聖闘士星矢-歴史を歩むー (ねむねも。)
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誕生~二度目の人生は森の中から~

独身アラサーが聖闘士星矢の世界の特殊な種族に転生して聖闘士になったり、結婚したり、聖闘士たちの面倒を見たり、子育てしたりしながら長生きする話です。(日記風)


~生まれたて~

 

私はついさっき生まれたばかりの…おそらく赤ん坊だ。

知ってる?赤ん坊は生まれたてだと全然目が見えんのです。4週間ぐらいったってやっと色が輪郭を成すようになったからね。それまでは見えてもぼやぼやで全然わからなかった。やっとのぞき込んでる人と思わしき影の髪と肌を認識というか理解できたしね。

まだ耳も大きな音しか聞けないみたいで周りが名に話してんのかすらもわからないけど、おそらく父か母であろう人の子守歌はなぜかよく聞こえる。おなかの中にいた時も聞いていたからだろうか?

 

そんなことを脳内日記に書留ながら考える。私は東京都に住む保育士だったはずだ、独身、アラサーの。高校二年から一人暮らしをしていて、その理由は家からだと遠かったから。高校から専門系のところに通い大学では高校に続き保育士の勉強をしていた。大学を卒業したのちは割と大きい保育園に勤務していた。アラサー、正確に言えば33という割とギリギリな年齢で、その年齢の時の最後の記憶はベッドにinしたときのだ。まぁ学生時代に毎日読んでた二次創作にこんなのあったなぁなんて…。死んだのか死んでないのかは知らんが、生まれたってことは戻れないのだろうと思うのでここで生きていこうと思う。私の頭の切り替えはこんな時にも役立ってありがたい。

 

そろそろおねむなので寝る。お休み。

 

 

~七か月くらい~

 

目が見えるようになった耳も聞こえる。割といろんなことが理解できた気がする。まずここは日本ではないどこかの国のどこかの森の中の隠れ里であること。私はシーファの民というものでまぁ現代でいうところのエルフのようなものであること、前世の私の生きた時代よりもかなり昔だということが分かった。

ちなみにこれらの話は祖母と思われる人物が話聞かせてくれた。

かなりびっくりしたがいまは落ち着いている…はずだ。

 

祖母が言うには、シーファの民はかなりの長生きだそうだ。ジャミールの民という種族も普通の人間と比べるとかなり長生き

なのだがシーファの民はそれのもっと上を行くらしい。平均で1000ほど生きるらしい。しかし寿命は長いが再生力などは普通の人間とそこまで変わらないので大けがをすれば死んでしまうそうだ。だが、シーファの民はみな生まれもっての特殊能力を持っているらしく、それは回復能力らしい。自分に使うよりも相手に使うほうが効力のある回復能力だ。体からシーファの民が持つ特殊なコスモ?というものを出し相手、または自分の体に巡らせることで回復させるらしい。

…コスモ?どこかで聞いたような…?

 

ちなみに年代については親族と思われる方々が着ている服がかなり簡素なものだったからだ。

 

あと私の髪の毛はきれいな深緑色だそうだ。そして名前はズグラ。



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少女6歳~村が燃える~

村が燃えます


突然だがシーファの隠れ里まぁ村でいいか、村が燃えた。

何故かというとおそらく感情の塊のせいだと思う。感情の塊というのは人々のいろんな感情がたまってそれが何かしらの刺激を受けると、まぁいうところの魔物のようなものになって暴走を始めてしまったものだ。6年間生きてきて何度かこの村を襲ったところを見てきたが今回は相性が悪かった。怒りについての感情が多かったらしく炎をつかってきたのだ。村は森の奥深くにあり建物はもちろんまわりも木や葉ばかりで燃えやすいことこのうえなし。長寿ということで出産率が低い少数のシーファの民はあっという間に村ごと炎に巻かれあっという間に消え去った。生き残ったのはこのシーファの村で唯一の子供であった私だけだ。女たちも自分の夫を置いていけず村に残った。私の母は魔物が村に入ってきたとき魔物のすぐそばにいたせいで真っ先に死んだらしい。私を逃がしたのはそれを刺繍をする私の隣で遠目に目撃した従妹だった。彼女は私に家にあった母の大事なオカリナと、金品を少し、布類、を素早く包み私に持たせ魔物が入った側から離れた門から外に連れ出した。しばらく走ったところで屈み私と目を合わせると私の肩をつかみ、どこか遠くに逃げること、優しそうな人に助けてもらうこと、生き残ることを約束させた。シーファの民は約束を本能的に大事にする種族だ。同意した約束事は決して破らない、そういう風にできている。

 

娘は私に自分がつけていた琥珀のネックレスをつけると頭をひと撫でしてから村へと踵を返していった。確か結婚まじかの恋人がいたから彼のもとへ帰っていたのだろう。

 

私は約束を守るため村とは反対方向に走り出した。いつの間にか出ていた涙は止まらず何度も足がもつれて転んだ。シーファの民は身軽で足の速い種族だがまだ6歳からだが追いつかないのだ。

泣きながら走っているせいで息もしずらかった。草木の声を聴きながら一生懸命走った。

村に炎が上がったのは朝だった。食事が終って母は洗濯をしに、父は長と相談事があるそうで集会所にいって、私は従妹に教えてもらいながら刺繍をしていた。もう夜だ、立ち止まって、もうそんな時間なのかと思った、足はもうボロボロだったし転んだせいで膝や手のひらも痛い。

 

近くの木にとまっていたフクロウが近くの草陰を教えてくれた。

私たちの民と森は友達だ、草木や動物たちはいろんなことを教えてくれる、私たちの小宇宙は森の気配がするらしい。動物たち、特に空を飛ぶ者たちは私たちを無条件で慕ってくれる。しかし別に肉を食べることがダメなわけではない、この世は弱肉強食なのだ。まぁシーファの里では基本肉は食べないが。

 

その草陰で夜を過ごした、周りを警戒しなければいけないのに私の意識は緩んだ気とともにあっという間に落ちてしまった。疲れていたのだ。夢は見なかった。

 

朝は近くにあった木の実を食べた。この木の実は甘くておいしいのだ、少し気分が晴れた。しっかり寝たら、少し気持ちが落ち着いて知っかりものを考えられた。思い出してまた泣いてしまったが、それによって心が整理されたのだと思う、起きてしまったことはもう取り戻せないのだ、まえを向かないといけない。生きなければ。

 

森でこの年齢でひとりで生き残るのはいくら周りの補助があっても無理に近い。なので私は昨夜草陰を教えてくれたフクロウに近くに人の集まる場所を聞いた。起こしてしまったのは申し訳なかった。

フクロウが言うには割と近く、近くといっても2日3日かかるが、町があるらしい。アテナ信仰のある町だと教えてくれた。私はひとまずそこへ向かうことにした。

 



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少女6歳~町についた拾われた~

やっとこさ町についた。2日半かかった。町に着く前に水浴びができたのは良かった。汚いままで人前に出るのは少し、いやかなりいやだ。

町は街といえるまでの広さはないがにぎわっていた、皆笑顔で、おそらく長距離の移動の間にある町のようだ様々な格好の人がいて、商人と思われる人もいた。

 

町についたはいいがこれからのことを全く考えていなかった、とりあえず町をぐるりと回って中心にある巨大な女神像の噴水がある広場のような場所で一休みすることにした。ベンチがあったのでそこに座って、さっきおばあさんの落とし物を拾ったときにお礼にもらったリンゴを食べる。

2つもらったので一つは膝に置きもう一つを両手でもって思い切りかじりつく。実は朝ごはんをまだ食べていなかったのだ、おなかがすいていた。リンゴはとてもおいしい、蜜がしっかり入ってて甘くて、でも少しすっぱくておいしい。

食べている途中に私に大きな影がかかった、雲かと思ったが見上げてみると男の人だった。

きれいな青色の髪をしていた。背中には何か四角いものをしょっている。その目線はリンゴだった。おなかがすいてるのかと思って膝に置いていた2つ目のリンゴを差し出す、どうぞといって。

男の人は私の隣、ベンチの空いているスペースに腰掛けると私にありがとうといったあとリンゴにかじりついていた。しばらくは無言だったが、男の人が話しかけてくれた。それは私への心配の言葉だった。私はこの村に着く前に川で水浴びをしてきたので体はある程度きれいだったが、服はそうもいかなかった。逃げた時に気に引っ掛けて破れた場所や、ボロボロの靴など、それに櫛もなかったのでくせっけの私の髪はぼさぼさであるし、荷物もこの村に住んでるにしては多いのだ。すれ違った程度では気にもしないかもしれないが、かれは目の前にも立ったし、今は隣に座っている。それに私は彼にリンゴをあげた、関係ができたので気になったのだろう。布自体は持っているので落ち着いたら服を作ろうと決意をかためました。

 

私は従妹との約束を思い出し、この人に相談をしてみることにした。彼は見たところ悪い人間ではないようなので今現在これからどうしたらいいかわからない私には絶好の相談相手である。

 

彼に相談してみた。村が燃えたこと。生き残りが私だけなこと。森を進んでこの町へ来たこと。来たはいいもののこれからどうしたらいいかわからないこと。話しているうちにとまったはずの涙がまたあふれてきて、必死にこらえたがこらえきれなかった。

 

彼は泣きじゃくる私の頭を不器用になでると私の前へ来てしゃがみ込みまた頭に手を置いて今度はゆっくり割れ物を扱うようになでながら、彼は一緒に来ないかと言ってくれた。私はびっくりしてしまって口を中途半端に開けながら目を見開いていた。涙もびっくりして止まってしまった。だってそんなこと言われるとは思ってもいなかったのだ。

それから彼は私の驚いた顔をみて笑った。私はその笑い声にハッとして恥ずかしくなってしまって少し小さくなった。そしたらまたあたまを撫でながら、自分はアテナという女神に仕える聖闘士なのだと教えてくれた。

聖闘士…知っている。おばあちゃんが教えてくれた。聖域という場所にいるアテナに仕える戦士。私たちも持っている小宇宙を使って戦うのだと。まさか実際に会うとは思ってもいなかった。

彼はいろいろ教えてくれた。自分は聖闘士の中でも強い黄金聖闘士なのだと。蠍座をつかさどっているのだと。今は任務の帰りだったということ。私はかなりいい小宇宙をしているから気に入ったこと。ついてくるなら聖闘士になってほしいこと。なぜなら自分の弟子にしたいからだと。

 

私は彼についていくことにした。なぜなら単純に彼のことが気に入ったからである。私よりも3周り程上そうなのに子供っぽくて、かわいらしかった。それに正直に言ってしまえばあてになりそうなのがそれしかないからだ。私はまだ6歳である。探し回れば雇ってくれる店もあるかもしれないが確率は低い。目の前に落ちてきたまたとないチャンス、だから私は彼についていくことにした。



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少女6歳~町についた拾われた~別side

主人公側ではないバージョンを書いてみました…
ちなみになんでアテナ信仰の町かっていうと、アテナ信仰の町だとどでかい箱をしょっていても聖闘士かで済むからです。普通の町だと少しは怪しまれます。正方形ですから。


簡単だが遠い場所の任務を終えて、近くのアテナ信仰の町に着いた時のことだった。俺はある少女に出会った。森の気配を感じる小宇宙をしていた。

普段持ち運ぶには多い荷物を持ち、汚れてところどころ破れたり、ほつれた服を着て靴はおそらく皮や布などではなく藁を編んだもので、特に足の怪我が目についた。

 

少女はリンゴを食べていた、それを見ていたらなんだか腹が減って、そうしたらそれを見た少女がリンゴをくれた。

俺はそいつの横に座ってリンゴを食べた。

 

「お前、どうしたんだ?そんなぼろっちいカッコして、怪我までしてる」

 

すると少し考えてから少女は

 

「村が…燃えたんです。私はあっちの方角の森の奥のずっと奥の村の生まれでした。」

 

確かにあっち側には深い森がある。低い山もありこの辺やつはめったに入らない山だ。

 

「悪いモノが来て村を燃やしてしまったんです…私は、燃え始めた場所から、はなれた、場所に、いて、…一緒にいた従妹が、私を逃がしてくれました、」

 

泣きながら話す

 

「母は、従妹がいうには、真っ先に、も、えてしまって、…父も燃え始めた、とこの近くに、いた、はずです、からダメで、従妹も、私を逃がした後恋人の、ところに、戻って、しまって、…」

 

「ひとりぼっちになっちゃって…どうしたらいいか、わからなくて…」

 

泣きながら必死に話していた少女に俺は

 

頭に手を置いてやって、撫でながら

 

「お前、俺と一緒に来るか?」

 

「え…」

 

そいつは今まで泣きじゃくってたというのに口を開けてこちらを涙の流れる目を真ん丸にして見ていて。思わず笑ってしまう。

 

「はははっ!お前なんだよその顔は!」

 

「俺はなアテナに仕える聖闘士なんだ!」

 

笑われたとき恥ずかしくなって小さくなっていた肩が反応した。

 

「アテナ…知ってる。ここはアテナ信仰の町だって教えてくれた。聖闘士は、おばぁちゃんが言ってた。アテナに仕える戦士で、小宇宙を使って戦うって…」

 

「あぁ、その聖闘士だ。俺はなその中でも強い黄金聖闘士って言ってな、蠍座の聖闘士なんだ。」

 

「すこーぴおん…」

 

「ああ!今は任務の帰りでな。これから聖域…アテナの神殿があるところに帰るところでな、お前の小宇宙は森の気配がして気に入ったのだ。一緒に来て俺の弟子になってほしい。」

 

俺はこいつの森の気配がする小宇宙が気に入った!それにリンゴをくれたしな!

 

「…うん、ついてく、よろしくおねがいいします、先生」

 

「先生…!おう、よろしくな!」

 

こうしてこいつは俺の弟子になった。可愛い可愛い俺の初めての弟子…これから、よろしくな

 



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少女6歳~聖衣の上で&教皇宮へ~

私を拾ってくれた彼はカルディアという名前の方でした。カルディア先生とよんでいます。17歳だそうです。それにしては大きい…

あの後すっかり忘れていた自己紹介をして名前を知りました。今は聖域に向かって移動をしています。先ほどの町はアテナ信仰の町ではあるのですが、聖域の城下町というわけではなく、聖域から結構離れた場所にあるのだそうです。ここから割と長距離の移動…一週間ほどです、移動しなければいけません。本当は小宇宙を燃やして思い切り走ればあっという間につくそうなのですが、私が追い付けないだろうというのと、カルディア先生の事情によってあまり戦闘以外でできるだけ激しく小宇宙を燃やさないように言われているそうです。

どうやらカルディア先生は心臓があまり強くないらしく小宇宙を激しく燃やしすぎると熱を出してしまうらしくできるだけ使わないようにしているそうです。普段熱が出た時は友人の水瓶座の黄金聖闘士のデジェルさんが冷やしてくれるのだそうで、水瓶座は氷系の技を使うのでそれの応用で心臓を冷やしてくれるのだそうです。

なのでゆっくり歩いていくことになりました。そこで困ったのが私の怪我です。どうやら気が付いていなかったのですが足の裏に豪快に切り傷ができているうえに捻挫もしていたようでした。森の中では気を張っていたので気が付かなかったのだと思います、血はもう止まっていましたが傷は少し膿んでしまっていて少しグロテスクでシーファの回復能力で治すことも考えましたが今の状態で使うと膿が中に入ったままになってしまったりして余計悪化してしまう可能性があったので使わずできるだけ自然治療の方向で行くことにしました。

歩けないこともありませんが痛いこと痛いこと、そしたらカルディア先生の提案で先生のしょっている聖衣の上にのせて移動することになりました。はじめ提案されたときはそんな大切なものに乗ってもいいものかと思っていましたが、移動の際問答無用でのせられたので諦めました。聖衣の上に乗ると一気に目線が高くなって見晴らしがとてもよかったです。空や木々の葉が近くになって、遮るものが少ないので風をよく感じることができました。乗ってしばらくしてからはバランスをとるためじっと動けないままでいました。それをカルディア先生に言ったらまた笑われました。でも半日もすれば慣れてきて、意外と広い聖衣の上をうろうろしてました四つん這いで、後ろ向きで座って足をぶらぶらさせたり、肩車のように足を前に出してた時はカルディア先生に足をつかまれて引っ張られ本当に肩車をしてもらいました。カルディア先生の髪の毛はとてもふわふわしていて触り心地がよかったです、その日からカルディア先生の髪を梳かすのは私の役目です。肩車をしてもらったその日はずっとそのままで移動しました。

夜は野宿をしたり協会にとまったりしました。野宿の時は私が草木の声を聴いて見つけた木の実やパンを食べたりしました。猫のようにもたれて運ばれたりもしましたが、たいてい肩車で移動しました。私もカルディア先生も肩車がお気に入りのようです。母の形見のオカリナを吹いたときはあまりうまく吹けなかったけどほめてくれました。

それから私がシーファの民であることも話しました。カルディア先生はシーファの民を知らないようだったので教えてあげたら「すごいな」と言ってくれました、なんだか照れてしまします…

それから聖域にはジャミールの民の人もいるらしいです。今の教皇さんがジャミールの民なのだそうです。少し楽しみです。

 

この移動の1週間ですっかり仲良くなりました。思ったよりもカルディア先生に私は懐きました。今では肩車がデフォです、はずがしさも感じません。足の傷はあとちょっとで治りそうですね。重くないのかと聞きましたが全然重くないといわれました。水浴びしたとき筋肉がしっかりついていましたし黄金聖闘士の人ですから嘘ではないのだとおもいます。聖域は特殊な結界が張っているらしく近くに行くまで認識できませんでした。聖域のふもとは村がありにぎわっていました。さらにその向こう聖域の星座宮のある山の下には聖闘士の方が使う食堂や雑兵の泊まる場所があるそうです。黄金聖闘士の方の食堂や女官、聖闘少女の泊まり場所は逆に上にある教皇宮のそばにあるそうです。でも黄金聖闘士の人もたまには下の食堂で食事をとったりもするそうですし、自宮があるので自分で作って食べる人もいるらしいです。聖闘少女というのはアテナの侍女だそうで特殊な教育を受ける必要があるのだそうです。カルディア先生は移動しながらそんなことをいろいろ教えてくれました。途中にある村でリンゴを2つ買って食べながら移動しました。やっぱりリンゴはおいしい。

聖域についてからはそばを通る人たちがカルディア先生に頭を下げていて有名人だなと思いました、言ったら笑われました。そばを通る人は頭を下げてたりしたのでほとんど気が付かなかったのですが肩車されている私にきずいた人はとてもびっくりしていました。でしょうね肩車の幼女ですもん。

 

取り敢えずまずは教皇宮に行くことになりました。任務が終わったことと私の紹介をするそうです。あと女聖闘士は仮面をつけるそうなので仮面をもらうそうです。

もともと聖闘士は男の人がなるものなので例外に近い女聖闘士の人は女としての心を覆うために仮面をつけるそうです。実際は古いおきてのようなものなので女聖闘士は仮面をつけるものという認識でいいそうです。ただ仮面を外したところ、つまり素顔を見られるとその相手を口封じのため殺すか、愛さなければいけないそうです。なにその極端。私は今はまだ教皇様に挨拶もしていませんからセーフだそうです。素顔は同性同士、アテナ、自身の指導者相手ならそこまで気にしなくてよいものだそうです。

教皇宮に行くにはすべての宮を通っていくそうです。相手は小宇宙でわかるそうなので軽く挨拶をして通ってしまうそうです。小宇宙便利ですね…

 

 

 

始めは白羊宮、牡羊座の黄金聖闘士のシオン様が守護するとこだそうです、今代の黄金の方達は黄金になるのが皆早くシオン様もまだ13歳で黄金聖闘士になったばかりなのだそうです。任務以外では聖衣の修復をしているらしく自宮の奥にこもっているらしく通る際声を掛けましたが反応がありませんでした。小宇宙は感じるそうなのでいるらしいですが、おそらく集中して気づかないんだろうとカルディア先生はおしゃってました。

ちなみに私はシーファの小宇宙は使うことができますが普通の小宇宙は使えませんし、察知することもできません。訓練すればテレパシーなども使えるそうです。

 

次は金牛宮です。アルデバラン様という方が守護していて、本名はハスガード様というそうです。アルデバラン様は少し留守にしているそうでしたがテネオさんという方が対応してくださいました。アルデバラン様のお弟子さんだそうです。一回肩から降ろしてもらい自己紹介をしました。なんだかこの人とは長い付き合いになりそうな気がしました。弟子だというとおどろいてました。

 

その次は双児宮です。双子座のアスプロス様が守護しています。任務中で留守でした。女官の方とあいさつしました。アスプロス様はアルデバラン様と射手座のシジフォス様と並んでの黄金聖闘士の中の年長者だそうです。

 

実をいうと知り合いや女官などしょっちゅう通るので反応しない人も多いのだそうです。知らない人が通るときは出てきますが、私に関してはカルディア先生が一緒ですから気にしていないのだとカルディア先生は言っていました。

 

次は巨蟹宮です。マニゴルド様が守護しています。マニゴルド様は宮内にいました。トレーニングをしているらしかったです。肩から降りてあいさつしました。この人は今の教皇のお弟子さんだそうです。カルディア先生が弟子だと紹介すると驚いてました。次に行くときに手を振ったら振りかえしてくれました。カルディア先生はマニゴルド様はあれでいて面倒見はいいからなにかあったら頼るといいといいました。

 

次は獅子宮です。誰もいませんでした。カルディア先生が言うには獅子座の黄金は今は空席で候補のレグルスさんという子はまだ修行中なのだそうです。おそらく射手座のところで指導中だといわれました。

 

処女宮です。アスミタ様が守護しています。いました。瞑想中のようでしたがでしたが、カルディア様曰く盲目の方だそうですがものすごく強い方だそうです。あとアテナの聖闘士ですが仏教徒だそうです。おもしろいですね。挨拶もちゃんとしてきました。瞑想をいったん終わらせて挨拶を返してくれました。でもやっぱり弟子だとカルディア先生が紹介するとびっくりしていたような気がします。あんまり表情が変わらなかったのでたぶんですが。

 

カルディア先生は弟子を取るような方だと思われてないんだなと理解しました。

 

次は天秤宮でした。でも天秤座の童虎様は任務に出ていて留守だそうです。

 

次は天蠍宮!カルディア先生の宮です!これから私もここで寝泊まりするそうです。基本的に弟子は指導者の下で寝泊まりするものだと教えてくれました。カルディア先生は軽く中を案内してくれました。余り仲の良くない人を入れるのが好きではないようで女官さんは掃除や洗濯ものを回収してくれる2・3人だけだそうです。今はいないようなので後であいさつしておこうと思います、これからお世話になりますしね。

カルディア先生は一旦私を下ろして聖衣を置くとまた肩車をしてくれました。次は人馬宮だそうです。

 

人馬宮には先ほどカルディア先生が言った通り射手座のシジフォス様とレグルスさんがいました。二人は組手をしていたようですがうまく動きがみえませんでした…シーファは目がいいのに追いつかないとは…

挨拶するとお二方とも笑顔で返してくれました、見たところレグルスさんは私よりも3、4歳ほど上のようです。先生同士が話している間レグルス君とお話をしました。そしたら『さん』はなんだかむず痒いといわれたので、ふざけ半分でレグルス『兄さん』と呼んだら喜ばれたのでレグルス兄さんと呼ぶことにしました。カルディア先生とシジフォス様はあっという間に仲良くなったのを見て驚いていました。あとやっぱり弟子だというと驚いていたようです。

 

摩羯宮です。任務中で留守でした。最近は各地でいろんな異変が起きていて任務が割と多いのだそうです。山羊座はエルシド様という方が守護しています。カルディア先生がいうにはストイックな性格で無口な方だそうですが部下には慕われているそうです。

 

次は宝瓶宮、水瓶座のデジェル先生がいます。実をいうと移動の間いっぱいデジェル先生の話を聞いていたので初めて会う気がしません。先生と呼んでいるのはカルディア先生が勉強この人に見てもらえと言って「先生と呼んでやるといい」といわれたからです。許可は取ってないけど世話焼きのいいやつだから問題なしといってました。

デジェル先生は読書中だったようでカルディア先生が大声で呼びかけると眼鏡をかけたまま出てきました。顔をあげた後私を見つけて呆然としてました。まさか親友が返ってきたと思ったら幼女を連れてくるとは思ってもいなかったのでしょう。そしたらカルディア先生は固まっているデジェル先生にお構いなしに「お前と俺の弟子だ!」と言いました。その言葉で正気に戻ったようで、カルディア先生の肩をおもいっきしつかむとがくがくふって「初めから説明しろ!」と言っていましたが、カルディア先生はがくがくされてしゃべれてなかったので私が「デジェル先生カルディア先生がしゃべれないです。」というとまた驚いてそのあと落ち着いてくれました。

順を追って、説明をところどころ飛ばそうとするカルディア先生に捕捉をしながら、説明すると教えるのは構わないといってくました。カルディア先生の言う通りいい人です。ですがカルディア先生は怒られてました。

教皇宮に向かわなければいけないのでお別れしました。今日の夜は一緒にご飯を食べるそうです。仲がいいなぁと思いました。…夫婦かな?

 

最後は双魚宮です。薔薇がいっぱい咲いていてきれいでした。でも毒があるのもあるそうで許可なく近づきすぎてはいけないといわれました。魚座の黄金聖闘士はアルバフィカ様です。薔薇の世話をしていました。魚座の戦い方のせいで血までもが毒だそうであまり近づくことを良しとしてくれませんでした、でも呼吸が毒ではないのなら怪我をしていなければ大丈夫ではないのかと思いましたが、たぶんそういうことではないのだと思うので言いません挨拶したら返してくれますしいい人なので問題ありません。手を振ったら振かえしてくれましたし。でもやっぱり弟子発言にはびっくりしてました。

 

 

 



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少女6歳~聖衣の上で&教皇宮へ~別side・part1

俺が拾ったこいつはズグラというらしい。意味はギリシア語で森、名は体を表すというが小宇宙にそっくりな名前だな。

 

俺がズグラを拾った町はアテナ信仰の町ではあるが聖域の城下町ではない。ここから一週間ほど移動しなければいけない。

 

「ここから一週間ほど歩いて移動する。小宇宙を燃やして走ればすぐ着くが、俺は心臓が少し弱くてな、できるだけ戦闘以外では激しく小宇宙を燃やさないようにしている。それに走ってしまうとお前が追い付かないだろうからな、ゆっくり歩いていこう。」

 

「わかりました、あの心臓が弱くて小宇宙を燃やさないってどういうことですか?」

 

「小宇宙を燃やすと心臓が熱を持って激しく痛みだす、あと高い熱が出るな。」

 

どうなるかを教えてやると、ズグラは顔を真っ青にして心配の表情を表に出す。

 

「ははっ、そんな心配そうな顔をしなくても大丈夫だ、昔ほどしょっちゅう起こるわけじゃないし、普段はデジェルっつう俺の親友、水瓶座の黄金聖闘士がな、心臓を直接冷やしてくれんだ、そうすれば痛みも楽になる。」

 

言ってやればあからさまにほっとしていた。無表情かと思えば割と表情豊かで楽しいな。

 

「じゃあ、先生がもしも倒れたらそのデジェル様を呼べばいいんですね!」

 

「あぁ、そうだよろしくな。デジェルのことは先生と呼んでやるといいぞ、勉強に関しては俺はあんま見てやれねぇからデジェルに任せるつもりだからな。」

 

「えっ、わ、わかりました。」

 

 

 

「ところでズグラ、足を引きずっているがもしかして痛いか?」

 

ズグラは片足をやや引きずって歩いている、おそらく足の裏あたりを怪我しているのだろう

 

「…はい、切り傷ができてしまって、少し膿んでしまっていて。」

 

「じゃあとりあえずきれいにして包帯だけでも巻いておこう」

 

ズグラを道のわきにあった岩に座らせてちゃっちゃと手当する、うん血はもう完全に止まっているな。けどこれだと歩くとかなり痛いと思う。

 

「ズグラ!それじゃ歩けないだろう、俺の聖衣の上に乗るといい」

 

「え、でも聖衣って大切なものじゃ…」

 

「ダイジョブだ!この聖衣もいつかはお前のものになるんだから問題なし、聖衣も怒らないだろう」

 

「で、でも…」

 

「ええぃ!問答無用!」

 

「え、ちょ、ひょわああぁぁ!」

 

遠慮するズグラを抱き上げ聖衣の上ににのせる

 

「ふわぁ…高い…風が気持ちいい…」

 

ズグラを乗せたまま歩き出す、遮るものもない、さぞ風が気持ちいいだろう。

 

「乗り心地はどうだ?」

 

「…バランスが、取れなくて、動けないです…」

 

「…はははっ!そうか!ぶふっ!」

 

「わ、笑わないでください!!」

 

できるだけ振動を出さないように歩き出す、半日もすればズグラも聖衣の上に慣れてきたようで、狭い聖衣の上をうろちょろしている。

足が横に出てきたのでひっぱって肩車にしてやった。なんだか楽しいのでこのまま移動することにした。

 

「わぁ先生の髪ふわふわですね。触り心地がいいです。」

 

ズグラは俺の髪を弄っていた。楽しいようで声が弾んでいた。

この日からズグラは毎朝俺の髪を梳かして楽しむことになる。

 

 

夜になった、この近くに泊まれるような場所はないので野宿をすることにした。

 

「先生、野宿ならあっちの少しはいったとこの草陰がいいですあそこなら見えにくいってみんなが言ってます。」

 

「お?皆って?」

 

「此処の草木たちです。私はシーファの民なので」

 

シーファの民とは何だろうか?休む準備をしながら聞いてみる。

 

「シーファの民はですね、まず外見的特徴として耳が少しとがっています。ほら私の耳も少しとがってます。それから寿命がとても長いのです。ジャミールの民より生きます。」

 

「ジャミール!今の聖域の教皇はジャミールの方だぞ!」

 

「そうなのですか!それはとても楽しみです、話には聞いたことはありますがあったことはありません!ほんとに引眉なのですか?」

 

「あぁ、引眉だぞ、牡羊座の黄金聖闘士もジャミールだぞ。」

 

「ほんとですか!会うのがとってもたのしみです!、あ、えっとあと足と耳と目が普通の人より良くてですね、人ではないものの声が聞こえます。」

 

「それは幽霊とかってことか?」

 

「違います。草木や動物たちです。特に空を羽ばたく鳥たちとは仲が良いです。それが何故かというと私たちシーファの民の小宇宙に関係があってですね。」

 

それはおそらくズグラの森のような小宇宙のことを言っているのだろう。

 

「えぇ、その先生の言う森のような小宇宙のことです。シーファの民独特の小宇宙で、シーファの民は生まれながらに、特に訓練することなくその小宇宙だけは発現します。もちろん訓練すればシーファの特殊能力の力は上がりますし、たぶん聖闘士のように戦う力にもなると思います。」

 

「そうか…その特殊能力ってのはなんだ?」

 

「回復能力です。自分に使用するより相手に使ったほうが効果のある回復能力です。」

 

それは…

 

「そりゃすげぇな!お前!うんうん、育てがいがあるってもんだぜ。」

 

「ふへへ、ありがとうございます。」

 

「でもその能力をその傷に使わねぇのか?」

 

「はい、もう膿んでしまっていますし、このまま治すと膿が中にあるまんまで傷が閉じてしまうかもしれないので」

 

「そうかそれならしゃーねーな。聖域まで肩車で行こうな!」

 

「はい!お願いします。肩車はなかなか楽しいです!」

 

「ん、ん、そりゃぁよかった!」

 

 

 

それからしばらく話をしていたがズグラがうとうとし始めたので寝ることにする。

 

「おやすみ、ズグラ」

 

「…はい…おやすみ…なさい…せんせい…」

 

 

 

 



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少女6歳~聖衣の上で&教皇宮へ~別side・part2

聖域に着いた。とりあえず任務の報告とついでにこいつの仮面をもらいに行かなければならない。

 

「これから教皇宮へ行って教皇に会いに行く。それまで12宮を通らねばならんが、少し走っていくからなそこまで時間はかからん。肩車のままで行くぞ。」

 

「はい!」

 

元気よく返事をしたズグラの声を聴きながら軽く走り始める、まずは白羊宮だ、牡羊座のシオンはついこの間聖域に来たばかりのやつで、なんでも聖衣の修復師だそうで、任務以外は宮にこもってたりすることが多いので、全然会話したことがない。

 

「小宇宙は感じる、たぶん奥にこもって聖衣かなんかの修復でもしてんだろ、次行くぞ。」

 

呼びかけても返事がないので次

 

金牛宮はアルデバランは任務中でいなかったが、ちょうど弟子の一人が宮内にいた。」

 

「蠍座のカルディア様!…と?おとおりですか?」

 

「あぁ、任務が終わったからな、こいつは弟子だ。」

 

「弟子!?」

 

ズグラがおろしてくれというのでいったん肩から降ろす

 

「初めまして。カルディア先生の弟子のズグラです。よろしくお願いします。」

 

「あぁぁ、これはどうもご丁寧に…牡牛座がアルデバランの弟子テネオです、こちらこそよろしくお願いします…」

 

「じゃぁ通るな!」

 

挨拶が終わったところで切り上げる、12宮もあるからな長くいすぎると夜になっちまう。またズグラを肩にのせて歩き出す。双児宮は長めの任務で留守だった、女官はいたが挨拶して次を目指す。

 

次は巨蟹宮、マニゴルドんとこだ。

 

「初めまして蟹座マニゴルド様」

 

「お、おう初めまして、え、こんな礼儀正しい子がお前の弟子…?」

 

「なんだよ、文句でもあんのかよ…」

 

自分でもわかってる、疑問に思われるぐらい性格があっていないのは…

まぁあんな目つきの悪い顔してるがいいやつなので、ズグラには何かあったらこいつを頼ってもいいと伝えておく。

 

獅子宮は留守、今はいないからな。候補生のレグルスたぶんこの時間だったらシジフォスのところだろう。

 

処女宮、正直アスミタは少し苦手だ、あいつ何考えてるのかわかんねぇからな。

といってもズグラはそんなことないらしく、瞑想中のあいつに挨拶をしていた。アスミタも普通に返してたしな。

こいつも弟子だと言ったら驚いていた…気がする。

 

天秤宮も留守。雑兵曰く任務中。

 

そして天蠍宮。俺の守護宮。これからこいつが暮らす場所でもある。軽く案内してやる。はたから見てもわかるほど楽しそうにしている。聖衣を置いて次の宮へ向かう。

 

人馬宮にはシジフォスとやっぱりレグルスがいた。

 

「カルディアその子は?」

 

「俺の弟子だ!拾ってきた。」

 

おろしてやったズグラはシジフォスに挨拶してからレグルスほうへ行ったようだ。

 

「お前が弟子をか…なにかあったら言うといい、少しでも力になれるだろう」

 

「おう、ありがとな。」

 

「シジフォス!!おれ、兄さんだって!」

 

レグルスがシジフォスの横腹に突っ込んでくる、ズグラも帰ってきた、どうやらズグラがレグルスのことを兄さんと呼んでやったらしい。興奮しながら話しているレグルスを横目に次の宮を目指すことにする、ズグラは手を振っていた。

 

摩羯宮、エルシドも任務中。最近は冥闘士やらなんやらが現れるのが多く、任務も多いくなっている。任務は嫌いじゃないがその後の書類仕事は嫌いだ。

 

「先生!次は宝瓶宮ですよね!デジェル先生がいる。」

 

あぁそうだ、次は宝瓶宮。水瓶座のデジェルの守護宮だ。大声で呼びかける。

 

「おーーーい!デジェルー!」

 

しばらくしてから、奥から出てきた。読書中だったか、眼鏡かけっぱだな。

 

「うるさいぞ…カルディ…ア?」

 

ズグラに目をやって固まった。面白いな。追い打ちをかける。

 

「お前と俺の弟子だ!」

 

「…最初から説明しろ!」

 

おおぅ首ががくがくして取れそう、てかしゃべれねぇ…クールだクールだぞデジェルぅ

 

「デジェル先生カルディア先生がしゃべれないです」

 

「…………」

 

おっ、また固まった、今のうちに抜け出そっと。

 

取り敢えず、意識を取り戻したデジェルにかいつまんで事情を説明したが、ズグラがめっちゃ捕捉して、デジェルに呆れられた目を向けられた。うちの弟子ってばすごい子だなぁ。

取り敢えず夕飯は一緒に食べることになった。次の宮へ向かう。ズグラからなんだか生暖かい何とも言えない目を向けられたが何だったのだろう。

 

次は双魚宮アルバフィカのいる宮だ。ズグラが薔薇に近ずいていたのでそっと離す。この辺にあるのはほとんど無害のバラだが子供のズグラにはわからんからな、無害な薔薇のエリアもあるからあとで教えてやろう。アルバフィカはもうちょっと奥のとこ、無害なエリアで薔薇の世話をしていた。ズグラはアルバフィカに近づいってたがアルバフィカに言われて止まってその場で自己紹介していた。アルバフィカもびっくりしながらも返していた、俺の見立てではこの二人は割と仲良くなれる気がする。気がするだけだがな。

 

 

 



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少女6歳~教皇宮到着・仮面とこれから~

なんで師匠を蠍と水瓶にしたかって?…好きだからだよぉ!
ところでセージさんは教皇の仮面付けてなかったよね…?目元陰ってただけかな…


教皇宮につきました。といってもまだ入り口なのだけど、これから教皇に会いに行きます。

 

教皇様はセージ様と言って引眉が特徴のジャミールの方でした。

片膝をつけて頭を下げるカルディア先生の横でどうしたらいいかわからなかったので両ひざをついて頭を下げました。任務の報告をするカルディア先生の横でなんだかドキドキしていました。報告が終わった後、カルディア先生はそのままの姿勢で弟子を取ることを報告しました。私も自分で自分の名前をなのりました。教皇様が頭をあげていいといったので、なんとなくカルディア先生が頭をあげたのを見てから私も頭をあげました。すると教皇様は私がシーファの民であることを当てました。シーファの外見的な特徴なんてぱっと見ではわからない耳のとがり具合だけなのに。

教皇様がいうには昔シーファの民にあったことがあるらしく、その時感じた独特な小宇宙と私の小宇宙が一致していたからだと笑いながら言いました。思ったよりも気さくな方のようで少し…なんというか安心しました。怖い人だったらと少し心配でしたから。

 

その後私自身の口からここまでの事情をお話いたしました。教皇様はそれを聞くと、慰めの言葉をかけてくださいました。それからシーファの癒しの力を近くに起こる聖戦に役立ててほしいとの言葉をいただきました。やる気が出ました。

そして仮面をいただきました。私の聖闘士という証…銀色で目元に少しだけペイントが入っています…

教皇様とカルディア先生に勧められてつけてみると、とても顔にフィットして縛る縄もないのにずり落ちません。似合っているとほめてくださった教皇様に聞くと、コスモによってくっついているのだといわれました。私は、小宇宙って便利だなと思いましたが、これは外せるのかと心配になりました。でも教皇様によると小宇宙をうまく操れない今は他の者が小宇宙を出した状態で触れれば取れるそうで、試しにカルディア先生にやってもらったらちゃんと外れました。小宇宙を自由に操れるようになれば自分でスムーズに外したりつけたりできるそうです。

仮面は特に息苦しさも感じず少しだけ視野が狭くなりましたがすぐ慣れ、そのまま仮面をつけたままにしました。

 

教皇様への用事は終わりました。教皇様といろんなことをお話ししていたら時間が結構すぎてしまいました。帰り際カルディア先生は書類を渡されていやそうな顔をしていました。

 

 

今日の夕食はデジェル先生のところで食べるそうなので双魚宮をまた通っていきます。アルバフィカ様はいませんでした。

 

宝瓶宮に着くとカルディア先生はまるで我が家のように奥に入っていったので慌てて追いかけたら足裏が痛みました、まだ走るのは無理そうです。そしたら片腕の上に座らせて運んでくれました。む、この運び方もいいですね。

 

デジェル先生は台所に立っていました。カルディア先生は流れるようにソファに寝そべってしまったので、私も巻き込まれてカルディア先生のおなかの上にいましたが、抜け出してデジェル先生のとこに行きます、「お手伝いします」というと始めは座ってていいといいましたが、粘ったら最終的にジャガイモの皮むきを頼まれました。皮むきは得意です。今日はポトフだそうでデジェル先生はお肉の処理をしていました。

 

ジャガイモをむき終ったのでデジェル先生に言うと早くてびっくりされました。もうお手伝いすることがないのでカルディア先生のところに戻ります。寝てました。

デジェル先生に許可をもらって近くにあった本を読みます。それは図鑑のようできれいな絵が描かれていて、私はそれを読むのに夢中になっていて本棚のそばで座り込んで読んでいて、集中していたのか食事が出来上がったと呼びかけられるまで周りが目に入っていませんでした。二人の先生に微笑ましという顔で見られました…少し恥ずかしい。それから図鑑の絵がとってもきれいで、これから落ち着いたら絵をかいてみたいと思いました。村は森の奥にありましたし少人数だったので、紙は作れないこともありませんが貴重品だったのです、でも聖域の城下町にはちらっと目に入った程度でしたが文具店がありましたから、今度持ってこれた金品をお金に換えてもらって紙とペンを買おうと思います。

 

ポトフはとてもおいしかったです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

天蠍宮に戻り寝ました。まだ部屋ができてないのでカルディア先生と寝ました。

すっかりこの世界に慣れて転生したことも忘れることもあります。まぁ知識は残ってますし問題ありません。昔から適応能力だけは高かったのです。まぁもともと羞恥心をあまり感じない女でしたしね。




割と主人公はチョロインというか好きな人の好きな人ならって感じになちゃう感じですね。拾ってくれたカルディアにめっちゃ感謝してます。
カルディアも主人公のことを気に入っています。めっちゃ。やっぱリンゴをあげたんがよかった。尊敬のまなざしを向ける主人公が可愛い。あと初弟子なので。


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少女6歳~教皇宮到着・仮面とこれから~別side×2

セージさんsideです。後半はデジェルsideです


蠍座のカルディアが連れてきたのは昔に感じた覚えのある森のような小宇宙を持った少女であった。おそらくアテナよりも3、4歳ほど年下であると思われる幼い少女だった。

 

「頭を上げよ」

 

そういうとカルディアが頭を上げたのを見て恐る恐る頭を上げていて、思わず笑いが漏れそうになってしまう。

 

「お主、シーファの民のものじゃな。」

 

「!!」

 

「なぜわかったのかと思っているな?…昔若かったころにシーファの民の男に山で助けられたことがあってな。その独特な小宇宙はあの時のものとそっくりだったからの、ふふ」

 

「そ、そうなんですか…あの、私は…」

 

その後シーファの子、ズグラは自分のこれまでの境遇を事細かにわかりやすくまとめて話してくれた、この子はその身に会合わぬ頭脳を持っているらしい。聞けば6歳だという、その頃はこの子の師匠のカルディアなんかは毎日駆け回っては倒れてを繰り返していたというのに…

 

「そうか…よく生き残った。噂に聞くシーファの癒しの力、この度の聖戦に役立ててくれることを願おう。」

 

銀の仮面を渡してやると、ズグラはカルディアに言われ面をつけた

 

「おぉ似合ってるぞ!」

 

「あぁ似合っている。」

 

「あ、ありがとうございます…!あの、なぜこの仮面は紐もないのにくっついているのでしょうか?そ、それに穴なんて開いてないのに目の前が見えます…というか、どうやってとるんですか!?これ!?」

 

「まぁ落ち着け、それはひとえに小宇宙のおかげじゃな。それは最初に触れた小宇宙を所有者としてくっつく性質がある、私たち訓練した聖闘士は小宇宙をたれ流したりはしないが、お前はまだ訓練前、まだ小宇宙がだだ洩れなのだ。目が見えるのも所有者に対してそのような効果が発揮される鉱石で作られているからな。慣れれば自分の意志で素早くつけたり外したりできるであろう。外し方については他の者の小宇宙で触ってもらえば大丈夫だ、ほれカルディアやってみなさい。」

 

「はっ、ズグラこっち向け……おっ取れた」

 

「なるほど…教皇様ありがとうございます。」

 

 

そうして二人は教皇宮を去っていった。まさかあの自由奔放のカルディアが弟子を連れてくるとは…

 

 

 

 

 

 

 

 

-------デジェルside-------

 

 

 

カルディアとズグラが教皇宮から帰ってきたようで出口のほうから二人の小宇宙を感じる。

今日の夕食はここで食べるといっていたから本格的に食事の準備を始める。カルディアはズグラを腕にのせそのままソファへ寝転んでしまったが、いつものことなので放っておく。

 

「あの、ただいま戻りましたデジェル先生。なにか、お手伝いできることはありませんか?」

 

「ああ、お帰りズグラ。大丈夫だ、怪我をしているのだろう?安静にしているといい」

 

「で、でも、そこまで痛くないですし…」

 

痛くないわけがない痛いからこそここに来た時も帰ってきたときもカルディアに抱き上げられていたというのに。しかしこの子はこのままではここから動かないだろう、

 

「…そうかなら、そこの椅子に座ってイモの皮むきをしてもらおう、指を切らないよう気をつけなさい」

 

「!!はい!」

 

イモの皮むきをさせる、この年の女の子ならもう包丁も使えるだろう。イモも大きなものだから時間はかかるかもしれんが大丈夫だろうと思った。

 

 

 

「デジェル先生!終わりました!ほかにやることはないですか?」

 

「おや、早いな、ありがとう助かったよ。あとは煮るだけだからもう大丈夫だ。」

 

「そうですか…あっ!デジェル先生、あそこの本を読んでもいいですか?」

 

「あぁ、いいぞ。食事ができたら呼ぼう。」

 

思ったよりも早く終わった。カルディアは…寝ているな。ズグラは本に興味があるようで許可を出すと小走りで本棚へ向かったと思えば足裏の痛みを思い出したようでゆっくり歩いて行った。ふむ、今度水瓶宮の図書室にも連れて行ってあげよう。

 

 

 

ポトフが出来上がったのでズグラを呼ぼうと思い、ズグラの姿を探すともう目覚めたカルディアと目が合い、そして本棚の方へ指をさされた。てっきりソファの方で本を読んでるものだと思っていたが違っていたらしい。ズグラは本棚の前で…あれは特に絵がきれいな図鑑だ、図鑑を床に広げ座り込んで読んでいた。前かがみになってこちらからはあまり見えない目もきらきらと輝いているであろうことがわかる。ついつい二人揃って微笑んでしまう。

もう少し読ませてやりたいが、ポトフが冷めてしまうし、もう夜も遅いからな。

 

「ズグラ」

 

「!はいっ」

 

「夕食だ」

 

「…あ」

 

ズグラは少し顔を赤くしてからテーブルへ来た。頭を撫でてやって、彼女には少し高い椅子へ抱き上げのせてやる。

 

 

 

 

それから食事を終え、二人は天蠍宮へ帰っていった。ズグラはおなかがいっぱいになって少しうとうとしていてやっぱり微笑ましかった。…どうやら私も少し浮かれているらしい。

 

さて、勉強用の本でも見繕ってから寝るとしようかな。

 

 

 

 

 




デジェルさんも5年前でまだ17歳なので少しワクワクしてます。


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少女6歳~親友との出会い~

3か月ほど飛ぶ


私がカルディア先生に拾われこの聖域に来てからあっという間で早くも3か月がたちました。

あれから3日ほどたってから聖闘士の修業が始まりました。聖闘士の修業はかなりつらいものですが、カルディア先生とデジェル先生が褒めてくれますからどうってことはありません。…カルディア先生はたまにやりすぎで叱られてますけど。私はどうやら筋が良いらしく、自分でもどんどん力が上がっていくのを感じています。

 

そして今日は午後がお休みの日です。午前中はデジェル先生と聖域の歴史についての勉強をしていましたが、それも終わり今はロドリオ村に来ています。おこずかいで画材を買いに来たのです。まだあまりうまく書けませんが練習あるのみ!です。気に入っていた濃さの鉛筆が切れてしまっていたのでそれと途中で見かけたパン屋さんで焼き立てのやわらかめのパンを1枚買いました。固めのパンはあごが疲れてしまいます、このぐらいの歯ごたえがちょうどいいです。食べた感がします。それから果物屋さんでおいしそうなイチジクを一つ。

今日はこのままはずれにある崖ににピクニックに行こうと思います。一人ですけどね。あそこは景色がいいから。新しい鉛筆も使いたいですし。

 

そんなことを考えながら歩いていれば、ふとどこかから聞こえてくる押し殺したような鳴き声。また兄弟喧嘩か何かでしょうか?前は弟君が泣いてましたね。

流石にこのまま放っておくことはできません。路地裏の方へ向かいます。

 

「あれ、女の子だわ。」

 

私が声をかけると紫色の髪をした女の子は肩をびくつかせてこちらを見上げてきました。

 

「ねぇ、どうしたの?なにかいやなことでもあった?それとも喧嘩かしら?」

 

「うぅ…ぁぅ…~っぅ」

 

泣き止まないなぁ・・・たぶんこの子はアテナだろう。でもきっとまだ覚醒していないただの女の子だ…

 

「何か、悲しいことかさみしいことがあったのね。でもそこは少しきたないわ。立てる?」

 

「……ぅ~~…」

 

無理そうね。じゃあ抱っこしましょう。画材をリュックに詰めて女の子を持ち上げる、歩き出す。

 

「ちょっと失礼するね。…よっと」

 

 

「私がいいところに連れてってあげるわ。あそこはとってもきれいなのよ。涙なんて吹っ飛んでいっちゃうわ。」

 

 

「ほら、もう少しよ…ほら!見てごらん!」

 

「…わぁ…きれい・・・」

 

「えぇ、きれいでしょ。私のお気に入りのいいところよ。これからここでピクニックなの、一人じゃさみしいわ。付き合ってくれる?」

 

「…うん」

 

よかった。まだ沈んだ気持ちは持ちあがらないみたいだけど涙は止まってくれた。

私は、女の子を隣に座らせて、彼女に話しかける。

 

「ねぇあなたのお名前は?」

 

「!…さ、サーシャ…」

 

「そう、サーシャね。私はズグラ、呼び捨てでいいわ。サーシャ、おなかはすいているかしら」

 

「うん…少しだけ…」

 

そりゃそうだあんなに目のふちが真っ赤になるまで泣いているんですもの。泣くのはとっても体力を使うもの。

 

「じゃぁパンを食べましょう。私とサーシャで半分こよ。はい、焼き立てだからおいしいわ」

 

「…おいしぃ」

 

「でしょう。あそこのパン屋の娘さんはパン焼きの達人なのよ。冷めてもおいしいけどこれみたいにあったかい方がもっとおいしいの。」

 

やっぱり少しといわず、かなりおなかがすいていたようであっという間にパンを食べきってしまった。

 

次はイチジクを半分こに割って渡す。修行を初めてから最近リンゴやイチジクを素手できれいに割れるようになった便利。

ずいぶん涙を流したみたいだからその分を補給しなきゃね。それに満腹と甘いものは少し心を楽にしてくれる。

 

「!」

 

「甘いでしょう?イチジクは今が旬だからね。一等赤いのを買ってきたのよ。」

 

「ねぇ、サーシャ。なぜあんなところでひとりでいたの?」

 

できるだけ優しい声音で話しかける。でもきっと話してしまった方が心の整理がつくと思う。考えるだけだと頭の中で気持ちが混ざりあってよくわからなくなってしまうから。

 

「…あのね、わたし、3日ぐらい前にここに引き取られてきたの…シジフォスさんっていう人が、アテナがどうとかって…わたし本当はアローン兄さんとテンマ達から離れたくなかったの…でもなぜだかついていかなきゃいけない、気がして…」

 

「そうなの…それはつらかったわね…それで帰りたくなって、家出してきてしまったの?」

 

「うん…それにみんな、わたしのことサーシャって呼んでくれないの…自分がアテナだということは、わかったわ。でも…まだ少しだけ…サーシャって呼んでほしいの。セージさんもシジフォスさんも女官さんもよくしてくれる…でもっもうしばらく戦いが大きくなる前は…サーシャって…呼んでほしいの…」

 

「サーシャ…じゃぁ私はサーシャのことサーシャって呼ぶわ!私はサーシャの聖闘士よ!ずっと、サーシャを守ってあげる!」

 

「ほんとう・・・?」

 

「えぇ!サーシャ、私の友達。私の守る人!ほら!サーシャ立って!」

 

「うん!…わっ」

 

私は立ち上がったサーシャを持ち上げる今は夕暮れ、景色がとってもきれいよ!

 

「…きれい・・・」

 

「きれいでしょう、サーシャ。あなたの世界よ!」

 

「私の…世界」

 

「えぇ!あなたの世界!私たちが生きる世界!私たちが守る世界!」

 

「守る世界!」

 

「地球は私たちを愛してるわ!だってこんなに美しいのだもの!」

 

「私の守る、美しい世界。アローン兄さんたちのいる世界…」

 

「えぇ…アテナのサーシャの愛で力で守るのよ」

 

「うん。わたしが守るの。私たちで…ズグラありがとう。だいすき」

 

「わたしも大好きよサーシャ!さぁサーシャそろそろ帰りましょう!もう暗くなってしまうわ!手をつないで一緒に帰りましょう!」

 

「うん。セージさんおこってるかな…」

 

「大丈夫よ。もし怒ってたら一緒にあやまってあげる。でもきっとそれよりも心配しているわ」

 

「うん…ねぇ、ズグラ今日一緒に寝よう?今日だけだから…」

 

「もちろんいいわよ!教皇様に頼まなきゃね。それに今日だけじゃなくていつでもいいのよ!」

 

二人で暗くなった道を手をつないで歩く。まぁきっと、というよりも絶対心配しているでしょうし、なんてったってもう護衛がいるしね。割と初めの方から建物とか、木の影にシジフォス様の気配がうっすらある。心配性だなぁ、まぁ仕方ないか。出てこないってことはもう教皇様に連絡が行ってるってことでいいのかしら

 

 

二人で手をつないで聖域までついたけれど、サーシャの体力じゃこの階段は無理よね…シジフォス様にこっそり目線を向ける。

 

「…サーシャ様お帰りなさいませ。心配しましたよ。」

 

「!名前…シジフォスさん…あの、かってに出て行ってしまってごめんなさい。」

 

「いいえ、ご無事で何よりです。教皇宮までは私がお連れしましょう。さぁこちらへ」

 

「あの…ズグラも一緒でもいいですか?」

 

「もちろん。さぁズグラもおいで」

 

呼ばれたのでそばに行って抱き上げてもらう。私は大丈夫なのだけど楽だからいいか。

今日はうまいことデジェル先生とアスミタ様以外見かけなかったカルディア先生は外に出ているみたいだから途中でデジェル先生だけには泊まることを話しておく。

教皇宮について、やっぱり教皇様もかなり心配していたらしく少し落ち着きがなかった気がする。でも連絡はちゃんと行っていたようで泊まってもいいといわれた。

 

サーシャの大きなベッドに二人で寝そべる。

 

「ねぇサーシャ知ってた?」

 

「え、なにがですか?」

 

「シジフォス様ね途中からずっとそばに隠れてたのよ。心配性ね。でもサーシャのことがとっても大事なのね。」

 

「え!全然気が付かなかった…恥ずかしい…」

 

「嫌い?」

 

「…ううん、嫌いじゃないけど…」

 

「ふふっ、じゃぁ好き?」

 

「うん…好きだけど、こっそり見られるのは何かヤダ」

 

「じゃぁ今度は家出じゃなくて私のところに来ればいいわ。教皇様にだけは言っておいてね」

 

夜も暮れ二人揃って眠りにつく。なんだかいい夢が見れそう。また明日。お休みサーシャ。

 

 



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少女9歳~一気に飛んで~

9歳になりました。私には聖闘士としての才能があったらしくあれからすくすく、すくすくと成長しました。身長は伸びてませんよ今140弱くらいですね身長。シーファですから。成長遅めで次の成長期まで…40ごろまで伸びないと思いますよ。

それはさておき、力が付いたのは良いことです。サーシャを守ることができます。私は蠍座の後継者ですから、黄金に近い力を持っていても聖衣はまだ持っていません。カルディア先生はまだ生きてますからね。何回か死にかけてますけど。

 

カルディア先生と言えば私が町でサーシャに出会ってから数日後にサーシャと出会ったらしくて、しかもアテナだと気が付かなかったらしく何を思ったのか聖域から連れ出しちゃったんですよね…シジフォス様がとても心配してました。でも教皇様が追いかけるのを止めたそうで…そしたら2日か3日ぐらいでしたかね、帰ってきました、熱出して。ボロッボロで。サーシャにも何やら拘束された跡があったりして駆けつけたシジフォス様と大慌てでした。第一発見者は町に買い出しに行った私でしたから秘密裏に処理できたのは良かったですかね。まだ公表前でしたし。

そのあとちゃんとアテナとの対面があって流石にびっくりしてたみたいですが、態度は変えなかったので割とシジフォス様に小言を言われてますね。

別にフレンドリーに接するのは私は別に気にしないですよ?でも流石に誰にも言わずサーシャを外へ連れ出すのはやめてほしいのです…

 

それから八歳の時レグルス兄さんが獅子座の黄金聖闘士になりました。獅子座は兄さんのお父様が先代でずっと空席でしたから。同期で友人のの耶人兄さんがふてくされてました。まぁレグルス兄さんはかなり常人離れした天才型ですから。…私は1つの技を完成させるのに寝る時間を削ったり、早く起きたりして練習してかなり時間をかけて習得しますが、レグルス兄さんは目を凝らして4,5回見稽古すれば粗削りですけど割とできてしまうんですよね。もはや嫉妬すら覚えません。

 

それから任務も受けるようになりました。まだ聖衣を持っていませんから武力系の任務は少ないのですが誰かの同伴で戦闘を行うことはありました。私は回復能力が使えますから支援系の聖闘士として割と重宝されてます。

そのおかげで最近は任務のほかにサーシャの傍付きとしてのお仕事もするようになりました。私の能力は傷も回復できますし、疲労も多少ならば回復できます、サーシャの支えになれるよう頑張らなくては。

 

サーシャもアテナとしての面もしっかりしてきてみんなのことを呼び捨てで呼べるようになりましたし、護符もかけるようになりました。結界だって少しですが晴れるようになって最近は特に急成長してきていて身長も急に伸び始めています。…サーシャの成長はとてもうれしいことです、とってもきれいになっています。うれしいのですが、この急成長はきっと聖戦が近くなっているからだと私も教皇様も思っています。聖戦のため、戦女神としての力を十分に発揮することのできる体へ急激に成長していっているのです…うれしいのに素直に喜べない自分がいます。

 

そんな悲しいやらうれしいやらの出来事の中で特に心にあるのは新しい友人ができたことです。

その友人とはデフテロスのことです。デフテロスとは私が7歳くらいの時、教皇様からの文書を届ける任務を完了して深夜と早朝の絶妙な間の時間に帰ってきたときのことでした。

もう誰もいないはずの聖域の訓練場の方から音がした気がしたのです。その時はもう教皇様ですら寝ているような遅い時間で、女官さんたちが起きていない早い時間でしたので私も結構眠たかったのですが、もしも不審者だったらいけないと思って音の発生場所、訓練場から少し行ったところに向かいました。そこでは1人岩に向かってこぶしをふるう男の人がいました。そこは住居からかなり離れていますし、黄金宮からはもっと離れていますから誰も気が付かなかったのでしょう。

こんな時間に訓練を行うなんて、と思いながらもまぁ、おそらく大なり小なりわけがあるのでしょうと思って、でも身元を知らない不審者には変わりありませんでしたから、とりあえず声をかけて身元を確認しようと思って足を進めたその時…なんの前振りもなく男の人が前のめりに倒れてしまったので、びっくりして駆け寄ったのですが意識がなく…ひっくり返すと顔に大きな拘束具をつけていましたが、その顔は肌色こそ違えど何度か見かけたことのあるアスプロス様にそっくり瓜二つでした。

そのタイミングで空が明けてきまして、訓練場は離れたところにありますから、移動に思ったよりも時間がかかっていました。そろそろ女官たちは働きだしますし、熱心な聖闘士や兵士たちは訓練場へむかってきます。

私はアスプロス様の双子の弟、凶星の弟の噂を偶然聞いたことがありました。噂でしたからあまり信じてはいませんでしたが、目の前にいる彼はどう見てもアスプロス様と同じ顔。きっと見つかればどっちにしろ大騒ぎになると思って、私の何倍もある体を背負ってすぐそばの森に逃げ込みました。ここは聖域の内部に入ってきている森で中心の方には花畑や小さな小川などがありますがルートがありますから外れたところには基本人は来ないのです。木々たちが教えてくれました。私は木々の誘導に従って人が来たことのない場所へ移動しました。

木に寄りかからせてもらって折り曲げた膝の上に名も知らない彼の頭を乗せました。地面は直接寝そべると土が付きますし、草がチクチクしますしね。彼のボロボロの手を直したりしながら目が覚めるのを待ちました。おそらく2時間くらいですかねやっと起きてくれました、もうすっかり日も出ていて、びっくりしていました。まさか自分が気絶したとは思ってもいなかったのでしょうね。

彼はデフテロスという方で、予想通りアスプロス様の双子の弟でした。なぜあんなに夜遅く、もしくは朝早くに…と聞くと、どうやら本当は外に出てきてはいけないのだといいます。隠れていなければいけないのだといわれていて、でも兄を支えるため、何かあった時に兄を少しでも守れるようにと、こっそり特訓をしていたのだといいました。

私は人は生まれたら自由に生きる権利があると思っていますから、小さなころは見つかると虐待を受けていたと聞いてなんだか少しむかむかとしてしまいました。それはおとなしく従っているデフテロスもそうですし、暴力をふるった人に向けてもです。ですから私はこの森の人の来ない場所を何個か木々たちに来てデフテロスに教えました。聞けば日中は家に閉じこもっているそうではありませんか。そんなの健康に悪いですし、晴れた空を見るのはとても心にいいのです。

そして私はデフテロスに少し待っているように言いました。それから走って天蠍宮の小さな自室へと戻りました。カルディア先生はまだおねむです。そして棚の中から秘蔵のおいしい、ちょっとお高いクッキーを取り出して、薄手のタオルケットを持ってデフテロスの元へ戻りました。もしかしたら帰ってしまったかもという心配は無用で、デフテロスはそこから動いておらず、方に鳥を乗せ、リスと戯れていました。動物たちが懐いているということは、彼はとっても心の優しい人なのでしょう。動物は人が感じることのできないものを感じていますから。

 

デフテロスに口の拘束具を外してもらって、すかさず問答無用でクッキーを口に突っ込みます。驚いていますが知りません。甘いものは心を少し穏やかにします。なんだかとても焦っているようでしたから。焦っているのは疲れます。私も隣に座って少しクッキーを食べます、朝からクッキーだなんて普段しないから少し楽しい、たまにはこんな日もあっていいと思う。私と彼の間には会話がほとんどなかったけど特に苦にはならなかった。

全部ではないけどクッキーを食べ終わったらお昼寝ならぬ朝寝。夜寝てないからね。デフテロスもさっきまで気絶していたけど気絶と睡眠は違うからね。このためのタオルケットです。今は夏の終わり、秋の始まりの時期、熱くはないけど少し肌寒い時があるから。もう一度膝枕をしようとしたけど遠慮されちゃったから問答無用。近くでまったりしている鹿たちにお願いして後ろからデフテロスをどつく…もとい押してもらって、その衝撃で前かがみになったデフテロスのうでを引っ張て横にする。そうすれば逃げられないと思ったのかおとなしくしてくれた。

 

おせっかいだなと言われた。

 

そうです。私はおせっかいなのです。

 

デフテロスはやっぱりというかまぁ気絶するほど疲れていましたから、少しタオルケットの上から胸をたたいてやっただけで寝てしまいました。本人は赤ん坊じゃないといっていましたけど。

私もいろいろあって眠気が吹っ飛んでいましたけどやっぱり徹夜は眠い。寄りかかっている木に目覚ましを頼んで眠りにつきます。

 

 

と、こんな出会いでした。彼は人とほとんどかかわりがなかったからか25歳で成人しているのに精神が少し幼く、様々なことに興味を持っていました。友人という存在も知りませんでしたし、あとから聞いた話によると彼の兄、アスプロス様は甘いものは好きではないらしくクッキーを食べたのは初めだったと聞いて、いろんな食べ物を食べさせました。彼とのかかわりは2人と森の木々と動物たちと風と空の秘密です。サーシャにも先生たちにも教えていない秘密の友達なのです。

 

そんな彼ですが今は聖域にはいないのです…アスプロス様が教皇殺害未遂で処刑され、彼と兄の間に何が起きて、何を思ったかは詳しくはわかりません。デフテロスは今カノン島で己を磨いているそうで、彼が聖域を出る前に顔を見せてくれました。何かを決意した目をしていましたから何もいいません。ただいってらっしゃいとだけ。

 

 

 

 

そしてその後聖域にサーシャの良く話すテンマという少年が入ってきました--




私の中でデフテロスは幼女


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軽い設定集、専門用語など解説

今現在の話までで公開してもネタバレにならない分の設定どんどん増えます。


主人公:ズグラ 女 

*シーファの民とは

耳と目と足が良く、草木や動物たちの声を聞くことができ無条件で慕われる種族で、この種族特有の名称、森の子宇宙を使い自分またはほかの人間の回復をすることができる。自分に使用するより相手に使用した方が効果がある。多少だが疲労回復、小宇宙の回復もできる。

寿命が長く軽く千は生きることができる。そのおかげで生殖能力は低めだが、寿命は長いのでかなりの数を生むことができる。

成長も遅く、6,7歳で一度一気に伸びるがその後は40ごろまで伸びない。その後は死ぬ直前まで老けない。これは森の小宇宙の回復能力も関係してきている。

ズグラは7歳、聖域に来てから伸びた。

耳のとがりが特徴的な特徴、髪も緑系が多いがこの世界はみんなカラフルなのであんま関係ない。

約束を大切にする種族。破ってしまった結果自殺してしまう人もいるし、破ったら約束相手にぼこぼこにされたりする。

この約束は長寿故伴侶が自分を置いていかないようにと約束したのが始まり…らしい(シーファは割と依存体質的なところがある)

 

    

一応現代から転生した女性。だが適応能力が高すぎでそんなのはかけらもない。元保育士。昔はまぁまぁのオタク趣味だったが最近は仕事が楽しかったので触れていなかった。聖闘士星矢は名前を知ってるぐらいの無知識。

 

転生後は緑の髪緑の目の女の子。

シーファの民の子に生まれ6歳で村が燃え逃げた先の町で17歳の蠍座のカルディアに拾われ弟子になる。またデジェルも第二の師匠である。

 

アテナサーシャとは親友。聖域へ来たタイミングが近く、聖域歴としてはズグラの方が上。サーシャが来たばかりのころホームシックから逃げ出してしまった先で出会った。その後教皇セージのはからいと実力、特性によってアテナの側付き聖闘士の役割を持つ。

 

デフテロスとは秘密の友人。

レグルスと耶人は兄貴分。

本文には書かれていないがアルバフィカとアスミタとも他と比べると仲がいい。

アテナの側付き関係で教皇セージとも行動することもある。

 

趣味は絵を描くこと(何でも書く)、裁縫(刺繍や服の仕立て)

 

趣味の絵かきは伏線とかじゃないです。

 

聖闘士としての才能が埋まっていて、サーシャと出会ったことで開花した。(守るという約束によって)

次期蠍座の黄金聖闘士。なのでカルディアが生きている今は聖衣を所持していない。

 

 

 

・カルディア

ズグラの師匠、蠍座の黄金聖闘士。LC時は22歳、ズグラを拾ったのは17歳の時。

1人弟子のズグラを可愛がっている。水瓶座のデジェルとは親友。

生活能力はあまりない。おおざっぱ。

 

・デジェル

ズグラの第二の師匠、勉強担当だが少しだけ技を教えている。水瓶座の黄金聖闘士。カルディアと同年齢。

同じくズグラを可愛がっている。

生活能力も高くしょっちゅうなんだかんだと言ってカルディアの面倒を見ている。

 

・シジフォス

射手座の黄金聖闘士。レグルスの従弟で師匠。普段はサーシャのことを名前で呼ぶようになった。

 

・レグルス

ズグラの兄貴分。ズグラ8歳の頃に獅子座の黄金聖闘士なった。たまに手合わせしたりする。自然達から声を聴くことのできるズグラに父親の姿を重ねてしまったりすることがある。

耶人とは友人。

 

・耶人

ズグラの兄貴分。出会いはレグルスと組手をしてる時にズグラが訪ねてきた。

運のよい普通の人。

 

・セージ

教皇。昔、シーファの民の男に森で助けられたことがある。回復能力を持つズグラをアテナの側付きにした。

 

・サーシャ

人間として生まれたアテナ。ズグラの親友。ズグラよりも年上。互いに泊まりあいっこすることがしょっちゅう。ズグラが描く絵を見て兄アローンを思い出してしまうこともあるが、楽しそうに絵を描くズグラを見るのも好き。ずっとズグラが大好き。

 

・デフテロス

双子座の片割れ。凶星の忌み子として普段は隠れているが、毎夜毎夜兄を支えるため守るため特訓をしている。日中も起きてたりするので、ズグラと出会ったのは数日徹夜に近い状態だったことからの疲労。

外との良好なかかわりがほとんどなかったのでかなり心は純粋。

兄を殺し、力を得るためカノン島へ旅立つ。

ズグラは唯一の友人で信頼している。

 

・テンマ

サーシャの話に出てくるまだ見ぬ少年。

 

 

 



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