Parallel Worid of ZI-O -仮面ライダーピリオド- (楓/雪那)
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Period‘s file/XXXX

ネタバレを大いに含んでいますので、嫌な人はブラウザバックした下さい。


名前:高倉エミ

性別:女

生年月日:1995年2月14日(現在24歳)

家族構成:1人暮らし

 

概要

 

仮面ライダーピリオドの変身者。いわゆる転生者で前世のライダーオタクだった頃の記憶持ち。故にジオウメインメンバーでは門矢士・海東大樹らと同じ知識量を持つ。

性格は明るく、かなりサバサバしている。コミュ力も高く面倒見もいい。その一方で必要ならば敵側についたり、裏切りも平然とするなど冷徹な面もある。卑劣な手にすら「めんどくさいことするなぁ」位しか考えない。

年下には「君」か「ちゃん」、年上には「さん」づけで話す。

両親は14歳の時に事故で死別、以降家族と住んでいたマンションの一室で一人暮らし。クスクシエで働いている。

文武両道、才色兼備で何でもこなせる天才。

天道総司と同じくらいの万能人間で、特に家庭料理の腕前は天道や津上にも劣らない。

生まれる前からピリオドとなる使命をオーマジオウから与えられていた。

しかし本格的に活動し出したのは両親の他界以後。

ソウゴとの関わりも彼がジオウになってからだが、実は「クジゴジ堂」の数少ない「時計修理の常連客」なので、順一郎とは旧知の仲。

オーマジオウに与えられた『最悪の教育係』エボルトとは何だかんだでいいコンビみたいなところはある。

 

自分の記憶を元にして、積極的に平成ライダーの関係者と関わってきた。

特に関わりのある人物

・津上翔一・天道総司・日下部ひより…料理の腕は彼らから教わった。

・菊池クリーニング店…お得意さん

・甘味処たちばな・ミルクディッパー…常連

・鳴海探偵事務所…かつて何度かお世話になってる。

・クスクシエ…17歳の頃からバイト、現在では正社員。

・天道樹花…中学時代の先輩。

・天高…卒業生、弦太郎の一つ上の先輩にあたる。

・はんぐり〜・ドルーパーズ…かつてバイト勤め。

・大天空寺…両親の墓がある。

 

もちろんこの他にも色々あるが割愛。

特に警察関係のライダーとの関わりは深く、霧子や小沢、凛子のことは「姉さん」と呼んでる。

 

またウォッチを集める過程で「光写真館」のメンバーとも接点が多い。

夏海やユウスケとは親しい一方、士や大樹とは仲が悪い。というかエミが彼らを嫌っている。

 

 

 

仮面ライダーピリオド

 

通称・『時の騎士』

エミがジクウドライバーとピリオドライドウォッチで変身。

メインカラーは紫で、複眼は緑色の『RIDER』。

ドライバーの年代表示は『0000』。

容姿はジオウと大して変わらないが、所々に女性らしさが出ている。(具体例を挙げればマリカやコヨミ版白い魔法使いなど)

小説開始時点で既にほとんどのライドウォッチを所持しており、ライダーに関する知識を併せ持って戦うため、手数の多さは異常。

彼女が集めたライドウォッチは今現在彼女やソウゴが生きている世界、すなわち『ジオウの世界』とは別のパラレルワールドの過去から取ってきたものなので、『ジオウの世界』では歴史改変も起きなければエミがライダーであることを知る人物もいない。

つまりはディケイドとかと同じ、次元を超える力を持つ。

 

武器はサーベル(という名の剣)、ボウガン、ツインセイバーの3つに変化するジカンサーベル。それに加えてエボルトのトランスチームガンとスチームブレードも使用する。

 

必殺技は『タイムインパクト』。

まずその場で回し蹴りをして、右足裏の『KICK』の文字を飛ばし命中した敵を拘束(ここは『4号』でのファイズのクリムゾンスマッシュを参考)、その後『KICK』の文字列を潜って低空蹴りを繰り出す。

各アーマータイムでの必殺技はそのライダーをリスペクトしたものとなっている(言動もしかり)。

 

開始時点で未所持のウォッチは各主役ライダーとアマゾンズ系、各種フォームチェンジを除き、

G3-X ナイト カイザ ギャレン カリス レンゲル

轟鬼 天鬼 ガタック ゼロノス NEW電王 ダークキバ

ディエンド アクセル ジョーカー サイクロン バース

アクア ポセイドン メテオ ビースト バロン ナックル

スペクター マッハ ダークドライブ 3号 4号 ブレイブ

スナイプ ゲンム クローズ グリス ローグ ナイトローグ

 

ちなみにブラッドスタークのウォッチも持っていたが、いざという時の変身アイテムとしてウォッチを消してトランスチームガンに戻した。

 

余談だが変身ポーズは剣、ジョーカー、グリスを参考にしている。

 

 

 

 



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Periodのbeginning/2018

2000年、仮面ライダークウガから始まった平成仮面ライダーの歴史。

 

そして2018年、1人の少年が19人のレジェンドライダーの力を受け継いだ。

彼の名は常磐ソウゴ、又の名を仮面ライダージオウ。

 

レジェンド達の力を受け継いだ彼には「最低最悪の魔王」ことオーマジオウになる運命が待ち受けていた。

 

オーマジオウの未来を変える為、2068年から来た明光院ゲイツとツクヨミ。

 

オーマジオウの未来へと導く為、2068年から来たウォズ。

 

オーマジオウを消し、自分達が擁立した者を王にする為、2068年から来たタイムジャッカー。

 

それぞれの願望や野望が複雑に交錯する『ジオウ』の物語。

 

だが『本来のジオウの世界』とは違う『この世界』には更にもう1人、新たな存在が加えられた。

 

『彼女』の名は

 

 

 

 

『仮面ライダーピリオド』、平成ライダーの歴史に終止符を打つ者。

 

 

 


 

 

 

えーと、皆さん初めまして。

 

先に自己紹介させてもらうね。

 

私は「高倉エミ」。

 

いわゆる……転生者…ってやつかな?

 

え、なんで疑問形なのかって?いやそれがね、定番の神様的な何か(幻夢の社長さん含む)に会ってないのよ、私。

 

ただ前世(多分)の記憶を持っているだけ。

 

だから疑問形。

 

因みに前世はかなりの平成ライダーオタクだったわ。

 

いや……「だけ」は違うかな。

 

これが定番の異世界転生なのだとしたら、私にも転生特典みたいなものがあるわけでして、この紙を見てもらいますと

 

『高倉エミへ

 

やあ、若き日の私の側近よ。

そろそろお前がこの世界に生まれる頃だろうか、と思ってウォズにお前用のジクウドライバーとウォッチを届けさせておいたぞ。

私の騎士団長にふさわしいライダーとなるのを期待している。

 

オーマジオウより

 

追記:幼き頃のお前の教育係と遊び相手用にエボルト宿らせといたぞ。』

 

『という訳だ』

 

シャラップ、エボルト。

オーマジオウってなんぞって思ったそこの貴方、私にも分からん。

というのも私が前世で死んだのは2018年の秋頃、ビルドの最終回を見た後なの。ジオウってライダーが放送されるのは知ってたけど話は知らないのよ。

 

たださぁ……なんでエボルトなんてオマケつけちゃったかなぁ⁉︎

余裕で地球滅ぼせそうなんですけど⁉︎私にぃ!忠誠をぉ!誓えぇぇ‼︎

 

『まあ深呼吸でもして落ち着け』

 

これが落ち着けますか⁉︎

 

『いや、俺とお前もう24年もの付き合いじゃん。いい加減慣れようぜ。』

 

慣れてるよ、とっくにね。ただ思い出すとやっぱりなんか腹立つの‼︎

 

はぁ……はぁ……取り乱したね、ごめんなさい。

 

それで騎士団長ってなーに?って思ってたら、未来のオーマおじーちゃんの側近ことウォズ君が教えてくれました。

 

どうやら私は2068年、『最低最悪の魔王』として君臨するオーマジオウを守護する存在になるっぽいです。

 

 

どう考えてもダークライダーやんけ。

 

 

後のオーマジオウとなる常磐ソウゴって人がレジェンドライダー達の力を受け継いで王になるっていうのが、ウォズが導くべきシナリオらしいの。

そして私はオーマジオウを守る力を身につけなければならない、その為に『クウガからビルドまでの19人のレジェンド』のストーリーに関わった『他のライダー』、いわゆるサブライダーやダークライダーの力を継承しなければならなかった。

 

『過去形なのは殆どの力を継承済みだからだ』

 

そうなのです。

 

エボルトと共に色々な並行世界を回ってライダーの力をパクってきました。レジェンド達に倒される寸前にコソッと取ってくるというコソ泥じみたことを幾度となくしてきました。

 

中にはちゃんと戦って取ってきたものもあるけどね。

え?ちゃんとじゃないって?うるさいやい。

 

『いやぁ、兄貴が俺を倒したと思って油断してたらエミにフルボッコにされたのは今思い出しても笑えてくる。』

 

コソ泥スタイルでもバトルスタイルでも私毎回死にかけてるんですけど⁉︎

 

 

えーと、後何話せばいいの?……あ、これから?

 

そうそう、今は2018年。私は24歳。

そして常磐ソウゴが始めて変身する時。

 

 

私はこれから彼の元に行き、彼を見守りに行く。

…ぶっちゃけ、オーマジオウがどんなのか分からないからさ〜、どうするかは彼見てから決めようと思ってるのよね〜。

守護者っていうよりは観測者?

 

『まるで見合い行くかのようなセリフだな。』

 

お、私への独身イジリかな?後で覚えておきなよ、エボルト。

 

 

あ、ヤバっ。私のライダーとしての名前、言ってなかった!

 

えー、ゴホン。

 

 

 

私は『仮面ライダーピリオド』。平成ライダーの歴史に終止符を打つ戦士だよ。以後よろしくね。



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Encounter with ZI-O & GEIZ/2018

訂正です。
調べてみたらタイガの英語表記って「TAIGA」じゃなくて「TIGER」なんですね。


さーてと、早速ソウゴ君に会いに行かないと。

 

ウォズ君がくれた情報だと、この付近でアナザービルドと戦うはずらしいけど…

 

『アナザー戦兎か。』

 

アナザー戦兎言うな。

ま、序盤中の序盤なら負けることはないでしょ。

だから私の役目は当分アナザーライダーの原理とレジェンドライダーについて教えるくらいになりそうだね〜。

 

『オリジナルの戦兎と戦うことになったらどうする?』

 

そりゃ流石に乱入するよ。初期フォームじゃハエーイにもツエーイにも勝てないもん。

ジーニアス?知らないフォームですね。

 

『最強フォームの恥さらしめ。』

 

アンタが強すぎるのにも問題あったと思う。

 

「およ?」

 

私が見つけたのはジオウと思われる仮面ライダーと、ジオウと少ーし似た赤色のライダー。

 

「この時代のお前に恨みはない。でも未来の為だ、消えてもらう!」

 

赤色のライダーはベルト…遠目で見てもジクウドライバーだと分かった…を一回転させる。

セリフからして未来からソウゴ君を消しに来たのかな、彼は。

うーん、本当ならあれくらいは1人でどうにかしてほしいけど、まあ初変身だし。相手は戦い慣れしてそうだし。

仕方ない。オネーさんが一肌脱いであげよう。

 

「はーい、一旦ストップ〜。」

 

私がパンパンと手を叩くと、ジオウ、赤のライダー、白服の少女はこちらに注目してキョトンとする。ウォズ君だけは動じてない。まあ伝えたの彼だし。

 

「誰だ、お前は?」

「ちょっと〜、他人のこと聞きたいならまずは自分からだよ〜?」

「…俺は明光院ゲイツ、仮面ライダーゲイツだ。こいつは仲間のツクヨミ。次はお前の番だ。」

「…ライダー名を自分の名前にしちゃう?正直ビミョーよ?」

 

ガオウは違うけど。あの変身音声大好きです。

パラドクスは判定微妙だよね。私はまんま変身前の名前ではないと思うけど。

 

「…俺を馬鹿にしているのか?」

「いや、正直な感想。まぁその名前が気に入ってるなら、それ以上は言わないよ。」

「それで、結局あなたは何者なの⁉︎」

「2人ともせっかちだねぇ。若いうちから生き急いでたら損するよ?…ま、茶番はこの辺にして、私は高倉エミ、またの名を…仮面ライダーピリオド。」

 

そう言って私は右手に持った紫色のライドウォッチを起動させる。

 

PERIOD!

 

そして左手に構えたジクウドライバーにウォッチを差し込み、腰につける。

左腕を斜めに上げる(仮面ライダーブレイドの変身ポーズを真似たスタイル)と共に、背後に巨大な時計が現れる。時計の短針はちゃんと時計回りだが、長針の方は逆回りだ。

 

「変身。」

 

そう言って構えてない方の右手でジクウドライバーを一回転させる。

と、同時に短針と長針が0時の位置で重なり合う。

 

RIDER TIME KAMEN RIDER PERIOD!

 

音声と同時に構えていた左腕を下ろし、さながら敵を挑発するかのように右腕を前に突き出す。

それと共に時計はバラけ、私の体を紫色の特殊な強化スーツが覆う。

最後に時計から放たれた(?)緑色の「RIDER」の文字が複眼となり、頭部のマスクにくっつく。

 

「その姿は…⁉︎」

「まさか…時の騎士⁉︎」

「うっわ、未来の私ってそんな厨二くさい二つ名つけられてたの?」

『平成ライダーの歴史に終止符を打つ者ってのも大概な気がする。』

 

う、痛いとこつかれた。けど時の騎士とか、そういうのはスーパー戦隊にお任せします。

 

「そうか…お前がピリオドか。……なら、お前もここで消す‼︎」

 

ゲイツ君が勢いよく殴りかかってくる。顔狙ってくる辺り、殺意マシマシだなぁ。けど、遅い。最初は躱して、いなす。

 

『クロックアップ見切れるヤツが、遅いとか超ウケる。』

 

それは言えてる。私別にペガサスフォームとかじゃないけど。

 

「くっ…ならこれで!」

 

GHOST!

ARMOR TIME!開眼!GHOST!

 

ゲイツ君はベルトの左端にオレンジ色のライドウォッチを装着し、ベルトを一回転させる。

すると、ゴーストを模したアーマーが現れ、バラけるとゲイツの装甲となる。

 

「行け!」

 

ゲイツ君が印を結ぶと周囲からパーカーゴーストが出現する。

色からして…ムサシ、ロビン、ベンケイ、ツタンカーメン、あとビリーか。

にしても多いなぁ。ならこっちも!

 

『DARK GHOST!』

『ARMOR TIME!開眼!DARK GHOST!』

 

同じように私もベルトの左端に黒と白のウォッチを装着し、ベルトを回す。

ゴーストアーマーによく似たダークゴーストアーマーが出現し、ピリオドのアーマーへと変わる。

複眼は黒色で『DGHOST』に変わる。

 

「お願いね。」

 

私も印を結び、パーカーゴーストを呼ぶ。

現れたのは、ナポレオン、コロンブス、一休、ナイチンゲール、ダーウィンの五体。

各ゴースト達は空中で自身の特技を使って戦い合う。

一方で私達も地上で殴り合う。と言っても私はノーダメなんだけど。

 

やがて何体かのパーカーゴーストが消滅する。

パッと見、消えたのはゲイツ君の方。

パーカーゴーストの召喚にはインターバルが必要だから、これで当分あっちは援軍を呼べない。

 

「はぁぁ‼︎」

「ぐあぁっ⁉︎」

 

私の黒い気を纏った正拳がゲイツ君の身体に炸裂して、アーマータイムが解除される。

 

「このっ‼︎」

『ジカンザックス!OH!NO!』

 

斧と弓が一体化した武器、ジカンザックスを取り出して再び間合いを詰めてくるゲイツ君。

 

『斧なら斧…で合ってるよな?』

 

うん、もち。

 

TIGER!

ARMOR TIME!Advent TIGER!

 

すかさず次のウォッチ、タイガウォッチを起動し発動する。

ダークゴーストのアーマーに代わって私の身に纏われたのは、水色の虎を模したタイガアーマー。

左腕と一体化した大斧、デストバイザーバイザーでジカンザックスを防ぎつつ、右手に装着された爪、デストクローZで無防備な相手の腹に斬りかかる。

一度仰け反りながらも果敢に弓で打ってくるゲイツ君だけど、私はそれをデストクローZで防ぎながらデストバイザーバイザーで更に攻撃する。

 

「そろそろ負けを認めなさい。今の君じゃあ、私に何もかも劣っているよ。」

「黙れ‼︎ここでお前を倒せば、未来は変わる!」

 

そう叫んだゲイツ君はライドウォッチを一回押してベルトを一回転させる。

 

FINISH TIME! TIME BURST!

 

高く飛び上がり、私の目の前まで一直線に「きっく」の文字が現れる。

これはタイガアーマーじゃ心許ないかな。

行くよ、エボルト。

 

『了解っと』

EVOL!

ARMo TIME! EVOLUTION!EVOL!

 

タイガアーマーに続けて、今度はコブラと星座早見盤をイメージした鎧、エボルアーマーを装着し、すかさずベルトを一回転させる。

 

FINISH TIME! EVOLTEC TIME IMPACT!

 

仮面ライダーファイズのような構えを取り、右足に惑星のオーラを集結させる。

ゲイツ君のキックが私に到達する直前、ドンピシャリのタイミングでそのエネルギーを足からぶつけ、その勢いで彼を遠くに吹き飛ばす。

キックが決まると爆風が巻き上がり、それが収まると変身が解除されたゲイツ君がいた。

 

「言った通りだったね。今の君じゃあ私には勝てない。」

 

そう言い放ち、今度はソウゴ君に向き合う。

 

「さぁて、ソウゴ君や。今度はオネーさんと一緒にアナザーライダーをぶっ飛ばしに行きましょうか!」

 

 

 




追記です。

これから毎回、使用したアーマー一つについての説明をここでしようと思います。

エボルアーマー (仮面ライダーエボル/2017)

仮面ライダーエボルの力を宿したアーマー

右肩にはコブラエボルボトルを、左肩にはライダーシステムエボルボトルを模した『エボルボトルショルダー』となっている。
右肩では毒作用や解毒作用、左肩からは相手の防御性能を無視する『ゼノベイダーエナジー』を無限に生成しアーマー内を循環させる。

頭部はエボルの『マスタープラニスフィア』の意匠がある。
胸部はエボルの特殊熔鉱炉『アーミラリアクター』とほぼ同様の力を持つ『アーミラブレスター』となり、エボルが使用する光線(マリキュレイザーもどき)に加え、ブラッドスタークが使用したコブラ型のエネルギーに似たものを生み出せる。
もうこいつだけでいいんじゃないかな。


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筋肉と心火の方程式/2017

あらら?

アナザーライダーボコりに行こって言っただけなのに、ポカンてしちゃってるよ。

 

『そりゃあ変な女がライダーになって、自分襲ってたやつボコった後にそんな事言ったらそうなるわ。』

 

それもそうね。

 

「えっと…まずアンタだれ?何?」

「いやいや、さっき名乗ったじゃん。仮面ライダーピリオド、高倉エミって。」

「いやいやいや、さっぱり分からないんだけと!」

「えぇ〜…ま、仕方ないか。ん〜、ソウゴ君は大体の事はウォズ君からもう聞いているでしょ?50年後、君が『最低最悪の魔王』、オーマジオウになるって。」

「う…うん。」

「私はね〜、未来のオーマジオウから君を守る騎士になれって言われたのよ〜♪」

「え、騎士?ってことはエミさんも未来人?」

「いんや、私は現代人だよ〜。君らより年上だけどね。ま、そんな事は今は些細な事だよん。問題はアナザービルドの方。」

 

ソウゴ君は先程アナザービルドを倒したと言っている。

けど2018年にアナザービルドを倒しても一時しのぎにしかならない。生まれた時代に元となったライダーの力で倒さない限り、何度でも蘇る。それがアナザーライダー。

そして今この時点ではアナザーライダーが『本物のライダー』となっている。

それはオリジナルの変身能力やライダーとしての記憶が失われている。

 

「だーかーら、まずはビルドの力を貰わなきゃいけないんだよ。」

「ビルド……戦兎のこと⁉︎」

「YES♪彼ならきっとnascitaに居るはずだよ。」

 

 


 

 

いくら記憶が消えていても中身が同じなのだから、主役枠なら基本話せば通じる人達ばかりだと私は思っていました。

 

しかし蓋を開けてみればどうでしょう。

 

「だぁから、ツナ義ーズこそがテェンッサイバンドグループだってさっきから言ってんでしょうが‼︎」

「はっ、何言ってんだ。これからの音楽界背負って行くのは最強!天上!極上!の三拍子が見事に揃ったみーたんに決まってんだろ。」

「何言ってんだ!みーたんには筋肉ねぇだろ!」

「お前は筋肉でしかアーティスト見ねぇのかよ。おいヒゲ、お前もみーたんの素晴らしさを教えてやれ。」

『右に同じ』

「お前右だし、もっと力説しろよ!」

 

ありのままを教えるよ!

nascitaはツナ義ーズファンとなってしまった戦兎と龍我と、みーたんファンになってしまったカズミン(こいつは元々か)と玄徳の抗争地帯になっているよ!

 

『ビルドファンがみたら爆笑だろうな。』

 

うん、私も今すぐ腹抱えて笑い出したいもん。

てかエボルト、アンタさりげなくブラックホールコーヒー淹れようとしないでよ。

 

『ちっ、バレたか。』

 

今までに何度も不意打ちのコーヒーで死にかけたんだから、警戒くらい当然するわよ。

ん?ソウゴ君はどうしたのかな?

あ、奇数になったから抗争に巻き込まれてる。オモシロ。

 

うーん、にしてもこれは困った。

ウォッチを見せるなりなんなりしてウォッチをもらおうと考えてたけど、この状況でまともに話は出来ないよねぇ。どうしようか?

 

『奪う?』

 

のっけからそれはちょっと。

 

「「「「うおお‼︎⁉︎」」」」

 

ほわっ⁉︎何々?What's happen⁉︎

声が上がった方を見ると、みんな応援服からビルド本編での服装に戻っていた。さっきまで肩組んでた戦兎と龍我は少し気持ち悪そうにしている。そんなになのね。

 

「俺たち…何でツナ義ーズのファンやってんだ⁉︎」

「この馬鹿とペアルックとか…最っ悪だ。」

「おい!筋肉つけろよ筋肉‼︎」

 

「なんだこの服、ダサいな。俺の好みに合わん。」

「んだと?お前のセンスの方がよっぽどダセェよ、ヒゲ。」

「何だと?何処がダサいって言うんだ、言ってみろポテト!」

 

ああ…戻ったら戻ったで別の争いが…。

今記憶が戻ったのは多分ゲイツ君がアナザービルドを倒したから、かな?

けど復活したらまたすぐ消えてしまうからなる早で貰わないと。

 

「ちょっと…ちょっと戦兎!」

「うぉっ!…お前確か…おこがましい未来人!」

「そうそう。ねぇ、こんなもの持ってない?」

「ん、これか?…あれ、こんな柄だったか?」

 

戦兎がソウゴ君に渡したのはビルドとクローズのライドウォッチ。

本命のビルドに加えてクローズのオマケまで付くとは…ラッキーだね。

 

『あれを取り込めば俺のフェーズはさらに上がり…』

 

ヤメルォォ‼︎

 

「おい、ちょっとそこのネーちゃん。」

「ん?どしたのカズミン、玄さん?」

「おら、これ前にアンタから預かってくれって頼まれてたろ。」

「いつのまにか形が変わっていた。お前に渡せと言うことなのだろう。」

「ん〜…?ああ、そうそう!サンキュね、お二人さん‼︎」

 

カズミンと玄さんから手渡されたのはグリスとローグ、さらにナイトローグのウォッチ。

2人のセリフからしてこの後私は過去に飛んで2人にブランクウォッチを渡すことになるんだろうね。

 

「じゃあソウゴ君!2017年に行こうか!」

 

 


 

 

2017年、いや正確には2018年4月3日。

 

東都と西都の代表戦が終わり、パンドラタワーが建った直後。

戦争で荒廃した東都の街にアナザーライダーとオリジナルがそれぞれ3人いる。

 

アナザービルドの他には、牙をむき出しにし、筋肉は盛り上がり、西洋伝説の朽ちた龍を彷彿とさせるアナザークローズ。

そして同じく牙をむき出しにして、背中のパイプのようなものから絶えずドロドロとした油のようなものを排出している、塗装剥げした機械のようなアナザーライダー、アナザーグリス。

 

自分たちとどことなく似た異形を前に、三人は疑問を浮かべる。

 

「ありゃ西都の新兵器かなんかか?」

「なんか…俺らに似てね?」

「このテェンッサイ!物理学者とあんな化け物一緒にするんじゃないよ。それより万丈、あっちのクローズもどきの方がお前によく似てるぞ。」

「はぁ?どこがだよ!」

「バカっぽいところとか、筋肉とか、あとほらあの顔!刑務所から脱獄した凶悪犯みたいな顔してるだろ?」

「んだよ龍我、お前そんなことしてたのかよ。」

「俺は殺しも脱獄もしてねえ‼︎」

 

三人はいつもの漫才のような会話をしながらも変身の準備をする。

 

ラビット&ラビット!

『スーパーベストマッチ!ガタガタゴットン!ズダンスダン!Are you ready?』

ドラゴンゼリー!

ロボットゼリー!

 

「「「変身‼︎」」」

 

『オーバーフロー!紅のスピーディジャンパー!ラビット!ラビット‼︎ヤベーイ!ハエーイ‼︎

潰れる!流れる!溢れ出る‼︎ドラゴンインクローズチャージ‼︎ブラァ!

潰れる!流れる!溢れ出る‼︎ロボットイングリス‼︎ブラァ!

 

 


 

 

ゲイツ君、ツクヨミちゃんと合流した後、ビルドの時代に来た私達。

すでにビルド、クローズ、グリスがアナザーライダーと戦ってるね…って何でアナザーライダー3人もいんの⁉︎

 

「あれ…増えてない?」

「関係ない、ただ倒せばいい話だ。」

「…それもそうだねぇ。」

 

私達はそれぞれ変身してビルド達の元へ行く。

彼らは既に体にノイズが走っている。これはもう変身を維持できないかな?

 

「戦兎、龍我!助けに来たよ‼︎」

「お待たせ〜、カズミン♪」

 

「お前…いや、助かる。後は頼んだ!」

「OK、任されたよ♪」

 

「あ、ゲイツ!これ使って!」

「何?何故俺がオーマジオウの命令を聞かなければいけない!」

「えぇ〜…命令じゃないんだけど…」

「あれ倒すにはそのウォッチ使うしかないよねー。ゲイツ君だけじゃ倒せないよねー。んー?」

 

ちょっと煽ってみたらイラつきながらウォッチ作動させるゲイツ君マジツンデレ。2代目蓮かな?

 

『お前、そういうところが本当に性格悪いよな。』

 

アンタにだけは言われたくなかった。

さてと、気を取り直してやりますか!

BUILD!

CROSS-Z!

GREASE!

 

『『『Armor Time!』』』

 

BestMatch!BUILD!

Wake Up Burning!CROSSーZ!

Robot Jelly!GREASE!

 

ソウゴ君は赤と青のビルドアーマー、ゲイツ君は青色のクローズアーマー、そして私は鈍い金色のグリスアーマーを纏う。

 

「勝利の方程式は決まった!」「決まったー‼︎」

「今の俺達は!」「負ける気がしないな。」

「心火を燃やして」「ブチ壊すよ♪」

 

私達はそれぞれ相性の良いアナザーライダーと戦い始める。

 

ジオウは右腕に付いた大型ドリル、ドリルクラッシャークラッシャーでアナザービルドを削っていき、ゲイツは右腕に持ったビートクローザークローザーの高振動波で幾重にも切り裂いていく。

 

私はと言うと

 

「ツインブレイカーブレイカー!」

 

アーマー背面部のパイプらしきものから出されたゲルがグリスのツインブレイカーに似たツインブレイカーブレイカーを両腕に一つずつ装着する。

ビームモードで光弾を乱射しながらアナザーグリスに接近して、アタックモードの射程範囲内に入るとモードチェンジをし、切り裂く。

アナザーグリスは同じく背面部のパイプから流れる液体をレンチやチェーンソーに変えて振り回してくるから、かわしつつビームモードでダメージを与えていく。

というより、あの液体に触れたくないんだよね。落ちた場所がなんかグズグズ溶けてるみたいだし。

よーし、ここいらでテンション上げてこーか!

 

「熾烈!激烈‼︎爆烈‼︎‼︎私の前に跪けぇぇぇ‼︎」

「ガァァ……!」

 

「え…エミさんってあんなキャラなの?」

「カズミンと言ってること変わんなくね?」

 

外野がなんかうるさいけど、グリスならこうやって気合入れるべきなの!

このノリでトドメ刺すよ!

 

「私の祭りを楽しみなさい‼︎」

FINISH TIME!SCRAP TIME IMPACT!

 

背中からまるでジェット機のように勢いよくゲルが噴出される。私の低空蹴りはそのゲル噴出の加速により威力をさらに増し、アナザーグリスを粉砕する。

 

「よし、勝利〜!」

 

周りを見るとちょうどジオウとゲイツもアナザービルド&クローズを倒していた。

 

 


 

 

こうしてビルド達の力は受け継がれた。

変わりにビルドの歴史は消滅。

その結果戦兎は『ビルドと桐生戦兎』としての記憶を失い、葛城巧として生きていることになった。

万丈もカズミンもクローズやグリスの記憶を失って、ただのボクサーと農家になっていた。

スカイウォールも無い。

けどこれは『ビルドの歴史』にとってはある種ハッピーエンドなのかもね。

 

『いやぁ、めでたしめでたし!』

 

エボルト(諸悪の根源)が言うと感動味が薄れる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




グリスアーマー(仮面ライダーグリス/2017)

仮面ライダーグリスの力を宿したアーマー

装着と同時に背中のヴァリュアブルブースターからヴァリュアブルゼリー・Gが放出、胸部から頭部にかけてを覆う。
このヴァリュアブルゼリーはグリス同様、装着者の動き、受けたダメージによって強度を変化させていき、常に装着者にフィットするようになっている。さらに変身者の意思で両腕にツインブレイカーブレイカーを生み出すこともできる。(実はこれ、フルボトル対応なのだが、多分ほとんど使わない。)
ヴァリュアブルゼリーは右肩についたスクラッシュゼリーショルダーにて生成されている。
普通に見てゼリーが覆っているのは胸部から頭部のみだが、アーマー内では絶えず流動し、攻撃時には手足の噴出口から放出することで加速、威力を増強する。背面から放出すればホバリング飛行も可能になる。


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Impossible Gameを攻略せよ/2016

アナザービルドの件から数日後

 

ウォズ君から聞いたところによると、ゲイツ君とツクヨミちゃんはソウゴ君家のクジゴジ堂に居候してるらしい。

なんと学校の中までついて行って監視してるんだとさ。

2人ともしばらくは様子見のつもりらしいから当分は大丈夫かと思うけど。

 

『それお前に関しては、だろ。』

 

うん、ソウゴ君の周囲に迷惑かかろうと知った事じゃないから。

 

『お前、未来の主に対して薄情すぎないか?』

 

いやだって私れっきとした社会人だからね?いちいちあの2人に構ってクビにでもなりたくないし。

 

今日の私はクスクシエでお仕事。

そう、あのクスクシエである。

もう一度言おう、クスクシエである。

 

高校時代からこのお店でバイトさせてもらっていて、大学卒業後は晴れて正社員にしてもらえたんだよ。

 

ちなみにバイト時代は映司さんもアンクも後藤さんもいたんだけど、知っての通り皆いなくなっちゃった。

今では店長の知世子さんと私、後はバイトの比奈ちゃんしかいません。

因みに今日は中国の日。

 

他のバイト?以外にもこの店のバイトに求めるもののハードルって高いのよ?

 

 

「エミちゃーん、この小籠包とレバニラ炒めを三番テーブルさんによろしくね〜。」

「はーい!あ、比奈ちゃん一番テーブルさんの注文よろしくお願い!」

「分かりました!」

 

お昼の時間はやっぱ忙しい。三人で回していくのは大変だけど、知世子さんバイトの募集要項変えないんだもんなぁ。

 

およ?電話だ、誰だろ…ってソウゴ君じゃん。こんな忙しい時に「ゲイツを何とかして」みたいな内容だったらブチ切りしよ。

 

『いやそもそも電源落としとけよ。』

「はいもしもし、どったのソウゴ君?」

『エミさん!学校にアナザーライダーが出た!』

 

さいですか。

 

『心底どうでもよさそうだな。』

 

過去形ってことはどうせ逃げられたんでしょ?

そもそも対応ウォッチ持ってないだろうし。

 

「んで、そのアナザーライダーは何してたの?」

『…なんかエミさん、不機嫌?』

 

当たり前でしょ、こちとら仕事中だっちゅーの。

 

『俺のクラスメイトが『クリア不可能なゲーム』ってのをやってたら突然現れて、そいつに何かしたら戦わずに消えちゃったんだ。その後クラスメイトは意識が戻らなくて…』

「なんとなくだけど正体は分かったわ…きっと…」

 

そこまで言いかけた時、悲鳴が聞こえてきた。

電話を無理矢理切ってそっちに行ってみる。

…ビンゴね。

 

『あの見た目…スナイプのアナザーライダーか。』

 

そうみたいね。

紺色のボディにボロボロになったマフラー、右目はボサボサの髪の毛で隠れて口は牙がむき出し、右腕はライフルと一体化していて胸部の割れたディスプレイには『SNIPE』の文字、ヘルメットには『2016』。

アナザースナイプはお客さんの1人を襲っている。

私はすかさず背後に飛び蹴り。

 

「おっ客様‼︎当店内での暴力は禁止となっております‼︎喧嘩するなら外でどうぞ‼︎」

 

『客蹴って外に追い出そうとしている店員のセリフじゃねーぞ。』

 

いいのよ、さっきのソウゴ君の説明からしてこいつは突然現れたみたいだし。

そのまま私は変身しようとウォッチを構えるが、アナザースナイプは消えた。

 

 

 


 

 

 

アナザースナイプが消えた後、お店には比奈ちゃんが呼んだ救急車が来てアナザースナイプに襲われてた少年を聖都大学付属病院に運んで行った。

私も知世子さんに許可を取って、自分のバイクに乗って病院に行った。

案の定ソウゴ君達もいたのだが、彼らの証言と私の証言は一致していなかった。

 

ソウゴ君とゲイツ君はそれぞれ別の場所でアナザーライダーに遭遇したらしいのだが、その容姿は全く違っていた。

 

ソウゴ君があったのはピンクの髪が特徴的なアナザーライダー、十中八九エグゼイドのアナザーだろうね。

対してゲイツ君は青いボディで剣を持ったアナザーライダーに会ったと言う。スナイプ、エグゼイドと来たからきっとブレイブのアナザーライダーかな。

 

ただ三人のアナザーライダーには共通点がある。

三人とも『クリア不可能なゲーム』をプレイしていた人のみを襲っていたのだ。その周囲の人間すら襲わずに、だよ。

 

このゲームを鍵と見た三人は『天才ゲーマーM』なる人物を探しにここに来たらしい。

思わぬところで目的が一致したね。

 

『お前は単純にエグゼイド関連だから、って理由だもんな。』

 

エグゼイドの歴史が変わってるなら大我先生もこっちにいるかもしれないからね。

 

そんでもって皆は飛彩先生と接触、永夢先生はいなかったらしいけど彼の残したメモを渡してくれたらしい。

 

はい、ここまでのあらすじ説明終了!

 

「これ…何て書いてあるの?」

「ドイツ語…だね。『上上下下右左右左』…ゲームのコード、とか?」

 

書かれてあった内容通りにソウゴ君がゲームをプレイすると、突然周りがゲームエリアに変化する。

そこで待ち構えていたのは三体のアナザーゲーマーライダー。

 

「エミさん、あのアナザーライダー倒せるウォッチって持ってない?」

「残念ながらありません♪とは言え『M』が私達をここに呼び寄せたのなら一度くらいは倒しておかないとかな。」

 

彼がただの医者になったとは言え、無意味にコレを放っておくわけないしね。

 

『ZI-O!』

GEIZ!

PERIOD!

 

「「「変身!」」」

 

『KAMEN RIDER ZI-O!』

KAMEN RIDER GEIZ!

KAMEN RIDER PERIOD!

 

「ちょうど3対3だし、1人1体ずつ相手にしようか!」

「分かった!」

 

『ジカンギレード!ケン!』

ZIKAN ZAX!OH-NO!

ジカンサーベル!サ・サ・サーベル!

 

ジオウはジカンギレードを持ってアナザーエグゼイドへ、ゲイツはジカンザックスを持ってアナザーブレイブと戦い始める。

 

私もジカンサーベルという名の武器をふるってアナザースナイプと戦う。

向こうは遠距離型かと思いきや、案外近接戦もできるらしく左手の鉤爪を振るってくる。

 

ボ・ボ・ボウガン!

 

試しに距離を取ってボウガンモードに変えてみると、やはり本領は遠距離戦らしく右手のライフルを乱射してくる。私はそれを躱したりボウガンで相殺して防ぐ。

ちょっと決定打にかけるかなぁ。

 

2人の方をチラ見してみると、ジオウはアナザーエグゼイドの軽快な動きに、ゲイツは氷の上を滑りながら炎の剣で攻め立てるアナザーブレイブに苦戦している。

 

「スピード勝負のつもりか?なら乗ってやる!」

DRIVE!

Armor Time!Drive!DRIVE!

 

そう言ってゲイツはドライブアーマーを装着する。

ってか彼、他にもウォッチ持ってたのね。ひょっとして盗品?

 

私もちょっと試してみようかな

 

「ソウゴ君、これ貸したげる!」

「え⁉︎…あ、ありがとう。」

「後でちゃんと返してよ?」

 

LAZER!

ROUGH!

 

Armor Time!Level Up!LAZER!

Armor Time!CROCODILE!ROUGH!

 

ジオウは黄色で両肩にガシャットを模したものが突き刺さり、手にはタイヤ、足にはブーストブーツがついたレーザーアーマーを纏う。(毎度思うけどレーザーターボよりだよね。)

 

私は左肩にクロコダイルクラックボトルのようなものが突き刺さり、全体的にワニを彷彿とさせる紫色のアーマー、ローグアーマーを身に纏う。

 

「おぉ〜…なんかノリノリでいける気がする‼︎」

「大義の為の犠牲になりなさい♪」

 

ジオウはハイジャンプするアナザーエグゼイド目掛けて足についたブースターを噴射して取っ組みかかる。地に叩き落とされたアナザーエグゼイドは再び飛び跳ねようとするが、レーザーの力で高速移動するジオウの攻撃から抜け出せずにいる。

 

一方私の方は、ローグの強固なボディでアナザースナイプの射撃によるダメージをゼロにして突き進む。パンチのラッシュからジカンサーベルとスチームブレードでの連続攻撃で距離を取る隙を与えない。

 

「これで!」「トドメだよ♪」

 

『『『Finish Time!』』』

ヒッサツ!Time Burst!

CRITICAL!Time Break!

Crack Up!Time Impact!

 

ゲイツは両肩からタイヤをいくつも射出し攻撃、さらにそのタイヤを踏み台にした連続キックを繰り出す。

ジオウはアーマーが分離してバイクに変形し自律行動してアナザーエグゼイドを宙へ飛ばす。さらにジオウのアーマーとして戻りアナザーエグゼイドのところまで飛び出して空中蹴りを放つ。

私は勢いよく前に飛び出してアナザースナイプにキックを繰り出す。と、見せかけて両足についたクロコダイル・クランチャー・ファングがまるで噛み付くかのように挟み込み、もんのすごい捻りをかけた回し蹴りを決める。

 

三体のアナザーライダーは悲鳴を上げて変身が一時的に解除される。

 

「これで一時的な時間稼ぎはできたね…被害が増える前に『M』を探そう。」

「僕を探しているのかい?」

 

あ、宝生永夢ゥ!(条件反射)

 

「あの人が…『天才ゲーマーM』?」

「そう。彼が聖都大学付属病院小児科医、宝生永夢、そして正史での仮面ライダーエグゼイドだよ。」

「何で君が知ってるの?…ってその声、もしかしてエミさん⁉︎」

 

ああ、そういやこの世界線で私がライダーだって知るレジェンドって基本いないんだっけ。それならまぁ普通驚くか。

 

「久しぶりだね、永夢先生。思い出話に浸る前に君の後ろの人達に私達は用があるんだけど。」

「何であなたが仮面ライダーになっているのか気になるけど…あなた達がそのつもりならこれ以上やらせる訳にはいかないんだ。」

 

……ゑ?もしかしてこれ、戦闘イベント?え、嘘でしょ?嘘って言ってよ。イヤイヤマジで無理だって。だって『ハイパームテキ!』だよ⁉︎勝てる訳ないじゃない!いやいくら私が何十個ものライドウォッチを持ってるったってね勝てない相手だっているのよこんなんエボルになっても無理だって正攻法での勝ち方が『変身前に殺す』か『寿命』かくらいしかないヤツだもん無理に決まってんじゃんホントごめんなさい許して下さいヤダヤダヤダヤダヤダヤダ死にたくない死にたくない死にたくないハイパームジヒだけは勘弁して下さい

 

 

 

MIGHTY ACTION X!

 

 

 

……ん?

 

 

 

「大変身‼︎」

 

 

 

あら?

 

 

 

『ガシャット!Level Up!MIGHTY JAMP!MIGHTY KICK!MIGHTY MIGHTY ACTION!X!

 

 

 

お、舐めプかな?

 

 

 




ローグアーマー/2017

仮面ライダーローグの力を宿したアーマー

左肩にはクロコダイルクラックボトルを模したクラックボトルショルダーとなっており、ここでアーマー内を循環するヴァリュアブルゼリー・Rを生成する。
このヴァリュアブルゼリーはグリスアーマーと異なり、アーマー内を満たし攻撃を受けた時に硬化して機構弾をも防ぐ強度を誇る。その硬さはアーマーの白いひびのようなラインが最も強い。

両腕・両脚にはクロコダイル・クランチャー・ファングという刃がついており、必殺技発動時にはワニの牙のようなエネルギーとなり敵に食らいつく。
さらに両手足のデスロール・クラック・クローによるメリケンサックじみたパーツも合わせて相手に確実なダメージを与えていく。

言わずもがなライダーアーマーではトップクラスの防御性能を誇る。


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Fatherの願いとKidの思い/2016

なんと花蕾さんから大規模なコラボ企画のお誘いを頂きました。
いつ開始になるかはまだ分かりませんが、参加の意志を表明させていただきました。


今日がライダー人生1番ヒヤヒヤした日になるでしょうね。

 

ホントにレベル2でよかった。

死ぬかと思った。

 

『エミはエグゼイド世界で絶対に敵側につかなかったもんな。』

 

だって死ぬし。

 

さて、いくらレベル2とはチベスナ…じゃなかった、エグゼイドを相手にはしたくないんだけど、2人に任すのもちょっと負担大きいよねぇ。

仕方ない…ここはお姉さんが…

 

『バッキューン‼︎』

 

ってうわっ!何々⁉︎ってまぶしっ‼︎

 

「待ちな。テメーの相手は俺だ。」

 

うわ、光医者…じゃなくて大我先生まで来てるの⁉︎

 

BANG BANG SHOUTING‼︎

「第二戦術、変身。」

ガッシャット!ガッチャーン!Level Up‼︎BBANG BANG! BANG BBANG ! BANG BANG SHOUTING‼︎

「ミッションスタート。」

「やるしかないかぁ…」

 

ソウゴ君、ゲイツ君頑張ってね。

私はこの人だけで手一杯。

 

スナイプはガシャコンマグナムで距離を取ってくる。アナザースナイプとやってることはほぼ同じな気がするけど、理性が多少欠けてるあっちより厄介。近接しかけたらゼロ距離射撃してくるし。

 

「これを使おうかな♪」

DRAKE!

Armor Time!Change!Dragonfly!DRAKE‼︎

 

私は水色のトンボを模したドレイクアーマーを纏う。

これを含めてカブト系アーマーの共通能力は言わずもがな。

 

「クロックアップ!」

Clock Up

 

全身にタキオン粒子が流れ出し、一時的に私の身体を超高速の世界に連れて行く。

普通に見てもぼんやりとした影しか見えないくらいの超スピードで一方的にスナイプを攻撃するが、彼もすぐに対処法を思いついたみたい。

 

「高速能力か…似たようなものならこっちにもあるぜ。」

『高速化!』

 

ステージ内のドラム缶を打ち抜き、中から現れたエナジーアイテム『高速化』を使用して同じ超高速の世界に介入してくる。てか毎度思うけど、時間流の操作に一介の高速能力が介入してくるんじゃないよ。

 

しかし困った。同じ土俵だとドレイクアーマーじゃちょーっと部が悪い。お互いそこまで接近戦が得意じゃないとはいえ、銃を使った場合での経験値はあちらが多いから、押され気味。

 

『なんでドレイクアーマーを選択したよ?サソードとかで良くね?』

 

銃使い同士でつい…

 

やがてクロックアップが切れて、倉庫の外に飛ばされる。

わざわざ野外に移ったってことは…

 

JET COMBAT!

「第三戦術。」

ガッシャット!ガッチャーン!Level Up! BANG BANG SHOUTING‼︎アガッチャ!Jet!Jet!In the sky!Jet!Jet!JET COMBAT‼︎

 

スナイプは戦闘機を模したコンバットゲーマを装着してレベル3となる。

この形態では見た目通り空を飛ぶ。

そして上空から両腕に持った機関銃を乱射してくる。

別に下から撃ち落としてやってもいいけど、あえてコレを使おうか!

 

「そう簡単にマウント取ったつもりにならないでよね!」

PSYGA!

Armor Time!Complete!PSYGA!

「イッツ ショウタイム!」

 

私のアーマーはドレイクから白色に青のラインが走ったサイガアーマーに変わる。

サイガアーマーにはフライングアタッカーXと呼ばれるバックパック型飛行ユニットが搭載されていて、これを使って飛行する。

コンバットゲーマー同様につけられた機関銃を連射、時々近接で蹴り合いを繰り返し、遂に私がスナイプを地面に蹴り落とす。

 

「ぐあっ‼︎」

「逃がさない!」

 

ここで私は空中から狙い撃つのではなく、地上に降りてトンファーエッジXを起動させてスナイプに切りかかる。

理由はスナイプのキメワザにホーミング効果があるものを知ってるからだ。

 

「これで終わらせる!」

 

フィニッシュタイムを発動させようとしたその時、時間が止まった。

すぐに時間は動き出すがスナイプは変身が解除されていた。

 

「大我先生!」

「あ?…高倉か?なんでここにいんだ?」

「色々と野暮用で…ところで大我先生、仮面ライダーって分かりますか?」

「は?知るかンなもん。」

 

やっぱりタイムジャッカーがアナザーライダーを再起動させたのね。

 

「そうですか…じゃああの怪物についてなんですけど、あれを倒すの手伝ってくれません?」

「はぁ?手伝う?俺らとテメーらじゃあの化けもんに対しての目的が違ーんだよ。」

 

そう言って大我先生は帰ってしまった。

 

 

 


 

 

 

私はその後は仕事に戻ったが、ソウゴ君とツクヨミちゃんが事件の真相を教えてくれた。

アナザーエグゼイドの契約者は飯田さんという人で、2016年に息子さんが心臓の病にかかってしまったらしい。

かなりの重病で治せる医者はいないと知った(恐らくタイムジャッカーが伝えた。)彼はアナザーエグゼイドになり、ある目的の為に人々を襲い始めた。それは心臓のドナー探し。襲われた人達の共通点はゲーマーである他に、小柄というのがあった。飯田さんは息子さんに合った心臓を探していたのだと。

一方息子のケイスケ君は徐々に衰弱。治せる医者は飛彩先生がいるもののケイスケ君の近くには飯田さんが必要だと思った永夢先生は大我先生と共に飯田さんを追っていた。

結局飛彩先生の事を知らない飯田さんは後がないと思い込んで永夢先生の説得は失敗。だけどエグゼイド、ブレイブ、スナイプのウォッチは手に入れられたとのこと。(余談だが飛彩先生と大我先生には私から渡していたらしい)

 

私達は急いで2016いや17年に向かった。

 

 

 


 

 

2017年

分かりやすく言えば天ヶ崎恋が三代目幻夢コーポレーションの社長になったすぐ後の頃。

 

アナザーエグゼイドはブレイブ、スナイプに加えてバグスターユニオンを引き連れて人を襲っている。

 

「ゲイツ!エミさん!止めに行くよ!」

「お前に言われなくても。」

「OK♪」

 

『ZI-O!』

GEIZ!

PERIOD!

 

「「「変身!」」」

 

『Rider Time!KAMEN RIDER!ZI-O!』

Rider Time!KAMEN RIDER GEIZ!

Rider Time!KAMEN RIDER!PERIOD!

 

再び前回の3対3の構図になって戦うが2つ違う点がある。

1つはアナザーライダー達が使役するバグスター集団。雑魚ばっかだけど数だけは多いから鬱陶しい。

けれどもう一つは私達にとって有利な内容。

 

MAXIMUM MIGHTY X!

TADOL QUEST!DORAGOKNIGHT HUNTER Z!

BANG BANG SIMULATION!I ready for Battleship!

 

「やっと来たかぁ。」

 

「マックス大変身!」

「術式レベル5 変身。」

「第50戦術 変身。」

 

ガッチャーン!Level MAX!最大級のパワフルボディ!ダリラガーン!ダゴズバーン!MAXIMUM POWER!X!

ガッチャーン!Level Up!タドル!メグル!タドル!メグル!TADOL QUEST!アガッチャ!ド・ド・ドラゴナ・ナ・ナーイト!DORA!DORA!DORAGOKNIGHT HUNTER!Z!

ガッチャーン!Dual Up!スクランブルだ!出撃発進! BANG BANG SIMULATION!発進!

 

エグゼイド、ブレイブ、スナイプが援軍として来てくれた。これは美味しいね。てか飛彩先生、相変わらずのレベル縛りプレイ、流石ですね。

 

アナザーライダーに攻撃が通るオリジナルの3人にしばらく任せて、私達は雑魚処理をする。

一掃し終えたとほぼ同時に三人のドクターの変身が解除される。歴史改変の時間切れだね。

 

「じゃあ私達のターンだね。」

「エミさん!ゲイツ!これ使って!」

「ん、ありがと。」

「間違ってたら許さんぞ!」

 

EXAID!

BRAVE!

SNIPE!

 

『『『Armor Time!』』』

 

Level Up!EXAID!

Level Up!BRAVE!

Level Up!SNIPE!

 

ジオウはピンクカラーに両手にハンマー型の武器『ガシャコンブレイカーブレイカー』を付けたエグゼイドアーマーを、

ゲイツは左腕に炎の形の、右腕に氷の形の剣『ガシャコンソードソード』を装着したブレイブアーマーを、

そして私は右腕に大型ライフル『ガシャコンマグナムマグナム』を付けてマントを羽織ったスナイプアーマーを装着する。

 

「ノーコンテニューで!」「なんかクリアできる気がする!」「クリアしてやるぜ!」

「俺に切れないものは無い。」

「ミッション開始っと♪」

 

私達はそれぞれ相性のいい相手と戦う。

ジオウはガシャコンブレイカーブレイカーでアナザーエグゼイドに殴りかかるがそのエフェクトは『ヒット!』。英文字にしろや。

しまいにはチョコブロックを目の前に出したかと思いきや、それを叩き壊して破片をぶつけていく。それ絶対エグゼイド違う。ほら、永夢先生も苦々しい顔してるじゃん!

 

一方ゲイツは両腕のガシャコンソードソードを振るいながら、たまに炎で壁を張り、氷で足場を作って攻め立てる。彼の方が毎度毎度受け継ぎ方が正しいような。

 

私はガシャコンマグナムマグナムを撃ち一定の距離を保つ。隙を見てアナザースナイプが接近し爪攻撃を仕掛けてくるが、マントを翻して防御、さらにマントに付与されたスタン効果をお見舞いする。続けてハンドガンモードに変形させてゼロ距離での乱射を繰り出す。

 

「さぁ、ゲームセットだよ!」

Finish Time!Critical Time Impact!

 

ハンドガンモードのガシャコンマグナムマグナムの銃口を斜め上に向けて連射を行う。撃ち出された弾はアナザースナイプの上空で拡散して雨のように降り注ぐ。周辺に煙が捲き上るが今のは陽動。すかさず本命のライフルモードに変形させて、急所を狙った必殺の一発を放つ。その一撃でアナザースナイプは断末魔を上げて爆発する。

 

私はそれを見届けずに背を向けて、爆炎をバックに去る。

 

 

 

その後飯田さんは急いでケイスケ君の元に向かって、ケイスケ君は飛彩先生の手術を受けて無事回復したとのことでした。

 

 

 


 

 

廃ビルの一室に1人の男がボロいソファに座りながら笑っている。

男はライドウォッチによく似た『アナザーウォッチ』をカチカチとイジる。

 

「やっぱ正式契約無しのアナザーライダーは従者程度にしかならないか…。さてと、次は正規の方法で生んでみるか…?」

 

 

 

 

 




スナイプアーマー/2016

仮面ライダースナイプの力を宿したアーマー。

右腕はガシャコンマグナムによく似た大型銃『ガシャコンマグナムマグナム』となっている。
これは連射機能が高く弾幕が張りやすい上、近・中にも向いたハンドガンモードと高威力・高弾速・高命中の遠距離型、ライフルモードの2つの形態を兼ね備えている。
背部のマントは『S・スタンヘキサマント』といい、翻弄する為だけではなく、射撃攻撃に対して特に有効な防御性能と文字通りのスタン効果を持ち合わせている。
また複眼の『SNIPE』には照準器としての機能があり、視界の悪い中でも正確な射撃を可能とする。


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流・星・学・園/2011

エミのキャラデザイメージがずっと固まらなかったんですが、最近やっと「北条加蓮(デレマス)を20代前半くらいにした感じ」で落ち着きました。




アナザーエグゼイド事件から数日後

 

巷では女子高生連続失踪事件なるものが有名らしい。

 

『有名らしいってそんな呑気な。』

 

だってこう言っちゃ何だけどさ、そういう事件って割とけっこうあるじゃん。そういうのはジャパニーズポリスメンにお任せよ。

 

けどそれだけなら私は話題にすらしない。

問題はその事件が何年も前から続いていること。

そしてその事件について私は全く知らない(・・・・・・)ということ。

覚えていないんじゃない、知らないの。

その事件は少なくとも私が高校生だった頃にはすでにあったらしいが、だとしたら多少なりとも印象に残っているはずなのに。

 

『アナザーライダー…か。』

 

多分ね。歴史改変の結果、私の記憶とズレが生じてるはずなんだ。

とりあえず今日は珍しくオフだし、情報収集してみますか。

 

…ふんふん、被害者の共通点は18歳、天秤座生まれか。

星座も共通してるってのは気になるわね。

 

『星、学生…フォーゼだろうな。』

 

ん、ちょうどツクヨミちゃんからメールだ。

ふむり、『次の被害者は天野川学園高等学校だと目星をつけたんだけど。』…ってやけにピンポイントだなぁ。直感働きすぎじゃない?

まあ彼らは天高の交換留学生制度を利用して潜入するつもりだろうね。

 

『お前は卒業生っていう顔パスあるからな。』

 

というわけでもうとっくに校内入ってるよー。

 

『日本語というか説明の時系列がおかしい。』

 

些細なことを気にしちゃあいけないよ。

っておわぁっ⁉︎何アレ⁉︎人が屋上から突き落とされそうなんだけど⁉︎

まずいまずい‼︎サイガアーマー使って助けないと‼︎

と思ったら落下してった人を何かが助け出した。

落下地点に行ってみると、なんとまさかのアナザーフォーゼが助けていた。

 

「どーなってんのよ、これは…」

『とりあえず変身解除させて問い詰めるか。』

「そーだね。」

 

PERIOD!

Rider Time!KAMEN RIDER PERIOD!

 

「さぁてと、やりますか!」

 

アナザーフォーゼがやる気なさげな「宇宙キター!」をするのを見届けて?私達は戦い始める。

私がジカンサーベルを振るい攻め立てるが有利だったのは序盤だけだった。

 

「っ⁉︎」

「ホアチャァ……」

 

急に背中に攻撃を受け振り返ると新たなアナザーライダー、メテオがいた。

両サイドからの挟み撃ちに苦戦する私。

しかも慣れたのか途中からアナザーフォーゼはシールドモジュールを作動させ攻撃を防ぎ、スパイクモジュールを使用してカウンターを仕掛ける。

 

「うっわ、いったぁ…!」

『GIANT FOOT ON』

『MARS』

「ちょっ、まずっ…!」

 

ジャイアントフットモジュールを使い私を踏みつけようとしたアナザーフォーゼとマーズブレイカーを使用してきたアナザーメテオに何処からか攻撃が飛んでくる。

 

「エミさん、大丈夫⁉︎」

「あー…なんとかね。ありがと、ソウゴ君、ゲイツ君。」

「ジオウ!ビルドのウォッチを貸せ!」

 

ソウゴ君は気遣ってくれるのに一瞥もしないのは女性に対してどうかな、ゲイツ君や。いや君らしいと言えばそうなんだけどね。

 

BUILD!

Armor Time!BestMatch!BUILD!

 

 

「ねぇねぇエミさん!俺にもまたなんか貸してよ!」

「あー…私式ロシアンルーレットでもいいならね。」

「うん!なんかいける気がする!」

 

フラグかな?

さーて出たのは…?

 

「ほいっと。」

「ありがと!」

 

BRAIN!

 

当たりなのかハズレなのかよくわからないのですやんか。

 

Armor Time!BRAIN!BRAIN!

 

「えーっとさ…そのアーマー大丈夫?」

「うん!最善で最適でナイスな気がする!」

「あっそう…なら私も!」

 

HEART!

Armor Time!HEART!HEART!

 

「私の心は高ぶってるよ!」

 

ジオウはマントを羽織り、脳味噌を彷彿とさせる緑色のブレンアーマーを纏う。

一方で私は頭部の曲がった角と剥き出しになった心臓のような意匠が特徴的な赤のハートアーマーを纏う。

 

ゲイツビルドアーマーが敵の装甲を抉り、ジオウブレンアーマーが継続ダメージを与える毒をまとった手刀を放ち(なんかセコイ)、ピリオドハートアーマーが滾る拳で殴り飛ばす。

 

『『『Finish Time!』』』

Boltec Time Burst!

ヒッサツ!Time Break!

ヒッサツ!Time Impact!

 

ゲイツがアナザーフォーゼに向かって関数スライダーキックを放ち、私がアナザーメテオに熱気を帯びた飛び蹴りを繰り出す。

最後はジオウ…って飛んで?…足元に…脳味噌型のエネルギー形成⁉︎

それを…蹴ったーー⁉︎スカルかよ⁉︎

 

「ソウゴ君、それ本家よりカッコいいけど全然違う。」

「え、そう?」

「そんなこと言ってる場合か!」

 

ゲイツ君が叱ってくるので仕方なく追撃しようとするが、私達とアナザーライダーの間にさっきの少女が割り込んでくる。

その隙にアナザーライダーは逃走する。

 

「ねえあなた…アレと何か関係あるのよね?教えてくれない?」

 

変身を解除して少女に問いかけてみるが、少女は何も言わずに去ってしまう。私達も追いかけようとするが

 

「うぉぉーー‼︎すっげぇーー‼︎」

「なぁ!アンタ達ほんとに仮面ライダーなのか⁉︎」

 

なんてこったい、捕まっちゃったぜ。

そのまま仮面ライダー部に連行されちゃったよ。

 

「へぇ…今はここに部室が移ったんだ。」

「え!アンタもしかして…⁉︎」

「うわ!この寄せ書き懐かしー‼︎もう7年も前かー‼︎」

「「第1期仮面ライダー部員の高倉エミ先輩‼︎」」

「「エミさんここの卒業生だったの⁉︎」」

 

いきなりの先輩来訪に驚く後輩達と、私が卒業生だったことに驚くクジゴジ組。

私としてはここまでライダー部が生き残ってくれたのに軽く感激してるよ。

 

「おーどうしたお前たち?急に呼び出して?」

「仮面ライダーがいるって言ってたけどどこだ?」

「「せせせ先生!この人たちが仮面ライダーになったんですけど、俺らの先輩がいて…‼︎」」

「先輩…?ってその後ろ姿…もしかして!」

「あ、お久しぶり〜、弦ちゃん、大杉先生♪」

「エミ先輩⁉︎」

「高倉じゃないか!随分久しぶりだなぁおい!」

「ふふ♪2人ともお変わりないようで。」

「え、てかさっき言ってたライダーの先輩って…」

「YES♪」

「「ええぇぇぇぇーーーー‼︎⁉︎」」

 

驚いてばかりの私以外の人たちに軽く紹介をさせて、弦ちゃん達に事情を話す。

彼らも女子高生連続失踪事件について調査しており、ソウゴ君達の話と照らし合わせると先程の少女は「山吹カリン」というらしい。

 

「そうだ。弦ちゃん、卒業前に君に預けていたアレ、今持ってる?」

「あの『その時が来たら受け取りに来る』って言ってたアレすか?イイっすよ。」

「うん、ありがと♪」

「あ、そういえば流星からも預かってたんスよ。『そろそろ高倉先輩に渡す頃だろう』って。」

「流星君からも?分かった、後でお礼言っとくよ。」

「イイんすよ。それよりホラ!」

 

私は卒業式の日に弦ちゃんと流星君に託していたフォーゼとメテオのライドウォッチを受け取り、弦ちゃんと友情の儀式をやる。

 

「そうだ!先輩、仮面ライダーの事教えて下さいよ!」

「うん?彼に聞けばいいよ。」

 

そう言ってゲイツ君を盾にする。

私はソウゴ君を連れアナザーライダーを倒しに部を出て行く。

直前、ゲイツ君が恨めしそうな顔をしてたが知ーらない。

 

 

 


 

 

 

2011年にタイムジャンプしてアナザーライダーと戦う私とジオウ。

相性が悪いのでアーマーチェンジをしようと思ったら邪魔してきた、と思いきやウォズ君が守ってくれた。

 

『FOURZE!』

METEOR!

 

『『Armor Time!』』

『3・2・1!FOURZE!』

METEOR Ready?METEOR!

 

「宇宙…イクーー‼︎」

「君の運命は、私が決めるよ!」

 

両腕にロケットモジュールらしきものを付けて、全身にブースターユニットが付いたフォーゼアーマーを纏うジオウは、両腕のモジュールを発射してアナザーフォーゼのランチャーモジュールを迎撃する。そのまま勢いに任せてロケットの勢いでアナザーフォーゼに突撃する。

 

私は流れ星を模した水色のメテオアーマーを纏い、青の流星のような形状となってアナザーメテオに体当たりする。

元の形態に戻ると少林拳の動きを真似たスタイルで的確なラッシュを打ち込む。

私とアナザーメテオはほぼ同時に左腕に付いたメテオギャラクシーを押す。

 

『Jupyter…』

Jupyter!

 

同じ内容でも声のトーンが全然違うジュピターハンマーをお互いに起動させる。

先手を取ったのはアナザーメテオだが、それを左手でいなして右手のジュピターハンマーで脇を殴る。多分、きっと、めちゃくちゃ痛い。

しかし同情の余地は無い。これでおしまいにしよう。

 

『『Finish Time!』』

『Limit Time Break!』

Limit Time Impact!

 

ジオウはまんまロケットのような形になりアナザーフォーゼを宇宙に連れてった(?)。

 

「宇宙ロケットきりもみキーック‼︎」

 

モチーフフォームと技名が合ってないね。

 

私は右足にエネルギーを収束し勢いよく飛び出す。

 

「ホォウ…アチャー‼︎」

 

青色のエネルギーキックが最後の悪あがきのように思えるアナザーメテオのパンチを破って直撃する。

 

しかし勝利の余韻に浸る間も無く異常が起こる。

 

炎の中から別のアナザーライダーが出てきたのだ。

 

片方は銀のボディに血のような赤いラインが走ったライダー、おそらくはアナザーファイズ。

もう一方は黒と銀のボディに同じく黄色いラインが二本走ったライダー、多分アナザーカイザ。

 

ファイズはフォーゼに、カイザはメテオの姿に戻り、デタラメにランチャーモジュールとサターンソーサリーをばらまいて逃げ去った。

 

 

 

 

 




メテオアーマー/2011

仮面ライダーメテオの力を宿したアーマー

左腕にはメテオと同様のメテオギャラクシーが装着されていて、光輪で敵を切り裂くサターンソーサリー、高熱を纏ったマーズブレイカー、最も衝撃力が大きいジュピターハンマーの3つを使える。
また、任意で青い流星となって飛行、体当たりを可能とする。
専ら近接打撃専門かと思いきや前述のサターンソーサリーといいメテオギャラクシーから放つ青色の光弾といい、割と遠距離も豊富。

みんな逃げろホーイ‼︎


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宇・宙・友・情/2003

今回は批判覚悟


まんまと二体のアナザーライダーに逃げられてしまった私達。

仕方ないから現代に戻ってクジゴジ堂で作戦会議をしようと思ったら珍客がいた。

 

「…巧さん、何で…いや、『555』だからか。」

 

かつての仮面ライダーファイズ、乾巧さんが差し出されたお茶をひたすらフーフーしていた。

向かいにはツクヨミちゃんが座っている。

私達を見ても何も言わず、少しこっちを見てからまたフーフーしだした。

 

「はぁ…何があって巧さんがここにいるのよ?」

「山吹カリンを追っていたの。」

 

答えたのは巧さんではなくツクヨミちゃん。

山吹カリンを追いかけていた彼女を突如1人の男が襲ってきた。

そこを巧さんに助けられたのだと。

そして巧さんはその人のことを「草加」と呼んでいた。

 

「草加さんまでかぁ…けどあの人、殺『人』まではやらないはずだけど…」

「その草加って人、山吹カリンと面識があるみたいなの。」

「…いよいよ分からないな。巧さん、何か知ってる?」

「さっぱりだ。草加が何企んでんのか知らねえ。」

「…そういえばさ、ウォズが言ってたんだ。『流れ星が鍵』って。エミさん、意味分かる?」

 

…流れ星?

フォーゼは直ぐに分かる。というかまんまだよね。

じゃあ555は?星が名前にある人っていた?それとも星モチーフのオルフェノク…はいないな。じゃあ何か?

 

「『…流星塾』」

 

私とエボルトの声がハモった。(もっとも皆には聞こえてないけど。)

 

 


 

 

あの後、ゲイツ君とツクヨミちゃんには山吹カリンについて再調査、更にはこの時間軸での流星塾について調べてもらった。

 

その間、私、ソウゴ君、巧さんの3人で山吹カリンの護衛に着く事にした。

卒業生の私はともかく、部外者の巧さんが校内に入るのは厳しかったが私が頑張って弦ちゃんと大杉先生と交渉して、私と弦ちゃんの監視下なら可という事になった。

 

そして程なくして調査組の2人から報告が上がった。

まず山吹カリンについてだが、彼女は2003年に18歳という若さで交通事故で他界していた。しかしどういうわけか18歳の姿のまま色々な高校を転々としていた。

そして同時期に彼女や草加さんと同じ孤児院『流星塾』の出身である佐久間龍一と沖島皐月の2名が失踪している。

 

そして弦ちゃんから今日で18歳となる天秤座の女子がいる事を聞き、その子のもとに向かった。

 

 

現場にはアナザーメテオとアナザーフォーゼが既にいた。ターゲットとなっているはずの少女はいない。手遅れか、あるいは逃げ切ったか。

しかし代わりに草加さんがいたぶられていた。

それを見て、恐らく咄嗟に、巧さんがアナザーフォーゼに殴りかかった。

当然、ライダーでもない、そしてオルフェノクでもない巧さんの拳などアナザーライダーに効くわけが無く、逆に殴り飛ばされてしまう。

 

「乾!これはお前には関係ないことだ!」

「関係あるんだよ!お前が気に食わなくても、お前は俺の仲間だからな!」

 

ボロボロになりながらそう言い捨てる巧さん。普通中々見ない仲間関係だけど、それに気を引かれる訳もなく邪魔者を排除しようとするアナザーライダー達だが、私達がベルトを構えたのを見て撤退する。

 

巧さんと草加さんの手当てをしながら、草加さんとカリンさんに事件について聞き出すことに成功した。

ツクヨミちゃん達の調査通り、草加さんとカリンさん、そしてアナザーフォーゼもといアナザーファイズの佐久間龍一さんとアナザーメテオもといアナザーカイザの沖島皐月さんは流星塾の同級生だった。

2003年、佐久間さんと沖島さんと流星群を見に行く約束をしていたカリンさんは交通事故にあってしまい死去。

しかし何故か生き返り、友人2人が怪物になっているのを見て逃げ出した。

2人が天秤座18歳の少女を襲っているのは彼女らの命を使ってカリンさんを延命させるためだった。

それを知ったカリンさんは2人の凶行を止めるために、草加さんに頼んで自分のことを殺してもらうよう頼んだのだった。

 

全てを終わらせる為には2003年に行ってアナザーファイズ&カイザを倒さなければいけない。

しかし2つのライダーの力を持っている以上、別の時代でアナザーフォーゼ&メテオも倒す必要がある。

しかしまぁ人員が足りない。なんとかならない訳ではないけど、正直同じ時代に4体より厳しい。

というのもソウゴ君がファイズのウォッチをゲイツ君に託したの。

2人とも2つの時代でそれぞれ伝えたいことがあるみたい。

けど私としては私が一人で二人を相手取る方が良かったので、チーム分けをどうするか今一度考え直さないといけない。

 

『あ…良いこと思いついた。』

 

しょうもない事じゃないよね?

 

『舐めんな、妙案だ。あのな………って作戦だ。』

 

…なるほど。確かにライドウォッチならそれが出来るね。

やってみる価値はあるね。

 

「弦ちゃん、頼みがあるの。」

「お、何スカ先輩?俺に出来ることなら任せて下さい。」

「ありがとう。そして驚かないで聞いてほしいの。----」

 

 


 

 

2003年

佐久間と沖島の二人はタイムジャッカーの紅一点、オーラに取引を持ちかけられていた。

二人は親友を生き返らせる為にその取引に乗り、アナザーファイズとアナザーカイザになる。

 

またエミ達は知らなかったが2010年にてアナザーライダーの力が消えかけていた2人の前にタイムジャッカーのスウォルツが現れ、半ば強制的にフォーゼとメテオの力を与えていた。

 

 


 

「成る程な、そうやって山吹カリンを生かしていた訳か。」

 

ゲイツ君が声をかけて、二体のアナザーライダーがこっちに振り返る。

表情は分からないけど、仮面の下から見えるクラッシャーが憤怒か焦燥かそんなあたりの感情を表しているように見える。

 

「1つ言っておく。お前たちのやっていることは彼女を救っていない、苦しめているだけだ。」

 

残酷な事実、激昂しないわけがなくすぐに襲いかかってきた。

 

GEIZ!

FAIZ!

PERIOD!

KAIXA!

 

「「変身」」

 

Rider Time!KAMEN RIDER GEIZ!Armor Time!Complete FAIZ!

Rider Time!KAMEN RIDER PERIOD!Armor Time!Complete KAIXA!

 

ファイズアーマーを纏ったゲイツは軽く左手をスナップし、カイザアーマーを纏った私は顎に手を当ててクキリと音を鳴らす。

 

アナザーカイザの身体を流れる黄色い血液の様なものが右腕に収束して光波の剣を形成し、ジカンサーベルとぶつかり合う。

荒々しい剣技を避ける為に私は距離を取り、私専用のデバイス、デルタフォンXを取り出す。

 

「Fire」

 

デルタフォンXはツクヨミちゃんのファイズフォンXと違って音声入力型、『Fire』のコードで先端から光弾を連射する。

 

「Shot Gear 913(ナイン・ワン・スリー) set」

 

続けての入力で左手にデジカメ型アイテム、ショットギア913を装着する。

これは元となったカイザショット同様にパンチ力を向上させるアイテム。

デルタフォンXで牽制しつつ、懐に潜り込み強烈な一撃。毎度おなじみ私の1番安定した必勝パターンでございます。

 

地面に転がったアナザーカイザはベルトと思わしきパーツのボタンを押す。

すると地響きがしてアナザーカイザの手前の地面が盛り上がる。そこから巨大な鉤爪が現れて地面から這い上がってくる。

やがて全身が露わになる。出現したのはタイムマジーンより一回り小さい、しかし一般人の3倍以上の体躯を持つであろうロボット。全身にはアナザーライダー共通とも言える特徴のひび割れというか丸みのないボディ。顔にあたる部分はやはりむき出しになったクラッシャー。名付けるならアナザーサイドバッシャー。

アナザーサイドバッシャーはその巨大に似合わない俊敏な動きで禍々しい両腕を無茶苦茶に振り回す。

が、私は臆することなくそれを躱して対抗コードを打ち込む。

 

「9826 SB-913V come on」

 

その音声と共に何処からか本来は仮面ライダーカイザの専用マシンであるサイドバッシャーが現れ、私目がけて巨碗を振り下ろそうとしたアナザーサイドバッシャーを突き飛ばす。

 

その後は街中にも関わらず滅茶苦茶な混戦になった。

私とアナザーカイザが剣で斬り合っている一方、二体のサイドバッシャーは殴ったりぶつかったり機銃乱射したりと荒れ放題。

 

しかしやがてトドメをさす隙を作る。

 

「Pointer Gear 913 set ready」

 

音声入力で右足に二門の射出機がついたポインターギア913を装着する。

そしてその右足でアナザーカイザの腹部に蹴りを当て、蹴飛ばさずにベルトを回す。

 

Finish Time!Exceed Time Impact!

 

ポインターから黄色いドリルの様なエネルギーが放たれアナザーカイザの身体を拘束する。

そこ目がけて私は両足飛び蹴りを放つ。

キックが命中する直前になんとアナザーサイドバッシャーが間に割って入って盾になろうとする。見上げた主従精神(あるか知らないけど)だが、無常にも私のサイドバッシャーが放った多弾頭ミサイル、『エグザップバスター』が私の横を通り過ぎてアナザーサイドバッシャーを破壊する。

障壁がなくなって私の蹴りは当然アナザーカイザに命中し、アナザーカイザの肉体を貫く。

 

心臓を中心に黄色いΧのマークが現れ、断末魔をあげながらアナザーカイザは爆発した。

 

脇を見ると同じようにアナザーファイズの体にΦのマークが浮き上がり爆発していた。

 

「後は任せたよ、二人とも。」

 

 


 

 

取り逃がした女子高生を追って廃工場に来たアナザーフォーゼとアナザーメテオ。

そこにはソウゴ、ツクヨミ、弦太郎、巧、草加、カリンが待ち伏せていた。

 

「佐久間君、皐月ちゃん!もうやめて!私は誰かの命を犠牲にしてまで生きたくない!何より二人の人生まで犠牲にしたくない!」

「…嫌だ…!私達は…カリンちゃんを…生かすんだ!」

 

カリンからの頼みすら聞き入れないアナザーメテオ。二人とももう引き返すことのできない所まで来ていた。

今度はソウゴと弦太郎がカリンを後ろに下げて、並び立つ。

 

「なあ…アンタ達カリンのダチなんだろ。だったらどうしてカリンの願いを分かってやらねーんだ‼︎」

「黙れ…!お前に何が分かる‼︎」

「分かるさ。俺もダチを目の前で失ったことがあるから、その悲しみは分かる。けど俺はダチに殺されたこともある‼︎」

 

ドンと胸を張って言う弦太郎に皆目が点になる。

 

「アイツは自分のダチを救う為に俺を殺した。何だかんだで俺は生き返れたけど俺のダチは皆ソイツに怒ってた。ソイツは後悔してた。けど俺は全く恨んでない!それがソイツの、俺のダチのやらなきゃならねー事だったからだ!けどアンタ達のやってることは、ただの自己満足だ!カリンの気持ちなんか考えちゃいねー!」

「アンタ達はカリンさんを救ってなんかない、苦しめてるだけだ!だから俺達がアンタを救う!」

「カリンは天高の生徒だから俺のダチだ。ダチのダチは俺が救ってやる!いくぜ、後輩‼︎」

 

ソウゴはジクウドライバーを、そして弦太郎はフォーゼドライバー(・・・・・・・・・)をセットする。

 

『ZI-O!』

METEOR!

『3・2・1』

 

「「変身‼︎」」

 

『Rider Time!KAMEN RIDER ZI-O!Armor Time!Meteor ready? METEOR!

 

「「宇宙、キターーー(イクーーー)‼︎」」

「仮面ライダーフォーゼ、2人でタイマン張らせてもらうぜ‼︎」

「アンタの定めは俺が決めてやる!」

 

「タイマンは一対一だから…」

 

裏でツクヨミが小さく呟くが2人とも気づいていない。

 

ジオウメテオアーマーはアナザーメテオと拳で殴り合う。

今まではジカンギレードなりドリルクラッシャークラッシャーなり武器があった為、素手の格闘戦はあまり慣れていなかったが前回のエミの戦い方を思い出しながら戦う。

まずはサターンソーサリーを起動させて飛ばしアナザーメテオを切り裂く。そこから抜け出そうともがいている間に続けてマーズブレイカーを起動、サターンソーサリーが消えると同時に胸部に炎のラッシュを叩き込む。

 

一方でフォーゼはかなり優位にたっていた。

多少のブランクはあれど喧華が得意なだけあってパンチ、エルボー、頭突きとまんまヤンキーのような戦い方で攻める。

対してアナザーフォーゼはチェーンアレイのモジュールを使い、多少距離を置こうとするがフォーゼはシザーズモジュールを使って鎖を切り裂き、クローモジュールで引っ掻きかえす。

ランチャーとガトリングでアナザーフォーゼが応戦してきても、ホイール、ジャイアントフット、ウインチ&ボードとアナザーフォーゼより多彩な組み合わせを次々と駆使して攻め立てる。

 

「こいつで一気に行くぜ!」

COSMIC ON

「皆の絆で、宇宙を掴む!」

 

フォーゼコズミックステイツ。

フォーゼの最強形態であるこのステイツは同じ部位に当てはまるスイッチの力を混ぜ合わせることができる。

冷却効果を纏ったランチャーと水圧の弾丸を飛ばすガトリングでアナザーフォーゼを凍らせて、すかさず冷却と多振動を起こす巨大な足型の衝撃波を飛ばす。さらにロケットのブースターの勢いでアナザーフォーゼの懐に潜り込み火炎と電撃を纏った『バリズンソード』で何度も切り裂く。

 

アナザーフォーゼもメテオもただカリンへの執念で立ち上がっているだけで、もう戦う力は残っていない。

 

「トドメだ、合わせるぜ、後輩。」

「うん!」

 

Finish Time!Limit Time Break!

COSMIC Limit Break

 

ジオウとフォーゼは同時に飛び立つ。

 

「「ライダーダブルキーック‼︎」」

 

青色のオーラを放った2人の蹴りは二体のアナザーライダーに炸裂し、アナザーウォッチを破壊した。

 

 


 

はぁー、なんとか上手くいってよかったよ。

エボルトの立てた作戦が3人の元ライダーの内1人にライドウォッチを渡してライダーに『戻す』というもの。

正直ウォッチにそんな効果があるかどうかは分からなかったから賭けに近かったけど、どうにか上手くいった。

弦ちゃんを選んだのは555組を過去に連れてく方がリスクが高かったから。

結局フォーゼのウォッチを弦ちゃんから再び返してもらったら、ライダーとして戦った記憶は消えちゃったけど、『ダチを救う為になんかしてた』ってのはぼんやり覚えてるっぽい。

 

巧さんと草加さんはどっか行っちゃった。巧さんはまだ、というかこの時間軸でも西洋クリーニング店菊池にいるみたい。きっと草加さんもその辺りにいるんだろう。

 

佐久間さんと沖島さんは消えかけのカリンさんとお別れをした後、2人で幼稚園の先生になったらしい。まあ万事解決ってことでこの件は終わり!




カイザアーマー/2003

仮面ライダーカイザの力を宿したアーマー。
大体本編で説明した通り。
デルタフォンXかファイズフォンXにコードを打ち込んで、各種ギアを取り出す。
カイザアーマーの場合はパンチ増強のショットギア913、拘束、必殺技用のポインターギア913、本編未使用の銃剣一体のブレードギア913の3種類に加えて、サイドバッシャーとジェットスライガーを呼び出せる。
別に使ったからといって灰にはならない。


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魔法使いの絶望/2012

ピリオドで挿入歌聴きたいなって人がいると思ったので、誰でも簡単にできる方法を教えます。

とりまCM28の「薄荷」とSM8の「Frozen Tears」、シン劇の「秋めいてDing Dong Dang!」を毎日それぞれ20回ずつ聴きましょう。
こんなの余裕という人は「おねシン」、「beyond the starlight」と「未完成の歴史」のソロ、ついでに加蓮参加曲全部聴きましょう。
まだ余裕な人はいっそのこと渕上舞さんの曲全部聴いて?(威圧)

そしたらそのうちあなたの脳に渕上舞さんの声がこびりついてくるでしょう。

後はあなたの聴きたい曲を何時でも脳内で渕上舞さんの声で再生できるようにすればいいだけです。簡単でしょ?

ちなみに私のおすすめは「Max Beat」です。


「ウィザード早瀬?」

 

ある日の朝、ソウゴ君から電話がかかって来た。

マジックショーのお誘いみたいだけど…

 

「うん、何でも『壊れた花瓶も元どおり』にしちゃうんだって!面白そうじゃない?」

 

そんな魔法みたいな、って言葉は言わなかった。

 

『なんかもう名前で一発で分かるもんな。』

 

そりゃもう十中八九仮面ライダーウィザードのアナザーライダーの契約者なんじゃないの?

ただ気になるのはその人が普通に日常に溶け込んでいるってとこ。

 

『今までのアナザーライダーは理性とかを失ってばっかだったもんな。』

 

そういう点じゃあ敵情視察もいいんだけどね。

 

「誘ってくれたところ悪いけど、私はパス。都合が悪いわ。」

 

はい嘘。

都合が悪いわけじゃあないけど、あんまし興味沸かないんだよね。

ウィザードのアナザーならマジックショーを撒き餌にして人を絶望させてファントム生むとかやりそうだけど、一度もそういう事件が取り上げられてないならまだ何もしてない説が濃厚だし。

だったら変に刺激しないで放っとくべきだよね。

 

『けどそんな平和主義的な奴、タイムジャッカーが許すと思うか?』

 

それはその時だね。

何も悪さしないなら私は干渉しないつもりだけど、もしなんかやらかしたなら容赦なく潰すよ?

てかそもそもタイムジャッカーと契約する時点でなんかやましいこと隠してるし自業自得なのでわ?

 

『意見が一貫してない気がするんだが…』

 

まあつまりは平和に過ごすなら手出しはしない、やらかしたなら正当的に倒す、ソウゴ君が前者を採るなら私は別次元のウィザードの世界に彼を連れてくなりするよ。

 

『軽く別次元とかやりたい放題過ぎないか?』

 

…後はね、なーんかやな予感がするんだよね。

 

「ま、意味ないだろうけどその早瀬って人、アナザーライダーの契約者説あるから気をつけといてね〜。」

「え」

「じゃあ楽しんできな〜。」

 

なんか言いたげだったけど知らね。

二度寝しようとベッドに顔埋めた時、気配を感じた。

素早くデルタフォンXの銃口を向けると、ウォズ君がいた。

 

「やあ、今日は釣れないようだね、エミ君。」

「ウォズ君、次に不法侵入をしたのなら私は泊さんや照井さんに君を全国指名手配してもらわなければならなくなるんだけど。」

「それは悪かった。」

 

全く、いくら親しい中とは言え、女性の部屋に無許可で入るのは色々終わってるんじゃないかな。

 

「それで何用かしら?」

「最近我が魔王はゲイツ君とツクヨミ君と仲が良すぎる。」

「え、何、嫉妬?」

「違う。あの2人は我が魔王の命を狙っている。君には彼らから我が魔王を守っていてもらいたいものなんだがね。」

 

過保護かよ。自分の友達くらい自分で決めさせてあげなさいよ。

 

「別に大丈夫でしょ。ゲイツ君はともかくツクヨミちゃんはソウゴ君を信頼してるから最低最悪にならない限り無事だって。」

「それがいけないんだ。オーマジオウへの道を歩む彼にとってあの2人は障害。それを消し去るのが君の役目のはずだ。まして我が魔王に仲間などは似合わない。」

「いやモンスターペアレントかよ!」

 

口に出すつもりじゃなかったのについ出しちゃったじゃないか!

 

「あのね、はっきり言わせてもらうけど、ウォズ君はソウゴ君の事を軽く見てるよ。」

「何?」

「確かに今は私の方が彼より強い。けど彼は私に護られるまま平成ライダーの力を手に入れて、最強の魔王になるのかな?君も短い時間でもう気づいてるんじゃないの?彼はその程度じゃない、自分の想像を超えた王道を進んでいるって。」

「……」

「本当に彼の従者なら、彼の選択を信じなさい。その本に従うだけの道のりは王道とは言わないよ。」

 

 


 

 

ウィザード早瀬のマジックショーを見るためにマジックハウスキノシタに来たソウゴ、ゲイツ、ツクヨミ。

その早瀬は壊れた花瓶をまるで逆再生のように直し、手から炎を出して鳥のような形に変えたりしてみせた。

マジックというよりかはまるで魔法。

その芸当を見たゲイツは14番目の平成レジェンド・仮面ライダーウィザードを思い浮かべる。

 

ソウゴたちは早瀬がアナザーウィザードなのではと疑い、楽屋の裏で早瀬を待ち構えて話を聞こうとしたが、なんとゲイツがいきなり変身して早瀬に襲いかかった。

早瀬はその姿を頭部にリングがついた、ボロボロのマントを羽織ったアナザーウィザードに変える。

しかし今までのアナザーライダーとは違い、戦意を感じない。

重力操作の魔法を使い、逃走経路を作ろうとするがジカンザックスの射撃を受けて悶える。

 

「やめろ、ゲイツ!」

『Rider t!KAMEN RIDER ZI-O!』

 

ソウゴもジオウに変身するがアナザーウィザードを攻撃するのではなく、ゲイツを抑えつける。

 

「邪魔をするな!」

Finish Time!GEIZ!ギワギワシュート!

 

ジオウを押しのけゲイツはジカンザックスから光矢を放つ。

しかしアナザーウィザードに直撃する瞬間、何者かが間に入ってその攻撃を防ぐ。

 

 

爆炎の中現れたのは深紅の鎧に翠色の複眼、背にはマントを纏い全体的に蝙蝠を思い起こさせる風貌のライダー(・・・・)

 

「え⁉︎あれも仮面ライダー?」

「嘘…なんでタイムジャッカーの側に仮面ライダーが⁉︎」

「あれは…9番目の平成レジェンド、仮面ライダーキバ!」

「キバ?フッ、惜しいな。これはキバを超える暗黒の鎧、ダークキバだ。」

 

ダークキバはアナザーウィザードの前に立ち、彼に逃げるよう指示する。

それに従い逃走するアナザーウィザードを追おうとするゲイツだが、

 

「おおっと、アイツを倒される訳にはいかないんでな。ここからは俺が相手してやる。」

「何を!」

 

ジカンザックスを斧モードへと変えて攻撃してくるゲイツをザンバットソードで防ぐダークキバ。

先程まで意見が合わず対立していたジオウもこういう場合はすかさずゲイツに加勢するが、2対1でもダークキバの剣技に穴を開けられない。

いや例え開けられたとしてもその強靭な鎧に攻撃が通らない。

 

『『Armor Time!』』

Level Up!EX-AID!

Complete!FAIZ!

 

ジオウはエグゼイドアーマーとなって4次元的な動きで防御の隙を探り当てようとする。

ゲイツはファイズアーマーとなりパワーを上げて無理矢理突破しようとする。

正面からゲイツのショットギア555を装着したパンチが、背後からジオウのガシャコンブレイカーブレイカーが迫ってくるが、ダークキバは全く動じず、笛型のアイテム『フエッスル』を取り出しベルトに装着する。

 

龍騎(・・)!』

 

その音声と共にどこからともなく赤い龍がダークキバを守るように現れる。

龍はゲイツに向かって灼熱の火球を放ち、ジオウに対しては強靭な尾を振って弾き返す。

 

『ブレイド!』

 

続けて次のフエッスルを挿し、ザンバットソードと仮面ライダーブレイドがしようする剣、ブレイラウザーの二刀流となるダークキバ。

 

「まずはお前からだ!」

「ゲイツ!…うわっ⁉︎」

 

ゲイツに迫っていくダークキバを止めようと立ち上がるジオウだが、いつのまにか足元にあった緑色の紋章によって全身に激痛が走り動けなくなる。

ゲイツはジカンザックスを構える間も無く無防備な状態で双剣の連撃を受けてしまう。ダークキバはすかさずブレイラウザーから二枚のカードを取り出して剣に読み込ませる。

 

『SLASH THUNDER LIGHTNING SLASH』

「はぁぁぁ……ラァァ‼︎」

「ぐぁぁぁ‼︎」

 

赤いエネルギーと雷を纏った斬撃を受け、変身を解除させられるゲイツ。

そちらを見ることもなくダークキバはジオウの方を見て、三度フエッスルを挿し込む。

 

『WAKE UP 1!』

 

これからの悲劇を簡単に想像させるような暗いバイオリンの音と共に、ダークキバはハイジャンプからのパンチを繰り出す。

ジオウもゲイツのように変身を解除させられてしまう。

ダークキバはやはりそちらを見ることなく退屈そうに去っていった。

 

 


 

 

クジゴジ堂に様子見に来た私が見たのは結構ボロボロにされたらしいソウゴ君と彼を治療しているツクヨミちゃんと順一朗さんだった。

私は順一朗さんに時計の修理を依頼してしばらく席を外してもらう。

わざわざ隠すほどの内容じゃないかもだけど。

 

「……タイムジャッカーに仮面ライダーが味方している。」

「……そう。」

 

ツクヨミちゃんが何があったかを話してくれた。

ライダーが味方しているのにはそれほど驚かない。心当たりがあるから。

 

「アナザーウィザードには戦意を感じなかった。人を襲うみたいな事をしてるようには思えない。けど…」

「タイムジャッカーが庇う以上、それも想定内ってことね。…ウィザードが戦った怪人のことは知ってるかしら?」

 

ファントム。

ゲートと総称される魔力を持った人間が深く絶望した時に出現する怪人。

本来はアンダーワールドと呼ばれる精神世界に潜んでいるが、絶望した宿主を殺しその体を人間態として利用、そして同胞を増やす為にまた同じことを繰り返す。

また絶望を乗り越え、自力でアンダーワールドを制御した人間が魔法使いとなる資格を得る。

 

「タイムジャッカーはアナザーウィザードを暴走させる為に早瀬さんを絶望させるつもりじゃないかな。しかも2012年に誕生したなら、多分その絶望を事前に防ぐことは不可能だと思う。それを見越して今まで自由にさせてたんだから。」

「…そんな。」

「結果論だけど、これはゲイツ君が正しいと私は思う。もちろんソウゴ君の言いたいことも分かるけど、精神が不安定な人間が超常的な力を手に入れたら暴走するのは時間の問題。早めに手を打って損するってことはないよ。」

「……エミさんは、それが本当に正しいと思ってるの?」

「ええ。」

 

きっぱり答える。

ライダーが全部善ではないように怪人が全部悪とは限らない。

彼らの事情も考える。

だが何があったとしても倒すことは決めている。

例え望まずでも怪人になってしまったのならその人の人生は狂ってしまったのだから。悪なら人間の自由と平和の為に、善ならその人の最後の情けの為に倒す。

これはライダーになってから決めた私の価値観であり信条だ。

 

アナザーライダーは基本タイムジャッカーに何らかの取引を申しかけられる。その内容の大半が断ったらその人の大事なものを失うという悪質なもの。

そんな取引を持ちかけられたのは同情するが、アナザーライダーになったということは、自己の為に他者を犠牲にできる神経になってしまったということ。それならそこに同情の余地はない。

 

「……私はウィザードの力を持ってそうな人を探してみるわ。それと、これは警告。ダークキバに関わるのはやめなさい。あれにあったらすぐに逃げて私を呼びなさい。」

「関わるなって…エミさんは知ってるの⁉︎」

 

その疑問には答えず、私はクジゴジ堂を出る。

 

『ちゃんと説明しなくていいのか?』

 

ええ、必要ない。

あいつに関しての情報は不明確すぎるから。

ただ「私が真剣に警告するくらい危険」くらいの認識でいいわ。

 

とりあえずまずはウィザード関係者ね。

 

『まずは『はんぐり〜』からか?』

 

そうねぇ…そこが妥当かしら。

けど歴史改変の結果、晴人さんがサッカー選手に戻っていたなら探しづらいかな。

 

『まあそうなっててもドーナツ好きには変わりないだろ……おい。』

 

茶化した感じで話していたエボルトが何かに気づいた。

その先にはゲイツがアナザーウィザードと戦っている。

だが前回と様子が違う。

アナザーウィザードは逃走する意思を見せてない。

火炎や吹雪、竜巻、重力波といった魔法を駆使してゲイツと渡り合っている。

決定的なのはアナザーウィザードの奥で倒れている男性。手足には火傷の跡があり、服も焦げている。

 

「思ったより手が早いじゃないの…!」

「!ピリオドか!援護はいい!ウォッチがあるなら寄越せ!無いならあの人を頼む!」

「ウォッチはまだ無いわ!あの人は任された!」

 

アナザーウィザードは逃げたらしく、ゲイツは後を追う。

だが多分罠な気がする。魔法をより活かせるフィールド、つまり遮蔽物が多い倉庫などに移るつもりだろう。

 

っと今はそれよりあの人が優先ね……⁉︎

時間が止まった…タイムジャッカー⁉︎なんでこっちの方に⁉︎

 

「おーおー、やっぱタガが外れると怖いね〜。」

 

暢気な感じでこっちに来たのは爽やかな顔つきの男。

他のタイムジャッカーと違い、現代でも違和感のないカジュアルな服装をした、しかし纏う雰囲気は明らかに一般人とは異なっている。

その男、大嫌いな腐れ縁の名前を私は呼ぶ。

 

「アトラ…!」

「よう、久しぶりエミ。」

 

この男、アトラはかつて私がライドウォッチを集めていた道中に幾度となく邪魔をしてきて面倒極まりない人物。

しかも他の別世界でいくつかのダークライダーの力を直接取っている。

嫌な予感は的中ね、ちくしょう。

 

「再開の感動は少し置いといてな。やることあんだよ。」

「何をする気?」

「アナザーウィザード、早瀬の絶望のキーはこの男、丸山とあいつが片思いしてた『キノシタ』のオーナーである女の婚約。それを知った早瀬はこいつを襲った。さてここで問題!絶望のキーの片方、丸山を襲った早瀬。この後はどうするかな?」

「……まさか!」

「くく♪あの女が裏切ったと思うだろうね。さてと、そこでアンタと取引をしようと思う。早瀬から婚約者を守りたいなら、俺と契約しろ。嫌なら構わないがな。」

「……分かった、させてくれ!」

「丸山さん!」

「ふふっ、契約完了、だな。」

 

アトラは持っていたアナザーウォッチを起動して丸山さんに埋め込む。

丸山さんの肉体は禍々しく歪んだライオンの顔、さらに胴体にはヒレ、翼がつき右肩には舌のようなものがついた顔?が張り付いている鈍い金色のアナザーライダーに変化した。

 

「アナザービースト…2018⁉︎」

「さあ、愛する者を守ってきな、なんてね。」

 

アナザービーストが消え去るとアトラが時間停止を解除する。

 

「やっぱあんた余計なことしかしないわね。」

「ソリが合わないんだから仕方ないわな。」

 

相変わらずムカつく顔してやがる。

その澄まし顔、今日こそ歪ませてやる。

 

「そろそろ因縁を終わらせたいのよ、私は。変身!」

 

Rider Time!KAMEN RIDER PERIOD!

 

「そこは同感だよ。キバット!」

「ありがたく思え、絶滅タイムだ!ガブリ!」

「「変身」」

 

私はピリオドに、

アトラは深紅の鎧の戦士、仮面ライダーダークキバに変身する。

 

 

 

 

 




今回のアーマータイムはお休み。

も少ししたら活動報告にまとめて書きます


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ビースト・ショウタイム/2018

「「はぁぁぁ‼︎」」

 

私のジカンサーベルとダークキバのザンバットソードがぶつかり合う。

お互いの技量は大して差は無いが、スペック的に言えば私の方が劣る。

 

アーマータイムによる手数の多さが強みのピリオドに対して、ダークキバはその高い防御力と攻撃力に加えてほぼノーモーションで発動できる紋章ハメという厄介な能力を持つ。さらにアトラの場合は本来存在しない能力がある。

 

ボ・ボ・ボウガン!

『W!』

 

一旦距離を取りジカンサーベルをボウガンモードに変形させて射撃を行うが、すかさずダークキバもフエッスルを挿入する。

召喚したのはWのトリガー形態が使用する『トリガーマグナム』。

 

これがアトラの持つ能力。歴代ライダーの力を他のネガライダーのアイテムに変換することができる。ダークキバの場合はフエッスル、以前戦った時にはアドベントカードやロックシードまで所持していた。

 

トリガーマグナムはルナトリガーの状態で召喚されたのか、弾道が不規則に変化する。あまり遠距離戦がいいとは思えない。つーかエボルでいったほうが良かった。

 

『今更すぎる。が、紋章ハメは流石のオレでもどうにもならんぞ。』

 

ワープ機能がある分幾分かはマシでしょ。

近接パワータイプで押し切るわ。

 

GILLS!

Armor Time!GILLS!

 

ギルスウォッチを起動し、濃い緑色の生物感が強いギルスアーマーを纏う。私目掛けて飛んでくる光弾を両肩から伸びる触手『Ωギルスフィーラー』で払い除けて行き、両腕から生えた刃『Ωギルスクロウ』でダークキバに斬りかかる。

ダメージは微妙だがさっきよりかはマシらしく、少し怯んでいる。その隙に触手を駆使してトリガーマグナムを奪い取り撃ち込む。

 

「ハッ、ジオウやゲイツより強いのは当然か。ならもう少し手の内を見せてやる。」

 

余裕そうにアトラが取り出したのは…またもや銃形の武器……!?あれは…!

 

『カイジン ライド レギオン バハムート』

 

ディエンドライバーにカードを装填しトリガーを引くと、二体の怪人が召喚される。

薙刀を持った単眼の怪人、レギオン。

赤い肉体のどこか魚類を思われる怪人、バハムート。

いずれもウィザードと戦った、しかも幹部級では無いとは言えウィザード、ビーストを苦戦させたファントム。

 

「貴女の心…実に美しい…エキサイティング‼︎」

「クク…俺も楽しませろ!」

 

躊躇いなく突っ込んでくる二体の怪人を迎え撃つ、がギルスアーマーは攻撃力は高くても紙装甲。あいつら相手には相性が悪いかも。

特にレギオンはヤバい。あいつの槍『ハルメギド』は切り裂くだけでアンダーワールドへの侵入を可能にする面倒な能力がある。できれば近づきたくないけどゴリゴリ脳筋型なバハムートに押し勝てる遠距離型は…くっそ、タンクタンクとかカチドキとか中間形態が羨ましい!

 

『だからエボルにしとけばってあれほど…』

 

一回しか言ってないでしょーが!とりあえずはローグで凌ぐのがベスト…

 

『あ…ヤバい…エミ、上見ろ。』

 

は?何よ急に……やっべ、紋章あるじゃん。

気付いた時には時すでに遅し、紋章が私どころかファントム達の身体を擦り抜け、次の瞬間強烈な電撃のような痛みで身動きが取れなくなる。

 

『ビルド!』

 

…てあいつ味方ごとぶちかますつもり!?あ、そりゃそっか!召喚しただけだもんね!どっちにしろヤバい!

 

フルフルマッチブレーク!

 

フエッスルで取り出したビルドの武器、フルボトルバスターから青色のエネルギー弾が放たれ、ファントム諸共私を吹き飛ばす。

呼び出されたファントムは消滅して、私は変身が解除される。

 

「カハッ…!ケホッコホッ……」

 

マズい。久しぶりに血が止まらない。早く対処しないと意識が飛ぶ。

私はアトラがトドメを刺す前に、トランスチームガンを使って逃走する。

 

 

 

命からがら自分の部屋に転移した。

吐血はまだ止まらない。すぐに机の上にある薬と水を飲んでソファに横たわる。

 

「……随分と久しぶりじゃないの、この感覚。」

『暫く負け無しだったからな。』

 

ピリオドライドウォッチには秘められたリスクがある。

それは変身解除されると今までの負荷が一気にかけられるという点。

自分から解除した時には発動せず、強制解除に限って発動。

ピリオドの名の通り「ダメージを吸収、終止符を打つ」ことで通常なら変身者にかかる負荷は極端に少なくなる。が、解除されるとその「終止符」も解除され私を襲う。これに気付いてからは薬は必須になってしまった。薬に頼らない健康優良児でありたかったのに。

 

だけどまさかカイジンライドを使えるなんて知らなかった。

あのディエンドライバーは大樹から盗んだのかな?聞いてみようかしら…やめとこ、アイツとも出来るだけ関わりたくない。

 

ディエンドのカメンライドの性質上、同時召喚上限は3だろうけど、アイツ合わせて4人…いやアナザーライダー含めるともっといるわね。キツすぎる。

 

考え込んでいるとソウゴ君からメールが来た。

 

『ツクヨミがアナザーウィザードに眠らされた。』

 

 


 

 

痛む身体を抑えてクジゴジ堂に行くと、やっぱりというかソウゴ君とゲイツ君は険悪な雰囲気だった。帰りたい。

どうやら2人の間で意見が割れてる…元からか。ツクヨミちゃんがアナザーウィザードの手にかかった以上、直ぐにでも倒すべきと言うゲイツ君。アナザーウィザード・早瀬さんにも事情があるはずだから、まずはそれを解決すべきだと思っているソウゴ君。

 

まー、私的にはどっちでもいいけどね。

ただアナザービーストなんてものが生まれた以上、急いで対処しなくちゃとは思う。

 

「…2人に参考程度に教えとくけど、長山さん…アナザーウィザードに襲われてた人がアナザービーストになっちゃってるからね。」

「ビースト…?」

「仮面ライダービースト、別名・古の魔法使い。仮面ライダーウィザードと共に戦ったライダーだよ。その性質から考えると、アナザービーストはアナザーウィザードを倒そうとするわ。」

「…なら好都合だ。二体のアナザーライダーをぶつけて、残った方を倒す。」

「残った方がウィザードなら好都合ね。けどビーストなら裏目に出るよ。」

「何?」

「ビーストは常に飢えている。その空腹を満たす為に他の魔法使いやファントムが持つ魔力を喰らおうとする。アナザービーストがウィザードを倒した場合、パワーアップは避けられないよ。…それにアトラもいる。」

「アトラって?」

「君達を襲ったダークキバ。今はタイムジャッカーの方についてるみたいだけど。」

 

前にソウゴ君には警告したけど、アイツは相当強い。

あまりにも力に順応していて、キングや大牙なんかよりも扱いが上手い。

 

「それにウィザードとビーストのウォッチの目星もついてないし…」

「それなら既についている。」

「…マジで?」

「ああ、アナザーウィザードと戦っている時、木の影からこっちを見ていた男がいた。そいつのリュックにウォッチがぶら下がっていた。強引にでも奪いに行く。」

 

そう言い捨ててゲイツ君は出て行った。

私もあまり人のこと言えないけどおおよそライダーらしからぬ発言やめーや。

 

「で、改めて聞くけどソウゴ君はどうしたいの?」

「俺は…やっぱり皆救いたい。何もわからないまま倒したって解決にはならないと思う。どうしてタイムジャッカーと契約したのか、どうすればあの人達の心を救えるのか、それを考えて実行するのが俺の理想の王様だ!」

 

ブレないなー。正直私はあまり気乗りしない。

けれど彼がそうしたいと言うなら、手助けしてあげよう。

彼の考えは私のよく知る正義の為に戦ってきたライダーの心構えだから。

 

「…分かった。なら教えてあげる。あの2人の関係。」

 

私はソウゴ君に2人の魔法使いについて教えた。

ソウゴ君達が見に行ったマジックハウスの同僚であること。

ウィザードの方、早瀬さんがそこの支配人の香織さんに片思いしていること。

ビーストの方、長山さんが香織さんと既に婚約していること。

 

「早瀬さんが長山さんを襲ったのは、その事実に絶望したからだろうね。『香織さんの為にマジックハウスを存続させる』という純粋な香織さんへの思いでしか力を使ってない。」

「じゃあ次のターゲットは…」

「香織さんで確定だろうね。けど香織さんをアナザーウィザードから守ることを使命として生まれたアナザービーストが立ち塞がるからあの2人が戦うのも確定。決着が着く前に急いで行くよ。」

「けどウォッチは…」

「ゲイツ君に任せる。何だったらアナザーライダー達を一度倒して、ウォッチを持ってる人の記憶を一時的に元に戻す。」

 

戦兎や永夢先生、弦ちゃんや巧さん、今まで関わってきたレジェンド達は皆ライダーとしての記憶を失っていた。

それはアナザーライダーがオリジナルの歴史を乗っ取ったから。なら一度倒せば復活するまでの間は歴史は元に戻る。

その隙にゲイツ君にとってもらおう。

 

 


 

 

マジックハウス周辺を探していたらやはりそこにいた。

既にアナザーライダー同士が戦っている。

ウィザードは重力操作や火炎、水流などの魔法を駆使し、対するビーストは透明化、飛翔能力、タックルとあまり魔法使いらしい戦い方ではない気がする。しかし治癒能力持ち故か中々しぶとい。

 

と、悠長に眺めてる場合じゃなかった。

 

「いくよ、ソウゴ君。」

「うん!」

「「変身!」」

 

『『Rider Time!』』

『KAMEN RIDER ZI-O!』

KAMEN RIDER PERIOD!

 

私はビースト、ジオウはウィザードを相手する。

生まれてからそこまで時間が経ってないからか、戦闘力は高くない。ジカンサーベルでどんどんと押していく。

一気に決めようとした瞬間、透明になった。逃亡する気かな。

けど逃がすつもりもサラサラない。

 

MARIKA!

Armor Time!ソーダ!MARIKA!

 

私は桃型の女性ライダー、マリカのアーマーを装着する。

マリカアーマーの特性はその超感覚。

視力、聴力などが抜群に上がり、いくつかの音を同時に聴いてもそれぞれを識別できる。どこのペガサスフォームさんですか。

 

ジカンサーベルをボウガンモードに変えて、耳を澄ましながら武器を構える。

 

「……そこだ!」

 

Finish Time!MARIKA!バリバリブラスト!

 

姿を消しても音までは消しきれない。

ジカンサーベルから放たれた桃色の弓が隠れたアナザービーストを貫く。

これで少しだけ時間は作った。後はゲイツ君に…

 

『ビーストォ…』

 

は!?すぐ復活⁉︎

 

「アトラ…!ほんとしつこいな!」

「お互い様だろ。何考えてるかは知らねーが、そう簡単にやらせるかよ。変身。」

『ガブリ!』

 

私の苦労返せこのやろう。

と言いたいけど無意味なんだよ。

はぁ、もうやだやだ。

 

前回の反省を活かし、常に距離を取り、さらにジオウの方に引きつけさせないように矢で立ち回る。

アナザービーストは透明化が意味ないことを理解したのか、飛翔してからのダイブで攻め立てる。

出来れば撃ち落としちゃいたいけど、一瞬でもそっちに気を取られすぎると紋章ハメを避けきれない。

ダークキバを絶対に死角に入れさせてはならない。アイツと戦う上での最低条件だ。

まあ前回は肉壁のせいで死角作っちゃったんだけど。

 

薬を飲んだとは言え、やはり一度負けた直後に連戦はキツすぎる。

ゲイツ君、早くしてくれないと私は保たないよ?

 

「エミ君。」

 

突如、突進してきたアナザービーストが衝撃波を受けて吹き飛ぶ。

振り向くとウォズ君が立っていた。彼は私に黄色のウォッチを手渡す。

 

「ゲイツ君経由で仁藤攻介という人物から受け取った。使いたまえ。」

「仁藤さんが…ふふっ、マヨネーズダース単位で送っといてあげよ。あ、ついでに私とアイツら、他の場所に運んでくれる?」

「……君も大概、人使いが荒いね。」

 

軽く愚痴てから謎のマフラーで私達3人を包む。

視界が開けると今いたのとは別の場所、さっき戦った川にいた。

 

「なるほど?アナザービーストとアナザーウィザードを近づけるべきではないって知ってたか。」

「アンタがそんな捻りもクソもない手を打つわけないじゃない。」

『なかなか嫌な信頼だな。割とよく見るけど。」

 

「それじゃあお前はどんな手を見せてくれるんだ?まさか今手に入れたビーストウォッチを使う、だけなんてわけ無いよな?」

「焦らないでよ。すぐ分からせてあげるからさ。」

 

私はビーストウォッチを起動せず、別の白のウォッチを起動させる。

 

WISEMAN!

Armor Time!change!WISEMAN!

 

私の体に白基調のデザインの上にオレンジの宝石が散りばめられたアーマーが装着され、さらに正面から私の体を魔法陣が潜り抜けてアーマーの上から真っ白のローブが覆う。

他のアーマーとは一線を画すデザインのワイズマンアーマー。

その多様な魔法の力の一つを早速使う。

 

『デュープ ナウ』

 

発動したのは自分を複製する魔法。

そして新たに生まれたもう1人の私がビーストウォッチを起動させる。

 

BEAST!

Armor Time!Set Open!BEAST!

 

正面から全身を魔法陣が潜り抜けて、胸部に獅子の顔がつき肩にはカラフルなマントがついたビーストアーマーが装着される。

 

「成る程。」

「これで2対2、さぁて始めようか!」

 

ビーストの方の私はアナザービーストと戦う。

片手にジカンサーベルを持ち、アナザービーストが放った水流を飛ぶことで回避、そのまま上空から降下して斬りつける。

アナザービーストは振り向いてカメレオンの顔から舌を飛ばすが、振り向く前に透明化していた私を捉えられず、足下から発生した水飛沫をもろに受け、サーベルの乱撃を受けてしまう。

 

「そんな姿になってまで大切な人を守ろうとした心は、絶望しようとしなかった心はスゴイと思う。けどさっきのあなたは、周りの人を考えていなかった。ううん、それどころか香織さんの事も考えてなかった。」

「な…何を…」

「今まで早瀬さんはアナザーウィザードの力をあの人の為に使ってきた。そんな彼に香織さんは感謝していた!けど今のあなたはそんな事を考えようともしてない。それは香織さんを守る事にはならない、ただの自己満足。だからあなたが大切な人を絶望させる前に、私があなたを倒す!」

 

Finish Time!

 

ベルトを一回転させると同時に、どういうわけかマントがついた左肩とは逆の右肩についたスロットが回転し出す。なんなんだこの肩、と思ったら止まった。

出た目は……4?

 

Chimerais Time Impact!

 

私は勢いよくジャンプしてキックの体勢に入る。

するとその手前に巨大な魔法陣が現れて、必然的にそこを潜る。

通り抜けた瞬間、なんと私が4人になっていた。

4人の私は一斉にアナザービースト目掛けてキックを放った。

直撃を受けたアナザービーストは爆発し、ウォッチも砕けた。

 

 

 

 

一方、ワイズマンアーマーの私はツインセイバーモードのジカンサーベルでダークキバのザンバットソードと渡り合っていた。

分身を生んだことで大分身体は疲れるのだが、実はこのアーマー、ダキバ相手にかなり相性がいい。

テレポートの魔法を使うことでギリギリのタイミングで紋章を避けられるのだ。

 

『じゃあなんでさっき使わなかった?』

 

…100人以上いるライダーの中からどれが1番相性いいかって咄嗟に思いつく?出来なくはないけど中々難しいよ?私、作戦会議中に『そういえば』でようやく思いついたからね?

 

『…その……すまん。そうだな。』

 

テレポートを駆使してダークキバを翻弄する私。

だけどそろそろ見切られるかもしれない。

 

「…読めてきたぜ。これならどうだ?」

『W!』

 

発動したのはWのフエッスル。

今回はトリガーマグナムの召喚ではなく、自身の周囲に竜巻を発生させた。

姿が見えないし近寄れない!

竜巻が止むとすぐにザンバットソードで攻撃してくる。

これをギリギリジカンサーベルで押し返して、またもやテレポートを使い背後に移動する。

だが流石にアトラも読んでいたのだろう。後ろに手を向けて紋章を飛ばしてくる。

私の体を動かなくするほどの痛みが全身を襲う。

 

だがそれが命中する前に私は別の魔法を使った。

 

『エクスプロージョン ナウ』

 

周囲の魔力を圧縮して大爆発を生む魔法、エクスプロージョンを使いダークキバを吹き飛ばす。これで紋章発動に使っていた集中力を切らす。

避けるだけならテレポートでもいいけど決定的なダメージを与えるなら、肉を絶って骨を切るくらいの戦法が必要だ。

 

お互いにこれ以上の長期戦は良くないと考えて、必殺技の構えに入る。

 

Finish Time!Strike Time Impact!

『ウェイクアップ・2!』

 

白い魔法陣から魔力を右足に収束させた私の蹴りと、紋章から魔皇力を溜めたダークキバの蹴りが空中でぶつかり合う。

 

しばらくの鍔迫り合いの末にお互い弾かれる。

 

ダークキバはまだ変身解除になってないはず。今まで散々あの防御力を体験してきたから嫌でも想像がつく。

だから反撃の暇も与えずに、次の一撃を叩き込む!

 

Armor Time!Break Up!CHASER!

 

すかさず装着したのは、紫色で顔の半分が鉄格子みたいなので隠された魔進チェイサーアーマー。

そして全身からそのアーマーに秘められたエネルギーを放出する。

 

「グァッ…!?これは…重加速か!」

 

魔進チェイサーアーマーから放たれた重加速現象によって私以外のものの動きがスローになる。

ダークキバはフエッスル、間違いなくドライブのを取り出そうとしているが当然そんなことはさせない。

 

Finish Time!CHASER!ユラユラスラスト!

 

ジカンサーベルサーベルモードにライドウォッチをセットし、刃に紫色のオーラを纏わせる。

勢いよく振るった死神の裁きの一閃がダークキバを切り裂く。

 

さすがに耐えきれなかったようで(これで耐えられてたらもう終わってた。)、アトラは変身解除に至った。

 

「クク…しばらくの間にまた腕を上げたな。」

「アンタに褒められても嬉しくない。」

「だろうな。ここは引こう。また会おうじゃないか。」

 

そう言ってアトラは灰色のオーロラを出して、去っていった。

 

私は変身解除をしてその場に仰向けになった。

 

 

「……づっがれた〜〜〜!」

 

 

 

 

 

 




今回で一時的に活動を休止します。

詳細は後で活動報告の方に書きますので。

投稿再開は来年3月頃になると思います。


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欲望まみれのking/2010

お待たせぇぇぇぇぇ!!!!

実に5か月ぶりの投稿です。
だいぶね、受験がね、落ち着いてきたのでね、ゆっくりと書き出していこうかなぁと思ってます。
5か月の休載期間でピリオドはだいぶ方向性は決まってきたので、後は間間の話を敷き詰めていけばという感じです。

あ、コラボの申請はいつでも待ってます!


アナザーウィザードの件から数日

 

どうしようかねぇ…この陣営。

タイムジャッカー側にアトラがいるのは本当に嫌なんだよなぁ、単純に強くて面倒くさい。

あの2人を鍛えるっていう方針の方がいいかなぁ。

 

『ってもあいつら、単純な個人個人のステータスも手数でも負けてるだろ。鍛えるにしたって基本スペックが高過ぎる相手なんだから、装備拡充も捨て置けないだろう。』

 

そうなんだよね…。かと言ってクソ強い装備だしても扱えなきゃ無意味だし。

ウォッチを集める過程で育成ができるならしたいけど、ライダーとしての記憶が消えるんだからそれもできないし。

 

『まぁ、取り敢えず情報収集でもしたらどうだ?』

 

そんなさー、2、3日程度の感覚でさー、ぽんぽん怪人だされても困るんじゃないの、生産力?

テレビポチっとな。

 

『ーーここで速報です。本日、檀ファウンデーション社長、壇黎斗氏が日本国からの独立を宣言しました。現場からお送りいたします。』

 

 

「ブーーーーッッ!!」

 

『うわっ、汚っ。』

 

やべっ、思わずコーヒー吹いちゃった。

 

 

『檀黎斗という名はもう捨てた…。今の私は……壇黎斗王だぁぁぁぁ!!!!ヴェァァァァァ‼︎‼︎』

 

うーわ、本当にゲンムのヤベーヤツじゃん。

なんでそんなキリシタン大名みたいな格好してんの、あの人。

 

あ、なんか神(笑)…じゃないな、王(笑)に文句言った人がヤミーに変えられた。

 

はーん、アナザーオーズかぁ。

 

『エグゼイドの歴史が無くなった以上、ゲンムのしての力どころかガシャットの開発すらできないからな。そこんところの才能が開花しなかったんじゃないか?』

 

そうね、そこを突かれてタイムジャッカーと契約ってとこかしら。しかもあの人、ああいう誘惑っていうか、欲望に忠実だもんね。

ていうか、檀ファウンデーションって比奈ちゃんの勤め先だよね?早く行かないとまずいんじゃないの!

 

『……あの女の怪力なら、大丈夫じゃないか?』

 

……私もそれちょっぴり思ったけど、でも放置する訳には行かないし!

 

 

 

 


 

 

 

檀ファウンデーションという名のお城に潜入!

案外警備はザルでした!

 

と思ってたら…

 

「後藤さん!?」

「エミちゃん!?どうしてここに?」

「比奈ちゃんがここに勤めてるんです。今朝のニュース見てから電話も繋がらなくて心配で…、後藤さんは?」

「あの檀黎斗王とかいう奴に火野議員が人質として捕われている。だから俺が救出しに来た。」

「なるほど…取り敢えずここは協力して……ッ!」

 

背後に気配を感じて振り返ると、建物の陰からアナザーライダーが現れた。

U字型のひび割れたバイザーに全身の至る所に付着している緑色の球体、左胸には『BIRTH』の文字。

 

「アナザーバース…!後藤さん下がってて!」

 

PERIOD!

 

「変身!」

 

Rider Time!KAMEN RIDER PERIOD!

 

ピリオドに変身した私はアナザーバースに殴りかかる。

それを右手でガードされるが、すぐに回し蹴りで空いた右を蹴る。さらに連続蹴りを放つがアナザーバースは何故か後手、というよりかは守りに回っている。

 

「…攻めてこないならどんどんいくけど?」

 

SASWORD!

Armor Time!Change!Scorpion!SASWORD!

 

私が纏うのは右腕に紫色鋭い長刀、サソードヤイバー・Zが着いたサソリを模したサソードアーマー。

それに合わせてアナザーバースもベルトと思わしき部分のクリップを回し、右腕をドリルに変形させる。

ピリオドの装甲を揚ろうとするドリルと、バースの体を蝕もうとする毒を滴らせる刃がぶつかり合う。

端から見れば私の方が優勢だが、攻めてこない敵の相手をするのは不気味なものね。

長刀がドリルを払い除け腹部を切り裂こうとした瞬間、アナザーバースの背中に翼が生える…いや、展開される。

飛行することで高さの利を得たアナザーバースがドリルアームを向けて突っ込んで来るその瞬間、

 

フリーズホーク!冷ヤシタカッタカー!

 

突然来た水色のタカ型のロボ(カンドロイド?)が冷気を放ってアナザーバースを攻撃する。

アナザーバースがロボを振り払おうとしている隙に、

 

ジカンサーベル!ボ・ボ・ボウガン!

Finish Time!DRAKE!バリバリブラスト!

 

「はっ!」

 

ジカンサーベル・ボウガンモードから水色のエネルギー弾を放ち、アナザーバースを墜落させる。

しかし変身解除はされず、アナザーバースは脚をキャタピラに変形させて逃走する。

 

「エミちゃん!今のは…?」

「恐らく檀黎斗王の護衛だと思います、…っと?」

 

さっきのタカロボが何かを私の手元に落として、ウォッチになった。そういう仕組みなのね。

落としてきたのは……バッタのカンドロイド?

 

『確か通信機能のやつだったか?』

 

そうよ。しかし一体どこと…

 

「もしもし?」

「この声…もしかしてエミさん?」

「ツクヨミちゃん!君たちも檀ファウンデーションの中にいるの?」

 

通信先はゲイツ君とツクヨミちゃん。

さっきまでアナザーオーズに変身した檀黎斗王と戦ってたが、突如現れた(またか)タカウォッチロボに攻撃を受けてキレてどっか行っちゃったらしい。ちなみにソウゴ君は王を自称するあの人を追いかけて逸れたとのこと。

そして…

 

「そのウォッチは仮面ライダーゲンムね。」

「ゲンム?」

「ええ、もともと檀黎斗はエグゼイドの時代のライダー…いや、エグゼイドの生みの親なの。」

「ヤツには2016と書いてあった。オーズのウォッチではないが、その時代でこの力を持っていたのなら倒せるはずだ。」

 

そう言って二人は2016年にタイムジャンプしてった。

けどそんな上手くいくものかしらね?

 

『運良くオーズを倒せても、バースの方は分からんからな。』

 

一番はそこなんだよね…。

さっきの戦い、明らかに戦意は感じなかった。

アナザーウィザードも初めはそうだったから、また檀黎斗辺りに地雷踏ませて暴走とかやらせるつもりかな?

 

「まあ考えても仕方ないか。取り敢えず比奈ちゃんと映司さん探しましょう、後藤さん。」

「そうだな。虱潰しに行くか。」

 

 

 

 

数分後

 

 

 

 

天守閣にて

 

「ん?貴様ら一体何者だ、何処から入ってきた!?」

「正面から、ヤミーを倒して。」

「ナニィ⁉︎使えない駒どもめ!」

 

「「エミさん!」」

「やっほー比奈ちゃん、心配だから助けに来たよ!てかソウゴ君は何でそっち側にいるのよ。」

「王様の見学!」

「えぇ…」

「檀黎斗王!火野議員を何処に幽閉した!」

「ってかさ、アンタはゲーム製作の才能はとんでもなく凄いんだからさ、わざわざこんな事しなくてもよくない?」

「…何ィ?」

「私の知る檀黎斗っていう人間はゲームクリエイターとしては神といっても差し支えない人間だったんだけど」

 

まあ人格はクソっちゃクソだけどさ。

 

「…そうだ、私には神の才能があるのだ!だが父は愚かにも私の才能に気づかないで過去作のリメイクなんてものを任せてきた!」

「そりゃ人間ならスランプくらいあるでしょ。同じ社内の父親が息子の才能に気づかない訳ないから、期待されてるんだって。それにその過去作、『マイティアクションX』に『タドルクエスト』、『バンバンシューティング』、そして『爆速バイク』。どれもアンタが作ってヒットしたゲームじゃない。面白かったわよ?」

 

まあ人格はクソなんだけどね?(2回目)

すーぐこの人は時代を追い越しちゃうんだから。

 

 

「…ふふふ、へはははははは!!気に入った、気に入ったぞ!!私の才能を理解でき、それでなお私に歯向かおうとするその心意気!貴様を王の妃にしてやろう!!」

 

 

 

「…………は?」

 

「「えええええぇぇぇぇぇ!!!!??」」

 

え、ちょ、えぇ…(困惑)

やだぁ……普通に顔がいい分中身が残念すぎるし…

 

 

『プッ……クク……良かったじゃないか…エミ……クク…モテ期だぞ……クハハハ!!』

 

エボルトォォォォ!!!!

誰がこんなモテ期望んだって、あぁ!?

 

「ざけんな願い下げよ。」

 

PERIOD!

 

「変身!」

 

Rider Time!KAMEN RIDER PERIOD!

 

浅倉じゃないけどムカつくからここで一度倒す。

 

「ほう、王自らが相手をしてやろう。」

『オーズ…』

「ブゥン!」

 

檀黎斗王はアナザーオーズに変身し、変身と同時に取り出した私のジカンサーベルを両手の爪で弾き返す。だけどそれは問題ない。弾き返される瞬間にジカンサーベルを握った手を放し、アナザーオーズの懐に潜り込みパンチを見舞って天守閣から叩き落とす。

 

「後藤さん、比奈ちゃんをお願いします!比奈ちゃん、後藤さんを映司さんが捕まってるところまで連れてってあげて!」

 

それだけ言い残して私も飛び降りる。

 

「王を地へ落とすとは、無礼者がァ!」

「うっさいわ、情緒不安定か!」

 

LEANGLE!

Armor Time!Open Up!LEANGLE!

 

着地と同時に私はレンゲルアーマーにチェンジする。

アナザーオーズの爪にはリーチがあるが、それをギリギリで交わしつつキックとパンチで攻撃する。

 

「フゥ!!」

 

バッタの脚の力で跳躍するアナザーオーズ。

そこから強烈な蹴りを繰り出すが、

 

GEL

SCREW

 

「ゲルジェリーフィッシュ」のカード効果で液状化することでこれを回避、さらに着地してくるタイミングで『スクリューモール』の効果で威力がアップしたパンチで殴る。

が、ヒットする直前にアナザーオーズの胸のサークルが光り、両腕が虎の爪からゴリラのような豪腕に変化する。

お互いに反動で弾かれるが、アナザーオーズはバッタ脚をタコの触手に変化させて私を縛りあげる。

 

「フハハハ、とったぁ!」

「甘いわよ!」

 

REMOTE

 

すかさず「リモートテイピア」の効果を使用して、スキッドアンデッドとポーラーベアアンデッドを召喚する。

ポーラーベアアンデッドが冷気で触手を凍らせて砕き、今度は逆にスキッドアンデッドがアナザーオーズを縛りあげる。

 

「チャンス!……きゃっ!?」

 

だが後ろから何か攻撃を受ける。

配下のヤミーかと思いきや、現れたのはまたもやアナザーバース。

 

「こんなタイミングで…最悪ね。」

「ヘァァ、また(・・)貴様かァ!」

「は?…また?」

 

アナザーオーズの言葉に疑問を持つも、その思考はアナザーバースの攻撃によって中断される。

私と二体のアンデッドを押し除けてドリルアームでアナザーバースはアナザーオーズに攻撃をしだした。

 

「やっぱ配下じゃない感じ?」

『そうらしいな、援護するのか?』

「そうしましょうか!」

 

アナザーオーズをリンチにしようと駆け出す、が何とドリルアームでまたもや払い除けられる。

 

「痛っ!ちょ、えぇ?」

『思ったより面倒くさいやつだな、コイツ。』

「なーによ、せっかく手助けしてあげようって思ったのに!もういい、両方倒す!」

 

まずは私がアナザーバースの周囲にゲル化して拘束し、その隙にアンデッド達にアナザーオーズを相手してもらう。

ここでアナザーバースがやっと私を敵と認識したらしく、左腕をショベルアームに変えてゲル化した私をかき集めようとする。

ゲル化を解除しつつ少し距離を取りながら戦いたいのだが、ジカンサーベルを上に置いてきてしまったので中々どうしようもない。

アーマーチェンジすればいいかもしれないが、そしたら『リモートテイピア』の効果も無くなってしまう。

いや、まじでどうしよう。

 

フリーズホーク!冷ヤシタカッタッカ〜!

 

ナイス、タカちゃん!

困ってた時に助けに来てくれるタカちゃんまじ優秀。

冷気で怯んでる今のうちに!

 

Finish Time!Blizzard Time Impact!

 

「ハァァ!」

 

冷気を纏わせた上段蹴りがアナザーバースにヒットする。

さあ、流石に変身解除はされるでしょ。

その顔見せてみろや……って。

 

「嘘でしょ…まさか貴方が……『檀正宗』。」

 

 




レンゲルアーマー/2004

仮面ライダーレンゲルの力を宿したアーマー
本来未所持の予定だったが作者の都合でギャレンウォッチと合わせて所持済みになった。
両肩にはブレイドアーマーと同じラウズカードが刺さっている。
他のブレイド系アーマーより金が目立つ。
ラウザーを介さずにクローバースートのラウズカードを発動できる。
最大の強みはやはりアンデッドを召喚できるリモートテイピアだが、他にも煙幕や毒、ゲル化と敵へのデパフが優秀。


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メダルと親子と王様の手/2010

なんやしばらく書かなくなるとモチベーションも上がらなくなるもんなんやなぁって。

しかも今更ジオウとかwwwwって気持ちになるわ。

そしてやっぱり一人称視点諦めマン


アナザーバースの変身者は檀正宗だった。

 

あの後例の如くアトラに邪魔されて逃げられた。

そして檀正宗は世間では故人という事になっていた。

 

「檀黎斗は父に才能を認められなかったって言っていた…だからアナザーオーズの力を得て父・正宗を殺した…」

『筋はそれで通るな…が、だとすると檀正宗はいつアナザーバースになった?』

「……どういうこと?」

『アナザーオーズは2010年に生まれた…これは確定と考えていいだろう。』

「ゲイツ君達は無駄足になったってわけね。」

『いや、そうとも言えない。アナザーオーズは2016年に檀正宗を殺害した。そういう点ではあの年はターニングポイントだからな。問題はここからだ。檀正宗は2010年と2016年、どっちで生まれた?』

 

……そうか、まだこれは、これだけは断定できない。

普通に考えれば2010年生まれ。だけどここで檀正宗が乗るメリットが無い。可能性は完全に否定しきれないけど、この時期は会社の経営が悪いとかいうことはない。それにアトラの性格上、ギリギリの駆け引きを仕掛けるはず…。

なら2016年は?これもまた肯定できない。なぜならバースに生命維持の機能はないはずだから。いくら和訳で『誕生』だとしても『再生』のニュアンスは無い。ならどうやって?

 

「仕方ない、本人に聞きに行きましょう。」

 

 

 


 

 

一方その頃、檀黎斗城。

 

比奈の案内のもと、後藤は火野映司の救出に成功した。

すぐに脱出を提案する後藤だが、映司は檀黎斗王を止めるためにここに残ると言い、説得は不可能と捉えた後藤もまた残ることになる。

 

3人は天守閣に向かうと予想通り檀黎斗王が待ち構えていた。

隣にはソウゴもいる。

暴虐を止めようと訴える映司と独裁を変えようとしない檀黎斗王。

平行線となっている話に一石を投じたのはソウゴだ。

 

「ねぇ王様。王様はどうやって国を統治するの?」

「むろん私の偉大なる力で全てを治める!何人たりとも王に歯向かうことは許されない!」

「ふぅん…じゃあ議員さんは?」

「え?…俺は王様になるつもりなんてないよ。ただ多くの人と手を繋いで救いたい、そのために議員になったんだ。」

「ヴェハハハハ!人と手を繋ぐだと!?ただの人民が王である私とその汚らしい手を繋ぐなど許されん!」

「…もういいよ、王様。あんたのやり方ってすごく嫌な感じ。そうなったらダメなんだって分かった。」

 

自分を否定する言葉、裏切り。ソウゴの発言に檀黎斗王は激昂しアナザーオーズに変身する。

ソウゴもウォッチを取り変身しようとするが、そうはいかなかった。

アナザーオーズはその爪でソウゴの手を弾いた。幸い腕に深い傷はできなかったが、ウォッチは転がってしまう。

取りに行こうとするソウゴだが、その隙をアナザーオーズが見逃すはずがなく自己を正当化するかのように踏みつけようとする。

しかし同じくソウゴのミスを見逃さなかった男がもう一人。

 

「伏せろ!」

 

後藤の一言でソウゴは頭を伏せる。後藤が撃った弾はソウゴの髪をかすってアナザーオーズの眼に命中する。

いくらアナザーライダーに一般兵器が大したダメージが与えられなくても、眼に当たればたまったものではない。

 

アナザーオーズが怯んでいるうちにソウゴを介抱しにいく後藤。

だがアナザーオーズは頭部をクワガタのような顎がついた形に変形させる。

頭頂部に緑色の光が集まり、ビリビリといった音を鳴らす。

まずいと思う後藤。その時、

 

「しゃがんでください!」

 

今度は比奈が声を上げる。とっさに身を伏せる後藤。その頭上を長机が飛んで行った。

長机はアナザーオーズの頭に当たり、アナザーオーズごと天守閣から落ちていった。

 

「「「え?」」」

「私、少しだけ力持ちなんです。」

 

ソウゴ、映司、後藤の3人はポカンとする。

皆少しではないだろと思ったが、そこは流石に心に留めておくことにした。

 

ウォッチを回収し下に向かうソウゴを映司が呼び止める。

 

「君、王様になりたいの?」

「うーん、なりたいっていうか、生まれた時から王様になる気がしてた。」

「そっか。ならこれを君に託す。それと王様になる為のアドバイス。王様でも一人じゃできないことだってある。でも誰かと一緒なら、みんなと手を繋げれば出来ないことでも出来るようになる。」

「ありがとう。行ってくる!」

「待て。」

 

映司からオーズとタジャドルコンボのウォッチを託されたソウゴを呼び止めたのは後藤だ。

彼もまたウォッチを渡す。バースのウォッチだった。

 

「俺は火野議員の信じた君を信じる。エミちゃんに渡してくれ。」

「わかった、任せて!」

 

 

 

 

長机と共に落下するアナザーオーズ。

その姿を彼を仕留めようとするアナザーバースと、アナザーバースが現れるだろうと予想したエミが捉えた。

 

アナザーオーズとの三つ巴になる前にエミとアナザーバースが鉢合わせる。

 

「これは僥倖ね。あなたには聞きたいことがあるからさ。変身!」

RIDER TIME!KAMEN RIDER PERIOD!

 

ピリオドに変身したエミはさらにもう一つのウォッチを取り出す。

 

「折角なんだから、これも追加ね!」

CRONUS!

ARMOR TIME!バグルアップ!CRONUS!

 

ピリオドに黒のラインに深い緑色の装甲、クロノスアーマーが装着させる。

右腕にはバグヴァイザーツヴァイが装着され、左肩には仮面ライダークロニクルガシャットを模した物体が刺さっている。

 

「アナザーバースは、絶版よ!」

 

アナザーバースのドリルアームとバグヴァイザーツヴァイ・チェーンソーモードがぶつかり合い火花を散らす。

同じ削るタイプの武器ゆえ拮抗するが、アナザーバースはカッターウイングを展開し後ろに飛ぶ。

力をかけていたピリオドはバランスを崩し、前のめりになる。

それを見計らいアナザーバースは急接近するが、ここまでを読んでいたピリオドはバグヴァイザーツヴァイをガンモードに変形させて連射する。

思わぬ攻撃に撃ち落とされるアナザーバース。

一方のピリオドはまるで余裕かのように悠然と歩いてくる。

アナザーバースは胸部をキャノン砲に変形させエネルギーを貯めるが、

 

PAUSE

 

その音声と共にピリオド以外の全ての時が止まる。

 

「審判の時は厳粛でなければいけないのよ。」

 

FINISH TIME!絶版 TIME IMPACT!

 

無防備なアナザーバースの背後から強烈な回し蹴りを放つと同時に、時が動き出す。

もちろんアナザーバースはなす術もなく吹き飛ばされ、変身が解除される。

エミも変身を解除し、檀正宗に詰め寄る。

 

「さてと、檀正宗前社長。あなたには色々聞きたいことがあるんだけど、いいかな?」

「うっ……君は…?」

「あなたの息子の暴走を止めようとしている者って認識でいいわ。」

「黎斗を…?そうか…君もか…」

 

檀正宗はポツポツと今まで起こったことを話し始めた。

2010年にスランプの黎斗に過去作のリメイクを言い渡したこと。

2016年に異業の怪人・アナザーオーズに殺されかけたこと。

そしてそこから今に至るまでの記憶がないこと。

 

「…なるほど、アナザーバースになったのはやっぱ2016年なのね。」

「ああ、私はそのアナザーライダーとやらになってから、ただ黎斗を私の手で絶版にするという事しか考えられなかった。他に何も考えることができなかった。」

「あなたにこのウォッチを渡したやつの名前は?」

「確か……タイムジャッカーのアトラと名乗っていたな。2010年に私の前に現れて『6年後にあんたの息子があんたを殺す。止めたいならこれを使いな。』と言っていたよ。」

「え……2010年?2016年じゃなくて?」

「ああ、渡されたのはね。だが私は馬鹿馬鹿しいと思って受け取らなかった。結局現実になったがね。」

「わかった、ありがとうございます。後は私に任せてください。檀黎斗も過去のあなたも私が止めます。」

「……ああ、君に託そう。」

 

タイムマジーンに乗り込もうとしたエミだが、突如思い出したかのように息も絶え絶えになっている檀正宗に問いかける。

 

「一つ聞き忘れてたんですけど、あなたは黎斗さんのクリエイターとしての才能をどう思ってますか?」

「……黎斗は…天才的な才能を持っている…あの時にはまだ何かが足りなかった…それさえ分かれば…比喩なしに神の才能を持っていただろう…」

「……ふふ、やっぱりあの人の親なんですね。」

 

アナザーウォッチに残された力が消え、息を引き取った檀正宗を後にしてエミは今度こそタイムマジーンに乗り込んだ。

 

 

 


 

 

 

2010年

ある日の街路

檀黎斗がウールと契約しアナザーオーズになった一方で、檀正宗もまたアトラに契約を持ちかけられていた。

そこにエミが割り込む。

 

「そこまでよ、アトラ!」

「おぉっと、バレちゃったか。なら仕方ねぇ、強硬手段でいくか。」

 

そう言って嘆息するとアトラはアナザーウォッチを檀正宗に無理矢理埋め込む。

苦しそうな声を上げると正宗はアナザーバースに変身する。

 

「初回サービスだ。ありがたく受け取りな。」

『カイジンライド ピラニアヤミー』

 

さらにアトラはディエンドライバーにカードを装填し、無数のピラニアヤミーを召喚する。

すると、ヤミー達がその形を崩しセルメダルに変わっていき、アナザーバースに取り込まれていく。

 

「なるほどね、セルメダルをエネルギーとして瀕死の身体を動かしてたってわけね。」

「そゆこと。じゃ後はがんばれ。」

 

何処かへと去っていくアトラとは逆方向に理性を失ったアナザーバースは駆け出す。

 

「未来のあなたと約束したから、倒させてもらうよ。変身!」

RIDER TIME!KAMEN RIDER PERIOD!

 

「それとこれ!」

 

第二のウォッチを取り出して使おうとするエミ。しかし

 

 

 

カスッ

 

 

 

 

『……お前、まだウォッチ持ってないだろ。』

「あ″っ」

 

 

 

 

「しまったぁぁぁぁぁ!?」

 

パニクるピリオドをまるで気にせずドリルアームで攻撃するアナザーバース。

それを間一髪でピリオドはかわすが、一度動揺してしまい防戦一方になってしまう。

 

 

「あああどうしよう!一度過去に戻る?そんで後藤さんに貰う?いやでもここでアナザーバース放っておいたら未来にも影響でるよね!?」

「エミさん!」

 

焦るピリオドに声をかけたのはアナザーオーズを倒しに来たソウゴだった。同時にバースのウォッチもパスする。

 

「ソウゴ君!ってこれどこで!?」

「後藤さんって人から、エミさんに渡してって!」

「マジか、ありがとう!ここから反撃よ!」

 

BIRTH!

ARMOR TIME!BIRTH!

 

ピリオドの周囲に緑色の球体が十数個現れ、肩や腕、胸に付くとアーマーを展開する。全てのパーツが完成すると最後にバイザーに『BIRTH』の文字が付く。

 

「さぁて、ここが稼ぎどきね!」

DRILL ARM

 

右腕をドリルアームへと変形させるとピリオドは迫りくるアナザーバースのドリルを躱して、右肩の球体を削り取る。

球体が完全に破壊されるとアナザーバースのドリルアームがセルメダルとなって崩れ落ちる。

 

「今度はこれ!」

CRANE ARM

 

ピリオドはドリルアームを解除して、左腕をクレーンアームにしてアナザーバースを縛り上げる。

そのまま勢いよく振り回して近くの壁にぶつける。

この衝撃でアナザーバースの背中の球体が破壊され、カッターウイングの展開が不可能となった。

 

「さーらーに!」

CATERPILLAR LEG

 

クレーンアームを解除すると同時にピリオドは両足をキャタピラレッグに変形させる。

ジカンサーベル・ボウガンモードを手にしながらアナザーバースの周囲を走り回り、ボウガンを連射する。

対してアナザーバースはブレストキャノンを撃とうとするが、照準が定まらず一方的に攻撃を受けて、ついに左腕の球体とブレストキャノンも破壊される。

 

「さて、これで終わりよ!」

BREST CANON

FINISH TIME!SELL TIME IMPACT!

「ブレストキャノン・シュート!」

 

胸部のブレストキャノンを展開し、動けないアナザーバースめがけてピリオドはレーザーを放つ。

避けることも耐えることも叶わず、アナザーバースは爆発して檀正宗の姿に戻る。

 

 

 

ピリオドから元の姿に戻るとエミは檀黎斗を探しにいく。

黎斗は割とすぐ近くにいた。

どうやら既にジオウに倒されたようで気を失っている。

 

「…まっ、頼まれたことくらいはやっときますか。」

 

独り言を呟くとエミは手帳のページを一枚破き、あることを書いて黎斗の手に握らせる。

 

『あなたのデスクの中にある少年のファンレター、それがあなたの才能を神の域まで引き上げるだろう。』

 

 

 

 


 

 

2018年

 

「『檀黎斗氏、父の会社・檀ファウンデーションから独立し幻夢コーポレーションを設立』……やっぱりあなたの眼は間違ってなかったよ、正宗さん。」

 

 

 

 




バースアーマー/2010年

仮面ライダーバースの力を宿したアーマー。
両腕、胸部、両足、背中他各関節に接着している球体がアーマーを展開する。
各球体はそれぞれ変身者の意思に応じてドリル、ショベル、キャタピラ、クレーン、カッター、キャノン砲に変化する。
だから本家では不可能だった「ドリルレッグ」や「カッターアーム」も理論上可能。
また各球体を身体から分離・独自に再合体させることでCrows・サソリを起動されられる。ただこの時はアーマーチェンジも出来ないので、アーマータイム時より本体の防御力は落ちる。


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衝撃!主君が二人!?/2013

強者ならヘルヘイムの森で5年間サバイバルくらい余裕。
強者の中の人なら一週間足らずで全身複雑骨折。


「ふざけんなぁぁぁぁ!!!」

 

2013年、一人の男が吠えていた。

彼の名はアスラ。沢芽市で活動するダンスユニット・チームバロンのメンバー『だった』。

チームリーダーの座を狙って他のメンバーを懐柔しようとした結果、リーダーである駆紋戒斗と副リーダーのザックにバレて追放されたのだ。

 

自身のプライドを傷つけられた彼の前に一人の男-アトラ-が現れる。

 

「随分な様子だなぁ、お前。」

 

アスラは自分のことを鼻で笑う男を睨むが、その男は特段気にせず懐からあるものを取り出す。

 

「これには凄まじい力がある。お前を追放した駆紋戒斗たちを始末できるほどにな。ただ今までのより扱いは難しいが…使うか?」

「何でもいい!そいつを俺にくれ!」

 

アトラの忠告など耳に入らない。ただ駆紋戒斗を消せるなら。

もっともアトラはこいつが望もうが望むまいがやることは変わらなかった。

 

「それじゃあ」

『黒影ェ…』

 

アナザーウォッチをアスラの身体に埋め込む。

その力が解放され、アスラの身体は真っ黒な足柄の落ち武者のような姿、槍を持ったアナザー黒影になる。

 

自分の変化に困惑するもアスラは歓喜した。

しかしすぐに異変が生じる。アナザー黒影の身体に再び黒いオーラが発生し、胸部からツタ植物が生え始めて全身を覆い、

 

『鎧武ゥ…』

 

やがて全身のツタが黒澄んだ橙色の液体と共に弾けとんだ。

その姿はアナザー黒影のものよりランクが上がった、しかしそれでもやはり落ち武者の印象を与える姿、槍も刀に変わった、アナザー鎧武になる。

 

アナザー黒影からアナザー鎧武への変化を見て、アトラはほくそえむ。

 

「いいね、予想以上に早い成長じゃないか。」

 

 


 

 

 

「さぁ!さっさと正体を現しなさい!このワーム!」

「だから何痛い痛い痛い!!」

 

2018年、クジゴジ堂内では混乱が起きていた。

 

時計の修理を依頼しに来たエミはここに来る前にソウゴと出くわした。

彼はクジゴジ堂から出て行ったゲイツを探しているところで、「見かけたら連絡する。」とだけ伝えた。

しかしクジゴジ堂に着くと先程会ったはずのソウゴがツクヨミといる。

しかもツクヨミもソウゴがゲイツを探しに行くといったのに、すぐに戻って来てアナザーライダーの情報を掴んだとか言う。

 

故にエミは目の前のソウゴをソウゴに擬態した怪人、きっとワームだと疑い頬を引っ張っていた。

 

「あくまでも違うというなら、証拠は?」

「証拠もなにも俺はソウゴだし…」

「ちっ、話にならないわね。このまま殺すか。」

 

デルタフォンを向けたエミにソウゴは焦り、必死に弁明する。

 

「ちょちょちょ待ってエミさん、本当に違うから!」

「証拠もない、服装も違う、これでよく騙せると思ったわね。」

「とりあえず待って!まずはアナザーライダーの方!」

「はっ!それこそ私たちを罠にはめる魂胆でしょ?」

「だーかーら!」

「違うならそのアナザーライダーの名前、関係者を言ってみなさい。」

「えぇ…、名前はアナザー鎧武、契約者はアスラって人で有名なダンスチーム・チームバロンの現リーダー、襲う相手もチームバロンのメンバー。今度チームバロンのイベントがあってそのリハーサル会場にきっと現れるはず。」

「…ここまではっきり言うと、余計怪しいね。」

 

もっともアナザーライダーの情報が今の今まで全く入ってこなかった以上、行ってみる価値はある。

 

「怪しい素振りを見せたら殺すから。」

「違うって言ってるのに…」

 

 

 


 

 

 

ソウゴの予言通り、現場にはアナザー鎧武がいた。

エミ達が到着して最初に見たのは、アナザー鎧武がジッパーのように空間を開いてゲイツを放り込む光景だった。

 

「あのアナザーライダー、クラックを開けるのね…」

「クラック?」

「鎧武の時代の怪物、インベスが生息する別次元とこの世界を繋ぐゲートよ。」

 

ツクヨミの質問にエミが答える。

エミは変身しようとするが何故かソウゴは何もせず、アナザー鎧武も再びクラックを開き、ヘルヘイムの森に消えて行った。

 

その後もソウゴの不審な行動は続いた。

何故か次にすべきことを知り、何故か鎧武のライドウォッチを所持している。怪我人を病院に連れて行くと言って二人の疑念の眼から逃げたソウゴ。

しかしエミとツクヨミがクジゴジ堂に帰ってくるとすでにソウゴがいた。

エミがクジゴジ堂の外で会ったときの服装のソウゴは、やはりアナザー鎧武のこともゲイツのことも知らず、もう一度探してくると言って出て行った。

と思ったらすぐに二人目のソウゴが戻ってきて、次の出没場所を言ってきた。

二人が言及しようとしてもソウゴは何も応えずにまた出て行き、再び別のソウゴが入ってくる。

 

疑惑が限界まで高まった二人は今来たソウゴを拘束し、先のソウゴが言ったライブステージに連行していった。

何が狙いか分からなくても、もう一人のソウゴもきっと来る。

そこでどちらが本物か確かめればいい。

 

アナザー鎧武のことが全く分かってないソウゴも二人に強制され、会場の最前列に行きジオウに変身する。

ジオウを敵と認識したアスラもまたアナザー鎧武へ変身する。

しかしそれだけではない。

アスラの背後に控えていた二人のチームメンバーがアナザー黒影に変身したのだ。

ヒーローと怪人の出現、観客達も残りのダンサー達も蜘蛛の子を散らすようにステージから逃げる流れに逆らって、エミも変身する。

 

「手下二人は私がやる!ソウゴ君はアナザー鎧武を!」

「わかった!」

 

アナザー鎧武の刀をジオウはジカンギレードで受け止める。

しかしステージ上から攻撃を仕掛けてきたアナザー鎧武の刀には同じ高さでの攻撃より重く、ジオウは押され気味となる。

さらに隙だらけの横からアナザー黒影達が槍を突き出す。

ピリオドは右側のアナザー黒影をボウガンモードで手元を撃ち、素早くジカンサーベルをツインセイバーモードに変えてもう一人のアナザー黒影を右へと薙ぐ。

二体をジオウ達から引き離すように戦うピリオド。

彼女は戦闘中にアナザー黒影達の力量を図る。

 

(元となった黒影がそこまで強くないからね…あまり手はかからない…というより二体いるってことは黒影トルーパーの方が正しいのかしら?もっといたりしないわよね、これ?)

『仮にいたとしたらアナザー鎧武を倒さない限り増殖は止まらないんじゃないか?』

(やっぱそうだよねぇ…)

 

脳内で数の多さを想定してため息をつきながらもアナザー黒影達を軽くあしらい、ジカンサーベルにウォッチを装填する。

 

『FINISH TIME!KUROKAGE!スワスワリッパー!』

 

ジカンサーベルの剣先に黒いエネルギーが収束し、ピリオドはそれを片方のアナザー黒影に投擲する。

投擲されたツインセイバーはアナザー黒影には命中せず、彼の足元に突き刺さる。

だが直接的な命中がピリオドの狙いではない。

ツインセイバーはアナザー黒影の影をその場に縫い付けていた。

身動きができないアナザー黒影に接近してパンチのラッシュを喰らわせ、最後にツインセイバーを引き抜いて下から斬りあげる。

 

一切の抵抗ができなかったアナザー黒影は爆散、元の姿に戻る。

そちらには目もくれず、ピリオドは残った一体と向き合い武器を構え直す。

しかしここでアナザー黒影に異変が起きる。

アナザー黒影の胸からツタ植物が生えてきたのだ。

 

「ヘルヘイムの植物…!?」

 

ツタはアナザー黒影の全身を覆う。と思ったら黒澄んだ黄色い液体とともに弾け飛ぶ。

アナザー黒影の姿は大きく変貌していた。

和風な足柄から西洋の騎士のような姿、頭部は兜から鉄仮面のように、全身も黒の割合は多いが一部は先程の液体と同じくどす黒い黄色。

武器は同じく槍だが、アナザー黒影は薙刀のようなものであり、目の前のアナザーライダーのはランスというのが正しいだろう。

変わらないのは仮面の下から見えるクラッシャーとベルトのようなものくらい。

その姿からピリオドはあるライダーを思い出す。

 

「バロン…!アナザーライダーが進化したっていうの!?」

 

新たなアナザーライダー・アナザーバロンはそのランスをピリオドに向けて突進してくる。

ピリオドはそれをツインセイバーで払い上げるように防ぐが、アナザーバロンは体勢を崩さずに右からランスを薙ぐ。

先程にはなかった動き、明らかな成長に驚愕したピリオドはその攻撃に突き飛ばされる。

すかさずランスを心臓目掛けて突き刺すアナザーバロン。

だがピリオドはツインセイバーを地に突き刺して軸とすることで体勢をずらし、攻撃を回避する。

 

(リーチが大きい…!武器の種類自体はアナザー黒影と変わらないけど、動きが多彩になった分だけ…けどバナナアームズな分だけまだマシね。マンゴーだったら採れる手は限られてたもの。)

 

ボ・ボ・ボウガン!

 

ジカンサーベルをツインセイバーからボウガンへと戻して、連射する。

胴体の方は装甲が厚くあまりいいダメージは入らないが、ピリオドもそれは予想済みである。

したがって手足の関節を狙って撃つ。

少しずつ確実にダメージを与えて、倒れ伏したところを攻め立てる。

かつアナザーバロンには遠距離攻撃がないだろうから、それがベストと思っての攻撃。

しかしその認識は甘かった。

何発か射撃を受けたアナザーバロンは、槍を地面に刺す。

その行動の意味を理解したピリオドは射撃を中断し横へ飛ぶ、と同時に先程までピリオドがいた場所から巨大なバナナ状のエネルギーが地面から突き出る。

アナザーバロンは槍を引き抜いて再び刺す。

あまりにも隙がない槍術にピリオドはいよいよ厄介だと感じる。

 

(地上戦は得策とは言えなさそうね…なら!)

PSYGA!

ARMOR TIME!Complete!PSYGA!

 

ピリオドは飛行ユニット・フライングアタッカーXを背負ったサイガアーマーを装着し、空へ飛ぶ。

バナナ状のエネルギーは人二人分の高さはあったが、それより高いところにいれば当たらない。

フライングアタッカーXの二門の機関銃から無数の弾丸が放たれる。

アナザーバロンはまた槍を地面へ刺す。

しかし今度は攻撃ではなく防御。

目の前にバナナ状のエネルギーを出現させて盾として扱う。

 

(うーん…一対一じゃあ難しいな。ワイズマンで二対一の構図にした方が良かったかな…ん?)

 

思案しながらも攻撃の手を緩めないピリオド。

しかし一方のアナザーバロンはその動きを止める。

またもや進化かと思いきや背後にクラックを開き、その中へ消えて行った。

 

「逃げた…アナザー鎧武が親玉のはずだから、ソウゴ君の方で何かあったの?」

 

 

 

 


 

 

 

 

ヘルヘイムの森

 

アナザー鎧武によってこの森に飛ばされたゲイツは出口を探して彷徨っていた。

そんな中、彼はチームバロンの元リーダーである駆紋戒斗と元副リーダーであったザックに出会う。

同じくアナザー鎧武によってこの森へ飛ばされた彼らは5年間も彷徨っており、また出口は無いことを告げる。

ジオウを倒すために一刻も早く森から抜け出そうと焦るゲイツに戒斗はその理由を問いかける。

ゲイツの答えは魔王を倒して運命を変えること。

それを戒斗は鼻で笑う。

 

「お前に迷いが見えるのは…気のせいか?」

 

その言葉に否定できないゲイツ。

彼がアナザーオーズの事件の後に、クジゴジ堂を去って行ったのもまさしくジオウを倒すことに迷いが生じたからであった。

黙り込むゲイツに戒斗とザックはあるものを取り出す。

 

「ライドウォッチ!」

「これは確かお前から渡されたんだったな。」

「欲しいなら、俺たち二人に勝ってみろ。何かを手に入れるには相応の力が必要だ。お前の力を俺たちに証明してみせろ!」

 

二人はウォッチをしまうかわりに、別のアイテムを取り出す。

戒斗が出したのは中心に小刀がついた黒いベルトとバナナのデザインがあしらわれている錠前。

ザックは戒斗と同じベルトとクルミのデザインがあしらわれている錠前。

二人はゲイツに見せつけるように錠前を押す。

ゲイツも二人が何をしようとしているのか理解して、ライドウォッチを回転させる。

 

GEIZ!

バナナ!

クルミ!

 

ゲイツの背後にはデジタル時計が、

対峙する戒斗の頭上には巨大なバナナが、

隣に立つザックの頭上には巨大なクルミが出現する。

異世界の森の中に時計の起動音とファンファーレ、エレキギターの音が鳴り響く。

 

「「「変身!」」」

 

その掛け声と共にゲイツはドライバーを回し、戒斗とザックはベルト・戦極ドライバーのカッティングブレードを下へ押す。

 

RIDER TIME!KAMEN RIDER GEIZ!

カモン!バナナアームズ!ナイト・オブ・スーピアー!

クルミアームズ!ミスターナックルマン!

 

ライダーゲイツの前に立つのは、ランスを片手に持ち頭部の仮面の側頭部と左右非対称の肩がバナナを思わせる赤と白のライダー・バロン。

そしてバロンよりゴツゴツした印象を持たせる、両腕にボディと同じオレンジ色のグローブを装着したライダー・ナックル。

 

異界に立った3人のライダーが己の力を証明するために戦い始めた。

 

 

 

 

 

 

 



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真の王道/2013

この絋汰神のイベントがなければ魔王エンド確定とか、ま?


ヘルヘイムの森で向かい合うゲイツ、バロン、ナックル。

 

一番初めに動き出したのはナックル。

ゲイツへと走り出し、その両腕に装着されたグローブ型の武器・クルミボンバーを振りかぶる。

ゲイツはジカンザックスを取り出し、その斧の刃で受け止めて腹へと蹴りを入れる。

後ろへ仰け反るナックルと入れ替わる形でバロンがバナスピアーを突き出してくる。

これもジカンザックスで防ぎつつ、バックステップを取りながら距離をとってジカンザックスを弓へと変える。

ジカンザックスから光弓が放たれ、バロンのアーマーに命中し火花を散らす。

が、同時にゲイツも体勢を崩す。

光弓が放たれる直前にバロンが投擲したバナスピアーがゲイツに当たったのだ。

バックステップ中に放たれたため、僅かに身体をそらすことでしか回避が出来ず、さらにその痛みで着地もままならない。

しかしそれよりも問題なのは、この状態で唯一フリーのナックルである。

やはりこちらへと勇んで向かってくるナックルだが、その武器のリーチならジカンザックスでの防御も間に合う。

そう考えるゲイツの予想はバロンの声で遮られる。

 

「ザック!」

「おう!」

 

なんとバロンは自分のベルトからバナナロックシードを外して、ナックル目掛けてパスをする。

ザックもクルミロックシードを外し、バロンから受け取ったバナナロックシードをセットする。

 

バナナアームズ!ナイト・オブ・スーピアー!

「何っ!?」

 

ナックルのアーマーは堅牢なクルミから騎士然としたバナナアームズへと変わる。

その手に持った武器もバナスピアーとなり、リーチが伸びた槍の攻撃はゲイツにダメージを与える。

さらにバロンはもう一つのマンゴーが描かれたロックシードをベルトへ装着する。

 

マンゴーアームズ!ファイト・オブ・ハーンマー!

 

バロンの黄色いアーマーが消滅し、替わりに飛来してきた巨大なマンゴーが新たなアーマーとなる。

バナナアームズより重厚でマントを纏った赤いアーマー、マンゴーアームズを装着したバロンは、その専用武器であるハンマー・マンゴパニッシャーを引きずりながらナックル相手に防戦一方となってるゲイツにゆっくりと迫っていく。

その地面を引きずる音に気づいたゲイツはジカンザックスでバナスピアーを弾くとともにナックルと距離をとって、ウォッチを取り出す。

 

GENM!

ARMOR TIME!LEVEL UP!GENM!

 

ゲイツの姿はエグゼイドアーマーと酷使した、しかし色は紫で両手にガシャコンブレイカーブレイカーが装着されてないゲンムアーマーを纏う。

奥から迫ってくるバロン目掛けて、両腕に具現化した2つの車輪状の武器・トリックフライホイールを投擲する。

トリックフライホイールは弧を描いてあらゆる角度からバロンを攻撃する。

マンゴーアームズの高い防御力のためにあまりダメージは入らないが、鬱陶しく感じたバロンはマンゴパニッシャーを払って打ち落とそうとする。

ナックルは一瞬バロンの方へ目がいくが、すぐにゲイツの方へ視線を戻す、がゲイツはいない。

 

(逃げた…?いや、まさかそんなはずが…)

「ザック、上だ!」

 

ナックルの疑問はバロンの声で解決へと導かれた。

ゲイツはゲンムアーマーの力でドカンゲートを開き、ナックルの真上へとワープしたのだ。

 

FINISH TIME!CRITICAL TIME BURST!

 

ゲイツの足先に紫色のエネルギーが収束する。

ナックルもまたベルトのカッティングブレードを二回倒す。

 

バナナオーレ!

 

バナスピアーの横薙ぎでゲイツの蹴りを跳ね返そうとするナックル。

だがパワー・ガード特化のクルミアームズならまだしも、バランスが取れているバナナアームズの威力では殺しきることができず、蹴り飛ばされて変身が解除される。

 

「ふっ、なかなかやるようだな。」

 

バロンの言葉に返答せず、ゲイツは走り出す。

トリックフライホイールと合わせて三方向から来るだろうとバロンは予想する。

しかしそれとは裏腹にゲイツは手前でハイジャンプをし、トリックフライホイールを踏み台にしてさらに高く跳躍する。

トリックフライホイールごと吹き飛ばそうと振り回されたマンゴパニッシャーは空振りとなり、大きな隙が生まれる。

だがバロンとて、その程度でパニックになるような男ではない。

その遠心力を利用してマンゴパニッシャーを捨てて、腰につけられた無双セイバーを引き抜きロックシードを装着する。

 

マンゴースカッシュ!

 

無双セイバーから小さなマンゴー状のエネルギー弾がいくつも放たれる。

それをゲイツはジカンザックスで払い除けるが、本来より斧の刃がバロンに届くまでの時間が引き伸びたため、バロンにサイドステップで回避する余裕が生まれる。

バロンが回避した先はザックが倒れている近く。

そう、狙いはバナナロックシード。

ゲンムアーマーの性能はある程度は分かった。

アーマーチェンジという懸念はあるが、いずれにしてもバランスの良いバナナアームズの方が大振りなマンゴーアームズより俊敏な相手にはいいだろう。

そんな戒斗の思考も無駄になった。

変身が解除されたのだ。

アナザーライダーの復活、そのことに気づいたのはゲイツだけである。

 

 

 


 

 

 

その頃、クジゴジ堂

 

エミとツクヨミの2人は腕を組んで2人(・・)のソウゴを見下ろしてた。

1人はこの時代のソウゴ、そしてもう1人は今から3日後の未来よりやって来たというソウゴ。

未来のソウゴはアナザー鎧武を倒した時、不思議な現象を目にしたという。

浮遊した島から止めどなく流れる滝、生茂る未知の植物、そこにただ1人佇む南蛮鎧のようなものを着込んだ白髪の男。

彼に仲間(ゲイツ)とは自分の手で助けないとこの状況から抜け出せないほど弱い男なのかと諭され、この時代に来たと語る。

 

しかしその行為はタイムジャッカーとなんら変わらないとツクヨミだけでなくウォズまでも怒る。

エミの怒りはまた別にあった。

 

(ちっ、絋汰さんめ。余計なことやってくれるね。)

(にしてもアナザーライダーの影響を受けているはずなのに、それでも存在を保つとは、流石神だな。)

 

エミとエボルトはその男が仮面ライダー鎧武こと葛葉絋汰だと分かっている。

彼女達は常識人といえばそうなのだが、思考としては割と正義とは言いがたい面がある。

人間の自由と平和は第一だが、そこに至るまでの障害は何であろうと蹴散らし、使えるものは可能な限り使うスタイルだからだ。

故にジオウを倒そうとするゲイツを救うという行為とアナザー鎧武を倒すという行為を天秤にかけた時、優先事項は後者なのだ。

さらに言うと、アナザー鎧武の特性が自分の配下となるアナザーライダーの増殖、もとい各種配下の自己進化が判明した以上、時間をかけるのは得策とは言えない。

 

「ソウゴ君、今回ばかりは私も君のやったことに賛同できないわ。ゲイツ君を救うことに価値を見出せないもの。」

「エミさん…ゲイツは俺たちの仲間じゃん!」

「自分の寝首をかこうとするヤツを仲間と呼べる程、私は寛容じゃないの。」

「それでも、ゲイツを俺は仲間だと思ってる。」

 

少しの間、両者は睨み合う。

先に折れたのはエミの方だった。

 

「はぁー…3日以内に始末出来なければ、強硬手段にでるわ。後、配下の方は増えすぎると面倒だから、それくらいは先に消しとくわよ。」

「…!うん!」

 

 


 

 

 

エミとソウゴ達は別行動を取ることにした。

エミはアナザーライダーを探して鎧武以外は撃破。

ソウゴ(×2)とツクヨミは鎧武ウォッチの入手に行った。

フルーツパーラー『ドルーパーズ』に向かった三人は、そこで1人の青年からウォッチを二つもらう。

しかし直後現れたスウォルツによってウォッチは奪われてヘルヘイムへと投げ捨てられてしまう。

ソウゴの行動に怒ったウォズがその目的を果たさせない為にスウォルツに密告したのだ。

しかし未来のソウゴにとってはここまでが予定調和だった。

彼は今もらったもう一つのウォッチ・コダマスイカアームズを起動してゲイツに鎧武ウォッチを持ってきてくれと通信で頼んだ。

そしてゲイツはヘルヘイムから帰還できる崖上の唯一のクラックからライドストライカーを使って脱出できた。

 

 

 


 

 

 

一方、廃工場。

 

アナザーライダーを倒しまくっているピリオドは軽く後悔していた。

何体か倒してるうちに深追いしてしまい、アナザー鎧武の根城であるこの廃工場にたどり着いてしまった。

そして現在1VS10という多勢に無勢の状況に陥っていた。

 

「一人一人が戦闘員クラスだったら良かったんだけどね…!」

(派手に動きすぎたな、コリャ。警戒して全勢力を出してきた感じか?)

「全勢力なら僥倖かしら…?」

 

中央に立つリーダーであるアナザー鎧武を始め、バロン、龍玄、斬月、ナックル、グリドン、ブラーボ、デューク、シグルド、マリカの十体が並ぶ。

これでまだいますとでも言われたら絶望してたが、アナザー鎧武直々に出たのなら恐らくエボルトの言う通りなのだろう。

そう信じて気を強く保とうとした時、その気をさらに強める声が聞こえた。

 

「エミさん!」

 

振り返るとそこにはジオウとゲイツがいる。

ジオウの手には鎧武のウォッチが握られている。

加えてゲイツの手にはバロンとナックルのウォッチも。

 

(こいつ…まさかバロンとナックルから勝ち取ったのか…!?)

「……ゲイツ君、連戦で相当疲れてるんじゃない?下がってたら?」

「今のお前には言われたくないな。」

「なら、遅れずに着いてきなさい。」

 

そう言ってエミはそれぞれウォッチを2人に渡す。

 

DUKE!

SIGURD!

MARIKA!

『『『ARMOR TIME!ソーダァ』』』

DUKE!

SIGURD!

MARIKA!

 

ジオウはレモンを模したデュークアーマー、ゲイツはサクランボを模したシグルドアーマー、ピリオドはマリカアーマーを纏う。

 

ジオウはジカンギレード・ケンモードでピリオドはジカンサーベル・サーベルモードで前衛のアナザー斬月やアナザーグリドンらを相手取っていく。

他のアナザーライダー達も一斉に襲い掛かるが、何かに跳ね飛ばされる。

それはシグルドアーマーの力で高速移動したゲイツによるジカンザックス・おのモードの攻撃だった。

しかしそれに気づく時にはアナザーライダーは一体減っていた。

 

FINISH TIME!SIGURD!ギワギワシュート!

 

ジカンザックス・ゆみモードから放たれた2対の果実をその尾につけた矢はアナザーシグルドを貫いた。

そしてその一瞬の出来事がアナザーライダー達を動揺させて、隙が生まれた。

 

『『FINISH TIME!』』

DUKE!ギリギリスラッシュ!

MARIKA!バリバリブラスト!

 

ピリオドがその場でハイジャンプをして、マリカの裏にいたアナザーデューク目掛けてジカンギレードの刃が迫る。

その軌道はレモンの断面のようになり、アナザーデュークを両断する。

そして飛び上がったピリオドもまたジカンサーベル・ボウガンモードから桃色のエネルギーの矢を放ち、アナザーマリカを打ち抜く。

 

『『『ARMOR TIME!』』』

カモン!GRIDON!

KNUCKLE!

BRAVO!

 

休む間もなく三人は次のアーマーを装着する。

ジオウは右腕が大きな槌と化した茶色のグリドンアーマー。

ゲイツは両腕が一回り大きくゴツゴツとしたグローブをつけたナックルアーマー。

ピリオドは緑色で両手にノコギリの様な武器を持ったブラーボアーマー。

 

「王様、舐めんなよ!」

「始めましょうか、守護と殲滅の行進を!」

 

ジオウは右手の槌、ドンカチZで敵を叩き、ゲイツは両腕のクルミボンバーZで殴り、ピリオドはノコギリの様な武器のドリノコZで敵を裂いていく。

推進力、重さ、えぐりとる強さそれぞれご異なる武器にアナザーライダー達は思考が追いつかない。

 

『『『FINISH TIME!』』

スカッシュ!TIME BREAK!

オーレ!TIME BURST!

スパーキング!TIMEIMPACT!

 

まるで独楽のように回転するジオウが振るったドンカチZがアナザーグリドンに、前へ飛び出しながら放たれたゲイツの強烈なパンチがアナザーナックルに、ピリオドのドリノコZに収束された緑色のエネルギー弾がアナザーブラーボにそれぞれ炸裂し撃破する。

 

『『『ARMOR TIME!』』』

ハイィー!RYUGEN!

カモン!BARON!

ソイヤッ!ZANGETU!

 

続けてジオウはブドウを模した龍玄アーマー、ゲイツはバナナ型のバロンアーマー、ピリオドはメロン型の斬月アーマーを装着する。

ジオウは新たに装備されたブドウ龍砲Zとジカンギレード・ジュウモードの二丁拳銃スタイルで後方から弾幕を放ち、ピリオドのメロンディフェンダーZが相手の攻撃を防ぐ。

そして2人の波状攻撃の間に生まれた隙をゲイツがバナスピアーZを突き刺すことで埋める。

 

『『『FINISH TIME!』』』

スカッシュ!TIME BREAK!

スパーキング!TIME BURST!

ZANGETU!スワスワリッパー!

 

ブドウ龍砲Zから放出されたドラゴンの頭を表現したエネルギー弾がアナザー龍玄を食いちぎり、バナスピアーZの一閃はバナナのようなオーラを描いてアナザーバロンを両断する。

ピリオドのジカンサーベル・ダブルセイバーモードからは黄緑色の刃が放たれ、アナザー斬月に備え付けられた盾ごと真っ二つにする。

 

これで残されたのはアナザー鎧武のみ。

しかしここでゲイツが膝をつく。

 

「くっ、こんなところで…!」

「ここらで十分よ、ゲイツ君。残ったアイツは私達に任せておいて。」

 

『『ARMOR TIME!』』

ソイヤッ!GAIM!

BUJIN GAIM!

 

「花道で、オンパレードだぁぁ!」

「この時代は、私達のものよ!」

 

ジオウとピリオドが装着したのは姿形そっくりな二つのアーマー。

しかしジオウのはオレンジカラーの鎧武アーマー、一方のピリオドは深紅の武神鎧武アーマー。

2人はそれぞれ自分たちの初期装備のジカンギレードとジカンサーベル、そしてアーマー付属の大橙丸Zを持って二刀流でアナザー鎧武に攻め立てる。

太刀一本のアナザー鎧武に対してピリオド達は4本と反則気味の戦法は、二本ほどは太刀で防げても残りは通してしまう為有効だった。

重さ、リーチはアナザー鎧武に分があれど、それ故にモーションが大きいのでピリオド達の小回りの効いた攻撃には防戦一方となってしまう。

たった今も上からの切りつけを防いだと思ったら、空いた腹に蹴りを入れられてしまう。

 

『『FINISH TIME!』』

『『スカッシュ!TIME BREAK(IMPACT)!』』

 

「「はぁぁぁ!!」」

 

必殺技の準備を整えるジオウとピリオド。

やけになったのかアナザー鎧武はその太刀を振り回して突撃してくるが、二本の大橙丸Zから放たれたオレンジ型のエネルギーがアナザー鎧武を拘束する。

そして動けなくなったアナザー鎧武に代わり、2人がアナザー鎧武目掛けて走り出しすれ違い際に切り裂く。

橙と紅の斬撃がアナザー鎧武の身体を三等分するかのように流し込まれ、爆発と共に切り口からはオレンジとブラッドオレンジのエネルギーが弾け出す。

爆炎から契約者のアスラが現れたことでこの戦いは終止符を打たれた。

 

 

 

 

 

 




アナザーアーマードライダーズが当て馬のようになってしまったのだけが後悔。
ザックもイマイチ活かしきれなかったのも後悔。ゲイツはヘルヘイムから脱出時に強者に覚悟を見せつけたので貰えた感じ。
ちなみにバロン、龍玄、斬月の音声は差し替えました。個人的にはダサいと思っちゃったので。


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邂逅!マゼンタのライダー!/2015

Q:フッ‼︎‼︎ハッ‼︎‼︎作者!どうして続きを書かない‼︎⁉︎

A:ガルパにハマり始めちゃいました、本当に申し訳ないと思ってます。


カチカチと何かがすり合わされる音が聞こえる。

音の発生源は階段を上っているらしく、一段一段昇るたびにコツンコツンという音と重なる。

音の主一一一一アトラはいつにもなく不機嫌そうな顔で超高層マンションの非常階段を昇っていた。

 

先日のアナザー鎧武の件は別にそこまで痛手ではなかった。

その実彼の目的はタイムジャッカー達とは異なっている。

故に来たるべきオーマの日にアナザーライダーを新たな王として擁立する必要は全く無い。

彼にとってアナザーライダーを生み出す理由とはライドウォッチの生成にある。

彼の宿敵はその事には気付いていないようで、彼自身「いつもより」上手くいっているから今までは機嫌は良かった。

しかし先程、オーマジオウの臣下であるウォズが協力を自分たちに求めてきた。

理由は明光院ゲイツの存在。

彼の持っている書によれば明光院ゲイツという人物は常磐ソウゴの覇道とやらにはいないはずだった。

だがアナザー鎧武との戦いの後に、その書にゲイツの名前が載るようになった。

その為、ウォズはタイムジャッカー達に協力者を紹介してゲイツの介入による未来を妨害してほしいと頼んできた。

 

「……ぶっちゃけゲイツは現在の目的には必要なんだよな。簡単に消えてもらっちゃ困るんだが…」

 

何度も挫折を繰り返した自身の計画をこんな所で頓挫させるか。

 

その気持ちを抱えて、件の協力者がいるマンションの最上階に着いた。

最上階唯一の部屋のドアを開けて、待ち構えていたのは

 

 

「一一一一なるほど、だいたい分かった。」

 

「……最悪だな。」

 

 

よりによって、とアトラは舌打ちした。

 

 

 

 


 

 

 

 

 

「あれ、ソウゴ君じゃん」

 

お仕事に向かう前に軽く散歩中の私、高倉エミですが近場の公園でソウゴ君を見つけました。

なんか珍しく1人ね。

 

『ゲイツとかツクヨミがいるのが最近常だもんな。』

 

そうそう、だけど彼らが来るまであの光景が普通だったと思うと……うっ、泣ける…。

 

『じゃあ仮にお前のところに王様になるとかほざいたヤツが来たら?』

 

無視する。

 

『おい。』

 

いやぁー、そんな変なヤツとは出来る限り関わりたく無いですよー。

 

「なんか悪口言われている気がする…ってエミさん!」

「ん、ヤッホー。1人なんて珍しいね。」

「いやさ、家にいるとゲイツが襲いかかってきて落ち着かないからさ。」

「あー…なるほどね。」

「今朝も起きてきたと思ったら飛び込みパンチ仕掛けてきてね…そう!ちょうどあのゴリラみたいに!」

「ゲホッ」

 

やばい容易に想像できてツボる。

私が息を整えようとしてると唐突に悲鳴が聞こえてきた。

その方向を見ると自転車に乗った人が二体のアナザーライダーに生気?のようなものを吸われていた。

 

「アナザーライダー!」

「あの外見…ゴーストとスペクターね!」

「「変身!」」

 

『『RIDER TIME!』』

『KAMEN RIDER ZI-O!』

『KAMEN RIDER PERIOD!』

 

変身してすぐにアナザーゴースト目掛けてパンチをかますジオウ。

しかし受ける前にアナザーゴーストもスペクターもその場から消えてしまう。

 

「消えた…?」

「ソウゴ君!あいつらはゴースト、幽霊のように姿を自在に消せるの!」

「じゃあどうすれば…うわっ!」

 

困惑してるジオウの背後にアナザーゴーストが現れ、攻撃をしかける。

すかさず反撃しようとするジオウだが、やはり姿を消して撹乱してくる。

対抗できるならダークゴーストかネクロムあたりかしら…

 

「ソウゴ君、これを…うっ!?」

 

ジオウにウォッチを手渡そうとしたその時、私の首を見えない何かが締め上げる。

その何かは軽々私を空中へと上げる。

何処にいるのかもわからないから抵抗もできない。

 

「エミさん!これ使わせてもらうよ!」

 

NECROM!

ARMOR TIME!テンガン!NECROM!

 

「心の叫びを、聞いてみて?」

 

いや、そんな気が抜けたような決め台詞言う暇あったらこの状況どうにかしてくれませんかね?

声に出したかった文句に気づいたのかどうかは知らないが、やるべきことを理解したジオウの複眼が光る。

 

「そこだ!」

 

ジカンギレード・ジュウモードから放たれた光弾が何もないところへ当たる。

続け様に両肩からパーカーゴーストを2体呼び出し、虚空目掛けて体当たりをする。

するとパーカーゴーストのぶつかった場所からうっすらとアナザースペクターが姿を現す。

予想は当たったってわけね。

けどさっきの首絞め攻撃はいったい…

 

『推測だがあれもアナザースペクターだ。きっとスペクターのガンガンハンドを真似た能力だな。見えない手を操っているんじゃないか?』

 

なーるほど。

ていうことはさっきみたいに生気を吸い取ってるのはアナザーゴーストの方かしら?

能力の数合わせ的に。

 

『メタいぞ、その推理』

 

まーこれは転生者の特権てことで。

私もダークゴーストウォッチを使おうとするが、アナザースペクターはまたもや姿を消す。

ネクロムアーマーを装着したジオウでも視認できないのなら、これは逃げられたわね。

 

『ああ…!エミ!後ろから何か来るぞ!』

 

「捕まえたーー!!」

「うぉぉ!?何々!?」

 

エボルトの警告で私はすぐに避けれたが、ソウゴ君は網でぐるぐる巻きに捕まってしまう。

 

「ようやく捕まえたぞ、仮面ライダー!」

「だから何!?どういうわけ!?」

「タケル君にナリタ君!?」

「その声…エミさん!?エミさんが邪魔してたの!?」

 

ソウゴ君を捕まえたのはかつての仮面ライダーゴースト・天空寺タケル君とそのお仲間のナリタ君。

けど邪魔してたって…

 

「タケル君、どういうこと?何で仮面ライダーを捕まえようとしてたの?」

「俺たちは不可思議研究所の依頼としてさっきの怪人を探してたんだ。けど前にアイツを追い詰めたら邪魔をされたんだ、『仮面ライダー』って名乗った何者かにね。」

「…それは別人ね。あの怪人に会ったのは私達は初めてだもの。そういうわけだから彼を離して上げて。」

「分かった。俺は天空寺タケル。君は?」

 

 

「俺は常磐ソウゴ、王様になる男!」

 

 

(『こいつ…』)

 

 

 

(『喋ると五分五分の確率でろくなことにならないな!』)

 

 

 

そのままソウゴ君は解放されず大天空寺に連行された。

 

 

 


 

 

 

タケル君から聞いた話をまとめてみよう。

まずアナザーゴーストとアナザースペクターの発生は3年前。

不可思議研究所に依頼してきた女性の兄であるお巡りさんが鉄骨に潰される事故が起こった直後にアナザーゴーストが出現。

その後タケル君達が遭遇した時、アナザースペクターもいた、と。

 

『ここまで聞くと、十中八九その兄がアナザーゴーストの契約者だろうな。』

 

ええ、そして鉄骨の落ちた場所から現れたってことは正式な契約ではないと思うの。

 

『つまり…死人に契約させてるのか?できるのか?』

 

タイムジャッカーしゃない私に聞かないでよ。

ただ邪魔をしてきた仮面ライダーがいるってことはアトラ絡みじゃん?アイツならやりかねないよ。

 

そして今私とタケル君、依頼人の女性はとある薬品工場に向かっている。

ツクヨミちゃんからアナザーライダーが出現したとの情報を得たのだ。

 

FINISH TIME!GHOST!ザックリカッティング!

 

ちょうどゲイツ君がアナザーゴーストを倒したらしい。

近くにはアナザースペクターの姿は見えないから、単独行動かしら。

 

「お兄ちゃん!」

 

アナザーゴーストのいた場所に代わりに現れたのは予想通りの人。

私とタケル君が容態を確認しようと近づいた時、時間が止まる。

現れたのはタイムジャッカーのウール君。

こっちもまた推測通り、死人を無理矢理アナザーライダーにしてるらしい。

一つだけ解釈違いがあったとすれば、生み出したのはウール君だったということ。

私とゲイツ君は再び動き出したアナザーゴーストを追おうとする。

けど…

 

「ようエミ、ここからは俺たちが相手だ。」

「アトラ…それにあなたは…!」

「貴様は…仮面ライダーアギト!」

 

そう、私達の前に立ちはだかっているのはアトラと仮面ライダーアギト。

けど私には分かる。

あのアギトのベルトは中央に宝玉が込められた『オルタリング』ではなく、20のライダーズクレストが描かれたマゼンタのベルト『ネオディケイドライバー』。

そのベルトが意味することはつまり…

 

「ゲイツ君、あの2人はどっちも今の君にとっては強敵よ。それでも片方は任せていいかしら?」

「構わん。」

「じゃあ私がアトラの方ね、敵の数増やされる方がキツイだろうし。」

「俺も構わないぜ。なんだったら場所移すか?」

 

例えこいつらを突破できてももうアナザーゴーストに追いつけないだろうと思う。

しかたなく灰色のオーロラを出してアトラごと移動する。

移動先は湾岸公園。

 

「随分広々とした場所に移ったな。」

「開けてる方が何来ても対応しやすいしね。御託はいいから始まるわよ。」

 

私はジクウドライバー…ではなくトランスチームガンを構える。

そしてアトラはその手に何処からともなく飛来してきた黒いカブトムシを収める。

 

『コブラ!』

「『蒸血』」

「変身」

 

ミストマッチ…!コ・コッ・コブラ…!コブラ…!Fire!

HENSHIN

 

「キャストオフ」

 

『CAST OFF CHANGE BEETLE』

 

私の姿はワインレッドのボディに青色のバイザー、全身の至る所にコードが接続されたコブラのような擬似ライダー、ブラッドスタークに。

アトラは黒のボディの上に深紅の装甲が重ねられた黄色い複眼のカブトムシのライダー、ダークカブトへと変わる。

 

私達は一言も話すことなくぶつかり合う。

私のスチームブレードとアトラのカブトクナイガンが火花を散らす。

スピードはほぼ互角。

だがしなり具合ではスタークを越せるライダーなんて数える程しかいない。

迫るクナイガンをスチームブレードで抑えるのではなく、身体をのけぞらせて躱す。

そしてすかさず顎へとサマーソルトキック。

そのふらつきを見過ごさずにスライディングで下に潜り込み、トランスチームガンで至近距離射撃。

 

「あー、やっぱ久しぶりにスタークに変身すると、自分の身体の訛り具合を実感するわね。もう身体がコキコキ行ってくる。」

 

圧倒的な戦闘力で攻め立てるのがピリオドだとすれば、スタークは『ビルド』でも言ってたように技術と経験値がキーである。

ピリオドでは出来ない様な動き方をする時、特に顕著にそれが出るから、時々これを使うと自分に足りない部分が感じられる。

 

「…やっぱお前のスタークは嫌いだわ。舐めプに感じるし、何よりその変声機能使って女の喋り方は純粋にキモい。」

「えーひどーい。女性にそんなこと言っちゃいますぅ?」

「金尾○夫ボイスでそんな話し方すんな!身震いするわ!」

 

そう言いつつアトラはディエンドライバーにカードを装填する。

 

『カイジンライド キャマラスワーム ホッパー・ドーパント』

 

劇中唯一マスクドライダーを殺したキャマラスワームにミュージアムの刺客ことホッパー・ドーパント。

いずれも厄介ね。 

 

「クロックアップ」

 

『CLOCK UP』

 

その音声と共にダークカブトとキャマラスワームの姿が消えた。

と思ったら私の身体が宙を浮いている。

クロックアップによる超高速移動。

仕込みなしでこれと渡り合うには無謀。

ならばダイヤモンドフルボトルの効果を使えば…

 

「ッ!!」

 

打ち上げられた私の身体を踏み落としたのは、驚異的な脚力でさらに上へと飛んでいたホッパー・ドーパント。

下からクロックアップ組が打ち上げて、上からホッパーが叩き落としてくるってそんなハメ技あります?

 

 

「それなら…!」

 

エレキスチーム!

 

トランスチームガンのバルブを捻り、周囲にガスを撒き散らす。

ダークカブトは即距離を取って回避するが、私を中心に円のように撒かれたガスに2体の怪人はまんまと引っかかり感電する。

 

『ウルフ!』

フルボトル!スチームアタック!

 

素早くウルフフルボトルをトランスチームガンに装填し、引き金を引く。

2体の怪人はトランスチームガンから放たれた狼の牙状のエネルギーに噛みちぎられ、消滅した。

 

「あと1人…!」

 

ガスが消える前に左手でダイヤモンドフルボトルを取り出して、トランスチームガンに入れ替えようとするが、それより早くガスを掻い潜ってきたダークカブトのクナイガンが左手を斬る。

その痛みでフルボトルを落としてしまい、攻撃を許してしまう。

 

「とどめといこうか。」

 

『1 2 3 RIDER KICK』

 

「ライダーキック」

 

ダークカブトゼクターのボタンを三度押し、ゼクターホーンを倒すダークカブト。

その角から右脚へエネルギーが流れていき、クロックアップ下での目に追えない回し蹴りが放たれる。

私に防ぐ術はない。

 

「ぐぅぅ!!」

「存外呆気ないんじゃないか…ん?」

 

しかしアトラは蹴り飛ばされた私に違和感を覚えてる。

その感覚は間違いではない。

 

「だって分身だもの。」

 

コブラ!スチームブレイク!

 

「何!?しまっ…!」

「チャオ♪」

 

背後からの強烈な一撃を受けて吹き飛ばされるダークカブト。

それでも変身解除にギリギリ至ってないあたり、流石に強すぎる。

私がやった手は簡単なもの。

実はダイヤモンドフルボトルはブラフであの時には既に忍者フルボトルを入れていた、というだけ。

 

「中々やるじゃないか……だが、時間稼ぎには十分たった…じゃあな。」

 

再びクロックアップで姿を消したダークカブト。

別に追う必要もないので見送る。

 

「ゲイツ君は流石に無理だよね…」

『あのマゼンタじゃあ当然だろうな。』

 

 


 

 

 

そして予想通りゲイツ君は負けた。

未だに彼はあれをアギトだと思ってる。

氷川さんかって。

 

後アナザーゴーストの行動原理が分かった。

ツクヨミちゃんの調査によると未来で事故が起こる現場に出現し、未然に防ぐ為に発生源となる人を襲ってるんだと。

そして今も予測される現場に向かってるんだけど、

 

「あーあ、やっぱ邪魔してくるよね〜。」

「仮面ライダーアギト…!」

 

だからアギトじゃねぇって言ってんでしょ。

 

『まだ言ってないぞ。』

 

はて、そうだっけ?

 

「その姿でさ、アギトの株を落とさないでよ。ねぇ、仮面ライダーディケイド、門矢士。」

「ディケイドだと…?」

「ほう、流石にお前は気付いていたか。」

「ベルトでバレバレだって。2人とも、アナザーライダーをよろしく。こっちは私が相手するわ。」

 

ソウゴ君はもちろん、一度負けたゲイツ君も渋々任せてくれる。

正直なところ、私も微妙なんだけど。

 

「お前と戦うのは久しぶりだな。」

「そうね、『3号』の一件以来じゃないかしら?」

「どうだ、俺と張り合えるくらいには強くなってるか?」

「あんま舐めてると痛い目見るよ?変身!」

 

RIDER TIME!KAMEN RIDER PERIOD!

KAMEN RIDE W

CYCLONE!JOKER!

 

私がピリオドに変身するのに合わせて、士も緑と黒のハーフハーフのライダー、Wへと変身する。

勢いよく私が駆け出しジカンサーベルで斬りかかるが、それをライドブッカーで防がれる。

すぐに下がろうとするが、それよりも先に風を纏った蹴りを受ける。

息つく暇もなく繰り出される連続蹴りをなんとか腕で防ぎながら、私は次のカードを入れようとするのを見てこちらもウォッチを使おうとする。

 

FORM RIDE W HEAT METAL

HEAT!METAL!

ZANKI!

ARMOR TIME!ZANKI!

 

DW(ディケイドダブル)の姿は赤と灰色のヒートメタルに、私は斬鬼アーマーを装着する。

DWは棍棒型の武器、メタルシャフトを持ち、私は音撃弦・烈斬を構える。

メタルシャフトの炎を帯びた一撃は凄まじく、烈斬では受け止めるのが精一杯で反撃に転じられない。

 

「どうした?動きにキレが無いな。さっきのアトラとの戦いの疲労が抜けきってないんじゃないか?」

「余計なお世話だって!」

 

メタルシャフトを力強く押してきて距離が縮まるが、あえて烈斬を片手持ちにする。

これで空いた左手に雷のエネルギーを溜め、正拳突きを決める。

 

SKULL!

ARMOR TIME!SKULL!SKULL!

 

「さぁ、あなたの罪を数えなさい!」

「Wにスカルとは気がきいた演出じゃないか。」

 

FORM RIDE W LUNA TRIGGER

LUNA!《color:#0000ff》TRIGGER!《/color》』

 

私はスカルアーマーを、DWはルナトリガーへと変化する。

近距離戦からジカンサーベル・ボウガンモードとトリガーマグナムでの遠距離戦に変わる。

しかし私は失念していた、前にアトラと戦った時に全く同じ武器を使われた事を。

トリガーマグナムから繰り出される不規則かつ多くの弾をジカンサーベルで捌き切れずダメージが蓄積していく。

つか本当にボウガンて銃より使いづらいな。

とっとと決めるしかない!

 

FINISH TIME!SKULL!MAXIMUM TIME IMPACT!

 

スカルアーマーの胸部からドクロ型のエネルギーが生成され、それを前方へ蹴り飛ばす。

これなら相手の弾をドクロで防ぐこともできる。

そう考えた私の認識は甘かった。

 

FINAL ATTACK RIDE W W W W

 

DWが撃ち出した金色の光弾、トリガーフルバーストはご丁寧にも全てがドクロエネルギーを避けていき、その裏で全弾私の目の前で収束して炸裂する。

 

「かはっ……」

 

何十弾とも言える射撃を受けて、私は変身解除に追い込まれる。

 

消える意識の中で最後に目にしたのは霧散していくドクロのエネルギーと金色のカードをベルトに装填してライドブッカーをジオウ達に向けているディケイドの姿だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




アトラが変身できるネガライダーは以下の通り

リュウガ
ダークカブト
ネガ電王
ダークキバ
武神鎧武
アナザーパラドクス





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激戦!騎士VS破壊者/2016

小説だからCG予算に人件費なんて気にしない。
そんな極限のような回になってもうた。
文字数もクッソ多いです。

追記
エボルとギャレンの音声間違えてました。

さらに見直したらデルタとムカチリコンボのも書き忘れてました

本当に申し訳ありませんでした。


目が覚めて最初に見えたのは見知らぬ真っ白い天井。

次に手に触れる感触から今私はベッドで寝てるんだと理解した。

 

「エミさん!よかった…」

「ツクヨミちゃん…?」

 

視線をずらすと心配そうな顔をしたツクヨミちゃん。

…ああ、なるほど。ここ病院か。

今気づいたけど右腕からチューブが出て輸血パックと繋がってるわ、どんだけ吐いたんだ私。

 

「他のみんなは?」

「ゲイツとタケルさんは無事よ。でもソウゴが…」

「アナザーゴーストに魂を抜かれたのね。」

「多分そう…タケルさんも同じようなことを言ってた。今は別の病室(・・)にいるんだけど。」

「は?…ちょっとまって、病室?」

 

おかしい。今までの被害者は肉体ごと消失してたのに。

これはタケル君が何かしたのかな。

 

「そうね…取り敢えずタケル君を呼んでくれるかな?」

「分かったわ。」

 

その後、ツクヨミちゃんと入れ替わる形でタケル君が入ってきたが、その後ろから半透明のソウゴ君もついてきた。

ツクヨミちゃんに見えてないあたり、生き霊みたいな感じなんだろう。

見えてるのはネクロムウォッチかダークゴーストウォッチのおかげか。

 

因みにゲイツ君は2015年に飛んでアナザーゴーストを倒しに行ったとか。

でもあのマゼンタが邪魔するだろうから失敗するんじゃないかな。

 

一方タケル君とソウゴ君も2015年に飛ぶという。

彼らの作戦、というより目的は依頼者であるミカの兄をそもそもアナザーゴーストにさせないというもの。

死人の契約者を動かすウォッチが壊れたら死人に戻ってしまうなら、確かにその案が一番良い。

実体がないソウゴ君は何もできないから、タケル君に頑張ってもらうしかないわね。

 

「エミさんはゆっくり休んでてよ。俺たちがなんとかしてくるから。」

「……わかった。気をつけてね。」

 

 

『…お前、黙ってるタマじゃないよな。』

 

ええ、もちろん。

私の推測ならタイムジャッカーは契約者を死人じゃない状態でアナザーゴーストにさせるはず。

そうしないとソウゴ君が実体を取り戻すから。

だけど生きているなら問題なく倒せる。

 

『実体の方もなんとかなりそうだな。天空寺タケルの幼なじみの発明でいけるだろ。』

 

ええ、だから私が出るとしたら決戦の時ね。

それまではお言葉に甘えて休もう。

 

 

 


 

 

 

2015年

 

タイムジャッカーが再び生み出したアナザーゴーストとアナザースペクターと戦うジオウとゲイツ。

ジオウはゲイツがディケイドから何故か渡されたディケイドライドウォッチとタケルから受け取ったゴーストライドウォッチを使う。

ゲイツもまた2015年にタケルが飛んだ際、ブランクウォッチを託された深海マコトから受け取ったスペクターライドウォッチを使用する。

 

そんな中、またもや現れるマゼンタのライダー、ディケイド。

ピリオドをも倒した戦士に警戒する2人。

だが、彼女もまた現れる。

 

「士!貴方の相手は私よ!」

 

 


 

 

やっぱり乱入してくるならここよねー、私知ってた。

 

「エミさん!ダメだよ寝てなきゃ!」

「魔王の言う通りだと思うぞ?大人しく休んでたらどうだ。」

「生憎私は後輩達が必死に戦ってる中、1人寝込むなんてことはできなくてね!」

 

私は輸血パックと繋がってるチューブを腕から引き剥がし、そこをガーゼでぐるぐるに縛り止血する。

さらに輸血パックの上を切り、勢いよく中身を飲む。

うんまぁドン引きされてますね。

 

「……ああ不味‼︎よし、目ぇ覚めた!変身!」

 

RIDER TIME!KAMEN RIDER PERIOD!

ARMOR TIME!LEVEL UP!LAZER!

 

私はピリオドに変身、さらにバイクライドウォッチを起動させてライドストライカーを召喚する。

加えて出現したレーザーアーマーが私ではなく、ライドストライカーに装着される。

これこそレーザーアーマーの第二の使い方、その名もライドストライカー・レーザーカスタム!

 

「ノリノリで行っちゃうよ!」

 

バイクに跨りエンジンをかける。

レーザーカスタムは通常よりエンジンにブーストがかかり、排気管から炎が吹き出すように突進する。

しかし流石はあのもやし、直前でかわしやがる。

 

「いいだろう、その勝負乗ってやる!」

 

FORM RIDE BLADE JACK

 

ディケイドは前方に出現した青色の畳ことオリハルコンエレメントを通過して、青いボディに金色の6枚の翼が纏われたブレイド・ジャックフォームへとカメンライドする。

飛行能力を得たDブレイドは上空から急下降してライドブッカーをふるってくる。

今乗ってるのがただのライドストライカーなら私はバイクから落とされてただろう。

だがレーザーカスタムは違う。

ジクウドライバーを介して私の脳から直接指示を出して、自動運転が出来るのだ。

これによりハンドルから手を離した状態で敵を相手どれる。

かたや空中から、かたやバイクの上からというはちゃめちゃな戦い。

けどあくまで私の目的はコイツを2人から引き離すこと。

それでも手加減しないけど。

 

FINISH TIME!CRITICAL TIME IMPACT!

ATTACK RIDE TACKLE

 

一旦停止しつつターンしてDブレイドと正面から向き合う形となる。

私はバイクのエンジンを最大出力にして勢いよく突進する。

Dブレイドもまたボアアンデッドの力を解放して空中から突進してくる。

外すことなくお互いぶつかり合うが、私のバイクは破損してウォッチに戻る。

 

「やるじゃないか。ならこれならどうだ?」

 

FORM RIDE OOO GATAKIRIBA

ガータガタガタキリバ!ガタキリバ!

 

げぇ!予算がガタガタガタキリバ!

いやもうやめろそのコンボ!私知ってるもん!映画で見たやつやろ!

 

「出血大サービスだ。」

 

KAMEN RIDE OOO

タ・ト・バ!タ・ト・バ!

 

FORM RIDE OOO LATORARTER

ラタラター!ラトラーター!

 

FORM RIDE OOO SAGOHZN

サゴーゾ!サゴーゾ!

 

FORM RIDE OOO TAJADOL

タージャードルー!

 

FORM RIDE OOO SHAUTA

シャッシャッシャウタ!シャッシャッシャウタ!

 

FORM RIDE OOO BURAKAWANI

ブラカーワニッ!

 

FORM RIDE OOO BIKASO!

ビーカーソー!ビーカーソー!

 

FORM RIDE OOO SHIGAZESHI

シーガーゼシー!シーガゼシー!シーガーゼシー!

 

FORM RIDE OOO MUKACHIRH

ムカチリー!チリッチリッ!ムカチリー!チリッチリッ!

 

FORM RIDE OOO SEISHIROGIN

セイ!シロギンー!セイ!シロギンー!

 

FORM RIDE OOO SARAMIUO

サーラーミーウオー!サ!ラ!ミーウオー!

 

…あれ?おっかしーなぁ。

プトティラが無い代わりよく知らないのが五つも増えとるんやけど。

 

『コンプリートセレクション!オーズドライバー!コンプリートセット!(串田ア○ラ風)』

 

あーなるほどねー……いやそうはならんやろ!

 

『なっとるやろがい!』

 

いやまじでそれはズルくね?

12人に1人が勝てるわけないだろ!

 

「さあこれでこっちは12人だ。1人も取りこぼしたくないんだろ?」

 

くっそあいつ分かっててやってる。

それでもヒーローかよ!……ああ大首領様だったねそういえば。

 

「これを使わざるを得ない、か。」

 

PARA-DX!

ARMOR TIME!マザルアップ!PARA-DX!

 

私が選ぶのは赤と青が混ざり合ったパラドクスアーマー。

このアーマーの力でフィールドにエナジーアイテムを生成、さらに自在に操作する。

そしてもちろんこれを使おう。

 

『分身!』

 

桃色のメダルを選択して自身に付与、その効果で私も12人に増える。

 

「そっちがそうくるなら、付き合うしかないよね!」

 

『『『『『ARMOR TIME!』』』』』

 

KICKHOPPER!KICKHOPPER!

レ・ディ・ー!IXA!

ADVENT!OUJA!

 

G3-X!

Turn Up!GARREN!

GAOH FORM!GAOH!

 

Change!Scorpion!SASWORD!

Complete!DELTA!

ADVENT!ZOLDA!

 

TOUKI!

ETERNAL!ETERNAL!

 

オリジナルのパラドクスアーマー以外の11人が一斉にアーマーチェンジする。

はぁーこんなん実際の映像でやったら予算がいくらあっても足りんわ。

なんてメタ発言もここらへんにして!

 

「いくよ皆!」

 

12人のピリオドと12人のDオーズの対決が始まる。

 

 


 

 

両腕のカマキリアームからソードを展開するガタキリバコンボ。

リーチの長いその武器に対してピリオドは臆さずに距離を詰めていく。

カマキリソードに触れないように左の二の腕を右手で押さえ込み、空いた腹へとヒザ蹴りを連続で決める。

さらにピリオドは上へと飛びつつ顎にもヒザ蹴りを決める。

空中に飛び上がったピリオドはガタキリバコンボに息づかせる暇も与えないよう、飛び蹴りの態勢に入る。

だが頭部のクワガタホーンに緑色の電撃が集まり、ガタキリバコンボを中心に放電する。

かわすことができないピリオドはモロに受けてキックは中断となる。

その隙を見逃さないガタキリバコンボは金色のカードを装填する。

 

FINAL ATTACK RIDE O・O・O・ OOO

 

ガタキリバコンボは分身を限界の数である38体まで呼び出し、一斉に飛び上がりキックを繰り出す。

対するピリオドもまたジクウドライバーを回転させる。

 

FINISH TIME!CLOCK TIME IMPACT!

「ライダージャンプ!」

 

両足に蓄えられたエネルギーを全解放し、ガタキリバコンボよりさらに高い位置へ飛び上がるピリオド。

同時に蹴り出した計38体のガタキリバコンボのうち1番手前にいる個体がピリオドと空中で蹴り合う。

 

「ライダーキック!」

 

最初の5体ほどは倒せても、後は数の差でピリオドが押し負ける。

そう考えるのが当然だろう。

だがキックホッパーアーマーなら話は別だ。

1体目を蹴り終えたピリオドの脚のジャッキが作動し、ピリオドは空中でバク転をして再びキックの態勢をとる。

続いて2体目を撃破し、再びジャッキが起動、態勢を直す。

ピリオドのキックの威力は衰えることなく、遂に最後のガタキリバコンボを粉砕した。

 

 


 

 

チーターの如きスピードで駆けるラトラーターコンボ。

目で捉え切ることの出来ないその動きにイクサアーマーを纏ったピリオドは翻弄されてるように見えるだろう。

現にピリオドが放つボウガンの弓は一つたりとも当たってはいない。

だがかつてイクサはカブトのクロックアップを破ったこともある。

故にただ出鱈目に撃っているわけではない。

それはラトラーターコンボも薄々気付いていた。

 

(こいつ…俺の行動範囲を狭めてきているな。時間をかけすぎるのは厳しい…だが、迂闊に攻めるのも罠の可能性が高い。ならば!)

 

瞬間、ラトラーターコンボの動きが止まる。

と同時にラトラーターコンボの頭部が光る。

威力次第では湖をも干上がらせる熱戦・ライオディオスがピリオドの視界を一時的に奪い、ラトラーターコンボはカードを装填する。

 

FINAL ATTACK RIDE O・O・O・ OOO

 

金色のリングを全速力で潜り抜けて必殺技・ガッシュクロスを放とうとするラトラーターコンボ。

だがピリオドにとってはここまで予想通りであった。

 

FINISH TIME!RISE UP TIME IMPACT!

 

ピリオドは自身の右手の拳を地面に叩きつける。

その衝撃波でラトラーターコンボの身体が宙へ舞う。

 

(見えないなら見えないなりの方法で!)

 

FINISH TIME!IXA!ユラユラスラスト!

 

未だに視界がぼんやりするピリオド。

だからこそ身体を一回転させて周囲を斬る。

ラトラーターコンボはダメージに耐えきれず消滅する。

 

 


 

 

サゴーゾコンボの豪腕が王蛇アーマーを纏ったピリオドを追い詰める。

右腕と一体化したベノサーベル・Xで攻撃を捌くピリオドはまさに防戦一方である。

オリジナルの王蛇を知っていれば随分と不可解なシーンだが、元々王蛇のスペックは龍騎と大差がなく、変身者のスペックの異様な高さであの強さを誇っていた。

決して低くはないにしてもオリジナルと比べればやはり低いエミのスペックではこの状況も理解できる。

だからこそサゴーゾコンボは納得出来なかった。

何故もっとパワーのあるアーマーにしなかったのか、と。

だが自身の腕の違和感で把握した。

見ると腕の装甲の一部がゆっくりと溶け始めている。

 

(なるほど、大体分かった。ベノスネーカーの溶解液か。)

 

オーズのコンボの中でもトップクラスの火力を持つ反面、スピードが遅いサゴーゾコンボから火力を奪うというのが狙いだと予想するサゴーゾコンボ。

それならとドラミングを行うサゴーゾコンボ。

その影響で周囲が無重力状態となる。

しかしピリオドは焦ることなく、()()()()()()()()()アーマーを解除する。

空中で分解されたアーマーは即座に大蛇の形となり、ピリオドはその頭部を踏みつけて重力操作の及ばない位置まで飛びあがる。

 

FINISH TIME!FINAL TIME IMPACT!』 

 

上空から滑るかのように蹴りを繰り出すピリオド。

サゴーゾコンボはそれを跳ね返そうと両腕のガンドレット・ゴリバゴーンを射出したがそれが良くなかった。

ドラミングをやめた事により重力操作が解除され、大蛇となった王蛇アーマーが放った溶解液によりゴリバゴーンが一気に溶かされる。

障害がなくなったピリオドの連続蹴りがサゴーゾコンボを吹き飛ばして撃破した。

 

 


 

 

翼を展開して左腕のタジャスピナーから火炎弾を連射するタジャドルコンボ。

一方のギャレンアーマーを装着したピリオドはジカンサーベル・ボウガンモードを連射して火炎弾を撃ち落としていく。

両者決め手がないまま硬直する戦場、先に動いたのはピリオドだった。

 

Rock

 

ロックトータスのカードを使用して自身の正面に三枚の大きな石の障壁を生み出す。

 

(回り込むか、上からか、それとも正面から破壊していくか…悩ましいな。)

 

迷った末にタジャドルコンボが選んだのは必殺技による正面突破。

 

FINAL ATTACK RIDE O・O・O・ OOO

 

脚を構成するコンドルレッグが変形し、燃え盛った両足蹴り・プロミネンスドロップが繰り出される。

石の障壁は呆気なく破壊された、がそこにピリオドはいない。

 

(何…?一一一一!)

「この距離なら躱すことは不可能ね!」

 

FINISH TIME!BURNING TIME IMPACT!

 

石の障壁の両端にはアーマーを解除したピリオドと人の形を保っているギャレンアーマーがそれぞれ潜んでいた。

タジャドルコンボが通過するタイミングに合わせて同時に宙返りをして、オーバーヘッドキックを決める。

モロに食らったタジャドルコンボは消滅する。

 

 


 

 

肉体を液状化してG3-Xアーマーを装着したピリオドを翻弄するシャウタコンボ。

G3-Xアーマーが右手に装着した拳銃の弾も身体を通り抜けて当たらない。

やがてシャウタコンボはピリオドの背後で液状化を解除し、代わりに両腕から生成したウナギウィップでピリオドを拘束する。

 

FINAL ATTACK RIDE O・O・O・ OOO

 

両腕を8本のタコ脚へと変化させてドリルのようなキック・オクトパニッシュを繰り出すシャウタコンボ。

しかし見計らってたかのようにピリオドは右腕を拳銃型から大剣型へと変えて、そのブレードの振動でウナギウィップを切断、さらにバックステップをしつつガトリング型に変形させる。

その砲門から毎秒30発の徹甲弾が放たれ、シャウタコンボの必殺技の威力を殺していく。

 

FINISH TIME!LAUNCHER TIME IMPACT!

 

最後はガトリングから放出されたロケットランチャーがシャウタコンボを消し飛ばした。

 

 


 

 

ジカンサーベル・サーベルモードで怒涛の乱撃を見せるピリオド・ガオウアーマー。

しかし対するブラカワニコンボには目立った傷はない。

ブラカワニコンボの両腕の2枚のコウラガードナーを合体させたゴーラシールデュオによりピリオドの攻撃は尽く遮断される。

加えて両脚のノコギリ状のライン・ソウテッドサイザーから送られたエネルギーによって生み出されたワニの噛みつきを合わせた蹴りによる反撃をじわじわと受けて、ピリオドの方が傷が多く見える。

そこでピリオドは一旦距離を取るため、大きく後退する。

ブラカワニコンボは専用の笛・ブラーンギーを吹き、頭部に巻きついていたコブラを操り攻撃する。

しかしそれすらも逆転の一手を思いついたピリオドにとっては些細なもの。

 

FINISH TIME!FULL CHARGE TIME IMPACT!

 

アーマーの肩部分が分離してワニの頭のような形に再構築され、ジカンサーベルの剣先とオーラエネルギーで連結される。

ピリオドが勢いよくジカンサーベルを薙ぐとコブラが両断される。

すかさずガードの構えをとるブラカワニコンボだが、ワニの頭はガードがない後頭部から喰らいつくようにブラカワニコンボを粉砕した。

 

 


 

 

サソードヤイバー・Zで一心不乱に攻め立てるピリオド・サソードアーマー。

しかしその剣撃もビカソコンボの強靭な外骨格によって阻まれる。

クロックアップも試したが、エビの頭部の驚異的な聴力と視野の広い複眼であらゆる角度からの攻撃に対応される。

遂にカウンターで腕の鋏・カニシザースに捕まり地に伏せられるピリオド。

だがここでピリオドの今までの攻撃経験が活かされた。

クロックアップによる全方位からの攻撃は単にビカソコンボの体力を削るのが目的ではない。

本当の狙いは外骨格の隙間を探すこと。

ピリオドは自分の頭部のサソリの尾を操作して外骨格の隙間の特に柔らかいところへ挿し込む。

同じサソリの力が無ければ毒も有効だっただろうが、今は痛みで少し仰け反るだけで十分。

 

FINISH TIME!CLOCK TIME IMPACT!

 

追い討ちをかけるかのように隙間へと紫色の剣閃を決めていくピリオド。

いくら強靭な外骨格と柔軟な体組織を誇るビカソコンボでも、内部に直接ダメージを与えられたらひとたまりも無く消滅した。

 

 


 

 

幾度となく驚異的な脚力で突進を行うシガゼシコンボ。

頭部の3本ずつ枝分かれした角・シカアントラーと両手のガゼルアントラーによる怒涛の突きに反して、ゾルダアーマーを纏ったピリオドの与えたダメージは微々たるもの。

多彩な重火器の攻撃にも怯まず突き進んでくるシガゼシコンボに幾度となく弾き飛ばされて限界も近かった。

 

「流石にこれ以上はキツいかな…」

 

FINISH TIME!FINAL TIME IMPACT!

 

全身のアーマーが分離してピリオドの正面でオリジナルのゾルダの契約モンスター・マグナギガと酷似した姿となる。

ジカンサーベル・ボウガンモードをアーマーの背面に接続し、トリガーを引くピリオド。

それに合わせて右腕の大砲、左腕のガトリング、脛と額からはレーザーが一斉に放射される。

何度もシガゼシコンボに弾かれたことで他のピリオドとDオーズらより離れたところで戦闘を行なっていたため、ピリオドの砲撃の巻き添えを喰らうものはいなかった。

しかしその凄まじい威力によって生じた爆風と土煙で辺り一面が見えなくなる。

攻めのみ追求したシガゼシコンボではひとたまりもない。

だがシガゼシコンボは無傷だった。

正確に言えば命中していない。

射撃と同時にウシレッグのリミッターをギリギリ制御できるあたりまで外し、天高く跳躍したのだ。

 

FINAL ATTACK RIDE O・O・O・OOO

 

三種の偶蹄目の力を解放した必殺キック・シガゼシスタンプが放たれる。

だが同時にシガゼシコンボは土煙の中から何かが光るのを見た。

 

FINISH TIME!ZOLDA!バリバリブラスト!

 

光の正体は再度分解され、ジカンサーベルと一体化し固定砲台となったゾルダアーマーの砲門から射出されたレーザーの光だった。

レーザーは拮抗していたシガゼシコンボの装甲を少しずつ削っていき、最終的に塵へと変えた。

 

 


 

 

 

ピリオド・デルタアーマーが扱うデルタフォン・Xからの光線を、左腕に備えた蜂の巣状の盾・ハニカムシールドで防ぐムカチリコンボ。

ムカチリコンボは建物の壁や屋根をまるで重力が無いかのように走り回りながら、右腕の針状の外骨格・スタッブオブビーを伸縮させて襲いかかる。

お互いにヒットアンドアウェーの戦法で戦う中、ピリオドはデルタフォン・Xにあるコードを入力する。

 

「3821 Sliger Go」

 

入力完了と共に間髪入れずムカチリコンボが走っていた建物の壁が何かによって吹き飛ばされる。

その正体はピリオドが呼び出したスマートブレイン製の超高速マシン・ジェットスライガー。

しかしムカチリコンボもその巨体に怯むことなく、ジェットスライガーの装甲の上を先程と同じように走り、操縦席のピリオド目掛けて必殺の有毒キック・ヒートアリキックを繰り出そうとする。

それに気づいたピリオドは無理矢理機体を錐揉み回転させてふるい落とそうとする。

中々落ちないムカチリコンボに業を煮やして、次に地面に対して垂直に上昇しつつ錐揉み回転をする。

操縦席のピリオドですら振り落とされそうなGに耐えきれずムカチリコンボは地上へ叩き落とされる。

 

FINISH TIME!EXCEED TIME IMPACT!

 

上空で180度回転させ、地上目掛けて無数のフォトンミサイルを射出する。

ムカチリコンボはシールドのハニカム構造を増やして全身を覆う程の大きさにするが、その衝撃吸収剤をもってしても全てのミサイルを耐えることはできず消滅した。

 

 


 

 

ペンギンレッグの力で砲弾のように飛んでくるセイシロギンコンボを音撃棍棒・烈凍で打ち返すピリオド・凍鬼アーマー。

しかし依然衰えることのないセイシロギンコンボに対してピリオドの疲労は溜まっていく。

そのため何度か念力で吹雪の障壁を生み出して、頭突きの勢いを多少削いでいくがそれもまたセイシロギンコンボを有利にする要因となる。

セイシロギンコンボのセイウチヘッドは視界不良の状態でも普段と遜色ない視覚情報を得れるからだ。

 

FINAL ATTACK RIDE O・O・O・OOO

 

遂に必殺技のカードを装填して突撃してくるセイシロギンコンボ。

腕に極冷気を纏わせたパンチ・ゴッカンブリザードを放つ。

 

FINISH TIME!音撃 TIME IMPACT!

 

だがピリオドもジクウドライバーを回転させる。

すると背中のパーツが分離してピリオドの正面を守る銅鐸の様な形になる。

 

「音撃殴・一撃怒涛!」

 

銅鐸を烈凍で連続で叩くピリオド。

その清めの衝撃はセイシロギンコンボの侵攻を阻む。

最後の一撃を叩き終えると同時にセイシロギンコンボのパンチが銅鐸に命中、限界を迎えた自身と共に粉砕する。

 

 


 

 

両手で持ったジカンサーベル・ツインセイバーモードで斬るピリオド・エターナルアーマー。

両腕の手甲・クジラスラッガーと両方の膝から爪先まで伸びた刃・ソールフィンブレードを使いパンチや回し蹴りを繰り出すサラミウオコンボ。

互いに一歩も譲らずに怒涛の攻防を展開する。

ピリオドはジカンサーベルに炎の属性を追加してサラミウオコンボを焼き切ろうとするが、サメヘッドで相手の武器の動きを予測感知してクジラスラッガーで適切に防いでいく。

逆にサラミウオコンボの「岩をも砕く牙」のような蹴りは、鋼鉄の属性を付与した上にあらゆる攻撃を無効化するとも言われているマント・エターナルローブ・Eによって防がれる。

 

「拉致が開かないな。」

「一気に大技で決めようかしらね。」

 

FINISH TIME!MAXIMUM TIME IMPACT!

FINAL ATTACK RIDE O・O・O・OOO

 

ピリオドの無限を描いた蒼炎の跳び回し蹴りとサラミウオコンボのオオカミウオレッグから放った水流によって爆発的な推進力を得たキック・サラミウオブレイクが激突する。

互角と思われたキック対決は、スペックでのキック力が上回ったピリオド・エターナルアーマーの勝利となった。

 

 


 

 

メダジャリバーとライドブッカーの二刀流で攻めてくるDオーズ・タトバコンボ。

一方ピリオド・パラドクスアーマーはジカンサーベル・サーベルモードのみだが、グリップ上部のスイッチを連打して一撃で与えるヒット数を増やすことで数の差を埋めていく。

さらにピリオドはバックステップでタトバコンボの斬撃を避けると共に、ジカンサーベルをボウガンモードへ変形させて弓を連射する。

放たれた弓は唯一遠距離攻撃があるライドブッカーを持った左手を的確に狙い、タトバコンボはライドブッカーを落としてしまう。

 

FINISH TIME!CRITICAL TIME IMPACT!

 

必殺技の準備の邪魔をするものがなくなり、ピリオドはドライバーを回転させる。

赤と青の雷を纏った両脚蹴りを放つピリオド。

怯みの為に僅かに遅れてタトバコンボもカードを装填する。

 

FINAL ATTACK RIDE O・O・O・OOO

 

赤、黄、緑の順で前方のリングを通り抜けて飛び蹴りを繰り出す。

 

「はああぁぁぁ!!!」

「らああぁぁぁ!!!」

 

似たようなお互いの咆哮が響き渡る。

数秒の拮抗、遂には爆発が生じて2人とも弾き飛ばされる。

衝撃の余波で近くにあったボロ小屋の屋根が炎上する。

先に立ち上がったのはDオーズ、しかしその姿は衝撃の際にカードがベルトから弾かれて既にオーズではなくディケイドに戻っている。

対するピリオドは立ち上がれてないものの未だにパラドクスアーマーのままである。

 

「ふっ…今回は負けということにしておいてやる。また会おう。」

 

 

ピリオドはゆっくり立ち上がり変身を解除してエミの姿に戻り、ディケイドの後ろ姿を睨む。

 

 

「なんで上から目線なのよ…できれば会いたくないっての。」

 

 

 

この僅か数時間後、変な男が何食わぬ顔でクジゴジ堂で食事を取っていたということをソウゴから聞いたエミが盛大な顰め面をするのはもうちょっと先の話であった。

 

 

 

 




今回の各コンボと各アーマーは何かしら繋がりがあります。
すごいわかりやすいのから微妙に分かりづらいのまで。
全部分かるよね?


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ハロー・マイフューチャー/2068

「なーにあれ…?」

 

 

自宅があるマンションの4階のベランダ。

そこから見えるのは街を破壊しようとする七体の巨大ロボ。

側から見たらでっかい電動剃刀にしか見えないけど、そんなコミカルな印象抱いてる暇じゃあない。

 

『五体でようやく街一つ滅ぼせるくらいか、俺1人には到底及ばないな。』

 

張り合うな張り合うな。

てか急に空から降ってきたけど、あれは敵なの?それとも味方?

 

「あれはダイマジーン。オーマの日に世界を滅ぼす我が魔王の兵器さ。」

「ウォズ君、君は人の話を聞かないの?」

「ベランダだから問題はないだろう。」

「不法侵入には変わりないから。アンタもだよ、アトラ。」

「ははっ、やっぱ分かるか?」

 

いつの間に来たかは知らんが、いるって感じだけはしたからねぇ。

まあウォズ君の言う通りベランダの方がまだマシだからなんも言わない、シャクだけど。

 

「で、世界を滅ぼすあの巨大剃刀はソウゴ君が呼び出したの?」

「いや、あれは自然に起動するもの。我が魔王の覇道において起こりうる事態だ。」

「嘘つくなよ。誰がとは言わないがあれは人為的なもんだろ?それにオーマの日にはまだ至ってないはずだ。」

「……何故そのことを君が知っている?」

 

どうやらアトラはウォズ君が導こうとしている覇道の裏を知っているらしい。

ウォズ君の反応からするとタイムジャッカー側も知らないはずの事だろう。

 

「へぇ、しらばっくれはしないんだ。」

「隠すだけ無駄じゃないかと思ったからね。私の予想が正しければ君はこの事を我が魔王には伝えないのだろう?」

「よく分かってるじゃないか。あいつらはまだ必要だからな。ウールやオーラは困ってるぽいが、俺にとっては正史からかけ離れてればより良いからさ。」

「さりげに話を逸らしてる感じがするから、私が聞くわ。アトラ、アンタは何であれが人為的なものって知ってるの?」

「さぁねぇ。一言言えるのはオーマジオウにとってもあれは害悪だと言うこと。得するのはウォズくらいだものな。」

 

 

 

 

 

「否。あの程度は我が魔王にとって障害にすらなり得ません。貴方がたが如何なる手を打とうとも我が魔王に至る未来は変わりません。」

 

 

 

 

聞き覚えのない4人目の声。

一斉に全員が振り返る。

そこにいたのは黒の軍服とドレスコートが一つになったような独特な、それでいて気高さを感じる服を羽織った女性。

その顔は紛れもなく()

 

 

「……未来の私、であってるよね?」

「いかにも。はじめまして、過去の私。」

「驚いたわね、今の顔と全く同じなんて。世の女性が知ったら血涙流して知りたがる美容法じゃない。」

「私自身、姿が変わらないのは驚いていますよ。ウォッチの力、大方エターナルかオーディン、あるいはゼロノス辺りでしょうかね。」

 

世にも奇妙な光景を目の当たりにしつつも、案外冷静みたい。

タイムトラベル系ライダーならあり得なくもないって前々から思ってたからかしらね。

 

「…過去と未来の同一人物が談笑するシーンとか面白すぎるね。それで騎士団長様がこんな時代まで何の用ですかね?」

「アトラ、結局貴方が何をしたかったのか私には分かりませんでした。故に私は未来が歪められないように正史を護りに来た、それだけのことです。」

 

そう言って空中に手をかざす未来の私。

するとかざした場所にホログラムのように映像が浮かび上がる。

そこに映っているのは黄色のロボットと戦うライダーゲイツ、そしてディケイドと戦うジオウ。

 

「未来を変えうる可能性のある明光院ゲイツ、彼を排除するため私の部下であるカッシーンを向かわせました。過去の我が魔王には襲いかかることは無いのでご安心を。」

「流石だね、騎士団長殿。」

「余計な真似しやがって…」

 

淡々と告げる未来の私にウォズ君は笑みを溢し、アトラは舌打ちする。

 

「それで私には何の用?まさかそれを伝えるためだけに最前線に来たわけじゃあないでしょう?」

 

ディケイドの排除あたりを予想していた私。

だけど未来の私は想像の斜め上をいくことを言った。

 

 

「過去の私。貴女には私と戦ってもらいます。」

 

 

 


 

 

私は返事をする間もなく未来の私によって2068年に連れてこられた。

最初に目にしたのは見渡す限りの廃墟。

その影で人々が身を寄せ合って生活している。

 

「ここは反オーマジオウ軍、いわゆるレジスタンスのキャンプ地の一つです。我が魔王の拠点はここより北西の方角をずっと進んでいった先です。」

「そんなこと敵地で堂々と言っていいの?」

「勿論。既にレジスタンスは幾度となく攻め入って反撃にあっていますから。」

 

周りから憎悪を込められた視線が突き刺さる。

見知らぬ女ならまだしも(世紀末ならそれもそれでヤバいけど)、共通の敵であるオーマジオウの配下と全く同じ顔が、その敵ご本人と並んで歩いているんだもの。

ていうか気がついたら囲まれてるし。

 

「死ね、オーマジオウの手先め!」

「はあ……大人しく隠れて生きていればよかったのですが。何故こうも愚かな真似を……」

 

IMPERER!

JAM!

 

未来の私は2つのウォッチを起動させる。

それに合わせて辺りに散らばってたガラスの破片からはミラーモンスターのゼール軍団が、上空にはクラックが開き中からイナゴの姿をした怪人が何体も現れレジスタンスを襲いだす。

今まで静かだったキャンプ地が一瞬で悲鳴と血に塗れる。

 

「先程みたいにレジスタンスが攻めてこない限りは何もしない、それが我が魔王の方針です。」

「これだけやっといて只々耐えろって?心理的に考えて無理じゃないの。」

「我が魔王のお考えは私如きでは読めませんので。一つだけ言えるのはあのお方は不要な殺生を好まないということです。」

「ますます分からないわ。それだったら何でこんな状況になるのよ。」

「……やむを得ない事情があった、とだけしか答えられません。もっとも人々は疲れ切ってるようですが、土地自体は荒廃していませんし、河も汚染されていません。無駄に抗おうとしなければ縄文・弥生時代並みの生活は送れますよ。いい加減その事を分かって頂けるとありがたいのですが。」

 

ため息を吐きながら語る未来の私について行くとやがて廃墟も何もない、ただ崖に囲まれただけの荒野に着く。

 

「それで、何で私は私と戦わなきゃいけないの?ソウゴ君みたいに自分の未来を変えようとしてるわけじゃないんだけど、私は。」

「常盤ソウゴはオーマジオウになる、これは確定事項なので過去の私(あなた)が心配する必要はありません。そして私は私自身を危惧しているわけでもありません。ただ導くだけ、私が私であるために」

「……何が言いたい。」

「かの仮面ライダーキバ・紅渡は言いました。『想像は破壊からしか生まれない』と。故に私は過去の私(あなた)を『破壊』することで貴女に新たな力を与えましょう。そうすることで貴女が私となる未来を『護れ』ますから。」

 

なるほどね、言いたいことは分かった。

けどやられっぱなしっていうのには納得いかないかな。

 

「……オーケーオーケー、理解はできたよ。けどさ、それなら別に私が未来の私(あなた)を倒しても構わないよね?」

「勿論。あなたが私を倒して私の全てを引き継げるならそれに越したことはありませんから。ですがまだ不完全な貴女が私を倒す、なんて万が一にも有り得ませんよ。」

「物は試しって言うでしょ!変身!」

 

RIDER TIME!KAMEN RIDER PERIOD!

ARMOR TIME!EVOLUTION!EVOL!

 

変身と同時にエボルアーマーを装着。

最初から出し惜しみなんてしない!

 

「変……身」

 

対称的に落ち着いた声を出す未来の私。

そして彼女を中心にブリザードが巻き起こる。

 

永久の刻!天上天下!唯我独尊!永劫不滅!ノーブルピリオド!

 

ブリザードが止むとその跡地には巨大なライダーの氷像。

その像が砕け散り、中から彼女が現れる。

白銀のボディに紫色の『RIDER』の複眼。

肩から腰に斜めにかけられているのは、ジオウの変身シークエンス時に変身者を囲む時計の腕輪のよう。

背中には複眼と同じ紫色のマントをまとい、全身にはさながら血管のように肩にかかっている腕輪のようなラインが流れている。

 

「申し遅れました。私の名は高倉エミ、オーマジオウ直属の騎士団団長。又の名を仮面ライダーノーブルピリオド。」

 

名は見た目を表すっていう言葉がこれ程までに似合うのって中々いない。

そう思うくらい美しく感じてしまう。

 

「自分で高貴って名乗るとか痛すぎじゃない。せめてその名に見合うくらいの力を魅せてよ!」

 

あえて思ったこととは逆の軽口を言い、私は殴りかかる。

しかしそれは突如目の前に現れた氷の盾に塞がれる。

パンチ、キックを胸部だけでなく腕や脚、角度を変えて斜め下や上から放つが、ノーブルピリオドは氷の盾を解除と精製を繰り返して防いでくる。

火星人ムーブで背後や上空に瞬間移動しても変わらない。

それどころかこちらを見ることなく、どこから来るか分かっているかのように盾を作って防ぐ。

 

「やはりまだその程度…ですね。」

 

何の感情も感じないその言葉とともに私が受けたのは何の変哲もない横蹴り。

だけどその威力は凄まじく、私は軽々と100メートルほど蹴り飛ばされる。

 

SPECTER!

PARA-DX!

 

ウォッチの起動音でようやく背後に回り込まれたことに気がついた。

けどもう遅い。

左手にはディープスラッシャー、右手にはガシャコンパラブレイガンを持ったノーブルピリオドの乱撃を立て続けに受ける。

 

「まだ……まだぁっ!」

 

ボ・ボ・ボウガン!

 

ジカンサーベルをボウガンモードの状態で取り出して弓を放つ。

だがそれもやはり氷の盾に阻まれ、その間にノーブルピリオドは必殺技のチャージを溜める。

 

メガハゲシー!極限ダイカイガン!ギガオメガギリ!

『キメワザ!KNOCKOUT CRITICALFINISH!

 

紫と赤の斬撃は私が打ち出した弓をまるで箒で埃を払うかのように消しとばして、私の身体を切り裂く。

けどそれだけでは終わらない。

 

OUJA!

SAGA!

NEGA DEN-O!

 

3つのライドウォッチを起動させるノーブルピリオド。

その力で仮面ライダー王蛇の最強の契約モンスター・ジェノサイダー、仮面ライダーサガの眷属・ククルカン、ネガ電王が所持するギガンテス・ハデスの三体が出現、それぞれが電撃砲やらエネルギー弾やら破壊光線やらを打ち出し、私の身体を焼き尽くさんとする。

 

ROUGH!

THEBEE!

 

気を失う暇もなく何かがぶつかり、私の身体が宙を舞う。

次の衝撃でそれが超高速で動く火の鳥だということが分かった。

 

G4!

KAIXA!

 

何度と弾き飛ばされるうちに、いつのまにか真横には落下途中の巡航ミサイルとフォトンミサイルがいくつもあった。

そして回転する肉体に身を任せて真上を見ると、

 

SORCERER!

 

黄金の魔法陣が一つ。

ノーブルピリオドはそれを上から押し込み、踏みつけられた魔法陣は一直線に私に命中する。

当たるとともに魔法陣を中心に大爆発、さらにそれに誘爆してミサイルも爆発する。

私はボロ切れのように地に落ちる。

何で生きてるのかもはや分からないくらい何も感じない。

 

 

 

 

だけど立ち上がる

 

 

 

理由も目的も分からない。

 

 

 

ただ立ち上がる。

 

 

 

立ち上がらなきゃいけないと思ったから。

 

 

 

 

「……!今のを受けて立ち上がりますか…流石は私、とでも言いましょう。ならば……これを耐えてみせなさい!」

 

ANOTHER AGITO!

RAIA!

PSYGA!

CHALICE!

KIRAMEKI!

CAUCUSES!

ZERONUS!

ARK!

 

SKULL!

BIRTH!

NADESHIKO!

WISEMAN!

TYRANT!

CHASER!

DARK GHOST!

GENM!

BLOOD!

 

私を取り囲むように17人のライダーが召喚される。

それぞれが必殺技の構えを取り始める。

 

WILD

「音撃拍・軽佻訃爆!」

FULL CHARGE

BREST CANON

ドラゴンエナジースパーキング!

『マブシー!ダイカイガン!オメガフラッシュ!』

 

ワイルドカリス、ゼロノス・ベガフォーム、タイラントのエネルギーの弓矢と煌鬼の音撃、バースのブレストキャノン、そしてダークゴーストの熱線が私を襲う。

そして他のライダー達も一斉に必殺技を繰り出す。

 

FINAL BENT

Excced Charge

Maximum Rider Power Rider Kick

『ウェェイクアップ!』

SKULL!MAXIMUM DRIVE!

ROCKET LIMIT BREAK

イエス!キックストライク!アンダスタン?

ヒッサツ!フルスロットル!チェイサー!

キメワザ!CRITICAL END!

Ready Go!Hazard Finish!Great Dragonic Finish!

 

アナザーアギトのアサルトキックを皮切りにして、怒涛のラッシュが私に迫る。

キック、突撃、エネルギーの蹴り飛ばし等、計11人分の攻撃が容赦なく襲いかかる。

もはや私には自分がどうなっているのかすら分からない。

原型を留めていないんじゃないかと思う。

地を這うことすら出来ずピクリとも動かない自分の身体。

けどやがて少しずつに手先や脚先の感覚が戻って、ゆっくりとだが動かせるようになる。

まだ重い頭を上げてみると、ノーブルピリオドがいた。

 

「何を不思議そうにしているのですか?貴女は私なのですから殺すことなんてできませんよ。」

 

何でマスク越しの表情が分かるんだよと言いたいが、目の前のライダーが私ならきっと分かるんだろう。

身体を動かせるのもノーブルピリオドが回復させてくれたに違いない。

 

「それにしても凄いですね。私はてっきり腕の一本二本くらいは無くなるものかと思っていました。自画自賛のようですが騎士の力は伊達ではないようです。」

 

本当に他人事のように話す。

段々と身体も全快したような気がしてきて、案の定普通に立てた。

回復の時には既に変身解除はされていた。

しかし何故戦闘中に解除されなかったんだろう。

 

「恐らく死に至るものではないと判断されたからでしょう。時代は違えど同じ人間が戦ったから、貴女が死ぬ程のダメージは負うことはない。故に外れなかった、だと思いますよ。」

 

 

??????

よく分からないけどまあいいや。

 

 

「では過去の私、これを。」

 

疑問を放棄した私に変身解除した未来の私がウォッチを渡す。

通常のウォッチの倍の長さがある黒いウォッチだ。

 

「ダークディケイド……」

「如何にも。私の力の一端、それこそ5%くらいですが。しかし貴女が私に至る為に必要な力。それを使い貴女は貴女の使命を果たしなさい。……それとどうやら若き日の我が魔王もこの時代に来たようです。」

 

ソウゴ君が?

 

 

「ええ、門矢士の手によって。そして今の我が魔王に敗れました。彼は今オーマジオウへの道を歩むか、それともベルトと共にその道を捨てるか、選択を委ねられています。ですがそれもまた些細なこと。貴女の為すべき事は変わりません。貴女も過去に戻りなさい。」

 

そう告げた未来の私は過去に戻るゲートを開き、私は2018年に戻った。

 



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『私』のやりたいこと/2018

アマプラでアマゾンズ一気見しちゃったマン


2018年

 

私が戻った時には既にダイマジーンは消えていた。

何か嫌な予感がしてクジゴジ堂に行ってみた。

 

 

「順一郎さん!ソウゴ君はいる!?」

 

「あ、エミちゃんいらっしゃい。ソウゴ君ならさっき帰ってきたけどなんか元気なくてね…王様になるのをやめるって言ってたんだ。あんなに王様になるって言ってたのにね…」

 

 

話が違う。

未来の私はソウゴ君がオーマジオウになるのは確定事象って言ってた。

それなのに今彼は自分でその道を絶とうとしている。

オーマジオウと未来であって何かあった?

ううん、その線しかありえない。

『ダイマジーンの起動』っていう出来事が起こるには、『オーマの日にソウゴ君がオーマジオウとして覚醒する』という条件が必要。

逆に言えばソウゴ君がそれを放棄すればダイマジーンも起動しなくなる。

今までやってきた歴史改変と同じことだ。

 

順一郎さんはソウゴ君は夕飯の買い出しに行ったと教えてくれた。

私はソウゴ君を探しに行く。

流石に本人の口から意志を聞かないと納得できない。

 

 

 


 

 

 

「ソウゴ君!」

 

「あれ、エミさん!」

 

 

ライドストライカーに乗って探していると、案外早く見つかった。

ていうか流石にそんな遠くのスーパーとか行かないか。

 

 

「え、どうしたの?そんな焦ったような顔して」

 

「どうしたのじゃないわよ。順一郎さんから聞いたよ、王様やめるって」

 

 

私の言葉にソウゴ君は押し黙ってしまう。

立ち話もあれだからソウゴ君を近くのベンチに座るよう促した。

 

 

未来の自分(オーマジオウ)にも会ったんだってね」

 

「…!どうして…?」

 

「なんで知ってるのかって?私もさっき言ったからね、2058年に」

 

「俺…信じられなかった。未来の俺があんなことするって…オーマジオウになるわけないって…」

 

「うん」

 

「俺が未来をめちゃくちゃにしないようにするには、ベルトを捨てればいいって言われたんだ」

 

「それで捨てたの?」

 

「うん…あ、でもベルトを捨てた理由はそれだけじゃないよ。この時代に戻ってきたとき、ゲイツが危なかったからさ」

 

「そっか」

 

「やっぱ…怒ってる?」

 

「あはは、なんで私が起こってるって思うの?」

 

「だってエミさんは未来では俺の家臣なんでしょ?それなのに勝手にやめたら…」

 

「その未来もなくなるから?うーん…そうね、確かに私がソウゴ君の家臣になる義務はなくなっちゃうね。でもさ私は『ソウゴ君の家臣』である前に『仮面ライダー』なんだ」

 

「どういうこと?」

 

「なんていえばいいのかな?私はオーマジオウから『オーマジオウの家臣』になるよう定められていたの。名家の子供が親の職を受け継いだり、政略結婚させられるようなものみたいにね。でも私は私の意志で『仮面ライダー』であろうと思ったの。ピリオドとしての力もオーマジオウが自分の為に私に授けたもの。だけど使い方は私が決めた。つまり何が言いたいのかっていうとね、ソウゴ君が王様になるのをやめたとしても、私はこれまで通り、これからも人類の自由を守るために戦う、それが私の『やりたいこと』。『決められた』んじゃなくて『決めた』こと」

 

「決められたんじゃなくて決めた…」

 

「ソウゴ君はさ、なんで王様になろうって思ったの?」

 

「俺は、昔からある夢をみてたんだ。あのダイマジーンとかいうロボットが街を壊して多くの人を殺してるのに、俺はなにもできなかった。そしたらある男が現れて言ったんだ、『お前には王となり、世界を救う資格がある』って。その夢を見てからずっと王様になるんだって思ってた」

 

「…つまりソウゴ君はその男に『決められて』王様になろうと思ってたわけだ。そしてやめ時は自分で『決めた』のね」

 

 

そこまで言うとソウゴ君の顔が曇る。

私の言い方だとソウゴ君は自分が流されたように感じたのかもしれない。

流されたせいでゲイツ君やツクヨミちゃん、さらにいえばタイムジャッカーたちも未来で苦しんだんだって思っているのかも。

でもこれはちゃんと言わないといけない。

 

 

「ソウゴ君、私は怒ってなければ責めてるわけでもないの。だって『決められた』ことに抗うのはとても難しいことだから。君だけじゃない、ゲイツ君やツクヨミちゃんもそうだし歴代の平成ライダーも同じ。だからね自分で『決める』の。抗うか、従うか。進むか、戻るか。立ち上がるか、諦めるか。私は仮面ライダーとして戦ってきて苦しい思いも痛い思いも何度も味わってきた。けど仮面ライダーとして戦ってきたことは一度も後悔はしてない。今のソウゴ君はどう?王様になるのをやめて後悔はしてない?」

 

「俺は…」

 

 

ソウゴ君が私の問いに答える前に、時間が止まった。

 

 

「余計な事を吹き込まないでくれる?そいつには王になるのを諦めてもらわないと」

 

 

その声が聞こえるとソウゴ君が殴り飛ばされる。

時を止めたのはタイムジャッカーのウール。

そしてソウゴ君を攻撃したのは()()()()()

 

 

「なんでオーマジオウの配下が…?」

「邪魔者は徹底的につぶしとけってスウォルツが言うからさ。さっさとやっちゃえ!」

「ソウゴ君!逃げなさい!変身!」

 

RIDER TIME!KAMEN RIDER PERIOD!

 

カッシーンの槍をジカンサーベル・ツインセイバーモードで受け止めつつソウゴ君に逃げるよう促す。

だがその逃げ道をアトラが塞ぐ。

 

 

「悪いな、常盤ソウゴ。死んでくれ。変身!」

 

『ガブリ!』

 

 

ダークキバに変身したアトラがソウゴ君の命を奪うために迫る。

私はカッシーンの腹に蹴りをいれてのけぞらせて、急いでソウゴ君とダークキバの間に割り込む。

 

 

ARMOR TIME! SIGMA!SIGMA!

 

 

割り込む前にライダーアーマーを装着する。

選んだのは白銀の死者、アマゾンシグマアーマー。

ダークキバのザンバットソードを左腕で防ぎ、身体をひねって右脚で回し蹴りを決める。

ダークキバは後退するがやはりダメージの入りは微妙な気がする。

 

 

「ははっ!生者が死者の力に守られてるのは滑稽だな!俺を何手で詰ませられるか教えてくれよ」

「あんたは…6手で詰ませる!」

「そうか、そうなるといいな。だが1対2のこの状況、カッシーン(あいつ)からも目を離さずにそれができるか?」

「いいや、2対2だ」

 

 

聞き覚えのある声とともにカッシーンに命中する矢。

放ったのは仮面ライダーゲイツ。

 

 

「ゲイツ!未来に帰ったはずじゃ…」

「お前がオーマジオウになるのを諦めたなら…お前を倒す必要はなくなった。それだけだ。」

 

 

ここ数日ゲイツ君はソウゴ君と戦うのを渋ってた節があった。

だから助けに来てくれたのね。

 

 

「ゲイツ君!そっちは任せたよ!」

 

 

返事を待たずにダークキバへと私は特攻する。

 

 

「はっ!随分安直な攻め方だな!」

 

 

紋章を飛ばすダークキバ。

それに捕まり私の身体は動かなくなる。

だがそれも一瞬だけのこと。

無理やり身体を動かしてダークキバへと飛び掛かり、左腕の刃で胸部装甲を切り裂く。

これはかなり効いたようで鎧越しに声が漏れたのを聞いた。

 

 

「なーるほど…シグマって痛覚遮断機能があったな」

「まずは一手…!」

 

 

紋章ハメが意味のないことを分かったダークキバはフエッスルを挿し込む。

それを私は見逃さずに一気に肉薄し、フエッスルを持つ右手を払いのける。

 

 

「何……!?」

「二手…!」

 

 

さらにその場で右手一本で逆立ちをして、顎めがけて左足で下から蹴り上げる。

 

 

「がっ…」

「三手…!」

 

 

ふらつきながらも後ろに下がるダークキバ。

その脇腹に右腕の刃で切りかかる。

 

 

「ぐああ!!」

「四手…!」

 

 

叫ぶダークキバ。

次の攻撃をしようとするが、ダークキバはさりげなくフエッスルを挿入していた。

 

 

KABUTO!

 

 

カブトフエッスルの力でクロックアップを発動するダークキバ。

超高速で四方から攻めてくるが、私はそれをすべてスレスレで躱す。

そして後ろから襲い掛かってきたダークキバの顔面に裏拳を叩き込む。

 

 

「五手…!チェックよ…!」

 

FINISH TIME! VIOLENT TIME IMPACT!

 

「らあぁぁ‼」

 

 

方向とともに放つ渾身の飛び蹴り。

だがそれは目の前に出現した巨大な手に阻まれる。

邪魔をしたのはウィザードの姿になっているディケイド。

 

 

「大分苦戦しているな。手を貸すか?」

「いーや、お前はあっちの方を手伝ってやれ。こいつには質より量みたいだからな」

 

 

顎でゲイツとカッシーンのほうに行くよう促し、怪人のカードをディエンドライバーに装填するアトラ。

私は身構える。

 

 

『カイジンライド キャンサー・ゾディアーツ スプリガン ガンマイザー・ファイアー』

FAIZ!

 

「アタシの甲羅とかけてあんたの負けと説く。その心は…どちらも真っ赤っかってな!」

「いけませんねぇ、実に不用心だ」

「対象を認識、測定不能。危険な存在として消去します」

 

突撃してくる三体の怪人。

私は迎え撃とうと走り出すが、ダークキバがファイズブラスターから射出したフォトンブラッドの弾丸を受けて動きを止めてしまう。

その隙にと怪人たちがラッシュを仕掛けてくる。

キャンサーの鋏、スプリガンの剣、ガンマイザーの火炎。

シグマアーマーはまだ解除されてない。

しかしそれは逆に不味い。

シグマアーマーの機能の一つである痛覚遮断によって痛みは感じないが、それは裏を返せば引き際がわからないということ。

しかも解除されたら今までの蓄積ダメージを一身に受けることになる。

この状況をどうにかしたいがアーマーチェンジすら出来ない。

キャンサー・ゾディアーツが鋏で私の首を掻っ切ろうとする。

その時キャンサーが何かに弾かれる。

 

 

「パーカーゴースト!?」

「エミさん!」

 

 

ゲイツ君かと思いきや助けてくれたのはまさかのソウゴ君だった。

ディケイドアーマーゴーストフォーム(長い)となっているジオウが私の横に立つ。

 

 

「ソウゴ君、決めたのね」

「うん。俺は最高最善の魔王になる。みんなを救いたいって決めたから!」

「いいのか?お前はその力を使い最低最悪の魔王になってあの未来をもたらしたんだぞ」

「俺はそんな王様にはならない。もし俺が最低最悪の魔王になったらゲイツが倒してくれるから」

 

 

そう、ゲイツ君はソウゴ君に賭けてみたいのね。

だったら私も人肌脱ごうかな!

 

 

「ソウゴ君、ゲイツ君と一緒にディケイドとカッシーンを任せていいかな?アーマーチェンジする余裕をくれた今ならあのくらいの数、一人でなんとかできるからさ」

「…分かった、任せる!」

 

 

そういって一度変身解除されたが再変身したっぽいゲイツ君とともに別の戦場に行くソウゴ君を見送る。

 

 

「1対4でそのセリフとは、舐められたものだな」

「そうかもね、でも残念ながら事実だからさ!」

 

『DARK DECADE!』

『ARMOR TIME!KAMEM RIDE!ワオ!ディケイディケイ!DARK DECADE!』

 

 

私の姿はジオウのディケイドアーマーと酷使した、しかし鏡写しのように左右が逆転している黒のボディに青の複眼のダークディケイドアーマーをまとう。

 

 

「ほう…それが未来で得た新たな力か」

「ええ、存分に味わわせてあげる!」

 

『ライドヘイセイバー!』

 

 

新たな武器、ライドヘイセイバーを握り怪人たちに斬撃をあびせる。

呼び出された三体の怪人は頑丈な体や強固な縦を持っているが、ライドヘイセイバーは確かなダメージを与えている。

 

 

『ヘイ!IXA!DUAL TIME IMPACT!』

 

 

ライドヘイセイバーの針を回転させてイクサのクレストの部分で止める。

すると刀身に赤いエネルギーが満たされ、大剣となる。

その場で剣をふるうと、三方から攻めてきた怪人たちを扇状に薙ぎ払う。

 

 

「へぇ、なかなかいいわね、これ。それじゃあ次はこれ!」

 

『FINAL FORM TIME!S・S・S・SPECTER!

 

 

ダークディケイドウォッチのもう一つのスロットにスペクターウォッチをセットすると、顔のパネルがディープスペクターへ変化する。

左肩には『SPECTER』、胸部から右肩にかけては『DEEP SPECTER』の文字に変わり、武器もライドヘイセイバーからディープスラッシャーに変わる。

 

 

「対象の危険度増加。消去します」

 

 

火炎弾を連射してくるガンマイザー・ファイアー。

私はそれらをディープスラッシャーで切り落として進撃する。

刀身がガンマイザーの胴体に届く距離まで近づく。

深淵の炎と頭のアンテナブレードから生み出されたプラズマでガンマイザーを一方的に追い詰める。

 

 

『FINISH TIME!FINAL ATTACK TIME IMPACT!』

 

 

ディープスラッシャーの刀身に紫炎をまとわせて、ガンマイザーを両断する。

私は気を緩めず次のウォッチをセットする。

 

 

『FINAL FORM TIME!BE・BE・BE・BEAST!

 

 

顔のパネルはビーストハイパー、左肩は『BEAST』、右肩から胸部の文字は『BEAST HYPER』になる。

武器もまたビーストハイパーの専用武器、ミラージュマグナムとなる。

愛用の盾『リドル』を前面にして突き進んでくるスプリガン。

攻防一体の突撃に対して私は両腕の紐『フリンジスリンガー』を操って盾を持つ左手を絡み取る。

絡み取られた左手を上に引っ張られたことで盾で隠れていたスプリガンの上半身が露になる。

そこめがけて私はミラージュマグナムから魔力の弾を放つ。

のけぞるスプリガンを横目にダークディケイドウォッチのボタンを押す。

 

 

『FINISH TIME!FINAL ATTACK TIME IMPACT!』

 

 

マグナムの銃口から巨大なライオンの顔の形をした魔力弾が射出され、スプリガンを跡形もなく飲み込んだ。

最後に三個目のウォッチをセット。

 

 

『FINAL FORM TIME!ME・ME・ME・METEOR!

 

 

顔のパネルはメテオストーム、左肩には『METEOR』、そして右肩から胸部の文字は『METEOR STORM』。

武器も三度目の変化をしてメテオストームシャフトとなる。

 

「私の運命は嵐を呼ぶよ!」

 

決め台詞をいいながらキャンサー・ゾディアーツに接近して自慢の鋏にシャフトをねじ込んで使えないようにする。

武器が封じられて焦ってる隙に腹に連続キックを入れていく。

 

「ぐぉっ…!ならこっちはピッカピカの超新星だ!」

 

キャンサーがそう言うと奴の身体を黒い靄が包み、蟹座の光を放つ。

すると人型から巨大な蟹の化け物、キャンサー・ノヴァへと変貌する。

左腕だけでなく右腕も鋏に変化して私を叩き切ろうとしてくる。

こうなるとシャフトで抑えるのは無理だからよけるしかないが、よける前の足場がバラバラと崩れていく。

だんだんと逃げ場を失っていく私。

だけど目的のポイントに着くと私は足を止める。

 

「鬼ごっこはもうおしまいかい?」

「ええ、捕まえたからね!」

 

『FINISH TIME!FINAL ATTACK TIME IMPACT!』

 

シャフトにセットされた独楽のようなアイテム・ストームトッパーを打ち出す。

ストームトッパーはキャンサーが歩いていた道の端や私たちが今いる場所の真上にある橋を砕く。

さっきまでキャンサーは自分で不安定にした足場を6本の足を駆使してすいすい歩いていた。

だけど壊された橋がキャンサーの足に落ちてくるとどうなるか。

肉体的ダメージはまるでないが瓦礫によって視界が封じられ、さらに足場の端が落ちることでバランスを崩す。

これによって精神的に動揺が生まれてストームトッパーを見つけるのが困難になる。

そしてトッパーはキャンサーの手足を一本一本丁寧に切り落として、最後は上空からキャンサーを粉砕する。

 

ふと爆発音が聞こえた。

音の鳴った方を見ると、タイムジャッカーのタイムマジーンが爆発していた。

私はほかの二人が勝ったのだと確信した。

どうやらアトラは状況を見て撤退したのか消えていた。

 

これで私の2018年最後の戦いを終えた。

 

 

『いや、まだわからないだろ』

 

 

言うな!もう疲れたからまだあるとか考えさせるな!

 

 




ダークディケイドアーマー/2009

ダークディケイドの力を宿したアーマー。
ピリオドの中間形態にあたる。
基本的なスペックはディケイドアーマーより多少上回っていて、能力などは同じ。
武器はライドヘイセイバーと各ファイナルフォームタイムにおけるライダーの武器。
ライドヘイセイバーはジオウのとは異なり、マゼンタのカラーが黒になっている。
またスロットのライダーズクレストも二号ライダーのものとなっている。(ゲイツマジェスティで使われたG3-Ⅹからクローズまでの18人)
本編でも言われてたようにディケイドアーマーとは左右逆になっていて、ファイナルフォームタイムも英語表記。
ちなみに通常時のバーコードは2009411811(411811でdarkを表している)


なんかオリジナルアーマータイムの説明が欲しいってたくさんの人から意見がきてたので、活動報告のほうに載せます。


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I・Future/2019

ミライダー編はすべてオリジナルです。
それと平ジェネ時空はないので、Wとクウガのウォッチは未所持です。


私、高倉エミは新年早々悩んでいた。

事態が急変してきたのだ。

 

一つ目は新たなアナザーライダー。

スウォルツが創り出したのは『仮面ライダーシノビ』という仮面ライダーのアナザー。

曰く2()0()2()2()()に活躍するライダーとのこと。

つまり未来のライダーから力をとったということ。

だけどここで矛盾が生じる。

ゲイツ君やツクヨミちゃんが言うには、ジオウがオーマジオウへと覚醒する『オーマの日』以降は仮面ライダーは生まれないらしい。

じゃあシノビに至る未来とはなんなのか。

 

その疑問を解き明かした二つ目の出来事は()()()()()()()()

私たちとは別のシステムで変身までする第4のライダー・仮面ライダーウォズ。

突然現れた彼が言うには、彼は『オーマの日にゲイツがジオウを倒して救世主となった未来』からやってきたらしい。

つまり仮面ライダーシノビとはその『救世主ゲイツリバイブ』の未来のライダーだということになる。

 

ここで私の悩みについて語ろう。

オーマジオウ側のウォズ君もゲイツ君とツクヨミちゃんの介入はある程度予期していたが、もう一人の自分については知らなかった。

となると未来の私も知らなかった可能性は高い。

あの時未来の私は『常盤ソウゴがオーマジオウとなる未来は揺るがない』とか言ってたけど、ここまでイレギュラーが生じるとそれすら危うい。

……エボルト、どう思う?

 

 

『そうだな…あのアナザーライダーが従来のウォッチで倒せない…というよりウォッチを作れるのが白い方のウォズだけだからな。そうなるとアナザーライダーを倒すにはあいつと協力する必要がある。だがそれはゲイツリバイブの誕生を手伝うことになる』

 

 

ええ、そして別人とはいえ元々はオーマジオウの力をよく知るウォズ君がゲイツリバイブとなればオーマジオウを倒せると言った。

それはまぐれ勝ちなんかじゃなくて確定要素、メタ属性みたいなものなんだろうね。

 

 

『お前としてはゲイツリバイブを生ませずに、アナザーライダーを倒したい。となると出来ることとしてはゲイツを始末するか、タイムジャッカーを全滅させるか、だろう』

 

やっぱりそれくらいしかないよね…

 

 

『ああ。オーマジオウを先に覚醒させるのには時間がかかりすぎる。一号枠だけでもあと10人、対して向こうはあと二人で条件を満たす。なによりソウゴ本人が拒否するだろうからそんな簡単にはいかないだろ』

 

 

でもゲイツ君を始末するとソウゴ君と真っ向から戦うことになる。

私一人に対してジオウ、ゲイツ、ウォズ、さらに下手したらアトラ含めて4人同時に相手するのはなかなか難しい。

 

 

「そうなると最善手はタイムジャッカーがアナザーライダーを作れないように全滅させるか…?」

「へえ、随分物騒なこと言うじゃねーか」

 

 

人気のない倉庫の中からアトラが姿を現す。

いつもだったらしかめっ面するところだけど、今だけは都合がいい。

 

 

「何?もしかして待ち伏せでもしてた?」

「まーなー。スウォルツが前回なかなか面白いもん作ったろ?だから俺もやってみたんだけどさ、お前に相手してもらおうと思って、ほれ」

 

 

むかつくくらい気さくに話してくるあいつが呼び寄せたのは蜂の大群。

私の周囲を飛び回る蜂を払いのけると、一か所に集中して人の形を成す。

その姿はアナザーシノビと酷似しているが、体色はくすんだ橙、右目にあたる部分には小太刀が深々と突き刺さっている。

はっきり言ってグロい。

そして体にある数字は『2022』、名前は『HATTARI』。

 

 

「ハッタリ…?随分ふざけた名前ね」

「確かになー。だがこいつの強さはハッタリじゃないぜ」

「それなら見せてもらおうかな、変身!」

 

RIDER TIME! KAMEN RIDER PERIOD!

『ARMOR TIME! KAMEN RIDE! ワオ!ディケイディケイ!DARK DECADE!』

 

ピリオドダークディケイドアーマーに変身する私。

ライドヘイセイバーで切りかかるが、アナザーハッタリは華麗なバク転で回避する。

アナザーシノビは影の中を移動できたけど、こいつにはできないのかね。

なんて考えてたら左腕から針を射出してくる。

私はそれを避けたり、ヘイセイバーで弾いて防ぐが、針が当たった地面や壁がグズグズと溶けていった。

 

 

「猛毒の針…なるほど、蜂らしいわね」

 

 

今度は手で印を結ぶアナザーハッタリ。

するとマフラーのようなもので隠されていた口が露になる。

アナザーライダー共通のむき出しのクラッシャーから白い息が出される。

この寒気、間違いなく冷気ね。

 

「それならこれでどう!?」

 

『ヘイ!GARREN! DUAL TIME IMPACT!』

 

「氷じゃ熱には勝てない……って嘘でしょ!?」

 

 

私の目論見は外れて、炎ごと剣を凍らされる。

 

 

『まぁ、これに関しては逆も然りだしな』

 

 

くっそ、油断してたわ。

けどそれなら別のもの使いましょ。

 

 

『ヘイ! ACCEL! DEUL TIME IMPACT!』

 

 

時計の針を回転させると剣から凄まじい熱気が放出されて氷を融解していく。

再び冷気を吹くアナザーハッタリだがヘイセイバーから打ち出した高熱のA字型のエネルギーには効かず直撃する。

私は追撃しようと接近するが、アナザーハッタリは蜂の大群に姿を変える。

 

 

「あー!ったくもう、それ鬱陶しいのよ!」

 

『ヘイ! KNIGHT! DEUL TIME IMPACT!』

 

 

ヘイセイバーを大きく振るうと黒い竜巻が発生して蜂の群れを吸い寄せる。

これで元の人型になるだろうと思ったら、竜巻が消えて中から一体の巨大な蜂が現れる。

 

 

「集合して巨大化とか、質量保存の法則無視してるでしょ!」

 

 

やむを得ずタイムマジーンを呼び出し乗り込む。

しかし直後機体が大きく揺れる。

 

 

「何事!?」

 

 

モニターを確認すると機体に何かが巻き付いている。

よく見るとそれはドラグブラッカーの形をしている。

実際見るのは初だけど、状況からしてアトラのタイムマジーンなんだろう。

強力な締め付けでコックピットが警報を鳴らし、機械がところどころショートして火花が散る。

出口も塞がれ逃げ場もない。

モニター越しにタイムゲートが開かれたのが見えたのを最後にコックピットの電源が落ちて真っ暗になり、次の衝撃で私も気を失った。

 

 

 


 

 

 

 

「さーてと、これで次のプランの役者は整えた。あとは仕込みが一つだけ必要だな」

 

 

タイムゲートに消えていった自分とエミのタイムマジーンを見送りながら、アトラはぽつりと呟いた。

今回笑みを悩ませている事態はアトラにとっても予期していなかったイレギュラーである。

だが本人はこれを喜んでいた。

ただ単にオーマジオウとノーブルピリオドの未来に繋がるのでは()()()()()()()

そうなるくらいならゲイツリバイブというリスクを抱えてまでこのイレギュラーを活かすべき。

だから急ごしらえではあるものの独断で新たな計画を練った。

しかしそれをよく思わない者も当然いる。

 

 

「飛んで火にいる夏の虫…ってのはまさしくこの事だな、いや虫はアナザーハッタリ(あいつ)なんだけど。なぁ、白い方」

「一体君は何を企んでいる、アトラ?」

 

 

彼の前にはそのイレギュラー、白い服のウォズがいる。

アトラとしては自分から尋ねる予定だったので僥倖だった。

 

 

「仮に俺の計画をお前に伝えたとして、お前はそれに協力してくれるのか?」

「いいや。何故なら我が救世主がゲイツリバイブとなれば無意味だからね」

「ほー、それは随分な自身だな。でもそれはゲイツリバイブが負けた後にも同じことが言えるかな?いやそれどころか、例えば俺がこの後すぐゲイツを殺したら、お前は今のままでいられるか?」

 

 

そういうアトラの瞳にはなにかを確信しているような妖しい輝きがあった。

その気迫に気圧されてウォズは押し黙ってしまう。

そんなウォズを見てアトラはクスリと笑う。

 

 

「案ずるな。ジオウもゲイツも、そして恐らくは白黒両方のお前もツクヨミも今の俺にとっては必要なパーツ、かもしれないからな。当分始末は先延ばしだ。」

「……一体君は何なんだ?ウール君ともオーラ君とも、スウォルツ氏ともでさえ異なっているように感じるがね。そう、まるで魔王や我が救世主など眼中にないかのように」

「そりゃあもっと先のことを考えたらあいつらは必要なくなるさ。今においては、重要なだけだからな。それにしてもお前には感謝してるよ、白。まさか未来のライダーの力を集められる機会を作ってくれるなんてな。お陰でルート分岐こそ起こったが、()()()()()()()

「可能性……?いったい何のだい?」

「さあなー。まあおしゃべりはここまでにしよう。その可能性のためにお前からビヨンドライバーをもらいたい」

「そう言われてやすやすと渡せると思うかい?」

「どうせスペアの一つや二つくらいあるだろ。ケチくせぇ。しゃーない、プラン通り力づくでいくか」

 

 

嘆息すると黒いカバーに龍の紋章が描かれた箱、リュウガのデッキケースを取り出して倉庫の窓にかざす。

するとアトラの腰に変身ベルト・Ⅴバックルが装着される。

一方の白い方のウォズも自分の変身ベルト・ビヨンドライバーを装着してミライドウォッチを起動する。

 

 

ウォズ!

 

「「変身」」

 

アクション!投影!フューチャータイム!スゴイ!ジダイ!ミライ!仮面ライダーウォズ!ウォズ!

 

 

仮面ライダーウォズの前に立つのは鏡の世界の黒龍の騎士、リュウガ。

リュウガは先手をとってディエンドライバーにカードを装填する。

 

 

「悪いがさくっと終わらせたいからさ」

 

『カイジンライド ロブスターオルフェノク パラドキサアンデッド アルビノジョーカー』

 

 

召喚されたのは怪人ではなく()()

しかしいずれも形状は違えど変身に必要なベルトを装着している。

 

 

「「「変身」」」

 

Standing by Complete

Open Up

 

 

妖艶な女性―――ロブスターオルフェノクの人間態である影山冴子は仮面ライダーカイザに、スーツを着た壮年の男―――パラドキサアンデッドの人間態である鎌田は仮面ライダーアビスに、不気味な笑みの青年―――アルビノジョーカーの人間態である志村純一は仮面ライダーグレイブに変身する。

 

 

「頼んだよ」

 

 

その号令とともにウォズへと向かう三人の怪人ライダー達。

最前線を突っ走るのはグレイブで醒剣グレイブライザーをふるって攻撃する。

ウォズはそれを専用武器のジカンデスピア・ヤリモードで防ぐ。

しかし左側から攻めてきたアビスの二本の長剣・アビスセイバーを受けて体勢を崩して仰け反る。

今度はグレイブとアビスを同時に攻撃しようと横なぎを仕掛けるが、それより早くカイザのカイザブレイガンから放たれた光弾を右腹部に受け攻撃にならず、さらにその隙を縫って近づいたリュウガのドラグセイバーに身体を切り裂かれる。

 

 

「どうした。未来のライダーシステムってのはそんなもんか」

「そんな軽口を言えるのも今のうちだ……」

 

シノビ!

アクション!投影!フューチャータイム!ダレジャ?オレジャ!ニンジャ!フューチャーリングシノビ!シノビ!

 

 

ウォズの姿が手裏剣の意匠をしたシノビの力を宿した形態、フューチャーリングシノビへ変わる。

 

 

「分け身の術!」

 

ウォズがそう唱えるとウォズの分身が12体現れ、それぞれ三体ずつライダー達に向かう。

だがリュウガ達は一切動じず次の行動をとる。

 

 

『『ADVENT』』

 

 

リュウガとアビスはバイザーにカードを装填する。

するとウォズたちが突撃してくる真横の窓からリュウガの相棒・ドラグブラッカーとアビスの契約モンスター二匹が合体したモンスター・アビソドンが出現してウォズたちを薙ぎ払う。

すかさずカイザはブレイガンで、グレイブはグレイブラウザーで一体一体立ち上がる前に切りつけて消していく。

二体の大型モンスターも尻尾や尾びれで分身たちを消しとばす。

残った本物もリュウガとアビスの剣技を受けて膝を地につける。

 

 

『FINAL BENT』

STRIKE BENT

Exceed Charge

Mighty

 

 

リュウガとカイザが同時に宙に飛び、アビスは手甲から水流を、グレイブは剣から重力波を放つ。

身動きがとれないウォズめがけてリュウガの黒炎の蹴りとカイザの黄金の蹴りが繰り出されて爆発する。

ウォズは変身解除され、リュウガ以外のライダーは粒子となって消える。

リュウガは倒れているウォズからベルトとブランクのミライドウォッチを奪い取る。

 

 

「んー、まあブランクは量産できるから二つでいいか。……よしこんなもんでいいか。もう一度感謝しとくよ、白い方。お前のこのシステムは存分に役立たせてもらうからな」

 

 

そう言って楽しそうに去っていくアトラを忌々し気にウォズは睨んだ。



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今日のタイムトラベルは無鉄ポウの巻/2022

(シノビは出)ないです


『……ミ……エミ……おい、起きろエミ!』

 

 

ウーン……うるさいな……体痛い……

 

 

『そんなこと言ってる場合か!早く起きて状況確認しろ!』

 

 

……ん、確認?なんのこと?

 

 

『寝ぼけてるのか?俺ら、あのアトラにタイムマジーンごと時空の穴に放り込まれたんだぞ』

 

 

ああ……そういえばそうだった……

……ここどこ?

 

 

『だからそれを確認しろっていってるんだよ!』

 

 

む~……そんなかっかせんでも。

てか視界暗~……出口どこだっけ?あ、あった。

ふう、ようやく外の空気吸える…………あああああああ!!!

私の……私のタイムマジーンが……555最終回のバジンたんみたいに!

……なーんて、私オーロラカーテン開けるんで大した痛手にはならないんですけどねー。

 

 

『いや、無理だ』

 

 

……(OwO)ウェ?

 

 

『理由は知らんがどやら一時的に使えなくなってるな』

 

 

 

 

…………エボルトォォォォ!!!!

 

 

 

『無実なんだが』

 

 

 

ごめんなんか叫びたい気分だった。

しかしこれは困ったわね。

私にもエボルトにもタイムマジーンを修理する技術なんてない。

となるとこの時代で直せそうな人を探すしかない。

 

 

……とりあえずここ山だし、いっぺん町に行きましょ。

お腹すいたし。

 

 

『まあ情報収集するならそれが一番だからな』

 

 

 


 

 

 

 

そんなわけで街に来た私たちを待ち受けていたのは……

 

やたらと近未来感が強い空飛ぶ車にホログラムの電光掲示板。

 

そしてそれと対照的なのが街の人たち。

 

その服装はどうみても舞台とかドラマでよく見る忍び装束。

 

最初はそういうファッションが流行りなのかなって自分でも無理がありそうな考えをしたけど、私の目の前で鎖鎌を使ってビルの壁を登ったり、風を操ってごみ掃除したりするの見たらもう確定だよね。

そしてコンビニで新聞を見たら今は2022年らしい。

 

 

……ええ?あと3年もすればこんな忍者社会になるの?

 

そして今さ、適当な食堂でお昼食べてるんだけど、そこの店長が「火遁の術!」って叫んで料理しだしたから何事かと思ったら案の定自分で火吹いてましたよ。

何?この……何?

 

いや面食らってる場合じゃない。

とりあえず情報収集だ。

 

 

「あのー店長。ちょっと聞きたいんですけど、この辺りで一番有名な修理屋ってどこですか?」

 

「修理屋?うーん……いや、分かんねぇな。今どきはよっぽどのもん以外は何でも自分で直すのが普通だしな。無理なものは作ったやつに任せるし」

 

「あはは……やっぱりそんな感じですか……」

 

「あーでも『今生カンパニー』なら確かかもな」

 

「今生カンパニー?」

 

「なんだ嬢ちゃん、知らねぇのか。街中の広告にあるだろ」

 

 

店長に言われて(ちゃんと会計をしてから)外に出て辺りを見渡す。

……確かにあった。なんか美男子の顔がアップで映ってたからモデルの広告かと思ったけど違ったわ。

 

 

『ふむふむ……今生カンパニー、2022年の巨大複合企業だな。この忍者社会でいち早く忍具の開発をして頭一つ飛びぬけたらしいぞ』

 

 

いや待って、あんた今どうやって調べた。

 

 

『地球の本棚に接続した』

 

 

ファッ!?ナンデ!?地球の本棚ナンデ!?

 

 

『細かいことは気にするな。ご都合主義みたいなものと思え』

 

 

メタぁ!

 

 

『話を戻すぞ。それで今あの広告に映ってるイケメンが社長御曹司の今生勇道、そしてこの時代の仮面ライダーらしいな』

 

 

わぁい思ったより早く見つかった……って違う!私ライダー探しに来たんじゃない!

 

 

『だがあのアナザーハッタリってやつの年代は2022年。ならオリジナルのハッタリ説もあるぞ』

 

 

うーん……確かにそうなんだけど。

でも私ビヨンドライバーもミライドウォッチもないですしぃ……

 

 

「探し物はこれか?」

 

「っ!アトラ…!」

 

「だいぶ困ってるようじゃねえか。」

 

「あんたのせいなんだけどね」

 

 

私が悪態をつくとアトラは嘲笑して何かを投げ渡す。

 

 

「これ……ビヨンドライバーにミライドウォッチ?」

 

「ああ、白い方から奪ってきた。お前にやるよ」

 

「…なんのつもり?あのアナザーハッタリはあんたが生んだものでしょ?」

 

「そうだな。だがあれはただのトリガーに過ぎない。そしてそのシステムはお前と俺にとって必要なもの、ということだ」

 

「はぁ?どういう…」

 

 

私が尋ねる前にあいつは消えていた。

ホントに何企んでいるのかよく分からない。

 

 

『しかし現状これに頼るしかないんじゃないか?』

 

 

ええ、非常に不服だけどそうみたい。

最もミライドウォッチはブランクだからまだ使えないっぽいけど。

けどとりあえずは今生カンパニーね。

 

 

 

「「「「「きゃあああぁぁぁ!!!!」」」」」

 

 

 

突然黄色い声が聞こえた。耳痛。

何事よ一体……

声の先には何人もの女性が群がっている。

男性アイドルでもいるのかと思い見てみると群れの中心にいたのはイケメンが一人。

っていうかあれ今生勇道じゃない。

いやあリアル御曹司って初めて見た……いや、映司さんとか佐野さんとかもそうだった。

でもあの人たち女性に囲まれてるシーンとか無かったし。

 

しかしどうしたものかしらね…

あれだけ人が多いと近づけないし、下手な真似すると危険人物としてマークされちゃうよね。

どうにかして向こうからこちらに来てもらいたいけど…

 

 

『それならこういうのはどうだ』

 

 

 


 

 

 

エボルトの案を実行して、私はタイムマジーンが不時着した場所に戻って今生勇道を待つ。

その案とはフリーズホークに手紙を持たせて送り付けるという単純なもの。

因みに彼が招待を隠してるんじゃないかと予想(忍者だし)して宛名は「仮面ライダーハッタリ様へ」にしといた。

数十分くらいして彼が来た。

 

 

()()を呼び出したのはお前か?」

「ええ、そうよ。仮面ライダーハッタリ、今生勇道」

「いったいどうやって知った。俺様がハッタリだと知ってる奴はいないはずだが」

 

 

ウィキペディアの進化系みたいなものです、なんて口が裂けても言えないわ。

 

 

「悪いけど企業秘密よ。私の名前は高倉エミ、あなたと同じ仮面ライダーよ。とはいっても未来の、だけどね」

 

 

高倉エミ、嘘フェイズ入ります。

だってそうしないとタイムマジーンの説明つかないし。

流石に3年ちょっとじゃタイムマシンなんてまだ実用には程遠いらしいし。

だからこの嘘は必要、うん。

 

 

「未来からぁ!?そんなの信じられるか!」

「信じられなくてもこれから魅せるものを見れば嫌でも信じるわよ。それで君を呼び出したのにはあることを頼みたいから」

 

 

そう言って私はタイムマジーンを見せる。

 

 

「これは未来で作られたタイムマシンなんだけど、ちょっと事故らされてこの時代に不時着しちゃってね。あいにく私には機械工学系の知識も資金もない。だから君の会社に修理を頼みたいんだけど」

「ち、ちょっと待て!」

「ん?時空転移機能についてはまあいいよ。とりあえず外装と動力部分とかを治してくれればいいわけだし、どうやらタイムジャンプの方はなんとかなってるっぽいんだよねー」

「いやそうじゃなくて!俺様はまだ受けるって言ってない!そんなのこっちに負担しかないじゃないか!」

「えー、タイムマシンを研究できるんだよー?それだけで儲けものじゃない?」

「ぐっ…」

「あーそれにー?私は君の秘密握ってるわけだしー?あーあ引き受けてくれないと腹いせで口が滑っちゃうかもなー」

「わ、分かった!引き受ける!…その代わり交換条件だ」

「……内容によるけど」

「これを開発部が修理し終えるまででいい。俺様を手伝ってくれ!」

 

 

 


 

 

 

「見えるか?あのすっごく素敵な少女がターゲットの神蔵紅芭さんだ」

「なるほどねー……はー、気が乗らない」

 

 

現在私たち二人がいるのは今生カンパニー主催の忍術大会会場。

……の離れの木の上から望遠鏡をつかって会場を見ている。

 

勇道君から依頼されたのは現在監視している紅芭ちゃんの妨害の手伝いというもの。

 

 

「てかさー、何であの子の邪魔しなきゃいけないの?産業スパイか何か?」

「え!?」

「え?」

「いやだって俺様の秘密握ってるって……」

「え、仮面ライダーのことじゃないの?」

 

 

どうやら私と彼の間で認識の差があったらしい。

ということはあの子に彼の秘密があるのね。

肝心の彼は私の脅しに踊らされていたのに気づいて頭を抑えている。

 

 

「まあ今のはそっちがゲロっちゃったってわけで話しな?」

「……ホントに言わなきゃダメ?」

「あーあー何か今から紅芭ちゃんのところ言ってうっから口が滑っちゃいそうだなー」

「ちょま、待て待て!分かった!ええっとだな……俺様は…紅芭さんのことがな………す、好きなんだ!」

 

 

 

『「………はぁ?」』

「いや何だよその呆れた目は!言えって言ったのお前だろ!」

「いやいや動機が訳わからないんだけど。なんで好きな子の邪魔するのよ。小学生かよ」

「仕方ないんだ…俺様だって紅芭さんのことを応援したい……でも、今生カンパニーは社内恋愛禁止なんだよ!」

『「………」』

「だから紅芭さんが大会で注目されて入社されると俺様と紅芭さんが結ばれることが……ってなんで今度はそんな冷めた目してるんだよ!」

「いやー……流石に動機がゲスすぎて……」

『これは俺でもひくわー』

 

 

アンタは猛省しな。

しっかしここまで動機が不純だと協力したのを後悔しかけてるわ。

 

 

『お前に縁のない色恋沙汰だからな』

 

 

よっしゃエボルト今からこの前テレビで見たキャメルクラッチってやつ試してやるよ。

 

 

 

 


 

 

 

 

いざ紅芭ちゃんの邪魔をしようにも中々上手くいかない。

手裏剣に細工を施しても、鍵縄の紐を緩くしても、煙玉を湿らせてもこれが兄・神蔵蓮太郎のサポートで一回の失敗程度で済んでしまう。

そして最後の競技はフリーランニング、いわゆる障害走。

紅芭ちゃんはぶっちぎりのトップ……なのだが事前に行き先を示す看板を別方向にしておくという古典的トラップのために絶賛コースアウト中。

だけど……さっきからつけられてるわね。

勇道君は気付いてないみたいだけど……

すると急に紅芭ちゃんが立ち止まる。

 

 

「さっきからうちをつけてるのは誰?」

 

 

「まっ、まさかバレたのか!?」

「いいえ、ちょっと待ちなさい」

 

 

私たちは息をひそめる。

すると私たちとは反対側の茂みから蝉のような怪人が現れる。

 

 

「ほう、吾輩の気配に気づくとは流石だな。もう一組の方はどうだ?」

「そうよ、まだ二人いるでしょ」

 

 

あらら、バレちゃってたか。

仕方ないから私たちも姿を見せる。

ただし勇道君は覆面で顔を隠している。

 

 

「ふむ、貴様たち、中々の手練れだな。名は?」

「人の名を聞くときはまず自分からでしょう?」

「くくっ、面白い女だ。いいだろう、吾輩は虹蛇・諜報部隊の虚丸(うつろまる)。さあ貴様も名乗れ」

「……高倉エミ、フリーランス。またの名を仮面ライダーピリオド。変身!」

 

 

RIDER TIME! KAMEN RIDER PERIOD!

 

 

「ほう……貴様も仮面ライダー……つまり横のが件のハッタリというやつか」

「ふっ、俺様のことを知ってるなら話が早いな。変身!」

 

 

フンダリ!ケッタリ!ハッタリ!仮面ライダーハッタ―リ!

 

 

勇道君が金色の瓢箪のふたを開けると腰にベルトが装着される。

そしてベルトにプレートのようなものを挿し込むと、後ろに巨大な蜂が出現して防具を吐き出しその姿を変える。

 

 

「お前を片腕5秒で倒す。はったりじゃなくてマジでな!」

「ふん、粋がるな。かかれ!」

 

 

虚丸の呼び出しと共にどこからともなくダスタードそっくりな戦闘員が現れる。

 

 

「ハッタリ、お前にはおあつらえの相手を用意している。いけ!」

 

 

さらに鬱陶しい羽音とともに現れたのは蜂の大群。

その大群は人の形を成してアナザーハッタリへと変わる。

 

 

「いさ……じゃなかった、ハッタリ!その君の偽ものは君にしか倒せないからよろしく!」

 

 

そう一言だけ声をかけといて私は虚丸と向き合う。

勇道君は後ろでそんなの聞いてないとか抗議してるが知らねっ。

 

 

ジカンサーベル!サ・サ・サーベル!

 

 

ジカンサーベル片手に手始めにダスタードもどきを相手取る。

素早い動きによる波状攻撃と煙玉で翻弄してくるが、直感で飛び掛かってきた敵を切り裂き、煙玉が飛んできた方向目掛けてボウガンに切り替えて打ち抜いていく。

そんな中何体かが木の影に隠れて見ていた紅芭ちゃんに近づく。

 

 

「忍者には忍者、量には量でしょ!」

 

 

ARMOR TIME! LEVEL UP! FUMA!

 

 

私が纏ったのは白髪が特徴的な風魔アーマー。

装着と共にすぐにその能力で忍者プレイヤーを召喚する。

 

 

「よろしくね」

 

 

私の号令とともに忍者プレイヤーたちはダスタードもどきの始末に動く。

戦闘員とはいえ一人一人がレベル50相当のステータスを持つ忍者プレイヤーにダスタードもどきたちは次々と倒されていく。

三体ほど紅芭ちゃんの護衛を任せて私は虚丸と一対一の構えをとる。

 

私が腰から引き抜いた二本の刀を虚丸は薙刀で防ぐ。

足元めがけて払われた薙刀の刃をバク転でかわす。

しかしすかさず左手に仕込まれていた飛びかぎ爪が射出される。

それを私は刀をX字にしてガード、着地とともに電子手裏剣を投擲する。

だが虚丸は薙刀を回転させて手裏剣をはじき落とす。

 

 

「ほう、中々面白い術を使うな。俄然興味が湧いた」

「それは悪いわね。私はとっととあんたに引っ込んでもらいたいから、ちゃちゃっと決めることにするよ」

 

 

FINISH TIME! CRITICAL TIME IMPACT!

 

 

二本の刀をそれぞれ高速回転させることで竜巻を発生させる。

その暴風に虚丸はたまらず吹き飛ばされる。

 

苦悶の声は聞こえなかった。

まあ風のうなりでかき消されたのだろう。

そう思って竜巻の終着点に行くと、そこには虚丸の忍び装束しかない。

 

 

「……!やられた……!空蝉の術ね…!」

 

 

私は警戒を高め周囲を気にする。

しかしそれも2秒程度のこと。

やつが紅芭ちゃんをストーキングしてたことを思い出し紅芭ちゃんの隠れている気へ向かう。

でも紅芭ちゃんも護衛も無事だった。

ということは…

 

 

「ハッタリが目的…!?」

 

 

 

私は急いで勇道君を探す。

もしそれがブラフだとした場合危険なので紅芭ちゃんも連れて。

そしてついに彼を見つけた。

 

そこにいたのはアナザーハッタリ。

変身解除され地に伏せている勇道君。

そして先ほどのダメージをやはり受けておらず、その手に勇道君の金色の瓢箪を持った虚丸の三人だった。

 

 

 

 

 

 

 

 



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ハッタリの恋はまだ遠ポウの巻/2022

約一か月の更新なし本当に申し訳ありません。

いやネタは固まってるしネタ帳もちゃんとあるんすよ・・・
でも色々忙しくて次第に筆を握るというかキーボード打つ気が落ちてきてですね・・・

でもエタるつもりはございません。
これは一応プロットは立っているので完結させるつもりです。


「くはははは!!まさかハッタリの正体が、あそこの御曹司だったとはな!」

 

 

愉快そうに笑う虚丸。

一方の勇道君は絶望、というよりかはビビってる。

割とヘタレでと思ってたけど、まさかベルト取られたくらいで戦意喪失するとは。

ああいけない、最近の私は思考が懐古厨寄りになってきてるかも。

 

 

『お前のようなひよっこ、ライダーと認めるわけにはいかん!!!』

 

 

 

鎧武にだけあたりが厳しい本郷さんは帰ってどうぞ。

そんなことより今は勇道君よ。

 

 

「はぁ!」

 

虚丸が振り回した刀を間一髪で割り込んで受け止める。

 

 

「ほう、吾輩の術にこんなにも早く気が付くとは。同じ若造でもそこの腑抜けとは大違いだな」

 

「こちとらアンタ以上にめんどくさいのと散々やりあってるからね」

 

 

こいつを抑えてる今のうちに勇道君には逃げてもらいたいんだけど、そうはいかなそう・・・

ならこの場で私一人で撤退させるしかないわね。

再び刀を両手に持ち直して守りから攻めのスタイルに私は移る。

リーチ、重さはともに向こうの薙刀が勝っているから、防戦一方じゃあ巻き込みかねないからだ。

左と右の刀をそれぞれ動きをワンテンポずらすことで薙刀のガードの隙間を探そうとする。

しかし向こうも手練れ、こちらのラグにもしっかり対処し刀だけでなく足払いも躱されてしまう。

 

 

「くっそ・・・なら一気に・・・!?」

 

 

ベルトを回転させて必殺技を放とうとするが、ベルトにかけたその手に何かが纏わりつく。

それは群体となったアナザーハッタリ。

振り払おうとする私の手を意に介さず、腕だけの形を成して私からベルトを剥ぎ取った。

 

 

「なっ・・・」

 

「埒があかなくなりそうだったらすぐに大技・・・分かりやすい隙だな」

 

 

生身になった私をアナザーハッタリが思い切り殴りとばす。

その勢いで私は勇道君のところまで飛ばされた。

 

にじり寄ってくる二人の忍者。

スタークでまだ抵抗はできるけどどれくらいもつか・・・

いや、撤退する方がいいかな。

その結論にいたるまでのシンキングタイムも至ってからの行動も早かった。

立ち上がると同時に勇道君の首根っこを掴み紅芭ちゃんの方へ走ってスチームガンから煙幕を放つ。

 

 

 

 

煙幕がはれた時には私たちはゴール地点に着いてた。

 

 

「紅芭!?それにイッチーも!どうしたんだその傷!?」

 

 

真っ先に駆け付けたのは紅芭ちゃんの兄である神蔵蓮太郎君。

イッチー、ていう呼び方からどうやら勇道君とも旧知の仲らしいね。

蓮太郎君に続いて今生カンパニーの社員の方々が近づいて来る。

 

 

「皆さん落ち着いてください。どうやら何者かが今生カンパニーが設置したものとは別にコースに妨害のトラップを仕掛けたようです。勇道さんと私が気付くのがあと一歩遅ければ彼女、神蔵紅芭さんが大けがをしていました。スタッフの皆さんはスタート地点のスタッフに連絡して競技を一時中断するよう連絡してください。もう一度私が解除しに行きます」

 

「ちょ、ちょっと待て!君は誰なんだ!」

 

「あー・・・えっと、勇道さんの社長秘書研修生です(口から出まかせ)」

 

 

そう言って再び森に入ろうとしたが、私は勇道君がへたり込んでいるのに気づいた。

その様子を見て私は舌打ちして彼を無理矢理立たせて引っ張っていった。

 

スタッフたちに気付かれない位置まで引っ張ると、胸倉をつかみ木にたたきつける。

 

 

「君さ・・・いつまでそんな感じでいるわけ?」

 

 

無言で俯く勇道君に私のいら立ちは募る。

 

 

「今の君のどこら辺に諦める要素があるの?たかが一回の敗北で、命は無事で、しかも私よりも生身でベルトを取り返せる力が君にはあるんだよ?」

 

 

確かに虚丸は強敵、でも発想次第では生身の人間でも勝てる忍術なんてもんをこの時代の人間は持ってる。

それなのに彼は諦めが早すぎる。

俯きながら彼は口を開いた。

 

 

「・・・できるわけないだろ!変身もできないのに・・・あんな化け物からベルトを取り戻すなんて・・・できっこない・・・」

 

「呆れた・・・名前どころか、素顔までハッタリだったなんて」

 

「なんだよ・・・普通の事だろ!殺されそうなら誰だって逃げたくなるだろ!?」

 

「・・・そう、ならもういいわ。私一人でやる。君はずっとそこで腰を抜かしていればいいんじゃない?」

 

「お前・・・怖くないのかよ?」

 

「・・・ええ、怖くないよ。だって死への恐怖()()()()自分の信念を曲げるほうが怖いから」

 

 

死への恐怖は人間、いや生物として当然の本能。

だから勇道君が恐れるなら私はもう何も言わない。

彼にはもう少しライダーとしての矜持があったのかもしれないって思ったけど、今違うと知った。

彼は『ライダー』よりも『人』なんだ。

ライダーとしての性根が腐っていたなら私はぶちのめしてたけど、最も人らしい感性をしてるなら私には責められない。

痛みや死への恐怖という『人間らしさ』が『ライダーの覚悟』で消え失せてしまった人間らしくない私には、責められない。

でも、それでも一つだけ彼には言わなきゃいけないことがある。

 

 

「そうだ。私の憶測だけど、あいつら紅芭ちゃん狙ってまた来ると思うよ」

「なっ・・・」

「君には私のような信念や覚悟があるのかは知らない。でも男なら守りたい女のためくらいには戦ったら?」

 

 

そこまで行ったとき、ゴールの方から悲鳴が上がった。

私は勇道君をおいてその方向まで走った。

悲鳴の先にはやはり虚丸たちがいた。

他の忍者たちは手も足も出ず、気絶させられている。

残されたのは恐らく標的の紅芭ちゃんとその兄の蓮太郎君のみ。

 

 

「まずい・・・!蒸血!」

 

ミストマッチ・・・!コ・コッ・コブラ・・・!コブラ・・・!Fire!

 

 

走りながら変身し、さらに銃を連射して二人に近づく虚丸を牽制する。

 

 

「ん?貴様、あてはピリオドか?まさか他にも戦う手段を持っているとはな」

 

 

まじか。変声期使ってるのに正体がバレるとは。

 

 

『蒸血の際に弾幕と煙で姿は隠れていたから気付かないと思っていたが、やるな。』

 

 

ま、こんな早く来てくれたからにはまだベルトは持ってるんじゃない。

そうだといいけど。

 

 

『隠れ家が近くにない限りはそうだろうな』

 

 

エボルトもそう思う?

それなら気合も入るってもんだね。

まずは嗾けられた雑魚たちの処理から。

 

 

 

エレキスチーム!フルボトル!スチームアタック!

 

 

スパイダーフルボトルほセットしてバルブを回転、さらにスチームライフルを換装して引き金を引く。

放たれた弾丸は正面の敵にヒットすると同時に蜘蛛の巣のように拡散して一網打尽にする。

さらに電気の力で感電させてまとめて消し去る。

さらに爆風に紛れて蛇のように地を這いながら接近してローキックをあてる。

蹴りを放つ直前、こっちを見たということは気配だけは気が付いていたのかもしれない。

でも防げなかったということは防ぐまでもないということか、動きだけは読めなかったかの二択。

 

前者の可能性を考えつつ、あくまで攻め主体の戦法を採ろうと私は考え、腹部目掛けてスチームガンを乱射する。

さらにバルブを回転させる。

 

 

アイススチーム!フルボトル!スチームショット!

 

 

クマフルボトルの力を帯びた弾丸は爪の形に変化、さらに冷気を帯びて虚丸を切り裂く。

冷気で動きが鈍ったところをすかさずスチームブレードとスティングヴァイパーを駆使して追撃する。

前回は薙刀のリーチを活かした防御のせいでうまく攻めきれなかったが、今回は蛇の特性を活かした立体的な動きに両手両足両尾の計6つの攻撃手段を使って攻めていく。

スチームブレードの一閃で大きく吹き飛ぶ虚丸。

スチームガンとブレードを連結させてとどめをさす・・・!

 

 

「・・・!クハハ!どうやら流れはこちらに来たようだ!」

 

「何ですって?」

 

「後ろを見てみたらどうだ?」

 

「グァァ!」

 

「お兄ちゃん!」

 

 

正面の虚丸に警戒しつつ視線を少しづつ後ろに向ける。

するとその先にはいつのまにか現れたアナザーハッタリの足蹴にされてる蓮太郎君。

その光景に動揺した私の目を盗んで虚丸が薙刀を投擲してくる。

間一髪で致命傷は避けたがそれでも脇腹を深くえぐるようなダメージを受ける。

体勢を崩したが為に今度は向こうからの追撃を許してしまう。

掌打を腹部、肩、顎へと連続で受け、地に崩れ落ちてしまう。

 

 

「貴様は十分面白かった。それは讃えよう。だがまだ吾輩には及ばなかった。そういうことだ」

 

 

 

ホントに称賛の意を込めてるように語る虚丸を睨めつける。

立ち上がろうとしても力が入らない。

虚丸は紅芭の腕をつかみ連れ去ろうとする。

蓮太郎君も抵抗してるが蹴り飛ばされる。

その時森の奥から誰かが走ってきた。

 

 

「うあぁぁぁ!!!」

 

 

飛び出してきたのは勇道君だった。

大ぶりのパンチの不意打ちは決まり、虚丸の顔面を殴り飛ばす。

それでも生身の人間と怪人では身体の硬さが違う。

勇道君の拳からは血が出て、一方の虚丸は仰け反りこそしたもののただ苛立ちを募らせるだけ。

 

 

「誰かと思いきや臆病者の御曹司か。痛い目を見る前に引っ込んだらどうだ」

 

「う、煩い!この僕が敵を前にしっぽを巻いて逃げ出すわけあるか!」

 

 

無茶だ。

確かに君はさっきまでとは顔つきは違う。

でもその顔も虚勢(ハッタリ)なんだろう?

だって脚が震えてるじゃないか。

私は君には立ち向かう力はあるとは言った。

でもそれは無謀に命を散らすことじゃない。

今君がすべきはその力で神蔵兄妹をそいつらから引き離すことだ。

 

そう言おうとした。

でも私はその言葉を飲み込んだ。

無謀かもしれない、死ぬかもしれない。

でも彼は覚悟を持って決めたんだ。

それを理解した瞬間口を開けなくなった。

 

 

「うおおお!!」

 

 

叫びながら我武者羅に拳をふるう勇道君。

けどその動きは単純、だから虚丸にもすぐに読まれて腹を殴られる。

倒れこむ勇道君は顔をあげるが、また恐怖心に襲われ尻もちをついたまま後退りしてしまう。

 

 

「ふん、所詮腰抜けは腰抜け。貴様のような見苦しいやつから始末してやろう」

 

 

虚丸はじりじりと勇道君ににじり寄る。

一歩、二歩、三歩と近づいて来る虚丸。

 

しかし四歩目、奴は急に後ろにツルっとこけた。

 

 

「「「「は?」」」」

 

 

私も奴も神蔵兄妹もそんな間抜けな声を出してしまった。

唯一素早く動いたのは勇道君。

サッと立ち上がり虚丸の股間を蹴り上げる。

 

 

 

「うおぉぉ!?!?」

 

 

 

「『・・・あれは痛い』」

 

 

 

私とエボルトが内心同情している一方、勇道君は悶絶している虚丸から自分と私のベルトを取り返す。

 

 

 

「エミ!見たか、俺様の演技力!」

「・・・フフ、何が演技よ。膝ががくがく笑ってたわよ?」

「なっ!?そ、そんなことあるか!」

「フーン、ほんとにぃ?私からは生まれたての小鹿か!ってくらいには震えて見えたけどな~」

「え・・・マジ?・・・ってそれよりお前、俺様に感謝しろよ!」

「いや~、でも勇道君が来るの遅かったから私たちはピンチになってたんだけどな~」

 

 

からかうように言うときまり悪そうな顔をする勇道君。

それを見て私は苦笑して肩を竦める。

 

 

「覚悟は決まった?」

 

「・・・まだ決まってない。けど!せめて好きな人の前ではライダーの勇気を出してみるさ!」

「それでいいんじゃない。仮初でもハッタリでも勇気を出せば、君なら少しづつ本物の仮面になるかもね」

 

 

私たちは互いに笑い合う。

その時ポケットが光り出す。

光の発生源を取り出すとそれは二つのミライドウォッチ。

ブランク体からそれぞれイラストが変わる。

片方はハッタリの顔が、そしてもう一つはピリオドと類似した顔が浮かぶ。

 

 

「いくよ、勇道君!」

「ああ!」

 

 

ビヨンドライバー!

ピリオド・ネクスト!

 

 

「「変身!」」

 

 

アクション!投影!フューチャータイム!ガーリッシュ!パンキッシュ!スタイリッシュ!仮面ライダーピリオド!ネクスト!

フンダリ!ケッタリ!ハッタリ!仮面ライダーハッタ―リ!

 

 

背後に出現した紫のモニターから照射された紫色の光が装甲を形成する。

青のボディスーツを纏いその上から肩から腕、そして首から腰を十字に一直線にかける白銀の時計の腕輪のような装甲が紫の光線に導かれるかのように装着される。

最後にそのボディラインに紫の光が流れ、ピリオドと同じ緑色の『RIDER』の文字版が顔に張り付く。

これが私の新しい姿、ピリオド・ネクスト!

 

 

「お前を片腕五秒で倒す!ハッタリじゃなくてマジでな!」

「ここがあなたの終止符よ!」

 

 

 

「祝え!」

 

 

私たちが決め台詞をいい勇んで駆け出そうとしたとき上から唐突に誰かが祝い始めた。

まさかのアトラだった。

 

 

 

「時空を超え、過去を護り未来を切り開く時の騎士。その名も仮面ライダーピリオド・ネクスト!今まさにIFの歴史が切り開かれた瞬間である!」

 

 

「なあ・・・なんだあいつ?」

「関わっちゃいけない不審者よ」

「そ、そうか」

 

 

あいつのすく服は無視して気を取り直して武器を取り出す。

 

 

ジカンギレード・ツヴァイ!ヤバスギ!

 

 

文字盤と共に出現したのはジオウのジカンギレードと同じ形状だがカラーリングは私用に変化している剣。

ハッタリも背中から忍者刀を引き抜く。

 

 

「ぐぉぉ・・・も、者どもかかれ・・・」

 

 

未だ悶えている虚丸は配下を召喚して回復のための時間稼ぎをする。

迫りくる軍団目掛けて新たな武器を振り回す私。

剣は紫のサイバネティックな光を描きながら敵を切り裂く。

 

 

ナイアガラ忍POW!

 

 

印を結んだハッタリの足元から水が噴き出す。

その劇量に敵は押し流され、続けてハッタリは別の印を結ぶ。

 

 

カチコチ忍POW!

 

 

劇量の中でもがいていた雑魚たちはハッタリの氷の吐息によって瞬く間に氷の塊に幽閉させられる。

 

 

ビヨンドザタイム!刃・DE・一閃!

 

 

本来のジカンギレードのウォッチをセットするスロットの代わりにあるパネルをタッチして刃にエネルギーを充填、氷の塊目掛けて振り払う。

音声通りの一閃によって氷塊は跡形もなく砕け散る。

間髪入れずに襲い掛かってきたのはアナザーハッタリ。

右手の鍵爪で攻撃してくるアナザーハッタリをハッタリが押さえつけてる間にもう一つのミライドウォッチを取り出す。

 

 

ハッタリ!

 

アクション!投影!フューチャータイム!フンダリ!ケッタリ!ハッタリ!フューチャーリングハッタリ!ハッタリ!

 

 

紫から橙の光に変わる。

新たに生み出された装甲は肩と胸部のパーツとパネルを橙色に変える。

胸部には三方手裏剣のパーツ、首には橙のマフラーが装着されて、複眼も『HATTARI』に変わる。

 

 

「ん?あれ!?俺!?」

 

 

自分とそっくりの姿に変わった私に驚くハッタリ。

そんな彼を気にせずジカンギレード・ツヴァイを収納して代わりに別の武器を取り出す。

 

 

ジカンデスピア!カマシスギ!

 

 

大型の鎌を両手持ちしてアナザーハッタリに振りかぶる。

急な一撃に対応できずアナザーハッタリはもろに受ける。

起き上がる隙も与えずにハッタリが忍者刀で連続で切りつける。

たまらずアナザーハッタリは蜂の群体に変化してかく乱しようとするが私は対処法を思いついていた。

 

 

「勇道君!私に氷遁の術を!」

「は、はぁ!?」

「いいから!」

 

 

ハテナマークを浮かべながらも勇道君は私に向けて氷の息吹を放つ。

そして私も続けて印を結ぶ。

発動したのは火遁の術。

だがただの炎じゃない。

熱気と冷気の温度差で生じたのは熱光線。

それをアナザーハッタリに向けて放つ。

照射範囲は広く群体の半数ほどに命中する。

食らった蜂たちは声にならない悲鳴を上げて残りの群体たちとの連携を壊してしまい、元の姿に戻ってしまう。

 

 

『あの中に本体がいるんじゃなくて、すべてが本体だっていう予想は当たったな。これなら少数に致命傷を与えることで集中力が切れてしまうからな』

 

 

ええ、その通り!

 

 

「それじゃ止めといきましょう!」

 

 

ビヨンドザタイム!一撃カマーン!

 

 

ジカンデスピアのディスプレイをスワイプして必殺技の準備に移る。

私はアナザーハッタリ目がけて駆け出し鎌をふるおうとする。

しかし鎌が当たる直前に姿を消し、右後ろから切りかかる。

正面をガードしていたアナザーハッタリは不意打ちを防げなかったが、すぐに背後へ左腕の針を射出するがまた私は姿を消したので当たらない。

さらに今度は斜め上から、さらに左下、正面と消して現れてを繰り返してアナザーハッタリを攻撃する。

最後に前頭上に現れて鎌を振り下ろし粉砕する。

 

 

「さあ、これであとはあいつだけね」

 

 

虚丸はなんとか立ち上がりはしたものの、それが精いっぱいという感じだ。

情けなどかけず、すぐにでも終わらせる。

 

 

「勇道君、二人で決めよう」

「ああ!」

 

 

ビヨンドザタイム!忍法・時間飛ばしの術!

ファンタスティック忍POW!

 

 

私はベルトのハンドルを前に倒し、ハッタリはプレートを回転させる。

そして同時に飛び上がると巨大な二匹の蜂に姿を変え、針で突き刺す。

 

 

「はっ!空蝉の術!」

 

 

しかしその攻撃は空蝉の術によって躱されてしまう。

 

 

「くっ・・・かなりの痛手を負ってしまった。ここは一旦撤退を・・・「「ぁぁぁああらああぁぁ!!!」」なっ!?ぐおおぉぉ!?」

 

 

必殺技の不発の隙に逃げ出そうとする虚丸だったがそうは問屋が卸さない。

あの巨大な蜂は虚構であり、本物の私たちはこいつの背後からキックを繰り出したのだ。

 

 

「まさか・・・吾輩がこんな小童どもに・・・無念っっ!」

 

 

そんな遺言を残して虚丸は爆発四散した。

 

 

「勝った・・・」

 

 

満身創痍でそう呟いた勇道君の脇腹を小突いて、後ろを指す。

彼がそっちを向くと、神蔵兄妹がこっちに来た。

 

 

「イッチ―・・・」

「れ、蓮太郎・・・これはその・・・「すごいな、お前の忍法!」へっ?」

「なんだよー、もっと早く教えてくれてもよかったじゃないか~!あ、もしかして企業秘密だったり?」

「・・・そ、そうそう!これこそ今生カンパニーの新たな忍具!ホントは秘密だったんだけど幼馴染のピンチだからさぁ!」

「マジか!じゃあこれは俺たちだけの隠し事か!」

 

 

『・・・おい、いいのか。あいつこんな時でもハッタリかましてるぞ?』

「アハハ・・・まあそんなすぐに変わるとは思ってないしね」

「あ、あのっ!」

 

 

幼馴染同士で盛り上がる勇道君と蓮太郎君を見て私が苦笑していると、紅芭ちゃんが声をあげた。

 

 

「さっきは二度も危ないところを助けていただき、ありがとうございました!それで・・・その・・・ウチ、惚れちゃいました!」

 

 

 

おっと!?まさかの逆告白!?やったね勇道君!

 

 

「そ、そんな。俺も紅芭さんのことが・・・「お姉さま!」」

 

「「「・・・え?」」」

 

「あ、もしかしてお姉さまって呼ぶのはダメでしたか!?いきなり『エミさん』って呼ぶのは恥ずかしいというか恐れ多いというか・・・だからウチはお姉さま呼びが良いんですけど・・・」

「えっ、ああ、うん・・・お好きにどうぞ・・・」

 

 

顔を赤らめてまくしたてる紅芭ちゃんにあっけにとられた私。

けどハッと思い出して横を見ると・・・

 

 

「う、うう・・・うああぁぁぁ!しょんなぁぁぁ!!」

「イッチ―!?気をしっかり持て!」

 

 

泣き崩れる勇道君と慰めようとする蓮太郎君。

居心地悪ぅ・・・

 

 

 

 


 

 

 

 

 

あの後なんやかんやあってタイムマジーンは修理してもらった。

ちなみに直るまでの数日間は紅芭ちゃんの強い勧めで神蔵家に泊まらせてもらった。

勇道君はひがんでた。

 

それで完成したタイムマジーンを受け取りにきたのだが・・・

 

 

「これは?」

「知らないさ。コックピットの中に置いてあったんだとよ」

 

 

コックピットに置かれていたものは置手紙と7つのブランクウォッチ

手紙を開けて読んでみた。

 

 

『ようエミ。早速ハッタリの力を手に入れたな。さて、この手紙を読んでいるお前はすぐにでも2019年に戻ろうとしているだろうが、悪いがそれはさせられない。おまえにはこれから7人の未来のライダーの力を集めてもらう。拒否権はない。というのもタイムマジーンにちょっと仕掛けをしてその未来のライダーの年代に強制的にタイムジャンプするようにイジッた。精々がんばれ。アトラ』

 

 

 

・・・なるほど、どうやら私はそう簡単には帰れないようね。

けど戻る手段がそれしかないならしょうがない。

受けて立つわ!

 

 

「それじゃあ私は行くわ。色々ありがとね、勇道君」

「例を言うのはこっちの方だろ・・・次に会う時は恋敵だからな」

「私はレズビアンじゃないんだけど。ま、頑張りなよ」

 

 

お別れの言葉を告げて私は次の時代、2058年に向かった・・・




フューチャーリングハッタリ/2022

仮面ライダーハッタリの力を纏ったフォーム。
基本武器はジカンデスピアの鎌モード。
シノビ同様四属性の忍法を始めとした多彩な忍術を駆使するトリッキーかつスピーディーな形態。
シノビよりも氷の術の扱いに長けており、配下召喚や必殺技では巨大な蜂に姿を変えられるが、如何せんパワー不足。シノビよりも。
小技を重ねて翻弄するバトルスタイルなので、単純なパワーファイター(『555』のクロコダイルオルフェノクや『ウィザード』のバハムート、『ルパパト』のデストラのようなやつら)には押し負けてしまう。


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時の騎士はフー雲児/2058

タイトルで分かるんじゃねえかなこれ


エミが2058年にタイムジャンプする二日前・・・

 

 

タイムジャッカー・アトラは夜の街の橋の上に一人佇んでいた。

一人というのは彼の目の前の二つの光球、さらに言えば彼の精神世界に潜んでいる黒い鬼のような怪物をカウントしなければ、であるが。

彼らが何かを打ち合わせると、二つの光球はそれぞれ別の方角へ飛んでいく。

それを見送ったアトラは自身の内にいる存在に話しかける。

 

 

「これでいいのか、ネガタロス?」

『ああ、このネガタロス様に任せておけ。やつらの潜在能力は凄まじい。2008年の決戦の後も生き残り、この俺様ですら手に負えない存在だ』

「へえ、お前をもってしても、ねえ」

『あのころは俺様の計画を妄言かと思っていたようだからな。確かに俺様は敗れはしたが、今はあのころより強大な力を持つお前という契約者もいる。気難しい奴らも従う程にな』

 

 

彼の中にいるのはネガタロスという名のイマジンだ。

未来人の精神体であるイマジンは過去の人間と契約して、契約者のイメージから肉体を獲得しさらに過去で暴れることで自分たちの望むように未来を捻じ曲げようとする怪人だ。

しかしはぐれイマジンのネガタロスは違う。

彼は自分だけの悪の組織を作り上げ時間を支配するという他のイマジンとは少しだけ異なる目的を持っている。

本来の彼はデンライナーのオーナーからパスを奪い取って電王やキバと激戦を繰り広げた末に消滅したはずだった。

しかし何の因果かアトラに引き取られ結託したのだった。

時間の支配という目的とスウォルツですら知らない彼のバックにいる、ネガタロスがのどから手が出るほど欲しい組織の存在から改めて契約を結んだネガタロスは本来の彼ならありえないくらい従順になった。

そして彼らはこの時代でピリオドの邪魔をするために、以前ネガタロスが目をつけていたイマジン達を勧誘したのだった。

 

 

 

そして彼らの目論見通り二体のイマジンは人間と契約を結んだ。

 

 

「「お前の望みを言え。どんな望みも叶えてやる。お前が払う代償はたった一つ・・・」」

 

 

そして彼らは実体化した。

片方はさながらイカのような姿に、そしてもう一体は忍者と悪魔が混じったかのような姿に・・・

 

 

 


 

 

 

「ふー・・・ここが次の時代か~」

『街の外見としては2019年とさほど変わらないな・・・』

 

 

まあとりあえずは情報収集。

地球の本棚はキーワードをいくつか絞り込まないと利用できないから、地道に脚で探すしかないかな。

そう思っていた私の頭上が突然黒く覆われる。

上を見ると線路ができていた。

なんだ線路か・・・線路!?

驚いて二度見した直後轟音と突風を起こして青い電車が真上を走り抜けていった。

 

 

『あれはデンライナー・・・いやNEWのほうか』

 

 

カラーリングからしてそうね。

そういえば2058年ってNEW電王の時代か。

そうなるとまずはターミナルを目指した方がいいわね。

 

 

「きゃあーー!!」

 

 

私が走り出した途端、後ろから叫び声があがる。

振り向くと蝙蝠の姿のイマジンが暴れていた。

私はビヨンドライバーを装着する。

 

 

「まったく到着直後に一息程度しかつかせてくれないのね、変身!」

 

 

アクション!投影!フューチャータイム!ガーリッシュ!パンキッシュ!スタイリッシュ!仮面ライダーピリオド!ネクスト!

 

 

ピリオド・ネクストに変身した私はいまだ私に気付いていないバットイマジンの背後に飛び蹴りをかます。

 

 

「ぐお!?き、貴様、電王・・・じゃないな」

「ご名答。でも立ち位置としては電王側だけど」

「なら、まずは貴様から始末するまで!」

 

 

持ちてが蝙蝠傘のような剣を片手に迫りかかるバットイマジン。

その武器を見て私も武器を選択する。

 

 

ジカンデスピア!ヤリスギ!

 

 

振り下ろされた刃をヤリモードの柄で防ぎ、振り回すことですっころばせる。

倒れ伏した脇腹をしたから薙ぎ上げて宙へ浮かせ、槍を軸にして軽くジャンプして無防備な腹へ蹴りをあびせる。

 

 

「くっ・・・中々やるな。だがこれはどうだ!」

 

 

バットイマジンはその黒い翼で飛び上がり滑空してくる。

私はそれを避けつつ、すれ違いざまに切りつけてきた剣を槍で防御する。

 

 

「残念ながら手は焼かせないよ」

 

私はジカンデスピアのディスプレイをスワイプして必殺技を放とうとする。

やつは恐らく槍なら届くはずがないと油断しているだろうから、エネルギーを射出するバージョンでいこうかと考えた。

 

 

ボルテックフィニッシュ!

 

 

しかし私が必殺技をうつより前にバットイマジンをどこからともなく出現した放物線が挟み込み、何者かがその放物線を滑るかのようにバットイマジンにキックをお見舞いした。

当然バットイマジンは爆発して消滅。

そして私の前にたった今イマジンを葬り去った人物が現れる。

左目と左下半身、そして右上半身は赤、対となる部分は青、そもそもさっきのようなキックをする人物を私は一人しか知らない。

 

 

「ビルド・・・!?なんでこの時代に?」

 

 

私の疑問に答えずに、ビルドはウサギの脚力を使って無言で去っていった。

 

 

「あ、ちょっと!」

 

 

私は走って追いかける。

とその時、曲がり角で人とぶつかってしまう。

 

 

「わっ!いたた・・・」

「あっ、ご、ごめん!大丈夫?ケガはない?」

「あ、はい・・・大丈夫です」

 

 

ぶつかった少年に謝り私は変身を解除する。

すると少年は目をキラキラさせて私に質問してくる。

 

 

「あっあの、あなた仮面ライダーなんですか!?」

「え、うん。そうだけど・・・」

「俺、仮面ライダーの大ファンなんです!あの、サインもらっても・・・」

「サイン!?いや私サインなんて書いたことないし・・・」

「そんなこと言わず~!」

 

 

少年の押しの強さに私が戸惑っていると突然少年は何かに引っ張られるように走り出した。

 

 

「あ、ちょっと!なんで引っ張るんだよ!・・・え、奴らが来る?そんな~・・・あ、今度会ったら!サイン!くださいね!」

「・・・何だったんだろう?」

 

 

私があっけにとられてると背中に何かがぶつかってきた。

前につんのめってこけそうになったが、青い腕が私を支えてくれてなんとか怪我せずにすんだ。

 

 

「確かこのあたり・・・って痛ぇ!こんなところでつったんってんじゃねぇよ!」

「いたた・・・イマジンも逃したし今日はツイてないかも・・・」

「ぶつかってきたくせに随分ないいようじゃないの・・・」

 

 

「「「あ」」」

 

 

恨み言を言ってやろうと振り向く。

そこにいたのは黒いジャケットを着た青年と青い鬼の姿をしたイマジン、ついでに地面に転げている赤鬼の姿をしたイマジン

 

 

「幸太郎君!テディにモモタロスも!」

「エミさん!久しぶり!」

 

 

彼は時の運行を守る仮面ライダーNEW電王の野上幸太郎君とその契約イマジンのテディ、ついでに先代電王の契約イマジンであるモモタロスもいる。

 

 

「おい!さっきからついでついでって何なんだよ!主役は俺だろーが!」

「いや2010年くらいで電王の主役は交代したわけだし」

「なんだとぉ~!俺はまだこの通り現役だよ!」

「そんなことより、テディ、さっきは支えてくれてありがと」

「いえ、当然です」

 

 

恭しくお辞儀をするテディに礼を伝えて、幸太郎君に尋ねる。

 

 

「それで君たちはなんでそんなに急いでいたの?」

「あー!忘れてた!イマジンだよ!」

「モモタロスがこの辺りからイマジンの匂いがするって言ってたんだけど・・・エミさんは見てない?」

「ああ、それならさっき倒しといたわよ」

「ちっ、何だってんだよ。せっかくひと暴れできると思ったのによぉ」

「ただ・・・気がかりなことがあって」

「気がかりなこと?」

「うーん・・・オーナーにも話しときたいからまずはデンライナーに乗せてくれる?」

 

 

 

 


 

 

 

 

デンライナー内

 

 

 

 

「・・・なるほど。この時代にいるはずのない仮面ライダーが・・・」

「ええ。もちろん老いた桐生戦兎が変身したっていう可能性もありますけど、だとしたら知り合いの私に何も言わずに立ち去るのはおかしいかと」

 

 

この世界線はゲイツがジオウに勝った時代だから、仮にゲイツがすべてのウォッチをレジェンドたちに返却していればありえなくはないけど、でもあの態度は不自然だ。

 

 

「何か心当たりとかはありませんか?」

「あるにはあります。ですがこちらも現在不自然なことが多発しておりましてね。これを「はーい、ナオミ特製のジャンボパフェとコーヒーでーす♡」・・・ご覧ください」

 

 

オーナーのセリフを挟んで客室乗務員のナオミさんが私にパフェとコーヒーを提供してくれる。

コーヒーは見た目こそあれだが、味は案外普通だったりする。

とりあえずパフェが食べたいからオーナーは一旦保留。

 

 

「ありがとう、ナオミさん。いつものあれ、出してもらえます?」

「あっ、いけない!そうでした~」

 

 

ナオミさんが冷蔵庫から取り出したのは山積みにされたレモン。

私はそれを素早い手さばきで10個ほど絞ってパフェにかけようとする・・・がその時右手に持っていた10個目のレモンがつるっと飛んで行ってしまう。

「あ」と私が声をあげた時、どういうわけか左手に持っていたレモン汁をいれたカップも逆側に飛んで行ってしまう。

カップは幸太郎君の方へ飛んで行き、汁をぶちまけ激突するかと思いきや、テディがカップをキャッチして巧みに汁もカップに戻した。

 

 

「ご、ごめん幸太郎君!」

「いや大丈夫。サンキュ、テディ」

「ああ、問題ない」

 

 

何か後ろの方ではモモタロスが「目が染みる」とか叫んでいるけどまあ気にしないでおこ。

木を取り直してありったけのレモン汁をパフェにかけ流して食べる。

うん、すっぱくて美味しい。

 

 

「え~、改めてこれをご覧ください」

 

 

オーナーが出したパスには『2019』と表示されている。

けど月と日の部分は『XXXX』となっている。

 

 

「これはもともと2019年の6月9日のチケットでしたが二日前に突如このようになってしまいましてねぇ。同じように他の2019年行きのチケットも使えない状態なんですよ」

「それだけじゃない」

 

 

オーナーのセリフを引き継いだのは幸太郎君。

 

 

「チケットが書き換わったのと同時に何体も立て続けにイマジンが出現したんだ。しかもこの時代に。本来なら過去に飛んで暴れまわるはずなのに、なぜかこの時代で活動してるんだ」

「そしてエミ君、君がこの時代に来た。何か手がかりがあるのではないかと、私は踏んでいるのですが」

 

 

思い当たる節はあるっちゃある。

てか十中八九あいつくらいだろう。

 

 

「アトラってやつのことは覚えてる?」

「ええ、あなたの宿敵でしたね。まさか彼が?」

「まあ思い当たる節はあいつくらいしかいません。あいつはダークキバやリュウガ、武神鎧武、他にも多くのネガライダーの力を持ってます。私は直接見たことがないから断定はできませんけど、もしかしたらネガタロスを従えてるかもしれません」

「なるほど・・・その可能性は高いですね。もしあのイマジンが首謀者なら時間の改変より支配を目的としている、イマジン達の活動にも納得がいきますね」

「それにさっき説明したように私はあいつからあと七人の未来のライダーの力を集めるように言われてます。NEW電王の力がそのうちの一つなんでしょうけど、でもそれまでは2019年に戻れない。だから限定的にデンライナーの機能を停止させたんだと思います」

 

 

そこまで話を進めていると、後ろで悶えていたモモタロスが急に立ち上がった。

 

 

「匂うぜ、イマジンの匂いだ!」

「よしいくぞ、テディ!」

「私も手伝うよ。構わないですよね?」

「ええ、是非とも」

 

 

 


 

 

 

デンライナーから降りて、モモタロスについていくと三体のイマジンが暴れていた。

一体は赤い甲羅の蟹型イマジン、一体は緑の体色をした虎型イマジン、そして白い体に刀を持ったツバメ型イマジン。

 

 

「ぬっ、貴様ら電王か!」

「お前たちを倒せば俺たちの地位も爆上がりってもんよ!」

「てめぇらには恨みはないが死んでもらおうか!」

 

「へっ、随分と舐められたもんじゃねぇか、ええ?」

「三対三、ちょいどいいな」

「それじゃいっちょ派手にやりますか!」

 

「「変身!」」

 

 

STRIKE FORM

アクション!投影!フューチャータイム!フンダリ!ケッタリ!ハッタリ!フューチャーリングハッタリ!ハッタリ!

 

 

「テディ」

「ああ」

 

 

私はピリオド・ネクストに、幸太郎君はNEW電王に変身して彼はテディが変身した大剣・マチェーテディを手に持つ。

因みになぜかモモタロスは変身せずモモタロスォードを構える。

 

 

「おっしゃあ!行くぜ行くぜ行くぜ~!」

 

 

まずはモモタロスが掛け声と同時に赤のクラストイマジンに切りかかるが、クラストイマジンはそれを巨大なハサミで挟みおさえる。

その一方で私はジカンデスピア・カマモードでツバメ型のスワローイマジンを薙ぎ裂き、NEW電王は虎型のタイガーイマジン目がけてマチェーテディを振り下ろす。

クラストイマジンはモモタロスの攻撃をほとんど受けていないが、しかし怒涛の連撃に防戦一方で反撃ができていない。

 

 

「おらおらどうした?そんなもんかぁ!」

「貴様っ・・・!どっちが悪役・・・ぐおおお!」

「知らねえのか?戦いってのはノリがいい方が勝つんだよ!」

 

 

「幸太郎、カウントはどうする?」

「そうだな・・・8だ!」

「了解」

「8秒だと?バカにしやがって!」

 

 

NEW電王はお決まりのカウント設定をしてタイガーイマジンの方へ走り出す。

右から切り裂いてすかさず反対側からの切りつけ、さらにイマジンを踏みつけて後ろに回り込もうとするNEW電王。

私も彼らを見つつ、刀を振り回すスワローイマジンを適当にあしらいながらちゃちゃっと必殺技で止めをさそうと決める。

 

 

フィニッシュタイム!一撃カマーン!

 

 

ジカンデスピアを大きく振るう。

その刃はスワローイマジンには当たらない。

しかし切り裂いた虚空からは氷の礫が飛ばされスワローイマジンを襲う。

それにひるんでいるうちにすかさず接近しようとする。

しかしまたもや乱入者が現れる。

 

 

 

オレンジスカッシュ!

ダイカイガン!オレ!オメガドライブ!

 

 

灼熱の火炎弾がクラストイマジンの背中に直撃、橙色のエネルギーがタイガーイマジンを両断して、オレンジ色のエネルギーを纏った一撃がスワローイマジンを蹴り飛ばす。

三体のイマジンはたまらず爆散して消滅。

イマジン達を撃破したのはまたもや過去のライダー達。

紫の鬼の姿をしたライダー・響鬼、オレンジのような鎧を纏った武者のライダー・鎧武、パーカーを羽織ったライダー・ゴーストの3人だ。

 

 

「あんたたちは…!」

 

 

事前に私から話を聞いていたとはいえ幸太郎君もテディも驚いている。

しかしそんな私たちに気をとめることなく三人のライダーたちは私たちに背を向け姿を消す。

私と幸太郎君は後を追いかけようとするがそれをモモタロスが止める。

 

 

「ちょっと待て!まだイマジンがいやがる・・・あそこだ!」

 

 

そう言ってモモタロスは物陰に走っていき何かを掴み引っ張る。

モモタロスが掴んだのは少年の腕。

そう、私がバットイマジンとの闘いのあとにぶつかった少年だった。

 

 

「君は・・・」

「なにすんだ!離せ!」

「誰が話すかよ!てめぇからイマジンの匂いがプンプンするぜ!」

「その子が契約者なのか、モモタロス?」

「ああ、しかもこのガキの中にいやがる。おい、いるのは分かってんだ!早く出てこい!」

 

 

モモタロスが怒鳴るが、私は彼らとは違いさっき一度会っている。

オーナーの話では2日前から事件は起こっているから、あのタイミングではすでに契約していたってことになる。

間違いなくこの子が鍵だとすれば、とっ捕まえて話を聞いた方がいい。

そう思い変身を解除してモモタロスにその子をとりあえず縛り上げとこうと提案しようとした時、何かが私の中に入ってくる感覚がして意識が途切れた。

 

 

 

 


 

 

 

 

「おい、いつまで引きこもっていやがる!」

「モモタロス、このまま待っても出てこないんじゃないか?」

「じゃあどうすんだよ!?」

「この子に憑依できるか?」

「なーるほど、無理やり引っ張りだすってわけなんだな」

 

 

「任せとけ」とモモタロスが言おうとするが、いきなり顔面を殴られ遮られる。

なんとモモタロスを殴ったのはエミだった。

 

 

「今のうちに逃げろ」

「う、うん」

 

 

幸太郎達と少年を挟むように立ち、少年を逃がす。

 

 

「エミさん!?急に何を!?」

「てんめぇ・・・何考えて・・・!?・・・幸太郎、あいつイマジンに乗っ取られてやがる!」

「何!?あの少年のイマジンがか?」

「ああ、多分そうだ」

 

 

幸太郎たちは先ほどよりも緊張した面持ちでエミを見る。

対するエミは不敵な表情でジクウドライバーを装着する。

 

 

「お前らに邪魔されるわけにはいかないからよ、こいつの身体を使わせてもらうぜ。変身」

 

 

RIDER TIME! KAMEN RIDER PERIOD!

 

 

 

頼れる味方だった時の騎士が最悪の形で敵対する。

 



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