マクロスF futurering timeranger(フューチャーリング タイムレンジャー) (イマジナリ)
しおりを挟む

Case File 1 Timeranger get into action (タイムレンジャー ゲット イントゥ アクション)

はい!マクロスFとタイムレンジャーのコラボ作品の第1話です!

様々な戦隊コラボ作品を書いていますがタイムレンジャーは直球世代だったのと恋愛やSF要素がマクロスと合わせたらと面白いと思い投稿を開始しました。

そしてマクロスは三角関係が代名詞なので今作は私の好きなシェリルとキャシーをヒロインとしてオリ主との三角関係の展開にしていきます。

基本的に長文の作品なのはご了承下さい。それでは第1話をどうぞ!


 

西暦2009年2月・・・地球人類と異星巨人種族ゼントラーディとの間で開戦した第一次星間大戦・・・この戦いで地球上の生命の大半が死滅に追いやられ嘗て美しかった惑星は死の星に変貌した。

アイドル歌手であるリン・ミンメイの貢献と一部の文化に共鳴するゼントラーディとの共闘により人類は勝利し荒廃した地球環境の再生を目的とした新統合政府を樹立させ、星間戦争を再発を防ぐ事と全宇宙に存在する種の保存・拡張を目的とした宇宙移民計画を立案した。

その為の居住艦を中心とした大規模移民船団が次々と結成され人の住める惑星を探索のため銀河の彼方へと旅立って行った。

 

其れから・・・数十年後の西暦2059年

 

旗艦アイランド1を中心に大小様々な数千隻の宇宙船で構成された25番目に当たる新マクロス級移民船団・・・通称マクロス・フロンティアは1000万人規模の移住民達を乗せ銀河の中心を目指し星々の海の中を航海していた。

 

そんな中・・・アイランド1に接舷するマクロス・クォーターを母艦としフロンティア政府との契約に基づき。平時に船団予定航路の先行偵察や要人護衛、軍用装備品の評価試験・補給・兵站などを新統合軍に対して支援を主任務としているフロンティア移民船団駐留の民間軍事プロパイダー。Strategic Military Services・・・通称S.M.S。

 

その建物内にあるブリーフィングルームで多くの隊員が顔に大きな傷と立派な髭に貫禄を感じさせるクォーター艦長であるジェフリー・ワイルダー大佐と、S.M.Sのスカル小隊の隊長でありコールサインにスカル1を与えられているオズマ・リー少佐の話に耳を傾けていた。

 

ジェフリー

「諸君。フォールド断層の異常な歪みを検知してから半月が経過したが・・・何も情報が掴めないまま時を同じくして頻発している正体不明の怪人による犯罪・・・そして必ずその場に現れる謎の赤いスーツを纏った存在に関して情報を纏めておきたい。」

オズマ

「艦長。此処から俺が・・・現在我々に分かっている事は2つ!先ず1つ目は正体不明の異形な怪人達の組織名だと思われる名がロンダーズだと言うこと!そして2つ目にロンダーズと敵対し赤いスーツを纏って戦っている存在の名称が判明した!その時の映像がコレだ。」

 

オズマが背後の壁に設置されている大型ディスプレイを指差すと火が上がる街中で身分証明書の様なエンブレムを掲げた赤いスーツの存在とロンダーズの怪人の姿が映し出された。

 

???

『き、貴様まさか!』

???

『タイムレンジャー!ロンダーズのギジェ!時間保護法違反により・・・お前を逮捕する!!』

 

その後、タイムレンジャーと名乗った男とギジェの戦いの様子が最後まで流され映像が終了すると同時に立ち上がったオズマが難しい顔をして口を開いた。

 

オズマ

「此れが我々が入手した映像だが・・・ハッキリ言って謎だ。ロンダーズにタイムレンジャー・・・この映像から何か分かる奴はいるか?「隊長!宜しいですか?」如何したルカ?」

 

先ほどのオズマの意見に手を挙げたのスカル小隊のスカル3で准尉である少し幼さが見られるルカ・アンジェローニ。

彼は手元の端末を操作しながら映像の一部を抜粋しディスプレイに表示すると話を始めた。

 

ルカ

「タイムレンジャーと名乗った彼の装備は我々の技術の遥か先を行く物だと思います。「如何言うことだ?」先ず彼が武器である剣や銃を出した部分の映像を見て下さい・・・何も無いところから一瞬で武器を出現させる技術を僕は聞いた事も見た事もありません。そして怪人を倒したと思われる攻撃・・・あの合体させた武器から放たれた光弾は零下270度です。あのサイズで零下270度のエネルギーを生み出すのは今の技術では不可能です。「本当に何者なんだろうな〜此のヒーローの正体は?」ミシェル先輩。」

ミシェル

「確立されていない技術に装備。其れに新統合軍の兵士が全く歯がたたなったギジェを圧倒する程の実力・・・とんでも無く強いぞ此奴。」

 

彼はミハエル・ブラン。スカル小隊のスカル2であり少尉。金髪に眼鏡がトレドマークで、敵も女も・・・狙った相手は百発百中で撃ち抜く凄腕スナイパーである。

 

オズマ

「ミシェルの言う通りだ。「報告では装甲車を破壊したギジェの攻撃を受けても無傷だったらしいな?」そうだカナリア。此奴らは一体何者なんだ?」

 

寡黙で落ち着いた雰囲気を纏った女性はカナリア・ベルシュタイン。階級は中尉でコールサインはラビット1で平時は衛生兵として勤務し治療やカウンセリングなどを行なっている。

 

ジェフリー

「兎に角!今の我々には圧倒的に情報が無さすぎる。どんな些細なことでも構わん!何か彼等に関する情報を掴んだ者は必ず報告を怠らない様に・・・では本日は解散とする。ゆっくりと休んでくれ諸君。」

 

労いの言葉を掛けるとジェフリーはブリーフィングルームを後にし其れに続き隊員達も持ち場に戻ったり自宅や艦内の自室に戻り休む為に次々と出て行く。

 

カナリア

「オズマ。ランカの事だが。「分かってる。予定通りに連れて来る。」頼むぞ。ロンダーズの事もある・・・しっかりとランカを支えてやるんだぞ。」

オズマ

「ああ。ミシェルとルカもしっかりと休めよ!数日後には本番なんだからな。」

ミシェル

「分かっていますよ隊長。何せ銀河の妖精のライブ・・・失敗は許されませんからね♪」

ルカ

「そう言いつつ浮かれていませんかミシェル先輩?「堅いこと言うなよルカ♪」仕方ないですね・・・明日も学校なんですから早く休まないと行けませんよ。」

オズマ

「しっかりと頼むぞ。俺も今日は早く帰ってランカとゆっくり過ごすか。」

 

彼は仲間にそう言うと先ほども名前が上がった妹のランカ・リーの待つ自宅に向かい為に軽く手を振り部屋を出て他のメンバーも各々に帰路に着く中・・・場所は変わり。

 

 

 

街を一望できる広い公園の中心部にある大きなモニュメントの前に赤いスーツを纏ったタイムレンジャーの証であるタイムエンブレムを持った1人の存在・・・炎の様な真紅のスーツが特徴のタイムレッドこと浅見 拓也が変身を解除し冷気の立ち上る中心にいた。

 

拓也

「圧縮冷凍完了。此の時代にロンダーズを追跡して半月・・・かなりの数の囚人を捕らえたが未だ30世紀に戻れそうにないな・・・そろそろ事務所に戻るか。」

 

拓也は西暦3030年の未来で時間保護局司令であり母親でもある浅見 ユウリによって鍛え上げられた実力で単独での捜査や犯罪者検挙の為の時間移動のライセンス、更には緊急システム発動要請やタイムレンジャーの装備も個人用として与えられている敏腕エージェントである。

ロンダーズ怪人が入った圧縮カプセルを抱えると彼は公園前に止めてあるバイクに跨るとアクセルを踏み込み走り出した。

暫く走るとフューチャーリサーチと看板がある拓也の便利屋の事務所兼自宅が見え中に入りカプセルを厳重に管理されている保管庫に入れ施錠をし外に出て来た拓也は夕食を食べようと向かいの店に目を向けた。

 

拓也

「今日の仕事は終わりだし夕食は・・・娘娘の銀河ラーメンにするか。明日は朝から仕事の依頼者が来るからな。さて・・・今日も大繁盛だな娘娘は「あっ!拓也君いらっしゃい♪何時もの銀河ラーメン?」ああ。頼むよランカ。「分かった♪店長!銀河ラーメン1つお願いします!」今日も頑張ってるなランカは♪」

 

フロンティアの中で人気第1位の中華料理店の娘娘で働いているランカは日中はお嬢様学校の聖マリア学園に通っているが夕方からアルバイトとしてシフトに入っている為、半月前に来店して以来は仕事上がりの拓也が夕食をとる時間には殆ど時間が重なり彼女が彼のオーダーを取ることが多かったので仲良くなり今では気心知れた友達になっている。

 

ランカ

「はい!銀河ラーメンお待たせ♪「ありがとう♪忙しくて昼食を食べ損なって限界だった!頂きます!」そうだったんだ!大変だね。でも其れだけ拓也君が色んな人に頼りにされてる証拠だよ♪」

ナトセ

「ランカさんの言う通りですよ♪「ナトセ!そうか今日はランカと同じシフトだったな。」はい。話は聞いていましたが拓也さんの確かな仕事と人となりが評価された結果なんですから凄いと私も思いますよ♪だから街の至る所から依頼が殺到してるんですよ。」

拓也

「ありがとう2人共♪そう言ってくれて嬉しいよ。明日も朝から新しい依頼が来るから大変だが頑張らないとな・・・ランカ!銀河ラーメンお代わり!「OK♪店長!拓也の銀河ラーメン追加お願いします!」ランカの明るさが何時も元気を分けてくれる・・・ありがとう♪「其れはランカさん本人に言ってあげたら如何ですか?」其れは・・・友達に面と向かって言うのは恥ずかし過ぎる。「ふふっ♪」笑わないでくれよナトセ!」

 

一杯目のラーメンを完食した拓也の追加オーダーを厨房で豪快に振っている店長に伝えに行ったランカの後ろ姿を見ながら感謝意味合いを込めた言葉に少しからかう様な笑顔で笑うナトセ。

その後二杯目のラーメンを完食しアルバイトが終了した2人と共に店を出て事務所前で別れた拓也は寝室に戻り明日に備え眠りにつくのであった。

 

 

 

次の日・・・朝食などを済ませ事務所をオープンさせた拓也の元に新統合軍の制服を着た1人の女性が訪れていた。

 

拓也

「お待ちしておりましたキャサリン・グラス中尉。「そんな堅くならなくていいわよ拓也♪今日は私1人だから普段通りで大丈夫よ。」・・・分かったよキャシー♪ただ此の事務所や色々と世話になっているからな。」

キャシー

「貴方は父を助けてくれた恩人なのだからあれぐらいは当然よ。其れにしても仕事も順調そうで安心したわ。貴方の噂は私の耳にも伝わっているわよ「ハワード大統領やキャシーと比べたら大した事ないさ。」謙遜する事ないわ♪」

 

彼女は新統合軍参謀本部所属のキャサリン・グラス中尉で拓也とは彼が此の時代に来た時に彼女の父親でマクロス・フロンティア第4代大統領であるハワード・グラスが休暇中に倒れた所を助けて以来の親しくなった。

その後ハワードが助けてくれた御礼として現在の事務所を用意してくれ自分の事を詳しく語らない拓也の事情を汲み取り全く追求はせずに様々な援助をしてくれた。

其れからも仕事や個人的な頼みなどを以来する事が増え其れを伝える為に彼女が事務所を訪れることが増えた時に彼女から他に人がいない時は愛称で呼ぶ事を許して貰う程の仲になっている。

 

拓也

「今日はどんな依頼なんだ?話を聞かせてくキャシー「貴方も知っていると思うけど近々シェリル・ノームのライブが行われるの」街中がその話題一色だが・・・誰なんだ其のシェリル・ノームは?」

キャシー

「まさか知らないの!「ああ。そういう事には疎い上に忙しくて其れどころじゃなかったからな。」はぁ〜相変わらずね・・・シェリル・ノームは21番目の移民船団であるギャラクシー船団出身のギャラクシー・ネットワークで絶大な人気を博している大人気歌手よ。」

拓也

「歌手か・・・大予想の依頼は分かった。シェリル・ノームの護衛の手伝いといったところか?「ええ。私達フロンティア政府の方でも護衛は付けるつもりなんだけど緊急事態が起きた時に信頼できる貴方に彼女の護衛を頼みたいとお父様が。」分かった!他ならぬハワード大統領と・・・日頃から世話になっているキャシーからの依頼だ。引き受ける。」

キャシー

「ありがとう拓也♪貴方に依頼して正解だったわ・・・さあ〜そろそろ出発しましょうか。「えっ?一体どこに行くんだ?」間も無くフロンティアの宇宙港に彼女とマネージャーを乗せた宇宙船が到着するから出迎えに行くのだけど?」

拓也

「今からか?「そうよ?」ちょっと待て!依頼する以前に俺に護衛をさせるつもりだったのか!「断らないと分かっていたもの・・・貴方の事は私が1番分かっているもの♪」・・・キャシーには敵いそうにないな・・・分かった。支度するから少し待っていてくれ。」

 

思考を把握されてしまっている拓也はキャシーには腹の探り合いでは勝てないだろうと悟りながらも彼女の理解ある行動と言動に少し笑顔を浮かべると、フューチャーリサーチのユニホームに袖を通すと表に止めてある彼女が運転する要人用の車に乗り込むと宇宙港に向けて事務所を出発した。

 

 

 

一方で銀河の妖精であるシェリル・ノーム本人は宇宙船のリクライニングチェアーの上で体を起こしフロンティア船団を窓越しに眺めていた。

 

シェリル

「此処がフロンティア・・・あっ!海♪「Ms.シェリル。後数分で宇宙港に到着しますから下船の準備を。」分かってるわグレイス。」

シェリル

「しかし私は今回のライブは反対です。最近フロンティア船団にはロンダーズと名乗る怪人達の犯罪行為が多発しています・・・其のような危険な状況の場所に貴女を「忘れたのグレイス。私はシェリル・・・シェリル・ノームよ♪そんな事で私が歌うのを諦めるわけないでしょう♪」そうでした。貴女はいつでも変わらず歌・・・私とした事が忘れていました。」

 

マネージャーであるグレイス・オコナーは物腰の柔らかい笑顔を返すと彼女ともに下船の手続きを終えエアロックを進み気密ハッチの前で待ち構えていた大勢のマスコミの相手をしながら、出迎えの車に乗り込むと宇宙港を出発し車内でライブ中の日程や護衛計画などの打ち合わせを乗り合わせているキャシーと拓也を相手に始めた。

 

キャシー

「フロンティア船団にようこそ。私が今回のMs.シェリルの滞在並びに護衛。そしてライブ会場設営等の責任者である参謀本部所属のキャサリン・グラス中尉と申します。」

グレイス

「私はMs.シェリルのマネージャーを務めるグレイス・オコナーと申します。今回のライブでは宜しくお願い致します。ところで・・・お隣の方は何方ですか?新統合軍の方には見えませんが?「此処にいるから関係者なんだろうけど・・・大したことなさそうな男ね?」失礼ですよシェリル!すいません!」

拓也

「お気になさらないで下さいオコナーさん。私は今回のライブ中に大統領と此方のグラス中尉の個人的な依頼を受けて警備に加わることになった便利屋フューチャーリサーチの「便利屋ですって!冗談じゃないわ!」それは如何意味ですかMs.シェリル?」

 

拓也が便利屋だと知ったシェリルは表示を強張らせるとキャサリンの睨みながら怒り出した。

 

シェリル

「私のライブに便利屋をスタッフとして起用するなんて何を考えているの!「落ち着いて下さいMs.シェリル!ライブでの警備は初めてですが彼の仕事の腕は確かです。彼との付き合いが長い私が保証いたします。」ライブに関して素人同然の彼は必要無いは!それを知っていて何を考えているの貴女は!私のライブは遊びじゃ無いの・・・何も分かって無いんだから!」

拓也

「さっきから黙っていていれば何だ!随分と我儘だな!「なんですって!」俺はあんたの事も知らないし興味も無い・・・そして其れはあんたも同じだから俺の事を信頼出来ないと言うのも分かる。俺は如何言われても構わないが・・・大切な恩人であり友人である彼女へのさっきの言動は気に入らない!文句があるなら俺に言え!そして・・・便利屋とは言え仕事を引き受けたからには俺も妥協は一切しない!結果は仕事で示す!」

シェリル

「あんた・・・名前は?「拓也・・・浅見 拓也だ。」なら拓也・・・其処まで言ったからにはあんたの本気を私に見せて見なさい!その代わりあんたにも私の本気を見せてあげる!「いいだろ!俺から目を離すなよ!」其れは私の台詞よ!興味無いと言ったあんたの瞳にこの私・・・シェリル・ノームの姿を焼き付けて上げるわ!」

グレイス

「シェリルの失礼な発言には謝罪いたしますグラス中尉。」

キャシー

「此方も拓也が失礼をしてしまい申し訳ありませんでした。」

 

互いに謝罪し合う2人とは対照的に睨み合う拓也とシェリル・・・2人のファーストコンタクトは最悪な形になってしまい。話し合いが進む中でも2人の険悪な雰囲気は宿泊のホテルに着くまで晴れることはなかった

 

其れから数日が過ぎライブの準備は着々と進み無事に本番を迎える事が出来た日・・・拓也とキャサリンは共に先に会場入りし警備体制や会場設営の進捗状況を確認するとホテルから到着したシェリルとグレイスを控え室に案内していたのだが・・・

 

シェリル

「私のライブにアマチュアのバイトを入れたの!「彼らは我が船団でも随一のレベルを誇る学園の。」邪魔しない様に控えて飛ぶように言っておいて!其れと拓也!私のライブ・・・しっかり見てなさいよ!」

キャシー

「・・・何が銀河の妖精よ。小悪魔の間違いじゃないの!「それだけ絶対の自信があるんだよ彼女には。」拓也は何とも思わないの?」

拓也

「思わない訳でもないが此のライブまでの関係だ。今日が終われば彼女はギャラクシー船団に戻り仕事は終わりだ。それまでの辛抱だ・・・全部終わったら飲もう。「そうね・・・最近は忙しかったから久しぶりに飲むとしましょう。2人っきりで・・・ね♪」ああ。俺はもう少し会場を見回ってくる。」

 

スタッフへの指示を彼女に任せて会場の巡回に向かった拓也はバックヤード近くで最終確認をしているアクロバット飛行を担当する美星学園の生徒達とここ数日で親しくなったリーダーであるミシェルに機材担当のルカがいた。

 

ルカ

「お疲れ様です拓也さん。見回りですか?「そんな所だ。問題無いと思うが何か不審な物や人物は見たか?」大丈夫ですよ。僕達の所にはEXギアや機材関係ばっかりですからね。」

ミシェル

「他の所で銀河の妖精に直接会いたくて侵入した奴を捕まえたらしいな。大変だな拓也は♪「あいつに宣言したからな”仕事で示す“ってな」宣言?一体誰にだ?」

拓也

「シェリル・ノームにだ。「おいおい!銀河の妖精に喧嘩売ったのかよ♪」色々あって俺を今回の仕事に抜擢してくれた友人に文句をつけて来たからな。だから俺の仕事でそれを払拭すると言ったんだ。「拓也さんって温厚なイメージがあるのに意外と怒ると怖いんですね?」彼女は恩人で数少ない友人だからな・・・そう思ったらついな。」

ミシェル

「そうか。俺は拓也のそう言う気持ち・・・分かるぜ♪「ありがとうなミシェル。さて!俺は巡回に戻るが・・・アルトはどこに行ったんだ?」アルトなら外で気分転換中さ。「そうか・・・ならライブでのアクロバット頑張れよ♪」心配しなくてもバッチリ決めるさ♪」

 

そう言って拓也が巡回に戻った頃。ランカも後の命の恩人であり話題に上がった青年である早乙女 アルトと出会い迷っていた所を案内され会場に無事に到着し、彼も気持ちを切り替えアクロバットの為にバックヤードに戻りライブの準備に入るのであった。

 

 

 

其れから数時間後にシェリルのライブは開幕し途中でアルトがアクシデントを起こしながらもミシェルの的確なフォローによって事なきを得て順調に進行して行く中・・・

 

シェリル

「(見ているわよね拓也!私の姿を!私の・・・本気を!)」

拓也

「此れがシェリルの・・・彼女が歌にかける本気か。性格は兎も角として・・・今の姿と歌は・・・悪くない♪」

キャシー

「拓也!今は何て言ったの!「えっ?唯悪くないなって言っただけだが?」だらし無い顔してるわよ!しっかりしなさ『グラス中尉聞こえるか!』大統領?どうなさいましたか?『ビクターIIIが発令された!』本当ですか!『直ぐに警報を発する!拓也君にMs.シェリルの護衛を頼み会場の市民を直ぐに避難させるのだ!』分かりました。拓也!緊急事態が発生したわ。軍関係者で市民を避難させるから貴方もMs.シェリルを連れて早くシェルターに!」

拓也

「緊急事態!「説明している時間は無いわ早く!」分かった。2人で飲む約束があるんだ・・・死ぬなよキャシー。「勿論よ。さあ早く!」シェリルの方は任せろ!」

 

突然発生した緊急事態による警報により会場は大パニック状態になり各出入り口では警備員や新統合軍の兵士が観客の避難誘導を行なっている中・・・バックヤードで護衛のSP達に囲まれながらもその場を動こうとしないシェリルの元に駆け付けた拓也。

 

拓也

「何をしている!早く避難するんだ!「私は此処を動かないわ!」何だと!

シェリル

「冗談じゃ無いわよ!まだライブの途中なのよ!こんな中途半端な状態で投げ出すなんて納得が「いい加減にしろ!!お前が避難しなければお前を護るために残っている人達が危険に晒される・・・今のお前の命はお前だけの物じゃないんだぞ!それを考えろ!!」クッ・・・分かったわよ!!ならさっさとシェルターに案内し「見〜つけ〜た♪ああ〜〜〜会いたかったよ・・・俺のシェリル♡」一体誰よあんた?」

 

拓也の説得で漸く重い腰を上げたシェリルに話しかける黒いコートを羽織った男

 

???

「俺は君の大ファンなんだ♡君の事が好きで好きで堪らないんだ♪だがら・・・君を俺の物にする為に来たんだよ!!「何!急に姿が変わって!」俺はロンダーズのナバラ!さあ〜シェリル・・・俺のものになれ!!」

 

ナバラは叫びながら目の前に立ち塞がったSP達を薙ぎ倒すとシェリルに狙いを定め襲いかかって来ようする。

 

拓也

「下への道は進めない・・・シェリル!屋上に向かって走れ!「何なよあいつは!」そんな事は後回しだ!兎に角走れ!」

 

拓也と共に階段を駆け上がり屋上へと出たシェリルだが此処は高層ビルに匹敵する高さ・・・辺りには飛び移れる建物は一切ない。

 

ナバラ

「逃げても無駄だぜ〜俺のシェリル♡さあ〜大人しく俺の女になりな♪「冗談じゃないわよ!私は誰も縛られ無いわ!あんたの様な奴の女になるなんて真っ平ごめんよ!」今にそんな事は言えなくしてやるからよ!」

拓也

「シェリル・・・此処は俺に任せろ!「何言ってるのよ!あんな怪人にあんたが勝てる訳」言っただろ!一切妥協しないと!俺の役目はシェリルを護ること・・・お前が最後まで歌い続け覚悟があるように俺にも覚悟がある!さっきはシェリルの本気を見せて貰った。だから・・・今度はお前が俺の本気を目に焼き付けろ!!」

シェリル

「拓也・・・「お前・・・邪魔なんだよ!!何を気安く俺のシェリルに話し掛けてやがる!死んじまえ!!」ハッ!伏せろ!『ドカン!!』クッ!「キャァァァ!!」シェリルーーー!!」

 

ナバラの攻撃によって屋上から投げ出されてしまったシェリルを追って飛び降りる拓也の視線の先には、爆風によってかグッタリした彼女がどんどんと落下して行く姿が見た。

 

拓也

「このままだとシェリルが・・・仕方がない!彼女の命には変えられない!!」

 

そう言って身に付けていた事務所のユニホームに手を掛け一気に脱ぎ払った拓也の体には銀色にレッドのラインやマーキングが施されたインナースーツを纏っており。

更に左手に装備されたブレスレット・・・クロノチェンジャーを両手を胸の前でクロスさせ構えるとタイムレンジャーになる為の装着コードを叫んだ!

 

拓也

「クロノチェンジャー!!」

 

すると・・・次の瞬間!

 

チェンジャー内部の時空間であるストレージフィールドからクロノ粒子が放出され拓也の体の周りで吸着しクロノスーツとなって一瞬で装着された。

 

拓也

「タイムフライヤー!テイクオフ!」

 

拓也の掛け声と共に小型航時戦闘艇・・・タイムフライヤーが風を切りジェットエンジンを吹かせながら錐揉み回転し現れた。

その真ん中に着地すると操縦桿を握りとスピードを上げ落下しているシェリルに追い付くと彼女を腕の中に抱き寄せた。

 

シェリル

「私・・・生きてる?「大丈夫か?」ハッ!今度は一体誰よ!!」

拓也

「俺はタイムレンジャーの・・・タイムレッドだ。」

シェリル

「タイム・・・レッド?」

 

 

西暦3030年の未来人である浅見 拓也と銀河の妖精のシェリル・ノームが此れから激動の中心となる楽園を求めるフロンティアで出会った・・・新しい時と新たな物語を刻む為に。




はい!第1話は如何でしたでしょうか?

原作1話の半分程部分までの話でしたが基本的にはアニメ基準ですが今回のラストであるシェリルを助ける部分などで劇場版の要素も加えた内容になっておりますので宜しくお願い致します。

ロンダーズ怪人は劇中の怪人の中かから抜粋し名前を一文字変更し出していきます。最初の怪人ギジェはインスピレーションですが、シェリルを襲ったナバラは劇中第4話に登場した誘拐犯のナバルが元ネタになっております。

細かい解説は次回から致します。

では次回の第2話でお会いしましょう。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

Case File 2 未来からのテクノロジー

はい。第2話になります。

youtubeのタイムレンジャーの再放送で遂にタイムファイヤーとブイレックスの登場話が来ましたが・・・やっぱりカッコいいですね!

作中のBGM部分はそれを聞きながら読んで頂ければ嬉しいです!

サブタイトルをタイムレンジャー風に変更致しましたので宜しくお願い致します。

では第2話をどうぞ!




拓也がタイムレッドとなってシェリルを助ける数分前。

 

フロンティア船団の周囲では発令されたビクターの正体である地球外生命体・・・バジュラとの戦いが開戦したが、新統合軍の主力可変戦闘機である・・・VF-171ナイトメアプラスでは小型バジュラのスピードに全く歯が立たずに次々と撃破され。

移民船団の護衛艦である宇宙空母や宇宙巡洋艦もバジュラを近づかせぬ様に弾幕を展開するが、掻い潜られ大型バジュラの攻撃による既に多くの船が航行不能あるいは轟沈してしまっている。

既に瓦解しかけている防衛戦を維持出来ているのはを政府からの要請を受けたS.M.Sの精鋭であるスカル小隊のお陰である。

 

オズマ

「何処だ?何処にいる・・・そこか!「グギャ!!」逃すかぁぁぁ!!」

ギリアム

「隊長!『奴を追うぞギリアム!』了解!!」

 

小型バジュラを粗方倒したオズマは小惑星群の中に潜んでいた大型バジュラを仕留めようと指揮官機専用機である・・・VF-25Sをバトロイド形態にしガンポッドを発射するが。

攻撃を察知し回避した大型バジュラがフロンティアに向かおうとするのを阻止する為に引き連れて来た部下のスカル4・・・ヘンリー・ギリアムと共にファイターのエンジンを全開にし追尾するが。

 

オズマ

「クソ!追いつかねぇ!」

 

火力・防御力の強化を目的とした重装オプションパーツであるアーマードパックの重量で思う様にスピードが出ず距離を離されていくオズマ。

その間にも大型バジュラは弾幕を突破し護衛艦を轟沈させながら遂に最終防衛ラインを超えアイランド1の目と鼻の先に迫る。

 

ギリアム

「隊長!俺が先行します!『ギリアム!無茶するな!』行かせるかよ・・・貴様らぁぁぁ!!」

 

アイランド1に取り付き入り込もうとするバジュラを追ってVF-25Sの標準機・・・VF-25を駆りオズマの制止を聞かず猛追するギリアムだったが、攻撃を防いでいたピンポイントバリアが限界を超えてしまいドームに穴を開けられ其処からバジュラ達が一気に雪崩れ込んで行く様子が目に映った。

その後を追いギリアムも装備された大気圏外活動用の高機動オプションパーツであるスーパーパックをパージし突入すると・・・内部に防衛の為に配備されていた戦車や装甲車は全て破壊され悲惨な惨状が広がっている中。

 

ギリアム

「クソ!バジュラ共め!ん?未だ逃げ遅れた民間人がいるじゃねぇか!!」

 

瓦礫の中にうずくまるランカと落下しているアルトの元に急いだ。

 

 

一方・・・ライブ会場を出たアルトは攻撃で崩れ落ちるライブドームの屋上の残骸を避けながらEXギアで飛んでいた所を街を攻撃していたバジュラにギアの羽を撃ち落とされて着地する中、助けに来たギリアムの機体から目を離せずにいた。

 

アルト

「VF-25!もう実戦配備されたのか!」

ギリアム

『とっとと逃げろボウズ!仕事の邪魔だ(ドン!)何!クソ取り憑かれた!!』

 

アルトを助けようとしたギリアムはバジュラに機体の自由を奪われ何とか拘束から抜け出そうと機体をひねりガンポッドを乱射するが抜け出せずコックピットのキャノピーには徐々に亀裂が入り出した。

 

ギリアム

「やられてたまるかよ!此の化け物がぁぁぁ!!」

アルト

「や、止めろぉぉぉ!!」

ギリアム

「ぐ、ぐあぁぁぁーーー!」

 

緊急脱出装置を起動しEXギアを纏って飛び出したギリアムはバジュラ目掛けてアサルトライフルを発射するが巡洋艦の機銃が通じない相手に人間サイズの銃は全く通用せずバジュラによって握り潰され辺り一帯に鮮血を散らした。

 

ランカ

「い、い、い、嫌ぁぁぁーーーー!!」

アルト

「マズイ!彼奴を狙って!どうすれば・・・そうだ!こいつを動かせれば!」

ランカ

「来ないで・・・来ないで!」

アルト

「おい!「ギギャ?」俺が相手だ・・・喰らえぇぇぇ!!」

 

ランカを助ける為にギリアムのVFに乗り込んだアルトがEXギアをコックピットにセットした瞬間にギアが変形・固定され操縦レバーとペダルが現れるとバジュラと彼女の間に機体を滑り込ませガンポッドを連射し始めた。

 

 

そして時は拓也がシェリルを受け止めた場面に戻り。

 

シェリル

「タイムレッドって・・・確か最近フロンティアに出没する謎の犯罪者!」

拓也

「勘違いするな。タイムレンジャーはロンダーズを逮捕している方だ。」

シェリル

「タイムレンジャー?本当に一体何者(ドッカン!)何!」

拓也

「どうやらお前が先程までいた場所にあそこの巨大な虫のような奴の攻撃が当たったようだな。」

 

タイムフライヤーを旋回させると先程までいた屋上は近くにいるバジュラのビームの直撃を受けて見る影もない程に吹き飛んでしまったようで沢山の粉塵が巻き上がり瓦礫が下に崩れ落ちていた。

 

シェリル

「何が起きてるかは分からないけど・・・あのストーカーロンダーズもアレなら無事じゃ無いわよね?」

拓也

「ロンダーズはそんなに生半可な奴らじゃない・・・見ろ!」

シェリル

「嘘!まるで何も無かったみたいに怪我1つ無いじゃない!」

ナバラ

「タイムレンジャーと言い!あの虫と言い!どいつもこいつも邪魔しやがってぇぇぇ!!全員ぶっ殺してやるぅぅぅ!!」

 

瓦礫の中から這い出て来たナバラはシェリルを連れ去るチャンスを台無しにされた事から怒りを露わにし頭を振り回し攻撃して来たバジュラを睨みながら圧縮冷凍された囚人の体にある・・・抑制シールを剥がした。

其れによって体の細胞や物質が異常増殖を起こし数十倍の巨体に変貌する現象・・・リバウンド現象が発生しバジュラを超える全高50mサイズに巨大化してしまった。

 

ナバラ

「先ずはテメエからだ・・・此の雑魚が!虫の分際でよくもやってくれたな!引き千切ってやる!!「キィーーー!」ハッ!思い知ったか!」

ランカ

「こ、今度は何!い、嫌・・・来ないで!嫌だ!!」

アルト

「何なんだよ此奴も!あの虫のような奴を簡単に・・・って!今は彼奴を連れて早く逃げないと!」

 

巨大化したナバラが先程まで自分が相手をしていたバジュラを引き千切り投げ捨てるのを見たアルトはランカに連れて此処から逃げるようとするが。

 

ナバラ

「おっと〜待ってもらおうか!未だムシャクシャしてイライラする・・・お前らもついでに死んでろ!!」

拓也

「やらせるか!掴まってろシェリル!」

シェリル

「えっ!今の口調・・・!(さっきまでの口調と違う?其れにさっきから気になっていたけど・・・この声音・・・まさか拓也!)」

拓也

「フライヤーカノン!!」

 

シェリルを落とさないよう抱き締めるとアルトとランカを踏み潰そうてしているナバラの足にタイムフライヤーの武装であり操縦桿でもある・・・フライヤーカノンや機体下部の・・・ボーテックスキャノン、更には両翼中心部の・・・プラズマバルカンを一斉発射した。

其れによってバランスを崩しナバラが倒れている隙にオズマが長距離狙撃型・・・VF-25Gに乗るミシェルと共にアルト達2人の元に現れた。

 

オズマ

『誰だ貴様は!ギリアムは如何した!』

アルト

「お、俺は・・・てか!何なんだよ此奴らは!さっきの虫も!この巨大な化け物も!」

ミシェル

「アルト!其れに・・・ランカちゃん!『ミシェル!2人は無事か?』大丈夫のようです隊長!ギリアム大尉は?」

オズマ

「ギリアムは・・・『まさか大尉が!』悲しむのは後だ!ミシェルは其処の素人を連れて離脱しろ!此奴は俺が相手をする!」

ミシェル

「隊長!此奴はアーマードのミサイルをまともに喰らっても全くの無傷・・・間違いなくロンダーズです!そんな相手に隊長1人で何て無茶です!此処はクォーターまで撤退しましょう!」

 

ミシェルの言う通りナバラはアーマードパックの全ミサイルを喰らい現在もガンポッドの連射を喰らっていも、かすり傷程のダメージしか受けていない。

その状況でランカを逃がすために1人残り捨て身の覚悟で足止めをしようとするオズマを何とか説得し全員で撤退する事を進言するミシェルだったが。

 

ナバラ

「まだいたか・・・この蚊トンボが!!」

ミシェル

「なっ!ぐあっ!『ミシェル!無事か?』何とか無事ですがスタビライザーをやられました!」

オズマ

「ロンダーズ・・・本当に化け物か此奴らは!」

 

機体を損傷したミシェルに打開策が見当たらないオズマ・・・更には圧倒的な力に恐怖してしまっているアルトとランカ。

その状況を打開する為にタイムフライヤーをライブ会場の前に着地させる拓也

 

拓也

「降りてくれシェリル・・・俺は今からナバラを逮捕する!」

シェリル

「何言ってるのよあんた!あんな化け物を逮捕!馬鹿じゃないの本当に!」

拓也

「此れが俺の役目!お前が歌に全身全霊を掛けるように・・・ロンダーズを全員逮捕する事が俺の・・・俺が為すと決めた事であり!俺の覚悟だ!」

シェリル

「覚悟・・・(さっきの屋上で拓也が言ったことに似てる・・・やっぱりタイムレッドの正体は・・・拓也!)」

拓也

「此処を絶対に動くなよ!「あっ!ちょっと拓也!」タイムジェット・・・スクランブル!」

 

 

(BGM OK!タイムロボ)

 

オペレーターA

「ユウリ司令!別次元の西暦2059年に出動している浅見隊員から緊急システム発動要請が!」

 

西暦3030年・・・時間保護局の本部基地になっている・・・プロバイダーベースの司令部に拓也からのスクランブル要請を受け司令席に座っていた浅見 ユウリは立ち上がるとオペレーターに素早く指示を出して行く。

 

ユウリ

「緊急システム発動準備!タイムジェット発進スタンバイ!」

オペレーターB

「了解!プロバイダス!スタンバイ。プロバイダス!スタンバイ。」

オペレーターC

「第1格納庫のタイムジェット5機をプロバイダーベース上に移動!」

オペレーターD

「タイムゲート分離!プロバイダーベース上にタイムゲートを接続します!」

 

オペレーター達から各部署に指示が送られ各滑走路に緊急システム用超時空戦闘マシン・・・タイムジェットが地下の格納庫からリフトアップされ、同時に別名”タイムゲートの番人“と呼ばれているタイムジェットを送り出すロボ・・・プロバイダスから分離したタイムゲートがベースの前部にドッキングした。

 

オペレーターE

「タイムゲートオープン!タイムゲートオープン!」

ユウリ

「頼むわよ拓也・・・タイムジェット!発進!」

 

バイザーを下ろし長く伸ばした右腕を振るったプロバイダスによってタイムジェット1が虹色の光を放ち渦巻いているタイムゲートに向けて打ち出され時空と時間を超えた!

其れに続く様に残りのタイムジェット4機も次々と打ち出され数多の時代や過去を超え拓也がいる西暦2059年を目指して時間の流れを遡って行く!

 

拓也

「・・・来たか!」

 

そしてタイムフライヤーでアイランド1の空に待機していた拓也の前に円形のタイムゲートが出現し中から隊列を組んだ5機のタイムジェットが姿を現した!

 

拓也

「ハァァァ!!」

 

先頭を行くタイムジェット1のキャノピーが開くとコックピット目掛けてタイムフライヤーから飛び降り着地した拓也はコンソール操作し操縦レバーを握った。

 

ミシェル

「何だ!何処から現れたんだよあの機体!」

ナバラ

「マズイ!タイムレンジャーの奴が来る!」

拓也

「ナバラ!時間保護法違反により逮捕する!」

 

拓也のタイムジェット1を中心に無人戦闘モード状態の他のタイムジェット各機が攻撃を開始した。

一糸乱れの隊列から一気に散開すると中型戦闘艇である・・・タイムジェット2のパルスマシンガンとタイムジェット3のディストーションブラストが牽制し、小型戦闘艇の・・・タイムジェット4のヒートディスラプターとタイムジェット5のディフュージョンショットがナバラ直撃した。

そして頭上から急降下しながらプラズマバルカンを連射するタイムジェット1の連携攻撃に完全に翻弄されている中。

 

オズマ

「タイムレンジャーか!『オズマ少佐!聞こえるか?』艦長?一体どうした!」

ジェフリー

『映像で確認したが。あの5機が出現した時に半月前に観測したフォールド断層の歪みと同じ波形が検知された!』

オズマ

「何だと!」

ジェフリー

『恐らくは巨大化したロンダーズに対処する為の機体と考えられる。詳しいことを聞きたいが・・・今は市民の安全を最優先に考えロンダーズはタイムレンジャーに任せ其処の一般市民2人を逃す事に集中したまえ!」

オズマ

「了解!其処の素人!その娘を連れて逃げろ!『は、はい!』タイムレンジャーと接触出来ればいいが・・・」

 

ジェフリーからの通信が終了しアルトに指示を出したオズマはミシェルと連携し此方に向かって来ている小型バジュラとの戦闘を開始した。

 

一方・・・タイムジェットの感覚を取り戻しながらナバラがオズマ達に向かわない様に足止めをしていた拓也は本当の戦いに突入する!

タイムジェット内のコンソールに各タイムジェットのデータと合体時のフォーメーションが表示され準備が整ったのを確認した拓也はレバーを操作し合体コードを叫ぶ!

 

拓也

「3Dフォーメーション!タイムロボβ!」

 

其れと同時に合体プログラムが発動し5機のタイムジェットがフォーメーションを組みながら垂直上昇して行く。

タイムジェット1・4・5の主翼部分が分離し先行するタイムジェット1本体にコックピット部分を中心に移動・変形し右腰・右足部分のタイムジェット4と左腰・左足部分のタイムジェット5が合体。

更にプラズマバルカン部分がジョイントになり左腕となる2枚の主翼を折り畳んだタイムジェット2と右腕となる4枚の主翼を折り畳んだタイムジェット3が合体。

最後にタイムジェット1のキャノピー下のカバーが展開し内部の集合コックピットにある起動スティックを拓也が握ると同時にタイムフライヤーが変形した拳銃型形態・・・フライヤーマグナムを握り締め。

青いカラーに上方向に大きく張り出した両肩とスリムな脚部にスピードに特化した性能を有し空中攻撃を得意とするタイムジェット5機の第2合体形態・・・タイムロボβが完成した。

 

アルト

「何だよ・・・さっきまで戦闘機だった5機が合体してロボになるなんて・・・フロンティアに何が起きてるんだ!」

シェリル

「拓也。あんた・・・何者なのよ。」

ランカ

「私達を助けてくれるの?」

 

アルト達3人がを見つめる中・・・構えたフライヤーマグナムの銃口を向け上空からの急降下してタイムロボβとナバラの戦いが始まった!

 

拓也

「行くぜ!フライヤーマグナム!」

ナバラ

「こんな所で捕まってたまるか!喰らえ!」

 

上空からフライヤーマグナムで牽制射撃を行いながら落下して来るβに腕に取り付けられたマシンガンを乱射し反撃するナバラ。

無数に飛来する弾丸を持ち前のスピードを駆使し全て躱し接近しながらフライヤーマグナムのクロノストローム破壊光線を次々と命中させて行くβだが上空に飛び上がったナバラのパンチで殴り飛ばされてしまった。

 

拓也

「うわっ!「思い知ったか!」タイムロボβを甘く見るな!バーチャルターン!」

ナバラ

「何!空中を蹴るだと!」

拓也

「喰らえぇぇぇ!!」

 

空間を足場にして方向転換する技・・・バーチャルターンによって体制を立て直すと同時に回転蹴りを浴びせナバラ吹っ飛ばし着地したタイムロボβはさらなる形態へと変化する!

 

拓也

「今だ!チェンジフォーメーション!タイムロボα!」

 

拓也が新たな合体コードを叫ぶとβが各タイムジェットに分離しナバラの体を掻い潜る用に飛行すると・・・タイムジェット1の機首部分が背中になる様に変形した各ジョイントに今度は左腰・左足となったタイムジェット2並び右腰・右足となったタイムジェット3が変形・合体した。

そして主翼部分を分離したタイムジェット4が左腕にタイムジェット5が右腕として合体しタイムジェット1からカバーを展開しながら頭部が迫り上がり、分離した1・4・5の主翼が合体した盾・・・クロノシールドと胸部の超時空転送装置・・・タイムトンネルから可変式剣・・・時空剣が出現した。

βと対照的な赤いカラーにパワー面を中心にバランスが取れた性能を備え3Dフォーメーションの基本形態であり唯一圧縮冷凍が可能な第1形態・・・タイムロボαへと合体した!

 

ナバラ

「クソ・・・ハッ!此奴で・・・潰れろ!!」

拓也

「無駄だ!クロノシールド!」

 

破れかぶれになったナバラが近くの無人となった建物を投げ飛ばして来たが特殊空間を発生させ攻撃を吸収するクロノシールドによってαには傷1つ付いていない。

 

拓也

「もう諦めろナバラ!これ以上・・・罪を重ねるな!大人しく武器を捨てて投降しろ!」

ナバラ

「おのれ・・・タイムレンジャー!こうなったら!」

 

投降する様に説得する拓也だが逆上したナバラは捨て身の覚悟でマシンガンをαに向けると闇雲に乱射しながら突っ込んで来た。

 

拓也

「仕方ない・・・これで決める!時空剣!!」

 

拓也が叫ぶと起動スティックが等身大用の時空剣に変化した。

其れを勢い良く引き抜き目の前に掲げると刀身側面が展開し十字型に変化するのと同時にαの時空剣も十字型に変化した。

剣を構え走り出したαとナバラがすれ違う瞬間に拓也の動きをトレースし居合斬りの様に敵を切る必殺剣が炸裂する!

 

拓也

「プレスブリザード!!」

 

必殺剣を喰らった直後に時間の流れが停止したナバラの横を切り抜け背後に回ったαが時空剣を再び正面に構えると。

 

拓也

「タイムアップ!」

 

拓也の閉じた右手を開きながら発した言葉と共に左右に展開していた時空剣の刀身がカウントダウンの様に徐々に閉じていき、4カウントが経過し完全に閉じた瞬間!

 

ナバラ

「ぎゃぁぁぁーーー!!」

 

大爆殺と共に異常増殖が一気に抑制され体が元のサイズより更に小さくなり人形のサイズにまで圧縮冷凍されたナバラは完全に無力化されアイランド1に入り込んだバジュラもオズマ達の活躍により全て倒された事により戦いは終了した。

 

 

時空剣を戻し起動スティックを握り直した拓也がナバラをタイムエンブレムを使い圧縮冷凍カプセルに収納しようとした時。

 

オズマ

『街を救ったヒーローに銃を向けるのは気分が悪いが・・・出てきて貰おうかタイムレンジャー!「・・・」お前やロンダーズは謎が多すぎる・・・目的は何だ!』

拓也

「俺の目的はロンダーズを逮捕すること・・・奴らを相手に出来るのは俺だけだ。お前達ではロンダーズに対抗出来ない・・・この件には二度と関わるな!ハッ!」

オズマ

『待って!逃しは・・・何!また謎の歪みの中に!』

 

ガンポッドを向けて正体などを問いただしていたオズマだっが”関わるな”の言葉と共に合体を解除し飛び去ろうとしているタイムジェットを追跡しようと飛び立ったが、既にタイムジェットはタイムゲートを潜り未来へと姿を消してしまった。

 

ルカ

『隊長!オズマ隊長!敵の撤退を確認しました。其方は・・・タイムレンジャーと接触出来ましたか?』

オズマ

「駄目だ!歪み中に逃げられちまった。『そうでしたか。』関わるなか・・・次から次へと謎が深まるばかりだ。」

ミシェル

『ですが・・・少なくともタイムレンジャーは我々と敵対する気は無い様ですね。あれ程のロボがありながらロンダーズ以外には攻撃するそぶりが見られませんでしたからね。』

オズマ

「不確かな存在なのは何方も同じだがな・・・ミシェル。ランカ達は今何処だ?『近くに着陸しています・・・行きますか?』駄目だ・・・ランカに此の仕事の事は・・・」

 

オズマがランカにS.M.Sに所属している事実を内緒にしている事に顔を伏せている時・・・アルトはランカに名前を告げられたがギリアムの死を目の前で目撃した現実を受け止めきれず、彼女から逃げるように降りた街の惨状に思わず吐いてしまい暫くその場に蹲っていた。

 

 

そして拓也は・・・タイムジェットの帰還をカモフラージュに使いタイムフライヤーでオズマ達の前から離脱・変身を解除しナバラをカプセルに収納すると事務所のユニホームに袖を通しシェリルを降ろしたライブ会場の場所に戻って来ていた。

 

拓也

「無事だったかシェリル!爆風で吹き飛ばされた時は心配したぞ!」

シェリル

「何言ってるのよ拓也!あんたがタイムレンジャーになって私を助けたんでしょう!」

拓也

「何を言ってんだ?俺がタイムレンジャーな訳ないだろ?俺はシェリルが吹き飛ばされタイムレンジャーに助けられた後・・・あの虫の攻撃を屋上から会場内にギリギリ戻って躱し、其れから激しい揺れがある中を何とか進んでここに来たんだぞ。」

 

シェリルに正体を隠す為に嘘を言って誤魔化そうとする拓也だったが。

 

シェリル

「私にそんな嘘は通用しないわよ!最初は分からなかったけど途中の口調や声音で拓也だって分かってるのよ!」

拓也

「其れだけで俺がタイムレンジャーだと決めるのか?其れは無理があるだろ。現に俺がタイムレンジャーになったのは見たのか?」

シェリル

「其れは!見てないけど・・・でも!タイムレンジャーの・・・タイムレッドの声は間違いなく拓也だったわよ!」

拓也

「他人の空似って言葉があるだろ。偶々そのタイムレッドの声が俺に似てただげで「私の耳にはハッキリ聞こえたの!何で正体を隠すのよ!」落ち着け!戦いが終わったとは言え安全な場所に移動しないと。」

 

目を合わさずにはぐらかし続ける拓也に怒ったシェリルがつめ寄ろうとした時に複数人のSPを引き連れたキャシーが現れた。

 

キャシー

「拓也ーーー!何処にいるの!「此処だキャシー!」良かった無事だったのね!」

拓也

「何とかな・・・キャシーも無事で安心した。「あ、ありがとう。心配してくれて♪」ロンダーズに襲われたシェリルもタイムレンジャーのおかげで無事だ。」

キャシー

「そうだったのね・・・拓也。大統領からMs.シェリルの安全を確保する為に直ぐ宿泊ホテルに避難させることになったわ。「なら俺も。」政府からSPの増員が来ることになったから拓也は事務所に戻って頂戴。」

シェリル

「待ちなさい!拓也とはまだ、「分かった。」ちょっと何帰ろうとしてるのよ!まだ話は終わって!」

拓也

「ワガママ言うな。ほら〜お迎えの車が来たぞ妖精さん♪「ちょっ!離しなさいよ拓也!」いいから早く乗っ、痛い痛い!!首をホールドするな!あぁぁぁ〜〜〜さっさと乗れ!」

 

大人しく言う事を聞かないと思った拓也がお姫様抱っこして強引に車に乗せようとするのが、シェリルも抵抗し拓也にしがみ付いて車に乗ろうとしないが最終的には腕を振り解かれドアを閉められ外からロックされてしまった。

 

キャシー

「ありがとう拓也。今まで様々な人物を相手して来たけど・・・正直言って彼女にはお手上げよ。「責任者は大変だなキャシー♪」笑い事じゃないわよ。とりあえず・・・今回の依頼は此れで終了。何があったかは私が明日事務所に来てから聞くわ。」

拓也

「分かった。なら今日はこのまま帰って休ませて貰、「拓也!今すぐドアを開けなさい!」此処が安全かまだ分からないんだ・・・早くホテルに帰って休め。其れに俺の仕事は今日のライブで終わった・・・もう会うこともないから俺の事は忘れろ♪」

シェリル

「終わりって・・・「行ってくれ運転手!」ちょっと待って今すぐ車を止めなさい!私はまだ聞きたいことが!「シェリル!」拓也?」

拓也

「あまり歌には興味無かったがシェリルの歌声は悪くなかった!初めてだ・・・誰かの歌声に心が震えたのは!何か依頼がある時はフューチャーリサーチに来い!何でも引き受けてやるから!」

シェリル

「拓也・・・」

 

顔を出したシェリルの車が見えなくなる最後まで見送った拓也に声を掛けるキャシー。

 

キャシー

「今回は本当にありがとう拓也♪「次からは簡単には引き受けないからな!」なんだかんだ言って何時も引き受けてくれるじゃない♪「・・・」ふふっ♪今回の依頼報酬は私個人のお礼の時に一緒に渡すわ。」

拓也

「分かった。なら俺はそろそろ戻って休ませて貰う。「お休みなさい拓也。また明日♪」ああ。お休みキャシー。」

 

そう言って事後処理に向かったキャシーと別れた拓也は瓦礫まみれになった街並みを悲しい目で見つめながら事務所に戻るのであった。

 

 




はい!第2話は如何でしたでしょうか?

タイムレンジャーOPの英語が一部入力出来ずに申し訳ありません。

OK!タイムロボはyoutubeで検索していただければ出ますんで、聞いたことのない方は是非聴いてみて下さい!

今回はタイムロボを中心に戦隊要素を多く出しましたが如何でしたか?因みにタイムロボの先頭は劇中に初めてタイムロボが登場し戦った場面をイメージして頂ければ幸いです。今後も順次出していきますのでお楽しみに。

今回は浅見 拓也を軽く解説します。

・浅見 拓也

年齢はキャシーと同じ23歳。大消滅より少し前に互いの想いを伝えあった浅見 竜也とユウリの間に授かり30世紀に戻り浅見を名乗ったユウリや仲間であるアヤセ達に育てられ実際には会ったことが無いが竜也を父親としても戦士としても尊敬し目標としている。
ユウリ達に鍛えられた甲斐があってか戦闘センスや運動能力は桁違いに高いが、明るい性格と一度決めた事は必ずやり遂げる父親譲りの強い信念を宿している。
キャシーとは半月とは言え既に気心知れた友人であり時に食事や酒などを共にしているが・・・彼女の好意に気づいているかは今は不明。

今回の解説は以上です。

それでは第3話でお会いしましょう♪


目次 感想へのリンク しおりを挟む




評価する
一言
0文字 ~500文字
※目安 0:10の真逆 5:普通 10:(このサイトで)これ以上素晴らしい作品とは出会えない。
※評価値0,10は一言の入力が必須です。また、それぞれ11個以上は投票できません。
評価する前に
評価する際のガイドライン
に違反していないか確認して下さい。