逆転裁判 ~東方法闘録〜 (タイホくん)
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はじめに
「逆転裁判 ~東方法闘録〜」を読むにあたって・各話セーブポイント置き場


初めて二次創作小説というものを投稿させていただきます。
ここでは、この作品に関するある程度の設定や注意点などについて書いておきます。



1、当作品内に含まれる要素 (以下の項目に抵抗がある方は、ブラウザバックを推奨します)

・逆転裁判キャラが幻想入りします。

・大幅な原作改変があります(主に東方サイドで)

・一部の東方キャラの性格・思想が原作と異なります。

・あなたの推しキャラが被告人、被害者、犯人になる“かも”しれません。

・オリジナルキャラクターが登場します。

・当作品では、殺人が起こります。

・作者は小説初執筆の為、おかしな表現等があるかもしれません。

 

2、時系列設定

・逆転裁判・・・逆転裁判3以降、逆転裁判4以前

(正確には、2019年4月9日以降、同年4月17日以前)

なお、レイトン教授VS逆転裁判は時系列に属さないものとする

 

・東方project・・・原作とは異なる時系列を使用

 

3、作者のプレイした原作(念のため)

・逆転裁判・・・シリーズ全作品プレイ済み(レイトン教授VS逆転裁判も含む)

・東方・・・紅魔郷、妖々夢、萃夢想(永夜抄、花映塚、風神録、文花帖は持っているが未プレイ)

 

4、主な登場人物

・成歩堂龍一

本作の主人公。

逆転の発想と得意のハッタリで、無実の罪を着せられた被告人を救う弁護士。

八雲紫によって、助手の綾里真宵と共に神隠しされた。

出来る事なら早く元の世界に帰りたいと思っている。

 

・綾里真宵

成歩堂の助手。本人は事務所の影の所長を自称する。

倉院流霊媒道の跡継ぎで、霊媒をすることが出来る。

成歩堂とは対照的に、幻想郷をエンジョイしている。

 

・博麗霊夢

幻想郷と外の世界を隔てる博麗大結界を管理する巫女。

外の世界から来た成歩堂に、幻想郷のことについて教えた。

 

・八雲紫

成歩堂たちを幻想入りさせた張本人。

基本的に何を考えているか読めない人物で、どこからともなく現れたりする厄介な人。

 

5、舞台

・外の世界

この作品では、逆転裁判キャラたちが過ごしている世界のことを指す。

・幻想郷

幻と実体の境界と博麗大結界によって外の世界と隔てられた場所で、妖怪、人間、その他もろもろの魑魅魍魎が暮らしている。本作の幻想郷は、原作の幻想郷と少々設定が異なる。

 

以上です。

作者は、これが初めての小説執筆になります。初めて書く作品がミステリーものとなり、ネットの小説投稿サイトの利用も初めてで、慣れないことも多いですが、精一杯皆様に楽しんでいただけるものを書いていきたいです。なにか不明な点、誤字脱字、感想などがありましたら、遠慮なくおっしゃってください。

どうかよろしくお願いいたします。

 

※1話リンク※

第1話「境界を越える逆転」

 

【セーブポイントについて】

当作品では、本家逆転裁判のように、法廷パートと探偵パートの一部で、証言をゆさぶったり、証拠品をつきつけられるようになっています。

基本的な遊び方は本家と変わらないので、いつものノリでお楽しみいただければと思います。

(一部パートでは、証拠品用のイラスト等を用意できなかった都合で、正解を掲載している場合があります)

 

以下に、各話の一定ポイントごとのセーブポイントを設けます。どこまで読んだか分からなくなったときにご活用ください。なお、分かりやすくするために、各尋問時の証言者の名前を掲載します。ネタバレ情報になり得るため。下の方にスクロールする際は、お気を付けください。

 

 

 

 

 

第1話「境界を越える逆転」

 

・法廷1日目

法廷1日目・開始地点

 

法廷1日目・尋問その1(証言者:糸鋸圭介)

 

法廷1日目・尋問その1・更新後(証言者:糸鋸圭介)

 

法廷1日目・尋問その2(証言者:菅椎名)

 

法廷1日目・尋問その3(証言者:菅椎名)

 

 

 

第2話「止められた逆転」

 

・探偵 前半

探偵 前半・開始地点

 

・法廷 前半

法廷 前半・開始地点

 

法廷 前半・尋問その1(証言者:河城にとり)

 

法廷 前半・尋問その2(証言者:河城にとり)

 

法廷 前半・尋問その3(証言者:大妖精)

 

 

・探偵 後半

探偵 後半・開始地点

 

・法廷 後半

法廷 後半・開始地点

 

法廷 後半・尋問その1(証言者:餅田桜)

 

法廷 後半・尋問その2(証言者:十六夜咲夜)

 

法廷 後半・尋問その3(証言者:餅田桜)

 

 

 

第3話「逆転大宴会」

 

・探偵1日目

探偵1日目・開始地点

 

・法廷1日目

法廷1日目・開始地点

 

法廷1日目・尋問その1(証言者:河城にとり)

 

法廷1日目・尋問その2(証言者:星熊勇儀)

 

法廷1日目・尋問その2・更新後(証言者:星熊勇儀)

 

法廷1日目・尋問その3(証言者:伊吹萃香)

 

法廷1日目・尋問その4(証言者:茨木華扇)

 

・探偵2日目

探偵2日目開始地点

 

・法廷2日目

法廷2日目・開始地点

 

法廷2日目・尋問その1(証言者:東雲璃月)

 

法廷2日目・尋問その2(証言者:名琴為人)

 

法廷2日目・尋問その3(証言者:水橋パルスィ)

 

法廷2日目・尋問その4(証言者:鬼灯鈴)

 

法廷2日目・尋問その5(証言者:陽皐瑠夏)

 

法廷2日目・嘘つきパズル

 

法廷2日目・尋問その6(証言者:名琴為人)

 

法廷2日目・尋問その7(証言者:名琴為人)

 

法廷2日目・尋問その8(証言者:名琴為人)



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第1話 尋問パート 差分置き場 ※1話は「はじめに」から飛んでください※ 
尋問 1-1-1


「この鉄パイプが逮捕の決め手とのことですが……入手経路などは分かっているのでしょうか」

 イトノコ刑事に問いかける。

 「そりゃあ、さっき話した工事現場から持ってきたと考えるのが自然ッス。工事現場に行けばいくらでもあるし、凶器にするにはお手軽ッス」

 

 やはり、この鉄パイプは工事現場から持ってこられたものなのか。まあ、普通に考えればそうか……。

 

 ……どうやら、ここをゆさぶっても、あまり意味がないみたいだ。

 

【尋問に戻る】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――

【法廷記録】

 

──────────────────

・弁護士バッジ

これがないと、

誰もぼくを弁護士として

みとめてくれない。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者の解剖記録

被害者の解剖記録。

下部に詳細あり。

 

『詳細』

 被害者 女性(身元不明)

 死因 高所からの転落による脳挫傷

 追記 頭部に鉄パイプのようなもので殴られた形跡を発見。一度だけ殴られた模様。

──────────────────

 

──────────────────

・現場写真

現場の様子を写した写真。

 

『詳細』

被害者は、あおむけに倒れている。

被害者の身長は、180~185cmほど。

頭から血が流れているが、髪に隠れて傷跡は見づらい。

校舎によって、影ができており、周囲に飛び散った血も見づらくなっている。

──────────────────

 

──────────────────

・現場の地図

現場となった学校の地図。

監視カメラの設置場所なども記入されている。

※作者注…画像を用意できていないため、

この証拠品を使う場面は、つきつけるをカットします。

──────────────────

 

──────────────────

・ネクタイピン

被害者が所持していた。

数日前に発生した空き巣事件の盗難品。

被害者と空き巣事件の関係は現在不明。

──────────────────

 

──────────────────

・謎の紋章

現場に落ちていた謎の紋章。

金メッキで加工されているようで、

ところどころはがれてしまっている。

──────────────────

 

──────────────────

・鉄パイプ

被害者を死に至らしめた凶器。

殴った衝撃で、一部が曲がってしまっている。

被告人の指紋と、被害者の血液が付着。

──────────────────

 

──────────────────

・工事現場の写真

イトノコ刑事が、現場近辺で撮影してきた写真。

全部で二枚ある。

 

『詳細』

一枚目…地上から撮られた写真。足場を覆うように向こう側の見えない白色の幕が張られている。一見するとなんてことの無いただの工事現場。

二枚目…屋上から取られた写真。鉄パイプで作られた足場が写っている。

一か所、鉄パイプが抜けている部分がある。

──────────────────

 

《人物ファイル》

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・岡瑠波(17)

今回の事件の被告人。

事件の起こった学校の生徒。

隠れオカルトマニアのようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

弁護の依頼人。

瑠波さんの学校の先生らしいが

どこか怪しげな雰囲気がある。

──────────────────

 

──────────────────

・亜内武文(54)

どこかさえない中年検事。

昔は凄腕だったとかなんとか。

──────────────────

 

──────────────────

・糸鋸圭介(32)

おなじみイトノコ刑事。

相変わらずビンボーで、

そうめんばかりすすっているらしい。

──────────────────



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尋問 1-1-2

「鉄パイプに付着した指紋と血液は、本当に被告人と被害者のものだったんですか?」

一応、確認しておく。そそっかしいイトノコ刑事の事だ。勘違いしている可能性もあり得るからな……。

 

 「勿論っす。我々の科学力を舐めないで欲しいッス!」

 妙に自信満々のイトノコ刑事。科学調査をしているのは彼ではないはずだが……気にしたら負けだな。

 

 「ちなみに、一つ補足しておくッスが、この鉄パイプと被害者の頭の傷は、完全に一致しているッス。被害者は間違いなくこの鉄パイプによって殴られたッス」

 他の鉄パイプで殴られたわけではない、と……。別のもので殴られた可能性を示せればいいと考えていたけれど……道をふさがれてしまったな。

 

 「そして、この凶器に関する我々の見解についてッスが……」

 

【尋問に戻る】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――

【法廷記録】

 

──────────────────

・弁護士バッジ

これがないと、

誰もぼくを弁護士として

みとめてくれない。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者の解剖記録

被害者の解剖記録。

下部に詳細あり。

 

『詳細』

 被害者 女性(身元不明)

 死因 高所からの転落による脳挫傷

 追記 頭部に鉄パイプのようなもので殴られた形跡を発見。一度だけ殴られた模様。

──────────────────

 

──────────────────

・現場写真

現場の様子を写した写真。

 

『詳細』

被害者は、あおむけに倒れている。

被害者の身長は、180~185cmほど。

頭から血が流れているが、髪に隠れて傷跡は見づらい。

校舎によって、影ができており、周囲に飛び散った血も見づらくなっている。

──────────────────

 

──────────────────

・現場の地図

現場となった学校の地図。

監視カメラの設置場所なども記入されている。

※作者注…画像を用意できていないため、

この証拠品を使う場面は、つきつけるをカットします。

──────────────────

 

──────────────────

・ネクタイピン

被害者が所持していた。

数日前に発生した空き巣事件の盗難品。

被害者と空き巣事件の関係は現在不明。

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──────────────────

・謎の紋章

現場に落ちていた謎の紋章。

金メッキで加工されているようで、

ところどころはがれてしまっている。

──────────────────

 

──────────────────

・鉄パイプ

被害者を死に至らしめた凶器。

殴った衝撃で、一部が曲がってしまっている。

被告人の指紋と、被害者の血液が付着。

──────────────────

 

──────────────────

・工事現場の写真

イトノコ刑事が、現場近辺で撮影してきた写真。

全部で二枚ある。

 

『詳細』

一枚目…地上から撮られた写真。足場を覆うように向こう側の見えない白色の幕が張られている。一見するとなんてことの無いただの工事現場。

二枚目…屋上から取られた写真。鉄パイプで作られた足場が写っている。

一か所、鉄パイプが抜けている部分がある。

──────────────────

 

《人物ファイル》

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・岡瑠波(17)

今回の事件の被告人。

事件の起こった学校の生徒。

隠れオカルトマニアのようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

弁護の依頼人。

瑠波さんの学校の先生らしいが

どこか怪しげな雰囲気がある。

──────────────────

 

──────────────────

・亜内武文(54)

どこかさえない中年検事。

昔は凄腕だったとかなんとか。

──────────────────

 

──────────────────

・糸鋸圭介(32)

おなじみイトノコ刑事。

相変わらずビンボーで、

そうめんばかりすすっているらしい。

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尋問 1-1-3

 「被害者が頭を殴られた回数は一度だけだった。間違いないですね?」

 

 「間違いないッス。解剖記録にもそう書いてあるはずッスよ」  

 ……確かにそう書かれている。聞くだけ無駄だったかな。

 

 ……でも、この話、まだ掘り下げられるかもしれない。もう少し、この路線で攻めてみるか。

 

 殴られた被害者に関する情報……何かないだろうか?

 

【まだ得られる情報はある】

【もう得られる情報はない】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――

【法廷記録】

 

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・弁護士バッジ

これがないと、

誰もぼくを弁護士として

みとめてくれない。

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・被害者の解剖記録

被害者の解剖記録。

下部に詳細あり。

 

『詳細』

 被害者 女性(身元不明)

 死因 高所からの転落による脳挫傷

 追記 頭部に鉄パイプのようなもので殴られた形跡を発見。一度だけ殴られた模様。

──────────────────

 

──────────────────

・現場写真

現場の様子を写した写真。

 

『詳細』

被害者は、あおむけに倒れている。

被害者の身長は、180~185cmほど。

頭から血が流れているが、髪に隠れて傷跡は見づらい。

校舎によって、影ができており、周囲に飛び散った血も見づらくなっている。

──────────────────

 

──────────────────

・現場の地図

現場となった学校の地図。

監視カメラの設置場所なども記入されている。

※作者注…画像を用意できていないため、

この証拠品を使う場面は、つきつけるをカットします。

──────────────────

 

──────────────────

・ネクタイピン

被害者が所持していた。

数日前に発生した空き巣事件の盗難品。

被害者と空き巣事件の関係は現在不明。

──────────────────

 

──────────────────

・謎の紋章

現場に落ちていた謎の紋章。

金メッキで加工されているようで、

ところどころはがれてしまっている。

──────────────────

 

──────────────────

・鉄パイプ

被害者を死に至らしめた凶器。

殴った衝撃で、一部が曲がってしまっている。

被告人の指紋と、被害者の血液が付着。

──────────────────

 

──────────────────

・工事現場の写真

イトノコ刑事が、現場近辺で撮影してきた写真。

全部で二枚ある。

 

『詳細』

一枚目…地上から撮られた写真。足場を覆うように向こう側の見えない白色の幕が張られている。一見するとなんてことの無いただの工事現場。

二枚目…屋上から取られた写真。鉄パイプで作られた足場が写っている。

一か所、鉄パイプが抜けている部分がある。

──────────────────

 

《人物ファイル》

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・岡瑠波(17)

今回の事件の被告人。

事件の起こった学校の生徒。

隠れオカルトマニアのようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

弁護の依頼人。

瑠波さんの学校の先生らしいが

どこか怪しげな雰囲気がある。

──────────────────

 

──────────────────

・亜内武文(54)

どこかさえない中年検事。

昔は凄腕だったとかなんとか。

──────────────────

 

──────────────────

・糸鋸圭介(32)

おなじみイトノコ刑事。

相変わらずビンボーで、

そうめんばかりすすっているらしい。

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尋問 1-1-3 分岐:追加ゆさぶり・有

 うーむ、どうやらここはもう少しゆさぶる余地がありそうだ。

 でも、何を聞き出せばいいものか……。

 

 「悩んでいるみたいだね、なるほどくん」

 心配した真宵ちゃんがぼくに話しかけてきた。

 「うん。殴られた被害者のことについて聞いていこうと思うんだけど……なにを聞いたらいいのか思い浮かばなくて」

 「そっか……」

 真宵ちゃんも真剣に考えてくれているのか、しばらくの間俯いて何かを考えていた。ぼくも、法廷記録のデータをもう一度洗い直しながら、一緒に考える。

 しばらくして何か思いついたのか、「ひらめいた!」と大きな声を真宵ちゃんが上げた。

 「何か思いついたの?」

 「うん。なるほどくんが見直していたデータを見て思ったんだけど、今までに提出された資料には、“被害者は頭部を殴られた”ということしか書かれていないなって」

 確かに……“頭部を殴られた”としか資料には書かれておらず、その他の具体的な情報は記載されていない。

 「……ありがとう、真宵ちゃん。おかげで何とかなるかもしれない」

 「ほんと? 役に立てたのなら何よりだよ」 嬉しかったのか、真宵ちゃんはその場で小躍りをする。

 さて、早速イトノコ刑事に聞いてみるか。

 

 「解剖記録に“頭部を殴られた”と記載されていますが、具体的には頭のどの辺りを殴られたのでしょうか?」

 質問を聞いたイトノコ刑事は、一瞬頭の上に疑問符が浮かんだような顔をした。が、すぐに何かを思い出すと、資料が入ったカバンを取り出した。

 「そ、そういえば、監察医の人がどこを殴られたかきちんと話してくれたはずッス!」

 イトノコ刑事は彼の物と思われるコートと同じ色の小さな手帳をページが破れそうな勢いで捲り始めた。

 しばらくして、「あったッス!」と言うと、そのページに書かれている内容を読み上げた。

 「えーっと……被害者が殴られたのは頭頂だと言っていたッス」

 頭頂……要は頭のてっぺんというわけか。これは新しい情報だ。解剖記録に書き加えておこう。

 

 

―証拠品「被害者の解剖記録」のデータを更新した―

・被害者の解剖記録

被害者の解剖記録。

下部に詳細あり。

 

『詳細』

 被害者 女性(身元不明)

 死因 高所からの転落による脳挫傷

 追記 頭頂部に鉄パイプのようなもので殴られた形跡を発見。一度だけ殴られた模様。

 

 

 「どうやら、新しい情報が出てきたようです。証人。証言を訂正していただけますかな?」

 「了解したッス」

 裁判長の要請を受けて、イトノコ刑事が返事した。

 

 ふむ……新しい情報が手に入ったが……。少しこの情報、”ムジュン”を感じるな……。この証言が怪しいかもしれない。

 ひとつ”つきつけ”てみてもいいかもしれないな。

 

【尋問に戻る】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

──────────────────

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

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・弁護士バッジ

これがないと、

誰もぼくを弁護士として

みとめてくれない。

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・被害者の解剖記録

被害者の解剖記録。

 

『詳細』

 被害者 女性(身元不明)

 死因 高所からの転落による脳挫傷

 追記 頭頂部に鉄パイプのようなもので殴られた形跡を発見。一度だけ殴られた模様。

──────────────────

 

──────────────────

・現場写真

現場の様子を写した写真。

倒れる被害者の姿が写っている。

 

『詳細』

被害者は、あおむけに倒れている。

被害者の身長は、180~185cmほど。

頭から血が流れているが、髪に隠れて傷跡は見づらい。

校舎によって、影ができており、周囲に飛び散った血も見づらくなっている。

──────────────────

 

──────────────────

・現場の地図

現場となった学校の地図。

監視カメラの設置場所なども記入されている。

※作者注…画像を用意できていないため、

この証拠品を使う場面は、つきつけるをカットします。

──────────────────

 

──────────────────

・ネクタイピン

被害者が所持していた。

数日前に発生した空き巣事件の盗難品。

被害者と空き巣事件の関係は現在不明。

──────────────────

 

──────────────────

・謎の紋章

現場に落ちていた謎の紋章。

金メッキで加工されているようで、

ところどころはがれてしまっている。

──────────────────

 

──────────────────

・鉄パイプ

被害者を死に至らしめた凶器。

殴った衝撃で、一部が曲がってしまっている。

被告人の指紋と、被害者の血液が付着。

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──────────────────

・工事現場の写真

イトノコ刑事が、現場近辺で撮影してきた写真。

全部で二枚ある。

 

『詳細』

一枚目…地上から撮られた写真。足場を覆うように向こう側の見えない白色の幕が張られている。一見するとなんてことの無いただの工事現場。

二枚目…屋上から取られた写真。鉄パイプで作られた足場が写っている。

一か所、鉄パイプが抜けている部分がある。

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《人物ファイル》

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

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──────────────────

・岡瑠波(17)

今回の事件の被告人。

事件の起こった学校の生徒。

隠れオカルトマニアのようだ。

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──────────────────

・八雲紫(??)

弁護の依頼人。

瑠波さんの学校の先生らしいが

どこか怪しげな雰囲気がある。

──────────────────

 

──────────────────

・亜内武文(54)

どこかさえない中年検事。

昔は凄腕だったとかなんとか。

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──────────────────

・糸鋸圭介(32)

おなじみイトノコ刑事。

相変わらずビンボーで、

そうめんばかりすすっているらしい。

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尋問 1-1-3 分岐:追加ゆさぶり・無

 ……いや、特にゆさぶるべき事も思いつかないし、こんなものでいいか。

 

 「? どうしたッスか? 急に黙り込んで」

 イトノコ刑事が困惑した様子でこちらに問いかける。

 「あ、ああ。ちょっと考え事をしていただけです。気にせず続きをどうぞ」

 「わ、わかったッス……」

 

【尋問に戻る】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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【法廷記録】

 

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・弁護士バッジ

これがないと、

誰もぼくを弁護士として

みとめてくれない。

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・被害者の解剖記録

被害者の解剖記録。

下部に詳細あり。

 

『詳細』

 被害者 女性(身元不明)

 死因 高所からの転落による脳挫傷

 追記 頭部に鉄パイプのようなもので殴られた形跡を発見。一度だけ殴られた模様。

──────────────────

 

──────────────────

・現場写真

現場の様子を写した写真。

 

『詳細』

被害者は、あおむけに倒れている。

被害者の身長は、180~185cmほど。

頭から血が流れているが、髪に隠れて傷跡は見づらい。

校舎によって、影ができており、周囲に飛び散った血も見づらくなっている。

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──────────────────

・現場の地図

現場となった学校の地図。

監視カメラの設置場所なども記入されている。

※作者注…画像を用意できていないため、

この証拠品を使う場面は、つきつけるをカットします。

──────────────────

 

──────────────────

・ネクタイピン

被害者が所持していた。

数日前に発生した空き巣事件の盗難品。

被害者と空き巣事件の関係は現在不明。

──────────────────

 

──────────────────

・謎の紋章

現場に落ちていた謎の紋章。

金メッキで加工されているようで、

ところどころはがれてしまっている。

──────────────────

 

──────────────────

・鉄パイプ

被害者を死に至らしめた凶器。

殴った衝撃で、一部が曲がってしまっている。

被告人の指紋と、被害者の血液が付着。

──────────────────

 

──────────────────

・工事現場の写真

イトノコ刑事が、現場近辺で撮影してきた写真。

全部で二枚ある。

 

『詳細』

一枚目…地上から撮られた写真。足場を覆うように向こう側の見えない白色の幕が張られている。一見するとなんてことの無いただの工事現場。

二枚目…屋上から取られた写真。鉄パイプで作られた足場が写っている。

一か所、鉄パイプが抜けている部分がある。

──────────────────

 

《人物ファイル》

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・岡瑠波(17)

今回の事件の被告人。

事件の起こった学校の生徒。

隠れオカルトマニアのようだ。

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──────────────────

・八雲紫(??)

弁護の依頼人。

瑠波さんの学校の先生らしいが

どこか怪しげな雰囲気がある。

──────────────────

 

──────────────────

・亜内武文(54)

どこかさえない中年検事。

昔は凄腕だったとかなんとか。

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──────────────────

・糸鋸圭介(32)

おなじみイトノコ刑事。

相変わらずビンボーで、

そうめんばかりすすっているらしい。

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尋問 1'

 「被告人の逮捕の決め手となったのはこの鉄パイプッス」

【ゆさぶる】【つきつける】

 「鉄パイプからは被害者の血液と被告人の指紋が検出されたッス」

【ゆさぶる】【つきつける】

③《更新》

 「被告人は、被害者の頭頂部を一発ぽかりと殴った。その後屋上から突き落として殺害した。これが我々の考えッス」

【ゆさぶる】【つきつける】

 

 

―――

 「新しい情報が出てきたね、なるほど君」

 「被害者が頭頂部を殴られた……ね。ちょっと無理がある気がするんだよな」

 「あーやっぱりそう思う? 瑠波ちゃん、私と同じくらいの身長だしね」

 「そこがムジュンみたいだな……よし、ひとつ、”つきつけ”てやろうかな。

 「よーし、行っちゃおう!」

―――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

──────────────────

・弁護士バッジ

これがないと、

誰もぼくを弁護士として

みとめてくれない。

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──────────────────

・被害者の解剖記録

被害者の解剖記録。

 

『詳細』

 被害者 女性(身元不明)

 死因 高所からの転落による脳挫傷

 追記 頭頂部に鉄パイプのようなもので殴られた形跡を発見。一度だけ殴られた模様。

──────────────────

 

──────────────────

・現場写真

現場の様子を写した写真。

倒れる被害者の姿が写っている。

 

『詳細』

被害者は、あおむけに倒れている。

被害者の身長は、180~185cmほど。

頭から血が流れているが、髪に隠れて傷跡は見づらい。

校舎によって、影ができており、周囲に飛び散った血も見づらくなっている。

──────────────────

 

──────────────────

・現場の地図

現場となった学校の地図。

監視カメラの設置場所なども記入されている。

※作者注…画像を用意できていないため、

この証拠品を使う場面は、つきつけるをカットします。

──────────────────》

 

──────────────────

・ネクタイピン

被害者が所持していた。

数日前に発生した空き巣事件の盗難品。

被害者と空き巣事件の関係は現在不明。

──────────────────

 

──────────────────

・謎の紋章

現場に落ちていた謎の紋章。

金メッキで加工されているようで、

ところどころはがれてしまっている。

──────────────────

 

──────────────────

・鉄パイプ

被害者を死に至らしめた凶器。

殴った衝撃で、一部が曲がってしまっている。

被告人の指紋と、被害者の血液が付着。

──────────────────

 

──────────────────

・工事現場の写真

イトノコ刑事が、現場近辺で撮影してきた写真。

全部で二枚ある。

 

『詳細』

一枚目…地上から撮られた写真。足場を覆うように向こう側の見えない白色の幕が張られている。一見するとなんてことの無いただの工事現場。

二枚目…屋上から取られた写真。鉄パイプで作られた足場が写っている。

一か所、鉄パイプが抜けている部分がある。

──────────────────

 

 

《人物ファイル》

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・岡瑠波(17)

今回の事件の被告人。

事件の起こった学校の生徒。

隠れオカルトマニアのようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

弁護の依頼人。

瑠波さんの学校の先生らしいが

どこか怪しげな雰囲気がある。

──────────────────

 

──────────────────

・亜内武文(54)

どこかさえない中年検事。

昔は凄腕だったとかなんとか。

──────────────────

 

──────────────────

・糸鋸圭介(32)

おなじみイトノコ刑事。

相変わらずビンボーで、

そうめんばかりすすっているらしい。

──────────────────



目次 感想へのリンク しおりを挟む


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尋問 1-1'-1

「この鉄パイプが逮捕の決め手とのことですが……入手経路などは分かっているのでしょうか」

 イトノコ刑事に問いかける。

 「そりゃあ、さっき話した工事現場から持ってきたと考えるのが自然ッス。工事現場に行けばいくらでもあるし、凶器にするにはお手軽ッス」

 

 やはり、この鉄パイプは工事現場から持ってこられたものなのか。まあ、普通に考えればそうか……。

 

 ……どうやら、ここをゆさぶっても、あまり意味がないみたいだ。

 

【尋問に戻る】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

──────────────────

・弁護士バッジ

これがないと、

誰もぼくを弁護士として

みとめてくれない。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者の解剖記録

被害者の解剖記録。

 

『詳細』

 被害者 女性(身元不明)

 死因 高所からの転落による脳挫傷

 追記 頭頂部に鉄パイプのようなもので殴られた形跡を発見。一度だけ殴られた模様。

──────────────────

 

──────────────────

・現場写真

現場の様子を写した写真。

倒れる被害者の姿が写っている。

 

『詳細』

被害者は、あおむけに倒れている。

被害者の身長は、180~185cmほど。

頭から血が流れているが、髪に隠れて傷跡は見づらい。

校舎によって、影ができており、周囲に飛び散った血も見づらくなっている。

──────────────────

 

──────────────────

・現場の地図

現場となった学校の地図。

監視カメラの設置場所なども記入されている。

※作者注…画像を用意できていないため、

この証拠品を使う場面は、つきつけるをカットします。

──────────────────》

 

──────────────────

・ネクタイピン

被害者が所持していた。

数日前に発生した空き巣事件の盗難品。

被害者と空き巣事件の関係は現在不明。

──────────────────

 

──────────────────

・謎の紋章

現場に落ちていた謎の紋章。

金メッキで加工されているようで、

ところどころはがれてしまっている。

──────────────────

 

──────────────────

・鉄パイプ

被害者を死に至らしめた凶器。

殴った衝撃で、一部が曲がってしまっている。

被告人の指紋と、被害者の血液が付着。

──────────────────

 

──────────────────

・工事現場の写真

イトノコ刑事が、現場近辺で撮影してきた写真。

全部で二枚ある。

 

『詳細』

一枚目…地上から撮られた写真。足場を覆うように向こう側の見えない白色の幕が張られている。一見するとなんてことの無いただの工事現場。

二枚目…屋上から取られた写真。鉄パイプで作られた足場が写っている。

一か所、鉄パイプが抜けている部分がある。

──────────────────

 

 

《人物ファイル》

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・岡瑠波(17)

今回の事件の被告人。

事件の起こった学校の生徒。

隠れオカルトマニアのようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

弁護の依頼人。

瑠波さんの学校の先生らしいが

どこか怪しげな雰囲気がある。

──────────────────

 

──────────────────

・亜内武文(54)

どこかさえない中年検事。

昔は凄腕だったとかなんとか。

──────────────────

 

──────────────────

・糸鋸圭介(32)

おなじみイトノコ刑事。

相変わらずビンボーで、

そうめんばかりすすっているらしい。

──────────────────



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尋問 1-1'-2

「鉄パイプに付着した指紋と血液は、本当に被告人と被害者のものだったんですか?」

一応、確認しておく。そそっかしいイトノコ刑事の事だ。勘違いしている可能性もあり得るからな……。

 

 「勿論っす。我々の科学力を舐めないで欲しいッス!」

 妙に自信満々のイトノコ刑事。科学調査をしているのは彼ではないはずだが……気にしたら負けだな。

 

 「ちなみに、一つ補足しておくッスが、この鉄パイプと被害者の頭の傷は、完全に一致しているッス。被害者は間違いなくこの鉄パイプによって殴られたッス」

 他の鉄パイプで殴られたわけではない、と……。別のもので殴られた可能性を示せればいいと考えていたけれど……道をふさがれてしまったな。

 

 「そして、この凶器に関する我々の見解についてッスが……」

 

【尋問に戻る】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

──────────────────

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

──────────────────

・弁護士バッジ

これがないと、

誰もぼくを弁護士として

みとめてくれない。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者の解剖記録

被害者の解剖記録。

 

『詳細』

 被害者 女性(身元不明)

 死因 高所からの転落による脳挫傷

 追記 頭頂部に鉄パイプのようなもので殴られた形跡を発見。一度だけ殴られた模様。

──────────────────

 

──────────────────

・現場写真

現場の様子を写した写真。

倒れる被害者の姿が写っている。

 

『詳細』

被害者は、あおむけに倒れている。

被害者の身長は、180~185cmほど。

頭から血が流れているが、髪に隠れて傷跡は見づらい。

校舎によって、影ができており、周囲に飛び散った血も見づらくなっている。

──────────────────

 

──────────────────

・現場の地図

現場となった学校の地図。

監視カメラの設置場所なども記入されている。

※作者注…画像を用意できていないため、

この証拠品を使う場面は、つきつけるをカットします。

──────────────────》

 

──────────────────

・ネクタイピン

被害者が所持していた。

数日前に発生した空き巣事件の盗難品。

被害者と空き巣事件の関係は現在不明。

──────────────────

 

──────────────────

・謎の紋章

現場に落ちていた謎の紋章。

金メッキで加工されているようで、

ところどころはがれてしまっている。

──────────────────

 

──────────────────

・鉄パイプ

被害者を死に至らしめた凶器。

殴った衝撃で、一部が曲がってしまっている。

被告人の指紋と、被害者の血液が付着。

──────────────────

 

──────────────────

・工事現場の写真

イトノコ刑事が、現場近辺で撮影してきた写真。

全部で二枚ある。

 

『詳細』

一枚目…地上から撮られた写真。足場を覆うように向こう側の見えない白色の幕が張られている。一見するとなんてことの無いただの工事現場。

二枚目…屋上から取られた写真。鉄パイプで作られた足場が写っている。

一か所、鉄パイプが抜けている部分がある。

──────────────────

 

 

《人物ファイル》

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・岡瑠波(17)

今回の事件の被告人。

事件の起こった学校の生徒。

隠れオカルトマニアのようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

弁護の依頼人。

瑠波さんの学校の先生らしいが

どこか怪しげな雰囲気がある。

──────────────────

 

──────────────────

・亜内武文(54)

どこかさえない中年検事。

昔は凄腕だったとかなんとか。

──────────────────

 

──────────────────

・糸鋸圭介(32)

おなじみイトノコ刑事。

相変わらずビンボーで、

そうめんばかりすすっているらしい。

──────────────────



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尋問 1-1'-3

 「被害者は、頭頂部を殴られた。間違いないですか!」

 「間違いないと断言できるッス! 監察医の先生に、きちんとメモした内容まで確認してもらったッスから!」

 「そ、そうですか……」

 流石にそれはやりすぎなんじゃ……。

 

 ま、まあなんにせよ、この情報は確実性のあるものだということが、確認できたな。

 

 しかし、この情報、やはり”ムジュン”を感じるな……。この証言が怪しいかもしれない。

 ひとつ”つきつけ”てみてもいいかもしれないな。

 

【尋問に戻る】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

──────────────────

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

──────────────────

・弁護士バッジ

これがないと、

誰もぼくを弁護士として

みとめてくれない。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者の解剖記録

被害者の解剖記録。

 

『詳細』

 被害者 女性(身元不明)

 死因 高所からの転落による脳挫傷

 追記 頭頂部に鉄パイプのようなもので殴られた形跡を発見。一度だけ殴られた模様。

──────────────────

 

──────────────────

・現場写真

現場の様子を写した写真。

倒れる被害者の姿が写っている。

 

『詳細』

被害者は、あおむけに倒れている。

被害者の身長は、180~185cmほど。

頭から血が流れているが、髪に隠れて傷跡は見づらい。

校舎によって、影ができており、周囲に飛び散った血も見づらくなっている。

──────────────────

 

──────────────────

・現場の地図

現場となった学校の地図。

監視カメラの設置場所なども記入されている。

※作者注…画像を用意できていないため、

この証拠品を使う場面は、つきつけるをカットします。

──────────────────》

 

──────────────────

・ネクタイピン

被害者が所持していた。

数日前に発生した空き巣事件の盗難品。

被害者と空き巣事件の関係は現在不明。

──────────────────

 

──────────────────

・謎の紋章

現場に落ちていた謎の紋章。

金メッキで加工されているようで、

ところどころはがれてしまっている。

──────────────────

 

──────────────────

・鉄パイプ

被害者を死に至らしめた凶器。

殴った衝撃で、一部が曲がってしまっている。

被告人の指紋と、被害者の血液が付着。

──────────────────

 

──────────────────

・工事現場の写真

イトノコ刑事が、現場近辺で撮影してきた写真。

全部で二枚ある。

 

『詳細』

一枚目…地上から撮られた写真。足場を覆うように向こう側の見えない白色の幕が張られている。一見するとなんてことの無いただの工事現場。

二枚目…屋上から取られた写真。鉄パイプで作られた足場が写っている。

一か所、鉄パイプが抜けている部分がある。

──────────────────

 

 

《人物ファイル》

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・岡瑠波(17)

今回の事件の被告人。

事件の起こった学校の生徒。

隠れオカルトマニアのようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

弁護の依頼人。

瑠波さんの学校の先生らしいが

どこか怪しげな雰囲気がある。

──────────────────

 

──────────────────

・亜内武文(54)

どこかさえない中年検事。

昔は凄腕だったとかなんとか。

──────────────────

 

──────────────────

・糸鋸圭介(32)

おなじみイトノコ刑事。

相変わらずビンボーで、

そうめんばかりすすっているらしい。

──────────────────



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尋問1-1 失敗 追加前

 「異議あり!」

 ぼくは指を思いっきりつきつけた。

 

 「裁判長! ただいまの証言は、この証拠品のデータとムジュンしています!」

 「……? どこがですか? 特におかしいところは見当たらないようですが……」

 裁判長はけげんな表情を浮かべる。

 

 「あれ? ……そうですかね?」

 「異議は認められません」

 裁判長は無慈悲にも首を振る。

 

 「弁護人は、もっと慎重に発言してください!」

 

 しまった! 失敗してしまったみたいだ……。

 どうやら、つきつけるべき証言が違う、もしくは証拠品が間違っているみたいだ。

 もう一度考え直さないと……。

 

【尋問に戻る】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――

【法廷記録】

 

──────────────────

・弁護士バッジ

これがないと、

誰もぼくを弁護士として

みとめてくれない。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者の解剖記録

被害者の解剖記録。

下部に詳細あり。

 

『詳細』

 被害者 女性(身元不明)

 死因 高所からの転落による脳挫傷

 追記 頭部に鉄パイプのようなもので殴られた形跡を発見。一度だけ殴られた模様。

──────────────────

 

──────────────────

・現場写真

現場の様子を写した写真。

 

『詳細』

被害者は、あおむけに倒れている。

被害者の身長は、180~185cmほど。

頭から血が流れているが、髪に隠れて傷跡は見づらい。

校舎によって、影ができており、周囲に飛び散った血も見づらくなっている。

──────────────────

 

──────────────────

・現場の地図

現場となった学校の地図。

監視カメラの設置場所なども記入されている。

※作者注…画像を用意できていないため、

この証拠品を使う場面は、つきつけるをカットします。

──────────────────

 

──────────────────

・ネクタイピン

被害者が所持していた。

数日前に発生した空き巣事件の盗難品。

被害者と空き巣事件の関係は現在不明。

──────────────────

 

──────────────────

・謎の紋章

現場に落ちていた謎の紋章。

金メッキで加工されているようで、

ところどころはがれてしまっている。

──────────────────

 

──────────────────

・鉄パイプ

被害者を死に至らしめた凶器。

殴った衝撃で、一部が曲がってしまっている。

被告人の指紋と、被害者の血液が付着。

──────────────────

 

──────────────────

・工事現場の写真

イトノコ刑事が、現場近辺で撮影してきた写真。

全部で二枚ある。

 

『詳細』

一枚目…地上から撮られた写真。足場を覆うように向こう側の見えない白色の幕が張られている。一見するとなんてことの無いただの工事現場。

二枚目…屋上から取られた写真。鉄パイプで作られた足場が写っている。

一か所、鉄パイプが抜けている部分がある。

──────────────────

 

《人物ファイル》

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・岡瑠波(17)

今回の事件の被告人。

事件の起こった学校の生徒。

隠れオカルトマニアのようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

弁護の依頼人。

瑠波さんの学校の先生らしいが

どこか怪しげな雰囲気がある。

──────────────────

 

──────────────────

・亜内武文(54)

どこかさえない中年検事。

昔は凄腕だったとかなんとか。

──────────────────

 

──────────────────

・糸鋸圭介(32)

おなじみイトノコ刑事。

相変わらずビンボーで、

そうめんばかりすすっているらしい。

──────────────────



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尋問1-1 失敗 追加後

 「異議あり!」

 ぼくは指を思いっきりつきつけた。

 

 「裁判長! ただいまの証言は、この証拠品のデータとムジュンしています!」

 「……? どこがですか? 特におかしいところは見当たらないようですが……」

 裁判長はけげんな表情を浮かべる。

 

 「あれ? ……そうですかね?」

 「異議は認められません」

 裁判長は無慈悲にも首を振る。

 

 「弁護人は、もっと慎重に発言してください!」

 

 しまった! 失敗してしまったみたいだ……。

 どうやら、つきつけるべき証言か証拠品が間違っているみたいだ。

 もう一度考え直さないと……。

 

【尋問に戻る】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

──────────────────

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

──────────────────

・弁護士バッジ

これがないと、

誰もぼくを弁護士として

みとめてくれない。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者の解剖記録

被害者の解剖記録。

 

『詳細』

 被害者 女性(身元不明)

 死因 高所からの転落による脳挫傷

 追記 頭頂部に鉄パイプのようなもので殴られた形跡を発見。一度だけ殴られた模様。

──────────────────

 

──────────────────

・現場写真

現場の様子を写した写真。

倒れる被害者の姿が写っている。

 

『詳細』

被害者は、あおむけに倒れている。

被害者の身長は、180~185cmほど。

頭から血が流れているが、髪に隠れて傷跡は見づらい。

校舎によって、影ができており、周囲に飛び散った血も見づらくなっている。

──────────────────

 

──────────────────

・現場の地図

現場となった学校の地図。

監視カメラの設置場所なども記入されている。

※作者注…画像を用意できていないため、

この証拠品を使う場面は、つきつけるをカットします。

──────────────────

 

──────────────────

・ネクタイピン

被害者が所持していた。

数日前に発生した空き巣事件の盗難品。

被害者と空き巣事件の関係は現在不明。

──────────────────

 

──────────────────

・謎の紋章

現場に落ちていた謎の紋章。

金メッキで加工されているようで、

ところどころはがれてしまっている。

──────────────────

 

──────────────────

・鉄パイプ

被害者を死に至らしめた凶器。

殴った衝撃で、一部が曲がってしまっている。

被告人の指紋と、被害者の血液が付着。

──────────────────

 

──────────────────

・工事現場の写真

イトノコ刑事が、現場近辺で撮影してきた写真。

全部で二枚ある。

 

『詳細』

一枚目…地上から撮られた写真。足場を覆うように向こう側の見えない白色の幕が張られている。一見するとなんてことの無いただの工事現場。

二枚目…屋上から取られた写真。鉄パイプで作られた足場が写っている。

一か所、鉄パイプが抜けている部分がある。

──────────────────

 

 

《人物ファイル》

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・岡瑠波(17)

今回の事件の被告人。

事件の起こった学校の生徒。

隠れオカルトマニアのようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

弁護の依頼人。

瑠波さんの学校の先生らしいが

どこか怪しげな雰囲気がある。

──────────────────

 

──────────────────

・亜内武文(54)

どこかさえない中年検事。

昔は凄腕だったとかなんとか。

──────────────────

 

──────────────────

・糸鋸圭介(32)

おなじみイトノコ刑事。

相変わらずビンボーで、

そうめんばかりすすっているらしい。

──────────────────



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つきつける 1-1-1

 「被告人の逮捕の決め手となったのはこの鉄パイプッス」

 

―つきつける― この証言とムジュンしている証拠品・人物とは?

 

【尋問に戻る】

 

 

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

これがないと、

誰もぼくを弁護士として

みとめてくれない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者の解剖記録

被害者の解剖記録。

下部に詳細あり。

 

『詳細』

 被害者 女性(身元不明)

 死因 高所からの転落による脳挫傷

 追記 頭部に鉄パイプのようなもので殴られた形跡を発見。一度だけ殴られた模様。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場写真

現場の様子を写した写真。

 

『詳細』

被害者は、あおむけに倒れている。

被害者の身長は、180~185cmほど。

頭から血が流れているが、髪に隠れて傷跡は見づらい。

校舎によって、影ができており、周囲に飛び散った血も見づらくなっている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場の地図

現場となった学校の地図。

監視カメラの設置場所なども記入されている。

※作者注…画像を用意できていないため、

この証拠品を使う場面は、つきつけるをカットします。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・ネクタイピン

被害者が所持していた。

数日前に発生した空き巣事件の盗難品。

被害者と空き巣事件の関係は現在不明。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・謎の紋章

現場に落ちていた謎の紋章。

金メッキで加工されているようで、

ところどころはがれてしまっている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鉄パイプ

被害者を死に至らしめた凶器。

殴った衝撃で、一部が曲がってしまっている。

被告人の指紋と、被害者の血液が付着。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・工事現場の写真

イトノコ刑事が、現場近辺で撮影してきた写真。

全部で二枚ある。

 

『詳細』

一枚目…地上から撮られた写真。足場を覆うように向こう側の見えない白色の幕が張られている。一見するとなんてことの無いただの工事現場。

二枚目…屋上から取られた写真。鉄パイプで作られた足場が写っている。

一か所、鉄パイプが抜けている部分がある。

──────────────────

 

《人物ファイル》

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・岡瑠波(17)

今回の事件の被告人。

事件の起こった学校の生徒。

隠れオカルトマニアのようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

弁護の依頼人。

瑠波さんの学校の先生らしいが

どこか怪しげな雰囲気がある。

──────────────────》

 

【つきつける】──────────────────

・亜内武文(54)

どこかさえない中年検事。

昔は凄腕だったとかなんとか。

──────────────────》

 

【つきつける】──────────────────

・糸鋸圭介(32)

おなじみイトノコ刑事。

相変わらずビンボーで、

そうめんばかりすすっているらしい。

──────────────────



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つきつける 1-1-2

 「鉄パイプからは被害者の血液と被告人の指紋が検出されたッス」

 

―つきつける― この証言とムジュンしている証拠品・人物とは?

 

【尋問に戻る】

 

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

これがないと、

誰もぼくを弁護士として

みとめてくれない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者の解剖記録

被害者の解剖記録。

下部に詳細あり。

 

『詳細』

 被害者 女性(身元不明)

 死因 高所からの転落による脳挫傷

 追記 頭部に鉄パイプのようなもので殴られた形跡を発見。一度だけ殴られた模様。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場写真

現場の様子を写した写真。

 

『詳細』

被害者は、あおむけに倒れている。

被害者の身長は、180~185cmほど。

頭から血が流れているが、髪に隠れて傷跡は見づらい。

校舎によって、影ができており、周囲に飛び散った血も見づらくなっている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場の地図

現場となった学校の地図。

監視カメラの設置場所なども記入されている。

※作者注…画像を用意できていないため、

この証拠品を使う場面は、つきつけるをカットします。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・ネクタイピン

被害者が所持していた。

数日前に発生した空き巣事件の盗難品。

被害者と空き巣事件の関係は現在不明。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・謎の紋章

現場に落ちていた謎の紋章。

金メッキで加工されているようで、

ところどころはがれてしまっている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鉄パイプ

被害者を死に至らしめた凶器。

殴った衝撃で、一部が曲がってしまっている。

被告人の指紋と、被害者の血液が付着。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・工事現場の写真

イトノコ刑事が、現場近辺で撮影してきた写真。

全部で二枚ある。

 

『詳細』

一枚目…地上から撮られた写真。足場を覆うように向こう側の見えない白色の幕が張られている。一見するとなんてことの無いただの工事現場。

二枚目…屋上から取られた写真。鉄パイプで作られた足場が写っている。

一か所、鉄パイプが抜けている部分がある。

──────────────────

 

《人物ファイル》

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・岡瑠波(17)

今回の事件の被告人。

事件の起こった学校の生徒。

隠れオカルトマニアのようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

弁護の依頼人。

瑠波さんの学校の先生らしいが

どこか怪しげな雰囲気がある。

──────────────────》

 

【つきつける】──────────────────

・亜内武文(54)

どこかさえない中年検事。

昔は凄腕だったとかなんとか。

──────────────────》

 

【つきつける】──────────────────

・糸鋸圭介(32)

おなじみイトノコ刑事。

相変わらずビンボーで、

そうめんばかりすすっているらしい。

──────────────────



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つきつける 1-1-3

 「被告人は、被害者の頭頂部を一発ぽかりと殴った。その後屋上から突き落として殺害した。これが我々の考えッス」

 

―つきつける― この証言とムジュンしている証拠品・人物とは?

 

【尋問に戻る】

 

 

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

これがないと、

誰もぼくを弁護士として

みとめてくれない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者の解剖記録

被害者の解剖記録。

下部に詳細あり。

 

『詳細』

 被害者 女性(身元不明)

 死因 高所からの転落による脳挫傷

 追記 頭部に鉄パイプのようなもので殴られた形跡を発見。一度だけ殴られた模様。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場写真

現場の様子を写した写真。

 

『詳細』

被害者は、あおむけに倒れている。

被害者の身長は、180~185cmほど。

頭から血が流れているが、髪に隠れて傷跡は見づらい。

校舎によって、影ができており、周囲に飛び散った血も見づらくなっている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場の地図

現場となった学校の地図。

監視カメラの設置場所なども記入されている。

※作者注…画像を用意できていないため、

この証拠品を使う場面は、つきつけるをカットします。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・ネクタイピン

被害者が所持していた。

数日前に発生した空き巣事件の盗難品。

被害者と空き巣事件の関係は現在不明。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・謎の紋章

現場に落ちていた謎の紋章。

金メッキで加工されているようで、

ところどころはがれてしまっている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鉄パイプ

被害者を死に至らしめた凶器。

殴った衝撃で、一部が曲がってしまっている。

被告人の指紋と、被害者の血液が付着。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・工事現場の写真

イトノコ刑事が、現場近辺で撮影してきた写真。

全部で二枚ある。

 

『詳細』

一枚目…地上から撮られた写真。足場を覆うように向こう側の見えない白色の幕が張られている。一見するとなんてことの無いただの工事現場。

二枚目…屋上から取られた写真。鉄パイプで作られた足場が写っている。

一か所、鉄パイプが抜けている部分がある。

──────────────────

 

《人物ファイル》

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・岡瑠波(17)

今回の事件の被告人。

事件の起こった学校の生徒。

隠れオカルトマニアのようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

弁護の依頼人。

瑠波さんの学校の先生らしいが

どこか怪しげな雰囲気がある。

──────────────────》

 

【つきつける】──────────────────

・亜内武文(54)

どこかさえない中年検事。

昔は凄腕だったとかなんとか。

──────────────────》

 

【つきつける】──────────────────

・糸鋸圭介(32)

おなじみイトノコ刑事。

相変わらずビンボーで、

そうめんばかりすすっているらしい。

──────────────────



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つきつける 1-1'-1

 「被告人の逮捕の決め手となったのはこの鉄パイプッス」

 

―つきつける― この証言とムジュンしている証拠品・人物とは?

 

【尋問に戻る】

 

 

 

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

これがないと、

誰もぼくを弁護士として

みとめてくれない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者の解剖記録

被害者の解剖記録。

 

『詳細』

 被害者 女性(身元不明)

 死因 高所からの転落による脳挫傷

 追記 頭頂部に鉄パイプのようなもので殴られた形跡を発見。一度だけ殴られた模様。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場写真

現場の様子を写した写真。

倒れる被害者の姿が写っている。

 

『詳細』

被害者は、あおむけに倒れている。

被害者の身長は、180~185cmほど。

頭から血が流れているが、髪に隠れて傷跡は見づらい。

校舎によって、影ができており、周囲に飛び散った血も見づらくなっている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場の地図

現場となった学校の地図。

監視カメラの設置場所なども記入されている。

※作者注…画像を用意できていないため、

この証拠品を使う場面は、つきつけるをカットします。

──────────────────》

 

【つきつける】──────────────────

・ネクタイピン

被害者が所持していた。

数日前に発生した空き巣事件の盗難品。

被害者と空き巣事件の関係は現在不明。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・謎の紋章

現場に落ちていた謎の紋章。

金メッキで加工されているようで、

ところどころはがれてしまっている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鉄パイプ

被害者を死に至らしめた凶器。

殴った衝撃で、一部が曲がってしまっている。

被告人の指紋と、被害者の血液が付着。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・工事現場の写真

イトノコ刑事が、現場近辺で撮影してきた写真。

全部で二枚ある。

 

『詳細』

一枚目…地上から撮られた写真。足場を覆うように向こう側の見えない白色の幕が張られている。一見するとなんてことの無いただの工事現場。

二枚目…屋上から取られた写真。鉄パイプで作られた足場が写っている。

一か所、鉄パイプが抜けている部分がある。

──────────────────

 

 

《人物ファイル》

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・岡瑠波(17)

今回の事件の被告人。

事件の起こった学校の生徒。

隠れオカルトマニアのようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

弁護の依頼人。

瑠波さんの学校の先生らしいが

どこか怪しげな雰囲気がある。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・亜内武文(54)

どこかさえない中年検事。

昔は凄腕だったとかなんとか。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・糸鋸圭介(32)

おなじみイトノコ刑事。

相変わらずビンボーで、

そうめんばかりすすっているらしい。

──────────────────



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つきつける 1-1'-2

 「鉄パイプからは被害者の血液と被告人の指紋が検出されたッス」

 

―つきつける― この証言とムジュンしている証拠品・人物とは?

 

【尋問に戻る】

 

 

 

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

これがないと、

誰もぼくを弁護士として

みとめてくれない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者の解剖記録

被害者の解剖記録。

 

『詳細』

 被害者 女性(身元不明)

 死因 高所からの転落による脳挫傷

 追記 頭頂部に鉄パイプのようなもので殴られた形跡を発見。一度だけ殴られた模様。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場写真

現場の様子を写した写真。

倒れる被害者の姿が写っている。

 

『詳細』

被害者は、あおむけに倒れている。

被害者の身長は、180~185cmほど。

頭から血が流れているが、髪に隠れて傷跡は見づらい。

校舎によって、影ができており、周囲に飛び散った血も見づらくなっている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場の地図

現場となった学校の地図。

監視カメラの設置場所なども記入されている。

※作者注…画像を用意できていないため、

この証拠品を使う場面は、つきつけるをカットします。

──────────────────》

 

【つきつける】──────────────────

・ネクタイピン

被害者が所持していた。

数日前に発生した空き巣事件の盗難品。

被害者と空き巣事件の関係は現在不明。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・謎の紋章

現場に落ちていた謎の紋章。

金メッキで加工されているようで、

ところどころはがれてしまっている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鉄パイプ

被害者を死に至らしめた凶器。

殴った衝撃で、一部が曲がってしまっている。

被告人の指紋と、被害者の血液が付着。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・工事現場の写真

イトノコ刑事が、現場近辺で撮影してきた写真。

全部で二枚ある。

 

『詳細』

一枚目…地上から撮られた写真。足場を覆うように向こう側の見えない白色の幕が張られている。一見するとなんてことの無いただの工事現場。

二枚目…屋上から取られた写真。鉄パイプで作られた足場が写っている。

一か所、鉄パイプが抜けている部分がある。

──────────────────

 

 

《人物ファイル》

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・岡瑠波(17)

今回の事件の被告人。

事件の起こった学校の生徒。

隠れオカルトマニアのようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

弁護の依頼人。

瑠波さんの学校の先生らしいが

どこか怪しげな雰囲気がある。

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つきつける 1-1'-3

 「被告人は、被害者の頭頂部を一発ぽかりと殴った。その後屋上から突き落として殺害した。これが我々の考えッス」

 

―つきつける― この証言とムジュンしている証拠品・人物とは?

 

【尋問に戻る】

 

 

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

これがないと、

誰もぼくを弁護士として

みとめてくれない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者の解剖記録

被害者の解剖記録。

 

『詳細』

 被害者 女性(身元不明)

 死因 高所からの転落による脳挫傷

 追記 頭頂部に鉄パイプのようなもので殴られた形跡を発見。一度だけ殴られた模様。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場写真

現場の様子を写した写真。

倒れる被害者の姿が写っている。

 

『詳細』

被害者は、あおむけに倒れている。

被害者の身長は、180~185cmほど。

頭から血が流れているが、髪に隠れて傷跡は見づらい。

校舎によって、影ができており、周囲に飛び散った血も見づらくなっている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場の地図

現場となった学校の地図。

監視カメラの設置場所なども記入されている。

※作者注…画像を用意できていないため、

この証拠品を使う場面は、つきつけるをカットします。

──────────────────》

 

【つきつける】──────────────────

・ネクタイピン

被害者が所持していた。

数日前に発生した空き巣事件の盗難品。

被害者と空き巣事件の関係は現在不明。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・謎の紋章

現場に落ちていた謎の紋章。

金メッキで加工されているようで、

ところどころはがれてしまっている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鉄パイプ

被害者を死に至らしめた凶器。

殴った衝撃で、一部が曲がってしまっている。

被告人の指紋と、被害者の血液が付着。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・工事現場の写真

イトノコ刑事が、現場近辺で撮影してきた写真。

全部で二枚ある。

 

『詳細』

一枚目…地上から撮られた写真。足場を覆うように向こう側の見えない白色の幕が張られている。一見するとなんてことの無いただの工事現場。

二枚目…屋上から取られた写真。鉄パイプで作られた足場が写っている。

一か所、鉄パイプが抜けている部分がある。

──────────────────

 

 

《人物ファイル》

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・岡瑠波(17)

今回の事件の被告人。

事件の起こった学校の生徒。

隠れオカルトマニアのようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

弁護の依頼人。

瑠波さんの学校の先生らしいが

どこか怪しげな雰囲気がある。

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尋問 1-2-1

「倒れていた被害者の様子はどうでしたか?」

 「ハッ! ぐったりとした状態で倒れていました! 今思えば、少し血のような臭いがしたような気もしなくもないです!」

 ……血の臭いがしたのか、していないのか、はっきりさせてくれ……。

 「私はすぐに倒れている人を介抱しようとしました! しかし、その時私の頭の中にある一つの可能性が浮かんだのです!」

 可能性か。興味を引かれる響きだな。もう少し掘り下げてみることにしよう。

 「その可能性とは一体?」

 「ハッ! わたしは倒れている人を見た時、こう思ったのです! “実はこの人……倒れているふりをした不審者なのでは?”と!」

 ……へ?

 「倒れているふりをして油断を誘い、その隙を狙う不届き物ではないかと、私の警備員としての勘が働いたのです!」

 ……聞くだけ時間の無駄だったな。

 

【尋問に戻る】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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【法廷記録】

 

《証拠品》

 

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・弁護士バッジ

これがないと、

誰もぼくを弁護士として

みとめてくれない。

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・被害者の解剖記録

被害者の解剖記録。

 

『詳細』

 被害者 女性(身元不明)

 死因 高所からの転落による脳挫傷

 追記 頭頂部に鉄パイプのようなもので殴られた形跡を発見。一度だけ殴られた模様。

──────────────────

 

──────────────────

・現場写真

現場の様子を写した写真。

倒れる被害者の姿が写っている。

 

『詳細』

被害者は、あおむけに倒れている。

被害者の身長は、180~185cmほど。

頭から血が流れているが、髪に隠れて傷跡は見づらい。

校舎によって、影ができており、周囲に飛び散った血も見づらくなっている。

──────────────────

 

──────────────────

・現場の地図

現場となった学校の地図。

監視カメラの設置場所なども記入されている。

※作者注…画像を用意できていないため、

この証拠品を使う場面は、つきつけるをカットします。

──────────────────

 

──────────────────

・ネクタイピン

被害者が所持していた。

数日前に発生した空き巣事件の盗難品。

被害者と空き巣事件の関係は現在不明。

──────────────────

 

──────────────────

・謎の紋章

現場に落ちていた謎の紋章。

金メッキで加工されているようで、

ところどころはがれてしまっている。

──────────────────

 

──────────────────

・鉄パイプ

被害者を死に至らしめた凶器。

殴った衝撃で、一部が曲がってしまっている。

被告人の指紋と、被害者の血液が付着。

──────────────────

 

──────────────────

・工事現場の写真

イトノコ刑事が、現場近辺で撮影してきた写真。

全部で二枚ある。

 

『詳細』

一枚目…地上から撮られた写真。足場を覆うように向こう側の見えない白色の幕が張られている。一見するとなんてことの無いただの工事現場。

二枚目…屋上から取られた写真。鉄パイプで作られた足場が写っている。

一か所、鉄パイプが抜けている部分がある。

──────────────────

 

 

《人物ファイル》

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・岡瑠波(17)

今回の事件の被告人。

事件の起こった学校の生徒。

隠れオカルトマニアのようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

弁護の依頼人。

瑠波さんの学校の先生らしいが

どこか怪しげな雰囲気がある。

──────────────────

 

──────────────────

・亜内武文(54)

どこかさえない中年検事。

昔は凄腕だったとかなんとか。

──────────────────

 

──────────────────

・糸鋸圭介(32)

おなじみイトノコ刑事。

相変わらずビンボーで、

そうめんばかりすすっているらしい。

──────────────────



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尋問 1-2-2

 「被害者は、あなたの言葉に一切反応しなかったんですね?」

 「ええ! ピクリともクスリともパクリとも反応しませんでしたとも!」

 「なるほど……近づいて様子を確認したりはしなかったんですね?」

 「ええ、もちろんですとも! 君子危うきに近寄らず、それこそが、警備員のプロたる自分のモットーですので!」

 ……勤務初日のアルバイトじゃなかったっけ、この人?

 

 「それで、その後どうしたんですかな?」

 「はっ! 倒れている方を認知した後、私は……」

 裁判長に促され、菅さんは続きを話す。

 

【尋問に戻る】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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【法廷記録】

 

《証拠品》

 

──────────────────

・弁護士バッジ

これがないと、

誰もぼくを弁護士として

みとめてくれない。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者の解剖記録

被害者の解剖記録。

 

『詳細』

 被害者 女性(身元不明)

 死因 高所からの転落による脳挫傷

 追記 頭頂部に鉄パイプのようなもので殴られた形跡を発見。一度だけ殴られた模様。

──────────────────

 

──────────────────

・現場写真

現場の様子を写した写真。

倒れる被害者の姿が写っている。

 

『詳細』

被害者は、あおむけに倒れている。

被害者の身長は、180~185cmほど。

頭から血が流れているが、髪に隠れて傷跡は見づらい。

校舎によって、影ができており、周囲に飛び散った血も見づらくなっている。

──────────────────

 

──────────────────

・現場の地図

現場となった学校の地図。

監視カメラの設置場所なども記入されている。

※作者注…画像を用意できていないため、

この証拠品を使う場面は、つきつけるをカットします。

──────────────────

 

──────────────────

・ネクタイピン

被害者が所持していた。

数日前に発生した空き巣事件の盗難品。

被害者と空き巣事件の関係は現在不明。

──────────────────

 

──────────────────

・謎の紋章

現場に落ちていた謎の紋章。

金メッキで加工されているようで、

ところどころはがれてしまっている。

──────────────────

 

──────────────────

・鉄パイプ

被害者を死に至らしめた凶器。

殴った衝撃で、一部が曲がってしまっている。

被告人の指紋と、被害者の血液が付着。

──────────────────

 

──────────────────

・工事現場の写真

イトノコ刑事が、現場近辺で撮影してきた写真。

全部で二枚ある。

 

『詳細』

一枚目…地上から撮られた写真。足場を覆うように向こう側の見えない白色の幕が張られている。一見するとなんてことの無いただの工事現場。

二枚目…屋上から取られた写真。鉄パイプで作られた足場が写っている。

一か所、鉄パイプが抜けている部分がある。

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《人物ファイル》

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

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・岡瑠波(17)

今回の事件の被告人。

事件の起こった学校の生徒。

隠れオカルトマニアのようだ。

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──────────────────

・八雲紫(??)

弁護の依頼人。

瑠波さんの学校の先生らしいが

どこか怪しげな雰囲気がある。

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・亜内武文(54)

どこかさえない中年検事。

昔は凄腕だったとかなんとか。

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・糸鋸圭介(32)

おなじみイトノコ刑事。

相変わらずビンボーで、

そうめんばかりすすっているらしい。

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尋問 1-2-3

 「被害者の頭に傷があった。間違いないですね?」

 「ハッ! 確かにこの両の眼で見ました。もう、それは、穴が開くほどに!」

 大げさだな……。

 「ちなみに、傷はどんな感じでしたか?」

 念のために聞いておこう。この話、何か引っかかる気もするし。

 「ハッ! 頭頂部に一発何かで殴られたような跡を発見いたしました!」

 間違いない。解剖記録通りの証言だ。……だけど、なにかが引っかかる。彼は解剖記録通りの証言をしているのに。この違和感、覚えておいた方がよさそうだな。

 

【尋問に戻る】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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【法廷記録】

 

《証拠品》

 

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・弁護士バッジ

これがないと、

誰もぼくを弁護士として

みとめてくれない。

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・被害者の解剖記録

被害者の解剖記録。

 

『詳細』

 被害者 女性(身元不明)

 死因 高所からの転落による脳挫傷

 追記 頭頂部に鉄パイプのようなもので殴られた形跡を発見。一度だけ殴られた模様。

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・現場写真

現場の様子を写した写真。

倒れる被害者の姿が写っている。

 

『詳細』

被害者は、あおむけに倒れている。

被害者の身長は、180~185cmほど。

頭から血が流れているが、髪に隠れて傷跡は見づらい。

校舎によって、影ができており、周囲に飛び散った血も見づらくなっている。

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・現場の地図

現場となった学校の地図。

監視カメラの設置場所なども記入されている。

※作者注…画像を用意できていないため、

この証拠品を使う場面は、つきつけるをカットします。

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・ネクタイピン

被害者が所持していた。

数日前に発生した空き巣事件の盗難品。

被害者と空き巣事件の関係は現在不明。

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・謎の紋章

現場に落ちていた謎の紋章。

金メッキで加工されているようで、

ところどころはがれてしまっている。

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・鉄パイプ

被害者を死に至らしめた凶器。

殴った衝撃で、一部が曲がってしまっている。

被告人の指紋と、被害者の血液が付着。

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・工事現場の写真

イトノコ刑事が、現場近辺で撮影してきた写真。

全部で二枚ある。

 

『詳細』

一枚目…地上から撮られた写真。足場を覆うように向こう側の見えない白色の幕が張られている。一見するとなんてことの無いただの工事現場。

二枚目…屋上から取られた写真。鉄パイプで作られた足場が写っている。

一か所、鉄パイプが抜けている部分がある。

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《人物ファイル》

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・岡瑠波(17)

今回の事件の被告人。

事件の起こった学校の生徒。

隠れオカルトマニアのようだ。

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──────────────────

・八雲紫(??)

弁護の依頼人。

瑠波さんの学校の先生らしいが

どこか怪しげな雰囲気がある。

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──────────────────

・亜内武文(54)

どこかさえない中年検事。

昔は凄腕だったとかなんとか。

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・糸鋸圭介(32)

おなじみイトノコ刑事。

相変わらずビンボーで、

そうめんばかりすすっているらしい。

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尋問 1-2-4

「被害者を目撃した直後に、通報したんですか?」

 「はい! アズキースグポッチャリです!」

 「……”アズスーンアズポッシブル”ですかね?」

 「あ! それです!」

 英語力はあまり高くないようだ……。

 

 「ちなみに、被害者を目撃し、慌ててその場から立ち去る証人の様子が、校内の監視カメラに写っていました。被害者を目撃してから通報までの間に、五分とかかっていません。信用に値する証言ですな」

 亜内検事の補足が入った。どうやら、よくある”空白の十五分”的ないつものあれは、今回は期待できないみたいだ……。

 

【尋問に戻る】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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【法廷記録】

 

《証拠品》

 

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・弁護士バッジ

これがないと、

誰もぼくを弁護士として

みとめてくれない。

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・被害者の解剖記録

被害者の解剖記録。

 

『詳細』

 被害者 女性(身元不明)

 死因 高所からの転落による脳挫傷

 追記 頭頂部に鉄パイプのようなもので殴られた形跡を発見。一度だけ殴られた模様。

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・現場写真

現場の様子を写した写真。

倒れる被害者の姿が写っている。

 

『詳細』

被害者は、あおむけに倒れている。

被害者の身長は、180~185cmほど。

頭から血が流れているが、髪に隠れて傷跡は見づらい。

校舎によって、影ができており、周囲に飛び散った血も見づらくなっている。

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・現場の地図

現場となった学校の地図。

監視カメラの設置場所なども記入されている。

※作者注…画像を用意できていないため、

この証拠品を使う場面は、つきつけるをカットします。

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・ネクタイピン

被害者が所持していた。

数日前に発生した空き巣事件の盗難品。

被害者と空き巣事件の関係は現在不明。

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・謎の紋章

現場に落ちていた謎の紋章。

金メッキで加工されているようで、

ところどころはがれてしまっている。

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・鉄パイプ

被害者を死に至らしめた凶器。

殴った衝撃で、一部が曲がってしまっている。

被告人の指紋と、被害者の血液が付着。

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・工事現場の写真

イトノコ刑事が、現場近辺で撮影してきた写真。

全部で二枚ある。

 

『詳細』

一枚目…地上から撮られた写真。足場を覆うように向こう側の見えない白色の幕が張られている。一見するとなんてことの無いただの工事現場。

二枚目…屋上から取られた写真。鉄パイプで作られた足場が写っている。

一か所、鉄パイプが抜けている部分がある。

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《人物ファイル》

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・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

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・岡瑠波(17)

今回の事件の被告人。

事件の起こった学校の生徒。

隠れオカルトマニアのようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

弁護の依頼人。

瑠波さんの学校の先生らしいが

どこか怪しげな雰囲気がある。

──────────────────

 

──────────────────

・亜内武文(54)

どこかさえない中年検事。

昔は凄腕だったとかなんとか。

──────────────────

 

──────────────────

・糸鋸圭介(32)

おなじみイトノコ刑事。

相変わらずビンボーで、

そうめんばかりすすっているらしい。

──────────────────



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尋問1-2 失敗

 「異議あり!」

 ぼくは指を思いっきりつきつけた。

 

 「裁判長! ただいまの証言は、この証拠品のデータとムジュンしています!」

 「……? どこがですか? 特におかしいところは見当たらないようですが……」

 裁判長はけげんな表情を浮かべる。

 

 「あれ? ……そうですかね?」

 「異議は認められません」

 裁判長は無慈悲にも首を振る。

 

 「弁護人は、もっと慎重に発言してください!」

 

 しまった! 失敗してしまったみたいだ……。

 どうやら、つきつけるべき証言か証拠品が間違っているみたいだ。

 もう一度考え直さないと……。

 

【尋問に戻る】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

──────────────────

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

──────────────────

・弁護士バッジ

これがないと、

誰もぼくを弁護士として

みとめてくれない。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者の解剖記録

被害者の解剖記録。

 

『詳細』

 被害者 女性(身元不明)

 死因 高所からの転落による脳挫傷

 追記 頭頂部に鉄パイプのようなもので殴られた形跡を発見。一度だけ殴られた模様。

──────────────────

 

──────────────────

・現場写真

現場の様子を写した写真。

倒れる被害者の姿が写っている。

 

『詳細』

被害者は、あおむけに倒れている。

被害者の身長は、180~185cmほど。

頭から血が流れているが、髪に隠れて傷跡は見づらい。

校舎によって、影ができており、周囲に飛び散った血も見づらくなっている。

──────────────────

 

──────────────────

・現場の地図

現場となった学校の地図。

監視カメラの設置場所なども記入されている。

※作者注…画像を用意できていないため、

この証拠品を使う場面は、つきつけるをカットします。

──────────────────

 

──────────────────

・ネクタイピン

被害者が所持していた。

数日前に発生した空き巣事件の盗難品。

被害者と空き巣事件の関係は現在不明。

──────────────────

 

──────────────────

・謎の紋章

現場に落ちていた謎の紋章。

金メッキで加工されているようで、

ところどころはがれてしまっている。

──────────────────

 

──────────────────

・鉄パイプ

被害者を死に至らしめた凶器。

殴った衝撃で、一部が曲がってしまっている。

被告人の指紋と、被害者の血液が付着。

──────────────────

 

──────────────────

・工事現場の写真

イトノコ刑事が、現場近辺で撮影してきた写真。

全部で二枚ある。

 

『詳細』

一枚目…地上から撮られた写真。足場を覆うように向こう側の見えない白色の幕が張られている。一見するとなんてことの無いただの工事現場。

二枚目…屋上から取られた写真。鉄パイプで作られた足場が写っている。

一か所、鉄パイプが抜けている部分がある。

──────────────────

 

 

《人物ファイル》

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・岡瑠波(17)

今回の事件の被告人。

事件の起こった学校の生徒。

隠れオカルトマニアのようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

弁護の依頼人。

瑠波さんの学校の先生らしいが

どこか怪しげな雰囲気がある。

──────────────────

 

──────────────────

・亜内武文(54)

どこかさえない中年検事。

昔は凄腕だったとかなんとか。

──────────────────

 

──────────────────

・糸鋸圭介(32)

おなじみイトノコ刑事。

相変わらずビンボーで、

そうめんばかりすすっているらしい。

──────────────────



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つきつける 1-2-1

 「あの日私は、警備をしていました! 後者の周りを見回っていた時、誰かが校舎裏で倒れているのを見つけたのです!」

 

―つきつける― この証言とムジュンしている証拠品・人物とは?

 

【尋問に戻る】

 

 

 

 

 

──────────────────

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

これがないと、

誰もぼくを弁護士として

みとめてくれない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者の解剖記録

被害者の解剖記録。

下部に詳細あり。

 

『詳細』

 被害者 女性(身元不明)

 死因 高所からの転落による脳挫傷

 追記 頭部に鉄パイプのようなもので殴られた形跡を発見。一度だけ殴られた模様。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場写真

現場の様子を写した写真。

 

『詳細』

被害者は、あおむけに倒れている。

被害者の身長は、180~185cmほど。

頭から血が流れているが、髪に隠れて傷跡は見づらい。

校舎によって、影ができており、周囲に飛び散った血も見づらくなっている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場の地図

現場となった学校の地図。

監視カメラの設置場所なども記入されている。

※作者注…画像を用意できていないため、

この証拠品を使う場面は、つきつけるをカットします。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・ネクタイピン

被害者が所持していた。

数日前に発生した空き巣事件の盗難品。

被害者と空き巣事件の関係は現在不明。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・謎の紋章

現場に落ちていた謎の紋章。

金メッキで加工されているようで、

ところどころはがれてしまっている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鉄パイプ

被害者を死に至らしめた凶器。

殴った衝撃で、一部が曲がってしまっている。

被告人の指紋と、被害者の血液が付着。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・工事現場の写真

イトノコ刑事が、現場近辺で撮影してきた写真。

全部で二枚ある。

 

『詳細』

一枚目…地上から撮られた写真。足場を覆うように向こう側の見えない白色の幕が張られている。一見するとなんてことの無いただの工事現場。

二枚目…屋上から取られた写真。鉄パイプで作られた足場が写っている。

一か所、鉄パイプが抜けている部分がある。

──────────────────

 

《人物ファイル》

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・岡瑠波(17)

今回の事件の被告人。

事件の起こった学校の生徒。

隠れオカルトマニアのようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

弁護の依頼人。

瑠波さんの学校の先生らしいが

どこか怪しげな雰囲気がある。

──────────────────》

 

【つきつける】──────────────────

・亜内武文(54)

どこかさえない中年検事。

昔は凄腕だったとかなんとか。

──────────────────》

 

【つきつける】──────────────────

・糸鋸圭介(32)

おなじみイトノコ刑事。

相変わらずビンボーで、

そうめんばかりすすっているらしい。

──────────────────



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つきつける 1-2-2

 「離れた場所から声をかけてみましたが、返事は帰ってきませんでした!」

 

―つきつける― この証言とムジュンしている証拠品・人物とは?

 

【尋問に戻る】

 

 

 

 

 

──────────────────

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

これがないと、

誰もぼくを弁護士として

みとめてくれない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者の解剖記録

被害者の解剖記録。

下部に詳細あり。

 

『詳細』

 被害者 女性(身元不明)

 死因 高所からの転落による脳挫傷

 追記 頭部に鉄パイプのようなもので殴られた形跡を発見。一度だけ殴られた模様。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場写真

現場の様子を写した写真。

 

『詳細』

被害者は、あおむけに倒れている。

被害者の身長は、180~185cmほど。

頭から血が流れているが、髪に隠れて傷跡は見づらい。

校舎によって、影ができており、周囲に飛び散った血も見づらくなっている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場の地図

現場となった学校の地図。

監視カメラの設置場所なども記入されている。

※作者注…画像を用意できていないため、

この証拠品を使う場面は、つきつけるをカットします。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・ネクタイピン

被害者が所持していた。

数日前に発生した空き巣事件の盗難品。

被害者と空き巣事件の関係は現在不明。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・謎の紋章

現場に落ちていた謎の紋章。

金メッキで加工されているようで、

ところどころはがれてしまっている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鉄パイプ

被害者を死に至らしめた凶器。

殴った衝撃で、一部が曲がってしまっている。

被告人の指紋と、被害者の血液が付着。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・工事現場の写真

イトノコ刑事が、現場近辺で撮影してきた写真。

全部で二枚ある。

 

『詳細』

一枚目…地上から撮られた写真。足場を覆うように向こう側の見えない白色の幕が張られている。一見するとなんてことの無いただの工事現場。

二枚目…屋上から取られた写真。鉄パイプで作られた足場が写っている。

一か所、鉄パイプが抜けている部分がある。

──────────────────

 

《人物ファイル》

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・岡瑠波(17)

今回の事件の被告人。

事件の起こった学校の生徒。

隠れオカルトマニアのようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

弁護の依頼人。

瑠波さんの学校の先生らしいが

どこか怪しげな雰囲気がある。

──────────────────》

 

【つきつける】──────────────────

・亜内武文(54)

どこかさえない中年検事。

昔は凄腕だったとかなんとか。

──────────────────》

 

【つきつける】──────────────────

・糸鋸圭介(32)

おなじみイトノコ刑事。

相変わらずビンボーで、

そうめんばかりすすっているらしい。

──────────────────



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つきつける 1-2-3

 「怪しいと思ってよく見てみたら、頭に殴られた跡があったのです!」

 

―つきつける― この証言とムジュンしている証拠品・人物とは?

 

【尋問に戻る】

 

 

 

 

 

──────────────────

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

これがないと、

誰もぼくを弁護士として

みとめてくれない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者の解剖記録

被害者の解剖記録。

下部に詳細あり。

 

『詳細』

 被害者 女性(身元不明)

 死因 高所からの転落による脳挫傷

 追記 頭部に鉄パイプのようなもので殴られた形跡を発見。一度だけ殴られた模様。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場写真

現場の様子を写した写真。

 

『詳細』

被害者は、あおむけに倒れている。

被害者の身長は、180~185cmほど。

頭から血が流れているが、髪に隠れて傷跡は見づらい。

校舎によって、影ができており、周囲に飛び散った血も見づらくなっている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場の地図

現場となった学校の地図。

監視カメラの設置場所なども記入されている。

※作者注…画像を用意できていないため、

この証拠品を使う場面は、つきつけるをカットします。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・ネクタイピン

被害者が所持していた。

数日前に発生した空き巣事件の盗難品。

被害者と空き巣事件の関係は現在不明。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・謎の紋章

現場に落ちていた謎の紋章。

金メッキで加工されているようで、

ところどころはがれてしまっている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鉄パイプ

被害者を死に至らしめた凶器。

殴った衝撃で、一部が曲がってしまっている。

被告人の指紋と、被害者の血液が付着。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・工事現場の写真

イトノコ刑事が、現場近辺で撮影してきた写真。

全部で二枚ある。

 

『詳細』

一枚目…地上から撮られた写真。足場を覆うように向こう側の見えない白色の幕が張られている。一見するとなんてことの無いただの工事現場。

二枚目…屋上から取られた写真。鉄パイプで作られた足場が写っている。

一か所、鉄パイプが抜けている部分がある。

──────────────────

 

《人物ファイル》

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・岡瑠波(17)

今回の事件の被告人。

事件の起こった学校の生徒。

隠れオカルトマニアのようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

弁護の依頼人。

瑠波さんの学校の先生らしいが

どこか怪しげな雰囲気がある。

──────────────────》

 

【つきつける】──────────────────

・亜内武文(54)

どこかさえない中年検事。

昔は凄腕だったとかなんとか。

──────────────────》

 

【つきつける】──────────────────

・糸鋸圭介(32)

おなじみイトノコ刑事。

相変わらずビンボーで、

そうめんばかりすすっているらしい。

──────────────────



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つきつける 1-2-4

 「それを見て怖くなってしまって……慌ててその場から離れて、警察と救急を呼呼んだのであります!」

 

―つきつける― この証言とムジュンしている証拠品・人物とは?

 

【尋問に戻る】

 

 

 

 

 

──────────────────

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

これがないと、

誰もぼくを弁護士として

みとめてくれない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者の解剖記録

被害者の解剖記録。

下部に詳細あり。

 

『詳細』

 被害者 女性(身元不明)

 死因 高所からの転落による脳挫傷

 追記 頭部に鉄パイプのようなもので殴られた形跡を発見。一度だけ殴られた模様。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場写真

現場の様子を写した写真。

 

『詳細』

被害者は、あおむけに倒れている。

被害者の身長は、180~185cmほど。

頭から血が流れているが、髪に隠れて傷跡は見づらい。

校舎によって、影ができており、周囲に飛び散った血も見づらくなっている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場の地図

現場となった学校の地図。

監視カメラの設置場所なども記入されている。

※作者注…画像を用意できていないため、

この証拠品を使う場面は、つきつけるをカットします。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・ネクタイピン

被害者が所持していた。

数日前に発生した空き巣事件の盗難品。

被害者と空き巣事件の関係は現在不明。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・謎の紋章

現場に落ちていた謎の紋章。

金メッキで加工されているようで、

ところどころはがれてしまっている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鉄パイプ

被害者を死に至らしめた凶器。

殴った衝撃で、一部が曲がってしまっている。

被告人の指紋と、被害者の血液が付着。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・工事現場の写真

イトノコ刑事が、現場近辺で撮影してきた写真。

全部で二枚ある。

 

『詳細』

一枚目…地上から撮られた写真。足場を覆うように向こう側の見えない白色の幕が張られている。一見するとなんてことの無いただの工事現場。

二枚目…屋上から取られた写真。鉄パイプで作られた足場が写っている。

一か所、鉄パイプが抜けている部分がある。

──────────────────

 

《人物ファイル》

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・岡瑠波(17)

今回の事件の被告人。

事件の起こった学校の生徒。

隠れオカルトマニアのようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

弁護の依頼人。

瑠波さんの学校の先生らしいが

どこか怪しげな雰囲気がある。

──────────────────》

 

【つきつける】──────────────────

・亜内武文(54)

どこかさえない中年検事。

昔は凄腕だったとかなんとか。

──────────────────》

 

【つきつける】──────────────────

・糸鋸圭介(32)

おなじみイトノコ刑事。

相変わらずビンボーで、

そうめんばかりすすっているらしい。

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尋問 1-3-1

 さて、最初に聞いておくべきことは……瑠波さんを見つけた時間だな。前後関係を明らかにしておいた方が有利になるかもしれない。

 

 「被告人を目撃したのはいつのことですか?」

 「ハッ! 被害者を目撃する五分ほど前だったと思います! 物音が聞こえたので見回りのついでに見に行ったときに発見しました!」

 瑠波さんを見かけたのは被害者の発見の五分前、か。覚えておこう。

 

【尋問に戻る】

 

 

 

──────────────────

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

──────────────────

・弁護士バッジ

これがないと、

誰もぼくを弁護士として

みとめてくれない。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者の解剖記録

被害者の解剖記録。

 

『詳細』

 被害者 女性(身元不明)

 死因 高所からの転落による脳挫傷

 追記 頭頂部に鉄パイプのようなもので殴られた形跡を発見。一度だけ殴られた模様。

──────────────────

 

──────────────────

・現場写真

現場の様子を写した写真。

倒れる被害者の姿が写っている。

 

『詳細』

被害者は、あおむけに倒れている。

被害者の身長は、180~185cmほど。

頭から血が流れているが、髪に隠れて傷跡は見づらい。

校舎によって、影ができており、周囲に飛び散った血も見づらくなっている。

──────────────────

 

──────────────────

・現場の地図

現場となった学校の地図。

監視カメラの設置場所なども記入されている。

※作者注…画像を用意できていないため、

この証拠品を使う場面は、つきつけるをカットします。

──────────────────

 

──────────────────

・ネクタイピン

被害者が所持していた。

数日前に発生した空き巣事件の盗難品。

被害者と空き巣事件の関係は現在不明。

──────────────────

 

──────────────────

・謎の紋章

現場に落ちていた謎の紋章。

金メッキで加工されているようで、

ところどころはがれてしまっている。

──────────────────

 

──────────────────

・鉄パイプ

被害者を死に至らしめた凶器。

殴った衝撃で、一部が曲がってしまっている。

被告人の指紋と、被害者の血液が付着。

──────────────────

 

──────────────────

・工事現場の写真

イトノコ刑事が、現場近辺で撮影してきた写真。

全部で二枚ある。

 

『詳細』

一枚目…地上から撮られた写真。足場を覆うように向こう側の見えない白色の幕が張られている。一見するとなんてことの無いただの工事現場。

二枚目…屋上から取られた写真。鉄パイプで作られた足場が写っている。

一か所、鉄パイプが抜けている部分がある。

──────────────────

 

 

《人物ファイル》

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・岡瑠波(17)

今回の事件の被告人。

事件の起こった学校の生徒。

隠れオカルトマニアのようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

弁護の依頼人。

瑠波さんの学校の先生らしいが

どこか怪しげな雰囲気がある。

──────────────────

 

──────────────────

・亜内武文(54)

どこかさえない中年検事。

昔は凄腕だったとかなんとか。

──────────────────

 

──────────────────

・糸鋸圭介(32)

おなじみイトノコ刑事。

相変わらずビンボーで、

そうめんばかりすすっているらしい。

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尋問 1-3-2

 「その時の被告人の様子はどうでしたか?」

 「ものすごく慌てていました! 鉄パイプを片手にものすごい勢いで足場を駆け上がっていました! ええ、それはもう! 勢いが良すぎて転びそうなほどに!」

 瑠波さんがあわてて足場を駆け上がった、か。もっともらしい話だけど、何か違和感があるような……。

 

【尋問に戻る】

 

 

 

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【法廷記録】

 

《証拠品》

 

──────────────────

・弁護士バッジ

これがないと、

誰もぼくを弁護士として

みとめてくれない。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者の解剖記録

被害者の解剖記録。

 

『詳細』

 被害者 女性(身元不明)

 死因 高所からの転落による脳挫傷

 追記 頭頂部に鉄パイプのようなもので殴られた形跡を発見。一度だけ殴られた模様。

──────────────────

 

──────────────────

・現場写真

現場の様子を写した写真。

倒れる被害者の姿が写っている。

 

『詳細』

被害者は、あおむけに倒れている。

被害者の身長は、180~185cmほど。

頭から血が流れているが、髪に隠れて傷跡は見づらい。

校舎によって、影ができており、周囲に飛び散った血も見づらくなっている。

──────────────────

 

──────────────────

・現場の地図

現場となった学校の地図。

監視カメラの設置場所なども記入されている。

※作者注…画像を用意できていないため、

この証拠品を使う場面は、つきつけるをカットします。

──────────────────

 

──────────────────

・ネクタイピン

被害者が所持していた。

数日前に発生した空き巣事件の盗難品。

被害者と空き巣事件の関係は現在不明。

──────────────────

 

──────────────────

・謎の紋章

現場に落ちていた謎の紋章。

金メッキで加工されているようで、

ところどころはがれてしまっている。

──────────────────

 

──────────────────

・鉄パイプ

被害者を死に至らしめた凶器。

殴った衝撃で、一部が曲がってしまっている。

被告人の指紋と、被害者の血液が付着。

──────────────────

 

──────────────────

・工事現場の写真

イトノコ刑事が、現場近辺で撮影してきた写真。

全部で二枚ある。

 

『詳細』

一枚目…地上から撮られた写真。足場を覆うように向こう側の見えない白色の幕が張られている。一見するとなんてことの無いただの工事現場。

二枚目…屋上から取られた写真。鉄パイプで作られた足場が写っている。

一か所、鉄パイプが抜けている部分がある。

──────────────────

 

 

《人物ファイル》

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・岡瑠波(17)

今回の事件の被告人。

事件の起こった学校の生徒。

隠れオカルトマニアのようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

弁護の依頼人。

瑠波さんの学校の先生らしいが

どこか怪しげな雰囲気がある。

──────────────────

 

──────────────────

・亜内武文(54)

どこかさえない中年検事。

昔は凄腕だったとかなんとか。

──────────────────

 

──────────────────

・糸鋸圭介(32)

おなじみイトノコ刑事。

相変わらずビンボーで、

そうめんばかりすすっているらしい。

──────────────────

 

 



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尋問 1-3-3

 「鉄パイプはどのような形状をしていましたか?」

 「はっ! 片方の先端に四角いでっぱりが付いた珍妙な形のパイプであったと記憶しています!」

 ……証拠品通りの情報だな。でも、本当に彼は鉄パイプを持った瑠波さんを見ることができたんだろうか……?

 

【尋問に戻る】

 

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【法廷記録】

 

《証拠品》

 

──────────────────

・弁護士バッジ

これがないと、

誰もぼくを弁護士として

みとめてくれない。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者の解剖記録

被害者の解剖記録。

 

『詳細』

 被害者 女性(身元不明)

 死因 高所からの転落による脳挫傷

 追記 頭頂部に鉄パイプのようなもので殴られた形跡を発見。一度だけ殴られた模様。

──────────────────

 

──────────────────

・現場写真

現場の様子を写した写真。

倒れる被害者の姿が写っている。

 

『詳細』

被害者は、あおむけに倒れている。

被害者の身長は、180~185cmほど。

頭から血が流れているが、髪に隠れて傷跡は見づらい。

校舎によって、影ができており、周囲に飛び散った血も見づらくなっている。

──────────────────

 

──────────────────

・現場の地図

現場となった学校の地図。

監視カメラの設置場所なども記入されている。

※作者注…画像を用意できていないため、

この証拠品を使う場面は、つきつけるをカットします。

──────────────────

 

──────────────────

・ネクタイピン

被害者が所持していた。

数日前に発生した空き巣事件の盗難品。

被害者と空き巣事件の関係は現在不明。

──────────────────

 

──────────────────

・謎の紋章

現場に落ちていた謎の紋章。

金メッキで加工されているようで、

ところどころはがれてしまっている。

──────────────────

 

──────────────────

・鉄パイプ

被害者を死に至らしめた凶器。

殴った衝撃で、一部が曲がってしまっている。

被告人の指紋と、被害者の血液が付着。

──────────────────

 

──────────────────

・工事現場の写真

イトノコ刑事が、現場近辺で撮影してきた写真。

全部で二枚ある。

 

『詳細』

一枚目…地上から撮られた写真。足場を覆うように向こう側の見えない白色の幕が張られている。一見するとなんてことの無いただの工事現場。

二枚目…屋上から取られた写真。鉄パイプで作られた足場が写っている。

一か所、鉄パイプが抜けている部分がある。

──────────────────

 

 

《人物ファイル》

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・岡瑠波(17)

今回の事件の被告人。

事件の起こった学校の生徒。

隠れオカルトマニアのようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

弁護の依頼人。

瑠波さんの学校の先生らしいが

どこか怪しげな雰囲気がある。

──────────────────

 

──────────────────

・亜内武文(54)

どこかさえない中年検事。

昔は凄腕だったとかなんとか。

──────────────────

 

──────────────────

・糸鋸圭介(32)

おなじみイトノコ刑事。

相変わらずビンボーで、

そうめんばかりすすっているらしい。

──────────────────



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尋問 1-3-4

 「足場を上っていくときの足音で被告人の存在に気づいたのでしょうか?」

 「いえ! それはそれは静かに彼女は足場を上っていました! 足音は一切なっていなかったと言えるでしょう!」

 「なるほど……」

 足音がなかったのに存在に気づくことができた。と、いうことは、この証人は瑠波さんを”直接目撃した”ってことになるな……。

 

 ……それってなんかおかしくないか?

 

【尋問に戻る】

 

 

──────────────────

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

──────────────────

・弁護士バッジ

これがないと、

誰もぼくを弁護士として

みとめてくれない。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者の解剖記録

被害者の解剖記録。

 

『詳細』

 被害者 女性(身元不明)

 死因 高所からの転落による脳挫傷

 追記 頭頂部に鉄パイプのようなもので殴られた形跡を発見。一度だけ殴られた模様。

──────────────────

 

──────────────────

・現場写真

現場の様子を写した写真。

倒れる被害者の姿が写っている。

 

『詳細』

被害者は、あおむけに倒れている。

被害者の身長は、180~185cmほど。

頭から血が流れているが、髪に隠れて傷跡は見づらい。

校舎によって、影ができており、周囲に飛び散った血も見づらくなっている。

──────────────────

 

──────────────────

・現場の地図

現場となった学校の地図。

監視カメラの設置場所なども記入されている。

※作者注…画像を用意できていないため、

この証拠品を使う場面は、つきつけるをカットします。

──────────────────

 

──────────────────

・ネクタイピン

被害者が所持していた。

数日前に発生した空き巣事件の盗難品。

被害者と空き巣事件の関係は現在不明。

──────────────────

 

──────────────────

・謎の紋章

現場に落ちていた謎の紋章。

金メッキで加工されているようで、

ところどころはがれてしまっている。

──────────────────

 

──────────────────

・鉄パイプ

被害者を死に至らしめた凶器。

殴った衝撃で、一部が曲がってしまっている。

被告人の指紋と、被害者の血液が付着。

──────────────────

 

──────────────────

・工事現場の写真

イトノコ刑事が、現場近辺で撮影してきた写真。

全部で二枚ある。

 

『詳細』

一枚目…地上から撮られた写真。足場を覆うように向こう側の見えない白色の幕が張られている。一見するとなんてことの無いただの工事現場。

二枚目…屋上から取られた写真。鉄パイプで作られた足場が写っている。

一か所、鉄パイプが抜けている部分がある。

──────────────────

 

 

《人物ファイル》

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・岡瑠波(17)

今回の事件の被告人。

事件の起こった学校の生徒。

隠れオカルトマニアのようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

弁護の依頼人。

瑠波さんの学校の先生らしいが

どこか怪しげな雰囲気がある。

──────────────────

 

──────────────────

・亜内武文(54)

どこかさえない中年検事。

昔は凄腕だったとかなんとか。

──────────────────

 

──────────────────

・糸鋸圭介(32)

おなじみイトノコ刑事。

相変わらずビンボーで、

そうめんばかりすすっているらしい。

──────────────────



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尋問1-3 失敗

 「異議あり!」

 ぼくは指を思いっきりつきつけた。

 

 「裁判長! ただいまの証言は、この証拠品のデータとムジュンしています!」

 「……? どこがですか? 特におかしいところは見当たらないようですが……」

 裁判長はけげんな表情を浮かべる。

 

 「あれ? ……そうですかね?」

 「異議は認められません」

 裁判長は無慈悲にも首を振る。

 

 「弁護人は、もっと慎重に発言してください!」

 

 しまった! 失敗してしまったみたいだ……。

 どうやら、つきつけるべき証言か証拠品が間違っているみたいだ。

 もう一度考え直さないと……。

 

【尋問に戻る】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

──────────────────

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

──────────────────

・弁護士バッジ

これがないと、

誰もぼくを弁護士として

みとめてくれない。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者の解剖記録

被害者の解剖記録。

 

『詳細』

 被害者 女性(身元不明)

 死因 高所からの転落による脳挫傷

 追記 頭頂部に鉄パイプのようなもので殴られた形跡を発見。一度だけ殴られた模様。

──────────────────

 

──────────────────

・現場写真

現場の様子を写した写真。

倒れる被害者の姿が写っている。

 

『詳細』

被害者は、あおむけに倒れている。

被害者の身長は、180~185cmほど。

頭から血が流れているが、髪に隠れて傷跡は見づらい。

校舎によって、影ができており、周囲に飛び散った血も見づらくなっている。

──────────────────

 

──────────────────

・現場の地図

現場となった学校の地図。

監視カメラの設置場所なども記入されている。

※作者注…画像を用意できていないため、

この証拠品を使う場面は、つきつけるをカットします。

──────────────────

 

──────────────────

・ネクタイピン

被害者が所持していた。

数日前に発生した空き巣事件の盗難品。

被害者と空き巣事件の関係は現在不明。

──────────────────

 

──────────────────

・謎の紋章

現場に落ちていた謎の紋章。

金メッキで加工されているようで、

ところどころはがれてしまっている。

──────────────────

 

──────────────────

・鉄パイプ

被害者を死に至らしめた凶器。

殴った衝撃で、一部が曲がってしまっている。

被告人の指紋と、被害者の血液が付着。

──────────────────

 

──────────────────

・工事現場の写真

イトノコ刑事が、現場近辺で撮影してきた写真。

全部で二枚ある。

 

『詳細』

一枚目…地上から撮られた写真。足場を覆うように向こう側の見えない白色の幕が張られている。一見するとなんてことの無いただの工事現場。

二枚目…屋上から取られた写真。鉄パイプで作られた足場が写っている。

一か所、鉄パイプが抜けている部分がある。

──────────────────

 

 

《人物ファイル》

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・岡瑠波(17)

今回の事件の被告人。

事件の起こった学校の生徒。

隠れオカルトマニアのようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

弁護の依頼人。

瑠波さんの学校の先生らしいが

どこか怪しげな雰囲気がある。

──────────────────

 

──────────────────

・亜内武文(54)

どこかさえない中年検事。

昔は凄腕だったとかなんとか。

──────────────────

 

──────────────────

・糸鋸圭介(32)

おなじみイトノコ刑事。

相変わらずビンボーで、

そうめんばかりすすっているらしい。

──────────────────



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つきつける 1-3-1

 「あれは被害者の方を発見する少し前のことでした!」

 

―つきつける― この証言とムジュンしている証拠品・人物は?

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

これがないと、

誰もぼくを弁護士として

みとめてくれない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者の解剖記録

被害者の解剖記録。

 

『詳細』

 被害者 女性(身元不明)

 死因 高所からの転落による脳挫傷

 追記 頭頂部に鉄パイプのようなもので殴られた形跡を発見。一度だけ殴られた模様。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場写真

現場の様子を写した写真。

倒れる被害者の姿が写っている。

 

『詳細』

被害者は、あおむけに倒れている。

被害者の身長は、180~185cmほど。

頭から血が流れているが、髪に隠れて傷跡は見づらい。

校舎によって、影ができており、周囲に飛び散った血も見づらくなっている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場の地図

現場となった学校の地図。

監視カメラの設置場所なども記入されている。

※作者注…画像を用意できていないため、

この証拠品を使う場面は、つきつけるをカットします。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・ネクタイピン

被害者が所持していた。

数日前に発生した空き巣事件の盗難品。

被害者と空き巣事件の関係は現在不明。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・謎の紋章

現場に落ちていた謎の紋章。

金メッキで加工されているようで、

ところどころはがれてしまっている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鉄パイプ

被害者を死に至らしめた凶器。

殴った衝撃で、一部が曲がってしまっている。

被告人の指紋と、被害者の血液が付着。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・工事現場の写真

イトノコ刑事が、現場近辺で撮影してきた写真。

全部で二枚ある。

 

『詳細』

一枚目…地上から撮られた写真。足場を覆うように向こう側の見えない白色の幕が張られている。一見するとなんてことの無いただの工事現場。

二枚目…屋上から取られた写真。鉄パイプで作られた足場が写っている。

一か所、鉄パイプが抜けている部分がある。

──────────────────

 

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・岡瑠波(17)

今回の事件の被告人。

事件の起こった学校の生徒。

隠れオカルトマニアのようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

弁護の依頼人。

瑠波さんの学校の先生らしいが

どこか怪しげな雰囲気がある。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・亜内武文(54)

どこかさえない中年検事。

昔は凄腕だったとかなんとか。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・糸鋸圭介(32)

おなじみイトノコ刑事。

相変わらずビンボーで、

そうめんばかりすすっているらしい。

──────────────────



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つきつける 1-3-2

 「工事現場の周辺を見張っていると、幕の内側に女の子の姿が見えました!」

 

―つきつける― この証言とムジュンしている証拠品・人物は?

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

これがないと、

誰もぼくを弁護士として

みとめてくれない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者の解剖記録

被害者の解剖記録。

 

『詳細』

 被害者 女性(身元不明)

 死因 高所からの転落による脳挫傷

 追記 頭頂部に鉄パイプのようなもので殴られた形跡を発見。一度だけ殴られた模様。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場写真

現場の様子を写した写真。

倒れる被害者の姿が写っている。

 

『詳細』

被害者は、あおむけに倒れている。

被害者の身長は、180~185cmほど。

頭から血が流れているが、髪に隠れて傷跡は見づらい。

校舎によって、影ができており、周囲に飛び散った血も見づらくなっている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場の地図

現場となった学校の地図。

監視カメラの設置場所なども記入されている。

※作者注…画像を用意できていないため、

この証拠品を使う場面は、つきつけるをカットします。

──────────────────》

 

【つきつける】──────────────────

・ネクタイピン

被害者が所持していた。

数日前に発生した空き巣事件の盗難品。

被害者と空き巣事件の関係は現在不明。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・謎の紋章

現場に落ちていた謎の紋章。

金メッキで加工されているようで、

ところどころはがれてしまっている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鉄パイプ

被害者を死に至らしめた凶器。

殴った衝撃で、一部が曲がってしまっている。

被告人の指紋と、被害者の血液が付着。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・工事現場の写真

イトノコ刑事が、現場近辺で撮影してきた写真。

全部で二枚ある。

 

『詳細』

一枚目…地上から撮られた写真。足場を覆うように向こう側の見えない白色の幕が張られている。一見するとなんてことの無いただの工事現場。

二枚目…屋上から取られた写真。鉄パイプで作られた足場が写っている。

一か所、鉄パイプが抜けている部分がある。

──────────────────

 

 

《人物ファイル》

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・岡瑠波(17)

今回の事件の被告人。

事件の起こった学校の生徒。

隠れオカルトマニアのようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

弁護の依頼人。

瑠波さんの学校の先生らしいが

どこか怪しげな雰囲気がある。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・亜内武文(54)

どこかさえない中年検事。

昔は凄腕だったとかなんとか。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・糸鋸圭介(32)

おなじみイトノコ刑事。

相変わらずビンボーで、

そうめんばかりすすっているらしい。

──────────────────



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つきつける 1-3-3

 「女の子をよく見てみると、なんと鉄パイプを持っているではありませんか!」

 

―つきつける― この証言とムジュンしている証拠品・人物は?

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

これがないと、

誰もぼくを弁護士として

みとめてくれない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者の解剖記録

被害者の解剖記録。

 

『詳細』

 被害者 女性(身元不明)

 死因 高所からの転落による脳挫傷

 追記 頭頂部に鉄パイプのようなもので殴られた形跡を発見。一度だけ殴られた模様。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場写真

現場の様子を写した写真。

倒れる被害者の姿が写っている。

 

『詳細』

被害者は、あおむけに倒れている。

被害者の身長は、180~185cmほど。

頭から血が流れているが、髪に隠れて傷跡は見づらい。

校舎によって、影ができており、周囲に飛び散った血も見づらくなっている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場の地図

現場となった学校の地図。

監視カメラの設置場所なども記入されている。

※作者注…画像を用意できていないため、

この証拠品を使う場面は、つきつけるをカットします。

──────────────────》

 

【つきつける】──────────────────

・ネクタイピン

被害者が所持していた。

数日前に発生した空き巣事件の盗難品。

被害者と空き巣事件の関係は現在不明。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・謎の紋章

現場に落ちていた謎の紋章。

金メッキで加工されているようで、

ところどころはがれてしまっている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鉄パイプ

被害者を死に至らしめた凶器。

殴った衝撃で、一部が曲がってしまっている。

被告人の指紋と、被害者の血液が付着。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・工事現場の写真

イトノコ刑事が、現場近辺で撮影してきた写真。

全部で二枚ある。

 

『詳細』

一枚目…地上から撮られた写真。足場を覆うように向こう側の見えない白色の幕が張られている。一見するとなんてことの無いただの工事現場。

二枚目…屋上から取られた写真。鉄パイプで作られた足場が写っている。

一か所、鉄パイプが抜けている部分がある。

──────────────────

 

 

《人物ファイル》

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・岡瑠波(17)

今回の事件の被告人。

事件の起こった学校の生徒。

隠れオカルトマニアのようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

弁護の依頼人。

瑠波さんの学校の先生らしいが

どこか怪しげな雰囲気がある。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・亜内武文(54)

どこかさえない中年検事。

昔は凄腕だったとかなんとか。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・糸鋸圭介(32)

おなじみイトノコ刑事。

相変わらずビンボーで、

そうめんばかりすすっているらしい。

──────────────────



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つきつける 1-3-4

 「彼女はそのまま工事現場の足場を使って屋上に上がって行ったのです!」

 

―つきつける― この証言とムジュンしている証拠品・人物は?

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

これがないと、

誰もぼくを弁護士として

みとめてくれない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者の解剖記録

被害者の解剖記録。

 

『詳細』

 被害者 女性(身元不明)

 死因 高所からの転落による脳挫傷

 追記 頭頂部に鉄パイプのようなもので殴られた形跡を発見。一度だけ殴られた模様。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場写真

現場の様子を写した写真。

倒れる被害者の姿が写っている。

 

『詳細』

被害者は、あおむけに倒れている。

被害者の身長は、180~185cmほど。

頭から血が流れているが、髪に隠れて傷跡は見づらい。

校舎によって、影ができており、周囲に飛び散った血も見づらくなっている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場の地図

現場となった学校の地図。

監視カメラの設置場所なども記入されている。

※作者注…画像を用意できていないため、

この証拠品を使う場面は、つきつけるをカットします。

──────────────────》

 

【つきつける】──────────────────

・ネクタイピン

被害者が所持していた。

数日前に発生した空き巣事件の盗難品。

被害者と空き巣事件の関係は現在不明。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・謎の紋章

現場に落ちていた謎の紋章。

金メッキで加工されているようで、

ところどころはがれてしまっている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鉄パイプ

被害者を死に至らしめた凶器。

殴った衝撃で、一部が曲がってしまっている。

被告人の指紋と、被害者の血液が付着。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・工事現場の写真

イトノコ刑事が、現場近辺で撮影してきた写真。

全部で二枚ある。

 

『詳細』

一枚目…地上から撮られた写真。足場を覆うように向こう側の見えない白色の幕が張られている。一見するとなんてことの無いただの工事現場。

二枚目…屋上から取られた写真。鉄パイプで作られた足場が写っている。

一か所、鉄パイプが抜けている部分がある。

──────────────────

 

 

《人物ファイル》

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・岡瑠波(17)

今回の事件の被告人。

事件の起こった学校の生徒。

隠れオカルトマニアのようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

弁護の依頼人。

瑠波さんの学校の先生らしいが

どこか怪しげな雰囲気がある。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・亜内武文(54)

どこかさえない中年検事。

昔は凄腕だったとかなんとか。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・糸鋸圭介(32)

おなじみイトノコ刑事。

相変わらずビンボーで、

そうめんばかりすすっているらしい。

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失敗 その他1-1

 「証人がエレベーターを使った証拠はこれです!」

 ぼくは証拠品をむんずと突き出した。が、周りの様子が何だか変だ。

 

 「…………」

 裁判長が怪訝な顔でこちらを見ている……。

 

 「成歩堂君。あなたはそれでどうやってエレベーターに乗ると言うのですか?」

 「え、えっと……これを使って、扉の鍵を開けて……」

 「それで?」

 「えー、えーっと……。……ごめんなさい。もう一度考え直します」

 

 「よろしい。ついでにペナルティも与えておきましょう」

 うう……間違えてしまったようだ。

 

【もどる】

 

 

 

 

 

 

──────────────────

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

──────────────────

・弁護士バッジ

これがないと、

誰もぼくを弁護士として

みとめてくれない。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者の解剖記録

被害者の解剖記録。

 

『詳細』

 被害者 女性(身元不明)

 死因 高所からの転落による脳挫傷

 追記 頭頂部に鉄パイプのようなもので殴られた形跡を発見。一度だけ殴られた模様。

──────────────────

 

──────────────────

・現場写真

現場の様子を写した写真。

倒れる被害者の姿が写っている。

 

『詳細』

被害者は、あおむけに倒れている。

被害者の身長は、180~185cmほど。

頭から血が流れているが、髪に隠れて傷跡は見づらい。

校舎によって、影ができており、周囲に飛び散った血も見づらくなっている。

──────────────────

 

──────────────────

・現場の地図

現場となった学校の地図。

監視カメラの設置場所なども記入されている。

※作者注…画像を用意できていないため、

この証拠品を使う場面は、つきつけるをカットします。

──────────────────

 

──────────────────

・ネクタイピン

被害者が所持していた。

数日前に発生した空き巣事件の盗難品。

被害者と空き巣事件の関係は現在不明。

──────────────────

 

──────────────────

・謎の紋章

現場に落ちていた謎の紋章。

金メッキで加工されているようで、

ところどころはがれてしまっている。

──────────────────

 

──────────────────

・鉄パイプ

被害者を死に至らしめた凶器。

殴った衝撃で、一部が曲がってしまっている。

被告人の指紋と、被害者の血液が付着。

──────────────────

 

──────────────────

・工事現場の写真

イトノコ刑事が、現場近辺で撮影してきた写真。

全部で二枚ある。

 

『詳細』

一枚目…地上から撮られた写真。足場を覆うように向こう側の見えない白色の幕が張られている。一見するとなんてことの無いただの工事現場。

二枚目…屋上から取られた写真。鉄パイプで作られた足場が写っている。

一か所、鉄パイプが抜けている部分がある。

──────────────────

 

 

《人物ファイル》

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・岡瑠波(17)

今回の事件の被告人。

事件の起こった学校の生徒。

隠れオカルトマニアのようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

弁護の依頼人。

瑠波さんの学校の先生らしいが

どこか怪しげな雰囲気がある。

──────────────────

 

──────────────────

・亜内武文(54)

どこかさえない中年検事。

昔は凄腕だったとかなんとか。

──────────────────

 

──────────────────

・糸鋸圭介(32)

おなじみイトノコ刑事。

相変わらずビンボーで、

そうめんばかりすすっているらしい。

──────────────────



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失敗 その他1-2

 「これこそが、鉄パイプが工事現場から持ち出されたことを示しているのです!」

 ぼくは証拠をつきつけた。

 

 「……それ、鉄パイプに関係ある?」

 横から呆れた声で真宵ちゃんが言った。

 

 「あれ、関係あると思うんだけど……。ほら、こことか」

 「違うと思うよ……ほら、裁判長さんに見つかる前に、つきつけるもの、変えようよ」

 「そ、そうだね、お騒がせしまし……」

 「見逃しませんぞ」

 「うぎゃ!」

 ……変なところで目ざといな、このおじいさん……。

 

【もどる】

 

──────────────────

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

──────────────────

・弁護士バッジ

これがないと、

誰もぼくを弁護士として

みとめてくれない。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者の解剖記録

被害者の解剖記録。

 

『詳細』

 被害者 女性(身元不明)

 死因 高所からの転落による脳挫傷

 追記 頭頂部に鉄パイプのようなもので殴られた形跡を発見。一度だけ殴られた模様。

──────────────────

 

──────────────────

・現場写真

現場の様子を写した写真。

倒れる被害者の姿が写っている。

 

『詳細』

被害者は、あおむけに倒れている。

被害者の身長は、180~185cmほど。

頭から血が流れているが、髪に隠れて傷跡は見づらい。

校舎によって、影ができており、周囲に飛び散った血も見づらくなっている。

──────────────────

 

──────────────────

・現場の地図

現場となった学校の地図。

監視カメラの設置場所なども記入されている。

※作者注…画像を用意できていないため、

この証拠品を使う場面は、つきつけるをカットします。

──────────────────

 

──────────────────

・ネクタイピン

被害者が所持していた。

数日前に発生した空き巣事件の盗難品。

被害者と空き巣事件の関係は現在不明。

──────────────────

 

──────────────────

・謎の紋章

現場に落ちていた謎の紋章。

金メッキで加工されているようで、

ところどころはがれてしまっている。

──────────────────

 

──────────────────

・鉄パイプ

被害者を死に至らしめた凶器。

殴った衝撃で、一部が曲がってしまっている。

被告人の指紋と、被害者の血液が付着。

──────────────────

 

──────────────────

・工事現場の写真

イトノコ刑事が、現場近辺で撮影してきた写真。

全部で二枚ある。

 

『詳細』

一枚目…地上から撮られた写真。足場を覆うように向こう側の見えない白色の幕が張られている。一見するとなんてことの無いただの工事現場。

二枚目…屋上から取られた写真。鉄パイプで作られた足場が写っている。

一か所、鉄パイプが抜けている部分がある。

──────────────────

 

 

《人物ファイル》

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・岡瑠波(17)

今回の事件の被告人。

事件の起こった学校の生徒。

隠れオカルトマニアのようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

弁護の依頼人。

瑠波さんの学校の先生らしいが

どこか怪しげな雰囲気がある。

──────────────────

 

──────────────────

・亜内武文(54)

どこかさえない中年検事。

昔は凄腕だったとかなんとか。

──────────────────

 

──────────────────

・糸鋸圭介(32)

おなじみイトノコ刑事。

相変わらずビンボーで、

そうめんばかりすすっているらしい。

──────────────────



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失敗 その他1-3

 「これが証人の動機を示しているのです!」

 「……そうなのでしょうか。私にはそうは思えません」

 「え、そうですかね?」

 「もう一度考え直しなさい!」

 ……裁判長の心証が悪くなったようだ。

 

 ……証人の動機……もしかしたら、この殺人事件が起こったあたりで発生したあの事件が関係しているかもな……。

 

【もどる】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

──────────────────

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

──────────────────

・弁護士バッジ

これがないと、

誰もぼくを弁護士として

みとめてくれない。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者の解剖記録

被害者の解剖記録。

 

『詳細』

 被害者 女性(身元不明)

 死因 高所からの転落による脳挫傷

 追記 頭頂部に鉄パイプのようなもので殴られた形跡を発見。一度だけ殴られた模様。

──────────────────

 

──────────────────

・現場写真

現場の様子を写した写真。

倒れる被害者の姿が写っている。

 

『詳細』

被害者は、あおむけに倒れている。

被害者の身長は、180~185cmほど。

頭から血が流れているが、髪に隠れて傷跡は見づらい。

校舎によって、影ができており、周囲に飛び散った血も見づらくなっている。

──────────────────

 

──────────────────

・現場の地図

現場となった学校の地図。

監視カメラの設置場所なども記入されている。

※作者注…画像を用意できていないため、

この証拠品を使う場面は、つきつけるをカットします。

──────────────────

 

──────────────────

・ネクタイピン

被害者が所持していた。

数日前に発生した空き巣事件の盗難品。

被害者と空き巣事件の関係は現在不明。

──────────────────

 

──────────────────

・謎の紋章

現場に落ちていた謎の紋章。

金メッキで加工されているようで、

ところどころはがれてしまっている。

──────────────────

 

──────────────────

・鉄パイプ

被害者を死に至らしめた凶器。

殴った衝撃で、一部が曲がってしまっている。

被告人の指紋と、被害者の血液が付着。

──────────────────

 

──────────────────

・工事現場の写真

イトノコ刑事が、現場近辺で撮影してきた写真。

全部で二枚ある。

 

『詳細』

一枚目…地上から撮られた写真。足場を覆うように向こう側の見えない白色の幕が張られている。一見するとなんてことの無いただの工事現場。

二枚目…屋上から取られた写真。鉄パイプで作られた足場が写っている。

一か所、鉄パイプが抜けている部分がある。

──────────────────

 

 

《人物ファイル》

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・岡瑠波(17)

今回の事件の被告人。

事件の起こった学校の生徒。

隠れオカルトマニアのようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

弁護の依頼人。

瑠波さんの学校の先生らしいが

どこか怪しげな雰囲気がある。

──────────────────

 

──────────────────

・亜内武文(54)

どこかさえない中年検事。

昔は凄腕だったとかなんとか。

──────────────────

 

──────────────────

・糸鋸圭介(32)

おなじみイトノコ刑事。

相変わらずビンボーで、

そうめんばかりすすっているらしい。

──────────────────



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失敗 その他1-4

 「これがその証拠品です!」

 「……流石にこれはないでしょ」

 真宵ちゃんがあきれた様子で言った。

 

 「最後の証拠品なんですから、きっちり決めなさい!」

 裁判長からも怒られてしまった。トホホ……。

 

【もどる】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

──────────────────

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

──────────────────

・弁護士バッジ

これがないと、

誰もぼくを弁護士として

みとめてくれない。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者の解剖記録

被害者の解剖記録。

 

『詳細』

 被害者 女性(身元不明)

 死因 高所からの転落による脳挫傷

 追記 頭頂部に鉄パイプのようなもので殴られた形跡を発見。一度だけ殴られた模様。

──────────────────

 

──────────────────

・現場写真

現場の様子を写した写真。

倒れる被害者の姿が写っている。

 

『詳細』

被害者は、あおむけに倒れている。

被害者の身長は、180~185cmほど。

頭から血が流れているが、髪に隠れて傷跡は見づらい。

校舎によって、影ができており、周囲に飛び散った血も見づらくなっている。

──────────────────

 

──────────────────

・現場の地図

現場となった学校の地図。

監視カメラの設置場所なども記入されている。

※作者注…画像を用意できていないため、

この証拠品を使う場面は、つきつけるをカットします。

──────────────────

 

──────────────────

・ネクタイピン

被害者が所持していた。

数日前に発生した空き巣事件の盗難品。

被害者と空き巣事件の関係は現在不明。

──────────────────

 

──────────────────

・謎の紋章

現場に落ちていた謎の紋章。

金メッキで加工されているようで、

ところどころはがれてしまっている。

──────────────────

 

──────────────────

・鉄パイプ

被害者を死に至らしめた凶器。

殴った衝撃で、一部が曲がってしまっている。

被告人の指紋と、被害者の血液が付着。

──────────────────

 

──────────────────

・工事現場の写真

イトノコ刑事が、現場近辺で撮影してきた写真。

全部で二枚ある。

 

『詳細』

一枚目…地上から撮られた写真。足場を覆うように向こう側の見えない白色の幕が張られている。一見するとなんてことの無いただの工事現場。

二枚目…屋上から取られた写真。鉄パイプで作られた足場が写っている。

一か所、鉄パイプが抜けている部分がある。

──────────────────

 

 

《人物ファイル》

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・岡瑠波(17)

今回の事件の被告人。

事件の起こった学校の生徒。

隠れオカルトマニアのようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

弁護の依頼人。

瑠波さんの学校の先生らしいが

どこか怪しげな雰囲気がある。

──────────────────

 

──────────────────

・亜内武文(54)

どこかさえない中年検事。

昔は凄腕だったとかなんとか。

──────────────────

 

──────────────────

・糸鋸圭介(32)

おなじみイトノコ刑事。

相変わらずビンボーで、

そうめんばかりすすっているらしい。

──────────────────



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失敗 その他1-1 復帰

 「ふん! 俺がエレベーターを使った証拠? お前なんかに出せやしねえよ!」

 「異議あり! こ、今度こそ出して見せます!」

 「はっ! どうだかな!」

 

 「では、弁護側に証拠の提出を求めます。この証人がエレベーターを使ったことを示す証拠品を!」

 

 ―つきつける― 菅椎名がエレベーターを使ったことを示す証拠をつきつけろ!

 ※作者注:この部分は、本来イラストを見て謎解きをする形式にすべきなのですが、イラストが用意できていないため、答えをこちらから示させていただきます。

 雰囲気だけでもお楽しみください。(答え:謎の紋章)

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

これがないと、

誰もぼくを弁護士として

みとめてくれない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者の解剖記録

被害者の解剖記録。

 

『詳細』

 被害者 女性(身元不明)

 死因 高所からの転落による脳挫傷

 追記 頭頂部に鉄パイプのようなもので殴られた形跡を発見。一度だけ殴られた模様。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場写真

現場の様子を写した写真。

倒れる被害者の姿が写っている。

 

『詳細』

被害者は、あおむけに倒れている。

被害者の身長は、180~185cmほど。

頭から血が流れているが、髪に隠れて傷跡は見づらい。

校舎によって、影ができており、周囲に飛び散った血も見づらくなっている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場の地図

現場となった学校の地図。

監視カメラの設置場所なども記入されている。

※作者注…画像を用意できていないため、

この証拠品を使う場面は、つきつけるをカットします。

──────────────────》

 

【つきつける】──────────────────

・ネクタイピン

被害者が所持していた。

数日前に発生した空き巣事件の盗難品。

被害者と空き巣事件の関係は現在不明。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・謎の紋章(これが答えです)

現場に落ちていた謎の紋章。

金メッキで加工されているようで、

ところどころはがれてしまっている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鉄パイプ

被害者を死に至らしめた凶器。

殴った衝撃で、一部が曲がってしまっている。

被告人の指紋と、被害者の血液が付着。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・工事現場の写真

イトノコ刑事が、現場近辺で撮影してきた写真。

全部で二枚ある。

 

『詳細』

一枚目…地上から撮られた写真。足場を覆うように向こう側の見えない白色の幕が張られている。一見するとなんてことの無いただの工事現場。

二枚目…屋上から取られた写真。鉄パイプで作られた足場が写っている。

一か所、鉄パイプが抜けている部分がある。

──────────────────

 

 

《人物》

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・岡瑠波(17)

今回の事件の被告人。

事件の起こった学校の生徒。

隠れオカルトマニアのようだ。

──────────────────

 

\【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

弁護の依頼人。

瑠波さんの学校の先生らしいが

どこか怪しげな雰囲気がある。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・亜内武文(54)

どこかさえない中年検事。

昔は凄腕だったとかなんとか。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・糸鋸圭介(32)

おなじみイトノコ刑事。

相変わらずビンボーで、

そうめんばかりすすっているらしい。

──────────────────



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失敗 その他1-2 復帰

 「お、おほん! では、今度こそ証明して見せましょう。この鉄パイプが工事現場の資材から持ち出されたという証拠を!」

 その声を聴いた裁判長が木槌を鳴らす。

 「では、弁護側に問います。この鉄パイプが工事現場から持ち出されたことが分かる証拠を提出してください!」

 

 

 

 ―つきつける― 凶器の鉄パイプが工事現場から持ち出されたことを示す証拠をつきつけろ!

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

これがないと、

誰もぼくを弁護士として

みとめてくれない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者の解剖記録

被害者の解剖記録。

 

『詳細』

 被害者 女性(身元不明)

 死因 高所からの転落による脳挫傷

 追記 頭頂部に鉄パイプのようなもので殴られた形跡を発見。一度だけ殴られた模様。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場写真

現場の様子を写した写真。

倒れる被害者の姿が写っている。

 

『詳細』

被害者は、あおむけに倒れている。

被害者の身長は、180~185cmほど。

頭から血が流れているが、髪に隠れて傷跡は見づらい。

校舎によって、影ができており、周囲に飛び散った血も見づらくなっている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場の地図

現場となった学校の地図。

監視カメラの設置場所なども記入されている。

※作者注…画像を用意できていないため、

この証拠品を使う場面は、つきつけるをカットします。

──────────────────》

 

【つきつける】──────────────────

・ネクタイピン

被害者が所持していた。

数日前に発生した空き巣事件の盗難品。

被害者と空き巣事件の関係は現在不明。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・謎の紋章

現場に落ちていた謎の紋章。

金メッキで加工されているようで、

ところどころはがれてしまっている。

──────────────────

 

【つきつける】───────────────────

・鉄パイプ

被害者を死に至らしめた凶器。

殴った衝撃で、一部が曲がってしまっている。

被告人の指紋と、被害者の血液が付着。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・工事現場の写真

イトノコ刑事が、現場近辺で撮影してきた写真。

全部で二枚ある。

 

『詳細』

一枚目…地上から撮られた写真。足場を覆うように向こう側の見えない白色の幕が張られている。一見するとなんてことの無いただの工事現場。

二枚目…屋上から取られた写真。鉄パイプで作られた足場が写っている。

一か所、鉄パイプが抜けている部分がある。

──────────────────

 

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・岡瑠波(17)

今回の事件の被告人。

事件の起こった学校の生徒。

隠れオカルトマニアのようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

弁護の依頼人。

瑠波さんの学校の先生らしいが

どこか怪しげな雰囲気がある。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・亜内武文(54)

どこかさえない中年検事。

昔は凄腕だったとかなんとか。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・糸鋸圭介(32)

おなじみイトノコ刑事。

相変わらずビンボーで、

そうめんばかりすすっているらしい。

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失敗 その他1-3 復帰

 「被害者と証人の間に接点はない……やはり、私には証人の動機が分かりません」

 裁判長が言った。

  「確かに、この二人には何の接点もありません。しかし、証人には被害者を殺害しなければならない理由があったのです。弁護側は、それを証明する証拠品を提示します」

 その言葉に頷いた裁判長は、木槌を何度か鳴らす。

 「では、弁護人に証拠を提出していただきましょう。証人が被害者を殺害しなければならなかった理由……それを示す証拠を!」

 

―つきつける― 菅椎名の動機を示す証拠をつきつけろ!

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

これがないと、

誰もぼくを弁護士として

みとめてくれない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者の解剖記録

被害者の解剖記録。

 

『詳細』

 被害者 女性(身元不明)

 死因 高所からの転落による脳挫傷

 追記 頭頂部に鉄パイプのようなもので殴られた形跡を発見。一度だけ殴られた模様。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場写真

現場の様子を写した写真。

倒れる被害者の姿が写っている。

 

『詳細』

被害者は、あおむけに倒れている。

被害者の身長は、180~185cmほど。

頭から血が流れているが、髪に隠れて傷跡は見づらい。

校舎によって、影ができており、周囲に飛び散った血も見づらくなっている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場の地図

現場となった学校の地図。

監視カメラの設置場所なども記入されている。

※作者注…画像を用意できていないため、

この証拠品を使う場面は、つきつけるをカットします。

──────────────────》

 

【つきつける】──────────────────

・ネクタイピン

被害者が所持していた。

数日前に発生した空き巣事件の盗難品。

被害者と空き巣事件の関係は現在不明。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・謎の紋章

現場に落ちていた謎の紋章。

金メッキで加工されているようで、

ところどころはがれてしまっている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鉄パイプ

被害者を死に至らしめた凶器。

殴った衝撃で、一部が曲がってしまっている。

被告人の指紋と、被害者の血液が付着。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・工事現場の写真

イトノコ刑事が、現場近辺で撮影してきた写真。

全部で二枚ある。

 

『詳細』

一枚目…地上から撮られた写真。足場を覆うように向こう側の見えない白色の幕が張られている。一見するとなんてことの無いただの工事現場。

二枚目…屋上から取られた写真。鉄パイプで作られた足場が写っている。

一か所、鉄パイプが抜けている部分がある。

──────────────────

 

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・岡瑠波(17)

今回の事件の被告人。

事件の起こった学校の生徒。

隠れオカルトマニアのようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

弁護の依頼人。

瑠波さんの学校の先生らしいが

どこか怪しげな雰囲気がある。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・亜内武文(54)

どこかさえない中年検事。

昔は凄腕だったとかなんとか。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・糸鋸圭介(32)

おなじみイトノコ刑事。

相変わらずビンボーで、

そうめんばかりすすっているらしい。

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失敗 その他1-4 復帰

 「あ、改めて、検察側の主張について、弁護側は反論の準備があります!」

 「ふむ……いささか不安ですが……面白い。弁護側の要請を受け入れましょう」

 裁判長は木槌を打ち鳴らすと続ける。

 

 「それでは、弁護側に証拠の提示を求めます。検察側の主張に対する証拠を!」

 何をつきつければいいかは決まっている。被害者の服装が分かる証拠品。それはただ一つしかない。今度こそ、これが最後の証拠品だ!

 

 ―つきつける― 被害者の服装が分かる証拠をつきつけろ!

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

これがないと、

誰もぼくを弁護士として

みとめてくれない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者の解剖記録

被害者の解剖記録。

 

『詳細』

 被害者 女性(身元不明)

 死因 高所からの転落による脳挫傷

 追記 頭頂部に鉄パイプのようなもので殴られた形跡を発見。一度だけ殴られた模様。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場写真

現場の様子を写した写真。

倒れる被害者の姿が写っている。

 

『詳細』

被害者は、あおむけに倒れている。

被害者の身長は、180~185cmほど。

頭から血が流れているが、髪に隠れて傷跡は見づらい。

校舎によって、影ができており、周囲に飛び散った血も見づらくなっている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場の地図

現場となった学校の地図。

監視カメラの設置場所なども記入されている。

※作者注…画像を用意できていないため、

この証拠品を使う場面は、つきつけるをカットします。

──────────────────》

 

【つきつける】──────────────────

・ネクタイピン

被害者が所持していた。

数日前に発生した空き巣事件の盗難品。

被害者と空き巣事件の関係は現在不明。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・謎の紋章

現場に落ちていた謎の紋章。

金メッキで加工されているようで、

ところどころはがれてしまっている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鉄パイプ

被害者を死に至らしめた凶器。

殴った衝撃で、一部が曲がってしまっている。

被告人の指紋と、被害者の血液が付着。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・工事現場の写真

イトノコ刑事が、現場近辺で撮影してきた写真。

全部で二枚ある。

 

『詳細』

一枚目…地上から撮られた写真。足場を覆うように向こう側の見えない白色の幕が張られている。一見するとなんてことの無いただの工事現場。

二枚目…屋上から取られた写真。鉄パイプで作られた足場が写っている。

一か所、鉄パイプが抜けている部分がある。

──────────────────

 

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・岡瑠波(17)

今回の事件の被告人。

事件の起こった学校の生徒。

隠れオカルトマニアのようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

弁護の依頼人。

瑠波さんの学校の先生らしいが

どこか怪しげな雰囲気がある。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・亜内武文(54)

どこかさえない中年検事。

昔は凄腕だったとかなんとか。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・糸鋸圭介(32)

おなじみイトノコ刑事。

相変わらずビンボーで、

そうめんばかりすすっているらしい。

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第1話 境界を越える逆転
法廷1日目 その1


……はあ……はあ……

 

……くそっ! 何でおれがこんな目に……

 

……つかまりたくねえ……こんなことで……

 

……誰か……誰かがやったことにするんだ……!

 

……そうだ、あいつだ……

 

……あいつがやったことにすれば……

 

 

【4月9日 午前8時35分 地方裁判所 被告人第2控室】

 ……遅い、遅すぎる。

 ここはとある裁判所。ぼくは、その一角にある控室にいた。

 部屋は全体的に白で統一されており、天井からぶら下がっているシャンデリアや、置かれている家具なども、落ち着いた雰囲気のものが選ばれており、裁判が始まる前の緊張感を和らげるように工夫されている。

 落ち着いた部屋とは対照的に、ぼくは部屋の中をウロウロして、落ち着かない雰囲気を辺りにはなっている。

 同じ部屋にいる係官さんも、ぼくの落ち着かない雰囲気にのまれてしまったのか、どうにもソワソワしていた。

 時間が気になり、壁掛け時計で時間を確認する。時刻はもうすぐ九時。ああ、早くしないとあと三十分で裁判が始まってしまうではないか!

 ますます僕の気持ちは落ち着かなくなる。それに比例するかように、足取りが速くなった。

 あの二人は何をやっているんだ……。

 なぜ、僕が裁判所にいるのか。なぜやきもきしているのか。それにはきちんと理由がある。

 まずはぼくのことについて話そう。

 

 ぼくの名前は成歩堂龍一(なるほどう りゅういち)。弁護士を初めてまだ三年の新米。

 いや、三年も経てば新米じゃなくなっているかも……。

 まあ、弁護士がぼくの職業だ。これまでぼくは弁護士として、多くの事件に出会い、裁判を通じて色々な経験を積んできた。

 今日も裁判があるから、こうして裁判所にいるわけだけど……。

 

 ……遅い、遅すぎるよ。

 いつまでたっても依頼人が来なくて、こうしてヤキモキしているわけだ。

依頼人というのは、ぼくが弁護する人のこと。ぼくは事件の犯人として疑われている人のことを弁護して、彼らの無罪を証明することを生業としている。

 いつもなら裁判が始まる前に依頼人が来て、裁判前の打ち合わせをするのだが、集合時刻を十分以上過ぎても依頼人が来ない。一体何をやっているんだろう……。

 

 どうする事も出来なくなり、とりあえずソファに腰掛ける。

 柔らかい腰掛と、背もたれの部分に置かれているクッションが、疲れたぼくの体を包み込む。

 しかし、勢いよく座ってしまったせいか、それと同時に大量に詰め込まれた綿から、たまりにたまった埃が花粉のごとく飛び散った。その埃を吸い込んで、思わずくしゃみが出る。

 静かな部屋に、ぼくのくしゃみがこだました。

 うう、なんだか気まずい。

 扉の前に立つ係官さんは、ぼくとか関わりたくないのか下を向いて視線をそらし続けている。なにもそこまでしなくてもいいのに……。

 今すぐにでもこの部屋を飛び出して微妙な空気から解放されたいが、依頼人がその間にこの部屋に来てしまえば、入れ替わりになってしまう。

 こうなれば係官さんとの根競べだ。

 

 ぼくと係官さんは気まずい雰囲気の中、お互いに距離を取り合い時間が過ぎるのをひたすらに待つ。時計の針が、カチカチとなる音が嫌にうるさい。気づけば、その長針は九の部分に差し掛かろうとしていた。

 時刻は八時四十五分。開廷まではあと十五分だ。

 ……時間がない。せめて建物の中だけでも探してみよう。

 

 重い腰を上げる。

 その様子を見た係官さん。ぼくがこの部屋から出ると察したのだろうか、下を向いているので少々見辛いものの、よく見るとその顔には安堵の表情が出ていた。

 まあ、この空気感が嫌なのは同意だけど、露骨にうれしそうな顔をされると、こちらとしては傷つくな……。

 そんな彼とは対照的に、ぼくは落胆した気持ちで扉に手をかける。

 そうして扉を開こうとしたその時だった。突然扉が勢いよく開いたのだ。

 この扉は部屋の内側から開けようとすると、扉を引かなければならない。その扉がぼくの目の前で勢いよく開いた。

 これが意味する事、そしてこの後ぼくがどうなったか。想像するのは容易い。

 勢いよく開かれたドアは、体当たりを仕掛けるサイのように、ぼくにぶつかった。

 その直後、「なるほどくん、お待たせ!」と、女の子が元気よくぼくの名前を呼んだ。

 真宵ちゃん……あんまりだよ。

 その後、床に叩き付けられたぼくを見て、その場にいた全員が腹を抱えて笑ったことは、言うまでもない。

 

 「ごめんね。まさか扉を開けたら、目の前になるほどくんがいるとは思っていなくて……」

 先程扉を開けた女の子が謝る。

 「いいよ、気にしなくて」

 落ち込む彼女をひとまず慰めた。

 彼女の名前は、綾里真宵(あやさと まよい)。ぼくの助手だ。

 二人で立ち向かった事件は数知れず、時にはピンチに陥ったこともあるが、お互いに助け合いながら三年という月日を共にした大切なパートナーだ。

 年は十九。身長は百五十ほど。

 薄い紫色の着物の上から、濃い紫の羽織を着て、赤紫色の帯を巻いており、服装は紫を基調にしていることが分かる。

 さらに首からは、勾玉をぶら下げている。色は明るい空色。真宵ちゃんが身に着けている物の中では、これだけ紫色でない。

 長く伸びた黒髪は、頭の上でお団子のように結ってある。(密かにこの髪型をちょんまげのようだと思っているのは内緒である)

 

 さて、ここで疑問に思った人もいるはず。なぜ、弁護士の助手がこんな奇妙な格好をしているのか、と。それは、真宵ちゃんのもう一つの職業が深く関わってくる。

 実は、真宵ちゃんは霊媒師でもあるのだ。

 真宵ちゃんの家は、倉院(くらいん)流霊媒道という、霊媒を生業とする由緒正しいお家。真宵ちゃんはそこの娘さんだ。

 ぼくの弁護士のお師匠さんが真宵ちゃんのお姉さんで、彼女とは弁護士になりたての時に起こったある事件で知り合った。それ以降、真宵ちゃんは霊媒師の修業の傍ら、ぼくの助手としていつもそばにいてくれている。

 

 「それにしても真宵ちゃん。どうしてこんなに来るのが遅くなったの?」

 疑問をぶつける。

 ぼくの質問に対し、真宵ちゃんは申し訳なさそうな顔で、「ごめんね、実はあの子が……」と言って扉の方を指さした。

 扉の方を見ると、女の子が立っていた。そう、彼女こそが今回、ぼくが弁護を担当する依頼人だ。

 彼女の名は、岡瑠波(おか るなみ)。この辺りにある、東深見高校という私立高校に通っている高校生。

 茶髪がかった少し癖のあるベリーショートヘアに、UFOの髪飾りを付けている。服は、東深見高校の制服だろうか。菫色を含めた、紫系統のチェックから成るベスト風の上着とブリーツスカートを履き、上着の下に白色の長そでブラウスを着ている。

 暗い顔をした彼女は先ほどの係官さんと同じように下を向いて、その場に棒立ちしていた。

 

 「だ、大丈夫?」

 心配した真宵ちゃんが、瑠波さんに声をかける。

 ぼくも声をかけてあげようと思ったが、ここは年も近い真宵ちゃんに任せる方がいいだろうと考えて、その様子を黙って見ていた。

 瑠波さんと真宵ちゃんは身長が同じくらいだからだろうか、二人で並んでいると同級生のように見えた。……真宵ちゃんの方が年上だけど。

 それはさておき、初めての裁判で被告人として出廷するんだ。瑠波さんが緊張するのも無理ない。それに、彼女が起訴された理由もその原因の一つだろうな。

 

 “殺人” 

 

 それが彼女に掛けられている容疑だ。

 瑠波さんの様子から見るに、残りの時間で裁判の方針を固める話し合いをするのは難しそうだ。ここは、裁判が始まるまでの間、彼女の側に真宵ちゃんを付けておくのが正解だろう。

 真宵ちゃんに一言声をかけると、ぼくはもう一度ソファに、今度は優しく腰掛けると机の上に置いておいた法廷記録を手に取った。

 法廷記録には、”東深見高校 殺人事件 捜査資料”と書かれている。

 それをひらいて、中にファイルされている一枚の紙を取り出した。これに、今回の事件の簡単な情報がまとめられている。

 昨日目を通しておいたが、改めて確認することにした。

 

 被告人 岡瑠波 容疑 殺人罪

 被害者 女性 (身元不明) 死因 高所から突き落とされたことによる脳挫傷。 

 事件概要 四月八日、午前十時ごろ、私立東深見高校にて「人が倒れている」と同校の警備員から一一〇番、及び一一九番通報。十分後に警察が到着。被害者の遺体を確認後、警備員に事情聴取。

その際、警備員が屋上に人影を見たと証言。その後、屋上にて一名の女子生徒を発見。女子生徒は鉄パイプを持ってその場に立ち尽くしていた。任意同行を許可したため、署にて事情聴取。

 警備員の証言と、現場に残されていた鉄パイプの指紋が女子生徒のものと一致したことが証拠となり、同日、同校の生徒、岡瑠波を逮捕、起訴した。

 被害者の女性は身元が判明しておらず、現在捜査中。また、女性の服の胸ポケットから純金のネクタイピンを発見。捜査の結果、同日現場近辺で発生した空き巣事件の盗難物と一致。女性が空き巣事件に関与している見方も含め、現在捜査中。

 

 被害者は身元不明、か……。そうなると瑠波さんとの関係性が読めなくなってくるな……。

 加害者と被害者、この二人の関係性が分からないと、加害者の犯行の動機が分からなくなってしまう。検察側がそこをどう攻めてくるかが問題だ。

 

 捜査資料を法廷記録に戻し、今度は中から一枚の写真を取り出す。被害者が発見された場所、いわゆる現場を撮影したものだ。

 事件現場は東深見高校の校舎裏。資料にもあったように、警備員の一人が第一発見者らしい。

 苔がびっしりと生えた校舎裏の一角に女性があおむけに倒れている。夜空のような黒い色をした長い髪。遺体の腕にヘアゴムが巻いてあるところを見るに、被害者は普段は上を縛っていたことが窺える。

 身長は目測だと百八十から百八十五と言ったところか。……女性にしてはずいぶん高身長だ。

 服装は白のワイシャツにジーパン。ワイシャツには、倒れた際についたと思われる土と血液が大量に付着し、ワイシャツが持つ清潔感は完全に失われている。

 ……それにしてもずいぶんと簡素な格好だ。

 女性は見た目、二十代前半と言ったところだろうか。この年齢の女性がこんな簡素な格好をしていることに、少し違和感を覚える。なんというか……やけに男っぽい格好だな。

 

 被害者の容姿などを確認し終え、次に被害者の頭部に注目した。

 きれいな黒髪に、一筋の緋色の血が垂れている。血が垂れている元をたどったが、長い髪に遮られているせいで、遺体のすぐそばで撮られた写真にも関わらず、傷は見つけられなかった。

 ひととおり確認し終えたので、写真をファイルに戻す。

 どうやら、瑠波さんも落ち着いたようだ。真宵ちゃんの明るい性格はこう言う場面でも役に立つ。

 

 「瑠波さん、気分は大丈夫ですか?」

 ぼくの質問に瑠波さんは少し力の無い表情を浮かべ、「はい、なんとか……」と答える。まだ声に力を感じられない。真宵ちゃんの力をもってしてもやはり限界がある。

 ここはどうするべきなのだろうか。あまり未成年の子の弁護を引き受けたことのないので、こういう状況になれていない。

 「なにか飲み物でも買ってきましょうか?」

 ひとまず適当に声をかけてみる。

 「い、いえ。大丈夫です……」

 しかし瑠波さんはぼくの言葉をバッサリと切り捨てる。

 うう、飲み物を買いに行っている間に、何て声をかけようか考えようとしていたのだが……こう返されてしまっては、どうすることもできない。

 「え、えっと……今日はよく晴れましたね」

 先人たちの知恵、必殺天気の話題。これで会話の糸口を……。

 …………。

 返事が無い。どうやら失敗したようだ。

 うう、さすがにまずかっただろうか。

 弁護士なのに、弁護する人のことを励ますこともできないとは……久しぶりの法廷とはいえ、若干衰えたかもしれない自分の力量に、少しばかり自己嫌悪を覚える。

 「私とは話せるんだけどな」

 瑠波さんとの会話がはずまなかったのを見た真宵ちゃんが口を開く。

 どうにも気まずい……これだったら、係官さんとの根競べの方がマシだったな……。

 

 本来なら開廷前の最後の話し合いをする時間。間の悪い空気のせいなのか、誰一人口を開こうとしない。

 時間が気になり時計を確認する。時刻は八時五十分。開廷まではあと十分だ。 

 どうする。このままだとお互い士気が高まらない状態で裁判になってしまう。ただでさえつらい裁判なのに、こんな状態では勝てる裁判も勝てない。

 ……ここは、年長者のぼくがなんとかしなければ。

 ギスギスした沈黙を破るべく、口を開こうとする。

 

 その瞬間だった。突如、部屋の扉が開かれた。ギスギスとした沈黙を、扉を開ける音が一気に切り裂く。

 「皆様、ご機嫌麗しゅう……」

 沈黙を破り、部屋に入ってきたのは一人の女性。白色のゆったりとした服を着て、金髪のロングヘアーをいくつかの束に分け、それぞれ縛っている。

 どこか不思議な雰囲気を放つ女性はためたらうことなくまだギスギスとした空気の部屋に入ってくる。

 瑠波さんは女性を見て一瞬あっけにとられたような顔をしていたが、何かを思い出したかのようにハッとした顔つきになると、女性に向かって「先生!」と言った。

 “先生”と呼ばれた女性は瑠波さんの元に行くと、「心配していたのよ」と彼女を抱き寄せた。

 先生、ということは東深見高校の人なのか。

 しばらくすると女性はぼくの方へ向き直り、「初めまして。弁護士先生」とスカートの橋を持ってお姫様のように深々とお辞儀をした。

 「は、初めまして」

 見慣れない挨拶の仕方に動揺しながらも、何とか返答する。

 「申し遅れました。私は、私立東深見高校の教師、八雲紫(やくも ゆかり)と申します。以後お見知りおきを」

 「え、えっと、弁護士の成歩堂龍一です。今回はその、よろしくお願いします」

 あまりこういった雰囲気の大人の女性とは話したことが無い。妖艶な声にくらっとなりそうになるのを抑え込み、自己紹介をした。

 「あら、そんなに緊張なさらなくてもいいのですよ?」

 うう、出来ればその色っぽい声を止めて欲しいのだけど……。

 紫さんの大人のオーラにたじろいているぼくとは対照的に、真宵ちゃんは目を輝かせて紫さんのことを見ていた。

 「あら、あなたは?」

 真宵ちゃんの目線に気付いた紫さんが、声をかける。

 「あ、わたしは綾里真宵と言います」

 「真宵……いい名前ね」

 「あ、ありがとうございます!」

 真宵ちゃん、なんだか嬉しそうだな。もしかして、あんな感じの人の女の人に憧れているのだろうか? ……もしも真宵ちゃんがあんなふうになってしまったらどうしよう……まあ、真宵ちゃんの性格からして、ああなるとは考えにくいけどな。

 

 ぼくが物思いにふけっている間にも、真宵ちゃんと紫さんの会話は続いている。気が付けば、瑠波さんも話の輪に入っていた。

 「まあ、霊媒師をなさっているのね」

 どうやら、霊媒の話になっているらしい。

 紫さんは、真宵ちゃんが首からかけている勾玉をまじまじと見つめている。

 「はい、なんなら見せちゃいましょうか? わたしの霊媒」

 「私、見てみたいです!」

 瑠波さんが霊媒に興味を示す。その目は爛々と輝いていた。

 「待って真宵ちゃん。もうすぐ裁判が始まる時間でしょう? だから、裁判が終わってからにしてもらえるかしら?」

 時間を配慮した紫さんの行動。さすが教師なだけはあるな。子どもの扱いが上手だ。

 それからも、紫さん達はいろいろな話をしていた。先ほどまで元気が無かった瑠波さんも談笑するうちに緊張がほぐれてきたようだ。曇り空のような顔は、いつの間にか晴れやかになっていた。

 そうして、五分ほど過ぎただろうか。時刻は間もなく九時になろうとしていた。

 

 「あら? そろそろ時間のようね」

 紫さんが話すのを止める。

 「さあ、二人とも。準備して」

 紫さんに促され、真宵ちゃんたちも会話を止め、各々の準備に入る。

 瑠波さんは服装を整え、真宵ちゃんは法廷記録の証拠品をもう一度整理し直すと、ぼくに手渡してくれた。

 「紫さん。ありがとうございました。瑠波さんの緊張を解いてくださったんですよね?」

 紫さんはきっと部屋に入った時から、この部屋のぎすぎすとした空気を読み取っていたはず。だからこそ、瑠波さん達とああやって談笑することで緊張をほぐしてあげたのだろうと、その光景を見ていたぼくは思った。

 「あら、なんのことかしら? わたしはただあの子たちとお喋りしたかっただけよ」

 紫さんはクスリ、と笑った。

 「さあ、ここからは先生の出番。瑠波のこと、よろしくお願いします」

 紫さんは、深々と頭を下げる。

 「はい」

 紫さんがこうして場の空気を和やかにし、ぼく達の士気を挙げてくれた。このお礼は言葉だけでなく、無罪判決という形で返そう。

 そう思うと、決意がみなぎった。

 「弁護人、被告人。間もなく開廷のお時間です。準備ができ次第、速やかに入廷してください!」

 あの係官さんが大きくはきはきとした声で叫んだ。彼も、紫さんのおかげだろうか、最初よりも顔がすっきりとしている。彼女の手腕はやはりすごいと改めて実感する。

 「さあ、二人とも。そろそろ行こうか」

 準備を終えた真宵ちゃんと瑠波さんに出発の合図を告げる。

 「よーし、いっちょやるよ。なるほどくん!」

 ガッツポーズを決めた後、拳を高く突き上げる真宵ちゃん。「先に行ってるね!」と言って、すぐに部屋を飛び出して行った。

 「あ、あの成歩堂さん。その……よろしくお願いします!」

 瑠波さんが深くお辞儀をする。

 「精一杯やらせていただきます」

 決意新たにぼくはそう言った。

 その後、瑠波さんは二人の女性係官に連れられ、部屋を後にした。

 「では、私もこれで……傍聴席で見ていますわ」

 紫さんも後に続いて退出した。

 部屋に一人取り残されたぼくは、深呼吸をすると部屋を出た。

 

 ぼくが廊下を歩く音だけが辺りに響く。いつも静かな裁判所ではこれが当たり前だ。いつもなら何とも思わないが、今日のぼくにはこの足音が、勇気が出るファンファーレにも感じられた。

 長い廊下を抜け、中央エントランスに出る。

 煌びやかなシャンデリアが天井からぶら下がり、その隣から大きな二つの柱がそびえたつ。柱の間にかかる幅の広い大階段を上った先に、目的の部屋があった。

 そこにあるのは、大きな木製の扉。ただの扉なのに、そこからは誰しもが怯むような気迫が感じられた。

 “地方裁判所 第二法廷”

 扉の上にかかるプレートにはそう書かれていた。それを確認したぼくは扉を開ける。気圧差のせいだろうか、扉を開けると勢いよく風がぼく目掛けて襲いかかった。

 

 怯んで一瞬目を閉じる。

 風が止み、目を開けた先に待っていたのは当然ながら法廷。傍聴席は多くの傍聴人で溢れかえっており、その奥に二つの机が並べられていた。

 向かって右側が検事席、左側が弁護席だ。

 弁護席には真宵ちゃんがすでに待機していて、開廷を待ち望んでいる。

 弁護席と検事席の手前には椅子が置かれてあり、両脇を女性係官に固められて瑠波さんが座っていた。

 ぼくは傍聴席の間をすり抜け、弁護席に立った。もうすぐ、裁判が始まる。

 ……大丈夫、きっと乗り越えられる。ぼくがすることは依頼人を信じ抜き、真実を見つけ出す。ただ、それだけだ。

 その直後、法廷中に鐘の音が鳴り響く。午前九時を付ける時報だ。

 年季を感じさせる鐘の音は、これから裁判に挑む者達に激励を送るかのように感じられた。



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法廷1日目 その2

【同日 午前9時 地方裁判所 第2法廷】

 鐘の音が九回鳴り響き、そして止まる。それと同時に弁護席の奥にある扉が開かれ、裁判長が出てきた。

 裁判長は脇にある階段を上ると裁判長席に座り、辺りを見回す。そして鞄から木槌を取りだすと、高く振り上げ、そして振り下ろした。カン、と乾いた音が法廷に響く。

 

 「これより、岡瑠波の法廷を開廷します」

裁判長が開廷を宣言する。

 今回裁判長を務めるのは、ぼくがよく見かけるいつもの裁判長さんだ。知りあって三年の月日が流れたが、いまだに彼の名前は知らない。少し前に名刺をもらったが、達筆すぎて全く読めなかった。

 裁判官が身に着ける黒い服を着ており、威厳たっぷりな髭を生やしている。(その代わりに頭の方が……)

 

 「検察側、準備完了しています」 

そう言ったのは今回の事件を担当する、亜内武文(あうち たけふみ)検事だ。

 パッとしない顏に、少々さびしい頭部。これまたパッとしない灰色のスーツと、眼鏡をかけている。一言でいうなら冴えない感じの検事さんだ。今まで何度か闘ったこともある。

 どこか頼りなさげだが検事としてはかなりのベテランだ。昔は、今の彼からは想像もできないほどのテクニックで新人弁護士を次々に打ち倒し、「新人つぶしの亜内」という異名まで持っていたそうな。(もっとも、今ではどこにでもいるような普通の中年検事になってしまっているが)

 「弁護側、準備完了しています」

 いつも通りに準備完了の旨を伝える。

 「よろしい」

 裁判長は検事席と弁護席を交互に見ると、ゆっくりと頷いた。

 

 「それでは、冒頭陳述に入っていただきましょう」

 冒頭陳述は裁判が始まってから最初にすること。検察側が事件の簡単な説明をする。

 「了解しました」

 裁判長に促され、亜内検事は机の上に広げられた資料から一枚の紙を拾い上げ、冒頭陳述を始めた。

 

 「今回の事件は私立東深見高校で起こりました。容疑者は同校に通う女子生徒、岡瑠波さんです。現在、彼女には殺人の容疑が掛けられています」

 殺人、という単語が出た瞬間、傍聴席から少しどよめきが聞き終えた。

 女子高生が殺人を犯したかもしれないのだ。無理もない。

 「被害者は身元不明の女性。死因は高所から落下したことによる脳挫傷。いわゆる転落死というやつです。遺体の損傷具合から見て、校舎の屋上から突き落とされたものと思われます」

 「はて。身元不明とのことですが……被害者は身分証明書を持っていなかったのですか?」

 「そのとおりです。被害者の持ち物には免許証はおろか、保険証さえありませんでした」

 「ほ、保険証すら持っていないのですか……」

 驚いた声色で話す裁判長。

 「被害者の死亡推定時刻は、事件当日の午前十時から十時半ごろです。また、被害者の遺体には落下した際についた打撲痕などとは別に、頭部を鉄パイプのようなもので殴られた形跡がありました」

 頭からの出血は鉄パイプで殴られたからだったのか……。

 「被害者の解剖記録を提出させていただきます」

 「受理します」

 裁判長の許可が下り、亜内検事が解剖記録を提出する。ぼくの元にも解剖記録の複製が手渡された。中身をざっと見ておくか。

 

 

 

―証拠品「被害者の解剖記録」のデータを法廷記録にファイルした―

 

・被害者の解剖記録 

 被害者 女性(身元不明)

 死因 高所からの転落による脳挫傷

 追記 頭部に鉄パイプのようなもので殴られた形跡を発見。一度だけ殴られた模様。

 

 

 

 「これで冒頭陳述は終わりですかな?」

 裁判長が亜内検事に聞く。

 「お待ちください、まだあと少し……」

 「分かりました」

 冒頭陳述は続く。

 

 「先ほど、被害者は身分証明書を持っていないと話しましたが、それとは別に一つだけ奇妙な持ち物がありました」

 「一体なんですかな?」

 「このネクタイピンです」

 亜内検事は透明なビニール袋に入ったネクタイピンを取り出した。

 「こ、これは……見事な逸品ですなぁ」

 取り出されたネクタイピンはおそらく純金製だろう。法廷内の照明が当たると光を反射して辺りに煌びやかな光を放つ。中央にはルビーと思われる大きな赤色の宝石が付いている。いかにもお金持ちが持っていそうな逸品だ。

 「これを被害者が持っていたのですかな?」

 「その通りです」

 「しかし、そのネクタイピンどこかで見たような……年ですかな」

 裁判長がしかめっ面をした。

 「……実はこのネクタイピン、盗まれた物なのです」

 「ぬ、盗まれた物……ですか?」

 「はい。このネクタイピンは今回の殺人事件が起きた同日、現場近くで発生した空き巣事件の盗難物なのです」

 「空き巣……ああ、そういえば新聞でとりあげられていましたね。何でもこれで七件連続だとか。……では、その女性が件の空き巣事件の犯人なのでしょうか?」

 「我々もそのように考え捜査を進めました。しかし、空き巣事件の目撃者は全員口をそろえて“犯人は男だった”と証言しているのです。

 「ふむ……奇妙な話ですな」

 「現在、この女性が空き巣事件に関与している見方も含め捜査中です。事件とは関係なさそうですが、念のためお話しさせていただきました」

 「いえいえ、情報は多い方がいいです。亜内検事、ありがとうございます」

 裁判長は深々とお辞儀をした。

 「念のためこちらのネクタイピンも証拠品として提出させていただきます」

 「受理します」

 亜内検事は弁護席と検事席の間にある大きな机の上にネクタイピンを置いた。書類とは違い複製することが出来ない証拠品はここに置かれることになっている。

 

 

 

―証拠品「ネクタイピン」のデータを法廷記録にファイルした―

 

被害者が所持していた。

事件同日に発生した空き巣事件の盗難品。

被害者と空き巣事件の関係は現在不明。

 

 

 

 「あともう一点だけよろしいでしょうか?」

 「かまいません。一体なんですかな?」

 「こちらも事件とは関係なさそうですが……高校の裏門の側にこんなものが落ちていました」

 亜内検事は再びビニール袋を出す。その中には、金色に輝く星型の紋章が入っていた。ところどころはがれているのを見る限り、どうやら金メッキの様だ。

 「それは?」

 「残念ながら、我々には分かりません。ただ、同じ校内に落ちていた物なので、何か事件に関係あると思い提出させていただきました」

 「分かりました。そちらの証拠品を受理します」

 亜内検事は謎の紋章をテーブルの上に置き、検事席に戻った。

 

 

 

―証拠品「謎の紋章」のデータを法廷記録にファイルした―

 

・謎の紋章

現場に落ちていた謎の紋章。

金メッキで加工されているようで、

ところどころはがれてしまっている。

 

 

 

 「以上で冒頭陳述を終わります」

 「はい。ありがとうございました」

 裁判長は頷くと再び木槌を振り下ろした。カン、という音が響く。

 

 「それでは最初の証人に入廷していただきましょう」

 裁判長が証人の入廷を促す。

「では、事件捜査の指揮を執った糸鋸刑事を入廷させてください」

 亜内検事の指示で最初の証人が召喚された。

 

 数分後、法廷の扉が開き証人が入ってきた。証人は、被告席の少し奥にある証言台に立つ。

 「証人、名前と職業をお願いします」

 亜内検事がまず身分確認を行う。証人の刑事はハキハキとした声で喋りはじめた。

 「自分の名前は、糸鋸敬介(いとのこぎり けいすけ)ッス。所轄署の殺人事件の初動捜査担当の刑事ッス!」

 お馴染み、イトノコ刑事。

 刑事としての苦労を感じさせるモスグリーンのトレンチコートの下にワイシャツを着て赤いネクタイを締めている。裁判でよく証人として証言台に立っているせいか、彼との交流は深い。

 がたいのいい見た目に反して、少し怖がりでおっちょこちょいだが、やる時はやる正義感の強い刑事さん。手先が意外に器用で、以前壊れた機械を修理してくれたこともある。

 語尾に“ッス”と付けるのが口癖。

 おっちょこちょいが故に、ポカをやらかしては減給され、毎日そうめんというひもじい生活を送っている。

 

 「あ、あんた久しぶりッスね!」

 ぼくのことを見つけたイトノコ刑事が話しかけてきた。……確かにここ数か月ほど顔を見ていなかったな。

 よく見るとコートの薄汚れがまた増えている。イトノコ刑事も苦労しているんだろうなぁ。

 「証人には、被告人の逮捕の決め手となった証拠について証言していただきます。よろしいですね?」

 「もちろんッス! 昨日徹夜で練習してきたから問題なしッス!」

 徹夜で証言の練習って……努力家、なのだろうか?

 「では、証言をお願いします」

 「了解したッス!」

 亜内検事に促され、イトノコ刑事は証言を始めた。



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法廷1日目 その3 証言1-1

 ―証言開始― ~警察の見解~

 

 「被告人の逮捕の決め手となったのはこの鉄パイプッス」

 イトノコ刑事はそう言うと、ビニール袋に入った長さ五十センチほどの鉄パイプを取り出した。

 「鉄パイプからは被害者の血液と被告人の指紋が検出されたッス。まず、被告人はこの鉄パイプで被害者を殴り気絶させたッス。その後、気絶した被害者を屋上から突き落として殺害した。これが我々の考えッス」

 

 

 

 証言を聞き終えた裁判長は少し悩むような表情を浮かべたが、すぐに普通の顔に戻った。

 「なるほど。良く分かりました」

 「この鉄パイプを証拠品として提出するッス」

 「受理します」

 イトノコ刑事によって鉄パイプが机の上に置かれた。

 「裁判長!」

 ぼくは裁判長に声をかける。

 「なんですかな、弁護人?」

 「ただ今提出された鉄パイプを調べさせてもらえないでしょうか?」

 「ふむ。確か弁護人はまだ実物を調べていませんでしたな。亜内検事、どうされますか?」

 「我々はすでに調べてありますので。どうぞご自由に」

 「ありがとうございます」

 許可が下りたのを確認した上で、机の上から鉄パイプをビニール袋ごと持って弁護席に運ぶ。

 机の上に鉄パイプを置いた後、あらかじめ持参しておいた白手袋をはめて、袋からパイプを取り出した。こうすることで、指紋が付かないようにする。

 

 鉄パイプは目測五十センチほどの長さがある。

 片方の先端が少し曲がっている。恐らく、被害者を殴打した際に曲がってしまったのだろう。曲がった先を見ると、一部が青白く光っていた。これはきっとルミノール試薬の跡だろう。

 ルミノール試薬とは、血液を検出するための特殊な化学薬品のこと。これを吹きかけると、たとえどれだけ血をきれいに拭い取ったとしても、血が付いた部分が青白く光り血液があった場所が分かるという優れものだ。

 

 他に怪しいところはないかと、いろいろな方向から観察してみる。

 曲がっていない方の先端にはこの鉄パイプと同じくらいの大きさの穴が開いた四角いでっぱりがある。……他の鉄パイプとつなぐためのものだろうか?

 他にも手がかりがあると思い、さらによく観察する。

 ……おや。ルミノール試薬以外にも何かついているな。

 パイプをよく見ていると、白い粉が付いているのを見つけた。たぶん、瑠波さんの指紋だろう。粉の正体は指紋を採る時に使うアルミの粉だな。

 粉は鉄パイプの先端、ルミノール試薬のある部分に重なるようにして着いていた。

 ……妙だな。なぜ被害者が殴られた部分に指紋が付着しているのだろうか?

 

 その後も何かないかと探してみたが、これ以上の手がかりは得られなかった。

 調べ終わったパイプを袋にしまって、元の机の上に置き、白手袋をはずして弁護席に戻った。

 

 

 

 ―証拠品「鉄パイプ」のデータを法廷記録にファイルした―

・鉄パイプ

被害者を死に至らしめた凶器。

殴った衝撃で、一部が曲がってしまっている。

被告人の指紋と、被害者の血液が付着。

 

 

 

 「弁護人、もう大丈夫なのですか?」

 裁判長がぼくに聞いてくる。

 「大丈夫です。ありがとうございました」

 それを聞いた裁判長は頷く。

 「さて、弁護人も証拠品を十分に調べられたことですし、そろそろ……」

 「あ、ちょっと待って欲しいッス」

 口を開いたのはイトノコ刑事だった。

 「まだ何かあるのですか?」

 話をさえぎられた裁判長が、少し驚いた様子で聞いた。

 「あまり関係ないかもしれないッスが……実は今、東深見高校では工事を行っているそうッス」

 「工事、ですか?」

 「そうッス。ただ、何の工事だったか忘れてしまって……」

 「あ、それなら私、分かります」

 被告席から声が上がった。瑠波さんだ。

 「ふむ、そういえば被告人は東深見高校の生徒でしたな」

 裁判長は何度か頷く。

 「それで、一体何の工事を行っているんですか?」

 前のめりの姿勢で裁判長が問う。

 「耐震化工事です」

 「耐震化、ですか……」

 「うちの学校、校舎が古くて地震が来たら危ないからって、先生が言っていました」

 「なるほど。日本は地震大国ですからな。“備えあれば憂いなし”というやつですね」

 裁判長は感心したような顔をする。

 「それで、糸鋸刑事。その工事がどうかしたのですかな? わざわざ発言したということは、何か重要な意味があるのでしょう?」

 「重要かどうかまでは分からないッスが……実は、工事現場の足場が被告人が発見された屋上にまで通じていて、もしかしたら何か関係があるのかもと思って……だから、念のために伝えておこうかと、思ったッス」

 「なるほど……。確かに重要なことかもしれません。話してくださってありがとうございました」

 裁判長の反応にホッとしたのか、イトノコ刑事は安堵の表情を浮かべる。

 「一応、その工事現場の写真を撮っておいたッス。ただ、危険だと言われたから足場の外側と、屋上からしか撮らせてもらえなかったッス」

 「分かりました。では、その写真を証拠品として受理しましょう」

 工事現場の写真が証拠品として受理される。すぐに複製されたものが検事席と弁護席に配られた。

 

 一枚目は地上から撮られた写真。足場を覆うように向こう側の見えない白色の幕が張られている。一見するとなんてことの無いただの工事現場だ。

 二枚目は屋上から撮られた写真。こちらもただ足場が写されているだけである。……あれ。二枚目の写真の足場、一か所だけ鉄パイプが抜けている。安全第一が聞いてあきれるな。

 正直、事件に関係あるとは思えなかったが、念のため法廷記録にファイルした。

 

 

 

 ―証拠品「工事現場の写真」のデータを法廷記録にファイルした―

・工事現場の写真

イトノコ刑事が、現場近辺で撮影してきた写真。

全部で二枚ある。

 

『詳細』

一枚目…地上から撮られた写真。足場を覆うように向こう側の見えない白色の幕が張られている。一見するとなんてことの無いただの工事現場。

二枚目…屋上から取られた写真。鉄パイプで作られた足場が写っている。

一か所、鉄パイプが抜けている部分がある。

 

 

 

 「さて、それでは今度こそ次のステップに進むことにしましょう」

 裁判長が場の空気を整えるためにそう言った後、木槌を一回鳴らした。

 「では、弁護側に尋問をしていただきます」

 ついに来た。尋問の時間が。

 

 ……尋問をするのは、実は結構ご無沙汰だったし、久々に手順を確認しておこう。

 

 尋問が始まると、証言者が話した証言がいくつかのブロックに分けられる。

 そして、それぞれのブロックには、【ゆさぶる】というボタンが用意されている。

 それをクリックすると、証言がゆさぶれるんだったな……。

 ゆさぶると、証言者は詳細な話をしてくれるから、そこで情報を得る……そして、話が終わったら、元のタブに戻って、別の証言をゆさぶる……基本はこれの繰り返しだ。

 

 そして、証拠品や、人物の情報とムジュンする情報を見つけたら、【ゆさぶる】ボタンの隣にある【つきつける】ボタンを押して、法廷記録から、ムジュンしていると思う証拠品、もしくは人物をつきつける、だったな。

 

 よし、こんなものかな。とりあえず、実際に尋問してみて、感覚を思い出していくとしよう!

 

 「では弁護人、尋問をお願いします」

 「はい!」

 ぼくは尋問を開始した。

 

【尋問へ】



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法廷1日目 その4 尋問1-1

 ―尋問開始― ~警察の見解~

 

 「被告人の逮捕の決め手となったのはこの鉄パイプッス」

【ゆさぶる】【つきつける】

 「鉄パイプからは被害者の血液と被告人の指紋が検出されたッス」

【ゆさぶる】【つきつける】

 「まず、被告人はこの鉄パイプで被害者を殴り気絶させたッス。その後、気絶した被害者を屋上から突き落として殺害した。これが我々の考えッス」

【ゆさぶる】【つきつける】

 

 

 

──────────────────

 証言はここまでか……。

 

 「久しぶりの法廷だね、なるほど君」

 真宵ちゃんが話しかけてきた。

 

 「そうだね。ここ最近は、ずっと遊んでばっかりだったもんなー」

 「はみちゃんと一緒に、公園でボートを漕いだり、楽しかったよねー」

 「……ところで、真宵ちゃん。なにか、ムジュンとか見つけられたりはしないかな?」

 

 「……なにかを考えるには、データが足りないかな」

 お得意の受け売りのセリフで返されてしまった。

 仕方ない。基本に立ち帰って、ゆさぶりまくるか。気になる情報は、細かく突っ込んだりしてもみるとしよう。

 

 

 

──────────────────

【法廷記録】

 

──────────────────

・弁護士バッジ

これがないと、

誰もぼくを弁護士として

みとめてくれない。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者の解剖記録

被害者の解剖記録。

下部に詳細あり。

 

『詳細』

 被害者 女性(身元不明)

 死因 高所からの転落による脳挫傷

 追記 頭部に鉄パイプのようなもので殴られた形跡を発見。一度だけ殴られた模様。

──────────────────

 

──────────────────

・現場写真

現場の様子を写した写真。

 

『詳細』

被害者は、あおむけに倒れている。

被害者の身長は、180~185cmほど。

頭から血が流れているが、髪に隠れて傷跡は見づらい。

校舎によって、影ができており、周囲に飛び散った血も見づらくなっている。

──────────────────

 

──────────────────

・現場の地図

現場となった学校の地図。

監視カメラの設置場所なども記入されている。

※作者注…画像を用意できていないため、

この証拠品を使う場面は、つきつけるをカットします。

──────────────────

 

──────────────────

・ネクタイピン

被害者が所持していた。

数日前に発生した空き巣事件の盗難品。

被害者と空き巣事件の関係は現在不明。

──────────────────

 

──────────────────

・謎の紋章

現場に落ちていた謎の紋章。

金メッキで加工されているようで、

ところどころはがれてしまっている。

──────────────────

 

──────────────────

・鉄パイプ

被害者を死に至らしめた凶器。

殴った衝撃で、一部が曲がってしまっている。

被告人の指紋と、被害者の血液が付着。

──────────────────

 

──────────────────

・工事現場の写真

イトノコ刑事が、現場近辺で撮影してきた写真。

全部で二枚ある。

 

『詳細』

一枚目…地上から撮られた写真。足場を覆うように向こう側の見えない白色の幕が張られている。一見するとなんてことの無いただの工事現場。

二枚目…屋上から取られた写真。鉄パイプで作られた足場が写っている。

一か所、鉄パイプが抜けている部分がある。

──────────────────

 

《人物ファイル》

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・岡瑠波(17)

今回の事件の被告人。

事件の起こった学校の生徒。

隠れオカルトマニアのようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

弁護の依頼人。

瑠波さんの学校の先生らしいが

どこか怪しげな雰囲気がある。

──────────────────

 

──────────────────

・亜内武文(54)

どこかさえない中年検事。

昔は凄腕だったとかなんとか。

──────────────────

 

──────────────────

・糸鋸圭介(32)

おなじみイトノコ刑事。

相変わらずビンボーで、

そうめんばかりすすっているらしい。

──────────────────



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法廷1日目 その5 尋問1-1' 突破後

 「異議あり!」

 ぼくの声が、静かな法廷中に響く。

 ―さあ、反撃開始だ!

 

 「糸鋸刑事、あなたは今“被告人は被害者の頭頂部を殴った”と証言しました」

 「そ、それがどうかしたッス?」

 「被告人が被害者の頭頂部を殴る……それはどう考えても不可能なのです」

 「ど、どういうことですか?」

 裁判長も驚きを隠しきれないようだ。法廷中の視線がぼくに向けられる。

 「まず、この証拠品を見て下さい」 そう言って、現場写真を取り出す。

 「これは……ただの現場写真ですな」

 「その通りです。今回注目していただきたいのは、そこに移っている被害者の“身長”です」

 「し、身長ッスか……」

 「目測ではありますが、この写真を見る限り被害者の身長は、百八十から百八十五はあるでしょう」

 「確かに。女性にしてはやけに身長が高いですな。しかし、これがどうしたというのですか?」

 「では次に、ある人物に注目していただきます」

 「い、一体誰ッス?」

 「それは被告人、岡瑠波さんです」

 「わ、私ですか?」

 法廷中の視線が、今度は瑠波さんに向けられる。

 「被告人、あなたの身長を教えていただけませんか?」

 「私ですか? えっと……確か百五十センチくらいでしょうか」

 「被告人の身長は百五十センチ。被害者の身長は百八十センチ。その差はおよそ三十センチです」

 「さ、三十センチも……」

 話をずっと黙って聞いていた亜内検事が思わず言葉を漏らした。その顔には、徐々に焦りの色が見え始める。

 ぼくは気合を入れ直すために机を両手で勢いよく叩くと、そのままの勢いで人差し指を突きつける。

 「三十センチもの身長差がある以上、被告人が被害者の頭頂部を殴ることは不可能なのです!」

 「み、見おとしていたッス!」 イトノコ刑事が頭を抱えながら大声を上げる。傍聴席からは少しざわめきが起こった。

 なんとか突破できた。が、油断はできない。検察側から反論が飛び出してくるかもしれないからな……。

 

 「異議ありィ!」

 そう思ったのもつかの間、案の定検察側から異議が唱えらえた。

 「弁護側のただいまの立証……ムジュンがあると私は考えます!」

 「む、ムジュンですか。具体的には?」

 裁判長が聞いた。

 「弁護側は身長差の影響で、被告人が被害者を殴ることが出来ないと主張しました。しかし! 例えば被害者がしゃがんでいたらどうでしょう?」

 「しゃ、しゃがんでいた時?」

 「その通りです。例えどんなに身長差があろうとも、被害者がしゃがんでしまう。もしくは、被告人が被害者よりも高い位置にいたとしたら、身長差などまったくの無意味になるのです!」

 ……痛いところを突かれた。確かに、被害者がしゃがんでしまえば、身長差は関係なくなってしまう。……すぐに考えればわかる話なのに……盲点だった。

 「さらに付け加えると、鉄パイプには被告人の指紋が残っていました。この指紋がある限り、被告人が被害者を殴ったという事実は揺るぎないものとなるのです!」

 うう……完全に逃げ道をふさがれてしまった。せっかく突破できたと思ったのだが……どうやら、振出しに戻ってしまったようだ。

 

 「……どうやら、弁護側からの反論は無いようですな」

 裁判長が、何も言わないぼくを見てそう言った。うう、出来る事ならば反論したい。けれど、何も思い浮かばない。下手に責めない方が今は良いだろう。

 「ふふふ……この反論に手も足も出ないようですな。亜内武文、久々にいっぱい食らわせてやりましたぞ! ふふふ……」

 嬉しそうに、そして皮肉たっぷりに、亜内検事が大きな独り言をつぶやく。

 ……大丈夫、まだどうにかなるはずだ。気持ちを落とさないで行こう。

 

 しばしの間喜びに浸っていた亜内検事だったが、すぐに元に戻ると「それでは、次の証人を呼ばせていただきます」と言った。

 「え! 自分の出番、もう終わりッスか?」

 「はい、下がってもらって結構です」

 「そ、そんな。昨日あれだけ練習した意味がなくなるッスよ……」

 肩をガックリと落し、イトノコ刑事は法廷を後にした。……お気の毒に。

 「それで、次の証人は誰ですかな?」

 裁判長が聞く。

 「今回の事件の通報者兼、遺体の第一発見者です」

 「なるほど」

 第一発見者……確か警備員さんだったよな。恐らく、この裁判の山となるのはこの証人だ。より一層気を引き締めよう。

 「では、証人の管椎名さんを入廷させてください」

 

 亜内検事がそう言った直後、法廷の扉が大きな音をたてて開いた。後ろの方に座っていた傍聴人たちが驚く様子が見える。

 入ってきたのは大柄な男だった。身長は百八十代ぐらいだろうか。年齢は二十代後半くらいで、アスリートのような顔つきをしている、やや暑苦しそうな雰囲気の男性だ。

 体つきが良いせいか、警備服のボタンが今にもはじけ飛びそうになっている。頭には、紺色の警備員用の帽子をかぶっている。

 ……なぜだろう。この帽子、何かが足りないような気がするけど……まあ、気のせいか。

 証言台に男が立つと、「証人、名前と職業を」と亜内検事が身分確認を行う。名前を聞かれた証人は「ハッ!」と大きな声で言いながら敬礼した。……なんだか軍人さんみたいな人だな。

 「自分は、管椎名(かん しいな)と申します!」 敬礼したまま自己紹介をする。

 「職業は……そう、東深見高校でアルバイトの警備員を務めさせていただいております!

 一瞬、管さんは言葉を詰まらせたが、すぐに職業を答えた。

 「椎名、ですか。少し女性っぽい名前ですな」

 裁判長が言った。

 「ハッ! よく言われます!」 敬礼をして答える。

 「それにしても、ずいぶんと板についた敬礼ですね。警備員歴はどのくらいになるのでしょう?」

 完全に興味本位だろう。裁判長が聞いた。

 「ハッ! 実を申しますと、自分つい昨日警備員として着任したばかりなのであります! そのせいで、まだ警備会社の名簿に名前すら載っていないのであります!」

 「そ、そうなのですか……」

 何かを期待していたのだろうか、裁判長はやや落胆したような雰囲気になった。別に、そんなことどうでもいいと思うんだけどな……

 しかし、あの敬礼毎回するのか? 見ていて疲れるんだけど……。

 身分確認を得た亜内検事は、「証人は事件当日被害者の遺体を校舎裏で目撃した……間違いないですね?」と確認する。

 「ハッ! この目でしっかりと!」

 「では、その時のことについて証言をお願いします」

 「了解いたしました!」

 亜内検事に促され、証言が始まった。

 



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法廷1日目 その6 証言1-2

 ―証言開始― ~通報までの一部始終~

 

 「あの日私は、警備をしていました! 校舎の周りを見回っていた時、誰かが校舎裏で倒れているのを見つけたのです! 離れた場所から声をかけてみましたが、返事は返って来ませんでした! 怪しいと思ってよく見てみたら、頭に殴られた跡があったのです! それを見て怖くなってしまって……慌ててその場から離れて、警察と救急を呼んだのであります!」

 

 

 

 「証人、ありがとうございました」 亜内検事が言った。

 「ハッ! わたしに出来ることがあれば何でも!」

 「では弁護人、尋問をお願いします」

 「分かりました」

 早速尋問に入った。

 

【尋問へ】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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【法廷記録】

 

《証拠品》

 

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・弁護士バッジ

これがないと、

誰もぼくを弁護士として

みとめてくれない。

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──────────────────

・被害者の解剖記録

被害者の解剖記録。

 

『詳細』

 被害者 女性(身元不明)

 死因 高所からの転落による脳挫傷

 追記 頭頂部に鉄パイプのようなもので殴られた形跡を発見。一度だけ殴られた模様。

──────────────────

 

──────────────────

・現場写真

現場の様子を写した写真。

倒れる被害者の姿が写っている。

 

『詳細』

被害者は、あおむけに倒れている。

被害者の身長は、180~185cmほど。

頭から血が流れているが、髪に隠れて傷跡は見づらい。

校舎によって、影ができており、周囲に飛び散った血も見づらくなっている。

──────────────────

 

──────────────────

・現場の地図

現場となった学校の地図。

監視カメラの設置場所なども記入されている。

※作者注…画像を用意できていないため、

この証拠品を使う場面は、つきつけるをカットします。

──────────────────》

 

──────────────────

・ネクタイピン

被害者が所持していた。

数日前に発生した空き巣事件の盗難品。

被害者と空き巣事件の関係は現在不明。

──────────────────

 

──────────────────

・謎の紋章

現場に落ちていた謎の紋章。

金メッキで加工されているようで、

ところどころはがれてしまっている。

──────────────────

 

──────────────────

・鉄パイプ

被害者を死に至らしめた凶器。

殴った衝撃で、一部が曲がってしまっている。

被告人の指紋と、被害者の血液が付着。

──────────────────

 

──────────────────

・工事現場の写真

イトノコ刑事が、現場近辺で撮影してきた写真。

全部で二枚ある。

 

『詳細』

一枚目…地上から撮られた写真。足場を覆うように向こう側の見えない白色の幕が張られている。一見するとなんてことの無いただの工事現場。

二枚目…屋上から取られた写真。鉄パイプで作られた足場が写っている。

一か所、鉄パイプが抜けている部分がある。

──────────────────

 

 

《人物ファイル》

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・岡瑠波(17)

今回の事件の被告人。

事件の起こった学校の生徒。

隠れオカルトマニアのようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

弁護の依頼人。

瑠波さんの学校の先生らしいが

どこか怪しげな雰囲気がある。

──────────────────

 

──────────────────

・亜内武文(54)

どこかさえない中年検事。

昔は凄腕だったとかなんとか。

──────────────────

 

──────────────────

・糸鋸圭介(32)

おなじみイトノコ刑事。

相変わらずビンボーで、

そうめんばかりすすっているらしい。

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法廷1日目 その7 尋問1-2

 ―尋問開始― ~通報までの一部始終~

 

 「あの日私は、警備をしていました! 校舎の周りを見回っていた時、誰かが校舎裏で倒れているのを見つけたのです!」

【ゆさぶる】【つきつける】

 

 「離れた場所から声をかけてみましたが、返事は帰ってきませんでした!」

【ゆさぶる】【つきつける】

 

 「怪しいと思ってよく見てみたら、頭に殴られた跡があったのです!」

【ゆさぶる】【つきつける】

 

 「それを見て怖くなってしまって……慌ててその場から離れて、警察と救急を呼んだのであります!」

【ゆさぶる】【つきつける】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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【法廷記録】

 

《証拠品》

 

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・弁護士バッジ

これがないと、

誰もぼくを弁護士として

みとめてくれない。

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・被害者の解剖記録

被害者の解剖記録。

 

『詳細』

 被害者 女性(身元不明)

 死因 高所からの転落による脳挫傷

 追記 頭頂部に鉄パイプのようなもので殴られた形跡を発見。一度だけ殴られた模様。

──────────────────

 

──────────────────

・現場写真

現場の様子を写した写真。

倒れる被害者の姿が写っている。

 

『詳細』

被害者は、あおむけに倒れている。

被害者の身長は、180~185cmほど。

頭から血が流れているが、髪に隠れて傷跡は見づらい。

校舎によって、影ができており、周囲に飛び散った血も見づらくなっている。

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──────────────────

・現場の地図

現場となった学校の地図。

監視カメラの設置場所なども記入されている。

※作者注…画像を用意できていないため、

この証拠品を使う場面は、つきつけるをカットします。

──────────────────》

 

──────────────────

・ネクタイピン

被害者が所持していた。

数日前に発生した空き巣事件の盗難品。

被害者と空き巣事件の関係は現在不明。

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──────────────────

・謎の紋章

現場に落ちていた謎の紋章。

金メッキで加工されているようで、

ところどころはがれてしまっている。

──────────────────

 

──────────────────

・鉄パイプ

被害者を死に至らしめた凶器。

殴った衝撃で、一部が曲がってしまっている。

被告人の指紋と、被害者の血液が付着。

──────────────────

 

──────────────────

・工事現場の写真

イトノコ刑事が、現場近辺で撮影してきた写真。

全部で二枚ある。

 

『詳細』

一枚目…地上から撮られた写真。足場を覆うように向こう側の見えない白色の幕が張られている。一見するとなんてことの無いただの工事現場。

二枚目…屋上から取られた写真。鉄パイプで作られた足場が写っている。

一か所、鉄パイプが抜けている部分がある。

──────────────────

 

 

《人物ファイル》

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・岡瑠波(17)

今回の事件の被告人。

事件の起こった学校の生徒。

隠れオカルトマニアのようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

弁護の依頼人。

瑠波さんの学校の先生らしいが

どこか怪しげな雰囲気がある。

──────────────────

 

──────────────────

・亜内武文(54)

どこかさえない中年検事。

昔は凄腕だったとかなんとか。

──────────────────

 

──────────────────

・糸鋸圭介(32)

おなじみイトノコ刑事。

相変わらずビンボーで、

そうめんばかりすすっているらしい。

──────────────────



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法廷1日目 その8 尋問1-2突破後

 「異議あり!」

 ぼくは管さんの言葉をかき消さんばかりの大声で、異議を申し立てた。

 「被害者の頭に傷があるのを離れた場所から目撃した……その証言は、明らかにムジュンしています!」

 「わ、私の証言にムジュンですって!」

 「現場写真に写っている被害者の頭の傷に注目してください!」

 裁判長と亜内検事が現場写真を取り出し確認する。

 「ふむ……注目してください、と言われましても……私にはなにも見えません」

 「そのとおりです。被害者の頭の傷は彼女自身の髪によって隠れており、遺体のすぐそばで撮影された写真でも、その傷を確認することが出来ません。さて、ここから浮かび上がる疑問が一つあります」

 「何ですかな?」

 裁判長が聞いた。

 「近くで撮影された写真ですら頭の傷を確認できないのに、肉眼で、それも離れた場所から傷を確認することが出来たのでしょうか?」

 「あ!」

 亜内検事が思わず声を上げる。

 「た、確かに不自然です」

 裁判長が目を丸くする。

 「証人、本当に傷を目撃したのですか?」

 裁判長が強めの口調で管さんに聞く。

 「そ、そそそ、それは……」

 明らかに動揺した態度をとる管さん。かなり怪しい。

 「……答えられないのであれば構いません。あなたには黙秘権があります」

 裁判長が疑いのまなざしで管さんを見つめながら言う。

 管さんは、先程までの元気な様子が完全に失せてしまい、膝をふるわせて動揺している。

 ぼくは机を両手で叩く。管さんがその音に驚いて身を跳ね上げた。

 「確かにあなたが証言した内容は証拠品とムジュンしていません。事実、被害者は頭頂部を一発殴られています。しかし、あなたがそれを目撃することはほぼ不可能だったはずです」

 彼の体の震えが徐々に大きくなっていく。そんなことは気にせず、ぼくは話を続ける。

 「では、なぜあなたがこんなに正確な証言をすることが出来たのか。考えられる可能性は一つしかありません」

 もう一度机を両手で叩き、証人席に人差し指をつきつける。

 「証人、あなたが被害者を殴った。そう考えれば正確な証言の謎も解けるのです!」

 「な、なんですってぇ!」 亜内検事が大声を上げる。

 それと同時に、傍聴席が一気に騒がしくなる。裁判長はすぐに木槌を慣らし、静かにするように促す。

 「静粛に! 私語を慎んでください! 従わないものには退廷を命じますよ!」 騒ぎはすぐには収まらなかった。

 

 数分ほど経ち、法廷に静けさが戻ったことを確認したぼくは、話を続ける。

 「先ほど裁判長が仰っていたように、あなたには黙秘権があります。あなたに取って話すことが不利であるのならば黙っていても構いません。……しかし、あなたが沈黙を貫き通す以上、ぼく達はあなたを疑いのまなざしで見続けます。それでもいいのなら黙秘してくださって結構です」

 あとは彼次第。なにが飛び出てこようと、ドンと構えておこう。

 

 しばらく、何も言わないで頑なに口を閉ざしていた管さん。やがて、ため息を一つ吐くと、ゆっくりと口を開いた。

 「……お見それいたしました。弁護士さん」

 先ほどまでのはきはきとした声とは対照的な声色で管さんが話し始めた。その声色からは、ぼくに対する苛立ちの感情が混じっているように思えた。

 「確かに、私が離れた場所から傷を目撃することは不可能かもしれません」 管さんは帽子をかぶり直し、続ける。

 「しかし、私が被害者の頭に傷があると知っているのには、きちんとした理由があるのです」

 「そ、その理由とは?」

 裁判長が聞く。

 「……目撃したんですよ。鉄パイプを持って、工事現場の足場から屋上に逃げて行く女子生徒を」

 ……! それってまさか!

 「そう、私は目撃したのです。被告席の女の子が鉄パイプを持っている姿を!」

 「な、なんだって!」

 傍聴席が再び騒がしくなる。裁判長は木槌を何度もならして静かにするように伝える。

 「どうやら、その記憶が混ざって傷を見たと証言してしまったようです。ご迷惑をおかけいたしました!」

 ぼくの動揺する姿を見たせいか、管さんは先ほどまでの元気を取り戻していた。

 「証人、それは本当なんですね?」

 裁判長が管さんに聞く。

 「ええ、もちろんですとも!」 お得意の敬礼ポーズをとる。

 「よければ、証言いたしましょう。そうすれば、私の信頼も回復して一石二鳥です!」

 「ふむ……それもそうですね」

 裁判長は木槌を振り下ろして、カン、と音を響かせた。

 「では、その時のことについて証言してください!」

 「了解いたしました!」

 すっかり調子を取り戻した管さんは、敬礼をして証言を始めた。



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法廷1日目 その9

 ―証言開始― ~被告人を目撃したときの事~

 「あれは被害者の方を発見する少し前のことでした! 工事現場の周辺を見張っていると、幕の内側に女の子の姿が見えました! 女の子をよく見てみると、なんと鉄パイプを持っているではありませんか! 彼女はそのまま工事現場の足場を使って屋上に上がって行ったのです!」

 

 「……状況は分かりました」

 証言を聞いた裁判長はしかめっ面をした。まだ管さんへの疑念は完全には晴れていないようだ。

 もしもこの証言が事実なら管さんの発言の裏付けだけでなく、瑠波さんへの疑いがさらに強くなる恐れがある。今回の尋問、気が抜けそうにない。

 「では弁護人、尋問をお願いします」

 「分かりました」

 尋問を開始した。

 

【尋問へ】

 

 

 

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【法廷記録】

 

《証拠品》

 

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・弁護士バッジ

これがないと、

誰もぼくを弁護士として

みとめてくれない。

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・被害者の解剖記録

被害者の解剖記録。

 

『詳細』

 被害者 女性(身元不明)

 死因 高所からの転落による脳挫傷

 追記 頭頂部に鉄パイプのようなもので殴られた形跡を発見。一度だけ殴られた模様。

──────────────────

 

──────────────────

・現場写真

現場の様子を写した写真。

倒れる被害者の姿が写っている。

 

『詳細』

被害者は、あおむけに倒れている。

被害者の身長は、180~185cmほど。

頭から血が流れているが、髪に隠れて傷跡は見づらい。

校舎によって、影ができており、周囲に飛び散った血も見づらくなっている。

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──────────────────

・現場の地図

現場となった学校の地図。

監視カメラの設置場所なども記入されている。

※作者注…画像を用意できていないため、

この証拠品を使う場面は、つきつけるをカットします。

──────────────────

 

──────────────────

・ネクタイピン

被害者が所持していた。

数日前に発生した空き巣事件の盗難品。

被害者と空き巣事件の関係は現在不明。

──────────────────

 

──────────────────

・謎の紋章

現場に落ちていた謎の紋章。

金メッキで加工されているようで、

ところどころはがれてしまっている。

──────────────────

 

──────────────────

・鉄パイプ

被害者を死に至らしめた凶器。

殴った衝撃で、一部が曲がってしまっている。

被告人の指紋と、被害者の血液が付着。

──────────────────

 

──────────────────

・工事現場の写真

イトノコ刑事が、現場近辺で撮影してきた写真。

全部で二枚ある。

 

『詳細』

一枚目…地上から撮られた写真。足場を覆うように向こう側の見えない白色の幕が張られている。一見するとなんてことの無いただの工事現場。

二枚目…屋上から取られた写真。鉄パイプで作られた足場が写っている。

一か所、鉄パイプが抜けている部分がある。

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《人物ファイル》

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・岡瑠波(17)

今回の事件の被告人。

事件の起こった学校の生徒。

隠れオカルトマニアのようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

弁護の依頼人。

瑠波さんの学校の先生らしいが

どこか怪しげな雰囲気がある。

──────────────────

 

──────────────────

・亜内武文(54)

どこかさえない中年検事。

昔は凄腕だったとかなんとか。

──────────────────

 

──────────────────

・糸鋸圭介(32)

おなじみイトノコ刑事。

相変わらずビンボーで、

そうめんばかりすすっているらしい。

──────────────────



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法廷1日目 その10 尋問1-3

 ―尋問開始― ~被告人を目撃したときの事~

 「あれは被害者の方を発見する少し前のことでした!」

【ゆさぶる】【つきつける】

 「工事現場の周辺を見張っていると、幕の内側に女の子の姿が見えました!」

【ゆさぶる】【つきつける】

 「女の子をよく見てみると、なんと鉄パイプを持っているではありませんか!」

【ゆさぶる】【つきつける】

 「彼女はそのまま工事現場の足場を使って屋上に上がって行ったのです!」

【ゆさぶる】【つきつける】

 

 

 

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【法廷記録】

 

《証拠品》

 

──────────────────

・弁護士バッジ

これがないと、

誰もぼくを弁護士として

みとめてくれない。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者の解剖記録

被害者の解剖記録。

 

『詳細』

 被害者 女性(身元不明)

 死因 高所からの転落による脳挫傷

 追記 頭頂部に鉄パイプのようなもので殴られた形跡を発見。一度だけ殴られた模様。

──────────────────

 

──────────────────

・現場写真

現場の様子を写した写真。

倒れる被害者の姿が写っている。

 

『詳細』

被害者は、あおむけに倒れている。

被害者の身長は、180~185cmほど。

頭から血が流れているが、髪に隠れて傷跡は見づらい。

校舎によって、影ができており、周囲に飛び散った血も見づらくなっている。

──────────────────

 

──────────────────

・現場の地図

現場となった学校の地図。

監視カメラの設置場所なども記入されている。

※作者注…画像を用意できていないため、

この証拠品を使う場面は、つきつけるをカットします。

──────────────────

 

──────────────────

・ネクタイピン

被害者が所持していた。

数日前に発生した空き巣事件の盗難品。

被害者と空き巣事件の関係は現在不明。

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・謎の紋章

現場に落ちていた謎の紋章。

金メッキで加工されているようで、

ところどころはがれてしまっている。

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──────────────────

・鉄パイプ

被害者を死に至らしめた凶器。

殴った衝撃で、一部が曲がってしまっている。

被告人の指紋と、被害者の血液が付着。

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・工事現場の写真

イトノコ刑事が、現場近辺で撮影してきた写真。

全部で二枚ある。

 

『詳細』

一枚目…地上から撮られた写真。足場を覆うように向こう側の見えない白色の幕が張られている。一見するとなんてことの無いただの工事現場。

二枚目…屋上から取られた写真。鉄パイプで作られた足場が写っている。

一か所、鉄パイプが抜けている部分がある。

──────────────────

 

 

《人物ファイル》

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・岡瑠波(17)

今回の事件の被告人。

事件の起こった学校の生徒。

隠れオカルトマニアのようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

弁護の依頼人。

瑠波さんの学校の先生らしいが

どこか怪しげな雰囲気がある。

──────────────────

 

──────────────────

・亜内武文(54)

どこかさえない中年検事。

昔は凄腕だったとかなんとか。

──────────────────

 

──────────────────

・糸鋸圭介(32)

おなじみイトノコ刑事。

相変わらずビンボーで、

そうめんばかりすすっているらしい。

──────────────────



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法廷1日目 その11 尋問1-3突破後

 「異議あり!」

 叫んだ僕はそのまま説明に入る。

 「工事現場の幕の内側に被告人の姿を見た……そんなことは絶対にありえない!」

 「どういうことですかな?」

 裁判長が言った。

 「イトノコ刑事が提出した写真を見て下さい」

 裁判長が写真を取りだす。

 「この写真は工事現場を写したものです。では、この写真の幕の部分に注目してください」

 「幕……と言いますと、この足場のところにかかっている布のことですか? しかしこれが……あ!」

 「お気付きになられたようですね。……証人、あなたは“幕の内側に被告人の姿を見た”と証言しました。しかし! 実際には幕は向こう側が見えないようになっていたのです。これでは、幕の向こう側に誰かがいても分かるはずがないのです!」

 ぼくの言葉に管さんは焦りの表情を見せる。

 「しかし、あなたははっきりと“足場を登る被告人を見た”と証言している。これは明らかなムジュンです!」

 管さんに人差し指を勢いよくつきつけてやる。すると彼は“ヒィ!”と小さな悲鳴を上げた。

 

 ……攻め込むなら今がチャンスのはずだ。危険な賭けになる可能性もあるが……引いてもダメなら押してみるしかない。

 成歩堂龍一、推して参る!

 「……度重なる証言の偽証。極めて怪しいと言わざるを得ません。さらに、あなたは本来犯人しか知れないハズの被害者の頭の傷のことについてしっかりと証言しています」

 机を両手で、強めに叩いて言葉を続ける。

 「以上のことから、弁護側は告発します。管椎名さん、あなたをこの事件の真犯人として!」

 「な、何ですと!」

 裁判長を含めた法廷中の人間から一斉にどよめきが上がる。管さんは怒っているのか、証言台に拳を打ち付けた。

 

 「ふ、ふざけるな……」

 管さんは憎しみの表情をあらわにしている。入廷してきたときの快活さはもうどこにも無かった。

 「ふざけるな!」 管さんが苛立って帽子を床に打ち付けた。

 「なんでそんなことぐらいで俺が犯人にされなくちゃならないんだ! でたらめも大概にしろ!」 息を荒くし、証言台を何度もたたく。

 「大体! 俺が犯人だと決めつけるのはまだ早い!」

 「どういう事でしょう?」

 「さっきの話を聞く限りでは、あんたは“俺が被害者を殴った”と考えたうえで俺を告発したんだろう?」

 「その通りです。被害者を殴った人物。すなわち犯人のことになるかと」

 「甘い! あんたの推理には欠けている点がある!」

 「な、なんでしょう?」

 

 「いいか。被害者は頭を殴られただけでなく、屋上から突き落とされている。屋上に行くには校舎の中に入らないといけないようになっている。だが、俺は事件のあった日一度も校舎には入っていない!」

 先ほどとは打って変わった乱暴な口調で証人席から怒号が飛ぶ。

 「異議あり!」

 その発言に対して異議を挟んだ。管さんの今の発言には裏付けとなる証拠がない。そこを攻め込めば抑えられるはずだ!

 「では証人。あなたが校舎に一度も入っていないという証拠はあるんですか?」

 「あるさ」

 

 ……え? 予想外の返答に思わずのけぞりそうになる。い、一体どういう事だ?

 「東深見高校には、校舎には居る事の出来るすべての出入り口に監視カメラが設置されている。その監視カメラの映像を調べれば、俺が校舎に入っていないと分かるはずだ」

 そう言って、管さんは亜内検事の方を向いた。

 「おい、オッサン。あんた検事なんだろう? 警察に監視カメラの映像を調べるように伝えろ! それで万事解決だ!」

 荒々しい態度で亜内検事に詰め寄る管さん。とてもものを頼むような態度ではない。

 押しに弱い亜内検事は慌てて警察に映像を確認するように依頼した。

 

 数分後、警察からの返答があった。全てのカメラをチェックしたそうだが、管さんが校舎に入って行く様子は映っていなかったそうだ。また、校舎周辺の見回りをしている管さん以外の人物の姿は見受けられなかったそうだ。

 「どうだ、俺の言った通りだ。これで証明されたよな? 俺は一度も校舎に入っていない。つまり、被害者を殺すことは俺にはできないのさ!」

 「くっ……」

 法廷中のぼくに向けられる視線が痛い。傍聴席からはぼくを非難するような声も聞こえる。

 (確実な証拠もないのに、告発ってどうかしているよな……) (証人の人がかわいそうよね……)

 ま、まずい。周りのぼくに対する心証が悪くなってきている。この状況は危険だぞ……。

 

 裁判というものは、周りからの心証も重要になってくる。傍聴人たちのぼくに対する印象が悪くなってしまうと、判決を下す裁判長も少なからずそれに影響されてしまう。

 裁判長のぼくへの心証が悪くなると、尋問などを打ち切られてしまうこともあり、最悪の場合審理が終わってしまうこともある。

 つまり、今この状況は弁護側にとってはかなり厳しい状況なのだ。どうにかして心証を回復しなければ、あとに響いてしまう!

 「どうだ、反論できないんだろう? やっぱりお前の推理は外れていたんだ!」

 どうする……ここで何か言い返さないと、こちらが不利なままだ。考えるんだ……監視カメラに見つかることなく、校舎内に侵入することが出来るルートを!

 ぼくは法廷記録から東深見高校の見取り図を取り出した。見取り図には学校の敷地内にあるものが書かれている。また、監視カメラの設置されている場所も書き込まれていた。

 ……これを参考に監視カメラに見つからないで移動できるルートを探すんだ!

 

 

 ―見取り図とにらめっこすること数分。ぼくはある場所を見つけた。

 監視カメラに見つからないようなルートを探してたどり着いた先に“食品輸送用エレベーター”と書かれていた。

 エレベーターは、裏門のすぐそばに位置しその周辺には監視カメラは無い。どうやら、このエレベーターは学食用に配達された食品を校舎内に運び込むために使われているようだ。小学校にあった牛乳用のエレベーターみたいなものだろう。エレベーターが行きつく先をたどってみると、校舎内にある調理室にも同じ名前の設備があった。つまり、このエレベーターの終着地点は校舎内ということになる。管さんはこの設備を使って校舎内に侵入したのかもしれない。……掛けてみる可能性はある。

 「どうした? 本当に何も言えなくなったか?」捲し立てる口調で管さんが煽ってくる。

 

 「異議あり! 残念ですが証人。一か所だけ……一か所だけ校舎内に侵入することが出来る抜け穴が存在したのです!」

 「な、なんだと……?」

 「東深見高校の見取り図をご覧ください。先ほど証人は“校舎に入るための入り口全てに監視カメラが設置されている”と話していました」

 「そうだ。監視カメラに映らずにはいることが出来る場所なんて存在しない!」

 「ところが、この見取り図にもう一か所、侵入できる場所が書かれています。見取り図の左上の方に“食品輸送用エレベーター“と書かれた場所があるはずです!」

 裁判長と亜内検事が見取り図をくまなく調べる。

 「……ありました。たしかにそのような設備があるようですな」

 「このエレベーターは校舎内にある調理室に繋がっています。このエレベーターならば監視カメラに映ることなく、校舎に入ることが出来たのです!」

 「なんだとぉ!」 管さんが後ろにのけぞる。よし、これで何とか……。

 「異議あり!」証人席から異議が飛んだ。

 「なら、俺がそのエレベーターを使ったことを示す誰もが納得する証拠を出せ!」

 まだ食い下がるつもりなのか。……ここは、決定的な証拠を突きつけてやるべきだな。

 

 「分かりました。提出させていただきます」

 管さんは、証拠品を提出できないと思っていたのか、ぼくの返答に対してやや狼狽したような表情を見せた。

 裁判長が木槌を鳴らした。

 「では、弁護側に証拠の提出を求めます。この証人がエレベータを使ったことを示す証拠品を!」

 

―つきつける― 菅椎名がエレベーターを使ったことを示す証拠をつきつけろ!

※作者注:この部分は、本来イラストを見て謎解きをする形式にすべきなのですが、イラストが用意できていないため、答えをこちらから示させていただきます。

雰囲気だけでもお楽しみください。(答え:謎の紋章)

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

これがないと、

誰もぼくを弁護士として

みとめてくれない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者の解剖記録

被害者の解剖記録。

 

『詳細』

 被害者 女性(身元不明)

 死因 高所からの転落による脳挫傷

 追記 頭頂部に鉄パイプのようなもので殴られた形跡を発見。一度だけ殴られた模様。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場写真

現場の様子を写した写真。

倒れる被害者の姿が写っている。

 

『詳細』

被害者は、あおむけに倒れている。

被害者の身長は、180~185cmほど。

頭から血が流れているが、髪に隠れて傷跡は見づらい。

校舎によって、影ができており、周囲に飛び散った血も見づらくなっている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場の地図

現場となった学校の地図。

監視カメラの設置場所なども記入されている。

※作者注…画像を用意できていないため、

この証拠品を使う場面は、つきつけるをカットします。

──────────────────》

 

【つきつける】──────────────────

・ネクタイピン

被害者が所持していた。

数日前に発生した空き巣事件の盗難品。

被害者と空き巣事件の関係は現在不明。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・謎の紋章(これが答えです)

現場に落ちていた謎の紋章。

金メッキで加工されているようで、

ところどころはがれてしまっている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鉄パイプ

被害者を死に至らしめた凶器。

殴った衝撃で、一部が曲がってしまっている。

被告人の指紋と、被害者の血液が付着。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・工事現場の写真

イトノコ刑事が、現場近辺で撮影してきた写真。

全部で二枚ある。

 

『詳細』

一枚目…地上から撮られた写真。足場を覆うように向こう側の見えない白色の幕が張られている。一見するとなんてことの無いただの工事現場。

二枚目…屋上から取られた写真。鉄パイプで作られた足場が写っている。

一か所、鉄パイプが抜けている部分がある。

──────────────────

 

 

《人物》

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・岡瑠波(17)

今回の事件の被告人。

事件の起こった学校の生徒。

隠れオカルトマニアのようだ。

──────────────────

 

\【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

弁護の依頼人。

瑠波さんの学校の先生らしいが

どこか怪しげな雰囲気がある。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・亜内武文(54)

どこかさえない中年検事。

昔は凄腕だったとかなんとか。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・糸鋸圭介(32)

おなじみイトノコ刑事。

相変わらずビンボーで、

そうめんばかりすすっているらしい。

──────────────────



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法廷1日目 その12

 ぼくは、弁護席を離れると、証拠品が置かれているテーブルの上から、一つの証拠品を取り上げた。

 「これが、その証拠品です!」

 証拠品を管さんの鼻先につきつける。

 それを見た彼の顔が引きつる。どうやら気づいたようだ。

 

 最初にこれが提出された時はなんとも思っていなかった、正体不明の謎の証拠品。コイツはきっと、この時のために、ここに存在したのだろう。

 ぼくが突きつけたのは、冒頭陳述の時に亜内検事が提出した証拠品の一つ。“謎の紋章”だ。

 「この証拠品は裏門の近くに落ちていたそうです。この謎の紋章……管さん、あなたはこれに見覚えがあるはずです!」

 「ぐっ……!」

 管さんは突きつけられた紋章に怯んで帽子を握りしめた。

 

 「……人という生き物は正直です。無意識のうちに、自分の弱点を守りたがります。そう、今あなたが握りしめている帽子。それこそがあなたの弱点です!」

 「ど、どういう事ですか?」

 裁判長が尋ねてくる。

 「管さん、その帽子を貸してください」

 「そ、それは……」

 管さんは帽子を手渡すことを渋る。

 その様子を見かねた裁判長が木槌を慣らし、「証人、帽子を弁護人に渡すように」と言ってくれた。

 

 管さんは仕方なくぼくに帽子を差し出す。

 乱暴に差し出された帽子を受け取ると、ぼくはその帽子を裁判長のほうへ掲げた。

 「裁判長、この帽子を見て、何か違和感を覚えませんか?」

 「ふむ……よく見ると、帽子の真ん中の辺りがなんだか寂しいような気がしますね」

 裁判長が目を細め、帽子を凝視しながら答る。

 「そのとおりです。この帽子の真ん中には、何かをはめられるようなくぼみがあります。

さて、このくぼみに、これをはめ込むとどうなるでしょう?」

 ぼくは白手袋を着け、ビニール袋の中から紋章を取出し、帽子のくぼみに近づけた。

 すると、紋章は帽子のくぼみにぴったりとはまった。それを確認したぼくは、もう一度帽子を掲げる。

 「ご覧のとおり、この紋章は帽子にぴったりとはまりました!」

 「ぐぐぐ……」

 管さんが、苦渋の表情を浮かべる。

 「このことから、この紋章は、帽子の部品だったことが分かりました」

 ぼくはそういうと、帽子を管さんに返して、弁護席に戻る。

 

 「先ほど言った通り、この紋章は学校の裏門から発見されました。それを踏まえた上で、学校の見取り図を見てください。この紋章は裏門に落ちていました。そして、この裏門から少し離れた場所に、食品輸送用エレベーターがあります」

 「た、確かにそうです」

 裁判長が言う。

 「そして、食品輸送用エレベーターに行くためのルートは一つしか存在しません。その道の途中に裏門があるのです。ここまで言えば、もうお分かりですね?」

 「証人がエレベーターに向かった時に、この紋章が落ちたということですか…?」

 ずっと黙っていた亜内検事が口を開いた。

 「その通りです」

 ぼくは、両手で、机を勢いよく叩く。

 「この紋章こそが、管椎名さん。あなたがエレベーターに向かったことを示す、何よりの証拠品なのです!」

 「ぐはぁっ!」

 まるで、ナイフで刺されたかのような声を上げ、管さんが後ろに思いっきりのけ反る。

 

 傍聴席からどよめきが聞こえる。

 (すげーよ、あの弁護士!ピンチだったのに、一気に反撃しやがった!)

 (やっぱり、あの人が犯人なのかしら?)

 傍聴人たちの話を聞く限りでは、こちらの心証は回復したようだ。良かった、何とか態勢を整えることが出来た。

 

 「違う、俺は犯人ではない!」

 管さんはまた証言台に拳を打ち付けると、荒々しく反論する。

 (あの人、まだ抵抗するつもりなの?)

 (さっさと罪を認めちゃえばいいのに……)

 傍聴席から、管さんに対する非難の声が上がる。

 「うるさいぞ、おまえら! 寄ってたかって人を犯人呼ばわりしやがって!」

 管さんは、今にも傍聴人たちに跳びかかりそうな勢いで怒鳴る。その声に圧倒されたのか、傍聴人たちが一斉に静まった。

 「最初からそうやって黙っておけ!」

 管さんは、首元のネクタイを緩める。

 「……まだ食い下がるつもりですか?」

 「当たり前だ! お前の推理は、まだ完璧とは言えない!」

 証言台を荒々しく叩き、管さんは続ける。

 

 「二つだ。お前の推理には、欠けている点が二つ残っている。一つは、俺の犯行への動機。そしてもう一つは、“指紋”だ!」

 「し、指紋ですか…?」

 「ああ、被害者を殴った鉄パイプに、ベッタリと付いた、そこの女の指紋のことだ!」

 管さんが、被告人席の瑠波さんの方を指さす。

 

  そうだ。いくら彼が怪しく見えても、瑠波さんに不利な事実を潰していかないといけないんだ…管さんを追い詰めることばかり考えて、盲目的になってしまっていた。

 「どうですかな、弁護人。今現在解き明かされていない、二つの事実。あなたに答えられますか?」

 裁判長が、少し心配した眼差しでぼくを見ながら、問い掛けてきた。

 ……ここが、本当の正念場。管さんが提示してきた、解明されていない二つの事実。これを解かなければ、瑠波さんの無罪に繋がらない。

 「どうせ立証できるわけがない、聞くだけ無駄だ!」

 ネクタイを緩めて、だらしない格好になった管さんが、吐き捨てるように言った。

 

 ……“立証なんてできない?” そんなことは問題じゃない。“立証する”それしかないじゃないか。

  ―それがぼくのやり方なのだから!

 「いつまでたっても答えはなし、か。その沈黙がお前の返答ということだな!」

 「異議あり!」

 精一杯の“異議あり”をぶつける。

 「ぼくが、立証できない。……それは違います」

 ぼくは机を、目いっぱい叩いた。

 「……立証してみせましょう。一つも欠けていない、完璧な立証を!」



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法廷1日目 その13

 ぼくは、咳払いをすると、説明を始めた。

 「では、最初に、鉄パイプの指紋についてお話ししましょう」

 一息おいて続ける。

 「この鉄パイプは、工事現場から持ちだされたものだと推察されています。またこの鉄パイプには被告人の指紋のみが付着しています」

 「それは、鉄パイプに関する記録にも書かれていましたな」

 裁判長が頷く。

 「ここで、一つ疑問が生じます。なぜ、この鉄パイプには被告人の指紋しか付着していないのでしょう?」

 「被告人が殴ったんだから、そいつの指紋だけが残っている。至極簡単な話だ」

 「ところが、そうもいかないのです。この鉄パイプは、工事現場から持ちだされたと、たった今話したはずです」

 ぼくは裁判長の方を向くと、再び口を開いた。

 「裁判長。工事現場と聞いて、どんなことを思い浮かべますか?」

 裁判長は腕を組み考える。

 「そうですね……人がたくさん働いているイメージがあります」

 「そのとおりです。工事現場では、多くの人たちが働いています」

 そう言うとぼくは、テーブルの前に移動し、鉄パイプを手に取って、掲げた。

 「この鉄パイプは、恐らく資材として使われていたのでしょう」

 ぼくは鉄パイプを机の上に置き直し、口を開く。

 「多くの人が働く工事現場、資材として使われていた鉄パイプ。ここまで言えばもうお分かりでしょう」

 ぼくは、机を叩く。

 「多くの人が触れているはずの鉄パイプに、被告人の指紋しか付着していない。これは、明らかなムジュンです!」

 

 「異議あり!」

 管さんが異議を唱える。

 「ちょっと待ちな。確かに、あんたの推理はスジが通っている。だが、その鉄パイプが工事現場から持ってこられたかどうかまでは分かっていないよな?」

 「確かにその通りですな。鉄パイプが、工事現場の物だったというのは、弁護人の憶測に過ぎません。これでは推理は成立しませんな」

 裁判長が管さんの意見に頷きながらそう言う。

 「待った! では、証明してみせましょう。この鉄パイプが、工事現場の資材から持ちだされたという証拠を!」

 その声を聞いた裁判長が、木槌を鳴らす。

 「では、弁護側に問います。この鉄パイプが工事現場から持ちだされたことが分かる証拠を提出してください!」

 

 

 

―つきつける― 凶器の鉄パイプが工事現場から持ち出されたことを示す証拠をつきつけろ!

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

これがないと、

誰もぼくを弁護士として

みとめてくれない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者の解剖記録

被害者の解剖記録。

 

『詳細』

 被害者 女性(身元不明)

 死因 高所からの転落による脳挫傷

 追記 頭頂部に鉄パイプのようなもので殴られた形跡を発見。一度だけ殴られた模様。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場写真

現場の様子を写した写真。

倒れる被害者の姿が写っている。

 

『詳細』

被害者は、あおむけに倒れている。

被害者の身長は、180~185cmほど。

頭から血が流れているが、髪に隠れて傷跡は見づらい。

校舎によって、影ができており、周囲に飛び散った血も見づらくなっている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場の地図

現場となった学校の地図。

監視カメラの設置場所なども記入されている。

※作者注…画像を用意できていないため、

この証拠品を使う場面は、つきつけるをカットします。

──────────────────》

 

【つきつける】──────────────────

・ネクタイピン

被害者が所持していた。

数日前に発生した空き巣事件の盗難品。

被害者と空き巣事件の関係は現在不明。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・謎の紋章

現場に落ちていた謎の紋章。

金メッキで加工されているようで、

ところどころはがれてしまっている。

──────────────────

 

【つきつける】───────────────────

・鉄パイプ

被害者を死に至らしめた凶器。

殴った衝撃で、一部が曲がってしまっている。

被告人の指紋と、被害者の血液が付着。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・工事現場の写真

イトノコ刑事が、現場近辺で撮影してきた写真。

全部で二枚ある。

 

『詳細』

一枚目…地上から撮られた写真。足場を覆うように向こう側の見えない白色の幕が張られている。一見するとなんてことの無いただの工事現場。

二枚目…屋上から取られた写真。鉄パイプで作られた足場が写っている。

一か所、鉄パイプが抜けている部分がある。

──────────────────

 

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・岡瑠波(17)

今回の事件の被告人。

事件の起こった学校の生徒。

隠れオカルトマニアのようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

弁護の依頼人。

瑠波さんの学校の先生らしいが

どこか怪しげな雰囲気がある。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・亜内武文(54)

どこかさえない中年検事。

昔は凄腕だったとかなんとか。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・糸鋸圭介(32)

おなじみイトノコ刑事。

相変わらずビンボーで、

そうめんばかりすすっているらしい。

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法廷1日目 その14

 「その証拠品は、イトノコ刑事が提出した写真です!」

 ぼくは、屋上から撮られた写真を突きつけた。

 「この写真は、屋上から撮られた足場の写真です。何本もの鉄パイプで足場が組まれていることが分かります。では、この写真の真ん中あたりに注目してください」

 「……一か所だけ、抜けている部分がありますな」

 「そのとおりです。この鉄パイプは、その抜けているところから取られたものだと、弁護側は主張します!」

 ぼくはそういうと、亜内検事の方を向く。

 「亜内検事、現場に警察関係者はいますか?」

 ぼくの問いかけに亜内検事は、力の抜けた声で「はい、現場に数人ほど……」と言った。

 裁判長が木槌を打ち鳴らした。

 「係官、この鉄パイプを現場に! すぐに調べて来てください!」

 裁判長に促され係官さんは、鉄パイプを手に取ると、慌ただしく法廷を後にした。

 法廷から東深見高校までは、十分もかからない。すぐに結果が返ってくるはずだ。

 

 数十分後。法廷の扉が開き鉄パイプを持っていた係官とは別の人が、裁判長の元に現れた。

 「どうやら、結果が出たようです」

 裁判長は係官さんから、結果が書かれた紙を手渡された。

 「調査の結果……鉄パイプは、抜けていた場所に、ピッタリとはまったそうです!」

 「なあ!」

 管さんが絶叫する。

 「これで証明されました。鉄パイプはやはり工事現場から取られたものだったのです。このことからこの鉄パイプには、被告人以外の第三者も触れていたことが分かります。しかし、鉄パイプには被告人の指紋しか付着していなかった。これは大きなムジュンです!」

 

 「待った!」

 管さんが、負けじと反論する。

 「その鉄パイプが工事現場の物だったことは認める。だが、被告人の指紋が鉄パイプについていることには変わりない。その前提が残っている以上、俺が犯人だとは言い切れないはずだ!」

 いや、違う。今分かったことを踏まえて考えると、鉄パイプに瑠波さんの指紋だけが付いているのはおかしい!

 

 「それは違います。鉄パイプが、工事現場から持ちだされたと分かった以上、被告人の指紋のみが鉄パイプについているのはおかしいのです。なぜ被告人の指紋のみが付着していたか、その理由は一つです。被告人が鉄パイプに触れるよりも前に、鉄パイプの指紋を拭ったからです。被告人が鉄パイプに触れるよりも前、つまり真犯人は犯行後に鉄パイプの指紋を拭いました。この時に、工事現場の人たちの指紋も一緒に拭われたのです。その後、被告人が鉄パイプに触ることによって、被告人の指紋のみが鉄パイプに付着したのです!」

 管さんが顔をしかめた。

 

 「まだだ、まだ甘い!」

 が、負けじと食い下がってくる。

 「お前の言い分はわかった。でも待て、現場は工事現場だったんだぞ?

工事現場にいる人間なら、怪我をしないように手袋をつけるはずだ。これなら指紋はつかないはずだ!」

 菅さんは、証言台を叩きながら叫ぶ。

 「しかし工事現場にいた人間が手袋をつけていたという証拠はどこにもない!」

 「ぐうう……!」

 法廷が少しざわめく。すると裁判長が木槌を鳴らし、それを制止する。

 「静粛に! ……ここで私の考えを述べます。確かに証人の言う通り工事現場で働いている人は安全上の観点から手袋を身に着けていたでしょう。しかし、それだから鉄パイプに工事現場の人の指紋がついていなかったと言われると……私としては少し疑問が残ります。鉄パイプが製造された工場から工事現場に運び込まれ、凶器として使われるまでの間に誰一人素手でその鉄パイプを触っていなかったというのは、私には考えられません。……双方の主張にそれを裏付ける証拠品がないので絶対にこうだと断言することはできません。しかし……こんなことを言っては裁判長としていけないのかもしれませんが、私個人の主観としては、弁護人の言うことが正しいと思います」

 「ぐ……ぐそう!」

 裁判長の言葉を聞き、菅さんは思わず突っ伏せる。

 

 

 「……これでやや不十分ではありますが、指紋の謎は解けたといえるでしょう。では、次に動機について説明します」

 ぼくがそういうと、裁判長は、顔を少し歪めた。

 「しかし……被害者と証人の間には、接点はないはずですが?」

 「確かに、この二人には何の接点もありません。しかし、証人には被害者を殺害しなければならない理由があったのです。弁護側は、それを証明する証拠品を提示します」

 その言葉に頷いた裁判長は、木槌を何度か鳴らす。

 「では、弁護人に証拠を提出していただきましょう。証人が被害者を殺害しなければならなかった理由……それを示す証拠を!」

 

―つきつける― 菅椎名の動機を示す証拠をつきつけろ!

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

これがないと、

誰もぼくを弁護士として

みとめてくれない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者の解剖記録

被害者の解剖記録。

 

『詳細』

 被害者 女性(身元不明)

 死因 高所からの転落による脳挫傷

 追記 頭頂部に鉄パイプのようなもので殴られた形跡を発見。一度だけ殴られた模様。

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【つきつける】──────────────────

・現場写真

現場の様子を写した写真。

倒れる被害者の姿が写っている。

 

『詳細』

被害者は、あおむけに倒れている。

被害者の身長は、180~185cmほど。

頭から血が流れているが、髪に隠れて傷跡は見づらい。

校舎によって、影ができており、周囲に飛び散った血も見づらくなっている。

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【つきつける】──────────────────

・現場の地図

現場となった学校の地図。

監視カメラの設置場所なども記入されている。

※作者注…画像を用意できていないため、

この証拠品を使う場面は、つきつけるをカットします。

──────────────────》

 

【つきつける】──────────────────

・ネクタイピン

被害者が所持していた。

数日前に発生した空き巣事件の盗難品。

被害者と空き巣事件の関係は現在不明。

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【つきつける】──────────────────

・謎の紋章

現場に落ちていた謎の紋章。

金メッキで加工されているようで、

ところどころはがれてしまっている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鉄パイプ

被害者を死に至らしめた凶器。

殴った衝撃で、一部が曲がってしまっている。

被告人の指紋と、被害者の血液が付着。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・工事現場の写真

イトノコ刑事が、現場近辺で撮影してきた写真。

全部で二枚ある。

 

『詳細』

一枚目…地上から撮られた写真。足場を覆うように向こう側の見えない白色の幕が張られている。一見するとなんてことの無いただの工事現場。

二枚目…屋上から取られた写真。鉄パイプで作られた足場が写っている。

一か所、鉄パイプが抜けている部分がある。

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《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・岡瑠波(17)

今回の事件の被告人。

事件の起こった学校の生徒。

隠れオカルトマニアのようだ。

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【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

弁護の依頼人。

瑠波さんの学校の先生らしいが

どこか怪しげな雰囲気がある。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・亜内武文(54)

どこかさえない中年検事。

昔は凄腕だったとかなんとか。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・糸鋸圭介(32)

おなじみイトノコ刑事。

相変わらずビンボーで、

そうめんばかりすすっているらしい。

──────────────────



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法廷1日目 その15

 「その証拠品はこれです!」

 ぼくが提出したのは、ネクタイピンだ。

 「この証拠品は、事件現場近くで発生した空き巣事件の盗難物です」

 ぼくの言葉に、裁判長は目を丸くした。

 「つ、つまり弁護人は、証人が空き巣だったと言いたいのですか?」

 その言葉にぼくは頷く。

 「そう考えれば辻褄が会います。空き巣であった証人は盗みを働いた後学校に逃げ込みました。その際運悪く被害者に見つかり殺害してしまった……つまり、この殺人は、計画的ではなく、衝動的な犯行だったのです!」

 

 「異議ありィ!」

 ずっと黙っていた亜内検事が口を開いた。

 「このネクタイピンは、被害者の服から発見されたのです。仮に証人が空き巣だとしても、なぜ被害者が彼の盗んだものを持っているのですか?」

 言われてみればそうだ。このネクタイピンは被害者の胸ポケットから発見されている。わざわざ盗んだものを他人に渡すような間抜けな空き巣はいない。

 なら、一体なぜ、被害者がネクタイピンを持っているんだろう……。

 ……まてよ、共犯という可能性はないだろうか? ぶつけてみる価値はあるかもしれない。一度攻め込んでみるか。

 

 「被害者が共犯者だった可能性はあり得るのではないでしょうか? 盗品の取り分けで起こったいざこざなら、あり得ない話ではないかと」

 「異議ありィ!」

 亜内検事が再び異議をはさむ。

 「空き巣事件の犯人は、現場に指紋が一つしか残っていないことから単独犯説が濃厚です。目撃証言からも、そのことは証明されています」

 「そ、そうですか……」

 空き巣同士の仲間割れ説、結構いい線行っていると思ったが……どうやら違うようだ。

 

 「さらに、弁護人は、もう一つ大きな見落としをしていますぞ!」

 亜内検事が手のひらを頭に当て、ペチペチとする決めポーズをしながら続ける。

 「な、なんでしょう?」

 「返り血ですよ」

 「返り血?」

 「その通りです。証人の服をご覧なさい」

 改めて、管さんの服をまじまじと見つめてみる。服にはどこにも血がついておらず、ワイシャツの清潔な白色しか目には入って来なかった。

 「どうですか? 返り血なんてこれっぽっちも飛んでいないでしょう?」

 管さんの服に返り血は跳んでいない。確かにこれは事実だ。だかしかし、まだ抜け道はある!

 

 亜内検事に、意見をぶつけてみる。

 「証人が、犯行後服を着替えたという可能性はないでしょうか? 証人は警備員ですし、詰所にある他の警備服に着替えれば、返り血の偽装も可能なはずです」

 「あり得ませんな」

 亜内検事に真っ向から否定された。

 「詰所を調べましたが、警備服は証人の服を除いて全てクリーニングに出されていました。さらに、この証人は警察が現場に到着してからずっと、我々の監視下にいました。そして、こうして法廷にやって来るまでの間、一度も服を着替えていないのです。弁護側の主張は、残念ながら通りませんぞ!」

 「そ、そんな!」

 動機に加えて、返り血の謎まで解かなければならなくなってしまうなんて……。

 

 ……こういう時こそ、あれをするべきなのかもしれない。

 追いつめられて、もうどうしようもない状況に立たされた時、ぼくはどうするか。

 普通に考えても乗り切れない状況まで追い詰められたのなら、“発想を逆転”すればいい。

 ぼくは、法廷記録から、現場写真を取り出し、遺体の服に注目する。遺体の服には、土と血が付着していた。

 ……そう、“管さんの服に返り血がついていない理由”ではなく、“被害者の服にだけ血がついている理由”を探すんだ。そうすればおのずと答えは見えてくる! ここが最後の踏ん張りどころだ。ここを抜ければ、勝利は目前だ!

 

 さて、そうと決まれば早速行動開始だ。 

 ぼくは改めて、被害者の服に注目する。女性にしては大柄な被害者は、サイズの大きいワイシャツを着て、ジーパンをはいている。何度も見た通り、服には血が飛んでいる。

 次に、管さんの服に注目する。

 管さんも被害者と同じくらい背が高く、警備員の帽子と、ワイシャツを着ていた。

 ……二人の服が、たまたまワイシャツなのは、偶然なのだろうか?

 二人の服を交互に見比べながら考えてみる。途中、何度か管さんと目が合ってガンを飛ばされたりもしたが、気にせず観察を続ける。

 

 ……さっぱり分からない。

 何度も写真を睨み付けたが、突破口が見つかることは無かった。

 「大丈夫、なるほどくん? 汗でびっしょりだよ?」

 真宵ちゃんが、汗だくのぼくを見てそういった。

 考えるあまり汗が噴き出てしまったようだ。言われてみると、ワイシャツが汗で服にぺたりと張り付いているのが分かる。うう、気持ち悪い。上着を脱いだ方がいいな。

 暑さと汗の湿気を逃がすために、ぼくは上着を脱いだ。脱いだ瞬間、溜まっていた湿気が一気に外に逃げて行く。脱いだら脱いだで、案外寒いな……まあ、後で上着を着れば問題ないか。

 

 改めて、観察を続ける。しかし、やはり何も出てこない。

 ……うう、八方塞がりだ。一体どうすれば。

 思わず机に突っ伏す。

 机に置いてある紙と、自分のワイシャツの白色だけが目に入り、視界が真っ白になる。……はは、今のぼくの頭もこれと同じで真っ白だな。

 そんなふうに考えている時だった。真っ白なぼくの視界にも白以外のものがあることに気づいた。

 

 一つは、資料の文字。プリンターで印刷された文字が寸分の狂いもなくきれいに印刷されているのが目に映る。

 白以外のものは、もう一つあった。

 

 それは、ぼくのワイシャツの“ボタン”だった。なぜだかは分からないが、そのボタンの存在が頭に引っ掛かった。

 ……なんだ、この違和感。ボタンがたまたま視界に映っただけなのに、何かひらめいたような気がする。

 この違和感の正体……もしかしたら!

 

 そう思い、もう一度遺体に注目する。今度は服ではなく、さらに細かい部分。そう、ワイシャツのボタンに。遺体の服のボタンは、左が上になっていた。

 次に、自分のワイシャツを確認する。ぼくのワイシャツのボタンも遺体と同様に左が上になっていた。

 ……なんだ、この違和感。

 情報が、頭の中を血のごとく回り続ける。一度情報をまとめるべきかもしれない。

 胸ポケットから手帳を取出し、白紙のページを開く。とりあえず、今分かったことを書き出そう。

 

 ボタンがある位置

 ぼく  左側

 被害者 左側

 管さん 右側

 

 管さんのボタンだけ付いている位置が違うな。これは何か理由があるのだろうか?  

 他の人のボタンも見て見れば、何か分かるかも。

 ぼくは、亜内検事の背広をじっと見る。ぼくの視線に気づいたのか、亜内検事は少し怯えた顔をした。彼のボタンは、左側に付いている。

 そのことを、メモに書き加える。

 さてと、あとは……。

 

 ぼくが次に注目したのは、裁判長……ではなく、真宵ちゃんだ。彼女の着物にはボタンは付いていないが、着物以外の服も一着くらいは持っているはず。もしもぼくの考えがあっていれば、真宵ちゃんの服のボタンの位置は恐らく……。

 予想を立てながら、話しかける。

 「真宵ちゃんって、着物以外の普通の服って持っている?」

 「着物以外の服? 持っているけど、それがどうしたの?」

 「その服のボタンって、右か左、どっちについていた?」

 「えっと、確か……」

 

 真宵ちゃんが質問に答える。その答えは、ぼくの予想した通りの答えだった。二人のボタンの情報をメモに書き込み、もう一度見直す。

 ……これで分かった。なぜ、被害者の服のみに返り血が飛んでいたのかが。これで、全てに決着がつくはずだ。

 

 そう思った直後、裁判長が口を開いた。

 「……どうやら、弁護側からの新たな発言はないようですね」

 残念そうな顔をしながら、裁判長が木槌を手に取り振り下ろそうとする。

 管さんはそれを見て、冷笑している。きっと、ぼくがもう反論できないと思っているのだろう。

 だけど違う。ぼくはまだ諦めてなどいない。

 木槌が振り下ろされる刹那。ぼくは、管さんの方を見た。

 そして、笑い顔を浮かべた。彼の冷笑をかき消さんばかりの、ふてぶてしい笑いを。

 ぼくの辞書の中に、こんな言葉がある。

 

 “弁護士はピンチの時ほどふてぶてしく笑う”

 

 追いつめられた時こそ、笑いを浮かべる。そうして何度も窮地を乗り越えてきた。今回だって乗り越えられるはず。……ここで一気に片づける!

 

 「異議あり!」

 

 木槌が振り下ろされるよりも早く、異議を叩き付ける。裁判長は我に返って、持っていた木槌を落としてしまった。

 「ど、どうしたのですか? 弁護人。いきなり大声を出して」

 「まだです、弁護側の立証はまだ終わっていません!」

 「どうせハッタリだ、今すぐ発言を止めさせろ!」

 管さんが、証人席から怒声を放つ。

 「ハッタリなどではありません。弁護側は、先ほど検察側の主張について、反論の準備があります!」

 「反論ですか…面白い。弁護側の要請を受け入れましょう」

 裁判長は、落とした木槌を手に取ると、それ打ち鳴らした。

 

 「それでは、弁護側に証拠の提示を求めます。検察側の主張に対する反論の証拠を!」

 何を突きつければいいかは決まっている。被害者の服装が分かる証拠品。それはただ一つしかない。これが最後の証拠品だ!

 

―つきつける― 被害者の服装が分かる証拠をつきつけろ!

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

これがないと、

誰もぼくを弁護士として

みとめてくれない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者の解剖記録

被害者の解剖記録。

 

『詳細』

 被害者 女性(身元不明)

 死因 高所からの転落による脳挫傷

 追記 頭頂部に鉄パイプのようなもので殴られた形跡を発見。一度だけ殴られた模様。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場写真

現場の様子を写した写真。

倒れる被害者の姿が写っている。

 

『詳細』

被害者は、あおむけに倒れている。

被害者の身長は、180~185cmほど。

頭から血が流れているが、髪に隠れて傷跡は見づらい。

校舎によって、影ができており、周囲に飛び散った血も見づらくなっている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場の地図

現場となった学校の地図。

監視カメラの設置場所なども記入されている。

※作者注…画像を用意できていないため、

この証拠品を使う場面は、つきつけるをカットします。

──────────────────》

 

【つきつける】──────────────────

・ネクタイピン

被害者が所持していた。

数日前に発生した空き巣事件の盗難品。

被害者と空き巣事件の関係は現在不明。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・謎の紋章

現場に落ちていた謎の紋章。

金メッキで加工されているようで、

ところどころはがれてしまっている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鉄パイプ

被害者を死に至らしめた凶器。

殴った衝撃で、一部が曲がってしまっている。

被告人の指紋と、被害者の血液が付着。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・工事現場の写真

イトノコ刑事が、現場近辺で撮影してきた写真。

全部で二枚ある。

 

『詳細』

一枚目…地上から撮られた写真。足場を覆うように向こう側の見えない白色の幕が張られている。一見するとなんてことの無いただの工事現場。

二枚目…屋上から取られた写真。鉄パイプで作られた足場が写っている。

一か所、鉄パイプが抜けている部分がある。

──────────────────

 

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・岡瑠波(17)

今回の事件の被告人。

事件の起こった学校の生徒。

隠れオカルトマニアのようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

弁護の依頼人。

瑠波さんの学校の先生らしいが

どこか怪しげな雰囲気がある。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・亜内武文(54)

どこかさえない中年検事。

昔は凄腕だったとかなんとか。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・糸鋸圭介(32)

おなじみイトノコ刑事。

相変わらずビンボーで、

そうめんばかりすすっているらしい。

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法廷1日目 その16

 「その証拠品はこの現場写真です! この写真の被害者の服のボタンに注目してください!」

 裁判長がまじまじと写真を見る。それを確認してぼくは説明を続ける。

 「被害者が着ている服のボタンは左側にあります」

 裁判長は、それを見て頷いた。

 「では、裁判長。次に、ご自身のボタンを見てください」

 裁判長は、自分の服についているボタンを確認しようとする。年のせいなのだろうか、下を向くのに、少々苦労しているように見えた。

 「私のボタンは……被害者と同じように、左側についていますね」

 「では、最後に証人のボタンを見てください」

 裁判長は、目を細めながら管さんの服をじっくりと見つめる。こちらも年のせいなのか、少し見辛そうだ。……今度、眼鏡でもプレゼントするか。

 「証人のボタンは……どうやら右側についているみたいですな」

 「そのとおりです。ここで情報をまとめてみましょう。男性の裁判長のボタンは左側に、同じく男性である証人のボタンは、右側に。そして、女性である被害者は、ボタンが左側についていました」

 「ふむ。同じ男性である私と証人のボタンの場所が違うことが少々疑問ですね」

 「そのとおりです、裁判長と、証人のボタンの位置は違っているのに、なぜか女性である被害者は、裁判長と同じ左側でした。ここが、今回のポイントとなってくるのです」

 「はあ……」

 

 「裁判長は、服についているボタンに、法則性があることをご存知ですか?」

 「はて、どのような法則でしょうか?」

 「男性用の服のボタンは、左側に。女性用の服のボタンは、右側に付くようになっているのです」

 「なるほど。しかし、そうなると妙ですな。証人の着ている服と、被害者の服のボタンは、二人とも本来つくべき位置の反対側にボタンが付いています」

 「そのとおりです。では、なぜこの二人のボタンはそれぞれ逆の位置に付いているのか。その理由は一つだけです」

 息を吸い、机を叩き付け、人差し指を思いっきり突きつけながらぼくは続けた。

 「被害者の服と、証人の服が入れ替わっている。それ以外に考えられません!」

 「な、なんですと!」

 「ぐふぉっ!」

 裁判長は目を見開きながら驚き、管さんは銃弾で体を貫かれたような呻き声を上げた。傍聴席から、どよめきが聞こえる。

 

 「静粛に!」

 裁判長が木槌を慣らし、傍聴人を黙らせる。

 「そ、そんな奇天烈な発想が認められるか!」

 管さんが、喉も張り裂けんばかりの怒声で反論する。額には脂汗が浮き、目が血走っている。どうやら、彼ももう限界が近いようだ。畳み掛けるなら今、このまま手を緩めずに行くしかない!

 「異議あり!」

 管さんの発言を抑え込みぼくは続ける。

 「いいえ、管さん。あなたにしか、被害者の服を着替えさせることは出来なかったのです!」

 「なぜだ、なぜそう言い切れる!」

 「事件発生当時、現場にいた人間は、全部で三人でした。被害者の女性。容疑者である岡瑠波さん。そして、目撃者である管椎名さん。この中にいる男性は、管椎名さん。あなただけなのです!」

 「ぐぐぐ……」

 

 「根拠はもう一つあります。もう一度現場写真を見てください。被害者の着ている服は、袖が余ることなく、サイズがほぼピッタリです。そして、被害者の身長は、百八十センチほどあります」

 ぼくは、管さんに視線を送る。

 「証人、あなたの身長は何センチですか?」

 その質問に対し、管さんは苦しそうな顔をした。

 「こ、断る。俺に答える義務は無い!」

 「証人、答えなさい。私からの命令です」

 裁判長が、管さんを睨みつけながら、そう言った。 

 気が立っている管さんも、裁判長の言葉にはさすがに逆らえなかったようだ。管さんは渋々と、口を開いた。

 「ひゃ、百八十三センチだ。これでいいか!」

 「証人の身長は、百八十三センチ。被害者と身長差はあまりありません。さらに、被告人の身長は、百五十センチです。もしも、被告人と被害者の間で、服の入れ替えをすると、被害者の着ている服は、袖が足らないことになってしまいます。しかし、この二人の間で、服の入れ替えがあっても、お互い服のサイズが合わないということはありえないのです。

これが、被害者と証人の服が入れ替わっていることを示す二つ目の根拠です!」

 「ぐへらぁ!」

 管さんが、何かに殴られたかのように、のけ反る。のけ反った衝撃で、ワイシャツのボタンが、一つ弾け飛んだ。

 

 「と、ということは、本当の警備員は、証人ではなく……?」

 裁判長がぼくに尋ねてくる。

 「お察しの通りです。そう、全ては“逆”だった。警備員、管椎名の正体は、証人ではなく、被害者だったのです!」

 一息おいて続ける。

 

 「ここからはぼくの推測になりますが、事件の流れを追って見ましょう。まず、証人。あなたは、現場近くの民家で空き巣を働きました。そこで何が起こったのか、ぼくには分かりません。恐らく、盗みの最中に家主が帰ってきたのでしょう。慌てたあなたはそのまま民家から逃げ去り、近くにあった東深見高校に逃げ込んだ」

 管さんが、苦しそうな顔でぼくの話を聞いている。恐らく図星だろう。

 「白昼堂々と空き巣をしているところを見られたあなたは焦ったはずです。学校に逃げ込んだあなたは、あわてて校舎の中に入ろうとしました。しかし、監視カメラの存在に気づき、あなたは校舎内に入ることが出来なかった。しかし、あなたは監視カメラの目をかいくぐるうちに、ある場所にたどり着いたのです」

 「……食品輸送用エレベーター」

 裁判長が、そうつぶやいた。

 「そのとおりです。エレベーターを見つけたあなたは、それに飛び乗ったのでしょう。

そして、校舎内に侵入した後、屋上に逃げ込み、時が過ぎ去るのを待ったのです」

 ぼくはそこまで言うと、一息ついて、また話を続ける。

 

 「しかし、そこで問題が起こってしまった。屋上に、被害者……もとい本物の管椎名さんが入って来たのです。監視カメラの映像に彼女の姿が写っていないことから考えると、恐らく、彼女は校舎内の見回りをしていたのでしょう。見つかってしまったあなたは、動揺したはずです。その時、あなたの目に、鉄パイプが映り込んだ」

 ぼくは、机の上の鉄パイプを指さした。

 「恐らく、その時から鉄パイプは足場から外れていたのでしょう。それを見つけたあなたは、すぐにそれを手に取り被害者を殴った。口封じ目的で」

 「な、なんという……」

 裁判長が絶句した。

 「あなたは焦ったはずです。衝動的とはいえ、人を殴ってしまったと。このままではいずれ捕まってしまう。そう考えたあなたは、偽装を企んだのです」

 亜内検事は何も言えずに、ぼくの方を見ている。反論されることは無そうだ。このまま話を続けよう。

 

 「まず、あなたは返り血の跳んだ服を何とかしようと考えた。その時に、自分の服と、被害者の服を入れ替えることを思いついたのです。幸か不幸か、被害者とあなたの身長差は、そこまでありませんでした。あなたは服を入れ替えることで、返り血をごまかすことにしたのです」

 「それで、被害者の服だけに、血がついていたんですな」

 裁判長が納得した表情で頷く。

 「しかし、この時あなたは一つミスを犯した。胸ポケットの中に、盗んできたネクタイピンを入れっぱなしにしていたのです。しかし、焦っていたあなたは、それに気づかずに服を交換してしまった」

 「ぐぬ……」 

 管さんが、さらに苦しそうな表情を見せる。

 

 「そして、いざ服を交換しようとしたときに、あなたはもう一つ重要なことに気づいた。被害者にまだ息があったのです。それに気づいたあなたは焦ったでしょう。もしも、被害者が目覚めてしまったら、自分のことを話してしまったら、と。その瞬間、あなたの中に再び殺意が芽生えた。屋上から突き落とし確実に殺害することで、二度と口を開けないようにしたのです」

 「なんと、むごたらしい……」

 裁判長が、度し難そうな顔をした。

 

 「そして、あなたは意識のない被害者をそのまま屋上から投げ捨てた。この瞬間、被害者は絶命しました。その後あなたは、殴った際に使用した鉄パイプの指紋を念入りに拭い取った。この時、工事現場の人達の指紋も拭い取られたのです」

 法廷中の人たちが、ぼくの話に耳を傾けていた。

 「そしてあなたは、管椎名に成りすまして、何食わぬ顔で、学校から脱出しようとした。その時です。あなたの目に、ある人物の姿が映りました。そう、被告人の岡瑠波さんです。あなたはたまたま、工事現場の足場を使って屋上へと向かう被告人を目撃したのです。その時、あなたの中に悪魔が舞い降りた。“瑠波さんを犯人に仕立て上げよう”あなたの中の悪魔はそう囁きました。そして、あなたは、その場で思いついた案を実行しました。まずあなたは、敢えて、全ての監視カメラに自分の姿を映しました。警備員が、見回りをしているように見せかけるために。そして、全てのカメラに映ったあなたは、その後警察に通報をした。“学校で倒れている人を見つけた”と、さも、自分が目撃者であるかのように見せかけて」

 「ぐぉぉ……」

 傷口をナイフでえぐられる時のような、低く今にも息が止まりそうな呻き声を上げる証人。

 

 「一方、屋上に着いた被告人は、鉄パイプを見つけたはずです。そして、思わずそれを拾い上げてしまった。この時、被告人は曲がっている方の先端。被害者が殴られた方を持ったのです。恐らく、指紋を拭きとった時に、一緒に血も拭きとられたのでしょう。元々そこに血がついていたことを知らなかった被告人は曲がっている方を触ってしまったのです」

 「なるほど……鉄パイプの指紋が付いている場所がどうにもおかしいと思っていましたが、そんな理由があったのですね」

 裁判長が頷く。

 「そして、被告人が鉄パイプを手に取った瞬間、警察が屋上に乗り込んで来た、というわけです。これがこの事件の全容。ぼくの最終結論です」

 

 ぼくがそう言い終えると、シン、となった。誰も口を開かず、あっけにとられたような顔をしている。ただ一人を除いては。

 

 管さん……いや、証人だけが、ぼくの話を聞き終えてから、一人唸り声を上げていた。頭を抱え、髪を掻き毟り、憎悪の念を辺りに放ちながら下を向いていた。

 「ま、まだだ……」

 唸り声が止み、証人が口を開いた。

 「まだ、終わっていない……」

 ゆっくりと顔を上げる証人。髪はぼさぼさになり、目は瞳孔がくっきりと見えるほど見開かれ、まるで戦場から帰って来たかのような風貌へと変化していた。

 「ま、まだ終わってはいない!」

 ゆっくりと顔を上げた証人は両手を大きく広げ、後ろにのけ反り、咆哮と呼ぶのが最も似つかわしいほどの大声を上げた。

 「まだだ……お前の推理には、穴がある!」

 「どこに穴があるというのですか?」

 なるべく冷静に答える。ここで下手に刺激したら、何をされるか分かったものではない。慎重に対応せねば。

 「被害者の女が、本物の警備員、管椎名だった証拠はない……それが無い限り、お前の推理は破綻する……!」

 もう力の無い声で証人が喋る。

 「簡単です。学校に行って、直接調べてみれば……」

 「駄目だ……」

 ぼくの言葉を証人が遮る。

 「今、ここで証明してみせろ……本当の管椎名の正体を……さもないと、俺は認めないぞ……」

 「……分かりました。今この場で証明してみせましょう」

 被害者が管椎名さんだと分かることが出来る証拠品……答えは簡単だ。被害者の身分を示すものがあればいい。そして、それは今この法廷内にある!

 

 ぼくは、弁護席を離れると、証人の元に向かう。

 徐々に近づいて来るぼくに、証人は、肉食動物に怯える小動物のような眼をして、逃げようとする。が、逃げる前に、ぼくは彼の体を抑え込んだ。

 そして、彼のワイシャツの胸ポケットから、一枚のカードを取り出した。ぼくがカードを抜き取った瞬間、証人の目が変わった、全てを失ったような光の無い目に。

 ぼくは、カードを確認する。こちらには何も書かれていない。こちらは裏面だからだ。

 ぼくはカードを裏返し、表の面を確認する。

 カードを確認し終えたぼくは、そのカードを証人の前に突き出した。

 「これが、その証拠品です。一切のムジュンもない、完璧な」

 

 ぼくが突きつけたカードには、警備員証明書と書かれており、名前の欄に“管椎名”と記載されている。

 そして、その隣に写真が貼ってある。証明写真機で撮影された、どこにでもあるような写真。

 そこに写っていたのは……被害者の女性だった。

 鼻先に被害者、管椎名さんの警備員証を突きつけられた、証人は、絶句した。

 

 「う……」

 法廷中の人が、その様子を固唾を飲んで見ていた。

 「嘘だぁ!」

 絶叫しながら、証言台に、頭を何度も叩き付ける証人。

 裁判長の指示で、係官が抑えに入るが、今の証人には効かない。

 「あああ、あああああ……!」

 何度も、何度も頭を打ち付ける。

 「ああああああああああああっ!」

 何十回も頭を打ちつけ、証人は大きく両手を広げ、咆哮した。

 勢いよく腕を広げたせいなのか、腕の先から証人の服が裂けていく。服が裂け切ると同時に、証人の咆哮も止まった。

 「あ……」

 上半身は裸で、白目を剥いたまま、証人は背中から力無く倒れた。どうやら気絶したようだ。

 法廷に静寂が戻る。事件は、今、解決した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「亜内検事、証人はその後どうなりましたか?」

 数分後、係官によって搬送された証人の容体を裁判長が亜内検事に聞く。

 「き、気絶しているだけのようです。先ほど、緊急の逮捕状が作成されました。直に身柄を拘束されるかと……」

 「分かりました」

 裁判長は、その言葉に頷く。

 「どうやら、これですべてが解決したようですな。弁護人には、感謝しなければなりません。危うく、未成年の子供を、殺人犯に仕立て上げてしまうところでした。これで、心置きなく私も判決を言い渡せます」

 そう言って、裁判長は木槌を鳴らすと口を開いた。

 「それでは、被告人、岡瑠波に判決を言い渡します」

 緊張の一瞬。ぼくたち弁護士は、無罪という言葉を聞くまで、一切の油断は出来ないのだ。

 裁判長が口を開いた。

 「無罪!」

 ……勝った。勝ったんだ。

 「やったね、なるほどくん! 私たち勝ったんだよ!」

 真宵ちゃんがぼくに飛び付いて来た。

 ……良かった、本当に良かった。

 傍聴席からも、歓声が聞こえる。裁判長は、その様子を微笑ましそうな目で見ている。そして、しばらく経つと口を開いた。

 「本日はこれにて閉廷!」

 裁判長が木槌を鳴らし、裁判は幕を閉じた。

 それと同時に、午前十一時を告げる鐘の音が鳴り響く。ぼくたちを祝福するかのように、煌びやかな音色を響かせて。



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閉廷後

【同日 午前11時7分 地方裁判所 被告人第2控室】

 「いやー、何とか乗り切れたね。無罪が無事に取れて良かったよ」

 「本当に良かったよ。最初から最後までヒヤヒヤしっぱなしで……寿命がいくらあっても足りないや」

 ソファに座り、ぼくはそう言った。裁判で疲れたせいか、力の無い声しか出せなかった。

 「本当にそうだね。私が弁護しているわけじゃないのに、隣にいるだけで、寿命が十年くらい縮みそうだよ」

 そんなにぼくの弁護って、ヒヤヒヤするものなのだろうか……まあいいや。

 

 真宵ちゃんと二人で談笑していると、控室の扉が開かれた。瑠波さんと、紫さんだ。

 一時的に身柄の拘束を解かれた瑠波さんが、紫さんと一緒に来たのだろう。

 「あ、瑠波ちゃん。無罪判決おめでとう、よかったね!」

 真宵ちゃんが瑠波さんの元に駆け寄り、そのまま抱きついた。瑠波さんは「ひゃあ」と声を上げたが、すぐに笑顔になると、そのまま真宵ちゃんを抱き寄せた。

 ……本当に同級生みたいだな。

 

 しばらくの間、真宵ちゃんと話していた瑠波さんだったが、しばらくすると、ぼくの元にやってきた。

 「あ、あの……」

 瑠波さんは、少しはにかみながら、ぼくに話しかけてきた。

 「きょ、今日はありがとうございました!」

 物凄い勢いで、瑠波さんがお辞儀をする。ぴったり九十度の角度で、深々とお辞儀をしている。

 「そ、そんな頭を下げなくていいですよ」

 「いえ、私に出来るのは、お辞儀ぐらいです! だからせめて頭を下げるだけでも!」

 お互いに遠慮され、遠慮する関係が続き、同じような会話が続いた。

 

 五分ほど経つと、ようやく瑠波さんが頭を上げた。瑠波さんは晴れやかな表情をしている。心から喜んでいる何よりの証拠だ。

 「改めて、無罪判決おめでとうございます」

 「はい!」

 その後瑠波さんは、裁判の後の諸々の手続きのために、控室を後にした。

 真宵ちゃんは、瑠波さんに、落ち着いたら一緒にどこかに行こうと約束をしていた。

 この短い時間に、相当親密になったようだ。

 瑠波さんが部屋を去ると、今度は紫さんが話しかけてきた。

 

 「弁護士先生、いえ、成歩堂龍一さん。この度は、瑠波のために闘ってくださって、本当にありがとうございました」

 彼女は、開廷前と同じようなお姫様お辞儀をした。

 「傍聴席からあなたの雄姿は拝見させていただきました。とても勇ましかったですよ」

 紫さんがいわゆる大人の微笑みを作って、ぼくのことを褒めてくれた。

 うーむ。こういう大人のお姉さんにあまり褒められたことが無いから、どうにも恥ずかしいな……。

 そんなぼくの気持ちもつゆ知らず、紫さんは、その後数十分に渡り、ぼくのことを褒めに褒めまくった。ぼくはそんな紫さんのお褒めの言葉を、ただただ棒立ちになって聞くことしかできなかった。

 ……褒め殺されるかと思った。

 

 「あら。もうこんな時間なのね」

 ぼくのことを褒めまくっていた紫さん。たまたま時計が目に入ったのか、我に返り、会話が中断された。

 た、助かった……。

 「では、私はこれで、瑠波を迎えに行かなければならないので」

 紫さんは、そう言って身をひるがえした。ロングスカートが、静かな音を立てて、小さな風を起こす。その風に乗って、何とも言えない、大人の女性のいい香りが漂った。

 「それでは、ご機嫌麗しゅう……」

 扉の前で、紫さんは、またお嬢様お辞儀をして、部屋から去って行った。

 部屋には、ぼくと真宵ちゃんだけが残された。

 「さて、これで片付いたことだし……事務所に帰ろうか」

 ぼくと真宵ちゃんも、部屋を後にした。

 

 「ねえねえ、なるほどくん、私、帰りにミソラーメンが食べたいな」

 法廷の廊下を歩きながら、真宵ちゃんがお昼のおねだりをして来る。

 「仕方がないな。今日だけだぞ」

 「やった!」

 うう、またやってしまった。

 真宵ちゃんは、裁判が終わるたびにミソラーメンが食べたいとせがんでくる。今月はピンチなのだが、真宵ちゃんが頼んでくるとなぜか断れない。祖父母が孫にいろいろ買ってあげたくなるのもこんな感じなのだろうか。

 などと考えながら、廊下を歩いているうちに、中央のエントランスに出た。そのまま、

今度は階段の反対側にある出口から外に出る。

 燦々と輝く太陽が、ぼくたちのことを照らす。何時間も法廷に閉じこもって、裁判をした後の体に、太陽の光はエネルギーを与えてくれるかのように思えた。

 

 【同日 午前11時37分 繁華街】

 裁判所を後にしてしばらくすると、繁華街に出た。もうすぐランチタイムになる繁華街では、多くの飲食店の店員たちが忙しそうにお客を呼び込もうと声を上げる。辺りからは、色々な料理のいいにおいがあふれ、鼻孔をくすぐる。

 しかし、真宵ちゃんはそんな店員の呼び込みや、料理のいい匂いには目もくれず、ただひたすらに、いつものラーメン屋の屋台に向けて歩みを進める。

 ……本当にあの店のラーメンが好きなんだな。

 真宵ちゃん曰く、いつものラーメン屋のミソラーメンは、天下一らしい。事実、その屋台のラーメンは頬が落ちるほどおいしいのだが、ここまで他の物には目もくれないとは……真宵ちゃんのミソラーメンへの愛は凄まじいと言える。

 そんなことを改めて実感しながら、ぼくたちは歩みを進める。広い繁華街を十分ほど歩くと、辺りの景色は住宅街へと姿を変えた。

 

 【同日 午前11時52分 住宅街】

 いつものラーメン屋の屋台は、住宅街のさらに奥の路地にある。

 正直、あまり人が寄り付かないような場所にあるが、そういう場所にある屋台だからこそおいしいと、真宵ちゃんは豪語する。

 住宅街に入ってから、さらに数十分。目的のラーメン屋台の近くまでやってきた。

 この辺りに来ると、真宵ちゃんの気分は、一気に跳ね上がる。気づけば、真宵ちゃんとの距離はかなり開いていた。ずっと同じ速度で歩いていると思っていたのに……恐るべし真宵ちゃん。

 「あんまり遠くに行ったらダメだぞ!」

 遠く離れた真宵ちゃんに声をかける。

 やれやれ、二十メートルは引き離されているぞ。

 「分かっているって! それよりも早く、屋台が閉まっちゃうよ!」

 ……まだ十二時にすらなっていないんだけどな……まあ、善は急げ、か。少しだけ歩く速度を上げよう。

 歩みを早くし、真宵ちゃんに追いつこうとした、その瞬間だった。

 

 「ひゃあ!」

 真宵ちゃんの悲鳴が聞こえた。見ると、真宵ちゃんの姿はどこにもなかった。

 「ど、どこに行ったんだ?」

 辺りを見回す。よく見てみると、地面に穴が開いているように見えた。恐らくマンホールか何かだろう。

 ぼくは、その穴の元まで駆け寄り穴の中を覗き込む。

 マンホールに落ちたぐらいなら、打ちどころさえ悪くなければ大丈夫だろう。すぐに助けられる。そう思っていた。

 ……しかし、ぼくが覗き込んだ穴は、底の見えない、深い穴だった。

 「な、なんだこれ……」

 思わず声が出る。

 とてもマンホールとは言い難い謎の穴は、どこまでも続いていて、一度吸い込まれたら帰ってこられないようにも感じられた。

 も、もしも真宵ちゃんがこの穴に落ちていたら……。

 最悪のケースが頭をよぎった。

 「真宵ちゃん! 無事なら返事をしてくれ!」

 気づけば、無意識のうちに叫んでいた。本能がきっとそうさせたのだろう。どこまで続くかもわからない穴に向かって、ありったけの声で叫ぶ。しかし、返事はない。それでもぼくは叫び続ける。返事はいつまでたっても返って来ないのに。

 「ま、真宵ちゃん……」

 ……こうなったら、ぼくがこの穴の中に入って直接助けに行くしかない。

 正直、高いところは怖いけれど、真宵ちゃんが下で怪我をしているかもしれない。早くいかないと!

 

 そう思って、穴の中に飛び込もうとしたときだった。背後から気配がした。

 ……誰だ?

 振り返って確認しようとした、が。

 つ、突き飛ばされた……!

 ぼくが振り返るよりも早く、誰かがぼくのことを突き飛ばす。

 「どわっ……!」

 突き飛ばされた勢いで、バランスを崩してしまう。

 「だ、駄目……耐えきれない!」

 正直、バランス力には自信がない。ちょっと突き飛ばされただけなのにもう倒れてしまいそうだ。

 バランスを崩した先にあるのは、底の見えない不気味な穴。ぼくの目の前に、その入り口が広がっているのだ。

 ちょっと待ってくれ…まだ心の準備が出来ていないのに!

 自分のタイミングで飛ぼうとしていたところを、いきなり押されてしまったために、ぼくはまだ心の準備が出来ていなかった。

 落ちないように、体をのけぞらせ、何とかバランスがとれてきた。これなら何とか…!

 

 と、思った矢先。もう一度背中を押された、しかもさっきよりも、かなり強めに。

 「え……?」

 バランスがとれかけていたところを再び押されたぼく。その後どうなってしまうか、誰にだって分かる。

 「う……うわ!」

 落ちる、落ちる。

 ただひたすらに、どこまでも続く縦穴を。

 底知れぬ恐怖という言葉があるが、まさに、今この時にふさわしい言葉だと、こんな状況で思う。

 上を見上げてみる。先ほどまで自分が立っていたはずの地面が、空が、太陽が、どんどんと遠のいていく。

 時間が経つにつれ、それらはどんどんと遠くなりやがて一つの小さな点になり、すぐに虚空へと消えた。ぼくは、真っ暗になった縦穴を、抗う事も出来ず、落ちてゆく。

 ……ああ、なぜだろう。眠くなってきた……。

 不意に、眠気に襲われる。

 ……駄目だ、もう限界。

 穴に落ちてから数十秒。真っ暗な虚空の中で、ぼくの記憶は途絶えた。

 

 【同日 午前11時52分 住宅街】

 「うわぁぁぁぁぁぁ!」

 落ちる、落ちる。ただひたすらに落ちてゆく男を、一人の女が見ている。やがて、男の声は聞こえなくなり、穴の中に広がる闇に消えた。

 「手荒な真似をしてごめんなさいね」

 女性は、申し訳なさそうな声色で、穴に語りかけた。

 やがて、女性は立ち上がると、手を前に突き出した。そして、空を割いた。突きだした手で何かを切るかのように、横に素早く動かして。

 その瞬間、空間に裂け目が現れる。

 しばらくすると、その裂け目は大きくなり、人が通れるほどの大きさになった。裂け目の中は、不気味な紫色の霧のような物で覆われ、その霧のような物に纏わりつくように、沢山の瞳が穴の外を凝視していた。

 女性は、その穴に躊躇することなく足を踏み入れる。

 女性が穴の中に入り切ると、穴はひとりでに閉じはじめる。

 「……あなたの力、少しだけ貸していただきます」

 そんな、独り言をも飲み込みながら、裂け目は完全に消失した。

 誰もいなくなり、閑静な住宅街を、風に乗って運ばれてきた、ミソラーメンの香りが静かに包み込んだ。

 

□第1話 境界を越える逆転

おわり

 

 

 

 

―新しいエピソードが追加されました―




どうも、タイホくんです。
お待たせいたしました。ようやくチュートリアルが終わり、なるほどくんたちを幻想入りさせることが出来ました。本当は、いきなり幻想入りさせてもよかったのですが、逆転裁判を知らない方からすれば、いきなり弁護士とその助手が幻想郷に放り込まれても、二人がどんなキャラクターなのかわからなくなるかな、と思い、キャラクター性格の説明の意味もかねて、一話は外の世界での裁判にしました。一話目から幻想入りを期待していた方がいらっしゃいましたら、申し訳ありません。
さて、第二話は、一週間後から二週間後を目安に投稿する予定です。
どうか待っていただければ幸いです。
感想などお待ちしています。
では。


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第2話 尋問パート 差分置き場
尋問 2-1-1-1


 「被害者の死因は、心臓をナイフで一突きにされたこと、と証言していましたが、他に何か原因はあったのでしょうか?」

 「それは無いですね。傷は、致命傷に至ったものが、左胸に残されていただけで、他に目立った外傷はなく、争ったような跡も見受けられませんでした」

 河城さんは、ぼくの質問をぴしゃりと否定する。

 

 致命傷に至った傷以外は外傷なし、か。そこに関しては、特に何とも思わないが……争った跡が無いというのが気になるな。

 

 どんな人間であれ、いきなり目の前にナイフを突きつけられたら、少なからず抵抗するはずだ。しかし、被害者には特に争ったような跡が無い。何か引っかかるな……もう少し突っ込んでみるか。

 「争ったような跡が無い、ということは、被害者は睡眠薬を飲まされていたのでしょうか?」

 被害者が無抵抗で殺害される、ということは、睡眠薬で眠らされていたとしか考えられない。頭を殴ったり、スタンガンなんかで気絶させる方法もあるが、外傷がないとなると、その線はあり得ない。さて、どんな答えが返って来るか。

 

 「睡眠薬ですか。調査の結果を見る限りだと、睡眠薬はおろか、体内からは、何も検出されていませんね」

 「そうですか」

 睡眠薬の線も無し、か。まいったな。他に争ったような跡が残らない理由は思いつかない。

 

 うむ、いったんこの話は保留にするべきだな。次に行こう。

 

【尋問に戻る】

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

 ・被害者 八ッ時茶太郎 

 ・死因 心臓をナイフで一突きにされ即死。

──────────────────

 

──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

 

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の順手の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

──────────────────



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尋問 2-1-1-2

「被害者の命を奪ったのは、本当に被告人のナイフなんですか? もしかしたら別のナイフが存在した可能性も……」

 

 「異議あり!」

 ぼくの質問を遮るように、四季検事が異議を挟んだ。

 

 「凶器が別に存在した、それはあり得ません」

 「なぜ、そう言い切れるのですか?」

 

 「被害者の死因は、鋭利な刃物で心臓を一突きにされたことです。そこで警察は、現場内にあった、刃物という刃物を徹底的に調べ上げました。しかし、凶器のナイフ以外からは、指紋も血液反応も一切出ませんでした。被害者の命を奪った凶器は、このナイフ以外にありえません」

 ううむ。ここまではっきりと言われてしまうと、反論の仕様がない。凶器が他に存在した可能性は、どうやらなさそうだな……。

 

【尋問に戻る】

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

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──────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

 ・被害者 八ッ時茶太郎 

 ・死因 心臓をナイフで一突きにされ即死。

──────────────────

 

──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

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──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

 

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の順手の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

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《人物》

 

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・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

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・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

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──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

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──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

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──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

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・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

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──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

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・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

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尋問 2-1-1-3

「現場に残されていたダイイングメッセージを被害者が書いたという証拠はありますか?」

 「残念ながらありません。ですが、状況から見て被害者が書いたと考えるのが自然だと思います」

 眉尻を少し下げながら河城さんが話す。

 うむ……外の世界でもダイイングメッセ―ジの筆跡鑑定はできないから、あまり期待していなかったが……ダメだったか。

 

 ダイイングメッセージはやはり被害者が書いたのか……いや、待てよ。それってムジュンしていないか?

 

【尋問に戻る】

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

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・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

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・八ッ時茶太郎の解剖記録

 ・被害者 八ッ時茶太郎 

 ・死因 心臓をナイフで一突きにされ即死。

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・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

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──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

 

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の順手の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

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《人物》

 

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・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

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・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

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──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

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──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

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・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

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尋問 2-1-1-4

「”能力以外で言うならば”……という事は、能力に関する証拠品もあるという事ですね?」

 「はい! その通りです。私は今持ってないんで……」

 「待った!」

 にとりさんが喋っているところに、検察側からの待ったが入った。

 

 「刑事。余計なことを喋らないでください」

 簡潔ながら十分な怒気を含んだ一言だった。にとりさんは即座に硬直する。

 

 「被告人の罪を立証するのに、能力に関する証拠は不要。現在提示した証拠品のみで十分である。これが私の判断です。今の刑事の言葉は忘れなさい、弁護人」

 四季検事はそう言い切ると、腕を組んだ。

 

 能力に関する証拠品……やはり存在しているようだ。現時点で見せてこない、ということは、検察側の切り札に違いない。いつ飛んでくるかも分からない状況だ。警戒しなければ……。

 

【尋問に戻る】

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

 ・被害者 八ッ時茶太郎 

 ・死因 心臓をナイフで一突きにされ即死。

──────────────────

 

──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

 

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の順手の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

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《人物》

 

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・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

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・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

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・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

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・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

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──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

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──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

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──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

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・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

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尋問2-1-1 失敗

 「異議あり!」

 ぼくは思いっきり指をつきつけた。

 

 「裁判長! ただいまの証言は、この証拠品のデータとムジュンしています!」

 「……? どこがかしら? 特におかしいところは見当たらないみたいだけど……」

 紫さんはけげんな表情を浮かべる。

 

 「あれ? ……そうですかね?」

 「異議は認められないわ」

 紫さんは無慈悲にも首を振る。

 

 「弁護人は、もっと慎重に発言するように!」

 

 しまった! 失敗してしまったみたいだ……。

 どうやら、つきつけるべき証言が違う、もしくは証拠品が間違っているみたいだ。

 もう一度考え直さないと……。

 

【尋問に戻る】

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

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──────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

 ・被害者 八ッ時茶太郎 

 ・死因 心臓をナイフで一突きにされ即死。

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・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

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・現場上面図

現場の上面を記した図。

 

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

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《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

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・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

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【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

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・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

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・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

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・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

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・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

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・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

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つきつける 2-1-1-1

 「被害者の死因は解剖記録にもあるように、心臓を鋭利な刃物で一突きにされたことです」

 

―つきつける― 河城にとりの証言とムジュンする証拠をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

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【つきつける】──────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

 ・被害者 八ッ時茶太郎 

 ・死因 心臓をナイフで一突きにされ即死。

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【つきつける】──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

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【つきつける】──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

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【つきつける】──────────────────

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の順手の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

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【つきつける】──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

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【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

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つきつける 2-1-1-2

 「凶器は被告人の私物のナイフです。これには被告人の指紋と、被害者の血液のみが付着していました」

 

―つきつける― 河城にとりの証言とムジュンする証拠をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

 ・被害者 八ッ時茶太郎 

 ・死因 心臓をナイフで一突きにされ即死。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の順手の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

──────────────────



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つきつける 2-1-1-3

 「さらに、現場には被害者が書き残したと考えられる“Ⅰ・S“と書かれたダイイングメッセージが書き残されていました」

 

―つきつける― 河城にとりの証言とムジュンする証拠をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

 ・被害者 八ッ時茶太郎 

 ・死因 心臓をナイフで一突きにされ即死。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の順手の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

──────────────────



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つきつける 2-1-1-4

 「能力以外で言うならば、こんな所でしょうか」

 

―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

 ・被害者 八ッ時茶太郎 

 ・死因 心臓をナイフで一突きにされ即死。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の順手の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

──────────────────



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尋問 2-1-2-1

 「被害者はいつごろから被告人のストーカーをしていたのでしょうか?」

 「具体的な時期までは推定できませんが……比較的最近だと思われます。貼り付けられた写真はいずれも黄ばんでいません。そんなに昔からではないかと考えられます」

 「なるほど……」

 まあ、正直時期はどうでもいい。軽いジャブみたいな質問だ。次に行こう。

 

【尋問に戻る】

 

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

 ・被害者 八ッ時茶太郎 ・死因 心臓をナイフで一突きにされたことによる失血死。

 ・追記 ナイフの刺さりが甘かったことが再解剖で判明。よって、被害者は刺されてから数十秒の間生きていた可能性を認める。

──────────────────

──────────────────

 

──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

 

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

──────────────────

・コルクボード

被害者の自室から発見されたもの。

咲夜の写真ばかりが貼られている。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

──────────────────



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尋問 2-1-2-2

「そのコルクボードはどこで見つかったのでしょうか?」

 「えっと、確か被害者の押し入れの中から見つかりました」

 「押し入れの中、ですか。」

 

 …引っかかる。証言を聞く限りでは、咲夜さんが被害者の自室に入って、壁に掛けられているコルクボードをたまたま見た、というニュアンスのはずだ。

 

 しかし、コルクボードは被害者の押し入れに仕舞われていた。これだと、咲夜さんが、被害者の自室を物色したということになる。これも先入観に過ぎないが、メイドさんが、他人の部屋を物色するようなまねはしないと思うのだが…。

 

【尋問に戻る】

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

 ・被害者 八ッ時茶太郎 ・死因 心臓をナイフで一突きにされたことによる失血死。

 ・追記 ナイフの刺さりが甘かったことが再解剖で判明。よって、被害者は刺されてから数十秒の間生きていた可能性を認める。

──────────────────

──────────────────

 

──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

 

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

──────────────────

・コルクボード

被害者の自室から発見されたもの。

咲夜の写真ばかりが貼られている。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

──────────────────



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尋問 2-1-2-3

 「被告人はどのようにしてコルクボードを発見したのでしょうか?」

 「えっ、えっと、それは……」

 にとりさんがひるんだ。そこまでは考えていなかったようだ。漬け込むならここしかない!

 

 「答えられない、と」

 「ううう……」

 「このコルクボード、一目見ればすぐにストーカーをしているとバレるような代物です。当然被害者は是が非でも隠したがるはず。しかし、あなたたちの見解では、被告人はこのコルクボードに辿り着いてしまっている。ずいぶんと妙な話ですね……?」

 「むむむ……」

 「刑事。本当に被害者の動機は、このコルクボードなのでしょう……」

 

 「異議あり!」

 検察側からの意義だ。

 

 「被害者がコルクボードを見たか否か、そんなことはどうでもいい。被告人が被害者が自分のストーカーだと知る方法は他にも存在しえます。このコルクボードはあくまで、”被害者が被告人のストーカーだった”ということを示す証拠。これが存在する以上、被告人に動機は生まれうるのですよ」

 「ぐ、ぐぬぬ……」

 言われてみればそうだ。

 ……待てよ。という事は、このコルクボードが持つ”被害者が被告人のストーカーだった”という意味を壊せば検察側の主張を崩せるんじゃないか?

 

 ……でも、そんな証拠あるのかな……。もう一度法廷記録を見直すとするか……。

 

【尋問に戻る】

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

 ・被害者 八ッ時茶太郎 ・死因 心臓をナイフで一突きにされたことによる失血死。

 ・追記 ナイフの刺さりが甘かったことが再解剖で判明。よって、被害者は刺されてから数十秒の間生きていた可能性を認める。

──────────────────

 

──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

 

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

──────────────────

・コルクボード

被害者の自室から発見されたもの。

咲夜の写真ばかりが貼られている。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

──────────────────



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尋問2-1-2 失敗

 「異議あり!」

 ぼくは思いっきり指をつきつけた。

 

 「裁判長! ただいまの証言は、この証拠品のデータとムジュンしています!」

 「……? どこがかしら? 特におかしいところは見当たらないみたいだけど……」

 紫さんはけげんな表情を浮かべる。

 

 「あれ? ……そうですかね?」

 「異議は認められないわ」

 紫さんは無慈悲にも首を振る。

 

 「弁護人は、もっと慎重に発言するように!」

 

 しまった! 失敗してしまったみたいだ……。

 どうやら、つきつけるべき証言が違う、もしくは証拠品が間違っているみたいだ。

 もう一度考え直さないと……。

 

【尋問に戻る】

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

 ・被害者 八ッ時茶太郎 ・死因 心臓をナイフで一突きにされたことによる失血死。

 ・追記 ナイフの刺さりが甘かったことが再解剖で判明。よって、被害者は刺されてから数十秒の間生きていた可能性を認める。

──────────────────

 

──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

 

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

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つきつける 2-1-2-1

 「実は、被害者は被告人のストーカーでした。それこそが彼女の動機です」

 

 ―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物とは?

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

 ・被害者 八ッ時茶太郎 ・死因 心臓をナイフで一突きにされたことによる失血死。

 ・追記 ナイフの刺さりが甘かったことが再解剖で判明。よって、被害者は刺されてから数十秒の間生きていた可能性を認める。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の順手の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・コルクボード

被害者の自室から発見されたもの。

咲夜の写真ばかりが貼られている。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

【つきつける】─────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

──────────────────



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つきつける 2-1-2-2

 「事件後、被害者の自室を捜索したところ、このコルクボードを発見しました」 

 

 ―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物とは?

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

 ・被害者 八ッ時茶太郎 ・死因 心臓をナイフで一突きにされたことによる失血死。

 ・追記 ナイフの刺さりが甘かったことが再解剖で判明。よって、被害者は刺されてから数十秒の間生きていた可能性を認める。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の順手の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・コルクボード

被害者の自室から発見されたもの。

咲夜の写真ばかりが貼られている。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

──────────────────



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つきつける 2-1-2-3

 「事件当夜、被告人は偶然にもこのボードを発見したのでしょう。そして逆上し、その場で犯行に及んだと考えられます」

 

 ―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物とは?

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

 ・被害者 八ッ時茶太郎 ・死因 心臓をナイフで一突きにされたことによる失血死。

 ・追記 ナイフの刺さりが甘かったことが再解剖で判明。よって、被害者は刺されてから数十秒の間生きていた可能性を認める。

──────────────────

【つきつける】──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の順手の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

 

【つきつける】──────────────────

・コルクボード

被害者の自室から発見されたもの。

咲夜の写真ばかりが貼られている。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

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【つきつける】──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

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尋問 2-1-3-1

 「大ちゃんがお茶屋の前を通りかかったのは何時ぐらいのことかな?」

 慎重に言葉を選びながら、慎重に大ちゃんに問いかける。少しでも気を抜くと、怒号が飛んできそうで怖い。

 「……だいたい、午前零時ぐらいだったと思います」

 お茶屋の前を通ったのは、午前零時ごろ……被害者の死亡推定時刻とも一致する。問題はなさそうだな。

 

 しかし、なぜ、そんなに遅い時間に子どもだけで人里に行ったのだろうか。事件とは関係なさそうだけど、少し気になる。ついでに聞いてみるか。

 

 「何でそんなに遅い時間に、人里に遊びに行ったの?」

 「そ、それは……私のお友達が、突然遊びに行こうって言いだして、私は危ないから引き止めたんですけど……」

 「けど?」

 

 「お友達が、“大丈夫、さいきょーのアタイが付いているから心配ないさ!“って言って、私の言う事を聞かなくて、つられるように私もついて行ってしまったんです」

 ……大ちゃんのお友達、ずいぶんと破天荒な性格をしているんだな。

 

 さて、話が逸れてしまった。次の質問を考えなければ。

 

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【法廷記録】

 

《証拠品》

 

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・八ッ時茶太郎の解剖記録

 ・被害者 八ッ時茶太郎 ・死因 心臓をナイフで一突きにされたことによる失血死。

 ・追記 ナイフの刺さりが甘かったことが再解剖で判明。よって、被害者は刺されてから数十秒の間生きていた可能性を認める。

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・現場写真

現場を写した写真。

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・現場上面図

現場の上面を記した図。

 

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

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・コルクボード

被害者の自室から発見されたもの。

咲夜の写真ばかりが貼られている。

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《人物》

 

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ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

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・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

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──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

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・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

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・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

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・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

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尋問 2-1-3-2

 「なんで現場のお茶屋を覗いたのかな?」

 「もう夜も遅かったのに、そのお店だけ明かりがついていて……つい」

 「そうだったんだね……」

 大ちゃんが現場を覗いたのは、完全な偶然のようだ。凄惨なものを見てしまって、かわいそうに……。

 

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【法廷記録】

 

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 ・被害者 八ッ時茶太郎 ・死因 心臓をナイフで一突きにされたことによる失血死。

 ・追記 ナイフの刺さりが甘かったことが再解剖で判明。よって、被害者は刺されてから数十秒の間生きていた可能性を認める。

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・現場写真

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 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

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《人物》

 

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・博麗霊夢(16)

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ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

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ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

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──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

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・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

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・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

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・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

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尋問 2-1-3-3

「大ちゃん。お茶屋に倒れていた男の人は、どんな様子だった……」

 

 「異議あり!」

 質問をしていると、いきなり四季検事が割って入った。

 「弁護人。被告人はまだ幼い子どもです。こうやって、尋問の場にかけているだけでも酷なのに、その上、死体を見た時の話を聞こうとは……弁護士が聞いてあきれますよ」

 うう、もっともな意見だ。これ以上詮索するのはやめておくべきだな。さもないと、四季検事が本気で怒りだしてしまう。他の質問を考えよう……。

 

流石に死んでいる被害者の事を聞くのは酷だよな……。被告人……咲夜さんの事なら大丈夫だろう。生きてるし。

 

「大ちゃん、その時の被告人の様子を教えてもらえ……」

 「弁護人、あなたという人は!」

 検事側から、怒号が飛んで来た。

 しまった、この質問はダメだったか……。

 「大丈夫です。検事さん」

 「……え?」

 大ちゃんからの意外な返答に、四季検事は驚きを隠せないようだ。目が泳いでしまっている。

 

 「私は大丈夫です。見た事をきちんと話すのが私の役目ですから」

 しっかりと検察席の方を見て、大ちゃんがそう言った。大ちゃん……しっかりした子だな。

 「あ、あなたがいいのなら、私はそれでも構いませんが」

 困惑した口調で話す四季検事。

 「えっと、被告人の様子でしたよね」

 大ちゃんは再び、ぼくのほうを向くと質問に答え始める。

 

 「私がお茶屋を覗いた時、被告人は、遺体の前で呆然と立ち尽くしていました。」

 呆然と立ち尽くしていた、か……もう少し情報がほしいな……。

 他のところもゆさぶってみよう。

 

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・八ッ時茶太郎の解剖記録

 ・被害者 八ッ時茶太郎 ・死因 心臓をナイフで一突きにされたことによる失血死。

 ・追記 ナイフの刺さりが甘かったことが再解剖で判明。よって、被害者は刺されてから数十秒の間生きていた可能性を認める。

──────────────────

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──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

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【挿絵表示】

(現場全体)

 

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──────────────────

 

──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

 

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

──────────────────

・コルクボード

被害者の自室から発見されたもの。

咲夜の写真ばかりが貼られている。

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《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

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・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

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・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

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・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

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尋問 2-1-3-4

 「返り血は飛んでいなかった。間違いないね?」

 「返り血ですか。はい。私の記憶では、飛んでいなかったと思うのですが」

 返り血が飛んでいない……やっぱり妙だよな。もう少し突っ込んでみよう。

 

 「大ちゃん。その情報、もう少し詳しく……」

 「そこまでです」

 またまた四季検事が割って入る。

 「弁護人、もう、その辺りにしておきなさい。いくら証人が頑張っているとは言え、度が過ぎています。証人への質問はここまでにしておきなさい」

 そ、そんな。せっかく重要な情報が聞き出せそうだったのに……。

 だがしかし、彼女の言っていることも正論ではある、惜しい気持ちは尽きないが、ここは引き下がるのが無難だな……。

 

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 ・被害者 八ッ時茶太郎 ・死因 心臓をナイフで一突きにされたことによる失血死。

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・現場上面図

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・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

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・コルクボード

被害者の自室から発見されたもの。

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・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

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博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

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・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

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・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

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・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

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・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

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・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

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尋問 2-1-3-5

 「怖いものを見た後だ。逃げ出すのも仕方ないよ」

 「うう……でも、私がもっと現場を長く見ていたら、何か他にもお話しできたかもしれないのに……」 

 大ちゃんはがっくりと肩を落とす。

 「そ、そんなことないよ! 十分情報は得られているよ」

 「ほ、本当ですか?」

 「うん! 大丈夫。話してくれてありがとう」

 胸を張って言うと、大ちゃんは安心したように笑顔を浮かべた。

 ……情報を得たのは事実だけど、実はなにも思いついてないんだけどね。

 さて、この情報。どう調理したものか……。

 

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《人物》

 

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・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

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・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

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・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

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・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

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サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

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今回の事件の被害者。

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尋問2-1-3 失敗

 「異議あり!」

 ぼくは思いっきり指をつきつけた。

 

 「裁判長! ただいまの証言は、この証拠品のデータとムジュンしています!」

 「……? どこがかしら? 特におかしいところは見当たらないみたいだけど……」

 紫さんはけげんな表情を浮かべる。

 

 「あれ? ……そうですかね?」

 「異議は認められないわ」

 紫さんは無慈悲にも首を振る。

 

 「弁護人は、もっと慎重に発言するように!」

 

 しまった! 失敗してしまったみたいだ……。

 どうやら、つきつけるべき証言が違う、もしくは証拠品が間違っているみたいだ。

 もう一度考え直さないと……。

 

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・八ッ時茶太郎の解剖記録

 ・被害者 八ッ時茶太郎 

 ・死因 心臓をナイフで一突きにされ即死。

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現場を写した写真。

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・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

──────────────────



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つきつける 2-1-3-1

 「昨日の夜、私はお友達と人里ではぐれてしまったんです」

 

 ―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

 ・被害者 八ッ時茶太郎 ・死因 心臓をナイフで一突きにされたことによる失血死。

 ・追記 ナイフの刺さりが甘かったことが再解剖で判明。よって、被害者は刺されてから数十秒の間生きていた可能性を認める。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の順手の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

 

【つきつける】──────────────────

・コルクボード

被害者の自室から発見されたもの。

咲夜の写真ばかりが貼られている。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

──────────────────



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つきつける 2-1-3-2

 「お友達を探していた時です。たまたま、下町地区にあるお茶屋の前を通りかかりました」

 

 ―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

 ・被害者 八ッ時茶太郎 ・死因 心臓をナイフで一突きにされたことによる失血死。

 ・追記 ナイフの刺さりが甘かったことが再解剖で判明。よって、被害者は刺されてから数十秒の間生きていた可能性を認める。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の順手の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

 

【つきつける】──────────────────

・コルクボード

被害者の自室から発見されたもの。

咲夜の写真ばかりが貼られている。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

──────────────────



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つきつける 2-1-3-3

 「つい中を覗くと、血を流した男の人が倒れていて……メイドさんが、男の人と向かって立っていました」

 

 ―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

 ・被害者 八ッ時茶太郎 ・死因 心臓をナイフで一突きにされたことによる失血死。

 ・追記 ナイフの刺さりが甘かったことが再解剖で判明。よって、被害者は刺されてから数十秒の間生きていた可能性を認める。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

 

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・コルクボード

被害者の自室から発見されたもの。

咲夜の写真ばかりが貼られている。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

──────────────────



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つきつける 2-1-3-4

 「メイドさんは返り血を浴びていなかったはずです……」

 

 ―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

 ・被害者 八ッ時茶太郎 ・死因 心臓をナイフで一突きにされたことによる失血死。

 ・追記 ナイフの刺さりが甘かったことが再解剖で判明。よって、被害者は刺されてから数十秒の間生きていた可能性を認める。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の順手の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

 

【つきつける】──────────────────

・コルクボード

被害者の自室から発見されたもの。

咲夜の写真ばかりが貼られている。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

──────────────────



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つきつける 2-1-3-5

 「それを見て怖くなった私は、すぐにその場から逃げ出しました……」

 

 ―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

 ・被害者 八ッ時茶太郎 ・死因 心臓をナイフで一突きにされたことによる失血死。

 ・追記 ナイフの刺さりが甘かったことが再解剖で判明。よって、被害者は刺されてから数十秒の間生きていた可能性を認める。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の順手の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

 

【つきつける】──────────────────

・コルクボード

被害者の自室から発見されたもの。

咲夜の写真ばかりが貼られている。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

──────────────────



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失敗 その他2-1-1

 「この証拠品が、被害者が前屈の姿勢を取れなかったことを示しているのです!」

 「……本当なの? 弁護人。私にはそう思えないのだけれど……」

 「……あれ、そうですかね?」

 「私もそう思うよ。なるほど君」

 「……前のめり過ぎて致命傷を負ったようですね。弁護人」

 「ぐぬう……」

 間違えてしまったようだ……。

 

【もどる】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

 ・被害者 八ッ時茶太郎 ・死因 心臓をナイフで一突きにされたことによる失血死。

 ・追記 ナイフの刺さりが甘かったことが再解剖で判明。よって、被害者は刺されてから数十秒の間生きていた可能性を認める。

──────────────────

──────────────────

 

──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

 

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

──────────────────

・コルクボード

被害者の自室から発見されたもの。

咲夜の写真ばかりが貼られている。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

──────────────────



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失敗 その他2-1-2

 「この証言と、この証言が、大ちゃんの証言の中でムジュンしあっているのです!」

 「ええと、証言証言うるさくて、何が何だか分からないわ。説明してもらえるかしら?」

 「もちろん! まずこっちの証言とあっちの証言が……あれ、どっちがどっちだ……?」

 「……どうやら、弁護人自身が、証言の迷路に迷い込んだようです」

 「……とりあえず、頭を冷やしてもらいましょうか」

 「ぐぎゅう!」

 ……もう一度考え直そう。

 

【もどる】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

 ・被害者 八ッ時茶太郎 ・死因 心臓をナイフで一突きにされたことによる失血死。

 ・追記 ナイフの刺さりが甘かったことが再解剖で判明。よって、被害者は刺されてから数十秒の間生きていた可能性を認める。

──────────────────

──────────────────

 

──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

 

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

──────────────────

・コルクボード

被害者の自室から発見されたもの。

咲夜の写真ばかりが貼られている。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

──────────────────



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失敗 その他2-1-3

 「被告人は背後から被害者を刺していない! これがその証拠です!」

 「……違うと思うなーなるほど君」

 「あれ? そうかな」

 「……どうやら。弁護人の投げた投げナイフは、巡り巡って弁護人の背中と主張に大きな穴をあけたようですね」

 「むう……」

 間違えてしまったようだ……。

 

【もどる】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

 ・被害者 八ッ時茶太郎 ・死因 心臓をナイフで一突きにされたことによる失血死。

 ・追記 ナイフの刺さりが甘かったことが再解剖で判明。よって、被害者は刺されてから数十秒の間生きていた可能性を認める。

──────────────────

──────────────────

 

──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

 

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

──────────────────

・コルクボード

被害者の自室から発見されたもの。

咲夜の写真ばかりが貼られている。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

──────────────────



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失敗 その他2-1-1 復帰

 「やはり……弁護側の主張は憶測だったようですね」

 

 「異議あり!」

 すかさず異議をはさむ。

 「確かに、この意見は憶測に過ぎないかもしれません。しかし、この証拠品を見れば、被害者が前屈の姿勢を取れなかったことが分かるはずです!」

 

 

 

 ―つきつける― 被害者が前屈の姿勢を取れなかったことを示す証拠をつきつけろ!

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

・被害者 八ッ時茶太郎 ・死因 心臓をナイフで一突きにされたことによる失血死。

・追記 ナイフの刺さりが甘かったことが再解剖で判明。よって、被害者は刺されてから数十秒の間生きていた可能性を認める。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の順手の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

──────────────────



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失敗 その他2-2-2 復帰

 「私も鬼ではありません。もう一度説明してもらいましょうか。証人の証言に隠されたムジュンについて!」

 「望むところです!」

 「……さっき自信満々に間違えたのに、随分と立ち直りが早いですね」

 「それが売りなもんで!」

 「……はぁ」

 

 考えろ、成歩堂龍一。大ちゃんの証言には、明らかにムジュンしあっている証言があるはずだ。

 まず、証言の内の一片を選ぶ。そして、それとムジュンしているもう一片の証言を探し出すんだ! 作業自体はつきつけるものが証拠から証言に変わっただけで、普段の尋問と変わりない。落ち着いて考えないと!

 

 

 

 ―つきつける― 大妖精の証言内でムジュンしあっている証言を選べ!

 

※作者注:各証言の数字の組み合わせを張っておくので、なるほど君の説明の通り、ムジュンしあっている証言を選んでください※

 

 「昨日の夜、私はお友達と人里ではぐれてしまったんです」

 「お友達を探していた時です。たまたま、下町地区にあるお茶屋の前を通りかかりました」

 「つい中を覗いてしまったら、中で血を流した男の人が倒れていて……そこのメイドさんが、その男の人と向かい合うように立っていました」

 「メイドさんに返り血は飛んでいなかったと思います……」

 「それを見て怖くなった私は、すぐにその場から逃げ出しました……」

 

【①と②】

 

【①と③】

 

【①と④】

 

【①と⑤】

 

【②と③】

 

【②と④】

 

【②と⑤】

 

【③と④】

 

【③と⑤】

 

【④と⑤】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

 ・被害者 八ッ時茶太郎 

 ・死因 心臓をナイフで一突きにされ即死。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

 

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

──────────────────



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失敗 その他2-1-3 復帰

 「こ、今度こそ正しい証拠をお見せしましょう! 検察側の主張は、この証拠品とムジュンしているのです!」

 

 

 

 ―つきつける― 被害者が背後から刺されていないことを示す証拠をつきつけろ!

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

 ・被害者 八ッ時茶太郎 

 ・死因 心臓をナイフで一突きにされ即死。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の順手の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・コルクボード

被害者の自室から発見されたもの。

咲夜の写真ばかりが貼られている。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・大妖精(??)

名前の通り妖精。

事件当夜、友達と人里に

遊びに来ていたらしい。

──────────────────



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サイコ・ロック 失敗

 「あなたがどんないたずらをしたのか。これを見ればすぐにわかります」

 「…………。ほれ、取れた」

 「? あっ、それぼくが出した証拠品!」

 「油断してるからだよ。それに、そんなんじゃ私の悪戯が何かは分からないと思うけどなー」

 ……どうやら間違ってしまったようだ。

 「せめてもの情けだ。この証拠品は返してやるよ」

 「ありがとうございます……」

 「いいってことよ」

 ……なんかムカつく。もう一度考え直さないと。

 

(ブラウザバックして元のページに戻ってください)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

 ・被害者 八ッ時茶太郎 ・死因 心臓をナイフで一突きにされたことによる失血死。

 ・追記 ナイフの刺さりが甘かったことが再解剖で判明。よって、被害者は刺されてから数十秒の間生きていた可能性を認める。

──────────────────

──────────────────

 

──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

 

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

──────────────────

・コルクボード

被害者の自室から発見されたもの。

咲夜の写真ばかりが貼られている。

──────────────────

 

──────────────────

・文々。新聞

4月9日づけの夕刊。

一面トップには爆破事件について書かれている。

 

※詳細

4月8日午後十一時五十分ごろ、霧の湖で謎の爆発が発生。

妖怪一名が負傷。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

──────────────────



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サイコ・ロック 失敗 復帰

 「……今度こそ教えて差し上げましょう。この証拠品があれば、あなたがしたいたずらがなにだったか、分かるんですよ」

 

 

 

 ―つきつける― てゐのいたずらを知ることができる証拠をつきつけろ!

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

 ・被害者 八ッ時茶太郎 

 ・死因 心臓をナイフで一突きにされ即死。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・コルクボード

被害者の自室から発見されたもの。

咲夜の写真ばかりが貼られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・文々。新聞

4月9日づけの夕刊。

一面トップには爆破事件について書かれている。

 

※詳細

4月8日午後十一時五十分ごろ、霧の湖で謎の爆発が発生。

妖怪一名が負傷。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・大妖精(??)

名前の通り妖精。

事件当夜、友達と人里に

遊びに来ていたらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・レミリア・スカーレット(500)

紅魔館の当主。

咲夜さんのことを裏切り者だと話しているが‥‥?

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・パチュリー・ノーレッジ(??)

紅魔館内の大図書館の管理人。

病弱体質、喘息もち。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小悪魔(??)

大図書館の司書さん。

本名は不明。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・森近霖之助(??)

香霖堂店主。

人柄は良さそうだが、

商人にはあまり向いていなさそう。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・稲葉てゐ(??)

ウサギの耳が生えた妖怪。

いたずらっ子のようだ。

──────────────────



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尋問 2-2-1-1

 「厨房にいた、ですか……」

 「はい、そうです~」

 「事件もそこから目撃したんですか?」

 「ええ、もちろん~」

 「なるほど……」

 ここはそこまで重要じゃないかな……。

 

【尋問に戻る】

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

 ・被害者 八ッ時茶太郎 ・死因 心臓をナイフで一突きにされたことによる失血死。

 ・追記 ナイフの刺さりが甘かったことが再解剖で判明。よって、被害者は刺されてから数十秒の間生きていた可能性を認める。

──────────────────

 

──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

──────────────────

 

──────────────────

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の順手の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

──────────────────

・コルクボード

被害者の自室から発見されたもの。

咲夜の写真ばかりが貼られている。

──────────────────

 

──────────────────

 ―証拠品「文々。新聞」を法廷記録に挟んだ―

・文々。新聞

4月9日づけの夕刊。

一面トップには爆破事件について書かれている。

 

※詳細

4月8日午後十一時五十分ごろ、霧の湖で謎の爆発が発生。

妖怪一名が負傷。

──────────────────

 

──────────────────

・現場の土間について

現場の土間は、かなり柔らかく、軽い人がのっただけでも痕が残る。

──────────────────

 

──────────────────

・黄ばんだ写真

茶太郎の自室に置かれていた黄ばんだ写真。

茶太郎の見た目が若いのに対し、

桜の見た目には変化がない。

──────────────────

 

──────────────────

・カメラの記憶

朝霧が念写したカメラの記憶。

いっぷく堂開店当時の茶太郎と桜の姿が写っている。

──────────────────

 

──────────────────

・鉄製ナイフの刃

鍛冶屋・一徹で売られている洋物ナイフの刃。

グリップと刃が取り外せるようになっている。

──────────────────

 

──────────────────

・銀製のナイフの刃

咲夜が普段使っているナイフの刃。

幻想郷では貴重な銀が使われている。

鉄製ナイフの刃と同じ形をしている。

──────────────────

 

──────────────────

・グリップ

咲夜が普段使っているナイフのグリップ。

投げナイフ用で少し特殊な形をしている。

刃の差込口が洋物ナイフのグリップと同じ形になっている。

──────────────────

 

──────────────────

・ナイフ

鍛冶屋一徹でもらったもの。

鍛冶屋で保管されていたグリップと

ナイフの刃が組み合わさってできている。

──────────────────

 

──────────────────

・ペアネックレスのかたわれ

鍛冶屋・一徹に落ちていたネックレス。

形から察するに恐らくペアネックレスと思われる。

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

──────────────────

 

──────────────────

・大妖精(??)

名前の通り妖精。

事件当夜、友達と人里に

遊びに来ていたらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・レミリア・スカーレット(500)

紅魔館の当主。

咲夜さんのことを裏切り者だと話しているが‥‥?

──────────────────

 

──────────────────

・パチュリー・ノーレッジ(??)

紅魔館内の大図書館の管理人。

病弱体質、喘息もち。

──────────────────

 

──────────────────

・小悪魔(??)

大図書館の司書さん。

本名は不明。

──────────────────

 

──────────────────

・森近霖之助(??)

香霖堂店主。

人柄は良さそうだが、

商人にはあまり向いていなさそう。

──────────────────

 

──────────────────

・因幡てゐ(??)

ウサギの耳が生えた妖怪。

いたずらっ子のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・餅田桜(??)

いっぷく堂の店員。

仲が良いという咲夜さんとは真逆の性格の持ち主。

被害者に恨みを持っている‥‥?

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純透(??)

河城さんの上司。階級は警部。

事あるごとに『幻想』という単語を使う。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・多々朗一徹(??)

鍛冶屋『一徹』の店主。

被害者とは昔からの知り合いだったらしい。

常にお酒の匂いをプンプンさせている。

──────────────────



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尋問 2-2-1-2

 「客人として招いた咲夜さんに薪を運ばせた……。それはなぜですか?」

 疑問に思ったことをぶつけてみた。目撃証言とは関係ないが、聞き出しておきたい。もしかしたら、現場から遠ざけるためという可能性も否定出来ないからだ。

 

 「なんで、と聞かれても~。なんとなく頼んだだけです~。断られたら自分で行けばいいと思って頼んだら、快く引き受けて下さっただけの話です~」

 「しかし、それなら咲夜さんではなく、茶太郎さんに頼めばよかったのではないでしょうか?」

 「そ、それは~その~」

 

 「茶太郎さんが運べなかったのには何か理由があるのですか?」

 「え、え~っと……」

 「それについては私が説明しましょう」

 口籠る桜さんに対し、四季検事が口を開いた。

 

 「被害者は、事件が起こるひと月ほど前に、足を捻挫していたのです。恐らく、事件当夜もまだ傷は癒えていなかったのでしょう。だから、薪を運ぶことが出来なかったのです。そうですよね、証人?」

 

 「え、ええ! そのとおりです~。茶太郎さんったら、歩いている時に捻挫しちゃって~まだそれが治っていなかったんです~」

 「そう、ですか」

 ……どうにも、桜さんの態度が引っ掛かる。まるで、四季検事の発言に合わせて怪我をしていると言ったように感じ取れる。本当に怪我をしていたかどうか、怪しいものだな。

 

【尋問に戻る】

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

 ・被害者 八ッ時茶太郎 ・死因 心臓をナイフで一突きにされたことによる失血死。

 ・追記 ナイフの刺さりが甘かったことが再解剖で判明。よって、被害者は刺されてから数十秒の間生きていた可能性を認める。

──────────────────

 

──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

──────────────────

 

──────────────────

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の順手の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

──────────────────

・コルクボード

被害者の自室から発見されたもの。

咲夜の写真ばかりが貼られている。

──────────────────

 

──────────────────

 ―証拠品「文々。新聞」を法廷記録に挟んだ―

・文々。新聞

4月9日づけの夕刊。

一面トップには爆破事件について書かれている。

 

※詳細

4月8日午後十一時五十分ごろ、霧の湖で謎の爆発が発生。

妖怪一名が負傷。

──────────────────

 

──────────────────

・現場の土間について

現場の土間は、かなり柔らかく、軽い人がのっただけでも痕が残る。

──────────────────

 

──────────────────

・黄ばんだ写真

茶太郎の自室に置かれていた黄ばんだ写真。

茶太郎の見た目が若いのに対し、

桜の見た目には変化がない。

──────────────────

 

──────────────────

・カメラの記憶

朝霧が念写したカメラの記憶。

いっぷく堂開店当時の茶太郎と桜の姿が写っている。

──────────────────

 

──────────────────

・鉄製ナイフの刃

鍛冶屋・一徹で売られている洋物ナイフの刃。

グリップと刃が取り外せるようになっている。

──────────────────

 

──────────────────

・銀製のナイフの刃

咲夜が普段使っているナイフの刃。

幻想郷では貴重な銀が使われている。

鉄製ナイフの刃と同じ形をしている。

──────────────────

 

──────────────────

・グリップ

咲夜が普段使っているナイフのグリップ。

投げナイフ用で少し特殊な形をしている。

刃の差込口が洋物ナイフのグリップと同じ形になっている。

──────────────────

 

──────────────────

・ナイフ

鍛冶屋一徹でもらったもの。

鍛冶屋で保管されていたグリップと

ナイフの刃が組み合わさってできている。

──────────────────

 

──────────────────

・ペアネックレスのかたわれ

鍛冶屋・一徹に落ちていたネックレス。

形から察するに恐らくペアネックレスと思われる。

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

──────────────────

 

──────────────────

・大妖精(??)

名前の通り妖精。

事件当夜、友達と人里に

遊びに来ていたらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・レミリア・スカーレット(500)

紅魔館の当主。

咲夜さんのことを裏切り者だと話しているが‥‥?

──────────────────

 

──────────────────

・パチュリー・ノーレッジ(??)

紅魔館内の大図書館の管理人。

病弱体質、喘息もち。

──────────────────

 

──────────────────

・小悪魔(??)

大図書館の司書さん。

本名は不明。

──────────────────

 

──────────────────

・森近霖之助(??)

香霖堂店主。

人柄は良さそうだが、

商人にはあまり向いていなさそう。

──────────────────

 

──────────────────

・因幡てゐ(??)

ウサギの耳が生えた妖怪。

いたずらっ子のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・餅田桜(??)

いっぷく堂の店員。

仲が良いという咲夜さんとは真逆の性格の持ち主。

被害者に恨みを持っている‥‥?

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純透(??)

河城さんの上司。階級は警部。

事あるごとに『幻想』という単語を使う。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・多々朗一徹(??)

鍛冶屋『一徹』の店主。

被害者とは昔からの知り合いだったらしい。

常にお酒の匂いをプンプンさせている。

──────────────────



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尋問 2-2-1-3

 「物音とは、具体的にどのような音だったのですか?」

 「えっと~。たしかガタガタという音がしました~。今思えば、呻き声のような声が聞こえたような気も~」

 「呻き声、ですか」

 「恐らくは、被害者の声でしょうね。被告人に刺された時に漏れ出たのでしょう」

 四季検事が言った。

 

 「異議あり! 心臓をナイフで刺されたのならば、呻き声程度ではすみません。もしかしたら証人の聞き間違いだったのではないでしょうか?」

 「異議あり! 弁護人、先入観で物事を話すのはやめなさい。人間が刺されたからと言って、必ずしも悲鳴を出すとは限りません」

 「しかし!」

 「では、あなたは、被害者が呻き声ではなく、悲鳴を出したという証拠を提示できるのですか?」

 「それは……」

 うう、そんな証拠提示できるわけがない。

 「出来ないのでしょう? ならば、諦めなさい。重要なのは、被害者が被告人に刺されたという事実のみ。呻き声がしようが悲鳴がしようが関係ないのです」

 こうもきっぱりと言い切られてしまうと、これ以上の反論のしようがない。ここは引き下がるのが無難だな。

 

【尋問に戻る】

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

 ・被害者 八ッ時茶太郎 ・死因 心臓をナイフで一突きにされたことによる失血死。

 ・追記 ナイフの刺さりが甘かったことが再解剖で判明。よって、被害者は刺されてから数十秒の間生きていた可能性を認める。

──────────────────

 

──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

──────────────────

 

──────────────────

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の順手の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

──────────────────

・コルクボード

被害者の自室から発見されたもの。

咲夜の写真ばかりが貼られている。

──────────────────

 

──────────────────

 ―証拠品「文々。新聞」を法廷記録に挟んだ―

・文々。新聞

4月9日づけの夕刊。

一面トップには爆破事件について書かれている。

 

※詳細

4月8日午後十一時五十分ごろ、霧の湖で謎の爆発が発生。

妖怪一名が負傷。

──────────────────

 

──────────────────

・現場の土間について

現場の土間は、かなり柔らかく、軽い人がのっただけでも痕が残る。

──────────────────

 

──────────────────

・黄ばんだ写真

茶太郎の自室に置かれていた黄ばんだ写真。

茶太郎の見た目が若いのに対し、

桜の見た目には変化がない。

──────────────────

 

──────────────────

・カメラの記憶

朝霧が念写したカメラの記憶。

いっぷく堂開店当時の茶太郎と桜の姿が写っている。

──────────────────

 

──────────────────

・鉄製ナイフの刃

鍛冶屋・一徹で売られている洋物ナイフの刃。

グリップと刃が取り外せるようになっている。

──────────────────

 

──────────────────

・銀製のナイフの刃

咲夜が普段使っているナイフの刃。

幻想郷では貴重な銀が使われている。

鉄製ナイフの刃と同じ形をしている。

──────────────────

 

──────────────────

・グリップ

咲夜が普段使っているナイフのグリップ。

投げナイフ用で少し特殊な形をしている。

刃の差込口が洋物ナイフのグリップと同じ形になっている。

──────────────────

 

──────────────────

・ナイフ

鍛冶屋一徹でもらったもの。

鍛冶屋で保管されていたグリップと

ナイフの刃が組み合わさってできている。

──────────────────

 

──────────────────

・ペアネックレスのかたわれ

鍛冶屋・一徹に落ちていたネックレス。

形から察するに恐らくペアネックレスと思われる。

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

──────────────────

 

──────────────────

・大妖精(??)

名前の通り妖精。

事件当夜、友達と人里に

遊びに来ていたらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・レミリア・スカーレット(500)

紅魔館の当主。

咲夜さんのことを裏切り者だと話しているが‥‥?

──────────────────

 

──────────────────

・パチュリー・ノーレッジ(??)

紅魔館内の大図書館の管理人。

病弱体質、喘息もち。

──────────────────

 

──────────────────

・小悪魔(??)

大図書館の司書さん。

本名は不明。

──────────────────

 

──────────────────

・森近霖之助(??)

香霖堂店主。

人柄は良さそうだが、

商人にはあまり向いていなさそう。

──────────────────

 

──────────────────

・因幡てゐ(??)

ウサギの耳が生えた妖怪。

いたずらっ子のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・餅田桜(??)

いっぷく堂の店員。

仲が良いという咲夜さんとは真逆の性格の持ち主。

被害者に恨みを持っている‥‥?

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純透(??)

河城さんの上司。階級は警部。

事あるごとに『幻想』という単語を使う。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・多々朗一徹(??)

鍛冶屋『一徹』の店主。

被害者とは昔からの知り合いだったらしい。

常にお酒の匂いをプンプンさせている。

──────────────────



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尋問 2-2-1-4

 「目撃した瞬間には、もう犯行の後だった、と……」

 「はい~その通りです~」

 「ちなみに、ダイイングメッセージを書く瞬間は見ましたか?」

 「ええ~。もちろんですよ~」

 うーん……これはさっきの審理で否定された話のはずだが……ひとまず今は飲み込んでおくか。

 

 「助けに行こうとは思わなかったのですか?」

 「そんなの無理に決まっていますよ~! 相手は武器を持っているんですから~。私は警察に連絡するのが精一杯でした~」

 「警察への連絡手段はどうしましたか?」

 「電話があるのでそれで行いました~。茶太郎さん、結構新しいもの好きだったので~」

 現場からは離れてない、ということか……。

 

 「……そういえば、現場を見に行った時には鏡が置いてありませんでしたね。事件当時は置いてあったのですか?」

 「ええ、そうです~。お話しするのを忘れていましたね~。実は、うちのお店、少し模様替えをしていて、事件のあった日、現場の所に鏡が置いてあったんです~」

 「ほう……」

 「はい。私と茶太郎さんが両端をもってようやく運べるような重た~くて、大き~い鏡です。これなら厨房からでも現場の様子が見えるんです~」

 「……鏡については分かりました。では、なぜ今現場に鏡が置いてないのですか?」

 「ああ、それは、現場の捜査に邪魔になるかと思って~。通報した後にどけておいたのです~」

 「重くて持ち運ぶのが大変だったのにですか?」

 「そ、それは……。火事場の馬鹿力ってやつでどうにかしたんですよ~」

 ……色々と無理のある証言だな。ひとまず、明らかなムジュンから指摘してやるとするか。

 

【尋問に戻る】

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

 ・被害者 八ッ時茶太郎 ・死因 心臓をナイフで一突きにされたことによる失血死。

 ・追記 ナイフの刺さりが甘かったことが再解剖で判明。よって、被害者は刺されてから数十秒の間生きていた可能性を認める。

──────────────────

 

──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

──────────────────

 

──────────────────

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の順手の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

──────────────────

・コルクボード

被害者の自室から発見されたもの。

咲夜の写真ばかりが貼られている。

──────────────────

 

──────────────────

 ―証拠品「文々。新聞」を法廷記録に挟んだ―

・文々。新聞

4月9日づけの夕刊。

一面トップには爆破事件について書かれている。

 

※詳細

4月8日午後十一時五十分ごろ、霧の湖で謎の爆発が発生。

妖怪一名が負傷。

──────────────────

 

──────────────────

・現場の土間について

現場の土間は、かなり柔らかく、軽い人がのっただけでも痕が残る。

──────────────────

 

──────────────────

・黄ばんだ写真

茶太郎の自室に置かれていた黄ばんだ写真。

茶太郎の見た目が若いのに対し、

桜の見た目には変化がない。

──────────────────

 

──────────────────

・カメラの記憶

朝霧が念写したカメラの記憶。

いっぷく堂開店当時の茶太郎と桜の姿が写っている。

──────────────────

 

──────────────────

・鉄製ナイフの刃

鍛冶屋・一徹で売られている洋物ナイフの刃。

グリップと刃が取り外せるようになっている。

──────────────────

 

──────────────────

・銀製のナイフの刃

咲夜が普段使っているナイフの刃。

幻想郷では貴重な銀が使われている。

鉄製ナイフの刃と同じ形をしている。

──────────────────

 

──────────────────

・グリップ

咲夜が普段使っているナイフのグリップ。

投げナイフ用で少し特殊な形をしている。

刃の差込口が洋物ナイフのグリップと同じ形になっている。

──────────────────

 

──────────────────

・ナイフ

鍛冶屋一徹でもらったもの。

鍛冶屋で保管されていたグリップと

ナイフの刃が組み合わさってできている。

──────────────────

 

──────────────────

・ペアネックレスのかたわれ

鍛冶屋・一徹に落ちていたネックレス。

形から察するに恐らくペアネックレスと思われる。

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

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・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

──────────────────

 

──────────────────

・大妖精(??)

名前の通り妖精。

事件当夜、友達と人里に

遊びに来ていたらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・レミリア・スカーレット(500)

紅魔館の当主。

咲夜さんのことを裏切り者だと話しているが‥‥?

──────────────────

 

──────────────────

・パチュリー・ノーレッジ(??)

紅魔館内の大図書館の管理人。

病弱体質、喘息もち。

──────────────────

 

──────────────────

・小悪魔(??)

大図書館の司書さん。

本名は不明。

──────────────────

 

──────────────────

・森近霖之助(??)

香霖堂店主。

人柄は良さそうだが、

商人にはあまり向いていなさそう。

──────────────────

 

──────────────────

・因幡てゐ(??)

ウサギの耳が生えた妖怪。

いたずらっ子のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・餅田桜(??)

いっぷく堂の店員。

仲が良いという咲夜さんとは真逆の性格の持ち主。

被害者に恨みを持っている‥‥?

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純透(??)

河城さんの上司。階級は警部。

事あるごとに『幻想』という単語を使う。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・多々朗一徹(??)

鍛冶屋『一徹』の店主。

被害者とは昔からの知り合いだったらしい。

常にお酒の匂いをプンプンさせている。

──────────────────



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尋問2-2-1 失敗

 「異議あり!」

 ぼくは思いっきり指をつきつけた。

 

 「裁判長! ただいまの証言は、この証拠品のデータとムジュンしています!」

 「……? どこがかしら? 特におかしいところは見当たらないみたいだけど……」

 紫さんはけげんな表情を浮かべる。

 

 「あれ? ……そうですかね?」

 「異議は認められないわ」

 紫さんは無慈悲にも首を振る。

 

 「弁護人は、もっと慎重に発言するように!」

 

 しまった! 失敗してしまったみたいだ……。

 どうやら、つきつけるべき証言が違う、もしくは証拠品が間違っているみたいだ。

 もう一度考え直さないと……。

 

【尋問に戻る】

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

 ・被害者 八ッ時茶太郎 ・死因 心臓をナイフで一突きにされたことによる失血死。

 ・追記 ナイフの刺さりが甘かったことが再解剖で判明。よって、被害者は刺されてから数十秒の間生きていた可能性を認める。

──────────────────

 

──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

──────────────────

 

──────────────────

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の順手の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

──────────────────

・コルクボード

被害者の自室から発見されたもの。

咲夜の写真ばかりが貼られている。

──────────────────

 

──────────────────

 ―証拠品「文々。新聞」を法廷記録に挟んだ―

・文々。新聞

4月9日づけの夕刊。

一面トップには爆破事件について書かれている。

 

※詳細

4月8日午後十一時五十分ごろ、霧の湖で謎の爆発が発生。

妖怪一名が負傷。

──────────────────

 

──────────────────

・現場の土間について

現場の土間は、かなり柔らかく、軽い人がのっただけでも痕が残る。

──────────────────

 

──────────────────

・黄ばんだ写真

茶太郎の自室に置かれていた黄ばんだ写真。

茶太郎の見た目が若いのに対し、

桜の見た目には変化がない。

──────────────────

 

──────────────────

・カメラの記憶

朝霧が念写したカメラの記憶。

いっぷく堂開店当時の茶太郎と桜の姿が写っている。

──────────────────

 

──────────────────

・鉄製ナイフの刃

鍛冶屋・一徹で売られている洋物ナイフの刃。

グリップと刃が取り外せるようになっている。

──────────────────

 

──────────────────

・銀製のナイフの刃

咲夜が普段使っているナイフの刃。

幻想郷では貴重な銀が使われている。

鉄製ナイフの刃と同じ形をしている。

──────────────────

 

──────────────────

・グリップ

咲夜が普段使っているナイフのグリップ。

投げナイフ用で少し特殊な形をしている。

刃の差込口が洋物ナイフのグリップと同じ形になっている。

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──────────────────

・ナイフ

鍛冶屋一徹でもらったもの。

鍛冶屋で保管されていたグリップと

ナイフの刃が組み合わさってできている。

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──────────────────

・ペアネックレスのかたわれ

鍛冶屋・一徹に落ちていたネックレス。

形から察するに恐らくペアネックレスと思われる。

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

──────────────────

 

──────────────────

・大妖精(??)

名前の通り妖精。

事件当夜、友達と人里に

遊びに来ていたらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・レミリア・スカーレット(500)

紅魔館の当主。

咲夜さんのことを裏切り者だと話しているが‥‥?

──────────────────

 

──────────────────

・パチュリー・ノーレッジ(??)

紅魔館内の大図書館の管理人。

病弱体質、喘息もち。

──────────────────

 

──────────────────

・小悪魔(??)

大図書館の司書さん。

本名は不明。

──────────────────

 

──────────────────

・森近霖之助(??)

香霖堂店主。

人柄は良さそうだが、

商人にはあまり向いていなさそう。

──────────────────

 

──────────────────

・因幡てゐ(??)

ウサギの耳が生えた妖怪。

いたずらっ子のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・餅田桜(??)

いっぷく堂の店員。

仲が良いという咲夜さんとは真逆の性格の持ち主。

被害者に恨みを持っている‥‥?

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純透(??)

河城さんの上司。階級は警部。

事あるごとに『幻想』という単語を使う。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・多々朗一徹(??)

鍛冶屋『一徹』の店主。

被害者とは昔からの知り合いだったらしい。

常にお酒の匂いをプンプンさせている。

──────────────────



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つきつける 2-2-1-1

 「事件の直前、私は厨房でお茶の用意をしていました~」

 

 ―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

・被害者 八ッ時茶太郎 ・死因 心臓をナイフで一突きにされたことによる失血死。

・追記 ナイフの刺さりが甘かったことが再解剖で判明。よって、被害者は刺されてから数十秒の間生きていた可能性を認める。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の順手の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・コルクボード

被害者の自室から発見されたもの。

咲夜の写真ばかりが貼られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

 ―証拠品「文々。新聞」を法廷記録に挟んだ―

・文々。新聞

4月9日づけの夕刊。

一面トップには爆破事件について書かれている。

 

※詳細

4月8日午後十一時五十分ごろ、霧の湖で謎の爆発が発生。

妖怪一名が負傷。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場の土間について

現場の土間は、かなり柔らかく、軽い人がのっただけでも痕が残る。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・黄ばんだ写真

茶太郎の自室に置かれていた黄ばんだ写真。

茶太郎の見た目が若いのに対し、

桜の見た目には変化がない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・カメラの記憶

朝霧が念写したカメラの記憶。

いっぷく堂開店当時の茶太郎と桜の姿が写っている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鉄製ナイフの刃

鍛冶屋・一徹で売られている洋物ナイフの刃。

グリップと刃が取り外せるようになっている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・銀製のナイフの刃

咲夜が普段使っているナイフの刃。

幻想郷では貴重な銀が使われている。

鉄製ナイフの刃と同じ形をしている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・グリップ

咲夜が普段使っているナイフのグリップ。

投げナイフ用で少し特殊な形をしている。

刃の差込口が洋物ナイフのグリップと同じ形になっている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・ナイフ

鍛冶屋一徹でもらったもの。

鍛冶屋で保管されていたグリップと

ナイフの刃が組み合わさってできている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・ペアネックレスのかたわれ

鍛冶屋・一徹に落ちていたネックレス。

形から察するに恐らくペアネックレスと思われる。

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】───────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・大妖精(??)

名前の通り妖精。

事件当夜、友達と人里に

遊びに来ていたらしい。

──────────────────

 

【つきつける】───────────────────

・レミリア・スカーレット(500)

紅魔館の当主。

咲夜さんのことを裏切り者だと話しているが‥‥?

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・パチュリー・ノーレッジ(??)

紅魔館内の大図書館の管理人。

病弱体質、喘息もち。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小悪魔(??)

大図書館の司書さん。

本名は不明。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・森近霖之助(??)

香霖堂店主。

人柄は良さそうだが、

商人にはあまり向いていなさそう。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・稲葉てゐ(??)

ウサギの耳が生えた妖怪。

いたずらっ子のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・餅田桜(??)

いっぷく堂の店員。

仲が良いという咲夜さんとは真逆の性格の持ち主。

被害者に恨みを持っている‥‥?

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・朝霧純人(??)

河城さんの上司。階級は警部。

事あるごとに『幻想』という単語を使う。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・多々良一徹(??)

鍛冶屋『一徹』の店主。

被害者とは昔からの知り合いだったらしい。

常にお酒の匂いをプンプンさせている。

──────────────────



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つきつける 2-2-1-2

 「でも、薪が無かったので、咲夜さんにとりに行ってもらいました~」

 

 ―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

・被害者 八ッ時茶太郎 ・死因 心臓をナイフで一突きにされたことによる失血死。

・追記 ナイフの刺さりが甘かったことが再解剖で判明。よって、被害者は刺されてから数十秒の間生きていた可能性を認める。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の順手の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・コルクボード

被害者の自室から発見されたもの。

咲夜の写真ばかりが貼られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

 ―証拠品「文々。新聞」を法廷記録に挟んだ―

・文々。新聞

4月9日づけの夕刊。

一面トップには爆破事件について書かれている。

 

※詳細

4月8日午後十一時五十分ごろ、霧の湖で謎の爆発が発生。

妖怪一名が負傷。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場の土間について

現場の土間は、かなり柔らかく、軽い人がのっただけでも痕が残る。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・黄ばんだ写真

茶太郎の自室に置かれていた黄ばんだ写真。

茶太郎の見た目が若いのに対し、

桜の見た目には変化がない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・カメラの記憶

朝霧が念写したカメラの記憶。

いっぷく堂開店当時の茶太郎と桜の姿が写っている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鉄製ナイフの刃

鍛冶屋・一徹で売られている洋物ナイフの刃。

グリップと刃が取り外せるようになっている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・銀製のナイフの刃

咲夜が普段使っているナイフの刃。

幻想郷では貴重な銀が使われている。

鉄製ナイフの刃と同じ形をしている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・グリップ

咲夜が普段使っているナイフのグリップ。

投げナイフ用で少し特殊な形をしている。

刃の差込口が洋物ナイフのグリップと同じ形になっている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・ナイフ

鍛冶屋一徹でもらったもの。

鍛冶屋で保管されていたグリップと

ナイフの刃が組み合わさってできている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・ペアネックレスのかたわれ

鍛冶屋・一徹に落ちていたネックレス。

形から察するに恐らくペアネックレスと思われる。

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】───────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・大妖精(??)

名前の通り妖精。

事件当夜、友達と人里に

遊びに来ていたらしい。

──────────────────

 

【つきつける】───────────────────

・レミリア・スカーレット(500)

紅魔館の当主。

咲夜さんのことを裏切り者だと話しているが‥‥?

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・パチュリー・ノーレッジ(??)

紅魔館内の大図書館の管理人。

病弱体質、喘息もち。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小悪魔(??)

大図書館の司書さん。

本名は不明。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・森近霖之助(??)

香霖堂店主。

人柄は良さそうだが、

商人にはあまり向いていなさそう。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・稲葉てゐ(??)

ウサギの耳が生えた妖怪。

いたずらっ子のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・餅田桜(??)

いっぷく堂の店員。

仲が良いという咲夜さんとは真逆の性格の持ち主。

被害者に恨みを持っている‥‥?

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・朝霧純人(??)

河城さんの上司。階級は警部。

事あるごとに『幻想』という単語を使う。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・多々良一徹(??)

鍛冶屋『一徹』の店主。

被害者とは昔からの知り合いだったらしい。

常にお酒の匂いをプンプンさせている。

──────────────────



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つきつける 2-2-1-3

 「その後しばらくすると、奥から物音がしたんです~」

 

 ―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

・被害者 八ッ時茶太郎 ・死因 心臓をナイフで一突きにされたことによる失血死。

・追記 ナイフの刺さりが甘かったことが再解剖で判明。よって、被害者は刺されてから数十秒の間生きていた可能性を認める。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の順手の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・コルクボード

被害者の自室から発見されたもの。

咲夜の写真ばかりが貼られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

 ―証拠品「文々。新聞」を法廷記録に挟んだ―

・文々。新聞

4月9日づけの夕刊。

一面トップには爆破事件について書かれている。

 

※詳細

4月8日午後十一時五十分ごろ、霧の湖で謎の爆発が発生。

妖怪一名が負傷。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場の土間について

現場の土間は、かなり柔らかく、軽い人がのっただけでも痕が残る。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・黄ばんだ写真

茶太郎の自室に置かれていた黄ばんだ写真。

茶太郎の見た目が若いのに対し、

桜の見た目には変化がない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・カメラの記憶

朝霧が念写したカメラの記憶。

いっぷく堂開店当時の茶太郎と桜の姿が写っている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鉄製ナイフの刃

鍛冶屋・一徹で売られている洋物ナイフの刃。

グリップと刃が取り外せるようになっている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・銀製のナイフの刃

咲夜が普段使っているナイフの刃。

幻想郷では貴重な銀が使われている。

鉄製ナイフの刃と同じ形をしている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・グリップ

咲夜が普段使っているナイフのグリップ。

投げナイフ用で少し特殊な形をしている。

刃の差込口が洋物ナイフのグリップと同じ形になっている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・ナイフ

鍛冶屋一徹でもらったもの。

鍛冶屋で保管されていたグリップと

ナイフの刃が組み合わさってできている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・ペアネックレスのかたわれ

鍛冶屋・一徹に落ちていたネックレス。

形から察するに恐らくペアネックレスと思われる。

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】───────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・大妖精(??)

名前の通り妖精。

事件当夜、友達と人里に

遊びに来ていたらしい。

──────────────────

 

【つきつける】───────────────────

・レミリア・スカーレット(500)

紅魔館の当主。

咲夜さんのことを裏切り者だと話しているが‥‥?

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・パチュリー・ノーレッジ(??)

紅魔館内の大図書館の管理人。

病弱体質、喘息もち。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小悪魔(??)

大図書館の司書さん。

本名は不明。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・森近霖之助(??)

香霖堂店主。

人柄は良さそうだが、

商人にはあまり向いていなさそう。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・稲葉てゐ(??)

ウサギの耳が生えた妖怪。

いたずらっ子のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・餅田桜(??)

いっぷく堂の店員。

仲が良いという咲夜さんとは真逆の性格の持ち主。

被害者に恨みを持っている‥‥?

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・朝霧純人(??)

河城さんの上司。階級は警部。

事あるごとに『幻想』という単語を使う。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・多々良一徹(??)

鍛冶屋『一徹』の店主。

被害者とは昔からの知り合いだったらしい。

常にお酒の匂いをプンプンさせている。

──────────────────



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つきつける 2-2-1-4

 「土間に置いた鏡越しに覗いてみると~咲夜さんが茶太郎さんにナイフを刺していたのです~」

 

 ―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

・被害者 八ッ時茶太郎 ・死因 心臓をナイフで一突きにされたことによる失血死。

・追記 ナイフの刺さりが甘かったことが再解剖で判明。よって、被害者は刺されてから数十秒の間生きていた可能性を認める。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の順手の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・コルクボード

被害者の自室から発見されたもの。

咲夜の写真ばかりが貼られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

 ―証拠品「文々。新聞」を法廷記録に挟んだ―

・文々。新聞

4月9日づけの夕刊。

一面トップには爆破事件について書かれている。

 

※詳細

4月8日午後十一時五十分ごろ、霧の湖で謎の爆発が発生。

妖怪一名が負傷。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場の土間について

現場の土間は、かなり柔らかく、軽い人がのっただけでも痕が残る。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・黄ばんだ写真

茶太郎の自室に置かれていた黄ばんだ写真。

茶太郎の見た目が若いのに対し、

桜の見た目には変化がない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・カメラの記憶

朝霧が念写したカメラの記憶。

いっぷく堂開店当時の茶太郎と桜の姿が写っている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鉄製ナイフの刃

鍛冶屋・一徹で売られている洋物ナイフの刃。

グリップと刃が取り外せるようになっている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・銀製のナイフの刃

咲夜が普段使っているナイフの刃。

幻想郷では貴重な銀が使われている。

鉄製ナイフの刃と同じ形をしている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・グリップ

咲夜が普段使っているナイフのグリップ。

投げナイフ用で少し特殊な形をしている。

刃の差込口が洋物ナイフのグリップと同じ形になっている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・ナイフ

鍛冶屋一徹でもらったもの。

鍛冶屋で保管されていたグリップと

ナイフの刃が組み合わさってできている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・ペアネックレスのかたわれ

鍛冶屋・一徹に落ちていたネックレス。

形から察するに恐らくペアネックレスと思われる。

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】───────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・大妖精(??)

名前の通り妖精。

事件当夜、友達と人里に

遊びに来ていたらしい。

──────────────────

 

【つきつける】───────────────────

・レミリア・スカーレット(500)

紅魔館の当主。

咲夜さんのことを裏切り者だと話しているが‥‥?

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・パチュリー・ノーレッジ(??)

紅魔館内の大図書館の管理人。

病弱体質、喘息もち。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小悪魔(??)

大図書館の司書さん。

本名は不明。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・森近霖之助(??)

香霖堂店主。

人柄は良さそうだが、

商人にはあまり向いていなさそう。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・稲葉てゐ(??)

ウサギの耳が生えた妖怪。

いたずらっ子のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・餅田桜(??)

いっぷく堂の店員。

仲が良いという咲夜さんとは真逆の性格の持ち主。

被害者に恨みを持っている‥‥?

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・朝霧純人(??)

河城さんの上司。階級は警部。

事あるごとに『幻想』という単語を使う。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・多々良一徹(??)

鍛冶屋『一徹』の店主。

被害者とは昔からの知り合いだったらしい。

常にお酒の匂いをプンプンさせている。

──────────────────



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尋問 2-2-2-1

 「備品を買いに行ったのは香霖堂でしたよね? 桜さんもよく利用されるのですか?」

 「ええ。香霖堂には掘り出し物……とりわけ外の世界の品々が多く出品されております。新しい物を好まれる茶太郎様の為に、桜様は足繁く通われていたそうです」

 「彼女と知り合ったのもそこで?」

 「はい。半年ほど前に初めてお会いしたと記憶しております」

 「なるほど」

 このあたりは特に重要じゃなさそうだな。

 

【尋問に戻る】

 

【すべてゆさぶったらここをクリックorタップ】

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

 ・被害者 八ッ時茶太郎 ・死因 心臓をナイフで一突きにされたことによる失血死。

 ・追記 ナイフの刺さりが甘かったことが再解剖で判明。よって、被害者は刺されてから数十秒の間生きていた可能性を認める。

──────────────────

 

──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

──────────────────

 

──────────────────

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

──────────────────

・コルクボード

被害者の自室から発見されたもの。

咲夜の写真ばかりが貼られている。

──────────────────

 

──────────────────

 ―証拠品「文々。新聞」を法廷記録に挟んだ―

・文々。新聞

4月9日づけの夕刊。

一面トップには爆破事件について書かれている。

 

※詳細

4月8日午後十一時五十分ごろ、霧の湖で謎の爆発が発生。

妖怪一名が負傷。

──────────────────

 

──────────────────

・現場の土間について

現場の土間は、かなり柔らかく、軽い人がのっただけでも痕が残る。

──────────────────

 

──────────────────

・黄ばんだ写真

茶太郎の自室に置かれていた黄ばんだ写真。

茶太郎の見た目が若いのに対し、

桜の見た目には変化がない。

──────────────────

 

──────────────────

・カメラの記憶

朝霧が念写したカメラの記憶。

いっぷく堂開店当時の茶太郎と桜の姿が写っている。

──────────────────

 

──────────────────

・鉄製ナイフの刃

鍛冶屋・一徹で売られている洋物ナイフの刃。

グリップと刃が取り外せるようになっている。

──────────────────

 

──────────────────

・銀製のナイフの刃

咲夜が普段使っているナイフの刃。

幻想郷では貴重な銀が使われている。

鉄製ナイフの刃と同じ形をしている。

──────────────────

 

──────────────────

・グリップ

咲夜が普段使っているナイフのグリップ。

投げナイフ用で少し特殊な形をしている。

刃の差込口が洋物ナイフのグリップと同じ形になっている。

──────────────────

 

──────────────────

・ナイフ

鍛冶屋一徹でもらったもの。

鍛冶屋で保管されていたグリップと

ナイフの刃が組み合わさってできている。

──────────────────

 

──────────────────

・ペアネックレスのかたわれ

鍛冶屋・一徹に落ちていたネックレス。

形から察するに恐らくペアネックレスと思われる。

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

──────────────────

 

──────────────────

・大妖精(??)

名前の通り妖精。

事件当夜、友達と人里に

遊びに来ていたらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・レミリア・スカーレット(500)

紅魔館の当主。

咲夜さんのことを裏切り者だと話しているが‥‥?

──────────────────

 

──────────────────

・パチュリー・ノーレッジ(??)

紅魔館内の大図書館の管理人。

病弱体質、喘息もち。

──────────────────

 

──────────────────

・小悪魔(??)

大図書館の司書さん。

本名は不明。

──────────────────

 

──────────────────

・森近霖之助(??)

香霖堂店主。

人柄は良さそうだが、

商人にはあまり向いていなさそう。

──────────────────

 

──────────────────

・稲葉てゐ(??)

ウサギの耳が生えた妖怪。

いたずらっ子のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・餅田桜(??)

いっぷく堂の店員。

仲が良いという咲夜さんとは真逆の性格の持ち主。

被害者に恨みを持っている‥‥?

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純人(??)

河城さんの上司。階級は警部。

事あるごとに『幻想』という単語を使う。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・多々良一徹(??)

鍛冶屋『一徹』の店主。

被害者とは昔からの知り合いだったらしい。

常にお酒の匂いをプンプンさせている。

──────────────────



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尋問 2-2-2-2

 「いっぷく堂に行ったのはそれが初めてでしたか?」

 「いえ。これまでにも何度かお招きいただいております。その度に、毎回茶太郎様と桜様とお茶をいただいておりました」

 「その時なにか二人に変わった様子は?」

 「いえ。私が見る限りは特に……」

 咲夜さんはきょとんとした様子で答えた。

 

 うーむ、穿った見方をするなら、事前に計画を立てて、咲夜さんが店に誘われても違和感を覚えないように慣れさせたと捉えることもできるが……まだ何とも言えないな。

 

【尋問に戻る】

 

【すべてゆさぶったらここをクリックorタップ】

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

 ・被害者 八ッ時茶太郎 ・死因 心臓をナイフで一突きにされたことによる失血死。

 ・追記 ナイフの刺さりが甘かったことが再解剖で判明。よって、被害者は刺されてから数十秒の間生きていた可能性を認める。

──────────────────

 

──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

──────────────────

 

──────────────────

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

──────────────────

・コルクボード

被害者の自室から発見されたもの。

咲夜の写真ばかりが貼られている。

──────────────────

 

──────────────────

 ―証拠品「文々。新聞」を法廷記録に挟んだ―

・文々。新聞

4月9日づけの夕刊。

一面トップには爆破事件について書かれている。

 

※詳細

4月8日午後十一時五十分ごろ、霧の湖で謎の爆発が発生。

妖怪一名が負傷。

──────────────────

 

──────────────────

・現場の土間について

現場の土間は、かなり柔らかく、軽い人がのっただけでも痕が残る。

──────────────────

 

──────────────────

・黄ばんだ写真

茶太郎の自室に置かれていた黄ばんだ写真。

茶太郎の見た目が若いのに対し、

桜の見た目には変化がない。

──────────────────

 

──────────────────

・カメラの記憶

朝霧が念写したカメラの記憶。

いっぷく堂開店当時の茶太郎と桜の姿が写っている。

──────────────────

 

──────────────────

・鉄製ナイフの刃

鍛冶屋・一徹で売られている洋物ナイフの刃。

グリップと刃が取り外せるようになっている。

──────────────────

 

──────────────────

・銀製のナイフの刃

咲夜が普段使っているナイフの刃。

幻想郷では貴重な銀が使われている。

鉄製ナイフの刃と同じ形をしている。

──────────────────

 

──────────────────

・グリップ

咲夜が普段使っているナイフのグリップ。

投げナイフ用で少し特殊な形をしている。

刃の差込口が洋物ナイフのグリップと同じ形になっている。

──────────────────

 

──────────────────

・ナイフ

鍛冶屋一徹でもらったもの。

鍛冶屋で保管されていたグリップと

ナイフの刃が組み合わさってできている。

──────────────────

 

──────────────────

・ペアネックレスのかたわれ

鍛冶屋・一徹に落ちていたネックレス。

形から察するに恐らくペアネックレスと思われる。

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

──────────────────

 

──────────────────

・大妖精(??)

名前の通り妖精。

事件当夜、友達と人里に

遊びに来ていたらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・レミリア・スカーレット(500)

紅魔館の当主。

咲夜さんのことを裏切り者だと話しているが‥‥?

──────────────────

 

──────────────────

・パチュリー・ノーレッジ(??)

紅魔館内の大図書館の管理人。

病弱体質、喘息もち。

──────────────────

 

──────────────────

・小悪魔(??)

大図書館の司書さん。

本名は不明。

──────────────────

 

──────────────────

・森近霖之助(??)

香霖堂店主。

人柄は良さそうだが、

商人にはあまり向いていなさそう。

──────────────────

 

──────────────────

・稲葉てゐ(??)

ウサギの耳が生えた妖怪。

いたずらっ子のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・餅田桜(??)

いっぷく堂の店員。

仲が良いという咲夜さんとは真逆の性格の持ち主。

被害者に恨みを持っている‥‥?

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純人(??)

河城さんの上司。階級は警部。

事あるごとに『幻想』という単語を使う。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・多々良一徹(??)

鍛冶屋『一徹』の店主。

被害者とは昔からの知り合いだったらしい。

常にお酒の匂いをプンプンさせている。

──────────────────



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尋問 2-2-2-3

 「ここは重要なポイントです。店内に鏡は置かれていなかった。間違いないですね?」

 「はい。間違いありません。何度かお招きいただいておりますが、今までただの一度も鏡は置かれていなかったと記憶しております」

 咲夜さんは断言した。間違いないと信じるに足る態度だ。

 「では、現場の土間はどのような感じでしたか?」

 「足跡まみれでした」

 ふむ。この点も特に問題はなさそうだな……。

 

【尋問に戻る】

 

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【法廷記録】

 

《証拠品》

 

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

 ・被害者 八ッ時茶太郎 ・死因 心臓をナイフで一突きにされたことによる失血死。

 ・追記 ナイフの刺さりが甘かったことが再解剖で判明。よって、被害者は刺されてから数十秒の間生きていた可能性を認める。

──────────────────

 

──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

──────────────────

 

──────────────────

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

──────────────────

・コルクボード

被害者の自室から発見されたもの。

咲夜の写真ばかりが貼られている。

──────────────────

 

──────────────────

 ―証拠品「文々。新聞」を法廷記録に挟んだ―

・文々。新聞

4月9日づけの夕刊。

一面トップには爆破事件について書かれている。

 

※詳細

4月8日午後十一時五十分ごろ、霧の湖で謎の爆発が発生。

妖怪一名が負傷。

──────────────────

 

──────────────────

・現場の土間について

現場の土間は、かなり柔らかく、軽い人がのっただけでも痕が残る。

──────────────────

 

──────────────────

・黄ばんだ写真

茶太郎の自室に置かれていた黄ばんだ写真。

茶太郎の見た目が若いのに対し、

桜の見た目には変化がない。

──────────────────

 

──────────────────

・カメラの記憶

朝霧が念写したカメラの記憶。

いっぷく堂開店当時の茶太郎と桜の姿が写っている。

──────────────────

 

──────────────────

・鉄製ナイフの刃

鍛冶屋・一徹で売られている洋物ナイフの刃。

グリップと刃が取り外せるようになっている。

──────────────────

 

──────────────────

・銀製のナイフの刃

咲夜が普段使っているナイフの刃。

幻想郷では貴重な銀が使われている。

鉄製ナイフの刃と同じ形をしている。

──────────────────

 

──────────────────

・グリップ

咲夜が普段使っているナイフのグリップ。

投げナイフ用で少し特殊な形をしている。

刃の差込口が洋物ナイフのグリップと同じ形になっている。

──────────────────

 

──────────────────

・ナイフ

鍛冶屋一徹でもらったもの。

鍛冶屋で保管されていたグリップと

ナイフの刃が組み合わさってできている。

──────────────────

 

──────────────────

・ペアネックレスのかたわれ

鍛冶屋・一徹に落ちていたネックレス。

形から察するに恐らくペアネックレスと思われる。

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

──────────────────

 

──────────────────

・大妖精(??)

名前の通り妖精。

事件当夜、友達と人里に

遊びに来ていたらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・レミリア・スカーレット(500)

紅魔館の当主。

咲夜さんのことを裏切り者だと話しているが‥‥?

──────────────────

 

──────────────────

・パチュリー・ノーレッジ(??)

紅魔館内の大図書館の管理人。

病弱体質、喘息もち。

──────────────────

 

──────────────────

・小悪魔(??)

大図書館の司書さん。

本名は不明。

──────────────────

 

──────────────────

・森近霖之助(??)

香霖堂店主。

人柄は良さそうだが、

商人にはあまり向いていなさそう。

──────────────────

 

──────────────────

・稲葉てゐ(??)

ウサギの耳が生えた妖怪。

いたずらっ子のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・餅田桜(??)

いっぷく堂の店員。

仲が良いという咲夜さんとは真逆の性格の持ち主。

被害者に恨みを持っている‥‥?

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純人(??)

河城さんの上司。階級は警部。

事あるごとに『幻想』という単語を使う。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・多々良一徹(??)

鍛冶屋『一徹』の店主。

被害者とは昔からの知り合いだったらしい。

常にお酒の匂いをプンプンさせている。

──────────────────



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尋問 2-2-2-4

 「桜さんが席を外していた時間は二分で間違いないですか?」

 「ええ。正確には二分三十七秒でした」

 「……嫌に正確ですね。というか、よく覚えていますね」

 「時間には敏感な正確なもので。……いわゆる職業病です」

 能力が時間関係のものだし、ある種納得できる理由だな……。

 

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【法廷記録】

 

《証拠品》

 

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

 ・被害者 八ッ時茶太郎 ・死因 心臓をナイフで一突きにされたことによる失血死。

 ・追記 ナイフの刺さりが甘かったことが再解剖で判明。よって、被害者は刺されてから数十秒の間生きていた可能性を認める。

──────────────────

 

──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

──────────────────

 

──────────────────

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

──────────────────

・コルクボード

被害者の自室から発見されたもの。

咲夜の写真ばかりが貼られている。

──────────────────

 

──────────────────

 ―証拠品「文々。新聞」を法廷記録に挟んだ―

・文々。新聞

4月9日づけの夕刊。

一面トップには爆破事件について書かれている。

 

※詳細

4月8日午後十一時五十分ごろ、霧の湖で謎の爆発が発生。

妖怪一名が負傷。

──────────────────

 

──────────────────

・現場の土間について

現場の土間は、かなり柔らかく、軽い人がのっただけでも痕が残る。

──────────────────

 

──────────────────

・黄ばんだ写真

茶太郎の自室に置かれていた黄ばんだ写真。

茶太郎の見た目が若いのに対し、

桜の見た目には変化がない。

──────────────────

 

──────────────────

・カメラの記憶

朝霧が念写したカメラの記憶。

いっぷく堂開店当時の茶太郎と桜の姿が写っている。

──────────────────

 

──────────────────

・鉄製ナイフの刃

鍛冶屋・一徹で売られている洋物ナイフの刃。

グリップと刃が取り外せるようになっている。

──────────────────

 

──────────────────

・銀製のナイフの刃

咲夜が普段使っているナイフの刃。

幻想郷では貴重な銀が使われている。

鉄製ナイフの刃と同じ形をしている。

──────────────────

 

──────────────────

・グリップ

咲夜が普段使っているナイフのグリップ。

投げナイフ用で少し特殊な形をしている。

刃の差込口が洋物ナイフのグリップと同じ形になっている。

──────────────────

 

──────────────────

・ナイフ

鍛冶屋一徹でもらったもの。

鍛冶屋で保管されていたグリップと

ナイフの刃が組み合わさってできている。

──────────────────

 

──────────────────

・ペアネックレスのかたわれ

鍛冶屋・一徹に落ちていたネックレス。

形から察するに恐らくペアネックレスと思われる。

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

──────────────────

 

──────────────────

・大妖精(??)

名前の通り妖精。

事件当夜、友達と人里に

遊びに来ていたらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・レミリア・スカーレット(500)

紅魔館の当主。

咲夜さんのことを裏切り者だと話しているが‥‥?

──────────────────

 

──────────────────

・パチュリー・ノーレッジ(??)

紅魔館内の大図書館の管理人。

病弱体質、喘息もち。

──────────────────

 

──────────────────

・小悪魔(??)

大図書館の司書さん。

本名は不明。

──────────────────

 

──────────────────

・森近霖之助(??)

香霖堂店主。

人柄は良さそうだが、

商人にはあまり向いていなさそう。

──────────────────

 

──────────────────

・稲葉てゐ(??)

ウサギの耳が生えた妖怪。

いたずらっ子のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・餅田桜(??)

いっぷく堂の店員。

仲が良いという咲夜さんとは真逆の性格の持ち主。

被害者に恨みを持っている‥‥?

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純人(??)

河城さんの上司。階級は警部。

事あるごとに『幻想』という単語を使う。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・多々良一徹(??)

鍛冶屋『一徹』の店主。

被害者とは昔からの知り合いだったらしい。

常にお酒の匂いをプンプンさせている。

──────────────────



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尋問 2-2-2-5

 「薪を運ぶよう依頼された時、桜さんは厨房から出てきましたか?」

 「いいえ。作業をしていらっしゃったので、厨房からは出ていらっしゃいません」

 桜さんは姿を見せなかった……。もしかしたら、この間に凶器を用意していたのかもしれないな……。

 

 「薪を運ぶのにかかった時間はどのくらいでしたか?」

 「およそ五分です」

 「五分ですか。小屋から店まで距離はあまりなかったはずですが……」

 「そ、それは少々トラブルがありまして……」

 「トラブル?」

 初めて咲夜さんが歯切れが悪そうになった。なにかあったに違いない。

 「何かあったのでしょうか?」

 「そ、それは……」

 咲夜さんはいつになく動揺している。薪を運ぶ五分間の間に一体何が?

 

 「も、黙秘します」

 「……弁護士のぼくにも話せませんか?」

 「……申し訳ありません、成歩堂様」

 「……分かりました」

 黙秘権は彼女に認められている権利だ。ここを無理して聞く必要はないだろう。

 ……しかし、本当に一体何があったのだろうか。

 ……ひとまず別のところをゆさぶるとしよう。

 

【尋問に戻る】

 

【すべてゆさぶったらここをクリックorタップ】

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

 ・被害者 八ッ時茶太郎 ・死因 心臓をナイフで一突きにされたことによる失血死。

 ・追記 ナイフの刺さりが甘かったことが再解剖で判明。よって、被害者は刺されてから数十秒の間生きていた可能性を認める。

──────────────────

 

──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

──────────────────

 

──────────────────

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

──────────────────

・コルクボード

被害者の自室から発見されたもの。

咲夜の写真ばかりが貼られている。

──────────────────

 

──────────────────

 ―証拠品「文々。新聞」を法廷記録に挟んだ―

・文々。新聞

4月9日づけの夕刊。

一面トップには爆破事件について書かれている。

 

※詳細

4月8日午後十一時五十分ごろ、霧の湖で謎の爆発が発生。

妖怪一名が負傷。

──────────────────

 

──────────────────

・現場の土間について

現場の土間は、かなり柔らかく、軽い人がのっただけでも痕が残る。

──────────────────

 

──────────────────

・黄ばんだ写真

茶太郎の自室に置かれていた黄ばんだ写真。

茶太郎の見た目が若いのに対し、

桜の見た目には変化がない。

──────────────────

 

──────────────────

・カメラの記憶

朝霧が念写したカメラの記憶。

いっぷく堂開店当時の茶太郎と桜の姿が写っている。

──────────────────

 

──────────────────

・鉄製ナイフの刃

鍛冶屋・一徹で売られている洋物ナイフの刃。

グリップと刃が取り外せるようになっている。

──────────────────

 

──────────────────

・銀製のナイフの刃

咲夜が普段使っているナイフの刃。

幻想郷では貴重な銀が使われている。

鉄製ナイフの刃と同じ形をしている。

──────────────────

 

──────────────────

・グリップ

咲夜が普段使っているナイフのグリップ。

投げナイフ用で少し特殊な形をしている。

刃の差込口が洋物ナイフのグリップと同じ形になっている。

──────────────────

 

──────────────────

・ナイフ

鍛冶屋一徹でもらったもの。

鍛冶屋で保管されていたグリップと

ナイフの刃が組み合わさってできている。

──────────────────

 

──────────────────

・ペアネックレスのかたわれ

鍛冶屋・一徹に落ちていたネックレス。

形から察するに恐らくペアネックレスと思われる。

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

──────────────────

 

──────────────────

・大妖精(??)

名前の通り妖精。

事件当夜、友達と人里に

遊びに来ていたらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・レミリア・スカーレット(500)

紅魔館の当主。

咲夜さんのことを裏切り者だと話しているが‥‥?

──────────────────

 

──────────────────

・パチュリー・ノーレッジ(??)

紅魔館内の大図書館の管理人。

病弱体質、喘息もち。

──────────────────

 

──────────────────

・小悪魔(??)

大図書館の司書さん。

本名は不明。

──────────────────

 

──────────────────

・森近霖之助(??)

香霖堂店主。

人柄は良さそうだが、

商人にはあまり向いていなさそう。

──────────────────

 

──────────────────

・稲葉てゐ(??)

ウサギの耳が生えた妖怪。

いたずらっ子のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・餅田桜(??)

いっぷく堂の店員。

仲が良いという咲夜さんとは真逆の性格の持ち主。

被害者に恨みを持っている‥‥?

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純人(??)

河城さんの上司。階級は警部。

事あるごとに『幻想』という単語を使う。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・多々良一徹(??)

鍛冶屋『一徹』の店主。

被害者とは昔からの知り合いだったらしい。

常にお酒の匂いをプンプンさせている。

──────────────────



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尋問 2-2-2-6

 「現場に戻った時に、茶太郎さんの側にダイイングメッセージは書かれていましたか?」

 「はい。私が現場に戻った時にはすでに。つま先辺りに”I・S”と」

 証拠品通りの証言だ。まあ、ここで嘘をつく理由もないもんな……。

 

【尋問に戻る】

 

【すべてゆさぶったらここをクリックorタップ】

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

 ・被害者 八ッ時茶太郎 ・死因 心臓をナイフで一突きにされたことによる失血死。

 ・追記 ナイフの刺さりが甘かったことが再解剖で判明。よって、被害者は刺されてから数十秒の間生きていた可能性を認める。

──────────────────

 

──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

──────────────────

 

──────────────────

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

──────────────────

・コルクボード

被害者の自室から発見されたもの。

咲夜の写真ばかりが貼られている。

──────────────────

 

──────────────────

 ―証拠品「文々。新聞」を法廷記録に挟んだ―

・文々。新聞

4月9日づけの夕刊。

一面トップには爆破事件について書かれている。

 

※詳細

4月8日午後十一時五十分ごろ、霧の湖で謎の爆発が発生。

妖怪一名が負傷。

──────────────────

 

──────────────────

・現場の土間について

現場の土間は、かなり柔らかく、軽い人がのっただけでも痕が残る。

──────────────────

 

──────────────────

・黄ばんだ写真

茶太郎の自室に置かれていた黄ばんだ写真。

茶太郎の見た目が若いのに対し、

桜の見た目には変化がない。

──────────────────

 

──────────────────

・カメラの記憶

朝霧が念写したカメラの記憶。

いっぷく堂開店当時の茶太郎と桜の姿が写っている。

──────────────────

 

──────────────────

・鉄製ナイフの刃

鍛冶屋・一徹で売られている洋物ナイフの刃。

グリップと刃が取り外せるようになっている。

──────────────────

 

──────────────────

・銀製のナイフの刃

咲夜が普段使っているナイフの刃。

幻想郷では貴重な銀が使われている。

鉄製ナイフの刃と同じ形をしている。

──────────────────

 

──────────────────

・グリップ

咲夜が普段使っているナイフのグリップ。

投げナイフ用で少し特殊な形をしている。

刃の差込口が洋物ナイフのグリップと同じ形になっている。

──────────────────

 

──────────────────

・ナイフ

鍛冶屋一徹でもらったもの。

鍛冶屋で保管されていたグリップと

ナイフの刃が組み合わさってできている。

──────────────────

 

──────────────────

・ペアネックレスのかたわれ

鍛冶屋・一徹に落ちていたネックレス。

形から察するに恐らくペアネックレスと思われる。

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

──────────────────

 

──────────────────

・大妖精(??)

名前の通り妖精。

事件当夜、友達と人里に

遊びに来ていたらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・レミリア・スカーレット(500)

紅魔館の当主。

咲夜さんのことを裏切り者だと話しているが‥‥?

──────────────────

 

──────────────────

・パチュリー・ノーレッジ(??)

紅魔館内の大図書館の管理人。

病弱体質、喘息もち。

──────────────────

 

──────────────────

・小悪魔(??)

大図書館の司書さん。

本名は不明。

──────────────────

 

──────────────────

・森近霖之助(??)

香霖堂店主。

人柄は良さそうだが、

商人にはあまり向いていなさそう。

──────────────────

 

──────────────────

・稲葉てゐ(??)

ウサギの耳が生えた妖怪。

いたずらっ子のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・餅田桜(??)

いっぷく堂の店員。

仲が良いという咲夜さんとは真逆の性格の持ち主。

被害者に恨みを持っている‥‥?

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純人(??)

河城さんの上司。階級は警部。

事あるごとに『幻想』という単語を使う。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・多々良一徹(??)

鍛冶屋『一徹』の店主。

被害者とは昔からの知り合いだったらしい。

常にお酒の匂いをプンプンさせている。

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尋問 2-2-2-7

 「死体の前に移動した、という解釈で問題ないですか?」

 「……はい。店先で倒れている茶太郎様を見かけて、つい傍に駆け寄ってしまいました。今から思えば、不用意な行動でした……。申し訳ありません」

 咲夜さんは、腰を九十度に曲げて謝罪した。

 

 「あ、謝らないでください! 非常時だったんですから。思いもよらない行動を取ってもしかたありません」

 「……そう言っていただけると、幸いです」

 あまりこの話をすると咲夜さんを落ち込ませてしまいそうだ。他のところをゆさぶろう。

 

【尋問に戻る】

 

【すべてゆさぶったらここをクリックorタップ】

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

 ・被害者 八ッ時茶太郎 ・死因 心臓をナイフで一突きにされたことによる失血死。

 ・追記 ナイフの刺さりが甘かったことが再解剖で判明。よって、被害者は刺されてから数十秒の間生きていた可能性を認める。

──────────────────

 

──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

──────────────────

 

──────────────────

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

──────────────────

・コルクボード

被害者の自室から発見されたもの。

咲夜の写真ばかりが貼られている。

──────────────────

 

──────────────────

 ―証拠品「文々。新聞」を法廷記録に挟んだ―

・文々。新聞

4月9日づけの夕刊。

一面トップには爆破事件について書かれている。

 

※詳細

4月8日午後十一時五十分ごろ、霧の湖で謎の爆発が発生。

妖怪一名が負傷。

──────────────────

 

──────────────────

・現場の土間について

現場の土間は、かなり柔らかく、軽い人がのっただけでも痕が残る。

──────────────────

 

──────────────────

・黄ばんだ写真

茶太郎の自室に置かれていた黄ばんだ写真。

茶太郎の見た目が若いのに対し、

桜の見た目には変化がない。

──────────────────

 

──────────────────

・カメラの記憶

朝霧が念写したカメラの記憶。

いっぷく堂開店当時の茶太郎と桜の姿が写っている。

──────────────────

 

──────────────────

・鉄製ナイフの刃

鍛冶屋・一徹で売られている洋物ナイフの刃。

グリップと刃が取り外せるようになっている。

──────────────────

 

──────────────────

・銀製のナイフの刃

咲夜が普段使っているナイフの刃。

幻想郷では貴重な銀が使われている。

鉄製ナイフの刃と同じ形をしている。

──────────────────

 

──────────────────

・グリップ

咲夜が普段使っているナイフのグリップ。

投げナイフ用で少し特殊な形をしている。

刃の差込口が洋物ナイフのグリップと同じ形になっている。

──────────────────

 

──────────────────

・ナイフ

鍛冶屋一徹でもらったもの。

鍛冶屋で保管されていたグリップと

ナイフの刃が組み合わさってできている。

──────────────────

 

──────────────────

・ペアネックレスのかたわれ

鍛冶屋・一徹に落ちていたネックレス。

形から察するに恐らくペアネックレスと思われる。

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

──────────────────

 

──────────────────

・大妖精(??)

名前の通り妖精。

事件当夜、友達と人里に

遊びに来ていたらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・レミリア・スカーレット(500)

紅魔館の当主。

咲夜さんのことを裏切り者だと話しているが‥‥?

──────────────────

 

──────────────────

・パチュリー・ノーレッジ(??)

紅魔館内の大図書館の管理人。

病弱体質、喘息もち。

──────────────────

 

──────────────────

・小悪魔(??)

大図書館の司書さん。

本名は不明。

──────────────────

 

──────────────────

・森近霖之助(??)

香霖堂店主。

人柄は良さそうだが、

商人にはあまり向いていなさそう。

──────────────────

 

──────────────────

・稲葉てゐ(??)

ウサギの耳が生えた妖怪。

いたずらっ子のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・餅田桜(??)

いっぷく堂の店員。

仲が良いという咲夜さんとは真逆の性格の持ち主。

被害者に恨みを持っている‥‥?

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純人(??)

河城さんの上司。階級は警部。

事あるごとに『幻想』という単語を使う。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・多々良一徹(??)

鍛冶屋『一徹』の店主。

被害者とは昔からの知り合いだったらしい。

常にお酒の匂いをプンプンさせている。

──────────────────



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尋問 2-2-2-8

 「茶太郎さんの前に立ってからは、特に何もしていませんね?」

 「はい。その場から動けませんでした。桜様の悲鳴が聞こえてからも、一歩も動くことなく、到着した警察に即座に確保された次第です」

 「なるほど……」

 

【尋問に戻る】

 

【すべてゆさぶったらここをクリックorタップ】

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

 ・被害者 八ッ時茶太郎 ・死因 心臓をナイフで一突きにされたことによる失血死。

 ・追記 ナイフの刺さりが甘かったことが再解剖で判明。よって、被害者は刺されてから数十秒の間生きていた可能性を認める。

──────────────────

 

──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

──────────────────

 

──────────────────

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

──────────────────

・コルクボード

被害者の自室から発見されたもの。

咲夜の写真ばかりが貼られている。

──────────────────

 

──────────────────

 ―証拠品「文々。新聞」を法廷記録に挟んだ―

・文々。新聞

4月9日づけの夕刊。

一面トップには爆破事件について書かれている。

 

※詳細

4月8日午後十一時五十分ごろ、霧の湖で謎の爆発が発生。

妖怪一名が負傷。

──────────────────

 

──────────────────

・現場の土間について

現場の土間は、かなり柔らかく、軽い人がのっただけでも痕が残る。

──────────────────

 

──────────────────

・黄ばんだ写真

茶太郎の自室に置かれていた黄ばんだ写真。

茶太郎の見た目が若いのに対し、

桜の見た目には変化がない。

──────────────────

 

──────────────────

・カメラの記憶

朝霧が念写したカメラの記憶。

いっぷく堂開店当時の茶太郎と桜の姿が写っている。

──────────────────

 

──────────────────

・鉄製ナイフの刃

鍛冶屋・一徹で売られている洋物ナイフの刃。

グリップと刃が取り外せるようになっている。

──────────────────

 

──────────────────

・銀製のナイフの刃

咲夜が普段使っているナイフの刃。

幻想郷では貴重な銀が使われている。

鉄製ナイフの刃と同じ形をしている。

──────────────────

 

──────────────────

・グリップ

咲夜が普段使っているナイフのグリップ。

投げナイフ用で少し特殊な形をしている。

刃の差込口が洋物ナイフのグリップと同じ形になっている。

──────────────────

 

──────────────────

・ナイフ

鍛冶屋一徹でもらったもの。

鍛冶屋で保管されていたグリップと

ナイフの刃が組み合わさってできている。

──────────────────

 

──────────────────

・ペアネックレスのかたわれ

鍛冶屋・一徹に落ちていたネックレス。

形から察するに恐らくペアネックレスと思われる。

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

──────────────────

 

──────────────────

・大妖精(??)

名前の通り妖精。

事件当夜、友達と人里に

遊びに来ていたらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・レミリア・スカーレット(500)

紅魔館の当主。

咲夜さんのことを裏切り者だと話しているが‥‥?

──────────────────

 

──────────────────

・パチュリー・ノーレッジ(??)

紅魔館内の大図書館の管理人。

病弱体質、喘息もち。

──────────────────

 

──────────────────

・小悪魔(??)

大図書館の司書さん。

本名は不明。

──────────────────

 

──────────────────

・森近霖之助(??)

香霖堂店主。

人柄は良さそうだが、

商人にはあまり向いていなさそう。

──────────────────

 

──────────────────

・稲葉てゐ(??)

ウサギの耳が生えた妖怪。

いたずらっ子のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・餅田桜(??)

いっぷく堂の店員。

仲が良いという咲夜さんとは真逆の性格の持ち主。

被害者に恨みを持っている‥‥?

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純人(??)

河城さんの上司。階級は警部。

事あるごとに『幻想』という単語を使う。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・多々良一徹(??)

鍛冶屋『一徹』の店主。

被害者とは昔からの知り合いだったらしい。

常にお酒の匂いをプンプンさせている。

──────────────────



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尋問2-2-2 失敗

 「異議あり!」

 ぼくは思いっきり指をつきつけた。

 

 「裁判長! ただいまの証言は、この証拠品のデータとムジュンしています!」

 「……? どこがかしら? 特におかしいところは見当たらないみたいだけど……」

 紫さんはけげんな表情を浮かべる。

 

 「あれ? ……そうですかね?」

 「異議は認められないわ」

 紫さんは無慈悲にも首を振る。

 

 「弁護人は、もっと慎重に発言するように!」

 

 しまった! 失敗してしまったみたいだ……。

 どうやら、つきつけるべき証言が違う、もしくは証拠品が間違っているみたいだ。

 もう一度考え直さないと……。

 

【尋問に戻る】

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

 ・被害者 八ッ時茶太郎 ・死因 心臓をナイフで一突きにされたことによる失血死。

 ・追記 ナイフの刺さりが甘かったことが再解剖で判明。よって、被害者は刺されてから数十秒の間生きていた可能性を認める。

──────────────────

 

──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

──────────────────

 

──────────────────

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

──────────────────

・コルクボード

被害者の自室から発見されたもの。

咲夜の写真ばかりが貼られている。

──────────────────

 

──────────────────

 ―証拠品「文々。新聞」を法廷記録に挟んだ―

・文々。新聞

4月9日づけの夕刊。

一面トップには爆破事件について書かれている。

 

※詳細

4月8日午後十一時五十分ごろ、霧の湖で謎の爆発が発生。

妖怪一名が負傷。

──────────────────

 

──────────────────

・現場の土間について

現場の土間は、かなり柔らかく、軽い人がのっただけでも痕が残る。

──────────────────

 

──────────────────

・黄ばんだ写真

茶太郎の自室に置かれていた黄ばんだ写真。

茶太郎の見た目が若いのに対し、

桜の見た目には変化がない。

──────────────────

 

──────────────────

・カメラの記憶

朝霧が念写したカメラの記憶。

いっぷく堂開店当時の茶太郎と桜の姿が写っている。

──────────────────

 

──────────────────

・鉄製ナイフの刃

鍛冶屋・一徹で売られている洋物ナイフの刃。

グリップと刃が取り外せるようになっている。

──────────────────

 

──────────────────

・銀製のナイフの刃

咲夜が普段使っているナイフの刃。

幻想郷では貴重な銀が使われている。

鉄製ナイフの刃と同じ形をしている。

──────────────────

 

──────────────────

・グリップ

咲夜が普段使っているナイフのグリップ。

投げナイフ用で少し特殊な形をしている。

刃の差込口が洋物ナイフのグリップと同じ形になっている。

──────────────────

 

──────────────────

・ナイフ

鍛冶屋一徹でもらったもの。

鍛冶屋で保管されていたグリップと

ナイフの刃が組み合わさってできている。

──────────────────

 

──────────────────

・ペアネックレスのかたわれ

鍛冶屋・一徹に落ちていたネックレス。

形から察するに恐らくペアネックレスと思われる。

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

──────────────────

 

──────────────────

・大妖精(??)

名前の通り妖精。

事件当夜、友達と人里に

遊びに来ていたらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・レミリア・スカーレット(500)

紅魔館の当主。

咲夜さんのことを裏切り者だと話しているが‥‥?

──────────────────

 

──────────────────

・パチュリー・ノーレッジ(??)

紅魔館内の大図書館の管理人。

病弱体質、喘息もち。

──────────────────

 

──────────────────

・小悪魔(??)

大図書館の司書さん。

本名は不明。

──────────────────

 

──────────────────

・森近霖之助(??)

香霖堂店主。

人柄は良さそうだが、

商人にはあまり向いていなさそう。

──────────────────

 

──────────────────

・稲葉てゐ(??)

ウサギの耳が生えた妖怪。

いたずらっ子のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・餅田桜(??)

いっぷく堂の店員。

仲が良いという咲夜さんとは真逆の性格の持ち主。

被害者に恨みを持っている‥‥?

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純人(??)

河城さんの上司。階級は警部。

事あるごとに『幻想』という単語を使う。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・多々良一徹(??)

鍛冶屋『一徹』の店主。

被害者とは昔からの知り合いだったらしい。

常にお酒の匂いをプンプンさせている。

──────────────────



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つきつける 2-2-2-1

 「あの晩、私は備品の買い出しに出かけました。その際、偶然桜様とお会いしたのです」

 

 ―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】───────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

・被害者 八ッ時茶太郎 ・死因 心臓をナイフで一突きにされたことによる失血死。

・追記 ナイフの刺さりが甘かったことが再解剖で判明。よって、被害者は刺されてから数十秒の間生きていた可能性を認める。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の順手の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・コルクボード

被害者の自室から発見されたもの。

咲夜の写真ばかりが貼られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

 ―証拠品「文々。新聞」を法廷記録に挟んだ―

・文々。新聞

4月9日づけの夕刊。

一面トップには爆破事件について書かれている。

 

※詳細

4月8日午後十一時五十分ごろ、霧の湖で謎の爆発が発生。

妖怪一名が負傷。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場の土間について

現場の土間は、かなり柔らかく、軽い人がのっただけでも痕が残る。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・黄ばんだ写真

茶太郎の自室に置かれていた黄ばんだ写真。

茶太郎の見た目が若いのに対し、

桜の見た目には変化がない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・カメラの記憶

朝霧が念写したカメラの記憶。

いっぷく堂開店当時の茶太郎と桜の姿が写っている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鉄製ナイフの刃

鍛冶屋・一徹で売られている洋物ナイフの刃。

グリップと刃が取り外せるようになっている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・銀製のナイフの刃

咲夜が普段使っているナイフの刃。

幻想郷では貴重な銀が使われている。

鉄製ナイフの刃と同じ形をしている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・グリップ

咲夜が普段使っているナイフのグリップ。

投げナイフ用で少し特殊な形をしている。

刃の差込口が洋物ナイフのグリップと同じ形になっている。

──────────────────

 

【つきつける】───────────────────

・ナイフ

鍛冶屋一徹でもらったもの。

鍛冶屋で保管されていたグリップと

ナイフの刃が組み合わさってできている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・ペアネックレスのかたわれ

鍛冶屋・一徹に落ちていたネックレス。

形から察するに恐らくペアネックレスと思われる。

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・大妖精(??)

名前の通り妖精。

事件当夜、友達と人里に

遊びに来ていたらしい。

──────────────────

 

【つきつける】───────────────────

・レミリア・スカーレット(500)

紅魔館の当主。

咲夜さんのことを裏切り者だと話しているが‥‥?

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・パチュリー・ノーレッジ(??)

紅魔館内の大図書館の管理人。

病弱体質、喘息もち。

──────────────────

 

【つきつける】───────────────────

・小悪魔(??)

大図書館の司書さん。

本名は不明。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・森近霖之助(??)

香霖堂店主。

人柄は良さそうだが、

商人にはあまり向いていなさそう。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・稲葉てゐ(??)

ウサギの耳が生えた妖怪。

いたずらっ子のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・餅田桜(??)

いっぷく堂の店員。

仲が良いという咲夜さんとは真逆の性格の持ち主。

被害者に恨みを持っている‥‥?

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・朝霧純人(??)

河城さんの上司。階級は警部。

事あるごとに『幻想』という単語を使う。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・多々良一徹(??)

鍛冶屋『一徹』の店主。

被害者とは昔からの知り合いだったらしい。

常にお酒の匂いをプンプンさせている。

──────────────────



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つきつける 2-2-2-2

 「そして、桜様にお茶に誘っていただきましたので、お招きにあずかりました」

 

 ―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】───────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

・被害者 八ッ時茶太郎 ・死因 心臓をナイフで一突きにされたことによる失血死。

・追記 ナイフの刺さりが甘かったことが再解剖で判明。よって、被害者は刺されてから数十秒の間生きていた可能性を認める。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の順手の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・コルクボード

被害者の自室から発見されたもの。

咲夜の写真ばかりが貼られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

 ―証拠品「文々。新聞」を法廷記録に挟んだ―

・文々。新聞

4月9日づけの夕刊。

一面トップには爆破事件について書かれている。

 

※詳細

4月8日午後十一時五十分ごろ、霧の湖で謎の爆発が発生。

妖怪一名が負傷。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場の土間について

現場の土間は、かなり柔らかく、軽い人がのっただけでも痕が残る。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・黄ばんだ写真

茶太郎の自室に置かれていた黄ばんだ写真。

茶太郎の見た目が若いのに対し、

桜の見た目には変化がない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・カメラの記憶

朝霧が念写したカメラの記憶。

いっぷく堂開店当時の茶太郎と桜の姿が写っている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鉄製ナイフの刃

鍛冶屋・一徹で売られている洋物ナイフの刃。

グリップと刃が取り外せるようになっている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・銀製のナイフの刃

咲夜が普段使っているナイフの刃。

幻想郷では貴重な銀が使われている。

鉄製ナイフの刃と同じ形をしている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・グリップ

咲夜が普段使っているナイフのグリップ。

投げナイフ用で少し特殊な形をしている。

刃の差込口が洋物ナイフのグリップと同じ形になっている。

──────────────────

 

【つきつける】───────────────────

・ナイフ

鍛冶屋一徹でもらったもの。

鍛冶屋で保管されていたグリップと

ナイフの刃が組み合わさってできている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・ペアネックレスのかたわれ

鍛冶屋・一徹に落ちていたネックレス。

形から察するに恐らくペアネックレスと思われる。

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・大妖精(??)

名前の通り妖精。

事件当夜、友達と人里に

遊びに来ていたらしい。

──────────────────

 

【つきつける】───────────────────

・レミリア・スカーレット(500)

紅魔館の当主。

咲夜さんのことを裏切り者だと話しているが‥‥?

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・パチュリー・ノーレッジ(??)

紅魔館内の大図書館の管理人。

病弱体質、喘息もち。

──────────────────

 

【つきつける】───────────────────

・小悪魔(??)

大図書館の司書さん。

本名は不明。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・森近霖之助(??)

香霖堂店主。

人柄は良さそうだが、

商人にはあまり向いていなさそう。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・稲葉てゐ(??)

ウサギの耳が生えた妖怪。

いたずらっ子のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・餅田桜(??)

いっぷく堂の店員。

仲が良いという咲夜さんとは真逆の性格の持ち主。

被害者に恨みを持っている‥‥?

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・朝霧純人(??)

河城さんの上司。階級は警部。

事あるごとに『幻想』という単語を使う。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・多々良一徹(??)

鍛冶屋『一徹』の店主。

被害者とは昔からの知り合いだったらしい。

常にお酒の匂いをプンプンさせている。

──────────────────



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つきつける 2-2-2-3

 「お店には、証言に出てきた件の鏡は置いてありませんでした」

 

 ―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】───────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

・被害者 八ッ時茶太郎 ・死因 心臓をナイフで一突きにされたことによる失血死。

・追記 ナイフの刺さりが甘かったことが再解剖で判明。よって、被害者は刺されてから数十秒の間生きていた可能性を認める。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の順手の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・コルクボード

被害者の自室から発見されたもの。

咲夜の写真ばかりが貼られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

 ―証拠品「文々。新聞」を法廷記録に挟んだ―

・文々。新聞

4月9日づけの夕刊。

一面トップには爆破事件について書かれている。

 

※詳細

4月8日午後十一時五十分ごろ、霧の湖で謎の爆発が発生。

妖怪一名が負傷。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場の土間について

現場の土間は、かなり柔らかく、軽い人がのっただけでも痕が残る。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・黄ばんだ写真

茶太郎の自室に置かれていた黄ばんだ写真。

茶太郎の見た目が若いのに対し、

桜の見た目には変化がない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・カメラの記憶

朝霧が念写したカメラの記憶。

いっぷく堂開店当時の茶太郎と桜の姿が写っている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鉄製ナイフの刃

鍛冶屋・一徹で売られている洋物ナイフの刃。

グリップと刃が取り外せるようになっている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・銀製のナイフの刃

咲夜が普段使っているナイフの刃。

幻想郷では貴重な銀が使われている。

鉄製ナイフの刃と同じ形をしている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・グリップ

咲夜が普段使っているナイフのグリップ。

投げナイフ用で少し特殊な形をしている。

刃の差込口が洋物ナイフのグリップと同じ形になっている。

──────────────────

 

【つきつける】───────────────────

・ナイフ

鍛冶屋一徹でもらったもの。

鍛冶屋で保管されていたグリップと

ナイフの刃が組み合わさってできている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・ペアネックレスのかたわれ

鍛冶屋・一徹に落ちていたネックレス。

形から察するに恐らくペアネックレスと思われる。

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・大妖精(??)

名前の通り妖精。

事件当夜、友達と人里に

遊びに来ていたらしい。

──────────────────

 

【つきつける】───────────────────

・レミリア・スカーレット(500)

紅魔館の当主。

咲夜さんのことを裏切り者だと話しているが‥‥?

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・パチュリー・ノーレッジ(??)

紅魔館内の大図書館の管理人。

病弱体質、喘息もち。

──────────────────

 

【つきつける】───────────────────

・小悪魔(??)

大図書館の司書さん。

本名は不明。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・森近霖之助(??)

香霖堂店主。

人柄は良さそうだが、

商人にはあまり向いていなさそう。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・稲葉てゐ(??)

ウサギの耳が生えた妖怪。

いたずらっ子のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・餅田桜(??)

いっぷく堂の店員。

仲が良いという咲夜さんとは真逆の性格の持ち主。

被害者に恨みを持っている‥‥?

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・朝霧純人(??)

河城さんの上司。階級は警部。

事あるごとに『幻想』という単語を使う。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・多々良一徹(??)

鍛冶屋『一徹』の店主。

被害者とは昔からの知り合いだったらしい。

常にお酒の匂いをプンプンさせている。

──────────────────



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つきつける 2-2-2-4

 「いっぷく堂に着くと、桜様がお茶を淹れるために二分ほど席を外されました」

 

 ―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】───────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

・被害者 八ッ時茶太郎 ・死因 心臓をナイフで一突きにされたことによる失血死。

・追記 ナイフの刺さりが甘かったことが再解剖で判明。よって、被害者は刺されてから数十秒の間生きていた可能性を認める。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の順手の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・コルクボード

被害者の自室から発見されたもの。

咲夜の写真ばかりが貼られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

 ―証拠品「文々。新聞」を法廷記録に挟んだ―

・文々。新聞

4月9日づけの夕刊。

一面トップには爆破事件について書かれている。

 

※詳細

4月8日午後十一時五十分ごろ、霧の湖で謎の爆発が発生。

妖怪一名が負傷。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場の土間について

現場の土間は、かなり柔らかく、軽い人がのっただけでも痕が残る。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・黄ばんだ写真

茶太郎の自室に置かれていた黄ばんだ写真。

茶太郎の見た目が若いのに対し、

桜の見た目には変化がない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・カメラの記憶

朝霧が念写したカメラの記憶。

いっぷく堂開店当時の茶太郎と桜の姿が写っている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鉄製ナイフの刃

鍛冶屋・一徹で売られている洋物ナイフの刃。

グリップと刃が取り外せるようになっている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・銀製のナイフの刃

咲夜が普段使っているナイフの刃。

幻想郷では貴重な銀が使われている。

鉄製ナイフの刃と同じ形をしている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・グリップ

咲夜が普段使っているナイフのグリップ。

投げナイフ用で少し特殊な形をしている。

刃の差込口が洋物ナイフのグリップと同じ形になっている。

──────────────────

 

【つきつける】───────────────────

・ナイフ

鍛冶屋一徹でもらったもの。

鍛冶屋で保管されていたグリップと

ナイフの刃が組み合わさってできている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・ペアネックレスのかたわれ

鍛冶屋・一徹に落ちていたネックレス。

形から察するに恐らくペアネックレスと思われる。

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・大妖精(??)

名前の通り妖精。

事件当夜、友達と人里に

遊びに来ていたらしい。

──────────────────

 

【つきつける】───────────────────

・レミリア・スカーレット(500)

紅魔館の当主。

咲夜さんのことを裏切り者だと話しているが‥‥?

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・パチュリー・ノーレッジ(??)

紅魔館内の大図書館の管理人。

病弱体質、喘息もち。

──────────────────

 

【つきつける】───────────────────

・小悪魔(??)

大図書館の司書さん。

本名は不明。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・森近霖之助(??)

香霖堂店主。

人柄は良さそうだが、

商人にはあまり向いていなさそう。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・稲葉てゐ(??)

ウサギの耳が生えた妖怪。

いたずらっ子のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・餅田桜(??)

いっぷく堂の店員。

仲が良いという咲夜さんとは真逆の性格の持ち主。

被害者に恨みを持っている‥‥?

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・朝霧純人(??)

河城さんの上司。階級は警部。

事あるごとに『幻想』という単語を使う。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・多々良一徹(??)

鍛冶屋『一徹』の店主。

被害者とは昔からの知り合いだったらしい。

常にお酒の匂いをプンプンさせている。

──────────────────



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つきつける 2-2-2-5

 「その後桜様から、”薪が無いので取って来てほしい”と依頼されたので、薪を回収しました」

 

 ―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】───────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

・被害者 八ッ時茶太郎 ・死因 心臓をナイフで一突きにされたことによる失血死。

・追記 ナイフの刺さりが甘かったことが再解剖で判明。よって、被害者は刺されてから数十秒の間生きていた可能性を認める。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の順手の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・コルクボード

被害者の自室から発見されたもの。

咲夜の写真ばかりが貼られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

 ―証拠品「文々。新聞」を法廷記録に挟んだ―

・文々。新聞

4月9日づけの夕刊。

一面トップには爆破事件について書かれている。

 

※詳細

4月8日午後十一時五十分ごろ、霧の湖で謎の爆発が発生。

妖怪一名が負傷。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場の土間について

現場の土間は、かなり柔らかく、軽い人がのっただけでも痕が残る。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・黄ばんだ写真

茶太郎の自室に置かれていた黄ばんだ写真。

茶太郎の見た目が若いのに対し、

桜の見た目には変化がない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・カメラの記憶

朝霧が念写したカメラの記憶。

いっぷく堂開店当時の茶太郎と桜の姿が写っている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鉄製ナイフの刃

鍛冶屋・一徹で売られている洋物ナイフの刃。

グリップと刃が取り外せるようになっている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・銀製のナイフの刃

咲夜が普段使っているナイフの刃。

幻想郷では貴重な銀が使われている。

鉄製ナイフの刃と同じ形をしている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・グリップ

咲夜が普段使っているナイフのグリップ。

投げナイフ用で少し特殊な形をしている。

刃の差込口が洋物ナイフのグリップと同じ形になっている。

──────────────────

 

【つきつける】───────────────────

・ナイフ

鍛冶屋一徹でもらったもの。

鍛冶屋で保管されていたグリップと

ナイフの刃が組み合わさってできている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・ペアネックレスのかたわれ

鍛冶屋・一徹に落ちていたネックレス。

形から察するに恐らくペアネックレスと思われる。

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・大妖精(??)

名前の通り妖精。

事件当夜、友達と人里に

遊びに来ていたらしい。

──────────────────

 

【つきつける】───────────────────

・レミリア・スカーレット(500)

紅魔館の当主。

咲夜さんのことを裏切り者だと話しているが‥‥?

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・パチュリー・ノーレッジ(??)

紅魔館内の大図書館の管理人。

病弱体質、喘息もち。

──────────────────

 

【つきつける】───────────────────

・小悪魔(??)

大図書館の司書さん。

本名は不明。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・森近霖之助(??)

香霖堂店主。

人柄は良さそうだが、

商人にはあまり向いていなさそう。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・稲葉てゐ(??)

ウサギの耳が生えた妖怪。

いたずらっ子のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・餅田桜(??)

いっぷく堂の店員。

仲が良いという咲夜さんとは真逆の性格の持ち主。

被害者に恨みを持っている‥‥?

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・朝霧純人(??)

河城さんの上司。階級は警部。

事あるごとに『幻想』という単語を使う。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・多々良一徹(??)

鍛冶屋『一徹』の店主。

被害者とは昔からの知り合いだったらしい。

常にお酒の匂いをプンプンさせている。

──────────────────



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つきつける 2-2-2-6

 「薪を運び終えて店内に戻ったころには、茶太郎様はすでに息絶えておられました」

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】───────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

・被害者 八ッ時茶太郎 ・死因 心臓をナイフで一突きにされたことによる失血死。

・追記 ナイフの刺さりが甘かったことが再解剖で判明。よって、被害者は刺されてから数十秒の間生きていた可能性を認める。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の順手の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・コルクボード

被害者の自室から発見されたもの。

咲夜の写真ばかりが貼られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

 ―証拠品「文々。新聞」を法廷記録に挟んだ―

・文々。新聞

4月9日づけの夕刊。

一面トップには爆破事件について書かれている。

 

※詳細

4月8日午後十一時五十分ごろ、霧の湖で謎の爆発が発生。

妖怪一名が負傷。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場の土間について

現場の土間は、かなり柔らかく、軽い人がのっただけでも痕が残る。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・黄ばんだ写真

茶太郎の自室に置かれていた黄ばんだ写真。

茶太郎の見た目が若いのに対し、

桜の見た目には変化がない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・カメラの記憶

朝霧が念写したカメラの記憶。

いっぷく堂開店当時の茶太郎と桜の姿が写っている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鉄製ナイフの刃

鍛冶屋・一徹で売られている洋物ナイフの刃。

グリップと刃が取り外せるようになっている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・銀製のナイフの刃

咲夜が普段使っているナイフの刃。

幻想郷では貴重な銀が使われている。

鉄製ナイフの刃と同じ形をしている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・グリップ

咲夜が普段使っているナイフのグリップ。

投げナイフ用で少し特殊な形をしている。

刃の差込口が洋物ナイフのグリップと同じ形になっている。

──────────────────

 

【つきつける】───────────────────

・ナイフ

鍛冶屋一徹でもらったもの。

鍛冶屋で保管されていたグリップと

ナイフの刃が組み合わさってできている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・ペアネックレスのかたわれ

鍛冶屋・一徹に落ちていたネックレス。

形から察するに恐らくペアネックレスと思われる。

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・大妖精(??)

名前の通り妖精。

事件当夜、友達と人里に

遊びに来ていたらしい。

──────────────────

 

【つきつける】───────────────────

・レミリア・スカーレット(500)

紅魔館の当主。

咲夜さんのことを裏切り者だと話しているが‥‥?

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・パチュリー・ノーレッジ(??)

紅魔館内の大図書館の管理人。

病弱体質、喘息もち。

──────────────────

 

【つきつける】───────────────────

・小悪魔(??)

大図書館の司書さん。

本名は不明。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・森近霖之助(??)

香霖堂店主。

人柄は良さそうだが、

商人にはあまり向いていなさそう。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・稲葉てゐ(??)

ウサギの耳が生えた妖怪。

いたずらっ子のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・餅田桜(??)

いっぷく堂の店員。

仲が良いという咲夜さんとは真逆の性格の持ち主。

被害者に恨みを持っている‥‥?

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・朝霧純人(??)

河城さんの上司。階級は警部。

事あるごとに『幻想』という単語を使う。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・多々良一徹(??)

鍛冶屋『一徹』の店主。

被害者とは昔からの知り合いだったらしい。

常にお酒の匂いをプンプンさせている。

──────────────────



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つきつける 2-2-2-7

 「不覚にも、状況がすぐに理解できなかった私は、思わず茶太郎様の前に立ち尽くしてしまいました」

 

 ―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】───────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

・被害者 八ッ時茶太郎 ・死因 心臓をナイフで一突きにされたことによる失血死。

・追記 ナイフの刺さりが甘かったことが再解剖で判明。よって、被害者は刺されてから数十秒の間生きていた可能性を認める。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の順手の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・コルクボード

被害者の自室から発見されたもの。

咲夜の写真ばかりが貼られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

 ―証拠品「文々。新聞」を法廷記録に挟んだ―

・文々。新聞

4月9日づけの夕刊。

一面トップには爆破事件について書かれている。

 

※詳細

4月8日午後十一時五十分ごろ、霧の湖で謎の爆発が発生。

妖怪一名が負傷。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場の土間について

現場の土間は、かなり柔らかく、軽い人がのっただけでも痕が残る。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・黄ばんだ写真

茶太郎の自室に置かれていた黄ばんだ写真。

茶太郎の見た目が若いのに対し、

桜の見た目には変化がない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・カメラの記憶

朝霧が念写したカメラの記憶。

いっぷく堂開店当時の茶太郎と桜の姿が写っている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鉄製ナイフの刃

鍛冶屋・一徹で売られている洋物ナイフの刃。

グリップと刃が取り外せるようになっている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・銀製のナイフの刃

咲夜が普段使っているナイフの刃。

幻想郷では貴重な銀が使われている。

鉄製ナイフの刃と同じ形をしている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・グリップ

咲夜が普段使っているナイフのグリップ。

投げナイフ用で少し特殊な形をしている。

刃の差込口が洋物ナイフのグリップと同じ形になっている。

──────────────────

 

【つきつける】───────────────────

・ナイフ

鍛冶屋一徹でもらったもの。

鍛冶屋で保管されていたグリップと

ナイフの刃が組み合わさってできている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・ペアネックレスのかたわれ

鍛冶屋・一徹に落ちていたネックレス。

形から察するに恐らくペアネックレスと思われる。

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・大妖精(??)

名前の通り妖精。

事件当夜、友達と人里に

遊びに来ていたらしい。

──────────────────

 

【つきつける】───────────────────

・レミリア・スカーレット(500)

紅魔館の当主。

咲夜さんのことを裏切り者だと話しているが‥‥?

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・パチュリー・ノーレッジ(??)

紅魔館内の大図書館の管理人。

病弱体質、喘息もち。

──────────────────

 

【つきつける】───────────────────

・小悪魔(??)

大図書館の司書さん。

本名は不明。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・森近霖之助(??)

香霖堂店主。

人柄は良さそうだが、

商人にはあまり向いていなさそう。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・稲葉てゐ(??)

ウサギの耳が生えた妖怪。

いたずらっ子のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・餅田桜(??)

いっぷく堂の店員。

仲が良いという咲夜さんとは真逆の性格の持ち主。

被害者に恨みを持っている‥‥?

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・朝霧純人(??)

河城さんの上司。階級は警部。

事あるごとに『幻想』という単語を使う。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・多々良一徹(??)

鍛冶屋『一徹』の店主。

被害者とは昔からの知り合いだったらしい。

常にお酒の匂いをプンプンさせている。

──────────────────



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つきつける 2-2-2-8

 「その後、桜様の悲鳴が聴こえ、私はその時ようやく、事のすべてを理解したのでございます」

 

 ―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】───────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

・被害者 八ッ時茶太郎 ・死因 心臓をナイフで一突きにされたことによる失血死。

・追記 ナイフの刺さりが甘かったことが再解剖で判明。よって、被害者は刺されてから数十秒の間生きていた可能性を認める。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の順手の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・コルクボード

被害者の自室から発見されたもの。

咲夜の写真ばかりが貼られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

 ―証拠品「文々。新聞」を法廷記録に挟んだ―

・文々。新聞

4月9日づけの夕刊。

一面トップには爆破事件について書かれている。

 

※詳細

4月8日午後十一時五十分ごろ、霧の湖で謎の爆発が発生。

妖怪一名が負傷。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場の土間について

現場の土間は、かなり柔らかく、軽い人がのっただけでも痕が残る。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・黄ばんだ写真

茶太郎の自室に置かれていた黄ばんだ写真。

茶太郎の見た目が若いのに対し、

桜の見た目には変化がない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・カメラの記憶

朝霧が念写したカメラの記憶。

いっぷく堂開店当時の茶太郎と桜の姿が写っている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鉄製ナイフの刃

鍛冶屋・一徹で売られている洋物ナイフの刃。

グリップと刃が取り外せるようになっている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・銀製のナイフの刃

咲夜が普段使っているナイフの刃。

幻想郷では貴重な銀が使われている。

鉄製ナイフの刃と同じ形をしている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・グリップ

咲夜が普段使っているナイフのグリップ。

投げナイフ用で少し特殊な形をしている。

刃の差込口が洋物ナイフのグリップと同じ形になっている。

──────────────────

 

【つきつける】───────────────────

・ナイフ

鍛冶屋一徹でもらったもの。

鍛冶屋で保管されていたグリップと

ナイフの刃が組み合わさってできている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・ペアネックレスのかたわれ

鍛冶屋・一徹に落ちていたネックレス。

形から察するに恐らくペアネックレスと思われる。

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・大妖精(??)

名前の通り妖精。

事件当夜、友達と人里に

遊びに来ていたらしい。

──────────────────

 

【つきつける】───────────────────

・レミリア・スカーレット(500)

紅魔館の当主。

咲夜さんのことを裏切り者だと話しているが‥‥?

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・パチュリー・ノーレッジ(??)

紅魔館内の大図書館の管理人。

病弱体質、喘息もち。

──────────────────

 

【つきつける】───────────────────

・小悪魔(??)

大図書館の司書さん。

本名は不明。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・森近霖之助(??)

香霖堂店主。

人柄は良さそうだが、

商人にはあまり向いていなさそう。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・稲葉てゐ(??)

ウサギの耳が生えた妖怪。

いたずらっ子のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・餅田桜(??)

いっぷく堂の店員。

仲が良いという咲夜さんとは真逆の性格の持ち主。

被害者に恨みを持っている‥‥?

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・朝霧純人(??)

河城さんの上司。階級は警部。

事あるごとに『幻想』という単語を使う。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・多々良一徹(??)

鍛冶屋『一徹』の店主。

被害者とは昔からの知り合いだったらしい。

常にお酒の匂いをプンプンさせている。

──────────────────



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尋問 2-2-3-1

  「お茶菓子用にレモンを採りに行ったそうですが、何を作っていたのですか?」

 「レモンパイです。新しい商品として作っていて、試供品を咲夜さんに食べてもらおうと思っていたんです」

 「なるほど。しかし、夜遅くに一から作るのは大変なのではないでしょうか。被告人と香霖堂で会ったのも偶然だったようです」

 「いえ、冷蔵してあるものを解凍するので問題ありません」

 ……少し引っかかる。

 「しかし、既に作ってあるならば、わざわざ取りに行く必要はないのでは?」

 そう聞くと、桜さんの顔が少し引きつった。動揺している。

 「それは……そう、トッピングです。トッピング用のレモンを採りに行ったんです」

 取って付けたような理由だが、桜さんはそう証言した。……どうにも嘘くさいな。

 

【尋問に戻る】

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

 ・被害者 八ッ時茶太郎 ・死因 心臓をナイフで一突きにされたことによる失血死。

 ・追記 ナイフの刺さりが甘かったことが再解剖で判明。よって、被害者は刺されてから数十秒の間生きていた可能性を認める。

──────────────────

 

──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

──────────────────

 

──────────────────

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

──────────────────

・コルクボード

被害者の自室から発見されたもの。

咲夜の写真ばかりが貼られている。

──────────────────

 

──────────────────

 ―証拠品「文々。新聞」を法廷記録に挟んだ―

・文々。新聞

4月9日づけの夕刊。

一面トップには爆破事件について書かれている。

 

※詳細

4月8日午後十一時五十分ごろ、霧の湖で謎の爆発が発生。

妖怪一名が負傷。

──────────────────

 

──────────────────

・現場の土間について

現場の土間は、かなり柔らかく、軽い人がのっただけでも痕が残る。

──────────────────

 

──────────────────

・黄ばんだ写真

茶太郎の自室に置かれていた黄ばんだ写真。

茶太郎の見た目が若いのに対し、

桜の見た目には変化がない。

──────────────────

 

──────────────────

・カメラの記憶

朝霧が念写したカメラの記憶。

いっぷく堂開店当時の茶太郎と桜の姿が写っている。

──────────────────

 

──────────────────

・鉄製ナイフの刃

鍛冶屋・一徹で売られている洋物ナイフの刃。

グリップと刃が取り外せるようになっている。

──────────────────

 

──────────────────

・銀製のナイフの刃

咲夜が普段使っているナイフの刃。

幻想郷では貴重な銀が使われている。

鉄製ナイフの刃と同じ形をしている。

──────────────────

 

──────────────────

・グリップ

咲夜が普段使っているナイフのグリップ。

投げナイフ用で少し特殊な形をしている。

刃の差込口が洋物ナイフのグリップと同じ形になっている。

──────────────────

 

──────────────────

・ナイフ

鍛冶屋一徹でもらったもの。

鍛冶屋で保管されていたグリップと

ナイフの刃が組み合わさってできている。

──────────────────

 

──────────────────

・ペアネックレスのかたわれ

鍛冶屋・一徹に落ちていたネックレス。

形から察するに恐らくペアネックレスと思われる。

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

──────────────────

 

──────────────────

・大妖精(??)

名前の通り妖精。

事件当夜、友達と人里に

遊びに来ていたらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・レミリア・スカーレット(500)

紅魔館の当主。

咲夜さんのことを裏切り者だと話しているが‥‥?

──────────────────

 

──────────────────

・パチュリー・ノーレッジ(??)

紅魔館内の大図書館の管理人。

病弱体質、喘息もち。

──────────────────

 

──────────────────

・小悪魔(??)

大図書館の司書さん。

本名は不明。

──────────────────

 

──────────────────

・森近霖之助(??)

香霖堂店主。

人柄は良さそうだが、

商人にはあまり向いていなさそう。

──────────────────

 

──────────────────

・稲葉てゐ(??)

ウサギの耳が生えた妖怪。

いたずらっ子のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・餅田桜(??)

いっぷく堂の店員。

仲が良いという咲夜さんとは真逆の性格の持ち主。

被害者に恨みを持っている‥‥?

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純人(??)

河城さんの上司。階級は警部。

事あるごとに『幻想』という単語を使う。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・多々良一徹(??)

鍛冶屋『一徹』の店主。

被害者とは昔からの知り合いだったらしい。

常にお酒の匂いをプンプンさせている。

──────────────────



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尋問 2-2-3-2

 「なぜ見つかったと気づくことができたのですか?」

 「物陰に潜んでいたら、いかにもな警報音が鳴り響いたので……それで気が付きました」

 「レミリアさん、これは間違いないですか?」

 「ええ。侵入者があった場合は警報音が鳴るようになっているわ」

 館の主が言うなら間違いなさそうだな……。

 

【尋問に戻る】

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

 ・被害者 八ッ時茶太郎 ・死因 心臓をナイフで一突きにされたことによる失血死。

 ・追記 ナイフの刺さりが甘かったことが再解剖で判明。よって、被害者は刺されてから数十秒の間生きていた可能性を認める。

──────────────────

 

──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

──────────────────

 

──────────────────

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

──────────────────

・コルクボード

被害者の自室から発見されたもの。

咲夜の写真ばかりが貼られている。

──────────────────

 

──────────────────

 ―証拠品「文々。新聞」を法廷記録に挟んだ―

・文々。新聞

4月9日づけの夕刊。

一面トップには爆破事件について書かれている。

 

※詳細

4月8日午後十一時五十分ごろ、霧の湖で謎の爆発が発生。

妖怪一名が負傷。

──────────────────

 

──────────────────

・現場の土間について

現場の土間は、かなり柔らかく、軽い人がのっただけでも痕が残る。

──────────────────

 

──────────────────

・黄ばんだ写真

茶太郎の自室に置かれていた黄ばんだ写真。

茶太郎の見た目が若いのに対し、

桜の見た目には変化がない。

──────────────────

 

──────────────────

・カメラの記憶

朝霧が念写したカメラの記憶。

いっぷく堂開店当時の茶太郎と桜の姿が写っている。

──────────────────

 

──────────────────

・鉄製ナイフの刃

鍛冶屋・一徹で売られている洋物ナイフの刃。

グリップと刃が取り外せるようになっている。

──────────────────

 

──────────────────

・銀製のナイフの刃

咲夜が普段使っているナイフの刃。

幻想郷では貴重な銀が使われている。

鉄製ナイフの刃と同じ形をしている。

──────────────────

 

──────────────────

・グリップ

咲夜が普段使っているナイフのグリップ。

投げナイフ用で少し特殊な形をしている。

刃の差込口が洋物ナイフのグリップと同じ形になっている。

──────────────────

 

──────────────────

・ナイフ

鍛冶屋一徹でもらったもの。

鍛冶屋で保管されていたグリップと

ナイフの刃が組み合わさってできている。

──────────────────

 

──────────────────

・ペアネックレスのかたわれ

鍛冶屋・一徹に落ちていたネックレス。

形から察するに恐らくペアネックレスと思われる。

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

──────────────────

 

──────────────────

・大妖精(??)

名前の通り妖精。

事件当夜、友達と人里に

遊びに来ていたらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・レミリア・スカーレット(500)

紅魔館の当主。

咲夜さんのことを裏切り者だと話しているが‥‥?

──────────────────

 

──────────────────

・パチュリー・ノーレッジ(??)

紅魔館内の大図書館の管理人。

病弱体質、喘息もち。

──────────────────

 

──────────────────

・小悪魔(??)

大図書館の司書さん。

本名は不明。

──────────────────

 

──────────────────

・森近霖之助(??)

香霖堂店主。

人柄は良さそうだが、

商人にはあまり向いていなさそう。

──────────────────

 

──────────────────

・稲葉てゐ(??)

ウサギの耳が生えた妖怪。

いたずらっ子のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・餅田桜(??)

いっぷく堂の店員。

仲が良いという咲夜さんとは真逆の性格の持ち主。

被害者に恨みを持っている‥‥?

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純人(??)

河城さんの上司。階級は警部。

事あるごとに『幻想』という単語を使う。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・多々良一徹(??)

鍛冶屋『一徹』の店主。

被害者とは昔からの知り合いだったらしい。

常にお酒の匂いをプンプンさせている。

──────────────────



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尋問 2-2-3-3

 「帰り道で何も起こらなかったから証言しなかった、とのことですが……それは本当ですか?」

 「はい。間違いありません」

 「……それだけの理由で証言するのを控えるのはやめなさい、証人」

 検事席から低く唸るような声がした。四季検事、かなり苛立っているな。

 

 さて、桜さんはたった今明らかにムジュンしている証言をした。でも……このムジュンを指摘してしまうとおかしなことになってしまうような……。

 ……いや、迷っている暇はない。今はとにかく前に進む。壁が現れたのなら、その場その場で打ち壊せばいい。怯むな、成歩堂龍一!

 

【尋問に戻る】

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

 ・被害者 八ッ時茶太郎 ・死因 心臓をナイフで一突きにされたことによる失血死。

 ・追記 ナイフの刺さりが甘かったことが再解剖で判明。よって、被害者は刺されてから数十秒の間生きていた可能性を認める。

──────────────────

 

──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

──────────────────

 

──────────────────

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

──────────────────

・コルクボード

被害者の自室から発見されたもの。

咲夜の写真ばかりが貼られている。

──────────────────

 

──────────────────

 ―証拠品「文々。新聞」を法廷記録に挟んだ―

・文々。新聞

4月9日づけの夕刊。

一面トップには爆破事件について書かれている。

 

※詳細

4月8日午後十一時五十分ごろ、霧の湖で謎の爆発が発生。

妖怪一名が負傷。

──────────────────

 

──────────────────

・現場の土間について

現場の土間は、かなり柔らかく、軽い人がのっただけでも痕が残る。

──────────────────

 

──────────────────

・黄ばんだ写真

茶太郎の自室に置かれていた黄ばんだ写真。

茶太郎の見た目が若いのに対し、

桜の見た目には変化がない。

──────────────────

 

──────────────────

・カメラの記憶

朝霧が念写したカメラの記憶。

いっぷく堂開店当時の茶太郎と桜の姿が写っている。

──────────────────

 

──────────────────

・鉄製ナイフの刃

鍛冶屋・一徹で売られている洋物ナイフの刃。

グリップと刃が取り外せるようになっている。

──────────────────

 

──────────────────

・銀製のナイフの刃

咲夜が普段使っているナイフの刃。

幻想郷では貴重な銀が使われている。

鉄製ナイフの刃と同じ形をしている。

──────────────────

 

──────────────────

・グリップ

咲夜が普段使っているナイフのグリップ。

投げナイフ用で少し特殊な形をしている。

刃の差込口が洋物ナイフのグリップと同じ形になっている。

──────────────────

 

──────────────────

・ナイフ

鍛冶屋一徹でもらったもの。

鍛冶屋で保管されていたグリップと

ナイフの刃が組み合わさってできている。

──────────────────

 

──────────────────

・ペアネックレスのかたわれ

鍛冶屋・一徹に落ちていたネックレス。

形から察するに恐らくペアネックレスと思われる。

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

──────────────────

 

──────────────────

・大妖精(??)

名前の通り妖精。

事件当夜、友達と人里に

遊びに来ていたらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・レミリア・スカーレット(500)

紅魔館の当主。

咲夜さんのことを裏切り者だと話しているが‥‥?

──────────────────

 

──────────────────

・パチュリー・ノーレッジ(??)

紅魔館内の大図書館の管理人。

病弱体質、喘息もち。

──────────────────

 

──────────────────

・小悪魔(??)

大図書館の司書さん。

本名は不明。

──────────────────

 

──────────────────

・森近霖之助(??)

香霖堂店主。

人柄は良さそうだが、

商人にはあまり向いていなさそう。

──────────────────

 

──────────────────

・稲葉てゐ(??)

ウサギの耳が生えた妖怪。

いたずらっ子のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・餅田桜(??)

いっぷく堂の店員。

仲が良いという咲夜さんとは真逆の性格の持ち主。

被害者に恨みを持っている‥‥?

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純人(??)

河城さんの上司。階級は警部。

事あるごとに『幻想』という単語を使う。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・多々良一徹(??)

鍛冶屋『一徹』の店主。

被害者とは昔からの知り合いだったらしい。

常にお酒の匂いをプンプンさせている。

──────────────────



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尋問2-2-3 失敗

 「異議あり!」

 ぼくは思いっきり指をつきつけた。

 

 「裁判長! ただいまの証言は、この証拠品のデータとムジュンしています!」

 「……? どこがかしら? 特におかしいところは見当たらないみたいだけど……」

 紫さんはけげんな表情を浮かべる。

 

 「あれ? ……そうですかね?」

 「異議は認められないわ」

 紫さんは無慈悲にも首を振る。

 

 「弁護人は、もっと慎重に発言するように!」

 

 しまった! 失敗してしまったみたいだ……。

 どうやら、つきつけるべき証言が違う、もしくは証拠品が間違っているみたいだ。

 もう一度考え直さないと……。

 

 

【尋問に戻る】

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

 ・被害者 八ッ時茶太郎 ・死因 心臓をナイフで一突きにされたことによる失血死。

 ・追記 ナイフの刺さりが甘かったことが再解剖で判明。よって、被害者は刺されてから数十秒の間生きていた可能性を認める。

──────────────────

 

──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

──────────────────

 

──────────────────

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

──────────────────

・コルクボード

被害者の自室から発見されたもの。

咲夜の写真ばかりが貼られている。

──────────────────

 

──────────────────

 ―証拠品「文々。新聞」を法廷記録に挟んだ―

・文々。新聞

4月9日づけの夕刊。

一面トップには爆破事件について書かれている。

 

※詳細

4月8日午後十一時五十分ごろ、霧の湖で謎の爆発が発生。

妖怪一名が負傷。

──────────────────

 

──────────────────

・現場の土間について

現場の土間は、かなり柔らかく、軽い人がのっただけでも痕が残る。

──────────────────

 

──────────────────

・黄ばんだ写真

茶太郎の自室に置かれていた黄ばんだ写真。

茶太郎の見た目が若いのに対し、

桜の見た目には変化がない。

──────────────────

 

──────────────────

・カメラの記憶

朝霧が念写したカメラの記憶。

いっぷく堂開店当時の茶太郎と桜の姿が写っている。

──────────────────

 

──────────────────

・鉄製ナイフの刃

鍛冶屋・一徹で売られている洋物ナイフの刃。

グリップと刃が取り外せるようになっている。

──────────────────

 

──────────────────

・銀製のナイフの刃

咲夜が普段使っているナイフの刃。

幻想郷では貴重な銀が使われている。

鉄製ナイフの刃と同じ形をしている。

──────────────────

 

──────────────────

・グリップ

咲夜が普段使っているナイフのグリップ。

投げナイフ用で少し特殊な形をしている。

刃の差込口が洋物ナイフのグリップと同じ形になっている。

──────────────────

 

──────────────────

・ナイフ

鍛冶屋一徹でもらったもの。

鍛冶屋で保管されていたグリップと

ナイフの刃が組み合わさってできている。

──────────────────

 

──────────────────

・ペアネックレスのかたわれ

鍛冶屋・一徹に落ちていたネックレス。

形から察するに恐らくペアネックレスと思われる。

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

──────────────────

 

──────────────────

・大妖精(??)

名前の通り妖精。

事件当夜、友達と人里に

遊びに来ていたらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・レミリア・スカーレット(500)

紅魔館の当主。

咲夜さんのことを裏切り者だと話しているが‥‥?

──────────────────

 

──────────────────

・パチュリー・ノーレッジ(??)

紅魔館内の大図書館の管理人。

病弱体質、喘息もち。

──────────────────

 

──────────────────

・小悪魔(??)

大図書館の司書さん。

本名は不明。

──────────────────

 

──────────────────

・森近霖之助(??)

香霖堂店主。

人柄は良さそうだが、

商人にはあまり向いていなさそう。

──────────────────

 

──────────────────

・稲葉てゐ(??)

ウサギの耳が生えた妖怪。

いたずらっ子のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・餅田桜(??)

いっぷく堂の店員。

仲が良いという咲夜さんとは真逆の性格の持ち主。

被害者に恨みを持っている‥‥?

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純人(??)

河城さんの上司。階級は警部。

事あるごとに『幻想』という単語を使う。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・多々良一徹(??)

鍛冶屋『一徹』の店主。

被害者とは昔からの知り合いだったらしい。

常にお酒の匂いをプンプンさせている。

──────────────────



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つきつける 2-2-3-1

 「実はあの晩、私は紅魔館にお菓子用のレモンを採りに行っていました」

 

 ―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】───────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

・被害者 八ッ時茶太郎 ・死因 心臓をナイフで一突きにされたことによる失血死。

・追記 ナイフの刺さりが甘かったことが再解剖で判明。よって、被害者は刺されてから数十秒の間生きていた可能性を認める。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の順手の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・コルクボード

被害者の自室から発見されたもの。

咲夜の写真ばかりが貼られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・文々。新聞

4月9日づけの夕刊。

一面トップには爆破事件について書かれている。

 

※詳細

4月8日午後十一時五十分ごろ、霧の湖で謎の爆発が発生。

妖怪一名が負傷。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場の土間について

現場の土間は、かなり柔らかく、軽い人がのっただけでも痕が残る。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・黄ばんだ写真

茶太郎の自室に置かれていた黄ばんだ写真。

茶太郎の見た目が若いのに対し、

桜の見た目には変化がない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・カメラの記憶

朝霧が念写したカメラの記憶。

いっぷく堂開店当時の茶太郎と桜の姿が写っている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鉄製ナイフの刃

鍛冶屋・一徹で売られている洋物ナイフの刃。

グリップと刃が取り外せるようになっている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・銀製のナイフの刃

咲夜が普段使っているナイフの刃。

幻想郷では貴重な銀が使われている。

鉄製ナイフの刃と同じ形をしている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・グリップ

咲夜が普段使っているナイフのグリップ。

投げナイフ用で少し特殊な形をしている。

刃の差込口が洋物ナイフのグリップと同じ形になっている。

──────────────────

 

【つきつける】───────────────────

・ナイフ

鍛冶屋一徹でもらったもの。

鍛冶屋で保管されていたグリップと

ナイフの刃が組み合わさってできている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・ペアネックレスのかたわれ

鍛冶屋・一徹に落ちていたネックレス。

形から察するに恐らくペアネックレスと思われる。

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・大妖精(??)

名前の通り妖精。

事件当夜、友達と人里に

遊びに来ていたらしい。

──────────────────

 

【つきつける】───────────────────

・レミリア・スカーレット(500)

紅魔館の当主。

咲夜さんのことを裏切り者だと話しているが‥‥?

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・パチュリー・ノーレッジ(??)

紅魔館内の大図書館の管理人。

病弱体質、喘息もち。

──────────────────

 

【つきつける】───────────────────

・小悪魔(??)

大図書館の司書さん。

本名は不明。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・森近霖之助(??)

香霖堂店主。

人柄は良さそうだが、

商人にはあまり向いていなさそう。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・稲葉てゐ(??)

ウサギの耳が生えた妖怪。

いたずらっ子のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・餅田桜(??)

いっぷく堂の店員。

仲が良いという咲夜さんとは真逆の性格の持ち主。

被害者に恨みを持っている‥‥?

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・朝霧純人(??)

河城さんの上司。階級は警部。

事あるごとに『幻想』という単語を使う。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・多々良一徹(??)

鍛冶屋『一徹』の店主。

被害者とは昔からの知り合いだったらしい。

常にお酒の匂いをプンプンさせている。

──────────────────



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つきつける 2-2-3-2

 「息をひそめていたつもりですが……見つかってしまい、慌てて店に戻りました」

 

 ―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】───────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

・被害者 八ッ時茶太郎 ・死因 心臓をナイフで一突きにされたことによる失血死。

・追記 ナイフの刺さりが甘かったことが再解剖で判明。よって、被害者は刺されてから数十秒の間生きていた可能性を認める。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の順手の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・コルクボード

被害者の自室から発見されたもの。

咲夜の写真ばかりが貼られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・文々。新聞

4月9日づけの夕刊。

一面トップには爆破事件について書かれている。

 

※詳細

4月8日午後十一時五十分ごろ、霧の湖で謎の爆発が発生。

妖怪一名が負傷。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場の土間について

現場の土間は、かなり柔らかく、軽い人がのっただけでも痕が残る。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・黄ばんだ写真

茶太郎の自室に置かれていた黄ばんだ写真。

茶太郎の見た目が若いのに対し、

桜の見た目には変化がない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・カメラの記憶

朝霧が念写したカメラの記憶。

いっぷく堂開店当時の茶太郎と桜の姿が写っている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鉄製ナイフの刃

鍛冶屋・一徹で売られている洋物ナイフの刃。

グリップと刃が取り外せるようになっている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・銀製のナイフの刃

咲夜が普段使っているナイフの刃。

幻想郷では貴重な銀が使われている。

鉄製ナイフの刃と同じ形をしている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・グリップ

咲夜が普段使っているナイフのグリップ。

投げナイフ用で少し特殊な形をしている。

刃の差込口が洋物ナイフのグリップと同じ形になっている。

──────────────────

 

【つきつける】───────────────────

・ナイフ

鍛冶屋一徹でもらったもの。

鍛冶屋で保管されていたグリップと

ナイフの刃が組み合わさってできている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・ペアネックレスのかたわれ

鍛冶屋・一徹に落ちていたネックレス。

形から察するに恐らくペアネックレスと思われる。

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・大妖精(??)

名前の通り妖精。

事件当夜、友達と人里に

遊びに来ていたらしい。

──────────────────

 

【つきつける】───────────────────

・レミリア・スカーレット(500)

紅魔館の当主。

咲夜さんのことを裏切り者だと話しているが‥‥?

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・パチュリー・ノーレッジ(??)

紅魔館内の大図書館の管理人。

病弱体質、喘息もち。

──────────────────

 

【つきつける】───────────────────

・小悪魔(??)

大図書館の司書さん。

本名は不明。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・森近霖之助(??)

香霖堂店主。

人柄は良さそうだが、

商人にはあまり向いていなさそう。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・稲葉てゐ(??)

ウサギの耳が生えた妖怪。

いたずらっ子のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・餅田桜(??)

いっぷく堂の店員。

仲が良いという咲夜さんとは真逆の性格の持ち主。

被害者に恨みを持っている‥‥?

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・朝霧純人(??)

河城さんの上司。階級は警部。

事あるごとに『幻想』という単語を使う。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・多々良一徹(??)

鍛冶屋『一徹』の店主。

被害者とは昔からの知り合いだったらしい。

常にお酒の匂いをプンプンさせている。

──────────────────



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つきつける 2-2-3-3

 「それ以外には、道中何も起こらなかったので、話す必要はないと判断し、黙っていました。ただ……それだけの話です」

 

 ―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】───────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

・被害者 八ッ時茶太郎 ・死因 心臓をナイフで一突きにされたことによる失血死。

・追記 ナイフの刺さりが甘かったことが再解剖で判明。よって、被害者は刺されてから数十秒の間生きていた可能性を認める。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の順手の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・コルクボード

被害者の自室から発見されたもの。

咲夜の写真ばかりが貼られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・文々。新聞

4月9日づけの夕刊。

一面トップには爆破事件について書かれている。

 

※詳細

4月8日午後十一時五十分ごろ、霧の湖で謎の爆発が発生。

妖怪一名が負傷。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場の土間について

現場の土間は、かなり柔らかく、軽い人がのっただけでも痕が残る。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・黄ばんだ写真

茶太郎の自室に置かれていた黄ばんだ写真。

茶太郎の見た目が若いのに対し、

桜の見た目には変化がない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・カメラの記憶

朝霧が念写したカメラの記憶。

いっぷく堂開店当時の茶太郎と桜の姿が写っている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鉄製ナイフの刃

鍛冶屋・一徹で売られている洋物ナイフの刃。

グリップと刃が取り外せるようになっている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・銀製のナイフの刃

咲夜が普段使っているナイフの刃。

幻想郷では貴重な銀が使われている。

鉄製ナイフの刃と同じ形をしている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・グリップ

咲夜が普段使っているナイフのグリップ。

投げナイフ用で少し特殊な形をしている。

刃の差込口が洋物ナイフのグリップと同じ形になっている。

──────────────────

 

【つきつける】───────────────────

・ナイフ

鍛冶屋一徹でもらったもの。

鍛冶屋で保管されていたグリップと

ナイフの刃が組み合わさってできている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・ペアネックレスのかたわれ

鍛冶屋・一徹に落ちていたネックレス。

形から察するに恐らくペアネックレスと思われる。

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・大妖精(??)

名前の通り妖精。

事件当夜、友達と人里に

遊びに来ていたらしい。

──────────────────

 

【つきつける】───────────────────

・レミリア・スカーレット(500)

紅魔館の当主。

咲夜さんのことを裏切り者だと話しているが‥‥?

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・パチュリー・ノーレッジ(??)

紅魔館内の大図書館の管理人。

病弱体質、喘息もち。

──────────────────

 

【つきつける】───────────────────

・小悪魔(??)

大図書館の司書さん。

本名は不明。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・森近霖之助(??)

香霖堂店主。

人柄は良さそうだが、

商人にはあまり向いていなさそう。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・稲葉てゐ(??)

ウサギの耳が生えた妖怪。

いたずらっ子のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・餅田桜(??)

いっぷく堂の店員。

仲が良いという咲夜さんとは真逆の性格の持ち主。

被害者に恨みを持っている‥‥?

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・朝霧純人(??)

河城さんの上司。階級は警部。

事あるごとに『幻想』という単語を使う。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・多々良一徹(??)

鍛冶屋『一徹』の店主。

被害者とは昔からの知り合いだったらしい。

常にお酒の匂いをプンプンさせている。

──────────────────



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失敗 その他2-2-1

 「これこそが写真から導かれる可能性なのです!」

 「……さすがに違うと思うわ」

 裁判長席からため息交じりの声が聞こえた。

 「もう一度考え直して頂戴」

 ……間違えてしまったようだ。

 

【もどる】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

 ・被害者 八ッ時茶太郎 ・死因 心臓をナイフで一突きにされたことによる失血死。

 ・追記 ナイフの刺さりが甘かったことが再解剖で判明。よって、被害者は刺されてから数十秒の間生きていた可能性を認める。

──────────────────

 

──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

 

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

──────────────────

・コルクボード

被害者の自室から発見されたもの。

咲夜の写真ばかりが貼られている。

──────────────────

 

──────────────────

 ―証拠品「文々。新聞」を法廷記録に挟んだ―

・文々。新聞

4月9日づけの夕刊。

一面トップには爆破事件について書かれている。

 

※詳細

4月8日午後十一時五十分ごろ、霧の湖で謎の爆発が発生。

妖怪一名が負傷。

──────────────────

 

──────────────────

・現場の土間について

現場の土間は、かなり柔らかく、軽い人がのっただけでも痕が残る。

──────────────────

 

──────────────────

・黄ばんだ写真

茶太郎の自室に置かれていた黄ばんだ写真。

茶太郎の見た目が若いのに対し、

桜の見た目には変化がない。

──────────────────

 

──────────────────

・カメラの記憶

朝霧が念写したカメラの記憶。

いっぷく堂開店当時の茶太郎と桜の姿が写っている。

──────────────────

 

──────────────────

・鉄製ナイフの刃

鍛冶屋・一徹で売られている洋物ナイフの刃。

グリップと刃が取り外せるようになっている。

──────────────────

 

──────────────────

・銀製のナイフの刃

咲夜が普段使っているナイフの刃。

幻想郷では貴重な銀が使われている。

鉄製ナイフの刃と同じ形をしている。

──────────────────

 

──────────────────

・グリップ

咲夜が普段使っているナイフのグリップ。

投げナイフ用で少し特殊な形をしている。

刃の差込口が洋物ナイフのグリップと同じ形になっている。

──────────────────

 

──────────────────

・ナイフ

鍛冶屋一徹でもらったもの。

鍛冶屋で保管されていたグリップと

ナイフの刃が組み合わさってできている。

──────────────────

 

──────────────────

・ペアネックレスのかたわれ

鍛冶屋・一徹に落ちていたネックレス。

形から察するに恐らくペアネックレスと思われる。

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

──────────────────

 

──────────────────

・大妖精(??)

名前の通り妖精。

事件当夜、友達と人里に

遊びに来ていたらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・レミリア・スカーレット(500)

紅魔館の当主。

咲夜さんのことを裏切り者だと話しているが‥‥?

──────────────────

 

──────────────────

・パチュリー・ノーレッジ(??)

紅魔館内の大図書館の管理人。

病弱体質、喘息もち。

──────────────────

 

──────────────────

・小悪魔(??)

大図書館の司書さん。

本名は不明。

──────────────────

 

──────────────────

・森近霖之助(??)

香霖堂店主。

人柄は良さそうだが、

商人にはあまり向いていなさそう。

──────────────────

 

──────────────────

・稲葉てゐ(??)

ウサギの耳が生えた妖怪。

いたずらっ子のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・餅田桜(??)

いっぷく堂の店員。

仲が良いという咲夜さんとは真逆の性格の持ち主。

被害者に恨みを持っている‥‥?

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純人(??)

河城さんの上司。階級は警部。

事あるごとに『幻想』という単語を使う。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・多々良一徹(??)

鍛冶屋『一徹』の店主。

被害者とは昔からの知り合いだったらしい。

常にお酒の匂いをプンプンさせている。

──────────────────



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失敗 その他2-2-2

 「この証拠が、証人が吸血鬼であることを示しているのです!」

 「…………」

 「……あの、みなさーん。……聞いてますか?」

 「ああ、失礼。あまりにもあなたの考えが馬鹿馬鹿しすぎたので」

 「し、失礼な!」

 「その証拠品で、あなたが吸血鬼になって見せたら信じてあげてもいいのですが……できますか?」

 「……無理です。ごめんなさい。考え直します」

 「それでよろしい」

 ……間違えてしまったようだ。

 

【もどる】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

 ・被害者 八ッ時茶太郎 ・死因 心臓をナイフで一突きにされたことによる失血死。

 ・追記 ナイフの刺さりが甘かったことが再解剖で判明。よって、被害者は刺されてから数十秒の間生きていた可能性を認める。

──────────────────

 

──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

 

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

──────────────────

・コルクボード

被害者の自室から発見されたもの。

咲夜の写真ばかりが貼られている。

──────────────────

 

──────────────────

 ―証拠品「文々。新聞」を法廷記録に挟んだ―

・文々。新聞

4月9日づけの夕刊。

一面トップには爆破事件について書かれている。

 

※詳細

4月8日午後十一時五十分ごろ、霧の湖で謎の爆発が発生。

妖怪一名が負傷。

──────────────────

 

──────────────────

・現場の土間について

現場の土間は、かなり柔らかく、軽い人がのっただけでも痕が残る。

──────────────────

 

──────────────────

・黄ばんだ写真

茶太郎の自室に置かれていた黄ばんだ写真。

茶太郎の見た目が若いのに対し、

桜の見た目には変化がない。

──────────────────

 

──────────────────

・カメラの記憶

朝霧が念写したカメラの記憶。

いっぷく堂開店当時の茶太郎と桜の姿が写っている。

──────────────────

 

──────────────────

・鉄製ナイフの刃

鍛冶屋・一徹で売られている洋物ナイフの刃。

グリップと刃が取り外せるようになっている。

──────────────────

 

──────────────────

・銀製のナイフの刃

咲夜が普段使っているナイフの刃。

幻想郷では貴重な銀が使われている。

鉄製ナイフの刃と同じ形をしている。

──────────────────

 

──────────────────

・グリップ

咲夜が普段使っているナイフのグリップ。

投げナイフ用で少し特殊な形をしている。

刃の差込口が洋物ナイフのグリップと同じ形になっている。

──────────────────

 

──────────────────

・ナイフ

鍛冶屋一徹でもらったもの。

鍛冶屋で保管されていたグリップと

ナイフの刃が組み合わさってできている。

──────────────────

 

──────────────────

・ペアネックレスのかたわれ

鍛冶屋・一徹に落ちていたネックレス。

形から察するに恐らくペアネックレスと思われる。

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

──────────────────

 

──────────────────

・大妖精(??)

名前の通り妖精。

事件当夜、友達と人里に

遊びに来ていたらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・レミリア・スカーレット(500)

紅魔館の当主。

咲夜さんのことを裏切り者だと話しているが‥‥?

──────────────────

 

──────────────────

・パチュリー・ノーレッジ(??)

紅魔館内の大図書館の管理人。

病弱体質、喘息もち。

──────────────────

 

──────────────────

・小悪魔(??)

大図書館の司書さん。

本名は不明。

──────────────────

 

──────────────────

・森近霖之助(??)

香霖堂店主。

人柄は良さそうだが、

商人にはあまり向いていなさそう。

──────────────────

 

──────────────────

・稲葉てゐ(??)

ウサギの耳が生えた妖怪。

いたずらっ子のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・餅田桜(??)

いっぷく堂の店員。

仲が良いという咲夜さんとは真逆の性格の持ち主。

被害者に恨みを持っている‥‥?

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純人(??)

河城さんの上司。階級は警部。

事あるごとに『幻想』という単語を使う。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・多々良一徹(??)

鍛冶屋『一徹』の店主。

被害者とは昔からの知り合いだったらしい。

常にお酒の匂いをプンプンさせている。

──────────────────



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失敗 その他2-2-3

 「被告人はこれを使ってナイフを調達したのです!」

 「……そんなものでどうやって調達すると言うのですか?」

 「いやできるでしょう! これのこの部分をこう使えば!」

 「……自分で言っててむなしくならない? なるほど君……」

 「……もう一度考え直すよ」

 「その前にペナルティね」

 ……トホホ。

 

【もどる】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

 ・被害者 八ッ時茶太郎 ・死因 心臓をナイフで一突きにされたことによる失血死。

 ・追記 ナイフの刺さりが甘かったことが再解剖で判明。よって、被害者は刺されてから数十秒の間生きていた可能性を認める。

──────────────────

 

──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

 

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

──────────────────

・コルクボード

被害者の自室から発見されたもの。

咲夜の写真ばかりが貼られている。

──────────────────

 

──────────────────

 ―証拠品「文々。新聞」を法廷記録に挟んだ―

・文々。新聞

4月9日づけの夕刊。

一面トップには爆破事件について書かれている。

 

※詳細

4月8日午後十一時五十分ごろ、霧の湖で謎の爆発が発生。

妖怪一名が負傷。

──────────────────

 

──────────────────

・現場の土間について

現場の土間は、かなり柔らかく、軽い人がのっただけでも痕が残る。

──────────────────

 

──────────────────

・黄ばんだ写真

茶太郎の自室に置かれていた黄ばんだ写真。

茶太郎の見た目が若いのに対し、

桜の見た目には変化がない。

──────────────────

 

──────────────────

・カメラの記憶

朝霧が念写したカメラの記憶。

いっぷく堂開店当時の茶太郎と桜の姿が写っている。

──────────────────

 

──────────────────

・鉄製ナイフの刃

鍛冶屋・一徹で売られている洋物ナイフの刃。

グリップと刃が取り外せるようになっている。

──────────────────

 

──────────────────

・銀製のナイフの刃

咲夜が普段使っているナイフの刃。

幻想郷では貴重な銀が使われている。

鉄製ナイフの刃と同じ形をしている。

──────────────────

 

──────────────────

・グリップ

咲夜が普段使っているナイフのグリップ。

投げナイフ用で少し特殊な形をしている。

刃の差込口が洋物ナイフのグリップと同じ形になっている。

──────────────────

 

──────────────────

・ナイフ

鍛冶屋一徹でもらったもの。

鍛冶屋で保管されていたグリップと

ナイフの刃が組み合わさってできている。

──────────────────

 

──────────────────

・ペアネックレスのかたわれ

鍛冶屋・一徹に落ちていたネックレス。

形から察するに恐らくペアネックレスと思われる。

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

──────────────────

 

──────────────────

・大妖精(??)

名前の通り妖精。

事件当夜、友達と人里に

遊びに来ていたらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・レミリア・スカーレット(500)

紅魔館の当主。

咲夜さんのことを裏切り者だと話しているが‥‥?

──────────────────

 

──────────────────

・パチュリー・ノーレッジ(??)

紅魔館内の大図書館の管理人。

病弱体質、喘息もち。

──────────────────

 

──────────────────

・小悪魔(??)

大図書館の司書さん。

本名は不明。

──────────────────

 

──────────────────

・森近霖之助(??)

香霖堂店主。

人柄は良さそうだが、

商人にはあまり向いていなさそう。

──────────────────

 

──────────────────

・稲葉てゐ(??)

ウサギの耳が生えた妖怪。

いたずらっ子のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・餅田桜(??)

いっぷく堂の店員。

仲が良いという咲夜さんとは真逆の性格の持ち主。

被害者に恨みを持っている‥‥?

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純人(??)

河城さんの上司。階級は警部。

事あるごとに『幻想』という単語を使う。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・多々良一徹(??)

鍛冶屋『一徹』の店主。

被害者とは昔からの知り合いだったらしい。

常にお酒の匂いをプンプンさせている。

──────────────────



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失敗 その他2-2-4

 「これこそが、証人が鍛冶屋に忍び込んだことを示しているのです!」

 「却下するわ」

 「え! も、もうちょっと話を聞いてくれても……」

 「どう見ても違うじゃない! それ!」

 問答無用で却下されてしまった……。

 

【もどる】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

 ・被害者 八ッ時茶太郎 ・死因 心臓をナイフで一突きにされたことによる失血死。

 ・追記 ナイフの刺さりが甘かったことが再解剖で判明。よって、被害者は刺されてから数十秒の間生きていた可能性を認める。

──────────────────

 

──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

 

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

──────────────────

・コルクボード

被害者の自室から発見されたもの。

咲夜の写真ばかりが貼られている。

──────────────────

 

──────────────────

 ―証拠品「文々。新聞」を法廷記録に挟んだ―

・文々。新聞

4月9日づけの夕刊。

一面トップには爆破事件について書かれている。

 

※詳細

4月8日午後十一時五十分ごろ、霧の湖で謎の爆発が発生。

妖怪一名が負傷。

──────────────────

 

──────────────────

・現場の土間について

現場の土間は、かなり柔らかく、軽い人がのっただけでも痕が残る。

──────────────────

 

──────────────────

・黄ばんだ写真

茶太郎の自室に置かれていた黄ばんだ写真。

茶太郎の見た目が若いのに対し、

桜の見た目には変化がない。

──────────────────

 

──────────────────

・カメラの記憶

朝霧が念写したカメラの記憶。

いっぷく堂開店当時の茶太郎と桜の姿が写っている。

──────────────────

 

──────────────────

・鉄製ナイフの刃

鍛冶屋・一徹で売られている洋物ナイフの刃。

グリップと刃が取り外せるようになっている。

──────────────────

 

──────────────────

・銀製のナイフの刃

咲夜が普段使っているナイフの刃。

幻想郷では貴重な銀が使われている。

鉄製ナイフの刃と同じ形をしている。

──────────────────

 

──────────────────

・グリップ

咲夜が普段使っているナイフのグリップ。

投げナイフ用で少し特殊な形をしている。

刃の差込口が洋物ナイフのグリップと同じ形になっている。

──────────────────

 

──────────────────

・ナイフ

鍛冶屋一徹でもらったもの。

鍛冶屋で保管されていたグリップと

ナイフの刃が組み合わさってできている。

──────────────────

 

──────────────────

・ペアネックレスのかたわれ

鍛冶屋・一徹に落ちていたネックレス。

形から察するに恐らくペアネックレスと思われる。

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

──────────────────

 

──────────────────

・大妖精(??)

名前の通り妖精。

事件当夜、友達と人里に

遊びに来ていたらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・レミリア・スカーレット(500)

紅魔館の当主。

咲夜さんのことを裏切り者だと話しているが‥‥?

──────────────────

 

──────────────────

・パチュリー・ノーレッジ(??)

紅魔館内の大図書館の管理人。

病弱体質、喘息もち。

──────────────────

 

──────────────────

・小悪魔(??)

大図書館の司書さん。

本名は不明。

──────────────────

 

──────────────────

・森近霖之助(??)

香霖堂店主。

人柄は良さそうだが、

商人にはあまり向いていなさそう。

──────────────────

 

──────────────────

・稲葉てゐ(??)

ウサギの耳が生えた妖怪。

いたずらっ子のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・餅田桜(??)

いっぷく堂の店員。

仲が良いという咲夜さんとは真逆の性格の持ち主。

被害者に恨みを持っている‥‥?

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純人(??)

河城さんの上司。階級は警部。

事あるごとに『幻想』という単語を使う。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・多々良一徹(??)

鍛冶屋『一徹』の店主。

被害者とは昔からの知り合いだったらしい。

常にお酒の匂いをプンプンさせている。

──────────────────



目次 感想へのリンク しおりを挟む


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失敗 その他2-2-5

 「このネックレスが証人のものであることは、これを見ればわかるはずです!」

 「……はず?」

 「……はず、です」

 「確証を持てないのにつきつけられても……説得力皆無ですよ、弁護人」

 「……ちょっと待っててもらっていいですか? 今から考えて……」

 「考えている間にペナルティを与えておくわね」

 間違えてしまったようだ……。

 

【もどる】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

 ・被害者 八ッ時茶太郎 ・死因 心臓をナイフで一突きにされたことによる失血死。

 ・追記 ナイフの刺さりが甘かったことが再解剖で判明。よって、被害者は刺されてから数十秒の間生きていた可能性を認める。

──────────────────

 

──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

 

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

──────────────────

・コルクボード

被害者の自室から発見されたもの。

咲夜の写真ばかりが貼られている。

──────────────────

 

──────────────────

 ―証拠品「文々。新聞」を法廷記録に挟んだ―

・文々。新聞

4月9日づけの夕刊。

一面トップには爆破事件について書かれている。

 

※詳細

4月8日午後十一時五十分ごろ、霧の湖で謎の爆発が発生。

妖怪一名が負傷。

──────────────────

 

──────────────────

・現場の土間について

現場の土間は、かなり柔らかく、軽い人がのっただけでも痕が残る。

──────────────────

 

──────────────────

・黄ばんだ写真

茶太郎の自室に置かれていた黄ばんだ写真。

茶太郎の見た目が若いのに対し、

桜の見た目には変化がない。

──────────────────

 

──────────────────

・カメラの記憶

朝霧が念写したカメラの記憶。

いっぷく堂開店当時の茶太郎と桜の姿が写っている。

──────────────────

 

──────────────────

・鉄製ナイフの刃

鍛冶屋・一徹で売られている洋物ナイフの刃。

グリップと刃が取り外せるようになっている。

──────────────────

 

──────────────────

・銀製のナイフの刃

咲夜が普段使っているナイフの刃。

幻想郷では貴重な銀が使われている。

鉄製ナイフの刃と同じ形をしている。

──────────────────

 

──────────────────

・グリップ

咲夜が普段使っているナイフのグリップ。

投げナイフ用で少し特殊な形をしている。

刃の差込口が洋物ナイフのグリップと同じ形になっている。

──────────────────

 

──────────────────

・ナイフ

鍛冶屋一徹でもらったもの。

鍛冶屋で保管されていたグリップと

ナイフの刃が組み合わさってできている。

──────────────────

 

──────────────────

・ペアネックレスのかたわれ

鍛冶屋・一徹に落ちていたネックレス。

形から察するに恐らくペアネックレスと思われる。

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

──────────────────

 

──────────────────

・大妖精(??)

名前の通り妖精。

事件当夜、友達と人里に

遊びに来ていたらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・レミリア・スカーレット(500)

紅魔館の当主。

咲夜さんのことを裏切り者だと話しているが‥‥?

──────────────────

 

──────────────────

・パチュリー・ノーレッジ(??)

紅魔館内の大図書館の管理人。

病弱体質、喘息もち。

──────────────────

 

──────────────────

・小悪魔(??)

大図書館の司書さん。

本名は不明。

──────────────────

 

──────────────────

・森近霖之助(??)

香霖堂店主。

人柄は良さそうだが、

商人にはあまり向いていなさそう。

──────────────────

 

──────────────────

・稲葉てゐ(??)

ウサギの耳が生えた妖怪。

いたずらっ子のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・餅田桜(??)

いっぷく堂の店員。

仲が良いという咲夜さんとは真逆の性格の持ち主。

被害者に恨みを持っている‥‥?

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純人(??)

河城さんの上司。階級は警部。

事あるごとに『幻想』という単語を使う。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・多々良一徹(??)

鍛冶屋『一徹』の店主。

被害者とは昔からの知り合いだったらしい。

常にお酒の匂いをプンプンさせている。

──────────────────



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失敗 その他2-2-1 復帰

 「この証拠品から導かれる一つの可能性。改めて教えて差し上げましょう。それは……!」

 

 ―つきつける― 写真から導かれる可能性とは?

【機械は故障していた】

【桜は人間ではない】

【桜は双子だった】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

・被害者 八ッ時茶太郎 ・死因 心臓をナイフで一突きにされたことによる失血死。

・追記 ナイフの刺さりが甘かったことが再解剖で判明。よって、被害者は刺されてから数十秒の間生きていた可能性を認める。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

 

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

──────────────────



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失敗 その他2-2-2 復帰

 「では、もう一度弁護側に問いましょう。この証人が吸血鬼である証拠を提示して頂戴!」

 

 

 

 ―つきつける― 桜が吸血鬼である証拠をつきつけろ!

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】───────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

・被害者 八ッ時茶太郎 ・死因 心臓をナイフで一突きにされたことによる失血死。

・追記 ナイフの刺さりが甘かったことが再解剖で判明。よって、被害者は刺されてから数十秒の間生きていた可能性を認める。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の順手の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・コルクボード

被害者の自室から発見されたもの。

咲夜の写真ばかりが貼られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・文々。新聞

4月9日づけの夕刊。

一面トップには爆破事件について書かれている。

 

※詳細

4月8日午後十一時五十分ごろ、霧の湖で謎の爆発が発生。

妖怪一名が負傷。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場の土間について

現場の土間は、かなり柔らかく、軽い人がのっただけでも痕が残る。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・黄ばんだ写真

茶太郎の自室に置かれていた黄ばんだ写真。

茶太郎の見た目が若いのに対し、

桜の見た目には変化がない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・カメラの記憶

朝霧が念写したカメラの記憶。

いっぷく堂開店当時の茶太郎と桜の姿が写っている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鉄製ナイフの刃

鍛冶屋・一徹で売られている洋物ナイフの刃。

グリップと刃が取り外せるようになっている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・銀製のナイフの刃

咲夜が普段使っているナイフの刃。

幻想郷では貴重な銀が使われている。

鉄製ナイフの刃と同じ形をしている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・グリップ

咲夜が普段使っているナイフのグリップ。

投げナイフ用で少し特殊な形をしている。

刃の差込口が洋物ナイフのグリップと同じ形になっている。

──────────────────

 

【つきつける】───────────────────

・ナイフ

鍛冶屋一徹でもらったもの。

鍛冶屋で保管されていたグリップと

ナイフの刃が組み合わさってできている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・ペアネックレスのかたわれ

鍛冶屋・一徹に落ちていたネックレス。

形から察するに恐らくペアネックレスと思われる。

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・大妖精(??)

名前の通り妖精。

事件当夜、友達と人里に

遊びに来ていたらしい。

──────────────────

 

【つきつける】───────────────────

・レミリア・スカーレット(500)

紅魔館の当主。

咲夜さんのことを裏切り者だと話しているが‥‥?

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・パチュリー・ノーレッジ(??)

紅魔館内の大図書館の管理人。

病弱体質、喘息もち。

──────────────────

 

【つきつける】───────────────────

・小悪魔(??)

大図書館の司書さん。

本名は不明。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・森近霖之助(??)

香霖堂店主。

人柄は良さそうだが、

商人にはあまり向いていなさそう。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・稲葉てゐ(??)

ウサギの耳が生えた妖怪。

いたずらっ子のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・餅田桜(??)

いっぷく堂の店員。

仲が良いという咲夜さんとは真逆の性格の持ち主。

被害者に恨みを持っている‥‥?

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・朝霧純人(??)

河城さんの上司。階級は警部。

事あるごとに『幻想』という単語を使う。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・多々良一徹(??)

鍛冶屋『一徹』の店主。

被害者とは昔からの知り合いだったらしい。

常にお酒の匂いをプンプンさせている。

──────────────────



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失敗 その他2-2-3 復帰

 「裁判長! 今度こそ、弁護側は検察側の主張に対して証拠品を提示する準備があります!」

 ぼくがそういうと、木槌の音が鳴る。

 「……今度こそ頼むわね。……それでは、提示してもらいましょう。検察側の主張に対する証拠を!」

 

 

 

 

 ―つきつける― 検察側の主張に対する証拠をつきつけろ!

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】───────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

・被害者 八ッ時茶太郎 ・死因 心臓をナイフで一突きにされたことによる失血死。

・追記 ナイフの刺さりが甘かったことが再解剖で判明。よって、被害者は刺されてから数十秒の間生きていた可能性を認める。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の順手の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・コルクボード

被害者の自室から発見されたもの。

咲夜の写真ばかりが貼られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・文々。新聞

4月9日づけの夕刊。

一面トップには爆破事件について書かれている。

 

※詳細

4月8日午後十一時五十分ごろ、霧の湖で謎の爆発が発生。

妖怪一名が負傷。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場の土間について

現場の土間は、かなり柔らかく、軽い人がのっただけでも痕が残る。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・黄ばんだ写真

茶太郎の自室に置かれていた黄ばんだ写真。

茶太郎の見た目が若いのに対し、

桜の見た目には変化がない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・カメラの記憶

朝霧が念写したカメラの記憶。

いっぷく堂開店当時の茶太郎と桜の姿が写っている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鉄製ナイフの刃

鍛冶屋・一徹で売られている洋物ナイフの刃。

グリップと刃が取り外せるようになっている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・銀製のナイフの刃

咲夜が普段使っているナイフの刃。

幻想郷では貴重な銀が使われている。

鉄製ナイフの刃と同じ形をしている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・グリップ

咲夜が普段使っているナイフのグリップ。

投げナイフ用で少し特殊な形をしている。

刃の差込口が洋物ナイフのグリップと同じ形になっている。

──────────────────

 

【つきつける】───────────────────

・ナイフ

鍛冶屋一徹でもらったもの。

鍛冶屋で保管されていたグリップと

ナイフの刃が組み合わさってできている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・ペアネックレスのかたわれ

鍛冶屋・一徹に落ちていたネックレス。

形から察するに恐らくペアネックレスと思われる。

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・大妖精(??)

名前の通り妖精。

事件当夜、友達と人里に

遊びに来ていたらしい。

──────────────────

 

【つきつける】───────────────────

・レミリア・スカーレット(500)

紅魔館の当主。

咲夜さんのことを裏切り者だと話しているが‥‥?

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・パチュリー・ノーレッジ(??)

紅魔館内の大図書館の管理人。

病弱体質、喘息もち。

──────────────────

 

【つきつける】───────────────────

・小悪魔(??)

大図書館の司書さん。

本名は不明。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・森近霖之助(??)

香霖堂店主。

人柄は良さそうだが、

商人にはあまり向いていなさそう。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・稲葉てゐ(??)

ウサギの耳が生えた妖怪。

いたずらっ子のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・餅田桜(??)

いっぷく堂の店員。

仲が良いという咲夜さんとは真逆の性格の持ち主。

被害者に恨みを持っている‥‥?

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・朝霧純人(??)

河城さんの上司。階級は警部。

事あるごとに『幻想』という単語を使う。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・多々良一徹(??)

鍛冶屋『一徹』の店主。

被害者とは昔からの知り合いだったらしい。

常にお酒の匂いをプンプンさせている。

──────────────────



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失敗 その他2-2-4 復帰

 「……では、今度こそお望み通り証拠品を提示しましょう、証人が鍛冶屋の倉庫に忍び込んだ証拠。それは……!」

 

 

 

 ―つきつける― 桜が鍛冶屋の倉庫に忍び込んだ証拠をつきつけろ!

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

 ・被害者 八ッ時茶太郎 

 ・死因 心臓をナイフで一突きにされ即死。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

 

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・コルクボード

被害者の自室から発見されたもの。

咲夜の写真ばかりが貼られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

 ―証拠品「文々。新聞」を法廷記録に挟んだ―

・文々。新聞

4月9日づけの夕刊。

一面トップには爆破事件について書かれている。

 

※詳細

4月8日午後十一時五十分ごろ、霧の湖で謎の爆発が発生。

妖怪一名が負傷。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場の土間について

現場の土間は、かなり柔らかく、軽い人がのっただけでも痕が残る。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・黄ばんだ写真

茶太郎の自室に置かれていた黄ばんだ写真。

茶太郎の見た目が若いのに対し、

桜の見た目には変化がない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鉄製ナイフの刃

鍛冶屋・一徹で売られている洋物ナイフの刃。

グリップと刃が取り外せるようになっている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・銀製のナイフの刃

咲夜が普段使っているナイフの刃。

幻想郷では貴重な銀が使われている。

鉄製ナイフの刃と同じ形をしている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・グリップ

咲夜が普段使っているナイフのグリップ。

投げナイフ用で少し特殊な形をしている。

刃の差込口が洋物ナイフのグリップと同じ形になっている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・ナイフ

鍛冶屋一徹でもらったもの。

鍛冶屋で保管されていたグリップと

ナイフの刃が組み合わさってできている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・ペアネックレスのかたわれ

鍛冶屋・一徹に落ちていたネックレス。

形から察するに恐らくペアネックレスと思われる。

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】─────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】───────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・大妖精(??)

名前の通り妖精。

事件当夜、友達と人里に

遊びに来ていたらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・レミリア・スカーレット(500)

紅魔館の当主。

咲夜さんのことを裏切り者だと話しているが‥‥?

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・パチュリー・ノーレッジ(??)

紅魔館内の大図書館の管理人。

病弱体質、喘息もち。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小悪魔(??)

大図書館の司書さん。

本名は不明。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・森近霖之助(??)

香霖堂店主。

人柄は良さそうだが、

商人にはあまり向いていなさそう。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・稲葉てゐ(??)

ウサギの耳が生えた妖怪。

いたずらっ子のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・餅田桜(??)

いっぷく堂の店員。

仲が良いという咲夜さんとは真逆の性格の持ち主。

被害者に恨みを持っている‥‥?

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・朝霧純人(??)

河城さんの上司。階級は警部。

事あるごとに『幻想』という単語を使う。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・多々良一徹(??)

鍛冶屋『一徹』の店主。

被害者とは昔からの知り合いだったらしい。

常にお酒の匂いをプンプンさせている。

──────────────────



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失敗 その他2-2-5 復帰

 「ふん。そんな証拠品をむんずと突き出されても、間違っていれば意味がありません。検察側は、そのネックレスが証人の物だったという確固たる証拠の提示を求めます!」

 「……いいでしょう。このネックレスが証人の物だったという事は、こいつが今度こそ示してくれる!」

 

 ―つきつける― ネックレスが桜のものだという事を示す証拠をつきつけろ!

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

 ・被害者 八ッ時茶太郎 

 ・死因 心臓をナイフで一突きにされ即死。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

 

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・コルクボード

被害者の自室から発見されたもの。

咲夜の写真ばかりが貼られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

 ―証拠品「文々。新聞」を法廷記録に挟んだ―

・文々。新聞

4月9日づけの夕刊。

一面トップには爆破事件について書かれている。

 

※詳細

4月8日午後十一時五十分ごろ、霧の湖で謎の爆発が発生。

妖怪一名が負傷。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場の土間について

現場の土間は、かなり柔らかく、軽い人がのっただけでも痕が残る。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・黄ばんだ写真

茶太郎の自室に置かれていた黄ばんだ写真。

茶太郎の見た目が若いのに対し、

桜の見た目には変化がない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・カメラの記憶

朝霧が念写したカメラの記憶。

いっぷく堂開店当時の茶太郎と桜の姿が写っている。

二人は首からペアネックレスをかけている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鉄製ナイフの刃

鍛冶屋・一徹で売られている洋物ナイフの刃。

グリップと刃が取り外せるようになっている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・銀製のナイフの刃

咲夜が普段使っているナイフの刃。

幻想郷では貴重な銀が使われている。

鉄製ナイフの刃と同じ形をしている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・グリップ

咲夜が普段使っているナイフのグリップ。

投げナイフ用で少し特殊な形をしている。

刃の差込口が洋物ナイフのグリップと同じ形になっている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・ナイフ

鍛冶屋一徹でもらったもの。

鍛冶屋で保管されていたグリップと

ナイフの刃が組み合わさってできている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・ペアネックレスのかたわれ

鍛冶屋・一徹に落ちていたネックレス。

形から察するに恐らくペアネックレスと思われる。

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】─────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】───────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・大妖精(??)

名前の通り妖精。

事件当夜、友達と人里に

遊びに来ていたらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・レミリア・スカーレット(500)

紅魔館の当主。

咲夜さんのことを裏切り者だと話しているが‥‥?

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・パチュリー・ノーレッジ(??)

紅魔館内の大図書館の管理人。

病弱体質、喘息もち。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小悪魔(??)

大図書館の司書さん。

本名は不明。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・森近霖之助(??)

香霖堂店主。

人柄は良さそうだが、

商人にはあまり向いていなさそう。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・稲葉てゐ(??)

ウサギの耳が生えた妖怪。

いたずらっ子のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・餅田桜(??)

いっぷく堂の店員。

仲が良いという咲夜さんとは真逆の性格の持ち主。

被害者に恨みを持っている‥‥?

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・朝霧純人(??)

河城さんの上司。階級は警部。

事あるごとに『幻想』という単語を使う。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・多々良一徹(??)

鍛冶屋『一徹』の店主。

被害者とは昔からの知り合いだったらしい。

常にお酒の匂いをプンプンさせている。

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閉廷後 失敗

 「これが、二人の関係が壊れていなかったことを教えてくれています」

 「……? も、申し訳ございません、成歩堂様、私には少し理解ができません……」

 「え、あれ、そうですか?」

 あ、間違えたかも……。

 

 「な、なんにせよ、二人は事件が起きるその時まで、共に過ごしていました。関係が壊れていたとは言えないでしょう」

 「……確かにそのようです。しかし、せめて、話し合う猶予はなかったのでしょうか?」

 

 「……それが、この事件の悲しいところです。茶太郎さんは、殺害される直前、抵抗するそぶりを見せていませんでした」

 「朝霧様の記憶写真のことですね」

 「ええ。……これは、ぼくの推測にすぎませんが。恐らく、茶太郎さんは自ら殺される道を選んだと思うのです。“桜さんにつらい思いをさせた自分は、殺されても仕方がない“。彼は、死の間際にそう思ってしまった、だから抵抗しなかったのでは、と思います」

 「そ、そんなことが……」

 「あくまでも推測ですが。ただ、もしこれが事実だとするならば、ぼくはこの考えは間違っていると思います。結果的に、桜さんは殺人の罪で捕まってしまいました。もし、もう一度彼女と向き合っていれば……こんな結果にはならなかったと思います」

 「…………」

 咲夜さんが俯いた。わずかにのぞく顔からは、深刻な表情が見て取れる。

 

 「……だからこそ、咲夜さん。あなたは、もう一度レミリアさんと向き合ってください。きっと、話し合えばわかるはずです。それに彼女はあなたのことを……」

 

 「弁護士さん、ちょっといいかい?」

 ぼくが話していると、小町さんの声が聞こえた。

 「あんたの依頼人と面会したいって奴がいてさ。今時間あるかい?」

 「え、ええ。まあ」

 「そうか、よかったよかった。それじゃあ後は頼んだぞ」

 手をひらひらとさせて、小町さんは部屋を後にする。取り残された、面会人は、やや恐縮しながら、おずおずと姿を現した。

 

 「……お嬢様!」

 特徴的な黒い翼が扉から覗いた瞬間、まだ顔すら見えていないのに、咲夜さんが面会人をレミリアさんだと言い当てた。思いがけない人物の登場に、彼女は狼狽してしまっている。

 レミリアさんは、怖々とした様子のまま、少しずつ、扉の陰から姿を出した。

 そして、意を決したのか、突然扉の陰からバッと飛び出したかと思うと、咲夜さんの前まで走って来て、

 「ごめん、なさい」

 と、小さく言った。

 しばしの間、気まずい沈黙が流れる。そんな中、咲夜さんが口を開く。

 「……お嬢様が謝られる必要はございません。全ては、私の不手際で起こった出来事。むしろ謝るべきなのは私なのです」

 咲夜さんがレミリアさんの視線よりも低くなるように、膝をつく。そして、そのまま頭を下げた。

 「お騒がせしてしまい、誠に申し訳ありませんでした」

 レミリアさんは、謝罪の言葉を述べる咲夜さんの頭を見つめる。

 

 「……顔を上げて、咲夜」

 その言葉に反応し、咲夜さんがゆっくりと顔を上げる。

 「繰り返すことになるけど、ごめんなさい。私が謝るべきなの」

 咲夜さんの目をじっと見て話す。決意を固めた、強い眼差しで。

 

 「昨日の晩、あなたが殺人で捕まったと聞いて、私は意味もなく憤慨してしまった。良く考えもせず、ただ自分の身勝手な思いだけで。けれども、そこの弁護士さんに諭されて思い出したわ。あなたは、私の顔に泥を塗るような子ではないと。私が外出のたびに、人間達から避けられても、咲夜だけはずっと側にいてくれた。それどころか、励ましの言葉さえかけてくれた。使用人としてではなく、一人の家族として接してくれていたと。

……それを思い出したら、あなたを信じなきゃって思った。私に出来ることをしなきゃ、って思えた。

 留置所では、嫌な思いをさせたわね。私になりに、言葉をかけようと思ったのだけれど、上手く言葉が出くて、最後にやっと一言、出せたかどうかも分からないくらいの声しか出せなかった。そのことをがずっと気になっていて、今、こうして謝りにきたの。……ごめんなさい、何もできないで……主として失格ね」

 レミリアさんの話を、咲夜さんは俯いたまま、黙って聞いていた。が、彼女が話し終わるや否や、顔を上げた。

 

 「……お言葉ですが。お嬢様のお話には、一つ決定的な“ムジュン”があるかと」

 「ムジュン?」

 「お嬢様が何もできなかった……それは違います。裁判の最中、有罪判決が下る直前に、状況を逆転させる証拠品を持ってきてくださったのは、お嬢様に他なりません。あの証拠品が無ければ、私は、今頃檻の中でしょう。どうか、自信を持ってください、お嬢様は、

私のことを救ってくださいました。何もできなかったわけではありません」

 レミリアさんに負けないぐらいの真剣な眼差しで、咲夜さんが言った。

 「……そう言ってくれると、気が楽になるわ」

 レミリアさんが、咲夜さんに向かって、ゆっくりと手を差し伸べた。顔が少しはにかんでいる。

 

 「……私たちは、違う種族同士だわ。だから、この先もまた迷惑をかけるかもしれないわ。

……それを承知の上の話になるけれど……もう一度、私の側で、メイドとして……いえ、家族として暮らしてくれるかしら?」

 咲夜さんのことを一瞬でも信じることが出来なかった、罪悪感のせいか、はたまた、こんな状況でも、真摯に接してくれる、咲夜さんの姿を見て、思わず涙が出そうになるのをこらえているのだろうか、レミリアさんの手は、小刻みに震えている。

 そんな手を、咲夜さんは両手で優しく包んだ。

 「謹んで、お受けいたします。お嬢様……いいえ、レミリア様」

 「……ありがとう。咲夜」

 二人は、しばらくの間、手を握ったまま、動かなかった。沈黙が再び流れる。でも、それは、先程までのギクシャクとした雰囲気とは違い、温かい静寂だと思えた。

 

 「レミィ、もう大丈夫かしら」

 また、扉の方から声が聞こえた。見ると、図書館で出会った二人がいる。

 「パチェ……」

 「その分だと、仲直りできたようね。ほら、そろそろ帰りましょう。私たちの紅魔館へ」

 「……そうね。行きましょう。咲夜」

 レミリアさんは、咲夜さんの手を取ったまま二人の方へ向かう。が、途中で振り返ると、ぼくに向かって一礼した。

 「今回は、色々と助けてもらったわ。ありがとう、弁護士さん。咲夜を救ってくれて。御恩は忘れないわ。また、紅魔館に遊びに来て頂戴ね。いつでも歓迎するわ」

 頭を上げると、レミリアさんはそのまま部屋を立ち去る。

 

 「帰ったら、咲夜の無罪判決祝いね」

 パチュリーさんが言った。

 「そうね」

 レミリアさんは、その言葉に賛同すると、廊下の窓から外を見つめる。

 「こんなに月も綺麗だし、楽しい夜になりそうね」

 外からの光に照らされるレミリアさんの顔は、月の光のように明るく、輝いていた。

 

【次へ】



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第2話 止められた逆転
探偵 前半 その1


【?月?日 ?時?分 ?????】

 ……寒い。

 寒い、寒い。

 最初に感じたのは、肌寒いという感覚。そんな普遍的な感覚が脳に流れ込むと、それを合図に体中を電気信号が駆け巡り、コンマ一秒もかからないうちに体のすべての機能が再起動した。

 

 ……痛い。

 痛い、痛い。

 痛いという感覚が、ぼくの体を蝕み始める。その痛みは、足の先から徐々に広がってゆき、やがては全身に広がる。何かに叩き付けられたような痛みなのだろう。体の一部が、打撲しているようにも感じる。

 寒さと痛み、二つの感覚がぼくの体を支配し終える頃、視界が真っ暗になる。恐らく、視覚のスイッチが、今になって入ったのだろう。

 目の前に広がる暗闇から、体が本能的に抜け出そうとしたのだろうか。ぼくの意思に逆らうように、まぶたが開いた。

 ゆっくりと暗闇が晴れてゆき、目に光が射した。最初は視界がぼやけていた。が、徐々にあたりの風景が鮮明になって行き、最後にははっきりとまわりが見渡せるようになった。

 

 まず、石畳が目に入った。

 石畳は、ぼくの頭上にある太陽の光に反射して、キラキラとした光を辺りに放っている。

 

 次に、辺りに咲き誇る桜の木が目に入った。

 五弁から成る、白を基調とした花弁が、染まっているかどうか、目を細めないと分からないほどにわずかに桃色に染まっている。

 桜の木は、ここら一帯に連なっているようで、桜並木を作っている。風が吹き付けると、いくつもの小さな花弁が、パッと、辺りに散り、石畳に桃色の絨毯を敷いたようになる。

 

 「……ここは、どこなんだ?」

 声に出しながら、記憶を辿る。

 辿る、辿る。わずかな記憶を。細いピアノ線をゆっくりと手繰り寄せるように、ゆっくりと、慎重に。少しでも急いてしまうと、記憶がいっぺんにあふれてパニックを起こしてしまうからだ。

 

 少しずつ、少しずつではあるが、徐々に思い出してきた。裁判で無罪を勝ち取った帰り道。いつものラーメン屋台に向かおうと、足を速めて。そして、住宅街で、深い穴を見つけて。誰かに突き落とされて。

 

 ……まだ、何か忘れている気がする。

 何だ、絶対に忘れてはいけない、大事なことが思い出せていない気がする……。

 軽い記憶障害を起こしているのだろうか。本当なら、真っ先に思い出すべき情報が、なぜか思い出せずにいた。

 何だったかな……。

 辺りを見回す。どうやら、ここにはぼくしかいないようだ。

 

 ……ぼくしかいない?

 自分自身の考えに疑問を持つ。

 ぼくだけが、こうして一人で石畳の上に倒れている…これって、ムジュンしているんじゃないか?

 

 ……そうだ、おかしいじゃないか。だって、ぼくの隣には、いつもあの子がいてくれたのだから。

 そう考えながら、体を起こす。石畳に叩き付けられたせいなのだろう。全身が内側からジンジンと痛む。やがて、体を起こし終えたぼくは、乾いた口をゆっくりと開いた。

 

 「……真宵ちゃん?」

 

 ぼくの側に、真宵ちゃんの姿は無かった。

 

 




どうも、タイホくんです。
第二話、思ったよりも早く構想がまとまったので書き始めました。
よろしくお願いします。
ps
今話のみ、一日目、二日目、と表記せず、前半、後半と表記します。


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探偵 前半 その2

 強い風が吹き付け、桜の花弁が辺りに散らばる。花弁はふわふわと宙を舞い、ぼくの頭の上に降り注ぐ。何枚かの花弁が、ぼくの鼻先に落ちてきたが、払いのける気にはなれなかった。

 目が覚めてから、数十分。途方に暮れたぼくは、桜並木をただ茫然と歩き続けていた。

 

 ……ここは、一体どこなんだろうか。

 歩きながら考えを巡らせてみる。

 

 きっと、ここに来てしまった原因は、あのよくわからない不気味な穴なのだろう。

 不意に、穴の中の光景が脳裏によみがえる。モヤモヤとして形をとどめずにいる紫色の不気味な霧。そして、その霧に包まれるように、こちらを見つめている目玉模様。

 本物の目玉ではないだけ、まだマシなのだろうが、瞳に光が無く、無機質な視線をこちらに送ってくるあの目玉模様は、場合によっては本物の目玉よりも恐怖を覚えるかもしれない。そんな光景が、頭の中に鮮明に蘇る。

 

 頭の中を回り続ける映像をかき消し、ぼくは歩みを進める。桜の木々が、ぼくの頭上で風に揺られて音を立てながら揺れる。そのたびに、色鮮やかな花弁が何度も辺りに飛び交う。

 普段なら、お花見をしたくなるような光景だが、生憎そんな気分にはなれなかった。

 むしろ、桜の木々が、どこまでも続く桃色の屋根に見えて、永遠にこの道が続いているのではないかと思ってしまい、気が滅入る。

 これでは、お花見をする気分には到底なれない。

 美しく咲く桜の花々と対照的に、重たい空気を放ちながら、ぼくは桜の無限回廊を歩き続けた。

 

 歩き始めてから、どのくらい経っただろうか。下を向きながら歩き続けていたぼくの視界に、少しだけ異質なものが映った。

 階段だ。今までの石畳と同じ材質をしていたので、一瞬気が付かなかったが、よく見ると、少しだけ地面から盛り上がっているのに気づいた。

 ぼくは歩みを止め、顔をゆっくりと上げる。ずっと下を向いていたのが原因だろうか、頭を持ち上げる時に、首が少しだけうずいた。

 顔を上げると、そこには、優に百段は超えるであろう、長い階段が延びていた。

 一段あたりの高さが十センチ程度なところを見るに、それほどきつい階段というわけでもなさそうだ。

 

 長い階段の先には、全面が真っ赤に塗られた大きな鳥居がそびえたっている。それを見て、ここは神社なのだろう、と察する。

 長い階段を前にして、ぼくは上ることを躊躇してしまった。当然だ。今までも、相当な距離を歩いてきたのに、さらに百段近くある階段を登らなければならないのだから。

 階段の前で一人悩む。その時だった。

 

 ぼくの右足が、無意識のうちに前に出たのだ。自分自身でも、何が起こったのか分からないまま、右足、左足、と進み続ける足に身を委ねてしまう。

 一歩、また一歩。ぼくの足は確実に階段を踏みしめ、上へ上へと上がってゆく。何度か、歩みを止めようともしたが、無駄だと分かり、仕方なくひとりでに動く足に身を委ねることにした。

 

 ……きっと、ぼくの体がここに行けばいいと、本能的に動き出したのだろう。

 何の根拠もない考えだった。けれども、ぼくの意思に逆らうように進む足を見る限りでは、そうとしか説明しようがない。

 階段を登り始めて数分。ようやく鳥居が目前に迫ってきた。鳥居は、どこにでもある一般的な形をしており、一番高いところには、神社の名前が書かれた漆塗りの木の板が固定されていた。

 板には、“博麗神社”と書かれている。どう読むのだろうか。

 

 そんなことを考えている時だった。勝手に動いているぼくの足が、突然ピタリ、と止まった。どうやら、階段を登りきったところで止まったようだ。

 登り切った先にあったのは、少し小ぶりな神社の境内だった。

 階段の終点から、石畳の通路が伸び、その先にそれなりの大きさの社殿がそびえたつ。

 社殿の手前には、手水舎と、小さな祠のようなものがあった。

 よく見てみると、社殿の奥の方に、高床式の倉庫も見えた。きっと、神事の際に使われる道具が仕舞われているのだろう。社殿へと続く石畳は、箒の目がくっきりと見えるほどきれいで、掃除が行き届いていることが分かる。

 社殿はごく一般的な造りで、賽銭箱が中央に置かれ、天井からはお参りするときにガラガラと鳴らす大きな鈴がぶら下がっており、それと一緒にしめ縄も掛けられていた。

 また、賽銭箱には、大きく“奉納”と置かれている。なぜかは分からないが、ぼくにはその奉納の二文字が、“お賽銭を入れてくれ!”と懇願しているように見えた。

 ここは、無人の神社なのだろうと、最初は思った。

 しかし、境内の掃除はきちんといきわたっているし、手水舎の水も澄んでいる。無人だというのはぼくの勘違いで、きっと神主は留守にしているだけなのだと、自己完結した。

 

 改めて、辺りを見渡す。神社の周りには、相も変わらず桜の木々が生えており、周囲には集落の類はないように見て取れる。

 ざっと見た限りでは、真宵ちゃんの姿は無い。しかし、ぼく達は、同じ穴から落ちている。というとは、ぼくの近くに真宵ちゃんが倒れていないとおかしい。

 道中で真宵ちゃんの姿を見かけなかったが、もしかしたら、ぼくよりも先に目が覚めて、この神社に来ているのかもしれない。そう思った。

 

 次の瞬間、ぼくは叫んでいた。これもまた無意識だった。真宵ちゃんを一刻も早く探し出さなければならない。その思いで必死だった。

 「真宵ちゃん! いるなら返事をしてくれ!」

 何度も、何度も叫ぶ。しかし、一向に返事は返って来ず、辺りにぼくの声が空しくこだまするだけである。

 何回か叫んだ時点で、ここに真宵ちゃんはいないと察してはいた。しかし、ぼくは叫び続ける。返事は返ってこないのに。

 

 ぼくは何度も叫ぶ、その時だった。

 「あんた、神社で叫ぶのはやめなさい、やかましいわよ!」

 背後から耳慣れない声が聞こえ、思わず振り返る。

 

 そこには少女がいた。

 



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探偵 前半 その3

 ぼくに声をかけた少女は巫女服を着ている。恐らくここの人だろう。

 年は、十五、六歳と言ったところか。

 太陽の光を反射するほどの綺麗な黒髪を長く伸ばしており、後頭部には紅白の大きなリボンを結んで、肩が露出した袖の無い赤い巫女服を着ている。

 

「あなたね、うちの神社で騒いでいるのは!」

 巫女さんは拳を強く握り、怒りの感情をあらわにして、こちらににじり寄ってくる。

 そんな彼女の迫力に押されてしまったぼくは、思わず後ずさりする。

 

 よく見てみると、巫女さんは団子が刺さっていたと思われる短い竹串を持っていた。

 もしかしたら、お茶の途中だったのかも知れない。せっかくのんびりしていたのに、ぼくの大声が聞こえたから、腹が立って飛び出て来たのだろう。

 

 そんなことを考えている間にも、巫女さんはぼくの方にじりじりと近づいて来る。

 ……このままこうしていても埒が明かない。ここは素直に謝るべきだな。

 

 その時だった。こちらに向かって来た巫女さんが、突然バランスを崩したのだ。彼女の足元をよく見てみると、それなりの大きさの石が落ちている。きっとそれに躓いてしまったのだろう。

 「ひゃあ!」と、先ほどまでの険しい表情とは真逆の、いかにも少女らしいか細い悲鳴を上げながら、片足で懸命にバランスを取ろうとする巫女さん。しかし、数秒も立たないうちに限界が来たようだ。

 再び声を上げると、こちらに片足ケンケンの状態で近づいて来た。この程度なら避けられるだろうと思い、こちらに向かってくる巫女さんを避けようとする。

 

 しかし、最後に抵抗したかったのだろうか。

 彼女は突然、避けようとしたぼくの腕を力強く掴んだ。そこで何とかバランスを取り直してくれればよかったのだが、巫女さんはぼくの腕を掴んでもなお、バランスを取れず未だ片足ケンケンの状態だった。

 

 思ったよりも強く腕を掴まれてしまい、何とか逃れようとした。しかし、意外にも彼女の握力が強く、ぼくも道連れになる形でバランスを崩す。

 この後どうなったかは口にするまでもない。

 お互いにどうすることも出来なくなり、そのまま地面に倒れ込む。

 倒れた衝撃で、ポケットの中のものが外に飛び出す。携帯は地面を勢いよく滑り、財布からは何枚もの小銭が飛び出し宙を舞った。

 

 「だ、大丈夫ですか……」

 石畳に思いっきり打ち付けた頭をさすりながら、巫女さんに声をかける。

 自分も頭をぶつけてしまい、軽い脳震盪を起こしているが、こうなってしまったのはぼくのせいなので、痛みを我慢した。

 

 「な、なんとかね……」

 巫女さんはしばらくの間うずくまって悶えていたが、しばらくするとゆっくりと起き上がった。

 「まったく……誰か人を探していたみたいだけれど、大声をだすのはやめて頂戴。私は静かにしていたいの」

 立ち上がった巫女さんは巫女服に付いた土埃を払うと、少し不機嫌そうな顔でぼくを叱る。

 「すみません。気が付いたらここにいて、連れの子がいなかったものですから、つい焦ってしまって……」

 「……まあ、そういうことなら、これ以上は何も言わないでおいてあげるわ。私もついカッとなっちゃったところもあるし」

 彼女はそう言いながら手を差し出した。ぼくはそれに掴まり、まだ朦朧としている意識のまま立ち上がろうとする。

 

 その時、反対の手に何かが当たったような気がした。反射的にそれを握りしめ、そのまま立ち上がる。直後に拳を開いて見てみると、手の中には五百円玉硬貨があった。転んだ時に財布から飛び出した物だろう。

 ふと、辺りを見渡してみると、遠くにもまだ何枚か硬貨が散らばっていて、それを巫女さんがせっせと拾い集めていた。

 ついさっきまで近くにいたと思ったのに、いつの間に……?

 

 それから、一分と経たないうちに巫女さんは小銭を拾い終えた。

 巫女さんは手の中にあふれかえる小銭を見て目を輝かせていたが、しばらく小銭を見つめると、今度は少し残念そうな顔をしてがっくりと肩を落としながらこちらにやって来た。

 

 「はい。これあなたのでしょう? 拾い集めてあげたわよ」

 どこか元気がない声で小銭を差し出された。両手でそれを受け止めたぼくは、近くにあった財布を拾い、全て中にしまう。

 

 「……一つだけいいかしら?」

 「な、なんでしょうか?」

 「さっきあなたに渡した小銭、一枚だけ貸してくれないかしら。盗んだりはしないから」

 「は、はあ……」

 

 言われるままに、財布を開き適当に手に取った小銭を手渡した。巫女さんはそれを受け取ると、いろいろな角度からまじまじと小銭を観察し始めた。

 小銭ぐらい、自動販売機の下を漁れば出て来るのに……一体何がしたいんだ?

 

 しばらくの間小銭を見つめていた巫女さんだったが、すぐにそれをぼくに返した。

 「こんなことを聞くのは野暮かもしれないけれど……」

 巫女さんが小銭を差し出しながら口を開く。

 一瞬、彼女は話すことを躊躇したようにも見えた。が、すぐに口を開いた。

 

 「……あなた、外来人ね?」

 



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探偵 前半 その4

 ……が、外来人?

 聞きなれない言葉に、思わず小首をかしげる。外来人……外国人と言いたいのか?

 いや、でもこの人はどう見ても日本人だから、ぼくのことを外国人というのはおかしい。では、外来人とは一体?

 

 「……ごめんなさい、いきなり変なこと言ったから混乱しちゃったかしら?」

 明らかに動揺しているぼくを見て巫女さんがそう言った。

 「分かったわ。あなた、家に上がりなさい。詳しいことはそこで話してあげるわ」

 そう言って、巫女さんはぼくの手を掴むと社殿の方へぼくを導く。手を引かれたぼくは、社殿の裏にある縁側に案内された。

 

 「そこで待っていて頂戴。飲み物を持ってくるわ」と言って、ぼくを縁側に残して巫女さんはどこかへ向かった。一人取り残されたぼくは仕方なく縁側に腰掛ける。

 縁側のすぐ目の前にある庭には、神社に来るまでの道にあった桜と同じ種類のものが何本か生えていた。まもなく、頂点に達する日の光が庭に差し込み、光を反射してより一層白く輝く。

 不意に、桜の木々を優しく撫でるようなそよ風が吹いた。すると、花弁が何枚か宙を舞った。そんな光景を見ていると、自然と心が和む。

 ここの神社に来る前にも似たような光景を見たが、その時は焦っていて綺麗とも何とも思わなかった。でも、今は風に揺れる桜の木々を見て心が和んでいる。少し気持ちに余裕が出来た証拠だ。

 

 「お待たせ」

 一人、物思いに耽っていたところに巫女さんの声が聞こえた。考えるのをやめて、声のする方を見る。

 「粗茶ですが」と言って、巫女さんがお茶を出してくれた。湯呑を受けとり、両手で包み込む。今は四月だが、今日はやけに寒い。巫女さんが入れてくれたお茶は、湯呑越しにでもぼくの冷えた両手をじんわりと温めてくれた。

 

 「さて、まずは私のことを話しておきましょうかね」

 お茶を運んできたお盆を置き、縁側に座ると、巫女さんはこちらに顔を向けた。

 「私の名前は博麗霊夢(はくれいれいむ)。ここ、博麗神社で巫女をしているわ。あなたの名前は?」

 「ぼくは、成歩堂龍一と言います」

 「なるほどう……なんか変な名前ね」

 「はは……よく言われます」

 「さて、自己紹介も終わったことだし、本題に入ろうかしらね」

 霊夢さんは、自分用に持ってきたお茶を一口すすると話しを続ける。

 

 「単刀直入に聞くわ。龍一さん、ここに来る前に妙な穴を見かけなかったかしら?」

 「み、見ました。ぼくはその穴に落ちて、気が付いたらこの神社の近くで倒れていて……」

 「なるほど。ついでに、その穴がどんな見た目をしていたかも話してもらえるかしら」

 ぼくは、あの奇妙な穴の見た目について事細かく説明した。穴の中が不気味な紫色の霧に包まれて、そこに目玉模様が無数にあったこと。そして、その穴に真宵ちゃんが落ちてしまい、ぼく自身も誰かに押されて穴に落ちたことも話した。

 

 霊夢さんはぼくの説明を、静かに、時折頷きながら聞いてくれた。そして説明が終わると、何かを確信したような顔つきになり再び話を続ける。

 「……今の話で確信したわ。龍一さん、あなたは、“スキマ”というワープホールを操る妖怪によって、神隠しされているわ」

 「か、神隠し……?」

 「ええ、あなたはこことは別の世界からやって来た人間、通称 “外来人”に当たる存在になるわ」

 外来人……さっきもそんなことを言っていたな……。

 

 「龍一さん、これを見て」

 霊夢さんはそういうと、懐から一枚のコインを取り出した。

 「これに見覚えはないかしら?」

 霊夢さんが差し出したコインをまじまじと見つめる。彼女が差し出したコインは、ぼくが見た事のないような模様があしらわれており、少なくとも日本で使われている硬貨ではないことが分かる。

 ぼくが、「分かりません」と言うと、霊夢さんはため息を一つ吐き、話しを続ける。 

 「これは、この世界で使われている通貨なの。分からなかった、ということは、やはりあなたは外来人のようね」

 霊夢さんは、握っていたコインを懐にしまう。

 「それで、この世界は一体どんな世界なんですか?」

 

 「ここは、“幻想郷”。あなたが住んでいる世界、仮に“外の世界”としておきましょうか。ここは、外の世界と結界によって隔離されている忘れられたモノ達の楽園。そして、ここは博麗神社。外の世界と、幻想郷の間にある結界を司る神社よ」

 「忘れられたモノ、というと?」

 「そうね。例えば、亡くなって、長い年月をかけて人々の記憶から忘れ去られた人や、流行が過ぎて忘れ去られた物なんかが、この世界に流れ着くわ。代表的な例を挙げるとすれば、妖怪なんかがそれに当てはまるわね」

 妖怪、か。そういえば、スキマを操る妖怪によって、ぼくはこの世界に連れて来られたんだったな。

 

 「一つ気になったのですが。この世界には、忘れられたモノが集まるんですよね? と、いうことは、ぼくは世間から忘れられてしまったのですか?」

 「いいえ、それは違うわ。確かに、この世界には忘れられたモノだけが辿りつく。だけど、スキマを通って幻想郷に来た時は世間からは忘れ去られないわ。だから、スキマ妖怪によって幻想郷に来ることを“神隠し”というの。忘れ去られてしまったら、そもそも神隠しとして認識されないからね」

 「なるほど」

 神隠しされて、異世界にやって来るなんて、最近、若い人の間ではやっている、ライトノベルみたいな話だな。もっとも、自分もその“若い人”に分類されるが、ぼくはそう言ったものには基本的に疎い。

 

 「他に何か聞きたいことはあるかしら?」

 「そうですね……そういえば、さっき、妖怪がこの世界にいると言っていましたが、この世界には本当に妖怪がいるんですか?」

 「ええ、いるわよ。そうね……ほら、あそこに」

 霊夢さんは、庭の奥の方に広がる森の方を指さした。

 霊夢さんの指の先を、目を凝らしてよく見てみる。見つけるのに時間がかかってしまったが、木々の隙間にうごめく何かを見つけた。木陰のせいで暗くてよく見えないが、更に目を細めて動くものを追ってみる。

 次第に目が慣れ、動くものの姿がはっきりと見えてきた。最初はどんな恐ろしい妖怪がいるのだろうかと、少し怖かった。

 しかし、ぼくの視界には、妖怪とは程遠いものが映りこんだ。

 霊夢さんが、「妖怪だ」と言って指差した先にいたのは、一人の女の子だったのだ。小学二、三年生程の幼い子で、どこからどう見ても人間であり、ぼくは女の子のことが妖怪だとは思えなかった。

 

 「どう、見つかった?」

 「……あれって、どう見ても人間の女の子ですよね?霊夢さんは、あれが妖怪だと言いたいんですか?」

 「ええ、その通りよ」

 「ぼくには、妖怪に見えないんですが」

 「ふふ、外来人だから、そう思うのも当然よね」

 霊夢さんは微笑を浮かべると話しを続ける。

 「龍一さんは、“進化論”ってご存知かしら?」

 「ええ、一応は。生き物が長い時間をかけて、姿形が変化していくことを説いた理論のことですよね?」

 「そう。幻想郷の妖怪たちも、その進化論と同じように、年月をかけて進化してきたの。」

 「妖怪が進化する、ですか」

 「分かり辛かったかしら。そうね、詳しく説明するならば……」

 霊夢さんは腕を組んで言葉を選ぶ。しばらく悩んでいたようだが、すぐに何かを思いついたようで、再び話を続けた。

 

 「龍一さんは、妖怪って聞くとどんなものを思い浮かべる?」

 「そうですね……ろくろ首や一つ目小僧。あとは、がしゃどくろとかですかね。全体的におどろおどろしいイメージがあります」

 「なるほど。じゃあもう一つ質問。龍一さんが今思い浮かべた妖怪たちが、突然目の前に現れたら、あなたはどんな反応を取ると思う?」

 「そりゃあ、びっくりして大声を上げると思います」

 「そう。妖怪たちは人間を驚かすために、龍一さんが想像したような、おどろおどろしい見た目をしているの」

 「……霊夢さんの説明は理解できます。妖怪たちは、人間を驚かせるために怖い見た目をしている。そこには納得がいきます。でも、幻想郷の妖怪は、人間と同じ容姿でした。これはムジュンしているのではないでしょうか? 人間を驚かしたいのであれば人間の姿になる理由はありません。一体なぜ、幻想郷の妖怪は、人間と同じ容姿をしているのでしょうか?」

 「確かにそうね。幻想郷の妖怪たちは、みんな人間と同じような容姿をしている。だけど、これにはきちんとした理由があるの」

 霊夢さんは、長く喋って乾いてしまった喉を、ぬるくなったお茶を流し込んで潤わせてから、話を続ける。

 

 「さっきも話したけれど、幻想郷には忘れられたモノが集うわ。妖怪たちもその一つなの。彼らは、外の世界の認識が薄れたことによってここに来ているの。科学技術の進歩が一番の原因でしょうね」

 科学技術の進歩によって、妖怪達の認識が薄れていく。確かにそうだ。昔は、色々な超常現象は、妖怪が引き起こしていると考えられていたと何かで読んだことがある。

 だけど、科学技術の進歩によって超常現象は妖怪のせいではないと解明された。その影響で妖怪という存在が人々の間から薄れていった、ということだろう。

 「その後、存在を忘れられそうになった妖怪達の中には、人間のような姿を取るものも現れはじめたわ」

 「なぜわざわざそんなことを?」

 「妖怪たちは、初めは人間たちの想像から生まれた。彼らは人間が“妖怪はこの世に存在している”と認識することで初めて生きることが出来るの。けれども、妖怪など存在しないと人々が思い始めたことによって、彼らは生きていくことが難しくなった。妖怪達にとって、存在を認めてもらえないということは、死に値する。人間達の認識があることで、妖怪は存在できるからね」

 「そこで、妖怪達は存在を認めてもらうために進化した、というわけですね」

 「そのとおり。人間達と同じ容姿になって生活の場に溶け込むことが出来れば、自然と妖怪という存在が認識されるようになる。こうすることで、彼らは今も生きているの」

 ぼくは再び森の奥にいる妖怪の子の方を見る。妖怪の子は楽しそうに、落ちている枝を振り回して木の実を取ろうとしていた。

 

 「そういえば……」

 不意に霊夢さんが口を開いた。

 「龍一さん、一緒にいた女の子を探していたみたいだけど、探さなくていいの?」

 

 ……あ。

 「……すっかり忘れていました」

 「もう、何やっているの。さっきまで必死に探していたのに」

 霊夢さんは、苦笑し、少し落胆した声色で話す。

 「す、すみません」

 「まあ、いいけど。ところで、その女の子ってどんな格好なのかしら?もしかしたら、力になれるかもしれないわ」

 ふむ。ここは霊夢さんの力を借りるべきだな。ぼくは、この世界に来てまだほんの数十分しか経っていない。下手に動くよりは、霊夢さんの協力を仰ぐべきだろう。

 ぼくは、霊夢さんに真宵ちゃんの服装などについて、なるべく細かく説明した。

 

 「うーん……悪いけど、心当たりが無いわね」

 腕を組み、懸命に記憶をたどりながら、話を聞いていた霊夢さんだが、どうやら何も知らないようだ。

 参ったな。これじゃあ八方塞りだ。何か手はないものだろうか。

 その時、不意に霊夢さんが、何かを思い出したような表情になった。

 「そういえば妖怪達がさっき人里の方で、女の子が倒れているって、言っているのを小耳にはさんだわ。その話が確かなら……その女の子は、紫色の着物を着ていたらしいわ」

 紫色の着物を着た女の子、確かに真宵ちゃんの服装と一致する。

 「もしかしたら、その子かも知れません。その人里というのは、どこに?」

 ぼくがそう言うと、霊夢さんは懐から紙を取出し、その場に広げてみせた。そこには、博麗神社周辺の地図が書かれていた。ぼくは、地図をじっくりと見つめ、人里までのルートを記憶する。

 霊夢さんに地図を貸してあげる、とも言われたが、なんだか気が引けるので断った。

 一度も口を付けておらず、いつの間にか冷え切ってしまったお茶を慌てて流し込むと、「ありがとうございました」と、言って縁側を後にする。

 慌てているぼくを見ていたたまれなくなったのか、霊夢さんは、鳥居の前までついて来てくれた。

 

 「大丈夫? 真宵って人の話をしてから、やけに慌ただしくなったみたいだけど」

 「真宵ちゃんは、ぼくが側にいてあげないといけないんです……」

 「……そんなに大事な人なのね」

 霊夢さんは少し真剣な眼差しになった。

 「ええ、放っておくと、何をするか分からないような子なので、早く見つけ出さないといけないんです。人様に迷惑かけていないか、心配で、心配で」

 「……応援しようと少しでも考えた私がバカだったわ」

 ぼくの発言に、がっくりと肩を落とす霊夢さん。まるで、何かに期待していたけど、思い通りに行かなかったような顔だ。

 「ぼく、何か変なこと言いましたか?」

 「……何でもないわ。それよりもほら、早く行かないといけないんでしょう?」

 霊夢さんが、ぼくの肩をポンと押す。押された勢いのまま、ぼくは階段を下り、途中で霊夢さんの方を向いた。

 「色々とありがとうございました!」

  数段ほど降りたところで振り返り、霊夢さんに手を振ってから、博麗神社を後にした。

 




どうも、タイホくんです。
今回は幻想郷に関しての説明回になりました。
「逆転裁判 ~東方法闘録を読むにあたって」にも書いたように、当作品は原作の設定からかなりかけ離れた独自の設定を採用しています。
その為、今回説明した”なぜ幻想郷の妖怪達は人型なのか”という説明に関しても、原作との設定に矛盾が生じているかも知れません。
また、この先にも原作とかなりかけ離れた設定が登場することになっています。
あらかじめご了承ください。
では。


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探偵 前半 その5

 【4月9日 午後12時53分 人里へとつづく道】

 博麗神社を出て、再び桜並木に入る。

 霊夢さんに見せてもらった地図によると、人里まではこの桜並木の一番端まで歩き、そこから舗装されていない荒い獣道を一キロ半ほど進むとたどり着くとのことだった。

 普段からあまり運動をしていないぼくだが、真宵ちゃんを一刻も早く見つけなけなければならないという使命感のせいだろうか。合計二キロ以上にも及ぶ長い道のりを歩くことに、特に抵抗は無かった。

 辺りに咲き誇る桜並木の景色を楽しみつつ、人里へ向けて歩みを速める。

 

 霊夢さんとの雑談の最中で聞いた話だが、この辺りに咲いている桜は、“墨染桜”と呼ばれる品種らしい。

 何でも、博麗神社の先代が溺愛した桜だそうで、そのせいでこんなにも大量の墨染桜が咲いているのだとか。

 「おかげで、神社のお金はすっからかんよ。後の代のことも考えて欲しいわ」と、会話の中で霊夢さんがぼやいていたことを思い出した。

 神社に来た時に、お賽銭箱に書かれている“奉納”の文字が、なんだかお賽銭を入れてくれ、と懇願するように見えたが、きっとあの文字は霊夢さんが書いたんだろう、と今さらながら思う。

 優雅に咲く墨染桜は今が丁度見ごろのようだ。風に揺られるたびに桜の花びらが魔法の絨毯のように飛び交い、わずかではあるものの、辺りにどこか気品と清潔感がただよう、ヒヤシンスの花のような香りを辺りに振りまいた。

 

 すると、その花の香りに誘われるかのように、小鳥が桜の枝に止まった。

 小鳥は、近くにあった花弁に顔を近づけると、口ばしをその中に入れ目を細めながら、嬉しそうに花の蜜を吸った。

 一つだけでは足りなかったのか、小鳥はそのまま別の花びらへと顔を近づける。

 少し低い位置に花弁があったので蜜を吸うのは難しそうに思われたが、鳥は桜の枝をがっしりと掴むと、枝を掴んだ足を軸に、宙づりの状態になり蜜を吸い始めた。

 大鷲などの大きな鳥の握力がかなり強いということは、テレビ番組の特集で知っていたが、小さな鳥でも意外に握力があるということを知り、少し意外だと思う。

 小鳥は、その後もいくつかの花から蜜を吸うとお腹が膨れたのだろうか、満足げな顔をしながらどこかへ飛んで行った。

 あの鳥が蜜を吸った時に着いた花粉が、やがてほかの桜の元にたどり着き、受粉して、新たな代へと種を受け継ぐ。そんな自然の神秘を感じながら、ぼくは桜並木を歩き続ける。

 

 歩き始めてから十五分ほど経っただろうか、それまで綺麗に舗装されていた石畳の道が終わり、今度は、荒い獣道に差し掛かった。獣道に入ってすぐに、分かれ道に当たる。

 ……ええと、確か右に曲がるんだったな。

 霊夢さんに教えてもらった通りに右に曲がる。何でも左側には大きな湖があるらしく、そこには、妖怪や、妖精などの魑魅魍魎(ちみもうりょう)跋扈(ばっこ)しているらしい。

 この世界の妖怪の姿をあらかじめ知っていなければ、ぼくは恐怖で湖に入ることすらできなかっただろう。だが、妖怪達の容姿が人間そのものだと知った今では、湖に入っても何ら問題ないのではとも思えた。

 だがしかし、寄り道をするわけにはいかない。迷うことなく、分かれ道を右に曲がった。

 

 今もなお野生の動物たちなどが行き来する獣道は、石畳とは明らかに踏んだ時の感触が違い、靴越しにでも分かるくらいに凹凸が激しかった。きっと、この道を車で走ったら、車は地震にでもあったかのように激しく上下左右に揺れるのだろう。

 先ほどまでの石畳の道には桜の木が生え、きれいな花を見ることが出来たが、こちらの獣道には桜の木が生えておらず、極々普通の木があちらこちらに生え散らかると言っても過言ではないほどに生い茂っており、時折、その木々の隙間を縫うように、猪や狐といった野生動物が駆け抜けて行く。

 辺りを駆け回る野生の動物を刺激しないように注意を払いつつ、凹凸の激しい獣道を転ばないように、しっかりと体重をかけながら歩く。

 石畳の道を歩いているときは、ずっと桜の花しか見ることが出来なかったので、少し物足りなさを感じたが、獣道にある木々は、実に多くの種類が点在しており、歩くたびに目の前に広がる景色が変わるので、歩いていて退屈はしなかった。

 

 獣道に差し掛かってからおよそ十五分、博麗神社を出てから、実に三十分の時間が経過した。

 徐々に人里が近づいて来たのだろうか、奥の方からにぎやかな雰囲気を感じ取った。

 それに伴い、人との往来の回数も増えてゆく。人里が近づいている証拠だろう。

 それから、五分も立たないうちに、人里にたどり着いた。

 




どうも、タイホくんです。
先週、先々週と投稿できていなかったため、その分を本日まとめて投稿しました。
それだけです。
では。


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探偵 前半 その6

【同日 午後1時25分 人里・商業地区】

 活気あふれる人里はほとんどの建物が木造の平屋のような作りをしており、洋風の建物はパッと見た限りでは、二、三ほどしかたっていない。

 また、多くの人々が着物を着ており、洋服を着ている人はかなり少なく、建物と着物が相まって人里は江戸時代後期から明治の初め辺りの街並みを彷彿とさせた。

 

 スーツを着ていたので、着物を着ている人が大半の人里に入ることに少し躊躇いも感じたが、ちらほらと洋服を着ている人もいたので何とか人里に入ることは出来た。

 

 ぼくがやって来たのは、どうやら商業地区のようだ。

 花屋に、蕎麦屋。団子屋に、豆腐屋などが立ち並ぶ商業エリアは多くの人々でにぎわっていた。商業エリアを少し進んだ先には学問を学ぶための寺子屋があり、子どもたちの笑い声が中から聞こえてきた。

 

 ここのどこかに真宵ちゃんがいる。遠くに行っていないといいのだけれど……。

 観光したい気持ちを抑え込み、辺りの観察を始める。

 

 霊夢さんの話によると、数時間前に人里で紫色の着物を着た女の子が倒れていたと騒ぎになっていたそうだ。数時間前というのがどのくらい前かにもよるが、一時間程度ならまだどこかで休憩しているだろう。

 休憩できる場所といえば、この辺りで思いつくのは団子屋だ。

 

 ぼくは、商業地区のほぼ中央にある団子屋に向かった。

 団子屋は思っていたよりも大きく、まだお昼時だというのに多くの人たちが詰めかけ、店に入ることすら困難な状況にあった。

 

 話を聞くだけならば店員さんに直接聞けばいいが、忙しそうにしている店員さんの邪魔をするのも悪いし、冷やかしと思われるかもしれない。

 丁度お昼ごはんも食べ損ねていたし、食事を取るついでに聞き込みをしようと行列に並ぶことにした。

 

 ざっと見た感じ、列に並んでいる人の数は十五人程度だろうか。

 外の世界の行列でよく見かける、“何分待ち”といった看板はどこにもなく、どのくらいかかるかまでは予想が立たなかった。

 

 並んでいる途中で、なぜこんな時間帯でも行列が出来ているのか気になり行列に並んでいる人に聞いてみたところ、なんでもこの団子屋には福の神がついているらしく、ここの団子を食べた人たちが何人も幸せになっているのだそう。

 

 正直、そう言ったオカルト関係の話は信じない主義のぼくだが、幻想郷には神様もいると霊夢さんが話していたし、本当に福の神が住みついているのかもしれないと、少しだけ期待しながら行列に並んだ。

 



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探偵 前半 その7

行列に並んでから、約三十分後。ようやく店の中に入ることが出来た。

 店の中に入ると店員から「込み合っているので相席でよろしいでしょうか」と言われた。

 ここで渋る理由もない。了承して、案内された席に座る。

 

 座った席に先にいた客は霊夢さんと同じ年ぐらいの少女で、恐らく地毛であろう金髪を、片方だけお下げにしている。

 服装は黒系の服の上に白いエプロンをかけており、魔女のような服装である。さらに、壁には魔女がまたがって空を飛ぶような、いわゆる竹箒が立てかけてあり、魔女のような帽子も側に置いてあった。

 

 この子は本当に魔女なのだろうかと疑問に思ったが、妖怪がいる世界だし、魔女がいてもおかしくないかと、自問自答した。

 

 席に着いてからしばらくすると、店員がお冷をテーブルに持ってきた。

 店員に何を頼もうか悩んだが、魔女の子が食べているみたらし団子がおいしそうだったので、同じものを注文した。

 店員は、素早くメモを取ると、「焼きあがるまでに十分ほどかかります」とだけ言ってその場を去った。

 

 今日はやけにいろんなところで時間を食うな……。

 団子が焼きあがるまでの間、特にすることも無かったのでポケットから携帯を取り出し、モバイルゲームのサイトにアクセスしようとする。

 

 しかし、幻想郷にはまだ電波というものが存在していないようだ。携帯画面の右上に赤い文字で“圏外”と表示されており、何度もアクセスを試みたが、これっぽっちも反応しなかった。

 

 仕方なく、携帯をポケットにしまう。

 どうしたものか。他に暇を潰す物なんて持っていないし……。

 今さらながら、霊夢さんから地図を借りるべきだったと後悔する。

 地図があればこの待ち時間に、どこを見て回ればいいかの作戦が立てられたのに……。

 “後悔先に立たず“とはまさにこのことだな。

 

 一人、溜め息を吐きながら、団子が来るのを待つ。すると、向かい側の魔女の子がぼくに話しかけてきた。

 

 「なあ、兄ちゃん。さっきいじっていたのって、もしかして“ケータイ”って奴か?」

 魔女の子はこちらに顔をズイ、と近づけると、まるで面白そうなおもちゃを見つけた時の子どものように話しかけてくる。

 顔を近づけられ、少し怯んでしまったぼくは小さく頷くことしかできない。

 すると魔女の子から、貸してほしいと言われてしまった。

 一瞬躊躇してしまったが、特にすることもなく、持っていても仕方がないと思い、魔女の子に携帯を貸してあげた。

 

 携帯を受け取るや否や、魔女の子は携帯のいろんなところをいじくり始めた。

 何度も開け閉めを繰り返したり、いろんなボタンを押してみたりとやりたい放題だった。

 幻想郷には、携帯が無いから、きっと珍しがっているのだろうと、目を瞑っていたが、終いには背面のバッテリーパックが入っているふたを開け始めたので、そこで携帯を返してもらった。

 まだ、遊び足りなかったのか、魔女の子は頬を風船のように膨らませながら、露骨に不機嫌そうな顔をする。

 普通の人なら、可哀そうに思ってもう一度渡してしまうのだろうが、ぼくは真宵ちゃんで慣れている。心を鬼にして携帯をポケットにしまった。

 

 それを見て諦めがついたのか、魔女の子は普通の顔に戻ると、こんどはぼくに雑談を持ち掛けてきた。

 「なあ、兄ちゃんって、外の世界から来たんだよな?」

 「ええ、まあ」

 「だったら、外の世界ってどんなところか教えてくれよ。団子が来るまででいいから!」

 ……どうしたものか。まあ、他にすることもないし、団子が来るまでの間ならいいか。

 

 団子が来るまでの時間、魔女の子に外の世界の話をしてあげた。その作戦が功を制したのか、団子が来るまでの十分間はあまり長くは感じなかった。

 話しが波に乗って来た頃、店員がテーブルにみたらし団子とほうじ茶を運んできた。

 

 魔女の子は、みたらし団子が運ばれて来ると、談笑を止め店から帰ろうとしたが、もう少しだけこの子と話していたいと思い、引き止めた。

 

 それから、五分ほど、みたらし団子を食べながら外の世界の話題に花を咲かせる。団子を食べ終える頃には、話しのネタも尽き、お互いに身支度を始めた。

 

 身支度をしている時だった。ぼくは一つ重要なことを思い出した。

 ……あ。真宵ちゃんのこと忘れていた。

 

 一刻も早く見つけ出さなければならないと意気込んでいたのに、すっかり喋りこんでしまった。店の壁にかかっている時計を確認すると、来店からすでに三十分もたっている。つい長話しすぎた。

 どうしよう。今さら店員さんに聞く余裕もないし……。

 

 もうすぐおやつ時のせいなのか、店の外にはぼくが並んでいた時より、より一層長い行列が出来ていた。

 身支度を始めてしまった手前、もう後には引けない。

 お勘定の時に聞くという手もあるが、話しが長引いてしまえば後がつっかえてしまう。

 

 聞き込みのためにせっかくこの店に入ったのに、ただ団子を食べて、魔女の子と話しただけなんて……これじゃあ、何のためにここに来たのか。焦りが徐々に滲み始める。

 その気配を察知したのだろうか、身支度をしていた魔女の子が「どうかしたか?」と心配そうに話しかけてきた。

 

 しめた。この機会を逃す手はない。正直、運に掛けるしかないが、この子に真宵ちゃんのことを聞いてみよう。何か知っているかもしれない。

 すがる思いで、魔女の子に手短に今までに起こったことを話した。

 

 「紫の着物を着た女の子か……あっ、もしかしたらあいつのことか?」

 心当たりがあったのか、真宵ちゃんの服装のことを話すと、魔女の子はピンときたような顔をした。

 「たぶんあの子だと思うんだけど……その紫の服を着ている子って、真宵って名前か?」

 

 ビンゴだ。

 話を聞いてみると、どうやら魔女の子は、倒れた真宵ちゃんの手当てをしてくれたらしく、どうやら今は、この世界にある法廷にいるらしい。

 偶然ではあるが、情報をゲットできた。これで真宵ちゃんと合流できる。急がないと。

 魔女の子にお礼を言い、お勘定へ向かう、が。

 

 「申し訳ございません……こちらの通貨でのお支払いは出来ません」

 駄菓子屋においてあるような小さなレジスターの前で、店員が申し訳なさそうな顔を作った。

 

 ……しまった。外の世界の通貨は、この世界では使えないんだった。

 どうしたものかと悩んでいると、ぼくの隣でお勘定を待っていた魔女の子が「一緒に払うぜ」と快く肩代わりしてくれた。

 なんとか無銭飲食をせずに済んだが、子どもに代金を肩代わりしてもらう自分が少し恥ずかしかった。

 

 「すみません……ぼく、この世界の通貨をまだ持っていなくて」

 団子屋を出てすぐに魔女の子に謝った。

 「いいって、気にしたら負けだぜ。この世界に来たばかりのやつにはよくあることだ」

 魔女の子は、手をひらひらさせながら、陽気にそう言った。

 

 「せめて、何かお礼をさせてもらえないでしょうか?」

 「うーむ、そうだな……。そうだ、兄ちゃん、外の世界の通貨って持っているか?」

 「ええ、一応」

 「それじゃあ、それを全部出してくれ」

 言われるがままに、ぼくは財布から外の世界のお札や小銭をすべて取り出した。

 

 「でも、こんなのどうするんですか? この世界では、外の世界の通貨は使えないんですよね?」

 「ああ、そこは問題ない。私に考えがある」

 そう言うと、魔女の子は自分の財布を開き、何枚かのコイン、幻想郷の通貨をぼくに手渡した。

 

 「実は、知り合いに外の世界の通貨を集めているやつがいてな。そいつが外の世界の通貨を高く買い取ってくれるんだよ」

 魔女の子は嬉しそうに、今度は外の世界の通貨を財布にしまいながらそう言った。

 「私はコイツを売って一儲け。兄ちゃんはこの世界の通貨がもらえて幸せ。これで万事解決って事さ!」

 ピースサインを作って魔女の子がそう言った。

 

 魔女の子が渡してくれた通貨は、外の世界でいうところの三千円に値する額だそうだ。

こんなに貰ってしまって大丈夫なのかと思ったが、ぼくが渡した外の世界の通貨はその倍以上の額で買い取ってもらえるから問題ない、とのことだった。

 ……それなら、初めからそのコレクターさんのところに行った方がいいのでは?

 そう考えもしたが、今は真宵ちゃんを探す方が先だ。お金のことでごねている暇はない。

 魔女の子にお礼を言って、団子屋を後にした。

 



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探偵 前半 その8

魔女の子から聞いた話によると、人里は、里の中央にある大きな屋敷を中心に、マス目上に四つに分かれているらしい。

 

 ぼくが今いる商業地区は、左下のマスの部分にあたるそうで、裁判所が立っている地区は、商業地区の対角線上。右上のマスに立っているそうだ。

 

 彼女から教えてもらった道順を頼りに、裁判所を目指す。

 違う地区に移動するときは、まず、里の中央にある大きな屋敷を経由しないといけないらしく、直接違う地区には移動できないらしい。

 なんでも、この里はその屋敷の周りを徐々に広げていってできた里だそうだ。だから、地区間の移動には屋敷の前を経由しないといけないのだ。

 

 商業地区をトボトボと歩く。しばらくすると、屋敷が見えてきた。

 建物のありとあらゆるところが松の木で作られた屋敷はとても大きく、お金持ちが住んでいると一目で分かる。

 屋敷は庭園だけでも、軽く十坪は超えるほどの広さがあると窺える。きっとそこには、大きな池があって、錦鯉がうじゃうじゃと泳いでいるのだろう。

 この屋敷には有名な歴史記録家が一人で住んでいるらしいが、とても一人で住む大きさではない。

 こんなだだっ広いところに一人で暮らすのはとても大変なのだろうな、と思いながら屋敷の前を通り、右上の地区を目指す。屋敷の周辺には一切建物が立っておらず、他の地区へ続く道を見つけるのは簡単だった。

 

 中央の地区を抜け、裁判所がある区画に入ると、辺りの景色は一変した。

 商業地区は、ほとんどの建物が昔の日本風の建物、いわゆる平屋で、そこで働いている人たちも和服がほとんどだった。

 

 しかし、この地区は煉瓦造りの洋風な建物が立ち並び、商業地区には行燈(あんどん)すらなかったのに対し、この地区には瓦斯等(がすとう)が等間隔で配置されていた。さらに、周りの人の服装も西洋風のものが多く、辺りは一気に明治時代の雰囲気に変わった。

 

 ここは保安改善地区と呼ばれていて、四つある人里の地区の中で一番新しい地区だそうだ。

 他の地区が二百年ほど前からあるのに対し、この地区はおよそ六十年前に作られたのだとか。六十年でも十分に古いと思うが、言われてみれば周りの建物は商業地区に比べて、新しいものが多かった。

 

 保安改善地区は、警察署を始めとする地域の安全を守るために欠かせないような建物ばかりが立ち並んでおり、中には科学研究をするための研究所まであった。

 

 裁判所は、この地区に入ってすぐのところに立っているそうだ。

 辺りを見回してみると、周りの建物とは違う、白い石造りの大きな建物が目に映った。外の世界の裁判所も似たような外観をしているから間違いないだろう。

 裁判所と思われる建物は、ここから歩いて五分もかからないような距離にあったので、すぐに辿り着くことが出来た。

 

 大人二人分ほどの高さがある塀が建物の周囲を囲い、その塀に匹敵するほどの高さの鉄格子の門が、訪れたぼくを出迎える。その奥に、裁判所が立っていた。

 寸分の誤差も無く、全て同じ大きさに切りだされた石材をいくつも積み上げて作られた三階建ての大きな裁判所は、遠くで見た時よりも威厳と気品を兼ね備えているように見える。

 

 門の前に立つ警備員さんに軽く会釈をして門をくぐり、大きな扉に手を掛ける。

 ぼくの身長よりもはるかに高い大きな扉は、パッと見た感じでは押すのにも一苦労しそうなくらいに重そうに見えたが、扉は意外に軽く、すんなりと開けることが出来た。

 

 扉を開けると、すぐ目の前に大きなエントランスが広がった。壁や扉は、建物の外とは違い全て木製で、床には赤い絨毯が敷き詰められている。

 天井からは蝋燭を何本もまとい、宝石のように輝く巨大なシャンデリアがぶら下がっている。そのすぐ横に建物を支えるための大きな柱が二つ立っていて、その柱をぐるりと囲う様に螺旋階段がかかっていた。

 

 ここに真宵ちゃんがいるはずだ。すぐに見つかればいいんだけど……。

 




どうも、タイホくんです。
あと二回分で探偵パートは終了の予定です。
探偵パートの最後の回では、今作のライバル検事(御剣検事や、狩魔検事、ゴドー検事のポジションのキャラ)が登場します。
恐らく誰も予想できないであろう東方キャラをライバル検事ポジのキャラにしました。
こうご期待。
では。


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探偵 前半 その9

 「あ、なるほどくん!」

 建物の上の方から、聞きなれた声が聞こえた。条件反射で、思わず視線をそちらにやると、真宵ちゃんがピョンピョンとはねながら、こちらに手を振っていた。

 

 「真宵ちゃん!」

 エントランスに声を響き渡らせながら、ぼくは慌てて螺旋階段を駆け上がった。

 

 「もう、なるほどくん。一体どこをほっつき歩いていたの?」

 到着するや否や、真宵ちゃんは頬を膨らませながら、文句を垂れた。

 

 真宵ちゃんに、その言葉をそっくりそのまま返してやりたい気持ちもあったが、彼女なりにぼくのことを探していてくれたのだろうと考えると、真宵ちゃんへ対する反論の言葉は自然と引っ込んだ。

 

 怒っている真宵ちゃんを、ミソラーメンを今度おごるという約束で何とかなだめると、ぼく達は、お互いの情報交換をし合った。

 やはり、真宵ちゃんもぼくと同様に、外の世界に開いていた“スキマ”から落ちてこの世界に来てしまったようだ。しかし、落ちたタイミングが違ったせいか、真宵ちゃんとぼくは別々の場所に出てしまった。

 

 話によると、真宵ちゃんは商業エリアの大通りに落とされたそうだ。

 霊夢さんが人里の方で人が倒れていて騒ぎになっていると言っていたが、大通りに落とされたのなら納得がいく。その時に、団子屋で出会った魔女の子に介抱され、裁判所に行くことを勧められたそうだ。

 

 「つまり、私たちは今、異世界に転移されているってことだよね。いやはや、なんだか漫画みたいな展開だね!」

 真宵ちゃんが、興奮気味に言った。

 ぼくとしては、早く元の世界に帰してもらいたいものだ。今月は珍しく事務所に依頼があったのに、それを残したまま異世界に転移されたのだから堪ったものではない。

 

 「それにしても……裁判所なのに、やけに人が少ないな」

 平日の昼間だというのに、裁判所にはぼくと真宵ちゃん以外には、数える程度の人しか見当たらなかった。

 「確かに、私たちがいつも行っている裁判所よりも、明らかに人が少ないね」

 確かに、外の世界の裁判所も、人は少ない方だが、ここまで少なくはなかった。

 裁判所に人がいないということは、それだけ幻想郷の治安は安定しているということなのだろうが、それにしても人が少なすぎる。まるで、不必要なものがすべて排除されているようにも思えた。

 

 「……おや、傍聴人か。珍しいね」

 突如、背後から女性の声が聞こえ、反射的に振り返る。

 そこには、二十歳ほどの見た目をした少女が立っていた。椛のような赤い髪を同じような色の髪留めで結び、藍色のロングスカートと着物をイメージしたような洋服を着ている。

 

 「おっと、いきなり話しかけたから驚かせてしまったか。悪かったね」

 ぼくがポカンとした顔をしていたのか、少女は少々申し訳なさそうに笑った。

 「あたいは、小野塚小町。この裁判所の係官をやっている者さ。あんたは?」

 「あ、成歩堂龍一と言います。こっちの子は、綾里真宵と言います」

 「成歩堂、か。変な名前だな」

 そんなにおかしいかな、この苗字……。

 「あんたら、裁判を傍聴しに来たのかい?」

 「ええ、そうですが。」

 「ふーん、物好きなやつだね」

 「も、物好き?」

 

 小町さんの言葉に思わず小首をかしげる。幻想郷では、裁判を傍聴する人は物好きとして扱われるのだろうか。

 「いや、ここでやっている裁判はすぐ終わっちまうから、見に来るやつが全然いなくてさ。あんたみたいなやつは半年に一人いるかいないくらいだから、驚いてしまったもんで」

 裁判がすぐに終わる、ということは、よっぽど優秀な検事か弁護士がいるということなのだろうか。一体どれほどの手腕の持ち主なのだろう。

 

 そう思うと、興味が無かった幻想郷の裁判を少し見たくなってきた。

 「裁判を見たいなら今の内だよ。あと五分で始まるから、急いだ方がいい」

 小町さんは、指で、チョイチョイと法廷の入り口を指す。

 どうしたものか。出来ることならば、これから帰る方法を探したかったのだが……まあ、行く当てもないし、すぐ終わるのなら、傍聴してもいいかな。

 「ありがとうございます。せっかくなので見てみようと思います」

 それを聞いた小町さんは、「そうか。楽しんできな」と言って、仕事があるのか、どこかへ消えてしまった。

 



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探偵 前半 その10

 真宵ちゃんの手を引き、小町さんが指さした法廷の扉を開ける。

 幻想郷の法廷は、外の世界の法廷の作りとさほど違いは無く、傍聴席、弁護席、検事席に、裁判長の席と、いたって普通の造りだった。

 

 ぼくは法廷をざっと見渡す。

 まだ、弁護士たちが来ていないのか、弁護席と検事席はもぬけの殻だった。また、小町さんが言っていたように、傍聴席にはぼく達以外には誰もいなかった。

 折角なので、傍聴席の一番前に座り開廷を待つ。

 

 それから五分も立たないうちに、法廷の奥の方。裁判長席の側の扉が開き、中から十四、五歳くらいの女の子が小さな鞄を持ってでてきた。彼女が裁判長なのだろうか。

 

 アメリカで、十三歳の時に検事になった知り合いはいるが、この年齢で裁判長になった例は、今まで聞いたことが無い。よほどのやり手なのだろうか。

 裁判長は深い緑色の髪をなびかせ、気品ある歩き方で階段を上る。そして、彼女は席に着くと、鞄から木槌を取り出した。

 

 すると同じ扉から、今度は被告人と思われる女性が連れて来られた。側には係官である小町さんがついている。

 

 被告人と思しき女性は、端正な顔立ちをしている。

 銀髪の髪をボブカットにして、もみあげあたりから三つ編みにしており、頭の先に、メイドさんがよくつけている、ひらひらしたホワイトブリムをつけ、三つ編みにした髪の先に緑色のリボンを付けている。

 服装は、青と白を基調としたメイド服で、彼女のことを一目見ただけで、メイドを生業としていることが分かる。

 メイドさんは、小町さんに連れられて、被告人席に座らされた。その顔に焦りや、不安げな様子はない。

 

 被告人と裁判長が法廷に出そろった。後は、検事と弁護士が来れば裁判が始まる。

 あっという間に終わってしまう裁判……一体どんな展開が待っているのだろうか。

 自分が弁護席に立つわけでもないのに、なぜか緊張してしまう。

 あくまでも、今後の弁護士としての活動の参考程度に見るつもりだったが、法廷に来ると緊張してしまうのは、弁護士としての悲しい性なのだろうか。

 

 などと考えている時だった。法廷に木槌の音が響き渡った。開廷の合図だ。

 「これより、十六夜咲夜の法廷を開廷します」

 裁判長が、幼いながらに、威厳のある声でそう告げた。

 ……妙だな。

 裁判長は、なぜか弁護士も検事もいない状況下で、なぜか開廷を宣言した。

 どちらか一方が来ていない状態で開廷の時間を迎え、仕方なく裁判が進行したケースは聞いたことがあるが、両方とも出揃っていないのに、開廷するのはまずありえない。議論を交わす人物が存在しないと、そもそも裁判として成立しないからだ。

 

 ……この裁判長は一体何がしたいんだ?

 困惑するぼくのことを気にも留めず、裁判長は淡々としたく口調で話を始める。

 「本件は、被告人、十六夜咲夜による殺人事件を取り扱う裁判です」

 殺人事件……どこの世界にも野蛮な事件が絶えないということか。

 「では、係官。証拠品の提出を命じます」

 「はい。裁判長」

 裁判長に命じられ、小町さんが被告人席を離れ、持参していた鞄を開けると、中央にある大きな机の上に置いた。この机が証拠品を置く場所なのだろう。

 

 ……これも妙だな。

 検事や、警察官が証拠品を提出するならばまだ分かるが、なぜ係官である小町さんが証拠品を提出したのだろうか。どうにも理解に苦しむ。

 並べられた証拠品を一瞬横目で見た裁判長だったが、すぐに見るのをやめると、再び口を開いた。

 

 「警察の正確な捜査によって、被告人が被疑者であることはすでに証明されています。これは揺るぎない事実です」

 警察の捜査だけで、被疑者であることが確定?なぜそこで決めつけてしまうんだ?

 「よって、ヤマザナドゥの名のもとに判決を言い渡すものとします」

 は、判決……? まだ裁判が始まって、五分も立っていないのに?

 ふと、小町さんの言葉を思い出す。

 

 “ここでの裁判はすぐに終わる”

 

 その言葉の意味が、ようやく理解できた。

 弁護士と検事がいない法廷。警察の捜査のみで確定する被告人の判決。すべてが顕著に彼女の言葉を裏付けている。

 

 ……こんなの裁判として認められない。

 裁判長は、木槌を振り上げ、判決を告げようとしている。

 どうする、考えている時間は無い。こんな時、ぼくならどうするか……決まっている。こんな裁判、認められて堪るものか。

 木槌が振り下ろされるその瞬間。その音が法廷に響く直前に、ぼくは声を上げた。

 

 「異議あり!」

 

 法廷内にいる人が少ないのもあってか、ぼくの声はいつも以上に法廷内に轟いた。

 突然の出来事に、真宵ちゃんを含めた全員が目を丸くして、ぼくの方を見ている。

 「何ですかあなたは? いきなり大声を出して……場をわきまえなさい!」

 裁判長はその場に立ち上がると、ぼくの方を指さしてそう言った。

 「小町、そこの青いギザギザ頭をつまみ出しなさい。今すぐに!」

 頭に血が上っているのか、裁判長は名指しで小町さんにぼくを捕えるように命令した。

 

 「ま、待ってください!」

 「何を待つというのですか?異議があるということは、私の出した判決に何か不服があるようですが」

 「その通りです、警察の捜査を鵜吞みにしてすぐに判決だなんて、これは裁判とは言えません! 議論をする余地は、十分にあると思います!」

 こういう時こそ冷静になるべきなのだろうが、今のぼくに自分を律することは出来なかった。おかしい、おかしすぎる。こんな裁判が認められてはいけない。

 

 「第一、弁護士や検事はどこにいるんですか! 始まった時から疑問に思っていましたが、検事と弁護士なしで裁判だと名乗るのは間違っていると思います!」

 裁判長は一瞬、顔をしかめたが、すぐに元の凛々しい表情に戻ると口を開いた。

 「そんなものは、この場には存在しません」

 「存在しない? 一体どういう事です?」

 「幻想郷における裁きの庭では、私の言った事が絶対。私が無罪(しろ)と言えば無罪(しろ)。有罪(くろ)と言えば有罪(くろ)。それが幻想郷における裁判の決まり事なのです。弁護士や検事など、私の絶対的な判断を邪魔するだけの存在。だから、私が直々に廃止したのです」

 

 「それはおかしい! こんな裁判、認められてはいけません!」

 「ぬうう、聞き分けのない人ですね。小町、早くその人を捕えるのです!」

 裁判長は握り拳を作り、怒りに震える。命令を受けた小町さんが、ぼくの元に近寄ってくる。

 どうしよう。このままだとつまみ出されてしまう。何か手段はないのか?

 考えている間にも、小町さんはこちらに近づいて来る。このまま終わってしまうのだろうか……。

 

 「あなたには、後で私のお説教を受けてもらいます。閻魔に直接説教してもらうことを光栄に思いなさい!」

 裁判長は、“ざまあみろ”とでも言いたげなふてぶてしい笑みを浮かべ、こちらを見ている。小町さんの手がもうすぐ側まで迫っている。

 ……ここまでか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「……お説教をするには、まだ早いと思うんだけどな」

 諦めかけた時だった。どこかからか声が聞こえた。ついこの間、聞いたような、艶っぽい女性の声が。

 「こ、この声は……小町、その場から逃げなさい、今すぐに!」

 裁判長が大声を上げ、小町さんに逃げるように指示を出す。しかし、突然の出来事に反応できなかったのか、小町さんは、その場に立ち尽くしてしまった。

 

 その瞬間だった。

 小町さんの足元に穴が……いや、“スキマ”が開いたというべきだろうか。

 不気味な紫色の霧に、無機質な目玉模様が宙を浮く奇妙な穴は、ぼくと真宵ちゃんが落ちた物と全く同じ見た目をしていた。

 「……へ?」

 状況を理解できていないのか、素っ頓狂な声を出した小町さんだったが、抵抗する暇もなくそのままスキマへ落ちて行った。

 

 「あのスキマ妖怪め……そこにいるのは分かっています。出て来なさい、この妖怪スキマババア!」

 声を荒げ、裁判長は天井の方を見る。

 「まあ、“ババア”とはまたひどい言いぐさね。お姉さん悲しくなっちゃうわよ……」

 再び、どこかからか声が聞こえた。

 

 声の雰囲気に、喋り方。まさかとは思うが、この声の主って……。

 疑惑が確信に変わる。

 この声の主と、ぼくは一度会っている。……弁護士と“依頼人”として。

 

 刹那。法廷の空気が、物理的に張りつめた。

 

 裁判長席の丁度後ろの方の空間に、刀で横一文字に切ったような切れ目が現れる。

 やがて切れ目は、縦に裂けはじめ、大きな穴を作った。……スキマだ。

 ついさっき、小町さんが落ちたのと、同じ穴が現れ、不気味な目玉模様が、その先にいるぼくたちのことを凝視する。

 

 「どうもみなさん、御機嫌よう」

 スキマの中から、先ほどと同じ声がしたかと思うと、中から人間……いや、スキマ妖怪が出て来た。

 「八雲、紫さん……」

 「お久しぶりね。成歩堂龍一さん」

 紫さんは、落ち着いた声でそういうと、静かに微笑んだ。

 

 「……何の用ですか、紫。今は裁判の最中です。傍聴したいのであれば、きちんと入口から入って来なさい」

 あくまでも落ち着いた口調で裁判長はそう言った。しかし、いまだに紫さんに対する苛立ちの感情が残っているのか、彼女の声はほんのわずかではあるが震えていた。

 「いやあ、ごめんなさいね。スキマで色々なところを巡っていたら、“たまたま”ここに繋がったもので……。なんだか穏やかじゃなさそうだったから、つい水を刺しちゃったの」

 「よくもまあ、そんな嘘をぺらぺらと」

 「ふふふ、嘘も方便ってやつよ」

 「嘘は身を滅ぼすとも言います。閻魔の前で嘘を吐くとは。身の程知らずもいいところですね」

 「おお、怖い怖い」

 裁判長は紫さんを睨み付けて、紫さんは挑発する意味も込めてか微笑みながら、お互いを睨み付けあい、皮肉を飛ばす。

 しばらくの間、火花を散らしながら、皮肉を言いあう二人をぼくたちは眺めることしかできなかった。

 

 「さて、茶番はここまでにして、本題に入りましょうか」

 しばしの皮肉の舌戦の後、紫さんは話題を転換した。

 正直なところ、二人の舌戦は茶番にしては妙に迫力があった。一体どこまで本当なのだろうか。

 「それで、あなたは一体何をしにここに来たのですか?」

 裁判長が鬱陶しそうに言う。

 「そうね、単刀直入に言うならば、この裁判を止めに来たわ」

 「裁判を、止めに?紫、あなた何を企んでいるのですか」

 「なにも企んでいないわよ。ただ、この裁判はおかしいって言った弁護士さんの意見に賛同したから出て来ただけ」

 紫さんはそういうと、ぼくの方に視線を送った。それに釣られて、裁判長もこちらを見る。いや、睨みつけてきた。

 

 「共感したということは、あなたも私の考えが間違っていると言いたいのですか?」

 「そうね……すべて間違っている、と言ったら言い過ぎかもしれないけど……強引なやり方であることに変わりはないわね」

 腕を組み、言葉を選びながら紫さんが発言する。さすがにこれ以上怒らせるとまずいと判断したからだろうか。

 紫さんの出した答えに、裁判長は顔をしかめた。

 先ほど彼女は、自分の行ったことがこの世界の裁判の絶対、と発言した。きっと、彼女は自分自身の出した判決、もとい“正義”のみが絶対だと考えているのだろう。

 裁判という名前を使い、自分自身が導き出した判決を下す。自分だけが絶対的な存在だと思っている彼女は、自らの考えに依存しているところがあるのだろうか。

 

 そんな裁判長の反応を見た紫さんは、一瞬何かを考えたようだ。先ほどまで作っていた微笑みが崩れたことがそれを表している。

 「……本来、裁判というものは検事と弁護士が議論を交わし、それを公平な判断力を持つ裁判長がそれを聞いて、判決を出す。人々が議論に議論を重ね、導き出した答えこそが結論となる。これは裁判だけでなく、どんな話し合いにおいても言えることだわ。けれども、今この場で行われていたのは、ただの裁判ごっこに過ぎない。議論をする場に、それを行うものを配備せず、あなたの勝手な意見のみで全てが決まる……ただの子どもの遊びね」

 「こ、子どもの遊びですって? あの御方が提案し、導入したこの裁判制度を侮辱するつもりですか!」

 さっきよりもずっと強い声で、裁判長が必至の反論をかます。

 

 「まあ、子どもの遊びはちょっと言い過ぎたかしら。訂正するわ」

 まずいと思ったのか、紫さんは発言を撤回した。

 「舌を抜かれたくなかったら、言葉の使い方には気を付けることです」

 「善処するわ」

 少しだけ皮肉を飛ばした紫さんは、そのまま話を続ける。

 「さて、突然だけど、ここで私から一つ提案があるわ」

 「提案ですか?やっぱり何か良からぬことを企んでいるのですね」

 裁判長がうんざりとした顔を作った。

 

 「いいえ。良からぬことではないわ。むしろ、映姫。あなたにとっても良いことを私はしようと考えているの」

 「私にとって良いこと……一体何をするつもりですか?」

 少し前のめりになって、裁判長が紫さんに聞く。誰でも“良いこと”という単語には勝てないのだろうか。裁判長の目には、わずかではあるが期待の色があった。

 しかし、その期待を裏切るかのような言葉が、紫さんの口から飛び出た。

 「裁判よ」

 「……はぁ?」

 間抜けな声を出す裁判長。それは彼女だけでなく、ぼくも同じだった。

 

 「紫、あなたは一体何が言いたいのですか。裁判をする? 裁判なら、あなたの邪魔が入るまでの間、ずっとここで行っていました。今さら何を……」

 「あら、私がいつ、あなたの言う“裁判”をするといったかしら。私がしようとしている裁判は、“本物の裁判”よ」

 本物の裁判……つまり紫さんは、弁護士と検事を立てて議論をしようとしているのか。

 ついさっきまで行われていた、あのメイドさんの殺人容疑に関する裁判を。

 「あなたは、自分が出した結論が正しいと思っている。けれど、それはあなた自身の独断と偏見で出された意見に過ぎない。だからこそ裁判をするの。議論を重ねた結果、あなたの答えが正しいか、それとも別の答えが出るか。白黒ハッキリつけようってわけ」

 「……白黒ハッキリ、ですか」

 “白黒ハッキリ”という単語に何か思うところがあったのだろうか。裁判長は、何かを考え始めた、がすぐに口を開いた。

 

 「面白い。その勝負、乗らせていただきましょう」

 「うふふ、そう言ってくれると助かるわ」

 「楽園の最高裁判長であるこの私に挑むこと、後悔させて……」

 「あら?何か勘違いしているようね」

 紫さんが、裁判長の言葉を遮った。

 「あなたには、裁判長ではなく、“検事“をやってもらおうと思っていたのだけど」

 「……はい?」

 紫さんの発言に目を白黒とさせる裁判長。

 

 「なぜ私が検事なんかをしなくてはならないのですか?」

 「だって、あなたが裁判長をしたら、検察側の肩を持つに決まっているじゃない。それじゃあ公平とは言えない。だから、あなたが検事になって被告人の有罪を証明する方がいいと思うの」

 「ぬうう」

 痛いところを突かれ、いじけた声を出す裁判長。

 「し、しかし、私が検事をするのなら、裁判長は誰が務めるのですか?私の代理となる人物が用意できない限りは、あなたの要請を受け入れることは出来ません」

 「代理ねぇ」

 裁判長の反論に、紫さんは悩んでしまった。代理人ぐらい、初めから用意しておいてほしかった……。

 

 悩む紫さんだったが、一分も経たないうちに意見が出たようだ。ドヤ顔を作りながら、裁判長に意見をぶつける。

 「だったら、私が裁判長をやるわ」

 「な、何を言うのですか、あなたなんかに大事な裁判長席を預けられません!」

 顔を怒りで赤く染めながら、裁判長が木槌をブンブンと振り回す。

 「だって、私以外に頼める人がいないじゃない。あの死神さんに頼んでもいいけれど、彼女は法廷係官という仕事を持っているじゃない。それに、こういう大事な仕事は年長者である私が請け負うべきではないかしら?」

 裁判長は、何か反論しようとしているように見えた。が、体を怒りで震わせるだけで、何も言葉を発しようとしない。紫さんは、そこに漬け込むようにトドメの一言を放った。

 「ははーん。さては映姫ったら、検事として法廷に立つ自信が無いから、私が裁判長をするのを拒んでいるのね。ふふ、案外かわいいところもあるじゃない」

 「なっ……!」

 恥辱的な言葉を浴びせられた裁判長は、怒りに加え恥ずかしさで、さらに顔が赤くなった。が、すぐに鋭い眼光で紫さんを睨み付ける。

 

 「そ、そんなことはありません!わ、私だって、検事の一つや二つくらい簡単にやってみせますよ!」

 最初の頃の威厳はどこへやら。必死になって紫さんに噛みつく裁判長の姿は、さながら図星を食らって、あわてて反論する子どもの様だった。

 そんな裁判長の発言に、紫さんは悪戯っぽい笑みを浮かべる。

 「ふふ、検事をやる気になってくれたみたいで助かったわ」

 紫さんがそういうと、裁判長が、はっとした顔を浮かべた。

 

 気づけば彼女は、紫さんの口車に乗せられていた。突然裁判をやると言い出し、皮肉や煽りを織り込みながら、彼女に検事をさせるように、紫さんは言葉を選んでいたのだ。

 「さてと、ご本人様も認めてくれたみたいだし、これからは私がこの裁判の裁判長ということでいいわよね?“四季検事”さん?」

 今まで見せて来なかったような嫌味たっぷりの顔で、紫さんが裁判長……改め四季検事にそう言う。

 「ぬうう!」

 怒りの炎を沸々と燃やす四季検事。今にも紫さんに噛みつきそうだ。

 

 「さて、それじゃあ、早速その席に座らせてもらおうかしら。スキマの中にいるとはいえ、ずっと立っていると体に来るわね……」

 ずっとスキマから上半身だけを出して話していた紫さんだったが、見えない下半身の方は、どうやらずっと立ちっぱなしだったようだ。

 腰をこするようなわざとらしい仕草をしながら、紫さんは横目で四季検事の方をチラチラと見る。

 「分かりました、譲ればいいのでしょう!」

 観念したのか、荷物をさっさとまとめ、立ち上がった四季検事は不機嫌そうな顔で階段を下り、検事席についた。

 それを見た紫さんは、スキマから体を出すと、裁判長の席に座った。

 「おほん。これで、裁判長と検事が揃ったわね。後は弁護士が揃えば完璧なんだけれど……誰か弁護士をやってくれる人はいないかしら?」

 

 ……ぼくにやれと言いたいのだろうか。まあ、こんな場面に遭遇してしまった以上、弁護士の端くれとして見逃すわけにはいかない。それに、紫さんにいろいろと聞きたいこともある。これをきっかけに彼女に近づいて情報を引き出さなければ。

 チラチラとこちらに視線を送る紫さんに向かって、首を縦に振った。

 「あら、あなたがやってくれるのね。助かるわ」

 

 「裁判長に検事、そして弁護士。これで役者はそろったわね」

 紫さんは法廷をぐるりと一望する。

 「よし、それじゃあ早速始めましょうか……と、言いたいところだけれど。私も弁護士さんも、まだ事件の概要を分かっていないから、今から少しの間時間を設けるわ」

 そういうと、紫さんは法廷の隅の方に行き場を無くして立ち尽くしていた小町さんに声をかけると、ぼく達を控室に連れて行くように命じた。

 「では、一度休廷とするわ」

 紫さんが休廷を宣言すると、皆各々の向かうべき場所へ散って行った。



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法廷 前半 その1

 【同日 午後3時15分 裁判所 被告人第2控室】

 休廷後、ぼくと真宵ちゃんは、小町さんに連れられ、弁護士と被告人の控室に半強制的に連れて来られた。

 

 先ほどの一件もあってか、紫さんにぼくたちを連れて行くように頼まれた時は、少しばつが悪そうな顔をしたが、移動中はこれと言って気まずい空気も流れず、むしろ何事もなかったように話に花を咲かせていた。こんな状況でも気さくにふるまえるのは彼女の気質のおかげなのだろう。

 

 控室に着くと、小町さんはすぐに、裁判長……いや、四季検事の元に向かい、部屋にはぼくたちだけが取り残された。

 

 控室も廊下やエントランスと同様に、部屋のほとんどが木で作られており、置かれている家具はモダンな雰囲気を漂わせる西洋風のソファなどだった。

 ……なんだかどっと疲れたな。

 

 窓際に置かれているソファに腰掛ける。博麗神社から裁判所までの長い道のりを歩いたのに加えて、先程の出来事で精神的にも疲れてしまった。

 今さらながら、団子屋に寄っておいて正解だったと思う。あそこで食事をとっていなければ、今頃もっと疲れていることだろう。

 

 ……検事と弁護士がいない法廷、か。

 ついさっきまでの法廷の様子が目に浮かぶ。

 あの裁判長の名前は、四季映姫と言うのだろうか。彼女は一体何がしたいのだろうか?

 

 彼女の発言から考えるに、彼女は何かに固執しやすい性格なのだろう。決して裁判と呼べないような裁判をしていることが、何よりの証拠だ。

 一体、彼女は何に固執し続けているのだろうか。

 疲労でほぼ稼動していない脳をフルに回しながら考える。が、当然答えは出てこない。

 

 うう、糖分を補給したい。みたらし団子、多めに食べておくんだったな。

 ここに来て、昼食を取らなかったことが響いてきた。軽食を取ったとはいえ、みたらし団子三本では、たかが知れている。将棋の棋士は対局中にお菓子を食べて糖分を補給しないと頭が回らないとテレビで見たが、あれは本当なのだなと、今更ながら思う。

 

 三年間弁護士として法廷に立ってきたが、糖分不足で苦しむことがあまりなかったのは、きっと自分自身の若さのおかげなのだろう。十年後はどうなっていることやら、今更ながら心配だ。

 

 などと考えていた時だった。ソファの背もたれにだらしなくもたれ、上を向いていたぼくの視線の先に、スキマが開いた。

 

 それと同時に、ぼくの頭上に何かが降って来たので、慌ててそれを受け止める。

 スキマから振ってきたのは、かわいらしい花柄の風呂敷に包まれた何かだった。

 開いてみると、そこそこの大きさのおにぎりが三つ入っていた。

 

 「受け取れたかしら?」

  その直後、頭上のスキマから声が聞こえたかと思うと、中から紫さんが這い出してきた。

 「ふふふ、紫さん特製、愛情おむすび三点セットよ。ろくに食事もとっていないみたいだから、急いでこしらえてきたわ」

 紫さんは、外の世界でも見せたような大人の女性の笑みを浮かべる。

 

 「ゆ、紫さん……」

 「改めて、お久しぶりね、弁護士さん。それに真宵ちゃん」

 紫さんは、ぼく達二人の顔を交互に見てそう言った。

 「……またお会いするとは思っていませんでした」

 「あら。そんな怖い顔をしなくてもいいじゃない」

 紫さんは、少し困惑したような顔になる。自分でも気づかないうちに、そんな険しい顔になっていたのか。力の入っていた顔の筋肉をほぐし、改めて紫さんの方を向く。

 

 「どうして、ぼくを幻想郷に連れて来たんですか?」

 単刀直入ではあるが、回りくどい言い方をする場面ではない。紫さんに質問をぶつけてみる。はぐらかされないといいのだが。

 「どうして連れて来られたか、ね。申し訳ないけれど、今は言えないわ」

 ……やっぱりそう上手くはいかないか。

 

 「今教えてあげてもいいのだけど、ほら、やっぱりお楽しみは最後に取っておいた方が楽しいじゃない。なぜあなたたちをこの世界に連れて来たかは、この事件が解決したら教えてあげるわ」

 ……じれったいな。

 

 「それはそうと、もう時間が無いわ。早めに事件の資料を渡しておくわね」

 そういうと紫さんは、さっき自分が出て来たスキマの中に手を突っ込むと、ゴソゴソといじくり中から法廷記録を取り出してぼくに手渡した。

 

 「はい、どうぞ。急いで用意したから、情報が少し古い物があるかも知れないわ」

 法廷記録を渡すと、紫さんはさっさとスキマの中に入る。

 「私も、これから資料を読まないといけないから、これで失礼するわ。急に押しかけてごめんなさいね」

 スキマの中で、紫さんがお嬢様お辞儀をすると同時に、スキマは徐々に収縮し、やがて消滅した。

 

 「急に出てきて、資料とおにぎりを渡して、すぐ帰って……紫さんって忙しい人だね」

 気づけば、真宵ちゃんがぼくの膝の上に置いておいたおにぎりをほおばっていた。いつの間に取ったんだ?

 

 法廷記録をソファの上に置き、真宵ちゃんからおにぎりを一つ受け取り、一口ほおばってみる。少々塩がきつい気もするが、紫さんが忙しい中こしらえてくれたおにぎりは、愛情込めて母親が子供に作ったおにぎりと同じような味がした。

 

 残った一つを真宵ちゃんにあげ、再び法廷記録を手に取った。開廷まであとどのくらい時間があるかわからない。確認できる情報は全て見ておこう。

 

 法廷記録には、被害者の解剖記録に、現場の写真とその上面図。さらに凶器の情報が入っていた。

 事件概要の情報が入っていないのが少し残念だが、急いで作られた資料に文句は言えない。裁判が始まれば冒頭陳述で説明されるし、問題はないだろう。

 ひとまず、被害者の解剖記録を見ることにした。

 

 解剖記録

 ・被害者 八ッ時茶太郎(やつどき ちゃたろう) ・死因 心臓をナイフで一突きにされ即死。

 

 ……得られる情報はこれだけか。

 被害者の解剖記録には、死因と名前しか記入されていない。これだけでも貴重な情報ではあるが、正直なところ、もっと情報が欲しい。

 

 仕方無く、現場写真を手に取る。

 四十代前半くらいの痩せ気味な中年男性が、壁にもたれ掛かって倒れている。

 解剖記録にもあったように、男性が着ている和服の左胸の辺りが刺された時に噴出した血で赤く染まっていた。正直見ていて気分が悪くなる。遺体が写っている写真はいつ見ても慣れないものだ。

 そして、男性の胸元にはナイフが突き刺さっている。これが彼の命を奪った凶器だ。

 刃や、プラスチックでできた柄の部分に、男性の血がベッタリと付着し、周囲の光を反射して、鈍く、そして怪しげに光る。

 

  被害者の側には、もう一つ重要なものが写っていた。

 遺体の足先に、血で何かが書かれている。写真を上下逆さまにみてみると、アルファベットで、“I・S”と書かれていた。事件の犯人を告発する、いわゆる“ダイイングメッセージ”というやつだ。

 

 きっと、この“I・S”という名前は、あのメイドさんのことを指しているのだろう。

 被害者自身による犯人の告発……状況はかなり厳しいのかもしれない。

 

 ……現場写真から分かることはこれぐらいかな。

 こちら側にとって、不利そうな情報しか見つからなかったが、有利不利は関係ない。他の証拠品にも目を通しておくか。

 最後に、ナイフの情報と、現場の上面図を取り出す。

 

 凶器のナイフの情報

 1科学調査の結果

 ・柄の部分に順手になっている被告人の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

 2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

 

 凶器に被告人の指紋と、被害者の血液のみが検出、か。今朝の裁判の鉄パイプと全く同じ状況だな。

 凶器のナイフの情報を確認し終えたので、今度は上面図を確認する。

 現場となったのは、被害者が経営しているお茶屋で、店の名前は“いっぷく堂”と言うそうだ。

 出入り口が二つあり、一つはお客さんが出入りする玄関口。もう一つは裏口だ。

 店内の構造は、お客さんが食事をするフロアがあり、その奥に厨房のスペースがある。また、厨房のすぐ隣に厨房の半分もないくらいの大きさの部屋がある。恐らく被害者の自室だろう。遺体は、お客さんが食事をするフロアの端の方に倒れていたようだ。

 

 ……上面図から得られる情報はこれくらいかな。

 あまり情報を得ることが出来なかった。少し落胆した気持ちで、取り出した二つの証拠品を法廷記録に戻した。

 

 「どう、なるほどくん。なにか勝つための算段は見つかった?」

 ぼくの隣でおにぎりを食べ終えた真宵ちゃんが、うな垂れるぼくの顔を覗き込む。

 「いや、残念だけど情報が少なすぎる。肝心の事件概要の情報が無かったから、算段を立てたくても立てられないんだ」

 「そっか……」

 

 始まる前から状況は絶望的。いつものことではあるが、今回は訳が違う。

 被告人であるメイドさんの明確な逮捕理由が分からないのが痛い。

 逮捕理由さえ分かれば、そこからどのように展開を広げるかの算段は、情報が少なくてもある程度は立てることが出来るが、それが無いとなると、真宵ちゃんにも言ったように、全くと言っていいほど打つ手だてがない。

 

 ……参ったな。

 この状況をどうにかひっくり返す策を考えようとした時だった。

 

 「失礼します」

 透明感のある綺麗な声と共に、控室の扉が開かれた。

 見ると、被告人のメイドさんが、小町さんに連れられてやって来ていた。

 「それじゃあ、私はこれで。後は弁護士さんとお喋りでもしておきな」

 「はい。ここまで案内してくださって、恐悦至極に存じます」

 メイドさんは、小町さんに深々と頭を下げた。

 

 「そんなにかしこまらなくていいよ。私は頼まれたことをしただけだから」

 手をひらひらとさせ、“気にするな”といったような身振りをして、小町さんはその場を立ち去った。

 

 廊下で頭を下げ続けるメイドさん。しばらくすると、小町さんの姿が見えなくなったのか、頭を上げて、今度はこちらに近づいて来た。

 

 「お初にお目にかかります。紅魔館というお屋敷でメイドを務めさせていただいている、十六夜咲夜(いざよい さくや)と申します。この度は、私の弁護をお引き受け下さり、恐悦至極の思いでございます」

 再び、深々と頭を下げる。ピッタリ四十五度だ。

 

 「そ、そんなに頭を下げなくてもいいですよ。もっと気楽にして下さい」

 「かしこまりました」

 咲夜さんは頭を上げると、ニコリと笑う。

 「あっ、ご挨拶が遅れました。弁護士の成歩堂龍一です。いろいろあって、外の世界から幻想郷にやって来ました」

 「まあ、外の世界から御出でになったのですか」

 

 すこし、驚いたような表情を浮かべた。

 「私は、綾里真宵って言います。なるほどくんの助手兼見習い霊媒師やっています!」

 「霊媒師をなさっているのですか。外の世界では、大変珍しい職業だと伺っております」

 「そんなに珍しいのかな。結構いると思うんだけどな、霊媒師」

 ……ぼくはそうは思わないぞ。

 それから、しばらくの間、お互いのことについて話し合った。

 

 「……そういえば、一つ聞きたいことがあったのを忘れていました」

 会話の途中で、重要なことを思い出した。

 被告人である彼女なら、なぜ逮捕されたかの理由くらい知っているはず。情報を引き出せるかもしれない。

 

 「私に答えられることであれば、なんなりと仰ってくださいませ」

 一礼する咲夜さん。

 開廷まで、あとどのくらい時間が残されているかもわからない。早めに聞いておくべきだな。

 

 「今回の事件について聞きたいのですが……咲夜さんが逮捕された、具体的な理由を教えてもらえないでしょうか。手渡された情報に、逮捕の具体的な理由が書かれていなかったので」

 「なるほど。逮捕された理由ですね。私が逮捕された理由は、いくつかあるようですが、一つに絞るとすれば、私の”能力”が原因かと」

 「の、能力……ですか?」

 意外な言葉に思わず小首をかしげる。

 

 「そういえば、成歩堂様は外の世界から御出でになったので、能力についてご存じなかったのですね。申し訳ございません。ご説明するのを忘れていました」

 深々とお辞儀をして謝罪の意を示す。能力、か。なんだか嫌な予感がするな。

 

 「私でよければ、簡単な説明をして差し上げますが……いかがいたしましょう?」

 「あ、お願いします」

 

 「かしこまりました。では、まず能力の存在について、お話しさせていただきます。この幻想郷には、“程度の能力”と呼ばれるものが存在し、一部の人間や妖怪などが能力を持っています。能力は生まれた時から持っている者と、ある時突然目覚める者の二通りの例があります。能力は、さまざまなものが存在し、一人一つ、能力を持っています。今回の事件は、私の“程度の能力”が一番の要因だと考えられます」

 「そ、その能力とは?」

 「私の能力は、“時間を操る程度の能力”でございます」

 時間を……操るだって?

 

 「詳しく教えてください!」

 「かしこまりました。私の能力は、その名の通り時間を操ることが出来る能力です。簡単に例を挙げますと、時間の流れを遅くしたり、時を止めたりすることもできます。警察の方々は、私が能力を使用し、時間を止めて犯行に及んだと考えられているそうです」

 時間を止めて犯行に及ぶ……外の世界ではまず考えられない話だ。どうやって、そこを崩せばいいのだろうか。

 

 「ちなみに、能力を発動するためには、この懐中時計を使わなければなりません」

 彼女ははそう言って、ポケットから小さな懐中時計を取り出した。

 「これを使えば、誰でも時を止めることは可能なのでしょうか」

 一つ疑問に思ったことをぶつけてみる。時計があれば、彼女以外の人物でも、時を止めて犯行に及ぶことが可能かもしれないと思ったからだ。

 

 「いいえ。この懐中時計で時間を操ることが出来るのは、能力者である私のみです。普通に時計としてならば、他の方でも使用することは可能だと思われますが」

 他の人物が時を止めることは不可能か。咲夜さん以外の人物が時間を止めた可能性を示しながら戦おうと思ったが、どうやら難しそうだ。

 

 「私がお話しできることは、これくらいでしょうか」

 懐中時計をポケットに仕舞いながら、咲夜さんが言った。

 時を止められる殺人事件の容疑者……推理小説でも出てこないだろう。仮に出て来たにしても、本当は時を止められないというのが関の山だ。

 しかし、今回は違う。今、目の前にいるメイドさんは、本当に時間を止められるのだ。

 

 にわかには信じがたいが、何でもありの幻想郷だから、信じざるを得ない。

 何というか……とんでもない人の弁護を引き受けてしまったな。まあ、あの状況で彼女を見捨てる事なんて、ぼくには出来ないのだが。

 

 「おーい、弁護士さん達! あと五分ちょっとで開廷だよ! 急がないと四季様に怒られるからな!」

 それからしばらく経った後、小町さんが間もなく開廷すると告げに来た。

 あと五分で開廷……結局十五分しか経っていない。こんなので大丈夫だろうか……。

 

 「さて、メイドさん。あんたは私ついてきな」

 小町さんは部屋に入って来るなり、咲夜さんの手を引く。その時、彼女は一瞬それを拒否した。小町さんが、どうしたのかと不思議そうな顔になる。

 

 「あの、成歩堂さま……」

 咲夜さんがぼくに話しかけてきた。その顔は、先程までとは違い、不安げだ。

 「どうかされましたか?」

 

 「あの……私、助かることができるのでしょうか。……成歩堂様の腕を疑っているわけではございません。しかし……この状況から逆転無罪を勝ち取ることが出来るのか。今さらながら不安になって来て……」

 咲夜さんは少し俯いた。さっきは動揺することもなく落ち着いた状態で法廷に現れていたが、内心はかなり焦っていたのだろう。やはりどんな人間であろうとなにかの罪に問われて裁判にかけられるとなれば、落ち着いていられなくなるのだろう。

 不安に苛まれる咲夜さんに、ぼくは一言、声をかける。

 

 「では、咲夜さん。一つ確認させてください。あなたは、やっていないんですね?」

 その問いに、彼女は迷うことなく首を縦に振った。

 「なら大丈夫です。咲夜さん、ぼくはあなたのことを信じます。だから安心してください。必ず、救い出してみせます」

 少し胸を張って言った。不安になっている依頼人にはこちらが堂々とした姿を見せて、少しでも不安を取り払うようにいつも努めている。

 

 「……分かりました。私も、成歩堂様のことを信じます」

 ぼくの思いが通じたのか、咲夜さんから不安そうな気配が消え去った。元通りの、落ち着いた顔に戻っている。

 「……どうやら、まとまったみたいだね。よし、じゃあ改めて行こうか」

 小町さんが再び咲夜さんの手を引いた。今度は拒否することなく、素直に応じる。

 

 二人が部屋を出る。その時、咲夜さんが振り返った。

 「どうか、御武運を……」

 一言そう言って、彼女は部屋を去った。ぼくと真宵ちゃんが部屋に取り残される。

 

 「よし、なるほどくん。今回も、イッチョやるよ!」

 真宵ちゃんがガッツポーズを作った。ぼくも心の中でガッツポーズを作った。

 

 

 

 ……これから、現実には有り得ない、幻想郷の裁判が始まる。

 先に、何が待ち受けているかはわからない。だけど、ぼくのすることはただ一つ。

 依頼人のことを信じて、戦い抜く。ただそれだけだ!

 




どうも。タイホくんです。
幻想郷最初の裁判は咲夜さんが被告人です。
今話は紅魔組がメインのお話です。
次回から裁判に入って行きます。
では。


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法廷 前半 その2

 【同日 午後3時30分 裁判所 第2法廷】

 開廷の時間になり、慌てて法廷に駆け込む。扉を開けると、二人とも持ち場についていた。急いで傍聴席を通って弁護席に着く。それと同時に紫さんがスキマから木槌を取出し、振り下ろした。

 

 「これより、十六夜咲夜の審理を再開するわ」

 「弁護側、準備完了しています」

 いつも通りに準備完了の旨を伝える。……今回に関しては、本当に準備が出来ているかと言われると全く完了していない。

 結局、ぼくたちに与えられた時間は十五分だけだった。その間に知ることが出来た事件に関する情報は数少ない。本当にこれだけでどうにかなるのだろうか、心配だ。

 

 「……検察側、もとより」

 遅れて、四季検事が開廷の旨を紫さんに伝える。

 俯きながらぽつんと発せられた言葉からは、彼女の不満な気持ちが混ざっているように感じ取れた。

 

 「それでは、早速冒頭陳述に入っていただくわ」

 紫さんの言葉を聞き俯いた顔をゆっくりと上げると、四季検事はため息を吐きながら頷いた。

 「……では、冒頭陳述を始めます」

 四季検事が冒頭陳述を始めた。

 

 「事件は昨晩の午前零時、人間の里の下町地区にあるお茶屋、“いっぷく堂”で起こりました」

 人間の里の下町地区……確か、四つある地区のうちの一つだったな。

 

 魔女の子の話によると、下町地区は人里の中で最初に開発が始まった地区で、そのほとんどが職人さんたちの工房になっていると聞いたのだが……どんな所にも憩いの場は必要ということなのだろうか。

 

 「被害者は、この店の主人の、八ッ時茶太郎という男性。死因は、心臓を鋭利な刃物で刺されたことによる失血死。死亡推定時刻は事件当夜の午後十一時半から午前零時頃です」

 事件発生時刻は夜、か。

 

 「警察は、通報した従業員の証言と、凶器に付いた被告人の指紋。さらに、被告人の能力、“時を操る程度の能力”を逮捕の理由としています。検察側は、これらの情報を踏まえ、被告人の有罪を完璧に立証します。冒頭陳述は以上です」

 

 冒頭陳述を聞いた紫さんは、少し小難しそうな表情を見せる。

 「話を聞く限りでは、まだ被告人が犯人とは言い切れないみたいね。弁護側の意見はどうなのかしら?」

 

 「弁護側は、被告人の無罪を主張します」

 「そこまで断言するということは、弁護側にはそれ相応の根拠があるのでしょうか?」

 四季検事が言った。

 

 「簡単なことです。ぼくが被告人の無実を信じているから。ただそれだけのことです」

 被告人が、有罪か、無罪か。それはぼくたちには分からない。そんな状況で、弁護士が出来ることは、ただ被告人を“信じる”ことだけだ。それがぼく達弁護士の最大の武器でもある。ぼくたちは被告人のことを信じ抜き真実を立証する。それが師匠から教わった、弁護士としての信念だ。

 

 「……信じるだけで、判決が決まるのなら、どれだけ楽なことか」

 「な……」

 四季検事はぴしゃりと言い切った。

 

 「そのような感情論だけで、真実は見えてこないということも、この審理の中で教えてあげましょう。あなたの完膚なきまでの負けを持って、ね」

 冷酷な笑みを浮かべ四季検事が言い放つ。

 正直、苛立ちを覚えた。だが、ここは我慢しなければならない。下手に挑発に乗ってしまえば相手のペースに飲まれる可能性もある。ここは、冷静に行かなければ。

 

 「それでは、最初の証人に入廷してもらうわ」

 紫さんが、証人の入廷を促す。

 「では、事件捜査の指揮を執った、河城にとり刑事を入廷させてください」

 

 そう言った直後、法廷の扉が開かれ証人が入廷した。

 証言台に立った刑事は、十二、三歳ほどの見た目をした少女だった。

 ウェーブのかかった外はねが特徴的な青髪を、赤い玉がいくつもついた髪留めでチーサイドアップにして留め、緑のキャスケットをかぶっている。

 服装は、白いブラウスの上に肩の部分にポケットの付いた水色の長そで(スモックと言っただろうか)を身に着け、服と同じ色のスカートを履いている。

 

 「証人、名前と職業、種族を答えてください」

 四季検事が、証人に職務質問をする。

 種族を聞いているのは、恐らく幻想郷には人間以外の人種がいるからだろう。もしかしたらこの証人も人間の姿をしているだけで、実は妖怪かもしれない。

 

 すぐに証人は質問に答えると思われた。が、なにを思ったのか、証人は突然背中に背負った大きな緑色のリュックをゴソゴソと漁り、中から大きなオウムのロボットを取り出した。続けてリュックから工具箱を取りだし、ロボットオウムのいろんなところをいじくり始めた。

 

 「……証人」

 四季検事が、呆れた表情で証人にそう言った。

 しかしこの証人、一度集中すると周りが見えなくなってしまう性格なのだろうか。四季検事の言葉に耳を貸すこともなく、黙々と作業に熱中していた。どうやら、今は左羽の溶接の作業の様だ。火花が顔に飛び散らないように着けるお面のようなものを取出し、何かの機械で火花を散らしながら、オウムの羽を胴体に溶接している。

 

 「証人!」

 今度はもっと強い声をだす。

 いくら集中していても、四季検事の大声にはかなわなかったのだろうか、証人は「ひゅい!」と、素っ頓狂な声を出すと、尻もちを着いてしまった。

 

 「いたた……そこまで大きな声を出さなくてもいいじゃないですか」

 腰をさすりながら、よろよろと立ちあがる証人。

 「まったく……一体何を作っていたのですか?」

 四季検事が腕を組み、呆れたような顔を作って言う。なんだかんだで、あのロボットのことが気になっているのだろうか。

 

 「このロボットですか? これは、“喋る! オウムロボットサユリさん六号”です!」

 オウムのサユリさんか。何年か前に聞いたことのある名前だな……。

 

 「このロボットの用途はですね。例えば、忘れちゃいそうなこと、例えば暗証番号なんかを覚えてくれて、“何か忘れたことはない?”と聞くと、その番号を教えてくれるんです!他にも……」

 「も、もう十分です。そのからくりがすごいということは分かりました」

 興味本位で尋ねたであろう四季検事だったが、証人のマシンガントークにやられてしまったのか、観念して話を中断させた。

 

 証人はまだ話足りなかったのか、わざとらしく頬を膨らませて不機嫌そうな顔を作った。が、四季検事が睨んでさすがに怯んだようだ。すぐにオウムと工具をリュックの中にしまい込むと、身分を応え始めた。

 

 「名前は河城にとり。職業は刑事と、機械エンジニア。種族は河童です」

 河童か……霊夢さんが言っていたように、本当に人間そっくりの見た目をしているんだな。

 

 「では、事件の概要について説明していただきましょう」

 「はい!」

 事件の概要、これは聞き逃せない。情報が少ないから、一言一句聞き漏れが無いようにせねば。

 

 河城さんは、リュックから何かの資料を取り出すと、すらすらと読み始めた。

 「冒頭陳述にもあったように、事件は昨日の晩、人里の下町地区のお茶屋で発生しました。では、現場の上面図をご覧ください。事件現場のお茶屋は出入り口が二つ存在します。一つは店への入り口。もう一つが厨房から続く裏口です。事件後、我々が調査した時点では、裏口の扉には鍵がかけられていました。事件当時も鍵がかかっていたと考えられます。また、現場には被告人と被害者、さらに目撃者である店の従業員がいました。さらに、この事件にはもう一人目撃者がおり、その人物は店の外から犯行直後の現場の様子を目撃しています。以上です」

 目撃者は二人か。無実を証明するためには、この二人の証言がカギになるはずだ。違う場所から事件を目撃しているというのもポイントになってくるはず。しっかり覚えておこう。

 

 「では、次に被告人を逮捕した根拠についての証言をお願いします」

 「了解しました!」

 敬礼をすると、河城さんは証言を始めた。  




新コーナー(仮)キャラ紹介のコーナー

河城にとり
今作のイトノコ刑事ポジションのキャラクター。
服などの色味がイトノコ刑事と似ている、二次創作品によっては苦労人。そしてなにより、機械に強いという点がイトノコ刑事と共通していたため採用。

当初は射命丸が刑事ポジションに就く予定だった。


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法廷 前半 その3

 ―証言開始― ~警察の見解~

 

「被害者の死因は解剖記録にもあるように、心臓を鋭利な刃物で一突きにされたことです。凶器は被告人の私物のナイフです。これには被告人の指紋と、被害者の血液のみが付着していました。さらに、現場には被害者が書き残したと考えられる“Ⅰ・S“と書かれたダイイングメッセージが書き残されていました。能力以外で言うならば、こんな所でしょうか」

 

 

 

 「凶器に残った指紋、ダイイングメッセージ。すべて完璧な証拠と言えます。被告人が犯行に及んだということは、これではっきりしたと思われます」

 証言を聞き終えた四季検事は、涼しそうな顔でそう言った。

 

 「しかし、四季検事。まだ議論をする余地は十分にあるはずです。まだ被告人が犯人だと決めつけるのは早すぎるのではないでしょうか?」

 

 ぼくの発言に、紫さんが頷いた。

 「弁護士さんの言う通り。まだ議論の余地は有り余っている。まだこれだけで彼女が犯人とは言えないわね」

 

 「……好きにしなさい」

 紫さんの言葉を聞くや否や、四季検事はまた機嫌が悪くなったのか、そっぽを向いてしまった。

 

 「さて、それじゃあ、弁護側に尋問をしてもらおうかしら」

 「分かりました!」

 さあ、貴重な情報収集の時間だ。出来る限り多くの話を聞いて、ムジュンがあったら、証拠を突きつける。大丈夫、いつも通りにやればいい。

 

【尋問へ】

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

 

・八ッ時茶太郎の解剖記録

 ・被害者 八ッ時茶太郎 

 ・死因 心臓をナイフで一突きにされ即死。

 

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

 

・現場上面図

現場の上面を記した図。

 

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の順手の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

 

《人物》

 

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

 

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

 

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

 

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

 

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

 

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

 

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

 

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。



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法廷 前半 その4 尋問2-1-1

 ―尋問開始― ~警察の見解~

 「被害者の死因は解剖記録にもあるように、心臓を鋭利な刃物で一突きにされたことです」

【ゆさぶる】【つきつける】

 「凶器は被告人の私物のナイフです。これには被告人の指紋と、被害者の血液のみが付着していました」

【ゆさぶる】【つきつける】

 「さらに、現場には被害者が書き残したと考えられる“Ⅰ・S“と書かれたダイイングメッセージが書き残されていました」

【ゆさぶる】【つきつける】

 「能力以外で言うならば、こんな所でしょうか」

【ゆさぶる】【つきつける】

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

・被害者 八ッ時茶太郎 

・死因 心臓をナイフで一突きにされ即死。

──────────────────

 

──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

 

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

──────────────────

・コルクボード

被害者の自室から発見されたもの。

咲夜の写真ばかりが貼られている。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

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──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

──────────────────



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法廷 前半 その5 尋問2-1-1 突破後

 「異議あり!」

 河城さんの発言に異議を挟み、そのまま続ける。

「河城さん。一つだけ確認しておきたいことがあります」

 「何でしょうか?」

 「この現場に残されたダイイングメッセージ。あなたはこれを被害者の八ッ時茶太郎さんが書いたと本気で主張するつもりですか?」

 「ええ、その通りです。事件当時、メッセージを残すことが出来た人物は、被害者しかいないと考えるのが妥当だと思いますが」

 

 少し困惑した口調で河城さんが言った。

 「……逆です、河城さん」

 「ぎゃ、逆?」

 「このメッセージは、被害者だけには絶対に書くことが出来ないのです」

 

 ぼくは法廷記録から解剖記録を取出し、続ける。

 「これは、あなた方警察の資料です。ここにしっかりと書かれています。“心臓をナイフで一突きにされ、”即死”と」

 「あっ……!」

 「死んでしまった人間に、ダイイングメッセージを書くことは不可能です。よって、あなたの証言はムジュンしていることになります!」

 

 「異議あり!」

 検察側から、間髪入れずに異議が飛んでくる。

 

 「残念ですが、弁護側の意見は通りません」

 「なぜですか。解剖記録には確かに即死と書かれています」

 四季検事は呆れた顔でぼくの方を見ていた。何かおかしなことを言ったのだろうか。

 

 「……弁護人。その資料は古いものです」

 

 開口一番、彼女は意外な言葉を発した。資料が、古い?

 「裁判の直前。私の元に新たな資料が届きました。“被害者はナイフで心臓を一突きにされた。ただし、刺されてから数十秒間の間、生きていた可能性を認める”……このような資料が、私の元に届いていたのです」

 四季検事は、わざとらしい笑みを浮かべると、続ける。

 「つまり、被害者は刺されてから、ダイイングメッセージを書き残すことが可能だったということになります」

 あ、新しい資料だなんて、そんなの聞いていないぞ!

 

 「開廷まで時間が無く、全員に新しい資料を配ることが出来なかったこと、深くお詫びいたします」

 これまたわざとらしく一礼し、謝罪の意を表す四季検事。見ていてとても白々しく、少々苛立ちを覚える。さては、初めからこうなることを見越して、敢えて黙っていたな……。

 資料を渡す時間がないというのも嘘かも知れない。検察側の証人である河城さんがその情報を知らなかったことが、それを証明している。……一杯喰わされたな。

 

 「遅ればせながら、新しい解剖記録を証拠として提出いたします」

 「受理するわ」

 

 紫さんの許可が下り、資料が証拠品として受理された。

 幻想郷には、印刷物を素早くコピーする技術が無いのだろうか、一部しかない資料は、複製されることなく机の上に置かれた。

 

 解剖記録・改

 ・被害者 八ッ時茶太郎 ・死因 心臓をナイフで一突きにされたことによる失血死。

 ・追記 ナイフの刺さりが甘かったことが再解剖で判明。よって、被害者は刺されてから数十秒の間生きていた可能性を認める。

 

 資料を提出し、検事席に戻った四季検事は話を続ける。

 「被害者は刺されてから数十秒間生きていた。やはり、このメッセージは被害者が被告人を告発する為に、書き残したと考えるのが自然でしょう」

 「そう考えるのが自然なようね」

 紫さんが頷く。

 

 うむむ、せっかくの突破口が塞がれてしまった……反撃の糸口も見当たらない。まいったな。

 「降参してもよいのですよ。弁護人」

 四季検事が、ふてぶてしい笑いを浮かべ、小ばかにしたような視線を弁護席に向ける。

 「だ、誰が降参なんてするものですか!」

 つい、挑発に乗ってしまった。

 

 本来ならば、こういった挑発には乗るべきではないと頭では分かっているのだが……

 売り言葉に買い言葉、というやつだろうか。思わず子供っぽく言い返してしまった。

 「威勢だけは良いですね。それがいつまで持つことやら、見物ですね」

 

 ぐぬぬ、向こうにペースを持って行かれている。どうにかして一泡吹かせてやれないだろうか。

 

 「大丈夫? なるほどくん。眉間にしわが寄っているけど……」

 見かねた真宵ちゃんが話しかけてきた。

 「ははは、威勢よく突っかかったのはいいけれど、突破口が見つからなくて」

 「そっか……」

 「真宵ちゃんは、何か気づいたことはないかな?」

 藁にもすがる思いだった。今は、得られる意見は全て聞いておかなければならない。何かいい案が出てくるといいのだが。

 

 しばらく悩んだ表情を浮かべた真宵ちゃんだったが、しばらくすると、法廷記録の中から、現場写真を取り出した。

 

 「うーん、一つ引っかかるものなら見つけたんだけど……」

 「引っかかるもの?」

 「うん。ダイイングメッセージが書かれている場所なんだけど、何かおかしいなって」

 ダイイングメッセージが書かれている場所、か。

 メッセージは、被害者の足先に書かれている。パッと見た限りでは何ら問題ないように思えるのだが……。

 

 「ありがとう。考えてみるよ」

 真宵ちゃんにお礼を言い、改めて被害者の遺体を観察することにしてみた。

 被害者は目を閉じてがっくりとうなだれている。顔が白いのは死亡した後で、血液が回っていないせいだからだろうか。上着の左側には刺された時に噴き出た血が広がり、左胸に小さな赤い染みを作っている。無残に殺害された被害者の遺体は、壁にもたれかかるようにして座っていた。

 

 ……待てよ。壁にもたれかかって座っている?それって、おかしくないか?

 足元に書かれたダイイングメッセージ……壁にピッタリともたれかかった遺体。

 頭の中にひとつの可能性が浮かんできた。そうだ、この二つは、ムジュンしているのではないだろうか?……試してみる価値はある。一つ、ハッタリをかましてみるか。

 

 「ありがとう、真宵ちゃん。おかげでひとつ可能性が見えて来たよ」

 「そう?お役に立てたのなら何よりだよ!」

 真宵ちゃんはガッツポーズを作った。

 

 「すっかり黙り込んじゃったみたいだけど、弁護側からの反論はあるかしら?」

 反論しないぼく達を見かねてか、紫さんが発言のチャンスをくれた。

 この機会を無駄にするわけにはいかない。攻めるしかない!

 

 「はい。弁護側は、検察側の意見に対して、反論の用意があります」

 「反論? 付け焼刃のなまくらな反論ではないでしょうね?」

 四季検事が、呆れたというように肩をすぼめた。

 「もちろんです」

 堂々と胸を張りながらそう言った。もっとも、堂々と張った胸とは裏腹に、内心は冷や汗たらたらだが。

 

 「面白い。じゃあ、弁護側の反論を聞くことにしましょうか。」

 紫さんがそう言った。

 

 「では、こちらをご覧ください」

 ぼくは、法廷記録から現場写真を取り出した。

 

 「それは、現場写真かしら?」

 身を乗り出しながら、紫さんが現場写真を凝視する。

 「はぁ。なにが出て来るかと思ったら……そんな写真一枚で、私の主張が覆せる?笑わせないでください」

 苦笑を浮かべる四季検事。

 「こんな写真ですか。果たしてそう言い切れるでしょうか?」

 「……なにが言いたいのですか?」

 困惑した声色で四季検事が尋ねる。

 

 「確かに、一見すれば、この写真はなんの力もないように見える証拠品です。しかし、“一寸の虫にも五分の魂“とも言います。一見関係ないように見える証拠品でも、状況を一変させるだけの力を持っているはずです!」

 「……ほう」

 少しだけ感心したような顔になった。

 

 「それじゃあ、弁護側に問うわ」

 紫さんが木槌を慣らし、ぼくに問いかける。

 「この写真に写っている、検察側の主張を覆す物とは?」

 

 どこを指示せばいいかはわかっている。迷わず、ダイイングメッセージを指さした。

 「注目していただきたいのは、このダイイングメッセージです。検察側は、被害者が刺された後もまだ生きており、その間にダイイングメッセージを残したと主張しました」

 「いかにも。数十秒あれば、ダイイングメッセージを残すことは可能だったはずです」

 「被害者は生きていた。だから、ダイイングメッセージを残すことも可能だった。この二点については、認めざるを得ない情報です。しかし、このメッセージを被害者が書き残すことは、かなり難しいと弁護側は主張します。」

 「難しい?どういう事かしら?」

 紫さんが尋ねてきた。

 

 「この疑問を解消するためには、遺体とダイイングメッセージに注目する必要があります」

 「遺体に、ダイイングメッセージ、ね……」

 「では、最初に被害者に注目してください」

 他の二人が写真を取出し、被害者に注目する。

 「ナイフで刺された被害者は、壁にもたれかかりながら座っていることが分かります」

 「確かにそうね。隙間はほとんど空いていないように見えるわ」

 紫さんがそう言った。

 

 「では、次にダイイングメッセージに注目してください。メッセージは、被害者のつま先に書かれていることが分かります」

 ぼくはそこまで言うと、現場写真を法廷記録にしまった。

 

 「……そういうことですか」

 写真をじっと見つめながら、何かを考えていた四季検事が、ぽつりとつぶやいた。どうやら、気づいたようだな。

 そんな彼女とは違い、紫さんはいまだに頭の上に疑問符を浮かばせていた。

 

 「さて、ここで一度情報をまとめてみましょう。被害者の遺体は、壁にもたれかかって座っている。そして、ダイイングメッセージは遺体のつま先に書かれていた。さて、果たしてこの状況で、被害者がダイイングメッセージを書くことは可能だったのでしょうか?」

 「どういうこと?」

 いまだに理解していない紫さんが尋ねてきた。

 

 「ダイイングメッセージは、被害者のつま先に書かれていました。ここに字を書くためには、必然的に前屈の姿勢になる必要があります。普通の状態であれば、前屈をしても字を書くことは造作もないでしょう。しかし、この時の被害者は胸を刺されて瀕死の状態でした。前屈の姿勢になって、メッセージを残すのはかなり難しいと考えられます」

 

 「異議あり!」

 四季検事が割りこんできた。

 「確かに弁護側の発言はもっともです。瀕死状態の人間が、前屈をして、つま先にメッセージを書くのは難しい。しかし、あくまでもそれは想像の範囲に過ぎません。もしも、被害者の体がかなり柔らかかったとしたらどうでしょうか?メッセージを書くのには何ら問題ないといえます」

 

 「異議あり!」

 すかさず異議をはさむ。

 「確かに、この意見は憶測に過ぎないかもしれません。しかし、この証拠品を見れば、被害者が前屈の姿勢を取れなかったことが分かるはずです!」

 

 ―つきつける― 被害者が前屈の姿勢を取れなかったことを示す証拠をつきつけろ!

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

・被害者 八ッ時茶太郎 ・死因 心臓をナイフで一突きにされたことによる失血死。

・追記 ナイフの刺さりが甘かったことが再解剖で判明。よって、被害者は刺されてから数十秒の間生きていた可能性を認める。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

 

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

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法廷 前半 その6

 そう言ってぼくは中央にある机の前まで移動する。

 「これがその証拠品です!」

 「そ、それは…………被害者の解剖記録?」

 四季検事が言った。

 

 「そのとおりです。先ほど検察側が提出した新しい解剖記録に、“被害者はナイフの刺さりが甘かったため、刺されてから数十秒ほど息があった“と記述されています」

 「それがどうかしたのですか?」

 

 「前屈の姿勢というのは、体と足を密着させなければなりません。しかし、被害者の胸部には、ナイフが突き刺さっています。この状態で体を丸めようとすると、当然ナイフはより一層深く突き刺さってしまいます。しかし、被害者の解剖記録には、“ナイフの刺さりは甘かった”と、記されています。もしも、被害者がつま先にダイイングメッセージを書いたと仮定すると、この解剖記録に記された情報との間にムジュンが生じるのです!」

 

 「うぬぬ。し、しかし、被害者がダイイングメッセージを書き残していないとなると、一体誰がそのメッセージを書き残したというのですか?」

 苦し紛れの反論を入れる四季検事。

 

 ダイイングメッセージを他に書くことが出来た人物……咲夜さんが自ら書いたと考えるのは不自然だ。と、なると残された可能性はただ一つ。全くの第三者……つまり、真犯人以外に他ならない。確証はないが、今なら攻め込んでも問題ないはずだ。一か八かにかけてみよう。

 

 深呼吸をして気持ちを落ち着かせる。大丈夫。正しい道をぼくは辿っているはずだ。

 「被害者以外にダイイングメッセージを書き残すことが出来た人物……真犯人以外に考えられません!」

 

 「異議あり!」

 当然ながら、四季検事が割って入る。どんな反論が飛び出て来ても、言い返さなければ!

 

 「現場には、真犯人が存在したと思われる形跡は一切見つかっていません。それとも、弁護側は、この事件に被告人以外の犯人が存在したという証拠品を提示することが出来るのですか?」

 

 真犯人が存在したという証拠……うう、言われてみれば確かに見当たらない。

 「……残念ながら、そのような証拠品は、今のところ手元にありません」

 「ふふ。思った通りです。真犯人など所詮まやかしの存在。犯人は被告人以外にありえないのですから」

 鼻で笑い、こちらを見下す四季検事。

 ……証拠もなしに突っかかったのが失敗だった。くそ、次こそは尻尾をつかんでやらねば。

 

 「さて、弁護人の戯言も潰したことですし、次の証言に入っていただきましょう。河城さん? 証言を……」

 そう口にしかけた四季検事だが、証言台の方を見ると絶句した。

 

 なにがあったのかと思い、証言台の方を見ると、河城さんが再びオウムのロボットを取出し、ロボットを改良……いや、改造していたのだ。

 

 改造が施されたロボットオウムは、もはやオウムの原形をとどめていなかった。頭が二つに増え、翼も四枚に増えており、おまけに足元にはなぜか黒電話が装着されている。

 

 「河城さん……?」

 強張った口調で、四季検事が河城さんの方を睨む。その視線からは、ただならぬ怒りの感情がにじみ出ていた。

 そんな四季検事の言葉は河城さんの耳に全く届いていないようだ。一人黙々とオウムを改造している。

 

 「河城さん!」

 ついに、堪忍袋の緒が切れたのか、四季検事が怒号を飛ばす。

 さすがに河城さんの耳にも大声が届いたのか、雷に打たれたように跳ね上がって驚いた。

 

 「……勤務中にからくりをいじるのは控えなさい。それが、今のあなたが積める善行です」

 「は、はい……」

 「まったく……では、あなたに被告人の動機について証言していただきます」

 被告人の動機……法廷記録にはそれに関する証拠品は無かった。この証言、聞き逃さないようにせねば。

 

 「では、証言をお願いします」

 四季検事に促され、河城さんの証言が始まった。



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法廷 前半 その7

 ―証言開始― ~被告人の動機~

 

 「実は、被害者は被告人のストーカーでした。それこそが彼女の動機です。事件後、被害者の自室を捜索したところ、このコルクボードを発見しました」

 河城さんは、リュックから一枚のボードを取り出す。

 コルクボードには、おびただしい量の写真が貼られており、その全てに咲夜さんが写されている。

 「事件当夜、現場のお茶屋に立ち寄った被告人は、偶然被害者の自室でこのボードを発見したのでしょう。そして、ストーカー被害に逆上し、そのまま犯行に及んだ。これが我々の見解です」

 

 

 

 「ストーカー被害を知っての犯行。少し引っかかるところもあるけれど……。一応筋は通っているわね」

 証言を聞き終えた紫さんは、渋い顔を作った。

 

 確かにそうだ。あくまで先入観に過ぎないが、咲夜さんがストーカー被害を知って逆上したとは考えにくい。しかし、被害者がストーカーだった可能性を示す証拠品が見つかっている。ううむ、一体どういうことなんだ?

 

 「被害者のコルクボードを証拠品として提出します」

 「受理するわ」

 提出の許可が下り、コルクボードが机の上に置かれた。

 

 「裁判長!」

 紫さんに声をかける。

 「この被害者のコルクボード。調べても構いませんか?」

 「ええ、どうぞご自由に」

 よし、紫さんの許可が下りた。早速調べよう。

 

 白手袋をはめ、机の上からコルクボードを手に取る。

 コルクボードは、かなりの大きさがあり、両手で抱えないと持ち運べないほどだ。

 そんな見た目とは裏腹に、そこまで重くないのは、コルクボードの材質故なのだろうか。

 

 コルクボードを横に持って、抱きかかえるように弁護席の机まで運び、観察してみる。

 コルクボードに張られている写真は、ざっと三十枚と言ったところだろうか。ところせましと並べられた写真の中には、日焼けして、色落ちしてしまったものも何枚か混ざっており、被害者がかなり昔からストーカー行為に及んでいたことが窺える。

 

 ストーカーというものは、こういった写真を何枚も壁に貼り付けるイメージがあったけど、まさか本当とは。

 コソコソと隠れながら撮影された写真からは、被害者の並々ならぬ歪んだ愛情が伝わってくようにも感じる。そんな写真を直視するのは少々憚られるが、これも調査の為だ、我慢せねば。

 

 と、いざ意気込んで、写真に目を通そうとしたときだった。写真に写っている咲夜さんと目が合ったのだ。

 驚いて、思わずのけ反ってしまう。やれやれ、写真に写った人と目が合ったぐらいで驚いてしまうとは。

 改めて写真をざっと見る。写真は全て咲夜さんの日常生活を写し取ったもののようで、

基本的に人里内で撮られたものがほとんどだ。そのせいか、写真には里の人間達も写りこんでいる。よく、里の人にも気づかれずに写真を撮ったものだな。

 他に何かないかと探してみたが、これと言って気づいた点もなかったので、コルクボードを元の場所に戻した。

 

 「では、弁護人。尋問をお願いするわ」

 「はい!」

 早速尋問に入った。

 

【尋問へ】

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

 ・被害者 八ッ時茶太郎 ・死因 心臓をナイフで一突きにされたことによる失血死。

 ・追記 ナイフの刺さりが甘かったことが再解剖で判明。よって、被害者は刺されてから数十秒の間生きていた可能性を認める。

──────────────────

──────────────────

 

──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

 

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

──────────────────

・コルクボード

被害者の自室から発見されたもの。

咲夜の写真ばかりが貼られている。

──────────────────

 

《人物》

 

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・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

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──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

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──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

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──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

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・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

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どうも、タイホくんです。
今回の”つきつける”のコーナーは、ムジュンしている証拠品ではなく、なぜその証拠品がムジュンしているのか、その理由を答えていただきます。
この状況でムジュンしている証拠品をつきつけろ、と言われてもコルクボード以外にありえないので、少しやり方を変えてみました。

選択肢は本家逆裁に合わせて三つ(というのは建前で、本音は外れ選択肢を四つも考えられないから)です。
難易度は星五つ中一つ。簡単だと思います。

では。


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法廷 前半 その8 尋問2-1-2

 ―尋問開始― ~被告人の動機~

 「実は、被害者は被告人のストーカーでした。それこそが彼女の動機です」

【ゆさぶる】【つきつける】

 「事件後、被害者の自室を捜索したところ、このコルクボードを発見しました」

【ゆさぶる】【つきつける】

 「事件当夜、被告人は偶然にもこのボードを発見したのでしょう。そして逆上し、その場で犯行に及んだと考えられます」

【ゆさぶる】【つきつける】

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

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・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

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・八ッ時茶太郎の解剖記録

 ・被害者 八ッ時茶太郎 ・死因 心臓をナイフで一突きにされたことによる失血死。

 ・追記 ナイフの刺さりが甘かったことが再解剖で判明。よって、被害者は刺されてから数十秒の間生きていた可能性を認める。

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・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

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・現場上面図

現場の上面を記した図。

 

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

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・コルクボード

被害者の自室から発見されたもの。

咲夜の写真ばかりが貼られている。

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《人物》

 

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・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

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・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

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・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

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・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

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・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

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・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

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・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

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・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

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法廷 前半 その9 尋問2-1-2 突破後

 「異議あり! 被害者が被告人のストーカーだった、果たして本当にそうだったのでしょうか?」

 「……どういう事でしょう」

 四季検事が反応した。

 「河城さんが提出したコルクボードが全てを物語っています。四季検事、あなたの主張は、この証拠品と決定的にムジュンしている!」

 「む、ムジュンですって?」

 四季検事が少し顔を強張らせた。反撃される前に押し切る!

 

 「普通、盗撮写真というのは、物陰に隠れ、気づかれないように撮影するはずです」

 「いかにも。姑息な手段で撮影された盗撮写真……破廉恥(はれんち)以外の何物でもありません」

 「しかし……このコルクボードの写真は普通の盗撮写真とは少し違います。写真に写った、被告人の目線に注目してください」

 

 「……写真の被告人は、すべてこちらを向いているわね」

 目を凝らしながら写真を見て、紫さんがそう言った。

 「そう。写真の被告人は、すべてこちらを向いて写っているのです。さて、ここで浮かんでくる当然の疑問があります。本当にこの写真は隠し撮りされたものなのでしょうか?」

 「……まさか!」

 痛いところを付かれたのか、四季検事が低い唸り声にも似たような声を上げた。

 

 「先ほど説明した通り、盗撮写真は物陰に隠れ、気づかれないように撮影するものです。

被写体となる人物が撮影されているという認識が無い限りは、写真に写った人物がカメラ目線になることはあり得ません。しかし、このコルクボードに貼られている写真は、全てカメラ目線になっています。これが意味すること……もうお分かりですね?」

 

 「被告人は、写真を撮られている認識がある?」

 紫さんが、絞り出すような声色でそう言った。

 

 「その通りです。撮影されている認識がある。つまり、この写真は任意によって撮影された物。言うなれば、極々普通の写真なのです。このことから、被害者は被告人のストーカーではないことが分かります。よって、被告人が被害者を殺害する動機は無かったということになります!」

 

 「し、しまった……」

 悔しそうな声を上げる四季検事。この裁判で、彼女の悔しそうな顔を見たのは初めてかも知れない。続けざまに、悔しそうに、拳を打ち付ける、こうしてみると普通の子どもなのにな……。

 

 「……河城さん」

 拳を打ち付けながら、不意に四季検事が口を開いた。

 「今度からは……きちんとした捜査をして……もっとましな推理をしなさい!」

 もう何度聞いたかわからない四季検事の怒号が河城さんに襲いかかる。今回に関しては、八つ当たりも交じっていると思うが……。

 

 「ひぇぇ、すみません、すみません!」

 何度も頭を深く下げ、謝罪の意を見せる河城さん。

 しかし、怒りで半分我を忘れ、歯止めのきかなくなった彼女には、どんな謝罪も無意味なようだ。

 

 突然、検事席を離れたかと思うと、証言台の前まで移動し、「そこに正座しなさい!」と、河城さんを土下座させ、お説教を始めた。

 今が裁判の最中だということも忘れてしまっているのか、四季検事はただひたすらにお説教を滝のごとく、河城さんに浴びせ続けた。

 至近距離で大声の説教を聞かされている河城さんは、鼓膜が破れないように、必死に耳を塞いで応戦している。

 

 しかし、説教の声は耳をふさいだ程度では防ぎきれないのか、河城さんは最終的には耳をふさぐことを止めていた。もしかしたら、気を失っているのかもしれない。

 説教は、四季検事の体力がなくなるまでの十五分間、ノンストップで続いた。

 

 終わるころには、河城さんは泡を吹いて気を失いかけ、四季検事は、息を切らして、その場に座り込んでしまった。

 遠くで聞いていた紫さんとぼくたちも、かなりのダメージを被ってしまった。まだ頭がガンガンするや……。

 まるで、長距離走をした後のように汗をかき、息を切らした四季検事は、フラフラとした足取りで検事席に戻ると、深呼吸をした。

 

 「はぁ……はぁ……まったく……あなたという人は……」

 息を整えながらもなお、河城さんに説教をしようとする。

 もうやめておけばいいのに……。

 

 説教が終わってから数分、ようやく息切れが治ったようだ。四季検事は元の冷静な顔つきに戻り、河城さんも何とか意識を取り戻して証言台に戻った。

 「河城さん」

 四季検事が口を開く。それと同時に河城さんが小さな悲鳴を上げた。

 「今月の給与査定、楽しみにしておくといいでしょう」

 どこかで聞いたことのあるセリフを口にする。どこの世界でも、検事と刑事はこういった関係なのだろうか。

 

 「うう、来月も生きて行く自信が無いや……」

 河城さんはそう言いながら背中を丸め、物悲しそうにすごすごと法廷を後にした。

 ……河城さん、お気の毒に。

 先の見えない来月の生活に不安を感じる河城さんの背中を見て、ぼくはそっと心の中で励ますことしかできなかった。

 

 

 「さて、少々取り乱してしまいました」

 先ほどまでとは打って変わって、落ち着いた口調で四季検事が話し始めた。

 正直、“少々”の域をすでに超えていると思うのだけれど……突っ込んだらぼくまで説教を食らいかねない。心の中にしまっておくことにしよう。

 

 「それでは、そろそろ次の証人を呼ばせていただきます」

 ……次の証人か。

 「次の証人は、この事件の目撃者です」

 目撃者、これまた重要な証人だ。改めて気合を入れ直さなければ。

 「係官。目撃者の方を入廷させてください」

 そう言ったのと同時に法廷の扉が開かれ、小さな女の子が入廷してきた。



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法廷 前半 その10

 年齢は、十歳ほどだろうか。緑色の髪を左側でサイドテールにまとめ、黄色いリボンを付けている。服は白いシャツの上から青いワンピースを着て、首元にリボンと同じ色をした小さなネクタイを付けていた。

 また、背中からは小さな羽が生えており、子どもの頃に絵本で見た妖精を彷彿とさせる容姿をしている。

 霊夢さんが幻想郷には妖精もいると話していたし、恐らくこの証人の種族は妖精なのだろう。

 

 緊張しているのか少し強張った表情を見せながら、女の子が証言台に着いた。

 しかし身長が低いせいだろうか、こちらから見ると女の子の頭部だけが見えて、全身が見えない状態になってしまっている。

 

 「あら、大変。係官、何か踏み台になるものを持ってきて頂戴」

 心配した紫さんが、係官である小町さんに踏み台を持ってくるように頼み、すぐに踏み台代わりのミカン箱が証言台に運ばれた。

 

 女の子が段ボールに乗ったことを確認すると、四季検事が身分の確認を始める。

 「では、証人。名前と種族を言ってください」

 職業を聞かなったのは、まだ証人が幼いからだろうか。

 よく聞くと、四季検事が女の子に話しかける声色が、河城さんの時と比べると、明らかに優しくなっている。……四季検事にも、案外優しい一面があるんだな。

 

 「えっと、名前は大妖精と言います。種族は妖精です。」

 質問された証人は、少し言葉を詰まらせながらも、何とか名前と種族を答えた。

 「大妖精さん。あなたは、昨日の夜、事件現場の前を通りかかった時に、現場の様子を目撃した。間違いないですね?」

 「はい、間違いありません」

 「では、その時のことを話してください。落ち着いて、ゆっくりで構いません」

 「わ、分かりました!」

 四季検事に促され、証言が始まる。さて、どんな証言が飛び出てくるのやら。

 

 

 

 ―証言開始― ~私が見てしまったモノ~

 

 「昨日の夜、私はお友達と人里ではぐれてしまったんです。お友達を探していた時です。たまたま、下町地区にあるお茶屋の前を通りかかりました。つい中を覗いてしまったら、中で血を流した男の人が倒れていて……。そこのメイドさんが、その男の人と向かい合うように立っていました。それを見て怖くなった私は、すぐにその場から逃げ出しました……」

 

 

 

 「証人、ありがとうございました。辛い思いをさせたかもしれません。どうか許してください」

 証言が終わると、四季検事が真っ先に大妖精ちゃんに謝罪した。さっきまで河城さんに物凄い剣幕で説教をしていた人だとはとても思えない。

 

 大妖精ちゃんに頭を下げ終えると、四季検事は、元の冷静な口調で話し始める。

 「被告人がナイフを持って立っていたという証言は、もう一人の目撃者との証言と一致します。証人は、間違いなく、事件発生後の現場の様子を目撃したのです」

 ナイフを持った咲夜さんを見たという証言か……かなり厳しい状況だな。

 

 「それでは、弁護人、尋問をお願いするわ」

 紫さんがそう言った。

 「証人、あなたは、これからそこのギザギザ頭のおじさんの質問に答えてください。焦らなくても構いません。落ち着いて応えれば大丈夫です」

 「は、はい!」

 少し微笑みながら、大妖精ちゃんに四季検事は助言する。

 あの四季検事、まさか偽物じゃああるまいな。

 

 「弁護人。証人が困惑しないように、優しい口調で尋問すること。いいですね、“ギザギザおじさん”?」

 大妖精ちゃんに向けた微笑みはどこへやら、こちらを睨みながら、ぼくを威嚇する。

 地味に傷つくから、人をオジサン呼ばわりするのはやめてくれ……。

 「ええと、それでは証人。あなたが……」

 「弁護人?」

 質問をしようとすると、検事席から少し怒った口調で四季検事がこちらを睨んできた。

 おっといけない、ついいつもの調子で尋問してしまうところだった。お説教される前に訂正しなければ。

 

 「えっと、大妖精ちゃん、でいいのかな?」

 「えっと……出来れば、大ちゃんって呼んでいただければ幸いです」

 「大ちゃんだね、分かった」

 大ちゃん……大妖精だから、大ちゃんというのだろうか。かわいらしいニックネームだな。

 

 「そう。それでいいのです。やればできるじゃないですか。”ギザギザおじさん”?」

 だから傷つくからオジサン呼ばわりは辞めてくれ……。

 

 複雑な気持ちで尋問を開始した。

 

【尋問】

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

 ・被害者 八ッ時茶太郎 ・死因 心臓をナイフで一突きにされたことによる失血死。

 ・追記 ナイフの刺さりが甘かったことが再解剖で判明。よって、被害者は刺されてから数十秒の間生きていた可能性を認める。

──────────────────

──────────────────

 

──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

 

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

──────────────────

・コルクボード

被害者の自室から発見されたもの。

咲夜の写真ばかりが貼られている。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

──────────────────

 

──────────────────

・大妖精(??)

名前の通り妖精。

事件当夜、友達と人里に

遊びに来ていたらしい。

──────────────────




昨日投稿できなくてスミマセンでした。


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法廷 前半 その11 尋問2-1-3

 ―尋問開始― ~私が見てしまったモノ~

 「昨日の夜、私はお友達と人里ではぐれてしまったんです」

【ゆさぶる】【つきつける】

 「お友達を探していた時です。たまたま、下町地区にあるお茶屋の前を通りかかりました」

【ゆさぶる】【つきつける】

 「つい中を覗くと、血を流した男の人が倒れていて……メイドさんが、男の人と向かって立っていました」

【ゆさぶる】【つきつける】

 「メイドさんは返り血を浴びていなかったはずです……」

【ゆさぶる】【つきつける】

 「それを見て怖くなった私は、すぐにその場から逃げ出しました……」

【ゆさぶる】【つきつける】

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

 ・被害者 八ッ時茶太郎 ・死因 心臓をナイフで一突きにされたことによる失血死。

 ・追記 ナイフの刺さりが甘かったことが再解剖で判明。よって、被害者は刺されてから数十秒の間生きていた可能性を認める。

──────────────────

──────────────────

 

──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

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・現場上面図

現場の上面を記した図。

 

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

──────────────────

・コルクボード

被害者の自室から発見されたもの。

咲夜の写真ばかりが貼られている。

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《人物》

 

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・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

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・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

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・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

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法廷 前半 その12 尋問2-1-3 突破後

 次に何を聞こうかと考えていた時。ふと、裁判長席の方を見ると、紫さんが眉間に少ししわを寄せて小難しそうな顔をしている。……なんか、嫌な予感がするな。

 

 すると突然、法廷に木槌の音が響き、それと同時に紫さんが口を開いた。

 「そこまで! 犯行直後の決定的な証言が出て来た今、本法廷は、これ以上の審理の続行を不要と判断するわ!」

 

「な、何ですって!」

 声に出さずにはいられなかった。これからが本番なのに、ここで打ち切られてしまっては、堪ったものではない。

 

 「ふふ。あなたにしては良い判断ね、紫。検察側も裁判長のご意向に賛成です。私も、これ以上の審理の続行は不要と判断します」

 四季検事は紫さんに便乗した。

 ま、まずい。このままだと本当に裁判が終わってしまう……どうにかして引き止めなければ。

 

 脳をフルで稼働させる。何かないだろうか。証言の突破口を見つけ、二人を納得させるような可能性は……。

 正直、向こうもかなり追いつめられているはずだ。現に、四季検事は大ちゃんの尋問の時に、何度もぼくの質問を遮って来た。今思えば、あれはぼくに情報を与えないための言い訳だったのかもしれない。今は、どんな可能性でもいい。突破口を探さなければ……!

 

 法廷記録を開き、ありったけの証拠を調べ直す。

 解剖記録、凶器のナイフ、現場写真、上面図、コルクボード……調べられるだけ調べつくした。しかし、これといった情報や、証言とのムジュン点は一切見つからない。

 

 「……弁護人。もう諦めなさい」

 焦った様子で、証拠品を何度も調べるぼくのことを見かねたのか、四季検事が口を開く。 

 その声色は、先ほどまで弁護席に向けられていた冷徹な声とは違い、どこか慈悲を感じさせるような声だった。

 

 諦める……確かに、この状況を覆すことは難しいかもしれない。けれど、ぼくは諦める訳にはいかない。

 裁判が始まる直前、咲夜さんと約束したじゃないか。“最後まで諦めずに戦い抜く”と。

 ……ぼくは、こんな所で立ち止まっていられない。今は進むしかないんだ。この道を、真っすぐに!

 

 「……残念だけど、弁護側からの反論は無いようね。それでは、これを持って尋問を終了して、判決に……」

 

 「異議あり!」

 紫さんがすべてを言い終わる前に、異議をはさむ。

 「裁判長、弁護側の立証はまだ終わっていません!」

 「なっ……!」

 勝利を確信し、ほくそ笑んでいた四季検事の表情が崩れた。

 

 「先ほどの証言……そこに、一つだけ、ムジュンが潜んでいるのです。弁護側は、そのムジュンを指摘する準備があります!」

 

 「異議あり!」

 四季検事が異議をはさむ。

 「弁護人、残念ですが手遅れです。もう審判は下された。今さら何を言ったところで無駄なのです。裁判長、早急に判決を下してください」

 四季検事が裁判長席の方を見てそう言った。

 

 「……検察側の要望を却下するわ」

 しかし、そんな彼女の要望を、紫さんはピシャリと否定する。

 「な、なぜですか、審理の必要性が無いといったのはあなたです!」

 「確かにそういったわね。でも、たった今、状況は変わった」

 「い、一体何が変わったというのですか?」

 

 「……“可能性”よ。私が審理を終了するといったのは、もうこれ以上は新たな意見が出てくることはないと判断したから。だけど、今は違う。弁護側によって、新たな見解が提示されようとしているこの状況で、審理を中断することは出来ないわ」

 彼女の言葉に、四季検事は少し屈服したような顔になる。

 「裁きの庭である法廷で、間違った結論が出されることは、絶対にあってはならない。どんな状況であろうと、議論の場に新たな可能性が生まれたら、私たちはそれを徹底的に追究しなくてはならないわ」

 静かに口にする紫さん。

 

 「と、言うわけで、弁護側に発言のチャンスを一度だけ与えるわ」

 チャンスは一度きり……大丈夫、それだけあれば十分だ。

 「く……どうせ、弁護人の発言など、ハッタリに過ぎません!」

 悔し紛れの独り言をつぶやく四季検事。

 確かに、さっきの発言は、ただのハッタリだ。だけど、根拠のないハッタリではない。あと少し、手がかりがあれば何かが掴める。ピンチはチャンス。今こそ笑う時だ、成歩堂龍一!

 

 すると、ぼくの声を聞いた紫さんが木槌を鳴らし、ぼくに問いかける。

 「では、弁護側に問うわ。先ほどの証言のムジュンを示す証拠品とは?」

 そういった紫さんに対して、ぼくは首を横に振った。

 「いいえ、裁判長。弁護側が提示するのは、証拠品ではありません」

 「ど、どういう事かしら……?」

 てっきり証拠品を提出すると考えていたのだろう。紫さんは驚いた様子を見せる。

 

 「先ほどの弁護側の発言は、ハッタリだった……と言ったところでしょう。証人の話とムジュンする証拠品など、存在するはずがないのですから」

 

 「異議あり!」

 四季検事の言葉をさえぎるように異議をはさむ。

 「確かに、現時点で証人の証言とムジュンするような証拠品は提出されていません。しかし、証拠品以外ならどうでしょうか?」

 「証拠品以外で、ムジュンを解く? 一体何を使うというのですか?」

 「……“証言“ですよ。四季検事」

 「証言?」

 

 「証言台に立った証人は、場の空気のせいから緊張状態に陥ることがあります。ましてや、証人はまだ幼い。法廷で証言するとなっただけでも、かなりのストレスがかかるはずです。すると、自分でも気が付かないうちに、証言にムジュンが生じることがあるのです」

 「証言同士のムジュンですか……。なるほど、確かに一理あります」

 四季検事が、納得したような表情を見せた。

 

 「……では、説明してもらいましょう。証人の証言に隠されたムジュンについて!」

 「望むところです!」

 考えろ、成歩堂龍一。大ちゃんの証言には、明らかにムジュンしあっている証言があるはずだ。

 まず、証言の内の一片を選ぶ。そして、それとムジュンしているもう一片の証言を探し出すんだ! 作業自体はつきつけるものが証拠から証言に変わっただけで、普段の尋問と変わりない。落ち着いて考えないと!

 

 ―つきつける― 大妖精の証言内でムジュンしあっている証言を選べ!

 

※作者注:各証言の数字の組み合わせを張っておくので、なるほど君の説明の通り、ムジュンしあっている証言を選んでください※

 

 「昨日の夜、私はお友達と人里ではぐれてしまったんです」

 「お友達を探していた時です。たまたま、下町地区にあるお茶屋の前を通りかかりました」

 「つい中を覗いてしまったら、中で血を流した男の人が倒れていて……そこのメイドさんが、その男の人と向かい合うように立っていました」

 「メイドさんに返り血は飛んでいなかったと思います……」

 「それを見て怖くなった私は、すぐにその場から逃げ出しました……」

 

【①と②】

 

【①と③】

 

【①と④】

 

【①と⑤】

 

【②と③】

 

【②と④】

 

【②と⑤】

 

【③と④】

 

【③と⑤】

 

【④と⑤】




どうも、タイホくんです。
というわけで、”つきつける”のコーナーのお時間です。
今回は大妖精の証言の中でムジュンしている内容同士の組み合わせを選んでいただきます。
レイ逆の群集尋問や、大逆転裁判の最終弁論であったあれみたいな感じです。
下に、前回の証言に番号を振ったものを置いておくので、それを参考にムジュンしあっている番号の組み合わせを選んでください。

難易度は星五つ中、一つ。
明らかこれしかないだろうって感じですし、間違えることはたぶんないと思います。

では。

①昨日の夜、私はお友達と一緒に人里に遊びに行っていました。

②一緒に手を繋いで歩いていたはずなのですが……気が付いたら、私の側にお友達の姿はありませんでした。

③お友達を探していた時です。たまたま、下町地区にあるお茶屋の前を通りかかりました。

④夜も遅いのに、そこだけ明かりが点いていたのが気になって……私、つい中を覗いてしまったんです。

⑤そうしたら、中で血を流した男の人が倒れていて……。

⑥咲夜さんが、その男の人と向かい合うように立っていました。

⑦それを見て怖くなった私は、すぐにその場から逃げ出しました……。


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法廷 前半 その13

 大ちゃんの証言の中でムジュンしあっている証言の組み合わせは……これ以外にありえない!

 ぼくは机を叩いた。

 「証人の証言内でムジュンしている話……それは、被害者と被告人の”立ち位置”についてです」

 「ほう。立ち位置……」

 四季検事が反応した。

 

 「先ほど証人は、被告人が被害者のすぐ正面に立っていたと証言しました。ここから推測する限りでは、被害者は正面から刺されたということになります。しかし、証人は同時に、“被告人の服に返り血は付着していなかった“とも証言しています。正面から人を刺す。当然ながら、返り血が刺した人物の元に降りかかるはずです。しかし、被告人の服に血は付いていなかった。これは、大きなムジュンです。このことから、被告人が被害者を殺害したという可能性は極めて薄くなると考えられるのです!」

 

 「異議あり!」

 四季検事が割って入る。

 「確かに弁護人の推理は筋が通っているようです。被告人が被害者を刺した可能性は極めて低い。しかし、それはあくまでも“正面”からの話です」

 「どういう事でしょうか?」

 

 「発想を逆転させるのです。正面から刺せなかったのであれば、後ろに回り込んで刺せばいいと。弁護側が先程説明したように、真正面から人を刃物で刺すと、当然ながら返り血が飛びます。しかし、背後から刺せばその心配は無用です。被害者の体が盾代わりとなり、返り血が服に跳ぶのを遮ってくれるからです」

 

 「異議あり! 検察側の主張は、ある証拠品とムジュンしています!」

 背後に回って被害者を刺した。もっともな意見に聞こえる。しかし、この主張、一つ穴がある!

 

 ―つきつける― 被害者が背後から刺されていないことを示す証拠をつきつけろ!

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

 ・被害者 八ッ時茶太郎 ・死因 心臓をナイフで一突きにされたことによる失血死。

 ・追記 ナイフの刺さりが甘かったことが再解剖で判明。よって、被害者は刺されてから数十秒の間生きていた可能性を認める。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の順手の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・コルクボード

被害者の自室から発見されたもの。

咲夜の写真ばかりが貼られている。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

【つきつける】─────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

──────────────────




どうも、タイホくんです。
法廷パート前半、これにて終了です。
次回から探偵パート後半に入ります。

話は変わりますが、前回のつきつけるのコーナーあれだけでは証言間にムジュンが生じていませんでしたね……返り血が飛んでいなかったという情報を入れなければならなかったのに……反省です。

ついでに言うと、四季映姫もなんか思っていたよりポンコツキャラになってしまっているような気がしてなりません。皆さんはどの様に感じられたでしょうか。
もしよろしければ、感想をいただければ幸いです。

次回からの探偵パートは、一週間から二週間開けての投稿になる可能性があります。
ご了承のほどを。

では。

追記
凶器のナイフの情報に順手の指紋が付着と何処にも書いていなかったのに、今回何事もなかったようにその情報が出てきてしまっていることに今気づきました。
申し訳ありません。たった今修正してきました。

ごめんなさい。


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法廷 前半 その14

 「これは、凶器のナイフについての調書です。ここに “ナイフのグリップの部分から、順手で握られた被告人の指紋を検出”と書かれています。検察側の主張では、被告人が背後に回り込んで被害者を殺害した、とされています。背後に回り込んで刃物を突き刺す、そのためには、ナイフを逆手に持たなければなりません。しかし、凶器のナイフに付いた指紋は順手でした。これでは、背後からも被害者を殺害することは不可能なのです!」

 

 「ぐ……私としたことが、見落としてしまった」

 四季検事が机に突っ伏し、悔しそうな声を上げる。その様子から察するに、もう反論してくる気配はない。山場は越えたようだな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「……どうやら、私たちは大きな壁にぶつかったみたいね」

 しばらくの間、何かを考えていた紫さんだったが、やがて口を開き、そう言った。

 「被告人が犯行を犯した疑いがあるのは、はっきりしているわ。その証拠に、ナイフに指紋が残っている。しかし、弁護人は、被告人が犯人ではないと主張した。被告人の服には返り血が飛んでいないことがそれを証明している。どうやら、私たちがこの事件の真相にたどり着くには、まだ情報が少ないみたい」

 そこまで言うと紫さんは検事席の方を見る。

 

 「映姫。どうやら、今の時点で判決を下すことは難しいようね」

 「ば、バカな……この私の立証が崩れるとは……」

 紫さんにそう言われ、検事席からはより一層悔しそうな声を上がる。

 

 「よし、決めた。審理はいったん中断とするわ。二人にはこれから再調査に出かけてもらいましょう。審理の再開は今晩、午後十時、それで問題ないわね?」

 紫さんが、弁護席と検事席を交互に見る。

 

 「弁護側、異議なしです」

 「……検察側も、異存はありません」

 四季検事は、突っ伏したままの姿勢で力無くそういった。

 「よし、問題ないようね。それでは、今回はここで休廷!」

 紫さんが木槌を打ち鳴らす。何とか耐えきれたようだ。

 

 

 

 紫さんは閉廷を宣言すると、さっさと法廷を後にした。

 ぼくと四季検事は、いまだに緊張が抜けないのか、お互いに席から離れられないでいた。

 「……成歩堂龍一、と言いましたか。一つ聞きたいことがあります」

 不意に、四季検事がぼくに言葉をかける。

 「何でしょうか?」

 

 ぼくがそう答えると、四季検事は、何かを考えるような顔を作った、今から質問を考えているのだろうか。

 「……すみません。何でもありません」

 しばらくの間、彼女はうつむいていたが、顔を上げると申し訳なさそうな表情を作り、首を振った。

 

 「次の審理、覚悟しておくことですね」

 四季検事は、吐き捨てるように言うと、検事席を後にする。

 

 「……こちらこそ、望むところです」



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探偵 後半 その1

 【4月9日 午後5時13分 留置所】

 閉廷後、ぼくたちは咲夜さんから事件の詳しい話を聞くために、治安改善エリアにある留置所の前に来ていた。

 エリアの隅の方に建てられた留置所は、もう何年も使われていないそうだ。煉瓦をいくつも積み上げて作られた建物は、もう手入れがほとんど入っていない。屋根からは、名前も分からないような草が何本も垂れ下がり、外壁には所狭しと苔が生えていた。

 

 「なんだか、お化け屋敷みたいな建物だね」

 留置所を見て、真宵ちゃんがポツリと感想を漏らす。

 ……同感だ。外の世界の留置所はここの何倍も大きくて、整備もきちんと行き届いていた。

 

 紫さんから聞いた話では、ここは一年に一、二回ほどしか使われていないそうで、拘置されている人がいなければ、常に無人状態らしい。そのせいか、掃除も全くと言っていいほどされておらず、入っただけで悶絶するような悪臭に襲われるそうだ。

 

 ……余計なことを聞くんじゃなかった。

 赤茶色に錆びてしまった鉄のドアの前で、一人後悔する。

 留置所についての詳細な情報を聞かなければ、ここに入ることにはそこまで抵抗は無かったのに……ものすごく臭いと言われてしまった以上、進んで入る気にはなれない。

 

 「どうしたの、なるほどくん?入らないの?」

 ドアの前で立ち尽くすぼくを見て、真宵ちゃんが顔を覗き込みながらそういう。

 「ぼくだって、早く入りたいよ。でも、紫さんからあんなことを聞かされたらとても入る気には……」

 「なんのこと?」

 真宵ちゃんは、疑問符を浮かべた。

 さては真宵ちゃん、紫さんの話を聞いていなかったな。

 

 思えば、ぼくと紫さんが話をしている時、真宵ちゃんは控室のソファに寝転がっていた。だから、留置所の話も聞こえていなかったんだな。

 「もう。ナルホドくんが留置所に寄ろうって言ったのに」

 真宵ちゃんが口を尖らせながらそういう。

 「なるほどくんが開けないなら、私が開けちゃうからね!」

 真宵ちゃんがそう言いながら、ドアノブに手をかける。

 

 ま、まずい!そのドアを開けてしまったら、鼻が曲がるほどの悪臭が!

 そう、口に出し、真宵ちゃんを止めようとした。が、なぜか言葉を発することが出来ない。そんなぼくの思いも届くことなく、留置所のドアが開かれる。

 

 終わった。と、思った矢先だった。

 「うわぁ!中はすごく綺麗だよ、なるほどくん!」

 真宵ちゃんが、感嘆の声を上げたのだ。

 中はすごく綺麗?一体どういう事だ?

 恐る恐る、留置所の中をのぞいてみる。

 「ど、どうなっているんだ?」

 思わず素っ頓狂な声が出てしまった。

 

 どういうわけか、建物の中は、外とは打って変わって隅々まで手入れが行き届いていたのだ。

 窓ガラスや、合金で作られたであろうドアノブなどは、外から射して来る陽の光をくっきりと反射するほどにきれいに磨かれ、受付のカウンターや、ソファ、壁に使われている木と同じこげ茶色の絨毯などには、埃一つ落ちていない。

 また、建物の中からは、鼻が折れ曲がるほどの異臭などは一切漂って来ず、むしろほのかにバラのようないい香りがする。

 ど、どうなっているんだ?紫さんの話では、掃除は全然行き届いていないらしいが。

 

 「あら、いらっしゃい」

 ぼくが、困惑していると、受付の方から聞き覚えのある声が聞こえた。

 「あ、紫さん!」

 真宵ちゃんがそう言いながら、受付の方へ駆け寄る。紫さん、なんでここにいるんだ?

 そう思いながら、紫さんの方へぼくも向かう。

 「ふふふ、驚いているようね」

 カウンターまで来たぼくを見ながら、紫さんが悪戯っぽい笑みを浮かべる。

 「……一体どうなっているんですか?さっきの話ではこの留置所は、全然掃除が行き届いていないと話していましたが」

 「ああ、あれ?嘘に決まっているじゃない」

 ……嘘だったのか。

 

 紫さんは、ぼくの方を見てニヤニヤした顔をしながら続ける。

 「ごめんなさいね。ちょっと驚かそうと思って。あなたがここに来る前に、大急ぎで掃除したのよ」

 「さ、先回りして掃除って……裁判所からここまで五分程度しかかからないのに、どうやったらこんなに早く掃除が出来るんですか?」

 「ああ、それは、あの人に手伝ってもらったのよ。もうそろそろ出てくると思うんだけど」

 紫さんはそう言うと、廊下の方を見る。すると、一番奥にある扉が開かれ、中から誰かが出て来た。

 「あら、成歩堂様。いらっしゃっていたのですね。お待たせして申し訳ありません」

 そう言いながら、ピッタリ斜め四十五度でお辞儀をする。

 「さ、咲夜さん? 何でここに!?」

 掃除用具を持ちながらお辞儀をする彼女を見て、ぼくはそう尋ねることしかできなかった。

 




どうも、タイホくんです。お久しぶりです。

本日、以前あらすじのみ投稿して運営さまに起こられてしまった「調整裁判」を投稿しました。もしよろしければ読んでいただけると嬉しいです。

では。


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探偵 後半 その2

 五分後、面会室のガラス越しに咲夜さんとぼくたちは向かい合っていた。

 せいぜい、パイプ椅子程度しか物がない面会室だが、そんな部屋でも掃除は隅々まで行き届いていた。間仕切りのガラス板、更にはパイプ椅子の座面の部分や、骨組みまでもが光沢が出るまで丁寧に磨かれており、勿論、床には埃一つ落ちていない。

 

 「申し訳ございません。私、汚れているところを見ると、つい掃除したくなってしまう癖があって、お恥ずかしい……」

 咲夜さんが、少々頬を赤らめながら言った。

 

 咲夜さんの話によると、裁判が終わった直後、紫さんのスキマを使ってこの留置所まで移動したそうだ。しかし、この留置場は噂通り本当に掃除がまるでされていなかったらしく、あちらこちらが異常なまでに汚れていたのだそう。

 それを見て、彼女のメイド魂に火がついてしまったようだ。紫さん達立会いの下、急きょ留置所を大掃除したらしい。

 

 咲夜さんは、裁判が終わってから、ぼくたちがこの留置所にやって来るまでの十五分の間で、留置所のすべての部屋を隅々まで掃除してしまった。素早いという域をはるかに凌駕している。

 

 「能力が使えたら、もう少し早く終えることが出来たのですが……」

 咲夜さんがそう言葉を漏らす。

 これ以上早く掃除が終わるって……一体どんな方法を使えばこんなに早く終わるのだろうか……。

 

 「オホン。それはさておいて。咲夜さん、いくつか聞いておきたいことがあったので、ここに来ました」

 「承知しております。何なりとお聞きください」

 元のキリリとした表情に戻ってそう言う。

 

 「ありがとうございます。では、事件当夜の一連の行動について話してください」

 これは、裁判が始まる前に聞きそびれた情報だ。彼女の行動を聞いておかないと、この後どこを調べに行けばいいか分からなくなってしまうからな。

 「事件当夜の一連の行動ですね。かしこまりました」

 咲夜さんは、一礼すると、話し始めた。

 

 「昨晩、私はお嬢様に命じられ、館の備品を買いに行きました」

 「その、お嬢様というのは?」

 「私がお仕えしている吸血鬼の、レミリア・スカーレット様のことでございます」

 河童、妖精と来て、次は吸血鬼か……もう何でもありだな。

 「そして、私は、館の近くにある“香霖堂”という万屋に立ち寄り、そこで頼まれたものを買いました」

 

 香霖堂か……あとで話を聞きに行くべきだな。メモに香霖堂と走り書きをしておく。

 「香霖堂で買い物をしている時でした、偶然桜様とお会いしたのです」

 「桜様、というのは誰ですか?」

 「茶太郎様のお店で働いておられる従業員の方です。数か月ほど前に、お茶の話で意気投合して以来の仲でございます」

 お茶の話……女の人が好きそうな話題だな。

 

 「桜様とお会いしてしばらく談笑した後のことでございます。桜様がお茶に誘ってくださったのです」

 お茶に誘った、か。

 「桜さんに会ったのは、何時ぐらいのことでしたか?」

 「館から香霖堂までが大体十分。出発した時間を踏まえて考えると、だいたい十一時過ぎ頃でしょうか」

 十一時過ぎ頃、ということは、館を出たのはだいたい十時五十分ということか。

 

 「折角、厚意で誘っていただいたのに、それをお断りするのは桜様に対して失礼だと判断し、お茶屋にお邪魔させていただくことにしました。」

 「……一つ疑問に思ったのですが、お使い中に寄り道をしてしまったらお嬢様に怒られてしまうのでは?」

 「それに関しては問題ありません」

 ぼくの問いは、キッパリと切り捨てられた。

 

 「お嬢様は私にいつも、“人の厚意は無駄にしてはいけない”と仰っていました。ですから、私はその通りに行動したのでございます」

 ……まあ、それなら問題ないか。

 

 「ちなみに、香霖堂からお茶屋まではどのぐらいでしょうか?」

 「およそ、四十分ぐらいでしょうか……」

 四十分ということは、店に着いたのはだいたい十一時五十分ぐらいか。ずいぶんと遅い時間だ。

 

 「お茶屋に着くと桜様がお茶を淹れるために、一度厨房に向かわれました。しかし、そこで問題が起こりました」

 「問題?」

 「お湯を沸かすための薪がなくなっていたのです」

 「なるほど」

 「すると、桜様が、“薪を取って来て欲しい”と私に頼まれたのです」

 お客さんに、薪を運ばせるそれって、人を招く立場として間違った行動なのではないだろうか。

 

 「ここで断ってしまってはメイドとしての立場がなくなると思い、店から歩いて一分ほどの距離にある薪小屋に薪を取りに向かいました」

 結局取りに行くのか。まあ咲夜さんがいいなら、別に構わないのだが。

 「薪を運ぶのには少々苦労しましたが、十分ほどで頼まれた分の薪を運び終えました」

 少々苦労した……まあ、力仕事だし重くて大変だった、ということだろう。

 

 「薪を運び終えて、店内に戻った時です。建物の端の方で、茶太郎様が左胸にナイフを刺された状態で倒れていらっしゃったのです」

 建物の端の方……上面図に書かれている情報とも一致する。

 

 「一瞬、何が起こっているのか理解することが出来ず、思わずその場に立ち尽くしてしまいました。そこから先は、裁判で説明された通りです」

 

 「なるほど。ちなみに茶太郎さんはいつから店内にいたか分かりますか?」

 「……分かりません。私が最初にお店に入った時には、お姿が見えませんでした。その時は、自室にいらっしゃると思ったのですが……」

 咲夜さんが最初に店に入った時点では、茶太郎さんは店内にいなかった、か。覚えておいた方がいいかもしれない。

 ……さて、ここまでの情報をメモにまとめておこう。裁判の時に役立つはずだ。

 

 ・咲夜さんの事件当夜の行動

 1十時五十分ごろに、館を出発。

 2十一時過ぎに香霖堂に到着。桜さんと共に、現場のお茶屋へ。

 3十一時五十分ごろ、お茶屋に到着。咲夜さんが薪を運び始める。

 4午前零時頃、薪を運び終えて、店内に戻ると、茶太郎さんが倒れていた。

 

 

 ……ざっとこんな所か。

 メモ帳を一旦胸ポケットにしまい、次の質問を考える。

 次に聞いておきたいことは……能力について聞いておこう。

 

 「ではもう一つ。能力についてもう一度教えてください」

 「かしこまりました」

 幻想郷の住民ではないぼくは能力に関する知識が一切ない。出来る限り情報は集めておかなければ。

 

 咲夜さんは一礼すると、話し始める。

 「では、改めて私の能力について説明させていただきます。私の能力は、“時間を操る程度の能力”です。その名の通り、時間を自由自在に操ることが出来ます。能力の仕様の為には、私が普段持ち歩いている、懐中時計を使用します」

 これは、開廷前にも聞いた情報だな。

 「他に、何か特徴は無いのでしょうか。どんな些細なことでも構いません」

 

 「特徴ですか……強いて言うならば、能力の使用制限でしょうか」

 「使用制限?」

 「はい。私の能力を使って出来ることが出来る中の一つ“時止め”は、一回に付き、最大一分間しか時間を止めておくことが出来ないのです。また、一度時止めを発動すると、一時間の間、能力が一切使用できなくなります」

 能力の使用制限……これは初めて知った情報だ。メモにまとめておこう。

 再度メモを取出し、能力についての記述に追加する。

 

 咲夜さんの能力について

 ・能力名“時間を操る程度の能力”

 ・効果 時間を止めたり、流れを遅くしたりすることが可能。

 ・追記 能力を使い、時を止めることが出来る時間は最大一分。

  また、一度時を止めると、一時間の間、能力が一切使えなくなる。

 

 「他に、何かご質問はございますか?」

 メモを取り終わる頃、咲夜さんがぼくに聞いてきた。

 「いえ、大丈夫です。ありがとうございました」

 「お役に立てて光栄です」

 咲夜さんはそう言って、一礼した。

 

 「……成歩堂様。実は私からも、一つお願いしたいことがあるのですが……よろしいでしょうか」

 頭を上げた咲夜さんがそう言った。

 「いいですよ。何でも言ってください」

 「ありがとうございます。実は、お嬢様にあるものを届けていただきたいのです」

 ある物……一体なんだろう。

 「少々お待ちください。今取って来ます」

 

 そう言って、咲夜さんはいったん面会室を出た。が、一分もたたないうちに戻ってきた。

 「これを、お嬢様に届けていただきたいのです」

 彼女が持ってきたものは、ラーメン屋さんが出前で使うような、岡持ちだった。

 「中にはなにが?」

 「お嬢様のおやつでございます。掃除を始める前に、急いで拵えたものです」

 掃除と一緒に料理までこなしてしまうとは……さすがメイドさんだな。

 「あの、一体どんなおやつなんですか?」

 真宵ちゃんが身を乗り出して、咲夜さんに尋ねる。

 

 「ケーキでございます」

 そう言って岡持ちを開け、ぼくたちに中のケーキを見せる。

 中には赤い生地の上に、これまた赤い色のソースがかかったケーキが一つ置いてあった。  

 イチゴやラズベリーなんかを使ったケーキだろうか。

 「うわぁ、おいしそう! これって、なにケーキですか?」

 真宵ちゃんが目を爛々とさせる。

 「ブラッドケーキでございます」

 「ブラッドケーキ……聞いたことが無いな」

 真宵ちゃんが小首を傾げた。

 

 ブラッドケーキ、か。……待てよ、ブラッド?……それってもしかして。

 「あの、ブラッドケーキの“ブラッド”ってもしかして……」

 思わず口に出してしまった。英語はあまり得意な方ではないが、ブラッド、という単語には聞き覚えがある。ぼくの記憶が正しければ、恐らく……。

 

 「“血”でございます」

 ……やっぱり。

 「え? このケーキ、血で作られているんですか?」

 真宵ちゃんが、大声を上げた。まあ、目の前にあるおいしそうなケーキが血で作られていると知ってしまっては、驚くのも無理はない。

 

 「驚かせてしまい申し訳ございません。しかし、これは仕方のないことなのです」

 咲夜さんが深々とお辞儀をする。

 「あ、頭を下げないでください。聞いたのは私ですから!」

 そんな咲夜さんを真宵ちゃんが慌ててなだめた。

 「しかし、仕方がないというのはどういう事なのでしょう?」

 疑問をぶつける。

 

 「先ほどもお話ししたように、お嬢様は吸血鬼です。そのため、一日に一回は、必ず人間の血を摂取する必要があります。普段は、私の血をお食事と一緒にお出ししているのですが、囚われの身となった以上、このような形でしか、お嬢様に血を提供することが出来ないのです」

 「なるほど、事情は分かりました」

 その言葉に頷く。

 

 「でも、自分の血を抜いて大丈夫なんですか?」

 真宵ちゃんが、少し心配そうな声色で咲夜さんに問う。

 「その点については問題ありません。お嬢様は、大量に血を摂取できない体質ですので、一日にお飲みになられる血の量は、多くても五十CC程度なのです。ですから、私に負担がかかることはありません」

 その言葉を聞いて、真宵ちゃんは安堵の表情を浮かべた。

 「それにしても、最近の吸血鬼は、身内の人間に血を分けてもらうんですね。ぼくは誰彼構わず血を吸って行くイメージがありましたから」

 「確かに、普通の吸血鬼はそうかもしれません。しかし、お嬢様は、普通の吸血鬼とは少し違った考え方をされていらっしゃるのです」

 咲夜さんは微笑を浮かべ、続ける。

 

 「成歩堂様が仰っていたように、一般的な吸血鬼は、誰彼構わず人間から血を吸って行きます。紅魔館の先代、お嬢様のお父上もそのようなお方だったと伺っております。お嬢様は幼い頃から、自分の前で何人もの人間が血を吸われていく様を見て来たと仰っていました」

 何人もの人間が血を吸われる光景……考えただけでも恐ろしい。

 想像しただけで、背中に寒気が走る。いかんいかん、話を聞くのに集中せねば。

 

 「しかしお嬢様は、そんなお父上の行動に疑問を持たれていたそうです。“なぜ、同じ生きているものを怖がらせてまで血を吸うのだろう”と。ある時、そう思われたお嬢様は、人間と吸血鬼が共存できる方法について考えられるようになります。そして、お父上が亡くなられ、お嬢様が紅魔館の新たな主となった時、ついに一つの結論に至ったそうです」

 

 「それが、身内にいる人間に血を少しだけ分けてもらう、という方法ですか」

 「その通りでございます。幸いにも、お嬢様は血を多く飲むことが出来ない体質でした。なので、人間を一人従者として雇い、その人物から血を少しだけ分けてもらえば、他の人間が怖い思いをせずに済む。そのように思い立たれたのです」

 「その時に、従者として雇われたのが……」

 「私でございます。幼い頃、両親を早くに亡くし各地を転々としていた私を、お嬢様が従者として拾ってくださったのです。それから、十数年間の間、私はお嬢様のお世話をさせていただいているというわけです」

 人間との共存を考える吸血鬼、か。吸血鬼と聞くと、少し怖いイメージがあったけれども、全てがそうというわけでもないようだ。

 

 ―証拠品「ブラッドケーキ」を預かった―

 ・ブラッドケーキ

 ”お嬢様”の血液補給用のケーキ。

 咲夜さんの血で出来ているらしい……。

 

 「それでは、ぼく達は調査があるので、この辺りで失礼します。お話、ありがとうございました」

 一通り話を聞き終え、岡持ちを受け取ったぼく達は、面会室を後にしようとしていた。

 「いえ、こちらこそ、お願いを聞いてくださって、恐悦至極に存じます。どうかお気を付けて」

 深々とお辞儀をする咲夜さんの姿を見ながら、面会室を後にした。

 

 ……さて、これでどこへ調査をしに行くかの大体の道順は決まった。まずは紅魔館に行こう。ケーキを早く届けてあげないと、レミリアさんが血を摂取できないからな。

 足早に留置所を出ると、ぼく達は紅魔館へと歩みを進めた。




どうも、タイホくんです。
投稿遅れてすみません。

さて、今日は少し皆さんの意見を伺いたいと思っております。

現在、第二話のストックをかきあげ、第三話の制作に取り掛かっています。
しかし、構想こそ思いつくものの、そこから先が思い浮かばず制作が難航しています。
このままいくと第二話のストックが切れてしまい、第三話が書き上がるまでの間は失踪という状態になりかねません。

そこで対策として、一週間おきにまとまった分を投稿するか、文字数を減らすのでテンポは悪くなりますが、ちびちび毎週投稿していくかのどちらかの方法で今後は投稿していきたいと考えています。

個人的には一週間おきに投稿する方がいいと思っているのですが、いかんせん踏ん切りがつきません。

そこでみなさんの意見を少しお聞かせください。アンケートを設けますのでそこでの意見も参考にしたうえで今後の投稿スタイルを決めて行こうと思います。
ご協力よろしくお願いします。

では。

12月2日追記
アンケートのご協力ありがとうございました。
活動報告にも書きましたが、今後は毎月第二第四土曜日に投稿していく予定です。ご了承のほどを。

では。





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探偵 後半 その3

【同日 午後6時7分 紅魔館前】

 「や、やっと着いたね……」

 推定三メートルはあるであろう紅魔館の大きな門を前に、真宵ちゃんはすっかり疲れきった顔を見せた。

 

 留置所から紅魔館まで実に二・五キロ。時間にして四十分。ぼくたちは早足で人里を抜け、博麗神社周辺の獣道を通り、濃い霧がかかった湖のほとりにある屋敷にたどり着いた。

 紫さん曰く、空を飛んで移動すれば十分もかからないとのことだが……ぼくたちはそもそも飛べない。

 

 「いやー、思っていたより長かったね」

 太ももをだるそうにトントンと叩きながら、竹筒に入った水を飲む真宵ちゃんに話しかける。

 「本当だよ。途中のお茶屋で、お水を買っておいて正解だったね」

 ため息をつきながら水を飲み、真宵ちゃんがそう言葉を漏らす。

 

 「ほら、なるほどくんもお水飲んでおいて。残っている分は全部飲んでもらっていいから」

 「あ、ありがとう」

 差し出された竹筒を受けとり、一気に流しこむ。真宵ちゃんがすでに半分以上飲み干してしまったのであまり残ってはいなかったが、渇いたのどを潤すには十分な量だった。

 

 「それにしても、ずいぶんと赤いお屋敷だな」

 目の前にそびえたつ紅魔館を前にして、思わず感想を言ってしまう。

 

 いわゆる、“紅色(スカーレット)“を基調とした三階建ての館は、小学校の校舎ほどの大きさがある。

 建物をざっと見渡してみると、館の大きさに比べて窓が少ないように思える。

 ここの主が吸血鬼だということを踏まえて考えてみると、弱点である日光をなるべく入れないようにする為だろうか。また、館の右端の方には、ロンドンのビッグ・ベンを彷彿とさせるような時計台がある。

 

 「本当に大きいね。うちのお屋敷よりも大きいんじゃないかな」

 真宵ちゃんも同様に、感想を口にする。

 

 真宵ちゃんの家は、倉院の里という霊媒が有名な里で一番の名家なのだ。そのため真宵ちゃんはとても大きなお屋敷に住んでいる。

 ぼくも何年か前に遊びに行ったことがあるが、そのあまりの大きさに思わず開いた口が塞がらなかったのを今でも覚えている。それほどまでに大きなお屋敷なのだ。

 そんな家に住んでいる真宵ちゃんがここまで驚くとは。恐るべし、紅魔館。

 

 「よし、早速中に入っちゃおう!」

 真宵ちゃんは大きな館に怯むこともなく、勇み足で門をくぐる。さすがお屋敷慣れしているだけのことはある。慌てて真宵ちゃんの背中を追いかけた。

 中に入ると、まず大きな庭園がぼくたちを出迎えた。

 

 「凄いね、この庭園。いろんなお花が咲いているし、果物の木もたくさん生えているよ」

 真宵ちゃんが辺りをせわしなく見回しながらそう言う。

 思えば真宵ちゃんの家にあった庭園は鹿威し(ししおどし)に、灯篭と、典型的な日本庭園だった。きっと、花が沢山咲いている西洋風の庭園に憧れもあったのだろう。

 

 「ほら、よそ見してないで早く行くよ」

 真宵ちゃんの手を引き、館を目指す。真宵ちゃんの気持ちも分からなくはないが、今は調査中だ。のんびりしている暇はない。

 

 三十メートルほどある庭園を抜けると、館が目前に迫ってきた。

 ここに、吸血鬼が住んでいるのか。人を襲わない優しい吸血鬼だと分かってはいるけれど……やはり怖いものだな。

 

 「どうしたの、なるほどくん?入らないの?」

 館の扉の前で渋るぼくを見て、真宵ちゃんがじれったそうに言う。

 「ご、ごめん。少しだけ心の準備をさせて」

 「もう、意気地がないな。こういうのは勢いが大事なんだよ!」

 そういうと、真宵ちゃんは扉を勢いよく叩き、「失礼します!」と言って、扉を勢いよく開けて、中にズカズカと入って行った。

 

 「ほら、なるほどくんも早く!」

 真宵ちゃんが中に入ってしまった以上、ぼくが続かないわけにもいかない。

 深呼吸を一つして気持ちを落ち着かせると、真宵ちゃんと共に館の中に入った。

 

 

 

 




どうも、タイホくんです。
ちょびっと遅れてすみませんでした。

今年最後の投稿はレミリア初登場で終了となりそうです。
それだけです。

では。




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探偵 後半 その4

【同日 午後6時10分 紅魔館 エントランス】

 館のドアを開くと、大きなエントランスがぼくたちのことを待ち受けていた。

 体育館ほどの広さのあるエントランスは、中央に大きな階段があり、そこから四方に小さな階段が伸びている。また、あちらこちらに、無数の扉があり、この館はかなりの部屋数があることが伺える。

 

 「なんだか、このエントランス、全体的に暗いね」

 真宵ちゃんが目を凝らしながら、辺りを観察して呟く。

 

 外から見ても分かったように、この屋敷は全体的に窓が少ない。

 そのせいか、エントランスはかなり薄暗く、明かりは精々、天井からぶら下げられた、大きなシャンデリアぐらいだった。

 今まで見てきた幻想郷のシャンデリアは、全て蝋燭で明かりを取っていたが、紅魔館のシャンデリアは、電気で明かりを取っているようだ。それでも、エントランスが暗いのは、ここが大きすぎるのが原因なのだろう。

 

 「あら、お客様だなんて珍しい」

 エントランスを見回していると、不意に、上の方から少女の声が聞こえた。

 声のする方を見てみると、大きな階段を上った先に、人影が見えた。背中から羽らしきものが生えているところから察するに、恐らくここの主、レミリア・スカーレットさんだろう。

 「待って頂戴。今そっちに行くわ」

 人影はそういうと、早足で階段を下り、こちらにやって来た。

 

 「ようこそ、紅魔館へ。主として歓迎するわ」

 ぼく達の前に現れた少女は、スカートの橋を持って、お嬢様お辞儀をすると、ニコリと笑って見せた。

 青みがかった少し癖のあるセミロングの銀髪で、目の色は、館と同じ紅色(スカーレット)をしている。

 身長は、人間でいえば、十歳程度の高さだが、背中に生えた大きな翼のせいもあってか、シルエットはかなり大きめ。ピンク色のドレスを、身に着けている。

 

 「ふむ、あなたたちは見たところ、人間の様ね。人間はめったにやって来ないのに」

 レミリアさんは、ぼく達の顔を交互に見て、呟く。人を襲わない吸血鬼とは言え、やはり人間にとって、吸血鬼という単語は怖いものなのだろか。少し身が縮こまる。

 「まあ、いいわ。早速お茶を、と言いたいのだけれど。今、家の自慢のメイドがいなくてね」

 自慢のメイド……咲夜さんのことだろう。

 

 「妖精のメイドなら、沢山いるのだけれど……あの子たちはお茶を淹れるのが下手だし……うむむ、どうしたものかしら」

 腕を組んで、悩みだすレミリアさん。

 「あ、その点については問題ありません。ぼく達はこれを届けに来ただけですから」

 ー証拠品「ブラッドケーキ」をレミリアさんに手渡した―

 

 「これは?」

 「開ければ分かります」

 「はあ……」

 困惑した表情で、レミリアさんは岡持ちを受け取り、早速中を覗く。

 「これは、咲夜の……!」

 「咲夜さんから預かって来ました。血を補給するための、ブラッドケーキだそうです」

 しばらく、何も言えず、岡持ちの中のケーキを見つめていたレミリアさん。が、すぐに岡持ちを閉めると、それをぼくに差し出した。

 

 「……悪いけれどいらないわ」

 少し不機嫌そうな声色で、岡持ちをぼくに手渡そうとする。

 「なぜですか?一日に一回は血を補給しないとまずいのでは……」

 「いいから!」

 大声を上げ、レミリアさんが岡持ちをぼくに押し付けた。

 「……帰って頂戴」

 「な、なぜですか?」

 「……あの子はもう私のメイドではないわ。私の名前に泥を塗った、裏切り者よ」

 そっぽを向いて、吐き捨てるように言う。

 

 「私のメイドではないって……なにもそこまで言わなくても」

 「うるさいわね!」

 さっきよりも強く、レミリアさんが叫ぶ。その大声からは、何かに躍起になっているように感じられた。

 「大体、貴方達はなんなのよ。突然現れたかと思ったら、咲夜が作ったケーキを手渡して、一体何者?」

 目を大きく見開き、叫びながら問いかけるレミリアさん。

 「ぼ、ぼく達は咲夜さんの弁護士です」

 「弁護士?」

 

 「えっと……今回で言うと咲夜さんの無罪を証明する人、と言えばいいでしょうか?」

 「咲夜の無罪を証明する……」

 その言葉に、レミリアさんは何かを感じたようだ。少し何かを考えたような顔つきになる。が、すぐに、元の表情に戻ると、またそっぽを向いてしまった。

 

 「……あの子を弁護する必要なんてないわ」

 「ど、どうしてそんなことを……。彼女は、自分がやっていないと主張しているのですよ!」

 「そんなことは関係ないわ。捕まったということは、咲夜が事件の犯人であることは明白。わざわざ弁護する必要なんてないわ」

 「そ、そんな……」

 何を言っても、ピシャリとはねのけるレミリアさんを前に、ぼくは言葉を失ってしまった。どうしたものか。

 

 「私はね。人間と仲良くしたいのよ」

 向こうを向いたまま、不意にレミリアさんが口を開いた。

 「人間は、私を吸血鬼だと言って、恐れ、誰も側に近寄ろうとしなかったわ。……それでも、私は人間達と仲良くしたかった、一緒に遊びたかった。だから、咲夜以外の人間の血を吸わないように今までしてきたわ。そのおかげか、最近になって、人間に少しずつ怖がられなくなったわ。なのに、なのにあのメイドは、人を殺した。私が人間と仲良くなりたいのを知っておきながら……。おかげで、私の人間への印象は一気に逆戻りしたわ。折角……せっかくここまで来たというのに!」

 悲しみと、どこか憎しみを感じさせるような声で、レミリアさんが話す。

 

 「事情は把握しました。……ですが、それを聞いたうえで、一つぼくからお願いしたいことがあります」

 「……うるさい。早く帰って頂戴」

 こちらを見ずに、レミリアさんが帰るようにはやし立てた。その声は、怒りで震えている。

 「一度で、一度だけでいいから、咲夜さんのことを信じてあげてください!」

 ぼくは頭を下げた。

 「咲夜さんは、あなたの顔に泥を塗るようなことは絶対にしないと話していました。

どうか、主として、自分の使用人を……いえ、家族を信じてあげてください!」

 

 「……い、いい加減にしなさい!」

 レミリアさんは、そういうと、こちらに素早く振り返った。

 「なるほどくん、逃げて!」

 それと同時に、真宵ちゃんの悲鳴が飛んできた。

 頭を下げているので良く見えないが、真宵ちゃんの言葉から察するに、レミリアさんは、ぼくに攻撃を仕掛けようとしているのだろう。

 

 真宵ちゃんの言葉に反応して、少し遅れて顔を上げる。

 そこには、今にもぼくに鋭い爪で切りかかろうとするレミリアさんの姿があった。

 毛は逆立ち、目は血走り、先ほどまでの愛くるしい表情は消え失せ、吸血鬼が持つ本来の恐ろしさを前面に押し出したような容姿に変貌してしまっている。きっと怒りで我を忘れてしまったのだろう。

 

 慌てて、後ろに下がろうとする。そう思って振り向いてみると、レミリアさんがもう一人いて、ぼくに攻撃しようとしてきている。分身したのか……!?

 

 ……駄目だ、避けられない。心の中で察する。

 振り上げられた手が、そのままぼくを切り裂こうと振り下ろされる。

 その瞬間の出来事だった。

 

 何かが勢いよくぶつかるような音と共に、ぼくの目の前で火花が炸裂した。

 なにが起こったか、すぐに把握することができなかった。唯一分かっていることは、ぼくが切り裂かれなかったということだけ。

 「……落ち着きなさい、レミィ。あなたらしくないわよ」

 すぐ隣で、聞いたことのない女性の声が聞こえる。

 声のする方を見ると、レミリアさんと同い年ぐらいの、少女がレミリアさんとその分身の攻撃を受け止めていたのだ。

 

 「邪魔しないで、パチュリー」

 「いいえ、邪魔させてもらうわ」

 パチュリーと呼ばれた少女は、レミリアさんの言葉を切り捨てる。

 「いいからどいて!」

 「どかない。あなたは、この人間さんを殺すつもりなの? 仲良くしたいと思っている人間を」

 「ぐ……」

 パチュリーさんの言葉を聞き、レミリアさんが少し苦しそうな顔を作る。

 

 それを好機と見たのか、パチュリーさんは、レミリアさんを勢いよく突き飛ばした。

 レミリアさんはそのまま為す術もなく後方へ吹き飛ばされ、背中を壁にぶつけてあおむけに倒れ込んだ。それと同時に彼女の分身も消滅する。

 

 「レミィ、少し冷静になりなさい」

 「…………」

 レミリアさんはパチュリーさんの言葉に返事をしない。恐らく、壁にぶつかった衝撃で気を失ったのだろう。

 

「な、なんだったんだ、今の分身は……」

安心してしりもちをついたぼくは思わずそう言った。

「……見ての通り分身よ。自分のしもべであるコウモリを大量に集めて、自分の分身を作り出す……吸血鬼ならば誰でもできる技だわ」

レミリアさんのそばに近寄って、様子を確認しながらパチュリーさんが説明する。

 

 レミリアさんが気絶したのを確認したパチュリーさんは、ため息を一つ吐くと、こちらを向いた。

 「レミィが迷惑をかけたわね。親友として謝るわ」

 パチュリーさんが頭を下げた。

 「いえ、こちらにも非はありました……お互い様です」

 「そう言ってくれると助かるわ」

 そう言って、パチュリーさんは頭を上げた。

 

 「立ち話もなんだし、とりあえず場所を変えましょう。ついて来て。」

 パチュリーさんはそう言うと、気絶したレミリアさんを抱きかかえて、歩き始めた。

 何とも言えないやるせない気持ちのまま、ぼくは彼女の背中を追いかけた。




どうも、タイホ君です。
今年の投稿はこれが最後となります。
今年もありがとうございました。

早いもので初投稿からもう半年も経ちました。
いつも読んでくださっている方には感謝の思いでいっぱいです。

来年も引き続き読んでくださると幸いです。
皆様、よいお年をお迎えください。

次回の投稿は、来年の1月11日になると思います。
では。

P.S
本作におけるレミリアの能力等の設定についてここで説明しておきます。

今回の話を読んでいただければわかるように、法闘録のレミリアは人間に対して有効的な姿勢をとるキャラクターとして描いています。原作と性格がかなり違いますが、ご容赦ください。

また、彼女の能力である「運命を操る程度の能力」についてですが、能力の効果を文字通りのものにしてしまうと、彼女の意のままに事件の有罪・無罪を変えてしまいかねず、お話が成り立たなくなってしまいます。
そこで、この作品におけるレミリアの能力の効果は、ピクシブ大百科で最有力説とされている「未来予知」とさせていただきます。

レミリアの能力については、公式でも明確にどのような効果をもたらすかについて言及されていないので、このように独自の設定をとっております。ご容赦ください。

以上が、レミリアの能力等についての説明となります。
ご不明な点などありましたら、聞いてくださると幸いです。

では。



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探偵 後半 その5

【同日 午後6時37分 大図書館】

 あれから、ぼく達はパチュリーさんに連れられ、紅魔館の地下にある大図書館と呼ばれる場所に来ていた。

 「大きな図書館だねぇ……」

 真宵ちゃんが思わず感想を口にする。

 

 大図書館、という名前に相応しい大きな部屋には、館の門よりも大きな本棚が無数に立ち並び、種類ごとに分けられた本が一ミリの隙間も無く収納されていた。

 さらに、東西南北の方向にそれぞれ階段が設置されており、そこから二階に上がれるようになっている。

 二階部分は、壁に埋め込まれるように本棚が備え付けられていた。部屋全体を本棚で囲っているといえば分かりやすいだろうか。

 部屋のほとんどが本棚で出来ていると言っても過言ではない大図書館は、本好きにはたまらない内装だと言える。

 

 「ここで待っていて頂戴。レミィをベッドに寝かせて来るわ」

 大図書館のほぼ中央にある大きな机の前にぼく達を案内すると、パチュリーさんは、レミリアさんを抱きかかえたままその場を後にした。

 どうすることも出来なくなったぼくたちは、仕方なく適当な椅子に腰かける。

 

 ……レミリアさんは、一体何を考えているのだろうか。

 パチュリーさんが戻って来るまでの間、先ほどの出来事について、少し考えてみることにした。

 

 会話の中で、レミリアさんは、咲夜さんのことを“自分の顔に泥を塗った裏切り者”と話していた。これは残念ながら認めざるを得ないことだ。事実、彼女は殺人犯として逮捕されている。もっとも、ぼくは咲夜さんが犯人だとは思っていないが。

 人間と仲良くしたかったレミリアさんにとって、今回の事件はかなりショックだったのだろう。

 

 吸血鬼だというだけでも人間から恐れられるのに、その従者が人間を殺したともなれば、人間と仲良くすることなどできるわけがない。

 だから、レミリアさんは咲夜さんのことを自分のメイドではないといった。ここまでは納得がいく。

 

 しかし、レミリアさんは本当にそう思っているのだろうか?

 たった一度だけではあるが、彼女はムジュンした発言をしていた。

 “今、家の自慢のメイドがいなくてね”と。

 本当に心から咲夜さんのことを裏切り者だと思い、嫌いになってしまっているのならば、このような発言が飛び出るのはおかしい。

 レミリアさん、本当は咲夜さんのことを……。

 

 「ま、待たせたわね」

 背後から声が聞こえた。

 見ると、十五歳ほどの赤い長髪の女の子に肩を貸してもらいながら歩くパチュリーさんの姿があった。

 

 「だ、大丈夫ですか?」

 「え、ええ。持病の喘息でちょっと苦しいだけだから、大した問題でもないし、気にしないで……」

 肩で息をしながら、何とか笑顔を作り彼女はそう言ったが、苦し紛れの笑顔でそんなことを言われても、全く大丈夫そうには見えない。

 

 「パチュリー様、無理は禁物ですよ。ただでさえお体が悪いのですから」

 赤髪の女の子はそう諭すと、パチュリーさんをゆっくりと椅子に座らせた。

 「ムキュ……気を付けるわ」

 机に突っ伏し、一言そう告げると、パチュリーさんは息を整えようと深呼吸をし始めた。

 

 まさか、喘息もちだったとは。レミリアさんの攻撃から守ってもらった時の身のこなしからは想像もできない。

 せめて、運ぶのを代わってあげるべきだったと今さらながら後悔する。

 思えば、レミリアさんを運んでいる時から、彼女は少し苦しそうな顔をしていた気もする。廊下が暗かったとはいえ、どこか自分でも見て見ぬふりをして、パチュリーさんに押し付けてしまっていたかもしれない。反省だ。

 

 「……ふぅ、落ち着いたわ」

 それから二、三分後、パチュリーさんが何とか調子を取り戻したようだ。顔を上げ、もう一度深呼吸をすると、落ち着いた顔つきに戻り、こちらに向き直る。

 

 「自己紹介がまだだったわね。私はパチュリー・ノーレッジ。この大図書館で魔法に関する研究に携わっているわ」

 魔法の研究、ということは、彼女は魔法使いということか。

 

 パチュリーさんは、髪と同じ色の、紫色のゆったりとした寝巻のような服を身に着けており、初見では、彼女が魔法使いだとは思えなかった。どうも、ぼくの中で魔法使いというものは、団子屋で会った女の子の様な服装のイメージしかないようだ。

 「ほら、あなたも自己紹介しておきなさい」

 すぐ側に立つ赤髪の女の子に、パチュリーさんが促す。

 

 「分かりました。私は、小悪魔と申します」

 「小悪魔、ですか」

 妖怪、吸血鬼と来てさすがに新しい種族は出てこないだろうと思ったが……今度は悪魔と来たか。

 「この子は私の使い魔で、図書館の本の整理、いわゆる司書さんをやってもらっているわ」

 使い魔。日本で言う式神というやつだろう。

 「悪魔と言っても、人を取って食ったりはしないから安心して」

 「それならいいのですが……」

 

 吸血鬼同様、悪魔という単語には少し警戒心を抱いてしまう。今日一日幻想郷の色々なところを回ってみて、ここに住んでいる妖怪なんかが、危害を加えて来ないということは十分に理解できたが、固定概念というものには抗えないようだ。

 悪魔と聞くと、馬鹿でかいフォークのようなものを持って、人を串刺しにしてしまう印象がある。もっとも、目の前にいるこの女の子がそんなことをするような子には見えないのだが。

 

 「それで、貴方達の名前は?」

 「ぼくは、成歩堂龍一と言います。職業は弁護士です」

 「私は綾里真宵。修行中の霊媒師てす」

 「ほう、霊媒師」

 霊媒師、という単語に少し興味を示したようだ。魔法使いである手前、そのようなオカルト系の話が好きなのだろうか。

 

 お互いに自己紹介を終えると、パチュリーさんは、小悪魔さんに紅茶を入れるように頼み、そのまま話を続ける。

 「それで、貴方達はここに何をしに来たのかしら?私が駆け付けた時は、あまり穏やかな空気ではなかったみたいだけれど」

 少し怪訝そうな表情で問いかけてくる。

 「それが……」

 

 レミリアさんに押し返された岡持ちを取り出すと、ここまでの出来事について、事細かく説明した。

 留置所で、咲夜さんに血の補給用にブラッドケーキを届けて欲しいと頼まれたこと。

いざ、レミリアさんにケーキを届けると、苛立った様子でケーキを押し返してきたこと。

そして、レミリアさんに、少し無理なお願いをしてしまったことについて話した。

 

 「はぁ、レミィったら、素直じゃないんだから」

 話を聞き終えると、パチュリーさんは吐く息とともに言葉を漏らした。

 「素直じゃない、というのは……?」

 「そのままの意味よ。あの子、変なところでムキになるところがあるの。本当は咲夜が人を殺すなんて信じていないのに……」

 「やはり、そうでしたか……」

 「やはり、というと?」

 

 「レミリアさんが、会話の中で“今、家の自慢のメイドがいない”と話していたんです。だから、本当に咲夜さんのことを嫌っていないのでは、と考えたのです」

 「ほう」

 パチュリーさんは小さな息を一つ吐くと、なにかを考えるような顔つきになった。

 長い時間を共に過ごしてきた親友として、何か思うことがあるのだろう。もう少し、レミリアさんについての話を聞いておきたい気持ちもあったが、今聞く場面ではないと判断し、黙っておくことにした。

 

 何とも言えない沈黙が、ぼく達を支配する。

 パチュリーさんは頬杖をついて、なにかを考え込み、真宵ちゃんは、ぎくしゃくした空気が苦手なのか、少し顔を強張らせていた。

 

 ……気まずい。

 この状況を変えようにも、パチュリーさんに話しかけるのは少しためらいがある。かといって、真宵ちゃんとも話す話題がない。

 

 この状況で、どう振る舞えばいいかわからず、一人縮こまる。……その時だった。

 銃声にも似たような音を立てて、大図書館の扉が蹴破られた。 

 

 「な、なんだ!」

 反射的に声を上げ、音のした方を見る。が、ぼく達が居るリビングスペースは、本棚に囲まれているため、入口の様子は分からない。

 「……はあ。懲りないわね。あの子も」

 パチュリーさんが、呆れた声色を出す。

 「あの子、というのは……?」

 「あなたは気にする必要のない話よ」

 そう言って、立ち上がると、パチュリーさんはリビングスペースを後にしようとする。

 

 「う、動いたら危ないんじゃ?もしかしたら強盗かも知れないし!」

 「心配しないで。ネズミを懲らしめて来るだけだから」

 心配した真宵ちゃんの訴えかけを気にも留めず、パチュリーさんはぼく達の元を去った。遠くの方で、何かの煙が上がっているのが見える。あまりにも勢いよく扉を蹴ったがために生じた煙だろうか。

 

 「み、皆さんご無事ですか!」

 小悪魔さんが、息を切らしてリビングスペースに駆け込んできた。その手には、お盆が握られ、ついさっき入れられたであろう紅茶が人数分用意されていた。

 「お、落ち着いてください。ぼく達は無事です」

 息を切らす小悪魔さんに声をかける。

 「そ、それならよかったのですが……」

 

 と、小悪魔さんが息を整えながら、何とか声を絞り出す。慌てて走って来たせいで乱れたであろう髪の毛を整えると、小悪魔さんは運んできたティーカップを一つ手に取ると、一気に飲み干した。

 「そういえば、パチュリー様はどちらへ?お姿が見えませんが……」

 「パチュリーさんなら、“ネズミを懲らしめる“と言って、奥の方へ行きましたが……」

 そう返した。すると、小悪魔さんが、また焦った表情を見せた。

 「た、大変、急いで止めないと!」

 持っていたティーカップを乱暴に机の上に置くと、パチュリーさんが向かった方向へ駆けて行った。

 

 「な、何が起こっているの?」

 残された真宵ちゃんが、不安そうな声を上げてこちらに近寄ってきた。

 「分からない。ただ、大変なことになっているのは確かだ」

 

 どこかからか、言い争う声が聞こえる。恐らくパチュリーさんと“ネズミ”だろう。 

 今、ここで何が起こっているか、完全には把握できないが、強盗が入って来たということは察しが付く。真宵ちゃんには分からない、と嘘をついてしまったが、素直に強盗が入ってきたかもしれないとうっかり口にしてしまえば、真宵ちゃんを不安がらせるだけだと思い、敢えて口にはしなかった。“嘘も方便”と言うやつだ。

 

 「どうするの、なるほどくん……」

 「危険な状況であることは間違いないと思う。とりあえずはここで待機しておこう」

 不安がる真宵ちゃんを一度椅子に座らせて、もう一度奥の方を見る。

 

 先ほどまで昇っていた煙はどうやら晴れたようだ。しかし、言い争う声はいまだに絶えない。それどころか、どんどん激しくなっているようにも感じられた。

 「なにが起こっているんだ?」

 為す術がないぼくは、そう言葉にするのが精いっぱいだった。

 




あけましておめでとうございます、タイホ君です。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。

それだけです。
次の投稿は1月25日になります。
では。


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探偵 後半 その6

語りが今回のみ三人称になっています。


【同日 午後6時47分 大図書館】

 パチュリー・ノーレッジは白黒の服を着た少女と対峙していた。

 

 「……どうやら、またネズミが忍び込んで来たようね」

 「悪いがそれは誤解だ。今回はちょっと借りたい本があって来ただけさ」

 「借りる、借りるって……あなたは、今まで借りて行った本の数を覚えているのかしら?」

 「ざっと、十三冊ってところだな」

 「嘘仰い。百十三冊よ」

 「おっと、それは間違っている。私が普段借りているのは魔道書だ。本っていうのは、小説や随筆のことを指すと私は考えているぜ」

 「……なにを言っても無駄な様ね。それで、何を借りに来たのかしら?」

 「とある異変、いや事件を解決するための本さ」

 「事件?」

 「ああ、ちょっと厄介事に巻き込まれていて、今すぐ必要なんだ。貸してくれ!」

 「……もしも、嫌だと言ったら?」

 「力づくでも貸していただく。今回は本当に急いでいるんだ」

 「はあ。……やっぱり大きめのネズミ取りを買っておくんだったわ」

 

 パチュリーは気だるそうにため息を一つ吐くと、懐から本を二冊取り出した。

 魔道書だ。動物の皮を(なめ)してできた高級感のある魔道書は、辞書ほどの厚みがある。

 また、表紙には、太い白色の線で書かれた魔方陣があしらわれていた。

 

 パチュリーがおもむろに魔道書の表紙に手をかざす。すると、魔方陣がそれに共鳴するように黄色と水色の光を放った。魔方陣が光った瞬間、本はパチュリーの手からするりと抜けだし、ひとりでに動き出した。

 

 同じようにもう一冊の魔道書に手をかざす。今度は茶色と緑色に魔方陣が光り、またひとりでに動き出した。

 「水、木、金、そして土か。ならば、コイツの出番だな」

 白黒服の少女は悪戯っ子のような笑みを浮かべると、ポケットから何か小さなものを取り出した。

 

 彼女が取りだしたのはミニ八卦炉と呼ばれるものだ。緋々色金(ひひいろかね)という、貴重な金属を加工し八角形にしたもので、手の中にすっぽりと収まるほどの大きさである。

 

 ミニ八卦炉は小型化された火炉で、卓上コンロのような小さな火から、山一つなぎ払えるほどの高火力まで自由に調節できる便利なマジックアイテムである。

 白黒服の少女は、このミニ八卦炉を武器として使用し、戦闘を行うのだ。

 

 「さて。それじゃあ、始めようぜ」

 少女が、持参した箒にまたがって、そう言った。

 

 それを皮切りに、二人は室内にいるのにもかかわらず、空高く飛び上がった。

 パチュリーが使役する魔道書の方を向いて、何かを指示する。すると、二冊の魔道書のページがぱらぱらと捲れ、やがて小さな発射口のあるページで停止した。

 それと同時に、魔道書がパチュリーの両脇から、少女に向けて極太のレーザーを発射した。

 

 「よっと!」

 少女は、レーザーを臆することなくひょいひょいと避ける。

 それを見たパチュリーは、再び魔道書に指示を出す。

 すると、魔道書から野球ボールほどの大きさをした緑色の弾がいくつも現れ、少女の方へ飛んでゆく。

 

 「どうした?そんなんじゃ当たらないぜ?」

 しかし、少女は怖気づくどころか、パチュリーに向かって挑発をかます。

 少女は巧みに箒を操り、弾を回避しようとした。が、そう上手くもいかない。

 

 少女が弾を避けようとした瞬間に、パチュリーは再びレーザーを放ったのだ。

 弾を避けるのに必死だった少女は、レーザーの接近に気づくのが少し遅れた。

 少女が弾を避けきるころには、レーザーはすでに彼女の目前に迫っていた。彼女はこの時初めて、レーザーの存在に気づいたのだ。

 さすがに避けきれないだろうと、パチュリーは余裕の笑みを浮かべる。……しかし、パチュリーの予想を上回る出来事が起こった。

 

 弾を避けきった後にレーザーの接近に気づいた少女は、驚いた様子を見せたが、すぐに姿勢を整えると、一気に箒のスピードを上げてレーザーを回避したのだ。

 スレスレで回避したため、少女の服の裾が少しだけ燃えて白い火花を散らす。

 コンマ一秒の出来事だった。あともう少しだけ気づくのが遅ければ、少女はレーザーに被弾していた。

 

 「おっと、危ない危ない」

 額に垂れた汗を手の甲で拭いながら、少女はパチュリーの方を見てそういった。

 

 「ぐ、しぶといわね」

 勝ちを確信していただけに、避けられた時のショックは大きかった。パチュリーは、精神的な余裕を失いつつある。

 

 「……このままこうしてても埒が明かない。一気に決めさせてもらうわ」

 そう言うと、パチュリーは胸ポケットからカードを取出し、天高く掲げた。

 

 「スペルカード発動!」

 パチュリーがカードを掲げながら、そう告げた。

 すると、カードが金色に光り始める。眩い光を放つカードは、やがてパチュリーの手の中で、小さな光の粒になった。その光の粒は、パチュリーの側にある魔道書の中に吸い込まれていく。

 光が魔道書の中にすべて吸い込まれた瞬間、魔道書もまた先ほどのカードと同じように金色の光を放った。

 

 「金符・メタルファティーグ」

 パチュリーが宣言すると、魔道書がより一層輝き、金色の大きな弾を放ち始めた。

 弾の大きさは先ほどの弾よりも大きく、サッカーボールほどの大きさがある。

 

 「おっと、スペルカードか」

 その様子を見た少女が独り言をつぶやいた。

 「そっちがその気なら、こっちにも考えがあるぜ。」

 

 にやりと笑うと、少女はミニ八卦炉を構え直し、箒を猛スピードで走らせた。

 少女は、まばゆい光を放つ弾に怖気づくこともなく、グングンとパチュリーに接近して行く。途中、弾が掠り、先ほどと同じように白い火花を散らしたが、少女はそんなことは気にも留めなかった。

 

 「さて、一気に片づけるぜ。」

 パチュリーがすぐ目の前に来たのを見た少女は、ポケットからカードを取り出した。

 

 「スペルカード発動!」

 少女が宣言するとカードが今度は虹色に光り、やがて光の粒となって、彼女の持つミニ八卦炉にすべて吸収された。

 ミニ八卦炉が大きな音を立てて起動する。それから一秒と経たないうちに、ミニ八卦炉が虹色の煙を吐き始めた。

 

 「さあ、パチュリー。これでお終いだぜ!」

 少女はそう言いながら、ミニ八卦炉の照準をパチュリーに合わせた。

 

 「恋符・マスタースパーク!」

 少女が宣言したと同時に、虹色の極太レーザーがパチュリー目掛けて発射された。

 あまりにも突然の出来事に、パチュリーは少女の放ったビームを避けることが出来なかった。ビームがパチュリーに直撃し、大きな爆発を起こす。

 

 「む、むきゅー!」

 被弾したパチュリーが悲鳴を上げながら、一気に急降下していった。傍らにある魔道書は、主が力尽きたせいか、光を失っていた。

 

 「へへん。この勝負、私の勝ちだぜ!」

 地面で目を回すパチュリーを見て、少女はピースサインを作り、勝ち誇った。

 




どうも、タイホ君です。
恐らく今作最初で最後の戦闘回をお送りしました。
戦闘描写、書くの難しいのでしばらくはいいかなって感じです。

次回は2月8日に投稿します。
九千文字近い説明回になるので、覚悟の準備をしておいてください!

それだけです。

では。


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探偵 後半 その7

久々に長くなっております。


【同日 午後6時49分 大図書館】

 「な、なんという事だ……」

 目の前に広がる光景に、ぼくと真宵ちゃんはあっけにとられていた。

 奥の方で聞こえていた言い争いが突然止んだと思った矢先、今度はいきなり二つの人影が空中に跳びあがり、戦闘を始めたからだ。

 

 人影の一人はパチュリーさん。そして、もう一人は……団子屋で会った、魔女の子だったのだ。大きな黒い魔女の帽子、白黒の洋服、魔女が持っていそうな古びた竹箒。

 見間違いようがない。あの時の女の子だ。ぼくも真宵ちゃんも、その子の姿が見えた時は、声を出して驚いてしまった。恐ろしい強盗だと思っていた人物が、顔見知りの人物だったから尚更である。

 

 二人は、本やよく分からない武器を使って綺麗な光る玉を飛ばしたり、レーザーを撃ったりして戦っていた。

 きっと、これが幻想郷では普通の出来事なのだろう。が、外の世界からやって来たぼく達は何が起こっているのか、把握するのに時間がかかってしまった。

 

 今、何が起こっているのか。それを理解し終える頃には、戦闘は終わっていた。

 そうして、この状況に至っている。

 

 きっと、外の世界で非常識なことは、この世界では常識となるのだろう。そうでなければ、あんな漫画みたいな戦闘が目の前で繰り広げられるわけがない。

 幻想郷では常識は通用しない。改めてそのことを再認識させられる出来事だった。

 

 「いやー、すごい戦いだったね。まるで映画の撮影現場にいた気分だったよ」

 少し興奮気味に真宵ちゃんが言った。

 

 確かに、二人の戦いはまるで映画の一コマをそのまま持って来たかのような迫力があった。こんな出来事が幻想郷で日常的に起こっていると考えると、外の世界との違いがよく分かる。

 

 「なるほどくん。この後どうする?」

 興奮覚めやらない状態で真宵ちゃんが問いかけてくる。

 「そうだね、とりあえず……」

 そう言いかけた瞬間だった。

 

 「お。お前は、昼間の兄ちゃんじゃないか!」

 背後から魔女の子の声がした。

 「ど、どうも!」

 驚いてしまい、少し素っ頓狂な声を上げながら振り返った。

 

 そんなぼくの反応を見て、魔女の子はケラケラと笑い出す。

 「そんなに怖がらなくてもいいぜ。別にあんたたちに攻撃するつもりはないからな。」

 そう言って、魔女の子は、本棚を物色し始めた。

 

 「あの、何をしているのですか?」

 「なにって、本を借りようとしているだけだぜ」

 「は、はあ」

 「まったく、パチュリーのやつ、本当に頭が固いよな……。私はただ本を死ぬまで借りているだけなのに……」

 愚痴をこぼしながら、魔女の子は呑気に鼻歌を歌いながら本を一冊ずつ確認してゆく。

 死ぬまで借りるって……それって、実質盗んでいるのと同じなのではないだろうか。パチュリーさんと戦いになったのは、それが原因だな。

 

 「おっ、あったあった」

 目当ての本を見つけたのか、魔女の子は嬉しそうな顔をすると手にした箒にまたがり、高いところにある本をひょいと抜き取った。

 「その本は一体?」

 地面に降り立った魔女の子に素朴な質問を投げかける。

 

 魔女の子が手にした本は、よく分からない字で書かれている。表紙に大きな文字でタイトルらしきものが書かれているが、なにが書かれているかさっぱり分からない。

 「この本か? ああ、ちょっと知り合いに借りて来るように頼まれてさ。名前なんて言ったかな……まあいいや。そいつとは今日会ったばかりなんだけど、私が厄介事に巻き込まれたところを助けてくれているんだ。そして、この本がその厄介事を解決するのに必要なのさ」

 厄介事か。その“知り合い”の人も大変だな。

 魔女の子は手にした本をポケットにしまうと、「それじゃあ私はこれで」と言って再び箒にまたがると、どこかへ飛んで行ってしまった。

 

 「なんだか、ものすごく破天荒な子だったね。私を助けてくれた時は、もっと大人しそうだった気がするんだけどな」

 「猫を被っていたんじゃない?」

 「そうかもしれないね」

 取り残されたぼくたちは、二人でそんなことを話していた。

 あの魔女の子、一体何者なんだ?

 団子屋で会った時は、極々普通の女の子だと思っていた。まあ、強いて言うならば、魔女の格好をしている時点で、少しおかしいとも思っていたが。

 

 「む、むきゅ……」

 不意に、パチュリーさんの呻き声が聞こえた。

 「だ、大丈夫ですか?」

 見ると、パチュリーさんが、再び小悪魔さんに肩を貸してもらいながらこちらにやって来た。

 

 先ほどの乱闘で、魔女の子のレーザー攻撃をもろに食らっていたが、魔法使いというものは、体が丈夫なのだろうか。はたまた身体強化の魔法をかけたのか、パチュリーさんは精々かすり傷程度の傷しか負っていなかった。

 

 「だ、大丈夫ですか?」

 「ええ、なんとかね……」

 掠れた声を出しながらパチュリーさんは席に着き、そのまま机に突っ伏してゼエゼエと荒い息を立てた。持病のぜんそくを拗らせてしまったのだろう。

 

 「はあ、はあ……少しはしゃぎ過ぎたわ……小悪魔、薬を頂戴」

 薬、喘息の薬だろう。

 

 「分かりました。……あれ? 確かここにいれたはずなのに……」

 小悪魔さんはガサゴソとポケットの中を探る。が、肝心の薬瓶が見つからないようだ。

 「すみません。もしかしたら書斎にあるかもしれないので取って来ます」

 「ええ……よろしく」

 パチュリーさんは、そう言いながら身を縮め、小刻みに震えだした。よくよく聞くと、さっきよりも息が荒くなっている。きっと息をするのもかなり辛い状態なのだろう。

 

 「大丈夫ですか?」

 真宵ちゃんがパチュリーさんの背中をさすりだした。彼女なりに心配しての行動なのだろう。背中をさすってもらったおかげか、パチュリーさんは少しずつ調子を取り戻しつつあった。体の震えは治まり、息も整いつつある。

 

 「お、お待たせしました!」

 小悪魔さんがリビングスペースに戻ってきた。手には茶色の薬瓶が握りしめられている。

 「はい、パチュリー様、お薬ですよ」

 小悪魔さんは、薬瓶の蓋を素早く外すと中から緑色をした球状の薬を二、三錠取り出した。丸薬という薬だろうか。小悪魔さんが取り出した丸薬は、辺りに銀杏のような強烈な臭いを振りまいた。一体何を材料に使えばこんなに臭いものが出来上がるのだろうか、不思議でならない。

 

 「あ、ありがとう……」

 パチュリーさんは、差し出された丸薬を受け取ると、口の中に放り込み、そのまま丸呑みにしてしまった。臭くないのだろうか。

 

 「ふぅ……やっぱりこの薬が一番ね」

 薬を飲んだことで、パチュリーさんは本調子を取り戻した。さっきまで眉間に寄っていたしわが消え、声もすっきりしているのが何よりの証拠だ。

 

 「もう、大丈夫なんですか?」

 「ええ、大丈夫よ。心配かけたわね」

 パチュリーさんは、そう言って、何度か深呼吸をした。

 

 「全く、魔理沙ったらいつもやり方が強引なんだから」

 「魔理沙さん、というのは?」

 「さっきの白黒の女の子よ。しょっちゅう私のところに来ては、“本を借りる”と称して何の躊躇いもなく本を盗んでいくただの泥棒ネズミよ」

 「それは……何とも迷惑な子ですね」

 「本当よ。毎日毎日本を盗んでは、弾幕をばらまいて逃げて行って。こっちの身にもなってみろってものよ」

 パチュリーさんの言葉から察するに、魔理沙さんが本を盗み始めるようになったのは、つい最近ではないようだ。苛立ちを隠しきれないのか、パチュリーさんはこめかみを強く押さえつけながら、ぶつぶつと愚痴を漏らした。

 

 「そういえば、さっきパチュリーさん達は何をしていたのでしょうか?何か、光る玉を飛ばしたりして戦っていたようですが」

 疑問に思っていたことを聞いてみる。

 

 「ああ、そういえばあなたは外の世界から来たから知らないのね。さっき私たちがやっていたのは、“弾幕ごっこ”と呼ばれるものよ」

 弾幕、さっき飛ばしていた綺麗な玉のことだろう。さっき魔理沙さんの話をしている時にも同じ単語が出て来ていたし、間違いない。

 

 「簡単に説明をするならば、争いを治める方法の一つね。もっとも、弾幕ごっこは女の子向けだけど」

 「女の子向けというのはどういう意味でしょう?」

 「そうね……外の世界のヤンキー漫画なんかじゃ、よく殴り合いの決闘をするでしょう。あれを綺麗にして女の子向けにしたのが弾幕ごっこよ」

 「なるほど。」

 「まあ、あくまでも女の子“向け”であって、男性が弾幕ごっこを絶対にしないというわけではないから。そこのところは勘違いしないでね」

 

 弾幕ごっこは、あくまでも女の子向けの解決法。確かに言われてみればそうだ。

 筋肉モリモリのむさ苦しい屈強な男性が、空を飛びまわって、きれいな弾幕を飛ばしている光景を想像すると、正直寒気がする。顔の整った綺麗な男性がやるならば話は別なのだろうが。

 

 「弾幕ごっこについては分かったかしら?」

 「はい。弾幕ごっこは、女の子向けの争いごとの解決方法。そこには納得がいきます。しかし、あんな激しい戦闘をしていれば、死人が出てしまうのではないでしょうか?それに、幻想郷には、警察もありますし、裁判所だってあります。わざわざ危険な弾幕ごっこをしなくても、警察に任せてしまえばいいのではないでしょうか?」

 「……確かに、あなたの言っていることは正しいわ。でも、幻想郷ではそうも言っていられないの」

 「なぜですか?」

 「そうね……そのことについて説明するためには、まず弾幕ごっこの来歴について知ってもらう必要があるわね。少し長くなるけれど大丈夫かしら?」

 時間がかかるのか、どうしよう。この後もまだ調査したい場所が残っているのだが……。

 しかし、この話にも興味がある。もしかしたら、この世界の異常な裁判についての秘密を知ることが出来るかもしれない。ここは一つ聞いておくべきだな。

 

 返答を待つパチュリーさんに、「お願いします」と言った。

 パチュリーさんは「分かったわ」と言うと、小悪魔さんに紅茶を入れてくるように命じ、ぼくの方に向き直った。

 

 「では……。弾幕ごっこの起源は遠い昔、妖怪達が力を失わないために作られたの。」

 「妖怪たちが力を失わないため?」

 「ここで言う力というのは、権力や、存在感のことを指すわ。その昔、まだ弾幕ごっこというものが存在していなかった時代、妖怪達は自分たちの存在を知らしめるためにあちこちで騒ぎを起こしていたわ」

 

 ぼくは、霊夢さんから聞いた話を思い出していた。

 霊夢さんの話では、妖怪達は自分たちの存在を人間達に認識してもらわないと、生きていけない。そのために容姿を人間に変えて生活の場に馴染むことで、人間達から認識されるように進化したと話していた。

 

 けれども、それだけでは人間達は少しずつ妖怪たちの存在を忘れてしまうのだろう。なぜなら容姿が人間そっくりだからだ。勿論、人間と同じ見た目をしているのに、背中から羽が生えているような妖怪もいた。

 しかし、博麗神社の奥にいた妖怪のように、妖怪だと正体を明かさなければ人間にしか見えないような妖怪もいた。恐らくこうした妖怪たちが、自分たちの存在を忘れてもらわないために、あちこちで騒ぎを起こしているのだろう。……なんだか不憫な話だな。

 

 そんなことを考えていると、小悪魔さんが紅茶を入れてリビングスペースに戻って来た、すぐに、ぼく達の前に紅茶が差し出される。

 パチュリーさんは、それを一口含み、飲み込むと話を続ける。

 

 「妖怪たちが起こす騒ぎのことを、幻想郷では“異変”と呼んでいるわ。妖怪達は一定周期で人里で大規模な喧嘩を起こしては、立ち去って行き、人間達を困らせていた」

 「それは、何とも迷惑な話ですね」

 「迷惑で済むだけならばマシだわ」

 「マシ?」

 「妖怪達が騒ぎを起こすことによって発生する問題は、人間達が迷惑するだけではないの」

 「というと?」

 「実は、この幻想郷はとても脆いの。妖怪たちが騒ぎ……基(もとい)、喧嘩などの暴動を毎月のように起こしてしまうと、幻想郷が壊れてしまうの」

 「壊れてしまう、たかが喧嘩程度で?」

 

 「妖怪たちにとっての喧嘩は、人間達でいうところの殺し合いに匹敵するレベルなの。毎月のように人里で殺し合い級の喧嘩をしてしまえば、当然巻き込まれた人間達がたくさん死んでしまう。幻想郷は人間と妖怪の数のバランスが取れていないと壊れてしまうようになっているから、妖怪達が喧嘩をしてしまえば、人間の数が減っていき、やがて幻想郷が崩壊するというわけ」

 「それは恐ろしい……」

 「当時の人間達は、妖怪達におびえながら暮らしていた。でも、ついに我慢の限界が来たのか、人里の人々が徒党を組み博麗の巫女に直談判に行ったわ。当時の博麗の巫女は、幻想郷のリーダー的存在。彼女に頼み込めば、きっといい案が出ると思ったのでしょうね。」

 「そこで、発案されたのが弾幕ごっこ、というわけですか」

 「その通りよ。弾幕ごっこは、放った弾幕の美しさなどを競う競技。勿論、弾幕に当たったら怪我はしてしまうけれど、死んでしまうことは滅多にないから、幻想郷にもあまり負荷はかからなかったわ。妖怪達は弾幕ごっこをすることによって、人を殺すことなく、適度に異変を起こしやすくなったってわけ」

 

 「しかし、死人が出なくなったとは言え、異変が起こることに変わりはありません。妖怪にとっては画期的なシステムですが、人間達にとっては迷惑なシステムなのでは?」

 「確かにそうね。でも、妖怪だけが弾幕を撃てるわけじゃない。人間にだって、弾幕を撃つことは出来るわ。現に、人間である魔理沙が弾幕を撃てているしね」

 「た、確かにそうですね……」

 「弾幕ごっこは、妖怪が異変を起こしやすくするだけでなく、人間達が異変を解決しやすくする役割も果たしているの」

 「どういう事ですか?」

 

 「弾幕ごっこが発案される以前から、一部の人間達は妖怪が起こす異変を解決しようとしていたわ。でも、正直言って人間は弱い。妖怪になんかには手も足も出せないわ。

でも、弾幕ごっこは弾幕の美しさで勝敗を決める戦い。また、弾幕ごっこでは実力主義の考えは否定されている。つまり、力の差は関係ないって事よ」

 「お互いにとって都合がよく、尚且つ死人も出にくいから幻想郷の人口のバランスもとれる。だから幻想郷にピッタリの解決方法というわけですね」

 「呑み込みが早くて助かるわ。妖怪達は、自分の存在を認識してもらうために異変を起こし、それを人間達が弾幕ごっこで止める。こうして、人間も妖怪もお互いに共存できる……はずだったわ」

 「はずだった?」

 

 「実は、弾幕ごっこが正式採用される前に、ある出来事が起こったの。私は、その時はまだ幻想郷にいなかったし、その出来事に関する文献も残されていないから分からないけれど……その出来事によって、沢山の人間達が死んでしまったわ」

 沢山の人間が死んだ……妖怪たちによる暴動か何かだろうか。

 

 「その出来事を受け、今まで弾幕ごっこの採用に賛成していた人間達は“やはり妖怪に武力を与えるのは危険だ”と、一気に手のひらを返した。“弾幕ごっこはやはり害悪だ。今すぐ撤回しろ”とね。そして、人間達が弾幕ごっこに対して否定的になり始めた頃だった。ある人物が、弾幕ごっこに代わる新たな制度を発案したわ」

 「一体なんですか?」

 「“裁判制度”よ」

 ……裁判制度だって!

 

 「裁判制度を提案した人物は、争いをあまり好まない性格だった。そこで考え出されたのが裁判制度。騒ぎが起これば即座に警察が逮捕し、裁判にかける。そうして妖怪たちに圧力をかける。そうすれば、妖怪達は異変を起こさなくなり、人間は平和に暮らせせるようになる、とその人は言ったわ」

 「しかし、そんなことをしてしまえば、今度は妖怪たちが生き辛くなってしまいます。」

 「そのとおり。当然、妖怪達は大規模な反対運動を起こしたわ。しかし、その人物は周りの意見を無視し、弾幕ごっこを採用させないようにさせた。弾幕ごっこで善悪を決めるのではなく、白黒ハッキリと、裁判で善悪を決める。その人物は、それこそが正義だと考えていたようね」

 白黒ハッキリ、聞きなれた単語が聴こえてきた。

 

 「も、もしかしてその人物って……」

 恐る恐るパチュリーさんに尋ねた。ぼくの考えが正しければ、裁判制度を提案した人物は恐らく……。

 「あなたの言いたいことは分かるわ。“四季映姫”、彼女が裁判制度を導入した、あなたはそう言いたいのね?」

 「ええ」

 

 ぼくがそういうと、パチュリーさんは軽く微笑んだ。

 「半分アタリで、半分ハズレ。裁判制度を導入した人物は、彼女のお師匠さんよ」

 「お師匠さんですか……」

 「彼女のお師匠さんは、人間と妖怪ハーフ、半妖と呼ばれる種族だった。人間と妖怪、二種類の観点を持った彼は、人間側の肩を持った。やがて、裁判制度が正式に導入され、幻想郷に警察を設置するなどの整備が行われたわ。当時、まだ幼かった映姫は彼に拾われ、検事として徹底的な教育を受けた。裁判制度を制定してなお、異変を起こし、人間達を困らせる妖怪たちに、容赦なき裁きの鉄槌を下す人材へと彼女は成長していったわ」

 「お師匠さんは、その時は何をされていたのでしょう?」

 「うろ覚えだから、確かではないけれど……確か、裁判長を務めていたらしいわ」

 「なるほど。あともう一点、弁護士は誰が担当していたのでしょうか?」

 

 「弁護士……確か、被告人自らが自身の弁護をしていたそうよ」

 自分自身を弁護……法廷で闘う術を知っていないと、厳しそうだな。

 「当時、異変を起こして捕まった妖怪を弁護しようとする者は誰一人いなかったわ。勿論、同じ種族の妖怪達もね」

 「なぜ、同じ妖怪なのに助けてあげなかったのでしょうか?」

 

 「幻想郷の法廷では、被告人の弁護を担当したものは、その被告人が有罪となった場合、同じだけの罪を背負うこととなっているの。警察に捕まってしまったということは、その人物は九割九分、クロ。だから、誰も弁護を申し出ようとしなかったわ」

 「そんな……」

 「容疑者として逮捕された被告人は、法廷戦術なんてこれっぽっちも知らなかった。そのせいか、当時の裁判所の有罪確率は十割だったそうよ」

 十割……一度捕まって、裁判に掛けられてしまったら絶対に有罪というわけか。その中にも当然冤罪はあったわけだ。一体どれだけの無実の妖怪が有罪になってしまったのだろうか。考えると胸が痛い。

 

 パチュリーさんは、喉が乾いてしまったのか、残っていた紅茶を一気に飲み干して話を続けた。

 「確かに、裁判というものは、争いごとを素早く裁くことが出来るし、きちんとした善悪の判断がつけられる。けれども、彼女の師匠は異常と言っていいほどに、争いごとに対して嫌悪感を抱いていた。妖怪たちの尊厳を考えず、徹底的に異変という異変を取り締まっていく。今は、何とか均衡を保てているけれど、このままだと、いずれ妖怪という存在がこの世界から消えてしまいかねないわ」

 

 妖怪たちが異変を起こさないということは、人間達は妖怪たちの存在を認識できなくなる。妖怪たちが異変を沢山起こしていた時代の人ならば、妖怪の存在を知っているが、裁判制度の導入後、異変が減った時代に生まれた人間は妖怪というものを認識できない。

 今は、まだ異変があった頃の世代の人が生きているが、やがてその人たちが亡くなり異変を知らない人間の世代になってしまえば、やがて妖怪たちの存在はおぼろげとなってそのまま消えてしまう、ということだろう。

 

 「私が話せることはこのくらいかしら。他に何か聞きたいことはあるかしら?」

 「そうですね……では一つ。なぜ、パチュリーさん達は弾幕ごっこをすることが出来たのですか?正式に採用されていない以上、弾幕ごっこは出来ないのでは?」

 「弾幕ごっこは、争いごとを解決するだけでなく、スポーツ感覚で楽しめるようにということも込めて作られたものなの。確かに、正式に採用こそされなかったけれど、密かに、弾幕ごっこは開発が進み、実用化されたの。もっとも、違法なんだけれどね」

 「なるほど、よくわかりました」

 「お役に立ってよかったわ」

 

 パチュリーさんはそういうと、ティーカップを小悪魔さんに差し出して、お替わりを入れてくるように命じた。

 それを見て、紅茶が運ばれていたことを思い出した。紅茶はかなり高めの温度で入れられたのか、まだ少し温もりがあった。残しておくのも申し訳なく思い、一気に飲み干す。

 口の中に、紅茶のさわやかな風味が広がる。紅茶の種類は、ダージリンとアッサムしか知らないぼくだが、高級な茶葉を使っているのはすぐに分かった。

 

 「それで、貴方達、この後はどうするつもり?」

 入れたての熱々紅茶を飲みながら、パチュリーさんが尋ねてきた。

 「えっと、この後は事件前に咲夜さんが立ち寄った香霖堂、というお店に行こうかと」

 「香霖堂ね。それなら、館を出てとにかくまっすぐ行けばたどりつけるわ」

 「分かりました」

 「貴方達ならいつでも歓迎するわ。また来て頂戴ね」

 「はい。さあ、真宵ちゃん、そろそろ行くよ」

 

 いつの間にか、机に突っ伏して居眠りをしていた真宵ちゃんの背中を揺さぶる。思えば時刻はもうすぐ七時半。一日中歩き回っていたのもあって、真宵ちゃんも疲れているのだろう。

 正直、このまま一緒に調査をさせるのも酷に思うが、紅魔館の人たちに迷惑をかけるわけにはいかない。最悪、人里に戻って、適当な宿屋を探せばいいと判断し、ひとまずは真宵ちゃんを起こすことにした。

 

 真宵ちゃんは、しぶしぶ起き上がると、背中を伸ばして大きなあくびをした。

 「……もう朝?」

 寝ぼけているのか、真宵ちゃんは今が朝だと勘違いしているようだ。大図書館には窓が無いせいもあるのだろう。

 「真宵ちゃん、今は夜だよ。さあ、もうひと頑張りだから」

 「はーい」

 椅子から立ち上り、寝ぼけ眼で真宵ちゃんは先に大図書館の出口へフラフラと歩き始めた。

 

 「ありがとうございました」

 パチュリーさん達にお礼を言い、真宵ちゃんの背中を追いかける。

 

 妖怪、弾幕ごっこ、そして裁判。幻想郷という世界は、今どこへ向かっているのだろう。

 それに、レミリアさんのことも気になる。今後に影響が出なければいいのだが。

 

 先の見えない裁判が今後どう展開していくか。一抹の不安を覚えながら、大図書館を後にした。

 

【同日 某時刻 紅魔館・エントラス】

長い廊下を五分少々歩くと、やがてエントランスに到着した。

外はもう日が暮れてしまって真っ暗だ。天井からぶら下がっているシャンデリアのおかげでエントランスは明るいが、もしもこいつがなかったらきっと何も見えないんだろう。

寝ぼけ眼でぐずりながらもなんとか歩く真宵ちゃんの背中を追いかける。

すると、視界の端のほうに大きな絵が見えた。

見ると、どうやら肖像画のようだ。エントランスの一階部分から二階部分にまで届くほどに縦に長い肖像画には、三人の人物が描かれている。

 

一人はレミリアさん。今よりも少し幼い感じから見るに少し前に書かれたのだろう……いや彼女は吸血鬼だから、ぼくが思っているよりももっと古い絵なのかもしれない。

もう一人は、大人の吸血鬼のようだ。恐らく、レミリアさんの父親だろう。

細くすらっとした体形に、黒いマント。外の世界での典型的なヴァンパイアの姿そのものだ。いかにも高級そうな椅子に腰かけた父親と思しき男の顔は、シャンデリアの明かりに照らされてよく見えないが、きっと端正な顔立ちをしているのだろう。

 

そして最後の一人は……誰だろう。見たことのない娘だ。

パッと見た感じレミリアさんと同い年……いや、少し年下くらいか。

少しクセっ気のある金髪に、宝石のような色鮮やかな水晶のようなものがぶら下がった羽をもつ女の子。その表情は心なし暗いように思える。

……肖像画を描いてもらった日の朝飯がマズかったのだろうか。

 

さらに肖像画の下のほうを見ると、何か書いてあった。この肖像画のタイトルだろうか。目をこらして何が書いてあるかを読み取ろうとする。ヴィ…なんて書いてあるん……

 

「なるほどく~ん。はや~く」

文字を見るのに集中していたが、真宵ちゃんの声で現実に引き戻された。

おっと、マズいマズい。今は調査中だった。香霖堂に急がないと。

 

目をこすりながら待つ真宵ちゃんに元に駆け寄ると、そのまま紅魔館を後にした。

 




どうも、タイホ君です。
本日は今作における幻想郷の簡単な歴史についての説明回でした。
一応これで問題ないと思われますが、今後登場する設定とムジュンする場合、
コチラでの説明の内容が変更になる可能性があります。
その場合は変更した直後の最新話にてお知らせします。

それだけです。
一応下に説明の補足なんかを書いておきます。

では。

補足
・弾幕ごっこを考案したのは原作では霊夢となっていますが、独自設定で先代巫女が考案したことにしました。ご了承ください。
・「四季映姫・ヤマザナドゥ」ではなく「四季映姫」となっていますが、
ミスではありません。なんでそうなっているかは聞かないでください。
・幻想郷の法廷では被告人が自己弁護をする、という設定は逆転裁判6のクライン王国での法廷の設定にめちゃくちゃ影響を受けまくっています。
というのも、今作の原案を思いついたのが逆転裁判6をプレイし終えた直後だったのです。かなり似ていると思いますが、ご容赦を。


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探偵 後半 その8

【同日 午後7時50分 香霖堂】

 その店は、営業しているとは思えないほどに酷く散らかっていた。

 紅魔館から徒歩十分ほどの所にある香霖堂へやって来たぼく達は、入口の暖簾をくぐった瞬間、自分達の目を疑った。

 七畳ほどしかない小さな店内の床に、商品と思しきものが足の踏み場もないくらいに散乱している。店内をぐるりと見渡すと、一部の商品が棚に飾られているのが見受けられたが、ほとんどが、まるで強盗に物色されたように倒れていた。

 

 店内の左端の方にあるカウンターの上にも商品が置かれている。こちらは、他の物と違って、綺麗に並べられていた。が、よくよく見てみると、値札の代わりに、“気にいっているので売りません。”と大きく赤いインクで書かれた紙が貼られていた。

 気に入っているから非売品とは……この店の店主は商売をする気があるのだろうか。

 店内で唯一、綺麗に並べられた非売品たちは、荒れた店内の中ではかなり目立つ。どうでもいい商品は、散らかしたままにして、気に入っている非売品はきれいに並べておくとは……正直、呆れる。

 

 「ごめん下さい!」

 店主を呼ぼうと、そう声を出した。が、返事は返ってこない。やれやれ、散らかすだけ散らかしておいて、店番さえしないとは……商売に携わる者としての自覚が無さ過ぎるのではないだろうか。

 「見て、なるほどくん。このお店、色々置いてあるよ!」

 気づけば、真宵ちゃんは既に店の中にいた。子どものようにはしゃぎながら、床に散らばっている商品を拾い上げてジロジロと観察している。

 「こら、一応品物なんだから、いじくりまわしたらダメだぞ」

 保護者として、あまり店の人に迷惑はかけたくない。ぼくも店に入ると、真宵ちゃんが持っていた商品を取り上げた。

 真宵ちゃんが持っていたのは、ポケベルだった。ぼくが小さかったころに両親が使っていた記憶がうっすらとある。確か、数字の羅列を専用の表にあてはめて、意思を伝える通信機だったっけな。外の世界で使われることが無くなって、幻想入りしてきたのだろう。

 「えー。ちょっとぐらい良いじゃないの!」

 「ダメだ。壊したら弁償できないだろう」

 「はーい」

 わざとらしく頬を膨らませ、ふてくされた真宵ちゃんは、仕方なく棚に飾られているものを眺めはじめた。

 

 ポケベルが置いてあった棚を探そうと、店内を見渡す。すると、この店に置いてある物の共通点が見えてきた。

 ポケベルに、ビデオテープ。昔流行ったテレビゲーム機に、喫茶店に置いてあったようなルーレット式おみくじ。どれもこれも、三十年ほど前に流行ったような物ばかりだった。もっとも、ぼくはまだ二十代だが。

 恐らく、この店は外の世界から幻想入りしてきたものを取り扱うお店なのだろう。そうでなければ、こんな古臭い物をわざわざ売るはずがない。

 勿論、日用雑貨や、ちょっとした飲食物も置いてあるが、大半が外の世界から流れ着いたものだった。

 この店の店主は、骨董品が好きなのだろうか。などと考えながら、ポケベルを元の棚に戻そうとした時だった。

 

 「だ、大丈夫ですか!」

 真宵ちゃんの声が聞こえた。慌てて、声のした方を向く。が、真宵ちゃんの姿は無い。

 「なるほどくん、こっちに来て! 人が倒れている!」

 再び、真宵ちゃんの声がした、声は奥のカウンターの方から聞こえる。

 カウンターの前で倒れているということは、多分この店の店主だろう。声をかけても返事が返ってこなかったのは、気絶していたと考えれば説明がつく。

 きっと、この店には強盗が入ってきたのだ。部屋の中が荒らされていたのと、店主が気絶させられているのが何よりの証拠になる。気絶しているだけならばいいのだが……万が一死んでしまっていれば、強盗殺人の現場に出くわしたことになる。これ以上厄介事に巻き込まれるのはごめんだ。

 

 「真宵ちゃん。その人、息している?」

 駆け付けたぼくは、真っ先に真宵ちゃんに尋ねた。

 「えっと……大丈夫。息しているよ」

 店主の鼻の下に指を当てて、真宵ちゃんが答えた。良かった、死んではいなさそうだ。

 倒れていたのは、二十代ほどの男性。艶のあるきれいな銀髪が良く目立つ。男性の傍らには、彼の物であろうメガネが落ちている。レンズが割れていないところを見ると、大した乱闘は行われていないことが伺える。

 

 恐らく屈強な男性か、武器を持った人が押し入って、背後から一発、拳骨をお見舞いしたのだろう。そうすれば、この人と乱闘にはならない。その後、犯人は店内を荒らして、目当ての物を盗んでから店を去った。大方そんな所だろう。

 「大丈夫ですか!」

 真宵ちゃんは、状況を飲み込めず、まだ混乱しているのか、気絶した男性に何度も声をかけていた。

 「落ち着いて、真宵ちゃん」

 そっと真宵ちゃんに声をかけた。

 「落ち着いてと言われても……どうしよう。人工呼吸と心臓マッサージをすればいいのかな?」

 「それは、息をしていない人にすることだよ。この人は息をしているから問題ない。目が覚めるまでこの場で見守っていれば大丈夫なはずだ」

 「そ、そうだね」

 優しく声をかけたのが功を奏したのか、真宵ちゃんは、何とか冷静さを取り戻してきた。ここで、余計なことをすれば、この人の容体を悪化させてしまうかもしれない。今はそっとしておこう。

 

 それから五分ほどして、男性が意識を取り戻した。目が覚めた瞬間、目の前に、ぼく達の姿があって、一瞬動揺していた男性だったが、すぐに状況を把握すると、落ち着いた様子で側に落ちていたメガネを手に取り、身に着けた。

 

 「……君たちは?」

 ぼやけた声で、男が聞いて来た。まだ、意識が朦朧としているのか、こめかみのあたりを抑えている。

 「ぼくは、成歩堂龍一と言います。この店に用があって来た時に、あなたが倒れているのを見つけて……」

 「ああ……そうだったのか。迷惑を……掛けたね」

 彼は、そう言うと、カウンターに掴まり、フラフラと立ち上がった。その足取りはまだおぼつかなく、今にも蹴躓いてしまいそうだ。

 

 「無理をしないでください。とりあえず、椅子に座りましょう」

 ぼくはそう言うと、店の端の方にあった椅子を持ってきて、男性をそこに座らせた。

 「ああ、すまない。助かるよ」

 男性は椅子に座ると、頭を抱えた。まだ脳震盪か何かを起こしているのだろう。幻想入りしてきたときのぼくも、同じような状態だったから、回復するのに時間がかかることはよく知っている。

 男性はそれから五、六分ほど頭を抱えていた。よほど強く殴られたのだろう。彼の頭を見てみると、後頭部に大きなたんこぶが出来ている。予想通り、背後から殴られて気絶させられたのだろう。

 

 「……何とか、落ち着いて来たみたいだ」

 脳震盪がようやく治ったのか、男性はすっきりした口調でそう言った。

 「大丈夫ですか? 痛いところとかないですか?」

 真宵ちゃんが心配そうに尋ねる。

 「ああ、問題ない。お陰さまで何とか治ったよ」

 「良かった……」

 真宵ちゃんが安堵の表情を浮かべた。かなり心配していたんだな。

 「そういえば、自己紹介をしていなかったね」

 男性は思い出したように言うと、ぼくたちの方を向いた。

 

 「僕の名前は、森近霖之助(もりちか りんのすけ)。ここで商売人をやっている」

 眼鏡を片手でクイ、と持ち上げると、霖之助さんはニコリと微笑んだ。

 「では、ぼくも。改めまして、成歩堂龍一と言います。職業は弁護士です」

 「私は、綾里真宵と言います。見習い霊媒師です」

 「成歩堂君に真宵ちゃんだね。よろしく」

 霖之助さんは、そう言ってこちらに手を差し出した。こちらも、同じように手を差し出し、握手を交わす。

 

 「それにしても、なにがあったんですか? 霖之助さんは気絶していたし、店の中は散らかっているし……」

 真宵ちゃんが尋ねた。

 「ああ、実はさっき知り合いの子が尋ねて来てね。その子が竹箒をいつも持ち歩いているんだけど、運悪くそのこの竹箒が後頭部に当たっちゃったみたいで、それで今まで気絶していたんだ」

 

 竹箒……魔理沙さんのことだな。霖之助さんと知り合いだったのか。

 「店が荒れているのは、きっとその子の仕業だね。ずいぶん焦った様子で、カセットテープを貸してほしいと言われてね。僕もそれをどこに置いたか忘れちゃって一緒に探そうと思っていたんだけど……僕が気絶しちゃったから、結局その子が一人で探したみたいだね」

 魔理沙さんは、トラブルメーカーなのだろうかと、ぼくは思った。

 大図書館の騒ぎに、香霖堂の騒ぎ。両方とも魔理沙さんが引き起こしている。

 ぼくの知り合いに、トラブルメーカーのやつがいるが、性格もそいつにどことなく似ている。どこの世界も、ああいう性格のやつは、なにかしらのトラブルを引き起こすのだろう。

 「それで、君たちは何をしにここに来たのかな?」

 今度は霖之助さんがこちらに尋ねてきた。

 「えっと……ぼく達は、少し聞きたいことがあってここに来ました」

 「聞きたいこと?」

 

 「昨晩、十六夜咲夜さんがここを訪ねたと思うんですが、そのことについて少しお伺いしたいことがあって……」

 「なんでまた、彼女のことを?」

 「実は、昨日の晩、人里のお茶屋で殺人事件があって……」

 「ああ、あの騒ぎか」

 「その事件の容疑者として、咲夜さんが逮捕されたんです。ぼく達は彼女の弁護士で、今は事件当夜の咲夜さんの行動について、色々と聞き込みをしている最中なんです」

 「それはそれは。こんな時間まで大変だね」

 「お気遣いありがとうございます」

 「えっと、昨晩の出来事だね。確かに、昨日夜遅くに、訪ねて来ていたね」

 「それは何時ごろの出来事でしょうか?」

 「午後十一時半ぐらいだったと思うよ。確か、紅茶を買いに来ていたね」

 午後十一時半、咲夜さんの話とも一致する。どうやら、間違いなさそうだな。

 「他に聞きたいことはあるかな?」

 「えっと、咲夜さんが店にやって来た時に、もう一人、“桜”という女性が来店してきませんでしたか?」

 「桜……ああ、あの子か。確かに来ていたね。咲夜君が来店した五分後くらいに来ていたっけな。彼女は湯呑を買っていたね」

 「なるほど。その時、何か変わったことはありませんでしたか?」

 「そうだね……二人とも、ウチによく来るお得意さんなんだけど、二人一緒に来店することはあまりなくてね。昨日会ったのがかなり久しぶりだったから、十分ほど二人で話し込んでいたな。その後、二人で一緒に店を出て行ったね。僕が知っているのはそこまでだ」

 十分ほど雑談をしたのち店を出た。これも咲夜さんの話と一致する。どうやら嘘はついていなさそうだな。

 

 「他に何か聞いておきたいことはないかい?」

 「いえ……今はこれぐらいですね。お話ありがとうございました」

 「お役に立てて良かったよ」

 さて、香霖堂でするべきことはやり遂げた。そろそろ事件現場に行くこととしよう。

審理の再開まで時間が無い。

 ずっと、棚に陳列された商品を眺めていた真宵ちゃんに声をかけ、出口の暖簾をくぐろうとした。

 

 その瞬間、すぐ横で、風を切るような音が聞こえた。続いて、二、三回目の前がパッと明るくなる。カシャカシャ、という音が聞こえていることから考えるに、カメラのフラッシュだろう。

 「あやや。いい写真が取れました!」

 フラッシュが消えると今度は、女性の声が聞こえた。声の主は、こちらが認識できないほどに速い速度で動いているのか、ぼくはその人物を視認することが出来なかった。

 

 「これ、もしよければどうぞ。まだ誰も読んでない最新ネタですよ!」

 女性はそういうと、ぼくの手元に何かを目にも止まらぬ速さで渡す……いや、投げつけると、再び風を切ってどこかへ飛び立ってしまった。

 ここまでわずか五秒。気づけば、ぼくの手元には紙の束が握らされていた。気になって、その紙を広げてみる。

 

 少し灰色がかった紙に、“文々(ぶんぶん)。(まる)新聞”と書かれている。どうやら新聞の様だ。さっきの女性がカメラでぼくたちのことを撮影していたことを踏まえると、あの人は恐らくこの新聞の記者なのだろう。もっとも、押し入って許可も取らずに写真を撮るだけ撮って、さっさと帰るような人を、ぼくは新聞記者だとは思わないが。

 

 「どうやら烏天狗がやって来たようだね」

 すぐ後ろで、霖之助さんがそう言った。

 「烏天狗というのは、さっきの?」

 「ああ、そうだよ。ここのすぐ近くに妖怪の山という大きな山があってね、そこには天狗が住んでいるんだ。さっき来た子も、その妖怪の山に住んでいる天狗で、新聞を書くことを趣味としている子さ。まあ、取材の方法はちょっと荒々しいけど……取り上げている内容はまともだし、外の世界の新聞にも引けを取らないと思うよ」

 新聞製作を趣味とする天狗が書いた記事か。少し興味が無くもない。一面だけ目を通してみるか。

 

 新聞に目を落とす。

 文字が等間隔で印刷された新聞用紙の中央に、大きな文字で“霧の湖で大爆発”と見出しが書かれている。爆発事件とはまた物騒な話だ。

 次に、記事に目を通してみる。内容を要約すると、昨日の午後十一時五十分ごろ、霧の湖で爆発事件があったそうだ。爆発の規模は小さく、人間の里まで爆発の音は届かなかったようだが、運悪く妖怪が一人爆発に巻き込まれて怪我をしたそうだ。しかし、怪我を負った妖怪は現在行方不明となっているらしい。

 偶然なのか、爆発があったのは今回の事件があった時間とほぼ同じ時間帯だ。もっとも、この爆発は、今回の事件とは無関係だろうが。

 爆発があった霧の湖というのは、紅魔館の前にあった馬鹿でかい湖のことだろう。あの湖は嫌に霧が濃かったから間違いない。それにしても、爆発に巻き込まれた妖怪が行方不明なのか……安否が気になるところだな。

 何かの役に立つかもしれない。一応持っていくか。

 

 ―証拠品「文々。新聞」を法廷記録に挟んだ―

・文々。新聞

4月9日づけの夕刊。

一面トップには爆破事件について書かれている。

 

※詳細

4月8日午後十一時五十分ごろ、霧の湖で謎の爆発が発生。

妖怪一名が負傷。

 

 「どうだい? 案外まともだろう?」

 新聞を読み終える頃、霖之助さんがそう言った。

 「彼女は、幻想郷のいろいろなところを飛び回っている。もしかしたら、何処かで会うことがあるかもしれないね。」

 個人的には、あまり関わりたくない相手かもしれない。いきなりどこかから飛び出て来て、写真を撮られたら、ストロボの光に驚いて寿命が縮んでしまう。

 

 「では、ぼく達はこれで失礼します」

 「ああ。もしよければまた来てくれ」

 一言、霖之助さんに声をかけると、商品を物色していた真宵ちゃんの手を無理やり引いて、暖簾をくぐった。



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探偵 後半 その9

【同日 午後8時17分 人里へとつづく道】

 香霖堂を出る頃にはあたりはすっかり暗くなっていた。

 空は、墨汁を紙の上にぶちまけたように真っ黒に染まっている。もしも空に浮かんでいる月明かりが無ければ、今頃この辺は暗闇に包まれていたことだろう。

 ぼくは空を仰いだ。

 

 夜空には満天の星空が広がっている。幻想郷には電気を使って明かりをともす家が少ない影響だろうか、都会で見上げる星空よりも幻想郷の夜空はより多くの星々が輝いており、普段は見られないような光景に心を奪われそうになる。

 しかし、そんな綺麗な星空とは対照的に地上はひっそりとした暗い雰囲気が漂っていた。森の木々や動物たちは寝静まり、この周辺からはぼくと真宵ちゃん以外の気配を一切感じ取れない。

 暗い闇夜の中で何者かの気配がするのはそれはそれで不気味かもしれない。でも、なぜか今のぼくには周りにぼく達以外の気配がしないことの方が怖く思えた。

 

 「……あれ? なるほどくん。あそこに誰かいるよ」

 しばらく歩いていると、真宵ちゃんが少し遠くの方を指さした方を目を凝らしてよく見てみる。

 ついさっきかかった雲が月明かりを覆ってしまったので見つけるのには苦労したが、やがて人影を一つ発見した。

 恐らく、あの人影は霊夢さんだ。人影は特徴的な大きなリボンを結び、これまた特徴的な袖の巫女服を身に着けているから間違いないだろう。

 しばらくぼくが霊夢さんの方を見ていたせいか、向こうもこちらに気づいたようだ。振り返ると手を振って合図してくれた。

 

 「手を振ってくれたみたいだけど、なるほどくんあの人のこと知ってる?」

 「たぶん霊夢さんだと思うよ」

 裁判所で再会した時に、お互いの情報を交換していたので、真宵ちゃんはすぐにピンと来たようだ。先ほどまでの不安げな様子が消えている。

 

 「私、ちょっと会って来るね」

 真宵ちゃんはそう言って、霊夢さんの方へ駆けていった。暗い森の中で走るのは危険だと思い、一応後ろから声をかけておいたが、真宵ちゃんの耳には届いていないようだ。

 ぼくも真宵ちゃんに続いて、霊夢さんの元に行く。

 

 「また会ったわね。龍一さん」

 霊夢さんはそういうと、微笑を浮かべた。

 「もう夜も遅いのに、一体何をしているんですか?」

 霊夢さんに問いかける。真宵ちゃんほどの年の女の子が、こんな時間に外にいることには少々疑問を覚えたからだ。

 「夜の散歩をしていたの。こんな時間くらいしか散歩ができないもんだから」

 「そうですか。ところで、足元のその穴は?」

 

 ふと霊夢さんの足元を見ると、大人一人がすっぽりと入れそうな大きさの穴が開いていた。落とし穴ぐらいの大きさの穴と言えば分かりやすいだろう。

 「見ての通り落とし穴よ。覗いてみる?」

 

 霊夢さんに促され、落とし穴を覗く。中には桃色で裾に赤い縫い目のある半袖のワンピースを着た、癖っ毛の短めな黒髪の少女がいた。……いや、この子を普通の少女と形容するのは少し違うかもしれない。

 

 先ほど挙げた特長のみならばこの子はいたって普通の少女だが、この子は少し違う。

 落とし穴に落ちた少女には、白い兎の耳が生えているのだ。さらに、腰のあたりにふわふわとした尻尾のようなものが生えている。

 恐らく、この少女は亜人系の妖怪なのだろう。現にぼくは、人里で羽の生えた少女を見ている。

 

 「霊夢さん、この子は?」

 「竹林の奥に住んでいる妖怪兎よ。たまたまこの辺りに来ていたみたい」

 「助けてあげなくていいんですか? 気絶しているみたいですが」

  落とし穴の中の少女は、うつぶせになって気絶していた。落とし穴に落ちた時に、当たり所が悪くて気絶してしまったのだろう。

 

 「心配しなくても大丈夫よ。この子、他人に助けられることをあまり好まない性格だから、自分で出てくると思うわ」

 「ならいいのですが」

 少し心配ではあるが、霊夢さんが言うのならば問題ないだろう。少し良心が痛むが、霊夢さんの言う通り、そっとしておくことにした。

 それから五分もしないうちに、少女は目を覚ました。まだ状況を飲み込めていないのか、目を覚ました少女はボーっとして焦点が定まっていないようだ。

 

 「おはよう。イタズラ兎さん」

 目を覚ました少女に、霊夢さんが声をかけた。

 「おお、博麗の巫女か」

 少女はそう言って立ち上がると、その小さな体からは想像もできないような跳躍力で跳ねると、いとも簡単に落とし穴から脱出してみせた、兎の妖怪であるからこそできる芸当なのだろう。

 

 「よっと。やれやれ、私としたことがドジを踏んでしまったよ」

 服に付いた土埃を払うと少女は兎耳をピンとさせた。

 「自分で掘った落とし穴にかかるなんてあなたらしくないわね」

 「うるさいやい。誰にだって失敗することはあるさ」

 霊夢さんが投げかけた言葉を、少女は少しむきになって反論した。

 「そういえば……あんた、見ない顏だね?」

 少女はこちらに向き直った。改めて近くで見ると、少女はかなり小柄で、身長は精々百三十センチほどしかない。

 

 「ぼくは、成歩堂龍一と言います。外の世界で弁護士をしています」

 「へえ、外来人か。私は、因幡てゐ(いなば てい)よろしく頼むよ」

 てゐさんは、そう言うと、ぼくの顔をじっと見つめた。何かゴミでもついているだろうか?

 「あんた、弁護士だって言ったね?」

 「ええ」

 「ということは、昨日人里で起こった事件を担当しているのか?」

 「はい。ぼくが担当弁護人です」

 「だったら丁度いいや。私、事件の日の夜この辺りにいたんだ。その日の話聞きたくはないかい?」

 「話、ですか」

 

 どうしたものか。正直、この子の昨日の行動を聞いたところで、事件解決の手がかりが得られるとは思えないが……。

 しかし、この道は、香霖堂から人里へ移動するための唯一の道だ。事件の夜にここにいたということは、もしかしたら何か知っているかもしれない。……聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥ともいう。頼むだけ頼んでみるのもありか。

 

 「てゐさんが宜しいなら。お話、聞かせてください」

 「よし来た。一度しか言わないから聞き逃すなよ」

 ぼくは念のため胸ポケットからメモを取り出した、もしかしたら意外な情報が出るかもしれない。

 「ええと、あの日は夜中の内に、落とし穴を掘っておこうと思って、午前零時くらいに、霧の湖に行ったんだ。そうしたら、偶然知り合いを見かけてさ。悪戯してやろうと思ったんだけど、いろいろあって失敗に終わったってわけさ。まあ、久々に静かな環境で落とし穴が掘れたし、別に私は構わないんだけどさ」

 

 そこまで言うと、てゐさんは口を閉じた。

 「……これで、終わりですか?」

 「ああ、終わりさ」

 「事件について何も言っていないじゃないですか。話が違いますよ」

 「おっと、私は事件に関する話をするとは一度も言っていないよ?」

 「そんな屁理屈を……」

 正直、落胆の思いでいっぱいだ。

 「まあ、いいじゃないか。この因幡てゐが悪戯に失敗した話なんて早々聞けないものだぞ」

 

 悪戯っぽい笑みをてゐさんは浮かべた。期待を裏切られたこともあって、少し苛立ちを覚える。

 ここにいても仕方がない、さっさと現場に向かうことにしよう。と、思った時だった。

 

 突如、ぼくの視界がてゐさんを残して真っ暗になった。黒い画用紙の上に、てゐさんを切りぬいた写真を置いたと言えば分かるだろうか。

 視界が暗くなると、続けてガコン、という音が鳴り、どこからともなく鎖が四方八方からぼくとてゐさんを隔てるように伸びてくる。やがて、鎖が伸びきると、中央の部分に赤い大きな錠前が一つ取り付けられた。

 

 ……まさかここでも発動するとは。

 




ちょっと投稿遅れました。
サイコロステーキっておいしいですよね。


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探偵 後半 その10

 ぼくはズボンのポケットからあるものを取り出した。勾玉だ。石英を削って造られた手のひらサイズの勾玉が、淡い緑色に光っている。この勾玉は、真宵ちゃんのいとこからもらったものだ。

 何でも、この勾玉には綾里家の不思議な霊力が込められているらしく、この勾玉を身に着けていると、秘密を抱えた人物が心に掛けた錠前、通称“サイコ・ロック”というものが見えるようになる。このサイコ・ロックを解除すると、その人物が隠していた本当のことを聞き出すことが出来るようになるのだ。

 正直、てゐさんが隠していることは、事件とはあまり関係ないようにも思える。しかし、隠し事をしていると分かった以上、解除しない手はない。一つ、力試しの一環として解除してみるか。

 

 「おい、いきなり黙りこくってどうしたんだ?」

 ずっと勾玉を凝視しているぼくを見て、てゐさんは少し不思議に思ったようだ。しゃがんでこちらの顔をうかがっている。

 「いえ、なんでもありません」

 ひとまず適当に受け流し、勾玉をポケットにしまった。

 さて、会話をどう切り出すか考えよう。

 

 ―サイコ・ロック― ~てゐの隠していること~

 

 サイコ・ロックは、その人物が抱えている嘘に反応する。つまり、サイコ・ロックが現れた瞬間に発した言葉について追究すればいいというわけだ。

 確か、サイコ・ロックが出現した時、てゐさんは“悪戯が失敗した”と話していた。つまり、悪戯は失敗していなかったということになる。

 うむ。とりあえずカマをかけてみるか。何かヒットするかもしれない。

 

 「……てゐさん。実はぼく、昨日てゐさんが仕掛けた悪戯について、少し知っていることがあるんです」

 「知っていること? 馬鹿仰い。私たちは今初めて会ったばかりなんだぞ。あんたが昨日の私の悪戯について知っているわけがないだろう」

 「いえ、それが分かるんです。コイツがあればね」

 ……さて、ここで何を突きつければいいか。勢いだけで押し切ったところはあるが、ぼくには一つ心当たりがある。

 

 ―つきつける― てゐの悪戯を知ることができる証拠をつきつけろ!

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

 ・被害者 八ッ時茶太郎 

 ・死因 心臓をナイフで一突きにされ即死。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・コルクボード

被害者の自室から発見されたもの。

咲夜の写真ばかりが貼られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・文々。新聞

4月9日づけの夕刊。

一面トップには爆破事件について書かれている。

 

※詳細

4月8日午後十一時五十分ごろ、霧の湖で謎の爆発が発生。

妖怪一名が負傷。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・大妖精(??)

名前の通り妖精。

事件当夜、友達と人里に

遊びに来ていたらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・レミリア・スカーレット(500)

紅魔館の当主。

咲夜さんのことを裏切り者だと話しているが‥‥?

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・パチュリー・ノーレッジ(??)

紅魔館内の大図書館の管理人。

病弱体質、喘息もち。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小悪魔(??)

大図書館の司書さん。

本名は不明。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・森近霖之助(??)

香霖堂店主。

人柄は良さそうだが、

商人にはあまり向いていなさそう。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・稲葉てゐ(??)

ウサギの耳が生えた妖怪。

いたずらっ子のようだ。

──────────────────



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探偵 後半 その11

 ぼくがつきつけたのは、“文々。新聞”だ。あくまでも、心当たりがあるだけで、確証があるわけではないが、他に思い付く証拠はこれぐらいしかない。つきつけるだけつきつけてみよう。

 てゐさんに新聞を差し出す。

 「これは、今日発行された文々。新聞です」

 「そんなので、どうやったら分かるんだ?」

 「新聞の一面に大きくこう書かれています。“霧の湖で爆発”と」

 「ほーう」

 てゐさんは、あくまでも興味が無いですよ、とでも言いたげな様子を見せた。

 しかし、ぼくの目はごまかせない。“爆発”という言葉を聞いた時、彼女の口元が少し引きつったのを確認した。恐らく図星だろう。あてずっぽうで意見をぶつけてみたが、どうやら正解だったようだ。このまま追究を続けよう。

 

 「記事にはこうあります。“昨日午後十一時五十分ごろ、霧の湖付近で小規模の爆発が発生。妖怪一匹が巻き込まれた模様。”この小規模爆発が起こった時間は、てゐさん。あなたが悪戯を仕掛けたと言った時間とも一致します」

 「そ、そんなのただの偶然さ。私は何も知らないよ」

 てゐさんの言葉に、ぼくは首を振った。今の発言には、一つムジュンがある。

 

 「何も知らない……それはおかしい。てゐさん、先ほどあなたは、“久々に静かな環境で落とし穴が掘れた”と発言しました。あなたが落とし穴を掘っていた時間は午前零時前後。そして、爆発も同じ時間に起こっています。霧の湖の側にいたあなたが、この爆発のことを知らないというのは明らかにムジュンしているのです!」

 「ぐぐぐ……」

 てゐさんが低い唸り声を上げた。それと共に、目の前の錠前に小さな亀裂が入った。あと一押しで錠前は壊れそうだ。

 

 「こ、こじつけだ。第一、それだけでは、私が爆発を起こした犯人だとは言い切れない。爆発に巻き込まれた当事者でもいない限り、証明は不可能なんじゃないか?」

 ぐ。痛いところを突かれてしまった。てゐさんの反応から考えるに、爆発事件の犯人は彼女で間違いないのだろう。

 しかし、この新聞に書かれた情報だけでは、てゐさんが犯人だとは言い切れない。でも、ぼくは爆発事件の被害者の容姿はおろか、名前さえ知らない。うう……どうしよう。

 八方塞だ。そう思った時だった。意外な人物が口を開いた。

 

 「あら、爆発事件の被害者なら、私が知っているわ」

 不意に後ろから聞こえた声の主は、霊夢さんだった。

 「げげ。博麗の巫女……」

 てゐさんが苦虫をつぶしたような顔を作った。

 「霊夢さん。被害者と知り合いなんですか?」

 「ええ。私の知り合いに、伊吹萃香(いぶきすいか)っていう鬼の子がいてね。昨日の夜遅くに偶然会ったのだけど、体中傷まみれでね。放っておくのも何だったから治療してあげたのだけど、その時恨めしそうな顔で呟いていたわ。“イタズラ兎の爆破に巻き込まれた”ってね」

 

 「ぐ……ぐぎゅう!」

 霊夢さんの言葉に、てゐさんはショックで大きくのけ反った、それと同時に、錠前にさらに大きな亀裂が入りそのまま粉々にはじけ飛んだ。

 錠前がはじけ飛ぶと、今度は鎖がジャラジャラ、と音を立てながら消えて行く。やがて全ての鎖が無くなると、ぼくの視界が元に戻った。これでサイコ・ロックは解除された。

 

 ―解除成功―

 

 「てゐさん。本当のことを話してくれますね?」

 「……分かったよ。嘘を見破られたからには、話さざるを得ないね。……実は、昨日新しい爆薬が完成してさ。あの日はテストのために霧の湖に行っていたんだよ。まだ、テスト段階だから、誰もいない場所で起爆させたつもりだったんだけど……離れたところで起爆したせいで、鬼が近づいているのに気が付かなかったんだ。私は、悪戯に命を注いでいるから、完璧でない結果は嫌いなんだ。だから黙っていた、それだけのことさ」

 「そうですか……」

 悪戯に命を注ぐとは。まあ、他人の趣味にとやかく言うのもどうかと思うし、何もつっこまないでおこう。……ただ、悪戯で爆薬はやり過ぎだと思うな。

 

 「さて、もういいだろう。そろそろ家に帰しておくれよ。私にも用事があるからさ」

 「あ、引き止めてしまって、すみません。ありがとうございました」

 「あいよ」

 てゐさんは、やっと解放されたと涼しげな顔になると、ひらひらと手を振りながら去って行った。

 

 「さて、ぼく達もそろそろ行こうか」

 そばにいる真宵ちゃんに話しかける。腕に付けた時計は間もなく八時を回ろうとしている。審理の再開まではおよそ二時間しかない。急がなければ。

 霊夢さんに軽く挨拶をして歩き始める。

 

 いつの間にか月を遮っていた雲は晴れ、月明かりが静かな夜の小道を照らしている。もうすぐそこまで迫っている人里の明かりを目指して、ぼく達は歩みを速めた。



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探偵 後半 その12

 【同日 午後八時七分 いっぷく堂】

 金物屋の鉄を叩く音、材木屋が鉋で木を削る音、陶器を焼くための窯から漂う、汗の臭いが混じった熱気。晩御飯時を過ぎたにもかかわらず、職人たちがせっせと働く下町エリアの端の方に、その茶屋はあった。

 

 現場は小さな平屋だった。それなりに古いのか、外壁に使われている木には染みや小さな亀裂が目立つ。一周して観察してみたところ、窓は木の格子がはめられており、ここからの出入りは不可能のようだ。

 

 「なんだか辛気臭い建物だね。看板もかなりボロイよ」

 真宵ちゃんは、少し上の方を見ながらそう言った。

 同じようにぼくも上を見てみる。茶屋の屋根は瓦葺(かわらぶき)になっており、こちらもかなり古くなっているのか、ところどころ剥がれている。

 また真宵ちゃんが言ったように、屋根につけられている看板は、そこらの流木を拾ってそのまま使っていると言っても分からないほどに朽ちている。肝心の店の名前も、少ない墨汁で書いたのか、文字が掠れて何が書かれているか読めない。

 店の奥の方に目をやると、徒歩一分もかからない場所に小さな小屋が立てられていた。あれが薪小屋なのだろう。

 

 「よし、早速突撃だよ!」

 扉に手をかけて、真宵ちゃんがそう言った。それに続いてぼくも店内に入る。

 「あら、お客様かしら~?」

 店に入ってすぐ、おっとりとした感じの女性がぼくたちの前に現れた。薄い緑色の手拭いを頭に巻き、桜色の着物を身に着けている。この店の店員だろうか。

 「申し訳ございません、今日は臨時休業なんです~」

 店員と思しき女性は、深々とお辞儀をした。

 

 「いえ、ぼくは弁護士の成歩堂と言うもので……」

 「弁護士?」

 「はい。ここで起こった事件の弁護士です」

 「あら、そうでしたか~。調査にいらっしゃったのですか~?」

 「ええ、まあそんな所です」

 「そうですか~。でも残念~。昨日の晩から警察の人が捜査して、ほとんど何も残っていませんよ~」

 「そう、ですか……」

 分かってはいたが、やはり証拠はあまり残っていないようだ。裁判の前に来れていればと思う。まあ、どう足掻いても無理なのだが。

 

 「何も残っていなくてもいいのなら、好きなだけ調査しちゃってください~」

 「そうさせていただきます」

 店員の女性に軽く頭を下げた。

 「分かりました~。ではご自由に~」

 店員はそういうと、奥に行こうとした。が、何かを思い出したような顔をすると、再びこちらにやって来た。

 

 「いけない~。私ったらまだ挨拶もしていませんでしたね~。私は、ここで働いている、餅田桜(もちだ さくら)と言います~。何かあったらお声かけください~」

 「分かりました」

 この人が餅田さんか。咲夜さんと親しい人だから、てっきり餅田さんも似たような雰囲気の人だと思っていたが……どうやら、咲夜さんとは真逆で天然系の人だな。

 

 「ところで、他の従業員の方は?」

 店内をざっと見渡してみたところ、餅田さん以外の従業員は見受けられなかった。事件が起こったから出払っているのだろうか……いや、仮にそうだとすると、餅田さん一人だけがこの店にいるのも少しおかしい気もする。

 

 ぼくが質問を投げかけると、餅田さんは少しだけ申し訳なさそうな表情になった。

 「いえ、この店は茶太郎さんと私の二人だけなので~」

 「そうでしたか」

 二人だけで切り盛りしていたのか。まあ、この店の大きさからすれば妥当か。

 

 「よし、なるほどくん。早速始めちゃう?」

 真宵ちゃんがそう言った。

 「そうだね。裁判までもう時間が無い。手早く終わらせよう」

 早速現場の調査に入った。

 

改めて店内をざっと見渡す。

 店内は、十二、三畳ほどの広さがあり、机が左右それぞれ二つずつ置かれている。

店の奥の方を見ると、他の部屋への出入り口が二つある。一つは厨房。この場所からは死角の位置にあるせいで中の様子を確認することは出来ないが。入口の上に“厨房”と書かれているのですぐに分かった。

 

 もう一つは何の部屋かはわからないが、恐らく被害者の自室だろう。裁判で店内に被害者の自室があると説明されているから、間違いないと思う。

 さて、どこから調べようか……やっぱり、最初は被害者が倒れていたところを見るべきだな。

 

 被害者の遺体は、店内の右側。二つある机の間にあった。

 目印代わりに置かれた白いロープの側に近寄る。ロープのかかっているところを見ると、被害者は証拠品の写真の通りに、壁に寄り掛かるようにして倒れている。押し当てるようにして刺したのだろうか……。

 

 「それにしても、このお店の床、足跡だらけだね」

 被害者が倒れていた辺りを調べていると、不意に真宵ちゃんが口を開いた。

 この店の床は、土間、つまり床が土でできている。

 普通、土間というと固いのが一般的だが、この店の土間はやけに柔らかい。そのせいか、この店の土間はやけに足跡だらけだった。

 

 「ごめんなさいね~。ここの土間、軽い人がのっても足跡が残るぐらいに柔らかくて~。歩き辛かったらすみません~」

 餅田さんが後ろから話しかけてきた。

 軽い人がのっても足跡が残るくらいに柔らかいのか。重いものを置いたら、床が抜ける……なんてことはさすがにないか。

 あまり意味はないかもしれないが、このことについて、メモを取っておこう。

 胸ポケットからメモ帳を取出し、土間についての情報をざっと書き留めておいた。

 

 ―証拠品「現場の土間について」のデータを法廷記録にファイルした―

 ・現場の土間について

 現場の土間は、かなり柔らかく、軽い人がのっただけでも痕が残る。

 

 被害者の周りで調べられることはこれくらいだろう。さて、次は何を調べようか。

 ……駄目だ。他にめぼしい場所が見当たらない。警察の捜査の後だから、調べられる場所が限られているのは仕方がないことなのだが。

 

 ……念のため、被害者の自室も見ておこうかな。

 「あの、餅田さん。被害者……八ッ時さんの自室って、入っても大丈夫ですか?」

 「ええ~。どうぞご自由に~。ただ、物をあんまり動かすと警察の人に怒られるかもしれませんよ~」

 「ありがとうございます」

  許可をもらい、被害者の自室に入る。

 部屋は四畳半ほどの広さがある畳張りの部屋で、店内とは暖簾一枚を介しているだけになっている。土足禁止のようで、履物を置くための長方形の石が、部屋の入り口前に置かれていた。

 

 靴を脱いで部屋に上がると、ややかび臭いにおいが鼻を突いた。建物がかなり古いようだし、この畳も相当古いものなのだろう。よく見ると黄ばんでいる。確定だな、こりゃ。

 

 部屋には、入ってすぐの左手に長机と座布団がある程度で、あとは部屋の右奥のほうに布団と、左手に押入れがある程度だった。

 

 うーむ……思ったよりも物が少ないな。ひとまず、押入れでも漁るか。

 やや申し訳ない気持ちを抱えながら、押入れを開ける。

 

 埃がたまっているのではと覚悟していたが、思っていたよりも埃はなかった。

どうやらここはきちんと掃除されているようだ。

 押入れの上段には予備のものであろう布団一式と、着替えと思しき着物が数着置いてある。

 「おお、この下の段に入っているのって、全部写真かな?」

 「うん。そうだと思う……って、真宵ちゃん。いたの?」

 いつの間にか、背後には真宵ちゃんがいた。ぼくといっしょに入ってこなかったから、てっきり外で待っているものかと思っていたからだ。

 「いたのって……ひどいなあ、なるほどくん。私だって色々見てみたいもん」

 「ご、ごめん」

 「謝らなくていいよ。それよりも、私その写真が見てみたい!」

 「あ、ああ。分かったよ」

 

  真宵ちゃんに促されてコルクボードをいくつか取り出す。

 「おお、随分と黄ばんでいるね」

 「結構前に撮られた写真なんだろう。写っている被害者も若干若いみたいだし」

 一つ目のコルクボードに貼られていた写真は、すべて店の前で撮られた写真のようだ。記念撮影か何かだろう。

 

 「こっちは……いろんな人が写っているね」

 次に真宵ちゃんが指さしたコルクボードには、多種多様な人々……正確には働いている人たちの写真が貼られていた。ねじり鉢巻きを巻いて鉄を叩く鍛冶職人や、こちらを向いてニコリと笑った八百屋の主人など、とにかく盛りだくさんだ。

 

 恐らく、今日の法廷で提出されたあのコルクボードも、この写真シリーズの一つだったのだろう……咲夜さんのものだけ貼っているのは誤解を招きかねないと思うけど。

 

 「茶太郎さん、きっと写真好きだったんだろうね」

 「そうだろうね。さ、真宵ちゃん。あんまり見ると失礼だからそろそろ片付けるぞ」

 「は~い」

 

 まだ物足りないのか、真宵ちゃんは少しだけ頬を膨らませながら、コルクボードを押し入れに元あったようにしまった。

 

 さて、ここの捜索はこんなもんか……ただ押入れを漁っただけだったな。

 真宵ちゃんを先に部屋から出して、ぼくもそれに続く……と思ったのだが、ふと机のほうを見ると、写真立てが壁のほうを向いて置いてあるのが見えた。

 

 ひっくり返してみてみると、餅田さんと被害者の二人がこの店の前で撮ったツーショット写真が飾られていた。二人ともペアのネックレスをつけている。押入れに入っていた写真よりもさらに黄ばんでいること、さらに被害者が今よりも十五、六歳ほど若いことから、この写真は恐らく彼の写真の中で最も古いものだと考えられる。

 

 ……ただ、少し気になるのが……餅田さんの姿が今とそんなに変わらないんだよな。

 写真に写った餅田さんは、今の彼女と瓜二つの見た目をしている。

 被害者は年を重ねた分、容姿も変わっているのに、彼女は変わっていない……なんでだろうか?

 

 直接餅田さんに聞く……いやいや、女性に年齢の話をするのは野暮だ。きっと、彼女が年をとってもあまり見た目が変わらないだけなんだろう。うん、そうだ。

 

 自分に自分で言い聞かせて、疑問を飲み込んだ。

 

 ―証拠品「黄ばんだ写真」のデータを脳裏に焼き付けた―

・黄ばんだ写真

茶太郎の自室に置かれていた黄ばんだ写真。

茶太郎の見た目が若いのに対し、

桜の見た目には変化がない。

 

 写真立てを壁に向けて置きなおして、部屋をでる。

 

 さて、この後はどうするか……よし、餅田さんに話を聞こう。何か知っているかもしれない。

 「餅田さん、少しいいでしょうか?」

 「はい、なんでしょう~?」

 「今回の事件で何かご存知のことはありませんか?」

 「ご存知も何も~。私、この事件の目撃者なんです~」

 そういえば……冒頭陳述で、目撃者は二人いると言っていたな。

 「ちなみに、どこから事件を目撃したのですか?」

 「奥の厨房です~」

 そう言って、彼女は厨房の方を指さした。

 

 「お茶の用意をしていたら、呻き声が聞こえて~厨房から覗いてみたら、茶太郎さんが倒れていまして~。そこに咲夜さんが立っていました~」

 「なるほど……」

 咲夜さんが遺体の前に立っていた……話を聞く限りでは、大ちゃんの証言と一致している。目撃者が二人……裁判では、餅田さんの証言も崩さなければいけなくなる。……今のうちに、作戦を練っておくべきだな。

 

 さて、他に聞いておくべきことは……被害者の茶太郎さんについてだな。茶太郎さんと一緒に働いていた彼女なら、彼の素性を知っているかもしれない。上手くいけば、そこから真犯人の殺害動機も割り出せる。

 

 餅田さんに質問を投げかけた。

 「被害者の茶太郎さんについて教えていただけませんか?」

 「茶太郎さんですか~。そうですね~一言で言うならば“温厚”と“強欲”ですかね~」

 温厚と強欲、か。正反対な気もするが……どういう事なのだろう?

 

 「茶太郎さんは基本的には温厚な方でした~。私がお金に困っていた時に拾ってくださって~。何とかこのお店で働いて、今を生きているって感じです~」

 拾ってもらって、その人の元で働く……咲夜さんの境遇と似ている。性格こそ正反対の二人だけれど、生い立ちは結構似ているんだな。

 

 「でも少しだけ強欲で、店の値段を高くしたり~。給料を減らされることもあって、迷惑していました~」

 「なるほど……」

 温厚で強欲な茶太郎さんか……普段は優しいけど、お金のことになるとものすごく執着してくる人なのだろう。場合によっては他人に恨まれることもある性格だ。真犯人の動機は、恐らく金銭関係のトラブルだろう。

 

 よし。聞きたいことはこれぐらいかな。

 そう思い、餅田さんにお礼を言おうとしたその時だった。不意に餅田さんが口を開いた。

 「……だから、今回の事件でちょっとだけ清々したしたんです~」

 「えっ?」

 清々した、だって?

 

 「拾ってもらったことは感謝していますけど、茶太郎さんに対して不満もあったので~なんだか清々したんです~」

 餅田さんは、混乱して頭の処理が追いつかないぼくのことも気にせず、淡々としゃべり続ける。

 

 口調こそ元の穏やかな雰囲気だが、そう言った餅田さんの目には、茶太郎さんに対する恨みの念がわずかではあるが感じ取れた。

 茶太郎さんへの不満……殺されて清々した……。この人は、茶太郎さんを殺害するだけの動機を持っている可能性がある。餅田桜……少しだけ注意して見ておこう。



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探偵 後半 その13

 「さて、ここで出来ることはこれぐらいかな」

 「意外とあっさり終わったね」

 「証拠品もほとんどなかったし、早く終わってよかったよ」

 調査を終えたぼく達は、そんなことを話していた。

 

 ふと、時間が気になって腕時計を確認してみる。時刻は八時二十七分。現場の調査に使った時間は二十分ほどだ。

 裁判の開廷まではあと一時間半ある。裁判所に戻って、対策を練るだけの余裕は十分にある。留置所に行って咲夜さんから話を聞いてもいいが、他に聞くことはないし、それ以前に留置所の面会時間はとうの昔に終わっている。

 

 「時間もあるし、裁判所に戻ろうか」

 ぼくがそう言うと真宵ちゃんは頷いた。

 「調査にご協力、ありがとうございました」

 店を出る前に、一言桜さんにお礼を言う。

 「いえ~。事件が解決したら、是非いらしてくださいね~」

 「はい。また機会があれば」

 ぼく達が、いっぷく堂を去ろうとしたその時だった。

 

 「おや、餅田さん。その方達はどちら様で?」

 出口の暖簾に手をかけようとした瞬間、背後から男性の声が聞こえた。反射的に振り返って、確認する。

 そこには、ぼくとほぼ同じぐらいの年の男性が立っている。

 霖之助さんと同じような白い髪が印象的で、青い羽織を着ている。羽織の下には、紫色の帯を締めているのが分かる。

 

 「あら、朝霧さん~。この方達弁護士さんなんですって~」

 「ほう。弁護士……ですか。これは珍しい……実に幻想的だ」

 白髪の男は、感心そうな顔つきになると、顎のあたりを手でさすった。

 

 「初めまして。弁護士の成歩堂龍一です」

 白髪の男にとりあえず自己紹介をした。ぼくよりも背がやや高めで痩せ形の男は、近づいてよく見ると、何とも言えぬ威圧感を放っているように感じられた。

 

 「ご丁寧にどうも。僕は朝霧純透(あさぎりじゅんと)と申します。種族はただの妖怪です。対した役職ではありませんが、一応警部をやらせていただいています」

 警部か。きっと、この人はにとりさんの上司なのだろう。

 「朝霧さんは、なぜこんな時間に現場にいらっしゃるのですか?もう捜査は終わっているように見えますが」

 

 疑問に思っていたことをぶつけてみる。警部という職業柄、やはり現場にいるのが落ち着くのかもしれないが、すでに被疑者として咲夜さんが捕らえられている以上、捜査をするために現場に戻る必要はないはずだ。

 

 「ははは。なんとなくですよ、なんとなく」

 「は、はぁ」

 朝霧さんは、そんなぼくの予想を裏切るようにそう答えた。少し深読みしすぎたかもしれない。

 

 「僕はね、こうやって捜査が終わった後の現場に来て、いろいろ見るのが好きなんですよ。現場に残ったさまざまな遺留物、被害者の血痕や、銃弾の跡……とても幻想的だとは思いませんか?」

 「幻想的?」

 どうやら、この人は“幻想“という言葉が口癖の様だ。隙あらば、会話の中に幻想という単語をねじ込んでくる。何度もそう言うので、思わず聞き返してしまった。

 

 朝霧さんは、ぼくの問いに頷くと話しを続ける。

 「そう。ここに残っている者達は、皆、幻想の記憶を持っているのです」

 幻想の記憶……何のことだろうか?

 「彼ら……基、この現場にある物達は、事件が起こった瞬間、この現場にいて、事件を見ていた。言葉で語ることは出来ずとも、彼らの思念にはそれらがきっちりと刻み込まれる。事件を静かに見守る目撃者たち。実に幻想的だとは思いませんか?」

 「は、はぁ。まあそう思いますね」

 「そうでしょう、そうでしょう」

 顔を、ズイ、と近づけられ、思わず彼の言葉を肯定した。朝霧さんは、それで気を良くしたのか、何度も嬉しそうに頷いた。

 

 現場の遺留品たちが目撃者か。この人は、物に意思があると考えているようだな。

 物に意思があるという考え方は、昔の日本人たちの考えにも通ずる。

 昔、本で読んだので、うろ覚えではあるが、平安時代辺りの日本の人たちは、物には意思があり、大切に扱わないと、化けて出る、と考えていたそうだ。

 この人は、そんな昔の人たちと同じような考え方をしているのか。こう言っては失礼だが、少し変わった考え方をしている人なんだな。

 

 朝霧さんは、嬉しそうに何度も頷いていた。自分の考えを共感してくれている人と出会えて、とても喜んでいるのだろう。しばらくの間、そうしていたかと思うと、朝霧さんは再び話を続けた。

 

 「そんな彼ら、遺留品の持つ記憶を、ぼくの能力で紐解いてゆく。その瞬間が幻想的で、大好きなんです」

 「能力?朝霧さんも、何か能力を?」

 「おや。話すのを忘れていましたね」

 朝霧さんは、ハッとした顔をすると、自身の能力について説明を始めた。

 「僕の能力は“物の思念を読み取る程度の能力”です」

 「物の思念を……」

 「そう。先ほど話したように、物にも意識はあります。普通ならその意識を読み取ることは不可能ですが、ぼくの能力を使えば物が見ていた風景を念写してあげられるのです。もっとも、時間を指定することは出来ません。物たちは気まぐれなので、こちらが指定した時間の記憶を見せてくれるとは限らないのです。それどころか、何も見せてくれない子もいます」

 念写、昔流行った日光写真みたいな感じのことだろうか。

 

 「そうですね。では、例えば被害者の自室から見つけたこのカメラなんかを」

 朝霧さんはそう言ってカメラを取り出すと、自分の額に押し付ける。

 「ふん!」

 朝霧さんが、指に力を入れ、より一層強くカメラを額に押し付けた。それと同時に、懐中電灯ほどの大きさの光が額に灯った。

 「ほうほう……」

 彼は、目を閉じて、なにかを見ているようだ。恐らく、彼の頭の中には、カメラが今まで見てきた景色が流れているのだろう。一体何が見えているのだろうか。

 それから一分と経たないうちに、朝霧さんはカメラを机の上に置いた。

 

 「もういいんですか?」

 「はい、問題ありません。では、次に私が読み取った思念をこの紙に念写しましょう」

 朝霧さんは懐からメモ帳を取り出すと、適当なページを一枚破り、先ほどと同じように紙を額に強く押し当てた。再び、額で小さな光が灯る。

 すると、それと同時に、何かが紙に浮かび上がってきた。

 

 「……成功です。ほら、ご覧なさい」

 朝霧さんはぼくに紙を差し出した。

 「これは、桜さんでしょうか?」

 記憶が映し出された紙には桜さんと被害者の茶太郎さんが写っている。

どうやら、さっき見つけた写真たてに入っていた写真と同じもののようだ。

なるほど、あの写真はこのカメラで撮影されたんだな。だから、カメラにもその時の記憶が残っていたんだ。

 

「ああ、きっとお店を開いた時の記憶だと思います~。茶太郎さんと一緒に写真を撮りましたから~。開店記念に買った特注のネックレスもありますし、間違いないです~」

 桜さんは写真を覗き込むと、少し懐かしそうに言った。

 確かに、写真を見ると、二人の首には同じ形のネックレスがかけられている。

 ペアネックレスなのだろう。

 「これはあなたに差し上げます。捨ててもらっても構いません」

 

 ―証拠品「カメラの記憶」のデータを法廷記録にファイルした―

・カメラの記憶

朝霧が念写したカメラの記憶。

いっぷく堂開店当時の茶太郎と桜の姿が写っている。

 

 朝霧さんは紙をぼくに渡して続ける。

 

 「いかがでしょうか?これが僕の能力です」

 物の記憶を読み取って、念写。事件の捜査にはうってつけの能力だと言える。この人が警部まで昇進できたのも、この能力あってのことなのだろう。

 「先ほども言いましたが、事件現場というのは実に幻想的です。捜査が終わった後、ふらりと立ち寄って、物たちの思念を読み取る。そうするとですね、時々面白いものが出てくるんですよ」

 「面白いものですか」

 「そう、面白いものです」

 

 朝霧さんは、そういうと、少し不敵にほほ笑んだ。それを見て、背筋にわずかではあるが寒気が走った。なぜだろう……朝霧さんが、今からとんでもないことを言う気がする。なぜかは分からないが、ぼくの勘がそう告げていた。

 そして、予想通り、彼は、とんでもないことを口にする。

 

 「そうですね、今回で言えば…………“事件の決定的な瞬間“とかですかね」

 「け、決定的な瞬間?」

 「はい。決定的瞬間をバッチリと見ていたんですよ。ある、一つの証拠品が。まあ、その証拠品はもうここにはありませんが。恐らく、この記憶は君たちにとっては不利な記憶ですね」

 ぼ、ぼく達にとって不利な決定的瞬間の記憶……咲夜さんが犯人であることを示す記憶という事か!

 

 「その、決定的瞬間とは、一体!」

 聞かずにはいられなかった。当然だ。ぼく達にとって不利な記憶があると知っては聞かないわけにはいかない。

 

 「おっと、ここでネタばらしは幻想的とは言えません」

 しかし、朝霧さんは、ぼくの要求をあっさりと取り下げた。まあ、朝霧さんは、警察関係者。四季検事の味方に当たるわけだから教えてくれなくて当然なのだが。

 「この証拠品の記憶は、この後の裁判で使われるでしょう。この記憶がどんなものか、それはその時までのお楽しみとしておきましょう。その方が幻想的です」

 先ほどの審理でその記憶が使われなかった、ということは、この記憶は余程決定的な瞬間の物なのだろう。恐らく、検察側の切り札に違いない。この強力なカードをいつ切って来るか。次の裁判では、ここが重要になって来るな……。

 

 「ははは。どうやら、お手上げのようですね」

 きっと、自分でも気づかないうちに、苦虫をつぶしたような顔になっていたのだろう。朝霧さんは、少しだけ笑うと、続けた。

 「では、ぼくからひとつヒントを差し上げましょう。この地区にある“一徹”という鍛冶屋を訪ねて、ナイフについて尋ねてみてください。きっと、あなたを助けてくれる人がいますよ」

 朝霧さんは、そういうと微笑を浮かべた。

 

 「鍛冶屋、ですか?」

 「そう。きっといい情報が得られるはずですよ。さあさあ、急いだ方がいいです。貴重な情報が幻想になる前に、ね」

 朝霧さんがぼくの背中を押す。

 

 「わ、分かりました。よし、真宵ちゃん、早速行くよ」

 そう言って、真宵ちゃんの手を取り、大慌てでいっぷく堂を後にした。




どうも、タイホ君です。
長かった探偵パートもようやく次回で終わりです。
何気に半年間も探偵パートが続いていたりもします。最初からお付き合いしてくださった方、お待たせいたしました。

新キャラでオリジナルキャラである、朝霧君が登場しました。
つかみどころのない、面倒くさいキャラとして書いていくつもりです。

一応、私の中での彼のボイスのイメージは、最近放送されていた「ID:INVADED イド:インヴェイデッド」というアニメに登場する、穴あきと呼ばれる人物をイメージしています。さらに細かく言うならば、イドの中に入って名探偵穴井戸になった時の声をイメージしています。ぬるぬるした感じの声ですね。

さて、話は変わりますが、次回分の話を投稿した際に、一緒に探偵パート終了時点での法廷記録を用意しようと思っています。その時に、法廷記録の下のほうにつきつけるのコーナーのヒントを設けておこうかなと思いました。

一応、二パターンのヒント形式を思いついて、ひとつはただ箇条書きでヒント。
もう一つはなるほどくんと真宵ちゃんの掛け合い込みの台本形式のヒント。
このどちらかをヒントとしておいておこうかなと思っています。

ただ、どちらがいいのか判断がつかないので、今回アンケートを設けて皆さんの意見を募ろうと思います。

いらねーよ、という方はヒントはいらないという項目も設けておくので、そちらに投票してください。

締め切りは次回投稿日の5月2日午前0時までとします。

ご協力、よろしくお願いします。

では。


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探偵 後半 その14

 【同日 八時三十三分 鍛冶屋・一徹】

 その店は、下町エリアの中央にあった。

 

 いっぷく堂とは比べ物にならないほどに大きな平屋は、ざっと見た限りでは五十坪ほどの面積がある。巨大な平屋を改造してできた工房は、中にいくつもの器具が並べられている。製鉄については全くと言っていいほど知識がないが、多分、ここではたたら製鉄という方法で鉄を作っているのだろう。

 工房内には、遅い時間にもかかわらず、十人ほどの職人さんが、汗を流しながら製鉄作業にいそしんでいた。

 

 「うう、なるほどくん……ここ熱いよ」

 工房に入ると、真宵ちゃんは早々に汗をかき始めたようだ。手のひらでパタパタと自分自身を扇ぎ、暑そうにしている。

 「外に出ていてもいいんだよ? 情報を聞くだけなら、ぼくだけでも出来るから」

 「も、申し訳ないけどそうさせてもらうね……このままだと暑くて溶けちゃいそうだよ」

 真宵ちゃんは、そう言って、フラフラと工房から出て行った。さて、急いで情報を聞き出さないと、ぼくも暑さで倒れてしまいそうだ。

 

 「おう。何だい兄ちゃん?」

 工房の出入り口で突っ立っていると、職人の一人がこちらに話しかけてきた。

 ねじり鉢巻きを巻いて、お祭りのときに着るはっぴのようなノースリーブの和服を着ている。

 

 一目で誰もが職人だな、と判断できるような服装の男性は、なにかを疑うような目つきで、こちらを軽く睨みつけている。こんな時間に、スーツを着た男が尋ねてきたのだから無理もないが。

 

 「えっと……ぼくは弁護士の成歩堂というものです」

 「弁護士ぃ? 一体何の用だ」

 「その……昨日、この近くで起こった殺人事件について調べていて……ここに来ればナイフについての情報がもらえると聞いて来たのですが……」

 ぼくがそう言うと、男性は腕を組んでなにかを考え出した。かと思うと、すぐに何かを思い出したようだ。先ほどまでとは打って変わって、気さくに話し始めた。

 

 「ああ! あのナイフについてのことか!なんだよ、兄ちゃん。そんならそうと早く話してくれよ!」

 男性はバシバシと背中を何度も強く叩いた。……正直言って、こういうタイプは苦手だ。

 「よし、そうと決まれば話は別だ。立ち話もなんだし、上がれ! 話はそこでしようじゃあねえか」

 男性はそう言って、ぼくの背中をグイグイと押し始めた。

 

 半ば強制的に、応接間であろう畳の部屋に連れて来られたぼくは、鍛冶屋の男性と囲炉裏をはさむ形で座った。

 「朝霧って奴から話は聞いてるよ。まま、いっぱい飲みな」

 鍛冶屋の男はそう言うと、ぼくの前に湯呑を差し出した。口を付けないのも申し訳ないので、少しだけ口の中に流し込む。が、その瞬間、少しむせてしまった。

 

 男性が、差し出した湯呑の中に入っていたのは冷酒だったのだ、てっきりぼくは冷やした水かと思っていたもので、つい吐き出してしまった。夏場に、麦茶とめんつゆを間違えた時の様なアレと同じだ。

 

 「こ、これお酒じゃないですか!」

 急な出来事に驚いてしまい、思わずきつめの言葉が出てしまった。

 「あたりめぇよ。“飲みな“って言ったんだからそりゃあ酒に決まってるだろう」

 「飲むってそういう意味ですか……」

 もう夜も遅いとはいえ、訪ねてきた人に対してお酒を出すとは。この人の性格や気質故なのかもしれない。思えば、最初、入口であった時、汗のにおいの方が強くて分かりにくかったが、かすかにお酒のにおいがした。恐らく、飲み物と言えば、真っ先にお酒が浮かぶタイプの人なのだろう。

 

 「驚かせちまったなら済まねえ。俺は、素面の状態で話をするのが苦手でよぉ。ほら、素面だとお互い固いまんまじゃあねえか。ちょっとぐらい酒が入った方が話しやすくていい。そう思って酒を出したんだ。済まねえ」

 「いえ、そこまで謝らなくても」

 「兄ちゃん、どうやら酒は苦手のようだから、無理に飲まなくてもいいぜ」

 「そう言っていただけると助かります。この後も仕事があるので」

 男性は、少しばつが悪くなったのか、鉢巻きを締め直して、頬を少し掻くと、再び口を開いた。

 

 「俺は、多々朗一徹(たたらいってつ)。ここの責任者だ。兄ちゃんは、弁護士って言ってたな」

 「はい。弁護士の成歩堂と言います。」

 「弁護士っていうのはあれかい、裁判で闘うあの」

 「はい」

 「そうか、まだ弁護士がいたか」

 「まだ弁護士がいる、というと?」

 今の一徹さんの言葉に、少し引っかかることころがあった。

 「いや、弁護士って、要は裁判にかけられた奴を救い出す職業だろう? あんたにとっちゃあ酷な話だろうが、そういった奴らを助け出そうとするやつらは、あまり評判が良くない。俺は、弁護士は別に悪くないと思っているんだが……頭の固い連中どもは融通が利かないもんでねえ。弁護士と聞いただけで差別する輩も中にはいる。最も、妖しの俺からすれば弁護士は味方と言えるがな」

 「妖し、一徹さんも妖怪なのですか?」

 「妖怪とはまた違う。俺は付喪神っていう、ちょっとした神様だ。一昔前までは金槌で、人間に使われていたんだが、ある時付喪神になった。それで、今は鍛冶屋をしているってわけさ」

 付喪神、確か、長い間人間に大事に使われていたものが、稀に進化するものだったけ。

 

 「それで、ええと、十六夜の嬢ちゃんのナイフの話だったけか?」

 「はい。ここに来れば、教えてもらえると朝霧さんが」

 「朝霧か。いけ好かない野郎だったな」

 朝霧さんがいけ好かない、まあ、人によってはそう感じてしまうのも頷ける。なんというか、掴みどころがなさそうな人だったからな。一徹さんみたいな人が毛嫌いするのもなんとなく分かる。

 

 「それで、ナイフの話だったな。うちでは、十六夜の嬢ちゃんと契約を結んで、毎月ナイフを製造している」

 「使用目的はなんなのでしょう?」

 「何でも、侵入者の撃退用だとよ。あそこの館、毎日のように地下の図書館でどんちゃん騒ぎがあって、そいつを退治するために必要らしい」

 図書館の騒ぎ……魔理沙さんのことだな。

 

 「嬢ちゃんのナイフは特別でよお。わざわざ純銀製にしてやっているんだ。何でも、あの館に勤める前は、純銀製のナイフを携えて、放浪の旅をしていたそうで、その時から、純銀製でないと気分が落ち着かねえらしい」

 

 純銀製……確か吸血鬼は銀が苦手だったはずだが……まあ、さすがに主に対して刃を向けることはないし、配慮はしているんだろう。

 「その、純銀製の刃は、普通にお店で売っているんですか?」

 「いや、売っていねえ。幻想郷には、そもそも銀鉱石が取れる場所が少なくてなあ。売ろうにも売れねえんだ。何とかなけなしの銀を使って刃を提供してはいるが……場合によっては、値段を上げての取引になるかもしれないぐらい、価値が高いんだ」

 「なるほど」

 「せめてもの救いは、ナイフの刃の形がうちで売り出している鉄製のものと同じだってことだ。これでもしも刃の形まで特注にしてくれと言われたら、それ用に型なんかを作らなきゃならんくなるから……融通の利く子でよかったよ、まったく」

 

 一連の話をメモにまとめていると、和室のふすまが開き、一徹さんの部下と思しき人が湯呑を置いて行った。一徹さんは一言了承を得ると、それを、ぼくの目をはばかることもなく一気に飲み干した。恐らく冷酒だろう。

 「ぷはぁ! やっぱり、酒が切れると話し辛い。さて、続けるぞ」

 スッキリとした顔つきになると、一徹さんは話しを続けた。

 

 「ここでは、嬢ちゃんが使っているナイフのグリップ部分も特注で製造している。勿論、非売品だ。最初、プラスチック製で頼むと言われた時は正直困惑したが、いざ作ってみるとこれが楽しくてよお。最近では、その知識を生かしてプラスチックの湯飲みなんかも作ったりしている」

 そういえば、証拠として提出されたナイフは、滑り止め加工がされたプラスチックだったな。

 

 「俺が話せることはこれくらいだが。他に何か聞きたいことは?」

 「そうですね……そのナイフって、グリップと刃は取り外しができるんですか?」

 「おうとも。ナイフってのは使っている内にどうしても痛んじまうから、取り外して修復できるようにしてある。ちょっと待ってろ。実物を見せてやる」

 

 そういうと、一徹さんは立ち上がると、部屋の隅にあった棚からグリップとナイフの刃を持ってきた。

 「ちょうどこんなかんじで……ほら。スポリとはまるようになっている」

 一徹さんはナイフの刃で手を斬らないように、刃が立っていないほうを持つと、グリップにそれを差し込んだ。

 

 「うちの店で出している洋物ナイフも同じ構造になっていてな。嬢ちゃんのナイフも同じ構造を採用しているんだ」

 「それで、銀のナイフと、鉄のナイフの刃の形が同じなんですね」

 「そうだ。差し込む根元の部分から刃先に至るまで全部おんなじだ」

 一徹さんはちょいちょいと刃の根元を指さす。

 

 「グリップのほうについても同じだ。十六夜の嬢ちゃんのグリップは形状がやや特殊になっているが、刃を刺す部分は同じになっている。形状を除いて、洋物ナイフのグリップと違う点は材質ぐらいのもんだろうな。洋物のが鉄に対して、嬢ちゃんのものはプラスチック製だ。……古くなったら修復できないのが難点だが」

 

 「なぜ、修復できないんですか?」

 「ああ、それは……ちょっと説明するのが難しいな……。まあ、とにかく修復するのが大変だと思ってくれ」

 一徹さんは、少し申し訳なさそうな顔をして、頭を掻いた。

 

 「ああ、もしよかったら持って行ってくれ。なんかの役には立つだろう」

 一徹さんはそう言って、また棚のほうに行くと、木でできた箱にナイフをしまった。

 

 ―証拠品「鉄製ナイフの刃」のデータを法廷記録にファイルした―

・鉄製ナイフの刃

鍛冶屋・一徹で売られている洋物ナイフの刃。

グリップと刃が取り外せるようになっている。

 

 ―証拠品「銀製ナイフの刃」のデータを法廷記録にファイルした―

・銀製のナイフの刃

咲夜が普段使っているナイフの刃。

幻想郷では貴重な銀が使われている。

鉄製ナイフの刃と同じ形をしている。

 

 ―証拠品「グリップ」のデータを法廷記録にファイルした―

・グリップ

咲夜が普段使っているナイフのグリップ。

投げナイフ用で少し特殊な形をしている。

刃の差込口が洋物ナイフのグリップと同じ形になっている。

 

 ―証拠品「ナイフ」のデータを法廷記録にファイルした―

・ナイフ

鍛冶屋一徹でもらったもの。

鍛冶屋で保管されていたグリップと

ナイフの刃が組み合わさってできている。

 

 ナイフを受け取ったぼくは質問を続ける。

 

 「なるほど。では、古くなったグリップはどうするのですか?」

 「古くなったグリップは、店で新しいのと交換する。古くなったものは、店で保管して、二カ月に一度まとめて捨てることにしている」

 「そのグリップはどこに?」

 「裏の倉庫にまとめておいているよ。結構たまってきたから、ちょうど明日にでも処分しようと思ってたんだ。ちなみにだが、一緒に銀の刃もしまってある。混ざらないように別々にしてあるがな」

 一徹さんはチョイチョイと窓を指さす。その先には、それなりの大きさの蔵屋敷があった。

 

 「そうだ、蔵屋敷で思い出したんだがよお。この間、倉庫でこんなものを拾ったんだよ」

 一徹さんはそう言って、懐から花の形をしたペンダントを取り出した。

 

 「ウチには男しかいねえからよお。倉に女物の飾りがあって、少し不思議に思っていたんだ。誰の物かもわからないし、あんたの連れの娘にでも渡してやってくれ」

 

 正直、いらない物をただ単に押し付けられた気がしたが、彼の気持ちを無駄にすることは出来ないのでとりあえず受け取った。……しかし、このペンダント、どこかで……。

 

 ―証拠品「ペアネックレスのかたわれ」のデータを法廷記録にファイルした―

・ペアネックレスのかたわれ

鍛冶屋・一徹に落ちていたネックレス。

形から察するに恐らくペアネックレスと思われる。

 

 「さて、他に聞きたいことは?」

 「これで全部です。ありがとうございました」

 

 「おう、いいって事よ。……そういえば、あんた、弁護士ってことは、十六夜の嬢ちゃんを弁護しているんだよな?」

 「はい」

 「だったら、頑張ってくれ。俺には、あの娘が人殺しなんてことをするとは思えねえ。ましてや、主の顔に泥を塗る行為なら尚更だ。頼む、あの子を助けてやってくれ」

 そう言って、一徹さんは、ぼくの手を握りしめて、ブンブンと振った。その目は、とても真剣で、咲夜さんのことを信じているのだとすぐに見て取れた。

 

 「必ず、救ってみせます」

 そう言って、鍛冶屋を後にした。

 建物の外では、真宵ちゃんが、ぐったりとした様子でうな垂れていた。一日中、幻想郷を走り回った疲れが、かなり出てきているようだった。疲れている真宵ちゃんの手を何とか引いて、裁判所へと向かう。

 やるだけのことはやった、後は本番に臨むだけだ。

 

 夜空には、無数の細が爛々と輝いている。不意に、その中を縫うように一筋の流れ星が流れた。慌てて、願い事を思い浮かべる。

 流れ星は、それから間もなくしてどこかへと消えて行った。ぼくの願いが星に届いたかは分からない。けれども、不思議と心が軽くなった気がした。




どうも、タイホ君です。
探偵パートがようやく終了いたしました。

次回から法廷パートに入ります。こうご期待ください。

あと、今日この話と一緒に、探偵後半終了時点の法廷記録を投稿しておきました。
推理しながら読み進めていきたい方は、ご参照ください。

感想欄に一言感想を書いていただいたり、考察メッセージを送ってくださると嬉しいです。

おかげさまでUAが一万件を突破しました。読んでくださっている皆様には感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました。

では。


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法廷記録(第2話 探偵パート後半終了時点)

どうも、タイホ君です。
第二話、探偵パート後半終了時点の法廷記録でございます。
法廷後半を推理しながら読みたい方はこちらを参考にしてください。

一部の証拠品、人物については挿絵を用意しました。
挿絵表示をクリックすれば表示されるはずですのでよろしければどうぞ。

ヒントについては下のほうに書いておきます。
まだ公開されていない内容についても触れているので、ネタバレ絶対ダメ、という方はうっかり下にスクロールしないように気を付けてください。

また、こちらの都合により、ヒントの内容が変わったりする場合があるかもしれません。その場合は、変更した後の最新話と活動報告のほうでお知らせします。

では。

※画像の著作権及び著作者人格権は著作者に所属します。
無断転載等を行わないようお願いいたします。



【法廷記録】

 

《証拠品》

 

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

 ・被害者 八ッ時茶太郎 

 ・死因 心臓をナイフで一突きにされたことによる失血死。

 ・追記 ナイフの刺さりが甘かったことが再解剖で判明。よって、被害者は刺されてから数十秒の間生きていた可能性を認める。

──────────────────

 

──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

──────────────────

──────────────────

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の順手の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

──────────────────

・コルクボード

被害者の自室から発見されたもの。

咲夜の写真ばかりが貼られている。

──────────────────

 

──────────────────

・文々。新聞

4月9日づけの夕刊。

一面トップには爆破事件について書かれている。

 

※詳細

4月8日午後十一時五十分ごろ、霧の湖で謎の爆発が発生。

妖怪一名が負傷。

──────────────────

 

──────────────────

・現場の土間について

現場の土間は、かなり柔らかく、軽い人がのっただけでも痕が残る。

──────────────────

 

──────────────────

・カメラの記憶

朝霧が念写したカメラの記憶。

いっぷく堂開店当時の茶太郎と桜の姿が写っている。

──────────────────

 

──────────────────

・鉄製ナイフの刃

鍛冶屋・一徹で売られている洋物ナイフの刃。

グリップと刃が取り外せるようになっている。

──────────────────

 

──────────────────

・銀製のナイフの刃

咲夜が普段使っているナイフの刃。

幻想郷では貴重な銀が使われている。

鉄製ナイフの刃と同じ形をしている。

──────────────────

 

──────────────────

・グリップ

咲夜が普段使っているナイフのグリップ。

投げナイフ用で少し特殊な形をしている。

刃の差込口が洋物ナイフのグリップと同じ形になっている。

──────────────────

 

──────────────────

・ナイフ

鍛冶屋一徹でもらったもの。

鍛冶屋で保管されていたグリップと

ナイフの刃が組み合わさってできている。

──────────────────

 

──────────────────

・ペアネックレスのかたわれ

鍛冶屋・一徹に落ちていたネックレス。

形から察するに恐らくペアネックレスと思われる。

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

──────────────────

 

──────────────────

・大妖精(??)

名前の通り妖精。

事件当夜、友達と人里に

遊びに来ていたらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・レミリア・スカーレット(500)

紅魔館の当主。

咲夜さんのことを裏切り者だと話しているが‥‥?

──────────────────

 

──────────────────

・パチュリー・ノーレッジ(??)

紅魔館内の大図書館の管理人。

病弱体質、喘息もち。

──────────────────

 

──────────────────

・小悪魔(??)

大図書館の司書さん。

本名は不明。

──────────────────

 

──────────────────

・森近霖之助(??)

香霖堂店主。

人柄は良さそうだが、

商人にはあまり向いていなさそう。

──────────────────

 

──────────────────

・因幡てゐ(??)

ウサギの耳が生えた妖怪。

いたずらっ子のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・餅田桜(??)

いっぷく堂の店員。

仲が良いという咲夜さんとは真逆の性格の持ち主。

被害者に恨みを持っている‥‥?

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純透(??)

河城さんの上司。階級は警部。

事あるごとに『幻想』という単語を使う。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・多々朗一徹(??)

鍛冶屋『一徹』の店主。

被害者とは昔からの知り合いだったらしい。

常にお酒の匂いをプンプンさせている。

──────────────────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

※この先、ネタバレ注意! NGの方はここで閉じてください!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ということでどうも、タイホ君です。また会いましたね。

ここから先にはヒントが書かれています。

法廷 後半 その○○と順番に書いてあるので、あんまり下に行き過ぎるとネタバレを食らいます。一応間隔は開けておきますが、注意しておいてください。

また、こちら側の都合により、ヒントの内容が変わったりする可能性があります。

ご了承ください。

 

あと、ヒント分かりづらかったらごめんなさい。

では。

 

 

・法廷 後半 その2

桜は大人二人でようやく持ち上げられるほどの大きくて重い鏡越しに事件を目撃した。

それならば、事件現場に残ってしかるべきものがあるはずだが……?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・法廷 後半 その5

餅田桜が本気で帰り道では何も起こらなかったというのならば、

彼女はよっぽど耳が遠いのだろう。……本当に紅魔館と事件現場を往復したならば、そんなことは言わないはずだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・法廷 後半 その6

答えは探偵後半の1~5の間に隠されている。瓜二つの人物が現れるシーンがあったはずだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・法廷 後半 その7

凶器のナイフの問題点は、十六夜咲夜の指紋が付着していることだ。

しかし、彼女はナイフを常に肌身離さず持っており、盗むことは不可能だ。

しかし、ある証拠品とあるものを組み合わせればナイフは作れるのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・法廷 後半 その8

グリップを入手するには鍛冶屋の倉庫に入る必要がある。

そして、鍛冶屋の倉庫から見つかったものがあるはずだ。

それをつきつけろ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・法廷 後半 その9

もしもナイフを握った手の主が十六夜咲夜だとした場合、彼女は犯行に使ったわずか十数秒の間に、一瞬でとある場所まで移動し、とあることをしていることになる。それは時止めを使っても不可能なことだ。写真に写っている”とあること”について指摘しろ!

 



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法廷 後半 その1

どうも、タイホ君です。
遅れてしまい申し訳ありません。

本日より法廷パートに入ります。
次回にはつきつけるのコーナーもあるのでお楽しみに。

では。



【4月9日 午後九時四十五分 裁判所 被告人第二控室】

 真宵ちゃんが、部屋のすみに置かれているソファで、寝息を立てている中、ぼくは一人、部屋の中を右往左往していた。

 裁判の開廷まではあと十五分。それまでに次の審理をどのように進めるか考えなければいけないのだが、一向にいい案が思いつかない。疲れているせいなのだろうか……いや、ただの言い訳に過ぎないか。

 

 今回の調査で得られた情報は三つ。咲夜さんの事件当日の行動、時止め能力の使用制限、そして、ナイフについての情報だ。

 個人的には、ナイフについての情報が一番有益だった。まだ仮定に過ぎないが、真犯人が存在するならば、そいつはこのナイフの特徴を生かして、凶器を偽装したのだと思う。そして、その人物は恐らく……。

 

 「失礼します」

 物思いに耽っていると、通った声と共に、控室の扉が開かれた。咲夜さんだ。

 「あ、こんばんは、咲夜さん」

 咲夜さんには、開廷の十分ほど前から、今後の裁判のある程度の流れについて話し合いをしておこうと決めていた。

 

 ぼくは、咲夜さんにソファに座ってもらい、捜査で得た情報を全て話した。その間彼女は、時折相槌を入れながら、真摯に話を聞いてくれていた。しかし、その表情はどこか曇っている。何かあったのだろうか。

 

 「あの、どうかされましたか、顔色が優れないようですが」

 「……いえ、問題ありません。体調には万全を期してきましたので」

 咲夜さんは、あくまでも冷静に受け答えた。しかし、ぼくには彼女が無理をしているようにしか見えない。面会の後、なにか精神的に辛いこともでもあったのだろうか。

 

 聞きだすべきか、そっとしておくべきか……。

 「……申し訳ありません。少し嘘をつきました」

 「嘘、ですか?」

 「ええ。実は……」

 そう言いかけて、彼女は少し話すのを躊躇った。しかし、一つ深呼吸をすると、また話し出した。

 

 「実は、数刻前、私の元にお嬢様が面会にいらっしゃったのです」

 「お嬢様……レミリアさんがですか?」

 「……はい」

 

 正直意外だった。パチュリーさん曰く、レミリアさんは頑固な性格で、一度決めたら融通の利かない人だそうで、てっきり面会には行かないと思っていたからである。ぼくの言葉が届いたのだろうか。

 「レミリアさんは、なんと?」

 「……なにもお話されませんでした。ただ、去り際に一言、何かつぶやかれたような気がしました。ただ、何と仰られていたかは、私には……」

 「そう、ですか」

 

 「……私は、どうすればいいのか分からなくなってきました。主からの信用も失い、自ら無実を晴らすことも出来ず、成歩堂様にお力添えすることも出来ず。これでは、従者として失格なのではないかと……」

 「……そんなことはないと思います」

 思わず口から反論の言葉が飛び出た。咲夜さんは、うつむいていた顔を上げ、驚いたように目を少し丸くした。

 

 「咲夜さんは強いです。普通、無実の罪で投獄されたら、自分の心のケアだけで精いっぱいになると思います。三年間弁護士として働いている限りでは、そういう人がほとんどでした。だけど、咲夜さんは違う。自分のケアだけでなく、外にいる主にさえ気を遣う。メンタルが強くないと到底できません。従者失格と言っていますが、あなたがレミリアさんの為を思ってケーキを作ったりしたその行為は、従者として立派な行動だと、思います」

 「成歩堂様……そう言っていただけると、気分が楽になります」

 咲夜さんの目は少しだけ潤んでいた。けれども、彼女は泣こうとはしない。その様子からも、彼女の意思の強さが滲み出ていると思った。

 

 「弁護士さん、そろそろ開廷の時間だよ。遅れると四季様の説教が飛んでくるから気を付けな」

 それからしばらくして、小町さんが控室に来て呼びかけた。気づけば開廷の五分前。戦いのときは、すぐそこまで迫っていた。

 「では、行きましょうか」

 「……はい」

 咲夜さんは、立ち上がると、部屋の外で待っている小町さんに連れられ、先に法廷へと向かった。

 「真宵ちゃん。時間だけど大丈夫?」

 「うん……何とか」

 小町さんの声で目が覚めたのか、真宵ちゃんは寝ぼけ眼をゴシゴシと擦っている。

 

 「眠たいなら、ここで待っていてもいいよ」

 「大丈夫。私はなるほどくんの助手だから、側にいないと」

 そう言いながら、真宵ちゃんはソファから飛び起きた。見事な切り替えだ。

 「よし、イッチョやるよ。なるほどくん!」

 

 



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法廷 後半 その2

 【同日 午後10時 裁判所第2法廷】

 法廷に着いた時には、すでに紫さん以外の面々が、それぞれの位置についていた。咲夜さんは、小町さんと共に被告人席に座り、四季検事は相変わらず不機嫌そうな感じで検事席にいた。昼間のことをまだ根に持っているのだろうか。

 

 「……成歩堂弁護士。今回は私も手を緩めるつもりはありません。場合によっては切り札を切るつもりです。押し切られないように気を付けると良いでしょう」

 挑発の意味も込めてか、四季検事が嫌味っぽく発言した。

 「望むところです。こちらも負けるつもりはありません」

 

 対抗して、ぼくも胸を張って堂々と言い切った。士気で打ち負けているようでは、この先が心配だ。正直な話、検察側の切り札の存在が何よりも怖い。朝霧さんが言う決定的な記憶……出来ることならば使われる前に勝利を収めたいのだが、果たしてどうなることか……。

 それから数十秒も立たないうちに、裁判長席の後ろにスキマが空き、紫さんが現れた。

 

 「これより、十六夜咲夜の審理を再開するわ」

 木槌を打ち鳴らし、開廷の宣言をする。

 「弁護側、準備完了しています」

 「検察側、万事滞りなく」

 双方ともに準備完了の旨を伝える。それを確認した紫さんは、話を続ける。

 

 「先の審理では、被告人が被害者を殺害するのは状況的に厳しい、という結論で終わったわね。さて、その後の調査の進捗はどうかしら?」

 「検察側は、先ほどの審理でもあげた、二人目の目撃者から再度話を伺いました。さらに、今回の審理で証人として召喚する予定です」

 「なるほど。弁護側はどうかしら?」

 続けて、ぼくに紫さんが問う。

 「弁護側は、主に被告人の事件当夜の行動について、再度洗い直しました」

 「了解したわ。さて、では検察側の証人召喚から始めましょうか」

 「では、いっぷく堂の店員である、餅田桜さんを入廷させてください」

 四季検事がそう言うと、後ろにある扉が開かれ、桜さんが入廷してきた。すぐに証言台に立つ。

 

 「証人、名前と職業、種族を答えてください」

 「名前は餅田桜と言います~。種族は人間で、いっぷく堂の店員をしています~」

 桜さんは、相変わらずのほのぼのとした口調で質問に答える。

 

 「証人は、事件当夜、現場奥の厨房から事件を目撃した。間違いありませんね?」

 「はい~。この両の眼でしっかりと~」

 「では、その時のことについて証言をお願いします」

 「かしこまりました~」

 桜さんは一礼すると、証言を始めた。

 

 ―証言開始― ~私が見たものです~~

 「事件の直前、私は厨房でお茶の用意をしていました~。でも、薪が無かったので、咲夜さんにとりに行ってもらいました~。その後しばらくすると、奥から物音がしたんです~。覗いてみると~咲夜さんが茶太郎さんにナイフを刺していたのです~」

 

 

 

 「証人は、大妖精さんとは違い、現場と同じ建物の中から事件を目撃しています。信憑性はより高いと言えるでしょう」

 証言を聞き終え、四季検事が涼しい顔で言った。

 「確かに、信憑性は高いようね」

 うう、少しばかりではあるが、紫さんは今のところ検察側の肩を持っているな……何とか尋問でひっくり返さなければ。

 「では、弁護人。尋問をお願いするわ」

 「分かりました」

 

【尋問へ】

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

 ・被害者 八ッ時茶太郎 

 ・死因 心臓をナイフで一突きにされ即死。

──────────────────

 

──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

 

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

──────────────────

・コルクボード

被害者の自室から発見されたもの。

咲夜の写真ばかりが貼られている。

──────────────────

 

──────────────────

 ―証拠品「文々。新聞」を法廷記録に挟んだ―

・文々。新聞

4月9日づけの夕刊。

一面トップには爆破事件について書かれている。

 

※詳細

4月8日午後十一時五十分ごろ、霧の湖で謎の爆発が発生。

妖怪一名が負傷。

──────────────────

 

──────────────────

・現場の土間について

現場の土間は、かなり柔らかく、軽い人がのっただけでも痕が残る。

──────────────────

 

──────────────────

・鉄製ナイフの刃

鍛冶屋・一徹で売られている洋物ナイフの刃。

グリップと刃が取り外せるようになっている。

──────────────────

 

──────────────────

・銀製のナイフの刃

咲夜が普段使っているナイフの刃。

幻想郷では貴重な銀が使われている。

鉄製ナイフの刃と同じ形をしている。

──────────────────

 

──────────────────

・グリップ

咲夜が普段使っているナイフのグリップ。

投げナイフ用で少し特殊な形をしている。

刃の差込口が洋物ナイフのグリップと同じ形になっている。

──────────────────

 

──────────────────

・ナイフ

鍛冶屋一徹でもらったもの。

鍛冶屋で保管されていたグリップと

ナイフの刃が組み合わさってできている。

──────────────────

 

──────────────────

・ペアネックレスのかたわれ

鍛冶屋・一徹に落ちていたネックレス。

形から察するに恐らくペアネックレスと思われる。

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

──────────────────

 

──────────────────

・大妖精(??)

名前の通り妖精。

事件当夜、友達と人里に

遊びに来ていたらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・レミリア・スカーレット(500)

紅魔館の当主。

咲夜さんのことを裏切り者だと話しているが‥‥?

──────────────────

 

──────────────────

・パチュリー・ノーレッジ(??)

紅魔館内の大図書館の管理人。

病弱体質、喘息もち。

──────────────────

 

──────────────────

・小悪魔(??)

大図書館の司書さん。

本名は不明。

──────────────────

 

──────────────────

・森近霖之助(??)

香霖堂店主。

人柄は良さそうだが、

商人にはあまり向いていなさそう。

──────────────────

 

──────────────────

・稲葉てゐ(??)

ウサギの耳が生えた妖怪。

いたずらっ子のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・餅田桜(??)

いっぷく堂の店員。

仲が良いという咲夜さんとは真逆の性格の持ち主。

被害者に恨みを持っている‥‥?

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純人(??)

河城さんの上司。階級は警部。

事あるごとに『幻想』という単語を使う。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・多々良一徹(??)

鍛冶屋『一徹』の店主。

被害者とは昔からの知り合いだったらしい。

常にお酒の匂いをプンプンさせている。

──────────────────




どうも、タイホ君です。超お久しぶりのつきつけるのコーナーです。
今回は餅田桜の証言とムジュンする証拠品をつきつけてもらいます。
下に今回つきつけられる証拠品を書き出しておきます。
今回は答えが複数あります。本家でもたまにあるやつです。

難易度は星五つ中一つ。まずは小手調べといきましょう。
それだけです。では。

【証拠品リスト】
・現場上面図
現場の上面を記した図。

・凶器のナイフの情報
1科学調査の結果
 ・柄の部分に被告人の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。
 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。
2その他の情報
 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。
 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

・現場写真
現場を写した写真。
被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。
挿絵表示で詳細を表示。


【挿絵表示】
(現場全体)

【挿絵表示】
(被害者のアップ)

・八ッ時茶太郎の解剖記録
 ・被害者 八ッ時茶太郎 
 ・死因 心臓をナイフで一突きにされたことによる失血死。
 ・追記 ナイフの刺さりが甘かったことが再解剖で判明。よって、被害者は刺されてから数十秒の間生きていた可能性を認める。

・現場の土間について
現場の土間は、かなり柔らかく、軽い人がのっただけでも痕が残る。


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法廷 後半 その3 尋問2-2-1

 ―尋問開始― ~私が見たものです~~

 「事件の直前、私は厨房でお茶の用意をしていました~」

【ゆさぶる】【つきつける】

 「でも、薪が無かったので、咲夜さんにとりに行ってもらいました~」

【ゆさぶる】【つきつける】

 「その後しばらくすると、奥から物音がしたんです~」

【ゆさぶる】【つきつける】

 「土間に置いた鏡越しに覗いてみると~咲夜さんが茶太郎さんにナイフを刺していたのです~」

【ゆさぶる】【つきつける】

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

 ・被害者 八ッ時茶太郎 

 ・死因 心臓をナイフで一突きにされ即死。

──────────────────

 

──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

 

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

──────────────────

・コルクボード

被害者の自室から発見されたもの。

咲夜の写真ばかりが貼られている。

──────────────────

 

──────────────────

 ―証拠品「文々。新聞」を法廷記録に挟んだ―

・文々。新聞

4月9日づけの夕刊。

一面トップには爆破事件について書かれている。

 

※詳細

4月8日午後十一時五十分ごろ、霧の湖で謎の爆発が発生。

妖怪一名が負傷。

──────────────────

 

──────────────────

・現場の土間について

現場の土間は、かなり柔らかく、軽い人がのっただけでも痕が残る。

──────────────────

 

──────────────────

・黄ばんだ写真

茶太郎の自室に置かれていた黄ばんだ写真。

茶太郎の見た目が若いのに対し、

桜の見た目には変化がない。

──────────────────

 

──────────────────

・カメラの記憶

朝霧が念写したカメラの記憶。

いっぷく堂開店当時の茶太郎と桜の姿が写っている。

──────────────────

 

──────────────────

・鉄製ナイフの刃

鍛冶屋・一徹で売られている洋物ナイフの刃。

グリップと刃が取り外せるようになっている。

──────────────────

 

──────────────────

・銀製のナイフの刃

咲夜が普段使っているナイフの刃。

幻想郷では貴重な銀が使われている。

鉄製ナイフの刃と同じ形をしている。

──────────────────

 

──────────────────

・グリップ

咲夜が普段使っているナイフのグリップ。

投げナイフ用で少し特殊な形をしている。

刃の差込口が洋物ナイフのグリップと同じ形になっている。

──────────────────

 

──────────────────

・ナイフ

鍛冶屋一徹でもらったもの。

鍛冶屋で保管されていたグリップと

ナイフの刃が組み合わさってできている。

──────────────────

 

──────────────────

・ペアネックレスのかたわれ

鍛冶屋・一徹に落ちていたネックレス。

形から察するに恐らくペアネックレスと思われる。

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

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──────────────────

・大妖精(??)

名前の通り妖精。

事件当夜、友達と人里に

遊びに来ていたらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・レミリア・スカーレット(500)

紅魔館の当主。

咲夜さんのことを裏切り者だと話しているが‥‥?

──────────────────

 

──────────────────

・パチュリー・ノーレッジ(??)

紅魔館内の大図書館の管理人。

病弱体質、喘息もち。

──────────────────

 

──────────────────

・小悪魔(??)

大図書館の司書さん。

本名は不明。

──────────────────

 

──────────────────

・森近霖之助(??)

香霖堂店主。

人柄は良さそうだが、

商人にはあまり向いていなさそう。

──────────────────

 

──────────────────

・稲葉てゐ(??)

ウサギの耳が生えた妖怪。

いたずらっ子のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・餅田桜(??)

いっぷく堂の店員。

仲が良いという咲夜さんとは真逆の性格の持ち主。

被害者に恨みを持っている‥‥?

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純人(??)

河城さんの上司。階級は警部。

事あるごとに『幻想』という単語を使う。

 

【挿絵表示】

 

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──────────────────

・多々良一徹(??)

鍛冶屋『一徹』の店主。

被害者とは昔からの知り合いだったらしい。

常にお酒の匂いをプンプンさせている。

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法廷 後半 その4 尋問2-2-1 突破

昨日は投稿できなくてすみませんでした。


 「異議あり!」

 考え終わると同時に言葉が出た。桜さんは嘘をついている!

 「現場におかれた鏡を使って、事件を目撃した。それは有り得ないんですよ」

 「有り得ないですって?」

 余裕たっぷりな雰囲気で証言を聞いていた四季検事の顔が少し歪んだ。

 「桜さん、ぼく達が現場の調査に行ったときにあなたはこう話していました、“うちの店の土間はとても柔らかい”と」

 「そ、それが何か~?」

 ゆったりとした口調こそ保っているが、桜さんが明らかに動揺した態度を見せた。彼女はやはり嘘をついている!

 

 「いいですか。現場となったフロアは床が土でできている土間です。この土間は先ほど申し上げたように非常に柔らかく、軽い人が踏んだだけでも痕が残ります。ところが……」

 と言って、ぼくは現場写真を取り出す。

 「現場を移したこの写真には足跡しか写っていない! つまり、あの現場には鏡なんて置かれていなかったのです!」

 

 「異議あり!」

 そこに四季検事が異議を挟んだ。

 「確かに、現場写真には鏡を置いた跡は残っていないようです。しかし、考えても見てください。現場は、捜査された際に多くの人たちが踏み入っています。それだけ踏み荒らされてしまえば、鏡の跡が消えるの当然なのでは?」

 

 「異議あり! では、この写真が撮られた時間を教えてください」

 「時間?」

 「もしもこの写真が、現場の捜査が始まる前に撮られた写真ならば、現場はまだ捜査員たちによって踏み荒らされていなかったことになります。その前後関係を明確にしない以上、検察側の主張は通りません!」

 

 「どうなのかしら?」

 紫さんが四季検事に聞いた。

 「ぐ。分かりました。すぐに確認させましょう」

 彼女は、やや苦しそうな表情のまま、小町さんに用件を伝え、警察署までひとっ走りさせた。そして数分後、小町さんがやや青ざめた顔をして法廷に戻ってきた。この時点で、廷内にいる全員が結果を察していたのは言うまでもない。

 

 「……写真は、捜査が始まる前に撮影されたそうです」 

 四季検事が机に顔を突っ伏し、一言そう漏らした。

 「これではっきりしました。やはり、現場には鏡は置かれていなかった。つまり、桜さん、あなたの証言は真っ赤な嘘だったということです!」

 「ぐ……」

 不機嫌そうな顔を桜さんはした。

 「でも、これじゃあ、事件の当時の現場の様子があやふやになってしまったわね。桜さんは嘘をついているし、大妖精ちゃんは現場の外からしか目撃していない。どうしたものかしら……」

 

 紫さんが、悩ましそうな顔をしながら発言した。

 「裁判長。ここで弁護側から一つ提案があります」

 「何かしら?」

 「現在の証人の発言については、信憑性に欠けます。そこで、弁護側は、被告人の証言を提案します」

 「異議あり! 証言に信憑性が無いのは被告人も同じです。却下するべきかと」

 「検察側の主張を却下するわ」

 四季検事の申し出を、紫さんはあっさりと取り下げた。

 

 「なぜですか? 信憑性に欠けるのは被告人も同じです」

 「確かに被告人の証言を信じることは難しいわ。でも、彼女から話を聞かないと、他に事件当時の現場について証言できる人がいなくなってしまう。よって、検察側の異議を却下し、弁護側の意見を受け入れるわ。被告人は証言台に移って頂戴」

 裁判長である紫さんの言葉には、さすがの四季検事も刃向えないのか、ここで大人しく食い下がった。仕方なく、咲夜さんを証言台へ通す。

 

 「誠に遺憾ではありますが……裁判長の命とならば仕方ありません。被告人、名前と職業、種族を述べてください」

 咲夜さんは一礼し、身分を答える。

 「十六夜咲夜と申します。紅魔館でメイドを務めさせていただいております。種族は人間です」

 「弁護人、証言して欲しいことを被告人に伝えて頂戴」

 「分かりました。では、現場の様子、それと事件当時のあなたの行動について証言してください」

 「かしこまりました」

 証言が始まる。

 

 

 

 ―証言開始― ~事件当夜の行動について~

 「あの晩、私は備品の買い出しに出かけました。その際、偶然桜様とお会いしたのです。そして、桜様にお茶に誘っていただきましたので、お招きにあずかりました。お店には、証言に出てきた件の鏡は置いてありませんでした」

 証言を聞いていた桜さんが、露骨に不機嫌な顔をした。嘘を吐いていたとみて間違いないな。

 「いっぷく堂に着くと、桜様がお茶を淹れるために二分ほど席を外されました。その後桜様から、“薪が無いので取って来て欲しい”と依頼されたので、薪を回収しました。薪を運び終えて店内に戻ったころには、茶太郎様はすでに息絶えておられました。不覚にも、状況がすぐに理解できなかった私は、思わず茶太郎様の前に立ち尽くしてしまいました。その後、桜様の悲鳴が聴こえ、私はその時ようやく、事のすべてを理解したのでございます」

 

 

 

 「現場には鏡は無かった……桜さんの証言と真逆ね」

 紫さんが言った。

 それに、咲夜さんの行動も微妙に違う。桜さんの証言では、咲夜さんは現場に残り、茶太郎さんを殺害したということになっている。しかし、今の証言では、咲夜さんは建物の外にいて、薪を運んでいたことになっている。……一体どちらが正しいんだ。ぼくとしては彼女のことを信じたい。どうにかして彼女が薪を運んでいたことを証明できればいいのだが……。

 「では、弁護人。尋問を」

 「分かりました]

 

【尋問へ】

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

 ・被害者 八ッ時茶太郎 

 ・死因 心臓をナイフで一突きにされ即死。

──────────────────

 

──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

 

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

──────────────────

・コルクボード

被害者の自室から発見されたもの。

咲夜の写真ばかりが貼られている。

──────────────────

 

──────────────────

 ―証拠品「文々。新聞」を法廷記録に挟んだ―

・文々。新聞

4月9日づけの夕刊。

一面トップには爆破事件について書かれている。

 

※詳細

4月8日午後十一時五十分ごろ、霧の湖で謎の爆発が発生。

妖怪一名が負傷。

──────────────────

 

──────────────────

・現場の土間について

現場の土間は、かなり柔らかく、軽い人がのっただけでも痕が残る。

──────────────────

 

──────────────────

・鉄製ナイフの刃

鍛冶屋・一徹で売られている洋物ナイフの刃。

グリップと刃が取り外せるようになっている。

──────────────────

 

──────────────────

・銀製のナイフの刃

咲夜が普段使っているナイフの刃。

幻想郷では貴重な銀が使われている。

鉄製ナイフの刃と同じ形をしている。

──────────────────

 

──────────────────

・グリップ

咲夜が普段使っているナイフのグリップ。

投げナイフ用で少し特殊な形をしている。

刃の差込口が洋物ナイフのグリップと同じ形になっている。

──────────────────

 

──────────────────

・ナイフ

鍛冶屋一徹でもらったもの。

鍛冶屋で保管されていたグリップと

ナイフの刃が組み合わさってできている。

──────────────────

 

──────────────────

・ペアネックレスのかたわれ

鍛冶屋・一徹に落ちていたネックレス。

形から察するに恐らくペアネックレスと思われる。

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

──────────────────

 

──────────────────

・大妖精(??)

名前の通り妖精。

事件当夜、友達と人里に

遊びに来ていたらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・レミリア・スカーレット(500)

紅魔館の当主。

咲夜さんのことを裏切り者だと話しているが‥‥?

──────────────────

 

──────────────────

・パチュリー・ノーレッジ(??)

紅魔館内の大図書館の管理人。

病弱体質、喘息もち。

──────────────────

 

──────────────────

・小悪魔(??)

大図書館の司書さん。

本名は不明。

──────────────────

 

──────────────────

・森近霖之助(??)

香霖堂店主。

人柄は良さそうだが、

商人にはあまり向いていなさそう。

──────────────────

 

──────────────────

・稲葉てゐ(??)

ウサギの耳が生えた妖怪。

いたずらっ子のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・餅田桜(??)

いっぷく堂の店員。

仲が良いという咲夜さんとは真逆の性格の持ち主。

被害者に恨みを持っている‥‥?

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純人(??)

河城さんの上司。階級は警部。

事あるごとに『幻想』という単語を使う。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・多々良一徹(??)

鍛冶屋『一徹』の店主。

被害者とは昔からの知り合いだったらしい。

常にお酒の匂いをプンプンさせている。

──────────────────




⑨           


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法廷 その5 尋問2-2-2

 ―尋問開始― ~事件当夜の行動について~

 「あの晩、私は備品の買い出しに出かけました。その際、偶然桜様とお会いしたのです」

【ゆさぶる】【つきつける】

 

 「その際、桜様にお茶に誘っていただきましたので、お招きにあずかりました」

【ゆさぶる】【つきつける】

 

 「お店には証言に出てきた件の鏡は置いてありませんでした」

【ゆさぶる】【つきつける】

 

 「いっぷく堂に着くと、桜様がお茶を淹れるために二分ほど席を外されました」

【ゆさぶる】【つきつける】

 

 「その後桜様から、“薪が無いので取って来て欲しい”と依頼されたので、薪を回収しました」

【ゆさぶる】【つきつける】

 

 「薪を運び終えて店内に戻ったころには、茶太郎様はすでに息絶えておられました」

【ゆさぶる】【つきつける】

 

 「不覚にも、状況がすぐに理解できなかった私は、思わず茶太郎様の前に立ち尽くしてしまいました」

【ゆさぶる】【つきつける】

 

⑧ 

 「その後、桜様の悲鳴が聴こえ、私はそこでようやく、事のすべてを理解したのでございます」

【ゆさぶる】【つきつける】

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

 ・被害者 八ッ時茶太郎 

 ・死因 心臓をナイフで一突きにされ即死。

──────────────────

 

──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

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──────────────────

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

──────────────────

・コルクボード

被害者の自室から発見されたもの。

咲夜の写真ばかりが貼られている。

──────────────────

 

──────────────────

・文々。新聞

4月9日づけの夕刊。

一面トップには爆破事件について書かれている。

 

※詳細

4月8日午後十一時五十分ごろ、霧の湖で謎の爆発が発生。

妖怪一名が負傷。

──────────────────

 

──────────────────

・現場の土間について

現場の土間は、かなり柔らかく、軽い人がのっただけでも痕が残る。

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──────────────────

・黄ばんだ写真

茶太郎の自室に置かれていた黄ばんだ写真。

茶太郎の見た目が若いのに対し、

桜の見た目には変化がない。

──────────────────

 

──────────────────

・カメラの記憶

朝霧が念写したカメラの記憶。

いっぷく堂開店当時の茶太郎と桜の姿が写っている。

──────────────────

 

──────────────────

・鉄製ナイフの刃

鍛冶屋・一徹で売られている洋物ナイフの刃。

グリップと刃が取り外せるようになっている。

──────────────────

 

──────────────────

・銀製のナイフの刃

咲夜が普段使っているナイフの刃。

幻想郷では貴重な銀が使われている。

鉄製ナイフの刃と同じ形をしている。

──────────────────

 

──────────────────

・グリップ

咲夜が普段使っているナイフのグリップ。

投げナイフ用で少し特殊な形をしている。

刃の差込口が洋物ナイフのグリップと同じ形になっている。

──────────────────

 

──────────────────

・ナイフ

鍛冶屋一徹でもらったもの。

鍛冶屋で保管されていたグリップと

ナイフの刃が組み合わさってできている。

──────────────────

 

──────────────────

・ペアネックレスのかたわれ

鍛冶屋・一徹に落ちていたネックレス。

形から察するに恐らくペアネックレスと思われる。

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

──────────────────

 

──────────────────

・大妖精(??)

名前の通り妖精。

事件当夜、友達と人里に

遊びに来ていたらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・レミリア・スカーレット(500)

紅魔館の当主。

咲夜さんのことを裏切り者だと話しているが‥‥?

──────────────────

 

──────────────────

・パチュリー・ノーレッジ(??)

紅魔館内の大図書館の管理人。

病弱体質、喘息もち。

──────────────────

 

──────────────────

・小悪魔(??)

大図書館の司書さん。

本名は不明。

──────────────────

 

──────────────────

・森近霖之助(??)

香霖堂店主。

人柄は良さそうだが、

商人にはあまり向いていなさそう。

──────────────────

 

──────────────────

・稲葉てゐ(??)

ウサギの耳が生えた妖怪。

いたずらっ子のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・餅田桜(??)

いっぷく堂の店員。

仲が良いという咲夜さんとは真逆の性格の持ち主。

被害者に恨みを持っている‥‥?

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純人(??)

河城さんの上司。階級は警部。

事あるごとに『幻想』という単語を使う。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・多々良一徹(??)

鍛冶屋『一徹』の店主。

被害者とは昔からの知り合いだったらしい。

常にお酒の匂いをプンプンさせている。

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法廷 後半 その6 尋問2-2-2 突破

 うーむ……これといったムジュンが見つからないな……。いや、咲夜さんは正直に話しているし、彼女は犯人でないのだから、ムジュンが出ないほうが普通なのだが……。

 ……もしかして、ピンチだったりするのか、この状況? そう思うとなんだか寒気がする気が……いや、本当に寒くないか?

 

 横目で真宵ちゃんの方をちらりと見ると、彼女も寒気を感じているのかぶるぶると震えている。

 な、なんなんだ……尋問に集中したいのに。

 今日一日、幻想郷を回ってみたが、冷房設備の類はどこにもなかった。つまり、この寒気は空調の故障なんかが原因じゃない。じゃあ、一体どこから……。

 

 その時、法廷の出入り口の扉がガタガタと揺れ始めた。言い争うような声も聞こえる。

 音につられてそちらを見ると、なにやら白い煙のようなものが扉の下にある隙間から漏れ出ている。ライブとかで見るドライアイスの煙みたいなあれだ。

 あれがこの寒気の原因なのか?

 

 そう思ったのもつかの間、揺れていた扉がついに破られた。

 「あたい、参上!」

 すると、どこか大ちゃんに似た雰囲気の女の子が飛び出てきた。

 

 「あ、貴方は……湖の氷精!」

 その姿を見た四季検事が叫ぶ。紫さんも目を見開いて驚いている。二人ともこの氷精とやらのことを知っているようだ。

 

 ……どうやらこの裁判、思っていたよりもハチャメチャになる気がするな。

 氷精と呼ばれた女の子を見て、ぼくは背筋が凍るような気がしてならなかった。

 

 「お前ら、なにやってるんだ、こんな所に籠もって?」

 少女は、首を傾げながら、少しずつこちらに歩み寄ってきた。やがて、証言台に立っている咲夜さんを見つけると、「あ! オマエ、昨日の晩はどうしたんだよ!」と言った。

 

 ……昨日の晩? もしかして、咲夜さん、この女の子と事件当夜に会っているのか?

 「待った! ちょ、ちょっと君、いいかな?」

 考え付いたとともに声に出した。……もしかしたら、今ぼくはこの事件を大きく動かすキーパーソンを目の当たりにしているかもしれない!

 

 「お? なんだおまえ。あたいは君、なんて名前じゃないぞ。アタイはチルノ! さいきょーの妖精さ!」

 ガッツポーズをしてみせたチルノちゃんは、正直なところあまり強そうには見えない。せいぜいお山の大将程度の強さだと伺える。だが、今はそんなことはどうでもいい。

 

 「チルノちゃん。昨日の晩、咲夜さんに会ったの?」

 「そうだぞ。人里の茶屋の前で、薪を運んでいる咲夜に会って、しばらく話をしたんだ!」

 何てことだ……ここに来てとんでもない証言が飛び出て来たぞ!

 

 「係官、早くその氷精を退廷させなさい!裁判の進行に影響が出ます!」

 四季検事は、チルノちゃんの証言を聞いた途端、慌てて係官に命令を下した。

 「異議あり!」

 ひとまず異議をはさむ。この証言を聞きのがすわけにはいかない!

 

 「四季検事。たった今、彼女はとんでもないことを話しました。事件当夜、被告人と事件とは無関係の第三者が出会っているのです。これは聞き逃せません。弁護側は、彼女の証言を要求します!」

 「異議あり! 裁判長、耳を貸す必要はないです。こんな妖精の証言など聞くに足りません。今すぐ退廷を!」

 

 「検察側の要請を却下するわ」

 「ぐうう!」

 四季検事が今回の審理で一番の動揺を見せた。これは好機と見た。チルノちゃんの証言をもう少し引き出せば、勝機が見えてくるかもしれない!

 「えっと、チルノ、あなたの話、もう少し聞かせてくれないかしら?」

 紫さんがチルノちゃんに言った。

 「話って、咲夜と会った時の話か?」

 「ええ、お願いできるかしら?」

 「モチロン! さいきょーのアタイは、証言もさいきょ―なのよ!」

 意気揚々とチルノちゃんは証言台に立ち、証言を始めた。

 

 

 

 ―証言開始― ~さいきょーのアタイのさいきょーのしょうげん~

「あの晩は、友達の大ちゃんと人里に遊びに行っていたなー。でも気が付くと大ちゃんとはぐれちゃって、しばらく人里をうろついていたんだ。そしたら、薪を運んでいる咲夜に会ったから、しばらく話をしたんだ。その後、大ちゃんを近くで見つけたから一緒に帰ったぞ」

 

 

 

 「被告人、どうしてこのことを話してくれなかったんですか」

 チルノちゃんの証言が終わると同時に、咲夜さんに問いかける。

 「も、申し訳ございません。お話してしまったら、彼女に迷惑がかかってしまうと思い、軽率な行動をとってしまいました」

 

 ……本音を言うならば、留置所で面会した時にでも話しておいてほしかった。

 しかし、今回、唐突にチルノちゃんが乱入したことで、検察側の意表を突けたことに変わりはない。四季検事の様子から見ても、彼女はチルノちゃんの存在を知らなかったはずだ。なんにせよ、これはチャンス。逆転の糸口になりえる。

 

 「では、弁護人。尋問を」

 「裁判長、今回に関しては尋問は必要ありません」

 「あら、どうしてかしら?」

 「証人の証言によると、被告人は、事件当夜現場の外で、この証人と偶然出会ったことになります。その情報さえあれば、十分なのです」

 「十分……というと?」

 

 続けて紫さんが問う。

 「先の審理で、検察側が述べていた逮捕理由の中に、“時を止めている間にアリバイ工作をした上で、被害者を殺害した”というものがありました。しかし、被告人が証人と出会っていることで、その前提は根底から覆るのです」

 一息おいて続ける。

 「検察側が述べているアリバイ工作とは、時を止めて薪を運び終え、その後被害者を殺害したという事でしょう。しかし、被告人は証人と出会っている。被告人の能力は、時を止めている間、自分以外の全て物が停止します。検査側の主張通り、被告人が時を止めていたなら、チルノさんが被告人を目撃するのは不可能だったということになるのです!」

 

 「異議あり! 確かに弁護人の主張はスジが通っています。しかし、まだ穴があります」

 検察側から負けじと反論が飛ぶ。

 「薪を運んだ時に時間が止められていない、ならば、逆の場合ならどうでしょう。被告人は被害者を殺害した時に時間を止めた。そう考えることもできます。人一人殺すのならば、時間を止めて居られる一分という時間は十分すぎるものでしょう。余った時間でダイイングメッセージを書き、薪小屋まで移動することも可能です」

 「異議あり! で、ですが、わざわざ自分の名前を書く犯人がいるでしょうか!」

 そうぼくが言うと、四季検事はやれやれと言いたげな顔で首を横に振った。

 

 「……弁護人は、ミスリードという言葉をご存知ですか?」

 「……ミスリード?」

 「被告人は敢えて自分の名前を書くことで警察の考えをミスリードしようとしたのでは無いでしょうか? わざわざ自分の名前を書き残す犯人はいない、と。被告人はこうすることで、自分に疑いがかからないように仕向けたのです。尤も、そのミスリードは失敗に終わったようですが……“策士策に溺れる”とはまさにこのことですね」

 

 涼しい顔で四季検事は言い切った。調子をすっかり取り戻している。

 ……これはマズい。逆転したと思ったらいつの間にかこちらが逆転されている……!

 

 ……目先の証言に気を取られて、逆の場合を考えていなかった。

 薪を運んでいる時に時間は止められていないと証明は出来るのに、殺害の時に時間を止めたと言われてしまえば、証明のしようがない! 何か……検察側の主張にムジュンは無いのか?

 

 「“何とか反論しなくては”そう考えているのでしょう。弁護人」

 ぐ、読まれている……。

 「無駄ですよ。もはや反論の余地はありません。それとも、まだお得意の“ムジュンがある”と主張するのですか?」

 今までの証言、主張にムジュンは……駄目だ、何もない……。

 「時には引き際も肝心と言います。諦めなさい」

 「期待していたのだけれど……これ以上何も出てこないならば仕方ないわね。チルノには退廷していただきましょう」

 落胆した様子で紫さんが告げると、チルノちゃんは係官に連れられ、法廷を去った。

 

 

 

 

 

 「さて、今この瞬間。全ての審議は尽くされた、私はそう判断するわ」

 「ようやく判決ですか……やはり私の思った通りでした。この被告人は有罪。それは最初から決まっていた運命です」

 四季検事は余裕綽々とでも言いたげな、ふてぶてしい笑みを浮かべている。勝利を確信している。

 駄目だ……言葉が出てこない! もう、ここで終わるのか?咲夜さんとの約束は果たせないのか?

 「では、被告人は証言台へ。判決を言い渡すわ」

 咲夜さんは、こんな状況でも落ち着き払っている。全ての罪を受けるつもりなのだろうか……うう、ぼくが不甲斐ないばかりに!

 「では被告人に判決を……!」

 木槌の音が鳴り響く……その直前のことだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「待った!」

 今、木槌が振り下ろされようとしたその時。またもや誰かの声がした。

 「その判決、少し待ちなさい!」

 「……あ、あなたは!」

 小さな体から生えた大きな羽のシルエットが法廷の扉前に現れた。

 やっと……やっと信じてきてくれたのか!

 

 「咲夜に罪をかぶらせはしないわ。その運命、私が変えて見せる!」

 紅魔館の主、レミリア・スカーレットはそう高らかに宣言した。

 

 「ここに新しい証拠があるわ!」




なーんか展開が早すぎる気がする今日この頃でございます。


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法廷 後半 その7

 「ここに新しい証拠があるわ!」

 突如法廷に現れたレミリアさんはそう言うと、ポケットから一枚の紙きれを取り出した。

 「あなたは……被告人の!」

 「お、お嬢様!」

 「ぬうう……! 小町は何をやっているのですか!」

 裁判長席、被告人席、検事席からも驚きの声が上がる。特に四季検事は、勝利まであと一歩というところを邪魔されただけあって、より一層大きな声を上げる。

 

 唖然とする面々をよそに、レミリアさんはこちらに闊歩してくると、紙きれをむんずと突き出す。

 「ほら、新しい証拠よ! これを提出させてちょうだい!」

 「異議あり! 裁判長。認可されていないものを証拠として扱う必要はありません! ましてや、この者は被告人の関係者です! 即刻退廷させ、判決を!」

 慌てて四季検事が言葉をかぶせる。

 「異議あり! 裁判長、新しい可能性が提示された以上、話を聞くべきです! 弁護側はその紙きれの提出、及びそれについての説明を要求します!」

 机をたたきながらこちらも言い張る。

 双方ともに必死の主張だ。どうなるかは裁判長の裁量次第。どちらに転ぶかは分からない。

 

 「……新しい可能性が提示された以上、審理を止めるわけにはいかない……弁護側の要求を受け入れるわ」

 「……ありがとうございます!」

 ……助かった。何とか首の皮一枚つながった。

 「ただし、彼女は被告人の関係者……いえ、それ以上の関係にある人物と言えるわ。彼女を救い出すために、偽造された物品を持ってきたという可能性も考えられる。今はあなたの勇気に免じて許可を出したけれど……万が一偽物だったなら、その時は分かっているわね?」

 紫さんはレミリアさんのほうを見て言う。

 

 「……どこからどこまで見られているのか。さすがスキマ妖怪ね」

 「あら、なんのことかしら?」

 紫さんに対して受け答えるレミリアさんの頬が、若干ではあるが紅潮している。

 「……まあいいわ。安心して頂戴。これは偽物なんかじゃないわ。あなたなら信じてくれるわよね、覗き魔さん?」

 「あら、ご挨拶だこと。ま、否定できないんだけどね」

 ……どうやら、ぼくの知らないところで、何かあったようだ。

 

 「……ぬうう! なぜ、こう何度もひっくり返されなければならないのですか!」

 一方の検察側は、ただ机をたたくことしかできない。決着がつこうとしていたところを邪魔されたのだから当然だろう。

 

 ……レミリアさんがつないでくれたチャンスだ。逃すわけにはいかない。どんなものが出てこようと、捌ききってやる!

 

 

 「……証人。名前、職業、種族。早く述べてください」

 ぶっきらぼうに四季検事が問う。よほど機嫌を損ねているのだろう。

 「レミリア・スカーレット。紅魔館の当主で吸血鬼よ」

 「それで、レミリアさん。その証拠というのは?」

 レミリアさんはこちらを見ると、少しばつが悪そうな顔をした。が、すぐに気を取り直すと、先程の紙きれを取り出す。

 

 「これは写真。うちの館にはパチュリー……魔法使いが住んでいて、その子が魔法の力を使って、館内を警備しているの。それで不審なモノが入り込んだら、結界が自動的に侵入者を捕らえるの。結界には念写能力も備わっていて、侵入者の顔を撮影できるようになっている。今回はネズミさんに逃げられてしまったのだけど……幸いなことに撮影だけは成功していたわ。で、この写真はそれを現像したものってわけ」

 「なるほど。仕組みは理解しました」

 ひとまず相槌を打つ。

 「さて、それじゃあ写真を見てもらいましょうか」

 

 ―証拠品「紅魔館の防犯写真」のデータを法廷記録にファイルした―

・紅魔館の防犯写真

紅魔館の魔法防犯システムが撮影した写真。

桜と思しき人物が写っている。

 

 レミリアさんの手元にスキマが開き、そこを通じて紫さんが写真を受け取る。

 

 「これは……お茶屋の従業員の娘かしら?」

 目をしかめながら紫さんが言った。

 「ええ、そのとおりよ」

 「これを撮ったのはいつ頃かしら?」

 「事件があった日の夜……大体十一時五十分ごろだったかしら」

 「待った! レミリアさん。その情報、間違いありませんね?」

 「ええ。間違いないわ」

 

 「裁判長! これは重大……とまでは言い切れませんが、検討しなければならない証拠です。先ほどの証言では、桜さんは事件があった午後十一時五十分ごろ、現場奥の厨房にいたと証言しています。しかし、その写真に桜さんと思しき人物が写っている。これは明らかなムジュンです! 弁護側は彼女の証言を要求します!」

 こちらの要望を聞いた紫さんはしかめっ面をした。

 「……はっきり言って、この写真から今この状況をひっくり返すほどの事実が判明するとは話到底思えないわ」

 ……当然の反応だ。これはダメか……?

 「……しかし、先程の証言とムジュンしているというのもまた事実。私としては、疑問点はすべてなくしておいてから判決に移りたいのだけれど……検察側の意見を聞きたいわ」

 

 「……検察側、異存はありません。無駄な時間を浪費したくはありませんが」

 「よし、問題ないようね」

 木槌が打ち鳴らされる。

 「それでは係官。先ほどの証人を再度入廷させてちょうだい」

 

 「突然呼び出しちゃってごめんなさいね」

 紫さんが開口一番謝罪する。

 「構いませんが~、私にお話しできることは、すべてお話ししましたよ~」

 「いいえ、証人。あなたはまだすべてを話していない……いえ、それどころか嘘をついているかもしれない。ある人物がこのような写真を提出しました」

 桜さんに写真を提示する。

 「これは、なんですか~?」

 「あなたと思しき人物が写った写真です」

 「へ~」

 緩めの口調はそのままに、あまり興味がないような口調で桜さんが言った。しかし、顔に若干の動揺の色が見られる。

 「先ほどの証言では、貴方は厨房にいたと話していた。しかしどうでしょうか。同時刻にあなたと瓜二つの人物が紅魔館で目撃されているのです。これはどういうことでしょうか?」

 「それは~」

 「本当のことを話してください。偽証罪に問われるかもしれませんよ」

 

 桜さんは、しばしの間爪を噛んで、悩んでいた。嘘を貫き通すか、本当のことを言うか、そんな葛藤をしているように見える。

 「……分かりました。本当のことをお話しします」

 意を決したのか、彼女は少し真剣なまなざしになった。口調も緩い感じから、締まった感じの雰囲気に変わっている。さて、どうくるかな……。

 

 

 

 ―証言開始― ~本当のコト~

 

 「実はあの晩、私は紅魔館にお菓子用のレモンを採りに行っていました。息をひそめていたつもりでしたが……見つかってしまい、慌てて店に戻りました。それ以外には、道中何も起こらなかったので、話す必要はないと判断し、黙っていました。ただ……それだけの話です」

 

 

 「レモンを採るために紅魔館に無断で立ち入った……それって不法侵入じゃないですか!」

 ぼくは紅魔館の庭のことを思い出していた。確かに、あの館の庭ではフルーツが栽培されていた。

 「そのとおりです。その後ろめたさもあったのでつい、嘘を」

 桜さんは冷めた目をしており、どこか遠くを見ながら人差し指に短い髪をくるくると巻き付けている。先ほどと雰囲気が変わっているのも気になる。やはり彼女がこの事件の……。

 「……なんにせよ、貴方はこの後この件について話を伺うことになります。……覚悟しておくことですね」

 四季検事が少し威嚇をするように言った。検察側の取り調べの時にもこのことは言わなかったのだろうか。四季検事は、桜さんに対して少し敵意を向けていた。恐らく、彼女もうすうす気づいているのだろう。

 「では弁護人、尋問を」

 

【尋問へ】

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

 ・被害者 八ッ時茶太郎 

 ・死因 心臓をナイフで一突きにされ即死。

──────────────────

 

──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

 

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

──────────────────

・コルクボード

被害者の自室から発見されたもの。

咲夜の写真ばかりが貼られている。

──────────────────

 

──────────────────

 ―証拠品「文々。新聞」を法廷記録に挟んだ―

・文々。新聞

4月9日づけの夕刊。

一面トップには爆破事件について書かれている。

 

※詳細

4月8日午後十一時五十分ごろ、霧の湖で謎の爆発が発生。

妖怪一名が負傷。

──────────────────

 

──────────────────

・現場の土間について

現場の土間は、かなり柔らかく、軽い人がのっただけでも痕が残る。

──────────────────

 

──────────────────

・鉄製ナイフの刃

鍛冶屋・一徹で売られている洋物ナイフの刃。

グリップと刃が取り外せるようになっている。

──────────────────

 

──────────────────

・銀製のナイフの刃

咲夜が普段使っているナイフの刃。

幻想郷では貴重な銀が使われている。

鉄製ナイフの刃と同じ形をしている。

──────────────────

 

──────────────────

・グリップ

咲夜が普段使っているナイフのグリップ。

投げナイフ用で少し特殊な形をしている。

刃の差込口が洋物ナイフのグリップと同じ形になっている。

──────────────────

 

──────────────────

・ナイフ

鍛冶屋一徹でもらったもの。

鍛冶屋で保管されていたグリップと

ナイフの刃が組み合わさってできている。

──────────────────

 

──────────────────

・ペアネックレスのかたわれ

鍛冶屋・一徹に落ちていたネックレス。

形から察するに恐らくペアネックレスと思われる。

 

──────────────────

・紅魔館の防犯写真

紅魔館の魔法防犯システムが撮影した写真。

桜と思しき人物が写っている。

──────────────────

 

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

──────────────────

 

──────────────────

・大妖精(??)

名前の通り妖精。

事件当夜、友達と人里に

遊びに来ていたらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・レミリア・スカーレット(500)

紅魔館の当主。

咲夜さんのことを裏切り者だと話しているが‥‥?

──────────────────

 

──────────────────

・パチュリー・ノーレッジ(??)

紅魔館内の大図書館の管理人。

病弱体質、喘息もち。

──────────────────

 

──────────────────

・小悪魔(??)

大図書館の司書さん。

本名は不明。

──────────────────

 

──────────────────

・森近霖之助(??)

香霖堂店主。

人柄は良さそうだが、

商人にはあまり向いていなさそう。

──────────────────

 

──────────────────

・稲葉てゐ(??)

ウサギの耳が生えた妖怪。

いたずらっ子のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・餅田桜(??)

いっぷく堂の店員。

仲が良いという咲夜さんとは真逆の性格の持ち主。

被害者に恨みを持っている‥‥?

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純人(??)

河城さんの上司。階級は警部。

事あるごとに『幻想』という単語を使う。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・多々良一徹(??)

鍛冶屋『一徹』の店主。

被害者とは昔からの知り合いだったらしい。

常にお酒の匂いをプンプンさせている。

──────────────────




どうも、タイホ君です。
今回から証言、尋問の際にそれぞれ○○開始と入れてみることにしました。
個人的にあったほうが見やすいかな、と思ったから入れただけです、はい。

さて、今回のつきつけるのコーナーを始めましょう。
今回のは桜さんの証言とムジュンする証拠品をつきつけてもらいます。
難易度は星五つ中一つ。簡単です。
少し前の展開を忘れて、ムジュンする証拠なんてあったかな? となっていても、リストを見ればすぐにわかると思います。

次回はこの話の山場となる回になります。つきつけるのコーナー……正確には選択肢を選ぶコーナーになりますが、今回の話で一、二を争うレベルで難しいと思います。
といっても、選ぶだけならば勘でもできますので。なんでその選択肢が正しいのか、きちんと理由立てまでするならば難しいという話なので気楽に構えていてください。

証拠品リストは下に置いておきます。
では。

‐つきつける‐ 餅田桜の証言とムジュンする証拠品をつきつけろ!
(難易度★☆☆☆☆)

今回つきつけられる証拠品リスト

・カメラの記憶
朝霧が念写したカメラの記憶。
被害者の自室の写真立てにあった写真と同じ光景が映されている。


・現場上面図
現場の上面を記した図。


・凶器のナイフの情報
1科学調査の結果
 ・柄の部分に被告人の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。
 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。
2その他の情報
 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。
 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。


・文々。新聞
4月9日づけの夕刊。
一面トップには爆破事件について書かれている。
※詳細
4月8日午後十一時五十分ごろ、霧の湖で謎の爆発が発生。
妖怪一名が負傷。


・コルクボード
被害者の自室から発見されたもの。
咲夜の写真ばかりが貼られている。


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法廷 後半 その8 尋問2-2-3

 ―尋問開始― ~本当のコト~

 「実はあの晩、私は紅魔館にお菓子用のレモンを採りに行っていました」

【ゆさぶる】【つきつける】

 

 「息をひそめていたつもりでしたが……見つかってしまい、慌てて店に戻りました」

【ゆさぶる】【つきつける】

 

 「それ以外には、道中何も起こらなかったので、話す必要はないと判断し、黙っていました。ただ……それだけの話です」

【ゆさぶる】【つきつける】

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

 ・被害者 八ッ時茶太郎 

 ・死因 心臓をナイフで一突きにされ即死。

──────────────────

 

──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

 

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

──────────────────

・コルクボード

被害者の自室から発見されたもの。

咲夜の写真ばかりが貼られている。

──────────────────

 

──────────────────

 ―証拠品「文々。新聞」を法廷記録に挟んだ―

・文々。新聞

4月9日づけの夕刊。

一面トップには爆破事件について書かれている。

 

※詳細

4月8日午後十一時五十分ごろ、霧の湖で謎の爆発が発生。

妖怪一名が負傷。

──────────────────

 

──────────────────

・現場の土間について

現場の土間は、かなり柔らかく、軽い人がのっただけでも痕が残る。

──────────────────

 

──────────────────

・黄ばんだ写真

茶太郎の自室に置かれていた黄ばんだ写真。

茶太郎の見た目が若いのに対し、

桜の見た目には変化がない。

──────────────────

 

──────────────────

・カメラの記憶

朝霧が念写したカメラの記憶。

いっぷく堂開店当時の茶太郎と桜の姿が写っている。

──────────────────

 

──────────────────

・鉄製ナイフの刃

鍛冶屋・一徹で売られている洋物ナイフの刃。

グリップと刃が取り外せるようになっている。

──────────────────

 

──────────────────

・銀製のナイフの刃

咲夜が普段使っているナイフの刃。

幻想郷では貴重な銀が使われている。

鉄製ナイフの刃と同じ形をしている。

──────────────────

 

──────────────────

・グリップ

咲夜が普段使っているナイフのグリップ。

投げナイフ用で少し特殊な形をしている。

刃の差込口が洋物ナイフのグリップと同じ形になっている。

──────────────────

 

──────────────────

・ナイフ

鍛冶屋一徹でもらったもの。

鍛冶屋で保管されていたグリップと

ナイフの刃が組み合わさってできている。

──────────────────

 

──────────────────

・ペアネックレスのかたわれ

鍛冶屋・一徹に落ちていたネックレス。

形から察するに恐らくペアネックレスと思われる。

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

──────────────────

 

──────────────────

・大妖精(??)

名前の通り妖精。

事件当夜、友達と人里に

遊びに来ていたらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・レミリア・スカーレット(500)

紅魔館の当主。

咲夜さんのことを裏切り者だと話しているが‥‥?

──────────────────

 

──────────────────

・パチュリー・ノーレッジ(??)

紅魔館内の大図書館の管理人。

病弱体質、喘息もち。

──────────────────

 

──────────────────

・小悪魔(??)

大図書館の司書さん。

本名は不明。

──────────────────

 

──────────────────

・森近霖之助(??)

香霖堂店主。

人柄は良さそうだが、

商人にはあまり向いていなさそう。

──────────────────

 

──────────────────

・稲葉てゐ(??)

ウサギの耳が生えた妖怪。

いたずらっ子のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・餅田桜(??)

いっぷく堂の店員。

仲が良いという咲夜さんとは真逆の性格の持ち主。

被害者に恨みを持っている‥‥?

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純人(??)

河城さんの上司。階級は警部。

事あるごとに『幻想』という単語を使う。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

──────────────────

・多々良一徹(??)

鍛冶屋『一徹』の店主。

被害者とは昔からの知り合いだったらしい。

常にお酒の匂いをプンプンさせている。

──────────────────



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法廷 後半 その9 尋問2-2-3 突破後

 「異議あり! 今の証言には決定的なムジュンがある!」

 「む、ムジュンですか?」

 指を刺された桜さんが動揺する。

 「……念のため、もう一度確認します。証人、紅魔館からの帰り道では何も起こらなかった。間違いないですね?」

 「何度も言っているじゃないですか。間違いありません!」

 少し苛立ちながら、不愛想に桜さんが答える。

 「……これで確信しました。桜さん、あなたは嘘をついている!」

 

 そのまま証拠品をつきつける。そう、文々。新聞だ。

 「これは、今日の文々。新聞の夕刊です。この新聞の一面にこんな記事があります。“四月八日午後十一時五十分ごろ、霧の湖で小規模な爆発が発生”……と」

 桜さんの顔から少し血の気が引いた。図星に違いない。

 「証人、貴方と思しき人物が紅魔館に現れたのは十一時五十分ごろのことです。そして紅魔館と霧の湖はかなり近い距離関係にある。もしあなたが本当に紅魔館に行っていたのならば、爆発音を聞いていなければならない。しかし、証人。あなたは帰り道で“何も起こらなかった”と証言した。これについて、どう説明するつもりですか!」

 桜さんは、動揺のあまりグロッキーになってしまったのか、「あわわわ」と口に出している。

 

 「異議あり!」

 そこに四季検事が異議を挟む。

 「どうやら、弁護人は自分自身で犯した過ちに気づいていないようです」

 「どういうことですか?」

 「証人は紅魔館に行ったのにもかかわらず、爆発音を聞いていない。……これはこの証人が紅魔館に行っていないということを示している。つまり、先程提出された写真は何の意味も持たないということです!」

 「い、異議あり! ですが、写真には確かに証人が写っている! 彼女が紅魔館にいたことは明白です!」

 「異議あり! しかしそれでは爆発音を聞かなかったという点に説明が尽きません。これについて、どう説明するつもりなのですか!」

 「ぐ……ぐおおお!」

 

 

 

 「……一度状況を整理してみましょうか」

 しばらくして、紫さんが口を開いた。

 「先ほど紅魔館の主から提出されたこの写真。これには証人と思しき人物が写っている。しかし、彼女は紅魔館からの帰り際に爆発音は聞いていないと話した。もし本当に彼女が紅魔館に行っていたならば、爆発音を聞いていてしかるべき、というわけね」

 「裁判長の仰る通りです。つまり、先程提出された写真はもはや何の力も持たない。写真に写っていた人物は他人の空似だったのでしょう」

 「う……」

 「やはり事実は何も変わらなかった。被害者を殺害したのは被告人。そして、証人はその犯行の一部を目撃していた。これこそが真実なのです!」

 「……どうやらそのようね」

 こちらが反論してこないところを見て、紫さんが頷いた。

 ……ここまでか。……いや、まだあきらめるには早い。考えるんだ! できる限りの可能性を!

 

 あの写真に写っている人物を桜さんだと仮定しよう。なぜ、彼女は紅魔館の前に現れる必要があったのか? 

……一つ考えられるのはアリバイ工作だ。もしも彼女が真犯人だとした場合、言い逃れをするために、アリバイを作る必要がある。そのために紅魔館に移動したと考えるならばどうだろうか?

そもそも幻想郷にはカメラというものがあまり存在していない。経緯はともかくとして、桜さんが紅魔館の防犯システムの存在に気づいていたとしたら、それを利用できると考えたのだろう。

 

彼女が紅魔館の前に現れる理由は思いついた。……でも、まだ問題がある。紅魔館で目撃されて、午前十二時までに現場に戻るためには、紅魔館から人里を十分程度で往復しなければならない。

しかし、調査のために人里から紅魔館まで移動したときは、片道で四十分はかかった。往復するとなればさらに時間がかかるのは容易に想像できる。十分間で往復するなど、人間にできる所業ではない! 替え玉でも用意しない限り、ほぼ同時刻に二か所同時に現れることなんて……まてよ、替え玉?

 

替え玉、という言葉が頭の中で引っかかった。替え玉……そうだ、それだ! 調査の時に知ったあれを使えば、往復時間の問題も、爆発音が聞こえなかった理由にも説明がつく!

 ……いや、それどころか、凶器の謎についても解決できるかもしれない!

 

「しばらく待ってみたけれど、弁護側からの反論はないようね。……では、これをもって、この証人への尋問を終了し―」

 「待った!」

 机を思いっきり叩いて紫さんの言葉を制止する。

 「裁判長! 弁護側は新たな可能性を提示する準備があります!」

 「異議あり! ふん。今更何を。写真に写っていた人物は証人によく似た人物だったのです。この証拠品にはもはや何の力もない!」

 「異議あり! 何の力もない、それは違う! この写真はある一つの可能性を示しているのです!」

 「ほう……面白い。聞かせていただきましょう」

 ……今ぼくが答えるべきことは、桜さんが替え玉になりうるものを用意できたということだ。これまでの調査で得た情報を総合すれば答えは導かれる!

 

 ぼくは机をたたく。そしてそのまま人差し指をつきつけた。

 「この写真から導かれる一つの可能性。それは……!」

 

 ―つきつける― 写真から導かれる可能性とは?

【機械は故障していた】

【桜は人間ではない】

【桜は双子だった】




どうも、タイホ君です。
書きためしていた分を書き直していたら遅くなりました。
ついでに文章もわけわからんことになりました。

さて、つきつけるのコーナーです。
今回は写真から導くことができる可能性について答えてもらいます。
難易度は選ぶだけなら星二つ、理由まで答えるなら星四つぐらいでしょうか。
調査パートをもう一度読み直せば、理由についても答えられると思います。

書き直したせいで、少しわかりづらくなっていると思います。
すみません。

では。

―つきつける― 写真から導かれる可能性とは?
(難易度★★☆☆☆~★★★★☆)


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法廷 後半 その10

 ……突拍子もない発想だというのは自分でも理解している。

 現実世界では絶対にありえない主張……だけども、妖怪の類がいる幻想郷ならば十分にあり得る可能性。

 怖気づく必要はない。今は叫ぶんだ!

 

 机を叩きなおし、口を開く。

 「この写真から導かれる可能性。それは……」

 そこまで言うと、ぼくは証人席のほうへ向かって思いっきり指をつきつけた。

 「この証人が、吸血鬼である可能性です!」

 「きゅ、吸血鬼!?」

 紫さんが、叫ぶ。

 

 「異議あり! フン。戯言も休み休み言いなさい、弁護人。この証人が吸血鬼? そんな証拠はどこにも存在しない!」

 「異議あり! 事件発生当時、同時刻、まったく別の場所に瓜二つの人物が現れるには、この方法しかないのです!」

 「なんですって……?」

 「これは調査で知った情報なのですが……実は吸血鬼には、“分身”する能力が備わっているそうです」

 「ぶ、分身……?」

 「自分のしもべであるコウモリたちを大量に呼び寄せ、自身の分身を作り出す。吸血鬼ならば誰でもできる技だそうです。ですよね、レミリアさん?」

 「え? ええ、そうね」

 急に話を振られたのに驚いたか、レミリアさんは目を丸くしてこちらを見た。

 

 「なんだったらここで実践してあげるわ」

 と言うと、レミリアさんは右手を上げる。すると、どこからともなく無数のコウモリが飛んできて、一か所に集まり始めた。コウモリの羽音が何重にも重なって、廷内に響き渡る。

正直うるさい。

 しばらくすると、少しずつ黒い塊が人型を形成し始め、やがてレミリアさんそっくりの分身が出来上がった。

 「……御覧の通りです。証人が吸血鬼ならば同じ芸当が可能でした。そして、この吸血鬼を紅魔館に向かわせれば、同時刻、まったく別の場所に瓜二つの人物を出現させることができるのです!」

 

 「異議あり! 確かにあなたの言うことは正しいようです。しかし、証拠がありません。法廷でモノを言うのは証拠品のみ。忘れたわけではあるまいでしょうね?」

 やや嫌味な目線を四季検事はこちらに送る。でも無駄だ。こちらも、腰に手を当て、胸を張り、対抗する。

 「ええ、もちろんです。裁判長、弁護側は証拠品を提示する準備があります!」

 「あら、分かったわ」

 紫さんはそう言うと、木槌を振り下ろす。

 「では弁護側に証拠を提示してもらうわ。この証人が吸血鬼であることを示す証拠を!」

 

 簡単だ。調査の終盤に見つけたあの証拠品をつきつける!

 

 

 

 ―つきつける― 桜が吸血鬼である証拠をつきつけろ!

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】───────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

・被害者 八ッ時茶太郎 ・死因 心臓をナイフで一突きにされたことによる失血死。

・追記 ナイフの刺さりが甘かったことが再解剖で判明。よって、被害者は刺されてから数十秒の間生きていた可能性を認める。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の順手の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・コルクボード

被害者の自室から発見されたもの。

咲夜の写真ばかりが貼られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・文々。新聞

4月9日づけの夕刊。

一面トップには爆破事件について書かれている。

 

※詳細

4月8日午後十一時五十分ごろ、霧の湖で謎の爆発が発生。

妖怪一名が負傷。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場の土間について

現場の土間は、かなり柔らかく、軽い人がのっただけでも痕が残る。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・黄ばんだ写真

茶太郎の自室に置かれていた黄ばんだ写真。

茶太郎の見た目が若いのに対し、

桜の見た目には変化がない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・カメラの記憶

朝霧が念写したカメラの記憶。

いっぷく堂開店当時の茶太郎と桜の姿が写っている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鉄製ナイフの刃

鍛冶屋・一徹で売られている洋物ナイフの刃。

グリップと刃が取り外せるようになっている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・銀製のナイフの刃

咲夜が普段使っているナイフの刃。

幻想郷では貴重な銀が使われている。

鉄製ナイフの刃と同じ形をしている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・グリップ

咲夜が普段使っているナイフのグリップ。

投げナイフ用で少し特殊な形をしている。

刃の差込口が洋物ナイフのグリップと同じ形になっている。

──────────────────

 

【つきつける】───────────────────

・ナイフ

鍛冶屋一徹でもらったもの。

鍛冶屋で保管されていたグリップと

ナイフの刃が組み合わさってできている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・ペアネックレスのかたわれ

鍛冶屋・一徹に落ちていたネックレス。

形から察するに恐らくペアネックレスと思われる。

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・大妖精(??)

名前の通り妖精。

事件当夜、友達と人里に

遊びに来ていたらしい。

──────────────────

 

【つきつける】───────────────────

・レミリア・スカーレット(500)

紅魔館の当主。

咲夜さんのことを裏切り者だと話しているが‥‥?

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・パチュリー・ノーレッジ(??)

紅魔館内の大図書館の管理人。

病弱体質、喘息もち。

──────────────────

 

【つきつける】───────────────────

・小悪魔(??)

大図書館の司書さん。

本名は不明。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・森近霖之助(??)

香霖堂店主。

人柄は良さそうだが、

商人にはあまり向いていなさそう。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・稲葉てゐ(??)

ウサギの耳が生えた妖怪。

いたずらっ子のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・餅田桜(??)

いっぷく堂の店員。

仲が良いという咲夜さんとは真逆の性格の持ち主。

被害者に恨みを持っている‥‥?

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・朝霧純人(??)

河城さんの上司。階級は警部。

事あるごとに『幻想』という単語を使う。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・多々良一徹(??)

鍛冶屋『一徹』の店主。

被害者とは昔からの知り合いだったらしい。

常にお酒の匂いをプンプンさせている。

──────────────────




どうも、タイホ君でございます。
今回も少々短かった気はしますが、いかがでしたでしょうか。

前回のつきつけるのコーナー、双子だった、という選択肢と人間ではない、の選択肢が結構接戦だったので見ていて楽しかったです。
11対14だったかな。今まで何回かこのコーナーを開催しましたが、ここまでの接戦は初めてでした。皆さん良い感じに騙されてくれました。

ちなみに、双子だった、の選択肢がだめな理由についてですが、作中でなるほどくんが説明しているように、双子だった場合、事件後にこっそり二人が合流して口裏を合わせてしまうのでだめ、ということになっています。事件後、少なくともなるほど君たちが調査している間は、桜は自由な状態にあったので、その間に双子と合流すれば、情報を交換できる、ということになっております。

……これでたぶん問題ないと思いますが、おかしいところがあったら指摘してください。すぐに代案を考えます。

ということで、今回は以上です。
いよいよ法廷もクライマックス。お楽しみに。

では。


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法廷 後半 その11

 心の中で「くらえ!」と叫びながらつきつける。

 

 「その証拠品は、これです!」

 「そ、それは……写真たてのようね。中の写真は随分と黄ばんでしまっているみたいだけど」

 「ええ、その通りです。被害者の自室で発見しました。御覧の通り、この写真はかなり黄ばんでいる。撮影されたのは十数年以上前だと推測できます」

 「異議あり! その写真が古いのは見ればわかることです。あなたはさっさと指摘するのです。その写真のどこを見れば、この証人が吸血鬼であることが分かるか。さあ、答えるのです!」

 「……分かりました。この写真で注目すべき場所、それは写っている証人自身です!」

 

 「証人自身……見たところ、今と何も変わらないように思えるけど……あっ!」

 写真を凝視した紫さんが、自分で言ったことのおかしさに気づいたようだ!

 「そう。その通りです。この写真は時間の流れと決定的にムジュンしているのです。明らかに昔に撮られたであろう写真。そのことは、写真の黄ばみ具合と、若かりし頃の被害者が写っていることから分かるでしょう。しかしどうか。写真の中に写っている証人は今と見た目が全く同じです! そして、これが意味するところ……答えは一つです」

 ぼくは指をつきつけた。

 「証人はやはり吸血鬼だった! だからこそ、時間が経過しても容姿に一切の変化がないのです!」

 「ぐううううっ!」

 証人席から悲鳴が聞こえた。

 

 「異議あり! 証人が吸血鬼であったことは認めましょう! しかし、なぜ彼女はこんな面倒なことをしたのか! 検察側は、弁護側にその理由の説明を求めます!」

 なぜ、そんな面倒なことをしたのか。理由は明白だ。……そろそろ潮時なのかもしれない。

 

 四季検事の言葉に頷き答える。

 「お答えしましょう。なぜ、証人はこのような不可解な行動をとったのか。その理由は……アリバイ作りの為です」

 「あ、アリバイ作り……?」

 「証人は当初、事件現場の厨房から事件を目撃したと証言するつもりだったのでしょう。しかし、途中で不安になったのか、彼女は自らの分身を作りそれを紅魔館に向かわせた。事件発生当時、自分は現場にいなかったことにして、アリバイを作りたかったのでしょう。しかし、そこで思わぬハプニングが起こった」

 「霧の湖の爆発事故ね」

 「その通りです。吸血鬼が作り出す分身はあくまでもしもべのコウモリを集めただけの存在。物事を話す手段を持たないコウモリから彼女は爆発があったことを知ることができなかった。もし、彼女に双子なんかがいて、その人物を替え玉に使われていたらこの情報を教えられていたかもしれません。そうしたら、分からずじまいだったでしょう」

 

 「ちょ、ちょっと待ちなさい、弁護人。あなたの話ぶりだと、まるでこの証人が犯人であるようではないですか」

 四季検事が、やや狼狽した声で言う。

 

 「……ええ。その通りです。……弁護側は、この証人を告発します。この事件の真犯人として!」

 ……正直、勢いで言っていることは否めない。でも、ここで捕まえないと逃げられてしまう! 今は彼女をこの法廷にとどめておかないと!

 

 「異議あり! ……やってくれますね、弁護人。しかし、そんな行き当たりばったりの告発が通るとは思わないことです!」

 四季検事は怒りの炎を燃やしている。自分の思い通りにならないからだろう。

 「残念ですが、弁護側の主張には大きな穴があります!」

 四季検事は拳で机を叩く。

 「穴、ですか」

 「ええ。凶器についた被告人の指紋。忘れたとは言わせませんよ」

 ……凶器の指紋、か。まあ、予想通りの返しだな。

 

 「さらに言うならば、凶器の調達方法についても解明されていません」

 「凶器の調達方法?」

 「ええ、その通りです」

 首肯する四季検事。

 「今回の犯行に使われたナイフは、被告人自身の所有物でした。わざわざ鍛冶屋に頼み込んだ特注品。それはそれは大事に扱っているそうで。常に肌身離さず持ち歩いていると聞いています。そうですよね、被告人?」

 検事席から被告人席に視線が飛ぶ。

 

 「は、はい。仰る通りでございます。刃物は危険ですから、常に取り扱いに注意し、盗まれないよう管理しております」

 四季検事はそれを聞くと、自信ありげな表情を見せる。

 「ありがとうございます、被告人。さて、彼女が話したように、何人たりともあのナイフを調達することはできなかった。その時点で被害者の殺害など不可能なのです!」

 

 「異議あり! 残念ながら……主張に穴が開いているのは検事、あなたの方です!」

 「なんですって……?」

 「裁判長! 弁護側は検察側の主張に対して証拠品を提示する準備があります!」

 ぼくがそういうと、木槌の音が鳴る。

 「あら。分かったわ。それでは提示してもらいましょう。検察側の主張に対する証拠を!」

 

 

 

 ―つきつける― 検察側の主張に対する証拠をつきつけろ!

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】───────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

・被害者 八ッ時茶太郎 ・死因 心臓をナイフで一突きにされたことによる失血死。

・追記 ナイフの刺さりが甘かったことが再解剖で判明。よって、被害者は刺されてから数十秒の間生きていた可能性を認める。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の順手の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・コルクボード

被害者の自室から発見されたもの。

咲夜の写真ばかりが貼られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・文々。新聞

4月9日づけの夕刊。

一面トップには爆破事件について書かれている。

 

※詳細

4月8日午後十一時五十分ごろ、霧の湖で謎の爆発が発生。

妖怪一名が負傷。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場の土間について

現場の土間は、かなり柔らかく、軽い人がのっただけでも痕が残る。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・黄ばんだ写真

茶太郎の自室に置かれていた黄ばんだ写真。

茶太郎の見た目が若いのに対し、

桜の見た目には変化がない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・カメラの記憶

朝霧が念写したカメラの記憶。

いっぷく堂開店当時の茶太郎と桜の姿が写っている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鉄製ナイフの刃

鍛冶屋・一徹で売られている洋物ナイフの刃。

グリップと刃が取り外せるようになっている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・銀製のナイフの刃

咲夜が普段使っているナイフの刃。

幻想郷では貴重な銀が使われている。

鉄製ナイフの刃と同じ形をしている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・グリップ

咲夜が普段使っているナイフのグリップ。

投げナイフ用で少し特殊な形をしている。

刃の差込口が洋物ナイフのグリップと同じ形になっている。

──────────────────

 

【つきつける】───────────────────

・ナイフ

鍛冶屋一徹でもらったもの。

鍛冶屋で保管されていたグリップと

ナイフの刃が組み合わさってできている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・ペアネックレスのかたわれ

鍛冶屋・一徹に落ちていたネックレス。

形から察するに恐らくペアネックレスと思われる。

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・大妖精(??)

名前の通り妖精。

事件当夜、友達と人里に

遊びに来ていたらしい。

──────────────────

 

【つきつける】───────────────────

・レミリア・スカーレット(500)

紅魔館の当主。

咲夜さんのことを裏切り者だと話しているが‥‥?

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・パチュリー・ノーレッジ(??)

紅魔館内の大図書館の管理人。

病弱体質、喘息もち。

──────────────────

 

【つきつける】───────────────────

・小悪魔(??)

大図書館の司書さん。

本名は不明。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・森近霖之助(??)

香霖堂店主。

人柄は良さそうだが、

商人にはあまり向いていなさそう。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・稲葉てゐ(??)

ウサギの耳が生えた妖怪。

いたずらっ子のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・餅田桜(??)

いっぷく堂の店員。

仲が良いという咲夜さんとは真逆の性格の持ち主。

被害者に恨みを持っている‥‥?

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・朝霧純人(??)

河城さんの上司。階級は警部。

事あるごとに『幻想』という単語を使う。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・多々良一徹(??)

鍛冶屋『一徹』の店主。

被害者とは昔からの知り合いだったらしい。

常にお酒の匂いをプンプンさせている。

──────────────────




どうも、タイホ君です。
展開早すぎ&文字数毎回少ない&なるほどくん無双し過ぎなこの頃でございます。
まあ、一応時系列的に3の後だから多少はね?
四季様も久々に検事をやっているわけだし。まあ、3話ではもう少し検察側にも見せ場をあげたいなと思っております。

さて、つきつけるのコーナーです。
今回は、証人、餅田桜が鍛冶屋の倉庫に侵入したことを示す証拠品を提示していただきます。
難易度は星ひとつ。簡単です。どう考えてもこれだろってやつです。

証拠品リストは下に乗っけておきます。
さて、この凶器の論争が終わったらとうとうあの人が登場です……お楽しみに。

では。

―つきつける― 餅田桜が倉庫に忍び込んだことを示す証拠をつきつけろ!
(難易度★☆☆☆☆)

【証拠品リスト】

・ナイフ
鍛冶屋一徹でもらったもの。
鍛冶屋で保管されていたグリップと
ナイフの刃が組み合わさってできている。

・ペアネックレスのかたわれ
鍛冶屋・一徹で作られた特注品。
茶太郎と桜がかつて注文したもの

・凶器のナイフの情報
1科学調査の結果
 ・柄の部分に被告人の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。
 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。
2その他の情報
 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。
 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

・カメラの記憶
朝霧が念写したカメラの記憶。
被害者の自室の写真立てにあった写真と同じ光景が映されている。

・コルクボード
被害者の自室から発見されたもの。
咲夜の写真ばかりが貼られている。



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法廷 後半 その13

 もう一度、心の中で「くらえ!」と叫び、証拠品をつきつける。

 「反論の証拠、それはこいつです!」

 「そ、それは……ナイフ、かしら? 見たところ凶器と同じようだけれど……血はついていないようね」

 裁判長席から紫さんがのぞき込む。

 

 「これは鍛冶屋一徹から借りてきたナイフです。グリップも特注品ですし、ナイフの刃もきちんと銀製で、実際に被告人が使っているものと全く同じものです」

 「異議あり! あなたは証人が鍛冶屋に直接ナイフを貰いに行ったと言いたいのですか? そんな馬鹿な真似をする人がいますか!」

 「ええ。もちろん、そんなことを主張するつもりはさらさらありません。……実は、鍛冶屋一徹では、使い古したナイフの刃を再利用し、グリップはまとめて捨てているのです。そして、そのグリップとナイフの刃は、まとめて店の裏にある倉庫に保管してあるそうです」

 「……あっ!」

 

 四季検事が少し狼狽した。

 「そう。使用済みのグリップ。そこには当然あるものが付着している」

 「被告人の指紋……ということね」

 「その通りです」

 紫さんの言葉に頷く。

 「……つまり! 鍛冶屋の倉庫に忍び込み、グリップを入手すれば、誰にでも被告人の指紋が付着したナイフを作ることができたのです!」

 「ぐぅぅっ!」

 四季検事はうなり声をあげる、しかし間髪入れずに「異議あり!」と反論をかます。

 

 「た、確かにそれならば凶器を入手することはできたようです。……しかし! まだ解明されていない点があります!」

 「なんですって?」

 「凶器のナイフに関する情報を御覧なさい。ここには確かに、“ナイフの刃は鉄製”と書かれています。しかし、被告人が普段持ち歩いているナイフは“銀製”です。もし、被告人に罪を着せるならば、当然彼女が普段持ち歩いているナイフを再現しなければなりません。しかし、実際に凶器として使われたナイフの刃は“鉄製”だった。証人は銀製のナイフを選ばなかったのです。……この食い違いについて、どう説明するつもりですか!」

 

 「異議あり! ……四季検事。先ほどの弁護側の証明を、もうお忘れなのですか?」

 「べ、弁護側の証明……?」

 「えっと、さっき弁護側が証明したことと言えば……そこの証人が吸血鬼だ、っていう話だったかしら?」

 

 「そうです、裁判長。さて、四季検事。ここで一つクイズです。吸血鬼の弱点と言えばなんですか?」

 「きゅ、吸血鬼の弱点? ええっと……十字架、にんにく、太陽の光、流水、そして銀……あっ!」

 「お気づきのようですね。そう。証人は銀製のナイフを“選ばなかった”のではない。“選べなかった”のです。……その理由は明白。真犯人……すなわち証人が吸血鬼だから。それ以外にありえません!」

 

 「きゃあああっ!」「また吸血鬼の話ですかっ!」

 証人席と検事席から悲鳴が上がった。

 

 検察側が反論してこない隙に一気に畳みかける!

 ぼくは威嚇の意味も込めて机を叩き、続ける。

 「被告人に罪を着せるために必要になるのは、指紋が付いたグリップのみです。本来ならばナイフの刃の部分まで再現すべきだったのでしょうが……吸血鬼である証人にはそれを持ち出すことはできませんでした。仕方なくグリップを盗み出した証人は、その後鍛冶屋で刃が鉄でできた洋物ナイフを買ったのでしょう」

 

 「なんで、そんなことをしたのかしら?」

 裁判長席から質問が飛ぶ。

 「当然、刃を用意するためです。幸いなことに、被告人が使っていたグリップの差込口は鍛冶屋の洋物ナイフの刃の根元と同じ形をしていました。証人は洋物ナイフで被害者を刺殺した後、グリップの部分を入れ替えたのです。その証拠に、被害者に刺さっているナイフのグリップには血がべったりと付着しています。殺害した後、ナイフをそのままにしておけば、グリップに血が付くことはありません。ナイフが栓の代わりになって、大量に出血しませんから。恐らく、交換するときに誤ってグリップに血をつけてしまったのでしょう。……慌てていたのか、拭い去りはしなかったようですが」

 

 「ちょっと待ってちょうだい。わざわざそんなことをしなくても、初めからグリップの部分だけ変えておけばいいじゃない」

 「いえ。被告人が使っているグリップは投げナイフとして使用するために、形状が普通のグリップとはやや異なります。確実に殺害するためには、より握りやすい普通のグリップのままで刺すべきだと判断したのでしょう」

 「なるほど」

 紫さんは納得して頷いてくれた。……しかし。

 

 「異議あり!」

 検察側はまだ食い下がってくるようだ。

 

 「あなたの説明には納得しました。しかし、肝心の証拠がありません」

 「証拠?」

 「証人が倉庫に侵入した証拠ですよ。法廷でモノを語るのは証拠品のみ。法廷での大原則を忘れたわけではありませんよね?」

 やれやれ。どこの世界でも、何かと言えば証拠、証拠ってうるさいな……。

 

 「……分かりました。では、お望み通り証拠品を提示しましょう。証人が鍛冶屋の倉庫に忍び込んだ証拠。それは……!」

 

 

 

 ―つきつける― 桜が鍛冶屋の倉庫に忍び込んだ証拠をつきつけろ!

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

 ・被害者 八ッ時茶太郎 

 ・死因 心臓をナイフで一突きにされ即死。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

 

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

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【つきつける】──────────────────

・コルクボード

被害者の自室から発見されたもの。

咲夜の写真ばかりが貼られている。

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【つきつける】──────────────────

 ―証拠品「文々。新聞」を法廷記録に挟んだ―

・文々。新聞

4月9日づけの夕刊。

一面トップには爆破事件について書かれている。

 

※詳細

4月8日午後十一時五十分ごろ、霧の湖で謎の爆発が発生。

妖怪一名が負傷。

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【つきつける】──────────────────

・現場の土間について

現場の土間は、かなり柔らかく、軽い人がのっただけでも痕が残る。

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【つきつける】──────────────────

・黄ばんだ写真

茶太郎の自室に置かれていた黄ばんだ写真。

茶太郎の見た目が若いのに対し、

桜の見た目には変化がない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鉄製ナイフの刃

鍛冶屋・一徹で売られている洋物ナイフの刃。

グリップと刃が取り外せるようになっている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・銀製のナイフの刃

咲夜が普段使っているナイフの刃。

幻想郷では貴重な銀が使われている。

鉄製ナイフの刃と同じ形をしている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・グリップ

咲夜が普段使っているナイフのグリップ。

投げナイフ用で少し特殊な形をしている。

刃の差込口が洋物ナイフのグリップと同じ形になっている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・ナイフ

鍛冶屋一徹でもらったもの。

鍛冶屋で保管されていたグリップと

ナイフの刃が組み合わさってできている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・ペアネックレスのかたわれ

鍛冶屋・一徹に落ちていたネックレス。

形から察するに恐らくペアネックレスと思われる。

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】─────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】───────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・大妖精(??)

名前の通り妖精。

事件当夜、友達と人里に

遊びに来ていたらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・レミリア・スカーレット(500)

紅魔館の当主。

咲夜さんのことを裏切り者だと話しているが‥‥?

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・パチュリー・ノーレッジ(??)

紅魔館内の大図書館の管理人。

病弱体質、喘息もち。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小悪魔(??)

大図書館の司書さん。

本名は不明。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・森近霖之助(??)

香霖堂店主。

人柄は良さそうだが、

商人にはあまり向いていなさそう。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・稲葉てゐ(??)

ウサギの耳が生えた妖怪。

いたずらっ子のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・餅田桜(??)

いっぷく堂の店員。

仲が良いという咲夜さんとは真逆の性格の持ち主。

被害者に恨みを持っている‥‥?

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・朝霧純人(??)

河城さんの上司。階級は警部。

事あるごとに『幻想』という単語を使う。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・多々良一徹(??)

鍛冶屋『一徹』の店主。

被害者とは昔からの知り合いだったらしい。

常にお酒の匂いをプンプンさせている。

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法廷 後半 その14

※画像の著作権及び著作者人格権は著作者に所属します。
無断転載等を行わないようお願いいたします。



 「……分かりました。では、お望み通り証拠品を提示しましょう。証人が鍛冶屋に忍び込んだ証拠。それは……このネックレスです!」

 「ね、ネックレス?」

 裁判長席から声がした。

 

 「このネックレスは、鍛冶屋の裏手にある倉庫に落ちていたそうです」

 一徹さんからもらったネックレスを掲げる。それを見て、桜さんは青ざめた顔をした。

 「異議あり!」

 負けじとすぐさま検察側から異議が飛ぶ。

 

 「ふん。そんなネックレスをむんずと突き出されたところで、それが彼女の物だと証明できなければ意味がありません。検察側は、そのネックレスが証人の物だったという確固たる証拠の提示を求めます!」

 「……いいでしょう。このネックレスが証人の物だということは、こいつが示してくれる!」

 

 

 

 ―つきつける― ネックレスが桜のものだということを示す証拠をつきつけろ!

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

 ・被害者 八ッ時茶太郎 

 ・死因 心臓をナイフで一突きにされ即死。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

 

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・コルクボード

被害者の自室から発見されたもの。

咲夜の写真ばかりが貼られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

 ―証拠品「文々。新聞」を法廷記録に挟んだ―

・文々。新聞

4月9日づけの夕刊。

一面トップには爆破事件について書かれている。

 

※詳細

4月8日午後十一時五十分ごろ、霧の湖で謎の爆発が発生。

妖怪一名が負傷。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場の土間について

現場の土間は、かなり柔らかく、軽い人がのっただけでも痕が残る。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・黄ばんだ写真

茶太郎の自室に置かれていた黄ばんだ写真。

茶太郎の見た目が若いのに対し、

桜の見た目には変化がない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・カメラの記憶

朝霧が念写したカメラの記憶。

いっぷく堂開店当時の茶太郎と桜の姿が写っている。

二人は首からペアネックレスをかけている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鉄製ナイフの刃

鍛冶屋・一徹で売られている洋物ナイフの刃。

グリップと刃が取り外せるようになっている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・銀製のナイフの刃

咲夜が普段使っているナイフの刃。

幻想郷では貴重な銀が使われている。

鉄製ナイフの刃と同じ形をしている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・グリップ

咲夜が普段使っているナイフのグリップ。

投げナイフ用で少し特殊な形をしている。

刃の差込口が洋物ナイフのグリップと同じ形になっている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・ナイフ

鍛冶屋一徹でもらったもの。

鍛冶屋で保管されていたグリップと

ナイフの刃が組み合わさってできている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・ペアネックレスのかたわれ

鍛冶屋・一徹に落ちていたネックレス。

形から察するに恐らくペアネックレスと思われる。

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】─────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】───────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・大妖精(??)

名前の通り妖精。

事件当夜、友達と人里に

遊びに来ていたらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・レミリア・スカーレット(500)

紅魔館の当主。

咲夜さんのことを裏切り者だと話しているが‥‥?

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・パチュリー・ノーレッジ(??)

紅魔館内の大図書館の管理人。

病弱体質、喘息もち。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小悪魔(??)

大図書館の司書さん。

本名は不明。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・森近霖之助(??)

香霖堂店主。

人柄は良さそうだが、

商人にはあまり向いていなさそう。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・稲葉てゐ(??)

ウサギの耳が生えた妖怪。

いたずらっ子のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・餅田桜(??)

いっぷく堂の店員。

仲が良いという咲夜さんとは真逆の性格の持ち主。

被害者に恨みを持っている‥‥?

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・朝霧純人(??)

河城さんの上司。階級は警部。

事あるごとに『幻想』という単語を使う。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・多々良一徹(??)

鍛冶屋『一徹』の店主。

被害者とは昔からの知り合いだったらしい。

常にお酒の匂いをプンプンさせている。

──────────────────




どうも、タイホ君です。
いよいよ、今話最後のつきつけるのコーナーです。

と、言っても、今回は証拠品のつきつけではなく、怪しいところを指摘するあれなので、アンケート機能が使えないのです。

この下に先ほどの画像を張っておくので、それをもとに推理してください。
もしよろしければ、メッセージ機能などで、皆さんの推理なんかを披露してくださると幸いです。

難易度は星三つから四つぐらいでしょうか。よーく調べてみれば、ちょっとした違いに気づくと思います。そこから、どのようにして推理していくかというのも肝になると思います。

次回でようやく法廷パートも終わりです。

では。また会いましょう。

―つきつける― 写真に写っているおかしな点を指摘しろ!
(難易度★★★☆☆~★★★★☆)

写真一枚目

【挿絵表示】


写真二枚目

【挿絵表示】


※画像の著作権及び著作者人格権は著作者に所属します。
無断転載等を行わないようお願いいたします。


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法廷 後半 その15

 ぼくは、一枚の紙きれを法廷記録から取り出した。

 「その証拠はこいつです!」

 「そ、それは……写真、かしら? 証人と被害者が写っているようだけれど」

 「その通りです。この写真は、朝霧という人からもらいました」

 「朝霧…………まったく、あの男はぁ……!」

 朝霧さんの名前を聞いて、四季検事が唸りだす。彼には悪いが、このまま続けさせていただこう。

 

 「この写真をよくご覧ください。被害者と証人はおなじ形のネックレスを首にかけている。これが何よりの証拠です!」

 「ま、待ってちょうだい! そんなネックレス、人里の宝飾店を探し回れば、どこかで売られているはずよ!」

 証人席から、桜さんが反論してきた。

 

 「異議あり! 証人、そうはいきません! このネックレスは開店祝いに作られた特注品だった。つまり、この世界でこのネックレスを持っていたのはあなたと被害者のみなのです!」

 「ぐっ……!」

 「そして、こいつが特注品だったと教えてくれたのは……証人! ほかでもないあなたなのです!」

 「き……きゃあああっ!」

 「やはり、倉庫に忍び込んだのは証人で間違いなかった! この事件の真犯人は餅田桜、彼女以外にありえません!」

 

 桜さんは、俯いている。顔はすでに真っ赤に染まっており、静かな怒りが感じ取れる。

完全に追い詰め切ったと言っていいだろう。

 裁判長席のほうを見ると、紫さんはすでに意を決したように、証人席と被告人席のほうを交互に見ている。これで審理は決したはず……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「異議あり!」

 が、そう上手くもいかない。

 

 「……どうやら、そろそろ潮時のようですね」

 先ほどまで動揺していた四季検事だが、今は妙に落ち着き払っている。

 目を閉じ、まるで、瞑想しているような雰囲気だ。

 

 そう思ったのもつかの間、四季検事はカッ、と目を見開くと机を叩き、叫ぶ。

 「裁判長! 検察側はここで、新たな証人の召喚と、証拠品を提示する準備があります!」

 新たな証人に、証拠品……か。さっきの追及で、検察側はかなり追い詰めらているはず。

 そしてそんな状況で提出する証拠品……切り札が飛んでくる!

 

 「新たな証拠品……そういえば、検察側の証拠品があと一つ余っていたわね」

 紫さんが資料をめくる。

 「分かったわ。可能性が残っている以上、検証しなければならない。証人の入廷と、証拠品の提出を許可するわ」

 紫さんの事件に対する向き合い方は正しい。そのおかげで、この裁判中に何度も助けられた。……しかし、今度はそうもいかない。検察側の切り札。ここで崩さねば、逆転されかねない!

 

 「では、証人。入廷なさい」

 四季検事が証人を呼ぶ。しかし、今までと少し口調が違う。まるで、目下の者に話しかけるような口調だ。

 すぐに扉が開かれる。そこには、朝霧さんの姿があった。

 

 

 「証人、名前と種族、職業」

 彼が証人席に着くや否や、即座に身分確認が始まる。

 

 「ああ、四季様、お構いなく。僕のようなものが、この席に座ること自体、恐れ多いし、それに……」

 「名前と種族、職業。今すぐ述べなさい!」

 叩き割る勢いで机を殴った後、四季検事が怒号を飛ばす。

 朝霧さんは、お茶屋であった時より、少し恐縮しているように見て取れる。彼女の直属の部下なのだろうか。

 

 「名前は朝霧純透、種族はただの妖怪。職業は刑事を」

 そつなく答える。

 「初めから、普通にして下さい。大体あなたという人は……」

 「おっと、四季様。説教は勘弁してください。一応、僕は証言しに来ているのですから」

 お説教がまさに始まらんとしていたところで、朝霧さんが制止した。

 彼女のお説教癖を知っているということは、やはり直属の部下なのか……いや、四季検事のことだ、街中でも説教をしているのだろう。それで知っているのかもしれない。

 

 「む……。分かりました。あなたへのお説教は、後に取っておきましょう」

 正論を言われたのが少し癪だったのか。四季検事は眉間にしわを寄せた。

 「それで、この証人は何を話すのかしら?」

 紫さんが問う。

 「僕は、四季様がおっしゃられていた、決定的な証拠についてお話しいたします」

 決定的な証拠……物の記憶だな。

 

 「僕は、能力を使って、物の記憶を紙に念写することが出来ます。昨晩、僕は幻想的な香りに誘われ、現場をふらりと訪れました」

 さながら、ミュージカルの役者のように、ふわりと飛んでみせる朝霧さん。が、検査値側からの刺すような目線に気づくと、慌てて姿勢を直す。

 

 「そして、偶然、素晴らしい幻想の記憶を持つものを見つけたのです」

 「一体なにかしら?」

 「それは、そこにおいてある凶器のナイフです」

 机の方を指さす。

 「物とは実に素晴らしいです。ぼく達が気づきもしないようなことまで見聞きしている。ああ、何て幻想的なのでしょう……」

 今度は、空に向かって祈りをささげるようなポーズをとった。どうやら彼は、自分の能力に関連した話をすると、気分が高揚するのだろう。彼を除いた廷内の全員が、冷ややかな視線を送る。

 

 「な、何が幻想的なのかはわからなないけど、とにかく、すごいものを見つけたのね」

 「はい、裁判長閣下」

 「では、その決定的な記憶について、証言をお願いするわ」

 「仰せのままに」

 執事のような深い一礼をした後、証言を始める。さて、どんな記憶が飛び出るか……。

 

 ―証言開始― ~幻想的で決定的な証拠~

 

 「今回念写してきた紙は、合計で三枚です。これらについて、僕自身の解釈を織り交ぜながら、紹介させていただきます」

 朝霧さんは、懐から三枚の紙を取り出すと、証言席の机に並べ、一枚取り上げる。

 「一枚目はこの紙。被告人が今まさに、被害者を殺害しようとしている様子ですね」

 

【挿絵表示】

 

 一枚目の写真には、ナイフが、立ち尽くす茶太郎さん目掛けて突き刺されようとしている様子が写っている。よく見ると、薪小屋が写っており、薪が積み上げられているのが分かる。

 

 「少しいいでしょうか」

 思わず声を上げた。

 「何でしょう?」

 「この写真、確かに被害者が刺される直前の光景に見えますが……これだけでは、被告人がナイフを持っているとは断定できないのでは?」

 「それについては問題ありません」

 朝霧さんは頭を振る。

 

 「成歩堂弁護士、着眼点を変えてみましょう。被害者に注目してください。彼は殺されるというのに、動ずることもなく、棒のように立っているでしょう?」

 「た、確かに……」

 「ナイフを突き立てられたら、人間であれ妖怪であれ、必ず抵抗するはずです。しかし、被害者は抵抗する素振りを見せてない。なぜそのような状況が出来上がったのか?答えは一つです」

 「時間を、止められていたから……」

 これまた思わず言葉が口から漏れ出た。

 「正解です」

 今度は頭を縦に振られた。出来る事なら横に振って欲しかった……。

 

 「時を止められてしまっては、抵抗することは出来ません。被害者は自分が殺されたことも知らずに、命を落としたのです。何て幻想的な犯行だ……尊敬の意を表するのに値する……」

 なんてこった……たった一枚の写真で、せっかくの逆転が止められてしまった!

 「さて、一枚目はこんな所ですかね。では次に行きましょう。」

 朝霧さんが、別の紙を手に取った。

 

 「二枚目はこれです」

 二枚目の紙には、何も写っていない。インクでべた塗りしたように真っ暗だ。

 「これはですね、被害者が刺された瞬間のナイフが見ていた光景です」

 「刺された瞬間の?」

 「そう。ナイフは、刺された瞬間のみ、目の前が真っ暗になってしまうのです」

 「なるほど」

 「さて、あまり語りすぎるのも幻想的とは言えません。次の記憶を見ましょう」

 

  三枚目の紙が取り上げられる。

 「この写真は、被害者が刺された直後の光景です。刺された衝撃で一瞬窓側を向いているのか、外しか見えません」

 

【挿絵表示】

 

 紙には、お茶屋の外が映し出されている。薪小屋しか写っていない。

 「僕が物に問いかけて呼び起こした記憶はこの三つだけです。さて、成歩堂弁護士、あなたはこれをどう読み解きますか?」

 

 

 

 「いかがでしたでしょうか、裁判長」

 証言を聞き終えた四季検事が、余裕綽々と言わんばかりにほくそ笑む。

 「そうね……一枚目の紙に写っているものと、その解釈を聞く限りでは、そう判断せざるを得ないわね」

 悔しいが、ぼくもそう認めざるを得ない。ナイフで刺されようとしているのに、一切抵抗しないのはおかしい。彼の解釈が正しいとしか思えない。

 うう、検察側の切り札、突破するのは骨が折れそうだ……。

 「弁護人、何か反論は?」

 紫さんが問う。四季検事は、ぼくを見下すような眼で見ている。

 

 「無駄です。一枚目の紙を見て、よく分かったでしょう。被害者が殺害される直前、時間は止まっていた。この幻想郷で時間を止めることが出来るものは、被告人以外に存在しません」

 そう言って、ぼくの方目掛けて指をさした。

 「あなたがこれまで立証してきたことは、確かに理にかなっていました。しかし、時止めの前にはすべて無意味です」

 「でも、まだ可能性があるかもしれません」

 「往生際が悪いのも大概にしなさい。こればかりは、あなたにも立証することは不可能です。諦めなさい。今、ここで負けを認めれば、あなたに対する罰則は見逃してあげましょう」

 少し、慈愛を感じさせるような柔らかい声色で話す。

 

 「……残念ですが、四季検事。ぼくは諦めが悪いんです」

 そうだ。諦めて堪るものか。約束を、咲夜さんとの約束を果たさなければならない!

罪をかぶるのが怖くて弁護士が務まるか。ぼくは初めから、その覚悟を持って、この法廷に立っているのだから!

 

 「……弁護側は、検察側の提出した証拠にムジュンがあると考えます!」

 「……面白い!」

 四季検事が、パン、と手を打ち鳴らした。

 

 考えろ、考えるんだ成歩堂龍一! 今こそ、発想を逆転させるんだ。 

 “時が止まっていなかった証拠”を探すのではなく、“時が止まっていたとしたらおかしくなってしまう点”を指摘する。そうすれば、めぐりめぐって、時が止まっていなかったことが証明できるはずだ!

 そして、その“おかしな点”はこの写真に隠されているはず。見つけるんだ、なんとしても!

 これが最後の戦いだ!



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法廷 後半 その16

  ……これは!

  写真を凝視していると、ある一か所が変化していることに気づいた。

 ある部分に変化がある……待てよ。それって、検察の主張とムジュンしているんじゃ……。

 

「弁護人、時間です」

 考え込んでいると、検察席のほうから声がした。

 「さて、答えていただきましょうか。この三枚の紙にあるムジュンとやらを!」

 四季検事は、勝ちを確信しているのか、笑みにすっかり余裕が戻っている。

 ……だが、そうはさせない。その笑みと共に、ムジュンを打ち崩す!

 

 「……分かりました。お望み通り、弁護側の最後の立証をご覧に入れましょう!」

 お得意の指差しのポーズをくらわせる。

 四季検事は、予想に反してコチラが反撃してきたからか、顔に浮かんでいた笑みをかき消した。

 「ぐっ……そこまで言うのならば、指摘してもらいましょう。この写真のどこにムジュンがあるというのですか!」

 「ムジュンがあるのは……一枚目と、三枚目の写真です。一つずつ見ていきましょう。まずは一枚目をご覧ください」

 「被害者が刺される直前の写真ですね。これが何か?」

 「四季検事、着眼点を変えましょう。被害者の後ろに写っている薪小屋に注目してください」

 「……薪が積み上げられていますね」

 「その通りです。それを踏まえて、次は、三枚目の写真に写っている薪小屋に注目してください」

 四季検事が、三枚目の写真を見る。すると、みるみるうちに、彼女の顔に焦りの顔が見えだした。冷や汗をかいているようにも見える。

 

 「薪が、減っている……!」

 「そう。三枚目の写真に写っている薪の量は、一枚目の写真の時より減っているのです。さて、ここで思い出してください。この二枚の写真は、それぞれどのタイミングの記憶だったでしょうか?」

 「薪の減っていないほうが、犯行直前。減っているほうが、犯行直後だったわね」

 紫さんが言った。

 「まさしく。犯行直前と直後。その差は長く見積もっても、せいぜい五秒といったところでしょう。さて、ここでムジュンが生まれます」

 人差し指をピンと立てて、少しかっこつけて見せた。普段しないようなそぶりをとってしまうのは、高揚してしまっているせいなのだろう。

 

 「検察側は先ほど、この写真を根拠に、被害者が殺害されるとき時は止まっていた。つまり、時を止めることができる被告人こそが犯人だ、と主張しました。しかし、写真を見てみるとどうか。薪の数が減っているのです! 被告人の能力は、時を止めている間、被告人以外の“すべての人物”の動きが停止します。もし、時が止まっていると仮定すると、止まっている時間の中で、何者かが薪を運んでいることになる。これは明らかなムジュンです!」

 ぼくは机を叩く。

 「つまり! 被害者殺害のタイミングで、時が止められていたという検察側の主張は、このムジュンをもって、完全に崩れ去るのです!」

 「ぐっ……ぐう!」

 四季検事が唸る。

 

 「恐らく、薪を運んでいたのは、外に出ていた被告人だったのでしょう。つまり、彼女に犯行は不可能だった! ……では、誰が被害者を殺害したのか? 考えられるのは、たった一人!」

 机に両手を叩きつけた。そして、そのままの勢いで、桜さんめがけて指をつきつける。

 「餅田桜さん! あなたにしか、被害者を殺害することはできなかったのです!」

 

 桜さんは、まるで何か殴られたかのように、大きくのけ反り、そのまま背中から倒れこんだ。が、その直後立ち上がり、頭を抱える。

 「わ、私はやっていない。私は……! そう、これは何かの間違い、間違いなのよ!ねえ、検事さん、そうよね!」

 懇願のまなざしを桜さんは検察席に向かって飛ばす。しかし、肝心の四季検事は、唇をただ噛むだけで、一言も口を開こうとはしない。

 

 「ここが、年貢の納め時です。……桜という名を持つならば、その花のように、散り際をわきまえるべきです!」

 「うう……うわあああ!」

 桜さんが咆哮した。それと共に、何かが裂けるような音がした。見ると、彼女の背中から、大きな黒い翼が二枚生えている。

 「わ、私は……私は!」

 我を忘れた桜さんは、その背中に携えた翼を大きくはためかせ、出入り口の扉めがけて突進し、逃走を目論む。

 「ま、まずい! 逃げられる!」

 思わず声に出すが、もう手遅れだ。トップスピードに達した彼女に、追いつくすべをぼくは持ち合わせていない。

 そのまま桜さんは、法廷を脱走……と、思われたが、そうは問屋が卸さない。彼女は、扉の少し手前で、見えない何かにぶつかった。そのままの勢いで、桜さんは弾き飛ばされ、証人席に、叩きつけられる。衝撃で机が砕け散り、桜さんは嗚咽を漏らした。

 「……あらかじめ、結界を張っておいたわ。裁判長は、裁判を円滑に進めるのが務めだからね」

 紫さんが口を開いた。もう一度扉のほうを見る。目を凝らすと、扉の前にうっすらと壁のようなものが見える。結界か何かを、紫さんがあらかじめ張っていてくれたようだ。

 「どうして……どうして私ばかりがこんな目に……!」

 あおむけに倒れた桜さんは、天井を見つめて呟くのが精いっぱいだった。

 

 

 

 「……一つ、分からないことがあります。桜さん、あなたはなぜ被害者を、茶太郎さんを殺さなければならなかったのですか。その理由が分かりません」

 落ち着きを取り戻した桜さんに問う。三人の係官に周囲を固められた彼女は、抵抗する気力もなく、ボソボソと話し始めた。

 「……あの人が悪いんです。嘘をついた、裏切ったあの人が悪いんです」

 「裏切った?」

 「見ての通り、私は人間ではありません。私の本当の種族は、あなたの推理した通り、吸血鬼なんです」

 背中に生えた翼を見ながら、か細い声で彼女は言った。翼を見つめる、彼女の眼は、それを忌々しそうに見つめている。

 「私は、吸血鬼と人間の間に生まれた子です。今でこそ、羽を隠すことができるようになったものの、幼いころはそれができず、迫害されていました。“お前は残忍な吸血鬼の子だ”なんて言われて……」

「ご両親は?」

 「両親は二人とも自害しました。魔女狩りのように追い立てられて、最後は滝壺に身を投げて……。その頃の私は、羽を隠せるようになっていたので、人間として生活していけると、両親は判断したのでしょう」

 桜さんがため息を吐く。

 

 「それからしばらくして、私はいっぷく堂で働くことになりました。茶太郎さんは、最初はいい人でした。そう、最初はいい人だったんです……どこの誰かも分からず、両親もいない私を雇ってくれた時は、彼が神に思えました。それまで、私は人間として見られていなかったのに、彼は私を人間として扱ってくれた、すごく嬉しかった。その時、私は自分のことを初めて人間だと思えました」

 淡々と語る桜さん。だが、今、ほんの少しだけ声に生気が感じられた。本当は、茶太郎さんに対して、沢山の恩があったのだろう。

 「……でも、私が吸血鬼の子だと知ってから、彼の態度は変わりました。それまでは優しかったのに、それからの彼の態度は冷たくなったんです。……裏切られた、と思いました」

 「それで、彼の殺害を……」

 「はい。ちょうどその頃、咲夜さんと知り合って、能力や、使っているナイフの話を聞いて、この計画を思いつきました。……だけど、慣れないことはするもんじゃありませんね。銀製のナイフに触れないから、刃の部分を鉄にしたのが間違いでした。もしも私が、人間だったら、そこでばれることもなかったのに……」

 桜さんはそこまで言うと、天井を見上げた。

 

 「こんなことを言っても信じてもらえないかもしれませんが……一度は殺害を止めようとも思いました。茶太郎さんを殺害しようとしたときのことです、ナイフを向けられた彼は、なぜか抵抗しませんでした」

 「それは、なぜ?」

 「……分かりません。ただ、その時、私の中にある人の心が、殺してはいけない、と感じたんです。今、ここで殺してしまえば、きっと後悔する。そう思いました。……だけど、私は彼を殺してしまった。最後に勝ったのは、私の人間としての心では無く、吸血鬼の心だったんです。……幼いころに受けた言葉が現実になるとは。……皮肉なものです」

 桜さんが膝から崩れ落ちた。背中に生える羽も、それに共鳴するように、クタリとうな垂れ、そのほとんどが地面についてしまっている。

 「結局私は、ただの残忍な吸血鬼だったんです……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「……それは違うと思います」

 すべてを語り終えた桜さんに対して、ぼくのすぐ横から反論が聴こえた。真宵ちゃんだ。

 「確かに、あなたは人を殺しました。その結果だけ見れば、吸血鬼としての心が勝ったのかもしれません。だけど、そうじゃない。あなたの中にはまだ茶太郎さんを思う気持ちがあったんです」

 そこまで話すと、法廷記録から、被害者の解剖書を取り出した。ぼくの目に写る真宵ちゃんの顔は、いつになく真剣だった。

 「これは、被害者の解剖記録です。ここに、被害者のナイフの刺さりは甘かった、と書いてあるんです。桜さん、本当に残忍な吸血鬼としての心が勝っていたら、あなたの中に醜い殺意の心しか芽生えていなかったら、こんな風にはなりません。最後の瞬間、あなたの中にほんの少しだけれど、茶太郎さんを思う気持ちが生まれたんです」

 「私の、中に……?」

 「はい」

 力を失った、吸血鬼の目をしっかりと見つめて、真宵ちゃんは断言した。

 その瞬間、一筋、涙が桜さんの頬を伝った。

 その目は、憎悪に満ちた吸血鬼ではなく、後悔と反省の念がしっかりと籠もった目のように、ぼくには思えた。

 

 

 

「……これで、全て解決されたとみて問題なさそうね」

 桜さんが法廷から去り、しばしの間、なにか物思いに耽っていた紫さんが、ゆっくりと口を開いた。

 「私は、もう判決に移っていいと判断するけれど、二人はどうかしら?」

 弁護席と、検事席、交互に見て、語りかける。

 「弁護側、異議はありません」

 キッパリと言い切った。今度こそこれで終われる。ぼくは約束を果たすことが出来たのだ。

 

 「……検察側も、問題ありません」

 一方の検察側は、かなり落胆している。切り札が破られ、真犯人を暴かれたショックが大きいのか、机に突っ伏している。

 

 「どうだったかしら、映姫。初めての裁判は」

 落胆する四季検事に追い打ちをかけるように、紫さんが聞いた。が、当の本人は、答えるのが癪なのか、はたまた、声を出す気力すらないのか、一向に口を開こうとしない。

 「……まあ、無理に応える必要はないわ。ただ映姫、これで分かったでしょう。自分の一存だけで物事を判断すると、時に間違った結論を招きかねない。今回の裁判であなたがこのことを理解してくれたなら、幸いだわ」

 そこまで言うと、木槌を打ち鳴らした。判決の時だ。

 

 「では、被告人、十六夜咲夜に、最終的な判決を言い渡すわ」

 紫さんが息を吸い、そして判決を言った。

 「無罪!」

 よし! 心の中でガッツポーズを作った。未知の世界である幻想郷での裁判に終止符が打たれた。そう考えただけで肩の荷が下りる。

 「やったね、なるほどくん!」

 真宵ちゃんも、嬉しそうにピョンピョンと飛び跳ねた。

 「さて、それじゃあお開きとしましょうか。本日はこれにて閉廷!」

 紫さんが再び木槌を鳴らした。現実には絶対にありえない、幻想の裁判が、今終結した。

 




どうも、タイホくんです。
ようやく、長かった第二話の裁判が終結いたしました。
いやあ、長かった。二話がスタートしたのが、去年の六月なので、完結に実に一年三カ月もかかっています。長いな、と自分でも思います。

さて、裁判こそ終わりましたが、二話はもうちょっとだけ続きます。あと少しだけお付き合いのほどを。

あ、あと、被害者が殺害される直前になぜ抵抗しなかったのか、という理由については、次回分の投稿で明らかにするのでご安心を。

以上です。感想などいただけたら幸いです。

では。


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閉廷後 その1

【同日 午後11時25分 裁判所 被告人第2控室】

 「この度は本当に、本当にありがとうございました。感謝してもしきれません」

 閉廷後、控室に戻って来るなり、咲夜さんは深々と頭を下げた。ピッタリ四十五度だ。

 「……そして、隠し事をしてしまったこと、深くお詫び申し上げます。私の勝手な一存で、成歩堂様に迷惑をかけてしまい、反省しております」

 お辞儀の姿勢はそのままに、今度は角度を九十度に曲げた。三つ編みにした髪が、わずかに揺れる。

 

 「そ、そんなに謝らなくて大丈夫です。結果として無罪判決を勝ち取ることが出来たので、問題ありません。ほら、“終わりよければすべてよし”ってやつです」

 なるべく、優しめに声をかける。なんとなくだけれど、彼女は自分の失敗を、過剰に反省するタイプのように見て取れる。ここで、少しでも励ましておかないと、なんとなく気まずい。

 「そう言っていただけると、幸いです」

 咲夜さんそう言って、頭を上げ、にこりと微笑む。が、笑顔にまだ光が感じられない。やはり、まだ“彼女”のことが気になるのだろうか……。

 

 「……やっぱり、お嬢様のことが引っ掛かって?」

 「……はい」

 わずかに視線をそらして頷く咲夜さんの目には、不安の色が見て取れる。彼女には、紅魔館の出来事は伝えていない。精神的に彼女をさらに追い詰めるのを危惧したからだ。

 そこまでは良かったのだが、裁判が始まる直前、レミリアさんが咲夜さんと面会してしまった。

 それ自体は悪いことではないが、面会中一言もしゃべらないレミリアさんの姿を見て、咲夜さんもなんとなく察したのだろう。一回目の裁判の後の面会では何ともなさそうだったのに、二回目の裁判の開廷前のときには、顔色が優れていないことがそれを示している。

 「……先の事件の犯人のことが、私の中で渦巻いているのです。吸血鬼と人間、彼らは、一時的ではありましたが、共に同じ時間を過ごしていました。けれど、彼らの関係は破綻してしまっている。私は、そんな二人に、自分とお嬢様のことを重ねあわせて見てしまうのです。違う種族同士の共存は、やはり不可能なのか……そう、考えてしまうのです」

 

 「彼らの関係は破綻してしまっていた……確かにそうかもしれません。でも、その関係は完全には壊れていなかったはずです」

 「そ、そうなのですか……? なにか証拠があるのでしょうか」

 「ええ。この証拠品が、それを教えてくれます」

 

 

 

 ―つきつける― 桜と茶太郎の関係が壊れていなかったことを示す証拠をつきつけろ!

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八ッ時茶太郎の解剖記録

 ・被害者 八ッ時茶太郎 

 ・死因 心臓をナイフで一突きにされ即死。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場写真

現場を写した写真。

被害者が壁にもたれかかった状態で座り込み、足先にはダイイングメッセージが写っている。

挿絵表示で詳細を表示。

 

 

【挿絵表示】

(現場全体)

 

【挿絵表示】

(被害者のアップ)

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場上面図

現場の上面を記した図。

 

・凶器のナイフの情報

1科学調査の結果

 ・柄の部分に被告人の指紋を検出。それ以外の指紋は検出されず。

 ・刃先の部分に、被害者の血液を検出。それ以外の血液は検出されず。

2その他の情報

 凶器のナイフは、柄の部分と刃の部分が取り外せる仕様となっている。

 また、柄の部分はプラスチック製、刃の部分は鉄製であることが判明済み。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・コルクボード

被害者の自室から発見されたもの。

咲夜の写真ばかりが貼られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

 ―証拠品「文々。新聞」を法廷記録に挟んだ―

・文々。新聞

4月9日づけの夕刊。

一面トップには爆破事件について書かれている。

 

※詳細

4月8日午後十一時五十分ごろ、霧の湖で謎の爆発が発生。

妖怪一名が負傷。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・現場の土間について

現場の土間は、かなり柔らかく、軽い人がのっただけでも痕が残る。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・黄ばんだ写真

茶太郎の自室に置かれていた黄ばんだ写真。

茶太郎の見た目が若いのに対し、

桜の見た目には変化がない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・カメラの記憶

朝霧が念写したカメラの記憶。

いっぷく堂開店当時の茶太郎と桜の姿が写っている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鉄製ナイフの刃

鍛冶屋・一徹で売られている洋物ナイフの刃。

グリップと刃が取り外せるようになっている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・銀製のナイフの刃

咲夜が普段使っているナイフの刃。

幻想郷では貴重な銀が使われている。

鉄製ナイフの刃と同じ形をしている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・グリップ

咲夜が普段使っているナイフのグリップ。

投げナイフ用で少し特殊な形をしている。

刃の差込口が洋物ナイフのグリップと同じ形になっている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・ナイフ

鍛冶屋一徹でもらったもの。

鍛冶屋で保管されていたグリップと

ナイフの刃が組み合わさってできている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・ペアネックレスのかたわれ

鍛冶屋・一徹に落ちていたネックレス。

形から察するに恐らくペアネックレスと思われる。

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流冷媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・博麗霊夢(16)

博麗神社の巫女。

ぼくに幻想郷のことについて教えてくれた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】─────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】───────────────────

・十六夜咲夜(16)

今回の事件の被告人。

紅魔館というお屋敷に務めるメイドで、

時を止めることができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八ッ時茶太郎(51)

今回の事件の被害者。

お茶屋『いっぷく堂』の店主。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

機会を見つけては機械をいじくろうとする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・大妖精(??)

名前の通り妖精。

事件当夜、友達と人里に

遊びに来ていたらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・レミリア・スカーレット(500)

紅魔館の当主。

咲夜さんのことを裏切り者だと話しているが‥‥?

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・パチュリー・ノーレッジ(??)

紅魔館内の大図書館の管理人。

病弱体質、喘息もち。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小悪魔(??)

大図書館の司書さん。

本名は不明。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・森近霖之助(??)

香霖堂店主。

人柄は良さそうだが、

商人にはあまり向いていなさそう。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・稲葉てゐ(??)

ウサギの耳が生えた妖怪。

いたずらっ子のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・餅田桜(??)

いっぷく堂の店員。

仲が良いという咲夜さんとは真逆の性格の持ち主。

被害者に恨みを持っている‥‥?

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・朝霧純人(??)

河城さんの上司。階級は警部。

事あるごとに『幻想』という単語を使う。

 

【挿絵表示】

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・多々良一徹(??)

鍛冶屋『一徹』の店主。

被害者とは昔からの知り合いだったらしい。

常にお酒の匂いをプンプンさせている。

──────────────────




どうも、タイホくんです。
「閉廷後 その1」をお届けしました。

比較的、もの悲しいお話の今回ですが、いかがでしたでしょうか。
救いのないお話になってしまった気がして、少しやりすぎた気がします。
証拠品つきつけのあたりが、少々蛇足気味なように感じましたが……まあ、ここまで来たら、徹底的に救いのないお話にしようと思った結果です。はい。

さて、次回分の「閉廷後 その2」で二話は本当に完結いたします。
次回は、三話以降に向けてのお話し(と言っても、たかが知れてますが)を書いて、終わり、となっています。

最後の最後に、ちょっとしたサプライズ的なものが待っているのでお楽しみに。

では。


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閉廷後 その2

 ぼくはそう言って、法廷記録から二つの証拠品を取り出した。

 「それは……ネックレスに、写真ですか?」

 「ええ。この二つの証拠品は、茶太郎さんと桜さんの“思い出の品”です。茶太郎さんは、この写真を自分の部屋に飾っていました。それも、写真が日焼けして黄ばんでしまうほどに」

 この写真は、朝霧さんからもらったものなので、黄ばんではいないが、まったく同じ写真が被害者の自室に飾ってあったのをぼくは見ていた。

 

 「そして、こっちのネックレスも同様です。もし、桜さんが茶太郎さんのことを心から恨んでいなければ、このネックレスは今頃処分されているでしょう。二人が、互いのことをまだ思っていた証拠だと思います」

 「……確かにそのようです。しかし、せめて、話し合う猶予はなかったのでしょうか?」

 

 「……それが、この事件の悲しいところです。茶太郎さんは、殺害される直前、抵抗するそぶりを見せていませんでした」

 「朝霧様の記憶写真のことですね」

 「ええ。……これは、ぼくの推測にすぎませんが。恐らく、茶太郎さんは自ら殺される道を選んだと思うのです。“桜さんにつらい思いをさせた自分は、殺されても仕方がない“。彼は、死の間際にそう思ってしまった、だから抵抗しなかったのでは、と思います」

 「そ、そんなことが……」

 「あくまでも推測ですが。ただ、もしこれが事実だとするならば、ぼくはこの考えは間違っていると思います。結果的に、桜さんは殺人の罪で捕まってしまいました。もし、もう一度彼女と向き合っていれば……こんな結果にはならなかったと思います」

 「…………」

 咲夜さんが俯いた。わずかにのぞく顔からは、深刻な表情が見て取れる。

 

 「……だからこそ、咲夜さん。あなたは、もう一度レミリアさんと向き合ってください。きっと、話し合えばわかるはずです。それに彼女はあなたのことを……」

 

 「弁護士さん、ちょっといいかい?」

 ぼくが話していると、小町さんの声が聞こえた。

 「あんたの依頼人と面会したいって奴がいてさ。今時間あるかい?」

 「え、ええ。まあ」

 「そうか、よかったよかった。それじゃあ後は頼んだぞ」

 手をひらひらとさせて、小町さんは部屋を後にする。取り残された、面会人は、やや恐縮しながら、おずおずと姿を現した。

 

 「……お嬢様!」

 特徴的な黒い翼が扉から覗いた瞬間、まだ顔すら見えていないのに、咲夜さんが面会人をレミリアさんだと言い当てた。思いがけない人物の登場に、彼女は狼狽してしまっている。

 レミリアさんは、怖々とした様子のまま、少しずつ、扉の陰から姿を出した。

 そして、意を決したのか、突然扉の陰からバッと飛び出したかと思うと、咲夜さんの前まで走って来て、

 「ごめん、なさい」

 と、小さく言った。

 しばしの間、気まずい沈黙が流れる。そんな中、咲夜さんが口を開く。

 「……お嬢様が謝られる必要はございません。全ては、私の不手際で起こった出来事。むしろ謝るべきなのは私なのです」

 咲夜さんがレミリアさんの視線よりも低くなるように、膝をつく。そして、そのまま頭を下げた。

 「お騒がせしてしまい、誠に申し訳ありませんでした」

 レミリアさんは、謝罪の言葉を述べる咲夜さんの頭を見つめる。

 

 「……顔を上げて、咲夜」

 その言葉に反応し、咲夜さんがゆっくりと顔を上げる。

 「繰り返すことになるけど、ごめんなさい。私が謝るべきなの」

 咲夜さんの目をじっと見て話す。決意を固めた、強い眼差しで。

 

 「昨日の晩、あなたが殺人で捕まったと聞いて、私は意味もなく憤慨してしまった。良く考えもせず、ただ自分の身勝手な思いだけで。けれども、そこの弁護士さんに諭されて思い出したわ。あなたは、私の顔に泥を塗るような子ではないと。私が外出のたびに、人間達から避けられても、咲夜だけはずっと側にいてくれた。それどころか、励ましの言葉さえかけてくれた。使用人としてではなく、一人の家族として接してくれていたと。

……それを思い出したら、あなたを信じなきゃって思った。私に出来ることをしなきゃ、って思えた。

 留置所では、嫌な思いをさせたわね。私になりに、言葉をかけようと思ったのだけれど、上手く言葉が出くて、最後にやっと一言、出せたかどうかも分からないくらいの声しか出せなかった。そのことをがずっと気になっていて、今、こうして謝りにきたの。……ごめんなさい、何もできないで……主として失格ね」

 レミリアさんの話を、咲夜さんは俯いたまま、黙って聞いていた。が、彼女が話し終わるや否や、顔を上げた。

 

 「……お言葉ですが。お嬢様のお話には、一つ決定的な“ムジュン”があるかと」

 「ムジュン?」

 「お嬢様が何もできなかった……それは違います。裁判の最中、有罪判決が下る直前に、状況を逆転させる証拠品を持ってきてくださったのは、お嬢様に他なりません。あの証拠品が無ければ、私は、今頃檻の中でしょう。どうか、自信を持ってください、お嬢様は、

私のことを救ってくださいました。何もできなかったわけではありません」

 レミリアさんに負けないぐらいの真剣な眼差しで、咲夜さんが言った。

 「……そう言ってくれると、気が楽になるわ」

 レミリアさんが、咲夜さんに向かって、ゆっくりと手を差し伸べた。顔が少しはにかんでいる。

 

 「……私たちは、違う種族同士だわ。だから、この先もまた迷惑をかけるかもしれないわ。

……それを承知の上の話になるけれど……もう一度、私の側で、メイドとして……いえ、家族として暮らしてくれるかしら?」

 咲夜さんのことを一瞬でも信じることが出来なかった、罪悪感のせいか、はたまた、こんな状況でも、真摯に接してくれる、咲夜さんの姿を見て、思わず涙が出そうになるのをこらえているのだろうか、レミリアさんの手は、小刻みに震えている。

 そんな手を、咲夜さんは両手で優しく包んだ。

 「謹んで、お受けいたします。お嬢様……いいえ、レミリア様」

 「……ありがとう。咲夜」

 二人は、しばらくの間、手を握ったまま、動かなかった。沈黙が再び流れる。でも、それは、先程までのギクシャクとした雰囲気とは違い、温かい静寂だと思えた。

 

 「レミィ、もう大丈夫かしら」

 また、扉の方から声が聞こえた。見ると、図書館で出会った二人がいる。

 「パチェ……」

 「その分だと、仲直りできたようね。ほら、そろそろ帰りましょう。私たちの紅魔館へ」

 「……そうね。行きましょう。咲夜」

 レミリアさんは、咲夜さんの手を取ったまま二人の方へ向かう。が、途中で振り返ると、ぼくに向かって一礼した。

 「今回は、色々と助けてもらったわ。ありがとう、弁護士さん。咲夜を救ってくれて。御恩は忘れないわ。また、紅魔館に遊びに来て頂戴ね。いつでも歓迎するわ」

 頭を上げると、レミリアさんはそのまま部屋を立ち去る。

 

 「帰ったら、咲夜の無罪判決祝いね」

 パチュリーさんが言った。

 「そうね」

 レミリアさんは、その言葉に賛同すると、廊下の窓から外を見つめる。

 「こんなに月も綺麗だし、楽しい夜になりそうね」

 外からの光に照らされるレミリアさんの顔は、月の光のように明るく、輝いていた。



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閉廷後 その3

【同日 午後11時53分 裁判所廊下】

 レミリアさんたちと別れ、控室を後にしたぼく達は、裁判所を後にしようとしていた。

 「いやあ、長かったね、なるほどくん」

 「そうだね」

 「まさか、一日に二回も裁判をすることになるなんて……なるほどくんに会って今までそんなことなかったよね?」

 「多分」

 「道理で疲れるわけだよ。早く帰って寝よう。私もうくたくただよ」

 真宵ちゃんはあくびに加えて、背中を伸ばしながら歩く。今日は、散々連れまわしてしまったから当然だ。早く事務所に帰って……。

 

 「あ」

 「どうしたの、なるほどくん?」

 「この後、どうやって外の世界に帰るんだろう」

 「た、確かに……私たち、紫さんのスキマを使って、ここに来たもんね」

 しまった。裁判のことで頭がいっぱいでつい忘れてしまっていた。どうしよう、もしかしたら明日、事務所に依頼を希望する人が来るかもしれない。帰り方がいまだに分からないとなると、弱ったな……。

 

 「ああ、それについてなんだけどね」

 悩んでいると、紫さんの声がした。直後、目の前の空間が裂け、そこにスキマが現れた。

 「紫さん!」

 「裁判、ご苦労様。疲れたでしょう?」

 「ああ、お疲れ様です……って、そんなことはいいんです。約束通り、裁判は終わりました。帰り方を教えてください」

 「ああ、だからそのことなんだけど……貴方達には、もう少しだけ、ここに残ってもらうわ」

 「そ、そんな!」

 「ごめんなさいね。少し、お話しておきたいことがあって」

 「話したい事? 何でしょうか?」

 「それについては、今日はもう遅いし、また今度ね。ああ、そうそう。泊まるところについてだけど、はいこれ」

 

 紫さんは、スキマをぼくの手のひらの真上に開けた。チャリン、という音と共に、何枚かの小銭が手のひらに落ちる。

 「それ、二部屋分の宿代。それだけあればそれなりの宿屋に泊れると思うわ。私からのせめてのものお礼よ。少ししかないけど、今日はこれで勘弁して頂戴。それじゃあ」

 彼女はそこまで告げると、さっさとスキマの中へと戻る。が、最後に何かを思い出したか、顔だけスキマから出して、「事務所に関しては私が手を打っておいてあげたから安心して頂戴。それでは、おやすみなさい」と、言って、今度こそぼく達の前から跡形もなく消えた。

 取り残されたぼく達は、ただ茫然と立ちつくしかなかった。

 

 幻想郷から帰れない? 冗談じゃない。事務所には何とかしたと言われても、何をどう安心すればいいかわからない。それに、紫さんが言いかけた、話というのも気になる。

 八雲紫……彼女は一体何がしたいんだ?

 「……とりあえず、適当な宿を探そう。なるほどくん」

 「そうだね。」

 真宵ちゃんに言われ、仕方なく、裁判所を後にした。

 

 

 【4月4日 午前12時 裁判所前】

 「お待ちなさい、成歩堂弁護士」

 裁判所を出てすぐ、今日一日ですっかり聞きなれた声が聞こえた。

 

 姿を見なくても、声の主は分かる。幼さがわずかに残るも、威厳の感じられる少女の声。

振り返ると、案の定四季検事がいた。

 

 「……何でしょうか。検事」

 「貴方は、この後どうするのですか?」

 「しばらくは、幻想郷に留まることになってしまいました」

 「そうですか」

 彼女は、そう言って、ぼくの方に向かって指を指す。

 「ならば、また法廷で相見えることがあるかもしれません。その時は決して負けません。私の考えは決して間違っていない、私の判断は真実を見抜く、そのことを証明してあげましょう。覚悟するのですね」

 吐き捨てるように言うと、四季検事は踵を返した。靴がカツカツ、と響く音が徐々に遠くなる。

 

 四季映姫……彼女のこともまた気になる。あの、異常なまでの執念……彼女は、一体何を思っているんだ?

 この時のぼくには、まだそれが分からなかった。

 

 【同日 午前12時5分 四季映姫の執務室】

 執務室と木の札に大きく書かれた部屋の扉を、映姫は力任せに開いた。先の裁判での鬱憤がまだ溜まっているのだ。

 さながら、駄々をこねる子供の地団太のように、どんどんと大きな音を立てて自分の机の前まで移動し、荒々しく、椅子に座る。皮で出来た椅子が、座った勢いで擦れて、耳障りな音を立てた。

 

 (この私が負けた? あり得ない、あり得ない!)

 部下の小町がすでに用意していた裁判の最終記録を、映姫はしわが付くほどに握りしめた。その紙には、大きく、無罪と赤い判が押されている。映姫は、その二文字が、裁判記録に刻まれていることが、癪でならなかった。

 「もう!」

 記録を、ごみ箱目掛けて放り投げる。が、勢いが良すぎたせいか、紙はごみ箱に入ることなく、そのままカサカサと音を立てて、床に転がった。

 

 (なぜ……なぜ私が負けた? 私の考えは間違っていたということなのでしょうか……)

 映姫は、自分のことが分からなくなっていた。かつての師の教えを守り、幻想郷の平穏を守ってきたと信じていた彼女は、今回自分が負けたことに納得がいかなかった。

 映姫の敗北、それはすなわち、自分の考えが間違っていたということを示すにことなる。

今まで、自分の考えこそがすべて正しいと思ってきた映姫には、その事実を受け止めることが出来なかった。

 

 (師匠、私は間違っているのでしょうか……)

 力無く、映姫は机の上の写真立てを手繰り寄せる。写真には、幼き頃の映姫と、まだ若かったころ彼女の師が写っている。

 (かつて幻想郷を救った、師匠の教えを私はしっかりと身に着けたはずです。……そうです、私は間違ってなどいないのです……!)

 映姫は、自分で自分に暗示をかけた。根拠のない暗示だった、だが、映姫はそうでもしないと、自分が自分でいられないような気がしてならなかった。

 

 (そうです。私は正しい。全ての罪人を裁き、この世界を……。それが、私のなすべきことなのです!)

 映姫は立ち上がった。自信を取り戻し、いてもたってもいられなくなったのだ。

 (もし次があるならば……その時は必ず勝つ。それこそどんな手を使ってでも……!)

 そう、勢いづく映姫の背中には、並々ならぬ執念が宿っていた。

 

 「大変なことにならなければいいけれど……映姫」

 そんな彼女の背中を、幻想郷の大妖怪、八雲紫が盗み見していることは、当の本人は知る由もない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 【同日 午前1時35分 霧雨魔法店】

 「おーう! 戻ったぜー!」

 魔法使い、霧雨魔理沙は、真夜中であるにもかかわらず、大きな声で自宅へと戻った。その手には、魔法の森で採ってきたキノコが山のように入ったカゴが握られている。

 「さーて。寝る前にキノコの仕込みを……ってありゃ? いつの間にか、片付いてやがる」

 

 人体に害を及ぼす瘴気が充満している魔法の森の中ほどに、魔理沙の自宅はある。そのため、来客はほぼない。本人曰く、森には魔法の研究に使えるキノコが山ほど生えており、かつ人がやってこないから研究に没頭できる、という理由でこの地に住み着いている。

しかし、その代償として、どれだけ散らかしても注意する人がいないがために、常に部屋が物で溢れてしまう、という状況が出来上がってしまっていた。

 

 「全く……勝手に掃除しやがって。どこに何を置く、とか私なりに決めてるのに……これじゃ台無しだ」

 魔理沙は綺麗に片付けられた部屋を見て、ため息をつく。偶然にも、彼女のもとには、今日、思わぬ“来客”がやってきていた。突如現れ、行く当てがなかったその者を魔理沙は不憫に思い、一時的に家に泊めていたのだ。

 

 「はー。話ぶりから、随分と几帳面な男だとは思っていたが……。せめて許可をとって欲しいものだ。自分が同じようなことをされたら、“魔理沙君。一言確認をとってくれたまえ!”なんて言ってくるに違いないぜ。全く、釘をきちんと刺しておくべきだったな」

 魔理沙は、カゴを台所のそばにある食卓机の上に置き、濡れ布巾でキノコを拭きだす。

 魔法の森に生えているキノコは、食用として使えるキノコと、魔法の素材になる、食用でないキノコの、二つの分類に分けることができる。魔理沙は、その中から食用のキノコだけを、明日の自分と“来客”の朝食用に取ってきたのだ。

 

 「ふふふ。明日は、魔理沙様の特性キノコ味噌汁を食らわせてやるぜ。楽しみに待ってろよ!」

 魔理沙は、“来客”に向かって呼びかける。が、返事がない。

 

 「あれ。反応がない。おーい、寝てるのか? ……そういえば、帰ってきたときも返事がなかったな」

 魔理沙は、一度立ち上がり、部屋を見渡す。すると、窓際の本棚近くに置かれたソファから寝息が聞こえた。

 「ありゃ。こりゃ寝てるな。……ま、今日は一日大変だったし、仕方ないか」

 魔理沙は、“来客”を起こさないように、ゆっくりとソファに近づく。すると、“来客”の上着が、ソファの背もたれにかけっぱなしになっていることに気が付いた。

 

 「お。あいつ、上着をハンガーにかけ忘れてやがる。……全く、人の部屋は片づけておいて、自分の上着をしまい忘れるとは。見たところ、かなり上質な一品なのに……。しわがついちゃったら大変だぜ!」

 魔理沙は、“来客”の上着を手に取ると、玄関近くのハンガースタンドに上着を丁寧にかける。

 

 「よし。これでオッケーだ。……それにしても、ちょっと趣味の悪い色合いのスーツだな。外の世界では、こんなのが流行ってるのか? ……まあ、いいか。キノコの下処理しよーっと」

 魔理沙は、独り言をいくつか呟くと、食卓机へと戻った。“来客”は自分のスーツの悪口を言われているとも知らず、静かな寝息を立てる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 紅い、ワインレッドのスーツが、窓から差し込む月明りを受けて、輝いていた。

 

【挿絵表示】

 

 

 

□第2話 止められた逆転

おわり

 

 

 

 

―新しいエピソードが追加されました―




どうも、タイホくんです。
法闘録第二話、いかがだったでしょうか。

最後に、我々が見たあれはいったい……まあ、名前こそ出てきませんでしたが、皆さんもう御察しでしょう。“来客”はそのうち出てくる予定なので、お楽しみに。
……広げた風呂敷を畳み切れるか、我ながら心配ですが。

さて、ここらで次回予告を。
東方といえば、原作者であるZUNさん。ZUNさんと言えばお酒。お酒と言えば宴会。
宴会と言えば、東方。と、いう訳で、第三話は「逆転大宴会」でございます。

宴会、といえばあの東方キャラだろう、と皆様が想像する通りのキャラが出てきます。そして被告人は……宴会の場が舞台となる以上、殺害方法が限られてくるので、ある程度は想像がつくでしょうが……ヒント、いえ、大ヒントを上げるならば、初出作品が、四季様と同じ作品の子と言っておきましょう。これ、もはや答えみたいなものですが(笑)

東方×逆転裁判をするなら、多分事件の舞台候補として真っ先に上がるであろう宴会。皆様に面白い作品を提供できればな、と思います。
次回からも、相変わらずの亀更新になりますが、お付き合いくださると幸いです。

次回投稿は、二週間後の10月31日です。何気にハロウィンですね。

では。


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第3話 尋問パート 差分置き場
尋問 3-1-1-1


 「参加者のほとんどが妖怪……ということは、他種族の参加者もいたのでしょうか?」

 この件については、メディスンさんや、名琴さんとの会話で知っている。だけど念のため確認をとっておこう。

 ぼくの質問に河城さんは首を振る。

 「ええ、一人だけ人間の方がいました。鬼の方々がいる中に混じって盃を交わすとは……私だったらその場にいるだけで失神してしまいそうです……」

 河城さんは肩を抱えるとぶるぶると震えだす。

 

 ふむ。これは名琴さんのことだな。……あんなオラオラした性格の鬼たちがいる宴会に参加できるんだ。もしかしたら彼は、相当肝の据わっている人なのかもしれない。

 「私は好きだけどな、ああいう人たち。なんというか賑やかなところとかがいいじゃん。

大人になったらあんな感じのお姉さんたちと一緒にお酒を飲んでみたいな~」

 横から真宵ちゃんがそう呟く。……真宵ちゃん、もしかして酒豪だったりするのだろうか。

……この子の将来が今から不安だ。……おっと。関係ないことを考えてしまった。尋問に集中しないと。

 

【尋問に戻る】

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【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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尋問 3-1-1-2

 ぼくは大机の前まで移動し、上面図を手に取って河城さんにつきつける。

 「この上面図の座り順についてですが、間違っていないと断言できますか?」

 証言台の上に紙を置き、問いかける。

 

 が、河城さんはぼくの質問には答えず、下を向いて口をつぐんでいる。

 ……どうしよう。何か聞いちゃまずかったのかな。

 だが今は尋問中だ。答えるべきことは答えてもらわないと。

 

 「河城さん!」

 少し荒いやり方の気もするが、答えてくれないなら仕方ないと大きめの声で名前を呼ぶ。

すると、我に返ったのか河城さんは目を見開いて、「ひゅい!」と叫んだ。

 「質問に答えてください! この上面図に書かれた参加者の座り順、間違っていないと断言できますか?」

 「そ、それは……できません」

 「なぜですか? きちんと調査したなら答えられるはずです」

 「だ、だって……怒られるかもしれないから」

 「……え?」

 お、怒られる……誰に?

 

 ぼくがあっけにとられていると、河城さんは少し口をもごもごとしながらしゃべる。

 「四季検事に今回の事件は今まで以上に捜査を丁寧にしろって怖い顔で言われて……調査をしたのは事実ですが、もし不完全だったら怒られちゃうかなって……」

 「なんだ、そんなことですか」

 それを聞いた四季検事は、やや呆れたような物言いをする。

 「……刑事。私はそんなに怒りん坊ではありませんよ。あなたが一生懸命やったならそれで構いません。それよりも、聞かれたことに対して答えないで俯いているほうがいけません。それについては説教の対象になるでしょう」

 ……なんだ、四季検事がやけに慈しみのある目で河城さんのほうを見ているぞ。ぼくに対しては軽蔑した目を向けてくるのに……意外に部下に対しては甘いのかもな、あの人。

 

「聞かれたことに対して正直に包み隠さず証言する。それが刑事のあなたが積める善行です。ほら、そこのトゲトゲ頭の弁護士さんに話してあげなさい」

 「異議あり! ぼくの頭はトゲトゲなんかじゃない!」

 「弁護側の異議を却下するわ。それよりも刑事、早く話してあげなさい。尋問がいつまでたっても進まないわ」

 ……うう、理不尽だ。

 

 「わ、分かりました」

 二人に促され、河城さんが口を開く。

 「実際に上面図の通りに参加者たちが座っていたかについては……断言できません。参加者たちはみんな酔っていて記憶がやや、あいまいだった人もいたので、絶対までとは……」

 

 「なるほど」

 まあ、常に酔っぱらっているような人がいるくらいだし、しかたないかな。

 「ありがとうございます。少し怒鳴ってしまってすみませんでした」

 「あ、いえ。お気になさらず。黙っていた私も悪いので」

 「ところで、被害者の様子はどんな感じだったのかしら?」

 

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【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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尋問 3-1-1-3

 「被害者は宴会中に突然苦しみだし倒れた、とのことですが……間違いないのでしょうか」

 「はい。確認はとれています。今回使用された毒は鬼殺の秘薬……冒頭弁論でも話されていた通り、鬼族にとっては猛毒です。致死量の毒物が体内に入り込めば、三十秒も経たないうちに体中に毒が回り、内蔵出血を起こして死に至ります」

 「ちなみに、致死量はどのくらいなのでしょう?」

「およそ一ミリグラム。猛毒と呼ばれるテトロドトキシンとほぼ同等の毒性を持ちます。といっても、再三お伝えしていますが、あくまでも効力を発揮するのは鬼族に対してのみで、それ以外の種族に対しては一切の効力を持ちません」

「なるほど。分かりました」

一ミリグラムというのがどのくらいか、具体的には想像しづらいけど……とにかく少ないということはわかる。ということはどこかに忍ばせて……なんてこともできるかもしれないな……。

 

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【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 



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尋問 3-1-1-4

 「毒の入った容器についてですが……それについてはどこからも見つかることはなかった。間違いないですね?」

 「ええ、きちんと探しました。参加者も進んで参加してくれたし、間違いありません!

持ち物検査の時には全部脱いで見せてくれた人もいるんですから!」

 ……それはただ単に酔っていただけなんじゃ。

 

 「なるほど。……ではお聞きしますが、河城さんはどこに容器があると思います……」

 「異議あり! 弁護人は証人に意見を求めています」

 「検察側の異議を認めるわ。弁護人は質問を撤回して頂戴」

 おっと、つい意見を求めてしまった。ほんとはやっちゃいけないことなのに……。

 

 「容器については目下捜索中です。……誰かが容器を飲み込みでもしない限りは見つかるでしょう」

 と、四季検事が冗談めいた口調で言う。

 「ちょっと四季検事、さすがにそんなことをする輩なんて存在しませんよ」

 それに合わせて河城さんがやや笑いをこらえたような口調で返す。

 「……フフ。それもそうですね。少し誇張しすぎました」

 「私もそんなぶっ飛んだ行動の持ち主は見たことがないわね」

 さらに紫さんもそれに同調し始める。

 「私も見たことないなー。逆に見てみたいかも。ね、なるほどくん!」

 ついには真宵ちゃんまで話に乗り出し、こちらのほうを向いて笑いかけてきた。

 ……みんな、分かっていてわざとやっているのか?

 

 「……オホン。質問を続けます」

 ひとまず、この話の流れを打ち切ろう。質問を続けないとこの話で盛り上がってしまうかもしれない。さっさと次の質問に移らなければ。ぼくの羞恥心が限界突破してしまう。

 

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【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

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尋問 3-1-1-5

「ええと、被告人を逮捕した理由は彼女の能力だと聞いていますが。逮捕に至った理由はそれだけですか」

 「そうですね」

 「わざわざ確認するまでもないことだと思うけど、何か問題があるのかしら?」

 紫さんが問う。

 「はい。問題があります。逮捕した理由が能力のみ。それって少し弱くないでしょうか? 逮捕するに至るには、やや早急かと思いますが」

 そう、ぼくが言うと、河城さんはそれに慌てて反論を始める。

 「そ、そんなことを言われても。あの状況で毒を盛れたのは被告人だけです!毒の容器が見つからない以上、彼女以外に犯人は考えられません!」

 この逮捕は正しい、あくまでもそれを通すつもりか。

 

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《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

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──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

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──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

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──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

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・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

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尋問 3-1-1 失敗

 「異議あり!」

 ぼくは思いっきり指をつきつけた。

 

 「裁判長! ただいまの証言は、この証拠品のデータとムジュンしています!」

 「……? どこがかしら? 特におかしいところは見当たらないみたいだけど……」

 紫さんはけげんな表情を浮かべる。

 

 「あれ? ……そうですかね?」

 「異議は認められないわ」

 紫さんは無慈悲にも首を振る。

 

 「弁護人は、もっと慎重に発言するように!」

 

 しまった! 失敗してしまったみたいだ……。

 どうやら、つきつけるべき証言が違う、もしくは証拠品が間違っているみたいだ。

 もう一度考え直さないと……。

 

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【法廷記録】

 

《証拠品》

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・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

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・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

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・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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つきつける 3-1-1-1

 「事件当夜、宴会に参列していた人物は全部で十名。そのほとんどが妖怪でした」

 

【尋問に戻る】

 

 ―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼の四天王

その昔、妖怪の山に君臨した四人組の鬼の集団。

メンバーは萃香、勇儀、そして残り二人のうち一人は……?

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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つきつける 3-1-1-2

 「被害者が座っていたのは、現場上面図で言うとココです」

 

【尋問に戻る】

 

 ―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼の四天王

その昔、妖怪の山に君臨した四人組の鬼の集団。

メンバーは萃香、勇儀、そして残り二人のうち一人は……?

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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つきつける 3-1-1-3

 「被害者は、宴会中に突然苦しみだし、吐血して死亡しました」

 

【尋問に戻る】

 

 ―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼の四天王

その昔、妖怪の山に君臨した四人組の鬼の集団。

メンバーは萃香、勇儀、そして残り二人のうち一人は……?

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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つきつける 3-1-1-4

 「我々は宴会場を徹底的に捜索し、さらに持ち物検査も行いました。しかし、毒の入った容器はどこにも見つかりませんでした」

 

【尋問に戻る】

 

 ―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼の四天王

その昔、妖怪の山に君臨した四人組の鬼の集団。

メンバーは萃香、勇儀、そして残り二人のうち一人は……?

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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つきつける 3-1-1-5

 「よって毒を扱うことのできる被告人を逮捕した次第であります」

 

【尋問に戻る】

 

 ―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼の四天王

その昔、妖怪の山に君臨した四人組の鬼の集団。

メンバーは萃香、勇儀、そして残り二人のうち一人は……?

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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尋問 3-1-2-1

 「被告人の丁度真ん前に座っていた……間違いありませんか?」

 「んあ? そんなこと聞いて何になるんだよ?」

 勇義さんは、酔っぱらった声で軽く怒鳴る。……早くも酔いが回ってきてるようだ。

 「い、いえ……一応、記憶に問題がないかを確認しようと」

 「記憶? はっはっは! それなら問題ないさ! 鬼が酒に強いってことを忘れてもらっちゃ困るね!」

 「……では、昨日の宴会で飲んだお酒の種類は覚えていますか?」

 「おお、もちろんだ! 鬼殺の……あ、ちがったこりゃ毒だ。がはは!」

 ……本当に大丈夫か、この人?

 ……まあ、座り順については、今は問題ない。他のことを聞いていこう。

 

【尋問に戻る】

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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尋問 3-1-2-2

 「被告人が被害者の隣に座っていた……確かな話ですね?」

 「ああ、そりゃそうだ。そうじゃなきゃ、今頃あのお人形さんは逮捕されていない。隣に座っていたから、毒を盛れたって話なんだろ」

 「う……その通りです」

 ……酔っ払いに言い負かされてしまった。

 

 「なるほどくんも、お酒を飲んで対抗してみればいいじゃない」

 「……やめとくよ。まともに尋問できる気がしない。……それに、四季検事がすごい形相でこちらを睨んでくるし」

 こちらの会話が聞こえたのか、四季検事はものすごい剣幕でこちらを睨む。……冗談くらいは見逃してくれよ。

 

【尋問に戻る】

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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尋問 3-1-2-3

 「宴会中、被害者の肌に被告人が触れていた。……間違い、ないですよね?」

 「お? なんだか歯切れが悪いぞ、兄ちゃん」

 「そ、そりゃまあ……こちらからすれば、ものすごく不利な情報なので」

 「はっはっは。ま、そりゃそうか。けれど、残念だがな、これが事実なんだ」

 勇義さんは、顔をしかめる。

 「なんだ、“お姉さん、すごく筋肉ついてますね~”みたいな感じで、結構べたべたと触っていたぜ、あのお人形さん」

 「な、なるほど……」

 メディスンさん、意外と筋肉好きなのだろうか? 思わず、視線が被告人席に飛ぶ。

 

 「な、なに? 別にいいじゃない。私が誰の体に触ろうと、私の勝手よ!」

 「つまり、被害者の肌に触ったのは認める、と。そういうことでよろしいですね、被告人?」

 「ええ、そうよ! 私は、私の好きなように生きるの。それが“レディ”ってもんでしょ?」

 四季検事のさりげない確認に、メディスンさんは首を縦に振ってしまった。

 

 「ちょ、被告人……! そんな堂々と言い切られては!」

 「あ! ……ごめんなさい」

 メディスンさんは、ぼくの言葉で、四季検事の言葉に乗せられたことに気づいた。

 うう……これでまた一つ、心証が落ちてしまいそうだ。

 「さて、被告人から確認もとれたことですし、さっさと尋問に戻りなさい、弁護人。……まあ、どれだけゆさぶったところで無駄でしょうけど」

 「む、無駄かどうかはまだ分かりませんよ!」

 ぐ……少し向こうのペースだ。なんとか小さなムジュンでいいから見つけ出さないと。

 

【尋問に戻る】

 

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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尋問 3-1-2-4

 「何人かが被害者に酌をしていたとのことですが……誰がしていたかは覚えていますか?」

 「えっと……私を含めて四人だったな。確か、華扇に萃香、被告人のお人形さん、そして私だな」

 「なるほど。ちなみに、酌をした順番は覚えていますか?」

 「ああ……そこはちょっとうろ覚えだな。確か、私が最初に酌をして、その後は華扇がしたはずだ。残りの二人の順番については……すまない。覚えていない。そこまで注意してみていなかったからな」

 「そうですか……」

 うむむ……もう少し情報が欲しいな。ゆさぶってみるか。

 「他に何か覚えていることはありますか? 何でも構いません」

 「他に覚えていること……ああ、そういえば一つあるな」

 「なんでしょう?」

 「被害者が黄緑色の鳥が描かれたお猪口を使っていたことぐらいかな」

 「黄緑色、ですか」

 「ああ、一昨日ぐらいに、熟れる前の黄緑色の蜜柑を食って、腹を壊しちまってな……。それからしばらく、黄緑色に敏感になってて……それで覚えてたんだと思う」

 「なるほど……」

 黄緑色の鳥が描かれていた、か……。

 

 「ねえ、なるほどくん。今の話、なんかおかしくない?」

 「? そうかな」

 「うーん……なんかおかしいと思うんだけど」

 真宵ちゃんが、こめかみを押さえる。……ぼくは特に違和感を覚えないけど……一応証言に追加してもらうか。新しい情報であることに間違いはないし。

 

 「証人、今のお猪口の色に関する情報。証言に追加してもらえませんか?」

 「あ? よくわかんねえけど……わあったよ」

 

【尋問に戻る】

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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尋問 3-1-2-5

 「被害者が苦しみだして倒れた後、皆さんはどうされましたか?」

 「そりゃ当然、被害者のもとに駆け寄ったさ。真っ先に隣に座っていた、名琴……って人間が駆け寄ったな」

 勇義さんは、名琴さんの名前を忘れていたのか、一瞬名前を思い出すのに手間取ったようだ。……名琴さんが最初に駆け寄った。ま、隣に座っているならそりゃそうか。

 「その後、名琴が被害者の脈を確認したが……。……その時点で、もう息絶えていたさ。まあ、鬼殺の秘薬を飲んじまったなら無理もない。ありゃ、マジでやばい毒だからな」

 「なるほど……」

 こんなに屈強な勇儀さんがこう言うんだ。間違いないのだろう。

 

【尋問に戻る】

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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尋問 3-1-2-6

 「その時のことを具体的に教えてくれますか?」

 「華扇の奴が、警察に連絡しに行ったよ。そん時に、華扇が、誰もそこから動くなって言って、みんなそれに従って、大人しくしていたさ」

 「華扇さんが警察を呼びに行った以外に、誰も外には出ていませんか?」

 「ああ、出ていない。不審な動きをしている奴は誰もいなかったから、誰かが容器を始末した、なんてことはあり得ないぞ」

 「ぐぬぬ……」

 やはりここが問題なんだよな……毒の入った容器、どこに行ってしまったんだろう……。

 

【尋問に戻る】

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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尋問3-1-2 失敗

 「異議あり!」

 ぼくは思いっきり指をつきつけた。

 

 「裁判長! ただいまの証言は、この証拠品のデータとムジュンしています!」

 「……? どこがかしら? 特におかしいところは見当たらないみたいだけど……」

 紫さんはけげんな表情を浮かべる。

 

 「あれ? ……そうですかね?」

 「異議は認められないわ」

 紫さんは無慈悲にも首を振る。

 

 「弁護人は、もっと慎重に発言するように!」

 

 しまった! 失敗してしまったみたいだ……。

 どうやら、つきつけるべき証言が違う、もしくは証拠品が間違っているみたいだ。

 もう一度考え直さないと……。

 

【尋問に戻る】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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つきつける 3-1-2-1

 「私は、昨日の宴会で丁度、被告人の真ん前に座っていたんだ」

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼の四天王

その昔、妖怪の山に君臨した四人組の鬼の集団。

メンバーは萃香、勇儀、そして残り二人のうち一人は……?

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



目次 感想へのリンク しおりを挟む


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つきつける 3-1-2-2

 「そして、被害者が被告人の隣に座っていたのも確認している」

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼の四天王

その昔、妖怪の山に君臨した四人組の鬼の集団。

メンバーは萃香、勇儀、そして残り二人のうち一人は……?

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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つきつける 3-1-2-3

 「宴会中、被告人は被害者の肌に何度か触れていたな」

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼の四天王

その昔、妖怪の山に君臨した四人組の鬼の集団。

メンバーは萃香、勇儀、そして残り二人のうち一人は……?

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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つきつける 3-1-2-4

 「……あと、被害者は、何人かに酌もされていたな」

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼の四天王

その昔、妖怪の山に君臨した四人組の鬼の集団。

メンバーは萃香、勇儀、そして残り二人のうち一人は……?

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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つきつける 3-1-2-5

 「被害者は最初こそ普通に酒を飲んでいたが、ある時、急に苦しみだして倒れたぞ」

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼の四天王

その昔、妖怪の山に君臨した四人組の鬼の集団。

メンバーは萃香、勇儀、そして残り二人のうち一人は……?

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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つきつける 3-1-2-6

 「その後、私たちは警察が到着するまで宴会場から動かなかったし、誰も不審な行動はとっていなかったぞ」

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼の四天王

その昔、妖怪の山に君臨した四人組の鬼の集団。

メンバーは萃香、勇儀、そして残り二人のうち一人は……?

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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尋問 3-1-2'

 ―尋問開始― ~事件の一部始終~

 「私は、昨日の宴会で丁度、被告人の真ん前に座っていたんだ。

【ゆさぶる】【つきつける】

 

 「そして、被害者が被告人の隣に座っていたのも確認している」

【ゆさぶる】【つきつける】

 

 「宴会中、被告人は被害者の肌に何度か触れていたな」

【ゆさぶる】【つきつける】

 

 「被害者は黄緑色のお猪口を使っていたぞ」

【ゆさぶる】【つきつける】

 

 「被害者は最初こそ普通に酒を飲んでいたが、ある時、急に苦しみだして倒れたぞ」

【ゆさぶる】【つきつける】

 「その後、私たちは警察が到着するまで宴会場から動かなかったし、誰も不審な行動はとっていなかったぞ」

【ゆさぶる】【つきつける】

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

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《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

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尋問 3-1-2'-1

 「被告人の丁度真ん前に座っていた……間違いありませんか?」

 「んあ? そんなこと聞いて何になるんだよ?」

 勇義さんは、酔っぱらった声で軽く怒鳴る。……早くも酔いが回ってきてるようだ。

 「い、いえ……一応、記憶に問題がないかを確認しようと」

 「記憶? はっはっは! それなら問題ないさ! 鬼が酒に強いってことを忘れてもらっちゃ困るね!」

 「……では、昨日の宴会で飲んだお酒の種類は覚えていますか?」

 「おお、もちろんだ! 鬼殺の……あ、ちがったこりゃ毒だ。がはは!」

 ……本当に大丈夫か、この人?

 ……まあ、座り順については、今は問題ない。他のことを聞いていこう。

 

【尋問に戻る】

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

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《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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尋問 3-1-2'-2

 「被告人が被害者の隣に座っていた……確かな話ですね?」

 「ああ、そりゃそうだ。そうじゃなきゃ、今頃あのお人形さんは逮捕されていない。隣に座っていたから、毒を盛れたって話なんだろ」

 「う……その通りです」

 ……酔っ払いに言い負かされてしまった。

 

 「なるほどくんも、お酒を飲んで対抗してみればいいじゃない」

 「……やめとくよ。まともに尋問できる気がしない。……それに、四季検事がすごい形相でこちらを睨んでくるし」

 こちらの会話が聞こえたのか、四季検事はものすごい剣幕でこちらを睨む。……冗談くらいは見逃してくれよ。

 

【尋問に戻る】

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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尋問 3-1-2'-3

 「宴会中、被害者の肌に被告人が触れていた。……間違い、ないですよね?」

 「お? なんだか歯切れが悪いぞ、兄ちゃん」

 「そ、そりゃまあ……こちらからすれば、ものすごく不利な情報なので」

 「はっはっは。ま、そりゃそうか。けれど、残念だがな、これが事実なんだ」

 勇義さんは、顔をしかめる。

 「なんだ、“お姉さん、すごく筋肉ついてますね~”みたいな感じで、結構べたべたと触っていたぜ、あのお人形さん」

 「な、なるほど……」

 メディスンさん、意外と筋肉好きなのだろうか? 思わず、視線が被告人席に飛ぶ。

 

 「な、なに? 別にいいじゃない。私が誰の体に触ろうと、私の勝手よ!」

 「つまり、被害者の肌に触ったのは認める、と。そういうことでよろしいですね、被告人?」

 「ええ、そうよ! 私は、私の好きなように生きるの。それが“レディ”ってもんでしょ?」

 四季検事のさりげない確認に、メディスンさんは首を縦に振ってしまった。

 

 「ちょ、被告人……! そんな堂々と言い切られては!」

 「あ! ……ごめんなさい」

 メディスンさんは、ぼくの言葉で、四季検事の言葉に乗せられたことに気づいた。

 うう……これでまた一つ、心証が落ちてしまいそうだ。

 「さて、被告人から確認もとれたことですし、さっさと尋問に戻りなさい、弁護人。……まあ、どれだけゆさぶったところで無駄でしょうけど」

 「む、無駄かどうかはまだ分かりませんよ!」

 ぐ……少し向こうのペースだ。なんとか小さなムジュンでいいから見つけ出さないと。

 

【尋問に戻る】

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

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──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

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《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

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尋問 3-1-2'-4

 「証人が黄緑色の盃を使っていた。間違いないですね?」

 「おう。鬼は嘘をつかない生き物だ。断言できるぞ!」

 勇儀さんは胸を張って言いきった。

 

 真宵ちゃん曰く、ここは重要らしいが……どこが重要なんだろうか。

 法廷記録を見直してみたほうがいいかもしれないな……。

 

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【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

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──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

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──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

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──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

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──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

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──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

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《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

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──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

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尋問 3-1-2'-5

 「被害者が苦しみだして倒れた後、皆さんはどうされましたか?」

 「そりゃ当然、被害者のもとに駆け寄ったさ。真っ先に隣に座っていた、名琴……って人間が駆け寄ったな」

 勇義さんは、名琴さんの名前を忘れていたのか、一瞬名前を思い出すのに手間取ったようだ。……名琴さんが最初に駆け寄った。ま、隣に座っているならそりゃそうか。

 「その後、名琴が被害者の脈を確認したが……。……その時点で、もう息絶えていたさ。まあ、鬼殺の秘薬を飲んじまったなら無理もない。ありゃ、マジでやばい毒だからな」

 「なるほど……」

 こんなに屈強な勇儀さんがこう言うんだ。間違いないのだろう。

 

【尋問に戻る】

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

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《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

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尋問 3-1-2'-6

 「その時のことを具体的に教えてくれますか?」

 「華扇の奴が、警察に連絡しに行ったよ。そん時に、華扇が、誰もそこから動くなって言って、みんなそれに従って、大人しくしていたさ」

 「華扇さんが警察を呼びに行った以外に、誰も外には出ていませんか?」

 「ああ、出ていない。不審な動きをしている奴は誰もいなかったから、誰かが容器を始末した、なんてことはあり得ないぞ」

 「ぐぬぬ……」

 やはりここが問題なんだよな……毒の入った容器、どこに行ってしまったんだろう……。

 

【尋問に戻る】

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

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──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

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・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

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《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

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つきつける 3-1-2' 失敗

 「異議あり!」

 ぼくは思いっきり指をつきつけた。

 

 「裁判長! ただいまの証言は、この証拠品のデータとムジュンしています!」

 「……? どこがかしら? 特におかしいところは見当たらないみたいだけど……」

 紫さんはけげんな表情を浮かべる。

 

 「あれ? ……そうですかね?」

 「異議は認められないわ」

 紫さんは無慈悲にも首を振る。

 

 「弁護人は、もっと慎重に発言するように!」

 

 しまった! 失敗してしまったみたいだ……。

 どうやら、つきつけるべき証言が違う、もしくは証拠品が間違っているみたいだ。

 もう一度考え直さないと……。

 

【尋問に戻る】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

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・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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つきつける 3-1-2'-1

 「私は、昨日の宴会で丁度、被告人の真ん前に座っていたんだ」

 

【尋問に戻る】

 

 ―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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つきつける 3-1-2'-2

 「そして、被害者が被告人の隣に座っていたのも確認している」

 

 ―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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つきつける 3-1-2'-3

 「宴会中、被告人は被害者の肌に何度か触れていたな」

 

 ―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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つきつける 3-1-2'-4

 「被害者は黄緑色のお猪口を使っていたぞ」

 

 ―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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つきつける 3-1-2'-5

 「被害者は最初こそ普通に酒を飲んでいたが、ある時、急に苦しみだして倒れたぞ」

 

 ―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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つきつける 3-1-2'-6

 「その後、私たちは警察が到着するまで宴会場から動かなかったし、誰も不審な行動はとっていなかったぞ」

 

 ―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

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尋問 3-1-2''

 ―尋問開始― ~事件の一部始終~

 「私は、昨日の宴会で丁度、被告人の真ん前に座っていたんだ。

【ゆさぶる】【つきつける】

 

 「そして、被害者が被告人の隣に座っていたのも確認している」

【ゆさぶる】【つきつける】

 

 「宴会中、被告人は被害者の肌に何度か触れていたな」

【ゆさぶる】【つきつける】

 

 「被害者は黄緑色のお猪口を使っていたぞ」

【ゆさぶる】【つきつける】

 

 「被害者は最初こそ普通に酒を飲んでいたが、ある時、急に苦しみだして倒れたぞ」

【ゆさぶる】【つきつける】

 「その後、私たちは警察が到着するまで宴会場から動かなかったし、誰も不審な行動はとっていなかったぞ」

【ゆさぶる】【つきつける】

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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尋問 3-1-2''-1

 「被告人の丁度真ん前に座っていた……間違いありませんか?」

 「んあ? そんなこと聞いて何になるんだよ?」

 勇義さんは、酔っぱらった声で軽く怒鳴る。……早くも酔いが回ってきてるようだ。

 「い、いえ……一応、記憶に問題がないかを確認しようと」

 「記憶? はっはっは! それなら問題ないさ! 鬼が酒に強いってことを忘れてもらっちゃ困るね!」

 「……では、昨日の宴会で飲んだお酒の種類は覚えていますか?」

 「おお、もちろんだ! 鬼殺の……あ、ちがったこりゃ毒だ。がはは!」

 ……本当に大丈夫か、この人?

 ……まあ、座り順については、今は問題ない。他のことを聞いていこう。

 

【尋問に戻る】

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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尋問 3-1-2''-2

 「被告人が被害者の隣に座っていた……確かな話ですね?」

 「ああ、そりゃそうだ。そうじゃなきゃ、今頃あのお人形さんは逮捕されていない。隣に座っていたから、毒を盛れたって話なんだろ」

 「う……その通りです」

 ……酔っ払いに言い負かされてしまった。

 

 「なるほどくんも、お酒を飲んで対抗してみればいいじゃない」

 「……やめとくよ。まともに尋問できる気がしない。……それに、四季検事がすごい形相でこちらを睨んでくるし」

 こちらの会話が聞こえたのか、四季検事はものすごい剣幕でこちらを睨む。……冗談くらいは見逃してくれよ。

 

【尋問に戻る】

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

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尋問 3-1-2''-3

 「宴会中、被害者の肌に被告人が触れていた。……間違い、ないですよね?」

 「お? なんだか歯切れが悪いぞ、兄ちゃん」

 「そ、そりゃまあ……こちらからすれば、ものすごく不利な情報なので」

 「はっはっは。ま、そりゃそうか。けれど、残念だがな、これが事実なんだ」

 勇義さんは、顔をしかめる。

 「なんだ、“お姉さん、すごく筋肉ついてますね~”みたいな感じで、結構べたべたと触っていたぜ、あのお人形さん」

 「な、なるほど……」

 メディスンさん、意外と筋肉好きなのだろうか? 思わず、視線が被告人席に飛ぶ。

 

 「な、なに? 別にいいじゃない。私が誰の体に触ろうと、私の勝手よ!」

 「つまり、被害者の肌に触ったのは認める、と。そういうことでよろしいですね、被告人?」

 「ええ、そうよ! 私は、私の好きなように生きるの。それが“レディ”ってもんでしょ?」

 四季検事のさりげない確認に、メディスンさんは首を縦に振ってしまった。

 

 「ちょ、被告人……! そんな堂々と言い切られては!」

 「あ! ……ごめんなさい」

 メディスンさんは、ぼくの言葉で、四季検事の言葉に乗せられたことに気づいた。

 うう……これでまた一つ、心証が落ちてしまいそうだ。

 「さて、被告人から確認もとれたことですし、さっさと尋問に戻りなさい、弁護人。……まあ、どれだけゆさぶったところで無駄でしょうけど」

 「む、無駄かどうかはまだ分かりませんよ!」

 ぐ……少し向こうのペースだ。なんとか小さなムジュンでいいから見つけ出さないと。

 

【尋問に戻る】

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

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・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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尋問 3-1-2''-4

 「証人、被害者が酌をされていた事についてですが……ほかに何か覚えていることはありませんか?」

 「ええー? あんたも無茶言うね」

 勇儀さんは、盃に酒を注ぎながら不満げに言う。

 「なんでもいいんです。何かありませんか?」

 「そう言われてもね~」

 勇儀さんは、盃に酒を限界ギリギリまで注ごうとしているのか、ヒョウタンをずっと傾けたままにしている。しかし、そのまま考え事をしていたせいか、盃から酒が溢れてしまった。

 「おっと……私としたことが、酒をこぼしてしまった」

 勇儀さんは、あわててヒョウタンを垂直に戻す。

 

 「証人……後で掃除しておいてくださいね」

 四季検事が、検察席から勇儀さんのことを睨む。

 「わ、悪い悪い」

 勇儀さんは、やや申し訳なさそうな顔をする。が、その直後、何かを思い出したのか、ハッとした顔になった。

 「あ……。そういえば、今ので一つ思い出したぞ」

 「! な、何ですか!」

 「被害者が酌をされていたって言っただろう? あの時、被告人のお人形さんが、思いっきり酒をこぼしたんだよ」

 「被告人が?」

 「ああ、そうさ。それはもう盛大にぶちまけてさ。まあ、こぼされた本人は“気にすることはない”って笑っていたけど……私だったら、気持ち悪くて着替えたくなるぐらいの量がこぼれていたな」

 勇儀さんは、盃を回しながら話す。

 

 メディスンさんが酒をこぼした。新しい情報だ……あれ、でも待てよ。それっておかしくないか?

 

「証人、今の話、証言に追加してもらえませんか?」

 「んあ? ああ、いいぞ!」

 

【尋問に戻る】

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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尋問 3-1-2''-5

 「被害者が苦しみだして倒れた後、皆さんはどうされましたか?」

 「そりゃ当然、被害者のもとに駆け寄ったさ。真っ先に隣に座っていた、名琴……って人間が駆け寄ったな」

 勇義さんは、名琴さんの名前を忘れていたのか、一瞬名前を思い出すのに手間取ったようだ。……名琴さんが最初に駆け寄った。ま、隣に座っているならそりゃそうか。

 「その後、名琴が被害者の脈を確認したが……。……その時点で、もう息絶えていたさ。まあ、鬼殺の秘薬を飲んじまったなら無理もない。ありゃ、マジでやばい毒だからな」

 「なるほど……」

 こんなに屈強な勇儀さんがこう言うんだ。間違いないのだろう。

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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尋問 3-1-2''-6

 「その時のことを具体的に教えてくれますか?」

 「華扇の奴が、警察に連絡しに行ったよ。そん時に、華扇が、誰もそこから動くなって言って、みんなそれに従って、大人しくしていたさ」

 「華扇さんが警察を呼びに行った以外に、誰も外には出ていませんか?」

 「ああ、出ていない。不審な動きをしている奴は誰もいなかったから、誰かが容器を始末した、なんてことはあり得ないぞ」

 「ぐぬぬ……」

 やはりここが問題なんだよな……毒の入った容器、どこに行ってしまったんだろう……。

 

【尋問に戻る】

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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つきつける 3-2-2'' 失敗

 「異議あり!」

 ぼくは思いっきり指をつきつけた。

 

 「裁判長! ただいまの証言は、この証拠品のデータとムジュンしています!」

 「……? どこがかしら? 特におかしいところは見当たらないみたいだけど……」

 紫さんはけげんな表情を浮かべる。

 

 「あれ? ……そうですかね?」

 「異議は認められないわ」

 紫さんは無慈悲にも首を振る。

 

 「弁護人は、もっと慎重に発言するように!」

 

 しまった! 失敗してしまったみたいだ……。

 どうやら、つきつけるべき証言が違う、もしくは証拠品が間違っているみたいだ。

 もう一度考え直さないと……。

 

【尋問に戻る】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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つきつける 3-1-2''-1

 「私は、昨日の宴会で丁度、被告人の真ん前に座っていたんだ」

 

―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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つきつける 3-1-2''-2

 「そして、被害者が被告人の隣に座っていたのも確認している」

 

―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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つきつける 3-1-2''-3

 「宴会中、被告人は被害者の肌に何度か触れていたな」

 

―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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つきつける 3-1-2''-4

 「被害者は黄緑色のお猪口を使っていたぞ」

 

―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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つきつける 3-1-2''-5

 「被害者は最初こそ普通に酒を飲んでいたが、ある時、急に苦しみだして倒れたぞ」

 

―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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つきつける 3-1-2''-6

 「その後、私たちは警察が到着するまで宴会場から動かなかったし、誰も不審な行動はとっていなかったぞ」

 

―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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尋問 3-1-2'''

 ―尋問開始― ~事件の一部始終~

 「私は、昨日の宴会で丁度、被告人の真ん前に座っていたんだ」

【ゆさぶる】【つきつける】

 

 「そして、被害者が被告人の隣に座っていたのも確認している」

【ゆさぶる】【つきつける】

 

 「宴会中、被告人は被害者の肌に何度か触れていたな」

【ゆさぶる】【つきつける】

 

 「被告人のお人形さんが、酒をこぼしていたな」

【ゆさぶる】【つきつける】

 

 「被害者は最初こそ普通に酒を飲んでいたが、ある時、急に苦しみだして倒れたぞ」

【ゆさぶる】【つきつける】

 

 「その後、私たちは警察が到着するまで宴会場から動かなかったし、誰も不審な行動はとっていなかったぞ」

【ゆさぶる】【つきつける】

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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尋問 3-1-2'''-1

 「被告人の丁度真ん前に座っていた……間違いありませんか?」

 「んあ? そんなこと聞いて何になるんだよ?」

 勇義さんは、酔っぱらった声で軽く怒鳴る。……早くも酔いが回ってきてるようだ。

 「い、いえ……一応、記憶に問題がないかを確認しようと」

 「記憶? はっはっは! それなら問題ないさ! 鬼が酒に強いってことを忘れてもらっちゃ困るね!」

 「……では、昨日の宴会で飲んだお酒の種類は覚えていますか?」

 「おお、もちろんだ! 鬼殺の……あ、ちがったこりゃ毒だ。がはは!」

 ……本当に大丈夫か、この人?

 ……まあ、座り順については、今は問題ない。他のことを聞いていこう。

 

【尋問に戻る】

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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尋問 3-1-2'''-2

 「被告人が被害者の隣に座っていた……確かな話ですね?」

 「ああ、そりゃそうだ。そうじゃなきゃ、今頃あのお人形さんは逮捕されていない。隣に座っていたから、毒を盛れたって話なんだろ」

 「う……その通りです」

 ……酔っ払いに言い負かされてしまった。

 

 「なるほどくんも、お酒を飲んで対抗してみればいいじゃない」

 「……やめとくよ。まともに尋問できる気がしない。……それに、四季検事がすごい形相でこちらを睨んでくるし」

 こちらの会話が聞こえたのか、四季検事はものすごい剣幕でこちらを睨む。……冗談くらいは見逃してくれよ。

 

【尋問に戻る】

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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尋問 3-1-2'''-3

 「宴会中、被害者の肌に被告人が触れていた。……間違い、ないですよね?」

 「お? なんだか歯切れが悪いぞ、兄ちゃん」

 「そ、そりゃまあ……こちらからすれば、ものすごく不利な情報なので」

 「はっはっは。ま、そりゃそうか。けれど、残念だがな、これが事実なんだ」

 勇義さんは、顔をしかめる。

 「なんだ、“お姉さん、すごく筋肉ついてますね~”みたいな感じで、結構べたべたと触っていたぜ、あのお人形さん」

 「な、なるほど……」

 メディスンさん、意外と筋肉好きなのだろうか? 思わず、視線が被告人席に飛ぶ。

 

 「な、なに? 別にいいじゃない。私が誰の体に触ろうと、私の勝手よ!」

 「つまり、被害者の肌に触ったのは認める、と。そういうことでよろしいですね、被告人?」

 「ええ、そうよ! 私は、私の好きなように生きるの。それが“レディ”ってもんでしょ?」

 四季検事のさりげない確認に、メディスンさんは首を縦に振ってしまった。

 

 「ちょ、被告人……! そんな堂々と言い切られては!」

 「あ! ……ごめんなさい」

 メディスンさんは、ぼくの言葉で、四季検事の言葉に乗せられたことに気づいた。

 うう……これでまた一つ、心証が落ちてしまいそうだ。

 「さて、被告人から確認もとれたことですし、さっさと尋問に戻りなさい、弁護人。……まあ、どれだけゆさぶったところで無駄でしょうけど」

 「む、無駄かどうかはまだ分かりませんよ!」

 ぐ……少し向こうのペースだ。なんとか小さなムジュンでいいから見つけ出さないと。

 

【尋問に戻る】

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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尋問 3-1-2'''-4

 「被告人のお人形さんが酒をこぼした。間違いないですね!」

 「おうとも! 間違いないぞ! 鬼は嘘をつかないからな! がははっ!」

 「勘違いはするようですがね……」

 四季検事が検事席から嫌味を飛ばした。

 

 メディスンさんが酒をこぼした。これは新しい情報だ! そしてとてつもないムジュンの予感を含んでいる。法廷記録を見直さないとな。

 

【尋問に戻る】

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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尋問 3-1-2'''-5

 「被害者が苦しみだして倒れた後、皆さんはどうされましたか?」

 「そりゃ当然、被害者のもとに駆け寄ったさ。真っ先に隣に座っていた、名琴……って人間が駆け寄ったな」

 勇義さんは、名琴さんの名前を忘れていたのか、一瞬名前を思い出すのに手間取ったようだ。……名琴さんが最初に駆け寄った。ま、隣に座っているならそりゃそうか。

 「その後、名琴が被害者の脈を確認したが……。……その時点で、もう息絶えていたさ。まあ、鬼殺の秘薬を飲んじまったなら無理もない。ありゃ、マジでやばい毒だからな」

 「なるほど……」

 こんなに屈強な勇儀さんがこう言うんだ。間違いないのだろう。

 

【尋問に戻る】

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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尋問 3-1-2'''-6

 「その時のことを具体的に教えてくれますか?」

 「華扇の奴が、警察に連絡しに行ったよ。そん時に、華扇が、誰もそこから動くなって言って、みんなそれに従って、大人しくしていたさ」

 「華扇さんが警察を呼びに行った以外に、誰も外には出ていませんか?」

 「ああ、出ていない。不審な動きをしている奴は誰もいなかったから、誰かが容器を始末した、なんてことはあり得ないぞ」

 「ぐぬぬ……」

 やはりここが問題なんだよな……毒の入った容器、どこに行ってしまったんだろう……。

 

【尋問に戻る】

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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つきつける 3-2-2''' 失敗

 「異議あり!」

 ぼくは思いっきり指をつきつけた。

 

 「裁判長! ただいまの証言は、この証拠品のデータとムジュンしています!」

 「……? どこがかしら? 特におかしいところは見当たらないみたいだけど……」

 紫さんはけげんな表情を浮かべる。

 

 「あれ? ……そうですかね?」

 「異議は認められないわ」

 紫さんは無慈悲にも首を振る。

 

 「弁護人は、もっと慎重に発言するように!」

 

 しまった! 失敗してしまったみたいだ……。

 どうやら、つきつけるべき証言が違う、もしくは証拠品が間違っているみたいだ。

 もう一度考え直さないと……。

 

【尋問に戻る】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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つきつける 3-1-2'''-1

 「私は、昨日の宴会で丁度、被告人の真ん前に座っていたんだ」

 

―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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つきつける 3-1-2'''-2

 「そして、被害者が被告人の隣に座っていたのも確認している」

 

―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



目次 感想へのリンク しおりを挟む


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つきつける 3-1-2'''-3

 「宴会中、被告人は被害者の肌に何度か触れていたな」

 

―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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つきつける 3-1-2'''-4

 「被告人のお人形さんが、酒をこぼしていたな」

 

―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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つきつける 3-1-2'''-5

 「被害者は最初こそ普通に酒を飲んでいたが、ある時、急に苦しみだして倒れたぞ」

 

―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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つきつける 3-1-2'''-6

 「その後、私たちは警察が到着するまで宴会場から動かなかったし、誰も不審な行動はとっていなかったぞ」

 

―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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尋問 3-1-3-1

「被害者に酌をしていたという証言。間違いないですか?」

 「んにゃ? なんでそんなこと聞くんだよ」

 「い、いえ。念のため、聞いておこうかなー、と」

 「ふーん……。まあ、間違いないよ。いくら酔っているとはいえ、そのくらいは覚えているさ」

 「なるほど。では、被害者に酒をこぼしてしまったという話も?」

 「ああ、間違いない」

 ……嘘をついている様子はないな。ま、と言っても、ここで嘘をつく理由なんてないか。

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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尋問 3-1-3-2

 「そんなに勢いよくこぼしたんですか?」

 「ああそうとも。徳利の中身がほとんどこぼれちまったんだよ」

 「ちなみに、その様子を他の宴会参加者は見ていましたか?」

 「さあ? こぼしたことにびっくりして周りなんて見てなかったから、覚えてないね」

 「なるほど……」

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

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尋問 3-1-3-3

 「被害者は意外と服が濡れたことを気にしなかったんですね」

 「ああ。鬼って結構大雑把な奴ばっかだからな。酒さえ飲めればなんでもいいんだよ」

 ……単純だなあ。

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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尋問 3-1-3-4

 「……被害者に酌をした酒に、毒物を混ぜていた、なんてことは……さすがにありませんよね?」

 「……ほう。なんだい、私を疑っているのかい?」

 「い、いえ。これも念のため……」

 萃香さんは、たじろくぼくを見て、ため息をつく。

 「はあ……。いいかい、兄ちゃん。私は、自分が使っていた徳利の酒を被害者に注いだんだ。流石に、自分の徳利には毒は入れないさ。そんなの自殺行為だよ」

 「で、でも、被害者を殺害した後、一切酒を飲まなければいい話なのでは……」

 

 「異議あり!」

 検察側からの異議だ。

 「……弁護人。もう忘れたのですか? 毒物は、お猪口や徳利などの食器類からは一切発見されていないのです。また、仮にそれらに毒物を混入させたとしても、あの場にいた誰もが、それを処分できなかった。この時点で、彼女が毒を入れた可能性は、無に等しいのですよ」

 「あっ……! ごめんなさい。忘れてました」

 「全く、しっかりしてくれよ、兄ちゃん。いいか! 私の容疑は、被害者のお猪口に描かれた川のように透き通っている」

 「……ええと、いまいち言っている意味がよく分かりません」

 「え。分からない? 結構いい例えだと思ったんだけどな……。要は、私は潔白ってことさ。鬼を殺す毒なんて、持ち歩くはずがない!」

 「そ、それは失礼しました……」

 ……怒られてしまった。……? でも、待てよ。今、萃香さん少し妙なことを口走ったような……。

 

 「萃香さん! 今話した、お猪口の柄の事、証言に追加してもらえませんか?」

 「お? いいぞぉ~」

 さっきの勇儀さんのパターンで行くならば……たぶんここにも矛盾があるはずだぞ……!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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つきつける 3-1-3 失敗

 「異議あり!」

 ぼくは思いっきり指をつきつけた。

 

 「裁判長! ただいまの証言は、この証拠品のデータとムジュンしています!」

 「……? どこがかしら? 特におかしいところは見当たらないみたいだけど……」

 紫さんはけげんな表情を浮かべる。

 

 「あれ? ……そうですかね?」

 「異議は認められないわ」

 紫さんは無慈悲にも首を振る。

 

 「弁護人は、もっと慎重に発言するように!」

 

 しまった! 失敗してしまったみたいだ……。

 どうやら、つきつけるべき証言が違う、もしくは証拠品が間違っているみたいだ。

 もう一度考え直さないと……。

 

【尋問に戻る】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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つきつける 3-1-3-1

 「……確かに、被害者に酌をしたな」

 

―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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つきつける 3-1-3-2

 「んで、そん時に酒をこぼしちまったな。それも勢い良く」

 

―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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つきつける 3-1-3-3

 「被害者は、気にしなくていいと言ってくれたが……ありゃ相当な量だったと思うぞ」

 

―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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つきつける 3-1-3-4

 「そして、私が酌をした直後に、被害者は血を吐いて倒れたんだ。ありゃ驚いたね」

 

―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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尋問 3-1-3'

 ―尋問開始― ~被害者に酌をしたこと~

 「……確かに、被害者に酌をしたな」

【ゆさぶる】【つきつける】

 「んで、そん時に酒をこぼしちまったな、それも勢い良く」

【ゆさぶる】【つきつける】

 「被害者は、気にしなくていいと言ってくれたが……ありゃ相当な量だったと思うぞ」

【ゆさぶる】【つきつける】

 「被害者は川の絵が描かれたお猪口を使っていたぞ」

【ゆさぶる】【つきつける】

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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尋問 3-1-3'-1

「被害者に酌をしていたという証言。間違いないですか?」

 「んにゃ? なんでそんなこと聞くんだよ」

 「い、いえ。念のため、聞いておこうかなー、と」

 「ふーん……。まあ、間違いないよ。いくら酔っているとはいえ、そのくらいは覚えているさ」

 「なるほど。では、被害者に酒をこぼしてしまったという話も?」

 「ああ、間違いない」

 ……嘘をついている様子はないな。ま、と言っても、ここで嘘をつく理由なんてないか。

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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尋問 3-1-3'-2

 「そんなに勢いよくこぼしたんですか?」

 「ああそうとも。徳利の中身がほとんどこぼれちまったんだよ」

 「ちなみに、その様子を他の宴会参加者は見ていましたか?」

 「さあ? こぼしたことにびっくりして周りなんて見てなかったから、覚えてないね」

 「なるほど……」

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

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尋問 3-1-3'-3

 「被害者は意外と服が濡れたことを気にしなかったんですね」

 「ああ。鬼って結構大雑把な奴ばっかだからな。酒さえ飲めればなんでもいいんだよ」

 ……単純だなあ。

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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尋問 3-1-3'-4

 「被害者が川のお猪口を使っていた、間違いないですね!」

 「あい!」

 

 さっきの勇儀さんのパターンで行くならば……たぶんここにもムジュンがあるはずだぞ……!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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つきつける 3-1-3' 失敗

 「異議あり!」

 ぼくは思いっきり指をつきつけた。

 

 「裁判長! ただいまの証言は、この証拠品のデータとムジュンしています!」

 「……? どこがかしら? 特におかしいところは見当たらないみたいだけど……」

 紫さんはけげんな表情を浮かべる。

 

 「あれ? ……そうですかね?」

 「異議は認められないわ」

 紫さんは無慈悲にも首を振る。

 

 「弁護人は、もっと慎重に発言するように!」

 

 しまった! 失敗してしまったみたいだ……。

 どうやら、つきつけるべき証言が違う、もしくは証拠品が間違っているみたいだ。

 もう一度考え直さないと……。

 

【尋問に戻る】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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つきつける 3-1-3'-1

 「……確かに、被害者に酌をしたな」

 

―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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つきつける 3-1-3'-2

 「んで、そん時に酒をこぼしちまったな。それも勢い良く」

 

―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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つきつける 3-1-3'-3

 「被害者は、気にしなくていいと言ってくれたが……ありゃ相当な量だったと思うぞ」

 

―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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つきつける 3-1-3'-4

 「被害者は川の絵が描かれたお猪口を使っていたぞ」

 

 ―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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尋問 3-1-4-1

「被害者の右隣に座っていた。間違いないですか?」

 「ええ。断言できます」

 華扇さんは首肯(しゅこう)する。

 

 「ふふ。弁護人、そんなことを聞いたところで、ムジュンは現れませんよ」

 四季検事がこちらを挑発してくる。ええい、ムカつくけど、今は無視! 尋問に集中するんだ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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尋問 3-1-4-2

 「被害者に酌をしたときに、何か違和感を覚えたりはしませんでしたか?」

 「はて。違和感というと具体的にはなんでしょう?」

 「えーっと、例えばその……。血を吐いていた、とかですかね?」

 「ちょっと! なんでそこで疑問系になるの!」

 真宵ちゃんからツッコミが入る。

 

 「ええっと、違和感についてですが……申し訳ありませんが、特になかったと思います」

 「そ、そうですか……」

 「ふん。当たり前です。被害者が死亡したのは、伊吹萃香氏によって酌がなされた後です。証人が酌をした時点では、被害者に異変が起こるなどありえない。……証明した弁護人自身が、そんなことを聞くとは。滑稽なものですね」

 「わ、悪かったですね!」

 「ま、まあまあ弁護人。落ち着いて」

 紫さんになだめられた。うう、我ながら大人げない。

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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尋問 3-1-4-3

 「吐き気を感じた、とのことですが……どのような状況で、そうなったのでしょう」

 「分かりません……突然、胸のあたりが苦しくなって。席を立って、厠で吐いてみたところ……吐しゃ物に血が混じっていました」

 「ち、血が?」

 「ええ。……あれは、吐き気というよりは、痛みといったほうが正しいかもしれません。そう、まるで内側からえぐられるような」

 「なるほど……。ちなみに、お酒はどのくらい飲まれましたか?」

 「かなり少なかったと思います。宴会の席にあった二種類のお酒を、それぞれ少しずつ、といった感じです」

 「それ以外には、何も口にしていないということですね?」

 「はい。食べ物を除けばそうなります」

 ふむ……筋は通っているな。だけど、まだ情報が欲しい。もう少しゆさぶろう。

 

 「では、吐き気を感じた時、他に違和感はありませんでしたか?」

 「違和感、ですか……」

 「例えば、お猪口の柄が変わっていたとか……」

 「異議あり! 弁護人は、証言を誘導しようとしています!」

 「検察側の異議を認めるわ。弁護人は質問を撤回して頂戴」

 ……さすがに強引だったか。

 

 華扇さんは、目を閉じ、腕を組んで必死に思い出そうとしてくれている。そして、しばらくした後、彼女の目が開いた。

 「違和感ですが……。一つだけ、あるにはあります」

 「……! 何ですか!」

 「私が、吐き気を感じる前に飲んだお酒なのですが……妙に“えぐみ”のある味をしていました」

 「え、“えぐみ”ですか」

 「はい。それまで飲んでいたお酒には、えぐみなどなかったのですが……。吐き気を感じる直前に口にしたものだけ、味が変わっていました。あれはいったい何だったのでしょうか……」

 

 華扇さん吐き気を感じる直前に飲んだお酒に“えぐみ”があった……待てよ、それってあの情報とムジュンしていないか?

 

 「華扇さん。今の話、証言につけ加えてもらっていいですか?」

 「ええ。わかりました」

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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尋問 3-1-4-4

 「被害者が苦しみだした直前、不審な動きをした人はいましたか?」

 「いえ、いませんでした。部屋に戻ってきたので、立ち上がった状態で全体が見渡せましたが、不審な行動は見受けられませんでした」

 「そうですか……」

 本当に、一体どうやって毒が盛られたんだろうか……。

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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尋問 3-1-4-5

 「警察への連絡はあなたが行ったので間違いありませんね?」

 「はい。間違いありません。現場から少し行ったところにある電話で行いました」

 「通報の情報については、こちらでも確認が取れています。電話を行ったのは、証人で間違いないと断言できます」

 四季検事からの補足が入った。これに関しては確かな情報とみて大丈夫だろう。

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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つきつける 3-1-4 失敗

 「異議あり!」

 ぼくは思いっきり指をつきつけた。

 

 「裁判長! ただいまの証言は、この証拠品のデータとムジュンしています!」

 「……? どこがかしら? 特におかしいところは見当たらないみたいだけど……」

 紫さんはけげんな表情を浮かべる。

 

 「あれ? ……そうですかね?」

 「異議は認められないわ」

 紫さんは無慈悲にも首を振る。

 

 「弁護人は、もっと慎重に発言するように!」

 

 しまった! 失敗してしまったみたいだ……。

 どうやら、つきつけるべき証言が違う、もしくは証拠品が間違っているみたいだ。

 もう一度考え直さないと……。

 

【尋問に戻る】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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つきつける 3-1-4-1

 「宴会の場で、私は被害者の方の、ちょうど右隣に座っていました」

 

 ―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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つきつける 3-1-4-2

 「……一度、被害者の方に酌をしたと記憶しています」

 

 ―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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つきつける 3-1-4-3

 「宴会が始まってしばらくしたところ、急に吐き気を感じ、一度席を立ちました」

 

 ―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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つきつける 3-1-4-4

 「戻ってきてしばらくすると、突然被害者の方が苦しみだし、血を吐いて倒れてしまいました」

 

 ―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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つきつける 3-1-4-5

 「その後、私が警察に連絡をしに行きました」

 

 ―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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尋問 3-1-4'

 ―尋問開始― ~宴会の場で見聞きしたこと~

 「宴会の場で、私は被害者の方の、ちょうど右隣に座っていました」

【ゆさぶる】【つきつける】

 「……一度、被害者の方に酌をしたと記憶しています」

【ゆさぶる】【つきつける】

 「宴会が始まってしばらくしたところ、急に吐き気を感じ、一度席を立ちました」

【ゆさぶる】【つきつける】

 「吐き気を感じる前に口をつけた液体は、えぐみのある味をしていました」

【ゆさぶる】【つきつける】

 「戻ってきてしばらくすると、突然被害者の方が苦しみだし、血を吐いて倒れてしまいました」

【ゆさぶる】【つきつける】

 「その後、私が警察に連絡をしに行きました」

【ゆさぶる】【つきつける】

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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尋問 3-1-4'-1

「被害者の右隣に座っていた。間違いないですか?」

 「ええ。断言できます」

 華扇さんは首肯(しゅこう)する。

 

 「ふふ。弁護人、そんなことを聞いたところで、ムジュンは現れませんよ」

 四季検事がこちらを挑発してくる。ええい、ムカつくけど、今は無視! 尋問に集中するんだ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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尋問 3-1-4'-2

 「被害者に酌をしたときに、何か違和感を覚えたりはしませんでしたか?」

 「はて。違和感というと具体的にはなんでしょう?」

 「えーっと、例えばその……。血を吐いていた、とかですかね?」

 「ちょっと! なんでそこで疑問系になるの!」

 真宵ちゃんからツッコミが入る。

 

 「ええっと、違和感についてですが……申し訳ありませんが、特になかったと思います」

 「そ、そうですか……」

 「ふん。当たり前です。被害者が死亡したのは、伊吹萃香氏によって酌がなされた後です。証人が酌をした時点では、被害者に異変が起こるなどありえない。……証明した弁護人自身が、そんなことを聞くとは。滑稽なものですね」

 「わ、悪かったですね!」

 「ま、まあまあ弁護人。落ち着いて」

 紫さんになだめられた。うう、我ながら大人げない。

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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尋問 3-1-4'-3

 「吐き気を感じた、とのことですが……どのような状況で、そうなったのでしょう」

 「分かりません……突然、胸のあたりが苦しくなって。席を立って、厠で吐いてみたところ……吐しゃ物に血が混じっていました」

 「ち、血が?」

 「ええ。……あれは、吐き気というよりは、痛みといったほうが正しいかもしれません。そう、まるで内側からえぐられるような」

 「なるほど……。ちなみに、お酒はどのくらい飲まれましたか?」

 「かなり少なかったと思います。宴会の席にあった二種類のお酒を、それぞれ少しずつ、といった感じです」

 「それ以外には、何も口にしていないということですね?」

 「はい。食べ物を除けばそうなります」

 ふむ……筋は通っているな。

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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尋問 3-1-4'-4

 「妙にえぐみのある味……間違いないですね!」

 「ええ。あんな何とも言えない不快な味は忘れようがありません。断言できるでしょう」

 やはり、この証言はあの証拠品とムジュンしている……法廷記録を確認しないと!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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尋問 3-1-4'-5

 「被害者が苦しみだした直前、不審な動きをした人はいましたか?」

 「いえ、いませんでした。部屋に戻ってきたので、立ち上がった状態で全体が見渡せましたが、不審な行動は見受けられませんでした」

 「そうですか……」

 本当に、一体どうやって毒が盛られたんだろうか……。

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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尋問 3-1-4'-6

 「警察への連絡はあなたが行ったので間違いありませんね?」

 「はい。間違いありません。現場から少し行ったところにある電話で行いました」

 「通報の情報については、こちらでも確認が取れています。電話を行ったのは、証人で間違いないと断言できます」

 四季検事からの補足が入った。これに関しては確かな情報とみて大丈夫だろう。

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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つきつける 3-1-4' 失敗

 「異議あり!」

 ぼくは思いっきり指をつきつけた。

 

 「裁判長! ただいまの証言は、この証拠品のデータとムジュンしています!」

 「……? どこがかしら? 特におかしいところは見当たらないみたいだけど……」

 紫さんはけげんな表情を浮かべる。

 

 「あれ? ……そうですかね?」

 「異議は認められないわ」

 紫さんは無慈悲にも首を振る。

 

 「弁護人は、もっと慎重に発言するように!」

 

 しまった! 失敗してしまったみたいだ……。

 どうやら、つきつけるべき証言が違う、もしくは証拠品が間違っているみたいだ。

 もう一度考え直さないと……。

 

【尋問に戻る】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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つきつける 3-1-4'-1

 「宴会の場で、私は被害者の方の、ちょうど右隣に座っていました」

 

 ―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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つきつける 3-1-4'-2

 「……一度、被害者の方に酌をしたと記憶しています」

 

 ―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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つきつける 3-1-4'-3

 「宴会が始まってしばらくしたところ、急に吐き気を感じ、一度席を立ちました」

 

 ―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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つきつける 3-1-4'-4

 「吐き気を感じる前に口をつけた液体は、えぐみのある味をしていました」

 

 ―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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つきつける 3-1-4'-5

 「戻ってきてしばらくすると、突然被害者の方が苦しみだし、血を吐いて倒れてしまいました」

 

 ―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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つきつける 3-1-4'-6

 「その後、私が警察に連絡をしに行きました」

 

 ―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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失敗 その他3-1-1

 「これが、液体の正体を示してくれます!」

 「……その証拠品。確かに正体を示してくれているようですね。……もっとも、それは、弁護人の正体が嘘つき、ということのようですが!」

 「ぐぎゃあ!」

 ……間違えてしまったようだ。

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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失敗 その他3-1-2

 「これこそが、証人の正体を示しているのです!」

 「……事件現場の前で私とした話、もう忘れたんですか?」

 「あれ、これだったはずじゃ?」

 「違います!」

 ……どうやら、間違った証拠を提示してしまったようだ。

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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失敗 その他3-1-1 復帰

 「間違えてしまいましたが……。それでも、証人が飲んだのは、間違いなく鬼殺の秘薬だったのです! 弁護側は、それを証明する証拠品を提出する準備があります!」

 「分かったわ。では、証拠品を提出してもらいましょう。証人が飲んだ液体が、鬼殺の秘薬だったことを示す証拠品を!」

 

 

 

 ―つきつける― 華扇が飲んだ液体が鬼殺の秘薬だったことを示す証拠をつきつけろ!

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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失敗 その他3-1-2 復帰

 「改めて、裁判長! 弁護側は、今度こそ正しい証拠を提出する準備があります!」

 「証拠……証人の正体を示す証拠ね」

 「その通りです!」

 「分かったわ。えは、弁護側に提出を命じましょう。……この証人の、正体を示す証拠とは!」

 

 

 

 

 ―つきつける― 華扇の正体を示す証拠をつきつけろ!

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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サイコ・ロック 失敗3-1-1

 「あなたが摂取したモノ……それはこれだったのです」

 「……本気で私がそれを摂取したとでも?」

 「あれ、違いましたかね?」

 「現実的に考えてありえません!」

 ……間違えてしまったようだ。

 

《link:316》【もどる】《link:》

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・鬼の四天王

その昔、妖怪の山に君臨した四人組の鬼の集団。

メンバーは萃香、勇儀、そして残り二人のうち一人は……?

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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サイコ・ロック 失敗3-1-2

 「あなたに鬼の血が流れていること……これをみれば一目瞭然です!」

 「…………ああ、失礼。小鳥と戯れていて聞いていませんでした。もう一度仰っていただけますか?」

 「……その前にもう一度考え直していいですか?」

 「……よく考えてからしゃべり始めてほしいものですね」

 もう一度考え直そう……。

 

《link:317》【もどる】《link:》

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・鬼の四天王

その昔、妖怪の山に君臨した四人組の鬼の集団。

メンバーは萃香、勇儀、そして残り二人のうち一人は……?

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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サイコ・ロック 失敗3-1-3

 「これが、勇儀さん達の正体だったのです!」

 「……本気でそう考えているのですか?」

 「えっ」

 「私の目を見て、本気でそう言い切れますか?」

 「……ごめんなさい、無理です」

 「でしょうね……」

 失敗したようだ……。

 

《link:318》【もどる】《link:》

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・鬼の四天王

その昔、妖怪の山に君臨した四人組の鬼の集団。

メンバーは萃香、勇儀、そして残り二人のうち一人は……?

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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サイコ・ロック 失敗3-1-4

 「これこそが、その証拠品です!」

 「……どうやら、”発想を逆転”した結果、こんがらがってしまったようですね。どう考えてもそれは違うでしょう」

 「ぐぎゅう!」

 「……どこからそんな声を出しているんですか」

 間違えてしまったようだ……。

 

《link:319》【もどる】《link:》

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・鬼の四天王

その昔、妖怪の山に君臨した四人組の鬼の集団。

メンバーは萃香、勇儀、そして残り二人のうち一人は……?

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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サイコ・ロック 失敗3-1-1 復帰

 「……今度こそ教えて差し上げましょう。あの日、あなたが口をつけたお酒には、これが入っていたのかもしれないのです。

 

 

 

 ―つきつける― 華扇が摂取したものとは?

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内臓出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼の四天王

その昔、妖怪の山に君臨した四人組の鬼の集団。

メンバーは萃香、勇儀、そして残り二人のうち一人は……?

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

生真面目そうな印象の人だ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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サイコ・ロック 失敗3-1-2 復帰

 「えーっと……今度こそお見せしましょう。あなたに鬼の血が流れていることを示す証拠品は……!」

 

 

 

 

 ―つきつける― 華扇に鬼の血が流れていることを示す証拠をつきつけろ!

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼の四天王

その昔、妖怪の山に君臨した四人組の鬼の集団。

メンバーは萃香、勇儀、そして残り二人のうち一人は……?

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

生真面目そうな印象の人だ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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サイコ・ロック 失敗3-1-3 復帰

 「失敗してしまいましたが……。それでも、この話には続きがあります」

 「……! 続き、ですって?」

 「カギとなるのは、勇義さんたちの”正体”です」

 「……先ほどは間違えたようですが……その様子を見るに、やはり本当に彼女たちの正体を知ってるようですね。……ならば、答えてください。その者たちの正体とは、一体何だったんですか?

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼の四天王

その昔、妖怪の山に君臨した四人組の鬼の集団。

メンバーは萃香、勇儀、そして残り二人のうち一人は……?

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

生真面目そうな印象の人だ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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サイコ・ロック 失敗3-1-4 復帰

 「……私も腹をくくったのです。早く聞かせてください。仙人である私に鬼の血が流れていることを示す証拠品とやらを!」

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼の四天王

その昔、妖怪の山に君臨した四人組の鬼の集団。

メンバーは萃香、勇儀、そして残り二人のうち一人は……?

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

生真面目そうな印象の人だ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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サイコ・ロック 失敗3-2-1

 「このデータがぼくの手元にあるのはありえないのです!」

 「……今回の場合、つきつける証拠としてそれはありえない、っていうべきなんじゃないか?」

 「あれ、違いましたかね?」

 「どうだかねー。自分で考えな」

 ……多分、間違っているみたいだな。

 

《link:324》【もどる】《link:》

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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サイコ・ロック 失敗3-2-2

 「これを見れば、不可能だったことが分かるはずです!」

 「……私には、理解不能だな、その証拠」

 ……間違ってしまったようだ。

 

《link:325》【もどる】《link:》

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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サイコ・ロック 失敗3-2-3

 「鬼道さんの正体……これを見れば一目瞭然です」

 「……ああ、そのようだな。お前の考えが間違っていることが一目瞭然だ」

 「あれ、違いましたかね?」

 「どうかなー。自分で考えて見な」

 ……どうやら、間違っているようだ。

 

《link:326》【もどる】《link:》

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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サイコ・ロック 失敗3-2-4

 「真犯人に時間がなかった……これこそがその証拠です!」

 「……面会時間、あとちょっとしかねえな……時間がないのがアンタも同じなんだし、さっさと正しい証拠を出したほうが身のためだと思うぞ?」

 ……間違えてしまったようだ。

 

《link:327》【もどる】《link:》

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────

 



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サイコ・ロック 失敗3-2-1 復帰

 「……もったいぶってないで、さっさと正しい証拠を見せろ」

 「分かりました。……もし彼女が人間として殺された場合、ぼくの手元にこの証拠品のデータはないはずです」

 

 

 

 

 ―つきつける― 正しい証拠をつきつけろ!

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

宴会の場では「柿戸秋」という偽名を名乗り人間のふりをしていた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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サイコ・ロック 失敗3-2-2 復帰

 「……新聞で被害者の種族について知り得ることは不可能だった。今度こそ、これがそれを示してくれます」

 

 

 

 ―つきつける― 正しい証拠をつきつけろ!

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

宴会の場では「柿戸秋」という偽名を名乗り人間のふりをしていた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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サイコ・ロック 失敗3-2-3 復帰

 「……おほん。今度こそ教えて差し上げましょう。その人物は、これを使って被害者の種族を知ったのです。

 

 

 

 ―つきつける― 正しい証拠をつきつけろ!

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

宴会の場では「柿戸秋」という偽名を名乗り人間のふりをしていた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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サイコ・ロック 失敗3-2-4 復帰

 「確かに面会の時間も残り僅かなようです。今度こそお見せしましょう。真犯人に時間がないこと。それはこいつが教えてくれます」

 

 

 

 ―つきつける― 真犯人に時間がなかったことを示す証拠をつきつけろ!

 

 「……おほん。今度こそ教えて差し上げましょう。その人物は、これを使って被害者の種族を知ったのです。

 

 

 

 ―つきつける― 正しい証拠をつきつけろ!

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

宴会の場では「柿戸秋」という偽名を名乗り人間のふりをしていた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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尋問 3-2-1-1

「宴会での座り順についてですが……この位置で間違いないですね?」

 座り順については、今回は正直些細な問題だ。

 だが、証言した以上は念のため確認しておきたい。彼の証人としての能力があるかどうか、テストするのも兼ねている。

 

 上面図片手に、証言台の前まで移動したぼくは、東雲さんに尋ねた。

 「間違いないッス。自分と瑠夏、あと鈴が横並びに座っていたのも覚えているッス。残りの面々については……そこまで覚えていないッス」

「なるほど」

 迷うことなく断言できるという事は、記憶力に関しては問題なさそうだ。流石は鬼。アルコールが入っても、頭の回転は鈍らないようだ。

 

 「弁護人……。せっかくこうしてお猪口に関する情報を渡してあげているのです。そんな些末な問題など放っておいて、さっさとお猪口に関して尋問するのです」

 四季検事は、ぼくに尋問を促してくる。

 ……色々と根掘り葉掘りされるのは、向こうにとっては嫌な事のはずだ。なんか今日の四季検事、様子がおかしいんだよな……。

 

 だが、彼女の言っていることは正しい。本題に入るとしよう。

 

【尋問に戻る】

【すべてゆさぶったらここをクリックorタップ】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

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──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

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──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

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──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

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──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

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──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

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──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

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《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

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・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

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尋問 3-2-1-2

 「瑠夏さんが鳥のお猪口を使っていないと言える根拠は何でしょう?」

 「……正直、記憶があやふやなんッスけど……。少なくとも、鳥の絵が描かれたお猪口を使っていなかったはずなんすよ、瑠夏」

 「なるほど……」

 「トノサマンファンとして、鳥は見逃すことができない存在ッスからね」

 「……トノサマン?」

 「そうッス。アクダイカーンの秘蔵っ子、怪鳥イーグルファルコン。鷹と鷲がごちゃ混ぜになってできた、全身緑色の毒々しい色の鳥ッス。確か、あのお猪口に描かれていた鳥も緑色ッスよね?」

 「え、ええ。そうです」

 「なら間違いないッス。緑色の鳥には人一倍敏感な自分が見間違えるはずないッス」

 「な、なるほど……?」

 根拠として認めていいのか、定かではないが……ひとまずよしという事にしておこう。

 

【尋問に戻る】

【すべてゆさぶったらここをクリックorタップ】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

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・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

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──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

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──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

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──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

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・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

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・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

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・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

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・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

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──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

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・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

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・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

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・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

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《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

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──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

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──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

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・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

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・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

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──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

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・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

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尋問 3-2-1-3

 「鈴くんが欠けている風のお猪口を使っていなかった根拠は何でしょう?」

 「そりゃもちろん、あいつが使っていたお猪口が欠けていなかったからッス。お猪口が一つ欠けていたというのは、取り調べの時に初めて知ったんッスけど、宴会中に見た限りでは、鈴のお猪口は欠けていなかったッス」

 「そうですか……。しかし、瑠夏さんが間に挟まっているのに、よく鈴くんのお猪口が欠けていないと分かりましたね?」

 「ああ。それは、瑠夏と鈴の二人がちっこいからッスね。自分、あの二人より背が高いから、多少距離があっても割と見えるんッスよ」

 「確かにそうでしたね」

 居酒屋で会った時、三人の中で東雲さんだけが突出して背が高かったと記憶している。座っても同じことが言えるのだろう。この点については問題なさそうだな。

 

 「ちなみに、鈴くんが使っていたお猪口に描かれていた絵について覚えていたりは……?」

 「申し訳ないッス。そこは覚えてないッスね」

 うーむ。そううまく事は運ばないか。残念。

 

 「他に何か、お猪口について覚えていることはありませんか?」

 「ほ、他ッスか……。申し訳ないッスけど、他には思いつかないッスね。宴会場、そこそこ暗かったのもあって、意識しない限りはお猪口に何て注目しないッス。瑠夏と鈴の二人は、宴会中よく喋っていたから何とか覚えているッスけど……。他の人については、正直」

 東雲さんは申し訳なさそうに首を横に振った。

 

 うむむ……参ったな。これ以上覚えていない……もう少し引き出せると思ったのだが。宴会場が暗かったのなら仕方ないか。

 それに、これも一応新しい情報だ。収穫が決してないわけではない。

 

【尋問に戻る】

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【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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つきつける 3-2-1 失敗

 「異議あり!」

 ぼくは思いっきり指をつきつけた。

 

 「裁判長! ただいまの証言は、この証拠品のデータとムジュンしています!」

 「……? どこがかしら? 特におかしいところは見当たらないみたいだけど……」

 紫さんはけげんな表情を浮かべる。

 

 「あれ? ……そうですかね?」

 「異議は認められないわ」

 紫さんは無慈悲にも首を振る。

 

 「弁護人は、もっと慎重に発言するように!」

 

 しまった! 失敗してしまったみたいだ……。

 どうやら、つきつけるべき証言が違う、もしくは証拠品が間違っているみたいだ。

 もう一度考え直さないと……。

 

【尋問に戻る】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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つきつける 3-2-1-1

 「えーっと、宴会の時の話ッね。自分は確か、窓側の席の一番右端に座っていたはずッス」

 

―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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つきつける 3-2-1-2

 「ええと、次にお猪口の柄ッスけど……自分が分かるのは……。瑠夏は鳥のお猪口は使っていないッス」

 

―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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つきつける 3-2-1-3

 「後、鈴は欠けていた風のお猪口を使っていないッス。……これぐらいッスかね?」

 

―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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尋問 3-2-2-1

 「宴会で座っていた席、あなたが証言した通りの場所で間違いありませんね?」

 弁護席から上面図を片手に、名琴さんに確認する。

 「んー、あっていると思うけど……上面図が遠くてよく見えないなぁ。弁護士さん、こっちに来てくれるぅ?」

 名琴さんは、目をしかめて首を伸ばしながら上面図を凝視する。……本音を言うと彼になるべく近づきたくないのだが、本当に見えづらい可能性もある。

妥協したぼくは、上面図を持って証言席のほうへと向かった。

 

「うーん。そうだね、ここであっているよぉ」

眼前につきつけられた上面図をまじまじと眺めて数秒、名琴さんは問題ない、と頷いた。

上面図を見ている間、数回こちらに視線を飛ばされた気がするが、気のせいという事にしておこう。

……この人はぼくの何を気に入っているのだ。恐怖が一線を越えて疑問へと変わっていく感じがした。

 

【尋問に戻る】

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【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

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──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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尋問 3-2-2-2

「宴会場が薄暗いとのことですが……なぜ薄暗かったのでしょうか?」

次に東雲さんの証言の時から気になっていたことについて質問する。

「ああ。あの庵の家主……鬼道とかいう鬼だっけ? 彼女、貧乏らしくて、灯り用のろうそくの数が少なかったんだよねぇ。しかもあそこ、あまり月明かりが入ってこない場所っていうのもあってねぇ。そっちを使って灯りを確保する、ってこともできなかったんだよぉ」

「なるほど……」

確かに、調査で庵を訪れた時、やけに光が差し込みにくい場所であると感じていた。夜ならば尚更暗くなるだろう。

 

「ろうそくだけで灯りをとるなんて、まるで誕生日パーティみたいだね」

横から真宵ちゃんが率直な感想を述べる。

「ああ、なるほど……。ろうそくだけで灯りをとるって、ちょっとイメージが湧きづらいけど、あんな感じになるって考えればいいのか」

 子供の頃、誕生日に毎年見ていた、あの光景が脳裏に浮かぶ。

ふむ……確かに暗いな。数によるだろうが、本数が少ない場合、せいぜい自分の反対側に座っている人が見える程度だろう。距離がある相手の様子は、多分確認できない。

 ここまでの二人の証言の中で、同じような人物についてしか話されていない理由が、腑に落ちた感じがした。

 

 「私の家の対面の間みたいに、沢山ろうそくがあればしっかり明るくなるんだけどねー」

 対面の間……二年前のあの事件の現場か。そういえば、やたらにろうそくが並べてあったな、あの部屋。線香の匂いもきつかった記憶がある。

 

 さて、少し話が脱線した。尋問に戻るとしよう。

 

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【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

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──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

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──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

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尋問 3-2-2-3

 東雲さんが華の柄のお猪口を使っていなかった根拠について教えてください」

 「根拠ねぇ。……あの時、現場にあったお猪口に描かれていた絵の中で、赤色が使われていたのは、彼岸華が描かれたお猪口だけだったんだよぉ。でも、彼のお猪口には赤色は見えなかった。赤は目立つ色だからねぇ。いくら薄暗い場所とはいえ、見たら覚えているはずさぁ。でも、ぼくの記憶にはない。じゃあ、彼は華の柄のお猪口を使っていない、ってことさぁ」

 万年筆をクルクルと高速回転させながら、名琴さんは答える。それ、どうやっているんだ?

 

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【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

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──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

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──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

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──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

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──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

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──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

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──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

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・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

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・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

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・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

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・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

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・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

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・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

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・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

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──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

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《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

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──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

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尋問 3-2-2-4

 「風のお猪口を使っていなかった、という点についての根拠は?」

 「ああ。彼の使っていたお猪口に風が吹いている絵が描かれていなかった。ただそれだけの話だよぉ」

 名琴さんは至極当然、と言いたげな感じで答える。こうはっきりと言い切られてしまうと、こちらはこれ以上何も言えない。つっこもうにも切り口が見つからないので、ここは断念した。

 

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《証拠品》

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・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

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・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

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・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

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──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

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──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

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──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

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──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

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・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

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・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

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・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

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・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

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・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

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《人物》

 

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・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────

 



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尋問 3-2-2-5

 「……そういえば、一つ思い出したのですが。名琴さん。あなたと鈴くんは、宴会の準備に参加して、お猪口を並べる役割を担当していたと聞きました」

 ぼくがそう言うと、名琴さんはその糸のように細い目をほんの少しだけ見開いた。

 

 「……うん。そうだよぉ」

 「その時、どこにどの柄のお猪口を置いたか、というのは覚えていますか?」

 「うーん……。申し訳ないけど、覚えていないねぇ。適当に置いたものだからぁ」

 「そうですか……」

 ううむ……お猪口を置いた人なら、何か覚えているかと思ったのだが……。考えが甘かったようだ。後で鈴くんにも聞いてみるとしよう。

 

【尋問に戻る】

【すべてゆさぶったらここをクリックorタップ】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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つきつける 3-2-2 失敗

 「異議あり!」

 ぼくは思いっきり指をつきつけた。

 

 「裁判長! ただいまの証言は、この証拠品のデータとムジュンしています!」

 「……? どこがかしら? 特におかしいところは見当たらないみたいだけど……」

 紫さんはけげんな表情を浮かべる。

 

 「あれ? ……そうですかね?」

 「異議は認められないわ」

 紫さんは無慈悲にも首を振る。

 

 「弁護人は、もっと慎重に発言するように!」

 

 しまった! 失敗してしまったみたいだ……。

 どうやら、つきつけるべき証言が違う、もしくは証拠品が間違っているみたいだ。

 もう一度考え直さないと……。

 

【尋問に戻る】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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つきつける 3-2-2-1

 「宴会があった時、ぼくは玄関側、右から二番目の位置に座っていたよぉ」

 

 ―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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つきつける 3-2-2-2

 「宴会場は少し薄暗かったから、確認できたお猪口は少ないのだけれど……」

 

 ―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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つきつける 3-2-2-3

 「僕が覚えているのは……東雲君は少なくとも華の柄のお猪口は使っていないねぇ」

 

 ―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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つきつける 3-2-2-4

 「後は……鬼灯ってちっちゃい鬼は風を使っていなかった」

 

 ―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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つきつける 3-2-2-5

 「……少なくて申し訳ないけれど、こんなものかなぁ?」

 

 ―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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尋問 3-2-3-1

「では最初に。あなたが宴会中に座っていた場所についてですが……この場所で間違いありませ……」

 「何度も言わせないでちょうだい! さっきも話したでしょう! お願いだから思い出させないで……ほんの一瞬でも勇儀のそばを離れたって認めたくないのよ……」

 高ぶる気持ちを押さえつつ、堅実に座っていた席を聞こうと思ったら、いきなりこのザマだ。パルスィさんの琴線に触れてしまったのか、彼女は頭を抱えてもがき始めた。

 

 「みんな和気あいあいと宴会を楽しんじゃって! 私だけよ? 会話の輪に入れなかったの。あーもう……勇儀以外全員酔いつぶれてぶっ倒れればよかったのに……みんななんであんなに酒に強いのよ……」

 パルスィさんは頭をかきむしる。……ちょっと怖い。

 

 「……弁護人。今までの彼女の言動をあなたは見ていなかったのですか? 彼女に、あの鬼についての話題は禁句です。もっと周りをよく見なさい」

 「ご……ごめんなさい」

 怒られてしまった。

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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尋問 3-2-3-2

 「東雲さんが鳥のお猪口を使っていなかった根拠を教えてください」

 「そりゃもちろん、彼の使っていたお猪口に鳥の絵が描かれていなかったからよ。それ以外に理由なんてないわ」

 ふむ……問題なさそうだな。あの場にあったお猪口の中で、鳥の絵が描かれているお猪口は一種類しかない。見間違いをしていない限りは問題ないが……。

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────

 



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尋問 3-2-3-3

 「鬼灯鈴くんが月のお猪口を使っていた根拠は?」

 「お猪口にすっぽんが描いてあった、だから月のお猪口。至極当然の事ね。あんな趣味の悪い柄、見間違えるはずがないわ」

 「……同感です」

 やはり、お猪口にあの絵を描こうと思った作り手のセンスを疑ってしまう。なんですっぽんなんだよ……。ともかく、こちらの証言も信用できそうだな。鳥の絵よりも目立つ分、こちらの方が信ぴょう性が高いかもしれない。

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

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──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

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──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

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尋問 3-2-3-4

 「では最後。瑠夏さんが風のお猪口を使っていた根拠は何でしょう」

 「これが一番自信がないのだけれど……。彼女の使っていたお猪口、青色の線がうねっているような絵が描かれていたのよね。あれは多分風だと思うわ」

 やや歯切れの悪い言い方だ。……確かに、風の絵に使われている色は青色だ。問題ない……のか? 

 彼女のやや悩んだような口ぶりが引っかかる。これは……ムジュンの片鱗なのだろうか。

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

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・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

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──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

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──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

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──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

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・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

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・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

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《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

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──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

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つきつける 3-2-3 失敗

 「異議あり!」

 ぼくは思いっきり指をつきつけた。

 

 「裁判長! ただいまの証言は、この証拠品のデータとムジュンしています!」

 「……? どこがかしら? 特におかしいところは見当たらないみたいだけど……」

 紫さんはけげんな表情を浮かべる。

 

 「あれ? ……そうですかね?」

 「異議は認められないわ」

 紫さんは無慈悲にも首を振る。

 

 「弁護人は、もっと慎重に発言するように!」

 

 しまった! 失敗してしまったみたいだ……。

 どうやら、つきつけるべき証言が違う、もしくは証拠品が間違っているみたいだ。

 もう一度考え直さないと……。

 

【尋問に戻る】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

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・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

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──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

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・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

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・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

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・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

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・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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つきつける 3-2-3-1

 「宴会があった時、私は玄関側から見て手前の列の一番右端に座っていたわ」

 

―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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つきつける 3-2-3-2

 「まず、東雲って奴は鳥のお猪口は使っていなかったわ」

 

 ―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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つきつける 3-2-3-3

 「次に、鬼灯ってちっちゃい鬼は月のお猪口を使っていたわ」

 

 ―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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つきつける 3-2-3-4

 「そして最後。陽皐って奴は風のお猪口を使っていた。……私が覚えているのは、こんなものかしらね」

 

 ―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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尋問 3-2-4-1

 「ええっと……ちっちゃいのに、強いお酒が飲めるなんて、すごいね」

 お猪口の下りとは全く関係ないが、緊張をほぐすという意味を込めて、変化球を投げてみる。

 「…………」

 が、鈴くんは黙ったままだ。あまり意味がなかったか?

 

 「す、すごくなんてないよ。……ふん」

 やや胸を張りながらも、少しぶっきらぼうな言い方で返答が返ってきた。

 ……会話のとっかかりが作れていない気がする。

 

 「もう。なるほどくんは子供の扱いがなってないなあ。こういう時は、私に任せて!」

 隣の真宵ちゃんが、見かねたようにそう言うと、机から身を乗り出して鈴くんに話しかける。

 

 「鈴くん、鈴くん。私、綾里真宵。覚えてる?」

 「…………」

 真宵ちゃんの問いかけに、鈴くんは無言のまま首を振った。

 「そっか……まあ、あの時は東雲さんとトノサマン談議で盛り上がってたもんなー。じゃあ、改めて、私の事を覚えてくれると嬉しいな!」

 「…………」

 鈴くんは硬く縮こまらせていた体を、ほんの少し緩めた。さすが真宵ちゃんだ。この年になってもまだ子供っぽいだけのことはある

 

 「……なるほどくん、今すごく失礼なこと考えなかった?」

 「い、いやいや。とんでもない」

 ……時々この子、ぼくの心を読んでくるんだよな。霊媒師だからだろうか。

 

 「鈴くん、宴会は楽しかった?」

 「……ううん」

 「え? 楽しくなかったの?」

 「うん。私の隣に、瑠夏ちゃんが座ったんだけど……ずっと私に構わず一人で飲んでたの。

瑠夏ちゃんったら、一人だけ楽しそうにしちゃって……私だって、私だって……」

 「ああ……ご、ごめんね。嫌な事を聞いちゃったみたい……」

 真宵ちゃんは焦りだす。

 

 瑠夏さんが宴会中鈴くんのことを構わなかった……? 少し妙な気もするが……そういう気分じゃなかったのだろうか。

 

 「え、ええと。それじゃあ、この裁判が終わったら、私と一緒に瑠夏さんにジカタンパンしに行こう!」

 ……ジカタンパンってなんだ。新手の短パンか?

 

 「え、ええと。私は……」

 「大丈夫! 話せばきっと分かってくれるって。……もしかして嫌だったかな?」

 「う、ううん……」

 鈴くんは上目遣いで真宵ちゃんの方を見た。

 「……なるほどくん。かわいいね、この子。瑠夏さんの気持ちが、今少しわかった気がしたよ」

 真宵ちゃんは、やや興奮気味に話す。

 

 「さて、それはさておき。今から、このトゲトゲの人がいくつか質問するからよろしくね? さ、なるほどくん。場、温めといたよ」

 肩をポンと叩かれた。……温まったかどうかはちょっと疑問だけれど……鈴くんの緊張も、ある程度はほぐれたようだし、よしとしよう。

 

【尋問に戻る】

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【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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尋問 3-2-4-2

 「えーっと、じゃあ鈴くん。なんで名琴さんが、風の柄のお猪口を使っていたって思ったのかな?」

 「……わたあめ」

 「わ……わたあめ?」

 「その人の使っていたお猪口に、わたあめみたいな絵が描いてあったの。だから」

 鈴くんはややそっぽを向きながら答える。まだぼくには心を開いてくれないようだ。

 わたあめ……きっと雲の事だろう。……確かに、雲の絵は風の柄のお猪口にしか描かれていない絵だ。問題はなさそうかな?

 

【尋問に戻る】

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【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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尋問 3-2-4-3

 そういえば、鈴くんも名琴さんと同様、宴会の準備でお猪口を並べていたんだったな。何か覚えていないか聞いておくか。

 

 「鈴くんはいつも東雲さんと瑠夏さんの三人で行動しているんだよね? 宴会当日はなんで一人だけ遅れて行ったのかな?」

 

 「そ、それは……よ、用事があったの!」

 用事、ときたか……。

 

 「あれ、でもちょっとおかしいね。君は確か宴会場に先に行って、名琴さんとお猪口を並べる手伝いをしていたはずだ。先に宴会場に行っていたのはむしろ鈴くんの方なんじゃないかな?」

 「! そ、それは……」

 鈴くんは体をびくりと跳ねさせると、縮こまって口をもごもごとさせた。

 

 「あ、弁護士さん。そのことなんだけどねぇ」

 「今のは……な、名琴さん」

 法廷の端にいた名琴さんが、今の質問に反応した。

 

 「実は、さっき話しそびれたんだけどぉ。お猪口の準備、確かに僕とそこの子が任されたんだけど、実際は並べるの全部僕がやったんだよぉ」

 「そ、そうだったんですか」

 「うん。彼、今みたいに縮こまって動かないもんだから。仕方なく、僕一人でねぇ。そうしたら彼、部屋を出ていっちゃんたんだよぉ。それからしばらくして、例の残り二人の鬼がやってきて、彼はその後にやってきたってわけ。証言で話していたのは、たぶんそのことなんじゃないかなぁ?」

 これは初耳だった。メディスンさんは、確か木の箱からお猪口を取り出すところこそ見ていたが、一部始終は見ていないと話していた。取り出す作業は手伝ったけれど、並べたのは名琴さんだけだった、ということだろう。

 

 ……と、なると鈴くんにお猪口の柄について尋ねても意味がなさそうだな……並べてないなら知っているわけもない。質問しようと思っていたけれど……やったところでどのみち無駄骨だったようだ。

 

【尋問に戻る】

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【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

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──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

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・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

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《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

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つきつける 3-2-4 失敗

 「異議あり!」

 ぼくは思いっきり指をつきつけた。

 

 「裁判長! ただいまの証言は、この証拠品のデータとムジュンしています!」

 「……? どこがかしら? 特におかしいところは見当たらないみたいだけど……」

 紫さんはけげんな表情を浮かべる。

 

 「あれ? ……そうですかね?」

 「異議は認められないわ」

 紫さんは無慈悲にも首を振る。

 

 「弁護人は、もっと慎重に発言するように!」

 

 しまった! 失敗してしまったみたいだ……。

 どうやら、つきつけるべき証言が違う、もしくは証拠品が間違っているみたいだ。

 もう一度考え直さないと……。

 

【尋問に戻る】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

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・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

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──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

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──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

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・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

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・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

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・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

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・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

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・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

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・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

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・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

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《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

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・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

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──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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つきつける 3-2-4-1

 「ええっと、あの日私は璃月と瑠夏ちゃんが先に宴会場に行って、私は後から行ったの」

 

 ―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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つきつける 3-2-4-2

 「緊張していて周りをあまり見てなかったけど……名琴っていう人間が、風の柄のお猪口? を使ってたはず」

 

 ―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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つきつける 3-2-4-3

 「ええっとええっと……私、瑠夏ちゃんの代わりに強いお酒、たくさん飲んだりしたの!」

 

 ―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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3-2 分岐差分

 ……やはり、この先に待ち受けているのは罠に違いない。下手に進むのはやめておいた方がいいかもな……。

 ……いや、でもやっぱりぼくには、パルスィさんが真犯人だとするのは考えにくい。情報をかき集めるためにも、やはり先に進んだ方がよさそうだな。

 

【次へ】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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尋問 3-2-5-1

 「ええと……宴会では、鈴くんの事ばかり見ていて、他はあまり覚えていないとのことですが……今、思い出せることはありますか?」

 「…………。……ないさね」

 きっぱりと言い切られてしまった。

 

 「人見知りの鈴が、私たち以外の奴らがいる宴会に参加したってだけで珍しいんだ、観察する以外の選択肢がないさね。むしろ、二つも覚えているなんて、奇跡さね」

 「そ……そうですか」

 至極当然と言いたげな話ぶりだ。嘘をついている様子はない。弱ったな……情報収集のつもりで彼女を呼んだのに、これじゃあ意味がない。

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

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──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

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──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

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──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

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──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

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《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

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尋問 3-2-5-2

パルスィさんが欠けていた風のお猪口を使っていない、とのことですが。その根拠は?」

 「……正直なところ、柄は覚えていないさね」

 「では、なぜ分かったのでしょう?」

 「あんな欠けたお猪口で酒を飲んだら、口ん中怪我するさね。でも、彼女は特段痛そうにしていた様子はなかった。だから、使っていないんだろうな、って思ったさね」

 「なるほど。追加で聞きたいのですが……宴会中にふるまわれた料理の中に、口の中を傷つけてしまいそうな料理はありませんでしたか?」

 「口の中を傷つけそうな料理? どんなのさね」

 「例えば……天ぷらとかの揚げ物でしょうか」

 「あー、そういうことさね。うーん……いや、ないさね。あの場にあったのは、全部柔らかい料理ばっかだったさね。あれを食べて怪我をするってのは……考えにくいさね」

 「……ありがとうございます」

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

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──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

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──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

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──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

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・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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尋問 3-2-5-3

 「東雲さんが月の柄のお猪口を使っていない根拠は何でしょう?」

 「趣味の悪いすっぽんの絵が描かれていなかったからさね」

 「なるほど」

 やはり、あの絵は一度見たものに強烈な印象を与えるようだ。月のお猪口に関する話では、毎回出てきている。

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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尋問 3-2-5 失敗

 「異議あり!」

 ぼくは思いっきり指をつきつけた。

 

 「裁判長! ただいまの証言は、この証拠品のデータとムジュンしています!」

 「……? どこがかしら? 特におかしいところは見当たらないみたいだけど……」

 紫さんはけげんな表情を浮かべる。

 

 「あれ? ……そうですかね?」

 「異議は認められないわ」

 紫さんは無慈悲にも首を振る。

 

 「弁護人は、もっと慎重に発言するように!」

 

 しまった! 失敗してしまったみたいだ……。

 どうやら、つきつけるべき証言が違う、もしくは証拠品が間違っているみたいだ。

 もう一度考え直さないと……。

 

【尋問に戻る】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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つきつける 3-2-5-1

 「しかし……宴会ねえ~。正直、ずっと隣にいた鈴の事しか見ていなかったから、ほとんど覚えていなかったさね」

 

 ―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・パルスィの証言書

宴会中にお猪口で唇を切ってしまった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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つきつける 3-2-5-2

 「強いて言うなら……パルスィ、って私の左斜め前に座っていた奴は、欠けた風のお猪口を使っていなかったさね」

 

 ―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・パルスィの証言書

宴会中にお猪口で唇を切ってしまった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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つきつける 3-2-5-3

 「あとあのアホ……璃月は月を使っていなかった。……そんなものさね」

 

 ―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・パルスィの証言書

宴会中にお猪口で唇を切ってしまった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

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嘘つきパズル 失敗

 「天邪鬼の正体……そして真犯人の正体は、彼らだったのです!」

 「……そうなのかしら。私にはそうは思えないわ」

 「え、あれ、そうですかね?」

 「弁護側の主張は認められないわ」

 紫さんはけげんな顔つきで木槌を叩く。

 

 「そこまで! 弁護側の主張するムジュンはどうやら発見されなかったようね。先ほど宣言した通り、本法廷はこれをもって全ての議論が尽くされたものであると判断するわ」

 「ま、待ってください! まだ弁護側の説明は……」

 必死に説明するが、紫さんは木槌を打ち鳴らす。

 

 「残念だけれど……これ以上の審理は不要。それが本法廷の判断よ。従って、判決に移るものとするわ」

 「ふっ……残念でしたね。成歩堂弁護士。あなたの挑戦は……ここまでのようです」

 「そ、そんな……」

 

 「では、被告人メディスン・メランコリーに判決を言い渡すわ」

 一瞬の沈黙ののち告げられた判決。それは……。

 

 「有罪」

 

 ぼくは、メディスンさんを救い出すことができなかったのであった。

 

 ※ブラウザバックして元のページに戻ってください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

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──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

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──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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尋問 3-2-6-1

 「鳥のお猪口を使っていたと認める……自白と受け取ってよろしいですね?」

 「ぷっ……。何を言っているのさぁ。さっきも言ったでしょう? 君の証明にはまだ確固たる証拠がないってぇ」

 「そ、それはそうですが……」

 「そもそもの話になるけれどぉ、現場から毒物が検出されたのは、被害者の体内のみって話なんでしょぉ? 僕がどの柄のお猪口を使っていようと、その事実がある以上全くの無意味になるんだよねぇ」

 「…………」

 

 名琴さんの意見はもっともだ。毒物は確かに被害者の体内以外から検出されていない。……でも、一か所だけ抜け道があるはずなんだ。にとりさん、なるべく早く来てくれるといいのだけれど。

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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尋問 3-2-6-2

 「一度も席を立っていない……間違いないですね?」

 「当たり前さぁ。だから、僕に犯行は無理。隣に座っているのならともかく、間に一人挟まっているんだ。尚更無理な話だよねぇ」

 「も、もしかしたら、座ったまま被害者の元にお猪口を届ける手段があるかもしれませんよ!」

 「……ふぅん。で? その手段とやらは何なのさぁ」

 「え、えっと……」

 しまった、ついおしゃべりになってしまった。ええと、座ったまま被害者の元にお猪口を届ける方法……。

 

 「ま、まず、隣にいる華扇さんにお猪口を渡して……」

 「ふんふん。で?」

 「渡して……渡して……。…………」

 「……ね? 思いつかないでしょう?」

 「は……はい」

 うう、本気で思いつかない。一度華扇さんのもとにお猪口を渡してしまえば、それ以降彼はそれを自由に扱えなくなってしまう。お猪口がひとりでに動きでもしない限り、被害者に毒を盛ることは不可能だ!

 

 「まあ、桃色髪の仙人とお猪口を交換する、ってところについては不可能じゃないだろうけどねぇ。あの宴会所、やけに暗かったから。手元でパッと取り換えればバレないだろうしぃ。尤も……桃色髪の仙人のところから、被害者の元にお猪口を届けるのは不可能も同然なんだけどねぇ。仙人様が共犯者でもない限り、さ」

 うぬぬ……そんなことはとっくの昔に分かり切っているのに。けれど、華扇さんが共犯者だというのは、どうにも考えにくいんだよな……。

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

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──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

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──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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尋問 3-2-6-3

 「鳥のお猪口が真犯人という事は証明しましたよ!」

 「え。なに、ムキになってるのぉ? かわいいねえ~」

 ……煽られてしまった。

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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尋問 3-2-6 失敗

 「異議あり!」

 ぼくは思いっきり指をつきつけた。

 

 「裁判長! ただいまの証言は、この証拠品のデータとムジュンしています!」

 「……? どこがかしら? 特におかしいところは見当たらないみたいだけど……」

 紫さんはけげんな表情を浮かべる。

 

 「あれ? ……そうですかね?」

 「異議は認められないわ」

 紫さんは無慈悲にも首を振る。

 

 「弁護人は、もっと慎重に発言するように!」

 

 しまった! 失敗してしまったみたいだ……。

 どうやら、つきつけるべき証言が違う、もしくは証拠品が間違っているみたいだ。

 もう一度考え直さないと……。

 

【尋問に戻る】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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つきつける 3-2-6-1

 「鳥のお猪口を使っていた……認めてあげなくもないよぉ。審理がそういう体で進んでいるみたいだしねぇ」

 

 ―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・パルスィの証言書

宴会中にお猪口で唇を切ってしまった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・事件前の現場写真

射命丸が撮影した写真。全部で二枚ある。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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つきつける 3-2-6-2

 「でもね、僕はただの一度も席を立っていないんだ。それで、どうやって毒を盛ったって言うのぉ?」

 

 ―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 ※この尋問は、正解の証拠品の画像を用意できなかったため、正解を提示します。(正解:事件前の現場写真)

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・パルスィの証言書

宴会中にお猪口で唇を切ってしまった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・事件前の現場写真

射命丸が撮影した写真。全部で二枚ある。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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つきつける 3-2-6-3

 「色々証明し切った気になっているようだけど、全然決め手に欠けていると思うよぉ」

 

 ―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・パルスィの証言書

宴会中にお猪口で唇を切ってしまった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・事件前の現場写真

射命丸が撮影した写真。全部で二枚ある。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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3-2 分岐 証拠品

 「裁判長! 弁護側は……証拠品を提出しようと思います!」

 「証拠品ね。分かったわ」

 紫さんは頷くと、木槌を鳴らす。

 

 「では、弁護側に問うわ。先ほどの弁護側の証明。それを示す証拠品とは?」

 

 ―つきつける― 被害者が水筒の蓋に口をつけたことを示す証拠をつきつけろ!

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・パルスィの証言書

宴会中にお猪口で唇を切ってしまった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

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【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・事件前の現場写真

射命丸が撮影した写真。全部で二枚ある。

──────────────────



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3-2 分岐 人物

 「裁判長! 弁護側は……ある人物を提示したいと思います!」

 「じ、人物……? 証拠ではなくて?」

 「ええ。これまでの法廷の中に、弁護側の求める答えを話した証人がいる。それが、ぼくの答えです!」

 「わかったわ。では、弁護側に問うわ。先ほどの弁護側の証明。それを裏付けた人物は……いったい誰なのかしら?」

 

 ―つきつける― 弁護側の証明を裏付けた人物をつきつけろ!

 

【法廷記録】

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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3-2 分岐 証拠品 失敗

 「この証拠品が、被害者が水筒に口をつけたことを示しているのです!」

 「……そうなのかしら。私にはそうは思えないわ……」

 「あれ、そうですかね?」

 「もう一度考え直して頂戴」

 ……どうやら間違っていたようだ。

 

【つきつける】──────────────────

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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3-2 分岐 人物 失敗

 「この人物の発言が、被害者が水筒の蓋に口をつけたことを示しています!」

 「……そもそも、そんなこといったかしら、その人?」

 「あれ、確か話してたはずなんですが……」

 「……もう一度よく思い出したほうが賢明だと思うわ」

 ……どうやら違ったようだ。

 

【つきつける】──────────────────

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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3-2 再分岐

 「こ、今度こそお教えしましょう。被害者が水筒の蓋に口をつけた。それを示す根拠として……」

 

【証拠品を提出】

【人物を提示】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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尋問 3-2-7-1

 「被害者とは、いつ頃知り合ったのでしょうか?」

 まずはジャブといったところだ。どうでもいい質問で時間を稼ぐ。

 

 「大体、四、五カ月ぐらいかなぁ」

 「随分と最近ですね。ちなみに、初めて会った場所はどこでしょうか?」

 「古本屋さぁ。意外と彼女、頭が切れる方みたいでねぇ。まあ、酒が絡むと一気に知能指数は下がっちゃうんだけどねぇ。古本屋で話していた時は、それなりに治世のある感じだったのに、居酒屋に入った瞬間、そこらの鬼と変わらなくなっちゃうんだから。もったいないよねぇ」

 名琴さんはしみじみと呟く。……何となくだけど、これは彼の本心から来ている言葉なような気がした。

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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尋問 3-2-7-2

 「盃を何度か酌み交わしたとのことですが、大体何回ぐらいでしょうか?」

 「そうだねぇ……月に一、二回程度かなぁ」

 「なるほど。ちなみに、お酒はどれくらい飲まれていましたか?」

 「……これ、関係ある質問なのかなぁ?」

 時間稼ぎに、と思って放った質問だったが、流石に強引だったようだ。名琴さんは、細い目をさらに細めてこちらを訝し気に見る。

 

 「い、いえ。単に興味があっただけで……」

 「ふうん。まあ、色々な事を知りたくなる、っていう気持ちはよく分からないでもないし、まあいいよぉ」

 何とかやり過ごせたようだ。あまり関係ないことを聞くと、警戒されて引っ込まれるかもしれない。ほどほどにしないといけないな。

 

 「お酒の量ねえ……僕はちょっとしか飲まないけれど、彼女はすごかったよぉ。店にある酒の在庫を半分飲み切るほどなんだからぁ」

 「そ、それは……凄いですね」

 それだけ飲んで、肝臓を壊さないのだろうか、と素直な感想が生じた。

 

 「他に何か聞きたいことはあるかい?」

 「い、いえ。ないです。お気遣いありがとうございます……」

 なぜか気遣われてしまった。

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

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──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

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──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

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《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

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──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

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──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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尋問 3-2-7-3

 「被害者を殺す理由はない、とのことですが……本当にそうなのですか?」

 「そうに決まっているじゃないかぁ。ただの飲み仲間だよぉ? そんな理由が生まれる方がおかしいってもんさ」

 「酒に酔った勢いでトラブル、という事もあります」

「ふうん。例えば?」

「え、ええっと……身内の悪口を言われたとか」

「ふふ……。そんなことで僕は怒らないよぉ」

「の、飲み代の支払いから、金銭面で衝突することだってあるはずです。とにかく、何かあるんじゃないですか!」

 「それって、君が勝手に想像しているだけだよねぇ?」

 「うっ……」

 正論で返された。

 

 「何度だって言うけど、彼女との間にもめごとは何一つなかったよぉ。まあ……仮にあったところで、君にいう訳ないんだけどねぇ。ふふ」

 少し小ばかにされてしまった。……イライラするけど、我慢我慢!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

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──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

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──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

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──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

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《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

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尋問 3-2-7 失敗

 「異議あり!」

 ぼくは思いっきり指をつきつけた。

 

 「裁判長! ただいまの証言は、この証拠品のデータとムジュンしています!」

 「……? どこがかしら? 特におかしいところは見当たらないみたいだけど……」

 紫さんはけげんな表情を浮かべる。

 

 「あれ? ……そうですかね?」

 「異議は認められないわ」

 紫さんは無慈悲にも首を振る。

 

 「弁護人は、もっと慎重に発言するように!」

 

 しまった! 失敗してしまったみたいだ……。

 どうやら、つきつけるべき証言が違う、もしくは証拠品が間違っているみたいだ。

 もう一度考え直さないと……。

 

【尋問に戻る】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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つきつける 3-2-7-1

 「被害者……鬼道酒華とは、確かに面識はあったよぉ?」

 

 ―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・パルスィの証言書

宴会中にお猪口で唇を切ってしまった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

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【つきつける】──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

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【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

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【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

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【つきつける】──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・事件前の現場写真

射命丸が撮影した写真。全部で二枚ある。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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つきつける 3-2-7-2

 「でも、何度か盃を酌み交わした程度で、それ以上の関係性はないんだよぉ。いわば飲み仲間ってやつさぁ」

 

 ―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・パルスィの証言書

宴会中にお猪口で唇を切ってしまった。

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【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

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【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

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【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

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【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・事件前の現場写真

射命丸が撮影した写真。全部で二枚ある。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

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【つきつける】──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

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【つきつける】──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

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つきつける 3-2-7-3

 「そんな人物を殺す理由があるならば……ぜひ聞いてみたいものだねぇ」

 

 ―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 ※例外的に正解を提示します(正解:十年前の文々。新聞の切り抜き)

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・パルスィの証言書

宴会中にお猪口で唇を切ってしまった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・事件前の現場写真

射命丸が撮影した写真。全部で二枚ある。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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尋問 3-2-7'

 「被害者……鬼道酒華とは、確かに面識はあったよぉ?」

【ゆさぶる】【つきつける】

 「でも、何度か盃を酌み交わした程度で、それ以上の関係性はないんだよぉ。いわば飲み仲間ってやつさぁ」

【ゆさぶる】【つきつける】

 「そんな人物を殺す理由があるならば……ぜひ聞いてみたいものだねぇ」

【ゆさぶる】【つきつける】

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

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──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

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・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

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──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

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・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

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・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

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・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

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《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────

 



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尋問 3-2-7'-1

 「被害者とは、いつ頃知り合ったのでしょうか?」

 まずはジャブといったところだ。どうでもいい質問で時間を稼ぐ。

 

 「大体、四、五カ月ぐらいかなぁ」

 「随分と最近ですね。ちなみに、初めて会った場所はどこでしょうか?」

 「古本屋さぁ。意外と彼女、頭が切れる方みたいでねぇ。まあ、酒が絡むと一気に知能指数は下がっちゃうんだけどねぇ。古本屋で話していた時は、それなりに治世のある感じだったのに、居酒屋に入った瞬間、そこらの鬼と変わらなくなっちゃうんだから。もったいないよねぇ」

 名琴さんはしみじみと呟く。……何となくだけど、これは彼の本心から来ている言葉なような気がした。

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

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・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

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──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

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──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

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──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

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──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

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・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

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──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

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・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

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・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

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・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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尋問 3-2-7'-2

 「盃を何度か酌み交わしたとのことですが、大体何回ぐらいでしょうか?」

 「そうだねぇ……月に一、二回程度かなぁ」

 「なるほど。ちなみに、お酒はどれくらい飲まれていましたか?」

 「……これ、関係ある質問なのかなぁ?」

 時間稼ぎに、と思って放った質問だったが、流石に強引だったようだ。名琴さんは、細い目をさらに細めてこちらを訝し気に見る。

 

 「い、いえ。単に興味があっただけで……」

 「ふうん。まあ、色々な事を知りたくなる、っていう気持ちはよく分からないでもないし、まあいいよぉ」

 何とかやり過ごせたようだ。あまり関係ないことを聞くと、警戒されて引っ込まれるかもしれない。ほどほどにしないといけないな。

 

 「お酒の量ねえ……僕はちょっとしか飲まないけれど、彼女はすごかったよぉ。店にある酒の在庫を半分飲み切るほどなんだからぁ」

 「そ、それは……凄いですね」

 それだけ飲んで、肝臓を壊さないのだろうか、と素直な感想が生じた。

 

 「他に何か聞きたいことはあるかい?」

 

 さっきは時間稼ぎの為に意味のない証拠をつきつけたけど……流石にそろそろ真面目にいくとしようか。

 

 「では、被害者との関係について、もう少し聞かせていただきます」

 しかし、そうは言っても、正直、突破口が見つからない。とにかく質問しまくって、ほころびを見つけないと。

 

 「ええ~。無茶言うねぇ。もう話すことなんてないよぉ」

 聞きたいことはないかいって聞いておいてそれはないだろ……。

 

 「……被害者の印象はどんな感じでしたか?」

 彼の言葉を無視して、質問を続ける。そろそろ見つけないと、時間稼ぎどころの話じゃなくなってくるぞ……。

 

 「そうだねぇ。酒が抜けているときは、切れ者って感じだけどぉ、酒が入った途端、やかましくなるんだよねぇ。両極端というか。鬼っていう種族の性だねぇ。鬼である彼女に近づいたのは失敗だったよぉ。うるさい人、僕苦手だから」

 

 「……じゃあなんで名琴さん、宴会に参加したんだろうね?」

 真宵ちゃんが素朴な疑問を投げかけた。

 

 ……今の言葉、何か引っかかる。証言として残してもらったほうがいいな。

 

 「証人。今の発言、証言に追加してもらえますか?」

 「お安い御用だよぉ」

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

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──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────

 

 



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尋問 3-2-7'-3

 「被害者を殺す理由はない、とのことですが……本当にそうなのですか?」

 「そうに決まっているじゃないかぁ。ただの飲み仲間だよぉ? そんな理由が生まれる方がおかしいってもんさ」

 「酒に酔った勢いでトラブル、という事もあります」

「ふうん。例えば?」

「え、ええっと……身内の悪口を言われたとか」

「ふふ……。そんなことで僕は怒らないよぉ」

「の、飲み代の支払いから、金銭面で衝突することだってあるはずです。とにかく、何かあるんじゃないですか!」

 「それって、君が勝手に想像しているだけだよねぇ?」

 「うっ……」

 正論で返された。

 

 「何度だって言うけど、彼女との間にもめごとは何一つなかったよぉ。まあ……仮にあったところで、君にいう訳ないんだけどねぇ。ふふ」

 少し小ばかにされてしまった。……イライラするけど、我慢我慢!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

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《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

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尋問 3-2-7' 失敗

 「異議あり!」

 ぼくは思いっきり指をつきつけた。

 

 「裁判長! ただいまの証言は、この証拠品のデータとムジュンしています!」

 「……? どこがかしら? 特におかしいところは見当たらないみたいだけど……」

 紫さんはけげんな表情を浮かべる。

 

 「あれ? ……そうですかね?」

 「異議は認められないわ」

 紫さんは無慈悲にも首を振る。

 

 「弁護人は、もっと慎重に発言するように!」

 

 しまった! 失敗してしまったみたいだ……。

 どうやら、つきつけるべき証言が違う、もしくは証拠品が間違っているみたいだ。

 もう一度考え直さないと……。

 

【尋問に戻る】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

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・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

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──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

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──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

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・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

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──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

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──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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つきつける 3-2-7'-1

 「被害者……鬼道酒華とは、確かに面識はあったよぉ?」

 

 ―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・パルスィの証言書

宴会中にお猪口で唇を切ってしまった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・事件前の現場写真

射命丸が撮影した写真。全部で二枚ある。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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つきつける 3-2-7'-2

 「でも、何度か盃を酌み交わした程度で、それ以上の関係性はないんだよぉ。いわば飲み仲間ってやつさぁ」

 

 ―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・パルスィの証言書

宴会中にお猪口で唇を切ってしまった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・事件前の現場写真

射命丸が撮影した写真。全部で二枚ある。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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つきつける 3-2-7'-3

 「そんな人物を殺す理由があるならば……ぜひ聞いてみたいものだねぇ」

 

 ―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

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【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・パルスィの証言書

宴会中にお猪口で唇を切ってしまった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・事件前の現場写真

射命丸が撮影した写真。全部で二枚ある。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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尋問 3-2-7''

 「被害者……鬼道酒華とは、確かに面識はあったよぉ?」

【ゆさぶる】【つきつける】

 「でも、何度か盃を酌み交わした程度で、それ以上の関係性はないんだよぉ。いわば飲み仲間ってやつさぁ」

【ゆさぶる】【つきつける】

 「そんな人物を殺す理由があるならば……ぜひ聞いてみたいものだねぇ」

【ゆさぶる】【つきつける】

 「鬼である彼女に近づいたのは失敗だったねぇ。彼女すごくうるさいし」

【ゆさぶる】【つきつける】

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

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──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

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尋問 3-2-7''-1

 「被害者とは、いつ頃知り合ったのでしょうか?」

 まずはジャブといったところだ。どうでもいい質問で時間を稼ぐ。

 

 「大体、四、五カ月ぐらいかなぁ」

 「随分と最近ですね。ちなみに、初めて会った場所はどこでしょうか?」

 「古本屋さぁ。意外と彼女、頭が切れる方みたいでねぇ。まあ、酒が絡むと一気に知能指数は下がっちゃうんだけどねぇ。古本屋で話していた時は、それなりに治世のある感じだったのに、居酒屋に入った瞬間、そこらの鬼と変わらなくなっちゃうんだから。もったいないよねぇ」

 名琴さんはしみじみと呟く。……何となくだけど、これは彼の本心から来ている言葉なような気がした。

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

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──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

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──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

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──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

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──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

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──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

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──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

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──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

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──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

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尋問 3-2-7''-2

 「盃を何度か酌み交わしたとのことですが、大体何回ぐらいでしょうか?」

 「そうだねぇ……月に一、二回程度かなぁ」

 「なるほど。ちなみに、お酒はどれくらい飲まれていましたか?」

 「……これ、関係ある質問なのかなぁ?」

 時間稼ぎに、と思って放った質問だったが、流石に強引だったようだ。名琴さんは、細い目をさらに細めてこちらを訝し気に見る。

 

 「い、いえ。単に興味があっただけで……」

 「ふうん。まあ、色々な事を知りたくなる、っていう気持ちはよく分からないでもないし、まあいいよぉ」

 何とかやり過ごせたようだ。あまり関係ないことを聞くと、警戒されて引っ込まれるかもしれない。ほどほどにしないといけないな。

 

 「お酒の量ねえ……僕はちょっとしか飲まないけれど、彼女はすごかったよぉ。店にある酒の在庫を半分飲み切るほどなんだからぁ」

 「そ、それは……凄いですね」

 それだけ飲んで、肝臓を壊さないのだろうか、と素直な感想が生じた。

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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尋問 3-2-7''-3

 「被害者を殺す理由はない、とのことですが……本当にそうなのですか?」

 「そうに決まっているじゃないかぁ。ただの飲み仲間だよぉ? そんな理由が生まれる方がおかしいってもんさ」

 「酒に酔った勢いでトラブル、という事もあります」

「ふうん。例えば?」

「え、ええっと……身内の悪口を言われたとか」

「ふふ……。そんなことで僕は怒らないよぉ」

「の、飲み代の支払いから、金銭面で衝突することだってあるはずです。とにかく、何かあるんじゃないですか!」

 「それって、君が勝手に想像しているだけだよねぇ?」

 「うっ……」

 正論で返された。

 

 「何度だって言うけど、彼女との間にもめごとは何一つなかったよぉ。まあ……仮にあったところで、君にいう訳ないんだけどねぇ。ふふ」

 少し小ばかにされてしまった。……イライラするけど、我慢我慢!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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尋問 3-2-7''-4

 「被害者の印象はどんな感じでしたか?」

 

 「そうだねぇ。酒が抜けているときは、切れ者って感じだけどぉ、酒が入った途端、やかましくなるんだよねぇ。両極端というか。鬼っていう種族の性だねぇ。鬼である彼女に近づいたのは失敗だったよぉ。うるさい人、僕苦手だから」

 

 「……じゃあなんで名琴さん、宴会に参加したんだろうね?」

 真宵ちゃんが素朴な疑問を投げかけた。

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

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──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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尋問 3-2-7'' 失敗

 「異議あり!」

 ぼくは思いっきり指をつきつけた。

 

 「裁判長! ただいまの証言は、この証拠品のデータとムジュンしています!」

 「……? どこがかしら? 特におかしいところは見当たらないみたいだけど……」

 紫さんはけげんな表情を浮かべる。

 

 「あれ? ……そうですかね?」

 「異議は認められないわ」

 紫さんは無慈悲にも首を振る。

 

 「弁護人は、もっと慎重に発言するように!」

 

 しまった! 失敗してしまったみたいだ……。

 どうやら、つきつけるべき証言が違う、もしくは証拠品が間違っているみたいだ。

 もう一度考え直さないと……。

 

【尋問に戻る】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

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・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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つきつける 3-2-7''-1

 「被害者……鬼道酒華とは、確かに面識はあったよぉ?」

 

 ―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・パルスィの証言書

宴会中にお猪口で唇を切ってしまった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

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【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・事件前の現場写真

射命丸が撮影した写真。全部で二枚ある。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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つきつける 3-2-7''-2

 「でも、何度か盃を酌み交わした程度で、それ以上の関係性はないんだよぉ。いわば飲み仲間ってやつさぁ」

 

 ―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・パルスィの証言書

宴会中にお猪口で唇を切ってしまった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・事件前の現場写真

射命丸が撮影した写真。全部で二枚ある。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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つきつける 3-2-7''-3

 「そんな人物を殺す理由があるならば……ぜひ聞いてみたいものだねぇ」

 

 ―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・パルスィの証言書

宴会中にお猪口で唇を切ってしまった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・事件前の現場写真

射命丸が撮影した写真。全部で二枚ある。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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つきつける 3-2-7''-4

 「鬼である彼女に近づいたのは失敗だったねぇ。彼女すごくうるさいし」

 

 ―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・パルスィの証言書

宴会中にお猪口で唇を切ってしまった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・事件前の現場写真

射命丸が撮影した写真。全部で二枚ある。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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尋問 3-2-8-1

 「被害者の正体を前から知っていた事……随分あっさりと認めるんですね」

 「まあ、事実だしねぇ」

 「……事実ならば、どうしてそれを早く言わなかったんですか? 言うのを結構拒んでいたように見えましたが」

 「…………単純に、伝えるのを忘れていただけさぁ」

 「異議あり! しかし、あなたの態度は、どう見ても……」

 「異議あり! ……弁護人。今重要なのは、そこではありません。今、この尋問で争点となるのは、証人が事件前に被害者の種族を知っていた、という事の正当性の判断です。彼がそのことを伝えたがらなかった、という事実は関係ないのです」

 検察側から横やりが入った。だが、事実だ。ここは引くしかないだろう。

 

 「ふふ……細かいことを気にする人だねぇ。本当、面白いなぁ……」

 名琴さんは相変わらず不気味な目線をこちらに向ける。

 思わず逃げ出したくなったが、尋問を続ける。

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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尋問 3-2-8-2

 「被害者自ら正体を明かした……間違いないのでしょうか」

 当然、間違いあるに決まっている。だが、社交辞令的な感じで、一応聞いておく。

 

 「ああ。当然さぁ。飲みの席で、いきなり告げられたもんだから、びっくりしちゃったよぉ」

 「……しかし、彼女は指名手配中の身でした。そんな彼女がみすみす自分の正体を明かすなど、不自然なのでは……」

 「不自然だろうが何だろうが、事実は事実さ。それともなんだい。君は、僕の証言が嘘だと証明できるというのかい?」

 「どうなのかしら、弁護人?」

 名琴さんがこちらを挑発してきた。紫さんも、それに伴ってこちらに尋ねてくる。

 

 被害者が自分の正体を名琴さんに話した証拠……どうだろう、何かあるだろうか。

 法廷記録を開いて、確認してみる。……が、特にそれらしいものは見つからない。

 

 ここは、無理せず挑発に乗らないことにしよう。根拠もなく突っかかって、紫さんの心証を落としてしまうところだった。

 

 「……残念ながら、それを示せる証拠はありません」

 「ふふ。だよねぇ。示せるわけないもの。どうやらやはり、君のさっきまでの証明は無意味だったようだねぇ」

 名琴さんは嬉しそうに口角を上げる。

 

「つまり……」

 名琴さんは続ける。

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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尋問 3-2-8-3

 「被害者の種族を知る方法……もし他に存在したとしたら、どうでしょうか?」

 「ぷ。そんなもの存在してるわけないよぉ。あるならぜひ見てみたいものだねぇ」

 ……この発言、うまく使えそうじゃないか?

 ぼくの脳裏には、ある証拠品がすでに浮かんでいた。法廷記録にある、あの証拠……使ってみてもいいかもしれないな。

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

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──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

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・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

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──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

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──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

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・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

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《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

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尋問 3-2-8 失敗

 「異議あり!」

 ぼくは思いっきり指をつきつけた。

 

 「裁判長! ただいまの証言は、この証拠品のデータとムジュンしています!」

 「……? どこがかしら? 特におかしいところは見当たらないみたいだけど……」

 紫さんはけげんな表情を浮かべる。

 

 「あれ? ……そうですかね?」

 「異議は認められないわ」

 紫さんは無慈悲にも首を振る。

 

 「弁護人は、もっと慎重に発言するように!」

 

 しまった! 失敗してしまったみたいだ……。

 どうやら、つきつけるべき証言が違う、もしくは証拠品が間違っているみたいだ。

 もう一度考え直さないと……。

 

【尋問に戻る】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

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──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

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・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

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・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

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──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

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《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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つきつける 3-2-8-1

 「鬼道酒華の本当の種族を事情聴取前に知っていた……悔しいけど認めるよぉ」

 

 ―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・パルスィの証言書

宴会中にお猪口で唇を切ってしまった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・・鬼道酒華の告発文

十年前の事件の真相について書かれたもの。

ちなみにこれは複製品。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・委員長の能力

転生管理委員会の委員長の能力に関するメモ。

※詳細

委員長は「魂を抹消する能力を持っている」という噂が、

正邪の仲間内で立っていた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・事件前の現場写真

射命丸が撮影した写真。全部で二枚ある。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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つきつける 3-2-8-2

 「けれども……だから何だって言うんだい? 実は彼女、自ら僕に自身の正体を明かしてきたんだ」

 

 ―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・パルスィの証言書

宴会中にお猪口で唇を切ってしまった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・・鬼道酒華の告発文

十年前の事件の真相について書かれたもの。

ちなみにこれは複製品。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・委員長の能力

転生管理委員会の委員長の能力に関するメモ。

※詳細

委員長は「魂を抹消する能力を持っている」という噂が、

正邪の仲間内で立っていた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・事件前の現場写真

射命丸が撮影した写真。全部で二枚ある。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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つきつける 3-2-8-3

 「僕が彼女の種族を知る方法は、彼女自身から聞く他ない。こんなんじゃあ、争いの芽が萌え出るなんてことはありえないねぇ」

 

 ―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・パルスィの証言書

宴会中にお猪口で唇を切ってしまった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・・鬼道酒華の告発文

十年前の事件の真相について書かれたもの。

ちなみにこれは複製品。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・委員長の能力

転生管理委員会の委員長の能力に関するメモ。

※詳細

委員長は「魂を抹消する能力を持っている」という噂が、

正邪の仲間内で立っていた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・事件前の現場写真

射命丸が撮影した写真。全部で二枚ある。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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失敗 その他3-2-1

 「証人は、このようにして毒を被害者の元に運んだのです!」

 「……ならば弁護人。あなたがそれを実践して見なさい。今、ここで」

 「え」

 「人が必要なら手配しましょう。さあ、やってみせなさい」

 「え、ええっと……」

 「……できないのですか?」

 「……無理そうです」

 「……できもしないことを、できると言って主張するのはやめなさい!」

 「ぐぎゅう!」

 ……どうやら、この方法では無理みたいだな……。

 

【戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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失敗 その他3-2-1 復帰

 「……こ、今度こそ教えて差し上げましょう。証人が被害者の元に毒を運んだ方法。それは……!」

 

 

 

 ―つきつける― 真犯人が被害者の元に毒を運んだ方法は?

 

【お猪口を投げた】

【華扇のお猪口と毒入り蓋を入れ替える】

【念力を使った】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

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──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

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──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

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・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

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──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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失敗 その他3-2-2

 「これこそが、ムジュンを解消する証拠なのです!」

 「……違うと思うわ」

 「あれ、そうですかね?」

 「もう一度考え直して頂戴」

 ……間違えてしまったようだ。

 

【戻る】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

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《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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失敗 その他3-2-2 復帰

 「こ、今度こそお見せしましょう。このムジュンを解消する証拠品とは……!」

 

 ―つきつける― 正しい証拠をつきつけろ!

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・パルスィの証言書

宴会中にお猪口で唇を切ってしまった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・・鬼道酒華の告発文

十年前の事件の真相について書かれたもの。

ちなみにこれは複製品。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・委員長の能力

転生管理委員会の委員長の能力に関するメモ。

※詳細

委員長は「魂を抹消する能力を持っている」という噂が、

正邪の仲間内で立っていた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・事件前の現場写真

射命丸が撮影した写真。全部で二枚ある。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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失敗 その他3-2-3

 「これが、証人が取り調べ前に被害者の正体を知っていたことを示しているのです!」

 「……違うと思うわ」

 「え」

 「もう一度考え直して頂戴」

 ……ノールックで否定されてしまった。

 

【戻る】

 

 

 

 

 

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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失敗 その他3-2-3 復帰

 「こ、今度こそお見せしましょう! 証人が被害者の正体を取り調べ前に知っていたことを示す証拠は……!」

 

 ―つきつける― 名琴が取り調べよりも前に被害者の正体を知っていたことを示す証拠をつきつけろ!

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・パルスィの証言書

宴会中にお猪口で唇を切ってしまった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の告発文

十年前の事件の真相について書かれたもの。

ちなみにこれは複製品。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・委員長の能力

転生管理委員会の委員長の能力に関するメモ。

※詳細

委員長は「魂を抹消する能力を持っている」という噂が、

正邪の仲間内で立っていた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・事件前の現場写真

射命丸が撮影した写真。全部で二枚ある。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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失敗 その他3-2-4

 「これこそが証人の動機を示しているのです!」

 「……ぷぷ。冗談みたいな動機だねぇ」

 「え? ち、違いますかね?」

 「本気で信じてるっていうなら……その証拠を理由に君を殺してもいいんだよ?」

 「え、遠慮しておきます……」

 間違えてしまったようだ。

 

【戻る】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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失敗 その他3-2-4 復帰

 「こ、今度こそお見せしましょう! これこそが、証人の動機を示しているのです!」

 

 ―つきつける― 名琴の動機を示す証拠品は?

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・パルスィの証言書

宴会中にお猪口で唇を切ってしまった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の告発文

十年前の事件の真相について書かれたもの。

ちなみにこれは複製品。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・委員長の能力

転生管理委員会の委員長の能力に関するメモ。

※詳細

委員長は「魂を抹消する能力を持っている」という噂が、

正邪の仲間内で立っていた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・事件前の現場写真

射命丸が撮影した写真。全部で二枚ある。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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失敗 その他3-2-5

 「これが最後の証拠品です!」

 「……あのさあ、盟友。この期に及んでふざけるのはさすがにないよ」

 「私もそう思うなあ」

 「敵ながら私も同意です」

 「おふざけが過ぎる弁護人にはペナルティを与えるわ」

 ……総スカンを食らってしまった。

 

【戻る】

 

 

 

 

 

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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失敗 その他3-2-5 復帰

 「す、すみません。ちょっと手が滑ってしまいました。今度こそ、最後の証拠品を提出して差し上げましょう!」

 「……本当に頼むわよ。……では。提示してもらいましょうか。最後の証拠品を!」

 

 ―つきつける― 最後の証拠品をつきつけろ!

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・パルスィの証言書

宴会中にお猪口で唇を切ってしまった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

残留した液体から物質Yを検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・・鬼道酒華の告発文

十年前の事件の真相について書かれたもの。

ちなみにこれは複製品。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・委員長の能力

転生管理委員会の委員長の能力に関するメモ。

※詳細

委員長は「魂を抹消する能力を持っている」という噂が、

正邪の仲間内で立っていた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・事件前の現場写真

射命丸が撮影した写真。全部で二枚ある。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

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【つきつける】──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

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閉廷後 失敗

 ぼくは法廷記録から、いくつかのデータを取り出した。

 

 「例えばこれ。もしにとりさんが、鬼殺の秘薬のデータを細かく調べていなかったら、毒が化合によってできることをぼくは知りませんでした。そして何より、この水筒の成分分析の結果。これがなかったら、真犯人に最後のとどめを刺すことはできませんでした。大丈夫です、にとりさん。あなたは刑事としても、科学者としても正しいことをできていますよ」

 

 「う、うう……盟友……ありがどおおおおっ!」

 励ますつもりで証拠を見せたら、今度は感極まって余計に強く泣き初めてしまった。真宵ちゃんが後ろに回って、なだめ始める。

 

 「……賑やかな人ね」

 メディスンさんはあきれ気味だ。

 「あはは……でも、真実を追い求めたい、という気持ちは誰にも負けていません。立派ですよ、彼女は」

 「……そうね」

 

 「うう……あんまり情けない姿を見せ続けるのもなんだ。……さて、そろそろ仕事に戻るよ」

 しばらく泣いて、満足したのか。にとりさんはすっと泣き止む。

 

 「さて、それじゃあ、私は諸々やらないといけないことがあるから、これで失礼するよ」

 「あ。私もこれで、色々手続きがあるみたいだから」

 メディスンさんも、にとりさんに伴って、部屋を後にする。真宵ちゃんは笑顔でメディスンさんに手を振っていた。

 

 「さて、ぼく達も帰ろうか」

 「そうだね」

 

 そう二人で話した次の瞬間、またもや入り口のドアの方から音がした。

 しかし、音が鳴ったきりで扉が開かない。なんだと思って扉を開けると、そこには猫背気味になって小さくなった四季検事がいた。

 

 「あ。四季検事……どうしました?」

 「べ、別に……なんでもありません!」

 

 尋ねてみると、四季検事はぼくの脛を悔悟の棒で思いっきり叩いて、そのまま走り去っていった。弁慶の泣き所というだけあって、強烈な痛みが走る。

 

 「痛ったあああっ!」

 「だ、大丈夫、なるほどくん!?」

 「う、うん。……なんなんだ、いったい」

 俯いた顔を上げるころには、四季検事の姿は見えなくなってしまっていた。

 

 

 

 【同日 午後11時57分 宿屋 縁側】

 

 ……眠れない。

 その日の夜。ぼくはなぜか寝付けずにいた。あの後、紫さんに再び会いに行ったが、まだ元の世界に返してくれないとのことだった。いつになったら帰れるか、すべては紫さんの判断次第なので、こちらとしてはたまったものではない。

 

 ……うう。少し頭が重い。気圧のせいだろうか。

 空を見上げると、月明りは雲に隠れてほとんど見えない。しばらくしたら、一雨来るのだろうか。

 

 隣の部屋からは、真宵ちゃんの寝言が聞こえてくる。すっかり夢の中のようだ。きっと、ミソラーメンを食べる夢でも見ているのだろう。

 

 うーん……体も精神も疲れているはずなのに寝付けないとは……これでは疲れが取れない。

 

 どうしたものかと、ぼんやり空を眺める。すると、いきなり目の前にスキマが現れた。それと同時に、酒瓶とお猪口が二つ落ちてきた。

 

 「どわああっ!」と変な声を上げながら、ぼくはそれをキャッチする。全部割れ物なのに、上から落とすとは……紫さんめ、何のつもりだ!

 

 姿の見えない紫さんに怒っていると、今度は縁側に座るぼくの隣に、またスキマが開いた。

 次の瞬間、「きゃあ!」と悲鳴と共に、人が降ってきた。

 

 「し……四季検事!?」

 スキマから降ってきたのは四季検事だった。尻餅をついてしまったようで、腰のあたりをさすっている。

 

 「い、痛たた……一体何が……。……って、な、成歩堂弁護士!?」

 「ど……どうも」

 四季検事は目を白黒させている。

 万年筆を握っているところを見るに、彼女は恐らく何か書き仕事をしていたのだろう。突然見知らぬ場所に放り出され、しかも目の前に散々裁判で戦ったぼくがいるのだから、慌てて当然だ。

 

 「はーい、こんばんは。お二方~」

 最後に、ぼく達の間に挟まるように、スキマが開き、紫さんがそこから顔をのぞかせた。

 

 「ゆ、紫! これはいったい何のつもりですか!」

 「何って……あなたが成歩堂さんと話したがっていたみたいだから、繋いであげただけの話よ」

 紫さんは、さも当然と言いたげな口ぶりだ。……そういえば、閉廷後、控室に来ていたな、四季検事。何か話したげだったようにも思える。

 

 「えっと、何か話があるなら聞きますよ、四季検事」

 「な、別に、私は何も……」

 四季検事はそっぽを向いてしまった。

 

 「わ、私はもう帰ります。まだ仕事も残っているので」

 四季検事は、万年筆をぎゅっと握ると、立ち上がって帰ろうとする。しかし、紫さんはそれを許すことはなく、去ろうとする四季検事の前にスキマを出現させると、再び元の位置に彼女を落としてしまった。

 二回も尻餅をついた四季検事は、さっきよりも痛そうに腰のあたりをさする。

 

 「何か話したいことがあるんでしょ? ため込んだままにするのは、精神衛生上よくないわ。きちんと話しきるまで、私ここからあなたを逃がすつもりはないから」

 紫さんはニッコリと笑みを浮かべた。悪魔だ。

 

 四季検事は、そんな紫さんを恨めし気に睨む。それに怯んだのか、はたまた空気を読んだのかは知らないが、「あ、それじゃあ私は一旦これでー」と言って引っ込んでしまった。

 縁側に二人、取り残される。

 

 宿屋から表通りに出る唯一の出入り口の方を見ると、大きなスキマが開きっぱなしになって、脱出を阻んでいる。言葉通り、四季検事を逃がすつもりはないようだ。

 

 「……ああ、もう! 話せばいいのでしょう! 話せば!」

 逃げられないと判断した四季検事は、もう諦めたようだ。

 続けて、ぼくの脇においてあった酒瓶とお猪口を見つけると、彼女はそれをひったくるように取って、中身をお猪口に注ぎ、ぐいっとあおった。

 

 「ああ、もう! イライラさせられますね、まったく!」

 ……相当荒れているようだ。

 

 「……話と言っても、何をどう喋ればいいのか」

 酒を注ぎなおし、それをしばらくちびちびとを舐めていた四季検事は、ようやくその重い口を開いた。

 

 「……迷い、揺らぎ……この数日で、私の中にそんな感情が生まれてきました。成歩堂弁護士。あなたに会ってからの事です」

 四季検事は、お猪口を両手に包むと、こちらを見た。目が少しうるんでいるのは、気のせいだろうか。

 

 「私は、ずっと師匠の教えこそが正しいと思っていた。……けれども、その考えを揺るがす出来事がこの数日であまりにも立て続けに起こりすぎた。一度は仲違いしながらも、確固たる絆をもって関係を修復した、吸血鬼の主人と人間の従者。……そして、信じていた部下による裏切り……私は、もう何を信じればいいのか……」

 四季検事は膝を抱え込むように俯いた。

盲目だった彼女の中に生じた迷い……ぼくは、同じような悩みを抱えていた人物を知っている。

 

 「……何年か前の話です。今のあなたとほぼ同じ話をしてきた男がいました」

 「……私と、同じ?」

 「四季検事。あなたの境遇もまた、あの男に似ている。彼は“勝利することこそがすべて”という師匠の教えを信じこみ、そして苦しんでいた。……あなたもそうなのではないですか?」

 「そ、それは……」

 四季検事は、苦しそうな顔をする。法廷で相対しているとき、彼女は何度か、今のそれと同じような表情を浮かべていることがある。

それを見た時、いつもぼくの脳裏には……“アイツ”の姿が浮かんでいた。

 

 「四季検事。ぼくが思うに、あなたの発言と行動は……どこか“ムジュン”しているんですよ」

 「む、ムジュン……?」

 

 「妖怪である朝霧さんや、河童たちで編成された捜査班。にとりさんに与えられた研究室……いずれの行動も、妖怪たちにとって益を与えることになります」

 「そ、それは……。よ、妖怪たちは食事をとる必要がない都合上、あまり浪費をしない傾向にあります。私はそれを利用して安い労働力を確保しているのであって……!」

 四季検事は苦虫を嚙みつぶしたような顔をした。本心で喋っているようには見えない。

 

 「それでは研究室の件とムジュンします。あそこの設備は素人目に見てもかなりのものでした。結構な額がつぎ込まれたのは明白です。安い労働力の為に妖怪を雇ったのに、その妖怪に多額の投資をするのは、明らかに相反する行動ではないですか?」

 「うっ……それは……」

 

 ぼくが話し終えると、四季検事は黙り込んで下を向いてしまった。

 自身の行動と発言のムジュンにやはり苛まれているように伺える。

 やはり、彼女は“アイツ”と同じだ。丁度二年前、ぼくと再開したばかりの時の“アイツ”と……。

 

 「……分からない。やはり分からないです。……ああ、どうやら私の頭にも毒が回ってきているみたいですね」

 四季検事は頭を抱えた。

 

 「そして私は……その毒の作用に気が付いていない。悪しき妖怪が減ったとして、それで何になる? 本当に幻想郷は平和になるのか? この世界のバランスは崩れないのか? ……そもそも、分け隔てなく接しようとしない長に、民はついてくるのでしょうか……? ……私は、少し視野が狭すぎるのかもしれません」

 四季検事はそう言うと、お猪口を縁側において立ち上がった。

 

 「……成歩堂弁護士。あなたはまだ、この世界に残るのですか?」

 「ええ。そうなると思います」

 「ならばまた、法廷で相まみえることもあるでしょう。……私の中に生まれた迷い、そして揺らぎ。決して心地いい物とは言えません。あなたと戦うことで、もしかしたらこれは徐々に数を増していくかもしれない……それでも。私はあなたと戦いたい。戦えば何かが見える……そんな気がするのです」

 四季検事の顔は、ほんの少し明るさを取り戻した。けれども、まだどこか不安げな要素を含んでいるようにも見える。彼女は今、変わろうとしているのだろう。

 

 「……法廷という場所は、弁護士と検事が全存在をかけて戦う。そうすることで、謎や疑問は少しずつ消えてゆき、最後にたった一つの真実が顔を出します。四季検事。あなたの求めるものが、法廷にあるというのならば……いくらでもお相手しましょう」

 「……ふん。望むところです」

 四季検事は、こちらに向かって黙礼すると、出入り口をふさぐスキマの方を見る。

 

 「紫! 悪趣味なあなたこのことです。どこかで聞いているのでしょう! もう話すべきことはありません。さっさと道を開けなさい!」

 

 夜空に四季検事の大声が響く。直後、スキマは観念したように閉じられた。四季検事は、「ふん」と鼻息を鳴らすと、そのままスタスタと立ち去っていった。

 

 かと思ったら、バックしてきて一言、「話を聞いてくれて……ありがとうございます」と捨て台詞を残すと、今度こそ去っていった。

 

 もう一度夜空を見上げる。すると、頬に水気を感じた。見ると、雨が降り出してきたようだ。次第に雨脚は強くなり、囂々と音を立てて大雨が降り始めた。

 

 慌ててぼくは部屋に戻ると、布団をかぶって眠りにつこうとする。隣の部屋からは、相も変わらず真宵ちゃんののんきな寝言が聞こえてきた。

 

 あ。そういえば、お猪口、回収し忘れていた。

そう思って、縁側の方を見ると、酒瓶もお猪口もきれいさっぱりなくなっていた。紫さんが回収したのだろう。

 

 布団をかぶりなおして、目を閉じる。

 きっとまた、近いうちに四季検事とは戦うことになるのだろう。

……四季映姫……彼女が答えに辿り着くことが、ぼくのここでの使命だ。彼女は、自身が納得する答えを見つけることができるのだろうか。考えたところで、結果なんて分かるはずがなかった。

 

 

 

 

「あともう少し……あともう少しで、彼女は答えに辿り着ける……私もそう信じているわ、成歩堂さん。……それにしても、このお酒、辛いわね」

そのころ、余ったお酒をちびちびと飲みながら、スキマ妖怪は雨の中を走って帰る四季映姫のことを見つめていたのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 【同日 午後11時59分 霧雨魔法店】

 

 「……ックシュン!」

 「お、どうした、風邪か?」

 「むうう……体調には万全を期しているはずなのだが……」

 成歩堂と四季映姫が二人で話をしている頃、魔理沙は件の“来訪者”を伴って帰宅していた。

 

 「誰かに噂されていたりしてな!」

 「……生憎、人様に後ろ指をさされるような生き方をしている覚えはない」

 「いやいや。案外わかんないもんだぜ? 今日だって、謝礼を拒んだ代わりにそんな珍妙な人形を受け取ったんだ。あの人達が噂していてもおかしくないぜ? ……しかし、何だってそんなもんを選んだんだ」

 来訪者の手には、ちょんまげ頭に日の丸の描かれた扇子を携えたいわゆる“フィギュア”が抱えられていた。思わぬ指摘に、来訪者はぎょっとしたかと思えば、頬を少しだけ赤く染める。

 

 「これは、その……たまたま目に入ったから選んだだけだ! 深い意味など……ない」

 「ほんとかー? なんだかごまかしているように見えるぞー?」

 「ご、ごまかしてなど……」

 「ああ。もしかしてお前、見た目に合わずこういうのが好きなタイプなんだろ? かーっ! やっぱお前もなんだかんだで男の子なんだな!」

 「だ、だから、これはそのようなアレでは……!」

 「恥ずかしがらなくていいんだって! かわいいところあんだなーお前も!」

 「ぬ、ぬうううううう……」

 恥ずかしさのあまり、来訪者は頬を自身のスーツと同じくらい赤く染めた。

 

 「……お。降ってきやがった」

 ひとしきり来訪者をからかった魔理沙は、ふと、雨が降り始めたのに気がついた。

 当の来訪者は、「からかうだけからかって、飽きたら放置か!」と一人内心文句を垂れる。

 

 「……強くなりそうだな」

 が、来訪者はその気持ちをぐっとこらえ、魔理沙の話に乗っかった。これ以上、フィギュアの話題を持ち出されたくない、という意味も込められていたりする。

 

 「そうだな。あーあ、この分だと、博麗神社の桜も散ってしまいそうだ。嫌な雨」

 魔理沙には、どうにもこの雨が不吉なものの前触れのように思えてならなかった。彼女の野性的な勘がどこかで警鐘を鳴らしている。そんな感覚であった。

 

 「む……博麗神社。今日も何度か耳にした単語だな……」

 「お。そういえば詳しく説明したことなかったな。博麗神社ってのはな、幻想郷の東の方の……言ってしまえば僻地にあるさびれた神社でー、霊夢っていうこれまた変わった巫女が……」

 

 博麗神社に興味を示した来訪者に、魔理沙は嬉々として説明を始める。

 来訪者は、やや食い気味な魔理沙の姿勢に、少し眉をひそめたが、やがてゆっくりと話に耳を傾ける。

 

 ふと、来訪者が窓の方に目をやると、外に雑に放置された花瓶が目に入った。そこには青い花が生けられている。

 

 (そういえば、彼はなにをしているのだろうか……もう久しく会っていないが……)

 目にした花の色から、彼もまた、自身の友人のことを思い出していた。

 

 

 

 「……ックシュン! ……縁側で体、冷えちゃったかな?」

 その頃、彼の友人もまたどこかの宿屋で、くしゃみをしていたのであった。

 

 

 

□第3話 逆転大宴会

おわり

 

 

 

 

―新しいエピソードが追加されました―




どうも、タイホくんです。第3話「逆転大宴会」これにて完結です。約二年半ほどかかりました。最初からお付き合いくださった方、ずいぶん時間がかかってしまい、申し訳ありません。

最終盤の四季映姫の「……迷い、揺らぎ(略)」のセリフは裁判1-3のナニガシ検事のセリフのオマージュ(というよりほぼコピペ)になっています。

また、「……ああ、どうやら私の頭にも毒が(略)そして私は……その毒の作用に気が付いていない。(略)私は、少し視野が狭すぎるかもしれません」のセリフは、東方花映塚・メディスン対四季映姫の際の映姫本人のセリフのオマージュです。
花映塚では、このセリフをメディスンに対して放ち、説教をしていましたが、本作では映姫自身に対する戒めとして放たれる形になっています。個人的に気に入っているオマージュです。前者は割と分かりやすめのオマージュですね(ほぼコピペだからだろうけど……)。

そして、最後に出てきた来客とは……? 出番まではもう少しかかりそうです。

さて、お次は第4話。東方を少し知っている方なら、タイトルから誰がメイン格に据えられるかはお察しだと思います。まあ、そういうことです。

ところで4話についてですが……謝っておかなければならないことがあります。
実は、結局3話の完結までに一文字も書き始められておりません。それどころか、プロットすらできていません。つまり、ストックゼロの状態です。
エイプリルフールとかじゃなくてマジの奴です。

なんだかんだ言いつつ、少し進めて放置した状態でこの日を迎えてしまいました。
言い訳のしようがありません。

と、言う事で、待っていた方がいらっしゃったら申し訳ありませんが、第4話の投稿は、本文及び、証拠品用の挿絵完成まで延期させていただきます。ようは休載です。

どれくらいの時間がかかるか正直分からないので、連載開催時期は未定とさせていただきます。
ですが、一度書き始めた以上、想像以上に読んでくださっている方がいる以上、いつか必ず完成させて戻ってまいりますので、どうかそれまでお待ちいただければと思います。

急に差分が大量投稿され始めたら、連載再開の合図と思っていただければと思います。

必ず戻ってまいります。

では。

p.s.
普段はあまりしないお願いをします。もしよければ、ちょっとでいいので感想をお恵みください……。モチベにさせていただきます。気が向いたらでいいのでどうか……。


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第3話 逆転大宴会
探偵1日目 その1


 【4月10日 午前1時15分 宴会場】

 酒がトクトクと注がれる音、お猪口のぶつかる音、つまみを取ろうとした箸が落ちて鳴ったカランカランという音、肩をバシバシと叩く音、笑い声。

 幻想郷の一角に仮設された宴会場は雑踏にも負けず劣らずの騒がしさで溢れ返っていた。

 参列者は鬼を中心に、様々な種族が入り混じっている。種族間の対立が深まった今日の幻想郷においては、多種多様な種族たちによる宴会の存在は稀有となってしまっていた。

 

 「おっと、いつのまにかお隣さんは不在かい」

 そんな中、宴会の参加者の一人、もとい、一人の鬼が自分の隣の席にちらりと目をやった。

 (やれやれ、せっかくの宴会だってのに、席を外すとは……これはもう飲めないという意思表示ととらえていいんだろうねぇ?)

 もぬけの殻となった隣を見て、鬼道はほくそ笑む。

 

 彼女は昔から酒が入ると悪癖が出てしまうたちの悪い鬼だった。

 一緒に飲んでいる人が酔いつぶれて眠ってしまったり、ほんの一瞬、席を立ったりした隙に相手の酒を奪い、飲み干してしまう。この悪癖が原因で、彼女は何人も飲み仲間を失っていた。

 

 しかし、“喉元過ぎれば熱さを忘れる”。彼女には学習能力がなかった。

 最初の方こそ、飲み仲間が離れていったことに罪悪感や、相手への申し訳なさを抱えていた鬼道だったが、いつしか、そのことを忘れ、自分さえ飲むことができればいいと思うようになっていた。

 そして今、また彼女は主を失った席に置かれたお猪口に手をかけようとする。

 

 ……しかし、この数分後、この悪癖が彼女を死の道へと追いやることとなる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 目が覚めたら、全てが元通りになっていると思った。

 昨日までの非現実的な出来事は、全て事務所のソファの上で見た長い夢……いや、幻想で、起きたらいつものように疼く首の痛みと共に、事務所の部屋が目前に広がると思っていた。

 ……しかし、そんなぼくの願いはスキマ妖怪の大声によって、眠りと共に破り去られる。

 

【4月10日 午前7時37分 宿屋・成歩堂の部屋】

 「おはようございまーす!」と耳元でいきなり叫ばれ、素っ頓狂な声を上げて目が覚めた。

 慌ててかすむ目をこすり、あたりを見渡すと、紫さんがスキマの中から上半身だけを出した状態で、ニヤニヤとこちらを見ている。

 昨日、外の世界の裁判所で会った時の大人な雰囲気の彼女はどこへやら、今の彼女はあの時の数倍幼くなっているように感じた。

 

 「ちょ、ちょっといきなりなんですか!」

 驚きと軽い怒りで反射的に文句が飛び出した。

 紫さんは申し訳なさそうな顔一つ作らずぼくの文句を受け流すと、スキマからぬるぬると蛇のように這い出してくる。

 

 「さあて、成歩堂先生……早速ですがあなたに新しい弁護の依頼があります」

 そういうと、紫さんはスキマの中からいくつかの書類をこちらに差し出す。

 「事件は昨日の夜遅く、とある宴会場で起こったわ。被害者は鬼、そして被告人が……」

 「ちょ、ちょっと待ってください。いきなりなんですか!」

 スラスラとまるで立て板に水のごとく事件について説明する紫さんを制止する。

どうもこの人は、他人のペースを考えずにぺらぺらと喋る癖があるようだ。

 

 「いきなり何と言われても……私はあなたに弁護の依頼を持ってきただけよ」

 「それは分かっています。あなたのものを頼む態度に対して文句を言っているんです!弁護を依頼にするにしてももう少しやり方があるでしょう!」

 「あら。それは失礼したわ」

 

 紫さんは、少々申し訳なさそうな顔をし、「それじゃあ、準備が整ったら読んで頂戴。宿屋の受付前で落ち合いましょう」といって、スキマの中へ消えて行った。

 まったく……何なんだあの人は。つかみどころがないというか、常識が無いというか……妖怪相手に常識を通用させようとする方が間違っているのだろうか。

 

 紫さんに対する憤りを感じながら、宿屋の貸浴衣から、ワイシャツに着替えようとする。

 しかし、昨日畳んでおいてあったはずの場所にワイシャツが置かれていない。

 

 妙に思って部屋中を探す。

 寝ている時にどこかへ蹴飛ばしたのだろうか……いや、枕元に置いてあったワイシャツを蹴っ飛ばしたとか……いや、さすがにない。寝相はひどくない方……だと思う。

 

 その後、数分ほど部屋を探し回った。が、どこにも見つからない。

 まいったな、どこかで服を買おうにも持ち合わせが無いに等しいし……。

 悩んでいたその時。頭の上に何かが勢いよく降ってきた。思わず、変な声が出る。

 見ると、落ちて来たものはワイシャツといつもの青い背広だった。きちんと洗濯され、アイロンもかかっている。

 頭の上から何かが降ってくる……それだけで犯人は決まっているようなものだ。

 

 「紫さん、何やっているんですか」

 「いや……あなたの服少し汚れているから洗濯しておこうと、晩のうちに回収しておいたのだけれど、返すのを忘れてしまっていて……ごめんなさい!」

 理由をひとしきり説明し終えるや否や、紫さんはすぐさま顔を少し赤くしてスキマの中へ閉じこもった。

 うむむ。善意でやってくれたのはありがたいのだが、返し方はもう少し考えて欲しかった。

 

 感謝の気持ち半分、憤り半分の複雑な気持ちで身支度を整える。

 恐らく紫さんの家の洗剤を使ったのだろう。いつもと違う香りが鼻をくすぐって来てくしゃみが出そうになる。

 他人の家の洗剤のにおいにはなれないものだと再認識しながら部屋を出て、受付へ向かう。

 

 受付前のベンチには既に真宵ちゃんと紫さんが待機していた。

 二人に朝の挨拶をするとぼくも腰かける。

 「それで紫さん。依頼、というのは?」

 昨日の晩、裁判所の廊下で紫さんはぼくに依頼をしたいと言っていた。恐らく今日の依頼とはそのことだろう。きっと彼女はそれを頼むためにぼくを外の世界からこちらに送り込んだに違いない。たしか、さっきは被害者が鬼とか言っていたな……。

 

 「ああ、そんなに改まらなくていいのよ。本当にただの弁護の依頼だから」

 どんな依頼が来るのか、覚悟を決めていたぼくに対し、紫さんは軽い調子で話し始める。

 「あなたには、ある人形の弁護をしてもらうわ」

 「人形、ですか?」

 「ええ、人形」

 「人形……付喪神的な力で自立して生きている人形と捉えればいいですか?」

 「まあ、そんなところね。はい、これが資料」

 紫さんはそういうと、スキマの中から先ほどぼくの部屋で取り出したものと同じ資料を読み始めた。

 

 「ざっと概要を説明するわね。今回の事件はとある宴会場で起こったわ。被害者は鬼道酒華(きどう しゅか)。種族は鬼。死因は酒の中に混入していた毒物による内臓出血よ」

 読み上げた資料が手渡される。解剖記録だ。ひとまず、部屋から持ってきた法廷記録にファイルする。

 

―証拠品「鬼道酒華の解剖記録」を法廷記録にファイルした―

 

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内臓出血。

 

 「そして被告人。名前はメディスン・メランコリー。種族は人形。彼女には鬼道酒華、殺害の容疑が掛けられているわ」

 「逮捕の理由は?」

 昨日の裁判では能力が裁判の争点の一つとなった。今回も能力が絡んでくるのなら、早めに知っておきたい……ぼくの心臓への負担を少しでも減らすために。

 

 「逮捕の理由は……彼女の能力ね」

 ……やっぱり。

 「彼女の能力は、毒を操る程度の能力よ。どんな力かは私も把握していないから、詳しくは留置所で本人に聞いてちょうだいね」

 毒を操る程度の能力……また厄介なのがきたな。

 

 「とりあえずはこんなものかしら。後はちょっとした証拠品ね。今ここで全部渡しておくわ」

 手渡された資料、証拠品をファイルする。ざっと見た限り、今回得られた証拠品は、解剖記録。事件概要の書かれた資料の二つだ。

 うむ、毎度のことながら少ない。もう慣れっこだけど。

 

 「被告人は留置所にいるわ。場所は分かっているわね」

 「はい、大丈夫です」

 「それじゃあ、後は頼んだわ。私は裁判所に行って準備をしなくっちゃ」

 「準備って……なんのですか?」

 ぼくが問いかけると、紫さんは「何を言っているんだ」とでも言いたげな顔をして、「決まっているじゃない。裁判長としていろいろ手続きがあるのよ」と言った。

 

 「裁判長としての手続きって、紫さんが裁判長を務めるのは昨日の裁判の一回きりだったのでは?」

 「あら、私がいつそんなことを言ったかしら? 私が満足するまで私の裁判長としての公務は続くのよ」

 なぜか誇らしげな顔をする紫さん。これは……四季検事と会った時が怖いな。無差別に説教を食らうかもしれない。気を付けなければ。

 

 「では、これにてさようなら~」

 こちらの心配を察することもなく、紫さんは手をふにゃふにゃ気の抜けた感じで振りながら、スキマの奥へと消えていった。

 

 「急にやってきて、一方的に話して帰って……相変わらず嵐のような人だね、紫さん」

 資料を見ていた真宵ちゃんが呟いた。

 「さて、なるほどくん。今日もイッチョやっちゃおうか!」

 ガッツポーズをする真宵ちゃん。そうだ、今日はより一層張り切らなければ。この依頼を解決したら、きっと元の世界に帰れる。平穏な世界……とは言い難いが、いつもの日常に帰れるんだ。よし、頑張るぞ。

 

 宿を出る前に受付で手早く会計を済ませ、暖簾をくぐる。ええと、確か留置所は東の方に……。

 「ああ、大事なことを言うのを忘れていたわ」

 「うわあああ!」

 建物を出た瞬間、紫さんが逆さ吊りの状態でスキマから頭を出してきた。

 「お、驚かせないでください!」

 「いやあ、ごめんなさいね。とても大事なことを言うのを忘れていて」

 紫さんは悪びれる様子もなくケタケタと笑う。かと思ったら、今度は妙に真剣な面持ちになった。表情だけでもこの人はうるさい。

 「今日の第一回の審理が終わったら、裁判所の入り口で待っていて。昨日も伝えたけど、少し話しておきたいことがあるの。よろしくね」

 用件を伝えると、紫さんはスキマへにゅるん、と吸い込まれた。

 

 ……紫さんのあの真剣な表情。あれはいわゆる“マジ”の顔だ。何か大きな仕事を任される気がする。

 さらに待ち受ける大きな仕事と漠然とした不安を抱え、ぼくは留置所へと向かった。

 




どうも、タイホくんです。
ついに新章開廷でございます。
今回も相変わらずの亀更新になると思いますが、お付き合いくださると幸いです。

……実を言うと、まだストックを探偵、法廷共に一回分しか用意できていなかったりします。プロット自体は書きあがっているので、スキを見て残りの分を書いていこうと思います。
その後は、4話の構想を考えないといけませんね。……何とか失踪しないように頑張ります。
本来なら、すべての事件の内容を考えてから書き始めるべきだったのでしょうが……少々見切り発車な感じがするなと思う日々です。タグに、見切り発車の文言を入れるべきかしらん。

次回更新日は、11月14日です。

では。


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探偵1日目 その2

【同日 午前8時43分 留置所】

 「やあ、弁護士さん」

 留置所に入ると、いきなり声をかけられた。見ると受付に小町さんが立っている。

 「小町さん。どうしてここに?」

 「見ての通り受付さ。裁判が始まるまでは特に仕事もないし、それまでここで受付でもしておけって、四季様が」

 「ああ、なるほど」

 「私は、昼寝ができればどこでもいいんだけどね。ふぁ~」

 小町さんはのんきに欠伸をする。

 「ああ、そういえば今日の四季様、ずいぶんとご機嫌斜めな様子だったよ。あんた、今日の裁判は覚悟しておきな。開幕早々に軽い説教くらいはあるだろうね」

 開幕早々に説教……クドクドと喋る四季検事の様子が頭に否が応でも浮かぶ。

 

 「説教って……なにも悪いことしていないのにですか?」

 「ああ、そうさ。もはやあの人にとって説教は、息をすることと大して変わらないんだろうね」

 小町さんは「ははは」と笑いながら、面会の手続きをテキパキとこなす。部下の彼女のことだ、きっと四季検事のお説教にはもう慣れてしまっているのだろう。

 それにしても、また悩みの種が増えた。調査を始める前だというのに、これだと調子が出ない。うう、胃が痛くなりそうだ……。

 

 その後、面会の許可が通り面会室に通され、小町さんは容疑者を呼びに部屋を出て行った。

 「ねえねえ、なるほどくん。人形が動くって、どんな感じなのかな?」

 待っている間、手持無沙汰になった真宵ちゃんが聞いてきた。

 「さあ。小さなフランス人形でも出てくるんじゃない?」

 「へえ~。つくづく思うけど、幻想郷ってすごいなあ。小さな人形が動いちゃうなんて」

 「まだ小さいかどうかは分からないぞ」

 「いやいや、人形と言ったら小さいものだって。こう手のひらに収まるくらいの……」

 

 「小さいとは失礼なものの言い方ね!」

 真宵ちゃんが、自分の手で人形の大きさを表現しようとし始めた時、鉄格子の間仕切りの向こう側から、幼い声が聞こえた。

 声の主は、見た目小学二、三年ほどの女の子で到底人形には見えない。

 「に、人形なのに小さくない」

 真宵ちゃんが目を丸くした。

 「だから、失礼ね! 人形だからって小さいと思ったら大間違いなのよ!」

 女の子は、こちらに人差し指をつきつけると、こちらに向かって思いっきり怒鳴り散らした。

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 「もう失礼な子ね。人のことを小さい小さいって」

「も、申し訳ありません。うちの連れが失礼なことを……ほら、真宵ちゃんも謝って」

 「ご、ごめんなさい……」

 ほとぼりが冷めた頃、機嫌を損ねた人形の子にひとまず二人で謝罪する。

 人形の子はウェーブのかかったショートボブの金髪を、指に絡みつけながらぼく達の謝罪を聞いていたが、やがてこちらに向き直るとにこりと微笑んだ。

 

 「まあ、いいわ。別にそんなに気にしてないし。私“れでぃ”だから」

 「はあ」

 やけに喜怒哀楽が激しい人だと思った。子どもだからだろうか……いや、でも妖怪だから見た目に反して年齢は高いはずだ。きっと、留置所に入れられてストレスがたまっているのだろう。

 自己完結して、話題を切り替えようとひとまず自己紹介を始める。

 

 「改めまして、弁護士の成歩堂龍一です。こちらは助手の綾里真宵」

 「はじめまして」と真宵ちゃんがお辞儀をする。

 「ご丁寧にどうも。私はメディスン・メランコリー。人形よ」

 「人形ですか……話には聞いていましたが本当に動くんですね」

 「ええ、私は俗に言う、自立型人形。たぶん幻想郷では私ぐらいのものよ」

 「それはいわゆる付喪神的な?」

 「さあ、私にも分からないわ。気が付いたら鈴蘭の花畑の上に寝そべっていて、自分がどこから来て、どう生まれたのかも知らないの」

 メディスンさんは、また髪を指にクルクルと巻き付けながら続ける。

 

 「でも私、過去にはとらわれない主義なの。それが“大人のれでぃ”って奴でしょ」

 「はあ」

 短い髪の毛をかきあげてキメ顔をするメディスンさん。気取っているつもりなのだろう。

 「カッコイイ……!」

 「ま、真宵ちゃん?」

 その言葉に、真宵ちゃんが同調し出した。昨日の裁判所での紫さんとの会話のときにも思ったが、真宵ちゃんはどうも大人の女性に憧れている節があるようだ。爛々とした目をメディスンさんに向けている。

 

 「あら、あなた話が分かるじゃない」

 褒められてまんざらでもないようだ。メディスンさんの口角がゆっくりと上がる。

 「ええ、ええ! まさしく大人の女性って感じです」

 「でしょう!」

 最初の険悪さはどこへやら。二人は意気投合し、鉄格子越しに手と手を合わせようとする。その時だった。

 

 「痛っ……!」

 真宵ちゃんが、小さな悲鳴を上げた。

 「どうしたの?」

 「なんか……手がピリッと静電気みたいに……」

 慌てて真宵ちゃんの手を見ると、鉄格子越しにメディスンさんの手と触れた部分が毛虫に刺されたように赤く腫れていた。

 「ああ、ごめんなさい。またやっちゃったわ」

 「また……?」

 「それ、きっと私の能力のせいよ」

 メディスンさんは、特に動揺することもなく真宵ちゃんの手をチョイチョイと指でさす。

 「能力……たしか、“毒を操る程度の能力”と聞いています」

 「ええ、その通り。ありとあらゆる毒を扱うことが出来る。それが私の能力よ」

 「ありと、あらゆる……」

 メディスンさんは、少し悲しそうな眼をして自分の腕をゆっくりとなぞった。

 

 「情けない話、能力の詳しいことについては私もよく知らないわ。自分の能力だっていうのに、何にも分かっていないし、制御も効かない不便な能力よ」

 再度真宵ちゃんの手に目をやる。腫れは少しずつ引いていっているようだ。赤みが消えかかっている。

 「真宵ちゃん、大丈夫?」

 「うん、大丈夫。痛みはすぐに引いたし、このままそっとしとけば大丈夫だと思う」

 「ごめんなさい……私のせいで」

 メディスンさんはうつむいて謝罪の言葉を述べた。

 「き、気にしないでください! あなたが悪いわけじゃないから」

 「……ありがとう」

 ため息を一つ吐くと、彼女は話しを続ける。

 

 「もう聞いていると思うけど、この能力が私が疑われている最大の要因だって聞いたわ。

まあ、当然よね。現場から毒物が見つかっていないんだもの。私を疑うのが普通だわ」

 現場から毒が見つかっていない……知らない情報だ。これは聞いておかないと。

 

 「毒物が見つかっていないんですか?」

 「そうよ。刑事の人たちから聞いていなかったの?」

 「ええ。まだ調査を始めたばかりなので、事件のことについては何も」

 「だったら、私が事件のことについて話すわ」

 「お願いします」

 もとより、ここへはそれを聞きに来た。話が少々脱線してしまったが、本題にそろそろ入らなくては。メモ帳を取出し、メディスンさんの話に耳を傾ける。

 

 「あれは、昨日のことだったわ。昼ごろに道をフラフラと歩いていたら鬼に声をかけられたわ。名前は……確か伊吹とかいったかしら。“夜に宴会をやるからお前も来い”って」

 ん、伊吹? その人って確か……霊夢さんの知り合いだったか。まさかこんなところでまた名前を聞くことになろうとは。

 

 「その伊吹さんとはお知り合いで?」

 「いいえ、知らないやつよ。その後も手当たり次第に周りにいる人たちに声をかけまくっていたわ。お酒のにおいをぷんぷんと漂わせていたから、きっと酔った勢いで宴会を開こうと思って、参加者を適当に集めていたんだと思うわ」

 「なるほど。それで、その宴会に参加した」

 「ええ、特にすることも無かったし、お酒、一回飲んでみたかったから」

 子どもの見た目をした彼女がお酒を飲む……外では考えられないが、ここは幻想郷。子どもがお酒を飲んでも問題ないのだろう。……たぶんだけど。

 

 「宴会に参加していた人はどのくらいでしたか」

 「私を含めて十人くらいかしら。鬼の参加者が半分を占めていたわ」

 指折り数えながらメディスンさんが記憶を巡らせる。

 

 「宴会はどんな感じでした?」

 「私、今まで宴会に参加したことが無かったから、宴会の雰囲気がどんな感じなのかわからないけれど……普通にみんなお酒を飲んでお喋りしていたわ」

 「いたって普通だったんですね?」

 「ええ、私が見た限りは」

 「そしてしばらくしてから被害者が亡くなった」

 「突然のことだったからビックリしたわ。苦しみだしたと思ったら、血を吐いて倒れて。私までつられて気を失いそうになっちゃったわ」

 「被害者が倒れた時、メディスンさんはどこに?」

 「……それが」

 「? 何か言いにくいことでも?」

 メディスンさんは顔を背けて、言うのをやや拒んでいる。

 

 「いや、言いにくいってわけじゃないんだけれど……被害者が倒れた時、私その人の隣にいたのよ」

 ……! なんだって!?

 「私の能力もそうだけれど、私が座っていた場所も逮捕された原因に入っているの」

 「隣に座っていたから毒を盛ることが出来たということですか?」

 「刑事さんたちはそう考えているみたいね」

 メディスンさんが意図的に被害者の隣に座り毒を盛った、か。とりあえずこの点を崩すことが出来る情報を集めるとするか。

 

 「なるほど。他に何か気づいたことは?」

 「……特にないわ」

 「分かりました。では、これで失礼します。そろそろ調査に向かわなければならないので。お話し、ありがとうございました」

 メモ帳を胸ポケットにしまい、身支度を整える。

 「それでは。また何かあったらお伺いします」

 メディスンさんに一礼して、部屋を後にする。続けて真宵ちゃんの部屋を出ようとする。

が、その直前、「あの!」と、メディスンさんが声を上げた。

 

 「まだなにか?」

 ぼくが聞くや否や、メディスンさんは頭を下げる。

 「あの、真宵さん。怪我、させちゃってごめんなさい。もう一度、最後に謝っておこうと思って」

 真宵ちゃんは、突然の謝罪に少し面食らったようになったが、すぐに彼女に向かって微笑みかける。

 「大丈夫。これでも私、体は強い方ですから。気にしないでください」

 そう言って、真宵ちゃんは鉄格子の方へ近づくと、メディスンさんの手を取る。

 「そうだ、ここからでたら一緒に修行しませんか?」

 「修行って?」

 「能力の制御の修業です。私も霊媒師をやっているんですけど、力がなかなかうまく制御できなくって。力をうまく操れない者同士、一緒に修行してみませんか?」

 「……はい!」

 真宵ちゃんにつられてメディスンさんも笑う。

 さすが真宵ちゃん、と言ったところか。人を元気づけるのが相変わらずうまい。

 

 二人で約束を交わし合った真宵ちゃんを連れ、留置所を後にする。

 今日はやけに日差しが強いようだ。建物外に出るとすぐに、ギラギラと照りつける太陽に体が焼かれそうになるのを感じる。

 ひとまず、事件現場に向かって情報収集だ。

 カバンから地図を取出し、それを片手に事件現場へと歩を進めた。

 




どうも、タイホくんです。
探偵1日目その2をお送りしました。

今回は、比較的真宵ちゃんに出番を与えられたかな、と思います。
現状、私の作品内において、真宵ちゃん空気化現象が発生していたのですが、今回は上手い具合に役目を与えることができました。
本当ならば、もっとしゃべらせてあげるべきなのでしょうが……ちょっとした合いの手役にとどまっているのが、執筆中の悩みの種だったりします。

メディスンは、ツンツン系の幼女キャラに仕立てました。金髪キャラ=ツンツン系が多い、というのは私の偏見なのでしょうか。某東方ソシャゲで、甘ロリうさ耳ナースの衣装が実装されたときは、メディスンにここまでのポテンシャルがあるのか、と驚かされました。やっぱり、金髪ロリって強いですね。(小並感)

次回投稿予定日は、11月28日です。

では。


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探偵1日目 その3

【同日 午前9時37分 被害者の自宅前】

 今回の事件の舞台となった宴会場は、被害者の自宅でもあったそうだ。

 紫さんからもらった地図を頼りに、ぼくたちは人里を抜け、うっそうとした森の中を三十分少々歩いた。まだ被害者の自宅にはつかない。

 

 幻想郷に来てから、随分と歩かされている気がする。外の世界なんかだったら、現場には電車やバス、懐に余裕のある時はタクシーなんかを使ったり……いや、いつもうちの家計は火の車だったか。まあ、ともかく、外の世界には便利な乗り物があったが、この世界にはそんなものはない。カゴ屋の類は、人里を歩いているときに見かけはしたものの、昨日、魔女の子からもらったお金しか懐にないぼく達には高すぎる料金だったので、諦めて徒歩で行くことにした。

 

 ……そういえば、昨日の分の裁判の依頼料をもらっていないような気が……支払い請求、どこにしたらいいのかしらん。紅魔館? それとも紫さん? まあ、この世界のお金をもらったところで、外の世界に戻ったら使い物にならなくなってしまうし、もらったところでどうしようもない気はするが……。

 

 などと、くだらないことを考えているうちに、辺りがほんの少し明るくなった気がした。顔を上げると、先程までうっそうと生えていた木々がなくなり、開けた場所に出ていた。

 「あ、着いたみたいだよ、なるほどくん」

 真宵ちゃんが、指を指した先には小さないわゆる“庵”と呼ぶような小さな建物が経っていた。建物の周りは、雑に木の板を張り合わせた塀で囲われている。

 

 藁葺の屋根の庵は、木々の隙間を縫って降り注ぐ日の光に照らされて、どこか神々しい感じの雰囲気を放っている。建物を建てるときに、周囲の木を伐採した影響でこんなふうになったのだろうか。

 

 「こんな森深くで宴会をするなんて……どうせだったら、もっと人里に近いところですればいいのにね」

 真宵ちゃんがぽつりとつぶやく。

 「人里から離れていないと、騒音がひどいって、苦情が来るんじゃないか? ほら、アルコールが入ったら騒ぐやつとかいるだろう?」

 「ああ、ヤッパリさんとかそういうタイプだよね」

 ヤッパリ……か。あいつ、今頃何してるのかな……。

 

 「……あれ。あそこの角、誰かいるよ」

 再び真宵ちゃんが指をさす。その先を見ると、塀のそばで丸まっている人影が見える。

 あの全体的に青っぽい恰好は……にとりさんだな。

 

 にとりさんは地べたに正座しながら、昨日の法廷で出していたあのオウムのロボットに何やらいろいろと細工をしている。その表情はどこかおぼろ気で生気を感じられない。

 

 「大丈夫かな、にとりさん」

 「……さあ。どうだろう。関わったら面倒そうだ、ってことだけは確かだな」

 などと二人で話していると、突然、にとりさんがぐるりと、こちらのほうを向いた。

 そうするや否や、今度はオウムロボットを抱えたままこちらへずかずかと歩いてくる。

 

 「べ、べんごじざんんんん~!」

 ぼくたちのもとへたどり着いたにとりさんは、顔をシワシワにすると、今度は泣き出した。

 「聞いてくれよ~! 四季検事がさあ! 昨日の裁判に負けて機嫌が悪いからって、私たちに当たってくるんだよぉ!」

 おいおいと、人目もはばからず泣きじゃくるにとりさん。見かねた真宵ちゃんが、背中の方に回ると「どうどう」と言いながら背中をさする。

 

 「隙あらば、説教してきて……なんだよ、なんなんだよ、なんだってんだよ~!」

 「お、落ち着いてください! 愚痴なら好きなだけ聞きますから!」

 見ていてあまりにも不憫だったので、思わずそう言ってしまった。

 「ほ、本当に?」

 「え、ええ。好きなだけどうぞ」

  

 なんだか面倒なことになりそうだが、思わず彼女の勢いにつられてそう言ってしまった。

 それを聞いたにとりさんは、「ありがどうぅぅぅ~!」とまた泣き叫ぶと、そのままおいおいと声を上げる。……この人、素面だよな?

 

 五分少々おいおいと泣いていたにとりさん。その間ぼくと真宵ちゃんは、泣きじゃくるにとりさんを必死にフォローする。やがて泣きつかれたのか、はたまた愚痴を吐き出し切ったのか、少しずつ彼女の呼吸が落ち着いてきた。

 

 それからしばらくして、にとりさんは赤くなった鼻をすすると、頬を両手でパンと叩く。それが気持ちを入れ替えるスイッチになったのか、すっきりとした顔になると、立ち上がった。

 

 「……いやぁ、お見苦しいとこをお見せしたね。ありがとう、こんな出会って間もない一河童の愚痴を聞いてくれて」

 「い、いえ、お気になさらずに」

 ……正直、あの状況で放っておけと言うほうが難しい。

 にとりさんは、ロボットのオウムを背中に背負ったリュックにしまう。そういえば、泣いている間、ずっと抱えていたけど……涙で壊れていたりしないだろうか。

 

 「さて、昨日の裁判で会って以降、話もしていなかったことだし、改めて自己紹介させてもらうよ」

 にとりさんは、帽子をかぶりなおすとキリリとした目でこちらを見る。

 「私は、河城にとり。刑事兼エンジニアさ。よろしく!」

 屈託のない笑顔でこちらに手を差し伸べてくる。

 

 「弁護士の成歩堂龍一です。改めてよろしくお願いします」

 差し出された手を握る。

 「私は、綾里真宵って言います! よろしくお願いします!」

 「成歩堂さんに、真宵ちゃんだね。がってん、ばっちり覚えたよ!」

 にとりさんは白い歯を見せて笑った。

 

 「それで、やっぱり二人は捜査のためにここに?」

 「ええ、紫さんに依頼されて」

 「ああ、あの人かー、つかみどころのない人だよなー」

 「ええ、まったくです」

 「調査の進捗は?」

 「それが、まだ始めたばかりで全く情報が……」

 「そうか……」

 

 それを聞いて、にとりさんは少し困り顔になり、ポリポリと頭をかく。

 すると今度はあたりをキョロキョロと見回す。誰か周りに人がいないのを確認しているようだ。ひとしきりあたりを見回したにとりさんは、今度は小さくかがむと、小声でしゃべり始める。

 「……少しでよければ、分けてあげようか? 情報」

 「え、いいんですか?」

 「さっき愚痴を聞いてくれたお礼だよ。多少なら、四季検事にも怒られないだろうしさ」

 「……ありがとうございます。是非聞かせてください」

 

 少しでも情報が多い状態で裁判に挑みたいのが本音だ。もらえるものは少しでももらっておこう。真実は意外とそういうところから顔を出す。

 

 「えっと……被害者の情報についてはさすがに知っているよね?」

 「ええ、紫さんから教えてもらいました」

 未だににとりさんはコソコソと小声で話している。相当四季検事に見つかりたくないのだろう。

 「だったら……被害者を死に至らしめた“毒物”についてはどうだい?」

 「毒物……名前ぐらいしか知らない情報ですね」

 「良かった。それなら答えられそうだよ」

 にとりさんはニシシ、と笑うとポケットから四分の一くらいに折り畳まれた紙を取り出す。

 

 「今回の事件で使用された毒物は、“鬼殺の秘薬”っていう、ちょっと特殊な毒なんだ」

 「鬼殺の……ああ、名前で何となく察しがつきます」

 「この毒物は名前の通り“鬼を殺す”毒なんだ。それ以外の種族には一切の反応を示さない」

「一切ですか?」

 「ああ、胃が満杯になるまでたらふく飲んでも死なない。ま、大分えぐみのある味をしているから、たらふく飲む気にすらならないと思うけど」

 「たらふく飲んでも死なないとは……それはまた、随分と限定的な毒ですね」

 「この毒は、鬼の血の濃さに応じて効果が強まるんだ。元鬼族で今は違う種族になっている奴や、遠い先祖のどこかに鬼の血が混ざっている者に対しては、せいぜい腹痛や吐き気を感じる程度ですむんだけど……純度百パーセントの鬼なんかになると、口にしたとたん毒が体中をめぐって、内臓出血を起こしちゃうんだ。おお、想像しただけで身の毛がよだつ……」

 にとりさんはぶるぶると体を震わせる。

 

 「今回の被害者、鬼道酒華は純度百パーセントの鬼だった。この毒を口にした瞬間、即お陀仏ってわけさ」

 特定の種族にのみ作用する毒物か……ひとまず、情報をメモしておいたほうがよさそうだな。

 

―証拠品「鬼殺の秘薬」の情報を法廷記録にファイルした―

 

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

 

 「他に教えられる情報と言えば……。ああ、これは弁護側には不利になる情報だな……」

 リュックからファイルを取り出し、ページを何枚かめくったにとりさんは渋い顔をした。

 「不利になるような情報でも構いません。教えてください」

 ぼくの言葉を意外に思ったのか、にとりさんは一瞬目を丸くしたが、すぐに「分かった、教えてあげるよ」というと、該当のページを開いた。

 

「実は今回の事件なんだけど……毒物が“被害者の体内”からしか発見されなかったんだ」

 「被害者の体内のみ……妙ですね」

 「そうなんだよ。被害者の席にあったお猪口からはおろか、他のどんな場所からも検出されることはなかったんだ」

 「誰かが洗い流しちゃった、とかはあり得ないんですか?」

 「いや。鬼殺の秘薬は、洗い流しても“河童の技術力”を用いれば検出できるんだ。それはないよ」

 にとりさんは“河童の技術力”の部分だけ語気を強めてしゃべる。

 「さらに言うと、毒物の入っていた容器もどこからも見つからなかった」

 「なるほど……」

 「検察側の主張は、毒物はどこからも検出されず、かつ毒物の入っていた容器もない。つまり、犯行を行えたのは、毒を操る程度の能力を持つ被告人以外にありえない、としているみたいだね」

 「なるほど。……一つ思ったのですが、どのようにして被告人は被害者に毒を盛ったのでしょう」

 「ああ、それは簡単さ。被害者に直接触るだけでいい」

 「ちょ、直接?」

 「自分の体……手のひらなんかに毒を生成し、そのまま被害者の体に触れる。そうすれば、皮膚から直接体に毒が注入される、ってわけさ。偶然にも、被害者は事件当時、露出度の高い服を着ていた。服のある部分を狙えば、当然そこから毒物が検出されてしまうから、皮膚が出ている部分に直接触れたと考えられるよ」

 ……そういえば、留置所で真宵ちゃんがメディスンさんの手に直接触れた時も、毒で手がかぶれていたっけな。それと同じ要領で殺害した、ってことか。

 

 「この情報については、こんなもんかな。……話せる情報はもうこれくらいだ。さすがに、これ以上話すと、四季様に叱られちゃう」

 「いえ、十分です。ご協力ありがとうございました」

 「いえいえ」

 「……しかし、本当に良かったんですか? こんなに話しちゃって」

 「ああ、気にしなくていいよ。愚痴を聞いてもらったお礼さ」

 にとりさんはぼくの方を叩きながら、笑う。

 「それに、私たちはもう盟友なんだ。水臭いこと言わないでくれよ」

 「め、盟友ですか」

 「そ。めーゆー」

 口を大げさに動かすにとりさん。

 

 「あ。さては四季検事が怖いんだな? 安心しなって、今はあの人ここにはいないし!」

 「な、ならいいんですが……」

 「鬼の居ぬ間に洗濯ならぬ、鬼の居ぬまに情報共有ってね! はっはっは!」

 にとりさんは腰に手を当て、ガハハと笑う。

 「なるほど。……ところで、その鬼さんがあなたの後ろにいるようですが」

 

 「……ひゅい?」

 ぼくがそう言うと、にとりさんの顔は彼女の服のように青ざめた。

 ワナワナと体を軋ませながら、にとりさんはゆっくりと後ろを振り返る。

 そこには、ニッコリと笑顔を浮かべた四季検事。でも、背後から、般若のオーラが感じ取れる。まさに、鬼だ。

 

 「もうすぐ裁判の時間だと伝えに来てみれば……。河城さん。何の居ぬまに情報共有、ですって?」

 「あ、いやあ。それは……」

 視線を四季検事に合わせまいと、にとりさんは目をそらす。

 

 「……そこになおりなさい」

 「は、ははははい!」

 四季検事が声色を低くし、それに応じて、にとりさんは高い悲鳴を上げる。

 ああ、あわれ、にとりさん。と、ぼくは思った。

 

 「……と、普段なら言うところですが」

 ところがどっこい、四季検事はその場にいた皆の予想を百八十度裏切る言葉を発した。

 「ひゅ、ひゅい?」

 お説教されると身構えていたにとりさんの裏返った声がする。

 

 「……確かに、少々いらだって、周りに当たっていたのは事実です。今回は私に非があるでしょう」

 四季検事は、ばつが悪そうな顔をした。

 「じゃ、じゃあ、怒っていないんですか?」

 にとりさんがすがるように、四季検事のほうを見た。

 

 「……ええ。怒っていません。私が悪かったです。辛い思いをさせましたね。ごめんなさい」

 四季検事は、素直に頭を下げた。

 「これ、もしよければ、お詫びの品です」

 かなりしおらしい態度になってしまった四季検事は、持っていたカバンを漁ると、中から緑色をした細い物体を取り出す。きゅうりだ。

 「きゅ、きゅうり! いいんですか?」

 「ええ、どうぞ」

 「やったー!」

 

 おもちゃを買い与えられた子供のように、にとりさんははしゃぎまわる。

 「いやーよかった。ほんと、ごめんなさいね? 鬼なんて言っちゃって」

 「ええ、構いません。そこについては怒っていません。そ・こ・に・つ・い・て・は、ね?」

 「そ、そこについては……?」

 すっかり調子を取り戻して、キュウリをポリポリとかじっていたにとりさんの顔色が変わった。

 

 「河城さん、あなた、私に許可も無く、この弁護士に情報を流しましたね?」

 「そ、そそそそれは……」

 「鬼の居ぬ間に情報共有、でしたっけ? 随分と勝手な真似をしてくれましたね?」

 「あ、あわわわわわわわ……」

 

 四季検事は先ほどのしおらしい態度をどこかへひっこめ、再び声色を低くする。

 「……ここでのあなたの仕事は、これで終わりです。先に署へ戻っていてください。その後は……分かっていますよね?」

 怒りが混ざった笑みを四季検事は浮かべる。

 それを見てにとりさんは子犬のように、ガタガタと震える。

 「ひゅ、ひゅひゅひゅ……ひゅいいいっ!」

 四季検事の笑顔に耐えきれなくなったのか、にとりさんはたまらず逃げ出してしまった。

 ……かわいそうなにとりさん。

 

 一目散に逃げだすにとりさんを見て、四季検事はため息をつく。

 「まったく、あの子は……。まあ、彼女に渡した情報は大したものではない。お説教は軽めにしておいてあげましょう。悔悟の棒も使わないでおいてあげますか」

 四季検事は、手に持った悔悟の棒と呼ばれた板を頭にぺちぺちと当てると、眉間にしわを寄せた。

 

 「それで。あなたがここにいるということは……やはり、今回の事件を担当するのですね?」

 四季検事は、今度はこちらに鋭い目線を向ける。……怖い。

 「え、ええ。一応そうです」

 なるべく視線を合わせたくないと思ったぼくは目をそらす。

 「ほう。なるほど。……まさか、こんなに早く再戦の時が訪れるとは……嬉しいのか、悲しいのか」

 四季検事は、こちらを向き直ると、手にした悔悟の棒をこちらに向ける。

 

 「成歩堂弁護士。今回は、以前のようにはいきません。覚悟しておくことですね」

 四季検事は、そう言ってその場を立ち去った。

 

 「……幻想郷の人って、皆やっぱり嵐みたいな人だね、なるほどくん」

 「……そうだね」

 隅に隠れていた真宵ちゃんの意見に、ぼくは思わず賛同したのであった。

 



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探偵1日目 その4

※修正済みですが、今回とんでもないやらかしをしてしまいました。
感想の方でご指摘をいただきましたため、現在も指摘いただいた感想の方に、ミスに関する言及があります。閲覧の際はご注意ください。

指摘をしていただいた方に、お礼を申し上げます。

12月12日 22時29分追記
指摘をいただいた感想を削除していただきました。感謝を申し上げます。

※画像の著作権及び著作者人格権は著作者に所属します。
無断転載等を行わないようお願いいたします。



【同日 午前10時5分 被害者の自宅・敷地内】

 その後、ぼくたちは被害者の自宅の敷地内へと足を踏み入れた。

 敷地内は、にとりさんと同じような格好をした捜査官たちが何人かいた。

 ある者はキビキビと動き回り、ある者は間の抜けた顔で、空を仰ぎながら「百七十……百七十一……」と、葉っぱの枚数を数えている。まるで統率力がなっていない集団だ。

 

 「……なんか、思っていた現場と違うね」

 「うん。なんというか……この世界の警察は、想像以上にだらしないようだ」

 真宵ちゃんと、感想を言い合う。

 

 被害者の家の敷地(庭といったほうがいいのだろうか)には殆ど物が置かれておらず、せいぜい洗濯桶と、洗濯物を干すための竿がある程度だった。軒先には空になった酒瓶が置いてある。よくよく目を凝らしてみてみると、内側にハエが何匹か棲み着いているようにも見える。ウエッ……見るんじゃなかった。

 

 「……どうやら、この庭には事件に関する証拠はなさそうだ。現場に入ろうか、真宵ちゃん」

 「そうだね」

 そう、二人で話していた時だった。

 

 「やぁ、君。このあたりじゃあ見ない顔だねぇ」

 背後から声がした。振り返ると、紺色のハンチング帽を被った、中背で細身の男が立っていた。髪は短髪で色は緑……ピスタチオ色というのだろうか。狐のような細い目が空から零れ落ちる光を反射して、鋭く光る。切れ者タイプの顔をした男だ。

 

 「こんにちは。こんな殺人、いや殺鬼現場に何のようだい?」

 男はズズイ、と顔を近づけに近づけまくり、ぼくの目をじっと見つめる。……ちょっと恥ずかしい。というか、初対面の人間に対しての距離感じゃない!

 

 「え、えっと調査、といったところでしょうか……」

 「へぇぇ、調査かぁ。見たところ、捜査官の人たちとは違う格好をしているようだけど」

 「ぼくたちは、その、弁護士です。この事件の犯人として捕まった人の」

 「弁護士?」

 「ええ。裁判で戦うために、情報収集をしているところです」

 「ふむ……弁護士。ああ、そういえば文々。新聞に書いてあったなぁ!」

 男は細い目をやや見開くと、握りこぶしを作り、もう一方の掌の上に置いた。ポン、と効果音が聞こえてきそうだ。

 

 「ああ、それで合点がいった。なるほどね。君が噂の」

 しきりに男はうなずく。……どうやら、あの天狗の記者さんの仕業のようだな。いつの間にか有名人にされてしまったようだ。

 

 「おっと、自己紹介が遅れたねぇ。僕は名琴為人(なごと ためひと)。種族は人間。しがない物書きを生業としているのさ。……と言っても、今はスランプ中なんだけどね」

 

【挿絵表示】

(名琴為人 立ち絵)

 

 名琴さんはハンチング帽を深くかぶりなおすと、ため息をつく。

 

 「えっと、ぼくは……」

 「おっと、君の名前は知っているよ。弁護士の成歩堂龍一さんと、助手の綾里真宵さん。で、あってるよねぇ?」

 名琴さんは左手を出し、僕の言葉を制止した。右手はハンチング帽のつばの先を持ち、深くかぶったままにしている。

 「え、ええ。その通りです」

 「やっぱり新聞に書いてあった通りだねぇ。どう、今の。三文小説の探偵っぽかったでしょう?」

 「ど、どうでしょうか……」

 

 ……最初に、この人は切れ者っぽいな、と思ったが……どうもそうでもないか。ぼくの勘違いのようだ。

 名琴さんは、自分の演技が気に入ったのか、帽子をかぶりだすと、鼻歌を歌いだした。

……のんきそうな人だ。

 

 「……ところで、名琴さんはなぜこちらに?」

 会話が途切れたので、こちらから話を振った。まあ、何となく想像はつくんだけどな……。

 「ああ、僕? 僕はここで宴会に参加していたんだよぉ。要は事件の目撃者ってわけさぁ」

 ……やっぱりそうだよな。でなきゃ、こんなところにいる理由がない。

 「ちょうど今から事情聴取でさ。そろそろ順番らしいから、出発しようとしていたところだったのさぁ」

 「え、今から事情聴取なんですか?」

 「そうなんだよぉ。なんせ宴会に参加していた人が多かったからねぇ。僕を含めて十人だよ、十人。おかげで事情聴取にも時間がかかっているようでねぇ。貧乏くじを引いた僕は、お呼び出しがかかるまで、ここで捜査官さんとお留守番ってわけさぁ。やれやれ、普段は運がいいのに、僕」

 「それは……災難でしたね」

 「全くだよぉ。やれやれ、本当なら鈴奈庵に行く予定だったのに、予定が台無しだぁ」

 名琴さんは眉間にしわを寄せた。

 「……あ、そうだ。よければ僕と少しお話ししないかい?」

 「え、でも事情聴取が」

 「そんなもの、ここまできたらどうでもいいよぉ。向こうだって、もう何時間もやってるんだから、今更ちょっと伸びたくらいじゃあ、何にも変わらないってぇ」

 「あなたがそう言うならばいいんですが……。こちらも色々とやらなければいけないことがあるので、事件に関する話ならばお付き合いしましょう」

 「事件に関する話かぁ……。あまり話すべきではないのだろうけど……。君と話せるなら別にいいか。何かの物種になりそうだし。分かったよぉ。まったく、さらりと情報だけもらおうとは、君も抜け目ないねぇ」

 ……そんなつもりは微塵もなかったのだが。

 

 「さて、何を話そうかぁ。……そうだ、宴会の参加者について話しておいてあげようかぁ。僕以外の関係者にも話を聞きたいだろう?」

 「ええ、知りたいです。教えていただけますか?」

 「もちろんだよぉ。覚え書きの準備をしておきな」

 名琴さんは、ぼくの胸ポケットをちょいちょいと指さす。

 慌てて、ペンとメモを取り出した。

 

 「さて、さっきも話の中で言ったと思うけど、宴会には全部で十人の人妖が参加していた。あ、人妖と言っても、人間は僕だけだったけどね」

 「え、名琴さんだけだったんですか?」

 「そうなんだよぉ。あとの面々は妖怪ばかり。鬼が半数以上を占めていたんだよ。確か……六人が鬼だったな」

 指折り数えて、名琴さんが言う。

 人間の名琴さんが一人。鬼が六人。そしてメディスンさん。残る二人が妖怪ってところだろうか。

 

 「いやぁ。何か物書きの種になるものかと、参加してみたんだけど……あれは大変だったねぇ。もう、うるさいのなんのって。種にはなりそうにもなかったねぇ」

 残念そうな顔を名琴さんはする。

 「それは大変でしたね」

 「全くだよぉ。まだ、笑い声が耳にこびりついている……」

 耳の穴に指を突っ込みだす名琴さん。

 ふむ。ひとまず宴会の参加者について知ることはできたな。メモを挟んでおこう。

 

―証拠品「宴会参加者の情報」を法廷記録にファイルした―

 

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

 

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。

鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

 

 「参加者に関する話は、これくらいかなぁ」

 「なるほど。ありがとうございます」

 「他に、何か思い出せることと言えばぁ……ああ、そういえば、酒をこぼしている人がいたなぁ」

 「酒を?」

 「ああ、そりゃもう盛大に。確か、こぼしたのは……宴会を主催した鬼だったかな」

 宴会を主催した鬼……伊吹、っていう人だったけな。

 「しかも、そのこぼれた酒は、全部被害者にかかっちゃってねぇ。彼女に酌をしてあげようとしてこぼしてしまったようだねぇ」

 「なるほど……」

 ……正直、些細な情報かもしれないが、一応メモしておくか。

 

―証拠品「名琴の証言書」を法廷記録にファイルした―

 

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

 

 「あとは……僕の隣に座っていた人が、途中で席を立ったぐらいかなぁ」

 「席を?」

 「うん。あの宴会の場で、席を立ったのは唯一彼女だけだったから」

 彼女……女性か。

 「その人の名前とか、分かりますか?」

 「えっと確か……茨木童子……じゃなくて、茨木華扇っていう名前だったかな。桃色の髪の女性だよ」

 「分かりました」

 宴会中に唯一席を立った人、か。覚えておいたほうがいいかな。

 

 「……うん。僕が覚えているのはこんなところかなぁ。さて、いい感じに時間も潰せたし、そろそろ出発するかなぁ」

 「分かりました。お話、ありがとうございました」

 「ああ、お役に立てたなら何よりだよぉ。……僕はこれでぇ」

 名琴さんは、こちらに背を向けると、手を振りながら立ち去る。

 「さて、思いがけないところで情報も手にしたし、そろそろ現場に入ろうか」

 「そうだね」

 ぼくと真宵ちゃんはそう言って、被害者の自宅の戸に手をかけた。

 さあ、いよいよ調査の本番と行こうか。

 




どうも、投稿頻度が遅いのに、一回当たりの文字数が少ないことに定評がある、タイホくんです。毎度ボリュームが足りなくてすみません。

今回はオリキャラ、名琴為人(なごと ためひと)君の初登場回でした。
個人的には、容姿も名前も朝霧さんより気に入っているキャラです。
逆裁チックなネーミング……とまでは言えませんが、結構いい名前を付けられたな、と思っております。

しかし、残念ながら探偵1日目での為人くんの出番は、これが最初で最後だったりします。現在の投稿頻度とストックの量から考えると、彼の再登場は半年後ぐらいになりそうです。
それまでどうか、彼のことを忘れてあげないでほしいと思います。

さて、話題は変わりますが、今回、試験的に夜七時に投稿してみました。
どの時間帯が一番、ハーメルンのトップページの新着小説に長く残っていられるか、の検証のためにこのような時間の投稿となりました。

UAの伸び具合によっては、今後の投稿時間がこのあたりになるかもしれません。
万が一変更になる場合は、タグに書いている次回投稿予定日のところに書き加えておくので、ご確認のほどをよろしくお願いいたします。

次回投稿予定日は、12月26日。今年最後の投稿になります。

では。


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探偵1日目 その5

【同日 午前10時17分 被害者の自宅】

 被害者の自宅は畳二十畳ほどの部屋が一間あるだけの作りになっており、あとはその奥に、台所があるのと、明かりをとるための障子が何枚かある程度の簡素な作りだった。

 「いやあ、見事に散らかっているね」

 「いくら現場保存のためとはいえ……こうもまるっきり放置されると、足を踏み入れづらいな」

 現場は、事件が起こった直後の状態で放置……いや、保存されているので、酒瓶や、つまみの料理の類が、そのままにされていた。あたりに散乱した箸や、酒がこぼれてできた畳のシミが妙に生々しい。……真ん中にある刺身の盛り合わせは腐りかけてるな。……ハエがたかっちゃってるよ。

 

 恐らく、土足禁止の部屋だと思われるので、玄関で靴を脱ぎ座敷に上がる。それに伴い、鼻をつく悪臭がより強くなった。……さっさと終わらせて、帰りたい気分だ。

 

 「よし。それじゃあ始めようか」

 改めて、あたりをざっと見まわす。座敷の中央あたりには料理が置かれており、それを挟み込むように、座布団が敷いてあった。一列につき五枚。それが二組。つまり、全部で十枚の座布団が敷いてある。名琴さんから教えてもらった宴会の参列者の数と一致する。

 「そして、被害者が座っていた席は……ここか」

 玄関側の列の左から二番目が被害者の座っていた席だったようだ。彼女が倒れてあった位置に、白いロープが置かれている。

 「やっぱりいつ見ても慣れないね、この白いロープ」

 「全くだよ」

 やや顔を群青色にした真宵ちゃんの意見に賛同する。

 

 頭部があったであろうと推測できる場所には、被害者が吐いたであろう血が、畳に赤黒いシミを作っている。確か、鬼殺の秘薬は摂取すると、内臓出血を起こして死に至るんだったな。その時に吐いてしまった血なのだろう。

 

 ロープのそばには、お猪口と徳利も落ちている。被害者はこれを使っていたのだろうか。

 ポケットから白手袋を取り出し、お猪口を少々確認する。

 ごく一般的な作りのお猪口には、牡丹と、鶯色の鳥が描かれている。結構小洒落たお猪口だ。

 ……普通の毒殺事件なら、こいつから毒物が検出されるのが普通なんだろうけど、今回は違う。にとりさんの話が確かなら、毒物は被害者が使っていたであろうこのお猪口からも検出されないことになる。……一体誰がどうやって被害者に毒を盛ったのだろうか。

 ……ひとまず、情報をメモしておこう。

 

―証拠品「被害者のお猪口」のデータを法廷記録にファイルした―

 

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

 

 「……誰ですか。あなたたち!」

 被害者のお猪口を調べ終え、それを元の場所に戻した瞬間、背後から声がした。女性の声だ。振り返ると、桃色髪を頭の左右で、お団子状に結んだ女性が立っていた。

右腕全体には包帯がぐるぐるに巻かれている。

 

 「忘れ物を取りに戻ってきてみれば……ここは関係者以外立ち入り禁止のはずです。しかし、見たところあなたたちは関係者ではないように見受けられます。名を名乗りなさい! さもなくば追い出しますよ!」

 どことなく四季検事に雰囲気が似た桃色髪の女性は、警戒した身構えでこちらの正体を尋ねてくる。

 「えっと、ぼくたちはこの事件で犯人として捕まった人の弁護をしようとしてる者で……」

 「弁護、ですか?」

 「ええ、そうです」

 「弁護……ああ、あのカラス天狗の新聞に書いてありましたね。なるほど、確かに妙な“ギザギザ”頭をしているようです」

 ぎ、ギザギザ頭って……随分と好き勝手に書かれているみたいだな。

 「ふむ。その特徴的な髪形をしているならば間違いないはなさそうです。確か、お名前は成歩堂、とおっしゃりましたか」

 「ええ、その通りです」

 ……もはや、ぼくはこの世界で自己紹介をする必要はないのかしら。

 

 「分かりました。あの人形の子を弁護するために調査されている、という訳ですね。それなら問題ないでしょう。突然の無礼、失礼いたしました」

 桃色髪の女性は、一礼して謝罪する。

 「いえ、お気になさらず」

 「私は、仙人の茨木華扇(いばらき かせん)と言います。お見知りおきを」

 華扇さんは顔を上げると、微笑を浮かべた。

 

 「華扇さんもやはり、この事件の関係者なのですか?」

 「ええ、そうなりますね。……偶然にも被害者の隣に座っていましたし」

 ふむ。名琴さんが言っていたのはこの人で間違いないようだな。

 ……そして、本人が話している通り、彼女は事件当時“被害者の隣”に座っていた。

 話を聞いておくべき人物だな。

 

 「あの、もし差し支えなければ、お話を聞かせていただいてよろしいでしょうか」

 「え、話ですか?」

 「何分、情報が少ないもので……」

 こちらの依頼を受けた華扇さんは、右手を顎に当て、しばらく考え込む。

 おお、肩のほうに至るぐらいに包帯がぐるぐる巻きになっている。過去に相当ひどい怪我をしたのだろうか……。

 

 「ううむ。大した情報ではありませんが……それでも良ければお話ししましょう。取り調べの時に、誰かに情報を流すな、と言われたわけでもありませんし。検事様も特に仰っていませんから、大丈夫でしょう」

 華扇さんは快く了解してくれた。

 「ありがとうございます!」

 

 「ではまず……宴会の場で何か気になったことはありましたか?」

 「気になったことですか……うむむ。いざ言われると思いつかないものですね……。宴会中は、料理を食べるのに夢中になってしまっていたので」

 「……はあ」

 「いや、お恥ずかしいです。私の好物がたくさん並んでいたものですから、つい食べるのに夢中になってしまって。ほら、皆で集まって食事をするのって楽しいものでしょう?」

 「……そうですね」

 うーん……被害者の隣に座っていたから、何か重要なものを見ていると思ったのだが……そう上手くもいかないのかな。

 「あ、でも一つだけ、何か違和感を覚えたような気が……」

 「違和感ですか?」

 「ええ。ただ、それが何かまでは、はっきりと……うう、少し羽目を外して飲みすぎたのがたたったようですね……」

 華扇さんは頭を両手で抑えて、悩む。

 

 「何かきっかけがあれば思い出せそうなものですが……。……申し訳ないですが、今はどうにも……」

 「問題ないです。思い出してからで構わないので」

 「面目ないです……」

 うむ。この分だと、メディスンさんのことも覚えていなさそうだな。被害者の肌に触れていなかったか、なんて感じのことを聞こうと思ったのだが……情報も得られなさそうだし、やめておくか。

 

 「……あ。そういえば、さっき入り口で会った名琴という人に聞いたのですが」

 ここで名琴さんの話を思い出した。確か、華扇さんが宴会中に少し席を立ったという話だったな。何か理由があったのかもしれない。ついでに聞いておこう。

 

 「なんでしょうか?」

 「華扇さんが、宴会の途中に一度席を立ったと聞きました」

 「席を……ああ、そういえばそんなこともありましたね」

 華扇さんは一瞬こちらから目をそらした。尋ねられて困るような質問だったのか? ……少し怪しいな。

 

 「……なぜ、席を立ったのか、差し支えなければ教えていただけますか?」

 「そ、それは……」

 ……明らかに動揺している。何か隠しているに違いない! 華扇さんが、こちらからそらした目が若干泳いでいる。その時だった。

 

 ガコン、と音が鳴るのと同時に、華扇さんのみを残してあたりが真っ暗になる。続けざまに、四方八方からジャラジャラと鎖が伸びてきて、ぼくと華扇さんの間を隔てる。そして、鎖が伸び切ると、おしまいにと言わんばかりに、赤い錠前が二つ取り付けられた。

 ……サイコ・ロックか。よほど隠し通したいことがあるようだ。

 ポケットから勾玉を取り出すと、淡い緑色に光っている。

 

 「……話せないことなんですか?」

 華扇さんに問う。

 「……いえ。話せないというわけではありません。ただ、少し吐き気がして席を立ったんです。それ以上でもそれ以下でもありません」

華扇さんは、一見素直に答えたように見える。しかし、ロックは解除されない。まだ隠している事実があるようだ。被害者の隣に座っていた人物のロックだ。解除しておくべきだろう。……だけど、今はまだ情報が足りないかもしれない。もう少し情報を集めてから、出直してみるか……。

 

 「……分かりました。聞きたいことは、これで全部です。ありがとうございました」

 ひとまず、華扇さんにお礼を言う。

 「……いえ、お役に立てたなら何よりです。では私は一旦外に出ていますね」

 華扇さんは、話が終わったのを確認すると、自分が宴会中に座っていた所から、四角い木で作られた箱(恐らく升だろう)を回収すると、そそくさと部屋を後にした。

 ……華扇さんのロック、調査が終わるまでに解除しなければ。

 やることが一つ増えたと実感すると、なぜか自然とため息が出てしまった。




どうも、タイホくんです。
今話が今年最後の投稿となります。今年もありがとうございました。

投稿二年目に突入し、多くの方からお気に入り登録や、評価をいただきました。
今年の三月には日刊ランキング13位も達成したりと、嬉しいことがたくさんありました。

相変わらずの亀更新となりますが、来年も読んでくださると幸いです。

余談ですが、pixivの方でもこの作品の投稿を開始しました。あちらでは、こちら側に追いつくまでの間は、一週間おきに投稿していくつもりです。
これで少しでもこの作品を見つけてくださる方が増えるといいのですが…向こうはユーザーの分母が多いみたいなので、少し期待していたりします。

改めて、今年もありがとうございました。よいお年をお迎えください。

次回投稿予定日は、今回のみ特別に一週間後の1月2日とします。

では。


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探偵1日目 その6

 【同日 某時刻 被害者の自宅】

 華扇さんが部屋を後にしたことを確認したぼくたちは再び調査を続けた。

 ……とは言ったものの、大して証拠になりそうなものはない。

 あたりに散乱したお猪口や、異臭を放つ料理をいくら調べたところで、それらしい証拠は出てきそうにないからだ。せめて、毒物を検出できる調査キットでもあればよかったのだが、そんなもの持っているはずがない。

 正直、もう八方ふさがりだ。華扇さんに出現したロックも解除しなければならないのに……。

 

 「……ねー、なるほどくん。お酒っておいしいの?」

 真宵ちゃんはこちらの気も知らずに、しゃがんでのんきに現場に落ちている酒瓶を指でつついている。

 「わ、このお酒鬼殺しっていうんだって。ぶっそーな名前だねー」

 酒瓶のラベルに書かれた名前を見て、真宵ちゃんが目を丸くする。うるさいので少しだけ黙っていてほしい。

 

 「お、なんだい嬢ちゃん。酒に興味があるのかい?」

 すると、またもや背後から声が聞こえた。声の主は少なくとも華扇さんではない。

 振り返ると、金髪ロングに星マークの付いた赤い一本角が生えた、かなり大柄な女性がそびえたっている台所の入り口に立っている。さっきからずっとそこにいたのか……?

 なぜかスカートに体操服姿の珍妙な格好の鬼の女性は、真宵ちゃんの方にドシンドシン、と大きな音を出しながら近寄る。そのあまりの迫力に、しゃがんでいた真宵ちゃんはおもわず尻餅をついて後ずさる。

 「なーに、安心しなって、別に取って食いはしないさ!」

 鬼の女性は真宵ちゃんの様子を気にすることもなく、そばまで歩み寄ると、手にしていた赤色の盃を手にして、キョロキョロとあたりを見回す。

 

 「えっと、昨日の宴会の酒がまだ残っていたよな……うん、これでいっか」

 勝手にその場に転がっていた酒瓶を手に取ると、鬼の女性は蓋をねじ開け、それを盃へと注ぐ。

 「ほれ! 星熊盃に注がれた酒を人間が飲むなんて、そうそうない機会だぞ? ささ、ググっと!」

 屈託のない笑顔で鬼の女性は盃を真宵ちゃんの顔に近づける。が、真宵ちゃんは当然拒否する。アルハラというのはこのことを指すのだろうか。

 

 「え、えっと……お気持ちはありがたいですけど、私まだ二十歳になっていないので、お酒は……」

 真宵ちゃんはたじろきながらも鬼の女性の誘いを断る。

 「えー、酒を飲むのに年齢なんて関係ないだろう。せっかくの機会だぞ? ほらほら」

 が、その言葉は相手の耳には届かないようだ。

 

 「ちょ、なるほどくん。助けて、この人お酒臭いよ」

 仕方ない。助けよう。それに真宵ちゃんの言う通り、この人、なんだか酒臭い。素面じゃなさそうだな。

 

 「あの、その辺で勘弁してあげてください。その子、今は飲む気分じゃないみたいで……」

 適当な嘘でひとまずあしらう。

 ぼくがそういうと、鬼の女性はこちらを向いて、残念そうな顔をした。

 「……はあ。まあそれなら仕方ないか。飲む気がないやつと飲んだところで、互いにぎくしゃくするだけだもんな。悪かったな、嬢ちゃん」

 話が通じない相手だと思ったが、意外とすんなりと引いてくれた。鬼の女性は注いだ酒を自分でグイっと一息であおる。中毒にならないか心配になる飲み方だ。

 

 「そうだぞ、勇儀~。飲む気のない子に酒を押し付けるのはやめろ、って何度も言われてるじゃないか~」

 二度あることは三度ある。またまた背後から、酩酊した声がした。

 振り返ると、今度は茶色のロングヘアーに長くねじれた角を二本生やした小柄な鬼がいた。

 「おお、萃香じゃないか!」

 「聴取がやっと終わったぜ~勇儀」

 鬼の女性……もとい勇儀さんは、玄関に現れた萃香さんの姿を視認すると、真宵ちゃんの方を離れ、玄関へと向かう。

 

 「全く、お前の悪癖はいつまでたっても治らんね~」

 「いやあ、お恥ずかしい。まま、そんなことはさておき、一杯おくれよ」

 「全く、調子のいいやつだね」

そそくさと萃香さんのもとへと近づいた勇儀さんは、萃香さんに自身の持っていた盃を差し出すと、なにやらお願いをする。それを受けた萃香さんは、やれやれと首を振りながらも、自分の腰に付けたヒョウタンの蓋を開けて、中身を盃へと注ぐ。

 「そういや、勇儀。なんでお前ここにいるんだ?」

 「んん? ……ああ、昨日の宴会で残った酒を飲みにな。別に誰も手を付けちゃいけないなんて言ってないし、構わんだろ!」

 「ははは、火事場泥棒じゃあるまいし。……ま、私も同じこと考えて戻ってきたんだけど。この分だと、ほとんどあんたに飲まれちまったみたいだね」

 「運がなかったね。ささ、過ぎたことは置いといて、もっともっと注いでくれ」

 「無理言うんじゃないよ。いっぺんに出せるのはこのヒョウタンの大きさ分だけなんだから。それに、あんた飲みすぎだよ?」

 「お前に言われたかねえさ」

 「はは。それもそうさね~」

 

 こちらのことはすっかり置き去りにして、二人は談笑する。真宵ちゃんは、ポカンとその様子を尻餅をついたまま見ている。

 やがて、ヒョウタンから酒が出し切られると、勇儀さんはそれをまたもや一息であおる。

 

 「ん……。ぷはぁ! やっぱり、この盃で飲むとうまいねぇ!」

 「ほどほどにしておきなよ。いくら無限に酒が湧いて出るとはいえ、限度を考えなって」

 「なんだよ、お前らしくない。お前の伊吹瓢と私の星熊盃があれば、無限に宴会ができるって言ったのはお前じゃないか」

 「ま、それもそうか。いちいち健康を気にするなんて、鬼らしくないわな」

 「そうだよ。今を楽しめれば、それで万事ヨシってわけさ。ははは!」

 「違いないね。ははは!」

 今度は二人で笑いあい始めた。というか、いつまで玄関で飲んでいるんだ?

 

 「あ、あの~。お話し中のところ申し訳ないのですが~」

 話をしているところに割って入るのは、少々気が引けるが、あそこで話し続けられると、調査を終えてもここから出られない。ひとまずそこをどいてもらわないと。

 

 「ん。あ、ほら勇儀。お兄さん困ってるよ」

 「お。ああ、悪い悪い」

 何とか二人の耳にこちらの言葉は届いたようで、会話が一時中断されると、二人はこちらへやってくる。

 

 「いやあ~うちの勇儀が迷惑かけたねぇ」

 萃香さんは、へこへこと頭を下げる。

 「こいつ、すーぐに誰かと飲もうとする癖があるもんで。いや~まいっちゃうよね。ほら、勇儀、お前も謝れって」

 「いや、ほんと。申し訳なかった。ごめんな、嬢ちゃん? 怖くなかったか?」

 「は、はい。大丈夫です」

 こちらもヘコヘコと謝る勇儀さん。あまりにあっけらかんとした態度に、真宵ちゃんは気の抜けた返事を返す。

 

 「私は、星熊勇儀(ほしぐま ゆうぎ)。見ての通り鬼だ」

 「同じく、鬼の伊吹萃香(いぶき すいか)だ。よろしく頼むよ。嬢ちゃんに、お兄さん」

 伊吹……ということが、この小さいほうの鬼が、今回の宴会の主催者であり、おとといの霧の湖爆発事件に巻き込まれた鬼ってわけか。……確かに、よく見ると、腕のところに大きなばんそうこうが貼ってある。まだ怪我は治っていないようだな。……いや、爆発に巻き込まれたのに、ばんそうこう一枚しか張っていないということは、異常に治癒力が高いとも考えられるか。

 

 「お兄さんたち、成歩堂龍一と、綾里真宵ちゃんだろ? 新聞で見たぞ~」

 伊吹さんが、ひょうたんから酒を注ぎながら言う。……また新聞か。

 「ん。新聞って、あのカラス天狗のか?」

 「ああ。そっか、おまえは新聞取ってなかったから知らないんだな」

 「いや、私は外で華扇から聞いた」

 「華扇? なんでアイツまでここに」

 「百薬升を取りに来たんだとか。たまーにそそっかしいからな」

 呼び捨て……華扇さんと、勇儀さんは顔見知りなのだろうか。

 

 「……華扇さんと、お知り合いなんですか?」

 反射的に質問が飛んだ。彼女のロックを解除するため、少しでも彼女についての情報が欲しい。

 「……ん。ああ、そうさ。昔はよく、萃香と私と華扇と、あともう一人鬼の仲間がいるんだが、そいつらとよくつるんでいたもんさ」

 「……なるほど。ああ、あともう一つ。百薬升、というのは何でしょう?」

 恐らく、先程彼女が持って行った升のことだろう。こちらに関しては、完全に個人的な興味本位だが、聞いてみた。

 

 「ん? 茨木の百薬升か? うーん……簡単に言うなら、飲めば病気やケガが治るが、代わりに体が少しずつ鬼になるっていうなかなか癖の強い代物さ。あいつが昔から持っているものだよ」

 「分かりました。ありがとうございます」

 よし、情報を二つゲットだ。忘れないうちにメモしておこう。

 

―証拠品「華扇と勇儀たちの関係」の情報を法廷記録にファイルした―

 

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

 

―証拠品「茨木の百薬升」の情報を法廷記録にファイルした―

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

 

 「それで、兄ちゃんたちよ。確か、ちょうど、調査に来てるんだよな?」

 勇儀さんが聞いてくる。

 「ええ、そうです」

 「なるほどな。じゃあ、私らもちょっとなら協力してやるよ。さっき、迷惑かけちゃったしな」

 勇儀さんは、もう一度真宵ちゃんの方を見ると、片手を垂直にして顔の前に持っていく。

 

 「……ちょっとまて、勇儀。私ら、事件に関する話はするなって、あの検事に言われていなかったか?」

 勇儀さんの言葉を萃香さんが制止する。

 「んあ~? ……言われてみればそうだったかも」

 おっと、いずれこうなるとは思っていたが……残念だ。まあ、そりゃ、検察側からしたら情報は裁判の時まで伏せておきたいもんな。

 

 萃香さんの言葉にハッとさせられた勇儀さんは、眉間にしわを寄せる。

 「まいったな~。なにか詫びのかわりに調査を手伝ってやりたいんだが……そうだ。じゃあ、酒について教えてやるか」

 「酒、ですか?」

 「おう。宴会の時に飲まれていた酒だ。なんかの役に立つかもしれないだろ?」

 「うーん……どうでしょう。情報は多いに越したことはありませんが」

 「と、いうか、私が教えてやれる情報はそれくらいしかないから、これで勘弁してくれ!」

 パン、と両手を合わせ、勇儀さんが頭を下げる。手を合わせた時の風圧が猛烈にすさまじく、真宵ちゃんの長髪が揺れる。……手を叩くだけでこんなに強い風を引き起こすとは……この人、本気で戦ったら相当やばい人かもしれない。

 

 「わかりました。それでお願いします」

 「よし来た!」

 勇儀さんはガッツポーズを作る。

 

 「ほう。勇儀が何か話すっていうなら、私も話すのが筋だね。よし、私は今回の宴会で使われたお猪口について話してあげよう。ちょうど、私が用意したものだし、都合がいい。勇儀が話し終わったら説明してあげるよ。それまで私は飲んでるね~」

 萃香さんもぼくたちに情報を提供してくれるようだ。こちらはお猪口に関する情報だ。かなりありがたい。期待しておこう。

 「お、おい萃香。ずるいぞ、一人だけ飲んで~」

 「あんただってさっき飲んでただろう? 私にも飲ませておくれよ」

 「むうう……しかたないな」

 勇儀さんは不満そうな顔をしたが、こちらを見ると、笑顔を作る。

 

 「ま、仕方ない。パパっと説明しちゃいますか」

 勇儀さんはそういうと、座敷から二種類の酒瓶を取り上げてこちらへ見せる。

 

 「さて。今回の宴会でふるまわれた酒は二種類。鬼殺しと、神便鬼毒酒の二つだ」

 「……なんだか、名前だけ聞くと両方ともものすごく物騒なお酒ですね」

 二種類の酒瓶に書かれた文字には、“殺”やら、“毒”やら、物騒な文字が書かれている。これ、飲んでも大丈夫なのか?

 「ははは! 安心しなって。別に飲んでも殺されねえし、毒も入ってねえよ。どっちも鬼がつぶれるくらいにきつい酒だって、目を引きたいがためにこんな名前になっているんだ。どっちも恐るるに足らないものさ。なんだったら、神便鬼毒酒なんか、だいぶ度数が低い酒だ。初心者向けと言っても過言じゃあない。いくらレプリカとはいえ、劣化させすぎな酒さ」

 「ならいいんですが……」

 「二本ともそこそこ高い酒で、手に入れるのが大変でな……苦労したよ」

 「はあ」

 ……本当に必要か? この話。

 

 「味は鬼殺しが辛め、神便鬼毒酒が甘めだ。全く……神便鬼毒酒を名乗るからには、もっとどぎつい味で、もっともっと高い度数であってほしいもんだよ。な、萃香?」

 勇儀さんは、一人で飲む萃香さんのほうに向かって呼びかける。

 「馬鹿言うんじゃないよ。お前は本物を飲んだことがないからそんなことが言えるんだ」

 「ははは! そりゃあ悪かった!」

 気分が悪そうに返される萃香さんの言葉を、勇儀さんは笑って返す。

 

 「さて、私が話せるのはこんなもんかね」

 「……そうですか。とりあえず、ありがとうございました」

 「おう。さーて、私も飲むかね。萃香―、次はお前の番だぞー」

 ……心の底からこの情報が役立つとは思えない。……とりあえず、メモしておこうか。

 

―証拠品「鬼殺し」の情報を法廷記録にファイルした―

 

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

 

―証拠品「神便鬼毒酒」の情報を法廷記録にファイルした―

 

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

 

 メモが終わるころ、萃香さんは五つのお猪口を手にぼくの前に来た。

 「やれやれ、もう少し飲みたかったのに……しかたない、ちゃちゃっと終わらせて勇儀に合流するか」

 「おう! 待ってるぜ。早くしろよ~」

 「全く……一人だけ楽なほうを選びやがって……」

 先に飲み始めた勇儀さんのほうを見て、萃香さんは恨めしそうな顔をする。

 

 「……ま、いいか。さて、私は宴会で使われたお猪口について話してあげよう」

 よし。本命の話題だ。こちらについては、後々に使える情報があるかもしれない。しっかり聞いておこう。

 

 「今回使われたお猪口は、実は私が用意したものなんだ。……といっても、あのいたずらウサギのとこからのもらい物だけどね」

 いたずらウサギ……ああ、そういうことか。

 「お猪口は全部で十個。柄は全部で五種類だ」

 「つまり、同じ柄の物が二つあることになりますね」

 「そういうこと。柄はそれぞれ、風、花、雪、月、そして鳥だ」

 風花雪月に花鳥風月……あとは雪月花なんかの組み合わせが作れる柄ってことか。

 

 「それぞれの柄について説明するぞ。まずは風。雲の絵と風が吹いている絵が描かれている。次に花。彼岸花と川の絵が描かれている。その次が雪。雪が降っている様子と、裏に月が描かれている」

 「なるほど」

 「そして月。月の絵とすっぽんの絵が描いてある」

 「す、すっぽんですか」

 「そうなんだよ。こればかりはお猪口の作り手の感性を疑うね」

 うむむ……鳥とかならまだしも、すっぽんはちょっと……ことわざからヒントを得たんだろうと思うけど。

 

 「ちなみに、月と雪は共に月の絵が共通しているが、これを見分ける術はない。使われている色、構図、すべてが全く同じだ。見分けるためには、すっぽんが描かれているか、雪が降っている絵が描かれているかを確認しなければならない」

 「なるほど」

 「そして最後が鳥だ。鶯色の鳥に、牡丹の花が描かれている」

 ……被害者が殺される直前に使っていたお猪口はこれだな。

 

 「ほい。これで全部だ。勇儀の話よりは役に立つだろう」

 「ありがとうございます。助かります」

 よし、これもメモしておこう。こっちは使う場面が多くなる情報かもしれない。

 

―証拠品「お猪口と徳利セット」の情報を法廷記録にファイルした―

 

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

 

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

 

 「よし。お役目終わり! 私も飲むぞー!」

 持ってきたお猪口をその場に雑に置くと、萃香さんは勇儀さんのほうへ合流する。

 

 さて……こちらも調査できそうなものはもうしつくした。まだ、華扇さんのサイコ・ロックが解除できていないのが気がかりだし。次はそっちに関する情報を集めてみるとするか。

 「そういえば、お二人ってどこで知り合ったんですか? 見たところだいぶ年が離れているように見えますけど」

 ぼくが何か聞こうかと考えていると、真宵ちゃんが二人に話しかけた。

 

 「んあ? 年の差? ああ、そうか。萃香、お前チビだから勘違いされてるぞ~」

 「ああ、誰がチビだ? もっぺん言ってみろ!」

 「私は事実を言ったまでさ、ははは!」

 目じりを吊り上げ、怒る萃香さんを勇儀さんは笑って受け流す。

 

 「ははは……! ああ、おかしい。……ああ嬢ちゃん。実は私ら、そんなに年は離れていないんだ。なんだったら、萃香のほうが少し年上なくらいさ」

 「おっと、年齢は私のほうが下だぜ。なんてったって、見た目がこんなだからな!」

 「おいおい、年の話の時だけチビなことを利用すんなよ」

 「これぐらいしか、使いどころがないもんでね。……ああ、勇儀とは腐れ縁のなかさ。その昔はすぐそこの妖怪の山で、“鬼の四天王”なんて名乗ってブイブイいわせてたもんさ」

 「あー。あったねぇ、そんな時代も」

 「鬼の四天王……ってことは、もう二人メンバーがいたわけですか」

 思わず気になったので聞いた。

 

 「ああ、そうさ。そのうちの一人はか……」

 「おい、勇儀、やめとけって。あいつの黒歴史を掘り返してやったらかわいそうだろ~?」

 「あー……確かに、そうだな。あの頃のアイツ、うちら以上にやんちゃだったもんな。……ってわけですまねえ兄さん。残りのメンバーは私らの口からはちょっと……自分で調べて、本人に聞いてくれや」

 勇儀さんは、申し訳なさそうに頭をかく。

 

 ……今、勇儀さんが言いかけた名前ってたぶん……ああ、なるほど。これで納得がいった。華扇さんのロックが現れた理由は、恐らくこれが原因だろう。

 よし、そうと決まれば、今の情報はメモしておくべきだな。

 

―証拠品「鬼の四天王」の情報を法廷記録にファイルした―

 

・鬼の四天王

その昔、妖怪の山に君臨した四人組の鬼の集団。

メンバーは萃香、勇儀、そして残り二人のうち一人は……?

 

 メモをし終え、勇儀さんに一声かける。

 「ありがとうございます。今のはかなり重要な情報でした」

 「んあ? なんだかよく分かんねえけど、役に立てたなら何よりだよ」

 合点がいかない勇儀さんは、頭に疑問符を浮かべた。

 

 「よし、真宵ちゃん。行こうか。調査の仕上げと行こう」

 「了解!」

 真宵ちゃんを引き連れ、部屋を後にする。

 

 「ああ、そうだ~お兄さん! 私らこの後、法廷で証言することになってるから、よろしく~!」

 背後から萃香さんがこちらに呼びかけてきた。

 ……今日の法廷、あの人たち相手に尋問するのか。……不安だ。

 両肩にどすん、と思いなにかがのしかかる感覚を覚えながら、部屋を出た。目指すは、“彼女”のもとだ。調査の最後に、ロックを解除せねば。




どうも、タイホくんです。
新年あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

探偵1日目 その6をお送りしました。伝え忘れていましたが、探偵パートは全8回の予定です。新年のあいさつの関係上、今回のみ一週間早く投稿しました。三が日を過ぎたタイミングでの新年のあいさつはちょっとな、と思い、今日の投稿に至ったしだいです。

さて、今回はちょっとした小ネタをはさんだりしております。
例えば、神便鬼毒酒。これは、酒呑童子伝説で登場するお酒で、伊吹萃香の元ネタが酒呑童子であることから今回登場させたりしています。萃香=酒呑童子、とは確約されていませんが、彼女が酒呑童子であるという体でセリフを書いたりしています。
後は、盃の柄ですかね。コロナで自宅に籠っているときにはまった、とあるSRPGのタイトルを構成する四つの漢字を、盃の柄に設定しています。逆裁とは何ら関係ないですが()

話は変わりますが、現在、3話の2日目探偵を書いているところなのですが、ストックが尽きる前に書き上げきれるかどうか少々心配だったりしています。さらに3話を書きあげたら、4話の構想を練らなければならないといけないわけで…やることが盛りだくさんです。

プロットを参照して残り話数を計算すると、一週間おき投稿を続ければ、大体一年分ぐらいのストックができることにはなっています。が、やはり不安が残ります。
投稿されない期間ができるというのは、読んでくださっている方に不安とストレスを与えかねないので、万が一4話を書き上げるよりも先に、ストックがなくなってしまいそうになった場合は、さらに投稿間隔をあける可能性があることを先にお伝えしておきます。

新年早々、面倒くさい話題で申し訳ありません。ですが、こういう話は早めにしておくほうが吉かな、と思ったのでお伝えさせていただきます。

次回投稿予定日は、今回一週間早く投稿した帳尻を合わせるために、三週間後の1月23日とします。少し間が空きます。ご了承のほどお願いいたします。

改めて、本年もどうぞよろしくお願いします。

では。


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探偵1日目 その7

 【同日 午前11時3分 被害者の自宅・敷地内】

 部屋を出ると、すぐ右手の物干し竿のそばに、目的の人物がいた。華扇さんだ。

 華扇さんは、どこからか飛んできた小鳥と戯れていた。小鳥は、かなり華扇さんになついているように見える。動物に好かれやすい体質なのだろうか。

 

 「華扇さん。ちょっとよろしいでしょうか」

 小鳥が逃げ出さないように、声を抑えて話しかける。

 「? はい、なんでしょう」

 「さっき聞きそびれたことについて、お話を伺いたいのですが」

 「……しつこいですね。さっきも言いましたが、席を立ったのは少々吐き気を感じたからです。嘘ではありません。いいでしょう、それで」

 華扇さんはやや機嫌が悪くなる。

 ……ロックを解除するときは、いつも申し訳ない気持ちになる。相手の隠していることを暴き出すわけだから。……でも、裁判で戦う前には、疑問は全て潰さないといけない。申し訳ないが、その心のカギを開けさせてもらおう。

 

 ぼくは懐から勾玉を取り出し、上部にあいている穴をのぞき込む。

 すると、ガコンと音が鳴り、視界が華扇さんを残して真っ暗になり、鎖と錠前が現れた。

 ……さて、取り掛かるとするか。

 

 

 

 ―サイコ・ロック― ~吐き気を感じた理由~

 

 「……裁判で戦うにあたって、もう少し情報が欲しいんです。そして、あなたの感じた“吐き気”はもしかしたら、事件解決の糸口になりえるかもしれないのです」

 「……うう」

 「なぜ、吐き気を感じたのか、あなたは理由を知っているはずです。教えていただけませんか?」

 「り……理由なんて、私には分かりません」

 ……いや、理由が分からないならロックは現れない。理由が分かるからこそ、それを隠したくなりロックが現れるのだから。

 「お、お酒はあの日、あの時のために購入されたものです。腐っていたわけでもないですし、変なものが入っていたわけでもありません!」

 「……“変なものが入っていない”。それはどうでしょうか」

 「……え?」

 「あの日、あなたが口をつけたお酒には、これが入っていたのかもしれないのです」

 

 摂取することで、吐き気を感じたり、腹痛を引き起こしたりするモノ……ぼくはそれを知っている。

 

 

 

 ―つきつける― 華扇が摂取したものとは?

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼の四天王

その昔、妖怪の山に君臨した四人組の鬼の集団。

メンバーは萃香、勇儀、そして残り二人のうち一人は……?

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

生真面目そうな印象の人だ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────




どうも、タイホくんです。お久しぶりです。
探偵1日目 その7をお届けしました。次回で探偵パートは最終回です。

一つ近況報告をさせていただきますと、2020秋アニメで放送されていた「安達としまむら」というアニメ作品にドハマりしてしまい、執筆が二週間ほど完全に停止してしまっています。ここまで一つの作品にハマったのはかなり久しぶりです。もう沼以外の何物でもありません。

今までアニメ作品を見ていて、面白いなと感じた作品はいくつもありましたが、「続きが気になってしょうがない! 二期制作を待ってる暇なんかねえ! 原作一から全部履修してやる!」となったアニメ作品はたぶん初めてです。自分でも驚いております。

作風としてはGL、いわゆる百合という奴ですが、抵抗のない方は是非一度読んでみてください。マジで面白いです。

普通の百合作品としての一面はもちろん、思春期特有の価値観やすれ違いなどを通し、主人公である安達としまむらの成長過程が描かれているのが非常に面白いです。そして、なにより尊い。

これ以上語ると蛇足になってしまいかねないので、とにかく読んでみてください。後悔はさせません。

はい。逆裁ミリも関係ないのに布教してしまいました。マジでお熱状態です。

次回投稿予定日は2月6日になります。正直、今回の話と合わせて出したほうがいいぐらい短い回になりますがご了承を。失踪だけはしたくねえという思いでやっております。

では。


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探偵1日目 その8

 「あなたの飲んだお酒に入っていたかもしれないもの……それは、鬼殺の秘薬ですよ」

 「き、鬼殺の……」

 「ええ。今回の事件で、被害者の殺害に用いられた毒です」

 「そ、それがどうしたのですか……! 私は仙人です。その毒を飲んだところで、何も反応は起こらないはずです!」

 「……確かにそうかもしれません。しかし、それはあなたに“鬼の血”が流れていなければ、の話です」

 「……!」

 華扇さんは、こちらから目をそらす。

 

 「捜査官の人から教えてもらいました。この毒物は、鬼の血の“濃さ”に応じて、効果を示すそうです。純度百パーセントの鬼なら即死。そして、鬼の血が薄まれば薄まるほど、徐々に効果は弱まります。……そして、鬼の血が薄い者に対する効果として“吐き気”があげられます」

 「ううう……」

 「華扇さん、あなたには鬼の血が流れている。そして、あなたは鬼殺の秘薬を宴会中に口にしてしまった。だから、吐き気を感じてしまったのです!」

 「ぐ…………ぐうっ!」

 錠前が一つ、音を立てて弾け飛ぶ。華扇さんの声に驚いて、小鳥はどこかへと飛び立ってしまった。……よし、まず一つだ。

 

 「あ、あなたの話していることは推測にすぎません! 私に鬼の血が流れている? そうだというのならば、証拠を出してください!」

 華扇さんは声を少し荒げる。

 

 ……ここは重要なポイントだ。彼女の正体を証明するために、外堀から埋めていこう。まず、彼女の交友関係を明らかにする。次に、その交友している人たちの正体を証明する。そうすれば、彼女に鬼の血が流れていることが証明できるはずだ。

 

 「……分かりました。では、証拠をお見せしましょう。あなたに鬼の血が流れていることを示す証拠品は……!」

 

 

 

 ―つきつける― 華扇に鬼の血が流れていることを示す証拠をつきつけろ!

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼の四天王

その昔、妖怪の山に君臨した四人組の鬼の集団。

メンバーは萃香、勇儀、そして残り二人のうち一人は……?

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

生真面目そうな印象の人だ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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探偵1日目 その9

 「……こいつです」

 「そ、それは……メモ用紙?」

 「重要なのは、中身です。華扇さん。あなたは昔よく、萃香さんや、勇儀さん、それにもう一人の鬼の方と、四人でつるんでいたそうですね? 勇儀さん本人から聞きました」

 「……! 勇儀……余計なことを」

 「そして、勇儀さんと、萃香さんもまた、もう一人の方と同じく“鬼”でした。……果たしてこれは偶然でしょうか?」

 「……た、確かに昔、よくつるんでいたのは事実です。でも待ってください。私が鬼とつるんでいたから、私に鬼の血が流れていたと言いたいのですか? それでは、証明したことにはなりません」

 「……もちろんです。この話には続きがあります」

 「……! 続き、ですって?」

 「カギとなるのは、勇儀さんたちの“正体”です」

 「しょ、正体……。……その様子を見るに、彼女たちの正体を知っているようですね。……ならば、答えてください。その者たちの正体とは、いったい何だったんですか?」

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

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【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

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【つきつける】──────────────────

・鬼の四天王

その昔、妖怪の山に君臨した四人組の鬼の集団。

メンバーは萃香、勇儀、そして残り二人のうち一人は……?

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《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

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【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

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【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

生真面目そうな印象の人だ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

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【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

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探偵1日目 その10

 「それは……こいつが教えてくれます」

 「またメモ用紙ですか」

 「例のごとく、重要なのは中身です。……これも勇儀さんから教えてもらった情報です。

勇儀さん、そしてその友人である萃香さんは、その昔、“鬼の四天王”と呼ばれていたそうです」

 「し、四天王……」

 「そして、あなたと勇儀さんたちはよく“四人”で集まっていた。この数字の一致は果たして偶然なのでしょうか?」

 「ま、回りくどい言い方はやめてください!」

 「……では、単刀直入に言いましょう。……華扇さん、あなたは“鬼の四天王”の一人だった! 今は、仙人になった影響で、その血は薄まっているのかもしれませんが……少なくとも、あなたには鬼の血が今も流れているのです!」

 「ぐっ……!」

 華扇さんは歯を食いしばり、焦りの色を顔に滲ませる。これでどうだ……?

 

 「……確かに、筋は通っているようです。しかし、まだ甘い」

 「なんですって?」

 「集まっていた仲間の人数の一致を根拠とする。悪くはありません。しかし、あなたの主張はまだ偶然の範疇を出ていない。核心にはまだ至っていないのです!」

 「ぐ、ぐぬぬ……」

 確かにその通りだ。数字の一致だけで彼女が鬼の四天王だと証明するのは少し難しいか。

 

 「……ならば、“もう一つの可能性”を証明してみるとしましょう」

 「ま、まだあるというのですか?」

 窮地を脱したと思い安堵していた華扇さんの顔が再びひきつる。

 

 「“発想を逆転する”んです。あなたが元々は鬼で今は仙人である、ということが証明できないならば、その逆を証明すればいいのです」

 「逆……?」

 「つまり、“あなたは仙人であるが、何らかの理由で鬼の血が流れている“ということを証明すればいいのです。そして、ぼくはそれを可能とする証拠品をすでに得ています」

 「……いいでしょう。私ももう腹をくくります。聞かせてください。あなたの持っている証拠品とやらを!」

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

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【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼の四天王

その昔、妖怪の山に君臨した四人組の鬼の集団。

メンバーは萃香、勇儀、そして残り二人のうち一人は……?

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《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

生真面目そうな印象の人だ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

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探偵1日目 その11

 その言葉を受け、ぼくは華扇さんの懐を指さす。

 「その証拠品は……華扇さん。あなたが持っている“茨木の百薬升”です」

 「……! なぜ、あなたがこれのことを!?」

 「……これもまた、勇儀さんに教えてもらいました」

 「ゆ、勇儀……本当にアイツはァ……」

 ……勇儀さんに少し申し訳ないことをしたかもしれない。ま、あの人なら大丈夫か。根拠はないけれど。

 

 「ええと、話を戻しますが。聞くところによると、その升を使ってお酒を飲むとけがや病気が治る代わりに、使用し続けるとやがて体が鬼になる副作用があると聞きました」

 「……その通りです」

 「ぼくは、あなたの本来の種族が鬼か仙人なのか、どちらなのか知りません。しかし、たとえあなたがどちらの種族であろうと、その升を使ってお酒を飲んでいる以上、あなたの体には鬼の血が流れていることになるのです!」

 「お見事です。成歩堂さん。……私は、元々は鬼として生きていたことを認めましょう」

 そう華扇さんが言った瞬間、残りの錠前も弾け飛んだ。鎖がどこかへと消えてゆき、視界が元に戻る。うまくいったようだ。

 

―解除成功―

 

 「……最初にあなたが仰った通り、私は元・鬼の四天王の一人です。今はこうして仙人をやっていますが……」

 観念した華扇さんは、しぶしぶと話し始めた。

 「やはり、鬼だったころの血がまだ流れているのですか?」

 「ええ。仙人になるための修行を続けているうちに、体は徐々に鬼から仙人のものに移り変わっているようですが……やはり、この升を使っている以上、鬼の血はいまだに私の中を流れているのでしょう。……不便な話、私はこの升でお酒を飲み続けないと、体が腐ってしまうもので」

 華扇さんは、包帯が巻かれた自分の右腕を左手でさする。昔、かなりの大けがを負ったのは間違いない。……あまり深入りしないほうが、彼女の為だろう。

 

 「……なるほど。分かりました。すみません、話したくないことを話させてしまって……」

 「いえ。私も、黙っていて申し訳ありませんでした。……鬼の四天王時代の頃の思い出は、少し恥ずかしいものが多いので……」

 華扇さんの頬が紅潮する。……真面目な人が、昔はかなりやんちゃしていた、っていうあれなのだろう。……こっちも深堀りしないほうがいいな。

 

 「……可能ならば、の話なのですが。鬼の四天王時代の写真なんかはありますか?」

 「……偶然にも、手元にあります。昨日の宴会の直前に、勇儀から渡されました。なんでも、家の押し入れを整理したら出てきたそうで……。押し付けられて困っていたところです。よろしければ、差し上げます」

 「感謝します」

 華扇さんから写真を受け取った。写真には、勇儀さん、萃香さん、そして角が生えた華扇さんが写っている。……もう一人の人はどこに行ったのだろうか。まあ、たまたまいなかったのだろう。この証拠で重要なのは、鬼だった頃の華扇さんが写っているという点だ。

 こいつも、裁判で重要な証拠になる。なくさないようにしておかないと。

 

―証拠品「鬼の四天王時代の写真」を法廷記録にファイルした―

 

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇儀、萃香が写っている。

 

 「……ありがとうございました。おかげで、重要な情報が手に入りました」

 「あ、あら、そうですか。お役に立てたのなら、なによりです」

 華扇さんは、ぼくの言葉にやや動揺した様子を見せた。

 

 ……ここで手に入れた情報は、超重要だ。今回の裁判において、弁護側の主張の要になる。よし、留置所に戻って、メディスンさんに報告しよう。

 

 真宵ちゃんの手を引き、ぼくは留置所への道のりを急いだ。裁判の開廷時間は、もうすぐそこまで迫っている。



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探偵1日目 その12

 【同日 午前11時41分 留置所】

 「……被害者の鬼以外に、毒を飲んでいた人がいた、ですって?」

 メディスンさんが面会室に現れたのと同時に、ぼくは今回の調査で得た最も重要な情報を彼女に話した。

 「ええ、その通りです。毒を飲んだのは、被害者の右隣に座っていた茨木華扇という人物です」

 ぼくはそう言うと、法廷記録から華扇さんの写真を取り出し、メディスンさんに見せる。

 「……ああ。そういえば、その人も宴会に参加していたわね」

 「ありえないことを承知で聞きますが、この人のお猪口に毒を入れた記憶は?」

 「あるわけないでしょ! なんで私がそんなことをしなければならないの!?」

 メディスンさんは当然否定した。よし、これでより弁護側の主張が確実になる。

 

 「えっと、なるほどくん。どういうことか詳しく教えてもらえるかな? 分かるようで、分からないの……」

 真宵ちゃんは、こめかみを指で押さえている。

 

 「……今回の検察側の主張は、毒物は被害者の体内以外から一切発見されていない、だからメディスンさんが犯人だ、というものなんだ。そして、メディスンさんが被害者を殺害した方法は、手のひらに毒物を生成し、その状態で被害者に直接触れる、と主張している。でも、華扇さんは“酒を飲んだ”ことによって、鬼殺の秘薬を摂取し、吐き気を感じたんだ。この時点で、検察側の主張する、毒物は被害者の体内以外から見つからなかった、という主張は崩れるんだ」

 「ああ、なるほど! お酒と一緒に鬼殺の秘薬を飲んじゃった、ってことはそのお猪口かお酒に毒が入っていたってわけだね」

 「そういうことだ」

 

 「さらに言うならば、私と華扇さん? との間には距離があったから、私がその人に直接触ることで、毒を盛った可能性はない。つまり、お猪口に毒が入っていたことはより確実になる、ってことね?」

 メディスンさんが、見事なロジックを組み立てた。

 「その通りです。……すごいですね、メディスンさん」

 「ふふん。言ったでしょう? 私、“レディ”だから。このくらいはお茶の子さいさいよ」

 メディスンさんは、思いっきり胸を張る。

 

 「じゃあ、このことを、法廷で立証することができたら……!」

 「検察側の主張は覆ることになる。……次に問題になってくるのは、真犯人が誰なのかということと、真犯人が、華扇さんに毒入りのお猪口を渡したことを証明しなければならない、っていう話だけど」

 「それはもう、勢いで証明しちゃおうよ!」

 真宵ちゃんが、ぼくの肩をバシバシと叩く。……簡単に言ってくれるなあ。それができれば苦労はしないのに。

 

 「……まあ、とにかく、これでこちら側の武器が出来上がった。あとは、法廷で全力を出して戦うだけだ」

 腕時計を確認する。開廷時間の十二時まではもうすぐだ。

 「よし、メディスンさん。そろそろ、お互いに裁判所へ向かう準備をしましょう。あと三十分ほどで開廷です」

 「ふふふ。分かったわ。“レディ”として、裁判に臨む覚悟はとっくの昔にできているわ!」

 ……被告人は、基本的に席に座っていてもらうだけでいいんだが……まあいいか。

 

 「よし。イッチョやるよ、なるほどくん!」

 真宵ちゃんがガッツポーズをする。

 

 ……まさか、幻想郷で二回も裁判をすることになるとは思っていなかった。

 ……幸い、前回の裁判の時ほど情報は少なくない。大丈夫だ、恐れることはない。

 

 自分で自分を奮い立たせたぼくは、面会室の重い鉄ドアを開け、裁判所へ向かった。

 

 ……勝負だ、四季検事!

 

つづく

 




どうも、タイホくんです。探偵1日目は今回をもって終了です。お疲れさまでした。

次回投稿分より、いよいよ法廷パートに入ります。
なるほどくんにしては珍しく、裁判で戦う方針を立てている状態での裁判です。
ピンチの状況からのスタートではないので、逆裁みが薄れてしまっているかもしれませんが……。

次回からの法廷パート用に、法廷記録を今回も用意しました。
以前も用意していたヒントについては、今回はいったん設けずに投稿し、つきつけるのコーナーが入るたびに追加していこうと思っております。

次回投稿予定日は2月20日です。

では。


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法廷1日目 その1

 【同日 午前11時49分 裁判所 被告人第2控室】

 留置所から早足で裁判所に向かったぼくと真宵ちゃんは、控室で開廷の時を待っていた。まだ、法廷への入室許可は出ていない。

部屋についてから、二、三分ほど経ったころ、部屋の扉が開き、小町さんがメディスンさんを連れてきた。

 「んじゃ、私はこれで。時間になったら呼びに来るんで。ふぁ~あ」

 相変わらずのんきな小町さんは、役目を終えると気の抜けた欠伸をして部屋から去っていった。

 「ど、どうも弁護士さん……さっきぶりね」

 控室にやってきたメディスンさんは、心なしか……いや、さっきよりも明らかに動揺の色が見える。やはり初めての法廷という物は緊張してしまうもののようだ。

 

 「大丈夫ですか? 緊張しているみたいですけど」

 真宵ちゃんが、メディスンさんの目をのぞき込んで聞く。

 「へ、平気よ……! このくらい、“れでぃ”の私にはなんてことないわ!」

 メディスンさんが強がる。

 「安心してください。メディスンさん。被告人は基本的には座って審理を聞いていればそれで問題ないので」

 「あ、あらそう?」

 どうやらメディスンさんは、裁判で被告人が何をするのかよく分かっていなかったようだ。ぼくが一声かけてあげると、緊張が少しほぐれたようだ。

 

 「それなら安心ね。座ることは、人形の得意分野だから!」

 メディスンさんは胸を張った。……ああ、確かにフランス人形にしろ、日本人形にしろ、人形って座っているイメージがあるもんな。……いや、日本人形はどちらかと言えば、立っていることのほうが多いか。

 

 「あ、でも、なるほどくんの弁護は毎回ギリギリの綱渡りだからねー。あれを被告人席で聞いているときの心地と言ったら。それはもう、喉元に死神の鎌をつきつけられる気分になるよ!」

 「え……そうなの?」

 「真宵ちゃん、余計なことは言わないでくれ……」

 メディスンさんの顔が再びこわばってしまった。……真宵ちゃんの言葉を否定できないのが一番つらい。

 

 「ま、まあ。今回は裁判の方針も固まっていることですし、綱渡りとまではいかないと思います。……たぶん」

 「そうだねー。いつもは綱渡りだけど、今回は……鉄骨渡りぐらいかな。……風が吹いたら、倒れちゃうことに変わりはないけど」

 「……だから余計なことを言わないでくれ」

 

 「ふふふ。面白いのね、あなたたち。聞いていて飽きないわ」

 ぼくたちの会話を聞いていたメディスンさんが笑い出した。…‥まあ、結果的に緊張がほぐれたのなら良しとするか。

 

 腕時計を確認する。裁判の開廷まであと五分だ。そろそろ法廷に移動しても問題ないかな。

 「よし。二人とも、そろそろ行きましょうか」

 「お、ついに開廷だね。よーし、がんばるよ。なるほどくん!」

 「私の命、預けたわよ。弁護士さん。……信じてるわ」

 

  それから、メディスンさんは迎えに来た小町さんのほうへ行く。

 「あ、そうだ。弁護士さん」

 小町さんが、部屋を出る直前、こちらに一声かけてきた。

 「なんでしょう?」

 「法廷に入って驚かないようにしとけよ。今日の傍聴席は、ものすごいことになっているからな。そんだけだ。それじゃあ」

 と、言って、小町さんは部屋を出ていった。

 

 ……傍聴席がものすごいことになっている……人がたくさんいるということだろうか。昨日の法廷は傍聴人なんて誰一人いなかったのに……なぜなんだろう。

 

 ……まあいい。さて、やれるだけのことはした。今回の目標は一つ。華扇さんが、宴会中に毒物を口にしたことを立証する。その一点に集中するんだ!




どうも、タイホくんです。
本日より、法廷1日目がスタートとなります。

なるほど君たちの目的がはっきりしているいる関係上、今回の法廷パートではあまり動きがないと言えてしまいます。なので、今回はそこにたどり着くまでの過程をお楽しみいただければと思います。……序盤にこんなこと言ったら、期待が薄れてしまうかもしれませんが。

あと、本日の投稿分ですが、パート分けの都合とストックを小出しにしたいという思惑から、本来ならばこの控室のシーンで終わる予定でしたが、あまりにも味気なさすぎるので、法廷の序盤のシーンを本日の午後3時21分に投稿しようと思います。時間が中途半端なのは、3時きっかりより、中途半端な方がトップページに長く残れそうな気がするからです。こうすれば多分PV数も増えますし。
……万が一、4話完成までにストックが切れそうになったら、今回の分の埋め合わせを後からすればいい話なので。

と、いうことで「法廷1日目 その2」本日午後3時21分に公開いたします。

では。


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法廷1日目 その2

 【4月10日 午後12時 裁判所 第2法廷】

 「ぼ、傍聴人がこんなに……」

 扉を開けたぼくと真宵ちゃんは目前に広がる光景に思わず息を呑んだ。

 傍聴席にはびっしりと人が座っている。満席だ。立ち見の人までいる。つい昨日まで閑散としていたとは思えないほどの盛況だ。

 ……いや、この状況を盛況と形容するのはなんか違う気もするが……それにしてもすごい人の数だ。小町さんの話していたことから何となく想像はついていたが、それをはるかに超えている。……これもあの新聞の影響なのだろうか。

 

 ……おっといけない。こんなところで突っ立っていたら迷惑だ。

 後ろをちらりと見ると、まだ傍聴人がやってきているようだ。

 先に進まないとつっかえてしまう。……しかしこれ法廷がパンクしないのだろうか。

 まだあっけにとられている真宵ちゃんの手を引き、傍聴席の真ん中を通る通路を歩く。

 

 (あ、あれが例の弁護士? って人ね……)

 (凄腕なんでしょ、今日の裁判楽しみだわ~)

 (あの四季様を打ち負かしたっていうんだからどんな人かと思ったが……なんだあのギザギザ頭は、ふざけているのか?)

 

 ぼく達が通路を通り始めると、それに気づいた傍聴人たちからざわめきがあふれ出す。

 「……髪型に関しては地毛なんですが」と言いたい気持ちもあるが、もう開廷まで時間がない。ひとまず席に着かなければ。

 周りから向けられる好奇の視線を無視して弁護席に着く。それとほぼ同時に、午後十二時を告げる鐘の音が鳴った。裁判が始まる定刻だ。

 

 鐘が鳴り終わると裁判長席すぐそばでスキマが開き中から紫さんがぬるりと這い出し、席に着いた。

 「あら、今日は随分と人が多いのね~」

 スキマから這い出てきた紫さんも、昨日までの法廷と様子が違うことに驚いたのか、

やや目を見張りながら席に着く。が、その時だった。

 

 「や、八雲のスキマ妖怪だ!」

 傍聴人の一人が突然叫んだ。

 それを皮切りに、ぼくのほうを向いていた傍聴人たちが一斉に裁判長席のほうを見る。

 「あ、あれって八雲紫!?」

 「スキマ妖怪ってやつだよな!?」

 傍聴席から大きなざわめきが起こる。紫さんはその光景を見ると、ハア、と一つため息をつき、スキマから木槌を取り出して打ち鳴らした。

 「静粛に、静粛に。傍聴人の皆さん、ご安心ください。確かに私はあの八雲紫ですが、

別にあなたたちのことを取って食おうとはしませんから、ひとまず静粛にしてください。

今の私はただのしがない裁判長ですから」

 面倒くさそうな声色で話している。……こういう状況には慣れているのだろうか。

 

 突然木槌が打ち鳴らされたことで少しざわめきは収まったが、それでもまだ動揺を隠せない傍聴人の姿が目立つ。

 「お、俺じいさまから聞いたことがあるぞ。八雲紫は、昔起こった異変で人を殺したかもしれないって!」

 すると弁護席のすぐそば、最前列にいた中年の男がぼそりとつぶやいた。

 紫さんが人を殺した……? ……かもしれない、と言っているということは、大方噂なのだろうが。

 しかし、いきなり目の前に現れた妖怪に対して動揺している傍聴人たちにとって、そのつぶやきは新たなざわめきを呼ぶのには十分な火種となった。

 「え、じゃあ、俺たちも危ないんじゃないか?」

 「い、今のうちに帰ろうぜ!」

 件の男性の周りにいた傍聴人たちから再びざわめきが起こる。

 ついには、席についていた一人が立ち上がり、法廷を逃げるように去って行ってしまった。

 それを見た傍聴人の何人か……いや、半分近くがつられるように法廷から去っていく。

 後ろのほうに座っていた傍聴人たちは、また別の話をしているのかその様子に気づくことはない。

 気が付けば、傍聴人の数はさっきの半分以下になってしまった。

 取り残された後ろのほうの傍聴人たちは何が起こったのかときょろきょろとあたりを見回している。

 

 「……なんだか面倒なことになっちゃったわね」

 紫さんはやれやれと言いたげな顔をしている。

 ……彼女の姿を傍聴人……人間たちが目にした瞬間、彼らはひどく動揺していた。

中には過去に紫さんが人を殺しただとか、ひどい言葉を投げかけているような人もいた。

 ……四季検事が妖怪に対して差別的な態度をとっているように、この世界の人間も同じような思想を持っているのだろうか。

 傍聴席のほうをちらりと見る。残っている人達は、ぱっと見二、三十代の若い人達が多いようだ。

 彼らは出ていくタイミングを見失ってしまったのか、どうしたものかと互いに顔を見合わせておろおろとしている。

 「……まあ、とりあえず始めましょうか。こうしていても、埒が明かないし」

 紫さんはしばらく頬杖をついて法廷を眺めていたが、やがてそれをやめると木槌を持ち直す。

 「ほら、始まるから。残っている人たちは前にいらっしゃいな。後ろだとよく見えないでしょう?」

 木槌を持っているのと反対の手で紫さんが手招きする。しかし、傍聴人はまたも顔を見合わせてどうしようか、と言いたげな顔をしながら焦っている。

 その様子にしびれを切らしたのか、紫さんはため息をつくと木槌を振り上げた。

 

 「えー、これよりメディスン・メランコリーの法廷を開廷するわ」

 紫さんが木槌を打ち鳴らし、開廷を宣言した。続けて席から少し身を乗り出し、「弁護側、検察側共に準備は完了しているかしら?」と双方に問いかける。

 

 「弁護側、準備完了しています」

 いつもどおりのセリフを言う。今回は珍しくそれなりに準備が完了している。

まあ、手に入れた情報は少ないと言えば少ないが、昨日の裁判に比べたらだいぶマシだ。

裁判で戦うための方針も立てられている。……昨日は我ながらあの少ない情報でよく裁判を乗り切れたものだよ……。

 

 「……検察側、万事滞りなく」

 ぼくに続いて四季検事も俯きながら準備完了の旨を伝える。

 調査の時に顔を合わせた時はやや冷静さを欠いていたようだが、今の彼女は見たところ落ち着いている。まあ、さすがに裁判の場では冷静にいないとダメだもんな。

 

 「……こんなにも早く再戦の機会が訪れるとは……正直、驚いています」

 俯いたまま四季検事が呟く。が、すぐに顔を上げてこちらに向き直る。

 「……成歩堂弁護士」

 「は、はい」

 四季検事は、手にした悔悟の棒をこちらに向ける。

 う、うわぁ、話しかけられないように目をそらしていたのに……ちょっと怖い。

 

 「今度こそ、私の真実を見抜く目が正しいことを証明して差し上げましょう。……あなたの完膚なき負けをもって、ね」

 てっきり説教されるものかと思って身構えたが、杞憂だったようだ。

 この一日でメンタルも回復したのか、四季検事はこちらを指さし、さらにやや小ばかにしたような顔をしながら挑発してきた。……まったく、穏やかじゃないなあ。

 

四季映姫……この前の裁判の時といい、彼女はずっと被告人を有罪だと決めつけている。

そう……まるで数年前までの“アイツ”のように。……きっと彼女の過去にもアイツと同じようなことがあったはずだ。……一体何があったのだろうか。

 

 「それと紫」

 四季検事は続けて裁判長席のほうを見る。

 

 「見たでしょう。あれがあなたたち妖怪に対する世間の目です。いい加減分かりなさい。

この世界はもう腐りきってしまった。今更何をしたところで無駄です。いい加減に……」

 「……黙って頂戴」

 またも挑発的な目線を浴びせながらしゃべる四季検事を紫さんが制止する。

 あの人の怒っているとろを初めて見た。あまり、怒るような人じゃないと思っていただけに驚きだ。

 

 「……私はこの世界を愛している。この世界は腐ってなんかいない。むしろ腐らせているのはあなたのほうよ、映姫」

 「……フン。なんとでも言いなさい」

 四季検事は紫さんの言葉をさらりと受け流す。

 嫌な沈黙が流れた。紫さんは四季検事のほうを睨みつけている。とても怒っているようだ。

一方の四季検事は何事もないような涼しい顔で受け流している。

 い、一体何がどうなっているのだろう……この二人の間には絶対に何か確執がある。

それにどうやら……その確執はこの世界に多大な影響を与えているように思える。

一体二人の間に何があったんだ?

 

「……それでは四季検事、冒頭弁論をお願いするわ」

 さすがにずっと睨みつけているわけにもいかないのか、紫さんは視線を検事席のほうからそらすと、裁判を進行させる。

 

 「承りました」

 四季検事は紫さんの言葉に頷くと、資料を一枚手に取り話し始めた。

 

 「事件は先日の深夜に起こりました。被害者の名前は鬼道酒華。種族は鬼。死亡時刻は、午前一時十五分です」

 「“死亡時刻”と断言しているということは、被害者が死亡する瞬間を誰かが目撃していた、ということね?」

 「はい。被害者は宴会の席で死亡しました。そのため宴会の参加者全員が、彼女が死亡する瞬間を目撃しています」

 うーむ……やはり、被害者が死ぬ瞬間を関係者全員が見ているのが少し嫌な点だな……。

それでこの先の流れが変わってしまうかどうかは分からないけれども……弁護する側としては何となく厄介に思えてしまう。

 

 「被害者の死因は、毒物を摂取したことによる内蔵出血。使用された毒物は“鬼殺の秘薬”と呼ばれるものです」

 「鬼殺の秘薬……確か、鬼族の血を持つ者に対して効力を発揮する毒なのよね」

 「そのとおりです。鬼族以外の種族がどれだけこの毒を摂取しても死に至ることはありません。しかし、鬼族にとっては猛毒です。ひとたび口にすれば、毒がたちどころに体中をめぐり、やがて内蔵出血を引き起こし、死に至ります」

 「まあ恐ろしい。私は鬼族じゃなくてよかった」

 やや大げさな態度で紫さんが胸をなでおろす仕草をする。

 四季検事はそんな紫さんのほうを横目でちらり、とやや軽蔑するような視線を送ったが、

すぐに再び、資料に目を落とす。

 

 「警察は、宴会に参加していた被告人を、主に彼女の持つ能力を理由に逮捕しました」

 「その能力というのは何かしら?」

 「被告人の能力は、“毒を操る程度の能力”です。この能力は、この世のあらゆる毒を作り出すだけでなく、独自に新種の毒物さえも作れてしまうようです。今回の事件はたまたま検出できる毒物が使用されたからよかったですが……。もしも検出することができない毒だったら、今頃事件は迷宮入り……。いえ、そもそも事件として扱われなかったかもしれません。警察は通報を受けた後、宴会の参加者全員の持ち物検査を行いました」

 

 「けれども、誰も毒の入っていた容器を持っていなかった。……ということですか」

 確認の意味も込めて四季検事に問いかける。

 「その通りです。事件発生後、警察が到着するまでの間、宴会の参加者たちは皆、同じ部屋の中から動かなかったそうです。そんな中で毒の入っていた容器を処分しようとしたら目立ってしまいます。つまり、毒を直接自分で生成でき、容器を持ち込む必要のなかった被告人にしか犯行に及ぶことができない、というわけです」

 「……一応、筋は通っているわね」

 紫さんがやや渋い顔をする。

 「ご理解のほど感謝します」

 四季検事が一礼する。

 

 「検察側は、被告人の罪を立証するのに十分たる証人と証拠を用意しています。もはや、被告人の有罪は揺るぎないものかと思われます」

 自信たっぷりの顔で四季検事が手ぶりを交えながら主張する。

 「以上をもって冒頭弁論といたします」

 「よく分かったわ」

 紫さんが頷いた。続けて木槌を一回打ち鳴らし続ける。

 「では審理を進めましょう。最初の証人を呼んでちょうだい」

 「では、現場捜査の指揮を執った河城刑事を」

 

 四季検事がそう言った瞬間、法廷の後ろのドアが開き、河城刑事が入廷し証言台についた。

 昨日の裁判で懲りたのか、今回はオウムのロボットを持ってきていない。

 さらにそれに加え、背筋をピンと伸ばし、やや脂汗を流している。

 ……そうとう嫌なんだな、四季検事のお説教。

 

 その当の本人もにとりさんの様子がおかしいのに気付いているようで、「……河城刑事。普通にしなさい」と呼びかける。

 「ひゅい……! ……で、ではお言葉に甘えて!」

 河城さんは小さな悲鳴を上げると張り詰めに張り詰めた背筋をやや緩めた。

 

 「……では、証人。名前と職業、それと種族を」

 「名前は河城にとり。種族は河童。発明家兼刑事です」

 「では刑事、説明を」

 「了解しました」

 河城刑事は敬礼すると話し始める。

 

 「冒頭弁論にもあったように、事件は昨晩遅くに起こりました。現場は人里から離れた森の中の庵です。この庵は被害者の自宅でした。その晩、現場では宴会が催されており、多くの妖怪が参加しているさなかに起こった事件でした」

 「では続けて、被告人を逮捕した理由について証言してください」

 四季検事に促され、河城さんが証言を始めた。

 

―証言開始― ~被告人を逮捕した理由~

 

 「事件当夜、宴会に参列していた人物は全部で十名。そのほとんどが妖怪でした。被害者が座っていたのは、現場上面図で言うとココです」

 河城さんは背中の大きなリュックから上面図を取り出すと、被害者が座っていた席を指さす。

 「被害者は、宴会中に突然苦しみだし、吐血して死亡しました。我々は宴会場を徹底的に捜索し、さらに持ち物検査も行いました。しかし、毒の入った容器はどこにも見つかりませんでした。よって毒を扱うことのできる被告人を逮捕した次第であります」

 

 「なるほど、よく分かったわ」

 紫さんが頷く。

 「解剖記録と、被害者が口をつけたお猪口を提出します」

 「受理するわ」

 紫さんからの許可が下り、にとりさんが中央の証拠品を置くための大きな机の上に二つの証拠品を置く。

 

 「それでは弁護人、尋問を」

 「分かりました」

 紫さんに促され、尋問が始まった。

 

【尋問へ】




どうも、タイホくんです。またお会いしましたね。
「法廷1日目 その2」をお送りしました。

なにやら紫さん関係でちょっとしたいざこざが起きたりもしましたが、いかがでしたでしょうか。このあたりの話については、探偵2日目(実は裁判直後に捜査開始することになるので2日目と呼べるかは謎)で説明することになっております。
作者自身、これで設定とか大丈夫かしら、となっている状態なので整合性がとれているか微妙ですが……。

次回投稿予定日は3月6日です。

※ここから作者の業務連絡兼、愚痴が始まります。嫌いな方はここで閉じてください※

あと、今話よりタグをいくつか追加しました。見切り発車はそのまんまの通り、作者自身、この作品がどこに向かっているのかわからなくなってきたからです。
こういう物を書きたいなー、ぐらいのぼんやりとした全体プロットはありますが、やはり話の整合性が取れていない気がするので。

そもそも、この作品自体、「なるほど君と、検事になった四季様が戦ったらどうなるかな」と帰宅途中に思い付いたなんとなくのアイデアから始まった作品なので……。
当初は現在の2話に当たるストーリーしか用意されておらず、そこで完結してしまっていたものを無理やり設定をつけてこねくり回しているからボロが出るのも当たり前な気がします。

一応、書き直した後、推敲は何度も重ねているつもりですが、今後、「おいおいそれはおかしいだろ」という感じの展開が来たらご指摘ください。より良い作品作りのために参考にさせていただきます。

もう一つのタグも文字通り、原作キャラ(主に東方キャラ)のポンコツ化が激しいからです。特に紫さんと四季様。幻想郷の大賢者ならもうちょいマシに立ち回れるだろとか、賢者とか呼ばれてるのに、裁判中「何これ理解できないわ」的な発言を連発しまくっているとか、原作特有の頭が切れて、怪しげな雰囲気満載の、まさに大ボスって感じの紫様はどこに行ったと、自分で書いていて思いますもの。
四季様はまだちょっと未熟という設定だから、わからなくもないけど、そもそも未熟という設定付けをしている時点で、それはポンコツ化と同義だと思っている次第です。
その他、ポンコツ化しているキャラが今後も出る可能性があるため、こちらのタグをつけました。

なるほど君に関しては、原作っぽい立ち回りを意識しているから多分大丈夫だと思いますが……やはり、書いている人の考えなんかが反映されてしまうので、少し不安だったりします。他の逆裁二次創作製作者の方たち、まじリスペクト。何食べたらあんなものが書けるんだ……。ミソラーメンかな?

あと、これは全く関係ない話ですが、色々落ち着いたら1話をリメイクしたいな、なんて考えてます。UA数見てると、1話の裁判中はあまり伸びてないのに、裁判が終わって2話が始まる前後になるとUAが伸び始めるという現象が起こっており、リメイクした方がもっと1話を読んでもらえるかなと思ったからです。

多分、東方キャラが最初と最後の紫さん以外一切出ていないからかなと勝手に思っています。「東方キャラが見たいのに、1話はただの逆裁やんけ!2話から読もー」って人が多いのではと思っています。
なので、いつかリメイクできる日が来たら、菫子とか早苗さんあたりを混ぜ込んで、再構成しようかなと思います。現在の1話は旧1話ということにして残しておけばいいですし。はい、それを伝えたかっただけです。

以上、業務連絡兼、愚痴的な何かでした。眠たい状態で書いているので、文章が変になってしまっているかもしれません。お付き合いくださった方、ありがとうございました。1500字近く書いてしまった。

改めて、次回投稿予定日は3月6日になります。

では。


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法廷1日目 その3 尋問3-1-1

 ―尋問開始― ~被告人を逮捕した理由~

 「事件当夜、宴会に参列していた人物は全部で十名。そのほとんどが妖怪でした」

【ゆさぶる】【つきつける】

 

 「被害者が座っていたのは、現場上面図で言うとココです」

【ゆさぶる】【つきつける】

 

 「被害者は、宴会中に突然苦しみだし、吐血して死亡しました」

【ゆさぶる】【つきつける】

 

 「我々は宴会場を徹底的に捜索し、さらに持ち物検査も行いました。しかし、毒の入った容器はどこにも見つかりませんでした」

【ゆさぶる】【つきつける】

 

 「よって毒を扱うことのできる被告人を逮捕した次第であります」

【ゆさぶる】【つきつける】

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・鬼の四天王

その昔、妖怪の山に君臨した四人組の鬼の集団。

メンバーは萃香、勇儀、そして残り二人のうち一人は……?

──────────────────

 

──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────




どうも、タイホくんです。
「法廷1日目 その3」をお送りしました。

次回は久々につきつけるのコーナーを開催いたします。その関係上で、次回投稿分の分量が二千字程度と少なめになっております。ご了承ください。

あと今回、証言開始と、尋問開始の部分を中央揃えにしてみたのですが、どうでしょう。違和感ないでしょうか。もしよろしければ、意見をお聞かせくださると幸いです。

次回投稿予定日は3月20日です。あつ森発売からもうすぐ一年経つという事実が信じられない今日この頃でございます。

では。

3月6日13時20分ごろ追記
ふと、自分で読み返していて気づいたのですが、なるほど君がにとりを呼ぶときの呼び方が、「河城さん」と「にとりさん」の二種類あることに気づきました。
そこで疑問に思ったのですが、なるほど君が他人と話すときって、名前で呼ぶのと名字で呼ぶの、どちらが自然でしょうか。ちょっと気になったのでアンケートを設けます。もしよろしければご協力ください。


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法廷1日目 その4 尋問3-1-1 突破後

 「……さて、それなりに証人に質問ができたようだけど……弁護人、何か問題はあったかしら?」

 「問題点ですか……」

 「ふん。我々の調査に問題などありません。逮捕の理由については十分に説明されたと、私は判断しますが?」

 四季検事は堂々と言い切る。

 

 「異議あり!」

 その言葉に異議を挟んだ。……確かに、一見逮捕の理由については説明されつくしているように聞こえる。……でも、まだ一つ欠けているものがある。

 「裁判長! 弁護側は、被告人を逮捕した理由にまだ“欠けている”点があると主張します!」

 「か、欠けている点……それはいったい何かしら?」

 「逮捕理由で欠けている点……それは、被告人の“動機”です」

 「動機……そういえば、一度も聞いていないわね」

 紫さんが言った。

 「その通りです。先の証言に加え、冒頭弁論の際にも、被告人の動機について話されていませんでした。誰かを殺す……そのためには、それ相応の“動機”が伴わなければなりません。しかし、警察、そして検察側はその動機について、説明していない。それはなぜか? ……動機が存在してない。そう考えるのが自然です」

 ぼくは、そこまで言って机を叩いた。

 

 「……以上のことから、弁護側は、被告人の逮捕は早急であったと主張します!」

 当初の計画通り、華扇さんの件を主張するのが一番確実なのだろう。しかし、穴を見つけた以上、叩かないわけにはいかない。このまま、検察側の調査不足を主張して、再調査まで押し切る!

 

 ぼくの主張に、傍聴席が少しだけ騒がしくなった。それを、紫さんが木槌を打ち鳴らし制止する。

 「静粛に! ……四季検事。今の弁護側の主張は聞いていたわね?」

 「……はい」

 「被告人の動機が何か、あなたたちは把握しているのかしら?」

 「…………」

 検察側は、黙りこくっている。答えられなくて当然だ、だって動機を見つけられていないんだから! よし、このままいけば……!

 

 「……もちろん、検察側は被告人の動機について把握しています」

 「な、なんだって!」

 ……このまま行ってくれればよかったのに。そう事は上手く運ばない。

 

 「説明して頂戴!」

 裁判長席から要求が飛ぶ。

 「かしこまりました」

 四季検事は、それに一礼して答えると続ける。

 

 「被告人の動機は……好奇心からくる、ある種の“無差別殺人”です」

 「む、無差別殺人!?」

 隣にいる真宵ちゃんが、思わず声を上げた。

 傍聴席からも、再びざわめきが起こる。さっきよりもそれは大きくなっている。当然だ、動機が無差別殺人、なんて主張しだすんだから。

 

 「静粛に、静粛に!」

 紫さんは、傍聴席のざわめきの大きさに比例するように、木槌を先ほどよりも強く打ち鳴らす。

 「検察側、これは一体どういうことかしら?」

 「言葉通りにとらえてもらえば結構です。毒を盛られた人物はどのようになるのか。被告人はそれに興味を持ち、犯行に及んだ。これが検察側の主張です!」

 四季検事は、悔悟の棒をつきつけながら話す。

 

 「異議あり!」

 とにかく異議を挟む。こんな主張をされてしまえば、被告人への心証はがた落ちだ。判決に影響が出かねない!

 「ひ、被告人はそんなことをする人物ではありません! 第一、彼女はまだ幼い! そんな危険な思考に至るはずがありません!」

 「異議あり! 弁護人、それはただの偏見です。……いいですか、子供というものは“生”に対して、時に惨酷な者と化します。無邪気な子供が、虫を悪びれることもなく、好奇心に任せて握りつぶす。今回の場合、その対象がたまたま被害者になってしまったのです。ましてや、彼女は生まれたばかりの妖怪。凶暴性が高いのは言うまでもないでしょう!」

 「異議あり! その主張だって検察側の偏見にすぎません! 只今の発言は、被告人の名誉を棄損しています!」

 双方ともに異議をぶつけ合う。とにかく、ここで、この主張を通すわけにはいかない!

 

 「弁護側の主張を認めるわ。検察側は発言を撤回するように」

 「……分かりました」

 そんなぼくの気持ちが伝わったのか、紫さんはこちらの意見を通してくれた。よし、これでひとまずはしのげたな。

 ……しかし、今の四季検事の発言……妖怪への差別に他ならない。裁判制度の話といい、彼女はどうも、妖怪に対して差別的な思想を持っているようだ。……過去に、妖怪との間に何かあったのだろうか?

 

 四季検事は、紫さんに主張を却下されてしまったが、まだ余裕があるようだ。表情に乱れが見えない。

 

 「……さて、話の続きですが。今現在、被告人に明確な動機を見つけられない。……この点については認めましょう。否定するつもりはありません」

 「つまり、先程の発言は出まかせだったと?」

 「……その通りです」

 ……やけにあっさりと認めたな。

 ……恐らく、今の発言はメディスンさんの心証を下げるための行動なのだろう。作戦にしては、随分急ごしらえというか……どことなく、四季検事の私情が入っているようにも思えた。検察側の捜査不備を知らしめてしまうにも関わらず、このような主張してきたことがその印象をより強めている。

……なんにせよ、攻めるなら今だ! このまま、捜査の不備を主張して、再調査まで持ち込ませる!

 

 ぼくは机を叩く。

 「動機が見つけられないと認められた。捜査が不十分だったと受け取ってよろしいですね? 裁判長。弁護側は、検察側に捜査のやり直しを要……」

 「異議あり!」

 しかし、ここで検察側からの異議だ。いったいなんだ?

 

 「……弁護人。先ほど、河城刑事に、“逮捕が早急だ”と言ったこと……忘れていませんね?」

「え、ええ……」

 「その言葉、そっくりそのままお返しします。判断が早急すぎるのは、あなたの方です」

 「……何が言いたいんですか?」

 「冒頭弁論で申し上げたはずです。“罪を立証するのに十分な証人がいる”と。……動機が分かっているか、いないか。そんなことは、些細な問題です。重要なのは証拠と証人。動機など二の次なのです!」

 ぐ……開き直るつもりか!

 

 「裁判長。検察側は、弁護側の主張を退け、審理を続行することを求めます!」

 何食わぬ顔で四季検事は主張した。くそ。こっちが真犯人を告発したときは、動機について追求してくるくせに……自分の時だけずるいぞ!

 

 紫さんは、双方の主張を受け、目を閉じて考えていたが、やがて口を開く。

 「……吟味されていない証言がある以上、審理を打ち切ることはできないわね。分かったわ。検察側の主張を認めるものとしましょう」

 「ぐ……!」

 「感謝します。裁判長」

 うう……主張としては少し弱かったか。まあ、裁判長の立場からすれば、すべての情報を検討したくなるのも当然か。よし、気を取り直そう! 例え、どんな証人が来ても、ムジュンを探して突き進む。いつも通りやればどうにかなるはずだ。

 

 「では、被告人の動機は“無差別殺人”だった、という主張は可能性程度の話だということにして……。そろそろ、次の証人を呼びましょう。……宴会に参加していた、星熊勇儀さんをここへ!」

 

 にとりさんが退廷し、すれ違う形で勇義さんが入廷する。二人がすれ違う直前、にとりさんは何やら勇義さんに対して、ヘコヘコとお辞儀をしていた。……あの二人にも、何か関係があったりするのかな。

 

 入廷してきた勇義さんは、相変わらずお酒の匂いを辺りに漂わせ、自分の盃に注がれた酒を揺らしながら、目で楽しんでいる。

 

 「……証人。法廷内は飲食禁止です。ましてや、飲酒など……すぐにその盃をしまいなさい」

 四季検事は、静かに勇義さんを叱る。

 「えー、別にいいじゃんかよ。減るもんじゃないしさ」

 勇義さんは、四季検事の言葉には耳を傾けず、一口、酒を飲む。

 「いいえ、規則は規則です。しまいなさい、証人」

 「だったら、香りを楽しむくらいならいいだろう? ほら、それなら飲んでることにはならないしさ!」

 それでも勇義さんは引かない。……無類の酒好きなんてもんじゃないぞ。

 

 「……ああ、もう、証人! 言うことを聞かないのなら退廷させますよ!」

 堪忍袋の緒が切れかけているのか、四季検事は声を少し荒げる。しかし、それでも勇義さんはひるまない。それどころか、余裕の笑みを浮かべている。

 

 「ほう、私を退廷させてもいいのかい? 一応、あんた側の証人として私はここにいるわけだが。いいんだぜ? 証言しなくても」

 「ぐ……それは、困ります」

 「なら、酒ぐらい認めてくれよ~。証言はちゃんとするからさ」

 「うむむ……仕方ありません。特例で認めましょう」

 四季検事が折れた。勇義さん……意外と強いな。

 

 「かっかっか! ありがとよ、検事さん! やっぱ私は、こいつがないと舌が回らないもんでねえ」

 勇義さんは、許可を得たのをいいことに、これ見よがしにと酒をあおる。

 「ぐ……覚えておきなさい。裁判が終わったら、すぐにでも……!」

 法廷での飲酒を認めることとなり、四季検事の機嫌が露骨に悪くなった。……こちらに飛び火しないことを祈ろう。

 

 「……では、改めて。証人、名前と職業、種族を」

 観念した四季検事が身分確認を行う。

 「私は、星熊勇儀。泣く子も黙る鬼さ。職業は……宴会を求めて歩き回る旅人、ってところかな?」

 それは無職というのでは……。

 「証人は、事件が発生した宴会に参加し、その犯行の一部始終を目撃していた。間違いありませんね?」

 「おうともさ。この両の眼でばっちりとな!」

 「では、そのことについて証言をお願いします」

 「合点!」

 勇義さんは、盃をグイ、とあおると証言を始めた。

 

 ―証言開始― ~事件の一部始終~

 

 「私は、昨日の宴会で丁度、被告人の真ん前に座っていたんだ。そして、被害者が被告人の隣に座っていたのも確認している。宴会中、被告人は被害者の肌に何度か触れていたな。……あと、被害者は、何人かに酌もされていたな。被害者は最初こそ普通に酒を飲んでいたが、ある時、急に苦しみだして倒れたぞ。その後、私たちは警察が到着するまで宴会場から動かなかったし、誰も不審な行動はとっていなかったぞ」

 

 

 

 「ありがとうございます。証人」

 「おうともさ。さて、しゃべったらのどが渇いちまったよ。ゴクゴクゴク……」

 自分の役目を終えた勇義さんは、再び酒を飲み始める。

 四季検事は、勇義さんのふるまいを見て眉をピクピクとさせる。怒りをこらえているな……。

 「……さて。この証言で重要となるのは、被告人が被害者の肌に触れていた、という点です」

 「……ふむ。どういうことかしら。説明して頂戴?」

 裁判長席から質問が飛ぶ。

 

 「先ほど、冒頭弁論で“毒物の入った容器がどこからも見つからなかった”、とお話ししたのは覚えていますね?」

 「ええ、確かにそんなことを言っていたわね」

 「さらに、これは冒頭弁論でお話ししませんでしたが……。実は今回、毒物は“被害者の体内”以外から“一切検出されなかった”のです」

 「一切……。お猪口や、徳利からも検出されなかったの?」

 「その通りです。……容器については、最悪、気づかれないように処分することは、不可能ではないでしょう。しかし、毒を被害者に飲ませるために必要となる、お猪口や徳利に関しては例外です。万が一処分してしまえば、さすがに誰かに気づかれてしまいます。しかし、そういった物が処分されていたり、他の物にすり替えられていたりした痕跡はありませんでした」

 

 「で、でもそれじゃあ、いったいどうやって被告人は被害者を殺害したことになるのかしら?」

 「そこがミソとなるのです、裁判長。毒を入れる容器と、被害者に毒を飲ませるためのお猪口。……この両方を用いずに被害者を殺害できる方法。それこそが被告人の能力なのです」

 「なるほど」

 「検察側は、被告人が自身の“手のひら”に毒物を精製し、その状態で被害者に直接触れることで、殺害に及んだと考えています。……つまり、先ほどこの証人が証言した、“被告人が被害者の肌に触れていた”という点こそが、被告人があるまじき凶行に及んだ瞬間だ、ということです」

 「……よく分かったわ」

 ぐ……にとりさんの言っていた通りの主張をしてきたな。……正直、この状況を打開する方法が見つからない。ひとまず今は、証言をできる限りゆさぶろう。そこから何かほころびを発見することができれば……。

 

 「さて、それでは弁護人。尋問をお願いするわ」

 「分かりました」

 とにかく、どうにかしてこの状況を乗り越える。……華扇さんを、法廷に引きずり出すために!

 

【尋問へ】



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法廷1日目 その5 尋問3-1-2

 ―尋問開始― ~事件の一部始終~

 「私は、昨日の宴会で丁度、被告人の真ん前に座っていたんだ」

【ゆさぶる】【つきつける】

 

 「そして、被害者が被告人の隣に座っていたのも確認している」

【ゆさぶる】【つきつける】

 

 「宴会中、被告人は被害者の肌に何度か触れていたな」

【ゆさぶる】【つきつける】

 

 「……あと、被害者は、何人かに酌もされていたな」

【ゆさぶる】【つきつける】

 

 「被害者は最初こそ普通に酒を飲んでいたが、ある時、急に苦しみだして倒れたぞ」

【ゆさぶる】【つきつける】

 

 「その後、私たちは警察が到着するまで宴会場から動かなかったし、誰も不審な行動はとっていなかったぞ」

【ゆさぶる】【つきつける】

 

──────────────────

 

「どう。なるほどくん。なにか見つかった?」

 「うーん……今のところ、問題がないんだよな、勇義さんの証言。どこかに、ほころびがあると思ったんだけど、どうやらそう甘くもないみたいだ。むしろ聞けば聞くほど、より確実になっていくというか……」

 「……ね、さっき私がいったところ、やっぱりおかしくない?」

 「さっきっていうと……“黄緑色の鳥”のところか」

 「そうそう。一回、法廷記録を確認してよ」

 「分かった。見てみるよ」

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────




どうも、タイホくんです。○○開始の奴、中央揃えだと気持ち悪かったので元に戻しました。
先日、唐突にオーケストラコンサートの予告がきていてビビりました。てっきり開催されないものだと思っていたもので驚いております。今年で逆転シリーズも20周年になりますし、オケコンで何かしらの発表があればいいなと期待しつつ、4月10日に備えようと思います。

さて、話は変わりまして、お久しぶりのつきつけるのコーナーでございます。
今回は簡単です。3話にあるまじき難易度の低さ。まあ、最序盤の小手調べという事で。難易度は言わずもがな星1レベルです。

最近気づいたのですが、以前は五つしかなかったアンケートの選択肢が、滅茶苦茶増えていたので、今回は全ての証拠品をつきつけられるようにしました。
下に法廷記録を張っておきます。ちなみに今回、正解の証拠品が二つあります。どっちをつきつけてもOKです。

次回投稿予定日は一週間後の3月27日とします。次々回の投稿日を何となくオケコンの日に合わせたいと今思ったのが理由です。どこかの回で帳尻を合わせることになると思うのでご了承を。法廷1日目が終わるタイミングでやろうかなと思っています。

では。

―つきつける―星熊勇儀の証言とムジュンする証拠をつきつけろ!

【証拠品リスト】

・弁護士バッジ
ぼくの身分を証明するためのバッジ。
これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

・鬼道酒華の解剖記録
被害者の解剖記録。
※詳細
・被害者 鬼道酒華
・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

・鬼殺の秘薬
被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。
鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

・宴会参加者の情報
名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。
※詳細
宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、
人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

・名琴の証言書
名琴から聞いたことをメモしたもの。
「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

・被害者の盃
被害者が座っていた席に置かれていた。
牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

・華扇と勇儀たちの関係
華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、
四人でよくつるんでいた。

・茨木の百薬升
華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、
使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

・鬼殺し
宴会でふるまわれた酒。
強い度数と辛みが特徴。

・神便鬼毒酒
宴会でふるまわれた酒。
弱めの度数と甘い味が特徴。

・盃と徳利セット
萃香が持参した盃と徳利のセット。
盃はペアになっているものが5セット入っている。
※詳細
それぞれの盃の柄は以下の通り。
風:表に雲、裏面に風が吹いている様子
花:表に彼岸花、裏面に川
雪:表に降雪の様子、裏面に月
月:表に月、裏面にすっぽん
鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

・鬼の四天王時代の写真
妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。
鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。


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法廷1日目 その6 尋問3-1-2 突破後

 「異議あり!」

 指をつきつけたぼくは、そのまま説明を続ける。

 「証人。被害者が黄緑色の鳥が描かれたお猪口を使っていた……それはあり得ないんですよ」

 「な、なに? 私は確かに見たぞ!」

 勇儀さんは、盃を落としそうになりながらも、反論する。

 「……証人。それはあなたの勘違いです」

 ぼくはそう言って、法廷記録からメモを取り出す。

 「これは、伊吹萃香さんから教えてもらった、お猪口についての情報です。あの日、あの宴会では、五種類の柄のお猪口が使われていました」

 「ああ、その通りだ。その中に、鳥が描かれたお猪口もあったはずだぞ」

 「確かに、鳥の描かれたお猪口はあります。……しかし、色が違います。お猪口に描かれた鳥の色は、“鶯色”なのです」

 「な、なに?」

 「被害者が使っていたと推測されるお猪口に描かれた鳥の色も、当然、鶯色でした」

 ぼくは机を叩く。

 「つまり、証人。あなたの発言は、これらの証拠品と決定的にムジュンしている!」

 「な、なんだと!?」

 傍聴席が、少しざわめく。……些細なムジュンではあるが、ムジュンはムジュン。ひとまず糸口を見つけたぞ。

 

「異議あり!」

 検察側から、傍聴席のざわめきをかき消すほどの異議が飛ぶ。

 「ふん。取るに足らないムジュンをチクチクと指摘して……あなたの戦術には、もう飽き飽きです!」

 四季検事は、悔悟の棒で机を叩く。

 「いいですか! この証言で重要となるのは、“被害者の肌に被告人が触ったこと”の一点のみです。お猪口の色が多少違うことなど、何の問題にもならない!」

 「異議あり! しかし、宴会で使用されたお猪口の中に“黄緑色の鳥”が描かれたお猪口がないことは、明確な事実です。このムジュンを見逃すことはできません!」

 「異議あり! 黄緑色と鶯色は、共に緑系の色です。酔っていた証人が見間違えた可能性だってある!」

 「ぐ……!」

 そんなことを言われてしまえば、反論の仕様がない!

 

 「証人。どうかしら。あなたが見たお猪口に描かれていた鳥の色は、一体どちらだったのかしら?」

 勇儀さんは、頭をひねりながら思い出そうと奮闘する。

 「う、うーん……どっちだったか……。でも……言われてみれば、鶯色だった気もしなくもないな……」

 「そ、そんな!」

 勇儀さんは、検察側の主張を聞いて、意見を変えてしまった。くそ……せっかく見つけたムジュンだったのに!

 四季検事は、勇儀さんが意見を変えたのを見て、まんざらでもない顔になる。

 

 「ふふ。言ったでしょう。黄緑と鶯色は似ている、と。やはり証人の勘違いだったのです。さて、弁護人。お得意のムジュンは、これできれいさっぱり消え去りましたよ!」

 「ぐ……ぐおおおっ!」

 く、くそ……。出鼻を挫かれた……。これはマズいぞ。

 「さて、弁護人の妄言を崩したところで、尋問に戻っていただきましょう。……と、言っても、これ以上何かが見つかるとは思えませんが」

 ぐ……完全になめられている。今に見てろ……!

 

【尋問に戻る】




どうも、タイホくんです。本日もつきつけるのコーナーを開催いたします。
下に法廷記録を張っておきますので、よければどうぞ。

次回投稿予定日は4月10日。オーケストラコンサートのある日です。

では。

―つきつける―星熊勇儀の証言とムジュンする証拠をつきつけろ!

【証拠品リスト】

・弁護士バッジ
ぼくの身分を証明するためのバッジ。
これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

・鬼道酒華の解剖記録
被害者の解剖記録。
※詳細
・被害者 鬼道酒華
・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

・鬼殺の秘薬
被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。
鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

・宴会参加者の情報
名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。
※詳細
宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、
人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

・名琴の証言書
名琴から聞いたことをメモしたもの。
「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

・被害者の盃
被害者が座っていた席に置かれていた。
牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

・華扇と勇儀たちの関係
華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、
四人でよくつるんでいた。

・茨木の百薬升
華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、
使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

・鬼殺し
宴会でふるまわれた酒。
強い度数と辛みが特徴。

・神便鬼毒酒
宴会でふるまわれた酒。
弱めの度数と甘い味が特徴。

・盃と徳利セット
萃香が持参した盃と徳利のセット。
盃はペアになっているものが5セット入っている。
※詳細
それぞれの盃の柄は以下の通り。
風:表に雲、裏面に風が吹いている様子
花:表に彼岸花、裏面に川
雪:表に降雪の様子、裏面に月
月:表に月、裏面にすっぽん
鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

・鬼の四天王時代の写真
妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。
鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。


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法廷1日目 その7

 「異議あり!」

 指をつきつけた勢いで、机を叩いた。

 「証人、今の発言はさすがに聞き逃せません。あなたの証言は、ある情報と決定的にムジュンしている!」

 「な、まだムジュンがあるっていうのか!?」

 二度もムジュンを指摘され、さすがの勇儀さんも動揺する。

 

 ぼくは、法廷記録からメモを取り出すと続ける。

 「これは、名琴さんから聞いた情報です。実は、彼も宴会の場で被害者が酌をされたときに、相手に酒をこぼされていた、と話していました」

 「そ、そうだ。私以外もそう話しているんだ。ムジュンはないはずだ」

 「いいえ、そうはいきません。……問題となるのは、“誰が酒をこぼしたか”という点です。あなたは、酒をこぼしたのは“被告人”と話しました。……しかし、名琴さんは“萃香さん”がこぼしたと話している。……つまり、証人。あなたの発言は名琴さんの話とムジュンしているのです!」

 「異議あり! ふん。一度ならず、二度までも同じことを言わせるとは……。いいですか、そんなことは些細な問題です! 重要なのは、“被告人が被害者の肌に触れた”という事実のみで……!」

 「異議あり!」

 検察側の言葉を遮る。同じことを何度も言いたくないなら、遮って黙らせるまでだ!

 

 「いいえ。四季検事。さすがにこのムジュンは見逃せません。確かに、先ほどの鳥の色の話については、証人の勘違いだと捉えることもできます。……しかし! さすがに酒をこぼした人物を勘違いするのは、いくら酔っていたとはいえ考えにくい! 弁護側は、このムジュンは看過できないものだと主張します!」

 傍聴席が、にわかに騒がしくなる。

 

 「静粛に!」

 紫さんが木槌を鳴らして、それを制止した。

 「……確かに、弁護側の言う通り、さすがにこれを勘違いだと片付けるのは、いささか問題があると思うわ。これは、証人の信用性に関わる話になりえると言えるわね」

 よし。紫さんが、こちらの肩を持ってくれた! これでひとまず安心だ。

 「異議あり!」

 しかし、検察側はまだ食い下がる。

 

 「では、名琴さんの話が間違っているとしたらどうでしょうか。酒をこぼしたのは、本当は被告人だった。これならば、問題はありません! ムジュンなど存在しないのです!」

 「異議あり! 四季検事、それを決めるのはあまりにも早急すぎます! 弁護側は、事実確認のために、伊吹萃香さんの証言、及び尋問を要求します!」

 「弁護側の要求を認めるわ。確か、証言者の中に伊吹萃香の名前もあったはずよ。検察側は、ただちに証人として入廷させるように!」

 紫さんが、検察側に命ずる。よし、まずは第一関門突破だ。この後の萃香さんの証言で、さらに情報を引きずり出してやる!

 

 一方の検察側は、論争に敗れたのが不服だったのか、悔悟の棒で机をバシバシと叩いている。そして、そのままの姿勢で「分かりました……すぐに入廷させましょう」と、紫さんの要請に応じた。

 勇儀さんは、一時法廷の脇に移動する。そして、法廷の扉が開かれた。小さな鬼のシルエットが見える。……さて、第二面と行こうか!

 

 「では、証人。名前と職業……と、言いたいところですが、まずはその前に踏み台を用意してあげる必要があるようですね」

 証言台についた萃香さんは、若干身長が足りないのか、鼻から下の部分が証言台に隠れてしまっている。その代わりに、ピョコンと二本の角がはみ出し、まるで何かのオブジェのような風貌になってしまっている。

 

 「ああ、踏み台かい? それならいらないよ」

 小町さんが踏み台を取りに法廷を退出しようとするのを、萃香さんは制止する。

 「こういう時は、私の能力を使えば大きくなれるってもんさ」

 萃香さんがそう言って、数秒も経たないうちに、彼女の体は少しずつ大きくなり、やがて、証言台につくのに十分なくらいの大きさになった。

 

 「わあ、すごい! これが萃香さんの能力何ですか?」

 真宵ちゃんが驚きの声を上げる。

 「ああ、そうさ。私の能力は“密度を操る程度の能力”。……まあ、物の大きさを自由自在に操る能力だと思ってもらえばいいよ」

 萃香さんは、伊吹瓢に直接口をつけて、ゴクゴクと酒を飲む。

 「応用次第で、色々使えそうな能力だね。あれでトノサマンバルーンを膨らませれば……」

 真宵ちゃんは、何やら一人でぶつぶつと言っている。トノサマンバルーン……そんな事件もあったなあ。

 

 「……ところで証人。なぜ、あなたまで法廷で飲酒を始めるのですか?」

 四季検事は、眉をピクピクとさせ、怒りの感情をあらわにする。

 「ふえ? だって、勇儀の奴が飲んでいるじゃないか。なら、私だって飲んでいいだろう?」

 萃香さんは、当然だ、とでも言いたげな様子で、酒を飲み続ける。

 法廷の角のほうを見ると、勇儀さんがヒョウタンから酒を注いでは飲み、酒を注いでは飲むという動作を繰り返している。

 「……いいですか。あの証人は、“特例”で飲酒を許可しているのです。あなたにまで許可を下すわけにはいきません。私に法廷を無法地帯にしろと言いたいのですか!」

 ……とっくの昔に無法地帯だと思うけどな。

 

 「ほーん……いいのかい、そんなこと私に言って」

 「な……。脅しをかける気ですか?」

 萃香さんは、薄ら笑いを浮かべる。何をする気だ……?

 

 「……泣き叫ぶぞ」

 「……へ?」

 「あんたが飲酒を認めてくれないなら、私、ここで泣き叫んでやる! 証言なんかやってやらないもんねー!」

 「おおー! いいぞ萃香! もっとやれやれ!」

 萃香さんは、いきなり地団太を踏み出すと、とんでもないことを言い出し、勇儀さんが法廷の角からそれに同調しだす。……ああ、もう滅茶苦茶だよ。

 

 「ぐ……酔っ払いの鬼どもめ……。……ああ、分かりましたよ! 認めればいいんしょう、認めれば!」

 「お、話が分かるじゃないか」

 「ああ、なぜ私がこのような目に……」

 四季検事は、行き場のない悔悟の棒をバシバシと机に叩きつけながら、頭を抱える。

……さすがにちょっと同情を禁じ得ない。

 

 「ははは、まあそう落ち込むなって! 別に酒を飲んだところで証言するのに影響はないって! ゴクゴクゴク……」

 萃香さんは、腰に手を当てて酒を飲む。……そのうちぶっ倒れてしまわないのだろうか。

 

 「ぐ……。も、もういいです! 証人、名前と職業、種族!」

 四季検事は投げやりになりながら、身分確認をする。

 

 「あ~。名前は~、伊吹萃香。種族は~、鬼。職業は~、無職でーす!」

 今の一気飲みで少し酔いが回ったのか、萃香さんの呂律がやや怪しくなる。

 「……では、証人。宴会中に、被害者に酌をしたことについて話してください」

 四季検事が、机に突っ伏したまま、ボソボソと話す。

 

 「ふあ? 今、何て言った?」

 とうとう聴力にまで影響が出たのか、萃香さんは耳を手に当て、聞き返す。

 「被害者にっ! 酌をしたときのっ! 証言っ! もうこれ以上私のことを弄ばないでください!」

 「ああ、酌の話ね。了解了解」

 ……かわいそうな四季検事。

 半ベソをかきだした四季検事をよそに、萃香さんは呂律の回らない証言を始めた。




どうも、タイホくんです。「法廷1日目 その6」をお送りしました。

近況報告をさせていただきますと、現在法廷2日目の中盤当たりまで執筆しております。
が、某お馬さんのゲーム(リセマラが終わらなくてそもそもはじめられていないけれど)と、某スマブラに最近参戦したキャラのゲームにはまってしまい、執筆が滞っています。探偵2日目は書き上げてあるので、まだ余裕はありますが……ストックに甘えないようにしなければなりませんね。

4話に関しては、こんなことやりたいなー、ぐらいしか考えていないという。このままいくとマズいので、どこかで本腰を入れていかなければと思っています。

さて。いよいよ、本日4月10日、午後7時よりオケコンが開催となります。実に一年ぶりとなるので、非常に楽しみです。

個人的な予想になりますが、今回も前回同様、なにかしらのアフレコ企画が来るのではと思っています。ホームズ役の声優さんがゲストとして出演されるそうなので、大逆転2の最後の共同推理をあの曲と共に演じてくるのではないかな、いや、演じてくれ、と思っています。龍之介君の声優さんがゲストの時もアフレコ企画があったので、ワンチャンあるのではないかと、ひそかに期待しております。

ワンチャンといえば、新作ですね。今年は20周年なので、そろそろ来てくれると思うのですが……。最後にサプライズ的な感じで新作の楽曲をどーん! みたいなのも期待しています。

チケットをまだ購入されていない方はお早めに。オンラインという特性上、極論開始一分前に購入しても(多分)問題なく買える……というかそもそも、アーカイブが残っている期間ならば、当日でなくてもチケットが買えたはずです。
なんにせよ、まだ購入されていない逆裁ファンの方は急いで購入しましょう。

次回投稿予定日は、4月24日です。時間の流れが異常に速い。あと二か月で、今年があと半分になるって信じられないです。

では。


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法廷1日目 その8

 ―証言開始― ~被害者に酌をしたこと~

 

 「……確かに、被害者に酌をしたな。んで、そん時に酒をこぼしちまったな、それも勢い良く。被害者は、気にしなくていいと言ってくれたが……ありゃ相当な量だったと思うぞ。そして、私が酌をした直後に、被害者は血を吐いて倒れたんだ。ありゃ驚いたね」

 

 

 

 「……どうやら、これで一つ確実になったようですね」

 証言を聞き終えたぼくは、開口一番そう言った。

 「どうやら、弁護側の主張していた通り、酒をこぼしてしまったのは被告人ではなかったようね」

 紫さんがそう言った。

 「そのようです。……そして、このことにより、一つ明らかになることがあります」

 「……なんでしょう」

 ある程度回復した四季検事が言った。

 

 「先ほど、勇儀さんが話していた“被害者に酌をした人の順番”のことを思い出してください」

 「えっと……確か、順番で言うと、勇儀、華扇、そして残る二人の順番が分からない、って話だったわね」

 紫さんが指折り数えて話す。

 「その通りです。そして、ただ今の証言により、最後に酌をした人物が証人であることも判明しました」

 「えっと……なんで、そう言い切れるのかしら」

 「証人は、ただ今の証言で、“自分が酌をした後に被害者は死亡した”と話していました。……仮に、証人が三番目に酌をした人物だとした場合、最後に酌をした被告人が既に死亡した人物のお猪口に酌をするという、奇妙な状況が出来上がってしまいます。このことから、証人こそが被害者に酌をした、最後の人物であることが確定するのです!」

 

 「異議あり! ……そんなことがどうしたというのですか。被害者に酌をした順番が分かったところで、何の意味もありません!」

 「異議あり! ところが四季検事。このことによって、ある一つの可能性が浮かび上がるのです」

 「か、可能性……?」

 「被害者は、“証人が酌をした直後”に死亡している。そして、鬼殺の秘薬は即効性のある毒だった。……つまり、被害者は証人に酌をされたときに、毒を盛られたという可能性が考えられるのです!」

 「……! た、確かにそのとおりね!」

 傍聴席から、少しざわめきが起こった。

 「異議あり!」

 が、そのざわめきは、検察側の異議で吹き飛ばされる。

 

 「毒物は被害者の体内からしか発見されていないという事実……忘れたとは言わせません。……確かに、あなたの推理は筋が通っている。しかし、それを阻む証拠品があるのもまた事実。つまり現時点では、あなたの主張など、仮初めのものにすぎないのです!」

 「ぐ……」

 ……言い返せない。四季検事の言っていることは正しい、あくまでもこちらが提示したのは“可能性”だ。そして、この可能性を打ち砕く事実が存在している以上、この可能性は崩れ去ってしまう……。

 

 その時、木槌の音が鳴った。紫さんだ。

 「……弁護側の言い分は分かったわ。確かに、今の主張は、可能性としてはあり得ないとは言い切れない。しかし、その可能性を確信に変えるにも、言いがかりと片付けるにも……どうやらまだ情報が足りないみたいね」

 「……そのようです」

 「と、いうことで、弁護人。情報集めのためにも、そろそろ尋問をお願いするわ」

 「分かりました」

 ……今のは、可能性にすぎない。こちらの本命となる主張は、華扇さんが毒物を摂取していたということだ。今回の尋問では、萃香さんが毒を入れた可能性を探しつつ、華扇さんを法廷に引きずり出せるような情報を探すんだ!

 

【尋問へ】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────




どうも、タイホくんです。
さて、つきつけるのコーナーです。今回も簡単ですね。何度も言っていますが、今話は全体的に難易度が低い気がします。

1時32分に二本目を投稿します。

では。

―つきつける― 伊吹萃香の証言とムジュンする証拠をつきつけろ!

【証拠品リスト】

・弁護士バッジ
ぼくの身分を証明するためのバッジ。
これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

・鬼道酒華の解剖記録
被害者の解剖記録。
※詳細
・被害者 鬼道酒華
・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

・鬼殺の秘薬
被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。
鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

・宴会参加者の情報
名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。
※詳細
宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、
人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

・名琴の証言書
名琴から聞いたことをメモしたもの。
「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

・被害者の盃
被害者が座っていた席に置かれていた。
牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

・華扇と勇儀たちの関係
華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、
四人でよくつるんでいた。

・茨木の百薬升
華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、
使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

・鬼殺し
宴会でふるまわれた酒。
強い度数と辛みが特徴。

・神便鬼毒酒
宴会でふるまわれた酒。
弱めの度数と甘い味が特徴。

・盃と徳利セット
萃香が持参した盃と徳利のセット。
盃はペアになっているものが5セット入っている。
※詳細
それぞれの盃の柄は以下の通り。
風:表に雲、裏面に風が吹いている様子
花:表に彼岸花、裏面に川
雪:表に降雪の様子、裏面に月
月:表に月、裏面にすっぽん
鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

・鬼の四天王時代の写真
妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。
鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。


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法廷1日目 その9 尋問3-1-3

 ―尋問開始― ~被害者に酌をしたこと~

 「……確かに、被害者に酌をしたな」

【ゆさぶる】【つきつける】

 「んで、そん時に酒をこぼしちまったな、それも勢い良く」

【ゆさぶる】【つきつける】

 「被害者は、気にしなくていいと言ってくれたが……ありゃ相当な量だったと思うぞ」

【ゆさぶる】【つきつける】

 「そして、私が酌をした直後に、被害者は血を吐いて倒れたんだ。ありゃ驚いたね」

【ゆさぶる】【つきつける】

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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法廷1日目 その10 尋問3-1-3 突破後

 「異議あり!」

 ……自分自身でも、このムジュンが意味するものが、いまいち見えてこない。……だが、ムジュンはムジュン。指摘せずに放っておくわけにはいかない!

 

 「証人。あなたの発言によると、被害者は“川の絵”が描かれたお猪口を使っていたそうですね?」

 「あ、ああそうだ。それがどうかしたのか?」

 「……やはり、あなたの証言はおかしい」

 「お、おかしい? どこがさ?」

 「……あの日、被害者が使っていたお猪口には、川の絵なんて描かれていなかったのですよ!」

 「な、なに?」

 

 「異議あり!」と、四季検事が異議を挟む。

 「弁護人、またその話ですか! 何度も言っているでしょう。お猪口に描かれた柄など、酔っていたら見間違えてしまうものです。今回も、先ほどの証人と同じように、勘違いだとするのが妥当です!」

 「異議あり! 同じ柄の違いとは言え、今回と前回では訳が違う! 似たような色の黄緑と鶯色を見間違えるのは仕方がないかもしれません。だけど流石に、青と鶯色は見分けがつくでしょう!」

 「ぐ……!」

 四季検事がやや怯んだ。

 

 「ちょ、ちょっと待ってくれよ、兄ちゃん! 私は確かに見たんだ! 被害者が川が描かれたお猪口を使っていたところを!」

 萃香さんもこちらに反論してくる。……どうも、嘘をついている様子はない。しかし、被害者の席においてあったお猪口には、川なんて描かれていなかった。……一体どういうことなんだ?

 

 「……なあ。ちょっとだけいいか」

 すると、法廷のどこからからか、声がした。

 「……今、発言をしたのは……さっきの証人ね」

 

 見ると、証言台のそばに勇儀さんの姿があった。

 「勇儀さん、どうかしたのですか? 何か言いたいことがあるようですが」

 ぼくが問いかけると、勇儀さんは頭を掻きながら話す。

 「いや~。被害者が使っていたお猪口に、川の絵がどうとか、って話なんだけど……。実は私、華扇が川の絵が描かれたお猪口を使っているのを見てるんだよな」

 「な……なんですって!」

 ぼくは思わず叫んだ。どういうことだ……? 川の描かれたお猪口を華扇さんが使っていただって?

 「い、茨木華扇……!」

 四季検事は、お猪口の柄の問題よりも、華扇さんの名前が出たことに動揺しているようだ。何やら様子がおかしい。

 傍聴席からは、話声が聞こえる。傍聴人たちも、この状況に困惑しているようだ。

 「異議あり!」

 そんな中、検察側からまたも異議が飛び出す。

 

 「裁判長! これはもう、お話になりません! 今、この場で議論すべきは、被害者の殺害方法についてです。お猪口の色や柄など、些細な問題なのです!」

 四季検事は必死に主張する。その様子は、かなり焦っているように見える。華扇さんの名前が出てから、明らかに様子がおかしい。

 

 紫さんは、四季検事の言葉を、目を瞑って聞いていた、が、首を縦に振ろうとはしない。

 「検察側の異議は認められないわ。……確かに、お猪口の柄については、極めて些細な問題。議論すべき話題から逸れた物と言える。……しかし、二度もこのようなムジュンが出てきてしまえば話は別。本法廷は、このムジュンは看過できないものだと考えるわ!」

 「ぐ……!」

 四季検事が、今回の法廷で一番の動揺を見せた。

 

 「……さて、どうやら食い違った証言が出てきたようね。……弁護人は、どちらが本当の事を話していると思うかしら?」

 本当の事を話しているのはどちらか……。それを確定させるには、もう一方の意見が間違っているということを証明しなければならない。……しかし、それを証明できるだけの情報や証拠はない。ならば考えられるのは……。

 

 「……どちらも正しい。弁護側はそう主張します」

 「ど、どちらも……。一体どういうこと?」

 「この状況が成り立つには、二つのパターンが考えられます。一つは、被害者と華扇さんの二人が、川の描かれたお猪口を使っていた場合。そして、もう一つは二人の間で、お猪口が交換された場合です。このどちらかならば、このような状況が出来上がると考えられます」

 「なるほど。……しかし、本人の話を聞かないことには、どちらが正しいかは分からないわね」

 ……しめた! これは華扇さんを法廷に呼ぶ絶好の機会だ!

 ぼくは机を叩く。

 

 「どうやらそのようです。裁判長! 弁護側は、確認のためにも茨木華扇さんの証言を要求します!」

 「分かったわ。弁護側の要請を受け入れましょう。検察側、異議はないわね?」

 「……問題ありません」

 四季検事は、抵抗する様子もなく、紫さんの言葉を飲む。その姿はどこか不服そうだ。

 「……確認のために“も”ですか。……なるほど。一本食わされたようですね」

 四季検事は、親指の爪を噛む。……どうやら、こちらの意図が読まれているようだ。

 

 あの様子だと、四季検事は華扇さんが吐き気を感じた一件を知っているように見える。

……そして彼女は、恐らく、ぼくと同じ結論にたどり着いているのだろう。被害者だけでなく、華扇さんも毒物を飲んでいる可能性がある、という結論に。

だから、華扇さんの名前が出たとたん、焦りだしたんだ。……名前が出てしまった以上は、華扇さんを証言台に通さざるを得なくなるからだ。

 

 ……何はともあれ、これはチャンス。偶然ではあるものの、検察側が恐れていた華扇さんをついに証言台に引きずり出せた! 後は、彼女が毒を飲んでいたことを証明すれば……この裁判は一気にこちら側に傾く!

 

 紫さんが木槌を鳴らした。

 「では、本法廷はこれより十五分間の休憩に入るわ。検察側は、それまでに証人の準備をしておくように!」

 「……承りました」

 「では、一時休廷するわ!」

 もう一度木槌が打ち鳴らされ、法廷は一時中断となった。




どうも、タイホくんです。「法廷1日目 その8」をお送りしました。

先日のオケコン、すごくよかったです。予想していたアフレココーナーはありませんでしたが、それでも満足度は十分でした。ネタバレの塊である「続大逆転組曲」をまた聞けるとは思っていなかったもので…。存在自体がネタバレの楽曲ばかりですからね、あれ。

そして大逆転1&2がまさかの発売決定と。予想はしていましたが、オケコンで発表するものだと思っていたので、不意打ちに驚いております。
個人的な欲を言えば、完全新作も期待していたのですが…裁判も検事も大逆転も次回作を作りにくい現状、仕方ないのかもしれません。どれも綺麗に終わらせてしまっているので。
まあ、完全新作が発売されないならされないで、二次創作品を見て楽しめばいいのですが。最近活発になってきていますし。

次回投稿予定日は5月8日になります。法廷パートも残すところわずかとなりました。
現在法廷2日目の中盤戦を過ぎ、そろそろ終盤戦に差し掛かるところまで書いております。
某お馬さんのゲームに時間を撮られている現状。なんとか執筆し切って、3話が終わるまでに4話の探偵1日目だけでも書き上げたいと思っております。

以上です。では。


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法廷1日目 幕間

 【同日 午後1時23分 裁判所 被告人第二控室】

 「やったね、なるほどくん! 華扇さんを法廷に呼び出すことができたよ!」

 控室に戻ってくると、真宵ちゃんが歓喜の声を上げた。

 「ああ。後は、華扇さんが宴会の席で毒を飲んでいた可能性を主張することができれば、こちら側に流れは傾く」

 よし、何とかうまく行きそうだ。……うまく行き過ぎて、我ながら怖い。

 

 「流石ね、弁護士さん! もうこんなに有利な状況になるなんて!」

 一旦、控室にやってきたメディスンさんが言った。

 「メディスンさん。緊張はもう解けましたか?」

 「ええ、流石に解けているわ。今のところは順調みたいね」

 「はい。後は、留置所でお話ししたことを証明することができれば、どうにかなるかと」

 「ふふ。もしかしたら、次の証人が決め手になっちゃうかもね」

 「ええ。……そう、ですね」

 「? どうしたの、なるほどくん。なんだか歯切れが悪そうだけど」

 「い、いや。何でもないよ。大丈夫」

 「そう? ならいいんだけど」

 うーむ……本当に我ながら事がうまく運びすぎているような気がして、怖い。……どうも、何かもうひと悶着ぐらいありそうな気がしてならない。

 

 「おーい、弁護士さん! 証人の準備ができたみたいだよ! そろそろ戻ってきておくれ!」

 小町さんが控室にやってきた。思っていたよりも早い。

 「さて、それじゃ弁護士さん。後は頼んだわね」

 メディスンさんは、特に心配する様子も見せず、控室を後にした。

 

 「さて、なるほどくん。私たちもいこうか!」

 「……そうだね」

 何とも言えない不安な気持ちを抱え、ぼくは控室を後にした。

 

 

 

 【同日 午後1時33分 裁判所 法廷】

 弁護席に戻ると、既に二人は自身の席についていた。ぼく達が戻ってきたのを見て、紫さんは木槌を鳴らす。

 「では、審理を再開するわ。四季検事、証人の召喚は済ませられたかしら?」

 「ええ、何の滞りもなく。すぐにお呼びできます」

 四季検事は、すっかり落ち着き払っている。先ほどまで見せていた動揺が、欠片も感じられない。

……やはり不安だ。メディスンさんは、華扇さんの証言で決まると言っていたが……少なくともそれはないと思う。

 

 「では、早速入廷していただきましょう。係官、証人をここへ!」

 四季検事がそう言うと、法廷の扉が開かれ、華扇さんが入廷してきた。さっきまでの二人とは違い、落ち着いた物腰をしている。もちろん、酒の匂いもまったくしない。

 

 「……ああ。普通の証人が、これほどまでに有難い存在だとは……」

 四季検事は、法廷で好き勝手をしない華扇さんを見て、ある種の感動を覚えているようだ。

 「あ、あの検事様……いったい、先ほどまで法廷で何が?」

 「ああ。あなたは気にする必要はありません。……後であの鬼どもには、私がきつ~いお説教を食らわせておきますので」

 「……何となく察しました。どうやら、私の友人が迷惑をかけたようですね。お詫びいたします。つきましては、私も説教に加勢を……」

 「……助かります。あの者たちには、しっかりとお灸をすえてやらねば」

 「ええ。同感です。せっかくの機会ですし、みっちりと絞ってあげましょう」

 

 すでに退廷した二人の知らぬところで、四季検事と華扇さんが謎の協定を結びだした。

……二人にはかわいそうだが、完全な自業自得だ。ここは素直にお説教を受けてもらうとしよう。

 

「……話がそれてしまいましたね。では、証人。名前と職業、種族をお願いします」

 「名は茨木華扇と申します。種族は仙人。……未だ修行の身でございます」

 「……では、証人。宴会中にあなたが見聞きしたことについて、証言をお願いいたします」

 「宴会中のことですか……。分かりました。覚えている範囲でお話しさせていただきます」




どうも、タイホくんです。いつもより少し遅くなってしまいました。
今回、少し物足りないと思うので、3時53分にもう一本投稿いたします。

では。


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法廷1日目 その11

 ―証言開始― ~宴会中に見聞きしたこと~

 「宴会の場で、私は被害者の方の、ちょうど右隣に座っていました。……一度、被害者の方に酌をしたと記憶しています。宴会が始まってしばらくしたところ、急に吐き気を感じ、一度席を立ちました。戻ってきてしばらくすると、突然被害者の方が苦しみだし、血を吐いて倒れてしまいました。その後、私が警察に連絡をしに行きました」

 

 

 

 「……え、えっと、証人。これだけ、ですか?」

 「は、はい。私の覚えていることは、これで全てです」

 焦るぼくの姿を見て、四季検事がほくそ笑んだ。

 

 「……どうやら、この証人は自分が使っていたお猪口の柄について覚えていないようです。つまり、証人が使っていたお猪口の柄が変わっていたかどうかを、証明することはできない。弁護人。どうやら、あなたの目論見はここで朽ち果ててしまったようですね!」

 「ぐ……!」

 ……悪い予感が当たってしまった! 

……今回、ぼくは華扇さんが毒を飲んでいたことを証明しようとしていた。そして、その理由として、誰かが彼女のお猪口と毒の入ったお猪口を交換した、と主張するつもりだった。

でも、肝心の華扇さんがそのことを覚えていない! 勇儀さんや、萃香さん達の話だけでは、お猪口が入れ替わっていたと証明することは不可能だ! くそ、本人の口から話されるのが、一番説得力があるのに!

 

 四季検事の動揺が消えていた理由が分かった。彼女は、証人召喚の時に、先に華扇さんから話を聞いていたのだろう。そしてそこで、華扇さんがお猪口のことについて覚えていないと知った。だから、あんなに余裕そうでいられたんだ!

 

 「ふふ……焦っているようですね。弁護人」

 四季検事は、悔悟の棒を、手のひらにペチペチと打ちながら、余裕綽々な笑みを浮かべる。

 ま、まずい……! 向こうは完全に調子を取り戻している!

 いつの間にか窮地に陥ってしまった弁護側。しかし、さらにそこに追い打ちをかけるような発言が、紫さんから飛び出る。

 

 「……さて。本法廷で、未だ解明されていない謎は、この証人のお猪口が入れ替わっていた可能性という一点にまで絞られた。私個人の意見としては、この謎は解決されるべきだと思うわ。……しかし、この謎は、事件の大筋から外れた謎。今のところ、事件との関連性は一切見受けられないと言える。……よって、この尋問において、事件との関連性、もしくは、明確なムジュンが見受けられなかった場合、本法廷はこれ以上の審理は不要なものと判断するわ!」

 「な、何ですって……!」

 思わずのけ反ってしまう。うう、さっきまではいい感じだったのに!

 

 「ふふふ。裁判長の賢明な判断に感謝します」

 四季検事は、裁判長席に向かって一礼した。

 

 ……どうやら、ここが正念場のようだ。ここで何かムジュンを見つけられなければ、こちら側の敗北が確定してしまう! ……覚悟を、決めなければ。五感をフル活用して、何でもいいから引きずり出すんだ!

 

 「どうやら、弁護側も腹を固めたようね」

 紫さんが、裁判長席から身を乗り出し、こちらを見ながらそう言った。

 「……では、弁護人は、最後の尋問に取り掛かるように!」

 木槌の音と共に、尋問が始まった。

 

【尋問へ】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────




どうも、タイホくんです。次回で法廷1日目は終了となります。
と、いう訳で法廷1日目最後のつきつけるのコーナーです。
下に法廷記録を張っておきます。正解は三つあります。どれをつきつけてもOKです。
今回は簡単ですね。いや、今回"も"と言うべきでしょうか。

次回投稿予定日は5月22日です。その後、一カ月ほど休載させていただいた後、探偵2日目を投稿していこうと考えております。一応の予定では、6月29日にするつもりです。
それまでには3話を書き上げておきたいと思います。

では。

 ―つきつける― 茨木華扇の証言とムジュンする証拠をつきつけろ!
 
 【証拠品リスト】

・弁護士バッジ
ぼくの身分を証明するためのバッジ。
これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

・鬼道酒華の解剖記録
被害者の解剖記録。
※詳細
・被害者 鬼道酒華
・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

・鬼殺の秘薬
被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。
鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

・宴会参加者の情報
名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。
※詳細
宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、
人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

・名琴の証言書
名琴から聞いたことをメモしたもの。
「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

・被害者の盃
被害者が座っていた席に置かれていた。
牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

・華扇と勇儀たちの関係
華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、
四人でよくつるんでいた。

・茨木の百薬升
華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、
使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

・鬼殺し
宴会でふるまわれた酒。
強い度数と辛みが特徴。

・神便鬼毒酒
宴会でふるまわれた酒。
弱めの度数と甘い味が特徴。

・盃と徳利セット
萃香が持参した盃と徳利のセット。
盃はペアになっているものが5セット入っている。
※詳細
それぞれの盃の柄は以下の通り。
風:表に雲、裏面に風が吹いている様子
花:表に彼岸花、裏面に川
雪:表に降雪の様子、裏面に月
月:表に月、裏面にすっぽん
鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

・鬼の四天王時代の写真
妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。
鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。


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法律1日目 その12 尋問3-1-4

 ―尋問開始― ~宴会の場で見聞きしたこと~

 「宴会の場で、私は被害者の方の、ちょうど右隣に座っていました」

【ゆさぶる】【つきつける】

 「……一度、被害者の方に酌をしたと記憶しています」

【ゆさぶる】【つきつける】

 「宴会が始まってしばらくしたところ、急に吐き気を感じ、一度席を立ちました」

【ゆさぶる】【つきつける】

 「戻ってきてしばらくすると、突然被害者の方が苦しみだし、血を吐いて倒れてしまいました」

【ゆさぶる】【つきつける】

 「その後、私が警察に連絡をしに行きました」

【ゆさぶる】【つきつける】

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────



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法廷1日目 その13 尋問3-1-4 突破後

 「異議あり!」

 ……まさか、この情報が役に立つとは思っていなかった。やはり、人……いや、鬼の話はきちんと聞いておくべきだな。

 

 「証人。あなたが吐き気を感じる前に飲んだお酒には、“えぐみ”があった。断言できますね?」

 「ええ。忘れようのない味でした。断言できます」

 「ありがとうございます。証人。……これで、どうやら証明できそうです」

 「異議あり!」

 検察側からの異議だ。

 「飲んだ酒にえぐみを感じた……。ふん、それがどうかしたのですか。そんな些細な情報、気にかけるに能わないものです!」

 自信満々に言い放つ四季検事。が、ぼくはその言葉に思いっきり首を振ってやった。

 

 「ところが四季検事。この話は、とある証拠と決定的にムジュンしているのですよ!」

 「む、ムジュンですって?」

 ぼくは、法廷記録からメモを取り出した。

 

 「あの日宴会では、二種類の酒がふるまわれていたようです。名前は、“鬼殺し”に、“神便鬼毒酒”。それぞれ、辛い味と、甘い味を特徴とする酒です」

 「辛いと甘い……あっ!」

 四季検事は、こちらの意図に気づいたのか、顔をしかめた。

 

 「先ほどの尋問で、証人は宴会でふるまわれた酒以外の液体は、一切口にしなかった、と証言しました。……しかし、彼女は、“えぐみ”のある液体を口にしている。これは、明らかなムジュンです!」

 「ぐううっ!」

 四季検事が叫んだ。傍聴席からは、少しざわめきが起こる。

 

 「静粛に!」

 紫さんが、そのざわめきを制止した。それを確認したぼくは、そのまま続ける。

 

 「さて、ここで“なぜ証人はえぐみのある液体を口にしたのか”という疑問が浮かびます。宴会場でふるまわれた酒の中に、えぐみのあるものはない。つまり、これらの酒を飲んだことは、原因とはなりません。では、いつこのような状況が成り立つのか。……考え得る状況は一つです。何者かが、えぐみのある液体の入ったお猪口を、証人のものと入れ替えた時。それ以外ありえない!」

 「異議あり! どうやら、弁護側が主張したムジュンは正しいようです。しかし、その液体と事件との間に、関連性は見受けられない! えぐみのある液体が事件に関係していると証明できない以上、あなたの主張は何の意味も持たないのです!」

 「異議あり! お言葉ですが、このえぐみのある液体は、事件に大きくかかわっています! ……四季検事。この液体の正体が何か、あなたも既に知っているはずだ!」

 「ぐっ……。そ、それは……!」

 四季検事はこちらから視線をそらした。気づいているとみて間違いないようだ。

 

 「さて、舌戦はそこまでにして……。弁護側に問うわ」

 紫さんが木槌を打ち鳴らしながら言う。

 「証人が飲んだ、えぐみのある液体。その正体とは一体……!」

 

 ……ついに、ここにたどり着けた。液体の正体、それは決まり切っている!

 ぼくは、机を叩き、そして叫んだ。

 

 「証人が口にした液体の正体、それは……。被害者を死に至らしめた、鬼殺の秘薬です!」

 「ぐううっ!」

 四季検事が再び叫ぶ。傍聴席からは、今回の法廷で一番のどよめきが起こった。

 

 「静粛に! 静粛に! 弁護人。続けて頂戴」

 「被害者の殺害に使われた毒物、鬼殺の秘薬。その特徴の一つに、“強いえぐみ”があげられます。そして、証人が吐き気を感じる前に飲んだ液体もまた、えぐみがあった。証人が鬼殺の秘薬を口にしたことは、明白な事実です!」

 「異議あり!」

 四季検事は苦しい顔を見せたが、それでも引き下がる。

 

 「えぐみという共通点だけで、証人が毒物を飲んだと判断するのは、あまりにも早急です! あなたの理論で言うならば、この世に存在する全てのえぐみのある液体は、鬼殺の秘薬ということになってしまいますよ!」

 「異議あり! 証人が飲んだのは、間違いなく鬼殺の秘薬だったのです! 弁護側は、それを証明する証拠品を提出する準備があります!」

 「分かったわ。では、証拠品を提出してもらいましょう。証人が飲んだ液体が、鬼殺の秘薬だったことを示す証拠品を!」

 

 

 

 ―つきつける― 華扇が飲んだ液体が鬼殺の秘薬だったことを示す証拠をつきつけろ!

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────




どうも、タイホくんです。第3話法廷1日目はこれにて終了です。

なるほどくん側の方針がある程度定まった状態での裁判でしたので、思ったほど波乱が起こせなかったというのが、作者としての感想です。
探偵1日目のサイコロックのくだりを裁判中にやった方が、もう少し盛り上がったのではないかと思っているのですが……まあ、後の祭りという事で。

予告通り、一カ月の休載を挟んだ後、探偵二日目を始めていこうと思います。
連載再開予定日は、6月19日です。以前言っていた6月26日だと、一カ月と一週間だったので。数え間違いしていました。

また一カ月後にお会いしましょう。

では。


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法廷1日目 その14

 ぼくはメモを取り出すと、心の中で「くらえ!」と叫ぶ。

 「証拠品……それは、鬼殺の秘薬自体です!」

 「ど、毒自体が証拠なの?」

 紫さんが聞く。

 「鬼殺の秘薬が身体に及ぼす影響の中に、吐き気があげられます。証人の吐き気は、鬼殺の秘薬によって引き起こされた可能性がある!」

 「異議あり! 鬼殺の秘薬は、摂取した者に流れている鬼族の血に反応して、効果を示します。……しかし! 証人は仙人。鬼ではないのです。つまり、鬼殺の秘薬が反応するはずがない!」

 「異議あり! 残念ですが、検事。あなたの主張は間違っている!」

 「ぐ……ぐうっ!」

 四季検事が奥歯をギッ、と噛みしめた。

 華扇さんが、自身の正体のことを四季検事に話しているかどうか、ぼくは知らない。

しかし、華扇さんが証言台に立つことを彼女が恐れていたということは、四季検事は華扇さんの正体を知っているはず。だからこそ、今のぼくの言葉に、彼女は動揺したんだ!

 

 ぼくは、机を叩いて続きを言おうとする。が、ここで、華扇さんが自身の正体のことを隠したがっていることを思い出した。思わず、証言台のほうに目が行く。

 すると、華扇さんは観念したように目を閉じ、こちらに向かって頷いてくれた。

 ……話してもいい、ということのなのだろうか? 

確認の意味も込めて、目配せすると、彼女は再び頷いてくれた。

……華扇さんは、こちらに味方してくれたみたいだ。ならば、遠慮なく、彼女の正体を明かさせていただく!

 

 改めて机を叩く。

 「裁判長! 弁護側は、証拠を提出する準備があります!」

 「証拠……証人の正体を示す証拠ね」

 「その通りです!」

 「分かったわ。では、弁護側に提出を命じましょう。……この証人の、正体を示す証拠とは!」

 

 

 

 ―つきつける― 華扇の正体を示す証拠をつきつけろ!

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

 

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

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法廷1日目 その15

 提出すべき証拠は、明白だ! ぼくは法廷記録から、写真を取り出した。

 

 「その証拠は、こいつです!」

 「それは……写真ね」

 「この写真には、かつて妖怪の山に君臨していた、鬼の四天王達が写っています。この写真に写った、桃色髪の鬼……見覚えがありませんか?」

 「……証人にそっくりね」

 紫さんが言った。

 「その通りです。証人は、元鬼族だった! 仙人になる修行の過程で、その血は薄まりましたが、彼女の中には、まだ鬼族の血が流れている! だから、彼女は鬼殺の秘薬を摂取し、吐き気を感じてしまったのです!」

 ぼくは、机を目いっぱい叩いた。……これで終わりだ!

 「つまり! 事件当時、宴会の場には毒の入ったお猪口があった! このことから、被害者が、そのお猪口から毒物を摂取して死亡した可能性が浮上するのです!」

 「き…………きゃあああああっ!」

 四季検事が悲鳴を上げ、机に突っ伏した。……どうやら、しのぎ切れたようだ。

 

 

 

 「……今の話を聞いていて、一つ思い出したことがあります」

 ほとぼりが冷めたころ、華扇さんが言った。

 「なんでしょう?」

 証言で思い出せないと言っていたことについてだろうか。ぼくは即座に華扇さんに思い出したこと、について聞いてみた。

 

 「吐き気を感じて厠に向かう前、私が使っていたお猪口には鳥の絵が描かれていました。しかし、厠から帰ってきたとき、私の席においてあったお猪口には……川の絵が描いてあったのです」

 「先ほどの鬼たちの話と一致する内容ね。証人は当初、鳥のお猪口を使っていた。しかし、席をいったん立って戻ってきた時には、お猪口は華のお猪口に入れ替わっていた……ということね」

 

 「そのようです。このことから、鳥のお猪口に毒が仕込まれていたと導くことができます」

 紫さんとの会話で、自分の中で情報の整理ができてきた。今の話を総合すると、鳥のお猪口を使っていた人物が、自らのお猪口に毒を入れ、それを同じく鳥のお猪口を使っていた華扇さんに手渡した、ということのようだ。

 もし、真犯人が鳥以外のお猪口を使っていたとした場合、華扇さんと真犯人の間でお猪口が交換されたタイミングで、柄が変わっていることがばれてしまう。つまり、同じ柄を使っていないとこの方法は成り立たないという事だ。

 ……これで、調査で調べるべき対象が見つかったな。探すべきは、鳥のお猪口を持つ人物だ。

 

 「……どうやら、新たな可能性が浮上したようね」

紫さんが言った。

 「当初、現場からは毒物は被害者の体内以外から検出されていなかった。しかし、たった今、弁護側が毒物の入ったお猪口が存在していた可能性を主張したわ。この時点で、検察側の主張は崩れてしまう。だけど同時に、弁護側が存在を主張する毒の入ったお猪口が発見されていないのもまた事実だわ。……今の時点で判決を下すのは、まだ無理なようね」

 紫さんは、木槌を鳴らす。

 

 「果たして、被害者の体内以外に、毒物が現場に存在していたのか? 弁護側・検察側ともに、再調査でこの点を明確にしてきて頂戴」

 「分かりました」

 「……御意に」

 双方とも、異議もなく紫さんの要請を受け入れた。

 「では、本日はこれで閉廷!」

 木槌が打ち鳴らされ、今日の法廷は終了した。

……た、助かった、みたいだな。

 

 

 

 【同日 午後2時23分 裁判所 被告人第2控室】

 「な、何とかなったみたいだね……」

 控室に戻ってくると、真宵ちゃんは冷や汗をかきながら言った。

 「あ、ああ。華扇さんがお猪口のことを覚えていないと言ったときは、流石に終わったと思ったよ」

 「いやー。やっぱりなるほどくんの弁護は、綱渡りになる運命なんだね」

 「……ぼくだって、そうせずにすむのなら、そうしたいものだよ」

 ああ、汗でシャツがべったりだ。このまま弁護士を続けていたら、命がいくつあっても足りないよ。

 「弁護士さん」

 控室に、メディスンさんが入ってきた。

 「あ、メディスンさん。お疲れ様です」

 「まずはありがとうと言っておくわ。何とか、首の皮一枚つながったみたいね」

 「ええ。結構ギリギリでした」

 「そうみたいね……被告人席で聞いていて、生きた心地がしなかったわ。開廷前に、真宵さんが言っていたことは、確かだったようね。隣に座っていた死神に、鎌をつきつけられる幻覚が危うく見えかけたわ」

 メディスンさんは、頭を抱えてフラフラとする。

 

 「……とにかく、これで一日延命することができました。この後は、調査でどのようにして華扇さんのもとに毒入りのお猪口が届けられたのか。そして、そのお猪口がどのようにして被害者の元に運ばれたのか。その二点を調べる必要があるようで……」

 「あー、その前にちょっといいかしら?」

 ぼくの耳元で声がした。思わず、「ふわあああ!」と情けない声が出る。

 

 「紫さん! 何ですか急に!」

 「あら、驚かしちゃった? ごめんなさいね~」

 ……嘘だ。絶対に驚かしに来てる。

 「意気込むのはいいのだけれど……。今朝言っていたことについて、少しお話しさせていただけないかしら?」

 「け、今朝……。ああ、そういえばそうでしたね。……でも、今は調査が」

 「ああ、それなら大丈夫よ。そんなに長くならないし、安心して頂戴!」

 「で、でも……」

 「つべこべ言わないの。……しかたないわね。それっ!」

 

 紫さんは、床に向かって空を割くように指を動かす。すると、浮き上がったような感覚がやってくる。と、思った次の瞬間、ぼくの体は、深い穴に落ちていった。す、スキマだ!

 「あ、そのスキマは私の家に繋がっているから安心して~! 後で会いましょう~!」

 紫さんは、スキマの入り口から顔を出し、こちらに呼びかける。

 

 「ちょ、ちょっと紫さん! やり方が強引ですよ!」

 徐々に遠くなる控室を、ぼくは見上げながら落ちることしかできなかった。……なんでこう、何度も穴に落ちないといけないんだ! 

 目玉模様だらけのスキマの中で、ぼくは一人抗いようのない理不尽に怒るのだった。

 

 

 

つづく



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探偵2日目 その1

お久しぶりです。タイホくんです。本日より連載再開となります。

再開早々、世界観説明回となります。九千字少々と少し重めですが、お付き合いくださると幸いです。

あとがきの方で、説明の補足と、近況報告等をいたしますので、そちらも読んでくださると幸いです。

ではどうぞ。


 「……二回目ともなると、意外となれるものだな」

 裁判の直後、紫さんに突き落とされたぼくは、意外にも冷静さを保ちながら、底の見えないスキマの中で自由落下をし続けていた。

 思えば、二十数年の人生で、ぼくは三回も死を覚悟するような高さを落ちている気がする。

……そのうち二回は、紫さんに突き落とされているけれど。

 

 何となく上を見上げてみる。結構な距離を落ちたのか、天井はもう見えなくなっていた。……一体どれくらいの高さを落ちているのだろうか。

 下を向いても底は見えない。ただ、奇妙な目玉模様がこちらを見ているだけだ。 

 ……ぼく、そもそも落ちているのだろうか。ついには、そんな疑問が頭をよぎった。少し長すぎやしないか。

 

 そう思っていた時だ。下のほうから光が差し込んだかと思うと、ぼくは柔らかい何かの上に落ちた。慌ててそちらを見ると、金色と言うに相応しい美しい毛並みの何かが、ぼくを包んでいる。これは……何かのしっぽ?

 

 「む。ああ、なるほど。……全く、紫様は何度言えばわかるのやら」

 続けざまに、知らない声がした。芯の通った女性の声だ。喋ると同時に、しっぽの上にいるぼくの存在を確認するためか、金色の毛がゆさゆさと揺れる。ゆりかごみたいだ。

 様、をつけているということは、紫さんの部下なのだろうか?

 

 「お。思ったとおりの場所に落ちてくれたわね」

 紫さんの声がした。しっぽの向こう側にいるのか、姿は見えない。

 「紫様……。これはどういうことですか? 全く……“ここに立っていてほしい”なんて妙なことをおっしゃった時点で、嫌な予感はしていましたが」

 しっぽの持ち主は、不満げな声で喋る。

 

 「どうも、成歩堂さん。どうかしら? うちの式神の自慢のしっぽは?」

 「……モフモフしていて、気持ちいいです」

 ぼくの方に回り込んでにこやかにほほ笑む紫さんの問いに、率直に答える。

 

 「……紫様!」

 式神は、暢気そうに微笑む主人に向かって、行き場のない怒りをぶつけるのだった。

 

 

 

 「もーう。藍ってば、そんなに怒らなくてもいいじゃない」

 「怒りますよ! 私のしっぽについては、日頃から常に申し上げているでしょう!」

 お茶の用意をしながらプリプリと怒る式神……もとい、藍さんに紫さんは悪びれることもなく会話を交わす。

 

 「……それで紫さん。なんで突き落とすような真似を?」

 込み上げる不満と怒りを抑えながら、尋ねる。

 「えー、そりゃあ、せっかく来てもらうんだし、藍のモフモフしっぽを試してもらいたいなーと思って」

 口をとんがらせ、かまととぶる紫さん。

 「だからって落とす必要はないでしょう! 真宵ちゃんは普通にスキマを通っていたのに!」

 実はあの時、真宵ちゃんはなぜか紫さんと一緒に普通にスキマを通ってここに来ていたのだ。一人だけ突き落とされるなんて理不尽だ!

 しかし、当の紫さんは、「いやあ、人間の女の子を突き落とすのはちょっとね?」と返すだけだ。ぼくだって人間だぞ!

 

 「成歩堂様の主張は正当です、紫様。客人を突き落とすだなんて、どうかしていらっしゃいます! 正直、呆れました」

 お盆に三人分のお茶を入れた藍さんは、それをわざと勢いよくちゃぶ台の上に置いた。衝撃で、お茶が少しお盆の上にこぼれる。

 「いいじゃないの別に。藍のしっぽ気持ちいいんだもん」

 紫さんはケタケタと笑う。……本気でこの人のことが分からなくなってきた。

 「よくありません! 私のしっぽをどうにかしていいのは、紫様だけです!」

 「……あら、藍。“紫様だけ”だなんて……かわいい子ね~」

 掴めそうな言葉尻を見つけた紫さんは、煽り立てるような笑みを浮かべる。

 

 「な、ちがっ、そういう意味では!」

 思わぬところで言い損ないを生んでしまった藍さんは、思わず紅潮した。

 「ちぇ、橙がいます。橙なら触っても構いません!」

 「あら、そういえばそうだったわね~」

 紫さんは、これまた煽り立てるような目で藍さんを見る。……何をやっているんだ、この主人は。

 「っ……。こ、これで失礼します! 何かあったらまたお申し付けくださいっ!」

 藍さんはこのままここにいてはまずいと判断したのか、ぼくと真宵ちゃんの前に茶碗を並べると、奥に引っ込んでしまった。

 

 「もう。藍ったら。少しくらいいいじゃないの。ねえ?」

 「……こちらに同意を求められても困ります」

 頬杖を突き、大げさに音を立てながら紫さんはお茶をすする。

 

 「いいなあ。なるほどくん。私も触ってみたかったよ。あのモフモフのしっぽ」

 真宵ちゃんは、藍さんが引っ込んだ台所のほうを見て物欲しそうな眼をする。

 「あら、真宵ちゃん。あなたも分かるのね。あのしっぽの良さが」

 真宵ちゃんの言葉に、紫さんは身を乗り出して目を輝かせる。

 「そうなのよ~。せっかくいい毛並みをしているのに……しっぽは大事なところだから、って言って、私にしか触らせてくれないのよね。昔は甘えん坊で毎晩モフモフしてあげていたのに」

 「だから、橙も触っていいって言っているでしょう! 恥ずかしいこと言わないでください!」

 奥のほうから藍さんが叫ぶ。

 

 「あのー紫さん。ところで本題のほうは……」

 このままだと、いつまでたっても話が始まらなさそうだ。痺れを切らしたぼくは、思わず紫さんに問いかけた。

 「ああ、そうだったわね。少し長くなるけど大丈夫かしら?」

 台所のほうに向かって「照れ屋さんね~」だとか「ほんと昔っから甘えんぼなんだから~」と藍さんを煽りに煽りまくっていた紫さんだったが、流石に本題は忘れていなかったようで、こちらが問いかけると、すぐに答えてくれた。

 

 「しっぽ……触りたいなぁ」

 一方の真宵ちゃんはというと、さっきからずっと台所のほうを見て、しっぽが触りたいと呟いている。

 「……藍~! ご主人様命令よ~! ちょっとだけ触らせてあげなさいな!」

 紫さんは、台所のほうに向かって呼びかける。

 命令、という言葉には式神として逆らえなかったのか、藍さんは重い足取りで台所から姿を現す。

 

 「はあ……貴女を見ていると、橙を思い出すよ」

最初は不満げな顔をしていた彼女だったが、目の前に現れた金色のしっぽに目を輝かせる真宵ちゃんを見て、諦めがついたのか、「引っ張ったりしないでくださいね」と一声かけると、真宵ちゃんの方にしっぽを向けた。

「やったー!」

真宵ちゃんは、差し出されたしっぽに飛び掛かると、それの上でゴロゴロと寝そべり始めた。今気づいたが、藍さんのしっぽは全部で九本ある。なるほど、九尾の狐というわけか。

比較的、妖怪の中ではメジャーな部類に入ると思うが……それを従えている紫さん、実は結構すごい妖怪なのかしらん。ぼくにとっては、ただふざけているだけの掴みどころのない人、って感じだけれど。蛇か、あるいはウナギの妖怪なのかもしれない。

 

「さて、ひと段落したようだし、始めましょうか」

しっぽと戯れる真宵ちゃんを見て、微笑ましそうにしていた紫さんだったが、やがてこちらに向き直ると、今度は少し真剣な眼差しになった。

 

 「それで、話しておきたいこととは何でしょう?」

 紫さんに尋ねる。よくよく考えたら、この人はぼくを幻想郷に連れてきた張本人だ。暢気そうに笑ったりしているけれど、言ってしまえば、彼女は誘拐犯だ。こちらに危害は加えてきていないものの、ここにぼくを連れてきた以上、そこには必ず理由が存在するはずだ。

 昨日の第一回審理の直前、ここに連れてきた理由を尋ねた時、彼女はそれをはぐらかした。

ここでその理由が明かされるといいのだが。

 

 「その話をする前に……成歩堂さんは、この世界のことをどのくらい知っているかしら?」

 「この世界、というと幻想郷のことですよね? 昨日、紅魔館でパチュリーという魔法使いの方に一通り教えてもらいました。妖怪と人間のバランスのこととか、弾幕ごっこのことなんかですかね」

 「なるほど。なら話は早いわ」

 面倒な説明をする手間が省けたと思ったのか、紫さんは一つため息をつく。

 

 「話っていうのはね、ここにあなたを連れてきた理由。ひいてはあなたにお願いしたいことについてなのだけれど……」

 おっと、いきなりこちらが望んでいた話だ。この人のことだから、もっとはぐらかすものだと思っていたから、少し意外な気持ちだ。

 「お願いしたいことですか。なんでしょうか?」

 湧き上がる期待と不安を抑えながら、紫さんに聞く。

 

 「あなたにお願いしたいことというのは……映姫を、さらにいうなれば幻想郷を救ってほしいの」

 「……はい?」

 急にスケールがでかくなっていないか? 幻想郷を救う?

 「えっと……唐突すぎて理解が追い付いていません」

 「……まあ、そりゃそうよね。順序だてて話していくわ」

 紫さんはお茶を一口飲むと続ける。

 

 「さっき、幻想郷についてどのくらい知っているか、と聞いたわね?」

 「ええ」

 「じゃあ、直近の幻想郷の現状についてはどのくらい知っているかしら?」

 「直近の……あまり詳しくありません」

 「なるほど。じゃあ、そこを説明してあげないといけないわね」

 相槌を紫さんは打つ。

 

 「驚かないで聞いてほしいのだけれど……この幻想郷は今、崩壊の危機に瀕しているわ」

 「ほ……崩壊!? そんな冗談みたいな話が……」

 「本当よ。だから、あなたにこの世界を救ってほしい、と言っているの」

 紫さんの目は真剣だった。からかっているわけではないようだ。

 

 「幻想郷が人間と妖怪のバランスの元に均衡を保っている、という話は知っているわね?」

 「はい。どちらかが極端に多くなってしまうと、幻想郷が壊れてしまうと聞いています」

 「その通り。妖怪や神といった存在は、人間がいなければ存在できない。しかし、人間の数が極端に増えてしまうと、この世界は壊れてしまう。外の世界……あなたの住んでいる世界が人間の天下である以上、この幻想郷はそれ以外のモノ達の天下が続かなければならない。ここは、忘れ去られたモノたちの楽園。外の世界で健在である人間の数が増えてしまうことは、即ち幻想郷が外の世界と同じになるということを意味しているの」

 「なるほど」

 

 「そして現状、この幻想郷から妖怪の数が極端に減少している。このままいけば、人間の数が妖怪の数を上回り、世界の崩壊が始まるわ」

 「まだ始まってはいないんですね?」

 「ええ。でも、もう秒読み状態だわ。いつ始まってもおかしくない」

 紫さんはそう言った後、左手を上げそのまま空を割いた。スキマが開く。

 スキマの先には、紫色に輝く怪しげな桜が咲く空間が広がっていた。地面のほうを見ると、何やら色々落ちている。ポケベルに古い携帯ゲーム機……ガラケーも落ちている。

 その他にもいろいろな物が落ちていたが、すべてに共通していたのは、どれも香霖堂においてあったような物ばかりということであった。

 

 「紫さん、ここは?」

 「無縁塚というところよ。幻想郷の西の端のほうにある場所だわ」

 スキマから桜の花びらが舞い込んできた。紫さんはそれを払いのけると続ける。

 「ここは、幻想郷の中でも外との境界が一番薄いところなの。その影響で、外の世界から色々なものが……極まれに人間が流れつくこともあるわ。とても人がいられるような環境ではないのだけれどね」

 人がいられないような環境……ぼくがここに放り出されていたらどうなっていたのだろうか。想像するとぞっとする。

 

 「随分と散らかっているでしょう? 数十年前はもう少し綺麗だったのだけれど……ここ最近で随分と数が増えたわ」

 「……人間の数が相対的に増えた影響で、境界がより薄くなってきたから、ということですか?」

 「ご明察。さすがね」

 どこかから取り出した扇子をこちらに向けて、ビシッと紫さんは向けた。続けて、紫さんはスキマを閉じると、話を続ける。

 

 「無縁塚以外にも、幻想郷の各所で異常が発生しだしているわ。状況は最悪に等しいといったところね」

 紫さんは物憂げな表情になる。

 「一体、なぜ妖怪の数が減少し始めているのでしょうか?」

 ぼくは問いかける。薄々理由は分かっている。恐らく“彼女”が原因だろう。

 

 「その顔だともう分かっているみたいね。……ご想像の通り、この現状を生み出している原因の一端は、四季映姫。彼女だわ」

 「やはりそうですか……」

 「あの子は、妖怪を非常に忌み嫌っている。彼女がこの世界の頂に等しい場所に居座り続ける限り、この状況が変わることはないわ」

 四季検事がこの世界のトップ……? どういうことだろう。

 

 「あの。四季検事がこの世界の頂に等しい場所にいるというのは、どういう意味なのでしょう?」

 「あら。そのことについては知っていなかったのね」

 紫さんは意外そうな顔をした。

 

 「四季映姫……彼女は幻想郷を牛耳っている組織、是非曲直庁(ぜひきょくちょくちょう)の長、閻魔の階級についているの」

 「え、閻魔って、あの閻魔ですか?」

 「ええ。あの閻魔よ」

 ぼくの言葉に紫さんは首肯する。

 

 「是非曲直庁は、長である閻魔のもとに行政権、立法権、司法権の全てを持つ政治組織。幻想郷は、現状この組織に全てを握られている状態よ」

 「す、すべてを……」

 四季検事がそんなすごい組織のトップだったとは……。想像すらしなかった。

 「元々は、幻想郷管轄の地獄の管理をしている一組織にすぎなかったのだけれど……ある出来事をきっかけに現在の形になり、この世界を支配する巨大組織に成長してしまったわ」

 「その、ある出来事というのは?」

 「……“吸血鬼異変”というわ」

 「吸血鬼異変……」

 吸血鬼という単語をつい最近しょっちゅう聞いてきたぼくの頭の中には、レミリアさんの姿が写っていた。まさかな……。

 

 「この異変がきっかけで映姫は、妖怪に対する不信感を募らせたわ。首謀者の名は……“ヴィレンツ・スカーレット”」

 「……! “スカーレット“、ですって!?」

 「御察しの通りよ。現紅魔館の当主、レミリア・スカーレット。彼女の実の父こそがその異変の首謀者なの」

 「……なんてこった」

 ぼくは昨日紅魔館を出る直前に見た肖像画のことを思い出していた。あの時、絵の下のほうにあった札には、“ヴィ”と書かれていたと記憶している。名前か何かだろうと思ったけれど……まさかここで出てくるとは。

 

 「異変が起こったのは今からおよそ六十年前。西洋に住んでいたヴィレンツが突然、結界を打ち破り幻想郷に侵攻した。西洋に住んでいた彼もまた、外に住むのが困難になったのが原因で幻想郷に侵攻したと推察されるわ。ヴィレンツは、その圧倒的な力とカリスマで、幻想郷中の妖怪を傘下に取り入れ、この世界の人間たちを根絶やしにしようとしたわ」

 「なぜそんなことを? 幻想郷にさえいれば、妖怪としての姿は保てるのでは?」

 「ヴィレンツはとても強欲な男だったわ。幻想郷征服を足掛かりとし、その後外の世界さえも征服しようと企んでいたようね」

 「外の世界までとは……確かに強欲ですね」

 「異変は、ヴィレンツ一派とそれに対抗する勢力による全面抗争に発展したわ」

 「その対抗勢力の中に四季検事がいたと?」

 「ええ。彼女と、それに対抗勢力の棟梁であった彼女の師匠がいたわ」

 「し、師匠ですか」

 確か、パチュリーさんの話では、裁判制度を導入した人ってことだったよな。

 

 「私も対抗勢力の一員ではあったのだけれど、当時は妖怪への差別意識が今以上に高かったのもあって、決して一枚岩とは言えない状態だったわ」

 「互いに連携が取れていない状態だったんですね」

 「ええ、そうね。当初、対抗勢力の棟梁は、話し合いでの解決を望んだわ。しかし、ヴィレンツはそれに応じることはなかった。やがて、交渉は決裂し武力での鎮圧が図られ、そして対抗勢力側が勝利したわ」

 「戦力差では妖怪側のほうが有利なのでは?」

 「吸血鬼を含む妖怪の活動がやや鈍くなる昼間に、短期決着を図って攻め込んだのが功を奏したとされているわ。……でも、対抗勢力は最後の最後で致命的なミスを犯してしまった」

 「なんでしょう?」

 「……ヴィレンツを捕らえ損ねたの。棟梁によって討たれた後、ヴィレンツは最後の力を振り絞り、その場から煙のように消え失せたの。私もその瞬間をこの目で見たわ。一瞬の出来事で姿を捕らえることすらままならなかったわ」

 紫さんは苦虫を噛み潰したような顔になる。相当悔しかったのだろう。

 「ひとまず、彼の腹心の部下数名が捕らえられ、裁きを受けたのち処刑されたわ」

 処刑……恐ろしい話だが、しでかしたことを考えると妥当なのだろう。

 

 「その後、映姫の師匠は絶大な発言権を得たわ。ヴィレンツ一派掃討の一番の立役者だから、当然ね。彼はヴィレンツ掃討後、前々から頼まれていた是非曲直庁の長、閻魔の座に就き、その後自身のカリスマをもって組織の権力を拡大。幻想郷を統治するまでの一大組織に成り上げさせた。……しかし同時に、博麗の名が忌み嫌われるようになってしまったわ」

 「博麗……霊夢さんの家が? いったいなぜ?」

 

「博麗は幻想郷が誕生して以降、この世界を守護する役目を負っていたわ。しかし、吸血鬼異変勃発前に弾幕ごっこを提案していたのが仇になってしまった。もう知っているでしょうけど、弾幕ごっこは妖怪と人間どちらも等しく勝負ができるようにする制度。本来争いを好まない性格だった映姫の師匠は、妖怪に力を持たせてはいけない、という観点も含めその制度を棄却したわ。人々は妖怪側に力を持たせようとした博麗を嫌い、やがてその名は地の底に落ちてしまった、というわけ」

「そんなことが……」

 

「博麗の没落後、是非曲直庁による幻想郷の統治が本格化したわ。それまで法律といえば、人里で制定されていた必要最低限のものぐらいだったのだけれど、それが撤廃され幻想郷全土に有効となる法律が敷かれたわ。この法律のせいで、妖怪たちは自分の存在を誇示することが難しくなったわ」

「それが、現在の妖怪の数が減っている問題につながるんですね」

「そうね。さらに、映姫の師匠が亡くなり、彼女が二代目閻魔となった十年前からは、さらに状況は悪化したわ。映姫は師匠から教育を受けた。その時、師匠の妖怪に対する嫌悪の感情が、彼女にも移ってしまったみたいね。彼女が閻魔の座について以降、妖怪の犯罪者の検挙率は大幅に上がったわ」

昨日の裁判の時に感じた、四季検事の妖怪への嫌悪感はどうやら間違っていなかったようだ。尊敬しているであろう人からの教えが影響しているのは確実だ。

 

「さらに映姫は、転生管理委員会という組織も設立させたわ」

「転生管理委員会……ですか?」

「死後の人間や妖怪の魂を管理する部署とされているわ」

「されている? 含みのある言い方ですね」

「……私も詳細までは分からないけれど、転生管理委員会には裏の顔があると睨んでいるわ。どうも、ここ最近きな臭い話が絶えなくてね。調査しているところだから確実なことは言えないのだけれど……」

 紫さんは眉間にしわを寄せる。

「……委員会は実際には、罪を犯した者の魂……主に妖怪ね。そういう者の魂を輪廻の輪から外す組織である可能性があるわ」

「輪廻の輪から外す……つまり、生まれ変わることを不可能にさせるということですか?」

「そうなるわ」

そうまでして、妖怪を根絶やしにしたいということなのだろうか。一体、四季検事は何を思ってそんなことを……。

 

「で、ここからがあなたに頼みたい本題なのだけれど」

あ、まだ本題じゃなかったのか。重たい情報がいっぱいで、もうお腹いっぱいだよ……。

 

「あなたには、映姫が成長するのを手伝ってほしいの」

「成長、ですか……」

「彼女は、閻魔に就任してから今日にいたるまで、自分の考えこそが絶対のものである、と思っているわ」

 確かにそうだ。自分の独断だけで判決を下すような裁判をやっていたことが何よりの証拠だ。

「あなたと本当の裁判を通して対峙することで、自分の独断のみでは時には誤った判決を下すかもしれないということを知ってもらう。そして、他人と向き合いその人物の人となりを見抜く、慧眼を獲得してもらいたいと思っているの。……今の彼女は、妖怪が絶対悪として向き合おうとしていない。だけど、成長して相手と向き合うことを覚えれば、きっと妖怪を見る目も変わるはずと思っているわ」

 「……紫さんは、彼女のことを信じているんですね」

 「ええ。彼女も決して話が分からない相手ではないわ。いずれ気づいてくれると私は信じている」

 紫さんの目は、これまでにないくらい真剣なものだった。どうやら、本気のようだ。

 

 「……分かりました。できる限りのことはやってみましょう」

 「助かるわ。ありがとう、成歩堂さん」

 部外者であるぼくにできることはきっと限られているだろう。今はせめて、目の前の裁判を通して彼女と向き合うことにしよう。

 

 「これで話は全部よ。付き合ってくれたことに感謝するわ」

 紫さんは、茶碗の中身を全て飲み干すと、ニコリと微笑み感謝の言葉を述べた。

 「これからまた、調査に向かうのよね?」

 「ええ。ひとまず、留置所に行ってメディスンさんの様子を見ておこうかと」

 裁判終了後、ほとんど話す暇もなくここに連れてこられてしまった。彼女の状態を確かめてから調査を始めたいという考えだ。

 

 「なら、スキマで留置所の前まで送ってあげるわ」

 「す、スキマですか」

 スキマという物にはあまりいい思い出がない。思わず身構える。

 「ふふふ。そんなに引きつった顔をしないで。今度は普通につなげてあげるから」

 後ずさりしたぼくをみて紫さんはケタケタと笑う。原因を作ったのは全部あなたでしょう、とツッコミたい。

 

 「えー。なるほどくん。もう出発なの? 私もっとモフモフしてた~い」

 ぼくが紫さんから話を聞いている間、真宵ちゃんはずっと部屋の端のほうで藍さんのしっぽをいじくっていたようだ。

 当の藍さんは、抵抗する気もないのか、されるがままに真宵ちゃんにしっぽをいじくられている。話を聞いているとき、時たま横目で藍さん達のほうを見ていたが、迷惑そうな顔をしていた気がする。

 「すみません、藍さん。うちの子が。ほら、そろそろお暇するよ」

 「え~。やだ~」

 真宵ちゃんはしっぽにしがみついて離れようとしない。すっかり駄々っ子になってしまった。放っておくと藍さんの迷惑になるので、着物をグッと掴んで無理やり引き剥がす。

 

 「た、助かりました。この子があまりに幸せそうだから、離れてほしいと言い出しにくくて……」

 「なんか、ほんとすみません」

 「いえ、お気になさらず。橙に触られているみたいな感じでしたし、そこまで気にならなかったので」

 藍さんに陳謝した。本人が気にするなと言ってくれていることがせめてもの救いだ。

 

 猫のように着物の首根っこをつかまれた真宵ちゃんは、しばしの間、藍さんのしっぽに未練がましい視線を送っていたが、やがて諦めがついたのかスクリと立ち上がると、

 「ま、いつまでもウダウダしていられないよね。よし、調査に戻るよ、なるほどくん!」

 と元気良く言い放ち、一人で先にスキマの向こうへ行ってしまった。全く、調子がいいんだから……。

 「元気でいい子ね」

 「元気すぎるのが玉に瑕ともいえますが」

 紫さんが真宵ちゃんをフォローする。

 

 「それではぼくはこれで。失礼します」

 「ええ。また法廷で会いましょう」

 紫さんに一礼して、ぼくもスキマを通る。

 さて、調査再開だ。まずはメディスンさんとの面会。その後は、消えたお猪口の謎の手掛かりを集めるんだ!




改めまして、お久しぶりです。タイホくんです。一カ月ぶりですね。

説明回、情報がうまく伝わったか、少し不安です。自分でもこんなのでいいのだろうかと、未だに思っている次第です。無縁塚の立地、西の端でいいのだろうか、とか。……まあ、黄泉の国が西側にあるっていう話があるし、これはたぶんあってるはず。ファンメイドの幻想郷の地図でも、ほぼすべての地図の西に無縁塚があるし。
無縁塚はともかく、是非曲直庁なんか、原作とかけ離れすぎた設定になっていますもの。なので、何かおかしいなと思ったり、これは無理があるだろ、と思った点があったらご指摘くださると幸いです。
ちなみに、唐突なゆからんもどきの描写が入ったのは、作者の悪ノリの副産物でござりまする。

さて、再開までに法廷2日目を書ききるという話でしたが、なんとか昨日、執筆を完了いたしました。
ストック的には、もう少しゆっくり……もとい、ダラダラしてもよかったのですが、締め切りを設定した以上、それを破るのはなんか嫌だったので書き切ってやりました。この数日、地味にきつかったです。

ともあれ、これで3話は失踪しないことが約束されたので、ストックが尽きる前に、今度は4話に取り掛からなければいけません。いやー、大変だ大変だ。なんで連載始める前に、全話考えておかなかったのか。見切り発車タグは伊達じゃありません。

ところで、休載中に、逆裁二次創作界隈では色々と騒ぎが起こりましたが、現在はだいぶ落ち着いてきているようです。今後、この界隈がどのように変わっていくか、私には分かりませんが、まあ、のらりくらり、ひっそりとやっていこうと思います。

近況報告は以上です。以下は、説明回のちょっとした補足です。東方をある程度知っている人がつっこんできそうな疑問を、私なりに一応ピックアップしておきます。……これでもムジュンが出ていたら、申し訳ない。

次回投稿予定日は、7月3日です。

では。

※新キャラ紹介のコーナー※
・ヴィレンツ・スカーレット
スカーレット家前当主。名前の由来は、ヴィラン+ペアレンツから(ペアレンツだと正確には両親になるが、そこはあまり気にしないでください)
当初は、デビル+ペアレンツでデビルレンツという名前だったが、ダサかったので変更となった。

※補足のコーナー※

Q,吸血鬼異変ってレミリアが起こしたんじゃないの?
A,公式から出ている文章に、レミリアが吸血鬼異変を起こしたと書かれているのは事実ですが、一部文章では、レミリアが起こしたと書かれていないため、本作はそのスキにつけこんで、異変の首謀者≠レミリアとしております。
また、仮にレミリアが吸血鬼異変を起こした場合、原作紅魔郷であまり名が知れ渡っていなさそうな描写と若干のムジュンが生じることも、こじつけの理由としております。

Q,旧地獄、地獄はどうなってるの?
A,両方とも概ね原作通りですが、地獄行きの判断は、生前に裁きが済んでいるものとしており、死後の裁判は行われていない、という設定です。

Q,公式設定で、閻魔は二交代制というものがあるが、どうなっている?
A,今作ではその設定はないものとしています。

Q,他の幻想郷の巨大勢力はどうしている?
A,正直あまり考えていません。ですが、少なくとも守矢神社組は幻想入りしていない、という設定になっています。

私が思いつくのは、これくらいです。他にまだ何かあれば、感想欄かメッセージの方で教えてくだされば幸いです。あとがきにもかかわらず、長文失礼しました。


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探偵2日目 その2

今回、少々短めです。


 【同日 午後3時16分 留置所】

 

 「遅かったじゃない! 私ずっとここで待ってたんだから!」

 受付を済ませ、面会室に入ったぼく達は部屋に入るや否や、メディスンさんに怒られてしまった。

 「す、すみません。紫さんとちょっと話し込んでしまって……」

 頭に手を当て、ヘコヘコとぼくは謝る。メディスンさんは、しばらくの間、機嫌が悪そうに腕を組んでそっぽを向いていたが、やがてこちらに向き直る。

 「ま。いいわ。私、れでぃだから。許してあげなくもないわ。それに、大事な話をしていたのでしょう? なら、しかたないということにしてあげましょう」

 「あ、ありがとうございます」

 許してもらえたってことで……いいんだよな? 

このまま立っているのも何なので、ひとまず席に着くことにした。しばらく誰も座っていないであろうパイプ椅子は嫌に冷たく感じる。

 

 「調査の前に、いくつかお話を聞かせていただけますか」

 「いいわ。何でも聞きなさい」

 メディスンさんは、自信ありげに腕を組みなおす。

 

 「ではまず一つ……茨木華扇さんの使っていた盃の柄に覚えはありますか?」

 「盃の柄ね……。申し訳ないけれど、そこまで覚えていないわ」

 メディスンさんは頭を抱える。まあ、そりゃそうか。事件当時はアルコールが入っていたんだ。記憶がおぼろげになるのも無理はない。

 

 唸り声をあげなんとか記憶を辿ろうとしてくれるメディスンさん。やがてあることを思い出してくれた。

 「……盃を準備していた人なら、私覚えているわ」

 「本当ですか!」

 「ええ。あれは確か……人間と、鬼灯鈴(ほおずき れい)っていうちっちゃい鬼だったかしら」

 人間というのは名琴さんのことだろう。もう一人の、鬼灯鈴という名前は初耳だ。六人いた鬼の参加者の一人だろう。

 「その二人が盃を用意していたところを見たんですね?」

 「ええ。伊吹って鬼に声をかけられた後、すぐに宴会場に向かったからだわ。尤も、一部始終を見ていたわけではないけれど。あの時は、特にすることがなかったから。その二人が、高そうな木の箱から盃を取り出していたのを見ているわ」

 「なるほど……」

 その二人なら、華扇さんの席にどの盃を置いたか覚えているかもしれないな。

 

 「ねね。もしかしたらさ、その二人のどちらかが犯人だったりして!」

 真宵ちゃんが、やや興奮気味に話す。

 「いや、それはどうだろう……」

 「そうね。今日の裁判を聞く限りだと、宴会で使われた盃からは毒は見つかっていないそうだし。その線は薄いんじゃないかしら。準備しているところを見ていたけれど、毒を盛るような仕草をしているようには見えなかったわ」

 「そっか……」

 真宵ちゃんはやや落胆する。自信がある説だっただろうか。

 

 「毒を盛った可能性は低いけれど、その二人が最有力候補であることは事実だと思うよ。ひとまず話を聞いてみることにしようか」

 「うん。そうだね!」

 少しフォローを入れてあげると、真宵ちゃんはすぐに元気を取り戻した。やっぱりこの子の一番のとりえは、この元気さだな。

 

 「あ。盃の事と、もう一点。他の参加者たちについて聞いておきたいんですが」

 「他の参加者? いいけれど、何か役に立つのかしら」

 「被害者と面識のある人はマークしておきたいな、と。私情のもつれからの犯行、なんて線もあり得ますし」

 「ああ、そういうことね。えっと……裁判の前にも話したと思うけれど、参加者の半分が鬼だったわね」

 「被害者と親しげに話していた人はいましたか?」

 「親しげに……陽皐瑠夏(ひさわ るか)って鬼と、東雲璃月(しののめ りつ)って鬼。後、さっき話した鬼灯って鬼は、呼び捨てで被害者のことを呼んでいたわね」

 「つまり、今日の法廷で証言していない鬼たちがそれに該当すると」

 「そうね。ただ、呼び捨てという面だけで言うならば、今日証言していた鬼たちも呼び捨てで話していたわね。でも、自己紹介をしていたから、たぶん初対面だったと思うわ」

 勇儀さんと萃香さんは初対面と。

 「華扇さんはどうでしたか?」

 「ああ、あの人も初対面だったわね。自己紹介していたし」

 華扇さんも初対面か。

 

 「これでメディスンさんを抜いて七人ですか。名琴さんと、もう一人の参加者はどうでした?」

 「名琴っていう人は……微妙ね。さん付けで呼んでいたけれど、初対面って感じではなかったわ。もう一人の人は……そもそも私から見えない位置にいたから、声もあまり聞こえなかったわ」

 「なるほど。そのもう一人の人の容姿は分かりますか?」

 「えっと、確か私と同じ金髪で、瞳の色が緑色の女の妖怪だったわね」

 金髪に緑の瞳……外国の人みたいな見た目だな。

 「後は……。席に着く前に一瞬姿を見たのだけれど、親指をずっと噛んで何かぶつぶつと言っていたわ。呪詛か何かの類かしら。それに、勇儀って鬼のほうをちらちらとみていたわね。もしかしたら知り合いなのかも」

 「呪詛、ですか……」

 うわあ……なんか怖そうな人が出てきたぞ。それに、勇儀さんの知り合い疑惑あり、か。

あの人の交流関係が心配になってきた。

 

 「私が話せるのはこんなところかしら」

 「分かりました。ありがとうございます」

 さて、聞いておきたい情報はこんなものかな。

 

 「よし。真宵ちゃん。そろそろ行こうか」

 「了解! 次はどこに行く?」

 「うーん……他の宴会参加者に話を聞きたいけど、どこにいるのか分からないし、にとりさんあたりに聞いてみようか」

 「あ、にとりって今日の法廷に立ったあの河童よね? それなら、警察署にいると思うわ。さっき廊下で署に向かうって声が聞こえたから」

 「ありがとうございます。じゃあ、まずは警察署だな」

 「よし。イッチョ行くよ、なるほどくん!」

 真宵ちゃんは、重い鉄扉を軽々と開け、メディスンさんに一礼すると部屋を飛び出す。

 ぼくも一礼すると部屋を後にした。さて、にとりさんのところに行こう。……説教されていないといいのだが。

 にとりさんの安否を気にしつつ、警察署へと足を運んだ。




どうも、タイホくんです。「探偵2日目 その2」をお送りしました。
キリのいい場面だったので、短いですが今回はここまでです。ストックの都合があるもので……申し訳ない。

今回、名前が初めて出た三人はオリキャラです。もう少し後のパートで出てきますので、お楽しみに。

次回投稿予定日は、7月17日です。

では。


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探偵2日目 その3

 【同日 午後3時37分 警察署内・刑事課】

 留置所から警察署までは、歩いて五分程度しかかからなかった。一つの地区に同系統の施設が纏めてあるおかげで、移動時間を短縮できて助かる。外の世界では、留置所と警察署がそれなりに離れていたから大変だっただけに、ありがたみが余計に増している。

 

 受付で簡単な手続きを済ませたぼく達は、二階にある刑事課へと向かった。よくあるオフィスデスクが雑に並べられた部屋で、何人かの河童刑事たちが右往左往しながら忙しそうにしている。

 かと思えば、一部の河童刑事は、だるそうに背もたれにもたれて、ため息をついていたり、またある河童刑事は、よく分からない機械をいじくっている。事件現場の時もそうだったが、やはり統率力が取れていないように見て取れる。

 

 「ごちゃごちゃしてるね」

 真宵ちゃんが、素直に感想を言った。

 「外の世界でも、好き放題やっている刑事さんはいるにはいたけれど……ここまで顕著ではなかったな」

 外の世界の刑事課の課長さんの顔がふと、頭をよぎった。普段はだらしなそうにしているのに、あれでタイホくんの生みの親だというのだから驚きだ。

最近は“ミスター・タイホ”なんて安直な英訳をされて、イギリスの方にも進出していると小耳に挟んだ。彼が就職先を間違えたのでは、と思ったことは一度や二度では済まない。

 ここにいる河童刑事たちにも同じことが言えるような気がした。向き不向きがあるのだから、機械いじりをしている河童たちはそういう系の部署に異動させればいいのに。

 ……おっと、話が脱線してしまった。ひとまず、部屋の中をざっと見まわすことにしよう。

 

河童たちは、みんな同じ格好をしているのでぱっと見だけでは個人個人を判別することはできない。幸い、髪色はみんな違うようなので、それを手掛かりににとりさんを探す。が、姿が見えない。

 

 「にとりさん、いない?」

 「うん……同じような格好の人がいっぱいいるから、断言できないけれど……。多分いない」

 ああ、なんか目が痛くなってきた。同じ色の服ばかりが視線に入ってくるからだろうか。

 

 「あの、すみませーん! 河城にとりって刑事の方、知りませんか?」

 見かねた真宵ちゃんが、声を上げる。すると、部屋の奥に座っている河童が反応した。一人だけ独立した机に座っているところを見るに、課長かそれに相当する位の人だろう。にとりさんより一回り年上な印象を受ける。

 机には河童を模したと思われるキャラクターが描かれた紙が何枚かある。まさか、この人も……。刑事課の課長はマスコットキャラを作る運命にあるとでもいうのか。

 

 「ああ、河城さんねー。確か、三階の実験室にいるんじゃないかしら」

 ぼくが机の上のデザイン案に困惑している間に、課長さんと思しき河童が居場所を教えてくれた。実験室、か。彼女らしいな。

 

 「ありがとうございます! ほらっ、なるほどくん。行くよ行くよ!」

 お礼を言った真宵ちゃんは、そのままぼくの背中を押して部屋を出るよう、促してきた。




少し短いので、本日午後4時56分ごろにもう一本投稿いたします。


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探偵2日目 その4

 【同日 午後3時40分 警察署内・実験室】

 真宵ちゃんに押されるがままに、三階に上がる。階段を上り切ると、薬品の匂いが漂ってきた。小学校の理科室に入った気分だ。

 

 「お薬の匂いがするよ、なるほどくん」

 「実験室、なんて呼ばれるくらいだからな」

 廊下を進みつつ、部屋の中を伺いながらぼく達は会話を交わす。この階には、四つの部屋があり、すべてガラス張りになっている。問題が発生したとき、部屋の外から見えていないと危ないからだろうか。

 廊下を歩いていると、やがて一番奥の部屋ににとりさんの姿が見えた。彼女以外にはだれもおらず、一人で黙々と実験をしているようだ。

 

 実験の邪魔にならないように、小さくノックをする。すると、こちらに気づいたのか、かけていた透明のゴーグルを外すと、向こうから扉を開けてくれた。

 

 「おお! 盟友じゃないか! わざわざどうしたんだい?」

 にとりさんは嬉しそうに笑って、ぼく達を部屋に招き入れる。

 「ちょっと、事件のことで」

 「ああ、了解了解。答えられる範囲でよければ、いくらでも」

 にとりさんは、近くにあった背もたれのない丸椅子を引っ張ってきて、そこに座った。

 

 「それにしても、立派な研究室ですねー」

 真宵ちゃんは、ぐるりと室内を見回す。壁に備え付けられた棚には、アルコールランプやら、顕微鏡やらの実験道具に加え、茶色や紫色の小瓶が無数に並んでいる。この手のものには詳しくないが、設備が充実していることは素人でも簡単に見て取れる。

 

 「ああ、四季様が作ってくれたんだよ、ここ」

 「四季検事が……。意外ですね」

 「あの人、優秀な者には支援を惜しまないからね。この実験室は、我々河童の技術力を認めてくれた何よりの証拠ってわけさ。私たちの誇りだよ」

 にとりさんは胸を張る。

 

 ……正直、少し違和感を覚える。先ほどの紫さんの話どおりならば、四季検事は妖怪のことを忌み嫌っているはずだ。なのにどうか。彼女は、妖怪である河童たちを登用するばかりか、こんな実験施設まで作ってあげているではないか。

 朝霧さんもそうだ。彼も妖怪のはずなのにそれなりのポストについている。優秀な者は人妖問わずに起用する、ということなのだろうか……。でも、その行動は妖怪を忌み嫌う彼女の思考とムジュンしている……。うむむ。彼女のことが、余計にわからなくなってきた。

 

 「んで? 要件は何だい?」

 考えにふけっていると、にとりさんが用件を尋ねてきた。おっと、このことは後にして、今は目の前の調査に集中しなければ。

 

 「ええと、今日の法廷に出ていなかった事件の関係者に話を聞きたいのですが……。居場所が分からないもので。どこにいるのかな、と」

 「ああ。そんなことか。この地区にある居酒屋にいるよ」

 「い、居酒屋ですか?」

 「ああ。この地区内から出なければいい、って話したら、ほとんどが居酒屋に行っちゃったよ。ま、鬼の方々ばかりだから、当然なんだけれどね」

 「分かりました。ありがとうございます」

 「いいってことよ!」

 にとりさんは、鼻の下を人差し指でこする。

 「あ。ただ、この地区には居酒屋が二店舗あるから気を付けて。全員同じ所にいるとは限らないから」

 「了解です」

 同じ所にいない可能性があるのか……。移動が少し面倒だな。

 

 「よし。真宵ちゃん、ひとまずその居酒屋に……って、何やってるの?!」

 真宵ちゃんは、ぼくが少し目を離していた隙に、にとりさんの実験机に近づいていた。

 「何って、どんな実験をしてるのかな、って」

 「近づいちゃだめだよ! 危険な薬品を使ってるかもしれないぞ!」

 慌てて真宵ちゃんを机から遠ざける。なんか、今日の真宵ちゃんはやけに好奇心旺盛な気がする。

 

 「まあまあ、盟友。落ち着いて。人間に害のあるものは使ってないから」

 にとりさんは慌てるぼくをなだめる。

 「人間に害のあるものは使ってないとは?」

 ふと、にとりさんの発した言葉が気になった。人間には害がない……つい今日、似たようなフレーズを聞いたな。

 「ん? ああ。ちょうど今、鬼殺の秘薬を使った実験をしているんだよ」

 「ええ? 毒物の実験ですか!?」

 「ああそうさ。安心して。私たちには害はないから」

 「そ、そりゃそうですけれど……」

鬼以外には害がないとはいえ、毒物を使った実験と聞くと、どうしても身構えてしまう。

 にとりさんは、「盟友は心配性だなー」と言いながら実験机に向かう。

 

 「なに。ちょっと、この毒について知っておきたいと思ってね。うちの資料保管庫を漁ってみたんだけれど、この毒に関する情報がほぼ無いもんで。分からないってんなら、自分で調べるしかないだろう、ってわけさ」

 にとりさんは、フラスコを振ったりして様子を見ながら話す。

 「それで、結果はどうだったんですか?」

 「ああ。概ね成功したよ」

 フラスコを置いたにとりさんは、今度はノートを手に取って、こちらを振り返る。ノートには、何やら数値だったり、化学記号だったりが書かれている。芸術学部出身のぼくには、何が何だかちんぷんかんぷんだ。

 

 「鬼殺の秘薬が、ある物質……物質Xと物質Yとおこうか。この毒は、これら二つの物質が主成分だってことの裏付けは取れたんだ。興味深いことに、物質Xっていうのは、偶然にも今回の事件現場にあった“鬼殺し”ってお酒の主成分でね。これと物質Yが合わさることで、毒の基礎となる部分が出来上がるんだけれど、ここからが面白くて! この二つが合わさった後、この物質が入ることで……」

 立て板に水のごとく、にとりさんは話す。気づけば、専門的なことまで話し出しているようで、何を言っているのかまったく理解できない。

 

 「え、えっと! ざっくり言うと、鬼殺の秘薬は二種類の物質を合わせると出来上がるってことですね!」

 専門用語の応酬に目を回した真宵ちゃんが、たまらず叫んだ。

 それに驚いたにとりさんは、我に返って話すのをやめた。ナイス、真宵ちゃん。

 「そ、そうだね。……すまない。つい熱くなってしまったよ」

 にとりさんは、しょんぼりとする。

 

 「……少し、気になることがあるんですが」

 にとりさんに尋ねる。さらりと今、割と重要な情報を、彼女はしゃべった気がする。

 「ん、なんだい?」

 「毒の主成分である、物質Xのことなんですが。その物質Xが鬼殺しの主成分でもある、って本当ですか?」

 ぼくがそう聞くと、にとりさんは再び目を輝かせる。

 「そうなんだよ! ほら、これを見てほしいんだけどさ! これは、鬼殺しの成分分析の結果なんだけれど、アルコールを除いたとき、この物質Xがこのお酒で一番多い成分なんだよ! いやあー、同じような名前のこの二つに同じ成分が入っているとは! 名前を付けた人はこれを知ってて付けたのかな? あ、ほかにも興味深いことがあって! この……」

 

 「わ、分かりました! もう大丈夫です!」

 再びにとりさんを制止する。好きなことの話題になると、歯止めが利かなくなるみたいだ。

 驚いた様子を見せたにとりさんは、同じ過ちを二回犯したことを恥じたのか、少し顔が赤くなる。

 「い、いやあ……。わ、悪い癖が出ちゃったね。自分の得意分野となると、つい熱中しちゃって」

 にとりさんは、恥ずかしそうに頬をかく。その恥ずかしさをごまかすためか、机の上の小さな引き出しのほうに走ると、中から紙の束を一束引っ張り出してきて、ぼくに手渡した。

 

 「これ、鬼殺の秘薬の新しい情報。常に最新のものを持っていたほうがいいだろう?」

 「あ、そうですね。ありがたく受け取っておきます」

 思わぬ場面で情報をゲットした。……といっても、ほとんどなにが書いてあるかわからないんだけど。

 手渡された紙には、先程にとりさんが説明したことと、ほぼ同じことが書かれている。文章で読めばまだわかるかと思ったが、やはりわからない。……ぼくにでも理解できる情報だけを、元の紙に書き加えておくか。

 

―証拠品「鬼殺の秘薬」の情報を更新した―

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

 

―証拠品「鬼殺し」の情報を更新した―

・鬼殺し

宴会の場にあった酒の一つ。物質Xを主成分とする。

強い辛みが特徴。

 

 「さて、私はそろそろ実験に戻ろうかな。まだ少しやりたいことが残っているし」

 にとりさんはフン、と鼻息を鳴らすと、こちらに背を向ける。ちらりと覗く横顔は、まだ少し赤い。

 

 「それじゃあ、ぼく達もお暇しようか」

 「そうだね」

 真宵ちゃんは、素直に応じると、部屋を後にした。

 「では。失礼します」

 「おう! またな、盟友!」

 ぼくが部屋を去る直前、にとりさんはグッドサインをしてこちらに笑いかけてくれた。

 さて、次はこの地区内にある居酒屋を探さなければ。……調査で、居酒屋を探すってなんだか変な感じがするけれど。

 

 妙な気持ちを抱えたまま、警察署を後にした。……居酒屋、近くにあればいいのだけれど。



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探偵2日目 その5

 【同日 午後4時16分 のんべえ】

 警察署を出るときに受付でもらった、治安維持地区の地図を頼りに、ぼく達はのんべえという居酒屋にたどり着いた。時間が時間なので、客の数はまばらだ。店先に置かれた看板を見ると、午後四時から営業しているようだ。一般的な居酒屋に比べると、少し早いほうだろうか。

 

 赤色の暖簾をくぐると、暖簾と同じ色の三角巾をした店員が現れた。先に連れが来ている、とひとまずその場はやり過ごし、店内を見渡す。目当ての人たちは、すぐに見つかった。店の奥のほうで、相変わらず酒を浴びるように飲んでいる。

 

 「……見たことある人がほとんどだね。なるほどくん」

 「どうやらそうみたいだ。知らない顔が一人しかいない」

 ここには、合計八人いる関係者のうち、四人しかいない。しかも、そのうち三人は、華扇さん、勇儀さん、萃香さんときた。残りの四人は別の居酒屋にいるのだろう。はあ、まわらないといけないところが増えてしまった。

 

 残りの一人は、恐らくメディスンさんが話していた人だろう。勇儀さんの隣の席に、座っている人……いや、妖怪は金髪に緑眼の容姿をしている。かなりの美人だ。金髪の妖怪は、会話にあまり加わることはなく、グラスを片手に持ったまま、隣に座る勇儀さんのほうをぼーっと見つめている。

当の本人は、あまり気にすることなく萃香さんと大きな声で話している。もう少し人目をはばかって欲しいものだ。

しかし、金髪妖怪の方にも時折話しかけてあげたり、グラスにお酒を注いであげたりしている。仲は結構いいみたいだ。金髪妖怪は、勇儀さんに話しかけるたびに、モジモジとしている。きっと、勇儀さんが憧れの存在なのだろう。

 

「ね。なるほどくん。いつまで突っ立ってるの。入り口つっかえちゃうよ」

「あ、ああ。ごめんごめん」

 萃香さんと勇儀さんの会話がやけに盛り上がっているようで、つい足を踏み入れづらくなってしまっていた。真宵ちゃんの言葉で我に返ったぼくは、そのまま四人の座る席に向かう。

 

「あのー、勇儀さん。すみません、ちょっと……」

「ん? ああ、弁護士さん! なんだ、あんたも飲みに来たのかい?」

「い、いえ。ちょっとお話を聞きに来ただけで……」

 

「……あ、あなたね! 勇儀に近づいていたっていう“不届き者”は!」

一番手前にいた勇儀さんに声をかけた瞬間、隣にいた金髪妖怪が、キッ、とこちらを睨んできた。

 「え。ふ、不届き者、ですか?」

 「ええそうよ。あなた、私の知らないところで、勇儀と話したって聞いたわ! ああ、妬ましい、妬ましいっ!」

 金髪妖怪は、片手で勇儀さんの腕をがっちりとホールドし、もう一方の手でこちらを指さし、涙目になって叫び散らす。先ほどの、物静かな美人の彼女のイメージはどこに行ってしまったのだろうか。

 

 「お、落ち着けってパルスィ! 別になんもされてねえし、なんもしてねえから!」

 腕をホールドされた勇儀さんは、金髪妖怪改めパルスィさんに弁明する。しかし、彼女の弁明もむなしく、むしろパルスィさんはさらに腕をきつく抱え込み、ぼくに非難の言葉を浴びせる。

 

 「いいえ。勇儀が何と言おうと、私が許さないわ!」

 パルスィさんが語気を強くするに伴い、彼女が腕を抱える強さも大きくなっているようだ。勇儀さんが「ちょちょちょ、人前人前!」と叫んでいるが、当の本人にその言葉は聞こえていないようだ。綺麗な緑眼からは、涙が今にもこぼれだしそうだ。

 

 「……謝りなよ、なるほどくん」

 「ええ……。ぼく、何も悪いことしてないんだけど」

 「いいから。早くしないと、いつまでたっても収まらないよ!」

 真宵ちゃんが肘でぼくの脇腹を小突く。はあ。仕方ない。今は場を収めるのが先決か。

 

 何をどんなふうに行って謝罪したものか、と考えていると突然、ぴたりとパルスィさんの言葉がやんだ。見ると、勇儀さんがパルスィさんを抱きしめてなだめているようだ。

 

 「ほら。落ち着けってパルスィ。どうどう」

 勇儀さんは、パルスィさんの背後に手を回して、背中を軽くたたいてやっている。……なだめ方が、犬や馬に対するそれに思えてならない。

 が、意外とパルスィさんには有効なようだ。先ほどまでの険悪な感じはすっかりと消え去り、勇儀さんに甘えだしている。

 

 「そ、そこまであなたが言うなら? ゆ、許してあげなくもないけれど」

 「ああ。そうしてくれ」

 抱きしめられてまんざらでもなさそうなパルスィさん。

 パルスィさんは、そのまま勇儀さんの背中に手を回し、彼女を手繰り寄せる。勇儀さんは、抵抗することなくそれを受け入れつつ、背中を軽くたたき続ける。……ぼく達はいったい何を見せられているのだろう。

 

 割って入るに入れない空気感に、ぼくと真宵ちゃんはただ立ち尽くすのみ。華扇さんは、呆れた様子で二人を見ており、萃香さんはニヤニヤと笑いつつ、瓢箪から直接酒を飲んでいる。結局、そんな調子がそれなりの時間続いてしまい、パルスィさんが満足して離れるまで実に五分少々かかってしまった。

 

 「……満足かい、パルスィ?」

 「ええ。ごめんなさい。私ったら、また嫉妬に狂ってしまったわ」

 パルスィさんは落ち着きを取り戻した様子で答える。……また、ってこれが日常茶飯事なのだろうか。だとしたら、嫉妬の対象になった人は迷惑極まりないな。

 

 「すまなかったね、弁護士さん。見ての通り、こいつ少し嫉妬深い性格で」

 「あはは……。そうみたいですね」

少しなんてもんじゃないと思うけれど。

 

 「ほら。パルスィ。この人に謝って。ついでに自己紹介」

 勇儀さんは、パルスィさんにやさしい言葉で語りかける。法廷で好き放題暴れていた鬼と同じ鬼だとは思えない。しっかりとした立ち振る舞いができるなら、最初からそうしてほしい。

 

 「ご、ごめんなさい。言いすぎてしまったわ」

 「いえ。お気になさらず」

 これ以上この話を広げるわけにはいかない。彼女の謝罪を素直に受け入れる。

 「私は水橋パルスィ。橋姫と呼ばれる妖怪よ」

 パルスィさんは会釈する。……橋姫って何だろう。

 

 「ま、かなーり平たく言うと、橋の守り神ってところさ」

 二人の様子をニヤニヤと見ていた萃香さんが、その表情を崩さないまま答える。

 「橋の守り神、ですか」

 「そう。ま、妖怪の括りに入る種族と思ってもらって差し支えないよ」

 萃香さんは、瓢箪を思いっきりあおる。見ていて不安になる飲み方だ。

 

 「ところで、四人はどういう関係で?」

 ひとまず、話題を切り替える。会話で少し場を温めてから、事件に関する話をパルスィさんから聞き出す考えだ。

 

 「私ら三人はお兄さんのご存じの通り、いわゆる腐れ縁さ。な、華扇?」

 「え。ええ、そうですね……って、あまり昔の話を想起させるようなことは言わないでください! まったく、恥ずかしい……」

 萃香さんにからかわれた華扇さんは、盃を片手にそっぽ向く。……詮索するつもりはないが、鬼時代のやんちゃぶりは、ぼくの想像をはるかに越えるものなのだろう。

 「んで、パルスィは私のマブダチってやつさ。最初は萃香と華扇のことを嫌がっていたんだが、何度も私が引き連れていくうちに打ち解けた、って感じだ」

 勇儀さんが華扇さんの肩を持って話す。パルスィさんの顔が紅潮する。

 

 「マブダチ、ね~。傍から見ていると、惚気られているようにしか見えないんだけれど~?」

 萃香さんはまたもニヤニヤと二人のほうを見る。

 

 「な、ちょ、萃香! 恥ずかしいこと言わないでよ!」

 パルスィさんは恥ずかしさのあまり、さらに顔を赤くし、興奮に任せておつまみの唐揚げを萃香さんのほうに向けて投げる。

 「ははは。事実じゃないか? な、華扇?」

 「……ノーコメントで」

 投げられた唐揚げを難なく片手でキャッチした萃香さんは、それを口に放り込んでケタケタと笑う。華扇さんはそっぽを向いたまま、そっけなくその言葉に答えた。

 

 「ま。何はともあれ、パルスィは私の一番大事な存在ってわけだ」

 「おいおい。私や華扇じゃないのかよ」

 「お前らだって仲間として大事に思ってるさ。パルスィは“マブダチ”としてってわけだ。な、パルスィ?」

 「そ、そそそそそそそそそそ……」

 勇儀さんは、今度よりもがっつりとパルスィさんの肩を抱く。パルスィさんは色々な理由でのぼせてしまったのか、顔が真っ赤になって、呂律が回っていない。

 

 「……こりゃ、完全に“ホ”の字ですな」

 真宵ちゃんがぼくに耳打ちしてくる。こういったあれに比較的疎い真宵ちゃんでも、さすがに感づいたか。

 「……介入しないようにしよう」

 「そだね」

 ぼく達二人は、聞こえないように小声で耳打ちしあう。この手の話題に首を突っ込むのはよろしくない。話だけ聞いて、さっさとお暇しよう。

 

 「んで。弁護士さん、話ってのは何だい?」

 パルスィさんを解放すると、勇儀さんが話を切り出した。当のパルスィさんはキュウ、と言って壁にもたれてしまった。

 

 「事件関係者に話……特に、お猪口に関することを聞いて回っているのですが……。三人からはもう聞いてしまっていますので、パルスィさんにお話を聞こうかと」

 「ああ。先にこっちに来たのか。残念、ハズレを引いたな。ついでに言うと、お猪口に関すること、という点においても実質ハズレを引いちまったようだな。残念だが、私と萃香が覚えているお猪口に関する情報は、今日の法廷で話したことだけだ。それ以上は何も覚えていない。華扇は例の吐き気のせいで、周りを気にしている余裕はなかったそうだ。あいつから情報をとることはできないぞ」

 「そうですか……」

 「パルスィだけは唯一覚えているみたいだが、裁判の時まで喋らないように口止めされているそうだぜ。な、パルスィ?」

 まだ声を出すことができないのか、勇儀さんの問いにパルスィさんは弱々しく頷くことで答えた。

 ううむ、弱った。ということは、最大で合計五人の人物からしかお猪口に関する情報を得られない、ということか。……これで、鳥の柄のお猪口を使っていた人物を特定できるのだろうか。

 

「ちなみに、あんたがまだ会っていない他の鬼たちは、もう一軒の居酒屋に行っちまったよ。華扇がこっちにしかないつまみを食いたいっていうから、そいつらとは別れてこっちに来たってわけだ」

勇儀さんは親指を立て、後ろにいる華扇さんのほうをちょいちょい、と指す。華扇さんは、やや恥ずかしそうに、

「だって……食べたいんだから仕方ないじゃないですか……」

と、縮こまって盃を傾ける。

……さっきの調査の時にも感じたが、彼女、少し大食いの気があるのかもしれない。

 

 「ま、向こうの連れさんも、もう一軒の居酒屋で食いたいものがあるって言ってから、お互い様なんだけどな。確か、“らーめん”とか言う麺類系の……」

 「ラーメン!? 今ラーメンって言いましたね!」

 「どわっ!? ど、どうした嬢ちゃん、いきなり」

 ラーメンという単語が勇儀さんの口をついて出た瞬間、真宵ちゃんが飛び跳ねた。突然の出来事に、勇儀さんは驚いている。

 

 「ラーメン! ラーメンだよ、なるほどくん!」

 真宵ちゃんは目を輝かせる。……そういえば、昨日の裁判の後、ラーメンを食べに行こうとしていたところを、紫さんに幻想郷に連れてこられて食べ損ねたんだっけ。

 嬉しさのあまり、ぼくの両手をつかみブンブンと上下に振る真宵ちゃん。

 「なるほどくん!」

 「はい」

 「さっさと話聞いて、その居酒屋に行くよ!」

 ……現金な子だこと。

 

 「……と、言う訳ことで。パルスィさん、お話を聞かせてもらえないでしょうか」

 のぼせて壁にもたれっぱなしのパルスィさんは、「ふぁ、いいわよ」と少し腑抜けた声を出しながら起き上がる。

 

 「それで、聞きたいことって何かしら?」

 「ええと。事件に関することなのですが……何か、妙に思ったこととかありませんか?」

 「妙に思ったことね。あまり思い当たらないけれど……。勇儀と私の席が離れていたことくらいかしら。隣に座っていた萃香が妬ましかったわ」

 じろり、とパルスィさんは萃香さんのほうを見る。

 

 「た、たまにはいいじゃないか。積もる話もあったわけだし」

 「……ま、いいわ。あなたたちの関係だし、許してあげる」

 パルスィさんはそっぽを向いた。かなり勇儀さんにご執心の様子だ。

 

 「え、えっと。勇儀さんのこと以外には何かありませんか。お猪口に関する情報があれば、ありがたいんですけれど」

 「お猪口、ね……。取り調べの時も同じことを聞かれたわ。他の人のお猪口の柄を覚えているか、って。その時は覚えていたのだけれど……今はもう忘れてしまったわ。でも確か、調書をとっていたみたいだから、それを見れば話せると思うわ」

 「なるほど」

 取り調べの時にお猪口の柄について聞かれた……。検察側は、初めから柄に注目していたようだ。意図的にそうしていたかどうかまでは定かではないが。

 

 「後は……。そう! 忘れていたわ」

 「なんでしょう?」

 「私が使ったお猪口だけ、一部が欠けていたのよ! おかげで唇が切れてしまったわ!」

 「欠けていた、ですか。妙ですね。新品だと聞いていましたが」

 「お猪口を置いて回った二人のどっちかが割っちまったんだろうね。私が開封した時点では、傷ひとつなかったから」

 持ち主である萃香さんが答える。

 「ま、壊したことについて問い詰める気はないさ。形あるもの、いつかは壊れる。それが道理ってもんだろ?」

 本人が許しているなら……まあ、いいか。

 

 「ああ、私だけこんな目に合うなんて……欠けたお猪口を使わなかった奴らが妬ましい……妬ましい……」

 なぜか嫉妬の炎をパルスィさんは燃やす。気持ちは分からなくもないが。

 「あ、そういえば。あのお猪口って、今はどこにあるんですかね。現場にまだ残されているんでしょうか」

 萃香さんに聞く。

 「いや。あんたらが現場を出た後ぐらいに、河童刑事が全部まとめて持って行ったよ。この後の裁判で使うかもしれないからって。ついでに、現場にある酒を勝手に飲むなって大目玉を食らっちゃったよ。ほんと、ケチな野郎だよな。その根性は認めてやるけど」

 「それは怒られて当然だと思います」

 「お。言うねえ、お兄さん。ま、次からは気を付けるさ! ははは!」

 ……絶対分かってない。

 

 「オホン。パルスィさん。他に何か思い当たる節はありますか?」

 「……後は特にないわね」

 「そうですか」

 うーむ。得られた情報が少ない。……とりあえず、唇を切ったという話だけでもメモしておくか。ここで得られた、唯一の情報らしい情報だし。

 

―証拠品「パルスィの証言」をメモにまとめた―

・パルスィの証言書

宴会中にお猪口で唇を切ってしまった。

 

 「ありがとうございました。パルスィさん」

 「ええ。これくらいならいくらでも」

 パルスィさんは大分落ち着きを取り戻したようだ。顔の火照りはもう収まっている。

 

 「よし。なるほどくん。終わったね? それじゃあ早速もう一軒の居酒屋に行こう!」

 「はぁ……しかたないな。では、これでぼく達はお暇させて……」

 「おおっと待ちな、お兄さん?」

 お礼を言って立ち去ろうとしたぼくを、萃香さんが引き留める。

 「な、なんでしょう?」

 何か、まだ話があったのだろうか。

 

 やや神妙な面持ちになる萃香さん。もしかして、何か重大な情報が……。

 ふと、そんな期待が頭をよぎる。が、その期待は、数秒足らずで杞憂と化す。

 「折角来たんだしさ……よかったら一緒に飲んでいかない!」

 「……はい?」

 見た目通りの子供らしい無邪気な笑みを萃香さんは浮かべる。

 「え、えっと言いましたよね? 調査中だって」

 「それはそれじゃんか~。なあ、ちょっとくらいいいだろう?」

 「いえ。申し訳ありませんが」

 ここはきっぱりと断る。仕事中にアルコールを入れるわけにはいかない。

 

 「ちぇ。つまんないの。ま、無理に付き合ってもらっても悪いし。分かった。諦めるさ」

 萃香さんは、意外にあっさりと身を引いた。話の分かる人でよかった。

 

 「こら。萃香。またあなたはそうやって見境なく人に酒を薦めて……。引き際をわきまえているところは評価しますが、もう少しその行為自体を控えるように……」

 「お? なんだ、仙人様の説教か?」

 クドクドとお小言を言い始める華扇さんを見て、今度はいたずらっ子の笑みを萃香さんは浮かべる。

 「ところで華扇さん。あまり飲んでいられないようにお見受けいたしますが……昔はもっと飲んでいましたよね?」

 「! じ、自制しているだけです」

 妙な敬語で話す萃香さん。華扇さんは、酒の量の話が出ると、目をやや見開き動揺する。かつてのいわゆる“黒歴史”の正体はもしかしたら……。

 

 「このことについてどう思われますか、勇儀さん」

 「そうですねー。仮にも元四天王の一人です。もう少し飲んでもいいでしょう」

 萃香さんが投げた言葉のボールを、勇儀さんはしっかりキャッチしてしまった。ああ、なんか嫌な予感がするぞ……。

 

 「さ、酒は飲んでも飲まれるな、と言います。自制して飲むことが肝要なのです」

 「そっか。なら仕方ない…………。……なんて言うと思ったかい?」

 萃香さんは、素早く徳利を手に取ると、それを華扇さんの口元に押し付けた。

 

 「ほらほらどうした! 私の酒が飲めねえってのか~?」

 いきなり、アルハラ上司のようになってしまった萃香さんは、徳利を傾けてむりやり酒を注ぎこむ。元鬼とはいえ、現役の鬼の力には若干劣っているのか、華扇さんは抵抗するもむなしく、酒を流し込まれる。

 「いいぞー! 昔のお前なら、もっと飲んでたぞ!」

 勇儀さんがそれに同調しだす。なんだこの地獄絵図は。

 

 一本、二本と、徳利は次々に消えてゆく。全ての徳利の中身がすべて消費される頃には、華扇さんはすっかり出来上がってしまっていた。

 

 「……うう。ッヒック。……うわぁぁぁん!」

 酔っぱらって顔が真っ赤になった華扇さんは、突然泣き始めた。この人、泣き上戸ってやつか!

 「だ、だから言ったんです! お酒が入ったらこうなっちゃうってわかってるから! だから自制して……ふぇぇぇん!」

 「おいおいどうした! 昔は泣き上戸じゃなかったってのに!」

 「あなたたちが昔、酔った私に色々恥ずかしい事をさせたからこうなったんですよお! ああもう、恥ずかしわぁぁぁん!」

 華扇さんは周りの目をはばからず、おいおいと泣き出す。幸い、客がほぼいないのでまだ被害は少ない。

 「おらおら! 嫌なことは飲んで忘れちまいな!」

 「そうそう、萃香の言う通りさ! ほら、パルスィも!」

 「え、ええそうね。……私も飲むわよ!」

 いつしか、四人の座っていた席は、訪れた時よりもはるかにうるさくなっていた。

 

 「真宵ちゃん、行こう。早く出よう。一秒でも早く」

 「そうだね。早くラーメン食べたいし!」

 てんやわんやになり、手の施しようがなくなった四人に頭を下げると、さっさと店を出た。

 ……もう一組の鬼たちがこんな感じでないことを祈ろう。




どうも、タイホくんです。「探偵2日目 その5」をお送りしました。

作者が暴走した結果、探偵パートというにはあまりにも得る情報が少なく、代わりに勇パル的なサムシングが暴れ狂う結果となりました。反省もしてないし後悔もしていません。

さて、ところで話は変わりますが、最近ありがたいことに、投稿日以外の日にもお気に入り登録をしてくれる方が増えています。(恐らく偶然の連鎖だとは思いますが)

そこで、読者の皆さんはどのようにしてこの作品に辿り着いたのだろう、と疑問に思いました。

現状、ハーメルンで動いている逆裁二次創作はこの作品だけの実質市場独占状態なので、比較的見つけやすいとはいえ…マイナージャンルであることに変わりはないので少し気になります。

去年の春ぐらいにランキングに載ったことがあったので、その時に見始めてくれた方もいると思うので、一応回答の中にのっけておきます。もしかしたらその時以外にも、私が知らないだけでランキングに載っていたかもしれない、というのも理由の一つです。

下にアンケートを置いておくので、お手数でなければ回答してくださると幸いです。

次回投稿予定日は、8月14日です。

では。


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探偵2日目 その6

※画像の著作権及び著作者人格権は著作者に所属します。
無断転載等を行わないようお願いいたします。


【同日 午後4時57分 たまりば】

 暴走しだした萃香さん達から逃げるようにのんべえを去ったぼく達は、逃げ出した勢いそのままに、今度はたまりばという居酒屋に向かっていた。

 道中、真宵ちゃんの目は、爛々と輝いていた。幻想郷に来て以降、一番の浮かれっぷりだ。スキップしながら、ぼくの手を引いてどこにあるかも分からない目的地に向かって猛進する。

 

 「ちょ、真宵ちゃん! 地図地図! 居酒屋の場所分かってないでしょ!」

 「大丈夫! 私には、ラーメンに特化したこの自慢の鼻があるから!」

 「……ちょっと信用できるのが怖い」

 鼻歌交じりでスキップする少女に手を引かれる、スーツを着た成人男性。傍から見たら異様すぎる光景だろう。うう……恥ずかしい。

 

 それからしばらく経つと、なんと真宵ちゃんは宣言通りに目的地の居酒屋へとたどり着いてしまった。

 「……本当についてしまった」

 「ね! 言ったでしょう! 私の鼻は伊達じゃないね!」

 鼻の下をこすって真宵ちゃんは自慢げに胸を張る。

 正直、ちょっと見くびっていた。真宵ちゃんへのラーメンへの執着心はいったいどこから湧いてくるのだろう。

 

 「よし、行くよ。なるほどくん!」

 真宵ちゃんは、息の上がったままのぼくに気を払うこともなく青色の暖簾をくぐった。

 

 「ミソラーメン二丁! 一つは硬めで!」

 「勝手に注文するんじゃありません!」

 店に入るや否や、真宵ちゃんは注文を飛ばす。慌てて止めたが、ノリのいい店員が対応してしまったようだ。厨房のほうから応じる声が聞こえた。ああ、遅かった。お金、少ないのに。

 懐から財布を取り出して開く。中には、最初に魔理沙さんからもらったお金しか入っていない。紫さんから受け取った宿代は、もう使い果たしてしまっている。……足りるだろうか。

 

 無銭飲食をしてしまうのではないかと不安になる。すると、突然空中から硬貨が何枚か降ってきた。上を見上げると、スキマから手だけが出た状態になっている。たぶん紫さんだ。

 突き出た手は、こちらに向かって親指を立ててグッドサインを送ると、そのまま奥に引っ込んでいった。……紫さん、ナイス。こちらも心の中でグッドサインを送った。

 お金の問題は解決した。さて、ラーメンをいただこう……と、いきたいところだが、他の目撃者たちを探さないと。

 

 店内をざっと見渡す。が、それらしい人影……いや、鬼の影は見えない。もう帰ってしまったのだろうか。

 一方の真宵ちゃんは、さっさと席についてピッチャーから二人分の水を注いでいる。準備万端だ。しまいには、ぼくの方に向かって手招きをして、「なるほどくん! 今は食べることに集中しなきゃ! 座って座って!」と、調査のことなんかすっかり忘れて、ラーメンにすっかり心を奪われてしまっている。仕方ない。思えばまだ食事をとっていなかったし、チャチャっと食べてしまおう。

 

 真宵ちゃんの真向かいにぼくも腰掛ける。すると、奥のほうの席に座っている客の頭から角が生えているのが見えた。鬼だ。恐らく、残りの目撃者に違いない。フロアがL字型になっているせいで、入り口から見えなかったのだろう。真宵ちゃんがここに座っていなければ、気づかなかったかもしれない。

 

 しめた、と思い席を立とうとする。が、その時タイミングよくラーメンが運ばれてきてしまった。

 「へい、お待ち。ミソ二丁。一つは硬めね」

 「あ、硬め私です!」

 真宵ちゃんは、目の前に現れた獲物にロックオンをかける。臨戦態勢だ。うむむ。話を聞きたかったが、来てしまった以上は先に食べておこう。麺が伸びたラーメンは正直マズいからな。

 

 湯気が昇るラーメンを一口すする。おお、けっこううまい。普段真宵ちゃんと行っている屋台のラーメンといい勝負だ。……それにしても、やけにナルトが多いな。六枚も入っているぞ。

 「うーん! おいしい! たまには違う店のラーメンもいいね!」

 真宵ちゃんも、この店のラーメンをすっかり気に入ったようだ。黙々と麺をすすり、スープを口に運んでいる。調査の時間をロスすることになるが、真宵ちゃんの嬉しそうな顔が見られたので、結局はプラマイゼロだな、と思った。

 

 およそ五分後、ぼくがまだ半分ほどしか食べられていない中、真宵ちゃんはぺろりとあっという間に完食してしまっていた。

 「……早すぎない?」

 「数週間ぶりのラーメンだからね。それに、おいしい物って、どんどん吸い込まれていくものでしょう?」

 「気持ちは分からないでもないけど……」

 体に障りかねないから、出来れば控えてほしいのが本音だ。

 

 さて、話を聞く時間が減ってしまう前に、ぼくもさっさと食べ終えしまおう。

 どんぶりに意識を集中させる。と、思ったその時、

 「おや、ここにきてラーメンだけを頼むとは。お二人さん、通、だね」

 机の真向かいのほうから声がした。顔を上げると、奥にいた鬼のうちの一人が、真宵ちゃんの背後に立っている。真宵ちゃんは驚いてしまって「きゃわわあああ!」と奇声を上げた。

 

 話しかけてきた鬼は、褐色肌にオレンジ色の着物を着ていた。背丈は真宵ちゃんほどで、額からは一本角が生えている。

 

 「いやいや。驚いた驚いた。まさか、私とおんなじ考えの奴と巡り合えるとは。嬉しいもんさね」

 嬉しそうに笑う小鬼は、懐から二本の棒付きキャンディー(いわゆるペロペロキャンディー)を取り出すと、真宵ちゃんの方に差し出す。

 「ん。食う? 口の中すっきりさせたいでしょう」

 「あ。ありがとうございます!」

 緑色の渦が巻いているキャンディーを受け取った真宵ちゃんは、ペロペロとそれをなめ始めた。

 「ああ、そういえばあいさつが遅れたね。私は陽皐瑠夏(ひさわ るか)。見ての通り鬼さね」

【挿絵表示】

 

 会話の糸口を向こうが作ってくれた。いいチャンスだ。このままこちらの身分を明かして、話を聞くとしよう。

 

 「ご丁寧にどうも。ぼくは、弁護士の成歩堂龍一と言います。この子は、助手の綾里真宵です」

 「弁護士……ああ、新聞に載っていたさね。もしかしなくても、あの宴会の事件の話を聞きに来たのかい?」

 「そうです。話が早くて助かります」

 「だったらこっちに来な。連れの話も聞かせてやるさね」

 瑠夏さんは、手招きして先に元の席に戻る。真宵ちゃんは、キャンディー片手にそれをペロペロと舐めたまま瑠夏さんの後を追う。慌ててスープと共に残りの麺を流し込んだぼくも、二人の後を追った。

 

 奥には、瑠夏さんの他にもう二人の鬼がいた。一人は男性だ。長身でやや黒味がかかった灰色髪の頭から二本の角が生えている。雪のように真っ白な肌が印象的だ。

 

 もう一人は、瑠夏さんよりもさらに幼そうな女の子の鬼だった。黒髪ボブの頭から、かなり短い角が二本生えている。角がなければ、パッと見ただけならば普通の女の子だが、彼女の容姿には特筆すべき点が一つあった。

 目が、いわゆるオッドアイなのだ。右目は猫のような黄色の目なのに対し、左目がなんと紫色だ。一瞬、カラコンの類を使っているのだろうかと思ったが、幻想郷にその類のものはまだ流れてきていないだろう。きっと、突然変異か何かなのだろうと、ひとまずは自己完結した。

 

 「おお、瑠夏。急に席を立ったと思ったら、どうした。その人たちは知り合いか?」

 「ああ。ほら、昨日、宴会で鬼がぶっ倒れた事件に遭遇したろう? 馬鹿なお前に端的に言うなら、それを調べている人さね」

 「ほーう。なるほど、バカな俺にも分かった。……って、一言余計だ!」

 男の鬼はノリツッコミをかます。

 

 「っと、一応身分は明かしておかないとな。俺、東雲璃月(しののめ りつ)って言います。よろしくッス!」

【挿絵表示】

 

 席から勢いよく立ち上がった東雲さんは、ノリのいい感じで素早くお辞儀をする。すると、彼の頭から何かが落ちた。これは……お面?

 

 裏側を向いて落ちたお面を拾い上げて、ひっくり返す。すると、どこかで見たことあるようなキャラクターのお面であることが分かった。うーん……なんだ、これ。

 

 「きゃわわあああ!」

 「う、うわあ! どうした、真宵ちゃん!?」

 すると、隣にいた真宵ちゃんがまたもや奇声を上げた。なんだなんだ?

 

 「どうしたもこうしたもないよ! ゼロだよ! ゼロ! “トノサマン・ゼロ”!」

 「と、トノサマン・ゼロ?」

 「そう! ファンの間では幻とされて、非公式で“ゼロ”と名付けられた、プロトタイプのトノサマン! 当初はこのデザインで企画を進める予定が、急遽デザインが変更になって、グッズは試作されたわずかな分しか存在していないの。……それが、まさか幻想郷にあるなんて!」

 改めてお面に目を落とす。ああなるほど。確かにトノサマンだ。

ぼくが見知っているトノサマンよりも、さらに近未来的なデザインだから分からなかったが、よく見ると現在のデザインの雰囲気が断片的に感じ取れる。

近未来な感じの雰囲気は、続編のトノサマン・丙に引き継がれているようにも思えた。

 

 「お! も、もしかして君、トノサマンファン?」

 共通の趣味を持つ相手を見つけて嬉しくなったのか、東雲さんは高揚した様子で真宵ちゃんに尋ねる。

 「はい! それはもう大ファンです!」

 「おおお! 数少ないと思っていたトノサマンファンにこんなところで巡り合えるとは……! 俺、感激っ!」

 「私もです! まさか、違う世界にもトノサマンがあったなんて!」

 すっかり意気投合した二人は、互いに握手しあう。

 

 「はあ。やれやれ。璃月ったら、まだそんな子供向け作品にはまっているのかい? もういい年だろう?」

 「子供みたいにペロペロキャンディーばっかり舐めてるお前にゃあ言われたくないよ! 俺は、トノサマンの並々ならぬ正義感にほれ込んだだけだ!」

 「その通り! トノサマンは誰もが憧れる正義のヒーロー! 今や、ナウでヤングな若者以外にも支持を集めているのです!」

 二人はなにやら変な決めポーズを取った。トノサマンが扇子を開く決めポーズだと記憶している。

 

「今宵の月……よく目に焼きつけておくがいい」

 「おヌシの見る、最後の満月となろう……!」

 「カクゴせいィッ! アクダイカーン!」

 決めポーズはそのままに、二人は交互にセリフを言い合うと、最後のセリフと共に瑠夏さんのほうを、ビシッと指さした。

 

 「……はいはい。私が悪かったさね。もうとやかく言わないよ」

 呆れた瑠夏さんは、舐めかけていたキャンディーを再び舐めはじめた。傍から見ると、ふざけた成人男性を子供が軽くあしらう、中々シュールなシチュエーションだ。

 

 瑠夏さんは、東雲さんが座っていた向かい側の席に着くと、もう一人の鬼の肩に手をかける。

 「ほら。あんたも挨拶しな」

 「い、いやだよ! 私なんかに構わず、二人で話していれば!」

 小鬼は、盃をその小さな手で包み込むように持ちながら、プイとそっぽを向いた。

 

 「……そう仰る割には、あんたの角は正直だねえ、鈴ちゃん?」

 瑠夏さんはニタリと不敵に笑うと、小鬼の横にするりと座った。そして、頭から生えた小さな角を指先でいじくりながら、耳元に口を近づけて、小声で囁き始める。

 

 「あんたが何かに興味を持った時は、必ずこの小さな角がピョンピョコするんだよ。前にも言ったさね? もっと自分に素直になりなって。仲間に入りたいんだろ?」

 瑠夏さんはそう言うと、口を尖がらせて小鬼の耳に向かってフー、と息を吹きかける。くすぐったさに耐えきれなかったのか、小鬼は思わず身震いした。

 

 「や、やだよ! 私の事は放っておいて!」

 小鬼はそれでもそっぽを向く。頑固な子供だ。イヤイヤ期というやつだろうか。

 

 「……はあ。分かったよ。そんなに言うなら、もう知らないさね。あんたは挨拶しなくていいよ」

 呆れた、と言いたげな感じで瑠夏さんは席を離れる。だが、小鬼のほうにまだ視線を送っている。まるで、何かが起こるのを待っているようだ。

 

 瑠夏さんに捨てるように突き放された小鬼は、両目に涙をいっぱい貯め、口を固く結んでプルプルしだした。冷たい態度を取られたのが嫌だったのだろうか。涙が店内の照明の光を受け取って、綺麗に輝く。珍しい色ということも相まって、まるで宝石のようだ。

 

 「むううう……! 瑠夏ちゃんの意地悪! もういい!」

 見た目通りの子供っぽさを全面に表した小鬼は、ブンブンと腕を振って抗議する。瑠夏さんはそれを見てケタケタと笑い、「ああ、ほんとお前はかわいいさねぇ」と言った。そんなにおかしいのか、顔が少し紅潮している。

 

 「むうう……! 嫌い、嫌い! 瑠夏ちゃんなんて大嫌い!」

 「ケケケ。私はあんたのことだーい好きさね」

 「きいいい!」

 小鬼は金切り声を上げる。耳が痛い。瑠夏さんはどこ吹く風、といった感じで受け流しながら、キャンディーをまた舐め始めた。

 その様子にますます怒ったのか、小鬼は頬をぷくりと膨らませたが、ぼくの視線に気づいたのか、こちらに向き直るとモジモジした調子で話し出した。

 

 「わ、私は鬼灯鈴(ほおずき れい)よ」

【挿絵表示】

 

 やや上目遣いで自己紹介を終えた鈴ちゃんは、恥ずかしさをごまかすように両手で持っている盃の中身をグイっとあおった。メディスンさんの時と言い、容姿がどう見ても子供にしか見えない子がお酒を飲むことに違和感を覚えまくる。たぶん、ずっと治ることはないだろう。

 

 「ああ、ちなみにそいつ、男さね」

 キャンディーを舐めながら、瑠夏さんが衝撃のカミングアウトをした。こ、この子が男?

 「い、いきなりなにを!? どう見ても女の子じゃないですか」

 容姿、声の高さ、一人称。どれをとっても、この子は女の子にしか見えない。頭が混乱しそうだ。

 

 「ケケケ。最初にこのことを聞いた奴は、みんなそんな反応をするよ。誰が何と言おうと、そいつは男。風呂に入るときは璃月と一緒に入っているさね」

 瑠夏さんはトノサマン談議で盛り上がる二人のほうを見る。視線に気づいた東雲さんが「ああ、その通りッス! 正真正銘男ッスよ!」と答える。ッス、と語尾に付けるせいで、頭の中にはイトノコ刑事の姿が浮かんだ。……元気にしているかなあ。

 

 鈴ちゃん……鈴くんと呼ぶべきだろうか。ともかく彼は、自身の秘密を暴露されたことに顔を真っ赤にして恥ずかしがっている。瑠夏さんのデリカシーのなさには呆れる。

 

 瑠夏さんはぼくが呆れているのに気づくこともなく、また鈴くんの隣に座ると顔を近づけた。

 「こーんなに可愛いのに男なんてビックリしたろう? まあ、そこがいいんだけど」

 頬をツンツンと突き始めた。……さっきの居酒屋の時と言い、ぼくはいったい何を見せられているのだろう。

 

 鈴くんは恥ずかしそうに目を瞑って、瑠夏さんから逃れようとする。

 「や、やめてよ瑠夏ちゃん……。離れて!」

 「ふふん。満更でもないくせに。やめろと言われたら余計にそそられるさね」

 ……何度でも言おう。ぼくは何を見せられているのだろう。

 

 事件の話を聞きに来たというのに、真宵ちゃんと東雲さんはすっかり意気投合してトノサマン談議に興じているし、残る二人は何やらじゃれあい始めて……。もうめちゃくちゃだ。

 

 「あ、あのお~。そろそろ事件の話を聞かせていただきたいのですが……」

 気持ち腰を低めにした声色で、ゆっくりと尋ねてみる。

 東雲さんは話に夢中ですっかり気づいていないようだが、瑠夏さんの耳には言葉が届いたようで、名残惜しそうに頬を突くのをやめると、こちらに向き直る。

 

 「ああ、そういえばそうだったさね。……続きはあとでじっくりやってあげるさね、鈴ちゃん?」

 「わ、私ツンツンされるの嫌いなの! もう二度としないで!」

 「はいはい。……言葉ではそう言ってるけど、角がピョンピョコしてるさね。ケケケ」

 「むうう……! 嫌い! 嫌い! だーい嫌いっ!」

 鈴くんは、両手で角を隠して叫び散らした。瑠夏さんはその批判を意に介さずぼくに応対し始める。

 

 「ああ、それで事件の話だったさね。答えられる範囲でよければ話すさね」

 「助かります」

 「ほら、璃月! いーつまで話し込んでるんだい! あんたもこっちに加わるさね!」

 東雲さんが怒鳴りつけられる。鈴くんへの対応とは大違いだ。真宵ちゃんは、まだ話足りないのか、残念そうな顔をしたが、「また後で話せばいいッス。まずはするべきことをするッス!」と東雲さんに言われ、諦めがついたのかぼくの隣にやってきて着席した。

 

 それを見て東雲さんは満足げに頷くと、瑠夏さんの隣に座った。

 「あーあ。全く、鈴も俺も同じ男だっていうのに、ひどい扱いだこと。どこで差がついたかねえ」

 「あんたみたいな男に興味はないさね。これっぽちも可愛くない」

 「おお、手厳しい。俺も可愛く生まれたかったもんだ」

 東雲さんは苦笑を浮かべた。だが、あまり不快感は感じていないように見て取れた。

 鈴くんも、椅子をもってこちらに近づいてきた。ふう。これでようやく話が聞ける。

 

 「では、少しお話を伺わせていただきます」

 改めて、こちらの要件を伝える。かなり脱線してしまったので、自分の中に“話を聞くぞ”と意識をもう一度植え付けるためだ。

 

 「では最初に……宴会中に何か怪しいものを見ませんでしたか?」

 「怪しい物……アクダイカーンの手下とかッスか?」

 「バカか! このスカポンタン。……いや、元からお前はバカか」

 「うるせいやい」

 二人は、漫才みたいな調子の掛け合いをする。結構付き合いが長いのだろうか。

 

 「怪しいもんねえ……私は見てないさね」

 「俺も見てないッス。もし見つけたなら、この俺の正義の拳が黙って……」

 「黙るべきはあんたさね。何も見ていないなら、そう言うだけに留めるこった」

 「ちぇ」

 瑠夏さんは徹底的に東雲さんに対して辛口だ。呆れたような目で彼のことを見ている。かと思ったら、鈴くんのほうに向きなおると、今度は一転して優しそうな目になる。

うーん。露骨すぎるえこひいきだ。

 

 「鈴は何か気づいたことあるか?」

 東雲さんが聞く。

 「え、えーっと……」

 鈴くんが頭を抱えて悩みだす。

 

 「あー。無駄無駄。多分何にも覚えてないさね」

 そこに瑠夏さんが横やりを入れた。

 「何も覚えていない、とは?」

 「鈴はあんとき人見知りを発動して、周りなんか見えていなかったさね。一人で黙々と酒を飲んでいただけさね」

 だろ? と瑠夏さんは鈴くんのほうを見る。彼は、肯定とも否定ともとれるような、あいまいな首の振り方をした。自己紹介の時にややためらい気味だったのは、人見知りを発動していたからだろう。今もまだその効果が続いているのか、こちらに見向きもせず、空中をぼーっと眺めている。

 

 「瑠夏さんはどうですか?」

 「……残念ながら、何も覚えていないさね。隣のバカの話に散々付き合わされていたから」

 「バカとはなんだと! トノサマンはなあ、すっごいやつで……」

 「その話はあとにするさね。いい加減しつこいよ、あんたは」

 先ほどよりも語気を強くして叱られた東雲さんは、縮こまってしまった。漫画でよく見るどんよりとした効果線が目に見えるようだ。

 

 うむ……しかし参った。誰一人、怪しいものを目撃していないとは。まあ、こっちはあくまでもついでだ。メインは次の質問なわけで。

 

 「では、次に……お猪口の柄についてお聞きしたいのですが」

 「おっと、あんたもその話ッスか」

 「あんたも……ということは、やはり取り調べでそのことを聞かれましたか」

 「そうッス。検事? とか言う人に聞かれたから答えたッス」

 「怪しいものは見ていないのに、お猪口の柄だけ覚えているっていうのも妙な話だけれど……なぜか三人とも、うまい具合にそのことは覚えていたさね」

 「もしよければ、そのことを教えていただけないでしょうか?」

 「……申し訳ないけれど、それは無理ッス。裁判で証言するまでは誰にも言うなっていう指示ッス」

 「そうですか……」

 予想はついていたが……まあ、仕方ない。こればかりはどうしようもない。裁判になれば、嫌でも知れるんだ。気持ちを切り替えていこう。

 

 「では、もう一つ。被害者の鬼道酒華さんのことについて聞かせていただけますか?」

 「被害者ねえ」

 瑠夏さんは、被害者の名前を聞くと少し機嫌が悪そうになった。膝に肘をついて、頬杖をする。あまり、いい印象がなかったのだろうか。

 

 「被害者と皆さんは、顔見知りだと聞いていますが」

 正確には違うのかもしれないが、メディスンさんの話と推測を信じて尋ねてみる。

 「ああー。まあ、確かに顔見知りは顔見知りさね。この三人とアイツを交えて四人で飲んだことも何度かあった。ただ、関係はそれっきり。情報を期待しているならば、申し訳ないけれど、彼女の素性については、これっぽっちも知らないさね」

 瑠夏さんは機嫌が悪そうな調子で話す。わざわざ自分たち三人と被害者を分けて扱っているところを見るに、彼女は被害者のことをあまりよく思っていないのだと察する。

 

 瑠夏さんが不機嫌になったのを東雲さんも同様に察したようで、言葉を継ぐ形で、彼が説明をする。

 「実は彼女……鬼道酒華には少々悪癖があって……」

 「悪癖、ですか?」

 「ええ。彼女、一緒に飲んでいる相手がちょっと目を離したり、席を立った隙を狙って、相手の酒を奪い取って飲む、って癖があったんすよ」

 ふむ……地味ながら、絶妙に不快感を与えてくる癖だ。確かに、悪癖と言うにふさわしい。

 

 「全く。あいつはほんとにふざけた野郎だったさね。あろうことか、厠に立った鈴の酒を奪い取りやがって……。鈴は気にしていないっていっていたけどなあ! 私は許さないぞ。あいつは殺されて当然のことをしたさね。死んで清々したさね」

 「……瑠夏」

 東雲さんが、かなり低い声で瑠夏さんをたしなめた。語気を強めて押さえつけた、といったほうが正しいかもしれない。

 瑠夏さんは、言いすぎてしまったと察したのか、「すまない」と、謝った。空気が若干、重苦しくなる。

 

 「あ。……えっと、皆さんって結構仲よさそうですよね。どれくらいの付き合い何ですか?」

見かねた真宵ちゃんが助け舟を出した。どうしたものかと悩んでいたので、非常に助かる。

 

 東雲さんは真宵ちゃんが助け舟を出したことに気づき、それをとっかかりに話し始める。

 「お。そこに気づいたッスか、真宵さん。どれくらいの付き合いだっけ、俺ら?」

 「さあ。まだ鬼の四天王が君臨していたくらいからじゃあないかね?」

 「そうか。そんくらいか。まあ、長さは関係ないッス。大事なのは、友情の深さッス。だよな、お前ら!」

東雲さんは立ち上がると、二人の後ろに回り込みそのまま引き寄せる。

急な出来事に面食らったのか、驚いた様子を二人は見せる。ここまで人見知りを発動して、一切喋っていなかった鈴くんが、少しうれしそうに「ふふふ」と笑みをこぼした。

 

 「ちょ、やめるさね、璃月」

 「やーだね。ほらほら、照れるんじゃないよ」

東雲さんは、二人の髪をぐしゃぐしゃに撫でる。瑠夏さんはやめろ、と言いながらもどこか嬉しそうにしていた。鈴くんも変わらず、嬉しそうにしている。

 

 「……仲、いいみたいだね」

 「そうみたいだ」

 ぼくと真宵ちゃんは、その様子を見て心が少し温まるのを感じた。

 

しばしの間、そうして三人でわちゃわちゃとしていたが、やがて東雲さんは満足したように二人を解放した。

 「全く……慣れないことをするんじゃないさね。気分が悪くなる。なあ、鈴?」

 「う、うん。璃月、気持ち悪いから、もうしないでよね!」

二人して東雲さんに文句を垂れる。傍から見ている限りだと、二人ともとてもうれしそうに見えた。多分照れ隠しだろう。

東雲さんもそれは分かっているようで、文句を垂れる二人に怒ることもなく、その様子を笑ってみていた。

 

 「……うう。本当に気分が悪くなってきたさね。やっぱり飲むんじゃなかった」

突然、瑠夏さんの顔が青ざめた。さながら、彼女の着物のような色だ。瑠夏さんは、慌てて懐から何かを取り出す。それは、陶器でできた細長い容器だった。徳利……とはまた違ったもののように見える。

徳利は、底のほうが丸くなっているが、この容器は途中で丸くなっていない、純粋な円柱型だ。

瑠夏さんは円柱の蓋と思しき部分を外し、それをひっくり返すと、中に入っている液体を注いだ。蓋はまるでお猪口のような形をしている。机の上に置いたら、ぱっと見どれがこの容器の蓋か分からないのではないだろうか。

 

「んぐっ……。んぐっ……」

瑠夏さんは注がれた液体をためらうことなく、一気にあおった。勢いあまって口から零れた液体が、彼女の頬を伝う。

見かねた鈴くんと東雲さんは二人で一緒に、瑠夏さんの背中をさすった。

 

「あの、大丈夫ですか?」

真宵ちゃんが心配そうに尋ねた。

「ああ、大丈夫ッス。ただの酔い止めッスから。……尤も、全然効果を示さないんッスけど」

「酔い止め?」

真宵ちゃんが疑問符を浮かべた。もちろんぼくもだ。勇儀さんといい、萃香さんといい、鬼は酒に強いはずだ。なのになぜ?

酔い止めを飲み切った瑠夏さんは少し息を荒くしながらこちらを向く。まだ顔が少し青ざめている。

 

「ははは……恥ずかしい話、私は鬼のくせに酒にめっぽう弱いんさね。この店にも、酒が目当てじゃなく、ナルトたっぷりのラーメンを目的に来たぐらいさね」

「それが、何を思ったのかこいつ、今日は試しに飲んでみたいって言って飲んじまったんッスよ。そしたら、盃数杯分でこのざまッス」

「うるさい。璃月」

そういいつつも、瑠夏さんは東雲さんの体にもたれかかっている。かなり重症なようだ。

「宴会の時も酔い止め飲んで、無理やり乗り切ろうとしていたろう? 気づかれていないと思っていたみたいだけど、バレバレだったからな。まったく、何で効果がないのに飲み続けるかね」

「だからうるさいって。それに、昨日は度数の低い酒しか飲んでいないさね。キツイ酒なんか飲んだら、間違いなくぶっ倒れるから。そんな無謀な真似はしないさね」

「ならいいんだが。……それにしても、いつの間に回収していたんだ」

「河童刑事に直接声をかけたら返してもらえたさね。いっぺん警察署に運ばれた証拠はなかなか帰ってこないって聞いたことがあったから……うぇっぷ……」

東雲さんは軽く瑠夏さんを叱る。喋らなければいいのに、瑠夏さんはその言葉に対して返事を返していた。

 

 ……宴会の時にもこの水筒を携帯していた、か。ここにきて、初めて宴会参加者の持ち物について知ることができた。これも重要な情報になりえる。メモしておこう。

 

―証拠品「陽皐瑠夏の水筒」の情報を法廷記録にファイルした―

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれお猪口と徳利のような形状をしている。

 

「……まったく。無理して飲む必要はないんだぞ」

東雲さんは本気で心配している。眉尻が下がりに下がりまくっているのが何よりの証拠だ。

 

「ほっとくさね。酔い止めを常備しないといけないくらい重症だってのは承知しているさね。……でも私は、お前らと一緒に盃を交わしたい。練習の一つぐらいさせておくれ」

青ざめていた顔が、ほんの少し赤くなった気がしたのもつかの間、吐き気が襲ってきたのか、瑠夏さんは軽くえずく。

 

「……申し訳ない、お二方。今日は、これで勘弁してほしいッス」

鈴くんと共に背中をなでながら、東雲さんは申し訳なさそうにした。

 

「いえ、お気になさらず。聞きたいことはいい感じに聞けましたし。それよりもお大事になさってください」

「……助かるッス」

東雲さんが頭を下げる。伴う形で鈴くんも頭を下げた。

 

ぼく達も頭を下げると、居酒屋を後にする。後ろで真宵ちゃんが「お大事に」と言ったのが聞こえた。

青色の暖簾をくぐって、外に出る。日はもうすでに傾き始めていた。調査に充てられる時間もあと少ししかない。

 

……聞きたいことは聞けた。それは嘘偽りない事実だ。しかし、それでも情報が圧倒的に足りない。お猪口の情報については、恐らく法廷で開示されるだろう。しかし、今ある情報だけで、お猪口の交換が行われたことを証明することは恐らく不可能だ。

仮に証明が可能だったとしても、真犯人に至ることができるかどうかは確約されていないし、真犯人がいたとして、なぜ犯行に及んだのか、その動機が分からない。調査が不足しているのは、どう見ても明らかだ。

 

……ひとまず、留置所に戻ろう。面会終了の時間が近づいている。最後にもう一度、メディスンさんの話を聞いておきたい。その後のことは……そこで考えるとしよう。

 

 陽光が山の向こうへと消えていく。それと同時に夜がやってきて辺りはいずれ闇に包まれる。その闇に足をからめとられ、身動きが取れなくなる前にすべき事をなさねばと自分を鼓舞し、真宵ちゃんと共に留置所への道のりを辿るのだった。

 




どうも、タイホくんです。今回も作者が大暴れした結果、無駄に長くなってしまいました。

オリキャラ3人の初登場回でした。今回はこれ以上オリキャラの登場はありません。
名前遊びに少し力を入れたキャラがいます。気づける人はいるかな……?

ちょっとしたアンケートを今回も設けさせていただきます。
読者の皆さんがどれだけ原作を知っているかを知りたくなったのです。
お手数でなければ回答してくださると幸いです。

次回投稿予定日は、8月28日です。

では。

※新キャラ紹介のコーナー※

・東雲璃月(しののめ りつ)
トノサマンオタク。残念なイケメン。
真面目な時は真面目なタイプ。
陽皐がダウンしたときは代わりにまとめ役になる。

・陽皐瑠夏(ひさわ るか)
紅一点。鈴くん大好き。
3人の中のまとめ役。鬼にしてはかなり酒に弱いタイプ。

・鬼灯鈴(ほおずき れい)
鬼、オッドアイ、ロリっ子に見せかけた男の娘と属性モリモリ。
常に陽皐にベタベタされている。


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探偵2日目 その7

どうも、タイホくんです。
ありがたいことに、およそ1年ぶりに10の評価をいただき、これまたおよそ1年ぶりにランキングに載ることができました。評価をくださった方、ありがとうございます。

さて、そこでふと、ランキングに載っている最中に投稿してみたらどんな風になるのだろう、と思ったので、今回、特別に投稿予定日ではありませんが、一本話を投下したいと思います。
ストックの関係上、今回投稿した分の埋め合わせを探偵パート終了時にさせていただくのでご了承を。

次回投稿予定日は、変わらず8月28日です。

では。


 【同日 午後5時23分 治安維持地区 警察署前】

 面会の終了時間である午後六時を目前に控えたぼく達は、大股で留置所への道を急いだ。

 不運なことに、居酒屋たまりばは地区の奥のほうに位置しており、手前のほうに立っている留置所まで移動するのにはかなりの時間を要してしまう。普通に歩いて大体十五分ぐらいかかる距離だから、早歩きで行けば十分足らずで着くだろう。メディスンさんに聞くことは恐らくそんなに多くないだろうとある種高を括っているのもあり、意外と落ち着いた調子で歩けている。

 ……あの不吉な声が背後から聞こえてくるまでは。

 

 「やあ、弁護士さん。もうすぐ日も暮れるっていうのに、精が出るねぇ?」

 「どわあああっ!」

 背後から微かに足音を感じるな、と思ったのもつかの間。後ろからにゅるり、と音が聞こえてきそうな動きでぼくの顔を覗き込んできたのは、被害者の自宅で会った名琴さんだった。

 

 驚いたぼくは、その場で尻餅をつく。痛い。名琴さんは、ニコニコとこちらの痛みを意に介すこともなく、上から見下ろしてくる。

綺麗な顔立ちをしている彼だが、こうして夕日をバックに見下ろされると、何とも言えない威圧感を感じる。彼の背中から漏れた光が、細い目で反射しているのが、より一層気圧される雰囲気を増幅させている。

 

「ああ。ごめんねぇ。姿を見かけたから、つい話しかけちゃったよ」

名琴さんはそう言って手を差し伸べてきた。特に考えることもなく、反射的にその手をつかむ。彼の手の力は想像していたよりもずっと強く、少し手が痛い。その細い体のどこからそんな力が出るのだろうか。

そして、引き上げる力もこれまた強い。ぐい、といっきに持ち上げてくるものだから、勢い余ってぼくの頭と名琴さんの頭が、危うくぶつかってしまうところだった。服を脱いだら意外と筋肉質なのかもしれない、と邪推する。

 

「……やっぱり、君は面白い」

ぼくの頭が彼の口元辺りに来たその時、ふと彼がぽそりとこう呟いた。その声色は、普段の少し間の抜けた感じとは違う、どこか不気味な物に感じられた。勢いよく引っ張り上げてきたのは、これを耳元で囁くためだったのではないかと、跳躍した考えが脳裏をよぎる。

鈴くんが瑠夏さんに耳元で囁かれていたが、きっとこんな感じだったのだろう。彼が嫌がる理由もよく分かる。

 

妙に甘い声で囁かれたせいで思わず恐怖で鳥肌が立ったぼくは、掴んでいた名琴さんの手を払いのけて、近くにいた真宵ちゃんの背後に回り込んだ。情けないが、本能がそうさせた、と一人で勝手に言い訳しておく。

 

「ちょ、なるほどくん。どうしたの、急に!?」

縮こまりながら背後に回られたのもあって、真宵ちゃんは困惑した様子となる。傍から見たらすごく情けない構図だが、怖いものは怖い。彼から感じたある種の“霊的”な怖さに対抗するには、“霊の専門家”に頼るのが一番だ。うん。

 

 「あはは。嫌われちゃったかなあ、ぼく」

 名琴さんは、帽子越しに頭を掻きながら、いつもの調子で話し始めた。“どことなくけだるい喋り方だな“程度にしか認識していなかったが、今はこの話し方にさえ少し恐怖する。

 

 「ちょ、なるほどくん。変だって。どうしたの?」

 「……名琴さんが怖い」

 「……はあ」

 呆れた、と言いたげな声色だ。そう思われても仕方ない。いきなり成人男性が小さくなって自分を盾にしてきたのだから。

 

 「いやー。なんかすみませんね~、うちのなるほどくんが」

 真宵ちゃんは名琴さんに笑顔で取り繕ってそう言った後、ぼくの肩を掴んで、「ほら、離れる離れる! 大人でしょう?」と引き剥がしてきた。いつもと立場が逆転している。

 

 このまましがみつき続けるのもさすがにと思い、やむを得ず真宵ちゃんから離れた。名琴さんは、なおもニコニコとこちらを見ている。怖い。

 

 「弁護士さんたち、調査の進捗はどんな感じかなぁ?」

 帽子のつばの角度を調整しながら名琴さんが尋ねてくる。

 「まあ、ぼちぼち、ですかね。名琴さんは、なぜここに?」

 ぼくがそう尋ね返すと、名琴さんは眉をピクピクとさせながら、警察署のほうを指さした。

 

 「ちょっと、荷物を受け取りにと思ってねぇ。だけど、管理がずさんなせいで、すぐに見つからなかったから、しびれを切らして出てきたところだよ」

 荷物……要は押収された物か。何か気になる物品があるかもしれない、尋ねておくか。

 

 「ちなみに、その荷物っていうのは何ですか?」

 ぼくの質問を受けた名琴さんは、一瞬その細い目をうっすらと見開いた。こうしてみると、やはり切れ者顔だ。……性格は割と真逆だけれど。

 

 「うーんとねぇ……水筒だよ」

 「水筒?」

 「そう。陶器でできたやつさ。新聞の定期購読の特典でねぇ。結構気に入っているんだ。柄は一種類しかないみたいで、“どれが届くかお楽しみ!”みたいなくじ引き的な面白味はなかったのだけれどねぇ」

 陶器でできた水筒……ああ、瑠夏さんが持っていたやつか。なるほど、新聞の特典だったか。確かに、二人ともぼくのことは新聞を読んで知ったと話していたな。

 

 「しかし、なぜ宴会に水筒を? お猪口が用意されていたはずですが」

 「ああ。中身は酔い止め。僕、結構お酒弱いから」

 ハハハ、と軽く名琴さんは笑う。中身が酔い止め、という点も共通しているときたか。偶然にしては、一致している要素が多い気もする。

 

 「結構効果が強い酔い止めでねぇ。重用しているんだぁ」

 名琴さんはそう言うと、警察署のほうを振り返る。

 「しかし、つくづくずさんな管理体制だねぇ。さっさと持ち帰りたかったのに」

 口調こそいつも通りだが、ややその言葉に苛立ちが含まれているようにぼくには感じられた。意外と短気なのかしら。

 

……瑠夏さんに続いて、宴会当時の持ち物がまた一つ判明した。あとでメモを取っておくことにするか。ひとまず今は、記憶に焼き付けるのにとどめておこう。メモを取る余裕すら、今のぼくにはない。

 

 ―証拠品「名琴の水筒」の情報をひとまず脳に焼き付けた―

 ・名琴の水筒

 名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

 現在は警察の管理下に置かれている。

 

 「ま、そんなことはどうでもいいや。それよりも弁護士さん。どこかへ向かっていた最中なんだろう? 引き留めて悪かったねぇ」

 「い、いえ」

 なぜか恐縮してしまった。彼に対する恐怖心がまだ少し拭えていない。

 

 「……ふふふ。それにしても君は、いや人間は本当に面白いねぇ」

 「……人間が、ですか?」

 「そう。人間は妖怪なんかよりも、ずっと情緒豊かであり、そして遥かに愚かでもある。そんな人間たちを見ては、それを物種に書き物をする。まさしく僕の天職だねぇ」

 自身の仕事の魅力について、名琴さんは語り始める。

 

 「そんな中でも、君は最高に面白い。なぜ外の世界から来た君は、すぐにこの世界に順応し、それどころか他人のために奔走する? なぜ君は妖怪が話に絡んでこようとも、それを気に障ると感じることなく行動する? ああ、面白い面白い。もっと君のことを知りたい。そのためなら、僕は、僕自身のいかなることでも喋ってしまいそうだよ」

 

 早口でまくし立てるように、名琴さんは続ける。次第にその目は何かに憑りつかれたように焦点がぶれ始める。そして、しまいにはこちらにフラフラと両手を広げながら近づいてきた。このまま抱き着かれたら、永遠に離されないような気がしてならない。

 

 「そ……それではこれで失礼します!」

 耐えきれなくなったぼくは、真宵ちゃんの手を掴んでその場を走り去った。振り返るな、走れと再び本能が命令している。彼との話で少し時間をロスしてしまったが、これだけ早く走っていれば、それがすべてチャラになるだろうな、と頭の片隅で思った。

 

 「ああ……君は本当に面白い。……成歩堂龍一」




……なにげに重要な回だったりするんすよね、今回。


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探偵2日目 その8

 【同日 午後6時48分 留置所】

 

 「おおっと。慌てて駆け込んでどうした、弁護士さん?」

 名琴さんから逃げる勢いそのままに留置所へと駆け込んだぼくを、小町さんの困惑した声が出迎えた。全速力で走ったにも関わらず、不思議とまだ走れるような気がした。体のリミッターが外れたままなのだろうか。

 

 「ちょ、ちょっと色々ありまして……」

 しかし、まだ走れそうな気がするとはいえ、あれだけ全力で走れば息も切れる。小町さんの問いに、まさしく息も絶え絶えといった感じで、ひとまず応答する。

 

 「もーう。聞いてくださいよ、小町さん。なるほどくんったら、急に名琴さん……ええと、事件の関係者のことが怖いって言いだして。いきなり走って逃げだすし、私を盾にして隠れようとするし。影の所長として情けないね、まったく」

 ぼくに引きずられた時についた土ぼこりを払いながら、真宵ちゃんが文句を垂れる。今回はぼくが悪いから、反論の仕様がない。甘んじて彼女の文句を受け入れた。

 

 「なーんだ。私はてっきり、面会時間がぎりぎりだから慌ててきたもんだと思ったが。そうかい、あんた意外とビビリなんだね? これで飯のタネが一つ増えたってもんだ」

 飯のタネ……? 頭に酸素が言っていないせいか、何を言っているのかいまいちよく分からない。小町さんは、ただカラカラと笑うだけだ。

 

 「それで? 面会、していくかい? 今が最後のチャンスだろうけど」

 「あ、ああ。お願いします」

 小町さんにそう言われて、ハッとした。そうだった。名琴さんのせいですっかり忘れていたけれど、今はメディスンさんに会いに来たんだった。

 

 差し出された紙に、必要事項をささっと書き込むと、部屋に通された。まだメディスンさんは来ていない。

 

 「それで、なるほどくん。いったい何を聞くつもりなの?」

 「……何を聞いたらいいのでしょう」

 「……何かを判断するには、まだ情報が足りないかな」

 真宵ちゃんに尋ねてみたが、受け売りのセリフで返されてしまった。そりゃそうだ。それを考えるのがぼくの仕事のなのだから。

 

 ……しかし、弱った。肝心の盃に関する情報が、明日になるまで提示されないというのは、少々困る。ぶっつけ本番で提示された証拠を捌いていくのは……まあいつもの事として。問題はその後だ。

華扇さんに毒入りの盃を手渡した人物が分かったとしても、その人物をどのように追い詰めていくかが問題だ。動機、具体的な犯行方法……解決していない点が多い。

 特に問題は動機だ。被害者の素性が名前と種族以外、一切分かっていない。……あ、これを聞けばいいのか。

 

 一人脳内会議の結論が下ったころ、タイミングよく仕切りの向こうの扉が開いた。やや目を細めて眠たそうにしたメディスンさんが入ってきた。子供のお眠の時間にしては、少し早くないだろうか。

 

 「ああ、お疲れ様……。進捗のほうはどうかしら?」

 声色まで眠たそうなメディスンさんだが、なんとか席に着いてこちらを向く。面会時間も残りわずかだし、さっさと終わらせて彼女を解放してあげよう。

 

 「盃の話とかを聞いてきたのよね?」

 「はい。……ですが、実はほとんど情報を得ることができなくて?」

 「あら? 何かあったの?」

 メディスンさんは、怒ることなく問いかけてくる。まさしく“れでぃ”の余裕だ。

 

 「盃に関する情報は、裁判が始まるまでは外部に流すな、と口止めされていて……。その情報を得るためだけに動き回っていた結果、何も情報を掴めなかった、という訳です」

 話していて、自分の体が徐々に縮こまっているような感覚がした。

 

 「ふむむ。それで八方塞がりになったから、私のところに来たってわけね?」

 「仰る通りです」

 「なるほど……。分かったわ。時間ギリギリまで話しましょう。何か思い出せることがあるかもしれないわ」

 「ありがとうございます……!」

 メディスンさんが本物の“レディ”に見えたように感じた。なんだかんだで頭が切れるし、頼れる人なのだろう。

 

 「さあ、聞きたいことがあれば何でも聞きなさい!」

 メディスンさんは、小さな胸を張ってこちらの質問を待つ。さて、聞きたいことはもう決まっている。

 

 「では、被害者のことについて聞かせていただけませんか?」

 「被害者? ……ああ、そういえばあまり話していなかったわね」

 「はい。盃に関する情報は諦めるとして、他に何かないかと考えた時、用意しておくべき証拠は動機に関するものと思って」

 「それで被害者の事……筋は通っているわね。交流関係を洗い出すってところかしら?」

 「ええ」

 「分かったわ。でも被害者ねえ……。私は初対面だったから、正直何も……」

 うーん、と腕を組み、目を閉じながらメディスンさんは考える。少し、無理な質問をしてしまったかもしれない。

 

 メディスンさんは、宴会参加者の名前をぶつぶつと呟きながら考える。宴会での会話の事でも思い出しているのだろうか。

 しばしの間ぶつぶつと呟いていた彼女だったが、やがてまぶたをゆっくりと開くと、腑に落ちないような顔つきでこちらを見る。

 

 「ねえ。一つ聞きたいのだけれど」

 「なんでしょう?」

 「被害者の名前って、何だったかしら?」

 「ひ、被害者ですか? 鬼道酒華、ですが」

 意外な角度からの質問に思わず困惑する。一方のメディスンさんは、何かを思い出したようで、ニヤリと顔つきが変わった。

 

 「何か、彼女の名前に聞き覚えが?」

 「いいえ。彼女の名前は裁判と取り調べくらいでしか聞いたことがないわ」

 「裁判と取り調べだけ……? 宴会の場でも聞いたのでは」

 「そこがミソなのよ」

 メディスンさんは、ビシッと指をこちらにつきつけた。

 

 「今思い出したのだけれど……被害者の彼女、宴会の場で“偽名”を使っていたわ」

 「ぎ、偽名?」

 「柿戸秋(かきど しゅう)って名乗っていたわ」

 「かきどしゅう……」

 きどうしゅか、のアナグラムだろうか。

 

 「それに彼女、自分の種族を“人間”と偽っていたわ」

 「に、人間、ですか」

 「ええ。鬼特有の角が生えていなかったから、その言葉を信じ込んでしまったけれど。取り調べや裁判で彼女が鬼として扱われていたから、すっかり忘れていたわ」

 メディスンさんは、手をヒラヒラとさせた。

 

 「被害者は偽名を使い、そして種族まで偽っていた。これは……」

 「かなーり、きな臭いわね?」

 「ええ。何か裏がある可能性がある」

 ぼくの心を読んだように、メディスンさんが言う。

 

 「私、つい最近生まれたばかりだから、彼女が何者なのか全然知らないけれど……。過去の事件の調書を漁ってみたら、出てくるかもしれないわね。彼女の名前」

 こちらが言おうとしていることを、彼女は先取りする形で次々と話していく。……大人の“れでぃ”になりたいと言っているが、こういった面においてはもう十分その域に達しているのではないだろうか。

 

 「よし。そうと決まれば善は急げだ。真宵ちゃん、行こうか」

 「よし! また警察署だね! にとりさんの居場所ならもう分かってるし、ちゃちゃっと行っちゃおう!」

 真宵ちゃんは元気よく立ち上がると、「先に言ってるねー」と言って、部屋を後にした。時計を見ると、時刻は丁度六時になろうとしているところだった。裁判前にメディスンさんと会えるのはこれが最後だ。

 

 「それでは、これで失礼します」

 「明日の裁判……期待しているわ。頑張ってちょうだい」

 メディスンさんの檄を受けたぼくは、はやる気持ちを押さえつつ留置所を後にした。

 

 ……これで被害者殺害に至った動機が分かるかもしれない。うまくいけば、真犯人に関する手掛かりにも届く可能性もある。ここが、調査の正念場。今は前に進むんだ、成歩堂龍一!




どうも、タイホくんです。探偵パートは今回辺りで折り返しに入ります。

ちょっと前にアンケートをいくつか設けさせていただきましたが、最近の投稿作品から見つけてくれた方の割合はたったの一人でした。トップページに長い間留まるというのは、読者数増加にそこまで影響がないのかもしれません。
そして、やはりこの作品に辿り着く人は逆裁側から来た人が多数の様です。

一個目のアンケートでは、「逆転裁判」と検索して遭遇したという人が一番多く、二個目のアンケートでは、逆裁を知らないと答えた人が誰一人いませんでした。

東方についても知っている人がほぼ多数を占めておりました。こちらは東方自体がそれなりに有名なのでガチの東方オタの方の割合は低いかもしれませんが…一定数、東方関連のワードで辿り着いている人もいるので一概にそうとも言えないかもしれません。

色々と書き連ねましたが、読者の大半がやはり逆裁ファンということが分かったので、目の肥えた皆さんに満足していただけるような作品を書かねば、と改めて思いました。タクシューさんに挑むのはかなりハイレベルですが…あの人はマジで神。脳みその情報コピーさせてほしい。

そういえば、なんとなく設けたその他、に5つほど票が入っていたのがちょっと気になりますが…どうやって見つけたんだろう。もしよければ教えていただければ嬉しいです。

次回投稿予定日は9月11日です。偽名を使っていた被害者の正体に次回以降の回では迫っていくこととなります。お楽しみに。

では。


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探偵2日目 その9

遅くなってしまい、申し訳ありません。


 【同日 某時刻 警察署内・にとりの実験室】

 受付で手続きを素早く済ませたぼく達は、今度は二階に立ち寄ることなく、真っ先に三階の実験室を目指した。さっきよりも薬品の臭いが強くなっている気がする。

 

 にとりさんは先ほどと同じ実験室にこもって、まだ実験をしていた。マスクにゴーグル、手袋と完全防備でフラスコなんかを振っている。……これ、入っても大丈夫なんだよな? 多分鬼殺の秘薬の実験だろうから、問題ないとは思うが。

 

 ぼくが扉の前で少し凄んでいると、真宵ちゃんは臆することなく扉をノックした。すぐにそれに気づいたにとりさんが扉を開けて出迎える。

 

 「おお、どうした盟友? まだ何かあったかい?」

 にとりさんは意外そうな顔をしていた。彼女的には、さっきの情報以外には特に有益なものはないと思っているのだろうか。

 

 「少しお尋ねしたいことがあって」

 「ああ。いいよ。丁度実験もひと段落着いたところだし」

 にとりさんは快く入室を許可してくれた。……気のせいか、部屋の天井のほうに紫色の煙が舞っているように見えるのだが……。大丈夫か、これ?

 

 少々入るのに勇気が必要だったが、真宵ちゃんがこれまた臆することなく入っていくものだから、ぼくも仕方なくそれに準ずるしかなかった。

 

 「それで、聞きたいことって何だい?」

 丸椅子を二脚こちらに滑らせ、自分も同じものに着席した後、にとりさんが聞く。

 

 「被害者のことについて、お聞きしたいのですが」

 「被害者? 特に話せることはないけれど」

 「彼女が偽名を使い、さらに種族も偽っていたと聞きました」

 「……! ……おっと、そこにたどり着いたか」

 にとりさんの眉が少しピクリとなった。知ってはいけない情報だっただろうか。

 

 「ああ、いや。別に知っちゃいけない情報ってわけじゃないんだけれどね。四季様が、“あの弁護士が気付かない限りは、偽名の件については伏せておくように”と言っていたもんだから」

 にとりさんはさりげなくこちらの心を読んできた。こういう現象がたまに起こるが、ぼくってそんなに顔に出やすいタイプなのだろうか。

 

 「……それで、実のところはどうなのでしょう」

 聞いても問題なさそうと判断したうえで、一歩踏み込むような姿勢で問いかける。

 「……ああ。確かに、被害者……鬼道酒華は宴会の場で偽名を使い、さらに自身の種族を人間だと話していたそうだ。参加者から確認が取れてる。柿戸秋、って名乗っていたようだね」

 「やはり、そうでしたか……」

 よし、これでこの情報は信ぴょう性のあるものになった。後、すべきことは……。

 受け入れられるかどうか、すこし微妙な質問だが、聞かないわけにはいかない。にとりさんに再び問いかける。

 

 「あともう一点、いいでしょうか」

 「なんだい?」

 「可能ならばの話なのですが……警察の事件調書が保管されている倉庫なんかに入ることは……」

 気持ち下出(したで)にでる態度で尋ねてみた。

 

 「ああ……。いいよ、って言ってあげたいけれど……。申し訳ない、これは許可してあげられない」

 「ですよね……」

 やはりだめか。まあ、外部の人間が勝手に立ち入っていいような場所ではないのだけれど。一抹の希望にかけたが、無理なものは無理なようだ。

 

 「役に立てなくて申し訳ない」

 にとりさんはしょんぼりした。

 

 「いえ。規則は規則でしょうから。しかしどうしたもんか……」

 「あ、それならなるほどくん。新聞を見ればいいんじゃないかな?」

 「新聞……。ああ、それがいいかもね」

 真宵ちゃんのナイス援護だ。しかし、新聞を調べるのもそれはそれで難しい気がする。

新聞記者の知り合いなんて、外の世界でも一切いなかったのに。……ジャーナリストと辛うじて呼べるような人は一人だけいるにはいるが。

 頭の中に突如浮かんできた関西弁が思考を阻害する。うーむ……苗字に負けない勢いで大騒ぎしている。一度聴いたら忘れられないというのもなかなか考え物だ。

 

 「あ。新聞が欲しいならいい人が一人いるよ」

 「ほ、本当ですか?」

 思わぬところで、思わぬ僥倖に巡り合った。にとりさん、意外に顔が広いのかしら。

 

 「射命丸文(しゃめいまる あや)っていう烏天狗が知り合いにいるんだけどね。彼女、新聞屋をやってるんだ。最近は、どうやら盟友の番記者も同然の状態らしいよ。……もっとも、個人製作の新聞だけれど」

 烏天狗……もしかして、香霖堂で一瞬コチラの前に現れたり、ぼくの髪型のことを面白おかしく書いたりしたと言われていた、あの烏天狗の事だろうか。

 

 「案外、今も近くにいたりして。おーい、文! ……なんて呼んで出てきたら苦労は……」

 

 「呼ばれて飛び出てあややや。伝統の幻想ブン屋の私をお呼びですか?」

 「ひゅいいいいい!?」「きゃわああああ!?」

 

 突然、くぐもった声が聞こえた。二人は驚いて奇声を上げている。……どこからそんな声が出せるのだろう。

とにかく、そちらのほうを見ると、窓ガラスの向こうで女性が浮かんでいる。浮かんでいる……? ああ、烏天狗だから飛べるのか、なるほど。

 

窓の外の存在を遅れて認知したにとりさんは、慌てて窓を開けると彼女を部屋に引きずり込んだ。頭にかぶった椛色のキャスケット帽が、窓枠に引っかかって外に落ちそうになる。

 

「ちょっと文。驚かさないでよ!」

「いやはや、申し訳ない。声をかけられてつい嬉しくなってしまって」

 烏天狗は、特に悪びれることもなくひょうひょうとしている。図太い性格のようだ。

 

 「おっと、直接顔を合わせて話すのは初めてでしたね」

 烏天狗は帽子を浅くかぶりなおす。キャスケット帽と同じ椛色のジャケットに、ショルダーバックをかけた、いかにもジャーナリスト、といった格好の彼女は、羽が生えていないせいで、パッと見た限りは烏天狗だと認識できない。

 しかし、先程まで窓の外で浮遊していたところを見るに、羽は恐らく自由に出し入れができるのだろう。

 

 「私、射命丸文(しゃめいまる あや)、と申します。以後お見知りおきを」

 射命丸さんはそう言うと、懐から小さな長方形の箱を取り出し、中から一枚の紙を抜くとこちらに差し出した。ああ、名刺と名刺入れか。差し出された名刺には「社会派ルポライターあや」と書かれている。

 こちらも社会人としての本能が働いて、名刺を射命丸さんに差し出した。「これはどうもどうも」と彼女はそれを丁寧にポケットにしまう。

 思えば、外の世界であまり名刺を差し出すような機会がないような気がする。……もっと依頼が舞い込んできてくれたらなあ。

 

 たびたび頭をよぎる事務所の財政難の話はさておき、目の前の新聞記者に目線を向ける。

 どれくらいの期間、彼女が新聞屋として働いているかは知らない。それ以前の問題として、被害者について彼女が自身の新聞で取り上げているかが分からない。さて、結果はどうなることか。

 

 「さてさて。成歩堂龍一さん。私に御用があるようですが、一体なんでしょうか?」

 若干わざとらしい態度で、こちらに尋ねてくる。……部屋の外で盗み聞きをしていただろうから、何を尋ねられるかはきっと知っているのだろう。白々しいな。

 

 「えっと、今回の事件の被害者……鬼道酒華、という鬼なのですが。彼女についての記事を過去に書いたりしていないかな、と思っておりまして」

 「ほほう。鬼道酒華ですか。なるほど……」

 胸ポケットから引っ張り出したメモ帳と万年筆をもって、射命丸さんはこれまたわざとらしく部屋の中を闊歩する。……じれったいなあ。

 

 「結論から申し上げますと……ええ、過去に書いたことがあります。私以外の文屋に聞いても答えは恐らく、“いぇす”でしょう」

 「射命丸さん以外の文屋に聞いても……」

 もしかすると、被害者はぼくが思っている以上に重い過去を持っているのかもしれない。

 

 「それがなにか、教えていただけませんか?」

 「ふーむ。教えてあげなくもないですが……」

 しつこいぐらいに、射命丸さんはじれったい態度をとる。何かこちらに要求してきそうだ。いや、絶対に来る。第六感がそう言っている。

 そんなぼくの予想通り、彼女は悪戯っ子の笑みを浮かべて、こちらに近づく。

 

 「その代わりと言っては何ですが……あなたの独占取材をさせていただきたいですね。あ、助手の方も一緒に」

 ほらやっぱり。

 

 「なるほどくん! 独占取材だよ、ど・く・せ・ん!」

 「……乗り気だね、真宵ちゃん」

 「だって、私たちの事務所を売り出すまたとないチャンスなんだよ! これで財布の紐を固くしなくてすむね!」

 真宵ちゃんは嬉々として喋る。

 

 「……でも、ここ幻想郷だよ。外の世界にある事務所のことを話してもどうしようもなくない?」

 「……確かにそうかも」

 真宵ちゃんの歓喜の声は、ぼくの一声で一気にしぼんだ。

 

 しかし、独占取材ときたか。どうしたものか……。応じてしまったら、根も葉もないことを書かれそうな気がする。でも、他の新聞記者がどこにいるかなんてぼくは知らないわけだし……。仕方ない。渡りに現れた船に乗っかるしかないようだ。

 

 「分かりました。条件を飲みましょう。……根も葉もない嘘っぱちを書かないならですが」

 「もちろんですよ。こうして、周りにばれるかもしれない危険を冒して、わざわざ人里内で空を飛んでまで盗み聞き……ゲフンゲフン、取材をしていたんですから。あなたに不利益なことは書かないとお約束しましょう」

 ……心配だ。

 

 そんなぼくと射命丸さんの会話を、丸椅子に腰かけて聞いていたにとりさんが一言、ぼくの不安を増幅させる言葉を発する。

 

 「あーあ。盟友、乗っかっちゃったか。覚悟しときな、こいつ自分では“伝統の幻想ブン屋”なんて小洒落た二つ名を使ってるが、素性を知ってる奴からはこぞって“捏造新聞記者”なんて呼ばれてるんだよ。口先ではこう言っているけど、信用しないほうがいいよ」

 ……ますます心配だ。

 

 「ちょ、にとりったら。あなたこそ根も葉もないことを言わないでください! 私は、常に真実を提供する正しき文屋なのですから!」

 「重大事件とか、真面目な内容ならそうかもしれないけれど、ゴシップに関しては別だろう? 盟友なんて、今や幻想郷中の注目を集めているんだ。あんたが変なことを書かないほうがおかしい」

 「あややや。言ってくれますねえ……」

 にとりさんに真正面から正論で刺された射命丸さんは、少し立ち眩む。否定しないということは、本当なのだろうか。……受けるんじゃなかった。

 

 「と、とにかくご安心ください! 絶対に真実しか書きませんから。ね?」

 「……今は信用しておきます」

 いずれ、幻想郷から去る日が来るのだ。あれこれ捏造されてもまあいいや、と正答なのかどうかも分からない答えをひとまず自分の中に出して、この場は飲み込むことにした。今は、そんなことよりも情報が優先だ。

 

 「さて、ではお望みの話題に移らせていただきましょうか」

 射命丸さんはそう言うと、ショルダーバッグから新聞の切り抜きを取り出した。紙の黄ばみ具合からして、結構古い記事のようだ。

 

 「実は、成歩堂さんの取材の傍ら、私も今回の事件を追っていたんですよ」

 「傍ら……ということは、ぼくがこの事件の弁護人である、というのとはまた別件でということですか?」

 「ええ。その通りです。なぜ取材をすることになったのか。……その理由は、他でもない今回の事件の被害者です」

 そう言って彼女は、切り抜きをこちらに差し出した。

 

 まず目についたのは、“転生管理委員会”という文字だ。数時間前に紫さんから聞いたばかりの単語ということもあって、真っ先に意識がそちらに向いた。

 その単語に続いて、“襲撃される。人間二名が死亡”とある。死亡、だって……?

 

 「この記事は、今から十年前。丁度、転生管理委員会が設立された三日後に起こった事件について書いたものです」

 「死亡って……大事じゃないですか」

 「ええ。だから、私以外の文屋もこぞってこの記事を書いたのです。幻想郷を牛耳っている組織の新たな部署設立から、間もないタイミングでの襲撃事件。取り上げない文屋なんているわけがありません」

 「そう、でしょうね」

 「そして、あなたが最も知りたい部分はここです」

 射命丸さんは新聞の端のほうを指さす。そこにはこうあった。

 

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し、懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは、名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

 

 「こ、これは……」

 思わず絶句した。鬼道酒華が、襲撃事件の実行犯の一人……。想像の範囲を超える情報の登場に、混乱が抑えられない。……まさか、是非曲直庁がらみの過去の事件と、今回の事件が繋がるとは。……だが、これで犯人の動機が少し見えてきたかもしれない。

 

 「記事にある通り、鬼道酒華は実行犯の中で、唯一警察の手から逃れています。そして、顔がわれているにも関わらず、十年間この狭い幻想郷の中で逃げ延びていた。その彼女が殺害されたとなれば……この事件との関連性を疑わないほうがおかしいってものです」

 射命丸さんは万年筆を回しながら話す。

 

 「あと、これは余談ですが。彼女は随分とかくれんぼがお上手だったようで……。殺害される今日まで、誰一人、名前と顔以外の彼女の情報を掴むことができていなかったのです」

 「誰一人? 射命丸さんでもですか?」

 「あやや……グサリと来る一言ですね……。ええ、その通りです。本当に煙のように消え失せてしまって……。私たち記者の包囲網をもってしても情報を得られていないのです。一般の方々は、絶対に情報を掴めなかったでしょうね。公表されていないだけで、警察上層部ではすでに判明していた、という可能性もあるかもしれませんが」

 

 「なんにせよ……今回の事件は、この過去の事件に関わっていた人物が引き起こした可能性が高い、と」

 「そのとおりです」

 ……どうやら、ついに尻尾をつかんだようだ。この事件の真犯人、その正体を暴く証拠の一つを。

 これで彼女が名前と種族を偽っていた謎は解けた。……しかし、追われる身であるのに宴会に参加していた、という点が腑に落ちない。瑠夏さん達とも何度か飲んでいたそうだし……。十年間も逃げ続けていたら、危機感も薄れてしまうものなのだろうか。

 

 「助かりました。真犯人への手掛かりになると思います」

 「あやや。それは何より。もしよろしければ、それ、差し上げましょう。うちにまだその記事は取っておいてあるので」

 「ありがとうございます」

 非常に大事な証拠だ。なくさないようにしないと

 

 

―証拠品「十年前の文々。新聞の切り抜き」を法廷記録に大事にしまった―

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

 

 

 「さて……本来ならばこれで提示できる情報はおしまいなのですが……。出血大サービスです。もう二つ、あなたにとって耳寄りな情報を差し上げましょう」

 「な、なんでしょう」

 耳より、と聞いて期待せずにはいられなかった。さらに核心に迫ることができる情報が得られるなら、ぜひ欲しい。

 

 「えー。ではまず一つ目は……こちらの写真です」

 射命丸さんはショルダーバッグをがさがさと漁りだす。が、しばらくすると眉をひん曲げて怪訝そうな顔になった。

 

 「む。むむむ。むむむむむ~。あやや、おかしい。入っていませんねぇ」

 しまいにはショルダーバックに頭を突っ込んで写真を探し始めた。すると、開いたチャックの隙間から、ネガが一つ零れ落ちた。目ざとくそれを認めた真宵ちゃんが、拾い上げる。

 

 「あの、これ落としました……」

 「あやややや! これはこれは!」

 ネガを目視した射命丸さんは、瞬間、軽い叫び声をあげた。

 

 「いやー申し訳ない。私としたことが、現像するのを忘れていました!」

 ……おいおい。

 

 「いやはや、失敬失敬。後で事務所に戻って現像してまいります。完成次第、手渡させていただきますよ!」

 射命丸さんは、特段悪びれることなくネガをバッグにしまうと

 「さてさて。二つ目の情報に移りましょう」と続ける。

 

 「先ほどの、この記事に書かれた主犯格である鬼神正邪とその仲間たち……死刑判決を受けてしまっているのですが、まだ刑が執行されていないのです」

 「まだ……ということは、話が聞ける!」

 「ええ。その通りです」

 射命丸さんはニヤリとする。

 

 「彼女らは、現在この地区にある刑務所内に収監されています。幸い、こちらの面会時間は、午後八時までとまだ時間に余裕があります。……いかない手はありませんよね?」

 射命丸さんはさらに口角を挙げる。その笑みの裏側にやや背筋が凍るものがあるような気がしたが、今は関係ない。

 

 「にとりさん。刑務所の場所って、分かりますか?」

 突然話を振られたにとりさんは慌てながらも、「あ、ああ。分かるよ。地図ならここに……」と棚のほうに手を伸ばした。が、それを射命丸さんが制止する。

 

 「ああ、にとり。大丈夫ですよ。お二人なら私が運びますので」

 「は、運ぶ?」

 思わず尋ねてしまった。

 「ええ。人里の地理はばっちり頭の中に入っておりますので。幻想郷最速でもある私をもってすれば、あっという間に目的地までお運びいたしますよ!」

 射命丸さんは腕をまくるようなしぐさをする。

 

 「おお、そりゃあいいね。盟友、文に任せればいいよ。一瞬で着いちゃうから、まじで」

 にとりさんも射命丸さんの意見に賛同する。

 

 「幻想郷最速……ジェットコースターみたい感じかな?」

 真宵ちゃんも目を輝かせだしてしまった。……これは、やらなければいけないやつか。

 

 「あやや。異存はないようですね。では、すぐにでも向かいましょう!」

 射命丸さんは、まだ発言していないぼくの意見を聞くこともなく、右脇にぼくを、左脇に真宵ちゃんを抱えだす。

 

 「暴れないでくださいね。振り落とされますから」

 「ちょっと、ちょっと、まだ心の準備が!」

 「文、こっちはオッケーだよ」

 にとりさんが窓を全開にして射命丸さんを手招きする。ああ、もう覚悟を決めるしかない!

 

 「では……ゴー!」

 射命丸さんがそう言った次の瞬間、強風というには生易しすぎるぐらいの大風が顔にぶつかった。痛い。

 空を切る音が次第に加速しているようで、ヒュンヒュンとも、ギュンギュンとも、何とも言いがたい奇妙な音が耳にまとわりつく。

 

 わずか二秒程度で、衝撃が原因で気を失ったのは想像に難くないだろう。



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探偵2日目 その10

 【同日 某時刻 刑務所内・面会室】

 射命丸さんに連れられ……いや、半ば無理やり連れ去られるような形で刑務所までやってきたぼく達は、面会室で件の人物が現れるのを待っていた。

 

 ……しかし、ひどい目にあった。まさか本当に飛んでしまうとは。

 遊園地の絶叫系アトラクションを遥かに超えるであろう重力をもろに食らったぼくは、情けない姿で気を失ってしまっていたようだ。

目が覚めた瞬間、もうすっかり暗くなった空を背景に、真宵ちゃんと射命丸さんが、笑いを堪えつつこちらを心配そうに見ている光景が目に入ったものだから、顔から火が出るような感覚がした。相当ひどい顔をしていたのだろう。

 

 ちなみに、一方の真宵ちゃんはかなりエンジョイしていたようだ。「もう一回、お願いします!」と射命丸さんに迫るほどだから、相当甚く気に入ったのだろう。

 ……葉桜院の修行といい、綾里の人間の血は相当強いに違いない。何を食べたらそんな体が出来上がるのだろう。

ぼくもミソラーメンをたくさん食べたら強くなるのだろうか。……いや、一番あり得ないな。

 

 過ぎたるは及ばざるが如し、を身をもって体感したという事実を振り返りながら、ぼくは射命丸さんが別れ際にくれた覚書きのメモと、新聞記事の切り抜きに目を落としていた。

 

 「死刑囚ってどんな人なのかな……。ちょっと怖いよ」

 横にいる真宵ちゃんはビクビクと震えている。彼女が恐怖を感じる基準が分からない。出会った頃は殺人現場に入るのを躊躇っていたな、と懐古する。

 

 さておき、今から会う人物の情報だ。射命丸さんが速記したメモを改めて見る。

 今から面会する鬼神正邪、という人物はどうやら天邪鬼だそうだ。個人的には、思っていることと反対のことを言う、いわゆるひねくれもののイメージがあるが、概ねそれで合っているとのことだった。

 

 ただ、天邪鬼といっても、全員が全員毎回嘘をつくという訳ではなく、たまに本心を織り交ぜてくるような天邪鬼もいるそうだ。当然、その頻度については個人差があるわけだが、一般的には成長するにつれて、その技術を会得するのだという。真逆の事ばかり話していたら、世渡りができないからだろう。

逆に、子供の天邪鬼は反対の事ばかり言うことになるらしく、友達を作るのがきっと大変なのだろうな、と思う。人間の子供と似たようなものだな、とも思った。

 ちなみに、“鬼”と種族名につくが、射命丸さん曰く、似て非なる妖怪だそうだ。

 

 鬼神正邪は、常日頃から弱者による“下剋上”の野望を抱いていた人物らしく、目的の達成の為なら、血が流れることもいとわないとかなんとか。

自身に着けた二つ名は、「ひっくり返す者」だそうだ。少しかわいらしいネーミングセンスだなと思う。

 

 彼女は、あまり力(物理的な意味の力と、妖怪としての存在感の力の両方)を持っていないらしく、妖怪の肩身が狭くなりつつあった幻想郷の中でも、さらに端のほうに追いやられているようなはみ出し者だったそうだ。

 

 そんな中、弱者にも与えられた権利である、転生の権までもを掌握する部署が設立されたと聞き、反逆を決心したそうだ。設立したばかりで、きな臭いうわさが流れていないのにも関わらず襲撃を行ったのは、裏から情報を得ていたとされている。

 

 結果として、部署の事務所内にいた職員数名を殺害し、人質を取って立てこもったそうだが、転生管理委員会の元締めによって退治されたらしい。この時、鬼道酒華は運よく逃げ延びられた、とのことだった。

 

 以上が、射命丸さんからもらったメモに書かれていることだ。あの短時間でよくここまで書けるものだな、と素直に感心する。新聞記者として働く上での必須技能なのだろうが、それでいて達筆なのだからさらにすごい。

 

「……あ。なるほどくん。そろそろ来るよ。足音がする」

 メモを読み終えるころ、真宵ちゃんが声を発した。緊張のせいで少し震えているように聞こえる。

 それから十数秒と立たないうちに、仕切りの向こうの扉が開いた。いよいよ、死刑囚とのご対面だ。

 

「ほーう。死を待つだけの身の私と会いたいやつがいると聞いてみれば……。随分と洒落た髪のアベックだこと」

赤い瞳に、白と赤が混ざったメッシュの黒髪天邪鬼が、ぼく達の前に現れた。……こちらの髪型について、さらりといじられた気がするが、ひとまずそれは置いておこう。

 

 想像以上にかわいらしい死刑囚のご登場に、ぼくも真宵ちゃんも少しあっけにとられていた。反逆者と聞くと、どうにも怖いイメージがあっただけに、意外としか言いようがなかった。

 

 正邪さんは、椅子にわざとらしく音を立てて座ると、こちらを軽く睨みつけた。態度から、どことなくこちらを値踏みしているような感じを受けた。

 

 「んじゃまあ、ひとまず。私は鬼神正邪。死刑囚、やらせてもらってるよ」

 右手の親指を立てて、ビシッと自分のほうを指さし、自己紹介をされる。そんなに自信満々に言うことでもないと思う。

 「ええと、弁護士の成歩堂龍一です」

 「助手の、綾里真宵です」

 一方のこちらは、やや尻込みながらの自己紹介となった。真宵ちゃんのおふざけも、今回は発動していない。

 

 「弁護士……? ふうん。名前だけは聞いたことあるな」

 少し新鮮そうに正邪さんは話す。こちらとしても、新鮮な反応だ。今日に入ってからずっと、会う人みんながみんな、面白おかしく書かれた新聞でぼくのことを知っていたからである。収監されているから、外の情報があまり入ってこないのだろう。

 

 「ま、弁護士でも介護士でも保育士でもなんでもいいや。何の用だい。こちとら、冗談の一つも言えないただの天邪鬼なんだが」

 背もたれにもたれながら、正邪さんはだるそうに話す。どれだけの情報を、どこまで彼女が知っているかは分からない。ましてや、相手は天邪鬼だ。目に見える態度や言葉がすべて本当と断言できないのが辛いところだ。

 

 「……今日は、一つお尋ねしたいことがありまして」

 「ほーう。なんだい?」

 まずは、今日起きた事件のことについて話すか。

 

 「鬼道酒華さん、という方をご存じでしょうか」

 「…………」

 正邪さんは黙ったままだ。ひとまず続ける。

 

 「実は彼女……先日、何者かによって殺害されました」

 「…………」

 正邪さんはまだ動かない。眉毛がほんの少しだけ動いたような気もするが、ひとまずスルーして続ける。向こう側からの明確なアクションが出るまでは、こちらが話し続けることにしよう。

 

 「十年前、あなたは鬼道酒華さんと徒党を組み、転生管理委員会を襲撃した」

 新聞の切り抜きを仕切りの前に提示した。正邪さんはそれを一瞥する。が、それ以上の行動を起こさない。まだ動かないか。

 

 「今日ここを訪れたのは、彼女を殺害した犯人を突き止めるためです。十年間逃げおおせた彼女が、殺害された。この事件が背後にあると考えるのが自然です。かつて仲間だったあなたなら、何か分かることがあるかもしれない。それを尋ねさせていただこうと思っている次第です」

 結局、正邪さん側からのアクションはないまま、こちらの要件を伝えきってしまった。

 正邪さんは、しばらくの間、切り抜きとぼくの顔を交互に見ながら、せわしなく目玉を動かしていたが、やがて目線がこちら側に固定された。重い口が開かれる。

 

 「……確かに、十年前。私はここに押し入った。じゃなきゃ、こんな豚箱に詰め込まれていねえ」

 溜息とともに語られ始めたその言葉は、事実なのだろうか。天邪鬼的な考えでこの言葉の裏を読むと、彼女はここを襲撃していないということになる。もしかしたら、冤罪の可能性だってあるかもしれない。

 

 「……だが、この鬼道ってやつについては覚えていない。何人かと組んで押し入ったというのは確かだが、こんな名前の奴がいたかどうかは覚えていない。つまり、こいつが殺された事件がどうだ、という件について、私が話せることは何一つない。残念だったな」

 正邪さんは、きっぱりと断言した。どこか不敵な笑みを浮かべながら、こちらを見つめる。この後の行動を見られているようだ。

 

 「本当に何も知らないのですか?」

 「ああ、知らない。そいつが殺されたって話も今初めて聞いた」

 「新聞には彼女のことが、あなたの仲間として取り上げられていますよ?」

 「それでも知らねえ」

 ここまで言って、正邪さんは一瞬言葉を切った。そしてニヤリと微笑み、

 「生憎、私は鬼の知り合いがあまりいない。数少ない知り合いの中にいないんだ。私とそいつは、正真正銘赤の他人さ」と続けた。

 

 掴めそうな言葉尻が、見計らわれたように現れた気がした。先ほどからの値踏みするような視線は、やはり気のせいではなかったようだ。

 逃す手はあるまい、とわざとらしく差し出されたそれを、掴むように前のめりになりながら、正邪さんを問い詰める。

 

 「鬼の知り合い……妙ですね。新聞には彼女の種族については書かれていませんが」

 ぼくがそう言うと、正邪さんの眉がピクリと上がった。求めていた返答だったようだ。

 

 「……ちょっと簡単すぎたかね」

 正邪さんは、やや後悔の混じったような溜息をつく。やはり意図的に失言したようだ。

 

 「第一試験合格だ。まあ、この程度は見抜いてもらわないと困るんだかね」

 正邪さんが笑った。

 

 「さて、お察しの通り、私は鬼道とは共に憎き是非曲直庁を襲撃した仲だ。認めよう」

 手をヒラヒラとさせる。

 

 「……しかし、だ。いくらあいつが殺されたからとはいえど、十年前と今回が結びついているという証拠はまだどこにもないよな?」

 「そ、それは……。その通りです」

 「それに、私にはなーんにも心当たりがないんだ。申し訳ないがねー」

 やや演技臭い感じのする喋り方だ。これは、天邪鬼なことを言っているな、と直感が告げる。

 

 「小さなことでも構いません。何か話していただけますか?」

 「はあー。ちょっとしつこいね、あんた」

 正邪さんはそっぽを向いて、また溜息をつく。が、直後にこちらを振り返ると、目をギラリとさせて、こう告げた。

 

 「そんなに話して欲しいんだったら……あんた自身の手で、こじ開けて見な! この私の口をよぉ!」

 思わず凄むような勢いの一言。それと共に、ガコンと音が鳴った。視界が暗くなるのと共に鎖が伸びてきて、それに赤い錠前が四つ付けられる。

 来たか……サイコ・ロック!

 

 「……お兄さん、顔つきが変わったね。ふふ、面白い」

 正邪さんは笑う。その笑みは、心の底から来る混ざり気のないもののように感じ取れる。

 

 「私が話せるのはここまでだ。……いつでも来な。相手くらいならしてやるよ」

 正邪さんはそう言って立ち上がると、そのままスタスタと部屋を去ってしまった。近くで見張っていた看守が慌ててその後を追いかけていく。

 

 部屋には、ぼくと真宵ちゃんの二人が取り残された。真宵ちゃんは、あれからもずっと緊張していたのか、結局一言も発することはなかった。

 

 「え、ええと、なるほどくん。この後どうするつもりかな?」

 真宵ちゃんの声は、まだ少し上ずっている。相当身を固くしていたのだろう。

 

 「……転生管理委員会に行く。そこで情報を集めるんだ。鬼神正邪……。彼女は何か、大きな秘密を握っているに違いない」

 そんな真宵ちゃんに対して、ぼくが出す答えは一つだった。彼女が、この事件の真犯人の動機につながる何かを持っていることは、その態度を見る限り間違いないだろう。

 彼女の口を割らせるには……過去の事件と今回の事件、そして鬼道酒華の三つを結びつけなければならない。ならば向かう場所は一つ。十年前の事件の舞台、転生管理委員会だ。

 

 「……よく分かんないけど、なるほどくんが考えた結果なら、それに賛成するよ。転生管理委員会だね。よし、すぐ行こう! 今すぐ行こう!」

 真宵ちゃんは、身にまとわりついていた緊張を一瞬で吹き飛ばすと、いつもの調子に戻った。気持ちの切り替えが早いのはこちらとしても助かる。

 

 ……どうやら、この調査も終盤のようだ。最後に詰めるだけ詰め切ってやる。

 決意を固めたぼくは、面会室を後にした。

 

 ……そういえば、転生管理委員会ってどこにあるんだろう?




どうも、タイホくんです。少し遅くなってしまい申し訳ありません。

今回は、法廷パートにおけるそこそこ重要な情報が出てきました。覚えておくとつきつけるのコーナーで有利になるかもしれません。

次回投稿予定日は、10月9日です。あと一カ月少々で3話の投稿開始から1年と考えると早いものです。時間の流れが恐ろしい。

未だに4話を一文字も書き始められておらず、結構危ない状況ですが、なんとか3話の完結までには1日目探偵だけでも書き上げたいと思います。

では。


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探偵2日目 その11

 【同日 某時刻 刑務所前】

 「あれ。なるほどくん。あそこにいるのって、朝霧さんじゃない?」

 あの後、刑務所の受付の人から転生管理委員会への道のりを聞いたぼく達は、早速そこへ向かおうと、意気込んでいた。……が、その矢先、真宵ちゃんが見慣れた人を見つけたようだ。

 見ると、彼女の言葉通り朝霧さんがいた。どこか忙しない様子でそそくさと早歩きをしている。雰囲気が少しおかしいような気がした。

 

 「おーい! 朝霧さーん!」

 次の瞬間、真宵ちゃんは朝霧さんに向かって大きな声を張り上げながら、手を振った。個人的には、早く目的地に向かいたいからスルーしたかったのに。朝霧さんも見たところ、少し忙しそうだから、少し空気を読んでほしいと思った。

 

 真宵ちゃんのよく通る大声は、不運にも朝霧さんの耳にも入ってしまったようだ。こちらに気づいた朝霧さんは、一瞬どうしようかと迷ったように見えたが、すぐに向き直るとこちらに歩み寄ってきた。

 

 「これはこれは、成歩堂弁護士に綾里さん。相も変わらずこんな夕暮れ時まで調査ですか。精が出ますね。懸命に励む姿が実に幻想的だ」

 相変わらず“幻想”という単語をやたらに使いたがる人だ。違和感のある表現に背筋が何とも言えない感じになる。

 「朝霧さんは何をしているんですか? それこそ、こんな時間に」

 真宵ちゃんの純粋な質問が飛ぶ。

 ……そういえば、この人事件現場に行くのが好きとか言う話だったな。そこで得た証拠品の記憶に、昨日の裁判では苦しめられた。……まさか、また証拠品から記憶をとっていくつもりなのか?

 そう考えると、真宵ちゃんの一見どうでもいいような質問が、ぼくにとっては非常に重要なものへと変貌した。彼の返答次第で、裁判の流れが大きく変わってしまうかもしれない。

 

 「ああ。別になんでもありませんよ。ゆっくり散歩でもしながら、幻想的な空でも楽しもうかと」

 「へー。その割には随分と早歩きな気がしたけどなー」

 「そ、そうでしょうか。ふむ……無意識のうちにそうなってしまったようですね」

 朝霧さんは一瞬言葉を詰まらせた。彼らしくないと思う。

 

 しかし散歩、ときたか……。散歩という名目で事件現場に行くのかもしれない。気になる話だし、ここは直接聞いてみるとしようか。

 

 「あのー。朝霧さん、その散歩の目的地って……もしかして、事件現場だったりしません?」

 祈るような気持ちで聞いた。事件現場に行っても、記憶がなにも検出されなければそれまでなのだろうが、その場に行くという事実だけでも、胃が痛くなる。ここの真偽は確実にしておきたい。

 

 「ははは。違いますよ。ただの散歩です。目的地を決めることなく、ただふらふらと幻想的な風景に心奪われながら歩く。それだけです」

 朝霧さんは、朗らかに笑う。よかった。どうやら違ったみたいだ。

 

 「一応、今日起こった事件の証拠品達には話を聞いたのですが……」

 「え!?」

 安心したのもつかの間。もう既に証拠を調べていたのか。

 

 「あはは。安心してください。今回は何も出てきませんでした」

 「そ、そうですか……」

 驚きと安堵が短い間隔で交互に来るせいで、心拍数の乱高下が激しい。走ったわけでもないのに、息が少し苦しくなる。

 

 「やはり、今回の証拠品では何と言っても、あの盃が一番幻想的で印象に残りました。あれほどの逸品を手に入れられる方が羨ましい」

 朝霧さんはまた笑う。美術品の収集でもしているのだろうか。

 

 「さて、では僕はこれでお暇しましょうか。あまり長話するのも何なので」

 「あ。そうですね。ではこれで」

 別れは意外とあっさりとしたものだった。朝霧さんは、こちらに一礼するとまたスタスタと歩きだす。

 

 「……やっぱり早歩きだよ、なるほどくん」

 小さくなっていく朝霧さんの背中を見て、真宵ちゃんがぽつりと呟いた。

 

 彼は無意識のうちに早歩きをしているのか。それとも意図的にそうしているのか。今のぼくには分からない。そんなことを考えているうちにも、朝霧さんの背中はどんどん小さくなっていき、やがて東の方へと消えたのだった。




どうも、タイホくんです。今回はちょっと短めでした。閑話休題というやつです。
閑話休題と言っておりますが、一応4話への前振り的な感じでもあります。

作中の朝霧さんのセリフからお察しだとは思いますが、今話の彼の出番、これが最初で最後になります(笑)。
そのかわり4話ではたっぷりと出番を用意しているので、それでプラマイゼロということで…。

探偵パートは、今回分を除いて残りあと3回になります。
一応、今後の投稿予定をざっと書いておきます。

次回投稿予定日は、10月23日です。

では。


※今後の投稿予定※
・10月23日「探偵2日目 その12」
・11月6日「探偵2日目 その13」
・11月20日「探偵2日目 その14」(探偵2日目はここで終了)
・1月1日「法廷2日目 その1、その2」(12月は完全休載とします)


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探偵2日目 その12

 【同日 某時刻 転生管理委員会・玄関前】

 「うう……なんとなく読めていたとはいえ、いきなりこんな展開とは」

 「五分とかからないうちに追い出されちゃったねー」

 

 あの後、ぼく達は予定通り転生管理委員会を訪れ、委員会のトップの人間に合わせてくれないかと打診した。

 結果は……もちろんだめだった。そうでなければ今頃は応接室かどこかでお茶でもすすっていることだろう。

 委員長に会うことはおろか、事件の話を聞くことさえできなかった。話を聞くことができないというのはなかなかにきつい。

 

 どうやらあの事件のことは、組織内でタブー化しているようで、誰一人話してくれようとはしなかった。死人が出ている事件だから無理もない話なのだろうが……。

 しかし、どうしたものか。これでは正邪さんのサイコ・ロックを解除する手立てが無くなってしまった。

警察の資料保管庫には立ち入れないし、新聞に書かれている情報はきっとどこも同じだろう。多少の差異はあるかもしれないが、求めている情報かどうかの確証がないうえに、いくつあるかも分からない新聞社を一軒一軒回って、アーカイブを取ってきてもらうだけで、時間がどれくらいかかるか想像もつかない。

つまり、現在のぼくたちの状況は……。

 「八方ふさがり、ってやつだね。なるほどくん」

 ぼくの思っていたことを隣の真宵ちゃんが代弁した。

 

 「口に出さないでくれ……現実を直視したくない」

 「だって、事実じゃないの」

 「そうだけど……」

 ああ参った。刑務所の面会時間が留置所のそれよりも長いとはいえ、流石に限度がある。時間はあと一時間弱、といったところか。それまでに集まるのか?

 

 「顔を上げて、なるほどくん。もっと周りに目を向ければ案外なにか見つかるかもしれないよ。ほら、こうやって……グルングルン!」

 真宵ちゃんは突然そう言うと、その場で回転しだした。元気づけてくれているのだろう。気持ちはありがたいが、目を回さないか心配だ。

 

 しばしの間、真宵ちゃんは回っていた。が、次の瞬間、ぴたりと回転を止めた。下駄が地面に擦れた時にでた、ズザザ、という音と共に土煙が小さく上がる。

 

 「ど、どうしたの?」

 「なるほどくん。あそこ。この建物、裏に階段があるよ」

 真宵ちゃんが指さすほうを見ると、確かに石造りの古風な階段があった。

 会談の行き着く先を目で辿っていくと、最上階まで直通であることが分かった。

 

 「ねね。さっき受付で見たフロア案内覚えてる?」

 「フロア案内……確か、最上階は委員長の執務室って書いてあったはずだけど……。って真宵ちゃん。まさかとは思うけど……」

 そこまで自分で話して、真宵ちゃんの意図していることが分かった。おいおい、本気か?

 

 「……もしかしたらさ、いるかもしれないよ。委員長さん。あの階段の先に!」

 少々ぶっ飛んだことを真宵ちゃんは提案した。確かにそうかもしれないが……。

 

 「単純に用があるからって理由で、居留守を使っているだけかもしれないし。直接会ったら、流石の委員長さんもある程度は対応してくれるでしょ!」

 「……確かにそうかもしれないけど」

 ……いや、やっぱりそうはならないだろう。たぶん。

 「でしょ? よし、そうと決まればさっそく行くよ!」

 真宵ちゃんは戸惑うぼくを気に留めることなく、階段のほうへ駆け出してしまった。引き留めようと思ってぼくも駆け出した。

 真宵ちゃんは、ピョンピョンと階段を一段とばししながら登っていく。こちらも、最初こそ同じようにしていたが、やがて体力の限界がきて、最終的にはノロノロと一段ずつ上るのが精いっぱいだった。最初から普通に上っていたほうが早かったかもしれない。

 

 「あ。なるほどくん、遅い!」

 先に上り切っていた真宵ちゃんは、遅れて現れたぼくに文句を垂れる。

 

 「ま、真宵ちゃん……。ハアハア……やめておこう。迷惑に、なる」

 「大丈夫だって! すぐに終わる話だから」

 「いや。そもそも明かりがついていないし……」

 息がまだ整わない。真宵ちゃんを制止するのがやっとだ。

 

 「幻想郷には電気がある建物のほうが珍しいんでしょ。ろうそくかなんかを使っているんだよ、きっと」

 「そうかもしれないけど……。そもそも鍵がかかって……」

 「コンコン。お邪魔しまーす!」

 真宵ちゃんは、戸締りされているであろうこともすっかり忘れて、ドアノブに手をかけた。どうせ意味ないのに……。

 

 と、思ったが。意外にも扉はガチャリ、と音を立てて開いてしまった。建付けが悪いのか、ギイイと軋む音が聞こえる。

 「……なんで開いているんだ」

 「さあ? 私に聞かれても。とにかく、失礼しまーす」

 真宵ちゃんはズカズカと部屋に入っていく。目的を思い出したぼくは、不本意ではあるが慌てて部屋の中へと続いた。

 部屋の中は、そのほとんどが本棚とそこに隙間なく整理整頓されたファイルで構成されていた。紅魔館の大図書館ほどではないが、それに近しいものを感じる。

 ファイルの入った本棚以外にあるものと言えば、いかにも上級職の人間が使うような大きなオフィスデスクと、小さな本棚。それに応接用であろうソファと長机ぐらいモノだった。小さな本棚には、文庫本がこれまた隙間なく整頓されている。

 

 「おお。ファイル地獄、ってかんじだねえ。委員長さんは……やっぱりいないみたい」

 真宵ちゃんは薄暗い部屋をキョロキョロと見回す。委員長がいないことを確認すると、今度は壁伝いに移動し、壁に手を這わせて何かを探る仕草をする。……さては、電気のスイッチを探しているな。

 

 「真宵ちゃん、スイッチを探しているならすぐにやめて」

 「なんで?」

 「電気がついているのが外から見えたら、ぼく達がここにいるのがばれてしまう」

 「ああ。そうか。それもそうだね」

 真宵ちゃんはぼくの言葉に頷いた後、今度はオフィス机の上にある燭台を目ざとく見つけた。トテトテと傍に寄り、近くにあったマッチを一本擦ると、ろうそくに火を灯した。

 

 「これならいいでしょ?」

 「うーん……。そういう問題ではないのだけれど」

 真宵ちゃんは、特に悪びれることもなくニコニコとしている。無邪気な子供がこれをしているというならばまだ分かるが、彼女は今年で二十歳を迎える。もう少し大人になって欲しいと思った。……さすがに千尋さんくらいの年齢になるころには落ち着いていてほしい。

 

 「ねね、なるほどくん。ついでに、ちょっと色々調べていかない?」

 「え。……流石にそれはまずいだろ」

 「でも、せっかくここまで来たんだよ。何も盗らなければ大丈夫だって」

 「うーん……」

 脳裏に、これまでの事件での調査のことが浮かんでいた。思えば真宵ちゃんは、助手になって初めての裁判の調査の時も、カードキーを勝手に取って使用するなど、結構滅茶苦茶な捜査をしていた。……そして、なんだかんだでぼくもそれに乗っかっている節がある。

 ……ちょっとぐらいなら、まあいいか。今までもそうしてきたわけだし。

 

 「……十分以内に調べ切るぞ」

 「やったー!」

 見つからないように配慮してか、真宵ちゃんは両手を上げながら小声で喜んだ。声を押さえてくれるのは結構だが、手に持ったろうそくの火の存在を忘れてしまっているように見えて、ひやひやする。

 どこかに転がしてしまう前に、真宵ちゃんから燭台を回収すると、それを使ってひとまず辺りを照らしてみた。

 

 まず目に入ったのは、本棚に詰め込まれたファイルの背表紙だ。その全てに、“人妖基本台帳”と書かれている。人妖……人間と妖怪についての事が書かれているのだろうか。

 適当に一つ手に取ってみる。見た目通り、ファイルはかなり重たい。

 開いてみると、これまたびっしりと今度は名前が書かれている。続けて、その人物の種族やら何やら、基本的な個人情報と思しきものがつらつらと書き連ねられていた。

 ふと、被害者の名前が書かれた分があるかもしれないと思い立ち、元のファイルを本棚にしまった後、上から下にかけてファイルをじっくりと眺める。

 

 先ほどのファイルは種族ごとに分けられており、それが五十音順になっていた。背表紙をよく見ると、「人間 あ~お その1」と書かれており、そこを見ればなんとか目当てのファイルを判別できるようだ。

 

 「鬼族のか行……鬼族のか行」と口に出しながら、何度も首を上下に振る。首に痛みを感じ始めたのとほぼ同時に、目当てのファイルを見つけた。幸いなことに、ファイルはその3までしかないようだ。これなら、見つけるのも容易だろう。

 

 が、困ったことにそのファイルは高いところにあった。床よりも天井のほうが近いぐらいだ。どうしたものかと、また燭台で辺りを照らすと、壁にキャタツが立てかけてあることに気が付いた。

 

 「真宵ちゃん。そこに立てかけてあるキャタツ、取ってくれない?」

 「え。キャタツ……? ハシゴならあるけど」

 真宵ちゃんは解せないと言いたげな声色だ。……これは、いつもの“あの論争”に発展するパターンだな、とこの後に来るであろう真宵ちゃんの言葉に思わず身構える。

 

 「もーう。なるほどくんったら。これはハシゴでしょう?」

 「いや、それはキャタツだ。ハシゴが二個合わさっているのがキャタツ。独立しているのがハシゴだ。調べたらそう出てくるはずだぞ」

 「…………。……名前なんてこの際どうでもいいんだよ。大事なのは、これが高いところに上るための道具ってこと。そうでしょ?」

 「た、確かにそうだけど……」

 「もっとホンシツを見ようよ。なるほどくん」

 真宵ちゃんはドヤ顔で言い切る。なんだかなし崩しにされた気分だ。

 

 いつまでこの議題を引きずってはいけない。この話だけで一晩中話し込んでしまいそうだ。

勝ちを譲ってさっさと話を切り上げた後、真宵ちゃんから“()()()()”を受け取り、高いところにあるファイルを一冊だけ抜き出した。“き”の音なら最初か二番目に乗っていると思っての行動だ。

 ファイルを開いてページを捲ってみると、これまた運のいいことに、“か”のページは意外に少なかった。すぐに“き”のページに移動する。

 

 「鬼道……鬼道……。お。あったぞ」

 お目当ての名前は、意外に早く見つかった。“名前:鬼道酒華 種族:鬼 誕生日……”と色々書かれている。……これさえあれば、誰でも幻想郷にいる人妖の基本的な情報が知れる、ということか。一応、メモしておいたほうがいい情報かもな。

 

―証拠品「人妖基本台帳」の情報を法廷記録にファイルした―

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

 

 

 「あ! ねえ、なるほどくん。こっちには委員長の日記があるよ!」

 いつの間にか、燭台からろうそくを一本かすめ取っていた真宵ちゃんが、こちらに声をかけた。熱くないのだろうか、と平凡な事を思いながらそちらへ向かう。

 

 机の上に置かれた手帳は、いかにもお高そうな革製のブックカバーに覆われている。外から僅かに入ってくる光とろうそくの火を一手に受けて、光沢が浮かび上がっている。

 

 「……読んじゃおうか。これ」

 「いや、流石にプライベートに踏み込むのはまずいだろ」

 「もしかしたら、十年前の事件のことが書いてあるかもしれないじゃん!」

 「いや、仮に書いてあったとしてももっと古い日記に……」

 「えーと。四月八日……」

 こちらの反論を聞くことなく、真宵ちゃんは日記を音読し始めた。なんか、今日の真宵ちゃんは色々行動がぶっ飛んでいる。普段はもう少しおとなしいと思うのだけれど。

 

 「……ついに鬼道の尻尾を捕らえた」

 「……鬼道の、尻尾?」

 「うん。そう書いてあるよ」

 真宵ちゃんは読んでいたページを見開きにしてこちらに差し出した。慌ててそれを受け取り、目を忙しなくさせながら日記を読む。

 

 “四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

 

 日記はここで途切れていた。以降の日付の分の日記は書かれていない。“始末”の準備のために奔走して、日記を書く暇もなかったのだろう。

 

 「どう。なるほどくん。私、まだ序盤しか読んでないんだけど。重要なこと、書いてあった?」

 隣の真宵ちゃんが、下から首をかしげて覗き込んでくる。

 「ああ。めちゃくちゃ重要なことが書いてあったよ」

 「ほんと! 見せて見せて」

 真宵ちゃんに半ばひったくられる形で日記を盗られた。まあ、一番大事なところはもう読んだから、あとの内容は別に大丈夫だろうけど。

 

 ……しかし、委員長は随分と不用心な人だな、と思った。バレたらとんでもないことになるような内容を、堂々と日記に書くとは。現に、こうしてぼく達にばれているわけだし。

 メモ魔な人なのかな、と勝手に知りもしない人物の癖を想像してみた。

 

 「おおー。これでもか、ってレベルで重要だね。こりゃ」

 「ああ。動機を証明するうえで、最も大事な要素の一つになるだろうね」

 さて、問題はこの内容をどう保存するかだが……。盗っていくのはアウトだし、携帯のカメラで撮影するとするか。

 折りたたみ携帯ですらない、化石レベルの相棒を取り出し、パシャリと一枚撮影する。

 確認すると、辛うじて文字が読めるかどうか絶妙なぐらいに画像が荒かった。

 ……いい加減スマホに乗り換えるべきなのかしら。でも高いからなあ。それに、まだこれ使えるし。

 

 幻想郷ではほぼ使い物にならない携帯のことに思いを馳せたところでどうしようもない。ポケットにそれをしまったぼくは、次はどうしたものかと燭台片手に辺りをまた照らした。

 

 その時。下のほうから微かに足音のようなものが聞こえた。まずい、誰かがこっちに来ている!

 

 「真宵ちゃん、誰か来ている! すぐに出るよ!」

 「え。そりゃまずい! 逃げろー!」

 ぼくの言葉を受けた真宵ちゃんは慌てて部屋を飛び出し、そのまま階段をバタバタと駆け降りる。もしも階段が鉄筋製だったらマズかった。あんな下駄を履いた状態で、そんな勢いで降りて行ったら、音でバレかねない。……いや、石造りでも十分音はしているのだが。

 

 こちらも燭台の火を、息を吹きかけて消すと、部屋を飛び出した。何かぼく達がいた痕跡を残していなかっただろうか。慌てて出たものだから確証が持てない。

 何も残っていませんように、と今更願ったところで無駄なのは分かっているが、そう思わずにはいられないのであった。




ノ ル マ 達 成

ということで、どうも、タイホくんです。
無事今回で、キャシゴ論争ノルマを達成することができました。
論争の内容が、本家様のそれと被っているかもしれませんが、もしそうだったらごめんなさい。(調べるのが面倒だったのはナイショの話)

そして露骨すぎる真犯人への手掛かり。もう少し誤魔化せないかな、と我ながら思いますが…。未だにこんな直球なのしか書けないのは少し不甲斐なかったりするのです。

さて、残り二回で探偵パートもいよいよ終了です。
次回はまたもやちょっとした閑話休題回です。そこそこ重要な回でもあるのでお楽しみに。

次回投稿予定日は、11月6日です。

では。


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探偵2日目 その13

遅くなってしまい申し訳ありません。


 【同日 某時刻 人里周辺の森】

 慌てて委員長の執務室を後にしたぼく達は、そのままあてもなく走り続けていた。委員長の部屋が最上階にある関係上、少しでも遠くに移動しないと見つかってしまう可能性があるからだ。恐らく、裁判で顔を合わせることになるということを踏まえると、余計に見つかりたくない。

 

 「ちょっと、なるほどくん! これいつまで走るの!」

 「い、委員長の部屋から見えないところまで! 見つかったら色々とマズい!」

 「そ、それならもう大丈夫だよ! もうここ、人里じゃないし!」

 真宵ちゃんの手を握りながら走っていたぼく。彼女の言葉で目が覚めて、周囲を見渡すと、辺りはいつの間にか木々に囲まれている空間へと変貌していた。逃げようという気持ちばかりが先行して、自分が今どこにいるかをすっかり失念してしまっていた。

 

 「もーう。気持ちは分かるけど必死すぎ。ここどこなんだろ……」

 「め、面目ない……」

 「……なるほどくんって、周りが見えなくなると走り続けることがあるよね。吾童川の時だってそうだったし……。まったく。悪い癖だぞ!」

 頭を小突かれた。……事実だから否定できない。

 

しかし、本当に参った。ここ、本当にどこなんだろう。

気づけば、もうすっかり日は落ち切ってしまった。月明りさえもほとんど入ってこないような森の中では、左右も分かったものじゃない。完全に遭難してしまった。

 

「……ひとまず、残っている足跡でも辿ろうか」

 「……そだね」

 辛うじて残っているそれを見つけたぼく達は、トボトボとそれを辿って行った。刑務所の面会終了時間に間に合うだろうか。

 

 暗い森の中で足跡を辿りながら、一人今回の事件のことを色々と考えてみる。

 今回の事件の真犯人は、転生管理委員会の委員長で間違いないだろう。あの日記が、それを何よりも示している。……しかし、問題はそれが誰か、ということだ。

 宴会参加者の中に紛れ込んでいるのだろうが……皆目見当がつかない。盃に関する情報が少しでもあれば、ある程度は絞り込めるのだろうが……。裁判になるまで情報が開示されないのが辛いところだ。

 

 「難しい顔してるね」

 「うん。裁判、どうしたものかなと」

 「まー。気楽にいこうよ。今までもぶっつけ本番でどうにかなってたんだし」

 「簡単に言ってくれるな……」

 「なるほどくんを信じているからね」

 ……さらりと恥ずかしいことを言ってくれるな、この子は。

 

 ほんの少し名称しがたい、生暖かい空気が流れた気がした。……いや、そう思っているのは自分だけか、きっと。

そう思ったその時。そんな空気を引き裂くように、声がした。

 

 「あら。龍一さん達じゃない」

 背後から聞こえた声は、“龍一さん”と呼んできた。この世界でぼくのことを名前で呼ぶ人物は今のところ一人しかいない。

 振り返ると予想通り霊夢さんがいた。買い物かごの類なんかを持っているわけではなく、手ぶら状態だ。

 

 「こんな時間に二人そろってどうしたの?」

 「ああ。事件の調査と言いますか。また弁護を頼まれてしまったもので。そちらは?」

 「私はただの散歩。こんな時間ぐらいにしか出歩けないから」

 昨日も同じようなことを言っていたなと思った。

 

 “こんな時間ぐらいにしか”……。昨日聞いたときは、仕事か何かで忙しいからかなと思っていた。だが、紫さんから博麗家の話を聞いた今、改めてこのセリフを聞くと……裏にある実情を察さずにはいられない。

 

 「……ああ、なるほど。紫に何か吹き込まれたわね?」

 突然、霊夢さんはこちらの心を読んだかのようなことを言った。また顔に出てしまっていただろうか。

 

 「い、いきなり何を……」

 「……勘よ、勘。あなたの雰囲気から何となく察しただけ」

 「……顔に、出ていましたか」

 「いいえ? 別に何も。博麗の巫女は代々勘が強いから、それで気づけたのかしら」

 ……理由になっていないと思う。

 

 「……ちょっと変な気を遣わせてしまったかしら。ごめんなさい」

 「い、いえ。そんな……」

 「あのスキマ妖怪……外の人に無用な心配をかけさせて」

 霊夢さんは空中を睨む。そこに紫さんがいるのだろうか。案外ひょっこり顔を出してくる可能性もあるから、あながち間違いではないのかもしれない。

 

 「まあ、とにかく私の事は気にしないで頂戴。これは博麗の問題だから」

 「ですが……何もしていないのに周りから疎まれるというのは……」

 「……確かに、先代は実質妖怪に力を与えることになる弾幕ごっこを考案した結果、博麗の名を貶めてしまったわ。でも、それはきっかけにすぎない。そのまま何もせず大人しくしていれば、時の流れと共にいずれは悪評も消え去っていくわ」

 そう語る霊夢さんの口調は、どこかすっきりとしていた。現像に不満を持つことなく、むしろ立ち向かっていこうとする、どこか凛とした印象を受ける。

 

「……でもね、私は何もしないわけにはいかないの。幻想郷の均衡を司る者として、私は人間とそうでない者達の仲を取り持たなければならない。それが博麗の巫女たる者の務め。周囲の目なんて、気にするだけ体力と時間の無駄だと思っているわ」

きっぱりと霊夢さんは言い切った。しかし、それと同時に少しムジュンめいたものを感じた。

 もし彼女が本当に周囲の目を気にしていないのであれば、こんな夜に散歩をすることはないだろう。ましてや、人がほとんど通らないであろうこんな森の中を散歩しているのだ。

口ではそう言っているが……彼女の本心は本当にそこにあるのだろうか。

 

しかし、そのことを彼女に尋ねるのは少し憚れるものがあった。これ以上デリケートなところに踏み込んではいけないと、脳が警鐘を鳴らしている。

 

 「さて、辛気臭い話終わり! ところで、龍一さん達、調査って言ってたけれど……こんな森に調べられるものなんてあるの?」

 手をパンと叩いて話を切り上げた霊夢さんの言葉にハッとさせられた。そうだ、今ぼく達道にはぐれてしまっていたんだった。

 

 「じ、実は……色々あって迷ってしまって……。人里に戻りたいんですが」

 「ああ、そういうことね。分かったわ。そこまで連れて行ってあげる」

 霊夢さんはそう言うと、「こっちこっち」と手招きした。道案内してくれるのだろうと近づいた次の瞬間、ぼくは霊夢さんの脇に抱えられていた。反対側を見ると、真宵ちゃんも同じように抱えらえている。

 

 「えーっと……。霊夢さん、これは……?」

 「ん? ああ、飛んでいくのよ。木を分けて進むよりも、こっちのほうが早いし」

 「な、なるほど……」

 理屈は分かった。そして丁度ぼく達は時間が惜しい。色々と納得がいくし、こちらとしてもありがたい。でも空を飛ぶというのは……。

 射命丸さんの超速飛びが脳裏をよぎる。あれと同じものをまた食らうというのか?

 

 「お、お手柔らかにお願いします……」

 「お手柔らか? ……ちょっと何言ってるか分かんないわ。ほら、行くわよ? 人里は……西の方ね」

 その言葉と共に、霊夢さんは宙に浮いた。みるみるうちに空中へと体が浮き上がり、やがて森の外へ抜け出した。見下ろすと、葉っぱがぎっしりと一面中に生えているのが見える。

こんなところにいたら迷って当然だ。霊夢さんに会っていなかったらどうなっていただろうか。

 

 霊夢さんは、そのままスイーっと空を飛び出した。射命丸さんのそれとは違い、遊覧飛行のようにゆったりとしている。

 隣では真宵ちゃんが歓喜の声を上げていた。射命丸さんの時ほど早くはないのだが……。きっと空を飛ぶという行為自体を楽しんでいるのだろう。外の世界ではあり得ないことだから気持ちは理解できなくもない。現に、ぼくも今少し胸が躍っている。

 

 月明りに照らされる霊夢さんの顔は、凛としていた。彼女とは片手で足りる程度にしか顔を合わせていないが、どこか人を惹きつける不思議な魅力を感じた。

 

 空を飛ぶのはやはり徒歩よりも断然に早いようで、五分と立たないうちに人里が見えてきた。近くに来たところで霊夢さんは高度を下げると、ぼく達を下してくれた。

 短いフライトだが、飛行機に乗らず生身で空を飛ぶという体験は、中々貴重なものだった。ぼくが生きている間に、外の世界でこれが実現できる日は果たしてやってくるのだろうか。

 

 真宵ちゃんは相も変わらず、「もう一度乗せてください!」と霊夢さんに頼み込んでいた。

彼女は戸惑いながらもそれを引き受けようとしていたが、刑務所の面会時間に間に合わなくなってしまうので、ぼくの方から断っておいた。

 

霊夢さんはその後、短く挨拶をすると「神社に帰るわ」と言って、来た方角と反対のほうへと飛んで行った。飛んでしまえば散歩にならないのでは、と思ったけど、空中散歩という言葉があるから問題ないかと一人で勝手に解決した。

 

霊夢さんの姿が見えなくなるまで真宵ちゃんは笑顔で手を振っていた。やがて姿が見えなくなるとその笑顔は鳴りを潜めてしまった。霊夢さんが消えていったほうを見つめている。

 

「……どうしたの?」

「うん……霊夢さんの話を聞いていたら、昔のことをちょっと思い出しちゃって」

「…………」

 かけるべき言葉がすぐに思いつかなかった。

確かに、真宵ちゃんの家……綾里家もある出来事をきっかけに、世間から言われもない非難を浴びるようになった。その結果……真宵ちゃんたち一家は悲痛な運命を辿ることとなる。

ぼく自身もそのきっかけとなった事件の闇に触れ、綾里家の複雑な事情に介入してきた身であることもあり、真宵ちゃんの気持ちは痛いほどよく分かる。

 

「大丈夫?」

やっとひねり出した慰めの言葉は、月並みな物だった。他にもっと良い言葉があるのだろうが、それが思いつかない。

 

「……うん。私は大丈夫。それよりも霊夢さんのことが少し心配で……」

 自分は大丈夫、そう真宵ちゃんは言うが、やはりまだ声色が暗い。適切な言葉を見つけ出せない自分に腹が立つ。

 

 「きっと霊夢さん、本当は辛いんだと思う。あの人を見ていると、なんだか……昔の自分を見ているような気がしたの」

 真宵ちゃんの声色はいつになく落ち込んでいた。

 

 「……よし。くよくよタイム終わり! さ、なるほどくん。早く面会に行こう! 時間なくなっちゃうよ」

 次の瞬間には、真宵ちゃんはいつもの調子を取り戻していた。クルリと振り返ると、人里の門のほうへと駆けていく。

 

 「……無理、してない?」

 「……大丈夫。なるほどくんなら分かるでしょ?」

 後ろで手を組んで真宵ちゃんは振り返る。

 

 「……そうだね。これまでずっと一緒にいてきたんだ。それぐらいなら見抜けるさ」

 「あはは! なるほどくんが珍しく恥ずかしいこと言ってるー!」

 「うるさいな……」

 

 慰めようとした結果、からかわれてしまった気がする。また、何とも言えない生暖かい空気……いや液体のようなものが胸の中を流れていく感覚がした。

 刑務所の面会時間終了まで、のこり四十分を切っている。急がなければ。




オウム「”DL6号事件を忘れるな”」

というわけで、どうも、タイホくんです。遅くなってしまい申し訳ございません。
「探偵2日目 その13」不穏な霊夢とナルマヨもどきを添えてをお送りしました。

当然のごとく、4話への前振りでございます。さてさて霊夢さん、4話でどうなっちゃうのか…。

フラっと現れたナルマヨもどきは多分これが最初で最後です。ラブコメ書くのムズイヨ。

次回で探偵パートは終了となり、今年の本編の投稿も同時に終了となります。

残るは正邪のサイコ・ロックのみ。ようやくおしまいが見えてまいりました。

次回投稿予定日は、11月20日です。

余談ですが、数日前、他の作者様の逆裁二次創作が更新されていたので(タイトル勝手に出すのはあれなので伏せときますが)、皆様良ければ覗いてみてはいかがでしょう。私はまだ遊べていませんが、余裕ができたら遊びまする。

以上です。では。


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探偵2日目 その14

 【同日 午後7時37分 刑務所・面会室】

 「おお。随分とお早いお戻りだこと。情報は見つかったのかい?」

 面会終了のギリギリの時間ということもあり、雪崩れ込むように面会室に入ったぼく達を、先に来ていた正邪さんの声が迎えた。さながら不良のように机を脚の上にのせて、背もたれに臆面もなくもたれかかっている。監視の人は見たところいない、外の扉前で待機しているのだろうか。

 【同日 午後7時37分 刑務所・面会室】

 「おお。随分とお早いお戻りだこと。情報は見つかったのかい?」

 面会終了のギリギリの時間ということもあり、雪崩れ込むように面会室に入ったぼく達を、先に来ていた正邪さんの声が迎えた。さながら不良のように机を脚の上にのせて、背もたれに臆面もなくもたれかかっている。監視の人は見たところいない、外の扉前で待機しているのだろうか。

 

 「ええ。なんとか」

 「そりゃーよかった。十五分前から待機していた甲斐があるってもんよ」

 「……こりゃまた随分と待ちましたね」

 「これでも模範囚なものでね。ははは」

 不躾な座り方をしている人に言われても、全然説得力がない。……いや、天邪鬼的に考えると、問題児ということになるのか。だったら納得だけれど。

 

 彼女の刑務所での態度は今はどうでもいい。午後八時を迎える前に、さっさとロックを解除してお暇しなければ。

 

 ポケットから勾玉を取り出し、穴をのぞき込む。ガコンという音と共に鎖が伸びてきて赤い錠前がつけられた。真っ暗になった視界の先に映るのは正邪さんただ一人だ。相変わらず、彼女は不敵な態度をとっている。

 ……さて、取り掛かるとしようか。

 

 

 ―サイコ・ロック― ~十年前の事件について~

 

 「今回の事件と、十年前の事件は必ずどこかで繋がっているはずなんです。小さな情報でも構いません。教えていただけませんか?」

 「ああん? しつこいねえ、あんたも」

 正邪さんは思いっきりメンチを切ってきた。横に座っている真宵ちゃんは小さく悲鳴を上げると、座ったままパイプ椅子を両手で抱えて、ぼくの背中に隠れる。

 名琴さんの時、ぼくもまったく同じことをしてしまったので、何も言わずにそっとしておいた。これで貸し借りはなしだ。

 

 「言ったはずだろう? あんた自身の手で私の口をこじ開けてみなって。何のためにお外に行ったんですか? 彼女さんと散歩ですか? あん?」

 正邪さんは自分の唇を指でトントンと叩く。とことん高圧的に来るスタイルのようだ。

 

 「そもそもだ。あいつは根っからの悪人なんだ。私と組んで委員会に乗り込む前から、前科持ちで監視されていたって話だぜ? そんな女なんだ。どっかで恨みの一つや二つ買われていても、なんら疑問の余地はない」

 「……彼女が根っからの悪人という話は初耳でした」

 「へん。その程度の情報も掴まねえで何が調査だ。何一つあいつのことを分かってねえ」

 「……面目ない」

 怒られてしまった。少し体が委縮する。……だが、今の正邪さんの言葉から会話のとっかかりを見つけることができた。これは好機だ。

 

 「オホン。彼女が悪人だということは分かりました。しかし、今回に限ってはその話は適用されないでしょう」

 「なんだと?」

 「委員会襲撃後、彼女は人間として十年間潜伏し続けていました。その間、彼女に目立った犯罪行為は見受けられない。形だけとはいえ、真っ当に生きてきた彼女が殺されるというのは、少し考えにくいのでは?」

 「ふん。屁理屈だ。どんな奴だって、根っこの部分は十年やそこらじゃ変わらないよ。ばれていないだけで、恨みを買われるような真似をしているかもしれないぞ?」

 「憶測の範疇を出ていませんね。ぼくが彼女ならば穏便に生活すると思いますが」

 「それだってあんたの憶測だ。人間の姿で生きていたとしても、あいつはいつ殺されてもおかしくない立場にあったことに変わりはないさ」

 「……あなたの言っていることは正しい。ただ、一つ問題があります」

 「ほう?」

 「彼女が人間として生きている間に、誰かの恨みを買い殺害される。あなたの口ぶりから察するに、あり得ない話ではないのでしょう。しかしその場合、一つおかしな点が浮かび上がります」

 「……もったいぶっていないで教えろ」

 「分かりました。……もし彼女が人間として殺されたとした場合、ぼくの手元にこの証拠品のデータはないはずです」

 

 

 

 

 ―つきつける― 正しい証拠をつきつけろ!

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

宴会の場では「柿戸秋」という偽名を名乗り人間のふりをしていた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────




どうも、タイホくんです。探偵2日目はこれにて終了となります。お疲れさまでした。
半年かかるかなーと思ってましたがギリギリかからずに終わりましたね。

さて、次回からはいよいよ法廷パートに突入でございます。序盤戦はすこし逆裁らしからぬと言いますか何と言いますか…ちょいと異色な展開が待っている、と言っておきます。

事前にお伝えしていた通り、法廷パートに入る前に一カ月の休載をいただきます。そのため、今回投稿分で、今年の本編の投稿は最後となります。

少し早くなってしまいますが、良いお年をお迎えください。

次回投稿予定日は、1月1日です。控室のシーンと裁判冒頭の2回分投稿する予定です。

では。


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探偵2日目 その15

 ぼくはそう言うと、法廷記録からあるデータを取り出す。およそ三時間前、最新のものに更新されたばかりのデータ……鬼殺の秘薬に関するものだ。

 

 「……これは?」

 「“鬼殺の秘薬”という毒物に関する情報です。今回、彼女はこの毒物によって殺害されました」

 「ふーん。見たことも聞いたこともないねえ」

 耳をほじくりながら正邪さんは仕切り越しに資料を眺める。

 

 「この毒、鬼にしか効果を示さないという、特殊なものなのです。十年前から、彼女は人間として生活してきました。その間、彼女が誰かから恨みを買われ、殺害を企てられたとしましょう。……その場合、彼女の殺害にこの毒が使用されることは決してあり得ない。なぜなら、この毒は鬼以外の種族に一切反応を示さないからです!」

 ぼくが叫ぶと共に、錠前が一つ弾け飛んだ。よし、残り三つだ。

 

 正邪さんはぼくの大声に、一瞬動揺の色を見せたが、すぐにそれを、笑みを浮かべることでかき消す。まだまだ余裕のようだ。

 

 「ふ。確かにその通りだな。……だが、なんの証明にもなっちゃあいない」

 「そうでしょうか。彼女が鬼だということを知っているのは、事件に関わっている人たちぐらいなものです」

 「はん。どうだかな。いいか、あの事件は当時、幻想郷中の新聞社という新聞社がこぞって記事にしたんだ。唯一逃げ延びた鬼道については、言うまでもない。それだけ取りざたされれば、あいつの種族を知る人物だって出てくるはずだ」

 

 「……いや、それはあり得ない。新聞で彼女の種族について知りえることは不可能だったのです」

 

 

 

 ―つきつける― 正しい証拠をつきつけろ!

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

宴会の場では「柿戸秋」という偽名を名乗り人間のふりをしていた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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探偵2日目 その16

 ぼくはカバンから新聞の切り抜きを取り出すと、仕切りの前に差し出す。

 

 「十年前の事件についての切り抜きです。ここには確かに彼女に関する情報が載っています。しかし、当時判明していたのは“名前”と“顔”だけでした。種族に関する情報はありません。この切り抜きをくれた記者の人曰く、今回の事件が起きるまでの間、名前と顔以上の情報は幻想郷のいかなる人物でも掴むことができなかったそうです」

 「どこかで鬼道が自分の能力について喋っちまった可能性だってあると思うが?」

 「それはその通りです。しかし、鬼道さんの口から出た情報のみで、彼女の種族を鬼と断定し、殺害に至るのはリスクがある。この場合、普通なら様々な種族に対して有効な毒物を使うほうが自然です。しかし、犯人は鬼にしか効かない毒物をわざわざ使用して殺害に及んだ。ここまでの確証を得られる人物は、事件に直接関わっている者以外考えにくい!」

 二つ目の錠前がはじけ飛んだ。正邪さんは特に態度を崩すことなく続ける。

 

 「……確かにそうだな。鬼道の口から出た情報だけで鬼殺の秘薬を使うというのは、少し考えにくい。だが、まだ問題は残っているぜ?」

 「なんでしょう」

 口ではそう言ったが、こう来るのは予想できた。なぜならロックがまだ半分残っているからだ。まだ正邪さんの口は割れない。

 

 「いいか。幻想郷狭しといえど、ここには多くの種族が存在する。角が生えている種族だけでも、鬼道みたいな鬼や、私みたいな天邪鬼。他にも沢山存在しているわけだ。いくら事件関係者でも、一目見ただけでは、鬼道の種族が何かということは分からないはず。事実、私がサツどもの話を聞いて居た限りでは、奴らは新聞にあった通り、鬼道の名前と顔以外は本当に分かっていない様子だった。あんたの言う、“鬼道の種族が鬼だと確証を持てる人物”は、事件関係者の中には一人もいないんだよ」

 正邪さんはニヤリと笑った。……残念だが、こちらにはその言葉を切り崩すことができる証拠がある。

 

 「いいえ、正邪さん。一人だけ。事件関係者の中に、鬼道さんの種族を知ることができた人物がいたんですよ」

 「……聞かせてみな」

 「その人物は、これを使って彼女の種族を知ったのです」

 

 

 

 ―つきつける― 正しい証拠をつきつけろ!

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

宴会の場では「柿戸秋」という偽名を名乗り人間のふりをしていた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

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探偵2日目 その17

 「“人妖基本台帳”……。転生管理委員会の委員長室にあるものです。これには、幻想郷中に住んでいるすべての人妖に関する基本的な情報が記載されています。その中には鬼道さんの物もありました。ばっちり、彼女の種族は鬼だと書かれていましたよ」

 「ほーう」

 「つまり、転生管理委員会の委員長ならば、鬼道さんの種族について知ることができた。人間として生きている彼女に、確信をもって鬼殺の秘薬を使うことができたのは、この人物だけなのです!」

 

 「……あんたらが、その情報をどうやって手に入れたかはさておくとして。一応、筋は通っているようだな」

 三つ目の錠前が割れた。残るは、一つ。正邪さんの心の牙城はもう陥落寸前だ。

 

 「だが、最後の詰めが甘い。まだ疑問点は残っているぜ?」

 「……お聞きしましょう」

 「残る疑問は単純明快。“そもそも委員長は、本当に鬼道を殺害する必要があったのか?”という事だ。仮にも正義の是非曲直庁の役人様なんだ。鬼道を見つけたならば、殺さずに逮捕するのが普通だろう。人間として身分を偽っているとしても、適当な罪をでっちあげて捕まえてしまえば済む話だ。その程度なら、二、三日あれば簡単に作り上げられるだろうよ」

 「……ところが。犯人はそんな罪をでっちあげる時間さえも惜しいぐらい追い込まれていたようです」

 「ほう?」

 「これが、それを示しています」

 

 

 

 ―つきつける― 正しい証拠をつきつけろ!

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の証言書

名琴から聞いたことをメモしたもの。

「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華扇と勇儀たちの関係

華扇は昔、鬼の勇儀と萃香、さらにもう一人別の鬼と、

四人でよくつるんでいた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木の百薬升

華扇の持ち物。病気やけがを治す力を持つが、

使用し続けると体が少しずつ鬼になるらしい。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼の四天王時代の写真

妖怪の山に鬼の四天王が君臨していた時に撮られた写真。

鬼だった頃の華扇と、勇義、萃香が写っている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

宴会の場では「柿戸秋」という偽名を名乗り人間のふりをしていた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

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【つきつける】──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

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【つきつける】──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

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探偵2日目 その18

 ぼくは懐から携帯を取り出すと、撮影した写真を開いて正邪さんにつきつける。正邪さんは、見慣れない機械の登場に一瞬目を白黒させたが、すぐに目線を画面のほうにむける。

 

 「これは委員長の日記です」

 「ふふーん。これもどこで見つけたんだろうねー。まあいいさ。続けな」

 「ここにはこう書かれています。“……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは”、と」

 「…………」

 正邪さんの口がへの字に曲がった。とどめは刺せたも同然のようだ。

 

 「彼女が真相を告発しようとしていることを知った委員長は、焦ったに違いありません。確かに、殺さずに逮捕するのが一番穏便に事を進められるでしょう。しかし、仮に逮捕が成功したとしても、真相を知っている彼女が生きている以上、またどこかから情報が漏れてしまう可能性がある。そこで委員長は、殺害することによりその口を永遠に塞ごうと画策した。つまり、今回の事件は、十年前の真相を闇に葬り去るために引き起こされたのです!」

 

 「……合格だ。いいだろう、すべて話してやるよ」

 正邪さんは観念したように笑った。最後の錠前がはじけ飛び、鎖がどこかへと消えてゆく。

なんとか成功したようだ。

 

―解除成功―

 

 「……まあ、すべて話してやると言っても、概ねあんたが今証明したことと変わりないんだがな」

 付き物が取れたように威圧的な態度を引っ込めた正邪さんは、そう言うと、自分の服の下から腕を突っ込んで何枚かの紙束を取り出した。

 

 「これは?」

 「日記に書いてあった、“十年前の真相”ってやつさ」

 仕切りの隙間から手渡されたそれをペラペラと捲る。詳細をかいつまんで話すと、十年前、委員会は確かに襲撃こそされたものの、死人は実際には出ていないという話だった。

 

 「書いてある通りだ。私たちが委員会に乗り込んだ。それは事実だ。だが、ただ役所に入って委員長様と面会しただけさ。それ以上のことは何もしてない」

 「……あれ、でも下剋上の為なら、血が流れても構わないと思っているって聞きましたよ?」

 いつの間にかぼくの横に移動していた真宵ちゃんが言った。正邪さんの威圧的な態度が収まったからだろうか。

 「ふん。どこから聞いたんだか。確かにそうだ。だが、私とて、大好きな自分の体を傷つけたくはない。余計な血が流れずに済むならば、そうする手段を選ぶまでさ。ま、面会の結果は芳しくなかったがね」

 正邪さんはため息をついた。

 

 「役所を出ようとした時だ。私たちは突然現れた警官隊に取り押さえられ、連行された。委員長の野郎は、“たとえ血が流れていなくとも、反逆の意思を持つ妖には死んでもらう”なんてほざきやがった。……鬼道が逃げ延びたのは幸運だった。報復を恐れてか、委員長は私たち全員をまとめて始末しようと思っていたらしい。もし、あの場で全員お縄にかかっていたら……今頃私はここにいないね」

 “おおー怖い”と正邪さんはわざとらしく身震いする。

 

 「丁度、一昨日の晩の事だった。鬼道の手貝と共にこの暴露情報の複製を手渡された。情報を掴めたのがよっぽど嬉しかったんだろうな。わざわざ私に手渡さなくてもいいのに。まあ、それがなければ、今頃あんたはこの情報を掴めていなかったわけだから、結果オーライなわけだが」

 「……そうですね」

 

 「その複製はお前にやるさ。私にはもう不要だ。好きに使いな」

 「ありがたく頂戴します」

 

―証拠品「鬼道酒華の告発文」の情報を法廷記録にファイルした―

・鬼道酒華の告発文

十年前の事件の真相について書かれたもの。

ちなみにこれは複製品。

 

 ひと段落したので時計を確認する。時刻は面会終了の五分前だ。……最後に、一つ聞いておきたいことがある。それを聞いたらお暇するとしよう。

 

 「正邪さん。最後に一ついいでしょうか?」

 「なんだ。ここまで来たら、もう隠し事はしないさ」

 「では……。十年前、あなたたちはなぜ転生管理委員会を訪れたのですか?」

 「ああ。そんなことか。私たちがあそこに行った理由は……委員会に関する、きな臭い話の真偽を確かめるためさ」

 紫さんからも似たようなことを聞いていたと記憶する。やはり、噂は本当なのだろうか。

 

 「きな臭い話……確か、委員会が罪を犯した者の魂を輪廻の輪から外している、ってやつですか?」

 「そう、それだ。……委員会成立の数週間前だ。是非曲直庁周辺の情報を集めていた時、ある噂を小耳に挟んだんだ」

 「噂?」

 「委員長の能力についてだ」

 「能力、ですか……」

 そういえば、日記に“能力を使わずに殺すには……”みたいなことが書いてあったな。と、いうことは委員長の能力は殺傷能力を持っているという事になる。

 

 「当時は確証がなかったんだが……委員長は魂の存在を抹消する能力を持っていると、裏のスジに情報が流れていた。四季映姫がその能力を知ったうえで、それを理由に委員長を登用したかは不明だがな」

 「た、魂を抹消する……。そんなことしたら、霊媒もできなくなっちゃうよ」

 真宵ちゃんが震え声をあげた。

 

 「だが、やはり噂の範疇を出ていないものだった。確証のないことを辺りにばらまくわけにはいかなかったから、この噂を知っているのは、私を含めた妖怪数人ぐらいのものだったがな」

 「トップシークレットだったという事ですか」

 「そういうこった」

 正邪さんは首肯する。

 

 「次に、“その能力を持って、妖怪たちの魂を根絶やしにしているのでは?“という仮説が立つまで、時間はそんなにかからなかった。私の仲間は、みんな腹に見られたくない物を隠し持っていたもんでな。罪を犯している自分たちは、間違いなく魂を抹消させられるって震えあがっていたさ。……それで、私が確認のためにわざわざ乗り込んでやったってわけ。……そして結果は御覧のざま。きっと図星だったんだろうね」

 正邪さんはやれやれとため息をつく。

 

 「……意外と優しいんですね、正邪さん」

 「あ? 私が、優しいだ!?」

 真宵ちゃんの言葉に、正邪さんは混乱する。

 

 「だって、怖がってる仲間のためにわざわざ乗り込んでいったんでしょう? 仲間想いじゃないとできませんよ、そんなこと!」

 「う……うるせえ! 勘違いすんな! 私は、私の為に行動してんだ。他の奴なんて知ったこっちゃないね!」

 正邪さんはそっぽを向いてしまった。やや頬が紅潮しているのを見るに、今の反応は天邪鬼のそれだなと思った。

 

 さて、話は変わるが、委員長の能力についての情報は、後々使う可能性がある。メモを取っておいたほうがよさそうだな。

 

―証拠品「委員長の能力」についての情報を法廷記録にファイルした―

・委員長の能力

転生管理委員会の委員長の能力に関するメモ。

※詳細

委員長は「魂を抹消する能力を持っている」という噂が、

正邪の仲間内で立っていた。

 

 「……ほら! もう面会終了時間だ。帰った帰った!」

 つい先ほどまでの威圧的な態度はどこへやら。正邪さんは恥ずかしさのあまり、最初とキャラがすっかり変わってしまっていた。

 パイプ椅子を蹴り飛ばすように立ち上がった正邪さんは、そのまま部屋を後にする。が、扉に手をかける前にこちらを向くと、

 「委員長の野郎をぶっ潰してこい! 失敗したらただじゃ置かねえぞ!」と怒鳴って今度こそ部屋を出ていった。

 

 「ふふふ。死刑囚って言うんだから、もっと怖いものを想像していたけど。本性は優しい人だったんだね」

 真宵ちゃんが笑った。

 

 ……これで、今日できる調査は終わりだろう。残っている盃の謎については、明日の法廷で解き明かさなければならない。

ぼくに出来るだろうか……いや、やるしかないのだ。メディスンさんを救うため。裁かれるべき人物を引きずり出すことが、依頼人と、そして殺されてしまった鬼道さんの為になる。なんとしてもやり遂げなければならない。

 

暴露文書をぎゅっと握りしめる。被害者が生前に繋ぎとめた情報を無駄にはしまい、と覚悟を決めた。

午後八時を告げる時報が鳴る。深まっていく夜を見て、事件の闇が深まっていくような錯覚を覚える。

果たして、この事件の真相が明けた先に何が待っているのか。この時のぼくにはまだ分からなかった。

 

 

 

つづく



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法廷2日目 その1

どうも、タイホくんです。あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。

さて、法廷2日目でございます。お伝えしていた通り、前半戦は逆裁らしからぬ漢字の展開が続くのでご了承のほどを。

今年も相変わらずの亀ペースで進めていこうと思います。

余談?ですが、実はまだ4話を一文字も書き始められていません。それどころかプロットすら完成しておりません。
さすがにストックが尽きるまでには完成させるつもりですが、もしかしたら一瞬失踪してしまうかも…。そうならなないように努力いたしますが、念のためお伝えしておきます。

一年前も4話の構想をーとか言ってたのに未だに完成させていない自分に驚いております()

今回は2回分投稿しております。つづけてどうぞ。

では。


【4月11日 午前9時41分 裁判所 被告人第2控室】

 「おはよう、メディスンちゃん!」

 一晩明けて次の日、ぼくたちは裁判所の控室にいた。真宵ちゃんはもうすっかりメディスンさんと打ち解けたようで、敬語を使うことなく気楽に話しかけている。

 先に来ていたメディスンさんは、昨日の開廷前とは打って変わって落ち着き払っていた。なかなかの適応力。まさしく“レディ”だ。

 

 「おはよう。真宵さん、弁護士さん。昨日はあれからなにか進展はあったのかしら?」

 顔を合わせて早々に、メディスンさんは面会後の調査の進捗について尋ねてきた。

 「ええ。かなり重要な証拠を掴み取りました。真犯人を追い詰めるのに十分役立つかと」

 「まあ。それはよかったわ」

 メディスンさんは感嘆の声を上げた。

 

 「……その割には、少し浮かない顔ね。真犯人の正体、もしくは犯行動機につながる証拠こそ取れたけれど、肝心の盃に関する情報は、あれ以降も手に入らなかった、ってところかしら?」

 「……はい。まったくもって仰る通りです」

 すべて見抜かれてしまった。洞察力もかなり優れている子だ。将来は大物になるかもしれない。

 

 「そうだねー。メディスンちゃんの言うとおりかも。今の私達、ある種“死んでいるも同然の状態”って感じ?」

 「……真宵ちゃん、君は開廷前に不安の種を生まないと気が済まないのかい?」

 「そんなことないよ! それに、死んだも同然の状況なのはいつも同じでしょう? 大丈夫だって、何とかなるなる!」

 「それもそうだけど」

 常に死んだも同然……否定できない。昨日の裁判は確かに例外だった。今回みたいな状況のほうがある意味ぼくらしいのかもしれない。……それはそれでどうかと思うけれど。

 

 「ほら。眉間にしわが寄ってるよ! 伸ばして伸ばして! 年取ってから痕になっちゃうよ」

 真宵ちゃんが腕を伸ばしてぼくの眉間を指でぐりぐりと弄ってきた。身長差がそれなりにあるので背伸びまでしている影響か、指がプルプルと震えている。

 「ちょちょちょ、ストップ! 指震えてる! 目に入るって!」

 「あ。ごめんごめん」

 ぼくの訴えを受けて真宵ちゃんは手をひっこめた。悪びれる様子は特に見えない。親切心と緊張を解くという意味を込めてやってくれているのだろうが、少し空回りしている。そういうところが彼女らしいとも言えるのだが。

 

 「ま。なるようにしかならない、ってことね。気負うことなく楽にしていきましょう?」

 メディスンさんは優しく微笑んでそう言ってくれた。うう、ほんとはこちらが色々と気遣わなければいけない立場なのに……これじゃあ、逆転してしまっているではないか。情けない。

 

 「弁護士さーん。そろそろ法廷に来ておくれよー。ふぁ~あああああ」

 小町さんがこちらに入廷を促してきた。扉が開けっ放しにされていたのをいいことに、廊下を進む歩みを止めることなく、さも“通りかかったから一応声をかけておこう”と感じるようなずぼらな印象を受ける。欠伸もいつもより大きいような気がする。朝に弱いのだろうか。

 

 「あ。ちょっとあなた! 私を連れていく役目を忘れているでしょう! 待ちなさーい!」

メディスンさんは、小町さんにツッコミを入れながら控室を後にした。四季検事以外からも説教を食らうような職務態度とは……。大丈夫なのか、あの人。

 

 「よし! 私たちもいくよ。なるほど君!」

 真宵ちゃんも続けて部屋を出ていった。

 

 なるようになる、か。本当にそうなればいいのだけれど……。



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法廷2日目 その2

 【同日 午前10時 裁判所 第2法廷】

 「これより、メディスン・メランコリーの法廷を開廷するわ」

 木槌の音と共に開廷が宣言された。

 

 「弁護側、準備完了しています」

 「検察側……万事滞りなく」

 弁護側、検察側共に準備完了の旨を伝えた。いつも通りの光景である。

 

 「さて、昨日の審理では、弁護側から新たな可能性が提示されたわね」

 「ええ。確か、現場に毒の入っていたお猪口が存在していた……でしたかね? 弁護人」

 四季検事が目を閉じ、腕を組んだままたずねてきた。どこか小ばかにするような感じを含んでいる気がする。

 

 「ええ。その通りです。昨日の証人である茨木華扇さん。元鬼族である彼女がお猪口から酒を飲んだ結果吐き気を感じた。そして、鬼殺の秘薬の効果の一つとして、吐き気があげられる。可能性を担保する情報としては十分だと思います」

 「ふん……。確かにその通りです」

 これまた小ばかにしたような印象を受ける。なんなのだ、一体。

 

 「河城刑事から聞きました。昨日はお猪口の情報集めに奔走したそうですね?」

 「その通りです」

 「しかし、何も情報を得られなかった。そうでしょう?」

 「……その通りです」

 “全部あなたの情報統制のせいなんですけどね”と言ってやりたい気分だが、ここは堪える。明らかにこちらを挑発している。乗っかったら負けだ。

 

 「現時点において、この裁判のカギを握っているのは間違いなくお猪口です。しかし、その情報について弁護側がそれを全く把握していないというのは、決して平等とは言えない。そこで……。係官、あれを!」

 四季検事は法廷の奥のほうに向かって声をかける。見計らったように出入り口が開くと、白い大きな布に覆われたお盆をもって、小町さんが入廷してきた。四季検事の指示で、お盆は大机の上に置かれる。

 

 「……法廷で相対する者に対し、平等な状況を作らないというのは私の本意に反します。係官、御覧にいれて差し上げなさい」

 昨日の裁判は決して平等な状況ではなかったぞ、と心の中で突っ込む。

 四季検事が小町さんに命令すると、それに従った彼女は、布を取り払った。

 

 「こ、これは……お猪口?」

 お盆の上に置かれていたのはお猪口だった。全部で九個。被害者が使っていたもの以外のお猪口が揃っているようだ。

 

 取り払った布を折りたたみ、それを机の上に置いた小町さんは、続けてこちらにやってくると、紙を何枚か手渡してきた。それなりの枚数がある。ざっと流し読みしてみると、どうやら個々のお猪口に関する情報のようだ。

 四季検事は、紙がぼくに渡されたことを確認すると続ける。

 

 「審理に入る前に約束いたしましょう。今回、検察側はお猪口に関する全ての情報、及びそれに関する証言を包み隠すことなく、この瞬間、全て公開することとします!」

 「な、なんですって!?」

 意外な展開だった。無罪判決にこぎつけるとなると、最終的に全ての証拠品を精査することになるのだろうが、それを開廷直後に入手することになるとは……。

 

……何か裏があると相手の腹を探らずにはいられない。前回の裁判では、検察側は切り札となる証拠品を最後まで手元に残していた。

ところがどうか。今回は全てを最初から開示するというのだ。

切り札に足りうる証拠がなかったのか? いや、それならばあんなに余裕そうな態度はとれないはずだ。一体何を考えている?

 

 「そして、同時に宣言しましょう。……弁護人。あなたは決してこの私に勝つことはない! 例え、こうして全ての情報が開示されていたとしても……ね」

 「な、何を根拠にそんな発言を!」

 「……それは、審理を通し、身をもって体感することです。閉廷の木槌が打ち鳴らされる頃には、嫌でも理解していることでしょう」

 悔悟の棒をこちらにつきつけ、不敵な笑みを検事席から飛ばしてくる。

 

 勝つことはない……? 随分と自信満々だ。先ほどまでの小ばかにしたような態度は、ここから来ていたのか、と今更理解する。

 これは……ハッタリなのか。それとも本当なのだろうか。頭を悩ませても、答えが出る気配は一向になかった。

 

 「証明できないと決めるのはまだ早いですね。もしかしたら、こちら側にある情報を使えば解けるかもしれませんよ?」

 「さて……どうだか」

 胸を張って四季検事にささやかな抵抗をする。もちろんハッタリだ。そんな有用な証拠、手元にあるかどうかなんて知るはずもない。

“ハッタリにはハッタリをぶつける”の精神、という事にしておこう。……彼女の発言がまだそれと決まったわけではないけれど。

 

 なんにせよ、今は審理を前に進めるしかない。四季検事の発言の真意は、一旦脇に置いておくことにしよう。彼女の言う通り、審理を通すことでしかそれを知る術はないのだから。

 さて、この大量の紙を法廷記録にしまうとするか。一気に証拠品が増えてしまった。管理が少し大変になりそうだな。

 

―証拠品「風の柄のお猪口①」の情報を法廷記録にファイルした―

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

 

―証拠品「風の柄のお猪口②」の情報を法廷記録にファイルした―

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

 

―証拠品「華の柄のお猪口①」の情報を法廷記録にファイルした―

・華の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

 

―証拠品「華の柄のお猪口②」の情報を法廷記録にファイルした―

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

 

―証拠品「雪の柄のお猪口①」の情報を法廷記録にファイルした―

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

 

―証拠品「雪の柄のお猪口②」の情報を法廷記録にファイルした―

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

 

―証拠品「月の柄のお猪口①」の情報を法廷記録にファイルした―

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

 

―証拠品「月の柄のお猪口②」の情報を法廷記録にファイルした―

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

 

―証拠品「鳥の柄のお猪口」の情報を法廷記録にファイルした―

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

 

 ……すごい量だ。ファイルするのに少し苦戦してしまった。……果たしてぼくは、この量の証拠品を捌ききることができるのだろうか。

 ……む。よく見ると、指紋がついているお猪口と、そうでないお猪口があるようだな。この違いは何だろう。聞いてみるとするか。

 

 「四季検事。一ついいでしょうか」

 「なんでしょう?」

 「今頂いた、このお猪口に関する情報……半分近いお猪口から指紋が検出されていないようですが、これはどういうことなのでしょう?」

 「取り調べで聞いた話ですが……被害者が倒れた後、宴会場は混乱に陥ったようです。そんな中、一部の参加者たちは不安になって、自らが使っていたお猪口を水で、それも念入りに洗い流してしまったそうです。……偶然にも、今回の法廷で証言する者達が、その人物に該当しています」

 「なるほど……。つまり、指紋がついているお猪口については、その指紋の持ち主が使用していたという解釈をして良いという事ですね?」

 「そうなります」

 ふむ……。ということは、これで九つあるお猪口のうち、四つのお猪口の使用者が判明したことになる。これはアドバンテージと言えるだろう。特定する人物が少なくなって助かる。

 指紋が二人分ついている華の柄のお猪口については、被害者と華扇さんとの間でお猪口が移動したときについたということにしておくか。

 

 ……それにしても、一気に証拠品が増えすぎたな。流石にもう使わなさそうな証拠品は、ファイルから除外しておくか。

 

 ―もう使わなさそうな証拠品を法廷記録から除外した―

 

 「さて、情報開示も終わったことだし……ここからは、弁護側、検察側、どちらの主張が正しいのか。それを知るために審理を進めるとしましょう。最初の証人を入廷させて頂戴!」

 木槌を打ち鳴らすとともに、紫さんが裁判を進行する。

 「では、宴会参加者の一人である、東雲璃月さんをこちらへ」

 四季検事の合図とほぼ同時に、法廷の扉が開かれた。二本の角が生えた大柄のシルエットが現れた。東雲さんはそのまま証人席に着く。

 

 「それでは証人。名前と職業、種族を」

 身分確認を四季検事が行う。それを受けた東雲さんは、何を思ったのか頭に斜め掛けにしていたトノサマン……いや、トノサマン・ゼロだったか。ともかく、お面を顔に装着すると、懐から日の丸の描かれた扇子を取り出した。この後、彼が何をするか想像するのはたやすい。……そして、その後四季検事がとる行動もまた、容易に想像できてしまう。

 

 「疼く……改造手術の古傷が」

 「……はい?」

 早くも四季検事の目が吊り始める。こうなってしまってはもう遅い。名乗りを上げている当の本人も、すっかり自分に酔ってしまっているようだ。

 

 「大江戸ノヴァシティのからっ風と共に、悪いやつらの息の根止める! ……そう、我こそはっ!」

 続けて東雲さんは扇子をパッと開くと、トノサマンの決めポーズを取り、そして仰々しい声と共に、こう言い放つ。

 

 「大江戸戦士! トノサマン・ゼロッ!」

 「ひゅー! かっこいー!」

 お面で隠れているから見えないが、きっとあの下で東雲さんは今頃したり顔でも浮かべているのだろう。どこかからか、桜吹雪風に仕立てた桃色の紙がひらひらと舞っている。どうやってるんだ、あれ。

 隣の真宵ちゃんは、完全にヒーローショーではしゃぐ子供と化してしまっている。なんどか彼女に連れられてショーを見に行っているが、いつもよりもテンションが高い気がする。幻のトノサマンの名乗りだからだろうか。

 

 「…………」

 一方の四季検事。怒りが頂点に達したのか、目を閉じて肩をワナワナとさせている。次の瞬間、何が起こるか、もう考えるまでもない。

 

 「……えー、ではトノサマン・ゼロさん。宴会の場で使われていたお猪口について……」

 「ちょちょちょ、四季検事! なんでそのまま進めちゃうんですか!」

てっきりお説教が来ると身構えていたものだから、肩透かしを食らってしまった。いや、怒られる立場にないぼくが身構える必要は、まったくないのだが。

 どことなく腑抜けた顔に、適当そうな喋り方。四季検事はすっかり諦めモードに入ってしまったようだ。

 

 「……昨日の審理で学びました。鬼の言動にいちいち構っていては身が持たない、と」

 「いやいや! せめて身分確認ぐらいはちゃんとやりましょうよ!」

 「……嫌です。どうしても必要ならば、あなたがしてください」

 「ええ……」

 心底嫌そうな顔でそっぽを向かれてしまった。珍しくわがままを言う四季検事の姿は、年相応の女の子、といった印象を受ける。

 

 「あのー、証人……。あなたがトノサマン好きなのは分かったので、そろそろ身分確認のほうを……」

 「ん? おお、あんたは昨日居酒屋で会った! なんでこんなところにいるんッスか?」

 お面を取った東雲さんは屈託のない笑みを浮かべてこちらに疑問を飛ばす。

 「なんで……そりゃ、ぼくが弁護士だからですよ」

 「べんごし? そういえば、瑠夏のやつがそんな単語を言っていたような……」

 東雲さんは本気で分かっていないようだ。頭を抱えて唸り始めた。

 

 「大雑把に言うなら事件の話を聞く人って感じです……」

 「ん? それって刑事さんと何も変わらないんじゃ……」

 東雲さんはさらに頭を抱える。だめだ、このままだときりがない。さっさと身分確認を終えて証言に移ってもらわないと。

 

 「と、とにかく東雲さん。名前と職業と種族を言っていただけますか?」

 「分かったッス。自分、東雲璃月と申します! 種族は鬼、職業はトノサマンファンッス!」

 ……この際、職業の点については追及しないことにしよう。

 「では、事件当時に目撃したお猪口に関する情報について証言を」

 さらりと復活した四季検事が、証言を促す。東雲さんは、一瞬何をすればいいのか要領を得ない顔をしたが、四季検事が「取り調べで話したことを、もう一度」と小声で言うと、合点がいったのか、「了解したッス!」と元気よく返事をして証言を始めた。

 

 

 

―証言開始— ~宴会で使われていたお猪口について①~

 

「えーっと、宴会の時の話ッスね。自分は確か、窓側の席の一番右端に座っていたはずッス。ええと、次にお猪口の柄ッスけど……自分が分かるのは……。瑠夏は鳥のお猪口は使っていないッス。後、鈴は欠けていた風のお猪口を使っていないッス。……これぐらいッスかね?」

 

 

 

 「なんというか……ずいぶんとザックリとした証言ですね」

 「取り調べで話したことをもう一度と言われたから、それを再現したまでッス!」

 「できれば、もう少し詳細に話していただければ……」

 「それを聞き出すために尋問という場があるのです。つべこべ言っている暇があるならば、さっさと尋問するのですね、弁護人」

 ……もっともだ。東雲さんに任せきるのではなく、自分自身で聞いていかないと。

 

 「では弁護人。尋問をお願いするわ」

 「分かりました」

 ひとまず、なぜその人物が、特定の柄のお猪口を使っていないと断言できるか。それを中心に尋問していくとしよう。

 

今は忘れているだけで、尋問中に新たなお猪口の情報が出る可能性もあるが……取り調べで話したこととまるっきり同じ内容を証言しているなら、そのパターンはあまり期待しないほうがよさそうだ。

 

事件の記憶が比較的残っている取り調べ中に思い出せないのに、今になってポンと出てくるのは、少し考えにくいからな。

 

この尋問では、現時点で提示されている情報を精査していくことに集中するんだ!

 

【尋問へ】




法廷パートでの大量証拠追加は禁じ手ってそれ一番(ry


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法廷2日目 その3 尋問3-2-1

 ―尋問開始— ~宴会で使われていたお猪口について①~

 「えーっと、宴会の時の話ッスね。自分は確か、窓側の席の一番右端に座っていたはずッス」

【ゆさぶる】【つきつける】

 「次にお猪口の柄ッスけど……自分が分かるのは……。瑠夏は鳥のお猪口は使っていないッス」

【ゆさぶる】【つきつける】

 「後、鈴は欠けていた風のお猪口を使っていないッス。……これぐらいッスかね?」

【ゆさぶる】【つきつける】

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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法廷2日目 その4 尋問3-2-1 突破後

 さて、他に聞くおくべき証言は……証言……証、言……し、しょう、げん……。

 

 「だ、大丈夫、なるほどくん? “証言、証言”って呟いたかと思ったら固まっちゃって」

 「………………あ、ああ。ごめん。他に何か聞けることはないかと思って」

 いつの間にかフリーズしてしまっていたようだ。見かねた真宵ちゃんの声で、我に返る。

 「他に聞けることね……。確かに、もうこれ以上聞けそうにないかも」

 「それらしいムジュンも見つからないし……。どうしよう。これじゃあどうしようもできない」

 せっかくの尋問の場なのに、ムジュンが見つからないのはかなり困る。これじゃあ先に進めない……。

 

 「じゃあさ、なるほどくん。せめて今の証言の情報だけでもまとめておこうよ」

 「まとめる? どうやって?」

 「ふふん。有能な助手の真宵ちゃんは、なるほどくんの尋問中にこんなものを用意したのです!」

 真宵ちゃんはそう言って、着物と同じ紫色の表紙をした手帳を取り出す。開いているページには、5×5の表が書かれていた。

 

 「これは?」

 「名付けて、お猪口使用者早見表! 例えば今の証言なら、瑠夏さんが鳥のお猪口を使っていなかったって話でしょう? そこで、瑠夏さんの行と鳥のお猪口の行が重なるところにバツ印を書く。ただ聞いただけじゃあ、他の証言を聞くうちにこんがらがっちゃうでしょう? 一度証言を聞くたびに、この表にこまめにメモすれば、間違わずに済むってわけ!」

 「……凄いね、真宵ちゃん。ぼく、そっちの方まで頭が回らなかったよ」

 「ふふん。もっと褒めてくれていいんだよ!」

 真宵ちゃんは思いっきり胸を張る。

 実に便利なものを作ってくれた。これを活用しない手はない。証言のたびに、真宵ちゃんに記録をとってもらうように頼むことにした。

 

 さて、話を戻すが……。うーむ。やはり、この証言からはこれ以上何も出てきそうにない。弱ったな……。

 

 「ふふ……。滑稽ですね、弁護人」

 「な、なんですか、いきなり」

 唐突に検事席から静かな笑い声と共に罵声が飛んできた。焦っていたのもあって、すこしムキになりながら言葉を返す。

 

 「ムジュンが見つからないからどうしようもできない……。あなたが一つの戦術にしか固執できない頭の固い人だとは。残念ですね」

 「何が言いたいんですか?」

 四季検事は、悔悟の棒を片手にやれやれと手ぶりを交えてこちらを煽る。

 

 「いいですか。昨日の法廷でもお話ししましたが……成歩堂弁護士、あなたは少しムジュンを探そうと躍起になりすぎている。尋問した結果ムジュンがない? 大いに結構なことではありませんか。証人の発言が正しい……そこに何の問題があると言うのですか?」

 「う、うぐぐ……」

 正論だ。長年この方法で戦ってきたというのもあって、無意識のうちに、証言の中に必ずムジュンが潜んでいるという体で、尋問をしていたかもしれない。

 

 「話を聞く箇所が見つからないぐらい尋問しても、ムジュンがないならばそれで良しとして、次に進むべきです。それに、今回私は、あなたに全面的に協力すると言っているのですよ? その証拠に、まだ彼の後ろに四人も証人が控えているのです。時には引き際も大事ですよ」

 四季検事に諭されてしまった。

 

 「……わ、分かりました。裁判長。弁護側からは以上です」

 今回は四季検事の言うことが正しいと判断し、引くことにした。

 

 ……事実として、東雲さんの証言からはムジュンは見受けられなかった。

 そもそも、今回の証言はお猪口の柄に関するものだ。ムジュンを指摘すること自体が難しい。

 

 昨日の法廷みたいに、あからさまに色が違う、だとかそういったものならば分かりやすいのだが、東雲さんの場合はそうではない。

 ここで粘っても仕方ないし、大人しく次に行くことにしよう。

 

 「分かったわ。では、これをもって、東雲璃月への尋問を終了するわ」

 ぼくの言葉を受け、紫さんが尋問の終了を宣言した。続けて木槌が打ち鳴らされる。

 

 「では、検事。次の証人を呼んで頂戴」

 「かしこまりました。では、名琴為人さんを入廷させてください!」

 四季検事の言葉と同時に、出入り口の扉が開かれた。東雲さんは証言台から降り、法廷の端のほうに移動する。

 

 “名琴為人”という名前と、彼のシルエットが見えた瞬間、ぼくの体に何とも言えない悪寒が走った。ダメだ、完全にトラウマになっている。

 

 名琴さんは、昨日と同じ格好をしていた。扉が開かれた後、キョロキョロと法廷全体を見渡す。やがて、視線がこちらのほうへ向けられ、そしてついにぼくと目が合ってしまった。……怖い!

 

 次の瞬間、ぼくは真宵ちゃんを盾にして……と二度も同じことをするのは少々あれなので、しゃがむことで、目を合わせまいと細やかな抵抗を試みることにした。

 一方の彼は、こちらの様子をみてケタケタと笑いつつ、こちらに向かって手を振る。

 

 「やだなぁ、弁護士さんったら。嫌われちゃったかな、ぼく」

 名琴さんは笑ったまま、証言席に着いた。両手にそれぞれ手帳と万年筆を持っている。

 

 「弁護人……。何かあったのですか?」

 突然挙動がおかしくなったぼくを見て奇妙に思ったのか、四季検事が嫌味も何も混ざっていない、純粋な疑問を飛ばす。

 

 「い、いえ、ちょっと色々ありまして……」

 言葉を濁して、検事の疑問をやり過ごす。

 理由を言いたくない気持ち半分、この恐怖をどのように言葉にすればいいのかが分からないのが半分といった感じだ。

 

 「まあ、話したくないのならばいいですが……。それでは、証人。名前と職業、種族を」

 何かを察してくれたのか、そうでないのかは分からないが、四季検事は質問を撤回してくれた。そのまま身分確認へと入る。

 今回は証人が鬼じゃないので、四季検事もやりやすそうだ。……ぼくはむしろやりにくいのだけれど。

 

 「名琴為人。種族は人間。……しがない物書きってやつです」

 名琴さんは、なにやらメモを取りながら身分を名乗る。四季検事も、彼の手元に目が言いている。メモのことが気になっているようだな。

 

 名琴さんは、すぐに双方からの視線に気づいたのか、顔を上げると「ああ」と言うと続けて、「申し訳ない。職業柄、すぐに覚書をする癖があって……。マズいですかねぇ?」と言った。

 

 「問題ありません。飲酒以外の行動は、基本的に問題ないこととしています」

 四季検事は、飲酒の部分をやや語気を強めて話す。……相当昨日の法廷で堪えたようだ。

 

 「ああ。助かります。法廷なんて始めてくるものでぇ」

 名琴さんはメモを取ったままやや生返事気味に応答した。

 

 「では証人。事件当時、あなたが目撃したお猪口について証言を」

 「……ああ、はいはい。分かりましたよぉ」

 これまたメモを取ったまま生返事を返す名琴さん。キリがよくなったのか、あるタイミングで手帳を閉じると、証言を始めた。

 

 

 

 ―証言開始— ~宴会で使われていたお猪口について②~

 

 「宴会があった時、ぼくは玄関側、右から二番目の位置に座っていたよぉ。宴会場は少し薄暗かったから、確認できたお猪口は少ないのだけれど……。僕が覚えているのは……東雲君は少なくとも華の柄のお猪口は使っていないねぇ。後は……鬼灯ってちっちゃい鬼は風を使っていなかった。……少なくて申し訳ないけれど、こんなものかなぁ?」

 

 

 

 「ま、またザックリとした証言なのか……」

 先ほどの東雲さんの証言と同様、名琴さんから提示されたお猪口に関する情報は

たったの二つだ。少なすぎる。

 

 「ごめんねぇ、弁護士さん。なにせ、宴会場がうるさかったもんだから、酒の味を感じることすら難しい状況で……。これが精いっぱいなんだよぉ」

 名琴さんは手帳を再び取り出すと、メモを取りながらこちらに申し訳程度の謝辞の意を述べる。

 これは……またムジュンが見つからないパターンなのか? 個人的にはそれは避けたいのだけれど……。

 

 「では弁護人。尋問をお願いするわ」

 「わ、分かりました」

 ひとまず、さっきと同じように、提示された証言を精査していくとしよう。大丈夫。まだ彼の他にも証人は三人いる。焦る必要はないんだ。

 自分にそう言い聞かせつつ、尋問へと突入した。

 

 「あ。今の証言、メモを取っておいたから、もしよければ活用してね!」

 

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法廷2日目 その5 尋問3-2-2

お久しぶりです。タイホくんです。
一カ月近く投稿が途絶えておりました。申し訳ありません。リアルでの諸々の都合が重なり投稿することをすっかり忘れておりました。本日より投稿再開いたします。
投稿できなかった分の埋め合わせとして明日も投稿いたします。

無断での一時失踪、改めて失礼いたしました。


 ―尋問開始― ~宴会で使われていたお猪口について②~

 「宴会があった時、ぼくは玄関側、右から二番目の位置に座っていたよぉ」

【ゆさぶる】【つきつける】

 「宴会場は少し薄暗かったから、確認できたお猪口は少ないのだけれど……」

【ゆさぶる】【つきつける】

 「僕が覚えているのは……東雲君は少なくとも華の柄のお猪口は使っていないねぇ」

【ゆさぶる】【つきつける】

 「後は……鬼灯ってちっちゃい鬼は風を使っていなかった」

【ゆさぶる】【つきつける】

 「……少なくて申し訳ないけれど、こんなものかなぁ?」

【ゆさぶる】【つきつける】

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

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・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

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・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

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・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

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・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

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・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

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・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

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・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

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・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

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・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

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──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

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──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

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法廷2日目 その6 尋問3-2-2 突破後

 ……ダメだ。これ以上何も浮かばない。

 先ほどの質問をして数十秒後。ぼくの頭には一切質問が思い浮かんでこなかった。

 またしてもムジュンが見つからない。今までも、ムジュンが見つからないケースはあったが、連続して遭遇したことは、そうそうなかった。あまり経験した事がないのも相まって、違和感を覚えまくる。

 

 「……弁護人。またムジュンがないと悩んでいるようですね」

 すると、また諭すような声色で四季検事が話し始める。

 「先ほど言ったでしょう。ムジュンがあると先入観を持って尋問するのはいけない。今、あなたは提示されている情報について聞きつくした。その結果、またムジュンはなかった。ならば、その結果を受け入れるのがいいでしょう」

 ……どうにも違和感を覚える。先ほどは、彼女の言葉は正論だと思い、それに従った。

 しかし、今改めて同じような話を聞くと……まるで、四季検事に裁判の流れを誘導させられているように感じられる。

 

 「どうしました、弁護人。眉間にしわが寄っていますが」

 四季検事は冷静な口ぶりを保っている。彼女の裏側に隠れた真意が読めない。

 どうする……ここは乗っかるべきなのか? それとも無視して尋問を続けるべきなのか?

 考えても答えは出ない。四季検事が仕掛けてくるなら、恐らく全ての証言が終わった後のはずだ。そしてこれまでに証言した証人は五人中の二人。まだ半分のポイントに差し掛かっていない。

 

 ここは……ひとまず乗っかることにしよう。次の三人目。もし三人目の証人を尋問した結果、またムジュンが見つからなかった場合は、四季検事が打ち切りを提案してきたとしても、無視して尋問を続けよう。

その結果、ムジュンが出たら今までの証言にも問題があるかもしれないと主張して、再度東雲さんと名琴さんに尋問すればいい。もし自分が納得のいくまで尋問しても、ムジュンが出なければその時はスルーする……この方針で行こう。まだこれが罠だと認定するのは時期尚早な感じがする。

 

「分かりました。これ以上ゆさぶっても何も出てきそうにないようです。裁判長。弁護側からは以上です」

ぼくの言葉を聞いた紫さんは、驚いた表情を見せる。

 

「あら。二回連続でこんなにあっさりと終わるなんて。あなたらしくないわね? 今日はまだ“異議あり”を一度も聞いていないわ」

「……何も出てこないので仕方がありません」

 「まあ、あなた自身が言うのならばいいでしょう。では、これをもって名琴為人への尋問を終了するわ」

 木槌の音と共に、尋問が打ち切られた。

……そういえば、紫さんの言う通り、まだ今日は一度も“異議あり”と叫んでいない。二人目の証人への尋問が終了した時点で叫んでいないというのは、今まで一度もなかったはずだ。ううむ、意識すると腹の底がムズムズとしてきたぞ。

 

 「さて……。では、次の証人を呼びましょう。水橋パルスィさんをこちらへ」

 名琴さんが東雲さんの隣に移動したのと共に、出入り口が開かれた。姿を現したパルスィさんは、右手の親指の爪を噛んだまま、証人席に着く。うわあ……どうやら、少しご機嫌斜めのようだ。

 

 「では証人。名前と職業、種族を」

 「…………やっぱり妬ましいわね。あなた」

 四季検事の身分確認に無視を決め込んだパルスィさんは、なぜかぼくの方に恨めし気な視線を送る。

 

 「え、えっとパルスィさん……妬ましいとはどういう……」

 「妬ましいわ。その独特のギザギザ頭……」

 「ぎ、ギザギザ頭?」

 意外な方向からの攻撃だ。てっきり、また勇儀さん関係で何か来ると思っていたのだが……。

 

 「な、なによ……! その目立つ髪で、法廷中から注目を浴びようっていうわけ!? ああ妬ましい! 日影者として疎まれている私への当てつけってわけ? 堂々と見せびらかしてくれちゃって! ああ、妬ましい……妬ましい……」

 ……やはり、どうやら面倒な人に目をつけられてしまったようだ。

 

 「よくよく考えたら、昨日の勇儀の発言だって信用できないわ。勇儀は優しいから、きっとあなたのことをかばっているのよ! あなた、私の勇儀に何かしたのでしょう!? 妬ましい……!」

 ……意外なほうから来たと思ったら、やっぱり正面からも突き刺してきた。だから、何もしてないのに……。あんなに頼りないと思っていた勇儀さんの存在が、今は喉から手が出るほど欲しい。だれかこの人の妬みから来る怒りを鎮めてくれえ……。

 

 「だいたい、私はこんなところに呼ばれる筋合いなんてないわ! そもそも……」

 「……証人ッ!」

 「ひっ!」

 パルスィさんの捲し立てるような文句を、悔悟の棒を叩きつけた四季検事が、ものすごい剣幕で押し黙らせた。

 

 「……それ以上妬み嫉みを口にするようならば……この悔悟の棒が物を言いますよ」

 再び悔悟の棒を叩きつけた四季検事が、パルスィさんを睨む。

 

 「ぐ……そ、それは遠慮させてもらうわ」

 「なら、大人しく私の言うことを聞きなさい。それがあなたの積める善行です」

 「ぐうう……妬ましい……! あなたの全てを制圧するその力が……!」

 「…………」

 「むぅ……。わ、分かったわよ! 大人しくするわ。大人しくすればいいんでしょう?」

 「よろしい」

 懲りずにパルスィさんは、妬み節を発動しようとしたが、四季検事の無言の圧力の前に、ついに屈した。勇儀さん以外にあの勢いを押しつぶすことができる人がいたとは。

 四季検事……恐ろしい人。

 

 「では改めて。証人、名前と職業、種族を述べるように」

 「……水橋パルスィ。橋姫。普段は旧地獄の橋にいるわ」

 観念したパルスィさんは、しぶしぶ四季検事の言葉に従う。

 

「では証人。あなたが宴会中に目撃したお猪口のことについて証言を。……くれぐれも、話を脱線させないように」

 「い、言われなくても分かってるわよ!」

 釘を刺されたパルスィさんは、親指を噛んだまま証言に入る。

 ……彼女の勢いに押されて忘れていたが、この証言が、今後の弁護側の方針のターニングポイントとなる。さて、どんな証言が飛び出てくるのやら。

 

 

 

―証言開始― ~宴会で使われていたお猪口について③~

 

 「宴会があった時、私は玄関側から見て手前の列の一番右端に座っていたわ。……よりによって、勇儀と正反対の場所よ! まったく席を決めたやつは一体何を……」

 「証人……?」

 「ぐっ……。わ、悪かったわね」

 証言が危うく脱線しかけたパルスィさんを、四季検事が無理やり元のほうへと引き戻す。なんだか彼女のことが少し頼もしく思えてきた。

 

 「お、お猪口について話せばいいのね? 勇儀の隣に座れなくて、周りの奴らばかり見ていたから、それなりに目撃しているわ。まず、東雲って奴は鳥のお猪口は使っていなかったわ。次に、鬼灯ってちっちゃい鬼は月のお猪口を使っていたわ。そして最後。陽皐って奴は風のお猪口を使っていた。……私が覚えているのは、こんなものかしらね」

 

 

 

 「つ、月と風のお猪口を使っているのを見た……それって本当ですか!」

 ここにきて、ついに特定のお猪口を“使っていた”という証言が出た。これはかなり大きい。

 「ええ。見たわ。勇儀と話せない間、周りばっかり見ていたから」

 よし。ムジュンではないものの、一気に五人中、二人のお猪口が判明した。三人目の証人にしてようやく裁判が進みそうだ。

 

 「では弁護人。尋問を」

 「分かりました!」

 やや高揚した気分のまま、尋問へと入った。

 

【尋問へ】



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法廷2日目 その7 尋問3-2-3

 ―尋問開始— ~宴会で使われていたお猪口について③~

 「宴会があった時、私は玄関側から見て手前の列の一番右端に座っていたわ」

【ゆさぶる】【つきつける】

 「まず、東雲って奴は鳥のお猪口は使っていなかったわ」

【ゆさぶる】【つきつける】

 「次に、鬼灯ってちっちゃい鬼は月のお猪口を使っていたわ」

【ゆさぶる】【つきつける】

 「そして最後。陽皐って奴は風のお猪口を使っていた。……私が覚えているのは、こんなものかしらね」

【ゆさぶる】【つきつける】

 

 

 

──────────────────

 「いやー。ようやく早見表に丸印が書けたよ。それも二つも!」

 真宵ちゃんはVサインと共に、丸印が二つ書かれた手帳を見せる。

 「……うん。これで何とかなる気がしてきたよ」

 「……どうしたの、なるほどくん。なんだか少し引っ掛かっているみたいだけど」

 「うーん……瑠夏さんが風のお猪口を使っていたって話なんだけど……少し妙なんだよな」

 「それって、お猪口に描かれた絵の事?」

 「それもそうなんだけど……。他にも何か引っかかるんだよな」

 「引っかかる点ねえ……ごめん、私今回はなにも思い浮かばないや」

 意外なところでひらめきが強い真宵ちゃんだが、今回はお手上げのようだ。自分で考えるしかない。

 よし、とりあえず法廷記録を見直してみるか。……尋問中のパルスィさんの話や、調査で得た話も役に立つかもしれない。

この証言、どこかにムジュンがあるとぼくの勘が告げている。見逃すわけにはいかないぞ……!

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────




どうも、タイホくんです。少々遅くなってしまいました。ごめんなさい。

さて、久々のつきつけるのコーナーでございます。証拠品が大幅に増えたので、いくつか厳選する形で出題いたします。

ちなみに今回、答えが複数あるパターンです。改めて読み返してみましたが、ちょっと難しいかも。かも、なのでそんな言うほどかもしれませんが()。

次回投稿予定日は、2月26日です。失踪はしません。投稿日を忘れてしまうかもしれませんが…()

では。

―つきつける― 水橋パルスィの証言とムジュンする証拠をつきつけろ!

【証拠品リスト】

・弁護士バッジ
ぼくの身分を証明するためのバッジ。
これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

・鬼道酒華の解剖記録
被害者の解剖記録。
※詳細
・被害者 鬼道酒華
・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

・鬼殺の秘薬
被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。
鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

・宴会参加者の情報
名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。
※詳細
宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、
人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

・名琴の証言書
名琴から聞いたことをメモしたもの。
「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

・被害者の盃
被害者が座っていた席に置かれていた。
牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

・鬼殺し
宴会でふるまわれた酒。
強い度数と辛みが特徴。

・神便鬼毒酒
宴会でふるまわれた酒。
弱めの度数と甘い味が特徴。

・盃と徳利セット
萃香が持参した盃と徳利のセット。
盃はペアになっているものが5セット入っている。
※詳細
それぞれの盃の柄は以下の通り。
風:表に雲、裏面に風が吹いている様子
花:表に彼岸花、裏面に川
雪:表に降雪の様子、裏面に月
月:表に月、裏面にすっぽん
鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

・陽皐瑠夏の水筒
陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。
蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。
片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

・名琴の水筒
名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。
現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

・風の柄のお猪口①
宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。
成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

・風の柄のお猪口②
宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。
飲み口の部分が少し欠けているようだ。
成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

・華の柄のお猪口①
宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。
成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

・華の柄のお猪口②
宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。
成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。
鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

・雪の柄のお猪口①
宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。
成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。
メディスン・メランコリーの指紋を検出。

・雪の柄のお猪口②
宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。
成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。
伊吹萃香の指紋を検出。

・月の柄のお猪口①
宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。
成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

・月の柄のお猪口②
宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。
成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。
星熊勇儀の指紋を検出。

・鳥の柄のお猪口
宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。
成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。


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法廷2日目 その8 尋問3-2-3 突破後

遅くなってしまい申し訳ありません。


 「異議あり!」

 腹の底から大声で、人差し指をつきつけて叫ぶこの感覚。体の奥底にたまっていた、形容しがたいモヤモヤが一気に晴れたような気がした。やはり、ぼくにはこのセリフが一番あっている。

 

 「瑠夏さんが風のお猪口を使っていた……弁護側としては、この上なくありがたい情報でした。……しかし、この証言にはムジュンが一つあるのです!」

 「む、ムジュン? 柄の話を聞いている限りだと、問題ないように思えるけれど」

 紫さんが言った。

 

 「……確かに、柄についての証言は問題ないと言えるでしょう。しかし、本当の問題点は別のところに潜んでいる」

 個人的には、柄の話についてもいささか問題があるように思えるが、ひとまず今はスルーする。もっと明確にムジュンしているポイントがあるのだ。

 

 「これは、開廷時に検察側から渡された資料です。全ての資料にはそれぞれ、お猪口に描かれている絵、付着している指紋の持ち主、そして……お猪口内のアルコール成分について書かれています。今回問題になるのは、アルコール成分のところです」

 「ふむ……。興味深いですね。弁護人、聞かせていただけますか?」

 四季検事が尋ねてくる。その声色は冷静そのものだ。ムジュンを指摘されているのに、焦っている様子がないのが少し変に思えるが、今は無視することにする。

 

 「証人の話によると、瑠夏さんは風の柄のお猪口を使っていたとのことでした。では、それを踏まえたうえで、風の柄のお猪口の情報を見てみると……欠けているものとそうでないものから、共に“強い”アルコール成分を検出、と書かれているのが分かります」

 「そのようね。でも、これが問題足りえるのかしら? 今までの証言を聞く限りだと、お猪口の特定において重要とされるのは、お猪口に描かれた絵のようだけれど」

 「ところが、今回はそうはいきません」

 ぼくはそう言うと、法廷記録からメモを取り出す。

 

 「実は……件の瑠夏さんなのですが、酒に強い鬼族でありながら、ものすごく酒に弱い体質なのです。ですよね、東雲さん?」

 「え、ええ、そうッス。あいつ、全然飲めないくせに、俺たちと飲むってしつこくて……いつも手を焼いているッス。ちょっとでも強い酒が入ったら、すぐにバタンキューっスからね。酔い止めを持参することもあるけれど、効果はほぼ皆無ッス」

 法廷の端で待機していた東雲さんが答える。ここに残ってくれていてよかった。

 

 「鬼族なのに酒に弱い……確かに珍しいわね」

 紫さんは驚きの声を上げる。

 

 「そして、今回の尋問の中で、パルスィさんは“勇儀以外全員酔いつぶれてぶっ倒れればよかったのに……みんななんであんなに酒に強いのよ……”という発言をしました。これは、宴会中誰一人酔いつぶれることがなかった、という事を意味しています」

 ぼくは机を叩くと、続ける。

 

 「さて、ここで瑠夏さんが風の柄のお猪口を使っていた、という前提に立ち返ってみましょう。ここまでの情報を総合すれば……この前提にムジュンがあるということは明確です。もし、パルスィさんの証言が正しいとしたならば、強いアルコール成分を含む酒を飲んだ瑠夏さんが酔いつぶれていないのはおかしい。……つまり! 瑠夏さんは風の柄のお猪口を使っていなかったのです!」

 人差し指をつきつけるとともに、ぼくは叫んだ。久々のムジュン指摘に、傍聴席が少し騒がしくなる。

 

 「静粛に! 今のところ、主張に問題は見受けられないようね。検察側から、何か反論はあるかしら?」

木槌を打ち鳴らした紫さんは、続けて四季検事に問う。張本人である彼女は、どこ吹く風、といった感じでまったく動揺していなかった。

 

「折角のお言葉ですが……。裁判長。検察側から反論は“一切”ありません」

「い、一切、ですか?」

 「ええ」

 思わず聞き返したら、涼しい顔で言い切られてしまった。てっきり、即座に異議が飛んでくると思っていたのに……。

やはり、今日の四季検事は何かがおかしい。まるで、こうなることを予測していた……というよりも、こうなることを“望んでいる”ように見える。

 

 「お猪口の分析は、信頼足りうる者たちによってなされたものです。情報にケチをつけるつもりはありません。また、弁護側の只今の証明も、筋が通ったものです。反論の余地は、無いと考えます」

 きっぱりと言い切る四季検事。眉一つ動いていない。演技ではなく、心の底からの発言のようだ。

 

 「あら、こちらも珍しいわね。なんだか、今日の法廷は色々とイレギュラーな要素が多いようね」

 紫さんはまたも目を丸くして驚いていた。

 

 ……結果的には、お猪口を“使っていた”という情報を一つ失ってしまうこととなったが、今回の証言にはムジュンがあった。どうやら、今までの証言にムジュンがなかったのは、検察側の工作でもなんでもなかったようだ。

 

 ……でも、まだどこかに罠が仕掛けられている気がしてならない。証言の穴をつかれたにもかかわらず、動揺することのない四季検事……ムジュンを指摘した結果、こちら側の首が若干締まったからと考えるのが自然だが……あの余裕は、もっと別のところからきているような気がする。

 四季検事……一体何を考えている?

 

 「さて、ムジュンが一つ見つかったところで、尋問に戻ってもらう……と行きたいところだけど、一応弁護側に聞いておくわ。まだ尋問を続けるかしら?」

 「……いえ。今のところ、これ以上ムジュンは見つからないようです。打ち切っていただいて構いません」

 「分かったわ。では、これをもって水橋パルスィへの尋問を終了するわ」

 木槌が打ち鳴らされ、尋問が終わる。

 

 「うう……せっかく丸印が二つ付いたと思ったのに。一つに減っちゃったよ」

 隣では、真宵ちゃんが消しゴムで丸印を消して、代わりにバツ印を書いている。

 「ま、まあ、まだ証人は二人いるし、どうにかなるだろう」

 真宵ちゃんにそう言ったが、自分の声が震えているのが分かる。なんだか、少し嫌な予感がしないでもない。

 

 「では、次の証人を入廷させていただきましょう。鬼灯鈴さんをここへ!」

 四季検事の声にやや遅れる形で、ゆっくりと扉が開く。

小さなシルエットは少し自信なさげな様子で、おずおずと傍聴席を突っ切って、証言台につく。歩幅が小さいというのもあって、席に着くまで少し時間がかかっていた。

 

 「では、証人。名前と職業、種族を述べて下さい」

 「…………」

 四季検事が、慣例通り身分確認を行う。が、鈴くんはそれに答えない。例の人見知りが発動してしまっているようだ。小さな体をさらに小さく縮こまらせて、すっかり委縮してしまっている。頭に生えた二本の短い角も、どこか元気がないように見えた。

 

 「……証人。焦る必要はありません。ゆっくりでいいので……」

 四季検事の声色が柔らかく、優しいものになった。昨日の大ちゃんへの態度といい、彼女は子供が相手になると、途端に柔和な姿勢をとるようだ。子供好きなのだろう。

 

 「わ、わわわ私は、ほほほほほ鬼灯鈴でしゅ! ……です」

 鈴くんは四季検事の言葉が終わると同時に、慌てて名前を名乗った。慌てすぎて、語尾を噛んでしまっている。恥ずかしいのか、頬が紅潮していた。

 

 「……この際、他の事柄はいいでしょう。重要なのは証言です」

 やはり四季検事は子供に甘い。名前しか述べていないが、問題なしと片付けて裁判を進行させる。

 

 「では、証人。宴会中に見たお猪口について話してくれますか?」

 「…………」

 鈴くんは再び縮こまって黙ってしまう。こりゃ相当重症だな。

 

 「これも焦って喋らなくていいのです。落ち着いて……」

 「わわわ、分かりました! 話しますっ!」

 「え、ええ……お願いします」

 鈴くんはどうも緊張が高まりすぎて、行動が空回りしているようだ。突然鈴くんが叫んだことで、四季検事は面食らったような顔で驚いている。彼女のこんな顔を見たのは初めてかもしれない。

 鈴くんは、頬を真っ赤に染めながら証言へと入った。




証言パートは物語の展開上のため、次回に持ち越させていただきます。

あ、あとお気に入り登録者300人達成いたしました。ありがとうございます。
今後もご愛読くだされば幸いです。


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法廷2日目 その9

どうも、タイホくんです。一カ月以上投稿があいてしまい、申し訳ありませんでした。
理由等については、以前活動報告の方に書かせていただきましたので、そちらをご覧ください。

今後、またこのように一時失踪する可能性もあります。その場合、なるべく早く活動報告の方でお知らせするようにいたします。

無断失踪、本当に申し訳ありませんでした。


 ―証言開始― ~宴会で使われていたお猪口について④~

 

 「ええっと、あの日私は璃月と瑠夏ちゃんが先に宴会場に行って、私は後から行ったの。緊張していて周りをあまり見てなかったけど……名琴っていう人間が、風の柄のお猪口? を使ってたはず。ええっとええっと……私、瑠夏ちゃんの代わりに強いお酒、たくさん飲んだりしたの!」

 

 

 

 「……ありがとうございました、証人」

 証言を聞き終えた四季検事が、鈴くんに深々とお辞儀をした。鈴くんはやや緊張がほぐれたのか、顔を上げている。が、まだ肩で息をしているのを見るに、完全には解き切れていないようだ。

 

 ……しかし参った。お猪口を“使っていた”という証言こそ出てきたものの、情報がそれ一つというのは少し痛い。いや、確実な情報が手に入ったのにそれを言うのは贅沢という物なのだろうか。……それに、関係ない情報まで喋っている。緊張してつい、ということだろう。

 

 「では弁護人。尋問をお願いするわ」

 「分かりました」

 鈴くんはかなり緊張している。昨日の大ちゃんの時みたいに、何も考えずいつもの調子で突っ込んでいったら、四季検事に怒られかねない。気を付けなければ。

 

【尋問へ】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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法廷2日目 その10 尋問3-2-4

 ―尋問開始― ~宴会で使われていたお猪口について④~

 「ええっと、あの日私は璃月と瑠夏ちゃんが先に宴会場に行って、私は後から行ったの」

【ゆさぶる】【つきつける】

 「緊張していて周りをあまり見てなかったけど……名琴っていう人間が、風の柄のお猪口? を使ってたはず」

【ゆさぶる】【つきつける】

 「ええっとええっと……私、瑠夏ちゃんの代わりに強いお酒、たくさん飲んだりしたの!」

【ゆさぶる】【つきつける】

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

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・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

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──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

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・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

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・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

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・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

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《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

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法廷2日目 その10 尋問3-2-4 突破後

 「……ムジュンがない、って顔をしているね?」

 「……うん。また見つからないパターンだ。そもそも、証言から得られる情報自体が少ないからね」

 「うーん……でも、こうして丸印がまた一つ増えたんだし、よしとしようよ」

 真宵ちゃんは丸印の付いた手帳を見せてくる。

 

 ……裁判冒頭の四季検事の言葉を信じるなら、これ以上何か包み隠された情報はないのだろう。そして、今までの証言を尋問してきた限り、ムジュンがないことが即ち、検察側の工作だと断定することはできない。

 ……ここは、引き下がったほうが無難かもしれない。鈴くんにあまり負担をかけると、本人にも悪いし、なにより四季検事に何を言われるか分かったものじゃない。

 

 一つ懸念する点があるとするならば、残る証人があと一人だという事だ。四季検事は、弁護側は鳥の柄のお猪口を使っていた人物を特定できない、と話していたが、これはそもそも情報が少ないから特定することができない、という意味のように思えてきた。

 現時点で使用者が判明しているお猪口は二つ。まだ確定していない人たちは、残る三つのお猪口を使っていることになるわけだ。

 しかし……あと一回の証言で特定できるはずが……。あれ、でも待てよ?

 

 視界の端にちらりと映った真宵ちゃんの手帳を見て、少し感じるものがあった。これ……もしかして。

 

 「真宵ちゃん、ちょっとその手帳貸して」

 「え? いいけど……」

 受け取った手帳に書かれた表をまじまじと見つめる。……やっぱりそうだ。でも、これって……。

 

 「どうしたの、なるほどくん? 何か気づいたことでもあった?」

 「……確定できるんだよ。鳥のお猪口を使っていた人物が」

 「え、ええ!?」

 「今までの証言で、鈴くんが月、名琴さんが風のお猪口を使っていたことが確定した。これは即ち、他の人物がこのお猪口を使っていないことを意味する。つまり、誰かが“使っていた”は、間接的に誰かが“使っていない”という事を表すのに等しいんだ。そして……今までに出てきた情報をかき集めると、この時点で東雲さんが欠けている風の柄のお猪口を使っていたことが確定する」

 ぼくは手帳にバツ印を書き込んでいく。すると、東雲さんの行には四つのバツ印が書かれた。これで、何も印がついていない欠けた風の柄のお猪口が、彼の使っていたものだと分かる。

 

 「そして、東雲さんの使っていたお猪口が特定できたことにより、瑠夏さんのお猪口候補が、華の柄のお猪口一つに絞られるんだ」

 再びバツ印を書き込む。瑠夏さんの行も、先程と同様にバツ印が四つになった。これで使用していたのが、華の柄のお猪口だと確定される。

 

 「最後に、四つのお猪口の使用者が判明したことで、消去法的に最後の一つ……鳥の柄のお猪口の使用者が分かる。でも……」

 「その人物は……パルスィさんってことになるよね」

 「そうなんだ」

 5×5の表。その最後の空欄の一マスはパルスィさんと、鳥の柄のお猪口の行が交わっているところだった。何度も確認したから間違いないはずだ。

 

 ……個人的な話になるが、パルスィさんが真犯人だとは考えにくい。けれども、事実は彼女が鳥の柄のお猪口の使用者だと指し示している。どこかで、道を間違えたとでもいうのか?

 

 「ふふふ……」

 その時、検察側から不敵な笑みが聞こえた。見ると、四季検事が笑顔を浮かべている。その表情は、愉悦に浸っているようだ。

 

 「ついにたどり着きましたか、弁護人。……まさか、ここまでうまくいくとは」

 四季検事は、なおも笑い続ける。

 

 「鳥の柄のお猪口の使用者が確定したのでしょう? 何をそんなに困った顔をしているのですか」

 四季検事は、鳥の柄のお猪口の使用者……即ち真犯人候補になりうる存在が登場したのにもかかわらず、余裕しゃくしゃくと言った感じだ。

おかしい。どう考えても、真犯人候補の登場は、検察側にとって不利にしか働かないはずだ。それなのになぜ笑っていられる?

今日の法廷、彼女は散々おかしな態度をとり続けてきたが、今回のそれは、今までの比でない。何か裏にない限り、こんな態度はとれないはずだ。

 

 どうする……どうすればいい? てっきり、検察側が仕掛けてくるとするならば、最後の証言が終わったタイミングだと思っていたものだから、油断してしまっていた。

 目の前にある事実を素直に受け止めるならば、残る証人……瑠夏さんの証言は必要ない。

 けれど……本当にパルスィさんが真犯人なのか? 嫉妬深い性格は、なにかしらの動機を生む可能性を秘めていると言えるが……。

 

 しかし、彼女を真犯人だと仮定した場合、お猪口の移動の説明が難しくなる。もしも、真犯人として告発した場合、そこの証明ができる自信がない。

 それを回避するために次の証言を聞く手もある。けれど……そちらにも罠が待ち構えている気がする。

 

 気づけば、すっかり四面楚歌な状況に追い込まれていた。切り上げても突破は難しく、前に突っ切ろうものなら罠にはまる可能性がある。どちらを選んでも、待っている結果は恐らく……負け。

 どっちだ……うう、どっちも正解じゃない気がする。第三の選択肢でもあればいいのだが、そんなものは思いつかない。そもそも、あるかどうかも分からない。

 

 「ふふ……悩みなさい。大いに悩みなさい、弁護人」

 四季検事は薄ら笑いを浮かべながら、悔悟の棒をペチペチと手のひらに打ち付ける。

 

 ぼくが選ぶべき道は……。

 

【証言を要求する】

【証言を要求しない】



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法廷2日目 その11

  ……よし、決めた。前に進もう。考えるべきは、この後の展開に対応するための手札集めだ。

もしかしたら、瑠夏さんの証言に、この状況を打開しうる大きな情報が眠っているかもしれない。罠に警戒して引いてしまった場合、その情報を得ることができずにパルスィさんを告発することになる。

 

 “法廷でモノを言うのは証拠品のみ”。その原則に従うならば、少しでも情報をかき集めたい。いつだってぼくは道なき道を無理やり切り開いて戦ってきたんだ。罠におびえて引き下がるなんて、ぼくらしくないじゃないか!

 

 ぼくは覚悟を決めた。その意を表すように、机を思いっきり叩いた。

 

 「裁判長。鬼灯鈴くんに対する、弁護側からの尋問は、これで以上です。そして…………残る最後の証人、陽皐瑠夏さんの証言を求めます!」

 ぼくの叫び声が響き渡り切ると、法廷には水を打ったような静寂が訪れた。が、すぐにその静寂は、笑い声によって破られる。

 

 「ふ……ふふふ……はっはっは!」

 絵に描いたような高笑いを四季検事は上げる。

 

 「ふ……まさかここまで……ここまで想像通りに動いてくれるとは、予想外でした」

 あまりにおかしいのか、四季検事は目の端にうっすらと涙を浮かべていた。指先でそれをぬぐった彼女は続ける。

 

 「時には引き際も肝心……東雲璃月氏への尋問中に、親切に教えを説いてあげたにもかかわらず、あなたは愚かにも前に進む……。その無謀ともいえる判断を下したのが、あなたの運の尽きです」

 四季検事は、悔悟の棒ごと机を叩きつけ、そう言った。

 

 「今この瞬間、勝負は決した。成歩堂弁護士……やはりあなたは、この私に勝つことができない!」

 続けて悔悟の棒を四季検事はこちらにつきつけながら、勝利宣言を高らかに四季検事は叫ぶ。

 

 「異議あり! 確かに、この判断は無謀かもしれません。しかし、愚かな行いかどうかはまだ分からない!」

 「ふん。“異議あり”と叫ぶことさえバカバカしく思える理論です。……もし、この時点で引き下がっていたならば……ほんの、ほんのわずかではありますが、あなたにはまだ勝ち筋が残っていた。もっとも、その勝ち筋は辿れるか……いえ、そもそも存在しているかすら分からない代物ですが。しかし、前に進む道を選んだあなたには、そのわずかな勝ち筋さえ残されていない! ……約束しましょう。最後の尋問が終わったその瞬間、あなたはこの選択を後悔することになると、ね」

 四季検事は再び机を叩いた。

 

 「では、弁護人のお望み通り……最後の証人を入廷させるとしましょう。陽皐瑠夏さんをここへ!」

 

 

 

 四季検事の言葉が終わるのと同時に、まるで図ったようなタイミングで扉が開いた。最後の証人、瑠夏さんが入廷し、証人席に着く。手には、なぜかオレンジ色の風車を持っていた。

 

 瑠夏さんは法廷の端に待機していた鈴くんを見つけると、口角を上げ、手を振る。鈴くんはプイとそっぽを向いてそれを無視した。そして、なぜか東雲さんが手を振って応じている。

 「あんたじゃないよ」と、小声で返事をした瑠夏さんがため息をつくと、持っていた風車が少しだけクルクルと回った。

 

 「では証人。名前と職業、種族を」

 「陽皐瑠夏。種族は鬼。今は定職にはついていない。無職って奴さね」

 風車をカラカラと回しながら瑠夏さんが答える。

 

 「……ところで証人。一つ気になったのですが、なぜ風車を?」

 素直に疑問に思ったことを聞いた。

 

 「ん? 別に深い意味はないさね。強いて言うなら、私、クルクルしたものに目がないんさね。ナルトとか、ペロペロキャンディーとか、この風車とか。渦を描いたり、回転した物なら何でもいいんさね。ないと落ち着かないのよ」

 ナルトにペロペロキャンディー……確かに、両方とも渦を巻いている食べ物だな。昨日居酒屋で会った時、両方とも食べていたっけ。なるほど。そういう事だったのか。

 

 「では証人。宴会中に目撃したお猪口について証言を」

 「りょーかい」

 瑠夏さんは風車をいじりながら返事をすると、証言を始めた。

 

 

 

 ―証言開始― ~宴会で使われていたお猪口について⑤~

 

 「宴会ねえ~。正直、ずっと隣にいた鈴の事しか見ていなかったから、ほとんど覚えていなかったさね。強いて言うなら……パルスィ、って私の左斜め前に座っていた奴は、欠けた風のお猪口を使っていなかったさね。あとあのアホ……璃月は月を使っていなかった。……そんなものさね」

 

 

 

 「最後の最後で、またザックリとした証言か……」

 どんな証言が来るのかと身構えていたが、蓋を開けてみれば実に情報の乏しい証言だった。

 ……それに、パルスィさんが欠けた風のお猪口を使っていないとのことだが、別にそれは問題ない。なぜなら、今までの証言から、彼女が使っていたお猪口は鳥のお猪口だと決定できるからだ。欠けた風のお猪口を使っていないことは、自明の理である。

璃月さんが月を使っていなかったという事も同じことが言える。彼が使っていたのは風のお猪口だと既に確定済みだ。今更月を使っていなかった、という証言が出てきたことに、何ら問題はない。

 

 「……ふふ。安心しているようですね、弁護人」

 またまた四季検事だ。相変わらず余裕そうな態度で笑っている。

 

 「ですが……そうしていられるのも今のうちです。尋問の場において、その安心は必ず崩れ去るでしょう。その時が、あなたが敗北を認める瞬間なのです」

 もうすっかり勝ち誇った気でいるようだ。物理的に見下されているわけでもないのに、そうされているような感じがする。

 

 ……この先に、何が待ち構えているのか分からない。でも、進むと決めたからには、それを押し通すしかない。まだ、勝負はついていないぞ!

 

 「では弁護人。尋問を」

 

【尋問へ】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────




どうも、タイホくんです。今回はちゃんと予定日に投稿できました。

さて、つきつけるのコーナーです。簡単です。今話の作者的難所がついに次回投稿分でやってきます。個人的にはそれなりに難しいと思いますのでお楽しみに。

次回投稿予定日は、5月28日です。

では。



―つきつける― 陽皐瑠夏の証言とムジュンする証拠をつきつけろ!

【証拠品リスト】

・弁護士バッジ
ぼくの身分を証明するためのバッジ。
これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

・鬼道酒華の解剖記録
被害者の解剖記録。
※詳細
・被害者 鬼道酒華
・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

・鬼殺の秘薬
被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。
鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

・宴会参加者の情報
名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。
※詳細
宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、
人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

・名琴の証言書
名琴から聞いたことをメモしたもの。
「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

・被害者の盃
被害者が座っていた席に置かれていた。
牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

・鬼殺し
宴会でふるまわれた酒。
強い度数と辛みが特徴。

・神便鬼毒酒
宴会でふるまわれた酒。
弱めの度数と甘い味が特徴。

・盃と徳利セット
萃香が持参した盃と徳利のセット。
盃はペアになっているものが5セット入っている。
※詳細
それぞれの盃の柄は以下の通り。
風:表に雲、裏面に風が吹いている様子
花:表に彼岸花、裏面に川
雪:表に降雪の様子、裏面に月
月:表に月、裏面にすっぽん
鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

・陽皐瑠夏の水筒
陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。
蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。
片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

・名琴の水筒
名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。
現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

・風の柄のお猪口①
宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。
成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

・風の柄のお猪口②
宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。
飲み口の部分が少し欠けているようだ。
成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

・華の柄のお猪口①
宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。
成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

・華の柄のお猪口②
宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。
成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。
鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

・雪の柄のお猪口①
宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。
成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。
メディスン・メランコリーの指紋を検出。

・雪の柄のお猪口②
宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。
成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。
伊吹萃香の指紋を検出。

・月の柄のお猪口①
宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。
成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

・月の柄のお猪口②
宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。
成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。
星熊勇儀の指紋を検出。

・鳥の柄のお猪口
宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。
成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。


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法廷2日目 その12 尋問3-2-5

 ―尋問開始― ~宴会で使われていたお猪口について⑤~

 「宴会ねえ~。正直、ずっと隣にいた鈴の事しか見ていなかったから、ほとんど覚えていなかったさね」

【ゆさぶる】【つきつける】

 「強いて言うなら……パルスィ、って私の左斜め前に座っていた奴は、欠けた風のお猪口を使っていなかったさね」

【ゆさぶる】【つきつける】

 「あとあのアホ……璃月は月を使っていなかった。……そんなものさね」

【ゆさぶる】【つきつける】

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

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法廷2日目 その13 尋問3-2-5 突破後

 「異議あり!」

 叫ぶだけ叫んで、ぼくはそこで硬直してしまった。ムジュンは、確かに存在する、だけど、これを指摘するということは……。

 

 「……ついにたどり着いてしまいましたね、弁護人」

 「…………」

 検事席から声が飛んできたが、返すべき言葉が思いつかなかった。

 

 「見つけたのでしょう? お得意の“ムジュン”を。指摘すればよいではないですか」

 「…………」

 「……しかし、今のあなたはそれを指摘するのをためらっているようです。当然です。なぜなら、これを指摘した瞬間……あなたの負けが確定するのですから」

 「…………」

 

 どうする……どうすればいい? 尋問した結果、目の前にムジュンが現れた。普段のぼくなら、迷うことなくそれを指摘する。でも……今回ばかりはそう簡単に指摘できない。ここでムジュンを指摘してしまえば最後……そのムジュンは、こちらにとって致命的なムジュンを呼び込むことになる。

つまり、四季検事の言う通り、このムジュンを認めた瞬間……弁護側は敗北を喫することになってしまう!

 

 「今ならば……今ならば、この証言・尋問をなかったことにしてあげても構いません。そうすれば、あなたはわずかに残った勝ち筋にまた追いすがることができる……。どうでしょうか、悪くないと思います」

 悔悟の棒をこちらにつきつけられた。最後の最後に、情けをかけているつもりのようだ。

 

 だがしかし、その情けを受けた先に待つのも、恐らく敗北。現状、手元にある証拠だけでパルスィさんが真犯人だと証明し切るのは、不可能に等しい。

 

 ……なら、もう残された道は一つしかないのではないか? ムジュンを指摘した結果、新たにムジュンが生まれる。よく考えれば、今までだってそうだったじゃないか。そして、ぼくは何度もその窮地を脱している。新たに表れたそれを突き崩すことで。

 そうだ、何も恐れる必要はない。今はただ目の前の、見過ごすことのできない決定的なムジュンを指摘するんだ。

後の事は、その時考える。怖気づいて退いてしまえば、その先にあるチャンスを掴み取れない。前に進むんだ! 引き下がることは、もう許されない!

 

 「……弁護人。諦めなさい。この提案に乗ることこそが、あなたが進むべき……」

 「異議あり!」

 勝ち誇る四季検事の鼻先めがけて、指をつきつける。

 

 「四季検事。何を言っても、もうぼくの耳には届きません。一度前に進むと決めた以上、ぼくはもう逃げない。弁護側は、只今の証言にムジュンがあると主張します!」

 「……愚かな。なぜ前に進もうとするのです? ……理解に、苦しみますね」

 四季検事は、眉をひそめて解せぬと言いたげだ。どう思われようが関係ない。これが、ぼくのやり方だ!

 

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

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・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

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・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

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・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

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・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

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・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

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・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

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・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

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・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

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・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

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・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

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・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

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・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

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・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

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・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

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《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

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・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

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──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

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──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

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──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

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──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

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──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

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法廷2日目 その14

 「瑠夏さん。あなたは、パルスィさんが口内を怪我していなかったことを理由に、彼女が欠けた風のお猪口を使っていなかったと証言しました」

 「そうさね。私が見た限りだと、そうだったと思うさね」

 「……ところが。その発言は、ムジュンしているのですよ」

 ぼくは法廷記録からメモ用紙を取り出すと、それを見ながら続ける。

 

 「そもそもの話になりますが……あの日パルスィさんは、唇に怪我を負っていたのです」

 「え。私が見た限りだと、特に痛そうにしてなかったさね」

 「ですが、本人の証言があります。なんなら、本人に直接確認しましょう」

 パルスィさんのほうに目線を送った。それを感じた彼女は、一瞬びくりと体を跳ね上げた後、こちらを少しにらんできた。またなにか癪に障ることをしたのかもしれない。

 

 「な、なによ。……確かに怪我はしたわ。気が付いたら、お猪口のふちに血がついていると思ったら、少し切っていたの。傷が口の内側にあったから、それで見えなかったのね」

 「……とのことです。そして瑠夏さん。あなたの証言によると、宴会でふるまわれた料理の中には、口の中を傷つけてしまいそうなものはない、とのことでした。つまり……」

 

 ……言葉が喉の奥でつっかえるような感じがする。

この証言にムジュンがあると主張した瞬間、即ち新たな事実を弁護側が認めると発言したその時……この裁判は一気に有罪判決へと傾く。

……でも、もう止まるわけにはいかない!

 

 改めて机を叩くと、その先の言葉をぼくは紡ぐ。

 「……つまり! パルスィさんは欠けたお猪口を使っていた! よって、あなたの証言はムジュンしているのです!」

 再び訪れる、水を打ったような静寂。そして、その静寂を破るのも先ほどと同様に、四季検事なのであった。

 

 「……ついに。ついに、それを認めてしまいましたね。成歩堂弁護士」

 「…………」

 「……裁判長」

 「はい、何かしら?」

 「……今この瞬間、当法廷は一つの結論に達しました。その結論とは即ち、検察側の……」

 

 嫌味そうに話す四季検事であったが、ここで一度言葉を止めると、ニヤリと笑うと、続けて、「……いえ、弁護側のゆるぎなき“敗北”です!」とわざわざ言い直したのだ。

……いやな奴!

 

 「弁護側の敗北……?」

 紫さんはややわざとらし気に小首をかしげる。

 

 「今回の法廷における論点は、“鳥のお猪口を使っていた真犯人は誰か?”というものでした。そしてこちらが用意した証拠品を元に、弁護側はその人物の特定に成功しています」

 「あら。それなら問題ないじゃない」

 「ええ。その通りです。四人目の証人への尋問が終了していた時点で、既に鳥のお猪口の使用者は判明していました。しかし、愚かな弁護人はさらに先に進み、無用な尋問を行いました。そして……その結果、弁護側にとって致命的なムジュンが生じたのです」

 四季検事は続けて、「係官!」と声を上げる。すぐに待機していた小町さんが大きな模造紙と共に現れた。紙には5×5の表が書かれている。

 

 「あれって……私が作ったのと、おんなじものだ!」

 横にいた真宵ちゃんが叫んだ。どうやら向こうもまったく同じものを作っていたようだ。

 

 四季検事は悔悟の棒で紙を指しながら説明を続ける。

 「先ほど申し上げた通り、四人目の尋問が終了した時点で、鳥のお猪口の使用者は確定していました。表を見れば一目瞭然です。鳥のお猪口を使っていたのは水橋パルスィさんだったのです!」

 名前を呼ばれたパルスィさんは、また驚いて身を跳ね上げると涙目になって、「ち、違う。私は犯人じゃない!」と弁明した。

 

 弁明を受けた四季検事は、ニコリとパルスィさんの方に微笑むと、「ご安心ください。あなたは犯人ではありません」と言って、再び早見表の方を指す。

 

 「弁護側が陽皐瑠夏氏に尋問した結果、水橋パルスィさんは欠けた風のお猪口を使用していたとも判明しました。鳥のお猪口を使っていたはずの人物が、同時に別の柄のお猪口を使っていた……あの宴会の場において、お猪口は参加者の人数分しか用意されていません。つまり、一人が二つのお猪口を使っていたという状況は発生しえない。また、持ち物検査によって、お猪口の代わりとなりえるものを彼女が持っていなかったことも判明しています」

うう……真綿で首を絞められながら、じわりじわりと滝つぼに追い詰められている心地だ。

 

 「そして、この事実を認めたのは他でもない弁護人自身です。彼は自らの手で致命的なムジュンを……鳥のお猪口の使用者の存在を否定するそれを生み出してしまった」

 四季検事は、おしまいとばかりに机をぶち叩く。

 

 「冒頭でもお話しした通り、検察側はお猪口に関する全ての証拠、証言について既に提出済みです。それでもなお、弁護側は鳥のお猪口の使用者の特定……言い換えれば、真犯人の存在の証明に“失敗した”のです。真犯人が存在しない……つまり、被害者に毒を盛ることができた人物はただ一人。……被告人、メディスン・メランコリー。この事件の犯人は、彼女以外にありえない!」

 四季検事は今日一番の大声を張り上げた。

 

 「裁判長! 検察側は以上のことから、改めて被告人の有罪判決を求めます!」

その言葉と共に、傍聴席は大騒ぎとなった。紫さんが木槌を打ち鳴らして、制止しようとするが、中々収まらない。

 

 「ど、どうするの、なるほどくん!? このままじゃ負けちゃうよ!」

 「大丈夫。何とかする」

 「な、なるほどくん……」

 落ち着け……慌てたら向こうの思うつぼだ。冷静になるんだ。

 

一旦、今の状況を整理しよう。現状、五人の証人からお猪口に関する話を聞いた結果、特定できたはずの鳥のお猪口の使用者を否定するような情報が飛び出してきた。……これは何を意味する?

 単純に考えるならば、瑠夏さんの証言が間違っている、ということになるだろう。

しかし、彼女の元の証言にはムジュンが存在していた。つまり、ムジュンを指摘してもしなくても、どこかに決定的な食い違いが発生することになる。……一体何が起こっているんだ?

 

うう……ダメだ。冷静になろうと努めているのに、頭を動かしているうちにどうしてもオーバーヒートしてしまう。マズいぞ、これは……。

 

「けけけ。弁護士さん、大分参ってるみたいさね?」

 「る、瑠夏さん……」

 法廷のざわめきがまだ収まらない中、瑠夏さんはいたって冷静だ。頭を抱えるぼくの姿が目に留まったのか、風車をクルクルと回しながら、ケタケタと笑う。

 

 「どうやら、今の弁護士さんはいわゆる“ループ”って奴に陥っているみたいさね。さながら、メビウスの輪」

 「め、メビウスの輪?」

 「そ。表を辿っていたはずが、いつの間にか裏に行き、裏を辿っていたと思ったら、表に戻ってきてしまう。グルグルと一生抜け出すことのできないループさね」

 表に出たと思ったら裏に出て、裏に出たと思ったら表に出るメビウスの輪……。言いえて妙だ。今のぼくは、決して抜け出すことのできない、メビウスの輪の中にいる。

 そしてぼくはそのメビウスの輪を壊し、そこから抜け出さないと……待てよ。……そうか、これだ!

 

 「……ありがとうございます。瑠夏さん。おかげで、突破口が見えました」

 「ふぇ? なんかよく分かんないけれど……まあ、どういたしまして……さね?」

 

 今のぼくは、瑠夏さんの言う通り、メビウスの輪の中に閉じ込められている。

では、そこから抜け出すには……メビウスの輪を壊すためにはどうすればいいのか。

 

やり方は簡単だ。メビウスの輪にある、決して会うことのない表と裏が重なった、まさしく“ムジュン”と言えるポイントを切り離す。

そうすれば、表と裏が同時に存在するというムジュンは解消され、一本の線が出来上がる。

 

この難所を突破するには、五人全員の証言が、一つの大きな証言を形成していると捉えなければならない。証言一つ一つを、個々の物と捉えているから、本当に大事なものが見えなくなっているんだ。

 

そして現状、この大きな証言はどこかで捻じれて、メビウスの輪を形作っている。

このメビウスの輪を一つの線に戻した時……つまり、ムジュンを解消することができれば……この窮地を脱することができる!

 

五人の証言によって形成される大きな証言の中に、ムジュンがある。これが何を意味するか? 答えは一つ。……今までの証人の中に、まだ“嘘をついている”人物がいる。それ以外考えられない!

瑠夏さんの些細な一言で、一気に解決策が思い浮かんだ。……まだ勝負は終わっていない!

 

「静粛に! 静粛に!」

先ほどまでの騒めきではないものの、まだひそひそと話す傍聴人たちの声が聞こえる。紫さんが再度木槌を鳴らすと、今度こそ話し声が止んだ。

 

「さて……検察側から、有罪判決の要請が出たわ。話を聞く限りだと、検事の発言は筋が通っている。鳥のお猪口の使用者を否定する情報が出てきた以上、弁護側の証明は失敗に終わったと言えるわ」

「その通りです。もはや大勢は決した。ここが諦めどころです、弁護人。もう、あなたには勝ち筋など欠片も残っては……」

「異議あり!」

 嫌味な顔をかき消さんとばかりに指をつきつけてやった。面食らった四季検事は、抵抗に辟易としているのか、眉をひくつかせる。

 

 「裁判長! 弁護側の証明は、まだ終わっていません!」

 「異議あり! 無駄な抵抗はよしなさい。これ以上足掻いても、あなたが惨めな思いをするだけですよ!」

 「異議あり! これは無駄な抵抗などではありません! 弁護側は、これまでの証言の中に、まだムジュンが潜んでいると主張します!」

 「ムジュン……確かに残っています。鳥のお猪口を使っていたはずの者が、同時に別のお猪口を使っていた、というあなたにとって致命的なそれが、ね。しかし、それがどうしたというのですか? 陽皐瑠夏氏の証言にムジュンがあると主張し、新たな事実を認めたのはあなた自身です。今更それを否定しようとは……あなたは、自分の行動に責任を持たないというのですか!」

 「異議あり! 四季検事。弁護側が主張するムジュンはそんな小さなものではありません!」

 「小さなもの……? 意味が分かりませんね」

 「これまでの五人の証言を、一つの大きな証言だと考えるのです。現在問題となっているムジュンは、大きな証言の中にあるムジュンが影響して発生したと考えられます。……つまり! 五人の証人の中にはまだ嘘つき……いえ、天邪鬼が潜んでいる! これが弁護側の主張です!」

 

 「しょ、証人の中に……」

 「天邪鬼、ですって!?」

 紫さんと四季検事がほぼ同時に声を上げた。傍聴席からは再びざわめきが起こる。

 

本当は、嘘つきだけでも事足りるのだろうが、つい幻想郷的な単語が口をついてしまった。

……だが、もしかしたら、嘘の証言をしているのは本当に天邪鬼なかもしれない、と一人思う。

 

 「異議あり! 証人たちの中に、天邪鬼……冗談もたいがいにしなさい! 証人たちに尋問をし、それを問題なしと片付けたのは他でもないあなたです! 今更そんなことを言うなど、厚顔無恥も甚だしい!」

「異議あり! しかし、既に状況は変わっています! あるムジュンを解いた結果、新たなムジュンが発生した。これは、どこか違うところに別のムジュンが存在していないと起きえない現象なのです! 検察側は、ムジュンを残したまま判決に移ってもいいと言うのですか!」

「ぬうう……屁理屈を……!」

 四季検事は、頭を抱えて苛立ち始めた。余裕を失いつつある。よし、いいぞ!

 

 「……ここで、私の意見を述べるわ」

 木槌を打ち鳴らし、法廷が静粛を取り戻したところで、紫さんが発言する。

 「検察側の主張を聞く限りでは、確かに弁護側は証明に失敗したと思っていたわ。けれど……今の弁護側の主張も、一理ある。思えば、今回の法廷は、尋問がいつもよりも短かったように思えるわ。弁護側の主張する大きな証言に潜んだムジュン……存在しているかどうか、検討する余地があると判断するわ!」

 「ぐううっ……!」

 四季検事が唸り声をあげた。思いもよらない角度からの攻撃に怯んでいる。体勢を立て直される前に、ここで押し返す!

 

 「ただし! 一応とはいえ、弁護人は全ての証人に尋問を行っているわ。そして、検察側の言う通り、それを問題なしとして尋問を打ち切ったのも弁護人自身。それを今更ひっくり返して、まだムジュンがあると言うのは、少し問題があると言えるわ。よって、検討の結果、新たなムジュンが発見できなかった場合、本法廷は議論を尽くしたものとして判決へ移ることにするわ」

 ……どうやら、あまり悠長にはしていられなさそうだ。だが、せっかく手に入れたチャンスだ。ここで無駄にするわけにはいかない!

 

 紫さんは、改めて木槌を鳴らす。

 「では、弁護側に問うわ。証人たちの中に潜む天邪鬼……それは一体誰なのかしら?」

 

 ここは重要なポイントだ。

 考え方は単純。誰かが嘘つきだと仮定し、再度全ての証言を検討する。

 そうすればいずれ、ムジュンが発生しないで、かつ五人の使っているお猪口がきれいに特定できるパターンが現れるはずだ。

 きっとどこかにあるはず。探すんだ、何が何でも!

 

 ―つきつける― 証人の中に紛れた天邪鬼と真犯人を指摘しろ!

※選択肢は、天邪鬼・真犯人の順番で並んでいます。

(例:「矢張・山野」と書かれている場合、矢張が天邪鬼で山野が真犯人)

 

【水橋パルスィ・名琴為人】

【水橋パルスィ・東雲璃月】

【水橋パルスィ・陽皐瑠夏】

【水橋パルスィ・鬼灯鈴】

【名琴為人・東雲璃月】

【名琴為人・陽皐瑠夏】

【名琴為人・鬼灯鈴】

【東雲璃月・陽皐瑠夏】

【東雲璃月・鬼灯鈴】

【陽皐瑠夏・鬼灯鈴】

【名琴為人・水橋パルスィ】

【東雲璃月・水橋パルスィ】

【陽皐瑠夏・水橋パルスィ】

【鬼灯鈴・水橋パルスx】

【東雲璃月・名琴為人】

【陽皐瑠夏・名琴為人】

【鬼灯鈴・名琴為人】

【陽皐瑠夏・東雲璃月】

【鬼灯鈴・東雲璃月】

【鬼灯鈴・陽皐瑠夏】




どうも、タイホくんです。
いよいよ今話の作者的最難関ポイントがやってきました。ここを作るために色々試行錯誤しましたねえ一カ月くらい悩みましたね。…あれももう二年位前というね。4話はやく書けよって話ですはい。

さて、今回のつきつけるのコーナーでは、証人たちの中に紛れ込んだ嘘つき、もとい天邪鬼を探し出してもらいます。いわゆる嘘つきパズルというやつですね。

この嘘つきパズルが解けると、同時に真犯人が特定できるようになっているため、今回は天邪鬼と一緒に真犯人が誰なのかも指摘していただきます。

パズル自体は作者が思っているよりも簡単だと思います。一部キャラは消去法で消せるはずなので、それでおおよその見当はつくはずです。

…もしも解けないようになってたらごめんなさい。何度も確認したのでちゃんと解けるはずなのですが…もしも解けない状態になっていたら教えてください。
その場合は、やむを得ないのでパズルが解けたという体で物語を続けます。

2話の時と違って天邪鬼と真犯人候補が複数いるので絞り込む大変さがあるかもしれませんが…皆さんもう大体予想はついていますよね?w

解答項目にはそれぞれ、天邪鬼・真犯人の順に名前を書いておきます。
(例:「矢張・山野」と書かれている場合、矢張が天邪鬼で山野が真犯人)

いよいよ3話も正念場。今で大体裁判の丁度真ん中を少し過ぎたあたりです。
もう少々お付き合いください。

次回投稿予定日は、6月11日です。
まじで4話がいよいよ危ういのでもしかしたら今後投稿間隔をさらに開けることになるかも…その時はごめんなさい。

では。

―つきつける― 証人たちの中にまぎれた天邪鬼と真犯人を指摘しろ!

【証人リスト】
・水橋パルスィ
・名琴為人

【挿絵表示】

・東雲璃月

【挿絵表示】

・陽皐瑠夏

【挿絵表示】

・鬼灯鈴

【挿絵表示】


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法廷2日目 その15

今回クッソ短いです


 「証人たちの中に潜む天邪鬼……それは」

 五人全員を嘘つきと仮定し、一人一人パズルのようにムジュンが発生しないよう検討していった結果……一人だけ綺麗にお猪口の使用者が被ることなく特定できるパターンを見つけることができた。天邪鬼は……あの人物で間違いない!

 

 「四人目の証人である、鬼灯鈴くん。彼こそが天邪鬼だったのです!」

 「え、えええええええッス!」

 隅の方で待機していた東雲さんの叫び声を皮切りに、傍聴席が再び騒めき始めた。当人である鈴くんは、ポカンと小さな口をあけっぱなしにしている。

 

 「静粛に! 静粛に! 弁護人、根拠を聞かせてもらえるかしら?」

 「証人の中に一人天邪鬼……つまり、嘘の事しか話さない人物がいると仮定し、再度証言を辿っていく……至極単純なやり方です。そして、その結果彼が嘘つきだと仮定した場合のみ、ムジュンが発生しませんでした。他の人物の場合、使用者が被ったり、そもそも使っていたお猪口が特定できないパターンが現れました。以上のことから、鬼灯鈴くんが天邪鬼だと主張します!」

 ぼくは、真宵ちゃんから借りたノートに書きこんだ新しい早見表を示しながら話す。

 

 思えば、今日の法廷での彼の言動は、緊張から来ているものだと思っていたが、天邪鬼だとわかった今、改めて振り返ってみると、天邪鬼的な考えに基づいているなと思った。

 彼は、四季検事の、「焦って喋る必要は“ない”」という言葉をひっくり返して読み取って、あんなに慌てて証言していたのだろう。気づくポイントは、要所要所に転がっていたのだ。

 

 「……そして、参加者全員の使用していたお猪口が特定できた以上、同時に真犯人の正体も分かるという事になります」

 ……実を言うと、真犯人の正体は、概ね予想通りだった。ぼくの中にある野生的な勘はどうやら間違っていなかったようだ。

 

 「……ああ! もったいぶらずにさっさと言いなさい、弁護人!」

 ペースを乱された四季検事は、苛立たし気に言い放つ。彼女はきっと、天邪鬼の正体に気づいていなかったのだろう。

 

 「鳥のお猪口の使用者……即ち、真犯人の正体。それは……名琴為人さん、あなたです!」

 

 ぼくの言葉に続けて、法廷がまた騒がしくなり始める。

 

 「……ふぅーん」

 一方、真犯人として告発された名琴さんは、これまた法廷のざわめきとは裏腹に、落ち着き払っている。まだ余裕がある様子だ。

 

 「静粛に! 静粛に! ……弁護人。今の発言は、告発と受け取って問題ないわね?」

 「ええ。その通りです。彼の座っていた位置から考えても、華扇さんとお猪口を交換するのが最も容易だった人物は彼です。一番、真犯人足りえる人物だと判断します」

 

 「……証人、今の告発を受けて、なにかあるかしら?」

 やや怪訝そうな表情のまま、紫さんは名琴さんのほうを見る。

 

 「……僕はやっていない、とだけ言っておこうかなぁ」

 名琴さんは、ハンチング帽を深くかぶる。その奥に宿る瞳が、じっとこちらを見つめてきているような錯覚を感じ、少し身の毛がよだつ。

 

 「分かったわ」

 紫さんは、そう言うと木槌を振り下ろし、一旦場の空気をリセットする。

 

 「さて、弁護側の告発によって、審理は一気に違う展開を見せたわ。こうなってしまった以上、審理を打ち切るわけにはいかない。……これより、十五分間の休憩をとるわ。弁護側、検察側共に現在の状況を整理して頂戴。名琴為人氏に対する尋問等は、その後行うものとするわ」

 

 「弁護側、異存ありません」

 「……検察側も同じく」

 「では、一時閉廷とするわ」

 木槌が打ち鳴らされ、審理が中断された。




どうも、タイホくんです。あまりにもあっさり過ぎる気がしますが、真犯人がようやく判明しました。
もう少し何か書けた気もしますが、気の利いたセリフなんかが思いつかなかったので短いですが、そのまま投稿しました。

真犯人の正体、皆さん予想通りでしたかね?

名琴さん初登場回で、彼の名前を真犯人、と仮書きのまま放置して感想欄で指摘されたときは焦りましたね…。いつぞや指摘してくださった方や、うっかり目撃してしまった方、申し訳ありませんでした。

前回のアンケート、正解が一番選ばれていたので、多分クイズはきちんと解けているようになってみたいでよかったです。まじでここをミスっていたら洒落にならなかったので…。

次回から法廷は後半戦です。真犯人、名琴さんとの対決に移ります。

次回投稿予定日は、7月2日にします。3週間空きます。ちょっとでも時間を稼がせてください…マジで危うい4話くん…。

では。



(改めて)キャラ紹介のコーナー
・鬼灯鈴
ロリっ子に見せかけたショタ鬼。その正体は実は天邪鬼。
キャラデザ、名前等に天邪鬼要素をちりばめていた。
以下で紹介。

その1 目の色
右目が黄色に対して左目が紫色のオッドアイになっている。黄色と紫は色相環においてそれぞれ”正反対”の位置にある補色の関係にある。”正反対”が天邪鬼ポイント。

その2 性別
見た目が女の子なのに対し、実際の性別が男の子、と”真逆”になっている。

その3 年齢
これに関しては他の妖怪でも言えることだが、見た目が幼いのに対し、年齢は人間のそれを上回っているため、見た目と年齢が”真逆”になっている。

その4 名前
鬼灯…鬼灯の花言葉の一つ、「偽り」より採用。

鈴…鈴(れい)→鈴(りん)→燐(りん)→燐灰石(りんかいせき)
燐灰石は「アパタイト」と呼ばれる石の和名。

アパタイトは、様々な色や形で産出されることが多く、他の石と間違われることもあったことから「惑わす、ごまかす」という意味を持つギリシャ語「apate」が語源になったと言われている。

当初は、鬼灯鈴(ほおずき りん)という名前の予定だったが、既存の東方キャラ、火焔猫燐(かえんびょう りん)と読みが被ることと、鈴(れい)の方が男の子っぽい響きの名前になることから、鬼灯鈴(ほおずき れい)となった。



…もう一人、名前遊びにちょっと力を入れたキャラがいます。探してみると面白いかも?


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法廷2日目 幕間

 【同日 午前11時23分 裁判所 被告人第2控室】

 

 「ついに捉えたわね……真犯人の尻尾を」

 「ええ。……なんというか、概ね予想通りだった感じもしますが」

 「そうね。あの場に一人だけぽつんと人間がいるのも、今思えばおかしな状況だったわ。……この先、何とかなりそうなの?」

 「出たとこ勝負、といったところですかね。現時点で証明することができたのは、あくまで彼が鳥のお猪口を使っていたという事だけです。ここからは、彼がどのようにして、被害者の元まで毒入りのお猪口を運んだかを証明しないといけないのですが……」

 「弾数が少ない、と」

 「面目ない……」

 難所を一つ乗り越えたと思ったら、また新たな壁が立ちふさがっている。さすがに、これが最後の壁だと思いたいが……。

 

 「……ん? なんか、今そこで音がしたような……」

 ぼくが物思いにふけっていると、真宵ちゃんが出入り口の扉の方に反応した。その声に反応したかのように、扉がガタッと小さく揺れる。

 

 「あのー。……誰かそこにいるんですか?」

 真宵ちゃんは恐る恐る声をかける。数秒後、緑色の帽子がヒョコリと姿を現した。

 

 「に、にとりさん。どうしてここに」

 「ん、いやあ~。ちょっと裁判を聞いていて思うことがあってね」

 奥歯に物が詰まったような話し方だ。どことなく後ろめたいものを彼女から感じる。

 

 にとりさんはしばらくの間、どうしたものかとやや委縮していたが、やがて意を決するとぼくの方を向く。

 

 「率直に言うとだね……私、自分のやっていることが分からなくなってきたんだよ」

 「と、いうと?」

 「これまで私は、刑事として現場と実験室を行き来しては、色んな事件に携わってきたわけ。今までは、パーっとやって、気が付いたら解決、みたいなことがほとんどだったんだ。でも……盟友。君が来てからそうではなくなった」

 「ぼくが……」

 「昨日の茶屋の事件、あっただろう? あれ、今までならきっと初動捜査だけですむような事件だったんだ。でも、君はあの事件に対して……言い方としては悪いけれど、難癖をつけて法廷で四季様を相手取り、そして真実を見つけ出した。それで思ったんだよ。私が今までしてきたことって、正しかったのかなって」

 にとりさんは帽子を深くかぶる。

 

 「……私は、刑事である前に一人の科学者……いわば、真理を追い求める者なんだ。そんな私が、事件の真実を蔑ろにするようなことをしていたんじゃないかって、気づかされたよ。そう思って、今回は色々してみた。捜査の後も実験室に籠ってみたり、君たちが帰った後、現場にももう一度戻ってみたりした。でも……何の成果もあげられていないんだ」

 するとにとりさんは、こちらに一歩踏み出すとぼくの手を取る。

 そういえば、警察署に訪れた時に、何かしらの仕事をしていたのは彼女ぐらいのものだった。きっと、警察内のほとんどの河童たちが普段からああしているのだろう。にとりさんは、そんな現状を打破しようともがいているのだ。

 

 「なあ、盟友。私は、君なら真実にたどり着けると思っているんだ。私はその手助けがしたい。何か、何か私にできることはないか?」

 にとりさんの目は涙ぐんでいた。彼女も葛藤しているのだろう。

 

 「できることですか……」

 いい意味で想定外の援軍だ。この先の審理に使える新しい弾を、もしかしたら彼女が見つけてきてくれるかもしれない。しかし、何かあったかな……。

 

 にとりさんに渡すべき証拠は……そうだ、まだ情報が詳しく分かっていない証拠があるじゃないか。

 

 「……では、にとりさん。一つ調べてきてほしい証拠があるのですが」

 「……ああ! 何でも言ってくれよ!」

 にとりさんの顔が華やいだ。ぼくは、恐らくまだあの場所にあるであろう証拠品について調べてもらうようにお願いした。

 

 「なるほど、あれか……言われてみれば、持ち物検査をしたときに毒が検出されるかどうかだけを確認したっきりだな。詳細な情報については、調べていなかったはず……。少し時間はかかるかもしれないけれど、裁判中には必ず結果を持ってくるよ!」

 にとりさんは嬉しそうにすると、リュックを背負いなおして控室を後にする。

 

 「ありがとう、盟友! これで私も真実に近づく手伝いができるよ! 恩に着る!」

 にとりさんはそう言うと、走り去っていった。バタバタと走る音と共に、リュックの中身が揺れる音が聞こえる。……オウムの鳴き声がした気もした。あのロボット、まだ持っているのか?

 

 「……大丈夫かしら、彼女」

 「今は信じるしかないですね。腕は確かなようですし、きっと何か見つけてくれますよ」

 ……もしかしたら、調査を依頼した証拠品は、真犯人を追い詰めるとどめの証拠になりうるかもしれない。裁判が終わるまでに届けるとのことだが、どれほどかかるかは分からない。少しでも審理を引き延ばすのが吉だろう。

 

 

 「……そろそろ時間です。行きましょうか」

 「分かったわ」

 メディスンさんはそう言うと、廊下に出て左右をキョロキョロとみる。

 

 「……あのー! 係官の人―! そろそろ時間なんですけど!」

 しばしの沈黙。その後、小町さんが目をこすりながらノシノシと現れた。

 

 「あーごめんごめん。昼寝してたよ……」

 「もう! 被告人に呼ばれる係官ってどうなのよ! もっときちんとして頂戴! まともな“れでぃ”になれないわよ!」

 「うぃーッス。すみません……」

 これではどちらが年長者か分からない。頬を膨らますメディスンさんにヘコヘコと平謝りする小町さんを見送ったぼく達は、その足で控室を後にする。

 

 ……さて、直接対決と行こうか!

 

 「……と意気込んでいるところ、大変恐縮なのですが……」

 「うわぁっ!?」

せっかく気合を入れて法廷に向かおうとしたその時、逆さ吊りの影が目の前に飛び出てきた。

 「しゃ、射命丸さん?」

 「呼ばれてなくてもあやややや。射命丸文でごさいます。ご注文の品、焼きあがりましたよ~」

 ご注文の品……ああ、いつぞやの写真の事か。

 射命丸さんは茶封筒をカバンからサッと取り出して手渡すと、「じゃあこれで。傍聴席で見てますよ~」と言って飛び去ってしまった。

 

相変わらず嵐のような人だと思いつつ、茶封筒の中を見てみる。写真が二枚入っていた。

 どうやら宴会中の様子を撮影した物のようだ。被害者もまだ生きている。

 

 恐らく彼女はなにか事件解決の役に立つと考えてこれを持ってきてくれたのだろうが……あんまり情報はなさそうだな。……ん?

 

 やや意気消沈して写真をしまおうと思った矢先、あることに気が付く。

 あれ、このお猪口の柄……なんかおかしくないか?

 

 違和感を覚えたのは被害者が使っていたお猪口の柄。なにか少しおかしい気がするのだが……。

 

 瞬間、ぼくはとんでもないことに気が付く。こ、これは……マズいかもしれないぞ……。

 

 「おーい、どうしたの、なるほどくん! 置いてっちゃうよ!」

 真宵ちゃんの声で我に返った。慌てて後を追いかける

 しかし、キビキビと前に進む足とは裏腹に、頭の中はぐちゃぐちゃになっていた。

 

 ……ぼくの今までの主張、この写真で全部ひっくり返るかも……どうしよう……。




どうも、タイホくんです。投稿する週を一週間勘違いしておりました。申し訳ありません。
さて、次回から法廷パートも後半戦に入ります。なるほどくんが手に入れてしまった写真に写っているものとは……? 実は、写真をイラストとして提示する予定でしたが、諸々の事情でイラストが用意できていません。
そのため、この写真に関する下りは文章の実での説明となるのであしからず。

短いですが今回はここまで。次回投稿予定日は、7月23日です。

では。


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法廷2日目 その16

お久しぶりです。タイホくんです。またもやしばし失踪してしまいました。本日より再開いたします。


 【同日 午前11時35分 裁判所 第2法廷】

 「では、審理を再開するわ」

 木槌の音と共に法廷が再開された。

 先ほどまで廷内にいた証人たちは名琴さんを除いて、既に全員撤収しており、当の名琴さんは証言台につきながら、色んなところをキョロキョロと、やはり時折こちらに視線を飛ばしてはなにやらメモを取っている。告発された身の割には、結構落ち着いているように見て取れた。

 

 「さて……先ほど弁護側より、告発があったわけですが……。証人、なにかこれについて発言しておきたい旨はありますか?」

 苛立たし気な四季検事が、名琴さんに聞く。名琴さんはメモを取ったまま、一言、「さっきも言ったけど~、僕じゃないよぉ」と気だるげに返す。

 

 「異議あり! 先ほどの弁護側の証明をお忘れですか。真犯人……即ち鳥のお猪口の使用者はあなただと証明されました。自分が真犯人でないというなら、それ相応の理由を……」

 「それは、君にも言えるんじゃないかなあ? 証明をしたと君は言うけれど、そこには確固たる証拠がない。君はただ、たまたま証人の中に混ざっていた天邪鬼を見つけただけにすぎないのさぁ」

 「ぐっ……」

 「……検事さん、一つ話させてもらえるかい?」

 「構いません。何でも、好きなことを、好きなだけぶちまけてやってください」

 もう既に若干投げやり気味の四季検事は、やや食い気味に名琴さんにそう言った。

 

 「……じゃあ、検事さんの許可ももらえたし、話させてもらうねぇ」

 名琴さんの証言が始まった。

 

 ―証言開始― ~名琴の弁明~

 

 「鳥のお猪口を使っていた……認めてあげなくもないよぉ。審理がそういう体で進んでいるみたいだしねぇ。でもね、僕はただの一度も席を立っていないんだ。それで、どうやって毒を盛ったって言うのぉ? 色々証明し切った気になっているようだけど、全然決め手に欠けていると思うよぉ」

 

 

 

 「では弁護人。尋問を」

 「……分かりました」

 ……正直、ゆさぶれる場所はかなり少なそうだ。弁明という形の証言でもあることから、情報を得るのは困難だと思われる。口を滑らすのに期待するしかない。

 もし何も出てこなければ……いきなり詰みかもしれない。証拠品をもう一度精査しておく必要があるかもしれないな。

 

【尋問へ】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────




改めてどうも、タイホくんです。長きの失踪申し訳ありませんでした。
今後はこんな感じでちょくちょく失踪することが増えるかもしれません。

投稿予定日も一応この先も用意しますが、提示した日付通りに投稿できなくなることが増えると思います。ごめんなさい。
3話はもう出来上がっているので、内容ができていなくて失踪ということはないので、ご安心を。4話は…もう少しかかりそうです。ですが、必ず書き切りたいと思っております。

逆裁二次創作では数少ない完走しきった作品目指して頑張りますので、亀ペースでありますが、今後も応援よろしくお願いします。

さて、話は変わりまして、今回のつきつけるのコーナーですが、今回は正解の証拠品のイラストが用意できなかったので、カットとさせていただきます。先に正解を言うと、休憩中に射命丸から渡された写真が正解となります。
次回は写真をつきつけたところから始まるので悪しからず。

次回投稿予定日は、9月3日です。今回みたいに一ヶ月ぐらい経ってから投稿なんてことになるかもしれません、ご了承ください。

では。


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法廷2日目 その17 尋問3-2-6

 ―尋問開始― ~名琴の弁明~

 「鳥のお猪口を使っていた……認めてあげなくもないよぉ。審理がそういう体で進んでいるみたいだしねぇ」

【ゆさぶる】【つきつける】

 「でもね、僕はただの一度も席を立っていないんだ。それで、どうやって毒を盛ったって言うのぉ?」

【ゆさぶる】【つきつける】

 「色々証明し切った気になっているようだけど、全然決め手に欠けていると思うよぉ」

【ゆさぶる】【つきつける】

 

 

 

──────────────────

 「……早くも八方ふさがり、って顔だね」

 「うん……正直、なにも思い浮かばないよ」

 開廷してまだ十分と経っていないのに、早々に冷や汗が頬を伝う感覚が現れ始めた。

 頭がパンクしそうだ。一体どうやったら被害者に毒を盛ることができたんだ……。

 

 「うーん……私もよく分からないけどさ。とりあえず、華扇さんと名琴さんのお猪口が入れ替わった証拠を探せばいいんじゃないかな。そこを証明しないと始まらないわけなんだし」

 「それもそう、か……」

 言われてみればそうだ。何も一気に被害者の元にお猪口を届ける方法を考える必要はない。段階を踏んで、まずは華扇—名琴間でお猪口が移動していたことを証明すればいいのだ。

 

 

 

 ―つきつける― この証言とムジュンする証拠品・人物をつきつけろ!

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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法廷2日目 その18 尋問3-2-6 突破後

 「弁護士さぁん。無駄だってぇ。いくら考えても、僕が被害者のところに毒入りお猪口を渡すことは不可能なんだってぇ。諦めなよぉ」

 「異議あり!」

 悩むぼくを煽ってきた名琴さんに、異議をつきつけた。……この証拠を提出したら、また混乱が起きてしまうような気がするが……他に証明する手立てはない。

つきつけた後は出たとこ勝負! 続く言葉はその場で考えるのみ!

 

 「あなたの言う通り、被害者の元にお猪口を直接運ぶ方法は証明できないかもしれません。……しかし、華扇さんにお猪口を手渡したことは証明できると思います」

 「……へぇ~」

 名琴さんは細い目を薄っすらと開く。狐みたいな顔だな、と思った。

 

 「これは事件当日、たまたま現場を通りかかったとある記者によって撮影された写真です。まだ事件は起こる前で、宴会の様子が、計二枚写されています」

 「写真の詳細など御託にすぎません。……弁護人、さっさと要点を……注目すべき個所について説明なさい」

 四季検事が歯ぎしりをしながらこちらを威嚇する。犬じゃないんだから……。

 

 「この写真の重要なポイント。それはもちろん、華扇さんが使っているお猪口です。一枚目の写真では、彼女のお猪口には牡丹の花の絵が描かれてあります」

 「牡丹の花、ということは……鳥のお猪口ね」

 紫さんが目を閉じて眉間にしわを寄せながら言う。思い出すのに苦労しているようだ。

 

 紫さんの発言に頷き続ける。

 「そう。一枚目の写真が撮られた時点では、華扇さんは鳥のお猪口を使っていた。では、二枚目を見てみましょう」

 「……あら。同じ赤色だから一瞬分からないけれど、牡丹が彼岸花に変わっているわね」

 「そのとおりです。同時に、証人の使っていたお猪口の柄も一枚目では彼岸花だったのに対し、二枚目では牡丹に変わっています。……つまり! この二枚の証拠品が、二人の間でお猪口の移動があったことを示しているのです!」

 

 「異議あり!」

 ぼくの説明を、目を閉じながら聞いていた四季検事は、カッと目を見開くと間髪入れずに異議を挟む。……まあ、流石に指摘されるよな。

 

 「ふっ……弁護人。あなたは何度同じ過ちを犯せば気が済むのですか?」

 「…………」

 「その沈黙は肯定と受け取っておきましょう。……今の弁護人の主張には、決定的なムジュンが存在している。検察側はそう主張します!」

 「む、ムジュン?」

 紫さんがやや狼狽した。

 

 「問題となるのはお猪口の柄です。つい先ほど弁護側は、この証人が使っていたお猪口は、鳥のお猪口だと証明しました。……しかし、今の弁護側の主張によると、証人は“彼岸花”の書かれたお猪口、つまり華のお猪口を使っていた、とのことです。……言うまでもありませんね。弁護側の只今の証明は、過去の弁護側の主張と決定的にムジュンしているのです!」

 「ぐっ……!」

 

 こうなることは分かっていた。自分の主張と主張がムジュンするという結果……しかし、事件に関係のない射命丸さんが写真を偽造するわけがない。つまり、この写真は嘘を言っていない。覆りようがないこの事実をどう捉える?

 

 「い、異議あり! だったら、証人が本当に使っていたのは華のお猪口で、彼はそこに毒を入れて……」

 「異議あり! 証人のお猪口は鳥のお猪口だと証明したのはあなた自身です! 今更、二度も証人たちの証言に問題があると言うつもりですか?」

「ううう……」

「仮に証人が使っていたお猪口が華のお猪口だとしても、交換を行った場合、席を立つまでお猪口の柄に変化はなかったという茨木華扇氏の証言とムジュンしてしまいます。つまり、どちらが正解だとしても、ムジュンが生まれてしまうのです!」

 

無駄だと分かって放った苦し紛れの言い訳は、予想通りいとも簡単に切り崩されてしまった。まずい……まずいぞ!

 傍聴席からは囁きが聞こえてくる。傍聴人たちも、このムジュンに困惑しているようだ。

 

 「静粛に!」

 ひとまず木槌を紫さんは鳴らす。

 

「ふふふ……ムジュンをズバリと指摘するのはこんな感覚なのですね。あなたがこのやり方に固執するのも分かる気がします」

 四季検事は完全に回復し切ったようだ。こちらを挑発するような視線を感じる。

 

 「さて、いきなり波乱の展開のようだけれど……弁護側から、何か釈明はあるかしら?」

 「……もちろんです」

 「ふん。どうせハッタリでしょう」

 「それはどうでしょうか?」

 「……まだ何かあると?」

 胸を張って対抗の意思をぼくが示すと、四季検事はそれに乗っかってきた。

 

 「只今の主張が、以前の弁護側の主張とムジュンするというのは、当然承知していました」

 「ならばなぜ……」

 「こちら側の手元に、そのムジュンを解消する手掛かりがあるのですよ」

 「ほう……。その自信、どうやらハッタリではないようですね」

「ええ、もちろん」

  ……なんて、自信満々になっているが、案の定今回もハッタリだ。内心は冷や汗が滝でもできるのかってぐらいダラダラと流れている。

 こうなれば出たとこ勝負だ。これだ、と思った証拠を法廷記録から取り出してつきつける。もうそれしかない!

 

 「では、弁護人に問うわ。このムジュンを解消する証拠品……それは?」

 

 ―つきつける― 正しい証拠をつきつけろ!

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・パルスィの証言書

宴会中にお猪口で唇を切ってしまった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・・鬼道酒華の告発文

十年前の事件の真相について書かれたもの。

ちなみにこれは複製品。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・委員長の能力

転生管理委員会の委員長の能力に関するメモ。

※詳細

委員長は「魂を抹消する能力を持っている」という噂が、

正邪の仲間内で立っていた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・事件前の現場写真

射命丸が撮影した写真。全部で二枚ある。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────




ド深夜ですが、どうも、タイホくんです。ちょっと遅れましたが、投稿していきますよー。
久々のつきつけるのコーナーです。そんなに難しくないかな?

4話を今月中にせめて話の骨子だけでも作ろうとようやく動き始めました。

手始めに、なにかを考える勘を取り戻すために、大昔に投稿した調整裁判をこねくり回して色々妄想するところから始めます。
妄想の産物をちょびっと投稿する予定なので、もしよければ見ていただければと思います。

もちろん4話もきちんと作りますよ…(小声)

次回投稿予定日は、9月24日です。

では。

―つきつける― 名琴為人の証言とムジュンする証拠をつきつけろ!

【証拠品リスト】

・弁護士バッジ
ぼくの身分を証明するためのバッジ。
これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

・鬼道酒華の解剖記録
被害者の解剖記録。
※詳細
・被害者 鬼道酒華
・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

・鬼殺の秘薬
被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。
鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

・宴会参加者の情報
名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。
※詳細
宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、
人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

・名琴の証言書
名琴から聞いたことをメモしたもの。
「萃香が被害者に酌をしたとき、彼女は盛大に酒をこぼしてしまった」

・被害者の盃
被害者が座っていた席に置かれていた。
牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

・鬼殺し
宴会でふるまわれた酒。
強い度数と辛みが特徴。

・神便鬼毒酒
宴会でふるまわれた酒。
弱めの度数と甘い味が特徴。

・盃と徳利セット
萃香が持参した盃と徳利のセット。
盃はペアになっているものが5セット入っている。
※詳細
それぞれの盃の柄は以下の通り。
風:表に雲、裏面に風が吹いている様子
花:表に彼岸花、裏面に川
雪:表に降雪の様子、裏面に月
月:表に月、裏面にすっぽん
鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

・陽皐瑠夏の水筒
陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。
蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。
片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

・名琴の水筒
名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。
現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

・風の柄のお猪口①
宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。
成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

・風の柄のお猪口②
宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。
飲み口の部分が少し欠けているようだ。
成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

・華の柄のお猪口①
宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。
成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

・華の柄のお猪口②
宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。
成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。
鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

・雪の柄のお猪口①
宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。
成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。
メディスン・メランコリーの指紋を検出。

・雪の柄のお猪口②
宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。
成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。
伊吹萃香の指紋を検出。

・月の柄のお猪口①
宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。
成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

・月の柄のお猪口②
宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。
成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。
星熊勇儀の指紋を検出。

・鳥の柄のお猪口
宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。
成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。


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法廷2日目 その19

 つきつけるべき証拠……それは、たぶんこれだ。この証拠が、この法廷の様々な場所でカギとなる。自分自身の勘を信じるんだ!

 

 「その証拠は……これです!」

 「……なんですか。その妙ちくりんな板は」

 「あ、えっと……見ていただきたいのは、板の中の絵です」

 実物が手元にないため、居酒屋で撮影した写真を提示したのだが、幻想郷出身の四季検事には携帯のほうが証拠品だと思われてしまったようだ。

 

 「板の中の絵……何かの入れ物のようですね。……参加者たちの持ち物検査の際に見た覚えがあります」

 「ええ、その通りです。これは、とある新聞の購読特典として、購読者全員に配られた陶器製の水筒です。蓋にある部分が容器になる仕組みです」

 「……あら? よく見たらこの水筒……蓋の部分がお猪口みたいになっているわね」

 「そう。一つ目の重要なポイントがそれです。そして、それ以上に大事なポイントがもう一つある」

 「……なんでしょう」

 

 「それはもちろん、“蓋に書かれた絵”です。今見せているのは表面。彼岸花が描かれています」

 続けてぼくは二枚目の写真を表示させる。

 

 「そして、こちらが裏に描かれている絵です」

 「と……鳥の絵ッ!」

 黄緑色の鳥を目撃した、四季検事が叫んだ。

 

 「事件当時、証人はこの水筒に酔い止めを入れて宴会に参加していました。そうですね、証人?」

 「…………うん。そうだね」

 ややタメこそ長かったものの、名琴さんはその事実を肯定した。

 

 「……つまり! この水筒の蓋と、証人が使っていた鳥のお猪口を入れ替えたことにより、このムジュンは発生していたのです!」

 

 ぼくの言葉に法廷はざわつく。しかし、そんななか、紫さんだけは解せない、といった様子だった。

 

 「ええと……なんだか、柄の話がたくさん出てきて、混乱してきたわ。今、いったいどういう話がされていたのかしら」

 

 「……たしかに、議論が複雑になってきましたね。一度整理するとしましょう」

 紫さんの言う通りだ。情報をまとめておいた方がいいな。

 

 「そもそも、なんで鳥のお猪口が問題になったのかしら」

 「華扇さんが鳥のお猪口の中身を飲んだ結果、吐き気を催したからですね」

 「殺害に用いられた毒は、鬼族の血に反応する。元々は鬼であった茨城華扇氏にもこの毒は微弱ながら有効であり、このことから茨城華扇氏が毒を摂取したことになる、という話でしたね」

 四季検事も、一度クールダウンしたいのか、こちらの確認に乗りかかってくる。

 

 「その通りです。そして、華扇さんが席を立つ前に口にしたお猪口には、鶯色の鳥が描かれていた。このことから、鳥のお猪口に毒が仕込まれていた、と考えられるのです」

 「一方、茨城華扇氏が毒を摂取し、席を立った後、彼女の席に置かれていたお猪口は、鳥のお猪口から、華のお猪口に入れ替わっていた。つまり、被害者は元々華のお猪口を使っており……何者かが被害者が使っていた華のお猪口と、毒入りの鳥のお猪口を入れ替えた、ということになる。被害者はその後、毒入りお猪口に口をつけて死亡。このことから、鳥のお猪口を所持していた人物こそが、真犯人……というのが一日目の審理の結論でしたね」

 四季検事がまとめた。

 

 「そして、今日。鳥のお猪口を持っていたのが証人……名琴為人さんだと判明しました」

 「そこで、次に茨木華扇と、証人の間でお猪口がどのように移動したのか、ということが問題になったのね」

 「そう。けれども、あろうことか、弁護側が提示したのは……今までの議論をまるっきりひっくり返すような結論だった」

 四季検事が言う。

 

 「弁護側が、茨城華扇氏と証人との間でお猪口の入れ替わりがあった根拠として提出した写真。一枚目と二枚目で、証人と茨木華扇氏の使用しているお猪口の柄が変わっており、確かにお猪口の移動があったことは証明されました。……しかし、そこに大きな問題があった。交換前に証人が持っていたお猪口に描かれていたのは彼岸花の絵……。もし鳥のお猪口を持っていたとした場合、お猪口には牡丹の花、もしくは鶯色の鳥の絵が描かれていないといけません」

 「けれども、実際に書かれていたのは、彼岸花……つまり、証人が持っていたのは華のお猪口だったということになり、議論の前提がまたも崩れ去ったということね」

 

 「そこで登場するのが、水筒の蓋なのです。裁判長」

 ぼくは胸を張って言った。

 

 「とある新聞の購読特典の水筒の蓋……彼岸花と鳥の絵が描かれています」

 机を叩いて、ぼくは続ける。

 

 「この水筒の蓋の彼岸花の面が、写真にたまたま写りこんだ。彼岸花の面だけを見れば、証人が持っているのは華のお猪口に見えます。しかし、実際には、その裏に鳥の絵が描かれていた。つまり、水筒の蓋は、鳥のお猪口と、華のお猪口、それぞれのお猪口に描かれた絵を半分ずつ持っていると言えるのです。そして、このような特殊な蓋をを証人が用いたからこそ、この写真のムジュンが発生したのです!」

 

 「異議あり!」

 即座に検察側の異議だ。まだ向こうもへこたれたわけではない。

 

 「確かにその方法ならば辻褄は合うようです。しかし、なぜ証人はそのような面倒な真似をしたというのですか? 今までの審理から、証人が鳥のお猪口を持っていたことは判明しています。つまり、証人は普通に自分のお猪口を茨木華扇氏のものと交換することができた。しかし、実際には証人は蓋を入れ替えに使用しています。柄が変わって入れ替えがばれるかもしれない、という大きな危険を負ってまでです。なぜ、そのような不可解なことをしたのか。その説明がなされていない以上、証明は成されたとは言えませんよ!」

 四季検事はやや苦虫をかみつぶしたような顔つきだ。彼女自身、この反論が反論として意味を成していないことを理解しているのだろう。

 

 「なぜお猪口と蓋を入れ替えたのか……答えは至極単純。自分が犯人だと悟られないためです」

 「…………」

 検察側は黙りこくっている。ならば徹底的に叩き伏せる!

 

 「仮に、素直に鳥のお猪口に毒を入れ、それを華扇さん経由で被害者の元まで届け、殺害に成功したとしましょう。この時、毒の入っていたお猪口には必ず証人の指紋がついてしまうことになります。当然、そんなものが出てきてしまえば、疑われるのは必至です。回収してお猪口を洗おうものなら、さらに疑われかねない。疑いをかけられないようにするためには指紋がつくことを阻止する、もしくは指紋が付いていても問題がない状況を作り出さなければならないのです」

 「そこでお猪口によく似た蓋、というわけね」

 紫さんの発言だ。彼女はもう既に理解しているようと見て取れる。

 

 「ええ。この蓋はパッと見ただけでは普通のお猪口と何ら変わりません。この蓋に毒物を入れて殺害後に回収し、本来の鳥のお猪口と入れ替えることで、指紋こそ残るものの、お猪口からは毒が検出されないので自分には疑いがかからない。さらに、こうすることで毒物は被害者の体内以外から検出されない状況が出来上がり、捜査を攪乱させることができます。そして、幸か不幸か、現場には体を通して直接毒を盛ることができる被告人がいた。意図していたかはともかく、証人はこの手段を使うことで、被告人に罪を着せたのです!」

 「ぐぅっ……!」

 四季検事は後ろにのけ反った。傍聴席が少し騒がしくなる。

 

 「静粛に! ……まさか、ムジュンを解いた結果、被告人の逮捕理由が崩れ去るとは……」

 「異議あり!」

 検察側はまだ食い下がる。

 

 「鳥のお猪口ではなく、わざわざ水筒の蓋を使った理由は理解できました。しかし、弁護側は未だ、茨木華扇氏の元から被害者の元にお猪口……もとい蓋をどのように運んだのか証明していません! 弁護側が証明したのは証人、茨木華扇間の移動の手段にすぎません。勝ち誇るのは時期尚早と言えます!」

 「……そうね。弁護側は、まだ半分しか証明し切っていないわ。もう半分……茨木華扇と被害者の間でどのようにしてお猪口の交換がなされたのか。弁護人、なにか意見はあるかしら?」

 

 「ふん! 証明など不可能です。彼女が共犯でもない限り、被害者との交換は成立しえない。弁護側の証明は不完全なままなのです!」

 「異議あり!」

 ひとまず異議を挟む。自分でもまだ分からないままだが、ここで流れを断ち切られるわけにはいかない!

 

 「残念ですが……証明は意外と簡単なのですよ、四季検事」

 「な、何ですって……!?」

 

 複雑に考えてはいけない……単純に事件の流れを追っていくんだ。

 華扇さんの元に毒入りの蓋が届いた結果、その後何が起こる? 簡単だ。華扇さんが蓋の中身を飲む。すると次に…………。

 

 脳裏に一つの可能性が浮かんだ。……そうだ! あれを使えば、自動的に二人の間で交換が起こる! 

 

 「そ、そこまで言うのならば聞かせなさい! ……証人は、どのような手段を使って茨木華扇氏の元から被害者に毒を移動させたと言うのですか!」

 四季検事が痺れを切らして聞いてきた。……ならばお望み通り教えてあげよう!

 

―つきつける― 真犯人が被害者の元に毒を運んだ方法は?

【お猪口を投げた】

【華扇のお猪口と毒入り蓋を入れ替える】

【念力を使った】




どうも、タイホくんです。またもや大幅に遅れてしまい、申し訳ございませんでした。

前回のつきつける、少々難易度が高いというか、情報が少なかったですね。申し訳ありません。証拠品用のイラストを用意できなかったのがちょっとあれでした。申し訳ありません。
代わりに、文字で情報を追加しておきました。「陽皐瑠夏の水筒」と「名琴の水筒」の情報を更新しておきました。こちらに張っておきます。鍵かっこ部分が追加情報です。

―――

・陽皐瑠夏の水筒
陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。
蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。
「片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。」

・名琴の水筒
名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。
現在は警察の管理下に置かれている。「陽皐の水筒と同じもの。」

―――

また、投稿間隔があき、これまでの流れを忘れていらっしゃる方もいると思ったので、急遽、キャラたちにこれまでの議論を整理させました。作者はこれで理解できましたが、読者の皆様的に分かりにくかったらごめんなさい。


さて、今回のつきつけるのコーナー、少しトリッキーに証拠品と人物、どちらも提示できるようにして見ました。URLを押していただくと、それぞれに対応したページに飛ぶようになっていますので、そこからつきつけてみてください。
何気に難しいかも……今までの法廷パートを読み返してもいいかもしれないですね。
ヒント? わざわざ分けたということは…今までなかった方が怪しいですよね?

次回投稿分は、もう今日中に予約投稿しておきます。ストック切れによる失踪を防ぎたいので、今回より投稿間隔を一カ月に延長させていただきます。
お待たせすることになってしまいますが、ご容赦ください。

と、いうことで次回投稿予定日は、11月12日になります。ご了承ください。

なにげに逆転シリーズ21周年を迎えましたね。結局20周年イヤーには新作の情報が出ませんでした。このまま逆転シリーズは終わってしまうのでしょうか…。

しかし、タクシューさんが地下に潜って作業中とのツイートをなされていたので、もしかしたら何かあるかもしれないと期待しつつ、逆転シリーズ21周年をお祝いいたします。生まれてきてくれてありがとう…。

10月19日にはNHKの「ゲームゲノム」という番組で逆転裁判が特集されるので、逆転ファンの方はぜひ。私はもう録画しておきました。

改めて、失踪失礼しました。次回投稿予定日は、11月12日です。

では。

あ、あと、証拠品と人物、どっちを選んだか、よければアンケート答えてくださーい。お願いします。


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法廷2日目 その20

 ぼくは机を叩いた。

 「証人が被害者に毒を盛った方法。それは……華扇さんのお猪口と毒入り蓋を入れ替える。ただ、それだけです!」

 「…………。……い、異議あり!」

 困惑したのか、やや遅れ気味に異議が飛んできた。

 

 「な、何を言い出すのですか、弁護人! 今のが証明だと言うつもりで? ついに脳みそが蒸発したのですか!」

 「いいえ。これが証明です」

 「わ、私もよく分からないわ……」

 裁判長席からも困惑の声が上がる。それは傍聴席も同じようで、ざわめきが上がっていた。

 

 「華扇さんの元に毒を移動させれば証人の仕事はおしまい。後は、“あるもの”が自動的に華扇さんと被害者の間で毒を移動させてくれる。これが弁護側の主張です!」

 「あ、“あるもの”……とは一体?」

 困惑しきった紫さんに変わり、四季検事が聞いてくる。

 

 「“あるもの”の正体……それは! ……被告人の“悪癖”です!」

 「あ、悪癖……? ………………あっ!」

 四季検事は、一瞬こちらの言葉が飲み込めなかったようだが、すぐに勘付き、苦渋の表情を浮かべた。恐らく、彼女も取り調べか何かでこの話を聞いていたのだろう。

 

 「悪癖……なんの事かしら」

 一方、事件関係者から話を聞いていなかったであろう紫さんの顔には、困惑が現れていた。

 

 「被害者、鬼道酒華。……彼女は酔っぱらうと、他人の酒を横取りする癖があったのです」

 「まあ。とんだ悪癖ね……」

 「彼女は、酔いつぶれて眠ったり、席を立ったりした人の酒を交換して、横取りすることが特に多かったそうです。証人は、被害者のこの悪癖をどこかから聞きつけ、利用することにした」

 紫さんの悩まし気な表情が徐々に晴れていく。気づいてくれたようだ。

 

 「まず証人は、華扇さんのお猪口と蓋を交換する。その後、華扇さんは蓋に入った鬼殺の秘薬を摂取し、腹痛を感じて席を立つ。すると、被害者は彼女がいなくなったのをいいことに、交換された蓋に口をつけるのです。……まさかその中に毒が入っているとは、微塵も思っていなかったでしょう。……つまり! 被害者は自らの悪癖によって、知らず知らずのうちに毒物を摂取させられていたのです!」

 「ぐはぁっ……!」

 四季検事が呻いた。傍聴席もそれと同時に騒めきだす。

 

 「異議あり!」

 四季検事は、みぞおちを押さえながら叫んだ。息が整っていないまま叫んでしまったせいでややむせ気味だ。

 

 「証人の隣に座っていた人物が茨木華扇氏でなければ、あなたの主張する犯行は成り立ちません! もし隣に鬼族が座っていたら、被害者よりも先にその人物が死亡してしまいます! 第一、茨城華扇氏が毒を摂取するかどうか、証人が確証を持つことは不可能に等しい! 決定打にかける主張です!」

「異議あり! しかし実際に隣に座っていたのは華扇さんだった。結果論になりますが、犯行には何ら問題はありません。さらに、華扇さんに毒を摂取させずとも、彼女に席を立たせる状況はいくらでも作り出せます!」

 

 「ぐっ……! い、異議あり!」

四季検事は一瞬怯んだがまだ引き下がらない。無駄だ。これを打ち崩すことは不可能に等しい!

 

「そもそも、弁護側の主張には決定的な証拠がありません! 被害者が、茨城華扇氏の席にあった毒物に手を付けたかどうか……あなたの推理はまだ仮定の域を出ていない!」

 「異議あり! お言葉ですが、四季検事。弁護側は、その仮定さえも打ち崩す準備があります!」

 「な、なんですって……!?」

 検察側はすっかり満身創痍だ。このまま一気に決める!

 

 「分かったわ。では、弁護側に問うわ。只今の証明を裏付ける根拠を示して頂戴」

 

 ……ここは重要なポイントだ。考えるべき点は一つ。被害者が水筒の蓋に口をつけた根拠を示すことだ。水筒の蓋は、見た目こそお猪口と変わらないが、唯一、現場にあるお猪口にはない、ある明確な”要素”がある。

 そして、その”要素”こそが、被害者が毒入りの水筒の蓋に口をつけた瞬間を示す、他ならない手掛かりになる。

 その”要素”を示したもの……それは、昨日の審理も含めた、これまでの議論の中にあるはず。証拠、証言、すべてを洗い出して探すんだ!

 

【証拠品を提出】

【人物を提示】



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法廷2日目 その21

 「その人物とは……昨日の証人、星熊勇儀さんです!」

 「星熊……あの迷惑な鬼ですか……」

 四季検事は眉を引きつらせた。相当彼女のことが嫌な様子だ。

 

 「昨日の最初の尋問において勇儀さんは、このように話していました」

 

──────────────────

 

 「他に何か覚えていることはありますか? 何でも構いません」

 「他に覚えていること……ああ、そういえば一つあるな」

 「なんでしょう?」

 「被害者が黄緑色の鳥が描かれたお猪口を使っていたことぐらいかな」

 「黄緑色、ですか」

 「ああ、一昨日ぐらいに、熟れる前の黄緑色の蜜柑を食って、腹を壊しちまってな……。それからしばらく、黄緑色に敏感になってて……それで覚えてたんだと思う」

 「なるほど……」

 黄緑色の鳥が描かれていた、か……。

 

──────────────────

 

 「黄緑色……確かにそんなことを……。…………あぁぁぁぁぁっ!」

 前回の法廷を思い出していた四季検事が、突然叫んだ。そう。昨日の法廷の時点で、既に事件解決の糸口は顔をのぞかせていたんだ!

 

 「宴会で使用されていたお猪口で鳥の絵が描かれたものは、あるにはあります。しかし、その色は“鶯色”。黄緑色とは似て非なるものです。そして、事件当時の宴会場に、“お猪口によく似た黄緑色の鳥が描かれたもの”はただ一つしか存在しない!」

 「水筒の……」

 「蓋っ……!」

 紫さんと四季検事が続けざまに言った。

 

 「その通りです。つまり、勇儀さんのこの証言は、被害者が水筒の蓋に口をつけたことを示す、他ならないものとなる!」

 ぼくは机を叩いた。

 

 「……四季検事! あなたの言う、この“取るに足らないムジュン”こそが、証人の犯行を如実に示していたのです!」

 「ぐっ…………きゃああああああああああっ!」

 四季検事はついに絶叫し、机に伏した。そのまま起き上がり、反論する様子はない。

 ……これは、やったか?

 

 

 

 「くくっ……。やっぱり弁護士さんは面白いねぇ」

 こ、この声は……。

 

 「しょ、証人……!」

 ここまで、証言台についたま一切言葉を発することなく、審理に耳を傾けていた名琴さんだったが、ここにきてついにその重い口が開かれた。やはり、そう簡単に事は運ばないみたいだ。

 

 「いやぁ、いい推理だったよ。確かに筋は通っている。……けれどねぇ? まだ足りない点が二つもある」

 「足りない点……」

 

 「いいかい? それじゃあ一つ目。君はここまで素晴らしい推理を披露してくれたけどぉ……いくらその方法が完璧だからって、僕がそんな危険を冒してまで、被害者を殺す必要があるかなぁ?」

 「……つまり、動機が自分にはないと?」

 「そうそう。彼女を殺したところで、僕には何の利益もないんだよぉ」

 何の利益もない……この点については、打ち崩せるだけの証拠を準備してきている。さて、もう一つは何だろうか。

 

 「もう一つは、そもそもの話になるけれどぉ……。今まで君は、僕の水筒に毒物が入っていて、蓋にそれを注いだって主張していたけどぉ……僕の水筒には、毒なんて入っていないよぉ?」

 名琴さんは、「だよねぇ、検事さん?」と四季検事に確認をとる。

 

 「……ええ。その通りです。持ち物検査の時点で、鬼殺の秘薬が検出されないかどうか、確認しています。何度もお話ししている通り、被害者の体内以外から、鬼殺の秘薬は検出されていません」

 「ほら、言ったでしょう? これでどうやって被害者を殺せたっていうのかなぁ?」

 名琴さんは、細い目を薄っすらと開いて、こちらの瞳を凝視してくる。

 

 ……これについても、ひとまずの対策は打ってある。問題は、ぼくの思惑通りにいくかということと、にとりさんが間に合ってくれるかどうかだ。

 

 「この二点が明確になっていない時点で、君がどれだけ御託を並べても無意味なんだよぉ。分かる?」

 「……異議あり!」

 彼の言っていることは事実だ。そして、これからぼくはそれらのことについて証明しなければならない。

 一つ目の動機の点については、準備が整っている。しかし、二つ目については、確固たる情報がまだ届いていない状況だ。ここは、動機の面を追及して時間を稼ぐしかあるまい。

 

 「被害者を殺害する動機がない……随分とおかしいことを言いますね?」

 「おかしいこと……? どういう意味だい?」

 「弁護側は、あなたの動機を証明する準備がある、ということです」

 「……へぇ~」

 ぼくと名琴さんのやり取りに、傍聴席が少し騒がしくなった。紫さんは木槌を鳴らしてそれを鎮めると、ぼくに尋ねてくる。

 

 「弁護人。それは本当かしら?」

 「ええ。機会さえいただければ、証明して見せます」

 胸を張って答えた。今回はハッタリ抜きだ。

……問題は、この先いかにして時間を稼ぐか。弾は十分にそろっている。にとりさんが到着するまでに、弾を使い切らないよう調整しなければ。

 

 「……それじゃあ裁判長さん。僕も一つ、この弁護士さんに付き合うとするよぉ。証言をさせていただいてもいいかなぁ?」

 「許可するわ。あなたも、自身の意見を述べたいでしょう」

 「ありがとうございます。では、遠慮なく」

 紫さんにお辞儀をした名琴さんは、証言に入る。

 さあ、ここから第二ラウンドだ。……四季検事はあんな様子だし、どうやら名琴さんとの戦いがメインになりそうだ。……もう怖いだなんて言わないぞ!

 後ろの壁にもたれて腑抜けている四季検事を横目に、名琴さんの証言を聞くことにした。




どうも、タイホくんです。正確には一カ月前のタイホくんです。
今回は、しっかりと予約投稿しておきました。これでまた定期的に作品をお送りできますね。

正直、今年度に入ってから、バタバタしっぱなしで、投稿をつい後回しにしてしまっていたのです。これ以上、癖になってしまう前に、予約投稿でしっかり投下していきますので、今後ともよろしくお願いいたします。

次回投稿予定日は、


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法廷2日目 その22

 ―証言開始― ~僕になんの利益が?~

 

 「被害者……鬼道酒華とは、確かに面識はあったよぉ。でも、何度か盃を酌み交わした程度で、それ以上の関係性はないんだよぉ。いわば飲み仲間ってやつさぁ。そんな人物を殺す理由があるならば……ぜひ聞いてみたいものだねぇ」

 

 

 

 「……あくまでも、自分と被害者は飲み仲間。そう主張するんですね?」

 「うん、そうだよぉ。わざわざ復唱ご苦労様ぁ」

 名琴さんはこちらに見向きもせず、メモを取り続ける。かと思ったら、こちらをじっくり見るなど、相変わらず落ち着きがない。彼のあの堂々とした態度を崩せる時は、果たして訪れるのだろうか。

 

 「では弁護人は尋問に取り掛かって頂戴」

 「分かりました」

 今回の尋問は、ムジュンを探すのもそうだが、時間を稼ぐことを考えたい。何かいちゃもんをつけるのに使えそうな証拠品はないだろうか……。一度法廷記録を見ておいた方がいいかもな。

 

【尋問へ】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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法廷2日目 その23 尋問3-2-7

 ―尋問開始― ~僕になんの利益が?~

 「被害者……鬼道酒華とは、確かに面識はあったよぉ?」

【ゆさぶる】【つきつける】

 「でも、何度か盃を酌み交わした程度で、それ以上の関係性はないんだよぉ。いわば飲み仲間ってやつさぁ」

【ゆさぶる】【つきつける】

 「そんな人物を殺す理由があるならば……ぜひ聞いてみたいものだねぇ」

【ゆさぶる】【つきつける】

 

 

──────────────────

 

 「いよいよ、真犯人を追い詰められそうだね!」

 尋問の合間を見計らって、真宵ちゃんが言った。

 「そうだね。……でも、いきなり壁にぶつかっているかもしれない」

 「え? そうなの?」

 「ムジュンが見つからないんだよ。それに、にとりさんが到着するまでの時間稼ぎもしないといけないし……」

 「うーん……もうここまで来たら、基本に立ち返って法廷記録を見返すか、ひたすら尋問するしかないんじゃない?」

 「そうだよなあ……」

 尋問については、あまり関係ないことを聞きすぎるのはよくないし……法廷記録でも漁ってみるか。何かいい時間稼ぎに使えそうなものは……。

 

──────────────────

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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法廷2日目 その24 尋問3-2-7 突破①

 「異議あり!」

 法廷記録を漁ってみたら、いい感じにいちゃもんをつけられそうな物を見つけた。もっとも、これは転生管理委員会から出た嘘の情報なのだが……時間稼ぎに使えそうなので、使わせていただこう!

 

「証人。ところが一つ、それを示しているかもしれない証拠品が、ぼくの手元にある気がするのです」

 「……随分と曖昧な言い方だねぇ」

 ……無意味と分かっていながら証拠品をつきつける感覚がどうにも気持ち悪くて、変な言い回しになってしまった。

 

 「……オホン。これは、十年前に起こったある事件に関する新聞記事です」

 「…………」

 ぼくがそう言うと、名琴さんの目が少し開いた。当然の反応だろう。だが、まだ核心に迫るわけではない。彼が出したであろう、嘘の情報を少し利用させていただく。

 

 「実は、被害者はこの事件の加害者一味の一人でした。そして、この新聞記事には、この事件によって命を落としてしまった人たちの氏名が書かれています。その中に一人、“名琴”という苗字の人物がいるのです」

 「……あら、本当ね」

 新聞を目を凝らしながら見た紫さんが言った。……かなり距離があると思うのだが、本当に見えているのだろうか。

 

 「証人、あなたの苗字もまた“名琴”です。もし、あなたがこの名琴さんと血縁関係にあった場合、この事件は被害者に恨みを持つ理由になりえるのです!」

 

 「異議あり!」

 異議が飛んできた。見ると、復活した四季検事が悔悟の棒を片手にこちらを指している。

 

 「残念ながら、その主張は通りません」

 「……なぜでしょう」

 一応、尋ねておく。

 

 「実は、念のため、今回の事件関係者の身元を調査してあります。あなたの言うように、血縁関係者が原因で、被害者に対し恨みを持っている人物がいる可能性がありましたから」

 「あら。随分と入念ね。それで、結果はどうだったのかしら?」

 紫さんが尋ねた。

 

 「結論から申し上げますと……この証人には、血縁関係者は存在していません。両親はすでに他界しており、兄弟姉妹もいない。さらに、配偶者もいませんでした。つまり、身内周りから来る怨恨の線は一切ありません。たまたま、同じ苗字の方が亡くなっただけなのでしょう。つまり、弁護側の只今の主張は、何の意味も持たないのです!」

 「ぐ……ぐぐぐー」

 「……あまり痛手を負っていないようですね」

 してやられたふりを一応しておいたら、演技が下手だったのか、四季検事は少し不満げそうになってしまった。論破できたと思ったら、反応がいまいちだったからだろう。

 

 さて、これで時間は稼げた。流石にそろそろムジュンを見つけなければならない。さて、どうしたものか……。

 

【尋問に戻る】



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法廷2日目 その25 尋問3-2-7 突破②

 「異議あり! ……証人。今のは明らかな失言でしたね」

 「失言……? 何もおかしなことは言っていないけれどぉ」

 名琴さんはこちらの発言の意図が分からないといった様子だ。恐らく、彼自身、まだ自分が口を滑らしたしたことに気づいていないのだろう。

ぼくは再び新聞記事を提示すると、続ける。

 

 「……問題となるのは、この新聞の記事です」

 「ぷぷ。またその新聞かい? そこに載っている名琴さんは、僕とは何の関係もない人だって言ったでしょう? しつこいよぉ」

 「異議あり! 今回注目すべき個所は、被害者、鬼道酒華さんに関する記述です。襲撃事件において、唯一逃げ延びた鬼道さん。当然、各新聞は彼女のことについて大々的に報じました。……しかし、彼女に関する情報は、どの新聞においても“名前”しか判明していません」

 「名前のみ………………あぁぁっ!」

 ぼくの言葉をうわごとの様に呟いた名琴さん。次の瞬間、彼は細い目を大きく見開き、激しく動揺した。彼のこんな姿を見るのは、これが初めてだ。

 

 「……ところで、証人。あなたは先ほど、“鬼である彼女に近づいたのは失敗だった”と確かに言いましたね?」

 「…………ああ、そうだねぇ」

 名琴さんは渋々事実を認める。

 

 「襲撃事件後、名前以外の被害者に関する情報は、一切判明していません。さらに、被害者は事件後、人間に成りすまして身を潜めていました。しかし、あなたは被害者の本当の種族について知っていた。ただの飲み仲間に、自分の秘密……それも、過去の犯罪に関するそれを教えるのはあまりにも不自然と言えます」

 ぼくは机を叩いた。

 

 「つまり、あなたと被害者の関係は、少なくとも、“ただの飲み仲間”という言葉で片付けられるほどのものではなかったはずです!」

 

 「異議あり!」

 傍聴席が少し騒がしくなったが、即座に四季検事が異議を挟んだことで、それはすぐに収まった。どんな反論が来る……?

 

 「言葉尻を掴むような主張はどうかと思いますがね、弁護人」

 「どういうことですか?」

 

 「被害者が正体を隠し続けていたのは事実です。しかし、今回の事件をきっかけに、その正体は白日の下に晒された。”鬼である彼女に近づいたのは失敗だった”という言い回しは、被害者の正体を知ったうえで、過去の自分の行いを悔いる言葉と捉えることもできるのです!」

 

 「異議あり! 証人の語り口は、過去の時点で被害者が鬼であることを知っていたように解釈できます! その主張は通りません!」

 「異議あり! 主張が通らないのはそちらも同じです。証人が事件発生前に被害者の正体を知っていたというならば、それを証拠で示しなさい。そうでなければ、あなたの主張もまた、無意味なのです!」

 「ぬうう……」

 

 「どうかしら、弁護人。それを証明できる証拠はあるのかしら?」

 ある、って答えるしかないよなぁ……。

 

 「……もちろん、ありますとも!」

 「……自信なさげな間があったような気がしますが……ならば見せてみなさい。ちなみに……被害者の正体を証人を含む宴会参加者に通達したのは、検察による”取り調べ”の時です。それよりも前に、証人が被害者の正体を知っていたことを示さなければ……この議論はただの時間の無駄になるので、悪しからず」

 

 ”取り調べ”よりも前の情報か……うう、そんなものあったっけなあ……。

 

 「では、弁護側に問うわ。証人が取り調べよりも前に、被害者の正体を知っていたことを示す証拠。それは一体……?」

 

 

 

 ―つきつける― 名琴が取り調べよりも前に被害者の正体を知っていたことを示す証拠をつきつけろ!

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・パルスィの証言書

宴会中にお猪口で唇を切ってしまった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の告発文

十年前の事件の真相について書かれたもの。

ちなみにこれは複製品。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・委員長の能力

転生管理委員会の委員長の能力に関するメモ。

※詳細

委員長は「魂を抹消する能力を持っている」という噂が、

正邪の仲間内で立っていた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・事件前の現場写真

射命丸が撮影した写真。全部で二枚ある。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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法廷2日目 その26

 「名琴さん。昨日、あなたは調査中のぼくに、宴会参加者の情報を提供してくれました」

 「うんうん。その通りその通り」

 「その内容はこうです。“宴会の参加者は全部で十人。鬼が六人、その他の妖怪が二人。そして人間は自分一人”。……間違いありませんね?」

 「ああ。あっているよぉ…………いや、ちょっと待っ……!」

 最初、彼はぼくの説明に笑顔で首を振った。が、直後に失態に気づいたのか、再び目を見開くとこちらを制止しようとした。

それをぼくは、机を今日一番の強さで思いっきり叩き、それを制止し返す。

 「……ここでもう一つ! ……証人、あなたに聞きたいことがあります」

 怯んだ名琴さんは、しぶしぶ「ぐぅぅ…………なんだい?」と問い返す。

 こういう場面では、声がでかいほうが有利だなと改めて認識した。

 

 「証人。この情報をぼくが受け取った時、あなたはまた、確かにこう言いました。……“ちょうど今から事情聴取でさ”……と。そうですね?」

 「…………」

 名琴さんは、ハンチング帽を深くかぶり、こちらから視線をそらした。額には脂汗がじんわりと浮かんでいる。答える気はないようだ。

 

 「被害者の正体が人間ではなく鬼だった……この情報をあなたが最初に知ったのは、事情聴取の時だったはずです。ところがどうか。あなたは事情聴取を受ける前に、宴会に参加した人間は自分だけだったと話しているのです。……つまり! あなたは被害者の本当の種族をずっと前から知っていた! ……どうやらあなたの言葉は、“説明不足”どころか、“説明過多”だったようですね!」

 

 「ぬぅぅぅっ……!」

 手帳のページを強く名琴さんは握りしめ、そして引きちぎった。何枚かが破れて床に落ち、残ったページもしわくちゃになってしまっている。

 

 「静粛に! 静粛に!」

 少々騒がしくなった傍聴席を、紫さんが木槌を鳴らして鎮める。

 

 「異議あり!」

 続けて検察側から異議が飛んできた。

 

 「弁護人の主張は正しい。しかし、証人に動機はあったのか、という議論の的を射ているとは、決して言えません!」

 「異議あり! 被害者が絶対に他人に漏らしたくなかった秘密を、証人は知っていた! その秘密をめぐって、何か争いの種が生じると考えるのは、ごく自然なことです!」

 「異議あり! 秘密を共有するほど仲の良い関係だった、と解釈することも可能です。秘密を知っていたことが、即ち、争いの種になるというのは弁護側の主観にすぎません!」

 「ぬぅぅ……!」

「いいですか。あなたが証明したのはあくまでも、この証人が被害者の正体を知っていた、という事実のみなのです。その事実が何を意味するかを説明できなければ、弁護側の証明はなんら効力を持たない!」

 「ぐぅぅ……」

 正論だ。ぼくが示したのは、あくまでも事実。その先を証明しないと、動機が成立したとは言えない!

 

 「裁判長の立場としては、検察側の意見を支持するわ。……それに伴い、証人。なにか反論したいことはあるかしら?」

 紫さんも向こう側の肩を持った。そう一筋縄ではいかないようだ。

 

 「えぇ、えぇ。もちろんですとも。反論させていただきたく思いますとも」

 名琴さんは、ノールックで手帳に何やら書き込んでは、紙を破り、また書いてを繰り返している。それを続けているものだから、証人席の周りは、次第にしわくちゃの紙で囲まれつつある。

法廷が紙で埋まってしまう前に、ケリをつけないと。……ところで、あの手帳、どれだけページがあるんだ? 一向に無くなりそうにないんだが。

 

「では証人。もう一度証言をお願いするわ」

紫さんの言葉に続けて、名琴さんの反論が始まった。



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法廷2日目 その27

 ―証言開始— ~君は何も示せていない~

 「鬼道酒華の本当の種族を事情聴取前に知っていた……悔しいけど認めるよぉ。けれども……だから何だって言うんだい? 実は彼女、自ら僕に自身の正体を明かしてきたんだ。僕が彼女の種族を知る方法は、彼女自身から聞く他ない。こんなんじゃあ、争いの芽が萌え出るなんてことはありえないねぇ」

 

 

 

 「自ら正体を明かしてきた……それなら問題ないと言えそうね」

 証言を聞いた紫さんが言った。

 

 「分かっていただけたようでなによりだよぉ。僕と被害者はあくまで飲み仲間。ね、これでもういいじゃない~。僕もう眠くなってきたよぉ」

 名琴さんは服の袖でわざとらしく、眼の端をこすって見せ、その後またメモを取り始めた。書くスピードを見るに、余裕を取り戻しつつあるようだ。

 

 「自分から正体を言う……本当にそうなのかな?」

 「いや。十中八九、嘘だろうね」

 真宵ちゃんもぼくも同じ疑問を共有しているようだ。

 追われる身だった被害者が自ら正体を明かすなど、どう考えてもあり得ない。出まかせだろう。

 ……ただ、問題はここをどう切り抜けるかだ。嘘だという事は分かっているが、それを証明するのは、はるかに難しい。別の切り口はない物だろうか……。

 

 「では、弁護人。尋問を」

 「……分かりました」

 

【尋問へ】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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法廷2日目 その28 尋問3-2-8

 ―尋問開始― ~君は何も示せていない~

 

 「鬼道酒華の本当の種族を事情聴取前に知っていた……悔しいけど認めるよぉ」

【ゆさぶる】【つきつける】

 「けれども……だから何だって言うんだい? 実は彼女、自ら僕に自身の正体を明かしてきたんだ」

【ゆさぶる】【つきつける】

 「僕が彼女の種族を知る方法は、彼女自身から聞く他ない。こんなんじゃあ、争いの芽が萌え出るなんてことはありえないねぇ」

【ゆさぶる】【つきつける】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

 

──────────────────

 

──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

《人物》

 

──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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法廷2日目 その29

急に大逆転裁判の供給が二つも押し寄せてきてあっぷあっぷしてるベニヤ板でございます。


 「被害者の種族を知る方法は、本人から直接聞く他ない……はたして、本当にそうなのでしょうか」

 「何を言っているのさぁ~。新聞にも書かれていなかったんでしょう? 一般人の僕が知る方法は、それ以外にないってぇ~」

 「異議あり! ……ところが一つだけ、被害者の種族について、しっかりと書かれた書物が存在していたのです!」

 「…………」

 こちらの言葉に、名琴さんは口をつぐんだ。ぼくはお構いなしに説明を続ける。

 

 「幻想郷を統治する組織、是非曲直庁。その傘下に転生管理委員会という組織があります」

 「転生管理委員会……」

 紫さんが、その単語に反応した。彼女も、この組織には何か裏があると睨んでいたようだし、当然だろう。

 

 「この委員会には、人妖基本台帳、と呼ばれるリストがあります。そこには、幻想郷に住む全ての人物の名前、性別……そして“種族”が書かれています。これを読めば、被害者に直接聞かずとも、彼女の正体を知りえたのです!」

 「異議あり。ふっ。馬鹿馬鹿しい。そんなもの、存在しているわけがない。弁護士さんの想像なんじゃないの?」

 証人席からの異議だ。少し、口調が荒くなっている気がする。

 

 「弁護士さんが何を言おうとぼくは構わないけどさぁ。証拠もなしにでたらめな発言をするのは、どうかと思うなぁ」

 名琴さんは、冷静に話す。しかし、手に持った万年筆は、忙しなく手帳の上を右往左往している。動揺しているようだ。

 

 「確かに、今の発言は些か説得力に欠けるようね。……弁護人。そのような台帳が存在するという根拠を提示できるかしら?」

 紫さんは、あくまでも裁判長の立場として聞いてくる。……うう。どうしよう。委員長の部屋に入って確認しました、なんて言えっこないし……。

 

 「示せないんでしょう? ほうら。やっぱり弁護士さんの想像だ。そんな台帳存在しているわけが……」

 「……待った!」

 突然、検察側から控えめな待ったがかけられた。し、四季検事……?

 

 「……件の人妖基本台帳ですが。その存在は嘘ではありません。確かに、転生管理委員会の委員長室に保管してあります」

 「なっ……!」

 まさかの四季検事からの援護射撃だ。予想だにしていなかった伏兵の存在に、名琴さんはあっけにとられている。

 

 「で、でたらめだ」

 「でたらめではありません。是非曲直庁の長として断言しましょう。委員会の設立にあたり、台帳を作成したのは事実です。私も微々たるものではありますが、製作に携わっています。間違いありません」

 「ぐ、ぐぐっ……」

 

 「……思わぬ救済でしたが、これで問題はないようですね」

 そう言うと、ぼくは机を叩く。

 

 「さて、話を戻しましょう。この台帳を使えば、被害者本人に聞かずとも、彼女の種族を知ることができる……これが弁護側の主張です。しかし、この台帳は委員長室に保管されていた。即ち、この台帳を閲覧することができた人物は、ただ一人!」

 「部屋の主……ようは、委員長、というわけね」

 裁判長席からの言葉に、ぼくは頷いた。

 

 「その通りです! 証人は、物書きなどではない。彼は、転生管理委員会の委員長だったのです!」

 

 「異議あり! 弁護側の只今の主張は、またもや議論の的を射ていない。何度も言っている通り、今争点となっているのは、“この証人に動機はあるのか”というものです。証人がどのようにして被害者の正体を知ったか、ということの証明は、即ち、動機の証明に繋がるとは言い切れない。弁護側の証明は、ただの時間の無駄なのです!」

 

 「異議あり! ……では、四季検事。今の証明をもって、動機を証明する……そうすれば、文句はない、ということですね?」

 「……そのようなことが可能ならば、の話ですが」

 「なら、もし可能だと言えば?」

 「……! し、証明できるというのですか?」

 「ええ。もちろん。裁判長! 弁護側は、被告人の動機を示す証拠品を提示する準備があります!」

 その声を受けた紫さんは、木槌を鳴らす。

 

 「分かったわ。では、弁護側に聞きましょう。証人、名琴為人。彼の動機を示す証拠とは?」

 

 ―つきつける― 名琴の動機を示す証拠をつきつけろ!

 

【尋問に戻る】

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・パルスィの証言書

宴会中にお猪口で唇を切ってしまった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・・鬼道酒華の告発文

十年前の事件の真相について書かれたもの。

ちなみにこれは複製品。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・委員長の能力

転生管理委員会の委員長の能力に関するメモ。

※詳細

委員長は「魂を抹消する能力を持っている」という噂が、

正邪の仲間内で立っていた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・事件前の現場写真

射命丸が撮影した写真。全部で二枚ある。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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法廷2日目 その30

 ぼくは法廷記録から、分厚い紙の束を取り出した。

 

 「……それは?」

 四季検事が聞いてきた。

 

 「これは……ある事件についての“告発文”です」

 「こ、告発文……?」

 続けて検事は、眉をひそめた。

 

 「……十年前。是非曲直庁傘下の、ある組織が襲撃される事件が起こりました。その組織の名は……転生管理委員会」

 「先ほどの証拠品の新聞にもあったわね。職員数名が殺害、って」

 「そう。公式に発表された情報では、この事件では死人が出たとされた。しかし、この告発文には、それらすべてが“嘘である”と書かれています。死人はだれ一人出ていなかった。それが、事件の真相だと。……そして、これを書いたのは事件の容疑者の中で、唯一捜査の目を逃れた被害者だったのです」

 

 「い……異議あり! そ、その事件がどうしたの言うのですか! こ、今回の事件とその事件には関係性は一切ないはずです!」

 四季検事の声は震えていた。彼女も恐らくもう気づいている。だからこそ、この真相に狼狽しているんだ。自分の組織の人間が、一人の鬼を殺めたという事実に。

 

 「異議あり! 先ほど、証人の正体が転生管理委員会の委員長だという可能性を示したことを、お忘れですか?」

 「わ、忘れてなどいません。し、しかし……」

 四季検事は言葉を濁らせた。痺れを切らしたぼくは、机を叩くと続ける。

 

 「この可能性が事実であると仮定した場合、証人に動機が生じることになります」

 「口封じ……ということね」

 「その通りです。……証人がいつ、人間に化けた被害者の正体に気づいたかは分かりません。しかし、正体を知った以上、証人は彼女を生かしておくことはできなかった! その口を、殺すことで永遠に塞ぎ、全ての真実を闇に葬ろうとした。これこそが、証人の動機だったのです!」

 

 ぼくの発言に、廷内は静まり返った。しかし、証人席からの笑い声が、沈黙を引き裂く

 

 「ふ……ふふふ。面白い面白い……なんで台帳のことを知っているのか、と問い詰めたいところだけれど……どうやら劣勢なのは僕のようだ。諦めるとしよう。……それに、これ以上ごまかすのも、そろそろ限界のようだしね」

 「げ、限界……?」

 「……どうやら、改めて自己紹介をする必要があるようだ。……ちょっと失礼するよ!」

 

 名琴さんはそう言うと、コートをさながらマントのように翻した。コートは一瞬、名琴さんの前へ覆いかぶさる。

 次の瞬間、証人席には見慣れない男が立っていた。

 

 「あ……あなたは、やはり……!」

 男の姿を見て、真っ先に四季検事が反応した。

 

 「……お久しぶりです。四季様。委員会設立以来でしょうか。……このような形での再会、お詫びを申し上げます」

 

 「あ、あなたは……やはり」

 ぼくがうわごとの様に尋ねると、彼は首を縦に振った。

 

 「……ええ。私は魂輪操(こんりん みさお)。転生管理委員会の委員長を務めております」

 長い黒髪のスーツを着た男は、そう告げた。

 

 「……えええええええ!?」

 真宵ちゃんが叫んだ。それと同時に、傍聴席も騒がしくなる。

 

 「静粛に! 静粛に!」

 「しょ、証人……認めるというのですか! 自分の正体を!」

 「はい。さっきからずっとそう言っているではないですか。名琴為人、はあくまでも偽名。魂輪操こそが、私の本当の名前です」

 「し、しかし! 正体を認めるという事は、即ち、動機も認めるという……!」

 「ええ、ええ。そうなるでしょうね。……でも、そうなったとしても、なんら問題はない」

 「も、問題……?」

操さんは、変装を解いた後も、ずっと手帳に何か書き続けている。どうやら、あれについては、彼の元来からの癖なのだろう。

 

 「そう。弁護士さん。あなたが証明したのは、あくまでも“動機”のみ。先ほど申し上げましたよね? あなたの主張には、欠けている点が二つあると。一つは動機……そしてもう一つ。何が欠けているか、もうお分かりですね?」

 「け、決定的な証拠……!」

 「いかにも。いくら動機が証明されたとしても、最後の一ピース、つまり決定的な証拠がなければ、あなたがどれだけ騒ぎ立てても無意味なのです」

 操さんの口ぶりは、もう既に自分が犯人だと言っているようなものだ。しかし、最後の弾がこちらにないのも事実。今のぼくにはこれ以上身動きが取れない!

 

 「肉を切らせて骨を断つ……これ以上、動機面で抗い、あなたに時間を与えるわけにはいかなかった。妥協、というやつですね」

 操さんは、満面の笑みを浮かべた。ぼくがにとりさんに証拠を調べてもらっていることを知っているのか? 知っているにせよ、そうでないにせよ、彼の行動は結果的にこちらに大きなダメージを与えている。

 彼が自ら正体を明かしたことにより、動機面の立証が完了してしまった。にとりさんの到着までの時間稼ぎの意味もあったというのに、彼女が現れる前に終わってしまえば意味がない!

 

 「……あなた、まさか……」

 四季検事は、歯を食いしばりながら証人席の方を見る。身内が“自分が真犯人だ”と実質自供していることに、すっかり動揺しているようだ。

 

 「ああ、四季様。ご安心ください。私は大丈夫ですので」

 「し、しかし……!」

 「あなたのこれまでの主張は、何も間違っていない。犯人は、そこに座っている人形なのですから」

 「ぐ……ぐううう……!」

 四季検事は悶えている。今、目の前の証言台に立つ男。彼こそが真犯人だと、法廷中の誰もが思っている。しかし、あと一歩、足りない。

 ましてや、彼女にとっては、同じ組織内の人間なのだ。信じてやりたい、かばってやりたいといった思いでいっぱいなのだろう。

 

 「……裁判長の立場として、発言させてもらうわ」

 しばしの沈黙の後、紫さんが口を開いた。

 

 「これまでの審理の流れから見るに、この証人は極めて疑わしい人物だと言えるわ。……しかし、決定的とは言えない」

 「そ、そんな……あとちょっとなのに!」

 横にいた真宵ちゃんが軽く叫ぶ。

 

 「見たところ、弁護側はこれ以上証拠品を提出できそうにないようね。……このような状況に陥ってしまった以上……当法廷としては、これ以上、この証人に対する審理を続けられないと判断するわ!」

 「う……うおおおおおっ!」

 

 法廷は、異様な光景になっていた。弁護側のみならず、検事席の主も、がっくりと肩を落としている。ただ一人だけ、勝ち誇ったように笑うのは、証人席に立つ操さんのみ。

 

 「…………ふっ。面白い人だと思っていたけれど……どうやら、ここまでみたいだね」

 最後の最後、彼に自ら正体を明かすこところまで、追い詰めることができた。

 あとは決定的な証拠が一つ……それさえあれば、決まりだというのに! メディスンさんを救うことができたのに!

 

 もう、ここで終わり、なのか?

 

 「では……これをもって、この証人への審理を終了するわ!」

 木槌の音と共に、紫さんがそう宣言した。傍聴席が騒がしくなる。

 

 操さんは、それを意に介すことなく、法廷を去ろうとする……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「待った!」

 その時、法廷を揺るがすほどの大声が響き渡った。法廷の後方……ちょうど出入り口の方だ!

 

 「……その裁判……ちょっと、待ったァァァァッ!」

 

 「そ、その声は……!」

 ようやく射した希望の光。ぼくはその光の方へ目を向ける。

 

 「待たせたな! 盟友っ!」

 にとりさんはそう言うと、ずかずかと傍聴席の間に割って入り、柵を越えて大机の前まで移動した。

 

 「か、河城さん……! あなた、なぜここに!」

 全員を代表して、四季検事がにとりさんに聞く。

 

 「それはもちろん……届けに来たからですよ! この私! 幻想郷一の科学者、河城にとりの! 新たなる科学者生命の第一歩となる成果! 即ち……決定的な証拠って奴をね!」

 

 「な、なんですってえええ!」

 紫さんがややオーバーリアクション気味に叫んだ。傍聴席が再び騒がしくなる。

 

 「裁判長! 私は、一人の審理を追い求める河童として、証拠の提出を要求します!」

 にとりさんはそう言うと、リュックから紙を一枚取り出した。

 

 「……分かったわ。認めましょう!」

 「あっりがとうございまあああす!」

 にとりさんは勢いよくお辞儀をした。直後、弁護席、検事席、裁判長席に紙を手渡すと、続けて説明を始めようとする。

 

 「ちょ、ちょっと待ちなさい、河城さん! あなた、誰の許可もとらずに、一人で行動したというのですか!」

そこに横やりが入った。四季検事だ。怒涛の展開の押し寄せに、すっかり困惑してしまっているが、立場上、聞くべきことはきちんと聞くあたり、彼女らしいと思う。

 

 「ごめんなさい、四季様! 独断で盟友……弁護士さんに頼んで、証拠を一つ調べに行っていました!」

 「べ、弁護人! あなたという人は、すぐに抜け駆けして……!」

 「え、えっと、その……」

「四季様、盟友を責めないで! これは私が勝手にやったことです! お説教はあとでいくらでも受けますから!」

「…………。分かりました。私も、ここで審理が打ち切られるのは少々しこりが残ります。最後の花火を楽しむ、ということにしておきましょう」

「ありがとうございます!」

にとりさんは再び、勢いよくお辞儀をした。リュックの蓋があいて、いつぞやのオウムロボットが床に落ちて、グエェと鳴き声を上げる。……ずっと持ってたのか、それ。

 

 「で? いつになったら、説明してくれるんだい、ぽっと出の河童さん?」

面倒くさげに、操さんはにとりさんに尋ねる。

 

 「ああ、失礼。今始めますんで!」

高揚しているであろうにとりさんは、屈託のない笑みを浮かべ、返答した。思わぬ笑顔に、操さんは、面食らったようだ。

 

 「今、手渡したのは、宴会参加者、名琴為人さんの所持品であった水筒の成分分 析の結果で……」

 「ちょ、ちょっと待て! 水筒……その中身を調べたのか!?」

 突然、操さんは動揺した。

 

 「……ええ。その通りです」

 にとりさんは焦る操さんに対して、あくまでも冷静に答える。

 

 「ぐっ……謀られたかっ……!」

 操さんは、手帳を万年筆でぐちゃぐちゃとし始めた。

 

 「……続けます。成分分析の結果、この水筒からは物質Yというものが検出されました。恐らく、酔い止めに入っていた物でしょう」

 にとりさんは、そこまで言うと、紙をしまった。

 

 「……ええと、後はそこの弁護士さんが説明してくれます!」

 「……え。ちょ、ぼくですか!?」

 「いやあ……調べたのはいいんだけれど、こっから先どうすればいいのか分からないもんで……後は任せた!」

 「ええ……」

 幻想郷一の科学者じゃなかったのかよ! と当然の疑問が噴出した。

 

 「……さて弁護人。これが決定的な証拠だという刑事の話を受けて、私はこれを受理したわけなのだけれど……はたして、これのどこが決定的な証拠なのか。それを説明してもらおうかしら」

 紫さんが尋ねてきた。……どうやら、これが最後の証拠提示になるようだ。

 

 物質Y……ぼくはこいつの名前を、今までに一度聞いたことがある。その時のことを思い出せば、答えは導きだせるはず。

……さあ。にとりさんが繋いでくれたこの裁判に、決着をつけるとしようか!

 

──────────────────

―証拠品「名琴の水筒」のデータを更新した―

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

残留した液体から物質Yを検出。

──────────────────

 

 「分かりました。では、裁判長。弁護側は、最後に証拠品を提出しようと思います」

 「証拠品? このデータが決定的な証拠じゃなかったの?」

 「いいえ。それだけでは、決定的な証拠とは言えません。最後に一つ、ある証拠品と組み合わせる必要があるのです」

 「ふむ……百の論より一つの証拠、ね。分かったわ。では提示してもらいましょう。最後の証拠品を!」

 

 

 ―つきつける― 最後の証拠品をつきつけろ!

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・パルスィの証言書

宴会中にお猪口で唇を切ってしまった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

残留した液体から物質Yを検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・・鬼道酒華の告発文

十年前の事件の真相について書かれたもの。

ちなみにこれは複製品。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・委員長の能力

転生管理委員会の委員長の能力に関するメモ。

※詳細

委員長は「魂を抹消する能力を持っている」という噂が、

正邪の仲間内で立っていた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・事件前の現場写真

射命丸が撮影した写真。全部で二枚ある。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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法廷2日目 その31

 「その証拠品は……こいつです!」

 「こ、これは……お酒?」

 「ええ。この鬼殺しというお酒……こいつには、物質Xというものが含まれています。この物質は物質Yと化合することで、ある物を精製します」

 「ある物……まさか!」

 四季検事が叫んだ。

 

 「そう。被害者殺害に用いられた毒、鬼殺の秘薬です。宴会の場で、ふるまわれていたこの鬼殺し。当然、参加者全員が口にしていたでしょう。……もちろん、被害者も含めてです。もし、この状況で、物質Yが体内に入ったとしたら……体内にある物質Xと摂取した物質Yが化合し、鬼殺の秘薬が精製される!」

 「ぐっ……ぐううう……!」

 ぼくが言葉を一つ一つ紡ぐたび、操さんはメモ用紙を握りしめる手を強くしていく。

 

 「真犯人はただ、蓋に物質Y入りの酔い止めを入れ、華扇さんのお猪口と交換するだけで、被害者を殺害できた! 後は、被害者を心配して駆け寄るふりをして蓋を回収すれば、それでおしまいです!」

 

 ぼくは机を叩くと、とどめの言葉をつきつける。

 

 「そう。ぼく達はとんでもない勘違いをしていた! 鬼殺の秘薬は被害者の体内で作られた! だから、現場のいかなる場所からも、毒は検出されなかった! 毒はそもそも、現場に持ち込まれてすらいなかったのです!」

 「ぬううううっ……!」

 メモ用紙が、また一枚音を立てて破り捨てられた。尽きることのないように思われた手帳のページは、徐々に少なくなってきているようだ。

 

 「……こんな、こんなところで終わるだなんて……最後の最後に、油断して尻尾を出した、あんな鬼一人殺すのに失敗するなんて……嘘だ……嘘だっ!」

 操さんは、手帳の上を滑らせていた万年筆をガッ、と強く押し付けた。万年筆の先がつぶれてしまい、すっかり使い物にならなくなってしまっている。

 

 「……最後の最後に油断して尻尾を出したのは、証人。あなたも同じです。もし、あなたが自らの正体を明かしていなければ……ぼくは動機の証明に失敗していました」

 彼が散々書きなぐってきた手帳のページは、もう残り僅かになっていた。

 操さんは、その最後のページを震えた手で破り捨てる。なめし革の表紙だけが、彼の手の中に残る。

 

 「あなたに、被害者を“あんな鬼”呼ばわりする資格はありません。尻尾を出した時点で同格……いえ、誰かの命を奪った時点で、あなたの方がよっぽど格下です!」

 

 「ぐっ……ぐううううう……! み、認めない……認めないっ!」

 ぼくの最後の言葉を受け取った操さんは、細い細い目を、限界まで見開くと、懐から新しい手帳を取り出した。まだ持っていたのか!?

 

 「私の……私の計画は間違っていなかったはずだ! 失われた鬼を殺す秘薬! それを蘇らせる手段を私は見つけた! それを使った私の計画は完璧だった! 仮に欠点があろうとも、今からいくらでも修正できる! この筆と、手帳さえあればぁぁぁっ!」

 操さんは、何度も書いては破り、書いては破りを繰り返す。次第に新しい手帳は徐々にやせ細り、また表紙だけが残ってしまう。

 すると、またもや懐に手を突っ込んで新しいのを取り出すと、書いては破り、書いては破りを繰り返す。

 

 「ぬうううっ……! 降りてこい、降りてこい打開案よぉぉぉぉ……!」

 そして、ついに三冊目も終わりを迎ようとしている。ページが減るにつれ、操さんの顔は青ざめ、万年筆を動かす速さも少しずつ遅くなっていく。

 

 「こ、これが……最後の一枚……」

 ついに最後のページになった。しかし、肝心の万年筆は、すっかり静止してしまっている。

 

 「な、なにも……思いつか……ない」

 悪い憑き物が取れたように、操さんはやせ細った手帳と万年筆を手放すと、証言台に突っ伏した。彼の周りには、破り捨てられた紙が散乱している。

 ぐちゃぐちゃとインクで走り書きされたそれは、さながら、彼の頭の中を表しているようだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 “――実は私、十年近くサツに追われてる身なんだよ!”

 

「……最初に、彼女の口からそれを聞いた時、耳を疑いました。この幻想郷で、十年近く警察から逃げている人物など、一人しかいません。まさか、古本屋で会った女が、自分がずっと探し求めていた鬼だとは……思いもしませんでした」

 操さんは、しばらくして証言台から立ち上がると、ぼそぼそと事のあらましを話し始めた。

 

 「……一つ、疑問があります。十年前、あなたは起こってもいない事件をでっちあげ、妖怪達を無実の罪で捕らえることに成功しています。……ならばなぜ、今回もそうしなかったのですか?」

 「……あれは殺されるべき鬼だった。それだけです」

 「…………」

 操さんは当然のように言い切った。返す言葉が、思いつかない。

 

 「妖怪などという、人間の認知なしでは生きながらえない、矮小な存在が、私に刃向かうだけでも許せないというのに……あまつさえ、この私の手から逃げ延びた! 十年もこの私に煩わしい思いをさせた……万死に値するっ!」

 操さんは、とうとうやせ細った手帳の表紙さえも、ビリビリと破り始めた。

 

 「……係官。彼を連れて行って頂戴」

 見かねた紫さんが、係官に指示する。見慣れない顔の二人の係官が現れ、操さんの両腕を拘束しようとする。

 直後、彼はその手を払いのけると、両手を上げて高らかに叫んだ。

 

 「傍聴人諸氏よ! 私は、なんら間違ったことをしていない! 我々人間は、妖怪どもを限界まで駆逐しなければならない! これはその一歩だ! 私は表舞台から消え去る……だがしかし! 是非曲直庁の長、四季映姫様ならば、必ずやこの幻想郷を平定してくださる! ヴィレンツの一派を駆逐するのだ! 博麗の一派を駆逐するのだ! あはははは……!」

 最後に、どこかむなし気な高笑いを彼はした。こんどこそ、捕縛された操さんは、法廷を後にする。

 

 ふと視界の端に、机に片肘をつき、頭を抱える四季検事の姿が見えた。彼女は、苦渋の表情で、法廷を去る操さんの姿を、じっと見つめていたのだった。

 

 「……師匠。これが、あなたの目指した世界だというのですか……?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「……さて。一見シンプルに思えたこの事件も、回りに回って、ついに終わりを迎えたようね」

 紫さんが、しめの言葉を述べ始めた。この法廷も、後は判決を残すのみとなった。

 

 「…………」

 四季検事は、相変わらず頭を抱えている。その苦痛の表情は、敗北が原因では、恐らくないのだろう。

 信じていたであろう、組織の身内の人物が真犯人……受け入れがたい事実のはずだ。ましてや、委員長の指名は彼女自身が行ったことなのだから、尚更だろう。

 

 「人間、そしてその他諸々……幻想郷は、大きく分けてこの二つに分けられているわ。そして現状、この二つの間には溝がある。今回の事件は、様々な種族が入り乱れた宴会の場で起こってしまった。人間と他種族との交流が減った今、そのような宴会が行われることはとても喜ばしいことだわ。けれども、それは壊されてしまった……たった一人の、心無いモノの手によって」

 紫さんはもの悲しそうに言った。

 

 「いつの日か、真に心から手を取り合い、全ての種族が盃を交わすことができる日が来ることを、私は願うわ」

 紫さんは、最後にそうまとめると、木槌を鳴らした。

 

 「では、被告人、メディスン・メランコリーに判決を言い渡すわ。……無罪!」

 静まり返っていた法廷に、歓喜の声が上がった。

 よし、乗り切った……これで肩の荷をようやく下ろせる……。

 

 「本日はこれにて閉廷!」

 紫さんは再び木槌を鳴らす。短いようで長かった、幻想郷での二回目の裁判は、ようやく幕を下ろしたのであった。




どうも、タイホくんです。
法廷パート、これにて終了です。3話全体で2年半近くかかってしまいました。最後まで読んでくれた方、おつきあいありがとうございました。
次回投稿分(4月1日投稿予定)で3話完結です。

では。

※(改めて)キャラ紹介のコーナー※
・名琴為人(魂輪操)
自称物書きの変人。その正体は是非曲直庁管理下の組織「転生管理委員会」の長。
全ての存在の魂を自由に操る能力を持つ。
人間以外の種族の事を忌み嫌っている。

名前の由来

・「為人」→為+人→亻+為→偽 苗字の「名」とくっつけて「偽名」

・名「琴」
誑(たぶらかすと読む。うまいことを言ったり、ごまかしたり、あやしい手段を用いたりして人をだます。 あざむくという意)→訁+狂→狂(きょう)→今日(きょう)
「今日」の「今」と「狂」の「王」をくっつけて出来る文字から「琴」

当初は同じく「王」と「今」から出来る漢字「玪」を用いて「玪名為人(かんな ためひと)」という名前だったが、かんなという読みは名前っぽい&女っぽいことから、「名琴」に変更となった。

作者的には渾身の名前付け。
いつぞやは、彼の名前を仮書きの際につけていた「真犯人」のままで投稿してしまいました。
当時気づいて教えてくださった方、ありがとうございました。ネタバレ食らった方はすみませんでした。

・魂輪操
魂や輪廻を操るからこの名前。正直適当に考えた。
容姿設定等も適当なので、深く考えないで大丈夫です。


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法廷2日目 閉廷後 その1

 【同日 午後12時47分 裁判所 被告人第2控室】

 「やったね、なるほどくん! 勝訴だよ!」

 控室に戻ってくると、真宵ちゃんは歓喜の声を上げた。

 

 「いやあ、本当にまいった。にとりさんの到着が、あと一分でも遅かったらどうなっていた事やら……」

 我ながら、本当にぎりぎりの戦いだった。どこかでピースが一つでも欠けていたら、成しえなかった勝利だ。つくづく自分は運に恵まれていると思う。

 

 その時、入り口の扉が開いた。見ると、メディスンさんが立っている。

 

 「あ、メディスンちゃん! 無罪判決おめでとう!」

 「ええ、ありがとう……弁護士さんも、ありがとうね。助かったわ」

 感謝の言葉をメディスンさんは述べる。だが、少々疲れているようだ。

 

 「なんだかどっと疲れちゃったわ。もう裁判はこりごりよ」

 メディスンさんは、凝り固まった肩をグルグルとする。……すこしおじさんくさいと思ったのは内緒だ。

 

 その時、またもや扉の開く音がした。今度はにとりさんが突っ立っている。

 

 「あれ、にとりさん。どうしたの?」

 入り口の前で顔を俯けて立っているにとりさん。よく見ると、肩が少しワナワナと震えている。

 

 「め……め……盟友ぅぅ……!」

 次の瞬間、にとりさんは顔をシワシワにしながらこちらに泣きついてきた。昨日、現場前で会った時と全く同じ状況だ。

 

 「わ、私、役に立てた? 真実、究明できてた?」

 にとりさんは顔をくしゃくしゃにしながら、オイオイと泣きじゃくる。

 

 「で、できてました! にとりさんがいなかったら、きっと無罪判決を勝ち取れていませんでした!」

 「ほ、ほんとに……?」

 「ええ。なんだったら、証拠を見せましょう」

 

 

 

 ―つきつける― にとりのことを励ましてあげよう。

 

 

【法廷記録】

 

《証拠品》

【つきつける】──────────────────

・弁護士バッジ

ぼくの身分を証明するためのバッジ。

これが無いと誰もぼくを弁護士として認めてくれないが‥‥幻想郷で付けていてもあまり意味がないような気がする。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の解剖記録

被害者の解剖記録。

※詳細

・被害者 鬼道酒華

・死因 鬼殺の秘薬の摂取による内蔵出血。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺の秘薬

被害者を死に至らしめた毒物。鬼族の血の濃さに応じて毒性が変化する。

鬼族以外の種族には一切反応を示さない。えぐみのある味をしているらしい。

物質Xと物質Yを化合することで精製できる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・宴会参加者の情報

名琴から教えてもらった宴会の参加者の情報。

※詳細

宴会の参加者は妖怪がほとんどを占めていて、

人間は唯一名琴のみ。鬼が全部で六人、残りの二人は妖怪だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・被害者のお猪口

被害者が座っていた席に置かれていた。

牡丹と鶯色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼殺し

宴会でふるまわれた酒。物質Xを主成分とする。

強い度数と辛みが特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・神便鬼毒酒

宴会でふるまわれた酒。

弱めの度数と甘い味が特徴。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・お猪口と徳利セット

萃香が持参したお猪口と徳利のセット。

お猪口はペアになっているものが5セット入っている。

※詳細

それぞれのお猪口の柄は以下の通り。

風:表に雲、裏面に風が吹いている様子

花:表に彼岸花、裏面に川

雪:表に降雪の様子、裏面に月

月:表に月、裏面にすっぽん

鳥:表に鶯色の鳥、裏に牡丹の花

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・パルスィの証言書

宴会中にお猪口で唇を切ってしまった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏の水筒

陽皐瑠夏が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。ただし、彼女には効果がない。

蓋と容器がそれぞれ盃と徳利のような形状をしている。

片面に彼岸花、もう片面に黄緑色の鳥が描かれている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴の水筒

名琴が宴会の時に持参していた水筒。中身は酔い止め。

現在は警察の管理下に置かれている。陽皐の水筒と同じもの。

残留した液体から物質Yを検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・十年前の文々。新聞の切り抜き

十年前、転生管理委員会で起きた襲撃事件について書かれた記事。

 

※詳細(記事一部抜粋)

 “……警察は、事件の主犯格である鬼神正邪ら四名の人妖を確保。しかし、仲間の一人である鬼道酒華容疑者は依然逃走中である。現在、警察は彼女を指名手配し懸命の捜索に当たっている。だが、現状、鬼道容疑者について現在判明しているのは名前と顔のみであり、体格や身長、種族などの情報が不明瞭な状況の中での捜索は、困難を極めるものと推察される”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・人妖基本台帳

幻想郷に住む全ての人妖の基本的な情報が書かれた台帳。

被害者のことについても書かれていた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・委員長の日記

転生管理委員会の委員長の日記。

 

※詳細

“四月八日 天気、晴れ。ついに鬼道の尻尾を捕らえた。偶然とはいえ、私が席を立った隙に私の酔い止めを飲んだ結果、あんなに酔っぱらってしまうとは……。もしかしたら、この酔い止めは鬼に対して何か特別な力を発揮するのかもしれない。今度そちらの筋に確認してみるとしよう。とにかく、ようやく柿戸が鬼道だと判明した。……しかし、奴め、まさか十年前の真実を大胆不敵にも告発しようとは。自らの死期を早める行為だとは知らずに口を割ってからに。だが、これでようやくこの事件に片が付く。忌々しき反逆者の妖怪どもを根絶やしにできる日は近い。早速始末の手段を考えなければ。しかし、能力なしで鬼をどのように殺したものか……”

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華の告発文

十年前の事件の真相について書かれたもの。

ちなみにこれは複製品。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・委員長の能力

転生管理委員会の委員長の能力に関するメモ。

※詳細

委員長は「魂を抹消する能力を持っている」という噂が、

正邪の仲間内で立っていた。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・風の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雲と風の絵が描かれている。

飲み口の部分が少し欠けているようだ。

成分分析の結果、強いアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・華の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。彼岸花と川の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

鬼道酒華と茨木華扇の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

メディスン・メランコリーの指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・雪の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。雪の絵と月の絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

伊吹萃香の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口①

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・月の柄のお猪口②

宴会の場で使われていたお猪口。月の絵とすっぽんの絵が描かれている。

成分分析の結果、極めて強いアルコール成分を検出。

星熊勇儀の指紋を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鳥の柄のお猪口

宴会の場で使われていたお猪口。鶯色の鳥の絵と、赤い花の絵が描かれている。

成分分析の結果、微弱なアルコール成分を検出。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・事件前の現場写真

射命丸が撮影した写真。全部で二枚ある。

──────────────────

 

《人物》

 

【つきつける】──────────────────

・綾里真宵(19)

ぼくの助手。

倉院流霊媒道の使い手。今もなお修行中。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・八雲紫(??)

ぼくを幻想郷に連れてきた謎の妖怪。

スキマ、というワープホールを使うことができる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・四季映姫(??)

幻想郷の裁判長。紫さんの挑発に乗って検事になった。

色々とフクザツな事情を抱えていそうだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・小野塚小町(??)

法廷係官。

サボり癖がひどく四季検事にいつも怒られている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼道酒華(??)

今回の事件の被害者。

彼女に関する情報はまだ少ない。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・メディスン・メランコリー(??)

今回の事件の被告人。毒を操る程度の能力を持つ。

大人の女性に憧れている節があるようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・河城にとり(??)

刑事兼エンジニアの河童。

四季検事に怒られたせいか、機械いじりは慎むようになった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・名琴為人(24)

宴会の参加者の一人。自称物書き。

掴みどころのない印象を受ける。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・茨木華扇(??)

宴会の参加者の一人。

今は仙人をしているが、かつては鬼だった。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・星熊勇儀(??)

宴会の参加者の一人。でかいほうの鬼。

豪快な性格で小さなことは気にしない人のようだ。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・伊吹萃香(??)

宴会の参加者の一人。小さいほうの鬼。

見た目とは裏腹に酒のみ。常に酒の入ったひょうたんを携帯している。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・水橋パルスィ(??)

勇儀さんの友人。嫉妬深い性格で少し厄介。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・東雲璃月(??)

トノサマンオタクの鬼。真宵ちゃんと同調すると収拾がつかなくなる。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・陽皐瑠夏(??)

グルグルしたものが好きな鬼。

鈴くんにじゃれついては、毎回ウザがられている。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・鬼灯鈴(??)

背の小さな鬼。

少女のような見た目とは裏腹に、実は男の子。

──────────────────

 

【つきつける】──────────────────

・朝霧純透(??)

にとりさんの上司。今日はなんだか様子が変だった。

──────────────────



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法廷2日目 閉廷後 その2

 ぼくは法廷記録から、いくつかのデータを取り出した。

 

 「例えばこれ。もしにとりさんが、鬼殺の秘薬のデータを細かく調べていなかったら、毒が化合によってできることをぼくは知りませんでした。そして何より、この水筒の成分分析の結果。これがなかったら、真犯人に最後のとどめを刺すことはできませんでした。大丈夫です、にとりさん。あなたは刑事としても、科学者としても正しいことをできていますよ」

 

 「う、うう……盟友……ありがどおおおおっ!」

 励ますつもりで証拠を見せたら、今度は感極まって余計に強く泣き初めてしまった。真宵ちゃんが後ろに回って、なだめ始める。

 

 「……賑やかな人ね」

 メディスンさんはあきれ気味だ。

 「あはは……でも、真実を追い求めたい、という気持ちは誰にも負けていません。立派ですよ、彼女は」

 「……そうね」

 

 「うう……あんまり情けない姿を見せ続けるのもなんだ。……さて、そろそろ仕事に戻るよ」

 しばらく泣いて、満足したのか。にとりさんはすっと泣き止む。

 

 「さて、それじゃあ、私は諸々やらないといけないことがあるから、これで失礼するよ」

 「あ。私もこれで、色々手続きがあるみたいだから」

 メディスンさんも、にとりさんに伴って、部屋を後にする。真宵ちゃんは笑顔でメディスンさんに手を振っていた。

 

 「さて、ぼく達も帰ろうか」

 「そうだね」

 

 そう二人で話した次の瞬間、またもや入り口のドアの方から音がした。

 しかし、音が鳴ったきりで扉が開かない。なんだと思って扉を開けると、そこには猫背気味になって小さくなった四季検事がいた。

 

 「あ。四季検事……どうしました?」

 「べ、別に……なんでもありません!」

 

 尋ねてみると、四季検事はぼくの脛を悔悟の棒で思いっきり叩いて、そのまま走り去っていった。弁慶の泣き所というだけあって、強烈な痛みが走る。

 

 「痛ったあああっ!」

 「だ、大丈夫、なるほどくん!?」

 「う、うん。……なんなんだ、いったい」

 俯いた顔を上げるころには、四季検事の姿は見えなくなってしまっていた。

 

 

 

 【同日 午後11時57分 宿屋 縁側】

 

 ……眠れない。

 その日の夜。ぼくはなぜか寝付けずにいた。あの後、紫さんに再び会いに行ったが、まだ元の世界に返してくれないとのことだった。いつになったら帰れるか、すべては紫さんの判断次第なので、こちらとしてはたまったものではない。

 

 ……うう。少し頭が重い。気圧のせいだろうか。

 空を見上げると、月明りは雲に隠れてほとんど見えない。しばらくしたら、一雨来るのだろうか。

 

 隣の部屋からは、真宵ちゃんの寝言が聞こえてくる。すっかり夢の中のようだ。きっと、ミソラーメンを食べる夢でも見ているのだろう。

 

 うーん……体も精神も疲れているはずなのに寝付けないとは……これでは疲れが取れない。

 

 どうしたものかと、ぼんやり空を眺める。すると、いきなり目の前にスキマが現れた。それと同時に、酒瓶とお猪口が二つ落ちてきた。

 

 「どわああっ!」と変な声を上げながら、ぼくはそれをキャッチする。全部割れ物なのに、上から落とすとは……紫さんめ、何のつもりだ!

 

 姿の見えない紫さんに怒っていると、今度は縁側に座るぼくの隣に、またスキマが開いた。

 次の瞬間、「きゃあ!」と悲鳴と共に、人が降ってきた。

 

 「し……四季検事!?」

 スキマから降ってきたのは四季検事だった。尻餅をついてしまったようで、腰のあたりをさすっている。

 

 「い、痛たた……一体何が……。……って、な、成歩堂弁護士!?」

 「ど……どうも」

 四季検事は目を白黒させている。

 万年筆を握っているところを見るに、彼女は恐らく何か書き仕事をしていたのだろう。突然見知らぬ場所に放り出され、しかも目の前に散々裁判で戦ったぼくがいるのだから、慌てて当然だ。

 

 「はーい、こんばんは。お二方~」

 最後に、ぼく達の間に挟まるように、スキマが開き、紫さんがそこから顔をのぞかせた。

 

 「ゆ、紫! これはいったい何のつもりですか!」

 「何って……あなたが成歩堂さんと話したがっていたみたいだから、繋いであげただけの話よ」

 紫さんは、さも当然と言いたげな口ぶりだ。……そういえば、閉廷後、控室に来ていたな、四季検事。何か話したげだったようにも思える。

 

 「えっと、何か話があるなら聞きますよ、四季検事」

 「な、別に、私は何も……」

 四季検事はそっぽを向いてしまった。

 

 「わ、私はもう帰ります。まだ仕事も残っているので」

 四季検事は、万年筆をぎゅっと握ると、立ち上がって帰ろうとする。しかし、紫さんはそれを許すことはなく、去ろうとする四季検事の前にスキマを出現させると、再び元の位置に彼女を落としてしまった。

 二回も尻餅をついた四季検事は、さっきよりも痛そうに腰のあたりをさする。

 

 「何か話したいことがあるんでしょ? ため込んだままにするのは、精神衛生上よくないわ。きちんと話しきるまで、私ここからあなたを逃がすつもりはないから」

 紫さんはニッコリと笑みを浮かべた。悪魔だ。

 

 四季検事は、そんな紫さんを恨めし気に睨む。それに怯んだのか、はたまた空気を読んだのかは知らないが、「あ、それじゃあ私は一旦これでー」と言って引っ込んでしまった。

 縁側に二人、取り残される。

 

 宿屋から表通りに出る唯一の出入り口の方を見ると、大きなスキマが開きっぱなしになって、脱出を阻んでいる。言葉通り、四季検事を逃がすつもりはないようだ。

 

 「……ああ、もう! 話せばいいのでしょう! 話せば!」

 逃げられないと判断した四季検事は、もう諦めたようだ。

 続けて、ぼくの脇においてあった酒瓶とお猪口を見つけると、彼女はそれをひったくるように取って、中身をお猪口に注ぎ、ぐいっとあおった。

 

 「ああ、もう! イライラさせられますね、まったく!」

 ……相当荒れているようだ。

 

 「……話と言っても、何をどう喋ればいいのか」

 酒を注ぎなおし、それをしばらくちびちびとを舐めていた四季検事は、ようやくその重い口を開いた。

 

 「……迷い、揺らぎ……この数日で、私の中にそんな感情が生まれてきました。成歩堂弁護士。あなたに会ってからの事です」

 四季検事は、お猪口を両手に包むと、こちらを見た。目が少しうるんでいるのは、気のせいだろうか。

 

 「私は、ずっと師匠の教えこそが正しいと思っていた。……けれども、その考えを揺るがす出来事がこの数日であまりにも立て続けに起こりすぎた。一度は仲違いしながらも、確固たる絆をもって関係を修復した、吸血鬼の主人と人間の従者。……そして、信じていた部下による裏切り……私は、もう何を信じればいいのか……」

 四季検事は膝を抱え込むように俯いた。

盲目だった彼女の中に生じた迷い……ぼくは、同じような悩みを抱えていた人物を知っている。

 

 「……何年か前の話です。今のあなたとほぼ同じ話をしてきた男がいました」

 「……私と、同じ?」

 「四季検事。あなたの境遇もまた、あの男に似ている。彼は“勝利することこそがすべて”という師匠の教えを信じこみ、そして苦しんでいた。……あなたもそうなのではないですか?」

 「そ、それは……」

 四季検事は、苦しそうな顔をする。法廷で相対しているとき、彼女は何度か、今のそれと同じような表情を浮かべていることがある。

それを見た時、いつもぼくの脳裏には……“アイツ”の姿が浮かんでいた。

 

 「四季検事。ぼくが思うに、あなたの発言と行動は……どこか“ムジュン”しているんですよ」

 「む、ムジュン……?」

 

 「妖怪である朝霧さんや、河童たちで編成された捜査班。にとりさんに与えられた研究室……いずれの行動も、妖怪たちにとって益を与えることになります」

 「そ、それは……。よ、妖怪たちは食事をとる必要がない都合上、あまり浪費をしない傾向にあります。私はそれを利用して安い労働力を確保しているのであって……!」

 四季検事は苦虫を嚙みつぶしたような顔をした。本心で喋っているようには見えない。

 

 「それでは研究室の件とムジュンします。あそこの設備は素人目に見てもかなりのものでした。結構な額がつぎ込まれたのは明白です。安い労働力の為に妖怪を雇ったのに、その妖怪に多額の投資をするのは、明らかに相反する行動ではないですか?」

 「うっ……それは……」

 

 ぼくが話し終えると、四季検事は黙り込んで下を向いてしまった。

 自身の行動と発言のムジュンにやはり苛まれているように伺える。

 やはり、彼女は“アイツ”と同じだ。丁度二年前、ぼくと再開したばかりの時の“アイツ”と……。

 

 「……分からない。やはり分からないです。……ああ、どうやら私の頭にも毒が回ってきているみたいですね」

 四季検事は頭を抱えた。

 

 「そして私は……その毒の作用に気が付いていない。悪しき妖怪が減ったとして、それで何になる? 本当に幻想郷は平和になるのか? この世界のバランスは崩れないのか? ……そもそも、分け隔てなく接しようとしない長に、民はついてくるのでしょうか……? ……私は、少し視野が狭すぎるのかもしれません」

 四季検事はそう言うと、お猪口を縁側において立ち上がった。

 

 「……成歩堂弁護士。あなたはまだ、この世界に残るのですか?」

 「ええ。そうなると思います」

 「ならばまた、法廷で相まみえることもあるでしょう。……私の中に生まれた迷い、そして揺らぎ。決して心地いい物とは言えません。あなたと戦うことで、もしかしたらこれは徐々に数を増していくかもしれない……それでも。私はあなたと戦いたい。戦えば何かが見える……そんな気がするのです」

 四季検事の顔は、ほんの少し明るさを取り戻した。けれども、まだどこか不安げな要素を含んでいるようにも見える。彼女は今、変わろうとしているのだろう。

 

 「……法廷という場所は、弁護士と検事が全存在をかけて戦う。そうすることで、謎や疑問は少しずつ消えてゆき、最後にたった一つの真実が顔を出します。四季検事。あなたの求めるものが、法廷にあるというのならば……いくらでもお相手しましょう」

 「……ふん。望むところです」

 四季検事は、こちらに向かって黙礼すると、出入り口をふさぐスキマの方を見る。

 

 「紫! 悪趣味なあなたこのことです。どこかで聞いているのでしょう! もう話すべきことはありません。さっさと道を開けなさい!」

 

 夜空に四季検事の大声が響く。直後、スキマは観念したように閉じられた。四季検事は、「ふん」と鼻息を鳴らすと、そのままスタスタと立ち去っていった。

 

 かと思ったら、バックしてきて一言、「話を聞いてくれて……ありがとうございます」と捨て台詞を残すと、今度こそ去っていった。

 

 もう一度夜空を見上げる。すると、頬に水気を感じた。見ると、雨が降り出してきたようだ。次第に雨脚は強くなり、囂々と音を立てて大雨が降り始めた。

 

 慌ててぼくは部屋に戻ると、布団をかぶって眠りにつこうとする。隣の部屋からは、相も変わらず真宵ちゃんののんきな寝言が聞こえてきた。

 

 あ。そういえば、お猪口、回収し忘れていた。

そう思って、縁側の方を見ると、酒瓶もお猪口もきれいさっぱりなくなっていた。紫さんが回収したのだろう。

 

 布団をかぶりなおして、目を閉じる。

 きっとまた、近いうちに四季検事とは戦うことになるのだろう。

……四季映姫……彼女が答えに辿り着くことが、ぼくのここでの使命だ。彼女は、自身が納得する答えを見つけることができるのだろうか。考えたところで、結果なんて分かるはずがなかった。

 

 

 

 

「あともう少し……あともう少しで、彼女は答えに辿り着ける……私もそう信じているわ、成歩堂さん。……それにしても、このお酒、辛いわね」

そのころ、余ったお酒をちびちびと飲みながら、スキマ妖怪は雨の中を走って帰る四季映姫のことを見つめていたのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 【同日 午後11時59分 霧雨魔法店】

 

 「……ックシュン!」

 「お、どうした、風邪か?」

 「むうう……体調には万全を期しているはずなのだが……」

 成歩堂と四季映姫が二人で話をしている頃、魔理沙は件の“来訪者”を伴って帰宅していた。

 

 「誰かに噂されていたりしてな!」

 「……生憎、人様に後ろ指をさされるような生き方をしている覚えはない」

 「いやいや。案外わかんないもんだぜ? 今日だって、謝礼を拒んだ代わりにそんな珍妙な人形を受け取ったんだ。あの人達が噂していてもおかしくないぜ? ……しかし、何だってそんなもんを選んだんだ」

 来訪者の手には、ちょんまげ頭に日の丸の描かれた扇子を携えたいわゆる“フィギュア”が抱えられていた。思わぬ指摘に、来訪者はぎょっとしたかと思えば、頬を少しだけ赤く染める。

 

 「これは、その……たまたま目に入ったから選んだだけだ! 深い意味など……ない」

 「ほんとかー? なんだかごまかしているように見えるぞー?」

 「ご、ごまかしてなど……」

 「ああ。もしかしてお前、見た目に合わずこういうのが好きなタイプなんだろ? かーっ! やっぱお前もなんだかんだで男の子なんだな!」

 「だ、だから、これはそのようなアレでは……!」

 「恥ずかしがらなくていいんだって! かわいいところあんだなーお前も!」

 「ぬ、ぬうううううう……」

 恥ずかしさのあまり、来訪者は頬を自身のスーツと同じくらい赤く染めた。

 

 「……お。降ってきやがった」

 ひとしきり来訪者をからかった魔理沙は、ふと、雨が降り始めたのに気がついた。

 当の来訪者は、「からかうだけからかって、飽きたら放置か!」と一人内心文句を垂れる。

 

 「……強くなりそうだな」

 が、来訪者はその気持ちをぐっとこらえ、魔理沙の話に乗っかった。これ以上、フィギュアの話題を持ち出されたくない、という意味も込められていたりする。

 

 「そうだな。あーあ、この分だと、博麗神社の桜も散ってしまいそうだ。嫌な雨」

 魔理沙には、どうにもこの雨が不吉なものの前触れのように思えてならなかった。彼女の野性的な勘がどこかで警鐘を鳴らしている。そんな感覚であった。

 

 「む……博麗神社。今日も何度か耳にした単語だな……」

 「お。そういえば詳しく説明したことなかったな。博麗神社ってのはな、幻想郷の東の方の……言ってしまえば僻地にあるさびれた神社でー、霊夢っていうこれまた変わった巫女が……」

 

 博麗神社に興味を示した来訪者に、魔理沙は嬉々として説明を始める。

 来訪者は、やや食い気味な魔理沙の姿勢に、少し眉をひそめたが、やがてゆっくりと話に耳を傾ける。

 

 ふと、来訪者が窓の方に目をやると、外に雑に放置された花瓶が目に入った。そこには青い花が生けられている。

 

 (そういえば、彼はなにをしているのだろうか……もう久しく会っていないが……)

 目にした花の色から、彼もまた、自身の友人のことを思い出していた。

 

 

 

 「……ックシュン! ……縁側で体、冷えちゃったかな?」

 その頃、彼の友人もまたどこかの宿屋で、くしゃみをしていたのであった。

 

 

 

□第3話 逆転大宴会

おわり

 

 

 

 

―新しいエピソードが追加されました―




どうも、タイホくんです。第3話「逆転大宴会」これにて完結です。約二年半ほどかかりました。最初からお付き合いくださった方、ずいぶん時間がかかってしまい、申し訳ありません。

最終盤の四季映姫の「……迷い、揺らぎ(略)」のセリフは裁判1-3のナニガシ検事のセリフのオマージュ(というよりほぼコピペ)になっています。

また、「……ああ、どうやら私の頭にも毒が(略)そして私は……その毒の作用に気が付いていない。(略)私は、少し視野が狭すぎるかもしれません」のセリフは、東方花映塚・メディスン対四季映姫の際の映姫本人のセリフのオマージュです。
花映塚では、このセリフをメディスンに対して放ち、説教をしていましたが、本作では映姫自身に対する戒めとして放たれる形になっています。個人的に気に入っているオマージュです。前者は割と分かりやすめのオマージュですね(ほぼコピペだからだろうけど……)。

そして、最後に出てきた来客とは……? 出番まではもう少しかかりそうです。

さて、お次は第4話。東方を少し知っている方なら、タイトルから誰がメイン格に据えられるかはお察しだと思います。まあ、そういうことです。

ところで4話についてですが……謝っておかなければならないことがあります。
実は、結局3話の完結までに一文字も書き始められておりません。それどころか、プロットすらできていません。つまり、ストックゼロの状態です。
エイプリルフールとかじゃなくてマジの奴です。
なんだかんだ言いつつ、少し進めて放置した状態でこの日を迎えてしまいました。
言い訳のしようがありません。

と、言う事で、待っていた方がいらっしゃったら申し訳ありませんが、第4話の投稿は、本文及び、証拠品用の挿絵完成まで延期させていただきます。ようは休載です。

どれくらいの時間がかかるか正直分からないので、連載開催時期は未定とさせていただきます。
ですが、一度書き始めた以上、想像以上に読んでくださっている方がいる以上、いつか必ず完成させて戻ってまいりますので、どうかそれまでお待ちいただければと思います。

急に差分が大量投稿され始めたら、連載再開の合図と思っていただければと思います。

必ず戻ってまいります。

では。

p.s.
普段はあまりしないお願いをします。もしよければ、ちょっとでいいので感想をお恵みください……。モチベにさせていただきます。気が向いたらでいいのでどうか……。


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