この素晴らしい詠唱に祝福を! (大樹 紗夜)
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転生
ヒロアカとは違いこちらは不定期投稿にするつもりです。
出来たら投稿していきます。
人は死んだらどこに行くのだろう。
なんて中学生のころよく考えていた。シンプルに天国か地獄に行くのか、記憶を全て忘れ去って新しい生を手にいれるのか、はたまた死んだら魂なんて残らず消え去るのか。結局、答えなんて死んでみなければ分からないというありきたりなものしかでなかったけれど。どうせ平和な日本だから、数十年は先のことだろうと思って
「真城天馬さん。ようこそ死後の世界へ。貴方はつい先ほど死にました。残念ですが貴方の人生は終わってしまったのです」
「え」
真城天馬、16歳。こんなに早く人生の幕が降りるとは思わないじゃないか。
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死後の世界の案内役の彼女は女神アクアと名乗った。彼女曰く、日本において若くして死んだ人間は死後にいくつかの選択肢を与えられるらしい。
一つ、人間として生まれ変わり、新たな人生をゼロから始めるか。
一つ、天国的な所でのんびり暮らすか。
一つ、異世界トリップして魔王を倒すか。
…最後だけ宗教ガン無視なんだがそれは大丈夫なのか?真面目に考えると最初のやつがいいように思うが、周囲の環境によっては赤ん坊の頃に死亡する確率が高いし、そもそも自我がないからあまり幸せとは言えないだろう。
次に天国的な所でってのは刺激が無さすぎてつまらないだろうから除外。
…やはり異世界トリップか?この女神なんか残念な雰囲気あるから正直不安である。でも異世界には引かれるなぁ。
「ちゃっちゃと決めなさいよ!私は忙しい女神様なんだから一人に割ける時間は少ないの!」
「あの、一ついいですか?」
「なによ?」
この女神最初と態度変わり過ぎだろう。まぁ質問に答えてくれるなら構わないが。
「ただの無力な人間が異世界に行っても魔王は倒せないと思いますが?」
「あっ言ってなかったかしら?異世界に行くにあたって何か一つだけ、向こうの世界に好きなものを持っていける権利を与えているの。強い特殊能力、とんでもない才能、神造級の武器だって与えてあげる。…貴方は異世界で新しい人生を手にいれることができるのよ!」
つまり、チートを持っていっていいということか。確かに凄く面白い話だとは思うが、向こうで日本語や漢字は通じるのか?コミュニケーションが取れなければ魔王を倒す以前の問題だぞ。
「異世界に行っても文字や言葉の心配はいらないわ!私達がサポートとして異世界に行くときに脳に負荷をかけて取得できるようにしているから。たまに運が悪くて頭がパーになることもあるけど…まぁ大丈夫よ!」
「…やっぱりこの女神」
「なっそんな可哀想なものを見る目でみないでよ!」
やはりこの女神はなんと言うか残念だ。つい頭が可哀想な人を見る目で見てしまっても仕方ないだろう。
「さ、さっさと特典を決めなさいよ!」
女神が能力や武器が色々と書かれた本、特典のカタログのようなものを投げつけてきた。…女神のくせに乱暴なやつだな。
ざっと見る限り、どれもありきたりなものばかりだな。もう少し面白いのはないんだろうか?
「このカタログ以外の、例えばアニメやゲームの能力でも構わないか?」
「え、別にいいけど…ってあんた女神様に対して敬語使いなさいよ!」
「可能か不可能か聞いている。答えてもらえるか?」
「だから敬語…できるわよ、詳細を教えてくれたら」
ぶっちゃけそろそろ敬語使うのが面倒になってきた。どうもこの女神の残念な感じで敬う気がおきないというのもあるが。
カタログ内の数ある特典の中から一つを選ぶのはかなり迷ってしまう。しかしゲームの能力が可能ならばちょうど欲しいものがあったんだ。内心わくわくが止まらない。
「じゃあ、俺は…!」
昔から憧れていたあるゲームの魔術を使いたい。
「では真城天馬さん。あなたが無事魔王を倒し、世界を救うことを願っています」
ヒロアカで投稿してる話は真面目な感じなのでこちらで楽しいやつ投稿したいなぁと思ってます。
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