ガンダムビルドファイターズifストーリー:東方学園ガンプラ部!! (蒼葉 桜木)
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第1章:ガンプラ部発足と新たな出会い
プロローグ
プロローグ−青春の序章−
ガンプラバトル。それは、機動戦士ガンダムシリーズに登場するロボット、モビルスーツのプラモデル通称ガンプラを使用した新たな競技である。その勢いはとどまることを知らず、世界大会が開かれるまでに至った。突如として発見された未知の元素、プラフスキー粒子によってガンプラに命を吹き込む。そして、そのガンプラ達を操り熱いバトルを繰り広げる!!しかし、そのガンプラバトルにも危機が訪れていた。ガンプラバトル第7世界大会。その決勝戦。プラフスキー粒子の暴走により、大会会場に大きな被害をもたらすこととなった。が、その暴走を止めたのは、伝説のガンプラファイターと呼ばれるイオリ・セイ。そして、その親友であるレイジ。彼らを筆頭とした世界最強とも謳われるガンプラファイター達だった。その後、プラフスキー粒子が消失し、ガンプラバトルは休止となってしまう。そしてその1年後。ニルス・ニールセン等研究者達によってプラフスキー粒子の開発に成功。それ以降、ガンプラバトルはさらなる盛り上がりを見せていった。
それから約7年が過ぎた。
とあるゲームセンターの一角。そのバトルシステムの筐体を巡ってある一団が言い争っていた。
少年「おい!!そこは俺らが先に使ってただろ!?」
不良A「ア!?雑魚ガンプラしか使えねぇガキが使うところじゃねぇんだよ!!」
少女「も……もういいよ……。私、大丈夫だから……!」
不良B「ほらほら、そこの彼女もそう言ってんだろうが!!」
少年「俺は諦めねぇぞ!!絶対に!!」
???「あ、あのー。」
不良A「誰だお前!部外者は引っ込んでろよ!!」
???「ヒッ!と、とりあえず。何があったんですか……?」
−少女説明中−
???「状況は分かりました。では、私とバトルして頂けませんか?」
不良A「ア!?なんで俺らがお前とry」
???「私が勝てば貴方達にはここから立ち去って頂きます。ですが、あなたが勝てばお好きになさって下さい。」
少年「おい!アイツらが何やってくるかわかんねぇんだぞ!?」
???「大丈夫です。私は、負けませんから。」
不良B「調子乗ってんじゃねぇぞクソアマ!!」
???「それでは、始めましょうか。ガンプラバトルを!!」
システム音声『ビギニングプラフスキーパーティクルディスパーサル』
システム音声『フィールド1 スペース』
システム音声『Please set your ガンプラ!!』
システム音声『バトルスタート!!』
???「魂魄 妖夢!!白夜叉、出るみょん!!」
不良AB「ガンダムエクシア!!」「「出るぜ!」」
こうして、両陣営の機体はフィールドへと飛び出していっ
た。
妖夢「あの機体……。PG(パーフェクトグレード)!?」
不良A「どうした!?俺らに勝つんだろ!?オイ!」
妖夢「PGは2体使用できないはずじゃ……!!」
不良B「それは大会だろ!コイツはただのガンプラバトルだろうが!!」
妖夢「!!そんなの卑怯だみょん!!」
不良A「ハッ!所詮は口だけかよ!!」
そう言いながら、斬りかかる不良のエクシア。白夜叉は二振りの刀で応戦する。しかし、パワー差で押し負けてしまう。
不良B「ハッハァ!!どうしたどうしたぁ!?」
妖夢「クッ!これがPG……。パワーが違う……!!」
そして、ついに。
ドォンッッッッ!!
妖夢「ガァァアアァァァ!!」
白夜叉にエクシアのビームが被弾した。
不良A「ヘッ。そんなショボい機体で勝てっかよ!!」
妖夢「白夜叉!!本気出すみょん!!」
そう言いながら、コントローラーを操作する妖夢。そして、あるコマンドを使用した。
妖夢「鬼神システム!!起動!!」
その瞬間、白夜叉のツインアイが赤く輝くと、機体各部が変形した。手甲からは爪が飛び出し、機体の口元が開き、牙を模した意匠が露出する。二振りの刀は赤い怪しげな光を纏う、妖刀と化していた。
不良A「!!ヘッ!どうせ見た目だけの苔威しだろうが!!」
妖夢「ホントにそう思ってるみょん?」
妖夢がそう言った瞬間、白夜叉の姿がかき消えた。
不良B「な……!?」
突然の事に戸惑う不良達。そして、白い鬼神はエクシアへと迫る。
妖夢「斬!!」
その声が聞こえた方向を見た瞬間
不良B「ウ……ウワァァァァ!!」
機体がバラバラに切り刻まれ、破壊された!!
不良A「クソが!!どんなチート使いやがった!!」
妖夢「チート?何言ってるみょん?ただの機体強化形態になっただけみょん。」
不良A「嘘だろ……!」
妖夢「さぁ、覚悟するみょん!!」
不良A「ウワァァァァァ!!…………なんてな。」
その瞬間、もう一機のエクシアが白夜叉を羽交い締めにした。
妖夢「このエクシア……何処から!?」
不良B「ハッ!!機体が2機だけだなんて誰も言ってねぇぜ!?」
妖夢「どこまでも卑怯な奴らだみょん……!!」
不良A「勝てりゃ、何だって良いんだよ!!それじゃあよ、死ねやぁぁあっ!!」
その時だった。システムアラートが鳴り響いた直後、白夜叉を破壊せんとGNソードを振りかぶったエクシアが吹き飛んだのは。
不良A「な……!?グァアァァア!!」
その悲鳴を残し、消えていった不良Aのエクシア。攻撃が来た方向を見ると、そこには一機の機体がこちらを見据えていた。
???「あのー。何か、不利みたいだったんで援護したんですけど、余計でしたかね?」
そんな通信が妖夢に入る。
妖夢「あ、ありがとうございます……。貴方は?」
???「僕ですか?僕は夏瀬 星英。最近こっちに引っ越して来たんですけど、ゲーセンに来てみたら、PG2機で1機をリンチしてるじゃないですか。しかも、ルールに違反してもう3機目のエクシアを隠しておいて。」
星英「そういうの、あんまり好きじゃないんですよね。」
そして、星英は妖夢へとこう申し出た。
星英「もう一機のエクシア、僕が殺っても良いですか?」
妖夢「え?あ、はい。」
星英はその答えに頷くと、不良Bへその視線を向けた。
星英「おっと、機体名を名乗ってなかったね。」
星英「グリッドストライクガンダム、夏瀬 星英。行きます!!」
その瞬間、機体−グリッドストライクガンダム−からビットが展開された。そのビットたちはエクシア目掛けビームを放つ。
不良B「クソが!乱入しといて何なんだテメェ!!」
そう言いながらグリッドストライクガンダムへとビームを撃つ。
星英「甘いよ!」
そう言いながらビットを呼び戻し、周囲に展開した星英。
星英「グリッドエネルギーシールド展開。」
ビットから出たエネルギーがグリッドストライクガンダムを中心にビット同士を繋ぎ、赤色のエネルギーシールドを形成する。そのシールドはエクシアのビームを弾き返す。
不良B「クソッ!!卑怯だろうが!!ビームシールドだと!?」
星英「そのセリフ、そっくりそのまま返すよ。」
そして、グリッドストライクガンダムがビームライフルを撃つ。周囲に展開されたビットが散会し、エネルギーの膜を張る。それ目掛けてグリッドストライクのビームが突き進む。その膜にビームが触れた瞬間、ビームのエネルギーが増大し、エクシアへと放たれた。
不良B「な……!く、来るな……!ヤメロォォォ!!」
そう言いながら逃げ出す不良Bのエクシア。しかし。
星英「バイバーイ。」
不良B「アァ……!!ガァァアァ!!」
轟音。爆炎。そして、システム音声がこう告げる。
システム音声『バトルエンデッド』
バトルシステムを出た妖夢を出迎えたのは、少年と少女からの称賛だった。
少年「姉ちゃんすげぇよ!!アイツらに勝つなんて!!」
妖夢「そんなことないよ……。そういえば、あの不良たちは?」
少女「あの人たちなら、あのお兄さんが出て来た瞬間に逃げていったよ?」
妖夢「そうなんだ……。あ、さっきの人は!?」
少年「あの兄ちゃんなら、さっさと帰っちまったぜ?俺がお礼を言ったら、君たちはあんなヤツらみたいになるなよ。って言って店を出ていったんだよ!!カッコよかったなぁ!!」
妖夢「ありがとう。それじゃあ、君たち気を付けて帰ってね?」
そう言うと妖夢は店を出る。
妖夢(夏瀬 星英君か……。今度お礼を言えたらなぁ。)
この時の妖夢は知らなかった。彼が妖夢の人生を大きく変える存在になることに……。
お楽しみいただけましたか?出来ましたら、高評価、感想を頂ければ、作者は泣いて喜びます。それでは、次回、それか、他の作品でお会いしましょー。
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第1話
やっと投稿出来た……。やっと夏季休業だぁ……。
第1話−ガンプラ部目下の悩み−
都立東方学園。都内某所に建てられた、中高一貫の公立校である。様々な部活が意欲的に活動するこの学園には、ガンプラ部と呼ばれる部活が存在する。ガンプラ部の存在事態は珍しくない。ガンプラバトルが普及している今、全国の高校や中学校でガンプラバトル部が設立されている。そんな東方学園ガンプラ部であるが、目下の悩みがあった。
部員が入ってこないのである。
そんな現状に頭を悩ます少女が一人。ボブカットの銀髪に黒いリボン。赤い縁の眼鏡をかけた彼女の名は『魂魄妖夢』。
廃部の危機に瀕するガンプラ部の部長である。
「なんで、ウチの部には部員が来ないみょん……?」
独特な語尾−本人曰く、無意識に付けるときがある−を付けて隣にいた男子生徒に話しかける。
「まあ、設立してから早1ヶ月しか経ってないですけどここまで部員が来ないとなると、呪いでもかかってるんじゃないですかね……(´Д`)ハァ…。」
そう言ったボサボサの髪に黒縁の眼鏡をかけた男子生徒、
『新藤康輝』。このガンプラ部副部長を務める高等部1年である。彼もまた、この現状に対して危機感を抱いていた。
「もう少しでガンプラバトル世界大会の予選が開かれるのに、出場出来る6人……サブメンバーを含めて9人も集めるのは厳しいんじゃないですかね……?」
「はぁ……。どうすればいいみょ〜ん!?」
机に突っぷす妖夢。
「おっと、そういえば、部長。この学園に転入生が来るらしいんですが、ご存知ですか?」
「転入生……。こんな時期に?」
「はい。俺と同じクラスに来るらしいですよ。」
「康輝君。」
「なんでしょう……?部長?」
「その転入生、ここに連れてくるみょん!!」
「いきなりなんですか!?」
「だって!そうでもしないとウチ潰れるみょん!?」
「落ち着いて下さい部長!!語尾が出てます!!」
「コホン。とにかく、その転入生君を勧誘できれば、新しい人たちが入部してくれるかもしれないみょん!!」
「一体どうすればそうなるのかわからないですよ……。そもそも、大会にエントリー出来る人数覚えてます?」
「……。な、なんとかなるみょん。」
一気に勢いを失くす妖夢の口調。どうやら登録人数のことを忘れていたようだ。
「はぁ……。まぁ、誘うだけ誘ってみますよ……。」
そんな会話から数日後。
「は〜い皆さ〜ん。今日からこのクラスに転入することになった子を紹介しますよ〜。」
と、間延びした話し方をする女性教師。ピンク髪のミディアムヘアーにフリルのついた水色と白を基調にした服。これでも、彼女は教師である。彼女の名は『西行寺幽々子』。生徒−主に男子生徒であるが−から人気を集める教師で、康輝のクラスの担任を努めている。
「それじゃあ、入ってきてくださ~い。」
教室前方のドアが開く。そして、幽々子が黒板に名前を書く。
「それでは〜、自己紹介してくださ〜い。」
「夏瀬 星秀です。これから、よろしくお願いします。」
いかがでしたか?最近リアルが忙しかったのもあって、執筆が中々進まなくなりまして……。これからは、できる限り早めの投稿を心掛けますので、どうかこれからもこの小説をよろしくお願い致します。
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第2話
第2話−夏瀬、ガンプラ部に立つ−
−夏瀬視点−
「それじゃ〜夏瀬君の席は、新藤君の隣だから。仲良くしてあげてね〜。」
「西行寺先生、小学校じゃないんですから……。」
どうやら、彼の反応を見るに−いや、話し方の時点でだいたい察しがつくが−僕の担任になる西行寺幽々子先生はかなりおっとりした感じの先生のようだ。
「あ〜、とりあえず、俺は新藤 康輝。これからよろしく。」
そう話しかけてきたのは、僕の隣の席になった新藤君だった。
「うん。よろしく。」
「そうだ、夏瀬。お前、部活って何か決めたか?」
露骨に話を変え、話題を振ってくる新藤君。
「いや、どんな部活があるのか分からないから。」
放課後何処か見に行こうと考えていたところだけど、どうしたんだろう。
「もしよかったら、今日俺の部活を見に来ないか?」
−放課後−
授業を終えた僕たちは、新藤君の部活のある文化部棟へと来ていた。
「ここだ。俺の入ってる部活。」
「東方学園……ガンプラ部……。」
「そう、ここが我等が東方学園ガンプラ部の部室。一応バトル設備もあるからバトルも出来る。」
ガンプラバトルは今や世界を巻き込んだ一大ブーム。それに乗じて学園の知名度を上げるって意味でもガンプラ系の部活は好都合なんだろう。
「まぁ、部員は俺と部長だけなんだがな……。」
「あれ?ガンプラ系の部活って人気あるんじゃないの?」
「それがなぁ、私立幻想学院ってトコあるだろ?」
「あるねぇ、幼馴染もそこに通ってるよ。」
世界大会に何度も出場し、去年は第2位まで上り詰めたらしい。
「そこのガンプラバトル部が実績あるわ設備が優秀だわでバトルするならそっちに行ったほうがいいってことでバトルしたい学生は皆そっちに行っちまうんだわ。」
「なる程、そういうことか。」
「とにかく、今回の大会に出るためには部員を早急に集めなくちゃなんねぇんだわ。とりあえず、入った入った!」
そう言いながら、新藤君はスライド式の扉を開ける。
「こんちはーっす。部長、新入部員候補連れてきましたよー。」
部室の中を覗くと、ガンプラバトルの筐体と長テーブル一つ、そしてパイプ椅子が数脚並んでいる。そのうちの一脚に、白い髪の女子が座っていた。そして、こちらを見て微笑みながら挨拶をかえす。
「新藤君!連れてきてくれたんですね!?」
「えぇ、朝から部長に何度も言われたんで。」
「転校生くん、ようこそ!我がガンプラ部へ……。」
ふと、言葉を途切れさせこちらをじっと見つめる部長。
そういえば、確かこの人と何処かで会ったような気が……。
「もしかして、君……あの時のストライクガンダム使いみょん!?」
「みょん……??もしかして、あの時の武者ガンプラの人ですか!?」
思い出した!不良とバトルしてて、僕が助けに入ったあの時のガンプラファイターの人だ!『みょん』って語尾が特徴的で覚えてたんだっけ!
「わ、私は魂魄 妖夢っていって、ここの部長をしてます。あのあの、あ、あの時はありがとうございました!!」
そう言って勢いよく部長がこちらへ頭を下げる。
「や、やめてください!僕が勝手にやったんですから!」
「でもでも、助けてもらったのはのは事実ですし……。」
いやいや、こちらが。いえいえ、こちらこそ。こんなやり取りを繰り返していると、新藤君が会話に入ってきた。
「あれ?お二人知り合いだったんですか?」
「はい!実は……。」
少女説明中……
「なる程なる程。前に話ししてたスゴく強いガンプラファイターってのは夏瀬のことだったんですか。」
「そうなんだみょん!操作技術もスゴかったけど、使ってた機体の作り込みもスゴかったんだみょん!」
「語尾が出るほどスゴかったんですね……。」
そこまでべた褒めされると何か照れくさいものがある……。「別にそこまで凄くはありませんよ。僕より強いガンプラファイターは何人もいますし。」
「へぇ。もっと強いねぇ……。」
そんな会話を続けていると、新藤君がこう問いかけてきた。
「なぁ、夏瀬。バトルしてみねぇ?俺たちで。」
「バトル……。急になんで?」
「なぁに、戦ってみたくなっただけさ。新入部員の実力は知っておきたいだろ?」
「なんか入部することになってる!?」
−なんだかんだで−
僕と新藤君はガンプラバトルの筐体を挟んで相対していた。
「夏瀬。このバトル、もし俺が勝ったらお前にはガンプラ部に入部してもらうぜ!」
なんて横暴な……。
「僕が勝ったら?」
「入部してもらうぜ!」
「選択肢ないじゃん!!」
「ハッハッハ。とりあえず、楽しもうぜ!」
GPベースを筐体にセットする。プラフスキー粒子が展開され、ガンプラに命が吹き込まれる。
「新藤 康輝、『ガンダムアストレア・エクリプス』!!」
「夏瀬 星英、『グリッドストライクガンダム』!!」
「「行きます!!」」
二人の操る機体は、システムによって決定された宇宙フィールドへと飛び立っていった。
はい、如何でしたか?長らくお待たせして申し訳ありません。もし、この小説がお気に召しましたら是非とも感想や評価をお願いいたします。それでは、次回か別作品でお会いしましょう。
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