転生→地獄、大地獄 (オアシス山田)
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GI9〇〇年

息抜き息抜きー。


「げへへへ、良い身体してやがるぜ……! 

「考えるだけではちきれそうだ……!」

 

 そう言いながら、ピクリとも動かない女性の身体に貪り付いていく男達。数人に囲まれて今にも凌辱が始まりそうなその光景を見て思う。

 

 

 

 ――いや世紀末すぎだろこの世界。

 

 

 

 

 

 

 Ⅰ

 

 この世界に生まれて早数年。慣れとは恐ろしいもので社会的なインフラを整備された現代から中世レベルのインフラに落ちた世界に生まれ変わっても然程違和感を感じなくなってきた。

 

 我輩は転生者である。名前はロゼ。lose。敗北者。もうやばそう。どういう気持ちで名付けたのだろうか。

 

 ……まあ、それを聞くことも今はできないわけだが。

 

 ジャラリと首と手足に括られた鎖を見る。これがある限り自分の意思では無いし、人生という物をまともに送れるとは思わない。

 

 異世界転生して最初が奴隷とかke○shiかよ。片腕がもげてんのか。

 

 それはさておき、初手で父親が惨殺され母親が無残に凌辱の果てに死んだ訳だが精神面がやばい。おちゃらけて無いと叫び出して暴れ出す程度にはヤバい。

 

 村の一つや二つ滅んでも国は動いてくれないし、俺はこのまま生涯奴隷かー。いやまぁ生涯が明日にでも終わるかもしれんけど。

 

 そう考えるとそんな辛く無い気がしてきた。運が悪いよー運が。

 

「おいクソガキ。テメェちょっとケツだせや」

 

 はいはい、逆らいませんよほんと死ね。

 

 

 

 奴隷のまま二年が経過した。俺以外にも奴隷が二人増えて、どっちも女。ああ、うん……。何が目的か一瞬で理解出来たあたり俺も染まってきたらしい。

 

 男同士の熱い絡み合いになる事は少なくなってきたけど、その分暇な時間が増えた。そもそも俺と彼女らは別の部屋だからいつも犯りに来る男の話でしか情報を知らない訳だが。

 

 魔法とかあんなら一発逆転ワンチャンあるけどなー。ほら、某ドラゴンのクエストだったらメラ一発で人体くらい軽く燃やせるだろ。

 

 え、燃やせない? そんな馬鹿な……。

 

 人生どうにもならんな。ワハハ。……ワハハ。

 

 それにこんな栄養のないガリッガリの貧相な身体じゃ鍛えようも無いしな。鍛えても栄養ないから何も付かない、ただ疲労するだけ。あれ、人生詰んでる? 

 

 うーんハードモード。こうなったら主人公気質な奴が助けてくれるのを待つしかないのでは……? 

 

 他力本願でごめんなさいねー。けどもう、どうにもならんのだわ。

 

 

 更に一年近く経った。奴隷が増えて、俺の部屋兼牢獄に仲間が二人増えた。

 

 一人は黒髪の死んだ目をして全身ちょっとカピカピの美少女。いやもうこれやった後でしょ。ロッゼー知ってるよ。

 

 もう一人は金髪の少年。同じくらいの大きさだし多分同年代だろ。

 

 取り敢えず見苦しいからと俺には与えられてる腰巻きを少し千切って、食事として与えられてる水で洗う。あーあ、今日の分の貴重な生命源が……ま、しゃーない。

 

 濡れた生地を手に持ったまま女の子の場所に近づこうとして――動かないことを思い出した。最早身体の一部レベルだったから気にしてなかったわ。

 

 しょうがないから女の子の場所まで飛ばして、拭くように伝えとく。金髪野郎は話すくらいの元気はあるらしく、声をかけてきた。

 

 ほうほう、名前はダート。ある村に住んでいたが突如襲われて云々。俺と同じだな、ハハッ。そのうち世界征服されんじゃねぇかこの世界。

 

 

 女の子が呼び出されて帰って来る度にボロボロで牢屋に叩き込まれているので、俺が世話をするから鎖を外せと言ってみた。解放された直後にボッコボコに痛めつけられて左眼見えなくなったけど結果オーライ。

 

 あぐおおお、嘘です全然オーライじゃないです。痛いです。見えないです。違和感やばいです。

 

 血をポタポタ流しながら女の子を持ち上げる。うへ、軽っ。俺みたいに筋力のかけらもない奴が持ってこんだけ軽いんだから普通に軽いんだろうな。

 

 あークソ、あんにゃろう目は二つしかないんだぞ! 潰すならせめて肋骨とかそこらへんのいっぱいある奴にしてくれ。

 

 いつのまにか放り投げられていた布を使って女の子の身体を拭いていく。グッチョグチョとかそういうレベルじゃないくらいには汚い。いや、ごめんね汚いとか言って。

 

 おうダート、お前もやれよ。何? 流石に片目潰されるのはやばい? 早く手当しろ? 

 

 いやいいよ別に。死んだらそれまでだろ。

 

 そんな生きていたいとも思ってない。どうせこの状況から変わらないからな。逆に死ぬのは救いだろ、こうなったら。

 

 女の子のぽっこり膨らんだ腹を押す。ゴポリ、と音を立てて股間から液体が流れてくる。

 

 ……凌辱系エロゲの世界かな? どんだけ出してんだよ。

 

 この感じだと腹の中とかやばそうだな。吐き出させようにも俺そこら辺の知識無いし。

 

 ま、しゃーない。運が悪いよ、運が。

 

 

 女の子を慰めていく間に、少しずつ話すようになった。名前はローズと言うらしい。俺の読みが違う名前かな。

 

 それでもやっぱり喋ったりとかを積極的にするわけでは無い。うーん精神死んでるねこれ。

 

 更に一月程度経った頃に、突如その生活は終わりを迎えた。

 

 軍隊が等々動いたのだ。盗賊どもを皆殺しにして俺たちを救助しに来た。

 

 いつも通りぶん殴られて頭から出血しながら女の子を治療してる間の出来事だった。ダート? ああ、あいつは死んだよ。女の子の扱いと俺の悲惨さに耐えられなくなって発狂した。それにケツもやられてたしな。

 

 仕方ないね、こういう世界だから。

 

 軍隊の偉そうなおっさんが乗り込んできて、目を見開いた。まあ確かに明らかに凌辱の後の少女とそれを必死に拭いていく俺の姿はさぞかし悲壮に見えただろう。実際悲壮なんだけど。

 

 女の子、精神死んでるんだよな。反応ないし、盗賊の連中も良くもまぁこんなマグロで遊ぶよなぁ。

 

 肩を掴まれたので振り返ると、さっきの偉そうなおっさん。なんだい、今忙しいんだけど。

 

 

「……坊主、お前――」

 

 

 絶句して更に目を張るおっさんを無視して、治療を続ける。ピクリとも反応しない少女の身体を、拭き続ける。

 

 ……何だよ。今更来て、英雄気取りかよ。

 

 わかってんだよ。もう、こいつが動かないことくらい。事切れてることくらい。それでも、それでも――死に方がこんなのなんて、あんまりだろ。

 

 せめて死ぬ時は、綺麗にしてやるべきだろう。

 

 

 

 その後軍隊に保護されて、片目は無いし全身ボロボロの俺だけ生き延びた。他の人間は誰一人として生き残っていなかったらしい。

 

 はぁ、そうですか。まぁ、しょーがないんじゃ無いですか。運が悪いよ。

 

 おっさんはこう見えて国の重鎮、屈指の魔法使いらしい。ほえー魔法って本当に実在したんだ。

 

 そもそもこの国の名前はゼスと言う名前だそうだ。ほーん、そうなんか。初めて聞いたわ。

 

 まぁどうでもいいか。で、おっさんは俺をどうする気なの? 売る? やっぱ売るよね。必要ないでしょこんな子供。ああでもそういう趣味なら違うか。

 

 引っ叩かれた。ひどい。

 

 その後抱き締められた。なんだこれ、落として上げるのか。典型的な人誑しのやり方やんけ。

 

 お前さえ良ければ養子にしたい? 

 

 うーーーーん……有り難いけど、もう良いかな。それより旅に出たい。

 

 もう人と関わっていたくないし、一人で過ごしたい。おっさんの優しさは嬉しいけど、俺はもう限界かな。これ以上人に期待出来ない。

 

 そう告げると悲しそうな顔をして、ではせめて一人で旅が出来るくらい強くしてやろうと言われた。え、マジ? 魔法使えんの? うっひゃーマジ神〜〜。

 

 そう思ってた時期がわたしにもありました。

 

 めっちゃこのおっさん強いやん。あかんこのままじゃ俺が死ぬゥ! ってレベルで魔法撃ってくるんだが? ビリビリするし痺れる。

 

 毎日飯食わせてもらって、いやこんな美味かったか普通の飯は。涙がボロボロ出てしまった。

 

 年甲斐もなく本気で泣いた。こ、これはあれだ。身体に引っ張られたという奴だ、間違いない。

 

 にしてもうーん、上手いこと雷出ないなぁ。俺に才能無いんかな。

 

 おっさんに聞いたら、「多分雷の適正ないで^^」って言われた。はーほんまつっかえ、じゃあどうすりゃええねん。

 

 とりあえずほかにも炎氷光と属性があるそうなので教えてもらう事にした。

 

 炎――お、出た出た。これが炎の矢か。成る程、これが魔法か。うん、魔法。

 

 ……やべ、楽しいなこれ。魔法ってやっぱり憧れだからさ、楽しいわ。ぼわぼわ調子こいて撃ってたら間違って家に直撃させた。あ、やばっ。

 

 ぼわあああと広がっていく火をどうにか消そうと慌てて手で仰いだけど効果はなし。俺の手が燃えて焼き加減ちょうど良くなっただけだった。いやアカンでしょ。

 

 奇跡的におっさんの家の半分が燃えたところで氷の魔法が使える人がやってきてくれた。うひょー助かりました、このご恩は必ず未来どうにかしますね。

 

 そしておっさんにしこたま怒られた。いやすんません、つい楽しくて。

 

 暫く炎の矢を街の近くで撃つのはやめておこう。二次災害がやばい。

 

 火を止めてくれたおっちゃんは真冬というらしい。ほえーかっこいい名……ん? 

 

 え、漢字? え? え? ええ? どういう事? 

 

 詳しく聞くと、何やらJAPANと呼ばれる国があるらしい。大昔に大陸が裂けてそこだけ分離して、大きな橋で繋がっているそうだ。

 

 マジか、絶対行こう。

 

 因みに火傷は治り切りませんでした。外傷として残ってます、ぶい! w

 

 しかし魔法一本だと前のクソ盗賊みたいな連中に遭遇したら詰むな。前衛もこなせる様になりたいんだが。

 

 おいおっさん。なんか良い方法ねぇのか。え、あんの? 

 

 よくわからんけど大量の武器のある倉庫へと連れてこられた。ここは? 軍の武器庫? えぇ、そんなとこに連れてきて良いのか……。

 

 取り敢えず手当たり次第振ってみろという事なのでまず槍から。ぶおんぶおん、どうよこれ。様になってるだろ。

 

 なに溜息ついてんだクソジジィ。あっごめんなさい嘘です電撃はやめて。

 

 次は鉄球。鉄球……? ぶおんぶおん。

 

 溜息が聞こえたので変えます。俺みたいな子供にそんな酷いこと普通する? と言うわけで鎌。なんでこんな色物ばっか集めてんだよこの国の軍部。

 

 びゅっ! カーーン! 

 

 投げたら壁に突き刺さってワロタ。投擲の才能あるんちゃうかこれ。

 

 そのまま放置して次に行こうとしたら流石に怒られた。冗談ですよ旦那、ヘッヘッヘ。

 

 そして剣――おお、なんか良さそう。頭の中で一番イメージあるからかな。中世ファンタジーと言えば剣と盾だろうがよ! 

 

 ヒュガッ! と素人目から見てそこそこ良さげに振れた。どうよこれ、才能の塊でしょ。

 

 まぁ悪くない、鍛えればもっと良いだろう。

 

 これで片手に魔法の片手に剣。魔法剣士スタイルじゃん。うわ、俺ってばイケメーン(隻眼右腕火傷の跡残り身体ヒョロガリ)。

 

 前向きに行こうぜ前向きに。後ろ向きに考えたらそう、死にたくなるから。

 

 エンチャントとか出来る? ウオオオ、唸れ俺の右腕! 

 

 ボッ! 熱い! 

 

 また右腕が焼けた。もぅまぢ無理。今手首灼いた。

 

 学習しろと怒られてしまった。妖精の尻尾だったら炎食えるんだけどな、おかしいな。滅龍魔法使えないしまぁ多少はね? 

 

 まぁでもいっか。魔法剣士スタイル、頑張ればある程度強くなれそう。旅の目的として世界中の野党殺すでもいいな。殺伐とし過ぎ? まぁいいでしょ、死ぬより。もう一回死んでる感あるけども。

 

 じゃあ世話になった。俺は旅に出――え、何々? お前この世界のことあんま知らないだろ? いやまぁそりゃあね、まだ子供だし。でも教育なんて無償で受けれるものじゃないだろ。

 

 え、教えてくれんの? 「見つけた自分の責任」? うっひょー優しい〜〜。

 

 

 大きな大陸。西側が魔王と呼ばれる存在が支配する魔族の住む地。東側が人間の住む地。魔王なんていんのかよ、それ詳しく知りたいんだけど。

 

 魔王ガイ? ほうほう、年号ってのがあんのね。GIが今か。ガイのGI、わかりやすいな。

 

 魔王の配下として魔人ってのがいる? めっちゃワクワクするんだけどなにそれ。

 

 何もかもを受け付けない無敵結界に、寿命が無い……? 最強すぎでしょ。人間に勝ち目なくね。勇者! 勇者はいないのか! 

 

 一応居るんだ。ほえーRPGっぽい。

 

 まぁそれはいいや。西側に行かなきゃいいんだな、わかった。んで人間の国だけど魔王の支配する地と隣接してるのがゼスとヘルマン。東側にリーザスと自由都市というのがある。中央には何故か砂漠がある。どうやって出来たその砂漠……? 

 

 ここら抜けるなら自由都市だな。名前が自由っぽい。リーザスとヘルマンは常に緊張状態にあるらしいし、時期をみていかないと戦争に巻き込まれそうだな。

 

 いやーワクワクするね。てか魔物って存在するのはわかったけど人間領にも居る? ああやっぱり居るんだ、強さの指標とかってどうなってんの? 

 

 ――レベル、だと……? なんだそのオサレシステム。

 

 RPGみたい! と思った俺は悪く無いはずだ。おっさんのレベルは今どんくらいなの? 46、ほえー強いんやな。

 

 それぞれの生物に才能限界ってのがあるらしい。おっさんの才能限界46――いやカンストしとるやん。才能限界は分かる? 到達しないと分からんか。まーそうよね。

 

 レベル屋と言われるシステムがあり、優秀な人間にはレベル神と呼ばれる神が専属で付くらしい。神も普通に居るな。

 

 神さまとかがいるなら創造神とか見てみてぇなぁ。いるだろ、この感じなら。え、いないの? まじか……。

 

 も、もしかしたら人間達にその存在が伝わって無いだけかもしれない。神だし姿をそう簡単に表さないだけだろ、ガハハ。

 

 俺の今のレベルは――はい、すみません。聞かなくてもわかります、0ですね。lose(ゼロ)だってか、やかましいわ。

 

 剣と魔法(炎)を操りし隻眼の戦士――イケメンすぎだろ。数え役満国士無双ですわ。

 

 冗談はさておき、レベルを上げて魔法や剣を磨かないとまたすぐ死にそうだな。魔物とかが普通にそこら辺に居るらしいし油断できん。経験値はやっぱりあるのか。魔物や人間を殺しても――えぇ……思ったよりエグい。今更だけど。

 

 この世界で生きるってそういう事なのかね。もう既に人としての尊厳は捨て去ったけど。キズナロゼのお尻でイキます! 

 

 そもそも生きるって何なんだろう。正直思い出したくもない記憶しかないから死にたいけど、それはそれで負けた気がするから死にたくない。反骨精神? なのかな。

 

 んまぁぼちぼちやってくか。生きる理由でも探す為に。

 

 

 

 

 

 

 





・ロゼくん

才能限界:98 剣レベル2 魔法レベル1 ガード0

産まれた場所は実はヘルマン。細々と暮らしていた所に盗賊が襲撃してきて無事奴隷√へ突入した。



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GI1◯◯◯年

 剣を振り、魔法を撃って勉強してご飯を食べて寝る。

 

 これ以上幸せな事があるか! 某青狸に育てられた射撃の名手だってそう言ってるし間違いないね。

 

 そうしてズルズル泥濘に嵌まっているうちに――三か月が過ぎた。

 

 あかん、このままじゃここに封印される。その前に旅に出よう。

 

 居心地が良すぎてすっかり忘れて――あれ? 居心地がいいなら結果オーライじゃね? ああでも旅には出たいなぁ。折角異世界に来た訳だし。

 

 ヘイおっさん、旅に出ていい? 世話になったな。

 

 

 

 

 

 何かよくわからんけど装備貰った。軽い全身包む感じのローブと各関節類を守る保護防具。それにちょっと煌めいて見える剣と旅鞄。

 

 え、こんなに貰っていいの? 返さないよ? 

 

「儂はお前がこれ以上苦労する必要は無いと思っとる。……だが、本人が決めたのだから我々が行えるのは支援だけだ」

 

 か、かっけぇ……。ジジイとか言っててすまねぇ、良い人だったんだな。

 

 ツンデレみたいな事を言われてちょっと微妙な気分になりつつ、そういえば真冬のおっちゃんにもよろしく言っといてと伝えておく。いやぁ、あのおっちゃんの娘とは思えない程可愛い娘さんが居たからな! 

 

 大切にしとかんと、俺みたいになるぞって脅しておいてくれ。こんな世界だしねー。

 

 それでは、お世話になりました。何も返せない我が身ではありますが、いつの日にか孝行をしに参ります。

 

 堅苦しい挨拶は止せ、と言われた。ワハハ、いいだろジジイ最後だぞ最後あびびびびびしびれれれれ。

 

 ゼス全体の地図と、自由都市の地図まで貰ってしまった。ここにきて俺の人間不信が効いてくるぜ……へへ……。

 

 目指すのはどこにしようかな。取り敢えず一番近いしアイスの街にするか。美味しそう。

 

 それでは、手を振ってお別れです。くぁー、まぢ病む。病みます。実質親みたいなもんだったしな、短い間だったけど。

 

 あ、そうだおっさん! 名前なんて言うの? 

 

 カバッハーン・ザ・ライトニング。めっちゃ強そうじゃん、やっぱり名は身体を表すのか。ライトニングって言うだけある。

 

 

 俺の生まれた年は定かでは無いが、現在GI1002年。そんなに身体も大きく無いし、多分十歳かそこらだと思う。

 

 野宿とかもできるようにならんと。飯も自分で取らなきゃいけないなー。魚って居るんかな。

 

 とか言ってたら魔物が襲ってきた。うわ、なんだこいつ……ピンクでなんかキショい。出来の悪いおもちゃみたいな感じ。

 

 そういや初魔物エンカウントか。お手並み拝見といこうじゃ無いか……! てやー。ボッ! 

 

 バトル終了、魔物は燃えて死んだ。雑魚すぎる。

 

 ふっ、俺の隠された力の前には無力……とか調子こいてたら死ぬ気がするしやめとこう。剣で斬ることすらなかったな。

 

 こりゃ魔法で暫くどうにかなりそうだ。言っても初歩的なものしか覚えてないけど。

 

 るんるん砂漠みたいな荒地を歩いていく。気分は上がらないけど、微妙に冒険してると考えれば燃える。うん、多分。異世界にきて冒険とか最高か? ここに至るまでは最悪だけど。

 

 一人旅も良いんだけど、やっぱ恐怖感パない。常に最悪な事態が頭の中で繰り返されるあたり俺もかなり末期。

 

 まあいっか、人生そんなもん。運が悪いよー。

 

 また現れた雑魚を試しに剣で相手してみる。オラ行くぜ! 必殺――亜空大切断(ただの居合斬り)! 

 

 ズバー、魔物は身体が真っ二つになった。マッポーめいた世では、力ある者が勝者なのだ。

 

 剣でも余裕だな。てか斬れ味めっちゃいいしこれ結構な値段するんじゃ……? 今更か。ありがとうカバッハーンのおっさん。

 

 しかしあれだな。結構出てくるな、魔物。魔法温存しといたほうが良さげかな。ぶおんぶおん、ガハハどけどけ。

 

 気が付いたら囲まれてるんですが。うせやろ……? 

 

 よくわからんトカゲみたいな奴も居るし、うわキツ。しゃーねぇ魔法剣士の本領発揮といきますか。

 

 左手から炎の矢――ではなく粘着地面。オラクソトカゲ、動けないだろワハハ。その間に周りの雑魚を斬り捨てる。

 

 五匹くらい居たから全部斬り伏せた、残りはお前だ。炎の矢! 

 

 ボッと一直線に進んでいき、身体に直撃するが――ほう、無傷ですか……大したものですね。普通炎の矢が飛んできたら怪我くらいすると思うんですけど、生物的に狂ってやがる。

 

 正面から体当たりされたら死にそー。粘着地面。ベタベタ。

 

 この状態で回り込んで斬るか。レベル的に勝てない相手も居るんだろうなぁやっぱり。地面にくっついたまま動かない尻尾を狙う。我が名剣の鯖にしてくれるわ。

 

 思ったよりスッパリ斬れた。あれ、俺の攻撃魔法弱すぎ……? 

 

 見えた断面に炎の矢を打ち込む。もっと燃えるがいいや……ああ、ほんとに燃えてる。やっぱあれか、脂がある分燃えるのか。

 

 じゅうじゅう音を立てて燃えていく魔物は奇声をあげながらもがいている。うわグロ()。

 

 まぁしょーがない、諦めて俺の餌になれ。なんか食えそうだし。

 

 そのまま暴れるトカゲの首を斬る。生命力の高さが恐ろしいので念の為心臓を斬ることにした。何処だ心臓。グサグサ身体中に穴を開けてしまった。蓮コラかよ。

 

 集合体恐怖症には悍ましい絵面であったとだけ記しておこう。これは人の世に出してはいけない、禁則事項です。

 

 

 少しだけ肉を貰い、死体は多分他の生物が食べるんだろうな。その場に放置して進む。食料が手に入ったのは割と嬉しい。カバッハーンのおっさんに貰ってはいるんだが、自分で捕れたというのが大きい。

 

 生きていけるんだな、と改めて実感した。うん、生きるってのは他から奪うって事だな。

 

 さて、どうするかなー。日も傾いてきたしそろそろ野営の準備するか。言っても火起こしするだけなんだが。

 

 適当にそこら辺の木をポキポキ折って、貰うぜお前らの身体。

 

 集めて纏めて炎の矢(弱)。

 

 うまいこと火がついたら完成だ。さっき獲った肉を焼くために細く削った木を突き刺し、篝火の近くに火が当たるように設置する。

 

 冒険初日、魔物数体と戦闘をして無事に切り抜けた。思っていたより魔法の使い勝手の良さと剣の斬れ味に驚いた。特に粘着地面は強い。空を飛んでる魔物には効かないけど、格上でも足をつけている生物に効くのがいい。

 

 炎の矢は火起こし一発なのがいいな。うん。

 

 あんまり夜更かししてもあれだし、寝るか。正直暗闇の中で寝るのめっちゃ怖いけど、慣れないとな。篝火に土をかけて火を消す。はい、おやすみなさい。

 

 

 割と快眠だったわ。転生者特有の神メンタル、あると思います。

 

 その代わり地面に横たわって寝たから身体中がポキポキ言ってる。うーんこのバランスの悪さ。

 

 適当に身体ほぐしてまた出発。そんなに遠くもないし二日もあれば辿り着くと思うんだけどな。

 

 ていうかエンカ率高くね? めっちゃ遭遇するんだけど。

 

 一時間に三回は戦ってる。トカゲ強いから嫌なんだけど。はーしょうがね――は? 二体? オイオイ死んだわ俺。

 

 冗談じゃねぇ。粘着地面! 粘着地面! 粘着! 地面! 

 

 グハハ、動けぬだろう。え、嘘突破してくるのは聞いてない。オオオ、あぶねええぇ。

 

 振りかぶってきた爪をギリギリで回避して斬る。そいっ。

 

 スパッと頭が真っ二つになったトカゲを無視してもう一体に目を向ける。目を向けた時には既に目の前に尻尾があった。

 

 バキ、と我に洒落にならない音を立てながら自分の視界が歪む。グエエ死ぬってマジこれ。

 

 地面に叩きつけられつつ着地して、吹き飛んだことを認識する。粘着地面……ああ、広範囲に巻きすぎたのか? 

 

 ならば一体に専念して発動する。歪んだ視界の中で動けなくなったトカゲを見て安心する。クソが手こずらせやがって死に晒せ。

 

 スパッ。

 

 

 何とか騙し騙しで身体を休めながら、アイスの街に到着した。うおお死ぬ所だったんもー。宿屋に直行して宿を取る。

 

 何故か魔物が落としたお金を使用して宿屋に泊まる。はーー死ぬかと思った、マジきつい。

 

 でも何とか辿り着いたな。ベッドもあるしゆっくり寝れそう。

 

 疲れたし今日は寝よう。明日だ明日、全部明日や。

 

 

 

 俺復活ぅ〜。取り敢えず回復したから街の中でも探索するかね。

 

 宿屋を出る前に暫く泊まる事を伝える。代金さえ払えば問題ないらしい。頑張って稼ぐかー。魔物を倒せば何故か手に入る金は謎だけど。

 

 取り敢えずレベル屋を探そう。レベル初期値だけど、これまでカバッハーンのおっさんとか真冬のおっちゃんとかと訓練した分の経験値って入ってんのかな。そうじゃなくても魔物の分の経験値はあるやろ。

 

 暫く探し回って発見。お邪魔しまーす^^

 

 え、美人……。オレンジ色の髪をショートボブで切り揃えて若干タレ目。おっぱい大きい。美人さんですね。

 

 すいません、ここってレベル屋であってますか? え? 迷子? いやちゃいますけど。

 

 レベル屋ですよね? レベル上げて欲しいんですが。親? 死にました。一人です。年? ええと、多分十歳くらいです。レベル上げて欲しいんですけど。

 

 なんかすごい聞かれた。え、そんな珍しい事なの? この歳で一人。割といるだろ多分。

 

 なんかよくわからん魔法を唱えて、うーぱらぽらぽらぴーんみたいな魔法。それ魔法として成り立ってんの? 

 

 水晶に向かって唱えて、ピカッと光を放ったので思わず目を瞑る。

 

 おお、レベルアップ成功? レベル一からレベル十八へ……ほ? 

 

 一気に十八? マジ? ってことは訓練でも経験値になんのかこれ。殺さなきゃいけないわけじゃ無いんだな。

 

 うほほーやったぜ。確かに身体から力が漲ってくる感じある。……え、才能限界? 測れるの? マジか、おっさん出来ない言うてたやん。

 

 じゃあお願いします。自分の限界低いとでも悲しくなるなー。出来れば高いといいなー。

 

 えー、大体六十くらいあればいいなー。ガバッハーンのおっさん四十六だしそれは超えたいよね、やっぱり。

 

 何々、九十八。……九十八? 

 

 マジか、高いの? 

 

 うわ、急に飛びかかってくるな! 落ち着けよねーさん。

 

 どうやら九十八というのは人類でも限られた人間しか至れない領域らしい。現人類でもトップクラスがうんぬんかんぬん。

 

 うおお、テンション上がる。つまり頑張れば頑張るほど最強になるんだろ? マジか! 

 

 ちょっと楽しくなってくるな。当分は魔物を倒してレベルを上げるのを目標にするのもいいかもしらん。そしたらどっか適当な国の軍隊にでも入ってのんびり暮らすかー。うん、それがいいね。

 

 軍人なら街の中に住めるだろうし、野党に襲われることも少なくなるだろ。流石に寝てる間に殺されたら死ぬから。

 

 意外とハードモードだけど不幸中の幸い、生きていく気持ちにはなれそうだ。取り敢えずやれるだけやってみるかなー。強くなっておいて損はないだろ。

 

 

 




ガバッハーン
→こいつほっといたら死にそうだからせめて修行積ませなきゃ(使命感)

真冬のおっさん
→こんな優しいおっさんが娘を売るわけないだろ!

レベル屋おねーさん
→オリキャラ。レベル神のキャラクターとか知らんし。闘神都市探せばワンチャンあるかもしれんけど息抜きで勉強したくないのでオリ。
筆者の性癖。


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GI100◯年

 今日も今日とて修行あるのみ。

 

 剣を振り魔法を放ち飯を食う。いやー現代に居た頃じゃ考え付かない生活だな。

 

 自分の身一つで生きていける力があるのは良い。色々考えてるとめんどくなってくるけど考えなければヨシ。

 

 ふへへー、死に晒せ魔物ども。ひれ伏せ。あっこらお前体当たりヤメロ! 

 

 こんだけ倒せば十分だろ。トカゲだけで何体倒したかもうわかんねぇな。

 

 アイスの街に帰還してレベル屋ねーさんに話しかける。へーい商売あがってるー? 

 

 ガラッと扉を開けてみてみれば、何やら水晶玉の横に大量に積みあがってる本。更に大量に本が地面に散らばって山になって──手が飛び出てる。

 

 うおおおおい、何やってんだ。急いで本の山を崩して手の元を探る。どこだどこだ。

 

 あ、手を引っ張り出した方が早いじゃん。ぐおおおお、本が割と重い! 

 

 何とか引っ張り出して事情を聴くことに。ほう、神昇進試験の為の勉強……。大変そうですな―。

 

 前までそんな様子見せてなかったけどどうしたの? 何々……どこかの誰かさんに才能限界がめっちゃあることが発覚したからワンチャンありそうだし狙う事にした? イ、イッタイダレノコトナンダー。

 

 ははぁ、神様目指すんだ。ていうか神様になれるんだ、意外過ぎる。

 

 もし昇格したら俺の専属になってあげる? それは嬉しい話だなぁ。いつでもレベル上げれるんでしょ? っていう事は旅に出てもレベル上げ放題じゃん。あれ、廃人コース間違いなしじゃ? 

 

 俺はビーター卍だぞ、ガハハ。黒のコートはセンス無いから却下な。

 

 あ、すいません嘘です。すんません、ほんとはビーターなんかじゃありません。伸びません。

 

 まぁ頑張って下さい。大丈夫、何とかなるさ! で、レベル上げて欲しいんですけど。やっぱりこのペース異常なの? いやでもこんな20レベとかは上がりやすいんじゃ? 

 

 うーらぽーらぴれぴれーん。相変わらず意味不明な詠唱だけどそれって意味あるんですかね。レベルが1上がった。ちょろいぜ。

 

 これで19か。19、がんばるでち! 違うだろ? 

 

 20レベになったらサービスあんの? どんなサービス? ……ストリップサービス? アホちゃうん……? まあいいか、おっぱい大きいし。

 

 期待してますねと伝えてレベル屋を出る。レベルも順調に上がるみたいだしこりゃいいな。トカゲ君で暫く鍛練することにするか。ああ、あと剣の練習もしたいな。

 

 型とか無いから、自分が振れるようになるしか無い。せめて斬って殺す程度の技能は欲しいよなぁ。

 

 なんか必殺技的なのも欲しいけどな。それこそ16連撃とか、カッコいいじゃん。うおお、唸れ俺の剣! スターバースト◯トリーム……! 

 

 無いな、16は盛りすぎだろ。せめて10くらいにしとけよ欲張りさんめ。

 

 でも構想的にはいいかもしれん。そんな感じの必殺技、うーんあるかなー。オリジナルで考えれる程頭は良くないんでね。ぼちぼちでいいか。そんなボスみたいな奴がいるとは聞いてないし。

 

 魔王とかそういうのが攻めてきた時代もあったらしいな。文献漁ってたら見つけたっておっさんが言ってた。今の魔王になってからはそういうのないらしいし(一部を除いて)、まぁ良いんじゃね? ただ1000年単位で基本魔王が変動してるって話だからなー。

 

 そろそろ変わってもおかしく無い。時代に巻き込まれるのは構わんが、飲み込まれるのはやだ。なら自分の身は自分で守れるようになるべきだろう。

 

 はーやだやだ、辛いねぇ世の中。才能あるってわかるからまだマシだな。

 

 トカゲ、変なの。トカゲトカゲ変なの変なのトカゲ。経験値ざっくざくで良いね! 

 

 ……ん? 何だこの魔物。見たことないぞ。なんか馬みたいな、青みがかった緑色が混ざってる。

 

 まぁいいや、とりあえず炎の矢。弾かれた。マジ? 

 

 気づかれたので急いで隠れる。炎の矢が弾かれるのは初めてだな。むきずならあったけど。粘着地面効くかなー。おっ、効くじゃん。ならこのまま切り裂いてやろう。オラオラ! 

 

 ガンッ! 弾かれた。

 

 数秒見 見つめ合う俺たち。もしかして、運命の人……? 殺意に塗れた瞳を向けられてハートぶるっちゃう。

 

 ……見逃してくれる? ギラリと目が輝いた。ダメみたいですね。

 

 うおおおおやってやらあああぁぁこなくそおぉぉ!! 

 

 必殺! 逃走! やめてえぇぇ助けてええぇぇ! 粘着! 地面! 粘着地面! ダメだ勢いが止まらん。このままじゃ死ぬ、間違いなく死ぬ。うーんどうすっかなー、噂で聞いたFレーザーとかいうの使えればワンチャンあったんだけど。

 

 とか考えてたら、粘着地面で少し動きが止まったところに人影が突っ込んできた。大きな大剣を振り回して、馬の魔物を真っ二つにした。うおお、強い。

 

 まぁ野党の可能性も無くはないから警戒して、あっちからの反応を待つ。くるりと振り返ったその顔──ま た 女 か。

 

 通りすがりの女冒険者さん、名前をアンナと言うらしい。苗字は無いんですね、仲間ですね。さっきの技? すごいっすね、威力。

 

 あ、僕はロゼって言います。今はアイスに滞在してます。え、アイスの街の冒険者? ちゃいますけど。冒険者ギルド? 初めて聞きました。え、正式に冒険者って職業があるのか……軽いカルチャーショック。猫の住む村だったら飛び跳ねてるところだ。

 

 何それいいじゃん。今の俺住所不定無職辻斬り魔法使いだからな。身分証明が出来る物は欲しい。

 

 紹介して下さいよーげっへっへ。ところでさっきの魔物は何奴? ここらで狩してて初めて見ましたけど。ミスコーンって言うんだ。なんかあれだな、うん。いや、言いたいことはわかるだろ。

 

 ねーさんのレベル幾つなんですか? 30? たっか……。まだ20なんすけど。え、技能レベルってなんですかそれ。才能すら数値化されてんの? ていうかそんなの知れるの? 

 

 試しに私の剣の技を覚えてみる? わーいありがとうねーさん大好き! すごい簡潔に言えば一点に集中して斬るだけ……ほう、大したものですね。

 

 ぐむむむむ、唸れ俺の両腕……! シャイニングウウゥゥ! 違いますね。

 

 そりゃ。お、こんな感じですかね。割と上手くいくわ。

 

 それを起点に技を作ればいい? ねーさんマジで神かよ。助けてもくれねー神は知らんがねーさんは神さまだな。

 

 アンナの姉御! げへげへ。殴られたわ。

 

 

 うめ……うめ……。

 

 アンナ姐さんが作ってくれた飯を食う。いや美味しいですねコレ、良かったら僕と結婚しませんか? あ、それは嫌。やれやれ、また振られちまったぜ。

 

 過負荷先輩みたいなフリをしたけど似合わねーな。ちっくそったれ。どっちかっていうとM字ハゲに似てる気がする。くそったれめー! 地球諸共消えてなくなれ──! 

 

 失恋のショックで王子様になれたら苦労しねンだわ。

 

 そもそも王子様は若い頃に暴漢に輪姦されたりしませ──ん。これは古事記にも記されているので確定事項。

 

 いや待て、王女様とか姫様がそういう目に遭うってのはよく聞いたことあるな。つまり俺もワンチャン女の子なのでは……? どう思う姐さん。

 

 気は確かか? ええ、確かですよ。ハハッ。

 

 にしても家持ってるんですねー、やっぱレベル30にもなれば一戸建て持てるんだな。トカゲくんボコボコにしてしっかり堅実に行かないと割と死にそう。

 

 今の俺のレベルですか? 20ですね。歳? 10歳くらい。

 

 え、姐さん剣教えてくれるんすか? わーいやったー^^

 

 この剣で斬れなかったの初めてだからなぁ。これからもこういうの出てきたときにもっとしっかり対応できるようにならんと。

 

 魔法は少し学んだんすけどねー。あとは独学かな……? 

 

 ブンブン剣を振って修練するのもいいんだが、やっぱりある程度経験と技術の伴う人間に教えてもらえるのは凄い得する。うへへ、有難い事やでほんま。

 

 あとついでに魔法の本とか置いてる所とか無いんですかね。いや、折角だしもう少し学びたいし……。

 

 レーザー系統使えれば切り札になるだろうし、その内習得したいな。剣に於ける必殺技も後二つくらいあれば完璧。鰤ですら必殺技は沢山持ってたのだ。オサレ・ルスクレシオンに至ることは出来なくとも始解くらいのイケメンオサレ度はなれるんじゃね。エサクタ! 

 

 いや無理だな。──命を刈り取る形をしているだろう? こんなん素面で言えるわけないっしょ。

 

 そういうの含めてオサレポイントシステムを勝ち抜いたものの勝利なんやなって……大体登場人物すべての技の名前とか由来考えてたらキリないだろ。一人の人間の脳からどんだけのストーリー考えてんだよ。

 

 脱線した。そんなことはどうでも良いんだよどうでも! 

 

 姐さんの元で明日から教わる事を約束して、時間も遅いから帰ることにした。今ですか? 宿屋ですけど。え、住まわしてくれるんですか? 

 

 マジで? 本当に? 本気で? 

 

 マジか。美人だし何でもいいや。うほほーい姐さん大好きー。まさか新時代おねショタのショタになるとは思ってなかったホモショタなら散々味わったんだけどな! 

 

 住み込みかー。追い出されない様にちょっときっちりして生きてくか。ぐへへ、夢が広がるぜ。

 

 



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