BUILD NEW WORLD・ビルドが斬る!(凍結) (ビーザワン)
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セントの日記~天才物理学者の日常~

こちらの小説は本編にもビル斬る劇場にも
まったく関わってない正真正銘の番外編です!

私個人…短編形式での小説投稿を昔していたので
あいだに何か挟まないとモチベ維持できないので
こういった小話は挟んでいく予定でございます。

本編を楽しみにしてる方々には本当に申し訳ありませんが
少しでも楽しんでほしいと思い書かせていただきます、
勿論っ本編のほうも頑張って更新していくのでご安心を‼


 

《午前6:00》

 

セ「……もう少しで新武器が完成するっここからが天っ才物理学者の本領発揮だぜ!」

 

タ「セント…朝からテンションが高いな」

 

セ「へぇっ……ってもう朝かよおい!」

 

タ「気づいてなかったのかよ…ほらっ今日は兄貴との朝練あるんだから早く行くぞ」

 

セ「まっ待ってくれ‼もう少しで完成するんだっだからあとちょっと‼」

 

タ「駄目だっほら行くぞ…兄貴はもう訓練場にいるんだから」

 

”ガシッ…グググッ…”

 

セ「NOooo---ッ‼」

 

 

《午前6:30》

 

セ「……眠いっ」

 

ブ「セントどうしたっ目の下に凄い隈ができてるぞ」

 

タ「多分徹夜で作業してたから寝てないんだよ」

 

ブ「それは良くないなセントッ睡眠不足は判断力を下がらせる…日々健康な生活習慣を心掛けないと戦士として強くなれないぞ」

 

セ「そうだね…やることやったら日中に寝るよ」

 

ブ「……もしお前がよければ俺のベッドで一緒に寝てやるぞ////」

 

セ「謹んでご遠慮させていただきます!」

 

タ「(セントもセントだけど…兄貴も兄貴でヤベェーッ)」

 

 

《午前7:30》

 

ア「朝食の手伝いを頼んですまないなセント」

 

セ「良いってことさ…つか何かしてないと眠くて仕方ないんだ」

 

ア「そうか…ならセントの目が覚めるような朝食を作るとしようっ」

 

セ「本日は何を作るんだ?」

 

ア「からあげ丼だ‼」

 

セ「……朝から胃もたれしそうだよ(泣)」

 

 

《午前8:00》

 

”シャシャシャッ…シャシャシャッ”

 

ア「……うんっ美味かった」

 

タ「相変わらずよく食うなアカメは」

 

セ「…ていうかマインとシェーレの分まで食べたよねっ」

 

タ「あの2人は朝弱いからな…だから2人の分はいつもアカメが食べちゃうんだ」

 

セ「それでいいのかよ!?」

 

ア「食べ物を粗末にはできないっ」

 

セ「……俺の作った冷蔵庫使えばいいだろ(泣)」

 

 

《午前9:00》

 

チェ「ただいまぁ~…」

 

セ「あっおかえりチェルシー」

 

ア「帝都で情報収集していたのか?」

 

チェ「そっ…もう夜通しで動いてたから眠いよぉ~」

 

セ「俺も徹夜で作業してから今すげぇ眠い」

 

チェ「あれだったら一緒に寝る?」

 

セ「はぇっ…えっえぇっと…」

 

ア「……………」

 

セ「(アカメ目が怖ぇぇよ!)」

 

タ「(ご愁傷様セント…骨は拾ってやるぞ)」

 

 

《午前9:30》

 

セ「アカメ…あれはチェルシーの冗談交じりの発言だから気にしない方がいいよ」

 

ア「わかっている…気にしてはいないぞ」

 

セ「だったらなんでさっきから腕にくっついてるの?」

 

ア「………ッ////」

 

セ「あのねアカメ…この状態だと歩きづらいし…何より色々あたってると言いますか////」

 

ア「ッ……セントはスケベだ////」

 

セ「それはないだろぉぉ~(泣)」

 

 

《午前12:00》

 

ア「昼飯はコウガマグロのマグロ漬け丼だ‼」

 

セ「にっ二連続で丼物だとぉ…」

 

レ「いやぁ~お腹空いてたからこりゃ嬉しいねぇ♪」

 

”パクッ”

 

ナ「うんっ…良い味付けだぞアカメ」

 

ア「ありがとうボスッ」

 

セ「…ナイトレイドには肉食女子しかいないのか(泣)」

 

タ「(セント…俺も最初の頃同じことを思っていたぞ)」

 

 

《午後2:00》

 

セ「あぁぁ~胃が気持ち悪いぃ……ハッカ味の飴で口の中をリセットするか」

 

ナ「セントはいつも飴を舐めているな…煙草は吸おうとは思わないのか?」

 

セ「へぇっ…うぅぅ~ん言われてみれば吸おうと思ったことはなかったね」

 

ナ「どうだっこれを機会にデビューしてみないか?」

 

ア「ボスッセントに無理強いをするな」

 

マ「そうよっただでさえ煙いんだから…むしろボスの方が煙草を飴に変えた方がいいんじゃない?」

 

ナ「………いいじゃないか少しくらい」

 

セ「(ボス…なんかごめん)」

 

 

《午後4:00》

 

シェ「………(ボケェ~)」

 

セ「スーさん…シェーレは何をしてるの?」

 

ス「わからん…さっきからずっとあの状態なんだ」

 

セ「へぇぇ~…シェーレッさっきからそこで何を考えてるの?」

 

シェ「実は私にもよくわからなくて…私は昼食後に何をしようとしていたんでしょう?」

 

セ「いや俺が知るわけないでしょっ」

 

 

《午後6:00》

 

ラ「セントッお前には男としての欲が足りてない‼」

 

セ「なんだよ急に…」

 

ラ「男なら欲望に忠実になれっ欲望を開放してこそ生の喜びを感じられるってもんだぜ!」

 

セ「ちなみにラバはこれから何をしようとしてるの?」

 

ラ「無論っナジェンダさんが風呂に入る姿を覗きに行くに決まっている!」

 

セ「そうか……ラバよ」

 

ラ「あぁ?」

 

セ「……歯食いしばれ」

 

[ゴリラ]

 

セ「ふぅぅんっ」

 

”バゴォォォーーンッ”

 

ラ「へぶしぃぃっ‼」

 

 

《午後6:20》

 

ナ「んっ…どうしたラバックその腫れた顔は?」

 

ラ「はっはははっ…ちょっと色々ありましてぇ」

 

ナ「???」

 

セ「少しやりすぎたかなぁ~…」

 

ア「いやっセントは正しいことをした…ラバックにはあれくらいが丁度良い」

 

マ「バレるってわかっててもやるからねぇ」

 

チェ「ある意味凄い根性だよ」

 

セ「常習犯すぎるだろっ」

 

 

《午後7:00》

 

セ「アカメッ今日の夕食…焼肉カルビ丼にするのはやめよう」

 

ア「何故だっ‼」

 

セ「胃がもたんっもう少しサッパリした物を食べないと体がおかしくなる」

 

ア「……セントがそう言うなら(しゅん)」

 

セ「(そっそんな顔しないでっ…良心が傷つく!)」

 

タ「(セントよく言ってくれたっお前は男だ!)」

 

 

《午後9:00》

 

セ「今日は風呂入ってさっさと寝よう」

 

チェ「あっセントくん今からお風呂?」

 

セ「そうだよっ」

 

チェ「そっかぁ…あれだったら一緒にお風呂入る?」

 

セ「だっだからそういうことを軽々しく言うもんじゃ!」

 

ア「…………」

 

セ「(だから目が怖いってアカメさぁぁ~~ん(泣)」

 

タ「(セントは苦労するなぁ…)」

 

ラ「(ぐがあぁぁぁ~~っ‼なんでセントばっかりぃぃ‼)」

 

 

《午前0:00》

 

セ「さぁて寝るとしますかぁ……あそうだっ新武器もう少しで完成するとこだったの忘れてた!これだけ作り終えないと他の作業は入れないからなぁ……さっさと完成させちゃうか♪」

 

”ガシッ”

 

セ「へぇっ?」

 

ア「セント…睡眠はしっかりとらないと駄目だ!」

 

セ「なっなんでアカメがここに‼」

 

ア「ブラートに言われてお前の様子を見に来た…セントッすぐに寝るぞ」

 

セ「ちょっちょっとだけ待ってよ!あと少しで完成するんだから‼」

 

ア「駄目だ…私も一緒に寝るからベッドに行くぞ‼」

 

セ「ちょっ一緒にってなに!?それは色々と問題があると思うんですけど‼」

 

”ガシッ…グググッ…”

 

ア「さぁセント…共に夢の世界に行こう」

 

セ「NOooo---ッ‼」

 

 

”終わっておけ”




はいっということで真の番外編な回でした、
わかる人ならわかると思いますがアカ斬る第1巻の
裏表紙の漫画をベースにアレンジして書いてみました。

まぁ終始セントくんが災難に巻き込まれて
その度に羨まな展開になっていきそうになるという
ラブコメみたいになってしまいましたけど…

また本編の合間にこういう小話書くかもしれないので
何かリクエストありましたら感想などでお願いいたします!

それでは皆様ッ引き続き本編をお楽しみくださいませm(__)m


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仮面ライダーオーズ・欲望のメダル

前回の小話アンケートの結果…
記念すべき第1回目の世界は”仮面ライダーオーズ”に決まりました!

本編の方なんですがちょいスランプ気味です( ノД`)シクシク…
一応書き進めていますが中々手が進まないので
また小話を合間に挟みます…すみませんm(__)m

まぁこのシリーズも本編には関係ない番外編となりますので
本編のお休み話としてお楽しみくださいませ。


 

≪とある次元の狭間≫

 

 

セ「”仮面ライダールーレット”ねぇ…」

 

ア「色んなライダーの名前が書かれているな」

 

セ「天っ才物理学者として…ビルドの発展のために他のライダーのことを知っておく必要はあるよな」

 

ア「そうなのか?」

 

セ「そうなのっ…んじゃいっちょ行ってみますか‼あポチッとな♪」

 

”ピピピピピ……ピピッ”

 

[仮面ライダーオーズ]

 

セ「決定っ仮面ライダーオーズだ!」

 

ア「仮面ライダーオーズ…どんなライダーなんだ?」

 

?「この本によれば…仮面ライダーオーズは2010年に生まれっ欲望が形となった怪物”グリード”と戦ったと記されている」

 

セ「へぇ~なるほどぉ~……てっ貴方誰ですか!?」

 

ウ「おっと紹介が遅れたね。私の名は”ウォズ”歴史の傍観者といったところさ」

 

ア「歴史の傍観者?」

 

セ「要は道先案内人みたいな存在ってとこ?」

 

ウ「そう受け取ってもらって構わないよ。まぁ実際のところ…私はとある使命を終えたところでねっ時間を持て余していたところだったのさ」

 

セ「つまりは暇人ってことね」

 

ウ「っ…うぅんっまぁそうとも言うね」

 

セ「まぁいいやっんじゃウォズ…早速オーズの世界に連れてってよ」

 

ウ「引き受けたっそれではこれを使いオーズがいる時代に行くとしよう」

 

[タァーイムッマジィーン!]

 

ウ「”タイムマジーン”という名のタイムマシンだ」

 

ア「……名前そのまんまだな」

 

セ「タイムマシンをこの目で見れる日が来るなんて…最っ高じゃねぇか‼」

 

 

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ー2010年ー

 

 

セ「ここがオーズのいる世界…もとい時代か」

 

ア「セントなんだこの風景はっ城のような巨大な建物がたくさん建っているぞ‼」

 

ウ「君のいた時代から見ればここは何百年も技術が発展した時代だからね…異質に見えても無理はないか」

 

セ「けどなんでだろう……俺はこの風景をどこかで見たことがあるような」

 

”ドォーンッドォーンッ”

 

セ「…って言ってる傍から事件が起きたな」

 

ア「向こうの方だぞセントッ」

 

ウ「オーズが来ているかもしれない…行ってみようじゃないか」

 

セ「よっよしっ…行くぞアカメッウォズ‼」

 

ア「あぁっ」

 

ウ「(ふっ…そんなに経っていないのに懐かしい響きだな)」

 

 

ーとある広場ー

 

 

ヤ「ウォォォォォーーッ」

 

セ「なっなんだあの怪物…スマッシュと違って生物的な見た目してるな」

 

ウ「あれは”ヤミー”といってグリードが人間に”セルメダル”と呼ばれるメダルを入れることでその人間が持つ欲望を具現化させた怪物さ」

 

ア「欲望……」

 

セ「とにかくっ放っておくわけにはいかない…変身ッ‼」

 

[ラビットタンク!Yeah!]

 

ビ「さぁてっ行くとします!」

 

”ブォォォォーーンッ”

 

ビ「へぇっ?」

 

?「んっ…えぇっ仮面ライダーがもう1人いる‼」

 

ビ「仮面ライダーがもう1人って……まさか貴方が!?」

 

映「あぁっ俺も仮面ライダーなんだ!俺の名前は”火野映司”仮面ライダーオーズだ」

 

ビ「マジかっこんなに早く会えるなんて…俺はセントッ仮面ライダービルドだ!」

 

映「ビルドっていう名前のライダーなんだ…これも何かの縁だねっよろしくビルド‼」

 

ビ「よろしく映司さん!」

 

ウ「あぁ~…セントくんっ興奮してるとこ申し訳ないがまずはあのヤミーをどうにかする方が先決じゃないか?」

 

ビ「あぁそうだっまずはヤミーを倒さないと‼」

 

映「なら俺も…」

 

”チャキンッ…カチャッ…キンキンキンッ”

 

映「変身ッ‼」

 

[タカ・トラ・バッタ・タ・ト・バ・タトバ・タ・ト・バ!]

 

オ「はぁぁっ」

 

ビ「えっ…何いまの歌?タカ…トラ…バッタって」

 

オ「あぁ歌は気にしないでっオーズはこれが基本だからさ」

 

ビ「これが基本なのぉ?」

 

オ「さぁてっ…一緒に行くよビルド‼」

 

ビ「はっはい‼」

 

[ボルテックフィニッシュ!Yeah!]

 

[スキャニングチャージ!]

 

ビ・オ「「はぁぁぁぁーーーっ‼」」

 

”ドガァァァーーーンッ”

 

ヤ「ギィヤァァァァーーーッ‼」

 

”ジャララララ……”

 

ビ「うぉっメダルになった…」

 

オ「ふぅぅ~…ありがとうビルドッ一緒に戦ってくれて」

 

ビ「いっいえこちらこそ…」

 

ア「しかし体が三色に分かれてるとは……個性的な見た目だな」

 

オ「よく言われるよ…あそうだっ出会いの印にこれ‼」

 

ビ「えっ……これは…何?」

 

オ「”明日のパンツ”だよ」

 

ビ「おぉぉぉいっ女の子がいる前で男性モノの下着を出さないでぇぇ!」

 

オ「あっそうだ!君の分の明日のパンツも渡さなきゃ…けどさすがに女性モノのパンツは持ってないんだよなぁ」

 

ビ「渡さなくていいっ持ってなくていい‼つか下着を素で持ち歩くのを止めなさいよ!」

 

オ「それは無理だよっこれは明日を生きるために必要なモノなんだから」

 

ア「明日を生きるために……セントッ私も”明日のパンツ”とやらが欲しいぞ‼」

 

ビ「何故に!?」

 

ア「愚問だぞ…セントと共に明日を生きるためさ」

 

ビ「なんて純粋な子なのっ穢れを知らないとはこのことか‼」

 

オ「それじゃ一緒に明日のパンツを買いに行こうか♪」

 

ア「あぁっ行こう!」

 

ビ「行かないくていいからぁぁ~~~~っ‼」

 

ウ「やれやれ……この賑やかな感じっ戻ってこないとわかっていても求めてしまうな……君もそう思うだろ…”我が魔王”よ」

 

 

”別のライダーの世界に続く”




はいっ仮面ライダールーレットのお話はこんな感じに進めます、
最終回を迎えお暇をしていたであろうウォズさんを起用し…
このルーレットの旅の案内人を務めてもらうことにしました。

まぁ単純にセントとアカメ(他のナイトレイドメンバー)が
レジェンドライダーたちと触れ合っていくほのぼの話って感じですね、
初回ということもありちょっとグダグダなとこもありますが
そこはどうぞご了承くださいませm(__)m

そして次回のライダーの世界はまたアンケートで決めますので、
見てみたい仮面ライダーを選んで投票をよろしくお願いいたします!


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仮面ライダー鎧武・果実と鎧武者

えぇ~まず言い訳から…本編何ですが地道に書いているのですが
最近CSMブレイバックルやDXゼロワンドライバーが届いて
仕事わりの夜はそれで遊んでいたためあまり進んでいません!
本当に申し訳ありませんm(__)m

20代後半にもなって夜な夜なライダーのおもちゃで遊ぶとか
いつまで少年の心持ってるねん!て突っ込む方いると思いますが
大人になっても仮面ライダーのおもちゃで遊ぶの楽しいんですよ本当‼

と…いうことで本編の更新は今しばしお待ちください、
お詫びにまた小話で前回のライダールーレットのアンケート結果…
セントたちがいく次のライダーの世界は”鎧武”となりました。

前置きが長くなりましたが本編更新はもうちょっとかかるので
それまでこのお話を読んでお待ちくださいませm(__)m


≪とある次元の狭間≫

 

 

ウ「さぁ数多のライダーの世界を渡り歩く冒険者よ…再びルーレットを回し次に行くべきライダーの世界を選びたまえ!」

 

タ「……何なのこの人?」

 

ア「私たちもこの前会ったばかりでよく知らないんだ」

 

セ「多分友達がいなさ過ぎて妄想の世界で1人でずっと喋ってるうちに中二病まがいの病に侵されてああいう性格になっちゃったんだよ」

 

ア・タ「「中二病ってなんだ?」」

 

セ「別の意味で”痛い”病気のことだよ」

 

ウ「酷い言われようじゃないか‼」

 

セ「あっごめん怒った?」

 

ウ「うぅんっ…失礼っこの言い回し方に慣れているのでね…断じて中二病なんかではない‼」

 

セ「そうなんだ…あそうだっ次に行くライダーの世界を選ぶんだったよね?それじゃ早速っルーレットスタート!あポチッとな♪」

 

”ピピピピピ……ピピッ”

 

[仮面ライダー鎧武]

 

ウ「祝えっ次に行くべきライダーの世界は…”仮面ライダー鎧武”の世界だ!」

 

セ「仮面ライダー鎧武…名前からして和製な感じがするね」

 

ウ「百聞は一見に如かずっ早速タイムマジーンを使い鎧武がいる時代に行こうではないか‼」

 

[タァーイムッマジィーン!]

 

タ「うぉぉっなんだこのデカブツは!?」

 

ア「タイムマシンと言う過去と未来を行き来するための乗り物らしい」

 

タ「過去と未来を!?」

 

セ「よぉしっそれじゃ鎧武の時代に向けて…レッツゴォーーッ‼」

 

 

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ー2013年ー

 

セ「着いたぞっ鎧武がいる時代に‼」

 

タ「なぁっなぁっ…なんだよこの風景!?城みたいなデカい建物があっちこっちにあるぞ‼」

 

ア「ウォズが言うにはライダーがいる時代は私たちがいる時代から何百年も先の未来らしいんだ」

 

タ「何百年も!?それ本当なのか!?」

 

ウ「あぁっ色んな技術が君のいる時代より優れている…例えばあそこにある”自販機”はお金を入れてボタンを押すだけで冷えた飲み物や温かい飲み物が自動で出てくる機器なんだ」

 

タ「マジかよっすげぇな未来の世界って!」

 

ア「飲み物が自動で出てくるなんて…素晴らしい世界だなセント!」

 

セ「そっそうだね…」

 

ウ「(自販機でここまで感動するとは……それだけ彼らにとって”未来”とは希望に満ち溢れたモノになってほしいという願いがあってのものなんだろう)」

 

”ブォォォォンッ…シュンシュンッ”

 

「「シャァァァァーーッ‼」」

 

セ「うぉっ早速現れやがったな怪物共‼」

 

ア「ウォズ…あれはなんという怪物なんだ?」

 

ウ「この本によれば…奴らの名称は”インベス”と言い”ヘルヘイムの森”という異世界で生まれ”クラック”と呼ばれる次元の裂け目を利用しこの世界に現れる怪物らしい」

 

タ「異世界で生まれた怪物…それがなんでこの世界に現れてるんだ?」

 

ウ「その答えは…”仮面ライダー鎧武”のDVD&Blu-rayで観てくれたまえ!」

 

タ「でぃっ…ディーブイディ?ブルーレイ?」

 

セ「何しれっと宣伝してるのさ!今はそのインベスをどうにかしなきゃでしょ‼」

 

ア「そうだなっ…そういえば前回はこの時に仮面ライダーが現れて共に戦ったな」

 

?「おぉぉいお前たちっそんなとこで何してんだ!」

 

ウ「噂をすればなんとやらだね…どうやら来たみたいだ」

 

セ「えぇっ…てことは君が仮面ライダー鎧武!?」

 

?「俺のこと知ってんのか!?」

 

セ「知ってるも何も…俺たちは君に会いに来たんだよ!」

 

絋「そうかっなら自己紹介しなきゃだな‼俺は仮面ライダー鎧武の”葛葉絋汰”だっよろしくな!」

 

セ「俺は仮面ライダービルドのセントッよろしく絋汰」

 

絋「おうっ」

 

イ「「シャァァァァーーッ‼(無視するなぁぁッ‼)」」

 

セ「おっと…まずはインベスを倒さなきゃだな」

 

絋「よぉしっ行くぜセント!」

 

セ「OKッ!」

 

[ラビット/タンク・ベストマッチ!]

 

[オレンジ・ロックオン]

 

[Are you ready?]

 

セ・絋「「変身ッ‼」」

 

[鋼のムーンサルト!ラビットタンク!Yeah!]

 

[オレンジアームズ!花道・オンステージ!]

 

鎧「よっしゃぁぁっ行くぜ!」

 

ビ「オッオレンジが頭に!?仮面ライダーって…ほんと個性豊なんだなぁ~」

 

タ「(そのセリフお前が言うべきじゃないだろ…)」

 

ビ「とっ…俺も行かなきゃだな」

 

鎧「ふぅんっはぁぁっ」

 

”ズバァンッズバァンッ”

 

鎧「ふぅっおりゃぁぁぁっ」

 

”ズバァンズバァンッ”

 

イ「キィシャァッ」

 

ア「鎧武は二刀流なのか…まだ太刀筋は粗いが二本の剣を巧みに扱う技術は素晴らしいな」

 

タ「二刀流かぁ~…同じ剣使いとしては憧れるよなぁ!」

 

ビ「あららっお二人は鎧武のことがかなり気に入ったみたいね!」

 

”バァンッ”

 

ビ「ほぉっよぉっと‼」

 

”ドォンッドォンッ”

 

イ「シャァァァッ」

 

鎧「ビルドッ一気に行くぜ!」

 

ビ「あぁっ」

 

[オレンジスカッシュ!]

 

[Ready go!ボルテックフィニッシュ!Yeah!]

 

鎧「せいっはぁぁぁぁーーっ‼」

 

ビ「はぁぁぁぁぁーーーーっ‼」

 

”ドオォォォーーーンッ”

 

イ「「キシャァァァーーーッ‼」

 

”ドガァァァーーーンッ”

 

鎧「おっしゃぁ!」

 

ビ「ふぅぅ~…お疲れ絋汰」

 

鎧「セントもお疲れさんっ」

 

”ピィィィーーン…”

 

絋「にしても赤と青のアーマードライダーなんて見たことがないんだけど…セントはどこのチームに所属してるんだ?」

 

セ「チーム?」

 

ウ「鎧武は”ビートライダーズ”というストリートダンスを行うチームの1つ”チーム鎧武”に所属しているんだ。ちなみにこの世界では仮面ライダーのことを”アーマードライダー”と呼んでいるらしい」

 

セ「へぇ~そうなんだ…」

 

絋「知らないってことは沢芽市の住人じゃないってことか…あそうだっこれから全チーム共同のイベントがあるんだっ良かったら観に来ないか!?」

 

セ「イベントかぁ…どうする?」

 

ア「私は興味があるぞっこの時代の文化にもっと触れ合ってみたい!」

 

タ「俺もストリートダンスがどういうものか観てみたい!」

 

ウ「私は君たちについていくだけだよ」

 

セ「決まりだねっそれじゃ絋汰…そのイベントにお邪魔させてもらうよ」

 

絋「あぁっ楽しんでってくれよ!なんなら飛び入り参加してもいいんだぜ!」

 

セ「そっそれはさすがにぃ……」

 

 

ーイベント会場・ステージ上ー

 

 

セ「っ…っ……踊れたぜぇ!」

 

絋「すげぇなセントッもしかしてダンス経験者か!?」

 

セ「そっそんな記憶はないんだけどぉ……何かしら音楽に携わってたのかな?」

 

絋「おぉしっそれじゃ今日大活躍してくれセント…皆に一言頼む!」

 

セ「へぇっ…えっえぇっと……」

 

観客一同「……………」

 

セ「……夜は焼肉っしょぉぉぉーーっ‼」

 

絋「はぇっ?」

 

観客一同「????」

 

セ「(白けたっ‼てかなんで俺はこんな意味不明なセリフを言ってしまったんだぁ‼)」

 

ア「(セントお前も肉好きだったのか…なら今日の晩御飯は焼肉丼で決まりだ!)」

 

タ「(あぁぁ~…なんかいますげぇ嫌な未来が見えた気がするぅ)」

 

ウ「(あのセリフは確かビルドの世界の……ふっどうやら君は”彼”の記憶も受け継いでいるみたいだね)」

 

 

”別のライダーの世界に続く”




はいっということで鎧武の世界のお話でした、
当時は果実と鎧武者の組み合わせに驚き
序盤のゲーム感の展開に不安を覚えましたが
それが地球規模の話になり最後には神様になったりと…
色んな意味で記憶に残るライダーですよね鎧武は‼

アンケートの結果も鎧武が圧勝でしたし…
アカメの世界に合うライダーの1つでもありますから
個人的には鎧武絡みのアカメの話も見てみたいですね

それでは今日はこの辺で…次回のライダーの世界はまたアンケートで決めますので、
見てみたい仮面ライダーを選んで投票をよろしくお願いいたします!


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セントとアカメ~ベストマッチな2人~

前回8話を更新した際にアンケートを設置し
”セントとアカメのイチャイチャ話読みたいですか”と
アンケした結果…”読みたい”が多かったので書いてみました!

個人的に書いてみたかったというのもありますので
どういう感じになるか自分でも完成が予想できておりません(書く前の時点で)

あと私自身…短編形式のモノを間に挟んで
モチベーションを維持させたいので(←それは知らんがな)
ということでセントくん&アカメちゃんの日常をどうぞ!

※短編&番外編なのであらすじ紹介はありません


ー某月某日・ナイトレイドアジトー

 

 

セ「……街に出掛けたい?」

 

ア「(コクリッ)」

 

セ「俺と一緒に?」

 

ア「(コクリッ)」

 

セ「またなんで?」

 

ア「………ッ////」

 

”コツンッ”

 

セ「痛っ!」

 

レ「セントォ~…そこを聞くのは男して野暮ってもんだよ」

 

セ「っ???」

 

 

お日柄の良いとある日…ナイトレイドのアジトでは平和なひと時が流れていた、

そんな中っ本日非番でアジトにいたセントはアカメのとある発言に頭から?が出ていた

 

”セントと一緒に街に出掛けたい”何故急にそんなことを言ったのかを聞くと

アカメは頬を赤く染め…傍にいたレオーネはセントの頭を軽く叩いたのであった

 

 

レ「アカメが勇気を出してお前をデートに誘ったんだよっそこは理由を聞かずに”行こう”だろ!」

 

セ「そっ…そうなの?」

 

レ「かぁぁ~~…色恋沙汰に疎いって罪だねぇ~~」

 

セ「そんなに責められるほどのこと言ったかな俺…」

 

レ「と・に・か・くっ私の親友がお前と一緒に出掛けたいって言ってるんだ!だからお前は何も言わずにアカメと一緒に出掛けてこい!」

 

セ「そっそうは言ってもアカメは帝都じゃ顔割れてるからこの状態だとすぐバレるよ」

 

チェ「ふっふっふ…セントくんっ私のことをお忘れじゃないかな?」

 

セ「へぇっチェルシー?」

 

チェ「私の帝具”変身自在・ガイアファンデーション”の力を使えばそんな問題はすぐに解決できるよ!」

 

レ「あっでもアカメの要素が残ってないとデートしてる感でないからそこらへんはよろしくね?」

 

チェ「任せといて‼という訳でアカメちゃん…あっちの部屋で私がメイクしてあげるから行こ♪」

 

ア「わっ…わかった」

 

レ「んじゃセントは水浴びして服装と髪を整えてアジトの外で待っててっその間に私とチェルシーでアカメを最っ高の状態(コンディション)にしてあげるから‼」

 

セ「はっはい…」

 

 

レオーネの勢いに押されたセントは言われた通りに水浴び→髪のセット→服選びを終え、

普段のどこかズボラな感じから凛々しい好青年風のイケメン男子へと変わった

 

 

セ「ここまでおめかしするの久しぶりだなぁ~…にしてもアカメのやつっなんで急に街に行きたいなんて言ったんだろ」

 

ラ「たくっこれだから女心のわからない奴は……」

 

セ「悪かったなわからなくて…つかお前はいつからここにいたんだよ?」

 

ラ「お前がアカメちゃんと一緒に出掛けるってことを知ったからに決まってんだろぉぉ‼なんだよお前はっ一番下っ端のくせにうちのエースであるアカメちゃんとデートに行くとか!俺なんてナジェンダさんと同じ空間にすらいられないっていうのによぉぉ‼」

 

セ「うん…多分その原因はお前自身の行いのせいだよ」

 

ラ「くわぁぁぁ~~っ‼なんでだぁっなんでこんな色恋沙汰に鈍い男がモテて女心を熟知してる俺が童貞街道を突き進んでいるんだよぉぉぉ~~~っ‼」

 

[ゴリラ]

 

セ「ラバ…少し眠れっ」

 

”バゴォォォーーンッ”

 

ラ「ぎゃぁふっ‼」

 

 

荒れ狂うラバックを鎮めるべく…セントはゴリラボトルを数回振った後、

ゴリラの成分が溜まった右手でラバックの顔を思いっきり殴り気絶させたのだった

 

 

セ「たくっそんなんだからお前はモテないんだよ…」

 

ア「セッセントォ……」

 

セ「おっアカメ………てっ雰囲気変わり過ぎだろ!」

 

ア「ッ////」

 

 

現れたアカメの姿にセントもビックリ…髪形はリボンのゴムを用いたポニーテールとなり

服装も普段の黒統一のモノから大人な色のマゼンタカラーのワンピースを身に纏っていた

 

更にチェルシーの帝具の力でメイクも完璧に施されており、

顔もバレないようにしつつ部分部分にアカメの要素を残すことに成功している

 

これにはさすがのセントも驚いたようで…アカメの周りを何度も周りその姿を確認し、

一方のアカメはセントに見られていることが恥ずかしいようで先程以上に顔を赤く染める

 

 

ア「あっあまりジロジロ見ないでくれ……恥ずかしい////」

 

セ「あっごめん…あまりのビフォーアフターにビックリしちゃって」

 

ア「そっそれじゃ……行こうか?」

 

セ「そだね…んじゃこいつで帝都の町まで行きましょうか」

 

[ビルドチェンジ]

 

”ドォンッ”

 

セ「アカメは俺の後ろに乗ってっ結構スピード出るからしっかり掴まっててね?」

 

ア「わかったっ」

 

”ギュウッ”

 

セ「ッ‼(せっ背中に柔らかい感触がぁ…はぁっいかんいかん!素数を数えて落ち着くんだ…2・3・5・7・11 ・13・17・19・23……)」

 

ア「セント…どうかしたか?」

 

セ「なっなんでもないよ!そっそれじゃ帝都の街に行くとしますか‼」

 

ア「あぁっ」

 

 

”ブォォォォーーンッ”こうしてセントとアカメは帝都に向かって出発し、

その後ろ姿をレオーネとチェルシーは温かい目で見送ったのだった

 

 

チェ「ふぅぅ~…無事に出掛けられて良かったね」

 

レ「けどチェルシー…あんたはいいの?」

 

チェ「へぇっ…何が?」

 

レ「あんたもセントのこと好きなんでしょ?」

 

チェ「ッ////」

 

レ「お姐さんの目は誤魔化せないよぉ~…最近のチェルシーッセントを見てる時の顔が乙女になってるもん」

 

チェ「そっそんなことはぁ…////」

 

レ「ふふふっ…まぁでもあの2人の仲の良さ見たら一歩引いて見守りたくなる気持ちもわからないではないよ」

 

チェ「うぅぅ~っ…」

 

レ「でもねチェルシー…恋は戦いと同じでどう攻めていくかが肝心だよ。あんたがどうしたいかは自分が納得いくまで考えれば良いけど…後悔だけはしないようにね」

 

チェ「……ッ///」

 

レ「さぁてっ今日はボスもいないことだし…昼酒といきますか‼」

 

チェ「……私も付き合っていい?」

 

レ「勿論ッ」

 

チェ「…ありがとうっレオーネ」

 

レ「どういたしまして♪」

 

チェ「ふふっ……あそうだっこれ(ラバック)どうする?」

 

レ「ほっとこう!」

 

チェ「まぁそうなるよね♪」

 

 

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ー帝都・市街地区ー

 

 

ア「……変装してるとは言え帝都の街中を堂々と歩くのは緊張するな」

 

セ「もっとリラックスしないとっ強張ってると逆に怪しまれるよ」

 

ア「……セント…そのぉ…てっ手を繋いでくれないか?」

 

セ「OKッ」

 

”ギュッ”

 

ア「ッ////(セントの手…以外に細いんだな)」

 

セ「少しは緊張解れた?」

 

ア「あぁ…ありがとう////」

 

セ「よしっ……それじゃ帝都観光といきますか♪」

 

ア「街には詳しいのか?」

 

セ「ナイトレイドに入る前はここで生活してたからねっ行きつけのお店もあるから案内するよ」

 

ア「わかったっセントに任せよう」

 

 

手を繋ぎ街中を歩き進めるセントとアカメ…その姿はまさに休日を満喫するカップルそのものだった、

そんな2人がまず最初にたどり着いたお店は赤色に鳥の羽を模した装飾が施されたアイス屋だった

 

 

ア「ここは…アイスのお店か?」

 

セ「そうっこのお店のアイスがまた絶品なのよ!」

 

?「あっセントくん!」

 

セ「どうもです”エイジ”さん」

 

エ「久しぶりだねっ最近顔見せてなかったけどどうしたの?」

 

セ「ちょっと色々ありまして…」

 

エ「そうなんだぁ……んっそちらの女の子は?」

 

ア「あっ…わっ私は」

 

セ「俺の彼女の”ミソラ”ですっ初めて帝都に来たんで街を案内してたんです」

 

エ「えぇっセントくん彼女いたんだ!?」

 

セ「ちょっとそれどういう意味ですか!?」

 

エ「あぁ~深い意味はないから気にしないで!えぇっとミソラちゃんでいいんだよね?俺の名前はエイジッこの”クスクシエ”で働いてるんだっよろしくね!」

 

ア「あっあぁ…よろしく…」

 

セ「んじゃエイジさんっいつものやつを2つお願いします」

 

エ「わかったっすぐ用意するから待ってて」

 

 

そう言ってエイジは慣れた手つきで2つのコーンに茶色のアイスをのせ、

更にその上に赤緑のアイスを上乗せしっそこにスプーンを刺してセントとアカメに2人に渡した

 

 

エ「はいっ下がセントくんお気に入りのチョコで上のが最近オレが作った”ホッピングシャワー”味のアイスだよ」

 

セ「また斬新なアイスを考えましたね…」

 

エ「常に新しいモノを取り入れていくのがうちのスタイルだからね♪」

 

セ「なるほどね…あっミソラ食べてごらん!凄く美味しいと思うから‼」

 

ア「あぁ…いただきます」

 

”パクッ”

 

ア「ッ…なっなんだこの不思議な味は!?今まで食べたことのない味だが…凄く美味い‼」

 

”パチッ”

 

ア「はぁっ…口の中で何かが弾けた‼」

 

セ「弾けた?どれどれ…」

 

”パクッ…パチッ”

 

セ「うわぁっほんとだ!口の中でパチパチ鳴ってる…」

 

エ「凄いでしょっ」

 

セ「はいっこれはアイス業界に革命が起きますよ!」

 

エ「そうなればいいなぁ~」

 

 

こうして2人はクスクシエでのアイスを堪能しっエイジにお礼を言ったのちにその場を後にし、

先程買ったアイスを食べながら再び帝都の街中をブラブラと歩き進めたのだった

 

 

ア「このアイス…本当に美味いな」

 

セ「気に入ってもらえてなによりだよっそれじゃ次は最近帝都で流行っている遊び場に行こうか」

 

ア「遊び場?」

 

ー数分後ー

 

セ「ここだよっ”バンバンシューティング”場‼作りモノの的にペイント弾が入ったおもちゃの銃で狙い撃つゲームができる場所なんだ」

 

ア「なるほど…要は射撃の訓練を遊びに置き換えたモノを体験できる場所なんだな」

 

セ「ざっくり言うとそんな感じだね」

 

 

簡単な説明をした後っセントはお金を払いアカメを連れシューティングエリアに向かう、

そこには草原をイメージしたフィールドにガーディアンを模した的が配置され

射撃を行う場所には台が設置されそこにペイント弾が入った銃が用意されていた

 

 

ア「これであの的を狙い撃つんだな?」

 

セ「そっ簡単でしょ」

 

ア「だが私は銃との相性が悪くてな……昔マインの射撃訓練に付き合った時に何度も誤射をして危うくマインを撃ってしまいそうになったんだ」

 

セ「まっまぁこれはペイント弾だから…気軽な感じに撃ってみなよ」

 

ア「よしっ……いくぞっ」

 

”カチャッ…バンバンッ”

 

セ「あぁ~惜しいなっあともう数センチ右だったら当たってたのに」

 

”バンバンッバンバンバンッ”

 

ア「……全然当たらない(ショボン)」

 

セ「力み過ぎなんだよっ肩の力抜いて少し肘を曲げた姿勢で撃ってごらん」

 

ア「ふぅぅぅ~……よしっ」

 

”バンバンッ…カァァンッ”

 

セ「おぉっ当たったよアカッ…ミソラ‼」

 

ア「なるほどっ…コツが掴めたかもしれないっ」

 

セ「よぉしっ…どっちが多く的を倒せるか勝負と行こうか‼」

 

ア「あぁっ負けないぞ‼」

 

 

その後…2人の射撃勝負は白熱しっ多くの見物客が見守る中での勝負となった、

結果は僅差でセントが勝利しっ同時にハイスコアもたたき出し景品としてサングラスを貰ったのだった

 

 

セ「いやぁ~思いのほか白熱した勝負になったね」

 

ア「そうだな…だがやはり射撃の腕前はセントの方が上だ」

 

セ「まぁそれなりに経験があったからねっでもアカメだって最初の時よりは格段に上手くなってたよ」

 

ア「そうか?」

 

セ「そうだよっ今度マインと訓練した時に成長した姿を見せてごらん!」

 

ア「……あぁっ機会があれば披露してみるよ」

 

 

そんなことを2人で話してた時にセントが上を見上げると…空が少し赤みがかっており、

時計を確認してみると時刻は午後4時半と夕方の時間になっていたのである

 

 

セ「もうこんな時間かぁ…そろそろアジトに戻った方が良いかもね」

 

ア「そうか…楽しい時間というのはあっという間に終わってしまうものなんだな」

 

セ「夢中になればなるほど時間を忘れるからね。でもさすがに遊び疲れたから少し休憩してから帰ろうか?」

 

ア「どこで休憩するんだ?」

 

 

 

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ー数分後・カフェ【nascita】-

 

 

セ「店が取り壊されてなくて良かったぁ~♪」

 

ア「……そんなに経ってない筈なのに懐かしく感じてしまうな」

 

セ「あれから色々あったからねっそう感じるのも無理はないよ」

 

 

セントは以前住んでいたカフェ・nascitaにアカメを連れていき、

適当に椅子とテーブルを用意して先ほど購入したコーヒーとココアをテーブルに置く

 

そしてセントはコーヒーを…アカメはココアを一口飲んで一息つき、

今日の疲れを癒すかのようにその味をしっかりと噛みしめるのだった

 

 

セ「ふぅぅ~…なんだかんだで有意義な一日を過ごせたね」

 

ア「あぁ…私もっ…久しぶりに楽しい休日を過ごせたよ」

 

セ「けど最初は本当に驚いたよっアカメがデートに誘ってくるなんて思いもしてなかったからさ」

 

ア「……わっ私は…セッセントと一緒の時間を過ごしてみたいと思って…それをレオーネに相談したら////」

 

セ「”デートに誘えば?”とレオーネが提案してくれたって訳か…本当にアカメのことが好きなんだなレオーネは♪」

 

ア「セッ…セントは…私のことをどう想っている?」

 

セ「えっ……そっそれは……っ/////」

 

ア「………ッ」

 

セ「……勿論っ好きに決まってるじゃないか‼」

 

ア「ッ////」

 

セ「あっ…あぅっ……えっえぇっと……こっこの”好き”には色んな意味が込められると言いますかぁ…あのぉっ…そのぉっ~…」

 

ア「私もっ…私もセントのことが好きだっ‼」

 

セ「ッ/////」

 

ア「だっだから…そのぉっ…////」

 

”ポンッ”

 

ア「っ?」

 

セ「…焦らずにいこう。今日っ両想いだってことを知れただけでも…一歩前進したわけだし////」

 

ア「……そっ…そうだな////」

 

セ「……帰ろうか?」

 

ア「うんっ」

 

 

こうして…セントとアカメの両者はお互いの気持ちを告白することができ、

めでたく結ばれ…たのかはまだわからないがとにかく一歩前へ進んだ関係へとなりましたとさ

 

【END】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ー同日夜・ナイトレイドアジトー

 

 

レ「それでそれでっどうだったの今日のデートは!?」

 

チェ「セントくんと楽しく過ごせられた!?」

 

ア「うっ…うん////」

 

レ「おぉぉ~~っ‼アカメがそんなほんわかな顔と口調になってるの久しぶりに見たぞ‼」

 

チェ「腕によりをかけてメイクした甲斐があったよっ」

 

ア「ッ/////」

 

マ「顔が更に赤くなったわね……セントッあんた変なことアカメに言ってないでしょうね?」

 

セ「なんだよ変なことって…」

 

ラ「そ・れ・でっ…アカメちゃんとどこまでイッたんだよ!!?」

 

セ「……ご想像にお任せします////」

 

ラ「きぃやぁぁぁぁぁ~~~~っ‼」

 

 

【終わっとけ】




えぇ~ということでアンケートの結果…
セントくんとアカメちゃんのイチャイチャ話が読みたいが
多かったので番外編として書いてみました。

本編とリンクしてるかは皆様のご想像にお任せしますが
セントくんとアカメちゃんの親密度がUPしたのは
間違いないでしょう…ていうかそれ目的で書きましたので‼

あと随所随所にライダーネタをぶち込んでみましたがお気づきになりましたか?
今後も息抜き作品としてたまにアンケするかもしれないので
その時はまたどうぞよろしくお願いします!


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第1部・遭遇編
プロローグ


記念すべき1話…といいますか
1話の前の前日弾的なお話です。

仮面ライダービルドを知らない人にも
アカメが斬るを知らない人にも
楽しんでいただけたら嬉しいです!


 

「これで…最後だぁぁ!」

 

「こっこの俺が滅びるだと!?そんなことがあってたまるかッ…人間どもがぁぁぁぁぁ!」

 

”ドガァァァァーーーーンッ”

 

「はぁっ…はぁぁ……これで…全てが終わる…いやっ始まるんだ……新世界の扉は………開かれた」

 

”…ふざけるな”

 

「っ……この声…まさかっ」

 

「ふざけるなっふざけるなふざけるなぁぁ!この俺様がッ…下等な人間ごときに滅ぼされてたまるかぁぁ!」

 

「お前ッ…まだ生きていたのか!?」

 

「こんなところで終わらせるつもりはないッ…この世界が駄目だというなら……俺の遺伝子をッ別の世界に飛ばすまでだ!」

 

「まさかっそんなっ……世界の壁を越えていくきか!?」

 

「今この空間はっ…2つのパンドラパネルと俺の力が合わさりっあらゆる並行世界への道が繋がっている状態だ、この空間に俺の遺伝子をばら撒けばっどこかの世界にたどり着き……俺は復活することができる‼」

 

「そんなことがっ……」

 

「お前の…お前たちの足掻きは無駄に終わるという訳だ……残念だったなぁぁ」

 

「…ッ」

 

「精々ッ…作り出した新世界でっ別の世界が滅びゆく様を指をくわえて見ているがいいさっ」

 

「くぅっ…〇〇〇〇‼」

 

「ふはははははっ……そろそろお別れの時間だな、元気でな〇〇〇…チャオッ♪」

 

”ドォォォォーーンッ……ピィィィーーンッ”

 

「はぁっ…駄目だっここであいつを逃がしたら…また戦いが起こるっまた悲しむ人を生み出してしまう!どうしたら……どうしたらいいんだ!?」

 

”お前が……希望となれ”

 

「ッ………そうだっ今の俺は存在が消えかけている、奴と同じようにッ俺の遺伝子をこの空間に乗せて追わせれば………」

 

”ゴォォォォォォ………”

 

「………もともと俺は作られた存在……存在してはいけない人間……でもっここで終わらせるわけにはいかないんだ!」

 

”ゴォォォォォォ………”

 

「俺の記憶と思い出は失われるかもしれない……全てなかったことになるかもしれない……けどっ今はこれしか方法がない‼」

 

”パワァァァァ……”

 

「頼んだぞ……お前がっ…お前が世界を救いッ皆の明日を守るッ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「”ビルド”になれぇぇぇぇぇ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

?「んっ……んぁ………ここ…は…」

 

 

目が覚めると…俺はとある町中にいた

人気がなく…大きな樽やゴミが散らかる

どこかの薄暗い路地に…座り込んでいた

 

 

?「……俺は…誰だ?何故…こんなところに」

 

 

意識がハッキリしていく中で俺は自分に問う

俺は誰だ…何者なんだ…何故…どうしてこんなところに…

色んな疑問が俺の頭の中を巡り…混乱させる

そんなことを考えていると…

 

 

”ポツッ…ポツッ……ザアァァァ……”

 

?「……あ…め?」

 

 

上を見上げると薄暗い雲が広がる空から

冷たい水の粒が降ってきた、

最初はポツンポツンと弱かったが…

それは徐々に強くなっていき、

気づいたときには大量の雨粒がふり

あたりを濡らし湿らせていった

 

 

?「………俺は……どうしたら……」

 

?「んっ……おいお前っそんなとこで何をしてるんだ!?」

 

?「えっ………貴方は?」

 

?「人に名を訪ねる時はまず自分から名乗るもんだぞ少年♪」

 

?「……わからない……自分が何者かも…どうしてここにいるのかも…わからないんだ」

 

?「ふ~ん…記憶喪失ってやつか、まぁこんなご時世だ…自分を見失う人間が出てくるのも仕方ないってものさ」

 

?「…………」

 

?「ともかくっこのままじゃ濡れて風邪ひいちまうぞ」

 

”ガシッ”

 

?「えっ?」

 

?「立てよッ家に連れてってやる」

 

?「……こんな…見ず知らずの……俺を?」

 

?「俺がしたくてやってんだッ有無は言わせねぇぞぉ♪」

 

?「…………あり…がとう」

 

?「良いってことさ…あそうだっまだ名前言ってなかったな!俺の名前は”ソウイチ”だッよろしくな少年♪」

 

?「………セン…ト」

 

ソ「んっなんだって?」

 

セ「……”セント”……多分…それが俺の名前だと思う」

 

ソ「セントかっ良い名前じゃねぇか、よろしくなセント」

 

セ「……よろしく…ソウイチさん」

 

ソ「うしっんじゃ俺の家に案内するよ」

 

セ「うん…よいしょっと」

 

”カチャッ”

 

セ「えっ……これは?」

 

ソ「んっどした……おっ随分珍しいモノ持ってるんだな!噂の”帝具”ってやつか!?」

 

セ「帝…具?」

 

ソ「あぁ~…あれだっ詳しい話は家に行ってから色々話してやるよ」

 

セ「…………」

 

ソ「ほらっ付いてこいセント」

 

ソ「あっ……うん」

 

 

俺が手にした黒いベルトのような形をしたアイテム、

これがなんなのか…なんのためにここにあるのか…

この時の俺にはまだわからなかった

でも…凄く懐かしい感じがして…安心する気持ちになれた

 

もしかしたらこれが…

俺の記憶に繋がる鍵なのかもしれない

だとするなら……俺はこれを持ち続けなきゃならない

不思議と…そんな気持ちになった

 

だが今は安心して休める場所が必要だ、

俺は重い足を動かし…先をゆくソウイチの後を追う

 

そしてこの一歩が……この先に待ち受ける…

俺の記憶を巡る戦いの始まりを告げるものとなったのだ

 

 

 

 

 

 

”to be continued”




はいということでプロローグ完了、
次回より第1話の更新を開始します!

書き方としては台詞の前に
そのセリフを話すキャラの頭文字をはめ
明確にする手法で進めていきます

もし読みづらかったり
こういう風にしてもいいんじゃないかと
アドバイス等ありましたらよろしくお願いします
あと誤字脱字も併せてありましたら
報告をよろしくお願いいたします

ではまた…次のお話でお会いしましょう。


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第1話・その名は”ビルド”

いよいよ第1話…物語のスタートです、

セントを主軸に進んでいく”アカメが斬る!”の世界…

まずは世界の説明やらを入れながら進みますので

どうぞ…先の展開を予想しながらお楽しみくださいませ。


人がやがて朽ちゆくように、国もいずれは滅びゆくーー

 

千年栄えた帝都すらも、今や腐敗し生き地獄ーー

 

人の形の魑魅魍魎が、我が物顔で跋扈するーー

 

 

 

 

ーーならばこそ、天が裁かぬその悪を、闇の中で始末するーー

 

ーーそして、絶望に墜ちし世界に、希望の光を灯し創造するーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ー1年後・帝都城下町 カフェ【nascita】ー

 

 

 

セ「…………zzz」

 

”チィ~ンッ”

 

セ「おわぁっ……あぁぁ…寝てたのかオレ…」

 

 

昼下がりの帝都、空に昇る太陽が地表を照らす中、

少年セントは突然鳴ったベル音に驚き、

眠っていた机から体を大きく跳ね起こした

 

 

セ「……はぁっもう午後!?最悪だぁ~…」

 

 

壁に掛けてある時計を見ると時刻は既に正午を回っており、

1日…つまりは24時間の中で人間が起きて活動するであろう

16時間の中での4分の1の時間を睡眠に使ってしまったことを後悔していた

 

 

セ「あぁぁ~…そういえば昨日は色々あった後での実験だったから寝たのが遅かったよな……とっそんなことよりボトルボトル!」

 

 

テンションが下がっていたセントは

気持ちを切り替え部屋の中にある大きな機械の前に行き、

煙を放出しいている空間に手を入れそこからあるものを取り出す

 

 

セ「よっしゃぁぁ!変換成功ッこの成分は……ライオンかッ‼ということはこのボトルと合わせればベストマッチってことか……くぅぅ~~最っ高だぁ‼」

 

 

先ほどとうって変わってハイテンションになり、

手に持つ小さなボトルを部屋の灯りに照らし

目をキラキラと輝かせていた

 

 

セ「はぁぁ~…早く実験したい!に…してもっこの俺が作ったこの特殊変換装置、優秀過ぎて発明者本人も土下座したくなる仕事ぶりだよ」

 

 

と言いながらセントは”特殊変換装置”なる大きな機械に

頬をつけ…優しく扱うの如く手で撫でるのであった

 

 

セ「こいつのおかげでボトルの浄化も進み…扱える力もどんどん増えていく…でもっ何より凄いのはそれを生み出し扱うこの俺の才能だよな、凄いでしょっ最~高でしょっ天~才でしょっ!?」

 

”シィィーーン……”

 

セ「……うぅんっ…そろそろ上にあがろっか」

 

 

ハイテンションだったセントは取り合えず冷静になり、

椅子にかけていたお気に入りの黒コートを持ち

隣の部屋に設置してある螺旋階段を上がっていく

 

階段を上がり終えると目の前には小さな扉があり、

セントは裏に設置してある鍵のロックを解除し、

扉をゆっくりと開け目の前の状況を確認する

 

 

セ「……相変わらずお客ゼロか、まぁっいつも通りのことだけどね」

 

”バタンッ”

 

セ「さぁてっ朝食…じゃないっ昼食昼食っと」

 

”シュゥンッ”

 

ソ「ボンジョォォ~ルノッセントくん!」

 

セ「おわぁっビックリしたぁ…マスター心臓に悪いから止めてよねそういうの!」

 

ソ「あれあれぇ~寝坊助がそんな口のきき方していいのかなぁ~…お前の分の飯っ用意してあるんだけどなぁ」

 

セ「マスターごめんっ謝る!だからご飯を盗らないでください!」

 

ソ「わかればよろしっ」

 

セ「おっ今日はパスタか、んじゃっいただきまぁす‼」

 

 

セントの前に現れた男・ソウイチは

からかいつつもセントに用意した

朝食兼昼食のパスタがのったお盆をテーブルに置き、

セントはテーブルに置いてあったフォークを使い

パスタを口に運んでいった

 

 

セ「うぅぅ~~んっ…やっぱ人間は食べなきゃ駄目だね♪」

 

ソ「贅沢なことを言うねぇ、この帝都じゃ飯を食うという当たり前のこともできない人間が多くいるっていうのに」

 

セ「……食事中に暗い話題出すなよな」

 

ソ「あっこりゃ失礼♪お詫びに俺特製のコーヒーをセントくんにやろう!」

 

セ「うっ……今度のは大丈夫だよな?」

 

ソ「自信作だッ遠慮せず飲んでくれ♪」

 

セ「信じるぞ……んじゃっいただきます」

 

”ゴクッゴクッ…”

 

セ「ぶはぁぁっ…」

 

ソ「うぉぉっ汚ねぇなおいぃ……これ新調したばっかなんだぞ‼」

 

セ「知るかそんなもんッつかなんだよこれ!?相変わらず不味いままじゃんか!」

 

ソ「お前の舌がお子様なんだよッコーヒーっつうのはこれくらい苦みがあるほうが良いんだって」

 

セ「たくっ…カフェやっててコーヒー淹れるのが下手ってどういうことだよ、よくこれで1年も店が潰れなかったよね」

 

ソ「1年か……そういえばお前を拾ったのも1年前だったよなぁ」

 

セ「あぁ~…もうそんなに経つんだね」

 

ソ「どうだっ?」

 

セ「どうだって何が?」

 

ソ「お前の記憶のことだよ!何か思い出したりしてないのか!?」

 

セ「……それが全然ッ残っているのはこの天才的な頭脳と機械作製の技術…そして”ビルド”に関する知識だけだ」

 

 

セントはそういいながら懐から黒いベルト状のアイテムと

先ほど手に持っていたモノと似ている赤と青のボトルをテーブルに置く

 

 

ソ「お前が最初に倒れていた場所に一緒に落ちてたアイテム…それがその”ビルドドライバー”と”ボトル”だった…最初は”帝具”の一種かと思って俺も驚いたよ」

 

セ「そんな歴史あるものなんかじゃないよ……まぁ俺自身もまだ完全にこれを把握しきってないんだけどね」

 

ソ「というと?」

 

セ「ビルドシステムにはまだ知られてない力が眠ってる、それこそ世界を変えるような力が……なんとなくだけどそんな気がするんだ」

 

ソ「なるほどねぇ…」

 

セ「まっ焦ったって仕方ないよ、こういうのは時間をかけて取り組まないと駄目だからさ」

 

ソ「まぁ俺は良いんだけどさ、お前が時々危険種を狩って懸賞金を稼いできてくれるおかげでっこの店は今でも成り立ってるんだからな」

 

セ「完全に俺頼りじゃんそれ…つか店の経営がずっと赤字なのはマスターがちゃんとコーヒー淹れられないのが原因でしょ!」

 

ソ「うぅっ…痛いとこをつくじゃねぇかぁ」

 

セ「はぁぁ~…まっ住む場所をくれたんだ、それなりに感謝はしてるよ……それじゃっ腹ごなしと気分転換がてら外に行ってくるね」

 

ソ「気をつけろよッ最近の帝都は前にもまして危険地帯になってる、路上を歩いてるだけで争いに巻き込まれるのなんて日常茶飯事なほどにな」

 

セ「そういえばこの間歩いてた時に道端で数人の男が荒ぶっててそこそこの騒ぎになってたね」

 

ソ「ただでさえまともな政治をしてこなかった帝国だが…この1年ちょいでそれがもっと酷くなってるって近所の主婦たちが言ってたくらいだからな」

 

セ「……あの城の中にいる”権力者”共が…この国を腐敗させ続けている、いつになったらそのことに気づくのやら」

 

ソ「”革命軍”が大きく動き出してるのは知ってるだろ…最近じゃその革命軍の切り札的組織が帝都内で名を馳せてるらしいぜ」

 

セ「……”殺し屋集団(ナイトレイド)”のことか」

 

ソ「噂じゃ帝都の重役たちや富裕層の連中たちを中心に暗殺と称して殺してるらしい、まぁ殺されてるのはろくな人間じゃないから死んで喜んでる奴らも多く…帝都に住む人々の間でも”救世主”かもッなんて言われるらしいぜ」

 

セ「………命を奪った先にある未来に…幸せなんてこないよ」

 

ソ「へぇっ?」

 

セ「ううんっなんでもない……それじゃ散歩に行ってきまぁ~す」

 

ソ「おうっ気をつけろよセント!」

 

”ガチャッ……バタンッ”

 

ソ「………やれやれっまだ戦う覚悟は定まってない感じか、でもなセント……お前は強くならなきゃならないんだ……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ソ「”俺の野望を…復讐を果たすためにも…な”」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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セ「天気が良いことで…これは絶好の散歩日和だね」

 

 

nascitaを出たセントは帝都の町並みを見ながら

のんびりと歩きながら散歩を楽しんでいた

 

そんな時…セントの前をとある集団が

列を乱さない規律正しい行進をしながら歩いていた

 

 

セ「……また”ガーディアン”の数が増えたな、町の警備という名目じゃ説明できない配置数だぞこれ」

 

 

”ガーディアン”それはここ1年の間に

帝都が新たな兵力と称して導入した

完全自立型の機械兵士である

 

機械ということもあり人間のような心はないが

余計な思考をもたず命令された指示を

的確かつ確実に実行に移すその優秀さから

現在では帝都の主力兵士となっており

警護から異民族との戦争の際に導入されたりなど

幅広い任務で活躍している

 

だがその結果非力で無能な人間の兵士が必要となくなり

この1年の間に大勢の兵士が解雇され職を失ってしまった

 

その結果、現在の帝都に残っている人間の兵士はごくわずかで

帝都警備隊ですら8割ほどがガーディアンとなっている

 

当然ながらそのことに不満を持つ元兵士は数多く、

そのほとんどがやさぐれいまや帝都内のあっちこっちで

暴動やテロまがいの行動を起こし問題となっている

 

 

セ「世知辛い世の中だよな……まっ誰かを傷つけた時点で同情はしねぇけどさ」

 

 

そういうとセントはポケットから

棒付きキャンディーを1つ取り出し、

それを口にくわえ再び歩き出した

 

 

セ「さぁてっ気分を変えて散歩を「てめぇっこの俺様にたてつく気かっあぁぁ!?」言ってるそばからこれだよ」

 

 

散歩を再開しようとすると、

近いところから怒号が聞こえてきた

 

声がした方向に顔を向けると、

3人ほどの体格がそこそこデカい男3人が

子ども2人を庇う母親らしき女性に因縁をつけていた

 

 

「どっどうかお許しください!この子たちも悪気があってやったわけじゃないんです!」

 

「悪気がどうとか問題じゃねぇんだよッそこのガキ…よくも俺たちが食ってた飯を盗りやがったな!」

 

「ごっごめんなさい…あまりにもお腹が空いていたから…妹も僕も…母さんももう限界でっ」

 

「お前らの理由なんざ聞いてねぇんだよッようはどう落とし前つけてくれるかってことを聞いてんだ!」

 

「そっそう言われましても……」

 

「金がないっていうなら……あんたを代金がわりに連れていくしかねぇな」

 

”ガシッ”

 

「ひぃっ‼」

 

「母さん!」

 

「お母さんッ‼」

 

「やっやめてください…私がいなくなったらっこの子たちが‼」

 

「知らねぇなそんなこと……さぁっ大人しくついてきてもらおうかぁ?」

 

「お願いですっ手を離してください!」

 

「ガタガタうるせぇ女だなっ少しは…黙りやがれぇ!」

 

 

3人の男のうちの1人がナイフを取り出し、

なおも騒ぐ女性に向けてナイフを振り下ろした

 

2人の子どもが叫ぶものの…回避するのは絶望的、

誰しもが女性はここで死んでしまう…

それが現実になりそうな距離にまでナイフが迫った…その時ッ

 

 

”ガシッ”

 

「ッ……なぁっ!?」

 

セ「おいおい…真昼間の町中でなに物騒なことをしてんのさ」

 

「なっなんだてめぇ!?」

 

セ「通りすがりの”正義の味方”ってとこ♪」

 

「ふざけてんじゃねぇぞこらぁっ」

 

 

一部始終を目撃していたセントは女性と子どもを守るべく、

男たちの間に割って入り、ナイフを持った手を右手で掴み阻止した

 

一方ナイフを持った男は標的を女性からセントに変え、

素人とは思えない巧みなナイフさばきでセントを襲う

 

 

「ふぅっさぁぁっはぁぁぁっ」

 

セ「ふっほぉっ…へぇ~意外にいい動きしてるね、ナイフのさばき方を見ると元兵士か傭兵か…」

 

「何をごちゃごちゃ言ってやがるッいいから黙って死ねぇぇ!」

 

セ「け…どっ」

 

”シュッ…バァンッ”

 

「なぁぁっ!?」

 

セ「人を傷つけるだけの力じゃ…俺には勝てないよ!」

 

”シュッ…ドォォンッ”

 

「どわぁぁぁーーっ‼」

 

 

セントはナイフの軌道を正確に読み

振り下ろされた瞬間に左腕でナイフを弾き、

完全無防備状態の男に回し蹴りを放った

 

顔面に回し蹴りを喰らった男は大きく吹き飛び、

仲間である2人の男たちがいる地面に大きな音をたてて倒れた

 

 

「おっおい!」

 

「大丈夫か!?」

 

「くっくそぉ…このガキッ」

 

”チャキンッ”

 

「ひぃっ‼」

 

セ「はい…チェックメイト」

 

 

倒れた男にセントは先ほど弾き空中に飛んだナイフを

右手でキャッチしッ男の首元に刃先を向ける

 

 

「たっ頼む…許してくれっ…ちょっちょっとした出来心だったんだ…本気で連れてこうなんざ思ってないんだよ!」

 

セ「……だったら取り巻き連れてこの場から消えろ…今すぐにッ‼」

 

”シュゥンッ……キィンッ”

 

「「「ひぃぃっすいませんでしたぁぁーーーっ‼」」」

 

 

セントは男の顔すれすれのとこに向けナイフを投げた、

それにビビった男たちは謝罪の言葉を発しながら

同時に走り出しッその場から去っていった

 

 

セ「……最悪だぁ…せっかくの散歩か台無しじゃねぇか」

 

”パチッ…パチパチパチパチッ”

 

セ「へぇっ?」

 

「兄ちゃんすげぇなっカッコよかったぞ‼」

 

「ほんとっ男3人相手にして動じず堂々と立ち向かう姿…素敵だったわよ!」

 

「この帝都に兄さんみたいな人がまだいたんだな…久々にスカッとしたよ!」

 

 

先ほどの一部始終を見ていた町の人々は、

勇敢に立ち向かい男どもを撃退したセントに向け

感謝の拍手を贈るのだった

 

一方のセントはまさかの展開に動揺しつつも、

左手で頭をかきながら”どうもっ”と言いながら

町の人たちに一礼した

 

 

セ「(やべぇな…めっちゃ目立ってしまったよ)」

 

「あっあのぉ…」

 

セ「はい?」

 

「さっ先ほどは助けてくださってありがとうございます、貴方のおかげで子どもたちも大した怪我を負わずにすみました」

 

「お兄さんッ…母さんを助けてくれてありがとうっすげぇカッコ良かったよ!」

 

セ「ありがとう…けど君たちがやった行為も問題だぞ、どんな理由があれ誰かの食べ物を盗るのは駄目だ…食べ物の恨みというのは何よりも恐ろしいからね」

 

「うっうん…今日ので痛いほどわかった…もう盗みは絶対にしないよ」

 

セ「よしっお兄さんとの約束だぞ」

 

「うんっ」

 

「……ねぇお兄ちゃん」

 

セ「んっどうしたの可愛いお嬢さん?」

 

「……何か食べ物ない?私もお兄ちゃんもお母さんも…ご飯食べてなくて」

 

「おっおい!」

 

「危ないとこを助けていただいたのにっそんな我儘言っちゃいけません!」

 

「だってぇ……」

 

”ヒュイッ”

 

セ「いま棒付きキャンディーしかないんだ…取り合えずこれで我慢してね」

 

「えっ…本当にくれるの?」

 

セ「勿論ッ遠慮せずに食べな」

 

「ありがとうお兄ちゃんッ‼」

 

セ「ほれっ少年も食いなっせ」

 

「あっありがとう…」

 

セ「はいお母様も…こんなもので申し訳ないですけど」

 

「ほッ本当によろしいんですか?いま手持ちが何もなくて…」

 

セ「あぁ~良いんです良いんですッこれ俺が作った手作りキャンディーだから、なのでお金はいりません…ていうか貰うつもりのないので安心してください」

 

「……何から何まで…本当にありがとうございます!」

 

「ありがとうお兄さんッ」

 

「お兄ちゃんありがとうっこれ甘くて凄く美味しいよ♪」

 

セ「そりゃ良かった…んじゃっ俺はここらへんで失礼しますね」

 

「あっお兄さん…最後に聞きたいことがッ」

 

セ「んっなんだい少年?」

 

「………なんで靴右と左で色が違うの?」

 

セ「そりゃ俺が天ッ才物理学者だからさ!」

 

「ブッブツリ…ガクシャ?」

 

セ「大きくなればわかる、それじゃ…See you!」

 

 

そう言うとセントはその場から去っていき、

残った親子3人と町の人々は去っていくセントの姿を見て

まるで”正義”が形になって現れたような存在だと…

言わんばかりの尊敬の眼差しを向けるのだった

 

 

 

 

 

 

 

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セ「はぁぁ~……あんなに感謝されるようなことしたつもりじゃないんだけどなぁ、人として当たり前のことをしただけだし……つうかマスターがあんな話したから騒ぎが起きたんじゃないかこれ!?帰ったら一言文句言ってやらないと‼」

 

”バ~バッパバ~バッパパパ…バ~バッパバ~バッパパパ…”

 

セ「んっ電話だ…マスターから?」

 

 

路地裏に来たところでポケットから妙な機械音が鳴る

その音を発しているのはセントが最近発明し開発した

”ビルドフォン”というこの時代ではまだ存在しない

長距離での通信を可能にする端末である

 

そのビルドフォンのディスプレーには”マスター”と

名前が表示されておりッセントはビルドフォンに搭載してる

ボタンを押しっ耳元に近づける

 

 

セ「もしもし?」

 

ソ『セントかッ突然の報告だ…スマッシュが現れた』

 

セ「何ッそれほんと!?」

 

ソ『お前が作ったレーダーに反応している、場所はエリアA-2…ちなみにスマッシュの近くに人間の反応が1つあるッどうやら襲われてるみたいだ』

 

セ「わかったすぐ向かうッあとはこっちに任せてくれ!」

 

ソ『おうっ気をつけて行けよぉ』

 

”ピィッ”

 

セ「ッ…エリアA-2か…ここからじゃ距離があるな、そういうときは…」

 

”ガチャンッ”

 

セ「こいつの出番だぁっ」

 

[ビルドチェンジ]

 

”カシャカシャッ…ドォォンッ”

 

セ「携帯端末からバイク形態”マシンビルダー”に変形する2モード仕様の発明…やっぱ俺って天才だよなぁ♪」

 

 

セントはマシンビルダーに乗り込み、

同時に出現したヘルメットを頭にかぶる

 

そしてフロントの液晶ディスプレーを操作し

現在位置からスマッシュがいるポイントへ向かう

もっとも早い最短ルートを検索する

 

 

セ「よしっこのルートなら10分くらいってとこだな…待ってろよスマッシュ!」

 

”ブゥゥンッブゥゥンッ…ブォォォォォーーンッ”

 

セ「正義のヒーローの出陣だぁぁぁーーっ‼」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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タ「はぁっはぁっはぁっ……撒けたか?」

 

 

場所は変わり帝都のとある排水溝の中、

そこにいた少年の名は”タツミ”といい

とある事情で帝都中心部にある城に潜入していた

 

 

タ「ッ…なんなんだよさっきの怪物は…こっちの攻撃が一切効かなかったしっ話しかけても何も応えないしっ」

 

 

愚痴のように独り言を話すタツミは

傷ついた左腕を右手で抑えながら、

外に通じる排水溝を歩き進めた

 

しばらく歩くと陽の光が目に入り、

タツミは周囲を警戒しつつ排水溝を出て

その場に座り込んだ

 

 

タ「はぁぁ~……場数踏むのが一番良いとは言ってたけど…これはいきなりハードすぎるだろっ」

 

”ブォォォォーーーンッ…ギュイィィンッ”

 

タ「へぇっ!?」

 

セ「……んっ…そんなとこで何してんの君?」

 

タ「いやそりゃこっちのセリフだよッ何その乗り物!?つかあんた誰!?」

 

セ「俺?聞いて驚くなよ…俺はっ」

 

”ドォォォーーンッ”

 

「ウォォォォォーーーッ」

 

タ「ッ……追ってきたのか!?」

 

セ「もぉ~自己紹介しようと思ってたのにッ」

 

 

タツミの前にマシンビルダーに乗って現れたセント、

何者か問われたので説明しようとした時…

上半身が青と黄色のボディで筋骨隆々な異形の存在が現れた

 

 

セ「おぉぉ~随分筋肉発達してるね」

 

タ「何呑気に観察してるんだよッ」

 

”グイッ”

 

セ「うぉぉっ‼」

 

タ「俺の後ろにいろッこいつは…俺が斬る!」

 

 

タツミはセントの腕を引き自分の後ろにこさせ、

背中の鞘に収めていた剣を右手で引き抜き構える

 

 

「ッ…ウォォォォッ」

 

タ「くっ…はぁぁぁぁーーっ」

 

”ギィィンッ”

 

タ「ふっ…はぁぁっはぁぁっ」

 

”ギィィンギィィンッ”

 

「フゥゥンッ」

 

”ドォォンッ”

 

タ「うわぁぁっ‼」

 

 

凄まじい速さで放たれた斬撃だが、

斬られた怪物はダメージどころか傷一つ負っていない

 

タツミは再度斬り込もうとしたが

怪物の右腕から放たれたパンチをもろに受け、

左側の地面に体を打ち付けながら倒れ込んだ

 

 

タ「くそっ…やっぱり攻撃が効いてないっなんなんだよこいつは!?」

 

「ウゥゥゥ……ッ」

 

タ「(でもっここでやられる訳にはいかない!あの2人に…もう1度会うまでは‼)」

 

「フゥゥゥンッ」

 

タ「はぁぁっ」

 

”ブゥゥゥンッ”

 

タ「せやぁぁぁーーっ」

 

 

”ガギィィンッ”タツミは神経を集中させ、

怪物が放ったパンチを見切り回避する

 

そして懐が無防備になった怪物の体に向け、

渾身の斬撃を放った……だが

 

 

「ハァァァァッ」

 

”バァァァーンッ”

 

タ「がはぁっ‼」

 

 

精一杯の力で放った斬撃ですら怪物には効果がなく、

その結果今度はタツミが無防備となってしまい

怪物の放つパンチを顔に受けてしまった

 

大きく吹っ飛ばされたタツミは再び地面に倒れ、

パンチを受けた顔には痣が…そして口からは血が流れていた

 

なおかつ自分の攻撃が一切効かないことへの

精神的ダメージも大きく…心身共にボロボロとなっていた

 

 

タ「ッ…くそぉっ…俺じゃっ…こいつを倒すことは出来ないってことかよ!」

 

「フゥアァァァ……」

 

タ「……故郷を救うために村を出てっ…皆を守るために抗ったのにっ……こんなとこでっ…終わっちまうのかよ‼」

 

「ウォォォォォーーーッ」

 

タ「くぅぅっ‼」

 

”バァァンバァァンッ”

 

「グワァァァッ‼」

 

タ「………えっ?」

 

セ「生身でスマッシュに立ち向かうなんて……根性あるじゃないか少年ッ」

 

 

死を覚悟したタツミに襲い掛かろうとした怪物、

だがそれを銃らしき武器を持ったセントが

数発の弾丸を怪物に向け放ちっ直撃し小さな爆発が起きたことで

怪物は動きを止めっ視線をタツミからセントに移した

 

 

「ウゥゥゥゥ……」

 

タ「…にっ逃げろっ…こいつは生身の人間が戦って勝てる相手じゃない!」

 

セ「傷ついてる人間を置いて…逃げれるわけねぇだろ」

 

タ「えっ?」

 

セ「……あとは俺に任せろ」

 

 

そう言うとセントは懐から黒に塗装されたアイテム

”ビルドドライバー”を取り出し腰に置く

 

するとドライバーから黄色のベルトが出現し、

”カチャッ”セントの腰に自動で巻き付き装着される

 

装着したのを確認したセントは

再度懐に手を伸ばしっそのから赤と青色をした

2本のボトルを取り出し両手で持つ

 

 

セ「…さぁっ…実験を始めようか」

 

 

”シャカシャカシャカッッ”掛け声を発したセントはボトルを振り始める

するとセントを中心に夥しい数の数式が出現し、

その場にいたタツミと怪物を困惑させる

 

その後セントはボトルのキャップを正面に合わせ、

腰に装着しているビルドドライバーに2本のボトルを装填する

 

 

[ラビット/タンク・ベストマッチ!]

 

 

2本のボトルを装填するとベルトから謎の電子音声が発せられ、

それと同時にセントはドライバーの右横にあるレバーを回す

 

するとセントを中心にベルトから透明のチューブが現れ

セントを囲むように前後に伸びて形を作っていく

 

そして形成されたチューブにボトルの同じ色の赤と青の液体が流れ込み

形成された形に色がつき赤と青のハーフボディーが前後に生成され…

 

 

[Are you ready?]

 

セ「…変身ッ‼」

 

”ガチャァンッ”

 

[鋼のムーンサルト!ラビットタンク!Yeah!]

 

 

セントはファイティングポーズをとりながら掛け声を発し、

それに反応するように前後の赤と青のハーフボディーが

セントを挟むように組み合わさって一つの鎧を作り上げた

 

 

「ッ!?」

 

タ「なっなっ…なんだそれっ…赤と…青の…鎧!?」

 

ビ「俺の名は”仮面ライダービルド”…『創る』『形成する』って意味のビルドだ。以後…お見知り置きを」

 

タ「仮面ライダー……ビルド?」

 

ビ「少年はそこにいろ…こいつは俺が倒すッ」

 

「フゥッウォォォォッ」

 

”ガァァンッ”

 

ビ「ふっ…そりゃよっと‼」

 

”バァァンッ”

 

「グゥッ」

 

 

”仮面ライダービルド”そう名乗ったセントは

襲い掛かってきた怪物のパンチを右腕で難なく防ぎ、

戦車のローラーが付いている左足で回し蹴りを放つ

 

 

「グッ…ウゥゥッ」

 

ビ「まだまだ行くよッ」

 

”ギュイィィン…パァァンッ”

 

ビ「とぉっ」

 

”バァァンッ”

 

ビ「はっはぁはぁはぁっはぁぁぁーっ」

 

”バァンバァンバァンッ…バァァンッ”

 

「ヌゥゥッ」

 

ビ「もういっちょっ…はぁぁぁーーっ」

 

”バァァァーーンッ”

 

「ヌアァァァーーッ‼」

 

 

怯んだ怪物を叩き込むべく、

ビルドは右足にあるバネを圧縮させ一気に解放する

 

すると3メートルほど離れていた怪物の目の前に一瞬で移動し、

両手から目にもとまらぬ速さのパンチを怪物に向け連続して放つ

 

 

「グゥッ…グォォォォッ…」

 

タ「攻撃が効いてる!?俺が何度斬ってもダメージを負わなかったのに…」

 

ビ「驚くのは…ここからだッ」

 

 

”シャカシャカシャカッ”驚くタツミをよそに

ビルドはドライバーに装填されていた2本のボトルを抜き、

左腰のホルダーについていた白と赤のボトルを手に持ち再び降り始める

 

そして先ほどと同じようにキャップを正面に合わせ、

新たな2本のボトルをビルドドライバーに装填する

 

 

[ハリネズミ/消防車・ベストマッチ!]

 

 

再びドライバーから電子音が発せられ、

それと同時にビルドは右側のレバーを回し始める

 

すると今度は白と赤の液体が透明のチューブを通り

ビルドの前後に形を形成して出現する

 

 

[Are you ready?]

 

セ「ビルドアップッ‼」

 

”ガチャァンッ”

 

[レスキュー剣山!ファイヤーヘッジホッグ!Yeah!]

 

タ「はぁぇっ!?すっ姿が……変わった!?」

 

ビ「これがビルドの能力さ…」

 

 

先ほどとは違う姿に変身したビルドを見てタツミは驚愕した、

だが怪物の方はというと弱ってはいるものの

まだ倒れるまでいっておらずっ再びビルドに向かって攻め込んだ

 

 

「ウォォォォォッ」

 

ビ「ふっ…はぁぁっ」

 

”バァァァァァーーーーッ”

 

「グヌゥゥッ‼」

 

ビ「お熱いの…喰らってみな!」

 

”ボォォォォォーーーーッ”

 

「ヌゥゥゥッ‼」

 

ビ「そこをすかさず……おりゃぁっ」

 

”ガァァァンッ”

 

「グゥゥッ‼」

 

ビ「ふっほぉいはぁいっ…はぁぁぁーーっ」

 

”ガァァァァーーンッ”

 

「ヌォォォォーーッ‼」

 

 

形態を変化したビルドは左腕に装備されてる銃のような装備から

水流を放ちっ怪物の動きを止めたとこで今度は炎を放射した

 

だが怪物はお構いなしにビルドに向かって突っ込む、

それに対しビルドは右拳から無数の棘を出現させ

その状態の拳を怪物に向かって放つ

 

棘が付いている分っ攻撃力が増加したため

先ほどのパンチ以上に怪物は怯み、

最後に重い一撃を喰らったとこで怪物は遂に地面に倒れた

 

 

「グゥッ…ヌゥゥゥッ」

 

ビ「さぁて…そろそろフィニッシュといきますか」

 

[ラビットタンク!Yeah!]

 

 

ビルドは先ほどの赤と青のボトルを再びドライバーに装填し、

赤と青のアーマーを身に纏った姿に戻る

 

そして右側にあるレバーを再び回転させると、

体を反転させ後ろに向かって走り出した

 

 

タ「えっ…ちょっ…なんで反対側に!?」

 

ビ「まぁ観てなさいって!」

 

”バァンッ…ドンンッ…バァンッ…ドォンッ”

 

ビ「はぁぁっ」

 

”ドガァァァーーーンッ”

 

タ「うぇぇぇぇーーっ!?地面に突っ込んだぁ!?」

 

 

なんと…両足で思いっきり地面を蹴ったビルドは

その衝撃で地面に出来た穴の中に入ってしまう

 

だがそれと同時に先ほどの数式とよく似た

グラフ型のエネルギー滑走路が立ち上がり怪物の体を挟み動きを封じる

 

 

「グゥゥッ…ヌゥゥゥゥッ」

 

[Ready go!]

 

”ドォォォォーーンッ”

 

ビ「勝利の法則は決まった!」

 

[ボルテックフィニッシュ!Yeah!]

 

ビ「はぁぁぁぁぁーーーーっ‼」

 

”バァァァァーーーンッ”

 

「グゥゥゥッ…ヌワァァァーーーーッ‼」

 

 

”ドガァァァーーーンッ”そして穴から行きよい良く現れた柱に乗ったビルドは

グラフ型のエネルギー滑走路を滑るように沿っていき、

滑走路の終わりにいる怪物に向け猛烈な蹴りを放つ

 

その蹴りを喰らった怪物は体のあっちこっちから火花を散らし、

断末魔とも言える叫び声をあげながら爆発し…最後は力尽き地面に倒れた

 

 

タ「………すっすげぇ…」

 

ビ「さてとっ…スマッシュの成分を採取っと」

 

”カチッ…シュゥゥゥゥ…”

 

ビ「よしっ…これにて実験完了っと」

 

 

謎の怪物を圧倒し…それを撃破したビルドを見てタツミは驚嘆し、

一方のビルドは透明なボトルを取り出すとそれを怪物に向ける

 

すると怪物の体は粒子状となりボトルの中に吸い込まれ、

吸い込み終えると細く透明だったボトルは

中心部が膨らみ棘の描かれた形へと変貌した

 

一方怪物は粒子状となったことで消滅したが…

何故か先ほどまで怪物がいた場所には

白い囚人服を連想させる服を着た女性が意識を失って倒れていた

 

 

タ「えっ……この人…城の中で見た人だ!」

 

ビ「城の中?」

 

タ「……俺はある任務を受けて帝都の城に侵入した、目的は言えないけど…城の中を進んでいったらとある部屋にたどり着いたんだ。そこは…薬品や金属が焼けたような臭いが充満してて…いるだけで気分が悪くなった」

 

ビ「典型的な実験室の光景だね」

 

タ「怪しいと思って調べてたら…白い防護服を着た集団が女の人を液体がはいった大きな桶の中に入れて……そしたらっ」

 

ビ「怪物になった…か、常識を範疇を超えているな」

 

タ「本当なんだッ信じてくれ!」

 

ビ「………お前の話が本当なら…帝国は違法な人体実験を行ってるってことになるな」

 

タ「……帝都が…国を治める奴らがこんな酷いことをしてたなんてっ…早くみんなにこのことを知らせないとッ」

 

”バンバンバンバンバンバンッ”

 

タ「おわぁっ!」

 

?「動くなッ不法侵入者‼」

 

 

突如としてタツミの周囲に銃弾が飛散する、

銃弾が飛んできた方に顔を向けると……

そこには数体のガーディアンが銃を構えていた

 

更にガーディアンたちの中心には

トンファーのような形をした銃をタツミに向ける

オレンジ色の髪に黒のリボンを結んだ少女が立っていた

 

 

タ「てっ帝都警備隊‼」

 

セ「ようやく見つけたぞ、許可なく城内に踏み込み…なおかつ城の中にまで侵入するとは……帝都警備隊に所属するこの”セリュー・ユビキタス”が悪なる行為を行ったお前に裁きを与えてやる!」

 

”タタタタタタッ……カチャッ”

 

タ「ッ…後ろにもガーディアンがっ」

 

 

セリューと名乗る少女はその風貌からは想像もできない

憎しみに満ちた顔をしながら銃口をタツミに向け、

それが合図かのように後方にガーディアンが展開しッタツミに銃口を向ける

 

 

タ「(くそぉっ…今の俺は怪物との戦いでまともに動けないっ…この包囲を突破して逃げ切るのは不可能だ!)」

 

セ「諦めろっお前に待っているのは……”正義”というなの銃弾を受けっあの世にいくという未来なのだからなぁ!」

 

タ「ッ……万事休すかよ!」

 

セ「ふふふふっ…総員射撃用意!」

 

”カチャッカチャッカチャッ”

 

タ「ッ‼」

 

セ「撃て…」

 

”バァンバァンバァンッ…ドォンドォンドォンッ”

 

セ「うわぁぁっ…なッ何!?」

 

タ「……えっ…あれっ…俺…撃たれてない?」

 

ビ「死を覚悟するには…お前はまだ若すぎるでしょ」

 

タ「えっ!?」

 

 

銃撃音がしたもののタツミの体はどこも撃たれておらず、

逆にセリューを護衛していた3体のガーディアンが

謎の銃弾の攻撃を受け爆散した

 

なんとタツミの窮地を救ったのは…

マシンビルダーに乗り銃をもった仮面ライダービルドだった

 

 

タ「ビルド……お前が…助けてくれたのか?」

 

ビ「話は後だッ‼」

 

”シュゥンッ”

 

タ「うぉぉっ‼」

 

ビ「それかぶって後ろに乗れっ強硬突破するぞ‼」

 

タ「わっわかった!」

 

 

タツミはビルドから投げ渡されたヘルメットを頭にかぶり、

ビルドの支持のもとマシンビルダーの後部座席に座る

 

 

セ「はっ…総員一斉射撃ッ絶対に逃がすなぁぁ!」

 

ビ「しっかり掴まってろよ!」

 

タ「おっおう!」

 

”ブォォォォォォーーーンッ”

 

ビ「行くぜぇぇぇーーっ‼」

 

 

タツミはビルドの体に手を回してしっかり掴み、

それを確認したビルドはマシンビルダーを一気に走らせた

 

当然ながらそれを逃がさんとするセリューは

ガーディアンたちに発砲の許可を出し、

自身もトンファー型の銃を使いガーディアンたちと共にビルドを撃つ

 

 

”ババババババッ…バァンバァンッ”

 

タ「うぉぉっ‼」

 

ビ「そんなもんにっ」

 

”バァンバァンバァンバァンッ”

 

ビ「当たるわけないでしょうがぁぁーーーっ‼」

 

”ブォォォォォォーーーーンッ”

 

セ「はっしまった‼」

 

 

ビルドはマシンビルダーを巧みに操り敵の銃弾を回避、

速力を維持したまま後方に向かって走っていき

ガーディアンたちの真上に向かってジャンプした

 

”ドォンッ”無事に地面に着したマシンビルダーは

セリューやガーディアンたちを無視し、

猛スピードでその場から走り去っていった

 

 

セ「………くっそぉぉぉぉ‼」

 

”バァァンッ”

 

セ「……あの仮面野郎っ…次会ったときはっ…私の手で必ず殺してやる!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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”ギュィィィィンッ”

 

ビ「ふぅぅ~…ここまでくればもう大丈夫だろう」

 

タ「そっそうだな……」

 

 

セリューら帝都警備隊を振り切ったビルドとタツミは

帝都の町を囲む城壁前に来ていた

 

後部座席に座っていたタツミはゆっくりと地面に足をつけ、

ビルドはドライバーからボトルを抜き取り元の姿へと戻る

 

 

セ「この道を真っすぐ行けば警備に見られずに帝都を出ることができる、そこからは君の好きにしなさいな」

 

タ「……どうして俺を助けてくれたんだ?こんな…見ず知らずの俺を」

 

セ「誰かを助けるのに理由がいるのかい?」

 

タ「そっそれは……」

 

セ「……強いて言うなら…俺は君のことを信じただけさ」

 

タ「えっ?」

 

セ「君からは何かを成し遂げたいという強い信念を感じた…だから思ったんだっ君をあの場で死なせちゃ駄目だって」

 

タ「……………」

 

セ「それにっあそこまで巻き込んでおいてほったらかしになんてできねぇよ、俺は命を絶対に見捨てないッ……そう心に誓ってるからさ」

 

タ「あんた…優しい人なんだな」

 

セ「セントッ」

 

タ「へぇっ?」

 

セ「セントッ…それが俺の名前だッ1回で覚えろよ」

 

タ「……俺の名前はタツミだッよろしくなセント!」

 

セ「おうっ」

 

 

”ガシッ”お互いに改めて自己紹介をした後、

セントとタツミは固い握手を交わした

 

 

タ「この帝都にセントみたいな人がいたなんて…ちょっと嬉しくなったよ」

 

セ「……なぁ…さっきから気になってるんだけど…ズボンのチャック全開だよ」

 

[Yeah!]

 

タ「えっ…嘘ぉ!いつから!?」

 

セ「割と最初から♪」

 

タ「そんな前から‼なんで教えてくれなかったんだよ!?」

 

セ「どのタイミングで言うんだよッ自分で気づきなさいよバカ♪」

 

タ「ばっ誰がバカだよ誰が!」

 

セ「そんじゃっ…俺はここで失礼するよ…元気でなッタツミ」

 

 

”ブォォォォォーーーーンッ”そう伝えると

セントはマシンビルダーを走らせ帝都の町へと消えていった

 

残ったタツミはセントに言われた道を走りながら、

セントのこと…そして仮面ライダービルドのことを考えていた

 

 

タ「(仮面ライダービルドと…それに変身するセントか……またどっかで会えるような気がするな)」

 

 

一方…セントまた先ほど別れたタツミのことを考えていた

 

 

セ「(タツミか……城に潜入するなんて余程の理由がなきゃしないことだ、つまりタツミは革命軍の一員…もしくはナイトレイドと関りがある可能性がある……こりゃっ忙しくなりそうだな!)」

 

 

そんなことを考えながらマシンビルダーを走らせるセント、

そんなセントの様子を……帝都の城壁から見つめる謎の存在がいた

 

 

?「ふははははっ…さぁ…戦争の始まりといこうかっセント!

 

 

 

”to be continued”

 

 

 

 

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【次回予告】

 

 

ソ「仮面ライダー指名手配されてるじゃねぇか!」

 

”仮面ライダーが指名手配!”

 

セ「ナイトレイドの皆さんにご挨拶行ってくるか」

 

タ「ふざけるなよっセントはそんな奴じゃない‼」

 

マ「昨日会ったばかりの奴のことを信用しろっていう方が無理あると思うわ」

 

”ぶつかりあう2つの想い”

 

ビ「最悪だぁっこんな美女が暗殺者なんて」

 

ア「お前は…私が葬る!」

 

 

≪第2話・動き出すナイトレイド≫

 




はいっということで第1話終了!
ここまで読んだ方に一言……
盛り込みすぎて長くなってしまってすみません!

どこかで切ろうかとも思ったんですが
中途半端になりそうだったので
区切り良いとこまで書かせていただきました

次回の投稿からナイトレイドの面々が出てきますので
どういう出会い方をするのか…そしてどういう戦いをするのか…
予想しながらお待ちくださいませ。

それではまた次回の話で……See you!


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第2話・動き出すナイトレイド

遅くなりましたが2話目の投稿に行きます!

前回ほど長くしないようにしますが

区切り良いとこまでと書いてると

どんどん長くなってしまうんですよね……

そうならないように2話目は慎重に行きますよ!


≪前回のあらすじ≫

 

セ「天才物理学者であるこの俺セントがいる帝都の町では”スマッシュ”と呼ばれる異形の怪物が暴れ民を苦しめていた、そこに現れたのは…帰ってきた我らがヒーロー”仮面ライダー”‼」

 

ア「なぁセント…この”あらすじ”というのはなんだ?ここに書いてあることを読めばいいのか?」

 

セ「ちょっとアカメッまだ入ってきちゃだめだよ!」

 

ア「何故だ?」

 

セ「俺と君はまだ出会ってないからだよ!出会ってない人物があらすじ紹介に出てきたらまずいでしょ!?」

 

ア「なるほど…つまりこの回は私とセントの出会いが描かれた話になるんだな」

 

セ「……さり気なく恥ずかしいこと言うんじゃないよ////」

 

ア「???」

 

セ「あぁもう調子狂うっそんなこんなで第2話をどうぞ!」

 

 

 

 

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ーカフェ【nascita】ー

 

 

セ「昨日採取した成分はゴリラだったのかぁ~…最っ高だぁ!これでビルドにまた新しい力が手に入ったっ」

 

ソ「朝から随分テンション高いなセント」

 

セ「そりゃそうでしょっ新しいボトルは手に入ったし…例の怪物を生み出してる大本の手がかりも掴めたし…昨日の収穫は大きいよマスターッ」

 

ソ「そうかそうか…んじゃそんなハイテンションなセントくんに1つ報告だ」

 

セ「へぇっ?」

 

”バサッ”

 

ソ「見ろよッ仮面ライダー指名手配されてるじゃねぇか!」

 

 

タツミと出会い謎の怪物と戦った次の日、

セントはnascitaにてあの時怪物から採取した

成分から生まれたゴリラボトルを嬉しそうに振っていた

 

だがそんなセントにソウイチは1枚の紙を見せた、

その紙には仮面ライダービルドの顔が…

雑なイラストではあったが写っており、

更に下の方には”WANTED”と大きく書かれていた

 

そう…セントが変身するビルドが

犯罪者として”指名手配書”に載っていたのである

 

 

セ「あぁ~あっ遂に俺も指名手配犯かぁ」

 

ソ「たく何してんだよお前はッ正義の味方名乗ってるくせに悪人扱いされちまって…これじゃ本末転倒だろう!」

 

セ「別に気にしてないよ…だって俺悪いことなんてしてないし」

 

ソ「そういう問題じゃねぇんだよ!たくっ…昨日お前が話していたタツミとかいう少年の逃亡を手助けなんかしてなければこんなことになってなかったんじゃねぇか?」

 

セ「しょうがないだろっあの場にタツミを残していたら…奴は間違いなく撃ち殺されていた。それにっ…タツミがもたらしてくれた情報のおかげで奴らの発生元がわかったんだよ」

 

ソ「奴らの発生元?」

 

セ「最近帝都に出没してる怪物”スマッシュ”の発生元だよ!」

 

 

”スマッシュ”それは昨日セントがビルドとなって倒した異形の怪物の総称、

帝国全域には”危険種”と呼ばれる凶暴な生物はいくつかいるが

スマッシュはこれまで確認されているどの生物にも該当していない

 

特徴としては生物らしさがない機械的なフォルムをしており

出現すると無差別に人間を襲ったり周囲を手当たり次第に破壊するなど、

その行動に意味があるかは不明だが、

正体がわかっていないため現在の帝都において

もっとも危険視されている生命体なのである

 

 

ソ「スマッシュの発生元?」

 

セ「そうっタツミが昨日こんなことを言ってたんだ……」

 

タ『城の中を進んでいったらとある部屋にたどり着いたんだ。そこは…薬品や金属が焼けたような臭いが充満してて、怪しいと思って調べてたら…白い防護服を着た集団が女の人を液体がはいった大きな桶の中に入れて……そしたらっ』

 

ソ「被験者の女性がスマッシュになったと…」

 

セ「タツミの話したことが本当なら帝国が裏でスマッシュを生み出し町に放ってるってことになる、一体何の目的で…そもそも人間をスマッシュにする技術をどこで得たのか…」

 

ソ「噂の”帝具”とやらの中に人間をスマッシュにすることができる力を持った道具があったんじゃねぇのか?」

 

 

”帝具”それはいまから千年前…

帝国を築いた始皇帝の命により造られた48の超兵器のこと

 

体力・精神力を著しく消耗する危険性を持つが

その力は一般に広まっている武器の性能を凌駕しており、

帝具の所有者同士が戦闘を行えば

必ずどちらかが死ぬと言われているほどである

 

 

セ「だとしたらスマッシュのことを知っている人間がどこかにいてもおかしくない。だがスマッシュの扱いは”未確認危険種”というカテゴリー…つまりその存在を最近まで誰も知らなかったッということだ」

 

ソ「おぉっ言われてみればそうだな!」

 

セ「ガーディアンの存在だってそうだ。帝具が生み出されても帝国は人間の兵士を約千年ものあいだ運用してきた…だがガーディアンが本格的に配備され運用を始めたのは約10ヶ月ほど前のこと…完全な独立歩行の機械兵士を作ったにしては期間があまりにも短すぎるっ文明開化なんて言葉じゃ済まされない技術革新の早さだ」

 

ソ「それとスマッシュの出現に因果関係があるのか?」

 

セ「思い返してみなよ、1年前…マスターに拾われた俺は手元にあったビルドドライバーとボトルを使い色んな検証実験を行ってた。そしてスマッシュが帝都の町に出現するようになったのはそれから2ヶ月後のこと…つまりスマッシュの出現し始めた時期と帝国がガーディアンを正式採用した時期がピッタリ重なってるんだよ」

 

ソ「なるほどぉねぇ~……つまりどういうこと?」

 

セ「……ガーディアンの生産っそして人間をスマッシュに変える人体実験、この双方の技術を帝国に伝えた”第三者”がいるってことだよ」

 

 

一連の出来事や事件についての答えを導き出したセント、

それを聞いたソウイチは”そういうことか!”と言わんばかりの顔で

右手の平の上に左手の拳を”ポンッ”と置くのだった

 

 

ソ「そこまでの答えを導き出せるなんて…すげぇじゃねぇかセント!」

 

セ「凄いでしょッ最高でしょッ天才でしょ俺♪」

 

ソ「でっ……ここから先はどう動くんだ?」

 

セ「悩みの種はそこなのよ。帝国が”クロ”なのは100%間違いないけど、問題はその事実をどうやって暴くかなんだよね……証拠も無しに提示したところでもみ消されるのがオチだろうし」

 

ソ「思い切ってビルドに変身して城に突撃するってのはどうだ!?」

 

セ「……バカだねぇマスターは。そんなことしたところで無駄だよ、城の中には何百体とガーディアンがいるんだよっ相手にしていったら絶対ジリ貧になっていくだろうし……何よりそこまでの大きな行動を俺1人でやるにはさすがに無理がある」

 

ソ「冗談だよ冗談♪さすがの俺もそんなバカな事を本気で提案しねぇって!」

 

セ「その割はさっきすげぇドヤ顔で言ってたよね」

 

ソ「はははっ……けどよセントっさすがにこのまま何もせずにっていうわけにいかねぇんじゃねぇか?」

 

セ「……………っ」

 

ソ「確かにお前が扱うビルドは最強だ、だがお前が言ったように人間1人で出来ることには限界がある。そんな時に人間はどうするか……そうっ互いに手を取り合ってっ同じ目標に向かって共に歩んでいくんだ!」

 

セ「……ごめんマスター…話の本筋がわからないんだけど」

 

ソ「わらかないかっお前が今すべきことは…仲間を作ることだよ!」

 

セ「なっ仲間!?」

 

 

唐突なソウイチの発言に驚くセント、

仲間を作る…確かに同じ志を持つ仲間がいるなら

ビルドとしての活動を大きく広げられる

 

何より帝都に住む市民にとってビルドの存在は

都市伝説のようなあやふやなものでしかなく、

その状態のまま犯罪者扱いになってしまったので

イメージは決して良くはない

 

ビルドのイメージアップを狙いつつ、

ビルドが正義のために戦っているということを

多くの人に知ってもらうためにも…

それを支えてくれる存在は自然と必要となってくる

 

 

セ「さっさすがに今の状況で仲間作りは難しいんじゃないかな?」

 

ソ「だったらいっそ革命軍…いやっナイトレイドに入ってみたらどうだ!?」

 

セ「はぁぁぁ‼なんでそうなってくるわけっ!?」

 

ソ「だってお前もナイトレイドの連中もこの国を変えたいっていう想いは同じじゃねぇか」

 

セ「行動の概念がまるで違うから‼ナイトレイドは大義名分こそこの国を変えるために動いている組織だけど結局のところただの”殺し屋”だよ!」

 

ソ「だから?」

 

セ「だからって…言わなくてもわかるでしょ!?俺とナイトレイドじゃ考え方が違うってことくらい!」

 

ソ「だから仲間になることはできないってか…そんなのはお前の一方的な意見でしかないんじゃないか?」

 

セ「うっ……そっそれはぁ…」

 

ソ「一回話し合ってみても良いと俺は思うけどなぁ~…仮に仲間になれなくてもっ何かを得られる切っ掛けにはなるだろうし」

 

セ「…………」

 

ソ「セントっ今後のお前のためにも…そしてこの帝都に住む大勢の人々のためにもっ…まずは勇気をもって一歩を踏み出すんだよ!」

 

 

ソウイチの言葉を聞き顔を下に向けるセント、

しばらくすると……諦めたかのように一息ついて

ポケットから棒付きキャンディを取り出し口に咥える

 

 

セ「……んじゃっナイトレイドの皆さんにご挨拶行ってくるか」

 

ソ「そうそうその意気だ………てっお前ナイトレイドの居場所わかるの!?」

 

セ「昨日会ったタツミ…城の中に潜入したって話を聞いた時点であいつは革命軍かナイトレイドに属しているんじゃないかって思ったんだ、だから昨日握手した時にボトルの成分をタツミに付着させておいたんだ」

 

ソ「まぁ~手際が良いことで」

 

セ「このビルドフォンの探知機システムを起動させればっ…」

 

”ピィッ……ピピピッピピピッ”

 

セ「ビンゴッタツミの現在位置は……帝都から北に10キロ離れた地点にいるみたいだね」

 

ソ「北の10キロ先っていえば……危険種がうようよいる文字通り危険地帯な場所だな」

 

セ「まぁ暗殺集団のアジトだからね、そういう場所じゃないと安心して活動できないでしょ」

 

 

そういいながらセントは自身お手製の冷蔵庫の中から

これまた自家製の棒付きキャンディを10本ほど携帯バックに入れ、

装備品一式を手に持ちお気に入りの黒コートを身に纏う

 

 

セ「んじゃっちょっくら出掛けてくるねマスター」

 

ソ「おうっ気をつけてなセント!」

 

 

セントはnascitaを出発して

まずは北の出入り口がある方向に向かって走り出す

 

マシンビルダーを使えば良いのでは?と思う方もいるだろう

だがあれにビルドが乗っている姿を帝都警備隊に見られた以上、

町中で使うのはリスクが大きすぎる

 

なので取り合えずは自身の足で北の門まで向かい

そこからは見張りがいないエリアまで移動した後、

マシンビルダーを使いナイトレイドのアジトに向かうこととした

 

そして走ること20分後…

セントは北の出入り口となっている門の前に到着し、

一応警戒しながら門を通り過ぎ広大な大地が広がる外の世界に飛び出した

 

そこからは人々に紛れ込みながら歩き進め、

帝都からある程度離れた地点で道を外れ森の茂みの中に入る

 

 

セ「ここまでくればもう大丈夫だろ……したらっこいつの出番だ♪」

 

[ビルドチェンジ]

 

”カチャカチャッ……ブォォォンッ”

 

セ「さぁてとっ…ナイトレイドのアジトに向かってっレッツゴォォーーッ‼」

 

 

”ブォォォォーーンッセントはマシンビルダーのエンジンを起動させ

正面ディスプレーが指示するルートを確認した後、

エンジンを全開にして猛スピードで走り去っていったのであった

 

 

 

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タ「痛っ…顔の傷が痛むなぁ」

 

 

とある場所にて…セントに助けられた少年タツミは

洗い場にて食事に使われたと思われる皿を丁寧に洗っていた

 

その際に昨日のスマッシュとの戦闘で負った顔の傷が痛んだようで、

皿洗いの際っ手に付いた水で傷を負った部分を冷やすようになじませる

 

 

タ「仮面ライダービルドかぁ……あんな力が俺にもあったらなぁ」

 

ア「タツミ…1人で何をブツブツ喋ってるんだ?」

 

タ「うぉぉっビックリしたぁ……”アカメ”いたのかよ」

 

ア「最初からここにいたぞ」

 

タ「えっマジで!?」

 

ア「注意力が散漫だ、そんなことでは戦いの場で生き残る確率が下がるから気をつけた方が良い」

 

タ「(うぅっド正論過ぎて何も言い返せねぇ!)そっそうだな…気をつけるよ」

 

ア「うむっ正直なのは良いことだ」

 

タ「(お前は俺の母親か‼)」

 

ア「そうだタツミっボスから招集がかかった、昨日お前が行った任務の報告をしてほしいそうだ」

 

タ「わっ分かったすぐ行く‼」

 

 

謎の少女”アカメ”からボスなる人物の招集を受けたタツミは

近くに置いてあったタオルで手をふき取ると

愛用の剣を持ってアカメの後に続いた

 

しばらく歩き進めると大きめの扉が目の前に入り、

”ガチャッギギギィ…”その扉を開け中に入ると…

大きな部屋の中に8人の男女がタツミとアカメを出迎えた

 

 

マ「遅かったじゃないのタツミッ」

 

タ「そんなに待たせてないだろ」

 

マ「口答えするなぁっ」

 

タ「はぁぁ~…”マイン”さぁ…前から思ったけどなんでそんな高圧的なの?」

 

マ「下っ端のタツミにはこの接し方がお似合いだからよ!」

 

タ「そんな理由でっ理不尽すぎるだろ!?」

 

チェ「まぁまぁ抑えてッマインはタツミにちょっと気があるから恥ずかしくて強く当たってるだけなんだよ♪」

 

ラ「なぬ!お前ら…いつの間にそんな関係になったんだ!?」

 

タ「なぁっなんでそうなるんだよ!”チェルシー”に”ラバック”変なこと言うの止めろよな!」

 

マ「そっそうよ!だっ誰がこんな田舎者のことなん……て////」

 

シュ「言動に矛盾が生じてますよマイン」

 

マ「うぐっ…”シェーレ”なんでそういうとこだけ鋭く見抜くのよ!」

 

シュ「???」

 

ブ「はっはっはっはっ…2人ともそんな恥ずかしがることないじゃないか!革命軍の中には同じ任務にあたったのを切っ掛けに付き合い始めたカップルだっているくらいなんだから‼」

 

ス「新たな恋の始まりか…今夜は赤飯だな」

 

ア「私は大盛で頼むッ」

 

レ「ついでに良いお酒も用意してねッ‼」

 

タ「どんだけ食うつもりだよっつか”ブラート”の兄貴まで何言い始めるんだよ!」

 

マ「”スーさん(スサノオ)”もブラートの言葉に乗っからなくていいの!」

 

タ・マ「「あと”レオーネ”(姐さん)はどさくさに紛れて酒飲もうとするな!」」

 

レ「おぉっ息ぴったし…」

 

チェ「良いねぇ良いねぇ~…本当にお似合いのカップルだよ2人とも♪」

 

タ「……キリがねぇなこれ////」

 

マ「なっ慣れるのよ…こんなの…日常茶飯事だから////」

 

ナ「まぁ仲が良いことは何よりだが…お前たち本来の目的を忘れてないか?」

 

一同「ギクッ‼」

 

タ「おっ俺は忘れてないよ”ナジェンダ”さん!」

 

ナ「ならいいんだ、それでは報告会といこう…タツミっ昨日の任務で得た情報を皆に話してくれ」

 

タ「わっわかった……」

 

 

そう…実はタツミはいま帝都の町で名を馳せている

革命軍の暗殺集団”ナイトレイド”に所属しているメンバーなのだ

 

そしてタツミの周りにいる個性豊かな9人のメンバーは

ナイトレイドとして日夜帝国の闇と戦う腕利きの暗殺屋なのである

 

そんな組織に何故タツミが所属してるか…その理由を話すのはまたの機会にし、

取り合えずタツミは昨日の任務で得た情報を他のメンバーたちに説明する

 

城の内部にあった謎の部屋に人を異形の怪物へと変貌させる人体実験、

そしてその異形の怪物を倒した戦士・仮面ライダービルド、

自身の逃亡の手助けをしてくれたセントのことを

 

 

 

タ「……とまぁ…これが昨日観た内容なんだけど」

 

ナ「なるほどな、やはり例の怪物を生み出していたのは帝国だったのか…」

 

タ「その怪物の名前なんだけど…総称だとは思うけどスマッシュっていう名前みたいなんだ」

 

ナ「スマッシュ…聞いたことない名前だな」

 

ブ「俺もそれなりに危険種は狩ってきたが…スマッシュという名の危険種は初めて聞くな」

 

ラ「アカメちゃんとかどうっ聞いたことある?」

 

ア「初耳だ」

 

チェ「んでっ…その実験室みたいな部屋でタツミは女の人がスマッシュという怪物になるのを目撃したとっ」

 

タ「あぁっ…何が起きたかわからなくてっ…凄く焦ったよ」

 

マ「でっ…その後は思わず声を出した結果ガーディアンに発見され、それ以外のことは知ることができずに撤退したと」

 

タ「うっうん…」

 

マ「たくっ肝心な時になにドジなことしてんのよ!」

 

タ「うぐっ‼」

 

ブ「そう言うなよマイン、まだナイトレイドに入って日が浅いタツミがっここまでの情報を1人で得られたことは評価に値すると俺は思うぞ」

 

マ「………っ」

 

タ「ごめんっ…この2か月近くっ皆に色々と鍛えてもらったのにこのざまで……自分が情けないよ」

 

”コツンッ”

 

タ「痛っ」

 

マ「べっ別に攻めてるわけじゃなの!」

 

タ「???」

 

マ「そっそのぉ……ぶっ無事に帰ってこれてそれなりに結果残したんだから…もっと自信持ちなさいって言いたかったの!」

 

タ「マイン……えぇっと…ありがとな////」

 

マ「ふっふん////」

 

シュ「素直じゃないですねマインは」

 

マ「うっ煩いわね!」

 

ナ「話を戻すぞ、そしてタツミは排水溝を通じて外に逃げることができたが追ってきたスマッシュに遭遇し戦闘…そこでお前は謎の仮面の戦士・仮面ライダービルドに出会いっそのビルドはお前の代わりにスマッシュと戦いこれを撃破、その後は帝都警備隊に見つかり射殺寸前まで追い詰められたお前の逃亡の手助けしたと」

 

タ「そっそうなんだ!その仮面ライダービルドが凄く強くてっ俺の剣の攻撃がビクともしなかったスマッシュを圧倒して…最後は変なキックをしてスマッシュを倒したんだ!」

 

ラ「あの化け物を倒した!?しかも肉弾戦で!?信じられねぇな……俺たちも何度かそのスマッシュと遭遇して戦ったことがあるけど帝具を使った攻撃をものともしなかったんだぜ」

 

ア「私も葬ろうとして村雨で斬ったが…何事もなかったかのように襲い掛かってきた」

 

マ「私も同じくよっパンプキンから放ったエネルギー弾を正面から喰らったのに無傷だったのよ!」

 

シェ「私もエクスタスで切断しようとしたんですが……装甲が固すぎて真っ二つにできませんでした」

 

タ「そっそんなヤバい化け物に勝っちまうとか……もしかしてセントって凄い奴なのか!?」

 

ス「そのセントという少年がビルドとやらの鎧を身に纏って戦ったのか?」

 

タ「あぁ…正義感が強くて…出会ったばかりの俺の話を信じてくれて…同い年くらいなのにすげぇカッコよく思えた」

 

ナ「セントに仮面ライダービルド…か、無視しておくには惜しい存在だな」

 

 

ナイトレイドのボス・ナジェンダは煙草を吸いながら考える、

帝具使いですら倒すことができなかったスマッシュと

互角に戦えそれを撃破できる仮面ライダービルドと

それを扱う謎の少年セントのことを…

 

そしてナジェンダは思った、

現状帝国側からは自分たちと同じようにお尋ね者扱いで

どの勢力にも属していないセントをナイトレイドの仲間に出来れば

自分たちが目指す革命に一歩近づけるのではないかと

 

 

ナ「……そのセントという少年の場所はわからないのか?」

 

タ「えっ…あぁ~…さすがにそこまでは」

 

マ「そいつの居場所聞いてどうするの……あっもしかして‼」

 

ナ「その”もしかして”だ、セント…いや仮面ライダービルドとやらを仲間に出来ればっスマッシュに対しての対抗策もできなおかつ我々が目指す革命に大きく前進することができるはずだ」

 

ラ「なるほどぉっさすがナジェンダさん‼そこまで先のことをお考えになっているとは‼」

 

チェ「茶化さないでラバッ」

 

マ「けどさ…信用できるのそいつ?タツミを助けたのは単なる気まぐれかもしれないし、何よりそいつが本当に単独で動いてるか確証できる証拠もないじゃない」

 

ス「確かに…裏で帝国に繋がり革命軍を内部から壊そうとしている可能性も捨てきれないな。」

 

チェ「それ以前にほとんど知られていない未確認危険種扱いなスマッシュを倒せる力をどこで手に入れたのか……考えてみたらちょっと怪しくない?」

 

ナ「…………」

 

チェ「ボス…ここは慎重に行動すべきだと思うよ。最悪の場合……そのセントってやつを始末しなきゃいけないし」

 

タ「ちょっちょっと待ってくれよ‼それってどういう意味だよ…実はセントは悪者でっ俺たちナイトレイドを殺そうとしてるって言いたいのかよ‼」

 

チェ「まぁ…そんなところかな」

 

タ「ふざけるなよっセントはそんな奴じゃない‼」

 

マ「なんでそう言い切れるの?」

 

タ「そっそれは……」

 

マ「昨日会ったばかりの奴のことを信用しろっていう方が無理あると思うわ、このご時世…人は裏で何を考えてるかわからないっそれはタツミにだってわかるでしょ‼」

 

タ「ッ…」

 

マ「安易に信じてそいつがもし帝国の回し者だったらどうなると思う!?ここまで私たちがやってきたこと全部が無駄になるのよっこの革命のために散っていった大勢の人たちの命が全部無駄になっちゃうのよっタツミはそれでいいわけ!?」

 

タ「……ぅっ」

 

ナ「マイン落ち着け、何もすぐにセントを仲間にしようと言ってるんじゃない…まずはセントの言動と真意を見定めっその上で仲間に招くか始末するかの判断を下す」

 

マ「………っ」

 

ナ「お前が不安がるのもわかるが…タツミのセントを信じてやりたいという気持ちもわかってやれ。」

 

マ「……わかってるつもりよ」

 

ナ「……タツミっそういうことでまずはセントと接触を試みる…異論はないな?」

 

タ「……あぁっ」

 

ナ「よしっでは早速セントの居場所を調べることに」

 

”キィィーーン…”

 

ラ「ッ…ナジェンダさん侵入者だ‼」

 

ア「ッ‼」

 

ナ「人数と場所は?」

 

ラ「南西2キロの地点で反応があったっ人数は……1人しか確認できてない」

 

ブ「1人だって!」

 

ナ「ということは異民族や傭兵の可能性はないな…考えられるとするなら帝国の人間か…もしくは…」

 

一同「もしくは?」

 

ナ「……とにかく緊急出動だっチェルシーとスサノオはこの場で待機っ残りは現場に迎え‼アカメっ現場の指揮は頼んだぞ」

 

ア「わかった」

 

ナ「いいかっまずは侵入者が何者かを見極めるんだ、見逃すか始末するかはその後だ…いいな‼」

 

一同「了解ッ」

 

 

ナジェンダの命令を受けたアカメら7人は

侵入者がいると思われる地点に向かうべくアジトを後にした

 

タツミはいまだ思うことが色々あっったが、

今は任務に集中すべく余計な考えは一旦捨てアカメたちと共に走り出した

 

 

 

 

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セ「タツミの反応があった地点まで残り2キロ…大分近づいてきたな」

 

 

ナイトレイドが動き出した頃、

セントはマシンビルダーで山道を走り進んでいた

 

そしてタツミに付着させたボトルの成分の反応があった

地点まであと2キロというところまで近づいていた

 

 

セ「(さっき薄っすら見えた糸…おそらくナイトレイドの帝具使いが仕掛けたモノ、ということはこちらの動きは向こうにバレてるはずだ)さすがは暗殺集団ッ抜かりはないってことか‼」

 

 

そう言いながらセントはマシンビルダーを走らせる、

しばらくすると木々が生い茂っていない開けた場所に飛び出し

そこでセントは”キュイィィンッ”マシンビルダーを一時停止させる

 

 

セ「………………」

 

”ヒュゥゥゥゥ……シュンッ”

 

セ「ッ……お出迎えの準備万全ってわけか」

 

 

セントはマシンビルダーから降り周囲を見渡す、

辺りは人気のない静かで美しい森……

だがセントは何かを感じ取ったようで

何も言わずに懐からビルドドライバーを取り出し腰に装着する

 

 

”カチャッ”

 

セ「……んじゃっいきますか」

 

[ラビット/タンク・ベストマッチ!]

 

[Are you ready?]

 

セ「変身ッ‼」

 

[鋼のムーンサルト!ラビットタンク!Yeah!]

 

 

セントは昨日も使用したラビットと戦車のボトルを

ビルドライバーに装填し右サイドのレバーを回す

 

そして前後に形成されたハーフボディは

掛け声と共に中心にいるセントに装着され、

仮面ライダービルド・ラビットタンクフォームに変身した

 

それと同時にドライバーから透明のチューブが出現し、

うねる様な動きをしながら空中で形を形成していく

 

そしてそのチューブはビルド専用の武器”ドリルクラッシャー”となり、

ビルドはそれをガンモードにしっ右手で持ち構える

 

 

ビ「……………」

 

”シュッ…シュッ…”

 

ビ「ッ…そこだぁっ‼」

 

 

”バァァーンッ”何かの気配を感じ取ったのか、

ビルドは目の前の茂みに向かって光弾を放つ

 

光弾が着弾した衝撃で周囲の草が飛び散る、

そして次の瞬間”シュゥゥンッ”光弾を放った茂みから

何かが飛び出しビルドの目の前へと飛んできた

 

 

レ「お見通しってかい!」

 

ビ「ビンゴッはぁぁぁーーっ」

 

 

”ガギィィンッ”飛び出してきたナイトレイドの1人である

レオーネは右拳をビルドに向かって放ち、

ビルドは瞬時にドリルクラッシャーをブレードモードにし

レオーネの右拳から放たれたパンチを受け止める

 

 

レ「あんたが仮面ライダービルドって奴か!?」

 

ビ「ナイトレイドに知ってもらえてるなんて…光栄だねっ」

 

”ギィィィンッ”

 

レ「うぉっ…」

 

ビ「噂の暗殺集団の力ッ見せてもらうよ!」

 

 

ビルドはドリルクラッシャーの刃を回転させ

回転で生じた摩擦力でレオーネの拳をはじき返した

 

そして間髪入れずにドリルクラッシャーを構え、

レオーネに向かって斬りかかろうとした…その時ッ

 

 

”シュルルル…シュルルル…”

 

ビ「うぉっなんだこれ…糸!?」

 

 

突如としてビルドの周囲に無数の糸が現れ、

その糸はビルドの左腕に巻きついていき

レオーネに斬りかかうとしたビルドの動きを止めた

 

 

ビ「くぅっ…なんだこれっ外れないんですけど!」

 

ラ「よしっ動きを封じた…突っ込めブラート‼」

 

”シュゥゥンッ”

 

ブ「うおぉぉぉーーっ‼」

 

ビ「ちょっマジかよ!」

 

 

両手で糸を巧みに操りビルドの動きを封じたラバック、

そのラバックの掛け声と共に鎧を身に纏った

ブラートが巨大な槍を構えビルドに向かって突撃した

 

 

ビ「ちぃっ…はぁぁぁっ」

 

”シュゥゥンッ”

 

ブ「なぁっ」

 

ビ「よぉっと‼」

 

”ギィィィンッ”

 

ラ「ッ…糸を斬りやがった!」

 

 

だがビルドは間一髪でブラートの攻撃をジャンプで回避し、

空中でドリルクラッシャーを使い左腕に巻き付いていた糸を斬る

 

 

ビ「ふぅぅっ…危ない危ないっ」

 

”バァァンバァァンバァァンッ”

 

ビ「ッ…ほぉっ」

 

 

地面に着地し一安心したのも束の間…

ビルドに向かって数発の光弾が飛んできた

 

だがビルドはドリルクラッシャーで

その光弾を弾きっなんとか直撃を回避した

 

その様子を少し離れた岩場から

巨大な銃を構えながら見たマインは苦い顔をしていた

 

 

マ「ちぃっ…中々良い反射神経してるじゃない」

 

ビ「スナイパーまで潜んでるのかよっ」

 

レ「まっ熱烈大歓迎ってことで♪」

 

ブ「さっきの攻撃を回避するとは…やるじゃないかビルドッ」

 

ラ「ほめてる場合かよっ」

 

 

レオーネ・マイン・ブラート・ラバック…

ナイトレイドの中核を担う主要メンバーが

いつの間にかビルドを取り囲むように集結していた

 

普通の人間がこの状況に出くわしたらまず生きて帰ることは出来ない

そこまで危機的な状況なのにビルドはというと……

 

 

ビ「ナイトレイドの主要メンバーがこんなにいるなんて…最っ高じゃねぇか!」

 

レ「はぇ?」

 

ラ「お前…この状況で何言ってるんだよ」

 

”バサッ”

 

タ「はぁ…はぁ…セントッ」

 

ビ「んっおぉ~誰かと思えばタツミじゃん!昨日ぶりだね」

 

タ「取り囲まれてるのにすげぇ余裕だな……てそうじゃなくてっみんな攻撃をやめてくれ!」

 

レ・ブ・ラ「「「なんで?」」」

 

タ「さっきも言っただろっそいつは悪い奴じゃ」

 

”バァァーンッ”

 

タ「うわぁぁぁっ‼」

 

 

タツミが他のナイトレイドのメンバーを説得しようとした時、

ビルドはガンモードにしたドリルクラッシャーを

タツミに向けッそこから1発の光弾を放った

 

 

タ「あっぶねぇっ…おいセントっいきなりなにすんだよ!?」

 

ビ「お前が俺の邪魔するからだろ」

 

タ「邪魔!?俺はお前が悪い奴じゃないってみんなに説明しようとっ」

 

ビ「余計なお世話だよ、それに帝具使いとの本格的な戦闘はまだしたことがなかったからな…こんなにワクワクする実験はないっしょ!だから邪魔するなっもし次間に入り込んだら容赦なく眉間に撃ち込むからな!」

 

タ「えぇぇ~……」

 

※報われない男・タツミでありました♪

 

ビ「さてっ気を取り直して……続きといこうかナイトレイドッ」

 

レ「強気だね少年っ私そういう子嫌いじゃないよ♪」

 

ブ「だが…状況は圧倒的にお前が不利だ」

 

ラ「スナイパーも含めればこっちには帝具使いが4人いるんだ…どんなに足掻いたところでお前の負けは見えてるぜ」

 

ビ「その状況をひっくり返せるのがビルドの強みなんだよっ」

 

 

そういうとビルドはラビットと戦車のボトルを抜き取り、

新たなに黄色と青緑色のボトルを取り出しドライバーに装填する

 

 

[ライオン/掃除機・ベストマッチ!]

 

ビ「さぁ…実験を始めようか‼」

 

[Are you ready?]

 

ビ「ビルドアップ!」

 

[たてがみサイクロン!ライオンクリーナー!Yeah!]

 

 

先ほどの赤青のボディが変わり、

今度は黄色と青緑色の鎧へとその姿を変えた

これがライオンと掃除機のボトルを使ったベストマッチ…

”ライオンクリーナー”フォームである

 

 

ラ「なぁっ姿が変わった!?」

 

タ「昨日見たやつと違う…どうなってんだ!?」

 

レ「ふっ…姿が変わったところで私の速さにはついてこれないっしょ!」

 

 

そう言うとレオーネは目にも止まらぬ速さでビルドに接近し、

大きく振りかぶった右腕から強力なパンチを放つ

 

 

ビ「それは…どうかな!」

 

”ブォォォォーーーッ”

 

レ「くわぁっ…なっなにこれっ…吸い込まれるぅぅ!」

 

ビ「そのままぁ~…ポイっと♪」

 

”ブォォンッ…ドォォンッ”

 

レ「痛っ!」

 

 

そんなレオーネに対しビルドは左腕の掃除機を使い

強力な吸引力を発生させレオーネの動きを封じ、

そのままレオーネを近くの木に向かって投げ飛ばした

 

 

タ「姐さん!」

 

ブ「ラバックッ」

 

ラ「言われるまでもないぜ!」

 

マ「援護は射撃の天才マイン様に任せなさい!」

 

”バァァンバァァンッ”

 

ビ「ふっ…見え見えだっつうの‼」

 

”キュィィィーーンッ”

 

マ「うっ嘘…」

 

タ「マインが放った光弾を吸い込んだ!?」

 

ビ「お返ししまぁす‼」

 

”バァァンバァァンッ”

 

ブ「ぐぅぅっ‼」

 

ラ「どわぁぁっ‼」

 

 

ブラートとラバックはそれぞれの武器を構えビルドに攻め込み、

それと同時にマインは巨大な銃から再度数発の光弾をビルドに向け放った

 

一方のビルドは再度左腕の掃除機を使いマインが放った光弾を吸収、

そしてその光弾を迫ってきたブラートとラバックに向け放った

 

なんとか防いだ2人だったがこれにより動きが止まってしまい、

その間にビルドはレオーネの方に向きドライバーのレバーを回し始める

 

 

[Ready go!]

 

ビ「喰らっときな…はぁぁぁぁーーっ」

 

[ボルテックフィニッシュ!Yeah!]

 

”ガオォォォォンッ…ドガァァァンッ”

 

レ「ぎゃぁぁふっ‼」

 

 

必殺技を発動させたビルドは右腕からライオン型のエネルギー波をレオーネに放つ、

レオーネは直撃の寸前でガードをしたものの勢いを殺すことは出来ず

大きく吹き飛ばされそのまま地面に倒れてしまう

 

 

マ「そんなっ…レオーネがやられるなんて‼」

 

ブ「(こいつっ…思った以上にできるな)」

 

ビ「ふっふっふっ…驚くのはここからだよっ」

 

 

レオーネを倒したビルドはライオンと掃除機のボトルを抜き取り

今度は茶色と水色のボトルを取り出し慣れた手つきで振り、

振り終えた後っボトルのキャップを正面に合わせドライバーに装填する

 

 

[ゴリラ/ダイヤモンド・ベストマッチ!]

 

[Are you ready?]

 

ビ「ビルドアップ!」

 

”ガチャァンッ”

 

[輝きのデストロイヤー!ゴリラモンド!Yeah!]

 

 

三度ビルドの色が変わりっ今度は茶色と水色の鎧へと変化した、

これがゴリラとダイヤモンドのボトルを使ったベストマッチ…

”ゴリラモンド”フォームである

 

 

ラ「んなっ…また変わりやがった!」

 

タ「どんだけ姿変えられるんだよお前は!?」

 

ビ「さぁ~…どんだけ変えられるんだろうねぇ♪」

 

ブ「っ…これ以上奴のペースに持っていかれたらマズイッ一気に仕留めるぞ‼」

 

ラ「おっおう!」

 

マ「今度こそっ…その体に風穴開けてやるんだからぁぁぁ!」

 

 

”バァァァーーンッ”マインはブラートとラバックの動きに合わせ、

先ほど放ったものは比べ物にならない程の強力な光弾をビルドに向け放つ

 

それを合図にビルドに向け再度攻め込むブラートとラバック、

だがビルドは焦らず冷静に状況を分析し…ナイトレイドを迎えうった

 

 

ビ「……ふぅっ」

 

”ピィィン…バァァァァァンッ”

 

マ「なぁっ…何よあれ?」

 

タ「たっ弾が…ダイヤになったぁぁ!?」

 

ビ「…勝利の法則は決まった!」

 

 

なんとビルドはマインが放った光弾を無数のダイヤモンドへと変換させ、

決め台詞を発した後っドライバーのレバーを回転させる

 

そして積み重なったダイヤの山の後ろへと回り、

ゴリラを腕を模した巨大な右腕を振りかざす

 

 

[Ready go!]

 

ビ「俺の強さは…本物だよっ」

 

[ボルテックフィニッシュ!Yeah!]

 

ビ「ふぅぅっ…はぁぁぁぁーーーっ‼」

 

”バァァァァァーーーンッ”

 

ブ「ぐぅぅっ…ぐわぁぁぁーーっ‼」

 

ラ「ぬぅぅっ…だぁぁぁーーっ‼」

 

 

ビルドは巨大な右腕の拳をダイヤの山に向け思いっきり放つ、

するとダイヤは水晶のように砕け散りブラートとラバックに襲い掛かる

 

ブラートは槍で…ラバックは糸を前面に展開し防御するが

無数に散ったダイヤの攻撃を全て無力化することは出来ず、

最後はダイヤの粒子に直撃しその場に倒れてしまう

 

そして飛び散ったダイヤはそのままマインが立っている岩場の元へ飛んでいき、

断面から地中までセリ矢のようにくい込みっそこからヒビが入り全体に広がり崖崩れを起こした

 

 

マ「そっそんなのってっ…うわぁぁぁっ‼」

 

”ゴロゴロッ…バタンッ”

 

マ「痛っ……なッなんて奴なのよぉぉっ」

 

タ「マインッ大丈夫か!?」

 

マ「なっなんとかね……それにしてもあんたがいったビルドッ…とんでもない化け物だわ」

 

タ「あぁっ…まさか全滅させられるなんて…」

 

マ「私がいた場所にまで仕掛けてくるなんてっ…予想外過ぎるわよッ」

 

ビ「君の位置は先ほど放たれた光弾の弾道・地形・大気中の水分量と風圧を計算して見抜いたよ、確かに良い射撃の腕をしてるけど調子に乗って何発も撃ったことが仇になったね」

 

マ「……そのセリフっそのままお返しするわ‼」

 

ビ「へぇっ?」

 

マ「シェーレッ今がチャンスよ!」

 

 

”シュゥゥンッ”マインの言葉を合図に

ビルドの背後の草むらから巨大な鋏を持った

ナイトレイドのシェーレが現れッビルドに向かって突撃する

 

そしてその巨大な鋏を広げ、

ビルドのボディに向け刃を放った

 

 

シェ「……すいませんっ」

 

ビ「(背後にもう1人ッこのままじゃやられる…)わけないだろっ‼」

 

”ガギィィィィンッ”

 

シェ「……へぇっ?」

 

 

シェーレが驚くのも無理はない、

彼女の持った巨大な鋏の刃は…ビルドが左腕から生み出した

巨大なダイヤの盾によって防がれてしまったのだ

 

 

シェ「そっそんなぁ…」

 

ビ「さすがの帝具もダイヤの硬さの前には無力っ…てね♪」

 

”ピョイッ”

 

シェ「あぁっ…眼鏡がぁ…眼鏡っ眼鏡っ」

 

 

唖然としてるシェーレの眼鏡をビルドは左手で軽くはじく、

するとシェーレの目の前がぼやけて何も見えなくなってしまい

シェーレは戦闘を放棄し眼鏡の捜索を始めた

 

 

マ「なっ…何してんのよシェーレェェ!」

 

タ「なんというダサい負け方っ…」

 

ビ「さぁてっ…これで帝具使いは全滅っ勝負は俺の勝ちということで」

 

”ザザザザザザーーッ”

 

ビ「ッ‼(まだっ…まだ何がいるっ…とんでもない殺気を放ってる何かが)」

 

”シュゥゥゥンッ”

 

ビ「ッ…右かっ‼」

 

ア「……お前は…私が葬る!」

 

ビ「ちぃっさせるかよぉ!」

 

 

”ガギィィィンッ”高速移動からの勢いをそのままに

仲間を救うべく現れたアカメは鞘から刀を引き抜き、

ビルドに向けその刃を振り下ろす

 

だが寸前で気づいたビルドは両手でアカメが放った刃を

白刃取りの要領で受け止め攻撃を防いだ

 

 

ア「ッ…」

 

ビ「ッ…残念だけどそんな攻撃じゃビル…ド…は……」

 

ア「っ?」

 

[Yeah!]

 

ビ「(うぅっ…なっなんだこの胸の鼓動はっ…おっ思わずときめいちまったじゃないか)」

 

ア「……お前…どうかしたか?」

 

ビ「……はぁぁ~…最悪だぁっこんな美女が暗殺者なんて」

 

ア「なぁっ…びっ美女…だと////」

 

タ「あいつ…この状況で何言ってんだよ」

 

ビ「うっううんっ……とっ取り合えず刀をしまいなさい、俺は君たちを殺すために来たわけじゃないんだ」

 

ア「……ではなぜここに来たんだ?」

 

ビ「話がしたいんだ…ナイトレイドの皆さんと」

 

 

 

”to be continued”

 

 

 

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【次回予告】

 

 

セ「俺は君たちの仲間にはなれない」

 

タ「お前が目指すものは国を変えることじゃなかったのかよ!?」

 

セ「人の命を犠牲にして築く国に平和なんてない」

 

”相反する2つの信念”

 

?「さぁ…本当の戦いの幕開けといこうか”セント”」

 

セ「恥ずかしがってちゃヒーローは務まらないからね♪」

 

 

≪第3話・交差する正義≫

 




ということで2話目終了です!

はい…前回同様に長くなってすみません、
気づいたら文字数制限ギリギリまで書いてました

このままではいけないですね…
もう少しコンパクトにまとめる努力をする必要がありますね

今回の話でセントとナイトレイドが遂に出会いました、
ここからどういう風に両者が交わっていくか…

予想しながら第3話をお楽しみにしていてください♪


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第3話・交差する正義

3話目行きたいと思います!

最近”アカメが斬る・零”も購入して読む準備をしています、

何故すぐ読まないかというと熱を冷まさせたくないからです!

このモチベーションを維持するためにも零はじっくり読んでいきます。

あとそれに並行してビルドも観なおしております、

本当に名作なので観てない方は是非観てくださいね♪

ということで3話目もどうぞお楽しみくださいませ。


≪前回のあらすじ≫

 

セ「天~才物理学者のセントは仮面ライダービルドとして帝都に現れる異形の怪物・スマッシュと戦っていた、そんなセントはマスターことソウイチのアイデアで帝都の闇を斬る暗殺集団・ナイトレイドに接触を試みたのだった!」

 

ア「なぁセント…お前の飴が食べたくなった」

 

セ「いま切らしてるから持ってないよッつか関係ない話をあらすじ紹介にぶち込まないの‼」

 

ア「関係ないことないぞっセントが作った飴を食べたのはこの時が初めてだったんだから」

 

セ「よく覚えてたな!」

 

ア「仲間だからな////」

 

セ「おっおう…とまぁ俺はナイトレイドのみんなと話して色々と思うことがありっ今後の自分の運命を大きく変える分岐点となったのがこの回なのである!」

 

ア「一体何を思ったんだ?」

 

セ「それは話の中で説明してるから第3話一緒に観ようね」

 

 

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ーナイトレイドのアジトー

 

ナ「でっ…全員で応戦したもののビルドの前に敗北っ挙句の果てに負傷したお前たちをアジトまで運んでくれた……ということで間違いないな?」

 

一同「はっはい…」

 

ナ「一体何の言い訳だこれはっもし相手が帝国の人間だったら今頃私たちの命はないぞ‼」

 

レ「そっそれは言い過ぎっしょボスゥ~…帝国のひ弱な兵士が来たところで私たちが返り討ちにッ」

 

”バゴォォンッ”

 

レ「ぎゃぁふぅっ‼」

 

ナ「相手がビルド並みに強かったらという話をしてるんだ…理解したかレオーネ(怒)」

 

レ「いっイエスボス‼」

 

 

ナジェンダに先のビルドとの戦いのことを…

アカメを除いた5人が正座した状態で報告していた

 

さすがのナジェンダもこの失態に頭を押さえ、

そこに空気が読めないレオーネが決め手の一言を言ってしまい

愛ある鉄拳を喰らい頭にたんこぶができてしまったのである

 

 

ナ「たくっアカメが止めに入っていかなかったらどうなっていたことか、苦労を掛けたなアカメ…アカメ?」

 

セ「へぇぇ~これが噂の帝具”一斬必殺の村雨”かぁ…思ったより軽いんだね」

 

ア「刃には触れるなよ、少しでも斬れると傷口から呪毒が入ってすぐに死んでしまう」

 

セ「了解っにしてもそんな危険な刀の攻撃を白刃取りで止めた俺…凄いでしょっ最高でしょっ天才でしょぉ‼」

 

”シィィーーン…”

 

セ「……いや誰か反応してよっこれじゃ俺が寒い奴みたいに見えるじゃんか!」

 

ラ「こっこんなふざけた奴に負けたとか……マジでありえねぇぇ~っ」

 

タ「てかアカメ…そんな簡単に村雨触らせちゃって平気なの?」

 

ア「大丈夫だ。危険性についてはちゃんと説明したから」

 

セ「どこかの誰かさんと違って俺は理解力と吸収力があるからねぇ~」

 

タ「おまっそれ俺のことかよ!つかさっきはよくもやってくれたなセントッ俺はお前が悪い奴じゃないって皆に説明しようとしてたのにっ」

 

”グイッ”

 

タ「んぐっ‼」

 

セ「まぁそう熱くならずに…飴でも舐めて気持ちを落ち着かせなさい♪」

 

 

先の戦いにて自身に向け銃を向けたことに文句を言おうとしたタツミ、

そんなタツミにセントは自家製の飴を強引に口の中に押し込んだ

 

 

タ「こっ子ども扱いすんな……っ/////」

 

レ「んっ…タツミどったの?」

 

タ「(なっ何だこの味!?色んな果物が合わさってて…フルーティで南国を思い浮かばせる爽やかな感じ…こんな美味い飴っ生まれて初めて食べたぜ!)」

 

セ「美味しいだろっオレ自家製のトロピカル風フルーツミックス味だ」

 

タ「あぁぁ…口の中がすげぇ幸せになってるぅ////」

 

ア「………(ゴクッ)」

 

 

味わったことのない飴に感動し顔が緩むタツミ、

そんなタツミを見て…アカメはセントの方をじっと見つめた

 

セントは何かを察したようで…

腰に付けていた携帯バックから新たな飴を取り出した

 

 

セ「アカメも食べる?」

 

”ヒュイッ……パクッ”

 

ア「ッ……美味い‼」

 

セ「そりゃ良かった♪」

 

ナ「うぅんっ……そろそろ本題に入ろうかセント」

 

セ「はい?」

 

ナ「君にいくつか聞きたいことがある。勿論答えられる範囲で返答してもらって構わないんだが…了承してもらえるか?」

 

セ「…まぁ俺もあなた達のことを知りたくてここまで来たんで…可能な限り質問には答えますよ」

 

ナ「よしっではまず1つ目…どうしてこのアジトの場所がわかった?」

 

セ「それは昨日タツミと握手した際にこのボトルの成分をタツミの体に付着させ、その成分の反応をこの端末の探知機能で探しだしたからさ」

 

 

セントはナジェンダの問いに自慢げな顔をしながら

ビルドフォンとボトルをナイトレイドのメンバーに見せびらかす

 

 

チェ「何これっこんな道具見たことないよ!」

 

ラ「こんな小さなモンに探知能力があるとか…信じられねぇなぁ」

 

セ「天才の発明ですからっ凡人には理解できなくて当然だよ…恥じることはない」

 

ラ「…いますげぇムカついたんですけどぉ!」

 

セ「飴食べる?」

 

ラ「いらんわ‼」

 

レ「けど場所がわかったにしてもよくここまで無事に来れたよね」

 

ブ「確かに…ここらへんは獰猛な危険種がたくさん生息していて無傷で通ることはまず不可能と言っていいくらいの危険地帯だ」

 

ス「普通の人間なら間違いなく死んでいる…君は一体どんな方法を使ってここまで来たんだ?」

 

セ「それはこいつを使ったからさ♪」

 

[ビルドチェンジ]

 

セ「ほいっ」

 

 

”カチャカチャッ…ドォンッ”セントはまた得意げな顔で

ビルドフォンにボトルを装填してその場に投げる

 

するとビルドフォンが巨大化したのち変形し、

1台のバイク・マシンビルダーとなってその場に現れた

 

 

マ「なっ何よこれ‼あの小さな板が…乗り物に変わった!?」

 

セ「マシンビルダーッこいつも俺の発明品さ♪最高時速は271km…いくら危険種と言えどこいつのスピードにはついてはこれないさっ」

 

タ「たっ確かにこの乗り物…馬が遅く感じるほどすげぇスピードで走ってたもんな」

 

ナ「なるほどな……取り合えずタツミッお前はもう少し注意力を鍛えろ、これがもし帝国の人間だったらお前は仲間を危険に晒すことになるっ一瞬の気の緩みが自らの身を亡ぼすことをよく覚えておけよ」

 

タ「はっはい…(アカメと同じこと言われちったよ)」

 

ナ「ではセントッ2つ目の質問だ……君の持つビルドを含めた一連の道具はこれまで見たことのないモノばかりだ、一体どこで…誰からそれらの道具を作れる技術を得たんだ?」

 

セ「あぁ~……実は俺もそこらへんのことはよく覚えてなくてさ」

 

マ「はぁっどういう意味よそれ?」

 

セ「俺さ…自分が何者でどこで生まれて育ったか…そこら辺の記憶が頭の中からごっそり抜け落ちてるんだよね」

 

チェ「それって…記憶喪失ってこと?」

 

セ「簡単に言っちゃうとそういうことっんで…1年前に路頭で倒れていた俺はとある人に助けられ今日まで生きてこられた。ちなみにこのビルドドライバーと2本のボトルは倒れていた俺が既に持っていたモノみたいなんだ」

 

ブ「既に持っていたって…それを作ったのはお前じゃないのか?」

 

セ「ビルドに関して既に完成された発明品だったんだ、どこで作られどういう理由で使われていたか……今でもハッキリとしたことはわかってないんだよね」

 

タ「わかってない状態で使ってたのかよ!」

 

セ「あぁ、でも不思議なんだよね…記憶はないはずなのにビルドに関する知識や機械作製の技術だけは頭の中に残っててさ。最初の頃はこの力を何のために使えばいいか悩んでたんだけど…答えが見つからないまま帝都でスマッシュの被害が出始めて……今はとにかくっ目の前の命を守らなきゃって想いでビルドとして戦ってきたんだ」

 

 

ドライバーとボトルを見つめながら神妙な顔つきで話すセント、

その話の内容を聞いていたナジェンダは咥えていた葉巻を灰皿に置き

両手を顔の正面で合わせセントの方に顔を向ける

 

 

ナ「君の素性は大体わかった。まだ不明なことは色々とあるが……君が帝都に住む人々の命を守るためにスマッシュと戦いそれを倒してきたことは評価に値すると私は思っている」

 

セ「それはどうも…」

 

ナ「では最後の質問だ…セントッ我々ナイトレイドの仲間になるつもりはないか?」

 

セ「…………」

 

ナ「君の力はいまの世を変えるためにも必要だ。何よりも命を尊びそれを守るために己の体を張ってでも戦う君のような人材はこれから作る新たな国に必要となってくる」

 

セ「………ッ」

 

ナ「どうかその力を我々に貸してほしい!給金も多くはないが出すし君の知り合いを革命軍の元で保護することもできる……どうだセントっ協力してくれないだろうか?」

 

 

本命ともいえる質問をセントに投げかけるナジェンダ、

革命軍としても…ナイトレイドとしても

セントがもつビルドの力は帝具以上の能力を持っており魅力的だ

 

これを革命軍の戦力に加えることができれば

帝国を打ち崩す力となり…国を変えることことができる、

この場にいるナイトレイドのメンバー全員がそう考えていた

 

特にタツミはセントの信念と人を信じる心の強さを知っているため

セントの仲間入りを誰よりも望んでいたため、

ひと際強い眼差しでセントのことを見つめていた

 

しばらくするとセントは舐め終わった飴の棒を口から出し、

近くにあったゴミ箱にその棒を捨てると

優しく微笑みながらナジェンダの方に顔を向ける

 

 

セ「ありがたい話だよ、素性もハッキリ分かってない俺を仲間にしてくれるなんて……嬉しくて涙が出そうだ」

 

ナ「ではっ」

 

セ「でもっ……俺は君たちの仲間にはなれない」

 

タ「えっ!?」

 

 

優しい顔から急に険しい顔になったセントはそう言った

”仲間にはなれない”この言葉を聞いたタツミは

疑問に思いセントに詰め寄り理由を問い詰めた

 

 

タ「仲間になれないって……どういう意味だよセント!?」

 

セ「理由は簡単さ、俺は人の命を奪うことなんてできない。例えそれがどんなに腐った屑野郎でもな」

 

チェ「だから……私たち”殺し屋”と一緒にはなれないってこと?」

 

セ「まっ…そういうことだね」

 

タ「納得できねぇよ!じゃあお前のビルドの力は何のためにあるんだよっ犠牲が出ない為にスマッシュと戦ってるんじゃなかったのかよ!?」

 

セ「そうだよ…だから断ったんだ、これ以上っ犠牲を生み出さないためにも」

 

タ「ならナイトレイドに入ったっていいじゃないか!腐った帝国を壊して新しい国を作る為に俺たちは悪党を斬っているんだ!これはっ…必要な事なんだよ!」

 

セ「人の命を犠牲にして築く国に平和なんてない」

 

タ「じゃあお前のビルドは何の為にある!?人の命を守るためにあるんじゃないのかよ‼」

 

セ「あぁそうだよ、だからこそっ俺はビルドを戦争の兵器になんてさせないっ絶対に‼」

 

 

ナイトレイドを否定されたかのようなセントの言い方にタツミは激怒し、

一方のセントもビルドを強力な兵器としてしか見ないタツミに対し

感情こそ抑えているが怒りがこみ上げた顔をしてタツミと対峙する

 

一触即発な状態となったセントとタツミ…

さすがにまずいと感じたナジェンダがタツミの肩を掴み止めに入る

 

 

ナ「それ以上は止めておけタツミッ」

 

タ「でもっ‼」

 

ナ「頼んでいるのはこちらだ。それにセントの言っていることは正しい、どんなに綺麗な理屈を並べたところで……私たちがやっていることは人の道から外れた行動だからな」

 

タ「けどっ…それでもっ……こんな言われ方っ」

 

セ「気に障ったのなら謝る。けど訂正するつもりはないよ、俺はっビルドを戦いの道具としてしか見ていないお前と一緒に歩むことなんてできない……無論お前がいるナイトレイドの皆ともね」

 

タ「お前っ‼」

 

ナ「止めろタツミッ今ここでセントとやり合ってもこちらに勝てる見込みは1%もない‼間近でビルドの力を見ていたお前ならわかることだろ!」

 

タ「ッ……わかったっ」

 

 

ナジェンダに制されタツミはセントから1歩下がる、

険悪なムードが漂っているのを感じたセントは

携帯バックから飴を取り出しそれを口に咥える

 

 

セ「……すみませんナジェンダさん、折角のお誘いを断る形になってしまって」

 

ナ「いやっこちらこそ部下が失礼なことをしてすまなかった」

 

セ「いえっ…それにタツミが言ってることも一理ありますっなので彼へとお咎めは無しにしてあげてください」

 

タ「…ッ」

 

ナ「この状況で他人の心配をするとは……本当に君はお人好しだな」

 

セ「よく言われます……ではっ俺はこれで失礼しますね」

 

マ「ちょっとっ何しれっと帰ろうとしてるのよ!」

 

セ「へぇ?」

 

マ「このアジトの場所を知った奴を大人しく帰せるわけないでしょ‼」

 

セ「そうなの?」

 

シェ「そうですね…アジトの場所を知った以上っ仲間にならないと殺されてしまうのが私たちのルールなんですよ」

 

セ「まぁ暗殺屋だから当然と言えば当然か…けど安心してっこのアジトの場所は絶対に喋らないからっオレ口が固い方だし」

 

マ「そんなの信じられるわけないでしょ‼」

 

ラ「お前が帝国側の人間じゃないって証拠はどこにもないんだっ口約束程度じゃ俺たちは納得しないぜ」

 

セ「ならけじめとして指2.3本斬っていく?」

 

マ・ラ「「ッ‼」」

 

 

ナイトレイドの言い分を聞いたセントはそう言い放ち

なんの躊躇もせず自身の左手を前へと差し出した

 

これにはさすがのナイトレイドのメンバー全員が驚く、

自身の体の一部を斬ってもかまわない……

普通の人間であるなら絶対に言わないであろう台詞である

 

だがかといってセントは強がってる訳でもなく、

むしろ平然とした態度でそれを言ってきたのだから

ナイトレイドのメンバーはなお驚いたのである

 

 

ラ「おまっそれ本気で言ってるのか!?」

 

セ「別に指程度ならあとで義指を作れば良いだけだし……それにっこれで皆が納得してくれるのなら安いもんだよ」

 

レ「凄い度胸というかなんというか……お前には驚かされっぱなしだよ」

 

チェ「私もこの世界に長いこといるけど、そんなことをサラッと言える人なんて滅多にいないよ」

 

セ「それでっ……どうしますナジェンダさん?」

 

ナ「……君のことは信じられる。だからそんなことをする必要はない」

 

セ「そう?ならいいんだけど…それじゃ長居は無用だから俺はこの辺でッ」

 

 

ナジェンダの発言を聞きセントは左手を引っ込め、

改めてその場を後にするために外へと通じるドアの方へ向かう

 

その途中でアカメと目が合い、

何を思ったかセントは腰に付けてた携帯バッグを

丸ごとアカメに向かって投げ渡した

 

 

ア「んっ…セントッこれはなんだ?」

 

セ「そのバッグにさっきあげた飴があと6本入ってるからっ全部アカメにあげるよ」

 

ア「セントッお前は凄く良い奴だ!」

 

セ「ありがとう♪」

 

一同「(食べ物で買収されてるぅ…)」

 

セ「んじゃ改めまして…さようならナイトレイドの皆様っ」

 

 

さよならの挨拶をしたセントはドアを開け外へと出る、

見渡す限り山と森林で囲まれた景色…

ここならバレる心配はなさそうだとセントは心の中で感じた

 

その後セントは要塞ともいえるナイトレイドのアジトの中を歩き進め

しばらくすると地面に通じる出口にたどり着き、

ここで本日3度目の登場となるビルドフォンを取り出す

 

 

セ「ポチッとしてポイ」

 

”カチャカチャッ…ドォンッ”

 

セ「さぁてっ…帰るとしますかね」

 

タ「セントッ」

 

セ「んぁっ……なんだタツミかよ」

 

タ「はぁっ…はぁっ…なんだとはなんだよ!?」

 

 

マシンビルダーに乗りいざ走り出そうとしたその時、

先ほどまで互いにいがみ合っていたタツミが

息を切らした姿でセントの後ろに現れた

 

 

セ「なにっ見送りにでも来てくれたの?」

 

タ「……セントッ気持ちは変わらないのか?」

 

セ「あぁっ誰が何を言うと…この信念だけは曲げるつもりはない」

 

タ「ッ……頑固な奴だなお前は」

 

セ「それほどでもないよ」

 

タ「………ッ」

 

セ「……せめてもの餞別だ、タツミッお前にこれやるよ」

 

”ブゥゥンッ”

 

タ「えっ…ちょっ」

 

”ガチャッ”

 

タ「つっ……これって…」

 

セ「ビルド専用武器のドリルクラッシャー‼剣先を回転させることで摩擦を生じさせ斬れ味をアップすることができ、更に剣先の向きを変えれば銃にもなって遠距離戦にも対応できる俺の発明品だっ大事に使ってくれよ」

 

タ「ちょっこれお前の武器だろ!あげちゃっていいのかよ!?」

 

セ「別に良いよ、また新しいの作れば良いだけだから♪」

 

タ「(こいつっ…さり気なくすげぇこと言ってるぞ‼)」

 

セ「ただしっそれは対人相手には威力が強すぎる…あくまでもスマッシュとの戦闘が避けられなくなったときにだけに使ってくれよ」

 

タ「わっ…わかったよ」

 

セ「OKっ…それじゃまたどこかで会おうぜタツミッSee you!」

 

 

”ブォォン…ブォォォーーンッ”

タツミにドリルクラッシャーを譲ったセントは

マシンビルダーのエンジンを起動させ、

颯爽とその場から走り去っていった

 

その場に残ったタツミはセントから譲り受けたドリルクラッシャーを持ちながら、

去っていくセントの後姿を見送ったのであった

 

 

 

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ー同日夜・城内人体実験室ー

 

 

?「”Dr.スタイリッシュ”例のモルモットの状態はどうだ?」

 

ス「2人ともぐっすり眠ってるわ、あとは貴方がガスを注入すればスタイリッシュなスマッシュの出来上がりよ♪」

 

?「ふふふっ…相変わらず手際が良いなっ」

 

ス「当然っ何事も完璧にスタイリッシュにこなす…それがアタシの流儀よ♪」

 

?「ふっ…引き続き被検体の管理を頼むっ最後の仕上げは…3日後に行う」

 

ス「了解ッ」

 

?「(さぁ…本当の戦いの幕開けといこうか”セント”)」

 

 

 

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ー3日後・カフェ【nascita】ー

 

 

セ「”別の仕事に行ってくるから店番よろしく♪”て言ってたけど…そもそも客来ないんだから店番の意味ないと思うのは俺だけのかなぁ~」

 

 

この日…nascitaの店主であるソウイチは留守のため、

セントは店のカウンターで自作パソコンを弄りながら店番をしていた

 

ちなみにナイトレイドとのことはソウイチに報告済みであり、

結果仲間にならなかったことに関しては”まぁそんなことだろうと思った”と

ある程度予想していたためとやかく言われることはなかった

 

だがあの日以来…セントは本当にこれで良かったのかと、

自分が出した答えに対して疑問を持っていた

 

確かにナイトレイドのやっていることはただの人殺し、

だが国そのものを変えるためには諸悪の根源を

潰さなくては変えられないのも事実だ

 

彼らは常に”死”と隣り合わせの状況で日々戦っている、

それに対し自分は固い信念はあるものの

戦う”姿勢”に関して言えばまだ不透明なとこがある

 

こうしてる間にもどこかで誰かが苦しみ命を落としていっている…

そういう人たちの命を救い明日を守るためにビルドはある、

なら自分が本当に取るべき選択は……

そんなことを考えながらセントはパソコンのキーを打っていた

 

 

セ「……けど今更”やっぱ仲間になります”なんて言えるわけないよなぁ」

 

”チィリンッ”

 

セ「(えっお客!?珍しいなおい!)あっすみません今日マスターが留守……で…」

 

タ「本当にいたよっアカメ凄いな!」

 

ア「よっよしてくれ…褒められるのには慣れてないんだ////」

 

セ「アカメにタツミ!?」

 

 

珍しくお客が来たと思いセントは入り口に向かう、

だがそこにいたのはお客ではなく

ナイトレイドのメンバーであるアカメとタツミだった

 

 

セ「どっどうしてこの場所がわかったの!?」

 

ア「セントから貰った飴の匂いがここからした」

 

セ「お前は犬か!?」

 

タ「俺も半信半疑だったけど…まさか本当にいるとは思わなかった」

 

 

まさかの2人の登場にさすがのセントも頭をかかえる、

取り合えず近くにあった椅子を2人のところに持っていき座らせる

 

 

セ「それでっ何用で2人はここに来たのかな?」

 

タ「そっそれは…」

 

セ「言っておくけど何度勧誘しても無駄だよ、俺とナイトレイドじゃ目指す場所は同じでも戦う目的が違う…だから一緒に歩むことは出来な」

 

タ「違うっそんなことを言いに来たんじゃない!」

 

セ「へぇっ違うの?」

 

タ「おっ俺…セントに謝りたくて」

 

セ「???」

 

 

自分が予想していたのと違う答えが来たことにセントはまた驚く、

”謝りたい”一体タツミは何を謝罪したいというのだろうか

 

 

タ「俺さ…お前の言うとおりビルドのことを戦う道具としてしか見てなかった、ビルドの力があれば帝国を倒しっ新しい国を作ることができる……初めて見たときからそういう風に思ってたんだ」

 

セ「……」

 

タ「けどっお前がくれたこの剣を振って感じたんだ……お前の強い覚悟と信念をさ」

 

セ「俺の覚悟と信念?」

 

タ「この剣…あれだけ激しい戦いを潜り抜けてきてるのに血の匂いが一切しなかった、それで思ったんだ…セントは本当に誰の命も奪わずに戦いを終わらせようとしていたんだって」

 

ア「私もタツミから借りたときに思った、この剣は…人を斬るためでなくっ命を守るために生み出されたモノなんだと」

 

タ「お前のビルドもっ何かを壊すためじゃなく…何かを生み出し創り出すためにある力なんだって、そのことに気づいた途端…ビルドを兵器としか思ってなかった自分が恥ずかしくなってさ」

 

セ「タツミ……」

 

タ「だから直接お前に会って言いたかったんだ!ビルドを…仮面ライダーを汚すようなことを言って悪かった!」

 

 

謝罪の言葉を述べながらタツミはセントに頭を下げる、

一方のセントはタツミの言葉を聞き…

ばつが悪そうな顔をしながら手に持っていたコーヒーを一口飲む

 

 

セ「(最悪だっ…カッコ悪すぎるだろ俺)」

 

ア「セント?」

 

セ「……頭を上げてくれタツミ」

 

タ「………ッ」

 

セ「お前がビルドの意味を理解してくれただけでも…その武器をお前に譲った意味はあった。それに…お前が言うようにこの国を変えるためには悪を斬らなきゃならないというのもわかっている」

 

タ「セント…」

 

セ「けどだからこそ知ってほしい‼命は1つしかない…その命を奪うということはっその命の分まで生きていかなきゃならないということを‼」

 

タ「奪った命の分まで…生きる」

 

セ「そうだっ例えどんな苦境に立たされようと…どんなに絶望的な状況であろうと生きる‼それが…命を奪った者たちが背負う責任なんだ」

 

タ「……ふっ…やっぱセントには敵わないなぁ、さすが正義のヒーローッ言葉の重みが違い過ぎるよ」

 

セ「そりゃそうだろっなんせ俺は”愛と平和”を守る仮面の戦士・仮面ライダービルドなんだから♪」

 

タ「よくそんな恥ずかしいことをサラッと言えるよな」

 

セ「恥ずかしがってちゃヒーローは務まらないからね♪」

 

ア「……ふっ」

 

 

なんやかんやで和解したセントとタツミ、

その光景を見ていたアカメは安心したように笑う

 

ひと時の和やかな時を過ごす3人、

だが…現実はそこまで甘くはなかった

 

 

”ピィピィピィピィッピィピィピィピィッ”

 

タ「うぉっなんだよ急に!?」

 

セ「この音は…スマッシュが現れたんだ!」

 

ア「スマッシュが!?」

 

 

不吉な警告音を発するパソコン、

セントはそんなパソコンを操作し

帝都周辺のマップを画面に広げる

 

 

セ「場所はエリアE-2ッ建物の何もなに平地じゃないか」

 

タ「この場所にスマッシュが現れたのか!?」

 

セ「みたいだな…こうしちゃいられないっ現場にいかないと‼」

 

 

セントは椅子にかけていた黒コートを持ち、

スマッシュが出現した場所に向かうべく店を出た

 

 

タ「アカメッ俺たちも行こう!」

 

ア「…放ってはおけないか…よしっ後を追うぞ‼」

 

タ「おうっ‼」

 

 

そんなセントの後を追うべく、

タツミとアカメはそれぞれの武器を持ち店を出た

 

幸いなことにスマッシュが出現した場所は

nascitaからそんなに離れていなかったため、

10分ほどで現場に到着することができた

 

 

セ「っ…誰もいない」

 

タ「本当に何もない場所だな……けど肝心なスマッシュがいないぞ」

 

ア「本当にここであっているのか?」

 

セ「あぁっ確かに反応があったのはこの場所だ、きっとどこかに……んっあそこに誰か倒れてるぞ‼」

 

 

セントが指差す方向に顔を向けるタツミとアカメ、

そこには確かに白い囚人服のようなものを着た

男女2人が地面に倒れていた

 

そしてその男女を見た瞬間…

タツミは形相を変えてこう言った

 

 

タ「…イエヤスに…サヨ!?」

 

セ「えっ…あの2人お前の知り合い!?」

 

タ「あっあぁ…同じ村の出身で幼馴染なんだ」

 

ア「確か帝都を目指す途中で夜盗に出くわし離れ離れになったと話していたな」

 

タ「あぁっけど…なんで2人があんなところに」

 

セ「詮索は後回しだッまずは2人を助けないと‼」

 

?「おぉっとそうはさせないぞ」

 

 

”バァァンバァァンッ”倒れているイエヤスとサヨに近づこうとした瞬間、

セントたちの足元に数発の銃弾が着弾し爆発した

 

タツミとアカメは瞬時にそれぞれの剣を鞘から抜き構え、

セントも再度作ったドリルクラッシャーを手に持ち周囲を見渡す

 

 

セ「誰だッ姿を見せろ!」

 

?「ではリクエストに応えて…」

 

”シュゥゥゥゥ……”

 

?「ふっふっふっようやく出会えたなぁ~…仮面ライダービルドにナイトレイドのお二方よ」

 

セ「お前はっ…」

 

ス「俺の名は……”ブラッドスターク”だ!」

 

 

 

”to be continued”

 

 

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【次回予告】

 

ブ「It's Showtime‼」

 

タ「イエヤスとサヨが…スマッシュにっ」

 

”スマッシュとされた友たち”

 

ビ「今ここで立ち止まったら全てが無駄になるんだぞ‼」

 

タ「俺はッどうすれば…」

 

”葛藤する心”

 

セ「俺も…変わらなきゃいけないのかもしれない」

 

セ「いい加減下手な芝居は止めなよマスター…」

 

 

≪第4話・暴かれる本性≫

 




第3話終了っ今回は少し短めにしてみました。

次回はいよいよブラッドスタークの介入、
ビルド本編で言うところの
香澄さんがバーンスマッシュになったところを
イエヤスとサヨに置き換えたって感じです。

しかし思ったよりもここまでくるのに
話数がかかってしまいましたね。

完結できるか怪しくなってきてますが
時間かけてでも書き終えようと思ってますので
今後もどうぞお楽しみにしていてくださいませm(__)m

それではまた4話でお会いいたしましょうッSee you!


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第4話・暴かれる本性

物語が動き出す第4話いきたいと思います‼

そして嬉しいことにお気に入り数が20人突破しました。

皆様本当にありがとうございます、
長文で読みにくいところもある中で
お気に入りにしてくださり感謝しています。

そんな皆様のご期待に沿えるよう、
4話目も頑張って執筆させていただきます‼

ということで4話目もどうぞお楽しみくださいませ。


≪前回のあらすじ≫

 

セ「天~才物理学者のセントは仮面ライダービルドとして帝都に現れる怪物スマッシュと戦っていた、そんなセントは暗殺集団ナイトレイドと出会い仲間にならないかと誘われるが自らの信念を守るためにその誘いを断ってしまう」

 

ア「命を守りたいというセントの考えは正しい、けど何故かあの時”仲間になれない”と言ったとき…私は悲しい気持ちになったんだ」

 

セ「その節はごめんなさいっあの頃は俺もまだ戦う姿勢がハッキリしてなかったからさ」

 

ア「だが今はこうして共に歩んでいる…結果オーライというやつだな」

 

セ「それっぽくまとめるのやめてくれない。ここに至るまでの話はまだ始まったばかりなんだから、してnascitaに訪れたアカメとタツミと話していた時にスマッシュの反応があり現場に急行してみるとっなんとタツミの幼馴染であるイエヤスとサヨが倒れていた…更にそこに”ブラッドスターク”と名乗る謎の男が現れたのだった‼」

 

ア「今回はいつもより長めに喋るんだな」

 

セ「情報量が多いからね、まぁこれ以上長くなるとあれだからそろそろ第4話にいきましょね」

 

 

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ス「俺の名は……ブラッドスタークだ!」

 

セ「ブラッド…スターク?」

 

 

霧の中から現れた謎の仮面の男・ブラッドスターク、

セント・アカメ・タツミの3人は予期せぬ人物の登場に

各々が構えていた武器を再度力強く握りしめる

 

 

タ「霧の中から現れた…あいつもスマッシュなのか?」

 

セ「いやっスマッシュになった人間は言葉での会話…つまり意思の疎通はできなくなるはずだ。だがあいつはいまこうして俺たちと喋っている…」

 

ス「そうっ俺はスマッシュじゃない。強いて言うなら俺は仮面ライダービルドの好敵手といったところだな」

 

セ「好敵手っお前…ビルドのことを知っているのか!?」

 

ス「あぁ知ってるとも…憎いくらいにな♪」

 

セ「なら俺が何者かも知っているのか!?」

 

ス「…………」

 

セ「答えろスタークッ‼」

 

ス「それはまだ言う時じゃない…それにっ今のお前がすべきことは自分のことじゃなくこいつらを助けることなんじゃないか?」

 

 

セントの問いに対しスタークははぐらかすように答えながら

地面に倒れていたイエヤスとサヨを持ち上げ3人に見せる

 

 

タ「イエヤスッサヨッ‼」

 

セ「ッ…その2人をどうするつもりだ!?」

 

ス「ふふふっ……どうするかって?」

 

”バサッ…ドサッ”

 

ス「こうするのさ!」

 

[ライフルモード・デビルスチーム]

 

 

”ブシュゥオンッブシュゥオン”スタークはイエヤスとサヨをその場に投げ捨て、

取り出した刃が付いた銃から黒い霧状の物質を2人に向け放つ

 

放たれた黒い霧はイエヤスとサヨの体を包み込んでいき、

次の瞬間”バァァンッ”2人は異形の怪物・スマッシュへと姿を変えてしまった

 

 

「「ヌォォォォ……」」

 

ア「あれはっ‼」

 

セ「まさかっ…そんなことがっ」

 

タ「イエヤスとサヨが…スマッシュにっ」

 

ス「どうだっこれが”トランスチームシステム”の力だ」

 

セ「人間をスマッシュ化させる武器……そうかっお前が帝国にスマッシュの人体実験技術を流した張本人か‼」

 

ス「そういうことだ。さぁ…It's Showtime‼」

 

「「グアァァァァーーッ」」

 

 

スタークの掛け声を合図に

”バーンスマッシュ”と”ミラージュスマッシュ”は

セントたちに向かって走り出した

 

 

セ「来るぞッ」

 

「「ヌァァァッ」」

 

セ「はぁぁぁっ」

 

”ギィィンギィィンッ”

 

「ッ……アァァァァッ」

 

タ「ぐぅっ‼」

 

「ヌァァァァッ」

 

ア「ッ…はぁぁぁっ」

 

 

”ギィィンッ”2体のスマッシュをドリルクラッシャーで斬り込むセント、

その後っバーンスマッシュはタツミへ…ミラージュスマッシュはアカメの方へと向かった

 

アカメは帝具・村雨を使いミラージュスマッシュの動きに対応するが

タツミはバーンスマッシュに対し思うように攻め込むことができず防戦一方となる

 

 

タ「ッ…サヨ俺だっタツミだ!」

 

「ヌアァァァァーーッ」

 

”ボォォンッボォォンッ”

 

タ「ぐぅぅっ…俺の声が聞こえないのかサヨ‼」

 

ア「タツミ無駄だっ今のこいつらに…お前の声は届かない!」

 

「アァァァァーーッ」

 

ア「はぁぁぁぁっ」

 

”ギィィィンッ”

 

「ッ……ヌゥゥゥ」

 

ア「くぅっ…やはり村雨の攻撃が通ってない!」

 

セ「アカメッタツミッ‼」

 

ス「ふふふっ…ボォ~としてていいのか?早くスマッシュを止めないと取り返しのつかない事態を招くかもしれんぞぉ?」

 

セ「ッ…言われるまでもない‼」

 

 

”カチャッ”セントは右手に持っていたドリルクラッシャーを地面に突き刺し

懐からビルドドライバーを取り出し腰に装着した

 

そしてラビットとタンクのボトルを両手に持ち振り始め、

一定回数振り終えた後っ2本のボトルをドライバーに装填する

 

 

[ラビット/タンク・ベストマッチ!]

 

[Are you ready?]

 

セ「変身ッ‼」

 

[鋼のムーンサルト!ラビットタンク!Yeah!]

 

 

セントは仮面ライダービルド・ラビットタンクフォームに変身し、

地面に突き刺していたドリルクラッシャーを右手に持ち

アカメとタツミを救うべくスマッシュに攻撃を仕掛けた

 

 

ビ「はぁぁぁっ」

 

”ギィィンッ”

 

「グゥゥッ‼」

 

ビ「ふっおらぁぁっ」

 

”ギィンギィンッ”

 

「ヌゥアァッ‼」

 

ビ「っ…2人とも大丈夫か!?」

 

ア「あぁっまだ戦える!」

 

ビ「アカメはタツミを頼むッスマッシュが相手じゃ君の帝具もただの刀でしかない!」

 

ア「っ…」

 

「「ヌアァァァ……」」

 

ビ「行くぞっはぁぁぁーっ」

 

タ「止めろセントッ相手はイエヤスとサヨなんだぞ‼」

 

ビ「ッ…じゃあこのまま放っておけっていうのか!?ここでなんとかしないと奴らは町に向かうっそしたらそこに住む人たちが危険に晒されるんだぞ‼」

 

タ「くぅっ…」

 

ビ「2人のことは俺に任せろっスマッシュの成分を抜き取ることができれば…イエヤスとサヨを元の姿に戻すことができる‼」

 

”バァァンバァァンッ”

 

ビ「うぅっ‼」

 

ス「いいのかぁ?そんなことをすれば…2人は消えてなくなるぞ」

 

タ・ア「「ッ‼」」

 

ビ「なんだと!?」

 

 

ビルドに向け数発の弾丸を放ったスタークは3人にそう言い放った、

”消えてなくなる”その言葉を聞いたビルドは構えていた武器を下し

タツミは恐怖と絶望が入り混じった表情をしスタークを方を見つめる

 

 

ビ「消えてなくなるって……どういうことだ!?」

 

ス「言った通りだ。”ハザードレベル1”体の弱い人間はガスを注入した時点で死に至る、その2人は帝都の町中で迷っていたところを俺が捕まえ人体実験のモルモットにしたんだ」

 

タ「人体実験の…モルモットだとっ」

 

ス「元々ろくに食事もとっていない状態で様々な実験を2人に行ってなぁ…結果として体は衰弱しまともに立つこともできない体になっちまったんだ」

 

タ「っ…」

 

ス「そんな状態の2人をスマッシュにしたんだ。もしその成分を抜き取りでもすれば…2人の魂は肉体と共に消滅するっ跡形もなくな」

 

ビ「……ッ」

 

ス「わかるか?どんなことをしても…その2人に助かる道は残っていないんだよ!」

 

 

告げられた言葉にタツミは力が抜けたようにその場に座り込み、

一方のビルドもどうしようもないこの状況と

それを行ったスタークに対し憤怒の感情を露にした

 

 

ビ「スタークッお前だけは…お前だけは‼」

 

”バァァンバァァンッ”

 

ス「ふぅんっはぁぁっ」

 

”ザァンザァン……ドォォンッ”

 

ス「ふははははっ…さぁっこの絶望的状況の中でどう戦うか…遠くから見物させてもらうよ」

 

”シュゥゥゥゥ……”

 

ス「精々足掻き苦しむことだ…んじゃまたなビルドッチャオォ♪」

 

ビ「ッ‼」

 

 

”プシュゥゥ…”そう言うとスタークの周囲に白い霧が出現し、

ビルドが再度ドリルクラッシャーを向けようとした時にはその姿を消していた

 

それと同時にバーンスマッシュが再度火球を放ってきたため

ビルドはドリルクラッシャーで火球を受け止める

 

すると今度はミラージュスマッシュが数体分身を生み出し

四方八方から銃弾を放ちビルドを翻弄する

 

 

”バァァンバァァンッ”

 

ビ「つぅっ‼」

 

”シュンシュンッ…バババババッ”

 

ビ「がはぁっ…くそぉっ‼」

 

タ「ッ…止めてくれセント!」

 

ビ「タツミッ」

 

 

スマッシュに攻め込もうとしたビルドの前に立ちふさがるタツミ、

こんなことをしてもイエヤスとサヨが助かるわけじゃない…

そんなことはタツミ自身もわかっていた

 

だが頭でわかっていても体は無意識に動いてしまう、

そんなタツミを見て再度ドリルクラッシャーを下すビルド

 

その隙を見てバーンスマッシュが右腕の銃口をタツミに向け、

それに合わせミラージュスマッシュは分身体を自身の体に戻し

両手をタツミの方に向け銃弾を放つ体勢に入った

 

 

ア「タツミ‼」

 

ビ「危ないッ避けろタツミ‼」

 

タ「ッ‼」

 

”バァァンッ…バババババッ”

 

「「ヌゥゥゥッ‼」」

 

タ「えっ!?」

 

 

火球と銃弾が放たれる音がした…だがそれがタツミに来ることはなかった、

不思議に思ったタツミが後ろの方を振り向くと

バーンスマッシュは左腕で右腕の銃口を自身に向け火球を放ち、

ミラージュスマッシュは無理やり両手を自分の方に向け銃弾を撃っていた

 

 

「ヌゥッアァァァーーッ」

 

”バァァーンッ”

 

「グゥッグアァァァーーッ」

 

”バババッバババババンッ”

 

タ「…どうなってるんだ?」

 

ビ「スマッシュにされたら…自我はなくなるはずだ。なのに…タツミを傷つけまいとして…自分を傷つけてる」

 

タ「…ッ」

 

「ヌゥゥッ」

 

「アァッアァァァーーッ」

 

タ「イエヤス…サヨ…」

 

サ『イエヤスッ浮かれてるけど私たちがすべきことを忘れちゃ駄目よ』

 

イ『わかってるさ!帝都で稼いで村に仕送りしないとだろ…なぁタツミ‼』

 

タ『おうよっ俺たち3人が揃えば…何とかなるはずさ!』

 

サ『ふふっ…それもそうね♪』

 

イ『よぉしっそうと決まれば…』

 

タ・イ・サ『『『帝都で大暴れだぁぁ!』』』

 

 

走馬灯のように2人との思い出を頭の中で思い返すタツミ、

村を出て3人で帝都で大暴れしてやろうと誓った

あの日からそんなに月日は経ってないはずなのに…

 

何故こんなことになってしまったのか、

タツミは後悔していた…もっと早く2人を探していれば…

夜盗の襲撃を受けたときに離れ離れにならなければ…

 

そんな後悔をしてる間も2体のスマッシュは

タツミを攻撃せんと自分自身を傷つけるように

火球と銃弾をその身に受け続けていた

 

 

タ「……なぁ…本当に2人は助からないのか?」

 

ビ「………」

 

タ「……だったらっせめて2人を元の姿に戻してやってくれっ…頼む!」

 

ア「タツミ…」

 

ビ「……言っただろっ2人のことは俺に任せろって」

 

 

そう言ってビルドはラビットとタンクのボトルをドライバーから抜き

新たにゴリラとダイヤモンドのボトルを取り出し両手で振り始め、

振り終えた後っ2本のボトルをドライバーに装填しレバーを回す

 

 

[ゴリラ/ダイヤモンド・ベストマッチ!]

 

ビ「さぁ…実験を始めようか」

 

[Are you ready?]

 

ビ「ビルドアップ!」

 

[輝きのデストロイヤー!ゴリラモンド!Yeah!]

 

 

ビルドは攻撃力と防御力に特化したゴリラモンドフォームへと変身、

そしてタツミを自身の後ろへと下がらせ2体のスマッシュと対峙する

 

 

「ヌゥゥッ…ヌアァァァーーッ」

 

”バァァーンバァァーンッ”

 

ビ「……ふぅっ」

 

 

”ピィィィ…”ビルドが前に出た瞬間バーンスマッシュは

抑えていた右腕を前方に向け火球を数発放った

 

だがその火球はダイヤモンドの力が宿った左手によって

無数のダイヤに変換されその場に落ち山のように積み重なる

 

 

ビ「勝利の法則は…決まった!」

 

[Ready go!]

 

ビ「ふぅぅっはぁぁぁーーーっ」

 

[ボルテックフィニッシュ!Yeah!]

 

”ババババババババーーーーッ”

 

「「ヌゥゥッ…グアァァァーーッ‼」」

 

”パァァァァ……”

 

ビ「今だッ‼」

 

 

積み重なったダイヤをゴリラの力が宿った右腕で殴り、

無数のダイヤの粒子をバーンスマッシュとミラージュスマッシュに向け放つ

 

直撃したダイヤの粒子は渦を巻きながら2体のスマッシュを宙へ浮かせ

それを確認したビルドはスマッシュに向かって走り出す

 

その様子を目で追ったタツミがスマッシュの方に目を向ける、

するとなんということか…ダイヤの粒子がスマッシュの肉体を宙に浮かせたまま

イエヤスとサヨの体だけを分離させたのだ

 

地面に落ちるように倒れた2人を守るべくビルドはイエヤスとサヨの上に立ち、

ダイヤの粒子に揉まれながら下に落ちてきた2体のスマッシュをその身で受け止める

 

 

ビ「っ…ぐぅぅぅっ…タツミッ今のうちに‼」

 

タ「イエヤスッ…サヨォォッ‼」

 

 

タツミは倒れた2人の元に駆け寄りその体を抱き起し声をかける、

すると…イエヤスとサヨは重い瞼を開きっタツミの姿を視認する

 

 

イ「つぅっ……タッ…タツミ…なのか?」

 

タ「あぁ俺だッ俺だよイエヤス‼」

 

サ「ッ……無事だったんだね…タツミ…」

 

タ「無事に決まってるだろサヨッ…俺を誰だと思ってるんだよっ」

 

サ「ふふっ…そう…だね……私たちの…自慢のタツミだもんね」

 

イ「……恥ずかしいよな…大口叩いて……この様だっ…ぐぅぅっ‼」

 

タ「イエヤスッもう喋るな…」

 

サ「っ…タツミ……私たちの…分まで…」

 

タ「止めろよサヨッそれ以上何も言うな!」

 

サ「私たちっ…分までっ……生きてっ」

 

イ「頼むっ…お前まで死んじまったら……誰が村を救うんだよ!」

 

タ「イエヤスッ…サヨッ……」

 

イ「頼ん…だぜっ…タツミッ…」

 

サ「皆を…この国を…変え…てっ…」

 

タ「駄目だ!イエヤスッサヨッ…消えるなぁぁぁ!」

 

”パァァァァ……”

 

タ「はぁっ……つっ…うわぁぁぁぁぁーーーっ‼」

 

ビ「くぅぅっ…おっらぁぁぁっ‼」

 

 

”バァァン”最後の力を振り絞ってタツミに想いを伝えたイエヤスとサヨ、

すると2人は力尽きその目を閉じ…それと同時に2人の体は粒子化し消滅した

 

タツミは2人の温もりが残った両手を握りしめながらその場で泣き崩れ、

一方のビルドは抑えていた2体のスマッシュを遠くへ弾き飛ばした

 

母体となる肉体を失ったためか2体のスマッシュはそのまま倒れ、

それを確認したビルドはエンプティボトルをスマッシュに向ける

 

すると2体のスマッシュの体は粒子となって消滅し、

その粒子は成分となってエンプティボトルに吸収された

 

戦いを終えたビルドはドライバーに装填していたボトルを抜き変身を解除、

人間の姿に戻ったセントは回収した2本のボトルを神妙な面持ちで見つめる

 

 

セ「……実験…完了」

 

タ「なんだよっ…こんな最後あるかよっ……3人でっ…帝都で大暴れするんじゃなかったのかよぉ‼」

 

ア「……ッ」

 

セ「……帝都警備隊が来る前にここを離れよう。帝都の外まで案内する…そこから2人はアジトに帰るんだ」

 

タ「もういいっ…もういいよっ…2人がいなくなっちまったら……生きてく意味がねぇよっ…」

 

ア「タツミ…」

 

セ「……ふざけるなよっ」

 

 

イエヤスとサヨ…友人2人を同時に失い意気消沈してしまったタツミ、

そんなタツミの胸倉を掴みッセントは無理やりタツミを立たせる

 

 

セ「何がいいんだよ!いい訳ねぇだろ!ここで立ち止まったら全てが無駄になるんだぞ‼それでいいのか…それでイエヤスとサヨが喜ぶと思ってるのかよ!?」

 

タ「……ッ…ッ」

 

セ「……アカメッタツミを支えてやってくれ」

 

ア「…分かった」

 

セ「急ごうッ早くここから離れるぞ」

 

タ「…………」

 

 

その後…セントはアカメとタツミを帝都の外まで連れていった、

タツミは以前意気消沈していたが放っておくことはできず

アジトまではアカメがタツミを支えて連れていくこととなった

 

セントも何かできることはないかと考えたが

彼らの仲間でない自分がアジトまで行くのはまずいと考え

用意していた医療道具だけをアカメに預けその場で別れたのだった

 

 

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ー翌日・カフェ【nascita】地下室ー

 

 

セ「……ボトルの浄化は完了ッ新たなベストマッチのための武器も作り終えた……あぁ~駄目だっ気分が晴れないよ」

 

 

色んな作業に没頭していたセントだったが

どうしてもタツミのことが気になってしまうようだ

 

こんな時っあいつの仲間だったら傍にいられたのに…

自分の戦う姿勢が不透明だったがためにあんな事態を招き

彼の友を救ってやることができなかった

 

そんなことばかりを考えてしまいセントの頭はパンク寸前だった、

このままではまずいと取り合えず気持ちを落ち着かせるべく

セントは自家製の飴を1つ取り出し口に咥えた…その時っ

 

 

ソ「セントッお前にお客さんだぞ」

 

セ「へぇっお客?」

 

 

地下室に現れたソウイチはセントにお客が来たと伝える、

自分にお客…そんなことこれまでなかったために

セントは驚き咥えていた飴を口から取り出した

 

誰が来たかをソウイチに聞こうとしたその時、

そのソウイチの後ろから神妙な顔つきをしたタツミが現れた

 

 

セ「タツミッお前…どうして…」

 

タ「……お前にっ…お礼を言うのを忘れてたからさ」

 

セ「……」

 

タ「セントのおかげで…イエヤスとサヨと最後に話しができた…感謝してる」

 

セ「っ…礼を言われるようなことはしてない。それに…俺はお前の友達を救ってやることができなかった」

 

タ「それでもっお前は2人の心をスマッシュから解放してくれた。そのおかげでっ俺は2人の想いを聞くことができたんだ……ありがとうっセント」

 

セ「……ふっほんとお前ってどうしようもないくらい真っ直ぐだよな」

 

タ「それセントには言われたくはないんだけどっ」

 

 

タツミから感謝の言葉を受け取ったセント、

そんなセントは椅子から立ち上がると

デスクに置いてあったビルドドライバーを手に持ちタツミに近づく

 

 

セ「タツミ……俺はこのビルドの力を使って大勢の人々の明日を守るために戦ってきた。けど…この国を明日をっ皆の幸せを守るためにはこのままじゃ駄目だって…今回のことで強く痛感したよ」

 

タ「セント…」

 

セ「俺も…変わらなきゃいけないのかもしれない。タツミたちが目指す革命を成し遂げるためにも」

 

タ「えっ…それって!」

 

セ「俺に人の命を奪うことは出来ないっけどお前たちが進む道を切り開くことはできる‼ビルドの力を使ってな」

 

タ「ッ…」

 

セ「今更かもしれないけど……俺はお前とっ…いやっお前たちナイトレイドと共に歩みたい!だからっ……俺をお前たちの仲間にいれてくれ‼」

 

タ「……歓迎するよッセント!」

 

 

自分の信念を…そして自身の新たな決意を表明したセントは、

タツミたちナイトレイドと共に歩んでいく覚悟を決めた

 

その言葉を聞いたタツミは心から喜びセントに右手を差し出し、

セントはその手を右手で力強く握り…固い握手を交わしたのだった

 

 

”パチッパチッパチッ”

 

ソ「よく言ったぞセント!あぁぁ~こんな感動的場面に立ち会えるなんてッ…オレ嬉しくて涙が出ちまうよぉぉ~~っ‼」

 

セ「大袈裟でしょマスター…」

 

ソ「何言ってんだよ!お前が前に進む覚悟を決めた歴史的瞬間だぞっこんな嬉しいことはないだろ!」

 

タ「すっすげぇテンションだな…」

 

ソ「いやぁぁ~~長かった…本当に長い1年だったなセントォ!」

 

セ「本当に長かったね……けどっこうなることはマスターにとっては想定の範囲内だったんでしょ?」

 

ソ「んっ…想定の範囲内って…どういう意味だよ?」

 

セ「っ……いい加減下手な芝居は止めなよマスター…いやっ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

セ「ブラッドスタークッ」

 

ソ「ッ」

 

タ「えっ!?」

 

 

”ブラッドスターク”確かにセントはその名を

自身の目の前にいるソウイチに対して言った

 

まさかの発言にタツミは驚いた顔をし、

一方のソウイチは不自然な笑みをしながらセントに話しかけた

 

 

ソ「おいおい…急に何を言い出すんだよセントォッ俺はそんなヘンテコな名前を名乗ったことなんてねぇぞ♪」

 

セ「惚けても無駄だよ。マスターが夜な夜な帝都の城に入っていくとこは何度も目撃してるんだから‼」

 

 

そう言いセントは数枚の写真をソウイチに見せつける、

その写真には夜の暗闇の中…城の中へと入っていく

ソウイチの姿がバッチリと写っていた

 

しかも1枚だけでなくセントが持つ全ての写真に

城の中へ入っていくソウイチの姿が写っていたのである

 

 

セ「最初は城の中から上質なコーヒー豆でも盗んできてるかと思ってたけど…忍び込んで入るにしては堂々としてるし、何よりマスターが城へ出入りするようになったのは今から11か月前…その1か月後に帝国はガーディアンを正式採用しっ時を同じくして帝都の町にスマッシュが出没するようになった」

 

ソ「お前まさかっ…俺がガーディアンの製造方法やスマッシュの人体実験の技術を帝国に伝えたって言いたいのかよ!?」

 

セ「俺はそう推測したっ偶然にしては全ての出来事が起きた時期が一致しすぎてる…怪しまない方がおかしい」

 

ソ「んな馬鹿なことあると思うかぁ?酷い奴だなお前はッ…ストーカーした挙句に人を悪者扱いしやがってよぉ」

 

セ「証拠なら他にもあるよっまずはこれを聴いて」

 

 

しらばっくれるソウイチに対しセントは冷めた声のまま

ポケットからビルドフォンを取り出しディスプレーのアイコンを押す

 

 

”ピィッ”

 

ス『精々足掻き苦しむことだ…んじゃまたなビルドッチャオォ♪』

 

セ「これは昨日の戦闘でスタークが言った言葉だ…言動が怪しいと思って声を録音しておいたんだ」

 

ソ「それがなんの証拠になるってんだ?」

 

セ「スタークの声はどこか籠ってノイズが混じっているように聞こえた。そこで俺はこの声を解析しっ余計な音や声を濁らせてるノイズを取り除いた……そして俺の疑念は確信へと変わった」

 

”ピィッ”

 

ス『精々足掻き苦しむことだ…んじゃまたなビルドッチャオォ♪

 

タ「えっこの声…ソウイチさんの声そのものじゃないか‼」

 

セ「おそらくスタークのスーツにはボイスチェンジャーのような機能が付いているんだろう、それで声質を変えて自分の正体がバレないようにしていた……けど相手が悪かったねっついでに声の波長や声紋をマスターのモノと比較してみた。結果は100%マスターのモノだと数字で出たっこれが動かぬ証拠ってやつだよ!」

 

ソ「………」

 

セ「あんたがブラッドスタークなんだろ、帝国にガーディアンの製造とスマッシュの人体実験の技術を教えっタツミの友達であるイエヤスとサヨをスマッシュにした……諸悪の根源だ‼」

 

 

ソウイチに向け鋭い目つきで言い放ったセント、

だが心のどこかでは嘘であってほしいという気持ちもあった

 

1年前…路頭で倒れていた自分を拾ってくれ

ここまで共に歩んでくれたソウイチが

一連の事件を引き起こした張本人だと信じたくなかった

 

だが…セントの想いは無残に裏切られる、

セントの言葉を受けたソウイチは顔を下げると…

何を思ったか不敵な笑みを浮かべながら笑い始めた

 

 

ソ「ふふふっ…ははははははーーっ」

 

セ「ッ…」

 

ソ「はぁ~…まさかこんな早くにバレちまうとは思ってなかったよ。さすが…”まがい物”でも天才物理者ってとこか♪」

 

 

ソウイチは懐から銃のようなモノを取り出す、

それは先日スタークが持っていたものと同じ銃だった

 

そしてソウイチはセントがビルドに変身する際に使うボトルと

似たようなコブラの意匠が施されたボトルを取り出し、

数回振った後ッそのボトルを銃に装填する

 

 

[コブラ!]

 

ソ「…蒸血っ」

 

[ミストマッチ…!コッコブラ…!コブラ…!Fire!]

 

ス「ご名答っ俺がブラッドスタークだ……んんっ…こっちの声の方が馴染みがあるかぁ?」

 

 

ソウイチは銃から放出された黒い霧で体を包み込み、

赤いワインレッドにコブラの意匠が随所に施されたスーツを身に纏った

仮面の戦士”ブラッドスターク”へと変身した

 

その際に喉元をいじったような手振りをすると、

ソウイチの声からスタークに変身した際に使っていると思われる声に変化した

 

その一部始終を見たセントは右手で拳を握り締めながら感情を露にし、

一方のタツミは自身の友人を死へと追いやった元凶が現れたことに言葉を失った

 

 

ス「見事だセントッこんな短期間で俺の正体に気づくとは…天才を自負するだけのことはあるな」

 

セ「スタークッ」

 

ス「ふふふっそんなお前に敬意を表して…俺の本当の名を教えてやろう」

 

セ「本当の…名だと?」

 

ス「”ソウイチ”も”ブラッドスターク”という名も…全ては俺の存在を偽るための偽名だ。俺の本当の名は…」

 

セ「……ッ」

 

タ「……ッ」

 

エ「星狩りを生業としっ…宇宙全てを滅ぼすブラッド族の1人”エボルト”だ‼」

 

セ「…エボルトッ」

 

 

”to be continued”

 

 

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【次回予告】

 

 

エ「俺の目的は……セントッお前の成長だ」

 

”動き出すエボルトの計画”

 

セ「お前の野望がなんであれっこの国の明日は俺が守ってみせる」

 

ナ「改めてっようこそナイトレイドへ!」

 

”セント・ナイトレイドに正式加入‼”

 

ア「これだけは覚えておいてくれ…絶対に死ぬなっ」

 

セ「これからよろしくね…アカメ」

 

 

≪第5話・新たなる一歩≫

 




ということで第4話終了!

戦闘シーンはほぼビルド第2話をベースに

ところどころオリジナル要素を追加したものにしました。

そして早いと思われるかもですがソウイチの正体がバレ…

自身が星狩り族の1人・エボルトだということも教えました!

ここからセントとエボルトの戦いが本当の意味で始まったといっても過言ではありません

それでは皆様ッまた5話目でお会いいたしましょう…See you!


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第5話・新たなる一歩

セントとソウイチ…基エボルトが決別する第5話‼

ここからが本当の意味での”BUILD NEW WORLD・ビルドが斬る!”の
始まりと言っても過言ではないです…
けどここまで5話費やしてしまったのは想定外でした。

あとありがたいことにお気に入り数が更に増えまして
皆さまには本当に感謝感謝です…ありがとうございます!

正直ビルドに関しては知識はかなり持ってるんですが
アカメが斬る!は一か月前に漫画全巻を読み通し
それ以外の知識は二次創作で得てるようなものなので不安でした

けどたくさんの方に読んでもらい感想もいただき
とても励みになっております!

ということでこの勢いを殺さぬよう頑張っていきますので
第5話もどうぞお楽しみくださいませ。


≪前回のあらすじ≫

 

セ「仮面ライダービルドでありっ天才物理学者であるセントは帝都に現れる怪物スマッシュと戦う日々を送っていた、そんなセントに前に現れた謎の男・ブラッドスタークはタツミの幼馴染であるイエヤスとサヨの2人をスマッシュ化させっこともあろうか2人の親友であるタツミと戦うよう仕向けたのだった!」

 

ア「私の村雨が通用しないスマッシュ…改めて思うと厄介な存在だな」

 

セ「そんなイエヤスとサヨを救うべくセントはビルドに変身し2人の肉体をスマッシュから分離させることに成功した、だが時すでに遅し…イエヤスとサヨは己の最後を悟りっ親友であるタツミに自分たちの想いを託し消滅していった」

 

ア「あの時…セントがタツミに声をかけていなかったらタツミは再び立ち上がれなかったと思う。セント…本当にありがとう」

 

セ「ちょっ唐突にお礼言われても困るんだけど////」

 

ア「???」

 

セ「話を戻して…一連の出来事を経てセントは愛と平和を帝国にもたらす為にタツミたちと共に戦う覚悟を決めナイトレイドへ加入する決意を固めた。そこで俺は命の恩人であるマスターことソウイチが帝国と裏で繋がってる証拠を突きつけるとマスターはブラッドスタークに変身し自身の本当の名を告げ俺とタツミを驚愕させたのだった!」

 

ア「最後の方ちょっと雑じゃないか?」

 

セ「詳しいことは第5話の中で話してるから読んでる皆も一緒に観ようね!」

 

ア「……読んでる皆って誰のことだ?」

 

 

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エ「エボルトッ…それが俺の本当の名だ」

 

セ「星狩りの民ブラッド族のエボルト…つまりお前はこの星で生まれた生き物じゃないってことか?」

 

エ「正解っまぁもっと広く言えば…俺はこの世界とは違う並行世界の宇宙で生まれ…そこで数多くの星を滅ぼした知的生命体といったところだ」

 

セ「この世界とは違う並行世界…だと?」

 

 

ブラッドスターク改め…エボルトは自身の生い立ちを

セントとタツミの2人に簡潔に説明した

 

そこでセントが引っ掛かったのは”並行世界”というワードだった、

つまりはいま自分たちがいる世界以外にも複数の世界が存在し

エボルトはその中の1つの世界の宇宙で生まれたということになる

 

 

セ「並行世界…パラレルワールドは存在しているということか!?」

 

エ「そういうことだ♪」

 

セ「っ…ちょっと待てよっお前は別の世界で生まれたって言ったよな!なら…どうやってこの世界にやってきたんだ?」

 

エ「まぁ俺にも色々とあってなぁ。その結果この世界にたどり着いたとだけ言っておこう…」

 

セ「なら次の質問だ…エボルトッお前の目的はなんだ?」

 

エ「俺の目的は……セントッお前の成長だ」

 

セ「俺の…成長だと?」

 

エ「そうだっそのためにもお前には共に戦う仲間を作りっそこで切磋琢磨しながら己の強さを高めていってもらいたかったんだ」

 

セ「だから俺にナイトレイド入りを進めたのか……けどっ俺が強くなることがお前に何の関係があるっていうんだ?」

 

エ「そこまで喋っちゃ後の楽しみがなくなるだろぉ~♪そこから先は…お前が俺の求める水準まで強くなったときに話してやるさ」

 

セ「…ッ」

 

 

セントの問いに意味あり気な返事をするエボルト、

”セントの成長”それが一体何を意味するのか

 

不思議に思ったセントだったが深追いしたとこで

エボルトは本心を答えないだろうと考え

これ以上の詮索はしなかったのであった

 

 

エ「さぁ~てっ正体がバレた以上…お前とはここでお別れになるなぁ」

 

セ「あぁ…そうだな」

 

エ「ふふふふっ……そうだっここの設備とこれまで浄化したボトルは全てお前にくれてやろう。ただし…」

 

”カチャッ”

 

エ「このドラゴンのボトルだけは俺が貰っていくっこいつは俺の計画に必要なボトルだからな」

 

セ「そのボトルを使って何をする気だ?」

 

エ「そいつも後のお楽しみってやつだ。それじゃっナイトレイドで頑張って来いよセント…次会う時はっ今より強くなったお前を俺に見せてくれ」

 

”シュゥゥゥ…”

 

エ「じゃあなセントッ…チャオォ♪」

 

 

ドラゴンボトルを手に持ち別れの言葉を述べた後、

エボルトは周囲に白い霧を放出させ姿を消した

 

その場に残ったセントとタツミは…

何とも言えない表情をしながら先ほどまでエボルトがいた場所を見つめる

 

 

タ「セント…あいつは一体何を始めようとしてるんだ?」

 

セ「…それは俺にもわからない。けど…少なくともこの国にとってよくないことを始めようとしていることだけは確かだよ」

 

タ「…ッ」

 

セ「エボルトッ……お前の野望がなんであれっこの国の明日は俺が守ってみせる。そのためにお前と戦わなければならないというなら…俺は戦うっそしてお前を倒してみせる…絶対にな‼」

 

 

 

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ー同日夜・宮殿内ー

 

 

ソ「いやぁ~…まさかこんなに早くバレちまうとはっやはり姿形は変わっても”あいつ”は”あいつ”ってことか」

 

?「おやおやソウイチ殿、貴殿がこんな時間に宮殿にいるとは珍しいですなぁ」

 

ソ「これはこれは~…誰かと思えば”オネスト”大臣じゃないかっ相変わらず不味そうに肉を頬張ってるな」

 

オ「皮肉ですかなぁ?”肉”だけに…ぬふふふっ」

 

ソ「…人を笑わせたいのならもう少し捻った方が良いと思うぜ」

 

オ「これは失礼……ところでっ例の実験の方は順調なのですか?」

 

ソ「おかげさまでなっあんたが人員や物資を提供してくれたおかげだよ」

 

オ「礼には及びませぬよ。ソウイチ殿がもたらしてくれたガーディアンの技術はこの帝国を飛躍的に進歩させましたっそれ相応の対価は与えねばという皇帝のお言葉を私が実行したまでのことです」

 

ソ「そりゃどうも。あそうだっ…今日から俺も宮殿住みになったっ色々と迷惑をかけると思うがどうぞよろしく♪」

 

オ「こちらこそっ…ソウイチ殿とはこれからも友好な関係を築いていきたいと思っておりますので♪」

 

ソ「ふっ…んじゃっ今日はこれで失礼するよ」

 

オ「えぇ…ではっまた会う時まで」

 

ソ「……(ふふっどの世界にも権力と生にしがみつく輩はいるもんだな、そういう奴ほど…俺の手の平で操りやすいっていうもんだ。精々…残った時間を謳歌することだなっ大臣様よ♪)」

 

 

 

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ー3日後・ナイトレイドアジトー

 

 

”ガチャッ”

 

セ「よしっこれでnascitaにあった設備と荷物は運び終えたな……いやぁ~本当に男手が多くて助かったよっありがとう3人とも♪」

 

ブ「礼には及ばないさっお前はもう俺たちの仲間なんだ、仲間に手を貸すのは当然のことだろ(キラッ)」

 

セ「(なっなんとまぶしい笑顔…イケメンだなブラートは)」

 

ブ「おいおいそんな見つめないでくれよ……照れるじゃないか////」

 

セ「(これで”ホモ”じゃなかったら完璧なのになぁ~…)」

 

タ「どうでもっ…いいけどっ……つっ…疲れたぁっ…」

 

ラ「こんなに荷物があるなんてっ…聞いてねぇぞっ…」

 

セ「だって言ったら絶対断るでしょ」

 

ラ「んなっお前オレの心が読めるのか!?」

 

セ「ラバの性格からして言わないのが得策だと思っただけだよ♪」

 

ラ「(こいつ…思ってた以上に腹黒い‼)」

 

 

エボルトと決別してから3日後…

セントはnascitaにあった浄化装置やらの機械設備とボトル、

そして残っていた食料などをナイトレイドのアジトに

タツミ・ラバック・ブラートの協力を得て運び終えていた

 

そして浄化装置や機械設備などは

ナジェンダにお願いして用意してもらった部屋に設置し、

nascitaの地下室と同じような環境に仕上げていた

 

 

ラ「まったくっ…仲間になったと思えば最初から無理難題をナジェンダさんに言いやがってっ」

 

セ「本人が了承してくれたんだから別にいいじゃん」

 

ブ「しかしここにあるモノは一体何に使うんだ?俺には何が何だかサッパリで想像ができないぜ」

 

セ「そりゃ”天才”の発明品ですから♪素人には理解できなくて当然だよ」

 

ブ「そっそうか…」

 

ラ「(やっぱこいつムカつくッ)」

 

ナ「おっ戻っていたかお前たち」

 

ラ「あっナジェンダさん!」

 

 

セントたちが雑談しているところに

ナイトレイドのボスであるナジェンダがやって来て、

それに続くようにアカメを含めたその他のメンバーも入ってきた

 

 

チェ「おぉぉ~~なんか凄そうなモノがたくさんあるね」

 

シェ「これ全部帝都の町から運んできたんですか?」

 

タ「まぁ…ね、おかげで体中が痛くなっちゃって」

 

ブ「俺は良い筋トレになったから文句なしだぞ♪」

 

ラ「それ言えるのお前だけだよ…」

 

マ「けどよくバレずに持ってこれたわねっこんな大それたモノ運んでたら目立つんじゃないの?」

 

セ「それはこの間GETしたこのボトルのおかげさ♪」

 

”シャカシャカシャカッ…スゥゥ…”

 

ス「ッ…セントが消えた」

 

マ「えっ…何どういうこと!?どこにいったの!?」

 

 

マインの疑問に答えるようにセントは紫色のボトルを取り出し数回振る、

するとセントの体が透明になり…その場から姿を消した

 

急にセントが消えたことにタツミ・ラバック・ブラート以外の

ナイトレイドのメンバーは驚きセントがどこにいったか周囲を見渡す

 

 

シェ「セントさんっどこにいったんですか?」

 

”ヒョイッ”

 

シェ「あぁっ…眼鏡がぁっ」

 

チェ「えぇっシェーレの眼鏡が宙を浮いてる!?」

 

”スゥゥ…”

 

セ「どうよっこの”忍者ボトル”の力は♪」

 

 

そう言うとシェーレの眼鏡を手に持ったセントが姿を現し、

自慢気に右手に持つ忍者ボトルを全員に見せつけた

 

 

セ「このボトルは使用すると姿を消すことができるんだ。これを利用して俺やタツミ達の姿を消して帝都の町から荷物を運んできたってわけ…はいシェーレっ眼鏡返すよ」

 

シェ「あっ…ありがとうございます」

 

セ「他にも姿を分身させたり手裏剣を出したり音を出さずに移動速度を上げたりなんてこともできるんだ!」

 

ア「隠密行動を主体とするナイトレイドにはうってつけの力だな」

 

マ「ちょ…ちょっと待ちなさいよ!そのボトルってあのベルトがないと使えないんじゃなかったの!?」

 

セ「まぁ生身でだと100%力を発揮することは出来ないけどビルドドライバーに差し込まなくてもある程度の能力はボトルを振ることで使うことができるんだ」

 

タ「まっマジかよ…」

 

ナ「本当に…なんでもありなことをやってのけるな君は」

 

セ「それほどでもないですよ♪」

 

ラ「(おのれぇぇ~…ナジェンダさんからお褒めの言葉を貰うとはっセント許すまじ!)」

 

セ「あそうだっナジェンダさん部屋を用意してくれてありがとうございます。おかげでnascitaからもってきた設備を置くことができました」

 

ナ「気にしないでくれっこちらとしても…君が我々の仲間になってくれたことに感謝してる。これは私からのせめてもの礼として受け取ってほしい」

 

セ「どうもですっ俺も…人の命を奪うことはできないけど、ナイトレイドの皆を守るために…そしてこの国に愛と平和をもたらす為にっナイトレイドにこの力をお貸しします!」

 

ナ「ありがとうセント…そして改めてっようこそナイトレイドへ!」

 

 

そう言いナジェンダは左手を前に出し、

セントはその手を握り2人は固い握手を交わした

 

こうして正式にナイトレイドに加入したセントだが、

暗殺集団の中で人殺しをしないセントが

どういう役割を持つか気になったマインが口を開く

 

 

マ「ところでさ…セントはナイトレイドでどういう役割を持つの?」

 

セ「へぇ?」

 

マ「だってあんた人殺しはしないんでしょっそこらへんどうなのよボス?」

 

ナ「あぁそのことか。セントには主に前線で動くお前たちの後方支援を行ってもらう、依頼があり次第ターゲットの情報収集や戦線離脱時の脱出ルートの確保など幅広く動いてもらうつもりだ」

 

セ「あとはスマッシュが現れたときの対応だね。奴らにはみんなが持つ帝具でも歯が立たないから俺がビルドになってスマッシュの相手をする、それ以外だとこの部屋で実験と研究を行うってことくらいかな」

 

チェ「実験と研究って…一体この部屋で何をするつもりなの?」

 

セ「それは……知らない方が良いと思う(ニコッ)」

 

タ「(絶対ヤバいことするつもりだ!)」

 

セ「いまヤバいことするつもりだって思っただろタツミ?」

 

タ「(ッ…バレてるぅ!)」

 

セ「心配しなくてもマッドサイエンティストじみたことはしないよ。軽く言うとスマッシュから採取した成分の浄化とベストマッチの模索…そしてそれに合った武器の製作やらなんやらだ!あっ時間があったら皆の活動のためになるモノを作るから楽しみにしていてよ♪」

 

ナ「だそうだっそういうことでみんな…セントと仲良くしてやってくれ」

 

ラ「仲良くねぇ~…初っ端からこき使われた俺には無理な命令ですよ」

 

セ「まぁそう言わずにっ希望があればラバの活動に役立つアイテムも作ってあげるよ」

 

ラ「ならその透明になれるボトルをくれ‼」

 

セ「駄目」

 

ラ「即答!?なんでだよっ俺が希望するモノくれるんじゃなかったのかよ!」

 

セ「いやだって……絶対やましいことに使うでしょ?」

 

ラ「うぐっ‼」

 

レ「だはははははーーーっラバ見破られてるじゃん!」

 

チェ「セントくん観察力があるねっまさにその通りだよ!ラバってバレるってわかってるのに毎回わたしたちがお風呂に入ってるとこ覗こうとしてるんだよ」

 

セ「やっぱり……ラバッ科学は人が幸せになるためにある力なんだ。このボトルだってそうだ、スマッシュにされ苦しんでる人たちの命を救いっその人たちの明日を守るために生まれた力なんだ、だからそんな人の道に反する行為のためにボトルの力は使わせないっ絶対にね!?」

 

ラ「わっ…わかったよ!わかったからそんな詰め寄らないでくれ‼」

 

セ「理解がよくてよろしい」

 

 

自身の野望があっけなく壊れてしまったことにラバックは少し落ち込む、

一方の女性陣は”当たり前だろ”と言わんばかりの表情で

セントの発言を賞賛し静かに首を縦に振ったのであった

 

 

ナ「あそうだっセント…取り合えずお前の面倒はアカメに見てもらうことにした」

 

セ「面倒をみてもらうというと?」

 

ナ「依頼がない時の仕事のことだ。家事や食料の調達など暗殺稼業以外にもやることはたくさんあってな、そこらへんのことをアカメがお前に教えてくれるからしっかりやれよ」

 

セ「あぁ~なるほどねっ了解しましたナジェンダさん♪」

 

ナ「ではアカメッセントのことを頼んだぞ」

 

ア「わかった」

 

セ「よしっこれで一通りの話は済んだよね?じゃあ俺は研究に入らせ」

 

”ガシッ”

 

ア「セント…今から夕食の食材調達のために山に行くぞ」

 

セ「えっ今から!?」

 

ア「そうだっ」

 

セ「あっあのアカメさん…俺3日間アジトと帝都の行き来で結構疲れてるんですけど」

 

ラ「おぉいっお前荷物ほとんど持ってなかっただろ!」

 

ブ「大半は俺が荷車で運んだぞ(キラッ)」

 

タ「それにいま研究しようとしてたじゃんか…本当に疲れてるんならそんなこと言えないと思うけどな」

 

セ「おっお前らぁぁ~っ」

 

”ギュウッ”

 

ア「ではセントッ出掛けるぞ」

 

セ「ちょっ新人にいきなりハードすぎじゃないですかぁぁーーっ!!?」

 

 

セントの叫びを聞きつつもアカメはその細い腕のどこに力があるのかと…

言わんばかりのパワーでセントの右腕を掴み強引に外へと連れていった

 

 

ラ「へぇっ一矢報いてやったぜ!」

 

タ「まぁ言われっぱなしってもあれだからな…今回はラバに乗っかってやったよ」

 

シェ「けどセントさん大丈夫でしょうか…ここらへんには獰猛な危険種がたくさんいますし、アカメが一緒とはいえ加入初日のセントさんには負担が大きいようにも感じますが」

 

マ「大丈夫でしょっ私たちが手も足も出なかったスマッシュを倒せる奴なのよ、寧ろそれくらい出来てもらわないとナイトレイドじゃやってけないわ」

 

ナ「まっセントならなんとかするだろう…さてっ2人が食材を持ってくるまでに準備を終わらせないとな」

 

ラ「準備…なんの準備をするんですか?」

 

ナ「んっ…そんなの決まってるだろ♪」

 

 

 

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ア「よしっ今日の夕食に必要な肉は確保した」

 

セ「っ…っ……かっ体に響くはこれ‼」

 

 

アジトを出てから2時間…セントはアカメと共に

山に住む危険種を含めた多くの生き物を狩り荷車に乗せていた

 

nascitaにいた頃から色んな危険種を討伐してきたセントだったが

アカメの腕前はそれを遥かに凌駕しており、

迫りくる危険種を慣れた動きであしらい的確に急所を斬っていった

 

その動きにセントもついていこうとしたが

生身での戦闘かつ慣れぬ山場での狩りとなったため

終わったころには体中バキバキで一歩も動けない状態になっていた

 

 

セ「アッアカメ…さすがにキツイッ…少し休憩しようよ」

 

ア「そうだな…ではここからは山菜を採っていくことにしよう」

 

セ「食材採取は止めないのね(泣)」

 

 

そこから更に1時間…セントはアカメの指導のもと山菜や果物を採っていき、

ここでようやくアカメの口から”今日はここまでにしよう”と

終了を告げる言葉が発せられその場に倒れ込む

 

 

セ「もっもう無理ぃ…」

 

ア「お疲れ様セントっ中々良い手際だったぞ」

 

セ「それはどうもぉ…」

 

ア「だが体力はもう少しつけた方が良い、このくらいでばてていては今後の任務で満足に動くことができないぞ」

 

セ「身に染みて感じたよっ如何に自分がビルドの力に頼りきってたっていうこともね……気づかせてくれてありがとうアカメ」

 

ア「礼には及ばない…私たちは仲間だっ仲間のために力を貸すのは当然のことだろ////」

 

 

そう言いアカメは優しく微笑みながらセントに右手を伸ばす、

セントはというとそんなアカメの顔を見て”可愛い”と思いつつも

それは心の中にしまい…自身も左手を伸ばしアカメの手を握り立ち上がる

 

 

セ「よいしょっと……んじゃアジトに戻るとしますか」

 

ア「……セントッお前に言っておきたいことがある」

 

セ「んっどしたの急に?」

 

ア「……私たちナイトレイドは国を変えるためにこれまで数多くの命を葬ってきた、だがセントが以前言ったようにどれだけ綺麗ごとを並べてもやっていることはただの人殺しだ…いつかは自分たちにその咎めが来ることも覚悟している」

 

セ「………」

 

ア「けど私はっ…例え咎めを受けることになったとしてもっ今ここにいる仲間たちだけは失いたくない!」

 

セ「……ッ」

 

ア「私も皆も…これまでたくさん大切なモノを失ってきた、その辛さはっ…痛みは決して慣れることはない!失うたびに…心に穴が開くような苦しみが来るっ……そんな経験っ私はこれ以上したくないんだ!」

 

セ「アカメ……」

 

ア「だからセントッお前も…これだけは約束してくれ…絶対に死ぬなっ」

 

 

赤く透き通った瞳を見開かせ力強くその言葉を発したアカメは…

これまでセントが見てきた冷静でどこか天然な少女の姿ではなかった

 

誰かの死を間近で何度も見てきたからこそ言える重い言葉、

それを聞いたセントは思った…アカメは誰よりも仲間想いで誰よりも心が弱い少女なんだと

 

だからこそ普段はその心を隠し、国を変えるという目的を達成するために

手に持つ村雨で多くの命を斬ってきたんだと…そう悟った

 

なら自分が取るべき行動はただ1つ…

そう思ったセントはアカメに近づきあるお願いをした

 

 

セ「……アカメッ右手を拳にして小指だけ伸ばしてみて」

 

ア「へっ……何故だ?」

 

セ「良いから♪」

 

ア「???」

 

 

言われるがままアカメは右手を拳にし、

その状態のまま小指を伸ばしセントの前に差し出す

 

それを見たセントは自身も右手を同じ状態にし、

目の前にあるアカメの小指に引っ掛けるように交わらせる

 

 

ア「セント…これはなんだ?」

 

セ「”ゆびきり”っていう約束を守ることを誓うためのおまじないだよ」

 

ア「おまじない…」

 

セ「……約束するっ俺は絶対死なない!この国を変えるために…愛と平和をもたらすために…そしてナイトレイドの皆と明日に行くためにっ俺はアカメたちと共に生きるよ‼」

 

ア「セント……」

 

セ「んっ?」

 

ア「そっその……ありがとう////」

 

セ「どういたしまして…あそうだっ俺もアカメに言わなきゃいけないことがあったんだ」

 

ア「へぇっ?」

 

セ「これからよろしくね…アカメッ」

 

ア「ッ……あぁっよろしくセントッ」

 

 

こうしてセントはアカメのお願いを守る意味を込めてゆびきりを行い、

アカメも先ほどとうって変わりどこか安心したような笑みを浮かべながら

セントにお礼を言い…セントもいつもの感じでそのお礼の言葉を受け取った

 

そしてセントは改めてナイトレイドと共に歩む決意を胸に抱き、

仲間であるアカメにその意思を示したのであった

 

 

セ「んじゃっ…アジトに帰るとしますか」

 

ア「そうだな…そろそろ向こうも準備を終えてるはずだ」

 

セ「準備って…なんの準備?」

 

ア「そんなの決まってるだろ…」

 

 

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ナ「それではっセントがナイトレイドに加入したことを祝って…」

 

一同「乾杯~っ‼」

 

セ「かっ乾杯……」

 

 

アジトに戻ってみればどういうことか、

ナジェンダの生物帝具ことスサノオ(スーさん)が

持ってきた食材を調理し豪華な料理へと仕上げた

 

そしてテーブルにはお酒を含めた様々な飲み物が用意され、

何事かと思っていたセントだったがナジェンダの発言によってその疑問は解消された

 

そう…これはセントがナイトレイド加入を記念した歓迎パーティなのだ、

先ほどアカメがセントを半ば強引に外に連れ出したのは

その準備をセントがいない間にしようというナジェンダの提案だったからだ

 

 

セ「(まさか俺の歓迎パーティを開いてくれるなんて……本当に仲間想いな組織だなナイトレイドって)」

 

レ「ぷはぁぁっ…やっぱこういう賑やかな中で飲む酒は最高だな♪」

 

セ「(レオーネは酒が飲めればなんでもいい感じだけど)」

 

ス「セントッお前の為に腕によりをかけて作った!遠慮なく食べてくれ‼」

 

セ「あっありがとうスーさん…ではっいただきます」

 

”パクッ…モグモグッ…”

 

セ「ッ‼(なっなんだこの肉‼すげぇ柔らかいし噛んだ瞬間肉汁が溢れてくる……そして肉本来の旨味を前面に押し出しつつもしつこくない甘さと塩味……最っ高だぁぁ♪)」

 

タ「美味いだろセントッ」

 

セ「あぁ…これぞまさにベストマッチオブベストマッチだぁ♪」

 

チェ「何その表現?」

 

セ「こんなに美味い料理を作れるなんて……スーさん本当に帝具なの?」

 

ナ「あぁっスサノオは元々要人警護を目的として作られた生物型の帝具で戦闘能力はもちろん家事全般を完璧にこなすスキルを持ち合わせているんだ」

 

セ「凄いな……んっそういえば生物型帝具にはまだ未解明な部分が多くあるよな……できることなら体を分解して実験したい♪」

 

タ「なぁっ駄目に決まってるだろ!」

 

マ「そうよっスーさんは私たちの仲間なのよ‼」

 

セ「ジョークだよジョーク♪」

 

タ「お前が言うと本気にしか聞こえないんだよ‼」

 

シェ「まぁまぁそう熱くならずに…セントさんっ飲み物のお代わりはいりますか?」

 

セ「あっ出来たらもらえますか?」

 

シェ「はいっ」

 

ス「シェーレッそこにオレ特製の生絞りオレンジジュースがある」

 

シェ「あっこれですね!セントさんどうぞ…」

 

”ツルッ”

 

シェ「ふわぁぁぁっ」

 

”バシャァァァンッ”

 

タ・マ・ラ「「「あっ…」」」

 

シェ「はっはわわわわっ…」

 

セ「………最悪だぁ」

 

 

シェーレは気を利かせてセントに飲み物のお代わりを持っていくべく

スサノオ特製のオレンジジュースを瓶ごと持っていこうとした

 

だがシェーレは足を滑らせ体勢を崩してしまい

その勢いで持っていた瓶の中のオレンジジュースを前にぶちまけ、

シェーレの目の前にいたセントは体中オレンジジュース塗れになってしまった

 

 

シェ「あぁぁぁっすみませんセントさん‼本当にすみません‼」

 

セ「あぁ~…ははははっ…良いよシェーレ…これくらいどうってことないから」

 

ラ「だははははーーーっ‼全身ジュース塗れとかっ…運無さすぎだろお前‼」

 

セ「笑いすぎだろラバッ‼」

 

シェ「ほっ本当にすみません…」

 

セ「あっだからシェーレ俺は平気だから…もう謝らなくていいよ」

 

チェ「つかセントくん…早く着替えた方がいいんじゃない?そのままだと風邪ひいちゃうかもよ」

 

ス「確かに…セントすぐに服を脱げっ」

 

セ「へぇっいまここで!?んなの無理に決まってるでしょ‼」

 

ス「ジュースのシミはすぐ洗濯しないと取り返しがつかなくなる…だからすぐに脱げっ」

 

セ「いっいいよそんなの‼俺は気にしないから‼」

 

ス「俺が気になるんだっ」

 

セ「専業主婦かあんたは!?」

 

”ガシッ”

 

セ「ひぃっ‼」

 

ス「アカメッ俺がセントを抑える…その間に服を脱がすんだ‼」

 

ア「わかったスーさん」

 

セ「分かったじゃねぇよ‼何普通に返答してるのさアカメッ女子なんだからそこはもう少し恥じらい持ってよ‼」

 

ア「大丈夫だセント…すぐに終わるからジッとしていてくれ」

 

セ「語弊を生む発言をするな‼」

 

ア「ではいくぞ…セント」

 

セ「ちょっ…服を掴むなっ引っ張るなっ…止めっ止めてっ…ぎぃやぁぁぁぁぁぁぁーーーーっ‼」

 

 

こうして…セントは良い意味でも悪い意味でも

ナイトレイドの洗礼を受ける形となったのであった

 

 

タ「(ご愁傷さまセント…けどすぐ慣れるよっ俺も最初そうだったし)」

 

ブ「おっ随分賑やかなことになってるなこっちは」

 

レ「あははははーーっセント何されてんの!!?」

 

タ「姐さん…飲みすぎだって」

 

 

”to be continued”

 

 

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【次回予告】

 

 

ナ「セントっお前に初の任務を言い渡す」

 

”ナイトレイドでの初任務”

 

セ「見返りを期待したら…それは正義とは言わない」

 

エ「お前ならより強いスマッシュにすることができるかもしれない」

 

”迫りくるエボルトの脅威”

 

セリュ「絶対正義の名の下にっ悪をここで断罪する‼」

 

ビ「力を振りかざすことが正義なんて…俺は絶対に認めない‼」

 

 

≪第6話・偽りのジャスティス≫

 




ということで第5話終了‼

ほぼ日常回みたいな感じになりましたが

セントくん…無事にナイトレイドに加入いたしました‼

そしてエボルトがドラゴンボトルを回収したところ…

これは今後登場するあるキャラを蘇らせるための行動です、

誰を蘇らせるか……そこらへんの展開を予想しながらお待ちください。

あと皆さまセリュ―さんのアンケートご協力感謝します、

セリュ―さん生存ルートでいくことにしますので今後をどうぞお楽しみに。

それでは皆様ッまた6話目でお会いいたしましょう…See you!


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ビル斬る劇場#1・懐かしの味

今回はアニメでありました”アカ斬る劇場”のビルド版です。
YouTubeで本編の動画観たときにこれは使いたいと思い流用してみました。

ストーリーに関りつつも番外編的なお話となるので
本編と比べて話は短めですがビルドを知ってる人なら
”あぁぁっ”ていう話をこのビル斬る劇場では書いていきます。

ということで本編のお休み話みたいに進めますので
どうぞお楽しみくださいませm(__)m

※ちなみに番外編ですのであらすじ紹介はありませんのでご了承くださいませ。


ーナイトレイドアジト・セントの実験室ー

 

 

セ「……ふわぁぁ~…あぁもう夜11時かっどうりで眠い訳だ」

 

 

夜も更け静かな時間が流れているナイトレイドのアジト、

そこにあるセントのために用意された実験部屋にて

セントはある装置の開発に励んでいた

 

デスクの上にはカメラのようなモノから

指のサイズほどの小さな機械がたくさんあり、

これをセントは大量に生産していたのだ

 

 

セ「明日は確かタツミとブラートとの稽古の日だったな…そろそろ寝ましょうかね」

 

”グゥゥゥ~…”

 

セ「……寝るにしても空腹では寝られんっ取り合えずキッチンにいきますか」

 

 

集中して作業していたため少しお腹が空いたセントは

食べる物を探しにキッチンへと向かった

 

ちなみに夜11時ということもあり

他のナイトレイドのメンバーは寝ており

アジト内は静寂につつまれていた

 

そんな中セントはキッチンに到着し、

少し前に作った特製の冷蔵庫を開き

何か食べる物がないかと中を見渡した

 

 

セ「う~~ん…夜食うにしては重い物ばっかだなぁ」

 

ア「んっセントか?」

 

タ「なんだセント…まだ起きてたのか?」

 

セ「へぇっ…アカメにタツミ…お前たちこそこんな夜遅くに何してんの?」

 

タ「あぁぁ…実は飯食い終わった後に自主練しててさっそこにアカメがやってきて特訓に付き合ってもらったんだ」

 

ア「1人でやるより2人でやった方が効率が良いし実践に近い模擬戦も行えるからな」

 

セ「なるほどねっ…にしてもよくあんなハードな夕食たべてから動けるよね」

 

※ちなみにこの日の夕食はコロッケ丼・唐揚げ乗せであった

 

セ「してこんな時間まで特訓したは良いものの動いたせいでお腹が空きここに来たと」

 

タ「まっまぁそんなとこ////」

 

ア「動いた後はお腹が減る…自然の摂理だな」

 

セ「まぁ人間である以上それは避けられないものね……けど冷蔵庫にあるモノ夜食うにしてはヘビーな物ばっかだよ」

 

ア「私は平気だぞ」

 

タ「アカメ…一応女の子なんだからそういうとこは気にした方が良いかと」

 

ア「そうなのか?」

 

タ「(はぁぁぁ~…駄目だこりゃ)」

 

セ「…しょうがないっそれじゃ俺の数少ない料理を君たちに披露しよう!」

 

 

そう言うとセントは冷蔵庫にあった卵を5つほど取り出し、

用意した木製ボウルに卵を割り中の黄身を入れていき

それを泡立て器で手際よく混ぜていく

 

程よく黄身を混ぜたところでセントは砂糖を取り出し、

大さじで5杯ほどの砂糖を黄身の中に入れ再び混ぜ始める

 

黄身と砂糖を十分に混ぜ合わせたところで

セントは焜炉に火をつけ油をしいたフライパンを置き、

そこに溶いた黄身を流しこみ焼いていった

 

 

タ「……なぁセント…これは何を作ってるんだ?」

 

ア「私も見たことない調理の仕方だな」

 

セ「見てればわかるよ…」

 

 

その後…セントは焼いた卵の黄身を丁寧に巻いていき、

巻き終えたらまた黄身を流して焼き巻いていく…

この工程を何度も繰り返していった

 

しばらくすると…焼いていた黄身は厚みを増していき、

最後にセントはそれを四角い形に整えてから皿にのせ

用意した包丁で均等な厚みに切りタツミとアカメの前に皿ごと差し出す

 

 

セ「はいっセントくん特製の”卵焼き”の完成です!」

 

タ「卵焼き…そういう料理名なのか?」

 

ア「初めて見た料理だ…卵の黄身がこんな厚みのある物になるなんてっ」

 

セ「味は俺好みにしてるから合わないかもしれないけど…まぁ食べてみてよ♪」

 

タ「おうっいただきます」

 

ア「いただきます…」

 

 

アカメとタツミは箸を使い切った卵焼きを1つ取り、

それを口に運び味を噛みしめるように食べた

 

 

セ「…どう?」

 

タ「…甘っ…甘すぎるっこれ砂糖入れすぎじゃないか?」

 

セ「やっぱそういう反応だよね…俺にはこれくらいが丁度良いんだけど」

 

タ「どんだけ甘党なんだよ…」

 

ア「………」

 

セ「アカメはどうっもし不味いなら無理して食べなくても…」

 

ア「美味いっ」

 

セ・タ「「へぇっ!?」」

 

ア「凄く美味いよセントッもう1つ貰ってもいいか!?」

 

セ「うっうん…どうぞお召し上がれ」

 

 

まさかのアカメの反応にタツミはおろかセントまでも目を見開いた、

普通ならタツミのような反応が当たり前だと思っていたため

アカメの”美味い”発言は予想しておらず驚いた表情をしていた

 

 

セ「アッアカメ……本当に美味しい?」

 

ア「あぁっ私は食に関しては決して嘘は言わない。この卵焼きという料理……確かに少し甘いとも感じたが卵の本来の旨味と甘味が合わさり目玉焼きと違った味を出している、セントが入れた砂糖も卵の持つ甘味を更に引き出し旨味成分を放出させ味を滑らかにしつつ味を美味しくしている……こんな美味い卵料理っ生まれて初めて食べたぞ!」

 

タ「あっあのアカメがすげぇ饒舌になってる!そんなに美味いのかこの卵焼きって…それとも俺の舌がおかしくなっているのか!?」

 

セ「まっまぁ喜んでもらえたのなら何よりだよ」

 

 

アカメの評価が終わったところでセントも箸を使い

皿にのっている卵焼きを1つ取り口に運び食べる

 

するとセントは幸せそうな笑みを浮かべ、

”最高だぁ”と言いつつ残った卵焼きを

アカメと一緒に食べたのであった

 

 

セ「はぁぁ~やっぱこの卵焼きの味は格別だな♪」

 

ア「同感だッ」

 

タ「あははっ…にしてもこの卵焼きっていう料理っ初めて見たけどどこで調理法を覚えたんだよ?」

 

セ「……そこらへんのことも何も覚えてないんだよねぇ」

 

タ「あっ……ごめんっそういえば記憶喪失だって言ってたよな」

 

セ「気にしてないよ、それに俺も不思議に思ってるんだよねっ自分がどこで生ま育ったかも覚えてないのに…何故かこの卵焼きの作り方は記憶の中に残ってたんだ」

 

ア・タ「「……」」

 

セ「それにっこれもよくはわからないんだけど…この甘い卵焼きを食べるとっどこか懐かしく幸せな気持ちになれるんだ。なんて言うんだろう……母親の温もりを思い出すっていうか////」

 

タ「そうなんだ…確かに不思議だな」

 

ア「けど…私にはなんとなくだがわかる。これを作った人はとても優しくっ誰かのことを想ってこの卵焼きを作っていたんだということが……」

 

セ「なんかっ…ちょっと恥ずかしい気分だな////」

 

ア「セントッ…いつかまたっこの卵焼きを作ってくれないか?」

 

セ「勿論っアカメが望むならいつだって俺が作ってやるよ!」

 

ア「約束だぞっ」

 

セ「あぁっ…約束だ」

 

 

セントはそう言うと右手を拳にし小指を立て、

アカメもそれを見て自身の右手の小指を差し出し

互いに小指を交わらせ”ゆびきり”をしたのだった

 

 

タ「えっ何それ!?なんかのおまじないか!?」

 

セ「まぁそんなとこ♪」

 

ア「私とセントだけの約束だっ」

 

セ「ッ‼(こっこの子はどうしてそういうセリフを恥じらいなく言えるんだよ////)」

 

ア「んっ…どうかしたかセント?」

 

セ「……なんでもねぇよ////」

 

 

”次回・くしゃっとする笑顔”




ということでビル斬る劇場#1でした!
本編と比べるとすげぇほんわかな感じですよね

この話からセントがどういう人間でどういう過去を持つか…
鋭い人なら予想できるかもしれないですが
そこに触れるのはまた今度の機会にでも♪

本家”アカ斬る劇場”はコメディ全開でしたが
ここでは平和な雰囲気しつつも
少し本編とのつながりを感じさせる話にしていくつもりなので
次回のお話もお楽しみにしつつ本編のお話をお楽しくださいませ。


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ビル斬る劇場#2・くしゃっとする笑顔

連続で番外編の投稿ですみませんなさいm(__)m

一応6話は完成しておりますので日時空けて更新いたします。

今回のお話も少しだけ本編に関わる形で書いております、
ビル斬る劇場は基本そのスタンスで進めていこうと思っておりますので。

ということでセントくんの日常を
どうぞお楽しみくださいませm(__)m

※番外編ですのであらすじ紹介はありませんのでご了承くださいませ。


ーナイトレイドアジト・訓練場ー

 

 

ブ「2人とも…準備は良いか?」

 

タ「いつでもいいよ兄貴っ」

 

セ「俺も…準備OKだっ」

 

ブ「よしっそれじゃ両者構えて」

 

タ「……」

 

セ「……」

 

ブ「……始めっ」

 

タ「っ…うぉぉぉぉーーーっ」

 

セ「(いきなり正面か…真っ直ぐなタツミらしい攻め方だなッ)」

 

 

”ギィィンッ”この日…セントはブラートの指導の元、

タツミと実戦に近い形で摸擬戦での訓練に取り組んでいた

 

セントは少し前に完成した刀型武器”4コマ忍法刀”を、

タツミは自身が使い慣れた剣を使い互いに斬りあっていった

 

 

タ「ふぅっはぁぁっ…はぁぁぁーーっ」

 

”ギィィンッギィンギィンッ”

 

セ「ほぉっはぁっ…せぇいっ」

 

”スピィィンッ”

 

タ「ッ…その刀もお前の発明品か‼?」

 

セ「そっ天才の俺が作った最強武器だ‼」

 

”スピィンスピィンッ”

 

タ「くぅっ‼」

 

セ「どうしたタツミッ防いでばっかじゃ訓練にならないぞ‼」

 

”スピィンッスピィンッ”

 

タ「ッ…言わせておけばっ!」

 

 

4コマ忍法刀の連続斬りをなんとか防いだタツミはセントをみかえすべく、

一度セントから距離をとり手に持っていた剣を背中の鞘に戻す

 

 

セ「(抜刀をする気か?本来は日本刀などでやる技術だ…西洋の剣でそれをやるつもりなのか)」

 

タ「(悔しいがセントは俺よりも強い…小手先の技術も通用しないだろう…ならっこの一太刀であいつに一撃お見舞いするしかない‼)」

 

ブ「……」

 

タ「……行くぞ‼」

 

”シュゥゥゥンッ”

 

タ「はぁぁぁぁーーーっ」

 

セ「ッ‼」

 

 

タツミは地面を蹴りっ激突すくらいのスピードでセントとの間合いを詰め、

近づいたところで背中の鞘におさめていた剣を抜きっセントに斬りかかった

 

”ギィィィンッ”だがセントはその攻撃を4コマ忍法刀で難なく防ぎ、

そのまま剣を押し返し無防備となったタツミに向かって4コマ忍法刀を振り下ろす

 

 

セ「貰いっ」

 

タ「なんのぉっ‼」

 

”バァァッ”

 

セ「(へぇっ…嘘っあの体勢から飛びやがった!)」

 

タ「後ろががら空き…今度こそ貰ったァァーーっ‼」

 

 

セントもビックリ…タツミは4コマ忍法刀が振り下ろされた瞬間に

空に向かってジャンプしてセントの攻撃を回避し、

そのまま空中で体勢を立て直した後っ背中の防御が薄くなったセントに向かって突っ込む

 

今度こそセントに一撃を与えられる…普通なら誰しもそう思える状況だ、

だが忘れてはいけないっ相手はその常識が通用しない男・セントであるということを

 

 

”キンッ”

 

[分身の術]

 

”BOOM!”

 

タ「ッ…あれっセントがいない」

 

セ「「はいっチェックメイト‼」」

 

”シャキンッ”

 

タ「えっ…えぇっ…えぇぇぇ~~っ‼セッセントがっ…2人になってる‼」

 

セ「「どうよっ俺の発・明・品♪」」

 

 

なんと…セントはタツミの剣が直撃する瞬間に4コマ忍法刀の力を使い

自身の分身を1体作りっその際に発生した煙を利用しタツミの攻撃を回避する

 

そして地面に着地し完全無防備となったタツミの首元に

分身と一緒に4コマ忍法刀の刃を突きつけ…高らかに勝利宣言をしたのだった

 

 

”BOOM!”

 

セ「分身体を生成し同時攻撃を可能とするこの武器…やっぱ俺って天才だよなぁ♪」

 

タ「おぉいっそんな技使うのありかよ!?」

 

セ「戦場ってのはいつ何が起きるか分かんないだろ?どんな時でも冷静に対応できなきゃ命がいくつあっても足りないぞ」

 

タ「ぐぬぅっ…」

 

ブ「そこまでだっ2人ともお疲れさん」

 

タ「兄貴ぃ~…摸擬戦とはいえあんな技使うの反則じゃないか!?」

 

ブ「タツミ…セントの言う通り戦場では何が起きるか分からないし相手が常人ばかりとも限らない。帝具使いやスマッシュといった敵がいる以上っ常に相手の行動の一手二手先を読んで動くことを意識しないとこの先の戦いで生き残っていくのは難しいぞ」

 

タ「うぅっ…」

 

ブ「とはいえタツミの言い分ももっともだ、セント…訓練っていうのは己の技量を高めるためにやるモノだっ確かにお前の武器の能力は優れているがそれに頼ってばかりじゃ自身の成長に繋がっていかないぞ」

 

セ「っ…さすが元軍人…的確なアドバイスありがとう」

 

ブ「ははははっ…だが2人とも持っている潜在能力は高い‼それを磨き鍛えていけば今よりもっと強くなれるはずだっそのことを忘れずに今後も精進していけよ」

 

タ「おうっ‼」

 

セ「了~解♪」

 

ブ「よしっ今日はここまでにしとこう…あそうだセントッナジェンダから1つ頼み事があるそうだ」

 

セ「頼み事?」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

ー帝都・市場街ー

 

 

セ「”チェルシーと一緒に買い出しを頼む”って…ボスの頼みだからスゲェことなんだろうと思ってたらただのおつかいかよ」

 

チェ「そう言わないの、アジトで活動していくためにも日常品や食材やらを補充しなきゃいけないんだからっこれも1つの任務だよセントくん」

 

セ「それはわかってるけどさぁ~…なんで俺とチェルシーなの?」

 

チェ「大半のメンバー(アカメ・タツミ・ブラート・シェーレ・ナジェンダ)は顔が割れてるし、ラバックは今日貸本屋での仕事があるしスーさんはアジト内で掃除や洗濯といった家事やってるし…顔がバレてなくなおかつ暇なメンバーと言ったら私とセントくんだけなんだよ」

 

セ「レオーネは?」

 

チェ「スラム街で飲んでる」

 

セ「マインは?」

 

チェ「寝てる」

 

セ「(あの野郎共ッ…今日2人の晩飯に特製激辛ソースぶちこんでやる‼)」

 

※セント特製激辛ソース=300万スコヴィル

 

チェ「さぁてっ必要なモノは買い揃えたし…そろそろアジトに戻ろっか」

 

セ「そうだねっ早く戻って実験したい「誰かぁ~~っ‼そいつを捕まえてぇぇ‼」とっ何事!?」

 

 

セントのセリフを遮るように女性の大きな声が街中に響いた、

その声の方を見てみると叫んだと思われる女性の前にバッグを持った男が走っていた

 

 

チェ「窃盗かな?あの人災難だね…あんなに距離離れたんじゃもう追いつけな」

 

”シャカシャカシャカッ…シュゥゥンッ”

 

チェ「んっ…あれっセントくん?」

 

泥棒「なぁっなんだお前は!?」

 

チェ「へぇっ…てっセントくん!?」

 

セ「窃盗は…良くないよッ」

 

”バァァーンッ”

 

泥棒「へぶしっ‼」

 

 

チェルシーが驚いたのも束の間…セントはラビットボトルの力を使い

窃盗犯の前に素早く移動しっ有無を言う前に窃盗犯の顔に回し蹴りを放った

 

蹴りを喰らった窃盗犯は勢いよく地面に倒れ…そのまま気絶した、

それを確認したセントは窃盗犯が持っていたバッグを手に取り持ち主であろ女性に手渡す

 

 

セ「これ貴女のですよね?」

 

女「あっありがとうございます!なんとお礼を言えばいいかっ」

 

セ「気にしないでくださいっ人として当然のことしただけなので♪」

 

チェ「ちょっちょっとセントくん!」

 

セ「んっ何チェルシー?」

 

チェ「”何?”じゃないよっ私たちの立場わかってる!?いくら顔割れしてないとはいえ目立つ行動は控えないと駄目だよ!」

 

セ「んなこと言ったって困ってる人がいたら助けなきゃ人として駄目でしょ?」

 

チェ「そりゃそうだけどぉ…」

 

セ「?」

 

チェ「とっとにかくアジトに帰るよ!」

 

セ「はいはい…あっこれ良かったらどうぞ。自家製の桃味の飴ですよ」

 

女「えっ…あっ…ありがとうございます」

 

 

チェルシーに諭されるも己の信念のままに行動するセントにはあまり響かなかったようで、

これ以上言うのは時間の無駄だと判断したチェルシーはセントを連れその場を離れた

 

だが…その後も何故か歩き進める先々で喧嘩をするカップルやごろつきに絡まれる青年、

更には小さな女の子をいじめる数名の男の子の集団に出くわすなどイベント続きだった

 

それを目撃したセントはチェルシーの手を振りほどきその争いごとの中に入り込み、

喧嘩の仲裁をしたりゴロツキを追っ払ったりいじめを受ける女の子を助けたりなど…

人としては良い意味で目立つも…暗殺稼業をするナイトレイドとしては悪い意味で目立ってしまった

 

 

子(女)「ぐすっ…怖かったよぉっ…」

 

セ「ほらもう泣かないでっまたあいつらがいじめに来たらお兄ちゃんが愛の拳でお説教してあげるから」

 

子(女)「うんっ…ありがとうお兄ちゃん!」

 

セ「ふふっ…それじゃそんな素敵な笑顔を見せてくれた君にはこの飴ちゃんをあげよう」

 

子(女)「わぁぁっ飴だぁ!ありがとうお兄ちゃん!」

 

セ「どういたしましてっそれじゃ元気でねぇ~♪」

 

子(女)「バイバァ~イッ」

 

セ「バイバァ~~イッ」

 

”バッ”

 

チェ「セントくぅ~~ん!(怒)」

 

セ「あっ……だってしょうがないじゃんっ条件反射でやっちゃうんだから‼(開き直り)」

 

チェ「あぁもうっとにかく帝都の壁外まで走るよ!」

 

”ガシッ”

 

セ「あぁっちょっ…腕掴んだまま走るなぁぁぁ~~~っ‼」

 

 

このままではまた何かの騒ぎに出くわしたらセントが行ってしまう…

そう考えたチェルシーはセントの腕を掴みっ猛スピードでその場から走り去っていった

 

余談だがセントは争いごとの被害者全員に飴を配っていたことから

”飴を配る正義の使者”という別の名で存在が広まり帝都の町ではちょっとした有名人となっていた

 

 

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ー帝都・壁外(草原)ー

 

 

チェ「まったくっ言ってる傍から騒ぎの中に入っていくなんて…何考えてるのさ!」

 

セ「だから言っただろっ条件反射だって!」

 

チェ「言い訳しないの!」

 

セ「っ…」

 

チェ「……けどセントくんって不思議だよねっ普段は自意識過剰なナルシストって感じなのに、誰かが困ってるのを見ると助けたくなるなんて」

 

セ「自意識過剰なナルシストって…全然褒めてねぇし」

 

チェ「気になってはいたんだけど…その人助けの活力はいったいどこから来てるの?」

 

セ「……くしゃっとなるんだよ」

 

チェ「えっ?」

 

セ「誰かの力になれたら…心の底から嬉しくなって、くしゃっとなるんだよ俺の顔。ビルドに変身してる時はマスクの下でみえねぇけど」

 

チェ「えぇっと…それだけ?」

 

セ「それだけだよ…どうして?」

 

チェ「だって人助けをしたからって必ず感謝されるわけじゃないんだよっ自分に何の得もないっていうかぁ…損しかしてないっていうかぁ…」

 

セ「”見返りを期待したら、それは正義とは言えない”」

 

チェ「ふぇ?」

 

セ「頭の中に残ってる言葉なんだ。記憶を失っても俺が誰かのためにビルドとして戦えたのは…この言葉があったからなんだ」

 

チェ「”見返りを期待したら、それは正義とは言えない”か……この言葉を言った人っセントくんと同じでどうしようもないお人好しだったのかもね」

 

セ「はははっ…かもしれないね、けど…俺が戦うことで誰かが笑えるんならっお人好しのままでも良いんじゃないかって思うんだ」

 

チェ「そっか…なんとなくだけどっセントくんがどういう人なのかわかった気がするよ」

 

セ「ならいいんだけど……あそうだっ」

 

チェ「ん?」

 

セ「チェルシー…今日は色々と巻き込んじゃってごめんね。今後も色々と迷惑かけるかもしれないけど…これからもよろしく頼むよ♪」

 

チェ「ッ////」

 

 

くしゃっとした優しい笑みをしながらチェルシーに語りかけたセント、

その笑みを見たチェルシーは何故か頬を赤く染めらせ…その顔をセントに見せないよう両手で顔を隠した

 

 

セ「んっ…どしたのチェルシー?」

 

チェ「(いっ今の顔は反則だよぉ~////)」

 

セ「ねぇ…大丈夫?もしかして俺…変なこと言っちゃった?」

 

チェ「へぇっ…うっううん!そんなことないよっ‼」

 

セ「なら良かった…さぁてっもうすぐ日が暮れるし、これ使ってアジトに戻るとしますか」

 

[ビルドチェンジ]

 

”カシャカシャカシャッ…ドォンッ”

 

セ「はいチェルシーッこれ被って後ろに乗って」

 

チェ「おぉぉ~っ‼これ乗ってみたかったんだよっありがとうセントくん!」

 

セ「良いってことさっ…迷惑かけたお詫びってことで」

 

チェ「さすがっ自意識過剰でナルシストな正義の味方なセントくん!」

 

セ「だから褒めてないじゃん…まぁいいやっそれじゃ飛ばすからしっかり掴まってね!」

 

チェ「うんっ」

 

セ「ではアジトに向かってっレッツゴーーーッ‼」

 

 

”次回・科学者としての自分”




ということでビル斬る劇場#2でした!
ほんわかしつつもセントという人間がどういうモノなのかを
仲間であるチェルシーが知るという回でした。

随所随所にビルド本編での戦兎を思い浮かばせる台詞を出しましたが
これがどういう意味なのか…それは今後のお楽しみです♪

あとチェルシーさんを起用したのはアンケートの結果…
サブヒロインはチェルシーさんに決まったからです!
皆さまアンケのご協力ありがとうございました!

他の2人を追い付かせないくらいチェルシーさんに票が入ったので
やはり人気なんだって…そう感じました。

ということで次回は第6話を更新させますので
本編を楽しみつつこの番外編も併せてお楽しみくださいませ!


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第6話・偽りのジャスティス

セントが本格的にナイトレイドで活動始める第6話‼

ここから帝国側の登場人物もちょいちょい登場させ
物語を更に盛り上げていきたいと思います。

ただどこらへんまで出すかはまだ悩み中ですね…
今回は帝都警備隊が出ますが後々はイェーガーズだったりを
出していきたいとは考えています。

そして気づけばこの小説書き始めて1か月が経ちました、
アカメが斬る!にドはまりして私が好きなビルドと
クロスオーバーさせてみようと思ってから
もう1月も経つとは……早いですねほんと。

ということでセントくんとビルドの活躍が気になる
第6話もどうぞお楽しみくださいませ。


≪前回のあらすじ≫

 

セ「仮面ライダービルドでありっ天才物理学者であるセントは帝都に現れる怪物スマッシュと戦う日々を送っていた、そんなセントは異世界からやってきた星狩りの民・エボルトの野望を阻止するため…そして愛と平和を帝国にもたらすために暗殺集団・ナイトレイドに加入する決意を固めた」

 

タ「おぉぉっこれが噂の”あらすじ紹介”ってやつか!」

 

セ「唐突に現れるんじゃないよタツミッてかアカメはどしたの?」

 

タ「お腹空いたから肉食ってくるって」

 

セ「肉だと!?冷蔵庫にあるやつは保存用だぞっあれ食べられたらこの1週間どうやって生活していけばいいんだ!!」

 

タ「セントがこんな感じだから…紆余曲折ありながらもナイトレイドの仲間たちに迎えられたセントにナジェンダさんから初の任務が言い渡される……果たしてセントの運命や如何にっそれでは第6話をどうぞ!」

 

セ「ちょっ俺の仕事取るんじゃないよ!」

 

 

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ーナイトレイドアジト・セントの実験室ー

 

 

セ「………うしっビルドドライバーのメンテナンス完了っと‼」

 

チェ「やっと終わったの?随分時間かかったね」

 

セ「精密機械っていうのは時間かけて内部を細かく見てメンテしないと駄目なの、ちょっとした変化が大惨事に繋がるかもしれない…とても繊細で傷つきやすいのが機械なんだよ」

 

チェ「ふぅぅ~ん…なんか女の子みたいだね♪」

 

セ「まぁそういう例え方もあるか……んっつかチェルシーはなんでここにいるの?」

 

チェ「用がなきゃ来ちゃ駄目なの?」

 

セ「べっ別にそういう訳じゃないけど……」

 

チェ「ならいいじゃん!それに…セントくんが夢中になって機械いじりしてる姿見るのっなんか好きなんだよねぇ♪」

 

セ「そっそういうセリフを安易に言うんじゃないよ////」

 

”パクッ”

 

チェ「おっ今日は何味の飴なの!?」

 

セ「コーラ味…って言ってもわかんねぇか」

 

チェ「コーラ?聞いたことないなぁ~…ねぇっ1つ頂戴!」

 

セ「ほいっ」

 

チェ「ありがとうセントくん♪」

 

セ「うっうん////」

 

 

セントがナイトレイドに加入して1週間、

一先ずセントはアカメの指導のもと基本的な仕事を覚え

空いている時間は自身の研究と体の鍛錬を行っていた

 

特に鍛錬の方についてはタツミやブラートの協力を得て

まずは基礎体力を上げることから始めており、

筋トレやタツミとの稽古でそこらへんを鍛えていた

 

そのおかげもありこの1週間で体力はかなり上がり、

初日に悲鳴を上げたアカメとの狩りも問題なくついていけるようになり

それに伴いボトルを使用した際の負荷も緩和されたのだった

 

 

セ「さぁてっラバが監視装置の扱い覚えたか見に行きますか」

 

チェ「例のアジト周辺に設置したっていう機械のこと?」

 

セ「そっ少しでもラバの負担を減らすためにね…チェルシーも来る?」

 

チェ「勿論ッ」

 

 

”監視装置”それはラバックの頼みでセントが作った装置のことである、

知っての通りナイトレイドのアジト周辺の監視及び索敵は

ラバックの帝具”千変万化・クローステール”の力を使い行ってきた

 

だがいくら帝具を力を使っているとはいえ

数キロの広範囲をラバック1人で担うには負担が大きすぎる

 

そう考えたセントはアジト周辺の木々や地面に

索敵用のセンサーと監視用の小型カメラを数台設置し、

誰でも監視ができるよう複数のPCとモニターを設置した部屋を用意した

 

これによりラバック以外のメンバーも監視の仕事が行えるようになり、

それと同時により広範囲の索敵と監視が行えるようになったので

ナジェンダは喜びセントのことを賞賛した(余談だがラバックはこれに嫉妬した)

 

 

セ「ラバいるっ入るよぉ」

 

”ガチャッ”

 

ラ「んっ…おぉ~セントッそれにチェルシーも」

 

チェ「どうラバっ機械の扱い覚えられた?」

 

ラ「なんとかな…しかし思ったより扱いが難しいんだな機械って」

 

セ「まっ最初は誰だってそう思うよ。けど慣れちまえばこれほど便利なモノはないだろ?」

 

ラ「そうだなっにしてもこんな装置を1人で作っちまうなんて……お前すげぇよな」

 

セ「凄いでしょッ最高でしょッ天才でしょ!」

 

ラ「あぁしまった…こいつ調子に乗らせるとこうなるの忘れてた」

 

チェ「あはははっ…」

 

セ「さてっんじゃ次はチェルシーの番だな」

 

チェ「えっ私も!?」

 

セ「そりゃそうでしょっラバの負担が減る様に皆で監視できるために作ったのがこの装置なんだから、チェルシーもちゃんと操作覚えてね」

 

チェ「えぇぇ~…それじゃセントくんが操作方法教えてよ!」

 

セ「俺は他にやることがあるからそこらへんはラバから教えてもらって」

 

チェ「ちぇっ…ノリが悪いなぁ」

 

セ「ほんじゃラバッチェルシーを頼む。チェルシーが終わったらシェーレやブラートにも操作方法教えてあげてね」

 

ラ「なぁ…これ俺の負担減らすための装置だよな?なのに教えるの俺なのっつかシェーレさんやブラートにこれの操作は厳しいんじゃないか!?」

 

セ「何事もチャレンジだよ♪じゃあよろしくねぇ~~」

 

 

ラバックの肩をポンポンと叩きながらセントは部屋を後にし、

残ったラバックは腑に落ちない顔をしながらセントが出ていった扉の方を見つめた

 

 

ラ「あいつっ…面倒ごとを俺に押し付けやがって!」

 

チェ「ほらラバッ早く教えてよ。私だって暇じゃないんだから」

 

ラ「へいへいっ…わかりましたよ」

 

 

ラバックは文句を言いつつも言われた通りチェルシーに監視装置の操作方法を教えるのだった、

一方セントはアジト内の廊下を考え事をしながら歩いていた

 

 

セ「監視装置は完成したから次はブラートに頼まれた特訓用の装置を作るか、それともシェーレに頼まれた多目的眼鏡を作るか、レオーネのは…まぁこれは後回しでいいや」

 

ナ「おぉセントッここにいたか」

 

セ「あっボス。俺に何か御用で?」

 

ナ「そうだっここだとあれだな…いつもの広間に行こう」

 

セ「了解ッ」

 

 

セントの前に現れたナジェンダはセントを連れいつもの大広間へと向かう、

そして定位置に置かれた椅子に座ると懐から煙草を取り出し口に咥える

 

 

セ「煙草の吸い過ぎは体に毒だよ」

 

ナ「これだけはやめられん」

 

セ「煙草味の飴作ろうか?」

 

ナ「それ美味しいのか?つかそれ以前にそんな味の飴作れるのか!?」

 

セ「天っ才の力舐めてもらっちゃ困るよ♪」

 

ナ「……まぁその話はまた今度にしよう。今日はお前に伝えることがあって呼んだんだ」

 

セ「伝えること?」

 

ナ「……セントっお前に初の任務を言い渡す」

 

 

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ー翌日・帝都中心街ー

 

 

セ「えぇっと…依頼人との待ち合わせ場所はこっちでいいんだよな」

 

 

この日…セントはナイトレイドのアジトを出て1人で帝都の町に訪れ

口には毎度おなじみ自家製の飴を咥えっ右手には何かが書かれた紙を持って

人が賑わう町中を歩き進んでいた

 

 

セ「いやぁ~まさか入って1週間で依頼を任されるなんて…それだけ期待されてるってことかなぁ♪」

 

 

話は遡り昨日のこと…ナジェンダはセントに初任務を言い渡した、

セントが帝都に来たのもその任務のためなのである

 

 

ナ『セント…明日帝都に行きっそこで私たちにあるターゲットの暗殺を頼みたいという依頼人に接触してくれ』

 

セ『それが俺の初任務っていうことか』

 

ナ『そうだっだが接触の際は周囲への警戒を怠るなよ。お前はまだ顔が割れてないとはいえ…どこに帝国の回し者がいるか予想ができない、それを肝に銘じて慎重かつ迅速に行動するんだ』

 

セ『了解っそれで…依頼人と会う場所と時間は?』

 

ナ『この指示書に大まかなことは書いてある、あとのことはお前の判断に任せる』

 

セ『まだ入って1週間の俺にそんなこと言っちゃっていいの?』

 

ナ『そこも含めてお前の技量を見てみたいんだ…それじゃっ頼んだぞセント』

 

セ『お任せあれ♪』

 

 

と…任務内容はシンプルだがその分細かなことに気を回さないといけないため油断はできない、

だがセントは緊張した様子を感じさせず、余裕の表情で町中を歩き進め依頼人がいる待ち合わせ場所へと向かっていた

 

 

セ「ん~今日の飴も良い感じだ……あれっここの通り地図に載ってる形と違うな。つか建物の場所も微妙に違うし……まさか工事でもあったのかここ?」

 

 

呑気に歩き進めているとセントは気づいた…地図に載ってる通りの形と建物の場所が違うことに、

見間違いかと思い再度周囲と地図と照らし合わすが、やはり微妙に違っておりセントは困惑した

 

 

セ「嘘だろっなんでこんな時に限って……あっそういえばここ少し前にスマッシュの被害があった場所だ、それで工事が行われて町の外観が変わっちまったんだ!」

 

通行人A「ねぇ…あの人さっきから一人で喋ってない?」

 

通行人B「そうだね…なんか気味悪いよね?」

 

セ「初任務でこの運の悪さ…最悪だぁぁ」

 

※人目を気にしない男セント

 

セ「仕方ないっ時間はかかるけど別ルートで行きますか」

 

セリュ「ややっ私の正義センサーに反応アリ……そこの君っ何かお困りですかな!?」

 

セ「はえっ…げぇっ君は‼」

 

セリュ「帝都警備隊所属セリュー・ユビキタス&コロです!」

 

コ「キュウウンキュウーン」

 

 

セントの前に突如現れた少女…彼女の名は帝都警備隊に所属しており

少し前に宮殿に侵入したタツミを処刑しようとした”セリュー・ユビキタス”であった

 

ちなみに共にいる子犬は”コロ”という名前であるがセントはこのコロについて知っている、

その正体はスサノオと同じ生物型帝具である”魔獣変化・ヘカトンケイル”という名で

戦闘時には巨大化し獲物を捕食するという獰猛な帝具なのである

 

 

セリュ「何かお困りのようでしたけどどうしたんですか!?」

 

セ「えっえぇっとそのぉ…ちょっと道に迷ったと言いますかぁ」

 

セリュ「おぉっそれは大変!どこに行くんですかっパトロールがてら私が案内しますよ!」

 

セ「いっいやそれは悪いよ…セリューさん仕事中でしょっ迷惑かけるわけにはいかないですし」

 

セリュ「そんなっ私は全然気にしないですよ!ねぇコロちゃん?」

 

コ「キュウキュウッ」

 

セリュ「ほらっコロちゃんもこう言ってることですし♪」

 

セ「(参ったなぁ…このままじゃ依頼人と会う時間に遅れちまう……よしっここはコロの本能を利用させてもらおう!)」

 

”シュッ”

 

セ「コロッ飴あげるから取ってこぉぉーーいっ‼」

 

”ピョォォイッ”

 

コ「キュキュゥゥゥーーッ♪」

 

セリュ「あぁっちょっとコロちゃぁぁん!」

 

 

機転を利かしたセントは懐から飴を1つ取り出しコロに見せつけその飴を思いっきり投げる、

するとコロはものすごいスピードで走り出し投げた飴を追っていき、

飼い主であるセリューはそのコロを追ってその場から走り出した

 

 

コ「キュウーーーンッ」

 

”パクッ”

 

コ「キュキュキュウウンッ♪」

 

セリュ「もぉ~コロちゃんッ食べ物に貪欲すぎるよぉぉ」

 

コ「キュウ?」

 

セリュ「でもあの人なんで急に飴なんか……あれっあの男の人いなくなってる!どうするのよコロちゃんッ困ってる人を見失っちゃったじゃない!」

 

コ「キュウウ??」

 

 

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セ「やれやれ…一時はどうなるかと思ったぜ。さぁ気を取り直して…依頼人が待ってる場所に向かいますか」

 

 

セリューとコロをまいたセントは改めて依頼人と会う場所を目指して歩き出す、

しばらくすると墓石がたくさんある霊園らしき場所にたどり着き、セントは再度地図と比較して周囲を確認する

 

 

セ「…ここが待ち合わせ場所かっ依頼人はどこかなぁ~?」

 

依頼人「あっあのぉ…」

 

セ「んっ…もしかして依頼人の方ですか?」

 

依頼人「はっはいそうです!」

 

セ「……少し奥に行きましょうッ話はそこで聞きます」

 

 

セントの前に現れた女性…どうやら今回ナイトレイドに仕事を頼んできた依頼人のようだ、

正体がバレないように布を頭から被っていたため、セントは人気がない霊園の奥へと女性を連れて行った

 

 

セ「よしっここなら人もいないし安全なはずだ…それじゃっ早速お話を聞きましょうか」

 

依頼人「はっはい……えぇっと…そのぉ…」

 

セ「落ち着いてっ…ゆっくり話してくれて大丈夫だから」

 

依頼人「……貴方たちナイトレイドにっ…殺してほしい人間がいるんですっ」

 

セ「(やはり殺しの依頼か…周囲に生体反応はないな)その殺してほしい奴の名は?」

 

依頼人「帝都警備隊隊長のオーガと…油屋のガマルという男です」

 

セ「そいつらは裏で何をしてるんですか?」

 

依頼人「オーガはっ…ガマルから大量の賄賂を貰ってるんです」

 

セ「(警備隊の隊長がね…本当腐ってるなこの国は)OKっそのまま続けて」

 

依頼人「はいっ…ガマルはっ…自分が悪事を行う度に代理の犯罪者をオーガによってでっち上げるんです、私の婚約者もその1人でっ…濡れ衣を着させられ死罪になりました」

 

セ「…ッ」

 

依頼人「あの人はっ…牢屋で2人の密談を聞きっ…処刑前に手紙でこのことを私に知らせてくれたんです!」

 

セ「……貴方の大切な人は…自分の命を犠牲に真実を伝えてくれたんですね」

 

依頼人「…ぅっ……お願いしますっ…どうかっ…どうかこの晴らせぬ恨みをっ……」

 

 

涙を流しながらセントに自身の想いを訴えかける女性、

その姿を見たセントは女性の肩に優しく手を置き、自分がいるナイトレイドがどう行動するかを伝えた

 

 

セ「わかりました、あなた達に苦痛を与えたオーガとガマルはっ俺たちが始末します」

 

依頼人「っ…ありがとうございますっ……ありがとうございますっ」

 

セ「お礼は結構ですよ…俺は”人”として当たり前のことをするだけなんですから」

 

依頼人「……こっこれ…少ないかもしれませんが依頼金ですっ」

 

 

依頼人の女性は依頼金として小さな麻袋を差し出した、

その麻袋は金貨でパンパンになっており…

貧困層にいる人間では決して溜められないほどのお金が入っていた

 

だがセントはその袋を受け取ることはせず、

優しく女性の胸元の方へとその袋を押し戻した

 

 

セ「そのお金は貴女が自分のために使ってください」

 

依頼人「けっけど…」

 

セ「自分の体を傷つけてまで稼いだお金なんでしょっならこれは…貴女が使わなきゃいけないお金だ」

 

依頼人「ッ‼」

 

セ「ここまで貯めるのにたくさん辛い思いをしたんですよね、本当に…よく頑張りました」

 

依頼人「……ぅっ……うぅっ…」

 

セ「後のことは俺たちに任せてくださいっ貴女の明日は……俺が創ってみせます‼」

 

 

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セ「以上が依頼人から聞いた話だ…」

 

ナ「事実確認の方は?」

 

セ「”クロ”確定…油屋の屋根裏部屋でターゲットが密談してるのを目撃した」

 

ナ「初めてにしては中々の手際だなセントっ」

 

セ「どうもです♪」

 

レ「けどさぁ~…依頼金貰わないのはどうかとお姐さんは思うなぁぁ?」

 

マ「そうよっ私たちはボランティアで暗殺稼業してるんじゃないのよ!」

 

チェ「日々活動していくためにもお金は必要だしね」

 

セ「ボスは判断を俺に任すと言ってくれた…俺は仕事を受けるために金銭を受け取ることはしない」

 

レ「けどそしたら私たちただ働きになっちゃうじゃんっつり合いが取れてないと思うんだけどぉ~?」

 

 

依頼受領とその事実確認をとるなどそれなりの成果を出したセント、

だが依頼金を受け取らなかったことに関してはさすがに他のメンバーから突っ込まれるも

それに対しセントは確固なる意思のもとこう言い返した

 

 

セ「誰かが苦しみ辛い思いをしているのにっ…その苦しみを晴らすために対価を求めるのは間違ってる」

 

ア「………」

 

セ「誰が何と言うと…これが俺のやり方だ、誰かが救いを求めて手を伸ばしてるなら俺はその手を掴むっどんなことがあってもだ」

 

タ「セント…」

 

セ「心配しなくてもお金は別のことしてここに還元してくからっだからお願い!みんな協力してくれ!」

 

マ「……本当にっアンタどうしようもないくらいお人好しね」

 

チェ「けど…セントくんらしくて良いんじゃないかな?」

 

ブ「あぁっ損得を考えず目の前の目的をなそうとする姿勢…俺は嫌いじゃねぇぞ」

 

ラ「まっお前が倍働くっていうなら俺は文句ねぇけどさ」

 

シェ「私も…セントさんの判断は正しいと思います」

 

ス「同じくだ。セント…お前は人として立派なことをした」

 

タ「スーさんの言うとおりだよ、さすがはセントっ伊達に正義のヒーローを名乗るだけのことはあるな!」

 

ア「お前の信念…しかと受け止めた、だから私たちもその想いに応えっこの任務を遂行する!」

 

セ「みんな……ありがとう!」

 

レ「しょ~がないっ…んじゃ今度セントが奢るってことで手をうってやろうか♪」

 

セ「そんなこと言うとお前が俺に頼んだ”人工酒製造機”作ってやらねぇぞ」

 

レ「ごめん調子に乗り過ぎた!だからお願いっ私の長年の夢なんだ…その夢を私から奪わないでくれぇぇぇ~~っ‼」

 

ナ「ふっ…よしっナイトレイドはこの依頼を受ける!悪行無道の屑どもに天罰を下してやるぞ!」

 

一同「了解ッ」

 

 

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ー同日夜・帝都(民家の屋根上)ー

 

セ「タツミ…聞こえてるか?」

 

タ『あぁっ聞こえてる』

 

セ「よし…そっちの状況はどうだ?」

 

タ『いまメインストリートの裏路地に到着した。オーガの姿はまだ確認できてないけど…』

 

セ「OKっタツミはそのままオーガが姿を現すまで張り込んでてくれ、後方支援には今からラバックを向かわせる。アカメとレオーネのチームは予定通りガマルがいる風俗店に侵入した、向こうはアカメの判断ですぐにでも実行に移すはずだ」

 

タ『わかったっこのまま待機する』

 

セ「功をあせるなよ…夜とはいえまだ人通りが多い時間だ。確実にオーガを1人にするよう誘導してから行動に移すんだっいいな?」

 

タ『そんなことわかってるよっ俺だってそれなりに場数は踏んでる!お前が心配するような無鉄砲な行動はしないよ』

 

セ「ならいいんだけど…それじゃ引き続き張り込みよろしくっ」

 

”ピィッ”

 

セ「ラバックッタツミの後方支援に向かってくれ…ただ可能な限りタツミ1人に暗殺をさせてやってほしいとのボスのお願いがきてる。タツミを援護するのはあいつ1人での暗殺が不可能とお前が判断した時に行ってくれ」

 

ラ「了解ッにしても入って1週間ちょいのお前に現場の指揮を任せるなんて…ナジェンダさん何を考えてるんだか」

 

セ「それもひっくるめて俺の技量を見てみたいってことじゃないの?」

 

ラ「なのかねぇ~…けどこの”通信機”ってやつめっちゃ便利だな!遠くにいる奴とも会話ができるなんて…お前本当にすげぇ奴だな!」

 

セ「天っ才の発明を舐めないでくれたまえ♪」

 

 

そう…今回の任務のためにセントは離れてる仲間同士でコンタクトが取れるように

腕輪型の通信装置を人数分開発しっ帝都の町に入る前に任務に参加するメンバーにくばっていたのだ

 

これのおかげである程度距離が離れても通信機を使えば連絡がとり合えるため

任務遂行時の意思疎通がより正確に行えるようになったのである

 

 

セ「扱い方は大丈夫か?腕輪の右側のボタンを押せば指定したチャンネルの通信機と繋がり通話ができる、左側のボタンは届いた受信電波を受け取り他の通信機と繋げるためのモノだ…音量は下にダイヤルがあるからそこで調整してくれ」

 

ラ「さっき嫌ってほどお前から説明受けたから大丈夫だよ!んじゃ俺はタツミの方に行ってくる」

 

セ「OKっ頼んだぞラバック」

 

 

再度通信機の使い方を聞いたラバックは軽い身のこなしで民家の屋根を飛び移りながら移動を開始し、

残ったセントは中央広場の方に視線を移し…万が一に備え身を隠しながら周囲を警戒する

 

その頃…メインストリートの路地裏で身を潜めていたタツミの目の前に

酒に酔い足がおぼつかない状態になっているターゲット・オーガが姿を現した

 

 

タ「(現れた!周りに護衛はいないな……よしっ行くか‼)」

 

オ「ウィ~……たっぷり尋問した後の酒はうめぇや♪」

 

”シュッ”

 

タ「あっあのうオーガ様」

 

オ「あん?」

 

タ「ぜひお耳に入れたいお話があるのですが…路地裏でお話できないでしょうか?」

 

オ「んぁ?…あぁ~…いいぜっ聞いてやるよ」

 

タ「(よしっ)」

 

※メインストリート路地裏

 

オ「それで…話ってなんだ?」

 

タ「……単刀直入に言う」

 

オ「っ?」

 

”バサッ”

 

タ「お前の命っ…貰いに来た‼」

 

 

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セ「……今のとこ警備隊とガーディアンに動きはないな…このまま順調に事が運んでくれればいいんだけど」

 

”ピィピィピィッッ”

 

セ「こちらセントッ」

 

ア『私だ…いまガマルの始末を終えた』

 

レ『あっけなさ過ぎてあくびが出ちゃったよぉ』

 

セ「ご苦労様っ2人はそのまま離脱して合流地点に向かって」

 

ア『わかった…セントッ』

 

セ「んっ?」

 

ア『合流地点で待ってる…必ずっ生きて戻ってくるんだぞ』

 

セ「……了解っ」

 

”ピィッ”

 

セ「ガマルの方はクリア…残るはオーガの方だな」

 

”ピィピィピィッ”

 

セ「っ…ラバックか?」

 

ラ『あぁ俺だっいまタツミとオーガが戦闘を始めた…今んとこはタツミの方が優勢だ』

 

セ「わかった…アカメとレオーネは任務を終え帝都の町から離脱した。ラバックはオーガの対処が終わり次第っタツミと共に合流地点に向かってくれ」

 

ラ『お前は何してんだよ?』

 

セ「万が一に備えて中央広場の監視をしてる」

 

ラ『指揮官殿は楽なポジションで良いな♪』

 

セ「茶化すなよ…それじゃそっちの方は頼むなっ通信切るぞ」

 

ラ『はいよっ』

 

”ピィッ”

 

セ「ふぅぅ~…良い感じだっこの調子なら被害を出せずに終われそうだな……っ‼」

 

 

順調に進んでいた矢先…セントは中央広場に警備隊の1人であるセリューが

2人の隊員と8体ほどのガーディアンを引き連れ姿を現しているのを視認した

 

 

セリュ「まったく…オーガ隊長はどこに行っちゃんたんだろ?」

 

隊員1「いつもみたいに酒場で飲んでるんじゃないか?」

 

隊員2「詰所にも姿はなかったし…その可能性が高いな」

 

セリュ「いくら隊長でも仕事中の飲酒なんて許せないよ!私は隊長を探しに行ってくるっ2人はそのまま勤務を続けて‼」

 

隊員1「あんまり無理しすぎるなよセリュー」

 

隊員2「オーガ隊長酒癖が悪いんだから…襲われないように気をつけろよ」

 

セリュ「わかったっありがとう2人とも!それじゃコロにガーディアンたちっこれよりオーガ隊長の捜索に出発するよ!」

 

コ「キュウキュウーッ」

 

 

2人の警備隊員と別れたセリューはコロとガーディアンを引き連れ、

隊長であるオーガを探しにメインストリートに向かって進みだした

 

 

セ「(まずいっいまあの子たちを行かせたらタツミとラバックが危険に晒される!)」

 

 

屋根上で一部始終を見ていたセントはどう行動すればいいか頭の中で考える、

通信機を使いラバックに知らせることもできるがいま連絡を入れ離脱を促しても

オーガと戦闘中のタツミを連れ安全に離脱できるかと言われればハッキリ言って難しい

 

かと言ってこのままセリュー達を行かせればこちらが不利な状況に陥る、

帝具使いのラバックがいるとはいえオーガとセリューにガーディアン数体が相手となれば

いくらラバックといえど対処しきれるはずがない

 

となれば…この任務の指揮官として自分がとる行動はただ1つ…

セントはドリルクラッシャーをガンモードにし右手で持ち、

銃口をセリュー達がいる方向へと向け…引き金に指をかける

 

 

セ「(なるべく穏便に進めたかったけど2人にこれ以上負担はかけられない…行くとしますか!)」

 

”バァンバァンッ”

 

セリュ「ッ…敵襲ッ‼」

 

コ「キュウッ‼」

 

セリュ「ガーディアンは全方位に展開ッ敵を迎え撃て!」

 

セ「(そんなことしても…俺には通用しないよ)」

 

 

セントは懐から忍者ボトルを取り出し左手で数回振り、

ボトルの力の発動させ自身の姿を消しっその状態のまま屋根上から地上へと飛び降りる

 

その後っ襲撃を警戒するセリューたちの元に向かって走り出し、

手に持っていたドリルクラッシャーをブレードモードにしセリューの周りにいるガーディアンを斬っていく

 

 

”ギィンギィンッ…ギィィンギィィンッ…ドォォンドォォンッ”

 

セリュ「うわぁっ…なっ何…何が起きたの!?」

 

”シュゥゥ…”

 

セ「また会ったね…セリューちゃん」

 

セリュ「へぇっ…あぁぁっ貴方は昼間の‼」

 

 

周囲に展開していたガーディアンを倒したとこでセントは自身の姿を露にした、

その光景を見たセリューとコロは驚くもっセリューは警備隊としての職務をなすべくセントに近づく

 

 

セリュ「あっ貴方は……一体何者なんですか?」

 

セ「俺?俺はね…」

 

”カチャッ”

 

セ「ナルシストで自意識過剰な…正義のヒーローさ!」

 

[ラビット/タンク・ベストマッチ!]

 

[Are you ready?]

 

セ「変身ッ‼」

 

[鋼のムーンサルト!ラビットタンク!Yeah!]

 

 

セリューの問いに答えるかのようにセントはビルドドライバーを装着し、

ラビットとタンクのボトルを装填し仮面ライダービルド・ラビットタンクFへと変身した

 

 

セリュ「ッ…そっその姿は‼」

 

ビ「仮面ライダービルド…て言えば自己紹介は必要ないよね」

 

セリュ「…間違いないっあの時わたしの邪魔をした仮面の男だ!」

 

ビ「………」

 

セリュ「やっと…やっっっっっと巡り合えたな仮面ライダー‼」

 

”ゴゴゴゴゴゴ……”

 

セリュ「帝都警備隊…セリュー・ユビキタス!絶対正義の名の下にっ悪をここで断罪する‼」

 

 

ビルドの姿を見た途端…セリューの顔はこの世のモノとは思えないほど醜く歪み、

身に纏うオーラも先ほどまでと違い禍々しく重たいモノへと変わっていた

 

だがビルドはというとそんなセリューを見ても姿勢は変えず、

手に持つドリルクラッシャーを握りなおしセリューに刃を向けた

 

 

ビ「”絶対正義”かぁ…果たして今の警備隊に正義を語る資格があるのかね」

 

セリュ「黙れ!お前は重罪を犯した男の逃亡を手助けした…ならばお前は悪だっそこらへんにうようよいる賊と同じ悪だ!」

 

ビ「……」

 

セリュ「賊の生死は問わず…ならば正義(わたし)が処刑する!」

 

ビ「有無を言わさず…か」

 

セリュ「私のっ…私のパパはお前の様な凶賊と戦い殉職したっ……絶対にっ許さない‼」

 

コ「キュウッ!」

 

”ゴゴゴゴゴゴーッ”

 

ビ「……本性を露にしたか」

 

 

セリューの怒りを感じ取ったのか…コロの体が巨大化していき、

気づけば成人男性2人分ほどの大きさになっていた

 

 

セ「コロッ捕食‼」

 

コ「キュウウッ‼」

 

”バァァッ”

 

ビ「悪を喰らうってか……けどっ」

 

”ギィィィンッ”

 

コ「ッ!?」

 

ビ「生憎オレは”正義”のヒーローだから喰われる訳にはいかないんだよね」

 

 

巨大化したコロはセリューの命令を聞きっその強靭な牙をむき出しにし、

体を空中で回転させながらビルドに向かって突っ込んでいった

 

だがビルドは焦ることなく冷静にコロの動きを読みとり、

スレスレのところで左側に回避しドリルクラッシャーでコロの胴体を斬った

 

 

セリュ「ふふっ…さすがにそう簡単には死んでくれないかぁ」

 

ビ「それは君の帝具にだって言えることだろ」

 

コ「キュウッキュウウ……」

 

ビ「文献通り…生物型帝具は体のどこかにある核を砕かない限り再生し続けるか」

 

セリュ「まだまだ行くよ…コロッ腕‼」

 

”ズルッズルッ”

 

コ「キュウウウ……」

 

ビ「うわぁぁ…気色悪っ」

 

セリュ「粉砕ッ‼」

 

コ「キィシャァァァーーーッ‼」

 

 

両腕が筋肉質なモノへと変化したコロはセリューの命を受け、

ビルドに向かって夥しい数のパンチを連続して放った

 

 

”ブゥンブゥンブゥンッ”

 

ビ「っ…ふぅっ…はぁっ」

 

セリュ「いつまで避けられるかなぁぁ?」

 

”ブゥンブゥンブゥンブゥンッ”

 

ビ「くぅっ埒が明かない…ならばっ‼」

 

 

コロの連続パンチを回避していくビルドだがこのままでは体力を無駄に消耗してしまう、

そう考えたビルドはドリルクラッシャーにゴリラボトルを装填しっ刃をコロに向ける

 

 

[Ready go!]

 

ビ「拳にはっ拳ってね!」

 

[ボルテックブレイク!]

 

ビ「ふぅぅったぁぁぁーーっ」

 

”ゴォォォンゴォォォンッ”

 

コ「キュゥアァッ‼」

 

セリュ「コロッ‼」

 

 

ゴリラの成分が刃に宿ったドリルクラッシャーを使いビルドはコロに殴りかかる、

如何に耐久力がある生物型帝具とはいえ懐に強烈なパンチを2発喰らったためか、

コロは地面に体を打ち付けながら吹っ飛んでいき近くの壁に激突した

 

 

コ「キュウッ…キュウウ…」

 

セリュ「コロッ……よくもコロを‼」

 

ビ「セリュー…警備隊に属する君に問うっこの国に…本当に正義はあるのか?」

 

セリュ「あるさっ私たちがその正義そのものだ!この国を腐られるゴミ共を抹殺し……正義の下にこの帝国の秩序と平和を守っていく‼それが私がオーガ隊長から学んだことだ!」

 

ビ「そうか……じゃあお前が言うゴミたちが生きるためにこの理不尽な国に蝕まれッ権力者共から虐げられてるのは黙って見てるだけなのか?」

 

セリュ「何を言っている!この国が…皇帝陛下や大臣様がそんなことをするはずがない‼」

 

ビ「お前は物事の良い面しか見ていない…そしてその裏にある真実を知ろうともしていない……そんなお前がっ正義を語る資格なんてあるはずねぇだろ」

 

セリュ「煩いッ‼誰が何と言おうと…私は悪を絶対に許さないっ正義に歯向かうものがいるというなら……私とコロが力でねじ伏せてやるっどんなことをしてでも‼」

 

ビ「……力を振りかざすことが正義なんて…俺は絶対に認めない‼」

 

 

声を荒げたビルドはラビットとタンクのボトルをドライバーから抜き取ると、

新たに忍者ボトルとコミックボトルを取り出し両手で数回振り始める

 

 

”シャカシャカシャカシャカッ…”

 

セリュ「…何をする気だ!?」

 

ビ「君に…本当の正義の力ってやつを教えてあげる」

 

”カチャッ”

 

ビ「さぁ…実験を始めようか」

 

[忍者/コミック・ベストマッチ!]

 

[Are you ready?]

 

ビ「ビルドアップッ‼」

 

[忍びのエンターテイナー!ニンニンコミック!Yeah!]

 

セリュ「なぁっ…姿が変わった!!?」

 

ビ「忍びなれども忍ばない……新たなベストマッチの力っ見せてやるよ!」

 

 

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タ「はぁ…はぁ……やっ…やったぜ」

 

オ「っ…この俺がっ…こんな小僧にっ‼」

 

ラ「無駄な足掻きはやめな…お前の両手両足はタツミが斬り落とした、もう傍若無人な振舞いはできなくなっちまったなぁ」

 

オ「ぐぅぅっ…」

 

ラ「上出来だなタツミッんじゃ…セントの指示通り町を出て合流地点に向かうぞ」

 

タ「いやっ俺はセントの方に行ってみる」

 

ラ「はぁぁっ!?」

 

タ「なんか…嫌な予感がするんだよっだから行ってくる!ラバックは先に合流地点に向かってくれ‼」

 

ラ「おっおいタツミ…たくっ相変わらず無鉄砲な奴だなぁ」

 

オ「ぐぅっ……がはぁっ」

 

ラ「まっこいつは放っておけば死ぬことだし……向こうはセントがいるからなんとかなるかっんじゃお先に離脱するとしますか」

 

 

タツミの手によりオーガは両手両足を失い…その場に血を吐きながら倒れ込んでいた、

任務を終えたラバックは指示通り合流地点に向かおうとしたが

タツミは嫌な予感がすると言い中央広場の方へと走っていってしまった

 

残ったラバックはいま自分にできることはないと考えたため、

セントの指示に従いアカメたちが待つ合流地点へと向かうことにした

 

そしてその場に残ったオーガは自分がやられたという事実をまた受け入れておらず、

何とか立ち上がろうとするも手足がないため血を這いつくばるのがやっとの状態だ

 

 

オ「くそぉっ…こんなとこでっ…この俺様が‼」

 

エ「ほぉぉ~…それだけの傷を負いながらまだ生きてるか」

 

オ「ッ……なっ何者だ貴様は!?」

 

エ「今から死んでいく奴に名乗る必要はない」

 

オ「ッ…」

 

エ「しかし…その生命力には惹かれるなぁ~…お前ならより強いスマッシュにすることができるかもしれない」

 

オ「スッスマッシュ…だと‼」

 

エ「ふふふっ……どうせ短い命だ…最後は俺のモルモットしてひと暴れしっ死んでいけ」

 

 

 

”to be continued”

 

 

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【次回予告】

 

 

セリュ「なんでっなんで勝てないのよ!」

 

ビ「正義と悪は紙一重…受け取り方は人それぞれなんだよ」

 

”揺れ動くセリューの信念”

 

エ「秘密警察”イェーガーズ”か…また楽しくなりそうだな」

 

”新たな勢力の登場”

 

セ「生きて帰る…そう約束しちまったからな」

 

ア「お帰り…セント」

 

 

≪第7話・正義のボーダーライン≫




ということで第6話終了‼

今回から原作に登場したキャラが出てきましたね、

そしてセリューさんも本格的に参戦!

アンケの結果生存+仲間になる設定で行きますので

今後セリューさんが自分とどう向き合っていくのか…

あとセリューさんを誰と絡めたら面白くなるか…

そこも考えながら進めていきますので今後をどうぞお楽しみに。

それでは皆様ッまた7話目でお会いいたしましょう…See you!


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第7話・正義のボーダーライン

暗殺集団的な意味で活躍しそうなニンニンコミックと
生存ルートで進むセリューさんが激突する第7話‼

ある種…正義VS正義みたいなとこありますが
アカメの世界は読めば読むほどビルドの世界観に
ベストマッチしているので書いてて凄く楽しいです。

現在”アカメが斬る!零”を自分のペースで
読んでいますがアカ斬るって続編の”ヒノワが征く”があるんですよね…
零読み終わったらそれも読まんといけないですよねぇ

けど物語的には終わってもアカメの戦いが終わってないくだりは
悲しいモノはありますが自らの運命に抗うところは
これもまたライダーに通じるものを感じてしまいます。

ということでビルドVSセリューの戦いが激化する
第7話もどうぞお楽しみくださいませ!


≪前回のあらすじ≫

 

セ「仮面ライダービルドでありっ天才物理学者であるセントは暗殺集団・ナイトレイドに加入し、帝国に愛と平和をもたらす為の戦いに身を投じた…そんなセントにボス(ナジェンダ)から初の任務が言い渡されっセントは仲間たちと共に帝都へと向かった」

 

タ「今思ったんだけどビルドって2本のボトルで変身するよな、その時鳴る”ベストマッチ”ってどういう意味なんだ?”生き物”と”機械”の組み合わせがマジ最強ってことなのか?」

 

セ「”有機物”と”無機物”って言いなさい!兎と戦車やゴリラとダイヤモンド…この組み合わせがなぜベストマッチなのかハッキリとしたことはわかってないんだよ」

 

タ「わかってないのかよ…つか今回登場するニンニンコミックっていうベストマッチはどんな能力を持ってるんだ?」

 

セ「今から本編で活躍するんだからそれを観なさいよっつかアカメはいつ戻ってくるの!?このまま保存食全部食われたらマジで今後の生活危ういんだけど!」

 

タ「とっいうことで帝都警備隊のセリューとビルドの新たな姿・ニンニンコミックが激突する第7話をどうぞ!」

 

セ「あらすじはしょり過ぎだろ!ていうか俺の仕事を盗るなって何度言えばわかんだよ‼」

 

 

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ビ「忍びなれども忍ばない……新たなベストマッチの力っ見せてやるよ!」

 

セリュ「っ…姿が変わったところで何ができる!コロッ蹂躙‼」

 

コ「キュウゥゥッ‼」

 

 

新たなベストマッチ・ニンニンコミックFとなったビルドに対し

セリューは臆することなくコロに命令を出しっ命を受けたコロは

その巨大な腕を振るい、ビルドに向け再度攻め込み強力な拳を放った

 

 

セ「放て‼」

 

コ「キュゥゥゥッ!」

 

”ブゥゥゥンッ…キィンッ”

 

コ「ッ!?」

 

ビ「どうだコロ…斬れ味抜群の4コマ忍法刀のお味は?」

 

 

コロの拳が直撃しようとした瞬間…ビルドはニンニンコミックFの専用武器、

”4コマ忍法刀”を出現させ右手で逆手にし持ちっコロの拳を右腕ごと斬った

 

一瞬のことにセリューも斬られたコロも反応が遅れたが、

生物帝具の強みである再生能力を使い斬られた右腕を瞬時に修復させた

 

 

ビ「ふっさすがの再生能力だ……ならっ再生が追い付かないくらいのダメージを喰らわしてあげるよ!」

 

”キンッ”

 

[分身の術]

 

”BOOM!”

 

ビ「「「ふっ」」」

 

セリュ「なぁっ…分身した!?」

 

ビ「「「さぁてっ…行くとしますか!」」」

 

 

ビルドは4コマ忍法刀の力を使い自身の分身体を5体召喚し、

分身体と共に四方八方散りコロの周りを取り囲むように展開した

 

 

セリュ「コロッ腕‼」

 

コ「キュウゥッ‼」

 

”ブゥゥンッ”

 

ビ「ほぉっ」

 

コ「キュウキュウッ‼」

 

”ブゥゥンブゥゥンッ”

 

ビ「よぉっ」

 

ビ「はぁっ」

 

セリュ「くぅっちょこまかと‼」

 

ビ「今度はこっちの番だ!」

 

”ブォォォン…”

 

ビ「これでも喰らいな!」

 

”シュゥゥンッ…ザァァンッ”

 

コ「キュアァッ!」

 

ビ「はぁぁぁっ」

 

ビ「せやぁぁっ」

 

”ギィィンギィィンッ”

 

コ「キュウゥゥッ!」

 

 

セリューの指示を受けコロは巨大な腕を振るいビルドに攻撃を仕掛ける、

だが複数に分身し忍者ボトルの力で反応速度が強化されたニンニンコミックFの前に

その大振りな攻撃はことごとく回避されてしまう

 

その隙に分身体の1人が右手から巨大な手裏剣型のエネルギー刃を出現させ、

無防備となっているコロの背中に向け放ちっそれと同時に残りの分身体が

4コマ忍法刀を構えコロに突撃しっ手裏剣が直撃した瞬間にコロの体を斬っていった

 

 

コ「キュッ…キュウゥゥッ」

 

ビ「まだまだ行くよっ」

 

”カキカキカキッ”

 

ビ「忍法・擬音飛ばしの術!」

 

”バァァァンッ…ドォンドォンドォンドォンッ”

 

コ「キュウゥゥッ!」

 

 

弱ってるコロに再生の間を与えさせないために立て続けにビルドは攻め込むべく

コミック側の左腕に装備されたペンを使い、空中に複数の擬音文字を書いていく、

するとその文字が実体化しっその実体化した文字をビルドはコロに目がけて放った

 

実体化した文字の攻撃を数発受けたコロはさすがにダメージが蓄積したのか…

傷ついた体を再生させる前に体勢が崩れそのまま倒れ込み、

それを確認したビルドは召喚していた分身体を一旦消し元の1人の状態に戻った

 

 

 

セリュ「コロォッ!」

 

セ「キュッ…キュキュゥッ…」

 

ビ「ど~よ俺の発・明・品とニンニンコミックの力は?獰猛かつ狂暴なヘカトンケイルをここまで圧倒する能力…やっぱ俺って凄いでしょ!最高でしょ!天っ才でしょ!」

 

”チャキンッ”

 

ビ「んっ?」

 

セリュ「お前はっ…お前は絶対にこの場で殺してやる!」

 

コ「キュウッ…キュウゥゥッ!」

 

 

怒りのままに銃仕込みのトンファーガンをビルドに向けるセリュー、

それに反応したのか…コロも再生がままならない状態で立ち上がりビルドと対峙する

 

 

ビ「まだやる気?言っておくけどこれ以上続けたところで君たちが負けることに変わりはないよ」

 

セリュ「まだ負けてないッ‼私のっ…私とコロの心が折れない限りっ何度だって立ち上がってやる‼この手で悪を全て滅ぼすためにっ…」

 

ビ「…そこまでの強い信念がある君なら…この国を闇を見通す力だって持っているはずだ」

 

セリュ「ッ?」

 

ビ「いま君が忠誠を誓っている帝国は…権力という名の力を使いっなんの罪もない人々を苦しめ…追い込み…死へと誘っている。そんな帝国が築く国に一体何の価値がある……生きる希望を失わせっ明日へ向かう力を奪っているいまの帝国のためにっ…その力を無駄に使っているとなんで気づかないんだよ!」

 

セリュ「煩いっ…煩い煩い煩い‼お前に何がわかるっ…パパをっ…大切な家族を私は失ったっ……その時誓ったんだっこんなことをする悪を滅ぼすための力を手に入れると‼そして私はコロという力を手に入れたっ…国がどうとかそんなこと私には関係ない‼私はただっ…悪行を働く屑どもをこの手で殺せればそれでいい‼」

 

ビ「……」

 

セリュ「お前だっていずれわかるさ!力を持てばっ…誰だって己を願いを果たしたいと思うっ力が見せる欲望っていうのはそういうものなんだよ!」

 

ビ「俺はっ…力の欲望になんて屈しない!」

 

セリュ「ッ!?」

 

 

セリューの発言に対し…ビルドは何の迷いもなくそう答えた、

マスクのためセントがどういう表情をしてるかまではわからないが…

その真っ直ぐな瞳と強い信念のもとの発言にっセリューは圧倒されたじろいだ

 

 

ビ「力を得たことで俺は真に理解した…力とはっ自分の欲望を満たすためのものじゃない!大いなる使命を果たすためのモノなんだ‼」

 

セリュ「大いなる…使命っ…」

 

ビ「この腐敗した国を変えるためっ…この国に生きる人々の愛と平和を守るためっ…その使命を果たすために俺はビルドの力を使い今日まで戦ってきたんだ!」

 

セリュ「…ッ」

 

ビ「セリュー…君もまたっこの国の闇が生んだ犠牲者だ。君の心の中に潜む闇を払うためにっ俺はこの力を使う!」

 

”キンッ”

 

[分身の術]

 

”BOOM!”

 

ビ「勝利の法則は…決まった!」

 

 

ビルドは再度分身体を7体召喚させっ臨戦態勢状態のコロに向かって一斉に走り出す、

コロはすぐに巨大化した腕でビルドを攻撃しようとするも…数の多さに混乱し手が出せないでいた

 

そんなコロを翻弄するようにビルドは分身体と共に四方八方に散り、

身軽な動きとその速さから生まれる残像を利用しコロの身動きを封じ込める

 

 

”シュンシュンシュンッ”

 

コ「キュッ…キュキュ!?」

 

”シュゥンシュゥンッ…シュゥンッ”

 

コ「キュウゥッ…キュウゥゥッ」

 

ビ「(核にダメージを喰らわせなきゃ致命傷は与えられない…どこにあるっコロの核は‼)」

 

”フゥゥゥ……ピィピィピィッ”

 

ビ「(あそこかっ‼)」

 

 

目に搭載されている索敵システムを使いコロの核の位置を見つけたビルドは

分身体7をコロの周囲に円を描くように配置させっ一斉に高速で走り始めた

 

一方コロはなんとかビルドの姿を追おうとするも分身体に紛れている本体を見つけ出せず、

逆に目で追ったせいで自分の周囲を走り続けるビルドたちを見て目を回してしまう

 

 

コ「キュウゥッ…キュキュゥゥッ…」

 

ビ「一気に行くぜっ‼」

 

”キンッキンッ”

 

[火遁の術]

 

ビ「はぁっ‼」

 

”シュゥゥンッ”

 

[火炎斬り!]

 

ビ「はぁぁぁぁぁーーーーっ‼」

 

”スピィィーーンッ”

 

コ「キュッ……キュゥゥゥーーッ‼」

 

”ドガァァァーーーンッ”

 

セリュ「はっ…コロォォォーーッ‼」

 

 

勝負はついた…炎を身に纏った4コマ忍法刀がコロの胴体を斬り裂いた、

その一斬を受けたコロの体からは血が大量の流れ始め…それと同時に大きさが元のサイズにまで縮んだ

 

戦いを終えたビルドは召喚していた分身体を自分の元へと戻し消滅させ、

セリューは地面に倒れたコロの元に駆け寄りその小さな体を持ち上げ呼びかける

 

 

セリュ「コロッ…コロォッ‼お願いっ…目を空けてよぉ‼」

 

ビ「………」

 

セリュ「……よくもっ…よくもコロを殺ったなぁぁーーっ‼」

 

”バババババババーーッ”

 

ビ「ッ……ふぅっ」

 

”シュゥゥンッ…スピィンッ”

 

セリュ「ッ…あっ」

 

 

怒りに我を失ったセリューはコロをその場に寝かせトンファーガンをビルドに向け銃弾を放つも、

ビルドはその銃弾を難なく避け…素早くセリューに近づき4コマ忍法刀でトンファーガンを斬り落とす

 

 

セリュ「くぅっ…こんのぉっ‼」

 

”ブゥゥンッ”

 

ビ「…はぁぁっ」

 

”ドォォンッ”

 

セリュ「がはぁっ‼」

 

 

トンファーガンを失ってもなおセリューは止まらずビルドに向かって拳を放つ、

だがその攻撃もビルドは容易に回避しっ右手を使いセリューの首に手刀による打撃を与える

 

 

セリュ「つぅッ……なんでっ…なんで勝てないのよ!」

 

ビ「怒りに身を任せた攻撃なんて俺じゃなくても対処できる」

 

セリュ「ッ…貴様ぁっ‼」

 

ビ「落ち着きなって…コロは生きてるから」

 

セリュ「えっ!?」

 

コ「……キュッ……キュゥ…」

 

セリュ「コロッ‼」

 

 

コロの鳴き声が聞こえたためセリューは後ろを向きコロを寝かせてる方に目を向ける、

そこには以前倒れたままだが目を薄っすらと開き…セリューの方に手を伸ばすコロの姿があった

 

それを見たセリューは先ほどまであった怒りと憎悪の感情が消えさり、

手を伸ばすコロの方に駆け寄り抱き上げ…存在を確認するように抱きしめた

 

 

セリュ「コロッ…コロォ…良かったっ…生きてたんだねっ」

 

コ「キュウゥ…」

 

セリュ「でもっ…どうして生きてるの?核を壊されたら再生できなくなって死ぬはずなのに」

 

ビ「核を斬ってないからだよ」

 

セリュ「えっ!?」

 

ビ「生物帝具の特性上…ただ斬っているだけじゃ長期戦になってこっちが不利になるだけだからね、だからコロの胴体を斬った瞬間にむき出しになった核に4コマ忍法刀で軽い打撃を与えたのさ。それによってコロは元の大きさに戻り再生能力も一時的に弱まったって訳…意識を失っていたのもそのせいだよ」

 

セリュ「……どうしてコロを殺さなかったの?」

 

ビ「俺は命を奪うようなことはしないって心に誓ってるからだよ」

 

セリュ「…私とコロは貴方を殺そうとしたのよ‼」

 

ビ「だから?」

 

セリュ「だからって…敵にそんな情けをかけたら自分が死ぬかもしれないじゃないっなのに!」

 

ビ「それでも俺はっ…たった1つしかない命を奪ったりはしないっそんなことをする資格も権利も持ち合わせていないからな」

 

セリュ「……っ」

 

ビ「…確かに君の言う通りこの世には悪が蔓延っている、そいつらの行いのせいで悲しい思いをする人がたくさんいるのも事実だ。けどだからといって…有無を言わさずにそいつらの命を奪っていい理由なんてどこにもない」

 

セリュ「ッ…」

 

ビ「正義と悪は紙一重…受け取り方は人それぞれなんだよ。君が正義だと思ってこれまでやってきたことだって…第三者の視点からみれば悪にだって見えるっ人間の心っていうのはそういうものなんだよ」

 

セリュ「……ぅっ」

 

ビ「セリュー…人の心を知りその内側を見極められるようになれ、そして本当の悪は法の下に裁きを与え更生するチャンスをあげるんだ。それができた時っ君は本当の意味で正義のヒーローになれるはずだよ」

 

セリュ「……っ…私はっ…私はぁっ…」

 

ビ「苦しかったよね…辛かったよね……でももう我慢する必要はないよ。次への一歩を踏み出すために…今はたくさん泣きなさい」

 

セリュ「…うぅっ…うわぁぁぁぁぁぁ~~っ」

 

 

これまで心の中に溜めていたであろう感情が溢れだし…セリューはその場で泣き崩れた、

そんなセリューの背中をビルドは右手で優しく撫で、彼女が泣き止むまで傍にいたのだった

 

 

ビ「落ち着いた?」

 

セリュ「うん……えぇっと…そのぉ…ありがとうございますビルドさん」

 

ビ「どういたしまして♪」

 

”タタタタタッ…”

 

タ「セントォォォッ‼」

 

ビ「んっ…えっタツミ!?お前なんでここにいんの!?」

 

タ「いやぁ~…なんと言えばいいのか…なんか嫌な予感がしちゃってさっそれで」

 

ビ「それで不安になってこっちに来たと。余計な気を回すんじゃないよっ俺はお前と違ってヘマをするほどバカじゃないんだよ」

 

タ「なぁっバカってお前な‼」

 

ビ「けど…ありがとな心配してくれて」

 

タ「おっおう////」

 

セリュ「……あぁっ貴方はこの間の‼」

 

タ「へぇっ…げぇっお前は帝都警備隊の‼セントなんで警備隊と人間と一緒にいるんだよ!?」

 

ビ「落ち着けってタツミッセリューはもう大丈夫だ。俺たちと戦う意思はもうないよ」

 

タ「……本当か?」

 

ビ「本当だよっ」

 

タ「……ならいいんだけどさ」

 

コ「キュウキュキュッ」

 

ビ「おぉっもう元気になったのかコロ‼生物帝具の再生能力は本当に凄いな……できることなら解剖して中をじっくりと見てみたい‼」

 

セリュ「だっ駄目だよ‼コロは大切な家族なんだよっそんなことさせるわけないじゃない‼」

 

ビ「ジョークだよジョーク♪」

 

セリュ「ジョークでもそんな物騒なこと言わないでください‼」

 

タ「(あれっ…このくだり前にもあったようなぁ)」

 

ビ「それよりタツミッお前の方は任務ちゃんとやり遂げたのか?」

 

タ「当たり前だろ!やり遂げたからこっちに来たんだよ‼」

 

ビ「あっそ…ならそろそろ集合地点に向かうかっ大分時間オーバーしちゃってるし」

 

タ「あぁそうだ忘れてた!早く行こうセントッこれ以上遅れてたらボスのお説教が待っている!」

 

セリュ「あっあのぉ…貴方たちは一体何者なんですか?」

 

ビ「俺たち?俺たちは……ッ‼タツミッセリュー避けろ‼」

 

タ・セリュ「「へぇっ?」」

 

”シュルルルーー…ドォォォンッ”

 

タ「うぉぉっ‼」

 

セリュ「きゃぁぁっ‼」

 

ビ「ッ…これはっ…碇!?」

 

”ブォォォンッ……チャキンッ”

 

「グォォォォォォ……」

 

ビ「スマッシュ‼」

 

 

突如として飛んできた巨大な碇はビルドたちがいた地面に直撃しっその場に大きな穴を形成し、

次の瞬間その碇は引き寄せられるように地面から離れ…投げた張本人がいるところへと戻った

 

そしてその碇を投げたのは……歪な紺碧のボディーに海賊を思わせる帽子のようなものをかぶり、

先ほど投げた巨大な碇を軽々と右腕で持ち上げる”パイレーツスマッシュ”が立っていた

 

 

セリュ「なっなんですかあれ!?」

 

タ「未確認危険種のスマッシュだよっ最初にお前と会ったあの日…俺は宮殿の一室で白い防護服を着た集団が女性をスマッシュに変えるとこを見たんだ‼」

 

セリュ「そんなっ…帝国がっ…そんな酷いことをっ」

 

ビ「タツミッそこら辺の話は後回しだ‼まずはこのスマッシュを倒す‼」

 

「ウォォォォォォーーッ」

 

”ブォォォォーーンッ…ドガァァンッ”

 

ビ「つぅっ…なんちゅうパワーだよっ」

 

 

パイレーツスマッシュは戦闘態勢をとるビルドに向け再度巨大な碇を投擲した

ビルドはその攻撃をすれすれで回避するもっ碇が直撃した地面にはまた大きな穴が形成された

 

 

「ヌゥゥゥゥンッ」

 

”ブゥゥンッブゥゥンッブゥゥンッ”

 

ビ「うぉぉっそのまま振り回すとか反則だろ!」

 

”バァンバァンッ”

 

「グゥゥッ‼」

 

ビ「んっ?」

 

タ「セントッ大丈夫か!?」

 

ビ「ナイス援護だタツミッ」

 

 

地面に突き刺さった碇を繋がれた鎖を使い大きく振り舞わし攻撃するパイレーツスマッシュ、

その攻撃は広範囲に及んでいるためニンニンコミックFのビルドでも迂闊に近づけなかった

 

そんなビルドを援護すべくタツミはドリルクラッシャーをガンモードにし、

パイレーツスマッシュに数発の銃弾を撃ち込みその動きを一時的に止めた

 

 

タ「あいつ桁違いのパワーを持ってるな…この間のゴリラモンドってやつで行った方が良いんじゃないか!?」

 

ビ「あれは近接戦闘に特化したフォームだっそれに機動力が低くてあのスマッシュみたいに飛び道具を扱う相手には逆に不利になる」

 

タ「じゃあどうすんだよ!?」

 

ビ「……どんな敵でもっ空中に飛ばせば身動きができなくなる」

 

タ「えっ?」

 

ビ「タツミッ一瞬で良い…あいつの注意を引き付けてくれ‼」

 

タ「わっ…わかった!やってみる‼」

 

 

ビルドの指示を受けたタツミはドリルクラッシャーをブレードモードにし右手で握り、

以前として強い威圧感を放つパイレーツスマッシュに向かって攻め込んだ

 

 

「フゥゥゥンッ」

 

”ブオォォォンッ”

 

タ「(来るっ‼)」

 

ブ『タツミ…セントの言う通り戦場では何が起きるか分からないし相手が常人ばかりとも限らない。帝具使いやスマッシュといった敵がいる以上っ常に相手の行動の一手二手先を読んで動くことを意識しないとこの先の戦いで生き残っていくのは難しいぞ』

 

タ「ッ…俺だってっセントや兄貴と鍛えて強くなってるんだ‼」

 

”シュゥゥンッ”

 

「ッ!?」

 

タ「いつまでもっお前たちにやられっぱなしになってたまるかぁぁぁーーっ‼」

 

”ギィィィンッ”

 

タ「はぁぁっふぅんっ」

 

”ギィンギィンッ”

 

タ「うぉぉぉぉぉーーっ‼」

 

”ギィィィィンッ”

 

「グワァァァーーッ‼」

 

 

タツミはパイレーツスマッシュが投擲した碇の軌道を読み…目の前に来た瞬間に体を反らして回避し

防御が薄くなったパイレーツスマッシュの胴体に向けドリルクラッシャーの刃を放つ

 

数回の斬撃を受けたパイレーツスマッシュは握っていた碇を繋ぐ鎖を手から離しその場に膝をつき、

その隙を狙いタツミは更に強力な一斬をパイレーツスマッシュの胴体に放ったのだった

 

 

タ「今だっセントォォォ‼」

 

ビ「上出来っ後は俺に任せな‼」

 

”キンッキンッキンッ”

 

[風遁の術]

 

ビ「ふぅっ…はぁぁぁぁぁっ…」

 

[竜巻斬り!]

 

ビ「はぁぁぁぁぁーーーっ」

 

”ビュゥオォォォォンッ”

 

[ヌゥゥッ…ウォォォォォーーッ」

 

 

ビルドは4コマ忍法刀に風の力を纏わせ…小型の竜巻を刃から発生させ放った、

竜巻はパイレーツスマッシュを体を包み込みっその巨体を空高く舞い上げた

 

 

”キンッ”

 

[分身の術]

 

”BOOM!”

 

ビ「勝利の法則は決まった!」

 

[Ready go!]

 

ビ「ふっ…はぁぁぁっ」

 

[ボルテックフィニッシュ!Yeah!]

 

ビ「「「「「はぁぁぁぁぁーーーっ‼」」」」」

 

”ドォンドォンドォンドォンッ…ドガァァァーーンッ”

 

「ヌゥアァァァァーーーッ‼」

 

 

ビルドは三度分身体を7体召喚しっドライバーのレバーを回した直後、

分身体たちと共に空へジャンプしっ宙を舞うパイレーツスマッシュに向け一斉にキックを放った

 

キックを受けたパイレーツスマッシュは空中で爆発しっ体から緑の炎を放出しながら地面に落ち、

同じくして地面に着地したビルドは召喚していた分身体を自身の元に戻し

ドライバーに装填していたボトルを抜きとり変身を解除した

 

 

セ「ふぅぅ~…どうにか倒せたな」

 

タ「やったなセントッ‼」

 

セ「タツミの援護あっての勝利さ…まっ今後もその感覚を忘れずに精進しなさいな♪」

 

タ「なんで上からなんだよっ‼」

 

セ「さぁてっスマッシュの成分を回収しますか」

 

タ「…無視はやめてくれ」

 

セ「ほぃっと」

 

”チャキンッ…シュゥゥゥ…”

 

セ「よしっ実験完了‼」

 

タ「……えぇっ…あいつは‼」

 

セリュ「オーガ隊長!?」

 

 

セントはエンプティボトルを取り出し倒れたパイレーツスマッシュの方にボトルを向ける、

ボトルの蓋を開いたと同時にパイレーツスマッシュの体は粒子化し消滅した

 

だがそのスマッシュの元になっていた人物は…帝都警備隊の隊長にして

先ほどタツミがメインストリートで倒したオーガだったのである

 

何故オーガがスマッシュに…そう疑問に思うタツミを他所に

セリューはオーガに近づき両手で体を揺さぶりながら声をかける

 

 

セリュ「オーガ隊長ッオーガ隊長しっかりしてください!」

 

エ「無駄だ…そいつはもう死んでいる」

 

セリュ「えっ!?」

 

”シュゥゥゥゥ…”

 

エ「ふふふっ…ようセントッ久しぶりだなぁ」

 

セ「エボルトッ‼」

 

 

突如としてその場に響いた謎の声…セリューが驚いている間に

オーガが倒れている近くに白い霧が現れっそこからエボルトが現れたのだった

 

 

タ「なんでお前がここにっ……まさかっオーガをスマッシュにしたのは‼」

 

エ「ご名答っ四肢切断され苦しんでいたところを俺がガスを注入してスマッシュにしたんだ」

 

タ「オーガは死にかけていたんだぞっそれを…無理矢理スマッシュにして俺たちを襲わせたっていうのかよ‼」

 

エ「その通りだっどうせ散りかけていた命だ…だから最後に俺の奴隷としてその命を有効に使ったって訳だ」

 

セ「っ…」

 

エ「にしてもっ俺が力を与えてやったのにこの程度とはなぁ~…期待外れもいいとこだ」

 

 

”ドォンッ”エボルトは既に息を引き取ったオーガの頭に足を乗せ、

悪態を言いながら足に力を入れオーガの顔を踏みつけた

 

それを見たセリューは”バァンッ”エボルトの足を払い飛ばし、

腰の装備していたナイフを手に取りその刃をエボルトに向ける

 

 

セリュ「お前がっ…オーガ隊長を怪物にっ…」

 

エ「ふんっ…お前はコイツの裏の顔を知っているか?」

 

セリュ「裏の…顔?」

 

エ「コイツはなぁ…とある人間と裏で通じっそいつが犯した罪を別の人間に擦り付け私腹を肥やしていたんだ。そして…無実の罪で死んでいった人間の家族が暗殺集団・ナイトレイドにオーガの殺しを依頼しっコイツは見てのとおり天誅を受けたという訳だ」

 

セリュ「そんなっ…オーガ隊長がそんなことをっ…」

 

エ「そんなことも見抜けなかったのかぁ?ふふふっ…とんだ能天気娘だな♪お前はこんな屑の言うことを信じっ偽りの”正義”をかざして多くの人間の命を奪ってきたんだ」

 

セリュ「っ…私はぁっ…私はぁっ」

 

エ「どうだぁ?信じていた者に裏切られ…自分が信じていた”正義”が全て偽りだったという現実を突きつけられた今の気分は?」

 

セリュ「あぁぁっ…あぁぁっ…」

 

エ「ふははははーーっ‼たまらないねぇっやはり人間が絶望した顔を見るのは最っ高だぁ♪」

 

セ「エボルトッ…お前って奴は‼」

 

セリュ「……うぅっ…うわぁぁぁぁーーーっ‼」

 

エ「ふぅんっ」

 

”ドォンッ”

 

セリュ「がふぅっ…」

 

セ「セリューッ‼」

 

 

逆上し我を忘れたセリューは策もないままエボルトに向けナイフを刃を振った、

だがそんな安易な攻撃が届くわけもなくっセリューの攻撃を難なく避けたエボルトは彼女の腹に拳を放った

 

その一撃を受けたセリューはそのまま気を失い…エボルトはそんなセリューを右腕で抱え上げる、

その光景を見たコロはまだ万全な状態になっていないにも関わらずエボルトに向かって走り出す

 

 

コ「キュキュゥゥッ‼」

 

エ「ふぅぅんっ」

 

”ボォォォンッ”

 

コ「キュウッ‼」

 

セ「コロォォッ‼」

 

”バサッ”

 

セ「コロッ大丈夫か!?」

 

コ「キュゥゥ……」

 

 

残った力を振り絞りセリューを助けるべくエボルトに突っ込むコロだったが、

エボルトは左手から赤黒い衝撃波を飛ばしっ突っ込んできたコロを吹き飛ばした

 

そんなコロをセントは地面に落ちる間一髪のとこで抱きとめたが、

コロは受けた衝撃が強かったのか…セントの腕の中で意識を失ってしまった

 

 

タ「おっおい…こいつ大丈夫なのか!?」

 

セ「大丈夫っ…気を失っただけだ」

 

エ「犬ころの帝具如きが…俺に勝てると本気で思っていたのかぁ?」

 

セ「エボルトォッ‼」

 

エ「おぉっと…お前とやり合うのはまたの機会にしておくよ。取りあえずっ…この小娘は俺が貰っていく」

 

セ「セリューをどうする気だ!?」

 

エ「それは後のお楽しみだ…」

 

”シュゥゥゥ……”

 

エ「それじゃまたなセントッ…チャオォ♪」

 

 

そう言ってエボルトは再び周囲に白い霧を放出し…セリューを抱きかかえたまま姿を消した、

残ったセントとタツミは何とも言えない感情を抱きつつっエボルトが先ほどまでいた場所を見つめていた

 

 

セ「ッ…」

 

タ「セント……」

 

”タタタタタタターーッ”

 

タ「はぁっ…まずいセントッガーディアンたちが来た!」

 

セ「くぅっ…仕方ないっ離脱するぞタツミ!」

 

”キンッキンッキンッキンッ”

 

[隠れ身の術]

 

セ「はぁぁっ」

 

[ドロン!]

 

 

”ドォォンッ”セントはタツミを自身の方へと呼び寄せ4コマ忍法刀を地面に刺し煙幕を発生させた、

そして先ほどまで戦闘が行われていた場所には…息を引き取ったオーガ以外誰もいなくなったのであった

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

ー宮殿・人体実験室ー

 

エ「Dr.スタイリッシュはいるか?」

 

ス「はぁぁ~いっ呼ばれて飛び出てなんとやらってね♪あらっその可憐な娘さんは新しいモルモットかしら?」

 

エ「まぁそんなところだっ次のスマッシュの被検体にする…それまで牢屋にでもぶち込んでおけ」

 

ス「牢屋ねぇ~…下品なことをするのはスタイリッシュじゃない気もするけど」

 

エ「余計なことを考えるなっお前は俺の指示に従って動けばいいんだ」

 

ス「了~解♪あそうだっ…さっき大臣様が来てねっナイトレイドに対抗すべく新設の特殊警察が結成されるそうよ」

 

エ「特殊警察?」

 

ス「隊長にはあの”氷の女帝”の異名を持つ”エスデス”将軍が就くそうよ。それに伴ってエスデス将軍は帝具使いの構成員を要求してね…私もそのメンバーに選ばれたって訳♪」

 

エ「なるほどなぁ…」

 

ス「ち・な・み・に…貴方にもオブザーバーとしてイェーガーズに来てほしいとのことよっその証拠に召集命令書もここにあるし」

 

エ「ほぉぉ~この俺をねぇ……面白いっどんな人間共が集まり動くか…見てみるのも悪くはないな」

 

ス「それじゃあ受領書は私が出しておくわっ」

 

エ「あぁ頼むっ…それじゃっ俺は疲れから少し休むことにする」

 

”ガチャッ…バタンッ”

 

エ「秘密警察イェーガーズか…また楽しくなりそうだな」

 

 

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ー帝都郊外ー

 

”ボォォンッ”

 

タ「……んっ…あれっここって…」

 

セ「ふぅぅ~…上手くいったなっ」

 

タ「なっ何をしたんだ!?どうやって帝都の町からここまで移動したんだ!?」

 

セ「話すと長くなるからまた今度ね…それよりっ早くみんなが待つ合流地点に向かうぞ」

 

タ「おっおう‼」

 

 

無事帝都の町から離脱したセントとタツミはアカメたちがまつ合流地点へと向かう、

しばらく歩き進めると…人気のない森の開けた場所にアカメ・レオーネ・ラバックの3人がいた

 

 

ア「セントッタツミッ‼」

 

ラ「お前ら遅すぎだぞっ作戦時間大幅にオーバーしてんじゃねぇか!」

 

レ「こ~りゃボスからキツイお説教受けなきゃいけないかもねぇ♪」

 

セ「お前らぁ…少しは俺たちの心配をしなさいよっ」

 

タ「そうだよっセントは警備隊の1人と交戦してて…その時にスマッシュも現れてもうしっちゃかめっちゃかだったんだから‼」

 

ラ「そんな言い訳…ナジェンダさんにもするつもりか?」

 

タ「うぅっ…」

 

レ「まぁでもっ全員無事に生き残れて何よりだね」

 

セ「約束しちまったからな…生きて帰るって」

 

ラ「……んっおいセントその犬っ…もしかして帝具の魔獣変化・ヘカトンケイルか!?」

 

 

ラバックはセントが抱いているコロを見て驚きっレオーネもまさかと思いセントに近づく、

セントはというと今だ気絶してるコロを起こさないようにラバックとレオーネに確認させた

 

 

レ「おぉぉほんとだっまさかあの獰猛な生物帝具を回収できたなんて…お手柄じゃんセント!」

 

セ「回収したというか保護したというか…」

 

ラ「保護?」

 

セ「こいつは俺が戦った帝都警備隊のセリューって子の大切な家族なんだ。だからこいつは革命軍に渡すことはできない」

 

レ「おぉでたっセントのお人好し‼」

 

セ「そこらへんの話はアジトに戻ってボスに直接話すよ…何はともあれっみんなお疲れさま♪」

 

ラ「いや急に軽くなんなよっ」

 

ア「…………」

 

セ「んっ…アカメどうしたの?」

 

 

先ほどから何も喋らないアカメを不思議に思ったセントはアカメに声をかける、

するとアカメは何を思ったかセントの方に近づきっ何も言わずにセントの服を脱がそうとした

 

 

セ「ていっ」

 

”コツンッ”

 

ア「あぅっ…何故頭を叩くセント?」

 

セ「いやいきなり服脱がそうとしたら誰だってこうするだろっ」

 

ア「……」

 

セ「なんで服を脱がそうとしたのさアカメ?」

 

ア「……今まで強がって傷を報告せずに毒で死んでいった者を知っている。だからそれを確かめようとしたんだ」

 

セ「あぁ……そういうことね」

 

ア「けどっ…その様子なら大丈夫そうだな」

 

セ「アカメと約束した以上っ必ず生きて帰らなきゃいけないからね…俺はその約束を守っただけだよ」

 

ア「そうか……あそうだっ言い忘れていた」

 

セ「?」

 

ア「お帰り…セント////」

 

セ「……ただいまっアカメ」

 

タ「(この2人…いい加減付き合っちゃえばいいのに)」

 

レ「(親友にも春が来たんだねぇ~…私は嬉しいよ♪)」

 

ラ「(くわぁぁ~~~っ…なんでセントやタツミばっかり!)」

 

 

こうして…セントの初任務は全員無傷で生還し終了した、

余談だがアジトに戻ったセントはナジェンタから初陣でまずまずの成果を残したことを称えられるも、

作戦時間のオーバーと自分の正体をバラすような行動をしたことに対し2時間に及ぶ説教を受けたのだった

 

 

 

”to be continued”

 

 

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【次回予告】

 

 

エス「特殊警察イェーガーズの隊長を任せられたエスデスだ」

 

ソ「同じ組織の一員同士…仲良くしていこうぜ?」

 

”動き出す特殊警察イェーガーズ”

 

セ「新しいベストマッチの武器が完成したぞ‼」

 

チェ「セントくんって記憶を失う前は何してんだろう?」

 

”ベールに包まれたセントの過去”

 

タ「それが…お前が知りたくない事実だったとしてもか?」

 

セ「俺が恐れるのは…何も知らない自分だ」

 

 

≪第8話・帝国のリベリオン≫




ということで第7話終了‼

思った以上にニンニンコミック大活躍な回でしたね。

本編では登場しなかった技とかも出したりしてフル活用でしたよ、
ビルド本編でも後半変身者は違えど活躍してましたし。

ちなみに今回登場させたパイレーツスマッシュはオリジナルです、
そして名前の通り次回は海賊レッシャ―が登場します‼
アンケートの結果・ホークガトリングと票を争いましたが
私個人の意見も取り入れ海賊レッシャ―を出すことにしました。
皆様アンケートのご協力ありがとうございました‼

てなわけで次回はセントの過去についても少し触れていきますので
そこもどういう過去が出てくるのか…予想しながらお楽しみくださいませ。

それでは皆様ッまた8話目でお会いいたしましょう…See you!


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第8話・帝国のリベリオン

前回セリューさんとの戦いに勝利しスマッシュを撃退するも
エボルトにセリューさんを連れていかれどう行動するか問われる第8話‼

そういえば仮面ライダージオウが終了し
平成仮面ライダーシリーズが終わったことで
平成が本当に終わったんだと実感しましたね…本当に長かった。

2000年のクウガから始まり2018年のジオウまで…
そう考えると2000年生まれの人も19歳ってことですよね、
私もそれだけ歳をとったと思うと恐ろしいです( ノД`)シクシク…

ということで前回の予告にあった通り今回は
セントくんの過去についてちょっと触れていく話となるので
そこも見つつ第8話をどうぞお楽しみくださいませ!


≪前回のあらすじ≫

 

セ「今回こそちゃんと俺があらすじ紹介するからな‼仮面ライダービルドでありっ天才物理学者であるセントは暗殺集団・ナイトレイドと共に帝国に愛と平和をもたらす為の戦いへと身を投じていた。そんな中っ初の任務が言い渡され帝都に向かったセントは帝都警備隊の1人セリュー・ユビキタスと戦いこれに勝利した!」

 

タ「けどあの正義バカなセリューをよく改心させられたよな…」

 

セ「セリューもセリューで苦労してたんだよっその心を理解し優しく受け止めてあげるのも正義のヒーローの勤めってやつさ」

 

ア「…………」

 

セ「アカメさん目が怖いので睨むの止めてください‼」

 

タ「けどあの日は俺も大活躍だったよな‼あの後ドォーンッとあらわれたスマッシュの攻撃をシュゥンとかわしてズバンズバンと斬りまくって!」

 

セ「擬音ばっかで何言ってるか伝わんねぇよ…けどそのスマッシュにされていたのはタツミが倒したオーガでっそのオーガをスマッシュにしたエボルトは何を思ったかセリューを連れ去り消えてしまった」

 

ア「セント…セリューとは本当に何もないんだな?」

 

セ「だから怖いって!このままだとアカメが斬りかかりそうなので第8話行っちゃってください‼」

 

タ「強引な進み方だなぁ~」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

ーナイトレイドアジト・セントの実験室ー

 

 

セ「…………」

 

チェ「(集中して作業してるセントくんって…なんかカッコいいね)」

 

ア「(今日は何を作っているんだ?)」

 

タ「(この間採取したスマッシュの成分からできたボトルのおかげで新しいベストマッチを見つけたらしくて…そのベストマッチ専用の武器を作ってるんだって)」

 

チェ「(行動が早いというか…ギアがかかるとそれにしか目がいかなくなっちゃうんだね)」

 

ア「(それもセントの良さだっ)」

 

タ「(けどそのために徹夜続きになるのだけは止めてほしい)」

 

セ「よぉしっ新しいベストマッチの武器が完成したぞ‼」

 

タ「おっ出来たのか……て何それっ弓か?」

 

セ「名付けて”カイゾクハッシャー”だ‼攻撃は…各駅電車‼」

 

”シュゥンッ”

 

チェ「うわぁっ‼」

 

セ「急行電車‼」

 

”シュゥンッ”

 

タ「おわぁっ‼」

 

セ「快速電車‼」

 

”シュゥンッ”

 

ア「……避けれた」

 

セ「そして海賊電車の4・段・階‼凄いでしょ…最高でしょ…天っ才でしょ!?」

 

タ・チェ「「………」」

 

ア「あぁっセントは天才だと私は思うぞ」

 

セ「でしょっあぁ~自分の才能に惚れ惚れしてしまうよぉ♪」

 

タ「(何回も聞いてるけど…まだ慣れねぇな)」

 

セ「あぁ~早くこいつの力を存分に試したいっ…け~ど普通の摸擬戦じゃ威力強すぎて使えないんだよなぁ~…どうすればいいかぁ…」

 

”ドォーンッ”

 

ラ「セントッ帝都にいる諜報班から一報が入った!どうやら町でスマッシュが現れて暴れてるらしい!」

 

セ「ナイスタイミングッ新しいベストマッチとカイゾクハッシャーを試すチャンスだ‼スマッシュがいる場所を教えてくれっマシンビルダーを使ってすぐに向かう‼」

 

ラ「おっおう…」

 

チェ「ちょっセントくん無闇に町中に出たら危険だよっボスにもこの前言われたばっかでしょ。”正体がバレるような軽率な行動はするな”って!」

 

セ「言われたよ…けどスマッシュが現れた以上それに対抗できる力を持っている俺がスマッシュを倒さなきゃ帝都に住む人々に危険が及ぶ。ナイトレイドは罪なき人々を救済する組織でもあるんだろっなら問題ないじゃないか」

 

チェ「それはそうだけど…安易に行動を起こして帝国側に警戒されたら今後の任務にだって支障が出るかもしれないじゃない‼」

 

ラ「まぁそりゃそうだな…セントッナジェンダさんに代わって俺が言わさしてもらうぞ。ナイトレイドが目指す革命と人助けのビルドッお前にとって”いま”大切なのはどっちなんだ!?」

 

セ「……決まってるだろっビルドだよ♪」

 

”ズコォッ”

 

ラ「即答かよぉ~っ」

 

チェ「なんの迷いもなかったね…」

 

セ「んじゃちょっくら行ってくるねっ留守番よろしくぅ~♪」

 

 

セントはビルドドライバーとビルドフォンを持ち研究室を出ていき、

残ったアカメたちは出掛けていったセントに手を振り見送ったのだった

 

 

タ「相変わらず自分のことより他人優先か…」

 

ア「セントらしい判断だな。これから作る国にはより多くの人々の力と想いが必要になってくる、そのためにもいま帝都に住む人々を救い明日へ向かう希望を与える…良いことじゃないか」

 

ラ「アカメちゃん…いつからセントにそんな絶大な信頼を持ったのさ」

 

ア「仲間のことを信頼するのは当たり前のことだろ?」

 

ラ「(なんっという真っ直ぐでキラキラした瞳‼ここまでアカメちゃんから信頼されてるなんて……羨ましいぞセントォォォ‼)」

 

チェ「にしても…タツミも言ったけどセントくんって本当に自分のことそっちのけだよね」

 

タ「もしかしたらセントって神様が”正義”を実体化させてこの世界に産み落とした存在っ……だったりしてな」

 

ア「タツミッそんな非現実的な理由でセントの存在の意味をかたずけてしまうのはよくない」

 

タ「冗談だよ冗談っ俺だってそんなこと思っちゃ」

 

ア「何より神様は赤子をコウノトリに運ばせて現世に持ってくるっその工程を忘れてはいけない」

 

タ「いやそこかよっ‼」

 

ラ「純粋無垢すぎるだろアカメちゃん!」

 

ア「???」

 

チェ「けど気になっちゃうよね…セントくんって記憶を失う前は何してんだろう?」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

ー帝都・中心街の広場ー

 

 

「シャァァァァァーーーッ」

 

”ビュゥゥゥンッ”

 

?「きゃあっ」

 

?「ちょっ大丈夫!?」

 

?「なっなんとかぁ…」

 

「シャァァァァ…」

 

?「どっどうしよう…もう逃げ場がないよ!」

 

?「このままじゃ私たちっ……」

 

「シャァァァ……」

 

”フゥゥゥゥ……”

 

「シャァッ?」

 

 

帝都のとある広場にて2人の少女が”フライングスマッシュ”に追われており、

逃げる場所がなくなりじりじりとスマッシュが2人に迫って来ていた

 

そんな中…突如として周囲に白い文字をした様々な数式が現れ、

スマッシュと少女たちは何事かと困惑しその数式を見渡した

 

すると”シャカシャカシャカッ”マリンブルーと黄緑のボトルを持ったセントが現れ、

数式に困惑していたスマッシュと対峙しっいつもの決め台詞を発した

 

 

セ「さぁ…実験を始めようかっ」

 

[海賊/電車・ベストマッチ!]

 

[Are you ready?]

 

セ「変身ッ‼」

 

[定刻の反逆者!海賊レッシャー!Yeah!]

 

ビ「んっ…なんかいつもより声が大きかったようなぁ」

 

※海賊レッシャーの登場を祝していつもより豪華にしてみました♪

 

ビ「ん~…まぁいいか♪さぁてっ新しいベストマッチと新武器・カイゾクハッシャーの力を試さしてもらうぜ!」

 

 

新たなベストマッチの姿”海賊レッシャー”フォームとなったビルドは

新武器カイゾク八ッシャーを出現させ弓の構えで持ち、

襲われている少女たちを助けるべくスマッシュに攻撃を仕掛けた

 

 

ビ「いくぜっ」

 

「シャァァーーッ」

 

”ギィィンッ”

 

ビ「ふんっはぁぁぁっ」

 

”ギィィンギィィンッ”

 

「ヌゥッブゥアァァーーッ」

 

”ブォォォォーーンッバァンッ”

 

ビ「うぉっこれは…風か!?」

 

「フゥンッヌゥワァァッ」

 

”ブォォンブォォンッ”

 

ビ「ふっよぉっと…なるほどっ両手の爪で気流を操りそれを風の刃にして放つことができるのか!」

 

「シャァァァ…」

 

ビ「中々芸達者な奴だが…海賊レッシャーになった俺には通用しないぜ!」

 

 

フライングスマッシュの風を使った攻撃を防いだビルドはカイゾク八ッシャーを構え、

海賊船型攻撃ユニット”ビルドオーシャン号”を引きエネルギーをチャージする

 

 

ビ「喰らいなっ」

 

[各駅電車!出発!]

 

”バァァンッ”

 

「ギィヤァァッ」

 

ビ「まだまだっ」

 

[急行電車!出発!]

 

”バァァンバァァンッ”

 

「グアァァァッ」

 

ビ「そぉ~らそらっどんどんいくよ!」

 

”ギィンッ”

 

ビ「ふぅっはぁっ」

 

”ギィンギィンッ”

 

ビ「ほぉっよぉっそらぁぁぁっ」

 

”ギィンギィンッギィィィンッ”

 

「キィヤァァァーーッ」

 

 

カイゾクハッシャーから連続して放たれたエネルギー弾を受けたスマッシュは怯み、

その隙を見てビルドはカイゾクハッシャーの弓部分の刃を使い斬撃攻撃を放った

 

エネルギー弾と斬撃の同時攻撃を受けたフライングスマッシュは分が悪いと感じたのか…

両腕の翼を使い”ブォォォンッ”空へと飛びビルドから逃げるように高度を上げて飛んでいこうとした

 

 

ビ「ふっ…逃がさねぇよ♪」

 

”フゥゥゥゥ……”

 

ビ「勝利の法則は決まった!」

 

[各駅電車…急行電車…快速電車……海賊電車!出発!]

 

”バァァァァーーンッ”

 

「ッ!?」

 

ビ「Q・E・D(証明終了)!」

 

”ドガァァァーーーンッ”

 

「ギィヤァァァーーーーッ‼」

 

 

カイゾクハッシャーから放たれたエネルギー状となった電車型攻撃ユニット”ビルドアロー号”は

空を飛んでいるフライングスマッシュを追尾するように宙を走りながら飛んでいった

 

スマッシュは驚くも気づいたときには時遅し…エネルギー状のビルドアロー号はすぐ目の前に来ており、

最後は抗うことができずにその攻撃を受けっ爆発した後に体から緑の炎を出しながら地上へ落ちていった

 

 

ビ「うんっ中々の出来だ!やっぱ俺って天才だな♪」

 

「ウゥッ…ウァァァッ…」

 

ビ「さてとっ成分を回収しますかね」

 

 

”チャキンッ”ビルドは左手でエンプティボトルの蓋を開けスマッシュに向ける、

すると倒れているフライングスマッシュの体は粒子と化しボトルに吸収されていった

 

 

ビ「ほぃっと…実験完了♪」

 

?「ん~っ……あれっ…ここって…」

 

?「「ファルちゃんっ」」

 

ファ「あっ…ルナにエアッ」

 

エ「大丈夫っどこか変なとことかない!?」

 

ファ「うっうん…ねぇ2人とも…私っ今まで何してたの?」

 

ル「ファルちゃん…怪物になって暴れまわってたんですよっ覚えてないんですか?」

 

ファ「私が怪物に!?それ本当なの!?」

 

エ「うん…けどこの変な仮面と鎧を着たお兄さんが怪物を倒してっファルちゃんを助けてくれたんだよ!」

 

ビ「(変な仮面って…イケてる(フェイス)だと思うんだけどなぁ~)」

 

ファ「えっえぇっと…助けてくれてありがとう」

 

エ「ファルちゃんを助けてくれてありがとうお兄さんっ」

 

ル「ありがとうございますっ」

 

ビ「うぇっ…あっあぁ~お礼は大丈夫だよ。人として当たり前のことをしただけだから」

 

ファ「あれっそこは”それじゃ謝礼としてお前たちの体をいただこうか♪”じゃないの?」

 

ビ「言うかそんなこと‼つか女の子がそんな汚い言葉を言うもんじゃありません‼」

 

ファ「ごっごめんなさい」

 

ル「許してあげてくださいっファルちゃんいつもこうなので…」

 

ビ「どこでどう過ごしたらそうなんだよ…てっそんな話してる場合じゃないか‼」

 

ル・エ・ファ「「「???」」」

 

ビ「今の騒ぎで警備隊がすぐ来るはずだっすぐにここから離れよう」

 

ル「けっけど私たちこの町に来たばかりで…住む家も宿に泊まるお金もないんですよ」

 

ビ「大丈夫っこの近くに革命軍の隠れ家かあるんだ。仲間もそこにいるはずだから君たちのことを保護してもらおう」

 

エ「かっ革命軍って…お兄さんは何者なんですか?」

 

ビ「俺?俺は…」

 

”シュゥンッ”

 

ビ「ッ…ふぅんっ」

 

”ギィィンッ”

 

ル・エ・ファ「「「えっ!?」」」

 

ビ「……お前は‼」

 

ソ「ほぉぉ~…今の攻撃を防いだかっやるようになったじゃねぇか」

 

ビ「エボルトッ‼」

 

ソ「ほぉっ」

 

”ギィィンッ”

 

ビ「ッ…なんでお前がここに!?」

 

ソ「お前がどれくらい強くなったか観に来たんだよ」

 

 

何かを気配を感じ取ったビルドはカイゾクハッシャーを背後に回し不意にきた攻撃を防いだ、

そしてそこには”スチームブレード”でビルドに斬りかかったソウイチの姿をしたエボルトがいた

 

 

ソ「”ハザードレベル”3.7ってとこか…良い感じだっ順調にビルドを使いこなしているな」

 

ビ「ハザードレベル?何のことを言ってるんだ!?」

 

ソ「その質問の答えは…こいつが答えてくれるよ!」

 

”カチャッ…シュッ”

 

ビ「っ…これは…データメモリ?」

 

 

ビルドの問いに答えるようににエボルトは上着のポケットから1つのUSBメモリを取り出し、

得意げの顔をしながらそのUSBメモリをビルドに向け投げ渡した

 

 

ソ「その中にはビルドに関するデータが入っている…今後のお前の研究に役立つはずだ」

 

ビ「ビルドに関するデータ…なんでお前がそんな物を持ってるんだ!?」

 

ソ「さぁ~…なんでだろうなぁ?」

 

ビ「とぼけるなっお前は一体ビルドのことをどこまで知ってるんだ!?俺の過去のことも知ってるんだろっ答えろエボルト‼」

 

ソ「ふふっ…その答えはお前自身が自力でたどり着かなきゃならないことだっだから…俺の口からその答えを言うことは出来ない」

 

ビ「…ッ」

 

ソ「んじゃっ用事は済んだから俺はここら辺で失礼するよ…」

 

ビ「待てっまだ話は‼」

 

ソ「あそうだっもう1つ伝えることがあった!」

 

ビ「っ!?」

 

ソ「今日っ帝国はナイトレイドに対抗するための特殊警察組織を結成する。構成員は全員が帝具使いっそしてその隊長には帝国最強と謳われる女将軍・エスデスが就くそうだ」

 

ビ「特殊警察…だと!?」

 

ソ「ちなみに俺も傍観者(オブザーバー)として組織に加入する…この先の戦いはっこれまで以上に激しくなると思うから覚悟しておけよぉ~」

 

”シュゥゥゥ…”

 

ソ「んじゃまたなセントッ…チャオォ♪」

 

 

エボルトはビルドに特殊警察組織が結成することを伝え終えると周囲に白い蒸気を放出させ、

いつもの去り際の挨拶をし終えると蒸気に身を包みその場から姿を消した

 

 

ビ「エボルトッお前は俺に何を求めてるんだ…俺を強くしてっ一体何をしようとしてるんだ」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

ー宮殿・特殊警察組織の待機部屋ー

 

 

?「……帝具使いは全員で5人か。6人は用意しろと頼んだはずだが…まぁいいとしよう」

 

?「(まっまさか配属先の上司があの女帝”エスデス”だなんて…とんでもないところに来ちまったぜ!)」

 

エス「では自己紹介といこうか…まずはお前からだ」

 

ウ「はっはい‼てっ帝国海軍から来ました”ウェイブ”と申します‼」

 

ボ「焼却部隊から来ました”ボルス”といいます…どうぞよろしくお願いします」

 

ラ「”ラン”です…以後お見知りおきを」

 

ス「科学部隊より来ましたDr.スタイリッシュよっヨロシクね♪」

 

ク「……”クロメ”です」

 

エス「私はこの特殊警察”イェーガーズ”の隊長を任せられたエスデスだっまぁ名乗らなくとも知っている者がほとんだと思うがな」

 

ウ「イェーガーズ…それがこの組織の名前ですか?」

 

エス「そうだ!独自の機動性を持ちっ凶悪な賊の群れを容赦なく狩る狩人…それがイェーガーズの名の由来だっこれ以上の相応しい名はないだろう?」

 

ウ「そっそうですね…」

 

ス「魅力的でスタイリッシュな名だと思うわよ♪」

 

エス「気に入ってもらえて何よりだ……それよりクロメ」

 

ク「?(バリバリッボリボリッ)」

 

エス「気楽にしていいとは言ったが私が喋っているときに菓子を食べるのは止めろ」

 

ク「……これ私のだからあげないよ」

 

エス「いらんっ」

 

ボ「あっ皆さん喉渇いてますよね!?いまお茶を入れるので待っていてください!」

 

ラ「手伝いますよボルスさん」

 

ボ「ありがとうランくんっ」

 

エス「はぁぁ~……自由気ままな奴らだな」

 

 

帝都の宮殿の一室にて…対ナイトレイドを目的としっ帝国最強と謳われるエスデスが隊長を務める

特殊警察組織・イェーガーズに所属する帝具使い5人が集結していた

 

帝国海軍から来たウェイブ・暗殺部隊に属していたクロメ・焼却部隊出身のボルス、

科学部隊より派遣されたDr.スタイリッシュ・そしてランという個性豊かなメンバーたちは

自己紹介をし終えるとクロメの発言をかわきりにリラックスモードへと入っていた

 

 

ボ「どうぞエスデス隊長」

 

エス「あぁ…いただこう」

 

ウ「……んっ…あのぉ~エスデス隊長っよろしければ1つ質問してもよろしいでしょうか?」

 

エス「なんだっ遠慮せず言ってみろ」

 

ウ「はいっえぇっと大したことではないと思うんですが…事前に聞かされてた話だとイェーガーズのメンバーは隊長含めて8人だときかされたんですがぁ…残りの2人はどこにいるのでしょうか?」

 

エス「そのことか…本来ならここに帝具使いを6人招集するように頼んだのだがっどうやら残りの1人は見つからなかったようだ」

 

ラ「帝具使いでなおかつ配属場所を変えられるとなると人材は限られてきますからね」

 

エス「もう1人はただの傍観者(オブザーバー)だ…何せ帝具使いに特化した組織は前例がないのでな、達観できる人材も必要だと思いついでに頼んだまでだ」

 

ス「多分もうそろそろ来ると思うわよ♪」

 

ウ「はっはぁぁ…」

 

”ガチャッギギギィ…”

 

ソ「……あれっもうみんな集まっちゃってる感じか?」

 

 

イェーガーズの面々がある程度打ち解けていたその時…待機部屋と廊下を繋げる扉が開き、

そこからいつもの軽い感じの雰囲気を醸し出したソウイチことエボルトが入ってきた

 

 

ス「遅かったじゃないのっ招集されるのは今日だってあれほど私が釘を刺して言ったのに!」

 

ソ「悪い悪いっ色々と用事ができちまってよぉ…来るのが遅くなっちまった」

 

エス「ほぉぉ~…私が出した招集よりも重要な用事か……結成初日から中々舐めたマネをしてくれるじゃないか」

 

ソ「おっアンタが噂のエスデスかぁ……思ったより歳いってるな」

 

ウ「(こっこのおっさん隊長に向かってなんてことを‼)」

 

エス「……皆っ残念なお知らせだ。現時刻をもって傍観者(オブザーバー)KIA(戦死)となる‼」

 

 

遅刻した上に無礼な発言をしたエボルトに堪忍袋の緒が切れたようで…

エスデスは自慢の長い右足を大きく振り上げ”ブゥゥンッ”エボルトに向け蹴りを放った

 

それも冗談交じりの軽く小突くような感じのではなく、

直撃すれば怪我では済まされない程の殺意が込められた強力な蹴りであった

 

その場にいた他のイェーガーズのメンバー(Dr.スタイリッシュは除く)はエボルトは死ぬと…

誰もがそう思ったが”バシッ”エボルトはエスデスの蹴りを難なく左手で受け止めた

 

 

エス「ッ‼」

 

ソ「へぇぇ~…さすがは帝国最強と謳われるだけのことはあるなっ」

 

ウ「(エッ…エスデス隊長の蹴りをっ…左手だけで止めやがったぁ!)」

 

ク「……おじさん…やるね(バリバリバリッ)」

 

ウ「てっこの状況でもお菓子食うのは止めないのかよ!」

 

ク「???」

 

エス「……お前っ達者なのは口だけではないようだな」

 

ソ「まぁな♪あっまだ自己紹介してなかったな、俺の名前はソウイチだっよろしくなエスデス隊長♪」

 

エス「………」

 

ソ「そう熱くなりなさんさっこれから一緒に戦っていく仕事仲間じゃないか、同じ組織の一員同士…仲良くしていこうぜ?」

 

”スゥッ”

 

エス「……ふんっ精々私に殺されぬよう気をつけることだ」

 

 

”ギュッ”自分の蹴りを受け止められたのが気に入らない様子のエスデスだったが

エボルトの力量はある程度認めたようでっ一応握手には応じエボルトが差し出した右手を掴んだ

 

こうして…色々と問題児が多く集った秘密警察イェーガーズが無事に結成された、

この後っどのような戦いが待ち受けているか…この時のイェーガーズの面々は知る由もなかったのであった

 

 

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ー同日夜・ナイトレイドアジトー

 

 

ナ「まったく…あれほど念を押して言ったはずだぞっ自分の正体がバレるような軽率な行動は慎めと‼」

 

セ「しょうがないでしょっスマッシュが現れた以上…それに対処できる俺が動かないと帝都に住む人たちが危険に晒される。人民はこれから作る新しい国に必要なんでしょっならそれを守るのも俺たちナイトレイドの使命のはずだ」

 

ナ「うぅっ…」

 

ラ「正論過ぎてナジェンダさんが言い返せないっ」

 

チェ「口が達者だよねセントくんって」

 

タ「言いくるめる能力は確かに高いな」

 

セ「そう褒めてくれるなよっ照れるじゃないか♪」

 

タ「いや褒めてはないんだけどっ」

 

ナ「うぅんっ…話を戻そう!セントッお前が保護してくれた3人の少女についてだが」

 

セ「あそうだっあの子たちどうするって!?」

 

ナ「本人たちの希望で革命軍に入ることとなった…とはいっても本部での炊事家事の仕事だっ子どもを危険な任務に就かせるわけにはいかないからな」

 

セ「そっかぁ…良かったぁ~」

 

ア「セント……3人の少女とはどういうことだ?」

 

セ「へぇっ…どっどういうことって…何が?」

 

ア「質問をしているのは私だ…正直に答えてくれっその少女たちとは何もないんだな?」

 

セ「なっ何もないよ!つかさっき知り合ったばかりなんだから何かが起こるわけないだろ‼」

 

ア「そうか…ならいいんだ」

 

セ「(今の顔…すげぇ殺気が感じられたんだけど)」

 

マ「それでっ他に何か収穫はあったの?」

 

セ「ッ………エボルトに会った」

 

タ「えっ!?」

 

 

”エボルトに会った”その言葉を聞いたタツミとアカメの顔は険しい表情となる、

一方のセントはそんな2人を他所に先程の戦いでエボルトから渡されたUSBメモリを懐から取り出す

 

 

シェ「それは?」

 

セ「データメモリ…これをPCに差し込むとこの中に入ってる膨大な数の”データ”を見ることができるんだ」

 

ス「データ?」

 

ブ「そのデータってのはなんだ?」

 

セ「簡単に言えば紙に書いてある資料があるでしょ?データって言うのはその資料を数値の集まりにして圧縮させたモノのことで…データメモリはそのデータをコンピュータに接続して情報を記録・保存することができる補助記憶装置のことなんだ」

 

ナイトレイド一同「???」

 

セ「って言われてもわかんないよねぇ~…百聞は一見に如かずっ俺の実験室にあるPCでどう使うか見せてあげるよ‼」

 

 

ーセントの実験室ー

 

 

セ「んじゃっ早速こいつの中に入ってるデータを開くよ」

 

タ「なっなぁセント…もう少し慎重にいった方がいいんじゃないか?これを渡してきたのはエボルトなんだろっ罠の可能性だってあるじゃないか」

 

セ「かもな…けどっここで止まったら俺はきっと後悔すると思う。ビルドのことも…俺自身のことも…得られるものがあるなら例え罠であっても俺は知りたいんだ」

 

タ「それが…お前が知りたくない事実だったとしてもか?」

 

セ「俺が恐れるのは…何も知らない自分だ」

 

 

”カチャッ”そう言いセントは右手に持ったUSBメモリをPCに差し込む、

すると膨大な量のデータがセントのPCの中に流れ込んでいきっしばらくすると画面に1つの文字列が現れた

 

 

マ「何か文字が出てきたわね」

 

レ「何々っなんて書いてあるの!?」

 

セ「……”PROJECT BUILD(プロジェクト ビルド)”?」

 

 

”to be continued”

 

 

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【次回予告】

 

 

?『ここにはビルドに関するあらゆる情報が記録されている』

 

チェ「この人…なんかセントくんに似てない?」

 

”明かされるビルドの真実と謎の青年”

 

エ「お前をお披露目する日がようやく来たなぁ~」

 

”エボルトが放つ刺客とは!?”

 

シェ「次の任務が終わったら…皆でまたパーティがしたいですね」

 

セ「そのためにも…皆で生き残らなきゃだな」

 

エ「紹介しようっ俺の忠実なる僕を‼」

 

セ「もう1人のっ…仮面ライダーッ…」

 

 

≪第9話・強襲のドラゴン≫




はいっ…えぇ~…本編更新が1か月も遅れてしまってすみません!
番外編の方でも書きましたがライダーの玩具で遊んでたり
仕事や友人たちとのBBQだったりと色々あって気が付いたら9月になってました!

なんとか8話目を完成させ次話ではいよいよ…あのライダーが登場します、
タイトルでもうわかる方はわかると思いますが
遂にライダー同士の戦いがアカメの世界で始まろうとしています!

今度は1か月以上かからないように努力していきますので
どうぞ首を長くしてお待ちくださいませm(__)m

それでは皆様ッまた9話目でお会いいたしましょう…See you!


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