東方夢邪面〜続・秘封少女がゼル伝入り〜 (タミ)
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はじまりの前の日
Loop1 謎の仮面出現!!蓮子がデクナッツに?!


見事ガノンドロフを倒し、世界を救った宇佐見蓮子。もしも彼女がタルミナに迷い込み、悪魔の仮面に立ち向かったら?そんなクロスオーバー2次創作作品です。この作品には以下の成分が配合されています。

残酷な表現
案の定駄作
誤字、脱字
都合によって変わる設定

これ゛はひどい゛に゛ゃん゛という方はブラウザバックして卵かけご飯作りましょう。OK!という方は一緒にポケモン、ゲットだぜ!


………そういえば、話し忘れていたお話があったわね

 

ガノンドロフを倒した後、直帰したわけじゃないのよ、私

 

…………何をしたかって?

 

…………聞きたい?

 

…………しょうがないなぁ

 

これからのお話は、ハイラルじゃなくて、タルミナってとこのお話よ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ハイラルに平和が戻るとき……、それが私たちの別れの時なのですね……」

 

「そうみたいですね……」

 

私は落ち込むゼルダ姫にそう言うしかなかった。

 

「蓮子……私とも、お別れなの?」

 

ナビィが私の帽子から出てきてそう言う。

 

「うん…私も私の世界に帰らなきゃ」

 

「蓮子、私なんだかんだ言っても、あなたがパートナーで本当に良かったヨ。ありがとう、蓮子……」

 

「うん…私もだよ、ナビィ」

 

「蓮子、あなたは立派な人です。これからもあなたの世界で苦難が待ち構えているかもしれません。ですが、あなたは1人じゃない、これだけは覚えておいてください」

 

「はい。ほんとう、お世話になりました!」

 

私はゼルダ姫に頭を下げる。

 

「さようなら、蓮子、どうかお元気で……」

 

ゼルダ姫はオカリナを奏で始める……

 

そのとき、私の頭に妙案が浮かんだ。

 

「あっ、ちょっと待ってください!」

 

と、慌ててゼルダ姫を呼び止める。

 

「? どうしたのです?」

 

「そういえば、私がマスターソードを引き抜く前、ゼルダ姫に会う前に戻ることって可能ですか?」

 

「え、ええ…出来るとは思いますが……」

 

「じゃあ、私が過去に戻って、ゼルダ姫に事の顛末を話せば、ガノンドロフの野望は未然に防げるんじゃないですか?!」

 

「たしかにその通りです……けれど、もし仮にあなたが過去に行き、未来を変えたとしても、この世界にはなんの影響も無いのです……」

 

ゼルダ姫は申し訳なさそうに言う。

 

「え?!それってどういう……」

 

「つまり、あなたは過去に行っても、あなたの行動は過去の世界の物語に「参加した」だけに過ぎないのです」

 

「仮にガノンドロフの野望を未然に防げたとしても、その世界はこちらの世界とは別の未来を歩む並行世界になるだけなのです」

 

パラレルワールドってことか……

 

「うーん……まぁそれでも、一旦はガノンドロフのやつ自分の野望を成就させちゃったんですし、あいつがいない平和な世界があったっていいんじゃないですかね?」

 

「………そうですね。6賢者やマスターソードなんて必要ないのが1番ですから」

 

ゼルダ姫は納得したように頷いた。

 

「あ、でも過去に戻ったら私はどうやって帰ればいいのかな……?」

 

「それに関してはおそらく大丈夫です。過去の私に時のオカリナを渡してもらえば、なんとかなると思います…事情を話せばオカリナを渡してくれると思いますので…」

 

そっか、よかった〜…

 

「よし、これで思い残すことはないかなぁ…よしっ!本当にお世話になりました、姫さま!」

 

私がゼルダ姫に微笑みかけると、ゼルダ姫は微笑み返してくれた。

 

「では、7年前にお送りします………本当に、ありがとう、蓮子」

 

「いえいえ……こちらこそありがとうございました!」

 

悲しい気持ちを押し殺して微笑み続けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………」

 

私は時の神殿で目を覚ました。

 

………ナビィもいない

 

お別れ……ってことだったのかな

 

なによ……勝手に居なくなって

 

あとを引かないようにってことだろうけどさ…

 

とりあえず、姫さまのところへ行かなきゃ…

 

私は精霊石を回収し、時の扉を閉じた。

 

「これでよし、と…」

 

じゃあゼルダ姫のところへ向かおう……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

懐かしい場所。城の中の中庭…

 

ゼルダ姫は変わらず小さな窓からガノンドロフの様子をうかがっている。

 

「あの……ゼルダ姫……」

 

私が話しかけると、ゼルダ姫はぴくりと肩を強張らせ、ゆっくり振り向く。

 

「! だ、だれ?あ、あなた、だれなの?どうやってこんなところまで……?」

 

「私は蓮子。宇佐見蓮子………未来から来ました」

 

「未来……?どういうことです……?」

 

「私はガノンドロフがハイラルを支配している7年後の未来から来ました。未来を変えるために…」

 

「!!」

 

私の口からガノンドロフという単語が出た瞬間、ゼルダ姫の表情が変わった。

 

「ガノンドロフは……やはり……!!」

 

ゼルダ姫は察しがついたようだ。

 

「はい…でもこのまま何もしなければガノンドロフの野望が成就されることはありません。私が森からの使者として精霊石を集めて、時の扉を開き、マスターソードを手にして封印され、聖地が空き巣にならなければ、あいつはトライフォースを手に入れられません」

 

「と、ということは、あなたの話が本当ならば、私はなんということを……」

 

ゼルダ姫は俯いてしまう。

 

「大丈夫ですよ。姫さま、もう一度王様を説得してください。ガノンドロフを追放とかすれば、あんな未来やって来ませんから」

 

「………そうですね、せっかく貰ったチャンスです。見過ごすわけにはいきません……しかしガノンドロフが仮に死んだとしても、ガノンドロフの悪の意思は消え去るわけではないでしょう。トライフォースを手にし、世界を我が物にする野望はそう簡単に無くなりはしない…」

 

するとゼルダ姫は懐から何かを取り出す。

 

「蓮子、あなたは聖地の鍵、時のオカリナを持ってハイラルを離れてください。どこか…遠い場所へ」

 

ゼルダ姫は懐から青く美しいオカリナ、時のオカリナを取り出し、私に差し出してくる。

 

「あの、姫さま…私はこの世界の住人じゃないんです。7年後の世界ではあなたは私の事情は知ってたんですけど…」

 

「この世界の…住人ではない?」

 

やはりというべきか、ゼルダ姫は小首を傾げてしまう。

 

そうか…ってことは私の事情は私が封印されてる7年間に知ったのか

 

「私が元の世界に帰るには、姫さまの助けが必要なんです…でもそのままハイラルを離れてしまえば、私はどうやって元の世界に帰れば…?」

 

私は少し弱い声でゼルダ姫に問う。

 

「そうですね…あと1ヶ月、1ヶ月以内にガノンドロフをどうにかするよう、手を尽くしてみます。その間は、どうか逃げ延びてください」

 

1ヶ月、か…メリーには悪いなぁ…うん、帰ったら謝ろう。そりゃもう謝り倒すレベルで。

 

「わかりました…1ヶ月経ったら、またここに来ればいいんですね」

 

私はそう言って姫さまに微笑みかける。

 

「はい……蓮子、あなたには迷惑を沢山かけてしまいました…本当に申し訳ありません…」

 

「いやいや、私は全然気にしてませんし…それに、飛ばされたのが優しい人が居ないとんでもない世界とかじゃなくてよかったですよ…」

 

私はゼルダ姫にもう一度笑みを送る。

 

「………ありがとう、蓮子。あなたこそ、このハイラルの希望です」

 

「あはは…そんな大層なもんじゃないですよ…私はしがない女子大生ですし。たまたま世界を救う力を手に入れてしまったってだけで…」

私は身支度を整えながら笑う。

 

「じゃあ…また会いましょうね、姫さま!」

 

私は踵を返して立ち去る。

 

ゼルダ姫は立ち去る私の姿が見えなくなるまで手を振ってくれていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、私はマロンちゃんからエポナを借りて、ハイラルを一度離れた…

 

 

 

 

 

 

 

「ふぁーあ……」

 

私はエポナの上であくびをする。

 

出てきた涙を拭い、秘封倶楽部結成当初からほぼ毎日つけている日記を開く。

 

「4日後には私の世界に帰るのかー…」

 

私は物思いに耽って呟く。

 

私は迷いの森をコキリの森方面とは違う方へどんどん進んでいた。

 

そしてもう一つ、鍵がかかった日記を取り出した。

 

物心ついた頃から持っていた日記。

 

どうにか鍵を開けてみたいとなんやかんや試してみたものの何故か全く鍵は開かなかった。

 

もうひとつ謎の機械?みたいなものも持っているんだけど…

 

使い方もわからないし知り合いの鑑定士のおばちゃんに見てもらったらどうやら未知の金属が使われてるそう。

 

「……やっぱ無理かぁ」

 

ため息をついて鍵付き日記をしまう。

 

私はこの1ヶ月に1つ、目標を立てていた。

 

それはかつての相棒、ナビィの捜索だ。

 

あんにゃろう、私がこっちに帰った時に居なくなってしまったのだ。

 

でもナビィはこの時代の住人。

 

あの時のオカリナの音色と共にこちらには帰ってきている筈だ。

 

「とは言っても…」

 

今の今まで、ナビィのナの字も出てこなかった。

 

「はぁ…」

 

私はため息をついて後ろを振り返る。

 

というかここらへんどこまで行っても同じ景色だ。頭が痛くなってくる…

 

私が周囲を見回してよそ見をしている間に、二匹の妖精がエポナの鼻っ面に体当たりをかました。

 

「うわっ!?」

 

エポナはヒヒン、と前足を浮かせる。

 

そのせいで私はエポナから転げ落ちてしまった。

 

「きゅう……」

 

打ち所が悪かったのか私は気を失ってしまった。

 

すると、森の奥の方から不気味なハート型のお面をつけた子供が現れた。

 

「ヒヒッ、オマエたちうまくやったな!」

 

子供はお面を一旦外し、再度つけた。

 

「……なにかいいモノ持ってそーか?……あれ?こいつ……?まぁいいか」

 

子供は変なポーズのまま歩み寄ってくる。

 

そして私の意識を確認するため数回軽くげしげしと私の体を足で触る。

 

そして私の意識がないとわかったのか、子供は地面と私の体の間に足を入れて私の体を仰向けにする。

 

そして、私のポケットを物色し始めた。

 

すると、子供はどうやら私の時のオカリナを見つけたようだ。

 

「キッ…キレイなオカリナ…、ねぇスタルキッド…ボクにも…さわらせて!」

 

スタルキッドと呼ばれた子供がオカリナを見つめていると、妖精の黒い方がスタルキッドに言う。

 

スタルキッドは気にも留めずオカリナを軽く吹いてケタケタ笑うのを繰り返している。

 

すると、

 

「アンタはダメよトレイル!落としてケガでもしたらどうするの。あぶないからさわっちゃダメ!!」

 

今度は妖精の白い方が黒い方、トレイルを制止する。

 

「…だけどネエちゃん…、ボッ、ボクもさわりたい…」

 

トレイルはナヨナヨと白い方に言う。

 

「いっ、てて……」

 

ここでようやく私は意識を取り戻した。

 

「…………なんだあいつ……」

 

私は妖精を連れてケタケタ笑っている変な奴を睨む。

 

こんにゃろう、さっきのはお前の仕業か…?

 

って、あれ、オカリナがない…?

 

すると、スタルキッドは私に気づいたのか、ハッとしてこちらを見る。

 

そして遅れて私から盗んだであろうオカリナを体の後ろに隠す。

 

「………オカリナ返しなさいよ」

 

「…………」

 

スタルキッドはだんまりを決め込む。

 

この野郎……!!

 

私は隙をついて飛びかかるが、スタルキッドはジャンプでそれを避け、なんとエポナに乗った。

 

スタルキッドはそのままエポナを走らせて逃げようとする。

 

「逃すかコラ!!」

 

私は咄嗟にスタルキッドの足を掴んだ。

 

しかしスタルキッドはエポナの手綱を離さなかったため、エポナはそのままでも走り出した。

 

私もスタルキッドの足を離さず、私たちはそのまま数百メートル走った。

 

 

 

 

 

「うわっ!!」

 

そこでエポナが急カーブをしたせいで私は振り落とされてしまった。

 

エポナとスタルキッドはそのまま走り去ってしまった…

 

くそっ、逃してたまるか……!!

 

エポナはマロンちゃんに返さないといけないし、何よりオカリナが無いと帰れない…!

 

私は大慌てで森の奥に走っていった。

 

 

 

 

 

 

私は巨大な木のうろのような場所の前にたどり着いた。

 

ここまでは一本道だからあいつらはここに行ったはず……!

 

私は意を決してうろの中へ入っていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「追い詰めたぞ!!さぁオカリナ返してもらうわよ!!」

 

私は全速力でうろの中に突っ込んだ。

 

しかし、うろの中は真っ暗で、地面の感覚がない。

 

………ん?地面の、感覚が……ない?

 

私の脳裏に嫌な予感がよぎる。それに加えて嫌な記憶が蘇った。

 

私は軽く靴の先で地面をつついてみる。

 

…………あっ…無いや……

 

私は再びぎこちなく下を見る。

 

…………うわぁ

 

……宇佐見蓮子今日の格言、「歴史は繰り返す」

 

………………/(^o^)\ナンテコッタイ

 

「またかよぉぉーーーーっ!!!」

 

私は大穴に向かって真っ逆さまに落ちていった……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いてっ!」

 

私は水に浮かぶ花の上に落ちた。

 

そこまで高さがなかったのが救いか……

 

すると、私の目の前のあのスタルキッドにスポットライトが当てられる。

 

「……なんだあのバカ馬は!ぜんぜん言うことを聞かないなあ」

 

「ふんっ、そりゃそうでしょうよ!エポナは特定の人にしか懐かないもの」

 

「あんなの乗っててもしかたがないから捨てといてやったよ。ヒヒッ」

 

「嘘?!」

 

やってくれたなクソガキぃ……!

 

あー!どうしよう……マロンちゃんにどう謝れば…

 

「…なんだその顔は?!」

 

スタルキッドは私の怒りの表情を見て不満そうに言う。

 

「せっかく遊んでやろうと思ったのに…、今のオイラに勝てると思っているのか、マヌケなヤツめ!」

 

「言ったなぁ?!」

 

上等だこんにゃろう……!!今すぐズタボロにして丑の刻参りのあのワラ人形にしてやろうか…、

 

お前もワラ人形にしてやろうかぁーっ!!

 

すると、スタルキッドの仮面が触ってもいないのにひとりでにカタカタと動きだす。

 

「うっ?!」

 

私は咄嗟に防御姿勢をとるが………

 

 

 

 

 

 

私が再び目を開けると、ただでさえ低い子供の姿の視線が更に低くなっている。

 

な、な……

 

「なんじゃこりゃーっ!!」

 

私は水面に映る自分の姿に腰を抜かしてしまう。

 

私の体は小さな木の体、タコみたいな口、そして黄色い目の……、そう、あれだ……

 

「デクナッツ……?」

 

「うぎゃぁぁぁぁーーっ!!」

 

「なんでだァァァ!!なんで私ばっか集中放火?!最近人間離れしたことしたからか!?完全に人間辞めてどうすんだよぉぉぉーーーっ!!」

 

う、嘘だ……ま、まじかよぉ……

 

もうお嫁に行けない……

 

「ヒヒッ、なかなかユニークな姿だ!オマエはずーっとその姿でココにいろ!」

 

スタルキッドは爆笑しながら背後の扉に向かっていく。

 

ちくしょう、逃すわけないだろうがコラ……!!

 

乙女の恨み舐めんなよ……!!

 

私はダッシュでスタルキッドを追いかける。

 

くそっ、走りづらい……っ!!

 

体のバランスが取れないや……

 

すると、スタルキッドにくっついてた妖精の白い方が私に体当たりしてきた。

 

そのせいでバランスのとれない私は尻餅をついてしまう。

 

白い妖精は私を威嚇してくる。

 

その間にスタルキッドと黒い妖精、トレイルは扉の向こうにたどり着いた。

 

「ネ…ネェちゃーん!!」

 

白い妖精がついてきていないことに気づいた黒い妖精、トレイルは声を荒げる。

 

トレイルの叫びも虚しく、扉は固く閉ざされてしまった。

 

「あっ、待ってよスタルキッド!私がまだ居るのにー!トレイル行っちゃダメよー!」

 

白い妖精はドアに何度か体当たりをするが、すぐに無駄だとわかり、しょんぼりする。

 

「………〜〜〜!!ちょっと!!」

 

すると白い妖精は突然私に青筋を立てて近寄ってくる。

 

「アンタの相手してたら弟とはぐれちゃったじゃないの!どうしてくれるのよ!!」

 

「はぁ?!アンタが先に突っかかってきたんでしょうが!!自業自得じゃない!!」

 

「あ、アンタ!何よその言い方?!そんな言い方あるわけ?!」

 

「ふざけんじゃないわよ!!こっちはアンタらのせいでこんな姿にされてんのよ!」

 

「それはアンタが私たちを追いかけてくるからじゃない!!」

 

……ああもう!腹立つなこいつ…!!

 

「とにかく!アンタ、あの扉どうにかして開けなさいよ!か弱い女の子が頼んでるのよ!早くしてよ!」

 

「なにがか弱い女の子よ!私だって女の子だぞコラ!」

 

体はこんなだけど…

 

「うるさいわね!いいからさっさとあの扉どうにかしてよ!」

 

「うっさいのはアンタの方だよバーカ!言われなくても開けてやらぁっ!あのクソガキ追っかけてボロ人形にしてやる…!!ついてこないでよ!!」

 

「ついてく気なんてないわよ!私も弟を追いかけなきゃいけないの!」

 

「ふんっ!私の知ったことかっ!」

 

私はズカズカと扉の前に進む。

 

すると、扉がひとりでに開く。

 

私は走って先に進んでいく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

とてとて、と音を立てながら私は走る。

 

ようやくカラダが慣れてきたな…

 

いやいや、慣れちゃいけないんだけど…

 

「ちょ、ちょっと待ってよ!置いてかないでよ!」

 

「…なによ、ついてくんなって言ったわよね」

 

私はムスッとして振り返る。

 

そこには先ほどの白い蝶々がいた。

 

「ねぇ、さっきのことは謝るからさ、一緒に連れてってよ!」

 

「…………」

 

その答えなんてNOに決まってるだろ

 

あーあ、ナビィなら良かったのに

 

「はい、決まりね!」

 

は?

 

すると、白い蝶々は勝手に決めたのか、私に寄ってくる。

 

「アンタはスタルキッドを追いかけたい。私は弟に会いたい。利害の一致ね!私チャット。よろしくね」

 

……いや待て、私は一言も言ってないぞ

 

…………まぁしょうがない。こんなのと組むのは少々癪だけど利害の一致、ってのは事実か…

 

「わかったわよ…私は宇佐見蓮子、よろしく」

 

「ふふ、蓮子ってヘンな名前ね」

 

「うるさいな!向こうじゃ普通の名前なんだよ!」

 

「はいはい。それじゃ行きましょ!ホラホラこっち!」

 

「へいへい…」

 

私はやる気なさそうに返事するしかできなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あら…?この木みたいなの、アンタに似てるわね」

 

「は?」

 

進んでいる途中、顔のようなものがついた木のようなものがあった。

 

「ほら、似てるわよ。なんとなく雰囲気がさ」

 

似てる、と言われればそうかもしれない。

 

……なんでこんなに悲しそうな顔してんだろ

 

ま、いっか

 

私は気にせず先を急いだ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しばらく進むと、妙にねじれている通路に差し掛かった。

 

なんだか森の神殿を思い出すな

 

更に進むと、いきなり石畳の道になった。

 

そして、小さな扉をくぐると、完全に人工物の中のような景色に変わった。

 

「………?なんだろここ…」

 

すると、扉が閉まってしまった。

 

「あ、扉が…」

 

「そんなことどうでもいいでしょ?!ホラ、早くスタルキッド追いかけるわよ!!」

 

私はチャットに急かされ、渋々先へ進む。

 

木でできた明らかに人工の坂を登っていると、ここが時計塔の中だというのがわかった。

 

「お、出口かな?」

 

すると、坂を登りきった末に出入り口のような大きな扉があった。

 

さて、行くか…

 

すると、

 

「大変な目に遭いましたねぇ…」

 

後ろから声をかけられる。

 

私がゆっくり後ろを振り返ると…




いかがでしたか?Loop1は以上です。

〜〜〜次回予告〜〜〜
「待たせたな!おっす!オラ蓮子!なんだあれ…、月?にしちゃ顔があるのおかしくね?私の能力が反応しないし…、あっ!見つけたぞこのクソガキ…!オカリナと仮面返してもらうわよ!次回、
「仮面の力?!リミットは3日間!」
ぜってえ読んでくれよな!」


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最初の日
Loop2 仮面の力?!リミットは3日間!


見事ガノンドロフを倒し、世界を救った宇佐見蓮子。もしも彼女がタルミナに迷い込み、悪魔の仮面に立ち向かったら?そんなクロスオーバー2次創作作品です。この作品には以下の成分が配合されています。

残酷な表現
案の定駄作
誤字、脱字
都合によって変わる設定

これ゛はひどい゛に゛ゃん゛という方はブラウザバックして卵かけご飯作りましょう。OK!という方は一緒にポケモン、ゲットだぜ!

時のオカリナの力で未来を変え、ガノンドロフを追い詰めた蓮子。だがガノンドロフが処刑されるまで、ハイラルに平和が戻るまで一ヶ月かかるとゼルダ姫は言う。そこで蓮子は一ヶ月の間逃亡生活を余儀なくされた。いよいよ帰る日まであと4日のところで小鬼、スタルキッドに襲われ、エポナと時のオカリナを奪われた挙句、デクナッツの姿にされてしまった…。果たして蓮子は元に戻ることは出来るのか?!そしてスタルキッドを捕まえることが出来るのか?!


「大変な目に遭いましたねぇ…」

 

「………?」

 

私が恐る恐る後ろを振り返ると、そこにはゴマをするポーズで赤い髪でひょろひょろ、そのくせどでかいリュックを背負った男が立っていた。

 

「………誰よあんた」

 

チャットはそそくさと私の背後に隠れる。

 

「ワタクシは"しあわせのお面屋"。古今東西しあわせのお面を求める行商人…」

 

「しあわせの…お面屋ぁ?」

 

私は小首を傾げるが、お面屋は気にせず続ける。

 

「旅の途中、森でキミョウな小鬼に大切な仮面を盗まれ途方に暮れていたところ、アナタを見つけまして…失礼と思いながらもずっと後をつけさせてもらいました…」

 

マジかよ…あれ…?でもなんの気配も感じなかったし、第一あの穴もわざわざ降りてまでついてきたのかな…

 

私が思案に暮れていると、お面屋はサラッと重大なことを口にする。

 

「実はワタクシ…アナタを元の姿に戻す方法を知っているのです」

 

「ええっ?!」

 

い、今のが1番驚いた…

 

ははーん、そうかそうか…

 

それならもっと早く言ってくれりゃあいいのになぁもう!

 

「アナタが盗まれた大切な物…ソレさえあれば元の姿に戻してあげますよ」

 

大切な物…って言うと、時のオカリナか!

 

うっひょー!!希望が見えてきた!!

 

どうしようか思っていたけどこれなら俄然やる気が出るってもんよ!

 

私はウキウキしながら支度を整え、

 

「わかりました!じゃあオカリナ取り返せばいいんですね?!じゃ、私行きますから!」

 

と、私は時計塔を後にしようとする。

 

が、お面屋はその代わり、と続けた。

 

「……その代わり?」

 

「ついでにあの小鬼からワタクシの大切な仮面を取り返してくれませんか?」

 

「仮面って…あのハートにトゲトゲついたキモチワルい仮面のこと?」

 

「ええ……なぁに、カンタンなことじゃないですか。アナタにとって決して悪い話ではないはず。ちょちょいと小鬼を懲らしめ、アナタの大切な物と仮面を取り返してくれば良い話ですから」

 

「ふぅん…」

 

なぁんだ、簡単なことじゃない…赤子の手を捻るようなもんよねっ!

 

私がそう思っていると、お面屋はただ、と続ける。

 

「あいにくワタクシも忙しい身でして…、あと3日でここを去らねばならないのです」

 

「3日?!たった3日?!」

 

「できればそれまでに取り返していただけるとありがたいのですが……」

 

うーん、3日ねえ……難易度がグッと上がったなぁ…

 

「大丈夫。アナタはお若いのにたいそう勇気のあるお方だ。きっとすぐ見つかりますよ」

 

そうかなぁ…何を根拠に…?

 

「では、よろしく…」

 

…………

 

あれ?もしかしてこれ面倒事押し付けられたパティーン?

 

………まぁあいつ見つけないといけないのは事実なんだけどね…

 

仕方ねぇや、オカリナぶん取り返してあいつのお面を剥ぎ取ればいいだけだし……

 

ニュースのあの人だってお辞儀しただけでヅラじゃない桂だが取れるんだから大丈夫大丈夫

「ちょっとアンタ!ボーッと突っ立ってないで、早く行くわよ!時間がないんだから!」

 

すると、しばらく私が放心してると思ったのか、チャットが私の頭を小突いてくる。

 

「いたっ、わかった、わかりましたよ!行きゃあいいんでしょ行きゃあ!」

 

私はとてとてと音を立てながら大きな扉に向かっていく。

 

「よし…!!」

 

私はぐぐぐと全身の体重をかけて扉を開ける。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私たちが時計塔から出てくると、そこは小さな町のようなところだった。

 

大工さんと思しき人がせっせと櫓のようなものをたてている。

 

「あ〜びっくりした…あの時のお面屋だったんだ…」

 

「ん?どゆこと?」

 

「いや…こっちの話よ」

 

「………?」

 

「しかし3日だなんて一睡もしなくても72時間しかないじゃない。勝手なこと言うわね〜!」

 

いやいやいやいやなんで寝ない前提なんだオイ

 

………まぁ私もレポート終わんなくて滅茶苦茶徹夜したことあるけどさ…

 

………ええいままよ!ごちゃごちゃ考えてても仕方ない…

 

3日だもんなぁ…完徹コースですかねこれは…

 

「さぁ、ボサ〜っとしてないで、大妖精さまに会いに行くわよ!」

 

………大妖精さま?

 

「………なんで?」

 

「なんでって……だってアンタ、スタルキッドに会いたいんでしょ?大妖精さまはスタルキッドの行動くらい全てお見通しなんだから!」

 

「ふぅん…」

 

「ここだけの話、アイツ大妖精さまには頭が上がらないの」

 

「ふんふん、それで?」

 

「たしか町のどこかに大妖精さまがいらっしゃるほこらがあるはずよ」

 

そっか。それじゃあそのほこらとやらを探すのが1番先か…………それで

 

「どこか………って、どこよ?」

 

私が聞くと、チャットは数秒間黙ってから、

 

「………どこかって…どこかよ!私に細かく聞かないでよ。町なんて滅多に来ないんだから…」

 

なんでそんな肝心なとこがわかんないのよ…

 

嗚呼ナビィ、あんたは何処へ……

 

………うだうだ言っても仕方がない、自力で探すかぁ…

 

「町の中にいる子供でもつかまえてほこらの場所を聞き出しましょ!」

 

そうだな…人に聞くのが手っ取り早いや

 

「……………ん?」

 

「? どうしたの?」

 

「………いや、今あそこの路地にこびとづかんに出てくるみたいなヤツが入っていったような…?」

 

「何言ってんのよ、馬鹿なこと言ってないで、早く行くわよ!」

 

「へいへい……」

 

私は渋々歩き出した…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

目的の入り口はあった…町外れにデカデカと。

 

……こんなにデカデカ穴が開いててなんで知らないんだよ…

 

「さて、と」

 

私はさっさと入っていく。

 

 

 

 

 

 

 

「…………あれ?」

 

入ったはいいものの、泉の上になんか浮いてる。

 

「ああっ、さっきのこびとづかん!」

「ああっ、大妖精さまが!!」

 

「「………へ?」」

 

私とチャットは互いの顔を見合わせる。

 

「……え?ナニコレ…やだこれ…」

 

私はぷかぷかと泉の上を浮かぶ不細工面を見つめる。

 

すると、私の頭に声が響いてきた。

 

こいつ、直接脳内に…!!

 

「若者よ、私の願いを聞いてください。仮面をつけたスタルキッドにバラバラにされてしまいました。街ではぐれている妖精を一人捕まえてこの妖精の泉に連れてきてください…」

 

いやいやなんでだ…?スタルキッドは大妖精さまに頭が上がらないんじゃなかったっけ…?

 

「ちょっと……どういうことよ」

 

私は少し怒気を含めてチャットに言う。

 

「私が知るわけないじゃない!………とにかく、はぐれ妖精を見つけないとお話しにならないってことでしょ?」

 

「………それもそうか」

 

って、あれ?このこびとづかんが大妖精さまのカケラ…ってことは…

 

「私、場所わかるかも…」

 

「ウソ?!」

 

「さっき言ったじゃない、こびとづかんみたいなのが路地に入っていったって…」

 

「あっ、じゃあもしかしてそれが…」

 

「そゆこと!」

 

「ほら、じゃあ行こうチャット」

 

「そうね。早く大妖精さま元に戻してあげなくちゃ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……ねぇ、大妖精さまのかけらって…アレ?」

 

「ん?」

 

チャットが見ていたのは、全身緑のタイツでできたもじもじくんの亜種みたいなヤツだった。

 

「ムムッ?」

 

げっ、気付かれた…

 

「白黒の服、白い妖精…オヌシもしかしてもしかすると森の妖精さんでは?……なんと!!」

 

「ボクの名前はチンクル!オヌシと同じ森の妖精だと思うのだが…35歳になった今でも、ボクのところには妖精が来ないんだ…」

 

それはまぁ…うん…

 

そうだよね、人の夢を笑うのはいけないよねうん…

 

私はジリジリと後ずさりする。

 

「オヤジはいいトシこいて目をさませって言うけれど…」

 

うんそうだよねそれが正常だと思う

 

「ゼッタイにチンクルは妖精の生まれ変わりさ!」

 

うん、そうだね…ツッコむ気にもならないや…

 

「今はこうやってオヤジの手伝いでマップを売りながら妖精さんを待っているのさ」

 

あ、アンタ地図屋なんだ…意外だなぁ

 

「いいな〜!いいな〜!ねえねえ、友達になってよ!」

 

ええ…

 

「そうだ、そのかわり友情のしるしにマップを安く売ってあげるよ。チンクルの描いたマップ買う?」

 

……そうか、地図か…

 

まぁあった方が便利だよね…

 

ゼルダ姫から一ヶ月苦労なく生活できるくらいのルピーは貰ってたし…

 

「ねぇ、いくら?」

 

「このクロックタウンのマップなら5ルピー、ウッドフォールのマップなら40ルピーかな」

 

「ん〜……じゃあここのマップにして」

 

「イェーイ!!」

 

私は右手で地図を掲げる。

 

"クロックタウン マップをもらった!町の周辺が記された地図だ。"

 

「じゃあまた呼んでね!」

 

そう言うとチンクルは謎の踊りと共に紙吹雪を舞わせる。

 

「チンクル〜 チンクル〜 クルリンパッ!」

 

………からっ風が吹いた気がする。

 

「…コレはチンクルが考えた魔法の呪文。まねするなよ!」

 

………しないよ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あっ、いた!」

 

私は路地から洗濯場に入ってあのこびとづかんの妖精を見つけた。

 

「ほ、ホントにいたのね…」

 

チャットはどうやら私のことを疑ってたようだ…

 

するとこびとづかんが近づいてきて、テレパシーで私に話しかける。

 

「私の願いを聞いてください。仮面をつけたスタルキッドにバラバラにされてしまいました…どうか私をクロックタウン北の妖精の泉に戻してください」

 

そう言うとこびとづかんは私の帽子の中に入ってきた。

 

「あっ、ちょっと!なんで帽子の中に入るの?!」

 

チャットは私の帽子の中に入っていたのできちきちになっている。

 

いや私の帽子はあんたらの入れ物じゃないんだけどな…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私が妖精の泉に戻ると、こびとづかんは帽子から出ていき、泉にいたこびとづかんの大群に合流した。

 

瞬間、こびとづかんは合体し、巨大なお姉さんに変貌した。

 

「チャット…そして姿を変えられた親切な若者よ…バラバラになった体を元に戻してくれてありがとう。私は魔法の大妖精」

 

………チッ

 

私は思わず舌打ちしてしまう。もちろん心の中でだが…

 

おのれ巨乳め…妬ましい…

 

「私としたことがあの子だと思って油断をしてしまいました。今の私にはこれくらいしかできませんが、お礼にあなたに魔力を授けましょう」

 

魔力…?魔法とかってこと?

 

「さあ、受け取りなさい…」

 

私がそう思案していると、魔法の大妖精はふーっと私に息を吹きかけた。

 

すると、私の周りに光の柱が現れ、体の奥底が熱くなり力が湧き上がるのを感じた。

 

「町の外にある天文台に住んでいる人がスタルキッドのいるところを知っているはずです。…ただし気をつけなさい。今のあの子の力を甘くみてはいけませんよ」

 

うーん、あいつもなんらかの方法で強くなってるんだろうなぁ

 

「親切な若者よ、素の姿に戻れたら必ず来なさい。その時あなたの力になるものを差し上げましょう」

 

戻れたら、か。覚えとかないとな

 

「わかりました。ありがとうございます、大妖精さま!」

 

私がそう言うと、大妖精さまは消えてしまった。

 

「よし、天文台か…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふぅ…」

 

私たちは聞き込み調査をして、どうやら天文台へは秘密の抜け道から行けるということを聞き出した。

 

町の外に出ようとしたら門兵に「子供一人だと危ないから」と止められてしまった。

 

………まぁ体が子供なんだからぐうの音も出ないんだが

 

そして聞き込みをしていたら天文台はどうやら"ボンバーズ"という子供たちの秘密基地になっているようで、私は下っ端の子供に止められてしまい、ボンバーズのリーダーに聞きに行くことになった…

 

その後、ヘンなかくれんぼに付き合わされ、ボンバーズのがきんちょたちを捕まえて、暗号を教えてもらった。

 

がきんちょたち曰く、人間じゃないヤツを入れて痛い目に遭ってるから私はボンバーズには入れないんだと。

 

そしてやっと、2日目の夜にして天文台にたどり着いたのだった…

 

 

 

 

 

 

「………はぁ」

 

私の口からため息が溢れる。

 

なんであんな回り道をせにゃならんかったんだ…

 

寝ぼけまなこを擦りながら私は階段を上っていく…

 

あ、おじいさんがいる…

 

「おやおや…今日は変わった子供のお出ましじゃな…ボンバーズの新しい仲間かの?」

 

「こんばんは…あー…いや、仲間ってわけじゃないんですけど…」

 

「…フムッ、このまえの仲間よりは躾が良さそうじゃのう…ふぉっ、ふぉっ、ふぉっ…。このあいだの悪ガキときたら部屋の道具は壊すわ月の涙は盗むわで…ほとほと手に負えんヤツじゃった」

 

そいつって…ボンバーズに昔いたっていう人間じゃないヤツのことかな…

 

「今も…ホレ、時計塔のあたりでイタズラをしておるのう」

 

「えっ?!時計塔にいるんですか?」

 

「うむ。望遠鏡を覗いてみるか?」

 

私はお願いします、と言って望遠鏡を覗かせてもらった。

 

「………それにしても」

 

あの月はなんなんだろう。私の能力が発動しないし、なにより……

 

厳つい不気味な顔が張り付いている。

 

しかも昨日よりこっちに近づいてきてるような…?

 

まさか、落ちてきたりしないよな…?

 

まぁそれよりそのイタズラっ子か…

 

私は時計塔の方を見てみる。すると…

 

「あっ、いた!!」

 

イタズラっ子…もといスタルキッドは時計塔の上に登り月を見上げている…

 

「スタルキッド…!!」

 

私はもう一度月を見てみる。

 

「……アレ?」

 

すると、月の目の部分がキラッと光り、何かが落ちてきた。

 

瞬間、ズドォン!!という大きな音と共に大きな揺れが私たちを襲った。

 

「どうじゃ、悪ガキは見つけられたか?それにしても大きな音がしたのう。どうやらまた近くに月の涙でも落ちたのかもしれんな…そこから表に出て見てきてごらん」

 

月の涙…か

 

「しかしあの悪ガキはどうやって時計塔の上に上がったんじゃろう?あそこにはカーニバルの前夜だけ開く扉からでなくては上がれないはずなんじゃが…」

 

「うーん…わからないな…とりあえず表に行ってみようかチャット」

 

「そうね」

 

そうして私たちは表に出てみる。

 

 

 

 

 

「あっ、なんだあれ…」

 

私は地面がえぐれ、シュー…と煙をあげる場所に近づいてみる。

 

そして、そこにめり込んでいる石を拾い上げた。

 

「あっ、これ、あのおじいさんのところにあった石と同じヤツだ…」

 

「じゃあそれが月の涙なのね…………それにしても、月、すごく大きいわね…なんだかこのまま地面に落ちてきちゃいそう…」

 

「………」

 

私たちは無言で月を見上げる。

 

「って!そんなことより今はスタルキッドよ!居場所はわかったしもうここに用はないわ!さあ、町の時計塔に行くわよ!」

 

私は無言で頷き、来た道を戻っていった…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「って開いてないんかーい!!」

 

私は盛大にツッコむ。

 

「そういえばカーニバルの前夜しか入らないんだったわよね…あ、蓮子…カーニバルの前夜って明日の夜みたいよ」

 

明日の夜、か。じゃあ明日か…やっと…寝られるんだなって…

 

「じゃあ明日まで時間潰そうか…というか寝たい本当に」

 

「そうしましょうか…」

 

 

 

 

 

 

 

そして、あっという間に時間は過ぎ…

 

最後の夜がやってきたのであった…




いかがでしたか?Loop2は以上です。

〜〜〜次回予告〜〜〜
「おっす!蓮子さんだぞ!やいやいやい!観念しろスタルキッド!オカリナと仮面を返せ!って待て待て!月が猛スピードで落ちてきてるっ!!ど、どーしよどーしよ!!ちくしょう、こうなったら…一か八かだ!次回、
「世界の終わり?!其の仮面の名、ムジュラ!!」
海賊王に、俺はなる!!」


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