POCKET GIRLS (エロティック大魔神)
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一話 アカネのチンカス掃除、精飲調教
シンオウ地方でメイド喫茶を営むカフェやまごや。そこで販売される新鮮なモーモーミルクを目当てに、幅広い年齢層の客が通う。
そんなカフェやまごやで最近、店内でも持ち切りになっている話題があった。それが、テレビでも連日のように報道されている『連続女性トレーナー失踪事件』である。
何でもここ半年ほどで、急に連絡が取れなくなった女性トレーナーが全国で十数人いるらしい。初めのうちは厳しい冒険や野生ポケモンとのバトルによって、未熟なトレーナーが命を落としたのかもと思われていたが、優秀な実力をもつジムリーダーの中にも失踪するものが現れ、ついに警察が動き出す事態となった。
なんとも不気味な事件に、女性トレーナーやその家族は震え上がり、出来るだけ単独行動をしないよう警察も呼びかけている。
今日も、カフェやまごやの店内では常連客がワイワイとその話題について話していた。やれ、未確認の凶暴なポケモンの仕業だとか、怪しい組織が暗躍しているだとか、口々に自分なりの推理を披露しては、あぁでもないこうでもないと議論を広げていく。
議論に参加している男達にとって、所詮今回の事件は他人事、対岸の火事であった。ただ、店内で働くメイド達は眉を顰め、不安そうな表情を浮かべる者もいた。
「怖い事件ですねぇ」
カフェやまごやのマスターが、目の前のカウンター席に座っていた若いトレーナーに話しかけた。まだ十代だろうそのトレーナーは、ベルトに六個のモンスターボールを下げ中々の風格を漂わせていた。
「そうですね、今は女の人だけみたいですけど僕も気をつけないと。ごちそうさま」
「えぇ、お気をつけて」
店自慢のミルクをごくごくと飲み終えた青年は、お勘定をテーブルの上に置いて席を立った。マスターも、軽く頭を下げて彼を見送る。
旅とポケモンを通じて社会勉強をするのが当たり前のこの世界では、十代前半から一人で各地を旅することは全く珍しくない。そのため、今回のような事件が起こりやすい一方で、どこにでも冒険者や奇襲でポケモンバトルを仕掛け、お金を稼ごうとするトレーナーがいるので、隠れて悪いことも中々できない。
今回の事件も、そのうち犯人が捕まるだろうとマスターを初め、多くの人が楽観的に考えていた。
店を出た青年は、腰に手を当ててモンスターボールを一つ手に取った。目の前の空間にほおり投げると、ボンという煙と共に鋭い眼光を放つムクホークが現れた。
「ムクホーク、ハクタイの森まで飛んでくれる?」
ムクホークは頷く代わりにピュイっと短く鳴いて、主人である青年に背中を向けた。青年が背中に捕まるのを待って、大きく空へと飛び上がる。カフェやまごやが遥か下に小さくなって行き、やがて見えなくなった。
ハクタイの森はハクタイシティの近くにある虫タイプと草タイプのポケモンが多く生息する森である。かつてこの森の中に建てられ、今では住む人を失った「もりのようかん」の名残からか、所々を除いて森の中は道が整備されたまま残っている。
「ムクホーク、いあいぎり」
ムクホークの爪が鋭く蹴り出され、道を塞いでいた小木がシュバっという音と共に両断された。
「ありがとう、戻れムクホーク」
労うように軽くムクホークの背を撫でた青年は、ムクホークをモンスターボールに戻した。そのまま真っ直ぐに、もりのようかんへと足を進める青年。
もりのようかんは、廃墟になった上に最近では幽霊が出ると言う噂もあり、ほとんど人が寄り付かなくなっている。唯一このようかんを定期的に見回りに訪れていたハクタイシティのジムリーダー、ナタネも今回の連続失踪事件に巻き込まれたのか、行方が分からなくなっていた。
ナタネはもりのようかんの悪霊によって殺されてしまったのではないかという強引に結びつけたような噂がおこったせいで、最近ではハクタイの森を訪れる人自体が激減していた。
青年は、そんな人気のない森をテクテクと迷うことなく歩き続け、もりのようかん前の開けた道にまで出てきた。
「もりのようかんまで飛べるように教えないとなぁ」
森の中を歩いて少し疲れた青年はそうボヤきながら、もりのようかんへと入っていく。
その豪華なつくりと、1階の食堂への出入口の傍に置かれた大きなポケモンの石像からこのようかんのかつての主は中々の富豪だったことが予想できた。
青年はまるで我が家に帰ってきたかのように、食堂を通り抜け厨房へと向かうと背負っていたリュックからコップを取り出して、蛇口から出た水で満たした。そのままごくごくと飲み干し口元を拭う。青年はそのまま厨房を離れようとしたが、ふと思いついたようにコップに水をもう一度なみなみと注いだ。
そしてリュックを下ろし、ゴソゴソと中身を引っ張り出す。リュックの中の大半を占めていたのはモンスターボールであった。しかも空ばかりではなく、中身の入ったボールも散見される。
「あぁ、あったこれだ」
少年は目当てのボールを見つけたのか、持ち上げて厨房のテーブルの上にほおり投げた。
ボンと、音を立てて中から出てきたのは──────────裸の女性だった。
正確には、ジョウト地方のコガネジムでジムリーダーを務めるアカネが、あろうことかモンスターボールから出てきたのだ。地元の放送局などでアイドルとしても活躍する彼女は言うまでもなく、人間である。彼女がボールから出てきたことももちろんだが、それ以上に注目すべきは彼女の外観であった。
ポッテリと膨らんだお腹と、色濃くなった乳首から垂れる母乳から、彼女が妊娠しているのは明らかだった。ボールから出てきてしばらくボーッとした様子の彼女だったが、外に出てきたことを理解したのかキョロキョロと周囲を見渡し、見つけた少年をキッと睨みつける。
「アンタぁ……こんなことしてただで済むと思ってへんやろなぁ……!」
ギリギリと歯を噛み締めながら、アカネが憎々しげに言い放つ。
「こんなことって?アカネさんをモンスターボールで捕まえたこと?そのまま言うこと聞かせてレイプして中出ししまくったこと?それとも─────」
青年は、調理台の上に座るアカネに近づき、いきなり大きく膨らんだ乳房を握った。圧力の加わったおっぱいは大きく形を歪めながら、乳頭の先からピューっと乳白色の液体を噴き出す。アカネの体内で作られた母乳は、調理台と床の一部を濡らし、甘ったるいような匂いを漂わせる。
「こうやっておっぱいの出る身体にしちゃったこと?」
ニコニコと笑う青年に、アカネは内心凍りつくような恐怖を覚えた。だが、ジムリーダーとしての誇りが彼女の心を何とか持ちこたえさせ、涙が目から溢れ出るのを堪えさせた。
「全部に決まってるやろ……!はよウチを解放しい!そしたらアンタなんかすぐにボコボコにして警察に突き出したるわ!」
「おー怖い。でもおっぱいから母乳滴らせて、お腹の中で僕との赤ちゃん育てながら、そんなこと言ってもあんまり迫力ないですよ?」
「く……っ!いつか絶対殺したるからな……!」
「まぁまぁ。お水でもどうですか?いくら状態異常にならないモンスターボールの中でも喉は渇くしお腹は空くでしょ?」
殺気のこもった目で睨みつけてくるアカネを軽くいなし、青年は先程水を入れたコップとカバンから取り出した携帯食料を彼女の前に置いた。
「いらへん!アンタなんかから貰ったもんを口に入れられるか!」
そう叫びながらアカネは、調理台の上に置かれたコップと食料を払い除けた。大きな音がして、コップが床の上に転がり辺りを水浸しにする。
「あーあー、零しちゃって」
青年は軽くそう言いながらも、冷たい目でアカネを見下ろした。
「僕から貰ったものが食べられないか……試してみます?」
「ひっ……嫌や……こっち来るな……!」
ゆらゆらと近づいてくる青年に、アカネは顔を真っ青にしながら後ずさる。調理台の端にまで追い詰められ、アカネの顔に絶望の色が浮かんだ瞬間、青年が口を開いた。
「アカネ、『したでなめる』」
「……っ!」
青年がそう口にした瞬間、アカネの身体がその意に反して動き出した。よろよろと四つん這いで青年の方に近づいていく。彼女が手を前に出す度に、ブルブルと揺れる巨乳から母乳が垂れ、調理台の上に足跡をつけていく。
調理台の上に乗り、膝立ちになった青年がカチャカチャとベルトを外し、チャックを下ろした。ボロン、と音がしそうなほどの、彼の大人しそうな見た目とはかけ離れて凶悪なサイズのチンポがアカネの目の前に現れる。
「一昨日からちょっと野宿してたんで洗う暇なくてごめんなさい」
「……ぐぅ、く、臭ぁ……!」
青年の言う通り、丸二日以上洗っていないチンポからは強烈な雄の匂いが放たれていた。
「でも、確か一昨日の晩ってアカネさんと一晩中シてましたよね。そのあと誰ともしてないんで、僕の体液以外にはアカネさんの愛液しかついてないと思いますよ」
「そ、そんなん舐めたくない……うぐぅ!」
必死に拒絶しようと抗うアカネだが、主である青年の「わざ」の指示は絶対である。嫌がる声とは裏腹に、唾液をたっぷりと含んだ口が開き、ぬらぬらと光る真っ赤な口内を青年に向けて見せつけた。
「ひや、ひやや、かんにんひてっ……あぁっ!」
そして、アカネの真っ赤な舌がそろそろと伸び、青年の一物にピッタリとくっつき、下から上にベロンと舐めあげた。
途端にザラザラとした固形物がアカネの舌にまとわりつき、そのまま口内へと運ばれる。口に入れた瞬間、強烈な臭気が鼻に抜けアカネはくらくらと目眩がした。
「どうですか?僕とアカネさんの特製チンカスのお味は……?」
「こ、こんなん……おえっ、最低や……殺す……絶対ころすぅぅっ!」
「ほら、続けてください。まだまだ綺麗になってないですからね、『したでなめる』」
「うぐぅぅ、んべぇ……れろ、れろ、じゅるるる……」
「そう、先っぽ咥えて、口の中の唾で固まったチンカスを溶かして舐めとってくださいね」
「おぇ、じゅるっ、はむっ、れろれろ……」
心の中で青年に対する復讐を近いながら、アカネの口がチンポの先を咥え込み、青年の指示通りにチンカスをこそぎ落としていく。塊が舌の上で溶け、強烈な雄臭さとともに口内に入ってくる。裏筋にも舌を這わせ、舌と頬の内側の肉を使ってチンポをブラッシングしていく。それを何度も何度も繰り返していくうちに、少しずつチンポが綺麗になってきた。
「あ、出そう。アカネさん、全部飲んで……!」
「んぶぅっ!?」
口奉仕によって、射精欲が高まったのか青年が突然アカネのピンク色の髪を掴み、顔を股座に押し付けた。突然の乱暴な動きに、驚いて叫び声を漏らしたアカネの喉に次の瞬間には、どくどくと粘っこい濃厚なザーメンが注がれる。
アカネにもちろん受け入れる準備など出来ているはずもなく、喉奥に注がれたザーメンのほとんどは逆流して、鼻から吹き出たり口の中に戻ってきた。
「あー、気持ちいい。やっぱアカネさんの口はチンチンしごくためにあるなぁ」
まるで、オナホを相手にするかのように射精しながらも腰を振り、アカネの喉に亀頭の先を擦り付けて最後の一滴まで絞り出す青年。そして勝手なことを言いながら、アカネの口からズルリとチンポを引き抜いた。アカネののど粘膜や胃液、精液でドロドロになったチンポが妖しく光る。
「はぁっ……はぁっ、おえっ、うぇぇ……」
息も絶え絶えになりながら口元を抑え、喉に注がれた精液を吐き出そうとするアカネ。目からは涙が流れ、鼻には逆流したザーメンによって鼻ちょうちんができている。
しかし鬼畜な青年はそれを許さなかった。
「あ、アカネさんダメですよ全部飲んでください。アカネ、『のみこむ』」
「んぅぅっ……!こく……っ、ごく……ん!」
いやいやと涙ながらに首をふるアカネだったが、主の指示は絶対。ブルブルと震えながら喉が動き、半固形に近いザーメンを自ら胃に収めていく。飲み込もうにも粘っこすぎて飲み込めず、吐き出そうにも命令によって吐き出せない。窒息を防ぐためには、口内で精液を咀嚼するしかなかった。
「かにゅ……おえっ、じゅるっ、かにゅ……んぐっ、ごくっ……」
噛む度に精液の匂いが鼻に抜けていく。プチプチと歯が何かを潰す度に、目の前の男の精巣で作られた子種を口にさせられているのだと実感して死にたくなる。舌にまとわりついてくる液体は唾液と混ざって泡立ち、いつまでも減らない気がした。
それでも地獄とも言える時間にもいつか終わりは来る。
「……んぷっ、ごくっ……んはぁぁああ」
ようやく最後の一塊を飲み込んだアカネが、大きく口を開けて久方ぶりの精液の匂いのしない空気を吸い込む。皮肉なことに、それは主人である青年に、「全部飲めたよ」とアピールしているようにも見えた。
「偉い偉い。頑張りましたね」
「はぁっ、はぁ、触らんで……!」
青年に頭をよしよしと撫でられても、もはや払い除ける気力も体力もない。
「んぷっ、おぇっ、けぷっ、げぇぇっぷっ」
胃から上がってきた精液によって、ザーメン臭いゲップをしてしまうアカネ。口から漏れ出す精液そのものの匂いに思わず口を抑えて吐くのを我慢する。
「アカネさん、水とご飯要ります?要らないならもうボールに戻しますけど」
青年の言葉に、アカネの背がぴくりと動く。モンスターボールの中に入ると意識がなくなり、眠っているような状態になる。そうなると、空腹や痛みなども感じず、病気や怪我になっていたとしても症状が進行しない。おそらくボールの中では、この込み上げてくる不快感を感じなくて済むだろう。
しかし。アカネは一刻もはやく口の中に残る精液の味や匂いを消し去りたかった。最後に口にしたものが精液のまま、いつまでもボールの中に閉じ込められたくはなかった。
だから、アカネは恥を忍んででも水と食料を青年から受け取ることを決めた。
「ほ、ほしい……」
「え?なんか言いました?」
「欲しい!水飲んで、ご飯食べたい……!」
青年はニコリと笑って頷いた。
「わかりました、いいですよ、ただ……」
「ただ……?」
「僕のチンチンに自分の意思で口付けして、『ご馳走様でした』って言えたらあげることにします」
「……っ、コイツ……!」
どこまでも尊厳を踏みにじるような条件。今までのアカネなら、返す刀で突っぱね、青年に暴言の一つでも吐いただろう。
しかし、今のアカネは弱りきっていた。青年のレイプで妊娠して以来、モンスターボールから出されては性処理の相手をさせられる日々。そして、戯れのようにえげつない命令を強制され、逆らう手段がない。
そんな、日々の中でアカネの譲歩ラインは毎日のように引き下げられ、もはや生きるためなら何でもするようになっていた。
「……っ、くやしいっ……いつか絶対……」
ブツブツと口の中で呟きながら、四つん這いになったアカネが、ゆっくりと男の股座に顔を落としていく。ムワッと湯気立つそれを前に最後のプライドが一瞬、アカネを躊躇わせた。しかし、彼女の視界に入ったのは床や青年の腰についたモンスターボール。逆らえばこのままあれに入れられてしまう……。
ついにあかねは、ちゅっと亀頭の先に唇を押し付けた。そして青年を見上げ、
「……ご、ごちそう、さまでした……!」
と怒りと悲しみと情けなさのない混ぜになった声を発した。
ニコニコと頷く男に促され、先程床に落としたコップと食料の入った袋を拾い上げながら、アカネはつうっと一筋の涙を流すのだった。
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二話 ナタネとポケモンバトル
二ヶ月ほど前。鬱蒼と茂るハクタイの森をナタネは歩いていた。すぐ近くにあるハクタイシティにおいて、草タイプのポケモンの使い手としてジムリーダーを務めている彼女。こうしてハクタイの森を定期的に巡回しては、もりのようかんに度胸試し感覚で勝手に忍び込んだり、木々に囲まれて出られなくなってしまった人を助けたりしている。
本人はジムリーダーとしての責任感からと言い張っているが、その実怖がりな性格を克服したくて、もりのようかんの近くまで足を運んで、やっぱり怖くなって引き返すという日々を送っていた。
「よし、今日も異常なしっと。あとは……」
森を一通り歩いてトラブルがないことを確認したナタネ。残すところは森の一番深くにある件の洋館である。
森の奥に向かって一陣の風が吹き抜けた。少し生暖かく不快感のある風に、ナタネは一瞬不吉な予感が胸を過ぎる。
「ううん!あたしはジムリーダーなんだから!パパっと行って変わったことがないか見たら、すぐ帰ってくればいいのよ!」
自らを奮い立たせるように、わざと回りに聞こえるような声量で独り言を漏らし、森の奥へと走り出すナタネ。
「はぁ……はぁ……走ってきちゃった……」
もりのようかんにつく頃には、ナタネの息も上がり近くの木に手をかけて荒い息をついていた。流石に屋敷を前にひとりぼっちは怖いので、ロズレイドの入ったモンスターボールを取り出して、真ん中のボタンを押す。光とともに近くに現れたロズレイドの頭を撫でながら、屋敷をぐるっと一周見て回る。
「うん、何もなさそうね……よかった……」
ホッと一息ついて、引き返そうと踵を返しかけたナタネの視界の隅に何かが過ぎった。
「っ!?」
慌てて振り向くが、そこにあるのは不気味に佇むのはもりのようかんのみ。ナタネの目が正しければ、今洋館の二階の窓に何かが映ったような……。ゾゾゾと背筋に鳥肌が経つのを感じ、ロズレイドの近くに寄るナタネ。
ロズレイドも何かを感じたらしく花弁の形をした両手を屋敷に向け、警戒心を剥き出しにしていた。
「い、行ってみるべき!?」
ナタネは思わずロズレイドに尋ねるが、答えが返ってくるはずもなく。そうしている間にも、今度は確実に一人と一体の目が屋敷の中で動く影を捉えた。
不思議なもので、居たか居なかったか分からないモノは怖く感じるが、確実にいると分かるとその恐怖心も薄らぐ。さっきまで感じていた怖さの分、余計に黙って洋館に侵入した悪戯者への怒りがナタネを奮い立たせた。
「行くよ!ズバリ!ビシッと言わないとね!」
彼女はロズレイドを引き連れて、洋館へと入っていった。
「誰かいるんでしょ!ここは勝手に入ったら行けない建物なのよ!」
薄暗い洋館に入るや否や、屋敷中に聞こえるような声量で注意するナタネ。しかし、見えない侵入者からの返事があるわけもなく、ナタネは二階へと足を進める。途中、不気味に玄関の方を向くポケモンの石像が怖かったので、目をつぶって通り過ぎた。
階段を昇り、二階についた矢先、どこかから女性の叫び声のような音が聞こえた。
「いま、聞こえた?」
思わずロズレイドを見ると、彼女もまたナタネを見上げている。どうやら聞こえたようだ。もしかしたら不法侵入なんて生易しいものではなく、とんでもない犯罪が行われているのかもしれない。
ナタネ達は、足音を立てないよう慎重に、音のする方へ近づいていく。
「……ん、あっ……あんっ!んぅっ!!」
近づけば近づくほどその声は大きく鮮明に聞こえるようになってきた。二階に七部屋あるうちの一つから、ドアの隙間から明かりが漏れているのを見つけ、近づく。声は悲鳴と言うよりは、女性が夜に上げる嬌声にしか聞こえなくなり、男性経験のないナタネは顔を真っ赤にさせて俯く。
しばらくその場で深呼吸して心を落ち着かせると、今度はこの洋館で不埒な行為を行っているカップルに対してふつふつと怒りが湧き上がってきた。
自分はこんなに怖い思いをして、見回りをしてるのにどうして昼間からこんな所で盛っているんだと、お説教をしてやろうとナタネは勢いよくドアを開けた。
「こら!君たち!こんな所で何してるの!?」
部屋に飛び込んだ彼女が目にした光景は、彼女の想像の範疇を軽く飛び越えていた。
ベッドの上に寝転ぶ男。自分より歳下に見える彼の上で、まだ幼さの残る少女が裸で腰を振っていた。
「あぁん、許してっ!お願い、膣内……壊れ、ちゃうっ……!」
「ダメですよ、ほら『しめつける』」
「んひぅぅっ♡おちんちんが壁擦って……ダメっ、んぁ、あぁぁぁぅっっ♡」
確かあの子は見覚えがある。比較的最近ジムでポケモンバトルの相手をした子だ。まだ荒削りながら、正々堂々としたバトルにナタネは好感を覚え、ヒカリという名前を彼女から聞いていた。
「な、何してるの!ズバリ!今すぐやめなさい!」
そんな歳下の彼女の痴態に顔を赤くしながら、社会に生きる先輩として二人を叱りつける。
しかし。二人は全くやめる様子がない所か、ナタネなど見えていないかのように性行為を続けている。
「ヒカリさん、イクからちゃんと子宮で受け止めてね……」
「あんっ、あっ、い、今はダメっ、私、ほんとに戻れなく……あっ、あっ、あぁぁぁっ♡」
青年に覆いかぶさったヒカリの身体がビクビクと震え、一際大きな震えとともに大きく身体を仰け反らせた。繋がった部分がカクカクと痙攣し、誰から見ても今濃厚な射精を受けていることが分かった。ヒカリの黒い長髪が汗で額に張り付き、彼女の顔は絶頂の繰り返しによる酸欠で、真っ赤になっている。
それでも、膣内射精に女としての本能が疼くのか、繋がった部分は今もなおキュッキュと締まり、精液を搾り取ろうとしていた。ヒカリのひと月前まで男を知らなかった雌穴は、今では青年の太いチンポを受け入れるためにぽっかりと広がり、ドロドロの本気汁と溢れ出た精液が混じり合って強烈な性臭を室内に放っていた。
「やっぱ『メロメロ』の効果は凄いなぁ。会って十分もしないうちにいきなり中出し要求してくるんですもんね」
「やぁ……言わないで……私だって、なんでこんな風になってるか分からないの……ただ、貴方のが、どうしても欲しくなっちゃって……」
「いいですよ、ただ折角美味しくもらった精液なんですから零さないでくださいね。ほら、『たくわえる』」
途端にヒカリの子宮口がキュンキュンと収縮し、バルーン現象によって膣内に残る青年の精液を上へ上へと吸い込んでいく。既にヒカリの未成熟な子宮は、タプタプと黄ばんだザーメンで満たされ、彼女の卵子めがけて幾億もの精子が泳いでいるのだが、これで完全に子宮口から零れないように栓がされた形になった。
その証拠に、青年がずるるると、愛液にまみれたチンポを引き抜いても精液は一滴たりとも零れなかった。
青年のカリ太のペニスがヒカリのサーモンピンクな小陰茎をめりめりとめくれ上がらせながら、ちゅぽんっと引き抜かれるとヒカリは糸の切れた操り人形のようにベッドに倒れ込んだ。気を失ったのか、突っ伏したままピクリとも動こうとしない。
ベッドの周りには、ヒカリと同じようになった裸の女性が数人寝かされていた。誰も彼も膣の周りは、愛液によってヌラヌラと光っていたり、陰毛がカピカピになってへばりついていたのだが、誰一人として精液が漏れ出ているものはいない。
ナタネはここで部屋に他に男が見当たらないことに気づいた。それはつまりみんな目の前の青年がやったということで。
「な、何をやっているんだ君は!!」
「え、何ってセックスですけど?」
「そ、そういうことじゃなくて!えっと、ズバリ!君がしていることは犯罪なんだよ!?」
「えー、同意の上ですよ?」
「例え同意だろうと、そもそもここは勝手に入ったら行けない建物なの!しかも入るだけでなく、え、ええエッチまでするなんて!」
「まぁまぁ、落ち着いてくださいよ」
青年はそう言って、枕元に手を伸ばした。思わず身構え、ロズレイドに指示を出そうとするナタネ。
「服着るだけです。このまま裸でもいいんですか?」
「変なことしたらその瞬間にズバリ!貴方の顔に棘が飛んでいくから!」
「ポケモントレーナーさんなんですね。お強いんですか?」
カチャカチャとズボンを履き、ベルトを締めながら青年が聞いてくる。
「な……知らないの!?あたし、ハクタイシティのジムリーダーしてるんだけど!」
「すみません、最近この地方に来たもので」
目の前の、しかも先ほどまで不法侵入した屋敷のベッドでセックスをしていた相手が自分のことを知らず、プライドが傷つけられるナタネ。青年は全く気にすることなく、ワイシャツのボタンを留めながら思いついたように口を開いた。
「あ、ならポケモンバトルで勝負します?強いんでしょ?」
「……へぇ、君の方から挑んでくるなんて。あたしとしては願ったり叶ったりだけどね、君が負けたらどうするの?」
「うーん、考えてなかったな。どうして欲しいですか?」
青年の、「負けることなんて全く考えていない」とも取れる発言に、ナタネの頭にますます血が昇る。
「へぇ……じゃあそこで寝てる女の子達を解放して、君は大人しく警察についてくるっていうのはどう?」
「別にいいですけど。お姉さんが負けたらどうするんですか?」
「あたし?あははっ、あたしが負けたらなんだってしてあげるよ!」
ジムリーダーとして、何度も強敵と戦い、厳しい戦いに勝利を収めてきたナタネ。こんな青年に負けるはずがないと、オレンジと黒の二段重ねになった前髪の奥の瞳に炎が灯る。
「じゃあ一匹同士で先に戦闘不能になった方の負けということで」
「分かった、あたしはこのロズレイドを使う!貴方は好きなポケモンを使いなさい」
「分かりました。じゃあ……」
ようやく服を着終わった青年は、ベルトに付けられたモンスターボールに手を伸ばした。
「いけ、ナエトル!」
「へぇ、草ポケモンか!今まで草ポケモンを持っているトレーナーに悪い人はいないって思ってたけど、今日でその認識を改めないとねっ!」
そう言いながら、ナタネは内心ほくそ笑んだ。こちらが草タイプを出すとわかった上で同じ草タイプを出てきた。しかも相手はロズレイドに素早さで劣るナエトル。自らもナエトルを育てているナタネは、ナエトルの強みも弱みも存分に理解していた。
それらを総合的に考えても、万に一つも彼女が負けることはありえない。そう思いながら、勢いよくロズレイドに指示を飛ばす。
「いくよっ、ロズレイド!くさむすび!」
「ナエトル!まもる!」
ロズレイドの伸ばしたツルが床下を抜けて、ナエトルの足元で突っかかりを作る。だが、ナエトルはじっと甲羅を盾にして動かず、ダメージはない。
「ロズレイド!どくばり!」
「ナエトル!まもる!」
ロズレイドの両腕の花弁から鋭い針がナエトル目掛けて飛ばされる。だが、ナエトルはじっと甲羅を盾にしている。
「ずっと守ってばっかりじゃ、勝てないよ!」
動きの速いロズレイドに回り込まれれば、ナエトルにそれを回避できるだけの素早さはない。敵であろうと失策を指摘してしまうのは、ジムリーダーとしてのナタネの癖であった。
「ナエトル!まもる!」
「ほら!ロズレイド!回り込んでマジカルリ─────っ!?」
ロズレイドに指示を与えようとした所で、青年がこちらに向けて何かを投げるのが見えた。動体視力のいいナタネの目はそれがモンスターボールであることを即座に見抜く。
まさか、対戦してるときに相手のポケモンにモンスターボールを投げるなんて!今まで戦ってきた相手にはそんな失礼な人は一人も居なかった。ナタネは相手の無礼に腹が立ち、ロズレイドの前に立ち塞がってボールを叩き落とそうと構える。
「相手のポケモンにボールを投げるなんて、なんて最て──────」
叩き落とそうとボールに触れたところで、ボールがボンと開いた。運悪く真ん中のボタンを触ってしまったのかもしれない。自らを包む眩しさに、目を覆いつつナタネは青年の方を睨みつけようとして──────────ポンとボールの中に閉じ込められた。
コロコロと室内にボールが転がり、訳の分からないままのナタネをよそに一回、二回と横に揺れる。そして……カチッと捕獲完了の音が室内に響いた。
(えっ!?えぇぇっ!?)
ようやく自分がボールの中に閉じ込められた状況を理解したナタネが、驚きの悲鳴を上げるが、既に外には聞こえない。
(このっ!このっ!ロズレイド!助けて!)
内側から、ボールを抜け出そうと透明な壁のようなものを叩きつつロズレイドに指示を出そうとするナタネ。しかし、驚いたことにロズレイドはしばらくその場に立ちすくんだあと、ナエトルや青年に激しく威嚇して部屋を出ていってしまった。
(何あれ……まるで野生に戻ったみたいに……)
「ありゃ、また野生に戻っちゃいましたか」
呆然とした様子のナタネを代弁するかのように、青年が口を開いた。
「なんかモンスターボールで捕獲すると、持ち物は一番近くに持っていたもの以外は所有権が無くなっちゃうみたいなんですよね。だからなのかな、服も全裸になっちゃうし」
そう言いながら青年は、ナタネの立っていた場所に落ちていた彼女の服を拾い上げる。服の中から下着を漁り、クロッチの部分にたっぷりと透明な液体がついていたのを確認した青年はニヤリと笑う。
そして、ナタネの入ったボールを拾い上げるとボタンを押した。
ボン、という音と共に全裸のナタネが室内に現れた。自分が服を来ていないことに気づき、慌てて両手でおっぱいと秘部を隠しながらキッと青年を睨む。
「あ、貴方一体何したの!?それと私のロズレイド!!」
「あなたを捕獲しました。今日からは僕があなたのトレーナーですので、よろしくお願いしますね、ナタネさん?」
同じ言葉を話しているとは思えないほどの噛み合わなさに、ナタネは戸惑う。青年は構わず、にっこりと笑った。
「さて、ナタネさんのもの『だった』ロズレイドですが、逃げ出してしまいました。これは『戦闘不能』と同じですよね?」
「っく、そ、それはあなたが……!」
「負けたら何しても良いって言ってましたね」
バトル前と何も変わらない青年の笑顔に、ナタネは言い様のない恐怖を覚える。しゃがみこみ、カチカチと知らずのうちに歯が震えるナタネを、青年はゆっくりと見下ろした。
「何してもらいましょうか、ナタネさん」
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三話 ナタネとシックスナイン対決(前編)
「何してもらいましょうか、ナタネさん」
薄暗い室内で、青年が無邪気な笑みを浮かべる。
「あ、あんなの無効だよ!モンスターボールで人を捕まえられるなんて……そんなの聞いたことない!」
「それが出来るんですよね」
青年はベッドサイドにあったリュックを持ってくると、中からいくつもモンスターボールを取り出した。
「えっと、これが230ばんすいどうで泳いでたビキニのお姉さんでしょ、これが、205ばんどうろにいたアロマのお姉さん、それでこれがこの前ポケモンバトル挑んできた新人トレーナーのヒカリちゃんかな」
青年はボールをひとつずつ取り出して、中身を確認しては、目の前の空間にほおり投げた。ボンッという音と光と共に、ボールからいずれも裸の女性達が出てくる。精液にまみれ、ぐったりと地面に伏せる彼女達はよく見れば、先ほどベッドの周りで倒れ込んでいた女性達であった。
ナタネは、彼女達の中で、顔見知りであるヒカリの元に駆け寄った。地面に倒れる彼女を抱き上げ、名前を叫ぶ。
「ひ、ヒカリちゃん!大丈夫!?」
「う、ん……あなたは、確か……ハクタイの」
「うん、ハクタイジムのジムリーダー、ナタネだよ!どうしてこんなことに……」
前に見た時は黒く艶やかだった黒髪が、今は汗にまみれぺたっとヒカリの白い肌に張り付いている。身体に暴行の跡こそないものの、ピッタリと閉じた小陰唇の隙間から白くドロっとした液体が漏れだし、床に匂い立つ液だまりを作っていた。
「ごめんなさい、ナタネさん……わたし……」
「ううん、いいの!ズバリ!あたしが全部解決するからね!ちょっと待ってて!」
腕の中で弱々しい声で謝ってくるヒカリを見て、ナタネの正義感に再び火がついた。自らが裸なことも忘れ、キッときつく青年の方を睨みつける。
「あー、終わりました?」
ところが件の青年は、ナタネとは対照的にリラックスしきったような声を出した。
それもそのはず、ベッドサイドに腰掛ける彼の足元には先ほどモンスターボールから出てきたビキニのおねえさんのナツコと、アロマのお姉さんのチカがペタンと座り込み、二人がかりで青年のちんぽに口奉仕を行っていた。
「よしよし、二人とも上手ですよ」
「はい、ありがとうございます。ご主人様♡」
「好きな時に出してくださいね♡」
青年がポケモンをしつけるかのようによしよしと二人の頭を撫でると、二人ともトロンとした表情を浮かべ、チンポに頬擦りしそうな程顔を近づけた。
ジムリーダーであり、屈強な精神力を持つナタネとは違って、一介のトレーナーに過ぎない彼女達は早々に屈服し、今では身も心も青年に忠誠を誓っていた。
髪を明るい茶髪に染め、キュッと腰のくびれたナツコが、真っ赤な舌を伸ばしてチンポを下から上に舐め上げる。チカは、四つん這いになって顔を青年の股座に沈みこませると、両手で金玉を愛撫しながら、チンポの付け根を唾液まみれの舌で舐め回す。
その様子をしばらく呆然と眺めていたナタネだったが、ハッと我に返り青年に向かって叫ぶ。
「貴方!その人達も今すぐ解放しなさいっ!」
「え、嫌ですけど?ほら、気にせず続けて」
「ふぁい……あむっ、ちゅっ、れろぉ」
「……こんなことして許されると思ってるの!?すぐに警察が──────」
「うるさいですね。負けたのに何か口出しできる権利があると思ってるんですか?」
「そ、それなら、もう一度あたしと勝負して!それで勝ったらヒカリちゃん達だけでも解放して!」
青年は煩わしそうに顔を上げた。自分より囚われた一般トレーナーを本気で心配する彼女の顔を見て、青年はあることを思いつく。
「それなら、まぁ……ただ、もうナタネさんのポケモンは逃げちゃったわけですし、ポケモンバトルはできないですね」
「誰のせいだと……!」
ナタネはギリギリと歯を食いしばった。あのロズレイドとは、まだジムリーダーにならない頃から一緒に過ごし、苦楽を共にした仲だった。その並々ならぬ信頼関係が一瞬で崩れ、野生のポケモンになってしまった。
考えるだけで涙が溢れてきそうな事実から、ナタネは必死に目を逸らす。
「僕が考えた勝負で良かったらもう一度勝負してもいいですよ。貴方が勝ったらヒカリちゃん達だけなんて言わず、貴方も解放してあげます」
「ほんとに!?……嘘だったら許さないよ?」
「今嘘つくくらいなら再戦なんて受けないでしょ、僕はこう見えて優しいんです」
そう言って胡散臭い笑みを浮かべる青年。怪しさ満点の提案だが、今のナタネには拒否するという選択肢は残されていなかった。
「……わかった。その勝負、受けるわ!」
「分かりました。ごめんね、ナツコさん、チエさん。また後でいっぱい濃い精子飲ませてあげるから、一旦休んでてください」
青年の言葉に素直に頷いた二人は、取り出されたモンスターボールの光の中に消えていった。初め、青年に言われた時は到底信じられなかったが、モンスターボールで人を捕まえられるという青年の説明がもはや疑いようのない事実であることは明らかであった。
「ヒカリちゃんは?」
ナタネは、腕の中で気を失ったヒカリを案じ、口を開いた。
「次のバトルの見届け人になってもらいます。せっかく勝っても、またやり直しを言い張られたらめんどくさいですからね」
「ジムリーダーとして、次に全てをかけるから……不正はしないでね……!」
「もちろん、ではルールを説明しますね──────────」
「な、なにそのルール……」
青年の説明を聞き終えたナタネが、あまりのえげつない勝負の内容に絶句する。
「だからシックスナインで、先に三回イかせた方が勝ちってルールです。僕は射精でイったのがわかりやすいですけど、ナタネさんはいくらでも誤魔化せるので、ヒカリちゃんに判定してもらいます」
「内容が聞こえなかったわけじゃないから!そ、そんなこと出来るわけないでしょ!?」
「ナタネさんってもしかしなくても処女ですよね」
「……そうだけど!なにか悪い!?」
青年に、内心気にしていたことをズバリ指摘され顔を真っ赤にして叫ぶナタネ。草ポケモンばかりに情熱を注ぎ込みすぎて、男性と付き合ったこともない彼女は、シックスナインはもちろんキスの経験さえなかった。
「うわ、ならフェラとか下手そう。これは絶対僕が勝っちゃうな……そうだ、ナタネさんは三十回イッたら負けにしましょう」
「さ、三十回って……」
「ダメですか?十倍くらいはハンデあげないとダメかなと思ったんですが」
青年の大幅な譲歩によりも、三十回イくという桁外れの回数にナタネは閉口してしまう。今までにオナニーは数回したことがあるが、世間一般で言われる「イク」という感覚を未だナタネは味わったことがなかった。
自分はイキにくい体質なのだ、と思っていたがまさかそれが役に立つ日が来るとは思いもよらなかった。
「……わかった。本当に勝ったら解放してくれるんだよね?」
「もちろん」
「……約束だからね」
数瞬の逡巡の後に、ナタネの決心がついた。シックスナインという言葉が何を示すかくらいの知識は彼女にもあった。確か、挿入はなく入れられても指や舌程度で済む。身の毛がよだつほど嫌ではあるが、処女を捨てなくて済むという安堵感が、これほどまで早く、ナタネに決断させた。
ベッドに先に寝転がった青年の上に、言われるがままに彼の顔に背を向ける形でペタンと腰を下ろすナタネ。先ほどから外気に晒され、冷えていた彼女の尻肉が男の胸板にあたり、「ひゃんっ」と小さな声をあげてしまった。思わず口を抑え、今のは違うとでも言いたげに青年の方を振り返る
「分かってますから。早くはじめましょう」
青年はそう言うと強引にナタネの腰周りを掴んで自分の顔の方に引き寄せた。生まれたままの姿をしたナタネのまんこが青年の眼前に近づく。
ピッタリと閉じた割れ目から、サーモンピンクの小陰唇が少し左右非対称にはみ出ている。処女らしく毛の手入れはしていないのか、恥丘には黒いマン毛が中々の密度で生えていた。鈍い色をしたアナルが時折きゅっと窄まり、肛門のシワの形が変わるのも全て丸見えであった。
青年の視線が注がれているのを感じたナタネは、思わず顔を真っ赤にして動きを止める。
「くんくん……ちょっとチーズっぽい匂いがするんですけど、ちゃんと洗ってます?」
「か、嗅ぐなぁ!女の子になんてこと言うの!?」
「しょうがない。僕が綺麗にしてあげますからね」
そう言うや否や、青年の舌がナタネの太ももをベロンと舐めあげた。
「ひゃうっ!?」
「ちょっとしょっぱい。けど汗臭くはないですね」
「な、なんでそんなとこ……あははっ、くすぐったいっ……!」
内腿に舌を這わされ、思わず身をよじって逃げ出そうとするナタネ。未だ性感帯の開発が全く行われていないナタネにとっては、内腿への愛撫は快感というよりはくすぐったさが勝つ。
青年もそう思ったのか、すぐに内腿を舐めるのを辞め、舌先をチョンと割れ目の端、男であれば蟻の戸渡りと呼ばれる部分にくっつけた。
「ひぅっ、ん……あっ……」
しばらく舌先をくっつけたり離したりしながら、少しずつその位置を膣口へと近づけていく。舌先で軽くほじるような動きをすると、ビクッとナタネの太ももが痙攣する。
「あっ、んっ、ぅ、ダメっ……」
「ナタネさん、自分だけ気持ちよくなるつもりですか?」
青年の言葉でようやく勝負を思い出し、上半身を伏せるナタネ。青年の引き締まった腹に、ナタネの慎ましいおっぱいの先がくっつくが、今はそれよりも断然強い快感を下半身が受けているために、気にはならなかった。
「こ、これ……」
ナタネの目の前にそびえ立っていたのは、ぬらぬらと赤黒く光を反射する青年のチンポであった。ナタネの指が回りきらないほどの太さの竿には太い血管が表面に浮かび、えげつないほどカリの出っ張った亀頭は、ナタネの顔が映りそうなほど膨らみ、張り詰めている。
チンポを初めて相手するような生娘には決して見せては行けないようなグロテスクチンポを前に、ナタネの手が止まった。何せ、男を悦ばせる技術などナタネは何も持っていない。
仕方なく、先ほどナツコとチエが行っていた口奉仕を参考にしようとした所で、二人ともが目の前の臭くて硬くて太い肉棒を自らの口で舐めたり銜えたりしていたことを思い出した。
(こ、これを咥える……?まだキスもしたことないのに……絶対嫌!)
「んひぃっ!?あっ、あっ、あぅっ♡」
躊躇うナタネだったが、彼女の腰がその意思に反してビクビクっと震えた。そして背筋を通って脳へと伝達される強烈な快感。初めて味わうその快感と、クリトリスを包む暖かさにナタネは舌を突き出して大きく仰け反る。
青年が、ナタネの陰核を口に含んだのであった。未だ膣口でのオナニーは未経験なものの、クリトリスへの刺激は何度か行っていたナタネにとって、唯一開発が少し進んでいる場所。そこを青年は唇でパクッと挟み込んだ。予想を超える大きな反応が返ってきたことで気を良くし、たっぷりの唾液を絡めた舌で、陰核を覆う薄皮を剥き、中のピンク色の粒にチロチロと舌を這わす。
「あぁっ、こ、こんなのっ、知らな、いっ!んぅぅぅっっ、はぁぁっ♡」
初めて味わうクリフェラに、ナタネの頭は沸騰しそうなほどに血が集まっていくのを感じる。逃れようと思っても、腰を両手で捕まれ、さらに舐めやすいようにお尻を突き出させられる。露出したクリトリスは、ビンビンに張り詰め、青年の口から解放されて、外気に当てられただけでもナタネの口からは嬌声が漏れていた。
そんなクリトリスを、休む暇など与えないと言いたげに青年が再び咥える。今度は、舌を押し付け、レロレロと擦り付けたり、左右に弾いてみたりとより強い刺激を与えていく。
「だめ……だめっ、だ、めなのっ、あ、あぁああああっっっ♡」
程なくして、ナタネは何の抵抗も出来ずに人生初の絶頂を迎えた。頭の中が真っ白になり、視界がチカチカと点滅する。背筋にゾクゾクと走る快感と、無意識にこわばり、痙攣する身体。ビクビクと肩を震わせ、舌を突き出しながらナタネは無様に人生初アクメを味わっていた。
やがて、大きな波が去ったのか、ナタネの身体から力が抜け青年の上に倒れ込む。ショロロ……と括約筋の緩んだ尿道から黄色っぽい液体が漏れだし、青年の胸元を濡らした。
「あー、おしっこ掛けましたね。後で僕のおしっこナタネさんの喉奥で出して全部飲んでもらうので覚悟しておいてください」
「ふぇ、や、やらぁ……」
「それより、これで一回ですね。あと二十九回……」
青年はそれだけ言うと再び敏感になったナタネの陰核を責め始めた。しかし、イッてすぐの肉体、まして処女で初アクメを迎えたナタネの身体がいきなりすぐに快感を受け止められるわけが無いと分かった上で、青年はまた再び内腿の辺りから愛撫を始める。
「ん……ふぅ……♡んぅ……」
先ほどまではくすぐったさしか感じなかった所を舐められ、甘い声を漏らしている自分に気が付き、ナタネは焦った。自分が一度も相手の性器に触れないまま、イカされてしまった。このままでは、三十回などあっという間にたどり着いてしまう。
もはや、ナタネになりふり構う余裕はなかった。
「……っ、ああもうっ!」
自らの運命を呪うように、一度大きな声をあげたナタネが、その次の瞬間には口を大きく開けてチンポの先を咥える。初アクメに続いて初キスさえ、最低な男に捧げてしまった。しかも、その男の一物に、である。その事実に涙を流しながら、口内から鼻に抜ける強烈な男臭さと亀頭の硬さと熱さにナタネの頭はぐちゃぐちゃになりそうだった。
その間にも青年の責めは再び熾烈さを増し、クリトリスから与えられる快感が、自分の中の絶頂へのゲージにグングンと溜まっていくのを感じる。
これではいけないと、ナタネは自らを捨ててチンポを銜えた顔ごと動かし始めた。
「ぐぼっ、ぐぼっ、ぷはぁっ、ぐぽっ!」
「ナタネさん、ちょっと痛いです。もっと優しく」
一刻も早く終わらせようと勢いよく顔を上下させるナタネの強引なフェラに青年が不快感を顕にする。そして、仕返しとばかりにキュッとクリトリスに噛み付いた。
その瞬間。
「あっ、ああああああああっっ♡」
ナタネが大きく仰け反り、再びの絶頂を迎える。先程よりも大きなそれに肺に残った空気が全て吐き出され、パクパクと口を動かしながら焦点の合わない目が虚空をさまよう。
ショロッ、シャアアアア……
尿道から先ほどよりも勢いよくおしっこが吹き出し、ようかんのベッドシーツにシミを作っていく。
しかしそんなことを気にする余裕がナタネにあるはずもなく、彼女は快感に飲まれた猿のように腰をカクッ、カクッと動かしていた。
「まさかこんなんでもイクとは……この先が楽しみですね。あと二十八回ですよ」
ナタネに届いているか分からないままに、青年はニヤリと笑うのだった。
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四話 ナタネとシックスナイン対決(後編)&処女喪失
時刻が夕方に差し掛かり、薄暗くなってきたもりのようかん。館内の一室では、ここ数時間ナタネの嬌声が響き続けてきた。
「やら……ま、また……いく、いく……っ、いくぅぅっっ♡」
もはや何度目か分からない絶頂を迎え、呂律の回らなくなった舌を突き出すナタネ。吹き出した汗や愛液やおしっこで身体はベトベトになり、部屋には篭もりきった性臭が充満していた。その匂いは傍らで勝負を見守っていたヒカリを発情させ、無意識のうちに精液の満たされた膣を自らいじらせてしまうほどだった。
「あと三回ですよ……僕まだ一回もイッてないんですけど。弱すぎませんか?」
そう言って、ナタネの尻肉にパァンと張り手を落とす青年。それだけでもナタネにとっては十分な快感になりうると彼が気づいてから、彼女の尻たぶが真っ赤になるほどの張り手が落とされていた。その度に身体をビクンと震わせて、甲高い嬌声を漏らし、おしっこか愛液かも分からない汁を膣穴から零すナタネ。
どうやらM気質があるのか、腟内に人差し指を突っ込みながらそれを指摘してやると涙ながらに否定しながら、膣壁がぎゅぅぅと痛いくらいに締め付けてきた。
「ナタネさん、見てください。今おしり叩いただけで透明なマン汁がこんなに」
「やぁ……見せないでぇ……じゅるっ、くぽくぽ」
ナタネの前に手を差し出し、指を開いてその間に垂れる愛液を見せてやるとナタネは半泣きになりながら目を背け、チンポへの口淫を再開した。まだまだナツコやチエには叶わないものの、喉奥まで押し込めば嗚咽しながらイッたり、チロチロと鈴口を舐めることを覚え始めたりと、処女ながら進歩を見せ始めている。
「はやくっ、いってよ……いつまでもあたし達が解放されないじゃないっ……」
鈴口の先にぷくりと浮き出たカウパー汁を、舌で舐め取りながら不満げな声を漏らすナタネ。もはや完全にチンポを舐めることへの抵抗はなくなったのか、拙い様子で竿の根元をしこしこと両手で扱きながら、亀頭を銜えてレロレロと舐めまわしている。
「分かりました、じゃあちょっと我慢してくださいね」
「え、ちょっと何……うぶぅっ!?」
青年の両足首がナタネの頭を抱き込むようにして後頭部へと回され、脚の力で一気にナタネの喉奥へと、チンポがねじ込まれる!
「んむぅぅっ!?んぐっ、ごえっ、ぐぽっ、おぇぇっ」
そのまま、ナタネの喉奥をまんこ代わりに本当のセックスのようなピストンを始める青年。ナタネは喉奥を擦られて上がってくる嘔吐感と息苦しさに、必死に青年の太ももをタップして動くのを止めるよう懇願する。
しかし、ナタネが思っている以上に彼女の身体は開発され始めていた。その証拠に、ピストンに合わせてぷるぷると揺れる慎ましい胸の頂点は、ピンと張りつめている。また、喉粘膜を擦られるごとに、息苦しさの陰から絶頂感がだんだん近づいてくるのをナタネは感じていた。
息が出来ないという命の危機にありながらも感じてしまう自分の身体を恨めしく、思いながら抵抗することを諦めたナタネ。嘔吐感を堪えながら喉奥と口内のピストンを繰り返すチンポを大人しく受け入れる。ふと、収まりの悪い舌を動かし、前後するチンポに這わせるようにして動かしてみた。
すると。
「うっ、それ……出る出る……ナタネさん出るよ……っ!」
「んぶぅっ!?んっ、じゅるるる……んんっ♡」
ビュルルルルと口内の舌の上で焼け付くような粘っこい射精が行われる。火傷しそうなほど熱いそれはすぐに口内いっぱいに満たされ、ナタネの頬がハムスターのように膨れた。
ナタネは、ごく……ごくと必死に喉を鳴らして精液を胃に流し込んでいく。口が破裂しそうなほどの量が放出されてもまだドクドクと脈動を続け、精液を送り込んでくるチンポ。吐き出そうにも口は太い竿で塞がれ、顔は青年の両脚でロックされている。そのためナタネが呼吸するためには、口が孕んでしまいそうなほど濃厚な白いおたまじゃくしを懸命に嚥下するしかなかった。
やがて。長い射精が終わり、青年の身体がふっと脱力して、両脚の解放が解かれる。
「ぷはぁっ!はぁっ、はぁっ……けぷっ、ど、どれだけ出すのよ……!」
しばらく荒い呼吸を繰り返した口元を拭いながら、呟くナタネ。だが、どこかその様子は嬉しそうである。
さんざんイカされた上に、自分の拙い口技をバカにされたナタネにとって自らの口から香る青臭い精液の臭いは、女としての勝利の証でもあった。
そのため、射精の瞬間はもはや勝負であることも彼女の頭からは一瞬抜け落ち、少しでもチンポから精液を絞り出してやろうと、自分から喉を鳴らしたり、唇をすぼめたりと、精液をこき捨てるオナホールとしての役割を十分に果たしていた。
「と、とにかくこれであと二回だね……!」
「そうですね、ナタネさんもあと二回ですが」
「えっ!?」
驚いて振り向くと顔をびっしょりと濡らした青年がじとりとナタネを睨んできた。ぽたぽたと前髪から垂れる液体を手で拭いながら、ナタネの尻をピシャンと叩く。
「ひゃんっ!?」
「自分で潮吹いたの分かってないんですか?どれだけ堪え性のないゆるゆるまんこなんでしょうね」
「ゆ、ゆるゆるなんかじゃ……!」
「まぁいいや、あと二回ですからね。ちなみに僕が勝ったらその場でナタネさんの処女貰いますから」
「えぇっ!?そ、そんなの聞いてないよ!」
「そりゃあ今言いましたからね」
抗議するナタネに構うことなく、青年は再びびしょ濡れになった割れ目へのクンニを再開する。もはや処女であるとは思えないほどイき癖のついた秘裂はいとも簡単に青年の指を飲み込み、きゅうきゅうと甘く締め上げてくる。
入れる指の数を二本に増やしても、ナタネは痛がる素振りを見せないどころか無意識にくねくねと尻肉を揺らし、愛液を垂らしながら青年の指を咥え込む。未だ未通の膣穴が、どんどんと青年のチンポのための扱き穴に変えられていく。関節を曲げ、コリコリとしたGスポットを指先で、刺激してやるとナタネから甘い嬌声が零れる。
「ひぅっ、じゅぷ、あぁ、んくっ、んんぅ、れろぉ……」
ナタネもこのままでは負けると思ったのか、慌てて亀頭を咥えて口の中でレロレロと舐め回す。しかし、すっかりイキ癖のついた彼女の身体が残り二回という絶頂制限に耐えられるはずもなかった。
「はぁっ、はぁっ……う、うぅ……」
五分もしないうちに二回も絶頂を迎え、疲れきったナタネは自分の体液でビシャビシャになったベッドへと倒れ込んだ。イキすぎて酸欠になった脳は思考能力を大幅に奪われ、痙攣する身体には力が入らない。
また負けてしまった。ヒカリ達を解放することはおろか、好きでもない目の前の男に処女を奪われてしまう。ようやく絶頂の波が去った頭が段々と冷静になり、今の自分が置かれている危機的な状況に、ナタネは顔から血の気が引いていくのを感じた。
「い、いや……」
ナタネは、男から距離を取ろうと生まれたてのポニータのようなガクガクとした足取りで、ベッドの上を四つん這いで進む。しかし、もうすぐベッドサイドという所でナタネの細い腰を青年が掴んだ。ベッドの上に引きずり戻され、仰向けに寝かされる。上を向かされたナタネを青年が覗き込む。
「どうして逃げようとしてるんですか?ジムリーダーなら勝ち負けには真摯に従わないと」
「や、やめて……ごめんなさい、あたしの負けだから……!」
「別に怒ってないですよ」
そう言いながら、青年はナタネの太ももを掴んでガバッと左右に押し開いた。ナタネの恥丘とぷっくりと膨らんだクリトリス、ぐしょぐしょに濡れた秘裂の全てが丸見えになり、ナタネは思わず手を伸ばして隠そうとする。
しかし、青年の両手がナタネの手首を掴み、むしろ身体を引き寄せられてしまった。チンポの先が膣口に触れ、くちゅりと粘膜が音を立てる。
「やぁっ!お、お願い……あたし、初めてなの……!」
「さっき聞いたので知ってます。すぐにナタネさんの未成熟まんこを、年相応の大人まんこにしてあげますからね」
「いやぁ……許してぇ……」
涙を流しながらいやいやと首を振るナタネ。身をよじって逃げようとするが、青年に手首を抑えられ、両脚の付け根に少年の膝が押し付けられて動かすことが出来ない。
膣の入り口に、接触したチンポからその熱と硬さが伝わってくる。先程までナタネが舐めまわし、唾液をまぶし、頬肉や喉を使ってしごき上げていたチンポは、これ以上ないほど硬く大きくなっている。
先ほどのナタネの唾液と、膣口から絶え間なく分泌される愛液をローション代わりに亀頭がニュルニュルと秘裂やクリトリスに擦り付けられる。
まるでマーキングのようなじっくりとした責めに、いつしかナタネの口から甘い吐息が漏れ出してきた。
「んぅ、はぁっ、ぅん、いやぁ……」
鈴口の先とクリトリスが辺り、お互いに一番気持ちいい所を擦りつけ合うような時間が続く。ナタネは嫌悪感から涙を流しながらも、いつしかその頬は赤く染まり、身体は勝手に快感を受け入れ始めている。
「ナタネさん、そろそろいれますよ」
「いや……絶対ダメ……っ!」
「なら、大サービスでナタネさんに命令を出してあげます」
「命令……?」
「さっきからヒカリちゃん達が僕の言いなりになってるのを見てましたよね?モンスターボールで捕まえた相手には何でも言うことを聞かせられるんですよ、例えば……ヒカリちゃん」
「は、はいっ!?」
突然名前を呼ばれたヒカリがビクッと肩をふるわせる。先程の対決の淫靡な空気に当てられたヒカリは、部屋の隅でペタンと座り込み自らの発情しきった身体を慰めていた。青年に触られたことを思い出し、クリトリスをくりくりと弄りながら細い指を根元まで膣の奥に差し入れ、ぐにぐにと快感を貪っている。
「ヒカリちゃん、『しおふき』」
「え……?あっ!んっ、ひぁっ、あぁぁんっ♡」
青年の命令を聞いた途端、ヒカリの身体がぐぐぐ……と弓なりにそれた。先程までの快感を遥かに上回る絶頂の波が押し寄せ、ヒカリは舌を突き出して絶頂する。ビクンビクンと大きく震える腰から、プシャアアアと勢いよく透明な潮が吹き出し、床に水溜まりを作っていく。やがて、潮だまりの中に力の抜けたヒカリがとさりと崩れ落ちた。
「こんな感じで人の快感を操作できるんです。だから、ナタネさんにも『痛みがなくなって快感が十倍になる』ように命令してあげます」
「で、でも……」
「嫌ならいいですよ。そのままするだけですから」
青年は言うやいなや腰を押し進め、ナタネの腟内に太いチンポをねじ込もうとする。指とは比べ物にならないその太さに、みちみちと腟口が押し広げられ、身を裂かれるような痛みと共にチンポが侵入していこうとするのを感じる。
「いたっ、痛い痛い!」
悲鳴のような声とともに暴れるナタネ。青年は改めて返事を待つかのように腰を沈めるのを中断した。
「どうします?命令してほしいですか?」
「……はい、お、お願いします……」
目の前の痛みから逃れたくて、ナタネはついに頷いてしまった。
「それなら……」
青年はナタネの耳元に顔を近づけ、何やらコショコショと囁く。再び顔を離した青年を信じられないような表情で見つめるナタネだったが、やがて諦めたかのように口を小さく開き、震える声を漏らした。
「あ、あたしの大事に取っておいたお、おまん……の処、女をご主人様のおちんちんで……レイプして、大人の身体にしてください……っ!」
「よく言えました」
青年に頭をよしよしと撫でられながら、ナタネは情けなさと恥ずかしさからポロポロと涙を流す。
「よし、じゃあ命令してあげ……たいんですけど」
「……え?」
「ごめんなさい、捕まえた女の人への命令ってポケモンの『わざ』しか無理みたいなんですよ。しかも火が吐けたりビームが撃てるようになるわけでもないですし。意外と不便ですよねー」
唇を尖らせる青年。ナタネは目の前の青年の言うことが理解出来ず、グルグルと混乱する。
「掛けてあげられる技ないかなって、色々考えたんですけど。思いつかなくて」
「あ……あ……いや、いやっ!」
やがて、青年の腰が再び動き始めた。ナタネは青ざめた顔に、目から涙を流す。
「だからごめんなさい。さっきのアレ……なしで」
青年の腰が一息にナタネへと押し付けられた。血管の浮き出る極大チンポが、ナタネの腟内を押し広げながら強引に入っていく。やがて、ブチンと何かのちぎれるような、やぶれるような音が聞こえた。
「あ、あぁぁっ!いた、痛いぃぃぃっ!」
「あんまり痛くないでしょ、あれだけ濡らして指も二本咥えこんだんだから」
処女喪失の痛みに、ナタネは苦悶の表情を浮かべ額には一気に冷や汗が吹き出る。散々彼女をイかせて用意した青年は、愛液で満たされ、うねうねと未開発なちつヒダが絡みつくナタネの腟内を、チンポで堪能していく。
「あっ、あんっ!激しくしない、でっ!」
「ごめんなさい、無理です。もうすぐイきそうなんでちょっと、我慢してくださいっ」
処女であろうと一切の容赦なく、腰を振りゴリゴリと膣ひだにチンポを擦り付け一方的に快感を得る青年。やがて、大きなストロークが行われ、最後にグニッと形が歪むくらいに、ナタネの子宮口に亀頭の先が押し付けられた。
「あっ、出る、出ます……っ!」
「うっ……んぁっ……あ、熱いっ……!」
尿道を駆け上がった精液がぶびゅっ、びゅるるるとナタネの最奥に吐き出される。その熱さにナタネは身体をブルブルと震わせ、本当に中に出されていることを実感していた。シーツを掴んで、その感覚と未だに感じる強い痛みに耐え忍ぶ。
やがて、射精を終えずるりとチンポが引き抜かれた。ごぽっ、と音を立ててピンク色の半固体のような物体が少し遅れて膣から溢れ出る。精液と破瓜の血の混じりあったそれがシーツに垂れていくのを見た青年は、ナタネの腕を引いて上半身を起こさせた。
「ナタネさん、ほら中出しした精液とナタネさんの処女の証が混じって、ピンク色になってます」
「う、うぅ……あたし、ほんとに……っ!」
男に処女を奪われただけでなく、避妊もせずに出されてしまった何よりの証拠を見て、ナタネは堪えきれずまた泣き出してしまった。その間にもどんどんと彼女の中からは精液が溢れ出し、ぽっかりと開いたままの膣口から垂れている。
青年はヒカリにお掃除フェラをさせるためにベッドを離れた。一人ベッドの上に座り込むナタネは、涙で滲む視界でピンク色の染みのついたシーツをぼんやりと眺めながら、自分の心が折れていくのを感じるのであった。
血と精液の混じったピンク色の染みってエロいですよね。処女喪失したその時に中出しされてるわけですもんね……
思ったより長くなりましたが、ナタネ回は一旦終わりにします。また登場させますが、次は和姦させたいな。
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五話 アカネの疑問
ジョウト地方からシンオウ地方へと向かうフェリーの船上。船が北上していくにつれ少しずつひんやりとした外気が船を包む。その寒さに負け、人もまばらになった展望デッキで佇む一人の婦警の姿があった。
ジョウト地方出身の彼女、ジュンサーは物憂げな顔で手すりに身体を預けながら、深い碧色をした海の向こうをぼんやりと眺めていた。傍らには相棒のウインディが少し寒そうに身体を丸めている。
「はぁ、少し寒くなってきたわね……」
くせっ毛のある緑の髪を揺らす風に、ジュンサーは小さく身体を震わせた。
彼女が今回シンオウ地方を訪れることになったのは、最近全国を騒がせている「連続女性トレーナー失踪事件」の調査のためだった。初めは何の関連性もなく、全国の広い範囲で失踪していた女性トレーナー達だったが、最近はその数がシンオウ地方で圧倒的に多くなっている。
ハクタイジムのジムリーダー、ナタネが消息を立ってから二ヶ月。一向に進まない捜査に批判が集まる中、この度シンオウ地方に警察の合同捜査本部が置かれることになった。
そして、シンオウ地方に親戚の警察官がいると言う理由で、ジュンサーがジョウト地方からの応援として派遣されることになったのである。
ジュンサーの住むジョウト地方でもコガネシティのジムリーダー、アカネをはじめ数人の行方不明者が出ている。彼女達が失踪してからもう十ヶ月以上が経過しているが、未だに彼女達の生存を信じる声も根強い。ジュンサーもまだ彼女達がどこかに生きているのではないか、と淡い期待を抱くうちの一人であった。
ジュンサーの肩から下げたカバンにはそんな行方不明者の詳細なリストが入っていた。
「絶対……解決してみせるから」
まだ見ぬ犯人逮捕への決意を込めて、ジュンサーはカバンの紐をぎゅっと握る。彼女の手は長い間、冷たい潮風を受けて冷たくなっていた。
やがてジュンサーの視線の先に、小さくシンオウ地方が見えてくるのだった。
※ ※ ※
トバリシティ。シンオウ地方の中でも、比較的都会なこの街には、トバリジムというポケモンジムとトバリデパートがシンボルマークである。
そこにあるホテルに、青年はここしばらく宿泊していた。理由は簡単で、近くにあるゲームセンターのスロットで大勝ちした彼は、しばらくこの街で豪遊することを決めたのである。
もりのようかんの埃の被ったようなベッドとは違い、ふかふかのベッドで迎える朝は何とも心地がよい。クイーンサイズの広いベッドには、青年の傍らでアカネが小さな寝息を立てていた。
膨らんだお腹を庇うように両手を添えながら、身体を丸めるようにして眠るアカネ。乳腺が張り、パンパンに大きくなったおっぱいをつんと押してみると、簡単に母乳が溢れ出て青年の手を濡らす。
その甘ったるい匂いに吸い寄せられるようにして、青年は母乳の滲む乳首を口に咥えた。ジュジュッと音を立てて吸い込むと、口の中に甘い母乳の味が広がる。
「ん……んぅ……」
眉をひそめたアカネが起きないままに身体を動かすが、青年の両手は彼女の二つの膨らみを掴んで離さない。横向きになったあかねの胸に顔を埋め、ちゅーちゅーと赤ん坊のようにアカネのミルクを貪る。
アカネの手がふと伸びてきて、青年の髪を撫でた。彼女は我が子におっぱいを与える夢でも見ているのだろうか。それくらい優しく繊細な触り方であった。
「ん、ふ……ぇ、あ!?アンタなにしてんの!?」
ようやく目を覚ましたらしいアカネが、胸元に吸い付く青年に気づいて驚きの声を上げる。
「何って、アカネさんのおっぱい飲んでただけですけど」
「飲んでた「だけ」ちゃうわ!はよ離れろ! 」
さっきとは打って変わってバシバシと頭を叩いてくるアカネに、青年は仕方なく乳首から口を離す。アカネの乳房からぴぴゅっと名残を惜しむかのように母乳が噴き出した。
「まるでミルタンクみたいに大きくなっちゃいましたね。味も以前飲んだモーモーミルクより美味しいですよ」
「あ、アホなこと言うなっ!そもそもこんな身体になったんは誰のせいやと……」
「僕の「おかげ」ですね、大好きなミルタンクと同じようになれて良かったんじゃないですか?」
そう言って、アカネのボテっと膨らんだ腹部をつつつと撫でる青年。最近、時折中から蹴ってくるような感覚もあり、嫌でもそこに青年との子どもがいることを感じされられる毎日であった。
「お前……ほんまいつか絶対に覚えときや……」
アカネはギリギリと歯を食いしばりながら、目の前の青年を睨みつける。すっかり丸くなったその身体では、抵抗することもおぼつかなくなってしまった。しかし、アカネはまだ反撃の意志をなくした訳では無い。
妊娠した身体を気遣ってか、前より性行為が穏やかなものになったことに気づいても、前より与えられる食事が豪華になり、こまめに入浴することが許されたとしても、青年のことを許したわけではない。それよりも、時折青年から発せられる屈辱的な言葉や、強要されるプレイはアカネの復讐の炎をよりメラメラと燃え上がらせた。
いつか青年には自分のしたことを思い知らせてやる。アカネは、青年のリュックサックに自分だけでなく、何人もの女性が捕らわれていることを知っていた。彼女達も解放し、自分も自由になるそのためには、少しでも情報を集め反撃のチャンスを伺うしかなかった。
「シャワー浴びてきていいですよ。上がって朝食食べたらボールに戻します」
そう青年に言われ、アカネはバスルームへと向かった。何やらホテルの一番高い部屋らしく、部屋の内装は豪華でバスルームにもジャグジー機能のついた広い浴槽が置かれていた。
シャワーヘッドを壁から外し、頭から熱いシャワーを浴びるアカネ。ニュルニュルと股間に感じるぬめりけは昨日の晩から今朝にかけて、たっぷりと子宮に出された精液が垂れてきたものである。
昨日は子宮にいる赤ん坊を気遣って、あろうことかアナルに挿入することを要求された。それだけは嫌だとアカネが断ると、青年はそれを読んでいたかのように屈辱的な選択肢を突きつけてきた。
「ご、ご主人様のミルク、うちの受精済みおま……んこに、たっぷり射精してうちの子宮に二人目予約して欲しいニャンっ♡」
アナルの純潔を守るためにそんなことを言わされ、母乳をローション代わりにして自ら硬く長いチンポを挿入させられた。そして騎乗位で腰を振って五回ザーメンを搾り取るまで、プレイが終わることはなかった。
昨日のことを思い出してしまったアカネは、顔にシャワーをぶっかけることで何とかその記憶を消そうとする。青年と身体を重ねることはいつまで経っても嫌悪感がなくなることはない。しかしながら彼女の脳と身体は既に青年のチンポを受け入れ始めていることが、アカネにとって殊更ショックであった。
昨日の晩も、途中から意識を半分失ったような状態でもカクカクと腰を振り、中に胎児がいるというのに子宮口へぐにぐにと押し付けてくるチンポで幾度となく絶頂させられてしまった。最後の射精に至っては、まるで恋人がイクタイミングを合わせるかのように、青年の熱い迸りを受けながら、子宮口に叩きつけられるザーメンの感覚にアカネも絶頂を迎えるという最悪の思い出を作ってしまった。絶頂の波が去って、はっと我に帰ったときの青年のニヤニヤとした表情は忘れることはないだろう。
身体と髪を洗い終えたアカネはお湯を張った浴槽に浸かり、脚を伸ばす。ベッドのある部屋からは甲高い女性の嬌声が聞こえてきた。すぐに自分以外の誰かが青年の性処理に付き合わされているのだろうと分かった。
昨日からあれだけ出しても、まだし足りないのかと、アカネは呆れ半分恐ろしさ半分で目を閉じた。温かいお湯がじんわりと彼女の身体を包み込み、耳までお湯に浸けるとベッドルームから聞こえる情事の音は入ってこない。
「あの性欲異常者は……ほんま」
何より恐ろしいのは、無尽蔵の青年の性欲なのかもしれない。アカネはポツリと呟いて風呂から出るのだった。
綺麗になった身体で、ベッドルームに戻ると案の定、ビキニのおねえさんのナツコが水着姿で青年に組み敷かれていた。側位でアンアンと嬌声を上げるナツコの秘裂には、水着がずらされズッポリと太いチンポが突き刺さっている。太ももを青年に持ち上げられているために、アカネの目に生々しい結合部がハッキリと見えた。
「あ、あぁっ、ひぁっ、ご、ご主人様ぁぁっ、そこっ、いいのぉっ♡」
「あ、アカネさん。おかえり」
青年はそう言いながら、射精が近いのか速く深いストロークで、抉るようにチンポを出し入れする。ナツコはそれに応えるかのように、キュンキュンと膣を締め上げ、すっかり青年の好みに作り替えられた膣ひだで甘くチンポを締め上げる。
やがて、大きくチンポが膨らんだかと思えば、ドピュッと音が聞こえてきそうなほどの勢いで大量の精子がナツコの子宮へと注がれていく。
「はぁ、は、ぁっ、出てる……っ♡ご主人様の精子……っ、どくどくって……♡」
濃厚なベロキスをしながら、ナツコは甘い絶頂を迎えていた。チンポが膨らんでは熱い精液を注いでくるのを中で感じ、それに合わせてナツコの膣もキュッキュと締まる。すっかり精液漬けのザーメンジャンキーになってしまった彼女の子宮が、およそ四日ぶりの生射精にナツコの脳に処理しきれないほどの快楽物質を送る。
おかげでナツコは、ショロショロとおもらしをしてしまった。薄い黄色のおしっこが尿道から飛び出し、ベッドにシミを作っていく。
やがて、長い射精が終わりようやく絶頂の世界から帰還したナツコはベッドにできた黄色いシミと仄かに香るアンモニア臭に顔を赤面させた。
「う、うぅ……ご主人様、ごめんなさい……申し訳ございませんでした……」
「気にしなくていいよ、ナツコさんもシャワー浴びてきたら?」
「そ、そうさせていただきます……」
ナツコはすれ違いざま、ペコッと恥ずかしそうにアカネに頭を下げ、浴室へと消える。部屋にはアカネと青年が残された。どこか気まずい雰囲気を振り払うように、アカネは気になっていた質問を口にする。
「……あんた、どんだけの女の子捕まえてんの?」
「あ、気になります?」
アカネの質問に、青年は意外そうに顔を上げた。そして、何やらベッドサイドに置かれたリュックサックをゴソゴソと漁り、小さな紙を取り出した。
「えっと……って、見せた方が早いか。どうぞ、見ていいですよ」
青年からその紙を受け取ったアカネは、折りたたまれたメモ紙を開いた。「捕獲リスト」と一番上に書かれたその紙には、青年が捕らえたらしい女性達の名前がズラリと並んでいた。横には捕獲したらしい場所と時刻まで書かれ、それぞれの今の状態まで詳細に書き記されていた。アカネは自分の名前の横に書かれた「妊娠8ヶ月」という文字を見て、軽く目眩を覚える。
「こ、こんなに……」
その十人近い女性の名前が載ったリストを見たアカネは、ふとある疑問を抱いた。
「というか、なんでこんなに沢山の女の子捕まえられるんや……?」
「なんで、というと?」
「普通ポケモンでも六匹までしか持ち歩けへんやん。あんたポケモンも持ってるやろ。なんでそない沢山中身入ったモンスターボール持ち歩けるん?」
ポケモントレーナーなら当然の疑問をアカネは口にした。
一人が連れて歩けるポケモンは最大六匹。
この世界では、子どもでも知っている常識である。見たところ、というか実際に青年とポケモンバトルをしたことのあるアカネは、青年が数体のポケモンを所持していることも知っていた。それなのに、なぜ追加して女性を捕まえ、手持ちのポケモンのように命令して使役することが出来るのか。アカネが疑問に思うのは当然であった。
「あぁ、そういうことですか」
青年は、ポンと手を打ったあと、言おうか言うまいか少し悩むように黙った。そしてしばらくの沈黙の後に、まぁいいかと口を開く。
「そもそもポケモンってどうして六匹しか連れて行けないんですか?」
「……そりゃ、六匹が言うこと聞かせられるくらいに愛情注げる限界やからやろ?」
アカネは、幼い頃に父から教わった常識を答える。
「その話、一匹と二匹なら分かるんです。奥さん二人以上持ったら両方から嫌われるみたいな、ね。けど、六匹と七匹ってそんな変わるんですかね?」
「な、ならベルトに通せるモンスターボールの数が六とか、ポケモンセンターで一回に回復出来るポケモンの数が六とかいくらでもあるやろ」
「それも「一度に連れて歩けるポケモンは六匹」っていうルールから作られた規格ですよね。結果ではあるけど、原因ではない」
「ほな、なんやねん。あんたは分かってるんやろな?」
アカネの質問に、青年はコクンと頷き続いて口を開いた。
「六匹を超えるとポケモンのなつき具合と、成長パラメータに極限までマイナスの補正がかかるんです」
「……なんやそれ?」
「だから、六匹を超えて七匹を手持ちに入れた瞬間、手持ち全体がまず全然懐かなくなります。どれだけ連れ歩いても、バトルさせても言うことを聞かないし、命令も無視する。さらに万が一勝ててもほとんど経験値が入ってこない……だから七匹以上連れて行けないんじゃなくて、連れて行ってもいいことがないから皆連れて行かないんですよ」
「そんなこと……はじめて聞いたわ。それ、ほんまなん?」
「多分ね、「色々」試しましたから」
「……?あ……そ、それならうちらも命令無視できるはずやん!ほら、あんたの言うてること間違ってるで!」
青年の言い方に首を傾げつつ、アカネは青年の話の矛盾点をつく。だが、青年は溜め息とともに首を横に振った。
「それは、アカネさん達は言葉が分かるからです。もし、命令を破ればどうなるか。ボールごと捨てられればどうなるか。ポケモンより賢い分、従わなかった未来が想像できますよね、だから、アカネさん達には言うことを聞かせられるんですよ」
「うちらが自分で自分を縛ってるってこと……?」
「まぁ、モンスターボールで捕獲したことによる基本的な服従効果もありますけどね。マイナス補正はあると思います。だって、その証拠に、アカネさん全然僕に懐かないじゃないですか」
「それはあんたが無茶苦茶なことばっか言うからやろ!」
「ほら、ね?だからもし僕がポケモンを全部逃がして女の子も六人までにしたら何でも言うこと聞かせられるはずなんですよ」
青年の言葉にゾッとするアカネ。もしそうなれば……今以上に命令に逆らうことができず、それどころか段々青年のことが好きになってしまう。そう考えるだけで、アカネの顔からみるみる血の気が引いていく。
「そんなん……絶対嫌や」
「大丈夫ですよ。僕もそんなことするつもりはないです。ポケモン連れてないと色々困りますしね、それに……」
「それに……?」
「簡単に服従するより、抵抗された末にいやいやご奉仕させる方が興奮するじゃないですか」
「あんた……やっぱ最低やな」
楽しそうに笑う青年に、アカネはより報復の決意を固くするのだった。
ゲームの設定だからって、安易にキャラ達の常識として反映するのってあんまり面白くないですよね。あくまで人間として自由な発想と合理的な思考に基づいた行動をすると、ゲームの世界にも深みが増す気がします。
以下、設定を載せておきます
五話時点での主人公の持ち物
手持ちのポケモン
ナエトル(♂ Lv.45)
ムクホーク(♀ Lv.62)
ガブリアス(♂ Lv.59)
サーナイト(♀ Lv.81)
ギャラドス(♂ Lv.70)
?????(? Lv.??)
メモ
捕獲リスト
カントー地方
ミニスカートのマユ
おじょうさまのアキホ
ジョウト地方
コガネジムジムリーダー、アカネ
おとなのおねえさんのユリカ
スキーヤーのアユミ
ホウエン地方
シンオウ地方
ハクタイジムジムリーダー、ナタネ
ビキニのおねえさんのナツコ
アロマなおねえさんのチカ
トレーナー、ヒカリ
イッシュ地方
カロス地方
アローラ地方
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六話 ギンガ団のうわさ
トバリシティのホテルに滞在をはじめて1ヶ月。そろそろホテルの朝食にも飽きてきた青年は、次の目的地をどこにしようかと考えていた。
部屋のソファーに腰掛ける青年の傍らには、アカネとベッドに座っていた。最近、と言うよりここのところずっとボールの外に出ているアカネ。そのお腹はいよいよ臨月まで膨らんでいた。
「なぁ、なんで最近うちのこと外に出してるん?」
ふと、気になったアカネが青年に尋ねる。別に臨月の自分を気を使いながら抱かなくても、言い方は悪いが好き放題に出来る女の子は他にも沢山いる。それなのに、なぜ自分はこうしてボールから出されているのか。復讐の機会を伺うアカネにとっては、願ってもないことであったが、それと同時に不思議でもあった。
「実験ですかね……」
「実験?」
「えぇ、モンスターボールの中と外の時間の流れの違いを調べる実験。確かアカネさんを妊娠させてから、確かもうすぐ一年経ちますよね。けど、まだ生まれてないってちょっと不思議じゃないですか?」
「い、言われてみれば……」
アカネはむむむ……と唸る。モンスターボールの中では眠っているような安らかな感覚が続くため、ボールから出されてみれば丸一日経過していた、なんてことはしょっちゅうある。そのため、時間の感覚が少しずつ麻痺していたアカネは、改めて一年という時間が経過しようとしていることに気がついた。
そう言えば初めの数週間は毎日のように報道されていたトレーナー連続失踪事件に関するニュースも最近は、めっきり見かけなくなっている。世間はもはや自分達のことを忘れているのかもしれない、アカネは寂しさとともに世間の薄情さを感じていた。
「ほんで、それがなんの実験になんの?」
「ボールの中では恐らく時間の流れがとてもゆっくりなんですよ。ほら、ポケモンでもボールの中で知らないうちに死んでいたり、出産していた、なんてこと聞いたことないでしょ?」
「じゃあ、ボールの中にいる限りは年取らんってことなん?」
「そうとも言えないんですよね。ボールから久しぶりに出てきた時ってお腹すいてたりトイレ行きたくなるらしいじゃないですか」
「それはまぁ……そやな」
アカネは自分の経験に基づいて素直に頷く。なお、この間ボールから出された途端、しつこくGスポットを攻められるような体位で抱かれたために大量のおしっこを漏らしてしまった記憶を思い出しかけたが、アカネは慌てて首を振ることで再び羞恥心に苛まれることを回避した。
「ということはボールの中で代謝が行われてるってことで……でも瀕死状態のポケモンをずっと連れて歩いても死んだりしないし……生命維持装置的な役割があるって感じなのかな……?」
何やらブツブツと一人の世界に没頭し始めた青年。しばらく会話は無理そうだと、アカネはテレビの電源を入れた。途端に部屋の中に明るいBGMと楽しそうな芸人の話し声が流れる。
番組はちょうどCMに差し掛かった所らしく、画面が切り替わってしまった。ジョウト地方では、中々見ることのないいわゆるローカルなCMに、アカネは新鮮さを覚えた。
アカネはその中であるCMが気になった。「せかいに へいわを ギンガ団」とテロップの入った企業のCMである。営利目的ではないのか、ろくに商品の説明もせず、宇宙がどうだとか、エネルギーがどうだとかを三十秒間ひたすら話し続けていた。
「なんやこれ……胡散臭いなぁ」
アカネは眉をひそめ、テレビから視線を逸らす。すると青年もいつの間にかテレビ画面に視線を注いでいたことに気づいた。
「確かに胡散臭いですね。そう言えば、ゲームコーナーに行く途中に何度かそれっぽい人達を見かけたな……」
「そういえばあんたって昼間なにしてんの?」
「え、最近は基本デパートの隣のゲームコーナー行ってスロット打ってますね」
「パチンカスかいな……ますます最低やな」
「昨日あげたステーキもそれで勝ったお金からですからね。そう言うならしばらくアカネさんには僕のタンパク質をご飯にしてもらいましょうか」
青年のタンパク質、という言葉にみるみるアカネの顔色が変わる。
「う、うそや!うそやて!毎日うちのご主人様はお金稼いできてくれてありがたいなぁ!せやから……堪忍して!」
「仕方ないですね……出産前のデリケートな時期ですから、特別ですよ」
どうやら許されたと、アカネはホッと溜め息をつく。一年も一緒に居るとアカネの性格からして、たとえ自分を誘拐した犯人に対してもつい軽口を叩いてしまう。
そんなアカネに時折お灸を据えるかのように、青年は思いつきで様々な変態プレイをさせていた。ザーメンのたっぷり入ったジョッキを一気飲みさせられ、その後しばらく息を吐く度に香るザーメンの強烈な匂いに悩まされたのは、アカネの中でも記憶に新しい。
「で、話を戻しますけど。どうやらこの街にギンガ団の本社があるみたいなんですよ。ほら、あそこ」
青年はそう言って窓の外を指さした。ホテルのガラス張りの大きな窓からは、並び立つ建物の向こうに威圧感のある大きなビルが見える。
「へぇ、あれが……」
「ちょっと興味あるんで行ってみたいですよね。アカネさんは……あんまり詳しくなさそうだし」
「わ、悪かったなぁ!」
ムッとしたアカネの声に耳も貸さず、青年はリュックサックをゴソゴソと漁り、一つのモンスターボールを取り出した。部屋の真ん中へと放り投げると、光に包まれたあとナタネが現れる。
「あ、あへぇ……っ♡」
しかし、そのナタネは裸の至る所に卑猥な落書きをされ、お尻に刺さった太いバイブの震えに合わせてカエルのような姿勢でビクビクと床の上を跳ねていた。
「なんや……これ……!」
「あー……そうだった。一昨日アナルで何回イケるか試した後そのままボールに戻したんだった……」
驚くアカネをよそに、青年はポリポリと頭をかきながら床の上でうつ伏せになったナタネの尻をペシペシと叩く。
「ナタネさーん。起きてください、ちょっと聞きたいことあるんですけど」
「んひっ、ぁ、あぁ……っ、イクッ、イクッ……!」
「もう、しょうがないなぁ」
トリップしたまま戻ってこないナタネに、青年は溜め息をついた。そして、彼女のアナルに深く刺さったままのバイブをズルズルと引き抜いていく。
「かはっ!?あひっ、め、めくれちゃうぅっっ……!」
凶悪なイボイボのついたバイブが、ゴリゴリとナタネのアナルを刺激しながら抜けていく。ナタネははぁっ、はぁっと荒い息を漏らし、目を見開きながら、その刺激に耐える。
ようやく最後まで引き抜かれたバイブからは、もわっとナタネの体内温度によって湯気立ち、彼女の肛門もだらしなく開いたままになっていた。
「あ、あへぇ……♡」
開きっぱなしのアナルに入ってくる冷たい空気ももはや快感になってしまったナタネ。だらしなく舌を突き出し、ビクビクと小さく絶頂を繰り返す。
「えげつないな……」
「もう、いい加減にしてください。一昨日も散々イキまくってたのに……」
改めて第三者視点での変態プレイを目の当たりに、思わずアカネが呟く。そんな彼女をよそに青年は、ナタネの両脇に腕を通すとズルズルと引きずるように、浴室へと消えていった。
その後、「冷たっ!」や「ご、ゴシゴシしないでぇっ」とナタネの声がしばらくの間浴室から聞こえ続けていたが、十五分ほどしてようやくバスローブを着たナタネが浴室から出てきた。
正気に戻ったらしく、どこかさっぱりした表情のナタネと、目が合ったアカネはどこか気まずさを感じて視線を逸らす。向こうも同じ気持ちらしく、ナタネは先ほどアカネの前で自分が何をしていたのか思い出したのか顔を真っ赤にして床に視線を落としていた。
「さて、ナタネさんがさっぱりした所で、ようやく本題に入りましょうか。ナタネさん、適当な所に座ってください」
ナタネに続いて浴室から出てきた青年が口を開く。ナタネは無言のまま、素直にベッドの上のアカネから少し離れた場所に腰をおろした。
「ナタネさん、ギンガ団って知ってます?」
「ギンガ団……?あぁ、あの宇宙エネルギーがどうとか言ってる団体ね。確かハクタイシティに支社があったわよ」
「へぇ。どういう組織か、とかは分かりますか?」
「うーん……普通の会社、ではなさそうだけど。何か変な格好でうろついてるし、言ってることはちょっと宗教じみてたし。ただ、これといった実害は無かったから様子を見守るって感じだったかな」
「なるほど……」
ナタネの回答に青年は顎に手を当てて考え込む。しばらくの逡巡の後、青年が顔をあげた。
「なら、ハクタイシティに行ってみましょうか。ギンガ団の支社とやらを見に行きたいですし」
「なんでなん?それもあんたのいう研究か?」
「まぁ、そんなところです。ナタネさん、案内してもらえますか?」
「いいけど……折角ハクタイに帰るならちょっと街の様子も確認させてよ、もう半年も帰ってないんだから」
「いいですよ。ただ、くれぐれも騒がないように。もし騒いだら……」
「な、何よ」
「すぐにボールに戻してボールごとギャラドスの餌にしますからね」
「……!」
想像できたのか、アカネとナタネの二人ともが顔を真っ青にする。それと同時にアカネは、この間青年が言っていた「人はポケモンと違って賢い分言うことを聞かせられる」というセリフを理解した。
「わ、分かった……絶対騒がないって約束する……」
ナタネの声にアカネもガクガクと首を縦に振る。「冗談ですよ」と青年は笑ったが、全く彼女達は笑えなかった。
翌朝。ホテルをチェックアウトした青年は久しぶりにリュックを背負って外に出た。昨日の晩のうちに捕まえた女性達を交代で風呂に入らせ、夕食も取らせてある。今後によっては、しばらくはボールから出せないかもしれない。青年は今夜の性欲発散はどうしようかと考えながら、トバリの街を歩く。
途中、件のギンガ団らしき二人組が街を歩いているのを見かけた、男女ともに青く染めたおかっぱ頭と、白い制服がよく言えば印象的、悪くいえば浮いている。あまりジロジロと見ては絡まれるかもしれないと、青年は足早にその場を離れた。
街の外れまで歩き、ムクホークを取り出す。
「ムクホーク、ハクタイシティまで行って」
頷くムクホークの背中に乗り、久しぶりに空へと舞い上がる。いつの間にか秋が深まってきたのか、上空はかなり肌寒く感じた。
ハクタイシティに行く途中には、高くそびえるテンガン山がある。さすがにその上を飛ぶというのは、ムクホークの体力的にも青年の防寒対策的にも無謀であった。そのため、大きく迂回せざるを得ず、ハクタイシティへと到着する頃には昼過ぎになっていた。
ハクタイの町に降り立った青年はムクホークをボールに戻すと、キョロキョロとナタネのいうギンガ団の支社を探しながら、町を散策する。
「おっと、いけない。忘れてた……」
途中ナタネとの約束を思い出し、青年は慌てて近くの建物の陰へと移動した。リュックサックからナタネの入ったボールを取り出し、目の前に投げる。
「ん……あ、ハクタイについたんだね」
全裸であることを忘れ、顔を輝かせるナタネに青年はリュックから紙袋を取り出して、彼女に突きつけた。
「これは……?」
「変装してください、さすがに全裸で町を出歩きたくはないでしょ?」
「あ、当たり前でしょ!?……って、この格好!」
青年から紙袋を受け取り、中を開けたナタネが驚いた声を上げる。
そこに入っていたのは、あろうことかギンガ団の制服であった。しかも青いおかっぱヘアーのカツラまで入っている。
「こ、これを着ろっていうの……?」
「この格好が一番って。聞いた感じでは、ギンガ団に好き好んで話しかける住民もいないみたいですし、ナタネさんだとバレることもないでしょう」
「だ、だからってこの格好は……」
奇抜な髪型と服装に、ナタネが嫌そうな表情を浮かべる。
「なら、Bパターンのポケモンのお面とスリングショットのセットで行きましょうか」
そう言って青年が取り出したのは、ピカチュウの顔が描かれたお面と、ほとんど肌が晒されることになるようなV字型の水着であった。
「い、いやよ!こんなド変態な格好で町を歩くのは!あたし、これでもハクタイシティのジムリーダーなのよ!?」
「ならいつまでも全裸でいないではやく着替えてください。僕はギンガ団でも変態仮面でもどっちでもいいんですよ」
「くっ……わ、分かったから!」
ナタネは悔しそうな声で頷くと、いやいやと言った感じでギンガ団のコスチュームに身を包んだ。もともと茶色いショートヘアだったこともあり、カツラを被っても違和感はない。
「き、着替えた……」
「よく似合ってますよ」
「こんなの似合いたくないよ!……というかこんな服どこで手に入れたの?」
「この間、ギンガ団の下っ端っぽい子を捕まえてたんですよ。スロットで負けた日の帰りに突っかかってきたんで。むしゃくしゃしてつい」
「もうどっちが悪者か分からないね」
ナタネは大きく溜め息をつく。自分がジムリーダーをしている町に、こんな悪党を招き入れて良いのかと不安になったが、実際ナタネもギンガ団については前々から怪しいと思っていた。その活動目的も、町でよく聞く怪しげな勧誘にも、どこか正常でない何かを感じていたのだ。
経緯はどうあれ、彼らについて調べる良いチャンスである。ナタネは大人しく青年を案内することにした。
少し距離を開けたナタネに続いて、青年はギンガ団の支社へと向かう。
「あ、あの人は……」
「誰ですか?」
「すぐ近くで自転車屋さんをやってるおじさんだよ」
ナタネは、ふとギンガ団のビルの前に立つ中年男性を指さした。困り果てた表情を浮かべ、ビルを見上げるハゲ頭の男性。
「やぁおじさん、どうかしたの?」
つい、いつものように声を掛けてしまったナタネに、顔を上げたおじさんが驚いた表情を見せて、後ろずさる。
「ぎ、ギンガ団……!何の用だ……それよりもわたしのピッピを返せ!」
「あ……え、えっと!」
自分の今の姿を思い出したナタネが、どうしようかと焦っていると彼女とおじさんとの間にすっと青年が割り込んだ。
「どうかされたんですか?ずっとビルの方を見てたみたいですが」
「き、君は……?」
「通りすがりのトレーナーです。たまたまそこでギンガ団に入った知り合いに会ったので、これからビルを見学させて貰うんですよ」
「そ、そうか……実はわたしのピッピがギンガ団に連れ去られたまま帰ってこなくてね……何やら月のエネルギーがどうとか言ってたんだが、わたしにはさっぱりで……」
困り果てた様子のおじさん。青年の袖がくいと引かれ、振り返るとナタネが何か言いたそうにこちらを見上げていた。
「ね、ねぇ!おじさんのこと助けてあげてよ」
「え?なんで僕がそんなこと」
「お願い!……ホントはあたしが助けてあげたいんだけど……君なら何とかできるでしょ!」
ヒソヒソと話す二人。ナタネの表情からは自分が何も出来ない歯がゆさとその原因を作った青年に頼まざるを得ない悔しさが滲んでいた。
「……分かりました。その代わり今度また僕のお願いも聞いてくださいね?」
「……分かったよ!」
渋々頷くナタネに、青年はニッコリと笑みを浮かべおじさんの方に向き直った。
「もしビルの中にピッピがいたら何とか解放してもらえないか聞いてみましょうか?」
「ほ、ほんとかい!?」
「えぇ、ただ見ての通り僕は普通のトレーナーですので、あまり期待しないでくださいね」
「そ、それでもいい!ぜひ頼むよ!もし、取り返してくれたらそれ相応のお礼はさせてもらうから!」
青年の手を掴み、ブンブンと手を振ってくるおじさん。そのすがりつくような表情にこれ以上NOとは言えず、青年は曖昧な笑みを浮かべるのだった。
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七話 ナタネとピッピ奪還
「さて……」
まだピッピを取り返したわけでもないのに、何度も頭を下げてくるおじさんと別れた後、青年は改めてギンガ団のビルを見上げた。両脇にトゲトゲのついたビルは、そのセンスがどことなくギンガ団のユニフォームとも被る。
ビルの周りはぐるりと柵で囲まれ、唯一と言っていい出入口も、細く背の高い木によって通れない。ナタネによると、この木は切っても翌朝には元通りになるような成長の凄まじい種類らしい。
「ムクホーク、いあいぎり!」
ムクホークの鋭い爪によって切り裂かれた木を跨ぎ、敷地内に入る。いよいよビルに入ろうとする直前、青年がふと前を歩くナタネに声を掛けた。
「ナタネさん、ちょっと」
「何よ?」
振り返るナタネに、青年は腰に連なるモンスターボールを一つ外し、差し出してきた。
「モンスターボール……?」
「もしかしたらビルの中でバトルになるかもしれないので。さすがに生身で戦うわけにはいかないでしょう」
「確かにそうね……何が入ってるの?」
「開けてみたら分かりますよ」
怪訝そうな表情を浮かべながら、言われた通りにボールを投げるナタネ。
光とともに彼女の目の前に現れたのは、見紛うほどもないくらいにたくさんの時間をともにしたロズレイドであった。
「うそ……ロズレイド……!」
ロズレイドはあの日別れたときのままの姿であった。涙ぐみ抱きつこうと近づくナタネに、ロズレイドはどこか不信感があるのかジリジリと後ずさる。ナタネは青年の方を振り返った。
「どうしてこの子がここにいるのっ!?」
「あのあとすぐ捕まえておいたんですよ。だから一応今の主人は僕ってことになってます」
「それでも、また会えて嬉しいよ……ロズレイド……!」
強引にロズレイドを抱き寄せるナタネに、少し嫌そうな表情をしながらも、素直に抱かれるロズレイド。それを見た青年はふむふむと頷いた。
「なるほど。野生になっても主人との記憶がなくなるのではないみたいですね、捨てられたような不信感が残りつつも、前の主人として受け入れると……ナタネさん」
「何よ、少しくらいロズレイドと二人に───」
「そのロズレイド、欲しいですか?」
「……っ!」
青年の言葉にナタネの瞳が大きく揺らぐ。本音を言えばもちろん欲しい。たとえ今は懐かれていなくとも、また改めてロズレイドとの絆を紡いで行きたいし、必ずまた絆を取り戻せると信じている。
だが、青年がこう言う時には必ず裏があることもナタネは分かっていた。ナタネは警戒しながらも、肯定の意味を込めて頷く。
「……もちろん、返して欲しいに決まってるじゃない……!元々あたしのロズレイドなんだから」
「ですよね。ならどうぞ、これからはナタネさんのロズレイドとして大切にしてあげてください」
「……え、ほ、ほんとに?いいの?」
えらくあっさりとロズレイドを譲ってくれると言い放った青年に、ナタネは拍子抜けしてしまう。
「もちろん、あ、ちょっと待ってください」
「……なによ、うわっ!?」
青年は前置きなくナタネをモンスターボールに戻した。ナタネが光に包まれる瞬間、彼女の物になったロズレイドもナタネの手に持つモンスターボールに吸い込まれるのを、青年は見逃さなかった。また、ナタネが着ていたはずのギンガ団のコスチュームも、この間とは違って地面に残されることなくナタネとともにボールに収納されたらしい。
「なるほど、ポケモンに持たせられる持ち物みたいに一つまでなら一緒にボールに入るのかな?コスチュームは僕が着ろって言えばアクセサリーとして扱われる感じなのかも」
今後検証が必要だと、一人結論づけた青年は再びナタネをボールから出した。
「きゅ、急にやめてよ!びっくりするでしょ!」
「すみません、ちょっと確かめたいことがあったので、それでは行きましょうか」
納得のいっていなさそうなナタネをよそに青年はようやくギンガ団のビルへと足を踏み入れた。
「っ!?おいっ、なんだお前は!」
途端に入口近くに立っていたギンガ団の一員らしい男が、大声を上げながら近づいてくる。
「あ、あの……僕、ピッピを持ってるって言ったらこの女の人に着いてくるよう言われたんですけど」
青年はわざと弱々しい震えた声を上げつつ、遅れてビルに入ってきたギンガ団の扮装をしたナタネを指さした。
「何だ、またピッピを連れてきたのか。おい、お前。研究室は分かるな。あそこまで連れて行け」
「は、はい!分かりました!」
ナタネは緊張した声で、ギンガ団の男に敬礼を返した。どうやら同じ服を着た下っ端の中にもはっきりと序列があるらしい。
「どうするの……?」
「とりあえず研究室を目指しましょうか。多分そこにおじさんのピッピもいるはずです」
男の隣をすり抜けた二人はヒソヒソと小声で相談しながら、階段を降りようとする。
「おい!お前!なにしてる!」
「ひゃ、ひゃいっ!申し訳ありません!何しろ新米なもので……」
道を間違えてしまったのか、後ろから男の怒鳴り声が聞こえてきた。身をすくめ慌てて頭を下げるナタネ。
「ったく、研究室はそこの階段を登って四階だろ!そんなんじゃいつまで経っても俺のように偉くなれないぞ!」
「……すみません、ありがとうございますっ!」
自慢も兼ねているのか、ニヤニヤとした笑みを浮かべてふんぞり返る男。彼も自分も同じような服を着ているのだが、と思いながらナタネはお礼だけを口にする。
その後、迷いながらも何とか四階までたどり着く二人。
何度か間違った階段を登ったり降りたりしてしまい、他のギンガ団の下っ端達に出くわしてしまうこともあった。しかし、その度に先程のような「ピッピを連れてきた新人下っ端とピッピの飼い主」を演じると、皮肉や叱咤の言葉とともに正しい道筋を教えてくれた。
「なんてザルな警備なの……」
いとも簡単に研究室のあるフロアまで侵入でき、ナタネが呆れたように呟く。服装と髪型を似せただけでここまで来れるとは、青年も思っていなかった。
「みんな親切で助かりましたね。ここからは気を引き締めてください。ポケモンも出しておきましょう」
「わかったわ、はやく助けてあげないとね……!」
キュッと緊張感のある顔つきになったナタネは、モンスターボールを傍らに投げた。そして、中から出てきたロズレイドとともに、じりじりとフロアを進んでいく。
三階までの事務的な雰囲気とは違い、薄暗い廊下が真っ直ぐに伸びている。所々に置かれた機械や、大きなタンクからは電子的な光が規則的に点滅し、怪しさを醸し出していた。
壁伝いに歩いていくと、やがて分厚いシャッターの前に到着した。フロアには登ってきた階段の他に扉らしきものは見当たらない。つまり、この向こうに件のピッピがいるはずだ。
「……だめ、ロックが掛かってるみたい。どうしよう……」
シャッターのすぐそばにある認証キーを調べたらしいナタネが振り返ってきた。
「どうしようって。僕たちここにお客さんとして来てるわけじゃないんですし、当然でしょう」
そう言ってモンスターボールを取り出す青年。ポンと中から出てきたのはいつかの日に見たナエトルであった。
「ナエトル、たいあたり!」
じりじりと数歩下がったナエトルは短い足からは信じられないような加速力を見せ、シャッターにたいあたりした。
ドゴォォン!!と辺りに響く音と衝撃とともにシェルターの下半分が大きく凹む。
「ナエトル、もう一回!」
再び繰り出されたたいあたりによって、完全に変形したシェルターは、部屋の中に向けて吹き飛んだ。
「よくやった。ナエトル」
少し赤くなったナエトルの頭にキズぐすりを吹き掛ける青年。
「な、なんなの……!あなた達は!?」
部屋の中から聞こえる叫び声に、青年が顔を向けるとそこには紫色の奇抜な髪型をした女性が、呆然とこちらを見ていた。女性の傍らには、首輪のついたミミロルと件のピッピが怯えてうずくまっていた。
「こんなに怯えて可哀想に……」
「いや……あなたのせいもあると思うけど」
怯えたポケモン達に憐みの表情を向ける青年
に短く突っ込み、ナタネがずいと前に出る。
「もう怪しい企みもこれまで!ズバリ!今すぐさらったポケモンを解放しなさい!」
「あ、あなた、裏切ったの……?」
突然現れたギンガ団の格好をした何者かに、ジュピターが目を丸くする。しかし、次の瞬間にはギラリと殺気の篭った目で睨み付けてきた。
「ふふふ、あたし?あたしの正体は……はっ」
カツラを取り、本名を名乗ろうとした所で、ナタネは青年との約束を思い出した。確かにホテルで青年とは、「誰にも自分の正体をバレないように行動する」と約束している。そして、破ればボールに戻されギャラドスの餌にされると警告も受けた。
ナタネはチラリと青年の方を振り返る。青年はジトっとした視線でナタネが何をするのか見守っているようだった。その目には「もし、バラしたらどうなるか分かるよね」とでも言いたげである。
「……ふふふ、そう!裏切ったの!こんな組織もううんざり!辞めさせてもらうわ!」
ナタネは急遽、路線を変更して目の前の女の話に乗っかることにした。その方が後々怖くなさそうだと判断したためである。
しかし、ナタネがそう言い放った瞬間、ブワッと目の前の女から殺気のこもったオーラが溢れ出る。そして腰からモンスターボールを取り出し、目の前に投げた。不快な高い鳴き声を上げながらズバットが飛び出してきた。
「そう……アカギ様を裏切るのね。裏切り者は、このジュピターが始末してあげるわっ!ズバット!かみつく!」
ジュピターの命令に、ズバットがつばさを広げて一直線にナタネへとキバを向く。
「っっ!!!」
目の前に迫るズバットに思わず目をギュッと瞑るナタネ。しかし予想された衝撃はいつまで経っても訪れない。
「……ロズレイド!」
恐る恐る目を開けた彼女が見たものは、ナタネを庇うようにして立ちふさがり、両手の花弁でズバットの攻撃を受けるロズレイドだった。
長年のパートナーが自分を庇ってくれたことに感動しつつも、ナタネはすぐに指示を出す。
「ありがとうロズレイド!そのままっ、しびれごな!」
「ズバット!よけなさいっ!」
ジムリーダーであるナタネと、ギンガ団の幹部であるジュピターとのプライドを掛けたポケモンバトルが行われている横で、青年はいそいそと攫われたピッピとミミロルの救出を行う。ポケモン達を繋いでいた鎖の鍵は、近くの机の上に無造作に置かれていた。恐らく誰も救出に来るとは思わなかったのだろう。
青年はその鍵で、ピッピ達の首元に掛けられた南京錠を外してやる。怯えた様子のピッピ達だったが、青年が敵ではないと分かったのか彼の足元にくっついてきた。
「さてと、そっちも終わりそうですね」
青年の視線の先では、ナタネと彼女のロズレイドが素晴らしい連携を見せていた。状況をよく理解したナタネの短い指示にもロズレイドは的確に読み取り、それに応えていく。既にズバットは倒れ、二体目に出したスカタンクも苦戦しているようだった。
「ロズレイド!マジカルリーフ!」
ロズレイドから放たれた鋭い葉が、スカタンクの身体を切り裂いていく。グゥ…と小さく唸ったあと、スカタンクは地面に倒れ込んだ。
「くっ……!」
手持ちのなくなったらしいジュピターが唇を噛む。しばらく反撃の手段を考えていたらしい彼女だったが、フッとその緊張をとき、口元に笑みを浮かべた。
「まぁいいわ。発電所のエネルギーもマーズが集めたし、そのピッピ達も必要ない……好きに連れていきなさい。でも、覚えておくことね。あたしたち、特にボスには逆らわない方がいいわよ……!」
ジュピターはそれだけ言うと研究室から出ていった。しばらくして、館内に割れんばかりの警報が鳴り響く。どうやら侵入者に全く気づかない使えない部下達を叱咤して警報装置を作動させたらしい。
「わわっ、どうしよう!逃げないと!」
「とりあえずボールに入ってください。あとは僕一人で」
青年はナタネをボールに戻し、代わりにムクホークを出した。
「ムクホーク!もりのようかんまで飛んで!」
ピッピとミミロルを両脇に抱えた青年はムクホークの背に飛び乗った。ムクホークは研究室の天井ギリギリにまで飛び上がると、勢いよく窓へと飛んでいく。
数秒後、パリィィンと粉々に砕け散るガラスとともにムクホークの大きな翼が大空へと舞い上がった。
慌ててビルを飛び出したギンガ団の下っ端達は、光を反射しながらパラパラと落ちるガラス片とともに、小さくなっていくムクホークの姿を眺めることしか出来なかった。
「ふぅ……」
もりのようかんへとたどり着いた青年は、疲れからまるで我が家のようにソファーへと倒れ込んだ。
ピッピとミミロルにはすでに餌と水をやり、今は隣の部屋の床に置いたクッションの上ですやすやと眠っている。
一息ついた青年は、ナタネをボールから出した。出てきて辺りをキョロキョロと見回した彼女は、現在地がもりのようかんであるとすぐに気づいたようでホッと安堵の溜め息を漏らす。
「どうやら逃げきれたようだね……はぁ」
「えぇ、ナタネさんもお疲れ様でした」
「ピッピとミミロルは?もう返したの?」
「今は隣の部屋で寝てます。今はまだ町中ギンガ団が血眼になって探し回ってるでしょうから、ほとぼりが冷めてから返しに行くつもりです」
「そうだね……なにはともあれ、無事でよかった……ありがとうね、協力してくれて」
「いいですよ、僕もギンガ団について興味が湧いたので。もう少し調べてみようと思います」
「お、穏便にね……」
青年の言葉にナタネは苦笑いを浮かべる。今回は攫われたピッピを救出するという大義名分があったからまだいいものの、建物に勝手に入ったりドアを壊せば、犯罪を犯しているのはこちら側になってしまう。
(あ、でもそうなればこいつが捕まって、私達は解放されるのか……)
悪いことをしてほしいような、してほしくないような複雑な気持ちになったナタネに青年は口を開いた。
「それにナタネさん言いましたよね」
「な、何だっけ……?」
「協力してくれたらなんでもする、って……」
そう言いながら既に青年の手はナタネの腰に回され、グイッと引き寄せられる。
「きょ、今日はやめておかない?ほら、疲れてるだろうし……」
「ならナタネさんは寝たままでいいですから。早くその変なコスチューム脱いでください」
「なっ!?元はと言えば、貴方が着せたんでしょ!?」
「もうギンガ団の下っ端をレイプするプレイは飽きたので」
服を脱がされながら、ナタネは会ったこともないギンガ団の下っ端の女の子を憐れに思った。
それから一晩中、屋敷にナタネの嬌声が響いたのは言うまでもない。
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八話 ナタネの絶頂焦らしプレイ
張り詰めた亀頭が一際大きく膨らんだ刹那、どぷっと音がしそうなほど濃厚な精液がナタネの膣内へと注がれる。
「はあっ……あぁ……でて、るぅ……♡」
正常位で青年に組み敷かれながら、ナタネはギュッと目をつぶって奥に打ち付けられるザーメンの感覚に耐える。既に何度出したかも覚えていないほど大量の精液が、ナタネの膣内を満たしていた。
ぶぴゅ、ぶぴゅっと青年が腰を打ち付ける度に溢れ出す精液が、彼女の愛液と混ざりあって二人の性器をドロドロにしていく。
やがて、長い射精が終わり少し硬さを失ったちんぽがずるりと膣内から引き抜かれた。すっかり青年のちんぽが入るように作り替えられてしまったナタネの膣口が魚の口のようにパクパクと開いたり閉じたりする度に、中から精液が溢れ出てくる。
「はぁ、今日はもう限界……」
さすがに疲れたのか、ナタネの方にぐでんと倒れ込む青年。ナタネの起伏の乏しい身体と青年の薄い胸板が合わさり、汗まみれなことも合わせて強い密着感をもたらす。ナタネはその感覚を不覚にもほんの少しだけ───心地よい、と思ってしまった。
「重くないですか?」
「お、重くはないけど……」
「まぁ、重いって言われてもどかないですけど」
「ならなんで聞くのさ」
「ナタネさんの身体気持ちいいですからね。ちょっと発情してた熱が残ってるのが暖かくて……抱き枕にして寝たいです」
「ま、まぁそれくらいなら……」
「今日は頑張ってくれたし」と続けそうになった言葉を飲み込み、ナタネはホッと息を吐いた。上に覆いかぶさっていた青年はいつの間にか隣に寝転がり、彼女の腰に手を回して身体を密着させてくる。
青年の言う通り、ナタネの肌は火照っていたらしい。絡まった脚から伝わってくる青年の体温は随分と自分よりも低く、心地いい冷たさだった。
しばらくの間、真っ暗なようかんの寝室を静寂が包む。その中でナタネはふと、いつの間にか自分がもうこのようかんを怖く思っていないことに気がついた。
そして、さらに時間が過ぎ、青年の瞼が重くなってきた頃。
「……あの」
「……なんですか?」
青年の胸元あたりに顔を伏せたまま、ナタネが口を開く。射精後の倦怠感と疲れからか、青年は目をつぶったまま返事をする。
「今日……ありがと。あと、ロズレイドのことも。もう会えないと思ってたから……」
「おじさんのピッピのことならいいですよ、またおじさんからお礼貰いますから……ロズレイドのことを感謝されるのはおかしいですね。あれは元々ナタネさんの手持ちでしょ?」
「……そうだね、でもいいでしょ。一言言っておきたかったの」
照れくささの交じるナタネの言葉に、青年はポンポンと彼女の頭を軽く撫でた。その心地良さにナタネの頬が少し緩む。
しかしながら次の瞬間、彼女は腹部にあたる硬い感触に気がついた。直接見るまでもなく、それは先程までナタネの膣内を貫き大量のザーメンを吐き出していったチンポであった。
ナタネはジトっとした目で青年を見上げる。
「ねぇ……何なのこれ」
「疲れても立つらしいですよ。知りませんでした?」
「いつも立ってるから分からないわよそんなの……」
「ナタネさん、挿入《い》れていいですか」
「断っても挿入《い》れるんでしょ?」
「もちろん、一晩僕のちんぽケースになってください」
「やっぱり君、最低だね……んんぅ……あっ、はいって、くるぅ……♡」
青年は再び、硬さを取り戻したチンポをナタネの膣口にあてがい、ゆっくりと差し込んでいった。ナタネの膣口がクチュリと音を立て滑らかにチンポを飲み込んでいくのを感じ、青年はニヤリと笑いナタネは顔を赤面させる。
「このまま動かさないので。おやすみなさい」
「こ、このまま……?んっ、くぅ……♡」
言葉通りに、青年はピストンすることのないまますやすやと寝息を立て始めてしまった。残されたナタネは、膣内に感じる圧迫感を堪えながらなんとか自分も寝ようとする。
ところが、青年かナタネが身じろぐ度にほんの少し膣内でチンポが動く。その度に、膣壁を青年の張り出したカリが擦り、ナタネは小さく声を漏らす。少しでも感じると濡れた膣が余計にチンポを締め付け、より感じやすくなってしまう。
抜こうにも腰を抱かれ密着した青年を振りほどくことは出来ず、むしろ動かした分だけナタネに甘く疼くような小さな快感が繰り返される。
「はぁっ……ぁ、んんぅ、こ、これ……ダメだ……おかしくなっ、ちゃうぅっ……♡」
結局一晩中、ナタネは意識を眠りの世界に落としては、膣ひだを擦るチンポの快感によって目を覚まして、身体をフルフルと疼かせるという一種の拷問のような夜を過ごした。空が白みうっすらと部屋が明るくなることには、ナタネは意識朦朧とした状態で、ヘコヘコと可動域の狭い腰を振り必死に快感を得ようとする性獣へと変わっていた。
「ん……朝か……おはようございます」
目に差し込んできた窓からの光と、チンポに感じる暖かな刺激に目を覚ました青年。小さく身体を伸ばしたあと、腕の中で一晩中抱いていたナタネの様子がおかしいことに気がついた。
ナタネは青年に抱きすくめられながら、の腰を少し引いてはチンポに向かって打ち付けるという動作を繰り返していた。
「んっ!んっ!ぁぅ……イケな、いぃ……んぅ……もうちょっとなのに……どうしてぇ……?」
一晩中焦らされ、イクことが出来なかったナタネの膣からは、白濁したいわゆる本気汁が溢れ出ていた。また、一晩たっぷりとチンポをヌルヌルと包み込んでいた愛液はベッドに大きな染みを作り、ひんやりと冷たくなっていた。
「ナタネさん、イかせてほしいんですか?」
青年の声にビクッと肩を震わせるナタネ。まさか起きていると思わなかったのか、恐る恐る真っ赤な顔を上げたナタネと青年の目が合った。
「い、いつから……?」
「さっきから。イかせてほしいならおねだりしてください」
青年の意地悪な台詞にナタネは顔を伏せる。だが、一晩焦らされた彼女の身体はもはや限界なのか、いとも簡単に彼女の脳はその口からおねだりの言葉を紡ぐことを許してしまった。
「このオチ、ンチンでイかせてください……!も、もう限界なの……お願いします……いっぱいジュポジュポして、おまんこ気持ちよくしてぇ……♡」
甘い吐息を漏らし、媚びを売るように細い身体を青年にくっつけるナタネ。一晩焦らされ、涙の溢れる目が、熱に浮かされたように青年を捉える。雄をその気にさせる甘美な雌のフェロモンが漂い、ムンとした熱気となって部屋を包み込んでいた。
もちろん青年もそんな状態のナタネを放っておくはずがない。彼女の尻肉を掴み、ヌルルルとチンポを引き抜いたかと思えば勢いよく膣内へと突き刺した。
「うぁ……っ!あ゛あ゛ぁぁっ♡お、おちんちん来たぁっっ、んひぃぃっ♡」
挿入された瞬間天を仰ぎパクパクと酸欠の魚のように口を動かしていたナタネだったが、数瞬遅れで悲鳴のような嬌声を上げ始めた。普段よりも獣じみたような声を上げながら、青年のピストンに合わせ自らも腰を打ち付けるナタネ。まるで数多の男を知り尽くしたビッチのような動きに青年は瞬く間に射精感が上がってきた。
「出るっ、ナタネさんっ、中で……受け止めて!」
「はうんっ!んぅぅぅっっ……♡♡」
朝一番の濃厚なザーメンを叩きつける青年。ナタネは青年の胸元にしがみつきながら、ドクンドクンと脈動するチンポと、そこから吐き出されるザーメンの快感に酔いしれる。
どくどくと留まることなく吐き出される精液はナタネの子宮を真っ白に染めていく。やがて、ぽっこりと外から見ても下腹部が膨らむのが分かるほどになって、ようやく射精が止まった。
「あ……ん……ぅ……すぅ……」
ようやく絶頂できたことでスッキリしたのか、ナタネはいつの間にか眠ってしまっていた。チンポを引き抜いても小さな声を漏らすだけで、青年の胸元から動こうとしない。
「やれやれ……僕も寝よっと」
射精後の心地よい倦怠感に包まれた青年は、ナタネを抱き枕に二度寝をすることにした。胸元で寝息を立てるナタネの髪に鼻を近づけて嗅いでみる。汗の匂いもしたが、男では到底出せないような女の子らしい甘い香りが鼻腔をくすぐる。青年はすぐに夢の世界へと意識を落としていった。
再び目を覚ますと昼過ぎになっていた。いつまでも寝ているナタネをそのままボールに戻し、青年はシャワーを浴びにいく。ナタネには今度別の場所で浴びさせることにする。
もりのようかんには一応シャワー室がつき、ガスと水道も通ったままになっている。だが、長い間主を失い、さらに肝試しスポットとして多くの人々が土足で脚を踏み入れたそこは、あまり気持ちよく使えるものではなかった。その点、ボールの中にいればそれ以上汚れることもないし身体が痒くなることもない。
シャワーを終え、携帯食料で軽く腹ごしらえを済ませた青年。長い間トバリシティのホテルディナーを食べていたためか、舌が肥えてしまったらしい。あまり美味しく感じずに、ただ腹が満たされただけの食事になってしまった。
「また美味しいご飯屋さんに行きたいな……」
青年は溜め息とともにぽつりと呟くと、隣の部屋へと向かった。そこにはすっかり元気になったらしいミミロルとピッピが仲良く日向ぼっこをしていた。
「ピッピ、おじさんの所へ帰るよ」
青年が声をかけると、ピッピは途端にクッションから身体を起こしテチテチと彼の足元にまで歩いてきた。それにしても、よく人に懐いたピッピである。抱き上げても抵抗せずに青年の胸元に収まった。
ふと、ミミロルの方を見ると不安げな様子で長い耳をペションと下げ、俯いていた。
「ミミロルは、えっとどこから攫われてきたんだろう」
何か飼い主を示す手がかりはないかと、ミミロルの頭を撫でつつモコモコとした身体を探ってみる。すると、首元に細いチェーンが掛けられていることに気がついた。たぐってみると小さなタグが付けられており、飼い主らしき名前と住所が可愛らしい字で書かれていた。これによるとどうやらこのミミロルは東のヨスガシティから連れ去られてきたらしい。
「ミミロル、ちょっと待っててね。夜までには戻るから」
そう声をかけると、ミミロルは了承代わりに大人しくクッションの上に戻って、その身体を横たえた。そして「はやく戻ってきてね」とでも言いたげにフン、と小さく鼻を鳴らす。
「じゃあ、ちょっと行ってきます」
リュックを担いだ青年は、取り出したムクホークに乗ると、ハクタイシティへと向かった。
ハクタイシティの近くに降りた青年は、コソコソと建物の陰に隠れながらギンガ団の姿を探す。幸運なことに町中から彼らの姿は消えていた。何か別の所に向かったのだろうか。ともあれ、追っ手がいない安心感から青年はホッと胸を撫で下ろした。
その後、ナタネから聞いた話を頼りにおじさんの経営する自転車屋にたどり着いた。自動ドアをくぐり、店に入るとソワソワと落ち着かない様子のおじさんと目が合った。
「き、君!大丈夫だったかい!?」
「え、えぇ。まぁ」
「そ、それは私のピッピじゃないか!!」
心配そうな表情で駆け寄ってきたおじさんがピッピに気づいたのか、一瞬で顔を破顔させた。ピッピもおじさんに気づいて青年の胸を飛び出し、おじさんに抱きつく。
「良かった……すまないピッピ、怖い思いをさせてしまって」
しばらくピッピとおじさんの感動の再会を見守っていると、ふと我に返ったように青年の方を見てきた。
「本当に取り返してくれたんだね。君には感謝してもしきれないよ、どうもありがとう」
「いえいえ。それよりおじさんも大丈夫でしたか?」
所々、真新しい凹みや傷の入った店内を見回した青年が尋ねる。おじさんはしばらく苦笑いを浮かべたあと、やがて口を開いた。
「……実は昨日、ギンガ団の男達が店に来てね。君を匿ってるんじゃないかって脅してきたんだ。しばらくして私の話を信じてくれたのか帰ってくれたけどね……っと、私のことはいいんだ。とにかく君とピッピが無事でよかった」
おじさんは目元の涙を拭うと、「そうだ」とポンと手を叩いた。
「君にお礼するのを忘れていたよ。ちょっと待っていておくれ」
そう言って店の奥へと消えていくおじさん。しばらくして戻ってきた彼の両手には大きな箱が抱えられていた。
「それは……?」
「最新作のマウンテンバイクだよ。店の奥に置いてあったおかげでギンガ団の奴らにも傷つけられずに済んだ。これを君に譲りたい」
そう言いながらおじさんが箱から出したのは、キラリとメタリックに光る自転車であった。変速機能も着いているようで、細いタイヤの側面についたギアがより高級な印象を受ける。
「こんなに高そうなもの貰っていいんですか?」
「もちろんだとも。商品はまた買えばいいが、ピッピはそうはいかない。それに、昨日の君の勇気と見ず知らずの人を助けようとする優しさに私は感動したんだ。是非これを君に使ってほしい」
「優しさ」の部分で少し胸が痛んだ青年は、心の中でナタネにも自転車を貸してあげようと決めた。
「では、ありがたく使わせてもらいます。おじさん、ありがとうございます」
「いいんだいいんだ。こちらこそ、ピッピを助けてくれてありがとう」
おじさんから自転車を受け取った青年は、ふとあることを思い出した。
「そう言えば、ギンガ団の人達ってどこに行ったか知りませんか?町からいなくなってるみたいですけど」
「うーん……今朝、何やら騒ぎながらどこかに向かったようなんだが……確か「リッシ湖」がどうとか言っていたような……」
「リッシ湖ですね、ありがとうございます」
青年はぺこりと頭を下げ、自転車屋を後にした。早速貰ったばかりの自転車に跨り、ハクタイの森へと戻る。軽快に飛ばし、すぐにもりのようかんへと戻ることができた。
これは思わぬ所でいい物を手に入れることができたと青年はホクホク顔でようかんへと入っていく。自転車には折りたたみ機能がついていたらしく、コンパクトに収納できるのが嬉しい。
「さて」
部屋に戻った青年は、食堂の大きなテーブルの上にシンオウ地方の全景が載った地図を広げた。ぐるりと見渡し、先程自転車屋のおじさんが言っていた「リッシ湖」の文字を探す。
それはすぐに見つかった。そして、現在のもりのようかんとリッシ湖の間にはミミロルの飼い主がいるヨスガシティがあることにも気づいた。それならば、ヨスガシティに寄ってミミロルを飼い主に引き渡したあと、リッシ湖に向かうのがいちばん効率的なルートとなる。
「よし」
青年は、当面の目標を決めて満足げな表情を浮かべると、いつものように寝室へと向かうのだった。
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