《不定期更新》男性アイドルは超満員の中音楽なしで一人歌うことができるだろうか (星燕)
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アイドル開始 男性アイドルは超満員の中音楽なしで一人歌うことができるだろうか

処女作な上に短編。

作者の妄想と想像がこの物語に行き着きました。

この中では全く触れませんがヒロインは出てきているかではありません。逆さまウサギのあの方です。大好きです。

反応がよければ続く…かもしれません。

我らがオリ主

【挿絵表示】



長くなってしまいました。それでは、どうぞ。


きっかけは、なんとなくだった。

 

なんとなく買った雑誌の広告。

そこにデカデカと踊る『男性アイドルグループのボーカルを発掘!!応募は以下の住所に往復はがきで!』の文字。

 

それを読んでいたところを学校のクラスメイトに見つかり、なし崩し的に応募した。

 

戻ってきたはがきに書かれていた場所で第一審査としてペーパーテスト、第ニ審査として面接をした。

 

そこを突破してしまった俺は残り六人ほどの最終審査…『歌唱力審査』に進んだ。

 

繰り返すが、これは俺が意図したことではない。始まりはなんとなく、だ。

 

それでも星がその意思のまま俺を導いたような、もしくは運命が複雑に絡まって俺を突き動かしたような。

 

少なくとも、マイクを受け取った瞬間気づいてしまったのだ。

 

 

彼はこの先、生涯をかけて…。

 

自らの熱を、意思を、苦痛や悲哀や、怒りや憤りや楽しさから喜びまであらゆる感情を、それこそ魂をも歌うのだ。

 

この瞬間、彼は自分が祝福と呪印(二つのギフト)を受け取ったことを悟った。

 

 

審査の結果?審査などするまでもない。一つ前の人まで優しげに、傷つけないように批評をしていた審査員が、涙を流した。

 

繰り返そう。涙を流した。泣いたのだ、大の大人が。たかがポッと出の少し顔が整っているだけだと思われた少年の歌で。

 

それは長い年月を歌に寄り添って生きてきたからの偶然か、もしくは生物として彼の歌にナニカを感じ取ってしまったのか。

 

しかし、とにかくだ。彼の歌ったその歌は彼らの心を動かした。

 

その結果はもはやみなさんお分かりだろう。

 

彼は数ヶ月後にアイドルグループのボーカルとしてデビューする。

 

そして、その初ライブは凄まじいまでの反響を呼んだ。

 

最初に出てきたのはボーカルの彼のみ。ステージにあるのは申し訳ばかりのスポットライのみ。当然、ファンは困惑した。しかしそれも彼が歌い始めるまでだった。

 

音楽などない。ギターも、ベースも、キーボードも、ドラムも、もちろんピアノもDJセットもない。

 

煌びやかなライトも、激しい踊りもない。

 

しかしそこには、彼の歌があった。

 

小鳥がさえずり朝の歌を歌うように。あるいは草花が愛を歌うように。獣が夜に吠えるように。

 

そして、人が愛する人に囁くように。

 

その歌声は粉雪のように儚く、また小川やそよ風のように優しかった。それこそ、消えてしまうのではないかと言うほどに。

 

しかし、事実として彼の声は確かに鼓膜を揺らし観客の心を打った。

 

向こう十年間アイドル業界で伝説と言われ新人に見せられ続ける目標映像となることを意図した人はいないが。

 

とにかく、彼の声は彼の魂だった。

 

彼の名前は東郷啓斗(とうごうはると)

 

この物語は、彼が魂を燃やし生き続けたハッピーエンドのーー周りの人々からすればバットエンドのーー五年間の日常である。

 

 

 

 

 

____________________________________

 

「って言う夢を見たの!やっぱりあなたの歌声はみんなに知ってもらうべきだわ!」

 

「こころさん…俺が君にすごい剣幕で話しかけられていることと謎の夢の話をされていることは今は置いておくよ。でもその話だと最終俺死んでるし。俺って歌っただけで女子泣かせたから殆どの学年の女子から勘違いされて避けられてるし、泣いた理由が俺の歌で感動したからだとしてもその女子が誤解を解こうとしてない現状で俺に話しかけるって君ほんと勇気あるね。尊敬しちゃうよ。」

 

ここは羽沢珈琲店。近くの女子校に通う女子高生や俺も通う共学校、近くで働くサラリーマンや商店街の皆さんに愛されるお店だ。

看板娘のつぐみさんは可愛い。頑張り屋さんの上に可愛い。これが天使か(白目

 

「私、ライブハウスであなたが歌っている動画を店長さんに見せてもらったのよ!」

 

「え…」

 

ここで脳内独り言をぶった斬る一撃。説明するがライブハウスとは音楽スタジオだ。よくバンドが練習している。俺も財布に余裕があれば使っている。

店長さんとはそこの店員だ。いや、いつもあの人しかいないし店長なのかな…とおもってそう呼んでいる。まぁそんなことはいい。あの人は俺のプライベートをなんだと思っているのか。なお、普通に犯罪な模様。

 

「すごかったわ!さっき私たちのバンドと知り合いのバンドに送ったらみんな感動してたわ!」

 

「え…?」

 

ここで追撃。

ハルト に 30 の ダメージ !!

 

いやほんと、女子高生怖いわ。光の速度で俺のプライベートが走り去っていく。

ついでに安らかな日常も走り去っていった気がする。いや、そんなはずないか。

俺はゴム人間の船に乗っているわけでもなければサイヤ人のいる地球にいるわけでもないし。妖怪にあったこともない。日曜午前9時恐るべし。

 

そんな要領を得ない事を考えている間に既に事態は悪化していた。

 

「おい、いたぞ!」

 

「やっとか!」

 

なにやら外が騒がしい。

 

ん?こっちを指差しているぞ?

 

アルェ?イヤナヨカンガスルゾ?

 

「私、こうゆうものです。」

 

んー?おかしいな。俺の目が正しく世界を写しているならばキッチリした背広を着こなす社会人の方が俺に名刺を差し出しているぞ?

 

「あの、お…僕に何か?」

 

「普通に話してくれて構いませんよ。」

 

「あ、じゃあお言葉に甘えて。なんか俺に用ですか?えーっと…うわ、有名な芸能人事務所じゃないで、すか……こころ、お前まさかあの動画…」

 

「いろんな事務所に送ったわ!」

 

「フォアッ!?」

 

前言撤回だ。この俺の辞書にプライベートなど存在しない。こんな世界俺は認めないぞ!

そして俺はこころをさん付けで呼ぶのはやめた。同い年だし。黒幕だし。

 

「あなたの歌声を拝聴しました…いや、この歳になって、こんな時代になって…まさか歌を聴いて心が揺さぶられるなんて。」

 

「はぁ…そうですか。」

 

「是非、私どもと一緒に業界に新しい…いや最も原始的で人の心を動かし得る…そんな音楽を作りませんか!!」

 

「いや、そんなこと言われても…俺の一存では決められませんし。」

 

「あら、貴方の親が許可すればいいの?」

 

「だけど今ここに二人はいないぞ?」

 

「こんなこともあろうかと黒服さんに頼んで連れてきてもらいました!」

 

「ココロォォォォォ!!」

 

「「アイドル?おっけー!(°▽°)」」

 

「くそがぁぁぁぁぁッ!!」

 

____________________________________

 

こうして俺のアイドル生活はスタートする。




いかがでしたでしょうか。前書きでわからない人もいるかもしれないので、ここで言わせていただくと、ヒロインはリサさんを予定してます。

今のところ短編…というか単発です。リサさんというのも完璧に作者の妄想の中の話です。

良かった点、悪かった点、アドバイスやこういう話が読みたい等々…感想欄でお待ちしてます。それでは。


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アイツ、アイドル始めるってよ。





どうも、星燕です。

続くかもとか言いながら昨日の勢いに任せて書いちゃいました。

毎回毎回文章量が少なくて面白みもないかもしれません…

ついでに日常回のネタもありません。
ネタ提供やアドバイスこんな話が読みたいなどなど…
感想欄はどうぞ。
作者は評価や感想が来ると嬉しくなってしまう様です。

それでは、どうぞ。


今世間ではかつてないほどのガールズバンド時代が来ている。見目麗しい少女たちが、自分たちの音楽を観客にぶつける。ギターで、ベースで、ドラムで、キーボードで…それぞれの形で音を紡いでいく。

 

だが、ガールズバンドが大流行しているからといってその他の形の音楽がなくなるわけでは勿論ない。普通のバンドもシンガーソングライターもロックンローラーも男性アイドルだっているわけだ。

 

 

いつの時代も男性アイドルは社会現象を巻き起こす。新人がとてつもなく売れたり、そこそこの人が売れなくなったり、ベテランがまだまだ伸びている一方突然の引退発表や解散発表、活動休止まで様々だが、とにかく社会を動かし得る存在なのだ。

 

勿論、動かし得るというだけでみんながみんな、と言うわけではないしアイドル以外がこの国の音楽の歴史を積み上げているのだって確かな事実である。

 

 

話が逸れた。まぁ、この国におけるアイドルという立ち位置は当人たちが思うよりも確実に上がってきているし、それが下がるなんてことは無いだろう。無いことを祈る。無いといいなぁ。

 

結論から言えば、俺もそのアイドルの一人だ。

 

なにも特別な事などない。ただ金髪の女子が事務所に履歴書を送ったりカラオケで歌っているのを事務所に送ったり、俺の特技をことごとく動画に撮って事務所に送ったりしただけである。

 

 

あれ?俺って被害者?

 

そうだよね。俺別にアイドルになりたいわけじゃないもん。なんならピアノとギターとベースとDJ誘って五人版のセカオワ目指したいもん。

 

いやまじでほんとなんなんかな。夢を折られた感じがする

 

 

「…と…。…ん…。は…さん。」

 

あー…歌って踊ってバラエティで特技披露して。やだなぁ。歌って歌ってバラエティでも歌を披露するバンドマンかアーティストになりたいなぁ。

 

「はる…!…とさ…!」

 

なんなら俺もうセカオワさんの曲なら全部歌えるしアレンジ入れられるよ?

ほんと悲しくてしょうがない。

 

「啓斗さん!聞いてますか!?」

 

「ん?あぁ悪い聞いてなかった。」

 

「はぁ!?ふざけてんの?契約の話してんだけど!?」

 

この人は担当の瀧本さん。女の人だよ。

 

「いいですか?今回の契約にはご両親からの了承をいただいて勝手にこちらで進めてしまった事を謝らせていただきます。その上で、お願いします。うちの所属として()()()()()()()()()()として歌って欲しいんです。」

 

ん?おや?おやおや?

これは一体どういうことだ?

 

「えっと、ここってアイドル事務所で、事前に聞いてたお話も男性アイドルとしてって…勿論アイドルなんて自分からはやらないですが。」

 

「では、詳しくお話しさせていただきます。うちの事務所に所属しているパスパレはご存知ですか?」

 

「えぇ。よくテレビで見かけますよ。」

 

パスパレというのは最近売り出し中のアイドルグループで、メンバーは白鷺千聖、丸山彩に大和麻耶、若宮イヴと氷川日菜の五人組。だがそのグループは確か…

 

「そのパスパレが以前ライブで問題を起こしたのですが…」

 

「ええ。見たニュースも最近はほとんどそれですし、知ってますよ。」

 

 

「そのイメージを払拭するために、パスパレと対を成す男性アイドルを売り出すことにしたのです。」

 

「要するに俺にはパスパレの踏み台になれ、お前はパスパレが人気を取り戻すための道具でしかない…と?」

 

「極端かつ端的に言えば、その通りです。ですが、それだけの理由で決めたわけではありません。」

 

この人は話の誘導や間とか焦らし方がとてもうまいと思う。どんどんその気にさせられている。

 

「このアイドルの選考基準は先ほども言った通り『パスパレと対になる』という点です。」

 

「え、それってイヴさんのブシドーが騎士道的なそういう事ですか?」

 

沈黙。

 

 

え、まって。冗談だったんだけど?なんでそんな顔してんの?『なぜ分かった!?』の顔要らんから。やめろ。やめて。お願い。

 

「まぁ、貴方になってしまったからこんなものは考えてないんですけどね。あ、これ重要機密だった、、。まぁいいか。」

 

「おい、そんな適当でいいのか。」

 

「ある程度手を抜かないと後からしんどいですから。ハイ。」

 

苦労してるんだなぁ。

なんて他人事のように考える。

というか今更だけど両親承諾済みとか外堀埋まっとるじゃん?積んでるじゃん?自陣の王の周りは敵陣の駒ばかりでした。四面楚歌です。タスケテ。

 

「ですが、先ほども言った通りあなた方にはカバーアイドルとして、あとは声優などとしても活動して欲しいのです。と、いうのも今までいた専属の作詞家や依頼をしていた作詞家の人達がほとんど離れてしまって、今はあまり新曲を出すということが難しいのです。」

 

「現実突きつけますよね。」

 

「ええ。まぁ、そんなわけでやって貰いたいんですよ。」

 

「お願いじゃないですよね。外堀埋まってますもんね。逃げ道なんてないですもんね。挙句部屋の外に一、二…めちゃくちゃ居ますもんね。なんならピンクと水色の髪見えてますから。」

 

ドアの真ん中にあるあのー…モザイクっぽく見える小窓みたいなやつから。色がね。

 

「ちょっと!彩ちゃん見つかってるよ!」

 

「うぇ!?で、でも日菜ちゃんも見つかってるもん!」

 

「ちょっと二人とも落ち着いて…」

 

「日菜さんも彩さんも大きな声を出すと…」

 

「ブシドーですね!」

 

ドドドドドン

カラフルな頭をした五人がお部屋に倒れこんできたよ

パスパレ全員集合っぽ。

 

「じゃ、ねーよ!え、なに?なんなのこれ?新手のドッキリ?やめて!人間不信になるからやめて!?」

 

「あははー、君面白いね!るんっ!ときたよ!」

 

「これがあの音源の人かー。歌が上手くて楽器も出来て見た目も良いなんて…天は二物を与えずって本当に疑わしいよね。」

 

「彩さんも歌は上手じゃないですか。自分はあまり得意ではないのでお二人とも尊敬しますよ!」

 

「えへへ…そんなに褒められると照れちゃうな。」

 

「……。」

 

 

よし、よーし。

大丈夫だ。俺の予想外のことがもう二、三個起きた。なにが来ても驚かないぞ。

 

 

「それではハルトさん。」

 

「はい?」

 

「歌ってください。」

 

「ゑ?」

 

「「「私も聴きたーい(です)!」」」

 

おいカラフル三人組コラ。初対面の相手にずいぶん馴れ馴れしいですね、女子高生ですかこのやろう。

 

あ、女子高生だわ。女子高生怖いわ。

 

「という事ですのでこれからバラエティー番組に出てもらいます。なーに、自己紹介と所属…この事務所の名前を言って歌うだけですよ!かんたんでしょ?」

 

本当に怖いのは瀧本さんだった。

なんだろう、この言い表せない怖さ。

バラエティーでしょ?え、ヤダヤダ。

黒歴史になる。というかそういうのってよくクラスの女子が見てるやつでしょヤダヤダ。

 

「イヤです。」

「ダメです。」

 

「「…………。」」

 

「そんな急に言われても、ねぇ?」

 

「そのバラエティーは注目のアーティストという事で貴方を紹介します。貴方()()を。この意味がわかりますか?」

 

顔が青ざめるのがわかる。全身の血が移動を停止したのかと思うほど体温と血圧が下がった。緊張感が、一段階上に上がる。

 

「ちなみにパーソナリティはSEKAI NO OWARIの皆さんです。」

 

「行きます。」

 

「変わり身早くないっすか?」

 

「甘い、甘いぜ。俺はセカオワさんに会うためなら自分のプライベートぐらい捨てていいと思っている。」

 

「そ、そうなのね…」

 

よし行こう、さぁ行こう、今すぐ行こう。




9時に予約投稿したはずなのになぁ…おかしいなぁ。

前書きでも書いた通りいろいろお待ちしてます。
お待ちしてます(迫真


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アイツ、バラエティー出るってよ




あれぇ…日常回で…女の子と絡ませたいのに…あるぇ?

おかしいゾォ…

だれか、教えてください。

日常会の始め方を教えてください…。


「歌うま中高生発掘!街角調査ぁ!!」

 

「なんで…なんでこうなったぁぁぁぁぁ!」

 

 

彼がなぜ発狂二歩手前にいるのか。

それは今から1時間ほど前まで遡る。

 

____________________________________

 

「ねぇまだ?まだ着かないの瀧本さん。」

 

「まだ着きませんよ。五分前にも言いましたよね?」

 

「ふーん…ねぇ瀧本さんま「まだです。」そう…。」

 

 

私と啓斗くん、パスパレの五人は同じ車に乗ってテレビ局へと向かっていた。

かれこれ20分ほど彼と私とさっきみたいな会話を続けている。

 

正直、ここまで食いついてくると思っていなかったから罪悪感すらある。

 

 

そして、あえて言わせてもらおう。セカオワさんはパーソナリティではないしそもそもこのバラエティーに出ていない。

 

そう、いないのだ。私は嘘をついた。

だってしょうがないじゃん。彼をアイドルにするためだし。

 

まぁ、本番までは隠し通せればいい。あとはそれなりになるはずだ。

 

「いやーでも楽しみだよね!今回パーソナリティって芸人の○○さんでしょ!?」

 

「ちょ、彩さん!?」

 

「ナニ言ってるの彩ちゃん?」

 

「ほう…詳しく聞かせてもらおうか?」

 

 

 

その会話を聞いた私は本番までもたないことを悟り、静かにアクセルを踏み込んだ。

 

 

____________________________________

 

「セカオワさんはいなくて、そこにあるのは新人発掘オーディション。俺だけのためにできたバラエティーではもちろんないしなんなら俺はカットされるかもしれない、と。」

 

俺は、丸山さんと大和さんからもたらされた情報を整理し、本人達に確認を取る。

 

「「すみません…」」

 

返事は謝罪で行われた。

 

「おし、とりあえず丸山さん?」

 

「ひゃ、ひゃいっ!?」

 

「ちょっと俺と()()()()しようか?なぁ?」

 

「…はい。」

 

運悪く俺の標的となった丸山さんはその子犬のような印象をより強くして俺と一緒に部屋から出た。

 

____________________________________

 

「…彩さん大丈夫っスかね?」

 

「無理だと思う。」

 

「無理だよねー!」

 

「ハラキリです!」

 

「ごめん彩ちゃんごめん。」

 

そんな会話をしている私たちの元に彩ちゃんが戻ってきました。

 

「…あら、お久しぶりですね皆さん。」

 

「「「「へ?」」」」

 

「丸山彩、改め丸山彩です。」

 

「変わってないやんケェ…」

 

「あ!ハルトさん!何したんですか!?」

 

「何って…お話だけど?みんなもする?」

 

いい笑顔で聞いてくる彼に私たちは揃って拒否しました。

笑顔で。

高速で、顔を横に振りながら。

 

丸山彩は生贄だったのだ。

 

「東郷啓斗さん!!スタンバイをお願いします!」

 

「あ、はーい!」

 

そんな茶番をしている間に彼の出番だ。

 

彼が歌うところを生で見られる時間を楽しもう。

 

 

____________________________________

 

「いやぁ、みなさん高レベルですね!」

 

パーソナリティが場をつないでいく。

 

「次の人は今○○事務所が売り出し中の新人アイドル!YouTubeで話題沸騰中のイケメンです!」

 

「いやー!楽しみですね。」

 

「それでは登場してもらいましょう!」

 

『東郷啓斗さんです!』

 

「あ、どーも。」

 

「気が抜けてない?緊張とかしないの?」

 

「いや、状況に追いつけないというか。」

 

「君ほんとにアイドル?芸人になろうよ!」

 

「いやいや、トーク力ないですし、こう見えて人見知りなんで。」

 

「君面白いねぇ!今度うちおいで!」

 

「遠慮なく丁重にお願いします。」

 

「日本語おかしいよ!」

 

ハハハハハ!!

 

会場から笑いが起こる。

 

「とりあえずね、時間押してるんで!歌ってもらっていいですか!?」

 

「いいとも!!あれ、これあってます?」

 

「番組違うかなぁ!」

 

「すみません…」

 

「では、今回歌う曲は?」

 

「世界の終わりさんの青い太陽です。」

 

「それじゃあ!スタンバイお願いします。」

 

滞りなく進む企画。

しかしここで暗雲が立ち込める。

 

「すみません、なんか機材が動かなくて。アカペラでお願いできませんか?」

 

「は、いや…え?」

 

「おぉ、こんなことあるんだね。」

 

「いや、あの、」

 

「それでは歌ってもらいましょう!青い太陽です!!」

 

「なんでだぁぁぁぁぁ!!」

 

 

ここで、冒頭に至るのである。




やばいね、時間なかったね。

次回絶対一万字超えるんで許してください。

なんでもしますから(なんでもするとは言ってない)


感想評価アドバイスアンケートその他お願いします!


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アイツ、また泣かせたってよ


星燕です。

前回はすみません。焦りすぎて短かったかと思われます。
今回は!頑張りました(褒めてほしいといっている)

ちなみに前回一万字書くといったが…

あれは嘘だ。(ごめんなさい

あれ、まだ、日常回に、届かない…(白目


「それでは歌ってもらいましょう!青い太陽です!!」

 

パーソナリティが声を張り上げる。そんな大声に隠れながら小声で自分のお願いを伝えてみる。

 

「あの、音ないなら曲変えてもいいですかね?」

 

「ん、あぁ、多分大丈夫だけど。」

 

「じゃあ、幻の命にしてください。」

 

「失礼しましたぁ。曲目変わります。それではお願いしちゃいましょう!幻の命!」

 

再びパーソナリティの大きな声が響き渡る。観覧席のお客さん達が示し合わせたように黄色い声援を送ってくる。いや、あれはヤラセか。

 

ともかく、機材トラブルとかで音楽は流れない。しかし、一番から最後まで歌うとしたら周りは冷めてしまうかもしれないし。

 

だが、ここで思い至る。そう言えば、今日ここにはバンドが居るなぁ、と。あんな酷いことをされた後だ。多少のわがままや横暴や急な変更くらい対応してもらわないと困る。

 

「すみません、ついでに音楽ないなら知り合いに演奏頼んでいいですか?」

 

またも流れを切られたパーソナリティが軽くずっこける。

また、会場に笑いが起こる。

 

「ん?今日来てるの?」

 

「はい、そこにいます。」

 

「んー…ん!あれか!ん!?あれは!?パスパレの皆さんだぁっ!!」

 

「「「「「ふぇっ!?」」」」」

 

「いやぁ、今日のこの番組のことをしっかり()()()くれましたし、適任だと思うんですよね。なぁ、丸山サン?」

 

「ソウデスネ!!」

 

「これは面白い展開ですね!プロデューサーさん、大丈夫ですか?大丈夫?おっしゃ!と言うわけで、急遽変更で、演奏はパステルパレッツのみなさんです!」

 

キャー!キャー!

 

あいも変わらず凄まじいまでの棒読みの奴がいる。流石ヤラセだ。抜かりない。

 

っと、大和さんがこちらに向かってきた。

 

「ちょ、ちょっと!私たちあの曲出来ませんよ!?」

 

「譜面は送るよ、ホイ。」

 

「あ、ありがとうございます…じゃなくて!分かっててやってますよね!?」

 

「一番は俺がアカペラで歌う。二番から頼めないか?」

 

わざとらしく傷ついたような、信頼しているような、期待しているような…そんな声音で頼んでみる。

 

「うぅ…その言い方は卑怯ですよぉ…」

 

やはり、大和さんは真面目だ。これが白鷺さんならこうはいかなかった。

丸山さん?余裕だろ。

 

「んじゃ、まぁ行ってくるから。」

 

ここからは俺の時間だ。

 

 

 

ステージの中央に配置されたマイクの前に立つ。

 

ガチッ

 

3色ほどのライトがむせ返るほどに俺の事を照らし出す。

 

カラカラカラ

 

何事も平凡な…何かを失ったような……

 

ギシギシ…

 

そんな少年の時間が、その歯車が動き出す音がした。

 

「それでは聞いてください。幻の命。」

 

伴奏も何もないから速攻で歌い出す。冒頭の不思議な世界観とどこか悲しげな雰囲気を前面に押し出して。

 

言葉一つ一つに力を、命を吹き込むように。丁寧に丁寧に紡いでいく。

 

それはまるで、生まれた時から決められた仕事のようにぴったりと俺の中にはまった。

 

何かを忘れたような、後少しで完成しない失くしてしまった最後のピースが、この瞬間にはまった。

 

そう言えば最近そんな話を聞いた気がする。確か…そうだ、こころさんだ。

 

もしかしたら彼女はとてもすごい占い師か霊能力者かもしれない。いや、あるいは魔女などの類かもしれない。

 

そう思えるほどにあのシーンはこの瞬間とカブる。

 

あれは予言なのだろうか。だとしたら俺がするべきことは二つだ。ここからの人生…もとい全ての歌に魂を込めること。そしてその歌によって生まれた縁を大切に育てること。

 

難しい注文だ。だが、やり甲斐がある。悪くないチョイスだ。

 

そんな無為な事を考えている間に一番のサビに入る。

 

『幻に夢で会えたらそれは幻じゃない』

 

『僕もいつの日か星になる。

自由が僕を見て笑う。』

 

その言葉は、なんだか自分の未来のことのようで。儚く消える星の光ではなく、みんなを優しく照らす夜空の灯火になれるように。

 

要するに、散々周りのやつの中に残ってお前らを最後まで笑わせて…もとい困らせてやるということで。

 

自分はどうも性格が悪いようだ、と自重的に嗤う。

 

それを気づかせてくれた沢山の人達に感謝しながら。

 

____________________________________

 

正直、なんだろうこの男は、なんて思っていた。他の四人が盛り上がる中で私はどうにもついていけなかった。理由は自分でもなんとなく分かっている。

 

みんなが見ていたあの動画だろう。

 

私はあれを見ていない。ただそれだけの違いだが、なぜあんな違いが出たのか今はっきりとわかった。

 

彼の声は鈴のようで、小鳥のようで、風のようで、獣のようだった。彼は感情を歌っていた。

 

素直に、この人の歌をずっと聞いていたいと思った。生まれて初めて、何かの概念で涙を流した。

 

もちろん、痛くて涙を流したことはある。苦しくて、辛くて、そんな自分が嫌で…。

でもこの歌はその心を溶かしていった。私の生まれて初めての感動だった。

 

その衝撃たるや、ふと見た審査員席の人達が揃って涙をたたえていた。

 

どこまでも素直で、透き通っていて、甘い。果てしなく厳しくて、何よりも濃くて、そして苦い。

相容れないはずの二つの世界が混ざり合う。

彼の口から出てくる言葉によってそんな矛盾は消し飛んだ。

 

彼は紛れもなく天才だった。

もしくは、神に愛され祝福を受けた天使、といってもいい。

とにかく、恐らく人が生涯触れることのないその衝撃に触れたこの日は、この場にいる全ての人の中で彼のの人生のスタートを高々と告げていた。

 

『幻に夢で会えたらそれは幻じゃない』

 

『僕もいつの日か星になる。

自由が僕を見て笑う。』

 

彼の歌声に気を取られすぎた。もう始めなければいけない。

 

この時ばかりは、なぜこんな役を与えたのか、と神を呪った。

 

 

____________________________________

 

最初は、また新しいアイドルか、適当に流そう。そう、思っていた。

 

作曲家として成功して以来、このような席に座ることも少なくなかった。しかし、本当にその才能を感じたものなど一握りの中のさらに1割ほどだ。

 

だが、そこに確かに、その才能があった。

彼の歌声が、それと重なる表情が、仕草が。ほの一挙手一投足までもが歌だった。

 

感情を歌う。時に風のようにしなやかに。時に太陽のように穏やかに海のように優しく。嵐のように怒りながら獣のように空に吠え。それは感情だった。それは歌だった。

 

気づけば私は泣いていた。しかしそれに気づいてもなお、拭うことなど出来なかった。彼の歌に余計なものを混ぜたくなかった。

この空間の中では、衣擦れすらも圧倒的に異物だ。

 

彼に歌ってほしい歌がある。彼のためだけに詩を書きたい。曲を作りたい。

 

彼に歌ってもらえるならばこんな下らない地位などいくらでも捨てられる。そう思えるほどに彼は眩しかった。

 

____________________________________

 

二番になってパスパレのみんなが入ってきてくれた。

さすが、いい腕をしている。

 

そう思ったから、気持ちが良かったから、高揚していたから。

俺はギアを入れた。

 

今までは言うならば正確で透明な音。ここからは俺の音だ。

ピアノのソロは今回は抜かせてもらった。これは俺の歌を魅せる場所だ。誰にも譲る気は無い。

 

感情を全てぶつけて最後の言葉を紡ぐ。

 

『君のパパとママの歌』

 

歌い終わって数秒。誰も動かない。何も喋らない。何かミスか不具合でもあっただろうかと後ろを振り向くと、涙を流した審査員の方々が目に入った。

 

「あの…」

 

居た堪れずにパーソナリティに話しかける。

 

「あっ、あっ!はいっ!素晴らしい歌でしたね!審査員の方々、ひとまずご好評頂けますか?右から順に、お願いします。」

 

名指しされた右端の男の人がゆっくりと語り出す。

 

「僕ね、最初はチャラチャラしたアイドルが来たから適当に流そうかなって、思ってたんですよ。」

 

なんと衝撃の事実。

会場がざわつく。ついでに俺の心もざわついている。小心者のチキンなんだ。悪いか?

 

「でもね、思い知らされましたよ。君は天才だと。君の感じてきた人生の全てを曲を通して感じられる…あんな歌声があるんだなって思いましたよ。もし良ければ僕の書いた詞を歌ってほしい。他の人もそう思っているはずですよ。」

 

並ぶ審査員(特に左から二番目)が大きく頷く。どうやら作詞家・作曲家の心配はなくなったようだ。

 

その後も、なにやら過大評価をされ続けた気がする。

久し振りに全力で歌ったせいか記憶がおぼろげだ。だけど、達成感は過去最高だし、人の心を動かせたのならこれは俺の天職かもしれない。

 

 

 

「ハルトくん。これから頑張っていきましょう。」

 

瀧本さんの声が、不思議と鮮明に耳に残っていた。




あれ、瀧本さんがフラグたててますかねこれ。

何はともあれ第三話…四話?を、読んでいただきありがとうございます!

評価感想アドバイス、読みたい話やアンケートなどなど。
沢山くれるとモチベが上がります(クレクレの儀式)

追加
予約投稿機能なんてもう信じない。

半日一回投稿をしてきました…が!
なんか無理そうな気がしてます。行けるところまではいきますが。
それではまた次回。恐らく今夜9時に。


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アイツ、合同ライブに出るってよ

前回一万字と言ったな。

あれは嘘だ。

というか無理でした。作者に一万文字とかまだ早いというか。
投稿ペースを落として分量を上げるか、このまま続けるか。
どっちがいいのだろうか。


テレビを垂れ流しながらなにを思うでもなく昼食をとる。

誰もいない休日の過ごし方としては三十点と言うところだろうか。

 

いや、普通に友達と過ごしてないので十点あるか無いかぐらいです。盛ってすいませんでした。

 

しかし、一人で家に引きこもっているのも理由があるのだ。

 

 

その理由というのが先日のバラエティー番組である。

全部あれが悪い。つまり丸山さんが悪い。

 

あれ以来アホみたいに音楽番組と楽曲のオファーが来て事務所…特に瀧本さんはてんてこ舞い、らしい。

その影響力は絶大で、街角で大声でフルネームを叫ばれるならまだいい方で。

 

この前は黒服サングラスの集団と金髪少女、紫髪少女、オレンジ髪少女に追い回されるという下手なホラーよりも怖い体験をした。

 

そこまでなら、まぁいいよ。

けどそこから猫耳少女やピンクのクマやら総勢二十名プラス黒服サングラスの集団というリアル鬼ごっこもどきにまで昇華したなら話ば別だ。俺だって人並みに恐怖はある。

 

いや、あの威圧感はやばかった。捕まったら殺される。主に赤メッシュと水色の双子らしき奴と髪飾りをつけてる奴。

あとなんか一人で歯ギターやってるやつもいたなぁ…あれは怖かった。あの子歯が丈夫なんだなぁ…(現実逃避

 

と、つまり外に出ると追い回されるしほぼ毎日学校の後に事務所に呼ばれる。

 

休みの静かな日は貴重なのだ。

 

「なんでこんなことになったんだ?」

 

「私が色んなところに動画を送ったからかしら?」

 

「そうそう、こころさんが色んな方面に…んんん?」

 

そっと、後ろを振り向く。

いやいや、あるはずがない。鍵は閉めていたし家の住所を知ってる人はいないはずだし、そもそも俺に用事は…追い回してきたくらいだしあるのかもしれないが。

 

果たして、そこにはこころさんがいた。

紫とオレンジもいた。

赤メッシュも水色の双子も髪飾りもいた。

もちろん、二十人…いや、二十五?あれ?水色の片方見たこと…あるぇ?

 

「東郷啓斗さん!はじめまして、戸山香澄です!突然なんですけど、CiRCLEの合同ライブに出てもらえませんか!」

 

なるほど、猫耳少女は戸山さん…と。

さて、ではとりあえずあれ言っとくか。

 

「CiRCLEってどこで、合同ライブってどういうことで、なんで俺の家に入ってるんですか?あと、全員自己紹介もらえます?」

 

この二十五人とは…なんだかひどく複雑でそれなのに大したつながりのない糸のような関係になりそうだと、そう感じた。

 

お母さん、今日も僕は巻き込まれトラブル体質みたいです。

 

____________________________________

 

「えっと、香澄が所属するバンドがポピパ。メンバーは有咲、たえ、沙綾、りみ…であってる?」

 

「「「「あってまーす」」」」

 

「あぁ、うん。で、次が水色の片割れの紗夜さん所属のロゼリアで、メンバーは友希那さん、リサさん、あこちゃん、燐子さん。」

 

「そうね。」

「片割れという言い方はなんとかならなかったのですか!?」

「よろしく〜!」

「我が漆黒の翼に触れ…触れて……よろしくね、啓斗おにーちゃん!」

「よろしく…おねがいします…。」

 

はい。ここまででまだ二組。もうお腹いっぱいです。

あと三組あんだぜ?嘘みたいだろ?恐怖なんかじゃ形容できない…そんなナニカを見ちまった気分だぜ…!!

 

「はい、そんなわけで次いきまーす。」

 

こんなところで時間を使っていられない。何せ俺だって聞きたいことが山ほどあるのだ。

 

「どんなわけ?」

 

「うるさいぞ、反骨の赤メッシュ。反骨するところ間違えるな。」

 

「なっ!?」

 

先ほど自己紹介された美竹蘭。ー良いお家の出身なのに赤メッシュ。赤メッシュ(強調)

なにかとアウトローなこいつの第一印象はなんとなくだが反骨の赤メッシュだ。ーが、拳を握った。その拳を俺の腹に向かって…振り抜いた。

 

「おい殴るな…ちょ、みぞおち!?狙ってくんな!入れてくんな!ちょま、痛い!痛いってば!ごめんって、お淑やかな美人なのわかってるから!許して!」

 

「〜〜!!?」

 

「なんで!?なんで加速すんの!やめてってば!」

 

「蘭に皮肉と褒め言葉は逆効果なのだよ〜」

 

「先言えよ!蘭の入ってる幼馴染五人組バンドがアフグロ、メンバーは巴、モカ、ひまりとつぐみ、合ってるよね!?」

 

「おう、全員あってるぞ!」

 

「はい、じゃあ次いきます!蘭、止まれ、止まれぇぇぇぇぇ!!」

 

 

 

〜20分後〜

 

「その…ごめん。」

 

「うん、もういいから。頼むから殴らないでくれ、な?」

 

今のところ一番関わるのが大変そうなのはアフグロ(というより蘭)だ。しかし、見方によってはあれは究極のツンデレでありデレたところはとてつもない破壊力を持っているのでは?

 

そんなことを考えていると青葉モカと目が合う。ニヤリとして深く頷く。

 

…え?見抜かれてる?嘘でしょ?エスパーかな?なんなのかな?怖い(怖い)

 

「…気をつける。」

 

「はい、じゃあ次は…お、最後じゃん。」

 

「え、まだ3個しかグループ確認してないんじゃ…」

 

彩さんなに言ってんだよ、ちょっとよくワカンねぇな。お話しするか?オン?

 

「こころさんのところね、うん。メンバーは薫さん、はぐみ、花音さん、美咲。美咲さー、あとで連絡先くれない?」

 

「別にいいけど…なにするの?」

 

「振り回される苦労を語らいたい。」

 

「あー…もう既に被害者だったかー。」

 

「何に振り回されるの!?はぐみも振り回してくれるかな!」

 

「儚い…」

 

「ふぇぇ、、」

 

「キャラ濃いね、疲れそう。頑張ってね。」

 

「やっと普通な人に出会えた…幸せを感じるよ。」

 

なるほど、このグループでは美咲が苦労人なのか。ポピパの有咲といい美咲といい、可哀想で仕方ないよ。なにが楽しくてあんなことやってんのかな。

 

「啓斗くん?」

 

「なんだろう千聖さん。」

 

「私たちは?」

 

「え、いる?」

 

「要らないの…?」

 

おぉっとここで涙目上目遣い。あざと可愛いな。これが小悪魔か。

 

「なんか千聖さんのキャラ崩壊も見られたしやろうか。」

 

「やったー!」

 

「彩サン、ちょっと静かにね?」

 

「ごめんなさい…」

 

((((飼いならされてる!!?))))

 

「それじゃあパスパレね。千聖さん、麻弥、彩さん、イヴさん、日菜さん。」

 

「下の名前、るんっ!って来た!」

 

「フヘヘ、くすぐったいです!」

 

「大和魂ですね!」

 

「もうこのぐらいの濃さならなんも感じないぜ。慣れって怖い。」

 

 

 

 

「それでだ、俺の家に何の用だ。つかなんで普通に入ってんだよ。」

 

「黒服の人が開けてくれたわ!」

 

「美咲、通訳。」

 

「黒服の人が開けてくれました。」

 

「おい、目をそらすな。」

 

それが意味するところはつまり、ピッキングで不法侵入、尾行をして家を特定、他人にそれを助長させるという犯罪三段構えということで、俺が刑事告訴したら確実に勝てる。

 

いや、そんなことしないけど。

 

「で、来た理由は?」

 

「東郷さんにCiRCLEのライブに出演して欲しいんです!」

 

なるほどなるほど、ライブに参加してほしい、と。なんかさっきから言ってるけどさーくるってどこだろ。生まれも育ちもこの街なのにそんな場所知らない。

 

「まぁ、それはスケジュールと相談…らしいんだよね。なんか瀧本さん…マネージャーさんが言うにはオファーがたくさん来てるんだって。半分が声優だって。あり得ないね。」

 

「まだデビューしたばっかりなのにそのセリフ…クッ!!」

 

「彩さん…心中お察しします。」

 

「まやちゃぁん…」

 

なんか寸劇が始まったけどスルーしよう。うん、そうしよう。

 

「スケジュールの心配はないよ!」

 

この声は…まさかっ!?

 

「た、瀧本さん…!?」

 

「やぁ!その日は予定をぶち開けたから安心してライブしてね!」

 

なるほど、空いてるのか。なんか今の言い方だとそこそこ重要な仕事はねのけた感じするけど。若干瀧本さんの声が震えてる気がするけど。ほおが引きつってる気がするけど。涙目だけど。気のせいだよね、うん!

 

「ということなので、出ます。」

 

「やったわね!」

 

「儚い…」

 

なんか、ハロハピってこころと薫さんのキャラががっつり強いな。

 

「まさか…黒服さん?でも、いや、まさか…どうしよう…。」

 

「ん?美咲?」

 

「いや、なんでもないよ!…私はなにも知らない、気づいてない…」

 

なにか美咲がブツブツと言っている。なんだろう、この一連の流れの裏に巨大な権力の動きを感じてしまう。なんだろう。なんなんだろう。

 

「じゃあ、まずは演奏の順番を決めなきゃだね!」

 

「ちょ、おい香澄ッ!」

 

瞬間、空気が凍る。ピリピリとした空気で部屋の中が支配される。

 

え?なにごと?そんな殺しの犯人見つける空間みたいな雰囲気になる?

 

「俺は、よくわかんないし適当なところに入れてくれて良いよ。」

 

「最後はやはり私達ね。ロゼリアこそが相応しいわ。」

 

「「「「「………」」」」」

 

「…もう、じゃんけんしたら?」

 

 

____________________________________

 

「それでは…厳正なるじゃんけんの結果、一番手がポピパ、二番手がアフグロ、三番手がハロハピ、四番目が俺、五番目がロゼリアで六番目がパスパレです。」

 

「あの時…私がチョキを出していればっ!」

 

「紗夜、過ぎたことを言っても仕方ないわ。どんな状況だろうと私達は最高の演奏をする。ただそれだけよ。」

 

後悔をする紗夜さんに優しく労わるように、しかし確かな信念を持って友希那さんが話しかける。

 

だからこそ言っておこう。おそらく一番悔しがってるのは友希那さんだ。

 

「それじゃあ、来週の週末にCiRCLEで!皆さんよろしくお願いします!」

 

あ、そういえば。

俺は肝心なことを知らない。

 

「あの…このタイミングで申し訳ないんですけど。」

 

全員の視線が俺に注がれる。

 

「CiRCLEって、どこですか?」

 

 

 

____________________________________

 

「ここが沙綾の家のパン屋さんで、ここがはぐみの家の精肉店、もう少し行くと私がバイトしてるコンビニだよ〜!」

 

CiRCLEとはどうやら俺の住んでいる場所とは正反対にあるらしく、ついでにとこの辺りを案内してもらっていた。

 

「いや、リサさん本当ありがとうございます。」

 

「いーよいーよ!そんなことよりずっと思ってたんだけどさ…」

 

前を歩いていたリサさんが振り返る。その瞳に悪戯っ子のような輝きを秘めて。

 

「さん付けじゃなくて、リサって呼んでよ、ね?」

 

「それは…年上ですし。」

 

「じゃあ先輩命令。」

 

「それは…」

 

ふむ…これはなんというか、発言を逆手に取られた感じだろうか。どこに行っても詰む気がする。きっとリサさんはいい指し手になるだろう。将来が楽しみだ((

 

「じゃあ…リサ、ありがとう。」

 

「うん、どういたしまして!」

 

あ、ときめいた。今俺きゅんってした。きゅんってした!

落ち着けよ。しょうがない、きゅんってしたのを隠すために精一杯の仕返しをしてやろうじゃないか。性格悪い?うるさい、いいんだよ、このぐらいならいいんだよ。

 

 

_________________________

 

「うん、どういたしまして!」

 

言葉と一緒に下から見上げるように彼を見つめる。彼ならきっと最高の反応をしてくれるだろうと期待して。

 

しかし、彼から帰ってきた反応は予想よりはるかに…

 

「ふふ、リサは綺麗だね。」

 

はるかに手馴れていて。当たり前のように頭に乗せられた手の大きさに心が温かくなってきて。

 

あぁ、彼のことはまだわからないけれど…

これは、一目惚れというそれとよく似ている。そう思う。

 

そう思い至ると、じわじわと顔が熱くなるのがわかる。彼の顔を見られない。

 

「さぁ、CiRCLEに連れてって。俺早く帰んないといけないんだ。」

 

「う、うん。じゃあ行こっ!」

 

春の夕方の穏やかな風が頬を撫でる。その冷たさが、頬の熱を際立たせているようだった。




山田治郎さん
スマイル一号さん

高評価ありがとうございます!

途中で気づいた人もいるかもしれない。二十五人とか手に余る()

今度からは自重して出す人数はとりあえず五人ずつくらいにしようと思います。

書いてる途中で誰が話してんのか分からなくなる…

薫さんは別です。


多分次の投稿は明日夜9時になります。


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アイツ、告白するってよ




どーもこんばんは、星燕です。

今日は一日ジメジメしてました(・ω・`)

さて、今回は東郷君が声優のオファーをもらって特訓をするらしいですよ。


女子高生集団不法侵入事件から三日が経った今日、俺は声優の仕事に来ていた。

 

作品名は「この恋の音は」。

今回俺が貰った役は、二人組高校生男性アイドルのうちの一人。ライブシーンなんかもあるらしいのだが、それより問題はこのキャラクターが恋愛をするという点だ。

 

俺は、恋などしたことがない。お付き合いなど論外だ。それはなぜか。答えは謎である。決して俺がクラスのやつとほとんど話さなかったり話したとしても二言目には興味が失せたり、中学の文化祭の執事喫茶でほとんどの指名が俺だったとこなど関係ない。

 

みんなが羨ましいと思うことなんて大体苦労したり疲れたりするもんなんだと、その時の俺は世界の真理を知った。

 

そんなことはどうでもいいんだよ! (閑話休題)

 

ともかく、俺は早急に色んなタイプの女子に歯の浮くようなセリフを言っても、また言われても動じないようにならなければならない。

 

 

そこで先日、リサと彩、千聖さんと紗夜さんに手伝いをしてもらった。というか何故か日菜もいた。

 

 

 

____________________________________

 

「ハルくん、あのね。私ずっとハルくんのこと見てた!頑張ってるかっこいいハルくんも辛くてもみんなの前では絶対泣かない強いハルくんも、見えないところで泣いてる弱いハルくんも。みんなみんな、大好きなんだ。新しい顔を見るたびに、どんどん好きが増していくんだ。」

 

彩が、一言一言を噛みしめるように伝えてくれる。

 

「だから…私と、付き合ってください。」

 

「俺も、俺もずっと、彩のことを見てた。気づいたら目で追ってた。夢を追いかける彩が大好きだよ。これから、よろしくな。」

 

最後の一言まで笑顔で。

 

言い終わるまで。カットがかかるまで。

 

「はい、撮れたよー!」

 

「うわぁぁぁぁぁぁ!こんなの俺じゃナイィィィィィ」

 

終わればもう自由だ。思う存分悶えられる。なんなんだあのセリフは。酷いもんだ。俺があんなこと言うのか?「大好きだよ」って言うのか!?

 

「恥ずかしい!恥ずかしいよ千聖ちゃん!」

 

「えぇ、頑張ったわね彩ちゃん。」

 

「じゃあ次はー、紗夜ね!」

 

「い、今井さん?私ちょっとお腹の調子が悪い気がするのですが。」

 

「シチュエーションは、ツンデレな女の子にオレオレ系の男子が迫るシーンね。必要条件は壁ドンからの顎クイ。そっから耳元で囁くまでいけたら完璧かな。」

 

そんなバカな。

 

「そんな馬鹿な。」

 

おっと、声に出してしまった。しかしひどくないだろうか。俺のSAN値は天井を突き抜けたところだ。これ以上あげろとかマジ鬼畜の所業。

 

でもまぁ、役に入ればなんとかなる…かもしれない。

 

「はい、始めるよー自由にやってね。すたーと!」

 

 

スッと、スイッチを入れる。

 

「紗夜、話がある。」

 

「な、なんですか?」

 

怯え竦む紗夜を壁に追い詰める。

少し強めに壁に手を付ける。

 

「紗夜、お前が好きだ。俺と付き合え。」

 

ん?オラオラってこんな感じだろうか。合っているのだろうか。まぁ、いい。本番は台本があるからこれが間違ったオラオラだとしても関係ない。

 

「ど、どいてください。そんなこと急に言われても…」

 

ここですかさず顎クイィィィ!

そして紗夜の耳元で囁く。

 

「本当は、嬉しくて仕方ないんだろ?クスッお前、ドMかよ。」

 

紗夜の耳が赤く染まる。更に腕がプルプルと…ん?腕がプルプルと揺れる?

 

「いい加減に、しなさいっ!」

 

半身分横にずれていた俺のガラ空きの腹部に紗夜の鉄拳が入った。

 

「か、カットカット!紗夜、何してるの!?これは撮影だってば!」

 

「あ、これは、あ、す、すみません…」

 

リサと紗夜が二人して慌てる。それを遠くの方から彩は顔を赤くして、日菜はニコニコと笑い、千聖さんは笑ってはいるがオーラが黒い。違う、俺のせいじゃない。いや、俺のせいなんだが。

 

「こっちこそごめん、紗夜さん。嫌な思いしたかもしれない。」

 

「え、えぇ、あの、焦って手が出てしまいましたが、今のはその、良かったと……思います。」

 

これには俺が驚いた。何せ殴ってきた相手が今の行為を褒めたのだ。なんだろう、とても紗夜を撫でたい衝動に駆られる。

 

ハッ!?いかんいかん、思考が良からぬ方向に向かっている。落ち着け東郷啓斗。

 

「時間的には次で最後かな…私とがいい?それとも…」

 

「私がいいかしら?」

 

なんと言う究極の二択。これを考えた奴がいるなら心底恨む。いい性格してやがる。

 

「じゃあ、()()()リサな。」

 

「いいよ〜!おねーさんが頑張っちゃおうかな!」

 

「なら、シチュエーションは帰り道のカップルかしらね。」

 

「へっ!?」

 

ん?リサの様子が…緊張してるのか?いや、まさかな。ギャルの美人なリサが彼氏いない歴イコール年齢とか信じられないし。

 

「さっさとやって帰ろうか。」

 

「う、うん!そうだ、ねー!」

 

そっと、リサの手を握る。俺よりも少し高い体温を手のひらで感じる。

 

「リサ、好きだよ。」

 

「ふぇっ、う、うん!私も、その、好き…だよ?」

 

身長的に見上げてくる姿勢のリサの視線が俺の視線とぶつかった。ほんのりと赤く彩られた頰と悩ましげな瞳に胸が高鳴る。

 

その感情を制御するべく、空いていた方の手をリサの頭に乗せる。

 

「これからもずっと、な?」

 

「は、はい…。」

 

急に顔を下に向けてしまった。何か悪いことがあったのだろうか。申し訳ない気持ちになるな。

 

まぁ、何はともあれこれで終わりだ。

 

「さ、今日はもう暗くなるし帰ろうぜ。」

 

____________________________________

 

あれのおかげで気持ちを伝えるシーンもなんとか乗り切れた。ついでにラジオの質問にも答えられた。あの五人には沙綾の家のパンとはぐみの家のコロッケを渡した。

 

今度なんか奢ろう。

 

小さな目的ができた。





ブラジラさん

ティアナ000782さん

評価ありがとうございます。


さて、今回のはいかがでしたでしょうか。

物足りなかったですか?

そんなみなさんには朗報です。
ちょびっと話に出てきたラジオ回ですが9時半に投稿します。
手探りなんで稚拙だとは思いますが。

評価や感想、アドバイスや見たい話、アンケート、見にくい点など感想でお待ちしてます。

活動報告を出しました。そちらも見てくださると嬉しいです。


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アイツのアニメを見るってよ


おひさしぶりです。星燕です。

なんか遅くなって思った人。
正解です。1日遅れました。申し訳ない。

いや、投稿を忘れたとかじゃなくて。
なんというか、少し休んだだけなのにオリ主の
性格を忘れた感じですかね。
ぶっちゃけ書き方が手探りでした。

もうね、どのくらいコミュを進めてるのかわからない。
コミュ作ろうかしら。ペルソナ的な。

そんな感じです。


今日も今日とて俺は家でゴロゴロしている。

 

なぜかって?

 

休みだからだよ!(某肉塊師匠風)

 

 

今日は土曜日。更に今週は三連休。1日目くらいはダラダラとしても文句は言われまい。全力でだらけてやる。(働くフラグ)

 

プルルル プルルルル プルル

 

HAHAHAHA!!

ダラけるっつったばっかだぞこら(フラグ回収)

 

ガチャッ

 

「はい、東郷です。」

 

「あ、もしもし東郷く「ただいま電話に出ることができません。後ほどお掛け直しください。」」

 

ガチャッ

 

ふぅ、なんかねこみみの声が聞こえた気がしたが…まぁ気のせいだろうな。うん。

 

だって俺家の電話番号教えてないし。携帯電話も教えたのはリサと美咲と有咲、千聖さんとつぐみ…いわゆる保護者達だ。

 

特に頻繁に連絡…というか雑談をするのは美咲とリサだ。

 

美咲は苦労してるんやなぁ…って連絡が来るたびに思います。(思います。)

 

リサは…なんというか。呼び出されたと思ったら上から下までトータルコーディネートされ。歩いていたら後ろから飛びつかれ。お昼を食べているとナチュラルに向かい側に座っている。

 

なんでいつもいるのかって?

 

しらねぇよ。誰か教えてくれよ。頼むよ(切実)

 

ふぅ、怖い怖い。嫌な汗が出てきたぜ。麦茶でも飲もうと席を立つ。

 

ピンポ-ン

 

チャイムが鳴る。あー、インターホンかな?どっちだろ。まぁいいや。

 

「はーい。」

 

「啓斗ー!来たよ!」

 

「なんでですか。」

 

「お姉さんと一緒に昨日のアニメを見ようじゃないか。どうせ録画してるんでしょ?」

 

「モカちゃんもいるよ〜」

 

おまえら気づいたか?

俺にプライベートと休日は無いらしいぜ。

 

「外暑いだろうし今日はいいけど、今度から事前に連絡くれよ?」

 

『『『『『はーい!』』』』』

 

 

なんかいる。なんか多い。なんだろう、全てを失敗したのがわかった。今度からは居留守を使おう。

 

「鍵空いてるからどうぞ。」

 

__________________________________________

 

 

「お邪魔します!」

 

「おう、邪魔される。」

 

 

全員揃ってやがる。まじかよすごいな。

俺の家のリビングって人が二十五人入っても若干余裕あるんだなぁ。

 

こんなことで新しい発見しても全然嬉しく無いぞ。

 

「早速見よう!」

 

こいつら本気なのか?特にボーカル陣とベース陣。

 

「お前ら知り合いが出てるアニメを知り合いの家で見るとか羞恥プレイにもほどがあるよな。」

 

「しょうがないじゃん。家が厳しいからアニメはダメなんだよ。」

 

お父さん、それくらい許してやってくださいよ。それが原因で男の家に押しかける娘とか親的にどうなんですか?

なんかいま可愛いから良いんだって聞こえた気がする。なんだろう、寒気がするな。今日はもう寝ようかな(現実逃避

 

「私はいつも早く寝るから夜のアニメを見たことがないの!」

 

「蘭が見たかったらしいんだけどみんなリアルタイムで観てたから録画してなかったんだよ。見せてやってくれないか?」

 

「ちょ、巴!?」

 

「さっすがともちーん、ドS〜」

 

「あ、私たちもこころに誘われたから来たんだよ。」

 

いつもいつも元凶はお前かこころ。

羽沢珈琲店しかり、アイドル云々しかり、事務所しかり、ライブしかり…etc。

 

この前の黒服さん集団不法侵入事件もお前のせいだったな。

 

ん?もしかして俺はいますごく真相に近づいているのでは?

いや、事件とかもそうだが、社会とか世界とか経済とか。

そういや弦巻ってどこかで聞いたことあるような…あれ?アニメのスポンサーにそんな名前の会社あった気が…おれ、コマーシャルに入るタイミングのスポンサー紹介みたいなやつで『この番組は弦巻グループの提供でお送りしました』って言った気がする。

 

…やめよう。これ以上考えると何か良くないことが起こる。具体的にいうと消される。

 

「じゃあ俺は自分の部屋に戻るから、何かあったら呼んでくれ。喉乾いたら冷蔵庫に紅茶とほうじ茶と緑茶と麦茶があるから適当に飲んでくれ。つまみたかったらそこの棚に軽食とかスナック菓子がある。分からないことは勝手に決めつけずに俺に聞きに来ること。」

 

「はいはーい!トイレはどこですか!?」

 

「廊下の突き当たりです。一つ言うとするなら、日菜はアイドルなのでそう言うことは大きな声でしないようにしましょう。」

 

「リモコンの使い方わかんなーい!」

 

「美咲、俺にはもう無理だ、手に負えない。あとは頼んだ。」

 

「え、ちょっと、私もわかんないよ。」

 

美咲に頼んだのには理由がある。その理由とは…

 

「大丈夫。お前はいつもこころと一緒にいるだろ?ならいけるさ!」

 

そう、つまりそういうことだ。あれはエネルギー的には台風よりちょい上くらいあるだろうから、それを抑えられる美咲のエネルギーは津波を一人で止めるくらいはあるだろう。ゴットハンド!つって。

 

「いやいや、普通に無理でしょ。なにその漠然としている上に謎に説得力のある顔して全てを乗り切ろうとするスタンス。」

 

おっと、お気に召さないのだろうか。

 

「いや、美咲は爽やか系が好きなのかと思っていたので。」

 

「いや、そりゃまあ熱血漢より爽やか系が好きなことは否定しないし君も結構好みのタイプではあるけど、そんなことで乗り切れるほどこの問題は簡単じゃない。」

 

「儚い…儚いっ!」

 

薫さん…どんな時でもそれだな。なんだろう、儚いって言葉以外しゃべれないのかな。

 

「薫さんはちょっと静かにしててねー。」

 

「それはそうと美咲、コーヒー飲むか?」

 

「あ、貰う。」

 

「アイス?ホット?」

 

「ホットで。」

 

「ほい。ついでにケーキな。じゃあよろしくー。」

 

「わかったー。…いや、待て待て。ちょ、啓斗…って居ないし。」

 

さてと、逃げるが勝ちだ。ついでに操作説明の紙も置いて(押し付けて)来たし大丈夫だろう。

 

「啓斗くん?入って良いかしら。」

 

「あー、千聖か。なんかあった?」

 

もしかして下で暴動でも起こっているのだろうか。

 

「いえ、私も出演者側だし気まずいと言うか恥ずかしいというか。」

 

なるほど、確かにそうだ。千聖さんは俺が演じる翡翠蒼と最終的に付き合うことになる白鳥舞というヒロインの役をしている。

 

なるほど、確かに気まずい。しかし、俺の方が気まずい。なぜこれからセリフで、とは言え告白する予定の相手と二人で、密室で、過ごさなければならないのだ。

ちなみに、先日俺がリサ達に手伝ってもらった時に千聖を選ばなかったのはその辺りが理由である。

 

「まぁ、しょうがないか。どうぞ。なんも面白いものなんかないけど。」

 

「対して期待してないから大丈夫よ。」

 

「おーおー、辛辣ですなお嬢様。」

 

「私が執事を雇うとするなら甲斐甲斐しく仕事をする私に忠実な執事よ。」

 

「そうか。俺がメイドを雇うとするなら千聖みたいに毒舌がすごいけどデレると以上に可愛いメイドだよ。」

 

「それ、褒めてるつもり?」

 

「あぁ。俺の中で最上の褒めことばだぞ?」

 

「あなたに期待したのが間違いだったわ。」

 

「おっと、期待されてたのか。そりゃ悪いことをした。お詫びに読み合わせに付き合おうか?」

 

「誠意は感じられないけど、まぁそれで許してあげるわ。」

 

「それはどうも恐悦至極。」

 

ここまでほとんど間を空けることなく喋り続けた。その事実と内容にどちらからともなく笑いが漏れ出す。

 

「あなたきっと執事役が似合うわ。」

 

「じゃあ千聖はお嬢様だな。世間知らずで傲慢でドジっ娘の、な。」

 

「あら、どういうことかしら?」

 

「さぁ?自分の心に聞いてみろよ。」

 

「全くわからないと言っているわ。残念ね、あなたの言っていることが伝わらないの。」

 

「よく言うよ。俺が彩と喋るとむくれるし日菜を呼ぶと睨んでくるし麻耶を褒めると不機嫌だし。あぁ、そっか。嫉妬深いを入れ忘れてた。」

 

「あなたに言いたいことはたくさんあるわ。でもとりあえず一発殴らせなさい。」

 

おっと、何かが彼女の怒りに触れたようだ。全く、龍の尾を機関銃で撃ち抜くなって何回言ったらわかるんだいジョージ。

 

「それで、読み合わせはしたいのか?」

 

「もういいわよ。誰かさんのせいで疲れてしまったしね。」

 

「誰だそりゃ!俺が連れてきてやるよ。」

 

「あ・な・たです!」

 

「oh...そんなに怒るなよ。」

 

「あなたといると静かな時間はないわね。」

 

「そんなに褒めるなよ。」

 

「ふふっ、ええ、そうね。褒めすぎたわ。」

 

やっと千聖が笑顔に戻りました。部屋の外からのプレッシャーが消えたよ!

 

人ってあんな黒いナニカを出せるもんだっけ?まぁいいや。

 

「うえっ、もう30分経ってんじゃん。俺は下に戻るけど、千聖はどうする?」

 

「どうするもなにも、私があなたの部屋で待っているとでも?」

 

「分かってるって、言ってみただけだよ。」

 

日頃周りに振り回されてるんだから、少しぐらい振り回してみたい。

いや、物理ではなく。

 

さてさて、と。静かだったけどあいつらなにしてんのかな。

壁に隠れながら様子を伺う。なぜか悪いことをしている気になってくる。

あれだ、小さい頃にやったスパイごっこ。謎の緊張感とターゲットの押し付け合いが始まるあれだ。

 

そこにはなぜか両手で顔を覆ったはぐみ、香澄、あこ以外の全員がいた。

 

あ、違う。薫さんはいつも通り片手で押さえて儚いしてるわ。

 

 

 

この日、ほとんどの人がなにも言わずに帰って行きました。

あこちゃん曰く『ソンシ』したらしいです。





はい、お知らせです。

この度、週一回不定期更新にしようと思いました。
理由としては書くスピードですね。

でも、完璧な不定期更新は待っていただいている人もいる中で自分的にいやでして。

週一回は書きます。
なので、二日連続で書いてたり全然更新ねぇじゃん!な週があったりするかもしれません。

もう最初から書き直そうかな。


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アイツ、フェスに出るってよ

どーもこんにちは。

今日のお話は合同ライブの前日。
なんでこうなった感は否めませんが…
まぁそれもありだろう。(責任ぽいっ



最近の目標は憧れの作者さんにお気に入りしてもらうこと。

してもらったらうれしいなぁ…


「皆さーん、盛り上がってますか!」

 

『はーい!!』

 

 

ここは幕張ドームシティ。俺の、初ライブのステージだ。と、言っても流石にデビューして数週間のアイドルがワンマンライブなんて出来ない。これは様々なグループや音楽が入り乱れる音楽フェスだ。なんでも、バラエティーの収録現場にいた開催者側のお偉いさんが、もともと参加が決まってたパスパレとおんなじ事務所だからとオファーしてきたらしい。

 

因みに合同ライブ前日である。

 

それを、例によって事務所が勝手に処理。二つ返事で了承の後参加する運びとなった。

 

ちなみに今の煽りは俺ではない。パスパレの彩である。俺の出番はここから六組あとである。

 

歌う曲は三曲。一曲目はSEKAI NO OWARIさんのDragon Night。二曲目はEveさんのアウトサイダー。三曲目はEasyPopさんのハッピーシンセサイザ。今回は前に六組もいるので盛り上げや煽りを気にしなくていい。らしい。なので純粋に歌いたい曲を選んだ。

 

そして今回も音はパスパレの皆さんだ。彩は楽器ができないのでハッピーシンセサイザで参戦だ。こういう風にほかのバンドとコラボできるのなら今度からはロキロキしたりロメオったりできる。

 

ボカロばっかだって?

 

しょうがないだろ。ボカロ盛り上がるんだもん。若干八つ当たり気味に歌っても大丈夫なんだもん。ようつべでそればっかみてんだもん。

 

いつかはSEKAI NO OWARIさんも出るロックフェスにも出てみたい。オールカバーでロキとロストワンの号哭、ブリキノダンス辺りだろうか。

 

いや、オファーなんか来てないから考えても意味ないんだけど。

 

 

「ありがとうございましたー!」

 

お、色々考えていたらパスパレの皆が帰ってきた。

 

「よお、お疲れ様。」

 

労いの言葉とともに先に買っておいたアケエリアスを手渡す。

 

「啓斗くんありがとー!」

 

「今日のライブもブシドーでした!」

 

「おう。みんな凄かったぞ。」

 

「いやー…疲れましたー!」

 

「ここからさらに3曲もあるのよね。」

 

「「「「え?」」」」

 

今の状況話そうか?千聖さん以外は俺と演奏すること忘れてた。

 

「わ、忘れてたぁ!」

 

「体力全部使っちゃったよ!」

 

「るんってこない!」

 

「やばいっす…やばいっす!」

 

あ、麻弥さんも忘れてたのね。そりゃほかの三人も忘れるわ。

 

「譜面は?頭に入ってんのか?」

 

「入ってますけど…体力が……」

 

「しょうがねぇな。啓斗くん特性はちみつレモンを進呈しよう。これ食って回復しろ。てかしてくれ。アカペラはしんどい。」

 

こんな時のため…というより俺が終わった後に食おうと思って作ってきていたはちみつレモン。これを食いながら四組の分休めばギリギリいける…と思う。アドレナリンとか脳内麻薬とかで。なんとかなれ。

 

「ふわぁ!甘い!酸っぱい!」

 

「これは、るるらるんっ!って感じ!」

 

「るるら…?とっても美味しいです!カンロです!」

 

「ほんとね。甘さもちょうどいいわ。」

 

「おいしいっす!」

 

「それはなりよりです。食い終わったらタッパー閉めて俺にくれ。」

 

「「「「ご馳走様です!」」」」

 

「美味しかったわ。」

 

「あぁ、そう。よかったね…。」

 

想定したよりも遥かに凄まじいスピードでタッパーが帰ってきた。なにそれ。カ○ビィですか?

いや、それだけ疲れてたってことか。

 

「東郷啓斗さん!パスパレの皆さん!スタンバイお願いします!」

 

おっと、もう出番だ。話す相手がいると時間が過ぎるのが早いな。

 

「んじゃまぁ、やりますかね。」

 

「ずっと思っていたのだけれど」

 

千聖さんが話しかけてくる。

 

「あんなに無理矢理アイドルになったのに、あなたは仕事は楽しそうよね。」

 

「ああ、そんなことか。これは俺の持論だけど、どんなに最初は拒否していた仕事だとしてもそれが自分に与えられた役目なら全うするのが仕事や役目に対する誠意だと思うんだよ。夢を追いかけてこの世界に入った人もいるんだから俺はそれを穢しちゃダメだ。」

 

これはずっと思っていたことだ。たとえ苦手なことでも、それを嫌々やるのは違うと思うのだ。少なくとも、俺はそういう思考で生きている。

だから巻き込まれんだよ!

 

「それに、やるんだったらとことん楽しんで楽しんで楽しんで…最後の最後まで、全力でもう絞っても出ないってぐらい絞り出してやりたいんだよ。だから、手伝ってくれ。」

 

『次のアーティストは先日のバラエティーで話題沸騰中の男性アイドル!東郷啓斗くん!今日は同じ事務所の先輩アイドル、パスパレの皆さんと参戦です!』

 

ふっ、と振り返る。必要なのは一言だけ。

 

「行こう!」

 

ステージ脇のステップを駆け上がる。一気にステージを真ん中まで駆け抜ける。他の五人は楽器を持っているから少し遅れる。

 

ならばこの僅かな時間も楽しもう。

 

「どうも、はじめまして。東郷啓斗です!」

 

観客の熱気、叫び、その表情からこのステージは楽しめばいいんだと、言外に言われているように感じる。

 

「こういうフェスに出るのは初めてで少し緊張してるんですけど…皆さんと楽しめるように歌います。歌える人は是非歌って、飛んで跳ねて騒ぎましょう!!」

 

紡ぐ言葉一つ一つに、騒ぐ細胞の隅々までこの感情を乗せろ。

魂を込めろ、歌え、心を放て。

 

「それじゃあ一曲目!Dragon Night!!」

 

短い前奏から静かに、感情を昂らせる。

 

 

 

 

 

 

 

徐々に速くなる心臓の音とリズム。歌詞の意味を噛み締めながら次の音を撃ち出す。

 

 

 

 

 

 

 

まだ、まだ足りない。観客の方が熱い。パスパレの方が強い。そんなのダメだ。

 

今、この瞬間のこの場所は俺の為だけにある俺のステージ。

 

誰よりも熱く、誰よりも強く。誰よりも優雅で誰よりも気高く。心を震わせるような瞬間を見つけるために。

 

 

 

 

『今宵、僕たちは友達のように踊るんだ!』

 

 

 

 

心臓がうるさい。体が熱い。血液の流れが速い。服は汗でビショビショ。でも、そんな状態になってるのがこの上なく嬉しくて、何よりも誇らしかった。

 

 

「二曲目行きます、アウトサイダー!」

 

 

 

頭が冴える。体中に広がる熱に対して、頭の方はいつになく冷静だった。少しずつ、だけど確実に思考はクリアになっていく。

 

生まれて初めて感じる全能感。今ならなんでもできるという自信。いろんなものがあるけれど、確かなのはそれらがなにかの形に変わろうとしているということだけ。

 

こんな経験は初めてだった。

 

もっと、歌いたい。誰よりも長く、歌っていたい。俺という、このちっぽけな存在を世界に知らしめたい。

 

 

 

 

 

 

 

 

「次の曲で最後になります。」

 

次が最後。その事実に胸が軋む。だがそんなの関係ない。時間は有限だ。その時間いっぱいを使って楽しむ。

 

ふと、後ろの五人を振り返る。

 

 

準備は?

 

オーケーに決まってる!

 

 

短いアイコンタクトで言葉を交わす。

 

彩が隣に出てくる。

 

 

「今日はありがとうございました。初めてのフェスで、皆さんの熱気が音楽の凄さを改めて教えてくれました。

それでは最後の曲です。ハッピーシンセサイザ!!」

 

 

 

オモチャの起動音のようなメロディーに乗せて歌い出す。

 

 

 

____________________________________

 

 

 

「ふぉあー!やったったー!」

 

「やったった?」

 

「やってやった、じゃない?」

 

「おー、なるほど!」

 

 

現在帰りの車の中。運転席には瀧本さん。行きも帰りも送ってもらって…頭が上がらないです。いつもありがとうございます。

 

 

「ねーねー、すごいよ!今エゴサしてたんだけどね!」

 

「それってそんなおおっぴらにしていいことだっけか?」

 

「気にするだけ無駄よ啓斗くん。彩ちゃん続けてちょうだい。」

 

「うん、それでね!急上昇に“東郷啓斗”と“パスパレ”があるよ!」

 

「は!?パスパレはいいとして、俺も!?」

 

謎だ。なんでこうなった。俺は歌っただけだぞ。ついでに明日のライブのことを最後にチラッと話した気もするが、それ以外にはなにもしていない。

 

なのになんでっ!!

 

「啓斗くん凄かったもんねー。二曲目の…アウトサイダー?見てて鳥肌立っちゃったよー流石私たちが見込んだ子だ!」

 

「見込まれてたんですね。」

 

ふむ、そんなバズってるんか。そんな風に言われたら気になってきてしまう。

 

家に帰って晩御飯を食べて…風呂入って手が空いたら調べてみるか。

 

 

今?

 

 

今は恥ずかしくてできないよ。




ダニエルズプランさん、ありがとうございます!

精進します。


感想をいただいたので歌詞全部ブッパしました。
流石にBANは怖いです。

我らが啓斗くんは歌い始めるとゾーンに入って王様になっちゃう系男子みたいです。

みなさん、近くに啓斗くんがいてマイクがあるときは気をつけましょう。

評価、感想、アンケートへの回答、アドバイスや見たい話、ラジオで啓斗くんに聞きたいこと、どしどし下さい。


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アイツ、打ち上げだってよ

みなさん、すみません。週一とか言っときながら連投してます。

曲の著作権が切れてるかどうかってどこでわかるのでしょう。
何か知ってる方がいれば教えてください。

えー…と言うわけで、打ち上げ会です。最初の方のライブはほんとに軽くだけ触れます。
やりたかったのは次回です。ちなみにお泊まり会ってこと以外決めてません。


「どうもみなさんこんにちは!今日は来てくれてありがとうございます!短い間ですが!盛り上がっていきましょう!」

 

『わあァァァァ!!」

 

本日はCiRCLEの合同ライブである。なんでいるかって?家に居たら女の子が二十五人押しかけてきて半強制的に参加させられた。

 

嘘みたいだろ?全部本当なんだぜ。思い出すだけでも鳥肌が立つぜ。リビングに女の子二十五人。しかも入ってきた方法はピッキング。

俺の日常はいずこへ。

 

「昨日のフェスを見て来てくれた人もいるみたいですね!外まで溢れてるみたいです!」

 

そうなのだ。昨日のライブで俺が調子に乗って言ったあの一言。明日もライブがあるんでよかったら来てください。それがSNSで拡散されライブ場所が特定される。そのつぶやきがさらに拡散され…という事らしい。

 

SNSは怖い。はっきり分かるんだね。

 

「正直、何歌えばいいか分からなかったので好きな曲を歌います!」

 

なんか昨日も言ってた気がする。細かいことを言ってたら意味ないんだからな。

 

今回は四曲だ。一曲目はシャルル。二曲目はシルエット。三曲目は小さな恋の歌。四曲目が太陽系デスコだ。ディスコじゃないよデスコだよ((

 

なんだかんだ言って盛り上がる曲を歌いたいじゃん?な?な?(威圧

 

「それじゃあここから四曲!最後までついて来てください!一曲目はシャルル!!」

 

 

 

 

____________________________________

 

 

 

「いやー…すごい熱気。すごい歓声。こんなに沢山貰っちゃったので…最後は爽やかに皆さんに一言…二言?」

 

 

「最後の曲は太陽系デスコ!!騒げ!叫べ!跳べッ!」

 

観客の声援が大きくなる。中の人もだが、外の人の歓声がここまで届くことが軽く驚愕である。

 

さぁ、最後の歌だ。掻き鳴らそう。

 

『あの一等星のさんざめく光であなたとダンスを踊ろうか!』

 

『我が太陽系の鼓動に合わせて絡まったステップで綺羅めいて・星ッ!』

 

 

____________________________________

 

 

 

「っはぁ、づがれだぁあ…生き返る…」

 

「そんなおっさんみたいなこと言わないでよね。」

 

「おねーちゃん!ポテトちょーだい!」

 

「あ、日菜!それは私の…」

 

この賑やかなのは今回のライブの打ち上げ。らしい。

並び順は奥側からポピパ、アフグロ、ロゼリア。対面にハロハピ、パスパレ、俺という感じで。

正直周りが女の子だらけで落ち着かないし周りからの目が痛すぎる。

 

いたたまれない雰囲気の中、何も考えず黙々とピザを切り分け、パスタを食べる。サラダを取り分けるかたわらでコップに手を伸ばす。

 

「っと、飲み物なくなっちゃったか…。」

 

「んー、じゃあ私と一緒に行こ?」

 

「あぁ、リサか。いいよ、行こうか。」

 

「今更だけど、アイドルとご飯とかちょっとテンション上がる〜!」

 

「なんで急に?というかパスパレはいつもいるんじゃないの?」

 

「パスパレは友達って感じだもん!それに啓斗は異性だし?」

 

「そんなもんか。」

 

「そんなもんよ〜。」

 

リサへの純粋な質問への答えは、よくわからないものだった。

というか、友達って感じで俺が違うなら、俺ノットイコール友達じゃん?

あれ、なんだろう。涙が出てくる。

 

微妙に中身のない会話を続けながらドリンクサーバーの前に行く。と、そのタイミングで携帯から着信音が鳴る。

 

「あれ、誰だろ。」

 

「メール?」

 

「うん。瀧本さんからだ。えーっと…事務所に…脅迫文かー。いやー、世の中物騒だな。出す人もそうだけど、出されるようなことすんなよな。全く。」

 

どうやら、今日共演した二十五人の誰かの熱狂的なファンが事務所宛で俺に脅迫文を送って来たらしい。先ほど警察に被害届を提出したらしく、やることがある程度落ち着いたので連絡したとのこと。しかし、まだ送り主が誰かも分からないので、とりあえず今日は家に帰らないでくれ、とのこと。

 

「ねぇ、割と他人事な感じだったけどさっきからブツブツ言ってどうしたの?」

 

「あ、あぁ。リサ、ごめん。今の連絡でさ。ちょっと事務所とかでごたついて。今日は家に帰らないでくれーって。」

 

「え!?大変じゃん!」

 

大変?なんで?脅迫文が届いたから。誰に?…俺に。

 

 

O・RE・NI☆

 

ふぉあっ!?

 

「やばいやばいなんでこうなった!?」

 

「え、なに!?え!?」

 

「うーん、ホテルかネット喫茶か。誰かの家に泊めてもらうこともできないしなー…」

 

「…ちょっと、待っててね。」

 

「へ?」

 

なんだろう。リサが難しい顔をしてスマホを連打している。というか、人の指ってあんな速く動くんだな。関節やってないだろうか。ベーシストにかかわらず、指はパフォーマンスをするのに重要な部位だろう。不安になってくる。

 

お、リサが画面から目を離した。今度は満面の笑み。なんか、この短時間にいろんな表情を見るな。

 

「啓斗、泊まるとこ確保!」

 

「うぇっ、まじか。ありがとう!」

 

うぉっしゃ!いやー助かった。ホテルもネット喫茶もこの時間からじゃ入れないかもだし一晩寝ないで明かすとか無理だ。

さすがギャルのコミュ力と情報網はエグいなぁ。おかげで助かった。

おそらく、女神がいるとしたらリサのような姿なんだろう。

いや、むしろリサが女神まである。

きっとそうだ。リサは女神だったのだ。

 

「あとで案内するから心配しなくていいからね!」

 

「ほんとにありがとう!」

 

今夜泊まる場所は決まった。あとはもう楽しむだけである。

 

意気揚々とコーラ…を押そうとして隣の烏龍茶を押した。

神などいないのかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

席に戻ると場は混沌とし始めていた。どこから取り出したのか分からないグリーンスムージーにロゼリアの面々が顔を青くして抱き合っていたり、ポピパがきらきら星を歌っていたり、アフグロの中で世紀末なつぐみちゃんとアイドル風なつぐみちゃんの写真が置かれていたり、ハロハピがミッシェルを捕まえると言って虫網を用意していたり、パスパレに至ってはもう説明できないくらいひどい。

 

「俺たちがいない間に何があったんだ?」

 

「説明すると長くなるのだけれど。」

 

と前置きをした友希那曰く、いつのまにかテーブルに置かれていたグリーンスムージーの中に各々が苦手とする食べ物の存在を感じ取ったロゼリアの四名が混乱しつつ落ち着くために身を寄せ合っていた。

 

すると、香澄が歌を聞けば治るという謎理論からきらきら星を歌い始めた。

 

さらに、それに感化されたハロハピ御一行は歌うにあたり「そういえばミッシェルいなくね?」ということに気づいたらしく美咲の制止を振り切り黒服さんに虫網を用意してもらったらしい。

 

それを見て蘭が「世紀末…」と呟けばモカが過去にあったつぐみの黒歴史を掘り返し。

 

パスパレはよく分からん。ただ、これだけはわかる。オセロのボードの上でチェスと将棋の駒と囲碁の石、麻雀の牌が一辺ずつに並べられてもゲームはできない。

 

なんだあいつら、酔ってんのか?

 

「なぁ、こいつらって打ち上げの時いつもこうなの?」

 

「あ、アハハ…そんなことない、と思う。」

 

「お前ら、お店に迷惑だからちょっと静かにしような。」

 

「…聞いてないね。」

 

「もう、帰りたい。あ、帰れないんじゃん。最悪だよ…。もう寝たい。」

 

「あ、じゃあもう行く?」

 

「え、良いのか?」

 

「うん、泊まるとこは大丈夫って言ってるから。」

 

結構仲の良い友達なのだろうか。いや、もしかしたら彼氏?んー…わからん。

 

「ま、いいならお願いします。今日のお金って置いとけばいいかな?」

 

「うん、それでいいと思うよ。」

 

「じゃあ…少し多めに置いてくか。」

 

机の端の方に三千円を置いておく。正直にいうと、五百円程多いが、まぁいいだろう。

 

「じゃあリサ、案内お願いします。」

 

「うんっ!任せといて!」

 

このとき抱いた一抹の不安。それが的中するとは当時の俺はかけらも考えていなかったのだ。





パイナップルさん
ラクウスさん
ketzerさん
評価ありがとうございます。


はい、どうやったら自然かなぁって事で脅迫状出してみました。
すみません…作者のカスみたいな脳みその中には自然な流れを生み出す能力がかけらもないみたいです。

アンケートがそこそこ溜まったなーってタイミングで次回書き出そうと思ってます。なんならやってほしいお泊まり会全部ifとして書いてもいいかもしれない。

君の一票で物語が変わる!!
だれか文章の書き方を教えてください。


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アイツ、泊まるってよ《前編》

本文の前に。



遅れてすいまっせん!!
一週間一投稿とか言ってた過去の自分に飛び膝蹴りを食らわせてやりたいです。

さらに家に行ったという事実だけで泊まることもなく。まあ、後編では泊まるんですけども。
会話が続かないからとキャラを出し。
友希那さんはほとんど喋らない。

ごめんなさい。



やあみんな!毎度おなじみ啓斗だよ!今日僕がいるのはこちら!

 

今井さん家の台所だぁい!

なんでここにいるかって?

ここに泊まるからだよ!

 

あっ、やめて!腐りかけの卵投げつけないで!痛い!くさい!

 

ふぅ。まぁ落ち着けよ。別にここにいるのは俺だけじゃない。俺はピッキングもストーキングも犯罪への加担もしたことがない。ついでに犯罪教唆もしたことない。黒服さんはもっと自重するべきだと思う。

 

 

 

この場にいるのは、家主のリサと友希那、紗夜さん、日菜。オマケのこころ。ははっ、なんでこうなったんだっけ。

 

「私が友希那と紗夜を呼んでー、紗夜に日菜がついてきてー、日菜に呼ばれてこころが来たんだよー。」

 

なんか最近リサが都合のいい解説キャラみたくなってきてるんだが。

というか高確率で心を読まれているんだが?何故だ。

 

「まぁいいか。」

 

「なにがー?」

 

「なんでもないぞ。それじゃあ始めるか。」

 

『今日作りたくなる簡単レシピを紹介!』

『HARU's キッチン』

 

「なんでZIPのあのコーナーみたいになってるのかなー?」

 

「事務所の方針です。」

 

「詳しく説明して?」

 

「チャンネルで動画出すから日菜と料理してこいって。」

 

「別の女の家で?」

 

「そこは申し訳なく思っている。だがこれだけは言わせてもらう。俺は誰とも付き合ってないし、そもそもお前は俺の女じゃねぇだろうが。」

 

「彼女じゃない女の子の家に泊まるんだ?」

 

「お前が連れてきたんだろうが。」

 

なんだこの会話は。果てしなく続く気がするし続けば続くだけこちらが不利になる気がする。そういう時はぶった切って別の話を始めるに限る。

 

「えー…この企画は事務所に送られてきた一通のファンレターから始まりました。内容を要約すると、先日のフェスを見てからファンになってもっといろんな俺を見てみたい…ということでした。菜津美さん、届いてますよー!」

 

「へぇ〜そうだったんだね!るんっ!とくるね!」

 

「せやろー?こんな駆け出しのファンだって言ってくれてこの仕事やってよかったなぁって思いました。あ、本当は俺アイドルなんてなるつもりなくて。それでも続けているのはこういうファンの人の手紙とか応援とか。そういう繋がりがあるからなんですよね。」

 

「おー!なんかゲーノージンっぽいよ!」

 

日菜サン?合いの手のつもりなんかな?それとも煽ってんのかな?んん?

 

まぁいいや。

 

「実は芸能人でした。はい、ということで今回は菜津美さんのリクエストの簡単に作れるハイクオリティフレンチ。早速作っていきましょう。」

 

「はーい!」

 

今回のお題はフレンチ料理。なんならフルコースを作ろう。動画にできるのは15分が限界らしい。ならば〜したものがこちらですは必須なので実は先に作ったものをリサに冷蔵庫に入れさせてもらっている。

 

「今日は鴨肉のコンフィと鴨肉のローストを作りまーす。」

 

「わーい!」

 

「コンフィはビストロで定番ですしローストは王道を行きます。お好きな方でどうぞ。」

 

「うーん…そもそもなんだけど啓斗くんって料理できるの?」

 

「…ふふふ、あまり舐めるなよ?五代料理はなんでもござれ!和洋に韓国、ギリシャ辺りは作れる万能啓斗くんだぜっ!」

 

五大料理とは、フランス料理、中華料理、インド料理、トルコ料理、イタリア料理のことを指す。韓国料理は入るのを目指してたとか目指してないとか?まぁ全部美味しいのは確かだ。

 

「んー、私はポテトが食べられればいいやー!」

 

「なんだこの喪失感。なんなんだ…なんなんだ!?」

 

「さっそくはじめてこー!」

 

 

 

____________________________________

 

 

「はい、じゃあまずは材料の確認ね。鴨のコンフィから。骨付き鴨肉を三本、にんにく四かけ、白ワイン100cc、塩が大さじ二、鴨油が一缶ぐらい、タイム三枝、胡椒を少々、バルサミコ酢が200cc、蜂蜜大さじ二、じゃがいもがお好みに合わせて。これが三人前ですよー。それじゃ早速作りまーす。」

 

「やったー!」

 

「まず下ごしらえからね。鴨肉は脂身にフォークか竹串で穴を開け、塩コショウをもみこみハーブをまぶす。おろしにんにくを溶かしたワインにつけて冷蔵庫で一晩マリネする。はい、冷蔵庫でマリネしたものがこちらになりまーす。」

 

鴨肉を冷蔵庫に入れるのと入れ替わりで昨日下ごしらえしたものを出す。

 

「ハイ次ね。鴨油を80℃ぐらいに温めます。そしたら水気を拭き取った鴨肉を入れます。二時間ほど煮て終わったらそのまま冷やします。それで一晩置いたものがこちらです。」

 

キッチンの台の下に入れてあった鴨肉を取り出す。

 

「はい、この状態はね、結構保ちますから。食べたい時にこの次から調理してください。そんじゃ次です。鴨肉を油を拭き取ってフライパンに油をひかずに焼いてください。この時煮た油をかけながら焼くとパリッと焼けますよ〜。」

 

「なんか手際が良すぎて私やることなくなーい?」

 

「なくないよー。じゃがいもと茄子を乱切りにして下さい。」

 

「まっかせてー!」

 

「おっと、焼けた焼けた。で、この油は使いますんでね。残しといて下さい。それでは日菜が切ってる間にソースを作ります。小さめの鍋にバルサミコ酢を入れて、量が二分の一くらいになるまで煮詰めます。そこに鴨肉のマリネ液、蜂蜜を加えて塩コショウで味を整えましょう。はい、完成しました。」

 

「切れたよ!」

 

「はい、それじゃあこの野菜をさっきの油で低温で揚げまーす。

 

んで、揚げ終わったら取り付けていって…はい完成。鴨肉のコンフィです。」

 

「わー!おいしそー!食べたい食べたーい!ね?いいでしょ啓斗くん!」

 

「んじゃあここからは出たがってた紗夜さんにお願いしまーす。」

 

「え?私ですか?」

 

「はい、紗夜さん自己紹介。」

 

「え、ええ…ロゼリアのギタリストの氷川紗夜です。」

 

「はい、ありがとねー。それじゃあ鴨肉のローストを作っていきまーす。」

 

「わかりました。」

 

 

 

____________________________________

 

 

「んー…美味しいなぁ。」

 

「うん…もぐもぐ、とっても、むしゃむしゃ、おいひいね。」

 

「美味しいのは良かったけどもリサも彩も食べながら喋んのやめような。」

 

「このポテトおいひい!」

 

「ほんとね。いくらでも…食べられそう。」

 

「氷川姉妹こら。今他の二人に言ったばっかりだぞ。わざとか?なぁ。」

 

作り終わったらもちろん食べる。スタッフが全て美味しくいただきますです。誤字ってる?わざとだよ。

 

そんでおれは動画に撮ってないがもう一つ料理…というか、食後のデザートを作っていた。耐熱ボウルがあれば簡単になるアレだ。

 

「そう!トリュフチョコッとね!」

 

「なにがそう!なのかわからないんだけれど?」

 

「HEY!リサそんなこと気にしたらシワが増えるぜ?」

 

「ねぇ、あたし次のライブであなたにぶつけてベースを壊そうと思うの。だから、きっと来てね?」

 

「わるい。反省してる。まじごめん。」

 

いい笑顔の裏の黒いオーラが隠れてないぜ。まったく。相変わらずだな!

 

なんか俺変なテンション入ったな。まぁしょうがない。今回のチョコは自信作だ。

 

「!?何このチョコ!噛んだ瞬間に溶けた!?それに、中からトロッと…これは何?」

 

「それはリキュール入りのチョコソース。注射器型の調理器具でさっき入れたのさ。」

 

「リキュールの深い香りがチョコに乗って流れてくるっ…こんな、こんなのって…」

 

「抗えないよッ!」

 

ん?なんだ?今一瞬服がはだけて…いや、そんなソ○マみたいなことないか。うーん。メタい!

 

「ねえ啓斗?啓斗がレストランをやったらきっと人気が出ると思うの!それでそのレストランでハロハピが歌うのよ!」

 

「おいこころ。お前は不用意にそうゆうこと言うなよ。実現しないんだから。」

 

「オイ!レストランダ!ジムショトホンシャニレンラクダ!!」

「アマリヒロイバショハトレナイ、イチニチゴクミゲンテイカ!?」

「イマスグカクショウチョウヤセイカイノジュウチン、ゲイノウジンニレンラクヲスルンダ!!」

 

 

おい黒服。自重しろよ。聞こえてるんだぞ。週末にしか入れないぞ。オイ。やるなら全部シェフのおまかせコースだぞ。楽しみだぞ。オイ。

 

ってか政界の重鎮?芸能人?違うだろ。いや、弦巻グループ的にはそれが正解(そう)なんだろうけども。先にロゼリアとかアフグロとか。なぁ?

 

「黒服さん。プレオープンはいつもの二十五人でお願いします。」

 

「はい、啓斗さん。おまかせを。」

 

はっはっは、まじかよ黒服さん。3割くらい冗談だったんだぜ?

 

いや、7割本気でしたけども。

 

 

 

 

 

これで俺は学生、アイドル、声優、動画投稿者、シェフの合計五足のわらじを履くことになったわけだが。

 

驚異的なのは弦巻グループよ。俺がこんな生活している…させてもらってるのは全部弦巻グループのおかげだ。実を言うと今の生活も意外と気に入っている。

出来るだけ、この時間が続きますように。

 

「啓斗さん、レストラン開業の目処が立ちました。毎週末、夜の19:30から営業。一日5組、一組に五人までの定員。プレオープン期間は毎日営業していただきます。初日に各ガールズバンドの方々、その後お嬢様と来賓の方々というタイムテーブルで進行していきます。事務所には話を通しているのでご安心を。」

 

「黒服さんまじハイスペック。あ、グループからウエイトレスを二、三人見繕ってください。」

 

「かしこまりました。」

 

この生活は続くことなくこれからちょっとずつ忙しくなりそうだ。

 

まぁ、今では忙しい日々(それ)もーーー

 

 

「啓斗!今度チョコの作り方教えてよー!」

 

「あっ、私もお願いできますか?できればクッキー…とか。」

 

「おねーちゃんがやるならわたしもー!」

 

「大人数でやる方が楽しいわ!みんなも誘いましょう!」

 

「まったく、騒がしいわね。」

 

 

 

ーーー少し、ほんの少しだけ。

 

愛おしく思えるのだ。

 




うーん。この。

まあとりあえず後編も見守ってくださいな。


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アイツ、泊まるってよ《中編》


今回は
ふざけましたよ
ごめんなさい

ちなみに次回は、やっとお泊り…おやすみ?回です。
紆余曲折しまくって、着地は適当です。
プロット?三話時点で無視しだしましたよ。



「うへぇ、動画送ってから三十分でもう上がってるよ。うちの事務所…ってか黒服さんかな。有能すぎ。」

 

俺の所属する…つまり、パスパレやら何やらが所属する事務所は、一応弦巻グループの末端の子会社だ。そして、こころが(半強制的に)俺をアイドルにしてからうちの事務所は黒服さんが溢れている。そして俺のスケジュールは全部こころに漏れてる。なんなら操作されてる。

 

あれ?なんだこの寒気は。気づいちゃいけないことに気づいた気が…?やめよう。これ以上はいけない。

 

まあ、それはそれとして。

あのステージ設営からピッキング、太平洋をかぼちゃで横断を冗談抜きに実行してしまう黒服さんだ。そりゃ有能である。

 

「あ、すげー。再生回数がもう15万突破したー。あははー。」

 

だからこんなことでいちいち驚いていたら黒服さんの本気を見たときに死ぬかもしれないので普通を心がける。え?現実逃避?知るかボケ。

 

「啓斗ー、お風呂あがったよー。着替え持って脱衣所にどーぞ!」

 

「ああ。ありがとうリサ。」

 

「場所わかるかな?付いて行こうか?」

 

「助かる。お願いしてもいいか?」

 

みんなご存知の通り、俺は今、今井さん家に泊まっている。事の発端は事務所に脅迫文が送られてきた事。まったく、俺が何したってんだよ((

 

「はい、ここが脱衣所ねー。おふろ上がったら冷蔵庫の中にある飲み物飲んでいいから。あとは…うん、大丈夫かな。」

 

「何から何までありがとう。また今度何かお返しをするよ。」

 

「三倍くらいを期待してるね?」

 

「こりゃ手厳しいや。」

 

こういう冗談で心を軽くしてくれるあたり、やはりリサは姉のように思えてくる。一人っ子だったもので、この感覚がこそばゆい。その暖かさが心地いい。

 

もちろん、ここ最近関わらせてもらってる人には、ほとんどこのこそばゆさを経験している。

 

こちとらほぼ毎日アイドルとあってるのだ。どうだ、羨ましいか。

 

ーーーあ、俺もアイドルだ。

 

 

 

「などと考えている間に啓斗は一日の疲れを癒していくのだった…なんてな。」

 

シャワーを浴びながらひとりごちる。

さっさと身体を洗ってでなければ。泊まらせて貰っているのにいつまでものんびりしているわけにもいかない。

 

あれ?シャンプーが二つある…どっち使えばいいんだ?あれ?ボディソープは三つ?あれ?どれを…あれ!?

 

いや、待て落ち着け俺。全部少しだけ手に出してリサとは違う匂いのやつを探し出せばいいんだ!なんだ、簡単じゃないか!

 

って、すごく犯罪臭がするな。しゃーない。勘で当てるしかない。

…これだッ!左のシャンプーと真ん中のボディソープッ!!ふふふ!今の俺は謎の自信に満ち溢れているぞ!ふはは、はーはっはっは!

 

……。

 

 

「真面目に身体洗おう。」

 

 

___________________________________

 

 

「ふぃー…湯船さいこー…。やばい、顔蕩ける…表情筋が仕事を放棄してやがるぜ…。」

 

やっぱりお風呂に入るなら湯船に浸からないとダメだろう。和の心、日本人の魂、疲れを癒すヒーリングスポット…リサに人の家を勝手に回復ポイントにするなと怒られる気がする。いや、有咲か…?

 

というか、さっきふつうに料理を食って帰ったあいつらはファミレスで夕御飯食べた後だよな?あれ?テーブルの上に20枚近いジャンボハンバーグステーキ、ライス、サラダ、スープ付きが載っていたのは気のせいか?

あと、ファミレスの皆さんは大丈夫だったのだろうか。終始てんやわんやしてそうだが。南無三。

 

…今日は思考が逸れまくるな。それもこれもこんなに気持ちいい湯船が悪い。炭酸のお風呂なんて聞いてないよ。デバフだよ、こんなもん。あー…やば、でらんないかも。日頃の疲れが一気に…取れて……あ、落ちそう。出な、きゃ……。

 

 

湯船のふちに足をかけ出ようとする。

スパークが走ったように視界が明滅する。

その事実への驚愕から俺の足は物の見事に滑った。

タイルへと頭を打ち付ける。

俺の意識は無事に途切れた。

 

 

 

____________________________________

 

 

黒く、暗く。耳鳴りがするほどに静か。衣擦れの音が反響するようなこの空間。

 

「ここは…どこだ?」

 

その問いに答えるようにスポットライトが三つ。この空間の中を照らし出す。

 

「ここは君の頭の中(インサイドヘッド)。はじめまして、ボクは()()()()。正確には、東郷啓斗の優しさかな。」

 

「俺様は…あー…優しさに同じだ。お前の自信だ。」

 

「わ、私はっ!あなたの警戒心、ですっ。」

 

「いや、著作権…、まぁいいや。あり?他の俺の感情は?」

 

「君には、多くの仮面がある。それらは鉄のように堅く、ガラスのように脆い。今君が自分にその感情があると知って、その感情が壊れたら大変さ。鋭く、細かく。精神のいたるところに飛び散った破片は君に傷を負わせる。そうしたら、ヤツがくる。それは困るからね。安全なのを選出してきたのさ。」

 

「おぉん…?」

 

なるほどなるほど。つまりアレがこーしてこーなって…。

 

よし、完全に理解(わかってない

 

つまりアレだ。アレだ。

 

「よし、じゃあ帰らせてくれ。俺は風呂で死にかけてるはずだし。リサに迷惑かけられないからな。」

 

「そうしたいのはやまやまなんだけどね。ちょっと小言を言うよ。

 

 

君ちょっと自分の意思とか意見を押し込めすぎ。ストレスの火山が常にギリギリで止まってるよ。ちゃんと解消してくれないかな?」

 

「えぇ…例えばどんな。」

 

「ライブ、レストラン、なんでもいいんだけどね。自分がやってて楽しい事。」

 

「ふぇーい…」

 

なんだろう。精神世界のことを言われてもよくわからない。てかそんな噴火直前の火山なら見せればいいのに。そしたら恐怖でストレス解消だって捗るだろう。

 

いや、その行為がもはやストレスか。

 

 

「フンッ。俺様ならできるはずだ!」

 

「わ、わたしも…そう思います!」

 

「…ふぇーい。」

 

急に話さないでくれ。怖い。ビビる。

 

「言いたいことは言えたので後ろの扉からお帰りください。」

 

「…あい。」

 

言いたいだけ言ったら放置なあたり俺だなぁ、と思う。

そんな共通点を見つけても嬉しくはないが。

 

「あ、そうそう。」

 

扉に手をかけたあたりで後ろから声がする。しかし、その声音は先程までのふわふわしたものではなかった。

 

「君は…ボクたちは、虚無(空っぽ)なんかじゃないよ。」

 

「はーい。」

 

最後の最後によくわからないことを言い出した。なんのことだかね。

適当な返事をしてから扉を開けはなつ。差し込む光に思わず目を閉じた。

 

 

____________________________________

 

「…夢だな。うん。著作権に引っかかりそうな夢だった。」

 

タイルの上で目を覚ましそそくさと脱衣所に出て行く。

 

ーー頭の水分を軽く拭き取る。

 

今は夏だが風呂上がりは寒い。なんなんだろう。まあ、風呂上がりに暑いよりはましか。

 

ーー腰にタオルを巻く。

 

「啓斗ー?遅いけど大じょ…」

 

「あっ…(察し)」

 

バタンッと勢いのいい音が脱衣所に響く。

…俺は何も知らない。何も見られてない。見られたのは上半身だけ。あ、見られてるわ。

 

ーー下着を履いて、ここに来る途中で買ったパジャマ(2.980円)を着る。

 

あとでフォローしとこう。アレは…確実に、気まずくなる。そんなの御免だ。

 

ーー台所に移動する。

 

んー…冷蔵庫に紅茶常備ってすごいな。と、言いつつジャスミンティーを飲む。

 

ーー足音がする。

 

「あの、啓斗?私、見てないから…見てないからっ!」

 

「あぁ、うん。バスタオル巻いてたしな。」

 

「うん、そうだよ…へ?」

 

「え?」

 

「っ……!!」

 

んん?なんだ、何が起こっている?俺がフォローを入れた瞬間にリサが赤くなった。涙を湛えながら上目遣いを放ってくるあたり流石の小悪魔系美少女だ。むしろ天使だ。

 

「ばかっ!ばかばかばかっ!!」

 

ぽかぽかと軽く握った手で胸を殴られる。

うーん。

恋人みたい?だな。

 

ちなみにそれをリサに言ったら鳩尾にいいのを二、三発貰った。ここまで鋭いのが決まるのは自己紹介の蘭以来だ。

 

リサ…効いたぜッ。





ここで、お詫びとお礼を。

ここ数話でたくさん誤字りました。
そして、たくさん誤字報告してもらいました。
この場を借りて、ありがとうございます!!

ーーここからあとがきだヨーー

ええ、前回のを見た人ならわかるでしょ?後半が終わったらレストラン回…番外編…ラジオ回…そして新章、アニメ回に突入!!
するかもしれません。

ここで言えるのは、恥ずかしがる美少女
特にクール風ツンデレデレの蘭と、ギャル風お姉さん系リサ姉。

ありゃあ、全国の一部の人を殺しにきとるで…。

評価、感想、質問。その他諸々お待ちしてます!


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アイツ、泊まるってよ《後編》

「……。」

 

「………。」

 

「…………。」

 

「「あ、あのっ、あっ、……。」」

 

なんで俺とリサが急にお見合いの場で合わせられた知り合いのような反応になっているのか。

 

簡単に言うとなんちゃって逆放送事故(ラッキースケベ)である。

 

詳しくは中編を見てね!(明確な誘導

 

まぁ、前回の時点でこうなることは薄々感づいていた。なので俺は風呂上がりにTATUYAに行って映画を二、三本借りてきている。

 

ラベルは見ていないが、まぁレジ前にあったやつだし人気で面白いんだろう。

うん、明確なフラグが着々と建築されていってるな。もうそろそろ俺にフラグ建築士一級免許をくれてもいいんだぞ。

 

つまり、そういうことなので俺はこれからリサに映画を見ることを提案しなければならない。映画の利点は複数ある。

 

何も考えなくていい。

無理に喋らなくていい。

楽しい。

終われば会話のタネがある。

あわよくば見てる間にアノことを忘れるかもしれないし。

 

な?完璧だろ。まぁ本心は最後のやつだ。やっぱり俺に今の状況はキツすぎる。

 

「なあリサ映画借りてきたから見ないか?」

 

「…うん、いいよ。」

 

長考の末俺の結論と同じところに落ち着いたんだろう。ならばあとは見るだけだ。

 

「どれから見る?」

 

袋から三つのDVDをだす。

 

「は、はると…それって、わざと?」

 

ん?心なしかリサのろれつが怪しくなっている。DVDに何かあったのだろうか。

 

\ゾンビ・クウォーツ/

 

\呪印/

 

\キラー×キラー/

 

まさかのホラーで3コンボである。ゾンビもの、日本霊もの、殺人鬼もの。フルコンプリートである。

 

だからレジ打ちの人に若干引かれてたのか?

 

そもそもの話、男性に限らずともアイドルというとプライベートで見つかるとそわそわされたり、きゃーきゃーと黄色い声援が飛んで来たり、握手やら写真やらサインやらを求められるものだと思っていた。

 

だが!俺の扱いはまるで珍獣やらゲテモノやら。遠くから眺める分には面白いが、実際触れに行くのはちょっと…ムリかな?

みたいな雰囲気を醸し出されている!これには納得いかない!!

 

しかしそんな状況も俺の周りに関して言えば少々緩和される。

主に蘭とつぐみ、あこあたりはそんな感じである。

これで蘭の会話中に唐突にくるインファイトがなければ全く問題ない。まぁ最近はそれも徐々にさばけるようになっているのでモーマンタイだ。

その経験が活きたこの前の先輩男性アイドルとのロケでは、動きが良すぎて若干引かれるという事態にもなった。しっかり連絡先交換してご飯行ったけどな!!

 

 

閑話休題

 

 

リサが苦手なジャンルなら見ないほうがいいのか。はたまたそっちのショックでさっきのやつを忘れるかもしれない。

 

………。

 

よし、見よう。

東郷啓斗、十六歳。一大決心の日である。

 

「リサ。選べないなら全部見よっか!」

 

 

_________________________________

 

 

「どれから見る?」

 

啓斗の手には三つのDVD。そのどれもがホラーというジャンルに属すものだ。

 

「は、はると…それって、わざと?」

 

震えた私の声に反応して啓斗が手元を見つめる。よかった。私が苦手なものをわざと持ってくるドSで鬼畜な啓斗さんは居なかったみたいだ。

 

あれ?全然顔を上げない。なんかだんだん渋い顔になって…あ、急に開き直った顔。そして、何か悪いことを考えている顔。

バッ!という効果音がつきそうな勢いで顔を上げた。

 

その顔には溢れ出んばかりの喜びが詰まった笑みが…

 

 

 

なかった。あったのは妖しく揺らめく肉食動物の目だ。

 

「リサ。選べないなら全部見よっか!」

 

前言撤回。ただのドSで鬼畜な啓斗が悦びが詰まったとてもいい笑顔でそこにいた。

そんな顔にも心が揺れるのだから、我ながらチョロいことだ。蘭でももう少し攻略が難しいだろう。物理的な意味でも。

 

こうして早朝二時まで続く地獄のホラー祭りが始まったのである。

 

 

________________________________

 

『ジュディ!早くこっちに!』

『あぁ、だめ、だめよ…マイク!そっちはダメなの!アレが…アイツがいる!』

『ヘヒャヒャァア!!血ィ…血ィ見せろォ!』

『ヴァッ!!?』

 

「ひゃぁぁぁぁぁ!」

 

「おゔッ!?」

 

怖いものを見るときに苦手な女の子がどんな行動をとるか。その選択肢は二つだ。

 

一つ目、普通に怖がる。

平和的に怖がる。その結果、女子は儚げかつ守ってあげたい雰囲気を纏う。そして男は堂々と歩くことで男らしさを見せることができる。平和的なことだ。

 

二つ目。これが問題なのだ。

怖がりすぎて周りのものに被害を出す。お化け屋敷でお化け役の人を殴り飛ばしたり怪談を聞いて話し手を意識不明の重体にしたり一緒にホラー映画を見た人をリアルゴーストにしたり。

その女子の存在そのものがホラーになりかねないタイプだ。

 

そして、リサはこっちだ。

もうわかっただろ?俺今死にそうなんだよ。誰か助けてくれ。瀧本さん、黒服さん、つぐみ…。

 

 

 

 

いや、バレたらバレたで俺の人生が精神的に終わりそうなんでやっぱいいです。

でもリサさん。もう少しだけ力を緩めてはくれないだろうか。

 

しかしこれで二本目も終わる。

あと一時間半ほどの辛抱だ。それで、寝て、明日の朝帰る。完璧だな。(白目

 

 

 

__________________________________

 

 

「や、やっと終わった…」

 

「あっ、ごめんね!その…だいぶ怖くて。」

 

「いや…いいんだ、気にしてない。あ、ごめんあと30センチ離れて。」

 

「めちゃくちゃ気にしてる!?」

 

今の俺の身体には隣にいるーー謝り倒しているーー女の子に付けられた傷と恐怖が刻まれている。

攻撃を受けやすかった左半身に至っては完全に人体の構造上不可能な曲がり方をした腕。大きく前に外れた肩。別々の方向を向く指が存在している。

 

ギャグの回だから次話には治ってるけど。

 

それから三十分ほど、俺とリサの漫才のようなやり取りは続いた。

 

 

 

____________________________________

 

突然だが、至福の夢と言われたらあなたは何を想像するだろうか。

 

仲のいい兄弟姉妹と遊び駆け回る??

 

小鳥の鳴き声に合わせて踊る??

 

愛する誰かとこれまた愛を囁き合う?

 

たしかに、愛する誰かに愛を伝えるのは心地よいし、小鳥の歌で穏やかに舞うのも気分がいいだろう。

だが、俺の場合は少し違う。

 

胸の中にいる女の子。その小さな頭を緩やかに撫でる。

この女の子を、いつかきっと守れるように、と…

サラサラと感じる指の中の感覚に意識を寄せる。

 

ん?サラサラと()()()

 

 

ここでもう一つ問おう。

夢で視覚以外の五感から刺激を受けたことがあるか。

答えは圧倒的にNOだ。

 

つまるところ、この胸の中に身体を委ねる女の子は現実のものであるし、その相手に俺は『守りたい』という感情を持ったわけだ。

 

 

 

…とりあえずベッドから出てからだ。

 

少し怠い身体に鞭を打ち、俺は幸せを振り切った。






今回少なめ&最後あっさり&言葉足らずな感じです。
もっと言うと短編たくさん詰め合わせたみたいな。
そのうち加筆修正するので許してください。私も今回の出来には不満が残るのです。

ダメなんだよ。寝かせようとするたびくどくなるし、どっかのタイミングで「あれ?おれってもしかして…」イベント出さなきゃだから。
そんで次回はレストランイベント。

やっぱりやりたいこと書いてる時が一番進む(当社比)

てか蘭とリサさんがだんだんWORKING!!の伊波みたくなってんの。ついでに啓斗くんは小鳥遊ですね。わー、分かりにくい。


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アイツのレストラン〜プレオープン一組目〜

本日、○月☆日土曜日。Nid d'oiseau harutoがプレオープンする。

 

ちなみにこころがあの話を口に出してからまだ一週間ちょいだ。

それで俺が欲しいって言った調理器具から材料、調味料、挙句理想の内装まで完璧に仕上げてきている。

憧れのあの調理器具から某食戟アニメのいくつもの特徴的な包丁。最先端技術の塊まで。

改めて黒服さんと弦巻グループヤベェな。

しかし今回は感謝だ。何しろ調理スタッフとして三人、ホールスタッフとして四人の計七人も黒服さんをお借りしている。極め付けに最初のプレは希望通りにあの二十五人にしてもらった。感謝しかねぇや。

あ、調理工程が多いから時間をずらして五人ずつなんだけどね。

 

「シェフ、お客様がいらっしゃいました。」

 

「あ、分かりました。今行きます。」

 

 

今のでわかったと思うが、俺はこの店の中ではシェフと呼ばれる。なかなかくすぐったいもんだ。さて、最初の五人から難関だ。気合いを入れていこうか。

 

 

 

________________________________

 

ーAfterglowー

 

「いらっしゃいま…まて、蘭か?」

 

「そうだけど?なに?」

 

「あ、いや…すごい綺麗だ。誰かと思った。」

 

最初の組はAfterglow。予約時間より二十分ほど早いけど…もっと言うと蘭しかいないけど。

 

それにしても蘭がやばい。着物とか予想の上すぎる。いつものパンクでロックな赤メッシュの蘭もカッコよくていいが、今の着物を着ている蘭は…綺麗だ。それ以外に当てはまる言葉を見つけられない。

 

「なにしてんの?早く案内してよ。」

 

「ああ…それじゃあ改めて。

Nid d'oiseau harutoにようこそいらっしゃいました。シェフの東郷啓斗です。本日は心ゆくまでお楽しみください。それでは、こちらへ。」

 

「ん。」

 

軽く左手を差し出せばその上に右手をのせてくる。

自分のものより一回りほど小さい手を握る。この手であんな音楽を…そう思うとなかなか感慨深い。

 

「そういえば他の四人は?」

 

「ひまりと巴がドレスコードのこと知らなくって。予約ギリギリになるってさ。」

 

「は?」

 

「え、なに。」

 

「俺直接ひまりにドレスコードのこと言ってあるけど?」

 

「えっ…。」

 

驚きに満ちた表情で固まった蘭は、しかし。数秒後には本当に和服なのかというスピードで携帯電話を取り出しひまりに電話をかけた。

 

「ちょっとひまり、啓斗から聞いたんだけど。ドレスコード知ってたんだ?」

 

『ーー!ーーー?ー!』

 

「はぁ!?意味わかんないんだけど!早く来なかったらひまりの分はいらないって啓斗に伝えるから!」

 

『ーー!?ーー!ーッ』

 

まだ話しているのが聞こえていたが蘭は速攻で切った。ありゃひまりが悪いな。なにを企んでたか知らないけどあのふわふわピンク頭のことだから着物着付けてもらいに蘭の家に…とかだろ。

 

っと、席についた。

 

「蘭、ここ。ひまり達が来たら一品ずつ料理を出すから。ウェルカムドリンクは俺特製のカシスソーダな。もちろんノンアルコール。安心して飲めよ。」

 

「…なんかすごい準備いいね。悔しいんだけど。負けた気分で。」

 

「誰と、何を、競ってんだよ。」

 

蘭は「別に」と言ってそれから何も話さなかった。それじゃあ俺も仕込みに戻ろう。

 

厨房の中は煌びやかな店内とは打って変わって戦場のようなひりついた空気で満ちている。

 

「アマネさん、オーブンあっためてください。それ終わったらポテトを蒸して。」

 

「ウィ、シェフ。」

 

「ナナミさん、野菜の素揚げを予約の五分前から始めてください。一度揚がったら五分休ませてもう一回揚げてくださいね。」

 

「ウィ、シェフ!」

 

「タクミさん、スープと前菜任せます。作り方は覚えてますね?前菜は十五分、スープは三十分で上げてください。」

 

「ウィ、シェフ。」

 

Allez, commençons(さあ、始めようか)!」

 

今日出す料理は相手が高校生なのとプレオープン初日の試運転ということでフォーマルなコース合計八品とアマネさんのテストメニュー。棚の中からオーダーメイドの包丁、白銀を取り出す。

あー…この輝き、不規則な刃紋、アボカドを種ごと切れるその鋭さ…。

 

その包丁の柄をもって、祈るように胸の前に掲げる。

 

(俺は今までこころに振り回されてきた。それが今はどうだ?今日はともかく、明日からは舌の肥えた大物達がここにくる。あいつのおかげで好きなことが出来る。嗚呼、アイドルやっててよかった。)

 

集中は高まった。今すぐ料理を(暴れ)始めたいが、その高ぶった精神も今は僅かに理性が上回っている。うん、最高のコンディションだ。

 

「さぁ、調理を始めようか!!」

 

「「「ウィ、シェフ!」」」

 

一品目はアミューズ、二品目は前菜。三品目はスープ。三つとも他の三人に任せているから三から八品目を作ればいい。

四品目、魚料理、ポワソン。今日は白身魚のポワレ。

五品目、キイチゴのソルベ。口直しの氷菓だ。

六品目、肉料理、アントレ。鹿肉と青果のキャセロール。

七品目、デセール。デザートである。今日はスモモのジェラート、フォンダンショコラ、季節のフルーツ盛り合わせ。

八品目はカフェ・ブティフール。コーヒーと二種類の焼き菓子。これがこれから俺が作る料理だ。

 

まず、一番時間がかかる鹿肉の調理。乾燥させた鹿肉のフィレをローストする。そして野菜と果物をキャセロール。なべ焼きする。

 

同時に白身魚は下処理をした後、フライパンを温めてバターを入れる。程よく溶けたところで魚を投下。アロゼをして表面を焼いたら蓋を閉め、蒸し焼きにする。

 

ふんわりと仕上がった白身魚を取り上げて、少し休ませる。残ったバターにアスパラガスとゴボウ、スナップエンドウをぶち込んでスライスガーリックを入れる。全体的に柔らかくなったら盛り付ける。そしてフライパンに残ったソースを全体にまんべんなく、かつ美しくまわしかけていく。ちょうど三品目の皿が帰ってきた。俺は五枚の皿をトレイに乗せてゆっくりと厨房の外へと踏み出していく。

 

____________________________________

 

 

「お待たせしました。白身魚のポワレです。改めまして、皆さんこんばんは。当店のシェフを務めております、東郷啓斗です。

…っと、前置きはこんぐらいで。お前らすっげー綺麗だな!みんなドレス似合ってるよ。

 

つーか蘭はいつのまにドレスに着替えたんだ?」

 

挑発的な笑みであいつが話しかけてくる。

そしてそこから下に視線を向ければ…あった。さっきから私の、私たちのよだれを生み出し続けている匂いの根源。キラキラと光る白と黒の大きな宝石が、そこにはあった。

恥も外聞もなく、今すぐあの料理に食らいつきたい。そう強く思わせる何かがそこにはあった。会話なんていらない。

 

「お腹空いたんだけど。早くそれくれない?」

 

「そーだよ!私もうお腹ぺこぺこ〜!」

 

「モカちゃんもー、お腹ー、ぺこぺこー。」

 

「楽しみだな、啓斗くんの料理!」

 

「ああ!蘭とつぐみは特に今日を楽しみにしてたもんな!」

 

「「してない(よ)!!」」

 

しかし会話をしないと怪しまれるのも確か。なんと歯がゆいことか。はるとくぅん…早くそれちょうだいっ。

 

「そんなに楽しみにしてくれてたのか。嬉しいよ。そんじゃまあ、どうぞ召し上がれ。」

 

とうとう、とうとうソレが私達の前に置かれた。震える手を御しながらそっとソレにナイフを当てる。ほろっと、なんの抵抗もなくナイフは重力に従って落ちていった。皮のパリパリ具合からは想像もつかないほどに中はふわふわほろほろ。薄黄金色の魚のエキスが切断面から滴り落ちる。

 

そっとフォークに乗せて口へと運ぶ。

 

ジュワッ

 

おおよそ魚とは信じられないほどの汁の本流が私の口の中を襲った。しかし決してくどくない。上に乗っていた薄いレモンがここで爽やかさをプラスしていた。

一口食べただけで察してしまった。これを食べ切ったら…やばい。

しかし、人間は痛みには抵抗できても快楽には抵抗できない。ナイフとフォークを持つ手が止まらない。

 

「なにこれぇっ!?」

 

「白身魚のポワレ。」

 

「いやそうではなく!」

 

「身はふわっふわで皮はサクサク…すごいよ!お店で出せるよ!」

 

「出してるしな。」

 

「なぁ啓斗、ラーメン作ってみないか?お前なら至高のラーメンを作れるっ!」

 

「お、おお。とりあえず落ち着け。」

 

「はるとくーん、テイクアウトはある〜?」

 

「そのようなサービスは取り扱っておりません。」

 

「…チッ。」

 

「おい、蘭なぜ舌打ちをする。俺はお前に何かしたか?」

 

「私よりうまい。」

 

「逆に聞くが自分と同じ程度の味しか出せない店にお前は行きたいと思うのか?」

 

「いや、まったく?」

 

「それが答えだろうが。舌打ちされる理由なかろうが。」

 

「シェフ、次の料理を。」

 

「あ、分かりました。」

 

キイチゴのソルベを持ってきたタクミさんに呼ばれて足早に厨房へ戻る。仕上げの時間だ。青果のキャセロールを皿に盛り付ける。皿の中央には肉汁を吐き出し続ける鹿肉。そしてその二つを彩る二種のソースを描くように垂らしていく。赤のソースは、バルサミコ酢と赤ワイン、イチジクと少量のハチミツを煮込んで作ったもの。緑のソースはハーブ、オリーブ、オリーブオイルとレモン果汁、チーズをミキサーにかけたジェノベーゼソース。

ああ、美味しそう。もうよだれダラダラだ。

 

タクミさん、すっごい目で見てる。あとでスタッフの分作ろう。賄いくらいないと皆さんもやってられないだろう。

あ、一応お給料は全員出ている。

弦巻グループの担当者によると、これからだんだん上がるらしい。

 

理由は、政治家や芸能人、官僚からアーティストまで大物を相手にするから、らしい。

 

トレイに皿を乗せながらふと考える。

あれ、高校生にやらせる規模じゃなくねぇ?

てか給料が高校生でウン十万ってどうなんだろう。

てか税金とかどうなんだろう。

 

 

ま、いっか。

 

開き直って思考を捨てて厨房の外へと出て行く。向かう先はただ一つ。あのテーブルだ。しかし今回は残りの料理の仕込みをすでに終わらせているため盛り付けだけでいい。なんなら俺なんかもう厨房にいなくたっていい。いや、それは言い過ぎたが。

 

「お待たせしました。鹿肉と青果のキャセロールです。お好みのソースをつけてお召し上がりください。」

 

「「「「「ふわぁっ…」」」」」

 

何やら目をトロンととろけさせ頬を緩めている五人の美少女。眼福だ。

 

「い、いただきます!」

 

ひまりの声で全員が動き出す。そして、肉料理と魚料理の大きな違いを感じることになる。

 

「あ、れ?止まんない…噛んだ分だけ肉汁がぁっ!」

 

「噛み続けていたい…なのに、もうない!?どうなってるの!」

 

なんかあの五人すごいリアクションいいな。見てて楽しい。ふぁぁあ、とか。ふおぉぉ、とか。頭を抱えたり目を見開いたり。

あー、ほんとかわいi

 

 

「ちょ、なにやってんの啓斗くん!?」

 

「なにって…自分を殴ってる。」

 

「止まって!一旦自分を殴るの止まって!」

 

「いや、正確に言えば俺の思考と記憶を無かった事にするためのこれは一ツールでしかない。故に辞めない。」

 

「やめろよ!だよ!」

 

「ああ、ひまりとつぐみは優しいんだな。あ、あと1メートル離れてくれ。今近づかれるとあと三倍は自分を殴ることになる。」

 

あわあわ、おろおろと騒がしいつぐみとひまり。とりあえず厨房戻ろう。

 

段差につまづく。

なにも入ってないフライパンを振る。

包丁をまな板に刺す。

 

………。

 

「バ○ス!!」

 

「シェフが滅びの呪文を!?」

 

「ああ、アマネさんか。気にしないで。思考をバル○していただけだから。」

 

「あー、そうですか。」

(なんかめんどくさそうだから突っ込むのやめよう。)

 

「て、勝手にアテレコしないでくださいよ!」

 

「つい職業病で。」

 

「本職アイドルで…ん?声優?調理師?どれ?どれだっけ?アレ?」

 

迷宮に入ったアマネさんを放置してデセールの盛り付けに入る。

スモモのジェラート、フォンダンショコラ、季節のフルーツをバランスを崩さず盛っていく。最後にバンドの名前でもある夕焼けをイメージしたブラッドオレンジのシャーベット。まぁ、サービスなのだが。

 

お腹冷えないかな?大丈夫かな?

 

「ナナミさーん。」

 

「はい、なんでしょう?」

 

「これウエイターの人に渡してもらえます?温かいものを追加したいので。」

 

「分かりました。」

 

と言っても、今すぐできるのはパンケーキくらいだ。まぁ、フワッフワにするのだが。フワッフワパンケーキの仕組みはソーマ君が作ったオムレツと大体一緒だ。メレンゲをぶち込んでフワッフワにする。フワッフがフワッフワでフワッフワになるのだ。

さらにフワフワのホイップも追加ァッ!容赦のないフワフワ地獄に俺の頭もフワフワしてきたぜ…ひまりや彩みたいにな!!

 

おっと、柄にもなく興奮してしまった。いやしかし誰かのためにご飯を作るというのはやり甲斐があっていいな。…おれにも誰かご飯作ってくれないかな。出来れば血と髪の毛と爪は入れない方向で。

 

「シェフ、お客様もう食べ終わりそうです。もう上がりますか?」

 

「ええ。今盛り付けです。これは俺が持っていくのでコーヒー持ってきてください。」

 

「ウィ、シェフ…ってなんか他人行儀で嫌ですね。啓斗さんって呼んでいいですか?」

 

「あ、はい。そっちの方がいいです。年上の人にシェフとか呼ばれるのはちょっとしんどかったですね。」

 

「私たちは職業柄歳下に敬称付けも普通ですけどね。」

 

軽い冗談を交わして笑い合う。職場に必要なのは良い風通しとユーモアだと思う。

最初の戦場のようにひりついた空気など何処へやら。今は緩やかさの中にひとつまみの緊張と高揚が入り混じっている。

 

まぁ一組目が順調に終わりそうな安堵とかもあるのだろうが。

 

これが、最初の一歩だ。

 

「シェフ、お客様お帰りです。」

 

桜が舞い散るあの日に、金色少女に導かれ…沢山の出会いがあった。沢山の驚きがあった。ここからだ。

 

ここからはじまる。俺の、夢への挑戦が!!

 

「本日は、ありがとうございました。またのご利用をお待ちしております。」

 

俺の、世界への挑戦が始まる!

 

「いや、あんたアイドルでしょ。」

 

「そうでした。」






多くは語りません。
ただ、これだけは言わせてもらいたい。
軽い気持ちで見てください。

絶対に、重く見てはいけません。
これはギャグです。作者のストレスと欲望に任せた、某少年誌の超次元料理マンガに似た、ギャグです。

本当は五組分作るつもりだったんですけど、文量がちょっと…

次回から多分普通の日常回になります。
そして近いので七夕でも。
今回はAfterglowだったから次回はなにが良いかなぁ。
あ、そのうちラジオの方も更新しなきゃなぁ…

評価とか感想とかをもらうと作者が喜ぶそうですよ?


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唐突のライブ

 

「うわー…でっかいね。」

 

「そーだねー。」

 

「ああ、でかいな。」

 

「…大きいね。」

 

「無駄にでかい。」

 

今日は、私たちAfterglowは富士急アイランドに来ています。なんと、あのハルトさんがここでライブをするらしいのです。更になんと、私達…に加えてポピパとロゼリア、パスパレとハロハピまで2曲ずつバックバンドとして演奏させてもらえるのです。

 

「…どうしよう、心臓ばくばく鳴ってる。」

 

「安心しろひまり、私もだ。」

 

「モカちゃんも〜。」

 

「…絶対嘘。」

 

「ま、まあまあ蘭ちゃん落ち着いて…。」

 

こんな感じでみんな緊張してます。ちなみに、私達の出番はポピパの次の2曲と最初の曲…というか、最初の曲は蘭ちゃんしか出ないんだけど。

 

「でもでも!蘭ったらすっごい頑張ってたよね!」

 

「そーだな。あんなに踊ってる蘭を見たのは生まれて初めてかもしれない。」

 

「うっさい!別にいいでしょ!」

 

「らーんー、照れてる〜。」

 

「モカぁ!」

 

「ふふっ、でも本当にすごいよ。びっくりしちゃったもん。」

 

「つぐみまで…もう、しらない。」

 

最初の曲にはダンスがあり…というか、ボーカル陣とハルトくんが踊る。一番ダンスが多いところと一番ダンスが少ないところは取り合いになったらしい。一番激しいのはこころさん、一番踊らないのは友希那さん。蘭ちゃんは後ろから二番目の簡単さ…らしいのだけど、とても激しいダンスで驚いた。というかこんなダンスを五つもぶっ通しで踊ってそこからさらに歌い続けることになるハルトくんに驚いた。

 

いや、正直若干引いた。

 

「ほら、早くいこ。今回は衣装もあっちで作ってくれてて持ち帰りまで自由らしいし。」

 

「楽しみなんだねぇ〜。」

 

「モカ…!?」

 

「そうだよね!私も楽しみ!」

 

「ああ、送られてきた写真の衣装めっちゃカッコよかったもんな!」

 

「写真撮ったらSNSに載せちゃおっかな〜もちろん、ハルトくんとの写真も!」

 

 

「俺は載せるけどお前らは載せるな。てかこの前渡した書類に書いてあっただろーが。撮るのは構わないけど大事にスクロールにとっとけよ。」

 

驚いて後ろを見ると完全私服のハルトくんがそこにいた。

 

____________________________________

 

 

「お前らが最後だぞ。急げ。」

 

「うそっ、遅れてる!?」

 

本番6時間前。まだ早いと思うかもしれないが、合わせたことがない奴らばっかりの中で突然やって成功するのなんか考えたがないほどの確率だしそんなもの本番に期待するのは頭がおかしい奴のすることだ。

 

「五分前だ。急げ。」

 

「ハルトもおんなじ時間じゃん。」

 

「俺は一回来てたのにお前らが来ないから探しに来たんだよ。」

 

まったくこの幼馴染五人組はいつになっても早く来ないな。モカとひまりのせいだろう。多分。わかんないけど。

 

「まじか!ごめんな!!」

 

「ごめんね、ハルトくん。」

 

そして謝るのは別の二人という。なんとも悲しい話だ。これが保護者か。みんな手がかかりそうだ。

 

「まあ、事故とかじゃなくてよかった。早く入って。リハ始まるぞ。特に蘭、ストレッチしとけよ。」

 

「おお〜、ハルトくんがガチ〜。」

 

「当たり前だろうが。ほれ、さっさとしないと差し入れたここら辺の有名パン屋さんのパン達がなくなっちゃうかもなー。」

 

「みんな!何してるの、早く行くよ!」

 

「おいこらモカ。」

 

その点モカは御しやすそうだな…まあ、あいつはアレで周りのことを気遣ってるしな。

 

保護者寄りなのに暴走させるとか…。

 

「あ、そーいえばさー。」

 

「なんだモカ。」

 

「ハルトくんはなんでともちんにあんなの練習させてたのー?」

 

「んー…たまには別のことをやるのも…いいと思わないか?」

 

____________________________________

 

 

「おーし、全員集まったか?」

 

「ポピパいまーす!」

 

「香澄っ!ちょ、まじやめろっ!」

 

「Afterglowもいるよ。」

 

「ひ、ひまりちゃん!深呼吸!」

 

「う、うん。ひっひっふー…」

 

「それ違う!」

 

「パスパレいます!」

 

「ドキドキするっす!」

 

「メイキョウシスイです!」

 

「ハロハピもいるわよ!」

 

「ミッシェルー!!」

 

「はぐみ、ちょ、ほん、やめっ、」

 

「ロゼリアも、いるわ。」

 

「友希那、クッキー食べる?」

 

「リサ姉あこもー!」

 

「うん、元気だね。お前らその元気最後まで保たせろよオラ。」

 

いよいよ、ライブが始まる。リハーサルでは九割以上出来ていた。しかし時間もなかったのでそのままだ…。まあ、ここにいるメンツなら大きなミスなんてそうそうないだろうし…そこはアドリブ入れてプラスにすれば良い。

 

「さて…円陣、組むか。」

 

 

唐突な、本当に唐突なライブの告知。俺への連絡。その他への連絡。瀧本さん、もっと余裕をください。

 

「みんな、今日は集まってくれてありがとな。後でちゃんとお礼は言うけど…本当にありがとう。お陰で、最高のライブにできる。」

 

そう、もしこの全てが唐突なライブで嬉しかった点を挙げるとするならばそれは…彼女たちとライブができる、そこだった。

 

「みんなにはライブまで一ヶ月と言うタイミングで色んなことをしてもらった。パスパレはともかく…他のみんなはとても大変だったと思う。でも、結果はリハの通り。最高だった。何箇所かミスはあったけど…でも、本番は一回だけだ。ミスっても気にせず、むしろその後で盛り返せ。」

 

彼女たちにはとても苦しい期間だったと思うが、その結果はちゃんとでていた。これで不満なぞ出るはずもなく、また、各々にもやる気に燃えるオーラが見える。それだけ、今日という日に向けてたくさんの物を積み重ねてきてくれたのだろう。

 

「俺から言うのはただ一つ、そう、ただ一つだーー」

 

そう、他の言葉なんか何もいらない。その言葉だけあれば良い。

 

「ーーー急なライブだった分、打ち上げは全部事務所持ちです。回らないお寿司に行こう!」

 

『おおー!!』

 

「えっ…!?」

 

事務所の社長以外はノリノリである。もちろん、リアルお嬢様なこころと実は家元の子供な蘭は多分ノリである。

 

「さあ、行ってみようか。」

 

舞台の袖から中央へ。まだ何もないそこへ歩き出していく。暗転したままのステージにはこれからのライブに使うたくさんのギミックが搭載されていた。

 

「ーーー暗転抜けます、4、3、2…」

 

天を衝く轟音が、俺の身体を揺さぶった。

 

五色のライトが舞い踊る。それはさながら、命を燃やす五つの星の如く。

 

『CRAZY FIVE!!』

 

俺と()()の少女が音楽とともに踊り出す。一糸乱れぬダンスに会場のボルテージも上がっていく。

 

まず最初にピンクのライトがステージを横切った。その方向にはーー香澄。

 

『Here we go! Movin' on! Come on baby Yo!

一番明るい cute girl よ!

Just wanna be with my baby!

Are you ready?Crazy 1!』

 

あまりやってこなかったラップに舌を噛みそうになりながら、しかし。動きを止めてはならない。これを最初の曲にした理由は圧倒的な音楽とダンスのかっこよさと、観客と一体になれる声かけだ。つまり、それは五バンドのメンバーの名前を観客が知っていると言うことであり…

 

『かすみちゃ〜ん!』

 

『なっあっにぃー!!』

 

つまり、そういうことだった。

俺と香澄が背中合わせで激しいダンスを踊る。

 

『K to DA T! Crazy 1!』

 

『Pump Pump Pump Pump it up!

Jump Jump Jump Jumpin' now!

On and on and on!』

 

ダンスが終わるや否や俺は小走りで次のポイントへ向かう。

 

『Yeah like a bomb! Come on up!

反骨精神No.1 真っ赤なメッシュ

Are you ready?Crazy 2!』

 

『らーんちゃ〜ん!!』

 

『な、なーあーにー…///』

 

『R to DA M!Crazy 2!

 

Hey yo check 12!』

 

蘭とは逆に、向かい合わせで歌う。くっつくほどに近づき、離れ、あるいは場所を入れ替える。真っ直ぐ見つめてくる蘭の目の中には歌いながらも踊り続ける笑顔の俺。その笑顔のまま…ステージ中央に向けて連続でハンドスプリングを決めていく。

 

『次はこちらを紹介中!

クールなオーラで身を包んで

Baby it's a show time 多分今夜もAll night

Are you ready?Crazy 3!』

 

『ゆきなちゃん〜!』

 

『なにかしら?』

 

 

『Y to DA M!Crazy 3!』

 

友希那とのダンスはそこまで激しくない。だが、その分他のダンサーとも息を合わせなければいけない。その点、早くやってきて合わせていたのだろう。一糸乱れぬ動きには流石に鳥肌がたった。

 

『Boom Shak-a-Boom Boom Boom Boom

乗ってかない?ブーンブーンブーン!

愉快 痛快 無問題 俺たち1の爛漫だい!

立ち止まらず繋いだレール

そんな背中をおしてくれる

Are you ready?Crazy 4!』

 

『こころちゃん〜!』

 

『なぁ〜にぃ〜!!』

 

『K to DA T!Crazy 4!』

 

こころとのダンスは『個』にこだわった。異次元の身体能力と圧倒的なセンスを持つこころならば周りと合わせるよりもよほどいい。その姿はまさに天真爛漫な春の嵐のようだった。

 

『Everybody Day and night!

Theme Parkへご案内!

12!123!いちにさんし!イー感じ!

Shake hip!(Shake hip!)

へっくし!(へっくし!)

Are you ready?Crazy 5!』

 

『あーやーちゃ〜ん!!』

 

『なぁ〜に〜!!」

 

『A to DA M!Crazy 5!』

 

彩とのダンスは、正直期待してなかった。いや、こう言っては悪いが本番でコケられたら大変なのである。ただ、踊ってもらわないとそれはそれで困る。なので、彼女のアイドルポーズややったことのある動きをしてもらった。その間俺は全身を使って飛ぶわ跳ねるわの大盤振る舞いである。

 

『Wanna make love(Wanna make love)

さぁ乗って来な One more time!

It's a party night!(It's a party night!)

Check this out!Come again!

Crazy 1!Crazy 2!Crazy 3!Crazy 4!

1234 1234 Crazy 5!』

 

ズン、と鈍い機械音を響かせ照明は暗転する。もともとはもっと歌があるのだが、全部やるとやりたい曲ができないのだ。アンコール分の歌も考慮に入れるので…まあ、この辺が妥当だろうと。

 

3秒ほどすると照明が復活した。次の曲の準備の時間はMCタイムだ。

 

「えー…皆さん!盛り上がってますか!」

 

『いぇーい!!』

 

「はいっ…今日は、ライブに来てくれてありがとうございます!改めまして、燈豪ハルトです!」

 

会場は熱気に包まれている…自画自賛のようになってしまうが、やはりさっきの選曲とパフォーマンスは最高だった。うん。最高だった。

 

「今回のライブは突然だったんですけど…にもかかわらず俺の最高の友人たちが…集まってくれました。今日はバックバンドもやってくれるので紹介していこうと思います。」

 

「最初に紹介するのはクレイジーファイブでクレイジーワンとして踊ってもらいました…戸山香澄さん率いるポピパです!」

 

ポピパのメンバー各々が5秒ほどのパフォーマンスをしていく。明るくポップな曲調が心地いい。

 

「続いてはクレイジーツーとして踊ってもらった美竹蘭さん擁するアフグロ!」

 

こちらは全員で演奏していく。激しいロック調のメロディーに強く響くドラムの音色がぶつかり合う。もうすでに、いつも通りの彼女達だった。

 

「次はクレイジースリー、湊友希那率いるロゼリア!」

 

今度は逆に静かでゆったりとしたバラード調だ。その分ロゼリアの演奏テクニックの高さが際立っている。ああ、蘭もめっちゃ睨んでる。ライブ中なのに。

 

「紹介するのも後半戦!続いては、クレイジーフォー、弦巻こころ率いるハロハピ!」

 

ハロハピはいつもとは違い美咲…もといミッシェルを最大限使ったテクノポップだった。あ、でもミッシェルめっちゃ楽しそうだな。いいな。DJもやってみたいな。

 

「さあ、こいつらがラスト!クレイジーファイブ、ふわふわピンク担当の丸山彩率いるパスパレ!」

 

まあ、ラストってことで。いきなりアイドルアイドルした曲。うん。激しい音が多かったから若干安心できてそうな子供さんもいるね。

 

「はい、以上五組!今日はまだ出てもらうから楽しみにしててね!」

 

と。まあ、ここまでMCである種あいつらのサポートをしてきたわけだが…まったく、滾って仕方ない。あんな演奏をされたら我慢もできないってもんだ。

 

「と、紹介も終わったから…早速二曲目、いくよ!」

 

まぁ焦ったって仕方ない。歌う時間はあるしやることも多い。ゆっくり全部やればいい。

 

ライブはまだ、始まったばっかりなんだ。






ごめんなさーいっ!

いや、投稿はしたかったんですけど。主に日常回を。
ただ、なかなか生まれなくて。マンネリしてきて…
と、そこで歌詞をつけられると聞いたので。

ライブ回です!多分あと五話くらいライブ回です!
ごめんなさい!


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この恋の音はradio、《ハートサウンド》 ラジオ回ですか!?早くないですか!?

ラジオ回です。もはや言うことはありません…

そういえば、このラジオの題名にもある通り「この恋の音は」という話を構想…妄想してます。

いずれはオリジナルで作ってもいいかなーとか。
やりたい人がいれば設定だけ譲りますんで。誰かやりませんか?


『アニメ「この恋の音は」radio!』

 

「はい、始まりましたアニメ「この恋の音は」radio、…これなんて読むんすか?あー…ハートサウンド!全部大文字だと読みにくくないですか!?と、思います。」

 

「改めまして、皆さんこんにちはこんばんわー!主人公を勤めさせてもらいます、烏丸蓮二役、日野修斗です!」

 

「同じく、主人公を勤めさせてもらいます、翡翠蒼役、東郷啓斗です!」

 

「この番組はアニメ「この恋の音は」の感想や、キャスト・パーソナリティへの質問、グッズ関連情報など様々な情報をお送りする公式ラジオです!」

 

「いやー、はじまってもうたねー。」

 

「あ、日野さんもう方言出すんですか?」

 

「台本通りの時間はもう終わったしなー。」

 

「そうですね…これって何すればいいんですか?」

 

「なにって…ラジオっぽいことだろ?」

 

「俺パーソナリティ初めてなんですわかんないんですよね。」

 

「聞きましたかファンの皆さん。皆さんが啓斗くんのハジメテですよ!」

 

「日野さん言い方!」

 

「大丈夫大丈夫、やばそうなところは編集さんが、こう、ピーっと。」

 

「ピーっと、(笑)」

 

「編集さん、いつもありがとうございます、助かってます。」

 

「日野さん!ラジオだから動き見えないんですよ!」

 

「あぁ、ほんまや。」

 

「あ、やばいです!もうコーナー入らないとって、神のお告げがカンペできました!」

 

「ふざけすぎやろ啓斗くん!」

 

「うわぁ、ふっかけられたぁ!…おほん、それでは引き続きアニメ「この恋の音は」radio、ハートサウンドをお楽しみ下さい!」

 

____________________________________

 

 

『この恋の音はradio、ハートサウンド!

 

俺、お前のことが好きだよ。これからもっともっと、好きになると思う。その好きが伝わるまで!ここで、歌い続けるから!』

 

____________________________________

 

 

「いやー、コーナー間の奴ってそこで撮るんですか?」

 

「んー、そやなぁ、番組によってまちまち、って感じやな。」

 

「あ、そーなんですね。すっごい恥ずかしかったですよコレ。」

 

「コレ、君は毎週ありますよー。」

 

「え、日野さんはやらないんすか?」

 

「日野さんの枠は毎週キャストが交代するのだー。」

 

「えぇっ!?こんな新人に任せていいんですか?」

 

「んー…ぶっちゃけてまうと、多分新人だからこそ一番スケジュール開けやすいから毎週なんやないかなぁ。」

 

「あぁ、なるほど。納得です。」

 

「ありゃ、悔しかったりせーへん?」

 

「そりゃあ、多少悔しいですけども。でも俺は現実を見ずに自分を大きく見せるつもりもありませんし。」

 

「大人やなー、愛華さんに聞かせたりたいわー。」

 

「愛華さんは大人でしょう?」

 

「酒入るとな…んにゃ、この話は愛華さんがパーソナリティの時に聞きな。俺の口からは怖くてとても話せんわ。」

 

「というか、コーナーですよね!?」

 

「おー…見事に忘れとったぁあ!」

 

「全く…もう…。」

 

「それじゃあ先輩命令や、啓斗くんタイトルコールよろしく!」

 

「はいー!『響音高校掲示板』ー!」

 

「続けてタイトル説明よろしく!」

 

「はい、このコーナーは作中に出てくる主人公二人が通う学校、響音高校の在校生のみが入れる秘密の掲示板、響音高校掲示板にちなんでリスナーと視聴者の皆さんからの質問に答えていくコーナーです!」

 

「が!今回は特別編や!」

 

「え?台本には書いてないですよね?」

 

「ふふふ…啓斗くんには渡されていない秘密の台本なのだ!」

 

「そうなんですか。なんか初回でラジオで起こりうるサプライズをほとんど全部受けた気がします。」

 

「題して!『響音高校掲示板、東郷啓斗スレッド』!」

 

「ふぇぇぇえ!?」

 

「番組ツイッターにリスナーのみんなから届いた質問メールをもとに、東郷啓斗君の事を深掘りしていくコーナーです!」

 

「あ、でも思ったより安全そうですね、安心しました。」

 

「なお、ちょっと電波では流せない危なめの質問はDJCDに収録予定なので、そちらもチェック必須やで!」

 

「あ、やっぱり安全じゃなかった!この世に神はいないのか!?」

 

「少なくともここには悪魔しかいません(笑)」

 

「いい笑顔で言わないでくださいよ!」

 

「悪い悪い、それじゃあ早速読み上げていくでー!京都府十四歳、ラジオネームカワセミの抜け殻さん。『日野さん、東郷さん、こんにちは。』はい、こんにちはー。」

 

「こんにちは。」

 

「『東郷さんに質問です!好きな食べ物と飲み物、嫌いな食べ物と飲み物を教えてください!!』やってー、まぁ最初は軽めやで。」

 

「なんか質問コーナーみたいで上がりますね!」

 

「質問コーナーです。」

 

「あ、そうでした(笑)。そうですね、好きな食べ物は、肉じゃがですかね。飲み物は宇治抹茶フラペチーノのタピオカ入りクリームましましです。」

 

「盛るねー。」

 

「そうですね、たくさん盛ります。嫌いな食べ物はあんまりないんですけどね。まぁ、挙げるとしたら綿あめです。」

 

「なんで?なんか好きそうな顔してるのに。インスタ映えするのとかあるでしょ?」

 

「そうですねぇ…ちっちゃい頃にあのフワフワ感に憧れて買ってもらったんですけど、手がベッタベタになっちゃって。そこからはもう食べなくなっちゃいましたね。」

 

「嫌いな飲み物は?」

 

「嫌いじゃないんですけど、飲めないのは野菜ジュースです。口の中が荒れちゃうんですよね。」

 

「へぇー…じゃあ今度から差し入れは綿あめと野菜ジュースに決定ですかね。」

 

「辞めてください、俺が死にます。」

 

「考えておきましょう。

さて、次のお便り。青森県十七歳、ラジオネーム獣の毛づくろいさんからです。『日野さん、東郷さん、はじめまして!』はい、はじめまして〜。」

 

「はじめまして。」

 

「『他のラジオとかでよく聞くパーソナリティのハンドルネームとか付けませんか?東郷さんのネーミングセンスを知りたいです。』だって。」

 

「ハンドルネームですか…僕はハルくん固定ですかね。」

 

「うわ、ありきたりやな。それでいいんか?ん?ん?」

 

「そんな言われても変えませんからね。友達から貰った大切な名前なんですよ。」

 

「うわー、青春。若いっていいねー。」

 

「日野さんまだ二十代でしょ!」

 

「うん、まぁね。じゃあ僕は?」

 

「先輩にあだ名つけるのって意外と難しいですね。」

 

「思いっきりネタに走ってくれていいから。遠慮したらむしろしばくでー。」

 

「わかりました。日野さん鼻高いから…ウ○ップ?カ○?」

 

「○NE PIECEやないか!」

 

「というのは冗談で、エベレストでどうでしょうか?」

 

「おー…なんというか、すごいな。スケールが。じゃあこれから自己紹介の時にハンドルネームも付け加える感じで。番組の最後に次回のパーソナリティのハンドルネームを決めて下さい…やって。」

 

「わかりました。頑張って考えます!」

 

「はい、次のお便りいくでー。東京都十五歳ラジオネームミルクサイダーさん。

『東郷さん、こんにちは!』おい、どうゆうことや!?」

 

「日野さん…あ、こんにちは!」

 

「『突然ですが質問です!好きな女性のタイプはどんな方でしょうか!また、理想のデートコースなどもあれば教えてください!』、だそうや。急にみんなが気になってるやつきたな!」

 

「そんな煽んないでくださいよ。そうですね、好きなタイプは…頑張ってる人、ですかね。自分の理想のために頑張ってる人。誰かを支えるために頑張ってる人。夢に向かって頑張ってる人。そういう人はこっちも支えたくなりますし、守ってあげたくなりますよ。あ、あと自分から下の名前で呼んでって言ってくれる人。言われないとずっと上の名前なんで(笑)」

 

「なるほどねぇ、なかなか気持ちこもってましたけど、身近にそういう人がいるん?」

 

「そうですね…たくさんいますよ。でも、今のところ好きになってる人はいないですかねー。事務所的には恋愛OKらしいんですけど。あと、理想のデートコースですけど。個人的には夕方に潮風にあたって歩きながら…が理想です。そういうデートをしてみたいし、したいと思える女性とお付き合いしたいと思いますよ。」

 

「へー。案外しっかり決まってるんだー。もしかしたらデートの前にドラマとかであるかもしれないよ?」

 

「それは…まぁ、その時はその時ですかね。お仕事はしっかりやりますよ。」

 

「なるほど。ん、次で最後?了解しました。千葉県十八歳ラジオネーム恋愛探偵キラリさん。『日野さん、東郷さん、こんにちは。』はい、こんにちは!!」

 

「あからさまにテンションあげすぎですよ。はい、こんにちは。」

 

「『東郷さんに質問です!童貞ですか?非童貞なら、好きな体位はなんですか?』」

 

「スタッフさん?最後これ悪意ありません?ありますよね?笑顔やめてください!!」

 

「これは、ちょっと流せないかもね。」

 

「なんで読んだんですか!?」

 

「宣伝宣伝。こんな際どい感じの質問もDJCDに収録されます。なんと1時間分撮り下ろしです!予約受付は来週火曜日から!ぜひ予約してくださいね。」

 

「このためか!!」

 

「それでは今回はここまで。皆さんの質問やメッセージお待ちしてます!」

 

____________________________________

 

 

『この恋の音はradio、ハートサウンド!

 

お前は俺がもらう。拒否権なんてねーから。いいから俺から離れんなよ。』

 

____________________________________

 

 

「ハルくんの、cover love song!!」

 

「自分でハルくんてキツくない?」

 

「慣れます!このコーナーはリスナーの方が送ってくれたリクエストはがきからくじ引き方式で一枚選んで僕が弾き語るという、前代未聞の企画です!!」

 

「でも箱に入ってる曲は全部練習してたよね。目が血走ってたからよく覚えてるよ。」

 

「なんでアイドルの目が血走ってた話するですか。」

 

「面白そうだからだけど?」

 

「酷いですね、わかります。それでは、エベレストさんに引いてもらいましょう!」

 

「はいはーい、ひきますよー。」

 

「はいっ、えー…はい!これですね。ちょっと準備してきます!」

 

「…準備完了?おっけー。それではハルくんでスピッツ、『チェリー』」

 

『君を忘れない、曲がりくねった道を行く』

 

 

 

 

 

 

 

『この場所で、君と巡り会いたい。』

 

「はい、いかがでしたでしょうか。」

 

「相変わらず凄いねぇ、君ほんとにアイドル?がっつりミュージシャンやれば?」

 

「いやいや、そんな実力ないですよ。」

 

「まぁ、君がそう言うなら良いけどね。」

 

「来週はあなたの選んだ曲が歌われるかも?ドシドシご応募お待ちしてます!引き続き、ハートサウンドをお楽しみください!」

 

____________________________________

 

 

『この恋の音はradio、ハートサウンド!

 

お前のために、歌うから。』

 

____________________________________

 

 

「ではここで、アニメ「この恋の音は」からのお知らせでーす。まずは書籍情報。原作、『この恋の音は』が好評販売中です!最新の8巻には数量限定でイラストレーターのミミっとさんの描く僕とと翡翠蒼が並ぶ栞が封入されています!更にさらに、コミカライズ版『この恋の音は』の最新3巻には、マンガ家のカササギマコトさんの描く日野さんと日野さん演じる烏丸蓮二が並ぶ栞が封入されていますので、ぜひ両方ともチェックしてくださいね!」

 

「続いて、グッズ情報ー。 『この恋の音は』のキャラクターたちが可愛いドット絵の缶バッチに!?缶バッチが全国の書店やコンビニで展開中!更に、コンビニの一番くじが展開中!是非推しメンを迎えに行ってくださいね!」

 

「アニメ情報!来週から始まるアニメ「この恋の音は」。第1話は拡大一時間!見逃したら、『怒っちゃう…かもよ?』」

 

「ハルくんかっこいー!」

 

「あ、どうも。」

 

「ねー見て見て、こんな良い感じに栞にしてもらってるよ、俺たち。」

 

「可愛いですね。多分サムネはこの写真じゃないですか?…あ、放送後記とツイッター。なるほど。じゃあ合計三人の僕の写真、是非見てください。以上、アニメ「この恋の音は」からのお知らせでしたー!」

 

 

『この恋の音はradio、ハートサウンド!

 

大好きだよ、君のこと。』

 

____________________________________

 

 

「エベレストさん、今回のラジオももうすぐおしまいです…。」

 

「あっという間だったねー。」

 

「あんなにたくさんの質問もらえて、すごく嬉しかったです。この作品を知っていた人もこの作品を知らなかった人にも、色んな人に好きになってもらえるように、これからも頑張ります!」

 

「僕も主人公なんでね、ええ。みんなをキュンキュンさせられたら良いね。」

 

「それでは皆さん、お付き合いありがとうございました!」

 

「お相手は、烏丸蓮二役、日野修斗と。」

 

「翡翠蒼役、東郷啓斗でした!次回のパーソナリティは僕と橘愛華さんです!」

 

 

「響音高校伝言板!ここで来週のパーソナリティの人に僕がその人のハンドルネームを、変わる方のパーソナリティが最初のフリートークの制約を付けるらしいですよ。」

 

「じゃあ、ハンドルネームからどうぞ。」

 

「愛華さんは…この前とんがりコーンが好きだって言ってたので、とんがりコーンで。」

 

「みんなに収録の間は不用意に好きなものとか言わないように言っとこ。」

 

「ち、ちゃんと身体的特徴も入れる予定ですよ!」

 

「どーだか。じゃあ来週のパーソナリティへの制約!自己紹介の時にリスナーをキュンキュンさせるセリフを言ってください!」




閲覧ありがとうございました。
誤字報告をもらった感想の返信で誤字しました。
せっかく誤字報告していただいたのにごめんなさい。

なんか続きそうな雰囲気を醸し出す最後でした。

これは別章扱いで週一くらいで作りたいなーとか思ってます。

まだまだ出したい…というか主人公と一対一で話させたいオリキャラが四人ほどいますので、それまでは続くかと。

続ける続けない関係なく主人公への質問募集します。
やはり凡百な妄想力では限界が早いです。


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ラジオ回だよ!振り回されるよ!



お久しぶりです。なんと、評価に色がつきました。

あのバーが満タンの赤になることを願って続けていきます!


『アニメ「この恋の音は」radio!ハートサウンド!!』

 

「皆さん、一週間ぶりですね。はい、今週も始まりました。アニメ「この恋の音は」radio、ハートサウンド。パーソナリティの主人公、翡翠蒼(かわせみそう)役。ハンドルネームはハルくんの東郷啓斗です!」

 

「皆さん!はじめまして。パーソナリティのヒロイン、大猿子(おおましこ)風香役をやらせてもらってます、ハンドルネームはとんがりコーン!橘愛華です!」

 

「この番組は、アニメ「この恋の音は」に関する様々な情報をお届けする公式ラジオ番組です…っと。始まりましたね、愛華さん。」

 

「いやー!はじまった、ね!たのしぃ感じがするよー!」

 

「前回のラジオ聞きました?」

 

「あー、聞いた聞いたー!あの、啓斗くんが童貞(ピーッ)非童貞(ピーッ)かってやつでしょ?」

 

「開始早々やりやがった!違いますよ、いや違いませんけど。もっと、こう、ね?」

 

「ごめんごめん、いや、ハンドルネームが不満で…。とんがりコーンってちょっとハンドルネームとしては攻めすぎじゃない?名前大丈夫なの?」

 

「多分…大丈夫でしょ。」

 

「うわ、適当(笑)。」

 

「この番組はバトンタッチ方式!と、いうことで前回のパーソナリティの日野さんから僕たちに指令が出てます!」

 

「あ、ぶった切った。逃げたー。」

 

「あ、すみません、つつかないでください!ほっぺた、やめ、ちょ、ラジオで見えないからって!」

 

「えー?なんのことかなー?おねーさんわかんなーい。」

 

「もう、進めますからね。今回の司令、『ラジオの前の少年少女がキュンキュンするようなセリフを言ってください』だそうです。」

 

「おーおー。日野さんも私のロリボとおねーさんボイスに取り憑かれちゃったか…。」

 

「よくわかんないのでスルーしまーす。」

 

「まってぇ!啓斗くんごめんってぇ!ボケはツッコミがいるから許されるんだよぉ〜。ほっぺたつついてごめん〜!お願いだからつっこんで!!」

 

「じゃあ許してあげますから先にキュンキュンするセリフ言ってください。」

 

「えー…。」

 

「これから愛華さんのボケだけ全部スルーします。」

 

「わかりました!やる!やるから!」

 

「それじゃあ、とんがりコーンさん…長いな。がりコさん、お願いします!」

 

「うぅドSが…てかなに、がりコってなに!?もうみんなに言っちゃうからな!啓斗くんにラジオ中なのに激しく(言葉で)責められてお預けみたいに(ボケに対して)つっこまないぞって言われたから仕方なく(司令の指示のセリフで)『今夜は一緒に居たいの』って言ったら許してくれて(ボケに対して)つっこんでくれたって言いふらすから!」

 

「途中省きすぎでしょう!悪意しかないじゃないか!」

 

『今夜は…一緒に居たいの。ダメ、かな?』

 

「で、そうやって急にまじめにこなすとか良くないと思うんですよ、俺!」

 

「次は啓斗くんだー。おねーさんをドキドキさせられるかな?」

 

「もうやだ、つかれる、だれか、かわって…お願いします…」

 

「おねーさんとはなれたいのかなぁ…?」

 

『お前は離さねぇよ。どこにも行くな。』

 

「ひゃふっ!?」

 

「え、どうしたんですか。あの愛華さん?愛華さーん?」

 

 

「えー…愛華さんはちょっとフリーズしました。お腹痛いのかな?

 

それでは引き続き、ハートサウンドをお楽しみください!」

 

 

 

____________________________________

 

 

 

 

『「この恋の音は」radio、ハートサウンド!

 

白鳥は貰います。』

 

 

 

 

____________________________________

 

 

「愛華さん?」

 

「もう大丈夫!復活したよ!!」

 

「はい、えっと、復活、はい。」

 

「なんか凄い目が泳いでるね。」

 

「前より元気になってて少し引いてなんかいませんから。進めましょう。」

 

「引いてるな?おいこら。わかりやすいんだボケコラ。」

 

「そういえば前回このコーナーの前に誰が大人だ、子供だーって話してたんですよ。それでね、日野さんが『愛華は酒飲むと…これ以上は…』って言ってたんですよ。」

 

「それ日野さんの真似?すっごい似てるね。てかアレはなにをほざいとるんじゃいてこますぞゴラァ!」

 

「今回はそんな質問も来ています!それではコーナー行きましょう、がりコさんコーナー名お願いします!」

 

「いくよー!『響音高校掲示板』ー!!」

 

「はい、このコーナーは作中に出てくる主人公二人が通う学校、響音高校の在校生のみが入れる秘密の掲示板、響音高校掲示板にちなんでリスナーと視聴者の皆さんからの質問に答えていくコーナーです!」

 

「いやー、来たねー!」

 

「今回からは普通なんで交互にハガキを読むらしいですよ。」

 

「前回は放送後に君のウィキができてたねー。」

 

「え、なにそれ知らない!」

 

「というか、まだ事務所でプロフィール作ってないでしょ。調べても出てこなかったし。誕生日いつー?」

 

「誕生日ですか?あ、じゃあチャンス3回までで、当たったらなんか奢りますよ。」

 

「ヒントは?」

 

「どうやっても当たらなそうなら、最後のチャンスの前に。」

 

「ん、じゃー…まずは雰囲気からとかだよねー。啓斗くんは…なんか春とか秋な感じがするんだよねー。」

 

「ほぅ…。」

 

「うわ、本当になんもヒントくれないのね。表情もびっくりするほど変わんない。

んとねー…。それじゃあ、秋の方から攻めようかな。ズバリ…九月!!」

 

「おー!正解です。次は日にちですね。」

 

「むむむー…十二分の一が急に三十一分の一になったよ!」

 

「そりゃ、まあ。ひと月は30日前後ですからね。」

 

「そうだねぇ…おそらく、九月の前半だと思うんだよ。」

 

「ふぅーん…。」

 

「うわ、その顔むかつく!『それでいいんだ?へぇ〜』みたいな顔!」

 

「してないですよ。」

 

「嘘だ!」

 

「ほんとですよ。」

 

「なんだろう、この腹立たしさは。」

 

「俺が声帯お化けの両声類だからじゃないですか?いかさんみたいに。」

 

「え、女の子みたいな声だせんの?」

 

「出ますよ?」

 

「うわっ!ほんとだ!綺麗!かわいい!」

 

「あれ、言ってませんでしたっけ?」

 

「聞いてない!聞いてないよ!」

 

「ほら、そんなことより誕生日。」

 

「そんな声で言われても集中できないよ!」

 

「じゃ、見事当てられたら俺が出せる中で一番好きな声で囁いてあげます。コーナー押してるんではよ。」

 

「…やるから。」

 

「あ、(察し」

 

「いまさっきの顔から考えるに、前半という推理は間違ってない。口の端がこわばってたからね。」

 

「めっちゃガチやんけェ…」

 

「そして、君はいつも九、という数字に敏感だね。それは誕生月だからかと思ってたけどもしかして誕生日もなんじゃないの?」

 

「…つまり?」

 

「君の誕生日は九月九日。どうだい?」

 

「…正解です。」

 

「よっしゃ!」

 

「愛華さん、これ生じゃなくて良かったですね。これ生放送なら“椅子になろうか事件”と同じくらいネットで荒れますよ。」

 

「え、そんなに?」

 

「そんなに。」

 

「あ、あはは。まぁ、いいんだよ!囁いてくれるの待ってるからね!」

 

「はいはい…それでは、お待たせしました。遅くなりましたがハガキを読んでいきましょー。群馬県十四歳男性、ラジオネーム死者蘇生さんからいただきました。『ハルくんさん、とんがりこーんさん、こんにちは。』こんにちは。」

 

「こんちゃー!」

 

「『他のラジオを聴いていると、自己紹介の時に決まった挨拶をしているように思います。ハルくんさんはなにか決まった挨拶などはしないのですか?』…いや、ハルくんさんってなにさ。」

 

「そこじゃなくない?」

 

「そこだろ…ですよ。」

 

「いや、そこじゃねーべ。」

 

「で、決まった挨拶…難しいですね。愛華さんってなんかあります?そういうの。」

 

「んーと…ないかなぁ。あの、『ぱっぴー』みたいなやつでしょ?」

 

「あの、こんにちはに変わるような。」

 

「 んー。なんならパスパレの彩ちゃんみたいな自己紹介の前のやつみたいにしちゃえばいいんじゃない?」

 

「キャッチコピーみたいな?」

 

「そうそう!」

 

「そうですね!あ、でも、マネージャーさんが勝手に決めるなって騒いでいるので、次回のアタマに自己紹介でお披露目しまーす。」

 

「おおー、んじゃこれ次のお便り行っていいのかな?えー、東京都十五歳女性、ラジオネーム黒の大魔王さん。『はるとおにーち「愛華さんストップ。そのお便り俺が読みます。貸してください。」え、うん。」

 

「えー…『ハルくん、がりコさん、こんにちは。』はい、こんにちはー。」

 

「こんにちは。」

 

「『私は五人組のバンドを組んでいるのですが、ボーカルの人が行き詰まっていて困っています。何かアドバイスをいただけませんか?』だそうです。いやーアドバイス。んー難しいですね。」

 

「んー…そういうのって直に体調見たり歌い方を見た方が良いんじゃないの?」

 

「そうですねぇ…でも一リスナーに勝手に会いに行って良いものかと。」

 

「良いんじゃない?知り合いなんでしょ、はるとおにーちゃん?」

 

「…忘れてください。」

 

「いーやーだーねー!!」

 

「嫌いになりますから。」

 

「…えっ?」

 

「もう、愛華さんなんて大っ嫌いだ!」

 

「え、ちょ、泣かないで、あの、えっ、えっとあの、ご、ごめんね!もう忘れるから、なにも言わないから!」

 

「はい、言質取りました。ラジオの前の皆さんもお聞きになりましたね?よし、忘れてください。」

 

「うわ、やっぱドS。」

 

「どうも。えー、アドバイス。うん、さっき愛華さんが口滑らせやがったのでもう良いかな。えー…今度直接向かうので、その時に。次、愛華さん。」

 

「はいはい。東京都十七歳、ラジオネーム弦巻こころさん「ちょ、嘘だろ。」なに?またお知り合い?」

 

「(お知り合いだし、問題はそいつがラジオネーム通りの名前ってとこです。弦巻ですよ?わかってます?)」

 

「(え?弦巻って…え?あの弦巻?)」

 

「(どれかわからないですけど、はい、おそらくその弦巻です。)」

 

「『啓斗!こんにちは!』」

 

「…どーも。」

 

「『わたし、良いことを思いついたの!ダズニーオーシャンでライブをするの!是非一緒にやりましょう!』だ、そうです…。」

 

「編集者さん、これカットで。」

 

「そうだね…。」

 

「えー…次のお便り、愛華さんお願いしますね。」

 

「…うん。えー…北海道十九歳男性。ラジオネームシャケとイクラとハクビシンさん。『ハルくん、がりコさん、こんにちは!』こんにちはー。」

 

「こんにちは。」

 

「『アニメ第一話を見ました、同性なのにハルくんの声にトキメキました。さらに、エンディングのハルくんカバーのsecret base〜君がくれたもの〜が素敵すぎました!是非ラジオで流してください!!』おー、普通でラジオっぽいね。安心する。」

 

「そうですねじゃあ曲振りしてください。」

 

「りょうかーい!それでは、東郷啓斗くんでsecret base〜君がくれたもの〜」

 

 

 

____________________________________

 

 

 

「えー、相変わらずすごいね。」

 

「ありがとうございます。今回は…もう終わりみたいです。

このコーナーではキャストへの質問、番組の感想、恋の相談等々、沢山お待ちしているのでどしどしお便りくださいね!それでは引き続きハートサウンドをお楽しみください!」

 

 

 

 

____________________________________

 

 

『「この恋の音は」radio、ハートサウンド!

 

私、烏丸くんのこと諦めないし。』

 

 

____________________________________

 

 

「『ハルくんの、ラブソングはお便りで!』」

 

「今週もやってきたこのコーナー!俺がラブソングを弾き語るっていう頭のネジがぶっ飛んだコーナーです!」

 

「今週は…はい、出ました!」

 

「じゃ、準備しますんで。」

 

「それでは、東郷啓斗くんの米津玄師さん、アイネクライネです。」

 

 

____________________________________

 

 

『私あなたに会えて本当に嬉しいのに、当たり前のようにそれら全てが悲しいんだ。』

 

 

____________________________________

 

 

「お疲れ様〜。」

 

「はい、どうも。」

 

「ちなみに今日はもう一曲やってもらいますからねー。」

 

「え、なにそれ知らないです。」

 

「それでは、back number、クリスマスソング。」

 

 

____________________________________

 

 

『どこかで鐘が鳴って』

 

 

____________________________________

 

 

「〜っ!いいね!さいっこうだね!」

 

「俺もうこの番組苦手です。」

 

「ハルくんふぁいとー!それでは引き続きハートサウンドをお楽しみください!」

 

 

____________________________________

 

 

 

『ハートサウンドッ!

 

もういい、終わりにしよう。』

 

 

____________________________________

 

 

「さぁ、ハルくん!今週のハートサウンドももう終わりですね…」

 

「今回は俺はずっと振り回されてましたけどね。」

 

「来週は君の彼女だね!」

 

「違うでしょ。千聖さんは翡翠蒼のヒロイン白鳥役なだけでしょ。炎上させようとすんのやめてくれません?」

 

「来週の指令は彼氏彼女の甘々で佐藤ドバドバなブラックコーヒー必須空間を作ることです!」

 

「なんですかその頭の中ガバガバな指令。」

 

「うるさいなー!で、千聖ちゃんのハンドルネームは?」

 

「あー、それなんですけどね。偶然知り合いとあだ名で呼び合ってたんで、その名前にしようかと。」

 

「えー、なに?」

 

「『ちーちゃん』です。」

 

「え?wちーちゃん?」

 

「はい。ちーちゃんです。」

 

「では、来週はハルくんとちーちゃんでお送りします。」

 

「指令は甘々空間(ryです。来週もまたこの時間に会いましょう。お相手は、東郷啓斗と」

 

「橘愛華でしたー!」






とりっぴさん、評価ありがとうございます


来週とか言いつつまた一週間くらい空くんだろ、どうせ。


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ラジオ回だよ!放送事故だよ!






『アニメ「この恋の音は」radio!ハートサウンド!!』

 

「はい始まりましたハートサウンド。ラジオをお聞きの皆さん、翡翠蒼役、ハンドルネームはハルくん!《千の声帯(サウザンドボイス)》東郷啓斗です。」

 

「ラジオをお聞きの皆さん、初めまして!白鳥華役、ハンドルネームは、ち、ちーちゃん…白鷺千聖です…。」

 

「この番組はアニメ恋音に関するさまざまな情報をお送りする公式ラジオ番組でーす。」

 

「…。」

 

「ん?どうしたんですかちーちゃん?」

 

「あなた…聞いてたの?」

 

「え、うん。聞いてたよ?」

 

有罪(ギルティ)っ!」

 

「え、ちょ、足蹴んなって!あ、引き続きハートサウンドをお楽しみください!」

 

____________________________________

 

『「この恋の音は」radio、ハートサウンド!白鳥、お前が欲しい。』

 

____________________________________

 

『響音高校掲示板!』

 

「はい、始まりました。このコーナーでは響音高校掲示板のように、掲示板に書き込まれたお便りを紹介していきまーす。」

 

「では、早速最初のお便りを。蒼くん、一枚いただける?」

 

「はい、白鳥。」

 

「えー…千葉県二十七歳女性、ラジオネーム『白鳥さんの狂信者』さん。ありがとうございます?」

 

「流石ですね白鳥さん。」

 

「『ハルくん、ちーちゃんこんにちは。』こんにちはー。」

 

「はい、こんにちは。」

 

「『主人公とヒロインの初ラジオということで先週から胸がドキドキしっぱなしです!今週の放送では風香に急接近される蒼に華がモヤモヤしていましたね。蒼が「熱でもあるのか?」とおでこに手を当てたシーンにはキュン死寸前でした!ここで突然なのですが、千聖さんと啓斗さんがアレをやるとどんな反応になるのでしょうか。知りたくて夜しか寝られません…。』ということらしいわ。」

 

「夜は寝られるんですねぇ…。」

 

「そうね。女性の肌に夜更かしは良くないもの。」

 

「んで?アレをやったらどうなるか、と。」

 

「…やる気なの?」

 

「逆にやんないの?」

 

「…やるわよ。」

 

「はい、じゃージッとしてねー。」

 

「………。」

 

「………。」

 

「「……………。」」

 

「(手がっ、手が大きくて…意外とゴツゴツしてるのね…。やっぱり男の子なんだ。)」

 

「(す、スベスベ!?なにこれ!え!?ええ!?てか顔赤いよ!なに!?千聖サンってこんなに可愛らしかったですかぁ!?)」

 

「「…………………。」」

 

「結果としては…二人とも無言になります。では次のお便りへ行きましょう。」

 

「はい、京都府十七歳。ラジオネーム『北宇治の抹茶』さん。ありがとうございます。」

 

「美味しそうな名前ね。」

 

「『ハルくん、ちーちゃん、こんにちは。』はいこんにちはー。」

 

「こんにちは。」

 

「『先日のイベントに参加しました。ちーちゃんがあんなに大胆にハルくんに迫ったのには驚きました。そこで、今度はハルくんに大胆に迫ってもらいたいです。ラジオなので動きは見えませんが、是非お願いします。』」

 

「いやよ。」

 

「まだ何もやってねぇよ。」

 

「今あなたに近づかれたら私は殺人犯であなたは物言わぬ屍になりかねないわ。」

 

「そんなに!?えー、でもプロデューサーさんがやれって。まぁ、俺なら大丈夫だからとりあえずやるぞー。」

 

「え、ちょ、まだ心の準備が。」

 

「無駄だ。もうピンマイクが付いている。」

 

「嘘っ!いつの間に!?」

 

「「あ、あいつは!SE担当の冴島!?」」

 

「ド-モデス」

 

「こ、ここまで優秀だったなんて…」

 

「はいじゃあスタート。」

 

「え?えっ?」

 

「…。」

 

「ちょ、ちょっと。無言で近づかないで…ひゃっ!?」

 

「白鳥、お前は誰にも渡さない。俺のもんだ。いいな?」

 

「ふぁ、ふぁかったはらっ!あごはなひてっおねがひ!」

 

「あ、うん。ごめんな。」

 

「はぁー…はぁー。…ふわぁっ!」

 

「…へ?」

 

「…ッ!?」

 

「〜〜〜!!」

 

_________しばらくお待ちください_________

 

「えー。このコーナーではお便りを募集しています。是非送ってくださいね。以上番組前半は響音高校掲示板でした。引き続きハートサウンドをお楽しみください。」

 

「あれは事故。そうよ。下に配電コードがあったから…あんなのただの粘膜の接触事故よ…」

 

 

____________________________________

 

『アニメ「恋音」!

彼にも独占欲なんてあるんだって…正直嬉しかったの。』

 

____________________________________

 

「ええー…新コーナー『二人で進め!チャレンジザビート!』」

 

「このコーナーでは二人で協力して三つのチャレンジをしていきます。成功した数に応じて、豪華な商品がプレゼントされます!だそうです。」

 

「ちなみに千聖は何か欲しいものあんの?」

 

「そうね…たまには羽を伸ばしに旅行にでも行きたいわね。」

 

「おー、いいね。俺はそうだなー…バーベキューとかしたいな。」

 

「そこら辺が反映されてるのか期待したいわね。それでは景品発表!」

 

「一つ目は…お、高級バーベキューだって。」

 

「え、すごいわね。こんなに費用だしていいのかしら?」

 

「二つ目は…長崎ペア旅行券(事務所にオフはとってあるヨ!)。」

 

「長崎…ウインタースポーツや星空が見たいわね。」

 

「三つ目は…ハワイ最高級ホテル三日間宿泊券(事務所には話通してるよ!)。」

 

「…これって、つるまk「言うな。」、ええ、ごめんなさい。」

 

「それじゃあ三つ目指して頑張ろうぜ!」

 

「ええ!」

 

「まずは!何個声質出せるかな!○○ボイスチャレンジ!!」

 

「これは…二人でやるの?」

 

「二人?…あ、なるほど。二人で出来るだけ出すらしいですね。ということで、5個以上出たらクリアらしいです。」

 

「早速始めましょ。」

 

「早速お題を引いていきますよっと…はい、出ました!最初のお題は…ロリボ!」

 

「あら、最初からトばすのね。」

 

「じゃあ、はい。」

 

「?」

 

「千聖のロリボです。はい。」

 

「え、えっと…お兄ちゃん?」

 

「連れて帰る。」

 

「ちょ、やめて。はなして。」

 

「じょーだんだよじょーだん。はい、次千聖引いて。」

 

「…ハァ。えー、次はイケボ。簡単ね。はい啓斗くん。」

 

「千聖。今夜俺ん家来いよ。」

 

「い、行かないわよ!」

 

「いや、そんなマジレスされても。」

 

「早く次引きなさいよ!」

 

「はいはい…っと。お姉さんボイス。」

 

「啓斗くん?」

 

「わぁーお姉さんや。俺のこと連れて帰って。」

 

「つ、連れて帰らないわよ!バカ!」

 

「いや、ごめんて。」

 

「次ショタボ!はい!」

 

「おねえちゃん…だめ?」

 

「…だめよ!」

 

「お、おう。次は…男装女子ボイス。ボクっ娘かな?」

 

「ええ…難しいわ。何か映像を見ても?」

 

「あ、良いみたいだぞ。ただ練習はダメってまあそりゃそうだわな。」

 

「…へぇ。あなたはこういうの好きなの?」

 

「んー、好きか嫌いかで言ったら好きだけど千聖だったらいつも通りの方が好きかな。」

 

「なっ」

 

「まあ、ここまで仕事が一緒の()()なんていないからなぁ。」

 

「…」

 

「え、なんで俺いま蹴られたの?俺悪いことした?」

 

「ボクも負けないんだからな!」

 

「え?うん?」

 

「次!爽やか先生ボイス!」

 

「え?今引いてなくない?」

 

「はやく!」

 

「白鷺さん、放課後少しよろしいですか?」

 

「…チッ。」

 

「なにそれ解せぬ。」

 

「はい、チャレンジクリアー。次のチャレンジはこちらです。」

 

「どれだけ仲がいいのかな?ワクワクロングハグチャレンジ!!…ってはぁ!?」

 

「…脚本家を呼んでもらえますか?」

 

____________________________________

 

「お待たせしました。座右の銘は「白鷺千聖を怒らせない」東郷啓斗です。」

 

「なによそれ。

 

「まぁもうしょうがないしハグするか。」

 

「ラジオ的にどうなのよ。」

 

「悪いのは脚本家だし。」

 

「…恥ずかしくないの?」

 

「そりゃこんな美人の顔が近くにあったらドキドキするけど…お前が嫌だろうから気にしないように努力する。」

 

「べつにいやじゃ…」

 

「んあ?なんか言ったか?」

 

「なにも!さぁ、やりましょう。十五秒以上ハグできたらクリアです!」

 

「ああ、うん。じゃあスタートです。」

 

「、。」

 

「、、。」

 

「「、、、、、。」」

 

『三十秒経過!』

 

、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、

 

『一分経過!!』

 

「もうむりっ!」

 

「…柔っこかった。」

 

「はぁ!?」

 

「あ、ツイッターに脅迫文来そうだな。」

 

「私のファンにそんな人は居ません!」

 

「はいじゃあ次のお題を千聖頼むわ。」

 

「まったく…えっと、ギリギリグレー!ドキドキッポッキーゲーム…脚本家ァア!」

 

「はい、脚本家さんは手厚く葬ってやろう。内容はポッキーゲームをする。んで、顔が3センチまで近づけばクリア。でもさっきハグしてるからあんまり抵抗ないな。」

 

「確かにそうね。まぁ、こうなったらさっさとハワイに行きましょう。私は目をつぶってるから適当にやって。」

 

「はいじゃスタート。」

 

ポリポリポリ

 

「…。」

 

ぽりぽりぽり

 

「むぅ…。」

 

ぽりポリ…ちゅ

 

「はいクリアー。」

 

「ちょっと!?なにしてるのよ!」

 

「なにってほっぺたにキ「そうじゃないわよ!」おお、そうか。ごめん。」

 

「…まぁとにかく。全ステージクリアでハワイ旅行ゲットです!」

 

「以上、番組後半はチャレンジコーナーでした。脚本家よ、覚えてろ?」

 

____________________________________

 

『アニメ「恋音」!

翡翠くん?…かっこ、いいよね。』

 

____________________________________

 

『響音高校伝言板!』

 

「さぁ、今回のラジオもこれで終わりですね。千聖はどうだった?」

 

「そうね…バーベキューと熱海とハワイが楽しみ、かしら?」

 

「まあその過程でお互い色々失った感じがしたけどな。」

 

「…思い出したら腹が立ってきたわ。やっぱりあの脚本家頭おかしいわよ。」

 

「そんで、来週のゲストは千聖と愛華さんなんだよなぁ。」

 

「…うへぇ。」

 

「なにいまの!レア!レアだ!!」

 

「やめてちょうだい。あの人…苦手なのよ。」

 

「えー?そうかな。あの人弄りがいあるじゃん。」

 

「それが許されてるの私が知ってる中ではあなただけよ。」

 

「え、そうなの?」

 

「この前アフレコ現場で日野さんがやったら鳩尾に入れられてたわ。」

 

「うわぁ。あ、でもやられてないってことは俺は良いんだよな。やった!」

 

「…はぁ。じゃあ来週の指令。今回は啓斗が指令を出すらしいわ。」

 

「えー…じゃあ次回フリートークでは語尾ににゃんをつけてください!」





遅くなって申し訳ない。あと千聖ファンの人も申し訳ない。

あと、世間で夏休みと言われる期間は投稿が滞ることがあるかもしれません。そこだけご了承ください。


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ラジオ回だよ!ガチでやばい。【前編】

ーー欲望が、加速する。



ふざけすぎましたすみません。千聖ファンの皆様、愛華ファンの皆様(多分いない)、本当に、申し訳ありませんでした。
お詫びというわけではないのですが…

次回ぐらいで主人公には脱いでもらおうかねェ…ヒッヒッヒ。



『アニメ「この恋の音は」radio!ハートサウンド!!』

 

「はい始まりましたハートサウンド。ラジオをお聞きの皆さん二週間ぶりですね。翡翠蒼役、ハンドルネームはハルくん、東郷啓斗です。」

 

「みなさん、こんにちは!白鳥華役、ハンドルネームはちーちゃん、白鷺千聖です!」

 

「みんなー!おはやっぷー!大猿子風香役、ハンドルネームはがりコ、橘愛華です!」

 

「えー、この番組はアニメこの恋に関する情報をお送りする公式ラジオ番組です!」

 

「ハルくん、今日はメガネつけてるのね。」

 

「ああ。ちーちゃんどう?似合ってる?」

 

「〜〜ッ///」

 

「…ちぇっ。」

 

「こんな時のために…じゃーん!お揃いのメガネー!…ほい、ちさと。」

 

「ふぇ?あ、これ、どうしたの?」

 

「衣装のところにおんなじの二つ置いてあった!うんうん、似合ってるよ。」

 

「キュー…」

 

「いやー!久しぶりだなぁ、この感じ!」

 

「…そうですね。」

 

「ハルくんは元気にしてたー?」

 

「ええ、元気でしたよー。」

 

「…。」

 

「あー…千聖ちゃんは?」

 

「別に、普通ですけど?」

 

「へー。」

 

「あー…なんかバチバチやってるのを放っておいて進めますね。引き続きハートサウンドをお楽しみください!」

 

 

____________________________________

 

『アニメ「この恋の音は」radioハートサウンド!

 

そーう君っ!私とイイコトしよっか?』

 

____________________________________

 

 

『響音高校掲示板!!』

 

「はーい、最初のコーナーはいわゆる『ふつおた』のコーナー、響音高校掲示板ということで…今回もたくさんのお便りが届いてますよー!」

 

「ではでは、早速読んじゃおー!」

 

「ええ滋賀県三十二歳女性ラジオネーム『紫苑の薔薇』さん。『ハルくん、ちーちゃん、()()()のがりコさんこんにちは!』はい、こんにちは!」

 

「ねぇ、なんでゲストのところきょうちょうしたの?ねぇ、ちーちゃん?ねぇ。」

 

「はい、こんにちはー。」

 

「『最近、私の周りが私を含めきゅん要素が足りません。今回はダブルヒロインが揃っているということなので、ぜひキュンキュンするシチュエーション、セリフ、声etc...で私たちを幸せにしてください!』だって。」

 

「やったね!ハルくんと合法的に公の場でイチャイチャできる!」

 

「愛華は後のお楽しみ…な?」

 

「うん!まかせて!世界一待てがうまい声優橘愛華とは私のことさ!」

 

「さ、千聖…こっちきて。」

 

「ああ、そんな、だめよ、ああ、貴方の弄ぶような目つきってとってもセクシーだわ。」

 

「ちさと。」

 

「はると…」

 

「なんだよこいつらけっこんしろよリア充幸せに爆発しろよください。」

 

「千聖、いつも仕事の時に助けてくれてありがとう。千聖がいるから辛い時も頑張れたんだ。」

 

「そんな、ああ、私だってあなたがいるからって気持ちを強く持てたの。ああ、あなたの細くて硬い指ってこんなに私の心を乱すのね。」

 

「はい、ここまで台本でーす。台本とはいえ私のことをほったらかしにする要因となった放送作家は後で私の楽屋に来い。」

 

「愛華。いつも頑張っててえらいな。よしよし。」

 

「あっ、それいい。あたまよしよしされるの好き。」

 

「はい、これも台本です。」

 

「それじゃ最後は千聖と愛華さん…ガリこさんのイチャイチャです。」

 

「えー…やるの?」

 

「でも俺楽しみだな。二人がどんな感じになるのか。」

 

「「………。」」メラッ

 

「じゃ、二人ともお願いな!」

 

「…あ、いかさん。」

 

「あっ、千聖ちゃん。そう、いいよ、もっと激しく…ふぅんっ。」

 

「気持ちいいんですか?」

 

「あ、やだ、だめ、耳はぁっ!」

 

「ふふ、何がダメなんですか…?」

 

「おいやりすぎだろ。放送できねぇじゃねぇかよ。」

 

「あは、ヤリすぎちゃった。」

 

「おい、表記違うだろそれ。」

 

「…お嫁に行けないわ。」

 

「…俺が貰ってやるよ。」

 

「…ウン」

 

「ここまでする必要ある!?全部台本だよ!?なんなの?当てつけか!テメェ結婚したからってこのやろう!!」

 

「あ、愛華さん!?ちょ、脚本家を殴るのは…殴るのは、、いいです。やってください。」

 

「千聖!?前回のことは許してやってくれよ!あ、引き続きハートサウンドをお楽しみください!ちょ、止まれ!」

 

 

____________________________________

 

『「この恋の音は」radioハートサウンド!

 

蒼くんは私と…で、デート!なので!!』

 

____________________________________

 

 

「はぁ…やっと落ち着いた、あ、もう始まってる!?失礼しました。それでは次のコーナーです。がりコさん、コーナータイトルをよろしくお願いします!」

 

「はーい!『二人で進め!チャレンジザビート!!〜特別編?〜』」

 

「と、いうことで、前回から引き続き新コーナー、チャレンジザビートをやっていきます…が!今回はゲスト含め三人のキャストがいるということで、愛華さんとじゃんけんで勝った人の合計二人がチャレンジをしていきます!俺的には千聖に勝ってほしいな。」

 

「えっ、な、何よそれ!」

 

「べつに、俺と愛華さんでいいなら。」

 

「あっ、それは!」

 

「俺、パー出すから。」

 

「えっ、えっ!?」

 

「いらん心理戦しないでもらっていいかな…!?」

 

「じゃ、じゃあ私チョキ出すわよ?」

 

「いいよ。やろうか。」

 

「「さいしょはぐー!じゃんけん…」」

 

「「ぱー!(ぐー!)」」

 

「はい、勝ったのは俺でした。あーあ。俺信用されてないなぁ。かなしーなぁ。」

 

「いや、ちが、ちがうの!ああ、聞いてよ啓斗…」

 

「なぁお前ら。ゲストって知ってるか?」

 

「あー…もうそろそろ普通に戻すか。」

 

「そうね。」

 

「は?は!?」

 

「と、いうことで俺と千聖は最初からラジオでイチャイチャしているドッキリ!ほれ愛華さんドヤ。」

 

「ふふっ、あんなに焦っちゃってあんな呼び方させたのに。ね?「オネエサマ」?」

 

「っ…脚本家ァ!「ちょ、死ぬな!音響さん!音消せ!カットしろ!」」

 

 





ーー後悔はしている。反省はしていない。

やっちゃった、テヘっ!
でも、わざとじゃないんだ…
だから、許してね☆

冗談はさておき。
閲覧ありがとうございます。ついでに聞いておこうと思ってたんですけど。私がR-18とか書いたらダメですかね。ダメ、なんですかね。
千聖さん私の性癖に刺さった。なんでだろー?

あとねー、あれが気になる。ダンまち。書いちゃダメかな…ダメだよなぁ。こっちまだ本編三分の一くらいだし。
あとねあとね、お兄様お姉様方、私はアレも気になるのです。あのー、パロディ。主ちさでかぐや様とかモブをその為だけに作ってアイのシナリオのpvぽいのとか、球技大会とか文化祭とか学校から誰か連れ出したりとかバイクの免許取って迎えに行ったりとか。校門の前に止めて。ね?

ーーダメかなぁ。
ま、そんな気移りが激しい作者ですが、高評価されたら嬉しくて続き書いちゃうチョロイン(白目)ですし、感想でネタ貰えば勢いで書いちゃうキチガイ(狂乱)です。

要約するとね。この前くださった方々ありがとう。まだくれてない人もそうじゃない人もどしどし送ってね!
特に日常回とかのネタをもらえると星燕は喜ぶよ!


…そん感じです。飛ばさず読んでくれた皆様。本当にありがとう。よければ私がやりたがってた題材のうちどれが一番見てみたいか感想欄で教えてね。


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ラジオ回だよ!やっぱりめちゃくちゃ。【後編】

30分後におはよう。

どうも、星燕です!
ちなみに今回は愛華さんと啓斗くんが顕著です。ナニがとは言いませんが顕著です。
これはギャグ回です。
頭の中空っぽにして呼んでください。

あと、他の原作の二次創作にも手を出すことにしました。
クロスオーバーにするのか、ただのオリ主にするのか、はたまた異世界転移か神様転生か。むしろ憑依かTSか逆行か。
全く決めてないけどやります!笑

更新には影響がないようにするので応援してくださると嬉しいです。

追加:着せ替えメーカーで作った啓斗のイメージ画像を第一話においてきました。よかったら見てね。なんなら描いてね☆



「ええ…ふぅ。さてと。このコーナー、今回から追加ルールがあります。成功した数ではなく、連続成功した数なので1問目を外したら即終了です。酷い仕様ですね。最初のチャレンジはー、こちら!『あの子の脈拍を当てろ!ハートビートチャレンジ!』おいこら、前回もだけど声優関係ないぞ。」

 

「まあまあ、ハルくん落ち着いて。最悪尺と取れ高さえあれば声優なんてほとんどアイドルよ。歌って踊って…あれ、私たちどっちが本職だったかしら。」

 

「重症だねぇお二人さん。あれ?なに?そんな冷たい目をしても無駄だよハルくん。私はさっきの八つ当たり(ピーッ)で吹っ切れている。いわゆる賢者だ。」

 

「自慢げにしないでくださいよ。そんなこと言ってるとほんとに無視しますよ?ガン無視ですよ?ゲストなのに一人で呟く悲しい人になりますよ?もうちょっと常識とか優しさとか、欲しいんですけど、僕。」

 

「は、はい!ごめんなさい、すみません!もう二度と迷惑をかけないので!お願いします!あっ!無視しないでください!お願いだからァ!」

 

「許してあげます。僕が優しくてよかったですね。」

 

「ありがとぉ…。」

 

「もうやめて、頭がいたいわ。」

 

「千聖もやってみる?愛華さんをしゅんとさせるやつ。」

 

「私がやったら確実に喉笛を噛みちぎられるからやめておくわ。」

 

「そう?そんなことないよね?」

 

「うん…ごめんね、迷惑かけないから。だから、無視だけはやめて…ごめんね、ごめん…。」

 

「俺は千聖と愛華さん…ちーちゃんとがりコが仲良くしてくれたらそれでいいよ。」

 

「啓斗くん、とっても優しいね、私もう今日から君のこと養えるまであるよ。」

 

「うーん。あ、でも共演者の人の手料理は食べてみたいかも。」

 

「うんうん!作るよ!」

 

「…もうなにも言わないわ。」

 

「さて、脈拍らしいけど…変なことしないでくださいね」

 

「あ、そんな、そんなことしたら、抑えられなく…!!」

 

「日本語の意味とか俺の感情とか、この人分かってるのかな。」

 

「そのロールいつまでやるわけ?」

 

「ん?千聖もやってほしいの?」

 

「鬱陶しいからやめて。」

 

「だろーね。」

 

 

 

「ああ、すごい。身体引き締まってるんだね。腹筋も、すごい。」

 

「早くしてください。先輩で女の人だから我慢してるけどそろそろ無理です。」

 

「ご、ごめんっ…。」

 

「ええ、もうわかるわ。愛華さんは自制が効かなそうってこと。もしもの時は私が抑えるから安心して。」

 

「あっ、聞こえる…心臓の音。トクン、トクンってなってる。」

 

「剥がしましょうか?」

 

「お願いしようかなぁ…。」

 

「っ、す、すみません!」

 

「で?俺の脈拍は?」

 

「58。正常です。あ、でも私が触れてから少し上がったので多分61くらいです。」

 

「そんなわけ…え?正解?あー…プレゼントはカニだそうよ。」

 

「愛華、さん…きらい!」

 

「えっ、あっ、でも、その睨みつけながら涙をたたえて身を離そうとする感じも好きだよ!私フェミニストでショタコンで、基本年下趣味だから!」

 

「きもい!さいてー!5メートル以内に入るな!」

 

「あっ、でもこれは、ちょっと応える…!」

 

「…次のチャレンジ行きましょうか。えー…え?ほんとにこれ言うの?私に?言わせる?…あー、ハルくんに。なるほど。」

 

「…『仲の良さを確認しよう!フレンドリービート!』。仲良くないので失敗です。」

 

「えっ…。」

 

「ということで、ご褒美はちーちゃんと俺のイチャイチャを間近で見られる権利です。」

 

「「へっ?」」

 

「ちーちゃん…」

 

「やめ、ちゃ、それ以上近づいたら」

 

「近づいたら?」

 

「近づい、たら…だめ、だめよ。」

 

「なんで?」

 

「ああ、そんな。ここのスタッフが脚本家以外女の子だからって…だめよ。」

 

「でも本気で抵抗しないよね?」

 

「それは、あの…えっと、」

 

「時間切れ。嘘つきなちーちゃんにはお仕置きだよ。」

 

「あっ、そんなっ、ああ、あなたの瞳ってこの世のどんな宝石よりも綺麗よ。」

 

「つづけて、どうぞ。」

 

「このロールもちょっとマンネリね。」

 

「新しいの考えなきゃな。」

 

____________________________________

 

『「この恋の音は」radioハートサウンド!

 

華、伝えたいことがあるんだ。』

 

____________________________________

 

「さて、今回のラジオもそろそろお別れのお時間です。」

 

「今回のラジオは…ええ、とても疲れたわ。もちろん、いい意味で。」

 

「私は新しい扉が開けそうだった!」

 

「…俺、愛華さんが今晩のご飯奢ってくれるなら許してあげます。もちろん、お店は指定で。」

 

「いや、そんなの受け入れるわけ…。」

 

「そんなことでいいの!?うん!わかった!これからはもうちょっと自重するから、またラジオ呼んでね!」

 

「あー…そういえばこの人こんな感じだったわ。」

 

「…言ったね?言質とったよ。」

 

「…あれ、もしかしてとんでもないこと誓わされた?」

 

「今更ですか。」

 

「それではこの辺でお別れです。お相手は翡翠蒼役、東郷啓斗と」

「白鳥華役、白鷺千聖と」

「大猿子風香役、橘愛華でしたー!」

 

「次回のパーソナリティは俺とちーちゃん、ゲストには我らが先生黄山雛役、山下ケイコさん!」

「次回の指令!ケイコさんと大人の恋愛を演じる!」

 

「それ俺への指令じゃねぇか!!脚本家ァァァァア!!」

 

 




ああ、平均文字数保つために次回と次々回は文字数多くしないとな。多くするよな。書き上げるの時間かかるよな。

ーー感想が欲しいことを暗に伝える作者。の図

だってだって!ネタもなければやる気も萎えた、こんな作者が創作なんてできるはずないわ!この業務形態を正すには賃金に見直しが必要よ!彼は座敷しもべ妖精と同じくらいの仕事をしているわ!

そう。前回から気づいてる人もいたんだろ?そうだよ。ハニーのパク…オマージュだよ。
だって好きなんだもん。

あ、ネタ募集は本当なんでくれたら星燕が喜んで素早く作品を作ろうとします。


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外伝とかifとか感謝記念とか アイツのイベントだってよ。

アイドルってなんだっけ(迫真)


そのぐらいキャラ崩壊します。オリキャラが崩壊。うーむ。仕様だと思ってもらえたらそれでいいです。

個人的な設定では橘さんはお姉さんぶってるだけで実は割と純情乙女な設定です。
啓斗くんがドSっぽいのでおそらくMでしょう。

橘さんはお姉さんぶってはいるが、その実Mの素質があるようだ。
悦いぞ悦いぞー!


『アニメ「この恋の音は」〜私の心はハ長調〜』

 

「みなさんこんにちは、今回のイベントこの恋の音は〜私の心はハ長調〜にお越しくださりありがとうございます。今回、司会進行を務めさせてもらいます栗松一郎太です!」

 

「このイベントはアニメ「この恋の音は」の豪華キャスト陣が登壇し、様々なコーナーとキャストのトーク、さらにさらに公開アフレコという豪華三段ちょい構えでございます。そして、このステージは全国の映画館でライブビューイングが行われています。」

 

「それでは、キャストの方に登場していただきましょう!皆さん、拍手でお迎えください!」

 

「まずは主人公翡翠蒼役で、本作のエンディングも務めています東郷さんです!」

 

「みなさーん!ハロー!?」

 

『ハワユー!!』

 

「おー!乗ってくれた!嬉しいです!みなさんこんにちは、翡翠蒼役、東郷啓斗です!今日は楽しんでいってください!」

 

 

「続いては響音高校の教師、黄山雛役、山下さんです!」

 

 

「みなさん、こんにちはー!」

 

『こーんにーちはー!』

 

「はい、元気ですね。先生嬉しいです。蒼たちの担任、黄山雛役の山下ケイコです。みんな、たのしんでってねー!」

 

 

「続きまして、ダブルヒロインが一人、大猿子風香役の橘さんです!」

 

「みなさん、こんにちは!」

 

『こんにちは!!』

 

「ヒロインの大猿子風香役、橘愛華だよー!おにーちゃんおにーちゃん、たのしんでね!」

 

『ウオォォオオ!!』

 

「煽るのうますぎでしょ。」

 

「褒めるなよー!」

 

 

「更に、ダブルヒロインの一人にして翡翠蒼の幼馴染!白鳥華役の白鷺さんです!」

 

 

「みなさん、こんにちは!」

 

『こんにちはー!!』

 

「こんにちはー!」

 

「貴方じゃないわよ。はじめまして、ヒロインの白鳥華役、白鷺千聖です。」

 

 

「続いて…まだアニメには出ていない新キャラ、蒼のクラスメイト鶴崎千尋役、辰巳さんです!」

 

 

「みなさーん!こにゃにゃちは!蒼のクラスメイトの鶴崎千尋役、俺が辰巳虎徹だ!」

 

『…わ、わーい!」

 

「こにゃにゃちはウケ悪すぎでしょ。」

 

「むしろウケるよね。」

 

「観客の心を一番掴むのは俺だっ!って意気込んでこのざまとか。」

 

「…。」

 

「いや、やめて千聖ちゃん。無言の微笑みやめて。お兄さん心が折れそう。」

 

「さすが微笑みの鉄仮面。」

 

「ねぇ啓斗くん?ベースの味を知りたくない?」

 

「ごめんなさい。」

 

 

「続いて、本作のもう一人の主人公、烏丸蓮二役の日野さんです!」

 

「やぁやぁみなさんこんにちは。ほっとかれて萎えちゃった烏丸蓮二役、日野お兄さんだよー。」

 

 

「…はいっ!この六名の方で今回のイベント進行していきます。」

 

「あ、僕の発言は無視?無視なの?」

 

「このイベントの頭のネジがほとんど飛んだようなネーミングをしたナニカが何か喋ってますね。」

 

「あっ、ケイコさんすみませんでした。」

 

「日野さんのネーミングセンスなめてたよね。聞いた時は鳥肌が止まらなかったよ。」

 

「ハ長調はないですよね。」

 

「ないわね。」

 

「ないにゃー。」

 

「そんなかよ!?」

 

「「「「「そんなだよ。」」」」」

 

「えー…キャストの皆さんは今日も絶好調みたいですね。わたくし今回のイベントは一アニメファンとして楽しませてもらっています。ええ。

そんなことはいいんです。それでは早速行ってみましょう。アニメ「この恋の音は」の豪華キャスト陣による全国のファンたちのためのステージ、最初の企画はこちらです!」

 

\デデドンッ/

 

「ドキドキッ!?ペアゲーム対決っ!」

 

「またベタな。」

 

「優勝商品は君×椅子FF(キミイスファイナルファンタジー)にならって白鳥さんペロペロキャンディ(物理)です。」

 

「ちなみにこれ考えたのも日野さんね。」

 

「ほんとに二十代ですか?」

 

「まあまあ。ペア分けはこの場で決められるけど、基本は男女ペアねー。」

 

「ペア分けすら面倒がるとか恥の上塗りですか?」

 

「不評だと!?そんなバカな…。」

 

「バカな奴はほっといてチーム分け、しなきゃですよね。」

 

「さすが千聖。微笑みが止まらないな。」

 

「張り倒すわよ?」

 

『わー!夫婦だー!』

 

「ちょ、今の誰よ!」

 

「おいおい、声からして子供だろ。責めるなよ、意識してると思われるぞ?」

 

「…そうね。」

 

「じゃあ、男性陣は後ろを向いてください。女性陣が相手を決めるみたいです。」

 

「さすが栗松さん。進行が上手くて泣けますよ。」

 

「山下さん、ありがとうございます。えー、では、男性陣は後ろを向いてください!」

 

 

「えー…いいですか?というか運営的にいいんですか?あ、良い?分かりました!それではペアの発表です!男性陣の皆さん!前を向いてください!」

 

 

「…ふぇ?」

 

「と、いうことで!烏丸チームは日野さん、鶴崎チームは辰巳さん、翡翠チームは東郷さん、白鷺さん、橘さん、山下さんの以上の三チームです!」

 

「「嘘だろ!?良いのかよ!」」

 

ドゥルルルルルルル…デェンッ!

 

「オーケーみたいです!」

 

「SE担当が有能すぎるわね。」

 

「「「それな」」」

 

「それではキャストの皆さんは後方の椅子に座ってください。最初はチーム烏丸からです!」

 

「一人しかいないのにチームで呼ばれんのしんどいな。」

 

「じゃあ、日野さんです!

それではボックス入れてくださーい!」

 

 

ドンドンパフパフ

 

 

「SEさん本当に優秀だね。」

 

「日野さんにはもったいないや。」

 

「おい聞こえてんぞ!」

 

「はい、それでは日野さんはボックスの前まで来てくださーい。

 

ええ。それでは開けていきたいと思います。ボックスオープンヌ!」

 

 

シャララララーン

 

 

『きゃあああぁっ!!?』

 

「うおっ」

 

「ひっ!?」

 

「やだやだやだやだ!」

 

「運営鬼畜すぎん?」

 

「日野さんだからだよ。」

 

「なんなんそれぇ!!」

 

「はい、それでは日野さんは箱の中に手を突っ込んでください。」

 

「この状況で!?嘘だろおい!」

 

「時間が押してるんで。プロなら出来るはずです。ここには後輩もいる。そこで堂々と恐れず突き進む先輩を見る…憧れてしまうのでは!?」

 

「よしやるか。なんでもこいやぁ!」

 

「それでは当ててもらいましょう!制限時間は20秒です!」

 

ピーッ!

 

「おっし。あれ?なんもふれない…ん、あれ?なんかカサカサ言ってねぇ?…んん?細長いナニカが触れたな…んんん!?なんか箱の側面走ってんだけど!?」

 

ピピピピッピピピピッピピピピッ

 

「しゅーりょー!では日野さんは答えをお書きください!」

 

「いやー。これ怖いね。これの後だもんね。」

 

「次辰巳さんでしょ?カレーとかじゃないの?」

 

「なんで?」

 

「んー…なんとなく?」

 

「はい書けた!書けたからもうお話やめて!仲間はずれにしないで!」

 

 

「はぁい、それでは日野さんは答えを教えてくださーい!」

 

「はい。箱の中身は…G(ゴキブリ)!」

 

「さぁ、判定は!?」

 

 

ブッブー『ハズレだよ?この程度の問題も解けないの?』

 

 

「はい。不正解です。」

 

「間違えるとヒロインのボイスが聞けんのかよ、役得です。」

 

「「「うわぁ…」」」

 

「聞きましたか会場の皆さん、うわぁっていうね。きっとあれが女性キャストの本音でしょう。

 

えー、では正解を発表します。正解はこちらでーす!」

 

「…カミキリムシって…分からないってばよぉ…。」

 

「日野さんそれアウトや。」

 

「はい、日野さんはポイントゲットならずです。」

 

「ぐやじいでずっ…。」

 

「はい、続いては辰巳さんです!」

 

「ねぇ、ツッコミは?ねぇ?」

 

「よっしゃやるぞー!」

 

『辰巳さんガンバッテー!』

 

「わぁ、すごい。会場が一体となっています。おそらく辰巳さんの発言では本日初ですね。」

 

「否定できないのが悔しい。」

 

「それではボックスカモーンヌ!」

 

「栗松さん最後までそれでやるのしんどくないですか?」

 

「あ、東郷さん。そうですね、しんどいんで次から普通にやります。」

 

 

「はい、えー…はい。ぼっくすおーぷん。」

 

「急に雑だな。」

 

「褒めないでくださいよ。」

 

「えー…じゃあ、お願いします。」

 

「おっしゃぁ!んー…これはー…ふへっ?いや、まてまて。そんなものをここに持ってこれるわけ…いや、え?」

 

「まだまだ時間はあるのでね。たくさん触ってください。」

 

「え、ちょ長くない?俺の時だけ長くない?悪意あるよね?

んー…なんか表面カサカサしてるところと湿ってるところがあって…え?なんだ?」

 

「箱の中身はなんだろな〜♪」

 

「おいごら啓斗ごらぁ」

 

「ああっ、終わっちゃうよ!?」

 

「ああっ!?」

 

 

テンテンテーン

 

 

「はい、答えをお書きくださーい。」

 

「んー…はい!できました!」

 

「それではどうぞー!」

 

「ズバリ…濡らしたティッシュ!」

 

「はい、不正解でーす。」

 

ブブー『ナァオイ、オレとイイコトしないか?』

 

「正解は、橘さんのカレーでした!」

 

「辰巳さん?あとでネッチョリオシオキね?」

 

「うわぁぁぁあ!やめ、やめろぉぉぉお!」

 

「うっわ、SE本当優秀だな。」

 

「天才的ね。」

 

 

「はい、えーっ、次のチームは翡翠チームです!」

 

「オラ、海賊王になるためにやってやるってばよ!」

 

「こら、啓斗くんやめなさい。」

 

「へっへーん!だってばよだってばよ!ゴムゴムのだってばよ!」

 

「本当に怒られちゃうよ?大丈夫なの?」

 

「もしもの時は千聖と一緒に逃げるんで。」

 

『キャーーーー!!』

 

「…。ぷしゅう。」

 

「「千聖ちゃんがオチた!!?」」

 

「えー…わたくし展開について行けていません。皆さんも同じだと思います。啓斗さん、チームから二人出してくださいね。」

 

「んー。じゃあ俺と橘さんで。」

 

「理由は?」

 

「先輩の胸を借りようかと…」

 

「本音は?」

 

「一番面白そう。」

 

「おし、あとで校舎裏な。」

 

「先程までとは会話の量が違います。客席も沸き立ってきていますね!それではボックス入れてくださーい!」

 

テーンテンテテーンテン

 

「うわ、しゃべくりだ。」

 

「だから、名前出すなっつの。」

 

「それではお二人はボックスの横まで来ていただいて…はい、それではボックスオープンです!」

 

『キャーーーー!!』

 

「え、まだ昼間ですよ!?てか学生もいるんですからね!」

 

「え、なになに?危ない系?18系?」

 

「多分後者だろうねー。」

 

「それでは手を入れてください!」

 

「あっ、」

 

「んー?啓斗くんもうわかったの?私まだ触ってないんだけど。」

 

「ん。」

 

ピッピッ

 

「啓斗くんなにやってんの?」

 

「愛華さん、手。」

 

「手?」

 

ヴヴヴッ

 

「ひゃっ!?」

 

「啓斗さん?もう分かってますよね?」

 

「いや、まだわかんないっすね。橘さんわかりました?」

 

「うん、あの…「わかんないっすよね。手ェ入れてください。」…うん。」

 

「うーん…なんかさっきから震えてるんですよねー。」

 

「ひゃうっ、それっ!それ、らめらのぉ!」

 

「もういいですね!終了!これ以上はダメ!まだお昼!お二人はフリップに書き込んでください!」

 

「なんだろうなぁ…」

 

「…ドSがぁ。」

 

「はい、書き終わりましたね?では一斉にフリップをあげてください!」

 

デデドン

 

「バイブ機能つきのタイマー」

 

「へっ?」

 

「愛華さんのは…あー、マッサージ機。勘違いしちゃったんですね。」

 

「ち、ちがくて、そうじゃなくて!」

 

「なにが違うんですか?」

 

「…なんでもないよばかぁ!」

 

「はい、翡翠チーム10ポイント獲得でーす。」

 

 

『イイゾモットヤレ!!』

 

「今言ったお前ら!顔覚えたからな!」

 

「照れ隠しにせよ他にやりようがあっただろ。」

 

 

 

 

この後もなんの問題もなく進み(もちろん大嘘)このイベントは幕を下ろした。このイベントの最大の功労者はSE担当の冴島くんでした。




いやぁ、こんな友達欲しかった。橘さんが可愛いなぁ。メインヒロイン橘さんでもいいか(いいわけねぇだろボケが)

おそらく、リサとつぐみ、彩あたりはビューイングで見てるの。それで、パスパレ一行と蘭が生で見ててほしい。蘭がいるのを見つけて啓斗は挑発的な視線を向けて愛華と絡むの。
あぁ、妄想が止まらない。


それはそれとして。
実は始めたばっかりなんですけども再編しようかなって考えてます。もちろんこっちを消すとかではなく。

個人的に今の流れがあんまりかなぁっていうか。当初の予定ではリサさんと純愛かこころん乱入ぐらいのはずだったのにあれよあれよという内に千聖と美咲と蘭まで攻略しかけてるっていう圧倒的これじゃない感があるんですよね。

まぁ、まだ構想段階なんで決まったらまたお話しします。


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アイツ、修羅場だってよー其の壱ー



どうもこんばんは。星燕です。

沢山の人に読んでいただき、日刊ランキング12位。
感無量です。
それの記念、プラスお気に入り登録者二百人突破を記念して


アイドルの修羅場回だ(ゲス顔

あと、湊家と同じレベルで野宿させたい人がいて純粋に驚いてます。やはり啓斗は遅かれ早かれ脅迫文を送られていたのではなかろうか?




「えー…どうもこんにちは。はじめましてかな?どうもアイドルやってます、東郷啓斗です。今日は(事務所側が)作ったばっかりのチャンネルですが、弾き語っちゃおうかと。歌ってほしい曲があったらコメントでね。そんじゃ、ボチボチ歌いますかね。」

 

つまり、そういうことさ(薫さん風

 

え?わからない?生放送だよ。なんでこうなった?

 

いや、ね?別にチャンネル作るのはいいんだよ?でもさ、曲はカバーだけだし生放送はするし。

 

 

ぶっちゃけ、もう歌い手じゃね?

 

 

いやね、嬉しいですよ。自分がチャンネル作って音楽をアップしてそれが評価されるとか嬉しいですよ。

 

あ、閲覧者五千人突破。まだ始めて二、三分なのにな。

 

それでね?嬉しいんですけどね?急に弾き語りさせる事務所ってどうなんですかね。

 

てか、俺には弾き語らせればいい的な風潮なんなんですかね。

あー…ギター弾けるようになりたい。他作品の主人公みたいに楽器を弾きたいい…。

 

 

ん?俺は何言ってんだ…?はっはっは、俺ァ疲れちまってとうとう世界の深淵にでも触れちまったのか…。

 

 

「お、俺に初めて送られてきたリクエストはSEKAI NO OWARIさんのRAINですね。」

 

 

おっと、厨二じみた思考をしていたら普通にリクエストが来たぜ。

 

セカオワさんのRAINは大ヒットしたアニメ映画の主題歌である。ちなみにラジオで自分が歌ったRAINをセカオワさんに聞いてもらうという企画があり、意気込んで友達と予定を合わせて撮ろうとしたらそのうちの一人にマジレスされて撮ることもなく終わった人がいるらしいですよ。

 

WA・TA・SI・DA☆

 

「いいですよね、RAIN。俺もカラオケでめっちゃ歌ったなー。」

 

 

『魔法は--』

 

 

 

 

____________________________________

 

 

「えー…いかがでしたか?うぇっ!視聴者数一万二千人。ほぇー。なら、気づいた人もいるだろう。俺の弾き語りはほぼほぼアカペラだ。って、うわ、たくさんリクエスト来てるね。」

 

画面を流れていく名曲たち。流石に全ては歌えないし、物理的に歌えない歌もある。

 

「んー…お、じゃあたくさんいるので妄想感傷代償連盟歌います。」

 

 

 

『言っちゃった、もう一時(ちょっと)だけ隣にいたい』

 

 

 

____________________________________

 

「ええ。お気付きでしょう。俺はギターが上手くないのだよ。ただねー…今知り合いのバンドやってる人に教えてもらってるんだけどね。まず用語が覚えられない。ダメですね。で、えーっと…さよならエレジー。うん、いいね。じゃあやろうかなぁ。」

 

あのなんでもやってる俳優さんは本当にすごいと思うんだよ。あー…俺も友達できたらご飯とか行きたいなー。

 

おっと、歌わなくては。

 

 

『僕は今--』

 

 

 

____________________________________

 

 

「ふぃー。もう三曲かー。早いっ!時間が経つのが早いよ!ときめきを感じてないんやなって思います。…えー、コメント欄なんか荒れてるね。質問をしたい。なるほどね。」

 

ふむ…弾き語りをしろとしか言われていないが…まぁいいだろう。

 

「んー…じゃあ少しだけ休憩と箸休めがわりに質問受け付けよっかな。って、急にコメント多いね。俺の歌不評かな?」

 

これは…ちょっと本気でしょげるな。

 

「えー…『ギターは誰に教わっているんですか?』これね、双子さんなんですよ。お姉さんの方はきっちりかっちり教科書タイプの、あ、こっちの方が俺は分かりやすいし助かってるんですけどね。もう片方が天然?天才?タイプでね。ぎゅーん、ずばばーん、どがーん!って擬音で説明してきて。最終的にはるんっ!ってする!!を連呼し続けます。わからないこともないですけど時間がかかるっていうね。あ、教えてくれるのは大体擬音の方ですから。」

 

おっと、コメント欄で特定が始まった。流石におれがアイドルであるとはいえ女子と二人でレッスンという響きは流石に色々まずい。

 

いや、相手もアイドルだが?

 

「えー…『好きな女性のタイプは?』ね。これみんな聞くよねー。ラジオでも少しお話ししたんですけどね。他の人のため、とか自分が決めた目標に向かって、とか。頑張ってる人が好きです。そういう人は応援したいし支えたいですね。もちろん、支えてくれたら頑張れますから、応援してくれる人も大好きですよ!」

 

女子なのか男子なのかわからないが、答えが決まっている質問をしてもらえて助かった。俺には応用力がないからな。ないからな!

 

「次はー『差し入れで嬉しいものは?』んーそうですね。俺はたくさん汗かいたり歌ったりした後には柑橘系のものを食べるんですよね。なので、柑橘類とか…この前もらって衝撃を受けたのはファンの皆さんからの応援の手紙をえっと…二千…三千?通くらいですかね。ダンボールに詰められてて。もちろん全部読みましたけどね。ファンの方の応援とか優しさとが伝わってきて、ウルッときちゃいましたね。」

 

はい、人生最大のインパクトでした。いや、ダンボール箱いっぱいに詰まった手紙を見たら絶対誰でも絶望する。中身を見たらそんなもんなくなったけどな!

 

「はい、次。『どうやったら歌が上手くなりますか?』んー…俺自身歌が上手いとは思ってなくて。ただ、他の人よりちょっとだけ感情的に歌っているんだと思うんですよね。なので、その曲を聴いて思ったことを思いっきり歌えばいいと思います!」

 

「あ、事務所から連絡来ましたね。今回はここまでみたいです。現在の視聴者は…七万人ですか。もうなにが来ても驚かないです。沢山の人に見ていただきありがとうございます。今週末から隔週でカバー曲を配信する予定なので、チャンネル登録お願いします。もしかしたら気まぐれに生放送するかも…?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんてことだ…!!」

 

この場にいるのは総勢八名。俺、俺の母親、こころ、リサ、彩、千聖、美咲、友希那である。なんでこうなったか?決まってんだろ。

 

生放送見てたこころ、リサ、彩(ヤツラ)がお供を連れて家に乗り込んできてそのまま晩御飯になだれ込んでんだよ。

 

知るかって?だよな。俺誰に語りかけてんのかな。本当に都合のいいような展開だな。このままあれだろ?この中の半分くらいヒロインに出来るように書いてくんだろ?

 

あれ?何言ってんだ俺。安易なメタ発言と闇落ちはやめとけって言われた気がする。

気のせいだな。

 

「お義母さん、美味しいです!」

 

「おいこらリサよ。お前の母親じゃねぇだろ?文字違うだろ?ん?」

 

「いやいや、おばさんなんて失礼だし。」

 

うるせぇそれが常識だ。なんならベタでも『啓斗くんのお姉さんですか?』ぐらいにしとけ。色々問題になるだろ。

 

「本当ね!とっても美味しいわ!また食べにきてもいいかしら?」

 

「あらあらまあまあ。啓斗がこんなに可愛い子に囲まれてるなんてねぇ。アンタもっと早く紹介しなさいよ!」

 

「可愛いだなんてそんな、おば様の方がお綺麗ですわ。」

 

「そのうえ礼儀正しいなんてまー!もう、これから連絡さえくれたら晩御飯一緒に食べましょ!」

 

「ちょ、勝手に決めないでくれって!」

 

親と友人たちの会話を静観していたが、そこは許容しかねる。無理だもん。毎晩誰かが晩飯とか色々無理だわ。精神がガリガリ削られる。

 

「え?私たちが来るの…嫌なの?」

 

「いや、嫌なわけでは無いけれども。」

 

「じゃあ来てもいいじゃん。」

 

「それことこれとは話が別で…」

 

「啓斗、私のこと…嫌い?」

 

「俺のこと困らせようとして笑いをこらえるリサはそんなに好きじゃ無いかな。」

 

真面目な顔で聞いているように見えるリサだが、口の端が震えているのを俺は知っているッ。こりゃイタズラするときの顔だ。ほんの少し、猫目が細まる。やったイタズラがバレたことが心底おかしそうなその顔は、実は好きだったりするのだが。

 

「…もういいよ。勝手にしてくれ。」

 

「「「「やった!」」」」

 

「敵の方が多いとか…」

 

もう無理だ。すでに俺のHPは振り切れてマイナスに入り込んでいる。現在も母親と友人の間で追撃が敢行されており、もうそろそろ骨も残らず消しとばされそうだ。

 

「なぁ、なんならギター教わってるお礼に氷川姉妹も呼びたいんだけど。」

 

瞬間、何か言いようのないプレッシャーを感じる。それも、一人や二人ではない。六人。そう、六人分だ。母よ。俺を助けてくれ。

 

あ?「あら、修羅場?昼ドラみたいね!」じゃねぇんだよ!

 

なに!?なんなの?みんな夕飯食べに来るって言うからいつもお世話になってる人も呼んでみようって言っただけじゃん!俺なんも悪いこと言ってないよ!?

 

「あ、あの。なんですか?」

 

「へー。紗夜も呼ぶんだ。」

 

「リサさん、?」

 

「それに、日菜ちゃんも。ね?千聖ちゃん。」

 

「えぇ、そうね。」

 

「彩さん?千聖さん…?怖いんですけど?」

 

「いいえ、今度からは私が啓斗を晩御飯に招待するわ!」

 

「…そうだね。それがいいと思うよ。」

 

「あの、美咲さん?こころさんを止めてくださいませんか?」

 

あ、オワタ。いつもふわふわしていてもこもこしてる彩がこうなった時点でなんとなく察してはいたが。

 

何よりもしんどいのは美咲がアクセルを踏んだことかな。崖までのスピードが三倍くらいになったね。うん。当社比ですが。

 

ふざけている場合ではない。どうすればいいんだ!?

 

 

俺は…どうしたらいい?

 

 

イキ○トさん、今だけでいいからその知恵を貸してください。もう二度と頼ることはないだろうから。

 

「…逆に聞くけど、俺が招きたい人は招けなくてなんでお前らは勝手に上り込む予定なんだ?ああ、これはお前らが悪いってわけじゃない。単純な疑問だ。」

 

結局あの人に頼ることはなかった。時代は平和的解決。疑問であるとする事で相手から本音を聞き出す。メンタリストの力が火をふくぜっ!!

 

「直々に呼ばれるなんて羨ましいわ。」

 

「私も啓斗くんに呼ばれたいー」

 

「共演者と打ち上げにもいかないとかどうかと思っていたのだけれど。」

 

「…啓斗にご飯食べて欲しいの!」

 

「私は別に…あ、やっぱダメ。どっかご飯いこ。」

 

「啓斗が私の家に来たら、きっと笑顔が増えると思うの!」

 

上から順に友希那、彩、千聖、リサ、美咲、こころである。

 

なるほどなー。

 

つまりみんなは俺と一緒にご飯なり外出なりがしたいと。

 

なぜ陰キャボッチ歌い手もどきと出掛けたいなんて思考になるんだ?

 

いや、待て待て啓斗。落ち着け。

 

どうしたんだい右手くん。

 

これは俺たちの純情が弄ばれているだけなんじゃないか?考え直そう。

 

たしかに…そんな気もするけれど。

 

そんな事ないわ!

 

どうしたんだい左手ちゃん。

 

きっとあの子達はあなたの事が好きなのよ!いいじゃない、自分が好きな子と好きなだけ出かければ!

 

えー…いやいや、あんな美少女の巣窟にいるドS級美少女がちょっと歌が好きなだけの道端の石に感情を動かすだろうか。否。断じて否である。

 

今の思考は中学生から高校生の男子に見られる『思春期症候群』だろう。あの、『あれ?あの子もしかして俺の事…、?』ってやつである。はた迷惑なシンドロームだ。

 

 

「とりあえずわかった。お前らの要望には答えるし晩飯も食いにくりゃいい。けど、もし俺が招いた人がいても文句は言わない。いいかい?」

 

『はーい。』

 

「はい、じゃあ決定。晩飯食ったら解散!以上で閉廷!!」

 

食器を重ね小さくご馳走さまと呟きそそくさと部屋に戻る。

 

正直リビングにいるだけで精神が削られていく。女の子っていい匂いするなぁ…あれ?俺って匂いフェチ?

 

リトさんはこんな状況でよく理性が働くもんだ。純粋に尊敬するぜ。俺はなざーさんに名前呼びされたら熱いパトスが抑えきれなくなって革命を起こす気がするぜ。

 

 

なに言ってんだ俺。

 

 

今日は自分を見つめ直す日になった気がするな。こんな苦行もうこりごりだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

-追記-

あれから毎日誰かしらが晩御飯にいます。この前なんかパスパレ全員集合してました。その次の日にはロゼリアも全員集合でした。

 

あこちゃんの「はるとおにーちゃん」の破壊力が核兵器の数倍に上ったことをここに記す






ええ。なにも言い残すことはありません。ただ美咲とリサさんの嫉妬とこころのわざと天然(矛盾)の誘導を書きたかっただけだったんや

拙い文章に評価をつけてくださった

トム猫ですさん

ぼるてるさん

ありがとうございます。

こんな修羅場いいんじゃね?もっとこうして追い詰めようぜ!なアイデア、感想、評価、アンケート、アドバイス、こんな日常回が見たい
、ラジオでこんな質問したい…etcお待ちしております!


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アイツ、猫だってよ


お泊まり会だと思ったか?
ごめんなさい書けませんでした。
リサのお母さんってどんなキャラだろう。そもそもリサってどんなキャラだろう。あれ?啓斗くんって誰だっけ?

そんな感じです。

なに!?お泊まり会ってイベントあるんでしょ!?どんなイベント!?教えてみなさん!


「よし、これでいこうと思います。どうですかね瀧本さん。」

 

向かい側に座る瀧本さんに問いかける。色好い反応がもらえるといいのだが…

 

「うん、いいと思うよ。最近伸びてるガールズバンド五組とのカップリング。それぞれ三曲ずつでCDも個別に販売。それぞれに必ず入るのがデュエット曲。うん、いいね。啓斗くんうちの企画担当課に来ない?」

 

「ええ、行きません。」

 

「んー、フラれちゃったかー。」

 

よかった。プロの人からお墨付きだ。あとは保護者会(仮称)のSNSグループのチャットにこの企画の詳細をぶち込めば。

 

「来たっ!全グループOKだそうです!」

 

「わぁお、はっやいねぇ。」

 

「最初はどのグループからにします?」

 

「やっぱり同じ事務所だしパスパレ…って言いたいんだけど今日は三人がお仕事してるから無理なんだなぁ、これが。」

 

「じゃあ、CiRCLEで探す感じですかね?」

 

「そうなるね…そうなるね!」

 

なぜ二回?いや、なぜ二回!?

 

「気分かな。」

 

「アッ、ハイ。」

 

なんでみんなサラッと心読んで来るんですかね。下手なこと考えられないなぁ。特にまりなさんと瀧本さんと千聖の前で歳やら何やらの話をした瞬間…

 

「啓斗くん?何か話したそうだね。()()()()()でよければお話聞くよ?」

 

「すみませんでした。」

 

さて、逃げるか(迫真)目指すはCiRCLE。車で追ってくる相手から逃げきれるかな。いや、無理だよ(反語)。

 

「帰ってきたらお話ししようね!」

 

あゝ、俺は無事に帰れるのだろうか。

 

 

 

 

 

 

「って訳で練習見てていい?」

 

「別に構わないわ。紗夜もいいわね?」

 

「ええ、大丈夫です。」

 

ああ、優しい友希那と紗夜が天使に見える。あれ、俺は死んだのか?そうだよな。生きてて天使が見えるわけがな

 

「はるとおにーちゃん!」

 

「あべしっ!?」

 

説明しよう。あこちゃんが突っ込んできた。明らかに人が人に向かって行っちゃいけないスピードで来た。お陰で俺のみぞおちがスパーキングしてる。

 

「あこちゃん…こんにちわ。」

 

「この前のお手紙見て来てくれたの?」

 

この前のお手紙。はて、なんのことだろうか。思い当たるのは何個かある。まず最初はライブの時のファンレター。しかし、知り合いからのファンレターはこころとまりなさん以外はなかったはずだ。次に思い当たるのはラジオのお便り。たしかこころと…なんとか大魔王って人から…あ、これか。てかこころ手紙出しすぎかよ。

 

「あ、ラジオのお便りね。ごめんね、今日は違うやつなんだ。」

 

「そっか…そうだよね、忙しいもんね。」

 

「まかせろ。ボーカルでもギタリストでもベーシストでもピアニストもドラマーもみんなまとめてかかってこいや。」

 

専門的な知識?音楽的な才能?知るかよ。あこちゃんは可愛い。あこちゃんにお願いされた。あこちゃんがしょぼくれていた。ならばやることは一つ。今日から俺がコーチだ(違う

 

「ギターは私が教えていたと記憶していますが?」

 

「あ、あの…私は大丈夫、というか…」

 

「啓斗はベース弾けるんだっけ?ちょっと弾いてみてよ!」

 

「あ、皆さんすみませんでした。紗夜さんはギター教えてください。日菜が感覚型過ぎてついていけません。」

 

「「「あぁ。」」」

 

分かってくれる人がいる。それがこれほど幸せだとは思わなかった。もう日菜とかこころとか香澄とかモカとかやばいんだよ。たまに本当に同じ言語を使っているのか不安になる時がある。モカはまだわかるよ。未だにツグるの用法の広さには驚かされ続けてるけれども。

 

問題は後の三人だ。るんっ!とか。ばーんっ!とか。キラキラ!とか。ちなみに同じ場所に三人を置くと擬音だけで会話が成立する。その記録のログを見た俺と蘭、紗夜さん、有咲、美咲は見終わった後に誰も何も言わずに静かに解散した。

 

なぜかって?怖かったからだよ(迫真)

 

ともかくだ。俺は友希那にアドバイスをしなければならない。

 

「友希那、ちょっと歌って…なぁリサ?あれなんだ。」

 

「んー?あれ?友希那が行き詰まったり煮詰まったりブランクに入ると周りに物を置いて寝るんだよねー。今回はスラムダンクを一冊一冊並べたみたいだね〜。」

 

「やっぱロゼリアは分からん。」

 

何だその謎の宗教は。あ、でもあの友希那可愛いな。写真撮っとこ。

 

「その写真あとで送ってね。」

 

「任せとけ。」

 

なるほど、リサも抜け目ないな。さすが友希那の幼馴染。

 

そのリサが小声で話しかけてくる。

 

「啓斗?この前ラジオでいろんな声が出せるって言ってたじゃん?」

 

「ええ、まぁ。」

 

「犬とか猫もできる?」

 

「ええ…やったことないから分かりません。」

 

「ふっ!我が時の揺らぎをもって…もって…そういう時は催眠術だよ!」

 

あらあこちゃん。なるほど、時の揺らぎってのは懐中時計を揺らすアレか。なんか色んなのでやるよな。時計とか五円玉とか。

 

「なるほど。んじゃああこちゃん催眠術かけてくれる?」

 

「おっけー!いくよー?まず、この時計だけを見てください。絶対に目を離さないでくださいね?」

 

おっと、その懐中時計はどこから出したんだ?もしかして四次元ポケットでも装備してんのか?

 

「いいですね?あなたの意識は徐々に薄れていき、私が指を鳴らすとあなたは全身から力を抜いて眠ります。」

 

パチン

 

音が響くと手足から力が抜ける。あら?これって結構すごくない?

 

「そして、私が手を鳴らすと元に戻ってきます。」

 

パン

 

ブワッ、とカラダ中に血液がみなぎる。おおっ!ジンジンきたキタァッ!!

 

「あこちゃんすごいね。」

 

「へっへーん!どんなんもんだい!」

 

「謎の江戸っ子キャラも可愛いからいいと思うよ。」

 

さて、なんだっけか?そうそう、あこちゃんが可愛いんだよ(違う)

 

「じゃあ犬にしてあげるね?」

 

「おっと、はるとおにーちゃん何かに目覚めそうかも。」

 

「啓斗ー?うちのあこにへんなこと教えないでよね〜。」

 

おっと、確かに俺は一応アイドルな訳だからソーユーことを言ってはいけないのかもしれない。アイドルは排泄行為をしないらしいしな。

 

あれ?俺ってアイドルじゃない?

 

「あこ、犬じゃなくて猫にしようか。問題なのは友希那だし。」

 

「あっ、ほんとだー!じゃあ…あなたはこのコインを見続けてください。このコインが地面に落ちると…あなたは猫になります。」

 

あこちゃんの手からコインが離れる。コインは乱回転しながら…地面に落ちた。

 

チャリン

 

 

そして俺の記憶はここで途切れた。

 

 

 

____________________________________

 

 

「ふにゃあ。」

 

「…えっ?」

 

そこにいたのは猫だった。いつもの彼のものより幾分か高い声で鳴いている。それはまごう事なき猫だった。

 

「やったー!成功ー!」

 

あこがそこで喜んでいるがそんなもの気にならない。というよりあこの催眠術は封印した方が良さそうだ。

 

「確かに、成功はしてるけど…これ元に戻せるの?」

 

「うーん…多分できる!それよりも早く友希那さんに見せてあげよー!」

 

いうが早いか啓斗を連れて友希那の元へと向かっていく。

正直、あの猫になった啓斗でも友希那に効果があるのか、どういう反応をするのか。その反応を撮って後で啓斗に見せるとどうなるのか。非常に気になるところではある。いけ、やってしまえあこ。

 

「友希那さーん!猫ちゃん連れてきましたよー!」

 

「…?にゃーんちゃん?」

 

「んにゃあ〜」

 

ゴロゴロと喉を鳴らす啓斗。ふわふわと笑うあこ。目をキラキラさせながら必死に表情を引き締めようとしている友希那。引き締めようとしているだけで引き締められてはいないのだが。

 

なんだこれは。尊みの泉だろうか。溢れ出る可愛さに悶絶しそうだ。あの猫がアニメであんなにかっこいいセリフを言っていると誰が思うだろうか。

 

「ごろにゃーん!」

 

「ふふっ、にゃーんちゃん、可愛いね…。」

 

あ、オチた。今この瞬間、ロゼリアの最強ボーカル湊友希那は、歌う事以外ポンコツの女子高校生湊友希那になった。可愛い。

 

「ゆーきなー、新曲の歌詞浮かびそう?」

 

「にゃーんちゃん…にゃーんくん?にゃーんくんは可愛いにゃー。」

 

「ふにゃぁーお。」

 

「うんうん、よかったねー!」

 

よかった。浮かびそうらしい。それじゃあ不安もなくなったところで撮影に勤しむとしよう。きっとガールズバンドパーティーに出たみんなは間違いなく尊死する。

 

「さってと、これを取引材料にして囁いてもらおー!」

 

ラジオを聞いてからのささやかな望みが叶えられそうだ。






シンタロー提督さん
ユーザー名決められないさん
砂糖 鳥さん

評価ありがとうございます。
五より低い評価を受けるたびに自分の文の拙さを感じると共にどこが良くなかったのか考える日々です。

前書きの通りです。だれかいいアイデアありません?

なんかお泊まりの後の話ばっかりできてしまった。どうしよう。投稿しようかな。
てことで次回はおそらくこの回の続きです。お泊まり回を楽しみにしてくださっていた皆様、誠に申し訳ありません。

恥ずかしながら、私はお泊りで朝までゲームとかみんなでクッキングとかしかしたことがなく。
女の子の家にお泊まり?あるわけなかろうがたわけが。
なのでわからんのです。

さあ、リサのお母さんは啓斗をイジれ。困らせろ。


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アイツは勉強ができる。



すみません、作者メンタルズタボロで続きがなかなか書けません。お待たせしてしまっているとは思いますが長い目で見てもらいたい。
なんなら感想が欲しい…感想やアイデア、高評価が来れば書くことだけはできると思うんだ。くださいください。


 

 

ふっふっふ。突然だがみんな!勉強は好きかい?ほとんどの学生はこう言うだろう。

 

『NOだ。まごうことなきNO。それ以上この会話を続けるなら君と戦争をしなければならなくなるぞ。』

 

うん、これ経験談な。笑うとこな。

 

それで、だ。結論から言おう。俺は勉強が好きだ。「今は」。理由としては…先日の全国模試のために続けてきた勉強が実を結んだのだ。全国八位。偏差値七十二。こと国数英に至っては偏差値七十五。

はい、ここ褒めるとこ。

 

うんうん。

それでねそれでね!そのおかげで仕事を増やせることになったの!もっと多くのファンの方と同じ場所で同じ感動を感じたかったからとても嬉しいことだ。

 

以上の理由から俺は勉強が好きだ。

もちろん、血の滲むような努力ーーというかシャーペン握りすぎて普通に血豆ができて普通に潰れて血が滲んだ。ーーをしての結果だから。良い子のみんなはたくさん勉強をしよう。

だからかなぁ、

 

「啓斗くん、少し勉強を見てもらいたいのだけれど。」

 

と、このようにどこからそのことを知ったのか…多分瀧本さんだと思うのだが。千聖が勉強を教えて欲しいと言ってきた。なんでも数学で少しつまづいたらしい。

同業者で仕事仲間。さらには同い年で友人。断る理由?ないね。

 

まぁさらにそのことがどこからか…多分日菜だろうけど。漏れて紗夜さんに国語を教えることになった。

 

『作者が伝えたいこと?登場人物の心情?書いてないのに分かるわけがないでしょう。』

らしい。

 

___________________________

 

 

「てことで、勉強教えて。」

 

「よし蘭。とりあえずどうしてそうなったかの経緯と首筋に添えたシャーペンをしまってくれ。」

 

寝起きでなんか体が重いと思ったら美少女が俺の上にまたがりながらシャーペン首筋に当ててた。

 

わぁー!なにそれこわい!(現実逃避

 

ああ、首筋に当てられたシャーペンが蘭の思考に合わせて小刻みに揺れる。時折軽く皮膚に刺さる。いたいよ。蘭さんいたいよ。

 

「…先に答えて。教えてくれるの?くれないの?」

 

俺の体温ですっかり人肌ほどの温もりを備えたシャーペンが初めて皮膚と距離を取る。

だが相変わらず蘭は俺の上に跨ったままだ。

 

ていうかなんで急にヤンデレムーヴかましてんの?メッシュで反骨心出して脅迫で反逆心でも表してんのか?笑えない。そういうのはひまりとやっててくれ。

 

「ひまりはバカだから教えてもらえないでしょ、頭使って。」

 

うん、流れるようにバカ呼ばわりされたひまりは泣いていい。と、まぁしょうがないことかもしれない。

なにせ東郷さん家の啓斗くんこの前全国模試で八位だったそうよ〜。

あらやだ、東郷さんも鼻が高いでしょうね〜

 

「で?返事は?」

 

ん?なんか視界に選択肢が出てきたぞ?

 

はい or YES or おk

 

うんうん。俺の脳内選択肢は俺にヤンデレヒロインと勉強をさせたいらしい。

もしくはよっぽど俺に恨みがあるか。貴様まさか伊賀のものか!?

 

「オーケー、わかった。教えてやるからシャーペン離せ。クールに行こう。」

 

「ん。最初からそう言えばいい。」

 

「はぁ…。で?なにを教えて欲しいんだ?」

 

ふと。何かの予感が脳裏を掠めた。あれ、これ、聞いていいやつなのか?

 

「英語。歌詞に入れたいときに分からないのは困る。」

 

大丈夫なやつだった。そうだよな、蘭ちゃんは多少のヤンデレムーヴをものともしない普通の子(笑)だもんな。

 

「あの二人に先は越させない。」

 

ナンノコトダロウ。

さあ、次に事務所に行くときにタレント紹介欄に家庭教師を追加してもらわなきゃ!

 

「じゃあ来週の…火曜日から。よろしく。」

 

よぉーし!ハルトくんがんばるぞー!(逃避





前書きで書いた通りです。
ネタがない、モチベもない、筆が乗らない。
評価や感想が欲しいのです。欲しい展開、イチャイチャ、新たなカップリング…書いて欲しいネタを教えて欲しいのです。
私は物書きとして未熟です。この作品も処女作です。今見てくれているあなた方が私にとってはじめての閲覧者さんになるわけです。

早い話がみなさんがこの作品をどう思ってるのか心配でたまらないからこの作品やら私の作風への感想が欲しいのです。

あ、心配してわざわざメッセをくれた方。ありがとうございました。お陰でとてつもなく短く、さらに導入ではありますが四人でお勉強させるお話を書き始めることができました。次はいつ出没するかわかりませんが、必ず投稿はするので待っていてください。


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『χ』は勉強が手につかない

さーて、日刊ランキング見るか

うわぁ、私の好きな作品入ってるわ流石すぎ大好き

ランキング》十三位:男性アイドルは超満員の中音楽なしで一人歌うことができるだろうか

わぁ、


今回はヤンデレムーヴを起こして話題の蘭さんです。
彼女の武器はこれから拳かシャーペンかギター(物理)です。

さて、調子に乗って書き続けた結果。千聖と蘭があんなことに…
はわわわ…らめぇ!

…はい。ごめんなさい。それでは本編どうぞ。


どうにか二日間、計十六組を招待したプレオープンを乗り切りーー俺の本業はアイドルであるはずなのだがーー俺は…いや、訂正しよう。()()は、俺の家で勉強をしていた。

理由?彼女たち(あいつら)は勉強ができない。それだけだ。

 

「いや、なんでだよ!」

 

「なに、急に。いきなり大声出さないでくれる。」

 

蘭がジトっとした目で見つめてくる。こんな顔でも可愛い顔であr

 

「あぁぁおうぉぇあ、チッガァァァァア!」

 

「ひうっ!?」

 

「なに?啓斗くんはなんで自分を殴ってるの!?ちょ、止ま、止まれぇぇ!!」

 

違う!俺は、断じて、こいつらを、意識、してなんか、してなんか、いない!いない!!いないったらいない!

 

 

ふぅ…ここらで本音を言わせてもらおうか。

 

意識しまくりだわ!なにあいつら。個性的でネジぶっ飛んでる奴も多いのにみんな美少女で…そこにプラス距離感測れないヤツばっかりでこんな立場にいてなんも感じねぇのはゲイとブス専だけだと思う。

 

ん?

 

…ひう?え?「ひう」?なに今の?え?誰の口から出た音?

え?蘭?そマ?

 

「蘭?今の変な声って蘭?」

 

「なっ、ちがっ、違う!」

 

「蘭ちゃん、大きな声が怖かったなら素直にそう言えばいいじゃない。」

 

「なっ、怖がってない…です!」

 

「だ、そうですよチサトさん。」

 

「試してくださいよハルトさん。」

 

ヒソヒソと俺と千聖が話し合う。ちなみに紗夜は問題文を読んで唸っている。真面目だ。ところで、こういう時の千聖の悪ノリはやられると最悪だ。

つまり、相手にやるのは最高だ。話し合いの結果?最初から決まっているだろ?

 

「わっ!」

 

「ひゃっ!」

 

「「「……。」」」

 

「落ち着け、蘭。話せばわかる。な?だからとりあえずその逆手に持ったシャーペンを机に置こう。な?な!!」

 

「…コロス。」

 

「展開が早いよ!もうちょっとなにかクッション的な会話が欲しい!」

 

ゆらゆらと何か黒いオーラを出してくる蘭から逃げる為に焦りながら周りに助けを乞う。

 

「紗夜!なんとか!なんとかしてくれ!」

 

俺の切羽詰まった声に本日初めて紗夜がテキストから顔を上げる。

 

「自業自得です。あ、そういえば先日のレストランでいただいたポテトはとても美味しかったです。」

 

「なに?たべたいの!?」

 

これ見よがしに溜息を吐きながらそんなことをのたまう。誰だ!紗夜をこんな不真面目にしたのは!

 

「千聖!お前なら…」

 

「この動画、事務所に送ったら楽しいことになりそうね?あ、そうそう。この前のレストランとても美味しかったわ。花音やパスパレのみんなとまた行きたいって話してたのだけれど…あそこは高いからもう行けないかもしれないわね。」

 

「そうですね、私も日菜やつぐみさん、それにロゼリアのみんなとあの料理を食べたいです。」

 

招待しろと?そういうことですか?さいですかさいですか。

いや、無理です。お金が。そんなことしたら一ヶ月分の給料が吹き飛びます。そもそも今度みなさんをサプライズで招待するのにもう一ヶ月分使いそうなのでもう無理なんです。僕の財布のHPはとっくにマイナスに振り切れかけてるんです。

 

「なぁ蘭、いっときの気の迷いだったんだ。な?あるだろ?相手の苦手なものをぶつけたくなる気持ちが湧き上がる時。」

 

「…否定はできないけどお前は許さん。」

 

「なぁ知ってるか?俺って一応先輩なんだぜ?」

 

「えっ、そうなの?」

 

「えっ、知らなかったの?」

 

なんだこいつ。オレァひさしぶりにキレちまいそうだぜ…。

なんて言ってる場合じゃあない。

 

「じゃあ逆に聞くけどなんで俺が紗夜と千聖に勉強教えてんだよ。」

 

「…あっ。」

 

「あっ、じゃねぇわ。」

 

「ぷふっ…あなた、子供っぽいものね…クスクス…」

 

イラっ

 

「なぁ、千聖。今度の仕事のことでちょっと聞きたいところあんだよなー。」

 

「え?今度っていつ…」

 

相手の話を右から左に聞き流し見事に違和感なく千聖を外に連れ出すことに成功した。さあ、調きょ…オハナシの時間だ。

 

___________________________

 

啓斗がチサトさんを連れて行った。なんの話だかわからないけれど、あちらの職業柄仕事の話と言われては踏み込めない。

 

ガタガタという大きな音の後に少し荒目の息遣いが聞こえてきた。

 

『少し荒目の息遣い』?

 

え?話をするだけで荒目の息遣いになることなんかある?

 

ガチャっ

 

「ふぅ。さっ、千聖。勉強しような。」

 

「ハッハッハ、、フッ、フゥ…え、ええ。」

 

明らかに顔が火照り息が上がっている。なにやら時折艶めかしい息遣いが聞こえるたびにこちらが恥ずかしくなってくる。

 

「千聖、ここの公式はこっちの式をΧに代入して…」

 

「え、ええ。んっ…そう、じゃあこっちは?」

 

「あー、そこはさっきの応用で〜」

 

そして何やら距離が近い。いや、別にあの二人が近づいたって私には何も関係ないことだが、こんな状態では勉強が手につかない。そう、勉強のためだ。これは、勉強のため。なにが起こったのかを聞かなければ。

 

「ち、さとさん…さっき外で、その、なにがあったんですか?」

 

「へ?あ、ああ…その、ちょっと、ね。」

 

気まずげに目を逸らし変にはぐらかされる。モヤモヤをうやむやにされてムカムカする。いけない、ビートを刻んでしまったYO。

 

「え、えっと…具体的になにがあったのか、とか。」

 

「…なんなら、自分で体験した方がいいんじゃないかしら。ね?()()()。」

 

ん?蒼くん?それはたしかあの男の担当するアニメのキャラクターの名前では?

 

「蘭さん」

 

瞬間、この場の三人以外の声が聞こえた。あの男よりも少し低く気持ちゆっくりとしたその声。それが聞こえたと同時に後ろから目隠しをされた。

 

「蘭さん、誰かを傷つけるのは良くないことだよね?さあ、そのペンをしまって。」

 

耳元で囁かれるその声に背筋にぞわぞわとしたなにかが蠢きだす。

普段決して感じることのないそれらを、私は未知への恐怖で無理やり抑え込む。

 

「そんなに肩に力を入れちゃダメだ。ゆっくり、息を吐いて。そう。」

 

肩と言わず体中から力が抜ける感覚に怯える一瞬。そのあとは、まあ。おそらくチサトさんと同じ展開だろう。

 

「ほらね?こんなにキモチイイでしょ?」

 

何度も言うようだがこの声は耳元で囁くだけだ。私の体に指一本触れてない。

不思議だ。人体の不思議だ。

 

___________________________

 

「ふぅ。」

 

「…。蘭さん?」

 

「今日は許してやんよ。」

 

「えぇ…なぜ上から?」

 

明らかに死へのカウントダウンが始まった瞬間から早二時間と少し。よくここまで生き延びた、と自分を褒めつつ現状を冷静に見てみる。

 

まず千聖はどうだろう。

一番最初に俺に教えを請うたのが彼女で俺を最初に裏切ったのもおそらく彼女だ。アレで痛みを隠し涙を見せずな鉄仮面と言われるが俺の前だと割と愚痴をこぼす。魔性の女だ。ちなみに本日ほとんど勉強はしてない。

 

次に蘭。

こりゃもうダメだ。ツンデレ生まれのヤンデレ育ち。ツンケンしては殴ってくるしヤンデレムーヴをかましてくる。反骨の赤メッシュと名高い彼女だがもうそろそろその二つ名を再考する必要がありそうだ。勉強はまったくしていない。

 

最後に紗夜。

近年稀に見る常識人ーー俺目線の常識は今日日、もはや常識ではないことをここに記しておこう。ーーでまじめな風紀委員長。これに少し迫るとどうなるのかと考えが止まないがマジレスされそうだし引かれそう。なおかつ自分の立場を踏まえて未だ実行に移す機会はなさそうだ。めちゃくちゃ勉強してた。でも三割くらいしかあってなかった。

 

ちなみに三人とも美少女。

鋼の理性で(ナニを)押さえ込み平等で公正でなおかつ楽しい家庭教師。

欲望に負けてアイドルor赤メッシュorギタリストに手を出す変態性犯罪者。

俺の未来はどっちだ。

 

 

拝啓、お父様お母様。

お元気ですか?僕はもう死にそうです。

それもこれも全部あの女の子たちのせいです。

タスケテ。




評価をつけてくださった

バンドリガチ勢さん
戦刃 rimさん
病み美少女の操り人形さん
コガラスさん
MinorNoviceさん
カラシスパさん

そして、感想を下さった皆さん
本当にありがとうございます。
大好きだ。


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家庭教師のアイツは、何かにつけて新しい職を見つける。



はぁ。俺はなにをしているんだろう(悟り)

こうなったのが二話連続投稿直後。その後数日を経てまたもや性懲りも無く本編ではないところを進めていく星燕。恐ろしい子!

今回の話では家庭教師は全く関係ないです。ただただ、大人が主人公の力を過大評価し、主人公は相手が何でこんなことしてくるのかわからない。所謂勘違いネタです。

いやー、勘違いネタは書いてて楽しいです。勘違いして勝手に怖がる大人と、勘違いされて嫌がらせとしか思えないことをされて、それの対抗策がさらに勘違いを生む主人公。
ああ、ラノベみたいなファンタジーの勘違いものが書きたい。




 

 

拝啓、お父様お母様。

 

ご両名にいたしましては御体の不調なども無いようで息子としても、また一人の人としても我が身のことのように嬉しい限りです。

 

大げさ?いいえ、そんなことはありません。だって、家族のことを慮り、家族のことを慈しみ、家族のことを助ける。それが当たり前の家族のカタチではありませんか。

 

先ほどした話とは全くーーええ、全く。ーー関係ないのですが、俺は今とても辛い状況に立っています。なんなら数日前から体調不良ですが、仕事に忙殺され治すどころではありません。

そこで、御両名には契約書の破棄をお願いしたく存じます。

決してーーいいですか?決して仕事が嫌になったわけではありません。ただ、仕事を選びたいというだけなのです。その自由すら与えられないとしたならばそれは芸をするだけの奴隷か、権力の傀儡と同じではないのでしょうか?

是非ご一考を。

引き続きお身体には気をつけて。

 

ーー両名の息子、必殺仕事人(物理)東郷啓斗より。

 

 

____________________________________

 

「敬具…っと。こんな感じで合ってんのかねぇ。」

 

「ああ。大方それで大丈夫。それに我々のように現代の一般家庭に生まれたならその程度の誤差は考えるだけ無駄だ。」

 

書き終えた手紙を光にかざし、達成感と高揚感、それとひとつまみの不安をこぼせばすぐさまそこにいた着物の男性が返答する。

 

「手紙の書き方を教えてもらって、わざわざお茶まで頂いて。ありがとうございます。」

 

「なに、気にするな。君には無償で娘に勉強を教えてもらっていると聞く。娘の成績を見たら給金を渡さなければいけないのではないかと悩むほどだよ。」

 

丁寧にお茶とお茶請けを並べた男性こそ、娘を愛するあまりにしばしば衝突し、その度に俺を中間役として散々働かせてくれた蘭'sふぁざー。通称《蘭のお父さん》だ。

家が華道の家元だけあってお茶を入れる抹茶碗や中に入った抹茶は和を感じるし、お茶請けの華々しさとそれが乗る木製の小皿のコントラストも美しい。

 

…僅かに主張する紅葉が蘭のように見えたのはおそらく気のせいだろう。

 

作法に則りお茶を飲み進める俺を見て蘭のお父さん…長いな。らんぱぱは驚いたように目を目開く。

 

「あの…どうかしたんですか?」

 

「いや、なに、気にしないでほしい。ただ、最近の高校生などが茶の作法を知っていたものだから、つい驚いてしまった。」

 

それは、高校生だからそんなものをわかるはずもない、と思われていたということだろうか。

 

「いや、気を悪くしたなら謝ろう。なにぶん最近の若いのはこうした遊びが出来ないもので…交流もできないからどうにかしたかったのだ。」

 

「ああ、なるほど。なら俺で良ければお茶の席くらいはお付き合いしますよ?」

 

「ほぅ…それはなんとも、魅力的な提案だ。」

 

俺の言葉に途端に目を少年のようにキラキラと輝かせたらんぱぱは、うんうんと確かめるようにうなづいてから立ち上がり上機嫌で部屋を出てしまった。

 

あれ?らんぱぱどこいったの?へやにひとり。おれがひとり。飲みかけの抹茶と手付かずのお茶請け。そこにあるのはじゃぱにーずブシドー…

 

 

はっ!?いかんいかん。途中から何かに取り憑かれたように思考が傾いてしまった。フィンランド生まれの侍が頭をよぎったがきっと関係ないだろう。

 

「ーうだ。そこに置いてくれ。ああ、ーーやはり部屋のーーで実際につけてもらおう。」

 

「ですが、これはーーーのものでは?」

 

「気にするな。ーーからしてーーば安物だーーー。」

 

「は?」

 

「ん?知らーーか。あのーー最近噂の政治ーー御用達のレーーランの総ーーーその人だよ。」

 

「…は?」

 

んん?ところどころしか聞こえないな。なんか俺のことを話してそうなのはなんとなくわかったぞ!

 

「待たせたね、啓斗くん。」

 

「いえ、そんなことは全く。」

 

実際は15分ほど待ったがそれをいうのは野暮だろう。

 

「ところで、だ。着物は好きかね。」

 

「着物、ですか?」

 

ふむ。唐突な話のフリだ。だが、そんな唐突な話なだけに深く考えることもなく返してもいいだろう。

 

「そうですね。去年の花火大会で浴衣を着てから気に入ってしまって。最近は自分で仕立て屋さんに行ったんですけどね。とても綺麗な着物ばかりで目移りしてしまって結局買えずじまいでした。」

 

ははは、と和やかに笑い合う。うん、華道の家元だけあって和装をすることは多いだろうし、恐らく幼少からそういったものに触れ合ってきた人だ。きっと着物が好きなのだろう。

 

和やかな笑いもひと段落、というところでらんぱぱが動き出した。

 

「よかった。用意したものが無駄にならなくてすみそうだ。」

 

ここで俺は不審な空気を感じた。俺の体に謎の不安と緊張が走る。

 

「さあ、入れてくれ。」

 

ザッと音を立てて障子が開け放たれる。そこにいたのは三人ほどのーー恐らく四十代前半ほどのーー男女。誰も彼も豪奢ではないもののとても美しい和装に身を包んでいる。そしてその足元には立派な桐箱が六つ。

 

「ささ、是非見てくれたまえ。」

 

「はい。」

 

そこにあったのはそれは立派な着物ばかり。先程話に出した仕立て屋の着物を三つは買える値段のものが、六つだ。俺が思うに、日本というものは不可思議だ。なにせ、どこをどう弄ったのか、このように厳かな雰囲気を感じる家があればどう文化が発達したのか不明なほどに毛色の違う娯楽がゴロゴロと。それはもう溢れかえっている。

 

閑話休題(それはさておき)

 

なにしろ百万はするであろう着物が六つ。一滴の汚れも落としてはならない。主に弁償代的な面で。この妙齢のらんぱぱは何か勘違いしているようだが、俺は流石にこんなものをぽんぽん買えるほど余裕があるわけではない。なに?一着くらいならどうか?

 

ーーまぁ、気にいるものがあれば、とだけ言わせていただこう。

 

とにかく、まるでつつけば壊れる硝子を触るように、触れれば消えそうな柔肌を撫でるように、今にも倒れそうな城に恐る恐る近づくように。そんな風に手を伸ばしたわけだ。

そうして手に取ると、確かにわかるそのものの良さを感じて思わずほぅ、と息を吐く。

 

「いや、わかるか、そのものの価値を、その歳で見抜くか。いやはや、素晴らしい。」

 

なにやら琴線に触れたようだ。えらく喜んでいるのを隠そうとしているがもにゅもにゅと忙しなく動く口元はニヨニヨとした笑いを隠しきれない。

 

「それはね、右の半分が私が生地を選んで仕立てさせたものだ。そして、もう半分が蘭が選んだものなんだ。」

 

なるほど。どうりで左の半分には淡い橙や濃紺が使われているわけだ。そう思うとこの着物にすら蘭が居る気がしてつい頰が緩む。心がポカポカするのに伴い抹茶を口へ運ぶ。

 

「総額にして…ー千ーー百万くらいかね。」

 

「せっ!?」

 

あてがわれた抹茶を吹き出すのをどうにかこらえて、そして大きな声で「は!?」と言うのをこらえて俺は踏みとどまった。いやいや、なにを驚くことがある。家元だぞ?当主だぞ?そのくらい当然…当然、だよね?

 

だが、そんな的外れな思考ができたのもそれまでだった。

 

「それで、だ。これを全て君に譲ろうと思う。」

 

「ブフッ!…はっ!?」

 

今度こそ俺は抹茶を噴いた。全てが湯のみに戻ったからよかったが、着物に落ちていたらと思うと心臓が縮む思いである。

ーーいやいや、流石に冗談だろう。今日はきっとエイプリルフールか何かなんだ。部屋の隅に置かれたカレンダーを何度見ても今日は七月も暮れだが、きっと三、四ヶ月越しにイタズラでも仕掛けたくなったのだろう。まったく、お茶目な御人である。

 

「ゆくゆくはそれを着て私と生け花でも楽しもうではないか。」

 

「っ…。」

 

もはや言もない。八方塞がり、万事休す、四面楚歌の孤立無援。確かに俺はお茶会ならば顔を出すといった。しかし、華道の集まりまで首を突っ込む気は無い。なにしろ俺には美的センスがかけらもない。もちろん、蘭の近くで作業をする勇気と忍耐力、理性もない。

 

「そんな!出来ません!」

 

そんな俺の魂の叫びは、

 

「いや、大丈夫。もし多少の失敗があっても私と君と、居れば蘭の三人で膝を合わせ、額を擦ってゆるりと楽しむだけのものだ。どうだろう、私も蘭と膝を付き合わせて話がしたいんだ。ここはひとつ、親子を助けると思って受けてくれないだろうか。」

 

この言葉で打ち消された。これは、俺が論戦に敗したのみだ。決して、二人が話してるところが面白そうで見たいとかそう言うことではない。違うったら違うんだい!






らんぱぱだーいしゅき!

はい。渋めで強面でメガネな和装のオジ様。カッコいいです。
でも、そんなあの人も一人の父親。主人公の前では無条件に蘭を褒め倒してデレて惚気て蘭が外で聞いてて羞恥で顔が真っ赤になったらそれはもうおいしくてたまりません。

これからも蘭の羞恥と凶行を見たくなったら安易に登場させます。ついでに、主人公には六着の着物が来たので六回活用できるように頑張ります。

高評価、感想、日常のネタからクロスオーバーさせたい作品(登場人物が学生か主人公と共通する職種であるものが好ましい。)をどしどし送ってください。


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アイツとパステルカラーの王様ゲーム

申し訳ない。
なにが申し訳ないって、ヒロインアンケートの件な。薄々気づいてる人もいただろう。これはもうダメだ。てことで自分の作品もある程度進んだのでここでアンケート取ります。さんかしてね。




「第一回!チキチキ、『パスパレとハルトが行く、王様ゲーム』ゥゥ!!」

 

「いえ〜い!」

 

「…。」

 

「フヘヘ…自分、頑張ります!」

 

「みんな、たのしみだね!」

 

「ブシドーです!」

 

「はい濃いぃ!」

 

今日は、事務所の公式HPにアップする動画を撮るために会議室に集合している。

ここで、メンバーを紹介しよう。

 

「るんっ!てきた!」

 

ギタリスト姉妹の妹の方!マジで髪色綺麗だね!染めてないよ!地毛だよ!(迷推理)何をやってもできちゃいます、となりの天才ちゃんこと氷川日菜ァァ!

 

「…うそでしょ。」

 

この企画の立案者!実は「王様ゲームって面白いのかしら?」と話していたのを黒服さんが聞いていた!鶴巻グループが事務所の実質的な方針を決められることに恐怖を感じる子役上がりの名女優!実は着痩せするタイプ(小声)微笑みの鉄仮面、白鷺千聖ォ!!

 

「ジブン、王様ゲーム始めてっス!」

 

デカァァァイ!!(説明不要)プロのドラマーにして、休みを機材に費やす真性にして究極の機材オタク!フヘヘな笑い声がおれの癒し!パスパレ唯一の常識人!そして最大の苦労人!千聖はあれで割と奔放!可哀想!荒れ狂う機材オタク、大和麻弥ァ!

 

「まんまるお山に彩りを!」

 

アイドルに憧れたアイドル!アホで天然なふわふわピンク!おれは初期の恨みを忘れてねぇぞ…(威圧)圧倒的な子犬感、無人島で叫ぶ度胸、どこを取っても『あれ、アイドルってなんだっけ?』とびだせエゴサーチ、丸山彩ァ!

 

「ブシドーです!」

 

お前はそれしか言えねぇのか!?フィンランド生まれ!遠路遥々海を越えてやってきた!好きな言葉はブシドー!もしかして、嫌いな言葉は騎士道?(またも迷推理)たくさんの部活とアイドル業を掛け持ちしてる!体には気を付けて!北欧から来たサムライ、若宮イヴゥゥ!!

 

それからこちらの燈豪ハルトでお送りします!

 

「やあ、やってきたぜ王様ゲーム…!!」

 

「ねーねー、おねーちゃん呼ばない?」

 

「うん、それはまた今度な。」

 

「…あなた、王様になったら許さないわよ。」

 

「突然の理不尽!?」

 

「負ける気がしません!(スティック)は握り慣れてますから!」

 

「マヤさん、落ち着こう、な?」

 

「ふわぁ!楽しみだなぁ!」

 

「ふわふわしてんなおい。」

 

「これもまた、ブシドーです!」

 

「…フィンランドでうさぎは?」

 

「カニです!」

 

「オオカミは?」

 

「スシです!」

 

ん?どこからか持ちネタかよ!?って聞こえた気がした。

まあ幻聴だろ。

 

++++++++++++++++++++

 

「それでは、小説の尺的な関係で早速一回戦を始めます!」

 

「ハルト、やめなさい。」

 

「いくぞ〜!」

 

(殿)様だ〜れだ!!』

 

「ふっふっふ、私だぁ!」

 

「えっ、最初がアホ?」

 

「うそ、彩ちゃんなの?」

 

「頭空っぽの無我の境地だからかしら。」

 

「ジブン聞いたことあります。物欲センサーですよね!」

 

「すこし悔しいです。」

 

「じゃあ次行くか。」

 

「えっ、ちょっとまってよ!まだ私指示してないよ!?」

 

「あー、えー、んー…はぁ、忘れてたわ。」

 

「わざとだよね!?」

 

「さっさとしろよふわふわお山にお星様…だっけか?」

 

「まん丸お山に彩りを!だよ!

えっと、じゃあ…一番が二番にあーんする!」

 

「…なにを?」

 

「え?」

 

「食べるものなんもなくね?」

 

「あ、ジブングミ持ってるっスよ。」

 

「で〜?一番と二番は誰なの?」

 

「…私が二番よ。」

 

「「「「…えっ?」」」」

 

「えっと…日菜ちゃんは?」

 

「私よんばーん。」

 

「い、イヴちゃんは?」

 

「三番です!」

 

「え、えーっと…マヤちゃんは?」

 

「…五番です。」

 

「…彩。」

「彩ちゃん。」

 

「ヒッ!?」

 

「「あとで、オハナシしようか。」」

 

「、は、はい…ゴメンナサイ。」

 

「まぁ、しょうがねぇか。ほれ千聖、あーん。」

 

「あ、あーん…あら、このグミ美味しいわね。」

 

「まじ?マヤちゃんもらっていい?」

 

「はい!いいっすよ。」

 

「ん…おお!この果汁を食ってるようなフルーツの甘みと香り…さしずめ果汁○ミといったところか。」

 

「隠し切れてないっス!」

 

++++++++++++++++++++

 

「はい、じゃあ第2回戦な。」

 

(殿)様だ〜れだ!』

 

「チッ、またちがう。」

 

「おっ、今度はジブンっスね。」

 

「マヤちゃんね…それなら安全そう。」

 

「ええ、もちろんっス。」

 

(さっきは千聖さんはハルトさんと一緒に指示を受けなければいけず不機嫌だった。なら寧ろ王様と誰かにした方がお叱りの危険は下がる。それに、その選び方ならハルトさんとジブンがマッチングする可能性は五分の一、つまり20%。つまりここしか狙い目はない!)

 

「…三番と王様が手を繋ぐ!」

 

「…」

 

「…へ?」

 

「千聖さん?」

 

「…五よ。」

 

「あ、彩さん?」

 

「…私は二番。」

 

「日菜さん…?」

 

「四番だよ〜!」

 

「い、イヴさんっ!」

 

「一番です!」

 

「…俺が、三だ。」

 

(やっちまった!!)

 

「しょうがない。なぁ千聖、これって何秒くらいやればいいんだ?」

 

「そうね…三十秒くらいじゃない?」

 

「へーい。」

 

「あ、あのっ、いまから指示を変えようかな〜なんて…ね?ハルトさん!」

 

「いいからさっさとしろ。」

 

「う…はい。」

 

「「…。」」

 

「「……。」」

 

「……?」

「……///」

 

「「「「(……来るっ!)」」」」

 

「……。」

「ふ、フヘヘ…。」

 

「「「「(KITAKORE!!)」」」」

 

「はぁ、なんで俺ばっかり。」

 

++++++++++++++++++++

 

「はーい、みなさんいきますよー」

 

「やる気が損なわれてるわね。」

 

(殿)様だ〜れだ!』

 

「うおっしゃぁぁぁあ!俺だァァ!!」

 

「くっ…やる気が回復してる、なんか異常に暑苦しいわね。」

 

「ハルトさん、ブシドーですね!」

 

「二番と五番がポッキーゲーム!」

 

「おっ!二番わたしだー!」

 

「あら、五番はわたしね。」

 

「千聖ちゃんとポッキーゲームかぁ、なんかるんっ!てするね!」

 

「…そう?」

 

「こちらが今回のポッキーになります。」

 

「いきなり真面目にこないで。」

 

「はい、千聖ちゃん先っぽ咥えて?」

 

「日菜ちゃんは意識してないのよね。うん、わかってるわ。」

 

「「せーの!」」ポキッ

 

「むー、千聖ちゃん!」

 

「これでも一応クリアよ。」

 

「おまえふざけんなよ!ポッキーゲームはこうすんだよ!」

 

「ちょ、それ折れたや」

 

ーーー見せられないよ!

 

「分かったか?」

 

「はっ、はっ、はぁっ、」

 

「うわぁ…ハルトくんすご。」

 

「千聖ちゃんがあんなに…」

 

「ハルトさんお上手なんですね!」

 

「イヴさん…いや、ジブンはなにも見てないっス。」

 

++++++++++++++++++++

 

「何か言うことは?」

 

「後悔はしていない。もちろん反省もしていない。」

 

「…反省しなさい。」

 

「わあ、見てみて彩ちゃん!千聖ちゃんが本気で怒れてないよ!ツンだよ!デレだよ!」

 

「わぁ…ハルトくんすごい!」

 

「…彩ちゃん?」

 

「ナンデショウカ」

 

「わたしのベースが彩ちゃんとキスしたいって…」

 

「ナニイッテルノヒナチャン、チサトチャンハホンキデオコッテルヨ」

 

「彩さん…(可哀想なものを見る目)」

 

「い、イヴちゃん?」

 

「うわぁ…(恐ろしいものを見る目)」

 

「マヤちゃん!」

 

「彩ちゃん…(面白いものを見る目)」

 

「日菜ちゃん、その目は違う。」

 

「はぁ。時間押してますけど。もう一回やります?」

 

「そうね。まだ私が王様になってないもの、当たり前でしょ。」

 

「へいへい。ん?スタッフさんなんで割り箸いじってんの?」

 

「ア、ササクレガアッタノデアタラシイノニカエトキマシタ」

 

「あー、ありがとうございます!」

 

「スタッフさんには愛想いいのね。」

 

「当たり前だろ、普通こうするのは。」

 

「イヴさん、彩さん、日菜さん…作戦通りにお願いします。」

 

「「「イエェス。」」」

 

「こちらふわふわピンク。敵影確認。」

 

「こちらフィリピンズサムライ、標的を発見しました!」

 

「はーい、こちらパーフェクトスカイブルーだよー!いつでもOK!」

 

「行きますよ!」

 

「なぁ、あいつらなにやってんだ?」

 

「…さあ?」

 

(殿)様だ〜れだ!』

 

「私です!」

 

「イヴちゃんかー!」

 

「フォメンター!」

 

「フォ…おはようございます!」

 

「はい、現在時刻午後三時半です。」

 

「さあイヴさん!早速指示を!」

 

「一番が①番に壁ドン顎クイ少し強引めのキスをしてください!」

 

「「…は?」」

 

「いや、色々言いたいけどお前…①番なんてないだろ。王様の棒と一番〜五番までのやつしかないんだから。」

 

「…最初から()()()()()()()()()()()()そうですね。」

 

「…?まぁいいや。てかお前急にどうしたよ。明らかに日本の心ないだろう。欲にまみれてるだろ。」

 

「時には信念を折って守るべきものがある。それもまたブシドーです!」

 

「屁理屈言うな。んで?本当に①番なんてあるなら出てこい、よ…千聖さん?なんで一歩前に出たのかな?」

 

「ん…。」

 

「いやいや、棒を見せられたってどうしようもな…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お前ら、後でまとめてオシオキだ。」

 

「「「「」」」」ビクゥッ!!

 

「はあ、千聖こっちこい。」

 

「え、ちょ、ま、」

 

「華…」ダァン

 

「ッ…はぁ。蒼くん…」

 

「俺の目を見ろ。」クイッ

 

「ああ、蒼くん…。」

 

ーーー再び見せられないよ!!

 

「「「「わあ!あのシーンだ!」」」」

 

「はぁ…お前らこれやらせたかっただけかよ。」

 

「だってだって!あのドラマじゃどんなふうになってるか見えなかったんだもん!」

 

「そうそう、声優がドラマにも出る異例の配役!だけどどっちも美形だからイメージも壊れなかったこれまでとこれからの、どの実写よりも素晴らしいものだって評判のこの恋!そのシーンを間近で見たかったんだぁ!」

 

「アツイっスね彩さん!まあ、ジブンもですけど…ふへへへ。」

 

「ブシドーでした!」

 

「そりゃよかった。ま、なにも得られるずお仕置きされるよりも幸せな後にお仕置きされた方が楽だろ。ほれ、廊下いくぞ。」

 

「「「「すみませんでした許してください!」」」」

 

「…だめ。ったく、俺らのペースで進んでたのに…。」

 

「え?ハルトくんなんか言った?」

 

「なんでもねーよ。」

 

 

 

 

 

 

「…舌、入ってた。やり過ぎよバカっ。」




やりすぎたかな。またお気に入り減るかな…

わたし、豆腐メンタル。
てか、お気に入り減るのが怖いならこんなん書かなきゃいいのにね。でも書くの楽しいからね、こういう千聖さん。しょうがないね。

あ、あと多機能フォーム使ってみました。見にくかったかな?
よければ感想ください。

今回のお話は感想でいただいたやつでした。
みなさんも評価、感想、日常ネタをどしどし送ってください!


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アイツの○○落ち


なにも言えない。
こんなに遅れたのは全部新しく買った小説のせいだ。
そしてさらに言えない。
この期間の間にお気に入りも評価も減ってたなんて。
恥ずかしくて口が裂けても言えない。




 

拝啓、我らが自慢の息子よ。

 

お前ならやれると信じている。

契約内容は多少改善した。

もう一度言う。信じているぞ。

決して困ってるお前が面白いから契約内容の改悪なんてしていない。安心して契約内容に目を通さず仕事に邁進してくれ。

 

PS.私たちは二人で『弦巻グループが送る世界三周ツアー』に参加するのでしばらく帰りません。もともと一人暮らしなお前には関係ないが一年と半年ほど家にはいないので。

 

君の両親、模武と佐嫵子より。

 

____________________________________

 

「あいつらぁぁぁぁあ!」

 

「うわっ、なによ。いきなりでかい声出さないでよ。」

 

「あ、わりぃ千聖。でもな、これはしょうがないんだ。」

 

説明しなければなるまい!

 

アフレコが終わってラジオ収録に行く道すがら、音楽を聴こうとスマホを出すためバックを開けたら手紙が入っていた。宛名も差出人も書いてなかったけど気になったから開けたんだよ。そしたらあれだよ。あ、一番上でもう一度見ることを推奨。俺がどれだけ怒ってるか少しは理解できるかもよ!

 

両親(あいつら)、今のスケジュールがやばいから契約どうにかしろって言ったのに弦巻グループに買収されやがった。」

 

「ああ、そういう…。」

 

千聖が同情的な視線を寄越してくる。やめろください。心が折れます。

 

「それにしても…久しぶりに弦巻グループの力の強さを感じる事案ね。」

 

「もうこれ俺が総理大臣になるくらいしか逃げ切れる可能性がないんだが。」

 

「あなたには無理だと思うわ。」

 

「ん辛辣ゥ。」

 

「その喋り方やめないなら公の場で豚って呼ぶわよ。」

 

「そんなことできるならやってみ「この豚が。恥を知りなさい。」…すみません。ほんと、生きててすみません。」

 

冷たい視線が突き刺さる。千聖の視線と蘭のボディーは絶対くらっちゃいけないってはっきりわかんだね。

 

「あ、でもそういえばトゥイッターでお前のつぶやきにリプライ来てたよな。」

 

「たくさんくるからどれかわからないわ。」

 

「えーっと…『千聖様に豚と呼ばれたい件について』と、『寧ろ蔑んだ目で踏んでほしい件について』、あとは『ここはあえて東郷さんに豚って呼ばれてほしい』…さらにあんなことやこんなことやそんなことまで。」

 

「明らかにラジオのせいじゃない。」

 

「おいおい千聖、流石にそれはあからさまな誘導すぎるだろ。」

 

「なにを言ってるの?」

 

「引っかかるぞ?」

 

「なにに?」

 

「利用規約。」

 

「なにを言ってるのって何度言わせるつもり?」

 

たしかに。俺はなにを言ってるんだ?え?ツバメ(作者)の意思?…まあいっか!(思考放棄)

 

「そんなつれない千聖もかわい、グリゴッ!?」

 

「なにか?」

 

「ぐ、グーは良くない。あ、ちがう。パー推奨とかじゃない。やめろ、構えるな、やめ、やめてください、やめっ、ニビタジっ!?」

 

数分後、トゥイッターで鉄仮面な千聖と並んで歩く紅葉が綺麗な東郷さんが急上昇ランキングに浮上したそうな。

 

____________________________________

 

俺たちは勉強をするために羽沢珈琲店に訪れていた。ここのコーヒーはとても美味しいしケーキも美味しい。パスタも美味しかったしカレーやハヤシライスも美味しかった。なぜかある味噌汁だけは、恐怖がはるかに上回り未だに頼むことができていない。

 

 

閑話休題

 

 

「ここの動いた点pはこことここの間で動くから…」

 

「じゃあ…こうかしら?」

 

「そーそー、正解。うん、動き出す点pも大丈夫そうかな。じゃあ次は…」

 

最近、勉強を教えながら千聖とお茶したり食事したりすることが増えてきた。こちらとしても一人で食べるより二人で食べる方が楽しいので全く問題ないし、やる気のある千聖と一緒に勉強すると自分のモチベーションも上がるというものだ。

 

そして、その日も始まりはやる気のある生徒だった。

 

しかし、変なのだ。途中からそわそわと落ち着かない。仕事中の集中力と比べればお前誰状態だった。

 

先手は千聖だった。会話を始める。

 

「ああ、そうだ。私この前国語でもわからないところがあって」

 

「へえ、珍しいな。千聖が国語でつまずくなんて。」

 

千聖は人の感情の機微に敏感だ。それは、子供の頃からこの世界にもまれ続けそれでもなおこの世界で生きていくために必要な技術だったからだ。それを思うたび、恩着せがましく、また、実際の痛みも知らないくせに千聖に普通の暮らしをくれてやりたいと思う。

もしも千聖がごく普通の高校生になっていたら…なんてものは想像できないが。

 

「昔の和歌集や近代の作者を見ている中でね。よくわからない言い回しがあったの。」

 

なるほど。確かに千聖は創作された小説よりも、実際にあることを理に沿って綴った論文や随筆などの方が得意なのだ。

 

「ふーん。で、どんなやつだ?」

 

「『恋に焦がれて鳴く蝉よりも鳴かぬ蛍が身を焦がす』って。どういう意味なの?」

 

「ああ、これはな。愛や好きだ、という軽い上部だけの気持ちを伝える人よりも心の中で深く強く想いを募らせる人の方が相手のことを好いているって意味だよ。」

 

「へえ、そうなの。じゃあ、『月が綺麗ですね』というのは?」

 

「それは有名だよな。夏目漱石が和訳をするときに『アイラブユー』を『あなたを愛しています』と翻訳した人に対して日本人はそんなことは言わない、月が綺麗ですねとでも書いておけば伝わるものだって言ってな。」

 

「でも、〜〜が綺麗ですね、っていうのはいろいろ聞くわよね。」

 

「ああ。星が綺麗ですね、はあなたは私の想いを知らないでしょうね。海が綺麗ですね、はあなたに溺れていますってな具合にな。一番ポピュラーで粋な返し方は死んでもいいわらしい。」

 

「…よく知ってるわね。どこかで言う機会でもあるのかしら?」

 

「いや、そんなものなかったよ。これでも本はよく読むんだ。今はネットで趣味で小説を書いたりただで読んだりできる時代だからな。」

 

意気揚々と語る俺を見る目が、疑惑から呆れに変わったのを感じる。てかなんの疑惑だよ。どこかで俺がナンパでもしてるとか?ふざけろ。

 

「ねえ、啓斗?」

 

「んー?なんだー?」

 

「雨が止まないから、寒いですね。」

 

「…千聖。お前それ、」

 

「あら、残念だわ。マネージャーがお店の前に車を回しているみたい。続きはまた今度聞かせてもらえるかしら?」

 

「…わかった。」

 

言うや否や千聖は勢いよく席を立つ。きっちり自分の分のお代を机に置くことも忘れないマメさだ。まったく、本当にかなわない。

 

「俺も、きっと…」

 

颯爽と吹き抜ける風に前髪をさらわれる。俺がうつむき呟きかけた言葉は、口の中でコーヒーと混ざって飲み下された。

 

千聖が退店したことを示すベルの音が、耳にこびりついて離れなかった。

 

 

___________________________

 

 

 

「って夢を見た。」

 

「バカじゃないの!?」

 

夢の舞台と同じ、羽沢珈琲店で俺たちはアフタヌーンティーを楽しんでいる。珈琲店なのに紅茶なのかって?ここはなんでも美味しいんだよ。

 

「そもそも、私がそんなこと言うと思う?誰よそれ!あなた誰よ!」

 

「落ち着け、な?ここお店だから。つぐがオロオロしてるから。」

 

偶然にも千聖も俺と同じ感想を抱いたようだった。いやぁ、偶然って怖いなぁ…。

 

「それに、私だったらそんなに回りくどく言わないわ…。」

 

 

時が止まった。ハハっ、ザ・ワールド!なんちゃって。ハハハっ!

 

「はぁ!?」

 

「な、なによ!」

 

「え、なに?千聖って好きな人いんの?好きな人にはストレートに言うの!?」

 

「ちょ、啓斗、近っ、」

 

「そっかぁ、そんな千聖から告白されたらきっと誰でもオーケーするよな。」

 

 

うんうんと唸る俺の周りの人が呆れた顔を向けていた。





なにも言えない。

(感想、評価、お気に入り、その他諸々待ってるよ!)


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