ドラえもん のび太の転生ロックマンX 番外編 (赤バンブル)
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アクセルの憂鬱
では、ごゆっくり。
やあ、みんな。
僕はアクセル。
本当の出番は「ロックマンX7」からなんだけど執筆活動中の作者にどうしても出してほしいと言ったら少し時間を割いてくれたよ。
えっ?誰だお前って?
酷いな・・・・僕、これでもエックスとゼロと並んでシリーズの主人公なんだよ。そりゃあ、シリーズ終盤に出てきたり、エックスの劣化版と言われたり、他のシリーズでなかったことに・・・・・・・・・あれ?
僕って意外に扱い悪くない?
いやいや、そんなはずないよね!落ち着いて落ち着いて。
とりあえずやることが限られているから今回は僕が過去シリーズでどういう扱いだったかどうか見つめ直してみよう!うん!それがいい。
まずはデビュー作の「ロックマンX7」。
まあ、クソゲーとかって散々な叩かれようだけど僕の初の出演作品だから大目に見てほしいな。一部のキャラをコピーするとかなんか星の〇ービィみたいだね!変身っていう要素は後の作品でも出ているし。
続いては「コマンドミッション」。
ストーリーの途中からの登場だけど結構使えるよ!
特にハイパーモードの「ステルスモード」は、発動中の間透明になりあらゆる攻撃を無効化しちゃうんだ!スピードが少し落ちたり、味方からの回復を無効化しちゃったりするけどパワーも2倍になるんだ!
・・・・・まあ、ベテランのプレイヤーは僕よりもマリノさんを使うんだけど。
次はシリーズ最終作の「ロックマンX8」!
DNAでの変身は勿論、フルオートで連射できたり、特殊武器もエックスと違ってエネルギーを気にしないで撃てるんだ。すごいでしょ?ホバーで空中での攻撃もできるんだよ!
えっ?以前似たような奴がいた?
いやいや、流石に・・・・・・・えっ?もう、本編で出ているの?
まあ、僕が明確に出ている作品はこの三作かな?
そう言えばZXAってゲームで僕に似たキャラが出ているんだっけ?ちょっとプレイしてみよう
・・・・・ひどい。
なんだよ、「モデルA=モデルアルバート」って。
普通はモデルアクセルでしょ?
ゼロシリーズは、発売時期が近かったから仕方ないと思っているよ?ゼロもイメチェンしているし、エックスもすっごい優男になっていて別作品みたいだし。
でも、流石にこれはないよ。
僕の特徴持っているのに何で黒幕がモデルなのさ!?
このアルバートって人、今度訴えてやる!!
後は・・・・・・・出番がない。
エックスとゼロはフィギュアやプラモデルも出ているのに僕だけほとんどグッズがない・・・。
あっ、カードダスで少しあった。
・・・・・僕って本当に主人公なのかな?
「お~い~!アクセル!」
あっ、作者だ。X6編の完結の目途がついて僕の出番が!?
「大事な話があるんだけどさ。」
うんうん。
「お前の出番・・・・・・たぶんないわ。」
・・・・・・・・・・・・えっ?
「いやさ、最近原作がほとんど原形とどめていないしさ。意外に君いなくてもX7できんじゃねって思ったのよ。」
ちょ、ちょっ、ちょっと!?
「それに最近ただでさえキャラが多いからまとまり切らないんだよ。そこで君までレギュラーに加えたら俺の頭がパンクしちゃうから。」
・・・・・・・・
「っというわけで君、OPステージで戦死してもらうから!じゃっ!」
・・・・・・・・・・CAPCOMさん、外伝でもいいから「ロックマンアクセル」作ってください(泣)。マジで。
アクセル主体のストーリー小説などと、その気になっていたお前らの姿はお笑いだったぜ☆
うわあ~はっはっはっはっ!
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作者とアクセルの雑談
「いや、悪いねアクセル。この間はあんな悪い冗談言ってさ。」
作者に呼び出された僕が聞いた言葉は謝罪の言葉だった。
話によるとオープニングステージの戦死は冗談だったのだが予想以上に僕に同情してくれるファンがいたので誤解されないように今回の話を作ることにしたらしい。
「冗談だったら最初っから言わないでよ。ビビるんだからさ・・・・・・」
「悪い悪い。いやあ、でものびエックス(作者はこれを略称としている)ここまで書くことになるとは連載当初予想もしていなかったんだよね。最初の頃はドラえもんを出す予定もなくて少しひみつ道具が出るぐらいでそのままXシリーズで書いてX8までの予定だったんだよ。」
「えっ?そうなの?」
「そもそもブラックゼロも復活の予定が最初の構想ではなかったんだよ。でも、X2編を書いている最中に『せっかくドラえもんとのクロスなんだからもう少しドラえもん要素を加えようかな?』って具合で今は名前を伏せておくけどドラえもんサイドのヴィランが彼を回収してそのデータを基にベルカナとダイナモを造ったっていうオリジナル設定にしたんだ。」
「でもさ、ダイナモもベルカナもほとんど正体を明かされることがなかったいわゆる黒歴史的扱いだよね?態々ピックアップする必要あったの?」
「Xシリーズは外伝・リメイクも含めて12作あるんだけどその繋がりが全部曖昧なんだよ。例えばX2ではゼロが敵サイドで復活しようが味方サイドで復活しようがEDでは合流しているだろ?」
「うん、まあね。」
「ところがX3ではドップラー博士の生死が分からなくなっちゃうんだ。ビームサーベルの欲しさにゼロを使用不能にすると彼がシグマを道連れにして死んじゃうんだけど、ゼロが使用可能のままクリアするとその役割がゼロに変わってEDでも登場するようになる。Xシリーズの設定があやふやになってしまい始めたのはここからだと思うんだよ。」
「なるほどね・・・・そう言えばX5以降はマルチエンディングを採用するようになったんだもんね。」
「そう。唯一分岐ルートも設けられなかったのは初代を除けばX4。アイリスの死亡シーンを見た時はマジでショックで何とかならないかと何度もプレイしてネットでクリア動画を見たりしたんだけどこれは回避の仕様がなかったんだよな・・・・。」
「そう言えばX4ってメインプロデューサー 稲〇さんだよね?」
「うん。彼は元々ゼロを主人公にしたかったらしいからね。だから、X4ではゼロをメインに扱っているんだけどそのゼロのヒロインであるアイリスを戦わせて死なせてしまった。X5のゼロENDでも公開している描写があって『後悔していたんだな・・・・』って改めて感じたよ。まっ、次回作ではなんか開き直っちゃっていたけど。」
「X6はツッコミどころが多いからね。今でもネタにされているし。」
「話は戻すけどX2編が終わった後最初、サイバーミッションとX3のどちらをやるか迷ったんだ。」
「どうして?」
「サイバーミッションは外伝作な上にマイナー作品だからだよ。それに中身はX1、X2のステージをゲームボーイカラーの容量で何とか詰め込んだものだから評価もいまいちだったんだ。それにボスもワールドシリーズ同様に使いまわしだったからね。」
「でも、やったんでしょ?」
「うん。一応ロックマンXシリーズは外伝も含めて地続きになっている印象があるからね。ソウルイレイザーもアイリスとの交流を描くために追加したんだ。」
「っで、X3編でドラえもんたちを登場させたんだね。」
「これには正直悩んだよ。何しろ作風が違うのも同士を組み合わせるんだからね。だから、ドラえもんは最初は捕まって、エックスが「鬼」への道を進み始める展開を考えたんだ。」
「漫画版だとドップラー博士が死ぬ前までは綺麗なエックスだったのに・・・・なんでそういう形にしたの?」
「漫画版ではマーティがまともに出てきたのはX3までだったんだよ。X3編を書いていた時期、他の作品に比べて伸びが遅かったこともあってこのまま継続していくか綺麗なところで終わらせるかで悩んでいたところ『せめて漫画で叶わなかったエックスとマーティをくっつけたところで綺麗に終わらせられるんじゃないか?』って結論が出て、終盤はハードな展開にしたんだ。まあ、漫画版と内容があまり変わらないように感じるけどね。」
「それで終わらせようと思っていたけどその後にソウルイレイザーとX4って続けたんだよね。」
「アイリスの戦死は避けたいという思いがあったからかもしれないね。別作品の「ゼロの幻想入り」でも二人を和解させているんだけどあっちは一応X5後の話にしているからちょっと物足りなさがあったんだよな。」
「その作品も今のところ更新が止まっているけどね。」
「・・・・・・面目ない。」
「じゃあ、その後のブリキの迷宮はなんで書くことにしたの?」
「ドラえもんシリーズとクロスているから何かしらの劇場版をやろうと思ったからかな?映画の筋書きがXシリーズに似通っていたところもあったし。」
「ワイリーナンバーズはなんで出したの?当初は予定なかったって聞いていたけど。」
「悪い言い方をすればテコ入れかな?映画をそのままやるという考えもあったんだけどその場合だとエックスたちの方が有利になっちゃうんだよ。だから、うまく調整できるように出したんだ。」
「へえ・・・・」
僕は感心しながらも作者を見る。
結構癖が強いけど考えて書いているんだな。
「まあ、あまり長くなると大変だから今回はここまで。次回があればこの雑談の続きでもしようかな。」
「えぇ!?また、僕が付き合うの!?勘弁してよ!」
「仕方ないだろ?まだ、出番も先だし。この際だから俺の愚痴でも聞いてよ。」
「ハア・・・・・・勘弁してほしいな。」
僕と作者の雑談はまだ続きそうです。
次回?
あるといいな・・・・・
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スペシャル回「玉美のロックマンX DiVE」
これは、のび太ことエックスの妹である野比玉美の有り得たかもしれないお話。
ドラえもんたちがエックスたちと別れて数年。
ジャイアンたちは大学を出てそれぞれの道を歩み始め、玉美も小学校を卒業し、中学生となっていた。
ジャイアンは剛田商店を継いで、商売のノウハウを学びながらいつか自分の店を大きくしようと動いている。
スネ夫はデザイナーとしての才能を開花させ、現在、C〇PCOMのゲームデザイナーをするようになりロックマンシリーズなどのキャラデザインを含めて幅広い活動をしている。その中でXシリーズの最新作に新キャラとしてマーティを出そうと提案するが開発スタッフからはなかなかいい顔をしてもらえないとか。
因みに別会社で新ロックマンの企画が挙がり、そのコミカライズをクリスチーネ剛田こと新人漫画家として知名度が上昇しているジャイ子に依頼しているとか。
静香は地元に残り、保育士の資格を取るために勉強をしながら近所のデパートでパートの仕事を行っている。
そして、ドラえもんは相変わらず野比家に居候していた。
玉美は小学校の間も特にかつてののび太ほど悪いこともなく、中学でも友達が多いなどごく普通の女の子だった。
・・・・・・ある一点を除けば。
200X年 野比家
「はぁ~今日もいい春晴れ。心地よいいい風だな。」
ドラえもんはどら焼きを頬張りながら穏やかな表情で言う。
「それにしても玉美ちゃん・・・・・・学校から帰って来て早々出かけたけど、どこへ行ったんだろう?」
そう言いながら彼女の机を見ると、そこにはある数体のフィギュアが置かれていた。
数年前に発売された「ロックマンX メガアーマーシリーズ」だ。
現在は展開が終了し、海外でも定期的に新作が出回っているそうなのだがこの辺ではあまり見られなくなった代物だ。
エックスとゼロ、そして、自作なのかマーティとアイリスたちも自力で作っていた。ちゃっかりドラえもんも。
「女の子だからあんまりこういうのはやらない方がいいんだけどな・・・・・・・」
本棚には少女漫画や資料集、参考書などが入っているがその一角を占拠しているのがゲーム機だ。
「スーパーファミコン」
「セガサターン」
「プレイステーション」
「プレイステーション2」
そしてゲームソフトも大半が「ロックマン」シリーズで固められている。玉美がゲームをプレイしているたびにのび助は「なんであの子はいつも男の子向けのアクションゲームばっかりやるんだろうな?」と不思議がっていたのを思い出す。
その中には当然多くのファンが酷評した「ロックマンX7」もある。
(初めての3Dを活かせていないとか、ロックマンのいい所を全部潰したとかでかなり怒っていたけど大丈夫かな・・・・・・・)
ドラえもんはチラッとカレンダーを見る。
そこには「ロックマンX8発売日‼」と言う印が書かれている。丁度今日だ。
(まさかな・・・・・・この間あんなに酷評していたから流石に買わないと思うけど・・・・・)
ドラえもんはそう思いながらお茶を啜っているとバタバタと買い物袋を持った玉美が部屋に戻って来た。
「買えたわ!『ロックマンX8』!!」
「ブ~~~~~ッ!!」
にこやかに叫んだ玉美の言葉にドラえもんは思わずお茶を吹き出す。その様子に玉美はきょとんとする。
「どうしたの?ドラえもん。」
「た、玉美ちゃん・・・・・・さ、参考書買いに行ったんじゃないの?」
ドラえもんは口を拭きながら聞く。玉美は現在中3だ。そろそろ受験シーズンに入るから参考書を買いに行くと考えていたがまさかゲームを買いに行くとは。
「何言ってんの、新作が出たんだからそっち買いに行くに決まっているでしょ。」
「もう~!この間の作品であんなに文句言っていたのに!!」
ドラえもんは前作のX7の酷評っぷりを見たこともあって叫ぶ。
「確かにそうだったけど・・・・・あれは設定が嫌だったから。」
「?」
玉美は、エックスのフィギュアを手に取りながら机に座る。
「お兄ちゃんと別れてから気になって剛さんとスネ夫さんからゲーム譲ってもらってやってみたけど、X5からずっともしかしたら・・・・って気になっちゃうんだ。」
そう言うと自作のマーティのフィギュアの隣に置く。
「まさか、お姉ちゃんがゲームに出ていなくてビートブードさんやイーグリードさんが死んじゃって、アイリスさんも亡くなって・・・・・・・・・あんなディストピアな世界とは思わなかったから・・・・」
「あっ・・・・・そこね・・・・・」
ドラえもんもそこに関しては納得した。
ゲームというわけで仕方ないと思うがこのゲームシリーズでは向こうで知り合ったビートブードやイーグリードは死んでしまっている。
更に言えばケイン博士が途中から全く出なくなる。
そう言えばX4を初めて買ってもらってプレイした時、玉美は思わず泣いてしまったことがあった。
それは自分たちと行動していたアイリスが死んでしまったことだ。
アニメで表現されていたこともあって凄まじいショックであり、プレイしたジャイアンとスネ夫も当時納得できず、ゲーム会社に苦情を送ったとかなかったとか。
でも、もしかしたら復活して和解するのではと期待してどうしても新作が出ては買ってプレイするようになり、気が付けばX8まで買うまでになった。
「でもさ・・・・・それは飽くまでゲームなんだから。」
「今度こそ、今度こそはお兄ちゃんがガツンと活躍できるゲームになっているはず!!ゼロさんもモーション改善されているだろうし、後は・・・・・・・あのアクセルとかっていう劣化版お兄ちゃんも多分・・・・・・」
「やっぱり、X7気にしてんだね。」
「それじゃあ、早速プレイしてみましょう!!」
「勉強は?」
「後で後で!まず、オープニングステージクリアしてから!!」
「はぁ・・・・これがなければいい子なんだけどなぁ。」
玉美は本棚からプレステ2を取り出すと下の居間のテレビの方へ持って行き、接続する。
「あら、玉美。受験勉強は?」
「これ10分やったらすぐにやる~。」
「困った子ね。息抜きも程々にしなさいよ。」
洗濯物を畳んでいた玉子はそう言うと畳んだ洗濯物を持って部屋を後にする。
「さあ、始めるわよ。」
プレステのスイッチを押して、二人は画面をじっと見る。
「あれ?」
だが同時にすごい眠気が二人を襲ってきた。
「何だろう・・・・・・昨日のレポート提出の課題で遅く寝たから眠くなって・・・・・・」
オープニングが始まろうとしたのも束の間、二人の意識はそこで途絶えてしまった。
・・・・・あれ?どうなっているんだろう?
私、確かX8プレイしようと思って・・・・・ってうわっ!?
ようやく意識が戻った玉美は目の前の奇妙な空間を見て唖然とする。
そこは「プラグイン、ロックマンEXE、トランスミッション!」と叫んで電脳ダイブしたような空間が広がっており、目の前にはいくつもの画像と言うか記録映像が流れていた。
「ここって・・・・・あっ!ドラえもん!」
近くでぷかっと浮いているドラえもんを慌てて起こす。
「ドラえもん!起きて、ドラえもん!!」
「ふあぁ・・・・・・ってここ何処!?」
起こされて早々ドラえもんは同じ反応で驚く。
「何処なんだろう。ここ。」
「ドラえもんの道具のせいじゃないよね?」
「僕がゲームやるために道具なんか使わないよ。」
二人は戸惑いながらも周辺を通り過ぎていく映像を見ていく。
「これって・・・・・ロックマンXシリーズの記録映像?」
よく見ると映像の一つ一つはXシリーズの記録映像のようなものだった。
あの上に見えるのは「X3」。
その近くを通り過ぎるのは「X5」のシグマ戦。
更に向こうには「X6」のイルミナ戦。
いくつもの記録がこの空間を通り過ぎて行っていた。
「ここは何かの特殊な空間なのだろうか?」
“その通りです。ここは貴方たちの夢の中でもゲーム機の故障でもありません。”
「「だ、誰っ!?」」
突然響いてきた声に二人は抱き合ってビビる。
“驚かせてしまってすみません。ここは電脳世界・・・・・・私たちは『ディープログ』と呼んでいます。”
「「ディープログ?」」
“ちょうど貴方たちはその『ディープログ』の入口に来ています。ここではゲームのデータはもちろん、貴方たちのようなたくさん大切なプレイヤーがゲームと遊び、ゲームを愛した記憶が保存されています。”
「これって・・・・・もしかして『ロックマンエグゼ』の新しい宣伝?スネ夫さんが最新作出すとか言っていたけど?」
“違います。”
「そうなんだ。」
“ディープログは世の中に存在するゲームの数、そして、遊んでくれたプレイヤーの数だけ存在します。そして、ここには貴方が先ほどまで遊ぼうとしていた「ロックマンXシリーズ」のデータが保存されている、つまりあなたのディープログなわけです。・・・・・・・話長いですかね?”
「長いも何も私のプライバシーを普通に漏らすなんて犯罪級だと思う。」
“まー、話は置いといて。”
「X5のシグマの真似するな。」
“世界観説明はもう少し・・・・・”
「いやいやいや・・・・・そう言うメタ発言ダメでしょ。」
響いてくる声に対してドラえもんはツッコミを入れる。
“少し先ほど雰囲気が変わりましたよね?この「ロックマンXシリーズ」の大切なデータが保存されているディープログ・・・・流石に長期間保存・管理されているものですので経年劣化や様々な理由からバグが生じてしまっているのです。”
「確かに所々おかしくなってるね。」
二人は周囲の画像がおかしくなり始めているのに気が付く。
X5に何故かウルフシグマが映っていたり。
X6でアイリスがバスターを撃っていたり。
X2でファイナルシグマが・・・・・・
X1のゼロが最早企画中の外伝の物に変化していたり。
「既に色んなところがおかしくなっているんですけど?」
“ですがただの老朽化が原因だとは思えないのです。何か特殊な何かが干渉しているのか・・・・・・データの修復のため、また、大切なプレイヤーたちの記憶を守るため、何とかしなければならないのですが・・・・”
「それを私たちでやれって言うの?流石に荷が重いと思うけど・・・・・」
“いやいや、流石に年頃の女子学生とタヌキだけだと心もとないんで応援を呼びました。”
「僕はタヌキじゃないってば!!」
“そんなわけで応援、召喚!てい!!”
すると目の前に作業中だったお馴染みの面子が召喚された。
「毎度・・・・・って何だここ?」
客に商品を渡そうとしていたのか買い物袋を持ったジャイアン。
「だから、新シリーズのゼロのヒロインの名前はシエルだって・・・・・あれ?」
キャラデザインを描いている最中のスネ夫。
「えっと・・・・あら?」
研修生として保育士の恰好をしたしずか。
「待て待て待て待って!?」
“何かご不満でも?”
「不満とかじゃなくてこの三人呼んじゃダメじゃない!!」
“いや、だって一応「ドラえもん」の面子だし。”
「三人とも仕事中なのに呼ぶ普通!?」
“大丈夫、大丈夫。後でちゃんと元の時間に返すから。後、流石にこのままだとまずいから専用のアバター用意しておいたから。”
「そういう問題!?」
あまりのテキトーっぷりに玉美は唖然とする。
“あっ、誰か来たようだからまた、今度ね。バイバ~イ~。”
「こら、私たちを元の場所に返してよ!!お~い~!!」
玉美は必死に叫ぶが声の主は何もしないまま去ってしまったようだった。
「おい、ドラえもん。一体何が起こったんだ?」
「う~ん~僕にもさっぱり・・・・・」
「あの、早く仕事に戻らないといけないんだけど・・・・・」
突然召喚されたジャイアンたちは困惑しながらドラえもんに聞くが答えようがない。
「見て、あそこに誰かいるわよ。」
「「「えっ?」」」
一同は空間のかなり奥に誰かが慌ただしく動いていることに気が付く。
「何か知ってるかもしれないぜ。」
「行ってみよう!」
5人は行ってみるとそこには水色の髪を持ったオペレーター型と思われるレプリロイドの少女だった。
「「「「「あの、すみません。」」」」」
「!?」
声を掛けられて少女の方は驚いた顔をする。
「突然で申しわけないけどここから出る方法を・・・・・・」
「・・・・・・・」
「どうしました?」
「・・・・・私が見えるのですか?」
「えっ?見えるも何も普通に・・・・ねえ?」
5人が顔を合わせながら言う。すると少女は急に叫びだした。
「キャ―――――――――――――ッ!!やっと見つけましたっ!!」
「「「「「はっ?」」」」」
少女の反応に対して5人は、呆然としていた。少女は喜んだ後少し落ち着いて5人を見る。
「急に叫んでしまってすみません。何しろこんな形で人に会えるとは思っていなかったので・・・・」
「そ、そうなの・・・・・」
「えっと、一応自己紹介しておいた方がいいですね。私、リコと申します!まあ、このディープログの管理人っていう感じで・・・・・・」
リコと名乗る少女に対して5人は聞く相手を間違えたのではと考え始める。だが、リコは何かタブレットを見て顔色を変える。
「大変!また、このデータにもバグが!?」
「ねえ、ここから出る方法を・・・・・・・」
「突然で申し訳ないんですけどプレイヤーの皆さん!!早くこっちに来てください!!」
「えっ?いや、僕たちここから帰る方法を・・・・・」
「早く早く!!急がないと!!」
「・・・・・・仕方ない。とりあえず行ってみよう。」
ドラえもんたちはリコが向かった方へと走って行く。すると視界が眩い光で遮られた。
ステージ1 シティ・ハイウェイ
「う、うぅ・・・・・」
ドラえもんは、目を開けるとそこには見覚えのある世界が広がっていた。
「ここは・・・・・のび太君たちがいたシティ・アーベル!?どうしてここに!?」
「ドラえも~ん!!」
「!?」
ドラえもんは後ろから聞こえるジャイアンの声に振り向く。
「ジャイアン!!大丈・・・ぶっ!?」
しかし、そこには巨体を誇った現場作業用ロボットがいた。
「・・・・・・・ガッツマン?」
「俺だよ!俺!?」
「えっ?」
ガッツマンがジャイアンの声で喋っていたため、ドラえもんは思わず口を開く。
「もしかして、ジャイアン!?」
「そうだよ~!!何故かいつの間にかこんな姿になってたんだよ~!?」
ガッツマンジャイアンは、泣きながら言う。
「ジャイアンの方がまだマシだよ。」
その後ろには敵であるはずのアイシー・ペンギーゴと髪型やボディーのデザインが変化して気づきにくいけどエックスの仲間であるはずのエイリアが立っている。
「ペンギーゴにエイリアさん!?どうなってんの!?」
「ドラちゃん、私たちよ。」
エイリア?は、馴染みのある話し方でドラえもんに言う。
「その声はしずかちゃん?じゃあ、隣にいるのはスネ夫!?」
「そうだよ。しかし、酷いな・・・・・・Xのステージなのにペンギーゴなんて。」
ペンギーゴスネ夫は、困った顔で言う。ドラえもんも自分をよく見ると姿は変わっていないものの出した覚えのないアーマーが装着されていることに気が付く。
「やれやれ・・・・・・一体何がどうなって・・・・・・」
『あの・・・・・皆さん、聞こえますか?』
「あっ、リコちゃん。」
いつの間にか持っていた発信機からリコの姿が写り、一同は何が起こったのか聞こうとする。
「一体何がどうなってんの?」
『すみません。生身で戦うなんて無茶なことはできないので皆さんの中にあったハンタープログラムでアバターを作ったのですが・・・・・・』
「いや、ペンギーゴはわかるけどそもそもガッツマンってハンターでもないからね?」
『そこは何とも・・・・・・・とりあえず、今使用できるプログラムはタイプ「エイリア」、タイプ「アイシー・ペンギーゴ」、タイプ「ガッツマン」、タイプ「ドラえもん(フォースアーマー)」です!皆さんにはこのステージのデータの修正をお願いします!』
「やいやいやい!!突然頼んだと思いきやこんな姿にして、何がお願いしますだよ!!」
ガッツマンジャイアンは自分だけXシリーズとは無関係なキャラにされたことに腹を立てたのかリコに対してドスの効いた声で怒鳴る。
『・・・・・・すみません・・・・・』
「何がすみませんだよ!すみませんで済むんだったら・・・・・」
「ジャイアン落ち着いて!!」
「でもよぉ!」
「どの道、この問題を解決しなかったら帰る方法も見つからないんだし。この際だから、付き合おう。」
「うん・・・・・」
「ところで玉美ちゃんは?」
そう言えば姿が変わった玉美がいなかった。四人は周囲を探るが彼女の姿は見当たらない。
『えっと・・・・・・・彼女はハンタープログラム タイプ「マリノ」で近くにいるはずですけど・・・・』
ステージ2 アルマージステージ
「・・・・・・誰コレ?」
玉美はマリノの姿になった自分を見て困惑していた。
「Xシリーズにこんなキャラいたっけ?(コマミソ未プレイ)」
玉美はとりあえず武装を確認する。
「何故かあるエックスバスターと手裏剣?とZセイバーモドキ・・・・・・・・・これでどうやれって言うの?」
マリノ玉美は膝を付いて頭を抱えた。
「それもよりによってなんでお姉ちゃん(マーティ)とかアイリスさんとかエイリアさんじゃなくて、この得体のしれないキャラクターなの!?誰か教えて~~~~!!」
しかし、一同が合流するまではまだまだ時間がかかるのだった。
エックス「ちょっと待て!?」
赤バン「はい?」
エックス「こんなところで終わりなのか!?玉美は!?ドラえもんはちゃんと合流して帰れるのか!?」
赤バン「いやぁ・・・・・だって俺、βテスト受けてないんだもん。正式配信も未定だし。」
マーティ「だからって、こんな終わり方ないじゃないの!!すぐに続きを書きなさい!!」
赤バン「正式配信されてないもんどうやって書けって言うんだよ(汗)。」
ゼロ「βテストの実況動画でも見ればいいんじゃないのか?」
赤バン「それでも情報量限られているからな・・・・・・・ネットだと一部リコが黒幕じゃないかって噂されているし。」
アイリス「そんな噂あるんですか?」
赤バン「俺は見たわけじゃないんだけどこの作品にはX1時代のゼロそっくりなアド・ゼロっていうキャラが登場するんだよ。そいつがどういうわけかリコと似たようなカラーで上に口調も軽いんだよ。まあ、俺もひょっとしたらダブルみたいにリコが変身しているんじゃないかって思ったけど。」
エックス「そんなものかな?」
赤バン「まあ、後は正式版の配信を待たないとな。俺も一部の動画見たけどZXセイバーとかもあったから他の作品からも出演するかもな。っというわけでみんなも配信始まったら遊んでみてね~。」
マーティ「遊ぶ以前に続き書きなさいよ!」
注意
ガッツマンもペンギーゴも実際出てきません。
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アクセルの憂鬱その2「青いハリネズミ加入?」
・ほとんど会話文で構成されています。
・多分、実現しないと思うのでご安心ください。
・SEGA×CAPCOM×小学館は多分ないと思います。
それを承知な方はごゆっくりどうぞ。
こうかいしませんね?
⇒はい いいえ
みんな、久しぶり。
ロックマンXの三人目の主人公 アクセルだよ。
最近本編の進行が遅すぎてまだまだ僕の出番なさそうだよ。
全く・・・・僕が出てくるのはいつの日なんだろう。
今日は作者に直談判しに行こうと思うんだ。
さっさと書いて僕の出番出してって。
前回の話でエックスの妹に僕のことを「劣化版」言われたの滅茶苦茶傷ついたことも含めてね。せめて武器の変更で火力が上がって結構楽しめるんだよって言ってほしかったよ。
最近忙しいって言うけど実際寒くて筆が進まないだけみたいだし。
「そんなわけで作者の所へ来たよ。」
「来たよって。お前、忙しい時期に何しに来たんだよ?」
炬燵でパソコンを打っている作者が僕の紹介を見ながら呆れた様子で聞く。
「何って、僕をいい加減に出してって頼みに来たんだよ。」
「またか。悪いけど今X6の終盤なんだ。」
「だって、次は劇場版の予定なんでしょ?」
「うん。」
「候補は?」
「ロボット王国・・・・・後は南海大冒険かな?あっ、ごめん。これ嘘だ。」
「えっ?南海大冒険って本編の投票で入れてなかったじゃん。」
僕は作者の言葉を聞き少々驚きながら炬燵に入る。
「ロボット王国はロックマンシリーズともかなり関係する予定にしてて構想は前々からしていたんだよ。それと南海大冒険は最近興味を持ったある作品とクロスさせたいという、なんて言うか完全なネタ的な内容で考えているんだ。ちなみにエックス側の要素は薄め。」
「ロボット王国に関しては毎度言っていたのは知っていたけど・・・・南海大冒険は何と組み合わせるの?」
「うん・・・・・・・まあ、ネタだからあまり気にしなくてもいいけど。」
「何さ?どうせ頭の端っこにしまい込んじゃうんなら教えてくれたっていいじゃない。」
「聞いて呆れるなよ?」
「呆れるって・・・・・そこは驚けじゃないの?」
僕は作者の様子を見ながら言う。
「それはな・・・・・・ソニックだよ。」
「ソニック?えっ?もしかしてエックスが今度はガイル少佐みたいにソニックブーム撃って来るってこと?」
「違う違う。待ちガイルとか攻めガイルとか俺ガイルじゃない。」
「じゃあ、ポケモン?」
「ロックマンにポケモン混ぜてどうすんだよ。ソニックってマリオとかとよく一緒にゲーム出てるあれだよ。」
「あぁ~!!青いハリネズミの方か!でも、なんで?」
そもそもゲーム会社と言い、アクションの要素もなんか違うものだし、クロスさせる意味が分からなかった。
「うん、少し前のソニックの実写映画の予告見たのを機に実況動画を見ていたら・・・・・・ついね。」
「・・・他には?」
「メインヒロインのエミーが可愛かったのもある。ソニエニのカップリングは正義だと思わないか?」
「あのね・・・・・・・混ぜれば何でもいいわけじゃないんだよ!クロスさせすぎると広げた風呂敷をたたみきれなくなるんだから!」
「まあまあ、そう怒るなよ。飽くまでもネタで最悪な場合没になるなんだからさ。」
怒っている僕に向かって作者は必死になだめようとする。
「ハアァ・・・・・・・それでどういう風にするのさ。」
「それは簡単。まあ、ソニック側は時系列を気にしないようにするけどエッグマンがいつもの如くソニックに追い詰められる。何とか助けてもらおうと命乞いをするエッグマンの目の前に近づいてくるソニックだったが実はソニックを捕らえるための罠で、ソニックは拘束されてしまう。」
「ワールドアドベンチャーみたいな始まり方だね。それから?」
「ソニックの消息に仲間が心配する。特にエミー、テイルス、後ナックルズね。テイルスはエッグマンがソニックを捕らえたと推理し、一同はエッグマンの基地へと潜入。そして、目にしたのはエッグマンがタイムマシンを所持していたという事実だった。」
「うんうん。」
「お馴染みの面子の登場でエッグマンは驚くもののタイムマシンを作動させて逃亡を図る。そうはさせまいとエミーはハンマーを投げてタイムマシンを破損させるんだけど結果暴走して全員時空間に飲み込まれてしまう。ここで一回ソニック側は一旦アウト。」
「それから・・・・・言っとくけどあんまり関係ない話すると通報されるんじゃないの?」
自分の出番がなさそうだから僕はミカンを取って食べ始める。
「おい、人のミカン食うなよ。」
「いいじゃん。」
「まあ、話を戻してドラえもん側。夏休みが進んで残す宿題が自由研究のみになった玉美が課題を何にするか悩んでいたところで、偶然テレビで劇場版ののび太のような感じて宝さがしに行くことになりました。」
「はいはい。」
「まあ、途中までは劇場版とほぼ同じ展開なんだけど、そこにソニックキャラが加わるような感じで・・・・・」
「あのさ。」
「うん。」
僕は作者の長々しい話を聞いてふと思ったことを口にした。
「それ、普通にドラえもんとソニックのクロスオーバーで書けばよくない?態々エックスたちと合わせなくても。」
「・・・・・・・」
あっ、固まった。
「・・・・・・うん。でも、今更新作書いてもなんか続く気しないからな・・・・・ドラえもんとソニックのSSって結構マイナーだし。」
「それとさ、聞いた話だとソニックが序盤で行方不明になっているけど、これちゃんと出てくるんだよね。」
「もちろんですよ。」
「僕は?」
「うん・・・・・・そうだな・・・・・最低でもチョイ役で少し出るぐらいかな?」
「・・・・・・うん。それ、没でいいよ。」
「ナヌッ!?」
「だって・・・・・ちょこっと出るぐらいならX7でちゃんとデビューした方がいいし。それにアンタのことだからどうせソニックとエミーのカップリングやりたいからって思っているだけなんでしょ?」
「グハッ!?」
図星なんだ・・・・・後者は冗談で言ったんだけど。
「それとさ・・・・・・ソニックのゲーム、何作プレイしたことあるの?」
「グゥウウウ・・・・・・フッ、聞いて驚くなよ?」
なんか自信満々だな。
「なんと・・・・・・・」
「うん。」
「実況動画しか見たことない!!!」
「・・・・・・・・・やっぱり確実に没だね。その話。」
結局、僕の出番はもらえませんでしたとさ。
あぁ、早くX7編にならないかな。
ん?
「待ちなさ―――――――い、ソニック!!」
「NOoooooooooo!!!!」
「えっ?」
僕の目の前をなんか見たことある二人を見かけた。
「アタシと一緒に出ましょう!!そして、大団円でゴールインしましょう!!」
「No way!!冗談じゃないぜ!!」
なんかいい雰囲気のカップルがすごい速さで通り過ぎて行った。
「・・・・・・・・うん。僕は何も見なかった。」
ほんとだからね。
ピンクの女の子と青のハリネズミなんて見てないから。
マジで。
ソニックのゲーム マジで移植が少ないからどれから手を付けていいのかわからない。
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昔話をしよう
内容は主に雑談会話です。
「皆さん、どうも。『ドラえもん のび太の転生ロックマンX』の作者でございます。本来、この番外編は俺とアクセルが語る場所として設けた作品なのですがアクセルがX7から本編へ参戦してしまったのでしばらくは俺一人の語り作品になりそうです。」
作者は、テーブルに腰を掛けながら寂しそうに言う。
「まあ、でもこんなリアルの中の人の独り言聞くのもなんか変だと思うのでしばらくは別作品からおいおいゲストでも呼んで一緒に語っていきたいと思います。え~、ではまず第一のゲストとして本シリーズでは一応エックスとマーティの長男として登場予定が考えられているハルピュイアさんにお越ししていただきました。どうぞ。」
作者が言うと部屋に翠緑アーマーを纏ったレプリロイドが入ってくる。
「ハルピュイアだ。」
「では、本日は『のび太の転生ロックマンX』にまつわるエピソードのいくつかをハルピュイアさんと一緒に振り返って行こうと思います。」
「それはいいがあんな紹介でいいのか?私はまだ本編に出ていないんだぞ?」
「いいんだよ、とりあえずオマケで出てきているんだから。それに一応これは番外編だからソ〇ックとかジ〇ウとか呼んだか示しがつかないじゃん。」
「そうか。じゃあ、まずは『何故、のび太の転生ロックマンX』が企画されたのかをここで簡単に説明しよう。『ドラえもん のび太の転生ロックマンX』は今から3年前の10月末に連載がスタートした作品で当時連載していた『ロックマンX ゼロの幻想入り』と言う東方Project、ロックマンX、トランスフォーマーの三大クロスオーバー作品とは別の視点でロックマンXの物語を描こうと作者が考えたのが始まりだ。この当時、作者はロックマンXにのめり込んでいたのだがシリーズが進むにつれて本来の主人公であるはずのエックスが徐々に主役をゼロに取られがちになったのに違和感を感じ、『エックス主体の作品を書こう!』としたのがきっかけだ。」
「いや、あの頃が懐かしいわ。」
「だが、企画を練るにあたって困ったことが起こった。それは原作主人公であるエックスをどう言ったものにするかと言う物だ。現に公式ではノベライズ版と言える小説が出てきてしまっていたからな。オリ主にするべきかそれとも他の作品の主人公やキャラを転生させて出すべきか、これに迷っていたらしい。因みに一番の候補は、当初のび太ではなく『インフィニット・ストラトス』の主人公である織斑一夏だったそうだ。」
「あの当時は、ISのオリ主や主人公の立場を変えてやることが流行っていたからね。現にこの作品を書くまではほとんど主役が一夏だったって言うのも珍しくなかったね。俺は原作主人公アンチにはなれなかったんですわ。」
「だが書き始めようとしたところで少し悩んだらしい。流石に同じ主人公を使いまわすのはどうかと言うのもあるからな。現に作者が完結させていたのは『ヴリトラモン・ストラトス』のみでほとんどは序盤で打ち切ってしまった。」
「まあ、そこで今度は誰にするかと悩んだね。他のメカニカル系作品からキャラを引っ張り出してくるかどうかも考えたこともあるよ。でも、そんなキャラだと物語は盛り上がらない。そんなことで悩みながらyoutubeで動画を視聴していたとき不意にある作品が目に留まったんだよ。」
「それは恐らく今はほとんど見ることはできないがかつてPCゲームとして高い知名度を誇っていた『ドラえもん のび太のBIOHAZARD』シリーズだ。作者もAndroidを初めて購入した時に本シリーズの派生を見ており、ロックマンXとクロスオーバーした新訳版を視聴していた。Xシリーズに興味を持つきっかけとなったのもその作品で以降Xシリーズの虜になった。」
「ある意味原点だね。この作品でのび太がワイリーとして後にゼロを作るってEDがあったんだけどこのネタを元にのび太をエックスに転生させて物語を作ろうという風に方針を大きく決めたのは間違いないなかったよ。」
「そして、方針が決まった後『ドラえもん のび太の転生ロックマンX』はスタートした。だが、スタート当初の方針では飽くまでの主体は『ロックマンX』でドラえもんの登場はないということを決めていたらしい。理由としてはドラえもんは日常マンガ・アニメに対してロックマンXはSFシューティングアクションゲーム、コメディとシリアスとあまり合わないこととドラえもんの原作者である藤子・F・不二雄先生ならおそらくドラえもんにバトル物はやらせないということ考えたからだという。」
「そうそう、だからドラえもんキャラの登場は飽くまで回想のみにしておく予定だったんだよ。その名残としてX2まではエックスがのび太時代の出来事を懐かしんだりする描写をチラホラ入れている。」
「それともう一つ。当初はヒロインを決めていなかった。これは、Xシリーズの中でヒロインとして描かれたキャラがエイリアまでいなかったことと彼女があまりヒロインとしては微妙という判断で迷っていたらしい。」
「エイリアはヒロインと言うよりは頼りになるお姉さん的イメージの方が強いからね。いっその事コマンドミッションのナナをフライング出演させてヒロインにしようかとも悩んだんだけどその場合だとコマンドミッションの内容をどうするという問題になって結局最終的にイレハンに出てきたオペ子をヒロインにするかとまで絞ったね。」
「そんなときに岩本先生の漫画版Xと遭遇してよかったな。」
「おう、マーティの存在を知らなかったらエックスの物語がここまで広がることはまずなかっただろうね。ただ、近くのブックオフとか古本屋に行っても見つからず、ネットでは送料も含めて高いからネットにある画像を手あたり次第確認して書こうとしたのは大変だったな。」
「この作品が先生に知れ渡ったら速攻で消されるぞ。」
「岩本先生、本当にすみませんでした!!」
「とまあ、ここまでが『ドラえもん のび太の転生ロックマンX』が現在の形までまとめられた経緯だ。次回は言うになるのかは私にもわからん。この作者のことだから気を長くして待ってやってくれ。次回はファーブニルかレヴィアタンにやってもらうと思う。」
「そんなわけで作者とハルピュイアのくだらない昔話でした。」
次回辺りは他のキャラを呼んで没にした話の紹介をしようかと思います。
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