九尾と共に神を喰う (ねこたつ)
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第一話 私、誕生です

私は転生物しか書けないんだよおぉぉ!!


どうしてこうなった!?

 

おかしい、絶対おかしいぞ!突然の真っ白空間で謎の死因と転生を告げられて、ナルト関係の特典を要求したはずだ。しかしドキドキしながら目を開ければ、火影岩ではなく超リアルなヴァジュラ。

 

アイエェェェ!ヴァジュラーー!?ヴァジュラナンデーー!?

 

確かに転生先は指定してないよ?それでもさ!

特典1.ナルトに登場するすべての忍術

特典2.陰陽を合わせた本気の九尾

特典3.輪廻写輪眼(両目、オンオフ可能)

特典4.鍛えれば鍛えるほど強くなる肉体

特典5.全てを完璧にこなす才能

5個中3個もナルトにすれば、転生先は決まったも同然じゃないの!?

 

どうなってんだよーーーー!!!

 

 

~数分前~

 

 

「真に申し訳ありませんでした!」

 

「…は?」

 

あれ?ここどこ?

普通に自分の布団で寝てたはずなんだけど、目を開けたらどこまでも真っ白な空間で土下座をしているじいさんが前にいる。

…夢か。

 

「夢ではないぞ」

 

心を読まれた?まさか変態…

 

「神じゃ」

 

紙?

 

「神様じゃ!いい加減泣くぞい!?」

 

じじいの泣き顔とか誰得だよ全く、とりあえず説明プリーズ。

 

「わしの不手際でお主を殺してしもうた。正確に言えば、わしの落とした茹で玉子が寝てるお主の口に飛び込んだことによる窒息死じゃ」

 

死因茹で玉子ってなんやねん…、情けなさすぎて涙も出ねぇよ。

 

「そんなわけじゃから、お詫びにお主を転生させる。ちなみに転生先は指定できんぞ。」

 

できないのかよ。特典によってある程度決められないのか?ロボット関係の特典とかさ。

 

「試した前例がないのぅ、まぁなんとかなると思うが。」

 

だったら特典は、ナルトに出てくるすべての忍術。それに陰陽合わせた本気の九尾と、輪廻写輪眼を頼む。これだけ積めば間違いないだろ。

 

「なかなかにぶっ飛んどるのぅ、呆れるほどのチートじゃな。他にはあるかの?」

 

後は鍛えれば鍛えるほど強くなる肉体と、全てを完璧にこなす才能をくれ。そうすればもう何も怖くない。

 

「今フラグを建ておったな、まぁいいわい。ではこの扉を潜って、新世界に行くのじゃ」

 

 

そして現在に至る…か、人間振り替えると結構冷静になるもんだな。なら次は目の前の状況を何とかしようか。

 

「・・・」

 

さっきから襲うでも警戒するでもなく、俺をガン見しているヴァジュラ。よく見れば尻尾振ってるし、よく似た猫ってオチはねぇよな?

 

-そんなわけあるか-

 

おろ?頭の中に響くようなこの声は・・・九喇嘛?

 

-久しぶりに六道の爺に呼ばれたかと思えば、こんな小娘の中に来ちまうとはな-

 

・・・なんか猛烈に嫌な予感がする。ちょいと九喇嘛さんや、俺の体を客観的に説明してくださいな?

 

-なんだいきなり気持ち悪ぃ、腰辺りまでの白髪に碧眼のちんちくりんの小娘だ-

 

なんだとー!?見事なまでの予感的中、さすがにこれは予想外だわさ。とりあえず早いところこの世界での自己を確立させないと、さっきから話し方がぶれまくってしょうがない。

 

「わかりました。不本意ですが、女体になってしまったことは受け入れましょう。次にこの子をどうするか、九喇嘛の意見を聞かせてください。」

 

-違和感しかねぇが、そのうち慣れるだろう。一応警戒しながら触ってみろ、襲ってきたらぶっ殺せ-

 

「中々物騒な発想ですけど了解です」

 

そんなこんながありまして、現在ヴァジュラの背中に乗りながら移動中です。警戒は無駄に終わり、何故かものすごく懐かれています。

もしかしたらこの子はヴァジュラではないのかもしれません。ヴァジュラといえば、ゴッドイーターの代表的なアラガミです。すべてを捕食する、人類の敵なのです。それがこんな子犬みたいなフレンドリーなんですよ?他人の空似ってよく聞きますし、この子もきっと間違われてきたのでしょう。ちなみに名前はランちゃんです。

 

「そういえば九喇嘛?今この場で九尾化って出来ますか?」

 

-今はまだ無理だ、体が馴染んでねぇ。部分的になら可能だ-

 

「部分的・・・、耳とか尻尾ですか?」

 

-あぁ、体から生えてくるところをイメージしてみろ-

 

イメージ・・・、お尻の辺りから九本の尻尾が「にょろり」なんかでたー

 

-初めてにしちゃ上出来じゃねぇか、獣少女ってやつか-

 

すごい!なんかふさふさして、触るとくすぐったいけど気持ちいいです。

 

「でもこれはたから見たらどんな感じ何でしょうか?」

 

-でかい猫の上に耳と尻尾が生えた小娘が乗ってる-

 

中々にシュール、受け入れますけどね。どうせだから楽しんでいきましょう!

 




あくまでも息抜きなので、気が向いたら投稿します。


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第二話 私、挑戦です

やりかけの作品をまたやりたくなるって、よくあるよね?

てことで続きました


どうも皆さん、ごきげんよう。

ヴァジュラにまたがる獣っ娘の私です。

 

あれから色々あったんですが(約半年)、ランちゃんはやっぱりヴァジュラでした。

 

いやー望みをもってそれとなく否定してたんですけどね?外見に加えて雷撃を放つんですよ、もう完全に本物ですわ。

 

道中見かけたグボロさんは、雷撃一発で黒焦げでした。それで尻尾振りながら誉めろ的なアピールをしてくるんですよ?

 

わー偉いねーよしよし頑張ったぞ☆

て感じで誉めながら、心ではドン引きでした。私も相手を誤魔化すのがずいぶん上手くなったものです、やっぱり狐だから?

 

-すべてお前の性格だ、我は関係ない-

 

九喇嘛で思い出しました、私は忍者になりましたよ。

最初の一ヶ月で体に馴染んだ九喇嘛が、精神世界で修行をつけてくれました。業火滅却や地縛天星も覚えて、求道玉や尾獣玉も自在に操れるようになりました。

 

詳しい説明は求めないでくださいね?九喇嘛がわからないことが、私にわかるわけありませんから。

 

そんなわけで獣くの一にグレードアップしました!

 

 

-回想はいいが、そろそろ戻ってこい-

 

いい感じに現実逃避出来てたんですけど、戻らなきゃダメでしょうか?ダメでしょうね。何故かって?

 

私の目の前にゴッドイーターがいるんですよ。

 

先ほど回想がてらお花を摘みに行きまして、戻ってきたらランちゃんが襲われているわけです。思わず襲撃者を蹴散らしながら間に飛び込んだら、赤い腕輪に大きな武器を持った3人組がこちらを呆然と眺めています。

 

あぁ、なんてタイミングでの初人類。人に会えたのはすごく嬉しいことですけど、この展開は不味いかもしれません。

 

人類の敵である荒神を庇う謎の美少女(自称なのでセーフです)、おまけに相手の言葉がわかりません。

 

もう一度言いましょう、何を言ってるのかさっぱりわかりません。

 

もしかしたらここは極東じゃないかもしれません、寒くないのでロシアではないと思いますけど。まさかフェンリル本部がある謎大陸?いづれにせよ非常によくない状況です。

 

時系列がいまいちわかりませんが、特異点と思われたらたまりません。榊博士なら観察で済みそうですが、他なら様々な実験に放り込まれかねません。

 

そうと決まればさっさとトンズラしましょう、まず少し強めの霧隠れの術で視界を奪います。油目一族の探知妨害を模倣した特性の分身邪民具の術で、ランちゃんのオラクル強度を真似て四方八方に撹乱誘導します。

 

…うまく散らばってくれましたね、忍術万能すぎです。九喇嘛に感知してもらえば、隠密行動もお手の物ですよ。

このまま姿を隠しつつ目指せ極東、話のわかる所へ!

 

ところで、東ってどっちなんでしょうか?




なおこの作品は異世界もの特有のご都合設定を多分に含んでおります。
原作の公式設定は所々機能しておりません。(作者の知識がガバいため)


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第一部隊報告書 その一

たまにこんな感じで別視点を突っ込んでいきます


〇月〇日 報告者 リンドウ

 

あー、かったりぃ。報告書なんて隊長のやることじゃねぇだろ絶対、次からはソーマに投げるとするか。

 

あーっと、今回のミッションは特に異常はなかったんだが。

帰りがけに変なヴァジュラを見かけた。

 

他のやつよりでかく見えるし、首もとから変なもんが生えてるように見える。変わった動きも多かった。

どの辺がって言われると困るんだが、とりあえず他のとは違う。

 

まぁ今度その辺りの調査にサクヤを向かわせるから、そっちを参考にしてくれ。

 

俺からは以上だ。

 

 

 

〇月×日 報告者 サクヤ

 

先日リンドウから報告したヴァジュラの件ですが、いくつか通常種と異なる点が確認されたので報告致します。

 

まず体長が二周りほど大きく、周囲の荒神に対する威圧感も増していました。

 

次に補食ですが、どこか別のところに運ぶような行動が見られました。追跡を試みましたが、通常種の倍以上の速度で移動していたため断念。その際雷を纏っていたため、特異な進化を遂げた可能性があります。

 

最後に首もとから見える物に関してですが、こちらは今回確認できませんでした。ただリンドウの話から、狐の尻尾のようなものが複数本見られたとの事です。

 

以上で報告を終わります。

 

 

 

〇月☆日 報告者 ソーマ

 

第一部隊でのミッション終了後、例のヴァジュラと接触・交戦した。

 

体がでかくなった分、スピードやパワーも増していた。雷撃も強化されていて、対雷装甲でもダメージが貫通してくる。耐久性もかなり上がっていて、こちらの攻撃をほとんど跳ね返してくる。並みのゴッドイーターじゃ太刀打ちできない可能性がある。

 

あと戦闘中に乱入者あり。俺たちを撥ね飛ばし、ヴァジュラを庇う素振りを見せた。リンドウが対話を試みたが、言葉が通じない様子だった。その後原因不明の濃霧が発生し、対象と女を取り逃がした。

 

以上

 

 

 

「んー、なるほどなるほど。これは興味深いね」

 

第一部隊の報告は予想を越える成果をもたらしてくれた。何かしらの変異を遂げたヴァジュラの亜種、尻尾状の物体と素性不明の少女。特別な因果関係があると考えて間違いはないだろう。

 

ソーマ君は言葉が通じていないようだと感じた、それはつまり言葉を知らない?もしくは私の探していた゛特異点゛となりうる人の形の荒神なのか?

 

全く、これだから世界は面白い。私はスターゲイザー。この星の可能性を、じっくり見させてもらうよ。

 

 

 

「くしゅんっ」

 

何だか鼻がむづむづする、風邪でもひいたんでしょうか?

 

-それはないな、お前に限ってありえん-

 

それは遠回しにバカだと言ってます?言ってますよね!?

 

-喧しい、喚いてないでさっさと人を探せ-

 

もー、極東ってどこ~!?




実はすぐ近くにいたってオチ

榊博士って何考えてるかわかんないんですよね。
それはつまりキャラが上手く捉えられてないって訳で…


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