ニセコイーNEXT GENERATIONS (waa)
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第1章 プロローグ
アヤマチ


ニセコイの原作のその後の話です!
原作の最終回で千棘が小咲にウェディングケーキを依頼した後から始まります
アドバイスや感想等を頂けると幸いです!




俺の名前は一条楽

今は子どもの頃からの夢だった公務員に付き

忙しい毎日を送っている

そしていよいよ来週は

高校3年の時から付き合ってきた千棘との結婚式

 

あいつの笑顔が見たくて、一緒にいるのが楽しくて

俺は小野寺ではなく千棘を選んだ

それは今でも思っているが

あの時の選択が正しかったのかモヤモヤすることがたまにある

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「ダーリン! ウェディングケーキを作ってくれる人が見つかったわよ!」

 

「おーー ほんとか! 」

 

「それがね なんと小咲ちゃんが作ってくれるの!!

楽しみよね〜」

 

「おーー そっかそっか〜」

「っっって!?小野寺が!!!!!!」

 

「う、うん どうしたのよいきなり」

 

「小野寺は高校の頃俺のことが好きだったんだぞ

そんな人のウェディングケーキ作るって…」

 

「うーん、あの子は了承してくれたわけだし大丈夫大丈夫!!」

 

「小野寺が断ると思うか?

もっと人の気持ちを考えろよ!!」

 

「はぁ?? 考えてるわよ!

それにもう決まったことなんだから

口出ししないで!」

 

「、、、とりあえず俺も小野寺と話してみるわ」

 

「なによ、そういう細かいことばっか気にして

話したかったら話せば?」

 

「お、おい! ケータイ投げんなよ、、、」

 

、、、、、、、、、、、、、、、

結局小野寺は俺たちのウェディングケーキを作ってくれた

そして結婚式当日

 

「小野寺!! ありがとな 今日来てくれて

あとケーキもありがとう!」

(小野寺久しぶりに会ったけど

なんか大人っぽくなったなぁ)

 

「ううん、私がどうしても作りたくて

一条くん結婚おめでとう!」

 

「ああ、ありがとな!」

 

「小咲ちゃん〜 どうだった??今日!」

 

「うん!楽しかったよ!

千棘ちゃんおめでとう!

一条くんを幸せにしてあげてね」

 

「し、しょうがないわね〜〜」

 

「おい、おまえその言い方はねぇだろ!」

 

「なによあんた、冗談よ冗談」

「それよりさ!小咲ちゃん!! 聞いてよ!!」

 

そのあと、小野寺は千棘から俺たちの高校卒業後の話をたくさん聞かされた

 

[翌日]

「おまえなぁ〜

小野寺に俺たちの話をすることはないだろ」

 

「はぁ?なんでよ」

 

「言っただろ

小野寺は俺のことが好きだったわけだから

そういうの聞かされたら嫌だろ」

 

「な、なによ!

あんたに小咲ちゃんの何が分かるのよ」

 

「分かるよ!

俺だって高校の途中までは好きだったんだから…」

 

「どーせ、私より小咲ちゃんと結婚すればよかったとか思ってるんでしょ!」

 

「ち、ちげぇよ!!」

 

「じゃあいいじゃない!

あんたってほんと昔から細かいのよね」

 

「な!逆におまえは自分勝手すぎるんだよ!

もっと人の気持ちをだなぁ」

 

「うっさいわね!!!!!!」

(ペチンッ)

 

「いたっ 叩くことはないだろ!」

 

「ふん、もう知らない

小咲ちゃんの所に行けば」

 

「行かねぇよ! 場所もわかんないし」

 

俺と千棘は高校卒業してから正式に付き合ったが

あの時から 心の中で何かがもやもやしている

 

、、、、、、、、、

結婚式から3日後、それは突然のことだった

 

「楽!わたしね!!

アメリカで新しい仕事が決まったの!」

 

「お!ほんとか! すげぇじゃん!」

 

「うん!それでね!

明後日にはアメリカ行って面接なの!」

 

「そうなのか!がんばれよ!!

って明後日!?!?」

 

「うん!

引越しとかはあんたの家の人達にやらせなさい!」

 

「お、おい!待てよ!

竜たちは今忙しいんだよ」

 

「はぁーー?

いつも暇そうにしてんのに!?」

「じゃあ舞子くんとかでも呼んで」

 

「あいつらも用事とかあんだろ!

おまえアメリカに行くならもっと早く言えよ」

 

「突然決まったからしょうがないでしょ!

とりあえずまかせたわよ!」

 

「お、おい! さすがに自分勝手すぎるだろ

せめて一緒に頼みに行くとかないのかよ」

 

「私は忙しいんだけど

てか早くお母さんに連絡しないとーー」

 

「待てよ! 千棘ーー!」

 

[翌日]

「ったく!あいつは」

 

「ただいまー! 聞いて、ダーリン!

お母さんと面接終わるまで一緒に住めるって!」

 

「おー よかったな!!

それで引越しの件なんだけどさ

結局誰も見つからなくて……」

 

「はぁ?何やってんのよあんたは

全くこれだからもやしって言われるのよ」

 

(いらっ)

「おまえ人に迷惑かけといてそれはねぇだろ!!」

 

「はぁ? 迷惑ってこれはあんたの仕事でしょ!」

 

「俺たちの仕事だろうが!!

おまえいい加減わがまま直せよ!」

 

「うっさいわね!!!

し、しょうがないじゃない!」

 

「ほんと高校の頃からそうだよな

人に迷惑かけたなら

謝ることぐらい出来ないのかよ」

 

「!!」(ペチッッ)

「もう知らない!」

 

「お、おい!!」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

なんと千棘はその日のうちに

アメリカに帰ってしまった

あいつはあの時から何も変わっていない

自分の都合が悪くなるとすぐに逃げる

 

高校の頃、俺は心配で何度も追いかけたのだが

大人になると相当甘やかされたんだなぁって思う

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「はぁーー どうすりゃいいんだよ

千棘がアメリカ行ってからもう3日かー」

「せめて連絡ぐらいはしろよな、、、」

 

「とりあえず疲れたからどっかの店でも寄るか」

 

 

俺はデパートに来ていた

家具を買いに来たのだがその前に疲れたから

とある飲食店に入った

 

「いらっしゃいませーー」

「何名様でしょうか? え?」

 

「あ、1人です え?」

 

「いっ一条くん??」

 

「おのでら~~??」

 

「一条くんなんでここに??」

 

「いや、たまたま入って見ようかなって思って」

「小野寺ここで働いてたんだな」

 

「うん、働き出したのは最近だよ」

「あれ? そういえば千棘ちゃんは??」

 

「あぁあいつはいねぇよ

またアメリカ帰っちゃった」

 

「え、何かあったの??

もしかして喧嘩?? どうしよ〜」

 

「ま、まてよ〜 そんなんじゃないから!

あ、そうだ この前はありがとな」

 

「え あ、うん いいよ」

 

「今日さ ちょっと時間あるか?」

 

「あっ ちょっと待ってね

あと10分で終わるから!」

 

、、、、、、、、、

「おまたせ~ ごめんね、待たせちゃって」

 

「いいや 全然いいよ!

それより悪ぃな

結婚式でのお詫びを言いたくてさ」

 

「お詫び??」

 

「ケーキ作ってもらってさ 辛かったよな

小野寺からしたら初恋の子の

ウェディングケーキ作るってことだし、、、」

 

「、、、そんなこと、、、」

(ばれちゃってたんだ……)

 

「ご、ごめんな なんか千棘といて

あの時の小野寺の気持ち分かったっていうか

その〜〜 ほんとにありがとう!」

 

「そ、そうなんだ、、、」

(一条くん、、、

もっと早く分かってくれてたらなぁ)

「あのケーキはね高校の頃に一条くんと一緒に

作ったことを思い出しながら作ったんだよ」

 

「へぇーどうりで俺の味がしたんだなぁ〜」

「すごく美味しかったぜ!」

 

「うん/// ありがとう一条くん」

 

「小野寺料理上手くなったんだな」

 

「うん、練習したんだ

千棘ちゃんは作ってくれるの?」

 

「いいや、あいつの料理は変わってないよ、、、」

 

「そ、そっかー」

 

「今日さ、家具を買いに来たんだけど

一緒に見てもらってもいい?」

 

「あ、うん いいよ」

「私今日もう用事ないし」

 

「ほんとか!! じゃあ行こうぜ!」

 

「うん!」

 

((なんか高校の頃を思い出すなぁ))

 

、、、、、、、、、

「お!着いたぜ家具屋」

 

「うん、それにしてもお引越し大変だね」

 

「まぁな 今日はありがとう、手伝ってくれて」

 

「ううん、私暇だから!

それより一条くん何買いに来たの?」

 

「ああ、今日はベットだ

ふかふかのがいいなぁ」

 

「ベッ ベットかぁぁ」

(ベットって千棘ちゃんが寝るんだよね、いいなぁ)

 

「?? お!あったぞ!」

 

「わぁ 一条くん!このベット柔らかいよ!」

 

「お!ほんとだな! 値段は高いけど」

 

「そうだね 予算とかあるの??」

 

「ああ、まぁな

他にもいいのがないか回って見ようぜ!」

 

「うん!」

 

、、、、、、、、、

「あ!見てよ!この机かわいい〜」

 

「おーーこのイス動くのか!

便利になったなぁ」

 

「そうだね、スマートフォンになったし…」

 

「あ、そうだ! また連絡先交換しようぜ!

前の消えちゃったし……」

 

「う、うん!!」

(連絡先ぐらいいいよね、、、友達だもん)

 

「お! メガネあるぜ かけてみるか!」

 

「ふふっ 一条くんやっぱそのメガネ面白い!!」

 

「なんかこうしてるとクリスマス思い出すな」

 

「うん、私も!

こうやって雑貨回ったね

あの時は楽しかったなぁ」

 

「ああ、俺もあの時はすごい幸せだと思ったよ」

 

「え、そそそそうなんだ///」

(しあわせ///)

 

「え、あぁそうなんだよ/////

なんかまだ恥ずかしいな、こんな事言うの」

 

「ふふっ 私も恥ずかしいよ」

 

「あの時は一緒に歩いてるだけで

ドキドキしてたもん」

 

「小野寺…… なんかほんとにごめんな

あの時に気付いてたら、、、」

 

「、、、、、、」

(そういうこと言うから諦められないよ…)

「あ!一条くん このベット予算内だよ!」

 

「お!ほんとだ!! どれどれ?」

(お!いい感じじゃん!)

 

「どれどれ うん!ふかふか!!」

「実際に寝て確かめてみよ!」

 

「そうだな! よし!」

 

「………」

(やべぇ、小野寺が隣に!!

とっとにかく隣見ないように!)

 

「………」

(一条くんが隣に寝てる??

え、どどどどうしよーーーーーー)

 

「ふっふかふかだな!」

 

「うっうん いいねこのベット」

 

「………」

(小野寺なんで降りてくれないんだ??)

 

「………」

(一条くん早く降りてよーーーー)

 

「これにしようかな〜」

 

「そそそうだね!」(チラッ) 「/////」

(一条くんの横顔見ちゃった!

ど どうしよう、まだ大丈夫だよね……)

 

「/// よし!おれお会計行ってくるわ!」

 

「う、うん!」

(はぁ、、、

私なんでまだこんなに未練あるんだろ……)

 

、、、、、、、、、、、、

「今日はありがとな!

ほんとに助かったぜ!!」

 

「いいよ! でもよかったね

ベットの設置業者さんが全部やってくれて」

 

「ああ、それはすごい助かるんだけど

でもまだやらなきゃいけないこと多くてさ」

 

「そ そうなんだ」

(さすがに家まで行くのはなぁ)

 

「小野寺、もし良かったら手伝ってくれないか?

お礼に夜ごはんもご馳走したいし!」

 

「え、、、」

 

「あ、、、」(やべっ)

「ご ごめん! 嫌だよな

俺と千棘の家に来るとか ほんとにごめん」

 

「え、あ ううん 私は別にいいから!

そんなに気にしないで!!」

 

「え、いいのか??」

 

「うん!」

(うん?これって行く流れ? どうしよ!!

でも1回だけ行ってみたいなぁ)

 

「ありがとう!!

小野寺には迷惑かけてばっかでほんとごめんな」

(そっか………

もう俺のことはケリを付けたってことか…)

 

「何時に行けばいいのかな?」

 

「うーん、取り付けが終わってからだな」

「準備できたら連絡するよ!」

 

「うん! わかった!」

(いいよね、、、これくらいは)

 

 

千棘といる時のモヤモヤは

小野寺といるとなくなる

まだ俺は迷っているのかな、、、

もう今さら遅いのに…………

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

私の名前は小野寺小咲

中学、いやそれよりずっと前から

わたしは一条くんに恋をしていた

隣にいてくれるのが嬉しくて温かくて

一条くんの素朴な優しさが、ずっと好きだった

 

でも高校3年の夏

一条くんは私じゃなくて千棘ちゃんを選んだ

私は最初からそうなるってわかってたけど

やっぱ悲しくて、、、、、、

こうして私の長かった初恋が終わった

 

、、、、、、はずだった

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「おー! いらっしゃい、小野寺!」

 

「おじゃましまーす」

「わぁー広いね〜」

 

「千棘のやつ広い家に住みたいって聞かなくてさ

俺は普通の家に住みたかったけどなぁ」

 

「千棘ちゃんの意見聞いてあげるなんて優しいね」

(千棘ちゃんいいなぁ)

 

「い、いや 聞かないとあとが怖いから笑」

(殴られるか、後で愚痴言われるからな)

 

「?? あ!ベットいい感じだね!」

 

「ああ、ありがとな 一緒に選んでくれて」

「いや〜〜

小野寺が手伝ってくれなかったら大変だったぜ」

 

「ふふっ 私はいいよ

なんか久しぶりで楽しかったから」

 

「じゃあ手伝ってくれたお礼に

今日はごはんをご馳走するよ!」

「そこで待っててくれ!」

 

、、、、、、、、、

「わぁ 一条くんのごはん久しぶりだな」

 

「味はどうだ?」

 

「うんうん! おいしいよ!」

(しあわせーー

これを毎日食べられる千棘ちゃんが

ほんとに羨ましい……)

 

「そっか、よかった〜

でもやっぱ盛り付けは小野寺の方が上手いな 」

 

「そ、そうかな//」

 

「今度また一緒に料理しないか?

色々教えて欲しいし!」

 

「うん!!

将来のためにも一条くんの技術を学びたい!」

 

「あ、そっか パティシエになるんだもんな!」

 

「一応もうなってるけどね(笑)

まだまだ新米だけど」

 

「あ、わりぃ! そうだったな(笑)」

(そっか 小野寺も前に進んでるんだ)

 

「そういえば一条くんは?

公務員になったんでしょ」

 

「ああ、でも家業の方もあるからなぁ…」

 

「え、そうなんだ

うちは少し違うけど家業の方は

春が継ぐことになってるんだ」

 

「へぇー 俺も兄弟がいたらな」

 

「ふふっ確かに」

(もうこんな時間かー

もっと一条くんと話してたいなぁ)

 

(もうこんな時間かー

もっと小野寺と話してたいなぁ)

 

 

、、、、、、、、、

「一条くんこのダンボールは?」

 

「ああ、そこに置いといてくれ」

 

「うん!」

 

「よし!こんなもんか!」

「もうだいぶ終わってきたな

うーん、でもなんか物足りないなぁ」

 

「一条くんこっちも終わったよ

この時計をそこの壁に飾ろうと

思うんだけどどうかな?」

 

「お!いいね!」

(それだ!!)

 

「よし!」

 

「終わったーー」

 

「お疲れ様、一条くん」

 

「ありがとな、手伝ってくれて」

 

「ううん、、、」

 

「そういや小野寺って電車?」

 

「うん、終電までまだ結構あるよ」

(私何考えるんだろ、、、)

 

「じゃあもう少し話してくか?」

 

「うん、いいよ」

「なんかこうしてると高校を思い出すね」

 

「あの頃はほんと毎日大変だったよな」

 

「うん、みんな元気かな

久しぶりに会ってみたいよね!」

 

「そうだな! 高校も行ってみたいし」

「そういや秘密の場所ってまだあんの?」

(なんか今日はやけに高校の頃を思い出すな

あの時は小野寺に恋をしてて、、、)

 

「うーん、しばらく行ってないからわかんない」

(あの日から行けてないよ、、、

行ったら一条くんを思い出すから、、、)

 

「小野寺ってさ

今思えば結構俺に気持ち伝えてたよな」

 

「え!そそそそうだね///」

 

「なんであの頃気づかなかったんだろ」

 

「、、、ねぇ一条くんはいつから

千棘ちゃんの方が好きになったの?」

 

「うーん、それがわかんないんだよ

なんとなくとしか……」

 

「そうなんだ、私もなんとなくだなぁ」

 

「、、、俺さ今でも分からなくなることがあるんだ

自分の気持ちが………」

 

「千棘ちゃんと一緒にいた方が楽しいんでしょ」

 

「……」

(確かにあいつといるのは楽しいし

好きなんだと思う)

 

「??」

 

「なぁ小野寺はさ

高校の頃俺といると楽しかったか?」

 

「うん!楽しかったよ!」

 

「宮本といるときは?」

 

「るりちゃんや千棘ちゃんといる時も楽しいよ」

 

「じゃあ俺といる時だけに思える感情

とかないのか??」

 

「え、、、 うーーん なんだろうなぁ」

(一条くんといる時だけに……

学校でみんなと話してる時に

るりちゃん達には思えない感情……)

 

「俺さ、あいつといると楽しいんだけど

それって小野寺や集たちに対しても思うんだよ」

 

「一条くん??

やっぱ千棘ちゃんとなんかあったの?」

 

「いやー今回はあいつがわがままでさ

いきなりアメリカに帰っちまって、、、」

「思えば高校の時もそうだったな」

 

「あーそうだったね

私と一条くんで探しに行ったね」

「あの時、千棘ちゃんに私の気持ちバレちゃって

それで千棘ちゃんが傷ついて、、、」

 

「それは違うよ、小野寺

千棘と長くいると分かるけど

あいつは気に入らないことがあると拗ねるんだ」

 

「え、そうなの!」

(じゃあ今回も喧嘩で拗ねてアメリカに??)

 

「ああ、なんか毎回助けに行くのも

あいつの為にならない気がしてさ」

 

「そ、そうなんだ」

 

「あ わりぃな、こんな愚痴聞かせちゃって!

そろそろ終電だよな!」

 

「ううん!私はいいよ、、、」

(もう帰らなきゃ、、、

これ以上先に進んだら戻れない!)

 

「お、おう! ほんとにごめんな!

なんかまたお詫びしたいな」

 

「ふふっ いいよ、お詫びなんて」

(、、、今日は一緒にいられるだけで

幸せだったからいらないよ………)

(しあわせ??)

 

、、、、、、、、、

 

「またね!一条くん!」(ガチャッ)

 

「………」 (何考えてんだ、俺は…)

「おい、待てよ!小野寺!」

 

「え、一条くん!?///」

 

「あ、ごめん///

そのやっぱなんかお詫びしたくて、、、」

(こうしてるとクリスマスを思い出すな

あの時は小野寺と気持ちが繋がって嬉しくて

すごく幸せな気持ちになれたんだっけ……)

 

「そ そっかー

じゃあ一つだけ聞いてもいいかな?」

 

「お、おう!」

 

「一条くんは千棘ちゃんといて幸せ??」

 

「ああ、もちろん……」

(千棘といて幸せに感じるのは

一緒に話したり、遊んだりして楽しかった時……)

「昔、小野寺は俺といて幸せだった??」

 

「あ、うん! 高校の頃は一条くんと会うだけで

幸せな気持ちになれて、、、」

 

「そっか、俺もだよ

あの時は小野寺といてすごく幸せでさ、、、」

(小野寺といて幸せに感じるのは

同じ空間を共有した時、話してなくても………)

 

「私ね、一緒にいて幸せに感じるのは

一条くんだけなんだ、だからね………

一条くんが1番好きなのは千棘ちゃんだよ!」

 

(なんでそんな辛い笑顔するんだよ、、、)

「小野寺、、、」

 

「、、、一条くんなんで泣いてるの?」

 

 

俺は小野寺を振ったあの時と同じ涙を流していた

それは後悔の涙だった

 

「わかんねぇ、、、 いや、今なら分かる」

 

「一条くん、、、」

(だめだよ、、、

そんな涙したら我慢できなくなっちゃう…)

 

「小野寺、俺やっぱおまえに謝りたいよ…

なんでもするからなんかないのか、、、」

 

「、、、、、、」

「1つだけ……………」

(お願いならあるよ あの時からずっと、、、

でもだめ、言ったら全部壊れちゃう……)

 

「うん、なんだ?」

(この願いを叶えたら終わりにしよう

じゃないと全部壊れてしまうから…………)

 

「好きって、、、1番好きだよって、、、

最後に言って欲しいの、、、」

(私なにしてるんだろ、もう分かんない

ただもう後戻りできないんだ……)

 

 

「小野寺………」

「………………」

「好きだよ、、、

小野寺のことたくさん傷つけて、、、」

「でも好きなんだ、一緒にいるだけで幸せで

ずっとこの時間が続けばいいなって!」

 

「、、、」

 

「ごめん……… 言っちゃダメなんだ」

「でも 好きだよ、1番好きなんだ、、、」

 

「、、、」

 

「、、、」

 

そこからしばらく沈黙が続いた

二人とも無言で涙を流した

すれ違った時は決して元には戻らない

だからこそ、もう後悔はしたくなかった

 

 

「一条くん、、、わたし、、、」

 

「小野寺、、、」

 

 

 

「終電、、、過ぎちゃった、、、」

 

「そっか とりあえず中に入るか、、、」

 

「うん……………」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

この日、俺と小野寺は互いのすれ違った

日々を悔やむように、たった1晩だけ1つになった

この日を最後にもう二度と会うことはないだろう

だからこそより深く愛し合った………………

 

 

その日2人はたった1度だけ結ばれた、、、

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

<翌朝>

「小野寺、気をつけて帰れよ!」

 

「うん、じゃあ 一条くん、さようなら」

(もう「またね」って言うことはないんだ)

 

「ああ、ありがとう 小野寺」

(もう「おはよう」って言うことはないんだ)

 




15年前、俺と小野寺が結ばれた日
あれから小野寺とは会ってない
千棘も小野寺とは連絡をとってない

噂では小野寺は結婚したらしい
子供も産まれたそうだ

(絶対幸せになれよ、、、小野寺、、、)



15年前、私が一条くんと結ばれた日
あれからは1度も会っていない
千棘ちゃんとも罪悪感から疎遠になった

噂では一条くんと千棘ちゃんとの間に
男の子が産まれたらしい

(一条くん幸せになってね、、、、、、)


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第2章 再開編
ジセダイ


ニセコイ最終巻の読み切りの続きからスタートです!
弥柳紗咲、小咲は離婚してるので苗字が元に戻っています
桐崎千棘の苗字も家の都合で変わっていません
→ほんとはそっちの方が分かりやすいだけです(笑)

*読み切りの内容は
弥柳紗咲と一条伯が出会ったという話です





わたしの名前は小野寺紗咲

旧姓は弥柳紗咲

子どもの頃にお母さんとお父さんは離婚して

今は春おばさんの家で暮らしています!

 

先日、わたしは凡矢理高校に入学しました

入学してから1週間

学校にも慣れてきたんだけど……

 

紗咲「あ、伯くんおはよう」

 

伯「お、おう おはよう!」

 

彼は一条伯

この高校でのわたしの初めての友達

そしてこの高校での唯一の友達……

 

集英組、ビーハイブの人たち

「「「「ぼっちゃーーんん!!」」」」

 

伯「ぎゃああああ〜〜」

 

彼の父はヤクザのボス

母はギャングの元ボスの娘

だからなかなか友達ができなかった

 

紗咲「ふふっ 大丈夫?」

 

伯「あぁ、ごめん

もーー いやだよ!!こんな生活!」

 

で彼といるわたしも近寄り難い人に……

かといってそれで離れるのも嫌だし

伯くん、根はいい人だしなぁ…………

 

紗咲「そういえば今日からだよね

うちでバイトするの」

 

伯「あぁそうだな、よろしく!」

 

紗咲「うん!」

 

伯「いいのか?紗咲

俺といると友達できないんじゃ、、、」

 

紗咲「ううん いいの、気にしないで!」

 

伯「そ、そっか、、、」

「紗咲ってほんと優しいよな〜」

 

紗咲「えへへ お母さんの方が優しいし

わたしなんてまだまだだよ!」

 

伯「そうか??」

(お母さんどんだけ女神なんだよ……)

 

紗咲「お母さん今どうしてるかな〜」

 

伯「あーー 今は家にいないんだっけ」

 

紗咲「そう、最近忙しくて電話も出来てないの

早く高校のこととか話したいなぁ」

 

伯「そ、そっかー」

(友達が俺だけって知ったら悲しむと思うぞ)

 

紗咲「今日バイトなんでしょ

一緒にうちまで帰る?」

「あ/// そ その〜!!

伯くんがよければだけど…」

 

伯「え/// 俺は別にいいよ//」

 

紗咲「///」

(なんだろうな〜

なんか一緒に歩いてると落ち着くなぁ)

 

伯「……」

(やべぇ、なんも話題が思いつかねぇ〜)

 

、、、、、、、、、、、、、、、

紗咲「あ、着いたよ!」

 

伯「お、おう…」

(結局なんも話せなかった……)

 

 

わたしは小野寺春

今は和菓子屋おのでらの店長をしてます

それとお姉ちゃんから紗咲を預かっています

 

わたしのお姉ちゃん

小野寺小咲は昔

伯くんのお父さん一条楽と両思いの仲でした

5歳の時に両思いになり、結婚の約束をしたけど

1度はお互いを忘れてしまって

でもそのあと中学で再開して

また両思いになってしまったというすごいお話

 

結果は一条さんが千棘さんに心変わりしちゃって

お姉ちゃんは失恋、、、

ひどく傷心して、そのことを忘れるために

今は各地を旅しながらパティシエをやってる…

 

 

春「あ、2人ともいらっしゃい!」

「ってえ! 2人もうそんな仲なの!!」

 

紗咲「ち、ちがうよ!!//////」

 

伯「///////」

 

紗咲「お、おばさん///

今日は伯くんの初バイトの日でしょ!」

 

伯「あ、えっとーよろしくお願いします!」

 

春「そうだったわね 早速お願いね」

 

紗咲「おばさんわたしは?」

 

伯「紗咲って料理できんのか?」

 

紗咲「えっ! う、うん 一応…」

 

伯「??」

 

春 「紗咲はね、中学の時に

全国料理コンテストで連覇してんのよ」

 

紗咲「お、おばさん!

あれはお母さんに猛特訓させられたからで…」

 

伯「まじか、、、す、すげぇ」

(てかすごすぎるだろ…連覇って、、、)

「俺お菓子づくり以外は全然ダメなんだよなぁ…」

 

春「伯くんもお菓子づくりだけはすごくてね

まるで一条さんみたいに」

 

伯「そんなことないですよ!

そういや紗咲って親父は?」

 

紗咲「………」

 

春「あ、紗咲のお父さんはいないのよ……」

 

伯「えっえぇぇぇーーーーーーーーーー」

「ご、ごめんなさい!!」

 

紗咲「う、ううん! いいの!」

「子どもの頃の話だからもう慣れたよ」

 

春「あ、そういえばさっき

あんたのお母さんと電話つながったわよ」

 

紗咲「ほんとに??

わたし久しぶりに話したいなぁ」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

紗咲「もしもし」

 

小咲「もしもし

あ、紗咲!元気だった?」

 

紗咲「うん!!久しぶり!」

「わたしねお母さんと同じ高校に通ってるんだ」

 

小咲「え、凡矢理高校??……………」

「そ、そうなんだ……」

 

紗咲「うん、あとね! お友達もできたよ」

 

小咲「へぇ〜 よかったね!」

 

紗咲「えへへ〜 ねぇ、そういえばさ

お母さん次はいつこっちに来るの?」

 

小咲「うーん、仕事が終わり次第かな」

 

紗咲「そっかー」

 

「あ、伯くんごめんね 待たせちゃって」

「じゃあお母さんまたね!」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

紗咲「お母さん早く帰ってくるといいなぁ」

 

伯「その気持ち分かるぜ

俺も母さん家にいないからさ」

 

紗咲「そうなんだ、、、

お互いお母さん早く帰って来てくれるといいね!」

 

伯「ああ」

 

春「あんた達そろそろバイト始めるわよ!」

 

紗咲、伯「はーい」

 

 

この2人を見てると

お姉ちゃんと一条さんを思い出すなぁ

まぁ2人の子どもなんだもんね、、、

あれ?電話だ

お姉ちゃんから??

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

もしもしお姉ちゃん??

え、分かった!!

うん!伝えとく!!

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

やった!!!

お姉ちゃんが来週から帰ってくる!

久しぶりだなぁ、この町で会うの

紗咲には当日まで内緒にしとくか!

 

 

<1週間後>

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

なにぃーー

来週には帰るだと!?

 

おまえまた取引先とトラブルかよ……

まぁそうなるとは思ってたけど

とりあえず次はしばらく凡矢理にいられそうだな

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

俺は地元のヤクザ「集英組」の2代目だ

この肩書きのせいで公務員を辞めさせられちまった

はぁ〜〜

 

ちなみに千棘は家を継がずに

ファッションデザイナーとして世界を飛び回ってる

俺はあいつのスケジュールを管理したり

時には一緒に海外に行って仕事することもある

俺たちのニセコイ関係は確かに役に立っていて

ある意味ホンモノになったのかもしれない…………

 

 

「はぁーーーー」

 

伯「なんだよ、親父 朝から元気ねぇな」

 

楽「あぁ、来週から母さんが帰ってくるぞ」

 

伯「まじかよ、相変わらずいきなりだな」

 

楽「まぁいつものことだし」

「それより伯、バイトは慣れたか?」

 

伯「おう! バイト先の友達に教えてもらってさ」

 

楽「それにしてもよく高校生を雇ってくれるとこが見つかったな〜」

「てかうちのことバレないようにしろよ」

 

伯「あ、もうバレてるぞ」

「その上でのOKだ」

 

楽「なに!? そんないいとこなのか」

 

伯「あぁ、店長もすごい優しいし

あと、、、///」

 

楽「??」

(なんだ? 顔真っ赤にしちゃって)

 

伯「あ! 親父もぜひ来てって言われたぜ」

 

楽「え!いいのか??

どんだけ優しいんだよ…その店」

「よし!じゃあ今から行ってみるか!」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

伯「ここだぜ!」

 

楽「え」 (和菓子屋おのでらって…………)

「…………………」

 

伯「?? とりあえず入ろうぜ」

 

紗咲「あ、いらっしゃい!」

 

伯「おう/// 今日は親父を連れてきたんだ」

 

紗咲「あ、こんにちは」

(この人が伯くんのお父さんかー)

 

楽「あぁ、こんにちは!」

 

春「あ!一条さん!!」

 

楽「げっ 春ちゃん」

 

伯「え、親父と春おばさんって知り合いなの!?」

 

紗咲「び、びっくり……」

 

楽「まぁな 同じ高校の後輩だったんだよ」

(なるほどな、どーりで伯がバイトできてるわけだ)

 

春「お久しぶりです、一条さん!」

 

伯「ほんと舞子先生といい、この街狭いな」

 

紗咲「あれ?春おばさんの先輩なら

わたしのお母さんと同級生ってことですか!?」

 

楽「お母さん!?!? !?!?

あの〜 君のお母さんってまさか………」

 

紗咲「えーと、名前は小野寺小咲です」

 

楽「、、、そっか、、、」

(この子が小野寺の子どもか〜

小野寺と誰かの子……

ってなんで俺が嫉妬してんだよ!!)

 

春「、、、、、、、、、」

(そりゃそういう雰囲気にもなるわ)

「とりあえず伯くんバイト始めるわよ」

 

伯「あ、はい!」

 

紗咲「わたしも手伝います!」

 

あの子が小野寺の娘か、、、

噂には聞いてたけど実際に会うのは初めてだな

 

それにしてもよく見ると小野寺に似てるなぁ

優しいとことか気配りできるとこ

外見もすごい似てるし………

伯とあの子を見てるとなんか懐かしいな

なんでだろ????

 

 

楽「春ちゃん、小野寺は元気か?」

 

春「あ、はい」

(多分もうすぐ家に着く頃かな)

 

楽「そっか、、、」

(……………)

「わりぃ、春ちゃん

俺今日は帰るわ、邪魔しちゃ悪いし」

 

春「別に構いませんけど、、、」

 

楽「ごめんな、春ちゃん」

「伯、しっかりやれよ!」

 

春「あ、家の方の玄関から出てください!

店側は混んでるので」

 

楽「あぁ 分かった!」

(小野寺が帰ってくる前に帰らないと

俺にはあいつに会わせる顔がないんだ……)

 

 

((ガチャ))

 

、、、、、、、、、、、、、、、、、、、

 

 

小咲「はぁ〜 家まで遠かったな」

 

わたしはたまに凡矢理に戻ってる

その理由は娘の紗咲が心配だから

まぁ、すぐ他のところに行くんだけど

 

今回わたしが凡矢理に来た理由は

紗咲があの人の息子と会ってるから、、、

あの人………

一条くんは元気かな………………

 

 

((ガチャ))



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サイカイ


一条楽……
わたしの初恋の男の子
そしてわたしの親友の旦那さん……

もう既にわたしも彼も子どもがいて
わたしが振られてから
もう何十年も経ってるのになんで、、、、、、
なんで目を会わせるだけでまだドキドキするんだろ



 

((ガチャ))

 

「「!!!」」

 

((………………………………))

 

楽「ひ、久しぶりだな おのでら…」

 

小咲「うん、、、」

 

楽「元気か?」

 

小咲「うん、、、」

「一条くんは?」

 

楽「あぁ、、、」

 

小咲「………」

(一条くんに聞きたいことがたくさんあるけど話してもいいのかな、、、)

 

楽「…………」

(小野寺は今なにしてんだろ

でも俺に聞く資格はねぇよな、、、)

「わりぃ小野寺!俺急いで帰んないと!」

 

小咲「あ、うん」(またね)

 

楽「ごめんな、小野寺、、、」(またな…)

 

小咲(一条くんには家族がいて幸せなんだよね

今更わたしが来ても迷惑だよね…)

 

楽(俺は小野寺に最低なことをしたんだ、、、)

(でもなんで小野寺と会うと

また昔のことを思い出すんだろ…)

 

、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、

小咲「ただいま…………」

 

春「あ!おかえり!!」

 

小咲「はる、、、 ただいま」

「ごめんね遅くなって」

 

春「いいよ、それより早く上がって!」

(?なんかお姉ちゃん元気ないような)

 

紗咲「あ、お母さん! おかえり!」

 

小咲「紗咲!元気そうだね」

 

紗咲「うん! あ、紹介するね

この人がお友達の伯くん」

伯「よろしくお願いします!」

 

小咲「うん、、、 紗咲をよろしくね」

 

この人が一条くんと千棘ちゃんの息子、、、

2人の愛の証、、、、、、

ってわたし何考えてんの!!

 

 

小咲「と、とりあえずバイト頑張ってね!」

 

伯「?? あ、はい!」

 

春「お姉ちゃん大丈夫?

さっきから顔赤いよ??」

 

小咲「へ?そうかな?」

(想像しちゃった、、、

なんか悲しいなぁ)

(わたしだって…………………)

 

春「それよりさ!お姉ちゃん!」

「あの二人両思いらしいのよ!」

 

小咲「ゲホッゲホッ!!

だっ誰と誰が???!?!?」

 

春「紗咲と伯よ」

 

小咲「!! そんなこと誰が言ったの?」

 

春「いや、2人を見れば分かるでしょ

昔のお姉ちゃんと一条先輩みたいだもん」

 

小咲「そーかな、、、」

(………………………………)

 

 

[翌日]

紗咲「おかえり〜」

 

小咲「遅かったね、どこ行ってたの?」

 

紗咲「伯くんのお家だよ、すっごいでかくてね

それに思ったより怖くないし」

 

小咲「……」

「一条さんの家ってヤクザなんでしょ、、」

 

紗咲「う、うん

でも伯くんはそんな人じゃないよ!」

 

小咲「紗咲、あなたが彼の家に行くのを

お客さんに見られたらどうするの?」

「とりあえず一条さんの家に行くのはやめなさい」

 

紗咲「え、、、 わ わかった……」

 

小咲「紗咲って伯くんのこと好き??」

 

紗咲「え!///// それは//////」

 

小咲「あのね、、、

もしそうなら諦めてほしいなぁって思って、、、」

 

紗咲「……………」 (お母さん…)

「わたし 好きだよ、伯くんのこと」

「だから諦めたくない」

 

小咲「え」

 

紗咲「伯くんはね、優しくて面白くて、、、

でも家のことで友達がいなくて、、、」

「だからわたしが一緒にいてあげたいの………

その、好きだし///////」

 

小咲「そっか………………… ご、ごめんね」

 

紗咲「どうしたのお母さん、なんか変だよ」

 

(おかしい、いつもなら伯くんのこと

ほっとけないって言ってくれるのに、、、、、)

 

小咲「ううん!なんでもないよ!!」

「…………………………」

 

紗咲(て、どうしよ!!

お母さんに伯くんが好きって言っちゃった///)

「お母さんと一条さん何かあったの??」

 

小咲「え!?いやーー それは、、、」

紗咲「??」

 

 

その後、春おばさんや舞子先生にも聞いたけど誰も話してくれなかった

それにしても私は伯くんのこと好きなんだ

なんか恥ずかしいなぁ、こんな気持ち///

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

1週間後、わたしは帰ることにした

正直、仕事まだ決まってないし

もっと凡矢理にいたいけど、、、、、、

でもまた会っちゃったら……

一条くんや千棘ちゃん、みんなに会うのが怖い

 

 

小咲「はぁー 紗咲は大丈夫かな

まさか伯くんのことそう思ってたなんて、、、」

(…………………………………)

 

あの時、15年前

わたしは絶対にしてはいけないことをした

誰にも知られてはならない秘密

でも秘密にすればするほど

罪悪感で押しつぶられそうになる、、、、、、

こうなることも分かってたはずなのに……

最低だよ、わたし……………………………

 

 

「あれ??」

「小咲ちゃんじゃない??!!」

「ひっさしぶり! 小咲ちゃん!!!」

 

小咲「ちちち 千棘ちゃん!?!?」

「なんでここに!」

 

千棘「あぁわたしね

今日アメリカから帰って来たのよ」

「ほんと久しぶりね!

結婚式以来だから15年ぶりか〜」

 

小咲「そ そうだね! 、、、、、、」

 

千棘「あ、着いたら楽に連絡入れるんだったわ!」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

もしもし〜楽

うん、今駅前にいるんだけど

あとね!小咲ちゃんもいるのよ!

 

え、小咲ちゃんの娘??

今家にいるの?? 会いたい会いたい!!

すぐ帰るわ!

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

千棘「ねぇ! 小咲ちゃん今から用事ある?」

 

小咲「え、、、えーと」

(でも千棘ちゃんが2人のことに気付いたら……)

「ううん、ないよ!」

 

、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、

 

千棘「ただいま〜〜」

 

楽「おう!おかえり!」

 

小咲「こ こんにちは、、、」

 

楽「、、、小野寺

ごめんな、千棘が迷惑かけて」

 

小咲「ううん、迷惑だなんて、、、」

 

千棘「で子どもたちは? 早く会わせなさいよ!」

 

楽「はいはい、こっちだよ」

 

小咲「、、、」

(2人とも昔みたいに仲良しだな、、、

わたしやっぱ迷惑だよね……)

 

伯「あ、母さん! おかえり!」

 

紗咲「は、はじめまして! 紗咲といいます」

 

千棘「か、かわいい〜〜〜〜」 (すりすり)

 

小咲「……………」

「紗咲、そんなに緊張しなくてもいいのよ

千棘ちゃんはお母さんの友達だから…」

 

紗咲「あ、うん」「うん?お母さん!?」

「お母さん今日帰るんじゃ………」

 

小咲「あーー それがね!

もうしばらく居れることになったの」

 

紗咲「ほんとに!」

(どうしよ!! お母さんにはわたしが伯くんのこと好きってバレてるし〜///)

 

千棘「ねぇねぇ! 2人ともお友達なの!?」

 

紗咲「あ、はい!///」

 

伯「あぁ///」

 

千棘「伯、友達ってのは大切にするもんよ!

ね!小咲ちゃん」

 

小咲「あ、うん!

高校の頃の友達って結構長続きするからね」

 

千棘「そうそう、中には私たちみたいにゴールインしちゃう人だって……あっ///」

 

楽「!!千棘!?

子どもの前でなんてこと言ってんだ??」

 

伯、紗咲「////////////」

 

 

紗咲「あ、そうだ

お母さんと千棘さんと一条さんって

高校の頃なんかあったの??」

 

楽、小咲、千棘 (どきっ!!!!)

 

小咲「ななななななんでもないよ!」

 

楽「そうそう!別になんでもないよな!」

 

千棘「うんうん、何もなかったわね!」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

竜「何言ってんすか2代目! 高校の頃から千棘お嬢ちゃんとラブラブだったくせに!」

「あ、失礼しました!」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

(((おい)))

 

伯「そういえば昔

2人の馴れ初めを母さんから聞かされたわ」

 

楽、千棘「///」

 

伯「確か最初は親同士が決めた偽物の恋人だったんだけど、徐々にお互いのことが好きになって本物の恋人になったんだっけ」

 

紗咲「へぇ、すごい〜 あれ?お母さんは?」

 

小咲「え!わわたしは別に関係ないから!」

 

紗咲「あ!春おばさんが言ってたんだけど…」

「お母さんは子どもの頃に両思いになった男の子がいて、その時に結婚の約束もしたんだって

二人ともそのことを忘れちゃったんだけど中学校でまた出会って再び両思いになったって」

 

伯「なんだそれ、すげぇな!

運命の恋じゃん、俺たちの両親って結構ドラマチックな恋してたんだな…」

 

紗咲「なんか恥ずかしいね〜」

 

 

(((なんかめっちゃややこしくなってる…)))

 

その後は千棘ちゃんと一条くんの馴れ初めと

わたしと約束の子(一条くん)の馴れ初めを話した

 

、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、

 

紗咲「わたしは一条さんのがいいな〜

最初は仲の悪かった2人が徐々に惹かれ合って偽物が本物になるのとかすごい感動した!」

 

伯「いやー 紗咲の方がすごいだろ!

そんなに一途にお互いのことを思って、でもお互いのことが大切だからこそ思いを伝えられないとかなんか泣けてくるよ……」

 

 

この状態でわたしの約束の男の子が一条くんって

バレたらどうなるんだろ

それにしても千棘ちゃんが羨ましいなぁ、、、

一条くんと一緒になれて…………

 

でももう一条くんのことは諦めるんだ……

15年前そう誓ったんだ

紗咲を産む決意をしたあの時に……



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第3章 文化祭編
シンジツ


伯くんのお母さんとわたしのお母さんが帰ってきてから2ヶ月がたって
学校ではそろそろ文化祭が始まろうとしていた


<学校>

 

集「はい!みなさん!

来月にはいよいよ文化祭が始まります!!

うちのクラスの出し物は演劇に決まりました!!」

「その題名は!!」

『ロミオとジュリエット』

 

クラスの人たち

「うぉぉぉーーーーーー」

 

伯(こいつら、、、単純だなぁ)

 

集「で今日は配役を決めたいんだが

ロミオ、ジュリエット役やりたい人はいるか??」

 

紗咲(ジュリエットか やってみたいかも///)

 

クラスの人たち

「あのカップルでよくね?」

「確かに適任だよな!」

「伯と紗咲がいいと思います!」

 

伯、紗咲「「え////////////」」

 

クラスの人たち

「だっていつも一緒にいるし」

「最初は怖かったけど、もう慣れたんだよね」

「でも、いつも2人の世界に入ってるから話しかけづらいのよね〜」

 

 

伯「ま、待てよ!

俺と紗咲は別に付き合ってなんか!/////

それに紗咲が迷惑だろ///」

 

紗咲「そ、そうだよ///

伯くんに失礼だよ………///」

 

クラスの人たち (ラブラブじゃねぇか………)

 

集「う〜ん やっぱり子は親に似るね〜」

「とりあえず配役は決まった!

伯の両親と紗咲のお母さんは

昔やったことあるから聞いてみるといいぞ!」

 

伯、紗咲「「え、そうなの!?!?」」

 

 

<一条家>

伯「ただいま〜」

 

千棘「あ!伯! おかえり!」

 

伯「あのさ、母さんと親父って

高校の時ロミオとジュリエットやったことある?」

 

千棘「へ?? あ、あるけど……///」

 

伯「それがさー

俺と紗咲がやることになっちまって///」

 

千棘「え!?」「ほんとに!!」

 

伯「ど どうしたんだよ、いきなり」

 

千棘「伯もそんな歳か〜

よし!先輩として教えてあげるわ!」

 

伯「え!? 母さんと親父が!?!?」

 

千棘「ダーリン!!」

 

楽「な、なんだ??」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

ってことで俺と紗咲のロミオとジュリエットを

母さんと親父と紗咲のお母さんが教えてくれることになった

 

 

小咲「な、なんで私まで」

 

千棘「ごめんね〜

小咲ちゃんもやったことあるでしょ!

覚えてない所あるからアドバイスして欲しくて」

 

小咲「あ、うん」

(いいなぁ、一条くんと………)

(って何考えてんの!わたし!)

 

紗咲「でも驚いたね〜

親がみんなやったことあるなんて」

 

伯「ほんとだよな 紗咲はその、、、」

「やる相手が俺でいいのか、、、///」

 

紗咲「え…… う、うん///」

 

楽「じゃあ行くぞ、千棘」

 

千棘「うん///」

 

小咲「………………………………」

 

 

あの時

わたしが怪我してなければ……

一条くんとこうやって……

いつになったら忘れられるんだろ

この気持ち

もう一条くんは忘れてるよね………

 

 

紗咲「うぅぅぅ、、、

2人ともすごいお似合い……」

 

伯「ロミジュリの設定って少し似てるよな」

 

楽「そうか??」

 

千棘「それにしても懐かしいなぁ

あの時はほんと楽しかった〜」

 

楽「………………………」

(小野寺、悲しい顔してる… 辛いのかな)

 

「なぁ!小野寺も一緒にやってみないか?」

 

小咲「え……」 (なんでわたしが!?)

 

千棘「あ!いいね!!」

「ほら!小咲ちゃんこっち!」

 

小咲「う、うん///」

(気遣ってくれたんだ、やっぱ優しいなぁ)

 

楽「覚えてるか?小野寺」

 

小咲「うん、覚えてるよ………」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

伯「こっちもこっちで すごいお似合いだなぁ

なんか感動したわ」

 

紗咲「そういえばお母さんって誰とやったの??

やっぱ約束の男の子!」

 

小咲「へ!? う、うん///」

 

紗咲(お母さんすごい嬉しそう

絶対相手は約束の男の子だ!!)

 

楽「/////」

(小野寺だとやっぱドキドキするなぁ

俺まだ忘れられないんだ、、、)

 

千棘「よし!次は2人の番よ!」

「私たちと同じぐらいラブラブになるのよ!」

 

伯、紗咲「「////////」」

 

小咲「………………」

(2人のこと千棘ちゃんにも言うべきかな)

 

、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、

伯「もうこんな時間か〜 疲れたなぁ」

 

紗咲「わたしも〜 じゃあそろそろ帰るね」

 

小咲「紗咲、先に帰ってて」

「お母さんちょっと用事あるから」

 

紗咲「? うん、わかった!」

 

千棘「???」

(小咲ちゃん、なんかあったのかな)

 

 

<小野寺家>

紗咲「ただいま〜」

 

春「おかえり!劇の練習上手くいってる?」

 

紗咲「あ、うん! 疲れた〜」

 

春「お疲れ様!

お姉ちゃんみたいに本番で怪我しないようにね(笑)」

 

紗咲「??? 本番で怪我??」

 

春「そうそう、本番前に怪我してね

一条さんとやるはずの劇を桐崎さんがやったのよ」

「ってあれ? 聞いてない??」

(てっきり話してるものかと、、、)

 

紗咲「……………」

(お母さんが一緒にやったのは一条さんってこと??

確かに2人は息ぴったりだったし、、、

で、でも お母さんの反応から相手は約束の男の子のはず…………)

(まさか…………)

(一条さんが…………)

 

「それにしても驚いたなぁ〜〜

お母さんの約束の男の子が一条さんだったなんて」

 

春「え、、、」

「…………………」(バレてたのか…)

「紗咲、お母さんはね、、、

もう一条さんのことは吹っ切れてるのよ

だから大丈夫! 安心して!」

 

紗咲「……………」

 

そんなことないよ

あんなに嬉しそうな笑顔で、、、

お母さんは今でも傷ついてるんだ

 

わたしと伯くんのことを認めてくれないのもそれが原因だったんだね、、、、、、

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

千棘「えーーーーー!?!?」

「伯と紗咲が両思い!?」

「それほんと???」

 

小咲「うん、春が言ってたの」

楽「まじか、、、」

「小野寺は賛成してんのか?」

 

千棘「わたしは応援したい!

なんかいいよね、こういうの!」

 

小咲「い、一条くんは??」

 

楽「そういうのは自由にさせてやりたいかな」

 

千棘「小咲ちゃんはどうなの??」

 

小咲「……………………」

 

楽(小野寺辛いのかな……)

「もしあの2人が付き合ったとしても

小野寺に気まずい思いはさせないからさ」

 

千棘「そうよ、小咲ちゃん

悩みあったらなんでも相談して!」

 

小咲「ありがとね、千棘ちゃん

一緒に応援しよ!」

(…………………………)

 

「あ、ごめんね 長く居ちゃって」

「今日はありがとう、またね…」

 

千棘「ううん こっちこそごめんね

突然呼んじゃって」

 

楽「またな! 小野寺」

(小野寺、また悲しそうな顔してるな…)

 

 

みんな、わたしのこと考えてくれて

わたしは“うそ"をついてるのに、、、

 

別に伯くんに会うのは辛くない

でも早く紗咲を伯くんから離さなきゃ!!

そうしないといけないの

 

 

 

 

(だってあの2人は……………………………)

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

15年前、わたしが一条くんと結ばれた後

わたしは病院で妊娠してることを知った

時期から見ても間違いなく

わたしと一条くんの子ども……

大きくなったお腹に手を当てると

すごくすごくドキドキした///////

 

怖かったけど嬉しかった

わたしは確かに一条くんに愛されてたから……

 

でもこの子を産もうかはすごい迷った……

もしバレたら一条くんや千棘ちゃん

この子の人生も全部むちゃくちゃになる、、、、

そして産まなければ

わたしと一条くんの過ちがバレることはない

 

 

それでもわたしは産むことにした!

一条くんとの繋がりが欲しくて、、、

この子がいれば、わたしの長かった片思いが終わる

そう思って、、、、、

 

しかし紗咲を産むためにはたくさんの障壁がある

まずこの子のお父さん…

そのためにわたしは職場の人と契約結婚をした

 

彼とはその3年後に離婚した

 

 

次にこの子をバレないようにすること

わたしは仕事上、この子と過ごせる時間が限られる

この子を安心できる人に預けたい!

一条くんはアメリカに行ってるみたいだから

春の所に預けることにした

 

いきなり結婚して子ども産んで離婚したことを

春ちゃんやるりちゃんに説明するのは大変だけど

わたしはそれ以上に嬉しかった///

 

 

紗咲はとても一条くんに似てる

行動力があって、いじめられてる子を守ったり

料理も上手かったり、外見も似てたり……

だから紗咲を見てると

すごく幸せな気持ちになれる///

 

 

だからこそ、紗咲が一条くんの息子と会ってるって知ってびっくりした………

 

一条くんと千棘ちゃんには子供がいて

紗咲が四月生まれ、伯くんは三月生まれ

 

2人は同級生で両思い、、、、、、

わたしの時と一緒だ

2人とも悲しい結末を迎えるんだ、、、

全部わたしのせいで……………………………

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「わたしのせいでみんな……」

「ごめんなさい、ごめんなさい、、、、、、

うぅぅぅ…………」

 

誰にも知られちゃだめだ

こうして泣いてるのも気付かれちゃだめなんだ……

 

家に帰ったらまた笑顔に戻らなきゃ……

………………………………………………

 



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ハツコイ

お母さんの初恋の相手は一条さんだった
2人は小さい時に結婚の約束までしてた
大人になって、約束を忘れても
またお互いのことを好きになって、、、
でも捨てられたんだ……
一条さんは千棘さんを選んで
お母さんは1人でずっと悲しんでた……


 

伯「うそだろ、、、」

 

紗咲「おばさんが言ってた、、、」

 

伯「親父が紗咲のお母さんを……

俺、、、そうとは知らず」

 

紗咲「わたしも、、、

お母さんきっと辛かったんだ、、、」

 

伯「あぁ、そうだな……

くっ 親父を1発殴らなきゃ気がすまねぇ!!」

(あんなにいい人を捨てて!!

運命の人で気持ちも通じあってたのに!!)

 

紗咲「伯くん!? ダメだよ!!」

「それにお母さんと一条さんが結ばれたら

わたし達はいなかったわけだし、、、」

 

伯「た、確かに すまねぇ……」

「……………………」

(親父は初恋を捨てた

でも俺は初恋を捨てたくない

紗咲を大切にしたい!!)

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

(覚悟を決めなきゃ!!)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

伯「紗咲……

俺、紗咲といれてすごい楽しいんだ、、、、

ずっとずっと紗咲といたい

だからその、、、、、、、、、///」

「好きです/////」

 

紗咲「へ???? 伯くん???」

「/////////」

 

伯「えっと、前からずっと気になってて

………………………」

 

紗咲「伯くん、、、 わたしも//////」

「わたしもずっとずっと前から…

伯くんのことが好きでした!!」

 

伯「え!? ほんとにいいのか///////」

(紗咲も俺のことを/////)

 

紗咲「うん/////// よろしくね/////」

(うれしい/// 伯くんもわたしのことを///

わたしの顔にやけてないかな〜〜〜〜〜)

 

 

クラスメイト

「………………………」

(((え、、、、、、)))

 

集「おーー 2人とも熱々だね〜

でもみんなの前で告白するのはね〜〜」

 

伯、紗咲「「あ、、、」」

「「ぎゃああああぁぁぁぁーーーーーー」」

 

、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、

 

集「ほんとに楽と似てるな

あいつも周りが見えなくなるとこがあってね」

(小野寺もそうだったかな……)

 

伯「ごめんなさい、ほんとにごめんなさい」

 

紗咲「いいよ! 伯くん!

わたしも全然気づかなかった……」

((//////////////))

 

集「また2人の世界に入っちゃった……」

「どちらかといえば楽と小野寺に似てるなぁ」

「で、2人の初デートはいつなの??」

 

伯「へ??」

「で、デート!?///」

 

紗咲「伯くんとデート………///////」

 

この2人をるりちゃんに見せてあげたいわ

今年の文化祭はあの2人も来るし

くっくっく

これは楽しくなりそうだ!!!!

 

 

、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

紗咲へ

明日の朝一緒に学校行きませんか?

伯より

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

紗咲「///」

(ほんとに付き合っちゃったんだ/////)

 

小咲「紗咲? どうしたの??」

 

紗咲「あ、お母さん……

お母さんの約束の男の子の話聞いたよ…」

 

小咲「え、、、」

 

紗咲「………一条さんなんでしょ

だからわたしと伯くんのことを………」

 

小咲「、、、ごめんね

紗咲達には関係ないのに…」

 

紗咲「ううん、傷ついてるのはお母さんだもん」

「でも、、、わたしは…」

 

小咲「紗咲………」

(本気で好きなんだ、、、)

 

紗咲「認めてほしいの、伯くんのこと」

 

紗咲は本気で言ってるのにわたし……

小咲「うん、いいよ、、、、、、」

 

紗咲「ほんと! ありがとう、お母さん

わたし頑張るから!」

「いつか認めて貰えるように頑張るから…」

 

小咲(……………)

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

<翌日>

紗咲「おはよう///」

 

伯くん「/// おはよう!」

 

紗咲「な、なんか緊張するね///」

 

伯「そ、そうだな///」

 

、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、

 

クラスメイト

「どうだったんだ?2人とも!

キスはしたのか?(笑)」

「紗咲ちゃん達ってどういう所行くの?」

 

伯、紗咲「「えっ/////////」」

 

どうしよ!

クラス全員にバレてるんだった!!

恥ずかしいよ〜〜〜〜〜〜

 

紗咲「とりあえず付き合ったってことは

親には内緒にしよっか!」

 

伯「そうだな、気まずいし

親父と紗咲のお母さんにとって……」

 

紗咲「あの〜 ………///

学校終わったら一緒に帰らない?///」

 

伯「お、おう!///」

(くそ〜 男なんだから俺から誘わなきゃ!)

 

、、、、、、、、、、、、、

 

<放課後>

 

紗咲「と とりあえず図書館行こ!///」

 

わたし達の初デートは図書館!

伯くんはわたしよりも頭がいいから

勉強を教えてもらったり、お話したりした

 

伯「あ、ここって…

前に母さんが言ってた場所だ!」

 

紗咲「天駒高原? どんなとこなの?」

 

伯「すげぇ景色が良くて

親父たちの思い出の場所なんだって」

「1度行ってみたかったんだよなぁ〜」

 

紗咲「へぇ〜 今度一緒に行こ!///」

 

伯「は、はい!///」

(かわいい〜〜///)

 

図書館の後はゲームセンターに行った

その次の日は動物園、次はデパート……

伯くんと行きたい所はたくさんある///

 

紗咲「そういえば伯くんって誕生日いつ?」

 

伯「3月だ、紗咲は?」

 

紗咲「わたしは4月だよ

1年ぐらい差があるんだ、わたし達」

 

伯「じゃあ紗咲はお姉ちゃんだな(笑)」

 

紗咲「へ?? なにそれ(笑)」

 

2人でいるとすごい安心する…

まるで昔から一緒だったみたいな感じがする…

ずっとずっと こうしてたいなぁ

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

<アメリカ>

クロード「お嬢様の様子は」

 

「は! 今日も一条楽といる模様です!」

 

クロード「そうか、引き続き監視を」

 

「は!」

 

クロード「それと一条楽の様子もだ」

 

鶫「クロード様! 大変です!!!!」

 

クロード「?? どうした」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



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ニセモノ

一条さんの家で文化祭の練習をした翌日
わたしは伯くんから告白された///

その後わたし達は親に内緒で付き合うことにした
文化祭の練習ついでにデートしたり
一緒に勉強したり…………
そしてわたし達は付きあって2週間になった


紗咲「ただいま〜」

 

小咲「おかえりなさい!」

「最近帰るの遅いね」

 

紗咲「え!そうかな〜」

(ど、どうしよ/// バレてないかなぁ)

 

小咲「……………」

 

紗咲「お母さん??」

 

小咲「あのね、紗咲

最近うちの経営が悪くなってきてね」

「バイトの人を減らすことにしたの」

 

紗咲「え、、、 なんで、、、」

 

小咲「たぶんあの子が、、、」

「悪い人じゃないのは分かってるけど

他の人から見たらヤクザの息子だから……」

「ごめんね、紗咲……」

 

紗咲「そんな、、、、、、」

「今までは大丈夫だったのに!なんで!」

 

小咲「………」

(ごめんね、紗咲

わたしがお客さんに話したの………

あなた達のためなの……)

 

紗咲「わたし伯くんの所行ってくる!」

 

春「ど、どうしたの??」

 

紗咲「春おばさん………」

 

春「、、、こればかりはどうしようもないのよ」

 

紗咲「きっと伯くん落ち込んでるよ、、、」

「わたしやっぱ行ってくる!」

 

小咲「待って! 紗咲!」

 

紗咲「一緒にいてあげたいの、、、」

「かっ彼女だから//////」

 

小咲「へ??」 (かのじょ!?!?)

 

紗咲「あ/// えーとねお母さん」

「わたしと伯くんは付き合ってるの/////」

(お母さんには悲しい思いさせないからね)

 

小咲「え、、、、、、、、、」

(そんな........

付き合っちゃだめだよ

辛いんだよ、お別れは………………)

 

 

春「へぇ〜 あの子やるじゃん

お姉ちゃんの子どもだとは思えないわね〜」

 

小咲「………………」

 

春「お姉ちゃん? どうしたの??」

 

小咲「……………ううん、なんでもない」

(わたしのせいで………)

 

 

うん?これは紗咲のケータイ?

これでデートの約束してたんだ

次のデートは今週の日曜日か

 

(もしこのデートに紗咲が行かなければ…)

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

伯くんへ

今週のデートを土曜日に変更してもいいかな?

 

紗咲より

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

(ごめんね、紗咲)

 

 

<土曜日>

紗咲「わぁ〜〜

これがジュリエットの衣装!」

(伯くん喜んでくれるかな///)

 

楽「あぁ、千棘が作ったんだ」

 

紗咲「ありがとうございます!」

 

 

わたしと紗咲は文化祭の衣装の試着で

一条くんの家に来ていた

 

小咲「そういえば千棘ちゃんは?」

 

楽「あー なんか伯と一緒に出かけてった」

「そのうち帰ってくると思うぜ」

 

小咲「そうなんだ、、、」

(千棘ちゃんはデートを見に行ってるのかな

そしたら行かなかった紗咲を嫌いになるかも、、、)

 

紗咲「………」

(お母さん、一条さんといて大丈夫かな

帰りたいけど伯くんが来るまで待ちたいし…)

 

楽「そういや小野寺 ご飯まだだろ?」

 

小咲「あ、うん」

 

楽「その、、、よかったら食べてくか?」

 

小咲「え、、、」

 

紗咲「だったらわたしが一条さんと料理します!」

 

小咲「紗咲??」

(一条くんと紗咲とご飯か〜)

(いいのかな………)

 

楽「お、おう! よろしく頼むぜ!」

(小野寺の娘と2人で喋るの珍しいなぁ

この子のお父さんはどんな人なんだろ……)

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

これでお母さんと一条さんを引き離せた!

それにしても一条さんって料理うまいなぁ

 

楽「紗咲ちゃんってさ、料理うまいよな」

「お母さんに教えてもらったのか?」

 

紗咲「あ、いえ!

逆にお母さんに料理教えてましたから(笑)」

 

楽「え、、、、、、」

(じゃあ小野寺が料理できるようになったのって

旦那さんのおかげなんだ………)

「そういえば、紗咲ちゃんのお父さんってどんな人なの?」

 

紗咲「……それがよく分からないんです

わたしが物心つく前に離婚したので、、、」

 

楽「そうか、離婚したのか…」

「!?!? 離婚だと!!??」

 

紗咲「は、はい なんか海外行くとかで」

「でもわたしはもう気にしてないので……」

 

楽「じゃあ小野寺はずっと1人で君を、、、」

「くそっ! 誰だよそいつ」

(許せない! 小野寺を悲しませて

でも1番悲しませたのはたぶん俺だよな…)

 

紗咲「春おばさんとか、るりさんもいたし

お母さんは大丈夫ですよ………」

 

楽「ごめん、紗咲ちゃん

辛い話しちまって」

 

紗咲「いいえ 大丈夫です」

 

楽「とりあえず早く料理作ろうぜ!

お母さんが待ってるからさ!」

 

紗咲「あ、はい!」

 

(なんだろう、この人といるとなんか落ち着く

まるでお母さんみたい、、、、、、)

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

紗咲「おまたせ!お母さん!」

 

小咲「わぁ〜 すごーい、こんなに作ったの?」

 

楽「つい楽しくてさ、作りすぎちゃった(笑)

紗咲ちゃんってほんと料理うまいよな!」

 

小咲「そうなんだよ!

中学の頃料理コンテストで連覇してたしね」

 

紗咲「あれはお母さんがアドバイスしてくれたからだよ!」

(盛り付けはお母さんの方が上だし)

 

小咲「そういえば一条くんはいつから日本に帰ってきたの?」

 

楽「伯が中学通い始めた頃だよ、その時に無理矢理2代目にされてさ、公務員やめちゃったんだ…」

 

紗咲「そうだったんですか……」

 

小咲「でも一条くんはちゃんと町守ってくれてるんでしょ、すごいよ!」

 

楽「あ、ありがとう///

小野寺は何してたんだ?」

 

小咲「わたしはね、パティシエやってるんだ」

 

紗咲「わたしもたまに着いていくんです!」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

最近あった面白い話

わたしと一条くんの高校時代の話

紗咲の小中学校の時の話

料理の感想、好きな食べ物…………………

そのあとも話題が尽きることはなかった

まるでわたし達“家族”の15年間の空白を埋めるかの

ように、、、、、、、、、、、、

 

 

小咲「美味しかったーーー」

 

楽「紗咲ちゃんの料理はほんと美味しいな!」

 

紗咲「えへへ〜〜」

「それにしても伯くん遅いね

なんかあったのかな、、、」

 

小咲「……………」

 

楽「まぁ今日はもう遅いし

そろそろお開きにするか」

 

紗咲「あ、はい!」

「じゃあわたしお皿片付けます!」

 

小咲「………」

(もう 終わりなんだ…………)

 

楽「小野寺?」

 

小咲「え、、、 ごめんね」

「あまりにも紗咲の料理が美味しくて!」

 

楽「あ、そうなんだ」

(まだ俺の事を想ってるわけないよな、、、)

 

紗咲「じゃあお母さん帰ろ」

「それにしても伯くん大丈夫かな…」

 

小咲「うん………」

「またね、一条くん」

 

楽「おう、またな 小野寺」

 

こうしてわたし達“家族”の

最初で最後の食事は終わった………

 

 

 

<翌日>

紗咲「ええっっーーーーー」

「き、きのう!?!?」

 

伯「で、でも結局母さんが尾行してたからさ!

その後は店で母さんと話をしてたし!」

 

紗咲「話って?」

 

伯「お、おれと紗咲が付き合ってるってこと////」

 

紗咲「え!? 言っちゃったんだ」

 

伯「ご、ごめん」

 

紗咲「ううん、わたしも言っちゃったし…」

 

伯「それにしても誰がメール送ったんだろうな…」

 

紗咲「わ、わたしじゃないよ!」

 

伯「分かってるよ、母さんにもそう言った」

 

紗咲「……」

(まさかお母さんじゃないよね……)

 

伯「紗咲のお母さんがやったかもしれないって話になったけど、そこまでする理由がないしな」

 

紗咲「うん、、お母さんは自分が気まずいからって理由でこんな事しないもん」

 

伯「だよなぁ、、、」

 

紗咲「あ、そういえば来週から文化祭だね///」

 

伯「そうだな/// 頑張ろうぜ/////」

 

紗咲「うん、頑張ろ!///」

 



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ホンモノ

<文化祭当日>

千棘「わぁー すごい!

なんか懐かしいわね、文化祭」

 

楽「ほんとだよなぁ、屋台とかあるし

なんか高校の気分に戻ったみたいだ」

 

小咲「劇までまだ時間あるから

なんか屋台で買って食べよ!」

 

千棘「その必要はないわ、小咲ちゃん

今日はみんなにお弁当を作ってきたのよ!」

 

楽「!!なんだと!?」

「その弁当まさか子ども達にも持たせたのか??」

 

千棘「もちろんよ!

なによ、妻の手料理が信じられないわけ??」

 

楽「いや〜 ははぁ〜」

(それは上達してから言え)

 

小咲「あ、あそこ!わたし達のクラスだよ

お化け屋敷やってるみたい!」

 

楽「ほんとだ!」

 

千棘「えーー 入りたいなぁ」

「ん? 一度に入れるのは2人までだって」

 

楽「2人か、どうする?」

 

小咲「わたしお化け屋敷苦手だから

2人で行ってきていいよ!」

 

千棘「そっか じゃあ行こ!楽!」

 

楽「って千棘もお化け苦手だろ、大丈夫か?」

 

 

千棘ちゃんといる時の一条くん、ほんとに楽しそう

千棘ちゃんも苦手な料理勉強しててすごいなぁ

2人はホンモノの家族だもんね………

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

<子どもサイド>

紗咲「は〜 緊張する…」

 

伯「あー それにお腹も空いたーー」

(あの弁当食べたら絶対お腹壊すな)

 

クラスメイト

「2人とも〜 そろそろ衣装着るよ!」

 

紗咲、伯「「あ、はい!///」」

 

、、、、、、、、、、、、、、、、、、

紗咲「お、おまたせ、、、」

 

伯「////// か、かわいい……」

 

紗咲「/////」

(かわいいって言ってくれた/////)

 

伯「す、すげぇ似合ってるぜ///」

 

紗咲「は、はくくんも!/////」

 

伯「あ、ありがとう/////」

 

「ではジュリエット

そろそろ参りましょう」

 

「はい、ロミオ様」

 

クラスメイト「………」

(((ここでやるな!)))

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

<大人サイド>

千棘「小咲ちゃーーん」

 

楽「小野寺!?!?

だから無理して食べなくても……」

 

千棘「なんでだろ………

ちゃんと味見させたのに」

 

楽「だから今朝、竜が倒れてたのか……」

 

千棘「どうしよ、そろそろ始まるよ

小咲ちゃん気絶しちゃったし…」

 

集「そこにいるのは楽に桐崎さんではないか!」

 

楽「集!!」

「久しぶりだな!」

 

集「ん? なんで小野寺倒れてんだ?」

 

千棘「ぎくっ!」

「わたしの弁当食べたらね………(笑)」

 

集「おう……」

(ご愁傷さまです、、、)

 

楽「で、おまえ何してたんだ?

劇そろそろ始まるだろ」

 

集「そこで君たちにお願いをしに来たのだ!」

「小野寺さんはそこで休ませて

君たちは着いてきてくれ!」

 

楽、千棘「「?????」」

 

集「くっくっく!

まぁ簡単なお手伝いだからさ」

 

 

きゃーーー

もうこんな時間!

わたしなんで気絶してたんだっけ??

そ、そんなことより早く体育館行かなきゃ!

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

実況「続いてはロミオとジュリエットです!」

 

 

小咲「はぁー ギリギリ間に合った〜」

「一条くん達ちゃんと来てるかな……」

 

、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、

「愛しのジュリエット

ぼくは君と僕とを隔てるすべてが憎い…」

「何故神は僕たちに

このような試練を与えるのだろうーーー」

 

「わたし達の両親はなぜ憎しみ合うのでしょう」

「ほんとならわたし達のように手を取り合い、想い合うこともできるというのに」

「わたしのロミオ様を想う気持ちの半分でも、理解してもらえたならきっと…」

 

「もうお別れの時間だ、ジュリエット……」

「、、、明日の夕暮れ

またあのバルコニーに会いにいくから……」

「またきっとそこで待っていてくれるかい?」

 

 

実況「さぁ〜いよいよ翌日!

ロミオはジュリエットの元に走ります!」

 

「待っていてくれ、ジュリエット」

 

「ま、待ちなさい!ロミオ!」

 

「!?!? 母さん???」

 

実況「おっと!ロミオ!

なんとここでお母さんに遭遇!」

 

、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、

小咲「わぁー 伯くんも紗咲も綺麗ーー」

「ってなんで一条くんと千棘ちゃんが!?」

「ほんとに2組ともお似合いだな……」

、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、

 

「母さん、何故ここに…」

 

「最近のあなたの行動が気になっていたのです」

 

「やぁ〜 ハニー!

ロミオ、どこに行くんだね」

 

「親父まで!?」

(このまま演じろってことか??)

 

「あれ、あそこのバルコニーにいるのは」

 

 

「ろ、ロミオ様!!」

(どうなってるのこれ!)

 

「ジュリエット…」

(わかんねぇけどこのまま演じるしかねぇ)

「父さん、母さん

ぼくはジュリエットを本気で愛しているのです」

 

「わたし達の家は今、憎しみあっています」

「ですがわたし達のように愛し合い、認め合うこともできるはずです!」

 

 

「残念ながらそれは出来ないわ、ねぇダーリン」

 

「その通りだ、ハニー

認めて欲しければ、君たちの愛を証明してみろ!」

 

 

「、、、、ぼくはジュリエットからたくさんの愛と優しさを貰いました

そしてジュリエットは俺の初恋であり、最も大切な人なのです!!

この気持ちは絶対に変わりません、どのような試練があろうと!」

 

 

「ロミオ様…」

「わたしもロミオ様のことを愛しています

彼といると自然と元気が溢れ

幸せな気持ちになれます

わたしとロミオ様が愛し合うことは……

確かに両親に迷惑をかけることとなるでしょう」

 

 

「ジュリエット………」

(確かにそうかもしれない、、、でも!)

 

「「しかし、それでも!

この愛を諦められないのです!!!!」」

 

「あなた達………」

「ダーリン、これは認めざるを得ませんね」

 

「……………」

「あーー そのようだな、ハニー」

(ほんとにこの2人は

俺と小野寺にそっくりだ………)

 

実況「おーーー ついにロミオとジュリエットが両親に認められたぞ!」

 

「さぁ〜ここでもう一度この文化祭で成立した2組のカップルに拍手を!」

 

、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、

千棘「///// なんか照れるわね〜」

 

楽「集のやつ、、、

てか実況は生徒にやらせろよ!」

 

紗咲「////////」

「お母さん見てくれてるかな〜」

 

千棘「まさか2人が本当に付き合うなんて!」

 

楽「2人とも今回の劇、最高だったぜ!!

あとおめでとう///」

 

伯、紗咲「「////////////////」」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

一条くんと千棘ちゃん

伯くんと紗咲

2組ともホンモノ、、、

わたしはその両方を壊そうとしてる…

わたしはニセモノなのに………………

 

「うぅぅぅ……… ごめんね、紗咲……」

 

 

<帰り道>

楽「さぁ〜集

お詫びはちゃんとしてくれるんだろうなぁ」

 

集「何言ってるんだ、楽! 久しぶりにみんなの前でイチャイチャできたじゃないか!」

 

楽「それがよくないんだよ!!」

 

千棘「2人ともすごい衣装似合ってるわよ!」

 

紗咲「そ、そうかな///」

 

小咲「あと2人ともすごい上手かったよ!

一条くんと千棘ちゃんもね!」

 

千棘「え! ほんとに!」

 

集「まぁ本当のカップルだからね〜〜」

 

楽「てか小野寺大丈夫か?

気絶しちゃってたんだろ」

 

小咲「あ、うん! もう平気だよ」

 

楽「そっか……」

(それにしてはなんか表情が暗いような……)

 

伯「あ、あのさ! 紗咲…

週末どっか遊びに行かないか///」

 

紗咲「へ!? う、うん/////」

 

千棘「おーー やるじゃん!」

 

集「ひゅーひゅー」

 

伯、紗咲「////////」

 

楽「はぁー こいつら……」

「そういや集、宮本は来ないのか?」

 

集「あ〜 るりちゃんは仕事でさ

あともう宮本ではない!」

 

小咲「るりちゃんにも久しぶりに会ってないなぁ」

 

紗咲と伯くんのデート

わたしも行った方がいいよね

なんかあったらまずいし///

 

 

 

千棘「あれ?電話だ」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

もしもし、鶫?

え!!まじで!?

うん、分かった

明日そっちに行くわ!!

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

楽「どうした??」

 

千棘「アメリカで問題が起きたみたいでさ

わたし明日行かなきゃ」

 

楽「まじか……

1人で大丈夫か?千棘」

 

千棘「うん/// 鶫もいるから!」

「ごめんね!伯

あんた達のデート着いていけないわ」

 

伯「いいよ! 別に着いてこなくて!」

 

千棘「まぁすぐ戻るからさ!」

 

小咲「あ、じゃあわたし達こっちだから」

 

千棘「あ、うん! じゃあね!」

「紗咲ちゃんもまたね!」

 

紗咲「はい! さようなら!」

 

楽「またな、小野寺!」

 

、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、

千棘「楽、あんたが行きなさい」

 

楽「へぇ?? どこに??」

 

千棘「伯と紗咲ちゃんのデートよ!!」

「いい? ちゃんと見守ってくるのよ」

 

楽「は?? なんで俺が……」

 

伯「???」

 

楽「分かったよ、まぁどーせ暇だし、、、」

(行かないとまた殴られそうだしな、、、)

 

見守るって、別に変なことするわけでもあるまいし

、、、、、、しないよな/////



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第4章 夏休み編
シンユウ



文化祭が終わり夏休みが始まった
ついに家族公認となった伯と紗咲は
文化祭成功のお祝いで夏祭りに来ていた


紗咲「伯くん、おはよう///」

 

伯「あ!紗咲! おはよう…………」

(ゆ、浴衣姿やべぇ///)

 

紗咲「ど、どうかな……」

 

伯「う、うん!!」

「めっちゃ似合ってるぞ///」

 

紗咲「ありがとう///」

(昨日春おばさんと選んだ甲斐があったなぁ〜)

 

伯「さ、さっそく行こうぜ///」

 

、、、、、、、、、、、、一方その頃

かわいい〜

ってそんなこと言ってる場合じゃないよね!

どうやって2人を邪魔しよ……

もう手遅れなのかな………

 

「、、、あれ? 小野寺??」

小咲「?? い、一条くん!?」

 

楽「小野寺! なんでこんな所にいるんだ?」

 

小咲「えっとー

子ども達の様子が気になってね!」

 

楽「へぇ〜 小野寺も気になるんだな」

 

小咲「一条くんも?? なんか意外(笑)」

 

楽「いやー 俺は千棘に頼まれただけでさ」

 

小咲「あ、そっか…」

(一条くんといるのが楽しくて、つい忘れちゃう…

一条くんはもう千棘ちゃんのものだもんね………)

 

楽「あのさ… 小野寺…

俺たち目的は同じなんだし、一緒に回らないか?」

 

小咲「え、、、、、、いいの?」

 

楽「う、うん……」

(まだ引きづってるんだ、俺

小野寺のことまだ忘れられない……)

 

 

<子どもサイド>

紗咲「ねぇねぇ、伯くん! 射的あるよ!」

 

伯「俺ああいうの得意なんだ」

(てかこの祭りの屋台の店員って……)

 

店員「お!坊っちゃん!

いらっしゃい! 射的ですかい?」

 

伯「(ぎくっ) 1回ずつお願いします……」

 

紗咲「ふふっ」

 

伯「??紗咲?」

「ごめんな、せっかくの祭なのに……」

 

紗咲「ううん、伯くんの家は優しい人ばっかだから

わたしは怖くないよ、心配しないで」

 

伯「おう/////」

(ほんとに紗咲は優しいな〜

普通ヤクザなんて知ったら嫌がるのに)

 

、、、、、、、、、、、、、、、、、、

その後金魚すくいをしたり、食べ歩きしたり

伯くんの家の人にサービスして貰って

申し訳なかったけどすごく楽しかった!

 

紗咲「なんか祭の最後に花火やるみたいだよ」

 

伯「あー そういやさっき、うちの人が言ってたな」

(確かカップルがどうとか……)

 

紗咲「は、花火一緒にみる?///」

 

伯「ああ/////」

 

 

<大人サイド>

小咲「これって……」

 

楽「あの花火まだやってたのかよ……」

 

小咲「カップルで見ると結ばれるって

懐かしいね、こういうの」

 

楽「高校の時は確か春ちゃんと見た気が……」

 

小咲「じゃあこの花火ダメだね(笑)」

 

楽「ほんとは小野寺と見たかったんだけどな///」

 

小咲「え/// そっか……/////」

(あの頃はわたしのこと好きだったもんね…)

 

楽「やっぱ恥ずかしいな、こういうの///」

 

小野寺と祭歩いてるとほんとに楽しい

ただ歩いてるだけなのに……

小野寺もそう思ってくれてるのかな………

 

楽「なぁ小野寺ってさ……

離婚したんだろ、辛くないのか?」

 

小咲「え、、、わたしは辛くないよ

わたし達の場合は円満だったから…」

 

楽「なんで離婚したんだ?」

 

小咲「旦那さんがね、海外進出するの

それで離婚した方がいいかなって」

 

楽「そっか…… ごめんな、こんな話して」

 

小咲「ううん、もう気にしてないから!」

(、、、、、、謝るのはこっちだよ

わたしが嘘ついてるんだから……)

 

楽「あ!おばけ屋敷あるぜ!

気分転換に入ってみないか?」

 

小咲「で、でも子ども達見失うよ」

 

楽「あ、そっか……ごめん」

 

小咲「………………わ、わたしはいいよ」

「おばけ屋敷行っても、、、」

 

楽「え、いいのか!? じゃあ入ろうぜ!」

 

俺たちが入ったおばけ屋敷は結構本格的だった

小咲「きゃーーーーーーー」

楽「だ、大丈夫か??小野寺!」

 

それもあり気づいた時には………

小咲「…………/////」

(どどどどうしよーーーーー

一条くんに抱きついちゃった〜〜〜

これってアウトなのかな、千棘ちゃんごめんね!!)

 

楽「………/////」

(やべぇーーーーーーーーーー

小野寺に抱きつかれておばけ所じゃなかったぜ

まだドキドキしてるよ、、、)

 

その後、子ども達を見失ってしまったため

小野寺と2人で祭を楽しむことにした

いろんな屋台を回って

まぁ店員はうちのもんだったけど……

 

楽「あ、そろそろ花火始まるぞ」

 

小咲「早く花火会場にいこ!」

 

楽「そうだな、あいつらもいるはずだし!」

 

小咲「あ!いたよ!」

「え、、、、、、」

 

 

<子どもサイド>

紗咲「わぁー すごい人」

 

伯「あ、あそこ空いてるぜ」

 

紗咲「あれ?何この看板」

「この花火をカップルで見ると

必ず結ばれるだって///」

 

伯「なんだこれ!?!?/////」

 

紗咲「//////」

 

伯「紗咲、、、 一緒に見ような!」

 

紗咲「うん/////」

 

それからしばらくして

花火は始まった

よく見ると周りもカップルだらけだった

 

伯「てか周りのカップルキスしてる………///」

 

紗咲「///////」

 

伯「あの、、、、、、/////」

 

紗咲「…………キスしてもいい?」

 

伯「へぇ!?」

 

紗咲「////////」

(どうしよ、ドキドキしすぎて苦しいよーー)

 

伯「い、いいよ/////」

(同じこと考えてたんだ、、、嬉しいなぁ〜)

 

紗咲「じ、じゃあいきます…………」

小咲「だめーーーーーーーーーー!!!!」

 

伯、紗咲「!?!?」

 

小咲「あ、えっと…………

ふ、2人とも偶然だね!デートしてたの??」

(とっさに飛び出したけど尾行してたのバレたかな)

 

紗咲「お母さん!? うん///

でもなんでお母さんがここに!? 」

 

伯「ん? あれって親父!?」

 

楽「(ぎくっ) よ、よぉ!」

(バレたーーーーーーーーー)

 

小咲「こ、これはね!千棘ちゃんに頼まれて!」

 

楽「千棘が2人の様子を気になってたみたいでさ」

 

伯「母さん……… てか尾行すんな!!!」

(いいとこだったのにーーーーー)

 

楽、小咲「ごめんなさいーーー」

 

紗咲(それにしても一条さんと祭なんて

お母さん大丈夫かな………)

 

、、、、、、、、、、、、、、、

小咲「ごめんね、わたしが飛び出したせいで…」

 

楽「べ、別に気にしてないからさ! でも驚いたな

あいつらがキスするような関係だったなんて///」

 

小咲「……………」

(そんなことしちゃダメな関係だよ、、、)

 

楽「まぁもうバレちゃったし、今日は帰ろうぜ」

(小野寺辛そう、、、)

 

小咲「うん、、、、、、」

 

楽「ちょっとさ、寄り道しないか?

見せたい所があるんだ」

 

小咲「??? いいよ!」

(一条くんと話してると不思議と元気が出る……)

 

 

<秘密の場所>

小咲「うそ………」

「ここって………」

 

楽「あれから探したんだ

まだあった、この場所」

 

小咲「あれからって15年前?……」

 

楽「うん……… あれからたまに来るんだ」

「千棘と喧嘩した時、公務員辞めさせられた時

辛い時や悲しい時にここに来るんだ」

 

小咲「そっか…………」

(一条くん、、、もしかして、、、)

 

楽「どうだ?元気出たか?」

 

小咲「うん! この場所久しぶりでびっくりしたよ」

「わたしもね辛い時苦しい時

よく一条くんのこと思い出してたから、、、」

 

楽「!! まさか、小野寺……」

 

小咲「うん、、、 わたしはあの時から変わってない

忘れようって思っても忘れられないの……」

 

楽「そっか…… 一緒だったんだな、、、」

 

小咲「ここからみる景色ほんと綺麗だよね」

「わたし、、、好きなんだ

ずっとずっと大好きで、思い出すと胸が苦しくて

でもそばにいるとすごく元気が出て、、、

今でも好き…………」

 

楽「!! 小野寺……俺も同じだよ

一緒にいた日々を忘れられなくて

考えるだけで幸せな気持ちになれる

もう後戻り出来ないけど、、、

好きなんだ、ずっとこの先も……」

 

小咲「…………」(泣いちゃだめだ)

「、、、わたしは景色のこと言ってたんだよ」

 

楽「じゃあ今のは俺の独り言だ!」

「なぁ小野寺 これからはそばにいてくれないか」

「“親友”として!」

 

小咲「うん……うん……うん……

わたしも一条くんの親友になりたい…」

(なんでもいい、どんな関係でもいい

一条くんのとなりにいたい、、、)

 

楽「小野寺……」

 

小咲「一条くん、、、」

 




そのあと、秘密の場所で2人で長い間泣き続けた
15年前のあの時なら、まだやり直せたかもしれない
でも子どものいる今、もうやり直せない、、、
ただそばにいてあげることはできる、、、
だからもう離れない、支えるんだ
ずっとずっと………
親友として!


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オモイデ

一条くんとわたしが“親友”になって1週間が経った
今日は一条くんと子ども達でピクニックに行く予定
なんだけど、、、



小咲「場所が変更!?」

 

紗咲「うん、そうなの

伯くんがどうしても行きたい所があってね

そこに行きたいんだけどお母さん大丈夫?」

 

小咲「うん、わたしは別にいいよ!」

「で行きたい所ってどこ??」

 

紗咲「えっとー 天駒高原って所なの」

 

そこはわたしと一条くんが結婚を約束した場所

なんだけど(笑)

、、、、、、一条くんも行くのかな、、、、、、

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

楽「おはよう!小野寺」

「ごめんな、急に変更して」

 

小咲「ううん、わたしは別にいいよ!」

 

まさかまた約束の場所に行くことになるなんて

やっぱ少し辛い、、、

あの時のことを思い出しちゃう、、、

 

楽「大丈夫か、あいつらには言ってないけど

あそこに行くのはやっぱやめた方が、、、」

 

小咲「ううん、いいの

それにあの子達にはあまり話したくないし……」

 

電車が約束の場所に近づくほど胸が苦しくなって

でも今はとなりに一条くんがいる

それに手も繋がってるし、、、

、、、、、、、、、、、、、、、、、、!?

小咲「/// 一条くん!?」

 

楽「あ、わりぃ! ///

その、、、あまりにも苦しそうな顔してて…」

 

小咲「あ、、、ありがとう///」

(優しいなぁ、、、)

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

<天駒高原>

紗咲「わぁー すごい綺麗だね、お母さん!」

(ここが一条さん達の思い出の場所だってことは

内緒にしてるから大丈夫だよね!)

 

小咲「そうだね、、、」

(言いたい、ここがなんの場所なのかを)

 

伯「ほんとにすみません、ありがとうございます」

(ここが母さん達の思い出の場所かーー)

 

天駒高原に着いたわたし達は2手に分かれた

子ども達は多分思い出の場所巡りでもしてるのかな

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

小咲「一条くん2人に何話したの?」

 

楽「えっと〜 俺と千棘が出会った場所で

告白した場所だってことだよ」

 

小咲「へぇ〜 そっか……

じゃあ2人はそこにいるのかな」

 

楽「気になるのか?」

(小野寺ってよく子ども達の様子気にしてるなぁ)

 

小咲「う、うん…… 行ってみる?」

 

楽「いいぜ! 確かこの近くだったような、、、」

「あ!あった!!」

 

一条くんが見つけたのはあの岩だった

わたしと一条くんが約束した場所、、、

そして千棘ちゃんが一条くんに告白した場所

 

楽「あいつらいねぇなぁ、まだ来てないのかな」

「それか先にあの家の方に行ったか」

「おのでらっ……………」

 

この岩には昔、わたしと一条くんの相合傘があった

でももうなくて、、、鍵もペンダントも、、、

もう何もなくて、、、、、、、、、

一条くん、、、、、、、、

 

楽「……………………」

(小野寺、、、俺ほんとに馬鹿だよ

おまえが傷つくことばっかやって、、、

それでも俺の事を好きって言ってくれて、、、)

 

 

気づいた時には俺は小野寺を抱きしめていた

……泣くのを必死に我慢してる小野寺を、これ以上傷付けたくなかった、、、

抱きしめられた小野寺はただ静かに泣いていた

 

 

楽「ペンダントと鍵、、、

あれ掘り返さないか?」

 

小咲「うぅぅぅ………………」

「もうなんも意味ないよ、、、」

 

楽「でも小野寺に持っていて欲しいんだ、、、」

「俺はペンダント、小野寺は鍵を今度こそ、、、」

 

小咲「、、、、、、、、、うん」

「ずっと大事に持っていよう、一条くん………」

 

 

俺たちはペンダントと鍵を掘り返した

もう意味はないけど、、、

もし生まれ変わって再開したら今度こそ、、、

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

え、、、

うそ、、、

なにいまの、、、

 

伯「ごめん! 紗咲、おまたせ!」

「?? どうした??」

 

紗咲「…………」

「ううん!なんでもないよ!」

「早くあの岩にいこ!」

 

お母さんと一条さんがなんか泣きながら土を掘ってたんだけど!?

しかもその中から鍵とペンダント掘り出して

なんか嬉しそうに、、、

 

 

紗咲「お母さん!! 一条さん!!」

「何してるの??」

 

小咲「ふぇっ!?!?」

「紗咲!? いいいいつからいたの!!」

 

紗咲「2人でなんか掘ってたとこ」

 

伯「親父、そのペンダントなんだ??」

 

楽「え! えっとーーー」

(これは言うしかないな………)

 

、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、

、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、

紗咲、伯 「「」」

 

え、、、

ここがお母さんと一条さんが約束した場所!?

しかもここで一条さんがお母さんを振り

その後千棘さんと結婚を約束したって、、、

 

伯「一条楽、、、 1発殴らせろ、、、」

 

楽(ついに呼び捨てになった……)

 

小咲「みんな落ち着いて!!」

「一条くんは悪くないよ、、、」

 

紗咲「お母さん、、、」

「そういえばあのペンダントはなんなの?」

 

楽「こ、これは約束した時に

俺が小野寺にあげたやつで…」

「小野寺を振った時にここに埋めました……」

 

紗咲「さいてい」

 

楽(ひぇーーー)

小咲「紗咲!?」

 

伯「、、、そのペンダントうちにもなかったか?」

 

楽、小咲「「あ、、、」」

 

その後も一条くんの罪状は膨らんでいき

子ども達に説教され、あっという間にピクニックは終わった

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

<秘密の場所>

小咲「ごめんね、一条くん」

 

楽「謝るなよ、、、全部俺が悪いんだ」

「ほんとにごめん!!」

 

小咲「ふふっ、もう気にしてないよ!」

「一条くんがまた鍵をくれてわたし嬉しかった…」

(それに抱きしめられて………

千棘ちゃん、これは違うからね!)

 

楽「小野寺、、、ありがとう」

「……明日さ、うちに来ないか?」

「家の家事いつも1人でやってるから大変でさ!」

 

小咲「うん、、、」

 

わたしと一条くんが親友になってから、たまにこの秘密の場所で会う

ここで会うと昔に戻れる感じがして、、、

それにしても一条くんの家か〜〜

親友としてならいいよね…

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

<翌日>

小咲「お邪魔しますーー」

 

竜「お!2代目!!」

「愛人が来やしたぜ!!」

 

小咲「あいじん!?!?」

(ち、ちがうよね!!

親友として家事手伝いに来ただけだもんね!

わたしは一条くんとそんな関係じゃ……

あ、、、15年前のこと、、、、、、

、、、、、、、、、、、、、、、、)

 

楽「?? 小野寺?」

「どうかしたのか? 顔色悪いぞ」

 

小咲「ふぇ!? なななんでもないよ!」

(一条くんはどう思ってるのかな………)

 

楽「そ、そっか

じゃあさっそく始めようぜ!」

(2人で家事すると15年前を思い出すなぁ…)

 

小咲「うん!」

 

千棘含めうちには家事をまともにできるやつが

ほとんどいない

だから今日は小野寺と一緒に洗濯をしたり

掃除をしたり、片付けたり、、、、、、

とにかく片っ端からやった

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

小咲「次の部屋はここかーー」

「え、、、」

 

そこは寝室だった

そして中央にはあのベットが……

15年前、わたしと一条くんが選んで

そしてこの上で結ばれた

一条くん、まだ使ってくれてたんだ

 

楽「? 小野寺どうした?」

 

小咲「ううん、なんでもないよ」

 

楽「そのベット、、、」

「ごめん、、、やっぱ気にしてるよな」

(あの時俺は我慢できなくて小野寺を、、、

そりゃ気にするよな、、、)

 

小咲「気にしてないよ、嬉しかったから

まだ使ってくれてたんだね」

 

楽「捨てづらくてな、、、

俺にとって思い出のベットだからさ」

 

小咲「いいのかな、、、

わたしあんなことして、、、

一条くんと普通に会って、、、」

 

楽「いつかちゃんと謝ろうな

俺も一緒に謝るから、、、」

 

小咲「うん、わたし怖いの

みんなに知られるのが、、、」

 

楽「あの日のことは誰にも分からないよ」

「俺も誰にも言わない、だから大丈夫だ」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

一条くん

あの日の出来事はね、結構簡単にバレるよ

紗咲を調べられたらすぐに………

だからすごく怖いの

もしバレたらわたし、、、、、、

 

 

楽「今日はありがとう」

「ごめんな、思い出させちゃって」

 

小咲「ううん、久しぶりに楽しかったから!」

「また来てもいいかな、、、」

 

楽「うん、また来いよ!」




その後も何回か一条くんの家に行った、、、
そのお礼に食事を一緒に食べたり
一緒にデパートに出かけて買い物したり……
千棘ちゃん
絶対に一条くんと変なことしないから
だから許して、、、
ただ一緒にいたいだけだから、、、


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タイセツ

夏休み最終日
近頃はほぼ毎日一条くんと会っている
もちろん変なことはしていない




楽「小野寺!ごめんな、待たせちゃって!」

 

小咲「ううん、そんなことないよ!」

(わたしが1時間も前に来ちゃうからだよね///)

 

楽「ははは〜 小野寺はほんとに早いな」

「じゃあさっそく行こうぜ///」

 

これはただの親友同士のお買い物!

でも、、、わたし達は両思い、、、

何度もすれ違って、気づいた時にはもう遅くて

その思いだけは大きく膨らんで、、、

1歩間違えればわたし達はイケナイ関係になる

いや、もうなってるのかも…………

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

小咲「あ、今日は卵安いよ」

「チャーハン作ろうかな」

 

楽「小野寺ってさ、完全に料理克服したの?」

 

小咲「緊張したり急いだりすると元に戻るの(笑)」

 

楽「そ、そうなんだ」

「小野寺に料理教えたかったなぁ〜」

 

小咲「こ、今度教えてね///」

 

楽「お、おう///」

 

そして買い物は午前中のうちに終わった

荷物を1回受け付けに預けて、わたし達は映画館に行くことにした

これは決してデートではない

 

小咲「3番スクリーンだよね」

 

楽「あぁ あれ?? あの人宮本じゃねぇ!?」

 

小咲「あ!ほんとだ!」

「るりちゃーん!!」

「あ、気づかれなかった、、、」

 

楽「俺たちも宮本と同じ映画見ないか?」

「あそこ確か自由席だし!」

 

小咲「あ、うん!」

(一条くん気遣ってくれたのかな

それにしてもるりちゃん久しぶりだなぁ)

 

結局るりちゃんは見つからなかった

今日は特に見たい映画もなかったし、このままこの映画を見て後でるりちゃんを探そう!

 

、、、、、、、、、、、、、、、上映後

気まずい……

映画の内容が……

結婚した男とその親友の女との不倫って……

しかも男との間に子どもまで………

わたしと同じだ………

 

楽「、、、、、、小野寺」

「大丈夫か?、、、」

 

小咲「うん、、、、、、」

 

るり「小咲に一条くん!? 」

 

小咲「あ、るりちゃん……」

「久しぶりだね!

さっき見かけたんだけど映画館入っちゃって」

 

るり「あーーなんか呼ばれたような気はしたわ」

「久しぶりね、小咲!」

 

小咲「うん! 最近会ってなかったね!」

「るりちゃんはよくあんな映画見るの?」

 

るり「見ないわよ、今日はたまたま」

「たまにはクズのいる映画見ないとね〜」

 

小咲(クズ……)

「も、もしもさ…

周りにそういう人がいたらどうするの?」

 

るり「どうするって、、、

なるべく関わらないようにするわ」

「関わりたくもないしね」

 

小咲「そっかーー」

「あ、ごめんね るりちゃん

話し込んじゃって……」

 

るり「今度また話しましょ!

わたしは帰るんだけど2人はどうするの??」

 

小咲「あ、わたし達も帰るの!

またね!るりちゃん! 今度会おう!」

 

本当はこれからご飯を食べる予定だけど

つい嘘ついちゃった、、、

わたしいつから、こんなにずるい女になったのかな

全部バレたら……… きっとるりちゃんも、、、

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

楽「小野寺?? 大丈夫?」

「もう帰るって言ってたけど用事でもあるのか?」

 

小咲「あ、うん 夜ご飯は家で食べよう」

(ほんとは一緒に、、、)

 

楽「そっかー 困ったな」

「今日はヤクザのお偉いさんが来てて

あんま家帰りたくないんだよなぁ」

 

小咲「え!?そうなの!?」

(だったらしょうがないよね、、、)

「じゃあうちに来る? 春もいるし!」

 

楽「いいのか!? わりぃな! ありがとう///」

(ほんとに小野寺は優しいなぁ)

 

 

今日は春と紗咲が店の留守番をしてる

今なら誘ってもいいよね……

、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、

ごめんね、お姉ちゃん!

お母さんがどうしても紗咲の恋人見たいって

夏休み、もう終わりだから今日しかないの!

だから明日までお留守番よろしくね〜

 

春より

、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、

 

春!?!?〜〜〜〜〜〜

やばいよ、完全にお泊まりだよ〜〜

こうなったら早くご飯作って食べてもらおう!!

 

小咲「一条くんおまたせ〜」

 

楽「おー早いな」

「相変わらず小野寺の料理はうまそーー」

(これで味も良くなったらしいし、もう完璧だな)

 

小咲「じゃあわたし先にお片付けしてるね!」

(えっと塩はここで醤油は、、、

あ!お酢と醤油間違えた!!)

 

楽「☆¥$☆○%##☆☆$€○☆」

「……………………」 (バタッ)

 

小咲「いちじょうくん〜〜〜」

 

忘れてた、、、

わたし急いでると味が昔に戻るんだった

どうしよ!! 一条くん気絶しちゃったし

新しいの作り直した方がいいよね

でも、その前に一条くんを安静にしないと!

 

 

小咲 (なでなで) 「///////」

(一応わたしのベットに寝かせたけど、、、

一条くん大人っぽくなったなぁ///)

 

わ、わたし変なことを///

危ない危ない、また過ちを犯すとこだった、、、

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

それから数時間後、一条くんは目覚めた

 

小咲「一条くん、ほんとにごめんね

わたし迷惑かけてばっかで、、、」

 

楽「そ、そんなことないよ!

俺は何回も小野寺に支えてもらったし

別に迷惑じゃないさ、気にすんな!」

 

小咲「一条くん、、、ありがとう!」

「そう言ってくれて嬉しいよ//////」

 

楽「!!///////」

(やべぇ、めちゃくちゃかわいい〜

落ち着け! 今そういう気持ちになったら…)

 

「そ、それにしてもここが小野寺の部屋か〜

綺麗な部屋だよなぁ」

 

小咲「そうかな、、、

たまにしか帰らないからあまり使ってないよ」

 

楽「あ! これって紗咲ちゃんの写真か?」

「しかも小学生の時の?」

 

小咲「あ、うん

これが小学生で、これは中学生だよ」

 

楽「小野寺は紗咲ちゃんのことほんとに好きだよな」

「なんか伝わってくるよ!」

 

小咲「……………そうかな」

「一条くんも伯くんのこと好きでしょ」

 

楽「まぉな、産まれた時はほんとに嬉しかった!」

「俺と千棘が……………………

あ、ごめん 小野寺に話すことじゃないな…」

 

小咲「………………あ、あのね」

「もしも、わたしとの間に子供が出来たら嬉しい?」

 

楽「も、もちろん嬉しいに決まってるだろ!

千棘と小野寺も俺にとっては大切な存在なんだ」

(でも1番大切なやつは、、、、、、)

 

小咲「//////」

(あの時、妊娠のこと言ってたら変わってたのかな…)

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

小咲「もうこんな時間!? そろそろ帰る!?」

(どうしよ! 想像しちゃって興奮してきた///)

 

楽「あぁ、すまないな

今日はほんとに助かった!」

「ほんとにヤクザの仕事めんどくさいんだよ」

 

小咲「ふふっ、一条くんらしいね」

「嫌な仕事も家族のために頑張ってるんでしょ」

「すごいよ!」

 

楽「/// そう言ってくれるのはおまえだけだぜ!」

「ありがとな、小野寺!」 (なでなで)

 

小咲、楽 ((///////////))

 

興奮しながらドアを開けると

外は大雨が降っていた

どうやら大型の台風が接近したらしい、、、

 

小咲、楽「「……」」

((こんなこと前もあったような………))

 

小咲「と、とりあえずおうちに電話する??」

 

、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、

あ、2代目! 今どちらに?

友達の家ですかい!

それなら今日は泊めて貰えないっすかね

まだヤクザのお偉いさん帰ってなくて…

明日の朝迎えに行きますんで!

、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、

 

楽「…………」

「俺やっぱ宿探してこようか?」

(さすがにこれはまずいよな……)

 

小咲「でも外危ないし、、、」

「一条くんはわたしの部屋使って!

わたしが春の部屋使えば大丈夫じゃないかな?」

 

楽「あ、なるほど! ありがとう、小野寺」

「ぐぅぅーーーー」「//////」

(しまった! お腹の音が)

 

小咲「ご、ご飯まだだったね! 今すぐ作るね!」

 

楽「あ!俺も手伝うよ!

あと約束しただろ、教えてあげるって!」

 

小咲「//////」 「うん、、、///」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

その後わたし達は一緒にご飯を作って

一条くんに料理を教えてもらった

こうしてるとほんとに夫婦みたいだなぁ///

 

楽「小野寺!風呂上がったぜ〜」

 

小咲「あ、うん!」

「一条くん先にお布団入ってていいよ」

 

楽「おう!」

(なんか一緒に暮らしてるみたいだな///)

「それにしても小野寺の部屋って綺麗……」

「あ、あんま覗くのも小野寺に悪いな!早く寝よ」

 

小咲「/////」

「今、一条くんが隣の部屋に、、、」

「意識しちゃって寝れない〜///」

 

楽「てかこれ小野寺が寝てるベットじゃん///」

「いい匂い……」 「って俺なにしてんだ!?///」

 

<深夜>

小咲「う…… トイレ………」

「ねむい…… 布団入ってねよ……… 」

 

<翌朝>

楽「…」 (なななんで目の前に小野寺が!?!?)

(しかもなんかすごいエロい……///)

「お、おーい 小野寺…///」

 

小咲「う… 一条くん〜大好き〜」(だきっ)

「えへへ〜 夢でも会えるなんて〜」

「……………………」

「……………」

「……」

「」

「きゃぁぁぁーーーーーーーーーー」

 

これってアウトだよね

それともセーフなのかな

千棘ちゃんごめんなさい!

わざとじゃないの!寝ぼけて自分の部屋に、、、

で、でも一条くんの体あったかいな……

あ、違う! もう何考えてるの、わたし

 

小咲「一条くん、お迎えきてるよ……」

 

楽「あー じゃあそろそろ行くわ

ありがとな、いろいろと」

 

小咲「ううん、わたし迷惑かけてばっかで…」

 

楽「そ、そんなこと……///

じゃあ小野寺、行ってくる!」

 

小咲「うん!/// 行ってらっしゃい!」

(やっぱなんか夫婦みたいだよね、これ///)




???「……………………」


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第5章 最終編
カンテイ


夏休みが終わってからしばらく時が流れた
その時は突然訪れた、、、


集「じゃあ授業始めるぞ! 日直あいさつ!」

 

「お願いします!」

 

集「うむ、今日は特別に先生が発明したこの機械を紹介しよう!」

 

「お〜 なんだそれ??」

 

集「これは相性診断器だ!」

 

紗咲(あ、これわたし達だ…)

伯(この先生、授業で何やらせようとしてんだ…)

 

集「まあまあ、落ち着きたまえ!

これは遺伝子から2人の相性を調べる機械なのだ」

「今授業で遺伝子についてやっておるだろ」

 

伯(一応筋は通してやがる…)

「それ誰が試すんですか?」

 

集「うん、君たちは最後だ

調べなくても分かるからな」

 

伯、紗咲「「どういう意味ですか!////////」」

 

そしてクラスの相性診断が始まった

もちろん男女である必要はなく、男同士でもいい

で、その結果は……………

 

集「今のところ全員3だね、、、」

 

伯「その機械壊れてんじゃないのか??」

 

集「いやーこれ精度が高くてね

余程のことがないと3以外出ないんだよ

ちなみに僕とるりちゃんは4だった!」

 

伯「聞いてねぇよ……」

紗咲「あの、5って出ないんですか?」

 

集「伯の両親は5だったぞ!」

「1と2はまだ見たことなかったから

楽しみにしてたんだが、出なかったなぁ」

 

クラスメイト

「「なにを楽しみにしてんだよ!」」

(てか親父たちいつの間に!)

 

集「まぁ気を取り直して

さぁ!そこのカップル!

やってみたいとは思わないかい??」

 

伯「//////」(緊張するなぁ)

紗咲「////」(やってみたいかも…)

 

そして全員の注目が集まる中

俺と紗咲の結果は、、、

 

紗咲「お願いします!」

伯「ど、どーせ3だろ!」

(4か5きて!!!)

 

ーーーー0ーーーー

集「へ?」

伯「ゼロ??」

紗咲「ゼロっていいの?悪いの?」

 

クラスメイト

「「ついに壊れたか?あの機械」」

 

集「うーむ、1から5しか出ないはずだから

これは本当に壊れたかもしれんな…」

 

伯「な、なんだよ!///

まぁ別にどうでもよかったからいいけど!」

 

紗咲「/////」

(ドキドキしたーーー)

 

この日の授業はここで終わった

その後はまた普通の授業に戻った

今までも舞子先生は、こういう発明品を持ってくることがある

だから別に誰も気にしてなかった

たった1人を除いて、、、、、、、、、、、

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

<放課後、職員室>

「あれ?舞子先生どうしたんですか?」

 

集「あぁ、なんでもないよ!

いやー 今日も暑いね〜

じゃあ僕もう帰りますね!」

(……………)

 

 

 

それはエラーを示す数字

つまり判定不能

その原因としてまず考えられるのが故障だ

そう思って授業後調べたが特に異常はなかった

故障ではない、だとしたら、、、、、、

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

<小野寺家>

、、、、、、、、、、、、、、、、、、、

あ、もしもし一条くん!

あのね、この前そっちに鍵落としちゃって

明日取りに行ってもいいかな

うん、分かった!!またね///

、、、、、、、、、、、、、、、、、、、

紗咲「ただいま〜」

 

小咲「あ、おかえり!」

「ご飯もう出来てるよ!」

 

紗咲「うん! また一条さん?

最近よく会ってるよね」

 

小咲「と、友達だから!

それに千棘ちゃんいなくて困ってるみたいでね」

 

紗咲「あーー そういうことか!」

 

紗咲「!! ご飯が美味しい……」

「お母さんまた上手くなったんじゃ…」

 

小咲「ほんとに! 嬉しいなぁ」

「いっぱい食べてね!」

 

紗咲「うん!」

(お母さんと一条さんって相性診断やったらどうなるのかな…)

(あ、そうだ!)

「お母さん! 髪の毛切ってあげよっか!

美味しいご飯のお礼に!」

 

これでお母さんの髪の毛を手に入れた!

明日舞子先生に診断してもらおう!

 

 

<舞子家>

集「えーと、確かここに」

「あった! あとは遺伝子サンプルだけか…」

 

るり「何してんの?あんた」

 

集「あ、ちょっとね」

「確かこの前楽に実験の手伝いして貰ったよね」

 

るり「千棘ちゃんとの相性診断ね

確か結果はわたし達より上だったかしら」

 

集(根に持ってるなぁ、るりちゃんは)

「楽の遺伝子サンプルってどこやったっけ?」

 

るり「?? 確かここじゃなかったかしら…」

(また実験でもやるのかしら……)

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

<学校>

紗咲「伯くん、おはよう!」

「今日も暑いね〜」

 

伯「おはよう! あぁ、そうだな」

(すっかり紗咲と話するの慣れてきたな〜)

 

集「おーみんな早いね〜」

 

紗咲「あ!先生!

昨日の機械治りましたか?」

 

集「い、いや まだだけど…」

 

紗咲「そっかー」

「せっかく取ってきたのにな」

 

伯「?? なんだそれ」

 

紗咲「お母さんの髪の毛だよ

お母さんと一条さんの相性が知りたくて…」

 

伯「確かに知りたい!

高いんだろうな、運命の人同士だし」

 

集「へぇ〜 よく知ってるね〜

まぁとりあえずその髪の毛は預かっておこう!」

 

紗咲「あ、ありがとうございます!」

 

すごい偶然だな、、、

小野寺のをどう手に入れようか迷ってたのに

、、、、、、、、、、、、

やっぱありえないな

もしそうなら簡単に髪の毛はくれないだろうし

この鑑定は小野寺の無実を晴らすためのものだ

 

 

<小野寺家>

小咲「そういえば紗咲なんでわたしの髪の毛を学校に持っていったんだろう」

 

春「うーん あ!そうだ!

そういえば昨日なんか相性診断やったらしいわよ

それをお姉ちゃんでやりたかったんじゃない?」

 

小咲「え!? なにそれ!

相性診断ってなに??」

 

春「確か、遺伝子の相性を調べるとかなんとか

で、伯くんともやったらしいだけど

機械が故障したらしくてね」

 

 

小咲「え…………

遺伝子、、、故障、、、

まさか、、、、、、、、

そんな、、、、、、、、、、、、」

(わたしの遺伝子を持っていったってことは

舞子くんに…全部…)

 

春「でもお姉ちゃんと紗咲でも反応するのかな」

「うん?お姉ちゃん?? 大丈夫??」

「すごい汗だよ、お姉ちゃん!しっかりして!」

 

わたしのせいだ

一条くんといれて全然警戒してなかった

るりちゃんにも知られたよね、、、

関わりたくないって言ってたし

こわい、、、わたしが悪いのに、、、

一条くん……会いたいよ……

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

<舞子家>

集「親子鑑定、、、

一応機械はあるけど、、、

まさかこんな形で使うとはね、、、」

 

るり「?? またなんかやってるわね」

「新しい発明?」

 

集「いや、違うよ

ちょっと趣味でね」

 

るり「趣味するなら仕事しなさいよ…」

「あんたやることたくさんあるんでしょ」

 

集「あはは〜 確かにそうだね〜」

(まぁ時間かかるし、じっくり待とうかな)

 

るり「………」

(なんかいつになく真剣ね

なに実験してたのかしら?)

 

えっとー

親子鑑定、、、小咲と一条くん!?!?

は!?なにしてんのあいつ!

 

るり「まいこくん??

ちょっといいかな??」

 

集「うん? なんだい??

るるるるりちゃん!?!?」

(ゴァーー)

 

るり「あんた何を鑑定しようとしてたのかしら?」

「ちなみに今のは小咲の分よ」

 

集「ひぇーー るりちゃん待ってよ!」

「これにはちゃんと理由が!」

 

るり「ほう? 親友の友情を踏みにじるような行為にどういう理由があるのかしら?」

「そもそも一条くんと小咲がそんなことする訳ないでしょ、少し考えれば分かることよ」

 

集「それは分かってるよ!

だからそれを証明したくて!」

(あ!終了した!)

 

るり「証明する必要もないわよ、、、

とりあえず次は一条くんの分ね!」

「覚悟しな…さ………い?」

 

集「」

 

るり「?? どうしたの??

いきなり、ボーとしちゃって」

 

集「……」

「るりちゃん、、、あれ」

 

るり「は? だから鑑定なんてひつ…よ……」

 

、、、、、、、、、、、、、、、、

結果を見た俺達はたぶん1時間ぐらい固まってた

そこに書いてあることがよく分からなかった

だって、、、、、、

楽と小野寺が、、、、、、

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

集「どう思う?」

 

るり「ありえない、、、」

「!!」

 

集「るりちゃん? もしかして心当たりが?」

 

るり「15年前、小咲は突然結婚して出産した

そして突然離婚した、、、

それが全部最初から仕組まれていたら、、、」

 

集「辻褄があうね 恐らく15年前に、、、」

「今もなのかな、考えたくはないけど」

 

るり「………」

「前に2人が映画館から出てきた所を見たの!」

「今思えば不自然よ、この間まで小咲は一条くんを避けていたのに」

 

集「ずっとだろうね、、、

避けていたのも演技かも、、、」

「なんかもう考えたくないよ、、、」

 

るり「とりあえずこのことは内緒よ

まずは小咲に話を聞かないと、、、」

 

集「僕は学校があるからるりちゃんお願いできる?」

 

るり「えぇ、もちろんよ」

「…………………小咲…」




???「…………………」

千棘「…………………そっか」


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ジンモン


きた………
るりちゃんからの電話
バレたんだ、、、
みんな傷つくんだ、わたしのせいで
わたしはみんなにとって邪魔者なんだ……


るり「小咲午前中から来れるらしいわよ」

 

集「様子はどうだった?」

 

るり「えぇ、いつも通りだったわ

とりあえずあなたは仕事行きなさい!」

「あとはわたしにまかせて…」

 

集「う、うん」

(なんか嫌な予感がする……)

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

関わりたくない、、、

るりちゃんはそう言ってた

こわい、元々私のせいだから自業自得

でも、、、いやだよ、、、

みんなが傷つくのが怖くて怖くて、、、

 

るり「あ!小咲!!」

 

小咲「るりちゃん! ごめんね、遅くなって」

「服選びに時間かかって」

 

るり「そう、来ないのかと思ったわよ

さぁ行きましょ」

 

小咲「うん!…」

(いつもはどっかの飲食店入るのに、、、

今日はそのまま家に行くんだね、、、)

 

<舞子家>

るり「とりあえずお茶を入れるわ」

「そこで座って待ってて」

(小咲やっぱ気づいてないのかしら、、、)

 

小咲「うん、わかった」

(冷たい、、、るりちゃん、、、

もう親友じゃないのかな、わたし達)

(わたしの味方はもう、、、)

 

るり「はい、小咲」

「!」(手が震えてる…)

 

小咲「ありがとう、るりちゃん!」

「最近暑いね〜」

 

るり「………」

「気づいてるのね、もう」

 

小咲「!……」

「るりちゃん、わたし…」

(バレてるのは紗咲のことかな)

 

るり「何があったの?」

 

小咲「……………」

「わたしが誘ったの、15年前、、、

だから一条くんは悪くなくて、、、」

 

るり「!!小咲! あんたね、分かってるの!

あんたがしたのは立派な犯罪よ!

1人で抱え込めるほど小さいことじゃないのよ!」

「あんたは千棘ちゃんに対して取り返しのつかないことをしたの!」

 

小咲「……………」(うぅ……)

 

るり「ごめんなさい、ちょっと取り乱したわ」

「まずは確認よ、紗咲は誰の子ども?」

 

小咲「わたしと………………

わたしと一条くんの……………………」

 

るり「そう……………………」

「15年前何があったのかしら」

 

小咲「一条くんの結婚式の後

ケーキのお礼で一条くんの家に行って……」

 

るり「ケーキのお礼って完全に略奪ね」

「で、そこで結ばれたと」

 

小咲「……はい」

「でもそのあとは一条くん知らないの!」

「紗咲のことはほんとに知らないの!」

 

るり「………そう」

「あなたの独断で産んだのね」

 

小咲「うん、、、」

 

るり「ばかね、それってただの自己満足じゃない」

「それに紗咲だってほんと可哀想

一条くんの身代わりみたいな存在でしょ」

「あんた、それも自分で背負い込むつもり?

そんなことが出来ると思ってるの?」

 

小咲「う…… ごめんなさい……」

 

るりちゃん、、、

ほんとに怒ってる

るりちゃんの言ってることは全部正しい

でも、、、でも、、、

助けてよ、、、少しは分かってよ、、、

 

るり「次は、今についてよ

今も一条くんとは続いてるの」

 

小咲「そ、そんなことないよ!

もうただの親友でっ (きゃっ)」

 

るり「正直に言いなさい!

一緒に映画館行ったんでしょ!

それのどこが親友なのよ!」

「どーせその後家まで連れ込んだんでしょ!」

 

小咲「…………………」

「ちがうよ、、、そんなんじゃ、、、」

 

るり「ごめんなさい、、、叩いちゃって」

「ほんとになんともないの?」

「家連れ込んでない?」

 

小咲(バレてるよね、正直に言わないと、、、)

「うん、、、家に誘ったの、、、」

 

るり「………」

(嘘まで付くようになったのね、小咲)

「このことは千棘ちゃんに話すわ」

 

小咲「待って!るりちゃん!

千棘ちゃんにはわたしから……」

 

るり「小咲、あんたは市役所に行くの」

「そこで紗咲の親権を放棄してきなさい」

 

小咲「え、、、そんな、、、

、、、紗咲はどうなるの?」

 

るり「あんたは知らなくてもいい

あの子をあなたに任せられないのよ!

それに千棘ちゃんにも失礼よ」

 

小咲「お願い!るりちゃん!

紗咲は何も悪くないよ!悪いのは全部、、、」

 

るり「小咲!!! あんたは人間として最低なことをしたのよ!」

「今さら拒否権なんてないわ」

「あともちろん一条くんとは一生会っちゃダメよ」

 

小咲「るりちゃん、、、ひどいよ、、、」

「せめて、せめて場所だけでも、、、」

 

るり「小咲、これはね親友としての提案じゃないの

“親友だった”あんたに対しての命令よ」

 

小咲「う………………」

「今日中に千棘ちゃんに言うから…

だから千棘ちゃんにはわたしから言わせて」

 

泣いちゃダメだ

わたしに泣く資格なんてない

ひどいこと言われても言い返す資格はない

るりちゃんはもうわたしの味方じゃないんだ

 

るり「何がねらい?

一条くんのこと隠すつもりなら容赦しないわよ」

 

小咲「しないよ………

ただそれが最低限のケジメだから!」

 

るり「はぁ、、、分かったわ」

「なんか疲れた、ちょっと待ってなさい」

 

小咲「ありがとう……」

(るりちゃんごめんなさい

疲れるよね、わたしと話すの

関わりたくもないのに、、、)

 

せめて一条くんの所に置いてきた鍵だけでも

それだけでも、、、

一条くん……………………たすけて

 

「なんですって!?!?」

 

小咲「??」

「るりちゃんどうしたのかな、、、」

(心配だし行ってみよ)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

るり「千棘ちゃん?それほんとに??」

「えぇ、小咲と楽は不倫関係よ

しかも15年も続いてて、子どもまでいるわ」

「早く帰ってきなさい!じゃないと遅くなるわ」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

聞こえたのは1部分だけだった

るりちゃんは千棘ちゃんに報告していた

もう信用出来る人いないんだ、、、

ううん、違う

わたしが信用出来ないんだ

きっと千棘ちゃんにも春にも紗咲にも、、、

一条くんもなのかな………

ひとりだ、、、わたし

 

るり「じゃあ、切るわね 舞子くん」

「困ったわね、舞子くんの言う通りだと…」

「それに冷静になってみると小咲に言い過ぎたわ」

(まぁあの子は強いし、なんとかなりそうだけど)

 

小咲「あ、るりちゃん」

「わたしそろそろ帰るね

千棘ちゃんに何言うか考えたくて、、、」

 

るり「そう、、、」

「好きにしなさい」

(頑張りなさい、小咲!)

 

小咲「じゃあ、さよなら…」

(るりちゃん今までありがとう…)

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「あれ、2代目 どちらへ?」

 

楽「あ、えーと 秘密だよ!」

「ちょっと落し物届けに行くだけだから!」

 

それにしてもなんだ?

いきなり秘密の場所で会いたいだなんて?

また小野寺から連絡来たのは嬉しいし!

 

竜「電話? 千棘お嬢ちゃんから?」

 

<秘密の場所>

楽「あ!小野寺!」

 

小咲「いちじょうくん………」

「来てくれたんだ……」

 

楽「小野寺!? すごい顔しとるぞ

大丈夫か? なんかあった?」

 

小咲「う…… 全部、、、

全部わたしが悪いの、、、」

「一条くん、、、、、、」

「う………………………………」

(なんで一条くんの前だと我慢出来ないんだろ…)

「うえぇーーーーーん」(だきっ)

 

楽「小野寺……」「何があった?」

 

小咲「全部バレたの、わたしと一条くんのこと

全部………ごめんなさい、ごめんなさい」

「一条くんの家庭壊してごめんなさい!

伯くん傷付けちゃってごめんなさい!

ずっと、、、ずっと、、、騙してて、、、」

 

楽「!!!!!」

「バレたのか、、、」

「小野寺だけの責任じゃ……」

 

小咲「違うの! わたしは一条くんを騙してた」

「紗咲はわたしと一条くんの子なんだよ

わたしが勝手に産んだせいでバレたの

わたしのわがままで、、、、、、」

 

楽「え、、、、、、」

「ホントか、、、紗咲ちゃんが俺達の子……」

 

小咲「うん、、、

一条くんとの繋がりが欲しくて産んだの、、、」

「あの子すごく一条くんに似てるんだ!」

「料理が上手いとこ、みんなに優しいとこ

行動力があるとこ、髪の毛もすごく似てて……」

 

楽「小野寺…… 言ってくれればいいのに

俺すごい嬉しいよ、俺だって小野寺との繋がり

ずっとずっと欲しかった、、、」

 

小咲「一条くんが責任感じちゃうから……」

 

楽「小野寺…… 好きだよ、おまえが1番!

俺おまえと一緒に謝るよ、もう逃げないから」

 

小咲「一条くん、、、

わたしも大好き、、、」

 

 

楽「小野寺」

小咲「一条くん」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

私達は強く強く抱きしめ合った

一条くんは私にとってたったひとりの味方

一条くん、、、もう離さないで、、、

今度離したら、わたし………

 

俺達は深く深く抱きしめ合った

小野寺は俺にとってたったひとつの恋

小野寺、、、もう迷わないよ、、、

絶対に助ける、絶対に………

 

 

そしてキスを、、、、、、、、、




???「いつまで抱いてんのよあんた達、、、」


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カンシャ

るりちゃんに嫌われ、紗咲を取られてしまった
千棘ちゃんに謝って今度こそ消えなきゃ
でも、、、でもその前に最後に1回、、、
一条くん、、、、、、



千棘「あんたたちいつまで抱い合ってんのよ」

 

小咲「え!? 千棘ちゃん!?」

「こ、これはね」

(千棘ちゃん、、、ごめんなさい、、、)

 

千棘「……キスまでしといて

とりあえず楽、来なさい」

 

楽「千棘、、、ごめん

ちゃんと話そう、、、」

 

千棘「もう鶫も来てるの

今さら話することなんてないわ」

 

楽「え!? 待てよ、ちゃんと謝るから!」

 

千棘「謝るってなにを?

15年前のこと?

約束の場所でのハグ?

それともお泊まり?」

 

楽「!? なんで、、、」

 

千棘「うちの人に監視させててね」

「あんた達の子どもの件も、舞子くんのパソコンをハッキングして分かったの」

 

小咲「そんな、、、千棘ちゃん!

全部ね、わたしが悪いの

一条くんには手出さないであげて……」

 

楽「小野寺……… そんなこと………」

 

千棘「くっ!この泥棒猫!」(ペッチン)

「あんたが悪いのよ、楽を

せっかく一緒になれたのに!あんたのせいで!」

 

楽「小野寺! おい、千棘!

女の子を殴るなよ!」

 

千棘「あんたまだ小咲ちゃんの味方?

この子はね私達の子どもも傷付けたの

あんたのせいで伯は、、、

伯は初恋を失うのよ!!」

 

小咲「う………

いいよ、一条くん、、、

千棘ちゃんの言ってることは全部正しいの」

 

楽「小野寺………俺………」

 

千棘「とりあえず楽!行くわよ

これ以上小咲ちゃんの味方したらあんた死ぬよ」

 

ダメだ

一条くんが殺される……

わたしのせいで一条くんが………

小咲「行って、一条くん!わたしは大丈夫だから」

 

楽「小野寺、わりぃ……」

 

一条くんは千棘ちゃんと一緒に行った

わたしはまた1人になった

元々こうだったんだ

千棘ちゃんと一条くん、るりちゃんと舞子くん

私には守ってくれる人がいないんだ、、、

 

 

<一条家>

紗咲「お邪魔します!」(手繋いで下校か///)

伯「ただいま〜」(一緒に帰るのいいなぁ///)

 

伯「あれ?今日は人いないのか?」

 

紗咲「なんかあったのかな

あ、あそこに人いるよ!」

 

伯「あ!あの人は!

おーい、鶫さん!」

 

鶫「うん? なななんであなた達がここに!?」

 

伯「あー紹介するよ」

「えーとその、、、今付き合ってる紗咲です///」

 

紗咲「///// あの、よろしくお願いします!」

(付き合ってるって////)

(どうしよーー すごく嬉しい!)

 

鶫「…………」

(この子が………)

 

伯「そういや今日はなんかあるんですか?」

 

鶫「ああ、そうだ

だから今日は別の所で遊んでこい…」

 

(コンコン)

鶫「お嬢! 今行きます!」

「とりあえずそこの部屋にでも入っててくれ!」

 

紗咲「あ、はい!」

「何なんだろうね、絶対に出ちゃダメって」

 

伯「なんか重要な会議とかじゃない?

たまにあるんだよ、そういう家柄だし」

「てか母さん、いつの間に帰ってきてたんだ?」

 

紗咲「あ、そっかー

伯くんは大変だね、お疲れ様!」

 

伯「/////」

「あ、親父たちの声だ 隣の部屋か?」

 

紗咲「これ聞こえるよね、壁薄いんじゃない?」

 

伯「確かにな(笑)

ちょっと盗み聞きしてみようぜ、面白そうだし!」

 

紗咲「いいのかな……」

「あ、始まったよ!」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

鶫「単刀直入に聞こう、正直に答えろ一条楽」

「貴様と小野寺様との間で何があった」

 

楽「………」

「最初は15年前だったんだ

結婚式終わってすぐに千棘がアメリカ行った時

その時に出会ったんだ、そして、、、」

「俺は気づいた、ずっと消えなかった

小野寺への想いはずっと残ってて

だから、たった1度だけ、、、過ちを犯したんだ」

 

千棘「私がいないことをいい事に……

あんたの私への想いは偽物だったの!?」

 

楽「俺が千棘に抱いてた好きは友達としてなんだ

だからごめん、千棘」

「俺が全部悪いよ、優柔不断だった俺が」

 

千棘「わたしは、、、わたしは、、、

あんたのことほんとに好きだったのに!

許せない、あんたも小咲ちゃんも!」

 

楽「待て!小野寺は!」

 

鶫(バァン…)

「言うことを聞け一条楽、次は頭だぞ」

 

楽「くっ 千棘、、、」

「どうしたら許してくれるんだ」

 

千棘「小咲ちゃんと縁を切りなさい

もう嫌いだって本人の前で誓いなさい!

そしたら、、、あんたは許してあげる、、、」

 

楽「そんな……そんなこと……」

 

千棘「楽! あんた出来ないって言うの?

わたしだってしょうがなくてあんたと

よりを戻そうとしてんのに!」

「鶫!」

 

俺は鶫に捕まり

千棘から何回も殴られた

そして俺は約束のペンダントを取られ

鶫の銃でバラバラにされた、、、

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「「え、、、」」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

???「やめて!千棘ちゃん!」

 

楽「だめだ、、、来ちゃだめだ、、、」

 

千棘「遅かったね、逃げたのかと思ったわ」

 

小咲「千棘ちゃん、、、一条くんは悪くないよ

お願いだから殴らないで!」

「一条くんはね、千棘ちゃんのこと好きなの

それは本当の思いだよ!」

 

千棘「…………」

「そんなことあんたに言われなくても分かってる」

「あんたにはちゃんと罪を償って貰うわ」

 

小咲「、、、ごめんなさい

わたしが一条くんを誘ったの

そして、、、そして、、、わたしの勝手で

一条くんとの子どもを産んでしまったの!」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「「え?今なんて?」」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

小咲「わたし消えるから!

もう会わないから!だから!」

 

千棘「もちろんよ

それとあんたの子も手放して」

「あとその鍵もね」

 

小咲「!! なんで、、、」

「千棘ちゃん、紗咲はどうなるの??」

 

千棘「さぁ〜、ずっとビーハイブに目をつけられて暮らしてくでしょうね、あんたのせいで!」

 

小咲「そんな、、、う……………」

「お願い、助けてよ

紗咲は悪くないよ、、、」

 

千棘「無理よ、あと早くその鍵出しなさい

もう楽のペンダントは処分したわよ」

 

楽「小野寺、、、ごめん!俺、、、」

「紗咲ちゃんは絶対守るから、、、」

 

千棘「このっ」

「小咲ちゃんの味方をしないで!」

 

小咲「一条くん!

分かった、全部あげる

だからこれ以上一条くんを殴らないで!」

 

わたしの約束の鍵は鶫ちゃんの銃で粉々にされた

約束のペンダントも欠片となって、私の前に差し出された

紗咲もいなくなって、一条くんにももう会えない

何も残ってないや、私は空っぽだ、、、

 

千棘「楽 さっき言った誓い、今ここでしなさい

そしたら子ども達には秘密にしてあげる」

 

楽「小野寺、、、」(するしかないよな、もう…)

「…………………………………………」

「縁を切ろう、もう会えない

ごめん、小野寺………もう好きになれない…」

 

小咲「…………!」

「うん、、、分かってる

千棘ちゃんこのこと子ども達には、、、」

 

???「お母さん、、、」

 

楽、鶫、千棘「「「!!!」」」

 

小咲「紗咲!? なんでここに、、、」

 

紗咲「お母さんさっき言ったこと全部ほんと?

わたしのお父さんが、、、

わたしと伯くんは兄弟ってこと?………」

 

小咲「うん、、、 ごめんね

あなた達は付き合えないの」

 

伯「そんな………せっかく……」

紗咲「お母さんのばか!伯くんのこと好きなのに…」

 

小咲「……………」

(紗咲……最低なお母さんでごめんね

こんな人に育てられるよりいない方がよかったよね)

 

紗咲「もう知らない! お母さんなんて大嫌い!」

 

紗咲は泣きながら部屋を出た

その後を追って伯くんと鶫ちゃんも部屋を出た

私よりもみんなといた方が幸せだよ

一条くんも、、、紗咲も、、、

、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、

 

千棘「もういいわよ

行きなさい、二度と戻ってこないで」

 

楽「小野寺、、、元気でな」

 

千棘「あんたは黙ってて!」

「そんなこと言うから泥棒されるのよ!」

 

「全部わたしのせいだ、、、」

 

千棘「はぁ?」

 

「わたしが壊したんだ、、、

わたしさえいなければ、、、」

 

千棘「そのペンダントの破片どうすんの?

言っとくけど何も持ってかせないからね」

 

「一条くん、千棘ちゃん

みんなに伝えてほしいの、、、」

 

楽「小野寺?」

千棘「うるさい!」(ペッチン)

 

「傷つくのは私だけでいい

だから、、、だから、、、」

 

楽「いてぇな、いい加減殴るのやめろって」

千棘「あんたが小咲ちゃんの味方なんかするからよ!」

 

「最後にみんなに伝えて、、、

お願い、、、これが最後だから、、、」

 

楽「うん? 小野寺? おい!何してんだ!?」

千棘「だから!……… え、小咲ちゃん!?」

 

「さよなら、一条くん千棘ちゃん

そしてみんなに伝えて

〇〇〇〇〇」

 

千棘「小咲ちゃん〜〜〜〜!!!!!」




夕方、私は舞子くんから連絡を受けた
入ってきた舞子くんの声は暗くて冷たくて
まるで大切な何かを失ったかのように、、、
そしてその舞子くんからたった一言、、、

「小野寺が、、、自分で首を切って、、、」


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第6章 エピローグ
ユイイツ


俺達の目の前で首を切った小野寺は
大量出血により、意識不明になっていた
目覚める見込みはほぼないと言われた、、、


千棘「………」

「ごめんなさい……」

「楽………わたし………」

 

楽「、、、、、、、、、」

 

千棘はあの後、正気を取り戻した

怒りのあまり我を忘れてたらしい、、、

一方、宮本も罪悪感に苛まれていた

親友の小野寺に対してひどいことを言ってしまい、見捨ててしまったこと

そして、味方になってやれなかった悔しさで…

 

鶫は子どもたちを部屋に入れてしまったこと

集は情報の管理ができなかったこと

春は大好きなお姉ちゃんを失ったこと

 

 

小野寺を失って、みんな前に進めずにいた……

それくらい俺達にとって小野寺は大切な存在だった

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

みんなは頑張って前に進もうとした

それが小野寺の願いだから、、、

 

<1ヶ月後>

小咲「………………」

 

春「お姉ちゃん、、、

わたし何も知らなかった、、、

お姉ちゃんがこんなに苦しんでたなんて」

 

鶫「小野寺様、、、

私達はあんなことをしたのに

なぜ“ありがとう”なのですか、、、」

 

集「小野寺、、、

おまえの気持ち考えずに、、、

楽の背中押してやれなくてごめん」

 

るり「小咲、、、

あんなにあんたが傷ついてたのに私は、、、」

 

千棘「小咲ちゃん、、、

私達を傷つけないでよ、、、」

 

 

千棘、るり「「あんたが傷つくことが私達にとって1番傷つくのよ、、、」」

 

 

「ありがとう」

その一言で、みんなはくじけずに進むことができた

小野寺は今でもみんなの心の支えだ

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

一方、紗咲は真実を知ったこと、、、

そしてお母さんを失った悲しみで引きこもりに…

伯はそんな紗咲を支え続けた

今思えばあいつがいなかったら、紗咲はやばかったかもしれない

 

 

伯「ご飯ここに置いとくぞ」

 

紗咲「いいよ、わたしは大丈夫だから」

「もう大丈夫だから! わたしは、、、」

 

伯「お母さんを失って辛いのか?

それとも、、、、、、

最後にお母さんに嫌いって言った自分が嫌?」

 

紗咲「!! なんで……

伯くんに何が分かるの!………」

 

伯「俺は、、、

おまえの弟だから!」

 

紗咲「!…うぅ………」

「ならお姉ちゃんの言うことちゃんと聞いて…」

 

伯「あぁ、どうして欲しい?」

 

紗咲「そばにいて欲しい、、、

私、わかんないけど でも

お母さんが私のこと本当に愛してたのは分かる」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

小野寺の言葉よって、俺たちはもう一度前を向けた

宮本と集、春は仕事に戻り、鶫はアメリカに帰った

このことはビーハイブには内緒にするらしい

そして時が流れた、、、

 

<5年後>

この日、あるカップルの結婚式が行われた

主催者は集英組とビーハイブ

本来はありえない結婚式、、、

それでも多くの人に祝福されていた

 

伯「かわいいよ、紗咲

ウェディングドレスすごい似合ってる!」

 

紗咲「うん、ありがとう、、、

伯くんのお母さんのおかげだよ!」

 

伯「それを言うならケーキは

紗咲のおばさんのおかげだろ!」

 

紗咲「ねぇ、伯くん

ほんとにありがとう!

辛い時にそばにいてくれて」

 

伯「こっちこそたくさん紗咲に支えて貰ったんだ

一緒になれて嬉しい、ほんとに嬉しい、、、」

 

紗咲「伯くん」

伯「うん、、、」

 

紗咲、伯「「ザクシャインラブ」」

 

2人は本当に俺と小野寺にそっくり

元々2人は兄弟で本来は結婚出来ない

でもこの2人なら絶対に幸せになれる!

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

<8年後>

宮本と集の間に子どもが産まれた

伯と紗咲の間にも男女の双子が産まれた…

男の子の方は楽、女の子の方は小咲という名前だ…

もう少し名前を考えて欲しい(笑)

 

千棘は鶫と相変わらず海外で仕事している

前よりも生き生きと、、、

春は伯と紗咲の子どもの面倒を見ている

 

そして紗咲は和菓子屋「おのでら」の店長となった

伯はそこに婿入りし、ヤクザは他の人が継いだ

みんな幸せに暮らしているようだった

これもあいつのおかげだ、、、

 

 

 

 

 

 

あの言葉でみんなは前に進めたんだ

たった1人をのぞいて、、、、、、、、、、、

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

<あの日>

「小野寺、、、、、、」

「なんでだよ、、、」

 

俺はただ呆然と立ち尽くしていた

許せなかった、、、

小野寺を傷つけた宮本と千棘

高校の時、千棘を選ばせた集を

俺の思いに気づいてくれなかったみんなを

、、、みんなを俺は憎んだ、、、

 

そして、、、

小野寺との約束を破った自分が

肝試しや文化祭で見捨てた自分が

人を助けようとして傷つけてきた自分が

そして最後にあいつを選ばなかった自分を

何よりも許せなかった、、、

 

 

楽「なんで、、、

一緒にいるって言ってくれたのに

そばで支えるって約束したのに

もう離れないって、、、

全部、、、全部嘘だったのかよ!」

 

「なんとか言えよ、、、」

「おはようって、、、言ってくれよ、、、」

 

 

「おはよう」って言われることはなかった

あの笑顔もなかった、、、

どんなに辛くても小野寺は笑顔でいてくれた

高校の時に俺に振られた後も、、、

大人になって再開した時も、、、

子ども達の文化祭の時も、、、

何一つ気づいてやれなかったんだ

 

 

楽「1人になるのが怖かったんだろ、、、」

「守って欲しかったんだろ、、、」

 

また大切なやつを守れなかった、、、

散々助けられて、また見捨ててしまった、、、

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

後悔と罪悪感で俺の心は傷ついていた、、、

千棘も集もみんな俺を慰めてくれた

けれど癒されることはなかった……

 

あれから俺と千棘との間には大きな溝ができた

集や宮本が仲を取り持とうと頑張ってくれてる

それが許せなかった、、、

みんなは悪くないのに

それを恨んでしまう自分が許せなかった、、、

 

 

千棘「楽…… あんた最近外出てる?」

 

楽「あぁ、、、」

 

千棘「小咲ちゃんのとこでしょ、、、

それ以外は?」

 

楽「別に出る必要ねぇよ、、、」

 

千棘「楽………

上からね、私達が仲直りしない場合

あんたを組から追放するって、、、」

 

楽「いいよ、、、もうどうでもいい、、、」

 

千棘「………………」

(楽………)

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

<1年後>

小野寺を失って1年経ってた

みんなが小野寺のお見舞いに行く頻度も少なくなった

もう生き返るって思ってるやつはいない

 

俺も宮本から、もう行かない方がいいって言われた

誰とも話さなくなった俺をみんなは心配してくれてた

でも、、、分かってくれなかった、、、

そばにいてくれる人も

信じてくれる人も

誰もいなかった

ひとりなんだ…………………俺も

 

 

楽「もう1年だな………」

「…………………おのでら」

「………………………………」

「………………一緒だな、俺たち」

 

 

、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、

紗咲「お母さ…… あ、一条さん……」

「こんにちは、、、」

 

楽「、、、紗咲ちゃん」

 

俺と紗咲が本当の親子って分かってから

お互い気まずくて、あまり交流はなかった

 

 

楽「、、、紗咲ちゃんもお見舞い?」

 

紗咲「はい、1週間に1回は来ようと思って」

「一条さんも?」

 

楽「あぁ、、、、、、」

 

紗咲「一条さんは、、、まだお母さんのことを?」

 

楽「……………分からない、、、」

 

紗咲「そうですか…」

(一緒だ、わたしと……)

(……………………………)

 

楽「ごめんな、紗咲ちゃん

親子の時間邪魔して、、、」

 

紗咲「今のも親子の時間ですよ、、、

それと呼び捨てでいいですよ」

 

楽「!!」

「紗咲、、、俺は、、、」

 

紗咲「伯くんはね、辛い時にそばにいてくれたの

だから今度は私がそうしたい」

「そばにいてあげるよ、お父さん」

 

楽「!!!…………」

「紗咲…………」

「俺は………………」

 

紗咲「お父さんもそばにいようとしたんでしょ」

「お母さんのそばに、、、」

「本当そっくりだよね、お母さんと、、、」

 

楽「そんなことないよ

俺は誰か助けようとして誰かを傷付けてきた

周りを見ずに行動して、責任も取れなかった」

 

紗咲「それでも、、、、、、

お母さんはお父さんが好きになったんだよ」

「お母さんならお父さんのこと変えてくれる…」

 

 

小野寺はきちんと残してくれていた

紗咲を俺に、、、、、、

 

すべて紗咲の言う通りだ

小野寺の本当の優しさがあれば

俺は変われる気がする

一緒に本当の幸せを掴める気がする

そっかーーーー

俺は小野寺のそういう所に惚れたんだな、、、

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

あれから俺は紗咲と2人でお見舞いに来ることが多くなった

紗咲と伯が2人で暮らし始めたこと

俺がヤクザを引退したこと

色んなことを小野寺に話した、、、

 

もし目覚めたらそばにいてやりたい

小野寺は絶対に目覚める!

信じてあげたい、もう1人にしたくない

 

何度も何度も小野寺と会っているうちに

不思議と怒りや罪悪感は消えていった

小野寺に会えるのが幸せで

毎日、こうして話せるのが楽しくて、、、

 

 

<3年後>

千棘「決めたのね、、、やっと」

 

楽「あぁ、ごめんな

ほんとに俺は優柔不断で、、、」

 

千棘「………………」

「いいの?私と別れたらビーハイブに、、、」

 

楽「いいよ、もう迷いはない」

「千棘、、、今までありがとう!」

 

千棘「……………!!」

「楽………」

「うん、、、こちらこそありがとう」

 

楽「これからは友達として、、、」

「ほんとにごめんな」

 

千棘「ううん、、、謝るのはわたしよ

あなたは小咲ちゃんを忘れられなかった」

「どれだけ私と居ても、あなたの中の小咲ちゃんは消えなかった」

「その時点でわたしの負けよ、、、」

 

楽「………………」

「おまえにあげた錠と鍵持っててくれないか

俺達の友情の証として!」

 

千棘「…………うん!」

(本物の恋人になって嬉しかった…

だから言えなかった、楽の本心分かってたのに

小咲ちゃん、、、泥棒したのは私なんだよ……)

 

俺達のニセコイは本当の友情となった

これが俺達のあるべき形なのかもしれない

それから、俺と千棘は集英組とビーハイブを説得しに行った

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

小野寺が眠ってから5年

その日、伯と紗咲の結婚式が行われた

集英組とビーハイブが認めてくれたんだ

俺と小野寺を!!

 

 

そして、、、

<8年後>

楽「小野寺!!

伯と紗咲に双子の赤ちゃん産まれたんだ!」

 

「俺達の孫だぜ、なんか不思議だよなぁ」

「ずっと好きだったおまえとの孫なんて///」

「あとさ、孫の名前が楽と小咲なんだよ(笑)」

「ほんと紛らわしいよな、、、」

 

(なでなで)

「小野寺、、、お疲れ様

目覚めたらもっと疲れさせることになるから

今のうちにもっと寝とけよ、、、」

 

((やくそくだよ、らくくん))

 

楽「………」

(こさき、、、あぁ、やくそくだ)

(もうひとりにはしない、、、)

 

 

俺達のためにずっと笑顔でいてくれたあいつを

俺達のためにいつも傷ついてくれたあいつを

俺達のためを励ましてくれたあいつを

俺に幸せをくれたあいつを!

今度は俺が!!

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

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そしてついにその日が訪れた

<10年後>

春「お姉ちゃんが目覚めた!?!?!?」

 

千棘「ちょっと楽、その冗談笑えないわよ」

 

るり「今忙しいんだけど、後でもいいかしら」

 

集「いやいや、楽〜

ついに想いすぎて幻覚でも見たのかい?」

 

小野寺は目覚めた

そのとき、そばにいたのは俺だった

小野寺はたった一言「おはよう」って言ってくれた

 

 

楽「結局誰も信じてくれなかった……」

 

伯「さすがに目覚めるの絶望的だったからな…」

 

紗咲「あ! お母さん!」

 

小咲「……………」

「紗咲、一条くん、伯くん……」

 

楽「おかえり、長かったな……

なんか分からないことあったら教えるから

なんでも聞けよ!」

 

紗咲「………」

「あ、その前にお母さん写真いい?

じゃないと誰も信じてくれなくて」

 

小咲「あ、うん、、、ほんと不思議

なんで目覚めたんだろ……」

 

伯「じゃあ行くぜ!」

(親父が起こしたんだよな、、、)

(信じ合っていたから、戻ってこれたんだよな)

 

 

こうして紗咲が産まれてから25年振りに家族写真が撮られた

それをみんなに見せるために2人は行ってしまった

 

小咲「…………」

「わたしいいの? 戻っても、、、」

 

楽「小野寺、みんな幸せになってんだぜ」

「千棘と鶫は今トップクラスのデザイナーだし

宮本と集も子どもが産まれて

紗咲と伯にも双子が産まれたんだ」

 

小咲「そんなことが、、、」

「なんかすごいね、みんな」

 

楽「あぁ、これも全部小野寺のおかげだよ

あの言葉のおかげでみんな前に進めたんだ」

 

小咲「………………」

「ちゃんと届いてたんだ、みんなに」

「、、、、、、」

 

楽「宮本と千棘が言ってた

おまえが傷つくことが1番嫌だって」

「あの2人はおまえの親友だよ、ずっと」

 

小咲「るりちゃん、、、千棘ちゃん、、、

わたし、、、いいのかな」

 

 

楽「小野寺はどうしたいんだ?」

 

小咲「わたしは、、、親友になりたい、、、

そして、、、、、、、、、」

「1つ聞いてもいいかな……」

 

楽「あぁ、なんでも聞けって!」

 

小咲「…………」

「らくくんは、いまでもわたしがすきですか?」

 

楽「!! こさき………」

「大好きだよ あの時から

10年前、、、高校の時……いや、違うな」

「45年前の約束した時からずっと好きだ!」

 

小咲「らくくん………」

「夢見てたんだ、高校の頃の夢」

「そしたらね、分かったの

楽くんの中にはずっと私がいた、、、

なのに気付かなくてごめんね、、、」

 

高校の時

俺の中には2人の女の子がいた

俺はその中から千棘を選んだ、、、

でも、その後もずっと小咲は俺の中にいた

 

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<約束の場所>

小咲「離婚したんだ、、、」

「やっぱ千棘ちゃんにしっかり謝らないと……」

 

楽「離婚しようって提案したのは千棘なんだ……

そして今でもあいつは俺の親友だ」

「あと俺達が幸せにならなかったら許さないって」

 

小咲「そっか……」

「千棘ちゃん、、、、、、」

 

楽「それと小咲!

紗咲と伯も結婚できたんだぜ!」

「帰ったら写真見せてあげるよ」

 

小咲「へ!? なんで!?」

「あの2人はき、きょうだいなんだよ!」

「し、しかもさっき双子できたって!?」

 

楽「えっとー 無理だったんだよ

あいつらは俺と小咲にそっくりだからさ!」

 

小咲「そ、そっか…………」

 

楽「あと双子の名前は楽と小咲だってさ」

 

小咲「??一条くん!? どういうこと!?」

 

楽「俺はちゃんと反対したぞ!

あと小咲、呼び方……」

 

小咲「//////」

(この気持ち久しぶり……

やっぱ好きだな、一条くんといると癒される)

 

楽「な、名前呼び恥ずかしかったら辞めるか?」

「その〜 もうこんな歳だし…」(/////)

(いつまで経っても、やっぱこの気持ちは変わらないんだなぁ、、、)

 

小咲「そ、そうだね///

あ、でもわたしはもう小野寺じゃなくなるよ」

 

楽「え!? そうだな

じゃあ俺だけ小咲呼びか/////」

(てか、まだプロポーズしてないが!?///)

 

 

俺達は再び、あの約束の岩の所にきた

小野寺の弱い所を俺が、、、

俺のダメな所を小野寺が、、、

2人ならどんなことでも幸せにできるから!

 

小咲「あ、でも鍵と錠はもう……」

楽「鍵も錠も意味ないよ、、、」

 

 

 

「小咲、、、好きだ

一緒にいたいんだ、ずっとずっと、、、」

 

「私も、、、大好き

ありがとう、、、信じて待っててくれて」




あの錠と鍵は全部偽物
俺の心を癒せるのは小咲だけ
小咲の心を癒せるのも俺しかいない
この「錠」にあう唯一の「鍵」は小咲なんだ!


小咲「一条くん、、、もう50歳になっちゃったけど」
楽「どれだけ経っても変わんねぇよ、、、小咲」

「「結婚しよう、そしてずっとそばにいよう」」
「「ザクシャインラブ」」


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