにも死ねとか人殺し殺人鬼色々言われた!お前が俺の前から居なくなって絶望した!!だけどこれは俺の問題であって未来お前には関係ない!!そんなことしなくていいからとっとと帰ってきやがれ未来!!!」

 

響は右腕にひどい痛みを感じているが耐えていた。だが未来は響の殴ってくる右腕を掴むと響に頭突きをした。

 

「グアッ!!」

 

予想外の攻撃に響は立ち上がると未来は響の腹を蹴り距離を開けると響に足払いをして倒した。

 

「どわっ!!」

 

すると今度は未来が馬乗りになりさっきのお返しとばかりに響を殴り始めた。

 

「関係なくない!!私は響になんの償いもできてない!!」

 

未来はそう言うと響の首を絞めた。

 

「私が死のうとした時も私は死ねなかった!!どれだけ響の近くにいても、味方になっても、私があの時響を捨てて私だけ逃げた過去は変わらない!!」

 

未来はそう言って首を絞め力をさらに強くした。

 

「ガッ・・・・」

 

響は苦しそうにうめくと響は左でファイズフォンを取り出すと開いて銃の形にして入力した。

 

『106 enter』

 

『Burst mode』

 

響は未来にエネルギー弾を連射した。

 

ズガガガガァァァァン!!

 

未来はそれをくらうと響から離れて後ろに転がった。響も転がってから立ち上がると咳き込んだ後に大きく息を吸った。

 

「だけどずっとどうやって償えばいいのか分からなかった。響の恋人になってもデートしても本当に響の為になっているのか分からなかった。本当に償いになってるか分からなかった!!!」

 

未来はデルタムーバーを自分の口元に持っていった。

 

「Barrett」

 

『Shooter mode』

 

未来はデルタムーバーを響に向けると引き金を引いた。すると拡散ビームが響に向かって飛んだ。響は横に飛びなんと回避すると壁のある場所に隠れた。

 

「クソ。ショットガンかあれは」

 

響がボソッとそう言った。未来は響のいるところにデルタムーバーを向けたまま近づいた。

 

「だけど本当に償いができる方法が今は分かるの」

 

「それがさっき言った俺と未来しかいない世界か?」

 

「そうだよ響。これが私の償いなのだがら一緒に行こ響2人だけの世界に」

 

「さっきも言ったはずだ。俺はその世界に興味がない。だけど俺が今やらなきゃいけないことはなんとなく分かった」

 

響はそう言うと未来の前に出てきた。そしてそれと同時にオートバジンが響の隣に降り立った。響はミッションメモリーを抜くとそれをファイズエッジにセットして引き抜いた。

 

「無い頭振り絞ってようやく分かったぜ。お前の助け方をしんしぇんろんだっけ?・・・・・・まぁいい、そのシンフォギアとデルタの攻略法がなんとなく分かった」

 

響がそう言うと左手に持っているファイズエッジをくるっと回して構えた。未来もデルタムーバーを響に向けた。



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14話 未来対響(後半戦)

響は左手にファイズエッジを持ち構えた。そして走り出す。しかし未来のショットガンばりの拡散ビームが響を襲う。しかし響は自分に当たるビームだけを切り裂き防御した。未来はバックステップをしてそのまま連続で撃った。このような芸当、本来なら翼にしかできないはずなのだが響の未来を助けたいと言う思いができない技術をできるようにした。そして未来は驚きもせずさも当然と言ったような感じだった。

 

「たあああ!!!」

 

響は未来の拡散ビームを切り裂きながら懐に入ると未来に突きをくらわせようとした。だが未来は下にしゃがんで避けると足払いをしようとした。だが響は後ろに下がって避けると響はしゃがんでいる未来に膝蹴りをくらわした。

 

ドガッ!!

 

「ぐうっ!!」

 

未来は後ろに転がり体勢を立て直すと響はそれよりも早く未来に近づきファイズエッジを上から振り下ろした。

 

ガキィィィン!!

 

未来はデルタムーバーで防御すると響の腹を蹴り距離を開けるとデルタムーバーを向けて引き金を引いた。だがそこから拡散ビームが出てこなかった。

 

「Charge」

 

『Charge』

 

未来はそう言ってエネルギーを補充しデルタムーバーを向けようとするが響はすでに懐に入っており三回未来を斬りつけた。

 

「きゃあああ!!!」

 

未来は吹っ飛ばされると新しい音声入力をした。

 

「Bit」

 

『element mode』

 

すると未来の周りに小さな鏡のようなものが現れるとありとあらゆる方向からビームが飛んできた。響はそれを避けていた。

 

「そんなものまであるのかよ!!」

 

響はそう言って避けていたがいつのまにか未来が響の前におり響の顔に蹴りを入れた。

 

「グアッ!!」

 

響は後ろに転がり未来を見ると。

 

「Check」

 

『Exceed charge』

 

未来は翼達を追い込んだ必殺技を響にしようとしていた。

 

「あれか!?」

 

未来はエネルギーが溜まると即座に発射した。しかし響は大ジャンプをして避けるとファイズエッジを捨ててファイズフォンを取り出した。

 

『3821 enter』

 

『Jet sligea come closer』

 

響はジェットスライガーを呼び出すとそれに乗った。右手が無いため響は左手だけで操作をしなければならなかった。

 

「Bit」

 

『element mode』

 

未来は再び小さな鏡を出しありとあらゆる方向から攻撃を始めた。

 

「クソ!!言うことを聞け!!」

 

響は片手でなんとかジェットスライガーを操縦しようとするが片手では操縦しきれずどんどん未来の攻撃が当たった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

補給機を操縦しているマリアは小型のプロペラを大量に出すとまるで未来を援護するかのように反射し響を襲った。

 

 

 

 

 

響が攻撃を受けるなか未来は言った。

 

「私のせいだ。あの時私がツヴァイウィングのコンサートに響を誘ったからこうなった。響がオルフェノクになったのも私のせい。響の心が傷ついたのも私のせい。全部私のせいだ。だから響を戦いから解放して優しい世界に連れて行かないと」

 

未来がそう言ったその時だった。

 

「グアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

突然響が悲鳴をあげた。そこには身体中から青い炎が出た響がいた。あの現象はかつて横山が死んだ時に見せたオルフェノクの死の現象だった。これを見た驚いて目が限界まで開いた。

 

「・・・・・違う。わたしは響を助けたいのになんで苦しんでるの?私がやりたいのはこんなことじゃない。こんことじゃないのにいいいいいいいいいいィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィ!!!!!!!!!!!」

 

未来は勢いよくバイザーが開くとそれと同時に未来も限界がきたのか青い炎が出た。未来にもオルフェノクの死の現象が起きたのだ。

 

「未来!!」

 

響はなんとかジェットスライガーの方向を未来に変えるとそのまま突撃した。

 

「・・・・・誰だ・・・・・誰が未来を傷つけた!?誰が未来をこんな目に合わせたああああああああああああああああァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!」

 

響はそう言って左手を伸ばしそして「未来!!」と叫ぶと響はジェットスライガーで未来の鏡を破壊してそして片腕で未来を抱きしめるように捕まえた。

 

「いや離して!!」

 

未来はそう言うが響は。

 

「嫌に決まってんだろ!!話さない!!もう二度とこの手を離さない!!!」

 

「響いいいいいいいいいィィィィィィィィィィィィィィィィ!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「来る!!フロティアへの道が!!」

 

マリアがそう言って操作をしていると警報がなった。

 

「何!?」

 

マリアが驚き操作をして異常が発生した場所の監視カメラを見るとそこにはセレナが篠村にパラシュートを着せている姿があった。

 

「セレナ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なぜ私を逃すのですかセレナ?」

 

セレナは無言だった。篠村を牢屋から出しパラシュートをつけさせて脱出させようとしていた。

 

「調さんを助けて欲しいけどそれと同時に先生には生きて欲しいの。私は先生に命を救われた。私達の両手が血で汚れてないのは全部先生のおかげ。だからこれが私の精一杯の恩返しです」

 

セレナはそう言うが篠村は。

 

「申し訳ありませんセレナ。その恩返しは受け取れません」

 

と言った。

 

「恩返しをしたいのならマリア達と一緒に返してください。私はまだここに残りマリア達の為に戦います」

 

篠村がそう言うとセレナは顔を下に向けた。

 

「もう一度マリアを説得してみましょうセレナ。マリアは優しい人ですからきっと私達の話を聞いてくれるはずです」

 

篠村がそう言ってセレナの身長に合わせてしゃがむと。

 

「先生は本当に優しいですね」

 

とセレナが言った。

 

「私は優しくなんかありませんよ。私は元々スマートブレインの研究者でした。あなた方FISに投資していた時私は子供達を道具のように見ていた。使い捨ての道具のように。私が子供のお守りをするように言われた時は心底嫌でした。しかし子供達がこんな汚れた私を先生と呼んで慕ってくれたりオヤツを一緒に食べよと誘ってくれたり私の知識を興味津々で聞いてくれて私はとても愛らしく感じそして嬉しかった。それ故に私は・・・・・私は・・・・・・」

 

篠村がそう言うとセレナは篠村を抱きしめた。

 

「先生は汚れてなんかいません。私達に心を人間に戻してくれたのは先生です。切歌さんも調さんもマリア姉さんもみんな感謝しています。もし償うと言うなら先生これから私達みたいな人をたくさん救ってください。先生のやり方ならきっと1人でも・・・・・」

 

セレナがそう言うと篠村を空に突き飛ばした。

 

「セレナ?」

 

篠村は何が起きたのか分からずそして。

 

「セレナアアアアアアアアアアァァァァァァ!!!!!!!!」

 

篠村は海に落ちていった。

 

「これでいいの。そう。これで・・・・いい」

 

セレナはそう言うとうずくまり泣いた。正義の為に悪になったのに何故こんな風に狂ってしまったのか分からなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

未来が放ったビームがリフレクターで反射しその結果ビームのオブジェが作られた。響はジェットスライガーで未来と一緒にそこに向かっていた。

 

「その力が聖遺物の力を殺すって言うならそんなもん脱いでしまえ!!未来!!!」

 

響がそう言うと未来が放ったビームに飛び込むとその攻撃が2人を襲った。ジェットスライガーは破壊され響と未来もビームの勢いに吹っ飛ばされた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ビームの向かう先にリフレクターがありその反射で海に落ちると大きな地震が起きた。そしてその光景を見た翼と切歌は驚愕した。

 

「なんだあれは?」

 

「あれがフロンティアデスか?」

 

2人はそう言ったその時だった。

 

バァン!!

 

翼は背後から撃たれた。

 

「がハッ!!」

 

翼は血を吐き倒れた。後ろを見るとティラノオルフェノク状態のクリスがいた。

 

「雪音お前何を?」

 

「み、味方を撃ったのデスか!?」

 

翼と敵であるはずの切歌が驚愕してそう言うと。

 

『安心しろ。あたしはもうこいつらの仲間じゃねぇ』

 

クリスはそう言って近づくと。

 

「ヒッ!!?」

 

切歌も響とクリスに苦手意識があるために怯えていた。

 

『あたしのは世界から争いを無くすのが目的だ。だったらあのクソ○○○○女との決着よりこっちの方が重要度が高い』

 

クリスはそう言うと倒れた翼に銃口を向けた。

 

「それを信じろと言うのデスか?敵であるあなたを信用できるわけない『アァ?』ヒィ!!ごめんなさいデスごめんなさいデスごめんなさいデスごめんなさいデスごめんなさいデスごめんなさいデスごめんなさいデスジャパニーズドゲザデス!!」

 

切歌は信用できないと言おうとしたがクリスに睨まれた瞬間怯えて土下座を始めた。

 

「いやなんで土下座してんだよ?ったくとにかくこいつの首が手土産だ」

 

クリスはそう言うと翼の頭を撃ち抜いた。

 

ギアを纏っている翼は撃ち貫かれ頭から血を流した。翼はピクリとも動かなくなった。クリスは銃を回転させながら切歌に近づいた。

 

『これなら信用できるだろ?それともまだ他に何か信用できるものが欲しいのか?』

 

クリスはそう言うが切歌はガクガク震えながら聞いた。

 

「な、何故デスか?・・・・・・風鳴 翼は仲間じゃないのデスか?」

 

『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・少なくともあたしはあのクソ○○○○女どもを仲間と思ったことは一度もない』

 

クリスはそう言うと。

 

『オラ、とっととテメェらの本部に案内しやがれ!!』

 

クリスは怒鳴るようにそう言った。普通なら何様のつもりとお前かもしれないが切歌の場合は。

 

「は、はいいいいい!!!りょ、りょ、りょりょ、了解デス!!」

 

怯えて言いなりとなっていた。




未来と響の大ゲンカの決着。そしてクリスの裏切りと翼の生死不明の重症シーンでした。さて響達の運命はどうなるのか。


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15話 フロンティア浮上

二課本部のメディカルルーム。そこで未来が目覚ました。未来はゆっくりと起き上がると弦十郎達が入ってきた。

 

「未来君!!」

 

「小日向!!」

 

「未来さん!」

 

弦十郎達が部屋に入ると心配した顔をしていた。

 

「小日向の容態は?」

 

「リンカーも洗浄。ギア強制融合の後遺症も見られません。欠損した体もフェニックスオルフェノクの力で回復しつつあります。」

 

医療スタッフがそう言うと弦十郎達はホッとした。

 

「・・・・・・きは?」

 

「ん?どうした小日向?」

 

「響はどこですか翼さん!!?」

 

未来は翼に問いかけると翼は少し辛そうな顔をした。弦十郎は目を瞑り緒川は悲しそうな顔をした。すると。扉が開いて誰かが入ってきた。

 

「未来、生きてるか?」

 

「響!?」

 

未来は扉の方を見ると信じられなかった。そこには車椅子に乗った響がいた。響は右肩から先が無くなっており両足も膝から先が無くなっており顔も右頬が無くなっておりそのかわりに歯茎や右の奥歯などが見えていた。

 

「響・・・・・・・」

 

未来は目を見開くと響の怪我に原因に気づいた。未来と交戦した時にできた傷であると。

 

「あ・・・・ああ・・・・・・ご、ごめんなさい・・・・・ごめんなさい・・・・・・響・・・・・私のせいで・・・・・・私のせいで響が・・・・・・ごめんなさいごめんなさい」

 

未来は泣きながら響に謝り続けた。響はあおいに車椅子を押してもらい未来の近くに行くと左手で未来にデコピンをした。

 

「響?」

 

未来はおでこを抑えた。

 

「バカか?未来のせいじゃない。未来のおかげだ」

 

「え?」

 

自分を責める未来に響がそう言った。未来はどう言うことなのか全く分からなかった。

 

「そのありがとうな未来」

 

「響?」

 

あおいは未来に説明するために画面に響ちゃんのレントゲン写真を映した。

 

「これって、響?」

 

写真には響の体には心臓の代わりになっていたガングニールが

綺麗さっぱりと消えていた。

 

「あのギアが放つ輝きには聖遺物由来の力を分解し無力化する効果があったの。その結果、二人のギアのみならず響ちゃんのオルフェノクの細胞がガングニールの欠片に負けていたけど分解されて除去されたのよその結果今の響ちゃんはただの短命のオルフェノクに戻ったのよ。まぁその代わりかなりのハンデを背負っちゃったけど・・・・」

 

「・・・・・・・」

 

未来はポカンとしていた。

 

「小日向の強い想いが、死に向かって疾走する立花を救ってくれたのだ。まぁ多少の重荷があるが・・・・・」

 

翼は未来を励ますようにそう言うと響は左手で翼を殴った。

 

「俺と未来をいじめんな風鳴」

 

軽く叩く感じだったから翼は痛みを感じなかった。

 

「私は別に小日向はいじめてるつもりはないぞ立花」

 

「おいそれどう言うことだ?返答によっちゃただじゃおかねぇぞ?」

 

「勝手に飛び出して大怪我をしたんだ。ある意味自業自得だ」

 

弦十郎がそう言うと響は舌打ちをして未来を見た。

 

「まぁ俺はこんなハンデもおってシンフォギアもなくなったから戦えなくなったけどお前のおかげで生きてるんだ。だからきにするな未来」

 

「・・・・・・響」

 

未来は響に抱きついた。響は左手だけで未来を抱きしめた。

 

「だけど、FISはついにフロンティアを浮上させたわ。本当の戦いはこれからよ」

 

あおいがそう言うと。

 

「FISの企みなど私一人で払ってみせます。心配など無用です」

 

と翼が言った。

 

「一人?そういえばクリスは?」

 

未来からの質問に弦十郎達は顔を曇らせた。そして未来に教えた。クリスの裏切りを。しかし響だけは特に気にした様子がなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

フロンティア内部そこにはマリアと切歌とナスターシャとウェルそして右頬を赤くなっているセレナと二課を裏切ったクリスが歩いていた。

 

「こんなのが海中に眠っていたとはなぁ」

 

「あなたが望んだ新天地ですよ」

 

ウェルがそう言って歓喜してると ナスターシャがそう言った。そんな中クリスはセレナのことが気になっていた。

 

「大丈夫なのか?右頬張られたんだわら?」

 

「・・・・・・・勝手に先生を逃したからこうなる覚悟はあった。それより本当に私たちと一緒に戦うことが戦火の拡大を防げると信じているの?」

 

セレナがそう聞くと。

 

「ふん、信用されてねえんだな。気に入らなければ鉄火場の最前線で戦うあたしを後ろから撃てばいい」

 

と言った。するとセレナはポケットからカイザフォンを取り出すと銃の形にしてクリスに向けた。

 

「セレナ!!何してるの!?」

 

「はっきり言ってウチはこの女が気に入らない。正直この女が仲間になるのもウチは反対なんだけど」

 

セレナがそう言うと。

 

「奇遇だな。あたしもなんとなくテメェが気に入らねぇ。だけどあたしの目的のために嫌々組んでるんだ。それにさっきも言ったが気に入らなければ戦うあたしを後ろから撃て。それだけの話だろ?」

 

クリスがそう言うとセレナは舌打ちをしてカイザフォンをなおした。そして。

 

「もちろん、そのつもりですよ」

 

と、ウェルが答えた。

 

「着きました。ここがジェネレータールームです」

 

着いた先には丸いコアのようなものがある部屋だった。

 

「なんデスか? あれは?」

 

切歌がそう聞くが誰も返答しなかった。ウェルが前に進み出てネフィリムの心臓を用意した。ウェルは奇妙な装置にネフィリムの心臓を押し付けるとなんとネフィリムの心臓を中心にツルのような物が伸びていきジェネレーターを起動させた。

 

「ネフィリムの心臓が・・・!」

 

「心臓だけとなっても聖遺物を喰らい取り込む性質はそのままだなんて卑しいですねぇ。クヒヒヒ」

 

ウェルは不気味に笑う。

 

「エネルギーがフロンティアに行き渡ったようですね」

 

ナスターシャがそう言うとウェルが歩き出した。

 

「さて、僕はブリッヂに向かうとしましょうか。ナスターシャ先生は制御室にてフロンティアの面倒をお願いしますよ」

 

ウェルがそう言ってこの場を後にした。その後ろにマリアが続いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

二課本部の牢屋。そこでは調が手錠をつけられて椅子に座っていた。するとその部屋に新たな住人が現れた。

 

「先生!!」

 

「調!」

 

調は篠村が入ってきたことに驚いた。篠村は手錠をされておりそこから調は篠村が捕まったことを察した。だけど調は喜んでいた。

 

「先生。牢屋から出られたんですね」

 

「セレナが私を助けてくれたんですよ。まぁまた牢屋行きですが・・・」

 

篠村はそう言ってると部屋に弦十郎が入ってきた。

 

「お久しぶりです弦さん。」

 

「久しぶりだな大河」

 

弦十郎は壁にもたれかかるとさっそく質問した。

 

「大河。さっそく聞きたい。元スマートブレインの研究者であるお前が何故FISにいる」

 

「FISはもともとスマートブレインが投資していた組織です。私もFISに派遣研究員として訪れたこともあります」

 

「やはりか・・・・大河がいる時点でまさかとは思っていたがスマートブレイン。やはりシンフォギアを戦争兵器として目をつけていたか」

 

「安心してください弦さん。スマートブレインはあの時壊滅した時からすでにシンフォギアから手を引いています。というよりスマートブレインはシンフォギアを兵器としての価値が無いと判断しています」

 

「それは人類の進化。オルフェノクが関係しているのか?」

 

弦十郎がそう聞くと篠村は驚愕した。

 

「何故それを知ってるんですか!?・・・・いやそういえば横山の件もありますしそれにこの二課にもすでに3人オルフェノクがいましたね」

 

「大河。オルフェノクとはなんだ?スマートブレインは一体何を企んでいる」

 

「・・・・・私は1研究員でしかなかったので目的は分かりませんが私が知っていることは殺された乾さんに報告し弦さんに届けてもらっているはずです」

 

「・・・・・・そうか」

 

弦十郎がそう言って出て行こうとした時だった。

 

「詳しく聞かなていいのですか?私が何故スマートブレイン残党でなくFISに所属したのかと言う理由を」

 

と。

 

「俺はたっくんから篠村 大河という人間のことを色々聞いている。だから俺は死んだ親友であるたっくんの目を信じている。だから俺はお前が信じたことを信じるつもりだ」

 

弦十郎がそう言って出て行こうとした時今度は調が言った。

 

「・・・・・・お願い。切ちゃん達を助けて」

 

と。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

弦十郎が司令室に戻ると未来と響が司令室にいた。

 

「二人ともまだ安静にしてなきゃいけないじゃないか!」

 

二人は弦十郎に怒られた。

 

「ごめんなさい。でも、居ても立ってもいられなくて・・・」

 

「俺は付き添っただけなんだけどな」

 

未来と響がそう言うと。

 

「確かに、響君とクリス君が抜けたことは作戦遂行大きく影を落としているのだが・・・・」

 

弦十郎がそう言うと。

 

「でも、翼さんに大事が無かったのが本当に良かった。致命傷を全て躱すなんてさすがです」

 

とあおいが言うなか翼は考えていた。本当にクリスは裏切ったのかと。そう考えていると突如本部が揺れた。

 

「何だ!?」

 

弦十郎がそう言って画面を見るとFISが言っていたフロンティアが空中に向かって浮上していた。

 

「どわぁ!!」

 

響は車椅子から落ちた。

 

「な、何が!?」

 

翼は未来を抱えて机を支えにしていた。

 

「広範囲に渡って海底が隆起! 我々の直下でも押し迫ってきます!」

 

藤尭はそう言うと本部は空中に浮上したフロンティアの上で停止した。

 

「下からいいのをもらったみたいだな」

 

「計測結果が出ました!」

 

「直下からの地殻上昇は奴らが月にアンカーを打ち込むことで・・・・・」

 

「フロンティアを引き上げた!?」

 

「はい! それだけでなく、その影響で月の落下が早まりました!!」

 

「なんだと!?」

 

あおいと藤尭の言ったことに弦十郎達は驚愕した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翼が一人で出撃することになった。出撃準備を整えた翼は、弦十郎の方を向いた。

 

「翼、行けるか?」

 

「無論です」

 

「翼さん!」

 

「案ずるな。一人でステージに立つことには慣れた身だ」

 

未来が心配そうに翼を呼ぶと翼はそう言った。すると。

 

「風鳴」

 

響は翼を呼んだ。響はあおいに頼んで翼の前に押してもらった。

 

「どうした立花?」

 

響は突然左で翼の胸ぐらを掴んで引き寄せた。

 

「何をするんだ立花!」

 

「風鳴。テメェまさか本当にあのクソ○○○○女が裏切ったと思ってんのか?」

 

「え?」

 

「あいつがこんなつまんねぇ裏切りするわけねぇだろ!!」

 

と響が言った。

 

「あいつのことだ。どうせソロモンの杖を取り戻すために一人で無茶してるだけだろ。だから一人でステージに立つなんて言うな!!」

 

響がそう言うと胸ぐらを離した。翼は驚いていたがすぐに笑い出した。

 

「何笑ってんだよ!?」

 

「・・・・・いや・・・・・すまない。まさか立花からそんな臭いセリフが出てくるとはアーハハハハハ!!!!」

 

「ぶち殺すぞ風鳴!!」

 

響は顔を赤くした。

 

「安心しろ。お前の大切なライバルは必ず連れて帰る。また私達にいつもの喧嘩を見せてもらうぞ」

 

翼がそう言って行った。

 

「あの貧乳女。右腕と両足が治ったら絶対に殺してやる」

 

響が顔を赤くしてそう言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この時響は気づかなかった。このセリフが後で地獄を見ることに

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『Imyuteus amenohabakiri tron』

 

翼はバイクに乗ったまま天羽々斬を纏いそのままノイズを切り裂きながら翼さんは進んで行く。

 

「こちらの装者はただ一人。この先、どう立ち回れば・・・」

 

弦十郎がそう言うと。

 

「おやっさん何言ってんだ?こっちの奏者は一人じゃねぇだろ?」

 

 

「何を言っているんだ響君!!そんな状態で戦わせるわけないだろ!!」

 

弦十郎がそう言うと。

 

「戦うのは俺じゃねぇよ」

 

「響?」

 

この時響はニヤリと笑った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ヒィッ!!」

 

緒川が連れてきたのは連れてきたのは調と篠村だった。緒川が調と篠村のの手錠を外すと真っ先に篠村の後ろに隠れた。

 

「ほ、ほほ、捕虜に出撃要請って、ど、どこまで本気なの?」

 

調はガクガクと震えながらそう言うと。

 

「さぁな」

 

と、響が言った。

 

「あ、あなたのそ、そそ、そういうところ、好きじゃない。た、正しさを振りかざす偽善者のあなたを」

 

調がそう言うと響が軽く睨むと「ヒッ」と言って頭を篠村の服の中に入れて隠れた。

 

「調!?何やってるんですか!?まさかそこまでして彼女が怖いんですか!?」

 

篠村がそう言うと。

 

「・・・・・別に俺は、自分のやってることが全部正しいなんて思ってないし思ったこともない。特に正義の為なら何でも許されるようなことは俺は特に嫌いだ。俺は昔あるコンサートに行って死んでオルフェノクに覚醒した。その後は地獄だった。俺は人殺しって言われてそこから殺人鬼や税金ドロボーとか色々言われた。しまいには家族からも存在を否定された。そしてそんな俺を自分達の都合がよくなれば俺を英雄にした。別に興味もねぇしどうでもいいがこれだけは言っておいてやる。少なくとも俺は世界中の人間を助けたいと思うようなお人好しじゃねぇよ」

 

響がそう言うと調はポカンとなった。

 

「・・・・ ルナアタックの英雄とは思えない言葉ですね」

 

「るっせぇ。別になりたくてやったんじゃねぇよ。ただこの世界には未来や風鳴。そしてあの○○○○女がいる。二課の連中もいる。俺はただそいつらさえ守れれば俺はそれでいい」

 

響は、そう言うと。

 

「おいクソガキお前の夢って何だ?夢って持ったことあるか?」

 

「夢?私の夢は弱い人を守る為の「そんなんじゃねぇよ」・・・・?」

 

「テメェが考えたテメェだけがやりたい夢があるはずだ」

 

響がそう言うと。

 

「やりたいことは、暴走する仲間たちを止めること。でしたよね?」

 

「・・・・・・・」

 

緒川がそう言うと正解だったのか調は顔を下に向けた。

 

「・・・・・知ってるかクソガキ」

 

響がそう言うと調は怯えた目で響を見た。

 

「夢ってのは呪いと同じなんだ」

 

「呪い?」

 

「あぁ。途中で挫折した者はずっと呪われたまま生きていくしかない・・・・・らしいぜ。テメェは一生呪われた(後悔した)まま生きるか?」

 

響がそう言うと。

 

「・・・・・・皆を助けるためなら、手伝ってもいい」

 

と言った。これを聞いた弦十郎達は嬉しそうな顔をしそして篠村は調の成長を見て涙を流した。

 

「話を折って申し訳ないのですが本当に私たちを信じるのですか?私たちは敵だったんですよ?」

 

篠村は涙を拭きながらそう言うと。

 

「敵とか味方とか言う前に子供のやりたいことを支えてやれない大人なんてかっこ悪くてかなわないんだよ」

 

と、弦十郎が言った。

 

「弦さん・・・・・・。そうですね。子供のやりたいことを支えるのは大人として、何よりこの子達の教師として当然ですよね!」

 

篠村はそう言うと弦十郎は調にギアを渡した。

 

「こいつは可能性だ」

 

「弦さん」

 

調は涙を拭くと。

 

「相変わらずなのね」

 

と言った。

 

「甘いのはわかっている。性分だ。・・・・ん?」

 

「ハッチまで案内してやる。行くぞ」

 

「・・・・あなた動かないでしょ?」

 

響は案内しようとするが片腕だけで車椅子を動かすことができなかった。篠村はそれをツッコむと響は「あっ」と言った。調は少し呆れると車イスを押した。

 

「案内お願い」

 

「わ、悪りぃな」

 

そして二人は司令室から出て行くと篠村と未来は何かを察したのかついて行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「え?付いて来るの?」

 

「当たり前だ。俺をこんな体にした元凶と未来をあんな風にした元凶を殺さねぇと気がすまねぇ」

 

「・・・やっぱり行くんですか?」

 

「先生」

 

「何だ?付いて来てたのか?」

 

「そんな体であなたに何が出来るんですか?」

 

「人間一人ぐらいなら何とか助けれる!!」

 

「・・・・・・本来なら止めなきゃいけないのですが仕方ありませんね。見逃す代わりにあなたのバイクを貸していただきたいのですがよろしいでしょうか」

 

「別にいいけど」

 

「それともう一つ」

 

「?何だ?」

 

「彼女も付いて行くそうですよ」

 

「未来!?」

 

「響。もう一人で行かせないから」

 

 

 

 

 

 

 

ハッチから調が出撃した。そしてその横にはオートバジンに乗った篠村と未来に持ってもらって機動力を確保した響ちゃんがいた。

 

「何をやっている!?特に未来君と響君を戦わせるつもりはないと言ったはずだ!」

 

『戦いじゃありません!人助けです!』

 

未来は通信越しでそう言うと。

 

「そう言うことだ。今回は人助しに行くんだ。だから安心しろ!!」

 

響も通信越しでそう言った。

 

「調!私は輸送機に向かいます!後は頼みました!!」

 

篠村はそう言って輸送機のある方向に向かった。フェニックスオルフェノクになった未来は響を抱えて空を飛んで調と一緒にフロンティアの本丸に向かっていた。

 

「おいクソガキ!」

 

「私はクソガキじゃない。私はつくよみ「あ?」何でもありません!!」

 

『こら響。威嚇しないの』

 

「それより本当にあそこにいるのか!?」

 

「分からない」

 

「ハァ?」

 

「けど感じる。あそこに切ちゃん達がいるっていうことが」

 

『それ本当なの?』

 

そう言ってると調が止まった。

 

「ん?どうした?」

 

『響あれ!』

 

響は上を見ると切歌がいた。

 

「もう一人のクソガキ!」

 

「切ちゃん!」

 

『Zeios igalima raizen tron』

 

切歌は、イガリマを纏い響達にに鎌を向けた。

 

「調、どうしてもデスか!?」

 

「ドクターのやり方では何も残らない!」

 

「ドクターのやり方でないと何も残せないデス!間に合わないデス!」

 

2人が口喧嘩をし始める。説得は無駄のようだ。

 

「どういうことだ?」

 

『どうしたの響?』

 

「間に合わないって月のことか?いやそれだったらあのクソガキと仲間割れする必要がない。何が言いたいんだ?あのクソガキは?」

 

響がそう言うと。

 

「あなた達は先に行って。あなた達ならきっとマリアを止められる。手を繋いでくれる」

 

『調ちゃん』

 

調が先に行くように言う。

 

「俺は手を繋げねぇぞ?」

 

「繋げれる。マリアを止められるのはもうあなたしかいない。私とギアを繋ぐリンカーにも限りがある。だから行って。そしてマリアとセレナを救って」

 

そう言って調は響の方を向いた。その時だった。

 

「胸の歌を信じなさい。夢の守り人さん」

 

一瞬調の目が黄色くなった。それを響は見逃さなかった。

 

「今の言葉。そして今の目・・・・お前まさか」

 

響は驚いたがすぐにニヤッと笑うと。

 

「未来!!行くぞ!!」

 

「え?でも調ちゃんは・・・」

 

「いいから行くぞ!!」

 

未来は響を抱きかかえて空を飛び本丸に向かった。

 

『ねぇ。調ちゃんは、ほんとうに大丈夫なの響?』

 

「大丈夫だ。何せあのクソガキにはあのババァが付いてるんだからよ。絶対に死なねぇよ!!」



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16話 もう一人じゃない

未来と響がフロンティア内部に向かっている時。翼のいるところでは翼とティラノオルフェノクになったクリスが戦っていた。

 

クリスは、ティラノ型の銃を翼に向けており連射していた。翼は回避したり刀で弾いたりして防御し高くジャンプすると刀を大きくして蒼ノ一閃を放った。クリスはバックステップで避けると翼は追撃をするように斬りかかった。

 

だがクリスは銃で翼の刀を受け止めるとクリスは翼の右頬にカウンターをいれた。翼は回転して着地して構えた。クリスはマガジンを外しすと腰から新しいマガジンが出してるそれを装着し弾幕を張った。クリスの弾幕を左右に避けながら翼は接近し振りかぶって斬りつけた。しかしクリスは片方の銃を空中に捨てると翼の刀を避けて体当たりをした。翼はそれを受けるとダメージを殺したのか海水の水たまりに着地した。

 

翼は刀を構えると。

 

「何故弓を引く?雪音!」

 

と言った。それと同時に翼はあることに気づいた。クリスは首に怪しく光る首輪がつけられていたことに。そしてクリスは翼に話しかけられても無言だった。

 

「その沈黙を私は答えと受け取らねばならないのか!?」

 

翼はそう言ってクリスに斬りかかる。クリスは翼に銃口を向けて撃った。翼はクリスの銃撃を避けながら近づき翼は刀を上から振り下ろした。クリスは銃で受け止めそのまま鍔迫り合いをする二人。

 

「やはり立花の言うとおりソロモンの杖を求めているのか!?」

 

『・・・・・・・・あたしの十字架を他の奴に背負わすわけにはいかねぇだろ!!』

 

「それは私や立花にもか!?」

 

翼がそう言うとうつむいて答えた。

 

『・・・・・・・あいつには、・・・・・・あいつだけにはあたしの十字架を一番背負わせたくねぇ。あいつはバカでウザいし気にいらねぇし夢もねぇ弱虫女だけど・・・・なんだかんだあたしをこんなに暖かい場所に連れて来てくれたあたしの大切な親友で殺すべき女(ライバル)だ。だからこそこんなんじゃダメなんだ!!これはあたしがやらなくちゃならないんだよ!!あたしがやらないとあのバカ女のライバルを名乗るしかくもねぇんだよ!!!』

 

「・・・・雪音」

 

クリスの弾幕がくると翼は全ての弾丸を刀で弾いた。

 

「くっ!」

 

翼が弾丸を弾いたことにイラつきを覚えたのかクリスは舌打ちをした。すると

 

「ちゃっちゃと仕留めないと、約束のオモチャはおあずけですよ」

 

首輪から突如ウェルの声が響いた。

 

(ソロモンの杖。人の手で殺せる力なんて、人が持ってちゃいけないんだ!)

 

(やはりアレが雪音を従わせているのか?)

 

翼は刀を上段に構えた。

 

「犬の首輪を嵌められてまで、ソロモンの杖を取り戻そうとしているのか?」

 

『当たり前だ!!それに汚れ仕事は、居場所の無い奴がこなすっていうのが相場だ!!違うか!?』

 

翼の質問にクリスはそう答えた。

 

「・・・・・そうか。なら首根っこ引きずってでも連れ帰ってやる。お前の居場所。帰る場所に!!」

 

『・・・・・・!!』

 

その言葉にクリスは驚き顔をうつむかせた。

 

「お前がどんなに拒絶しようと、私はお前のやりたいことに手を貸してやる!!それに立花はお前のことを信じている!!立花はお前になんと言ったか分かるか!?「あいつがこんなつまんねぇ裏切りするわけねぇだろ!!」だ!!雪音!自分が立花のライバルを名乗るしかくも無いなど言うな!!立花はお前のことを大切なライバルだと思っているのだぞ!!」

 

『・・・あのバカ女が?響があたしを?』

 

「私達は片翼では飛べない!方翼で飛べぬことを知る私の、先輩と風を吹かせる者の果たすべき使命だ!!」

 

翼が刀を上段に構えたまま目を閉じた。すると思い出すことが出来る。かつての相棒。天羽 奏の姿が。

 

(そうだったよね。奏)

 

(そうさ。だから翼のやりたいことは、あたしが、周りの皆が助けてやる)

 

(私が今やりたいことは、雪音を連れて帰ることだ!)

 

『響があたしを・・・・・?・・・・・・・』

 

「何をしているのですか?首の爆弾が爆ぜるまで、もう間もなくですよ?」

 

『!!』

 

ウェルの声が聞こえ険しい顔をするクリス。そして。

 

『風鳴・・・・・・・・・先輩』

 

「!?」

 

クリスは初めて翼の名前を呼んだ。

 

『次で決める!昨日まで組み立ててたあたしのコンビネーションだ」

 

「・・・・そうか。ならばこちらも真打ちをくれてやる」

 

クリスは銃を構え翼は刀巨大化させた。クリスは銃を撃つと翼はジャンプしてかわし刀を振りかぶった。クリスはティラノ型のボウガンに変えて翼に狙いを定めた。

 

「はあっ!」

 

放たれた蒼ノ一閃をクリスは避け巨大なエネルギーの矢を放った。そして放たれた巨大な矢が無数に分解するとまるで散弾のように飛びその矢は翼をおそった。しか翼は巨大化した刀をを盾にして防いだ。クリスは追撃するように腰からミサイルを用意し翼はそれに気づくと小刀を大量に用意した。そして二人は小刀とミサイルを放った。放たれた二つの技がぶつかり合い

 

「グアアア!!!!!!」

 

「うわあああ!!!!!」

 

クリス達を巻き込む程の大爆発が起きると2人の姿はそこから消えていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大爆発が起きた現場の下には大きな鍾乳洞があった。その後鍾乳洞にウェルが来ていた。

 

「シンフォギア奏者は僕がこれから統治する世界には不要だぁ」

 

ウェルは不気味な笑みを浮かべながら翼達の死体確認に来ていた。ウェルは死体は更に下にあると思いどんどん下に降りていった。

 

「その為にぶつけ合わせたのですがこうも簡単に僕の作戦がうまくいくなんてシンフォギア奏者はチョロすぎるぅぅぅ!あ?」

 

ウェルの視線の先にはオルフェノクから人間に戻ったクリスがいた。しかしクリスは立っていた。少なくともクリスはまだ死んでいなかった。しかしクリスの前には翼が倒れていた。

 

「え?ええ?えええええええええええ!?なんでだ!?なんで生きてるんだ!!?」

 

このことを予想していなかったのかウェルはかなり驚愕していた。

 

「約束通り二課所属の奏者は殺した。だから、ソロモンの杖をあたしに渡せ」

 

クリスはそう言うと。

 

「こんなままごとみたいな取引にどこまで応じる必要があるんですかねぇ!?」

 

ウェルはクリスを始末しようとスイッチを取り出し押した。しかし

 

カチッ。

 

「あれ?」

 

カチカチッ!

 

何も起きなかった。

 

「何で爆発しない!?」

 

「壊れてんだよ」

 

クリスは首輪を取り、投げ捨てると左の掌に拳を叩きつけた。

 

「約束の反故とは悪党のやりそうなことだなぁおい?」

 

「あっ、いやっ!ひっ、ひい!」

 

ウェルは怯えて錯乱状態だがソロモンの杖を構えてノイズを召喚することはできた。

 

「いまさらノイズごときで!!ぐあああ!!な、なんだ!?」

 

突然クリスの全身に痛みが走り苦しみ始めた。

 

「アァァァァァァァァンチリンカァァァァァァァァァァァ!!!!!!忘れた頃にやってくる最終兵器いいいいいい!!!!!!ギャハハ!!!!」

 

ウェルは狂ったように笑った。

 

「クソ!イチイバルがオルフェノクである私と融合してるからアーマーパージができねぇ」

 

クリスは辛そうな顔をし痛みに耐えているのか唇を噛み締め血を流し膝をついた。ノイズを操るウェルは笑いながらノイズでクリスを殺そうとした。

 

「クソ!!」

 

ゆっくりと近ずいてくるノイズ達。クリス自身も死ぬと思ったその時。

 

「ハァ!!!」

 

蒼い斬撃がノイズ達を一気に殲滅した。

 

「!!先輩!!」

 

クリスの前にはなんと天羽々斬を纏った翼の姿があった。

 

「な、なんで!?そんなバカな! !なんでシンフォギアを纏えるんだ!?僕のアンチリンカーは・・・・まさか!!アンチリンカーの負荷を抑えるため、敢えてフォニックゲインを高めず出力の低いギアを纏ったのか!!そんなバカな!!そんなことが普通出来るはずが!!?」

 

「出来んだよ先輩は。言い忘れてたけど先輩はあたし達みたいにオルフェノクでもないし派手な戦いもしねぇけどよ・・・・・・先輩はあたし達相手に一度も負けたことがないんだぜ!!」

 

クリスがそう言うと同時に翼はノイズの群れに向かって逆立ちして回転しながらノイズを切り裂いた。

 

「ハァ!!」

 

「ヒィ!!」

 

翼はウェルの前に着地をするとソロモンの杖を蹴り上げた。

 

「ぼ、僕のソロモンの杖が!!」

 

翼はソロモンの杖を追うようにジャンプするとそれをキャッチした。

 

「付き合えるか!」

 

ウェルはそう言って逃げて行った。翼はクリスの周りにいたノイズを殲滅しアンチリンカーを排除した。するとクリスの体調が回復していった。

 

「回収完了。これで一安心だな雪音」

 

翼はソロモンの杖をクリスに渡した。

 

「・・・・・その一人で飛び出してごめんなさい」

 

クリスがそう言うと翼は一瞬驚いたがすぐに笑ってクリスの頭に手を置いて撫で始めた。

 

「気に病むな。私も一人では何も出来ないことを思い出せた。何よりこんな殊勝な雪音を知ることが出来たのは僥倖だ」

 

翼の言葉にクリスの顔は真っ赤になった。

 

「それにしたってよ何であたしの言葉を信じてくれたんだ?」

 

「立花が雪音のことを信じていたから私も信じた。それに雪音が先輩と呼んでくれたのだ。続く言葉を斜めに聞き流すわけにはいかんだろう」

 

「それだけか?」

 

「それだけだ。・・・・と言うと嘘になるな。私はお前達の喧嘩が大好きなんだ」

 

「ハァ?」

 

「私は先輩として立花と雪音の平和な日常を守りたかった。つまらないことで喧嘩して競い合ってそして互いの能力を高めていくそんな二人の姿が私は大好きなんだ」

 

「そんなことのためにかよ?」

 

「私にとっては死活問題だ。さぁ立花と合流しよう」

 

翼が歩き出しクリスは後ろについていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「何・・・・これ?」

 

 

調は驚愕した。切歌をなんとか止めようと戦っていた時だった。調を守るかのように障壁が出現していた。この現象はフィーネの魂が宿っている人間に起こる現象。つまりフィーネの魂が宿っていたのはマリアでなく調だったのだ。

 

 

「そんな・・・・フィーネの魂が宿ったのは・・・・・・器になったのは調・・・・・・・なのに、あたしは調を・・・・・」

 

 

「切ちゃん」

 

 

「あたしは調に悲しい思いをして欲しくなかったのに・・・・・出来たことは調を泣かす事だけデス」

 

 

切歌が絶望した顔でそう言うと鎌を持ち上げ投げると鎌は回転しブーメランのように切歌に向かっていた。彼女の瞳に光がなくなり涙が流れていた。

 

「あたしは本当にヤな子デスね。消えてなくなりたいデス」

 

「駄目!!切ちゃん!!!」

 

鎌で串刺しにして自殺しようとした切歌は調に押されると切歌代わりに調が鎌で串刺しになった。

 

「調えええええええええええええええぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

調は謎の空間にいた。誰かが調を呼ぶ声が聞こえていたが今の彼女には考えられなかった。すると。

 

「全く、なんであの子の周りはこんな子が多いのかしら?」

 

「えっ?」

 

調の前に一人の美しい女性が現れた。調は女性を見た瞬間直感した。彼女はフィーネだと。自分の魂は塗り替えられると思った。だがそれは杞憂に終わる。

 

「ほら、行きなさい。私が代わりに消えるから全く、何年も悪役やってた私に今さら正義の味方みたいなのできるわけないのに・・・・」

 

フィーネはなんと調の代わりに消えると言ったのだ。

 

「フィーネさん?」

 

「ええ、そうよ。大好きな人が待ってるんでしょ?」

 

「!!はい!」

 

「ああ、それと一つだけあなたにお願いがあるの。立花 響という子を私の代わりにボコボコにしてほしいの。彼女にはちょっと個人的に恨みがあるからお願いね?」

 

フィーネがそう言うと調は顔が青くなりそして紫色になった。

 

「・・・・・・・・・ごめんなさい無理です」

 

「あなたに拒否権は無いわ。じゃあ逝ってらっしゃい」

 

「ちょ、ちょっとフィーネさん!?字面もなんだか違ったような・・・!!」

 

そして私の意識はその空間から消えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私はセレナ・・カデンツァヴナ・イヴ。私の前にはマリア姉さんが世界を守るために歌を歌っている。だけど月の軌道を元に戻すにはフォニックゲインが足りなかった。

 

「無理よマム。私じゃ無理よ!!」

 

先生の恩を無下にしたマリア姉さんは嫌いだけど大切なたった一人の姉が絶望している姿を私は見ていることしか出来なかった。私はそれがとても悔しかった。

 

「マリア姉さん・・・・」

 

私は持っていたカイザギアの入ったアタッシュケースを置いてマリア姉さんの近くに行こうとした。しかしそこにドクターが現れた。ドクターはソロモンの杖を持っていなかったけど左手はネフィリムと融合してるから歪な形をしていた。ドクターはマリア姉さんを殴り飛ばして私も蹴り飛ばした。そしてそれだけじゃ飽き足らず大切なマムをこのクソメガネが殺した。

 

『このクソメガネが!!』

 

「よくもマムを!!」

 

私はシャークオルフェノクに変身してマリア姉さんは槍を構えた。

 

「手にかけるのか!? この僕を殺すことは全人類を殺すことだぞ!」

 

「殺す!!」

 

『殺すだけじゃ生温い!!じわじわと切り刻んでから殺してやる!!』

 

よくよく考えれば全部この男のせいだ。ウチの大切な家族が狂ったのも。外で仲が良かった切歌と調が殺し合ってるのも・・・・・・・先生が牢屋に入れられたのも全部このクソメガネのせいだ!!

 

「えええええ!?」

 

ウチはジャンプして回転して日本のナイフでこのクソメガネの両腕を切り落とそうとしてマリア姉さんは心臓を貫こうとした。その時だった。

 

ドゴォォォォォン!!

 

『ヤアアアアァァァァ!!!!!』

 

ウチは蹴り飛ばされた。ウチは地面に叩きつけられると人間に戻った。ウチはそっちを見るとそこには小日向と融合症例第1号がいた。融合症例は、オルフェノクになっているのが原因なのかマリア姉さんの槍の剣先を噛んで止めていた。でも融合症例には両足と右腕がなく所々の部分も足りていなかった。

 

「そこをどけ融合症例第1号!!そして小日向 未来!!」

 

マリア姉さんはそう言うと融合症例は左手で槍を掴むと口を離した。

 

『今更俺をなんて呼ぼうがどうでもいいけどよぉ。テメェなに人の獲物横取りしようとしてんだ?こいつは俺が殺す。だからザコは余計なことしてんじゃねぇよ!!』

 

ウチはこの時キレた。ザコと呼ばれたのもあるけどこいつはあのクソチビ銀髪と同じ匂いがした。というよりあのクソチビ銀髪と融合症例とウチは間違いなく同類の匂いだった。色々と気に入らないところがあるけど何より気に入らないのは自分より強いかもしれない女。だけどこのままウチがキレたら負けのような気がした。だから。

 

「ハァ?誰がザコだゴラァ?ウチに二回も負けてるザコがでしゃばんじゃねぇよ?テメェこそ人の獲物横取りしようとしてんじゃねぇよ?」

 

ウチは思いっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっきり見下した目でそう逝ってやった。すると融合症例が睨みつけてきた。

 

『響!!今は喧嘩してる場合じゃないでしょ!!』

 

フェニックスオルフェノクに変身してる小日向がそう言うと融合症例はウチを無視した。

 

『俺は別に世界がどうなろうが知ったこっちゃねぇしテメェがどうなろうがどうでもいい。けどよさっきお前自分の夢無理だって諦めようとしただろ?・・・・・ふざけんじゃねぇぞ?』

 

融合症例は、マリアを睨みつけて言った。

 

『知ってるか?昔、俺がカッコいいと思っていた人が言っていたことだ。夢ってのは呪いと同じなんだ。呪いを解くには夢を叶えるしかないらしい。・・・・・・俺には夢がない。でも夢を叶えるサポートや夢を守るぐらいなら俺でもできる。だから勝手に挫折してんじゃねぇよ!!マリア・カデンツァヴナ・イヴ!!!』

 

融合症例はそう言ったその時だった。ウチは目を見開いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『Balwisyall Nescell Gungnir トロォォォォォォォォォォン!!!』

 

「聖詠!?」

 

「うそ?」

 

セレナとマリアの槍が消えいきそしてマリアが纏うガングニールが消えた。

 

「ガングニールが!?」

 

響はなんと無くなった右腕が再生するように生えた。そして両足も再生して足りなかった肉の部位も再生していった。これを見たセレナは呆然としていた。

 

「何が起きているの!?こんなことってありえない!融合者は適合者ではないはずなのに!!オルフェノクが他人のギアを吸収するなんてあり得ない!!あなたは一体なんなの!?あなたの歌は一体なんなの!!!??」

 

マリアは驚愕して自分が全裸になっていることも忘れて質問攻めをしていた。響のウルフオルフェノクの体は変化を始めていきその体はまるでガングニールのような形になりだしていた。響は初めてちゃんとした融合を果たした。シンフォギアとオルフェノクの融合を。両手の爪はなくなり代わりにメリケンサックのような武器が出現しそして響は両拳をぶつけあわせてそして

 

『撃槍・ガングニールだあああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!』

 

と叫び構えた。



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17話 決着

ウルフオルフェノクである響とガングニールが完全融合した。響はゆっくりとウェルの方を見ると。

 

「う、うああああああああああ!!!!!!」

 

ウェルは悲鳴を上げて逃げ出そうとしていた。だが。

 

「見つけだぞウェル博士!!」

 

弦十郎と緒川が現れた。ウェルは、響と弦十郎達に挟み撃ちにされた。

 

「こんなところでええええええええぇぇぇぇ!!!!!!」

 

ウェルは左手を地面に叩きつけると吸い込まれるように姿を消した。

 

「くっ!逃げられたか!」

 

「響さん!未来さん!」

 

緒川は響に近づくと緒川は驚愕した。

 

「響さん。その体は・・・・」

 

『・・・・・どうやら俺とガングニールは相性がいいらしいな。また融合しちまった』

 

響はそう言いながら人間に戻り首の骨を鳴らした。すると。

 

ゴゴゴゴゴッ!!!!

 

地面が突然揺れ始めた。

 

「ぬっ!?」

 

「なに?なんなの!?」

 

人間に戻った未来と弦十郎は突然の揺れに警戒した。

 

「・・・・・今のウェルは、左腕をフロンティアと繋げることで意のままに制御できる。フロンティアの動力はネフィリムの心臓。それを停止させればウェルの暴挙も止められる。お願い・・・・戦う資格のない私の代わりに・・・・お願い」

 

「マリア姉さん・・・・」

 

マリアが自分を責めようにそう言いセレナはマリアを抱きしめた。そこに未来が行き未来がしゃがんでマリアの目線に合わせた。

 

「調ちゃんにも頼まれてるんです」

 

「・・・・調に?」

 

「はい。マリアさんを助けてって。だから、心配しないでください」

 

「・・・・・」

 

「まぁマリアさんを助けるのは私じゃなくて響ですけど」

 

未来は響の方を見ると響はセレナのアタッシュケースからカイザギアを取り出していた。それを腰に装着すると響はセレナの方に行き。

 

「おいクソガキ。お前の持ってる携帯貸せ」

 

と言った。

 

「なっ!?」

 

セレナはキレそうになったがマリアのこともあり今は戦えない。セレナは舌打ちをするとカイザフォンを渡した。

 

「・・・・・入力番号は913だ。後はファイズと変わらない」

 

「ご丁寧にどうも」

 

響はカイザフォンを受け取ると。カイザフォンを開いた。

 

『913 enter』

 

『Standing by』

 

響はカイザフォンを投げるとそれを横からキャッチし自分の左頬の前で手首を返した。

 

「変身!!」

 

カイザフォンを斜めからセットし横に倒した。

 

『Complete』

 

響はゆっくりと黄色いライン覆われると大きな光を発した。光が収まるとそこにはガングニールに黄色いラインが浮かんだ響がいた。響はみぎてくびをスナップするように振った。

 

「響君!!」

 

「ん?なんだおやっさん?」

 

「ウェル博士の追跡と未来君は俺たちに任せろ!だから響君達は「ネフィリムの心臓を止めろだろ?言われなくとも分かってる」そうか!頼んだぞ!!」

 

弦十郎はそう言うと地面を素手で割り穴を開けると下に降りた。緒川も続くように降りた。だが未来は響のことを心配そうに見ていた。それに気づいた響は未来の頭を撫でた。

 

「安心しろって。お前を残して俺は死なねえよ」

 

「・・・・・うん。分かってるよ響」

 

未来も弦十郎の後を追った。

 

「さて俺も行くかぁ」

 

響はそう言って走り出そうとしたその時だった。

 

「待って!」

 

「あっ?」

 

セレナが響を止めた。

 

「あなたは一体なんのために戦っているんですか?私はマリア姉さんを守るために戦っています。けどあなたは私達と関係ない!なのになんで」

 

「・・・・・言ったろ?俺は夢を守ることぐらいならできるって」

 

「どう言うことですか?」

 

「俺はただあの調って言うクソガキの夢を守ろうと思っただけだ。たとえどれだけ俺を怒らせるようなことをした奴だとしてもだ。まぁ後でボコるけど」

 

響がそう言うと。走っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

響が着いた先には翼とクリスがいた。

 

「風鳴!クリス!」

 

「立花!お前その体!」

 

「ガングニールと融合したら治った」

 

「そんな簡単に治るものなのか!?まぁいいそれより一緒に戦うぞ!!」

 

「言われなくとも!」

 

2人がそう言ってるとクリスが響の肩を掴んだ。

 

「あ?なんだクリス?」

 

「・・・・・その、ごめん。先走って・・・・・後信じてくれてありがとう」

 

俯いてそう言うクリスそれを聞いた響と翼は目が点となりそして。

 

「あの雪音が素直に謝っただと!!!??」

 

「・・・・・・・やばい今日は槍でも降ってくるか?」

 

翼は驚いてそう言い響は空を見てそう言った。

 

「少し素直になったらこれか!?っていうか失礼すぎんだろ!!後クソ○○○○!!!テメェは後で殺す!!」

 

クリスはそう言ってティラノオルフェノクになってボウガンを響に向けた。

 

「おっ?」

 

そして響は、クリスの左手にあるものが握られていることに気づいた。

 

「・・・・なんだ。ソロモンの杖取り戻したのかよつまんねぇの。失敗してたらめちゃくちゃ笑ってやろうと思ったのに」

 

『んだとゴラァ!!!!』

 

「雪音落ち着け!!こんなところで夫婦漫才をしている場合か!?」

 

「『誰が夫婦だ!!!』」

 

3人はそう言ってると通信が入った。3人は通信をとると弦十郎通信相手は弦十郎だった。

 

「本部の解析にて高質量のエネルギー反応地点を特定した!おそらくはそこがフロンティアの炉心、心臓部に違いない!装者たちは本部からの支援情報に従って急行せよ!」

 

弦十郎からそう言われると。

 

「行くぞ!この場に槍と弓、そして剣を携えているのは私達だけだ!」

 

と、翼が言った。

 

「いや融合してるけど俺槍じゃねぇし。仮面ライダーだし」

 

『お前仮面つけてねぇだろ。仮面ライダーじゃなくてシンフォギアライダーだろ』

 

「お前意外と上手いこと言うんだな」

 

響とクリスがそう言ってると地面が蠢いた。

 

「アァ?」

 

「な、何!?」

 

『今更何が来たってあたしは驚かねえぜ!』

 

地面が盛り上がり人形の様な形になっていく。そしてその土人形は更に巨大化しその姿はネフィリムだった。

 

「『なんか出たあァァァァァァァァァァァ!!!!!!』」

 

「めちゃくちゃ驚いてるではいか!!」

 

『ガアアアアアアア!!』

 

ネフィリムは手で響達を叩きつけようとした。だが響達はジャンプして避けた。その時だった。

 

バキバキバキバキッ!!!!!

 

地面は割れて地割れが起きた。

 

「あの時の自立型完全聖遺物なのか!?」

 

翼は驚いていると ネフィリムは火球を口から撃った。狙っている先にはクリスがいた。クリスは回避して着地した。

 

『なんか前より強くなってねぇか?』

 

クリスはそう言うと。

 

『ガアアアアアッ!!』

 

ネフィリムは今度は響に大きな拳を振り下ろした。響はそれを回避するとネフィリムは火球を響とクリスに向けて連射した。明らかに響とクリスを集中的に狙っておりつばさは眼中にないと言ったような行動だった。

 

「なんで俺とクリスを集中的に狙ってんだ!?」

 

響はそう言うとクリスが『まさか』と言って冷や汗を流した。

 

『あいつ・・・・・・まさかあたし達を餌だと思ってるんじゃ・・・・・』

 

「ハァ?なんで俺達が餌なんだよ!?」

 

「おそらく立花が再びガングニールと融合し雪音もイチイバルとの融合症例だからだろう。聖遺物を喰らうこのバケモノのとっては二人は餌にしか見えないのだろう」

 

「餌?・・・・・俺達が?・・・・・・・ふざけんじゃねぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!??」

 

響もクリスと同じように冷や汗を流すとカイザブレイガンを取り出すと後ろの方を引っ張った。

 

『Burst mode』

 

「ぬおりゃあああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」

 

響はカイザブレイガンから光弾を連射した。

 

「たああああああ!!!」

 

『持って行きやがれ!!!』

 

翼も蒼ノ一閃。クリスはミサイルを撃つがネフィリムは怯むことなく前に進み火球を撃ってきた。響達はそれを避けた。響はジャンプして避けたため空中で無防備になった。そこをネフィリムは襲いかかった。

 

「チィ!!!」

 

響はミッションメモリーを抜くとそれをカイザブレイガンにセットした。

 

『Ready』

 

響は黄色い剣を出現させるとそれを上手に持った。ネフィリムの拳をカイザブレイガンで横から斬りつけた。だが。

 

ガキィィィン!!!!!

 

「かたっ!!!」

 

ネフィリムの攻撃をそらすことに成功したが大きなダメージはなかった。そして翼はネフィリムの腕を斬りつけるが翼の刀もはじかれた。

 

「なに!?」

 

響と翼は、距離を開けると構えた。

 

「このバケモン予想以上にかてぇぞ!」

 

響と翼はそう言うとネフィリムは左腕を上げて振り下ろそうとした。

 

『くらいやがれ!!』

 

クリスはミサイルを放つが効かなかった。

 

『くそ。よろめきすらないのかよ』

 

クリスはそう言うと響と翼に拳を振り下ろした。しかしそれと同時に突如緑色の光る紐がネフィリムの腕に巻き付きギロチン台が現れた。

 

「デェス!!」

 

そこに現れたのは切歌だった。切歌がネフィリムの左腕を切り落とした。

 

「クソガキ!?」

 

そしてさらに同じく来た調がネフィリムのはらを切り裂いた。

 

「シュルシャガナと」

 

「イガリマ。到着デス」

 

調達はドヤ顔をして現れた。

 

「・・・・・・・なんかそのドヤ顔ムカつくな」

 

響がそう言った瞬間、調は土下座した。

 

「ごめんなさい」

 

「「『謝るのはやっ!!(早いデス!!)』」」

 

翼達は思わずつっこんだ。

 

「って、ああああああああ!!それはセレナのカイザギアデェス!!お前セレナになにしたデス!!」

 

「借りただけだ!なにもしてねぇ!」

 

そうしているとネフィリムの左腕がもう再生していた。

 

『ギャオオオオオオオン!!』

 

ネフィリムが叫び声を上げるとネフィリムの両手は響とクリスを狙った響達はそれを回避すると後ろに着地した。

 

「こいつまだ俺とクリスを喰うつもりか?」

 

「硬い上に尋常ではない再生力・・・・・これは骨だぞ」

 

翼はそう言うと。

 

「だけど歌がある!」

 

「「「!?」」」

 

唐突に声が聞こえた。聞こえた先を見れば、そこにはマリアとセレナの姿があった。

 

「「マリア!セレナ!」」

 

全員がマリアとセレナのところに集まった。

 

「・・・・・・見つけたのか?自分の夢を・・・・」

 

「ええ。見つけたわ。だからもう迷わない。だって、マムが命がけで月の落下を阻止してくれている」

 

響とマリアがそう話していると。

 

「出来損ないどもが集まったところでこちらの優位は揺るがない!」

 

突然ウェルの声が響いた。

 

「焼き尽くせ!!ネフィリィィィィィィィィィィィィィィィィィム!!!」

 

ネフィリムは響達に向け強烈な火球を撃とうとした。全員が構えたその時だった。

 

ドガガガガガアァァァァァァァァン!!!!!!!!

 

「ふぇ?」

 

突然ネフィリムの口から放たれそうになった火球に大量のミサイルが飛び込みネフィリムは大爆発を起こした。

 

『マリア!セレナ!切歌!調!』

 

そこに現れたのはウッドオルフェノクになった篠村がバトルモードのサイドバッシャーに乗って現れた。

 

「「「「先生!!」」」」

 

『遅れてすいません!!立花さん!!雪音さん!!こいつを受け取ってください!!』

 

篠村は響とクリスにアタッシュケースを投げると2人はそれを受け取った。

 

「ファイズギア!?未来と喧嘩した時に無くしたと思ってたのに」

 

『なんだこれ!?』

 

『雪音さん!それはデルタギア遠距離タイプの仮面ライダーベルトです!あなたにそいつを託します!どうかそいつでマリア達をお願いします!!』

 

篠村がそう言うと響は変身を解除するとカイザギアをセレナに渡した。セレナはそれを無言で受け取った。響はクリスを見るとクリスはうなづいた。2人はアタッシュケースを開けるとファイズギアとデルタギアを取り出した。3人は勢いよく装着した。

 

『555 enter』

 

『913 enter』

 

『『Standing by』』

 

クリスはデルタフォンを回転させてから自分の口元に持っていった。

 

「変身!!」

 

『Standing by』

 

「へ〜ん身!!」

 

「変身!!」

 

『『『Complete』』』

 

すると3人の姿が変わった。響はファイズガングニールに。セレナはカイザアガートラームにそしてクリスはデルタイチイバルにとそれぞれのライダーに変身した。

 

『マリア!」

 

「先生」

 

『マリアはマリアだけの歌を歌ってください!!世界を救うんじゃなくありのままの自分の歌で世界を!!』

 

「私の歌で世界を・・・・・」

 

篠村がマリアにそう言ったその時だった。

 

『Seilien coffin airget-lamh tron』

 

「ハァ?」

 

マリアは聖詠を歌った。するとマリアから輝く光は響達を包んだ。

 

「調がいる。切歌がいる。マムもいる。セレナもいる。そして先生も。皆が居るなら、これくらいの奇跡、安いもの!!」

 

そして4人が歌い始め、その周りには光の球体ができた。

 

「装着時のエネルギーをバリアフィールドに!?だが、そんな芸当!いつまでも続くものではない!!」

 

ネフィリムが起き上がると再び6人に向け火球を放とうとするが、突如足バランスを崩また倒れた。

 

「なっ!?」

 

そしてそのネフィリムの足元にはサイドバッシャーに乗った篠村がネフィリムの足元でフォトンバルカンとエクザップバスターを乱射していた。

 

『うおおおおおおおおおおおおおおおおらアァァァァァァァァ!!!!!!!!』

 

「篠村 大河ああああああああ!!!!!またお前か!!いつもいつも邪魔をしやがってええええええええ!!!!!」

 

『私の可愛い教え子達の邪魔をするなあああああ!!!!』

 

篠村はウェルの邪魔を全力でしていた。

 

「惹かれあう音色に理由なんていらない」

 

上空で調が躊躇いがちに調は翼と手を繋いでいる。

 

「まさかあたしがテメェらと手を繋ぐなんてな」

 

「それはお互い様デスよ」

 

切歌はクリスと手を繋いだ。セレナと響はカイザショットとファイズショットを取り出しそこにミッションメモリーをセットした。

 

『『Ready』』

 

すると調は響の左手を切歌はセレナの右手に手を繋いだ。

 

「あなたのやってること、偽善でないと信じたい。だから近くで私に見せて。あなたの言う人助けを私たちに」

 

「・・・・・フン」

 

「セレナ、ファイトデス!」

 

「はい!切歌さん」

 

すると眩しい光がエネルギーとなり響とセレナを包んだ。セレナは切歌に笑顔を見せて響は顔をほんのり赤くしてそっぽ向いた。そして響は右手にファイズショットをセレナは左手にカイザショットを装備すると。

 

「行くぞクソガキ」

 

「・・・・・セレナ」

 

「アァ?」

 

「ウチはセレナ・カデンツァヴナ・イヴ。覚えとけクソババア」

 

「・・・・俺は立花 響だ。覚えとけ」

 

2人はそう言った。

 

「絶唱7人分。たった7人ぽっちで!すっかりその気かぁぁぁっ!?」

 

ネフィリムがはサイドバッシャーに乗る篠村ごと吹っ飛ばすと7人に向けて光線を放った。

 

「ここはあたしにまかせなぁ!!」

 

クリスはそう言ってデルタムーバーを向けた。引き金を引くと大きなエネルギー弾が放たれ光線を相殺した。

 

ドガァァァン!!!!

 

「7人じゃない」

 

ウェルの言ったことに答えるように響が言う同時にセレナと響はenterボタンを押した。

 

『『Exceed charge』』

 

「ウチ達が束ねたこの歌(ちから)は」

 

2人はネフィリムに突撃しファイズショットとカイザショットを振りかぶると。

 

「70億の絶唱だあアアアアアアアアアアアァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!」

 

翼とマリアと調と切歌は光を纏い空を飛ぶ。光が晴れた先には白く翼が生えたギアを纏う4人。シンフォギアの最終形態、エクスドライブになった。そしてそれと同時に響とセレナは振り下ろした。

 

「「砕けろおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!」」

 

2人のグランインパクトはネフィリムを貫き、七色に輝くエネルギーが竜巻となって天に登った。その場にはネフィリムの姿などどこにも存在しなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「どうだゴラァ!!!」

 

響は息を切らしながらガッツポーズをした。

 

「なんなの・・・・・あの力。・・・・あんな力・・・初めて」

 

セレナも息を切らしていた。すると。

 

「「「セレナ!!」」」

 

「立花!」

 

「バカ女!」

 

するとマリア達が空から降りてきた。それと同時に。

 

『皆、聞こえるか?』

 

弦十郎から通信が入った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「わかりました。臨界に達する前に対処します」

 

弦十郎からの通信によるとウェルがネフィリムを暴走させ、フロンティアを食わしている。そして暴走したネフィリムのエネルギーの最大温度は一兆度であった。これが地上に降り立つと世界は干上がるらしい。ちなみに未来はもちろん無事だった。というより未来は自分の裸を見たウェルに恨みがかなりあったらしく「私の裸を見ていいのは響だけ!!」と言って蹴り飛ばして気絶させたらしい。

 

すると、フロンティアが妙な輝きを放ち始める。怪しい光はどんどん強くなりついに遺跡が崩壊した。

 

「あれを見ろ!あれが司令の言っていた!」

 

フロンティアを食らったネフィリムの心臓が巨大化していく。

 

「再生するネフィリムの心臓!!」

 

ネフィリムの心臓は姿を変えそこにはさっきよりかなり大きいネフィリムがいた。

 

『『3821 enter』』

 

「3821」

 

『『『Jet sligea come closer』』』

 

響達はジェットスライガーを呼ぶと3人はそれぞれのジェットスライガーに乗り空を飛んだ。翼達もそれに続くように翼を広げ空を飛んだ。調と切歌がネフィリムに攻撃したその時だった。

 

「「アアアアアアア!!!!」」

 

逆に2人のエネルギーをネフィリムは吸収した。

 

「マジか!?」

 

「聖遺物どころか、そのエネルギーまで喰らっているのか!?」

 

「臨界に達したら、地上は本当に干上がるわね。」

 

「だったらそれより先に倒す!」

 

セレナがそう言ってカイザブレイガンを持つと。

 

「あたしに任せろ!!」

 

ジェットスライガーに乗るクリスがそう言うとクリスがソロモンの杖を構えた。

 

「バビロニア、フルオープンだ!!」

 

そしてバビロニアの宝物庫へのゲートが開かれる。

 

「バビロニアの宝物庫!?」

 

「シンフォギアの力があるとはいえデルタでバビロニアの宝物庫を開けるなんて・・・」

 

「やってみたらなんかできたぁぁ!!」

 

ゲートはどんどん開きネフィリムも入る位の大きさまで広がっていく。

 

「バビロニアの宝物庫にネフィリムを格納できれば世界は救える!!」

 

マリアがそう言うと。

 

「人を殺すだけじゃないって!やってみせろよソロモン!!!」

 

クリスはそう言ってゲートを完全に開いた。

 

「これならいける!」

 

クリスはそう言った時ネフィリムの触手がクリスのジェットスライガーを貫いた。

 

「どわっ!!」

 

「脱出しろ!雪音!」

 

「クソっ!!」

 

クリスが脱出した瞬間ジェットスライガーは爆発した。そしてクリスはセレナのジェットスライガーに助けられた。

 

「貸し1つだからな!!」

 

セレナがそう言ったその時だった。ネフィリムの触手がソロモンの杖にあたり吹っ飛ばされた。

 

「ヤベッ!!」

 

だがソロモンの杖はマリアがキャッチした。だがネフィリムの触手が伸びマリアはそれに捕まった。

 

「「マリア!!」」

 

「マリア姉さん!」

 

「くっ!」

 

ネフィリムはマリアを捕まえたままゲートへ落ちていく。

 

「格納後、私が内部からゲートを閉じる! ネフィリムは私が!」

 

「何を言ってるのマリア姉さん!?」

 

「自分を犠牲にする気デスか!?」

 

「マリア!!」

 

「こんなことで私の罪が償えるはずがない、だけど、全ての命は私が守ってみせる!」

 

マリアがそう言ったその時だった。

 

ダダダダダダダダダダダッ!!!!

 

突然ネフィリムの触手が断ち切られた。

 

「えっ?」

 

マリアは自由になるとそれと同時に何かにソロモンの杖を奪われた。

 

「よくやったオートバジン!」

 

「あなた!?」

 

響が乗ってるジェットスライガーの隣にはソロモンの杖を持ったオートバジンがいた。響はファイズエッジを取るとミッションメモリーをセットした。

 

『Ready』

 

「ファイア」

 

『Burst mode』

 

クリスはセレナのジェットスライガーからネフィリムに向けて撃った。エネルギー弾がネフィリムに命中し押し込んだ。

 

「あなた達何を!?」

 

「行くぞクリス!!セレナ!!」

 

「テメェが命令するんじゃねぇよ響!!」

 

「珍しく気があったね。ウチも同意見よ」

 

そう言って二台のジェットスライガーはバビロニアの宝物庫の中に突撃した。

 

「貴方達待ちなさい!!セレナ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バビロニアの宝物庫内。そこは数えきれないほど大量のノイズとネフィリム、そして響とクリス、セレナがいた。

 

「まさか敵同士で組むなんて思わなかったな」

 

「本当だよな。殺し合う中だったあたしとテメェがまさか同じ家に住んで一緒に戦う仲間なんてなぁ」

 

「ウチ話全然ついていけないんだけど?・・・・でもウチもお前らと手を組むなんて考えてなかった」

 

3人がそう言うとクリスはデルタムーバーを構えた。響とセレナはジェットスライガーから降りると不思議な空間のためか浮いていた。響は左手をスナップすると右手のファイズエッジの剣先をネフィリムに向けた。セレナもカイザブレイガンにミッションメモリーをセットするとカイザブレイガンを逆手に持って構えた。

 

「やるぞ。とっととこの化け物ぶっ飛ばすぞ」

 

「あぁ。こう言うことはオルフェノクであるあたしたちの担当だ」

 

「ウチは元々マリア姉さん守るために戦ってたんだ。マリア姉さんを家族を傷つけたこいつを殺すのはウチだからテメェらはザコ掃除しとけ」

 

セレナがそう言うと。

 

「アァ?何言ってんだ?テメェらがザコ掃除しとけや」

 

クリスがセレナを睨みつけてそう言った。

 

『Complete』

 

「「ん??」」

 

セレナとクリスは響の方を見るといつのまにかアクセルフォームになっていた。

 

「一番槍は貰うぞ」

 

『Start up』

 

「テメェズリィぞ!!!!」

 

クリスがそう言うと同時に響は加速世界に入った。

 

「あの女ぁ!だったらウチも!」

 

セレナはそう言うと逆手に持ったカイザブレイガンで襲ってくるノイズをどんどん斬りながらネフィリムに向かう。

 

響はノイズを斬り捨てネフィリムにダメージを与えていた。だが。

 

『3・・・2・・・1・・・Time out』

 

時間切れだった。

 

「さすがノイズどもの巣だ。時間が足らねぇ」

 

『Deformation』

 

響は元の姿に戻りながらそう言うと複数のノイズが響の背後から襲って来た。だがそのノイズにはクリスがすでにデルタムーバーを向けており引き金を引くとエネルギー弾がノイズを襲い灰にした。

 

「おいアホ女!!ソロモンの杖でなんとかならいの!?」

 

「無理言うんじゃねぇよ!!襲ってくるノイズやネフィリムの触手狩りで忙しくてそんな暇ねぇよ!!あと誰がアホ女だ!!?チビ!!」

 

セレナはカイザブレイガンでノイズや触手を斬り捨てながらそう言うと響もファイズエッジで同じことをしながらそう言った。するとデルタムーバーで弾幕を張り大量のノイズを倒したクリスが響の方を向いた。

 

「おいクソ女!!ソロモンの杖よこせ!!」

 

「あ?」

 

「鍵なんだよそいつは!!外から開くなら中から開けることだって出来るはずだ!」

 

「なるほどそう言うことか!!おらよバカ女!!」

 

響はクリスにソロモンの杖を投げて渡した。クリスはそれをキャッチして受け取ると

 

「開けえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」

 

ソロモンの杖によって再びゲートが開いた。

 

「ハァ!!おいアホ女!!クソ○○○!!ネフィリムが飛び出す前にここから出るぞ!!」

 

セレナがそう言って向かってくるノイズを片っ端から斬り捨てた。

 

「分かってる!!」

 

響はノイズを蹴り飛ばし向かって来たノイズを斬るとクリスの方を向いた。

 

「行くぞ、○○○○女!!」

 

「誰がだ!!テメェら後で覚えてろ!!真っ先に殺してやる!!」

 

「上等だ!!返り討ちにしてやる!!」

 

クリスと響はそう言って手を繋いで出口へと進む。すると。

 

「ハァ?テメェら2人はウチよりザコだから無理でしょ?」

 

と、セレナが横に現れた。

 

「何ザコ扱いしてんだ!?テメェが一番なザコだろうが!!ベルトの性能に助けられてる分際で!!」

 

「それはテメェもだろうが!!」

 

響とセレナとクリスはそう口喧嘩しながら出口を目指していると、逃がさないとばかりにネフィリムがゲートの前に立ちふさがった。

 

「迂回路はなさそうだな」

 

「ならば、行く道は1つしかねぇな。」

 

3人はお互いを見るとうなづいた。クリスはデルタムーバーにミッションメモリーをセットし響はファイズポインターにセットしセレナはカイザポインターにセットした。

 

『『『Ready』』』

 

「チェック!!」

 

クリスはそう言い響とセレナはenterボタンを押した。

 

『『『Exceed charge』』』

 

響とセレナは右足にエネルギーがチャージされクリスはデルタムーバーにチャージされた。そしてネフィリムに向けて3つのポインターが発射された。ネフィリムは3つのポインターに拘束されて身動きがとれなくなった。3人はそのすきに大ジャンプすると響は右足を前に出しセレナは両足を前に出しクリスは左足を前に出した。

 

「タアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!」

 

「ディヤアアアアァァァァァァァァ!!!!!!!!」

 

「ドリャアアアアアアアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!」

 

3人の必殺技が1つになりその技は人が見たらこう言うだろう。トリプルライダーキックと。3人はポインターに入りネフィリムを貫くとそのままの勢いでバビロニアの宝物庫から脱出した。そして脱出した場所はなんと空だった。

 

「おい○○○○女!!ソロモンの杖を!!」

 

「ああ!!」

 

クリスは響にソロモンの杖を渡すとそれを渡すべき親友を見つけた。

 

「未来うううううううううぅぅぅぅぅぅ!!!!!!!」

 

響は未来にソロモンの杖を投げて渡すとそれをフェニックスオルフェノクの足でキャッチした未来は響とすれ違った。そして

 

『お願い!閉じてぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!』

 

未来はゲートに向かってソロモンの杖を蹴り飛ばした。ソロモンの杖は真っ直ぐにゲートに向かって飛んでいく。

 

「もう響が・・・誰もが戦わなくていいような・・・・世界にぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!」

 

ソロモンの杖はゲートの中に入っていきそしてゲートが閉じた。そして。

 

「セレナああああああ!!!!!」

 

「「セレナ!!!」」

 

「雪音!!!」

 

『響いいいいいいいいいい!!!!』

 

3人は未来達に救出されそして戦いは終わったのだ。




うわーんつかれたー!!

調子に乗って書いたらめちゃくちゃ長くなりました。長かったら長すぎますと言う感想を送ってくれたら嬉しいです。とりあえず次回はシンフォギアG編完結です。それでは。


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エピローグ

G編ようやくラスト!!後GXに入る前にXDのようなちょっとした番外編を入れます。時系列がおそらくというより確実にめちゃくちゃな上文字数も少なくなる可能性があるので番外編を出した時はそれをご了承の上で読んでください。


パァァァン!!

 

戦いは終わり海岸に集まった響達。夕日を背景にした中セレナはマリアに頬を張られた。セレナは頬を押さえるとそれと同時にマリアはセレナを抱きしめた。

 

「バカ!心配したんだから・・・・またあの時みたいに私は何もできず・・・・・」

 

「ごめんマリア姉さん」

 

セレナはそう言ってマリアを抱きしめた。

 

「・・・・おい」

 

「?何かしら?」

 

響がマリアに話しかけた。

 

「これからどうする気だ?」

 

響がそう言うとマリア達は月の方を見た。

 

「マムが命をかけて守ったこの世界。私は全力で守りたいと思う」

 

マリアがそう言うと。

 

「でもマリア姉さん。月の遺跡の再起動でバラルの呪詛が・・・」

 

「人類の相互理解は、また遠のいたってわけか・・・・」

 

響の後ろには両手を頭の後ろで組んだクリスがそう言った。

 

「けどそんな世界を守るのがお前らの夢なんだろ?」

 

響はマリア達にそう言った。マリア達は響の方を見た。

 

「この世界には歌がある。夢がある。だから大丈夫だろ?」

 

「響」

 

響はそう言うとマリア達は少し笑った。

 

「歌と夢・・・デスか」

 

「・・・・・・・」

 

調と切歌は悩んだ。2人には歌があるが夢はある程度消えてしまった。これから先自分達は何をすればいいのか。と。

 

「悩んでいいんじゃないですか切歌、調」

 

するとどこから現れたのか篠村が現れた。

 

「うわ!!」

 

「先生!!」

 

篠村が突然現れたことにマリア達は驚いた。

 

「先生!!今までどこにいたんですか!?」

 

セレナがそう言うと。

 

「緒川さんが助けてくれたんですよ。オルフェノクとはいえ本当に死ぬかと思いましたよ」

 

篠村は頭をかきながら笑っていた。すると篠村は真面目な顔をした。

 

「調、切歌、セレナ、そしてマリア。すいませんが一年ほど窮屈な思いをしてもらいますよ」

 

「・・・・やっぱり私達は・・・・」

 

「大丈夫ですよ。弦さんに話は通してあります。私が何とか頼んでみましたがそれでもやはり一年は軟禁されるようです」

 

「そう・・・・・・。ん?ちょっと待って先生。私達はあれだけのことをして罰がたった一年で終わるなんてありえない。先生!!あなた何をしたの!?」

 

「ん?あぁ、そう言うことですか。大丈夫ですよマリア。別にマリア達を心配させるようなことはしませんから。・・・ただやっぱり私は元スマートブレイン社の研究員でしたからね。私の知ってる知識を全て話す代わりにこうなったわけですよ。だから私が出てくるのはかなり遅くなりますね」

 

篠村は笑いながらそう言うとマリア達は俯いた。それを見た篠村はウッドオルフェノクになるとツルを4本出してそのツルでマリア達の頭を撫でた。

 

『そんなに心配しないでください。すぐは無理ですが絶対に戻ってきますから』

 

篠村がそう言うと2人の黒服が来て「時間だ」と言った。

 

「はいはい」

 

篠村は両手を出すと手錠をつけてその場を後にした。

 

「先生・・・」

 

響とクリスはそんなにマリア達を見ていたその時だった。響の後ろから殺気を感じて後ろを振り返ると同時に木刀が振り下ろされた。

 

「どわっ!!」

 

パシッ!!

 

響は反射的に真剣白刃取りをした。

 

「「「「「「えっ?」」」」」」

 

これにはマリア達も目が点になった。因みに木刀の犯人は翼だった。

 

「な、何しやがる!!」

 

「・・・・・貴様、私がフロンティアへ向かった時私のことを貧乳女と言っただろ?」

 

これを言われた時響はドキッとした。確かに言ったが小声で翼に聞こえないように言っていたはずだった。

 

「因みに私に嘘は通じないぞ?私に対しての貧乳という言葉のみなら半径500kmまで聞こえるからな」

 

「いや嘘つけ!!人間がそんなことできるわけねぇだろ!!っていうか何だ!!?その限定された地獄耳は!?」

 

「ダッハハハハハ!!!!!!!!!!お前・・・いつの間にそんなこと言ってたんだ!?バカだろあーはっはっはっはっ!!!」

 

クリスは腹を抱えて笑った。

 

(まぁ、でも確かに先輩は胸小さよなぁ)

 

クリスは心の中でそう思ったその瞬間だった。クリスの左頬に何かが通った。クリスは拭って見るとそこには血がついておりそして後ろを見るとそこにはナイフが砂浜に刺さっていた。

 

「えっ?」

 

「因みに言い忘れていた。私は半径500mまでなら心の中で私に貧乳と言ったことが聞こえのるのだか」

 

「・・・・・」

 

クリスは実際に思ったため目の前の翼に恐怖を覚えた。

 

「こ、これってチョウノウリョクってやつデスか!?」

 

「え?何?翼あなた実はオルフェノクだったの?」

 

切歌とマリアは驚愕しており調はなぜか自分の胸を触っていた。

 

「・・・・逃げる!!」

 

「おいごら待てクリス!!お前俺だけ置いて行くなあああああ!!!!!!」

 

「ウルセェ!!今は自分の命が大事なんだよ!!」

 

「フザケンナああああ!!!!!!」

 

「まずは立花を殺してその後は雪音だ・・・・」

 

「ちょっ!!マジすいませんでした!!だからやめてください!!未来!!助けて未来ううううう!!!」

 

「・・・・・響?何私以外の女とイチャイチャしてるの?浮気?彼女の私を差し置いて早速浮気なの?」

 

「あ、ダメだ!!未来さん完璧にヤンデレモードに!!セレナああああ!!!!!!月を破壊して!!今すぐにバラルの呪詛を何とかして!!」

 

「面白いから嫌だ」

 

「貴様ああああああ!!!!!」

 

そう言ったその時だった。今度はセレナに包丁が飛んで来た。

 

「うわっ!!」

 

セレナはそれを避けると未来は暗いオーラを出しながらハイライトを失った瞳でセレナを睨みつけていた。

 

「何であなたごときが響に助け求められてるの?助けを求めるのは私だけでいいのに。こうなったら仕方ないよね?セレナちゃん殺しても仕方ないよね?」

 

「ちょっ!ちょっと落ち着きなさい!!」

 

「デ・デ・デ・デェェェェェェェェス!!!!」

 

「二課の人達にはまともな人はいないの!?」

 

「な、何でウチがこんな目にいいいいいいイィィィィィィ!!!??」

 

わちゃわちゃと各自地獄を味わっている中マリア達が連行されたのはそれから3時間後だった。




マリア達の光景を遠目であるが篠村は見ていた。

「楽しそうですね」

隣に座る緒川がそう言うと篠村が答えた。

「初めての安全な外の世界に興奮してるのかもしれませんね」

篠村はそう言うと緒川の方を見た。

「それ、しまってくれませんか?抵抗はしませんから」

篠村は緒川の持つ銃をなおすようにいった。

「申し訳ありませんがこれは規則なので」

「そうですか」

車が発進すると2人は無言だった。

「本当にいいのですか?」

「構いませんよ。これで彼女達が自由になれるなら」

「・・・・しかしそれだとマリアさん達はどうなるんですか!?」

「元々私はマリア達を虐げる立場でした。私の命でマリア達が自由になるのならそれもいいでしょう」

篠村がマリア達に言ったのは少し嘘だった。篠村はマリア達の代わりにたくさんの人間を殺めた。その代償に篠村は人権の喪失だった。故に生かすも殺すも好きなようにされる立場になった。恐らく篠村は簡単には殺されない。いやオルフェノクの影響で簡単に死ねない体のため篠村はこの世以上の地獄を味わうのだろう。だが構わなかった。

「緒川さん。最後に2つほど頼みを聞いてくれませんか?」

「・・・何ですか?」

「・・・・卒業証書とペンが欲しいです。そしてそれをマリア達に渡して欲しいのです」

篠村はそう言うと後日、卒業証書を渡されそしてその卒業証書にはマリア・カデンツァヴナ・イヴ。セレナ・カデンツァヴナ・イヴ。暁 切歌。月読 調。と書かれておりそしてその卒業証書に手紙が添えられていた。そして手紙にはこう書かれていた。

「FISからの卒業おめでとうございます。もうあなた達は自由に生きても大丈夫ですよ。この世界にはあなた達を閉じ込める壁も檻も私のような最低な研究員もいません。あなた達は自由だ。だから本当に卒業おめでとうございます」と。


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メモリアル的な番外編
翼の家


ちょっと翼さんの生活の意外性を書きたかったので書いてみました。でもこれって意外性あるのでしょうか?


リディアンが休みの日。響と未来とクリスは翼の家に招待された。日頃の感謝を込めて招待したいらしく響とクリスが喧嘩しないように間に未来が入って並んで翼の家に向かっていた。

 

「住所だと大体この辺だよな?」

 

クリスは翼から貰った住所が書かれた髪を見ながらそう言うとそこには一軒の家があった。

 

「・・・・トップアーティストの家にしては意外と小さいな」

 

響は意外そうな顔でそう言うと。

 

「本当だね」

 

と、未来が返した。

 

「とりあえず行こうぜ」

 

クリスはそう言うとクリスはインターフォンを鳴らした。

 

「はい」

 

「あ、先輩あたしだ」

 

「雪音か。よく来たな。立花と小日向はまだなのか?」

 

「いや一緒だ」

 

「待っていてくれ。今玄関に向かう」

 

翼がそう言うと玄関のドアが開いた。

 

「よく来た。立花、小日向、雪音。さぁ入ってくれ」

 

響達は翼の家に入りリビングに行くとそこはとても綺麗に整理整頓されていた部屋だった。

 

「・・・なんかすっげぇ整理された部屋だな」

 

響はそう言うと。

 

「防人として整理整頓をすることは当然だ。部屋が汚いのは心の乱れでもあるから私はこんな風にちゃんと整理整頓をしているんだ」

 

翼はそう言って胸を張った。

 

(無い胸を張られてもなぁ)

 

響がそう思った瞬間後悔した。そしてそれと同時に天羽々斬を纏った翼が刀を振りかぶって響に向けて振り下ろした。響は、ガングニールの歌を歌ってウルフオルフェノク変身すると翼の刀を受け止めた。

 

「貴様今私に無い胸を張られてもなぁと思っただろ?前にも言ったが私は半径500m以内であれば心の声を『マジすいませんでした!!』・・・・まぁいい。だが次はないと思え」

 

翼は天羽々斬を解除して響は人間に戻ると冷や汗を流し過呼吸になっていたら。

 

「だははは!!!ばっかでぇ!!」

 

「このクソ○○○○女が・・・・・テメェ後で殺す」

 

響はクリスを睨み付けると翼が。

 

「小腹が空いただろ?冷蔵庫にはあまりいいものがないがすぐに持ってこよう」

 

そう言って台所に向かった。

 

「先輩ってメシも作れるんだな」

 

クリスは翼の完璧さに驚いていた。

 

「まぁあんなにスタイルを維持してるんだもの。きっと栄養バランスや食事量もだいぶ考えていると思うよ」

 

未来はクリスに笑って言った。

 

「俺にとっちゃ腹にさえ入ればなんでもいいけどな」

 

響は頬杖をつきながらそう言うと。

 

「そういやぁテメェはそうだったな」

 

「響。栄養バランスは大事だよ?」

 

響は未来とクリスにそう言われると。

 

「待たせたな」

 

そう言って翼が戻って来た。響達はそっちの方を見ると3人とも目が点になった。そこには大量のマク○○○○のハンバーガーを大量に持ってきていた。少なくともそのハンバーガーは50個はあった。

 

「好きなのを食べていいぞ。私のオススメはテリヤキバーガーだ」

 

翼はそう言ってテリヤキバーガーを取ろうとすると雪音が横からガシッと翼の手を掴んだ。

 

「おい待て先輩」

 

「な、なんだ雪音?」

 

「・・・・なんだ?この量のハンバーガーは?」

 

クリスはハイライトオフの目でそう言うと。

 

「・・・・・見せろ」

 

「え?」

 

「まさかとは思うが冷蔵庫の中身見せろ」

 

クリスがそう言うとクリスの凄みに負けた翼は仕方なく響達に冷蔵庫の中身を見せた。綺麗に整理整頓されており簡単に取りやすい感じの冷蔵庫だった。だが問題は中身だった。中身は大量の○○ド○○○のハンバーガーやケン○○○○のフライドチキン、などと言った大量のファーストフードが入っていた。

 

「「なんじゃこりゃぁ!!!(なにこれ!!!)」」

 

「・・・・・風鳴。俺も割と腹に入ればなんでもいいやつだけどこれは流石にないぞ?」

 

響がそう言うと翼は首を傾げた。

 

「何故だ?私は好きなハンバーガーを食べているだけではないか?」

 

「栄養バランスに問題がありすぎる!!」

 

クリスがそう言うと翼の胸ぐらを掴んだ。

 

「おい先輩!!まさかとは思うがこれ毎日食ってんのか!?」

 

「な訳ないだろ!!多くても週に五回だ!!」

 

「ほぼ毎日じゃねぇか!!」

 

クリスはそう言って頭を抱えた。

 

「こんなに食ったら死ぬぞ?」

 

流石の響も少し引き気味でそう言った。

 

「と言っても私は掃除は出来ても料理は不得手で・・・」

 

翼は顔を少し赤くしてそう言った。

 

「一応聞きますけど残りの2日は何を食べているんですか?」

 

「・・・・・緒川さんに作ってもらった洋食を食べている」

 

「洋食ですか?和食じゃないんですか?」

 

「その・・・・・実は私は和食が苦手で・・・・魚や納豆、味噌汁と言った日本の料理が嫌いなんだ私は」

 

翼はそう言うと響達はポカンとなった。

 

「・・・・・・・・けんな」

 

「ん?どうしたクリス?」

 

「ふっざけんなああああああああああああああ!!!!!!!」

 

クリスはそう言って走り出すと秒で帰ってきた。そこには大量の買い物袋があった。そこから様々な食材を取り出すとフライパンや鍋を用意して料理を始めた。1時間後。翼達の前には栄養バランスが考えられた大量のメシが置かれていた。翼に合わせたのか全部洋食系だった。

 

「先輩!!毎日ハンバーガーばっかり食べたら死にますよ!!?こんな現場を見せられたらもう容赦しねぇ!!おっさんに頼んで今日からあたしン家に住むようにしてもらうからな!!」

 

「おい待て雪音!!何故そうなる!!?」

 

「当たり前だ!!三食ハンバーガー生活はこれで終了にさせてやるううううう!!!!!」

 

クリスは大声でそう言った。結果弦十郎はそれを許可し響達の家に住むようになった。翼はハンバーガー禁止令を出された。それのせいなのか「私のハンバーガー・・・・私のオアシスが・・・・」と、泣いていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

余談だが未来はクリスの料理を食べて美味しかった為「弟子にしてください!!」と言って弟子入りしたとか。



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未来の家族

時系列めちゃくちゃですが今度は未来さんの絶縁シーンです。それではどうぞ。


「何言ってるのよ未来ちゃん!!」

 

私は今実家に帰って来ている。私が帰って来たのは私の両親と縁を切るため。私はお母さん達と縁を切るって言ったらお母さんはこれでもかと言うぐらいに驚いて私に詰め寄った。

 

「言った通りですよお母さん。私はここに帰ってくるのは今日が最後。これからは先は二度とここに帰ってこないつもりだから」

 

私はそう言うとお母さんはテーブルを叩いた。

 

「帰って来て早々に何言ってるのよ!?仮にもし絶縁を認めたとしてもリディアンに通うお金はどうするの!?」

 

お母さんはそう言ってきた。お父さんはこの会議に参加してるけどなぜかずっと新聞を読んでいた。

 

「お金は奨学金とバイトでなんとかするつもり。少なくとももうお母さん達の力なんか借りたくないし特にお母さんの顔も見たくない」

 

私はそう言うと。

 

「未来ちゃん!!何を言ってるのか分かってるの!?そんなのお母さんは絶対に認めませんからな!!」

 

お母さんはそう言った。

 

「別に認めて欲しいわけじゃないよ。そっちが嫌なら私は勝手に絶縁するだけだから」

 

「本当にどうしたの未来ちゃん!!あの時電話をしてきた時から未来ちゃんなんだかおかしいわよ!?」

 

お母さんがそう言うと私はお母さんを殺したくなった。

 

「おかしい?・・・・・ふざけないでよ!!!」

 

私はそう言って立ち上がった。突然のことにお母さんも驚いていたわ。

 

「私をおかしくしたのはお母さんでしょ!!?」

 

「な、何を言ってるの!!?」

 

「話は全部、響からも聞いたから!!」

 

わたしがそう言った時お父さんが少し反応した。けど私はそんなことどうでもよかった。私はお母さんを責めた。

 

「私離れ離れになった響に出会えて本当に嬉しかった!!だけど響は私のことを裏切り者って呼んだ!!最初はなんでかわからなかったけど話を聞いてようやく分かった!!私が中学の時に引越しをした時にお母さんが言ったんだよね!!?『お前みたいな殺人鬼を幼馴染として親友として生きていた自分が恥ずかしい。二度と私の前に現れるな』って!!響がどれだけ辛い思いをしていたのか知らないくせによくそんなこと言えたよね!!?」

 

私は泣きながらお母さんにそう言った。

 

「でもあの子が生き残ったのは事実なのよ?マスコミでも話してたじゃない。あのコンサートの死亡者の七割の原因は人によるものだって。それだったらあの犯罪者もやってるに決まってるじゃない」

 

「そんなのただの決めつけじゃないの!?」

 

「お母さんは未来ちゃんの将来の為にやったのよ。あんな犯罪者を未来ちゃんの近くに置いていたら未来ちゃんは夢だったピアニストにもなれないかもしれないのよ?」

 

「ふざけないで!!」

 

私はそう言ってお母さんを黙らせた。

 

「無罪の親友を。大切な親友を裏切ってどうやってピアニストになれっていうのよ?」

 

私はそう言うとさらに言った。

 

「私、響に嫌われた時すごく絶望した。もう生きるのも嫌なぐらいだった。お父さんやお母さんに育ててくれた恩はあるけど結果的にお母さんは私を殺そうとした!!」

 

私はそう言うと立ち上がって纏めていた荷物を持った。そして私はリビングから出て行こうとした時だった。

 

「ま、待って!!待ってよ未来ちゃん!!」

 

元お母さんが私の手を掴んだ。それと同時に私はお母さんの頭に回し蹴りをした。

 

ドガッ!!」

 

「アグゥ!!」

 

元お母さんは痛いのか頭を抑えた。それを見て私は唇を噛み締めて血を流した。

 

「響はお母さん以上に辛くて寂しくて痛かったんだよ」

 

私はそう言って家から出て行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

駅に向かって歩いていると一台のバイクが来た。それは元お父さんのバイクだった。お父さんが私の前に止まると私にヘルメットを渡した。

 

「乗りなさい未来。少しお父さんとも話そう」

 

私はバイクに乗ると私とお父さんはある喫茶店に行った。お父さんは、コーヒーを頼んで私はジュースを頼んだ。私はお父さんを睨みつけていると。

 

「そう警戒するな未来。お父さんは未来の絶縁に賛成派だよ」

 

「えっ?」

 

「今まで心配かけるかもしれないから黙っていたけどお父さんは近々お母さんと離婚するつもりだったんだ」

 

それを聞いて私は驚いた。

 

「未来の親権はお父さんが取るつもりだったけど・・・・・今のご時世お父さんが親権を取るのは難しくてな、どうしようか悩んでいたんだ」

 

「お父さんが離婚しようと思ったのはお母さんは自分の夢を未来に押し付けているところからだった」

 

お父さんがそう言うと私は今になってそれは感じていた。私自身もピアノか大好きだしピアニストになりたい夢もあったけどお母さんのピアニストを目指せといった目は異常だった。

 

「そしてそれを決定づけたのは立花さんにあんなことを言っていたことだった」

 

お父さんがそう言うと私にとって頭を下げた。

 

「ごめんな未来。こんな毒親が両親だったなんて」

 

お父さんがそう言うとお父さんが白い封筒を渡した。

 

「お父さん。これって?」

 

私は中身を開けるとそこには通帳が入っていた。中身を見るとそこには100万が入っていた。

 

「・・・・お父さんの給料じゃ独立する未来にこの程度の金しか渡せないけどせめて学費一年分にはなるはずだ」

 

お父さんは立ち上がるとレシートを取った。

 

「・・・・・これが父親としての最後の言葉だ未来。立花さんと幸せになりなさい」

 

お父さんはそう言うと店を出て行った。私はお父さんに感謝の意味を込めて頭を下げた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして私は響と恋人になりお父さんは無事元お母さんと離婚ができた。



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月読 調のゲテモノ料理コーナー

今回は調のゲテモノ料理です。正直ちゃんとゲテモノになってるか分かりませんが食事中に読んでる方は読まないことをお勧めします。


FISが行動を起こす前の話。

 

食堂ではマリアは白目をむいて倒れており、切歌は「デスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデス」を繰り返し言いながら倒れており、ナスターシャは血反吐を吐いて倒れていた。

 

「皆どうしたの?」

 

この事件の犯人である調は首を傾げていた。FIS組がなぜこんな地獄絵図になっているのかそれは1時間前に遡る。

 

まずこの組織では基本的にマリアか篠村が料理をするのだが今回は調が料理を覚えて味にも自身があると言ってマリアと篠村が料理をしていいと許可を出した。そして調の調理が始まって1時間。沢山の料理を持ってきたマリア達はその料理を見た時顔を青くしそして白くなった。そこにはとんでもない食事ができるあった。

 

「・・・・調?これはなんなの?」

 

マリアが指した料理を調は答えた。

 

「これはサソリの串焼きだよマリア」

 

「さ、サソリ!!?サソリってあの毒持ってて尻尾で刺すあのサソリ!!?」

 

「うん。そのサソリ食べてみて。エビみたいですごく美味しいよ。でもちょっと作りすぎてその作りすぎた分をつまみ食いしちゃった。ごめんなさいマリア」

 

「え?ちょっと待て待て待て待ちなさい。調?これ食べたの?えっ?これつまみ食いしたの?」

 

「うん」

 

調がそう言うと今度はブルブル震えた切歌が聞いた。

 

「し、しらべ〜・・・・こ、この料理は何デスか?」

 

「それはカイモッデーンって言うタイのご飯だよ。ツムギアリっていう虫の卵が材料なの」

 

「デデデデデデデデェェェェェェェェェェェス!!!!!!」

 

「こ、これはなんですか調さん」

 

「それはワニのステーキ。おいしいよセレナ」

 

「それは比較的にまだマシそうですね。・・・・・しかし調。このアザラシの死骸はなんですか!?」

 

「それはキビヤックです。先生」

 

「いや分かりますよ!?元教師ですから分かりますよ!?私が聞きたいのはいつのまにキビヤックなんて作ってたかということですよ!?」

 

「これは作ってません。買いました」

 

「買った!?え?これ買ったんですか!?え?ええ?こんなの売ってるんですか!?」

 

「親切なおじさんが安く売ってくれて作りかたも教えてくれました。後試食で1羽もらいました。とても美味しかったです」

 

調がそう言うとナイフでアザラシの腹を切ると中からドロドロになった鳥がいた。調はそれを1羽素手で取った。

 

「ねぇ調。それどうやって食べるのかしら?まさかかぶりつくの?」

 

マリアがそう聞くと篠村がマリアの肩に手を置いた。そして。

 

「多分ですがマリア達にとって地獄を見るかもしれませんから最初に言っておきます。意識をしっかり持っていてください」

 

篠村がそう言うと調は尾羽根を引っこ抜きそして調の口に肛門を直接つけると。

 

ズビュウウウ!!ブリュ!!ムチョ!!プチュ!!

 

鳥の肛門から直接ドロドロになった内容物を吸って食べた。それを見たマリア達は。

 

「「「ぴゃあああああああああああああああアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!!!!!」」」

 

悲鳴を上げた。ナスターシャは、「どこで育て方を間違えたのでしょうか」と言って目を伏せておりウェルは元々お菓子しか食べない為すぐさまここから出て行った。そして篠村は目が死んだ状態で呆然としていた。

 

「ん。おいしい」

 

調は口の周りが血だらけになり粘液の糸のようなものをつけて口をグチュグチュ言わせながらそう言うと1羽持つとそれをマリアに渡した。

 

「マリアも食べて」

 

「え?私!?」

 

マリアは断ろうとするが調の目を見て断りきれず受け取ろうとしたその時だった。

 

「・・・・・・・・はうっ!!」

 

マリアは白目を向いて倒れて気を失った。

 

「「「マリア(姉さん)」」」

 

マリアが倒れたのはキビヤックのあまりの臭さに耐えきれずに倒れたのだ。

 

「セレナ」

 

調はサソリの串焼きをバリバリ食べながら渡そうとした。

 

「いや調さん。流石にそれは無理ですよ」

 

セレナがそう言うと。

 

「そんなせっかくおいしいのに」

 

調はそう言って落ち込むと。

 

「・・・・・・・・食ってやろうじゃねぇかゴラァ!!!!」

 

突然裏セレナが登場した。セレナは調からサソリの串焼きを奪うとそれにかぶりついた。だが。

 

「・・・・・・・・・・・・・・・」

 

ドサッ。

 

セレナは無言で倒れた、白目を向いているため確実に失神している。

 

「せ、セレナ!!えっ?調まさかとは思いますがそれって捕まえたってやつですか?」

 

「え?はいそうですけど」

 

「・・・・・・・・・医者あああああああああああああああ!!!!オルフェノクだから大丈夫だと思いますが医者あああああああああああああああ!!!!!!」

 

篠村はセレナを抱きかかえるとその部屋から出て行った。本来ならあんたでしょというツッコミを入れたいが調さんの地獄ゲテモノ料理のせいで誰もツッコめなかった。

 

「切ちゃんも」

 

「エェ!?」

 

切歌は、カイモッデーンをよそわれるとそれを見た切歌は目がグルグルになると

 

「デデデデース!!!!」

 

切歌はそう言って一口食べた時だった。

 

「デスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデスデス」

 

壊れたラジオのようになり倒れて気を失った。しかし気を失った後もデスデス言い続けていた。

 

最後はナスターシャだがワニの肉の硬さに負けそしてそれと同時に体の調子が悪くなると血反吐を吐いて倒れた。

 

「なんでみんな倒れたの?」

 

結局ゲテモノ料理は全部調が食べつくすとマリアと篠村にあんな料理を作るなと言うお叱りを受けそして調は台所禁止令が出された。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

因みにセレナがサソリの毒のせいで倒れたためしばらくの間休まなくてはならなくなりその結果大幅に作戦を後らせなければならなくなったとか。



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立花 響の旅

今回は我らが響さんですそれではどうぞ。


リディアンでは昼休憩の時間になっていた。広場では響と未来と創世、弓美、詩織の5人で弁当を食べていた。それぞれ美味しそうな弁当を持参していたが響は購買で買ってきた焼きそばパンと牛乳を食べていた。

 

「響・・・・本当にそんなので足りるの?」

 

未来は心配そうにそう言うと。

 

「安心しろ。餓えんのは慣れてる」

 

響はそう答えた。

 

「それ足りてないってことじゃない!?もー私のおかず分けてあげるから!」

 

未来は響に自分の弁当の中身を分けようとした。それを見ていた創世は、響に質問した。

 

「・・・・・ねぇビッキー」

 

「あ?なんだ安藤?」

 

「前から思ってたんだけどビッキーって家出してたんでしょ?」

 

「家出っていうより追い出されたんだけどな。それがどうした?」

 

「いや。ビッキーって今まで1人で生きてたんなら今までどうやって生きてのかなーって」

 

「・・・・・聞きたいのか?」

 

響はそう言うと創世は、少し引いていた。響の顔がこれ以上聞いたら殺す的な目をしていたからだ。

 

「でも私は聞きたいよ。響」

 

未来は響にそう言うと響は一瞬未来を睨みつけたがため息をついて語り出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺は、あるゴミ山でファイズギアとオートバジンに出会った。俺はそん時大体中学2年ぐらいだったな。俺はオートバジンに連れられて日本のあらゆる場所を旅したんだ。北海道や青森、秋田、多分だけど西日本以外は全部行ったと思う。そこでいろんな食べ物を食べていろんな景色を見てきた。ツヴァイウィングのコンサートの迫害による傷はいつしか消えていた。だけどよそんな俺にひとつだけ消せない傷が・・・・憎しみがあったんだ。それが俺を裏切った家族。当時だと未来も憎んでいたな。それと俺を迫害した連中も憎んでいた。

 

俺はいろんなところでいろんな人間を見てきた。だがやっぱり人間だけはみんな同じ醜い生き物だと思ったんだ。当時だとツヴァイウィングのコンサートで生き残った人間をマスコミが公表していてよ顔写真もテレビを通して公表されていたんだ。これ結構有名だから知ってると思うけどな。え?知らないのか?だったら教えてやる。

 

これによってプライバシーもクソもなくてよ。俺が行く道先でもよ知らないおっさんや子供がツヴァイウィングのコンサートで生き残っただけの理由で中学生や高校生とかに集団リンチをされていたり金とかも巻き上げられてたんだ。周りの奴らももっとやれって言ってやがってよ警察とかも殺しさえしなければ手を出さずむしろ警察までその集団リンチを煽ってやがったんだ。「殺せ、殺せ、殺せ、殺せ」ってな。

 

俺も顔バレしてたから買い物に行っても人殺しに売るもんはねえって言われてり仮に売ってもらっても通常の値段の5倍か10倍の値段で売りやがったんだ。分かりやすく言うと100円の水を俺たちには500円や千円で売りやがったんだ。後どっかのヤンキーに○○○されそうになったりしてよあん時はマジでヤバかった。オルフェノクにならなかったら今頃どうなってたか。

 

オートバジンが俺にファイズの変身方法や戦い方を教えてくれなかったらどうなっていたかって言う場面もめちゃくちゃあった。主にノイズ相手にだけどな。あの事件以来から俺は人間を信じるのをやめたんだ。信じてもあいつらみたいにすぐに俺を裏切る。助けを求めても誰も助けてくれな。そして各地域の人間を見てな。

 

金とかも俺を迫害しようとする連中やヤンキーを半殺しにして財布奪って生きてたんだ。本当にこの世の地獄を、味わったと思うよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ま、そんな感じで俺はなんとか生き抜いてきたんだよ」

 

響はそう言うと未来達は黙り込んだ。

 

「んじゃ俺は授業サボるわ」

 

響はそう言ってその場を後にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

授業が始まった時響は屋上で寝ていた。すると。隣に未来が来た。

 

「どうした未来?連れ戻しにしたのか?」

 

響は起き上がりそう言うと。

 

「ううん。私もサボり。なんだか今日は響と一緒にいたいから」

 

未来はそう言って響の隣に寝転がると響を抱きしめた。

 

「響。私はどんなことがあっても響の味方だよ」

 

「いきなりどうした?」

 

「私は、やっぱりダメな女かもしれない。私は響のことを何一つちゃんと理解していなかった。ごめんね。辛いこと思い出させちゃって・・・」

 

「・・・・・気にすんな。いつかお前に喋るつもりだったんだ」

 

響がそう言って振り向くと未来はキスをした。

 

「響。私、小日向 未来は響を絶対に裏切らない。私と響が一緒のお墓に入るまで・・・ううん。一緒にお墓に入った後も愛し続けます」

 

未来がそう言うと今度は響からキスをして未来の頭を撫でた。

 

「じゃぁもし俺を裏切ったらお前にクリムゾンスマッシュくらわせるからな?」

 

「それは怖いわね。まぁ響に殺されることは絶対にないけどね」

 

「ああ。俺もそれを信じてる。だから未来。そんな真似だけは絶対にしないでくれよ」

 

響と未来はそう言うと2人は抱きしめあったまま一緒に夢の世界に旅立った。その時2人は同じ夢を見た。その中ではピアノをひいて響と一緒に子供2人が、歌を歌って仲良く暮らしている夢だった。



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海の女達

テストが終わって少しリハビリがてら書きました。それではどうぞ


夏休みに入った響達はみんなで近くの海水浴に来ていた。日頃の疲れを癒すと言う目的でここらの海水浴場は貸切にした弦十郎は響達に「ゆっくりと羽を伸ばしてこい」と、言われ響達はその言葉に甘えた。

 

「ひ〜びき!」

 

黒ビキニに着替えた響はシートを敷いて立てたパラソルの下で横になっているとそこにタオルを巻いた未来が現れた。

 

「未来」

 

響はそう言って起き上がると未来は響に抱きついた。2人がイチャイチャしていると。

 

「相変わらずね」

 

そこに現れたのはサングラスをしオレンジと黒の派手なビキニを着たマリアが来た。

 

「マリアか」

 

「うわ〜マリアさんってやっぱりスタイルいいですよね。維持するコツとかあるんですか?」

 

「コツって言われても普段からバランスよく食べて運動するってのがコツよ?」

 

未来とマリアがそう話していると。

 

「「マリアー!!」」

 

そこに現れたのは切歌、調コンビだった。

 

「あら、切歌達じゃないの。2人とも似合ってるわよその水着」

 

「ありがとうデス!!」

 

「ありがとうマリア」

 

2人はマリアに褒められて嬉しいのか2人でハイタッチしていた。2人が着ているのは緑のビキニと若干黒よりのピンク色のビキニだった。それを見ていた響は特に興味を持っておらずそのまま横になった。

 

「でも意外デスね。響の姉御がこのイベントに参加するとは思ってなかったデス」

 

切歌がそう言うと。

 

「俺だってもともと来るつもりなかったんだけどよぉ未来がどうしても俺と行きたいって言うから未来について来たって感じだ」

 

響がそう言うと。

 

「あっちぃなぁ!」

 

「確かに暑いですね。けどクリスさんはおばさんみたいな無駄な脂肪のせいで暑いんだと思いますよ?私が灰にして涼しくしてあげましょうか?」

 

「あぁ確かにお前は涼しそうだよなセレナ。脂肪がないお子様は羨ましいなぁ〜おい」

 

そう言って見下し合いながら現れたのは赤いビキニを着たクリスと白いビキニを着たセレナだった。

 

「クリスの姉御!胸がスゴイデス!大きいデス!」

 

「生で見たら迫力が違う」

 

切歌と調がそう言うと。

 

「はっはー分かってるなぁお前ら。まっ、あたしはどっかのヤンキー○○○○女とかお子様○○○○女とは違う魅力があるからなぁ」

 

「「アッ?」」

 

これを聞いた響とセレナはクリスを睨みつけた。そして。

 

「な、何言ってるんですかぁ?貴女達みたいなオバさんなんかに魅力なんてあると思ってるんですかぁ?」

 

セレナは馬鹿にしたような笑みでそう言うと。クリスと響のコメカミに血管が浮いた。

 

「ハッ。クソガキ×2がなんか言ってるよ。見た目がガキぐらいの奴らがビキニ着て男どもに○○○されるのを待ってんのか?テメェラかなり○○○○○な女だなぁおい」

 

響がそう言うと3人同時に噴火した。

 

「テメェらまとめて風穴あけやるよゴラァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!」

 

「やってみろやぁぁぁぁ!!!!切り刻んでミックスのミンチにしてやるァァァァァァァァ!!!!!!!!」

 

「格の違いをまとめて教えやるから脳みそ出せやゴラァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!」

 

と、三つ巴の喧嘩を始めた。怯えていた切歌達も流石になれたのかマリア達に泳ぎに行くデスと言うがマリアに準備体操してから行きなさいと怒られていた。すると。

 

「なんだ?雪音達は早速喧嘩しているのか?」

 

そう言って現れたのは翼だった。マリア達は翼の方を見ると全員時間が止まった。比喩ではなくマリア達はまるで時が止まったかのように固まっており動けなかった。そしてそれは三つ巴の喧嘩をしていた響達もだった。

 

「つ、翼。貴女それって何?」

 

「何を言っているのだ?私の水着だが?」

 

翼は不思議そうな顔でそう言うと。

 

「いやいや待て待て待て待て待ちなさい。それが水着?どう見てもただのフンドシとサラシじゃないの!?」

 

そう。翼はいつの時代の人間なのか着ていたのは水着ではなく胸を包帯で隠したサラシとフンドシしか着ていなかった。

 

「おいクリス、セレナ。流石にアレはなくねぇか?」

 

響はそう言ってさっきまで喧嘩していたクリスとセレナ3人で話していた。

 

「テメェもある意味で人のこと言えねぇだろ?あたし知ったんだぞ。未来に何でもいいって言っんだろ?」

 

「確かに言ったけど流石の俺でもアレは選ばねぇよ」

 

「ウチだったらあんなの着るぐらいなら服で泳いだ方がマシだと思う」

 

3人がそう言っていると。

 

「あぁもう!!手間がかかる子ねぇ!!私が選んであげるから来なさい!!」

 

「あっ?いや待てマリア!!私はこれでいいのだが!?」

 

「貴女がよくてもわたしや世間が許さないの!!いいから来なさい!!」

 

そう言って翼はマリアに引きづられて行った。そして30分後に帰って来たときには翼は恥ずかしそうに顔を赤らめていた。今の翼は青いビキニを着ていた。

 

そしてその後、響達はこの海水浴を楽しんでいた。日焼け止めを塗りあったりビーチバレーをしたり競泳をしたり喧嘩したりBBQをしたり喧嘩したり翼がモリつきをしてマリアに怒られたり喧嘩したりして1日を楽しんだ。

 

そして後日弦十郎が立てた訓練はきつくオルフェノクである響とセレナ、クリスですら根を上げるほどだった。

 

余談だが未来の水着は響を誘惑するようなかなり派手な水着を着ていて時々響と未来の姿が消えていたりした。



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篠村先生

「校長!!私は誓ってそんなことしていません!!」

 

とある中学校。そこでは篠村 大河が校長に反論していた。

 

「しかしね篠村先生。あなたにはアリバイがない。今この中で一番怪しいのは君なんだよ」

 

「確かに私はあの時風邪をひいてしまい学校を休みました。私は独身ですからアリバイを証明することはできません。ですが私はそんな教師の風上に置かないことは絶対にしません!!大切な教え子を○○○なんてしていません!!」

 

篠村は女生徒に○○○をした疑いをかけられていた。

 

「とにかく実際に君の女子生徒が1人学校にも来れず家に引きこもっているのは事実だ。教育委員会も君のことをかなり疑っている。その上ネット上にこんなのまで貼られているとなると・・・・・」

 

校長はそう言ってネットの掲示板を見せた。そこには女子生徒を○○○した動画みたいな感じで貼られておりその動画に映っていたのは確かに篠村だった。

 

「校長!!こんなの合成に決まっています!!私は「見苦しいですよ篠村先生」有田先生」

 

そこに現れたのは有田と呼ばれる男だった。

 

「もうここまできたら嘘も本当も関係ありません。実際に篠村先生がこのようなことをしたということが世間一般に漏れている。この時点で篠村先生は十分に犯罪者ですよ?」

 

有田は薄気味悪い笑みを浮かべてそう言った。有田は勝手に篠村のライバル教師を名乗っておりよく篠村の授業の妨害やパワハラに近い行動をしていた。それのおかげか篠村はすぐにこれの犯人が誰か分かった。

 

「有田先生。まさかあなたが・・・・・あなたが私をハメたのですか!!」

 

篠村は、有田の胸ぐらを掴んでそう言うと。

 

「なんの話でしょうか?校長。この男はもうクビにするべきではないでしょうか?」

 

有田はそう言うと校長は了承し篠村は教育委員会から教育免許を剥奪され教育の世界から追放された。そこから篠村は地獄だった。家に帰れば暴言の張り紙を貼られており部屋に入れば窓ガラスが割られていた。アパートだった為篠村は大家に修理を頼むが大家も加担しており篠村をアパートから追い出した。

 

テレビやネットでは篠村は最低の教師として名前が貼られており個人情報や家族構成など全てがネット上を通してマスコミやテレビの報道で広められていた。両親からも絶縁され貯めていた貯金も切り崩し篠村はホームレスとなってしまった。再就職しようとしてもどこも雇ってくれずバイトしようとしてもどこも雇ってくれなかった。因みに篠村が警察に捕まっていない理由は警察側も証拠不十分であったため執行猶予をつけられる程度ですんでいたがそれでも十分に社会的地位を無くしていた。

 

絶望した篠村はある場所で首吊り自殺をしその生涯を終えた。・・・・・・はずだった。

 

篠村はオルフェノクとして覚醒しスマートブレイン社に雇われた。この時篠村は雇われ条件として有田に復讐しろと言う条件を出してスマートブレイン社に入社したが成果を上げられずFISに左遷させられた。そして篠村はそこで出会った。マリア達に。

 

「先生。この公式はどうするんですか?」

 

「ん?あぁ。その公式はXをここに持ってくるんだよ。そしたら計算できるから」

 

「あぁ本当だ!」

 

「せんせい〜」

 

「ん?どうしたのですかセレナさん?」

 

「おにんぎょうさんが〜」

 

「あぁ破けちゃってるね。よし先生に任せろ!」

 

「わぁ〜ありがとうせんせい〜!」

 

「先生。これ何?」

 

「ん?これは・・・・・トリカブトじゃないですか!!危ないですから捨ててきなさい!!」

 

「ん分かった」

 

「あ、あと捨てたらすぐに治療室に行きますからね!調さん!」

 

「センセ〜この虫はなんデスか?」

 

「これはカブトムシって言うんですよ。日本の虫で一番強い虫なんですよ」

 

「1番!!そうなんデスか!?だったら私の相棒に欲しいデス!!」

 

篠村はマリア達と出会い有田への憎しみは消えていた。そしてよく笑うようになった。それから一年が経った頃。篠村は新聞で有田の犯罪が世間に公表されていた。女子生徒を○○○していたのは有田だった。それだけではなく自分に逆らう生徒は何人も自殺に追い込み校長や教育委員会には賄賂を渡して黙らせていた。有田は教育免許を剥奪され堀の向こうに入った。校長や教育委員会も責任をとって辞任しバタバタしているようだ。おそらくスマートブレインがやったのだろう。

 

これを見た篠村は、もうどうでもよく感じており今はマリア達に色々なことを教えていた。しかし篠村はあくまで研究者である為マリア達を実験動物として見なければならなかった。篠村はそれがとても苦痛に感じていた。

 

そして数ヶ月後スマートブレインは崩壊し逃げ出した篠村は、マリア達の下に逃げて一緒に暮らし色々なことを教えて成長を見守っていた。



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祝え!!響の誕生日を!!

9月13日といえばー。

響さんの誕生日!!!

というわけで祝え!!原作とシンフォギア555の主人公立花 響の誕生日を!!!(ウォズ風)


9月13日。今日は私の恋人、響の誕生日。私はこの日を・・・・・・・・・・・この日を・・・・・・・。

 

「どれだけ待ちわびたかぁぁぁぁぁぁぁァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

「ビックリしたぁ!!いきなりどうした!?」

 

未来は今クリスと響の家におりそこで誕生日ケーキを作っていた。クリスは未来の声に驚き思わず未来の方を向いた。

 

「どうしたって決まってんでしょ!!今日は響の誕生日!!!響の誕生日を盛大にお祝いする日なんだよ!!」

 

未来はそう言って高速でクリスに近づくとクリスの両肩を掴み前後に振り始めた。

 

「私はこの時をずっと待ってたんだよ!!一分一秒でも早く来て欲しい日がついに来たんだよ!!私が気合入れなくて誰が入れるんだァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!」

 

「わ、分かったから落ち着け!!落ち着けつってんだこのバカ!!!!」

 

クリスはそう言って未来に頭突きを入れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方その頃響はというと突然家を追い出され6時には家に帰って来てと言われどうしようか悩んでいた。

 

「・・・・・・・ゲーセンでも行くか?」

 

響はそう言ってゲーセンのある方向に歩き出すとすぐそこに切歌と調を発見した。

 

「あいつら何やってんだ?」

 

2人は何かとにらめっこしており財布を取り出すとそれを見て調は首を振った。それを見た切歌はへこんでいた。

 

「おい何やってんだ?」

 

響はそう言って近づくと切歌と調はヤバイっという感じの顔をして走って逃げていった。

 

「・・・・・・・なんなんだ?」

 

響は今起きている現象が全く分からなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんでこんなところに響の姉御がいるんデスか!?」

 

切歌はそう言ってゼーハーゼーハーと荒い呼吸をしていた。

 

「あの人は意外と行動力あるからね」

 

調は深呼吸しながらそう言った。2人は響にサプライズでプレゼントを用意するために買い物に来ていた。

 

「危うくバレるところだったデスよ」

 

切歌はそう言うと。

 

「何がバレるんだ?」

 

「「ギャァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!」」

 

なんと響はついて来ていた。

 

「お、おい!?」

 

「なんでついて来てるのぉぉぉぉ!!!!」

 

「バレるデス!!こんなのバレちゃうデェェェェス!!!!」

 

切歌と調は響の制止を聞かずに行ってしまった。

 

「・・・・・なんなんだ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

響はあれから色々とさまよった。翼とマリアに出会った時も。

 

「楽しみにしてろ立花!!私たちが最高のものを「余計なこと言わないで行くわよ」」

 

と言っていたりセレナに会うと。

 

「べ、別にテメェの為のもんじゃねぇからなぁ!!!!!」

 

と言って殴りかかって来て喧嘩になったり(もちろん殴り合いは響が勝った)して訳の分からない1日だった。時刻は6時になると響は家に帰って来た。

 

「ったく一体なんなんだ?」

 

響はそう言って家に入りリビングに入ると。

 

パーン!パーン!パーン!パーン!

 

「うおっ!なんだ!?」

 

突然クラッカーの音が鳴り響いた。

 

「「「「「誕生日おめでとう響(立花)!!!!」」」」」

 

未来達にそう言われた。それを聞いた響は。

 

「・・・・・・・ハァ?」

 

響は首を傾げた。

 

「忘れたの響?今日は響の誕生日だよ!!」

 

「ったくお前が誕生日のせいだ未来の奴めちゃくちゃ暴走しやがって大変だったんだぞ?」

 

などと言われた時だった。

 

「ちょっと待て誕生日ってなんだ?」

 

と響が言った。

 

「何言ってるの?自分の誕生日忘れちゃったの?」

 

未来がそう言うと。

 

「・・・・・・・・・覚えてない」

 

と言った。これを聞いた時全員が固まった。まさか自分の誕生日を忘れた人がこの世にいるなんて誰も思わないだろう。

 

「な、なんで自分の誕生日を忘れてるのよ!?」

 

マリアがそうつっこむと。

 

「・・・・・・・・地獄の世界にいた時。家追い出されたり迫害されまくったりしてたからなぁ。祝われることもなかったから完璧に俺の誕生日忘れてた。そうか今日だったんだ」

 

響がそう言うと未来達はなんとも言えなかった。自分の誕生日も忘れるほどの迫害を受けた響のことを誰もがつっこむことはできなかった。

 

「・・・・・そ、それでは今から立花の思い出に残れるほどの誕生日パーティーにしようではないか!!」

 

翼がそう言うと響の誕生日パーティーが始まった。響は翼達から誕生日プレゼントを貰ったりゲームをしたりしてパーティーを楽しんでいた。(因みにクリスとセレナも顔を赤くして響に誕生日プレゼントを渡していた)しかし未来にだけ誕生日プレゼントを貰っていなかった。

 

そして夜中にパーティーが終わると疲れて寝落ちした人や遅い時間なので帰った人もいた。そして響がパジャマに着替えようとした時だった。

 

「響」

 

未来が響に話しかけて来た。

 

「ん?どうした未来」

 

響がそう聞いて未来の方を見るとそこには生まれた姿になった未来がいた。いやそれだけならまだよかった。なんと自分の体をリボンで巻いていたのだ。

 

「んなっ!!ななっ!!!?」

 

これを見た響は顔を真っ赤にするとパニックになり話すこともできなくなっていた。

 

「響の誕生日プレゼントだよ。響・・・・・・・受け取って?」

 

未来は色香を漂わせる目でそう言うと。

 

「・・・・・・み・・・・・・みみ・・・未来」

 

響は我慢できず未来をお姫様抱っこして自分のベットに連れて行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして翌日クリスにひどく怒られている響と未来の姿があった。



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未来の誕生日

今日は未来の誕生日だったとは知りませんでした。

















祝わなければ!!


今日、響の様子がおかしかった。ううん。今日だけじゃない。昨日からずっとおかしかった。昨日の響はまるで私を避けるかのように家に早く帰って私が響の家に行っても響は喧嘩腰で

 

「来んなよ!帰れ!!」

 

と、言われた。

 

昨日のデートも無視されてあんな風に追い返された私はすっごくショックだった。今日は私、小日向 未来の誕生日なのに響は祝ってくれないと思うと私は悲しくて仕方なかった。でももしかしたら仕方ないかもしれない。私は響を裏切っている。響も本当は心の奥底では私を許していないのかもしれない。私みたいな裏切り者を響は祝いたくないのかもしれない。今日のリディアンから響の姿を見たけど響は私に目もくれず走って行った。響を誕生日会に招待できなかった。

 

だけど今日の夕方オルフェノクが暴れていることを知った私達は急いで現場に向かった。私の誕生日なのに響から距離を取られてオルフェノクに台無しにされかけた状況で私は何かがキレた。

 

結果、私はトリカブトオルフェノクを焼き尽くして灰になった後も焼き尽くしてやった。これを見ていたクリスとセレナちゃんと切歌ちゃんと調ちゃんは

 

「なぁ、クソ女。あたし達ってもしかしてとんでもないことに首突っ込んじまったか?」

 

「言うなアホ女。今ウチもすっげぇ後悔してるから」

 

「「未来先輩も怒らせてはいけないタイプ(デス)」」

 

と言っていたけど私は気にしなかった。そして響が来ないまま誕生日会が始まった。調ちゃんが作ってくれたご飯はとてもおいしかった。でもたまにゲテモノ料理が入ってるのはやめてほしかったかも。弓美ちゃんが涙目になって悲鳴をあげたのは可哀想だった。みんなでゲームをして遊んでる時クリスが何回か自爆してゲームオーバーになった時セレナちゃんが煽って殴り合いの喧嘩をしたりトランプでババ抜きをしている時に切歌ちゃんが何度も負けて何度も罰ゲームをして涙目になってたから私が切歌ちゃんが負ける理由を教えてあげたりした。

 

私は少しベランダに出て外の空気を吸ってる時。頭の中にあるのは響だった。みんなに失礼かもしれないけど私はやっぱり響がいないと楽しく感じなかった。夜中まで続いたパーティーが終わると私はベッドに入って眠った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次の日の朝。私は朝ごはんを作ろうと冷蔵庫を開けると目を見開いた。そこにはプレゼントの箱があった。私は誰かが入れたのかなと思いなんとなくリボンを解いて中身を見てみるとそこにはぐちゃぐちゃに形が崩れておりイチゴも溺れ落ちたショートケーキがあった。そして一番上のチョコプレートには「誕生日おめでとう」と書かれていた。私はこの時なんとなくだけど直感した。昨日の誕生日ケーキはみんなで食べてもう残っていない。だけどここにある。これは響が作ったケーキなのだと。

 

その証拠に私はケーキのクリームを舐めてみるとこのケーキはしょっぱかった。響が砂糖と間違えて塩を入れてしまったのだろう。そのケーキはとても不味かった。時々ガリって音がしたから卵の殻も入ってると思う。だけど私はそのケーキがとても美味しく感じた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私はリディアンに向かっていると響が1人で歩いているところを見つけた。

 

「響」

 

「・・・・・未来」

 

響はバツが悪そうに目をそらした。この様子だと響はたぶん私の誕生日を忘れてて急いでケーキを作ってそれを誕生日プレゼントにしたけど形とか潰れちゃったからどうすればいいか悩んでる感じだった。

 

「響。昨日は私の誕生日だったの」

 

「・・・・そ、そうか」

 

「それでね。朝起きたら冷蔵庫にぐちゃぐちゃになったケーキが入ってたの」

 

「そうか」

 

「食べてみたらすっごく不味かった。塩の味がしたり卵の殻が入ってたり形が悪くてすっごく不味かった」

 

「・・・・・」

 

響はそっぽを向いてバツが悪そうに頬をかいていた。

 

「でもなんでかな。あんな不味いケーキなのに私すっごく美味しく感じたの」

 

私がそう言うと響は驚いた顔をして私を見た。

 

(響そんな驚き方をしたら自分が作ったってバレちゃうよ?)

 

私はそう思いながら言った。

 

「ねぇ響。今日の放課後、私の寮に来てくれないかな?正直誰があんな酷いプレゼント持って来たのか分からないけどケーキだからすっごくカロリーが高いの。一緒にそのケーキを食べよう。そして1日遅れだけど私の誕生日響に祝って欲しいの」

 

私がそう言うと響は顔を真っ赤にしてそっぽ向いて。

 

「お、お前の誕生日何か知らねぇし興味ないし祝う気もねぇよ。だけど・・・・・そ、その酷いケーキの処理ぐらい手伝ってやるよ」

 

響はそう言って早足で行っちゃった。放課後響は約束通り響が寮に来ると。

 

「ほらっ」

 

と言って私に赤いチューリップをくれた。そして2人で不味いケーキを一緒に食べた。すっごく不味いけど昨日の誕生日会より私は楽しく感じた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




「たっくよ。こんなグチャグチャにしやがって」

響とクリスの家では台所がグチャグチャになっていた。洗い物もしておらず砂糖とか小麦粉などが溢れておりカオスだった。

「自分の恋人の誕生日くらい覚えておいて欲しいですね」

セレナはクリスの片付けを手伝っていた。

「それだよな。でも驚いたぜ。まさかあの○○○○○があたしに頭下げてまで教えてほしいなんてな」

「それまで何度も失敗してたけどね」

クリスとセレナは響にケーキ作り方を教えていた。だけども何度も何度も失敗して結果響は真夜中にこっそり私に行く羽目になっていた。セレナは溢れた砂糖を舐めると驚愕した。

「ん?どうした?」

「あの女間違えてやがる」

「あ?」

「あいつ砂糖と間違えて塩入れてやがったんだ。うえっしょっぺ」

それを聞いたクリスはため息をついてあのバカ女と言った。


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正月のひびみく

あけましておめでとうございます。

最近別の方を集中していますがちゃんとこちらも完結させますので応援よろしくお願い致します。


駅前にある像の前で響は、タバコを吸っていた。今日は正月響はいつも通りに黒いジーパンと黒いコートを着ていた。今日響は未来と一緒に初詣に行く約束をしていた。響はタバコを吸いながらのんびり待っていると。

 

「響!」

 

未来の声が聞こえた。響はそっちを見るとそこには鳥の絵が描かれた紫色の浴衣を着た未来がいた。少し化粧をしているのか少し大人っぽく感じた響はその美しさに思わずタバコを落とした。

 

「?どうしたの響?」

 

「な、なんでもねぇよ」

 

響はタバコを拾い携帯灰皿に入れると「とっとと行くぞ」と言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

神社はかなり人が集まっていた。響は未来と手を繋いで歩いていた。途中には祭りのような屋台がたくさんあり響は適当なものを買ってきては未来と一緒に食べていた。

 

「あっつ」

 

「響は本当に猫舌だよね」

 

響は舌を少しやけどしたのか途中の自販機で買った水を口に含んで自分の舌を冷やしていた。

 

「るっせぇな。元は未来が食べたいって言うから買ってきたんだぞ?」

 

響はそう言って話しながら本殿に向かっていると。

 

「あっ」

 

「ん?どうした?」

 

突然未来が立ち止まった。

 

「あれってマリアさんとセレナちゃんじゃない?」

 

未来がそう言って響はそっちを見ると確かに着物姿のセレナとマリアがいた。

 

「あいつらもいたんだ」

 

響がそう言うと2人は気にせずに先を進んだ。

 

ようやく本殿につくと2人は賽銭箱に五円玉を入れた。2人は手を合わせてお祈りをした後今度はおみくじを引いた。

 

「・・・・・・ちっ」

 

「どうだった響」

 

「大凶だ。未来はどうなんだ?」

 

「私は大吉だったよ」

 

未来は響に見せびらかすように大吉と書かれた紙を見せた。

 

「・・・・・・ちょっともう一枚引いてくる」

 

「えっ?ちょっ何言ってんの?響!?」

 

響はそう言ってまたおみくじを引きに行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・・なんでだ?俺って呪われてんのか?」

 

「そんなに気を落とさないでよ響。逆にすごいと思うよ。五回連続で大凶だなんて」

 

「言うな!!惨めになるから言うな!!」

 

響はあれから5回おみくじを引いた。その結果五回とも大凶という奇跡を起こした。

 

「ったく」

 

響がふと顔を上げると甘酒を売っている屋台があった。そしてそこではなぜか顔を赤くしてまるで酔っ払いのようなことをしている風鳴 翼と慌てているクリスがいた。何故か分からないが状況から見て甘酒で酔っ払ったのかいつもの翼とは思えないほどテンションが高くクリスはなんとかしようと苦労していた。

 

「・・・・・・あっちも大変だな」

 

「そうだね」

 

響と未来は、そう言って先に進んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

途中響はトイレに行き未来のところに戻るとそこには。

 

「君可愛いね」

 

「どう?俺たちと一緒に遊ばない?」

 

「なんならいいことも教えてやるよ?」

 

未来が3人のチャラい男にナンパされていた。未来は鬱陶しそうな顔をしていた。

 

「悪いけどこいつ俺の連れだから邪魔しないでくれる?」

 

響は突撃して未来の手を掴んだ。すると。

 

「おいおい。いきなりそんなことしちゃダメでしょう?」

 

「っていうか君も可愛いね」

 

「なんなら2人まとめて俺たちと一緒に遊ばない?」

 

そう言って1人のチャラ男が響の肩に手を置いた。

 

「・・・・・・・3秒やる。そのゴミのような手をどけろ」

 

「「「あっ???」」」

 

その瞬間、響は手を振り払うと同時に顎を蹴り上げた。突然のことで蹴りを受けたチャラ男はそのまま後ろに倒れて気を失った。

 

「テメェ!!」

 

「このクソアマが!!」

 

響はチャラ男の蹴りを避けてもう1人のチャラ男のパンチを受け止めるとチャラ男の肘に肘を落とすと腕をへし折った。

 

「ガッ!!」

 

そしてさらに響は股間をおもいっきり蹴り上げた。すると。そのチャラ男は涙を流してそのまま倒れた。

 

「こ、この女!!」

 

最期のチャラ男はナイフを取り出して未来を人質にした。

 

「それ以上近づいてみやがれ!!この女の喉元にナイフをぶち込むぞ!!」

 

これを見ていた人達は悲鳴をあげて警察を呼ぶ声もあった。しかしこの男は大きな過ちを犯した。それは響の前で大切な恋人に危害を加えようとしたからだ。その結果響は。

 

「・・・・・・・殺す!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

響はブチキレた。響は走りだすと大きくジャンプしてナイフの持っている手に飛び蹴りをしてナイフ吹っ飛ばした。そこから響は回り込んでチャラ男の腰に抱きつくとそのままチャラ男にジャーマンスープレックスをした。

 

ゴキャッ!!

 

チャラ男は泡を吹いて気絶した。

 

「大丈夫か?」

 

「う、うん。ありがとう響」

 

そう言って2人は逃げるようにその場から離れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・なんか悪いな。問題起こしちまって」

 

響はそう言って未来に謝った。

 

「うんうん。気にしてないよ響。それよりありがとう助けてくれて」

 

未来はそう言って響にキスをした。

 

「み、未来?」

 

「これはさっきのお礼だよ。そしてこれは」

 

未来はもう一度響にキスをした。

 

「これからもよろしくねだよ響」

 

「・・・・・・未来」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私の願いは、響とずっと一緒にいること。それ以外は何も求めない。

 

俺の願いは、ずっと未来と一緒にいること。

 

だから神様(神様さんよぉ)、響(未来)と離れ離れにしたら殺してやるからな。



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GXが始まる前の話

雨の中人気のない道に2人の男女が歩いていた。1人はいい年をした女性でもう1人は金髪の20代のチャラ男だった。2人は1つの傘でイチャイチャしながら歩いていた。実際この2人は年の差がかなり離れた恋人同士だった。2人が歩いていると。

 

「・・・・・久しぶりだねお母さん」

 

2人は後ろを見るとそこには中学二年生くらいの女の子が雨の中傘もささずに女性に話しかけた。

 

「あら。誰かと思えば香織じゃないの。久しぶりね」

 

雨に濡れている女の子、香織と呼ばれた女の子は女性にそう言われた。そう香織は彼女の実の娘だった。

 

「恵理。このガキは誰だ?」

 

「前の旦那と一緒に産んだ娘よ。まぁ安心していいわ。こいつはとっくの昔に捨ててるからあっくんの障害にならないわ」

 

恵理という女はそう言うと香織の方を向いた。

 

「で、何の用?私は今あっくんとのデートで忙しいのよ?邪魔しないでくれるかしら?」

 

恵理は冷たい目で実の娘にそう言った。

 

「ふーん。やっぱりお母さんは本当に香織を捨てたんだ」

 

「当たり前でしょ?私の新しい人生にお前みたいな子供がいたら私の評価や社会的地位も全部落ちちゃうもの。お前みたいなガキは最初からいらなかったのよ」

 

恵理は恋人の前でそう言うと恋人もゲラゲラと笑っていた。

 

「ふーん・・・・・まぁいいけど。香織ももうお前なんか家族じゃないって思ってるし別に気にしてないよ。でもね香織には今からやらなきゃいけないことがあるの。実の娘の響お姉ちゃんを他の奴らと一緒になっていじめたお前を殺さなきゃならないの」

 

香織はそう言うと左手で指を鳴らした。するとゴポゴポと音を立ててオルフェノクへと姿を変えた。

 

「へっ?」

 

これを見た恵理は驚愕した。そして。

 

「い、いや!!ば、化け物!!!」

 

恵理は腰を抜かし尻餅をついた。チャラ男の男も目の前の光景にビビっていた。

 

「あ、あっくん!!た、助けて!!」

 

恵理は怯えて恋人にすがるが。

 

「うわああああああ!!!ば、化け物!!!お前こんな化け物の親なのか!!?付き合ってられるかどけクソババァ!!!!」

 

チャラ男はそう言って恵理を蹴り飛ばし悲鳴を上げて逃げ出した。

 

香織はゆっくりと近づくと右手を前に出した。

 

「ま、待って香織!!わ、私はあなたの実の母親よ。こ、殺したりしないわよね?私達家族じゃないの」

 

恵理は清々しいほどの掌返しに香織は呆れていた。そして香織は恵理の首を掴んだ。

 

「がっ!!や、やべて・・・・かおり」

 

恵理は恐怖で顔を引きつると。

 

『死ね』

 

香織はそう言って首根っこを引きちぎりそれと一緒にには背骨も引っこ抜いた。

 

『イヒ。イヒヒヒヒヒ』

 

香織は人間に戻ると両手についた血を舐めながら男を追った。するとご飯歩いたその先にはダルマにされた男が怯えた目で「助けて助けて」と言っていた。

 

「イヒヒヒヒヒ。何やってるのゼルちゃん」

 

香織は、笑いながらそう言ってダルマにされた男の目の前にいる女に近づいた。そこには立花 響そっくりの女性がいた。ゆういつ響との差があるのは髪がアルビノカラーで体も響と違ってムチムチしていた。

 

「あ、香織ちゃん」

 

女はそう言って香織の方を向いた。彼女はゼルゲット・フォン・ミレイナ。元スマートブレイン所属の研究者だった女性だ。ゼルゲットの顔はすごい返り血を浴びておりアルビノカラーの髪には少し赤色の部分が混じっていた。

 

「イヒヒ。その男、人形にするんじゃなかったの?」

 

香織は笑いながらそう言って近づくとゼルゲットは男の首を掴んで持ち上げた。

 

「うん。そのつもりだよ。だけどこの子は人形にされたくないって言って暴れたんだもの両手と両足切り落としても仕方ないよね❤️」

 

ゼルゲットはウィンクしてそう言うと。

 

「セ〜ンパイがた〜」

 

2人の後ろから突然緑色の髪に黄色の瞳をした女の子が現れた。

 

「あ、みっちゃん」

 

「水無月ちゃん。どうしたの?」

 

「キャロちゃんが戻って来いって言ってたっスよ」

 

水無月と呼ばれた女の子がそう言うと。

 

「ええ〜もう?」

 

「仕方ないか。もう少し人形集めしたかったのに」

 

ゼルゲットは男を持ち上げると地面に小さな瓶をなげつけるとその場から姿を消した。そして水無月と呼ばれた女の子と香織も同じようにすると2人ともその場から姿を消した。



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戦姫絶唱シンフォギアGX編
1話 錬金術師


ようやくGXに入ります。それではどうぞ


「あの子、例のライブに生き残った殺人鬼よ」

 

「ほんと何であんなクズなんかに俺たちの税金が使われなきゃなんねえんだろうな?」

 

「ママ。人殺しだ!!人殺しがまた来てる!!」

 

「お前のせいで勝が死んだのよ!!なんで殺人鬼のお前が死んでないんだよ!!お前が死ねよこの人殺しが!!」

 

「悪いけど殺人鬼に売るもんなてない。とっとと帰れ!!」

 

「お前のせいで私の評判は地に堕ちた。どう責任取るつもりなの?」

 

「お前さえいなければ!!お前さえいなければ俺は生活も仕事も上手くいったのに!!全部お前のせいだ!!」

 

「死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。」

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・・!!!」

 

響は、目を覚ますと飛び起きた。身体中に汗が吹き出しておりその汗がパジャマに吸い付いて響の体に張り付いていた。響は顔の汗を拭うために目を瞑ると。

 

「死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。」

 

さっきの夢の光景が見えた。

 

「・・・・・・・!!!!」

 

響は目を開いてさっきの光景を頭から追い出そうとするように首を振るがそれでも追い出さないため響はリビングに行くと隠していたタバコを取り出し火をつけて吸い始めた。

 

「・・・・・フー」

 

響はゆっくりと煙を吐くと荒くなっていた呼吸を落ち着かせるように深呼吸した。ある程度落ち着くと再びタバコを吸った。響は時間を見ると今は深夜の3時だった。響はそれから30分タバコを楽しんでいるとそれを灰皿に捨て再び寝室に向かった。響はベッドに入った。因みに響が使っているのは二段ベッドの下。その上で寝ているのはクリスだ。響は再びベッドに入ると眠りについた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

フロンティア事変と呼ばれた事件から数ヶ月。響達は進級し翼はリディアンを卒業し夢を叶えるためにロンドンに渡った。

 

二課は、国連所属の組織SONGに改名し月にあるナスターシャの遺体を月から帰還させたりした。

 

マリアはアイドルを続け切歌と調とセレナはリディアンに入学した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

クリスの隣には響がいた。響は大アクビをしながら歩いていた。それを見たクリスは呆れてため息をついた。

 

「お前最近ずっとそんな風にアクビしてるよな?夜中になんかやってんのか?」

 

「なわけあるか。最近嫌な夢ばかり見て目を覚ましちまうんだよ」

 

「なんだそれ?」

 

2人がそういってると。

 

「ひーびき!!」

 

「うおっ!」

 

響の後ろから未来が抱きついた。そしてその後ろから。

 

「おはようございますデス!!響の姉御!!クリスの姉御!!」

 

そう言って現れたのは切歌と調とセレナだった。

 

「おはようございます。響先輩。クリス先輩」

 

「・・・・」

 

調もちゃんと挨拶をするがセレナはそっぽ向いていた。

 

「なんだよ姉御って?そしてテメェは先輩を敬えクソガキ!!」

 

クリスはそう言ってセレナにコブラツイストをかけた。

 

「いだだだだだた!!!嫌に決まってんだろうがクソババァ!!テメェ敬うぐらいならゴキブリに敬うわ!!」

 

「テメェ!あたしをゴキブリ以下にしやがったな!!おら先輩からの有難い愛の鞭だ!!受け取りやがれ!!」

 

「イッダァァァァァ!!!あとで覚えてろ!!絶対殺す!!必ずぶっ殺す!!」

 

セレナはクリスや響の前だけでは裏セレナになっていた。2人の喧嘩を眺めている間響は切歌と調が手を繋いでいることに気づいた。

 

「おうおう。夏で暑いのにお熱いねぇ」

 

響はニヤニヤして切歌にそう言うと。

 

「いやいやそれがデスねぇ。調の手はほんのり冷たくて気持ちいいのデスよ」

 

切歌は少し顔を赤くしてそう言うと。

 

「そう言う切ちゃんのプニッとした二の腕もひんやりして気持ちいい」

 

調は、そう言って切歌の二の腕をプニプニし始めた。それを見た未来は。

 

「それ本当なの!?」

 

と、くいつき未来も同じようなことを響にした。

 

「ちょっ、未来!やめろって!くすぐったいからやめろ!」

 

響はそう言うがそんなに怒ってるそぶりはなかった。たくさんの生徒が一緒に登校してる中でこの2人は堂々とイチャイチャしていた。それを見たクリスは顔を赤くすると持ってるカバンで響を殴った。

 

「ダッ!何しやがる!!」

 

「ウッセェ!!そう言うことは家でやれ!!」

 

「ハァ!?知るか!!俺がどこで未来とイチャイチャしてようがテメェに関係ねぇだろ!!」

 

「近くにいるこっちが恥ずかしいんだよ!!」

 

「テメェの都合なんざ知るか!!」

 

「んだとゴラァ!!」

 

「アァ!?やんのかゴラァ!!」

 

「「ぎゃああああああ!!!」」

 

今度は響とクリスが喧嘩を始めた。それを見た調と切歌は怖がって逃げ出した。余談だが最近のリディアンのブームはひびクリセレ戦争だったりする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

机の上に並んだお菓子、翼のライブを見るために未来達が響とクリスの家に来ていた。

 

「何であたし達ん家なんだ?」

 

クリスは、そう言って不機嫌そうな顔をしていた。

 

「すみません。こんな時間に大人数で押しかけてしまいました」

 

「ロンドンとの時差は約8時間!」

 

「チャリティーロックフェスの中継を皆で楽しむにはこうするしかないわけでして」

 

創世、弓美、詩織の3人も来ていた。

 

「まぁ頼れる先輩ってことで。それに、やっと自分の夢を追いかけられるようになった翼さんのステージなんだよ」

 

未来はそう言ってクリスを宥めた。

 

「・・・・ハァ。しゃーねぇな。皆で応援しないわけにはいかないよな」

 

クリスは少し明るくなるとクリスもソファに座った。

 

「そしてもう一人」

 

「マリア姉さん」

 

「歌姫のコラボユニット、復活デス!」

 

調と切歌とセレナもマリアを応援するために響とクリスの家に来ていた。テレビではついにマリアと翼のライブが始まった。会場も響達の家もかなり盛り上がっていた。

 

「あーはははは!!こんな二人と一緒に友達が世界を救ったなんて、まるでアニメだね!」

 

「・・・・・・」

 

響はジッと翼達のライブを見ていた。どうやら集中しているようだ。

 

「月の落下とフロンティアに関する事件を収束させるため。マリアと先生は生贄とされてしまったデス」

 

切歌は悲しそうな顔でそう言った。マリアがアイドルに戻れたのはマリアを偽の英雄に仕立てるためであった。篠村もオルフェノクとはなんなのかを徹底的に調べるために篠村の持つありとあらゆる人権を無視された実験をされている。

 

「大人たちの体裁を守るためにアイドルとモルモット。文字通り偶像と非道な実験強いられるなんて・・・・」

 

「・・・・・・そんなもんだろ。人間なんて」

 

3人が暗い顔をして響はそう言った。

 

「そうじゃないよ」

 

未来が否定した。

 

「マリアさんと篠村さんが守っているのは、きっと誰もが笑っていられる日常なんだと思う」

 

「未来・・・・・そうかもな」

 

「そうデスよね」

 

「だからこそ、私たちがマリア姉さんを応援しないとね」

 

「うん」

 

3人はそう言って笑った。すると弦十郎から通信が入った。

 

「第7区域に大規模な火災が発生。消防活動が困難な為応援要請が入った」

 

「分かった。すぐに向かう」

 

響はそう言って立ち上がった。

 

「響」

 

未来は、心配そうな顔をした。

 

「大丈夫だ。すぐに帰ってくる」

 

響がそう言うとセレナとクリスはアタッシュケースを持ちそしてもう一つのアタッシュケースを響に投げて渡した。響はそれを受け取ると。

 

「さーてととっとと行くぜ」

 

クリスがそう言って出ようとすると。

 

「私たちも!」

 

「手伝うデス!」

 

と、切歌と調が言った。

 

「切歌さんと調さんは留守番ですよ。リンカーも無しに出動なんて私絶対に許しませんから」

 

セレナがそう言うと。3人は現場に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

現場は、大きな火災が起きていた。セレナはカイザアガートラームに変身すると火災に飛び込み救出活動を始めた。響とクリスはそれぞれ別れて被害状況の確認と火災原因を探すように弦十郎に命令された。

 

「・・・・ん?」

 

現場の周りになにかないか探していると傍の階段を上がりきったところ、その更に上の渡り廊下。そこには火災を食い入るように見つめる少女が見えた。

 

「なんだあのガキ?」

 

響は階段を上って少女のもとに向かった。火災で明るく照らされた少女の顔が見えた。

 

(なんでこんなところにガキが1人で親とはぐれたのか?)

 

響がそう思うと。

 

「そんなとこにいたら危ねぇぞ」

 

と言った。少女はゆっくりと響を見下ろした。

 

「家族の誰かとはぐれちまったのか?今からそっち行くからそこ動くなよ」

 

響がそう言うと。

 

「・・・・・・」

 

少女は指を鳴らすと響に突然の烈風が襲い掛かってきた。

 

「何!?」

 

響は驚いて回避すると構えた。響はさっき自分がいた場所を見るとそこの地面は抉られていた。

 

「敵か!?」

 

響はファイズギアを取り出すとそれを装着した。

 

『555 enter』

 

『Standing by』

 

「変身!!」

 

『Complete』

 

響は、ファイズガングニールに変身すると響は構えた。

 

「・・・・・・・」

 

少女は緑の陣を展開しさらに赤い陣を重ねた。するとそこから暴風に乗った火炎弾が響を襲う。響はジャンプして回避すると空中でファイズショットを取り出すとミッションメモリーをセットした。

 

『Ready』

 

響はファイズフォンを開くとenterボタンを押した。

 

『Exceed charge』

 

響は、少女に向かってグランインパクトをした。

 

「たあああああああああぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 

響はグランインパクトをぶつけようとするが少女は黄色い陣を展開するとシールドのようなもの張りガードした。

 

「くっ!」

 

響はシールドを蹴り後ろにジャンプして構えた。少女は響をジーっと見つめると。

 

「・・・・・なるほど。確かに戦闘センスはかなり高いな」

 

始めて響に言葉を発した。少女は陣を消した。

 

「落ち着け立花 響」

 

「アァ?なんで俺の名前知ったんだ?」

 

「名前だけじゃない。お前がどんな過去を持っているかも。お前がどのようなオルフェノクなのかも。俺はお前の全てを知っているつもりだ」

 

少女は、そう言うと響は警戒した。

 

「何だテメェ?俺のストーカーか?」

 

「さてな。とりあえず自己紹介させてもらおう」

 

少女はそう言うと。名乗り始めた。

 

「俺は、キャロル・マールス・ディーンハイム。世界を壊し万象黙示録を完成させる錬金術師だ」

 

「レンキンジュツシ?」

 

「そうだ。言葉を濁すのは好きではない。だから単刀直入に言わせてもらう。立花 響。俺の仲間になれ」

 

「・・・・・・・ハァ?」

 

「立花 響。俺達と一緒に世界を壊そう」



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2話 ライオトルーパー

「いきなり何言ってやがんだ?」

 

響はそう言うと。

 

「言葉通りだ」

 

キャロルと呼ばれた少女は、そう言って右手を前に出した。

 

「お前はそっち側の人間・・・・・いやオルフェノクでなくこちら側のオルフェノクだ。人を憎み世界を憎む復讐の悪魔。それがお前だ。お前に人や夢を守るのは似合わない。だからこちら側に来るんだ」

 

キャロルは、そう言うと。

 

「・・・・・どうやら死にてぇようだな?」

 

響はファイズショットをしまうとキャロルに向かって走り出した。響は大振りの右のパンチするがキャロルはそれを避ける。

 

「何故だ?お前にとって人間は滅ぼすべき存在だろ?コンサートに生き残った。ただそれだけでお前は迫害され実の家族からも捨てられた。他の街に行っても待っていたのは迫害だった。そんなクズしかいない世界など壊してしまってもいいだろ?」

 

「確かにお前の言う通り俺は迫害され今でも人間を恨んでるし俺を裏切った家族も恨んでいる。だけどな。俺は未来や風鳴みたいなバカどもと出会ったんだ。あんないい場所見つけたらよぉ。絶対に守りたくなるだろ!!」

 

響はまた殴りかかるがキャロルはジャンプして避けると響の後ろに立った。

 

「・・・・ふむなるほど。だがお前はいずれ俺の所に来る。必ずな」

 

キャロルは何の根拠があるのかそう言った。すると。

 

「キャロルちゃん。何勝手に私の響お姉ちゃんと遊んでるの?」

 

という声が聞こえた。響とキャロルは声が聞こえた方を見ると響は目を見開いた。

 

「香織か。何あれだけ姉をもちあげるからどれほどのものか興味があってな、少し試験をしただけだ」

 

「・・・・まぁいいけど。キャロルちゃんだから許すけど他の人だったら何してるかわからないよ?」

 

キャロルは、香織と呼ばれる少女と話していた。響はそんな少女を睨みつけた。

 

「・・・・・・香織」

 

「響お姉ちゃん!久しぶり!!会いたかったよ!!」

 

香織は笑顔でそう言うと響ファイズフォンを取り出した。

 

『103 enter』

 

『Single mode』

 

響は銃口を香織に向けた。

 

「どの口が言う!!!」

 

「ヤァ〜ん。こわ〜い。でもそんな響お姉ちゃんもだ〜いすき!!」

 

香織は響にそう言うと。

 

「殺して欲しいなら殺してくださいって言いやがれ!!!」

 

響は怒りの目で香織を睨みそして引き金を引いた。だが香織はその攻撃を回避すると香織はキャロルの近くに来た。

 

「また会おう立花 響」

 

「バイバ〜イ。響お姉ちゃん」

 

キャロルは小さな小瓶を地面に投げるとそこから姿を消した。響は驚愕しキャロル達のいた場所に行き周りを見るがキャロル達はいなかった。

 

「・・・・・アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!」

 

響は近くにあった手摺やガードレールを殴ったり蹴ったりして破壊した。

 

「殺す!!あのガキは絶対に殺すアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!」

 

響は目から血の涙を流すと香織に対して憎しみの目を出していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

場所が変わってロンドン。2人の黒服に監視されているマリアに敵が襲撃して来た。

 

「何者だ!!」

 

2人の黒服は銃口を向けるが目の前にいる襲撃者は動じていなかった。そしてマリアは目の前の襲撃者に驚いていた。

 

「何で響と一緒の顔を!?」

 

「別におかしくないよ?自分とそっくりな人は世界で3人はいるって言うでしょ?」

 

襲撃者はそう言うと姿を変えた。

 

「オルフェノク!!」

 

マリアはそう言うと黒服の男達は銃口を向けたままマリアを守るように前に出た。

 

『私は、ゼルゲット・フォン・ミレイナ。オルフェノクとしての名前はキャンサーオルフェノク。訳あってスマートブレインから左遷と言う名のクビにされた哀れな研究者よ』

 

ゼルゲットはそう言うと左手の大きなハサミをマリア達に向けた。

 

『さぁ。あなたも私の大事なコレクションに加えてあげる!!」

 

ゼルゲットはそう言ってマリアに向かって走り出した。黒服達は銃を撃ちまくるがゼルゲットにダメージは無かった。ゼルゲットはまず黒人の黒服の首にハサミを向けるとそのハサミで黒服の男の首が胴体とお別れした。

 

ブッシャアアアア!!!

 

ゼルゲットは返り血を浴びると今度は白人の黒服の胴体を挟むとそのまま真っ二つにした。

 

『あいにくだけどお前達は人形にする価値もない』

 

ゼルゲットはそう言うとマリアの方を見た。

 

『フフフフ。あなたは最高の人形になりそうね』

 

ゼルゲットはそう言ってマリアに襲いかかる。ゼルゲットはハサミでマリアの腕を切ろうとしたがマリアはジャンプして回避すると回転してゼルゲットの首に蹴りを入れた。

 

「かたっ!!」

 

マリアはあまりの硬さに驚くとマリアはゼルゲットの右手に足を掴まれた。

 

「ちょっ!!」

 

ゼルゲットはマリアを投げた。マリアはなんとか着地するとゼルゲットはハサミを開いたり閉じたりしながら近づいて来た。

 

『もぉー大人しくしてよ。せっかく可愛い人形にしてあげるのに」

 

ゼルゲットはそう言ったその時だった。青い斬撃が飛んで来た。

 

ガキィィィン!!!

 

「大丈夫かマリア!?」

 

天羽々斬を纏った翼が現れた。

 

「翼!!」

 

「オルフェノク。スマートブレイン残党の仲間か?それとも取引相手か?」

 

『どちらかと言えば今は取引相手かしら?』

 

ゼルゲットは翼の質問に答えると左手のハサミを前に出した。

 

『風鳴 翼。叔父の風鳴 弦十郎がスマートブレインを壊滅まで追い込んだ・・・・だったかしら。まぁそれはどうでもいいけどなんだかマリアよりあなたの方が可愛い人形にできそうね』

 

ゼルゲットはそう言って2人に襲いかかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

クリスはヘリから降りデルタギアを装着した。するとクリスが乗っていたヘリが破壊された。

 

「なっ!?」

 

クリスはこれに驚愕し周りを見ると鉄骨の所に1人の女性がいた。

 

「おい!!今のお前が原因か!?おい!!」

 

クリスはそう言うが。

 

「・・・・・・・」

 

女性は無言だった。

 

「おい!!なんか言えよ!!」

 

女性は指を鳴らすしたその時だった。周りからクリスと同じくらいか少し下ぐらいのスーツを着た男女が5人ずつ現れた。

 

「な、なんだお前ら!!?」

 

10人の男女は右手に質素なベルトを持っており全員それを装着した。

 

「へんしん」

 

1人の男がそう言って質素なベルトのバックルの部分を横に倒した。

 

『Complete』

 

すると残りの男女もバックルを横に倒した。

 

『Complete』

 

『Complete』

 

『Complete』

 

『Complete』

 

『Complete』

 

『Complete』

 

『Complete』

 

『Complete』

 

『Complete』

 

するとそこには大量のファイズガングニールに似たライダーになった。

 

「んだよこれ!?」

 

クリスはそう言ってデルタフォンを取り出した。

 

「変身!!」

 

『Standing by』

 

『Complete』

 

クリスはデルタフォンをセットするとデルタイチイバルに変身した。クリスはデルタムーバーを持つと仮面ライダーもナイフを持った。クリスは、パンチや蹴りを入れて敵のナイフ攻撃を避けたりしていた。

 

「こいつらなんか弱い?」

 

クリスは敵がそんなに強くないと思った。クリスは油断していた。敵は所詮数だけ揃えた存在だと。だがクリスは気付かない。ライオトルーパーの恐るべき力に。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はあああああ!!!!!!」

 

ギイイイイン!!!

 

ゼルゲットは翼の刀を受けた。だがゼルゲットにダメージがなく翼をハサミで真っ二つにしようとするが翼はバックステップで後ろに下がり構えた。

 

「くっ!なんと言う硬さだ」

 

翼はマリアを逃し1人で戦っていた。だがゼルゲットは翼の蒼ノ一閃も千涙ノ剣も逆羅剣も火花を散らすだけでダメージがなかった。

 

『一応言っておきますけど私には翼さんの剣は効きませんよ。たかが剣ごときにはねぇ!!』

 

ゼルゲットはそう言って翼に襲いかかったその時だった。

 

「翼さん!!」

 

突如緒川が現れ銃弾でゼルゲット影縫いをし動きを封じた。

 

「緒川さん!!」

 

「こちらへ!!」

 

翼は緒川についていった。

 

『逃げるんだ。まぁ逃がさないんだけどね』

 

 

「翼!早く!!」

 

緒川と一緒に外に出た翼。道路にはマリアが車に乗っていた。

 

「マリア!!」

 

翼は緒川と一緒に車に急いで乗ろうとしたその時だった。ありとあらゆるところからバイクが現れた。その数は20台。20人の男が乗っていた。そこに乗っていたのはプロテクターをしサングラスをかけていた。

 

「敵か!?」

 

翼は刀を構え緒川は銃を構えた。マリアも降りて構えた。敵は威嚇するように翼達の周りを移動しながら包囲していた。そして一台のバイクが止まると全てのバイクが止まった。1人の男はベルトについているバックルを横に倒すとそれに続くような残りの男達も横に倒した。

 

『Complete』

 

『Complete』

 

『Complete』

 

『Complete』

 

『Complete』

 

『Complete』

 

『Complete』

 

『Complete』

 

『Complete』

 

『Complete』

 

『Complete』

 

『Complete』

 

『Complete』

 

『Complete』

 

『Complete』

 

『Complete』

 

『Complete』

 

『Complete』

 

『Complete』

 

『Complete』

 

すると。全員が変身した。

 

「シンフォギアライダー!!?」

 

「まさか。ファイズやデルタ、カイザ以外にも開発していたのですか!?」

 

「しかもどう見てもこれは量産型。翼、緒川さん。気を付けて。先生が言ってたわ。こう言う徒党を組んでくるタイプは数の暴力で押しつぶしてくるって」

 

マリアはそう言うと前にいる敵が襲いかかった。翼はバイクを切り裂き敵シンフォギアライダーを斬った。火花が散り1人が転がってもどんどん襲いかかってくる。緒川やマリアも銃と格闘術で応戦していた。だが。

 

「うわっ!!危ないじゃないの!!・・・・あっ!!」

 

「マリアさん!!うぐっ!!」

 

マリアは、バイクを避けるが後ろから来たシンフォギアライダーに蹴りを入れられた。緒川もなんとか応戦しているが流石のニンジャも数の暴力に押されてしまい蹴りやパンチをくらった。

 

「マリア!!緒川さん!!」

 

1人のシンフォギアライダーを斬り緒川達を助けに行こうとするが3人のシンフォギアライダーに止められた。

 

「くっ!!離せ!!」

 

翼はなんとか引き離そうと暴れるがその間に3人のシンフォギアライダーが翼に向かってドロップキックをした。

 

ドガガガッ!!!

 

「がハッ!!」

 

翼は後ろに吹っ飛ばされると天羽々斬が去勢解除され裸になった。1人のシンフォギアライダーはゆっくり近づくと翼の持つ天羽々斬を奪いそして握りつぶした。

 

「わ、私の天羽々斬が!!」

 

翼はなんとか動こうとするが押さえつけられて動けなかった。マリアと緒川も押さえつけられて動けなかった。すると。

 

「よくやったわ人形ちゃん達」

 

人間に戻ったゼルゲットが10人のシンフォギアライダーを連れて現れた。

 

「ま、まだいたの!?」

 

マリアは驚愕すると。

 

「いいでしょう?この人形達は、これはライオトルーパー。ファイズガングニールのデータをもとに作った量産型シンフォギアライダーよ」

 

「ライオトルーパー?」

 

「それよりも。翼さんを持って帰らないと。フフフフ。お人形なさるのが楽しみだなぁ」

 

ゼルゲットがそう言うと。

 

「ん?電話?」

 

ゼルゲットの懐から携帯が鳴った。

 

「はい。あらキャロルちゃん。どうしたの?・・・・・え?撤退!?ちょっと待ってよ!!せっかくいいお人形を見つけたのに帰るなんてあんまりだよ!!・・・・・ムー。分かったわよ」

 

ゼルゲットはそう言うとライオルーパー達に「撤退よ」と言って地面に小瓶を投げて割った。するとそこからライトルーパー達とゼルゲットが姿を消した。

 

「見逃されたのか?」

 

「翼さん!!大丈夫ですか!?」

 

「翼!?」

 

緒川とマリアはボロボロだったがなんとか翼に近づき緒川は上着を翼に着せた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ハァハァハァ。クソ。なんだよこいつらは?ゴキブリかなんかか?」

 

クリスは息を切らしていた。デルタムーバーにはミッションメモリーがセットされておりすでにライオルーパーを3人灰にしていた。だが。1人のライオルーパーがクリスを抱きつくように動きを封じた。

 

「クソ!!離せ!!」

 

クリスはそう言って暴れると2人のライトルーパーがクリスに向かってナイフを突き刺そうとしたその時だった。

 

「タアアアアアァァァァァァ!!!!!」

 

一瞬でライオトルーパーが全滅した。そしてそこにはファイズガングニールアクセルフォームになった響がいた。

 

「なにしてんだ○○○○女!!」

 

『Deformation』

 

響は、クリスにそう言うと。

 

「ウッセェ!!あたしはお前と違ってペース配分を考えてんだよ!!今捕まってんのもわざとなんだよ!!って言うかいい加減離れやがれ!!」

 

クリスはそう言って肘打ちをして無理矢理引き離すと。

 

「Check」

 

『Exceed charge』

 

エネルギーをデルタムーバーに集中させ引き金を引くとポインターがライオルーパーを拘束した。そしてクリスはジャンプした。

 

「ドリャアアアアアア!!!!」

 

クリスはライオトルーパーにルシファーハンマーをくらわせるとそこに三角のマークが現れたそれが消えるとライオルーパーは赤い炎を出しそして灰になった。

 

「ハァハァハァハァ」

 

クリスは息を切らして両手を膝につけていた。

 

「あいつはどこいった!?」

 

「あいつ?」

 

クリスは周りを見るがすでに女性の姿はなかった。

 

「クソ!!」

 

クリスは変身を解除すると響も続いて解除した。

 

「クリス。なんだったんだ?あのシンフォギアライダーは?」

 

「さぁな。まさかあんな訳の分からねぇものが現れるなんて思ってなかったぜ」

 

クリスはそう言うと。響は人の気配を感じた。振り向くとそこには2人の女の子がいた。そして片方の女の子を見て響は驚愕し構えた。

 

「まだいたのかキャロル!!」

 

「ち、ちがいます!!」

 

フードを被った女の子はそう言うとフードをとって顔を見せた。

 

「敵か?」

 

クリスも構えた。

 

「ちがいます!!僕はエルフナインです!!僕は立花 響さん達の味方です!!そして僕の隣にいるのは八条 渚(やじょう なぎさ)です。僕の護衛で大切な親友です。僕達は響さん達にあるものを渡すために来ました!!」




ゼルゲットさんと渚さんはGoblinさんのアイディアキャラです。Goblinさんありがとうございます。

後もうすぐでテスト期間に入るのでもしかしたら投稿ペースが遅くなると言うよりしばらく投稿停止するかもしれません。読者の皆様には申し訳ありませんがしばらく待っていてください。


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3話 ドラゴンオルフェノク

まずはライオトルーパーをライトルーパーと呼んでいたことをお詫び申し上げます。度々こんなミスがあるかもしれませんが温かく見守ってくれるとありがたいです。

それとオートスコアラが出ると思った方。申し訳ありませんが本作ではオートスコアラーを出す予定はありません。のでガリィちゃんファンの人やミカのファンの人達には申し訳ありませんがガリィちゃん達がいないなら見ないと言う方はブラウザバックをおすすめします。

それではどうぞ。


クリスと響が保護したエルフナインと八条 渚という2人の女の子を保護した。そしてそれから数日後にS.O.N.G.本部に響達が集合した。

 

「シンフォギア奏者ならびにシンフォギアライダー勢揃い・・・と、言いたのだがなぁ」

 

弦十郎は頭をかいて言いにくそうに言った。翼の天羽々斬はライオトルーパーに破壊されマリアと切歌と調はリンカーがなければシンフォギアを纏うことができない。実質の戦力は響のファイズガングニール、セレナのカイザアガートラーム、クリスのデルタイチイバルだけだった。翼は申し訳なさそうな顔をした。

 

「まぁいい。ひとまずこれを見てくれ」

 

弦十郎がそう言うとあおいが映像を出した。

 

「これは!?」

 

「ライオトルーパーと呼ばれる量産型シンフォギアライダーに破壊された天羽々斬です。コアとなる聖遺物の欠片は無残に破壊されたのですが修復可能な部分がありなんとか回収に成功しました」

 

「しかしエネルギーをプロテクターとして固着させる機能が完全に破壊され修復不可能な状態です」

 

あおいと藤尭がそう言うと。

 

「セレナのギアと同じ・・・」

 

そう言ってマリアは半分に折れたアガートラームのペンダントを見た。余談だがセレナはアガートラームの全ての性能と融合したわけではない。セレナの場合だとアガートラームのカケラと一部の重要なシステムだけを融合して生まれた長命のオルフェノクなのである。

 

「じゃぁもう直せないのかよ!?」

 

クリスがそう言うと。

 

「正直に言うとそうね。いくら櫻井理論が開示されたことで各国の異端技術研究は飛躍的に振興しているけど・・・・」

 

「それでも了子さんでなければ、シンフォギアシステムの修復は望めない。それに仮に了子さんがいたとしてもこんなに破壊されたシンフォギアを直せるかどうか・・・」

 

あおいと藤尭がそう言うと空気が一気に重くなった。

 

「現状、動けるのはシンフォギアライダーである響君、クリスくん、セレナ君のオルフェノク組だけ・・・・か」

 

弦十郎はそう言うと全員が響とクリスとセレナを見た。すると。

 

「そんなことないデスよ!」

 

「私達だって戦える!」

 

切歌と調がそう言った。だが。

 

「ダメだ」

 

と、クリスが反対した。

 

「どうしてデスか!?」

 

「リンカーで適合係数の不足値を補わないシンフォギアの運用がどれほど体の負荷になっているのか分かってますか?」

 

切歌がなぜか聞くとにセレナはそう答えた。

 

「現状君達に合わせて調整したリンカーが無い以上、無理を強いることは出来ない」

 

弦十郎はそう言うと切歌と調は悔しそうな顔をした。

 

「どこまでも私達は役に立たないお子様なのね」

 

調は、そう言うとセレナが調の肩に手を置いた。

 

「調さん。私はもう二度と仲間を失うのは嫌なんです。だからここは私に任せてください」

 

とセレナが言った。

 

「その気持ちだけで十分だ。後は俺に任せろガキども」

 

響も調達にそう言うと。

 

「テメェはダメだ。テメェはなんか黒幕ぽい奴逃したんだろ?あたしがなんとかするから任せろ」

 

「数の暴力ごときに負けたザコに何ができるんだ?」

 

「アァ?やんのか?」

 

「おっ?やるかコラァ?」

 

「2人はザコなんですからここは私に任せてください」

 

「「テメェが一番のザコだろうがゴラァ!!!!」」

 

「んだとゴラァ!!!!ウチはテメェらに勝ってるだろうが!!」

 

「あたしはテメェと戦ってねぇだろうが!!戦っても勝つのは確実にあたしだ!!」

 

「だいたいあん時テメェ戦ってねぇだろクソガキ!!邪魔になるからここで大人しくしてろ!!!」

 

「ハァ!?フロンティア事変で二回ウチに負けてる先輩(笑)が何言ってるんですかぁ!?」

 

「先輩(笑)は、こいつだろうが!!」

 

「誰が先輩(笑)だゴラァ!!!!先輩を敬いやがれ!!!!」

 

「遠距離しかできない上接近戦に弱いザコのどこを敬えばいいんですかぁ!?」

 

「テメェに関しては遠距離も近距離も中途半端だろうが器用貧乏!!」

 

「誰が器用貧乏だ!!」

 

「実質器用貧乏だろうが!!」

 

「んだとゴラァ!!!アクセルに適応できなかった不器用女供は黙ってろ!!」

 

「「誰が不器用女だゴラァ!!!!」」

 

「やめなさい3人とも!!」

 

「「「豆腐メンタルは黙ってろ!!!!!!」」」

 

「ガハッ!!!」

 

「「「表出ろゴラァァァァァ!!!!!!!」」」

 

3人はそう言って訓練場に向かった。豆腐メンタルと言われたマリアは吐血して倒れ調と切歌は怯えて翼の後ろに隠れていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

響達が訓練場で喧嘩(くんれん)している間。弦十郎達はエルフナインと渚がいる部屋に来た。

 

「ボクはキャロルに命じられるまま巨大装置の一部の建造に携わっていました。ある時アクセスしたデータベースよりこの装置が世界をバラバラにするものだと知ってしまい。目論見を阻止するために逃げ出してきたのです」

 

「うちもそうや。キャロルはんには助けてもろうた借りはあるけどウチは親友のエルフナインはんを見捨てることができひんかった。やからウチはエルフナインはんの護衛になってここまで来たんや」

 

2人はそう言った。

 

「世界をバラバラにするとは・・・・穏やかではないな」

 

翼はそう言って腕を組んだ。

 

「それを可能とするのが錬金術です。響さんのファイズガングニールのデータを元に量産したライオルーパーも錬金術により作られました。錬金術は、創造だけでなく破壊もすることができるのでシンフォギアを始めとする万物を分解する力は既にありその力を世界規模に拡大するのが建造途中の巨大装置チフォージュ・シャトーになります」

 

エルフナインはそう説明した。

 

「装置の建造に携わっていたということは君もまた錬金術師なのか?」

 

「はい。ですがキャロルのように全ての知識や能力を統括しているのではなく限定した目的のために作られたにすぎません」

 

「作られた?」

 

エルフナインの言ったことに弦十郎は首を傾げた。

 

「エルフナインはん!!自分をそんな風に言わんといてぇな!!」

 

「渚さん。僕が作られたのは事実ですから。・・・・装置の建造に必要な最低限の錬金知識をインストールされただけなのです」

 

「インストール?どう言うことだ?」

 

「必要な情報を知識として脳に転送複写することです」

 

翼の質問にエルフナインはそう答えた。

 

「残念ながらボクにインストールされた知識に計画の詳細はありません。ですが、世界解剖の装置チフォージュ・シャトーが完成間近だということはわかります。お願いです! 力を貸してください! その為にボクはドヴェルグ・ダインの遺産を持ってここまで来たのです」

 

「ドヴェルグ・ダインの遺産?」

 

「はい。渚さん。ドヴェルグ・ダインの遺産を」

 

「了解や」

 

渚はバックからアルパカを取り出すとそれを開けた。そこにはある聖遺物が入っていた。

 

「錬金術師キャロルの力に対抗し得る聖遺物、魔剣ダインスレイフの欠片です」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

話が終わり司令室に戻るとその後すぐにボロボロの響達が帰ってきた。どうやら引き分けで終わったようだ。

 

「エルフナインちゃんの検査結果です」

 

あおいはそう言って画面にエルフナインのデータを映した。

 

「念のために彼女の・・・・・ええ、彼女のメディカルチェックを行ったところ・・・・」

 

「身体機能や健康面に異常はなく、またインプラントや高催眠といった怪しいところは見られなかったのですが・・・・・」

 

「ですが?」

 

「彼女・・・・エルフナインちゃんに性別はなく。本人曰く自分はただのホムンクルスであり決して怪しくはない、と」

 

「「「・・・・・怪しすぎるわ!!!!!」」」

 

この時響とクリスとセレナは同じツッコミをした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

エルフナインを保護してから3日が経った。土日は、リディアンが休みのため土曜日は泊まり込みでデートをした響と未来はある場所から出てきた。そこはピンク色の壁をしており看板にラ○○○ルと書かれていた。2人は腰を抑えながら出てくると未来は背伸びをし響は腰をひねった。

 

「未来。お前がっつきすぎだ」

 

響はそう言うと。

 

「だって最近響が忙しくて私に構ってくれないからつい」

 

未来はそう言って響の腕に抱きついた。

 

「でも響もあんな可愛いところがあったんだね」

 

「ウッセェ!!忘れろ!!」

 

響は顔を赤くしてそう言うと未来は響の耳元まで顔を近づけ小声で言った。

 

「私、普通の喧嘩だったら響に負けちゃうけど響と夜の喧嘩だったら私がずっと圧勝だからね?」

 

未来は意地悪くそう言うと響はさらに顔を赤くした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

響と未来がデートしている間マリアとセレナと切歌と調は、ある資料を読みそしてライオトルーパーの変身前の姿を映像で見ていた。

 

「やっぱり」

 

マリアは資料を閉じた。

 

「やはりこの子達を知っているのか?マリア君」

 

「ええ。間違いないわ風鳴司令。この子達はみんなFISにいた子達ばかりだったわ」

 

マリアはそう言うとセレナ達もうなづいた。どうやら4人の中でも知っている人がいたようだ。

 

「スマートブレインは、すでに何人かの子供達を攫っていたのか」

 

弦十郎はそう言うと。

 

「司令」

 

「どうした緒川?」

 

「気になっていたのですがあのベルトがもし響さん達と同じ条件の変身だとすると今僕たちは危険な状態なのではないでしょうか?」

 

「どういうことデスか?」

 

緒川が言ったことに弦十郎以外の全員が首を傾げた。

 

「ま、まさか」

 

「はい。オルフェノクの覚醒条件はまだ判明されていません。ですがもしスマートブレイン残党は覚醒条件を把握しオルフェノクの量産に成功しているというなら・・・・・」

 

緒川がそう言うとマリアも思い出した。

 

「そういえばあの時ゼルゲットも言っていたわ。私の人形って。この人形がオルフェノクを指しているなら・・・・・あいつはあの子達を無理矢理オルフェノクに!!!」

 

「しかもあの時とは違い今のスマートブレインの戦力は未知数!?しかも奴らは、キャロルに投資をしているとするとキャロルの戦力もエルフナイン君の情報の倍と考えたほうがいいかもしれんな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

響はバイクに乗りその後ろでは未来がしがみついていた。とりあえずあてもなく2人でツーリングをしていると。

 

「あ、響止めて!」

 

「ん?どうした?」

 

「いいから」

 

響はバイクを止めると未来が降りて歩道の方に走っていった。向こう側には創世達がいた。響はバイクを押して歩道に入ると創世達の方に向かった。

 

「よっ」

 

「おっ?もしかして旦那様とデート中だった未来?」

 

弓美はそう言って未来の脇腹を肘でツンツンした。

 

「うん。昨日もすごかった」

 

未来は顔を赤くすると創世達はキャーキャーと騒いだ。詩織に関しては「大人の恋愛ナイスです!」と言って興奮していた。

 

「おい。なんで俺が襲ったような感じになってんだ?変な捏造やめろ」

 

響はそう言うと未来は舌を出して「ごめんね」と言った。響は呆れていたその時だった。

 

「ハァ〜い。響お姉ちゃん」

 

という声が聞こえた。それを聞いた瞬間響はバイクからファイズギアを取り出し装着した。聞こえた方向を見るとそこには響の妹の香織がいた。

 

「え?香織ちゃん?」

 

「ハァ〜い未来お姉ちゃん。会うのは久しぶりだね」

 

香織は笑ってそう言うと。

 

「ねぇ、ビッキー。あの子何?ビッキーの妹?」

 

創世は響にそう聞くと。

 

「いや。あれは妹じゃねぇ。敵だ!!」

 

響はそう言うとファイズフォンを取り出し勢いよく開いた。

 

「え?香織ちゃんが敵なの?」

 

「ああ、そうだ未来。あいつは敵だ!!」

 

『555 enter』

 

『Standing by』

 

「変身!!」

 

『Complete』

 

響はファイズに変身すると右手をスナップしミッションメモリーを外すとそれをファイズエッジにセットした。

 

『Ready』

 

響はファイズエッジを抜き剣先を香織に向けた。

 

「もうせっかく可愛い妹が会いに来たのにそれはないよ〜」

 

香織はぶりっ子のようにそう言うと響のこめかみに血管が浮いた。香織は指を鳴らすとそこから5人の人形が現れた。5人の人形はライオトルーパーのベルトを巻くとすぐにバックルを横に倒した。

 

『Complete』

 

『Complete』

 

『Complete』

 

『Complete』

 

『Complete』

 

5人はライオトルーパーに変身するとナイフを持って響に襲いかかった。響はファイズエッジを使いライオルーパーに応戦した。その間に未来達はなるべく響から離れるように避難した。

 

「はあああああ!!!!」

 

響はファイズエッジを振り回し的確にライオトルーパーに攻撃を当てていた。火花を散らしながらライオルーパーの特徴のフォーメイション攻撃を避けたりとまるで響は多対一の戦いが慣れてるような動きだった。

 

「タアアアアアア!!!!!」

 

響はまとめて斬りつけると5人のライオルーパーは吹っ飛ばされて転がった。響はその間にファイズフォンを開いてenterボタンを押した。

 

『Exceed charge』

 

響はファイズエッジにエネルギーを集中させると響は下から左斜め上に振り上げた。

 

「タアアアアアア!!!!!」

 

その掛け声と同時にエネルギーの斬撃が放たれると5人のライオルーパーをまとめて真っ二つにし青い炎を出すと灰になった。

 

「次はテメェだ。テメェは確実に殺してやる」

 

響は充血した目で香織を睨んだ。

 

「いや〜ん響お姉ちゃんこわ〜い。で〜もそんな響お姉ちゃんも香織はだ〜いすき!監禁したくなるぐらい!!」

 

香織はそう言うとオルフェノクに変身した。しかし香織が変身したのはただのオルフェノクではなかった。

 

『イヒ。イヒヒヒヒヒ!!ドラゴンオルフェノクの力響お姉ちゃんにた〜っぷり見せてあげる』

 

「ドラゴンオルフェノク?」

 

響の前には魔人のような少なくとも今までの生物タイプのオルフェノクとはかけ離れたオルフェノクに香織は変身した。

 

『じゃー響お姉ちゃん。香織と一緒に遊ぼう〜』

 

香織はそう言うと両手の大きな槍付きグローブを構えた。




時間が少しできたので書いてみました。


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4話 響ロスト

響はファイズエッジを持ってドラゴンオルフェノクに向かって走り出した。

 

「タアアアアアア!!!!!」

 

ガキィィィン!!

 

響はファイズエッジを上から振り下ろす。しかしドラゴンオルフェノクは左のグローブでガードすると右手のグローブで響を殴ろうとした。だが響はそれを避けると今度は左から一閃するように斬りつける。

 

ガキィィィン!!

 

ドラゴンオルフェノクは今度は右のグローブでガードすると左のグローブで響を殴ろうとした。響はしゃがんで避けるとしたから斬りあげそれから連続斬りをした。二回で終わらず三回、四回、五回と斬りつけた。だが。

 

『効かないよ響お姉ちゃん!!』

 

ドラゴンオルフェノクは右ストレートを響に当てた。そして響はたった一発で後ろに吹っ飛ばされた。

 

「グアッ!!」

 

響は近くの木に叩きつけられた。木も威力に耐えられなかったのかその木はメキメキと音を立てて倒れた。

 

「このクソガキがあああああああああああああああ!!!!!!!」

 

響はそう言ってファイズエッジからミッションメモリーを抜きそれを捨てると今度はファイズポインターにセットし右足につけた。

 

『Ready』

 

響はenterボタンを押した。

 

『Exceed charge」

 

エネルギーが右足にいくと大きくジャンプをして回転するとそこからポインターが発射された。

 

「タアアアアアア!!!!!」

 

響はドラゴンオルフェノクにクリムゾンスマッシュをくらわせた。しかしドラゴンオルフェノクは自分の両手を十字にしてガードした。

 

「死ねやァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!」

 

響はそう言ってドラゴンオルフェノクの腕を突き破ろうとした。だが。

 

『だ〜か〜ら〜効かないよ。響お姉ちゃ〜ん!!』

 

ドラゴンオルフェノクは腕を広げて響のクリムゾンスマッシュを跳ね返した。

 

「何!?」

 

響は驚き一瞬の隙をドラゴンオルフェノクはついた。ドラゴンオルフェノクの左ストレートが響の腹に当たった。

 

「ガッ!!!」

 

響は吹っ飛ばされると引きずられるように地面にを滑った。

 

「響!!!」

 

創世達を避難させた未来は響のところに戻ると倒れた響に近づいた。

 

「ううっ・・・」

 

ファイズガングニールは強制解除された。

 

『イヒヒヒヒヒヒヒ!!!響お姉ちゃんよわ〜い!!』

 

ドラゴンオルフェノクはそう言って響に近づく。未来はフェニックスオルフェノクに変身して響を守るように前に出た。

 

『邪魔しないでよ未来お姉ちゃん。せっかくの響お姉ちゃんとの再会なのに』

 

『あいにくだけど香織ちゃんを響の近くに行かせない。響がここまで怒ってるってことは私が引っ越ししたあの時に何かしたんでしょ?だったら絶対に響に近づけさせない!』

 

未来はそう言って響を守ろうとした。

 

『ふ〜ん。じゃぁ気絶してもらおうかな?』

 

ドラゴンオルフェノクはそう言って近づいた時だった。ドラゴンオルフェノクは突然ひかれた。

 

『いった〜い。なによ?』

 

その前を通ったのはサイドバッシャーを運転するマリアと隣にセレナが乗っていた。

 

『マリアさん!?セレナちゃん!?』

 

「マリア姉さんは未来さん達を!!あのオルフェノクは私に任せて!!」

 

「分かったわセレナ!」

 

セレナはそう言うとカイザフォンを取り出した。

 

『913 enter』

 

『Standing by』

 

「へ〜んしん!!」

 

『Complete』

 

セレナは走りながらカイザアガートラームに変身するとドラゴンオルフェノクに殴りかかった

 

「ヤァ!!」

 

セレナは、ドラゴンオルフェノクの顔面に右ストレートを当てた。ドラゴンオルフェノクは後ろに下がるセレナは懐に入りボディーブローをした。ドラゴンオルフェノクの腹に拳が入るがドラゴンオルフェノクはその拳を掴んだ。

 

「え!?」

 

『邪魔をするな!!』

 

ドラゴンオルフェノクはそう言って裏拳でセレナを殴り飛ばした。

 

「グアッ!!」

 

セレナは、地面を転がるとベルトからカイザフォンをを取り出しそして左手にカイザブレイガンを持った。

 

『106 enter』

 

『Burst mode』

 

セレナはカイザブレイガンの後ろ部分を引っ張った。

 

『Burst mode』

 

セレナは二丁拳銃のように構えると2つ同時に光弾を撃った。

 

ズガガガガガガガガガァァァァァァァァァァァン!!!!!!!

 

ドラゴンオルフェノクはセレナの攻撃を受けるがダメージはなかった。

 

「くっ!」

 

セレナはカイザフォンをなおしミッションメモリーを抜いてカイザブレイガンにセットした。

 

『Ready』

 

セレナは剣を出すとカイザブレイガンを逆手に持ち構えた。

 

「ヤアアアアァァァァ!!!」

 

セレナはドラゴンオルフェノクを連続で斬りつけた。しかしドラゴンオルフェノクは少し後ろに下がるだけだった。ドラゴンオルフェノクは左のグローブでガードすると両手でセレナの腕を掴んだ。

 

「うわっ!!クソ離せ!!」

 

ドラゴンオルフェノクはセレナの腹に何度も膝蹴りをした。

 

「がハッ!!」

 

ドラゴンオルフェノクは無理矢理セレナの顔を自分に向けるとセレナの顔に左ストレートを入れた。

 

「グアアアアッ!!」

 

セレナは吹っ飛ばされ地面を転がるとそれと同時にカイザギアが外れ変身が解除された。

 

「セレナ!!」

 

マリアはアガートラームのペンダントを持つが故障しているため効果を発することができなかった。

 

「くそっ!!」

 

マリアは生身でドラゴンオルフェノクに挑もうとした時だった。

 

「響!!無理しちゃダメ!!」

 

人間に戻った未来が立ち上がる響を何とか止めようとしていた。

 

「離せ!!あのガキだけは絶対に俺が殺す!!」

 

響がそう言ったその時だった。

 

バキッ!!

 

「キャァ!!」

 

何と響が未来の顔を殴ったのだ。

 

「響!!あなた何やってるの!?」

 

マリアが信じられない顔でそう言うと。

 

『Balwisyall nescell gungnir tron』

 

響は歌を歌いウルフオルフェノクに変身した。

 

『ああアァァァァァァァァ!!!!!!!!』

 

響は両手のメリケンサックでドラゴンオルフェノクに殴りかかった。

 

ズガァン!!ズガァン!!

 

響はドラゴンオルフェノクを何発も殴るが。

 

『イヒヒヒヒヒヒヒ!!!!効かないって言ってるでしょ〜!!お姉ちゃ〜ん〜!!!』

 

ドラゴンオルフェノクは響にカウンターを入れて吹っ飛ばした。

 

『ガッ!!!』

 

響は地面を転がると人間に戻りそして気を失った。

 

『イヒヒヒヒヒヒヒ!!!!』

 

ドラゴンオルフェノクがゆっくりと響に近づくとマリアと未来が響を守るように前に立った。ドラゴンオルフェノクは右手を挙げたその時だった。

 

『ん?キャロルちゃん?・・・・・・・・・・うっ、それは・・・・・ごめんなさい。分かったすぐに戻るね』

 

ドラゴンオルフェノクは人間に戻ると香織は小瓶を割って撤退した。

 

「響!!」

 

「セレナ!!」

 

2人は気を失っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

響とセレナが敗北して2日が経った。響とセレナは目を覚ますと病室はとんでもないことになっていた。

 

「響!!落ち着いて!!」

 

「セレナ!!落ち着きなさい!!」

 

「雪音!!やめないか!!」

 

病室では響とクリスとセレナが殴り合いの喧嘩をしていた。いや正確に言えばクリスとセレナ対響という形で喧嘩していた。

 

「離せ豆腐メンタル!!!このクソババァぶっ飛ばしてやる!!」

 

「私も同じ意見だ!!!テメェ自分の女の顔傷つけてんじゃねぇぞゴラァ!!!!」

 

クリスはあの戦闘を映像で見ておりその時に響がやった行動にクリスはキレておりセレナも気を失っていたが後からその話を聞くとセレナもキレた。

 

「離しやがれ未来!!離せつってんだよ!!」

 

響はそう言って未来を無理矢理引き離すと未来の顔を思いっきり殴った。

 

「小日向!!」

 

「テメェ!!!」

 

クリスとセレナも無理矢理引き離すと響に殴りかかった。クリスは響の顔面を殴り後ろによろめくとセレナが追撃するように殴った。響は殴られたがそのままセレナの腕を掴むと足を踏んで動きを封じセレナの顔面に肘打ちをした。クリスは響の腹を殴ると響はそれに耐えてクリスの顔を殴った。セレナは響の後ろから抱きつくようにタックルした。

 

3人の喧嘩のせいで病室はメチャクチャになっていた。すると。

 

「3人ともやめないか!!」

 

弦十郎が3人の喧嘩を止めた。

 

「何で止めんだよおっさん!!」

 

クリスがそう言うと。

 

「今は喧嘩した場合じゃないだろ!!確かに響君がやったことは許せないが今はそんなことをしてる場合か!?」

 

クリスとセレナは弦十郎にそう言われて黙り込むと響は舌打ちをして病室から出て行った。

 

「・・・・響」

 

そんな様子を未来は悲しそうな目で見ていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次の日、響はリディアンを休んだ。響は創世達と一緒に昼食をしていた。

 

「・・・・・今日ビッキー来なかったね」

 

「うん。・・・多分だけど香織ちゃんを探してるんだと思う。今度こそ確実に殺すために」

 

未来がそう言うと弓美が言った。

 

「なんかさぁ。今の響ってなんか昔の響に戻ってない?ほら。未来のことも否定していたあの時に」

 

「それは私も思いました」

 

「今のビッキーがヒナを殴るなんてあり得ないしね」

 

3人がそう言うと未来は殴られて青アザができたところをおさえた。

 

「・・・・・・・響」

 

未来は響を心配していると。

 

「あのさぁ。もしかしてだけど響って思い出したんじゃないの?」

 

「思い出した?どう言うこと?」

 

「アニメだと不幸な主人公が復讐のために生きてたんだけどヒロインと出会って徐々にその復讐心が消えていったんだけどある時にその復讐の元凶が現れてそして自分の復讐心を思い出したみたいな・・・・」

 

弓美がそう言うと。

 

「・・・・・少し違うけど多分そうだと思う」

 

「ヒナ?」

 

「・・・・響は自分の家族を恨んでる。復讐したいなんて思ってなかったらしいけど目の前にその恨んでいる人が現れたら・・・・」

 

未来がそう言うと黙り込んだ。

 

「・・・・・・私のせいだ。あの時、私がツヴァイウィングのコンサートに誘ったから・・・・」

 

「「「未来(さん)(ヒナ)」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

雨の中未来が傘をさしてリディアンから帰っていると近く公園のベンチに響が雨の中傘もささず座っていた。未来は響のところに向かうと響を自分の傘の中に入れた。

 

「・・・・未来」

 

「こんな日に傘も持ってないなんて風邪ひいちゃうよ?」

 

未来がそう言うと響は立ち上がり未来から離れようとした。

 

「待ってよ響」

 

「触んな!!」

 

今の響から信じられないことを言った。

 

「触んじゃねぇよ。クソッタレが」

 

響はそう言って歩こうとしたその時だった。

 

「あんたが立花 響っすかぁ?」

 

と言う声が聞こえた。響と未来がそっちの方を見ると1人の女の子がいた。

 

「誰だテメェ?」

 

「キャロちゃんがなんかパーティーを開くからその主役にあんたをぜひ呼んで欲しいって言われて迎えに来たもんなんっすけど」

 

「キャロちゃん?・・・・キャロルの仲間か?」

 

「そうっすよ」

 

女の子がそう言うと響はファイズギアを装着した。

 

「響!」

 

「下がってろ未来!」

 

『555 enter』

 

『Standing by』

 

「変身」

 

『Complete』

 

響はファイズガングニールに変身すると右手をスナップさせた。すると女の子はオルフェノクに変身した。

 

『私は水無月 セシルっす。カメレオンオルフェノクで情報集めが得意っす。趣味は人をいじめることっすね!!』

 

そう言って日本のダガーをだすと響に襲いかかった。響はカメレオンオルフェノクの右からのダガーを避けるとその腕を掴みカメレオンオルフェノクの腹に回し蹴りをした。

 

『グホッ!』

 

響は無理矢理顔を自分に向けさせると左でカメレオンオルフェノクを殴った。

 

『グッ!』

 

響は追撃するように大振りにカメレオンオルフェノクを殴った。響はカメレオンオルフェノクの腹を殴るとカメレオンオルフェノクはくの字に曲がりその上から響は膝を落とした。カメレオンオルフェノクが水たまりが出来た地面に倒れると響は無理矢理起こして右で顔面を殴るとカメレオンオルフェノクの胸に蹴りを入れた。

 

「タアアアアアア!!!!!」

 

『グオベッ!!』

 

カメレオンオルフェノクは蹴り飛ばされ地面に倒れたがすぐに起き上がった。

 

『いやぁー強いっすね。キャロちゃんがなんで欲しがったのか分かったすよ』

 

響はファイズショットを取り出すとそこにミッションメモリーをセットした。

 

『Ready』

 

響はファイズショットを右手に持つとファイズフォンを開いてenterボタンを押した。

 

『Exceed charge』

 

エネルギーがファイズショットにチャージされると構えた。

 

「タアアアアアア!!!!!」

 

響はカメレオンオルフェノクにグランインパクトをくらわせようとしたその時だった。カメレオンオルフェノクがその場から姿を消した。

 

「なっ!?消えた!?」

 

響のグランインパクトは空振りに終わると突然響は後ろからきられた。

 

「グアッ!!な、なんだ!?」

 

響は驚いて構えるとまた後ろから斬られた。

 

「あぐっ!!」

 

響は地面を転がると周りを見渡した。

 

「クソ!!どこにいやがる!!」

 

響はカメレオンオルフェノクの居場所が掴めなかった。そして今度は前から響は蹴り飛ばされた。

 

「グアッ!!」

 

響は地面を転がった。

 

「響!!」

 

未来は響に近寄ると。

 

「邪魔っすよ」

 

と言われて未来は蹴り飛ばされた。

 

「キャァ!!」

 

未来は泥で制服を汚した。響は立ち上がると響は後ろから後頭部を殴られ倒れた。そして変身が解除された。

 

『も〜セシルちゃん。響お姉ちゃんは無傷で連れて行かなくちゃ意味ないよ』

 

そこに現れたのはドラゴンオルフェノクになった香織だった。

 

「響を連れて行く?そんなことさせない!!」

 

未来はフェニックスオルフェノクに変身するとドラゴンオルフェノクに向かって走り出した。だがカメレオンオルフェノクが未来の前に現れた。

 

「邪魔しないで!!」

 

未来はカメレオンオルフェノクに蹴りを入れようとした。しかしカメレオンオルフェノクは未来の蹴りをことごとく避けると両手のダガーで斬りつけた。

 

「あうっ!!」

 

未来は地面を転がり未来はカメレオンオルフェノクを睨みつけた。

 

「行こっかセシルちゃん」

 

「了解っす」

 

2人は人間に戻ると小瓶を割って撤退した。響を連れて。

 

「響!!嘘!?嘘だよね!?お願いうそだっていって!!やめて!!響を・・・・響を連れて行かないで!!いや!!イヤアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

響はキャロルのもとに連れて行かれてしまった。その場にあったのは泣いている未来とファイズギアだけだった。



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5話 ヒーロー見参

余裕ができたので肩慣らしに投稿します。それではどうぞ


響が香織に誘拐されて3日が経った。S.O.N.Gでは響という大きな戦力を失ったがファイズギアは無事だった。未来が響の代わりに前戦に出ると言った未来の言葉に弦十郎は反対したが未来の響への想いが強く根負けし仕方なく未来を臨時でシンフォギア・オルフェノク組に入れられた。

 

S.O.N.Gは、攫われた響の捜索兼キャロルの本拠地の探索を行われた。そしてそれと同時進行でエルフナインが発案した計画プロジェクト・イグナイト計画が行われていた。 因みに翼の天羽々斬は、エルフナインが徹夜で修復しそしてそのままの勢いで計画を進めていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「プロジェクト・イグナイト。現在の進捗は89%。旧二課が保有していた天羽々斬のデータとエルフナインちゃんの頑張りのおかげで予定よりずっと早い進行です」

 

「各動力部のメンテナンスと重なって一時はどうなることかと思いましたが作業や本部機能の維持に必要なエネルギーが外部から供給出来たのが幸いでした」

 

「それにしても・・・シンフォギアの改修ということになれば機密の中枢に触れるということになるのでは?」

 

翼がそう言うとあおいと藤尭は少し心配そうな顔をした。皆エルフナインのことを心配しているのだ。

 

「状況が状況だからな。それに八紘兄貴の口利きもあった」

 

「八紘兄貴?誰だよそいつ?」

 

クリスはデルタフォンをくるくる回しながらイラついた口調で聞いた。

 

「限りなく非合法に近い実行力を持って安全保障を影から支える政府要人の一人だ。超法規的措置による対応のねじ込みなど、彼にとっては茶飯事であり・・・・・」

 

「とどのつまりが何なんだよ!!?」

 

翼の遠回しな言い方にクリスはさらにイラつき怒鳴るように言った。

 

「内閣情報官、風鳴八紘。司令の兄上であり翼さんのお父上です」

 

そう言って影から緒川が現れた。

 

「デデデース!!影から人が!!」

 

「さすがニンジャ」

 

見慣れてない切歌と調はそう言った。

 

「だったら始めからそう言えよな」

 

クリスはいらついた顔でそう言った。

 

「私のS.O.N.G.編入を後押ししてくれたのも確かその人物なのだけど・・・・なるほど、やはり親族だったのね」

 

マリアは腕を組んでそう言った。

 

「・・・・・・」

 

「どうした?」

 

クリスは翼にそう聞くと翼の目はマリアの胸にいっていた。その胸はマリアの腕の上に乗っていた。

 

「・・・・・・・・・・・・・」

 

無言になった翼はそのままどこから取り出したのか日本刀を抜いて構えた。剣先はマリアに向かっていた。

 

「どわあああああぁぁぁぁぁ!!!何やってんだよ先輩!!!」

 

「え?ちょっ翼!?なんで私に剣先向けてんの!?」

 

クリスは急いで翼を羽交い締めしマリアは引いていた。

 

「・・・・・・・切り刻む。・・・・・・私より胸がでかい女は全員切り刻む・・・・・・」

 

「何この子!?すっごく怖いのだけど!!」

 

「落ち着け先輩!!」

 

「そ、そうよ落ち着きなさい!!それに胸が大きくたって肩がこるだけで邪魔なだけよ!?」

 

「ば、バカ!!何余計なことを!!」

 

「それは私に対する宣戦布告が猫耳女あああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!」

 

S.O.N.G本部はカオスになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

響が誘拐されて3日が経ち響はあるところに軟禁されていたしかし今そこから出されると目隠しをされて歩かされた。響はある場所に無理矢理座らされると。

 

「いい加減にそのうっとおしい目隠しをとってやれ」

 

キャロルの声と思われる声がそう言うと目隠しが外された。そして目の前には大きめのテーブルと数々のご馳走。そして前の席にはキャロルが座っていた。

 

「・・・・・キャロル」

 

響はキャロルを睨みつけた。

 

「申し訳なかった立花 響。お前が仲間になる記念のパーティーをこのような形で招待してしまって」

 

「仲間?ふざけたこと言ってんじゃねぇぞ?」

 

響はそう言うとキャロルは指を鳴らした。するとそこに1人の人形が出てきた。人形の手にはワインボトルが握られており栓を抜くとワイングラスにワインを注ぎ始めた。

 

「まぁ落ち着け。すぐにこちらの仲間になる考えになる」

 

キャロルがそう言うと錬金術で空中に映像を映すとそれを見ながら食事を始めた。

 

「好きなだけ食べろ。安心しろ。大切な仲間に毒なんか盛らない」

 

キャロルはそう言うと「行動開始しろ」と言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

S.O.N.Gでは唐突に警報がなった。

 

「ライオトルーパーの反応を検知!」

 

「座標絞り込みます!!・・・・これは!?」

 

藤尭がそう言ったその時だった。潜水艦が揺れ、モニターにはすぐ近くの基地の発電システムが映し出された。

 

「まさか、敵の狙いは我々が補給を受けいてるこの基地の発電施設!」

 

ライオトルーパーの攻撃でソーラー発電システムが破壊されていく。

 

「何が起きてるデスか!?」

 

慌てて切歌と調と未来が司令室に来た。

 

「ライオトルーパーに、このドックの発電所が襲われているの」

 

「ここだけではありません! 都内複数箇所にて同様の被害を確認!各地の電力供給率大幅に低下しています!!」

 

「今、本部への電力供給を断たれるとギアの改修への影響は免れない!」

 

「内蔵電源もそう長くは持ちません!!」

 

S.O.N.Gのスタッフ達もなんとかしようとしていた。

 

「あたしが行く」

 

クリスは弦十郎にそう言った。

 

「今ここで戦えるのはあたしとあのクソガキだけだ。あたしがなんとかしてくる」

 

クリスがそう言うと弦十郎は申し訳なさそうな顔をした。

 

「頼むぞクリス君」

 

「あぁ。任せろ」

 

クリスがそう言ったその時だった。

 

「シュルシャガナとイガリマ、交戦を開始しました!」

 

「ハァ!?」

 

映像にはなんとイガリマを纏った切歌とシュルシャガナを纏った調が映っていた。

 

「お前たち! 何をやっているのかわかっているのか!?」

 

「もちろんデス!」

 

「今のうちに強化型シンフォギアの完成をお願いします!」

 

「ぬっ!?」

 

2人はライトオルーパーの連携攻撃を避けながら切り裂いていた。

 

「なんで!?シュルシャガナとイガリマ、装者二人のバイタル安定!?」

 

「ギアからのバックファイアが低く抑えられています!」

 

「一体どうなってんだよ!?」

 

混乱していると弦十郎はすぐさまに気づいた。

 

「まさか!!切歌君達はメディカルルームからリンカーを持ち出したのか!?」

 

「モデルKを!? 奏の遺したリンカーを使ったのですか!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

切歌達がなんとかライオトルーパーを迎撃していると。

 

ズガァァァン!!!

 

「ガァッ!!!」

 

「切ちゃん!!」

 

切歌は背後から攻撃を受けた。そこにいたのは以前クリスと戦った無口の女だった。

 

「アラテデスか!?」

 

調と切歌が武器を構えると無言の女は指を鳴らした。するとライオトルーパーは引いていきそしてもう一回鳴らすと今度は姿を変えた。そこには蛇が人になったような姿になった。

 

「オルフェノク!!」

 

調はカッターを乱射するがオルフェノクはジャンプして回避するとスタリのど真ん中に降りた。

 

「わっ!!」

 

切歌は肩を掴まれオルフェノクなら方に向けられると顔を殴られた。

 

「切ちゃん!!」

 

そして流れるような動作で調に蹴りをいれた。

 

「がふっ!!」

 

調は地面を転がるとオルフェノクの背後から切歌がジュリエットを放った。

 

「くらうデス!!」

 

投げたヤイバはオルフェノクを襲うがオルフェノクは奇妙な動きでその攻撃を避けると切歌に襲いかかった。

 

「デェェェェェェェェス!!!!」

 

切歌は鎌を横にふるがオルフェノクはそれを避けると腹を殴られローキックをくらいそして地面に叩きつけられた。

 

「これ以上させない!!!」

 

調は、地面を滑り電動カッターで切り刻もうとするがそれより先にオルフェノクは避けて距離を開けた。ボロボロの切歌と調は息を荒くしており切り傷や鼻血を流していた。

 

「このままじゃ何も変わらない・・・・変えられない」

 

「こんなに頑張っているのにどうしてデスか!?こんなの嫌デスよ!変わりたいデス!!!」

 

『・・・・・・・・・・・』

 

オルフェノクは無言だったがまるで嘲笑っているかのような目だった。そしてオルフェノクは奇妙な動きで切歌の懐に入った。

 

「!?」

 

『・・・・・』

 

オルフェノクは切歌の胸を殴った。しかしその一撃は切歌のペンダントを狙っていた。そして切歌のペンダントが砕けてしまった。

 

「ガッ!!」

 

切歌は吹き飛ばされ切歌のギアが粉々に砕け散った。

 

「切ちゃん!!」

 

調は切歌の元へ走るが。

 

「ぐうっ!」

 

オルフェノクがそれを許さず片手で首を絞めると持ち上げた。

 

「!!!」

 

『・・・・・・・』

 

「邪魔・・・・しないで・・・・」

 

調が頭部のパーツから鋸を出して構える。だが。

 

『・・・・・・・・・』

 

調を嬲り殺すように何度も腹パンを始めた。

 

「ガッ!!コボッ!!ギッ!!」

 

調べは首を絞められ更に何度も何度も腹を殴られまるで死にかけの動物のような声を出した。

 

『・・・・・・・』

 

オルフェノクは調を投げて壁に叩きつけた。

 

「に、逃げるデス、調」

 

「切ちゃんを置いて逃げるなんて出来ない!私の命は切ちゃんに救われた命だもの。切ちゃんを救うために全部使うんだ!!」

 

調がそう言ったその時だった。

 

「Gatrandis babel ziggurat edenal-」

 

調は、絶唱を歌い始めた。

 

「調!!何してるデスか!?絶唱なんて歌ったら調が!!」

 

「Emustolronzen fine el baral zizzl-」

 

「誰か、助けて欲しいデス・・・・・あたしの友達を大好きな調を」

 

調は、もう少しで絶唱が歌い終ろうとしていた。

 

「Gatrandis babel ziggurat edenal-」

 

「ああ・・・・誰か調を・・・・・」

 

「誰か調を助けてぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!!」

 

調が歌い終ろうとしたその時だった。

 

「うちに任しとき」

 

調は突然投げられて強制的に絶唱を解除させられた。

 

「ガッ!!」

 

「調!!」

 

調の絶唱を止めたのは渚だった。

 

「ごめんな調はん。ウチは頭悪いからこんな無理矢理な止め方しか知らへんかったねん」

 

気を失った調に渚はそう言うと調をお姫様抱っこして切歌の所に行った。

 

「はよ逃げ。選手交代や。ウチも弱いけど時間稼ぎぐらいならできるから」

 

渚はそう言うと長さは姿を変えた。そこには頭が龍の形をした騎士の様な姿をしたオルフェノクがいた。

 

「渚?」

 

『・・・・・・・・・』

 

『久しぶりやなシーマはん。いや・・・今はスネークオルフェノクって言った方がええんか?』

 

『・・・・・』

 

スネークオルフェノクは黙ったままだった。すると。

 

「まったく先越されちまったよ」

 

「意外と早いのだな八条」

 

そこには更にクリスと翼が現れた

 

クリスと翼はスネークオルフェノクを睨み付けるとクリスはデルタフォンを、翼は直してもらいパワーアップしてもらった天羽々斬のペンダントを握った。

 

『Imyuteus amenohabakiri tron』

 

「変身!!」

 

『Standing by』

 

『Complete』

 

翼は天羽々斬を纏いクリスはデルタイチイバルに変身した。

 

「さて、どうしてくれる?先輩、渚」

 

『ウチはエルフナインはんを守れるならこの命捨てる覚悟あるで。ってウチもう死んでるやんけ!!』

 

「八条は、マイペースだな。・・・・・そうだな。反撃・・・・程度では生ぬるいな。逆襲するぞ!八条、雪音!!!」

 

『了解や!!』

 

「おう!!!」

 

そう言って3人は構えた。



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6話 不穏な影

パーティーの食事を楽しみながらキャロルは、現在行われている戦闘を見ていた。響の周りの料理は響の猫舌に合わせているのか冷めている状態で出されていた。だが響は、それに手をつけようとせずキャロルを睨みつけた。

 

「キャロル・・・・・テメェ・・・・・」

 

響はウルフオルフェノクに変身しようとしていた。

 

「どうした?食べないのか?」

 

キャロルはワインを一口飲みながらそう言った。

 

「世界を壊すって言ってたけど何を考えてやがる」

 

「俺の仲間になるなら教えてやってもいいぞ?」

 

「断る」

 

響はそう言うとキャロルはステーキを切り分けて食べ口をふくと立ち上がり響の前にある書類を渡した。

 

「俺が帰るまでにこれを読んでおくんだな」

 

キャロルはそう言ってその場を去った。響はフォークを握るように持ちローストビーフに突き刺し引きちぎるように食べた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

デルタイチイバルに変身したクリスと強化され修復された天羽々斬を纏う翼、そしてオルフェノクに変身したエルフナインの護衛であり親友の渚は構えた。シーマと呼ばれる女性もめんどくさそうにため息を吐くと。

 

「もういいぞシーマ」

 

という声が聞こえた。するとシーマの後ろから陣が出現するとそこにキャロルが現れた。

 

『キャロルはん!!』

 

「久しぶりだな渚。エルフナインは元気か?」

 

キャロルは渚を見てそう言った。

 

「あいつが黒幕か!?」

 

翼がそう言うと。

 

「キャロル様」

 

無口だったシーマが始めて言葉を出しそして人間に戻りキャロルの前に跪いた。

 

「ご苦労だったなシーマ。香織達も撤退させた。お前も引き上げろ。後は俺がやっておく」

 

「何を仰いますかキャロル様。あなたは後ろで我々に指示を「たまには俺だって体を動かしたいんだ。それに立花 響を仲間に入れ込むためにもな」・・・・・御意」

 

シーマはそう言うと小瓶を地面に投げるとその場から撤退した。

 

『切歌はん。調はんを連れて逃げ」

 

渚がそう言うと切歌はコクリと頷き気を失った調を背負って逃げた。翼は刀を構えクリスは握り拳を作りそして渚は背丈に似合わない大剣を出現させた。

 

「おいおい、そんなナリで戦う気かぁ?」

 

クリスが煽るように言った時だった。一瞬平静を保ったキャロルは次の瞬間笑みを浮かべた。

 

「なるほど、ナリを理由にされてはたまったものではないな」

 

キャロルはそう言うと手元に陣が展開された。光が収まるとそこには大きなハープが握られていた。3人は本能的に警戒した。するとキャロルは凶悪な笑みを浮かべた。キャロルはハープを軽く鳴らしたその時だった。ハープから無数の弦が解き放たれキャロルに絡みつきそしてキャロルの体を成長させた。そしてそこに現れたのは、ワインレッドの装束に身を包んだキャロルだった。

 

「これだけあれば、不足はなかろう?」

 

成熟した女性に様変わりしたキャロルの体。キャロルは挑発するように胸に触れた。それを見た渚は冷や汗をかいていた。

 

「まずい。これはマズイで」

 

渚が危険を察知していた。そしてそれはクリスもだった。しかしそれはキャロルにではなく身内にだった。クリスはゆっくりと翼の方を見ると予想通り翼の目からハイライトが消えておりそして血の涙を流していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ダウルダブラのファウストローブ!!」

 

S.O.N.G.指令室では、キャロルが纏ったシンフォギアのような装備にエルフナインが呆然と呟く。

 

「ファウストローブ?」

 

藤尭がそう聞くと

 

「錬金術版のシンフォギアです!聖遺物に歌以外のエネルギーでアプローチし出来たシンフォギアです!!」

 

と、キャロルが解説した。それを見た未来はファイズギアを持つと指令室から出ようとした。

 

「待つんだ未来君!」

 

「離してください弦十郎さん!あの女が響を!!」

 

未来が勝手に出動しようとするが弦十郎はそれを止めた。敵がどれほどのものか分からない以上下手な戦力投下はマズイと司令官として判断していたが一番は未来の安全だった。未来もなんとか弦十郎の手を振りほどこうと暴れた。しかし。

 

「落ち着いてください未来さん」

 

セレナがそう言った。

 

「あいつを取り戻したいって気持ちは分かりますが戦闘経験がほとんどない未来さんが行っても邪魔になるだけです!!相手がザコだけならともかくあれは今回の黒幕、未来さんには辛いかもしれませんけどあの女を助けるとしたら未来さんはここでおとなしくするべきです!」

 

セレナは未来にそう言うとエルフナインは心配そうに渚を映像で見ていた。

 

「どうしたのエルフナイン?」

 

マリアがそう聞くとエルフナインは答えた。

 

「・・・・・渚が心配なんです。渚は僕の護衛オルフェノクなのですが彼女はすごく弱いんです」

 

「弱い?」

 

「はい。オルフェノクとしての力でなんとか戦えますけど彼女自身は戦闘センスも運もないから・・・・・・キャロルのなかでは一番弱いオルフェノクなんです」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「全世界の貧乳代表として切り刻んでくれるぅぅぅぅぅぅぅ!!!!」

 

翼はブチ切れ大人になったグラマーなキャロルに蒼ノ一閃を放った。しかしキャロルは簡単に避けま。

 

「やっぱり先輩がキレやがった!」

 

『ハァ!?なんでや!?なんで翼はんがキレとんねん!!』

 

「相手の胸が小さかったからなぁ。突然でかくなって色んな意味でキレたんだろ?」

 

『なんでやねん!!』

 

渚がそうつっこむとキャロルの弦と翼の刀がぶつかり火花を散らした。キャロルは後ろに下がり指を鳴らしハープを鳴らすと二つの魔法陣が出現し暴風と火炎を放った。

 

「ハアアアアアアァァァァァァァァ!!!!!!」

 

しかし翼はその火炎を物理的にぶった切った。それを見た渚は。

 

『スッゲェ!!』

 

渚が驚いてそう言うと。

 

「バカよけろ!!」

 

クリスが蹴り飛ばし右に飛ぶと2人の間に防風が通った。クリスはデルタムーバーをとった。

 

「FIRE」

 

『Burst mode』

 

クリスはキャロルに向かってエネルギー弾を連射した。しかしキャロルの右手に弦が巻きつくとそれを楯ように構えてクリスのエネルギー弾をガードした。翼は蒼ノ一閃を放つがキャロルはそれをいなし逆にカウンターのように弦で翼を切り裂こうとした。しかし翼は地面に伏せることによりキャロルの攻撃を回避した。そしてさらに上から渚が大剣を振り下ろした。キャロルは、それをガードすると腹に蹴りを入れられ吹っ飛ばされた。

 

「やるか、イグナイトモジュール・・・・?」

 

翼はそう言うとクリスは驚愕の顔をした。

 

「本気で言ってるのかよ先輩!まだテストもしてねぇだろ!?」

 

強化にあたって、シンフォギアに新たに付け加えられた力。運用を一歩間違えれば、自身も滅ぼしてしまう。諸刃の『剣』。それを翼は使おうとしていた。まだテストもしていないのに。

 

「お試しなしのぶっつけ本番はいつものことだろ?」

 

翼がそう言うとクリスはため息をついた。そして。

 

「渚!!出来るだけ時間稼いでろ!!」

 

『了解や!!』

 

大剣と変則自在の弦は激しく打ち合い火花を散らしている間も渚は弱いなりに戦っていた。だがそれでも。

 

「ハァッ!!」

 

『ウアアアアアアァァァァァァ!!!!』

 

渚ごときの力ではキャロルを足止めすることすら難しかった。しかし翼のイグナイトモジュール起動までは十分だった。

 

「イグナイトモジュール!」

 

「抜剣!!」

 

『Dainsleif!!』

 

 

 

 

 

 

 

一瞬の暗転。翼が意識を取り戻すと、戦場だったはずの立ち位置が様変わりしていた。一見何も見えないように思えるが、薄暗い中に見える輪郭から、ここがライブ会場であることを察する。すると、スポットライトが翼を照らした。急に明るくなった視界。眼球に痛みを覚えた翼は、思わず顔を庇った。光に怯んでいる間に、会場全体の照明が点灯する。

 

「!?」

 

見えるようになった観客席を見て、絶句する。所狭しと並び、彩を加えている観客は。

 

「ノイズ!」

 

まさしく人っ子一人いない状況。呆然と見渡した翼。見開かれた目は、みるみる悲痛に歪んで。あふれた動揺が、膝をつかせた。

 

世界で歌ってみたいという夢を、叶えられたと思っていた。その矢先の、今回の事件。剣という使命に誇りがあるのは、偽りのない事実。それでも、自分の歌を聞いてくるのは敵だけというのは、とても堪えた。

 

照明が完全に落ちて、新たに点く。そこにいたのは、父と、幼い日の自分。

 

「お前が娘であるものか、どこまでも穢れた風鳴の道具に過ぎん」

 

幼心に深く刻まれた言葉トラウマ。冷たい言葉が信じられなくて、どうしても撤回してほしくて。だから、無我夢中で剣として鍛錬を重ねてきた。でも、その果ては。

 

「奏?」

 

また新たなスポットライト。照らし出されたのは、もはや懐かしい姿形。振り向いた奏は、翼に気づくと。ふっと笑みを向けてくれた。

 

「奏!!」

 

すがるように駆け寄り、抱きしめる。瞬間、奏はぶつ切りとなって崩れ去る。

 

「・・・・・・剣の身では、誰も抱きしめられない」

 

それどころか。足元に転がる、大切な人のように。わなわな震える指を握りしめ、喉から慟哭を絞り出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方その頃現実ではクリスと渚がキャロルを迎撃していた。渚は大剣を振り回して攻撃するがキャロルは簡単に避けて吹っ飛ばされ気を失い人間に戻った。クリスはキャロルのパンチに合わせて下に避けるとキャロルの腕を掴み後ろに投げた。キャロルは地面を転がるとクリスは追撃するようにキャロルを踏みつけようとした。

 

しかしキャロルは転がって避けるとクリスの胸にめがけて蹴りを入れた。

 

「グッ!」

 

クリスは後ろに下がるがそれと同時にデルタムーバーを取り出した。

 

「party」

 

『Burning mode」

 

クリスは腰から大量のフォトンブラッドを纏ったミサイルをばらまいた。しかしキャロルは風の魔法陣を描くと暴風でミサイルをガードした。

 

「くそっ!!」

 

クリスは後ろをこっそりと見た。後ろでは黒いオーラと黒い天羽々斬を纏った翼が苦しそうにしていたからだ。本来ならクリスも同じことをしていたがクリスには出来なかった。

その理由は、二つ。一つは自分のシンフォギアが自身と融合している為システムを入れることができなかった。二つ目はデルタの力が魔剣・ダインスレイフ受け入れずに灰にしてしまったからだ。この実験はファイズやカイザにましたが結果は同じだった。ライダーシステムにはイグナイトは不可能だったのだ。

 

「よそ見している場合か?」

 

「ヤベッ!!」

 

キャロルは弦で作ったドリルで殴り飛ばした。

 

「ガッ!!!」

 

クリスは吹っ飛ばされ地面を転がると翼の近くで起き上がった。クリスは構えた時だった。手を握られたのだ。

 

「すまんな、雪音」

 

クリスは後ろを見ると苦しそうにしながらも笑う翼がクリスの手を握っていた。

 

「先輩!!」

 

「こうでもしないと、自分を保っていられない・・・・!!」

 

翼はそう言ってさらに強く手を握った。するとシステムが不発と判断したのか強制終了された。体力と気力を一気にそぎ落とされ、翼は雪崩れ込むように倒れ伏す。イグナイトの初運用は失敗。だが、暴走という最悪な結果だけは免れた。

 

「先輩!!」

 

気を失った翼をクリスが抱きかかえるとその様を見ていたキャロルは、なぜか面白くなさそうに鼻を鳴らす。

 

「まぁいい」

 

キャロルがそう言うと火炎の魔法陣を展開した

 

「聞くがいい!死にゆく者たちの悲鳴を!!」

 

キャロルはそう言ってクリス達を焼きはらおうとした。クリスは翼を守るように両手を広げ翼の盾になった。

 

その時だった。

 

「ディヤァァァァ!!!!!」

 

火炎は突然切り裂かれた。そこにいたのはカイザアガートラームに変身したセレナがいた。

 

「セレナ!」

 

「呆けてる場合か!?」

 

セレナはクリスに向かってそう言うとカイザブレイガンを逆手に持ちキャロルに斬りかかった。セレナは横切りをするとキャロルは頭を下げて避けた。しかしセレナは流れるように二回三回四回と連続で斬りかかる。キャロルも3回めまでは避けれたが4回めではさすがに避けきれず弦をドリルにしてガードすると横からクリスが飛び膝蹴りを横っ面に入れた。

 

「グアッ!!」

 

キャロルは地面を転がるとクリスはそれと同時にミッションメモリーを抜いてデルタムーバーにセットした。

 

「Check」

 

『Exceed charge』

 

セレナもカイザフォンを開いてEnterボタンを押した。

 

『Exceed charge』

 

セレナは後ろの部分を引っ張るとそこから拘束弾を発射しクリスもポインターを撃ってキャロルを二重に拘束した。

 

「こ、これは!」

 

セレナは前傾姿勢になり構えそしてクリスは大きくジャンプをした。そしてセレナはその場から姿を消しクリスはポインターの中に入り込んだ。

 

 

「グ、グアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!!!』

 

そしてキャロルの後ろにはセレナとクリスが現れた。

 

「やったか!?」

 

クリスはそう言ってキャロルの方を見た。するとキャロルの体には赤い炎と青い炎が出ていた。

 

「う、うぐぐぐぐぐぐぐっ!!」

 

キャロルは、苦しそうにうめき声をあげていた。セレナのカイザスラッシュとクリスのルシファーズハンマーを受けてもなお耐えていた。

 

「何だ?お前らも意外と強いんだな。こんなことなら立花 響だけでなくお前らも仲間に引き込めばよかったかぁ?」

 

キャロルは笑みを浮かべながらそう言うと。

 

「まぁいい。立花 響は、俺の仲間にはならないだろう。たが立花 響は確実にお前らから離れる。もう二度とお前達と一緒に戦わない。お前達の戦力を削れただけでも良しとするか」

 

キャロルがそう言うとデルタとカイザのマークが出現しそしてキャロルの肉体は灰となった。キャロルのいた場所には灰の山ができそれを見ていたクリスとセレナはゆっくりと変身を解除した。

 

「やったのか?」

 

クリスはそう言うと。

 

「・・・・・・たぶん」

 

と、セレナが言った。クリスは気を失っている翼の方に行くと翼をお姫様抱っこし帰投しようとした。しかしセレナは帰投しようとせずジッとキャロルの灰を見ていた。

 

「ん?どうしたバカ女?」

 

「誰がバカ女だ。ちょっと引っかかっただけだ脳筋女」

 

セレナがそう言うとクリスに続いて帰投した。この時もセレナは頭に妙な引っかかりを覚えていた。それは、

 

「まぁいい。立花 響は、俺の仲間にはならないだろう。たが立花 響は確実にお前らから離れる。もう二度とお前達と一緒に戦わない。お前達の戦力を削れただけでも良しとするか」

 

だった。



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7話 俺じゃない

キャロルを撃破して3日が経った。響の捜索は行われているが未だに発見できずにいた。キャロルが死んだせいなのかキャロルについているオルフェノクは動きを見せずおとなしかった。そして今、未来達は何をしているのかというと。海に来ていた。その理由はというと昨日に遡る。

 

 

 

 

 

昨日のS.O.N.G.本部。そこではエルフナインの手で修復とパワーアップしたイガリマとシュルシャガナそしてもう一つのアガートラームがマリア達の手に渡った。

 

「壊されたイガリマと」

 

「シュルシャガナも改修完了デス!」

 

2人は喜んでそう言った。

 

「機能向上に加え、イグナイトモジュールも組み込んでいます。ですが・・・・・・」

 

「分かっているわ。翼の件がある以上無闇矢鱈に使わないわ」

 

 翼のイグナイトモジュールの失敗は大きくひびいていた。キャロルはシンフォギアライダー勢でなんとかなると日本政府は判断しイグナイトモジュールの多用を制限されてしまった。

 

「すまない。不甲斐ない私の責任だ」

 

翼は責任を感じており元気がなかった。

 

「そんなことねぇよ!!まさかダインスレイフがあそこまですごい暴走を起こそうとするなんて誰も分からなかったんだ!あれは仕方のない事故だったんだ!!」

 

クリスは翼を励ますようにそう言うが翼はションボリとしていた。

 

「せやで翼はん。やから気にせんと喧嘩だしぃーや」

 

渚はそう言って翼の背中を思いっきり叩いた。その一方でエルフナインはマリアにアガートラームの説明をしていた。

 

「改修ではなく、コンバーター部分も新造しました。一度神経パスを通わせているので身に纏えるはずです」

 

「セレナのギアをもう一度纏えるのね。この輝きで私は強くなりたい」

 

マリアがそう言うとセレナは「絶対に強くなれるよ」と言った。するとそこに弦十郎がある提案をした。

 

「うむ。新たな力の投入に伴い、ここらで一つ特訓だな!」

 

「特訓ですか?」

 

未来がそう言うと何人かはめんどくさそうな顔をした。

 

「あぁそうだ。翼の件もあったからな。負けてしまったなら今度は負けないように特訓すればいい!」

 

弦十郎はそう言って翼の肩に手を置いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

そして実際に来たのは海だった。この時渚が何で海なのかを聞いたところ弦十郎は体と心を休めるのも特訓だと言っていた。そして奏者は体と心を休めるために遊んでいた。しかし未来は響のことを心配しており完璧には楽しめなかった。

 

「不安なの?」

 

そこに現れたのはマリアだった。

 

「・・・・・・はい」

 

「大丈夫よ。緒川さんや風鳴司令も頑張って捜索してくれているからきっとすぐに見つかるわよ。それにもしかしたらも脱走してもう近くに来てるかもしれないわよ?」

 

マリアは未来を励ますようにそう言うと未来は「そうですね」と言って笑った。すると。

 

「もう!!何やってるんですか渚!!」

 

「勘弁してや!!マジで悪かったって!!」

 

「悪かったですみません!!もうこんなの食べるの渚だけですよ!!」

 

「何でや!?エルフナインはんは、このうまさが分からんのか!?」

 

「分かりませんし分かりたくもありません!!」

 

「そんな〜」

 

という声が聞こえた。2人はそっちを見るとそこにはプンスカと怒ったエルフナインとしょんぼりとして正座している渚がいた。

 

「どうしたのかしら?」

 

マリアは立ち上がりエルフナインの方に向かった。未来も立ち上がりそっちに向かった。

 

「ねぇどうしたの?」

 

マリアがそう聞くとエルフナインが答えた。

 

「渚にお弁当を頼んでいたのですが渚にしか食べられないものを作ってきてしまって・・・・・」

 

エルフナインは申し訳なさそうにそう言うと。

 

「あら。どんなのなの?」

 

マリアはそう言って弁当箱を開けて覗いた。そこにあったのは大量の焼いた芋虫だった。マリアはそっと弁当箱を閉じると。

 

「・・・・・何なのこれ?」

 

マリアは渚にそう聞くと。

 

「何って弁当や」

 

「どこが!?」

 

マリアがそうツッコミ中を見た未来もこれはないと言ったような顔でひいていた。すると。

 

「どうしたデスか?マリア」

 

「マリア何かあったの?」

 

切歌と調が休憩のために海から上がりマリアのもとに来た。切歌は弁当箱を見ると目を輝かせた。

 

「デース!お弁当デース!マリア、マリア!少し欲しいデス!」

 

切歌は目を輝かせてそう言うと。

 

「やめなさい切歌!こんなの食べたらお腹壊すわよ!!」

 

「ひどいな!」

 

そう言ってる間に調が弁当箱を奪い中を開けた。

 

「ちょっ、調!何してるの!?」

 

調が開けて中身を見ると切歌は「デデデデデース」と言って砂浜に倒れた。一方調はというと。

 

「おいしそう」

 

と言った。これにはマリア達だけでなくエルフナインも驚いていた。

 

「そういえば忘れてたわ。調は、大のゲテモノ料理好きだったわ!」

 

マリアがそう言うと渚は目を輝かせた。

 

「調はん。もしかしなくても同士か?」

 

「うん」

 

この時2人の間に友情が生まれた。

 

 

 

 

 

 

 

マリアはビーチボールを持って来ておりそれを未来達に言うとみんなでバレーボールをすることになった。みんななんだかんだと楽しんでいるがクリスとセレナは激しくボールを打ち合い接戦していた。どうやらお互い負けたくなかったようだ。バレーボールを始めて1時間後未来達は今、休憩をしていた。

 

「クソ。こんなチビ女に引き分けるとか屈辱だ」

 

「それはこっちのセリフだ。お前みたいなロリババァに引き分けるとか最悪」

 

クリスとセレナはそう言い合っていた。

 

「晴れて良かったですね」

 

「昨日台風が通り過ぎたおかげだよ」

 

「日頃の行いデース!」

 

未来と切歌と調がそう言うと。

 

「ところでさぁ。お腹すいてへんか?」

 

と、渚が言った。

 

「だが、ここは政府保有のビーチゆえ一般の海水浴客がいない。当然売店の類もないし八条の弁当も食えたものでないからな」

 

翼がそう言うと。

 

「「「「「「「「コンビニ買い出しじゃんけんぽん!!」」」」」」」」

 

結果は翼、切歌、調、渚がチョキ後はみんなグーであった。

 

「斬撃武器が・・・・」

 

「軒並み負けたデス!」

 

切歌と調がそう言うと渚はドンマイと言って2人の方に手を置いた。

 

「好きなものだけじゃなくて、塩分とミネラルも補給出来る物もお願いね」

 

マリアがそう言うと。

 

「ちょっと待て渚!」

 

クリスが渚を呼び止めた。

 

「何やクリスはん」

 

「 これ持ってけ」

 

そう言って渚に渡したのはデルタギアだった。そしてマリアも翼を呼び止めた。

 

「人気者なんだから、これかけて行きなさい。」

 

マリアがそう言って翼なサングラスをかけさせた。それを見たセレナは。

 

「マリア姉さん。なんだかお母さんみたいになってますよ?」

 

そして4人が買い出しに向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翼達が買い出しを終えてコンビニから出るとそこにはホクホク顔の切歌が笑顔で

 

「えへへ、買いましたなぁー」

 

と言った。

 

「切ちゃん、好きなものばっかり・・・・」

 

翼、調、切歌、渚の四人は買い物袋をそれぞれ持っていた。

 

「さて、早く戻ろうか」

 

「デスね。翼さんがバレたら大変デス」

 

マリアが貸してくれたサングラスで顔を隠しているとはいえ、即座に見抜いてしまうファンもいることだろう。翼達は早足でマリア達の所に戻ろうとした時だった。

 

「ん?」

 

近くの神社が破壊されているところを翼達は目撃した。そしてその周りにはそれを見ようとするギャラリーやギャラリーを入れさせないようにしている警察官が大勢いた。

 

「なんやあれ?罰当たりやなぁ」

 

渚はそう言った時だった。

 

「ハァーイ」

 

聞き覚えのある声が翼達の耳に入った。翼達はそっちを見るとそこには響の実妹立花 香織がいた。

 

「香織はん!!」

 

翼達は即座に戦闘態勢に入ろうとしたが近くに人がいるためシンフォギアを纏うこともデルタに変身することもできなかった。

 

「そう身構えなくていいよ。響お姉ちゃんの居場所を教えればそのまま無視していくから」

 

「居場所?どう言うことだ?」

 

翼がそう言うと。

 

「響お姉ちゃんがいつのまにか脱走しちゃってぇ〜。もしかしたらお前らのところに戻ってると思ったけど当てが外れたなぁ。香織は今すっごく機嫌が悪いからお前ら全員今ここで死んでもらうね」

 

香織はそう言うと八つ当たりするようにドラゴンオルフェノクに変身した。それを見た周りの人達は。

 

「ば、化け物だああああああ!!!!!」

 

「うわああああああああ!!!!!」

 

と、悲鳴をあげて逃げ始めた。警察官は勇敢にも翼達の前に出て銃を構えた。

 

「あなた達も早く逃げてください!!ここは我々がなんとかしますから」

 

一人の警察官がそう言うと。他の警察官は目の前にいるドラゴンオルフェノクに向けて発砲した。銃撃が飛び交う中ドラゴンオルフェノクである香織はものともしておらずゆっくりと警察官達に近づくと片っ端から警察官の首を折り皆殺しにした。

 

『Imyuteus amenohabakiri tron』

 

翼は聖歌を歌い天羽々斬を纏った。それに続くように切歌と調も聖歌を歌い渚もデルタギアを装着した。

 

『Various shul shagana tron』

 

『Zeios igalima raizen tron』

 

「変身!」

 

『Stading by』

 

『Complete』

 

切歌はイガリマ、調はシュルシャガナを纏い渚はデルタに変身した。

 

全員が構えると。

 

「イライラしてるし今回は一方的にしたいから少しだけ本気を出すわ」

 

「やれるものならやってみろ!!」

 

「デース!!」

 

「ヤァァァ!!」

 

「FIRE」

 

『Burst mode』

 

翼は蒼ノ一閃を放ち渚はエネルギー弾、切歌と調は、カッターと鎌を放つ。香織はまともに総攻撃を受け爆発し煙が上がった。煙が晴れるとそこには香織はいなかった。

 

「いないだと!?」

 

翼は驚愕して辺りを見回した。

 

「嘘やろ!?まさかこの短期間で進化したんか!?」

 

「進化?どう言うことなの渚」

 

「言葉通りや。キャロルはんが仮説立ててたんやけどオルフェノクの中には超特殊能力が備わることもあるらしいんや。もしキャロルはんの仮説が正しかったんやったら・・・・」

 

渚がそう言ったその時だった。

 

「ガッ!!」

 

「切ちゃん!!」

 

「切歌はん!!」

 

突然、切歌が吹っ飛び地面を転がった。

 

「なに!?」

 

翼が驚愕し振り返ると同時に翼は顔を殴られた。

 

「グアッ!!」

 

翼が地面に倒れると同時に。

 

「ギャァ!!」

 

渚が横に吹っ飛んび地面を転がった。

 

「渚!!」

 

調はやむを得ずイグナイトモジュールを使おうとしたがそれよりもや早く足し払いされ地面に倒れると腹を踏みつけられた。

 

「かハッ!!」

 

調は香織に踏みつけられている時だった。調の体から灰が溢れ始めたのだ。

 

「嘘・・・これって」

 

『オルフェノクが死ぬ時って灰になるでしょ?香織にはそれみたいに触れたものを灰にする能力があるんだよ」

 

それを聞いた調は急いで足をどかそうとするが力の差がありすぎてどけられなかった。

 

『アハハハハハハハハ!!!どうしたの!?足どけないの!?死んじゃうよ!?早く足どけないと死んじゃうよ!?アーハハハハハハハハハハハハハハ!!!!!!』

 

香織は笑って調を踏み倒す。調は大きなカッターを出し切断しようとするが両手についているトゲ付きグローブが盾になり切断できなかった。しかし香織の背後から翼と切歌が斬りかかる。

 

「ハアアアアアアァァァァァァァァ!!!!!!」

 

「デデエエエエエエエエエエエエエエェェェェェェェェス!!!!!!!」

 

しかし香織は調のカッターを叩き壊し二人をカウンターした。

 

「ぐあっ!」

 

「ギッ!」

 

二人は地面を転がると。

 

「掛かった!」

 

「デース!」

 

と言った。そう二人は囮だったのだ。そして香織の背後からポインターが撃たれた。

 

『うん?』

 

「インデマエェェェェェ!!!!」

 

渚はルシファーズハンマーをくらわせようとした。だが。

 

『ハァ!!』

 

香織は、右手を大きく振りポインターを破壊して左で渚を吹っ飛ばした。

 

「ギャアッ!!」

 

渚は地面を転がるとその時にベルトが外れ変身きょうせいかいじょされた。

 

「八条!!」

 

翼はイグナイトモジュールを使用しようとしたがそれよりも前に翼に近づくと首を掴まれ持ち上げられた。

 

『アハハハハハハハハ!!!無様だねぇ風鳴 翼!!』

 

「グッ!!」

 

『お前の歌は、人を殺す歌。聞いてくれる人も人間じゃなくてノイズしかいない。お前の歌は誰も必要としてくれない。それなのにロンドンから世界中に歌を届けたいっていうダサい夢を持って傑作ねぇ!!』

 

「・・・・・ッ!!!」

 

翼はイグナイトモジュールで見たトラウマを思い出した。なにも言えなかった。実際にイグナイトモジュールで見せた景色は自分の歌を聞いてくれたのはノイズしかいなかった。そして剣である翼は人を殺すことしかできない。なにも守れない。という痛みを翼は胸の中で感じた。翼が涙を流したその時だった。

 

「離れろ!!」

 

マリア達が翼達の加勢に来た。

 

『増援かぁ。めんどくさいわね』

 

香織はそう言うと小瓶を割ってその場から撤退した。

 

「翼!!しっかりしなさい!!翼!!」

 

「お前ら!!しっかりしろ!!今、本部に連れてってやるからな!!」

 

「渚!!しっかりしてください!!渚!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

S.O.N.G本部。そこでは気を失った翼と切歌と調、そして渚が治療室で治療を受けていた。事を聞いた弦十郎はどうしたものかと考えていた。その時未来は自分がなにもできずにいたことに情けなく辛く感じていた。そんな時だった。セレナが「大丈夫ですよ」と言って励ました。

 

未来はうんと言って頷いたその時だった。未来のスマホに非通知の電話が来た。未来は試しに出た。

 

「・・・・・・・・・未来か?」

 

「!!!!響!!!」

 

相手は響だった。それを聞いた弦十郎はあおい達に指示し未来の電話音声を司令室に聞こえるようにした。

 

「脱走したって本当だったの!?」

 

「あぁ。なんとか脱出できた」

 

「今どこにいるの!?すぐに迎えに行くから!!」

 

未来は嬉しそうにそう言うと。

 

「・・・・・・・・・・・」

 

返ってきたのは無言だった。

 

「?響?」

 

未来はすぐに様子がおかしいと感じた。

 

「場所は分からねぇ。今も公衆電話からかけたんだ」

 

響がそう言うと。

 

「逆探知して響君の居場所を特定するんだ!!」

 

と、弦十郎が言った。

 

「未来」

 

「どうしたの響?」

 

未来はこの時感じていた。響の様子がおかしい事に。

 

「・・・・・・・・・・俺と別れてくれ」

 

この時未来は信じられなかった。響が突然そんな事を言ったからだ。

 

「な、なに言ってるの響!?」

 

「未来。お前は人間の中で生きろ。俺なんかよりずっといい人見つけろ。だからもう俺に関わるな。これはおやっさん達にも同じだ」

 

響がそう言うと弦十郎は立ち上がった。

 

「なにを言っているんだ響君!!」

 

側十郎は思わずそう言うと。未来も訳が分からずスマホを強く握りしめた。

 

「なに言ってるの響!!響らしくないよどうしたの!?」

 

「・・・・・・・俺はもうすぐ俺じゃなくなる。まだ分からねぇけど少なくとも俺はあの駄目妹と同じ存在になりつつある」

 

「どう言う事!?なに言ってるのか分からないよ!!響!!」

 

「言葉通りだ。俺はもう俺じゃない」

 

そう言って電話が切れた



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8話 量産型オルフェノク

響はキャロルから渡されたある書類を読んで響は硬直した。

 

「どういうことだよこれ」

 

響は書類を読んで恐怖した。その理由は自身のオルフェノクに関係していた。

 

キャロルの報告書のようなレポートによるとオルフェノクの覚醒条件は様々なのだが基本的条件がありその条件によると。

 

1.肉体が死んでいること

 

2.死ぬ間際に脳が見せる走馬灯の大半が負の人生であること

 

だった。

 

この二つの条件が揃って初めてオルフェノクとして覚醒する。しかしそれはあくまで基本条件。オルフェノクにはオリジナルと呼ばれるタイプが存在しオリジナルタイプの覚醒条件はまだ完全には分かってないが今わかっているところをあげるとかのようになると書かれていた。

 

1.肉体が死んでいること

 

2.死ぬ間際に望まない死であること

 

3.???

 

と、書かれていた。しかしこの文ははっきり言ってどうでもよかった。重要なのはその後だった。

 

オリジナルタイプは負の感情や力を溜めやすく強力な超特殊能力を持てるように進化することもあるがその反面で暴走を起こしやすくその暴走は一つのものに執着するようだ。と書かれておりその例となる人物も書かれていた。

 

例) 立花 香織、ゼルゲット・フォン・ミレイナ、水無月 セシル等。

 

と、書かれておりそれを読んだ響は自分がどのタイプなのか分からないが少なくとも今の響は復讐心に囚われかけている自覚はあった。

 

「そうだよ響お姉ちゃん」

 

そう言って帰ってきた香織は背後から響に抱きついた。

 

「響お姉ちゃんは香織と同じオリジナルタイプ。響お姉ちゃんが私に対しての恨みや憎しみが暴走の根源となってそして最終的には香織しか見えなくなる」

 

香織はそう言って響の右頬を舐めた。

 

「響お姉ちゃんが暴走すればもう香織のことしか見えなくなる。その舞台で香織と響お姉ちゃんは殺し合う(愛し合う)の。どちらかが死んで初めて完成する愛情・・・・・フフフ。イヒヒヒ。ヤッバァイ。すっごく興奮してきた」

 

香織はそう言うと響は裏拳を香織にくらわせた。

 

「うっ!!」

 

「ふざけんな。俺はそんなのなったりしねぇ!!」

 

「イヒヒヒ!!無理しなくていいんだよ響お姉ちゃん!経験あるでしょ?シンフォギアのせいでもあったけどオルフェノクの力が暴走した経験が」

 

「黙れ!!!そんなことある訳ない!!俺がお前のようなイカれた存在になるなんてありえねぇ!!」

 

「残念だけどこれが真実だよ響お姉ちゃん」

 

香織はそう言って響に抱きついた。

 

「さぁ響お姉ちゃん。響お姉ちゃんを迫害という現状を作ったあの女のことなんか忘れて香織と一緒に殺し合おう(愛し合おう)」

 

香織はそう言うと響は。

 

「あ、ああ、アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

響は香織を押して部屋から出た。そこから響は記憶がなかった。無我夢中で走りそしていつのまにか外に出ていた。これらのことも全てキャロル達の作戦だと思った。響お姉ちゃん自分の両手を見ると嫌なビジョンが浮かんだ。

 

大好きな未来の首をこの手で掴んでそして。

 

「ウアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

そしてまた記憶が飛んだ。響はいつのまにか近くの町に来ておりそして近くに公衆電話があった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あれから数日が経った。未来は響は戻って来ると信じて普段通りに生活していたがどこか心がなかった。それを心配したマリアは未来と仕事ばかりしているエルフナインを連れて外に出た。エルフナインは嫌がっていたが渚が「楽しんできぃや」と言われ無理矢理連れ出されていた。

 

「響は、なにがあったのかしら?」

 

マリアは未来とエルフナインにそう言うと未来が答えた。

 

「分かりません。響が私と別れるなんて思ってもいませんでしたから・・・・・・」

 

未来は戻って来ると信じてる。しかしそれでも分かれよと言う言葉は未来の胸の中に深く刺さっていた。

 

「未来さん」

 

エルフナインは心配そうな顔でそう言うと意を決して未来の方を見た。

 

「未来さん!!」

 

「何?エルフナインちゃん」

 

「僕は今まで黙っていたのですが・・・・実はキャロルに対抗することができる方法が後一つだけ残っているんです。イグナイトモジュールよりも強力な方法が」

 

エルフナインがそう言うと。

 

「なんですって!!?」

 

マリアは驚愕の顔をしてエルフナインを見た。

 

「はい。ですがそのシステムを使うには大きな代償を払わなくてはならない危険なシステムな上これが使えるのはオルフェノクだけなんです!」

 

エルフナインがそう言うと。

 

「な、なんで今までそのことを黙っていたのよ!?」

 

マリアはエルフナインの肩を掴んでそう言った。

 

「危険だからです」

 

「それだったらイグナイトモジュールだって同じ「イグナイトモジュールよりもずっと危険なんです!!」なんですって?」

 

エルフナインは未来の方を見て言った。

 

「本当なら未来さんにお任せしたくありませんでしたけどキャロルを止めるためにもあのシステムを使わないと恐らく・・・」

 

エルフナインがそう言ったその時だった。

 

「!!危ない!!」

 

ドガァァァン!!

 

何かが未来達を襲った。

 

「敵!?」

 

マリアはエルフナインと未来を自分の後ろに隠すと。

 

『seilien coffin airget-lamh tron』

 

マリアはアガートラームを纏い剣を引き抜いて構えた。

 

「あなた達は逃げなさい!!」

 

マリアがそう言うと煙の奥から現れたのはゼルゲットだった。

 

「あなたはあの時の!?」

 

「風鳴 翼の人形もいいけどマリア・カデンツァヴナ・イヴ。FISのチルドレンを人形コンプリートするのが最優先のことなんだよねぇ」

 

ゼルゲットはそう言うと指を鳴らした。するとそこにはFISチルドレン人形が10人現れた。

 

「これは!!あなたまたこの子達を!!」

 

マリアは怒りの表情でゼルゲットを睨みつけた。

 

「可愛いでしょ?綺麗でしょ?でもこれはまだ未完成品なんだよねぇ。ライオトルーパーのベルトが足りないから今度はオルフェノクとしての力を味わってね?」

 

ゼルゲットがそう言うと10人の人形がアリのようなオルフェノクに変身した。

 

「これは私の作品、アントオルフェノク。オルフェノク史上初の量産型オルフェノク!!」

 

ゼルゲットは笑いながらそう言うと未来が前に出た。

 

「・・・・・・・さない」

 

「ん?」

 

「ユルサナイ。響とソックリってキイテタケド・・・・響の顔でそんな笑い方をスルナァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!」

 

未来はそう言ってフェニックスオルフェノクに変身した。

 

「なにやってるの未来!!早く逃げなさい!!」

 

マリアがそう言うが未来はそれを無視してゼルゲットに強襲をかけた。未来は感情が不安定であったためメチャクチャなことを言って突撃して来たがゼルゲットは落ち着いてキャンサーオルフェノクに変身した。

 

『ハァァァァァァッ!!!』

 

未来は蹴りを入れるがキャンサーオルフェノクの硬い甲羅には傷一つ付いていない。

 

『チッ!!』

 

未来は空に投げると今度は背中に蹴りを入れた。

 

一方マリアはエルフナインを護衛するように剣をムチのように伸ばししならせアントオルフェノクを切り裂いていた。通常のオルフェノクと違いかなり脆いためシンフォギアでもね十分に倒せていた。しかしマリアの弱点は脆いメンタル。3人目の人形を灰にしたところでその脆さが表に出た。

 

「くっ!ごめんね」

 

マリアがそう言って灰になった地面から目をそらすと。

 

「マリアさん!後ろ!!」

 

マリアの背後からアントオルフェノク2人襲いかかった。マリアはしゃがむと同時に斬りつけるとそのまま2人の人形も灰となった。だがアントオルフェノクはまだ5人残っておりその内の1人は。

 

「キャァァァ!!!」

 

エルフナインに襲いかかった。

 

「エルフナイン!!」

 

マリアはエルフナインを助けようとして敵に背を向けてしまった。その瞬間だった。4人のアントオルフェノクがまとめて襲いかかりマリアを地面に無理矢理倒した。

 

「うわっ!!くっ、離せ!!」

 

マリアはそう言って暴れるが流石のマリアもいくらシンフォギアを纏っていても4体のオルフェノクに拘束されては身動きがとれなくなっていた。そしてエルフナインがアントオルフェノクに殺されそうになっていた。

 

「エルフナイン!!」

 

マリアはなんとか助けたようともがくが動けない。

 

「エルフナイン!!!」

 

絶望的だったその時。

 

『913 enter』

 

『Stading by』

 

「へ〜ん身!!」

 

『Complete』

 

「変身!!」

 

『Stading by』

 

『Complete』

 

カイザアガートラームに変身したセレナとデルタイチイバルに変身したクリスが現れた。

 

『Ready』

 

セレナはカイザブレイガンにミッションメモリーをセットしてそのまま流れる動作でenterボタンを押した。

 

『Exceed charge』

 

「ディやァァァァァァァァァァァァァ!!!!!」

 

セレナはカイザスラッシュでエルフナインに襲いかかったアントオルフェノクにくらわせるとカイザのマークが浮かび灰となった。最悪なことにその灰はエルフナインにかかった。

 

「うえっ!」

 

エルフナインが涙目になって嗚咽を吐いた。クリスの方はマリアを拘束している4人のアントオルフェノクに対してエネルギー弾を撃ち吹き飛ばし灰にした。

 

「大丈夫かよマリア!?」

 

クリスはマリアを起こした。

 

「エルフナインさん大丈夫ですか?」

 

セレナもそう言ってエルフナインを起こした。すると。

 

『うぐっ!!』

 

地面を転がるフェニックスオルフェノクになった未来がクリス達の近くに転がった。

 

「未来!」

 

「未来さん!」

 

クリスとセレナは未来の近くに来ると。

 

『あはははその程度?』

 

キャンサーオルフェノクのゼルゲットが見下すように未来にそう言った。

 

「テメェ!!」

 

「マリア姉さんを襲ったくそ女似の女!!」

 

クリスとセレナはカイザブレイガンとデルタムーバーを持って構えた。

 

『負けない。こんな奴に』

 

すると未来は体にムチを打つように無理矢理立った。

 

「おい何してんだ!?無理するなよ!!」

 

クリスは未来にそう言った。マリアはその光景を見て唇を噛みそしてゼルゲットを見ると賭けにでた。

 

「イグナイトモジュール!!」

 

マリアがそう言ったのを聞いてセレナとクリスはそっちの方を見るとマリアが起動しようとしていた。

 

「なっ!?ま、待ってマリア姉さん!!」

 

「抜剣!!」

 

『Dainsleif』

 

するとマリアは即座に暗闇に呑み込まれた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私の前に私がいた。

 

「あなたは何も守れない」

 

そんなことない!!私は・・・私は・・・。

 

「あなたは強くなれない」

 

私は強くなれないんじゃない!!強くなるの!!

 

「あなたは・・・・・・・「マリア姉さんは私を化け物に変えたクズだ」」

 

私の前にいる私がセレナに変わった。違う。違うのセレナ!私はあなたを助けたくて!

 

「そんなに化け物したかったならウチを殺せばよかったのに」

 

違う・・・・・・違う違う・・・・・違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違うチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウ!!!!!!!私は・・・・・ワタシハ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!」

 

マリアは大きな悲鳴をあげた。

 

「マリア!?」

 

「マリア姉さん!!

 

『マリアさん!!』

 

マリアは暴走に負けてそしてアガートラームが暗くなっていきそして目は赤く光り始めた。

 

「マリア姉さん!!」

 

「こんな時に暴走かよ!!」

 

クリスがそう言うと。

 

「ちょっとやばそうね。逃げるわ」

 

そう言って小瓶を割ってゼルゲットは戦線離脱した。

 

「あのババァ!!簡単に暴走しやがった!!」

 

「何やってんだよあの豆腐メンタル!!未来!!エルフナイン連れて早く逃げろ!!」

 

クリスがそう言ってマリアにデルタムーバーを向けセレナは裏セレナになり未来に逃げるように言った。未来はコクリと頷いてエルフナインを足で抱えて飛んで逃げた。

 

「Charge」

 

『Charge』

 

「Fire」

 

『Burst mode』

 

クリスはマリアにエネルギー弾を撃った。しかし暴走したマリアはクリスのエネルギー弾を簡単に避けた。

 

「うぐっ。予想してたけどここまで簡単に避けられると腹立つなぁ」

 

クリスはそう言うとセレナはカイザブレイガンを逆手に持ってマリアの剣をガードした。

 

ギィィィン!!

 

カイザブレイガンの剣とマリアの剣がぶつかり火花を散らした。

 

「おい豆腐メンタル!!戻って来い!!」

 

セレナはそう言ってマリアの剣暴走により鋭くなった爪と打ち合いながらなんとかマリアを正気に戻そうとしていた。火花を散らしセレナはなんとかマリアの攻撃をガードしているがマリアの暴走の勢いはすごくついに追いつかなくなった。セレナは横に飛びマリアの爪を避けるがマリアの動きは素早くすぐに追いついた。

 

「はや!!」

 

セレナは驚いてそう言うとセレナは剣で斬り付けられた。

 

ズガァァァン!!

 

「グアッ」

 

セレナはサイドバッシャーの近くに転がるとそれを見て。

 

「おいアホ女!!少し時間稼げ!!」

 

「ウッセェ!!命令すんな!!」

 

クリスはデルタムーバーをなおしマリアに接近戦を仕掛けた。クリスはマリアを捕まえようとするがマリアはそれを避けてクリスの背中を斬った。

 

ズガァァァン!!

 

「どわっ!!」

 

クリスは前によろめくと後ろにいるマリアに向けて蹴りを入れた。しかしマリアはそれをジャンプして避けるとクリスの顔を持ちクリスの顔面に膝蹴りをくらわせた。

 

ズガッ!!!

 

「・・・・ッ!!!」

 

クリスは後ろに倒れマリアはクリスを踏みつけた。

 

「こんのクソババァ!!」

 

クリスが少しキレると。

 

「離れろクリス!!」

 

セレナの声が聞こえた。そっちを見るとサイドバッシャーがバトルモードに変更されており大型の戦闘ロボットになっていた。クリスはサイドバッシャーの威力をフロンティアで見ているためすぐにやばいと感じマリアの足に肘打ちをして足をどかしそして蹴りを入れてマリアを下がらせると無理矢理ジャンプしてそこから離れた。

 

「とっとと目覚ませ!マリア姉さん!!!」

 

セレナはそう言って左腕にある6連装ミサイル砲、エグザップバスターから大量のミサイルを放つとミサイルはマリアの元に向かいそして大爆発を起こした。

 

ドドドドガガガガガァァァァァァァァァァァァン!!!!!!

 

大爆発が起こり煙がマリアの周辺を覆う。

 

『Side bassha vehicle mode』

 

セレナはサイドバッシャーを元に戻し降りた。

 

「おいクソガキ!!てめぇあたしまで殺す気か!?」

 

クリスはそう言ってセレナの近くに来た。

 

「なんだ巻き込まれてなかったんですか。ウチ的には残念ですね」

 

「んだとゴラァ!!!」

 

そう言って煙が晴れるとアガートラームが解除され気を失ったマリアがいた。

 

「ほらとっととあの豆腐メンタル運ぶから手ェ貸せよババァ」

 

「テメェ後で覚えてろ!?本部戻ったら真っ先に殺すからなぁ!!」

 

クリスはそう言うとサイドバッシャーに乗りセレナはマリアをお姫様抱っこしてサイドバッシャーのサイドに乗るとクリスはサイドバッシャーを動かして撤退した。



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9話 闇を乗り越えて

マリアが治療室で治療を受けている間エルフナインのラボでは弦十郎達が集まっていた。集まっている理由はただ一つ。真の切り札を見るためだった。エルフナインの隣には渚がおり渚の手には布で巻かれた大きな物があった。

 

「それが真の切り札ってやつなのか?エルフナイン君」

 

「はい。・・・・ですがこれはある意味賭けのようなものなので切り札とはあまり言えません。しかしもしこれを上手く使えるのならもしかしたらキャロルの最強オルフェノク立花 香織さんにも勝てるかもしれませんしキャロルを止める可能性も大きくなります」

 

エルフナインがそう言うと。

 

「じゃぁ、何で今まで隠してたんだよ?それさえあればあのバカ女も攫われずにすんだしこの戦いを早く終わらせれるんじゃないか?」

 

クリスはジト目でエルフナインを睨んだ。エルフナインは「ウッ」と言って縮こまりそれを庇うように渚が前に出た。

 

「ちゃんと訳あるんや。ウチじゃぁ分からへんからエルフナインはんの説明耳かっぽじってよう聞いときや」

 

渚がそう言うとエルナインは渚の後ろに隠れたまま説明を始めた。

 

「まずこれを見てください」

 

エルフナインは渚から物を受け取り布を解くとそこには妙な形をした物が現れた。

 

「何だこれは?」

 

翼はそう聞くとエルフナインが答えた。

 

「これはキャロルが作った失敗作品なので正式名称はまだ決まってませんが僕はこれを『ブラスター』と読んでいます」

 

「ブラスター?直訳すると熱線銃とか・・・そう言う意味だったと思うがそれは武器なのか?」

 

「少し違います。これは武器でもありパワーアップシステムでもあります」

 

「パワーアップシステム?」

 

「そうです未来さん。このシステムはフォトンブラッドを最大限まで高めオルフェノクを殲滅する力です」

 

エルフナインはそう簡単に説明すると。

 

「でもよ、それ今までどこに隠してたんだ?そんなデカイの持ってた形跡なんて無かっただろ?」

 

クリスが疑問に思いそう聞くと。

 

「ちゃんとこの中に隠していました」

 

エルフナインはそう言って渚の体をポンポンと軽く叩いた。それを見たマリア達は顔を少し青くした。

 

「ちょ、ちょっと待ってエルフナインさん。えっ?まさか今までずっと渚さんの体の中に隠していたんですか?」

 

セレナは少し引いた顔をしてそう言うと。

 

「・・・・・・オルフェノクになったとはいえ大切なモノをいくつかなくしてもうたから死ぬかと思うたで」

 

渚がそう言うと弦十郎以外全員が引いた。

 

「・・・・・・冗談やで?」

 

「冗談かよ!?」

 

渚が言ったことにクリスがツッコムと渚は「半分な」と言った。もう誰も聞く気がないのでスルーするとエルフナインは再び説明を始めた。

 

「僕はこのブラスターの開発に関わっていないのでちゃんとは分かりませんがキャロルの話によるとフォトンブラッドの出力を上げすぎてそこら辺にいるオルフェノクでは暴走するかもしれないと言っていました。その為本来ライオトルーパーのために作ったシステムも使えずじまいでお蔵入りしていました」

 

「それをエルフナイン達が持ってきた」

 

「そや調はん」

 

「けど基本性能どころか失敗作品だから何が起こるか分かんねぇから簡単にあたし達に任せられなかったと」

 

「はいすみません」

 

エルフナインは弦十郎達に頭を下げ渚もエルフナインと同じように下げた。

 

「・・・・でもなんで未来さんなんデスか?強そうなオルフェノクならクリスの姉御もセレナも十分だと思う思うデスよ?」

 

切歌がそう聞くと。

 

「それは・・・・・」

 

エルフナインは言いづらそうに目を背けた。

 

「・・・・そういうことか」

 

弦十郎はエルフナインが言いたいことを悟った。

 

「そういうことならその切り札の使用も検討することはできない」

 

「やっぱりですか」

 

弦十郎とエルフナインがそう話が進んでいる間未来達は首を傾げた。話しがついていけなかったからだ。

 

「風鳴司令。どういうことですか?」

 

マリアがそう聞いたその時だった。

 

ブウウウウウウン!!!ブウウウウウウン!!!

 

大きな警報が鳴った。

 

「ライオトルーパーか!?」

 

弦十郎がそう言うとエルフナインも含めて全員が司令室に向かった。

 

 

 

 

 

 

「現状はどうなっている!?」

 

弦十郎は藤尭とあおいにそうきくと藤尭が答えた。

 

「V3ポイントにアントオルフェノクの大軍をキャッチ!!その数、約1000!!」

 

「何だと!?」

 

「ゼルゲット。もしかしてFISの子たちじゃ飽き足らず他の子供達にまで」

 

マリアがそう言って司令室に入ってきた。

 

「「マリア!!」」

 

「マリア君!!何をやっているんだ!!君はまだ寝ていないと!!」

 

弦十郎がそう言うとマリアが走り出した。

 

「待つんだマリア君!!」

 

弦十郎の制止を無視して飛び出したマリア。

 

「司令。私達もすぐに現場に「その必要はねぇよ先輩」雪音・・・」

 

「こう言うのはあたしの仕事だ」

 

クリスはそう言ってデルタギアを装着していた。

 

「ババァ1人じゃ心配だからウチも行くけどな」

 

そう言ってセレナもカイザギアを装着した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

マリアはアガートラームを纏い一足先に現場に着くと灰となる犠牲者が目に入った。避難誘導は行われているがノイズに変わる未知なる危機に人々は怯えて逃げていた。

 

マリアは剣をムチのようにしならせた変則攻撃でアントオルフェノクを斬り灰にしていった。すると。

 

「また会ったねマリアさん」

 

そう言って現れたのはゼルゲットだった。

 

「ゼルゲット!!」

 

マリアはゼルゲットを睨み付けるとゼルゲットは指を鳴らしアントオルフェノクをマリアから離した。

 

「さぁて。私のお人形になってもらうよマリアさぁん」

 

そう言ってゼルゲットはキャンサーオルフェノクに変身した。そしてそれと同時にサイドバッシャーに乗ったクリスとセレナが現れた。

 

『913 enter』

 

『Stading by』

 

「へ〜ん身!!」

 

「変身!!

 

『Stading by』

 

『Complete』

 

『Complete』

 

クリスはデルタイチイバル、セレナはカイザアガートラーム変身すると2人はゼルゲットに体当たりをして動きを止めた。

 

「マリア姉さん!!マリア姉さんは周りにいるザコをお願いします!!」

 

「こいつはあたし達が何とする!」

 

クリスはそう言って肩を掴み腹パンをするがキャンサーオルフェノクの硬い甲羅のせいでダメージが入らなかった。マリアはそれを見て襲ってくるアントオルフェノクを倒しているが悔しそうな顔をした。大切な妹を家族を守りたいのに自分は未だに守られている。

 

「くっ」

 

マリアは胸のペンダントに手をかけると。

 

「イグナイトモジュール!!抜剣!!」

 

それを聞いたセレナは振り向くとセレナは驚愕した。

 

「何やってるんですか!!やめてマリア姉さん!!」

 

『Dainsleif』

 

それと同時にまたマリアの意識は飛んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

また同じ夢同じトラウマ。私がセレナを化け物にオルフェノクに変えた瞬間の夢だった。それを見た私はもうダメだった。無理よマム。無理よセレナ。私じゃぁ誰も守れない。先生みたいに強くなれない。そう言ってる時だった。突然私の右頬に痛みを感じそして気づくと私の前にセレナがいた。私の前にいるセレナはカイザアガートラームから変身解除されており切り傷や腫れなどが出来ていた。

 

「セレナ」

 

「マリア姉さん!!自分の闇なんかに負けるんじゃねぇよ!!」

 

セレナはそう言って私の胸ぐらを掴んだ。

 

「ウチはオルフェノクになったことを後悔なんかしてない!!ウチはあの時本当は死んでたけどマリア姉さんと先生が助けてくれた!豆腐メンタルだけど強くて優しいマリア姉さんにウチは憧れて・・・そしてマリア姉さんみたいに強くなりたいってずっと思ってた!!だからもうこれ以上ウチの中でのマリア姉さんを壊さないで!!トラウマなんかねじ伏せてしまえぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」

 

セレナは私にそう言った。すると。

 

ズガァァァン!!!

 

「グアッ!!」

 

クリスが私の前に転がってきた。そしてデルタギアが外れると変身が強制解除された。

 

「・・・・私は守れるの?」

 

「守れるに決まってるでしょ!!ていうかウチらは皆マリア姉さんに守られてそして助けられている!!だから守れないなんて思わないでマリア姉さん!!」

 

セレナがそう言った時私は気づいた。何を勘違いしていたんだろうと。私はセレナ達をちゃんと守れていた。切歌も調も守れていた。そして私はセレナ達の期待に応えられなかったのは心のどこかで無理だと思っていたからこんな幻覚(トラウマ)見ていただけだった。

 

「・・・・・私は弱くていい。この弱さが私の強さ。・・・・・なら弱いまま私はセレナ達の期待に応えてみせる!!私は弱いまま強くなってみせる!!だからいい加減に私の言うことをききなさい。魔剣・ダインスレイフ!!!!」

 

マリアがそう言ったその時だった。黒いオーラがマリアを包むとマリアのアガートラームが形を変え黒一色に変化し胸の前には蝶の羽のような美しいシンボルが現れた。マリアは闇(トラウマ)をねじ伏せ暴走を支配したのだ。

 

『魔剣・ダインスレイフですか?まぁそれでも私には勝てませんけどねぇ!!』

 

ゼルゲットはそう言って右手の大きなハサミを前に出した。マリアは剣を逆手に持つとすごいスピードでゼルゲットの懐に入った。

 

『なに!?』

 

これにはゼルゲットも驚き対応が遅れた。マリアは高速でゼルゲットの胸を何度も何度も斬りつけた。硬い甲羅に剣をぶつけているため火花が散る。そんな中ゼルゲットは余裕そうな声を出した。

 

『何度やっても無駄ですよマリアさぁん!なんてたって私の防御力は大砲でも傷一つつけられないほどなんですから!!無駄なことを繰り返しても意味ありませんよ!!』

 

ゼルゲットはそう言って大きなハサミを振り上げた。マリアはずっとゼルゲットの胸を高速で斬りつけ続けていた。その時だった。

 

バキィィィン!!

 

遂に壊れたのだ。ゼルゲットの硬い甲羅が。

 

『な、なニィィィィィィィィィィィ!!!!!!!』

 

ゼルゲットはこれに驚き後ろに下がり胸を押さえた。

 

『バカな!!なんでだ!!なんでなんだ!!なんで私の甲羅が!!』

 

ゼルゲットはそう言うと。

 

「あなた知らないの?」

 

マリアは挑発的な笑みを浮かべながら答えた。

 

「確かに私の弱い攻撃じゃぁあなたに傷一つつけることなんてできないわ。だけどね。どんな弱い攻撃でも必ずダメージは残る。私はあなたの胸の同じところを振り子のように集中的にずっと斬っていたのよ」

 

マリアはそう説明すると。

 

『嘘だ・・・・・そんなのありえない。他のオルフェノクならともかくこの私が』

 

「残念だけど嘘じゃないわ。これが現実よ」

 

マリアはそう言うと割れた胸に剣先を向けた。

 

『や、やめて!!い、嫌だ!!死にたくない!!私はまだお人形が完成していない!!』

 

「あの子達も同じ事をあなたに言ったはずよ。覚えておきなさい。私は風鳴司令と一緒にスマートブレイン残党を潰す。これ以上あの子達みたいな子を増やさせない。だから・・・地獄で悔やみなさい!!」

 

『嫌だ嫌だあああああああああああああああァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!』

 

ドシュッ!!

 

魔剣・ダインスレイフの力で刺されたゼルゲットは人間に戻った。

 

「ごハッ!!」

 

ゼルゲットは口から血を吐くと後ろによろめながら自分の両手を見るとサラサラと灰が落ち始めていた。

 

「あ、ああ、い、嫌だ。まだ死にたくない。この手でまだお人形を作りたい。嫌だ死にたくない。死にたくない!!アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!」

 

ゼルゲットは悲鳴をあげると体が崩れ落ちそして灰の山となった。

 

「マリア姉さん」

 

「セレナ。ごめんね。色々心配かけちゃって」

 

マリアがそう言うとセレナは無言でマリアに抱きついた。クリスがいるからプライドで見せたくないのか涙を我慢するように震えていた。それを見たクリスは呆れてやれやれと言ったように目を瞑りデルタギアとカイザギアを取りに行こうとしたその時だった。

 

ズガガガガァァァァン!!!!

 

「どわっ!!なんだ!?」

 

何者かの攻撃を受けた。

 

「!!」

 

「なに!?」

 

3人が警戒するとそこには。

 

「もーらい」

 

「ゼルゲット先輩死んじゃいましたね」

 

香織とセシルがデルタギアとカイザギアを回収していた。

 

「テメェらあたしのデルタギア返しやがれ!!」

 

「ウチのカイザギアが!!」

 

「それじゃぁねぇ」

 

香織がそう言うとセシルが小瓶を割りテレポートした。



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10話 盗まれたベルト

いつのまにかUA数が50000ごえ。お気に入り登録が200ごえ。感想も100件変えていました。読者の皆さんありがとうございます!!これからも頑張りますのでシンフォギア555をよろしくお願いします!!


二つのベルトを失いマリアがイグナイトモジュールをコントロールしたという功績が出来たためベルトが無い今イグナイトモジュールの完全使用許可が降りた。しかしやはりベルトを二つ失ったのが大きいのは確かだった。あの時の連絡から響は姿を消しておりどこに消えたのか不明だった。残りのファイズギアはセレナが装着することになった。

 

未来は「私がファイズになる」と言っていたが未来は確かに強力なオルフェノクであるが戦闘経験がほとんどなく一般人に近い協力者であるため弦十郎が未来がファイズに変身することを拒否した。クリスにファイズギアを渡そうとしたがクリスは

 

「ファイズは扱いづらいから嫌だ」

 

と、拒否したため残ったセレナがファイズを装着することとなった。

 

「緒川さん」

 

「なんですか未来さん?・・・・・まぁ言いたいことは分かりますが」

 

「・・・・・・・響はどこにいるか分かりませんか?」

 

未来は緒川にそう言うと緒川は言いづらそうな顔をした。緒川は響の捜査もしているがキャロル残党が何を狙っているのかも調べていた。

 

「すいません未来さん。響さんに関してはまだ・・・・・」

 

「・・・・・そうですか」

 

未来は寂しそうにそう言うと。

 

ブウウウウウウン!!!ブウウウウウウン!!!

 

警報が鳴った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「二人ともお待たせ!」

ライオトルーパーの反応をキャッチしたS.O.N.Gは、ファイズギアを持ったセレナと偶然近くにいた切歌と調に任せた。

 

「全然大丈夫デス!!」

 

「セレナ。そのバイクって・・・」

 

セレナが乗ってきたのはオートバジンだった。

 

「せっかくファイズに変身するんですからあのバカ女のバイク借りてきちゃいました」

 

セレナはそう言うと。

 

「ジーッ」

 

調はジーッとセレナを見ていた。

 

「ど、どうしたんですか調さん?」

 

「・・・・・免許は?」

 

「さて行きましょうか切歌さん、調さん」

 

「ガッテンデス!!」

 

セレナは話をそらしてライオトルーパーの反応があった、地下への入り口に行き中に入っていった。

 

3人は薄暗い中を警戒しながらゆっくりと歩いているとそこに突然現れた数十人のライオトルーパー。そしてそのさらに向こうには、なんらかの装置の前に立つ水無月の姿があった。

 

「いた」

 

調が先に見つけた。そしてそれな続くように切歌が聖歌を歌った。

 

『Zeios igalima raizen tron』

 

切歌はイガリマを纏うと大鎌を構えて先に出た。

 

「切ちゃん!」

 

「切歌さん!私より先に出たら・・・・もうしかたありませんね」

 

セレナはそう言ってファイズギアを装着した。

 

『555 enter』

 

『Stading by』

 

「へ〜ん身!!」

 

『Complete』

 

セレナの体が赤く光り光りが収まるとそこにはアガートラームに赤いラインが付いた黒いアガートラームが現れた。

 

「ファイズアガートラームってところですか?それじゃ行きます!!」

 

セレナはそう言って切歌に続いた。

 

『Various shul shagana tron』

 

調も聖歌を歌いシュルシャガナを纏うとセレナに続いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「デェェェェェェェェス!!!」

 

切歌は大鎌を振りライオトルーパーを切り裂くと次々とライオトルーパーを灰にしていき調は狭い空間を利用してカッターを放った。

 

セレナはライオトルーパーに回し蹴りやアッパーストレートと殴ったり蹴ったりして水無月のところに向かった。水無月はセレナを見るとめんどくさそうにため息をついてカイザギアをを装着した。

 

『913 enter』

 

『Stading by』

 

「変身」

 

水無月は斜め45度からゆっくりカイザフォンをセットし横に倒した。

 

『Complete』

 

水無月はカイザに変身するとカイザブレイガンを右手に持った。

 

「切歌さん!調さん!ライオトルーパーは2人に任せます!!」

 

「了解」

 

「了解デース」

 

セレナはライオトルーパーを2人に任せて水無月の下に走り出した。水無月はカイザブレイガンの後ろの部分を引っ張った。

 

『Burst mode』

 

水無月は光弾を連射した。セレナはそれを見て前に転がったり横に転がったりして回避し壁に隠れるなどをして接近戦にもちこもうとしていた。それを見た水無月はミッションメモリーを抜くとそれをカイザブレイガンにセットした。

 

『Ready』

 

カイザブレイガンから剣を出すとそれを上手に持ち歩き始めた。

 

「私に接近戦ですか?上等!!」

 

セレナはそう言って壁から出ると水無月に殴りかかった。水無月はそれを避け下から切り上げた。

 

ズガァァァン!!

 

「うぐっ!!」

 

セレナは後ろに下がると水無月は左からカイザブレイガンを振りそれに目が入ったセレナはダッキングして避けるとそのままセレナは水無月の顎にめがけてアッパーをした。

 

バゴッ!!

 

「!!」

 

まともに受けた水無月は後ろによろめくと更に右ストレートを打ち込み腹に蹴りを入れた。まともに受けた水無月は後ろに転がりその間にセレナはファイズショットを取り出しミッションメモリーを抜いてセットした。

 

『Ready』

 

右手にファイズショットを装備しファイズフォンを開かenterボタンを押した。

 

『Exceed charge』

 

セレナのファイズアガートラームはラインに沿ってファイズショットにエネルギーがチャージされると倒れている水無月にグランインパクトをくらわせようとした。

 

「ディヤァァァァ!!!」

 

セレナは走り出しグランインパクトを決めようとしたその時だった。

 

「・・・かかったっすね」

 

水無月がそう言ったその時だった。水無月はセレナの方を見ると水無月の両手にはカイザブレイガンがあるのは当たり前だったがいつのまにかカイザフォンを銃にしていた。それを見たセレナは

 

「しまった!!」

 

水無月は更にエネルギー弾を連射するとセレナに全弾命中した。

 

ズガガガガガガガガァァァァァァァァァァァァァァァァン!!!!!!!!

 

「アアアアアアアアアアアアアァァァァァァァ!!!!」

 

セレナは悲鳴を上げて吹っ飛ぶと更に最悪なことが起きた。

 

ズガァァァン!!

 

「・・・・・ッ!!!!」

 

セレナは後ろから攻撃を受けたのだ。

 

「あっ!!」

 

「やらかしたデス!!」

 

切歌の呪りeッTぉと調の百輪廻がセレナの背中に命中した。それを見た切歌と調は焦った顔をした。セレナは天井に叩きつけられコンクリートの地面に落ちるとその反動でファイズギアがセレナから離れた。

 

「「セレナ!!」」

 

そしてそれを水無月は見逃さない。水無月は素早くファイズギアを盗んだ。

 

「ラッキー。まさかファイズまで手に入るなんてラッキーすぎでしょ?ありがとさん暁、月読」

 

そう言って水無月は小瓶を割った。

 

「待つデス!!」

 

「返せ!!」

 

そう言うが水無月はすでに撤退したのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

セレナ達はS.O.N.G.の医務室にいた。そしてそこでは弦十郎達が難しそうな顔をしていた。

 

「すいません弦十郎さん。私が不甲斐ないばかりに」

 

 セレナはそう言って頭を下げた。弦十郎もなんとか庇いたいところだったが今回ばかりは事情が事情なため庇うことができずだからと言って責めることもできなかった。そして何より。

 

「切ちゃんが無茶するからでしょ」

 

「調が後先考えずに飛び出すからデス!」

 

「切ちゃんが私を足手まといと思ってるからでしょ!」

 

切歌と調がケンカしているのだ。ファイズが奪われた件とセレナに流れ弾を当ててしまった責任を押し付け合っていた。それを見た弦十郎は起ころうとし時だった。

 

「2人とも落ち着き。責任押し付けあってファイズ取り戻せるんか?」

 

渚がそう言うと切歌の調が黙った。

 

「傷に障るからやめといたほうがいい。それにそんな精神状態やったらイグナイトモジュールも制御出来ひんで?」

 

渚は2人にそう言うが。

 

「「フン!」」

 

お互いそっぽ向いた。すると。

 

バチン!!バチン!!

 

マリアが二人の頬を叩いた。

 

「・・・・2人とも何喧嘩してるの?」

 

マリアはそう言って2人を睨んだ。切歌さん調は震えてマリアから目をそらした

 

「今回の件。負けたのはセレナの責任よ。あの時セレナは少し油断したそうだから。でも・・・・ファイズが盗まれたのは貴女達の責任でしょ!?」

 

マリアがそう言うと2人は言葉を詰まらせた。

 

「カイザとデルタを盗まれたのも私の責任よ。だから私も切歌と調に強く言えない。だけど流れ弾を当てるなんて何考えてるの!?前には敵しかいないならともかくあの時セレナがいたにもかかわらず中距離系の技を使うなんて何考えてるのよ!?」

 

マリアはそう言って2人を説教した。

 

「まぁまぁ、マリアはんも落ち着いて」

 

渚がそう言って宥めるが。

 

「これが落ち着いていられるわけないでしょ!?」

 

と、マリアは怒った。すると。

 

「・・・・・だって」

 

「?どうしたのですか切歌さん?」

 

「私だって強くなりたいんデス!!」

 

切歌は涙目になってそう言った。

 

「私だってセレナやマリアみたいに強くなりたいデス!!クリスの姉御や響の姉御みたいに強くなりたいデス!!でも私は皆みたいに強くないデス!!私は調。守ることだけで精一杯デス!!」

 

「ふざけないで!それじゃぁ全部私せいのになってる!切ちゃんだってセレナに当てたし私だけのせいじゃない!切ちゃんに私を守ってなんて言ってない!」

 

「なんデスとぉ!?今までずっと私の背中に隠れてたお子様のくせにデス!!」

 

「!!もう切ちゃんなんて知らない!!」

 

「それはこっちのセリフデス!!調なんて大っ嫌いデス!!」

 

2人はそう言って出て行った。それを見た弦十郎は。

 

「うむ。青春だな」

 

と、言ったんだ

 

「いや全然違うぞおっさん!!」

 

これにクリスは思わずツッコミをいれた。

 

「あちゃーやってもうたかな?」

 

渚はそう言って頭をかいた。

 

「でも・・・・・切歌はんと調はんの気持ち分からんでもないな」

 

渚がそうボソッと言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

雨の中のとある橋の下。そこではホームレスの溜まり場となっておりそこには似つかわしくない女の子がいた。その子は響だった。響は壁にもたれかかりそして自分の両手を見た。目を瞑るとあの時読んだかが思い出す。

 

オリジナルタイプは負の感情や力を溜めやすく強力な超特殊能力を持てるように進化することもあるがその反面で暴走を起こしやすくその暴走は一つのものに執着するようだ。

 

この文が響の頭から離れずそして恐れていた。もし自分が暴走してしまえば自分は間違いなく未来に迷惑どころかもしかしたら未来を殺してしまう可能性もあった。響はもう二度と未来を傷つけるようなことはしたくなかった。だから響は自分から未来から離れたのだ。自分が自分でなくなり未来を傷つける前に。響は腕と膝の間に顔をうめた。すると。

 

「・・・・・・響か?」

 

と、言う声が聞こえた。響は顔を上げて聞こえた方を見るとそこには1人の男がいた。髪の毛は真っ白で肩まで伸ばしており目元は前髪で隠れていた。ボロボロの服を着ておりそして臭い体臭を匂わせていた。そして両手には軍手が身につけられており右手には空き缶のゴミ袋を持っていた。

 

「・・・・・・・誰だ?」

 

響がそう言うと。

 

「ハハ。やっぱり分からないか。俺だよ俺」

 

男はそう言って前髪を上に上げるとその男の顔を見て響は驚愕した。そいつは。

 

「・・・・・・・・・・・・・親父?」

 

そう。そいつは響の父親の立花 洸だった。

 

「ハハ。久しぶりだな響」

 

立花 洸はそう言って作り笑いを浮かべていた。シワとシミがあり歯も何本か無くなっておりかつての父親とはまったく異なっていた。響は実の父親を睨みつけた。

 

「ハハ。会えて嬉しいよ響。何でこんなところにいるんだ?後できれば何だけどちょっと金貸してくれないか?「・・・・・・・・ろす」えっ?」

 

「殺す!!!!!!!!!!!!!!」

 

響は、立花 洸を憎悪の目で睨みつけそして聖歌を歌い始めた。

 

『Balwisyall nescell gungnir tron』

 

すると響は姿を変えウルフオルフェノクに変身した。

 

「ヒッ!!」

 

それを見た立花 洸は腰を抜かした。周りのホームレスも悲鳴を上げ「化け物だ」と言って逃げ出した。

 

「うわァァァァァァァァァァァァァ!!!!ば、化け物だァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!」

 

立花 洸はそう言って四つん這いになって逃げ始めた。

 

『フーッ・・・・・・・・フーッ・・・・・・・・絶対に簡単には殺さねぇ。ジワジワと悲鳴を上げさせてから殺してやる。四肢引き千切って○○○○抉り出して眼球とかも○○○○○してから殺してやる。殺してやるァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!!!!』



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11話 私と喧嘩しよ

「B1ポイントに反応あり!!これは」

 

「どうした藤尭!?」

 

「ガングニールです!!ガングニールの反応をキャッチしました!!」

 

それを聞いた弦十郎達は驚愕し急いでモニターに映像を流すとそこにはウルフオルフェノクとなった響が1人のホームレスを襲っている映像だった。

 

「な!?あの娘何してるの!?」

 

マリアはそう言うと。

 

「あいつなんで一般人襲ってんだよ!?」

 

クリスは信じられないとういう顔をしていたそしてその姿を見た未来はホームレスの方に目をやると未来はそのホームレスに見覚えがあった。そして未来は気づいた。

 

「あの人・・・・・」

 

「?知っているのか?」

 

翼が未来にそう聞いた。

 

「はい。あの人私の知ってる時からだいぶ変わってますけどたぶん響のお父さんだと思います」

 

それを聞いたマリア達は驚いていた。

 

「嘘でしょ?あの人が響のお父さん?というより何であの娘実の父親を襲ってるのよ!?」

 

マリアがそう言うとクリスはあの姿に見覚えがあった。そして未来にも。

 

「・・・・・・・・戻ってやがる」

 

「え?ど言うことですかクリスさん?」

 

「あたしと何度も殺しあったあの時の立花 響に戻ってやがる」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ブベラッ!!」

 

立花 洸は、響に顔面を殴られ壁に叩きつけられた。口から血を吐き顔をおさえると鼻血も出ていた。しかし鼻血の量は異常だった。立花 洸響によって鼻の骨を折られたのだ。響はゆっくりと歩いて立花 洸に近づく。そして立花 洸は怯えて近くにある石や砂を投げつけた。

 

「来るな!!来るな!!あっち行け化け物!!!」

 

立花 洸はそう言ってなんとか追い払おうとするが今の響はウルフオルフェノクに変身しており立花 洸ごときの攻撃は効いていなかった。響は立花 洸の近くに来ると腹に蹴りを入れてそのまま踏みつけた。

 

「グアッ!!」

 

立花 洸は口から血と唾液を吐きそして恐怖でお漏らしをした。響は嬲り殺すように立花 洸の肋骨を軋ませていた。

 

『殺す』

 

響はそう言って右のメリケンサックを握り振り上げると。

 

『やめろ!!』

 

響は蹴りを入れらた。

 

『グッ!!』

 

響は突然のことで受け身もとれず後ろに転がった。響は立ち上がるとそこにはクリスと未来がいた。

 

「響!!」

 

響は未来の姿を見て驚愕した。

 

『な、なんで?』

 

響がそう言うと。

 

「うわァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!ば、化け物が2匹も!!!た、助けてくれ!!誰かたすけてくれぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」

 

立花 洸はそう言ってヨロヨロとふらつきながら逃げ出した。それを見た響はイラついた口調でクリスに言った。

 

『邪魔すんじゃねぇよクリス。あの男殺せねぇだろ?』

 

『悪いけどよぉ、テメェにあのおっさんを殺させるつもりはねぇ」

 

ティラノオルフェノクに変身したクリスがそう言ってボウガンの銃口を響に向けた。

 

「響!!響の事情は分かってる!!確かに響のお父さんを殺したい気持ちはすごく分かる!!でもお父さんを殺しちゃダメ!!そんなことしたら響のお父さんや香織ちゃんと同じになっちゃうよ!!」

 

未来がそう言うと。

 

『もう遅いんだよ!!』

 

と、響は声を張り上げた。

 

『もう、何もかもが遅いんだよ・・・・・・・俺は』

 

響はそう言うとクリスと未来の方に歩き出しそして。

 

『うおああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!』

 

クリスと未来に殴りかかった。

 

『危ねぇ!!』

 

クリスは未来を抱きしめて横に飛んで避けた。そしてその場にいる響の拳は地面に埋まっていた。明らかに殺す気で振るった拳だった。

 

「響!?」

 

『このバカ女が!!!』

 

クリスはそう言ってボウガンを構え走り出した。

 

『テメェの女をテメェが泣かそうとしてんじゃねぇよ!!』

 

クリスはそう言うとエネルギーの矢を放った。響はメリケンサックのような拳をクリスのエネルギーの矢を全てはじいた。クリスは怯まず大きくジャンプすると一本の大きなエネルギーの矢を放った。

 

『タァァァァァァ!!!!!!!!』

 

響はエネルギーの矢を思いっきり殴るとその矢は分解し拡散し響に襲いかかった。

 

ズガガガガァァァァン!!!!

 

『グアッ!!』

 

響は地面を転がると立ち上がりクリスを見た。クリスはボウガンからガトリングガンに帰るとそこから弾幕を張った。響は走り回って回避しながら突っ込んでくるがそれでもクリスの弾幕が激しく何発か当たり響を後ろによろめかさせた。

 

『?』

 

この時戦っているクリスにはある違和感があった。クリスの攻撃が響に当たりすぎているのだ。確かに響はクリスと喧嘩をするときも攻撃が多少命中するがそれでも後ろによろめかすほど当たったことはなかったからだ。それを感じたクリスは歯ぎしりをしそして。

 

『なめんじゃねぇぞゴラァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!』

 

クリスがブチギレた。クリスは腰から大量のミサイルを撃った。響はそれを避けようともせずイノシシのように突っ込むとミサイルが命中し大きな爆発が起きた。

 

「響!!」

 

未来は響を呼ぶと響は地面を転がっていた。響はフラフラしながら立ち上がった。

 

『どう言うつもりだ!!?』

 

クリスは響を睨みつけながらそう言った。

 

『テメェならあの程度の攻撃なんざ簡単に避けんのに自分から当たりに行きやがって・・・・舐めんのも大概にしろやァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!』

 

クリスは、ガトリングガンを構え火炎弾を放った。

 

ズトドドドドォォォォォォォォォォォン!!!!!!

 

響のいた場所に大きな爆発が起き砂煙が巻き起こった。クリスは息を切らし肩で息をしていた。砂煙が晴れるとそこに響はいなかった。

 

『・・・・・・チッ』

 

クリスは舌打ちをしてティラノオルフェノクから人間に戻るとこっそりと持っていたタバコを取り出しそれをくわえライターを取り出し火をつけた。

 

クリスはゆっくりと煙を吸い吐くと響のいた場所を睨みつけた。近くに未来がいない為おそらく未来が勝手に響を連れ出したのだろう。クリスはそう思いながらタバコを吸いそして響のことについて本部に報告を始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

フェニックスオルフェノクに変身し響を近くの森に連れてきた未来は響をゆっくりと木にもたれるように座らせた。

 

「大丈夫響?」

 

未来は人間に戻ると響を心配して触れようとした。しかし。

 

パシン

 

響はそれを拒絶した。

 

「どうしたの響?」

 

未来は払われた手を抑えながらそう聞くと。

 

「・・・・・・・・・するな」

 

「え?」

 

「よけいなことをするな未来!!!」

 

響は未来にそう言った。

 

「よ、よけいなこと?」

 

「そうだ!!邪魔すんじゃねぇよ未来!!!」

 

響は未来にそう怒鳴ると。

 

「わ、私は響を助けたくて「それがよけいだっつってんだよ!!!」!」

 

未来は響にそう言われると流石の未来も少しムッとした顔になった。

 

「な、何よ!!私の前から居なくなってずっと心配してたのに何よその言い方!!」

 

「テメェが勝手に心配しただけだろうが!!それに俺とお前はとうに別れてんだから心配される筋合いはねぇ!!」

 

「!!」

 

響がそう言った時だった。

 

バチン!!

 

未来が響の左頬をビンタした。

 

「・・・・何しやがる!!」

 

バチン!!

 

響はそう言って未来の左頬をビンタした。

 

「このバカ響!!」

 

バチン!!

 

未来はそう言って響は左頬をビンタしそして押し倒した。

 

「私と響が別れたとしても私はずっと響のことが心配だった!!あの時から響の様子がおかしくて響が私から離れていくのを感じてた!!」

 

未来はそう言って響の右頬をビンタしようとしたがそれよりも先に未来の右頬をビンタして地面に倒すと今度は響が未来を押し倒した。

 

「あの時も言っただろ!!もう俺は俺じゃない!!だから俺は未来の近くにいられない!!」

 

響はそう言って未来の右頬をビンタした。そしてさらに未来の左頬をビンタしようとするが未来が響の右頬をビンタし今度は未来が響を押し倒した。

 

「何言ってるのよ響!!言ってることが分からないよ!!何で響じゃなくなるのよ!!」

 

未来はそう言ってもう一度響の右頬をビンタしようとした。だが未来の左手を掴まれ響は未来の髪を掴むと引っ張って地面に倒すと響は未来の髪を掴んだまま押し倒した。

 

「俺はオルフェノクのオリジナルタイプだ!!負の感情や力を溜めやすくて強力な超特殊能力を持てるように進化するらしいけどその反面で暴走を起こしやすいんだよ!!そしてその暴走は一つのものに執着する!俺は今自分でも分かるくらいに復讐に執着してんだよ!!」

 

響は未来にそう言った。

 

「俺は未来を巻き込みたくねぇんだよ!!俺だけじゃねぇ!!風鳴もおやっさんもマリア達もクリスもセレナも巻き込みたくねぇんだよ!!」

 

響はそう言うと立ち上がり未来に背を向けた。

 

「・・・・・もう俺に関わるな未来。今は平気でも俺はいつ人間の心を忘れるか分からないから」

 

響は未来の前から立ち去ろうとしたその時だった。

 

「み〜つけた。響お姉ちゃ〜ん」

 

という声が聞こえた。響と未来は聞こえた方向を見るとそこにはデルタギアを装着した香織がいた。

 

「香織・・・・・・そのベルトはどうした?」

 

「イヒヒヒ。銀髪のお姉ちゃんから貰ったの。似合ってるでしょ?」

 

香織がクルッと一回転してそう言うと。

 

「似合ってねぇよクソガキが。似合ってんのは未来とクリスだけだ」

 

響はそう言うと。

 

『Balwisyall nescell gungnir tron』

 

響は聖歌を歌いウルフオルフェノクへと変身した。響は右手をスナップするように降った。香織は不機嫌そうな顔でデルタフォンを持った。

 

「変身」

 

『Stading by』

 

『Complete』

 

香織はデルタに変身した。香織はゆっくりと歩き出しそして走り出した。香織は響の顔に殴りかかるが響はそれを避けてカウンターをいれるように香織の横っ面を殴った。

 

ドゴッ!!

 

「ウッ!」

 

香織が殴られると前回りをして受け身をとって立ち上がり響を見た。響は追撃するように香織に襲いかかった。香織は響のパンチを避けるとそのまま首を掴んでそのまま押し始めた。

 

『ぐあっ!この離せ!!』

 

響がそう言うが香織は無視して響を木に叩きつけた。

 

ドガァッ!!

 

『ああっ!!』

 

響は地面に倒れた。木はメキメキと音をたてて折れた。香織は響を踏みつけた。

 

『グアッ!!』

 

「イヒ、イヒヒヒ可愛いよ響お姉ちゃん」

 

香織は踏みつけながらそう言うと。

 

『響を離せ!!』

 

フェニックスオルフェノクになった未来が香織に蹴りを入れた。

 

「グアッ!!」

 

香織は地面を転がり起き上がると未来は構えた。

 

「邪魔しないでよ未来お姉ちゃん。響お姉ちゃんと遊べないじゃん」

 

香織がそう言ってデルタムーバーを取り出した。

 

『何が遊べないよ!!?香織ちゃんが響に何かしたんでしょ!?ぜったいに許さない!!』

 

未来はそう言って走り出した。

 

「ファイア」

 

『Burst mode』

 

「邪魔するんだったら容赦しないよ?響お姉ちゃんを裏切ったクズが」

 

香織はそう言ってエネルギー弾を撃った。未来はそれを見て両手を翼に変えると空を飛んだ。空で自由自在に動く未来に香織は狙いを定められずエネルギー弾を当たらなかった。それを見た響はチャンスと思った。

 

『うおああああああああっ!!!!!』

 

響はそう言って香織にタックルをした。

 

「うわっ!!」

 

香織は地面に倒れ響が香織を押し倒すと響はデルタギアを外そうとした。

 

「なっ!!ちょっ触んないでよ響お姉ちゃん!!」

 

焦った香織はそう言って響に蹴りを入れた。

 

『うあっ!!』

 

響は蹴り飛ばされて地面を転がった。

 

『響!!』

 

未来は響に呼びかけた。響は起き上がると響の右手にはデルタギアがあった。

 

『響!』

 

「なっ!!?」

 

それを見た香織は焦って見るとそこにデルタギアが無かった。デルタギアが無くなったことにより香織はデルタから強制解除された。

 

「お、オマエェェェェェェェェェェェェェェェェェ!!!!!!!!」

 

それを見た香織は怒り狂いドラゴンオルフェノクに変わった。

 

『未来!!』

 

響は空を飛んでいる未来にできるだけ高くデルタギアを投げた。それを見た未来はデルタギアをキャッチしようとした。それと同時に香織は自身の鎧を破壊し高速移動してデルタギアを取り戻そうとしてジャンプした。

 

しかしそれをキャッチすることはできなかった。未来はデルタギアをキャッチし空中で装着した。地面に転がって着地するとデルタフォンを抜いた。

 

「変身!!」

 

『Stading by』

 

『Complete』

 

未来はデルタフォンを抜いて再びセットすると仮面ライダーデルタに変身した。未来はデルタムーバーを取り出した。

 

「Fire」

 

『Burst mode』

 

未来はデルタムーバーを香織に向け撃った。

 

ズガァン!!ズガァン!!ズガァン!!

 

香織はガードしながら未来に突進するが横から響が香織を掴んで投げ飛ばした。

 

『オマエェェェェェェェェェェ!!!!』

 

香織は響に襲いかかるが響が少し体を晒すとそこからエネルギー弾が香織に飛んできた。

 

ズガァン!!ズガァン!!

 

『うあっ!!』

 

突然の攻撃に香織は怯むとそれと同時に響が後ろ蹴りをした。

 

『グアッ!!』

 

香織は地面に倒れると響に無理矢理起こされるとそのまま腹に回し蹴りをされさらにヘッドバットをされた。香織は頭を抑えて後ろに下がるとそこからさらにエネルギー弾が飛ぶ。

 

ズガァン!!ズガァン!!ズガァン!!ズガァン!!

 

『ウアアアアアアアッ!!!!!』

 

香織は地面を転がり響と未来を睨んだ。

 

この時響と未来は背中合わせで響は構え未来はデルタムーバーを向けていた。

 

「クリスのデルタ。返してもらったから」

 

未来がそう言うと

 

『どうするまだやるか?俺たちはどっちでもいいぜ?』

 

と、響が言った。

 

『くっ、クソッ!!』

 

香織は地面に小瓶を叩きつけるように割るとその場から撤退した。未来はデルタから変身を解除すると響の方を向いた。

 

「・・・・・・響」

 

響も人間に戻るがすぐに立ち去ろうとした。だが未来は響の右手を両手で握った。

 

「離せよ未来」

 

響がそう言うと未来は決意した目で言った。

 

「響!!私と喧嘩しよ!!」

 

「・・・・・・・ハァ?」

 

未来は突然そう言って響は目が点になった。

 

「響が勝ったら好きにしていいよ。でも私が勝ったら私と結婚して!!!」

 

「・・・・・・・ハァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!!!!???」

 

響は訳が分からず大声で叫んだのだった。



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12話 調と切歌の絆と未来の想い

シンフォギアXVとんでもないことに。前々から思っていますが風鳴家って実はサイボーグ集団なのでしょうか?未来さん戻ってキテェェェ!!!



それではどうぞ


S.O.N.G本部の医療室そこでは台の上で患者の服を着ている未来と医者のような格好をしているエルフナインと渚がいた。

 

「その本当にいいのですか?」

 

「いいよ。早くして」

 

未来はそう言うとエルフナインは心配そうな顔をした。

 

「ここまで覚悟見せてるんやったらしゃーない。ウチらも出来る限りのことをするかしないわ」

 

渚がエルフナインの肩に手を置いてそう言うとエルフナインは分かりましたと言って未来に麻酔をして眠らせた。

 

「それでは錬金手術開始します。メス」

 

「了解や」

 

未来はなんでこうなったのか。それは数日前に遡る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

未来が響に喧嘩を申し入れた時未来は響にこう言ったのだ。

 

「今はまだ響と喧嘩しないよ。私も響と同じ融合症例になってそして同じシンフォギアライダーになって私は響に挑む。だから今は響の好きなようにしたらいいよ」

 

未来は響にそう言うと未来は響に近寄りそしてキスをした。響は色々ありすぎて呆然となり考えがついていけてなかった。未来は響から離れると

 

「これは私なりの宣戦布告。絶対に私が勝つから・・・・だから死なないでね」

 

未来はそう言って帰っていった。そして未来はS.O.N.G本部に戻ると弦十郎に自分を融合症例にしてくれと頼んだ。弦十郎や翼達は当然反対した。しかし未来の覚悟に飲まれ渋々許したが未来を融合させる聖遺物が無かった。すると。

 

「これ使えませんか?」

 

セレナがあるものを見せた。それは。

 

「「「神獣鏡!!!!」」」

 

マリアと調、切歌は驚愕した。そしてそれは弦十郎達もだった。

 

「なんでセレナがそれを持ってるのよ!?」

 

マリアはセレナにそう聞くと。

 

「実はウェルのゴミ野郎からくすねてたんですよマリア姉さん」

 

と言った。どうやらいつのまにか盗んでいたようだ。

 

そして今全員で未来の融合症例になる所を見届けていた。

 

「・・・・・あの娘本気なのね」

 

マリアがそう言うと。

 

「そういう奴だ小日向わ。立花の為なら自身が融合症例になることも躊躇わない女だ」

 

「でもよぉ本当にいいのか?正直あたしは今も反対だぜ」

 

「未来君はあれだけの覚悟をみせたんだ。それに言いたくないがブラスターの人体実験も自分から進んで引き受けてくれたしデルタギアも帰ってきた。後は響君とファイズギアかカイザギアのどちらかが帰ってくればいいんだが・・・・・・・」

 

弦十郎がそう言うと緒川が弦十郎に言った。

 

「司令。本気で未来さんをブラスターの実験台にするつもりなのですか?」

 

「この際だから仕方ない。キャロルと互角以上に渡り合うにはブラスターの力が必要となる。しかしエルフナイン君の話によるとあれはキャロル君の失敗作品。何が起きるか分からないからこそ人体実験が必要だった。だからこそ俺はブラスターの使用に反対だった」

 

「ですが未来さんの気迫に飲まれたと」

 

「うむ」

 

「しかし司令。エルフナインは何故小日向を選んだのでしょうか?」

 

翼はそう言うと弦十郎は答えた。

 

「保険だ」

 

「保険?どう言うことだおっさん?」

 

「未来君は死んでも蘇ることが可能なフェニックスオルフェノク。実験の失敗で死んだとしても未来君は蘇る可能性が高い。言い方は悪いがこれほど実験動物として適任なオルフェノクは彼女だけだ」

 

それを聞いたマリア達は驚愕した。いや頭の中ではもしかしたらと思っていたがなるべくそれを考えないようにしていたのだ。

 

「彼女はそれすらも承知の上で融合症例となりそしてブラスターの稼働実験に自分から手を貸すと言って来た。正直俺もクリス君と同じで今でも未来君を融合症例にするのはやはり反対だな」

 

そう言っている間に1時間がすでにたっておりエルフナインの錬金手術は終了した。

 

「とりあえず未来さんの心臓部に神獣鏡を埋め込むことには成功しました。後は未来さんがちゃんと融合しているかどうかです」

 

エルフナインはそう言うとすぐに未来が出てきた。

 

「あれ?まだ麻酔効いてるはずやのになんで起きてるんや?」

 

渚は未来が出て来たことに軽く驚いていた。

 

「フフ。響と喧嘩するためにも私は強くならなくちゃいけないから寝てる訳にはいかないよ」

 

未来は笑顔でそう言うと。

 

「おい未来」

 

そう言ってクリスが未来にデルタギアを投げて渡した。未来は驚いきながらもキャッチするとクリスは未来に「付いて来い」と言った。

 

「クリスの姉御何する気デスか?」

 

切歌がそう言うと普段なら調が何かを返すところなのだが。

 

「渚。一緒にゲテモノ料理食べよう」

 

「いいで調はん。でもここの食堂にはそんなんないやろう?」

 

「大丈夫。持参したから後は私達が作るだけ」

 

現在調と切歌は喧嘩している。その為、調は切歌を無視して渚と一緒に食堂に向かい切歌はそれを見て「調なんて知らないデス」と言った。そしてそれを見たマリアは頭を抱えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

クリスが未来を連れて来た場所は訓練所だった。

 

「未来テメェ本気であの○○○○女と喧嘩する気か?」

 

クリスが未来にそう聞くと未来は頷いた。それを見たクリスは呆れたように頭をかいた。

 

「わりぃことは言わねぇ。お前があいつと喧嘩するのはやめとけ」

 

クリスがそう言うと未来はクリスを睨みつけた。

 

「言いたいことは分かるけどこれが私の覚悟。だからクリスでも邪魔はさせないから」

 

未来はクリスにそう言うとため息をついた。

 

「ベルトを装着しろ」

 

クリスがそう言うと同時に聖歌を歌いティラノオルフェノクに変身した。

 

『認めたくねぇけどアイツの実力は本物だ。多分だけど喧嘩だけで考えたらアイツはS.O.N.G最強だ。接近戦も多少の遠距離戦もできるしアクセルにも適合した女だ。このあたしでも苦戦させるんだ。それを戦闘経験もほぼないお前がどこまで戦えるかあのバカ女にお前の実力が通じるのかそしてどこまで戦力になるか見極めさせてもらう!!』

 

クリスがそう言うとティラノサウルス型のボウガンを二丁構えた。

 

「はい!!」

 

未来はデルタファンを持ちそして目を瞑った。未来は心の中で怖がっている。本当に融合しているのか自分は本当にシンフォギアライダーになれるのか不安だった。それでも響の隣に立つ為にもう自分は守られるばかりではいけないと思い闘志を宿した目でデルタフォンを握りしめそして。

 

「変身!!!!」

 

と、言った。

 

『Stading by』

 

『Complete』

 

未来の体に青いラインがえがかれそして青い光が紫色に変わり部屋を包んだ。光が治るとそこには神獣鏡にラインが入った姿に変わっていた。未来のシンフォギアライダー『デルタシェンショウジン』に変身し無事未来も再び融合症例となった。

 

『いくぜ!!』

 

「はい!!」

 

未来はそう言ってデルタムーバーを構えたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

所変わってキャロルの本拠地。そこでは香織が荒れていた。香織はドラゴンオルフェノクに変身しておりその姿で机や椅子、カゴなどをめちゃくちゃに破壊していた。

 

『フー・・・フー・・・フー・・・フー・・・クソガァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!』

 

香織は近くにあったものを蹴り飛ばし壁を破壊し灰にした。すると。

 

「落ち着いてくださいっすよ先輩。先輩が負けたからって色々壊されて迷惑してるんっすよ?」

 

水無月がそう言うと。

 

『ダマレェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェ!!!!!!!!!」

 

香織はそう言って水無月の首を掴んで持ち上げた。

 

『グッ!』

 

水無月は苦しそうに声を出した。

 

『香織は負けてない!!あの時響お姉ちゃんが邪魔しなかったら勝ってたのは香織だった!!!あのクズが邪魔しなかったら勝ってたのは香織だった!!!香織は最強のオルフェノクなんだ!!!香織はオルフェノクの王様なんだ!!!そんな香織が負けるはずない!!!!!!!!!』

 

香織はまるで子供の駄々っ子のように叫び水無月を地面に叩きつけると踏みつけた。

 

「うぐっ!!」

 

水無月は苦しそうに声を出した。すると。

 

「・・・・・・」

 

シーマが無言で香織に近づき香織の肩に手を置いた。

 

『何するのよシーマ!!』

 

香織は手を振り払うと。

 

「落ち着け」

 

と、シーマが言った。

 

「いずれにしてもデルタを失ったのは大きい。キャロル様が開発中のベルトにはファイズ、カイザ、デルタのデータが必要だった。デルタがなくなった今ファイズとカイザだけでデータをとらなければならない。そして何よりもキャロル様を復活させなければキャロル様の計画も前に進まないがな」

 

シーマがそう言うと香織は舌打ちをしてその場を去った。

 

「・・・・・セシル頼めるか?」

 

シーマがそう言うと水無月は「了解っす」と、言ってその場から姿を消した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・」

 

未来は息を切らして壁にもたれるように座っていた。

 

「大丈夫かぁ?そんなんじゃあのバカ女に勝てるどころか互角の喧嘩もできねぇぞ?」

 

未来はデルタギアが強制解除されておりクリスもティラノオルフェノクから人間に戻っていた。戦闘経験の差が出ているのかクリスは息を切らしておらず汗もそんなにかいでなかった。

 

「今日はここまでにするかしばらくの間デルタは貸してやるよ」

 

クリスはそう言って訓練室から出て行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

クリスが訓練所から出るとそのすぐ隣にセレナがもたれかかっていた。

 

「クソガキ」

 

「殺すぞクソババァ」

 

セレナが壁から離れるとクリスに質問した。

 

「別にテメェのことなんざどうでもいいけどよ・・・・・・本気で小日向さんをあのクソ女と喧嘩(やら)せるつもりか?」

 

「さぁな。だけど少なくともアイツは本気だぜ」

 

クリスがそう答えてそこから立ち去ろうとすると。

 

「デルタを預けるのも本気か?今回の敵はたった数人で世界に喧嘩売った化け物ぞろいだぞ?戦闘経験のない小日向さんに貴重なデルタを預けるなんて正気じゃないぞ?」

 

セレナはクリスにそう言うがクリスは笑って言った。

 

「んなもん盗られたんなら盗り返せばいいだけだろ?ってかテメェ人のこと言えねぇだろ」

 

「だけどよ「お前いつからそんな臆病になったんだ?」・・・・」

 

「テメェが負けたからか?たかが負けたぐらいでせっかく盗り返したデルタを失うのが怖いのか?」

 

「・・・・・・・・・・」

 

「ダンマリかよ」

 

クリスがつまらなそうな顔でそう言うと。

 

「1つ聞かせてくれ」

 

「ん?」

 

「お前は今もあの女を信じてるのか?」

 

「・・・・・・・・どう言う意味だ?」

 

「ウチは信じられないんだよ。大切な家族を傷つけるなんて・・・・殺そうとするなんて」

 

セレナがそう言うとクリスは少しセレナを睨みつけた。

 

「・・・・・・・で?」

 

「今のウチにはあの女が信用できない。それに小日向さんが受けたあの時の連絡・・・・・それを考えたらあの女は今の内に「おい」」

 

セレナがそう言った瞬間だった。クリスはセレナを壁に叩きつけると壁ドンをした。しかしそれはときめくよなものでなく強い威圧感を出していた。

 

「それ以上変なこと言ってみろ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

消すぞ?」

 

クリスはセレナにそう言った時初めてクリスに恐怖を覚えた。自分と喧嘩した時以上の威圧感がセレナを襲ったからだ。

 

クリスはセレナから離れその場を後にするとセレナは自分の右腕を見た。

 

「・・・・・・あの人あんなこともできたんだ。鳥肌が立ってやがる」

 

セレナはそう言うとセレナもその場を離れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

未来は寮に帰っている途中未来の前に距離を空けて歩いている調と切歌を見つけた。

 

「切歌ちゃん!調ちゃん!」

 

「「あっ未来さん(デス)」」

 

2人がそう言うと2人は同時にそっぽ向いた。それを見た未来はまだ喧嘩してるんだと思い苦笑した。

 

未来は3人で帰っていた。その時は、切歌と調が口喧嘩しながら歩いていた。それを見た未来は少し羨ましそうな顔をした。

 

「?どうしたんデスか?」

 

それに気づいた切歌が未来にそう言うと。

 

「少し羨ましいなって思って」

 

「羨ましいですか?」

 

「うん。私響に喧嘩売ったんだけどクリスから勝てるかどうかの前に互角に喧嘩することもできないって言われちゃって・・・・・」

 

未来は悔しそうにそう言い切歌と調は何も言えずお互いを見ることしかできなかった。すると。

 

 

ズガガガァァァン!!!

 

「「「わっ!!!」」」

 

突然の襲撃を受けた。

 

「なに!?」

 

「敵襲デスか!?」

 

切歌と調がそう言うと未来はデルタギアを装着しデルタフォンを持った。

 

「変身!!」

 

『Stading by』

 

『Complete』

 

未来はデルタシェンショウジンに変身すると構えた。

 

『Zeios igalima raizen tron』

 

『Various shul shagana tron』

 

切歌と調も聖歌を歌いイガリマとシュルシャガナを纏った。撃たれた方を見るとそこにはカイザがいた。

 

「「カイザ(デス)!!」」

 

「デルタは貰うっすよ?後ついでにシンフォギアも破壊させてもらうっすよ」

 

カイザの編纂者である水無月はそう言ってミッションメモリーを取り出しカイザブレイガンにセットした。

 

『Ready』

 

カイザブレイガンから剣が出現するとそれを上手に持って構えた。先陣は切歌と調が切った。

 

「デース!!」

 

「ハァァァ!!」

 

2人は同時に水無月に襲いかかるが。

 

「残念っすけどザコをイジメる趣味は無いんで」

 

水無月は大鎌を弾きカッターを避けると未来に襲いかかった。

 

「「未来さん!!」」

 

「っ!ヤァァァァァ!!!!」

 

未来は迎撃するために殴りかかった。水無月はそれを避けると上から切り下ろした。しかし未来は腕を両手でおさえて防御するが水無月は未来の腹に蹴りを入れた。

 

「うぐっ!!」

 

ろくに喧嘩もしたことがない未来にはダメージが大きく地面に倒れた。そしてそのまま横一線に斬りつけた。

 

ズガァァァン!!!

 

「アッ!!」

 

未来は水無月の攻撃を受け地面を転がった。

 

「未来さん!!」

 

「この!!」

 

調は、カッターを連射した。しかし水無月はカイザフォンを取り出すと銃の形にし素早く入力した。

 

『106 enter』

 

『Burst mode』

 

水無月はフォトンブラッドの弾丸を連射し調が放ったカッターを自分に当たるところカッターだけ破壊した。

 

「そんな!!」

 

調は驚いて一瞬の隙を生んだ。

 

「邪魔っすよ」

 

水無月はそう言って一発を調に撃った。調はカッターで防御しようとしたが間に合わなかった。しかし横から切歌が調を抱きかかえて回避した。

 

「チッ邪魔を・・・・」

 

水無月がそう言うと。

 

「やめなさい!!調ちゃんと切歌ちゃんに手を出さないで!!」

 

未来は水無月の肘をおさえて関節を決めようとした。しかし。

 

「うっさいすね!!」

 

水無月は未来の関節技を力ずくで外した。未来は得意技の蹴りを水無月の顔面に入れようとするがガードされそのまま足を持たれ投げられた。

 

ズドンッ!!

 

「カッ!!!」

 

背中から地面に叩きつけられた未来は息を吐き出した。

 

「弱いっすね!!喧嘩もできないザコはおとなしく影で震えてろ!!」

 

水無月はそう言って未来を何度も何度も踏みつけ始めた。

 

「未来さん!!」

 

切歌は大鎌を持った。すると。

 

「なんで、なんで庇ったりしたの!?」

 

調は切歌にそう言うと。

 

「大好きだからに決まってるデス!!」

 

切歌は、調にそう言うと調は強く土を握りしめた。

 

「大好きな調を守るのが私の役目なんデス!!」

 

切歌そう言った時だった。

 

「私だって!!私だって切ちゃんが大好き!!死んだマムも、マリアも、セレナも、切ちゃんも守りたいって思ってた!!でも切ちゃんは・・・・・私を」

 

調がそう言うと。

 

「ち、違うデス!!私は調を邪魔だなんて思ってないデス!!私だって調と同じデス!調もマリアも、皆まとめて守りたいんデス!」

 

「だったら私のことも信じてよ!!私だって切ちゃんに守られてばっかりじゃない!!」

 

調は切歌にそう言った。その時だった。

 

「ガハッ!!」

 

切歌と調の間に未来が転がり込んだ。そして未来はすでにボロボロだった。

 

「未来さん!!」

 

調は未来の身を案じると。

 

「あはは。今までずっとあの狼の背中に隠れ続けた鳥ごときに何ができるの?とっとと死んだら?」

 

水無月は未来を嬲り殺すようにそう言った。しかし未来は立ち上がった。

 

「ムチャデス未来さん!!」

 

「無茶じゃないよ切歌ちゃん。全部あの子の言う通り私はずっと響の背中に隠れてた。だからそんな私とお別れするためにもこんな奴に負けてる暇なんかない!!響きが今も苦しんでるなら今度は私が響を守る!!」

 

未来はそう言って構えた。

 

「私達も・・・・」

 

「負けてられないデス」

 

「だったら・・・・!」

 

調と切歌と肩を並べた。

 

「二人でやろう。切ちゃん」

 

調はそう言って構えた。

 

「了解デス!!」

 

2人は手を握り合いそして胸元に手を伸ばした。

 

「「イグナイトモジュール!!」」

「「抜剣(デス)!!」」

 

『Dainsleif』

  

『Dainsleif』

 

 

それを見た未来は自分のやるべきことがすぐに分かった。未来は2人の時間を稼ぐために前に出た。

 

イグナイトモジュール発動により2人の心の闇が襲い掛かる。これまでに抱いた恐怖、恨み、辛み。2人の感情が、心をかき乱し、自我を貪ろうとする。しかし2人はきたいと思わなかった。2人はお互いを支え合って生きてきた。家族を守るためにお互いを支え合い続けてきた。そしてそれは2人が恐怖したものも同じだった。

 

「こんなの・・・・・クリスの姉御・・・・・と・・響の姉御・・・・とセレナの・・・・・・喧嘩に比べたら」

 

「怖くなんか」

 

「「ない(デス)!!」」

 

2人がそう言うと2人のシンフォギアの姿が大きく変わり始めた。色は黒くなり武器も更に恐ろしく強化されたのだ。2人は闇に打ち勝つことに成功したのだ。

 

「切歌ちゃん!調ちゃん!」

 

信じて時間を稼ぎ続けた未来は目の前の光景が嬉しく感じた。そして顔面を殴られた未来は後ろにのけぞった。

 

「ザコが調子に乗るなぁ!!」

 

水無月はそう言ってカイザフォンを開きenterボタンを押そうとしたその時だった。調のヨーヨーと切歌の鎌が結び付きそしてまるで退路を塞ぐように挟み撃ちにした。

 

「なっ!?なんスカこれ!?こんなの聞いてないっすよ!!?」

 

初見の技にビビった水無月は行動が止まった。その隙を狙うように。

 

「デェェェェェェェェス!!!!」

 

切歌の大鎌が水無月を切り裂きそして調の鋸が縦回転切り裂き水無月を吹き飛ばした。

 

「うあああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」

 

そしてそれと同時にカイザギアが外れ変身が強制解除された。

 

「「未来さん!!」」

 

それを見た未来はデルタムーバーを取りミッションメモリーをセットした。

 

『Ready』

 

「Check」

 

『Exceed charge』

 

未来は自身のバイザーを閉じて水無月をロックオンした。

 

「ヤァァァァァ!!!!」

 

エネルギーが溜まると水無月にポインターを撃った。

 

「うがあっ!!」

 

水無月は空中でポインターに拘束された。未来は大きくジャンプをしてそして。

 

「ヤアアアアアアアアァァァァァァァァァァァ!!!!!!!」

 

水無月にルシファーズハンマーをくらわせた。未来は空中で一回転して着地すると後ろでは紅い炎を出した水無月落ちてきたそして。

 

「鳥はね。巣立ちがあるらしいよ。確かに私はずっと響の背中に隠れてた。だけど私は響の背中から巣立つ。その為にも私は響に喧嘩を売った。だからあなたごときじゃ私を倒すことなんてできないよ」

 

「そして私達も響さんと未来さん以上の絆を」

 

「持っているデス!!この絆だけは響の姉御と未来さんにも負けてないデス!!」

 

2人がそう言うと水無月の体から三角のマークが浮かびそして灰となった。3人は喜んでハイタッチをした。その後弦十郎達が来ると無断で戦った為説教をされヘトヘトになった3人だった。



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13話 折れた剣(心)

キャロルのアジトにあるとある機械。そこから煙が出ると扉が開いた。そこにはなんとセレナとクリスに倒されたはずのキャロルがいた。そしてその前にはキャロルが出てくることを分かってたかのように跪くスネークオルフェノクに変身したシーマの姿があった。

 

「シーマ。状況は?」

 

「ハッ、キャロル様。多少の誤差はありましたがほぼ計画通りでございます」

 

「そうか」

 

キャロルはそう言って機械から出てきた。キャロルは服を着ていないことに気づいたシーマは指を鳴らすとすぐに2人の人形が現れた。その人形は、キャロルの服と一枚の書類を持っておりキャロルに服を着せた後にその書類を渡した。

 

「申し訳ありませんキャロル様。ファイズギア、カイザギア、デルタギアの奪取に成功しましたがデルタギアは香織が勝手に使用した為データを取り損ねました。しかしカイザギアはデータの入手に成功し今現在ファイズギアからのデータを抜き取っています」

 

「安心しろ。ファイズとカイザだけでもあれば十分だ。後はそのデータをフィードバックしアレの完成を急がせる」

 

「・・・・・ハッ」

 

シーマは立ち去ろうとすると。

 

「何が不満だ?」

 

と、キャロルに言われた。

 

「いえ。不満など」

 

「立花 香織のことか?」

 

「・・・・・・・・はい」

 

シーマはキャロルの方を向いた。

 

「キャロル様。私は納得がいきません。なぜあの様な者を自由にさせているのですか?あの女の行動は目に余ります。ろくに命令も聞かず勝手な独断行動ばかりな上少しでも自分の思い通りにならなくなったら癇癪を起こします正直あの女は価値などありません」

 

シーマはそう言うとキャロルは人形から水をもらいそれを一気に飲み干した。

 

「キャロル様。無礼を承知で真剣に言わせて頂きます。あの女はある意味で危険です。今の内に消しておくのが得策ではないでしょうか?」

 

「・・・・シーマ。お前は俺の判断が間違っていると言うのか?」

 

「いえそんなことは決してありません」

 

「お前の言いたいことはよく分かっている。だが奴には利用価値がある。ならそれだけで十分だ。利用価値がなくなれば後はボロ雑巾の様に捨てればいいそれだけの話だろ?」

 

「・・・・・承知いたしました」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最近多発している、神社・仏閣の破壊事件。この事件はキャロル残党との関連性が皆無と思われどこぞのテロリストが行なっている事件だと思われ警察が事件を調べていた。しかし緒川の独自の調査によると被害のあった建物の位置はレイポイントと呼ばれる地脈の集中点が重なっていた。そして現場の破壊痕に異端技術の気配が色濃く残っていることにより現在活発に活動しているキャロル残党との関連性があるという疑いが生まれていた。

 

この事件を更に調査した緒川は東京湾の海底深くの、聖遺物保管施設。深淵の竜宮と呼ばれる場所キャロル残党が狙っている可能性が高いと言い弦十郎はすぐにデルタギアを持たせたクリス、切歌、調を調査に向かわせた。

 

そして更に新たなるレイポイントである場所には翼とセレナ、マリアの3人が護衛のために向かった。その場所は翼の父親、風鳴八紘の邸宅に安置されている要石だった。

 

そして未来はカイザギアを使いブラスター人体実験をしていた。しかし何度やってもブラスターはエラーを起こし未来は何度も変身が強制解除された。その為ブラスターの戦略的価値は無くなってしまった。セレナはカイザギアを受け取り翼達に同行した。

 

「クリス達は、すでに任務を開始したそうよ」

 

「そうか」

 

マリアがそう言うと翼は神妙な顔をした。翼の前には荘厳な日本家屋。そこは翼の父親である風鳴 八紘が住む屋敷だった。

 

「こちらも、伏魔殿に飲み込まれぬようにせねばな」

 

門が開くと3人の目に入ったのは広い庭だった。まっさらな砂利に苔石が敷き詰められ、池の周りには松や芝があしらわれている。見た目通り時代を感じさせる様な由緒正しい武家屋敷といった佇まいだった。そして屋敷の隣にはしめ縄でくくられた、縦長の巨石があった。それを見たセレナは本能的にアレが護衛対象の要石だと思った。

 

「来たか」

 

すると男の声が聞こえたセレナとマリアは声が聞こえた方を見るとそこには白髪の交じったやせ型の男が、数人の部下を伴って歩いて来た。

 

「お久しぶりです、八紘さん」

 

「ああ、ご苦労だったな慎二」

 

翼達のドライバーとして来た緒川は風鳴 八紘に挨拶すすると風鳴 八紘は、すぐにマリアとセレナの方を見た。

 

「マリア君にセレナ君だったかな?活躍は聞いている」

 

「は、はい」

 

「こ、こんにちは」

 

この時セレナは一瞬。ほんの一瞬だけだったが背筋が凍った。セレナはこの中年男性に一瞬怯えたのだ。

 

(・・・・・・・ウチが一瞬怖がった?)

 

セレナは自分自身が信じられなかった時だった。

 

「・・・お父様!!」

 

翼が口を開いた。心なしか、声が震えていた。

 

「・・・・沙汰もなく、すみませんでした」

 

蚊の鳴く様な声で続いた言葉の裏には、いったいどれほどの感情が刹那に流れたのか。思い切った翼の行動の顛末を、マリアとセレナは見守った。しかし。

 

「・・・・お前がいなくとも、風鳴の家に揺らぎはない」

 

返ってきたのは、あまりにもそっけない言葉だった。

 

「役目を終えたなら、早々に己のいるべき戦場へ戻るがいい」

 

背を向けつつ去っていく八紘に、翼は俯いて唇を噛んだ。

 

「ちょっと!」

 

それを見かねたマリアは声を荒げた。彼女は、一歩踏み出して食ってかかる。

 

「あなた翼のパパさんでしょう!?久しぶりに出会った娘への態度がそれなの!?」

 

自他ともに認めるほど家族を重視しているだけあって、怒りは相当らしい。さすがの八紘も、背を向けたまま立ち止まった。

 

「ま、マリア落ち着いて」

 

「翼、だけど・・・・!」

 

「頼むマリア。ここは抑えてくれ」

 

翼がマリアを抑えセレナは何もしなかったが風鳴 八紘を睨みつけていた。風鳴 八紘はそのまま立ち去ろうとしたその時だった。

 

「!!?」

 

緒川は突然拳銃を抜き草陰に向かって撃った。緒川の突然の行動に驚きその場にいた全員が警戒した。

 

「・・・・」

 

そこに現れたのは香織だった。

 

「立花妹!!」

 

「親子水入らずの所を邪魔するつもりは無いけど今香織はすっごく機嫌が悪いの。死にたくなかったら消えろ!!」

 

香織はそう言うとドラゴンオルフェノクに変身し更にライオトルーパー10人現れた。それを見たセレナは急いでカイザギアを装着しカイザフォンを開いた。

 

『913 enter』

 

『Stading by』

 

「へ〜ん身!!」

 

『Complete』

 

セレナは、カイザアガートラームに変身すると香織に向かって走り出した。

 

「セレナ!」

 

「くっ!『Imyuteus amenohabakiri tron』」

 

翼も聖歌を歌い天羽々斬を纏うと刀を構えて走り出した。

 

「もぉ!!緒川さん!!」

 

マリアは緒川の方を見ると。

 

「分かりました!八紘さん早く奥に」

 

「あぁ・・・・・・翼!!」

 

マリアはアガートラームを纏いライオトルーパーに突撃した時と同じタイミングで風鳴 八紘は翼を呼んだ。

 

「は、はい!?」

 

「務めを果たせ」

 

風鳴 八紘それだけを言うと緒川が盾になりながらその場を退避していった。風鳴 八紘のそっけない態度に、翼は一瞬目を伏せたがライオトルーパーが襲いかかって来たのに気づくとライオトルーパーを斬り裂き敵に集中した。

 

「ハァァァ!!!」

 

セレナは香織の腕を掴むと香織の腹に回し蹴りを入れその流れで腹を何度も殴った。しかし香織には効いておらず。

 

『邪魔をするな!!!!』

 

「キャァ!」

 

香織は力ずくで振り払うと香織のクローで左右連続で攻撃した。

 

ズガァン!!ズガァン!!

 

「うぐっ!!」

 

「セレナ!!」

 

ライオトルーパーと戦っているマリアはセレナがやられたことに気づくとすぐに助けようとした。たが。

 

「私に任せろマリア!」

 

翼が香織に斬りかかった。翼は刀を上から振り下ろした。しかし香織はクローでそれをガードすると右のクローで反撃した。しかし翼はそれを回避して距離をあけた。

 

「ハァッ!!」

 

翼は刀を巨大化させて蒼ノ一閃を放った。香織はそれをガードするとセレナはカイザショットを取り出しミッションメモリーをセットした。

 

『Ready』

 

セレナはカイザフォンを開くとenterボタンを押した。

 

『Exceed charge』

 

セレナはカイザショットにエネルギーを溜めている間に翼は大きくジャンプして刀を投げると刀は巨大化した。その剣は翼の大技の1つ天ノ逆鱗だった。

 

「ハァァァァァァァァ!!!」

 

「ディヤァァァァァ!!!!」

 

香織は正面から翼の天ノ逆鱗後ろからセレナのグランインパクトが襲いかかって来た。

 

「イッケェェェェェェ翼!!セレナ!!」

 

マリアはライオトルーパーを斬り伏せ灰にすると同時にそう言うと

 

『・・・・・・・ハァ。イライラする』

 

香織はそう言ったその時だった。香織は鎧を破壊するとその場から姿を消した。

 

「うそっ!!?」

 

「なっ!!?」

 

「し、しまった!!奴には加速能力が!!と、止まらない!!」

 

セレナと翼の勢いは止まらずセレナに天ノ逆鱗か直撃した。

 

「セレナァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!」

 

セレナは吹き飛ばされると同時にカイザギアが外れ強制解除されるとセレナは苦しむように呻いた。

 

「うっ・・・・・・うぐっ・・・・・・あぁっ・・・・・・」

 

「セレナ!!」

 

マリアはセレナに近寄ろうとしたその時だった。香織が現れマリアの首を掴んで持ち上げた。

 

「ガッ!!」

 

『イヒ!イヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒャッヒャッヒャッヒャッヒャッヒャッヒャッヒャッヒャッヒャッヒャッヒャッヒャッヒャッヒャッ!!!!!!!死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ねェェ!!!!!!!!』

 

香織はマリアの首を締めながら何度も何度も後頭部を地面に叩きつけそして池に投げ捨てた。

 

ドボォォォン!!

 

池にはアガートラームが解除され気を失ったマリアが池に浮かんでいた。香織は翼の方を見るが翼を無視して要石の方に向かった。何故無視したかと言うと。

 

「・・・・私が?・・・・私がやったのか?・・・・・私の剣が仲間を・・・・」

 

翼は心の剣が折れてしまっていた。その為戦闘ができる状態でなかった。事故とはいえ自分の剣が仲間を傷つけた。その現実がイグナイトモジュールで見た心の闇と反映しそして。

 

「あ・・・ああ・・・・・・ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!!」

 

翼は自分の両手で頭を抑え悲鳴をあげ何度も何度も自分の頭を地面に叩きつけ血を流した。

 

「ウアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

そして翼が悲鳴をあげている間に香織は要石を灰に変え要石を破壊した。

 

「破壊完了っと」

 

香織がそう言うと小瓶を割りその場から撤退したのだった。その間も翼の悲鳴は響いていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・私は?」

 

翼は気がつくとそこは部屋の中だった。翼は布団に寝かされていた。翼はゆっくりと起き上がると自分がしでかしたことに情けなく感じ自分を馬鹿にするかのような笑みを浮かべた。

 

「・・・・・フッ。そうか私はセレナを・・・・仲間を攻撃したのか・・・・・」

 

翼は、そう呟くと。

 

「起きたのね、翼」

 

マリアが襖を開けて入ってきた。マリアは頭に包帯が巻かれておりとても痛々しい姿だった。

 

「ま、マリア・・・・・・」

 

翼はバツが悪そうにしマリアと顔を合わせようとしなかった。

 

「セレナのこと気にしてるのね」

 

マリアは翼の隣に座るがそれでも翼はマリアに顔を合わせなかった。

 

「・・・・・マリア・・・・・その・・・・・・」

 

「要石は破壊されたわ。まったくしてやられたわ」

 

マリアはそう言って自分の後頭部を撫でた。

 

「そうじゃない!!いや、それもあるがその・・・・私は・・・・・」

 

「「セレナを傷つけた」かしら?」

 

マリアは翼にそう言うと翼はこくりと頷いた。

 

「あのね翼。あれは事故なのよ?だからあの件は私もセレナも誰も責めてない」

 

「しかし私があの時立花妹には加速能力があったことを知っていた!!そして私はあいつの強さに焦りここで仕留めないとと思い・・・・そして・・・・・」

 

翼はそう言うとマリアは翼にデコピンをした。

 

「イタっ。何をするマリア」

 

「そんなに自分を責めないの。あいつの強さは私も知っているつもりよ?私もあの時は絶対にああしていたわ」

 

マリアがそう言うと翼はセレナは?と聞いた。

 

「あの子なら今ご飯食べてるわよ。「あの女ぜってぇ殺す」って言いながら食べてるわ。まったく死にかけてたとは思えないぐらいに元気になってるわよ」

 

「死にかけた?どう言うことだマリア!?」

 

「あっ」

 

この時マリアは失態を犯したのだった。マリアは忘れてと言うが翼はしつこくきいてきた為仕方なく翼に話した。セレナが気を失った時セレナの体は一瞬灰になりかけたことを。それはオルフェノクとして死ぬ寸前だったことだ。それを知っている翼は顔を真っ青にした。

 

「わ、私は・・・・セレナを仲間を・・・殺しかけたのか?」

 

翼はそう言うと。

 

「そ、それよりも翼。あなたのパパさんが呼び出してたわよ」

 

マリアはなんとか話をすり替えようとした。

 

「・・・・・・・分かった」

 

翼は起き上がるとそれを見たマリアは驚いて翼の肩に手を置いた。

 

「何してるの翼!あなたはまだ動けない状態よ!?動いちゃダメでしょ!?」

 

「私は大丈夫だ。私がセレナにしたことと比べたら・・・・・」

 

翼はそう言うと涙を流した。

 

「翼・・・・・」

 

マリアは翼に何も言えず黙って八紘の執務室へ向かう翼を見ることしかできなかった。



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14話 羽ばたく翼

遅くなりすいませんでした。なかなか書く暇がなかったのでようやく書くことができました。それではどうぞ


翼は八紘の部屋に行った。「失礼します」と言って翼は部屋に入るとそこには机に書類の山を置いてありそしてその隙間から書類とにらめっこしている八紘の姿があった。

 

「アーネンエルベにライオトルーパーとオルフェノクについての調査依頼をしていました。これはその報告書です」

 

緒川はそう言って八紘に書類を渡した。マリアと途中でバッタリと出会い付いて来たセレナは初めて聞く単語に首を傾げた。

 

「あーねん、えるべ?」

 

「何ですかそれは?」

 

「独国政府の研究機関。シンフォギアの開発に深く関わっており、異端技術への知識も、S.O.N.G.に届きうるとされている」

 

八紘がそう言うとそのまま続けるように言った。

 

「調査の結果、スマートブレイン残党が生み出したオルフェノクとは人間の絶望と死が進化の鍵となっているようです。アーネンエルベ側も人体実験をし大きな負の過去を持つ男性を殺してみたところ奇跡的にもオルフェノクへの進化に成功しました。しかしそれ以上の情報はアーネンエルベが壊滅してしまったことにより手に入りませんでした」

 

「人間の絶望が鍵なのか・・・・・・」

 

マリア達は緒川の報告を黙って聞いていた。

 

「続いてライオトルーパーなのですがライオトルーパーは響さんのファイズやセレナさんのカイザそしてクリスさんのデルタ同様のエネルギーフォトンブラッドと呼ばれるエネルギー粒子を微量ではありますが観測できました。今までずっと謎でしたがこのフォトンブラッドは対オルフェノク用に作られた毒のようです」

 

「毒?」

 

「はい。オルフェノクの細胞を残らず光の毒で死滅することができるようなんです。ライオトルーパーはそれらの情報からより安全に力を発揮する量産型のようです」

 

緒川がそう言うと八紘は立ち上がり外を見た。

 

「そうか・・・・・・しかし腑に落ちんな。キャロル残党は何を企んでいる?」

 

「エルフナインさんの話だと錬金術の過程は、『理解』『分解』『再構築』の三つだと言っていました。もしかしたらそこに何か隠されているのかもしれません」

 

「理解はオルフェノクやライオトルーパーだろう。・・・・しかしライオトルーパーで世界を分解出来るのか?仮に分解できたとして一体何を錬成しようというのだ?」

 

八紘はそう言うとマリア達はキャロルの目的について改めて考え始めた。八紘の言う通りライオトルーパーは連携すれば確かに強いが一人一人の戦闘能力はかなり低い。シンフォギアでも簡単に倒せるほど弱い。そんな奴らがいくら連携しても世界を分解出来るとは到底考えられなかった。仮に分解に成功したとしても分解の先の再構築で、何を作り出そうというのか。マリア達は考えるがいくら思考を巡らせようとも、明確なひらめきは見えてこなかった。

 

「・・・・翼、傷の具合はどうだ?」

 

「はい、痛みなど殺せます。問題ありません」

 

八紘は外を見ながら翼に傷の具合を聞くと翼は思考を中断した即座に力強い答えを返した。

 

「そうか。ならばこれらを持ち、早々に己が戦場に戻ると良い」

 

「・・・・はい」

 

しかし八紘は翼の方を見たときの目は気遣いの目でなくまるで邪魔をするなというような目をしており態度も娘に対してかなり冷たかった。返事する翼の様子も、どことなく落ち込んでいた。すると。

 

「・・・・ンだよその態度?」

 

しかめっ面をしていたマリアはセレナが裏セレナになったと気づいた時にはもう遅かった。確かにマリアもややイラ立ちを感じていた。しかしそのイラ立ちのせいでセレナのスイッチに気づかなかったのだ。

 

「それが自分の娘に・・・・・・傷を負った実の娘にかける言葉なのかよゴラァ!!!」

 

「セレナ!!」

 

セレナを落ち着かせる前にセレナは八紘に食って掛かった。マリアは両腕をセレナの脇に入れて止めた。一方の八紘は怪訝な目を向けるのみで何も言わない。

 

「セレナ、落ち着いてくれ」

 

殴り掛かろうとするセレナを翼はセレナの前に出て両肩に手を置いて止めた。セレナは「チッ」と舌打ちをすると無理矢理振りほどき「気分が悪い」と言って部屋から出て行った。

 

「・・・・疾くと、発ちなさい」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「何なんだ!あの態度は!!」

 

肩を怒らせながら、憤然と廊下を進むマリア。セレナも怒っており歩き方が荒々しかった。

 

「怒るのは当然だと思う。・・・・・だがあれが私達の在り方なのだ」

 

そう宥める翼は、部屋の引き戸に手をかけた。

 

「ひとまず、積もる話はここでしよう」

 

翼がそう行って開けるとそこには整理整頓された部屋があった。

 

「へー。翼ってちゃんと片付けをするのね」

 

マリアはそう言って部屋に入った。

 

「どういう意味だ?」

 

「クリスが「先輩はあたしがいねぇと何にも出来ねぇからなぁ」って言ってたからてっきり家事とか苦手なんだと思ってたのよ」

 

「雪音の奴。変な嘘を・・・・・」

 

翼が呆れるように顔を手で覆った。

 

「私は料理はできないが掃除や洗濯ぐらいなら自分一人でもできる」

 

翼はマリアにそう言うと押入れから座布団を取り出すとその座布団にマリアとセレナを座らせた。

 

「・・・・パパさんとは昔からああなの?」

 

「・・・・まぁそうだ。しかしこれは仕方のないことかもしれない」

 

翼はしみじみとそう言って自分自身のことをを語り始めた。まるで死人のような雰囲気を出しながら。

 

「私の御爺様、現当主の風鳴訃堂は、老齢の域に差し掛かると跡継ぎを考えるようになった。候補者は、嫡男である父『八紘』と、その弟である弦十郎叔父様」

 

「どっちが跡継ぎかはもう決まっているんですか?」

 

セレナは裏から表に戻ると翼にそう言った。

 

「順番に行けば嫡男のパパさんね」

 

「あれが当主とか私だったら絶対いやだよマリア姉さん」

 

マリアとセレナはそう言うと。

 

「いや当主はお父様ではない」

 

「えっ?それじゃぁ風鳴司令なの?」

 

「あの人だったら私は付いていくかも。仲間思いだし強いし」

 

「いや叔父様でもない。・・・・・御爺様が指名したのは、当時生まれたばかりの私だった」

 

「えっ?」

 

「ハァ?ちょっ、ちょっと待ってくださいよ翼さん。何で生まれたばかりの翼さんが当主になるんですか?」

 

予想外のことにセレナはそう尋ねた。マリアも驚いており口をぽかんと開けていた。

 

「生きていれば、否が応でも分かることがある・・・・」

 

翼はそう言うとさらに自分のことを語った。しかしその時の翼の声は少し震えていた。

 

「私に、お父様の血は流れていないらしい」

 

「・・・・・・えっ?」

 

翼の衝撃的な告白に、マリアとセレナは硬直した。

 

「風鳴の血を少しでも濃く残すため、御爺様が母に産ませたのが私だ」

 

「風鳴訃堂は、人の道を外れたか!!」

 

「チッ。風鳴家の人間はイかれた奴しかいねぇのかよ?」

 

マリアは怒って自分の掌に拳を叩きつけた。セレナも胸糞悪く感じたのか裏セレナになり舌打ちをし殺意が篭った目をしていた。

 

「そんな私だったからか幼い時に私はお父様に「どこまでも穢れた風鳴の道具」とよく言われたよ。実際、お父様からすれば憎くて憎くて仕方がなかったのだろう」

 

それを聞いたマリアはなんとも言えない顔をしておりセレナは下に俯くとゆっくりと立ち上がった。

 

「待ちなさい。セレナどこに行くつもりかしら?」

 

「・・・・・・・あのクソを殺しに行く」

 

「やめなさい馬鹿」

 

マリアはそう言ってセレナに軽くゲンコツをするとセレナは不機嫌そうな顔をして座った。翼は続きを語り始めた。

 

「本来ならそんな私が防人のお役目などという名誉を賜れるはずがないというのに・・・・どういうわけだか天ノ羽々斬に適合してしまった」

 

翼は自分のペンダントを見ながらそう言った。

 

「だが、役目を全うすることができたのならお父様に娘として見てもらえるのではと一抹の望みを抱いてもいた。しかし、こんな敗北を続けるような体たらくでは、ますます「鬼子」と言われても仕方があるまい・・・・」

 

「チッ。気分悪りぃ!」

 

セレナはそう言うと横になった。

 

「ウチは寝る。気分の悪い話は寝てリセットするのが一番だからな」

 

セレナはそう言って翼の部屋で寝た。翼はセレナに布団をかけた。マリアはトイレに行こうとして立ち上がり翼の部屋を出た。この時マリアはある疑問を感じていた。

 

「・・・・・・憎くて仕方ない・・・・・か。でもそれにしては翼の部屋が綺麗すぎたような・・・・・・気のせいなのかしら?」

 

マリアはそう言ってトイレに向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方その頃。クリス達はキャロル残党の狙いに気づきそしてクリス達は本部潜水艦で深淵の竜宮と呼ばれる異端技術に関連した危険物や未解析品を封印されている施設に向かっていた。そして今は通信で緒川の報告を聞いていた。

 

「要石の防衛に失敗しました・・・・。申し訳ありません・・・・」

 

緒川は通信で作戦失敗の謝罪をした。

 

「2点を同時に攻められるとはな・・・・・」

 

「2点?まさか!?」

 

「ああ。深淵の竜宮にも侵入者だ。セキュリティが奴らを補足している」

 

弦十郎はそう言ってモニターに映るスネークオルフェノクのシーマと死んだはずのキャロルの姿が映ったモニターを見ていた。

 

「キャロル・・・・・」

 

「キャロルはん」

 

「閻魔様に土下座して蘇ったのか!?」

 

クリスは復活したキャロルに驚愕していた。

 

「奴らの策に乗るのはシャクだが、見過ごすわけにもいくまい。クリス君は予定通り調君と切歌君と一緒に行ってくれ」

 

「おうよ!」

 

クリスはそう言ってデルタギアが入ったアタッシュケースを持ち小型の潜水艦に入った。それに続くように切歌と調も入った。そして無事に深淵の竜宮に潜入に成功した。

 

「ここが深淵の竜宮?」

 

「だだっ広いデス」

 

クリスは背伸びをしてそう言い切歌はあまりの広さに目を輝かせていた。

 

「ピクニックじゃねえんだ行くぞ」

 

「はいデス!」

 

そう言ってクリス達は探索を始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

場所が変わって八紘邸。トイレから出てきた。マリアは考え事をしながら歩いていると廊下で月見酒をしている八紘がいた。

 

「パパさん」

 

「・・・・君か」

 

八紘は少し酔っているのか頬がほんのり赤くそして・・・・・・・・・・・・・・・目が死んでいた。

 

「・・・・・・本当にパパさん?実はオルフェノクが化けてるとかないわよね?」

 

マリアは思わずそう聞いた。明らかに仕事をしていた時の雰囲気と全然違ったからだ。酒が入っているという理由もあるかもしれないがそれでも雰囲気はかなり変わっていたのだ。

 

「君は何を言っているのだ?それより少しだけ私の独り言に付き合ってくれないか?」

 

八紘はそう言うと勝手に語り始めた。しかしその語りはと言うと。翼の身を案じている言葉ばかりだった。

 

「私の大事な娘があんな大ケガを・・・・」とか

 

「翼は未だに風鳴の血に支配されている。何とかしてやりたい」とか

 

「翼のアイドルとしての活躍を見るのが今の私の生き甲斐」とか

 

「翼がもし結婚したらとりあえず結婚相手の男を殴る」とか

 

だった。・・・・・・・・まぁ一部親バカのようなものが入っていたが。

 

「・・・・・・それがパパさんの本当の姿なの?パパさんは翼を憎んでたんじゃないの?」

 

マリアはそう聞くと。

 

「・・・・・確かに昔の私は血の繋がりがない翼を憎んでいた。このような鬼子を育てなければならないのかと」

 

八紘はそう言って顔を伏せた。

 

「しかしあの子はこんな私に自分の歌を聞かせてくれた。憎み恨みそして異様な者として見続けてきたこの私を父と呼びそして自分の歌を聞かせてくれた。私はそれが嬉しく愛おしかった。しかし全てが遅すぎた。私は何一つ父らしいことができなかったそんな私が今更あの子の前でどんな顔をして父親顔しなければならない?」

 

八紘かそう言った時にマリアは悟った。そして気づいた。部屋で思っていた疑問は気のせいではなかった。そして翼と八紘は、血が繋がってなくてもやはり親子なんだと。マリアは何かを言おうとしたその時だった。

 

ドゴォォォォン!!!!

 

八紘邸で大きな爆発が起きた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翼とセレナは一足先に現場に行くとそこにはドラゴンオルフェノクに変身した香織がいた。

 

「立花妹か!?」

 

「要石は壊したの今更何のようなんだ?」

 

セレナはそう言ってカイザギアを装着しカイザフォンを開いた。

 

『913 enter』

 

『Stading by』

 

「へ〜ん身!!」

 

『Complete』

 

『Imyuteus amenohabakiri tron』

 

セレナはカイザアガートラームに変身し翼は天羽々斬を纏った。

 

「今度こそ、仕損じるものか!!」

 

翼はそう言って香織に向かって突撃した。

 

『まったく響お姉ちゃんを連れてきてくれるってキャロルちゃんが言ったから従ったけどめんどくさいなぁ・・・・・ザコの相手なんて!!!!』

 

香織はそう言うと指を鳴らした。すると香織の後ろから10人のライオトルーパーが現れた。しかしライオトルーパーは翼を無視してセレナに襲い掛かり翼とセレナを分断した。翼と香織は一対一の戦いになり翼は「望むところだ」と言って刀を構えた。

 

セレナは襲いかかるライオトルーパーを素手でいなし何とか翼のもとに行こうとするがライオトルーパーの連携攻撃が邪魔をして進めなかった。

 

「ハァァァァァァァァ!!!」

 

翼は横一線から斬り掛かるが香織はクローでガードし火花を散らした。しかし翼の刀を滑らせると右のクローで翼に攻撃した。

 

「くっ!!」

 

ギイィィィィン!!

 

翼はガードするが香織はそれを予測し翼の腹に膝蹴りをした。

 

「グッ!」

 

翼は一瞬苦い顔をするがこらえしたから斬り上げた。しかしドラゴンオルフェノクの装甲は固く大きなダメージにならなかった。

 

『お前ごときの攻撃が効くわけないでしょ偽善女が!!!』

 

香織はそう言って翼の顔面を片手で掴むとそのまま地面に後頭部から叩きつけた。

 

「翼!!」

 

セレナは襲ってきたライオトルーパーに蹴りを入れるとカイザブレイガンを使い後ろの部分を引っ張り銃口を香織に向けた。

 

『Burst mode』

 

セレナは引き金を引きエネルギー弾を撃った。しかし香織は翼に蹴りを入れてセレナの攻撃を回避した。セレナはミッションメモリーを抜いてカイザブレイガンにセットした。

 

『Ready』

 

セレナは剣を出すと襲ってきたライオトルーパーを迎撃し始めた。

 

「クッ・・・・・ハァァァァァァァァ!!!!」

 

翼は立ち上がり刀を巨大化させると振り上げて蒼ノ一閃を放った。青い斬撃は香織に襲いかかるが香織は両手のクローを十字にしてガードしそして散らした。

 

「そ、そんな・・・・・」

 

翼は自分の得意技が簡単に散らされた光景を見て膝をついた。

 

「ハッ、なにそれ?そんなんだから天羽 奏も響お姉ちゃんも守れないしそこにいる女にも攻撃するんじゃないの?」

 

「!!!」

 

「翼!!耳を貸すな!!!!」

 

セレナは全てのライオトルーパーを倒して翼にそう言うが翼は実際に自分は奏を守れず響の心を守れずそして事故とはいえセレナに攻撃をしてしまった。防人として自身の未熟さに翼情けなく思い膝をついた。

 

「翼!!」

 

「マリア姉さん!!」

 

それと同時にマリアと八紘が現れた。セレナは八紘が現れたことに驚いた。

 

「・・・・・ぉ、とう、さま?」

 

翼もまさか八紘が現れるとは思っていなかったのか翼は目を見開いて驚いていた。

 

「も、もぅしわけ、ありません・・・・いま、すぐ・・・・!」

 

翼は刀を支えにして何とか立ち上がる体のダメージと精神的なダメージを受けており翼は立ち上がるのがやっとだった。

 

「クッ」

 

翼は刀を構えようとするがまともに立つことができずフラいた。

 

「「翼!!」」

 

マリアとセレナはすぐに翼のもとに向かうと翼に肩を貸した。そしてそれと同時に。

 

「・・・・・・・・・・もういい」

 

いつのまにか八紘は翼の近くに来ていた。

 

「もう、戦わなくともいい」

 

「!?・・・・そ、れは・・・・・・・私は・・・・・私は、もう用済みと言うことですか?」

 

翼は絶望した目でそう言うと八紘は何も言わなかった。

 

『イーヒヒヒヒヒヒヒヒヒ!!!親に見捨てられるとかダッサ!!イーヒヒヒヒヒヒヒヒヒ!!!!』

 

「風鳴 八紘・・・・・・テメェェェェ!!!!!!」

 

セレナはキレて逆手に持ったカイザブレイガンを振り上げた。だが。

 

「待ちなさいセレナ!!」

 

マリアはセレナの腕にしがみつき攻撃を止めた。

 

「離せよマリア姉さん!!こいつは翼を道具扱いしやがったんだぞ!!」

 

「違う!!パパさんは翼を道具扱いしたことなんか一度もなかったのよ!!」

 

マリアがそう言ったその時だった。

 

ダァン!!

 

突然発砲音が現場を支配した。そして香織は突然のことで理解できず後ろに仰け反りそしてしりもちをついた。マリア達は何が起きたか分からず音がした方を見るとそこにはどこから取り出したのか猟銃を持って銃口を香織に向けた八紘がいた。

 

「・・・・・何がどうなって・・・・」

 

八紘はもう一発撃つとすぐに新しい散弾を取り出しそれを装填した。

 

「・・・・・・・翼」

 

「は、はい」

 

「・・・・・・自分の本当の戦場に戻りなさい。それが防人としての使命だ」

 

八紘はそう言うとセレナは目を見開いていた。

 

「何がどうなってるんだ?」

 

セレナはそう言うとマリアは2人に言った。

 

「翼、セレナ二人とも聞いて。翼のパパさんは翼を愛してたのよ」

 

「!?・・・・・わ、私を?」

 

「ええ。あなたの部屋に入った時から違和感があったの。確かあなたの部屋って10年も使ってなかったのよね?」

 

マリアは翼にそう聞くと翼はコクリと頷いた。

 

「あの部屋全然埃っぽくなかったでしょ?」

 

マリアはそう言うとセレナは気づいた。

 

「もしかして」

 

「パパさんは不器用だから言葉で伝えられなくても、行動で示してたのよ。翼がいつでもこの家に帰って来られるように・・・・・・。あなたは確かに愛されてるのよ!!翼!!」

 

翼は八紘を見た。そしてそこには自分が知ってる冷たい目をした八紘ではなく父親として命を捨てる覚悟をした目で散弾を撃ち続ける父親がいた。

 

『・・・・ハッ。何それ?香織はこんなに苦労してるのに何家族で仲良くしてんの?・・・・・・・・・・・ムカつくムカつくムカつくムカつくムカつくムカつくムカつくムカつくムカつくムカつくムカつくムカつくムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクンダヨォォォォォォォォォォォォ!!!!!!!!!!』

 

香織はブチギレ八紘に襲いかかり八紘に裏拳をして灯篭に叩きつけた。

 

「ガッ!!」

 

八紘は叩きつけられた反動で猟銃を落としてしまった。しかし翼を守るために八紘はすぐに猟銃を手に取った。

 

『家族を政治の道具としてしか見ていない奴のくせに何で何で戦えるのよ!!ナンデ香織だけこんなに辛いのよ!!ナンデよ!!』

 

「・・・・・・・・君に何があったのか大体は知っているつもりだ。だが君がやっているのはただの八つ当たりだ。家族を失った怒りを自分以外の人間に叩きつけているだけだ。S.O.N.Gに所属しているオルフェノクはそんなことをしない。だからこそ娘を託せる。私は・・・・・・・風鳴 翼を政治の道具にしたことなど一度もない!!!!」

 

八紘はそう言うと香織は威圧感に呑まれたのか『ヒッ』と言って怯えた。

 

「翼!!この場を離れそして歌いなさい!!思うがままに・・・・お前の名は、それ故に付けたものだ!!!」

 

「!!」

 

翼は涙をこぼした。自身を剣として鍛え夢中だったものを捨てて、親友の死を乗り越えてきた。だけど、叶えたい夢を見つけその『夢』が、敗北の一因だと思った。雑念を孕んでいるから負けるのだと思っていた。だけど、それでも。

 

「・・・・歌って、いいのですか」

 

翼は震える声で、問いかける。

 

「私は、心のままに、奏でていいのですか・・・・!?」

 

翼はそう聞くと八紘は頷いた。

 

「!!」

 

翼はマリアとセレナに離してくれと言い離してもらうと翼は八紘の前に立ち構えた。

 

「・・・・ならば。・・・・・・お父様とくとご堪能ください」

 

翼の手は、胸元にあるイグナイトモジュールへ伸びる。

 

「私の・・・・風鳴翼の歌を・・・・・・今の歌をご堪能ください!!!!!イグナイトモジュール抜剣!!!!!!!!!!」

 

 

 

『Dainsleif』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私の前には周りにはノイズしかいない。しかしこれはまやかしだ。私の周りには私の歌を聞いてくれる人がいる。本当は優しかったお父様がいる。喧嘩っ早いが優しい後輩達がいる。そう私の歌は私の剣は・・・・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「私の剣は傷つけるのでなく仲間を守る刃だと知れ!!!」

 

八紘が見守る前で、翼はついに闇を支配した。翼は二刀流で構えた。

 

『う、嘘?』

 

香織は翼が驚愕し疾風の如く走り二本の刀を振り下ろした。香織は驚きながらもガードするが翼は素早く動き十字に斬りつけ日本の刀で突きを入れた。

 

ズガガガァァァァァァァン!!!!!!!

 

『グァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!』

 

香織は吹き飛び壁に叩きつけられた。

 

「ハァァァァァァァァ!!!!」

 

翼はダメ押しだと言わんばかりの追撃をしようとするが香織は鎧を破壊して高速移動をした。

 

「「翼!!」」

 

「マリア!!セレナ!!お前達は手を出すな!!!!」

 

翼はそう言って刀を一本にすると居合の構えをした。目を瞑り集中した。そして。

 

「・・・・・・そこだ!!!」

 

翼は居合斬りをした。そして翼の後ろにはオルフェノクから人間に戻り血を吐いている香織がいた。

 

「な、何で?・・・・何で私が剣ごときに・・・?」

 

「・・・・・・立花妹。お前はこれが剣に見えるのか?」

 

翼はそう言って香織の方を見た。

 

「否!!これは、お前の姉が立花が守ってくれた夢へと羽ばたく翼だ!!!!」

 

翼はそう言うと二刀流で構え日本の刃を回転させ炎を出しながら斬ろうとした。しかし香織はそれに怯えて急いで小瓶を割りその場から撤退した。

 

「・・・・・逃げられたか」

 

翼はそう言って天羽々斬を解除すると翼の前には仲間と父親がおりそして八紘は少し笑顔を浮かべていた。



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15話 登場

ついにエクシブが終わってしまい絶望しているナイトメアです。

エクシブを見てて思ったのですがウチの響さんだったら未来を取り戻すためなら神を本気で殺しそうな気がしましたよ。こんな感じで。


「未来を・・・・・・未来を返しやがれェェェェェェ!!!!!」

そう言ってクリムゾンスマッシュをくらわせるかもしれませんね。

今回は短いです。それではどうぞ


翼が香織を撃退した一方で深淵の竜宮の調査に向かったクリス達はキャロルの狙いがヤントラ・サルヴァスパというどんな機械も動かすことが出来る聖遺物であることを本部にいるエルフナインから伝えられた。

 

クリスは弦十郎からその保管場所の位置を教えて貰い急いで現場に向かった。現場に着くとそこにはすでにヤントラ・サルヴァスパと思われる物を手にしていた。

 

「変身!!」

 

『Stading by』

 

『Complete』

 

クリスは切歌と調がシンフォギアを纏う前にデルタイチイバルに変身しキャロルに殴りかかった。

 

「でやぁぁぁぁ!!!!」

 

しかしクリスの前にはシーマが立ち塞がった。

 

『キャロル様。どうぞお先に』

 

「あぁ。頼んだぞ」

 

そう言ってキャロルはその場から離れようとした時だった。

 

「デェェェェス!!!」

 

切歌のジュリエットがキャロルを襲った。しかしキャロルはジャンプして避けるとキャロルの前にはイガリマを纏った切歌とシュルシャガナを纏った調がいた。

 

「ここから先は」

 

「行かせない!!」

 

調と切歌は構えてそう言うとキャロルは邪魔をされたことにイラだったのか軽く舌打ちをした。

 

「!!キャロル様!!」

 

キャロルに対しての忠誠心が一番高いシーマはキャロルのピンチに目の前の敵であるクリスを目から離してしまった。

 

「チョッセェ!!」

 

「グッ!!」

 

シーマはクリスに腹を蹴られて後ろに後退した。

 

キャロルは切歌と調の攻撃をシールドでガードしていた。その時だった。

 

「!?・・・な、なんだ?」

 

唐突にキャロルの動きが止まってシールドが解除された。これを好機と見た調は大量に放った鋸がキャロルの持つヤントラ・サルヴァスパに当たり手から弾かれそしてそのまま切り裂いた。

 

「しまった!!ヤントラ・サルヴァスパが!!」

 

キャロルは予想外な事に焦りを覚えた。そしてその焦りは。

 

「その隙は見逃さねえ!!」

 

クリスに攻撃のチャンスを与えてしまった。クリスがシーマを殴り飛ばしたと同時にデルタムーバーを取り出し「Fire」と言うとデルタムーバーの銃口はキャロルに向けられそしてエネルギー弾が放たれた。

 

『キャロル様!!!』

 

シーマは急いで起き上がってキャロルを庇いたかったがシーマとキャロルでは距離がありすぎた。シーマが間に合うことは絶対になかった。

 

『キャロル様ァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!』

 

クリス達はキャロルを倒したと思ったその時。キャロルの前にとつぜん人が現れるとクリスのエネルギー弾が全て無効化された。

 

「・・・・・・ハァ?」

 

クリスは驚愕した。何が起きたか分からなかったがすぐに原因が分かりそして切歌達も理解した。

 

「フヘヘヘヘヘ。久方ぶりの聖遺物」

 

そして現場には男の声が響いた。クリス達はその声の人物を知っていた。その男の左腕はクリスのエネルギー弾をを吸収したせいなのか煙が出ていたがその左腕にダメージがなかった。その姿を見た切歌と調は嫌な顔をした。

 

「この味は甘くとろけて癖になるううううううゥゥゥゥゥ!!!!!」

 

「嘘だろ!?」

 

「えぇー・・・・・」

 

「なんでお前がここにいるデスか!?」

 

「嘘なものか。僕こそが真実の人・・・・・・・ドクター・ウェルゥゥゥゥゥ!!!!!!」

 

そうそいつは昔FISに所属しておりネフィリムを暴走させた張本人ウェル博士だった。

 

「なんでテメェがここにいるんだよ!!」

 

クリスはウェルにそう言うがウェルは無視して切歌達の方を見て嫌な笑みを浮かべた。

 

「ヘヘ~。旧世代のリンカーぶっこんで騙し騙しのギア運用というわけね!」

 

「「うぇー・・・・・・」」

 

切歌と調はまるで汚物を見るような顔をした。

 

「優しさで出来たリンカーは僕が作ったものだけ!そんなので戦わされてるなんて不憫すぎて笑いが止まらん!!」

 

顔面崩壊した顔でそう言うと切歌と調が構えた。

 

「不憫一等賞が何を言うデス!」

 

「・・・・・・チッ!!」

 

切歌は大鎌を回転させてそう言うとクリスが不機嫌そうに舌打ちをした。

 

「このイカレもやし野郎が!!」

 

クリスはミッションメモリーを抜くとデルタムーバーにセットした。

 

『Ready』

 

クリスはチェックを言おうとした時だった。

 

「待つデスよ!」

 

「ドクターを傷つけるのはダメです!」

 

「何言ってやがる!?」

 

クリスの必殺技ルシファーズハンマーをしようとするが切歌と調が止めに入った。それもそのはずだった。今現在リンカーを作れるのはウェルだけだった。そんな貴重な人材を簡単に殺すことはクリス以外誰にもできなかった。

 

「だって、リンカーを作れるのはドクターだけデスよ!?」

 

「そうとも! 僕に何かあったらリンカーは永遠に失われてしまうぞ!」

 

「・・・・・・・ポッと出が・・・・・・話を勝手に進めるなァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!」

 

クリスは切歌達を無視してルシファーズハンマーの準備に入るがキャロルが指を鳴らすとウェル博士の前にアントオルフェノクが30体出現した。

 

「クソッ!!」

 

クリスはミッションメモリーを外し戻した。

 

「Flame!!」

 

『Blood mode』

 

クリスがアントオルフェノクに攻撃をしようとした時だった。

 

『・・・・・・誰だ貴様』

 

警戒したシーマがウェルにそう言った。

 

『キャロル様どうしますか?ころしますか?」

 

シーマはキャロルにそう聞くと。

 

「敵でも味方でもない!英雄だ!」

 

と、ウェルが言った。

 

「だったらその英雄様にまとめてくれてやる!!」

 

そう言ってクリスは新たに音声入力を入れており大きなミサイルが両肩についていた。腰にあるミサイルだけでなくその両肩についている大型ミサイルを発射すれば深海にあるこの深淵の竜宮もタダですまなかった。

 

「このおっちょこちょい!!何のつもりか知らないが、そんなの使えば施設も!僕も!海の藻屑だぞ!」

 

「シーマ!!」

 

『御意!』

 

クリスのミサイルはばら撒かれ周辺にいるアントオルフェノクに襲いかかった。

 

「後輩なんかに任せてられるか!ここは先輩のあたしが!」

 

クリスはミサイルをばら撒き続けるがその間をシーマが通り抜け軽く躱し続けた。

 

「クリス先輩!そんな攻撃じゃ捉えられない!」

 

「落ち着くデスよ!」

 

クリスは2人の言葉も聞かず攻撃を続けた。そして最悪な事態が起きた。クリスのデルタムーバーが調と切歌の方に向いてしまったのだ。

 

「!!!しまった!!」

 

クリスはなんとか止めようとしたが止められなかった。切歌は大鎌では防ごうとしたその時だった。クリスは突然何かに引っ張られ天井に向けてエネルギー弾を撃った。

 

「「えっ??」」

 

これにはクリスだけでなく切歌達も驚愕した。そしてクリスの右腕にはつるのようなものが絡まっておりそれがゆっくりと解けていきクリスの右腕は解放された。

 

「まったく何してるのですか?」

 

声が聞こえた方を見るとそこにいる男に切歌と調が驚愕した。

 

「・・・・・せ、先生?」

 

調がそう言うとそこにはFISに所属していたオルフェノク篠村 大河がいた。

 

「久しぶりですね。切歌、調」



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16話 頼もしい後輩

深淵の竜宮にあるモニタールーム。そこでクリスは弦十郎達に連絡を入れていた。その間FIS時代の恩師である篠村と再開した切歌と調は篠村に抱きついていた。

 

「せんせい・・・・・・・せんせー」

 

「会えたデス・・・・・・やっと会えたデス」

 

2人は泣きながら篠村を抱きしめ篠村はその2人の頭を優しく撫でた。

 

「2人とも。・・・・・・こんな私を待っていてくれたのですか?」

 

「私だけじゃない」

 

「そうデス。セレナもマリアも先生のことずっと待っていたデス」

 

2人がそう言うと篠村は泣きそうになるが唇を噛み締め堪えた。すると。

 

ガァン!!

 

クリスがモニタールームの扉を蹴り開けて出てきた。

 

「クソが!!」

 

クリスが壁を蹴り

 

「正論で超常と渡り合えるか!!」

 

と言った。

 

「?クリスの姉御?」

 

切歌は心配になってクリスに話しかけると切歌達に弦十郎からの指示を伝えた。

 

「おっさんが念のために各区域の隔壁やパージスイッチの確認を頼んできた。調べるぞ」

 

クリスがそう言って切歌達をモニタールーム連れて行きモニターに施設内にある全てのシャタースイッチの位置映した。しかし。

 

「こ、こんなにいっぱい覚えられないデスよ!」

 

そう。多すぎたのだ。切歌は涙目になって絶望すると。

 

「じゃあ、切ちゃん。覚えるのは二人で半分こにしよう」

 

と、調が言うと切歌は

 

「ごめんなさいデス調」

 

と言った。すると。

 

「代わってください」

 

篠村がそう言って2人の前に出た。

 

「先生?」

 

「私はこの施設全てのシャッタースイッチを覚えています」

 

「え?」

 

「デデデース!?」

 

篠村がそう言うと切歌達は驚愕した。

 

「おい待て!テメェは軟禁されてたんだろ?なんで知ってんだよ」

 

「ここに来る途中にこのモニターに映っているものが目に入ったのですよ。私はそれをチラッと見て覚えました」

 

篠村がそう言うとクリス達はポカーンッと口を開けた。すると

 

「セキュリティシステムに侵入者の痕跡を発見しました!おそらくこれがあの女の子達でしょう!」

 

篠村は一瞬でキャロルを発見した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・クリス先輩」

 

クリス達(因みに治療要員として篠村も付いて来ている)がキャロルを追っている時だった。調はクリスに話しかけた。

 

「ごめんなさい。ドクターに何かあるとリンカーが作れなくなると思って・・・・・」

 

「でも、もう惑わされないデス! 私達と先生の4人が力を合わせれば今度こそいけるデス!」

 

切歌と調がそう言うと

 

「・・・・・・・・黙れクソガキどもが」

 

「えっ?」

 

クリスは切歌達にそう言った。

 

「後輩の力なんて当てにしない。お手て繋いで仲良しごっこじゃねえんだ。あたし1人でやってみせる」

 

「クリス先輩?」

 

「クリスの姉御?」

 

クリスがそう言って切歌達を突き放した。これには切歌達も奇妙に感じた。

 

(・・・・・・・・どういうことでしょうか?フロンティア事変で彼女の性格は大体聞いていましたがこれはいくらなんでも焦りすぎている)

 

篠村はクリスの焦りを感じとりそして心配そうな顔をした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「どこまで行けばいいデスか!?」

 

「いいかげん追いついてもいいのに!」

 

「この道で間違いないんだろうな!?」

 

あれから1時間が経った。いい加減に追いついてもいいはずなのだが一向に追いつけなかった。クリスは奇妙に感じ通信機で弦十郎にそう言うと弦十郎が答えた。

 

「ああ。だが向こうも匠に追撃を躱して進行しているまるで、こちらの位置や選択ルートを把握しているように・・・・」

 

弦十郎がそう言うと篠村が何かに気づきクリスから通信機を取り上げた。

 

「あ!おいなにすんだよ!!」

 

クリスを無視して篠村は弦十郎に伝えた。

 

「弦さん!!もしかして本部がハッキングされてるんじゃないですか!?」

 

「なんだと!?まさか俺たちが知らない内に毒を仕込まれていたのか!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんだと!?まさか俺たちが知らない内に毒を仕込まれていたのか!?」

 

弦十郎は呆然となりそう言うと弦十郎達の視線は思わず、1人の少女と1人のオルフェノクに向かった。

 

「ち、ちが・・・・!」

 

「ちゃうに決まってるやろ!!ウチらはキャロルはんの暴走を止めるためにここに来たんやで!!!そんなスパイみたいなことするわけないやろ!!!」

 

複数の視線にさらされてしまったエルフナインは狼狽えるが渚はそれを庇うかのようにエルフナインの前に出てそう言った。弦十郎もS.O.N.Gのスタッフ達もエルフナインと渚がそのような事をするとは到底思えなかった。

 

 

「ぼくじゃない、ぼくは・・・・・・」

 

「落ち着きエルフナインはん!!エルフナインはんが無罪なんはウチがよう知っとる!!だから落ち着くんや!!深呼吸するんや!!」

 

渚はとにかくエルフナインを落ち着かせようとしたその時だった。

 

ドシュッ!!!

 

「・・・・・・・・・・・えっ?」

 

「えっ?」

 

エルフナインも渚も・・・・・・本部の司令室にいる人達全員が息を呑んだ。エルフナインが渚の胸を貫いたのだ。渚の後ろには血が飛び散りそしてエルフナインの顔と服には赤い返り血が付着した。

 

「・・・・・え、エルフ・・・・ナイン・・・・・はん?」

 

「い、いや・・・・・・・・・・・イヤァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!ち、ちがう!!ぼくじゃない!!ぼくじゃ「いいや、お前だよエルフナイン」!!!!!」

 

返り血を浴びたエルフナインが必死に否定している時だった。突然キャロルの声が司令室に響いた。するとエルフナインの体から、まるで幽体離脱でもするようにキャロルの幻影が現れた。これを見た藤尭とあおいは驚愕した。

 

「世界の分解には、どうしても必要なものがあった。・・・・どうしても自前で用意出来ぬものがな」

 

震えるエルフナインを嘲笑しながらキャロルは懇切丁寧に説明した。弦十郎は急いで医療班を呼び渚を助けようとしていた。

 

「それがダインスレイフによる呪われた旋律。シャトーにとってオレの歌ではどうも物足りなかったらしい」

 

「だからエルフナイン君を送り込みイグナイトモジュールをもたらしたと?」

 

「そうだとも。まぁ他にも余計なものを持って行っていたようだがな。ブラスターなどなんの戦略的価値がないガラクタを」

 

キャロルがそう言うと更に解説をした。

 

「とはいえエルフナイン自身は己が仕込まれた毒とは知らん。だがオレはこやつ自身の目、耳、感覚器官などのすべてをジャックしてきたのだからな」

 

「・・・・・・・・渚君を攻撃したのも君なのか?渚君を殺そうとしたのも君の狙いなのか?」

 

「そうだ。しかし結果的に殺ったのはエルフナインだかな」

 

「ぼくが・・・・ぼく自身がっ・・・・!」

 

エルフナインは震えていた。キャロルの言ったことを信じたくなかったのだ。

 

「同じ素体から作られたもの同士だからこそ出来る芸当だ」

 

キャロルはエルフナインを見てそう言うと

 

「・・・・あぁ、・・・お、お願いです!ぼくを・・・・ぼくを・・・・・・・ぼくを殺してください!!!」

 

エルフナインは泣きながらそう言った。

 

「キャロルの策略を知らしめるというボクの目的は達成されました・・・・けど大切な・・・・・・・ぼくの大切な親友をこの手で・・・・・・はやく・・・・殺してください」

 

エルフナインの絶望を誰もかれもが目する中キャロルはそれを見て笑っていた。しかし。

 

「・・・・ふざけんな・・・・・エルフナインはん」

 

「えっ?」

 

「何?」

 

倒れていた渚は風穴が空いた胸を押さえながら立ち上がりエルフナインを抱きしめた。

 

「なんで・・・・・殺し・・・・・て・・・・・・ください・・・・・・やねん。ちゃう・・・・やろ・・・・・ここは・・・・・・・助けてくださいやろ?」

 

渚が血を吐きながらそう言うと。

 

「な、渚!!しゃ、喋っちゃダメです!!すぐに医療班が来ますから!!」

 

「・・・・・・無理や・・・・・・・・ウチの・・・・体・・・・・見てみぃ・・・・・」

 

渚の体は灰がこぼれ落ちていた。これはオルフェノクが見せる死の現象だった。

 

「渚君!!医療班!!急いで渚君の手当てを!!」

 

到着した医療班にそう言うが渚はそれを拒否した。

 

「エルフ・・・・・ナインはん。・・・・・頼む。・・キャロル・・・・・・はんを・・・・・自分・・・・・・を・・・恨まんといて・・・・・ウチは・・・・・救われたんや・・・・・あんさんら2人に」

 

渚がそう言うとエルフナインの唇を奪った。

 

「!!」

 

「・・・・・ハァッ!・・・・・ごめんな・・・・・ウチの・・・・・・・ファーストキス・・・・・・・が・・・・こんな・・・血の味で・・・・・・エルフナイン・・・・はん、・・・・キャロルはん・・・を・・・・・頼む。・・・・そして弦十郎はん・・・・・・エルフナインを・・・・・ウチの代わりに・・・・・・守ってほしい。・・・・・・・ウチは・・・力無い・・・・・から・・・・・だから・・・・・た・・の」

 

渚がそう言うと渚は灰になった。

 

「な、渚?・・・・・・・渚!?イヤ、イヤだ!!渚!!死なないで!!イヤだイヤァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!」

 

エルフナインは目の前で大切な親友が死んだ光景を弦十郎達は黙って見ていることしかできなかった。弦十郎はゆっくりとエルフナインの前に行くと弦十郎は無言でエルフナインを抱きしめた。

 

「・・・・あ・・・・・・ああ」

 

エルフナインをあやすように弦十郎は優しく頭を撫でた。

 

「並の組織なら瞬く間に瓦解していく悍ましい策だろう・・・・だが相手が悪かったなキャロル」

 

「?どう言うことだ?」

 

「ここは人類最後の砦。スマートブレイン残党や異端技術への対抗組織だぞ」

 

弦十郎がそう言うとエルフナインは信じられないような顔をした。自身が原因であるはずなのにここにいる人たちはエルフナインを受け入れたのだ。

 

「小娘程度の策略なんぞ道理を超えた義理人情で吹き飛ばしてしまうのが俺たちだ」

 

「・・・・・・・」

 

キャロルは弦十郎の言ったことにより不機嫌になった。

 

「何より、子供の一生懸命を信じられん大人なんざ、かっこ悪くてしょうがないし大河や死んだ渚君がそれを許さないだろう」

 

「わわわっ!」

 

弦十郎は乱暴に頭を撫でまわしキャロルに強い目を向けた。彼だけではない。もはやこの場の誰もがエルフナインを疑っていないのは明白だった。

 

「それに悪いのはエルフナイン君でもキャロルでもない。全ての元凶は君に投資をしたスマートブレイン残党だ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

エルフナインの護衛である渚が死んだことを聞いたクリス達は悲しみと怒りの感情を抑えてそしてついにキャロル達に追いつめた。

 

「ここまでよ! キャロル、ドクター!」

 

「さっきみたいには行くもんかデス!」

 

切歌と調がそう言ってウェルとキャロルを指差した。

 

「ほぉ、俺に追いついたか。だが既にシャトー完成に必要な最後のパーツの代わりは入手している」

 

「子供に好かれる英雄ってのも悪くないが。あいにく僕はケツカッティンでね!」

 

「誰がお前なんか!」

 

「変身!」

 

『Stading by』

 

『Complete』

 

『Zeios igalima raizen tron』

 

『Various shul shagana tron』

 

クリスはデルタイチイバル。切歌と調もシンフォギアを纏うとキャロルは指を鳴らしまた大量のライオトルーパー召喚した。

 

「デデデデース!」

 

切歌は大鎌で切り裂き調は鋸を飛ばした。

 

「Fire」

 

『Burst mode』

 

クリスは体を回して自分を包囲するように構えるライオトルーパーにエネルギー弾を食らわせた。篠村もウッドオルフェノクに変身するとライオトルーパーの連携攻撃をなんとかいなし隙ができたライオトルーパーから倒していた。すると。

 

『ハァァァァァァァァ!!!』

 

スネークオルフェノクに変身したシーマがクリスに襲いかかった。クリスは投げ飛ばされるが受け身を取りデルタムーバーを直すと。

 

「上等だゴラァ!!!」

 

クリスはシーマに殴り掛かった。クリスは大振りに殴るがシーマはそれを小さく細かい動きでクリスの攻撃を避けていた。

 

「くそっ!!何で当たらねぇんだよ!!!」

 

クリスは左のパンチをするがシーマそれに合わせてカウンターを入れた。

 

「うぐっ!!」

 

クリスは後ろに下がるとシーマは追撃するようにクリスの腹に膝蹴りを何度も入れ投げ飛ばした。

 

「・・・・・・っ!!」

 

クリスは受け身を失敗し大きなダメージを受けた。

 

「クリス先輩!!」

 

「クリスの姉御!!」

 

それを心配した切歌と調はクリスのもとに駆け寄った。

 

『キャロル様。後はこの私にお任せを』

 

「分かった。シーマ、今までご苦労だった。お前の務め存分に果たせ」

 

『御意。ありがたき幸せ』

 

キャロルとウェルは小瓶を割って逃げようとした。

 

「バッハハ~イ」

 

「待ちやがれ!」

 

『雪音さん!!落ち着いて下さい!!』

 

「「先輩(姉御)!!」」

 

クリスは1人でキャロル達を逃がさないと追うがシーマが遮るとクリスは持ち上げられ地面に叩きつけられた。

 

「ガッ!!!」

 

「クリスの姉御!!」

 

クリスはシーマに腹を蹴られると吹き飛ばされると腹を抑えて地面を転がった。

 

「まずいデス! 大火力が使えないからって飛び出すのは!」

 

「ダメ! 流れが淀む!」

 

切歌と調そして篠村はクリスを援護しようと大鎌の刃と鋸を投げ篠村はツルを槍のように硬くし伸ばした。しかしシーマはそれを全て避けるとクリスのデルタギアを奪い変身を強制解除させるとデルタギアを装着した。

 

「テメェ!!」

 

「変身」

 

『Stading by』

 

『Complete』

 

今度はシーマがデルタに変身するとデルタムーバーを取り出した。

 

「Fire」

 

『Burst mode』

 

シーマはエネルギー弾を連射するとそのエネルギー弾は切歌達を襲った。

 

「ああっ!!」

 

「デェス!!」

 

『ッ!!!』

 

フォトンブラッドのエネルギー弾をまともに受けた3人は倒れてしまった。

 

「・・・・・・アァッ」

 

クリスは目の前の光景を見ると顔をうつむかせ乾いた笑い声が出た。

 

「あはは。・・・見ろよ。・・・・これがあたしなんだよ。・・・・後輩も・・・響も・・・・渚も・・・・なにも守れない。・・・・そうだよ!!これがあたしなんだよ!!あたしは亡くすことしか出来ない何も出来ねぇ奴なんだよ!!・・・・そしてまた1人になる。・・・・・イヤだ。・・・・イヤだょぉ」

 

クリスはそう言って泣き始めた。クリスの焦りはこれが原因だった。響がS.O.N.Gを離れキャロルを倒した時も基本的に活躍したのはセレナでクリスはそれをサポートしただけだった。今までそう言った劣等感を何とか封じていたつもりだったが今回のキャロル復活のさいでその劣等感は表に出てしまったのだ。

 

それを見たシーマはまるで期待外れだと言いたげな顔でミッションメモリーをデルタムーバーにセットした。

 

「Check」

 

『Exceed charge』

 

シーマはデルタムーバーからポインターを発射するとクリスにルシファーズハンマーをくらわせようとした。クリスは死ぬと思った。だかルシファーズハンマーは立ち上がった調と切歌のガードにより吹っ飛ばされる程度で済ませた。

 

「グアッ!!」

 

「うぐっ!」

 

「ててっ。かっこつかないデース」

 

「お前ら?」

 

クリスはそう言うと頭を抑えながら切歌は笑って言った。

 

「先生が治してくれたデス。先生がいなかったら今頃私も調も灰になっていたデス」

 

切歌がそう言うと調はクリスの右手を両手で包み込んだ。

 

「クリス先輩。私達は未熟者で半人前だけど傍にいれば誰かを一人ぼっちにさせないくらいはできます。」

 

調はクリスにそう言うと

 

「!危ないデス!」

 

シーマは再びルシファーズハンマーをしようとしていた。だが。

 

『させませんよ!!』

 

「なっ!?」

 

横から篠村がシーマの腕を絡ませて動きを封じた。

 

「二人共・・・・」

 

「カッコつけるのはいいデスけど後輩の力を借りないなんて言われたらショックデスよ」

 

「私達は先輩が先輩でいてくれること、頼りにしてるのに」

 

「お前ら」

 

『私のことを忘れないでくれませんか!?』

 

「邪魔をするな!!」

 

『ガッ!!』

 

忘れ去られた篠村がそう言うとシーマは遠心力を使って篠村を壁に叩きつけた。

 

クリスは涙を拭くと立ち上がる。

 

「そうか。こんなあたしみたいなのでも先輩やれるとすんのなら・・・・。お前達みたいな後輩がいてくれるからか」

 

クリスはそう言って切歌達の方を見た。

 

「ありがとよ。礼に見せてやるよ。先輩としてのあたしの歌を!!」

 

クリスはそう言って胸の前で両手を合わせると。

 

『Killter ichiival tron』

 

聖歌を歌った。するとクリスは久しぶりのティラノオルフェノクに変身をした。

 

『やるぞ!!』

 

クリスは、ティラノ型のボウガンを構え体制を低くし尻尾を上に上げた。

 

「上等。Charge」

 

『Charge』

 

シーマは再びエネルギー弾を撃つ。そしてそれと同時にクリスは矢を飛ばした。お互い撃ち合いが始まり互いの攻撃を避けながら撃ち続けた。シーマは近くの壁に身を潜めるとクリスは跳び上がり、ボウガンをライフルへ変えた。

 

「!?この至近距離でライフル?」

 

『これで殴るんだよ!!』

 

「なっ!?」

 

シーマはライフルで殴られ壁に叩きつけられるとクリスはそれを捨ててシーマを何度も何度も叩きつけた。

 

「ガッ!!グアッ!!」

 

シーマを壁に叩きつけた後クリスはその前に地面に投げ落としさらに倒れたシーマを何度も踏みつけた。

 

「ガッ!!ヤベッ!!」

 

『あたしがやってんのは戦闘とか試合とそんなんじゃねぇこれはケンカだ!!!だからなにしてもいいんだよ!!!!』

 

クリスはそう言って蹴り飛ばすと今度はシーマが地面を転がった。シーマは軽く舌打ちをするとジャンプして宙を飛んだ。するといつのまにか巨大なミサイルに乗ったクリスが迫ってきていた。

 

「なっ!!!?」

 

これにはシーマも驚きが隠せずミサイルに乗ったクリスが目前まで迫った。

 

「・・・キャロル様。務めは果たせました。そして申し訳ありませんでした」

 

その言葉を最後にクリスのティラノミサイルがシーマを吹き飛ばした。そして装着していたデルタギアが外れそれをクリスはキャッチするとクリスの近くに篠村のツルが伸びていた。クリスはそれを掴むと

一気に引っ張られた。

 

『スイッチの位置は覚えてますか!?』

 

「うん!」

 

「もちろんデス!!」

 

爆風が迫る中、調と切歌は小型の鋸と鎌の刃を投げるとその2つの刃は隔壁を閉じるスイッチに命中した。スイッチが入ると隔壁が閉じ始めた。

 

『うおおおおおおァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!」

 

篠村は思いっきり引っ張るとクリスを無事に脱出させた。

 

「やったデス!」

 

切歌は喜んで飛び跳ねた。

 

「ムチャクチャしますね雪音さん」

 

篠村はそう言って人間に戻り尻餅をついた。

 

「その無茶は、頼もしい後輩がいてくれてこそだ」

 

クリスはそう言って2人の手を取った。

 

「ありがとな2人とも」

 

クリスがそう言うと切歌と調が同時に顔を真っ赤にした。

 

「ク、クリスの姉御・・・・」

 

「い、今のカッコ良すぎます」

 

「?どうしたんだよお前ら?」

 

切歌と調が顔を真っ赤にした理由が分からずクリスは首を傾げた。そして篠村はそれを見て

 

「青春だねぇ」

 

と、呟いた。



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17話 目的

ようやく最終決戦に入れました。ここまで来るのにかなり長く感じかもしれませんが気長に待っていてください。


それではどうぞ。


キャロルはアジトに戻ると早速連れて来たウェルに仕事をさせた。その間キャロルは世界を壊すための切り札の最終調整を始めていた。すると。

 

『キャロル!!』

 

キャロルの後ろにドラゴンオルフェノクに変身した香織が現れた。

 

『どういうことだ!?イグナイトがあんな出力を出すなんて香織は聞いてない!!お前香織を騙したな!!』

 

香織はそう言うとキャロルはゆっくりと振り向いて答えた。

 

「お前はもう利用価値がない。仕上げの邪魔だから消えろ」

 

「なっ!?」

 

キャロルの言ったことに香織は目を見開いた。

 

「ふ、ふざけるな!!香織は響お姉ちゃんを取り戻すためにお前に従ったんだぞ!!約束を破るの!?」

 

「お前を仲間に引き入れたのは立花 響を引き入れることができるかもしれないと思ったからだ。立花 響が俺の右腕にならない以上お前は必要なくなった」

 

キャロルはそう言って腰に何かを装着した。

 

「せっかくだ。こいつの実験に手伝ってもらおうか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

エルフナインと切歌と調は墓地に来ていた。そこには渚の墓があった。

 

「・・・・・・・ごめんなさい渚。僕のせいで」

 

エルフナインは手を合わせてそう言うと。

 

「違うデスよ」

 

「うん。渚は謝って欲しいんじゃないよ」

 

「そうですね。渚、こんな僕を守ってくれてありがとう。渚は救われたって言ってたけど逆です。僕は渚に救われました」

 

エルフナインはそう言って頭を下げた。

 

「渚は大切な同士だった。もっとたくさんゲテモノ料理の話をしたかった」

 

「はい調は黙って下さいデス。シリアスな雰囲気が崩れちゃうデス」

 

切歌はそう言って調の口を両手で塞いだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キャロル所属のオルフェノクとの死闘を終えたその頃、響はタバコを吸っていた。人通りの少ない場所でフードを被って顔を見せないようにしていた響はゆっくりと一服していると。

 

「響」

 

と、呼ばれた。響はそっちの方を見るとそこには未来がいた。

 

「・・・未来」

 

「久しぶりだね・・・・隣いい?」

 

未来はそう言って響の答えを聞かずに響の隣に立った。未来の右手には買い物袋があった。どうやら買い物帰りに近道を通って偶然響と再会したようだ。

 

お互い無言でいた。

 

「響。いつ帰ってくるの?」

 

未来は響にそう聞くと。

 

「・・・・・俺は帰らない。俺はお前みたいな人間じゃない。今は平気でも俺はいつ俺でなくなるのか分からない。それが怖いから俺はお前らから離れたんだ」

 

響はタバコをポイ捨てし踏みつけて火を消すとその場から離れようとした。だがそれを未来は止めた。

 

「響。私がなんで響に喧嘩を売ったか分かってるの?」

 

「・・・・・・・俺と結婚したいからだろ」

 

「そうだけど私はそれだけで響に喧嘩を売ったんじゃない」

 

未来はそう言って響の顔を無理矢理未来の方に向かせた。

 

「私だって戦える。私だって響を守れる。それを証明するために響に喧嘩を売ったの。弦十郎さんやクリスから戦い方を教えてもらって自分で言うのもなんだけど私すっごく強くなった!」

 

未来はそう言って響を抱きしめた。

 

「私だって強くなった。もう私は響に守られるだけのオルフェノクじゃない。だからなんでもかんでも背追い込まないでよ。私は響が暴走したとしてもずっと響の味方だからぁ」

 

「未来」

 

響は未来を抱きしめようとしたその時だった。突然空が割れたのだ。

 

「!?未来!!」

 

響はそう言って未来を自分の後ろに隠した。

 

「!?なにあれ!?」

 

未来は空に浮いているものに驚愕した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「久しぶりだな。立花 響」

 

響は声の聞こえた方を向くとそこにはダウルダブラの力で宙に浮いているキャロルがいた。

 

「キャロル!」

 

響は警戒してキャロルを睨みつけた。

 

「どうだ?俺の仲間にならないか?」

 

「誰がなるか!!」

 

響がそう言うと未来が響の前に出た。

 

「未来!」

 

「ねぇキャロルちゃん」

 

「ん?お前は・・・・・フェニックスオルフェノクか」

 

「聞きたいことがあるの。キャロルちゃんはなんでそんなに響を仲間にしたいの?」

 

未来はキャロルにそう聞くと。

 

「愚問だな。俺と立花 響は一心同体だからだ」

 

「アァ?どう言う意味だ?」

 

キャロルの言ったことに響はキャロルを睨みつけてきいた。

 

「言葉通りだ。俺の父は偉大な医師であり錬金術師だった。だが世界は父の行いを奇跡で片付け父を魔女の関係者として魔女狩りにあった。俺は当時錬金術の力も知識もなかったが故に見逃されたがあの時の怒りはまだ収まっていない!しかしこの怒りを封じ込めれたのは父が「世界を知れ」という命題を出したからだ」

 

「・・・・・それと響がキャロルちゃんの仲間になるのとどう言う関係があるの?」

 

未来はキャロルにそう聞くと。

 

「大ありだ」

 

と言った。

 

「俺は俺なりに世界を見てそして答えを出した。その答えがチフォージュ・シャトーだ!!」

 

キャロルはそう言って自身のアジトでもあった空に浮かぶチフォージュ・シャトーを指差した。

 

「もうこの世界に人間という種族は必要ない!!この世界を管理し支配するのは全てを奇跡で終わらせる人類より奇跡などものとしない種族・・・オルフェノクが支配するべきだからだ!!」

 

キャロルの演説を聞いた響と未来は驚愕した。

 

「スマートブレインの狙いはこの世界にいる人類全てをオルフェノクへと進化させこの世界を支配するのが目的だ!そして俺はその世界を知るためにこの世界を破壊する!!そしてこの世界を破壊するのに最もふさわしいのは俺と立花 響だ!!」

 

「世界をオルフェノクだけに?」

 

「それにふさわしい破壊者が俺?」

 

「そうだ!!お前だって分かっているはずだ立花 響!!ただ生き残っただけで迫害され家族を失いそこにいる幼馴染にも見捨てられた!!・・・・・そこにいる幼馴染であるフェニックスオルフェノクもオルフェノク化した以上そいつと共にでもいい!俺に付け!!この世界はオルフェノクで支配するためにそして俺はその世界を知るためにも俺の右腕になれ立花 響!!!」

 

キャロルはそう言って手を出した。キャロルが妹の香織を仲間にしてまで響を手に入れたかったのはこれだった。キャロルと響の境遇は多少違いがあるがそれなりに似ていた。その為似た者同士である響という強力な仲間を入れて世界を破壊するつもりだった。だが。

 

「あいにくだけだよキャロル。俺はそんな世界に興味がねぇ。俺は未来とクリス、セレナ、おやっさん達がいる世界にしか興味がない。おやっさん達がオルフェノクになった世界なんざ興味がない。どんなに俺を高待遇で誘ってもキャロル。テメェの誘いは断る!!!」

 

「響」

 

響がそう言うとキャロルはため息をついた。そして。

 

「なら・・・・・・・・シネェェ!!!裏切り者のオルフェノク!!!!」

 

キャロルはそう言ってダウルダブラを鳴らしカマイタチを放った。響は未来を抱きしめ横に飛んだ。

 

「未来逃げろ!!!!」

 

響はそう言うが。

 

「いやだ!!」

 

未来はそう言った。

 

「ハァ!?なんでだよ未来!!」

 

「さっきも言ったでしょ!?私はもう守られるだけのオルフェノクじゃない!!私だって響と一緒に戦える!!」

 

未来がそう言っている間にまたカマイタチが響達を襲った。

 

「チッ・・・・『Balwisyall nescell gungnir tron』」

 

響は聖歌を歌いウルフオルフェノクに変身すると腕をクロスさせカマイタチを防ぐと腕を広げカマイタチをちらした。

 

『いいから隠れてろ!!俺はいつ心を失うか分からねぇ。俺からもなるべく遠くに離れてろ!!』

 

響そう言って大きく跳躍するとキャロルに殴りかかった。

 

「響・・・・この分からず屋!!『Rei shen shou jing rei zizzl』」

 

未来も聖歌を歌うとフェニックスオルフェノクに変身すると武器の扇を出し背中から翼を広げ空を飛んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ズガッ!!ガンッ!!

 

響はキャロルにメリケンサックのような拳で殴るがキャロルはそれをダウルダブラでガードし蹴りを入れてもシールドでガードされた。響はビルの屋上に着地すると同時にキャロルの炎の錬金術の攻撃がきたが更に跳躍して別のビルに着地した。

 

ドゴォォォォォン!!

 

響がいたビルは破壊されて瓦礫になっていた。

 

『ヤベェな』

 

響はそう言って空にいるキャロルに構えた。

 

「切り刻まれろ立花 響!!」

 

今度はダウルダブラの弦を放った。響は右腕を拘束されるがその弦を掴み無理矢理引っ張ろうとするが。

 

「無駄だ!!」

 

キャロルは更にダウルダブラを鳴らすとそこから電気が走った。

 

ズギャァァァン!!!

 

『があああああああァァァァァァァァァァァァァッ!!!!!!』

 

「俺の錬金術をなめるな!!」

 

キャロルはそう言って更にダウルダブラを鳴らそうとした時だった。

 

『させない!!』

 

未来が扇で弦を切り回転を加えて扇でキャロルの右頬を殴り吹っ飛ばした。

 

『未来!!』

 

『響!!大丈夫!?』

 

未来がそう言って響の近くに降りた。

 

『なんで来たんだテメェ!!』

 

響は未来の両肩を掴んでそう言った。

 

『私だって響を守りたいから!!』

 

『!?』

 

『私だって響を守りたい!!もうあの時みたいな後悔は二度としたくない!!お願いだから私にも響を守らせてよ!!』

 

『だ、だけど俺は・・・・・』

 

『響。もし響が人間の心をなくして暴走したら私が響を殺して止める』

 

『えっ?』

 

響は未来が言ったことが理解できなかった。

 

『響の罪は私の罪。これだけはクリスにもセレナちゃんにも誰にも渡さない!!』

 

未来がそう言った時だった。

 

「なら仲良く死ね!!」

 

響と未来にキャロルの錬金術の攻撃がきた。

 

『!!響!!』

 

未来が響を庇うように覆い被さった。

 

『!?何やってんだ!?早く逃げろ!!!』

 

『いやだ!!』

 

そう言ってキャロルの攻撃が命中する瞬間だった。何かが響達を守った。それは大きな壁だった。

 

『え?』

 

『これは・・・・風鳴の天羽々斬』

 

「来たかシンフォギアとシンフォギアライダー」

 

そして響達の前に現れたのは翼達だった。

 

「久しぶりだな立花」

 

翼がそう言って響の方を向いた。

 

「もうまったく。心配させないでよ2人とも」

 

マリアはそう言って響の右腕と未来の左腕を持って立たせた。

 

「ごきげんようデェス響の姉御!!」

 

切歌は元気よくそう言い。

 

「お元気そうで何よりです響先輩」

 

調は響を見てそう言った。すると。

 

「なんだくたばってなかったのかよクソ女!」

 

後ろから響の肩に腕を置いて現れたのはクリスだった。

 

「ウチはどっちも死んでないのが残念だったし」

 

そう言って響の脇腹を軽く殴ったのはセレナだった。

 

『テメェらはどっちも死んでろ』

 

響がそう言うと。

 

『「「ンダトゴラァ!!!!!」」』

 

早速3人が喧嘩を始めた。

 

「コラ!!喧嘩してる場合じゃないでしょ!?まずあれをなんとかしなきゃいけないでしょ!?」

 

マリアはそう言ってチフォージュ・シャトーを指差した。だが。

 

『あいにくだけど俺はお前らの力なんかいらねぇ。あれは俺1人でなんとかする』

 

響はマリアを押しのけて前に出た。だが。

 

「待ちなさい」

 

マリアは響の肩を掴んで止めた。

 

「あなたは誰なの?」

 

『アァ?』

 

「あなたは誰なのか聞いてるのよ」

 

マリアは真剣な顔でそう聞いた。

 

『決まってんだろ?俺は立花「違うわ」ハァ?』

 

「あなたは人間の心を失うのが怖いって言ってたわよね?別にそれを恐れるなとか言わないわ。だけど私の知っている立花 響は恋人の小日向 未来を守るためなら自分の命を削るほどの覚悟があった。だけど今のあなたにはそれが感じられない」

 

マリアはそう言うと響はイラついたのかマリアの手を無理矢理はらった。

 

「何が言いたい?」

 

響は人間に戻りマリアにそう聞くと。

 

「だから聞いているのよ。あなたは誰なのかを」

 

マリアはそう言うとクリスは煽るように言った。

 

「確かにな。あたしもテメェはあたしが殺すって思ってたけどよぉ・・・・・・・今のテメェは正直あの時みたいに殺し合う価値も殺す価値もねぇよ」

 

クリスがそう言うと。

 

「テメェ・・・・・・なめんじゃねぇぞゴラァ!!!」

 

響はそう言ってクリスの顔面を殴った。

 

バキッ!!

 

「クリス先輩!!」

 

「クリスの姉御!!」

 

クリスは響の拳を避けなかった。それを見た響は驚愕した。

 

「な、なんで」

 

クリスから拳を離すとクリスは軽い鼻血を出していたがそれ気にせづに響を睨んだ。

 

「昔のパンチの方が痛かった。けど今のパンチは全然痛くねぇんだよ!!!!」

 

ドゴッ!!

 

「ッ!!!」

 

クリスは響の腹を思いっきり殴ると響は苦悶の顔を浮かべて跪いた。

 

「響!!頭冷やしやがれ!!テメェは今まで何のために戦ってたのか思い出しやがれ!!」

 

クリスは響にそう言った後キャロルの方を向いた。そしてそれに続くように響と未来を除く全員がキャロルの方を向いた。

 

「お仲間の演説はもう終わりかシンフォギア?」

 

「えぇ。立花 響に言いたいことは言ったわ」

 

「後は貴様を倒すだけだ!!」

 

翼とマリアはそう言って刀と剣をそれぞれ構えた。

 

「そうかだがもう遅い!!」

 

そう言った瞬間だった。チフォージュ・シャトーから大地を切り裂くようなエネルギー波が放たれた。

 

「何!?」

 

「な、なんデスかこれは!?」

 

「世界を分解する!!そしてこの世界はオルフェノクが支配する世界に作り変えそしてのその世界を俺は知るんだ!!貴様らは俺の目的の為の贄となれ!!!」



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18話 000

シャトーが完全起動した時だった。突然マリアが大きく跳躍した。

 

「マリア!」

 

「私はあの巨大装置を止める!」

 

「マリア姉さん!」

 

『913 enter』

 

『Stading by』

 

「へ〜ん身!!」

 

『Complete』

 

マリアはそう言い残し別のビルの上に飛び移り、浮遊城を目指していた。セレナも急いで変身し後を追った。更にと切歌と調がマリアの後を追った。しかしキャロルはそれを眺めるだけで焦りなどを感じていなかった。

 

「・・・・・・・」

 

キャロルはマリア達の後を眺めていると。

 

「よそ見をするな!!」

 

翼がキャロルに斬り掛かる。しかしその攻撃は簡単に避けられた。

 

「先輩!!チッ、未来!!お前はそのクソ女を安全な場所に連れて行け!!ここはあたしと先輩でなんとかする」

 

クリスはそう言うと。

 

「分かった。響行こ」

 

未来は響を連れて離脱した。クリスはデルタギアを装着するとデルタフォンを回転させて口元に持っていった。

 

「変身!!」

 

『Stading by』

 

『Complete』

 

クリスも変身するとデルタムーバーを持った。

 

「Fire」

 

『Burst mode』

 

クリスはデルタムーバーをキャロルに向けた。しかし。

 

「はあっ!」

 

「どわぁ!!!」

 

キャロルは黄金の竜巻でクリスを吹き飛ばした。

 

「雪音!!ハァァァァァァァァ!!」

 

「無駄だ!」

 

翼は連続で攻撃を仕掛けるが全て糸で弾き返されると翼の足に糸を巻き付かれ地面に叩きつけられた。

 

「ガハッ!!」

 

翼はなんとか立ち上がると。

 

「Check」

 

『Exceed charge』

 

クリスがキャロルに向かってポインターを発射した。キャロルはシールドを張りポインターを防ぐがクリスは御構い無しに突撃してルシファーズハンマーをくらわせようとした。しかし

 

「世界を壊す歌がある!」

 

キャロルがシンフォギアのように歌い始めた。クリスのルシファーズハンマーを無力化し跳ね返した。

 

「なっ!?何で錬金術師が歌っていやがる?」

 

クリスは翼の隣に着地した。

 

「7つの惑星と7つの音階。錬金術の深奥だる宇宙の調和は音楽の調和。ハーモニーより通ずる絶対心理」

 

「どういうことだ!?」

 

「その成り立ちが同じな以上おかしなことではないと言っている。先史文明期、バラルの呪詛が引き起こした相互理解の不全を克服するため人類は新たな手段を探し求めたと言う。万象を知ることで通じ、世界を調和するのが錬金術。ならば言葉を超えて世界と繋がろうと試みたのが・・・・」

 

「・・・・歌?」

 

翼がそう言うと。

 

「そうだ。錬金術も歌も失われた統一言語を取り戻すために創造されたのだ!」

 

「「まさか!?」」

 

「その起源は明らかにされてないが、お前達なら推察するのも容易かろう」

 

「・・・・・」

 

クリスは察し顔をうつむかせた。

 

「・・・・・歌が世界を壊すとは」

 

翼は驚愕し刀を強く握りしめた。

 

「東京の中心とは張り巡らされたレイラインの終着点。逆に考えればここを起点に全世界へと歌を伝播させられるという道理だ」

 

「そのために安全弁である要石の破壊したのか!?」

 

「もうどうしようもねぇのか?!」

 

クリスと翼は絶望すると。

 

「ないことなどない!」

 

「「!?」」

 

突然マリアから通信が入った。

 

「例え万策尽きたとしても1万と1つ目の手立てがきっとある!」

 

「私たちが食い止めているうちに!」

 

「ちゃっちゃと済ませるデス!」

 

「クソガァ!!いくらなんでもライオトルーパーが多すぎだろ!?早くしろウェル!!」

 

「血が足りないから踏ん張れないって言っただろ! 子供はいつも勝手を言う」

 

キャロルは目を見開いてシャトーの方を見た。

 

「生きていたのか、ドクター・ウェル! 何をしている!?」

 

「シャトーのプログラムを書き換えているのさ。錬金術の根底は分解と解析! そして・・・」

 

「機能を反転し、分解した世界を再構築するつもりなのか!?」

 

キャロルは驚愕した。まさか自身が作ったシステムを逆手にとって再構築されるとは思っていなかったのだろう。

 

「バカな! そんな運用にシャトーの構造が耐えられるものか! お前達丸ごと飲み込んで「そう! 爆散する!」なっ!?」

 

それを聞いたクリスと翼そしてキャロルも驚愕した。キャロルからしたらまさか自爆を選ぶとは思っていなかったのだろう。

 

「どっちにしても分解は阻止できる! ハッ! ほんと嫌がらせってのは、最高だぁ!!」

 

「世界の分解は止まらない。そんな些事で止めらことなどできない!!」

 

キャロルはそう言った。だがシャトーが先程とは違う光を発した。

 

「ま、まさか・・・・・。成功させたのか?あ、ありえない。そんなことありえるはずがない!!!」

 

キャロルは信じられないものを見るような目でそう言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

少し離れた現場。そこで未来と響は通信を聞きながらシャトーを見ていた。

 

「翼と立つステージは楽しかった。次があるならその時は、朝まであなたと歌い明かしてみたいわね」

 

「マリア!? 何を言っているんだ!?」

 

「命がけで戦った相手とも仲良く出来るクリスの姉御はすごいなって、憧れてたデスよ」

 

「お前にだって出来る! 出来てる!」

 

「響先輩。もしこれを聞いているのなら・・・・ごめんなさい。。あの日何も知らずに偽善と言ったこと・・・・・・本当は直接謝らなきゃいけないのに」

 

「・・・・・・・・・・」

 

「悪いなクリス、響。ウチとテメェらの決着つけれそうにねぇよ」

 

「おい待て!!なんだよそれ!?なんだよお前ら!?その最後の言葉見ないなのはなんだよ!?」

 

「そうだ!!私は認めないぞ!!そんな言葉!!」

 

「マリアさん。切歌ちゃん、調ちゃん。セレナちゃん」

 

「・・・・・・」

 

マリア達と翼達の通信を黙って聞いていた2人はシャトーを見るとシャトーから放たれる光が更に強くなる。そしてシャトーから黄色い光が立ち昇り爆発してしまった。浮遊城が落下し、都庁の上に墜落した。それを響達は遠目であるが見続けていた。

 

「響。私行ってくるね」

 

それを聞いた響は未来の方を見た。

 

「私は人間として翼さん達を助けに行ってくる。だから響はここで待ってて」

 

未来はそう言って立ち上がると。

 

「響。あの時響はこう言ったよね。「俺はもう俺じゃない」って。たぶんだけどそれ間違ってると思うよ」

 

「えっ?」

 

「たしかに響の言う通りかもしれない。だけど響。それがどうしたの?私は例え響がどう変わろうと響は響だと思ってる」

 

「・・・・・俺は俺?」

 

「うん。でもその上で響が酷いことをしたら私は響を殺してでも止める。それが奥さんである私の役目だよ響。だからもし私が同じようになったらその時はお願いね。旦・那・様」

 

未来はそう言って聖歌を歌いフェニックスオルフェノクに変身すると翼達のところに向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「シャトーが・・・・・託された命題が・・・・・・」

 

キャロルが墜落したシャトーを見ながらそう言う。

 

「翼さん!クリス!」

 

未来は翼達の所に来ると。そこでは

 

「なんでだ! くそったれ!!」

 

クリスが涙を流していた、

 

「うおおおおおおっ!!」

 

翼が叫びながら地面に刀を突き刺した。

 

「投降の勧告だ! 貴様が描いた未来は、もう瓦礫と果てて崩れ落ちた!」

 

「未来?」

 

「もう、やめよう・・・」

 

するとエルフナインからの通信が聞こえた。しかしその声は弱々しかった。

 

「お願い、キャロル。こんなことボク達のパパはきっと望んでいない・・・・」

 

「・・・・・・」

 

キャロルは何も答えない。

 

「火あぶりにされながら、世界を知れと言ったのは・・・僕達にこんなことをさせるためじゃない・・・・。僕はそれを渚に教えてもらった・・・・・」

 

「・・・・・・なら聞かせてもらおうか?俺はどうすればよかったんだ? 殺されたパパの無念をどう晴らせばいい?パパを殺された私達の哀しみはどう晴らせばいい?俺は俺なりにこの世界の命題な答えを出した。だがそれが本当の答えかどうかは教えてくれなかった」

 

「それは・・・・」

 

エルフナインが言い淀む。すると弦十郎の声が響いた。

 

「君たちのお父さんは何か大事なことを伝えたかったんじゃないか?」

 

「・・・・大事なこと?」

 

「命がけの瞬間に出るのは、一番伝えたい言葉。それがなんなのか俺には分からないが少なくとも渚君は君のことを恨んでいなかった。そしてエルフナイン君にキャロルを救えと言った。君ならこの言葉の意味が分かるんじゃないのか?」

 

キャロルは黙り込むそして。

 

「・・・・・・・ぷっ。くくくくっ。アーハッハッハッハッハッ!!!!!」

 

「「「!!!??」」」

 

キャロルが突然笑い出したのだ。

 

「チフォージュ・シャトーは大破し万象黙示録の完成という未来は潰えた・・・・・・・と言うとでも思ったか?」

 

キャロルはそう言って笑いながら翼達を見た。

 

「残念だがあのシンフォギアの死は全て無駄に終わった」

 

「ハァ?」

 

それを聞いたクリスはポカーンと口を開けた。翼は刀を向けてキャロルを睨みつけた。

 

「実を言うとなチフォージュ・シャトーが破壊されるのは俺も想定内な上俺のこの先の計画の1つに過ぎなかったのさ」

 

「「「なっ!!!??」」」

 

それを聞いた翼達とS.O.N.G本部にいる弦十郎達は驚愕した。

 

「当たり前だ。誰がこんなデカブツに世界の破壊と言う名の大切な役割を任せなければならない。あんなもの誰か1人侵入を許せば内部から破壊されるに決まっているだろ。・・・・・まぁ破壊のされ方は予想外だったがな。だがこれは俺自身が世界を分解するための実験に過ぎない」

 

それを聞いた翼達は息を飲んだ。

 

「お前達はおかしいとは思わなかったのか?俺の周りに何が足りない?」

 

キャロルは手を広げてあざ笑うかのようにそう言った。そして翼はすぐに気づいた。

 

「立花妹がいない?」

 

そう。ドラゴンオルフェノクの立花 香織がいないのだ。

 

「アッ!!」

 

「そういえば香織ちゃんがいない!!」

 

キャロルは笑みを浮かべた。

 

「そうだ。逃げられこそしたがあいつも十分に俺の力の役に立った。ある意味あいつがいなければ世界の分解はぶっつけ本番での賭けになっていただろうな!!」

 

キャロルは笑いながらそう言うと陣を展開した。そしてその陣から何かをゆっくり出した。そしてそれを見たクリス達は驚愕した。

 

「べ、ベルト?」

 

未来がそう言うとキャロルはニヤリと笑い黄金のベルトを装着した。そして小さな陣からゆっくりと取り出したのは黄金の携帯電話だった。

 

「ま、まさか・・・・」

 

キャロルは携帯電話を開いた。

 

「見せてやろう。俺の本当の計画を・・・力を!!」

 

『000 enter』

 

『Stading by』

 

「・・・・・・・・・・変身」

 

キャロルは怒りのこもったような声でそう言うとベルトにはめて横に倒した。

 

『Complete』

 

すると。黄金の光がその場を支配した。翼達は目を手で覆った。光が収まりキャロルを見るとそこには見た目はダウルダブラだが 所々が金色と黒色になっておりそしてファイズのような黄金のラインがあった。

 

「なっ!?」

 

「嘘だろ?」

 

「そ、そんな」

 

翼達はもちろんS.O.N.G本部にいるエルフナインも信じられなかった。

 

「俺は・・・・・そうだな。仮面ライダーでもシンフォギアライダーでもないな。まぁいい。俺は仮面ライダーオーガ。この世界を分解し万象黙示録を完成させる帝王だ!!!!!!!!!」

 

翼達の前に絶望が蘇った瞬間であった。



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19話 決着のブラスター

キャロル(大人姿)は、笑いながらゆっくりと歩き出した。その瞬間に翼は経験から大きな危機を感じた。

 

「イグナイトモジュール・・・抜剣!!」

 

『Dainsleif』

 

翼はイグナイトモジュールを発動させ黒い天羽々斬を纏った。それを見たクリスは構え未来は聖歌を歌いフェニックスオルフェノクに変身した。

 

「・・・・・ハァァァァァァァァ!!!!」

 

先に出たのは翼だった。翼はキャロルに斬りかかった。

 

ガッキィィィン!!!

 

「なっ!?」

 

だがその攻撃はキャロルに通じなかった。イグナイトモジュールで強化された天羽々斬の剣をキャロル片腕でガードしたのだ。

 

『出力アップしてる翼さんの攻撃が!!』

 

「嘘だろ!?またパワーアップしたのか!?」

 

キャロルは鼻で笑うと翼の刀をはじき返した。

 

「クッ!!」

 

この時翼は大きな隙を作ってしまった。キャロルは翼の腹に右ストレートをくらわせた。

 

「ガッ!!!」

 

この時いつもの翼なら息か唾液を吐くのだがこの時は違った。キャロルと大きな力の差が生まれた翼は口から絶唱を歌った時なみの血を吐いた。

 

「先輩!!」

 

それを見たクリスはキャロルを睨みつけた。翼は地面を転がりうずくまった。

 

『翼さん!!』

 

未来は急いで翼のもとに行った。

 

「テメェ!!よくも先輩を!!!」

 

クリスは走り出しキャロルの顔面を殴った。

 

ドゴッ!!

 

キャロルは後ろに後退するとクリスは追撃するように連続でキャロルの顔面を殴った。

 

「チョセェ!!」

 

クリスは右で殴りかかるがキャロルはその右手をキャッチするように掴んだ。

 

「なっ!?」

 

クリスは振り払おうとするがキャロル力が強く振り払えなかった。キャロルはゆっくりとクリスの方を向くとクリスは驚愕した。何発も殴ったのにキャロルの顔には鼻血どころかアザすら出ていなかった。

 

「き、きいてないのかよ?」

 

クリスはそう言うとキャロルはクリスの手首をひねりキメるとクリスの腹に膝蹴りをいれた。

 

「おえあっ!!」

 

クリスは血を吐いた。そして投げられ地面に叩きつけられた。

 

「ぎゃっ!!」

 

キャロルはクリスを無理矢理立たせると今度はキャロルがクリスの顔面を殴った。

 

バキッ!!!

 

クリスは吹っ飛ばされ地面を転がった。

 

『クリス!!』

 

「小日向!!雪音を助けるぞ!!」

 

『は、はい!!』

 

未来は両手を前だしレーザーのような炎『流炎』を放った。そしてそれを囲むように翼は千ノ落涙を放った。

 

ドガガァァァァン!!!

ガギギギギィィィィィン!!!!

 

大きな爆発を起こし爆炎の中に数千の剣がキャロルを襲った。煙が晴れるとそこにはシールドを張った無傷のキャロルがいた。

 

「まだまだぁ!!」

 

そこからさらに翼は刀を巨大化させ蒼ノ一閃を放った。キャロルはシールドを解除すると回し蹴りをし蒼ノ一閃を散らした。

 

「小日向!援護しろ!!!!」

 

『はい!!』

 

未来は翼の後ろから拡散のビーム閃光を放った。翼は後ろからの攻撃を避け逆立ちになりカポエラーの体制なった。キャロルは閃光を簡単に回避すると翼が追撃するように攻撃した。たが。

 

バキィィィィン!!!

 

「なっ!?これもダメなのか!?」

 

翼の刃は砕かれた。そしてキャロルは翼の足を掴むと片手で振り回して投げた。

 

「うおぁぁぁぁ!!!!」

 

「先輩!!」

 

『翼さん!!』

 

クリスと未来が翼を受け止めた。だが。

 

『Ready』

 

キャロルはそれが狙いだったのだ。キャロルは右手にオーガスドランザーを装備するとオーガフォンを開きenterボタンを押した。

 

『Exceed charge』

 

キャロルはオーガスドランザーを両手で持ち上に構えるとそこからさらにフォトンブラッドの刃が出現した。

 

「これで終わりだ。シンフォギアァァァァァァァァァァァァァ!!!!!」

 

キャロルはそう言ってオーガの必殺技オーガストラッシュをくらわせようとした。

 

「これは流石にやばいぜ」

 

クリスはそう言って冷や汗をたらした。その時だった。

 

──Gatrandis babel ziggurat edenal

 

翼達の耳に聞こえる3つの歌声。

 

「「『!?』」」

 

振り返るとそこには、マリア、調、切歌、セレナの姿があった。

 

「お前ら!!」

 

クリスは4人が生きていたことに泣きそうになっていた。

 

「マリア・・・・」

 

マリアは歌いながら翼に手を出した。翼はそれを掴みさらに調と翼は手を繋ぎ。

 

──Gatrandis babel ziggurat edenal

 

切歌とクリスとセレナが手を繋ぎ

 

──Emustolronzen fine el zizzl

 

そしてマリアと未来が手を繋いだ。

 

「その程度の絶唱でオレを止められるなどと・・・・・・自惚れるなァァァァァァァァ!!!!!!!!」

 

キャロルは翼達の絶唱を気にせず切り裂こうとした。翼達はそれを受け止めた瞬間七色の光が溢れ出した。

 

「「「「「「うあああああああああああっ!!」」」」」」

 

翼達はキャロルの力を利用してエクスドライブを発動しようとしたその時だった。

 

『タァァァァァァァ!!!!』

 

ズガァン!!

 

「うぐっ!!」

 

キャロルは突然蹴り飛ばされオーガストラッシュが解除された。絶唱を歌った翼達(クリスとセレナと未来は歌っていない)は膝をついた。そして目の前を見るとそこには響がいた。

 

『響!!』

 

「・・・・・・未来」

 

響は未来の方を見るとそこには覚悟を決めた目をした女の子がいた。

 

「・・・・・フッ。響これを使いなさい」

 

マリアはそう言って響にファイズギアを投げて渡した。それを響はキャッチして受け取ると響はキャロルの方を見て装着した。

 

「・・・・・・へっ。決めたのかよ?」

 

「・・・・・・あぁ。俺は戦う。未来を・・・・俺の居場所とお前らの夢を守るためにも・・・・・・俺は人として・・・・・・・ファイズとして戦う!!」

 

響はそう言うとファイズフォンを勢いよく開いた。

 

『555 enter』

 

『Stading by』

 

響はファイズフォンを投げてそれをキャッチし自分の右頬近くまで持っていった。そして。

 

「変身!!」

 

響は勢いよく斜めからセットし横に倒した。

 

『Complete』

 

すると響の体にゆっくりと赤いラインが現れると赤い光はその場を支配した。光がおさまるとそこにはファイズガングニールに変身した響がいた。

 

「お前らは手を出すな」

 

響は翼達に言った。

 

「こいつは境遇が違うだけで俺と同じ家族を失った人間だ。こいつは俺がなんとかする」

 

翼達は何かを言おうとするが未来に止められた。

 

「やらせてあげてください」

 

未来がそう言うと翼達は大人しくなった。すると響の上空にオートバジンが現れた。響はそれに気づくとオートバジンは響にお蔵入りになっていたブラスターを渡した。

 

「あれは!!」

 

それを見た翼は驚愕した。

 

「ハッ。失敗作であるブラスターで俺に挑むつもりか?無駄なことを」

 

「響・・・」

 

未来は心配そうに響を見ていた。響はさらに気づくと安心しろと言うようにウィンクをした。響はファイズフォンを取り出すとブラスターにセットした。

 

『Awakening』

 

響は深く深呼吸するとボタンを押した。

 

『555 enter』

 

『Stading by』

 

その瞬間だった。響は意識を失った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

響が気がつくとそこは何もない白い世界。響はそこで起き上がるとそこには1人の男が立っていた。

 

「・・・・・誰だお前?」

 

「僕はイザーク・マールス・ディーンハイム。錬金術師でキャロルの父親です」

 

「あのガキの父親?・・・・・・一体何のようだ?」

 

「・・・・お願いです。キャロルを助けてください」

 

イザークは響にそう言って頭を下げた。

 

「僕は、あの時キャロルに言ったのは赦しのつもりだった。人を憎まず純粋な目で世界を知ってほしかった。・・・・・だけどまさかこんなことになるなんて思っていなかった」

 

イザークはそう言って今度は両膝をついて土下座をするように響に頼み込んだ。

 

「お願いです!!必要なら僕の魂もあなたに差し上げます!!どうか、どうかキャロルの心を助けてください!!もうキャロルは強力なオルフェノクの記号を刻み込んでいて僕ではどうしようもないんだ!!お願いです。・・・・・・・キャロルを助けてください・・・・・お願いします」

 

イザークはそう言うと響はため息をついた。

 

「ブラスターを使えるようにしてくれ。ただし助けれるかどうか保証できねぇぞ?」

 

響はそう言うとイザークは涙を流しながら微笑んだ。

 

「あ、ありがとうございます!!」

 

響はイザークの方を見ると。

 

「おっさん。お前はキャロルを愛していたのか?」

 

「何を言ってるんですか?そんなの当たり前です!!僕にとってたった1人の・・・・・いえそういえばキャロルはエルフナインというホムンクルスを作っていましたっけ。・・・・・・なら僕にとってあの2人は大切な娘です!!大切な家族なんです!!そんな娘を愛しているのは当たり前でしょ!!!」

 

イザークがそう言うと響はため息をはいた。

 

「アイツらに聞かせてやりてぇよ」

 

「?」

 

「なんでもねぇ」

 

「ひとつ聞いていいか?」

 

「何でしょうか?」

 

「もし、あいつの作るオルフェノクの世界ができたらどうなると思う?」

 

「世界は間違いなく滅びます。そしてキャロルはいくら記号持ちでもおそらくキャロルは迫害される世界になります。だからそうなる前にキャロルを!!」

 

イザークはそう言ってると光が響を包んだ。

 

「一応言っておく。キャロルが死んだとしても恨むなよ?」

 

響はイザークにそう言うとイザークは頭を下げた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

響の体に異変が起きた。今までうんともすんとも言わなかったブラスターが起動を始めた。ブラスターは赤い光を放つとその光は響に移り足から色と装備が変わった。響の姿は黒から赤色に変わり赤いラインはオレンジ色に変わりそして響の目は黄色に変わり髪も赤色に変わった。

 

それを見たキャロルは信じられないものを見るような目をしていた。

 

「ば、バカな!?なぜお前がブラスターを使える!?」

 

キャロルはそう言うと響は右手をスナップさせてから答えた。

 

「どうやらこいつにはお前の父親の魂が入っているようだぜ?」

 

「ハァ?」

 

「意識失っている時に頼まれたよ。キャロルを助けてって」

 

「・・・・訳の分からないことを言うな。例えブラスターを使ってもお前は俺に勝てない!!」

 

「そんなもんやってみなきゃ分んねぇだろうが!!」

 

キャロルと響がそう言うと同時に前に出た。そしてキャロルと響は同時に殴りかかる。

 

「うおぁぁぁぁ!!!!」

 

「タァァァァァァ!!!!」

 

ドゴッ!!!!

 

だが結果は相打ちだった。だがキャロルはダメージにより後ろに後退した。そして響も同じように下がった。2人の顔には鼻血が垂れていた。だか2人は御構い無しに今度は左で殴りかかった。

 

バゴッ!!

 

だがこれも相打ちだった。響の拳はキャロルの右目をとらえキャロルの拳は響は右頬をとらえた。2人はまた下がると今度は右で殴りかかる。両者の拳は相手の肩辺りに当たると火花を散らした。

 

「「ガッ!!」」

 

2人は肩を抑えながら下がると今度はキャロルが前に出て響を打ち落とした。

 

「グッ!!」

 

体重の乗ったパンチに響は倒れそうになるが意地で耐えた。そして今度は響が下からアッパーをしキャロルの顎をかちあげた。

 

「ッ!!」

 

キャロルの胸が大きく揺れるほどのダメージを受けたキャロルだが耐えて今度は響の腹にボディブローをいれた。その瞬間響はくの字に折れ曲り血を吐いた。

 

だが響はその体制を利用してキャロルに頭突きを入れた。

 

「ゴガッ!!」

 

キャロルも口から血を流した。お互い攻撃を避けず血を吐くほどの激しい殴り合いが続いた。

 

「響」

 

未来は響を心配していた。

 

「すげぇ」

 

クリスは純粋に目の前の光景がすごく感じていた。そしてクリスは響との差が生まれたようにも感じていた。そしてそれはセレナも同じだった。

 

「でもあれじゃぁいくら打たれ強い響でもいつまで持つか分からないわよ」

 

マリアはそう言うと。

 

「だがそれはキャロルも同じだ。立花があの赤いファイズになった瞬間キャロルにダメージが入っている。おそらく今の立花はあのキャロルと同等の攻撃力を持っているのかもしれない。この戦長くないだろう」

 

翼はそう答えると響の拳が赤く光った。響はグランインパクトのようにキャロルを殴るとキャロルは吹っ飛び地面を転がった。

 

「ガハッ!!ゲホッ!!」

 

キャロルは響を睨み付けるとオーガスドランザーを持ちミッションメモリーをセットした。

 

『Ready』

 

それを見た響はファイズポインターをセットしてからブラスターの置いてるところに行きブラスターを持つとコードを入力した。

 

『5246 enter』

 

『Faiz Blaster Take Off』

 

すると響は背中のユニットが起動し飛行するような大きなジャンプをした。

 

「俺の思い出を全て焼却してお前も世界と一緒に分解されろ立花 響いいいいいいいいいいいいいいいいィィィィィィィィィィィィ!!!!!!!!!」

 

『Exceed charge』

 

「世界は分解させねぇぞキャロル!!!」

 

響は急降下してクリムゾンスマッシュの強化版ブラスタークリムゾンスマッシュを放った。

 

「ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!!!!!!!!!」

 

「タアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!!!!!!!!!!!!!」

 

キャロルのオーガストラッシュと響のブラスタークリムゾンスマッシュがぶつかり合った瞬間だった。フォトンブラッドの渦が発生し周辺の建物に大きな被害を出し始めた。これを見た翼達は身をしゃがめた。

 

だがやはりキャロルのオーガストラッシュの方が出力が上なのか響は押され始めていた。

 

「立花!!」

 

「響!!」

 

「響先輩!!」

 

「響の姉御!!」

 

「テメェ響!!負けたんじゃねぇぞ○○○○○女がァァァァ!!」

 

「そんなもんぶっ壊せ○○○○○女!!」

 

翼達は響を応援した。そして。

 

「響いいいいいいいいいいいいィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィ!!!!!!!!!!!」

 

未来は響を全力で応援した。

 

「グ、ググ、ウオアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァっ!!!!!!!!!!!!!」

 

響は背中のユニットの出力を上げるとキャロルのフォトンブラッドの刃を破壊し始めた。

 

「そ、そんな!?」

 

キャロルは予想外だったのか自分の必殺技オーガストラッシュが負けていることに驚愕した。

 

バキィッバキィッバキィッバキィッ!!!!

 

「タアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!!!!!!!!!!!!!」

 

キャロルにブラスタークリムゾンスマッシュをくらわせたその瞬間だったフォトンブラッドが爆発し大きな爆発がキャロルと響を飲み込んだ!!

 

「「「うああああああっ!!!!!」」」

 

「デデェェェェェェス!!!!」

 

「切チャァァァァァァン!!!!」

 

「響いいいいいいいいいい!!!!!」

 

そして翼達はその余波に吹っ飛ばされた。



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20話 大好き

キャロルとの激戦から3日がたった。一騎打ちをしていたキャロルと響の姿はどこにもなく現場は破壊された建物しかなかった。今現在もキャロルと響の行方を捜査されていた。そしてある病院に翼達が集まっていた。

 

「来てくれて嬉しいです。毎日、すみません」

 

病院の室内のベッドで寝転んでいるのはエルフナインだった。肋骨を3本折られた翼は車椅子で見舞いに来ており翼をはじめに包帯を巻かれたり絆創膏を貼られた未来達も一緒にいた。エルフナインがここにいるのは理由があった。キャロルが行方不明になった次の日にエルフナインは突然倒れた。エルフナインの話だと自分はホムンクルズでありその元となったものはオルフェノクであるためその命は短命だったのだ。

 

「夏休みに入ったから大丈夫だよ」

 

「夏休み?」

 

未来が言ったことにエルフナインは首を傾げた。

 

「楽しいんだって。夏休み」

 

「私達も初めてデス!」

 

切歌と調もワクワクしており包帯を巻かれている両手でハイタッチをした。

 

「昔の響は早起きしなくていいし、夜更かしもし放題って喜んでたけど今の響はどうなのかなぁ?」

 

未来はそう言って遠い目をした。

 

「安心しろってあのクソ女はそう簡単にくたばらねぇよ」

 

クリスはそう言うとセレナがエルフナインに話した。

 

「聞いた話ですけど夏休みは商店街でお祭りもあるらしいですよ」

 

「焼きそばや綿あめ、たこ焼きにイカ焼き・・・・・なんだかお腹がすいてきたデス!」

 

切歌が言ったことにマリア達が笑うと。未来がエルフナインの耳元で話した。

 

「ここだけの話、盛り上がってくるとマリアさんのギアからは盆踊りの曲が流れるんだよ」

 

「えっ?本当ですか?」

 

エルフナインは驚愕して未来を見た。

 

「本当なわけないでしょう!」

 

マリアはすぐさまつっこんだ。

 

「大体そういうのは私より翼のギアの方がお似合いよ」

 

マリアがそう言うと未来達の頭にギアを纏って和太鼓を叩く翼が浮かんだ。未来達は笑いをこらえることができず笑った。

 

「なるほどなるほど。皆が天羽々斬についてどう認識しているか、よぉーくわかった」

 

それを見た翼は額に青筋を浮かべて声を震わせた。

 

「僕にはまだ知らないことがたくさんあるんですね。世界や皆さんについてもっと知ることが出来たら今よりずっと仲良くなれますでしょうか?」

 

「なれるよ」

 

エルフナインの言ったことに未来は手を取り優しく言った。

 

「未来さん」

 

「たから早く元気になってねエルフナインちゃん」

 

皆で暖かく見守るなかで微笑むエルフナイン。すると今日のお見舞いの時間が終わり帰ることになった。

 

「じゃあ、また明日ね」

 

「ごきげんようデス!」

 

「翼さんごめんなさい。私トイレに行ってきます」

 

未来がそう言うと未来はトイレに向かった。

 

「・・・・・」

 

「そうか・・・・」

 

何かを察した翼とクリスはマリア達の方を見た。

 

「行くぞ」

 

「え?戻ってくるのを待たなくていいのデスか?」

 

「いいのよ」

 

「?」

 

理解していない切歌の手をクリスが取って引っ張っていく。そして翼達はその場を後にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

トイレの手洗い場で未来は泣いていた。未来達は分かっていた。もうエルフナインには時間がないと。エルフナインは表面は明るく振る舞っているが実のところ相当無理をしていた。渚を失った原因と役目を果たしたということもありエルフナインに生きる気力は残されていなかった。そしてさらに未来の大切な恋人の響が行方不明になりこうして1人になって泣いていた。

 

「神さま・・・・・・もうこれ以上・・・・・・奪わないで」

 

未来がそう言って目を瞑った。

 

「お金でも・・・・体でも・・・・なんでもあげるから・・・・・お願いします。・・・・・もうこれ以上・・・・大切な人たちを・・・・・・奪わないで」

 

未来はそう言うも声を押し殺して泣きそして祈るように手を合わせた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

真夜中の三時。エルフナインは咳き込み血を吐いた。エルフナインは自分に迎えがきていることを理解した。エルフナインは首にかけていたロケットを開くとそこにはエルフナインと渚が一緒に写っている写真があった。

 

「ごめんなさい渚。僕はもうダメなようです。今からそっちに行きますけどその時は僕と・・・・・ゴホッゲホッ!!」

 

エルフナインはまた血を吐いた。すると突然扉が開いた。そしてそこにいたのはなんと響とキャロルだった。

 

「響さん。キャロル」

 

エルフナインは驚愕していると響は窓にもたれかかった。

 

「お前がエルフナインなのか?」

 

「!?キャロル・・・まさか」

 

「どういうわけか知らねぇけどこいつ記憶喪失になっているぞ」

 

響がそう言うとエルフナインはすぐに原因が分かった。原因はオーガに変身した影響と思い出の消費だった。キャロルは思い出を失いすぎて自分の名前や何をしていたのかそして大切な父親の記憶までも失ってしまったのだ。

 

「話はだいたいあいつから聞いている。もう何も覚えちゃいないがな」

 

キャロルはそう言うとエルフナインの前に来た。するとロケットの写真を見て言った。

 

「恋人なのか?」

 

キャロルはそう聞くと首を横に振った。

 

「そうか」

 

するとキャロルは突然エルフナインの唇を奪った。突然のことにエルフナインは驚愕しそしてエルフナインは死亡した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その日の夜、エルフナインの心拍が停止した。未来達は急いでエルフナインのいる病室に向かって走っていた。そして未来達が病室に入ると全員が驚愕した。そこにエルフナインの姿は無く代わりにキャロルと響の姿があった。

 

「響・・・・・キャロルちゃん?」

 

未来はそう聞くとキャロルはゆっくりと首を横に振る。

 

「僕は・・・・・・エルフナインです」

 

それを聞いた未来達は驚愕した。

 

「・・・・・・キャロルの奴はエルフナインに体を渡してエルフナインの命を延命させた・・・・・・らしいぜ」

 

響は壁にもたれかかりながらそう言うと。

 

全員が涙を流し、エルフナインに抱きついた。セレナとクリスは抱きしめなかったがそれでもエルフナインが生きていて嬉しいのか涙を見せないように手で顔を隠したり天井を見たりしてごまかした。そして響もその光景を見てかすかに微笑んでいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから数日後。響と未来はバイクでとある場所に来ていた。響はバイクを止めるとヘルメットを取った。

 

「懐かしいなぁ。ここに来たのは何年振りかな?」

 

「・・・・・・俺にとっては忌々しい場所だけどな」

 

響と未来がいる場所は響を迫害した町・・・・・・響と未来の故郷に来ていたのだ。未来はバイクから降りると背伸びをして深呼吸した。

 

「あの場所ってまだ残ってるかな響」

 

「さぁな」

 

響と未来は少し休憩すると再びバイクに乗り目的地に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「楽しいはずの夏休みはどこへ?」

 

一方その頃響とクリスの家では机に向かって夏休みの宿題をする切歌と調がいた。そしてその隣ではセレナとクリスがポーカーという名のギャンブルをして遊んでいた。賭けているのはもちろん金である。

 

「だけど、どうしてクリスの姉御は余裕なんデスか?」

 

切歌がクリスにそう聞いた。おそらく普段の行動から考えてクリスも夏休みの宿題に苦労するタイプだと思ったのだろう。

 

「いい機会だから教えてやる。こう見えて学校の成績は悪くないあたしだ」

 

クリスは切歌達に成績表を見せた。いい成績を取っているためクリスは大きな胸を前に出しふんぞりかえった。

 

「「嘘!?」」

 

「アァッ!?」

 

「「!!」」

 

2人は意外そうに驚きそれがクリスの琴線に触れた。しかし。

 

「お前の番だぞいくら賭けんだよ?」

 

セレナがそう言うとクリスはセレナの方を見て「500円」と言い結果2人は怒られずにすんだ。2人がホッとしていると

 

「ショウダウン!!くらいやがれフルハウス!!」

 

クリスはそう言って5が3枚Kが2枚の手札を見せた。だが。

 

「残念だなぁクソ女。ストレートフラッシュ!!」

 

セレナが見せた手札はハートの6、7、8、9、10だった。

 

「!?チッ!!」

 

クリスは不機嫌な顔をして500円玉を弾いて渡した。

 

「すごいデスセレナ!!」

 

「うん。意外な才能」

 

切歌と調は賭けポーカーで連勝しているセレナを褒めていた。

 

「そういえばそろそろあの2人が決闘してる頃か?」

 

セレナがそう言うとクリス達は時計を見た。

 

「そういえばそうかもなぁ」

 

クリスがそう言うとセレナの方に向いた。

 

「賭けるか?」

 

「上等」

 

「私も参加するデス!!」

 

「お前は宿題しろバカ!」

 

クリスがそう言うと調もやりたいと言いクリスはため息をついて了承した。

 

「私は響の姉御に私の全財産賭けるデス!!」

 

「おい調!!こいつには絶対にそう言った金渡すなよ!?」

 

「なんでデス!?」

 

「はい分かってますクリス先輩。切ちゃんのは無視してください。因みに私は響先輩に500円です」

 

「調!?」

 

切歌がガーンという効果音がつきそうな顔をしていた。

 

「ウチは認めたくないし腹立つけどあのゴミ女に5000円賭ける」

 

「いやでけぇな!?」

 

クリスがそうつっこんだ。

 

「あたしはそうだなぁ・・・・・・・・・意外と未来が勝つ方に10000円」

 

クリスがそう言うとセレナ達は驚愕した。

 

「それよりクソガキ。お前いくらなんでもツキすぎてねぇか?」

 

クリスがそう言ってセレナの袖を掴み引っ張ると大量のカードが出てきた。それを見た切歌と調はギョッとすると。

 

「このイカサマ女が!!!」

 

ここでも喧嘩が起きたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あった!!」

 

響と未来が来た場所は草原だった。そこは響と未来が小学生時代に山の中で偶然見つけた思い出の場所であり秘密の場所だった。

 

「意外と残ってるもんなんだな」

 

響がそう言うと未来は手に持っているアタッシュケースを置き開くとデルタギアを装着した。

 

「早いな。もう少しゆっくりしてからでいいだろ?」

 

「イヤ。私は早く響と結婚したいんだもん」

 

未来がそう言うと響は目を細めた。

 

「・・・・それって俺に勝つつもりか?」

 

「そうだよ響」

 

未来がそう言うと響も持っていたアタッシュケースを開けるとファイズギアを装着し未来の前に行くと響と未来はおでこをつけて睨み合った。

 

「俺に勝つつもりとかかわいいな未来」

 

「私は本気だよ。私が勝って響と結婚するんだもん」

 

「チワワごときが狂犬の俺に勝てると思ってんのか?」

 

「チワワだって狂犬の弱点を知ってれば勝てるよ響」

 

未来がそう言うと響から距離を取った。響も未来から距離を取るとデルタフォンとファイズフォンを取り出した。

 

『555 enter』

 

『Stading by』

 

「「変身!!」」

 

『Stading by』

 

『Complete』

 

『Complete』

 

未来はデルタシェンショウジン、響はファイズガングニールに変身した。響と未来は構えると円を描くように動きそして。

 

「響」

 

「未来」

 

「「大好き!!」」

 

2人同時にジャンプして飛び蹴りを放った。



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エピローグ

とある路地裏にいるとあるホームレス。そのホームレスは階段に座り空っぽの日本酒の瓶を大事そうに抱えながら眠っていた。すると。

 

ドゴッ!!バキッ!!ドガッ!!

 

何かを殴るような音がホームレスの耳に入った。

 

「う〜ん。なんじゃ〜騒々しい」

 

ホームレスは目を覚まし右手に日本酒の瓶を持って騒々しい場所を見に行った。ホームレスは影からこっそりと覗くとそこには1人の女の子が茶髪のオッサンを蹴っていた。それを見たホームレスは人ごとのように

 

(なんじゃホームレス狩りか。このご時世になってもいるもんじゃのう。あんなことをする若者が)

 

と、思った。

 

ホームレスは自分もそう被害を受けないようにするためにその場を去ろうとした。その時だった。

 

「ウガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!」

 

突然女の子が吠えた。ホームレスは何事かと思いもう一度こっそりと見るとそこには化け物がいた。それを見たホームレスは驚愕した。ちゃんと見たわけでないが女の子が化け物に変身したと直感した。

 

「な、なんじゃあの化け物は」

 

ホームレスは影で怯えていた。すると。

 

「や、やめてくれ香織!!お、お父さんを殺すつもりか!?」

 

化け物に襲われているホームレスはどうやら化け物の父親のようだ。

 

「お、お父さんは逃げたわけじゃないんだ!!そ、その・・・・・そ、そうだ!!お前達家族が静かに暮らせる場所を探すために家を空けたんだ!!だ、だから頼むもうやめフベッ!!」

 

ホームレスは化け物に裏拳をされると化け物に背中を見せた。それを見ていたホームレスは父親を名乗るホームレスは嘘をついていると思った。

 

(よく見りゃあそこにいるのは最近流れ着いた奴じゃねぇか。よく言うのう。毎日のように酒を飲んで家族は捨ててもいい存在だとか言ったったくせに・・・・・・まぁワシもあまり人のこと言えんがのう)

 

ホームレスはそう思っていると。

 

「ギャァァァ!!!」

 

目の前のホームレスの背中に化け物の手が突き刺されていた。

 

「や、やべて、い、イヤだ。し、死にたくない。シニタクナイヨォォォォォォォォォォ!!!!」

 

ホームレスはそう言うと。

 

クジュッ!!グチャグチャグチャ!!!ブチャ!!!

 

化け物に背骨が体内から抉り出されそのまま首体から引きちぎるようにちぎった。現場は血溜まりができそして化け物は返り血を浴びていた。化け物は女の子に戻ると。

 

「アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!」

 

女の子は吠えた。目の前にいる女の子の目は憎しみの目をしており死体となったホームレスを蹴り続けそのホームレスはもう人間だったとは思えないほどの姿になっていた。それを見たホームレスは顔を青くして吐きそうになるが堪えた。そしてその場を去ろうとした時だった。

 

「!!」

 

見られたのだ。自分の姿を。

 

「う、うわああああああああアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!」

 

ホームレスは走って逃げ出すが突然ホームレスは倒れた。こけたのではない。化け物になった女の子に蹴られたのだ。ホームレスは踏みつけられるとホームレスの身体が灰になり始めていた。

 

「い、いやだ!!死にたくない!!誰か助けてくれェェェェェェェ!!!!!」

 

ホームレスの悲鳴がこだました。だが誰も助けに来ず灰になった。

 

『フー・・・・・ふー・・・・・ふー・・・・・フジュルルルルルル』

 

女の子は・・・・・香織はもう人間としての心を忘れたのか人間の言葉を話さずその場を後にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして翌日、1人の男の死体が発見された。かなりグロイ殺され方をされていたためベテランの刑事も吐きそうになりながらも調べるとその死体立花 洸と言う名の男性であることが確認された。立花 洸をこのようにした犯人は未だ捕まっておらず警察はしばらくパトロールなどを強化された。



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ギャラルホルン編
1話 謎のシンフォギア装者


ついにギャラルホルン編に入ります。シンフォギア3.5期は正直私の世界線に合わなかったので見送りました。

それではどうぞ


中国にあるとある洞窟。そこに3人の女の子が不機嫌そうな顔で歩いていた。立花 響と雪音 クリス、セレナ・カデンツァヴナ・イヴだった。彼女達は中国にあるとある洞窟に特殊な聖遺物の情報をキャッチしそれを調査するために訪れていた。しかし組み合わせが仲の悪い3人組であるため3人はかなり不機嫌だった。

 

「ったくなんで俺がクソ女共と一緒に来なきゃなんねぇんだよ?」

 

「それはこっちのセリフだ。お前らみたいなザコ女は邪魔だから帰ってろ」

 

「その言葉そのまんまお前らに渡してやるよ」

 

と、度々喧嘩をしながら進んでいた。しかしこの編成にはちゃんとした理由があった。最近世界各地でオルフェノクと思われる怪物達が動いているとの情報を手に入れた弦十郎はスマートブレイン残党がついに表舞台に出てきたと考えライダーも奏者もグループを組んでの調査を指示した。そして今回はこの洞窟にもスマートブレイン残党の息がかかっている可能性を考えライダー3人グループを送った。

 

「本当なら今日は未来とデートする予定だったのにお前らが雑魚すぎるせいで俺まで出なきゃなんねぇなんて最悪」

 

「あ?それはこっちのセリフだ。本来なら今日は後輩達の宿題をあたしが見てやるつもりだったのにお前らがザコのせいであたしが出なくちゃならなくなったんだぞ?」

 

「お前らはバカか?あっ、そっかぁバカだから自分達がザコだったことを分かってないんだぁ。それだったら仕方ない」

 

そう言って3人が挑発していると。

 

「「「ンダトゴラァ!!ヤンのかぁ!!」」」

 

3人同時に胸ぐらを掴んで殴り合いを始めようとしていた。

 

「お前達ジャレ合うのもいいが今は任務中だ。オルフェノクと罠に警戒しながら進むんだぞ」

 

弦十郎が通信機でそう注意すると。

 

「「「ジャレ合ってねぇよ!!!!」」」

 

3人同時につっこんだ。

 

響達はそのまま奥へと進み休憩を挟みながら進んでいた。響は水筒に入っている水を歩きながら飲み飲み終えるとクリスに投げて渡しクリスはそれをキャッチして水を飲みセレナに投げて渡し飲んで響に投げて返した。響達は間接キスとかも気にせずに進んでいると。

 

「ちょっと待て!」

 

弦十郎に突然止められた。

 

「?どうしたんだおやっさん?」

 

響がそう聞くと。

 

「お前達!!一応聞くがオルフェノクに変身しているのか!?」

 

「?いやしてねぇけど?」

 

「もしかして近くにオルフェノクがいるんですか!?」

 

セレナがそう言うと響とクリスは即座に周りを警戒するが広めの洞窟でも周りにあるのは壁だけだった。

 

「違う!その先に突然『ガングニール』と『イチイバル』そして『アガートラーム』の反応が現れたんだ!!」

 

「「「ハァ?」」」

 

弦十郎が言ったことに首を傾げた。なぜいきなりガングニールとイチイバル、アガートラームの反応が現れたのか響達は訳がわからなかった、

 

「なんだと!?」

 

「どうしたんだよおっさん!!?」

 

「し、信じられんがガングニールの反応があった場所にノイズの反応まで現れた!!」

 

「「「ハァァァァァァァァ!!!??」」」

 

響達は弦十郎の言ったことが信じられなかった。

 

「どう言うことだよ!壊れてんじゃねえのか!?」

 

「いやそれはない!先週エルフナイン君がメンテナンスしてくれているからそれはない」

 

「じゃぁまさかまたバビロニアの宝物庫が開いたの!?」

 

「どっちにしろ行ってみなきゃ分かんねぇな」

 

響がそう言うと響達は急いで現場に向かった。そして目的地に着くとそこは広い空間が広がっておりどう言うことなのか明るかった。そしてそこにいるものを見て響達は驚愕したそこには大量のノイズがいた。そしてそれだけでなくそのノイズと戦っている者がいた。響達はその人物に驚愕していたのだ。何せそこにいるのは

 

立花 響、雪音 クリス、マリア・カデンツァヴナ・イヴだったのだ。

 

「お、俺?」

 

「あ、あたし!?」

 

「ま、マリア姉さん!?」

 

響達は目の前の光景を見て混乱した。そしてノイズはこちらに気づくとゆっくりと襲ってきた。

 

「チッ!やるぞ!!」

 

「あたしに命令すんじゃねぇよ!!」

 

「テメェが命令すんな!!」

 

響達はファイズギア、カイザギア、デルタギアを装着した。

 

『555 enter』

 

『913 enter』

 

『『Stading by』』

 

「変身!!」

 

「へ〜ん身!!」

 

「変身!!」

 

『Stading by』

 

『『『Complete』』』

 

響達は変身してノイズに向かった。

 

「タァァァァァァ!!!」

 

響はノイズを殴ったり蹴ったりしてノイズを倒していきセレナはカイザブレイガンにミッションメモリーをセットして剣にするとノイズを切り裂きそしてクリスはデルタムーバーでエネルギー弾を撃ちノイズを灰にしていった。

 

「ねぇクリスちゃんあれって!」

 

「あぁ間違いねぇな。あれは並行世界のあたし達だ」

 

「セレナ!!この世界ではセレナは生きてるのね!!」

 

響?とマリア?がそう言うとクリス?が疑問を覚えた。

 

「?よく見たらあいつらが纏ってるシンフォギアあたし達と少し違うくねぇか?」

 

「えっ?あっ!本当だ!色が違うし変なラインがある!!」

 

「しかもあの子のアームドギアも違うわね」

 

謎の3人がそう言うと響達は残ったノイズ達にそれぞれの必殺技を決めようとした。

 

『Ready』

 

響はファイズショットを持つとenterボタンを押した。

 

『Exceed charge』

 

ラインに沿ってエネルギーがためられた。

 

「タアアアアアァァァァ!!!!」

 

響は1匹のノイズにグランインパクトをくらわせ吹っ飛ばし他のノイズも巻き込んでまとめて灰にした。セレナもenterボタンを押してカイザブレイガンにエネルギーをためると走り出しノイズをまとめてカイザスラッシュをくらわせた。

 

『Ready』

 

「Check」

 

『Exceed charge』

 

クリスはポインターを発車するとそれが1匹のノイズに命中しクリスは大きくジャンプしノイズにルシスァーズハンマーをくらわせた。

 

「ドリャァァァァァァァァ!!」

 

ルシファーズハンマーをくらったノイズは吹っ飛ばされまとめて灰になった。ノイズを全滅させた響達は謎の3人組を見た。

 

「ありがとうこの世界の私!!助かったよ〜」

 

響そっくりな女の子がそう言って響に近づくと響は後ろに下がり距離をとった。

 

「フェッ?」

 

響は響は警戒した目で自分にそっくりな女の子を睨みつけた。クリスも自分にそっくりな女の子にデルタムーバーを向けセレナもマリアにカイザブレイガンを構えた。

 

「テメェ・・・・・誰だ?」

 

「えっ?」

 

「テメェが誰か聞いてんだよ!!」

 

響は睨みつけた状態でそう言うと謎の3人は驚愕した顔をした。

 

「場合によっちゃぁ」

 

「テメェらを殺す」

 

クリスとセレナもそう言うと3人は更に驚愕していた。すると。

 

「!!危ない!!」

 

響そっくりな女の子が突撃して響に抱きついた。

 

「な、なにしやが・・・」

 

ドガァァァン!!

 

突然何かが襲ってきた。砂煙りが晴れるとそこには真っ黒なノイズがいた。それを見た響は女の子を蹴り無理矢理どかすと立ち上がった。

 

「な、なんだあのノイズ」

 

響とクリスそしてセレナは見たことのないノイズを見て驚愕した。だが。

 

「「「カルマノイズ!!!」」」

 

謎の3人組はこのノイズのことを知っていた。

 

響達は今未知なるノイズとの戦闘が起ころうとしていた



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2話 並行世界

セレナと響はカルマノイズと呼ばれるノイズの触手攻撃を掻い潜って懐に入ろうとしていた。響とセレナに当たりそうな攻撃はクリスの援護射撃により防いでいた。

 

「タァァァァァァ!!」

 

「ハァァァ!!」

 

響はカルマノイズに大振りのパンチをしセレナはカイザブレイガンで斬りつけた。カルマノイズの胴体を斬り裂き風穴を開ける威力のパンチをくらったカルマノイズは後ろに下がった。それを見たセレナと響は同時に蹴りを入れた。カルマノイズが壁に叩きつけられると響はファイズフォンを取り出した。そしてそれに続くようにセレナもカイザブレイガンからミッションメモリーを外すとカイザブレイガンの後ろ部分を引っ張った後カイザフォンを取り出した。そしてクリスも2人の近くに行くとデルタムーバーを自分の口元に持っていった。

 

『106 enter』

 

『106 enter』

 

「Fire」

 

『Burst mode』

 

『Burst mode』

 

『Burst mode』

 

『Burst mode』

 

セレナは二丁拳銃のように銃口を向け響はカイザフォンを片手で持ち銃口を向けクリスは両手で狙いを定めるように銃口を向けた。

 

そしてそれを見た謎の3人組は響達を見て驚愕した。

 

「嘘だろ!?この世界のバカは武器持ってるのか!?」

 

「というかあれアームドギアじゃないわよね!?あれ思いっきり携帯電話だったわよね!?なんで銃みたいになってるのよ!?」

 

2人はそうつっこんだ。

 

響達はエネルギー弾を撃ちカルマノイズを蜂の巣にした。カルマノイズが消滅すると響達はそれぞれ直して謎の3人組の方を見た。だが。

 

「油断するな!!」

 

「「「ハァ?」」」

 

クリスそっくりな女の子がそう言うと響そっくりな女の子が響達の間を通り

 

「ドリャアアアアァァァ!!!!」

 

何かを蹴り飛ばした。響達は後ろを見るとそこにはそこにはさっき倒したはずなカルマノイズがいた。

 

「なっ!?」

 

「さっき倒したはずなのに!?」

 

「どうなってやがる!!」

 

響達は驚愕していると。

 

「セレナ気をつけて。あのノイズは再生能力があるの。威力の低い攻撃じゃぁ倒せないわ」

 

マリアそっくりな女の子がそう言うと。

 

「アァ?」

 

セレナがマリアを睨みつけた。

 

「な、なによセレナ?」

 

マリアそっくりな女の子が少しビビるとクリスと響は息を吐き出すように笑った。

 

「テメェウチの攻撃が弱いって言いてぇのか?」

 

セレナがマリアを睨みつけながらそう言うと。

 

「そう言う訳じゃないわよ!!というか何今の威圧感!?この子すっごく怖いんだけど!!」

 

マリアそっくりな女の子がそうつっこむと。

 

「そこ!!話してないで手伝え!!」

 

クリスそっくりな女の子がガトリングガンを撃ちながらそう言った。響そっくりな女の子は無駄のない動きでカルマノイズを翻弄していた。それを見た響達はファイズポインターカイザポインターを取り出した。

 

『『『Ready』』』

 

「テメェら!!死にたくねぇならどいてろ!!」

 

響がそう言ったことに驚愕し2人はどくと

 

『Exceed charge』

 

『Exceed charge』

 

「Check」

 

『Exceed charge』

 

響達はカルマノイズに向けてポインターを発射した。

 

「なんだあれ!?」

 

「何か撃ったよクリスちゃん!!」

 

謎の3人組は驚愕していると響達はヤンキーのように腰を低くすると走り出し大きくジャンプして響は右足をクリスは左足をセレナは両足を突き出した。

 

「タアアアアアァァァァ!!!!」

 

「ディヤアアアアアアァァァ!!!!」

 

「ドリャアアアアァァァァ!!!!」

 

響達の連携技トリプルライダーキックが決まろうとしたその時だった。突然カルマノイズがその場から姿を消した。

 

「「「なっ!!!???」」」

 

これに響達は驚愕した。トリプルライダーキックが空を切ると3人は周りを見た。だがどこにもいなかった。謎の3人組はシンフォギアを解除すると響達も変身を解除した。そして響が響そっくりな女の子に向かうと胸ぐらを掴んだ。

 

「ち、ちょっと!!」

 

「何すんだよオイ!!」

 

「おい!この際テメェが何者なのかそんなのはもうどうでもいい。だけどテメェらはあの黒いノイズを知ってた。答えろ!!あれはなんだ!!あんなノイズ俺たちは初めて見た!!なんで知ってるんだ!?答えろ!!」

 

響がそう言うと響そっくりな女の子が焦っていると。

 

「やめろバカ女」

 

ゴンッ!!

 

クリスが響にゲンコツをした。

 

「だっ。何しやがるクソ女」

 

響はクリスを睨みつけると。

 

「おっさんがその3人を連れて来いってよ」

 

「おやっさんが?」

 

「ああ。あいつらが何者なのかあの黒いノイズがなんなのか聞きたいからってよ」

 

クリスがそう言うと響は渋々であるが了承しその洞窟を後にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

因みにそこにあった完全聖遺物『ギャラルホルン』は、回収され研究施設に送られた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ようこそS.O.N.Gへ!俺がここの司令の風鳴 弦十郎だ!」

 

響達は例の歓迎会が行われている本部に戻ると響とクリスとセレナは早速かと思っていた。ついでにここには翼とマリア、切歌と調もいた。

 

「はい!知ってます師匠!」

 

「ハァ?師匠?何言ってんだこいつ?」

 

響がそうつっこむと。

 

「む?師匠とは俺のことか?しかし響くんそっくりな女の子を弟子に取った覚えは・・・・」

 

「はい!こっちの世界で武術を教えてもらいました!」

 

「バ、バカ!!そんないきなり言うな!!」

 

「こっちの世界?どう言うことだ?」

 

響そっくりな女の子の言ったことに翼は首を傾げた。そしてマリアそっくりな女の子が弦十郎達に説明した。自分たちはギャラルホルンと呼ばれる聖遺物の力で来た別世界の住人であること黒いノイズのことそして自分達の起きた事件などを全て話した。

 

「なるほど、君たちはそのギャラホルンという聖遺物の力でこの世界へとやってきたってわけか。話を聞く限り俺たちの世界と似ていると思ったがスマートブレインやオルフェノクの名前も出てきてない以上それなりに違いはあるようだな」

 

「スマートブレイン?オルフェノク?なんだよそれ?」

 

「いやこっちの話だ気にしないでくれ」

 

弦十郎がそう言うと並行世界の響と響を見た。

 

「しかし・・・・・・・・こんなにも違うものなんだなそちらの世界とこちらの世界の響君は。それにそちらの世界の俺と響君とは気が合いそうだ!」

 

弦十郎がそう言うとチッと舌打ちをした。

 

「ちなみにどんな鍛練を?」

 

こちらの世界のマリアがそう聞くと。

 

「「飯食って映画見て寝る!」」

 

「前から思ってるけど」

 

「人間かどうか疑わしいデス」

 

調と切歌がそう言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「この世界のバカはなんか雰囲気といい別人だな」

 

「バカって響の姉御のことデスか?・・・・えっと・・・・・クリスの姉御?」

 

「なんだよ姉御って?」

 

並行世界のクリスがそうつっこむと調が聞いた。

 

「そちらの響先輩はどうなんですか?」

 

「ああ・・・こっちのバカは、お人好しの馬バカとしか言えねぇんだよ。まあ、そのお人好しに救われたやつが多いのも確かだがな。こっちのはどうなんだ?」

 

並行世界のクリスが何気無く聞いた時だった。

 

ガタガタガタガタッ!!

 

突然調が無言になり震え始めた。

 

「おいどうした!?」

 

「し、調べのトラウマスイッチがオンになっちゃったデス」

 

切歌はそう言いながらも自分も震えていた。

 

「過去に何があったんだよ!?」

 

並行世界のクリスがつっこむと。

 

「怒らせると殺されかけるデス。というより殺されるデス。私達がFIS時代に何回か殺されかけたデス」

 

切歌と調は顔を青くして抱き合った。

 

「マジかよそれ!?」

 

「因みにわたしはクリスの姉御にも殺されかけたデス」

 

切歌がそう言うと

 

「余計なこと言うなこのバカ」

 

「デェェェェェェェェス!!ごめんなさいデス!!」

 

切歌はクリスに頭をグリグリされた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なるほど、自身は炭化せず人だけを炭化させる黒いノイズ、カルマノイズか・・・・・それに生半可な攻撃は通用しないと」

 

弦十郎達は改めて黒いノイズカルマノイズの説明を受け手を顎に置いた。

 

「ええ、そちらの話を聞く限りあの時初めて確認されたようですね。ギャラルホルンの感知した異変にはほぼこいつが関わっています」

 

並行世界のマリアがそう言った。どうやらギャラルホルンが異変を感知し、それの解決の為にやって来たようだ。隣には響とクリスとセレナは珍しく真剣に話を聞いていた。

 

「珍しいわねセレナ。あなたがちゃんと話を聞くなんて」

 

「別世界でも私にとって大切なマリア姉さんだからちゃんと話は聞くよ。それにあのノイズには借りができたしね」

 

セレナがそう言うと。

 

「なるほど、よし分かった!俺たちS.O.N.Gは平行世界から来た君たち三人を受け入れよう!カルマノイズとやらが原因かは分からんがこういう事態に君たちが慣れているのは分かった。その異変とやらの解決に協力してくれるか?」

 

「「「はい!」」」

 

話がまとまったようだ。

 

「だが、問題は呼び方だな。同じ人間がいるとなるといつもの呼び方ではどちらかわからんな。」

 

「でしたら風鳴司令。私達のことは名字で呼んではいかがでしょう?いくら同一人物とはいえ、余所者はこちらですから」

 

「ふむ、そうだな。ではすまないがそうさせてもらう」

 

弦十郎がそう言うと。

 

「おっさんこいつらが協力するならそれでもいいけどよぉこいつら本当に使えんのか?正直足手纏いならいらねぇぞ?」

 

と、クリスが言った。

 

「安心しろよあたし達は足手纏いになる程ヤワじゃねぇ」

 

「そうだよ!!私とクリスちゃんとマリアさんがいれば絶対に足手纏いにならないよ!!」

 

並行世界の響が並行世界のクリスにそう言って抱きついた。その瞬間弦十郎達は「えっ」と目を見開いた。

 

「え?何どうしたんですか?」

 

今の光景を見た響とクリスは鳥肌を立てた。

 

「ウプッ」

 

クリスは突然その場から去り響は並行世界の響に腕を掴み自分のところに引き寄せた。

 

「おい並行世界の俺!!」

 

「ど、どうしたの?」

 

「頼む。俺の顔で今のはやめてくれ!!鳥肌とか色々たつから!!あのクソ女も信じられない光景見て吐きに行ったし!!」

 

「えっ!?ええっ!?なんでぇ!!?」

 

 並行世界の響は特に悪いことをしていないのに理不尽に怒られ混乱した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

並行世界の響達は緒川に部屋へと案内されそこでくつろいでいた。

 

「この世界の私は何があったのかな?なんだかグレてる私がいる世界の私よりグレてるような気がするよ」

 

軽く予定を話し合った後並行世界の響はそう言った。

 

「確かにな」

 

「私もグレたあなたを見たことあるけどこの世界のあなたはもっとグレてるわね」

 

並行世界のクリスとマリアはとある事件で別世界のグレた響を目撃しているため素直にそう思った。そして話を聞いていた並行世界の響もそう感じていた。

 

「でもすごいよね。この世界の私とクリスちゃんとセレナちゃんは。本当は3人とも仲が悪いのにあんな連携をしてカルマノイズを追い詰めていたし」

 

「それはあたしも思った。あんなに仲悪りぃのに連携しているなんて」

 

並行世界のクリスはそう言うとマリアは少し嬉しそうな顔をしていた。

 

「どうしたんですか?マリアさん」

 

「いやこの世界の私はセレナと一緒に生きてるんだなぁって思って。それが並行世界であっても嬉しく感じて」

 

マリアがそう言うと

 

「そう言えばこの世界のバカ達のギアってなんなんだろうな。あれはシンフォギアによく似てるけど明らかにシンフォギアじゃないぞ?」

 

並行世界のクリスがそう言った。

 

「見た目は限りなくガングニール、アガートラーム、イチイバル。だけどアームドギアらしいものは見当たらなかったしそれにあの携帯電話とベルトで変身してるようにも見えたわ」

 

マリアはそれにとさらに付け加えた。

 

「風鳴司令の言っていたスマートブレインとオルフェノクっていうのも気になるわね」

 

「私たちの世界で言うとパヴァリア光明結社みたいな感じかな?」

 

並行世界の響がそう言うと。

 

「気になるところは明日風鳴司令に聞いてみましょう。今日はもう遅い明日に備えて休みましょう」

 

「そうだな」

 

「おやすみなさーい」

 

そう言って並行世界の響達はベットに入り眠りについた。



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3話 忍び寄る影

原作響がうちの世界にやってきているのでこのストーリーのみこのように書きます。

(例)

響1「俺がこの世界の響だ」

響2「私が原作響だよ!」

それではどうぞ


次の日の朝。並行世界から来た響達は本部で朝食を食べていた。自分達の世界と変わらない食事のためか響とクリスとマリアは文句を言わずむしろ美味しそうに食べていた。すると食堂に響が入って来た。

 

響はアイスコーヒーを頼んでそれを持って適当な席に座りチビチビと飲み始めた。並行世界の響はこの世界の響に興味を持って響の前の席に座った。

 

響2「やぁやぁ私!おはよう!!」

 

響はそう言って響に話しかけるがこの世界の響は興味がないのか無視をした。

 

響2「もう無視しないでよぉ〜」

 

響はそう言うと響はうっとおしく感じたのか軽く舌打ちをすると並行世界の響の方を見た。

 

響1「何の用だ?」

 

響2「ちゃんと私に自己紹介してなかったと思ったから自己紹介しようと思って来たの」

 

響は笑顔でそう言うと。

 

響2「私は立花 響17歳!誕生日は9月の13日で血液型はO型。身長は157センチ体重はもう少し仲良くなったら教えてあげる!趣味は人助けで好きなものはごはん&ごはん。あとは彼氏いない歴は年齢と同じ!!」

 

響は真剣な顔で自分のプロフィールを言った。それを見た響はため息をつき頭に手を置いた。

 

響1「なんかテメェを見てると昔の俺を思い出しそうになる」

 

響2「フェ?どう言うこと私?」

 

響1「テメェには関係ねぇだろ」

 

響はそう言ってアイスコーヒーを飲むと響は響の左手の薬指に指輪をはめていることに気づいた。これを見た響は自分の世界と同じ意味なのかとかの疑問を考えずに眼を輝かせて聞いた。

 

響2「もしかして・・・・私って結婚してるの!?」

 

それを聞いた響は思わずアイスコーヒーを吹いた。

 

響1「ゲホッ・・・ゲホッ!!なんでそうなるんだよ!!?」

 

響はそうつっこんだ。

 

響2「だってぇ!!左手の薬指に指輪があったらそれは結婚してるのが一般的でしょ!?相手は誰なの!?どんな人なの!?」

 

響はキラキラと輝かせて質問した。

 

響1「テメェらの常識をこっちの世界に当てはめんな!!」

 

響2「えっ?違うの!?」

 

響がそう言うと言葉を詰まらせた。

 

響1「チッ。あってるよ」

 

響がそう言うと

 

マリア1「あらあなたの世界では相手がいないのね」

 

朝食を持ったこっちの世界のマリアが並行世界の響の隣に座った。

 

響2「あっ!マリアさん!」

 

響がそう言うとマリアは少し感動した。

 

響2「?どうしたんですかマリアさん?」

 

マリア1「いえ、なんだかすっごく新鮮に感じて。この世界の響は基本的に呼び捨てだから響にさん付けで呼ばれると少し嬉しく感じて」

 

マリアがそう言うと響はアイスコーヒーを飲み終えコップを返却すると食堂から出て行った。

 

マリア2「それにしてもこの世界のあの子はそのなんというか」

 

マリア1「感じが悪い・・・かしら?」

 

並行世界のマリアが食器を返した後に話に入った。こちらの世界のマリアがそう言うとマリアはなんとか否定しようとするが言葉が見つからなかった。

 

クリス1「別に否定しなくていいぜ」

 

そこはさらにこっちの世界のクリスと翼が現れた。クリスと翼は席に座るとクリスは頬杖をつき翼はパンと牛乳そしてコーンスープを食べ始めた。

 

翼「すまないな並行世界の立花達。あれでも立花はだいぶ丸くなったのだが」

 

マリア2「丸くなった!?あれで!?」

 

マリアがそう言うと翼はうなづいた。

 

翼「あぁ。昔は雪音と立花はよく殺し合いをしていたなぁ」

 

響2「なにそれすっごく怖い!!」

 

クリス2「どんだけ仲悪いんだよ並行世界のあたしとバカわ!?」

 

並行世界のクリスがそうつっこんだ。

 

マリア1「ねぇ響」

 

響2「はいなんですか?」

 

マリア1「せっかくだからあなたあの子の跡ついて行ったら?」

 

マリアがそう言うとこの場にいた人全員が驚愕した。

 

マリア1「今日あの子の婚約者とデートするらしいからせっかくだしのぞいて見たら。ほらこの世界の情報収集の為にも」

 

響2「そんなダメですよ!!大切なデートを邪魔するようなことをしたら」

 

マリア1「でも気になるでしょ?」

 

マリアがそう言うと響は少し俯くと首を縦に振った。

 

マリア1「今日、私と翼とクリスは訓練があるからあなた達を案内することできないし切歌と調も宿題に苦戦してるらしいしセレナはエルフナインの手伝いをしてるから」

 

マリアがそう言うと。

 

「それでは私が案内しましょうか?」

 

と声が聞こえた。そっちの方を見るとそこには白い拘束衣を着た男性がいた。

 

響マリアクリス2「「「誰!?」」」

 

マリア1「あら先生じゃない」

 

マリア2「先生?」

 

並行世界のマリアは首を傾げた。

 

「あなた達が並行世界から来たマリア達ですか。はじめまして。私は篠村 大河。この世界で教師兼S.O.N.Gの医療スタッフをしています」

 

篠村は深淵の竜宮から解放された跡監視付きでリディアンで教師をしていた。昔剥奪された教員免許も弦十郎達のおかげで再発行され一年の切歌と調、セレナのクラスの担任をしていた。そしてS.O.N.Gではオルフェノクの力を利用して傷ついた装者とシンフォギアライダー達専属の医療スタッフにもなっていた。

 

マリア1「あなたの世界ではFIS時代に先生はいなかったの?」

 

マリア2「えぇ。私たちの世界には篠村っていう人はいなかったと思うわ」

 

並行世界のマリアがそう言うと並行世界のクリスが

 

クリス2「なんで拘束衣を着てんだよ」

 

と、つっこんだ。それに対して篠村は

 

「実は私こうゆう普段着られない服を着てみたかったのですよ。最初はその日だけのつもりだったんですが何かとこの服が気に入ってしまってそのままずるずると」

 

と言った。

 

クリス2「で、あんたが案内してくれるのか?」

 

「はい。ですがノイズに襲われたらその時は守ってくださいよ。私はシンフォギアを纏えませんから。・・・・・ですがもし響さん達が怪我をすることがあれば私が全力で治しますのでご安心を」

 

篠村は自信満々にそう言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方響はというとある場所で未来と待ち合わせをしていた。時折自分の左手薬指にはめられている指輪を見て響は少し笑みを浮かべた。すると。

 

「お待たせ響」

 

そこには清楚な服装をした未来がいた。

 

響1「未来。遅かったな」

 

響がそう言うと未来は頬を膨らませた。

 

「もうこんな時は俺も今来た所でしょ?」

 

未来がそう言うと響は少し笑ってゴメンと言った。

 

未来は頬を少し赤らめると響の腕に抱きつき一緒に歩き始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「並行世界の響?」

 

響1「あぁ。今別の世界の俺がこの世界に来てるんだよ。カルマノイズっていうノイズを倒す手伝いをしてくれるんだと」

 

響は歩きながら未来にそう言うと。

 

「ねぇ響。その並行世界の響ってどんな子なの?」

 

未来は興味半分でそう聞いた。

 

響1「なんというか昔の俺を見てる感じだ」

 

「昔の?」

 

響1「あぁ。俺が迫害される前の俺に会ってる気分だ」

 

「そうなんだ・・・・・私もその響に会ってみたいかも」

 

未来がそう言うと。

 

響1「ん?なんだ?婚約者目の前にして浮気か?」

 

響がからかうようにそう言うと未来は焦るように弁明しようとしていた。顔は真っ赤に染まり涙目になっている未来に響はもう少しいじめたく感じた。しかし未来に嫌われたくない響はそれ以上からかうようなこともせず

 

響1「ごめん。ちょっとふざけただけだから」

 

響がそう言うと。

 

「もう。響のバカ」

 

未来がそう言って響の前に行きキスをした。突然のことで響は驚いたがそのまま未来を受け入れた。未来のそのまま舌を入れて貪るようにキスをした。しかし1分ぐらい経った頃に未来は響の唇から離れた。未来は目がとろーんとなっており少し色気が出ていた。響は未来の右肩に手を回し未来は響に甘えるように響に擦り寄った。

 

そしてそれを見ていた人影があった。もちろん並行世界の響達だった。

 

クリス2「そ、そそ、そういうことは家でやれよあのバカ!!」

 

クリスは初心なのか顔を真っ赤にしてそう言った。

 

響2「は、は、はわわわ・・・・・・」

 

響は目の前にいる自分が子供の恋愛がおままごとのように見えるような光景を見て顔を赤くして目を覆うが指の間が開いているためチラ見しており隠している意味がなかった。

 

マリア2「?なんでかしら?ブラックコーヒーを買ったのにすっごく甘く感じるわ」

 

マリアは篠村に買ってもらったブラックコーヒーが甘く感じたことに疑問を持ち首を傾げた。

 

「3人ともどうかしたんですか?」

 

篠村は3人の行動に首を傾げた。

 

クリス2「お、おい篠村!!この世界のバカはいつもあんな感じなのか!?」

 

「まぁそうですね。後、月に1回はホテルに行ってるそうですよ」

 

響マリアクリス2「「「ほ、ホテル!!!???」」」

 

それを聞いたマリア達は何を想像したのか顔を赤くした。

 

マリア2「待て待て待ちなさい。えっ?ホテル?あの子達そこまで進んでるの!?というかあなた教師なのよね!?いいの見逃して!?」

 

「本来はダメなのかもしれませんが彼女達にはマリアとセレナ、切歌と調に世界を見せてくれた恩があります。それに・・・・・異性交遊ならともかく同性同士でなら問題ないでしょう。同性同士なら言い訳が作りやすいですし」

 

篠村がそう言うと

 

マリア2「この世界はこんな人が教師をして大丈夫なのかしら?」

 

と、少し不安がっていた。すると弦十郎から貰った通信機から連絡が入った。

 

マリア2「はい」

 

「カデンツァヴナ・イヴ君か!?こちらでカルマノイズと思われる反応を発見した!そしてそれと同時にノイズの反応も現れた!位置を送るからすぐに迎撃に向かってくれ!」

 

マリア2「分かりました風鳴司令。すぐに向かいます」

 

「頼む。こちらから切歌君と調君も向かわせる!」

 

弦十郎はそう言って反応位置をマリア達に送ってもらうとマリア達は驚愕した。

 

響2「ここって・・・・・・」

 

カルマノイズが現れた反応の場所は響と未来が向かった先だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

響1「せっかくのデートだったのに邪魔しやがって」

 

響は自分たちの目の前に現れたカルマノイズと取り巻きのノイズを睨みつけた。

 

「周りの人達もいきなり現れたノイズに怯えて逃げ出したわね」

 

未来が無人になった道でそう言うと。

 

響1「未来、離れてろ」

 

響はそう言ってファイズギアを装着した。

 

「うん」

 

未来も響から離れると響はファイズフォンを開いた。

 

『555 enter』

 

『Stading by』

 

響1「変身!!」

 

『Complete』

 

響からファイズガングニールに変身すると右手をスナップした。すると。

 

『Balwisyall nescell gungnir tron』

 

『Killter ichiival tron』

 

『Seilien coffin airget-lamh tron』

 

後ろから並行世界の響達が聖歌を歌ってシンフォギアを纏って登場した。しかし響は特に気にしておらずノイズに襲いかかった。

 

響1「タァァァァァァ!!」

 

響2「フォアチョウ!!」

 

響は大振りで殴りノイズを倒しているが並行世界の響は小さく細かく早く動きノイズを倒していた。その差はチンピラの喧嘩とプロの格闘家のような差だった。マリアはナイフでどんどんノイズを切り裂きカルマノイズに接近した。そしてその後ろからマリアに襲いかかる取り巻きノイズをクリスがガトリングガンで撃ち抜きマリアを援護した。

 

響1「タァァァ!!!」

 

響はノイズを蹴り飛ばすと並行世界の響の方を見た。

 

響1「おい俺!!」

 

響2「な、なに!?」

 

響はノイズに掌底打ちをして答えた。

 

響1「テメェもマリアと一緒にカルマノイズぶっ殺せ!!」

 

響はそう言うとノイズの攻撃を避けて肘打ちをした。

 

響2「ぶっ殺せってすっごく怖いよ私!?」

 

響1「いいから行け!!!!」

 

響はそう言ってケツに蹴りを入れた。

 

響2「いったぁぁ!!蹴らないでよ!!」

 

響はそう言うとカルマノイズに向かって走った。それと同時に取り巻きのノイズが襲いかかるが。

 

「デェェェェス!!」

 

「ハアァッ!!」

 

イガリマとシュルシャガナを纏った切歌と調が現れ丸鋸とヤイバを投げてノイズを切り裂いた。

 

響2「調ちゃん!!切歌ちゃん!!」

 

「早く行ってください!!」

 

「ここは私達に任せるデス!!」

 

切歌と調べにそう言われると響は大きくジャンプしてカルマノイズに飛び蹴りをした。

 

ドガッ!!

 

カルマノイズは響の飛び蹴りを受けると少し後退した。さらにマリアの伸びるナイフによって触手を全て切り落とされた。だがカルマノイズはすぐに再生し襲いかかる。

 

マリア2「やっぱり厄介ね。あの再生能力は」

 

マリアがそう言うと。

 

響2「マリアさん!S2CAでいきましょう!!」

 

響がそう言った。だが。

 

クリス2「ダメだ!!あれは切り札だぞ!そう簡単にポンポン出したらお前の体だってもたねぇだろ!?」

 

響2「で、でも!!」

 

響はそう言ってる時だった。

 

『Complete』

 

突然そんな音声が聞こえた。響達はそっちを見ると驚愕した。そこにはアクセルフォームに変わった響がいたからだ。

 

響2「な、なにあれ!?」

 

響がそう言うと響はファイズポインターを足に装着した。

 

『Start up』

 

すると響が突然その場から消え周りにいたノイズが突然灰になると同時にカルマノイズの周りに大量のポインターが出現した。

 

マリア2「あれは!?」

 

クリス2「この世界のバカがやった技じゃねぇか!?」

 

マリア達が驚愕していると。

 

響2「タアアアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァ!!!!!」

 

響は次々とカルマノイズにクリムゾンスマッシュをくらせた。するとカルマノイズに青い炎が現れると空中にファイズのマークが浮かび上がり爆発するとカルマノイズ灰になった。

 

『3・・・・・2・・・・・1・・・・・Time out』

 

響は右手をスナップして振り返った。

 

『Reformation』

 

響は元の姿に戻った。響達はその光景を見てあまりの凄さに声が出なかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてカルマノイズが倒された瞬間を影で見ている男がいた。その男はキャップ帽を深くかぶって顔を見せないようにしその上からヘッドフォンをつけておりそこからはヒップホップ系の音楽が音漏れするほどの大音量で流れていた。

 

だが男が見ていたのはカルマノイズではなかった。男が見ていたのは響に近づく未来を見ていた。男は歯ぎしりをするとポケットから鶴の折り紙を出すとマッチ擦って火をつけた。

 

「・・・・・・殺してやる」

 

男がそう言うとその場から姿を消した。



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4話 ラッキークローバー1

遅くなりすいませんでした。最近忙しく書く時間ができなかった為投稿が遅れてしまいました。




それではどうぞ


カルマノイズを倒した日から3日が経った。カルマノイズはこの世界の響がアクセルフォームで倒したもののまだ何体かいるかもしれない為様子を見るために並行世界の響達はまだここに残っていた。その間、響の婚約者である未来は並行世界の響と話している時に涙を流した。これを見た響は少し焦った。 響はどうしたのか聞くと未来は昔の響を見ているような感覚を感じておりそれがとても懐かしく感じたのだからだそうだ。

 

そして今、響達はなにをしているのかというと訓練室でデルタイチイバルに変身したクリスが掌を叩きファイズガングニールに変身した響は右手をスナップした。完全に喧嘩をする雰囲気だった。そしてそれを並行世界の響達が見学していた。なぜこうなったのかそれは数分前に遡る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

響2「ねぇ私!私と模擬戦しようよ!!」

 

並行世界の響が突然そんなことを言った。

 

響1「いきなりなんだよ?」

 

響はそう言って睨みつける。

 

響2「私のこの手は繋がるためにあるから模擬戦をしてもっと仲良くなれたらって思ったの!」

 

それを聞いた響はとことん過去の自分を見ているようで嫌になり断った。すると。

 

クリス1「やめとけクソ女」

 

響2「ふぇ?く、クソ女?ヒ、ヒドイよクリスちゃん!」

 

響が涙目でそう言うと。

 

響1「テメェ!!俺の顔でこんなザコに泣かされてんじゃねぇよ!!」

と、響がキレた。そしてクリスはそれを無視して言った。

 

クリス1「こいつ前に未来と喧嘩して『ボロ負け』したんだよ。これ以上負けたらこいつのプライドとか色々とめちゃくちゃになっちまうぜ」

 

クリスはボロ負けを強調して言うと。

 

響1「負けてねぇよ!!っていうかなに負ける前提で話してんだゴラァァァ!!!!!」

 

と、響がキレた。

 

クリス1「負けるだろ?だって未来に泣かされるほど弱いし」

 

響1「テメェだってクソザコだろうが○○○○○が!!」

 

クリス1「んだとゴラァァァァァァァ!!!」

 

響2「ちょっ!2人とも喧嘩しないで「「テメェは黙ってろ!!!」」・・・・はい!!」

 

並行世界の響は本能的に今のこの2人に何かしたら危険だと感じた。そしてその結果今の状況になった。

 

マリア2「ほ、本当に止めなくていいのかしら?」

 

マリア1「いいのよ。あの子達の喧嘩は日常茶飯事だし」

 

クリス2「日常茶飯事!?えっ?あいつらほぼ毎日喧嘩してんのか!?」

 

マリア1「リディアンではもっと凄いらしいわよ。セレナとクリスが出会えば即座に殴り合いになって響とクリスが出会えば殴り合いになってセレナと響が出会えばすぐに殴り合いになるらしいわよ」

 

クリス2「殴り合いしかしてねぇじゃねぇか!!どうなってんだこの世界のあたしとバカとセレナは!?」

 

未来「そのせいで響達、リディアンでは3番長って呼ばれてるの」

 

響2「あ、未来」

 

未来「流石にリディアンや人前ではしないけど3人揃ったらこの訓練室で殺し合いすることもあるんだよ」

 

響2「殺し合い!?」

 

クリス2「ぶっ飛びすぎだろ!!」

 

クリスがそう言うと訓練室で喧嘩が始まった。

 

「始まったな」

 

弦十郎は腕を組んでそう言うと響達はそっちの方を見た。響はクリスの懐に入ると響の大ぶりの右がクリスの顔面をとらえた。クリスは後ろに下がると響は追撃するように大ぶりのパンチを連続でした。クリスはそれをガードしていた。

 

響2「この世界の私ってすっごく無駄な動きをしているんですね。あれじゃぁダメージが分散されちゃいますよ?」

 

響がそう言うと弦十郎は驚愕した顔で響を見た。

 

「分かるのか立花君」

 

響2「はい師匠!こっちの世界の師匠が見せてくれたアクション映画で教えてくれました!」

 

響は笑顔でそう言うとクリスが響の右手を掴んで響の顔面に頭突きをした。響は後ろに仰け反るとクリスが響の顔面を殴った。

 

クリス2「あたしがバカ相手に接近戦をしてる!?どうなってんだよ!?この世界のあたしは遠距離が得意なんじゃないのかよ!?」

 

「?雪音君は接近戦が苦手なのか?」

 

クリス2「当たり前だろおっさん!!スナイパーが接近戦できるわけないだろ!!」

 

クリスがそう言うと。

 

マリア1「接近戦は覚えておいたほうがいいわよクリス。懐に入られても対処ができるし特にオルフェノク戦とかに役に立つわよ」

 

マリア2「ねぇ。そのオルフェノクってなんなの?」

 

マリアはこの世界に訪れた時からずっと気になっていたことをきいた。響達の世界にはアルカノイズという錬金術の力で人工的に作られた駒が存在する。しかしこの世界にはノイズは知っていてもアルカノイズを知っている人はいなかった。その上スマートブレインという単語やオルフェノクという単語がずっと気になっていた(響以外)。

 

「・・・・・本当に存在してないんだな」

 

弦十郎がそう言うと弦十郎はスマートブレインのこと、そしてオルフェノクがなんなのかを説明し始めた。それを聞いたマリアは歯ぎしりをし響は悲しそうな顔をしそしてクリスは顔を真っ青にした。

 

クリス2「な、なぁ、それって結果的にお、おばけとかそんな感じになるのか?」

 

クリスは震えてそうきくと。

 

「どうだろうな。正直まだ俺たちも完璧にオルフェノクを理解したわけではない。だが少なくとも人間と共存したいオルフェノクも存在すると信じている。その例が俺たちの前にいる彼女達だ」

 

弦十郎はそう言って訓練室を見ると片手で髪を掴みあって睨み合っている響とクリスがいた。

 

クリス2「え?と、ということは・・・・・・・・」

 

響2「えっ?ええっ?クリスちゃんどういうこと?」

 

弦十郎が言ったことを理解したクリスの顔色は青を通り越して紫になり響は理解できておらず首を傾げた。

 

「この世界の響君とクリス君はオルフェノクということだよ」

 

弦十郎がそう言うと響は驚愕しそしてクリスは泡を吹いて倒れた。

 

響2「クリスちゃん!?」

 

「雪音君!?大丈夫か!?」

 

未来「クリス!?」

 

全員が心配するとクリスはうわ言で「おばけ・・・・こわい・・・・・・ゾンビ・・・・・こわい」と言っていた。すると警報が鳴った。

 

「響君!!クリス君!!敵が現れた。至急司令室に来てくれ!!」

 

弦十郎がそう言うとすぐに司令室に向かった。そして響はクリスに膝十字固めをしておりそれをとくと変身を解除して向かった。クリスは舌打ちをすると変身を解除して響の後を追った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

反応によると新たなカルマノイズが出現したことを知った弦十郎は並行世界の響とクリスとマリア、こちらの世界のセレナと調、切歌を出した。そして現場に着いた6人は信じられないものを目撃した。それは目の前にいるカルマノイズを鎖で縛ろうとしているライオトルーパーが約100人いたのだ。

 

クリス2「な、なんだよあれ!?」

 

クリスが驚愕すると。

 

切歌「ライオトルーパーデス!!」

 

切歌がそう言った。セレナはすぐに弦十郎に連絡を入れた。

 

セレナ「こちらセレナです。目の前にライオトルーパーが役100人カルマノイズに襲いかかっています。状況から察しますと敵はカルマノイズを捕獲しようとしています」

 

「なんだと!?スマートブレインが暗躍しているのか!?とにかくセレナ君は先行してライトオルーパーに攻撃!!切歌君と調君は援護!立花君達は初めての敵でやりづらいかもしれないが相手は人間じゃない!!遠慮なく倒せ!!」

 

弦十郎がそう言い終える前にセレナはすでにカイザギアを装着しておりカイザフォンを取り出した。

 

『913 enter』

 

『Stading by』

 

「へ〜ん身!!」

 

『Complete』

 

セレナはカイザアガートラームに変身しアガートラームに殴りかかった。

 

「ハァァァァァァァァ!!!」

 

セレナ達の存在に気がついたライオトルーパー隊は焦りだしそのすきにカルマノイズが解放された。

 

マリア2「セレナ!!カルマノイズは私たちに任せて!!」

 

セレナ「分かった。調!あっちのマリア姉さんを援護して!!」

 

調「うん。分かった」

 

セレナは襲って来たライトオルーパーにかかと落としをした。そしてさらに後ろから2人のライトオルーパーが来るがセレナはカイザブレイガンを引っ張り銃口を向けた。

 

『Burst mode』

 

セレナはエネルギー弾を撃つとそれが命中し2人揃って青い炎を出して灰になった。するとライトオルーパーが突然退却を始めた。

 

セレナ「ん?」

 

それを見たセレナは首を傾げた。

 

切歌「ライオトルーパーが逃げていくデス!!」

 

切歌がそう言うと同時に虹色の光の柱が出た。

 

セレナ「!?なにあれ?」

 

切歌「キレイデス!」

 

すると。

 

響2「切歌ちゃん、セレナちゃん終わったよ!!」

 

響達が走って帰って来た。

 

切歌「おかえりなさいデス!!響の姉御!!」

 

響2「切歌ちゃん。その呼び方やめてほしいなーなんてダメかな?」

 

切歌「ウェッ、そ、そのー」

 

調「すいません響先輩。別世界でもやっぱり響先輩は怖いから・・・・」

 

響2「そんなー」

 

クリス2「この世界のバカはどんだけトラウマ植えつけたんだよ?」

 

響は涙目になりクリスは呆れた。そしてそれを見たマリアは少し笑った。

 

セレナ「どうしたんですか?姉さん」

 

マリア「いや調があんな顔をしてるところを見たのは初めてだから・・・・・なんだか新鮮に感じたのよ」

 

マリアがそう言ったその時だった。

 

ズガァァァン!!!

 

マリア2「ガッ!!」

 

セレナ「姉さん!!?」

 

マリアが突然攻撃を受けた。これには響達も驚愕した。セレナは攻撃を受けた方向を見るとそこには3人のオルフェノクがいた。

 

クリス2「な、なんだあれ?」

 

セレナ「オルフェノク!!」

 

セレナがそう言うとカイザブレイガンにミッションメモリーをセットした

 

『Ready』

 

セレナはカイザブレイガンを逆手に持って構えた。

 

響2「オルフェノク?あれが?」

 

マリア2「風鳴司令から聞いてはいたけど本当に人間じゃないようね」

 

クリス2「でもよあれ実態があるし一応シンフォギアの攻撃も効くんだよな?だったら怖くないぜ!!」

 

クリスそう言ってガトリングガンを向けた。だが。

 

「待ってください!!」

 

セレナ「先生?」

 

篠村から連絡が入った。

 

「まずいですよ!!真ん中にいるオルフェノクはセンチピードオルフェノクです!!」

 

マリア2「センチピード?直訳するとムカデね」

 

「気をつけてください!!そいつ・・・・・・は・・・・・らっ・・く・・・・ばー・・・ぶ・・・・・です!!」

 

調「先生?どうしたんですか!?先生!!」

 

響・切歌「「通信が繋がらなくなっちゃったよ(デス)」」

 

『困るんですよね』

 

センチピードオルフェノクは鞭を取り出すと地面に叩きつけ火花を出した。

 

『私達の仕事を邪魔をされたら』

 

センチピードオルフェノクはそう言って指をさした。

 

『神林さん。あなたは歌姫をお願いします』

 

『はい』

 

そう言って前に出たのはクロウオルフェノク。クロウオルフェノクは背中から翼を生やすと空を飛びマリアの肩を掴んだ。

 

「「「なっ!?」」」

 

これには並行世界の響達が驚愕しセレナ達はしまったというような顔をした。

 

『マイケルさん。あなたはあの2人を』

 

『OK.』

 

トリケラオルフェノクは両肩のツノをむき出しにして突進した。

 

セレナ「させるか!!」

 

セレナは迎撃をしようとするがトリケラオルフェノクの突進力がすごく吹っ飛ばされた。

 

セレナ「グアッ!!」

 

切歌・調「「セレナ!!」」

 

2人はトリケラオルフェノクの突進を避けて構えた。

 

響2「セレナちゃん!!大丈夫!?」

 

クリス2「おい!大丈夫か!?」

 

セレナ「当たり前だ!!って言うか触れんな!!」

 

セレナは立ち上がると構えた。

 

『それにしても情報が違いますね。立花 響はファイズガングニール。雪音 クリスはデルタイチイバルに変身すると聞いていましたがどう見てもただのシンフォギア。あなた2人は一体何者ですか?』

 

センチピードオルフェノクはそう聞くと響は右手を前に出し軽くステップとった。クリスもガトリングガンを構えて迎撃体制に入った。

 

『まぁいいでしょう。拷問して聞き出せばいいだけですから!!」

 

センチピードオルフェノクはそう言って鞭を振り下ろした。



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5話ラッキークローバー2

投稿が遅くなりすいませんでした。

あと今回のストーリーなのですが予定を変更しもしかしたらディケイドを出すかもしれません。混乱した方は、申し訳ありませんでした。


それではどうぞ


センチピードオルフェノクは鞭を振り下ろした。それを見た響とクリスとセレナは回避した。しかしセンチピードオルフェノクは鞭を巧みに操り変則攻撃をした。並行世界の響とクリスそしてセレナはその攻撃が見えていないのか面白いぐらいに攻撃が当たった。

 

ズガァン!!

ズガァン!!

ズガァァァン!!!

 

クリス2「うわぁぁぁ!!」

 

響2「キャァァァ!!」

 

セレナ「うぐっ!!」

 

3人は地面を転がるとセレナは素早く立ち上がりカイザブレイガン逆手に持って突撃した。

 

『ヒャァ!!』

 

センチピードオルフェノクは鞭を振るうとセレナはダッキングしそしてそのまま走るがセンチピードオルフェノクは鞭をムカデのように動かしセレナの頭を捉えた。

 

セレナ「ガッ!!」

 

響2「セレナちゃん!!」

 

クリス2「セレナ!!」

 

捉えられたセレナは頭を中心にまるで獲物をいたぶるような攻撃で嬲られた。

 

セレナ「うぐあっ!!!」

 

セレナは地面に膝をつけた。セレナの可愛らしい顔はミミズ腫れで

覆われており切り傷や鼻血なども出ていた。

 

クリス2「この変態野郎がァァァァ!!!!」

 

クリスはガトリングガンで弾幕を張るとセンチピードオルフェノクはそれの対応に遅れクリスのガトリングガンを受けた。

 

ズガァン!

ドガァン!

 

『うおあっ!!』

 

センチピードオルフェノクは地面を転がるとその間に響がセレナに肩を貸した。

 

響2「大丈夫セレナちゃん!?」

 

セレナ「邪魔するな!!」

 

セレナは響を無理矢理自分から離した。

 

セレナ「あのクソ女に助けられるのは1番の屈辱なんだよ。うち1人で大丈夫だからどっか行ってろ」

 

セレナはそう言うとセンチピードオルフェノクに向かって走りだした。

 

響2「せ、セレナちゃん!!」

 

クリス2「なんだよあいつ。だったら望み通りにここはあいつに任せるぞ」

 

クリスはそう言ってクリスは切歌達の方に向かった。

 

響2「クリスちゃん!!」

 

それを見た響は、セレナの方を見ると響はセレナの方に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

マリアの方はかなり苦戦していた。マリアの短剣とクロウオルフェノクの拳がぶつかり合い火花を散らしていた。

 

マリア2「くっ!これなら!!」

 

マリアは伸縮自在の短剣を操りクロウオルフェノクを切り裂こうとしたが背中の翼を広げ空を飛び回避された。マリアの攻撃はその翼のせいで空を飛ばれ避けられてばかりだった。

 

マリア2「もうさっきから空にばっかり逃げて戦う気あるの!?」

マリアはそう言うがクロウオルフェノクは返答しなかった。そして急降下してマリアに殴りかかるがマリアは大きくジャンプをして回避した。しかしクロウオルフェノクはそれを待っていましたと言うように無理矢理方向転換するとマリアに追撃をした。しかしマリアはそれはすでに予想していた。マリアは剣を伸ばして電灯に絡ませると辿るように動いた。それによりクロウオルフェノクの攻撃を回避すると電灯の上に立ちそのまま左腕を突き出すとその左腕のアーマーは砲身に変わりビームを撃った。

 

マリア2「不意をついた一撃。これでどうだ!!」

 

マリアはそう言うとクロウオルフェノクに命中した。

 

ドゴォォォォォン!!!

 

クロウオルフェノクは地面に落ちるがすぐに立ち上がりマリアの方を向いた。

 

マリア2「本当にゾンビみたいな怪物ね。あの技も結構な出力だったつもりだったのだけどそれを受けても立ち上がるなんて」

 

マリアは地面に降りて構えた。

 

マリア2「この世界の私達はこんな化け物を相手にしてるなんて・・・・私の世界にいるアルカノイズが可愛く見えるわ」

 

マリアがそう言った時だった。後ろからクロウオルフェノクをバイクでひいてビルの壁に叩きつけた。そしてバイクはマリアの前で止まるとヘルメットをとって素顔を見せた。

 

マリア2「この世界の響ね」

 

響1「ここは俺がやるお前はセレナの方に行け」

 

響がそう言うとファイズフォンを取り出した

 

『555 enter』

 

『Stading by』

 

響1「変身!!」

 

『Complete』

 

響はファイズガングニールに変身するとミッションメモリーをファイズエッジにセットして引き抜いた。それを見たマリアは驚愕した。

 

マリア2「本当に違うのね」

 

マリアは改めてそう言うとセレナの方に向かった。

 

響1「タァァァァァァァ!!!」

 

響はファイズエッジを振り下ろすとクロウオルフェノクはそれを避けて響の顔面にパンチを入れた。だが響はそれを片手で受け止めた。クロウオルフェノクはそれに驚愕すると響はクロウオルフェノクを無理矢理引き寄せ腹に膝蹴りを3発入れた。そして離すとファイズエッジで二回斬りつけた。

 

ズガァン!

ズガァン!

 

クロウオルフェノクは後ろに下がると。

 

響1「タァァァァァァァ!!」

 

クロウオルフェノクに蹴りを入れて吹き飛ばした。クロウオルフェノクの翼を広げ空を飛ぶと響はオートバジンに向かいボタンを押した。

 

『Autobajin battle mode』

 

オートバジンがロボットに変形すると響の左手にあるアクセルメモリーを抜いた。

 

響2「せっかくの機会だ。試してみるか」

 

響はハンドルグリップのスロットに差し込んだ。すると。

 

『Complete』

 

オートバジンから電子音が流れ、首の部分にマフラーがウイング状に展開された。

 

響1「エルフナインが勝手に改造してたから心配したけど以外とカッコいいな」

 

響がそう言うとオートバジンが姿を消した。するとクロウオルフェノクが攻撃を受け地面に叩き落とされた。そしてさらにクロウオルフェノクは響の方へ吹っ飛ばされると響はenterボタンを押した。

 

『Exceed charge』

 

響は上からファイズエッジを振り下ろしそしてクロウオルフェノクを縦から真っ二つにした。そしてファイズのマークを浮かべると青い炎を出しそして灰になった。

 

響1「悪くねぇな」

 

響はアクセルメモリーを抜くとオートバジンのボタンを押した。

 

『Autobajin vehicle mode』

 

響はオートバジンをバイクに戻すとそれに乗りセレナの方に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

少し時間が戻り切歌と調の方では調の大きな鋸でトリケラオルフェノクの突進をガードしていた。調が吹き飛ばされないように切歌が後ろから支えているがそれでも押されておりいつ吹っ飛ばされてもおかしくなかった。

 

「「ウグググッ」」

 

トリケラオルフェノクの突進攻撃が重いのか切歌の鎌にはヒビが入りはじめており鋸はへこんでおりいつ突き破られてもおかしくなかった。

 

「し、調・・・・もうもたないデスよ」

 

「こっちもいつ突き破られても・・・・・」

 

『グオオおおおおおぉぉぉぉぉぉ!!!!!』

 

トリケラオルフェノクは力づくで調の鋸を破壊しようとしたその時だった。

 

クリス2「こっちの世界の後輩に手ェ出すな!!」

 

クリスがガトリングガンを撃った。

 

ズガガガァァァン!!!

 

攻撃を受けたトリケラオルフェノクは、後ろにのけぞると切歌と調を守るように前に立った。

 

「クリスさん!!」

 

「クリスの姉御!?」

 

トリケラオルフェノクはクリスを見ると再びとっしんをした。クリスはガトリングガンを撃ちながらミサイルも撃ち続けた。しかしトリケラオルフェノクの装甲は硬いのか攻撃が効いていなかった。

 

クリス2「嘘だろ!?」

 

クリスが驚いて弾幕を止めてしまった。トリケラオルフェノクの角がクリスを貫く瞬間。

 

クリス1「ちょっせぇ!!」

 

デルタイチイバルに変身したこの世界のクリスが横からトリケラオルフェノクにドロップキックをした。

 

クリス2「この世界のあたしか!」

 

クリス1「何したんだ!?邪魔だからどっかでおとなしくしてろ!!」

 

クリスがそう言うと並行世界のクリスは引きつった顔をした。しかしトリケラオルフェノクに特に大きなダメージを与えられなかったため反論できなかった」

 

クリス1「かかって来いよ三下」

 

クリスは、デルタムーバーを持つと構えた。



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6話ラッキークローバー3

クリスがデルタムーバーを向けたまま構えた。トリケラオルフェノクは、クリスに向かって突進をするがクリスはジャンプして避けるとトリケラオルフェノクの背後に着地しそのまま撃った。

 

ズガァン!!ズガァン!!

 

トリケラオルフェノクは前によろめくとすぐに後ろを向きクリスに突進した。クリスは横に飛ぶと着地すると同時に腰からミサイルを放った。

 

ズドドォォォン!!

 

トリケラオルフェノクは横に倒れるとすぐにデルタムーバーにミッションメモリをセットした。

 

『Ready』

 

クリス1「Check」

 

『Exceed charge』

 

クリスはトリケラオルフェノクにポインターを発射した。

 

『グアアアアアァァァァ!!!!!!』

 

クリスは大きくジャンプして左足を突き出した。

 

クリス1「ハアアアアアァァァァァ!!!!」

 

クリスは、トリケラオルフェノクにルシスァーズハンマーをくらわせた。クリスはトリケラオルフェノクの後ろで着地するとトリケラオルフェノクは青い炎を出し灰になった。

 

クリス2「スッゲェ。あの化け物を簡単に・・・・・」

 

並行世界のクリスはオルフェノクを倒したクリスを見て驚愕していた。クリスはデルタムーバーからミッションメモリを外してベルトにセットするとデルタムーバーを戻した。

 

クリス1「大丈夫かお前ら」

 

クリスはそう言って切歌と調そして並行世界のクリスに近づいた。

 

「はい」

 

「大丈夫デス」

 

クリス2「助かったぜあたし」

 

三人はそう言うとその場から離れセレナの方に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ズガァァァン!!

 

「うぐあっ!!」

 

セレナはカイザブレイガンを逆手に持ち構えるとセンチピードオルフェノクはムチで攻撃してきた。しかしセレナは横に飛び転がった。

 

響2「オリャァァァァァァァァァァァ!!!」

 

響が背後から殴りかかるがセンチピードオルフェノクは響の拳を避け両手で拳を掴むと小手返しをした。だが響は回転して着地すると蹴りを入れた。

 

センチピードオルフェノクはまともに受け後ろに下がると横からセレナのエネルギー弾がセンチピードオルフェノクを襲った。

 

ズガガガガァァァァァァン!!!!!

 

『うぐおっ!!』

 

センチピードオルフェノクは、火花を散らして地面を転がった。

 

響2「ありがとうセレナちゃん!!」

 

「・・・・・・・マジでその顔でうちに礼を言うな。キモいから」

 

響2「ひどい!!」

 

響がそう言うとセンチピードオルフェノクがムチで攻撃してきた。セレナは響を庇うように出てカイザブレイガンでムチを絡ませセンチピードオルフェノクの動きを封じた。

 

『ま、まずい!!』

 

響1「とりゃぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 

響が走り出しセンチピードオルフェノクの顔に蹴りを入れた。センチピードオルフェノクは地面を転がるとセンチピードオルフェノクは響を睨みつけた。

 

『意外とやりますね。ただのガングニールにしては強い』

 

センチピードオルフェノクがそう言ってると。

 

マリア2「ハアアアアアァァァァァ!!!」

 

マリアの攻撃と。

 

クリス1・2「「くらいやがれ!!」」

 

クリスのガトリングガンとエネルギー弾がセンチピードオルフェノクを襲った。センチピードオルフェノクは大きくジャンプして避けるが

 

響1「逃すかよ」

 

そう言ってファイズエッジでセンチピードオルフェノクを切りつけた。

 

ズガァァァン!!

 

『うぐおっ!!』

 

センチピードオルフェノクは地面に叩きつけられると響達を見て驚愕した。

 

『こ、これは一体どうなって・・・』

 

センチピードオルフェノクが驚いている間に響はファイズショットにセレナはカイザショットにミッションメモリをセットした。

 

『『Ready』』

 

響とセレナは走りながらenterボタンを押した。

 

『『Exceed charge』』

 

響とセレナはセンチピードオルフェノクにグランインパクトを喰らわせようとしたその時だった。

 

ズガァァァン!!

ズガァァァン!!

 

響1「ぐあっ!!」

 

「ガッ!!」

 

何者かの攻撃に響とセレナは地面を転がった。

 

響2「私!!」

 

マリア2「セレナ!!」

 

並行世界の響とマリアが2人に近づくと今度は2人にもブーメランのような武器が2人を襲った。響は横に転がって回避しマリアは上体をそらしてギリギリ攻撃を避けた。

 

響2「大丈夫私!?」

 

マリア2「セレナ!!ケガは!?」

 

2人はそう言って響とセレナを抱き起こした。

 

響1「な、なんだ今の?」

 

「突然何かが攻撃してきた?」

 

2人がそう言っている間にセンチピードオルフェノクはいつのまにか退却していた。クリスと並行世界のクリス。そして切歌と調は、周りを警戒しながら響達に近づき撤退した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ラッキークローバー?」

 

響達が退却している時弦十郎は大河に聞いた。

 

「はい。間違いありません。スマートブレイン残党はついにラッキークローバーも動かしてきてますね」

 

「そのラッキークローバーとは一体」

 

「スマートブレイン残党の幹部・・・・・・というよりエリートオルフェノクで構成された特殊部隊のようなものです。あいつらは今まで戦ってきたオルフェノクとは格が違います」

 

「新たなるスマートブレイン残党。そのオルフェノクを出してでもカルマノイズを捕獲しようとしたていた。何が狙いなんだスマートブレイン」

 

弦十郎は映像に映っているセンチピードオルフェノクを睨みながらそう言った。



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7話タバコとワニ

響2「わったしー!!」

 

S.O.N.G本部の休憩室。そこで並行世界の響が響に抱きつこうとした。響は鬱陶しそうな顔をすると響の抱きつきを避けた。

 

響2「ふぎゃっ!!」

 

自動販売機に顔面をぶつけ涙目になっている並行世界の響を見て響は呆れたようにため息をつくとポケットからタバコとライターを取り出し口にくわえ火をつけた。

 

響2「イタタタ・・・・・・・・・ってええぇぇぇ!?ちょっ!私!!何やってるの!?」

 

響1「アッ?タバコ吸ってるだけだけど」

 

響は煙を吐きながらそう言うと。

 

響2「いや何言ってるの!?未成年だよね!?ダメだよタバコなんて吸っちゃぁ!!」

 

並行世界の響はそう言って響に詰め寄った。

 

響1「うっせぇよ!!俺が何しようがテメェには関係ねぇだろ!!」

 

響はそう言って並行世界の響にキレると。

 

「・・・・・・・・・・響」

 

その瞬間響が固まった。並行世界の響が首を傾げて入り口を見るとそこには未来がいた。響はゆっくりと後ろを見て未来を見た瞬間タバコを握り潰した。

 

響2「この世界の未来」

 

未来は並行世界の響を気にせず響に近づくと握り潰した手を掴んだ。

 

響1「ま、待て未来「手、開いて」・・・・・」

 

未来がそう言うと響は素直に手を開いた。そこには握り潰したタバコがありそれを見た未来はにっこりと笑った。しかし響はその笑みがなんなのか分かっていた。怒っているのだ。

 

「タバコは20歳過ぎるまで吸わないんじゃなかったの?」

 

未来がそう言うと。

 

響1「こ、これはその・・・・・・・」

 

響はなんとか言い訳をしようとしたが未来はニッコリと笑いそして。

 

「オシオキね響」

 

未来がそう言うと響の襟首をつかんで響を連れて行った。並行世界の響はそれを見て少し震えており私の世界の未来より怖いと言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

マリア2「いやァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!」

 

一方その頃。エルフナインの研究所では戦闘から帰ってきたセレナとエルフナインがいた。そこに並行世界のマリアが来てマリアは発狂した。発狂した理由はセレナが葉巻を吸っていたからだ。並行世界とはいえ大切な妹が未成年なのに葉巻を吸っていることがマリアにとって信じがたいことだった。

 

「うっせぇな!!いきなりなんだよ!!」

 

セレナは裏セレナになりマリアにそう言うと。

 

マリア2「セレナ!!あなたなに吸ってるのよ!!葉巻なんか体に悪いしお金かかるし百害あって一利なしよ!!すぐに捨てなさい!!」

 

マリアはそう言って葉巻を取り上げようとした。

 

「ふっざけんな!!これはウチが金貯めて買った高級な葉巻なんだよ!!この世界のマリア姉さんだろうが並行世界のマリア姉さんだろうと絶対に渡さねぇからな!!」

 

セレナはそう言って抵抗していると。

 

「あの、マリアさん。セレナさん」

 

エルフナインが話しかけた。

 

「こんな所で暴れないでください。今、少し危険な研究をしてて少しでも手元が狂うと・・・・・・・・・・・・!!!!!!!マリアさん!!セレナさん逃げて!!」

 

マリア2「えっ?」

 

「ハァ?」

 

「ば、爆発しますぅぅぅぅぅぅ!!!!!」

 

ドゴォォォォォォォォォォォォォン!!!!!!!!!

 

この時S.O.N.G本部の潜水艦が大きく揺れ騒ぎになったが原因がエルフナインの研究とセレナの葉巻騒動が原因と分かりすぐに落ち着いたが原因となったセレナは高級葉巻とこの世界のマリアにも隠していた葉巻が全て没収されてしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

クリスは並行世界のクリスと後輩の切歌と調と一緒に出かけていた。並行世界のクリスは切歌の調と仲良く話しながら歩いている中それを面白く感じていないのか少し不機嫌な顔をしていた。すると。

 

「どうしたデスか?クリスの姉御」

 

切歌がクリスに話しかけた。

 

クリス1「・・・・・・別に」

 

クリスがそう言うと切歌達より先に行った。

 

「オヨヨ?」

 

クリス2「なんだよ?機嫌悪いなこの世界のあたし」

 

切歌とクリスがそう言うと調がクリスに言った。

 

「クリス先輩は、嫉妬してるんですよ。私達が並行世界のクリス先輩と仲良くしてるから」

 

調がそう言うとそれを聞いた切歌は。

 

「あっ!ク、クリス姉御待ってくださいデスよー!」

 

と、言って追いかけた。

 

クリス2「ったくこの世界のあたしは器が小せぇな」

 

並行世界のクリスがそう言った時だった。

 

「「うわぁァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!」」

 

悲鳴が聞こえた。並行世界のクリスと調は急いで行ってみるとそこにはランドセルを背負った1人の男の子が腰を抜かしておりもう1人の男の子はワニのようなオルフェノクに首を掴まれていた。

 

クリス2・調「「オルフェノク!!」」

 

ワニのようなオルフェノクは男の子を灰にするともう1人の男の子をターゲットにした。

 

「させない!!」

 

『Various shul shagana tron』

 

クリス2『Killter ichiival tron』

 

並行世界のクリスと調はすぐにシンフォギアを纏うとクリスはエネルギーの矢を連射した。ワニのオルフェノクは少し後ろに下がると注意がクリスの方に向いた。その間に調は自身の機動力を生かし男の子を抱き上げた。

 

「大丈夫?」

 

「う、うん」

 

調は男の子をワニのオルフェノクから離れた場所に下ろすとすぐに戦場に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

クリスはガトリングガンをワニのオルフェノクに向けた。

 

クリス2「くらいやがれ!!」

 

そう言ってクリスは撃とうとしたその時だった。ワニのオルフェノクは自分から人間の姿に戻った。

 

クリス2「ハァ?」

 

これにはクリスも驚愕していた。そこには180センチごえの黒人の男に戻ったワニのオルフェノクはクリスのことが眼中にないのかすぐに後ろを向いた。それと同時に調が来た。

 

「クリス先輩!オルフェノクは!?」

 

調がそう言うとクリスは黒人の大男を指さした。

 

「えっ?なんで?」

 

調も驚愕していた。黒人の男は草むらから何かを探していると見つけたのかそれを抱き上げた。黒人の男の腕の中にいたのは子猫だった。

 

クリス2「猫?」

 

クリスは首をかしげると。

 

「スイマセーン」

 

ワニのオルフェノクが話しかけて来た。クリスと調は警戒して構えるが相手は特になにもしてこず話しかけてきた。

 

「ボクハ、ベツニアナタ達トタタカウキハアリマセーン。ダカラミノガシテ下ーサイ」

 

これにはクリスも調と目が点になった。



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8話ワニと子猫

弦十郎からオルフェノクが出現したと聞いたクリスと切歌は急いで出現場所に向かった。そして2人が現場に着くとそこには並行世界のクリスと調そして黒人の大男がいた。並行世界のクリスと調は黒人の男が抱いている子猫を愛でていた。

 

クリス1「おい!!」

 

クリスと切歌は並行世界のクリスと調に近づいた。それに気づいた2人は振り向き黒人の男はクリス達を見た。

 

クリス1「なんでここに民間人がいるんだよ!!」

 

クリスはそう言って並行世界のクリスに言った。

 

「調!!オルフェノクはどこデスか!?」

 

切歌がそう聞くと。

 

「ん」

 

調が黒人の男を指差した。それを見た瞬間クリスと切歌は後ろに下がりクリスはベルトを付け切歌は聖歌を歌おうとした。

 

クリス2「おい待てあたし!!こいつは敵じゃない!!」

 

「落ち着いて切ちゃん。たぶんこの人は悪いオルフェノクじゃない。先生みたいないいオルフェノクだと思う」

 

と、2人が止めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ハジメマシテ。ボクハ、ボブ。ボブ・ゲルニックとイイマス。コノコハネコノジョントイイマス。エットS.O.N.Gノ、クリス・ユキネサンとキリカ・アカツキサンとシラベ・ツクヨミサンデスね?」

 

ボブはそう言って子猫のジョンを撫でながら挨拶をした。

 

「ソレニシテモ・・・・・・ユキネサンハブタゴダッタンデスネ」

 

クリス2「なっ!?ブ、ブタゴ??」

 

並行世界のクリスは口元をヒクヒクさせて怒りを我慢していた。

 

クリス1「それを言うなら双子だろ?それにあたしとこいつは双子じゃない」

 

クリスはそう言うとボブは驚愕し「ソックリデスね」と言った。

 

クリス1「おいあたし。たしかにこいつは話してる感じだと無害っぽいけどこいつはガキを襲ってたんだろ?なんで殺さねぇ?」

 

クリス2「それは・・・・・・そのよ」

 

並行世界のクリスは言いづらそうに答えようとした。

 

「今回は相手が悪いと思ったからです。クリス先輩」

 

調がクリスにそう言った。

 

「?どう言うことデスか?」

 

切歌が首を傾げて聞いた。話をまとめると。ボブはジョンの飲み水を買うために近くのコンビニに行っていたが少し目を離していると調が助けた男の子達が子猫に石を投げていじめていた。それを見たボブは頭に血が上り襲ったとのことだった。

 

クリス1「けっ。たかが猫一匹のためにガキを一人殺したのかよ」

 

クリスはそう言ってボブを睨みつけた。

 

「でもクリス先輩。今回の件はやりすぎなのかもしれないですけどこの人は悪くありません。現に私が逃した時も追いかけてきませんでした」

 

調がそう言うと。

 

「確かにデス。もし悪いオルフェノクなら絶対に調を追いかけたはずデス!」

 

切歌は納得したようにそう言った。だが。

 

クリス1「そう簡単に信じるなバカ!こいつはS.O.N.Gのことも所属しているあたし達のことも知ってる。間違いなくスマートブレインのオルフェノクだ。それにもしかしたら篠村の言ってたラッキークローバーって奴かもしれねぇだろ?」

 

クリスはそう言うと。

 

クリス2「あたしもそう思う。仮にこいつの言ってることが本当でもオルフェノクである以上簡単に信じるわけにはいかねぇよ」

 

と並行世界のクリスもクリスに賛成した。すると。

 

「タシカニボクハ、ラッキークローバーノオルフェノクデス」

 

と言った。瞬間クリスと並行世界のクリスはバックステップをしてデルタフォンを持ち聖歌を歌おうとした。

 

「デモボクハアイツラとチガイマス!」

 

ボブはそう言うとジョンがニャーと鳴いた。それを聞いたボブは子猫を下ろしてバックの中にある皿を取り出しそれに水を入れるとジョンの前に出した。切歌と調は可愛いと言って子猫が水を飲むところを見ていた。

 

「ボクハアメリカノスラムデウマレテズットヒトをキルシテイマシタ。ボクガクロコダイルオルフェノクニナッタノハサイキンデシタケドコノチカラデオオクノアメリカ人ヲキルシタノハジジツデス。デスガボクハスラムデ、ジョントデアッテカワッタンデス。ソシテボクノネガイハジョントイッショニヘイワナバショデヒッソリトクラスコトデス」

 

ボブがそう言うと並行世界のクリスがきいた。

 

クリス2「じゃぁなんでその平和に暮らしたいオルフェノクがこんな所にいるんだよ?」

 

並行世界のクリスがそう言うと。

 

「ニホンニキタノハキノウデス。コレヲキニボクハスマートブレインカラニゲダシタノデス」

 

クリス1「逃げた?なんでだ?お前らオルフェノクは世界征服みたいな野望を持ってるんじゃねぇのか?」

 

「スコシチガイマス。スマートブレインノナカデモヒトトイッショニイキタイオルフェノクモイマス。ボクハソノオルフェノクジャナイケドセカイセイフクナンテカンガエタコトナンカアリマセーン」

 

ボブはそう言って水を飲み終えたジョンを抱き上げた。

 

クリス2「とりあえずお前は敵じゃないとあたしは思ってる。けどそれだけだ。敵になるならあたしは倒す。それ以上は信用しねぇ」

 

並行世界のクリスがそう言った時だった。

 

『見つけたぞ。裏切り者のオルフェノク』

 

声が聞こえた。クリス達は振り向くとそこにはつくしのようなオルフェノクとキノコのようなオルフェノクが現れた。

 

クリス1「オルフェノク!!」

 

クリスはそう言うとベルトを装着した。

 

クリス2『Killter ichiival tron』

 

『Zeios igalima raizen tron』

 

『Various shul shagana tron』

 

クリス1「変身!!」

 

『Stading by』

 

『Complete』

 

クリスはデルタイチイバルに変身し並行世界のクリス達もシンフォギアを纏った。

 

クリス1「ドラァ!!」

 

クリスは走り出しキノコのオルフェノクであるトードスツールオルフェノクに殴りかかった。トードスツールオルフェノクはクリスのパンチを受け後ろに下がると今度は左で殴ろうとしただが横からつくしのオルフェノク、エキセタムオルフェノクのつくしのような槍がクリスを突き刺そうとした。だが。

 

クリス2「くらいやがれ!!」

 

並行世界のクリスのエネルギーの矢を受け地面を転がった。そしてさらに。

 

「デェェェェェェェェス!!!」

 

切歌の鎌がエキセタムオルフェノクを切り裂こうとした。だがエキセタムオルフェノクは槍でガードし切歌の横腹に強力な回し蹴りを入れた。

 

「グボアッ!!」

 

切歌は吹き飛ばされ地面を転がった。そしてそれと同時にエキセタムオルフェノクの背後から調が遠距離の丸鋸で攻撃した。しかしエキセタムオルフェノクがそれに気づくと槍を回転させ丸鋸を防いだ。しかしその丸鋸は囮だった。更に背後から並行世界のクリスがガトリングガンと同時に腰のミサイルを発射した。それに気づいたエキセタムオルフェノクは槍で地面を叩くとその反動を利用して棒高跳びのように大きく飛んで回避した。そしてそれと同時に並行世界のクリスに襲いかかるが割り込むように切歌が現れ鎌でエキセタムオルフェノクの槍を防いだ。そして更に槍を弾くと空中にいるエキセタムオルフェノクはスキだらけになった。

 

「さっきのお返しデス!!」

 

切歌はそう言ってエキセタムオルフェノクを切り裂こうとするがエキセタムオルフェノクは体をひねって切歌の攻撃を避けたのだ。

 

「デデデデェェェェェェェェス!!?」

 

クリス2「嘘だろ!?」

 

並行世界のクリスと切歌はそう言うと同時にエキセタムオルフェノクが着地すると切歌を足払いしてこかすと踏みつけ並行世界のクリスを槍で突き刺そうとした。クリスはとっさにガトリングガンでガードするが右のガトリングガンが突き刺さり爆発した。

 

クリス2「こ、この野郎!!」

 

並行世界のクリスはリボルバーに変えると銃口をエキセタムオルフェノクに向けた。

 

クリスはトードスツールオルフェノクの顔面を掴み足をかけて後頭部から地面に叩きつけるとそのままトードスツールオルフェノクの腹を蹴り飛ばした。そして流れる動作でデルタムーバーを持った。

 

「Fire」

 

『Burst mode』

 

クリスはデルタムーバーをエキセタムオルフェノクに向け撃った。

 

ズガァン!!ズガァン!!

 

エキセタムオルフェノクに命中すると少しよろめいた。それと同時に並行世界のクリスがリボルバーで顔面を撃った。

 

ズガァン!!ズガァン!!ズガァン!!

 

エキセタムオルフェノクが後ろによろめくと切歌の手を掴んで後ろに飛んだ。そしてクリスの方はトードスツールオルフェノクの方を向こうとするがそれよりも先に腰に抱きつき捕まるとすぐに棍棒のような武器でクリスの首を絞めた。

 

「うぐっ!!こ、この・・・・・離しやがれ!!」

 

クリスはそう言ってデルタムーバーをトードスツールオルフェノクの足に向けるとエネルギー弾を撃った。トードスツールオルフェノクは、足を撃たれ離してしまうとクリスはトードスツールオルフェノクの顔面に撃った。

 

ズガァン!!ズガァン!!

 

そして更に調がヨーヨーでトードスツールオルフェノクを叩きつけた。

 

「クリス先輩!!」

 

クリス1「あぁ!!」

 

クリスはすぐにミッションメモリーを抜くとデルタムーバーにセットした。

 

『Ready』

 

「Check」

 

『Exceed charge』

 

「ヤァァァァァァァァァァァァ!!!!」

 

ポインターを発射しようとするがトードスツールオルフェノクそれを見て逃げようとした。しかし。

 

「逃さない!!」

 

調がヨーヨーでトードスツールオルフェノクを捕まえた。そしてクリスはトードスツールオルフェノクに向けてポインターを発射し拘束した。

 

「ハァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!」

 

クリスは大きくジャンプし左足を突き出した。トードスツールオルフェノクはルシスァーズハンマーを食らうとデルタのマークが浮かびトードスツールオルフェノクは紅い炎を出すと灰になった。そしてそのままエキセタムオルフェノクの方を向くがエキセタムオルフェノクはトードスツールオルフェノクがやられたのを見たせいなのかすぐに逃げた。

 

「切ちゃん!!」

 

調が切歌に近づくと切歌の横腹を触った。

 

「わっ!く、くすぐったいデスよ調」

 

「お腹大丈夫?」

 

調は心配そうに言うと切歌は大丈夫デスと言ってむしろ逆に切歌も調を心配してイチャイチャし始めた。

 

クリス1・2「「そういうことは家でやれ!!!!」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

余談だがボブとジョンは逃げたのかその場にいなかった。



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9話 立花家の墓

クリス達が二体のオルフェノクを撃退後弦十郎にラッキークローバーのメンバーと出会ったことを報告した後クリス達はそのまま家に帰った。そして次の日の昼並行世界から来た響、クリス、マリアとこちらの世界の響、クリス、セレナ、マリア、未来と一緒にレストランで昼食を食べていた。

 

並行世界の響はカレーライス、クリスはナポリタン、マリアはクリームスパゲティを食べておりこちらの世界の響は猫舌のためか並行世界の響と違いサンドイッチを食べており、クリスはステーキ、セレナはイクラ丼、マリアはシーフードドリア、未来はチーズハンバーグを食べていた。

 

未来は並行世界の響とちゃんと顔を合わせたのは今回が初めてで並行世界の響に興味津々だった。

 

「本当にこっちの響は昔の響みたい」

 

響2「私も昔は私みたいだったの未来?」

 

響がそう聞くと。

 

「・・・・・・・・うん。今の響の性格は私のせいなんだ。だから並行世界の響を見たらすっごく懐かしくて嬉しく感じてるの」

 

未来がそういう時響は照れているのか少し顔を赤くして嬉しそうな顔で頭をかいた。そしてそれを見た響は面白くないのかムスッとした顔でサンドイッチを食べている。それに気づいた並行世界の響と未来は。

 

「もうヤキモチ妬かないの響。私が愛してるのはこの世界の響だけだから」

 

響2「そうだよ私。私は未来を絶対に奪らないから安心して」

 

そう言って未来は響の腰に並行世界の響が響の肩に抱きついた。

 

響1「ちょっ!何すんだよ!!離れろ!!」

 

響はそう言って並行世界の響には抵抗するが未来には抵抗する気配がなかった。

 

マリア2「それなしてもあの子達もこないのが残念ね」

 

並行世界のマリアが言ったのは、翼と切歌、調、エルフナインのことだ。

 

マリア1「仕方ないわよ。翼と切歌と調は対オルフェノクの訓練。エルフナインは響の切り札の最終調整で忙しいのよ」

 

マリアはそう言ってシーフードドリアを口に入れた。因みに並行世界のマリアは少しでもカモフラージュするためにダテメガネを。こちらの世界のマリアはサングラスをしていた。

 

クリスの方は並行世界もこちらの世界も関係なかった。とにかく食い方が汚かった。それを見たセレナはこちらの世界のクリスに言った。

 

「おいゴラクリス。いい加減にその汚い食い方やめろ。こっちの飯も不味くなるだろ」

 

セレナはクリスを睨みつけた。

 

クリス1「アァ?どう食おうがあたしの自由だろ?それにあたしのを見てまずく感じるなら見なきゃいいだけの話だろ?」

 

クリスはそう言って見下した目で言った。それを見た並行世界のクリスは。

 

クリス2(だいたい分かってたけど世界が違うだけでここまで違うんだな。いくらあたしでもここまで酷くないぞ)

 

食べ散らかしている肉の脂やソースを見てそう思った。クリスがメロンジュースを飲むためにフォークを置いた瞬間だった。セレナはクリスのフォークを奪い取りそれをクリスの手に刺した。

 

ドシュッ!!

 

「・・・・・・・・・・・がっ!!!」

 

それを見た並行世界の響とクリス、マリアは驚愕した。そしてそれを見たマリアはまたかと言った顔で頭に手を置き逆に並行世界のマリアとクリスは目を見開いており響と未来は我関せずで並行世界の響をこちらに向かせてお喋りを開催しようとした。

 

「ウチは何度も言ってるだろ?その食い方をやめろってよ!!!」

 

セレナは完全に裏セレナになっておりクリスの髪を掴むと何度もテーブルに叩きつけた。そして何事かと言ったように周りの客がクリスとセレナを見始めた。

 

クリス2「ちょっ!おい2人ともやめろって!!」

 

並行世界のクリスは常識があるのか喧嘩を止めようとした。だが。

 

クリス1「・・・・・・・おい!?」

 

クリスはセレナの腕を掴むと仕返しなのかセレナの腕にフォークを突き刺した。

 

グシュッ!!

 

「ぎゃっ!!」

 

セレナは痛みのせいでクリスの髪から手を離すと今度はクリスがセレナの首を掴んだ。

 

クリス1「何しやがるクソガキ。殺してやろうかゴラァァ!!!」

 

「やってみろやクソババァ!!!」

 

そう言ってセレナもキレた。

 

響2「ちょっ!!私!!未来!!止めなくていいの!?」

 

並行世界の響はそう言ってセレナとクリスを指さした。

 

「うーん。2人があーなったらもう止まらないよ」

 

未来はそう言うと響はため息をついた。

 

響1「しばらくこの店出禁になるな」

 

響がそう言うとマリアも「そうね」と言ってため息をついた。

 

マリア2「ちょっと!!止めなくていいの!?」

 

並行世界のマリアがそう言った時だった。2人が殴り合いを始めようとした時だった。

 

1人の柄の悪い男がセレナにぶつかった。

 

「グアアアァァァァァァァァァァァ!!!!イッテェェェェヨ!!!」

 

1人の男がそう言って腕を抑えるとその取り巻きなのか男が近づいた。

 

「兄貴!!うわぁ!!こいつはひでぇ!!腕が折れてやがる!!おい保護者!!どうしてくれるんだ!!慰謝料として100万、治療費で200万、合わせて300万払えや!!」

 

男がそう言った瞬間だった。マリアはご愁傷様と思い手を合わせた時と同時にセレナが男の顎を砕いた。

 

「グベアッ!!」

 

それを見たアニキと呼ばれた男は目が点になった。男は口と鼻から血を出しながら後頭部から倒れた。そしてそれを見たセレナはヤンキー座りをすると。

 

「敵だなテメェ!!」

 

クリス1「アァ!?敵!?」

 

そう言った瞬間クリスとセレナは男を蹴り始めた。

 

ドゴッ!!ドゴッ!!ボカッ!!ボカッ!!

 

「敵だろ!?何とか言えやゴラァ!!」

 

クリス1「死ね死ね!!このクソオルフェノクが!!」

 

セレナは男の顔面を何度も何度も踏みつけクリスは男の脇腹や腕を何度も何度も蹴った。この光景を見た並行世界の響、クリス、マリアは流石に止めようとした時だ。響がアイスコーヒーを少し飲むと立ち上がった。これを見た並行世界の響達は止めてくれるんだと思った。しかしこの時3人は忘れていた。この世界では響はヤンキーであることを。

 

「オラ!!オラ!!オラ!!」

 

クリス1「死ね!!死ね!!死ね!!」

 

響1「ラァ!!ラァ!!ラァ!!」

 

響も集団リンチに参加した。これを見た並行世界の響達は思わずずっこけた。

 

響・クリス・マリア2「「「なにやってるの(んだよ)(よ)!!!」

 

3人がそうつっこむと響が蹴りをやめた。

 

響1「おい待てクソ女×2」

 

セレナ・クリス2「「アァ!?」」

 

響1「よく見やがれ」

 

響はそう言って男を指さした。男は気を失っていた。歯は何本が折れており顔はパンパンに腫れており右腕と左足が本来なら曲がらないはずのところに曲がっており白目を向いていた。

 

響1「気を失ってやがる。どうやらこいつはオルフェノクでもスマートブレイン関係者でもないようだ。どこにでもいるただの一般人だ」

 

響がそう言うと。

 

「マジですか?や、やらかした?」

 

セレナは表セレナに戻り冷や汗をかいていた。

 

クリス1「うわぁ。これ複雑骨折になってる。治療費とかバカ高いぞ?」

 

「ど、どうしましょうか?私払えませんよ?」

 

セレナはそう言うと。

 

響1「無理矢理骨を戻せば何とかなるだろ?」

 

そう言って響が骨を無理矢理戻そうとした。ゴキゴキッと音がなるなか男の骨はもっと酷くなり骨が肉を突き破った。

 

響1「・・・・・・・・・・帰るぞ」

 

セレナ・クリス1「「おう」」

 

「「「「「おい!!」」」」」

 

この後3人は店側に怒られ出禁になってしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして次の日。S.O.N.G本部では響がオートバジンに乗りヘルメットを被っていた。するとそこに未来と並行世界の響がやって来た。

 

響1「俺か?何しに来た?」

 

響がそう聞くと。

 

「並行世界の響にもあの事見せたほうがいいと思って」

 

未来がそう言った。どうやら並行世界の響を連れて来たのは未来のようだった。

 

響2「ねぇ未来。これからどこに行くの?」

 

並行世界の響がそう聞くと響はため息をついてオートバジンから降りると今度は隣にあるサイドバッシャーに乗った。

 

響1「乗れよ」

 

響がそう言うと未来はヘルメットとゴーグルをつけて響の背中に抱きつくように乗り響はその隣に乗った。

 

「響。セレナちゃんから借りる事言わなくていいの?」

 

響1「いいんだよ。別に」

 

響2「いや!よくないよね!!ねぇ!!」

 

並行世界の響がそうつっこむが無視してそのまま走り出した。そして数時間かけて走っているとある墓場に到着した。響は降りると未来は休憩の時に買った花束を持って墓場に入った。並行世界の響は首を傾げて2人について行った。するとそこにはある墓石はこう書かれてあった。

 

『立花家の墓』と。

 

響2「ねぇ私。これってどう言う事?」

 

並行世界の響が響にそう聞くと響は黒いジーパンのポケットに手を突っ込んだまま睨むように墓石を見た。そして未来はしゃがむと花束を置いて手を合わせた。

 

響1「・・・・・・・・・・ここには親父とお袋、そしてババァが入ってんだよ」

 

響がそう言うと並行世界の響は驚愕した。

 

響1「ババァは、俺を家から追い出した後にガンが見つかって一年後に死んだ。お袋は親父と別れて若いホストの男に依存したらしいけどその後、香織に見つかって殺された。親父も仕事をなくしてホームレスになってたらしいけどその後に香織に八つ当たりされてそのままミンチになって死んだらしい」

 

響が冷たい目でそう言うと並行世界の響はさらに驚愕した。この世界の自分には妹がいたことと家族が死んでいること。そして何より並行世界の自分がこんなにも家族に無関心であることに並行世界の響は目を見開いていた。そしてその視線に気づいた未来は少し悲しそうな顔をすると立ち上がった。

 

「・・・・・・・ねぇ並行世界の響。少しいい?」

 

未来がそう言って並行世界の響を連れて行くと響から離れた場所で立ち止まった。

 

「並行世界の響。ごめんね」

 

未来はそう言って並行世界の響に頭を下げた。突然のことに並行世界の響は慌てていると未来はゆっくりと説明を始めた。自分の責任で響は迫害されていたこと。響の家族の事。そして敵であり妹であるドラゴンオルフェノクこと立花 香織のことを説明した。すると並行世界の響は悲しそうな顔をして言った。

 

響2「・・・・・・・・大切な家族に裏切られてそしてそれを怨んで復讐しようとしてたなんて・・・・・・・・」

 

「今はだいぶマシになったんだよ」

 

未来がそう言うと響の方を向いた。

 

「響の家族のお墓も最初は作る気なんてなかったんだけどそれでも響はやっぱり人だった。最後の情けとしてあのお墓を作ったの」

 

でも手入れは全くしてないけどね。と、未来がそう言うと並行世界の響が涙を流していた。

 

「ちょっ!響!!」

 

響2「ひどいよ。この世界の私はかわいそうだよ。私も心の痛みを知ってるつもりだったけどこの世界の私と比べたら私なんて・・・・・・・」

 

並行世界の響は泣きながらそう言った。未来は並行世界の響を抱きしめようとしたその時だった。

 

ジャリ。

 

歩く音が聞こえた。響と未来は音がなった方を見るとそこにヘッドフォンを付けた男がいた。そしてその男はジッと未来を見つめていた。

 

響2「あの何か用ですか!?」

 

響がそう言った時だった。

 

「ヒィ!」

 

未来が尻もちをついた。そして怯えるようにその男を凝視していた。

 

響2「未来?どうしたの未来!?」

 

並行世界の響はそう言ってしゃがんで未来の肩に手を置いた。そして騒がしさに気づいた響は未来の方に来た。

 

響1「どうした?未来?」

 

響は未来の様子がおかしいと思い未来の視線の先を追うと響もその男を見つけた。その瞬間響は驚愕したがすぐに男を睨みつけた。

 

「・・・・・・・・久しぶりだな。立花。小日向」

 

男がそう言ってゆっくりと近づいて来た。それを見た響は未来と並行世界の響の前に立った。

 

「今更何の用だ?澤田」

 

響は澤田という男を睨みながら言った。

 

「・・・・・・・・別に。久しぶりにお前らを見たから最後にお喋りしようと思って」

 

澤田がそう言うと未来は「イヤ」と言って両手で耳を塞いだ。これを見た並行世界の響は澤田という男がヤバイと判断し警戒した。

 

響1「お喋りだと?・・・・・・・・・・・・・・・フザケンナアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

 

響2「ひぃ!!」

 

突然キレた響に並行世界の響は驚愕して情けない声を出した。

 

響1「あの時!!あの時、未来をイジメていたクソ野郎が俺と未来とお喋りしたいだと?フザケンナ!!!殺すぞゴラァァ!!!」

 

響はそう言うと澤田は余裕そうにポケットから鳥の形をした折り紙を取り出すとそれをマッチで燃やした。

 

「フフフ。安心してよ痛みを感じさせず殺してあげるから」

 

澤田がそう言った瞬間だった。澤田はゴポゴポと姿を変えて蜘蛛のようなオルフェノクに変身した。

 

響2「オルフェノク!!」

 

並行世界の響がそう言うと響は澤田を睨みつけたまま持ってきたバックからベルトを取り出すと装着した。

 

『555 enter』

 

『Stading by』

 

「変身!!」

 

『Complete』

 

響はファイズガングニール変身すると並行世界の響も遅れて聖歌を歌った。

 

『Balwisyall nescell gungnir tron』

 

響はガングニールを纏うと構えた。澤田もブーメランのような武器を持つと戦闘態勢に入った。しかし未来は怯えており足や肩がブルブルと震えていた。

 

響1「殺してやるよ。澤田ああああアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!」



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10話 Kamen ride

S.O.N.G本部では警報音が鳴り響いていた。

 

「何があった!?」

 

弦十郎と同時に並行世界のマリア、翼、切歌、調が司令室に入って来た。

 

「司令!!響ちゃん、クリスちゃん、セレナちゃんの場所にオルフェノクが出現しました!!」

 

「なんだと!?種類は!?」

 

弦十郎がそう言うと篠村が答えた。

 

「クリスさんのところにはクロコダイルオルフェノク!!響さんのところにはスパイダーオルフェノク!!セレナのところにはロブスターオルフェノク!!そしてその周りにライオトルーパー部隊!!ラッキークローバーが響さん達シンフォギアライダーに強襲しています!!」

 

篠村はそう言うと弦十郎が指示を出した。

 

「すぐに通信を繋げ!!ライオトルーパーの数を正確に報告させるんだ!!」

 

「すでにやってます!!」

 

弦十郎が指示を出すより前に藤尭が行動していた。

 

「しかしスマートブレインの妨害電波が発動しています!!通信や衛生カメラが死んでいます!!」

 

「くっ。エルフナイン君!!そちらで開発している妨害電波ジャマーの開発はどうなっている!?」

 

弦十郎はそう言うとパソコン操作をしているエルフナインが答えた。

 

「完成はしています!!ですがシステムのダウンロードにはまだ時間がかかります!!最低でも後30分ください!!」

 

エルフナインはそう言った時だった。

 

「え?何これ?」

 

「どうかしましたか!?」

 

あおいが驚愕した。

 

「司令!!響ちゃん達の方に不自然な空間の歪みを発見しました!!」

 

「なんだと!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃アガートラームを纏ったマリアとカイザアガートラームに変身したセレナがロブスターオルフェノクと戦っていた。

 

マリア1「突然襲って来たと思ったらなんなの一体!?」

 

マリアは短剣を伸ばしてロブスターオルフェノクを斬ろうとするがロブスターオルフェノクもレイピアのような剣を巧みに操り弾いた。その間にセレナはロブスターオルフェノクの懐に入ろうとしていた。だがライオトルーパーがセレナの邪魔をしていた。

 

「この邪魔するな!!」

 

セレナは飛んで襲って来たライオトルーパーに後ろ回し蹴りをして地面に叩きつけるとマリアと背中合わせにマリアは短剣を構えセレナはボクシングのようなファイティングポーズをとった。

 

マリア1「大丈夫セレナ!?」

 

「誰にきいてるんだよマリア姉さん!!」

 

マリア1「そうだったわね」

 

マリアはそう言うとナイフを持った5人のライオトルーパーがマリアに襲いかかるが短剣を伸ばして正方形の形にするとそこからシールドを作った。5人のライオトルーパーはそれに弾かれるとセレナはカイザブレイガンの銃口を向けた。

 

「くらえ!!」

 

セレナはエネルギー弾を連射すると全弾命中し5人のライオトルーパーは体から青い炎を出すとすぐに灰になった。

 

「フン」

 

セレナがライオトルーパーを見下していると後ろから3人のライオトルーパーが襲いかかった。だが。

 

マリア1「ハァ!!」

 

マリアが剣を伸ばしてライオトルーパーを斬り付けた。3人のライオトルーパーは火花を散らして倒れるが致命傷にはなっていなかった。

 

「!?ご、ごめんマリア姉さん」

 

マリア1「構わないわ。それよりセレナも大丈夫?」

 

「だから誰に聞いてるの?」

 

セレナがニヤッと笑うとそれを見てマリアも笑みを浮かべた。すると。

 

『ハァ!!』

 

ロブスターオルフェノクがマリアを掴み投げ飛ばした。

 

「マリア姉さん!!」

 

セレナはカイザブレイガンにミッションメモリーをセットするとロブスターオルフェノクを斬ろうとしたしかしそれよりも早くロブスターオルフェノクは振り返りセレナの攻撃を防いだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

更に別のところではクロコダイルオルフェノクであるボブとイチイバルを纏った並行世界のクリスとデルタイチイバルに変身したクリスが戦闘していた。だが並行世界のクリスは目の前の状況が信じられずクロコダイルオルフェノクの攻撃が面白いように当たっていた。

 

クリス2「あぐっ!!」

 

並行世界のクリスが地面を転がるとそれを庇うようにクリスがクロコダイルオルフェノクに蹴りを入れた。だが硬い装甲に覆われたクロコダイルオルフェノクはデルタイチイバルの攻撃をものとしておらず力づくで足をどかすと大きな剣で斬りつけた。

 

ズガァン!!

 

クリス1「ぐあっ!!」

 

クリスは地面を転がるがすぐに立ち上がりデルタムーバーを持った。だが。

 

クリス2「ちょっと待てよあたし!!」

 

並行世界のクリスがそれを止めた。

 

クリス1「何しやがる!!」

 

クリス2「なんか様子がおかしい!!あいつもしかしたら操られてるだけじゃねぇのか!?現にあたし達に向けての攻撃は全部急所を外してるしよ!!」

 

並行世界のクリスはそう言うがクリスは「知るか」と言ってクリスの肩を掴んだ。

 

クリス1「確かに操られてるかもしれねぇけどよ現実では敵として現れてるんだ!!お前らの世界だってアルカノイズってのが現れたら速攻で倒してんだろ!?あたしの世界ではそれと同じだ!!敵としてくるなら全員叩き潰す。守るためにな!!」

 

クリスはそう言って並行世界のクリスの肩を押した。

 

クリス1「Fire」

 

『Burst mode』

 

クリスはデルタムーバーをクロコダイルオルフェノクに向けると。

 

『グオオオオオオオオオオオオオオオオオオオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!!!!!』

 

クロコダイルオルフェノクが吠えた。するとクロコダイルオルフェノクから黒い液体のようなものが出てそれが地面に落ちた瞬間だった。なんとそこからカルマノイズが出現した。

 

クリス1・2「「なっ!!??」」

 

2人は信じられなかった。まさかオルフェノクからカルマノイズが出現するのは完璧に予想外だった。

 

クリス2「う、嘘だろ!?」

 

並行世界のクリスはそれを見て驚愕しクリスは舌打ちをした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして更に響の場所では澤田ことスパイダーオルフェノクと戦っていた。響の右手にはファイズエッジがあり逆にスパイダーオルフェノクは、巨大な八方手裏剣のような武器で接近戦が行われていた。

 

ギィン!!ガキィン!!

 

響のファイズエッジとスパイダーオルフェノクの八方手裏剣がぶつかり合い火花を散らし再びぶつかり合うと激しい鍔迫り合いが起こった。

 

響2「とりゃぁ!!」

 

並行世界の響は大きくジャンプしてスパイダーオルフェノクにライダーキックのような飛び蹴りをするとスパイダーオルフェノクは横によろめきそこから更に響はファイズエッジで突きを入れた。

 

ズガァン!!

 

『グオッ!!』

 

スパイダーオルフェノクが後ろに下がるとその前にライオトルーパーがナイフを構えた。

 

響1「チッ。めんどくせえ!!」

 

響がそう言うとアクセルメモリーを取り出しファイズフォンにセットした。

 

『Complete』

 

響はアクセルフォームに変身するとそれを見た並行世界の響は目を輝かせた。

 

響2「私!!その姿すっごくカッコいいよ!!」

 

並行世界の響は最初はいきなりすぎて分からなかったが改めて見ると並行世界の響にはカッコよく見えたようだ。それを言われた響は軽く舌打ちをするとボタンを押した。

 

『Start up』

 

響はその場から姿を消すとファイズエッジで全てのライオトルーパーを斬り裂いた。そしてスパイダーオルフェノクの背後に回りファイズエッジを振り下ろそうとした瞬間だった。

 

ギィィィン!!

 

『3』

 

響1「ハァ?」

 

『2』

 

響の攻撃が止められたのだ。そしてそれを防いだのはスパイダーオルフェノクの八方手裏剣ではなかった。何より響の攻撃を防いだ武器に響は見覚えがあった。

 

『1』

 

それはファイズエッジだったのだ。

 

『Time out』

 

響は一気に後ろに飛び着地してファイズエッジを構えた。そしてそれを見た並行世界の響も隠れて見ていた未来も何が起きたのか分からなかった。

 

『Deformation』

 

響は元の姿に戻った。

 

響1「誰だ!?」

 

響が睨み付けると空間が歪むとそこから信じられないものを見た。

 

響1・2「えっ??」

 

「う、うそ?」

 

スパイダーオルフェノクの背後に現れたのは仮面ライダーファイズだったのだ。

 

「・・・・・通りすがりの仮面ライダーさ」

 

ファイズがそう言うとスパイダーオルフェノクを蹴り飛ばした。

 

 

『グオッ!!』

 

「邪魔だどっか行ってろ」

 

仮面ライダーファイズがそう言うとスパイダーオルフェノクは舌打ちをして生き残っているライオトルーパーと一緒に退却した。

 

「ど、どういうこと?ファイズが2人?」

 

未来は信じられないものを見ておりそして並行世界から来た響も同じように驚愕していた。

 

「どうなってるの?もしかして私たちの世界と違う世界のギャラルホルンで来たの?」

 

並行世界の響がそう言うと仮面ライダーファイズは響の方を見た。

 

「お前がこの世界の仮面ライダー・・・・・・・・・いやシンフォギアライダーファイズか?」

 

仮面ライダーファイズは響を指差しながら聞くとファイズエッジの刃を撫でた。

 

「ちょっと俺と遊ぼうか?」

 

仮面ライダーファイズはそう言って響に走り出した。響はすぐに構えるとファイズエッジ同士がぶつかり合った。

 

ギィィィン!!ガキィン!!ギャリィィィン!!

 

突然現れた謎の仮面ライダーファイズとの戦闘になった響は冷静に対応しようとするがやはり驚いているせいかいつものように戦えなかった。

 

「ひ、響!!」

 

響のピンチに未来はすぐに聖歌を歌った。

 

『Rei shen shou jing rei zizzl』

 

未来はフェニックスオルフェノクに変身すると並行世界の響はそれを見て驚愕するがすぐに未来を止めた。

 

響2「ま、待って未来!!」

 

『離して!!響が!!響が!!」

 

未来はそう言うと響は未来の顔を両手で挟んで笑顔で言った。

 

響2「この世界の私は私に任せて!!」

 

並行世界の響がそう言うと響は大きくジャンプして響と仮面ライダーファイズの間に割り込んだ。

 

響2「や、やめてください!!」

 

「ん?」

 

仮面ライダーファイズはファイズエッジを一回転させた。

 

響2「いきなりなんですか!?今日出会った私達が争う理由なんてないはずですよ!なんでこんなことをするんですか!?」

 

並行世界の響はなんとか戦いを止めようとした。しかし仮面ライダーファイズは並行世界の響を見ると腰にある四角のカードケースのようなものからカードを1枚取り出した。

 

響1「!?ベルトが違う!?」

 

この時響は初めて仮面ライダーファイズのベルトに気づいた。そう。目の前の仮面ライダーファイズのベルトはファイズギアを付けておらず代わりにマゼンダ色の妙なベルトを着けていたのだ。そしてカードを見せた。

 

「並行世界の立花 響とシンフォギアライダーファイズの世界の立花 響。どちらにしてもお前らにはこっちの姿の方が面白いかもな」

 

そう言ってそのカードをバックルにセットした。

 

『Kamen ride HIBIKI』

 

すると仮面ライダーファイズは紫の炎に包まれると姿が鬼に変わっていた。

 

響1・2「「なっ!!??」」

 

『姿が変わった!?』

 

「響には響鬼。なかなか面白いだろ?」

 

仮面ライダー響鬼はそう言うと音撃棒を持った。



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11話 謎の行動

仮面ライダー響鬼は音撃棒で攻撃して来たが並行世界の響は転がって回避し響はファイズエッジで受け止めた。そし仮面ライダー響鬼の音撃棒を流すと仮面ライダー響鬼の背中を蹴った。仮面ライダー響鬼は転がって体制を整えると再びカードを出しセットした。

 

『Attack Ride ONGEKIBOU REKKA』

 

すると仮面ライダー響鬼の音撃棒が火を纏った。そしてそれを火の玉にして放った。響はファイズエッジで斬り落とし並行世界の響は大きくジャンプして回避した。そして並行世界の響が仮面ライダー響鬼の前に着地すると手首を抑え肘を決めた。

 

「ぐあっ!!」

 

響2「あなたは誰なんですか!?この世界で何をしようとしてるんですか!?」

 

並行世界の響は直感なのか目の前の仮面ライダーは別の世界からやって来たと思っていた。そして仮面ライダー響鬼は隠さずに答えた。

 

「言っただろ?俺は通りすがりの仮面ライダー。ただそれだけさ」

 

『Attack ride ONIBI』

 

すると並行世界の響に炎をはいた。

 

響2「あち!!あちちちちちち!!」

並行世界の響はたまらず離すと自由になった仮面ライダー響鬼はそのまま炎をはきつづけた。

 

響2「うわわっ!!あちちち!!あついよぉぉ!!」

 

並行世界の響がそう言ってるあいだに響が立ち上がるとenterボタンを押した。

 

『Exceed charge』

 

響はファイズエッジにチャージしたエネルギーの刃を放つが仮面ライダー響鬼はすぐに気づきそれを避けた。だが響はそれが狙いだった。仮面ライダー響鬼が振り返ろうとした時だった。

 

響2「ドリャァァァァ!!!」

 

並行世界の響がジャンプし仮面ライダー響鬼の顔面に回し蹴りをした。しかし仮面ライダー響鬼は音撃棒でガードすると後ろに下がり体制を整え構えた。

 

響と並行世界の響が構えると仮面ライダー響鬼は別のカードを出した。

 

「シンフォギアにはやはり錬金術のほうがいいかな?」

 

そう言ってバックルを開きカードをセットした。

 

『Kamen ride OOO』

 

『タカ・トラ・バッタ。タ・ト・バ、タトバ、タ・ト・バ』

 

すると今度は欲望の王、仮面ライダーオーズに変身した。

 

響1「何!?」

 

響2「また、変身した!!」

 

仮面ライダーオーズは、トラクロー展開すると響達に向かって走り出した。響は、ファイズエッジを構えてオーズの左のトラクローをガードするが右のトラクローで切り裂かれた。

 

響1「グアッ!!」

 

響2「ハッ!!」

 

並行世界の響は仮面ライダーオーズの懐に入ると掌底打ちをして仮面ライダーオーズの腹に入れた。

 

「グッ!」

 

仮面ライダーオーズが後ろに下がると連続で並行世界の響が仮面ライダーオーズに蹴りを入れた。だが、仮面ライダーオーズはしゃがむと同時に並行世界の響を足払いしてこかすと今度は大きくジャンプした響が仮面ライダーオーズを一刀両断するように切り裂いた。

 

ズガァァァン!!

 

仮面ライダーオーズは後ろに下がると同時に今度は紫色のビームが仮面ライダーオーズを襲った。しかし仮面ライダーオーズはそれを横に飛んで回避した。

 

『響!!』

 

響1・2「「未来!!」」

 

フェニックスオルフェノクに変身した未来を見た仮面ライダーオーズは手を腰に当てた。

 

「さすがに神獣鏡まで出てきたら俺でもきついな。だいたいお前達の実力も分かった。ここは引かせてもらう」

 

仮面ライダーオーズはそう言ってカードを取り出した。

 

響1「逃すと思ってんのか!?」

 

響はそう言って走り出した。

 

『Attack ride INVISIBLE』

 

すると仮面ライダーオーズはその場から突然消え響の攻撃は空を切った。

 

響1「なっ!?」

 

『消えた!?』

 

響2「嘘!?」

 

3人は辺りを探すが仮面ライダーオーズは見つからなかった。

 

「すぐに会うだろう。じゃーな」

 

そして3人の空間に仮面ライダーオーズが言った言葉が響いていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方クリスの方ではクロコダイルオルフェノクとの戦闘に苦戦していた。

 

クリス2「ちょせぇ!!」

 

並行世界のクリスはガトリングガンでクロコダイルオルフェノクに攻撃するがクロコダイルオルフェノクは大きな剣でガードしたまま突進をした。それを見たクリスは並行世界のクリスの前に行くとクロコダイルオルフェノクは突進をなんとか止めた。

 

クリス1「ぐっ!!オメェんだよ!!」

 

クリスはそう言ってクロコダイルオルフェノクに回し蹴りをするがクロコダイルオルフェノクは効いておらずクリスに裏拳をくらわせると同時に大剣を振り下ろした。

 

ドカッ!ズガァァァン!!

 

クリス1「あぐっ!!」

 

クリス2「あたし!!」

 

クリスは吹っ飛ばされ地面を転がるとデルタギアが外れ変身が強制解除された。

 

『グオオオオオオオオオオオオオッ!!!!!』

 

並行世界のクリスに大剣で斬りつけてくるがジャンプして回避するとガトリングガンをスナイパーライフルに変えた。

 

クリス2「あたしだって接近戦できるんだよ!!」

そう言ってスナイパーライフルでクロコダイルオルフェノクを殴るがクロコダイルオルフェノクは大剣を振り回すとアームドギアであるスナイパーライフルを真っ二つにした。

 

クリス2「なっ!?あたしのアームドギアが!!」

 

並行世界のクリスが驚愕すると並行世界のクリスの腹に膝蹴りを入れた。

 

クリス2「ガッ!!」

 

並行世界のクリスは地面に手をつくと腹を抑えた。

 

クリス2「お、オエッ!!」

 

並行世界のクリスが吐きそうになっているとクロコダイルオルフェノクは並行世界のクリスを串刺しにしようとしていた。

 

クリス2「ク、クソが!」

 

クリスはそう言って動こうとした時に気づいた。イチイバルが強制解除されていたのだ。最悪な状況になった時だった。

 

クリス1『させるかよ!!』

 

クリスがクロコダイルオルフェノクに抱きついて無理矢理並行世界のクリスから離れさせた。そして並行世界のクリスはクリスを見て驚愕した。

 

クリス2「あ、あれがこの世界のあたしのオルフェノクの姿?」

 

そこにはティラノオルフェノクに変身したクリスがいた。クリスはクロコダイルオルフェノクを投げてその後にティラノの形をしたリボルバーを出すとクロコダイルオルフェノクに向けて発砲した。

 

バン!!バン!!バン!!バン!!

 

しかしクリスの攻撃は全てガードされクロコダイルオルフェノクは再び突進してきた。クリスはジャンプして背後から攻撃をしようと考えた時だった。

 

『グッ!!ウグァァァァ!!!」

 

クリス1『アッ?』

 

クロコダイルオルフェノクが突然苦しみ始めた。するとクロコダイルオルフェノクは膝をつき両手を地面につくとボブに戻った。ボブはクリス達を見ると慌ててその場から逃げ出した。

 

クリス1「なんだったんだ?」

 

クリスがそう言うと並行世界のクリスの方に駆け寄った。

 

クリス1「大丈夫かあたし」

 

クリスはそう言って肩を貸すと並行世界のクリスはなんとか立ち上がった。

 

クリス2「しかしボブの奴一体なんだったんだ?突然苦しみ始めたと思ったら人間に戻って逃げ出しやがって」

 

並行世界のクリスがそう言うとクリスは並行世界のクリスを近くのベンチに座らせることにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

セレナの方もライオトルーパーを全滅させた後 ロブスターオルフェノクと戦っていた。 ロブスターオルフェノクのレイピアとセレナのカイザブレイガンが激しくぶつかり合い火花を散らすなかマリアはロブスターオルフェノクの背後に回りナイフを伸ばしロブスターオルフェノクを拘束した。

 

マリア1「今よ!!セレナ!!」

 

セレナは距離を取るとカイザフォンを開きenterボタンを押した。

 

『Exceed charge』

 

セレナはロブスターオルフェノクにカイザスラッシュをくらわせようとした。だが。

 

ズガァァァン!!

 

「きゃっ!!」

 

突然横から何者かがセレナを攻撃した。

 

マリア1「セレナ!!」

 

そしてマリアも攻撃を受けアームドギアである短剣を離してしまった。セレナは立ち上がり攻撃を受けた方を見るとそこにはセンチピードオルフェノクがいた。

 

「あの時のムカデか!?」

 

セレナはそう言って立ち上がりカイザブレイガンを逆手に持って構えた。センチピードオルフェノクはムチを巧みに操ると狙ったのはセレナではなくマリアだった。

 

マリア1「うぐっ!!」

 

マリアはセンチピードオルフェノクマリアの首をしめるとマリアはすぐにロブスターオルフェノクを解放しそのままセンチピードオルフェノクに攻撃した。

 

センチピードオルフェノクは火花を散らして後ろに下がるとマリアのほうはロブスターオルフェノクが襲いかかった。

 

マリア1「この!」

 

マリアは短剣を逆手に持ちロブスターオルフェノクのレイピアをガードした。そして背後からセレナがロブスターオルフェノクに斬りかかるがロブスターオルフェノクはジャンプするとそのままセンチピードオルフェノクの隣に着地しそのまま撤退していった。

 

マリア1「引いた?」

 

「わざわざ援軍として来てたのになんでだ?」

 

2人はラッキークローバーの奇妙な行動に首を傾げた。



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12話 カルマノイズ

ラッキークローバーの襲撃から数日が経った。緒川はラッキークローバーの居場所を探している間シンフォギア装者達は訓練していた。だがその中で響とクリス、セレナはかなり機嫌が悪かった。響は珍しく訓練室におりさっきからずっとサンドバッグを蹴り続けておりクリスはデルタイチイバルに変身しており出てきたマトをデルタムーバーで撃ち抜いておりセレナはマリアにミットを持ってもらいひたすらミット打ちを続けていた。

 

「珍しいな。あの3人がひたすら訓練に没頭するなんて」

 

弦十郎はそう言って感心していた。

 

「はい。響さんは基本的にやる気がない子だったんですが今回現れた敵にどうやら因縁のある男がいたそうです。それでストレス解消も含めて訓練しています」

 

「そうか。それより緒川、例の空間の歪みについて何かわかったか?」

 

「今も調査しているのですが分かりません。響さんの話だとラッキークローバーとの戦闘中に妙な奴が現れたと言っていましたが・・・・・・・・・正直信じられませんね。まさかファイズやファイズとは違う存在に変身するなんて」

 

「部類するとその姿は間違いなく仮面ライダー・・・・・・・だが本当に存在するのか?響君のファイズにセレナ君のカイザそしてクリス君のデルタ以外にも仮面ライダーが・・・・・・・」

 

弦十郎はそう言うと。

 

「仮にいたとしてもあれはスマートブレインのものじゃないですよ弦さん」

 

と、篠村が現れた。

 

「スマートブレイン残党が開発したのはファイズ、カイザ、デルタそして量産型のライオトルーパーの4種類だけ。少なくともその頭が赤で胴体が黄色そして足が緑の仮面ライダーなんて聞いたこともありませんしそれに響さんから聞いた話だとベルトも違ったようですし・・・・・・・・念のために並行世界の響さん達に聞いてみましたがやはり仮面ライダーは存在していないようです」

 

「現状では、おそらくそいつも並行世界からやって来た仮面ライダーだと思うが・・・・・・・ギャラルホルンとは違う形でこの世界に来ている。彼は一体何者なんだ?」

 

弦十郎はそう言って頭を悩ませた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

とある施設。そこは、日本にあるスマートブレイン残党の研究施設だった。そしてその中をのんびりと歩いている1人の男がいた。その男はS.O.N.Gの制服を着ており首にかけられたマゼンダ色のカメラで写真を撮りながら歩いていた。

 

「・・・・・・・」

 

男は無言で歩き続けると男が狙っていたものがついに見つかった。

 

「あった。やっぱり研究していたか」

 

そう言って男は写真を一枚撮った。そこにはバイオ液が入った機械がありそしてその中には中型のカルマノイズがいた。

 

「並行世界から現れたカルマノイズの負のエネルギーを利用してこの世界のオルフェノクの力を強化したってところか。カルマノイズは他の世界にも影響があるし破壊しておくか」

 

男はそう言ったときだった。

 

『誰だ貴様?』

 

後ろから声がかけられた。男は振り向くとそこにはロブスターオルフェノクとその配下のオルフェノクが5人いた。

 

「・・・・・なるほどお前がこの研究所の責任者か」

 

男はそう言って腰にベルトを装着した。

 

『!?見たこともないベルト・・・・・・貴様何者だ!?」

 

「通りすがりの仮面ライダーだ。覚えておけ!!変身!!」

 

『KAMEN RIDE DECADE』

 

男はディケイドと呼ばれる仮面ライダーに変身した。それを見たロブスターオルフェノク達は見たこともない仮面ライダーの姿に驚愕した。

 

ディケイドは、左腰についているカードケースから一枚のカードを取り出すとそのカードをバックルにセットした。

 

『ATTACK RIDE SLASH』

 

するとディケイドはカードケースを剣に変えてロブスターオルフェノクに向かって走りだした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「このエネルギー反応は!!」

 

藤尭は、画面に現れたエネルギー反応を見てすぐにあおいの方を見た。

 

「すぐに司令に連絡だ!」

 

「分かったわ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんだと!?謎のライダーとオルフェノクの反応だと!?」

 

「はい!!すぐに装者達を現場に!!」

 

「分かった!!お前達!!響君達と出会ったライダーとオルフェノクが現れたすぐに現場に向かってくれ!!」

 

弦十郎がそう言うと全員が現場に向かおうとした。

 

「待て響君!」

 

響1「なんだよおやっさん!?」

 

響は弦十郎の方に振り返ると弦十郎は響にファイズブラスターを投げて渡した。響はそれをキャッチすると。

 

「今回の敵は今までの相手じゃない。気をつけろ」

 

弦十郎がそう言うと響はコクリと頷いて並行世界の響達を追った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ズガァン!!ズガァン!!ズガァァァン!!!

 

ディケイドは次々とオルフェノクを倒し残ったのはロブスターオルフェノクだけだった。

 

『クッ!・・・貴様!!』

 

ロブスターオルフェノクはレイピアでディケイドを斬ろうとするがディケイドはレイピアを避けるとロブスターオルフェノクの顔面に肘打ちをいれた。

 

『ウグッ!!』

 

ロブスターオルフェノクは、後ろにのけぞり倒れた。ディケイドはロブスターオルフェノクに近づき首を掴むとそのまま持ち上げて締めた。

 

『・・・・ッ!!』

 

「答えろ。カルマノイズをどうやって捕まえた?なぜカルマノイズの出現場所を知っている?全部吐け」

 

ディケイドはそう言ってさらに強く締めた。ロブスターオルフェノクは両手でディケイドの手を掴みなんとか外そうとするがディケイドの力が強すぎるのか外せなかった。

 

『ギギッ・・・・・・・わ、わがった・・・・・・はなず・・・・・・・・はなずから・・・・・・・・た、たずげで』

 

ロブスターオルフェノクはそう言うとディケイドはロブスターオルフェノクを地面に叩きつけ腹を踏んだ。

 

『ウグッ!!』

 

「さぁ、全部喋ってもらおうか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

響達は、オルフェノクが出現した場所に来た。並行世界の響、クリス、マリアはすでにシンフォギアを纏っておりこちらの世界では翼、切歌、調がすでにシンフォギアを纏い響とクリス、セレナはベルトを腰に装着しいつでも変身できる体制でいた。

 

「全員警戒しろ。どこからオルフェノクが出現するか分からないからな!」

 

翼はそう言うと慎重に進み始めた。しばらく歩いていると。

 

パシャ。

 

カメラのシャッターを切る音が聞こえた。

 

マリア2・翼「「誰だ!?」」

 

並行世界のマリアと翼がそう言って構え響達も聞こえた方を見て警戒した。そこにはマゼンダ色のカメラを持ったS.O.N.Gの制服を着た男がいた。

 

響2「S.O.N.Gの制服?S.O.N.Gの人なの?」

 

並行世界の響がそう言うと。

 

「誰ですか?あなた?」

 

セレナがそう言った。セレナはそれなりにS.O.N.Gで働いている従業員の顔だけは覚えていた。ゆえに目の前にいるS.O.N.Gの制服を着た男をセレナは怪しく感じたのだ。そしてそれを聞いたこちらの世界の響達はすぐに警戒した。

 

「そう警戒するな」

 

男は響達にそう言うと並行世界の響と響は驚愕した。男の声に聞き覚えがあったのだ。そしてこちらの世界の響はすぐに誰の声なのか理解した。

 

響1「テメェ!あの時の!!」

 

響はファイズフォンを取り出すが。

 

「落ち着け今回はお前らと戦うつもりはない」

 

と言った。

 

響1「信じられるか!!」

 

響はそう言うと。

 

響2「あ!!思い出した!!あの時の人!!」

 

並行世界の響が指をさして言った。それを聞いた響はハァッ?って顔をすると。

 

響1「今更なのか?お前?」

 

と、響がつっこんだ。

 

「貴様が立花が言っていた仮面ライダーか?何者なんだお前は?」

 

翼がそう言って刀を構えた。

 

「門矢 士(かどや つかさ)。通りすがりの仮面ライダーだ」

 

と、男は余裕のある笑みを浮かべて言った。

 

「通りすがりの」

 

「仮面ライダーデスか?」

 

切歌と調は、男の言ったことに首を傾げた。

 

クリス1「どういうことだ?仮面ライダーはあたしとクソ女とアホ女の3人の筈だ」

 

クリスがそう言うと響とセレナはクリスを睨みつけるが今は喧嘩している状態じゃないのでクリスの言ったことを流した。

 

「俺はこの世界の仮面ライダーじゃない」

 

門矢 司がそう言うと並行世界の響達が反応した。

 

響2「じゃぁやっぱりあなたは並行世界から来たんですね!?」

 

並行世界の響がそう言うと。

 

クリス2「別の世界の仮面ライダーならテメェは何しにここに来たんだよ?」

 

と、並行世界のクリスも並行世界の響に続くように言った。

 

「・・・・・・・・・その答えを教えてほしいならついて来い」

 

門矢 士がそう言うと歩き始めた。

 

「どうするデスか?翼さん」

 

翼は門矢 士を警戒してついて行くべきか行かないのか悩んでいた。すると。

 

マリア2「行ってみましょ翼」

 

と、並行世界のマリアが言った。

 

「しかしマリア」

 

「あの男は何か知ってるみたいだしついて行ってみたほうがいいと思うわ。それに罠だったとしてもここには6人のシンフォギア装者と3人のシンフォギアライダーがいるのよ。きっと大丈夫よ」

 

マリアがそう言うと。翼は意を決して門矢 士を追った。そしてそれを見た響達も後を追うようについて行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

響達は、門矢 士の後をついて行った。すると門矢 司が響達に喋り始めた。

 

「俺は様々な世界を渡り歩くことができる。そこで俺は色々な世界を見て写真に写してきた。だが最近、俺が行く先に奇妙なことが起き始めたんだ」

 

門矢 士はそう言ってると古い工場に入りそこにある地下に続く扉を開けた。

 

「仮面ライダーがいる世界に今まで見たことのない怪物が現れ始めた。その怪物はこの世界で言うノイズと呼ばれるものだった」

 

「ノイズ」

 

クリスは忌々しそうな顔でそう言うと門矢 士は続けた。

 

「奴らは仮面ライダーの力でなんとか倒せていたがその中で最も強くそして凶暴だったのは黒いノイズ。お前達の言うカルマノイズと呼ばれる存在だった。俺はその正体を調べるためにシンフォギアが存在する世界を渡り歩いてきた」

 

そして門矢 士が扉の前に立ち止まると扉を叩いた。

 

「そしてこの世界はもしかしたら当たりの世界なのかもしれない」

 

門矢 司がそう言って扉を開けた。そしてその現場を見た響達は驚愕した。そこにはカルマノイズの入ったバイオ液が入った機械があった。しかもそれはひとつだけではなくたくさんあったのだ。



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