ハイスクールD×D~二天龍を従えし者~ (眠らずの夜想曲)
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主人公設定

主人公設定

 

名前

 

・神浄 刃 (かみじょう やいば)

 

種族

 

・神(創造神・破壊神)

 

容姿

 

・黒髪で肩にかかるくらい。後ろ髪は腰のあたりまである。後ろ髪はレティシアからもらった紐で まとめている。

 

能力

 

・創造

  万物を創造できる。無論能力も。

・破壊の刀剣(デストラクション・ブレイド)

  破壊神の力を解放した時限定。

  一刺しで半径6mのもの全てを”壊す”。壊れる概念があるものすべてを。例:生命力、心臓、  心など。

  10秒に一度『Destroy!』の音声と同時に効果範囲を6mずつ広げていく。

  対象を斬ると対象をマーキングして10秒ごとに全体の10%ずつ崩壊してい。く。わかりや  すくHPで例えてみる、。最初のHPが100だったとする。すると10秒たつにつれてHPが1  0ずつ減少するのだ。10秒たつと-10、さらに10秒で-10という具合に。最終的には、  対象を崩壊させ尽くす。この刀剣は太古の破壊神。この破壊神の力に刃自身の破壊神の力を合  わせて使う。

・ATフィールド

  創造で刃が創った能力。基本原作通り。

  ・モード『エンジェル(天使)』

    ATフィールドを攻撃重視にする。新劇場版エヴァンゲリオン破の最後でシンジが使ったよ    うに、変形、変質させて攻撃する。容姿は背中にATフィールドでできた3対6枚の翼がで    てくる。頭の上にはEVA初号機のような輪が出てくる。

  ・モード『ブレイカー(消滅)』

    ATフィールドでできた槍が出てくる。この槍で刺した対象の異能を消す。簡潔に言うと幻    想殺し(イマジンブレイカー)の槍版。容姿はあまり通常と変わらない。背中からATフィー    ルドのエネルギーが噴出されている。

  ・モード『ディザスター(天災)』

    サード・インパクトを意図的に起こせる。ただし、展開される赤い渦に吸い込まれていく    のは、刃が指定したもののみ。

・写輪眼

  原作と同じ。

・永遠の万華鏡写輪眼 

  原作の能力を全部使える。

・時間を操る程度の能力

  時間を自由に操れる。進めたり、止めたり、戻したりなど。

・境界を操る程度の能力

  境界を自由に操れる。

・空間を操る程度の能力

  空間を自由に操れる。空間を圧縮したり、消したり、創ったりできる。

・赤龍帝の龍刀(ブーステッド・ドラゴンプレイド)

  原作と同じ。覇龍も完全に使える。

・白龍皇の龍刀(ディバイン・ドラゴンブレイド)

  原作と同じ。覇龍も完全に使える。

・聖力

  無限。

・魔力 

  無限。

・神力

  神の力。無限。

 

※上記の能力はすべて刃自身の能力と刃が創造神の力を使って創った能力です。なおこれからも能力は増えていく。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――――ネタバレ警告線―――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

”問題児”の方のはまだ記されていないが、一度刃は能力をすべて失う。ただし、創造神と破壊神の力は魂に定着していたので、無事だった。そして、創造神として確立したので、さまざまな能力が使えるようになった。

 

 

 

 

 

 

 

 



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プロローグ

再投稿ですが、よろしくお願いします。



―――神界。

 

 

またか……またなのか?またあの―――

 

 

「久しぶりじゃの」

 

 

―――ジジイかぁぁぁぁぁぁぁぁ!!

 

 

「それで、今度はどこ?」

「ハイスクールD×Dの世界じゃ」

「おいおい俺には二天龍宿ってんだぞ?パワーバランスってかホントに大丈夫?どっちか消えたりしないよね?」

「大丈夫じゃ、そ奴らはお主が創ったんじゃ……そうじゃ、これを機に名前を授けたらどうじゃ?」

 

 

確かに……そういえば

 

 

「お前らの性別どっち?」

 

 

これ重要だ、まったく気にしてなかったけど……今までのしゃべり方からして―――

 

 

『『女だ!!』』

 

 

え?

 

え?お、んな?ま、ま、ま、まじかよ……まぁいいか、したら名前は……

 

 

「朱蓮(しゅれん)と白(ハク)だな。これでいいか?」

『『応!!これからもよろしくだぜ!!』』

「なぁ、しゃべり方どうにかなんない?」

『『こんな感じのがいいの?』』

「あぁ、そんな感じで頼む」

「もうそろそろいいかの?」

「あぁ、今回も俺の家族は……」

「もちろん一緒じゃ……ホレ」

 

 

よかった、てかリリカル組がいる。

 

 

「じゃ、行くか。そだ、転生はさ三大勢力g「……逝ってくるのじゃ」」

 

やっぱり、穴だよな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――冥界。

 

 

う~ん、このタイミングがどのタイミングなのかが分からないと行動するにもできない。こういう時は……

 

 

「なじみ、頼む」

「はいはい………う~ん、どうやらもう二天龍は封印されてるね……」

 

 

うわぁ、でもラッキーかな?これなら一先ずこいつらはばれない。とりあえず拠点が欲しいな………ここは冥界だからかってにつくると魔王……と言うより悪魔か。それもゲスな奴らがるさいし……天界は…ねぇ?なんかいろいろされそうじゃん。そうだ!!次元の狭間にしよう。だってあそこは紅とオーフィスしか基本的にはいないし。

 

そうと決まれば……

 

 

「紅、次元の狭間使ってもいい?」

「もっちろんだよ♪まってて、今開くから………はいこれでOK」

 

 

俺達は紅のつくった割れ目から次元の狭間に入った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――次元の狭間。

 

 

う~ん、入ったはいいんだけどさ……ちょっと気持ちわるいね。なんか上下左右が分からなくなりそう。まぁ、ここには家建てて住むだけだしそんなに求めなくてもいいんだけどね。

 

さて、家を~~~

 

 

「創造創造、お家を創造ゥ♪」

 

 

やっぱこのネタはやってて楽しいね。うん。さてさて、今回の家はどんな家にしようかな~。前回のリリカルの世界では確か洋風だったな……じゃあ、今回は和風にしよう。そうしよう。

 

そんで、できたのが……

 

 

「この屋敷ですか……」

「いい家だな」

 

 

レティシアが言ってくれる。嬉しいわぁ。本当にうれしいわぁ。

 

で、とりあえず中に入るか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――俺の家。

 

 

まぁ、中はいい感じに出来てるからいいか。

 

じゃ、現状の把握からだな。

 

まだ、原作は始まってない。

二天龍は封印されている。

グレイフィアがサーゼクスと結婚している。

 

てことは…悪魔の新魔王も決まってる。

 

ふぅん、結構いい感じなタイミングかな?

まぁいいや、今日はとりあえずもう

 

 

「俺先に寝るわ、来るんだったら起こすなよ」

 

 

ちゃんと警告してから俺はベットに入った。

 




今回は原作開始前から始めます。


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第0章 転生後のクリエイターズ
第1話~まぁ、ここでの決まり事な~


―――俺の家。

 

 

「では、まず約束ごとな」

 

 

俺はみんなにこう頼んだ。

 

1.絶対に俺が許可した時以外は家から出るな。(紅、オーフィスを除く)

2.この世界はまだ不確定要素が多い。だから慢心しないために、みんなで模擬戦をすること。そして一ヶ月で一番勝ち星が多い奴は、なんでも一回だけ俺にお願いができる。

3.魔力を感知されないために指輪を渡す。それは絶対にはずさないこと。

 

まぁすんげぇ簡単なことだけどな。

 

特に2を聞かせた時みんな

 

 

「ヒャッハーーーーーー、何でも一つぅ願い事ぉぉぉぉぉぉぉ」

 

 

などと、乙女にあるまいじき言葉使いで発狂していた。

 

俺はこの決まり事を伝えた後、一人で地球の日本にいった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――日本。

 

 

さぁ~て、着てみたのはいいものの………もう結構っていうかほぼ原作始まるころと何一つかわらないんじゃない?

 

 

「もういい加減あきらめろ!!」

「いやにゃ!!」

 

 

ウッハー!!

黒い着物を着ているネコミミ美人さんはっけーん!!

でも、なんか悪魔に連れてかれちゃいそうだ……しかも!!

 

傷だらけ……だと?

 

それを無理やり!!

あのクソ野郎、ゆるさん!!

 

 

「とーう!!そこのおっさん何してんの?」

「貴様人間の分際で話かけるんじゃない!!」

「に、逃げて!!」

 

 

着物のお姉さんが心配してくれた……

でも、おっさんは……これ自分で人間じゃありませんよ~っていってるもんだよな。

 

まぁいい、こいつは……

 

 

「殺す」

「「!?!?」」

 

 

俺は殺気をぶちまけた。

 

 

「ふふふ、おっさんお前はユルサナイ、だよ?だってこんなかわいいお姉さんを無理やりに……まぁ死んどけ」

「へ?」

 

 

俺は、”時間を操る程度の能力”で急激におっさんの時間を早めて塵にした。

 

 

「それで?オネエサンは……あり?ねちったか」

 

 

しゃーない、オネエサンごと俺は家に転移した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――俺の家。

 

 

俺は、ミツキにオネエサンを預けてリビングでまどろんでいた。俺の膝にはペストがいる。

 

 

「えっへへ~」///

 

 

かわいいのぉ。

 

かわいいは正義だ!!

 

 

「あ、あの……」

 

 

む?さっきのオネエサンだ。

 

 

「どうした?」

「さっきはありがとう……私はは黒歌にゃ。あなたは?」

「俺は神浄刃、刃って呼んでくれ」

「わかったにゃ」

「で?なにがあった?」

「実は……」

 

 

一応聞いといた。知ってるけど。

まぁ、原作と大差がなかった。

結局ゲス悪魔のせいらしい。

 

 

「ま、とりあえずここにいろよ」

「いいのかにゃ?だって私は……」

「安心しろ、ここ以上に安全なところはない。まず見つけられないからな」

「ここはどこにゃ?」

「次元の狭間」

「にゃ!?」

 

 

まぁ、それから問答は続いたけど結局黒歌はこの家にいることになりました。

 

ちゃんちゃん。

 




出会いだけなので今回は短いです。


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第2話~ちょうどいいから冥界いってくる♪~

―――冥界。

 

 

俺は今冥界にいる。

なんで冥界かって?

 

黒歌が昨日王を殺して、今日妹の白音が魔王に裁かれる。って言ってたからしょうがないから助けちゃおう。原作ぶっ壊しだけど。

 

 

「はぁ~薄気味わりぃな」

 

 

なんか一応いまの状態は人間だからな。

さてさて、魔王の城は~~~あっちか!!

 

やっぱすげーな、魔王の魔力量は。でも誰一人うちの家族には勝てないな。

御神でも勝てるし、すずかなんて最近メッキメキ強くなってるから余裕だろ。

 

 

「では~~~~~行きましょう!!」

 

 

俺はとりあえず変装した。

NARUTOにでてくる暁のコートの赤い雲を二天龍の柄にした奴だ。

顔にはトビがつけてた仮面をつけている。

 

ほら、顔隠すのによくない?

 

 

「まお~~~たち、あ~~~~~そび~~~ましょ♪」

 

 

 

俺は叫びながら魔王の城に突っ込んだ。

 

 

ドガーーーーーーーーーーーーーーン!!

 

 

結構きれいに壁が壊れた。

 

そして目の前にいるのは、魔王四人(?)と白音と上級悪魔のお偉いさん(笑)。

 

 

「さて、俺の妹を返しに貰いに来たぞ!!」

 

 

俺は叫んで悪魔たちの意識をこっちに向ける。

その間に俺は”時間を操る程度の能力”を使い、白音がボロボロだったので傷つく前まで戻した。これは黒歌にもしたことだ。

 

 

「貴様!!何者だ!!なぜ人間の分際でここにいる!!」

 

 

うるさいなぁ……………

 

 

「人間の分際で、ねぇ………ハハハ、君面白いこと言うね。いつだって悪魔は人間の勇者に殺されるのに。まぁ、お前らの都合はどうでもいい。ここにいるこの俺の妹、こいつは俺が連れて帰る。反論は認めない」

「なッ!!ふざけるな!!そいつの姉は!!主である上級悪魔を殺したんだぞ!!」

 

 

さぁ、ここでさっき猫又に戻したのが使える。

 

 

「ふぅ~ん、で?なに?この子は悪魔なの?」

「そうだ!!姉と一緒にあk「なに言ってんの?寝言は寝て言えよ。この子はただの猫又だぞ?なに勘違いしてんだよ」」

「「「「「!?!?」」」」」

 

 

これには魔王様もビックリ、ってか。

そりゃ、姉と一緒に悪魔になってると思うだろうけど……気が付けよ。

 

 

「まぁ、いい。お前らの都合は関係ない。俺は俺の家族(になる予定)のこの子を連れて帰る。アデゥー」

 

 

俺は、魔王のマントに手紙を刺して瞬間移動した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――俺の家。

 

 

「帰ったよ~ん」

「白音!!」

「ね、姉様………」

 

 

白音は少し引き気味だ。でも本当は……

 

 

「なんで、なんで………ぼうそ…」

「とりあえず、奥でゆっくり、全部話すから、な」

「は、はい」

 

 

俺たちはリビングで、話を再開させた。

 

初めに黒歌が白音に説明をした。

 

王を殺した理由。

 

暴走したふりをしたこと。

 

追われて殺されそうになったこと。

 

でも、俺が助けたこと。

 

そして……

 

 

「姉さまぁ」「白音ぇ」

 

 

ハグハグしてた。

いいねぇ。こういうの見てるとなごむ。

とりあえず、

 

 

「どうする?お前も一緒に、黒歌とここにいるか?」

「はい!!もちろんです!!兄様!!」

 

 

兄様と呼んでくれるのか!?

うれしいよ。白音が兄様って呼んでくれて………

 

だって、すんげぇかわいいんだぜ?もちろん他のみんなもすんんんんんげぇかわいいんだけどな。

 

 

「まぁいいか……さて、俺はこれから天界に行ってくる。もちろん喧嘩しに行くわけじゃないからな。まぁ、ゆっくり二人で話してな。大きい風呂もあるし。はいってきたらどうだ。じゃ」

 

 

そう言って俺は天界に転移した。

 

 

 

 

 

 



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第3話~なんか、んげぇことに・・・~

―――天界。

 

 

ただいま僕チン天界に来ております。

 

でも………

 

 

「あなた、何者!!なぜ人間がここに!!答えなさい!!」

 

 

う~ん、やっぱりこの反応だよな。

よし!!

 

 

「我、目覚めるは」

 

「創造を掌りし創造神なり」

 

「万物を創造し、万物を掌る」

 

「我、創造を掌りし神仏となりて」

 

「汝を創造の極地へと導こう」

 

『Creative God Wake Up!!!!!』

 

 

俺は創造神の姿になった。

あ、そういえば……

 

 

(や~い、神様や~い)←俺念話中

『なんじゃい』

(俺の創造神と破壊神としての名前ってなに)

『あぁそうじゃったそうじゃった、ついでにこの世界でのお主たちの立ち位置をおしえておくわい』

(あぁ、たのむ)

『お主は創造神ジン、破壊神デストとして世界、生物などを創造したことになっとる。レティシア嬢ちゃんは純血の吸血鬼で、吸血鬼の始祖となっておる。あとは……ミツキは八坂だったか?あれの先祖……まぁこやつも始祖じゃな。あとは………』

 

 

長いので割愛。

俺が簡潔に説明しよう。

こんな感じだ。

 

 

俺:創造神ジン、破壊神デストとして、この世界のあらゆるものを創造するいわゆる始祖神ってやつ?てかジンとか刃もじっただけじゃん(笑)まぁいいけど

 

レティシア:純血の吸血鬼、吸血鬼の始祖。ゆえに吸血鬼は誰も逆らえない。

 

紅、オーフィス:原作通り

 

なじみ、メル、御神、ほむら、なのは、ヴィヴィオ、フェイト、アリシア:特になし(笑)

 

ペスト:病魔の精霊……まぁ黒死病の精霊ってことで各陣営で恐れられている

 

ルカ:まぁメデゥーサだわな

 

ミツキ:八坂の先祖だって

 

すずか:レティシアの妹って設定。

 

リニス:伝説級の使い魔

 

 

スゲェな。

 

確かにチートだわ(笑)

 

 

(さんきゅ神様)

『大したことでは(そか、んじゃ)………』

 

 

「俺は、創造神ジン!!熾天使の連中に会わせろ!!」

「しょ、少々お待ちを!!」

 

 

見事な手のひら返しだ。

 

 

 

 

 

―――――ただいま、天使が承諾を取りに行っております。少々お待ちください―――――

 

 

 

 

 

「失礼いたしました!!こちらです!!」

「おう」

 

 

今度はきれいな嬢ちゃんがでてきた。

 

そして、奥に連れてかれて~……目の前に熾天使の四人ががががが。

 

 

「こちらには、どのようなご用件で?」

 

 

ミカエルが聞いてくる。

 

 

「まぁ、そうだな今は挨拶して回ってるんだが……一番最初は天界がいいとおもってな」

「そうですか」

 

 

少し嬉しそうに答えるミカエル。

 

 

「まぁ、それだけけなんだが……お前ら今天使増やせないだろう?」

「え、えぇ………それが何か?」

「だから、転生天使システムの大元をやるから少し改造して使っていいぞ」

「「「「!?!?」」」」

 

 

あ、そっか。まだ知らないんだっけ?

もう刃さんったら☆

 

 

「そ、それは嬉しいですね。そのシステムとは?」

「御使いシステムだ。俺が現に使っているんだが……みんな熾天使になっちまってな。だからそっちで調整してくれ。あ、熾天使って言ってもそれ同等の力が与えられるだけだから」

「「「「……………………………」」」」

 

 

ははは、スベったかな。

 

 

「固まらないでくれ、ほいっこれシステムな。じゃこれで」

「………!?わわ、も、もう少しゆっくりっしていっては?」

「すまないな、これでも結構忙しいので………あと俺のことはジンじゃなくて刃って呼んでくれ」

「は、はぁ」

「じゃな」

 

 

俺は天界から家に転移した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――俺の家。

 

 

はぁ~疲れた。

風呂にでも入るか……

勿論うちの風呂は日本の源泉とつなげてるから天然温泉だ!!

 

俺は服を脱いで息子を隠さずに入った。

そして、体を洗う。

 

湯船につかる。だが、そこで問題が。

 

 

「にゃにゃにゃ!!」

「兄様ですか?」

「ふぇ?」

 

 

黒歌と白音がいたのだ。

 

そう、これは問題ない。だが―――

 

 

「ちょうどいいにゃ!!子作りだにゃ!!刃!!」

「な!?姉さま!!ズルイです!!」

 

 

―――こうなるんだよ。

 

はぁ、まぁレティシアたちはもう慣れてるからこんなんならないんだけどこいつらはねぇ?

 

 

「落ち着け、風呂くらいゆっくり入らせてくれ」

「「は、はい(にゃ)」」

 

 

そんで、何事もなく俺達は風呂を上がった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――リビング。

 

 

「さて、今日の報告をする」

 

 

俺は家族全員に天界でのできごとを全て話した。

みんな驚いてた。

まぁ、オーフィスはピクリともしなかったけど。

 

次は………神の子を見張る者(グリゴリ)か。

 



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第4話~これはフラグですか?~

やっとです………やっときました!!

※詳細はあとがきで!!


―――神社。

 

 

俺は今神社の前にいるんだが……

 

急に結界が張られて堕天使の気配がした。

こ、これは!!

 

朱乃救出しろっていうフラグですか?

 

もちろん母の朱璃も救うでしょ?

原作崩壊?

何言ってんだか………

 

紅とオーフィスが家族で妹で妻(愛人)で味方なんだよ?

とっくに崩壊しとるわ(笑)

 

まぁ、それは置いておいて………

 

神社になぜ来ていたか?

それは………なんとなく魔力が感知できたから来ただけなんだよね……はは。

 

まぁ、偶然ってやつですね。はい。

 

おっといい加減助けに行かないとまずいな……

 

では!!

 

 

「デコ………ピ~~~~~~~~~~~ン!!」

 

 

ガギギギギギギギギギギギギギギギギ!!バキン!!

 

 

なかなかの結界だ。

俺のデコピン(笑)にちょっと耐えるとは……

ただのクズの集まりではないのかな?

 

そんなことはどうでもいいか……

ではもう一度、仕切り尚押しで!!

 

せーーーーーの!!

 

 

「こ~~~~~~んに~~~~~~~ちわ~~~~~~~~!!」

「「「「「!?!?何者だ!!結界が張ってあったはずだが?」」」」」

「に、逃げて!!」

 

 

勿論逃げてって言ったのは朱璃です。

 

 

「何者、ねぇ………」

 

 

俺は封印の指輪を5個うち1個だけ外した。

 

 

※封印の指輪については後日、主人公設定において説明します。

 

 

まぁこれで、ただの人間から上級悪魔程度の魔力になっただろう。

髪の毛も若干白っぽくなった。

 

 

「あえて言うなら……万能なだけの人外さ!!」

 

 

俺は魔力で圧力を変えながら言い放つ。

勿論姫島親子にはかけておりませんよ。

あたりまえじゃないですか。

 

 

「さぁ。選べ、苦しんで死ぬか、気が付かないうちに死ぬか、死にたくなるほど辱められるか」

 

 

コレは悩むぞ。

辱める。

コレは生きれるけど、社会的には死ねる。

その他は過程が違うだけで結局死ぬ。

 

コレさ……どれ選んでも死ねるな……

 

選択しないじゃん(笑)

 

 

「フハハハハハ!!なにをほざいてる!!ただ魔力があるだけの人間に何ができる!!お前ら!!やってしまえ!!」

 

 

キタコレ!!

 

完全にフラグ立ちました!!

俺は関係ないけど♪

 

とりあえず……

殺気を解放して、姫島親子を気絶させる。

そして、親子ごと結界をはる。

ちなみに歩く教会な。

 

 

「じゃ、邪魔はいなくなった……と言うより安全になった。俺もちょっとはじけちゃおう。白!!」

『久しぶり!!』

「あぁ、バランスブレイク!!」

 

『Vanising Dragon Balance Breaker !!!!!』

 

「さぁて、準備はいいか?カラスども」

「は、白龍皇だと!?バカな!!あいつは……」

「しゃべっている余裕があるのか?」

「!?!?」

 

 

俺は白で堕天使を斬っていく。

 

右から来たら……左に受け流すように。

左から来たら……右に受け流すように。

360°全方位から来たら……回転してすべて斬る!!

 

たんのしぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!

 

まるでバッティングセンターや!!

 

そして、ボスらしきカラスだけが残る。

 

 

「ひ、ひぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!命だけは、命だけはぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 

まったく………なんでいつもお決まりのセリフしか言えないんだろうか……

 

 

「お前はそう言われて助けたことあるか?ないだろう?じゃ、死ね」

 

 

俺の振りぬいた白は綺麗にカラスを頭と胴体に分けていた。

 

 

 

「無事か!!朱璃!!朱乃!!」

 

 

お?丁度バラキエルの登場か?

 

 

「!?貴様の仕業か!!」

 

 

バラキエルさ……なにか勘違いしてないか?

 

 

「俺はここを襲っていた堕天使をミナゴロシにしただけだ。ただ……ちょっとショッキングになりそうだったからそこの親子には気絶してもらっていただけだ」

「そ、そうか………それはすまなかった。お前がいなかったら今頃得俺の家族は……本当にありがとう!!」

 

 

まぁ、これがドMじゃなかったらもっといい人(?)なのにな……

実に残念です。

 

 

「まぁ、いいや。ちょうどいい、名前教えてよ」

「俺はバラキエル。堕天使の幹部だ」

 

 

こいつ、俺が堕天使を殺したから裏のことボロボロしゃべってるぞ………

それでいいのか、アザゼル……

 

 

「幹部か………ちょうどいい。今日はそればっかだ。ちょうどグリゴリにあいさつしに行こうと思っていたんだ。アザゼルに会わせてよ」

「ア、アザゼルにか……と言うよりもなぜその名を!!」

 

 

コレは原作知識です!!

なんて言えないから、俺の設定を利用しよう。

 

 

「ん?だって俺、神様じゃん」

「…………………………………はい?」

「もう!!いいから連れてけって!!もちろんそっちの家族もな」

「わ、わかった……」

 

 

なぜか納得しない顔で転移を始めたるバラキエルであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――グリゴリ。

 

 

「ここだ」

 

 

バラキエルに連れられて、俺はアザゼルのいる部屋に案内された。

 

 

「アザゼル!!客だ!!入るぞ!!」

「客ぅ~?そいつか………で?何者なんだ?」

 

 

アザゼルが警戒して俺を見てくる。

アザゼルは気が合いそうだから正直に話してもいいな。

 

 

「俺は創造神ジンだ。よろしくアザゼル」

「………おいおい、冗談きついぜあんちゃん。創造神ジンはもはやおとぎ話の域だ。実際に会った奴なんていないんじゃないか?」

 

 

だめだこいつ……まったく信じやがんねぇ。

仕方ないか………

俺は呪文を唱え始める。

 

 

「我、目覚めるは」

 

「創造を掌りし創造神なり」

 

「万物を創造し、万物を掌る」

 

「我、創造を掌りし神仏となりて」

 

「汝を創造の極地へと導こう」

 

『Creative God Wake Up!!!!!』

 

 

俺は創造神の姿に戻った。

アザゼルとバラキエルは目を見開いている。

 

 

「これでも信じられないか?」

「………いや、信じよう。信じるしかない。ここまでされたらな。で?ここには何の用だ?」

「いや~、堕天使の連中と友好関係にでもなっておこうと思って」

 

 

だってさ、アザゼルとか一緒に酒飲んだら楽しそうじゃん!!

 

 

「こっちからお願いしたいくらいだぜ。天下の創造神さまと友好関係になれるなんて」

「ハハハ、そらうれしいね。まぁそれだけだからさ………また遊びに来るから。その時はクソうまい酒でももってくるよ」

「そうか!!そりゃ楽しみだな、じゃな気御つけて帰れよジン」

「アザゼル、俺のことは刃って呼んでくれ。神浄刃。これが俺の普段名乗ってる名前だからな」

「わかった、じゃな刃」

「あぁ、また今度アザゼル」

 

 

俺はグリゴリから家に転移した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――俺の家。

 

 

「はぁ~疲れた」

「お疲れ様です」

 

 

今俺はミツキに仙術で疲れをいやしてもらっている。

裸で、密着しながら。

グヘヘ。

 

おっとおっと失礼。

 

あぁ~、さいこぉぉぉぉぉ。

 

 

「兄様ぁ」///

「ん?」

 

 

こ、こやつ、発情してなさいます?

 

 

「愛をくださいぃ」

「はぁ……いいよ」

「♪」///

 

 

コレは久しぶりだから長くなりそうだ………

 

こうして今日も過ぎていく………

 




問題児の新刊が、入荷されたと書店から連絡がきました!!
やっと………やっとかけます!!
待っていてくれた皆様!!
お待たせしました!!
明後日から投稿をできれば始めたいと思います!!
これからもよろしくお願します!!


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第5話~魔王城、なかなかだな~

―――魔王の城。

 

 

はい、ただいま神浄刃こと創造神ジンは魔王の城にいます。

かといって、魔王狩りではありません。

だって俺、勇者じゃないじゃん。

 

 

「刃く~ん♪」スリスリ

 

 

レヴィアたんが俺に抱き着いてスリスリしてます。

何故でしょう?

答えはかんたんです。

一目ぼれだそうです。

いやぁ~困った困った。

 

本当に困った………

 

レティシアはいい。だって、良くなけりゃあんなに女つくってなにもされないわけがない。問題はリリカル組だ。

 

なのはは全力全壊なピンク色の砲撃を撃ってくる。

アリシアは俺が干からびるほどに………うん。

フェイトもアリシアと同じだけど……なんか新しい扉を開かせられそうだな……

 

怖い怖い。

 

それは今考えるべきことではないな。

 

 

「で?ど~する?サーゼクス」

「いやいや、こっちは願ってもない提案だよ。まさか伝説の創造神ジンが友好関係になろうと言ってくれるなんて。断る理由がみあたらないよ」

「そう言ってもらえるとありがたい。あ、あとさちょっと頼みごとがあるんだけど」

「何でも言ってくれ」

「お前の妹は―――――」

「そうだね、それはいい考えだ!!僕もそれなら安心だ!!」

 

 

まぁ、こんな感じで会談を終えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

かに思えた。

しかし。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さぁさぁ!!ホテルいこー☆」

「え?」

 

 

レヴィアたん……セラがそんなことを言い始めた。

ちょちょちょ、まずいまずいって!!

俺ぶち殺がされちゃう!!

ピンクの悪魔、白い魔王に殺されちゃうって!!

だから……

 

 

「逃げるが勝ちだ!!」シュン!!

「あ、あれ?どこに行っちゃのかなー……」

「あきらめろ、刃くんが死んでしまったらどうするんだい?」

「そうだね~、でも次こそは……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――俺の家。

 

 

あ、危なかった。

もう少しでヤられるとこだった……

まぁ俺はバッチコイ!!だったけど……後が怖いからな。

 

これで、準備は全て整ったな………あ、あいつに会っておかないと……

 

俺は酒を持ってグリゴリにまた転移した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――グリゴリ、アザゼルの部屋。

 

 

「よう、アザゼル!!酒もってきたぞ!!」

「まってたぜ!!丁度仕事もかたずいたし……一杯やるか!!」

「あぁ……誰かかわいい子についでもらいたいな」

「あぁ、それならm「こっちから指定していいか?」…おう!!いいぜ。ちょっとまってろ、全員呼んでくるから」

 

 

そう、俺は今回グリゴリに来たのはアザゼルに会いに来たわけではない。

 

レイナーレだ。

 

だってかわいそ過ぎんだろ!!

それに黒髪で結構かわいかったからな。

ここで一度会っておけばこのあとのイッセーでの出来事も……

ま、多少はね♪

 

 

「うし!!連れてきたぞ!!どいつがいいんだ?」

 

 

ふんふんふん………あ!!いたいた。

 

俺はレイナーレを見つけたので近づいて行った。

 

 

「頼んでいいか?」

「は、はい!!喜んでお受けします!!」

「ははは、堅い堅い。もっとリラックスしろよ」

 

 

そっからほかの女堕天使は退出してもらって。

持ってきた酒……サマーウィスキーを飲み始めた。

 

これが結構アルコールきついんだけど、アザゼルも俺も全然酔わなかった。

アザゼルって酒に強いんだな。

 

そして、時間はたち帰るときになった。

その時にレイナーレに呼ばれた。

 

 

「刃様……また、会えますか?」

「あぁ、当たり前だ。また。絶対に会える」

「では、さよならではなく……また今度、ですね♪」

「そうだな………レイナーレ、コレを渡しておく」

「なんですか?コレ」

「これはお守りだ。レイナーレがピンチになったときに助けてくれる」

「ありがとうございます」

「じゃあな」

「はい!!」

 

 

俺はグリゴリを出て、自分の家に帰った。

 




今回はレイナーレとの出合の話です。
これで一巻が……


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第1章 旧校舎のディアボロス
第1話~始まった、やっとか~長かったなぁ~


原作に参ります。


―――俺の家(人間界)。

 

 

さて、今日だ。

今日から始まる。

イッセーのハーレム物語。

今、俺は駒王学園2年生だ。しかもイッセーと同じクラスだ。

しっかしエロいな~。もう普段からおっぱいおっぱい言ってるかんなぁ。

だからモテないんだよ……

以外にイケメンだぜ?イッセーは……隣にいるハゲとかは知らんがな。

 

おっと、今日までに会った出来事を軽くおさらいするか。

 

1:三大勢力と友好関係にある。

2:リアスやソーナには俺のことが知られていない。

3:レイナーレとは友好的だが今何しているか分からない。

4:ルフェイは昔なぜかフェンリルの大群に襲われているところを助けたから仲は良いが……どこにいるんだ?

5:セラ……レヴィアたんは会うたびに襲ってくる。(性的に)

6:木場とは1年の時から剣道場でやり合う仲。決してヤりあうではない。

 

こんな感じだ。

まぁ、あまり大きな出来事は………結句あるな。

だがまだリアスとは会っていない。同様に朱乃ともだ。

……再開した時、朱乃にナニされるかわからなくて怖いな……

 

そんなことはきにしてもしょうがないか。

 

授業が終わり放課後になった。

 

 

「刃くん、今日もいいかな?」

「あぁ、じゃあ剣道場でな」

「うん、今日こそ勝つからね」

 

 

木場と何気ない会話をしているだろ?

でもな………

これを女子の方々は…

 

 

「やっぱり、神浄×木場は鉄板ね!!」

「でも木場×神浄もいける!!」

「やっぱり究極は神浄くんの強気攻めよ!!」

「「「「「それだ!!!」」」」」

 

 

………こえぇぇぇ。

 

気にしないで置いたほうがいいな。

さぁて、剣道場に行くか……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――剣道場。

 

 

ギャ、ギャラリーが多いな……

その中でも………

 

―――朱乃の目線が……

 

隣にはリアスもいるし……

 

 

「木場……なんでリアス先輩と朱乃先輩が?」

「あはは……部活で話しをしてみたら興味を持ったみたいでね。朱乃先輩はわからないなぁ」

「そうか……」

 

 

なに余計なことをしとんねん!!!

えぇ!?

なんで話しちゃったの!!

悪魔にするつもりなの?

無理やり?無理やりなのね!!

 

 

「はぁ、いいや。じゃ、殺るか」

「うん」

 

 

俺がいつものようにコイントスえをする。

 

 

キン!!

 

 

落ちる。

その瞬間に木場が突撃をかましてくる。

上から下に竹刀を振ってくる。

俺はそれを横から弾く。

 

 

「やっぱり弾かれるか……」

「まぁ、な」

「じゃあ、思いっきりいくよ!!」

 

 

速っ!!

あいつ悪魔の力使ってんな!!

 

 

「ハァァァァァァ!!」

「……………………」

 

 

木場が気合を入れて、フェイントを混ぜながら俺に近づいてくる。

まぁ見え見えだけどな。

 

 

「あまい!!その考え、練乳のように甘いぞ!!」

「ははは……じゃあ、これでどうだ!!」

 

 

にゃろう!!

騎士の力も使い始めやがった。

よし!!

そっちがその気なら!!

 

俺はこの時忘れていた。

この試合はリアスと朱乃が見ていることを。

 

念。

そして応用の

周(シュウ)。

周で竹刀を強化。

凝で手足を強化してスピードとパワーを上げる。

勝負は一瞬だった。

突然上がった俺のスピードに木場はついてこられず俺の一撃を食らって俺の勝ちになった。

 

 

「そこまで!!」

 

 

審判をしていた女子生徒が声を上げる。

 

 

「はぁ、また勝てなったか」

「まだまだ甘いぞ~。俺に勝とうなんて一万年早いは!!」

 

 

まぁ経験は本当に一万年俺のが多いからな。

 

 

「じゃあな」

 

 

俺は剣道場を後にした。でも思いもしなかった。俺がいなくなった剣道場でこんな会話がされてるなんてな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「彼……相当強いわね」

「はい……今回は騎士の力まで使ったのに勝てませんでしたし」

「…………………」

「朱乃?どうしたのかしら?」

「いえ、昔あった彼ににているなぁと」

「彼って昔堕天使の襲撃から助けてくれた」

「そうよ」

「あと……」

「どうかしたの?祐斗」

「いえ……気のせいかもしれないんですけど、彼の周りにオーラみたいなのが途中から見えたような気がして……」

「オーラ……どっちにしろ只者ではないわね。今度アタックしてみましょう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――校門。

 

 

はぁ~疲れた。

余裕だろだって?

手加減すんのも着かれるんだよ……

 

 

「付き合ってください!!」

 

 

こんなところで告白か?

相手は……イ、イッセー!?

それを確認した瞬間、俺は木の上に瞬間移動した。

そうか……そうだよな。今日告白されないとイッセー悪魔になれないもんな。

やっぱり告白したやつは……

 

レイナーレか……

 

やっぱろ止まらなかったか……

仕方ない。

まぁ、こっからは成るようになれば。

 




一巻は短いですね。
だって刃最後しかだせませんやん?
アーシア救うときにレイナーレを刃が……しか。


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第2話~イッセー、死んで転生したよーん~

一巻て刃の出番ないんで3話で終わりますね。




―――イッセーのデート当日。

 

 

俺は家族たちにイッセーの転生を見てくるって言って家を出た。

その時に今度デートね。って言われた。

まぁ、嬉しいですよ、はい。

 

俺は絶で気配を殺している。

 

デートは順調に進んでいく、が。

レイナーレ……夕麻は嫌そうだ。

イッセー……鼻の下伸ばし過ぎだろう。

そりゃどんな女でも嫌な顔するぞ。

 

そして夕方。別れ際になって、公園に入っていった。

 

 

「死んでくれないかな」

 

 

夕麻……もうレイナーレでいいか。

レイナーレがイッセーに言った。

イッセーは呆然としている。

 

 

「……え?それって……あれ、ゴメン、もう一度言ってくれない?なんか、俺の耳変だわ」

 

 

イッセーは当然といっちゃあ、当然のことを聞き返す。

だがレイナーレは……

 

 

「死んでくれないかな」

 

 

もう一度同じ事を言う。

 

あ、レイナーレが堕天使の翼出した。

お?そのまま光の槍をイッセーの腹に投げた。

やっぱり刺さってそのまま倒れる。

 

イッセーくん、終了のお知らせ。

 

ではありません。

レイナーレがどっかに転移した後、紅い魔法陣が展開された。

そこから出てきたのはやっぱりリアス。

ここまで見ればもういいか。

俺は瞬間移動で家に戻った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――翌日。

 

 

「……おはようございます。刃お兄様」

 

 

白音が俺を起こしてくれた。

最近じゃあ、朝ごはんもつくってくれる。

うれしい、うれしいよお兄ちゃんはそれだけで一日頑張れるよ。

 

ちなみに白音も駒王学園に通っている。一年生だ。

 

 

「ごちそーさん」

「……お粗末様です」

「じゃあ、行くか」

「……はい、お兄様」

 

 

俺たちは家を出た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――駒王学園、校門。

 

 

「刃先輩!!おはようございます!!」

「あぁ、おはよう」

 

 

こうやって後輩の女の子があいさつをしてそれをかえすと…

 

 

「む~~」

 

 

こうやってかわいくうなって俺の腕を抱く。

グハッ!!

俺を萌死にさせるつもりですか!?

えぇ?

そうなんでしょう!!

 

そんなことを考えていると……

 

 

「やっぱり来たな」

「……そうですね」

 

 

イッセーとリアスが二人で登校してきた。

あ、俺に気付いた。

 

ニコォ。

 

血の気が引くような笑顔を向けられた。

こりゃ警戒されたか……

 

あの時か……念つかちゃったもんな。

過ぎたことはしょうがない。

俺は白音と校門を通った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――休日。

 

 

一週間俺からしてみれば何事もなく過ぎていった。

だけどその一週間の間にいつの間にかイッセーはアーシアと会っていた。

教会まで送っていくのが終わったってことか。

次はイッセーとアーシアのデート。

 

今はそれを尾行している。

 

これもまた順調に行っている。

ハンバーガーショップ……Mのマークのところ。どことは言わないぞ。

そこでイチャイチャしながらハンバーガーを頼んで、イチャイチャしながら食べている。

 

ゲーセンでは

 

 

「峠最速伝説イッセー!!」

 

 

って叫びながら某Dの組織が峠を制覇する話のゲームをやっている。

まぁまぁの上手さだ。

 

クレーンゲーム、UFOキャッチャーで、ラッチューくんの人形をとる。

五回かかったか……

 

俺はイッセーに気付かれないようにその場を離れたあとにやってみた。

そしたら……

 

 

「チョロいな……アーム強すぎだし、ツメの角度はかなりある。イージーゲームだな」

 

 

すんごい簡単だった。なんで五回もかかったか不思議だ。

 

そして再開する。

 

イッセーにアーシアが神器を使って足の傷を癒していく。

確か”聖母の微笑(トワイライト・ヒーリング)”だったっけ?

体力が回復できないからフェニックスの涙”極”のがいいな。これは体力も回復できるし欠損部位も治せる。

 

俺は耳に凝をかけて聴力を上げる。

 

 

「……きっと、私の祈りが足りなかったんです。ほら、私、抜けているところがありますから。ハンバーガーだって、一人で買えないくらいバカな子ですから」

 

 

アーシア……それは言語の問題だろ……

 

 

「これも主の試練なんです。私が―――」

 

 

アーシアが語りだす。

友達もいつかたくさんできると思っていますよ。

 

悲し過ぎんだろ……

原作で知っていた。知っていたけどさ……やっぱり悲しいな。

 

 

「アーシア!!俺が友達になってやる!!いや……もう俺達友達だ!!」

 

 

イッセーさ、エロくなかったら絶対もてるって!!

言ってることイケメンすぎんだろ!!

マジでさ、もてたいんならエロを治せ!!

 

それからイッセーとアーシアが会話をする。

だがそこに……

 

 

「無理よ」

 

 

冷たく、響く。

レイナーレの表情は……すごく悲しそうだ。

自分のことを思い出しているみたいだ……。

なにかあっったような気もしないな……思い出せん。

 

 

「アーシア………アーシアァァァァァァァァァァァァァ!!!!!」

 

 

あ、連れてかれちゃった。

考え事して気が付かなかった……

まぁ、いいっしょ。

 

さてさて……今夜イッセーは教会に乗り込む。

俺も準備しなきゃな。

仮面はもういらないな。

一旦家に戻るか。

 

俺は一旦家に戻ることにした。

 



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第3話~三人の女堕天使、回収いたします!!男?知らんがな~

今回で一巻終わりです。
速すぎる!!
って言う方もいるかもしれません。
でも……でも!!刃の出番は教会でしかないんです!!
さて、ではどうぞ!!


―――俺の家。

 

 

準備しまーす。

 

用意したのは~………

特にありません!!

 

だって~なくね?なに用意すればいいの?

 

今回は白だけで無双するんで~。

まぁ、久しぶりのお楽しみだ。

たっぷり楽しまなきゃな。

 

俺は教会に転移した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――教会。

 

 

オッス!!

俺イッセー!!悪魔っす。

 

今俺は堕天使にさらわれたアーシアを救いに教会にきてる。

教会も扉を開けるとそこにはイカレ神父のフリードが居やがった。

 

 

「ご対面!!再開だねぇ!!感動的だねぇ!!」

 

 

なんて似合わないことを叫んでやがる。こいつが刺客ってやつか。

 

 

「俺としては二度会う悪魔はいないってことになってんだけどさ!!ほら、俺、メチャクチャ強いんで悪魔なんて初見でチョンパなわけですよ!!一度会ったらその場で解体!!死体にキスしてグッドバイ!!それが俺の生きる道でした!!でも、おまえらが邪魔したから俺のスタンスがハチャメチャ街道まっしぐら!!ダメだよねぇ~。俺の人生設計を邪魔しちゃダメだよねぇ~!!だからさ!!ムカつくわけで!!死ねと思うわけよ!!つーか、死ねよ!!このクソ悪魔のクズどもがよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉッ!!!」

 

 

すごい肺活量だ。それに一回も噛まずにしゃべるなんて……どうやらただのイカレ神父じゃないようだな……

 

だが関係ない!!

 

 

「おい!!アーシアはどこだ!!」

「んー、そこの祭壇の下に地下への階段g―――」

 

 

祭壇を指しながらあっさりバラしやがった!!

結果オーライ!!あとはこいつをぶっ殺す!!

 

 

「セイクリッド・ギアァ!!」

 

 

俺の叫びに呼応して左腕に赤い籠手が装着される。

神器の装備完了!!いくぞ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――教会。

 

 

はぁ。

思わずため息を吐いてしまった。

 

 

『アレがアタシのオリジナルなのか?』

 

 

口調が変わっているがこいつは朱蓮だ。

 

 

「あぁ、そうなんだけど……まだ目覚めてない。宿主がザコすぎるせいでな」

『アハハハハハ!!どんだけ弱いんだよ!!』

「なんせ赤子以下の魔力しかないからな」

『…マジ?』

「マジ」

 

 

それっきり朱蓮は黙ってしまった。

だけどたまに、

 

 

『アタシの使い手が刃でよかった~』ボソ

 

 

なんて、嬉しい事を言ってくれる。

 

さぁて、今の状況を整理しよう。

フリード。通称イカレ神父は戦車にプロモーションしたイッセーに殴られて絶賛激おこ中。

 

イッセーの方は放っておいても大丈夫だろう……

でもな、あっちはほうっておいちゃダメだよな。

 

俺はリアスと朱乃の気がある方を向く。

 

 

「そろそろ助けに入るか……」

 

 

俺が視線を移動させたときにはドーナシークはリアスに消滅させられていた。

このままだとカラワーナとミッテルトも殺されちまうな………

 

 

「ペスト……頼んでいいか?」

「うん♪あの堕天使二人を助ければいいんでしょ♪簡単だねっ♪」

 

 

ペスト……って呼ぶだけでペストは俺の元に来てくれる。

普通は無理だ。でも、ペスト曰く、

 

 

「愛の力だよっ♪」

 

 

らしい。

すごいな、愛の力。これ無敵じゃないか?

 

さて、女堕天使二人はペストに任せておけばいいだろう。

俺はレイナーレの方に行かないとな。

 

 

「じゃ、頼んだぞ」

「うん♪」

 

 

ペストにそう言い残し、俺はレイナーレの元に転移した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――聖堂。

 

 

「嘘よ!!こんなの嘘だわ!!わ、私は究極の治癒を手に入れた堕天使よ!!”聖母の微笑み”を手に入れ、この身に宿した私は至高の存在と化しているの!!シュムハザさまとアザゼルさま、そしてや、刃さま///に愛される刺客を得たのよ!!あ、あなたのような下賤なやからに私は!!」

 

 

レイナーレ……なぜ俺の時に頬を赤らめた!!

まぁ……これが終わったらうちでメイドをしてもらおうと思ったし。他の女堕天使もだけど。

 

そんなことを考えているうちに場面はどんどん進んでいく。

 

レイナーレが光の槍を投げる。

それをイッセーがなんなく薙ぎ払う。

それを見たレイナーレは青ざめる。

 

 

「い、いや!!」

 

 

レイナーレが黒い翼を羽ばたかせて、今にも飛び立とうとした。

 

だが、イッセーが一気にグンっとレイナーレの腕を引いた。

 

 

「逃がすかバカ!!」

「私は、私は至高の……」

「吹っ飛べ!!クソ天使ッ!!」

「おのれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!下級悪魔がぁぁぁぁぁぁ!!」

「うおりゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 

レイナーレェ……乙女のことばじゃないぞ……

ん?なんで助けに入らないのかって?

 

 

『バン!!』

 

 

扉が開けられたな……リアスと朱乃が入ってきたなぁ。

気にしないが……

で、さっきのに戻るぞ?

理由はな、

 

 

『キィィィィィィィィィィィィィィィィィィン!!!』

 

 

レイナーレが俺が昔渡した指輪を付けてたからだよ。

左手の薬指に………

 

まぁ、気にしないでおこう。そうしよう。

 

 

 

「「「「「!?!?!?」」」」」

 

 

 

いつの間にか揃ったグレモリー眷属。全員で驚いている。

 

 

「え?…………なんで?」

 

 

レイナーレが目をぱちぱちさせながらつぶやく。

さぁ!!俺の登場だ!!

 

 

「レイナーレ………久しぶり。元気にしてたか?」

「あ、あなたは!?や、刃さまですか……?」

「あぁ、そうだよ」

「刃さま!!」

 

 

俺に抱き着いてくるレイナーレ。

 

 

「君は!?や、刃くんなのかい?」

「刃!?お前なんでここに!!」

「……学校ぶりだな、木場!!そうだよ、神浄刃だよ」

「なんで!!なんで堕天使なんかと!!」

「それについては私も聞きたいわ」

 

 

リアスまで便乗してきやがった。

まぁ、いいか。一回の説明ですむし。

 

 

「え~っと?なんで堕天使と仲良くしているかだっけ?まぁ堕天使と言ってもレイナーレとしか仲良くないよ」

「だから!!なぜ堕天使レイナーレと知り合っているの!!」

 

 

リアスがキャンキャン吠える。

……お嬢様のくせにうるさいなぁ。もう少し静かにできないのかよ。

 

 

「なぜ……ねぇ?だって昔……つってもかなり前だけど……アザゼルと酒飲んだ時に晩酌してもらったし」

「晩酌!?それにアザゼルですって!!堕天使の総督とも知り合いだなんて……コレはもうついて来てもらうしかないわ!!祐斗!!」

「はい!!本気で行くからね!!刃くん」

 

 

本気、ねぇ……この前も騎士の力使ったくせに念だけで倒されたお前が俺を?

バカにしちゃいけねぇよ。

でも、俺も少しばっかしか使うか。

 

 

「白」

『あぁ、いつでも』

「白龍皇の龍刀(ディバイン・ドラゴンソード)」

 

 

木場が俺に魔剣を使って攻めてくる。

 

 

「いい剣だな」

「そうだろう!!炎の魔剣と氷の魔剣だよ!!」

「だけどな……あめぇよ」

 

『Divide』

 

 

音声と共に木場の魔剣は半分になる。

 

 

「!?その力……まさか!!」

「あなた白龍皇なの!?」

「さて、ね?」

 

 

俺は速度を上げていく。

木場も抵抗してくる。

だが……

 

『Divide』

 

どんどん半減されていく。

もういいか……これで俺のちからの1%は見せたし。

 

 

「ATフィールド展開……モードエンジェル」

 

 

俺の頭の上に輪ができる。そして背中からは翼が3対6枚、すべてATフィールドで出てくる。

 

 

「あなた……天使なの!?」

「いや………万能なだけの人外だよ。最大の拒絶!!」

 

 

グレモリー眷属全員にキューブ型のATフィールドが八角形び展開されたものが押しつけられた。

そして、キューブが一回転すると……

 

ドーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!

 

グレモリー眷属が吹っ飛ばされた。

これにて終幕っと。

 

 

「さて、レイナーレ。俺と一緒にくるか?」

「い、いいんですか……?」

「あぁ、当たり前だ」

「ありがとうございます!!」

 

 

レイナーレがまた俺に抱き着いてくる。

俺はそのまま家に転移した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――俺の家。

 

 

「おかえりなさいませ、ご主人様」「おかえりなさいませ、ごっしゅじんさま~」

 

 

………まさかペストがここまでやっておいてくれるとは……

 

 

 

「あぁ、ただいま」

「カラワーナ!?ミッテルト!?なにしているの!?」

「レイナーレ様もこれらこうなるんですよ」

「そ~うですよ~」

「えぇ!?ほ、本当ですか?刃さま」

「あぁ、そうだよ。レイナーレにはうちのメイドをやってもらおうと思ったんだ。嫌かい?」

「いえ!!光栄です!!」

 

 

うんうん。素直な子は好きだよ。

レイナーレも無事に救えたし。

 

……次学校行ったときが怖いな…

まぁ、その時はその時か。

 

次は焼き鳥。どう介入しよっかな~♪

 




短いですが、一巻の内容が終わりました。
次回の焼き鳥編から長くなります。
これからもよろしくお願いします。


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第2章 戦闘校舎のフェニックス
第1話~俺の正体知りたいの?やめとけって・・・~


焼き鳥編突入でございます!!


―――駒王学園。

 

 

さぁて、今日も張り切っていこー。

 

………無理だな。

 

ぜってー絡んでくるぞ。悪魔さんたち。あ、しらばっくれるてのもありだな。

まぁ、考えても仕方ないか。

いざ、ゆかん!!

 

ガラガラ。

 

 

「あはよーっす」

「「「「「刃くんおはよー!!」」」」」

 

 

クラスの女子はみ~んなあいさつを返してくれる。

コレは日常化してるけどうれしいよ。ほ、本当だからねっ!!

 

お、やっぱりエロ三人組からの視線が痛いぜ。

でもイッセーの視線からはそれ以上のモノを感じるぜ。

コイツァ強くなっぞ!!

当たり前か。だって主人公(笑)だもんな。

 

 

「は~い、ホームルーム始めるわよ~」

 

 

美人でグラマーで若若しいオネエサン先生が声をかける。

もうそんな時間か………

そういえば今日はバスケット部から部活に来てくれって言われたな。いってみっか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――放課後。

 

 

かなり時間進んだ気がしなくもない。

 

そんなこはどうでもいい。

今は悪魔の皆様に見つからずバスケット部に顔を出すことだ。

よし!!イッセーは他の変態二人とエロトークの真っ最中だ。今しかない!!

 

俺は全速力(といっても校舎が壊れない程度)で体育館に向かった。

イケる!!このままフィニッシュだ!!

 

結果。

 

俺は無事に体育館に突入できた。

そして今は……

 

 

「左手は………添えるだけッ!!」

 

 

コートのエンドラインからゴールに向かってボールをシュート。

 

ファサ!!

 

 

「なん………だと!?」

「あの距離から………あいつは化け物か……」

「なんかふと緑色の人を思い浮かべてしまった」

 

 

ふぃ~。力加減ムズい。力入れ過ぎてゴールぶっ壊したらシャレにならんし。

 

 

「刃!!頼む!!」

「OK!!行くぜ!!俺の必殺!!」

 

 

俺は味方からボールをもらいドリブルをして敵陣に突っ込む。

 

 

「ウオォォォォォォォォ!!720(セブントゥエンティー)!!」

 

 

俺は空中で二回転してゴールにボールをたたきこんだ。

 

 

「「「「「……………ウオォォォォォォォォォォ!!!」」」」」

「すげぇ!!すげぇよ!!リアルで720が見れるなんて!!」

「ダンクコンテストでもここまできれいなのは見れないぞ!!」

「へへへ///」

 

 

俺は照れていて……調子に乗っていて気が付いていなかった。

この場にリアスと朱乃がいることに。

 

 

「さて、ご同行願えるかしら?神浄刃くん」

 

 

リアスが

若干おこになって俺に言ってくる。

まぁ今回はついて九しかないかな?でもな……

 

あきらめたらそこで試合終了。

 

だれかが言っていた言葉を友達が言ってて俺が聞いた言葉だ。

 

だから俺はあきらめない!!

俺は全速力体育館をでる。

 

 

「あ!!待ちなさい!!」

 

 

後ろからリアスと朱乃が追っかけてくる。

あいつら魔力で体強化してんだろ!?

じゃなきゃ俺についてこれるわけない!!

 

そっちがそのつもりなら……

 

チャクラを集中………足の裏。放出。

 

 

ドォォォォォォォォォォォォ!!!

 

 

こんな効果音が合うような速度で廊下を駆ける。

そして、古臭い建物に入る!?

こ、ここって………

 

 

「そっちから来てくれるなんてね」

 

 

きききききききき、木場ぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?

 

ややややっぱりここって………

 

 

「ようこそオカルト研究部へ。そして……逃がさないよ!!」

 

 

か、囲まれただと!?クソ!!どうなってやがる!?

 

 

「さぁ~て、すべてはいてもらうまで返さないから」

 

 

え、Sっけたっぷりの笑顔で俺に言うリアス。

いつの間に追いついたんだ……

 

はぁ、観念しよう。俺が神って事以外は答えてやるか。

 

 

「で?何を聞きたいの?」

「まずアナタは何者?」

 

 

難しい質問だ。これは白龍皇って答えてもいいか。まだまだヴァーリは出てこないし。どのみち三大勢力の集まったときに神って事をみんなにばらすつもりだからその時に言い訳をすれば。

 

 

「俺は白龍皇(笑)だ」

「……やっぱりね。じゃあ神器を見せてもらってもいいかしら?」

 

 

見せるしかあるまい。まぁ、亜種ってことで、大丈夫だよな。

 

 

「こい」

 

 

俺の右腕に一振りの刀剣が現れる。

 

 

「これが俺の神器(笑)白龍皇の龍刀だ」

「刀の状態だなんて………前例がまったくないのにただの人間が亜種化させるなんて……」

 

 

ただの人間?バカ言っちゃいけネェ。あれだけ身体強化をしまくったのに気づいてねェのか?どんだけだよ。

 

 

「ははは、そんなこと言われてもねぇ……それだけ?」

「いいえ、あとはなんであんなに戦い慣れているの?普通ならイッセーと同じでほとんど戦えないはずよ。いくら祐斗との手合せで勝っているからって人外の相手があんなに冷静にできるはずがない………それに、なぜ堕天使レイナーレと親しかったのかしら。あとアーシアの神器は?どこにあるの?」

 

 

一気に言われても困るんだけど。

 

 

「戦い慣れてるのは戦わないと死ぬっていう世界に生まれてから(問題児の世界に転生)ずっといたからだな。相手も全部人外だったし。レイナーレ?あいつは俺の酒の晩酌をしてくれた大切の者だ。例え親友でも傷つけようとするなら全力で殺る。アーシアの神器はレイナーレがまだ持ってる。今呼んで返そうか?」

「そうね……お願いするわ」

 

 

俺はレイナーレを術式を通して呼ぶ。

 

 

「お呼びでしょうか、刃さま」

「あぁ、レイナーレの持っている神器をアーシアに返そうと思ってな」

「!?………はい」

「まぁ、安心しろ。もっといい神器をやる」

「あ、ありがとうございます!!」

 

 

さて始めよう。さっさとやってレイナーレに神器を創ってやらないと。

 

 

「アーシア、こっちにこい」

「は、はい」

 

 

俺は着々と作業をこなす。

 

 

「どうだ?成功したけど」

「はい!!問題ありません!!ありがとうございます!!」

「よかったな!!アーシア!!」

 

 

さてさてお次は本題のレイナーレの神器だ。

コンセプトは回復、修復だな。

 

 

「創造創造……神器を創造ゥ!!」

 

 

はいはいはいっと。出来ました。

 

 

「行くぞレイナーレ」

「は、はい!!」

 

 

俺はレイナーレにキスをした。

深い方だからな?なんせ一から強力な神器を創ってなおかつそれを他人に渡すからな。このくらいは仕方ない。普通に渡したら激痛で性欲暴走しちゃうし。

アレだよ、女の本能ってやつ?まぁ、役得なんで。はい。

 

 

「どうだ?」

「さ、さいこうですぅ///」

「そうか、神器の名前は”神々の祝福(ホーリーゴッテス)”だ。効果はあらゆるものの治癒。身体、体力、魔力、武器、建物などなんでもだ。ちなみに欠損部位も治せる。腕がなくなったら生えるし、剣が折れたら強くなって元にもどる」

「す、すごい………こんなすごいものを…ありがとうございます!!」

 

 

実際このくらいの神器を持っていてくれないと俺の眷属では役不足になっちまうからな。

俺の眷属はバグの集団ですから。

 

 

「「「「「…………………………」」」」」

 

 

あり?悪魔の皆様が固まっておりますな。

じゃあ、書置きして帰るか。

 

サラサラサラサラリっと。

 

 

「じゃ、帰ろうかレイナーレ」

「はい♪刃さま」

 

 

俺はオカルト研究部の部室を後にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――手紙の内容。

 

 

どーも、神浄刃でーす。

あんたら固まってるから俺先に帰るわ。

身元だ不満だったらサーゼクスに聞いてみ?

絶対OK出るから。

あぁ、あと基本的にはこっちから敵対することはしない。

そっちが敵対するなら話は別だよ?

あと、明日から放課後はオカルト研究部の部室いくからよろしく。

お茶は紅茶じゃなくて緑茶がいいな。

神器創造に関してはまだ言えない。だがもう少しで言える時が来る。

それまでまってくれ。

んじゃ、バイビー☆

 




次回、焼き鳥襲来。


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第2話~焼き鳥はお酒のつまみ!!~

シスターズの出番がない!?
でも大丈夫!!これから出てきます!!


―――駒王学園。

 

 

今日から俺こと神浄刃!!オカルト研究部の部室に行くことになりました!!

 

うん。めんどくさい、なんて言ってる暇ない。

そういえば今朝イッセーがすんごい顔で登校してきたな。

アレか?リアスに寸止めされたってか?

ワハハハハハハハハハハハ!!!!!

………寸止めってさ、キツイよな。

 

まぁ、イッセーだもんな。童貞だもんな。

 

さぁ~て、放課後まで頑張りますか!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――放課後。

 

 

「刃くん、イッセーくん。一緒してもいいかい?」

 

 

で、でたぁ!!ホモォだ!!

お願いだから掘らないでくれ!!

 

 

「どうしたんだい?早く行こうよ」

「あ、あぁ」

 

 

まぁ、イッセーがいるから俺は大丈夫だよな。

イッセーはイッセーでなんかすんごい顔してるけど……

 

 

「イケメンどもめ……」ボソボソ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――オカルト研究部の部室。

 

 

「……僕がここまで来て初めて気配に気づくなんて……」

「ん?俺は自分の教室で気づいてたぞ?」

「相変らず規格外だね、君は……」

「なんかかんじんのか?」

 

 

イッセーは本当に普通の人間と変わらないな。

俺がそんなことを思いながら扉を開けるとそこには、リアス、朱乃、そして……グレイフィア……。

 

機嫌が悪いリアス姫。いつも通りニコニゴハァァァァァ!!

 

 

「刃様!!お久しぶりです!!」

「あ、あぁ。久しぶりだなグレイフィア」

 

 

さぁ、なぜ俺がグレイフィアと知り合いかなのかって?そんなのサーゼクスを通してに決まってんだろ!!

 

 

「サーゼクスとじゃうまくやってんのか?」

「?。なぜそこでサーゼクス様の名前が出るのでしょうか?」

 

 

ありぃ?も、もしかしてさ……

 

 

「グレイフィアってさ、結婚してる?」

「いえ、してませんよ」

 

 

もしかしてだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!

俺は勝手に勘違いしてたのかぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!

あのときサーゼクスと一緒にグレイフィアがいるって確認したのに!!

しかも指輪渡してそれ受け取ってたよね!?

まさか……

 

 

「グレイフィア……もしかして姉か妹いる?」

「えぇ、姉がいます。ちなみに姉がサーゼクス様と結婚してます。私はその……や、刃様が///」ボソボソボソ

 

 

グレイフィアも眷属に誘うかな………

 

 

「まぁ、いいよ。なんでここにいるんだ?それなりの理由がないとこっち(人間界)にはこないだろう?」

「はい、実h「いいわグレイフィア。私から話すわ」…はい」

「実はね―――」

 

 

リアスが口をあいた瞬間だった。

部室に魔法陣が展開される。

来たか……この紋章は……知らんけど。

恐らく。

 

 

「―――フェニックス」

「やっぱりか」

 

 

括目せよ!!焼き鳥様のご登場だ!!

 

………やってて恥ずかしくなったわ。

 

 

「ふぅ、人間界は久しぶりだ」

 

 

キタ━( ゚∀゚ )っ ━( ゚∀゚ )っ━( ゚∀゚ )っ ━!!!!

 

焼き鳥ボンボン坊ちゃん参上!!

チャライね~。どこのヤーさんの組織から拾ってきたんだろう。

 

 

「愛しのリアス。愛に来たぜ」

 

 

オボロロロロロロロロロロオォォォォォォォォォォエエエェェェェェェ!!!!!

 

コイツァクセェ……な。香水の匂いがプンプンするぜ!!

 

 

「さて、リアス。さっそくだが、式の会場を見に行こう。日取りも決まってるいるんだ。早め早めがいい」

 

 

うむ。原作通りの展開だ。

 

 

「……放してちょうだい、ライザー」

 

 

低く迫力のある声だ。

……だがな、なのはの怒った声はこんなに生易しくなかった。本当に氷河期が来たのかと思った。

 

ブルブルブルブルブルブルブルブルブルブルブルブルブル!!!!!

 

チキン肌がたったぜ……

 

そんなことを考えているうちに、イッセーが焼き鳥につっかかった。

でも焼き鳥は、

 

 

「あ?誰、おまえ?」

 

 

まったく興味ないご様子で。さすが上級悪魔(笑)。差別が大好きですな。

これを皮切りにリアスと焼き鳥がキャンキャン会話を進める。

そして、最後にグレイフィアが一言。

 

 

「リアスお嬢様とご婚約されておられるのです」

「ええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええッッ!!!!!!!!」

 

 

うっせぇなぁ。

 

 

「いやー、リアスの”女王”が淹れてくれたお茶は美味しいものだな」

「痛み入りますわ」

 

 

いやいやな笑顔を顔に張りつけている朱乃。

はぁ、寝るか………

俺はめんどくさくなったからソファに座って寝始めた。

 

 

 

―――刃くん睡眠中です。物語に変化が起きるまで、しばらくお待ちください―――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ん~熱いなぁ~………なんだ?ケンカ売ってんのか?折角気持ちよかったのに……

 

あれ?

 

 

「グレイフィア、膝枕してくれてたの?」

「は、はい///」

 

 

クッ!!こんな幸せな時間を邪魔するなんてどこのクズ野郎だ!?

 

 

「俺はキミの下僕をぜんっぶ燃やし尽くしてでもキミを冥界に連れ帰るぞ」

 

 

熱い理由は焼き鳥か!!

ぶち殺してやろうかァ!!

 

 

「おい……」

「あぁん?なんでこんなところに人間がいるんだ?」

「お前さ……すこし黙っててくれない?ねぇ、死にたいの?ねぇ、ねぇ、ねぇ!!」

「グッ!!」

 

 

殺気をぶちまけながら不満げに言う。

まったく、この程度の殺気で動けなくなるなんて……上級悪魔が聞いてあきれるよ。

 

 

「刃様!!落ち着いてください!!あとで膝枕しますから!!お願いします!!」

「えぇ~………もういっそ俺のとこにこない?」

「いいんですか!?よろこんで!!」

 

 

グレイフィア……キャラ崩壊してるよ……

 

 

「ライザー様、あまり刃様を怒らせないでください。冥界が崩壊してしまいます」

「ぐぅ!!わかった……女悪魔の中で魔王級と称されるあなたにそんなことを言われたら俺もさすがに怖いよ……」

 

 

ふん、この腰抜けが。

まぁ、いいか。

 

この後、グレイフィアからレーティングゲームをしてもらう。

と言われて両者納得。

だがそこで、焼き鳥がリアスの眷属をバカにする。

そこにイッセー激怒。

予定通りミラにふっとばされた。

で、イッセーが吹っ飛ばされたあと俺はライザーに提案をした。

 

 

「なぁ、お前の眷属はたくさんいるけどリアスの眷属は四人しかいない。これじゃ結果が目に見えているから助っ人を入れてもいいだろ?」

 

 

まぁ妥当だろ?

 

 

「ハハハハハハ!!いいぜ、別に。ただし五人までだからな」

 

 

ご、五人もいいんですか!?

これもう勝ち決定ですやん!!

 

 

「リアス、このルールでいいか?」

「えぇ……ライザー、あなたを消しとばしてあげる!!」

 

 

ちなみに、レーティングゲームは十日後だそうです。

 

話が付いたあと、グレイフィアがものすごい速さで転移していった。

そうやら俺のとこにくる相談をしに行ったらしい。

まぁOKだろ。

 

さて、十日でどれだけ強くなれるか。

俺はあまり信用されてないみたいなんだけど……まぁ、なるようになるさ。

 



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第3話~依頼されまして~

問題児の更新についてですが、もう少しお待ちください。
現在今後の展開について悩んでます。
休日には投稿できると思います。



―――山。

 

 

「ひーひー……」

「だらしないぞ~、男だろ?」

「う、うるさい!!こちとらまだ悪魔になりたてなんだ!!」

 

 

俺は現在進行でイッセーの背中に背負われているリュクの上に座っております。

さて、なぜこうなったのか。

 

焼き鳥との初エンカウントの後、家に帰った俺はリビングでリラックスしていた。

そこに、グレイフィア参上。

 

『私も今日からここでお世話になります!!よろしくお願いします!!ちなみにもグレモリーのメイドではなく、刃様専属です!!』

 

と言われた。

コレはもちろんOKを出した。でもその後に言われてしまった。

 

『でもその条件として、グレモリー家の方から条件を出されまして………』

 

そう、それが今現在の状況だ。

リアスの眷属を育てろ。

こういうことだ。

どのみちそうするつもりだったから問題はない。

 

 

「うおりゃぁぁぁぁぁぁ!!!」

「うおっ!?急にスピード上げんな!!」

 

 

そうこうしているうちに別荘に着いたみたいだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――別荘。

 

 

この木造の別荘はグレモリー家の所有物らしい。

しかも魔力でステルス効かせてる。

 

リビングにいったん全員の荷物を置く。

女性陣は着替えに二階にいった。

 

俺はかまわずリビングで着替えた。

たいしてやることがなさそうだから下はサルエルで上はタンクトップ、色は両方とも黒だ。

 

ん?

 

 

「どうした?見てないで早く着替えろ」

「は、はい……」

「すげぇ………マンガみたいな体だ……」

 

 

イッセー、その感想はどうかと思うぞ?

そして木場!!お前は頬を染めるな!!

ガチホモか!?やめてくれよな……

 

 

「ホレホレさっさと着替えてこい」

 

 

はぁ………もうやだ。ホモやだ。ダメホモ絶対。

さて、修行を始めよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――外。

 

 

「じゃあ、改めて自己紹介するな。一人にはすっごく久しぶり、もう一人はクラスメイトだね~、そしてその他のみなさんこの間ぶり。イッセーと同じクラスの神浄刃です。今日から十日間俺がみんなを強くしちゃおうと思いまーす。では―――」

 

 

とりあえず、リアスの考えた修行のメニューを聞いた。

聞いたんだが………

 

 

「なにこれ?本気で勝ちたいの?」

「な!?なによ!!イッセーの強化を重点的において何が悪いのよ!!」

「悪いも何もさ、これじゃ焼き鳥を倒しきれないだろ……それにだ、このメニューだとイッセーは赤龍帝の籠手を使うことが前提になっている」

「それの何が悪いの?」

「おいおい……赤龍帝の籠手は所有者の力を倍増させていくんだぞ?そしたら所有者が強くないと十二分に力を発揮できないだろうが」

「そ、そうね……」

 

 

まったく……これだから最近の若者は…

そして

 

 

「なぜお前らの修行のメニューがこんなに少ない……」

「え?だ、だってイッセーにみんなが教えるから……」

「それは俺の役目だ……はぁ、仕方ない。一からメニューを組みなおす」

 

 

俺一人で影分身して教えてもいいんだけど……せっかく焼き鳥戦で俺の眷属を五人も出していいんだし……この際だから今紹介ついでに俺の眷属に修行付けといてもらうか。

 

 

「んじゃ、お前らの先生兼今回の助っ人を紹介する。ペスト、なじみ、御神、メル、ミツキ。おいで」

「「「「「は~い(わかったよ)♪」」」」」

「こ、子供?」

「言っておくが全員お前らより年上だからな」

「「「「「えええええええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?!?!?!?!?」」」」」

 

 

まぁ驚くだろうな。みんな俺達と同じくらいの容姿だからな。

でもみんな一万年以上生きてるからな……

 

 

「さて、注目。不満はないよな?」

「オオアリよ!!みんな私たちと変わらない子たちじゃない!!この子たちに教わることなんてないわ!!」

 

 

あ~あ~あ~あ~あ~……

そんなこと言ったら……

 

 

「面白いこと言う小娘だね」

「な、なによ」

 

 

なじみがおこに……

 

 

「小娘がキャンキャンうるさいんだよ。黙って刃の指示に従いなよ。まったく……僕だって刃に頼まれなかったらこんな無駄なことはしたくないのに」

「む、無駄ですって」

「そうだよ。ちょっと刃に相手されt「そこまでにしておけ」…分かったよ」

 

 

まったく、めんどくさいことになった。

 

 

「リアス。言っておくけど、こいつらはみんな魔王なんて瞬殺できる実力があるかんな。あまり怒らせんなよ……うっかり地球吹き飛ばしました~とかなっちゃうカモだから」

「「「「「……………………」」」」」

 

 

黙っちゃった……そうだ。

試しに木場と誰か戦わせるか。

 

 

「木場。ちょっとこの中の一人と戦ってみ」

「え……?ち、ちなみに拒否権は?」

「ない」

「えぇ………じゃ、じゃそこの茶色い髪の子で」

「わたし?ってミサカはミサカは聞き返してみる♪」

「う、うん」

 

 

やっぱり……って言っていいのか?

予想通り御神を選んだ。

 

 

「じゃ、このコインが落ちたらスタートな。ほい」

 

 

キン!!

 

辺りに音が響く。

始まった。

 

 

「はぁぁぁぁ!!」

「びりびりびり~♪」

「あばばばばばばばば」

 

 

察してやってください。

木場が剣を持って突っ込んで御神に電撃でビリビリやられました。

 

 

「ま、まさか電撃を使うなんて……」

「まだ立てるんだ~ってミサカはミサカはもっともっ~~~と力を出してみたり♪」

「え?そ、それは……だめぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」

「ばちばちばち~♪」

「あばばばばばばばばばばばばばばばばば」

 

 

この戦いは………もうネタだな……

 

 

「はいはいそこまで。どうだこれで強さが分かっただろう?」

「「「「「はい!!!」」」」」

 

 

みなさん敬礼しながらのご返事です。

ではでは、神浄刃のパーフェクト修行教室を~~~はっじめまーす。

 



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第4話~修行、ツケテマス~

―――別荘。

 

 

さて、始まりました。

修行です。

実際俺がやることは最後の仕上げと……

 

 

「このくらいでいいか?」

「うん、これ以上やると悪魔はみんなペチャンコになっちゃうからね」

 

 

ハハハ。

 

と笑いながらなじみと談話する。

”重力を操る程度の能力”でこの別荘がある敷地全体の重力を十倍にしている。

このくらい余裕だろ?

だって………お前ら悪魔だろ。

人間が余裕で動いてんだ、悪魔……人外のあいつらがキツイはずがない。

 

では、ここからはみんなの修行を覗いてみよう!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――木場とミツキ。

 

 

「アマアマです」

「くっ!!速すぎだよ!!それになんだい、その刀。すごく嫌な感じがするんだけど!!」

 

 

そりゃそうだ。

俺がミツキの為に創った刀だからな。名前は確か祢々切丸(ねねきりまる)。

元は妖怪をだけを斬り、斬りつけられた場所から妖力が抜け出す。こういう効果だけだったんだが……

これの能力だけだとこの世界では不便だ。

だって敵には人間もいる訳じゃん。

だから……

 

俺がさらに手を加えて人間や悪魔、天使、堕天使、魔獣、聖獣エトセトラエトセトラ………なんでも対応できるかなりの刀になっている。

ちなみに格生物別の効果は…

 

人間:斬りつけられた場所から生命力(体力&寿命)が抜け出す。

妖怪:斬りつけられた場所から妖力が抜け出す。

悪魔:斬りつけられた場所から魔力が抜け出す。聖剣と同じ効果もある。

天使:斬りつけられた場所から聖力が抜け出す。

堕天使:悪魔と同じ。

魔獣:悪魔と同じ。

聖獣:天使と同じ。

龍:斬りつけられた場所から龍のオーラが抜け出す。龍殺し(ドラゴンスレイヤー)と同じ効果もある。

神:斬りつけられた場所から神力が抜け出す。神殺し(ゴットスレイヤー)でもある。

 

 

こんな感じだ。

かなりのチート刀だ。

やっちまったぜ感が満載だ。

 

 

「うわあぁぁぁぁぁぁ!?!?!?」

「あ………」

 

 

おいおい!!

祢々切丸で斬っちゃダメだよ!!

 

俺は急いで木場に近づいた。そして……

 

 

「ほれ……これで大丈夫だ」

「うぅ………死ぬかと思った……」

 

 

フェニックスの涙”極”をかけた。

確かに死にかけたからな……

それにしても…

 

 

「ミツキ……斬っちゃダメだろう?チョットでも触れたら木場達には致命傷なんだぞ?」

「は、はい……すいません」

 

 

見るからにシュンとしてしまった。

コレはご褒美で釣るか。

 

 

「ほら、次からは木場に魔剣を創ってもらえ……それと、ちゃんと修行つけたら今夜好きなこと一つだけなんでもかなえてやる」

「!?えへ、えへへへへへへへへ。さぁ!!やりましょう木場さん!!」

「へ?ちょ、まっ、アーーーーーーーーーーーーーー!!」

 

 

まぁ木場はもう放っておいてもいいだろう。

次だ次!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――朱乃と御神。

 

 

「もう!!しっかりして~ってミサカはミサカはぼやいてみたり」

「ご、ごめんなさい」

 

 

朱乃は御神に雷の制御……と言うよりも応用を教わっている。

 

『雷の磁力を操れるようにさせる!!ってミサカはミサカは意気込んでみたりっ♪』

 

とやる気満々だった。

 

 

「いいよいいよそのまま~ってミサカはミサカは応援してみたりっ♪」

「はぁ、はぁ………くっ」

 

 

すごいセンスだ。

今現在この時点で砂の中の砂鉄を地中から出す事ができている。

コレは十日後が楽しみだ。

 

はい、次いこー。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――アーシアとペスト。

 

 

「ほらほら、速くしないと死んじゃうよ~☆」

「は、はいぃぃぃぃぃぃ!!」

 

 

ペストが俺の創った肉体を黒死病にして、それをアーシアが治す。

それの繰り返しでアーシアの神器の練度を上げさせているみたいだ。

 

なかなかかんg「あ、お兄ちゃん♡」…グハァ!!

 

ペストのダイビングヘッド。

鳩尾にクリーンヒット。

効果はバツグンだ!!

刃は役得だ!!

 

 

「ペスト、調子はどう?」

「うん、かなりいいよ☆」

「そうか……よしよし、その調子で頼むぞ?」

「にゃ~、うん~」///

 

 

これならアーシアもある程度まで成長しそうだな。

あ、あとは……

 

 

「コレがすぐできるようになったらさ、遠距離から回復できるように修行させて。魔力で弓を創って、回復のオーラを弓矢状にして飛ばすとか。色々試させて一番合ったのを見つけさせて」

「りょ~~~かい~~~」

 

 

さぁ~次いってみよ~。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――リアスとメル。

 

 

「なぜこの程度の戦術が砕けないのですか?この程度なら私が小学生の時でも砕けましたが?」

「クッ!!これでどう?」

「はぁ、こう返されるでしょうが」

「え!?ほ、本当だわ……」

 

 

こんな感じで戦術を学ばせてる。ちなみに今やっているのはチェスだ。魔法使いの。

駒が破壊されるエグイやつだ。リアルっぽくていいだろ?

コレを一時間やって、それが終わると次は過去の焼き鳥がやったレーティングゲームの映像を1.5倍速で見せる。そして気が付いた点について話し合う。

 

コレの繰り返し。

 

 

「調子はどうだ?」

「刃兄様……全然ダメですね。今まで何していたんだって聞きたくなるほどです。正直言ってこれで焼き鳥に勝とうとしていたんですから笑い者です」

「な!?そこまで言わなくてもいいでしょう!?」

「事実を言ったまでです」

「ははは、まぁなんだ。ガンバレ」

 

 

コレはあんまりかかわらないほうがいいな……

さて、次で最後だな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――イッセーとなじみ。

 

 

「ほらほらほら、急がないと死んじゃうよ~」

「らあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

 

なじみがスキルを使ってイッセーを追いかけながら攻撃をしてイッセーがそれから全力で逃げている。

 

この修行は冥界でタンニーンとやるやつのなじみ版だな。

絶対タンニーンよりキツイな。

 

 

「あ、刃」

「オッス、どうだ?」

「まぁ暇つぶしかな?」

「ははは……」

 

 

この会話をしながらも全く手を緩めないなじみ。

まぁここも基礎は嫌でも身に着くだろうから大丈夫だろう。

 

よし、全部周ったし夜ご飯の支度でもするか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――夜ご飯。

 

 

「なに……これ……」

「すごすぎる………」

「プライドが………」

 

 

今日の夜ご飯はコースにしてみました。

 

 

「めしあがれ~」

「「「「「いただきます!!」」」」」

「ぴゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?!?!?」

「うまい!!うますぎるぅぅぅぅぅぅぅぅ!?!?!?」

「この世の食べ物とは思えない………」

 

 

ははは、なんせこの世界にはない食材だからな。

 

 

 

 

―――――食事中です。しばらくお待ちください―――――

 

 

 

 

 

「さて、今日一日修行してみてどうだった?」

 

 

俺は単純な質問をしてみた。

 

 

「「「「「キツすぎ!!!!!」」」」」

 

 

え?

そうか?

こんなのアップにしかならんだろう。

まぁ人それぞれか。

 

 

「そうか……まぁあと九日ある。……途中で逃げだすなよ?」

「「「「「当たり前だ((よ))」」」」」

 

 

ははは、威勢はいいな。

九日後が楽しみだ。

 




今後の作品についてのアンケートを取りたいと思います。
活動報告にてアンケートを取ります。
協力お願いします。


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第5話~焼き鳥、イタダキマス”初”~

―――焼き鳥戦当日。

 

 

「皆さん、準備はお済になられましたか?開始十分前です」

 

 

グレイフィアが確認しに来た。

それを聞いた俺達はみんなが立ち上がった。

 

グレイフィアは説明を始める。

 

 

「開始時間になりましたら、ここの魔法陣から戦闘フィールドへ転送されます。場所は異空間に作られた戦闘用の世界。そこではどんなに派手なことをしても構いません。でも刃様は全力を出してはいけませんよ?同じく眷属のみなさまもです。お願いしますよ?」

「あぁ、それは分っている」

 

 

そしてグレイフィアが話を再開させる。

 

 

「今回の”レーティングゲーム”は両家の皆様も他の場所から中継でフィールドでの戦闘をご覧になります」

 

 

やっぱり見てるよな。

 

 

「さらに魔王ルシファー様も今回の一件を拝見されております。それをお忘れなきように」

 

 

サーゼクスがみてても関係ないよねっ!!

 

隣ではイッセーとリアスがサーゼクスについて話をしている。

 

そして時間が来て、魔法陣に乗って俺達はゲームのフィールドに転移した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――ゲーム会場。

 

 

転移した後俺達は、グレイフィアから詳しくルールの説明をされた。

 

そのあと、朱乃から通信機器が配られた。

俺はこれに少しだけ疑問を抱いた。

 

 

「なぁ、悪魔ってさ、念話できないの?」

「できないわよっ」

 

 

できないんだ……

人間のなのはができるのに……プププ。

 

『開始のお時間となりました。なお、このゲームの制限時間は人間界の夜明けまで。それでは、ゲームスタートです』

 

ゲームの開始が宣言されたか……

 

一応言っとかないとな。

 

 

「リアス、三十分だ。三十分でケリが付かなかったら俺達がでる。いいな?」

「!?、えぇ……いいわよ!!さぁ私の下僕たち!!力を見せつけなさい!!」

「「「はい!!」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――拠点。

 

 

「どうなるのかな?お兄ちゃん」

「ん~?まぁ勝てないな」

「えぇ~……やっぱりか~」

「やっぱりね」

 

 

みんな同じ事を考えていたらしい。そりゃそうだろ。たった十日ちょっとばかしか修行というなのウォーミングアップしても焼き鳥には勝てない。不死を殺しきれない。

 

三十分立つまで俺は……

 

 

「うりうりうり~~」

「うにゅ~」ゴロゴロ

 

 

ペストたんを全力で愛でる!!

久しぶりすぎて俺の理性のリミッターが全部外れかけている!!

はっきり言ってペストを愛でるほうがレーティングゲームよりも重要だ。

 

かわいいは……正義だ!!

 

ふぅ。

 

落ち着け。

とりあえず……

 

 

「今どう?」

 

 

なじみに聞いてみた。

 

 

「ん~、なかなか善戦しているようだよ。でも女王がなんか臭いな。あ、やきとりの方ね」

 

 

確かフェニックスの涙を隠し持ってたゲス野郎だっけ?

 

まぁどうでもいいや。

こちとら二次小説の読み過ぎで寝不足なんだ。少し寝よう。

 

 

「ミツキ、シッポ貸して。あと、三十分たったら起こして」

「はい、わかりました刃兄様」

 

 

ではこのすんごく気持ちのいいシッポに埋もれて~、おやすみ!!

 

 

 

 

 

―――――時間がたつまで少々お待ちください―――――

 

 

 

 

 

 

「―――様、刃兄様!!起きてください!!三十分たちましたよ」

「ん~?終わった?」

「いえ、まだ焼き鳥の元にすらたどり着いておりません」

「そうか……」

 

 

わりぃけどこっから先は俺のターンってな。

 

 

「聞けお前ら」

『『『『『はい!!』』』』』

 

 

俺は連絡危機を通してリアスたちに話かける。

 

 

「もう三十分たった、俺達が出るから拠点に戻れ。巻き込まれても知らないからな」

 

 

さて、焼き鳥。

地獄見せてやるよ……

 




短いですね~……すいません。


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第6話~焼き鳥、イタダキマス”終”~

―――校庭。

 

 

はい、拠点から出てきた刃で~す。

今絡まれております。

焼き鳥の眷属にです。

 

 

「騎士に兵士に僧侶に戦車……よりどりみどりだな…」

 

 

正直いえばこんなザコども瞬殺できる。

でもそれだとせっかく俺の眷属が出張ったのにもったいない!!

 

というわけで……

 

 

「メル、半径50mを真空にしろ」

「はい!!」

 

 

スゥゥゥゥゥゥゥゥゥ

 

酸素が薄くなり、完全に酸素がなくなる。

もちろん俺と俺の眷属は無事だ。

だってみんな酸素がない状態で余裕で一時間は行動できる。

 

そして……

 

 

「ぁぁぁぁぁぁぁぁ」

「ぁぅぁぅぅぅぅぅぅぅぅ」

「ゃぁぁぁぁ」

 

 

どんどん転送されていきます。

 

 

『―――――――』

 

 

グレイフィアから放送が入った。

む?

 

 

「メル、戻せ」

「はい」

 

 

スゥゥゥゥゥゥゥゥゥ

 

真空の状態が解けた。

 

ボウゥ!!

 

 

「はぁはぁはぁ………な、なんてことをしてくれますの!!」

 

 

あれは焼き鳥の妹か。

同じフェニックスだから転送されなかったのか……

 

まぁ苦しい思いをするのは焼き鳥だけでいい。

レイヴェルにはなにもしなくてもいいか。

 

 

「というわけで、お前ら相手しといて。俺焼き鳥潰してくるからこっちに来ないようにするだけでいいから」

「「「「「りょーかい」」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――屋上。

 

 

「焼き鳥はっけーん」

「人間!!貴様リアスをどこにやった!!答えろ!!さもなくば……」

「殺すってか?」

「!?」

「おいおいおい……冗談きついぜぇ…」

 

 

俺は指輪をはずしていく。

 

一つ。

 

ドォォォォォォォォ

 

俺から魔力が噴き出す。

 

 

「な、なんだ貴様のその魔力は!!」

 

 

焼き鳥がなにかほざいているがシカトだ。

 

そしてもう一つ。

 

ゴォォォォォォォォ

 

俺を中心にクレーターができる。

 

髪の色も白になり、周りには稲妻が走っている。

準備はOKだ。完全にオーバーキルだが上級悪魔も見ていることだ。ここらで俺の力を見せてやらないとな。

文句言われたらたまんないしな。

 

 

「じゃあ、見せてやるよ。人間(笑)の力を。白」

『あいよ!!』

「バランスブレイク」

 

『Vanising Dragon Balance Breaker !!!!!』

 

 

白をバランスブレイクして身に纏う。

 

 

「さぁ、ショータイムだ」

 

 

俺は白を構えて言う。

 

瞬間。

 

突撃。

それだけでいい。焼き鳥はフェニックスの力を疑っていない。ゆえに……

 

 

「がぁぁぁぁぁ!!」

 

 

避けられない!!

 

 

「はぁぁぁぁ!!」

 

 

俺はラッシュする。

 

右。

 

左。

 

上。 

 

下。

 

斬り切りkill。

だが焼き鳥は倒れない。

 

『DivideDivideDivideDivideDivideDivideDivideDivide』

 

これだけ半減しても倒れない。

だってフェニックスだから。

 

 

「はぁ…はぁ…はぁ……ゴボッ」

 

 

こんな状態でも再生する。

だから技の実験ができる。

 

俺はチャクラを練る。

尋常じゃない量だ。

九尾なんて目じゃないほどの。

 

そして印を結ぶ。

 

終わる。

 

 

「火遁、豪龍火の術」

 

 

俺は空に向かって術を放つ。

メルに頼んでおいたから空圧の心配はない。

そして、次につなげる。

 

 

「雷遁、麒麟!!」

 

 

バチチチチチチチチチチチチチチチチチチチチ!!!!!!!!!

 

空から麒麟を模した雷が落ちてくる。

一撃必殺。

それがこの術の存在理由。

 

避けられない。

でも俺は避けられるけどね♪

 

 

「がぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 

よし、次に行こう。

気を集める!!

 

 

「みんな……俺に元気を分けてくれ!!」

 

 

まぁ分けてもらわなくても、んごいのができるんだけどな。

 

ボン、ボン、ボボボン!!

 

どんどん大きくなっていきます!!

そういえば俺の気無限だからこんなことしなくてもいいんだった……

 

ま、いいよね☆

 

 

「元気玉(鬼畜玉)!!」

 

 

大きさですか?

まぁ、軽く日本が沈むちだけは言っておきましょうか……

 

 

『―――――――――』

 

 

グレイフィアがなにか放送で言っている。

でもそれどころじゃない。

 

空間に穴が開いてしまったのだ。

 

 

「まずいまずいまずいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!」

 

 

俺はすぐに”時間を操る程度の能力”を使って、穴が開く前まで時間を巻き戻した。

 

ふぅ、これでOKだ。

 

 

パァァァァァ

 

 

転移か……

俺は自己完結して受け入れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――貴賓室。

 

 

「なんなんだあの人間は!?」

「アレは人間なのか!?」

「おい!!速くあいつの履歴を洗い出せ!!」

 

 

やぁ、初めましてだな。私はサーゼクス・ルシファーだ。冥界で魔王をやっている。

 

しかし刃くんはすごいな。

アレでもまだまだ力を出してないじゃないか。

しかも、最後なんて新技の実験みたいじゃないか。

それになんだい?あの技は!?

あの規模の技は冥界でも十人もいないぞ!?

 

まったく……規格外だなぁ。

 

それもそうか、だって―――

 

 

 

 

―――創造神だもの。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――拠点。

 

 

「なんなの……?あんなのもはや天災(ディザスター)じゃない……」

「あらあら…昔からかわらないのですわね。刃さん」ボソボソ

「敵じゃなくてよかったですね…」

「あぁ……」

 

 

オッス!!

俺はイッセーだ。

 

今は部長達と拠点に戻ってモニターを見ていたんだけどな……

 

なんだこりゃ!?

 

アニメかよ!!

CG使ってんのか!?

夢なら覚めてくれよ!!

 

………夢じゃないな。

 

はぁ、強くならないとな。

刃に負けないくらい強くなって、部長や朱乃さん、アーシアは俺が守る!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――待機室。

 

 

「終わったな……」

「うん……」

「あっけなかったね……」

「「…………………」」

 

 

まさか向こうの判断で焼き鳥が棄権されるとは思わなかった。

もう少し実験したかったな……

まぁ、嘆いても仕方ない。

はぁ~「刃様!!」ん?グレイフィアか……

 

 

「どうした?」

「どうした?ではありません!!やりすぎです!!」

「まぁまぁ、てかもう家帰ろう?な?」

「うぅ、は、はい!!」///

 

 

さぁ~て、今夜はグレイフィアを抱きしめて寝よ~っと。

 




焼き鳥編終幕!!
次回から聖剣編。教会の娘どうしよ……


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第3章 月光校庭のエクスカリバー
第1話~聖剣?いくらでも創れるけどなにか?~


―――教室。

 

 

「え?今日はお前の家で活動する?」

「あぁ……なんでも旧校舎を全体的に掃除するらしい」

 

 

てことは今日、木場が聖剣を見つけるのか……

メンドくせぇ……

 

でもまぁ行くしかないだろ?

 

そういえば聖剣どうしよ……

まぁ、なるようになるさ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――イッセーの家。

 

 

「で、こっちが小学生のときのイッセーなのよー」

「あらあら、全裸で海に」

「ちょっと朱乃さん!!って、母さんも見せんなよ!!」

 

 

………会議するんじゃなかったのか?

イッセーの家でやるはずだった放課後のオカルト研究部の会議は、イッセーの母さんが持ってきたイッセーのアルバムで簡単に崩壊した。

 

ははは、おもしろいのは好きだからいいぜ。

 

 

「……………小さい頃のイッセーさん小さい頃のイッセーさん小さい頃のイッセーさん小さい頃のイッセーさん小さい頃のイッセーさん小さい頃のイッセーさん小さい頃のイッセーさん小さい頃のイッセーさん小さい頃のイッセーさん小さい頃のイッセーさん……………」

 

 

ア、アーシアが病んだ!?

 

ヤンデレは危ないぞ……いや、マジで。

 

木場もニコニコしながらアルバムを見ている。

……時々頬を朱に染めているのは気のせいであって欲しい。

 

 

「お、おい!!木場!!おまえは見るな!!」

 

 

イッセーが木場のてからアルバムをとろうとしている。

でも、ひょいひょいかわされて取れない。

 

 

「ハハハ、いいじゃないか。もう少しイッセーくんのアルバムを楽しませてよ」

 

 

……どう楽しむのかは聞かないでおこう。

 

さらに何回も何回もイッセーがアルバムを取り返そうと飛びかかるが、全然相手にされていない。

 

……?

 

急にあるページをじ~っと見ている。

もしかしてそのページってさ………

 

 

「これ、見覚えは?」

 

 

やっぱりな……

 

木場の声のトーンが低くなっている。

 

 

「うーん、いや、何分ガキのころすぎて覚えてないけどな……」

「こんなことがあるんだね。思いかけない場所で見かけるなんて……」

 

 

その写真にはイッセーと園児とその親御さん―――親父さんらしき人が写りこんでいた。

 

イリナだ。

園児とはイリナのことだ。

確かに男の子みたいだな……

 

親父さんの手には一振りの剣がある。

Oh!!エクスカリバー。

 

 

「これは聖剣だよ」

 

 

木場の決め台詞。

これは荒れるでぇ~。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――グランド。

 

 

カキーン。

 

めっさ晴れてる空に甲高い金属音が木霊する。

 

 

「ラーイラーイ……ラララライ!!」

 

 

俺は飛んできた野球のボール(硬式)をグローブでキャッチしていた。

 

 

「なかなかね!!これはどうかしらっ」

 

 

何か呟きながら次のボールを打ってくるリアス。

って、鋭すぎ!!

 

ライナーーーーーーーーーーーーー!!

 

 

「クソッタレぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」

 

 

俺は飛び込む。

ダイビングキャッチってやつだ。

もちろん……

 

 

「キャッチマーックス!!」

 

 

某アメフト漫画のキャッチ野郎のセリフを吐いてみた。

……な、なかなか気分がいい。

 

 

「さすがね!!」

 

 

俺たちオカルト研究部の面々は野球の練習をしていた。

悪魔の仕事っていうわけでもない。

 

 

「来週は駒王学園球技大会よ。部活対抗戦、負ける訳にはいかないわ」

 

 

リアスが活き活きとしながら力強く言う。

……もう少しで学校行事のひとつ、球技大会がある。らしい……

 

らしいというのは、俺自身が寝まくっていてろくにに先生の話を聞いていないため何も知らないからだ。

 

話を戻そう。

 

野球、サッカー、バスケ、テニスなど球技と名の付く協議を一日使って楽しむ行事だ。

種目的にはクラス対抗戦や男女別競技などがあり、そのなかのひとつに部活対抗戦がある。

 

オカルト研究部の参戦も例外ではなく、文科系の部活、体育会系の部活関係なしに参加しなければならない鬼畜仕様だ。

 

しかもだ、部活対抗戦の種目は当日発表だ。

何だそれ?

バカじゃないの?

と言いたくなる。てか言った。

 

人数的に差のある場合は、少ない方の部活に合わせて参加人数を決める。

コレは、当たり前だ。

そんで、人数が多くなる種目は、生徒会公認のリザーバーをメンバーに加入する。

 

とりあえず、めぼしい球技の練習をする。とのことで、今日は野球だ。

 

もう夕方だぜぇ……帰らしてよ……

レイナーレとグレイフィアが激おこになったらこってり絞られるんだから……まぁ干からびることはないけど。

 

さて、バレないうちに逃げますか……

 

 

「あらあら、刃くん?どこに行くんですか?」

「げ……もう帰らないと人間の俺にはキツイ。それにうちの同居人に心配かけたくなし」

「………そうですか、ではまた」

「お、おう。また」

 

 

やけにあっさり通してくれたな……

まぁ結果オーライだ。

 

俺は家に帰った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――俺の家。

 

 

「ただいま~」

「おかえりにゃ!!」

 

 

黒歌?めずらしいなお前が起きてるなんて。

いつも俺のベットで寝て、布団に顔うずめてごはんの時か俺に用があるときか甘えに来るときくらいしか顔出さないのに。

 

なんだかんだ言って結構でてきてるな。

 

 

「白音は?」

「にゃ~♡にゃ?白音なら晩御飯をつくってるにゃ」

「大丈夫なのか?」

「大丈夫にゃ、グレイフィアも一緒だったからにゃ」

 

 

なら安心だ。

グレイフィアの家事のスキルはハンパなくスゴい。

料理に関しては俺と同じくらいに凄い。

ミシュラン三ツ星は余裕だな。

 

いいねぇ……家事のできる女の人は。特に料理。

今までは基本俺がつくってたから料理をつくってもらうことがなかったからな。

うれしい。

この一言に尽きる。

 

 

「じゃ、俺風呂入るから後でな」

「私も入るにゃ!!」

「いいぞ~、たまには一緒に入るか」

 

 

たまには背中を流してもらいたいしな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――風呂。

 

 

「おいおい、そこのスポンジ使えよ……」

「んん、にゃ♡こっちの、ぁん、方が、ぃい、にゃぁん」///

 

 

すさまじい。

爆乳。

こういっても過言ではないほどの胸。おっぱい。パイオツ。母性の象徴。

それを使って俺の体を洗ってくる黒歌。

 

嫌ではない。むしろうれしい。

役得だ。そんな生易しいモノではないが。

 

 

「へっへっへ~、今度はこっちのばんだな」

「にゃ、にゃ~///や、やさしくたのむにゃ///」

 

 

俺の、理性がッ!!

 

まぁ、耐えられましたけど?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――リビング。

 

 

「いただきます」

「「「「「いただきます!!」」」」」

 

 

風呂から上がり、今は晩御飯を食べている。

 

 

「うまうまだな」

「……ありがとうございます///」

 

 

かわいいな~。

赤面白音。

 

そんなこと考えながら晩御飯を終えた。

 



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第2話~バカにされまして・・・~

リリカル、問題児編は二月から再開予定です。
あくまでも予定ですので早まる可能性の方が高いです。


―――翌日。

 

 

この前……正確には、イッセーの家でアルバムを見たときからだな。

木場の機嫌……雰囲気が悪い。

それがオカルト研究部の面々にも映ってピリピリしている。

特にリアスとイッセーだ。

朱乃は俺を見てニコニコしている。

アーシアはイッセーの雰囲気を感じてか、オロオロしている。

 

……その姿がまたかわいいけどな。

 

おっと、アーシアはイッセーの……………だからな。いかんいかん。

 

 

「そ、そそそそそそそそそそ、そんなこと……………あぅぅぅぅぅぅぁ………」

 

 

うぉっ!?

 

アーシアか……どうしたんだ?急に叫んで……

 

 

「ふーん。そうなんだ。でもさ、傍から見たら、あんたたち毎晩合体しているカップルにしか見えないよ?」

 

 

桐生の仕業か……

なら納得だ。

だってイッセーに次ぐエロ魔神だもん。

 

お?なんかこっちにk「刃!!部室行くぞ!!」…おっふ。

 

 

「お、おう」

 

 

くれぐれもさ、こっちに飛び火させないでくれよな……頼むから。

そう考えながらも、俺はイッセーについて行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――オカルト研究部、部室。

 

 

部室に入ると、俺とイッセーとアーシア以外のメンバーが居た……が、余計なのもいた。

 

ソファーに視線を向ける。そこには……

 

 

「ソーナか……」「せ、生徒会長………?」

 

 

イッセーも声に出していたようだが、生徒会長のソーナがいた。

俺こいつ苦手なんだよね~。

屋上で授業さぼってるときとかさ、よく突っかかってくるんだよね。

てか、よく屋上に居るのが分かるな。魔力でも探ってんのか?

 

なぞだ………

 

ちなみにイッセーの情報によると、この学校の中では三番目に人気があるらしい。

一番はリアスで、二番は朱乃らしい。

 

怖そうな雰囲気が邪魔をして、他者を近づけない。

 

コレが大きな理由だ。

 

まぁ、そんなのはこの際どうでもいい。

よく見ると、生徒会の関係者らしき男が一人付き添っていた。

サジだな。うん。

 

 

「なんだ、リアス先輩、もしかして俺たちのことを兵藤に話していないんですか?同じ悪魔なのに気づかないほうもおかしいけどさ」

 

 

神の俺に気づかないお前らはなんなんだ?まぁ、封印しているのが理由だろうけど。

 

 

「サジ、基本的に私たちは”表”の生活以外ではお互いに干渉しないことになっているのだから仕方ないのよ。それに彼は悪魔になって日が浅いわ。兵藤くんは当然の班のをしているだけ。………でも、そっとの彼は違うようね」

 

 

ソーナが俺を見て言う。

げげげ、面倒が起きそうだな。

 

 

「そっちの彼?……って神浄!?なんでイケメンの貴様がここに!!てかお前人間だろ!!」

 

 

気づくのおせーよ。

俺が入ってきた瞬間に気づけ。

 

 

「まぁ、気にすんな」

「そうだな。って気にするわ!!」

「いいから進めろ」

「うす!!」

 

 

隣ではイッセーが朱乃さんからシトリーについて教わっている。

そこに続けてザジが説明を加える。と言うよりも自慢を始める。

 

 

「会長と俺たちシトリー眷属も悪魔が日中動き回っているからこそ、平和な学園生活を送れているんだ。それだけは覚えておいてくれてもバチは当たらないぜ?ちなみに俺の名前は匙元士郎。二年生で会長の”兵士”だ」

「おおっ!!同学年で同じ”兵士”か!!」

 

 

コレは奇遇だ!!

ていう感じでイッセーが声を上げる。

でも質は圧倒的にイッセーのが上だと思う。

赤龍帝だもん、龍王なんかと比べられん。龍王も強いんだけど、天龍と比べるとな……うん。

 

 

「俺としては、変態三人組のお前と同じなんてのが酷くプライドが傷つくんだけどな………」

「はぁ?テメェ如きがなにプライドを語ってんだ?」「なっ、なんだと!!」

 

 

サジ如きがプライドを語るなんてあと百年は早い。まだまだ悪魔になって成果がろくに出せてないんだからな。

 

 

「おっ?やるか?こう見えても俺は駒四つ消費の”兵士”だぜ?最近悪魔になったばからだが、兵藤と人間の神浄なんぞに負けるかよ」

 

 

ずいぶんデカいこと抜かすなこの小僧。

相手との力量も測れないほど弱いのにか?

 

 

「ばっ!!サジ!!早く謝れ!!刃がキレたらまずいぞ!!」

「はぁ?何言ってんだ?なんでだy「サジ!!早くしなさい!!」…会長まで……」

 

 

イッセー……なんだよ、せっかくトラウマ植えつけてやろうと思ったのに。

ソーナは何か知ってるような焦りようだな……

まさか……

 

 

「サジ!!今のあなたでは兵藤くんにすら勝てません。兵藤くんは”兵士”の駒を八つ消費しています。それに神浄くんなんて相手にされません!!フェニックス家の三男を倒したのは彼ですし、私のお姉様からの情報ですが……お姉様にでさえ手加減して勝てるほどの力量の持ち主だそうです」

「「「「「!?!?」」」」」

 

 

あー………

セラのやつ……ソーナに喋りやがったな。あとでO☆HA☆NA☆SHIするしかないな。

 

 

「駒八つ!?それに会長のお姉様を手加減で!?なんだそりゃ!!デタラメじゃんか!!」

 

 

そうですよ……どーせ俺はバグキャラですよ……

 

その後もリアスとソーナによるお互いの眷属の紹介がしばらく続いた。

途中でサジがアーシアに欲望丸出しで握手を求めてひと騒動あったくらいか。

 

あぁ~、だりぃ。

俺の力量(笑)がこんな感じでばれるとは……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――球技大会当日。

 

 

パーン!!パーン!!

 

球技大会の開催を知らせる花火が空に響く。

音だけなんだけどね。

 

今日の天気予報は夕方から雨だって。

まぁ、そんなのは俺の力でいくらでもね?

 

校庭に設置されたスピーカーからは休みなしでアナウンスが鳴り響く。

壊れるんじゃないか?ってくらいにだ。

 

体操着に着替えた俺とオカルト研究部の部員たちは校庭も一角に集まっている。

そんで、それぞれリラックスしている。

 

と言っても、部活対抗戦は最後の方だからまだまだなんだけどね。

初めにクラス対抗戦。

俺のクラスは野球だ。まぁ、俺がいる時点で負けはない。

だってほら、俺ってバグじゃん。

 

その次に男女別の種目。そして昼を挟んで部活対抗戦だ。

 

俺は別に体をあっためなくてもいいので寝ていた。そう、過去形だ。

なぜかって?だって……

 

 

「うふふ、どうですか?」

「あぁ、最高だよ」

 

 

朱乃に膝枕されています。

ムッチムチの太ももに頭をつけて寝ています。

しかもブルマですよ。感触がダイレクトなんです。俺の理性はまだまだ大丈夫だけどね。

 

そんな風に至福の時間を過ごしていたが、リアスが来たことによって壊れた。

 

 

「ふふふ、勝ったわよ、この勝負」

「部長それは?」

 

 

イッセーが聞く。

リアスがピースサインで答える。

 

 

「部長、それで種目は?」

 

 

俺もそれを聞きたい。この至福の時間を邪魔したんだからな。

やだよ~、サッカーとかメンドくさいのだったら。

 

 

「ドッジボールよ!!」

 

 

うげぇ、ダルっ。

 




次回、球技大会、本番。さらば、木場。


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第3話~役得だ!!~

―――木陰。

 

 

「うふふ、一度刃くんを膝枕したかったんです」

「そうか……まぁうれしいよ」

「あらあら」

 

 

リアスが部活対抗戦の種目を俺らに行った後、リアスはソーナとテニスの試合をやりにいった。

イッセーはその応援に行った。

 

俺は朱乃がまた膝枕してくれるらしいからまた膝枕してもらっていた。

 

 

「………今までどこにいたんですか?ずっと……ずっと探していたんですよ?母様も一緒に……」

「……すまん(い、言えねぇ……実家でゆっくりしてたなんて)」

 

 

しんみりしたのは苦手だ。

 

 

「でもいいです……またこうして会えたんだから」

「朱乃……」

 

 

目じりに涙をすこーしだけ見せて笑った。

かわいいな……美しい。この表現の方がいいかな?

まぁ、レティシアには勝てないけど。

レティシアは俺の嫁!!

 

 

※マジでそうです。詳しくは問題児をご覧ください。

 

 

あ、イッセーだ。

もう終わったのか……

せっかくの時間が…

 

 

「うふふ、また今度ですね」

 

 

またやってくれるのか。ラッキーだな。

 

 

「気合入れなさい、あなたたち」

 

 

リアスも帰ってきたのか………え?

 

 

「随分とお楽しみだったのね……刃」ボソボソ

 

 

え?

 

え?

 

 

「オッス!!アーシアのブルマでやる気がみなぎりました!!やる以上負けないッス!!」

 

 

どうやら俺以外には聞こえていないようだ。

イッセーがヒャッハーしてるからな。

 

 

「イッセーさん、例のの配ったらどうですか?」

 

 

アーシアが言う。

イッセーがアーシアに言われた通り、イッセーが俺たちになにかを配り始めた。

これは……

 

 

「皆!!コレを巻いてチーム一丸になろうぜ!!」

「ハチマキか……」

 

 

このハチマキには”オカルト研究部”と刺繍されていた。

なかなかだな。うん。

 

 

「あら、準備がいいのね」

 

 

最初の感想がそれですか……

まぁリアスらしいっちゃリアスらしいわな。

 

その他の面々も感想を言っていく。

 

 

『オカルト研究部のみなさんはグラウンドへお集まりください』

 

 

呼ばれちまった………

まぁ、足引っ張んない程度に頑張りますか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――オカルト研究部、部室。

 

 

ザーッと、外は雨模様だ。

大会が終わったあとだから俺は何もしなくて済んだ。

 

パン!!

 

雨の音に混じって乾いた……頬を叩かれた音が響いた。

 

リアスが木場の頬を叩いたのだ。

 

 

「どう?少しは目が覚めたかしたら?」

 

 

リアスがプンプンしながら言う。

カム着火ファイヤーだ。

 

競技はオカルト研究部の優勝で終わった。

みんなが頑張っていたけど一人だけ上の空だった奴がいた。

 

木場だ。

 

ずーーーっとボケーっとしてた。途中でリアスが叱っていたが、それもどうでもいい。そんな感じで聞き流しているように見えた。

 

頬を叩かれても、木場は表情を変えない。と言うよりも無表情だ。

 

突然木場がいつものニコニコ顔になる。

怖ッ!!切り替えしすぎだろ。

 

 

「もういいですか?球技大会も終わりました。球技の練習もしなくていいでしょうし、夜の士官も休ませてもらっていいですよね?少し疲れましたので普段の部活は休ませてください。昼間は申し訳ありませんでした。どうにも調子が悪かったみたいです」

「木場、最近マジで変だぞ?」

「キミには関係ないよ」

 

 

イッセーの問いにも作った笑顔で冷たく帰す。

 

 

「俺だって心配しちまうよ」

 

 

イッセーの言葉に木場は苦笑する。

 

 

「心配?誰をだい?基本利己的なのが悪魔の生き方だt「もういいからさっさと行け」……そうだね……」

 

 

木場の声を遮って俺は促す。

そして、木場は帰り際に言う。

 

 

「僕はね、ここのところ基本なことを思い出したよ」

「基本的なこと?」

 

 

木場の言葉にイッセーが問う。

 

 

「あぁ、そうさ僕が戦っている理由だよ」

「部長のためじゃないのか?」

 

 

違う、違うぜイッセー。こいつはそんな玉じゃない。

目を見ろ。コイツの目は暗い。真っ黒だ。なじみが死んだときの俺にそっくりだ。

 

 

「違うよ。僕は復讐のために生きている。聖剣エクスカリバー―――。それを破壊するのが僕の戦う意味だ」

 

 

木場がそれだけを言って部屋を出ようと俺の横を通る。

すれ違いざまに俺は言う。

 

 

「復讐ねぇ………お前、大切なモノを失うぞ?仲間の魂、意志。すべてをな……」

「……キミになにがわk!?」

「……………」

「……じゃあね」

 

 

木場が俺の目を見て言葉を途中で止める。

今の俺の目は復讐の眼。

写輪眼だったからだ。

 

さて、木場くん。

これからどうするんだろ。

聖魔剣創れるようになれるかな?

 

まぁ、頑張れ。そうとしかいいようがない。

 

そんでコカビエルどうしよ……

面割れてっからな……

もういっそ……

ヤメヤメ!!

 

俺は考えるのをやめて、家に転移した。

 




次回、教会組、襲来。


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第4話~天界さんからの依頼~

―――俺の家。

 

 

「え?聖剣盗まれちゃったから取り返すの手伝ってくれ?」

『はい………こちらからも二人ほど送りますので、その二人のサポートを頼みたいのですが……』

 

 

ミカエルからの通信がきた。

まぁ、予想はしてたよ?

だって友好関係結んだからね。

 

 

「で?その二人ってどれくらい強いの?」

『……ヴァチカン屈指の強さです』

 

 

イリナとゼノヴィア程度で?

どれだけヴァチカン人がいないんだ……

 

 

「わかった……それで?その二人の名前は?」

『イリナとゼノヴィアです。』

 

 

やっぱりあの二人か……

 

 

「武装は?聖剣使えんの?」

『はい、イリナが擬態の聖剣(エクスカリバー・ミミック)、ゼノヴィアが破壊の聖剣(エクスカリバー・デストラクション)を使えます』

 

 

ここも原作通りだが……ミカエルの野郎隠してんな……

ゼノヴィアがデュランダルを使えるの。

 

 

「なぁ、他に使える武装はないの?例えばさ………デュランダルとかさ」

『!?………バレていましたか……ゼノヴィアがデュランダルを使えます。彼女は天然の聖剣使いなので……』

 

 

………ミカエルは知ってたのか……

 

 

「わかった、で?盗んだのは?どーせ堕天使のコカビエルあたりじゃねぇの?」

『!?……またまた当たりです。すごいですね……』

「まぁな、任せとけ。じゃな」

『はい、よろしくお願いします』

 

 

あぁ………さよなら、俺の平穏。

てか、もともと平穏なんてないけどね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――数日後、オカルト研究部、部室。

 

 

俺はグレモリー眷属の悪魔たちの部室に集められていた。

俺が個人的に創ったソファーに俺。

部室にもともとあるソファーにリアスと朱乃。

もう一つのソファーに教会二人組……イリナとゼノヴィアだ。

他の眷属は部室の片隅で俺たちのやり取りを見ている。

 

木場が危なっかしい。イリナとゼノヴィアを怨恨の眼差しで睨んでいる。

このままだと突然斬りかかりそうだな。

木場の大嫌いな現役信徒だもんな。

 

この空気のなか、最初に話を切り出したのは、教会側―――紫藤イリナだ。

 

 

「先日、カトリック教会本部ヴァチカンお呼び、プロテスタント側、正教会に保管、管理されていた聖剣エクスカリバーが奪われました」

 

 

今は七つに分かれてんだからエクスカリバーって言えないだろ……

 

 

「聖剣エクスカリバーそのものは現存していないわ」

 

 

だろうな。まぁ、俺の手にか彼はチョチョイのチョイでいくらでも創れるけどな。

リアスがイッセーに聖剣エクスカリバーの説明をしている。

そこにイリナとゼノヴィアは口をはさむ。

 

 

「イッセーくん、エクスカリバーは大昔の戦争で折れたの」

「いまはこのような姿さ」

 

 

ゼノヴィアが布に巻かれたブツを見せる。

うーん、まだまだ弱弱しいな。

こんなの爪楊枝だろ。

 

 

「これがエクスカリバーだ―――」

 

 

お?

イッセーの顔が引きつった。

ククク、やっぱり悪魔にはきついか。

 

 

「大昔の戦争で四散したエクスカリバー。折れた刃の破片を拾い集め、錬金術によって新たな姿となったのさ。

そのとき、七本作られた。これがそのひとつ」

 

 

簡単に言おう。

パチモン。劣化版。偽物。ってやつだな。

 

 

「私の持っているエクスカリバーは、『破壊の聖剣』。七つに分かれた聖剣のひとつだよ。カトリックが管理している」

 

 

ゼノヴィアが自分の持っているエクスカリバー(笑)を俺たちに説明する。

次に、イリナが紐を取り出した。

その紐がウネウネ……きもぉ……動き出して、一本の日本刀に変わった。

 

 

「私の方は『擬態の聖剣』。こんな風にカタチを自由自在にできるから、持ち運びにすっごく便利なんだから。このようにエクスカリバーはそれぞれ特殊な力を有しているの。こちらはプロテスタント側が管理しているわ」

 

 

自慢げに言うねェ……

ただ貸し出されてるだけだろうに。

 

それからもひたすら自慢か慢心か……ベラベラ喋ってる。

 

あ………

 

木場の殺気がだだ漏れだ。もー、公私ちゃんと分けろよー。

 

それからもべらべらべらべらとながーーーーーーーーい話が続いた。

で、今ここまで進みました。はい。

 

 

「では、二人で?二人だけで堕天使の幹部からエクスカリバーを奪還するの?無謀ね。死ぬつもり?」

「いいえ、違うわ……こっちにも外部から助っ人が来る」

「名前は確か……神浄刃、だったな」

「「「「「!?!?!?」」」」」

 

 

げぇ!?

こんなところで言いやがった。

 

 

「刃!!どういう事なの!?説明しなさい!!」

「………まぁ、ガブリエルに頼まれたし…天界とは友好関係結んでるし、やるしかないじゃん」

「友好関係!?あなた………はぁ…刃だものね」

「「「「「うん、刃(くん)(さん)だもんな(ね)」」」」」

 

 

お~……もうそういう認識になってしまったのか。遅かれ早かれだけどな。

 

 

「まぁ、いいわ。そちらのお二人さん、お茶は飲んでいかないの?お菓子ぐらい振る舞わせてもらうわ」

「いらない」

 

 

リアスの誘いをゼノヴィアは手を振って断った。

 

 

「ゴメンなさいね。それでは」

 

 

いりなも手でゴメンをしながら断る。

 

 

「じゃ、俺も行くから」

 

 

俺もそれに乗る。

そのままその場をあとにしようとした。

が、イリナとゼノヴィアの視線が一か所に集まった。アーシアか……

 

 

「―――兵藤一誠の家で出会ったとき、もしやと思ったが、”魔女”アーシア・アルジェントか?まさか、この地で会おうとは」

 

 

ゼノヴィア……面倒事を増やすようなマネはよしてくれよ……

アーシアはゼノヴィアの言葉に体を震えさせる。

イリナもそれに気づいたんだな……アーシアをまじまじと見ている。

 

 

「あなたが一時期内部で噂になっていた”魔女”になった元”聖女”さん?悪魔や堕天使をも癒す能力を持っていたらしいわね?追放されどこかに流れたと聞いたけど、悪魔になっているとは思わなかったわ」

「……あ、あの……私は……」

 

 

アーシア……かわいそうだな……

まったくさ、ミカエルの野郎はなにやってんだ?

天界滅ぼしたろか?ぅん?

 

 

「大丈夫よ。ここで見たk「もういい加減黙れ」…刃さん。なんでですか?」

「長い。いい加減眠い」

「………………」

 

 

イリナの頬が引きつった。

俺間違ったこと言った?一言一言が長い。

 

 

「しかし、悪魔か。”聖女”と呼ばれた者。堕ちるところまで堕ちるものだな。まだ我らの神を信じているのか?」

 

 

ゼノヴィアさんゼノヴィアさん。聖書の神様死んでいますよ?

 

 

「ゼノヴィア。悪魔になった彼女が主を信仰しているはずがないでしょう?」

 

 

あきれた様子でイリナは言う。

 

 

「いや―――」

 

 

ゼノヴィアはダラダラと信仰の匂いってやつを説明している。

長い………長いぞぉぉぉぉぉぉぉ!!

もう飽きた……

黒歌と白音に会いたい……

 

 

「………捨てきれないだけです―――」

「そうか―――」

 

 

お?ゼノヴィアがアーシアを殺ろうとしてるぞ。

ここでイッセーの登場だ。

 

 

「触れるな」

 

 

ヒューーーーーーーー!!

かっくいぃぃぃぃぃぃ!!

とでも思うか?ヴァカメ!!

 

 

 

 

 

―――ゼノヴィアとイッセーのやり取りが長くて刃がヘッドホンをはめました。場面が進むまで少々お待ちください―――

 

 

 

 

 

 

 

「ちょうどいい。僕が相手になろう」

 

 

特大の殺意……まぁなのはのO☆HA☆NA☆SHIに比べるとな……全然だが。

木場の殺気か。まだまだだ。なのはは体の周りの景色がゆがむぞ。

 

 

「誰だキミは?」

 

 

ゼノヴィアの問いに木場が不適に答える。

 

 

「キミたちの先輩だよ。―――失敗作だったそうだけどね」

 

 

その瞬間に部室内に無数の魔剣が出現した。

なにこの魔剣。全部お粗末すぎ(笑)

 




話が無理やりすぎてスイマセン。
次回、力の差。


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第5話~天と地ほどの力の差~

―――グラウンド。

 

 

はい、今俺たちはグラウンドに来ています。

なぜかって?

なんかさ、木場とイッセーとイリナとゼノヴィアが闘うんだって。

なんでそんなに闘いたがんのかな?戦闘狂なの?ん?

 

そして俺たちの周り……100m四方には紅い魔力の結界が発生している。

結界の外には俺と闘うメンツ以外の奴らがいる。

 

 

「では、始めようか」

 

 

イリナとゼノヴィアは白いローブを脱いだ。

するとそこには黒い戦闘服の二人がいた。

エロいな。

 

どっちもスタイルがいいな。まぁレティシアには負けるけど。

そんな事を考えているうちに始まった。

 

 

「イッセー、ただの手合いとはいえ、聖剣には十分に気を付けなさい!!」

 

 

リアスが声を上げる。

 

 

「は、はい!!」

 

 

それにイッセーが応える。

手合いに関しては原作と同じだった。

 

ただ、イッセーが服を吹き飛ばした相手がアーシアだけに変わったぐらいだな。

 

木場もやられたし。

これで終わり。

そうはいかなかった。

 

 

「キミの力も知っておいては損はない。だから少し手合おう」

「えぇ……」

 

 

ゼノヴィアが俺にそんなことを言ってきた。

……こいつはやっぱり相手との力量すら測れないか。

 

 

「いいぜ、イリナお前も同時にこい」

「なっ!?バカにしてるの!!」

「お前ら程度じゃ三秒ももたないぞ?」

「「ぐっ」」

 

 

俺は殺気をすこーしだけ解放した。

 

 

「まぁいいか、さぁやろうか」

 

 

俺はあるモノを創った。

 

 

「それはなんだ!!そんな……」

 

 

ゼノヴィアが声を上げる。

焦ってるのか?

そりゃそうだろ。だって俺が取り出したのはさ、

 

 

「約束された勝利の剣(エクスカリバー)」

 

 

世界が違うがエクスカリバー。

アーサー王の剣。

性能も全くの別物。

約束された勝利の剣は使用者の魔力を“光”に変換し究極の斬撃として放つ星の鍛えた聖剣だ。

 

 

「どうした?来ないのか?なら―――」

「「!?!?」」

「こっちから行くぞ!!」

 

 

俺はイリナのイリナの後ろに移動した。

もちろん二人は俺の姿をとらえられていない。

 

 

「オラァァァァァァ!!」

「ちょ、めちゃくちゃじゃない!!」

 

 

俺は約束された勝利の剣……エクスカリバーを横なぎに振るう。

それを日本刀の状態の擬態の聖剣で受ける。

 

もちろんイリナは吹っ飛ぶ。

当たり前だ。気で体を強化してるんだから。

なにもしてないただの人間に力で押し負けるわけないだろ。

まぁ、人外が相手でも余裕ですよ。

 

 

「イリナ!!クソッ!!破壊の聖剣!!」

 

 

ゼノヴィアは破壊の聖剣の能力を使いながら俺に斬りかかってくる。

ならこっちも試しますか。

 

 

「約束された(エクス)―――」

「オォォォォォォォォ!!」

「勝利の剣(カリバー)―――!!」

 

 

瞬間。

ゼノヴィアの破壊の聖剣と俺の真名解放をしたエクスカリバーから出た光がぶつかり合う。

 

 

「うわぁぁぁぁぁぁ!!」

「ひゅ~、なかなかだな」

 

 

ゼノヴィアもイリナの方に吹っ飛んで行った。

なかなかの性能だ。

まだまだこれから調整しないとだな。

 

 

「で?これで俺の力がどの程度か分かっただろ?手加減に手加減を加えて、さらに新しい武装の試験でもお前らを楽に倒せる」

「あぁ……身に染みたよ……」

「あなたの力はよく分かったわ……コレは天界の方々も頼むわね」

 

 

おいおい、この程度で俺の力をわかられても困るぞ。

周りに張られていた結界が解かれた。

 

勝負が終わり、ゼノヴィアがイッセーに言った。

 

 

「ひとつだけ言おう。―――『白い龍(バニシング・ドラゴン)』はすでに目覚めているぞ」

「「「「「え?」」」」」

 

 

ま、まずい………

これはひじょーにまずい。

 

 

「白龍皇は刃じゃないの?」

「「え?」」

 

 

今度はイリナとゼノヴィアが驚いている。

 

 

「どういう事だ!?白龍皇はグリゴリにいるはずだぞ!!」

「えっ!?どういう事なの刃!!」

 

 

メ、メンドくせぇ……

ごまかすか……

 

 

「あー……とりあえず、行こうか」

「「ちょっと!!」」

「るせぇな!!シバキ倒すぞゴラ!!」

「「スイマセン!!」」

 

 

OK問題解決。

俺は……俺とイリナとゼノヴィアはグランドをあとにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――俺の家。

 

 

「まぁ、これでも飲んどけ」

「「あ、ありがとうございます」」

 

 

イリナとゼノヴィアに紅茶を渡した。

ちなみにグレイフィアが淹れたので味は文句のつけようがない。

 

俺と、イリナとゼノヴィアは向かい合って座っている。

俺の後ろにはグレイフィアが立っている。

座ればいいのに、って言ったんだけどさいいって言うんだ。

まぁ、強制はしないさ。

 

そして俺は本題に入る。

 

 

「で?目星はついているのか?」

「いや……これから散策しようと―――」

「バカじゃねぇの?ただ散策して見つかるとでも?」

「うっ……」

 

 

やっぱりなんも考えてなかったか……

まぁ、聖剣のありかについてはこっちで簡単に見つかるし。

注意事項でも言っておくか。

 

 

「じゃ、軽くこの家の注意事項を言っておくな。基本的に自由にしていい。鍛練場もあるしな、好きに使ってもらってかまわない。ただし、へんに調べようとしないでくれ。命の保証ができなくなる」

「「は、はい……」」

 

 

これだけ言っておけばいいよな。

 

 

「じゃ、詳しくはグレイフィアから聞いてくれ。グレイフィア頼んだ」

「はい、刃様。では、初めに―――」

 

 

じゃ、俺は黒歌と白音の様子でも見に行くか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――鍛練場。

 

 

「おーす、どうだー」

「刃!!」「刃兄様!!」

 

 

黒歌と白音は俺の姿を確認すると俺に飛びついてきた。

お~お~、元気いっぱいだな。

 

 

「どんな感じだ?」

「もうほとんど仙術をマスターしてるにゃ。さすが私の妹にゃ」

「そうか……」

 

 

なら、コカビエル程度なら……

むーん、悩むなぁ。

 

 

「あ、今客が二人来てるからな。ちなみに教会関係者だ。だからといって攻撃しないようにな」

「にゃ~」「はい」

 

 

すなおでか~わ~い~い~。

 

さて、明日から行動を始めるか。

 




次回、お前らなんて足手まといなだけだろ。


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第6話~恥ずかしいからさ~

―――翌日、俺の家。

 

 

「んじゃ、行くか」

「「はい!!」」

 

 

今日は……今日から学校を休んで聖剣の探索をすることにした。

こいつら二人で行かせると問題しかおきなそうだからな。

それに……

 

 

「まず、服を買いに行くぞ」

「なんでだ?」「なんでですか?」

 

 

二人が俺に聞いてくる。

なんでだって?

お前らの姿はさ、どっかのコスプレようの衣装みたいなんだよ。

一緒に歩いてる俺の気にもなってみろ。

めちゃくそ恥ずかしいぞ。

 

だからだ。

 

 

「じゃ、とりあえず。車に乗れ」

「え?刃さん「くんかなしでいい」…刃くんは免許を持ってるんですか?」

「あぁ、あと敬語もいい」

「歳はいくつですか?」

「二十歳なんてとっくに越えてるって言っておくかな」

「は、はぁ………」

 

 

実際の年齢なんてまだ言えねぇ……

一万歳越えてるなんて言える訳ねェ……

 

ま、後々話せばいいか。

全部ひっくるめて。

 

 

「じゃ、いくぞ~」

「は~い」「あぁ」

 

 

じゃ、とりあえず適当なデパートに行くか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――デパート。

 

 

「久しぶりだよ~、ここに来るのも」

「あまりはしゃぎ過ぎんなよ」

「は~い」

 

 

イリナはこのデパートに来たことがあるみたいだ。

ガキんときかな?

ガキのときにはこっちに住んでたって聞いたし。

 

 

「イリナ、好きな服屋に行っていいぞ。ゼノヴィアも同じとこでいいよな?」

「あぁ、私はあまり興味がないからな」

 

 

そうだうな。

ゼノヴィアの性格上、神に尽くして尽くして尽くすことしか頭になかったはずだからな。

 

あ、ついでにグレイフィアと黒歌と白音に服買っていこ。あ、女堕天使三人組にもな。

全員着物でいいか。

 

 

「ちょっと着物買いに行ってくるからさ、好きな服選んでおいて。三十分から一時間くらいしたらまた来るから」

「は~い」「あぁ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――着物売り場。

 

 

どれにしようかな~。

あいつらのサイズはわかってるから……

あとは色か……

 

グレイフィアは白だな。これは決定だ。

あとは………

 

 

「なにかお探しですか?」

「ん?」

 

 

店員か……店員に聞くのもいいかもな。

 

 

「あのさ、値段は高くてもいいから、最高質の着物ってどれ?」

「こちらです」

 

 

店員さんに連れられてきたんだけど……

 

 

「なかなかだな……あ、もういいです。後は自分で捜すんで」

「はい、かしこまりました。失礼します」

 

 

ニコニコ顔で去っていく店員さん。

お勤めご苦労さんです。

 

目の前には百万円オーバーの着物が並んでいる。

色も模様もさまざまなものがある。

 

お?コレなんていいんじゃないか。

色もいい……模様も……

 

 

 

 

 

 

―――刃がじっくり着物を選んでます。終わるまで少々お待ちください―――

 

 

 

 

 

 

 

「ふぅ、こんなもんか。店員さーん。コレとコレとコレとコレ。あとは―――」

 

 

さて、イリナとゼノヴィアのほうに戻るか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――服屋。

 

 

「おーっす。どうだ?決まったか?」

「うん♪でも決めきれなくてこんなに……」

「おっふ……」

 

 

カゴ十個分……

どんだけだ……

全部買うつもりかよ……

まぁ、買ってやるけど。

 

 

「わかった、買ってやる。レジに持ってけ」

「え!?本当!?ありがとう!!」

 

 

そう言いながらレジにカゴを持っていくイリナ。

それをゲッソリした顔で手伝うゼノヴィア。

……きっと着せ替え人形にされたんだな……

 

 

「すいません、お会計いいですけど……25万3960円になります」

 

 

着物よりは安いな。

でも現金は十万しかないし……

カードだな。

 

 

「じゃ、これで」

「はい、お預かりs!?」

「こ、これって刃くん……」

「クリスタルカードだけど?」

「あの幻の!?絶対にないってネットで言われてたあの!?」

「うん、あ、どーも」

 

 

軽く返しながら店員からカードを受け取る。

クリスタルカードのいいところはどこでも使えることだよな。

カードが使えるところではだけど。

 

 

※クリスタルカードの有無については作者はネットでの軽い知識のみです。ゆえに間違いがある可能性があります。詳しくは読者の皆様自身でお調べください。

 

 

「うし、じゃ、早速着替えてこい」

「は~い」「………………」

 

 

イリナは元気に更衣室に、ゼノヴィアはゲッソリしているが更衣室に行った。

 

 

 

 

 

―――数分後―――

 

 

 

 

 

「お待たせ~」「……………」

「お~、なかなか似合ってるな」

 

 

実際モデルみたいだ。

 

まぁ、レティシアには負けるがな。

まぁ、レティシアには負けるがな。

まぁ、レティシアには負けるがな。

 

大切なことだから三回行ったぞ。

 

ぐ~……

 

ん?誰の腹の音だ?

 

 

「腹減った………///」

 

 

ゼノヴィアは……

こいつ、本当は腹が減ってただけじゃないのか?

 

 

「じゃあ、適当なとこに入r「やっと見つけた!!」…るか?」

 

 

イッセー?それとサジ?どうしてこんなところに?

もしかして……まさかねぇ?

 

だって今日は学校なはずだ。

 

 

「お前ら学校休んだのか?」

「ぐっ……そんなのはいいんだよ!!そっちの二人に用があるんだ」

「それはいいんだけどさ、メシ食わさせてあげて」

「わかったよ……」

 

 

イッセーとサジというイレギュラーが……

なんて日だ!!

 

そう思いながらも、みんなで寿司屋に入った。

あ、俺が食いたかっただけだからね?

 




ちょっと地の文が少なくなってしまいました。
スイマセン。

次回、協力?いらなくね?


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第7話~いらない~

―――寿司屋(回ってませんよ)。

 

 

「で?なんで俺たちに接触したんだ?」

 

 

おおよそ、俺たちに聖剣の破壊の許可か協力を。

てな感じだろうな。

まったく……

 

 

「あんたら、エクスカリバーを奪還するためにこの国にきたんだよな?」

「そうだ。それはこの間説明したはずだよ」

 

 

イッセーの質問にゼノヴィアが答える。

寿司を食べて腹が膨れたせいなのか、この前ほどイッセーに向けての敵意がない。

……こいつさ、大トロばっか食うんだよ。

 

 

「エクスカリバーの破壊に協力したい」

 

 

は?

 

え?

 

むぅん?

 

こやつはなにをほざいたんだ?

エクスカリバーの破壊に協力したい。って言ったのか?

協力?

何にだ?

破壊にだ。

俺が協力しているのに?

この俺が協力しているのに?

 

いらない。邪魔になるだけだ。

イリナやゼノヴィアにすら勝てないのに協力したいだぁ?

 

 

「ふざけるな……」

「なんだよ……人数は多いほうがいいだろ?」

 

 

俺のつぶやきにイッセーが反応する。

 

 

「いらない、おまえ達じゃ足手まといになるのが落ちだ。……それ以前におまえたちの王(主)に許可はもらってるのか?ん?」

「う……許可は取ってない……」

 

 

許可は取っていないようです……

馬鹿です。

バカなんです。だからリアスとソーナからそれぞれおしりペンペンされるんです。

 

 

「刃さん、正体さえバレることがなければ一本くらい任せてもいいのでは?」

「「!?!?」」

 

 

ゼ、ゼノヴィア?

まさかのお前からのOKですか……

さすがの刃さんもビックリだよ。

 

 

「ちょっと、ゼノヴィア。いいの?相手はイッセーくんとはいえ、悪魔なのよ?」

 

 

イリナ、ナイス!!

さぁ、ゼノヴィア……どう返す?

 

 

「イリナ、正直いって私たちだけでは三本回収とコカビエルとの戦闘はつらい。いくら刃さんが助っ人だとしてもな」

「それはわかるわ。けれど―――」

 

 

ゼノヴィア……この前俺の力を見せたろうに……

コカビエルなんぞ呼吸をするより簡単に倒せるぞ。

 

あー、このままじゃまとまんなさそうだな……もういっか。

 

 

「わーった。いいぞ。許可してやる。でも死んでも知らないかんな」

 

 

イッセーの顔が一瞬暗くなったが、すぐにイイ顔に変わった。

 

 

「OK。商談成立だ。じゃあ、今回の俺のパートナーを呼んでもいいか?」

 

 

パートナー?

……木場だな。うん。それ以外考えられない。

 

 

 

 

 

 

―――――イッセーの助っ人が来るまでしばらくお待ちください―――――

 

 

 

 

 

 

「……話はわかったよ」

 

 

木場が嘆息しながらも、緑茶にくちをつけた。

やっぱり、木場だったか……

 

 

「正直言うと、エクスカリバー使いに破壊を承認されるのは遺憾だけどね」

「ずいぶんないいようだね。そちらが”はぐれ”だったら、問答無用で切り捨てているところだ。それに承認したのは私ではない。刃さんだ」

 

 

睨み合う木場とゼノヴィア。

はぁ……仲良くしろとは言わないからさ、いがみ合うのはやめてくれ。

 

 

「やはり『聖剣計画』のことで恨みを持っているのね?エクスカリバーと―――教会に」

 

 

イリナの問いに木場は目を細めながら「当然だよ」と冷たく返した。

 

 

「でもね木場くん。あの計画のおかげで聖剣使いの研究は飛躍的に伸びたわ。だからこそ、私やゼノヴィアみたいに聖剣と呼応できる使い手が誕生したの」

「だが、計画失敗と断じて被験者のほぼ全員を始末するのが許されると思っているのか?」

 

 

ほぼ全員?

じゃあ、全員殺された訳じゃないんだ。

なんだ、学園都市の闇よりぜんぜんやさしいな。

 

俺がそんなことを考えているうちにどんどん進んでいく。

木場がエクスカリバーを持った者に襲撃されたことなど。

 

いろいろ聞いた。

そう、いろいろだ。

わかるだろ?

飽きたんだ……

 

 

「まぁいい。とりあえず、エクスカリバー破壊の共同戦線といこう。刃さんも飽きてウトウトしている」

 

 

終わった?

あ、終わったのね。

あ~、眠かった~。

 

 

「何かあったらそこへ連絡をくれ」

「サンキュー」

 

 

よし、じゃ、散策は夜からだから家に帰ろう。そうしよう。

 

 

「じゃ、家に荷物置きに帰るぞ」

「はい♪」「はい」

 

 

俺たちは駐車場に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――俺の家。

 

 

「ただいま~」

「おかえりなさいませ、刃様」

「お~、グレイフィアか。コレ、みんなにお土産。着物だ」

「ありがとうございます。ではこちらでしまっておきます」

「頼むわ~」

 

 

心なしか、グレイフィアの顔が少し緩んだ。

 

グレイフィアに着物を預けた後、俺は自分の部屋に戻り楽な格好に着替えた。

サルエルにタンクトップ、色は黒だ。

 

イリナもゼノヴィアも今日買った動きやすい服に着替えている。のかと思ったが、最初に来ていた黒の戦闘服だった。

今日服買いにいった意味!!なしですか!?

 

着替えが終わり、これからについて話し合っているときだった。

 

 

「む?」「あっ!!」「あぁ……」

 

 

聖剣の気配を感知した。近くにはイッセーたちもいるようだ。

イリナとゼノヴィアに目配せをしてすぐに家を出た。

 

そしてすぐに気配のしたほうに向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――???。

 

 

着いたのはいいんだが、ちょうど変態神父……フリードだっけか?

そいつは今にも逃げそうだった。

 

そこに……

 

 

「逃がさん!!」

 

 

ゼノヴィアが突っ込んでいった。

バカ!!何も考えないいで突っ込むなよ!!

だからパワーバカって呼ばれるんだぞ!!

 

ギィィィン!!

 

フリードの聖剣とゼノヴィアの聖剣がぶつかり合い、火花が散る。

 

 

「やっほ。イッセーくん」

「イリナ!!」

 

 

あいさつしてる余裕があるならさー、フリードを殺れよ……

はぁ……まだまだだな。

 

 

「イッセー!!ボケっとすんな!!死にたいのか!!」

「お、おう」

 

 

イッセーがボケっとしていた。

戦場ではそれが命とりになる。

 

 

「バルパーのじいさん!!撤退だ!!コカビエルの旦那に報告しにいくぜ!!」

「致し方あるまい」

「あばよ、教会と悪魔の連合どもが!!」

 

 

フリードが球体を地面に投げつける。

 

カッ!!

 

まぶっ!!

なにやってくれとんねん。目がチカチカする。

視力が戻った時には、フリードもバルパーも消えていた。

 

 

「追うぞ、イリナ」

「うん!!」

 

 

おい!!

勝手に行動するな。

相手の思うつぼじゃないか!!

 

 

「僕も追わせてもらおう!!逃がすか、バルパー・ガリレイ!!」

 

 

木場までいっちまった……

もう放っておこ……

ガキのおもりもつかれた。

こっからは俺だけでやらせてもらうぜ。

 

俺はそう決心して、家に準備をしに戻った。

 




なかなかコカビエル戦に持っていけない……


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第8話~殺るか”初”~

―――夕方、俺の家。

 

 

結局あの後、イリナとゼノヴィアは帰ってこなかった。

まぁ、もうどうってことはないんだけどな。

今回の対コカビエルでは俺の眷属を連れて行こうと思っている。

誰がいいかな?

やっぱり元人間がいいな。

よし!!

 

 

「御神、メル。おいで」

「は~いってミサカはミサカは応えてみたり♪」「お呼びですか?刃お兄様」

「あぁ……今回の対コカビエルでは、おまえたちにサポートしてもらいたい。頼めるか?」

「あたりまえだよ~ってミサカはミサカはあたりまえの反応をしてみたり♪」

「もちろんです、刃お兄様」

 

 

よし……勝負は今夜だ。

今夜、コカビエルが駒王学園に現れるはずだ。

ハハハ、その時どーせ正体バレるから最初っから創造神の姿で行こうかな。

悩むぜ……

 

それはさておき、これから深夜までどうするか。

 

よし、寝よう。

 

 

「てなわけでおやすみ~」

 

 

俺は、ソファーに横になった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――深夜、俺の家。

 

 

む?

 

結構大きい魔力だな……コカビエルか。

起きるk……こいつら……

 

 

「にゃ~ってミサカは…」「スー、スー……」

 

 

俺の上には御神とメルが俺の上で寝ていた。

 

うれしいよ?うれしいけど今は……

 

 

「起きろ……コカビエルが来た。殺りにいくぞ」

「ん~……ふぁ~い」「……はい」

 

 

目をこすりながら返事をする二人。

萌えぇぇぇぇぇぇええぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!

 

おっと、いけない。愛が鼻からあふれるところだった。

 

気を取り直して……

 

 

「行くぞ」

「うん♪」「はい」

 

 

御神の返事が短かったな………めんどくさくなったんだなきっと。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――駒王学園。

 

 

ギャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!

 

グォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!!

 

うるせぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!

なんだ、なんです、なんなんですかァ!?

ここは動物園か!!

おっきなワンちゃんですね~。首も三つあるし、珍種ですか?

うわっ、息くさっ!!

 

 

「御神……やっておしまい!!」

「は~い♪一撃必殺の~超電磁砲(レールガン)♪」

 

 

キン!!

 

御神が俺が一から創造した特製のコインを指で上に弾く。

コインが落ちてくる。

そして、それを親指で弾く!!

 

ゴォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!!

 

すごいな……音速の三倍は伊達じゃない。

ちなみにこのコインは俺が創造したから絶対に燃えつきない。

 

 

『ギャァァァァァァァァァァァァァァァ!!!』

「「「「「!?!?」」」」」

 

 

突然の攻撃にワンちゃんはかわすことなく消し飛んだ。

リアスたちも驚いているようだ。

 

 

「おっす。あのさ、あのワンちゃんってなに?」

「刃!!……ケルベロスよ。あとどうしてここにあなたがいるのかしら?」

「だって、聖剣確保は俺の仕事だもん」

「そ、そうだったわね………」

 

 

ギャオォォォォォォォォォォォォォォォ!!!

 

違うケルベロスふぁ俺たちに突っ込んできた。

うっとうしいな、おい!!

俺は”万華鏡写輪眼”を開眼した。

 

 

「天照!!」

 

 

俺の視界に映ったケルベロスが黒炎に呑まれていく。

天照の炎は対象を視界に入れ続けるかぎり消えない。

 

わぉぉぉぉぉぉぉん………

 

ケルベロスの悲鳴が小さくなってきた。

よし、うるさくて臭いのはいなくなった。

 

 

「加勢に来たぞ!!」「久しぶりね!!刃くん」

 

 

ありぃ?

イリナは瀕死じゃないの?

ないがあった?

 

 

「イリナ、無事だったのか……」

「えぇ……黒歌って色気ムンムンの着物着てたお姉さんがフェニックスの涙を使って治してくれたわ」

「そうか……」

 

 

黒歌……どこに行ってたのかと思ったら、イリナの怪我を治してた?

いいんじゃないかなぁ?

 

 

「ジン!?なぜあんたが人間界なんかにいる!!」

「「「「「????????????????????」」」」」

 

 

コカビエーーーーーーーーーール!!

このタイミングで言うかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!

空気ってものが読めないのか!!

 

 

「ジン?誰よ、それ!!」

 

 

リアス!!

お前の性格上絶対に聞き返すと思ってた。思ってたけど……ないぜぇ…

 

 

「なんだリアス・グレモリー知らないのか?なら教えてやろう!!神浄y「やめろーーーーーーー!!」…別にいいではないか!!どうせいつかわバレるんだ!!そこにいる神浄刃と名乗っている奴はな……この世界の全てを創造したとされている創造神ジンだ!!」

「「「「「………………え?」」」」」

 

 

はぁ……どうせバラすつもりだったよ。つもりだったけどさ……もっとこうさ、ムードがあるじゃん。

なんでこううまくいかないのかな……嫌になってきた。

 

 

「刃があの伝説の創造神ジンなの……?」

「あらあら……とんでもない人に命を救ってもらっちゃいましたね」

「刃はやっぱりバグだ!!」

 

 

あぁ……さよなら俺の人間としての生活。

いらっしゃいませ、神としての生活。

男、刃。腹くくります!!

 

 

「そうだよ……俺は創造神ジンだ」

 

 

俺は名乗りながら六個ある指輪のうち五個外した。

残りの一個はレティシアとの結婚指輪だ。

もちろん色々な力を使ってコーティングしているから絶対に傷つかない。

 

指輪をはずし終わると俺の姿が変わる。

 

今まではサルエルにタンクトップだった。

今の姿は上下純白のスーツ、シャツは漆黒。ネクタイも純白。

髪も純白に戻った。

 

 

「ふぅ……人間界でこの世界になるのは初めてだな」

「刃……なのか?」

 

 

イッセーが俺に聞いてくる。

 

 

「あぁ、だが今は創造神ジンだ。ジンって呼べ」

「わ、わかった」

 

 

さて、どうするか。

このままだと木場がバランスブレイクできない。

なら……

 

 

「木場!!さっさとバルパーを殺れ!!」

「ハッ!!言われなくても!!」

 

 

木場はバルパーに向かっていった。

これでうまくいけば木場はバランスブレイカーになれる。

どうなるか見ものだ。

 




ま、まとめきれない。
どうしよう……


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第9話~殺るか”撃”

―――グラウンド。

 

 

「バルパー・ガリレイ。僕は『聖剣計画』の生き残りだ。いや、正確にはあなたの殺された身だ。悪魔に転生したことで生きながらえている」

 

 

冷静にバルパーに告げる木場。

その瞳には憎悪が宿っている。

真っ黒黒だ。

バルパーの答えしだいでは殺すぞ!!って感じだ。

 

 

「ほう、あの計画の生き残りか。これは数奇なものだ。こんな極東の国で会うことになろうとは。縁を感じるな。ふふふ」

 

 

ふふふって笑うな!!

それはお姉さんキャラの特権だぞ!!

ジジイがやっていい笑い方じゃないぞ!!

 

 

「―――私はな。聖剣が好きなのだよ。それこそ、夢にまで見るほどに。幼小の頃、エクスカリバーの伝記に心を躍らせたからなのだろうな。だからこそ、自分に聖剣使いの適正がないと知った時の絶望といったらなかった」

 

 

……俺の約束された勝利の剣(エクスカリバー)は適正いらないよ。

って言ったら発狂するのかな?かな?

 

 

「自分では聖剣が使えないからこそ、使える者にあこがれを抱いた。その想いは高まり、聖剣を使える者を人工的に創りだす研究に没頭するようになったのだよ。そして完成した。キミたちのおかげだ」

「なに?完成?僕たちを失敗作だと断じて処分したじゃないか」

 

 

眉を吊り上げて、怪訝な様子な木場さん。

確かに失敗作と言われてたのにキミたちのおかげだ。って言われてもな……

 

木場の問いにバルパーは頭を横に振った。

 

 

「聖剣を使うのに必要な因子があることに気づいた私は、その因子の数値で適正を調べた。被験者の少年少女、ほぼ全員に因子はあるものの、どれもこれもエクスカリバーを扱える数値に満たなかったのだ。そこで私はひとつの結論に至った。ならば『因子だけを抽出し、集めることはできないのか?』―――とな」

「なるほど。読めたぞ。聖剣使いが祝福を受けるとき、体に入れられるのは―――」

 

 

あーあ……

イリナもいるのに……

イリナは信じられない!!って顔でバルパーを見ている。

いや……睨みつける。

 

 

「そうだ、聖剣使いの少女よ。持っている者たちから、聖なる因子を抜き取り、結晶を作ったのだ。こんな風に」

 

 

バルパーが懐から光り輝く……まぶしくてなにも見えない……

球体……か?球体だな。うん。

あれが因子か……たしかに聖なるオーラが感じられるな。

 

 

「これにより、聖剣使いの研究は飛躍的に向上した。それなのに―――」

 

 

 

 

 

―――バルパーの戯言がしばらく続きます。落ち着くまで少々お待ちください―――

 

 

 

 

バルパーは興味を無くしたかのように持っていた因子の結晶を放り投げた。

因子は木場の足元に行きつく。

木場は静かに屈みこむ。そして因子を手に取った。

 

 

「……皆……」

 

 

木場の頬に一筋の涙が……

木場の表情は色々な感情に染まっている。

悲哀。

憤怒。

この二つの表情がとてもわかりやすい。

 

因子の結晶が突然ひかりだした。

しだいに光は徐々に広がっていき、人のカタチになる。

木場を囲むように現れたのは青白く淡い光を放つ少年少女が現れた。

 

あいつらは木場と一緒に聖剣計画の被害者だ。

 

 

「この戦場に漂う様々な力が因子の球体から魂を解き放ったのですね」

 

 

朱乃が言う。

そうか……奇跡。って言ってもいいのかな。

 

 

「皆!!僕は……僕は!!ずっと……ずっと、思ってたんだ。僕が、僕だけがいきていていいのかって……。僕よりも夢を持った子がいた。僕よりも生きたかった子がいた。僕だけが平和な暮らしをすごしていていいのかって……」

 

 

光の少年が微笑みながら、木場になにかを訴えている。

俺はあえて見なかった。

アレは木場だけのモノだ。

 

 

「―――聖歌」

 

 

アーシアがそうつぶやいた。

あいつらは聖歌を……

しだいに木場も涙を流しながら聖歌をくちずさみだした。

きっとこれだけがあいつらの希望だったんだな……

 

あいつらの魂が輝きだした。その光がきばを中心にまぶしくなっていく。

 

 

『僕らは、一人ではダメだった―――』

『私たちは聖剣を扱える因子が足りなかった。けど―――』

『みなが集まれば、きっとだいじょうぶ―――』

 

 

俺にも聞こえる。

あいつらの声が……

想いが……

 

まだ続く……

あいつらは口にだす。

 

 

『聖剣を受け入れるんだ―――』

『怖くなんてない―――』

『たとえ、神がいなくても―――』

『神が見ていなくても―――』

『僕たちの心はいつだって―――』

「―――ひとつだ」

 

 

あいつらの魂がテンに上った。

そして、ひとつの大きな光となって木場に向かって降りてくる。

 

やさしく、そして神々しい光が木場を包み込んだ。

至ったか……

 

禁手(バランス・ブレイカー)に!!

 

 

「―――僕は剣になる」

 

 

どこぞ衛宮か!!

ってつっこみたくなるが、まぁ今はいいだろう。

 

 

「部長、仲間たちの剣となる!!今こそ僕の想いに応えてくれッ!!魔剣創造(ソード・バース)ッッ!!」

 

 

木場の神器とあいつらの魂が混ざり合う。

同調する。

カタチとなしていく。

『魔』の力と『聖』の力が混ざり合っていく。

 

 

「―――禁手、『双はの聖魔剣(ソード・オブ・ビストレイヤー)』。聖と魔を有する剣の力、その身で受け止めるといい」

 

 

木場はフリード目がけて走り出した。

 

木場とフリードがぶつかり合う。

結果はもうわかりきっている。

木場の勝ちだ。

 

 

「ペトロ、バシレイオス、ディオニュシウス、そして聖母マリアよ。我が声に耳を傾けてくれ」

 

 

ゼノヴィアがデュランダルを開放するために呪文を唱える。

いいねぇ……盛り上げってきたよ!!

 

 

「この刃に宿りしセイントの御名において、解放する。―――デュランダル!!」

「デュランダル!?」

「貴様!!エクスカリバーの使い手ではなかったのか!!」

 

 

バルパーもコカビエルも驚いているようだった。

 

 

「それに……聖魔剣だと……?ありえない……反発しあう二つの要素がまじりあうはずなどあるはずがないのだ……そうか!!分かったぞ!!聖と魔、それらをつかさどる存在のバランスが大きく崩れているとするならば説明はつく!!つまり、魔王だけではなく、神も―――」

 

 

神も死んだ。

そう言いかけたところでバルパーはコカビエルに殺された。

 

コカビエルはバルパーに何か言っている。

その時だった。

 

 

「聖魔剣よ!!」

 

 

木場がコカビエルに特攻していた。

バカか!?いくら禁手に至ったからって木場はまだまだなり立てだ。勝てる要素がない!!

 

案の定、木場の聖魔剣はコカビエルに人差し指と中指だけで受け止められていた。

 

 

「こんなものか」

 

 

ガッカリしたような声音で言うコカビエル。

 

二刀目をふるうがそれも受け止められる。

 

 

「しかし、仕えるべき主を亡くしてまで、おまえたち神の信者と悪魔はよく戦う」

 

 

コカビエル……このタイミングで言うのか。

でも言ってもらわないと物語が進まない。

 

 

「……どういうこと?」

 

 

リアスが聞く。

するとコカビエルは笑い出した。

 

 

「フハハ、フハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!そうだったな!!そうだった!!お前達下々まであれの真相は語られていなかったな!!なら、ついでだ。教えてやるよ。先の三つどもえ戦争で四大魔王だけじゃなく、神も死んだのさ」

 

 

その瞬間にイリナ、ゼノヴィア、アーシアの顔が驚愕に染まる。

だがコカビエルは続ける。

俺はそれを聞き流す。

 

 

「……ウソだ。ウソですよね?刃さん……?」

 

 

ゼノヴィアが俺に力なく聞いてくる。

本当のことだから否定のしようがないな……

 

 

「本当だ……二天龍を封印するときに、な」

「ぁぁぁぁぁぁ………」

「そん、な……」

 

 

イリナとゼノヴィアが力なく膝を地面につける。

俺は決めた。

イリナを連れて行こうと。

ゼノヴィアを連れて行こうと。

俺の使いにしようと。神使(シンシ)にしようと。

 

俺がこんなことを考えている間にもコカビエルはベラベラとしゃべり続ける。

 

俺はその間にイリナとゼノヴィアに聞いた。

 

 

「イリナ、ゼノヴィア。確かに聖書に記されし神、おまえたちの主は死んだ。だがそれがどうした?その主を創った俺がいる。これからは俺を支えにしろ!!そして、できれば!!俺の使い……神使になってほしい」

「え……?」「………」

 

 

まだ整理しきれていないようだ。

俺はまた口を開く。

今度は簡単に、簡潔に聞く。

 

 

「俺と一緒に来るか?」

「お、願します……」「わ、私も……頼む」

「よし!!コレをつけろ。!!あ、指輪は左手の薬指にね」

「「えぇ!?」」

 

 

最後の指輪は左手の薬指に。だけにはすごく反応してきた。

 

俺が今回渡したのは例の防御術式の入った指輪とネックレスだ。

 

イリナとゼノヴィアが付け終わるのを確認すると俺は二人にキスをした。

 

 

「「ふぇぇ!?」」

 

 

顔を真っ赤にして驚く二人。

でもそれは、別の驚きに変わる。

二人の背中から3対6枚の純白の翼が生えてきた。そして頭には純白の輪が。

その姿は天使のようだった。

 

 

「これでOKだ。ようこそ!!新たな神使!!これからは俺のために頑張ってもらうぞ!!」

「うん♪」「あぁ!!」

 

 

さて……

残る問題はコカビエルだ。

どう料理してやるかな?

 

 




イリナ、ゼノヴィア、刃の仲間になりました。
ここで、神使(シンシ)について少々説明を。
今までは『眷属』『御使い』などと呼ばれていたものが『神使』に変わりました。
今までのトランプシステムがなくなりました。
熾天使(セラフ)に似たような存在になります。力と見た目が同じってだけですかね。後に、設定で詳しく書こうと思います。


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第10話~殺るか”終”~

第3章、終わります。


―――グラウンド。

 

 

「さぁコカビエル!!始めようか……死合いを」

 

 

その瞬間俺からものすごい量の殺気があふれる。

 

神使はこの殺気の影響は受けにくいのでイリナとゼノヴィアの二人は少し顔が曇ったくらいで済んでいる。

だが、グレモリー眷属は違う。

みんな俺の殺気に怯み、地面に尻をつけ震えている。木場は冷や汗ダラダラですんでいるようだが。

 

コカビエルもスゴイ量の冷や汗を顔から噴き出している。

 

 

「おいおい……たかが殺気を開放しただけだろ?なにビビってんだ?」

「フハハハハ!!面白いぞ!!創造神!!それでこそやりがいがある!!」

 

 

コカビエルがそう言いながら光の槍を携えて特攻してくる。

だが……

 

 

「それは各上相手にする行動ではない……」

 

 

俺は特攻してきたコカビエルをATフィールドを使って防ぐ。

いい機会だな、どうせこいつは殺すんだ。新しい力を試してみるか。

ちなみにもう創造神の姿ではない。だって力が強すぎて人間界に影響がでてきそうだったからな。

 

 

「まずは結界だ………」

 

 

俺は指輪を四つ外した。コレで人間の姿で使える魔力の最大量が使える。

ちなみに、これでも魔力の量は魔王の五倍はある。

よし……これで外には全く影響がでない。

そして俺は新しい力を使った。

 

 

「ATフィールド展開!!モード、ディザスター(天災)!!」

 

 

その瞬間に空の色が赤く変わる。

まるで、ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破のラストでシンジがサードインパクトを引き起こしかけた時みたいだった。

もちろん、空には赤と黒と白の円でできたブラックホールみたいなものがある。

 

簡単に言おう。

このモード、ディザスターはサードインパクトを意図的に起こすことができる!!

 

あ、でも安心してね。吸い込まれていくのは俺が指定したものと塵とかだけだから♪

 

 

「な、なんなんだこれは!?空が急に赤く……クッ!!なぜ吸い込まれていく!!なにをした!!ジーーーーーーーーン!!」

「サードインパクトを起こした」

「サード……インパクト、だと?なんだそれは!!」

「簡単に言うと、インパクト=生命のリセット。三回目の生命のリセットを故意に引き起こす。だが安心しろ。効果は俺が指定した対象だけ……故に!!コカビエル!!おまえだけだ!!リセットされるのはな!!」

 

 

コカビエルは吸い込まれていく。

空にある渦に。

そして……

 

 

「グアァァァァァぁぁぁ!!」

 

 

完全に飲まれていった。

俺はモード、ディザスターを解除してみんなの所に行った。

 

 

「おーっす、終わったぞ」

「え、えぇ………ご苦労様。はぁ……」

 

 

リアスが溜息を吐いた。

お疲れか?

まったく……ヤワだなぁ。

 

 

「とりあえずさ、俺はイリナとゼノヴィアを家につr「遅かったようだな」…なンだァ?まーた厄介ごとですかァ?」

「や、刃?口調が……」

「あン?今疲れてんだよ。で?何の用だ、白龍皇」

「「「「「白龍皇!?」」」」」

 

 

イリナもゼノヴィアも疲れ切ってたのに急に元気になった。

 

 

「なに、アザゼルからコカビエルを連れて帰ってくるように言われたんだがな……」

「それはドンマイとしか言いようがないな。俺がリセットしちゃったから」

「ハハハ、でもいいよ。キミみたいな強者……しかも伝説の創造神に会えたんだからね!!」

「おいおい、今日はもうかんべんしてくれよ……疲れて力セーブできないから日本沈めちまうよ」

「それは楽しみだ!!だが、もともとやりあうつもりはなかったからな。それと……今代の赤龍帝、強くなれよ。そして俺を楽しませてくれ!!」

 

 

それだけ言って帰っていった。

良かったわ~……マジで力セーブできないから最低でも日本……最悪地球が……な。

 

そういえば、ドライグとアルビオンは何も話さなかったな……まぁ深くは考えないでおこう。

そうしよう。それがいい。

 

 

「さて、イリナ!!ゼノヴィア!!帰るぞ!!」

「は~い」「はい!!」

 

 

俺はイリナとゼノヴィアは俺と一緒に家へ転移した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――俺の家。

 

 

「ただいまー」

「ただいまー」「ただいま」

「おかえりなさいませ」

 

 

グレイフィアが迎えてくれた。

 

 

「あぁ……みんなをリビングに集めてくれ」

「かしこまりました」

 

 

グレイフィアにそう言い、俺、イリナ、ゼノヴィアはそれぞれの部屋に行って着替えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――リビング。

 

 

「さて、今回二人神使が増えた。イリナとゼノヴィアだ。二人とも教会の戦士だったんだがな……まぁ、結果オーライってことで」

「刃、信用できるのかにゃ?」

「そうです!!刃兄様!!」

「大丈夫だ、もう神使化もしているからな」

 

 

こういうと黒歌も白音も納得したようだった。

着々と神使が増えていくな……

これは部隊を別々に創り始めたほうがいいかな?

 

まぁ、とりあえず聖剣に関してはこれで終わったな。

これから三大勢力が和解するんだが……その時の『禍の団』の襲撃がどうなるかだな……

まさかオーフィスがヘッド張ってるわけないだろうし……

……考えるのはやめよう……きりがなくなる。

 




はい、聖剣編終わりました。
長くなりましたね……
次回から三大勢力和解編です。


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第4章 停止教室のヴァンパイア
第1話~授業参観?あぁ・・・そんなのあったな~


四巻入ります。


―――オカルト研究部、部室。

 

 

「冗談じゃないわ!!」

 

 

リアスは激おこだった。

 

 

 

「確かに悪魔、天使、堕天使の三すくみのトップ会談がこの町で執り行われるとわいえ、突然堕天使の総督が私の縄張りに侵入し、生業妨害していたなんて……!!」

 

 

リアスはぷるぷると全身で怒りを表していた。

まだまだ、全然かわいいもんだ。やはりなのはには遠く及ばない。

この間この町で起きた事件が悪魔、天使、堕天使の三すくみの関係に影響を及ぼしたらしい。

その結果、一度トップ同士が集まってこれからの三すくみの関係について話し合うことになったらしい。

 

ちなみに俺にもその会議に創造神として出てくれと言われてしまった。

これは覚悟をしていたことだから仕方がない。

 

で、そんななかアザゼルがイッセーに接触したんだと。

なにやってんだあのおっさん……

会談まで我慢すればよかったのに。そうすればこんなことにならなかったのに……

 

しかっしまぁ………リアスの眷属はイベントが豊富だねぇ。

 

 

「しかも私のかわいいイッセーにまで手を出そうなんて、万死に値するわ!!アザゼルは神器に強い興味を持つと聞くわ。きっと、私のイッセーがブーステッド・ギアを持っているから接触してきたのね……・だいじょうぶよ、イッセー。私がイッセーを絶対に守ってあげるわ」

 

 

リアスはイッセーの頭をナデナデしながら言う。

本当にリアスは眷属悪魔を大切にするタイプだな。

独占欲が強い。って表現もできるな。

 

 

「……やっぱ、俺の神器をアザゼルは狙っているのかな。堕天使の総督なんだろう?」

「んー……アザゼルのとこには白龍皇がいるからな……それに『黒刃の狗神(ケイネス・リュカオン)』の所有者もいたはずだ。多分イッセーに関しては、所有者がどんなもんか見に来ただけ。ってとこじゃないか?」

「そ、そうか……」

 

 

イッセーは少し安心したようだ。

でもアザゼルは根はいいやつだからな。

そんなに警戒しなくても大丈夫だろ。

 

 

「でも、アザゼルは神器に造詣が深いと聞くね。そして、有能な神器所有者を集めていると聞く。でもだいじょうぶだよ………僕がイッセーくんを守るからね」

 

 

オロロロロロロロロロロロロロロロ………

 

これはガチホモ決定か?木場。

まぁ木場はイッセーに夢中だからこっちにはこなさそうだな。いや来るな。

 

ほら……イッセーもものすごく困った顔しているじゃないか。

 

 

「しかし、どうしたものかしら……。あちらの動きがわからない以上、こちらも動きづらいわ。相手は堕天使の総督。ヘタにせっすることもできないわね」

 

 

そんなに深く考えなくてもいいと思うぞ。

アザゼルは驚くほど軽いやつだからな。でも、やるときはやるやつだ。

 

 

「アザゼルは昔から、ああいう男だよ、リアス」

 

 

お?

この声はサーゼクスだな?

今回の件の説明に来たのか?

 

 

「お、お、お、お兄さま!?」

 

 

驚いているようだ。

そりゃそうだ。リアスの兄は四大魔王の一角だからな。

ホイホイ人間界に来れる訳がない。

 

 

「久しぶりだね、刃くん」

「あぁ、久しぶり」

 

 

目があったから軽くあいさつをする。

 

 

「リアス、前日のコカビエルのようなことはしないよ、アザゼルは。今回みたいな悪戯はするだろうけどね。しかしm総督殿は予定よりも早い来日だな」

 

 

あれ?今頃だけどさ、サーゼクスの後ろにいる銀髪のメイドは誰だ?

多分、おおよそ、サーゼクスの妻だろうけど……

後で酒でも飲みながら聞くか。

 

 

「くつろいでくれたまえ。今日はプライベートで来ている」

 

 

かしこまっていたリアスたちにサーゼクスが言う。

俺?俺はいつも通りソファーで足組んでたけど?

 

 

「やぁ、我が妹よ。しかし、この部屋は殺風景だ。年頃の娘たちが集まるにしても魔法陣だらけというのはどうだろうか」

 

 

確かに。

それは俺もそう思っていた。

この部屋不気味すぎだ。もう少しどうにかならないのか。

 

 

「お兄さま、ど、どうして、ここへ?」

 

 

リアスが怪訝そうに聞く。

でもまさか思わないだろうな。サーゼクスがさ……

 

 

「何を言っているんだ。授業参観が誓いのだろう?私も参加しようと思っていてね。ぜひとも妹が勉学に励む姿を間近で見たいものだ」

 

 

授業参観のために来ただなんて。

てか、白音の授業参観どうしよ……黒歌は絶対行くって言うだろうし……でもあいつだけだと心配だ。

そうだ!!

影分身というものがあるじゃないか!!

ここで使わないでいつ使うんだ!!

 

てなことを考えているうちにリアスとサーゼクスは、話を進めていく。

 

 

「そ、そうではありません!!お兄さまは魔王なのですよ?しごとをほっぽりだしてくるなんて!!魔王がいち悪魔を特別視されてはいけませんわ!!」

「いやいや、これは仕事でもあるんだよ、リアス。実は三すくみの階段をこの学園で執り行おうと思っていてね。会場の下見に来たんだよ」

 

 

やっぱりここで会談をするのか。

リアスたちはものすごく驚いているようだ。

 

 

「あー……サーゼクス?俺ちょっと家に帰るわ。授業参観のことをさ、家族に説明すんの忘れてたからさ」

「ハハハ、わかったよ。じゃあ、また授業参観の日にだね」

「あぁ、また」

 

 

俺はサーゼクスにそう言い残し、俺の家に転移した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――俺の家。

 

 

「というわけんだが……来るか?」

「行きます!!」「いくにゃ!!」

 

 

家に帰った俺は黒歌に授業参観のことを話していた。

だがそれをお茶を持ってきたグレイフィアに聞かれてしまった。

そこからグレイフィアを交え授業参観について詳しく話したところ、こうなった。

 

 

「まぁ、いいけどさ」

 

 

とりあえず、二人とも授業参観に来る事で話がまとまった。

 



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第2話~プール?ついでだから連れて行くかな?~

―――駒王学園、プール。

 

 

今日はリアスに「プールが使えるから刃も来なさい!!」って言われたので、駒王学園のプールに来ています。

ちなみに、このことを家に出る前にグレイフィア、黒歌、白音に聞かれてしまったのだ。

なので、三人も一緒に来ている。

 

俺、イッセー、木場の男組は着替えが終わり、プールサイドでスタンバイしている。

 

 

「お待たせしました」「またせたにゃ~♪」「……遅くなりました」

 

 

ブシャァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!

 

イ、イッセー!!

 

 

「俺、もう……死んでも悔いないよ……」

 

 

イッセーが鼻からものすごい量の鼻血を出している。

俺?俺は裸も見ているからな、どうにか耐えた。理性が。

 

ここで、三人の水着の説明を軽くしよう。

 

グレイフィアは、蒼いビキニだ。しかもかなりキワドイ。布の面積は握りこぶしよりも二回りも小さい。下も同様だ。

 

黒歌は、黒いスリングショットだ。こちらもキワドイ。水着の幅は3~5cmあるかないかだ。

 

白音は、白いワンピースだ。萌ええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!

 

こんな感じだ。

あ、他の女子たちは原作と同じ水着だったよ。

 

 

「う~にゃ~!!」

 

 

黒歌が抱き着いてきた。

 

ムニュン!!

 

背中に男の夢と希望の塊が当たる。

おっふ……

 

しっとり……かつ滑らか……吸い付いていくようで……ハッ!?イカンイカン!!

まだ昼だ。こういうのは夜になってからじゃないと。

 

こんな感じでいいことばっかりなプールとなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――校門。

 

 

「俺はヴァーリ。白龍皇―――『白い龍』だ」

 

 

帰る準備が終わり、俺、グレイフィア、黒歌、白音で帰ろうと校門まできたらこれだ。

イッセーとヴァーリが話をしていた。

面倒くせ。

 

 

「ここで会うのは二度目か、『赤い龍』―――赤龍帝。兵藤一誠……そして『創造神』ジン……いや、今は神浄刃か」

 

 

なんでこいつは俺の名前を知ってんだ?

アザゼルか?あの野郎……

 

 

「そうだな。たとえば、俺がここで兵藤一誠に魔術的なものをかけたり―――」

 

 

そっから先は言わせなかった。

俺が魔力で創った刀をヴァーリの首にあてたからだ。

でも、俺だけじゃない。木場もだ。

 

 

「面倒を起こすな……機嫌が悪くなって世界を創り直すぞ」

「ハハハ、今はなにもしないよ。それは置いておいてだ。兵藤一誠、キミはこの世界で自分が何番目に強いと思う?」

 

 

うーん……俺はもちろん一番目だ。

二番目に紅、三番目がオーフィスだな。

 

 

「この世界は強い者が多い。『紅髪の魔王(クリムゾン・サタン)』と呼ばれるサーゼクス・ルシファーでさえ、トップ10内に入らない」

 

 

そこまで多くないと思うんだが……『箱庭』には『魔王』もたくさんいたし、四桁からは別格だった。

サーゼクスは多分今のままだと………良くて三桁だろう。

『滅びの化身』になってやっと二桁の上から一桁の下だろうな。

 

この世界でなら『滅びの化身』になったサーゼクスなら、トップ5には入るんじゃないか?

 

 

「だが、一位は決まっている。―――不動の存在が」

「?誰にことだ。自分が一番とでもいうのかよ?」

「バータレ。俺に決まってんだろ」

「刃!?お前がこの世界で一番強いのか!?」

「俺はグレートレッドのほうが強いと思ったんだがな……」

 

 

ヴァーリ……何を言っているんだねキミは。

 

 

「義妹に劣る兄が居てたまるか」

「義妹?まさか、グレートレッドが自分の妹とでもいうのか?」

「そうだけど?もうかれこれ一万年以上の付き合いだな」

「!?……今は深く聞かないでおこう…ではな」

 

 

ヴァーリは転移していった。

しっかしめんどくさくなりそうだな。

まぁ、今はまだいいか。

それより……

 

 

「帰ろうか」

「はい」「にゃ」「……はい」

 

 

俺たちはゆっくりゆっくり歩いて家に帰った。

 



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第3話~授業参観でございまーす~

―――授業参観日当日、教室。

 

 

今日は授業参観がある。

なにやらイッセーたちは桐生とか言う女子とエロい話で盛り上がっているようだが俺には関係ない。

 

そして、授業が始まった。

開け放たれた後ろの扉からクラスのやつらの親がゾロゾロ入ってくる。

授業の強化は英語。いつもよりかなり気合の入った男の先生が何やら袋に包まれた長方形の物体をみんなに配っていく。

そこにはこう書いてあった。

紙粘土。

ん?たしか英語の授業では紙粘土はいらないはずだよな?な?

 

 

「いいですかー、いま渡した紙粘土ですきなものを作ってみてください。動物でもいい。人でもいい。家でもいい。自分がいま脳に思い描いたありのままの表現を形作ってください。そういう英会話もある」

 

 

ないです。

意味わかんねぇ……コイツ頭イカれてんじゃねぇの?

普通に授業しろよ。マジで。

 

 

「Let's try!!」

 

 

Let's try……じゃねぇよ。無駄に発音がいいなおい。

今までいろんな世界回ってきたけどさ、英語の授業で紙粘土を使うところなんてなかったぞ?あの箱庭学園でさえ使わないからな。

 

む~ん、何を作ろうか……

俺の家族を作るか?

でもそれだと作らなかったやつに俺が殺される。

う~ん、よし。

 

 

「全員作れば問題ない」

 

 

そうと決まれば早速作り始める。

まずは『問題児』のやつらからだ。

 

レティシア、絹のような滑らかで素晴らしい髪。きゅっとしまった腰。程よい大きさの胸。水晶より透き通った瞳。そして……エトセトラエトセトラ……

 

同じようにペストとミツキを作り上げていく。

 

次は仲間をつくりに別世界に行った時のやつら。

 

御神、なじみ。この二人も作り上げる。

 

この二人を作り上げた時に紙粘土が切れる。

先生に余ったのをもらう。

 

そしてまた作り始める。

 

今度は『リリカル』のやつら。

幼少期のなのは、今のなのは、幼少期のフェイト、アリシア。今のフェイト、アリシア。リィーンフォース、すずか。そして俺の娘ヴィヴィオ。

 

最後にこの世界で家族になった者。

黒歌、白音、グレイフィア、イリナそしてゼノヴヴィア。

完成だ………以外に速かったな。

 

まだ紙粘土が余っていたから背景を作り上げていく。

屋敷だ。

『問題児』の世界での初めての家。コミュニティ『ノーネーム』の拠点。

そして、俺は作ったものを置いて行く。

 

今度こそ完成。

その時だった。

 

 

「す、すばらしい……神浄くん、キミにはいろいろな才能があることは知っていたがこのようなすばらしいものも作れるなんて……やはり、この授業は正解だった。兵藤くんも隠されていた才能が引き出されたしな」

 

 

向こうではイッセーが作った裸のリアスの像がせりに出されていた。

おいおいおい……一応授業中だぞ。

まったく……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――お昼休み。

 

 

「す、すごいわね……」「あらあら……」

 

 

リアスと朱乃がものすごく驚いている。

俺が作ったのはもはやジオラマだからな。

 

みんながそれぞれ感想を言っていく。

 

 

「あ、部長。それに皆も」

 

 

木場?どうしたんだ?

 

 

「あら、祐斗。お茶?」

 

 

木場にリアスが聞く。

 

 

「いえ、何やら魔女っ子が撮影会をしていると聞いたもので、ちょっと見に行こうかと思いまして」

 

 

魔女っ子?まさか……な。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――廊下。

 

 

カシャカシャ!!

フラッシュがたかれ、カメラを持った男どもが、廊下の一角で何かを撮影していた。

 

ものすごい人だかりだ。

俺たちは人垣をくぐり抜けて、前の方にでる。

 

おっふ……

 

やっぱりか。

 

 

「オラオラ!!天下の往来で撮影会たーいいご身分だぜ!!」

 

 

そんなことを言いながらサジがやってきた。

そのまま生徒会のメンバーの女子がやってきた。

 

 

「ほらほら、解散解散!!今日は公開授業の日なんだぜ!!こんなところで騒ぎを作るな!!」

 

 

サジ……頑張ってんな。

撮影をしていたカメラ男子はシブシブ去っていく。

 

 

「あんたもそんな恰好をしないでくれ。って、、もしかして親御さんですか?そうだとしても場に合う衣装ってものがあるでしょう。困りますよ」

「えー、だって、これが私の正装だもん☆」

 

 

あー……やっぱりセラか。

奥歯をギリギリと鳴らすサジ。気持ちは分からなくもない。

だが、リアスを確認するとリアスに頭を下げた。

 

 

「これはリアス先輩。ちょうど良かった。いま魔王さまと先輩の音緒さんをご案内していたところなんですよ」

 

 

サジが廊下の後方に顔を向けると、ソーナの先導の元、サーゼクスとグレモリー卿がいた。

 

 

「何事ですか?サジ、問題は簡潔に解決しなさいといつも言って―――」

 

 

あーあ、タイミングの悪いことで。

 

 

「ソーナちゃん!!見つけた☆」

 

 

セラはうれしそうにソーナに抱き着いていく。

百合百合だな。

 

 

「あぁ、セラフォルーか。キミもここへ来ていたんだな」

「うん☆そうだよ☆」

 

 

こうしてみるとスゲーかわいいのにな……

 

 

「今日はソーナの授業参観に?」

 

 

リアスがセラに聞く。

 

 

「うん☆ソーナちゃんったら、酷いのよ―――」

 

 

よし、長くなりそうだから今のうちにここから脱出しよう。

気配を消して『暗歩』を使って離れていく。

だがそううまくいくはずがない。

 

 

「あれ?刃くんじゃないか」

「え!?刃くん!?どこどこ?あー!!いたー☆」

 

 

テテテテテテと寄ってきて俺にダイブしてくる。

 

 

「おっと……久しぶり、セラ」

「うんうん☆おひさ~☆よし、さっそく結婚式場の下見に―――」

「ばーたれ、今はそれどころじゃないだろ」

「ぶー」

 

 

相変らずのマイペースだな。

 

そのあとも、セラが俺に抱き着いたままだが話が進んでいった。

途中でセラが暴走してソーナと百合百合になってしまったが何とかできた。

 

まぁ、こんな感じで授業参観日は終わった。

 



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第4話~解・・・放!!~

―――翌日、旧校舎、開かずの教室。

 

 

開かずの教室の前には俺とリアスの眷属たちがいる。

この部屋は厳重に閉められている。

まぁ、俺からしてみればデコピンで一発オジャンなんだけどな。

リアスの話ではこの部屋の中にもう一人の『僧侶(ビショップ)』がいるらしい。

まぁ、知ってるけどな。それにギャスパーのことも、な。

 

イッセーとアーシア以外はみんな知っている。

そりゃそうだ。二人は最近悪魔になったばかりだからな。

確か神器を持ってたよな……

なんだっけ?時間止めるやつ。そうだ、『停止世界の邪眼(フォービトゥン・バロール・ビュー)』だった。これってさ、ちゃんと使いこなせたっらさ、神滅具にも劣らないぞ?はっきり言って『停止世界の邪眼』の方が使いやすいくらいだ。

 

 

「ここにいるの。一日中、ここに住んでいるのよ。いちおう深夜には術が解けて旧校舎内だけなら部屋からでてもいいのだけれど、なかにいる子自身がそれを拒否しているの」

 

 

ニートですね?わかります!!

うらやましいな……俺も自宅警備員になりた………くもなかったわ。

 

俺は扉の奥を少し探ってみる。

その間、リアスたちがなにか言っているが俺は気にしない。

 

ふんふん……中にはノートパソコン、テレビ、ベット、クローゼット、エトセトラエトセトラ……む?こ、これは!?伝説の傭兵が使っていた言われる『段ボール』!!

スイマセン。普通に果物の段ボールです。

それ以外にはめぼしいものは特になかった。

 

 

「―――さて、扉を開けるわ」

 

 

リアスがそう言ったので俺は探るのをやめた。

扉に刻まれていた呪術的な刻印が消え去る。

ただの扉となった。

それをリアスが開ける。その瞬間に悲劇は訪れた。

 

 

「イヤアァァァァァァァァアアアアアアアアアアアアァァァァァアアアアアッッ!!!」

「ノオォォォォォォォォォオオオオオオオオオオオオォォォォォオオオオオッッ!!!」

 

 

うるせえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!

もう音響兵器だぞコレ!!

 

だがそんなこともお構いなしにリアスと朱乃は部屋に入っていく。

なにかやり取りをしているようだがギャスパーの絶叫しか聞こえない。

まさか……ナニしているのか!?確かにギャスパーは男でリアスと朱乃は女。

ナニがあっても不思議ではないが……

 

イッセーが部屋の中に入っていったので、俺も入ることにした。

 

おぅ………

すごいな。

カーテンは閉め切りにされている。だから薄暗い。

以外にかわいらしく装飾されてるな。さすがギャスパー。

でも似合わないものもある。棺桶だ。

 

向こうではイッセーが叫んでいる。

多分、ギャスパーを女と勘違いして男と言われたからだな。

さらに、イッセーがギャスパーを引っ張って部屋の外に出そうとした。

そんなことしたら……

 

 

「ヒィィィィィィ!!」

 

 

ってなるだろうが……あれ?あーあ、ギャスパー神器暴走させちゃったじゃん。

アーシアが驚いている。そりゃそうだ、時間を止められたんだから。

俺?もちろん効くはずがないだろ。

 

リアスがギャスパーの神器についての説明をイッセーにしている。

 

 

「彼は類希な才能の持ち主で、無意識のうちに神器の力が高まっていくみたいなの。そのせいか、日々力が増していってるわ。―――上の話では、将来的に『禁手』へ至る可能性もあるという話よ」

「本当に『禁手』程度で済めばいいけどな」ボソボソ

「なにか言ったかしら?刃」

「んにゃ、なにも」

 

 

ただでさえ謎の多い神器だ。これからどういう変化が起きるかは俺にでさえまだわからない。あくまでもまだだ。

 

話は勝手に進んでいたようで、イッセーがギャスパーを鍛えることになった。

はっきり言って無理だろ。さっさとアザゼルに聞いたほうがいい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――ギャスパーの部屋。

 

 

あの後、イッセーが色々やっていたけどあまり効果はなかった。

みんなが下校したあと、俺はある人物をつれてギャスパーの部屋の前に来ていた。

 

 

「ギャスパー、話がしたい。中にいれてくれないか?」

「ヒィィィィ!!いいですいいです!!僕はなにも話すことはありませーん!!」

 

 

はぁ……めんどくさいな。扉壊すか。

 

 

「よっと」

 

 

バキバキバキ!!

 

俺がデコピンした扉は木端微塵になった。

そうすると、必然的に中にいるギャスパーに視線が行く。

ギャスパーは俺に視線を向けている。

 

 

「ヒィィィィィ!!な、なんで止まらないんですかぁぁぁ!!」

「効くかそんなもん。てか落ち着け、まず落ち着け。お前に合わせたい人物がいる」

「え……?だ、誰ですかぁぁぁぁぁ!?」

「紹介しよう、俺の妻。レティシア・D・神浄だ」

「まったく……刃に頼まれたから来たものの……なんなんだこいつは」

 

 

そう、今回連れてきたのはレティシアだ。

 

 

「レ、レティシアさまぁぁぁぁぁ!?な、なぜ僕のご先祖様がぁぁぁぁぁ!?」

「それはなお前の力を引き出して、神器を制御させるためだ」

 

 

今回俺がレティシアを俺が連れてきた理由はギャスパーの吸血鬼の力を引き出してもらい、それを制御できるようにしてもらうためだ。多分力が制御できれば少しは神器が制御できるようになると……思う。あくまでも予想だ。

 

で、レティシアが少しだけだぞ?少し教えただけでさ、ほとんど制御できるようになった。

ここで、軽く力の説明をしよう。

 

今回制御方法を教えたのは『影』と『闇』と『血』だ。

どれもクセがあるが、使いこなせればすごい戦力になる。

今の状態でも上級悪魔程度が相手なら勝てる。

 

……やっちまったか?

 

もう遅いけどな。

やっちまったもんはしょうがない。

あ……これだけは言っておかないとな。

 

 

「ギャスパー、レティシアが俺の元に居ることは決して誰にも言うな」

「はい!!分かってます!!」

 

 

ちなみにだ、レティシアが喝を入れたらギャスパーの対人恐怖症も治った。少しだけだけどね。

さすがレティシア!!

 

 

「そんじゃ、また今度な~」

「はい!!またお願いします!!」

 

 

さてさて、もうすぐ三大勢力のトップ会談がある。

そのときにギャスパーは『禍の団』になにかされるはずだ。

でも、ギャスパーが力を制御できて抵抗出来たら?

ククク……楽しみだな。

 

あ、結局『禍の団』はあるのか?あのオーフィスがつくっているとは思えない。

でもなんか嫌な予感が……

 



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第5話~会談?あーダルぃ~

―――オカルト研究部、部室。トップ会談。

 

 

コンコン

 

 

「失礼します」

 

 

扉からノックした音が聞こえた。

その少し後から、リアスの声が聞こえた。

 

リアスが扉を開けたようだ。

 

すさまじく緊張しているな。

まぁこんなVIPにそろって会うことなんて普通はないからな。

 

そういえばみんな服装がしっかりしているな。

アザゼルなんていつも浴衣のクセに装飾をジャラジャラつけた趣味の悪いローブに変わってやがる。どっから引っ張り出してきたんだ?

 

まぁ、他の奴らはみんないつもより少しだけ派手になったぐらいかな。

だから違和感がない。

 

 

「私の妹と、その眷属だ」

 

 

サーゼクスが他の陣営の奴らに説明した。それにたいしてリアスは会釈を返す。

 

 

「先日のコカビエルの襲撃で彼女たちが活躍してくれた」

「報告は受けています。改めてお礼申し上げます」

 

 

ミカエルがリアスに礼を言う。

 

 

「悪かったな、俺のところのコカビエルが迷惑をかけた」

「ホントにそう思ってんか?」

「うっせ」

 

 

ぜんぜん悪びれた様子がねぇ……

 

 

「そこの席に座りなさい」

 

 

サーゼクスがリアスたちに指示をする。

そこにはすでにソーナが座っている。

 

 

「全員そろったところで、会談の前提条件をひとつ。ここにいる者たちは、最重要禁則事項である『神の不在』を認知している」

 

 

当たり前だ。そうでなきゃこんなとこに来れるか。

 

 

「では、それを認知しているとして、話を進める」

 

 

そのまま会談は順調に進んでいった。

ミカエル、サーゼクス、アザゼルがそれぞれ意見を言い、それに賛成する。

俺?ただ聞いてるだけ。だって俺に振られないしさ、俺が口出ししたらメンドくさそうじゃん?

 

そして、話はこの前の事件……コカビエルの話になった。

リアスが事件について話を始める。

ため息を吐く者、顔をしかめる者、笑う者……って誰だ!!笑ってるバカは!!

もちろんアザゼルです。

 

リアスがすべて話終わると、アザゼルはコカビエルの罰についてを話し始めた。

どうやら俺が殺したからそれでよし。らしい。

適当だな。うん。

 

 

「説明としては最低の部類ですが……あなた個人が我々と大きな事を起こしたくないという話は知っています。それに関しては本当なのでしょう?」

「あぁ、俺は戦争に興味なんてない。コカビエルも俺のことをこきおろしていたと、そちらの報告でもあったじゃないか」

 

 

確かにあのときコカビエルはアザゼルのことをボロクソ言ってたな。

戦争に消極的で、神器にしか興味のない者だって。

 

 

「アザゼル、ひとつ聞きたいのだが、どうしてここ数十年神器の所有者をかき集めている?最初は人間たちを集めて戦力増強を図っているのかと思っていた。天界か我々に戦争をけしかけるのではないかとも予想していたのだが……」

「そう、いつまで経ってもあなたは戦争をけしかけてこなかった。『白い龍』を手に入れたと聞いたときには、強い警戒心を抱いたものです」

 

 

サーゼクスに続き、ミカエルも同じような発言をする。

アザゼルは苦笑いしてる。

 

 

「神器研究のためさ。なんなら、一部研究資料もお前たちに送ろうか?って研究していたとしても、それで戦争なんざしかけねぇよ。戦に今更興味なんでないからな。俺は今の世界に十分満足している。部下に『人間界の政治まで手を出すな』と強く言い渡しているぐらいだぜ?宗教にも介入するつもりはねぇし、悪魔の業界にも影響を及ぼせるつもりはねぇ。……ったく、俺の信用は三すくみのなかでも最低かよ」

「それはそうだ」「そうですね」「その通りね☆」「なに当たり前なこと言ってんだ?」

 

 

俺を含めた全員が同じ返答だ。

マジで信用ねぇんだな……ドンマイ。

 

 

「チッ。神や先代のルシファーよりもマシかと思ったが、、おまえらもおまえらで面倒くさい奴らだ。こそこそ研究するのもこれ以上性に合わねぇか。あー、わかったよ……なら、和平を結ぼうぜ。もともとそのつもりもあったんだろう?天使も悪魔もよ?」

 

 

最初っからそういえばいいんだよ。

回りくどいぞ。

 

結果を言うと和平は結ばれた。三大勢力同士と俺で。

このときやっと俺の出番ができた。

 

そのあと、それぞれのトップがごちゃごちゃしゃべっていた。

そこでその話も片付くと、イッセーに話の矛先が向かった。

イッセーはミカエルに聞いた。

 

『なぜアーシアを追放したんだ』と。

 

ミカエルは『システム』影響が及ばないようにだ。と答えた。

そのあとはまぁ……イッセーがしつこくて面倒くさかったくらいかな?

 

そして、『白龍皇』ヴァーリと『赤龍帝』一誠にそれぞれ何をしたいか?という質問をされる。ヴァーリは強い奴と戦えればいいと答えた。一誠は仲間と共に生きていく。こう答えた。カッコイイじゃんか。

 

そのときだった。

 

 

「あー……やっぱりな……」

 

 

時間が止まった。

 

 

「サーゼクス、ギャスパーがヤバイ」

「確かに、あの神器が暴走するn「違う!!そんなことじゃない!!敵さん返り討ちにするぞ!!」…それならいいんじゃないのかい?」

 

 

違う……違うぜ。だってあのレティシアが力の制御方法を教えたんだぞ?それだけで済むはずがない。

 

ドガーーーーーン!!

 

 

「なんだなんだ?建物が崩れたぞ?」

「ギャスパーだ……今回使ったのは……『影』か……ならまだ大丈夫だな……」

「刃!!あれがギャスパーの仕業ってどういうことなの!?」

 

 

リアス……止まってなかったのか。説明めんどくさい。

 

 

「刃さ~ん!!なんなんですか!?急に攻撃されたんですけど!?今回の訓練ちょっと過激ですよぉ!!」

 

 

ギャスパーが悪魔の翼ではなく、『影』で翼を創ってこっち飛んできた。

 

 

「ギャスパー!!訓練って何のことかしら?」

 

 

リアスがものすごい顔で聞く。

 

 

「落ち着けリアス。簡単に言えば、俺がギャスパーを鍛えた。それだけだ」

「そう……なら安心ね。って安心できないわ!!何よあの力!!校舎吹き飛ばすなんてギャスパーには絶対できなかったはずよ!!いったい何をすればあんなことになるのよ!!」

 

 

あーキャンキャンうるせぇ……

そんなことよりさっさとこの状況をどうにかしないとしょうがないんだが。

ってなんか向こうではイッセーにアザゼルがリング渡してるし……

 

それが終わったと思ったら俺を抜いたトップ陣が話合ってるし……

 

 

「―――バランスブレイク」

 

『Vanishing Dragon Balance Breaker !!!!!』

 

 

本家『白龍皇』の禁手か。だがまだまだだな。

 

 

「アザゼル。先ほどの話の続きだ」

 

 

サーゼクスか……なんの話をしていたんだ?

 

 

「あー、なんだ?」

「神器を集めて、何をしようとした?『神滅具』の所有者も何名か集めたそうだな?神もいないのに神殺しでもするつもりだったのかな?」

 

アザゼルはその問いに首を横に振った。

違うのか?

 

 

「備えていたのさ」

「備えていた?戦争を否定したばかりで不安をあおる物言いです」

 

 

ミカエル……

 

 

「言ったろ?おまえらに戦争はしない。こちらからも戦争を仕掛けない……ただ、自衛の手段は必要だ。って、おまえらの攻撃に備えているわけじゃねぇぞ?」

「では?」

「………『渦の団(カオス・ブリゲード)』」

「……カオス、ブリゲード?」

 

 

ふんふん『渦の団』ねぇ……まさかオーフィスがトップじゃないだろうな。

そんなことを考えている間にもアザゼルは『渦の団』についての説明をする。

 

 

「組織の頭は『赤い龍』と『白い龍』のほかに強大で凶悪なドラゴンだよ」

「………そうか、彼がうg「彼じゃねぇ!!彼女だ!!」…急にどうしたんだい?刃くん。まさか、オーフィスについて何か知っているのかい?」

「あぁ……」

 

 

えぇ……

なんで『渦の団』なんて作ったんだ?

 

 

「そう、オーフィスが『渦の団』のトップです」

 

 

はぁ……次から次へと……

 

 

「……レヴィアタンの魔法陣」

 

 

サーゼクスはそうつぶやいた。

てことは旧魔王派か。ちょうどいい聞いてみるか。



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第6話~・・・え?そんな理由デスカ~

―――グラウンド。

 

 

「ごきげんよう、現魔王のサーゼクス殿」

 

 

魔法陣から現れた女は不敵な物言いで、サーゼクスにあいさつをする。

 

 

「先代のレイヴィアタンの血を引く者。カテレア・レヴィアタン。これはどういうことだ?」

 

 

サーゼクスがカテレアに聞く。

俺も聞きたいことがあるんだが……

 

サーゼクスの問いにカテレアは挑戦的な笑みを浮かべて言う。

 

 

「旧魔王派の者たちはほとんどが『渦の団』に協力することに決めました」

「新旧魔王サイドの確執が本格的になったわけか。悪魔も大変だな」

 

 

アザゼルは他人事のように笑ってる。実際他人事だもんな。

 

 

「カテレア、それは言葉通りとうけとっていいのだな?」

「サーゼクス、その通りです。今回の攻撃も我々が受け持っております」

「……クーデターか」

 

 

クーデター、ね。くだらねぇ……まったくくだらねぇ。今はそれどころじゃねってのに。

 

 

「……カテレア、なぜだ?」

 

 

そんなのおまえらに不満があるからに決まってるだろ!!

 

 

「サーゼクス、今日この会談のまさに逆の考えに至っただけです。神と先代魔王がいないのならば、この世界を変革すべきだと、私たちはそう結論付けました」

 

 

世界を変革、ねぇ。ふーん、ただの悪魔ごときが?

 

 

「オーフィスの野郎はそこまで未来を見ているのか?そうとは思えないんだがな」

「彼h「彼女だろ!!」…なぜあなたがオーフィスのことを知っているのですか?」

 

 

なに言ってんだこいつ。俺がオーフィスのお兄ちゃんだからに決まってるだろ。

 

 

「俺からもひとつ。本当にオーフィスが『渦の団』のトップなのか?」

「はい、そうですがなにか?」

「そうか……」

 

 

これは一度O☆HA☆NA☆SHIするしかないな……今すぐに。

 

 

「おいで、オーフィス」

 

 

俺がそうつぶやくと漆黒の魔法陣が出る。

そこから出てきたのは―――

 

 

「刃、我、呼んだ?」

「あぁ、呼んだとも。説明してもらうぞ、なぜおまえが『渦の団』のトップなんかやってんだ?」

 

 

―――もちろんオーフィスだ。

 

 

「我、答える。我、寂しかった。刃、全然会いに来てくれない。だから、気、引きたかった。だから」

 

 

寂しかった。

俺に会いたかった。

それだけで『渦の団』のトップをやってたのか……

俺のせいか……

 

 

「じゃあ、俺がこれからは毎日会いに行く。だからもう『渦の団』から抜けろ」

「わかった」

「「「「「えぇっ!?!?」」」」」

 

 

テテテテテテ

 

と俺に向かって走ってくる。そして抱き着いてくる。

 

 

「よしよし、もうダメだぞ?こんなことしちゃ」ナデナデ

「ん///」

 

 

しばらく頭を撫でると、満足したのか転移していった。

 

 

「ふぅ……よし、これで解決だな」

「おまえ『解決だな』じゃねぇよ!!オーフィスとどういう関係なんだ!?普通あんな風に話せねぇぞ!?」

「んー?俺はオーフィスのお兄ちゃんだからな」

「「「「「お兄ちゃん!?」」」」」

 

 

なんでそんなに驚いているんだ?

俺だって『創造神』兼『破壊神』だぞ?『無限の龍神』オーフィスと義兄妹でもなのもおかしいところなんてないだろ?ん?

 

 

「なんだそりゃ!?まぁいいか。あとで詳しく聞かせてもらうからな」

 

 

アザゼル……納得しといてくれよ。後でとかダルすぎんだろ。

 

 

「まぁいいか……さて、ギャスパー」

「は、はい!!」

「カテレアを殺れ」

「や、刃くん!!ギャスパーくんには無理だ!!」

「わかりました!!」

「ギャスパーくん!?やめさせt「いいじゃねぇかサーゼクス」…アザゼル!!」

「いけるんだろ?」

「見てろ……ぶったまげるから。あと周りのザコはそっちで頼むな」

 

 

そう言って、みんなを黙らせる。

 

 

「ギャスパー、この学校壊すなよ?」

「はい!!行ってきます!!」

 

 

嬉々としてカテレアに向かっていく。

 

 

「初めまして!!ギャスパーです。では!!」

「クッ!?」

 

 

ギャスパーがそのまま『影』を変質させてカテレアに襲い掛かる。

今の『影』の状態は槍だ。

レティシアが槍をよく使うからだなきっと。

そのまま教えられたんだろう。

それにしてもすごい。

ギャスパーは槍を使いこなしているといっても過言じゃない。

 

上下右左。

 

あらゆる方向からの攻撃をすべて槍で弾く。

そして隙ができるとその隙を攻める。

 

 

「これで終わりです!!」

「きゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 

槍が心臓にささった。

カテレアは死んだ。

にしても最後は、なかなかかわいい悲鳴だったな。

 

その瞬間だった。

 

バシュッ

 

ギャスパーに向かって魔弾が飛んできた。だがそれを難なく槍で弾くギャスパー。

 

 

「次は誰ですかー!?」

「この状況で反旗か、ヴァーリ」

「そうだよアザゼル」

 

 

無駄にまぶしいぞ。

はぁ……次から次へと厄介ごとが……

 

そんなことを考えている間にも話は進んでいく。

あ、イッセーがなんか怒ってる。

お?イッセーが禁手もどきになった。

 

おーおーおーおーお?

あれ?なんか簡単にイッセー吹っ飛んだぞ。どうしたんだ?

あ、あれか?俺のいる影響か?

 

 

「これが俺のライバルか?ハハハハ!!困ったな!!弱いよ!!弱すぎるよ!!」

 

 

そりゃそうだろ。ほんの少し前までただのエロ高校生だったんだから。

それからもボッコボコにされるイッセー。

見てるほうが痛いわ。

 

あ、ヴァーリが血吐いた。

お、イッセーが『白龍皇』の力を吸収した。

 

え?展開がはやい?

気にするな。それまでは特に原作と変わらないから。

 

 

『Half Dimension!!』

 

 

ん?

なんか木が半分になったぞ?

ヴァーリの仕業か。

 

 

「おっぱいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!」

 

 

なにさけんどんじゃー!!ボケー!!

アザゼルの奴がイッセーに『おっぱいが半分になる』なんて言ったんだろ。

 

その後もイッセーはおっぱいおっぱい叫びながら戦っている。

もういいか?もう飽きたんだが……

 

 

「はぁ……イッセー、選手交代だ。見てろこれが本来の『赤龍帝』の力だ」

「刃!!コイツは俺に―――」

「いいから見てろ。おまえにはまだ早い」

「ぐっ……わかったよ」

 

 

大人しく後ろに下がるイッセー。

 

 

「じゃあヴァーリ俺の相手でもしてもらおうか」

「ハハハハ!!次は『創造神』が俺の相手か!!いいな!!行くぞ!!」

 

 

さぁて、どの程度か確認だ。

少し遊んでやる。

 



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第7話~んー、まだまだだな~

―――グラウンド。

 

 

「行くぞ、朱蓮」

『おーっす!!』

 

『Welsh Dragon Balance Breaker!!!!!』

 

 

俺は『赤龍帝』としてヴァーリと相対する。

 

 

「さて、ヴァーリ。これが本来の力だ」

 

『BoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoost』

 

 

俺は十回倍化させてヴァーリに魔弾を放つ。

大きさ?圧縮したからバスケットボール程度の大きさだ。

 

 

「ハハハ!!なんだ?このていd!?」

 

 

ヴァーリは弾こうとした。だが弾けずに吹っ飛んで行った。

え?この程度で吹っ飛んじゃう?もっといけると思ったんだけどな……

 

 

「おいおい……あれだけでかいこと言っておいてこの程度か?あきれたな……」

 

 

原作変わっちまうけど殺そうかな?むしろ殺したほうがいいか?そのほうがこれから楽かな?

 

 

「アルビオン、『覇龍』を使うぞ!!」

『ヴァーリ、この場でそれは良い選択ではない。無闇に「覇龍」となればドライグの呪縛が解けるかもしれない。なによりそれで確実に勝てるとは限らない。あいつはまだまだ力を隠している』

「願ったりかなったりだ、アルビオン。我、目覚めるは―――」

 

 

お?『覇龍』か?

使っちゃうのか?

楽しみだなぁ……本当の『覇龍』がどの程度なのかが。

 

 

『自重しろ、ヴァーリッ!!我が力に翻弄されるのがおまえの本懐か!?』

 

 

アルビオン焦ってるな。

まぁ俺には関係ない。

こっちも新しい武装でも出すか。

 

 

「アスカロン」

 

 

今俺の手にはバカみたいにでかい剣がある。

 

『アスカロン』

実は本物の伝承にはこのような名前の霊装は存在しない。

十六世紀末にとある作家が勝手に作った『聖剣の物語』に基づいて本物の魔術師が手掛けた霊装である。

『作中に登場する全長50フィートの悪竜が実在するものとして、その悪竜を切り殺すために必要な剣の理論値とは何か』 を徹底的に計算し尽くして作り上げられた怪物兵器。

剣の部位によって切れ味や厚み、角度が調整されており、 持ち主の扱い方次第で斧や鋸のように性質を変える事が出来る。 また、使用する部位へ魔力を集中させることで、プリズムの様に様々な色に輝く。 製作者は攻撃部分によって性質を変えて最適化することで、悪竜の全てを切断することを志した模様。

さらに巨大な刀身内部に細剣を仕込んであったり、その細剣の刀身をワイヤーで射出したり出来るなど、 大剣というカテゴリの割にはギミックの多い武だ。

 

まぁ、ぶっちゃけると『とある魔術の禁書目録』の『アスカロン』そのままだ。

ちなみに『龍殺し(ドラゴンスレイヤー)』もついてるぞ。

『サマエル』もびっくりするぐらいのがな。

 

 

「いくぞ」

『ヴァーリッ!!逃げろ!!あの剣からは尋常ではない龍への悪意が向けられている!!』

「あぁ、今回は従おう。さすがにあれはマズイ」

 

 

逃がすかよ。

と、動こうとした時だった。

 

 

「ヴァーリッ、迎えに来たぜぃ」

 

 

美猴か……タイミング悪いなぁ。

俺の目の前ではヴァーリと美猴がなにかやり取りをしている。

 

そして俺たちになにかを言ったと思ったら棍をだして器用に回して地面に突き立てた。

その瞬間に、地面から黒い闇が広がる。その闇にヴァーリと美猴がズブズブ沈んでいく。

うえぇ……きもぉ……

まぁ、捕まえなくていいだろ。

イッセーが向こうでなにか叫んでいるが俺には関係ない。

 

結局二人はどこかに転移していった。

 

 

「うし、これで一件落着だな」

 

 

俺は手にある『アスカロン』を消しながら言う。

 

 

「なにがだ!!オーフィスのことといいさっきの大剣といい……しっかり聞かせてもらうぞ!!」

 

 

アザゼルが珍しく声を上げてきた。

それに続いて……

 

 

「そうだぞ刃くん!!ギャスパーくんの大幅なパワーアップの件もだ!!」

「刃さん!!さきほどの大剣を『アスカロン』とおっしゃいましたよね?それについてはどうなんですか?」

 

 

サーゼクスとミカエルを詰め寄ってきた。

あーうっとおしい!!

 

 

「あ、あの、ミカエルさん!!」

 

 

イッセーがミカエルに声をかけた。

 

 

「なんですか、赤龍帝の少年」

「ひとつだけお願いがあります」

「いいでしょう、時間がありませんが、ひとつだけ聞きましょう」

 

 

イッセーはどうやらアーシアの祈ったときの頭痛をしないようにしてほしいらしい。

それについて、ミカエルはOKをだした。

 

アザゼルはアザゼルで堕天使の軍勢に指示を出していた。

 

 

「後始末は、サーゼクスに任せる。俺はつかれた帰るぞ」

 

 

と、俺とサーゼクスに言ってきた。

おまえはなにもしてないだろ。

 

 

「そうだ、赤龍帝。当分、ここに滞在する予定だからそっちのリアス・グレモリーの『僧侶』ともども世話してやるよ。制御できないレア神器を見るのはムカつくからな」

 

 

うわぁ……アザゼルの駒王学園の教師になることが確定いたしました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

西暦二〇××年七月。

 

天界代表天使長ミカエル、堕天使中枢組織『神の子を見張る者(グリゴリ)』総督アザゼル、冥界代表魔王サーゼクス・ルシファー、三大勢力各代表のもと、和平協定が調印され、協調体制へ。『創造神』兼『破壊神』の神浄刃(ジン)(デスト)とも同様に協調体制へ。

以降、三大勢力の争いは禁止事項とされ、協調体制へ。

この和平協定は舞台になった駒王学園から名を採り、『駒王協定』と称されることになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――翌日、駒王学園、オカルト研究部、部室。

 

 

「てなわけで、きょうからこのオカルト研究部の顧問になることになった。アザゼル先生と呼べ。もしくは総督でもいいぜ?」

 

 

スーツを着崩したどう見ても教師には見えないアザゼルが部室に来て、こんなことを言った。

 

 

「……どうして、あなたがここに?」

 

 

額に手を当て、困惑している様子のリアス。

 

 

「ハッ!!セラファルーの妹に頼んだら、この役職だ!!まぁ、俺は知的でチョーイケメンだからな。女性とでも食いm「まくったら俺がグリゴリを全滅させるぞ」…まくろうとするイッセーを止める!!」

「……アザゼル」

「なんで俺なんですか!!」

 

 

ははは、それはイッセーがエロいからだ。

 

 

「俺がこの学園に滞在できる条件はグレモリー眷属の悪魔が持つ未成熟な神器を正しく成長させること。まぁ、神器マニア知識が約に立つわけだ。おまえらも訊いただろうが、『渦の団』ってけったいな組織がある。まぁもうトップのオーフィスは抜けたんだけどな。将来的な抑止力のひとつとして、『赤い龍』とおまえら眷属の名が挙がった。と言うよりも、対『白い龍』専門だな。詳しくは刃に聞いたほうがいいかもしれない。仕入れた情報では、ヴァーリは自分のチームを持っているって話だ。仮に『白龍皇眷属』と呼んでおくか。判明したメンツはいまのところヴァーリと孫悟空を合わせて数名だ」

 

 

ふんふんふん。

結論な、結論。

めんどくさい。

 

それからもアザゼルから今後の動きなどについて長々と言われた。

そして話は神器のことになった。

 

 

「そうだ、聖魔剣の。お前、禁手状態でどれくらい戦える?」

「現状、一時間が限界です」

「ダメだな。最低でも三日は継続できるようにしろ」

 

 

三日?少ないな。レイナーレでさえもう一週間は継続できるぞ。

 

 

「お、俺は条件付きで十秒ですけど……」

 

 

アザゼルがあきれているぞ。

俺もだけど。

 

 

「おまえは一から鍛え直す。白龍皇は禁手を一ヶ月は保つぞ。それがお前との差だ。ちなみに刃はどれくらいだ?」

「俺か?俺は自分から解くまでずっとだな」

「と、まぁ予想通り規格外の返答だ」

 

 

この後はイッセーとアザゼルがハーレムの話を始めた。

そして、アザゼルはグレモリー眷属のパワーアップの話を始めた。

夏休みでミッチリ、ってことになった。

 

 

「ククク、未知の進化を始めた『赤龍帝』。それに聖魔剣。さらに『停止世界の邪眼』だ。俺の研究成果を叩き込んで独自の進化携帯を模索してやる」

 

 

アザゼルさんや、『停止世界の邪眼』についてはマジで慎重に頼むぞ。

なんせ未来の、未発見の、十四種目の神滅具かもしれないからな。

さーて、面白くなってきたぞ。

これからが楽しみだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

駒王学園 一学期 終業

 

 

駒王学園高等部 オカルト研究部

顧問教諭 アザゼル(堕天使総督)

部長 リアス・グレモリー(王) 三年生 残る駒『戦車』二個

副部長 姫島朱乃(女王) 三年生

部員 木場祐斗(騎士) 二年生

   アーシア・アルジェント(僧侶) 二年生

   ギャスパー・ヴラウディ(僧侶) 一年生

   兵藤一誠(兵士) 二年生

協力者 神浄刃(創造神、破壊神) 二年生

    神浄白音(猫又、猫魈) 一年生

 




木場の駒を『騎士』二個分にしました。
これで4章は終わります。
次の章は番外編を少しやります。
使い魔Getしたりとか……


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番外章 世界転移のディザスター
第1話~使い魔Getだぜ!!え?ノォォォォォ!?~


使い魔、Getします。でもその後に……
しばらく、といっても5話ぐらいですが番外編をやろうかと思っています。


―――オカルト研究部、部室。

 

 

「使い魔……ですか?」

 

 

イッセーが訝しげな物言いでリアスに聞き返す。

使い魔ねぇ……やっぱりドラゴンがいいな。強いし。

 

 

「そう、使い魔。イッセーとアーシアはまだ持っていなかったわよね?」

 

 

そういえば俺の『神使』も神の使いだから使い魔と言えば使い魔なのかな?

まぁ、俺は家族として扱ってるけど。

 

ポン!!

 

そんなことを考えていると、リアスが使い魔を出した。

赤いコウモリだ。

 

 

「これが私の使い魔よ」

 

 

リアスの髪の色と同じだな。もしかして狙ったのか?

 

 

「私のはこの子でしわ」

 

 

朱乃が呼び出したのは手乗りサイズの鬼だ。なかなかにかわいい。

 

 

「……シロです」

 

 

白音は胸に小さい白猫を抱いていた。

萌えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!

ォォォォォォォォォォォォオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!

これだけで一週間は戦える。

 

 

「僕のは―――」

「あ、おまえのはいいや」

「つれないなぁ」

 

 

イッセーが木場のことばを最後まで聞かず断った。

本当にイケメンが嫌いだな、こいつ。

でも木場の肩には小鳥がいた。

どうやら木場の使い魔は小鳥らしい。

 

 

「あら、刃は出さないの?」

 

 

リアスは俺が使い魔を持っているものだと思って俺に聞いてくる。

ちょっとムカつくな。

 

 

「俺は持ってねぇ」

「「「「「え?」」」」」

 

 

し、白音も驚いてる……

もしかして他のやつらも知らない?

 

 

「そ、そう……まぁいいわ。イッセー、使い魔は悪魔にとって基本的なものよ。主の手伝いから、情報伝達、追跡にも使えるわ。臨機応変み扱えるから。イッセーとアーシアも手に入れないといけないわね」

 

 

多分リアスは、そのくらい俺の能力でどうにでもなるって思ってるから俺には使い魔を進めなかったんだな。

 

そんなことを考えていると、部室の一面に魔法陣が描かれており、その魔法陣が光りだした。

 

 

「部長、準備が整いましたわ」

 

 

転移の準備ですね?わかります、はい。

 

 

「というわけで、さっそくあなたたちの使い魔をゲットしにいきましょうか」

 

 

リアスが笑顔で言ってくる。

有言実行。

すばらしい心がけだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――使い魔の森。

 

 

転移の光が止むと、そこは森だった。

ここが使い魔の森か。

 

 

「ここは悪魔が使役する使い魔のたくさん住み着いている森なのよ。ここで今日、イッセーとアーシアには使い魔を手に入れてもらうわ」

 

 

よし、じゃあ俺も捕まえにいくかね。

 

 

「じゃあ、リアス。俺は別行動でいい?ちょっと遠くまで行ってくる」

「い、いいわよ。でもこの森を吹き飛ばさないで頂戴ね」

 

 

大丈夫、吹き飛ばないように結界張るし。

 

俺はみんなと別れて洞窟のある方角に飛んで行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――洞窟。

 

 

「ここか……」

 

 

今俺のいる洞窟からドラゴンの気配がする。実家にいる紅やオーフィスと長く一緒にいたからか、俺はドラゴン特有の気配を感じ取れるようになった。そういう意味では吸血鬼の気配もよく分かるんだけどな。

 

 

「誰じゃ?わらわの住処に何の用じゃ?」

 

 

人語?でも声が人の声じゃないな……

さっそくあたりか?

 

 

「んー……ティアマットっていうドラゴンに用があるんだけど」

「む?わらわに何のようじゃ?」

 

 

やっぱりあたりか。

 

 

「じゃあ、単刀直入に……俺の使い魔になれ」

「フフ……フハハハハハ!!おもしろいことを言うな人間!!わらわがお主の使い魔に?寝言は寝て言え!!」

 

 

そんなことを言いながらティアマットは俺に炎ブレスを放ってくる。

それを俺は……

 

 

「カァァァァァァァァァァァァッッッ!!!」

「なに!?」

 

 

魔力の放出で防いだ。

一回やってみたかったんだよな、これ。

 

 

「さて……次はこっちの番だな?」

「クッ!!」

「マスタースパーク」

 

 

俺は魔弾で創った弾幕をティアマットに放った。

結果?もちろん躱せるわけないじゃん。

 

ティアマットは弾幕をもろに受けて満身創痍になっている。

まさか一撃で決着がつくとは思わなかった。

 

 

「で?どうする?まだやる?」

「……しかたないの。お主に従う」

「そうか……じゃあさ、人型になってくれない?」

「わかった」

 

 

するとあたりが光に包まれた。

そして光がなくなるとそこには、水色の着物を着た美少女がいた。

髪の色は空と同じくらいの水色。

肌も程よい白さだ。

スタイルは邪魔にならない程度の大きさの胸。

そして、少し細めの腰にちょうどいい大きさの尻。

はっきり言おう。

スタイル抜群です。

 

 

「な、なんじゃ……そんなにマジマジと見つめおって」

「あ、ゴメン。スタイル良くて、見とれてた」

「な、な、な………ま、まぁよい。それで?人型になって何をするんじゃ?」

「あぁ……それはな」

「な―――」

 

 

俺はティアマットにキスをした。

毎度恒例ですね、はい。

 

 

「い、いきなりなにするんじゃ!!」

「これでOKだ。ティアマット、これでお前も俺の家族……『神使』だ」

「『神使』とはなんじゃ?」

「簡単に言えば、創造神である俺の使いだ」

「創造神?……お主!!神じゃったのか!?」

「そだよ」

 

 

そのあともティアマットがグチグチ言ってきたが……

 

 

「ティア……もういいだろ?」

 

 

と顎も手でクイッとしながら言うと顔を赤くして黙った。

 

 

「テ、ティアって……」

「嫌だったか?」

「い、嫌じゃない!!」

 

 

と、こんな会話をしているときだった。

 

空間が歪んで周りのものを吸い込み始めた。

そしてそこにティアが吸い込まれかけた。

 

突然のことで俺でも反応ができなかった。

 

 

「ティアーーーーーーーーー!!」

 

 

俺はすぐにティアの腕をつかんだ。

そして引っ張ろうと思ったが、引っ張れない。

 

なんだこれ!?俺の力でも引っ張り出せないのか!?

 

そして俺もその歪みに吸い込まれていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――???。

 

 

「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」

「のおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」

 

 

俺とティアはものすごい勢いで空から落下している。

 

だが俺はすぐにティアを抱きしめて撫空術を使って空を飛んだ。

 

 

「大丈夫か、ティア?」

「う、うむ……そういえばお主の名を聞いてなかったな」

「そういえばそうだな……俺の名は神浄刃だよろしくな」

「うむ。よろしく頼むぞ」

 

 

そんな会話しながらも、とりあえずは地面に降りた。

 

見たことのない世界だ。

しかも周りが紅い霧で埋め尽くされている。

 

 

「ティア、ここがどこだかわかるか?」

「いや、わらわにもわからん」

 

 

ティアでもわからないか……

 

 

「あなた達のせいなの?この『異変』は!!」

「あ゛?」

 

 

肩を出した、コスプレの衣装みたいな巫女服を着た少女に声をかけられた。

そしてそのとなりには……

 

 

「観念してもらうぜ!!」

 

 

黒い魔女の帽子をかぶって、箒に乗って空を飛んでいる金髪の少女がいた。

 




ちょっと簡単にティアが落ちすぎましたかね?
そして最後の飛ばされた世界……わかりますよね?


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第2話~異変、それは・・・~

―――???。

 

 

「なに?なんなの?急に出てきて犯人扱いとか」

「そうじゃの、まったく礼儀がなっておらん」

「ぶつぶつうるさいわね!!さっさと元に戻しなさい!!」

 

 

巫女服の少女……もう巫女でいいか。

巫女が俺たちに元に戻せと言ってくる。

だが一体なにを元に戻せと?

 

てかさ……

 

 

「いきなりここに飛ばされたと思ったらさ、急に全然心あたりのない現象の犯人にされたりとか……」

「え?あんたがこの赤い霧を出したんじゃないの?」

「だから!!いきなりここに飛ばされたの!!だから今さっきここに来たばかりなの!!だから俺はこの世界がどこなのかもわかんねぇし、ここがどこかもわかんねぇの!!」

「あ、あぁそう。ごめんなさいね、急に犯人扱いなんかして」

「いや、別にいい。それよりこの世界についての情報をくれないか?この世界の名前とか」

 

 

世界の名前がわかればある程度はわかる。

 

 

「この世界の名前は『幻想郷』よ」

「え?」

 

 

幻想郷?東方ですか?

やべ、俺さ、能力の形式ぐらいしか知識ないんだけど……

 

 

「そ、そうか……それで?そっちの金髪の子とか空飛んでいるけど、なにかの能力?」

「違うわよ。そのこ魔法使いだから飛べるの。ちなみに私も飛べるわよ『空を飛ぶ程度の能力』があるからね」

 

 

おいおい、そんなに簡単に見知らぬ人に能力教えていいのかよ。

 

 

「ふ~ん、おもしろい能力だね」

「あれ?驚かないの?あなた外の世界からきた普通の人間でしょ?」

 

 

あ、やっぱり人間って思われてるのね。

俺もちゃんと魔力とか抑えられてるんだ。

 

 

「ん?まぁ、ね。空を飛ぶくらいなら……ほら、俺にもできる」

「え!?なんで飛べるのよ!!」

「こんなの気を操れば余裕だし」

「そ、そう……もしかしてあなたも能力持ってないわよね?」

 

 

少し警戒しながら俺に聞いてくる。

んー……創造神の力と破壊神の力は俺のも元々の能力だからこれは俺自身の能力だよな……

まぁどうせこの世界には長居しないし、言ってもいいか。

 

 

「俺も持ってるよ」

「え!?わ、私も教えたんだから教えなさいよ!!」

「わかってるよ。別に知られても困らないし。俺の能力は『万物を創造し破壊する程度の能力』だな」

「……え?なによそのチートは!!」

 

 

ま、そうですよね。

だって俺、神ですから。これが神様クオリティーです(笑)

 

 

「そんなことより、この世界で今なにが起きているんだ?この赤い霧はただの霧じゃない」

「その原因に今向かっていたんだけど……途中にあなたたちがいて、あなたたちが原因だと思っていたの。でも……」

「違かった、と。う~ん、よし」

 

 

俺は写輪眼を使って、この紅い霧の出ている大元を捜す。

やっぱり、この赤い霧はなにかのエネルギーでできている。

写輪眼で簡単に辿れた。

 

 

「見つけたぞ。この赤い霧の発生源を」

「本当!?教えなさい!!さっさと行って犯人とっちめるから」

「まぁ、まて。俺もついていく」

「………そうね、お願いしようかしら」

 

 

少し悩んだな。

そりゃそうだろ。

急に現れた奴が自分についていくって言ったんだからな。

でもすぐに俺の能力を思いでして無駄だと判断したんだろう。

 

 

「さて、善は急げだ。ティア!!ドラゴンに戻ってくれ!!」

「やっとか!!待ちくたびれたぞ!!」

 

 

そう言いながらドラゴンの姿に戻るティア。

 

 

「りゅ、龍!?」「カッケーな!!」

 

 

二人がそれぞれ感想を言う。

とりあえず……

 

 

「乗れ!!詳しい自己紹介はそれからだ」

「うん」「おう!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――ティアの背中。

 

 

「じゃあ、あらためて自己紹介を。創造神兼破壊神の神浄刃だ。能力は『万物を創造し破壊する程度の能力』だ。よろしく」

「次は私ね。人間の博麗霊夢よ。能力はさっきいった『空を飛ぶ程度の能力』と『霊気を操る程度の能力』よ。よろしくね」

「最後は私だな!!魔法使いの霧雨魔理沙だぜ!!能力は『魔法を使う程度の能力』だぜ!!よろしく!!」

 

 

けっこうみんないい能力持ってるじゃないか。

え?おまえが言うな?

当たり前だろ。だって俺はバグだからな。ははは。

 

 

「あー、ティア。もうすぐだ、あの紅い館だな」

「なんか不気味じゃな」

「そだな」

 

 

みんなで自己紹介をし合っていたらもう近くまで来てしまっていた。

しっかしまぁ……不気味だ。それにかすかだけど吸血鬼か?この気配は……

どちらにしろ一荒れ来そうだな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――???。

 

 

「ありがとな、ティア。少しこの世界がどうなっているか見てきてくれ」

「わかった。またあとで合流しよう」

 

 

そう言いティアは飛んで行った。

 

 

「だて、二人とも……準備はいいか?」

「あんたこそ」「いいぜ!!」

「じゃあ、いくぞ!!」

「えぇ!!」「おう!!」

 

 

ティアの背中から降りた俺たちは紅い館をを目指して歩いていった。

しばらくすると、門があった。その両脇には紅い堀。門も壁もすべてが紅に染まった館があった。

 

スゲーな……どれだけ犯人は紅が好きなんだ?

ちょっとキモイな。

 

 

「ん?門の前に誰かいるぞ」

「え?あ、本当だ」

「面倒だな……少し離れてな」

「何をするつもりなの?」

「いいから見てろ……ATフィールド展開、モードエンジェル……『最大の拒絶』」

 

 

その瞬間に門番は吹き飛んで行った。

おー、よく飛んで行ったな。

 

 

「……あんた今何したの?」

「心の壁を展開して、それを応用して吹き飛ばした」

「…………………………………」

「スゲー!!」キラキラ

 

 

霊夢はあきれて考えるのをやめたようだ。

だが、魔理沙は目をキラキラさせて興奮している。

どうやら魔理沙とは気が合いそうだ。

 

門をくぐって館に入ろうとすると、門に館の名前が書いてあった。

 

『紅魔館』

 

こう書いてあった。

紅の魔の館。

 

一瞬グレモリー家の別荘かと考えてしまった。

だってあそこの家の人の髪の色は紅いじゃん。

 

 

「どうやらこの館の名前は紅魔館らしいな」

「へー、ピッタリね」

「そうだな!!」

「じゃあ、いよいよ館の中だ。気をつけろ。いつ攻撃されるかわからないからな」

「えぇ!!」「おう!!」

 

 

俺たちは、紅魔館に向かって歩き出した。

 

 




幻想入り……刃が?ぷぷ、似合わね~。
なんて思わないでください……


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第3話~紅魔館、突入~

―――紅魔館。

 

 

あのあと、何事もなく紅魔館の内部に入れた。

もちろんちゃんと扉からだぞ?壁をぶち抜いたりしてないからな?

それにしても……

 

 

「内装も紅いとは……」

「ほんとよね……」

「目がチカチカするぜ……」

 

 

みんなそれぞれ思い思いの感想を口にする。

 

 

「少し速度を上げるぞ?」

「いいわよ!!」「いいぜ!!」

 

 

途中で三人の妖精らしきものがなにか言いながら特攻してきたが、すべてATフィールドで吹き飛ばした。

 

そして、今は大きな扉の前にいる。

 

 

「開けるぞ、警戒しろ」

「わかってるわよ」「わかってるぜ!!」

「行くぞ!!」

 

 

俺は思いっきり扉を開けた。

そこには……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――???。

 

 

そこには、本があった。

図書館?そう思ってしまうほどの量だ。

 

 

「……どこかしらここ」

「わからん。だけど図書室か図書館みたいなところじゃないか?」

「すごいな!!おもしろそうな本がたくさんありそうだぜ!!」

 

 

なんともまぁ、魔理沙は陽気だ。

 

しかしすごい量だ。上の方の本を取るには飛ばないといけないくらいに高いところにある。

 

そんな時だった。

 

 

「おっと」

「なに!?」「なんだ!?」

 

 

魔理沙の背後から本が飛んできた。

誰かいるのか……?

いや違う、これは本自体に術式が組み込まれている。

こりゃ面倒だ。

 

俺は気を探る………いた!!

 

 

「そこか!!」

 

 

俺はクナイを創造して、気配のしたほうに投げた。

 

 

「!?……なんでわかったのかしら?」

「気がダダ漏れだ。分かりやすすぎる」

「そうですか……私はこの図書館で司書を勤めております、小悪魔と申します」

 

 

小悪魔は俺たちに一礼してくる。

両手には数冊、本を持っている。

 

 

「俺は創造神兼破壊神、神浄刃」

「霧雨魔理沙だぜ!!魔法使いだ!!」

「博麗霊夢よ。博麗の巫女の事、聞いた事位はあるでしょう?」

「なっ!?博麗の巫女なんですか!?」

「えぇ、そうよ……この赤い霧のせいで色々困ってるから、止めに来たのよ!!」

「ふぇ!?えっと、パチュリー様~!!」

 

 

小悪魔は誰かの名前を叫びながら逃げて行った。

これはマズいな。パチュリーってやつを呼ばれると俺はともかく霊夢と魔理沙がな……

 

 

「追いかけるぞ!!ここに来られる面倒になりそうだ」

「えぇ!!」「おう!!」

 

 

俺たちは小悪魔を追いかける。

どのみち向こうにも本があるだろうが、数冊だ。

図書館にあるあの量はないはずだ。

 

しばらくすると、本がなくなり椅子とテーブルがあるスペースがあった。

 

 

「おそらくここにいるはずだ」

「正解よ」

 

 

誰かが俺の横から声をかけてくる。

紫色の髪の毛に、三日月の髪飾り。パジャマみたいな服を着た少女がいた。

どうやら椅子に座って本を読んでいるようだ。

 

 

「お前がパチュリー?」

「えぇ、そうよ。私はパチュリー・ノーレッジ。この図書館の主のようなものよ」

「そうか……じゃあ、俺たちの邪魔をするのか?」

「いえ、霧についてはレミィが勝手にやりだしたことだわ。私は、この事態あまり乗り気ではないの。色々良くないことも起こるしね」

「レミィって誰?」

「この館の主で、私の親友、『レミリア・スカーレット』の事よ」

 

 

そうか、じゃあパチュリーとは戦わなくていいのか。

 

 

「じゃあ、行くわ」

「まって、あなたの名前?」

「ただ万能なだけの人外、神浄刃だ」

「そう……やはり人間ではないのね」

「まぁね、俺神だし」

「え?」

「俺、創造神兼破壊神でーす」

「………わかったわ、いっていいわよ」

「サンクス」

 

 

パチュリーは頭を押さえながら返事をしてくれた。

あ、ひとつ聞くの忘れてた。

 

 

「あのさ、地下にあるあの部屋ってさ……なに?」

「……日符『ロイヤルフレア』」

「おっと、危ないなぁ……」

 

 

急にどうした?

地下の部屋は地雷か?

 

 

「どうした?急に」

「……気が変わったわ。貴方たちをこの先に進めるわけには行かない」

「う~ん……でもさ、俺はいくよ。ちなみに地下にいるのも吸血鬼だな?」

「!?……あなた気づいてたの?」

「あぁ、レミリアも吸血鬼だろ」

「そうよ……地下にいるのはレミィの妹よ」

 

 

妹、ね。

あぁ……ペストなにしてるかなぁ。久しぶりに会いに行こうかな?

それは置いておいて……

 

 

「じゃあ、ますます会いにいかないとな。同じ妹がいる者として」

「それでも……あなたたちはこの件についてはかかわってはいけない」

「そうか……じゃあ、おまえを殺してでも行く。が、先にレミリアの方だな。行くぞ霊夢、魔理沙」

「いいの?地下に行かなくて」

「あぁ、後でいいや。先に異変をもとに戻したほうがいいだろ」

「それもそうね」

 

 

そう言って俺たちは奥に進んだ。

地下についてあきらめたと思ったのか、パチュリーは何も言ってこなかった。

 

だけどさ、俺があきらめるとでも?

俺は誰にもバレないように『影分身の術』を使う。

分身の方を霊夢と魔理沙について行かせる。

俺?

 

俺は転移したよ。

どこにかって?そんなの決まってんだろ。

地下だよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――地下、???。

 

 

はい、やってきました。地下でございまーす。

ついでに、もう部屋の前にいます。

でもこの部屋さ、すんごい結界で覆われてる。

 

でもな、こんな結界俺の力でちょちょいのちょいだ。

 

 

「必殺、デコピン!!」

 

 

バキィィィン!!

 

結界が壊れた音がした。

扉が開く。

 

そこには普通に明るかった。

俺から見ると普通の女の子の部屋だった。

 

ベットの上にはぬいぐるみがある。

クローゼットもある。

絵本のたくさん入った本棚もある。

 

そんな部屋で座って何かをしている少女がいた。

レミリアの妹だ。

 

金髪で赤い服を着ている。そして白い帽子をかぶっている。

髪型はサイドテール。

だが、ひとつだけ気になった。

 

なんで背中から骨格に色とりどりの宝石のような物が下がってるんだ?

 

あれは一応羽根なんだろうけど……

まぁ、いいか。

 

 

「よぉ……はじめまして」

 

 

突然声をかけたからか、驚いた様子で俺を見ている。

 

 

「はじめまして……だれ?」

「ん?俺?俺は万能なだけな人外、神浄刃」

「人外さん?私は、フランドール・スカーレット。フランって呼んでね!!」

 

 

元気でいい子だ。

なんでこんなところに閉じ込められているのか不思議なくらいだ。

 

よし、本題に入ろう。

 

 

「フラン……ここから出たいか?」

「うん!!……でも、出たらすぐ連れ戻されちゃうし……」

 

 

素直なのか素直じゃないのかわからないな……

とりあえず……

 

 

「遊ぶか。なにかいい遊び知ってるか?」

「うん!!でも……カンタンニコワレナイデネ」

 

 

おっと、このタイミングでなんで閉じ込められているかの理由がわかっちゃうの?

 



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第4話~封印しまーす。そんでもって・・・~

―――地下、フランの家。

 

 

ドガーーーン!!

 

無数の魔弾……弾幕が俺に押し寄せてきた。

でもそんなのは、まったくもって意味のない。

 

 

「アハハハハハ!!もう終わり?」

「そんなわけないだろ」

「アハハ!!今の防げるんだね?じゃあ―――」

「させないよ」

「え!?」

 

 

俺はフランの背後に神速で移動する。

そして蹴り飛ばす。

もちろんフランは吹っ飛んでいく。

フランは壁にぶつかり、そのまま壁が崩れる。

 

気絶したか?

 

ドガーーーン!!

 

爆音がしたと思ったらフランががれきから顔を出していた。

 

 

「プハッ……面白い!!面白いよ!!ここまでできるなんて!!お兄さんが初めてだよ!!」

「それはどーも……」

 

 

フランは全然余裕そうだ。

結構力を込めて蹴ったのに……さすが吸血鬼ってか。

 

 

「じゃあ、いっくよー!!禁忌『クランベリートラップ』!!」

「今度はなんだ?」

 

 

フランから4つの魔法陣が飛び出す。

魔法陣は俺の周りを回り始める。

その直後、魔法陣から青と紫、2色の弾幕が放たれる。

 

全方位からの攻撃ね……

でも、甘い。

 

俺は『重力を操る程度の能力』を使って、すべての攻撃を地面に押さえつける。

 

 

「えぇ!?すごいねお兄さんは!!今までこんなに長く遊んだことはないよ!!」

「でもそろそろ終わりだ。いくぞ!!」

「そうだね!!禁忌『レーヴァテイン』!!」

 

 

フランは剣を出してきた。

なら俺も最近創ったこれでいくか。

 

 

「『アスカロン』」

 

 

フランの『レーヴァテイン』と俺の『アスカロン』がぶつかり合う。

でももちろん弾かれるのは『レーヴァテイン』だ。

当たり前だ。ただでさえ俺の方が力が強いんだ。

それに加えて『アスカロン』自体の重さが加わるんだ。

全長3.5m、総重量200kgの鋼の塊だぞ?

結果は分りきっている。

 

 

「勝負あったな」

「ゴホッ……まだだよ……禁忌『フォーオブアカインド』!!」

「分身か……」

 

 

フランが四人に増えた。

だがそれがどうした?

 

 

「多重・影分身の術!!」

 

 

ボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボン

 

ものすごい量の俺が現れた。

フランは顔が引きつっている。

でも関係ない。

やるからには全力で。

全力全壊で!!

 

キュィィィィィィィィィィィィィィィン!!!

 

影分身たちは手の平にチャクラを乱回転させていく。

 

そして……

 

 

「「「「「「「「「「螺旋丸!!!!!」」」」」」」」」」」

 

 

影分身全員での螺旋丸。

影分身が巻き込まれても関係ない。

だって影分身だもん。

 

 

「きゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

 

かわいい悲鳴をあげるフラン。

螺旋丸の鬼畜攻めを受け切ったフランは、満身創痍だがまだ立っていた。

ところどころ服が破れていてエロい。

 

 

「ま……だ、だ……よ……」

「いや、もう終わりだ」

 

 

俺は『万華鏡写輪眼』を開眼させる。

 

 

「月読」

「うっ………」

 

 

俺とフランの意識は、俺の精神世界に移った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――月読の世界(俺の精神世界)。

 

 

「ようこそ、俺の支配する世界へ」

「ここはどこ?」「ココハドコダ?」

 

 

この世界には俺とフランのほかにもう一人(?)いる。

 

 

「その前にフラン。そこにいる黒いフランはなんだかわかるか?」

「うん……この子は私の『狂気』だよ」

 

 

『狂気』ねぇ……壊してもいいけど、それでフランに影響が出るのはマズイしな……

もう『神使』にして一緒に連れて行くか?それがいい、そうしよう。

 

でも、フランの気持ちも聞かないとな。

『狂気』を壊してほしいのか、それとも一緒にいたいのか。

 

 

「フラン、おまえは『狂気』を壊してほしいか?それとも一緒に居たいか?」

「わ、私は……」

「…………………………………」

 

 

『狂気』は黙ってフランを見つめている。

 

 

「私は一緒にいたい!!」

「そうか……わかった。一緒にいさせて、なおかつ『狂気』が暴走しないようにもできる」

「本当!?」

「あぁ、でもな……そのためには俺の使い、『神使』になってもらうしかない」

 

 

フランは『ありとあらゆるものを破壊する程度の能力』を持っている。これは月読の空間に引き込んだ時に分かった。

その能力のせいで、俺が封印をかけても破壊してしまうのだ。

だって、『ありとあらゆるもの』だからね。

でも、『神使』になれば別だ。

創造神兼破壊神の俺とつながるからな。自分に働く不利益な能力は俺の破壊神の力がすべて破壊してくれる。

 

 

「それってどうなるの?」

「まず、種族が神の次に偉くなる。そして俺の使いだから俺と一緒に世界を周ってもらうことになる」

「え?ここにはいられないの?」

「いや、おまえの姉さんがOKしてくれればこの紅魔館ごとって事もできる」

「………私、『神使』になる。それで『狂気』と一緒に生きていく!!」

「そうか………」

 

 

結構決断するのが速かったが……まぁいいだろう。

 

俺は指輪と十字架のネックレスを用意する。どちらも『神使』全員にあげた防御術式が組み込んであるやつだ。

 

俺は月読を解いた。

そして……

 

 

「これでよし……」

「わぁ……」

 

 

フランの左手の薬指の指輪をつける。

 

 

「フラン」

「なーに?あ……」

「よし……これでOKだ」

「キ、キスしたの?」

「あぁ、これで無事に『神使』になれたぞ。あ、『狂気』についてだけどさ、フランが許可したときだけ表に出れるようにしたから」

「わ、わかった///」

 

 

ははは、顔が赤くなっていてかわいいな。

まぁ、もともとかわいいんだけどな。

 

あ、霊夢たちの方に行ってた影分身が解けた。

影分身だったのがバレちったな。

しかたない、行くか。

 

 

「フラン、上に行くぞ」

「うん!!」

 

 

俺とフランは上の霊夢と魔理沙に合流するために走り出した。

 




フランが『神使』に……
もう『神使』だけで、全世界に戦争仕掛けられますね。


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第5話~さらば幻想郷~

―――???。

 

 

とりあえず、霊夢と魔理沙の気が感じる方に向かって走って行った。

すると、大きな扉の部屋の中にいることがわかった。

 

 

「ここお姉様の部屋だよ」

 

 

フランが俺に説明してくれえる。

そうか……まぁ、考えても仕方がないよね!!

 

 

「必殺……デコピーーーーーーーン!!」

 

 

ドガーーーーーーーーーン!!

 

俺のデコピンをくらった扉は木端微塵に吹き飛んだ。

 

 

「おーーーーーっす!!調子はどうですかーーーーー?」

「「刃!!」」「なんで!?」

 

 

霊夢と魔理沙は驚いているのか、ものすごい声を上げた。

レミリアは俺がさっき消えたせいなのか、不思議そうに声を上げた。

 

 

「あー……とりあえずさ、あったことを全部説明するな」

「お願い!!」「頼むぜ!!」「……………」

 

 

レミリアは黙っていたが、霊夢と魔理沙は返事をしてくれた。

 

そして、俺は地下であったことを話した。

フランと遊んだこと。

フランの狂気を抑えるために『神使』にしたこと。

そして、『神使』は俺と一緒に来ないといけないから幻想郷を離れることになるかもしれないということ。

 

そしてこれを話すと……

 

 

「せっかく一緒に暮らせると思ったのに……そうだ!!私も『神使』になるわ!!」

 

 

などとレミリアが言いだした。

まぁそれは好都合なんだけどな。

 

 

「そうか……」

「なら私もなろうかしら。面白そうだし」

「そうだな!!私もなりたいぜ!!」

 

 

霊夢と魔理沙まで!?

まぁいいけどさ……幻想郷のバランスが崩れそうだな……よし!!

 

 

「とりあえず三人ともこれを左手の薬指につけろ」

「く、薬指?」「わかったぜ!!」「わかったわ」

 

 

霊夢以外はすんなりつけた。

霊夢も躊躇しながらも指輪をつけた。

 

そして、その後は……

 

 

「え?」「お?」「あら?」

 

 

三人にキスをした。

三人とも色々な反応をしてくれた。

 

 

「これでOKだ。よし、他にも連れて行きたい奴はいるか?」

「そうねぇ……咲夜とパチュリーかしら?」

「わかった。ここに連れてきておいてくれ。俺は少しいい候補がいないか捜しくる」

 

 

俺は紅魔館を出て、森に向かって飛んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――森。

 

だれかいないかな~。

いないかな~。

いn……なんだ?

急に氷が飛んできたな……

 

 

「ちょとちょっと~!!最強のアタイを無視するなんてどういうこと!!」

 

 

氷の妖精か?

でもかわいいな~。ふんふんふん……こいつ『神使』にしよう。

 

 

「ふ~んおまえが最強?」

「そうだよ!!アタイは最強なんだ!!」

「おまえが最強ね……じゃあ最強のおまえに頼みたいことがあるんだけど」

「なんだい?言ってごらん」

「俺の仲間になれ」

 

 

目を見開いている。

 

 

「なんでアタイがアンタなんかの仲間にならなきゃいけないんだい!!」

「じゃあさ、最強のおまえに勝ったら仲間になってくれよ」

「いいよ!!」

「じゃ、はじめ~」

「え?」

 

 

俺はすぐに弾幕を張った。もちろん敵さんは被弾しまくりだよ。

だっていきなりだからね。

 

 

「はい、俺の勝ちー」

「きゅぅぅぅぅぅぅ………」

 

 

あり?目まわしてら……

仕方ない、紅魔館まで連れて行くか。

 

そう思って女の子を抱きかかえた時だった。

 

 

「チルノちゃんをどうするつもり!!」

 

 

などと叫びながら俺に弾幕で攻撃をしてきた。

誰だ……

 

現れたのは緑色の妖精だった。

 

 

「何のよう?俺はこの子を運んで手当をしようとしたんだけど」

「え!?そうだったの!!ご、ごめんなさい……チルノちゃんを襲っていたのかと思って……」

 

 

もう襲った後ですなんて言えねぇ……

言える訳ねぇ……

 

ま、とりあえず。

 

 

「ついてくるか?」

「い、いいんですか?」

「あぁ、いいぞ。そういえばおまえの名前は?」

「大妖精です!!」

「よろしく大ちゃん」

「はい!!」

 

 

大妖精って……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――紅魔館、レミリアの部屋。

 

 

「戻ってきたぞ~」

「遅かったね~」

 

 

フランが抱き着いてきた。

かわいいやつめ。

 

 

「さて、起きろ、チルノ」

 

 

チルノの頬をペチペチ叩きながら起こす。

 

 

「ん……んんぅ」

「起きたか」

「ア、アンタはさっきはよくも!!」

「おいおいでも勝ったんだぞ?約束は守れよ」

「わ、わかったわよ……」

「あ、あの……約束っていったい…」

 

 

大ちゃんが聞いてきたからすべて説明した。

そしたら大ちゃんが……

 

 

「私もなります!!」

 

 

と言ってきた。

こっちからしてみればバチこい!!だからな。

 

そして、俺は『神使』にするために咲夜とパチュリーとチルノと大ちゃんの左手の薬指に指輪を付けて、十字架のネックレスをかけて、キスをした。

 

もちろんみんな仲良く赤面してましたよ。

 

そういえば、咲夜ってグレイフィアに少し似ているな。

気のせいかもしれないけど。

 

 

「よし、じゃああとは引っ越しだ。レミリア、おまえの部屋に扉を創った。ちなみにこの扉から俺の家とこの紅魔館を行き来できるから、幻想郷に戻ることもできるからな」

「本当!!いくらフランたちがいるからといって幻想郷に戻れないのはちょっとあれだったから」

 

 

一応故郷でもあるからな。

 

 

「霊夢、魔理沙。なにか心配なことはあるか?」

「私はないぜ!!」

 

 

魔理沙は何もないようだ。

 

 

「……あのさ、この幻想郷にはさ、『博麗大結界』って言う結界が張ってあるんだけどさ……それの不具合とかたまに見に行きたいんだけど」

「わかった、たしかあっちの方にある神社が起点だよな」

「えぇ」

「よし、ならあの神社の鳥居と俺の家の扉をリンクさせていつでも行き来できるようにしておく」

「悪いわね」

 

 

このくらいは楽勝だぜ。

さて、そろそろ送るか。

 

 

「みんな、この魔法陣の上に立ってくれ」

 

 

そう言うとみんなは俺の創った魔法陣の上に立つ。

 

 

「転移したさきには、俺の家のメイドが色々教えてくれる。俺が帰るまではメイドの指示に従ってくれ」

「わかったわ」

 

 

代表してレミリアが返事をしてくれた。

 

 

「んじゃ、またあとでな」

 

 

俺は全員家に転移させた。

 

さて、幻想郷から帰らないとな。

俺は紅魔館を出た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――平原。

 

 

「ティアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!」

「なんじゃ?」

「うおっ!?いたのか!!」

「さっき来たところじゃ」

「よし、帰るぞ」

「うむ」

 

 

俺はティアを抱き寄せて転移をした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――使い魔の森。

 

 

 

「俺は戻ってきたぞおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」

「刃兄様!!やっと会えました!!いったいどこに行ってたんですか!!」

「ん?ちょっと異世界にね」

「え?」

「刃、はやくお主の家に行こう。あやつらも待っているぞ」

「そうだな」

 

 

あまりまたせていてレミリアに家を壊されたら面倒だからな……

よし!!

 

 

「帰るか……そうだ、白音。リアスに俺は先に帰ったって言っておいてくれないか?」

「わかりました」

「じゃあ、いくぞティア」

「うむ」

 

 

俺はまたティアを抱き寄せて家に転移した。

 

さーてさらに楽しくなりそうだな!!

 




今回の内容はペラペラかもしれません……申し訳ありません。
次回から5巻に入ります。

今回『神使』になったのは、レミリア、咲夜、パチュリー、霊夢、魔理沙、チルノ、大妖精です。

幻想郷のほうにキャラが居なくなってしまう!!と言う心配はありません。
こっちの世界と幻想郷は行き来できるようになったので。


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第5章 冥界合宿のヘルキャット
第1話~冥界か・・・久しぶりだな~


―――俺の家、俺の部屋。

 

 

「冥界に行く?」

『えぇ、グレモリー眷属で行くのだけれど……あなたも来るわよね?』

 

 

行くかな……久しぶりに魔王どもと酒でも飲みたいし。

 

 

「わかった、俺もいく。でも、少し俺の家族も連れて行くぞ」

『えぇ、いいわよ。じゃあ、明日駅でね』

「明日かよッ!!」

 

 

なんでもっと早く言わないんだよ!!

こっちも準備とか……特にないね。

 

今回は幻想郷のメンバーを連れて行くか。

よし、みんなに知らせるか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――俺の家、リビング。

 

 

「みんな集まったな?」

「えぇ……それで?急に幻想郷のメンバーだけを集めてどうしたの?」

 

 

レミリアが俺に聞いてくる。

 

 

「明日、俺とグレイフィアと幻想郷のメンバーで冥界に行くぞ」

「「「「「えぇ!?!?!?」」」」」

 

 

幻想郷のメンバーが全員で驚いた。

だが俺も驚いた。

だって咲夜が驚いたんだもん。

 

 

「いいか?これは決定事項だ。拒否権はない」

 

 

みんなは黙ってうなずいた。

みんな素直でよろしい。

 

 

「じゃあ、準備しといてね」

「「「「「はい(わかったわ)(わかったぜ)(うん)」」」」」

 

 

じゃあ、俺も準備を始めるか……特に何もないけど。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――翌日、駅。

 

俺たちは今、駅の前で待っている。

しかし、遅い。

もう集合時間五分前なのにまだ来ていない。

え?集合まで五分あるじゃないかって?

社会では五分前行動は当たり前だぞ!!

 

 

「あら?早いわね。もう来てたの?」

「……お前らが遅すぎる」

「そう、ごめんなさいね。じゃあ、行きましょう」

 

 

リアスはたいして気にしていないようだ。

 

リアスたちについていくと、エレベーターに乗った。

グレモリー眷属はリアスと一緒に先に乗った。

その後に、朱乃と俺たちが乗った。

 

ピッ

 

電子音がした。

するとエレベーターが下に降りていく。

このエレベーターはたしか下には行かなかったはずだけどな……あぁ、悪魔専用の場所ですか。

 

そのままエレベーターは順調に降りていった。

そして、扉が開く。

そこにあったのは……

 

駅のホームだ。

 

人間界のものとは造りが多少違う。

 

 

「全員そろったところで、三番ホームまで歩くわよ」

 

 

リアスと朱乃先導のもと、俺たちは歩き出した。

しかし無駄に広いな。

 

いろいろ歩き回って、やっと三番ホームについた。

 

ついたんだが……なんだこれ?

列車なのか?

ぜんぜん人間界の列車とは形が違う。

 

 

「グレモリー家所有の列車よ」

 

 

このブルジョアが。

 

そういえばずっと幻想郷のメンバーが静かだったな。

あれか?技術力の差が大きすぎて声が出ないのか。

 

そんなことを考えている間に、みんなが列車に乗る。

もちろん俺も乗ったぞ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――列車内。

 

 

リィィィィィィィィィィィィィィィィィン

 

発車の汽笛が鳴った。

とりあえず、四人ずつのボックス席だったので俺とグレイフィア、向かいに霊夢と魔理沙が座った。

 

あとは、レミリアとフラン、パチュリーが一緒に。チルノと大ちゃんが一緒に座った。

 

 

「どのくらいで着くのかしらね」

 

 

霊夢が俺に聞いてくる。

 

 

「一時間ほどで着くかと」

 

 

それにグレイフィアが答えた。

 

一時間か……長そうで短いな。

何をしようか?

 

 

「なぁなぁ、刃の昔のことを聞かせてくれよ」

 

 

魔理沙が俺に声をかけてくる。

俺の昔か……『箱庭』のこととか『魔砲』のこととかだよな?

まぁ、教えてもいいか。

 

 

「あぁ……最初にな、俺もこの世界の人間じゃなかったんだ」

「「「えぇ!?」」」

 

 

あれ?グレイフィアも驚いているぞ?

なんでだ?

あ、言ってなかったな……

 

 

「どういうことですか!!説明してください!!」

 

 

グレイフィアがものすごい勢いで詰め寄ってくる。

 

 

「わかったから落ち着け」

「は、はい……」

「俺はな、『箱庭』って言う世界から来たんだ」

「『箱庭』?」

「そうだ。そこにはな、神仏、悪魔、精霊、妖精、妖怪、吸血鬼など様々な者がいたんだ……」

「す、すごいわね」「すごいぜ」「ある意味ではここと同じですね」

 

 

確かにな。

この世界にもいるもんな。

 

それから俺は『箱庭』での出来事を話ていった。

『人類最終試練(ラスト・エンブリオ)』のこともだ。

反応はすごかった。

ありえない。

そう言われた。

そりゃそうだ、だってあんな理不尽なことはそうそうない。てかあったら困る。

 

そんなことを話しているうちに、どうやら冥界についたようだ。

どうやらここはもうグレモリー領らしい。

でかいな……

 

完全に列車が停止した。

俺たちはリアス先導の元、開いたドアから降りていく。

 

アザゼルが降りていないようだが、どうやらサーゼクスにお呼ばれされたようだ。

どんまい。

 

そして、俺たちが駅のホームに降りた瞬間だった。

 

 

「「「「「リアスお嬢様、おかえりなさいませっ!!」」」」」

 

 

うるせえっ!!

やかましいぞ!!

 

パンパンパンパンパン!!

 

今度は花火か!!

金の無駄使いにもほどがある。

その金を寄付しろや!!

 

まあ、この件についてはもう考えるはやめよう。

 

辺りを見渡すと、執事やメイドがたくさんいた。

 

 

「「「「「リアスお嬢様、おかえりなさいませ」」」」」

 

 

またまたあいさつをしていた。

 

 

「ありがと、皆。ただいま。帰ってきたわ」

 

 

リアスが満面の笑みで返す。

そのなかで、見知ったメイドがいた。

サーゼクスといたやつだ。

 

 

「お嬢様、おかえりなさいませ。お早いお着きでしたね。道中、ご無事で何よりです。さぁ、眷属の皆様とお客様も馬車へお乗りください。本邸までこれで移動しますので」

 

 

馬車か……そういえば一回も乗ったことないかも。

楽しみだな。

みんあが馬車に乗り始める。

 

あ、そうだ。

 

 

「なぁ、あんたの名前は?」

「私の名は、クリスです。クリス・グレモリーです」

「そうか、これからよろしく頼む。クリス」

「はい」

 

 

さて、今回は何が起きるんだろうな。

 

そんなことを考えながら、馬車に乗り込んだ。

 



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第2話~うっうー、力試ししようか~

―――グレモリー城。

 

 

「お嬢様、そして眷属の皆様、お客様。どうぞ、お進みください」

 

 

グレモリー城に着いた俺たちを案内したのはクリスだった。

 

 

「さぁ、行くわよ」

 

 

リアスがカーペットの上を歩きだそうとしたときだった。メイドの列から小さな人影が飛び出し、リアスの方に駆けこんでいく。

 

 

「リアス姉様!!おかえりなさい!!」

 

 

紅髪……グレモリーの家の子供……あぁ、サーゼクスの子供か。

 

 

「ミリキャス!!ただいま。大きくなったわね」

 

 

おいおい、この身長で大きくなったって……前に会ったのは一体何年前だよ……

 

 

「あ、あの、部長。この子は?」

 

 

イッセーがリアスに聞く。

するとリアスが説明を始めた。

 

 

「この子はミリキャス・グレモリー。お兄様……サーゼクス・ルシファー様の子供なの。私の甥ということになるわね。ほら、ミリキャス。あいさつして。この子は私の新しい眷属なのよ」

「はい。ミリキャス・グレモリーです。初めまして」

「こ、これは丁寧なごあいsゴハァ!!」

 

 

キモイしゃべり方をしていたから俺が腹パンを入れた。

 

 

「よろしく。この一言でいい。ほら、さっさと案内してくれ」

 

 

正直言って、まったくもってつまらない。

幻想郷のメンバーも飽きてしまってきている。

 

 

「わ、わかったわ。さぁ、屋敷に入りましょう」

 

 

リアスはミリキャスと手をつないで門の方に進みだす。

やっと屋敷に入れるのか……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――屋敷、玄関ホール。

 

 

まず目に入ったのは、無駄にでかいシャンデリア。

そして運動会もできそうな無駄に広いホール。

この屋敷は無駄だらけか!!

 

 

「あら、リアス。帰ってきたのね」

 

 

上から女の声が聞こえてきた。

階段から降りてきたのはドレスを着た……美少女?

だってだ、悪魔って自由に容姿を変えられるじゃん。

ものすごいババアでもピッチピチの姉ちゃんになれるわけじゃん?

 

しかしリアスに似ている。

髪の色が亜麻色で、少し目つきがキツい。

 

 

「お母様。ただいま帰りましたわ」

 

 

お母様ね……リアスのだろ?

……ババアか。

となりではイッセーが無駄に叫んでいる。

うるせぇな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――ダイニングルーム。

 

 

玄関ホールから数時間後、俺たちはダイニングルームにいた。

絶対に食いきれない量の豪華な食事が高そうな皿の上に盛られている。

……霊夢と魔理沙がものすごく興奮している。

よっぽど食いたいんだな。

 

 

「遠慮なく楽しんでくれたまえ」

 

 

リアスのお父さんの一言で会食が始まった。

俺やレミリアとフラン、パチュリーと大ちゃんはきれいに食べていく。マナーを守っているってことだからな?

対して、霊夢と魔理沙、チルノは家で食べるように効率を重視した食べ方だ。

別に汚らしいわけではない。

 

向こうではグレモリー眷属がコソコソしゃべっていた。

イッセーとか完全に縮こまってる。

 

まぁ、この会食も何事もなく終わった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――翌日、列車。

 

 

リアスたちがグレモリー城観光ツアーから帰ってきてすぐに俺たちは、例の列車で魔王がいる領土へ移動した。

俺はみんなが観光しているときにグレイフィアと温泉に入ってゆっくりしていた。

 

列車に揺られること三時間。

到着したのは都市部だ。

てか、何回も魔法陣くぐったのに三時間はかかりすぎだろ……

 

 

「ここは魔王領の都市ルシフェード。旧魔王ルシファー様がおられたと言われる冥界の旧都市だんだ」

 

 

……旧ルシファーか……あのイカれてるやつね。

あまり会いたくない。

 

どうやら地下鉄に乗り換えるらしい。

なんでも表から行くと騒ぎになるらしい。

 

地下鉄から乗り換え、さらに揺られること五分。

着いたのは、都市で一番大きい地下にあるホームだった。

若手悪魔、旧家と言う名のクソ共、上級悪魔のお偉いというなの肩書きをもつクソ共が集まるという会場がこの建物にあるらしい。

ボディーガードのやつらはエレベーター前までしかこれないらしく、そこで待機していた。

 

俺たちはリアスを先頭に地下からエレベーターに乗り込む。

 

 

「皆、もう一度確認するわ。なにが起こっても平常心でいr「無理だ、俺の家族をバカにされたらな」…まぁ刃はいいわ。ほかのみんなは平常心でいること。何を言われても手を出さないこと。上にいるのは将来の私達のライバルたちよ。無様な姿は見せられない」

 

 

俺の家族を若手の上級悪魔ごときにバカにされたら俺でもさすがに我慢できない。

 

リアスの言葉にはいつも以上に気合が入っていた。

 

エレベーターが停止し、扉が開く。

一歩踏み出すとまた広いホールだった。

ホールばっかだな冥界の建物は。

 

 

「ようこそ、グレモリー様、神浄様。こちらへどうぞ」

 

 

使用人のあとに続く俺たち。通路をしばらく歩くと、一角に複数の人影が見える。

しかも若手悪魔としては結構強い。

 

 

「サイラオーグ!!」

 

 

リアスはその人影の一人を知っているらしい。

サイラオーグか……

 

サイラオーグがリアスに近づいてきた。

そして、会話を始めた。

 

そして、サイラオーグがみんなに自己紹介をする。

リアスがサイラオーグに通路にいた理由を聞く。

 

そしたらくだらないだと。

 

なんでもゼファードルってやつとアガレスってやつが喧嘩してんだって。

 

ドオオオォォォォォォォォォォォォォォォ!!!!!

 

建物が大きく揺れた。巨大な破砕音が聞こえてくる。

そして、パラパラと天井から何かが落ちてくる。

 

 

「ケホッケホッ……」

 

 

フランがそれを吸い込んだのか、咳をした。

 

ブチッ

 

俺はキレた。

なんでかって?

だってさ、くだらない喧嘩のせいで俺のかわいいかわいいフランが咳こんだんだぞ!?

 

 

「大丈夫か!!フラン!!」

「だ、大丈夫だよ……お兄ちゃん」

 

 

ちょっとびっくりしながら答える。

よかった……

 

 

「リアス」

「な、なに?」

「ちょっとさ、お灸を据えてくるね」

「この建物を壊さないでね?」

「……努力する」

 

 

そう言って俺は元凶のいる部屋の扉を開ける。

 




刃さん、ささいなことで怒ります。
ちょっとストレスがたまりすぎているんです。

アンケートは活動報告にてまだ継続中です。協力お願いします。


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第3話~・・・このくらいにしといてやる~

―――会談部屋。

 

 

扉を開けるとそこには、破壊しつくされた大広間があった。

テーブルも椅子も装飾品も全部破壊しつくされていた。

 

中央には両陣営に分かれた悪魔のガキ共が睨み合っている。

武器まで取り出していやがる。

 

両方とも冷たく殺意に満ちたオーラを放っている。

 

俺の視界に広間の隅でテーブルを武士に保ったまま、優雅にしている悪魔眷属の者たちも映った。

 

優しげな少年……だけど腹黒そうな顔だな。

そいつを中心にフードを被った者がいた。

 

 

「ゼファードル、こんなところで戦いを始めてもしかたなくて?死ぬの?死にたいの?殺しても上に咎められないかしら」

「ハッ!!言ってろよ、クソアマッ!!俺がせっかくそっちの個室で一発しこんでやるって言ってやってんのによ!!アガレスのお姉さんはガードが堅くて嫌だね!!へっ、だからいまだに男も寄ってこずに処女やってんだろう!?ったく、魔王眷属の女どもはどいつもこいつも処女くさくて敵わないぜ!!だからこそ、俺が開通式をしてやろうって言ってんのによ!!」

 

 

……こんなガキの喧嘩のせいで俺のフランが咳をしたのか……

 

 

「そうか……じゃあ俺がおまえの腹を開通させてやろう」

「誰だテメェ!!なんだ、ただの人間じゃねえk」

 

 

そっから先はしゃべれない。

だって俺が魔力で創った刀で男の腹を貫いたから。

 

 

「ハッハッハー!!なんだ?ただの人間に腹を貫かれたザコ悪魔ァ!!」

 

 

俺は殺気を開放しながら言う。

 

 

「おのれ!!」「人間の分際で!!」

 

 

男の眷属らしき悪魔がわめきちらしている。

 

 

「なんだァ?テメェらもこうなりたいのかァ?」

「ゴボォッ」

 

 

俺は腹を貫いている刀をグリグリしながら言う。

 

 

「さァて……俺は優しいからな。おまえの死に方を選ばせてやる。一回しか言わないからよーく聞けよ?」

 

 

俺は一息ついてから言いなおす。

 

 

「『絞首』『斬首』『銃殺』『釜ゆで』『溺死』『電気』『火あぶり』『生き埋め』『薬殺』『石打ち』『鋸』『はりつけ』好きなのを、選んでね♪」

 

 

わぁ~俺って優しいな~。

12個も選択肢をあげるなんて。

 

 

「ざ…ける……なぁ!!」

「わぁ~お!!びっくり、自分から刀を抜くなんて」

 

 

男はもがいて、刀から抜け出した。

 

 

「さて、どれがいい?」

「ハッ!!出たぜ!!答えは……お前を殺してやる!!」

「はぁ……残念だよ」

 

 

俺は『重力を操る程度の能力』を使って、男を地面に押し付ける。

 

 

「苦しまなくて済んだかもしれないのに……じゃあ、バイバ~イ」

 

 

俺が刀を振り下ろした時だった。

 

 

「そのくらいで勘弁してやってくれないだろうか?」

 

 

サイラオーグが割って入ってきた。

 

 

「……いいよ、でも次はないよ」

 

 

俺は大人しく引く。

だってここでまた言い合うのは面倒でしょ?

 

そのあと、サイラオーグが色々と指示を出した。

女には化粧を直して来い。

スタッフを呼んで来い。

 

正直言ってここまで『王』という言葉が似合う悪魔はいないと思う。

 

 

「あ、兵藤!!」

 

 

サジか……

それにソーナも。

 

ようやくソーナたちも到着したらしい。

 

しばらくすると、化粧を直してきた女がきた。

男も治療が終わったのか、帰ってきた。

 

そして、自己紹介が始まる。

 

 

「私はシーグヴァイラ・アガレス。大公、アガレス家の次期当主です」

 

 

さっきの女はシーグヴァイラ・アガレスって名前らしい。

長いからアガレスでいいか。

 

大広間はスタッフが来て修復するのかと思ったら、俺が動いた衝撃で壊れすぎていたらしく、少ししか修復できなかった。

 

仕方ないから、俺が『時間を操る程度の能力』を使って破壊される前まで時間を巻き戻した。

俺がやったからな、仕方ないと言えば仕方ない。

 

改めて若手が集まって、あいさつを交わしていた。

さっきの男とその眷属を抜かした者たちでテーブルを囲んでいる。

 

リアスのグレモリー眷属、ソーナのシトリー眷属、サイラオーグのバアル眷属、男のグラシャラボラス眷属。

言いずれぇ……

 

 

「ごきげんよう、私はリアス・グレモリー。グレモリー家の次期当主です」

「私はソーナ・シトリー。シトリー家の次期当主です」

 

 

リアスとソーナが続けてあいさつをする。

 

 

「俺はサイラオーグ・バアル。大王、バアル家の次期当主だ」

 

 

堂々としているな。

まさに『王』だ。それでも『王』止まりだけどな。

その先?俺はしらねぇよ。

 

 

「僕はディオドラ・アスタロト。アスタロト家の次期当主です。皆さん、よろしく」

 

 

作り物の笑顔が印象的だ。

 

 

「さて、おまえにも自己紹介してもらおうか」

 

 

サイラオーグが俺に言う。

おまえって言われた。仮にも俺のが年上だぞ!!

まぁ、いいか。

 

 

「どうも初めましてみなさん、万能なだけの人外でーす。よろしく……されたくねぇな。いいか、ひとつ言っておく……俺の家族に手ェ出してみろ、空間ごと破壊し尽くしてやるからな」

「「「「「!?!?!?!?!?」」」」」

 

 

ビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリ!!!!!

 

俺の殺気で空気が鳴る。

 

 

「皆様、大変長らくお待ちいただきました。皆様がお待ちでございます」

 

 

この空気をぶち壊した使用人パネェ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――会談場、最高貴賓席。

 

 

俺は途中でリアスたちと別れて、サーゼクスのいる席の方に行った。

高いなぁ……

この席高すぎ。

この下にもまだ段がいくつかあって、そこに上級悪魔のクソ共がいる。

 

俺のいる席の段には四大魔王がいる。

俺の扱いは魔王と同じ程度ですか……いや、いいんですよ?別に。

 

 

「よく、集まってくれた。次世代を担う貴殿らの顔を改めて確認するため、集まってもらった。これは一定周期ごとにおこなう、若き悪魔を見定める会合でもある」

 

 

初老の男の悪魔が手を組みながら、無駄に偉そうに言う。

 

 

「さっそく、やってくれたようだが……」

 

 

あ、それ俺ですね。はい。

 

 

「キミたち六名は家柄、実力共に申し訳のない次世代の悪魔だ。だからこそ、デビュー前にお互い競い合い、力を高めてもらおうと思う」

 

 

競い合う程度で力が高まれば俺の『神使』は今頃ものすごいことになってるぞ。

 

 

「我々もいずれ『渦の団』との戦に投入されるのですね?」

 

 

サイラオーグがいきなり聞いてくる。

 

 

「それはまだわからない。だが、できるだけ若い悪魔たちは投入したくないと思っている」

 

 

サーゼクスはこう答えた。

それに対してサイラオーグは……

 

 

「なぜです?若いとはいえ、我らとて悪魔の一端を担います。この歳になるまで先人の方々からご厚意を受け、なお何もできないとなれば―――」

「サイラオーグ、その勇気は認めよう。しかし、無謀だ。何よりも成長途中のキミたちを戦場に送るのは避けたい。それに次世代の悪魔を失うのはあまりに大きいのだよ。理解してほしい。キミたちはキミたちが思う以上に我々ににとって、宝なのだよ。だからこそ、大事に、段階を踏んで成長してほしいと思っている」

 

 

確かにな。

 

それからサーゼクスが若手悪魔に今後の目標を聞いた。

 

最初に答えたのはサイラオーグだ。

 

 

「俺は魔王になるのが夢です」

「「「「「ほぅ………………」」」」」

 

 

言いきったな。

お偉いのクソ共も反応した。

 

 

「大王家から魔王が出るとしたら前代未聞だな」

「俺が魔王になるしかないと冥界の民が感じれば、そうなるでしょう」

 

 

また言いきった。

なかなか肝っ玉の据わったやつだ。

 

次はリアスか。

 

 

「私はグレモリーの次期当主として生き、そしてレーティングゲームの各大会で優勝することが近い将来の目標ですわ」

 

 

……つまらない。

まるで教科書に載っているような回答だ。

 

そのあとも何人かが目標を言った。

そして、最後のソーナの番になった。

 

 

「冥界にレーティングゲームの学校を建てることです」

「レーティングゲームを学ぶところならば、すでにあるはずだが?」

 

 

お偉いのクズは聞く。

 

 

「それは上級悪魔と一部の特権階級の悪魔のみしか生きことが許されない学校のことです。私が建てたいのは下級悪魔、転生悪魔も通える分け隔てない学舎です」

 

 

すばらしいッ!!

これが俺の求めていた回答だ!!

教科書……今までの考え方にとらわれない、新たなことに挑戦する!!

その心意気!!いいねぇ。

 

 

「「「「「ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハッ!!!!!」」」」」

 

 

ピキ……

 

俺の額に青筋が浮かぶ。

クズ共が……

 

 

「それは無理だ!!」

「これは傑作だ!!」

「なるほど!!夢見る乙女というわけですな!!」

「若いと言うのはいい!!しかし、シトリー家の次期当主ともあろう者がそのような夢を語るとは。ここがデビュー前の顔合わせの場所で良かったというものだ」

「私は本気です」

 

 

ソーナも引かない。

 

 

「ソーナ・シトリー殿。下級悪魔、転生悪魔は上級悪魔たる主に仕え、才能を見出されるのが常。そのような養成施設をつくっては伝統と誇りを重んじる旧家の顔を潰すこととなりますぞ?いくら悪魔の世界が変革の時期に入っているとも言っても変えていいものと悪いものがあります。まったく関係のない、たかが下級悪魔に教えるなどと……」

 

 

ブチッ

 

本日二回目の怒りだった。

俺が行動を始めるよりも早く動いた奴がいた。

サジだ。

 

サジはクズ共に食って掛かる。

だがそれをクズ共は良しとしない。

それに対してソーナは頭を下げた。

そこで俺は耐えられなくなった。

 

 

「頭を上げろ、ソーナ。そこにいるクズ共の言うことは気にするな」

 

 

ソーナが勢いよく頭を上げる。

 

 

「な、なんだと!!人間の分際で我ら悪魔をクズだと!!」

「人間人間うるせぇんだよ……テメェらこそ一悪魔の分際で俺に刃向おうなんてナメてんのか?」

「グッ……言わせておけば!!だいたいお前の連れも連れだ、なんだあの品性のなさは!!」

 

 

この野郎今何て言った?

てかいつ見た?

 

 

「さっきチラッとみたが……まったk「黙れ!!」…グアァ!!」

 

 

コイツは言ってはいけないことを言った。

俺の家族をバカにした。

 

俺は『重力を操る程度の能力』を使ってクズを吹き飛ばす。

 

 

「お前は俺の家族をバカにした……ちょうどいい、ここにいる全員に教えておこう。俺の家族をバカにしたり、他人の夢をバカにしたクズがどうなるかをな!!」

 

 

俺はソーナの夢をバカにしたクズ共も引きずり出す。

 

 

「さて、初めましての悪魔もいるだろうから改めて自己紹介をしようか。今回はこっち名を言わせてもらうか。破壊神デストだ」

「「「「「!?!?!?!?!?」」」」」

 

 

四大魔王も驚いている。

そりゃそうだ、俺は創造神としか教えてなかったからな。

 

 

「さて、見てろ……これがお前ら悪魔がバカにした俺の力だ!!」

 

 

俺はネックレスをはずす。

すると俺の周りから漆黒のオーラがもれる。

今の容姿は漆黒の髪に漆黒のシャツ、漆黒のジャケットに漆黒のパンツ。漆黒ネクタイに漆黒のハット。

そして俺の背中からは漆黒の翼が6対12枚生えている。

 

俺は『破壊の刀剣(デストラクション・ブレイド)』を出す。

そしてそれをクズ共に刺す。

 

 

「グァ!!」「アァ!!」「ギャァ!!」

 

 

色々な悲鳴が出る。

だがそれだけでは終わらない。

 

『Destroy!』

 

この音声が響くと同時にクズ共の体の一部が崩れていく。

 

やがて、クズ共の体は破壊しつくされていった。

 

 

 

「今のを見てわかるよに、この刀剣を一刺しするだけで簡単に……すべてのものを破壊しつくせる……これだけは覚えておけよ」

 

 

そう言い放つと、他のクズ共が勢いよく首をたてに振る。

それを確認して、俺はネックレスをつけ直して人間になる。

 

 

「刃くんがいろいろ言ってくれたけど……うちのソーナちゃんがゲームで見事に勝っていけば文句もないでしょう!?ゲームで好成績を残せばかなえられるものも多いのだから!!」

 

 

セラ……もっと早く出てきてもよかったんじゃないか?

 



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第4話~え?俺もですか?~

―――会談場、最高貴賓席。

 

 

セラがものすごく怒っていた。

でも、プンプンって感じで少し威厳がない。

言ってることはものすごいんだよ?

 

 

「もう!!おじさまたちはうちのソーナちゃんをよってたかっていじめるんだもの!!私だって我慢の限界があるのよ!!あんまりいじめると私が刃くんと一緒におじさまたちをいじめちゃうんだから!!」

 

 

クズ共の顔がものすごく青ざめている。

そりゃそうだ。

さっき悪魔を破壊しつくした俺と魔王の一人のセラがいじめるって言ったんだ。

絶対に生き残れないだろ。

 

ソーナを見てみると……顔を恥ずかしそうに覆ってた。

 

 

「ちょうどいい。ではゲームをしよう。若手同士のだ」

 

 

サーゼクスの一言に皆が注目する。

へぇ、いいんじゃないの。

 

 

「リアス、ソーナ戦ってみないか?」

 

 

やっぱりその二人だよな。

 

 

「それと刃くんもどうだい?」

「は?」

 

 

俺!?

なんで俺?

 

 

「さっきのこともあるからね、どうだい?もちろんかなりのハンデはつけてもらうけどね」

 

 

う~ん別にやってもいいか。

なんかやらないと冥界に来た意味がないしな。

 

 

「いいぞ、やってやる」

「ありがとう刃くん」

 

 

こんな会話をしている中でも、リアスとソーナは二人で何か話していた。

セラもテンションが上がりまくっている。

 

 

「対戦の日取りは、人間界の時間で八月二十日。それまで各自すきに時間を割り振ってくれてかまわない。詳細は改めて後日送信する」

 

 

サーゼクスの決定により、俺とリアスとソーナのレーティングゲームが開始されることになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――グレモリー城、俺の部屋。

 

 

あの後俺はグレモリー城に転移した。

とくにすることもないからな。

サーゼクスからそろそろ連絡があるはずなんd『メールだよっ、お兄ちゃん』…きたか。ちなみに着メロは『ペストの激甘お兄ちゃんボイス【メール編】』だ。

他にも、【電話編】【目覚まし編】など、いろいろある。

 

とりあえず、見るか。

 

メールの内容は……

 

 

『レーティングゲームの詳細について

 

 メンバーに関して

  ・神浄刃を『王』として、その他に三人までとする。

  ・種族は問わない。

 

 ハンデに関して

  ・神浄刃の能力使用を禁ずる。

  ・神浄刃の武器使用を禁ずる。

  ・『ATフィールド』の使用を禁ずる。

  ・『神力』『魔力』『聖力』『気』の使用は禁ずるがそれ以外は使用してよい。』

  

 

ふむふむ、なるほど。

余裕だな。

このハンデだと、『チャクラ』『念』はいくらでも使える。

この二つでいくらでも身体強化もできるし、回復だってできる。

まず、身体能力だけでも負けないんだけどね。

 

さ~て、メンバーはどうしよっかな~。

三人だからな。

人間だけでいいか。

そうと決まれば……

 

 

「おいで、霊夢、魔理沙、咲夜」

 

 

漆黒の魔法陣が展開される。

そこから三人が出てきた。

 

 

「な、なによこれ!!」

「び、びっくりしたぜ!!」

「驚きました」

 

 

三者三様の反応だ。

 

 

「おまえたち三人には今度あるレーティングゲームに出てもらう」

「レーティングゲーム?」

「そうだ。おまえたちで言う弾幕ごっこみたいなものだ」

 

 

そう言うと三人はOKをしてくれた。

よしよし、楽しみだ。

弾幕を見て驚くリアスたちを見るのがな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――翌日、グレモリー城、ホール。

 

 

なにしようか。

いや、マジですることがない。

だってさ、霊夢と魔理沙と咲夜の実力はもうかなりある。

はっきり言ってそこに俺が加わると負けるわけがない。

 

でもな……できれば俺は拠点でゆっくりしてたいしな。

 

よし、鍛えるか。

 

 

「おいで……霊夢、魔理沙、咲夜」

 

 

漆黒の魔法陣が展開されて、そこから三人が出てくる。

 

 

「今度は何の用?」

「おまえたち三人を鍛える」

「「「え?」」」

「だから、行くぞ」

「どこに行くんですか?」

 

 

咲夜が聞いてくる。

 

 

「海と山どっちがいい?」

 

 

三人に聞き返す俺。

三人の答えは……

 

 

「海よ!!」「海だぜ!!」「海でお願いします」

 

 

それなら鍛練用の世界でも創るか。

 

 

「よし、各自荷物を持って一時間後に俺の部屋に来い」

「わかったわ」「わかったぜ!!」「わかりました」

 

 

さて、準備しないとな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――俺の部屋。

 

 

まず、世界を創らないとな。

とりあえず、海と陸を8:2にして……

 

うし、これでいいか。

 

 

「刃~、入るわよ~」「邪魔するぜ!!」「失礼します」

「お、来たか」

 

 

じゃあ、行くとしますか。

 

 

「で?ここに来てどうするの?」

「あぁ、三人とも俺に触れてくれ」

 

 

そう言うと三人とも俺に触れる。

 

 

「じゃあ、いくぞ」

 

 

俺は三人の返答を待たずに転移した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――創造世界。

 

 

三人で転移したのはさっき創った世界だ。

 

 

「じゃあ、ここで鍛練始めるから」

「ここは?」

「俺が創った世界だ。さまざまな幻獣がいるから、死なないようにな。あ、でも俺が近くに居れば襲ってこないから」

「「「え?」」」

 

 

さ~て、魔改造魔改造♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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第5話~これはバカンスですか?いいえ、地獄めぐりです~

―――創造世界、海。

 

 

「とりあえず、今日一日は海で遊ぶぞ」

「やった!!」「やったぜ!!」「………」

 

 

霊夢と魔理沙は喜んでいるけど……咲夜はどうしたんだ?

 

 

「咲夜?どうした?」

「い、いえ……」

「なにかあったら言ってくれ」

「では……私たち、水着持ってきてません」

「「あ……」」

 

 

マジか……

海がいいって言ったからてっきり海で遊びたいからだと思ってたんだが……

だから水着くらい持ってきてるかと思った……

 

 

「その前に水着を持ってないわ」

 

 

さらに霊夢のカミングアウト。

たしかに幻想郷では水着は必要ないもんな。

……咲夜が水着を知っていたことは気にしないでおこう。

 

 

「んじゃ、いろいろ創ってみるから。気に入ったのを選んでくれ」

 

 

そう言い、俺はいろいろな水着を創った。

全部ビキニだ。

だって一番作りやすいじゃん?

パレオも創ってみた。

 

俺?

 

俺は適当なのですよ。トランクスタイプのね。

 

 

「これに決めたわ」「これにするぜ!!」「……………」

「じゃあ、この中で着替えてくれ」

 

 

俺は壁を創って指さす。

 

すると三人はすぐに入って……

 

 

「どう?」「終わったぜ!!」「どうですか?」

 

 

出てきた。

はえぇ……

 

俺でもそんなに早く着替えられないぞ。

 

ここで、三人の水着を軽く紹介しよう。

 

霊夢は、赤と白のビキニだ。なんか霊夢が来ていた巫女服に似ている。てゆうか似せて創った。

魔理沙は、黄色と黒のビキニだ。これも魔理沙が来ていた魔女の服に似ている。

咲夜は、純白のビキニだ。柄はない。

 

結論。

 

 

「ブハッ!!」

「ちょ、ちょっと大丈夫!?」「大丈夫か!?」「大丈夫ですか!?」

 

 

鼻から愛が噴き出した。

 

 

「あ、あぁ……三人がかわいくてな、すまん」

「あ、ありがと///」「お、おぅ///」「ありかとうございます///」

 

 

赤面……だと!?

ぐっ……おさえろ、俺の愛よ!!

これ以上は……

 

よし……よし…ふぅ。

落ち着いた。

 

 

「じゃあ、遊ぶか!!」

「えぇ!!」「おぅ!!」「はい!!」

 

 

 

 

 

―――刃たちがものすごい遊びをしています。しばらくお待ちください―――

 

 

 

 

 

「いや~遊び倒したな~」

「そうね~」

 

 

みんな疲れて浜辺に横になっている。

いや~、遊んだ遊んだ。

 

じゃあ……

 

 

「やるか」

「え?」「へ?」「はい?」

 

 

ガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!

 

ギャアァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!

 

グオォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!!!!

 

 

ドラゴンの叫び声が浜辺に響く。

 

 

「りゅ、龍!?」「すげぇぜ……」「龍ですか……」

「あの青いのが『青眼の白龍(ブルーアイズ・ホワイト・ドラゴン)』、そんであの赤黒いのが『真紅眼の黒竜(レッドアイズ・ブラックドラゴン)』、最後の黒くて尻尾の先に三又の槍があるのが『ヘル・ドラゴン』だ」

 

 

この創造世界にはさまざまなドラゴンがいる。それもカードゲームのやつがな。

おもしろいだろ?

 

 

「もしかしてあれを?」

 

 

霊夢が俺に聞いてくる。

 

 

「あぁ、倒せ」

「マ、マジかよ……」

 

 

魔理沙がうなだれる。

咲夜は無言で観察している。

 

 

「まぁ、頑張ってくれ。十五日後にまたこの世界に来るから。じゃあな~」

「あ、ちょっとまt」

 

 

俺はこの世界から転移した。

どんくらい強くなるか楽しみだな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――十五日後、創造世界。

 

 

「さ~て、どうなってるkうおぉぉぉ!?」

「やっときたわね!!」

 

 

霊夢が俺にものすごい弾幕を放ってきた。って逃げ場がねぇ!?

成長しすぎだ!!

 

俺は『万華鏡写輪眼』を開眼した。そして……

 

 

「須佐能乎!!」

 

 

須佐能乎を発動して弾幕から身を守る。

おぉぉぉぉぉ!?

ちょっと衝撃が来たぞ!?

 

 

「って動けねぇ!?」

「少し……反省してください」

 

 

咲夜の仕業か!!

たしか『時間を操る程度の能力』だっけ?

さすがに全部は止められなかったか。

 

それなら……

 

 

「これでどうだ!!」

「えっ!?」

 

 

俺は『時間を操る程度の能力』で俺自身の時間の速さを速める。

 

すると今度は……

 

 

「甘いぜ!!」

「魔理沙ぁ!?」

 

 

浜辺の砂の中から魔理沙が飛び出してきた。

そして……

 

 

「いけ!!『ラーの翼神竜』!!」

「ウソだろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!?!?」

 

 

『ラーの翼神竜』!?なんてやつを味方にしやがったんだ魔理沙のやつ!!

あいつって確か『幻神獣』……神の写し身だぞ!!

 

曲りなりにも神を味方につけるなんて……

てか、よく見つけたな!?

あいつははるか上空に行かないと会えないはずだぞ!!

 

まてよ……魔理沙が『ラーの翼神竜』ってことはだ。

他の二人も……?

まさかね?ないない。

 

 

「魔理沙が出すなら私も出そうかしら?いきなさい!!『オシリスの天空竜』!!」

「では、私も……『オベリスクの巨神兵』!!」

「マジですかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?!?」

 

 

ヤバイ……ヤバイヤバイヤバイ!!

この状況は俺でもヤバイ!!

三幻神がそろった?

ふざけんな!!

確かにアレを創ったのは俺だ。だから死ぬことはない。

そう死ぬことはないだけだ。怪我は負わないわけじゃない。

怪我くらいいいじゃないか、『フェニックスの涙”極”』があるんだから!!

と、思うだろ?

痛いのやだから。普通に。

てわけで~……

 

 

「幻術『操殺リ(あやとり)』!!

 

 

俺は三幻神に幻術をかけた。

ちなみに、幻術『操殺リ(あやとり)』は相手を操るだけ。例えるなら、『NARUTO』でオビトが九尾を操った幻術の強化版だ。

 

 

「「「え?」」」

「三人とも少しは成長したが……俺はまだ倒せないぞ?まぁ、とりあえずコイツらは戻してくれ。そんで、帰るぞ」

「うん」「わかったぜ!!」「やっとですか……」

 

 

三人はそれぞれ元に戻し、俺に近寄って俺の体に触れた。

 

 

「行くぞ」

 

 

俺たちは創造世界から転移した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――グレモリー城、俺の部屋。

 

 

俺はとりあえず三人に風呂に入らせた。

そして、その後に話を聞いた。

 

なんでも、ドラゴンが何回もやってきてうっとうしくなったらしく、三つだけ群を抜いて強い力を感じたからそいつを仲間にしてそいつにドラゴンをどうにかしてもらおう。ってことになったらしい。

 

そんな理由で『三幻神』を使い魔にするなんて……

すごいな……

 

まぁ、嬉しい誤算だ。

 

話を聞き終わった俺は三人に

 

 

「残りの五日は自由にしてくれ」

 

 

と言ったすると。

 

 

「温泉めぐりするわよ!!」

「おう!!」「はい!!」

 

 

と、とても喜んでいた。

 

さて、仕込みは終わった。

これで後はゲームを待つだけだ。

あいつらがどれだけ成長するか楽しみだ。

 

 

 

 

 

 

 



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第6話~嵐の前のパーティ~

―――グレモリー城、客間。

 

 

イッセーたちが修行から帰ってきた翌日、なんでもパーティがあるらしい。

イッセーは駒王学園の夏の制服を着ていた。

俺?

俺は純白の燕尾服だよ。

別に派手でもいいだろ?

だって俺、創造神ですから。

 

女子は準備に時間がかかるらしく、全員メイドに連れて行かれた。

 

 

「兵藤と……刃!?すげぇなその燕尾服」

 

 

む?サジか。どうしてここにいるんだ?

 

 

「匙、どうしてここに?」

 

 

俺の疑問をイッセーがサジにぶつける。

ナイス。

 

 

「あぁ、会長がリアス先輩と一緒に会場入りするってんでついてきたんだ。で、会長は先輩に会いに行っちまったし、仕方ないんで屋敷のなかをうろうろしていたら、ここに出た」

 

 

迷子ですか(笑)

 

急にサジが真剣な面持ちになった。

……ゲームのことか。

なら俺は邪魔なだけか……

 

俺は静かにその場から離れた。

何しようか?

そう考えたのも数秒だった。

 

 

「や~いばっ!!」

「うおっ!?霊夢か?」

「えぇ、そうよ。どう?」

 

 

すばらしい。

 

この一言しか思い浮かばなかった。

霊夢は洋風のドレスを着ていた。

色は赤を基調として、ところどころに白のラインが入っている。

簡単に言うと、やっぱりなのか霊夢の巫女服と色使いが似ている。

 

 

「刃~」

 

 

今度は魔理沙か。

 

すんばらしい。

 

魔理沙も洋風のドレスだ。

色は黒一色。

シンプルだけど、それがいい。

 

 

「刃様、お待たせしました」

 

 

咲夜か。

 

……………

 

表現できない。

それぐらい、いい。

色は白銀。いいねぇえ……

 

 

「三人ともすばらしい。文句のつけようがない」

「あ、ありがと///」「へへ///」「ありがとうございます///」

 

 

三人ともテレちゃって、かわいい~。

 

 

「刃!!そろそろ出るわよ!!」

 

 

向こうからリアスが声をかけてきた。

 

 

「んじゃ、行きますか」

「うん」「おう」「はい」

 

 

俺たちは庭に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――グレモリー城、庭。

 

 

おーおーおーおーおー。

庭にはタンニーンとその他に同じサイズのドラゴンが十体ぐらいいた。

 

どうやらイッセーはタンニーンに送迎を頼んだらしい。

イッセーたちがドラゴンで行くなら俺たちもドラゴンで行くか。

 

 

「おいで……ティア」

 

 

蒼色の魔法陣が展開される。

そこから人型のティアが出てきた。

 

ダキッ!!

 

 

「久しぶりじゃ!!刃!!なかなか呼んでくれんからさびしかったのじゃ!!」

 

 

萌えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!

 

なんだこのかわいい生き物!?

 

 

「ごめんごめん。あのさ、会場まで送ってもらいたいんだけど……いい?」

「もちろんじゃ!!」

 

 

そう言ってティアはドラゴンに戻る。

 

 

「さぁ、乗るがいい」

「失礼、霊夢、魔理沙、咲夜も乗れ」

 

 

三人とも何も言わずに、だがわくわくしながら乗った。

 

 

「よし、行け」

 

 

そう言うと、ティアは飛び立った。

そういえば、タンニーンはなんにも反応しなかったな。

まぁ、いいか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――超高層高級ホテル、パーティ会場。

 

 

このホテルはグレモリー領の端っこにある広大な面積の森のなかにあった。

俺たちを乗せたティアはスポーツをする会場らしきところに降り立った。

 

ティアから俺たちが降りると、ティアは人型になった。

まさかついてくるつもりか?

 

 

「わらわも行く」

 

 

やっぱりそうですか。

もちろんOKですけど。

 

 

「じゃあこのドレスを着てくれ。着替えはここで」

 

 

俺は蒼色のドレスと更衣室を創造した。

すぐにティアが更衣室に入りドレスを来て出てきた。

うん、すごいきれいだ。

 

 

「ど、どうじゃ?」

「あぁ、もうすごくきれいだ」

「そ、そうか///」

 

 

かわいいなぁ。

 

ティアの着替えが終わると、俺たちは会場の外に待機していたリムジンに乗った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――パーティ会場。

 

 

エレベーターを降りると、そこはもうパーティの会場だった。

 

なんだ……?周りがざわついてるな。

俺には関係ないけど。

 

 

「さて、楽しむとしますか。お嬢様方」

 

 

俺はいい笑顔で霊夢と魔理沙と咲夜に言う。

 

 

「うん///」「おぅ///」「はい///」

 

 

かわいいねぇ。

何回見ても見飽きない。

 

俺は三人と一緒にパーティを楽しんでいた。

パーティが始まった少しした時だった。

 

 

「お、お久しぶりですわ、創造神様」

「焼き鳥の妹の……レイヴェルか」

「お、覚えていてくださったんですか!!」

「まぁな、かわいい子はすぐに覚えられる」

「か、かわいいだなんて///」

 

 

レイヴェルは小鳥って感じがするな。

 

 

「んで、どうした?」

「そ、その創造神様―――」

「あ、その創造神様ってのはやめてくれ。気軽に刃って呼んでくれ」

 

 

創造神様って呼ばれるのは慣れてなくてなんかいやだ。

 

 

「お、お名前で呼んでもよろしいのですか!?」

「おう、むしろこっちからお願いしたいくらいだ」

「コ、コホン。で、では、遠慮なく、刃様と呼ばせていただきます」

「様は別につけなくてもいいぞ?」

「いいえ、これは大事なことです!!」

 

 

まぁ、本人がいいならそれでもいいだろう。

そこに、焼き鳥の眷属の……誰だ?

 

 

「レイヴェル。旦那様のご友人がお呼びだ」

「わかりましたわ。刃様、今度、お会いできたら、お茶でもいかがでしょうか?わ、わ、わ、私でよろしければ、手製のケーキをご、ご、ご用意させていただきます!!」

 

 

レイヴェルはドレスの裾をひょいと上げ、かわいく一礼して去っていった。

 

 

「では、失礼しm「ちょっと待ってくれ」…なんでしょうか?」

「レイヴェルにお茶の件はOKだって伝えてくれ」

「わかりました、では」

 

 

そう言ってお姉さんは去っていった。

また暇になってしまった。

 

この後は、何事もなくパーティが進んだ。

 




活動報告にてアンケートを実施しています。
『刃の行方』です。


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第7話~レーティングゲーム”初”~

―――レーティングゲーム当日、待機室。

 

 

とうとう始まる。

わくわくする。けど、すぐ終わってしまいそうで怖い。

なんで怖いのかって?

俺の出番がなくなりそうだからだ。

 

さて、軽く確認しとくか。

 

 

「霊夢、魔理沙、咲夜」

 

 

名前を呼ぶと三人が注目してくれた。

 

 

「これから、敵の情報を教える。敵は両チーム各八名だ。こっちは四名だが……まぁ、関係ない。圧倒的に俺たちのが強い。これだけは断言できる」

 

 

すると三人はすごい笑顔になった。

安心したのか?相手は悪魔だもんな。

 

 

「いいか、でも油断は禁物だ。相手がどんな小細工を使うか分からないからな」

 

 

といっても、指輪とネックレスの防御術式があるからほとんど攻撃は通らないだろうけど。

 

 

『そろそろ、転移します』

 

 

待機室に放送が流れた。

すると、床一面に魔法陣が展開された。

一瞬激しく光ったと思ったら―――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――デパート。

 

 

デパートにいた。

今回はここがステージか。

 

 

『皆様、このたびは、グレモリー家、シトリー家、神浄家の「レーティングゲーム」の審判役(アーピター)を担うこととなりました、ルシファー眷属『女王』のクリスでございます』

 

 

アナウンスはクリスだった。

 

 

『我が主、サーゼクス・ルシファーの名のもと、ご両家の戦いを見守らせていただきます。どうぞ、よろしくお願い致します。さっそくですが、今回のバトルフィールドはリアス様、ソーナ様、そして刃様が通われている学び舎「駒王学園」の近隣に存在するデパートをゲームのフィールドとして異空間にご用意しました』

 

 

この後もしばらくクリスのアナウンスが続いた。

注意事項などだけど。

 

俺のハンデなんかも確認された。

今頃リアスとソーナはびっくりしてんだろうな。

なんせ悪魔からしたら生命線の『魔力』が禁止されてんだから。

それに加えて『気』もだからな。

 

あ、そういえば回復品の『フェニックスの涙』がひとつ支給された。

……俺たちにはいらなくね?だって俺がいくらでも創れるじゃん。

 

あと、フィールドを壊し尽くさないようにだって。

……しょうがないけど面倒だ。

 

 

「んじゃ、始まるまで個人で自由にリラックスしていてくれ」

 

 

俺はそう言って、近くにあったちょうどいい大きさのベンチに寝転がった。

そこまではよかった。

 

むにゅ

 

柔らかい感触が頭にある。

俺は目を開ける。

するとそこには……

 

とびっきりの笑顔の咲夜の顔があった。

 

 

「……柔らかいな」ボソ

「!?///」

 

 

俺がつぶやくと顔を赤くしてうつむかせた。

かわいい。

 

 

「ありがとな」

「い、いえ///」

 

 

とりあえず、開始まで寝ますか。

俺の意識は途絶えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――レーティングゲーム、開始。

 

 

「様……刃様!!始まりましたよ」

「んぁ?あー……うし、目、覚めた」

 

 

とうとう始まったか。じゃあ……

 

 

「いっちょやってやるか……とはいかない」

「「「えぇ!?」」」

 

 

三人とも驚いている。

だって俺が出たらすぐに決着ついちゃうじゃん。

 

 

「でもなにもしないのもな……よし、魔理沙。少し遊んできていいぞ」

「お?ってことは戦っていいのか?」

「あぁ、でもここを破壊するなよ?」

「わかったぜ!!」

 

 

そう言って魔理沙は鼻歌を歌いながら行った。

 

 

「よし、霊夢、咲夜。お前らも行っていいぞ。ただし、敵に気がつかれないようにな?」

「わかったわ」「はい」

 

 

二人も行ったか……

さてさて、どうやってこのゲーム勝とうかな。

 



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第8話~レーティングゲーム”撃”~

―――拠点。

 

 

すごい。

 

この一言だった。

霊夢は、空を飛ぶ……と言うよりも高さが高さだからな、宙に浮くって方が正しいかな?

宙に浮いてすばやく移動しながら小さい弾幕を何重にも張って、敵を追い詰めていってる。

 

魔理沙は箒に乗って、魔法と弾幕を使い分けて逃げ場をなくしながら攻撃をしている。

 

咲夜は………怖えぇ……

時間を止めてナイフを投げて逃げ場なくしてる。

あれさ、時間戻したら全部刺さるよね?イタソ~。

 

こうして見ると、三人の無双だな。

 

フハハハハ!!見よ!!コレが人間の力だッ!!

 

……ゴメン、今のなしで。

さて、俺もそろそろ出ようかな~。

まだ、早いか?

でもさ、もう飽きた。

誰もいないからさ。

 

三人には悪いけど、出ますか。

俺は、拠点から動き出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――フードコート。

 

 

とりあえず適当に歩いてきたが……

 

 

「これで周囲に影響出さず、おまえの体だけを完全に破壊できる」

 

 

俺の視線の先には肩で息をしているサジがいた。

むぅん……まだこいつらの決着がついていないとは……

 

これに割り込むのは……別に抵抗ないけど?なにか?

むしろ、イッセーとサジを一気に撃破できる絶好のチャンスだ。近くには、他の眷属の子がいる。

いいねぇ……一石二鳥どころか三鳥だ。

 

では……

 

 

「ふぅ…………………………」

 

 

俺は動きを止めた。

自然と一体になる。

そう、仙術だ。

 

俺の目の周りに隈取りがでる。

始めてやってみたが……

 

 

「こりゃぁいいな……」

 

 

俺のいるフロア全体の状況がわかる。

そんなことは今はどうでもいいか。

 

 

「小手調べだ……仙法・大玉螺旋丸」

 

 

俺は両手に大玉の螺旋丸を出現させる。

そして一気に二人に近づく。

 

 

「よぉ」

「刃!?」「なんでテメェがここに!!」

「まぁ、いいだろ。早速だけど……くたばれ」

 

 

俺は大玉螺旋丸を二人にぶつけた。

 

ドゴォォォォォォォォォォォォ!!!!!

 

周りの商品などを巻き込みながら吹っ飛んでいく二人。

決まったか?

そう思ったときだった。

 

バンッ!!

 

イッセーの上にあったがれきが吹き飛んだ。

ふぅ~ん……なるほど。禁手に至ってたか。

 

そこには赤龍帝の鎧を身に着けているイッセーがいた。

 

 

「あっぶね~、ギリギリで禁手が間に合ったぜ……」

 

『ソーナ・シトリー様の「兵士」一名、リタイア』

 

 

どうやらサジはリタイアらしい。

もう一人の子にもどっかに逃げられてしまった。

 

 

「イッセー、ほんの少しだけ成長したな」

「ほんの少し!?禁手に至ったんだぞ!!もう少し評価してくれてもいいだろ!!」

「何言ってんだおまえ?たかが禁手に至ったくらいで調子に乗んなよ。調子乗ってっと……」

 

 

俺は螺旋丸を発動させる。

だがそれだけではない。

それを刀の形に変形させていく。

千鳥刀の螺旋丸版だ。

だから……

 

 

「螺旋刃(らせんじん)とでも名づけようか。さぁ、イッセー。俺相手にどこまでできるか見せてみろ!!」

 

 

俺は神速でイッセーに近づく。

イッセーはもちろん反応できない。

 

 

「こんの!!」

 

 

だが見えたらしく、俺の顔に合わせてパンチを入れてくる。

 

ガンッ!!

 

俺はそれをくらった。

念を使い、『硬』でガードをしてだが。

まったく効かない。

 

 

「なんだそのヘボいパンチは?ナメてんのか?」

「おいおい……冗談だろ?」

 

 

イッセーは唖然としていた。兜をしているがなんとなくわかる。

だがその表情も長くは続かない。

今度は俺が顔にパンチを入れたからだ。

イッセーはおもしろいように吹っ飛んでいく。

 

これ以上やってもつまらないな……このへんにしとくか。

俺はチャクラから念に完全に切り替える。

 

『凝』で足を強化して、ものすごい速さでこの場を離れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――ショッピングモール、中央広場。

 

 

今度はなんだ?

ここには霊夢と魔理沙、咲夜がいた。

そして……

 

 

「おぉ……全員集まっちゃたか?」

 

 

かなりの量の敵がいた。

グレモリー眷属全員。

それにシトリー眷属数名。

 

これはチャンスだ、一気に片付けられるぞ!!

 

頼む!!三人で一気に……とはいかなかった。

なぜなら、三人VSグレモリー眷属&シトリー眷属って感じになっているからだ。

 

……大丈夫かなぁ。

 

霊夢と魔理沙は結構余裕そうだ。

でも咲夜は腕がきつそうだ。

そうだよな……あんなにナイフ投げてたらな。

 

徐々に三人が押されていく。

これはマズいか……

 

……やっぱ派手に突入したほうがいいよな?

 

ってわけで……

 

 

「俺……参、上!!」

 

 

俺は思いっきり床を踏み蹴り、弾丸のように三人の元に突っ込んでいく。

 

 

「「「「「!?!?!?!?!?!?!?!?」」」」」

 

 

さすがに全員驚いている。

 

 

「霊夢、魔理沙、咲夜!!大丈夫か?」

「え、えぇ……」「おう!!」「は、はい」

 

 

よし、それでは……

 

 

「三人とも拠点に戻ってろ」

「な、なんでよ!!まだ戦えるわ!!」

「それは分ってる……けどな、俺にも見せ場をください。お願いします」

 

 

俺はきれいに腰を90°に曲げる。

 

 

「そ、そこまでされると……」

「断れないぜ……」

「そうですね……」

「んじゃ、転送するわ。ほいっと」

 

 

俺は三人を転送した。

 

よし、それでは。

俺は頭をグリンとリアスたちに向ける。

 

 

「よぅ、リアス。俺の家族をかわいがってくれたようだけど?」

「え、えぇ……でもこれは「ゲームだもんな、なら俺も少しばっか本気でやるけどいいよね?」…!?」

「答えは聞いてないけど♪」

 

 

俺は念に敵意を乗せて思いっきり開放する。

 

ゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾ!!!!!

 

こんな効果音が敵さんたちには聞こえてんだろうな。

立ってるのもやっとだろ。

だって俺とあいつらじゃ、実力が離れている。

 

 

「どうだ?苦しいか?でもまだこの程度だ。おまえたちがどんな修行をやっていたかは知らない。でもな、これだけは言える。おまえらではまだまだ俺の足元にも及ばない」

 

 

さて、ここで披露しますか俺の『発』を。

俺の系統の『特質系』の力を。

 

 

「弦術・修羅修羅々(しゅらしゅらら)」

 

 

俺は念で創った弦を周囲に張り巡らせる。

場はできたな。

 

この時点で敵さんはもう身動きだ取れない。

だって、弦が体に絡み付いて体をちぎるくらいに締め付けているんだもの。

『弦術・修羅修羅々』は周囲に弦を張り巡らせると同時に、範囲内の標的も縛り上げる。

 

 

「ねぇ?どう、無様に縛られてるけどさ、ねぇ?今どんなキモチ?ねぇ、ねぇねぇねぇ!!」

「くっ!!」

「なんだこry」

 

『リアス・グレモリー様の「兵士」一名リタイア』

 

アナウンスが流れる。

今のでイッセーがくたばったか。あれか?サジに血液抜かれちゃってましたってやつか?

 

まぁ、どうでもいいや。

とりあえず……

 

 

「リアス以外リタイアしてもらうわ」

 

 

俺は弦の締め付けを強くする。

すると面白いように次々にリタイアしていった。

 

 

「さて、残るはリアスと……ソーナか」

「刃!!卑怯よ!!これを解いて正々堂々と「はぁ……これだからオジョウサマは困る」…何が言いたいの?」

 

 

リアスが俺をにらみながら聞いてくる。

 

 

「甘いぜ、卑怯とか実際の戦闘でも言ってるつもりか?そんな訳ないよないよな?」

「ぐぅ……でも!!」

「でも、じゃない。ある人が言っていた。『卑怯、汚いは敗者の戯言』ってな」

「なによその人!!外道過ぎでしょ!!」

 

 

たしかものすごいバカな人だったな。でも仲間思いのいい奴だったはずだ。

 

 

「おっと、無駄話し過ぎたな。んじゃ、これでリアスは撃破っと……言いたいところですが、おいで、霊夢、魔理沙、咲夜」

 

 

俺は三人を呼び出した。

それと同時に弦を解いた。

 

 

「ゲホッゲホッ」

 

 

リアスがむせているが気にしない。

 

 

「おまえら三人でリアスを倒しておいて。俺はソーナと遊んでくるから」

「わかったわ」「わかったぜ!!」「かしこまりました」

 

 

三者三様の返事が返ってきた。

ここは三人に任せておいても大丈夫だな。

 

んじゃ、行きますか。

ソーナのところに。

 



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第9話~レーティングゲーム”終”~

―――屋上。

 

 

ガチャ

 

俺は屋上へ出る扉を開ける。

 

 

「よぅ、ソーナ」

「刃くんですか……これは覚悟を決めないといけませんね」

 

 

一人だけ屋上に逃げてたか。

『王』としては正しい選択だ。

リアスと違ってな。

 

 

「さてソーナ、決着を付けようか」

「そうですね……では、刃くん。私の水芸、とくと披露しましょうか」

 

 

ソーナは大量の水を魔力で変化させ、宙を飛ぶ鷹、地を這う大蛇、勇ましい獅子、群れを成す狼、そして巨大なドラゴンを幾重にも作りだしていた。

 

ソーナが水を使うなら俺も水にするか。

俺は念からチャクラに切り替える。

 

 

「いくぞソーナ。これが俺の水芸だ……水遁・爆水衝波(すいとん・ばくすいしょうは)!!」

 

 

俺は口からすさまじい量の水を吐き出す。

それは津波のようになってソーナの作ったものを飲み込んでいく。

 

 

「くっ!!」

 

 

ソーナ自身は悪魔の翼を出して空に逃げた。

だが甘い。

 

 

「水遁・水龍弾の術(すいとん・すいりゅうだんのじゅつ)!!」

 

 

空に浮かんでいるソーナ目がけて、水でできた龍が襲い掛かる。

 

 

「ハアァァァ!!」

 

 

ソーナも負けじと魔力を操作して水を防ぐ。

 

 

「なかなかやるな」

「努力……しましたから」

 

 

俺もそれに応えてやるか。

 

 

「ソーナ……いくぞ」

「!?……はい!!」

 

 

ピリ

 

空気が少し変わった。

それは俺がチャクラを開放したからだ。

 

ソーナにも見えているだろう。

俺の周りにあるオーラを。

 

俺とソーナは屋上に降り立った。

 

 

「いきます!!」

 

 

ソーナが水を操り、俺を攻撃してくる。

それに対して俺は……

 

 

「千鳥流し(ちどりながし)!!」

 

 

ソーナを水を使う。

だから雷は良く通る……ってわけでもないはずだ。

なぜなら、純粋な水は電気を通しにくいからだ。

 

結果から言う。

 

 

「キャァァァ!!」

 

 

しびれました。

これが『神浄クオリティ』だ、法則すら無視する。

なんで通ったんだろ……てかなんで俺もこの術使ったんだろ。

範囲が広くてぱっと思い浮かんだのがこれだったんだよね。

 

そして……

 

 

『投了を確認。神浄刃様の勝利です』

 

 

あれ?いつの間にかリアスはやられてたんだ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――待機室。

 

 

「どうだった?今回ゲームの出てみて」

「私は面白かったわ。弾幕ごっこと違っていろいろ動くし」

「面白かったぜ!!」

「なかなかためになりました」

 

 

まぁ、満足はしてくれたのかな。

こいつらもかなり大幅なパワーアップしてくれたし、本当に化け物ぞろいだな『神使』は。

 

 

「んじゃ、イッセーのいる病室にでも行くか」

 

 

俺と三人はイッセーのいる病室に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――病室。

 

 

「わしは北の田舎ジジイじゃよ。赤龍帝、もう少し修行が必要なようじゃな。まぁ、精進せい」

 

 

む?誰だ?先客か?

まぁ、関係ないけど。

 

コンコン

 

 

「はーい、どーぞ」

 

 

中からイッセーの声が聞こえてきた。

 

 

「おーっす、どうだ?元気か?」

「元気なわけなくもない」

「ははは……あのさ、そこにいるジジイ……オーディンか?」

「ほぅ?よく分かったの小僧。先ほどの試合、面白いほどの無双っぷりじゃったな」

 

 

なんだこのジジイ……

あ、もしかして俺の正体知らない?

 

 

「なぁジジイ、俺の正体サーゼクスから聞いてないのか?」

「む?とくには聞いておらんが?」

 

 

あいつ……なんで結構大切なことを言っておかないんだ。

 

 

「じゃあ、自己紹介するわ。創造神兼破壊神の神浄刃だ。よろしくな、ジジイ」

「ははは、なにをバカなこと言っておるんじゃ。お主が創造神様なわけ……」

 

 

ジジイが周りからの視線を感じて理解したらしい。

 

 

「マジなのか?」

「マジだけど?」

「……すまかった!!このとおり、許してくれまいか?」

 

 

おぉう……見事な手のひら返し。

 

 

「別に気にしてないけど。んじゃ、俺はこれで」

 

 

俺たちは病室を出て行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――八月下旬、グレモリー城前駅。

 

 

俺たちは、本邸の前の駅で冥界とのお別れのときを迎えようとしてきた。

 

 

「それでは、刃くん。また会える日を楽しみにしているよ。いつでも気兼ねなく帰ってきてくれてかまわんよ。グレモリー家をキミの家と思ってくれたまえ」

 

 

大勢の使用人を後ろに待機させて、リアスの親父が言ってくる。

 

 

「ん、わかった。たまにお邪魔しに行くよ」

 

 

そしてリアスが親たちと何かを話した。

それが終わると、俺たちは列車に乗り込んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――列車。

 

 

今回はレーティングゲーム以外は特に何もなかったな……

『渦の団』がなにか仕掛けてくると思ったんだが……

 

 

「どうしたの?そんなに難しい顔して」

 

 

霊夢が俺の顔を覗き込んで言う。

俺は今、霊夢に膝枕されているんだ。

なんかじゃんけん始めたと思ったら霊夢が一人勝ちして膝をポンポンしながら俺に

 

 

「膝枕してあげるから、きなさい///」

 

 

って赤面しながら言ってきた。

もちろんお言葉に甘えましたけど?なにか?

 

 

「別に……まだ関係ない」

「まだ……って」

 

 

霊夢は苦笑いをしていた。

それを確認して俺はまぶたを閉じた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――人間界、ホーム。

 

 

「うぉ~……着いた着いた。うし、さっさと帰ろうぜ、霊夢、魔理沙、咲夜」

 

 

俺が三人の方に振り返ったときだった。

なんか若手悪魔の会談のときに居たような気がする男がアーシアに詰め寄っていた。

 

 

「僕の名前はディオドラ・アスタロト。傷痕が残らないところまで治療してもらえる時間はあのときなかったけれど、僕はキミの神器によって伊野とを救われた」

 

 

こいつは……あ、シスター食いまくってる変態悪魔じゃん。

そしてそのまま俺たちの目の前でアーシアに求婚した。

 

はぁ、また厄介ごとか。

 




第5章、完


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第6章 体育館裏のホーリー
第1話~楽しみだ~


アンケート『刃の行方』が終了しました!!
アンケート結果をあとがきに書きます!!


―――夏休み明け、登校初日、俺の家。

 

 

「準備はいいか?」

「うん!!バッチリよ!!」「あぁ、忘れ物もない」

「じゃ、行くか」

 

 

今日から『神使』の二人が駒王学園に通うことになった。

まぁ、細かいことは全部サーゼクスに任せたからな。

俺は特に何もしてないな。

 

さて、イッセーの反応が楽しみだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――駒王学園、教室。

 

 

あー……

すごいな……

 

髪の色がすごい。今まで黒だったのが茶、金などと派手に変わってるやつがいる。

あいにく、この学校はとくに髪の色に対する規制がない。

正直いうと、もともと黒髪の方が少なかった。

 

向こうでは、イッセーと変態たちがなにか騒いでいる。

関係ないけど。

 

 

「お、おい!!大変だ!!」

 

 

突然、クラスの男子が急いで教室に駆け込んできた。

そいつは友人から渡されたミネラルウォーターを一口あおり……用意良いな……気持ちを落ち着かせると、クラス全員に聞こえるように告げる。

 

 

「このクラスに転校生が来る!!女子だ!!」

 

 

一拍あけて……

 

 

「「「「「ええええええええええええええええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!!!」」」」」

 

 

クラス全員が驚きの声を上げた。

俺はもちろん上げてないよ。

だって知ってるし♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――ホームルーム。

 

 

「えー、このような時期に珍しいかもしれませんが、このクラスに新たな仲間が増えます」

 

 

先生の声にみんながわくわくしていた。

男子のテンションはキモいくらいに高まっている。

 

 

「じゃあ、入ってきて」

 

 

先生に促されてはいってきたのは……

 

 

「「「「「おおおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉっ!!!」」」」」

 

 

歓喜の声は男子からわき上がる。

登場したのは、栗毛ツインテールと青ショートにメッシュの美少女二人だからだ。

二人は俺を見つけたせいなのか、俺に向かって微笑んできた。

 

イッセーの方を見てみると……プハハ!!クッソ驚いてる。

アーシアも驚いていた。

 

二人はぺこりと頭を下げたあと、にこやかな表情で自己紹介をする。

二人とも首から俺の上げた十字架のネックレスが輝きを放つ。

 

 

「紫藤イリナです。皆さん、どうぞよろしくお願いします!!」

「同じく、神浄ゼノヴィアだ。イリナ共々よろしく頼む」

 

 

やっぱりこの二人にはこの学校に通ってもらいたかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――休み時間。

 

 

イリナとゼノヴィアがイッセーに連れて行かれた。

まぁ、どうでもいいけど。

 

 

「ね、ねぇ神浄くん」

 

 

クラスの女子が俺に話かけてきた。

 

 

「どうした?」

「あのさ……ゼノヴィアさんの苗字が神浄だったのって……」

「あぁ、あのゼノヴィアは俺の家族だよ」

「そ、そうなんだ……ごめんね、変なこと聞いて」

「んにゃ、かまわんよ」

 

 

む?なんか男子からすごい殺気が……

あぁ、俺がゼノヴィアと家族だからか。

だってゼノヴィア美少女だもんな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――放課後、オカルト研究部、部室。

 

 

「紫藤イリナさん、神浄ゼノヴィアさん、あなたたちの来校を歓迎するわ」

 

 

放課後の部室。

オカルト研究部メンバー全員、アザゼル、ソーナが集まり、イリナとゼノヴィアを迎え入れていた。

 

 

「はい!!皆さん!!初めまして―――の方もいらっしゃれば、再びお会いした方のほうが多いですね。紫藤イリナと申します!!刃くんのおかげでこの学校に通うことになりました!!」

「同じく神浄ゼノヴィアだ」

 

 

パチパチパチ

 

部員のみんなが拍手を送る。

 

 

「アーシアさん!!この間は魔女なんて言ってゴメンなさい!!」

「その件についてはすまなかった」

 

 

イリナとゼノヴィアの謝罪にアーシアが微笑んでいた。

 

 

「気にしてません。これからは同じ主を敬愛する同志、仲良くできたら幸いです」

「うん……でも今敬愛してるのは刃くんなんだけど……」

「私もだ……」

「それでもかまいません」

 

 

どうやら三人は仲直りができたのか。

 

この後しばらく雑談が続いた。

 

そういえば、アザゼルが天界で『御使い』のシステムが完成したとか言っていたな。

やっとできたのか。結構時間がかかったな。

 

 

「その辺の話はここまでにしておいて、今日は二人の歓迎会としましょう」

 

 

ソーナが笑顔でそう言ってくる。

この後、生徒会のメンバーも合流して、二人の歓迎会がおこなわれた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――数日後、教室。

 

 

「はいはい!!私、借り物レースに出まーす!!」

 

 

手を上げているのは元気いっぱいのイリナ。

すでにクラスに溶け込んでいた。

持ち前の明るさのおかげで男女問わず人気がある。

逆に、ゼノヴィアはクールでかっこいいと女子の百合な方に人気が出てる。

 

今はホームルーム中だ。体育祭で誰がどの競技に参加するかを決めている。

なにがいいか?

俺が考えているときだった。

 

 

「神浄くんは100m走と200m走と120mハードルと800m走と4×100リレーか確定だってよ」

 

 

隣に座っている女子が俺に声をかけてきた。

え?

 

 

「マ、マジで?」

「うん……なんか出場制限がないらしくてね。今回は本気で勝ちに行きたいとかで……」

 

 

てか、なにこの競技の種類。

もはや陸上競技じゃん。

ガチすぎだろ、駒王学園。

まぁ、いいけどさ……

 

 

「じゃあ、次は二人三脚だけど……やりたい人!!」

 

 

クラス長が聞いてくる。

 

 

「はい!!」

 

 

お?ゼノヴィアが思いっきり手を上げた。

そしてこっちに……え?

 

 

「刃、一緒に出てくれないか?」

 

 

ゼノヴィアが俺に聞いてきた。

 

 

「いいぞ」

 

 

別にいいよね、ガチじゃない競技にもでてみたい。

 




アンケート結果

デート・ア・ライブ…13票
インフィニット・ストラトス…1票
とある魔術の禁書目録…12票

『デート・ア・ライブ』に決定しました!!
次に世界は『デート・ア・ライブ』です。

でも、『とある』もかなりの票が入りました。
なので……休日限定で、『とある』も書こうと思います!!
なんせ、ものすごい量の巻数ですからね……

『D×D』が終わったら、基本は『デート・ア・ライブ』を書きます。そして、休日限定で『とある』も書いて行こうと思います!!

これからもよろしくお願いします!!


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第2話~体育会系なのか?~

主人公設定を追加しました。


―――翌日、グラウンド。

 

 

「よっとよっとよよいのよいっと」

「じゅ、10秒89です……」

 

 

俺は今、100mハードルの練習をしていた。

いや~難しい。

手加減もここまでくるとキツイ。

本気だしたら1秒もいらないからな。

てか一回のジャンプで全部ハードル飛び越えられるし。

 

100mも9秒87となんとか9秒台まで落とせた。

 

 

「す、すごいね神浄くん……でもなんでこんなに速いのに陸上部じゃなくてオカルト研究部に入ってるの?」

 

 

俺のタイムを計ってくれた女の子が声をかけてくる。

 

 

「ん~?リアス先輩に頼まれちゃったからね、断るわけにはいかなくてね」

 

 

もちろん嘘だ。

 

 

「確かにリアス先輩に頼まれたら断れないよね……」

 

 

納得してくれたか。

それはなによりで。

 

 

「刃く~ん!!勝負しよ!!」

「私も頼めるかな?」

 

 

イリナとゼノヴィアが走ってきた。

 

 

「別にいいよ」

 

 

俺は承諾した。

だって断る理由がないし。

 

 

「ごめん、また頼むわ。今度は三人だけど」

「は、はい///」

 

 

なんでうつむいたんだ?

まぁ、気にしてもしょうがないか。

 

結果はもちろん俺の勝ち。

まぁ結構ギリギリだったけど。

二人も本気ではない。

 

 

「うし、ゼノヴィア。二人三脚の練習するか」

「わかった」

 

 

俺は右足、ゼノヴィアは左足を結ぶ。

こんなもんでいいだろ。

 

 

「んじゃ、1で結んでない方の足を出す。2で結んである方の足を前に出す。いいな」

「わかった」

「んじゃいくぞ、せーの121212121212121212121212121212121212121212121212」

 

 

まったく足並みを乱さない俺とゼノヴィア。

すげぇ……

さすがに俺もビックリだ。

初めてなのにここまでできるとは……

 

しかし……

ゼノヴィアの胸が隣で暴れる。

そして俺にあたる。

うれしい。

役得。

 

 

「どうしたんだ?そんなに考え込んで」

「ん?ゼノヴィアの胸はすばらしいなと……」

「そうか……もっと触ってみるか?」

「家に帰ってからだな。ここではちょっと視線がな」

 

 

そう言うとゼノヴィアはニカッっと笑った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――放課後、オカルト研究部、部室。

 

 

「どうかしたのか?」

 

 

先にきていたグレモリー眷属は顔をしかめていた。

俺が聞くと、リアスが言う。

 

 

「えぇ、若手悪魔のレーティングゲーム戦、私たちの相手が決まったの」

 

 

ふぅん……もう決まったのか。

結構早かったな。

 

 

「次の相手は……ディオドラ・アスタロトよ」

「げぇ……」

 

 

思わず声がもれた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――俺の家、鍛練場。

 

 

「調子はどうだ?」

「や、刃さま!!」

 

 

今はレイナーレの神器の修行を見に来ている。

もうかなりの使い手だ。

アーシアなんて目じゃねぇぜ!!

 

俺がレイナーレにあげた神器の『神々の祝福(ホーリーゴッテス)』は結構大変だからな。扱うのが。

 

でも扱えればものすごい力になる。

 

 

「焦んなくていい……あと、無理は絶対にするなよ」

「は、はい///」

 

 

俺はよしよしとレイナーレの頭を撫でた。

レイナーレはもう戦力として数えても大丈夫だな。

 



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第3話~優男、登場~

―――翌日、放課後、オカルト研究部、部室。

 

 

イッセーの顔が……いつも以上に腑抜けている。

さっきからポケーとしてる。

どうでもいいけど。

 

ちなみに久しぶりに顔を出した白音は俺の膝の上に座っている。

 

 

「皆、集まってくれたわね。あら?今日は白音もいるのね」

 

 

そうです、今日はいるんです。

毎日来てほしいんだけどな……いかんせんあまり悪魔が好きじゃないからな。

 

全員集まったことを確認すると、リアスがUSBメモリか?それらしきものを取り出した。

 

 

「若手悪魔の試合を記録したものよ。私たちとシトリー眷属と刃の『神使』のものもあるわ」

 

 

戦いの記録か……

別に困るものではないから撮られててもいいんだけどな。

どうやら今日は、全員で試合のチェックをするようだ。

巨大なモニターが用意される。

アザゼルが巨大なモニターの前に立って言う・

 

 

「おまえら以外にも若手たちはゲームをした。大王バアル家と魔王アスモデウス家、大公アガレス家と魔王ベルゼブブのアスタロト家、それぞれおまえらの対決後に試合をした。それを記録した映像だ。ライバルの試合だから、よーく見ておくようにな」

「「「「「はい」」」」」

 

 

俺と白音以外の全員が返事をした。

だが一応見ておこう。

どの程度の力量なのかをな。

 

 

「まずはサイラオーグ―――バアル家とグラシャラボラス家の試合よ」

 

 

サイラオーグと下品なクソ野郎の試合か。

そして記録映像が流れ始めた。

空気が少し変わったな。

いままではワクワクしていたのに真剣になった。さらに険しくなっている。

 

ふぅん……サイラオーグの取柄はは圧倒的なまでの『力』か。

サイラオーグとクソ野郎の一騎打ち。

一方的にクソ野郎がボコられていた。

でもまだまだだ。今のサイラオーグなら霊夢でも勝てるな。

もちろん、魔理沙や咲夜でもだ。うまくいけばチルノでも勝てそうだ。

それだけ幻想郷のメンバーも成長したってことなんだけどね。

 

 

「……凶児と呼ばれ、忌み嫌われたグラシャラボラスの新しい次期当主候補がまるで相手になっていない。ここまでのものか、サイラオーグ・バアル」

 

 

木場が目を細めている。

表情は険しい。

 

 

「リアスとサイラオーグ、おまえらは『王』なのにタイマン張りすぎだ。基本『王』ってのは動かなくても駒を進軍させて敵を撃破していきゃいいんだからよ。ゲームでは『王』がとられたら終わりなんだぞ。バアル家の血筋は血気盛んなのかね」

 

 

アザゼルが嘆息しながら言う。

リアスは恥ずかしそうに顔を赤くしていた。

確かにさ、イケイケすぎだよな。

 

この後もしばらくこの記録映像についての問答が続いた。

 

リアスも眷属のみんなに発破をかけた。

その時だった。

 

パアァァァァァ

 

部室の片隅に魔法陣が展開された。

あの紋様は……

 

 

「アスタロト……」

 

 

朱乃がぼそりとつぶやいた。

一瞬の閃光のあと、部室の片隅に現れたのは爽やかな偽物の笑顔を浮かべる優男だった。

そいつは開口一番に言う。

 

 

「ごきげんよう、ディオドラ・アスタロトです。アーシアに会いに来ました」

 

 

部室のテーブルにはリアスと優男、顧問としてアザゼルも座っていた。

 

俺は関係ないので、隅にソファを創ってそこで白音に膝枕をしてもらい寝ている。

あー最高だー。

ちょうどいい肉付きの太もも……しかも白音の……ペロエロしたいです!!

 

おっと……まずいまずい。自重せねば。

 

……なんか向こうが騒がしいな……

なんかイッセーもキレてるし。

 

パン!!

 

あ、アーシアがディオドラの顔を叩いた。

お?ディオドラが帰っていった。

 

おぉ……みんなの気合が入りまくってるな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――俺の家、鍛練場。

 

 

「なにやってんだ?おまえら……」

 

 

俺の目の前では、レイナーレが霊夢、魔理沙、咲夜、グレイフィアを治療していた。

 

 

「すいません……少し手合せをしていたんですが、歯止めが効かなくなり……」

 

 

グレイフィアが言う。

あのグレイフィアが少し怪我を負うか……

 

もう霊夢と魔理沙、咲夜は最上級悪魔に匹敵するのか?

いいねぇ……

これからは敵がどんどん強くなっていく。

だから『神使』のみんなには強くなってもらわないと。

 



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第4話~テレビ?マジか・・・~

―――テレビ収録の日、テレビ局。

 

 

なんか、テレビに出るんだって。

理由?知らんがな。

だっていきなり部室から強制転移されたらさ、ね?

だってさ、転移して着くとすぐによってきてさ……

 

 

「お待ちしておりました。神浄刃様、リアス・グレモリー様。そして眷属の皆さま。さぁ、こちらへどうぞ」

 

 

と誘導されちまった。

こっそり抜けてもいいんだけどさ、暇だったし。いい暇つぶしになるでしょ。

 

 

「サイラオーグ。あなたも来ていたのね」

 

 

リアスが声をかけた。

おぉ、ワイルドだな。

 

サイラオーグは貴族服を肩へ大胆に羽織っている。

俺?俺は黒の浴衣だ。

浴衣っていいよね……涼しくて。

 

サイラオーグの後ろにいるのは『女王』か?なかなかの強さだ。

 

 

「リアスか。そっちもインタビュー収録か?」

「えぇ。サイラオーグはもう終わったの?」

「これからだ。おそらくリアスたちとは別のスタジオだろう。―――試合、見たぞ」

 

 

サイラオーグが俺とリアスを交互に見ながら言う。

 

 

「お互い、新人丸出し、素人臭さが抜けないものだな……まぁ、そこの神浄は違うようだがな」

 

 

当たり前だ。

何年戦ってきたと思ってんだ。

はっきり言うと、この世界は『箱庭』よりぬるい。まだ、だけど。

 

サイラオーグはリアスと話し込んでいる。

 

暇だ……早くしてくんないかな?

帰っちゃうよ?帰っちゃてもいいの?

 

 

「遅れてすいません。お初にお目にかかります。冥界第一放送の局アナをしているものです」

 

 

やっと来たか……

ってあれ?リアスたちがいない?なんでだ?

 

 

「今回は神浄様だけの取材となりますので、グレモリー眷属の皆さまとは別のスタジオとなります」

 

 

なるほどね……

確かに一緒に取材しても意味ないしね。

だって俺はグレモリー眷属じゃないし。

 

 

「では、さっそくですが、打ち合わせを―――」

 

 

打ち合わせの内容はこうだ。

大したものではなかった。

どんなことが質問されるかなど、だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――収録後、楽屋。

 

 

「あー、緊張したー」

 

 

イッセー……何してたんだ?

もしかして……『おっぱいドラゴン』か!?そうなのか!?

たのしみだな~。

 

そろそろ帰ろうか。

そう思い、皆で席を立った時だった。

 

コンコン

 

楽屋の扉をノックする音が聞こえた。

そして、扉が空けられる。

入ってきたのは……

 

 

「刃様はいらっしゃいますか?」

「レイヴェルか……どうした?」

 

 

俺と視線があうレイヴェル。

一瞬、パァと顔が輝いた。

でもすぐに赤くなった。

かわいい……

 

手に持っていたバスケットを俺に渡してくる。

 

 

「こ、これはケーキですわ!!この局に次兄の番組があるものですからついでです!!」

 

 

俺はバスケットを開けて中を見る。

そこにはおいしそうなチョコケーキが入っていた。

 

 

「すごいな……これをレイヴェルがつくったのか?」

「は、はい!!ケーキには自信があるので!!それにケーキをごちそうする約束しましたし!!」

「そうか……わざわざありがとうな。でも、別にお茶の約束の時でもよかったんだぞ?」

「いえ、収録でお疲れかと思ったので甘いもので少しでも疲れがとれればと……」

 

 

なかなか気の利く子だ。

たったこれだけのためにわざわざ来てくれるなんて。

 

 

「で、では、私はこれで」

 

 

レイヴェルがそそくさと帰ろうとする。

 

 

「ちょっと待ってくれ」

 

 

俺はケーキを切るのにちょうどいいナイフを創造する。

ケーキを少しだけ切って、口に運ぶ。

おぉ……うまい。チョコの甘味が口いっぱいに広がる。だが苦味もかすかにあり、バランスの良く取れたすばらしいチョコケーキだ。

 

 

「うまい……レイヴェルありがとう。残りはゆっくり家で食べることにするよ。今度一緒にケーキでもつくろう。そのときにお茶もね」

 

 

レイヴェルは目を潤ませて、顔をものすごく赤くしていた。

 

 

「……よろしくお願いします」

 

 

レイヴェルは俺たちに一礼したあと、その場を足早に去っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――数日後、レーティングゲーム観戦場、最高貴賓席。

 

 

今回はリアス対ディオドラのレーティングゲームをアザゼルと一緒に見ることにした。

 

 

「アザゼル、どっちが勝つと思う?」

 

 

俺は聞いてみた。

 

 

「難しいな……普通ならリアス、と即答する。だが、ディオドラの強さも以上だ。短期間であそこまで強くなるなんてな。その成長速度を考えると、な」

 

 

……あれってさ、たしかオーフィスの『蛇』のおかげだよな?

 

ということは……オーフィスはある程度『蛇』を『渦の団』にあげちゃった?

あー……

 

ま、しょうがないよね。だってオーフィスだもん。

 

 

「お、そろそろ始まるぞ」

 

 

アザゼルが俺に言う。

そろそろか……

 

 

「なんだ……これは!?」

 

 

観戦席が丸ごと結界に取り込まれた。

そして、次々に魔法陣が展開される。

そこから、黒いフードを被った者がゾロゾロと出てきた。

 

 

「『渦の団』か……」

「なに!?『渦の団』だと!?」

 

 

こんなやり取りをしているうちにも、どんどん増えていく。

とりあえず……

 

 

「一気に片付けるか……おいで、なのは、アリシア、フェイト、ヴィヴィオ」

 

 

床にピンクと黄と白の魔法陣が展開される。

 

 

「急にどうしたの?刃くん」

「ホントだよ~」

「ね、姉さん……」

「パパ?なにかあったの?」

 

 

今回呼び出したのはリリカルのメンバーだ。

俺が説明をしようとする。

そのときだった。

 

 

「パパ!?刃テメェ娘がいたのか!?」

「義娘だ。死にそうだったし、俺になついてたから連れてきた」

「……そうか。で?なんでこの姉ちゃんたちを呼んだんだ?」

「それはな……なのは」

「ん?説明してくれるの?」

「あぁ、実はな―――」

 

 

俺はなのはたちに説明した。

すると……

 

 

「いいよ、じゃあ一気にいこうか」

 

 

なのははそう言うと、魔力を収束し始めた。

 

 

「で?刃、なんで呼んだんだ?」

「見てろアザゼル。すんごいから」

「……わかったよ」

 

 

アザゼルが素直に従った。

てか、サーゼクスとか何やてんだ?

 

 

「いくよ……全力全開、スターライト……ブレイカー!!」

 

 

ゴオォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!!!!

 

ものすごいピンクの光線が『渦の団』の集団に向かっていく。

 

 

「お、おい……な、なんだ今の?」

「収束魔法だ。空間に漂っている魔力も収束して放つ魔法。いや魔砲だ」

「たしかに魔砲だな……俺は絶対に受けたくないね」

 

 

すげぇ……もうほとんどいなくなってる……

 

 

「うし、なのはがだいたい倒してくれたけど、おまえたちにはあそこにいるテロリストを殲滅してもらいたい。ここではどんな魔法を使っても構わない。ただしスターライトブレイカー級のはあまり使わないでくれ。結界がもたない。んじゃ、いっていいよ」

「わかったよ」

「オッケー」

「わかった」

「いってくるね~」

 

 

リリカル組は意気揚々と飛び出していった。

 

 

「よし、アザゼル。ここはあいつらに任せてくれ。他の奴らは邪魔になるだけだからな。俺はリアスたちの方に行ってくる」

「あぁ……じゃあ俺はここでお手並みを拝見させてもらうよ」

「んじゃな」

 

 

俺はリアスたちの気を探り、瞬間移動をした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――???。

 

 

「よっと……なんだこれ?」

 

 

辺りには白いがれきが散らばっている。

 

 

「げごぎゅがぁぁ、ぎゅはごはぁッ!!ぐおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!」

 

 

なんだ?

あれは……覇龍か!?

もうそこまで……

 

 

「どうなっている……リアス」

「や、やいばぁ……イッセーがぁ……」

 

 

リアスは泣きながら抱き着いてくる。

俺はリアスの髪を優しくなでる。

 

 

「木場、どういう状況だ」

「アーシアさんがシャルバ……あそこにいる男に殺されて……」

「そうか……とりあえず俺はイッセーを止めてくる。リアスたちを頼んだぞ」

「任せて!!」

 

 

さて、どうしましょうかね。

 



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第5話~おっぱいドラゴンの歌すげぇ・・・~

―――???。

 

 

イッセーが『覇龍』を発動した。

面倒だ。

とりあえず……

 

 

「おいで……紅、オーフィス」

 

 

紅と漆黒の魔法陣が展開される。

 

 

「お兄ちゃん!!会いたかったよ~!!」

「我も、刃に会いたかった」

 

 

二人は、出てきた瞬間に俺に抱き着いてくる。

最高だ……

でも今はそれどころではない。

 

 

「すまんな、今はそれどころじゃないんだ。紅、オーフィス……次元の狭間でアーシア……金髪のシスターを捜してきてくれないか?」

「んー……今度デートしてくれるならいいよ!!」

「我も、デートしてくれるなら」

「もちろんだ、頼んだぞ」

「わかったよ~」「わかった」

 

 

うし、これでアーシアは大丈夫だろう。多分……

あとは……

 

イッセーか……

 

仕方ない。

イッセーが『覇龍』なら俺は俺だけの『覇龍』、『極覇龍』だ。

 

 

「いくぞ、朱蓮、白」

『応よ!!』『いいよ!!』

 

 

さぁ、唱えようか。

俺だけの力を。

『赤』と『白』、両方の『覇龍』を同時に放つ。

 

 

「我、目覚めるは」

 

「覇の理を体現せし、二天龍なり」

 

「無限を喰らい、夢幻を掌握す」

 

「我、天の龍の覇王と成りて」

 

「汝を天龍の極地へと誘おう」

 

『Juggernaut Ultimate Drive!!!!!!!!!!!』

 

 

今の俺は、漆黒の龍を模した鎧を着ている。

鎧には、紅と純白で龍が描かれている。円を描くようにな。

 

俺の周りを、これでもかと言うほどの龍の覇気が包む。

 

 

「う~ん……いいねぇ、すごく久しぶりだけど不具合はない。さて、やるか」

 

 

俺はイッセーの元に一瞬で近づく。

 

 

「いい加減に目覚めろ」

「ぐおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」

 

 

俺は思いっきり顔にビンタをかます。

それだけでイッセーは吹っ飛んで行った。

しかもかなりの速度で。

 

 

「まだまだ行くぞ」

 

『DDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDivide!!!!!』

 

 

ものすごい勢いでイッセーの魔力が半減されていく。

うし、もう大丈夫だな。

出すか……秘密兵器。

 

秘密兵器を取り出そうとした時だった。

 

 

「お兄ちゃん!!見つけたよっ!!この人でしょ?」

「どう?」

 

 

そう言って二人が連れてきたのはアーシアだった。

 

 

「あ、あの……これはいったい?それよりも、助けていただいてありがとうございます」

「あぁ、別にかまわない。今からアーシアをリアスたちのとこに連れて行く……頼めるか?紅、オーフィス」

「オッケー!!」「かまわない」

 

 

うし、これでアーシアの件は大丈夫だ。

さて、あらためて秘密兵器を出すか。

 

てれれてってれ~

 

メディアプレイヤー

 

そんで、ものすごくでかいスクリーンを創造する。

 

 

「ちゅーーーもーーーく!!」

 

 

俺はものすごい大声で叫ぶ。

そして、リアスのところに移動する。

 

 

「リアス、見てろ……これがイッセーを元に戻す秘密兵器だ」

「は、はぁ……」

 

 

呆然としているがまぁ、いいだろう。

 

 

「では、ぽちっとな」

 

 

俺はリモコンのスイッチを押して動画を再生させる。

 

 

『おっぱいドラゴン!!はっじまっるよー!!』

 

 

映像に映し出された禁手の鎧姿のイッセーがそう声を出すと、子供たちがあつまってくる。

 

 

『おっぱい!!』

 

 

映像の子供たちは、イッセーの周囲でそう大きな声で言った。

ダンスを始めるイッセーと子供たち。軽快な音楽も流れ出した。

それにともないイッセーと子供たちもさらに踊りだす。

宙にタイトルと歌詞が表示される。

 

グレモリー眷属はきっと一つのことを思っているだろう。

 

な ん だ こ れ は 

 

と。

 

 

『おっぱいドラゴンの歌』

 

作詞:アザ☆ゼル

作曲:サーゼクス・ルシファー

演出:YA☆I☆BA

ダンス振付:セラファルー・レヴィアたん

 

とある国の隅っこに

おっぱい大好きドラゴン住んでいる

お天気の日はおっぱい探してお散歩だ☆

ドラゴン ドラゴン おっぱいドラゴン

もみもみ ちゅーちゅー ぱふんぱふん

いろいろなおっぱいあるけれど

やっぱりおっきいのが一番大好き

おっぱいドラゴン 今日も飛ぶ

 

とある町の隅っこで

おっぱい大好きドラゴン笑っていた

嵐の日でもおっぱい押すと元気になれる☆

ドラゴン ドラゴン おっぱいドラゴン

ポチッとポチッと ずむずむ いやーん

やっぱり おっきいのが一番大好き

おっぱいドラゴン 今日も押す

 

 

………………………………。

全員、あっけにとられているようだった。

だがイッセーはうなり始めていた。

 

 

「……うぅ、おっぱい……」

「「「「「ッ!?」」」」」

「反応したわ!!」

 

 

リアスは歓喜の涙を流す。

 

俺はもう一度、『おっぱいドラゴンの歌』をさせる。

すると……

 

 

「うぅ、おっぱい……もみもみ、ちゅーちゅー……」

 

 

イッセーが頭を抱えながら苦しみだした。

うし、もういいだろう。

 

俺はイッセーに近づいて、龍の覇気を吸い取る。

すると、イッセーの『覇龍』が解ける。

最初からそうすればいいと思うだろ?

でも、それは無理だ。

ある程度弱ってないと使えないのが面倒なんだ。

 

なにはともあれ、これで一件落着だ。

 



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第6話~燃えるぜ!!情熱の体育祭!!~

―――体育祭当日、駒王学園、グラウンド。

 

 

『100m走に出場する選手は、至急待機場へ移動してください。繰り返します―――』

 

 

今日は、体育祭当日だ。

イッセーはまだ来ていない。

 

開会式を無事に終え、準備体操をすると収集のアナウンスがグラウンドに響き渡る。

 

 

「んじゃまぁ……いってくるわ」

「が、頑張ってね!!刃くん!!」

「おうよ」

 

 

クラスの女子が応援してくれた。

これは頑張るしかないな。

 

 

「頑張ってください、刃兄様」

「見てろ、白音。ぶっちぎりで勝ってくる」

 

 

白音に応援してもらったら本気でやらないわけにわいかん!!

 

俺は待機場に移動した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――待機場。

 

 

「やぁ、刃くんも100m走にでるのかい?」

 

 

木場か……

 

 

「あぁ、そうだけど」

「そっか……」

 

 

その後、俺たちはグラウンドに入った。

そして、俺の番がきた。

 

 

『On your mark』

 

 

俺はしっかりと態勢を整える。

 

 

『Set』

 

 

そして……

 

バン!!

 

この音が聞こえた瞬間に動き出す。

フライングギリギリの絶妙なタイミングだ。

俺は本気で走る。

 

そして、ゴールする。

 

 

『一着は圧倒的な速さでゴールした、神浄刃くんです!!タイムは……え!?8秒99!?これって世界記録を超えてる!?』

 

 

ガヤガヤ

 

会場が騒がしくなる。

そりゃそうだ。

高校二年生が学校のグラウンドで、しかもただの運動靴で世界記録を超えたんだ。

 

俺は特に気にしないでクラスのみんなのところに戻る。

すると……

 

 

「刃くんすごっかったよ!!」

「すごい速かったね!!」

「世界記録超えるなんてすごすぎ!!」

 

 

など、女子のみんなからは称賛の声が。

男子はと言うと。

 

 

「おまえオカルト研究部なんてやめて陸上部に入れ!!いや、入ってくれ、お願いします!!」

 

 

と言い、陸上部に男子全員に土下座された。

だが俺は……

 

 

「ゴメン、俺リアス先輩に頼まれたから無理」

 

 

そう言うとみんな大人しく引いた。

その後も、何回も世界記録を更新していく。

圧倒的に俺らのクラスが勝っている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――昼休み。

 

 

「どうぞ、召し上がってください」

「いただきまーす」

 

 

俺はグレイフィアのつくってくれた弁当と食べていた。

うめぇ……

文句のつけようがない。

 

俺の膝の上では白音がおにぎりをほおばっている。

萌えぇ……

これを見るだけで俺は元気100倍だ。

 

午後からは、もうネタ競技しかない。

二人三脚やパン食い競争、なんか匍匐前進走なんかもあった。

本当にネタだ。

 

俺が出るのは二人三脚だけだ。

よかった……マジでよかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――競技再開。

 

 

『次は二人三脚です。参加する皆さんは待機場に来てください』

 

 

うし、行くか。

 

 

「ゼノヴィア、行くぞ」

 

 

俺はゼノヴィアと一緒に待機場に移動した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――待機場。

 

 

しかしイッセーがまだ来ない。

まだ時間があるとはいえ、少し、ほんの米粒一粒くらい心配だ。

なによりアーシアがかわいそうだ。

 

 

「あ゛ー間に合った……」

 

 

イッセーが間に合ったようだ。

 

 

「イッセー……よく間に合ったな……」

「はぁはぁ……ふぅ…ぎいぎりだったけどな」

 

 

ニヤッ

 

笑いながら答えた。

そして、時間が来た。

 

 

「イッセー、せいぜい頑張れよ。俺とゼノヴィアの勝ちはゆるがないからな」

 

 

と不敵に笑いながら言う。

すると……

 

 

「なにを!!俺とアーシアのコンビネーションをなめんなよ!!」

 

 

と笑いながら返してきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――グラウンド。

 

 

俺たちの順番までは少し間がある。

その間に俺とゼノヴィアの足を紐で結ぶ。

 

 

「どうだ?きつくないか?」

「大丈夫だ、問題ない」

 

 

そうか……

ならこれでいいか。

 

そして、俺たちの番が来る。

 

 

『On your mark』

 

 

俺とゼノヴィアが体をくっつける。

くっ、胸の感触が堪らない……

 

イッセーもなんかニヤニヤしてるし。

 

 

『Set』

 

 

バン!!

 

「いくぞ!!1212121212121212121212121212121212121212121212121212121212」

「はぁ!?」

 

 

俺とゼノヴィアはものすごい速さで走る。

後続とはかなりの差ができる。

 

 

『一着のペアがゴールしました!!やはり神浄刃だ!!もうこいつチートだよ!!』

 

 

どーも、チート(バグ)の神浄刃でーす。

 

……まだ全力じゃないんだからね☆

 

はい、ごめんなさい。

まぁそんなこんなで全競技が終了した。

 

結果?

もちろん俺のクラスが優勝ですけど。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――体育祭終了後、教室。

 

 

「やったね、みんな!!」

 

 

教壇にいるのはクラス長の女子だ。

 

 

「圧倒的にうちのクラスが強かった……この結果の大きな要因は神浄くんだ。これぞまさに―――」

「「「「「神浄クオリティィィィィィィィィィ!!!!!」」」」」

 

 

とクラスの男子がハイテンションになって叫んだ。

ノリがいいな、おい。

 

でもこういうは好きだ。楽しいし。

そんなこんなで、体育祭は幕を閉じた。

 




今回で6章は終わりです。


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第7章 放課後のラグナロク
第1話~平和、ね~


―――駒王学園、教室、昼休み。

 

 

「そういえば、もうすぐで修学旅行だなぁ。班を決めないとな」

 

 

俺はイリナとゼノヴィアに弁当を溜めながら言う。

 

 

「確か、三、四名で組むんだっけ?」

 

 

イリナが俺に聞く。

俺はそれにうなずく。

 

 

「なら、この三人で組めばいいじゃないか」

 

 

ゼノヴィアが言う。

それは俺も考えていた。

 

 

「あぁ、俺はかまわないが……イリナもそれでいいか?」

「えぇ、もちろんよ!!」

 

 

もう修学旅行か……向こうでミツキと合流して八坂にでも会いに行くかな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――放課後、オカルト研究部、部室。

 

 

イッセーはリアスや朱乃たちと修学旅行について話している。

俺はソファで緑茶をすすってる。

頭にはヘッドホンを装備。

 

だがこんなリラックスタイムも長く続かなかった。

 

朱乃にヘッドホンを取られた。

 

 

「どうした?朱乃」

「学園祭の出し物についての話し合いをするので、刃くんにも参加してもらいたいんです」

 

 

なるほどね。

 

 

「あいよ、で?今は何処まで進んだんだ?」

「向こうでリアスが去年のことを説明しているのでまだまだですわ」

 

 

その時だった。

イッセーたちのケータイが一斉になりだした。

それは、合図だった。

何の合図かって?

それは……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――廃工場。

 

 

町にある廃工場。

そこにオカルト研究部のメンバーは来ていた。

あ、でも白音は帰ったよ。

なんかみたいアニメがあるらしい。

 

すでに日は落ちていて、空は暗くなりつつある。

薄暗い工場内に気配が多数。

しかも殺意と敵意に満ちている。

 

 

「グレモリー眷属か。嗅ぎ付けるのが早い」

 

 

暗がりから現れたのは、黒いコートを着た男だった。

男の周囲からは、人型の黒い異形の存在が複数姿をのぞかせていた。

十じゃきかない数だ。

てことはだ……工場内には百以上はいるだろう。

 

リアスが一歩前にでて冷たい声音で聞く。

 

 

「『渦の団』……英雄派ね?ごきげんよう、私はリアス・グレモリー。三大勢力にこの町を任されている上級悪魔よ」

 

 

リアスのあいさつを聞いて、男は口の端を吊り上げる。

 

それにしても眠い……

俺は今、人間の体だから夜は眠い。

さっさと殺って帰りたいんだが……

 

 

「あぁ、存じ上げておりますとも。魔王の妹君。我々の目的は貴様たち悪魔を浄化し、町を救うことだからな」

「あ、結構です。どうぞ、お引き取りください」

「「「「「………………………」」」」」

 

 

なんだよ……思っていることをそのまま言っただけだろ。

だいたいさ、こいつらバカすぎだろ。

こんなやり取りしないでさ、さっさと殺せばいいのに。

 

男の顔が引きつっている。

なんだ?本当のことを言われて、反応できなくなったのか?

 

そんなことを考えていると、人影が増えた。

仲間か……?

 

 

「まぁ、いいや。とりあえずさ……俺が直々に惨殺してやるから、迅速に死亡しろ!!」

 

 

俺は思いっきり腕を振り抜いた。

すると、拳が空気の壁にぶつかる。

その空気の壁は、拳が当たった部分のみ前に吹き飛ばされる。

簡単に言うと、俺が拳で空気を殴った。

それが空気の弾丸となって、男の方に飛んでいく。

そして、地面が吹っ飛ぶ。

 

こんな感じだ。

 

 

「うっしゃ!!どんどん行くぞォ、三下ァ!!」

 

 

俺は『念』を使う。

『発』を使う。

 

 

「弦術・修羅修羅々」

 

 

『念』でできた弦がまわりにいる敵を巻き込みながら張られていく。

 

 

「どうだイッセー、スゲーだろ?」

「あ、あぁ……俺は絶対にくらいたくない」

「ハハハ」

 

 

イッセーの顔が引きつっていた。

イッセーだけじゃない。グレモリー眷属全員の顔が引きつっている。

 

 

「私たち、あれゲームのときにくらったわよね?」

「あぁ、くらわせた」

「よかったわ……あれがゲームで……」

 

 

そんなことはどうでもいい。

 

 

「俺さ、すんげぇ眠いんだ今。昨夜さ、オールしちゃったんだよ。でね、さっさと殺したいんだけど……いいよね?」

「え、えぇb「答えは聞いてないけど♪」…はぁ……」

 

 

俺の『発』は次のステージに進む。

 

 

「殺取・刻死狂(あやとり・こくしきょう)」

 

 

その瞬間だった。

弦に縛られていたすべての人間の首から上がなくなった。

 

 

「ふぃ~、終わった終わった。んじゃ、俺帰るわ~」

 

 

その時だった。

 

 

「……ぬおおおおおおっ!!」

 

 

縛られるのを逃れたのか?

一人だけ立っていた。

だがそれだけではない……

 

 

「禁手か?」ボソ

 

 

禁手に至りかけている。

俺が行動を起こそうと、体を向けた時だった。

その男は転移されていった。

 

俺はリアスの方を向く。

 

 

「リアス……もっとイッセーたちを鍛えないと、死ぬぞ」

「え、えぇ……そうね……」

 

 

俺の言葉が耳に入っていないのか、そっけない返事だった。

はぁ……まぁいいや。

 

 

「俺は先に帰る」

 

 

それだけ言い残して俺は家に転移した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――俺の家、大浴場。

 

 

「あ゛~気持ちいい~」

 

 

俺は温泉につかっていた。

温泉最ぅ~。

温泉もいいが……

 

 

「刃様、お背中お流しします」

「頼むわ~」

 

 

グレイフィアが一緒に入っているのでね、もう大欲情だよ。

グレイフィアは俺の背中を優しく流してくれる。

黒歌と入るとな……理性が持たなくなる。

対してグレイフィアと入るとリラックスできていい。

 

 

「終わりました」

 

 

お?終わったか。

俺は一足さきに湯船に戻った。

あ、もちろん最初に入る前にも体は洗いましたよ。

 

 

「失礼します」

 

 

グレイフィアも湯船に入ってきた。

 

 

「刃様、最近忙しそうですね」

「まぁ、な。『渦の団』のやつらがこの町を襲ってきてるからな」

「こちらからもアプローチかけますか?」

 

 

どうしよっかな……

『神使』動かすとな~……ルシファーに目をつけられそうだ。

サーゼクスじゃねぇぞ。

一代前のやつだ。

 

 

「いや、いいよ。こうしてグレイフィアが癒してくれれば十分だ」

「あ、ありがとうございます///」

 

 

とりあえずなにか対策しないとな……

毎回夜に襲撃受けてたら眠れなくてしょうがない。

 

 



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第2話~ジジイ、襲来です~

―――イッセーの家、VIPルーム。

 

 

「ほっほっほ、というわけで訪日したぞい」

「ざけんなジジイ。テメェのせいで俺の休日が一日つぶれるとか……マジでざけんな」

「や、刃……」

 

 

まったく……いきなり呼び出しやがって。

せっかく白音と一緒に昼寝してたのに……

 

なんでも日本に用事があって、そのついでにこの町に来たらしい。

下手なところよりも悪魔、天使、堕天使、三大勢力の協力態勢が強いこの町に居たほうが安全みたいだ。

 

イッセーの家にはグレモリー眷属と俺、イリナとゼノヴィアが集合している。

アザゼルも久しぶりに顔を出していた。

そして何より驚いたのは……

 

 

「久しぶりだな、刃くん」

「お?バラキエルか」

「あぁ、昔は世話になった」

「気にするなよ、俺が勝手にやったことだからな」

 

 

いやー、本当に久しぶりに会ったな。

元気そうで何よりだ。

 

 

「どうぞ、お茶です」

 

 

リアスが笑顔でオーディンに応対していた。

 

 

「かまわんでいいぞい。しかし、相変らずデカいのぅ。そっちもデカいのぅ」

「おい……あまりふざけてると……」

「すまんすまん」

 

 

まったく……このエロジジイが。

 

 

「もう!!オーディン様ったら、いやらしい目線を送っちゃダメです!!こちらは魔王ルシファー様の妹君なのですよ!!」

「違うぞ、サーゼクスは魔王ルシファー(笑)だぞ」

「それこそ違うわよ!!」

 

 

どうもサーゼクスが魔王って感じがしない。

 

 

「まったく、堅いのぉ。サーゼクスの妹といえばべっぴんさんでグラマーじゃからな、そりゃ、わしだって乳ぐらいまた見たくなるわい。と、こやつはわしのお付きヴァルキリー。名は―――」

「ロスヴァイセと申します。日本にいる間、お世話になります。以後、お見知りおきを」

 

 

ロスヴァイセ……いいねぇ。

『神使』に誘うか。

 

 

「彼氏いない歴=年齢の生娘ヴァルキリーじゃ」

 

 

ジジイ……

 

 

「そ、そ、それは関係ないじゃないですかぁぁぁぁぁっ!!わ、私だって、好きでいままで彼氏ができなかったわけじゃないんですからね!!好きで処女なわけないじゃなぁぁぁぁぁいっ!!うぅぅっ!!」

 

 

その場に崩れて床を叩き始めた。

 

 

「まぁ、戦乙女の業界も厳しいんじゃよ。器量よしでもなかなか芽吹かない者も多いからのぉ。最近では英雄や勇者の数も減ったもんでな、経費削減でヴァルキリー部署が縮小傾向での、こやつもわしのお付きになるまで職場の隅にいたのじゃよ」

 

 

大変なんだなぁ……

アザゼルがやり取りに苦笑しながら口も開く。

 

 

「爺さんが日本にいる間、俺たちで護衛することになっている。バラキエルは堕天使側のバックアップ要員だ。俺も最近忙しくて、ここにいられるのも限られているからな。その間、俺の変わりにバラキエルが見てくれるだろう。まぁ、最悪……刃がいるからな」

「おいおい……」

 

 

バラキエルがいれば十分だろう。

何で俺まで……

 

そのあとも、アザゼルとジジイが話を続けて行った。

そして、なんかおっぱいおっぱい叫びながら、どこかに飲みにいった。

 

 

「刃……これから、どうだい?」

 

 

バラキエルが飲みにいこうと誘ってくる。

 

 

「あぁ、久しぶりだしな。いいぜ、朱乃も連れて行こう。俺の家で飲もう」

「そうだな……朱乃これから刃の家に行くぞ」

 

 

バラキエルが朱乃を呼ぶ。

すると朱乃はすぐに来た。

 

 

「本当ですか!!」

 

 

メッチャ喜んでる。

 

 

「んじゃ、行くか」

 

 

俺は二人を転移させた。

 

 

「と言うわけで、俺はこれで」

 

 

最後に俺も転移した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――俺の家、リビング。

 

 

「いやぁ、本当にあの時は助かったよ!!」

「本当ですわ」

 

 

ガハハ

 

と笑いながらバンバンと俺の方を叩いてくる。

朱乃は目がトロンとしている。

 

 

「わかったわかった……わかったからその話はもうおしまいな」

「があぁぁぁぁぁごぉおぉぉぉお……」

「あらあら、お父様ったら……」

 

 

バラキエル、爆睡中。

 

 

「仕方ない……よっと。ちょっとバラキエルを寝かせてくる」

 

 

俺はバラキエルをゲストルームの一室のベットに放り投げた。

 

 

「朱乃、今日はおまえも泊まっていけ」

「もちろんそのつもりですわ」

 

 

あはは、最初から泊まる気できてたな。

 



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第3話~成長、それは・・・~

―――イッセーの家、鍛練場。

 

 

イッセーが禁手状態になり、背中の魔力噴出口から火をふかして、ジグザグに高速で動く木場を追う。

あきらかに、木場の『騎士』としての脚はイッセーを超えている。

だが……

 

 

『BoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoost!!」

 

 

倍化して、瞬間的なダッシュ力を一気に高めれば直線だけ抜ける。直線だけね。

 

ギィィィィィン!!

 

木場が聖魔剣を振るう。それをイッセーはアスカロンを出現させてそれを受け止める。

 

まぁ、こんな感じでイッセーと木場は訓練をしている。

 

俺はというと……

 

 

「ハァッ!!」

 

 

『影』で創った鎌で俺に攻撃を仕掛けてくるのは、ギャスパーだ。

俺は鎌の柄の部分を拳で殴り、鎌を吹き飛ばす。

だが、次の瞬間にはまた次の鎌を創って攻撃を仕掛けてくる。

それも長くは続かない。

 

 

「よっと……チェックメイトだぜ」

 

 

俺は『念』で鎌を創る。それをしたから振り上げるように斬り上げる。

そして、反撃をくらう前に首元に鎌を持っていく。

 

 

「はぁ……やっぱり刃さんは強いですね……まだまだかないそうにありません」

「ハハハ、そんなに簡単に抜かれたら俺のこれまでの人生はなんだったんだって感じなんだけどな」

 

 

ギャスパーよりかなりの修羅場を経験しているのにすぐ抜かれたらショックで立ち直れそうにない。

まず、ありえないがな。

 

そろそろ向こうも終わったかな?

そう思い、イッセーと木場の方を見る。

すると、なぜかアザゼルもいた。

 

 

「ギャスパー、向こうに行くぞ」

「は、はい」

 

 

俺とギャスパーはイッセーたちの元に向かった。

 

 

「アザゼル、なんでここにいるんだ?」

 

 

イッセーたちの元に着くと、俺はまずアザゼルに声をかけた。

 

 

「差し入れを持ってきたのさ。ほれ、女子部員のお手製おにぎりだ」

 

 

そう言っておにぎりを差し出してくる。

まぁ、もらいましたよ。

 

 

「よーし、休憩もしっかりとれたし、木場、組手再開するぞ!!」

 

 

そう言って、イッセーと木場は組手を再開させた。

俺とギャスパーは、それを眺めることにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――数日後、夜。

 

 

スレイプニルという八本足の巨大な軍馬に、俺、グレモリー眷属、アザゼル、オーディンのジジイ、ロスヴァイセが乗っていた。

しかも空を飛んでいる。

軍馬が大きいせいか、馬車も大きい。

外には護衛として木場、ゼノヴィア、イリナ、そしてバラキエルが空を飛んでついてきている。いつでもテロリストを殲滅できるようにだ。

 

 

「日本のヤマトナデシコはいいのぉ。ゲイシャガール最高じゃ」

 

 

ジジイが満足げな表情で「ほっほっほっ」と笑っていた。

くそったれが!!

ついていく俺たちの身にもなりやがれ!!

ここのところ、日本の名所に馬車で連れまわされている。

まったく、面倒ったらありゃしない。

 

ロスヴァイセはジジイにお説教中だ。

 

その時だった。

 

ガックンッ!!

ヒヒィィィィィィィィィィッ!!

 

突然、馬車が停まり、俺たちを急停止の衝撃が襲った。

いって~な……誰だ?俺に喧嘩売ってんのは…・・

そう思い、俺は馬車から出ていく。

すると、外にいたメンバーが戦闘態勢になっていた。

 

 

「はっじめまして、諸君!!我こそは北欧の悪神!!ロキだ!!」

 

 

無駄に声を張り上げて登場した。

なんかしらんが、イッセー以外のメンバーはみんな目元をかなり引きつらせてる。

 

 

「……ロキ。北欧の神」

 

 

アザゼルが呟く。

 

 

「アザゼル、そんなに危険なのか?コイツ」

「あぁ、悪神だからな」

「そうなのか……『箱庭』にはこの程度ならゴロゴロいたぞ?」

 

 

そう言うと、アザゼルは顔を思いっきり引きつらせた。

正直に言おう。

ロキは多分第五層がいいところだ。

 

 

「これはロキ殿。こんなところで奇遇ですな。何かようですかな?この馬車には北欧の主神オーディン殿が乗られている。それを周知の上での行動だろうか?」

 

 

おい、アザゼル。俺を忘れてる。俺、創造神。一番偉い。

 

 

「いやなに、我らが主神殿が、我らが神話体系を抜け出して、我ら以外の神話体系に接触していくのが耐え難い苦痛でね。我慢できずに邪魔しに来たのだ。

 

 

悪意全開の宣言ありがとうございます。はい。

 

 

「堂々と言ってくれるじゃねぇか、ロキ」

「本当だぜ。まったく……ただでさえイライラしてんのによ」

 

 

ジジイのせいで俺のストレスはものすごいこっとになっている。

だから……

 

 

「ふはははははは、これは堕天使の総督殿。きd「うるさいぞ、こっちはイライラしているんだ。さっさと死ね」…グハァ!?」

 

 

俺は神速でロキに近づき、顔面を思いっきり殴った。

ロキは面白いようにぶっ飛んでいく。

 

 

「ふうぃ~スッキリした☆」

「なにやってんだおまえは!!」

 

 

アザゼルが俺の頭を殴ってくる。

 

 

「うるせぇな、俺は創造神だぞ?少しくらい好きにやらせろ」

「あ、そういえば創造神だったな。おまえ」

 

 

この野郎……ぶっ殺してやろうか?

 

 

「とりあえずさ……アイツ、殺していいよね?」

 

 

俺は殺気をぶちまけながら聞く。

 

 

「いや、待ってくれ。それは困る。おまえにはオーディンの護衛を頼みたい。ロキはこっちでどうにかする」

「仕方ねェ……わかったよ」

 

 

俺は大人しくジジイの元に行く。

 

 

「おいジジイ、なんかハブられたからこっちに来た。安心しろ、こっちに流れ弾が来ても完璧に防いでやる」

「ほっほっほっ、心強いわい」

 

 

向こうでは、ロキとみんなが熱い戦いをしているっていうのに俺は……俺はジジイのお守りかよ。

 

おっと、流れ弾か……

 

 

「ATフィールド展開」

 

 

俺はATフィールドを展開してそれを防ぐ。

あー早く終わんないかな。

 

ヌゥゥゥッ

 

空間がゆがんだ。

そこから出てきたのは灰色の狼。

どっかで見たような気がするな……どこだっけ?

えーっと……あぁ、『箱庭』か。

確かあいつは……

 

 

「フェンリルじゃと!?」

「フェンリルか……懐かしいな」

 

 

あいつ元気にしてっかな……

 

 

「あいつら大丈夫か?」

「キツそうじゃな」

「まぁでも、俺には関係ないけど」

 

 

その時だった。

 

オオオオオオオオオオオオオオオオォォォォォォォォォォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオンッッ!!!

 

フェンリルが吠えた。

 

イッセーがリアスに向かうフェンリルと殴った。

だが反撃をくらった。

腹を牙に貫かれたようだ。

 

 

「あーあ、何も考えずに飛び出すからだ」

「そんなこと言っておる場合か!!わしのことはいい、早くあの小僧どもを助けに行け!!」

「へいへい……」

 

 

しゃーない、少し張り切りますか。

俺は少し力を開放した。

指輪?

アレはもうやめた。

いちいち外すのが面倒になった。

 

俺はチャクラを練る。

 

 

「火遁・豪龍火の術(かとん・ごうりゅうかのじゅつ)!!」

 

 

印を結んで術を発動する。

それも上空に向かってだ。

これで下準備は整った。

さて、いきますか。

 

違う印を結ぶ。

そして術を発動させる。

 

 

「麒麟……」

 

 

雷遁の中でも最強の位に位置する術だ。

下準備だけで普通はチャクラがほとんど持って行かれる。

だが俺は違う。

だって俺、神様だもん。

 

フェンリルは麒麟を避けられない。

直撃した。

だが、消滅までとはいかなかった。

 

そのうちに俺はイッセーの元に近づく。

 

 

「うし、これでOKだな」

 

 

俺はイッセーの腹に『フェニックスの涙”極”』をかけた。

するとすぐに腹に開いた穴がふさがっていく。

 

これで一命は取り留めたな。

 

 

「兵藤一誠、無事か?」

「ヴァーリか」「ヴァーリ……」

 

 

ヴァーリがなんでこんなところに?

どうでもいいけどさ……

 

 

「俺の邪魔だけはするなよ……したら『破壊』しつくすからな」

「ハハハ、そんなバカなことはしない」

 

 

あれ?ロキがいなくなっている。

クソが……次会ったら『破壊』しつくしてやる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――馬車付近。

 

 

「オーディンの会談を成功させるにはロキを撃退しなければいけないのだろう?」

 

 

ヴァーリは全員を見渡してから、遠慮なしに言う。

 

 

「このメンバーと赤龍帝だけでは……まぁ、創造神は別だが。それだけではロキとフェンリルを凌げないだろうな。しかも英雄の活動のせいで冥界も天界もヴァルハラも大騒ぎだ。こちらにこれ以上人材を割くわけにもいかない」

 

 

正直言うと俺一人で全部解決できるんだけどな……

 

 

「おまえがあいつを倒すとでもいうのかよ?」

 

 

イッセーがヴァーリに聞く。

 

 

「残念ながら今の俺でもロキとフェンリルを同時には相手にできない」

 

 

ククク、偉そうなこと言ってたのにな。

ヴァーリは続けて言い放つ。

 

 

「だが……二天龍が手を組めば別だ」

 

 

その発言に、みんなが驚いた。

 

 

「今回の一戦、俺は兵藤一誠と共に戦ってもいいと言っている」

 

 

この野郎……一体何様のつもりだ。

 



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第4話~準備?必要ないね。だって・・・~

―――翌日、イッセーの家、地下一階、大広間。

 

 

この大広間には、俺、ゼノヴィア、イリナ、グレモリー眷属、アザゼル、バラキエル、シトリー眷属、そしてヴァーリチームという異様な面々だった。

リアスはヴァーリチームの同席に最後まで反対していたが、俺とアザゼルとサーゼクスの意見を聞いて渋々承諾した。

 

まったく……わがまま姫様には困ったもんだ。

まぁ、それがいいんだけど。

 

オーディンのジジイとロスヴァイセは別室で本国と連絡を取り合っている。

どうやら、ロキが日本に来たことは向こうでも大問題になっているようだ。

 

そんな中でも、俺たちはさっそくロキの対策について、話し合いを始めた。

正直に言うと、俺一人でどうにでもなる。

でもそれだと、イッセーたちが成長できないので黙っておく。

 

今回の件は悪魔側のサーゼクスも知っている。それどころか、堕天使側にも天界にも情報は伝わっている。

ジジイの会談を成就させるために三大勢力が協力して守ることとなった。

協力と言っても、協力体制の強いここにいるメンバーで力を合わせてなんとかしろ。と言う意味だ。……天界なにもしてねぇ。

 

つまり、ロキを俺たちで殺せってことだ。

退けるだけ?何言ってんだ、俺の休みを奪っておいて生きて帰れると思うなよ……ククク。

 

相手は神。

だが、やっかいなのはロキよりフェンリルだ。

俺は余裕だが、他のみんながキツイ。もちろんゼノヴィアもイリナも余裕だ。だって『神使』だもん。

なんか話では、封印される前の二天龍に匹敵する程強いらしい。

ということは……ザコですな(笑)

 

俺がどうしようか考えていると、アザゼルはヴァーリと何か話している。

協力の理由とかだろう。

そんなの強い奴と戦えるからに決まってんだろ。

ヴァーリは戦闘狂なんだし。

 

どうやらアザゼルは五大龍王の一匹、『終末の大龍(スリーピング・ドラゴン)』ミドガルズオルムを呼び出して対策を聞き出すらしい。

まぁ、いいんじゃないですかねぇ。

 

そんな時だった。

 

 

「赤龍帝!!」

 

 

美猴が手を挙げながらイッセーに声をかける。

 

 

「な、なんだよ」

「この下にある屋内プールにい入ってもいいかい?」

 

 

予想外の質問に、イッセーは目を丸くしている。

だよな……プールを貸してくれなんて言われないよな、普通。

 

その質問にリアスが噛みついた。

美猴にキャンキャン文句を言っている。

 

 

「まぁ、いいじゃん。俺も入りたいし」

「え!?し、仕方ないわね……」

 

 

あれ?あっさりと引いたな。

まぁいいや。

 

 

「イリナ、ゼノヴィア。行くぞ」

「うん♪」「あ、あぁ……」

 

 

やっと少しだけどリラックスできそうだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――屋内プール。

 

 

「勝負よ!!ゼノヴィア!!」

「望むところだ!!」

 

 

プールに来たのはいいけどさ……なんだよこれ!?

なに?なんなの?なんでイリナとゼノヴィアは競泳してんの?

リラックスしよ~ぜ~。

これからかったるい戦いが始まるってのに……

俺?俺はプールの横にあるジャグジーで休んでますよ。

 

もうかれこれ一時間は浸かったな……

そろそろいいか。

 

 

「イリナ、ゼノヴィア。そろそろ帰ろうか。そうしないとグレイフィアに晩飯抜かれる」

「は~い」「それはまずい!!」

 

 

こうして俺のリラックスタイムは終わりを告げた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――翌日、イッセーの家、地下一階、大広間。

 

 

昨日の晩飯はギリギリセーフで抜かれなかった。

よかった……

 

なんか今日はみんな学校を休んでいる。

ロキとの戦いの前だからだと。

そこまで気合入れる相手じゃないだろう。

……イリナとゼノヴィアはものすごく悔しがっていた。

なんか学校に行きたかったらしい。

 

そんなことを考えていると、アザゼルが小言を呟きながら現れた。

 

 

「オーディンの爺さんからのプレゼントだとよ。ミョルニルのレプリカだ。ったく、クソジジイ、マジでこれを隠していやがった。しかし、ミドガルズオルムの野郎、よくこんな細かいことまで知ってたな」

 

 

ミョルニルのレプリカ?

なんだよ、頼まれればいくらでもミョルニルなんか創ってやるのに。

 

レプリカは赤龍帝のイッセーに貸し出された。

あれって確か邪な心があると使えないんじゃなかったっけ?

乳神の出番も今回はなさそうだし……イッセー、ミョルニル使えなくね?

 

アザゼルは、そのあとみんなに作戦の確認をした。

最後にサジを連れて行ったけど……サジ、無事に帰ってこれるかな?

俺には関係ないか。

 

とりあえず、話が終わったようなので俺は家に帰った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――数日後、夜。

 

 

「うし、準備OKか?」

「うん♪」「あぁ」

 

 

イリナとゼノヴィアに俺が聞く。

二人とも準備が完了したようだ。

 

 

「そんじゃ、あまぁ……殺りに行きますか」

 

 

俺はイリナとゼノヴィアごとイッセーたちのもとに転移した。

 



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第5話~なにこの・・・ぬるげー~

―――???。

 

 

バチッ!!バチッ!!

 

上空の空間が歪み、大きな穴が開いていく。

そこから姿を現したのは、ロキとフェンリルだ。

フェンリルが元通りになってる。

直したのか……

 

その瞬間だった。

一瞬あたりを光が包んだと思ったら、大きくひらけた土地に移動していた。

ここが戦場か……いいねぇ、サイッコウだねぇ。

 

俺はやはりオーディンのジジイの護衛だ。

近くにきた攻撃を防ぐ。

イリナとゼノヴィアはフェンリルを相手するらしい。

まぁ、頑張ってくれ。

 

 

『Welsh Dragon Balance Breaker!!!!!』

 

 

イッセーが赤い閃光を放ちながら禁手化する。

 

 

『Vanishing Dragon Balance Breaker!!!!!』

 

 

今度はヴァーリが白い閃光を放ちながら禁手化する。

 

いいねぇ……赤と白の共演。

ロキもどうやら喜んでいるらしい。

 

ヴァーリがロキに仕掛けた。

空中で光の軌道をジグザグに生み出しながら、高速でロキに近づいていく。

それに合わせてイッセーも特攻する。

だがそれは、ロキは全身を覆うように広範囲の防御式魔法陣を展開して防ぐ。

だけではなかった。

そこからさらにイッセーたちに向かって攻撃は放たれる。

追尾性が高いな……なかなかやるじゃん。

 

おぉ!?

イッセーは攻撃が当たろうが、突貫している。

刺さってる……攻撃が刺さってますよ、イッセーさん。

だがイッセーの一撃で、ロキの周りを覆っていた防御術式は音を立てて消滅していった。

 

その瞬間だ。

ヴァーリが覚えたてであろう北欧の魔術で攻撃をした。

 

 

「ふはははは!!」

 

 

ロキは攻撃を受けても笑っていた。

M?ドM?ですか!?

ないわぁ……

 

お?

イッセーがミョルニルを取り出したぞ。

おぉ……ロキの顔が引きつった。

ミョルニルでイッセーが攻撃を仕掛ける。

だがやはり、雷がでない。

相当イッセー焦ってんだろうな(笑)

 

それを確認したロキはフェンリルを出してきた。

その瞬間にリアスが手を挙げる。

すると、地面から巨大で太い鎖が出現してくる。

これが『魔法の鎖』グレイプニルか。なかなか……でかいな。

 

 

「ぐははははははっ!!無駄だ!!グレイプニルの対策など、とうの昔に―――」

 

 

できてませんでしたー。

見事にフェンリルはグレイプニルに捕まっております。

 

すると、ロキは新たに魔法陣を展開させる。

そこからは……二匹のフェンリルが出てきた。

 

 

「スコルッ!!ハティッ!!」

 

 

ロキの声に呼応するかのようにそれらは天に向かって吼えた。

 

オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオンッ!!

オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオンッ!!

 

うるせぇ……

夜中に騒ぐんじゃないよ!!まったく……

アザゼルを見る。

するとそこにはものすごく顔の引きつっているアザゼルがいた。

 

 

「さぁ、スコルとハティよ!!父を捕らえたのはあの者たちだ!!その牙と爪で喰らい千切るがいいっ!!」

 

 

ビュッ!!

 

風を切る音と同時に二匹のフェンリルもどきがみんなのもとに向かっていく。

一匹はヴァーリチームの方に。

もう一匹はグレモリー眷属の方へ。

 

 

「ふん!!犬風情がッ!!」

 

 

タンニーンはものすごい炎を吐き出していた。

だがほとんど効いていたいようだ。

 

そのフェンリルもどきをイッセーが一気に倍化して吹き飛ばす。

ヴァーリは……まぁ半減のオンパレードですよ。

 

その時だった。

 

 

「ぐはっ!!」

 

 

グレイプニルに縛られているはずのフェンリルがヴァーリを食った。

うわぁ……すごく、痛そうです。

あぁ……フェンリルもどきがグレイプニルをといたのね。

 

視線をイッセーの方に移す。

そこには前足の爪でひっかかれたイッセーがいた。

おぉう、こちらもものすごい出血ですな。

 

 

「ぬぅ!!そやつらはやらせんっ!!」

 

 

タンニーンが横からフェンリルたちに向かって炎を放つ。

それをフェンリルは咆哮で防ぐ。

そしてまたフェンリルの姿が消える。

 

ザシュッ!!

 

 

「ぐおおおおおおおおおっ!!」

 

 

タンニーンの悲鳴が聞こえる。

今度はタンニーンか。

まったく、なにやってんだか。

 

 

「ついでだ。こいつの相手もしてもらおうか」

 

 

ロキの足元にものすごい量の巨大な蛇?違うな……ドラゴンか……

 

 

「ミドガルズオルムも量産していたかッ!!」

 

 

タンニーンが憎々しげに吐いた。

数は……五匹か。

 

グレモリー眷属も必死に応戦する。

ギャスパーもどんどん『影』を使ってミドガルズオルムもどきに攻撃する。

でも、ね。まだまだ倒しきれるほどの力はない。

 

どんどん傷を負う。

だから回復要因のアーシアが大変そうだ。

 

ヴァーリがなんか変身した?

すこし……いや、かなり力が上がったな。

 

フェンリルごとヴァーリが転送された。

 

 

「朱乃!!」

 

 

リアスの悲鳴が俺の耳に届く。

視線を向けると今まさにフェンリルもどきにかまれようとしている朱乃がいた。

 

させねぇ……

 

俺は朱乃のもとに瞬間移動した。

そのまま朱乃を抱きかかえ、リアスの元に瞬間移動をする。

 

 

「え!?や、刃!?」

「……リアス、朱乃を頼む。俺は狼どもを殺す」

「え、えぇ」

 

 

俺は朱乃を立たせる。

 

 

「ここでまってろ。なに、狼どもを殺してくるだけだ」

「は、はい///」

 

 

俺は『万華鏡写輪眼』を開眼させる。

 

 

「さぁて、おまえにはいろいろはしゃいでもらったからな……苦しんで死ね。天照」

 

 

グオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!

 

黒炎がフェンリルもどき二匹を包む。

 

 

「いいねぇ……その叫び声……サイッコウだねェ」

 

 

黒炎が止むと、そこにはなにもなかった。

 

 

「さぁて、ロキ。今度は俺の相手でもしてもらおうか」

「ハハハハハ!!なにをふざけたことを!!たかが人間に何ができる!!」

 

 

それを聞いて、俺は魔力を開放する。だいたい五割だ。

その瞬間にロキが体を強張らせる。

 

 

「今回はどんな殺し方をしようかねェ。そうだ!!」

 

 

俺はネックレスをはずす。

 

俺は破壊神の姿に変わる。

 

 

「うぅ……あぁ……いいねぇ……んじゃ、アザゼル!!みんなをイッセーの家に転移させろ!!」

 

 

するとアザゼルは察したのか、みんなを転移させていく。

まわりに誰もいないことを確認する。

俺は手に収まっている『破壊の刀剣』を地面に刺す。

すると、地面と空間が破壊されていく。

それは十秒ごとに6mづつ増えていく。

 

 

「な、なんだこれは!!なにをした!!」

 

 

ロキが焦りながら聞いてくる。

 

 

「なにってねぇ……空間を破壊してるだけだよ」

「バ、バカな!?そんなことできる訳……グオォォォオオオオォォォ―――」

 

 

ロキも破壊の範囲内に入り、破壊された。

そこにはロキの存在を示すものが破壊された状態で落ちていた。

 

ま、こんなもんでしょ。

帰りますか。

 

俺はイッセーの家に転移した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――イッセーの家、地下一階、大広間。

 

 

転移を終えると、治療をされているみんながいた。

とりあえず、アザゼルに声をかける。

 

 

「終わったぞ」

「うおぅ!?いたのか……で?どうなったんだ!!」

「俺が破壊しつくした」

「そ、そうか……それは……」

 

 

なにか言いかけてやめた。

なんだよ、気になるじゃん。

 

とりあえず……

 

 

「終わったぞ!!」

 

 

と叫んだ。

するとリアスが

 

 

「そんなことは分りきっているわ!!そんなことよりけが人の治療よ!!」

 

 

どうやら俺が一人になった時点で結果は分り切っていたようだ。

治療か……なら適任がいるじゃないか!!

 

 

「おいで……レイナーレ」

 

 

黒の魔法陣が展開される。

そこからレイナーレが出てくる。

 

 

「刃様?お呼びでしょうか?」

「あぁ、この部屋にいるけが人全員を回復させてくれ」

「はい///かしこまりました。『神々の祝福』……」

 

 

レイナーレは神器を発動させて一気に全員の治療を始めた。

そして数秒後には……

 

 

「これで大丈夫です」

 

 

速い……

 

 

「よくやってくれた」

 

 

俺はレイナーレの頭を撫でながら言う。

 

 

「あ、ありがとうございます///」

 

 

すると、顔を赤くしながら返事をしてくれる。

その後、すぐにレイナーレは帰ってしまった。

 

こうしてあっさりロキを片付けてしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――翌日、イッセーの家。

 

 

「もう、終わりだわ!!」

 

 

悲鳴をあげるているのはロスヴァイセだ。

 

 

「うぅぅぅぅぅぅっ!!酷い!!オーディン様ったら、酷い!!私を置いて行くなんて!!」

 

 

どうやらジジイに置いて行かれたようだ。

シシシ、これはチャーンス。

 

 

「リストラ!!これ、リストラよね!!私、あんなにオーディン様のためにがんばったのに日本に置いて行かれるなんて!!どうせ、私は仕事がデキない女よ!!処女よ!!彼氏いない歴=年齢ですよ!!」

 

 

さて、いくか。

リアスが声をかけようとする。

だがその前に俺が声をかける。

 

 

「泣くな、ロスヴァイセ。俺が雇うからな」

「えぇ!?」

 

 

ロスヴァイセが驚いている。

俺はかまわず続ける。

 

 

「俺がサーゼクスに言って駒王学園で働けるようにした」

「けど、私、この国でうまくやっていけるのかしら……?かといって国に戻っても『どのツラ下げてオーディン様のあとから帰還したのか?』って怒られるでしょうし、あげくのはてに左遷されそうだし……っ!!うぅ……せっかく安定した生活が遅れそうな職に就けたのに!!」

 

 

相当落ち込んでいるな……

でもこの話を聞けばそんなこと吹っ飛ぶだろ。

 

 

「安心しろ。すべて俺が面倒見る。給料も月に1000万までなら出せる。衣食住を完全に面倒見るしな。そのかわり、一生俺の元に居てもらう」

「い、1000万!?それに衣食住を完全に……でも一生……とは?」

「簡単に言えば、俺の女になれってことだな」

「「「「「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?!?」」」」」

 

 

この発言には、みんなが驚いた。

イリナとゼノヴィアは別だけどな。

だって、知ってるもん。

 

 

「ふぇ///でも刃くんは結婚してるんじゃ……」

「あぁ、『神使』全員愛人だしな。俺の嫁も認めている。それで?どうだ?」

「……よろしくおねがいしまsむぐぅ」

 

 

その先を言えなかったのは、俺がキスをしたからだ。

 

 

「ぷはぁ……え?えぇ!?刃くん今のって……」

「あぁ、キスだけど。それと……」

 

 

俺はロスヴァイセの左手の薬指に例の指輪を、首にはネックレスをかけた。

 

 

「よし、これで今からロスヴァイセも『神使』だ。よろしくな」

「は、はい!!」

 

 

ロスヴァイセは喜んでいる。

よしよし……これで着々と『神使』のメンバーがそろっていくな。

 




7章が終了しました。
次章は番外編を入れます。


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番外章 絶対恐怖のソウルチェンジャー
第1話~アザゼルの野郎・・・覚えてろよ~


今回の話は刃が一番使っているであろう能力の故郷です。

時系列は、5章より後と考えてください。


―――駒王学園、オカルト研究部、部室。

 

 

「で?なんだ?また俺は呼び出されたんだ?」

 

 

アザゼルに俺は聞く。

今日は数少ない休日だぞ?

ふざけるな!!

 

 

「ちょっとな、新しい装置ができたんで試したくてな」

「なんで俺なの?イッセーじゃダメなの?」

「おまえならどんな事態になったも帰ってこれるだろ?」

 

 

そ、そんな理由か……たしかにな。

なんか納得したわ。

 

 

「それで……どんな装置なんだ?」

「これはな、異世界の人間に憑依できるんだ!!ただ……」

「ただ?」

「どんな世界に行くかはわからない」

 

 

へぇ……リスク以外何もない装置だな。

でも面白そうだな。

俺の能力を使わないで憑依なんて……ワクワクすっぞ!!

 

 

「まぁいいぞ。やってやる」

「そうか、じゃあ早速頼むわ」

 

 

急だな……別にいいけど。

 

アザゼルが何かヘルメットのようなものを持ってきた。

これは……ナー○ギア!?

それを頭にかぶる。

そしてソファに横になる。

 

 

「そんじゃ、いくぞ?」

「あいよ~」

 

 

アザゼルがスイッチを入れる。

すると、目の前が暗くなっていく。

徐々に意識g……

 

そこで俺の意識は途切れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――???。

 

 

目を覚ますと、俺は拘束されていた。

目の前にはオレンジ色のモニターがある。

近くからは女の声が聞こえてくる。

声の主らしき女は俺の顔を覗き込んでくる。

 

 

「私の言葉が理解できますか?」

 

 

女が……女の子が声をかけてきた。

 

 

「あ、あぁ……理解している」

「言葉は話せます。意識は、戻ったようです」

 

 

女の子は誰かと通信しているようだった。

あれ?

こんなシーンどこかで見なかったっけ?

俺が神になる前、人間のころの……

駄目だ、思い出せない。

 

 

「これが誰だかわかりますか?」

 

 

女の子がまた声をかけてきた。

オレンジ色のモニターに映っていたのは……

 

 

「碇……シンジ」

「自己認識もあります。問題はなさそうです」

 

 

女の子がまた通信をしている。

今確認したけど、首にはチョーカーがついていた。

首が閉まらないから気にしないけど。

 

ギュイィィィン

 

音がしたと思ったら、いろいろな声が聞こえてきた。

むさくるしい声。

ギャル風の声。

そして、ダンディな声など。

様々な声が聞こえてくる。

 

ここ、メカメカしいな……

 

 

「検体、BM03―――」

 

 

途中からは聞き取れなかったが、検体ね……

 

 

「了解、拘束を解いて」

 

 

お偉いさんらしき人が、兵士に命令した。

 

 

「下がっていいわ」

 

 

拘束が解かれている間に、また命令をする。

 

 

「あ゛~」

 

 

俺はのそのそと起き上がる。

周りを見渡すと、みんなこっちを睨みつけている。

 

 

「あん?なんだテメェら……殺されてぇのか?」

 

 

俺は少しだけ殺気を開放して声を出す。

 

 

「ひぃっ……」

 

 

ピンク色の髪のギャルが悲鳴を少し漏らした。

他のやつらも冷や汗を流している。

 

 

「ハッ!!どいつもこいつも腰抜けばっかりだなぁ、おい」

 

 

この程度の殺気でビビるなんて……

 

 

「碇シンジくん……でいいのよね」

 

 

お偉いさん……この声は『葛城ミサト』か。

『碇シンジ』、ねぇ……

体はそうだけど、魂は違う。

そのまま言ってもいいか。

 

 

「体はな」

「体?それはどういうことかしら?」

 

 

睨みつけるようにしてこっちを見るミサト。

隣では金髪の女の人がミサトになにかを説明しているようだった。

 

 

「体は『碇シンジ』だ。だが、魂は違う」

「……魂ね……あなたがその魂の人格でいいのかしら?」

「そうだけど?」

「あなた、名前は?」

「神浄刃」

「そう……」

 

 

あ、金髪の女が……って『赤木リツコ』か。

リツコがミサトにリモコンのようなものを渡した。

すると、少しだけ首にあるチョーカーが締め付けてきた。

 

 

「これ、外していい?」

「絶対に外しませんよ……それ」

 

 

女の子が声をだした。

 

 

「ふぅん……」

 

 

まぁ、後で外すか。

 

 

「面会終了、彼を隔離室へ」

 

 

ミサトが命令をする。

その時だった。

 

ピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピー

 

緊急事態か?

色々なところから音声が鳴り響く。

 

 

「パターン青だよ!!」

 

 

男がギャルに言う。

おぅおぅおぅ……みんなが慌ただしく話している。

使徒が来たんだな。

 

 

「ねぇねぇ」

 

 

俺は女の子に声をかける。

 

 

「はい、なんですか?」

 

 

笑顔で答えてくれた。

 

 

「使徒が来たの?」

「はい、そうです。でも安心してください。エヴァがなくても倒せますから」

「どうやって?」

「この戦艦を使います!!」

 

 

こんな無駄にでかい戦艦を使うの?

 

 

「アハハハハ!!こりゃ面白い!!見ものだ!!」

「な、なんで笑ったんですか!!」

「ん?だってわざわざこんなでかい戦艦を使わないと使徒に勝てないんだろ?」

「「「「「「な!?」」」」」

 

 

この一言にはみんなが驚いた。

 

 

「……碇さんだってエヴァを使っていたじゃないですか!!」

「そうだな……『碇シンジ』はな。だが俺……『神浄刃』は違う」

「……あなたに何ができるんですか?」

 

 

少し怒ってるのか?

そんな声色で聞いてくる女の子。

 

 

「そうだな……世界を新しく創ることぐらいはできるよ」

「……あなたは何者ですか?」

「そうだな……ただ万能なだけの人外。神をも浄化する刃、『神浄刃』だ。よろしく、人間の女の子」

 

 

すると女の子は目元を引きつらせた。

 

だが、艦のみんなはそんなことは関係なしとばかりに慌ただしく機械を操作している。

ミサトとリツコは相談をしている。

ミサトは作戦を決定する。

それにみんなは反対する。

だがお構いなしに進める。

どうやら『EVA改2号機』を使うらしい。

 

 

「全艦、第一種戦闘配置!!」

 

 

どうやら作戦を開始したようだ。

 

ゴオォォォォォオオオオオ

 

ものすごい衝撃が艦を襲う。

どうやら艦で使徒を引きずり出すらしい。

無茶するねぇ……

 

 

「今だ!!取り舵いっぱい!!振り回せ!!」

「了解!!」

 

 

グワングワングワングワングワン

 

すごい……

気持ち悪くなりそうだ。

 

艦から砲撃が使徒に放たれる。

ATフィールドを突破した!?

なかなかの威力だな……

 

どうやらすべて仕留めたらしい。

へぇ……なかなかやるじゃん。

 

その後、俺は隔離室に閉じ込められた。

 



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第2話~アヤナミ?ついて行かないとしょうがないよね・・・~

―――隔離室。

 

 

「検体、BM03。仮称、碇シンジさん。副長から説明があるそうです」

 

 

女の子が俺に声をかけてきた。

 

 

「へぇ……これが『EVA初号機』ねぇ……」

「えぇ、現在は―――」

 

 

だらだらと説明を始めた。

殆ど頭に入っていない。

 

 

「とはいえ、先に突如12秒間覚醒状態と化した事実は管下できない。ゆえに、あなたにはDSSチョーカーを装着させてあります」

「で?これはなに?ファッション?」

「私たちへの保険……覚醒回避への物理的安全装置。私たちの不振と貴方への罰の象徴です」

「結局さ、どういうこと?」

「EVA搭乗時、自己の感情に呑みこまれ、覚醒へのリスクを抑えられない状況になった場合、貴方の一命をもってせき止めるということです」

 

 

ふんふん、そう言うことね。

簡単に言えば……

 

 

「簡単に言えば、死ね。ってことか?」

「……否定はしません」

 

 

いいねぇ……死ねなんて言われたのは何百年ぶりだ?

でもね……

 

 

「ククク……無駄無駄、こんなの付けても無駄だよ」

「……それはどういう意味かしら?」

 

 

リツコではなくミサトが俺に聞いてくる。

そりゃ、知りたいよな。

 

 

「俺は死なない、だって不老不死だから。俺は死なない、だって神だから」

「何をバカなことを……」

「見せてやるよ」

 

 

俺は自分の胸に手を突っ込む。

 

 

「な、何をしているんですか!!」

 

 

女の子が声を上げる。

 

 

「ちょっと目をつぶってな。グロテスクなものを見せちゃうから」

「は、はい」

 

 

女の子は大人しくしたがってくれた。

 

 

「よっと……これなんだかわかる?これは俺の心臓。これを……」

「やめなさい!!」

「アハ☆」

 

 

俺は握りつぶした。

 

 

「ほら、なんともない。それにみなよ……もう再生してるだろ」

 

 

俺は胸の中を見せる。

徐々に胸の穴もふさがっていく。

 

ミサトとリツコは少し顔を青くしている。

 

 

「これで証明できたな」

「そ、そうね」

 

 

その後にリツコが続ける。

 

 

「少尉!!」

「は、はい!!」

「彼に官制名を」

「はい!!」

 

 

女の子が俺の方を向く。

 

 

「えと、いまさらですが……碇さんの管理担当医官、鈴原サクラ少尉です。よろしくです」

「うん、よろしくね。にしても……君、かわいいね」

「ふぇ!?///あ、ありがと……」

 

 

かわいいねぇ………

顔も真っ赤にして。

 

 

「そう言えばさ、君ってトウジの妹?」

「はい……へへっ」

「ふぅん……歳が合わないな……」

「あれから14年経ってるってことよ……バカシンジ」

 

 

あの赤いプラグスーツは……

 

 

「アスカ?」

 

 

アスカは無言で駆け寄ってきて、こっちと向こうを隔てている強化ガラスの壁を殴る。

すると驚き!!少しヒビが入った。

 

 

「おぉう……なかなかの力だ。けど俺の嫁のが強いな」

「嫁?碇さん結婚してたんですか!?」

「ん?あぁ、『碇シンジ』は結婚してないよ。『神浄刃』は結婚してたけど」

「へ、へぇ……」

「誰よ、神浄刃って」

「今の『碇シンジ』の人格……魂だ」

 

 

アスカは納得したのか、そのまま部屋を出て行った。

その後、リツコからカセットプレイヤーを返されたが、俺は処分してくれと頼んだ。

 

急にあたりが慌ただしくなった。

ミサトもリツコも誰かと通信しているようだ。

 

 

『碇くん……どこ?』

 

 

この抑揚のない冷たい声は……

 

 

「綾波……」

「準備できました!!碇さん、こっちへ」

 

 

サクラに呼びかけられる。

 

 

「大丈夫だよ、サクラ。EVAや使徒では俺に指一本すら触れられない」

「それってどういうことですか!?」

「簡単なことだよ。こういうことだ……ATフィールド展開……モード、エンジェル」

 

 

すると、俺の背中からはATフィールドでできた3対6枚の翼が、頭の上には輪ができる。

 

 

「碇さん……その姿は…」

「ん?あぁ……ATフィールドを改造しただけだよ」

「そんな……ATフィールドはEVAか使徒以外使えないんじゃ……」

「ATフィールドは心の壁だ。簡単に創れる。そろそろだね……綾波、ここだよ」

 

 

俺が綾波を呼ぶ。

 

ドガァン!!

 

すると、隔離室の壁が吹き飛んだ。

『EVA零号機』の手らしきものが入ってきた。

 

 

『碇くん、こっち』

「綾波、先に行っていてくれ。安心しろ、必ず行くから」

『……わかった』

 

 

おぉう、納得してくれたか。

『EVA零号機』は手を引っ込めて飛び立った。

 

 

「ダメよシンジくん!!ここに居なさい」

「アハハハハ!!なにバカなこと言ってんだおまえ」

「なに?」

「なんで俺がおまえの言うことを聞かないといけないんだ?ん?俺は俺だ。俺の自由に行動する」

「そうはさせられない!!」

 

 

関係ないよ……

だって勝手にするもの。

 

俺は『万華鏡写輪眼』を開眼する。

 

 

「なんなのその眼……」

 

 

ミサトが何か言っている。

だが関係ない。

 

周りの艦がうっとおしいな。

 

俺は翼を羽ばたかせて飛翔する。

 

 

「天照!!」

 

 

俺は艦を目視し、次々に黒炎に呑まれていく。

 

いいねいいね、サイッコウだねェ!!

まだ数艦残っているな……

それなら……

 

 

「最大の拒絶!!」

 

 

一気にすべての艦を弾き飛ばす。

よし、こんなもんだろ。

 

 

「綾波、頼む」

『わかった』

 

 

『EVA零号機』が俺の元に戻ってきた。

そして、手を広げる。

そこに俺は乗る。

 

それを確認したのか、『EVA零号機』はどこかに飛んで行った。

 

ククク、楽しみだ。

これからどんなことが起きるんだろ。

アザゼルに今回だけは感謝してもいいかもね。

 



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第3話~NERVにつきました~

―――???。

 

 

「こっち」

 

 

目的地に着いた。

そして、綾波に案内されるがままに移動する。

 

途中で、エレベーターのようなものに乗った。

しばらくすると、光が見えた。

外をのぞくと、あたりはボロボロに崩れていた。

しかも赤いものがたくさんついていた。

 

その後も、エスカレーターに乗ったりなどしてやっと目的の部屋に着く。

途中でピアノの音が聞こえたりした。

 

 

「ここ」

 

 

綾波に言われて俺はそこに立つ。

 

バン!!

 

突如、スポットライトが俺にあたる。

向こうにも人がいるのか、スポットライトが当たる。

徐々に目が慣れてきて、人の顔が見える。

 

 

「碇……ゲンドウ……」

「『エヴァンゲリオン第13号機』……おまえとそのパイロットの機体だ」

 

 

ゲンドウが言い終えると、左後ろにスポッドライトが当たる。

こいつは……

 

 

「渚……カヲル……」

「時が来たら、その少年とこのEVAに乗れ。話は終わりだ」

 

 

このままいけば俺……EVAに乗れる?乗れちゃうの?

楽しみだわぁ……

 

その後、俺はほとんど何もない部屋に入れられた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――俺の部屋。

 

 

この部屋には、ベットとダイヤルの無い電話ぐらいしかない。

食事はレーションが出てくる。

もちろん、そんなものは食いたくないので自分で創造している。

 

服もな……この学生服はちょっとな。

俺は黒のサルエルとタンクトップを創造する。

うし、やっぱしこの格好が楽でいいや。

 

俺はベットに寝っころがる。

 

それにしてもなにしようか……

探索でもしようかな。

 

俺は自分の部屋をでた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――???。

 

 

「ほぅ……なかなかすごいな……」

 

 

適当に歩くと、暗い部屋に来てしまった。

そこには、更衣室みたいな部屋があった。

 

 

「とりあえず……行ってみるか」

 

 

俺は近くまで行く。

そして中を除くとそこには……

 

真っ裸の綾波がいた。

 

 

「ほぅほぅ……なかなかですな」

 

 

白っぽい肌。

出るところは出ている。

胸とか、胸とか、胸とか。

 

 

「とりあえずさ、なんか着てくんない?」

「命令……?ならそうする」

 

 

綾波は黒いプラグスーツを着ている。

もしかしてプラグスーツ以外の服がないのか?

まぁ本人が気にしてないようだしいいか。

 

 

「そんじゃ、また今度な」

「…………………………」

 

 

綾波は黙ったままだ。

俺はお構いなしに歩き出す。

 

次はピアノのあったとこにでも行くか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――???。

 

 

殺気とは違って、ここは光が入ってくる。

なかなかいいところだ。

 

 

「ねぇ、それ貸してよ」

「いいよ」

 

 

カヲルが了承してくれた。

それとはピアノのことだ。

何の曲を弾こうか……

そうだな、あれにしよう。

 

 

「では……」

 

 

♪~~♬~♫~~~♪~♪~~~♪~♪~~♪

 

 

演奏が終わる。

 

パチパチパチパチパチパチパチパチパチ

 

カヲルが拍手をしてくれる。

 

 

「すごい上手だね。今の曲はなんていうんだい?」

「『U.N.オーエンは彼女なのか?』だ。なかなかいい曲だろ?」

「そうだね」

 

 

カヲルは笑いながら答える。

 

 

「さて、どんどん行こうか」

 

 

俺はピアノを弾き続ける。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――翌日、俺の部屋。

 

 

今日もピアノを弾きに行った。

楽しいねぇ……

でもつまらない。

なにも起きない。

なにか起きないかなぁ……

 

 

「そうだ!!」

 

 

俺は部屋を飛び出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――???。

 

 

「外に行ってみたい?」

「あぁ」

 

 

外に行ってみよう。

そう思った。

いつまでもここにいても何もわからないままだ。

能力を使えばいいんだけど、それだとゲンドウにばれた時が面倒だ。

 

 

「いいよ……ついてきて」

 

 

カヲルは歩き出した。

それに俺もついていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――???。

 

 

カヲルになんかゴツイスーツを着てくれと言われたが、俺は「いらない」と言って俺は着なかった。

 

 

「へぇ……なかなかの世紀末ぶりだな」

「ハハハ、そんな風にとらえれるのはシンジくんぐらいだよ」

「そうか?」

 

 

こんな風景を見るのは『箱庭』以来か?

いや、『リリカル』の世界でも見たっけ?

忘れちゃったな。

 

でももっとショッキングだ。

なんせあたり一面真っ赤だ。

これが本当の『サードインパクト』の成れの果てか……

 

いいねぇ……ワクワクしてきたよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――???。

 

 

あの後、俺の部屋に戻る途中で『冬月コウゾウ』に声をかけられた。

 

 

「老人の趣味に付き合ってもらって、礼を言う」

 

 

老人の趣味とは、将棋のことだ。

どうやら、将棋を口実に俺と話したかったらしい。

 

 

「君はお母さんを覚えているかね」

「いや、まったく。なんせ何千年も前のことですから」

 

 

そう、もう忘れてしまった。

最近の出会いにインパクトがありすぎてね。

それに何千年も前のことなんて普通は覚えていない。

 

 

「何千年?冗談だろう?君はまだ28歳のはずだぞ」

「『碇シンジ』はね。でも今の人格、魂は『神浄刃』だ。俺は何回も世界を渡っている。だから何千年も生きてきている。この世界は平和だよ。脅威が使徒しかない」

「……君はいったいどんな経験をしてきたんだい?」

「そうだな……神、魔王、精霊、神獣、聖獣、魔獣、龍なんかと戦ってきた。この身一つで。一番印象に残ってるのは第三宇宙速度で動き周る奴だな」

「……それは人間なのかい?」

「さぁ、な」

 

 

こんな感じで話が進んでいく。

どうやらコウゾウが言いたかったのは、シンジの母は『EVA初号機』のコアと同化してることを伝えたかったらしい。

それと綾波。

あれは記録媒体らしい。

綾波シリーズ。

その一体のことを俺は綾波と呼んでいたらしい。

 

 

「なかなか楽しかったよ。じゃあな」

「あぁ……」

 

 

俺は良い事を聞いたなと思いながら自分の部屋に戻った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――俺の部屋。

 

 

「いや~、いいものを見せてもらったよ」

「そうなのかい」

「あぁ……ってさ、なんでここにいるの?カヲル」

「いいじゃないか……僕と君の仲だろう?」

 

 

こいつ……ホモか?

それは……嫌だな……

 

 

「それで?なんでまたここに?」

「チョーカーをね、預かっておこうかなと」

 

 

カヲルは俺の首に巻いてあるチョーカーを外して、自分の首に就けた。

 

 

「さぁ、行こうか」

「行くってどこに?」

「エヴァに乗るんだよ。そして……槍を抜きに行くんだ」

「りょーかい」

 

 

俺はカヲルについて行った。

 

初めてのEVAだ。

楽しみだな♪

初めてなのにダブルエントリーとか……

まぁ、いいか。

 



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第4話~初のEVA搭乗~

―――???。

 

俺とカヲルはプラグスーツに着替えていた。

 

 

「そうだ、カヲル。やっぱりチョーカーは俺が付けておく」

「え?あ……」

 

 

俺はカヲルの返答を待たずにチョーカーを外し、自分の首に着ける。

 

 

「いいのかい?」

「あぁ……これは俺への戒めらしいからな」

 

 

ニカッっと笑って答える。

 

 

「そんじゃまぁ……張り切っていこうか」

「そうだね」

 

 

俺たちはエントリープラグにそれぞれ乗り込んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――エントリープラグ内。

 

 

「うげぇ……LCLきもぉ……」

 

 

なにこのLCLとかいうやつ。

気持ち悪いんですけど。

 

右隣の画面が虹色から色々変わり、今はカヲルの姿が見える。

これ、どういう仕組みなんだろ。

すごい科学技術だ。

 

さて、行きますか。

 

 

「「エヴァンゲリオン第13号機、機動」」

 

 

カヲルと声を合わせて言う。

 

起動後、ロープにぶら下がってどこかに降りているんだが……

薄気味悪いな……

 

それに……

 

 

「俺たちだけじゃないんだな」

「Mark.09のことかい?援護のためだよ。ヴィレの動きを警戒しているのさ」

「ふぅん……」

 

 

更に下に降りていく。

 

すると、更に暗くなる。

それに……壁が赤に染まっている……

うん、キモい。

 

 

「もうすぐリリスの結界だ。メインシャフトを完全にふさいでいて、この14年間……誰の侵入も許していない」

 

 

へぇ……なかなかの結界じゃん。

 

 

「んじゃ、行きますか。オラァァァァァ!!」

「ハアァァァァァ!!」

 

 

ピコーーーン

 

『EVA13号機』から音声が鳴り響いた。

『EVA13号機』の脚が、結界に触れようとした時だった。

結界が徐々に崩れだした。しかもキューブ状にだ。

 

 

「ついたよ」

 

 

カヲルが声を出す。

 

 

「セントラルドグマの最深部……サードインパクトの爆心地だ」

 

 

よく見ると、あたりには頭の骨らしきものがゴロゴロ転がっている。

さらに、白い大きな化け物がいた。

 

 

「これがリリス、ねぇ……」

「だったものだよ……その骸だよ」

 

 

キモい……

ものすごくキモい……

なんか、ねぇ?

 

 

「あれは……EVAか?」

「そう……『Mark.06』が自立型に改造され、リリンに利用された慣れの果てさ」

 

 

リリンに利用された、ね。

 

下まで着いたので、俺たちは地面……と言うよりも骨の上に着地した。

 

ゴリゴリ

 

骨が砕ける音がした。

 

 

「あそこに刺さってんのが目標物か?」

「そう、『ロンギヌス』と『カシウス』……二本の槍を持ち帰るには、魂が二つ必要なんだ」

 

 

魂が二つ……だからこの『EVA13号機』はダブルエントリーなんだな。

 

 

「さぁ、始めるよ」

 

 

カヲルが俺に言う。

うし、いっちょやってやりますか。

 

『EVA13号機』が一歩、また一歩と槍を抜くためにリリンに近づいていく。

 

 

「ちょっとまって」

 

 

その一歩をカヲルが止める。

なんだ?

 

 

「変だ……おかしい、二本とも形状が変化してそろっている」

「……まったくわからん……おっと!?」

 

 

突如、背後が爆破された。

 

 

「なんだ?」

 

 

上か……

 

そして、追撃が来る。

それを『EVA13号機』のATフィールド(?)が防ぐ。

 

襲撃者を確認する。

あれは……『EVA改2号機』……アスカか?

 

 

「なにするんだよアスカ」

「バカシンジ!?あんたまさか……EVAに乗ってんの!?」

「そうだけど?だって楽しみだったし……でももういいや」

「ハァ?なに言ってんのよバカシンジ」

 

 

俺は肉体を創造する。

そして、その肉体に俺の魂の一部を埋め込む。

これでいいだろ……カヲルにはバレてない。

なんか考え込んでいるからな。

 

 

「よし、あとは頼んだぞ、俺」

「あぁ、任せとけ、俺」

 

 

俺はエントリープラグから『EVA13号機』の肩に転移する。

 

 

「やっと自由に動けるな……」

 

 

さて、どうするか。

そんなことを考えていた時だった。

アスカが攻撃を仕掛けてきたのだ。

だがそれは無駄だった。

『Mark.09』が『EVA改2号機』を攻撃して吹き飛ばしたからだ。

 

なかなかいいタイミングじゃん。

でもさ……

 

 

「おい……俺の楽しみを奪ってんじゃねぇぞ、アヤナミ。テメェは『EVA13号機』にぴったりくっついて、当たりそうな攻撃だけ防げばいいんだよ」

「それは……命令?」

「あぁ……命令だ」

「そう……なr」

 

 

そっから先は言えなかった。

『Mark.09』が狙撃されたからだ。

ナイス!!

これで俺が楽しめる!!

 

そんじゃまぁ……この世界に『ロンギヌス』って名の付くものがあるんだ。

こっちの『神滅具(ロンギヌス)』でも見せてやろうか……

しかも、『極覇龍』をな!!

 

 

「我、目覚めるは」

 

「覇の理を体現せし、二天龍なり」

 

「無限を喰らい、夢幻を掌握す」

 

「我、天の龍の覇王と成りて」

 

「汝を天龍の極地へと誘おう」

 

『Juggernaut Ultimate Drive!!!!!!!!!!!』

 

 

俺は『極覇龍』の鎧を着けている。

 

 

「バカシンジ……なによその鎧は!!」

「神をも滅する道具の『覇』を同時に解放した姿だ。しかも天龍といわれたもののだ。さぁ、俺を楽しませろ!!」

 

 

 

俺は神速で『EVA改2号機』に近づく。

 

『BBBBBBBBBBBBBBBBBBBBoost!!!!!』

 

瞬時に倍化して、『赤龍帝の龍刀』で『EVA改2号機』に斬りかかる。

だが……

 

キィィィィィィィィィィィィィン!!

 

ATフィールドに防がれて攻撃が届かない。

 

 

「厄介だな……そのATフィールド」

「ただの攻撃でATフィールドを破れると思わないでよね!!」

 

 

ただの攻撃、ね……

これでもかなり倍化した攻撃だったんだけどな……

ちょっとショックかも。

仕方ない……ATフィールドにはATフィールドだ。

 

 

「ATフィールド展開!!モード、ブレイカー!!」

「ATフィールド!?そんな!?人間が直接ATフィールドを展開するなんて……ありえない!!」

 

 

背中からは、ドラゴンの翼の他にもATフィールドが噴出されている。

 

よしよし……準備はOK。

さぁ、第二ラウンドだ!!

 

 

「オラァァァァァァ!!」

 

 

右手にあるATフィールドでできた槍を振るう。

『EVA改2号機』はそれをATフィールドで防ごうとする。

だがそれは無理だ!!

 

 

「そんな!?ATフィールドが!!」

 

 

そう、ATフィールドをすり抜けるように俺の持っていた槍は『EVA改2号機』に当たる。いや、刺さった。

そしてそのまま壁まで押しつけていく。

 

ガン!!

 

槍ごと『EVA改2号機』が壁に刺さる。

ふぅ……なかなか楽しめたな。

 

 

「そんじゃ、しばらくそこで大人しくしててね。アスカ」

「抜きなさい!!バカシンジ!!」

 

 

自分で抜けるだろ……

と思うだろ?

無理だよ。

刺さった槍は柄の部分が裂けて『EVA改2号機』に巻きついているんだもん。

 

……そろそろ戻るか。

俺は『EVA13号機』のエントリープラグに転移した。

 

 

「よし、もういいぞ。俺」

「わかったぞ、俺」

 

 

エントリープラグ内にいた創造した俺は霧散した。

 

 

「そんじゃ、さっさと槍を抜きますか」

 

 

俺はカヲルに声をかけた。

 

 

「やめておいたほうがいい……アレは……僕たちの槍じゃない」

 

 

はぁ?何言ってんだこいつ。

 

 

「何言ってんだよ……そんなの関係ないだろ?槍を抜いたら何かが起きる。それだけで槍を抜く価値はあるじゃねぇか。だから俺は槍を抜く」

 

 

『EVA13号機』を操作して、槍をつかませる。

なぜか腕が四本になっていたが今は気にしない。

 

 

「あらよっと」

「ダメだ!!シンジくん!!」

「やめろ!!バカガキ!!」

 

 

……二人とも覚えてろよ。

 

俺は二人を無視して槍を引き抜く。

 

その瞬間にリリスの骸が爆散する。

 

 

「あれは……『Mark.06』?それに……パターン青?おいおいなんだよなんだよ!!面白くなってきたじゃねぇか!!」

 

 

すると、突然『Mark.09』が飛び込んできたと思ったら、鎌で首を斬り落とした。

するとそこからなんか黒いキモいやつが飛び出してきた。

そしてそれは、『EVA13号機』に巻きついてきた。いや纏わりつく、が正しいか?包む。この表現が一番しっくりと来るな。

 

あれ……?DSSチョーカーが動き出したぞ?

 

 

「シンジくん!!今すぐそのチョーカーを外すんだ!!でないと君が……」

「死ぬ、ってか?おいおい、バカ言っちゃいけないぜカヲル。俺は死なない」

「でも!!」

 

 

ガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!

 

突如、『EVA13号機』が叫びだした。

そして、そのまま勢いよく飛びあがった。

 

ガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ!!!!!

 

いてぇ……

何回も壁に頭を打ち付けたような感覚だ。

 

そして、空に出た。

これから何が起きるんだ?

 

そう思った瞬間だった。

 

キュワワァァァァァァァァァァン

 

『EVA13号機』の頭上に『サードインパクト』の時のような赤い渦が広がっていく。

 

おいおい……まさか、『フォースインパクト』か?

 



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第5話~フォース?そんなの起させるわけないだろ~

―――???。

 

 

「『フォースインパクト』……その始まりの儀式さ」

 

 

儀式?

そんなの必要なんだな。

 

アァアァァァアァァアアァァァァァァァアアァァ

 

キャアァァァァァァァァアアアァァァアァ

 

そんな悲鳴が色々なところから聞こえてくる。

 

 

「そんなことよりシンジくんチョーカーが……」

「ん?おぉう、もう少しで起動しそうだな」

「なんでそんなに落ち着いていられるんだい!?」

「だってさ、あせrおっと?なんだ?」

 

 

突然、激しい揺れが起きた。

俺はあたりを見回す。

なるほど……この前の艦か……

 

ゴオォォォォォォォ!!!!!

 

何回も何回もレーザーを当ててくる。

痛くはないんだけどな……衝撃がな。

 

そのときだった。

『Mark.09』が艦を攻撃して、妨害をしたのだ。

ナイスよ~、さすがにあの衝撃は何回も体験したくないしね。

 

ピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピー

 

チョーカーが動き出した。

 

 

「シンジくん!!」

 

 

そして、俺の首から上が爆散……するわけないだろ。

 

 

「え……」

 

 

カヲルも呆然としている。

 

 

「な、無駄だっただろ」

 

 

チョーカーは確かに作動した。

だが俺の『境界を操る程度の能力』でチョーカーと首の境界をずらした。

だからまったく俺には被害が来ていない。

 

 

「さて、この機体を止めるか……だがその前に。カヲル、また会おうな」

「なにを……言っているんだい?」

 

 

俺はカヲルのいるエントリープラグを強制排出させた。

普通は無理だろう。

普通はな。

俺は普通じゃない。

だからできる。

仕組み?そんなものは分らない。でもできる。

 

 

「次は俺か……」

 

 

俺も機体から出ようとした、その時だった。

 

 

「後始末をするんだ!!しっかりしろ、ワンコ君!!」

 

 

この声は……マリか。

ということは、今絡み付いているのは『EVA8号機』か。

 

 

「うるせぇ……離れてろ。この機体を破壊しつくす」

「なに言ってんだワンコ君!!そんn「黙れ、速くしろ」…わかった」

 

 

渋々納得して、離れてくれた。

じゃあ、破壊しつくしますか。

 

俺はネックレスを外した。

破壊神の姿になる。

 

右手にある、『破壊の刀剣』を適当な場所に突き刺す。

その瞬間、ボロボロと崩壊していく。

10秒がたつ。するとまた崩壊する。

それの繰り返しだ。

数十秒がたつ。すると機体はすべて破壊しつくされた。

 

ミッション、コンプリート(笑)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――???。

 

 

なにもなくなってしまったので、ソファとテーブル、ティーセットを創造してティータイムを楽しみながら今後どうするかを考えていた。

 

どうしようか……この世界を創造し直してもいいんだけど、それだけはあまりしたくないな。

面倒なことになりそうだ。

 

 

「ガキシンジ!!」

 

 

俺は声のする方に振り向く。

 

 

「お、アスカ。どうした?」

「どうした?じゃないわよ!!なにのんきにお茶飲んでんのよ!!」

「まぁまぁ……落ち着け。これからどうするかこれでも考えてたんだ」

「そんなのミサトたちに合流するに決まってるじゃない!!」

 

 

あぁ……まったく考え付かなかった。

 

 

「それいいな、案内してくれるか?」

「……仕方ないわねぇ、ここじゃL結界密度が強すぎて助けに来れないわ。リリンが近づけるところまで移動するわよ」

 

 

ん?あれは……

アスカも気が付いたようだ。

 

 

「さっきのパイロットね……アヤナミタイプの初期ロットか……」

「アヤナミ、か。連れて行こうか……なんかの役に立つかもしれないし」

「そうね……じゃあ、行きましょう」

 

 

アスカが俺の手を握って歩き出そうとする。

 

 

「ちょっとまて、歩いていくつもりか?」

「しょうがないじゃない!!乗り物なんてないんだから!!」

「はぁ……仕方ない。朱蓮」

『なんだ?』

「な、なにこの声……」

 

 

アスカは無視しておく。

 

 

「頼めるか?」

『いいよ』

 

 

朱蓮の返答を聞いた俺は、朱蓮の肉体を創造して、魂を移し替えた。

 

 

『ふぅ……久しぶりの現世だ』

「ド、ドラゴン!?」

「さぁ、乗ってくれ」

「の、乗るってこれに!?」

「そうだ。早くしろ……てか乗せてやる」

「ちょっとmキャッ!!」

 

 

俺はアスカとアヤナミをを抱き上げて朱蓮の上に乗る。

 

 

「じゃあ、案内頼むぞ」

「わ、わかったわよ///」

 

 

アスカは顔を赤くしながら答えた。

 

 

「朱蓮、いいぞ」

『はいよ』

 

 

朱蓮は空に飛びあがった。

 




今回の番外編はこれで終わりです。
一応、続きます。
まだ映画が上映されていないので、とりあえずここで終わります。


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第8章 修学旅行はパンデモニウム
第1話~京都・・・ミツキでも連れて行くか~


―――俺の家、リビング。

 

 

「そう言えば、そろそろ俺たちは修学旅行だったな。場所は確か―――」

「京都よ!!」

 

 

イリナが俺のことばにつなげる。

リビングにはイリナ、ゼノヴィア、ロスヴァイセがいる。

 

ロスヴァイセは無事に駒王学園の教師になれた。

 

 

「そうだったそうだった。みんな必要な物とかないか?」

「大丈夫よ」「大丈夫だ」「大丈夫です」

 

 

みんな大丈夫か。

なら特に買い出しに行かなくても大丈夫だな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――修学旅行当日、東京駅、新幹線のホーム。

 

 

「はい、これ人数分の認証よ」

 

 

リアスが旅に出るイッセー達にカードみたいなものを渡していた。

あぁ、悪魔だから神社とか入るときに必要なのか。

 

イッセーはリアスと話し込んでいるようだ。

そして、みんながリアスに返事をした。

 

みんながリアスから離れた後も、イッセーとリアスは何かを話していた。

 

 

「刃……そこの女の子は一体なんなの?」

 

 

リアスが聞いてきた。

 

 

「あぁ、こいつは俺の妹の―――」

「神浄ミツキです」

「こんな容姿だが、九尾の今の大将の先祖だ」

「え!?……その容姿は刃の趣味なの?」

「否定はできない」

「ロリコン……」

 

 

そう、今回の京都への修学旅行にはミツキも連れて行くことにしたのだ。

八坂とかに会ったときに早く話が進みそうだからな。

 

今のミツキの容姿は『箱庭』で会ったときの容姿だから……『箱庭』でのレティシアの容姿と同年代のものだ。

 

ミツキには京都で合流しようと思ったんだが、一緒に行きたいと上目遣いで迫られてしまったので断れなかった。

教師?そんなもん『写輪眼』で一発だ。

 

 

「んじゃ、楽しんでくるよ」

「えぇ……いってらっしゃい」

「いってきます」

 

 

俺は、ミツキ、イリナ、ゼノヴィアと一緒に新幹線に乗り込んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――新幹線内。

 

 

「えへへ///」

 

 

今の声はミツキだ。

ミツキは俺の膝の上でご機嫌だ。

向かいの席にはイリナとゼノヴィアが座っている。

二人は何かを話し合っている様子だった。

 

 

「イリナ、ゼノヴィア」

「な~に~?」「なんだ?」

「向こうで戦闘が起きるかもしれない。十分警戒しておいてくれ」

「りょ~かい」「わかった」

 

 

さて、俺は向こうに着くまでミツキを愛でるか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――京都駅、新幹線のホーム。

 

 

「あ゛ー……やっと着いた」

「着きましたね、刃お兄様」

 

 

ミツキが続けて言う。

ん~、かわいい。

 

確か集合場所はホテル一階のホールだったな。

 

 

「ミツキ、イリナ、ゼノヴィア。さっさとホテルに行くぞ。そうしないと午後から出かけられなくなっちまうからな」

「わかりました」「は~い」「……わかった」

 

 

俺たちはホテルに向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――京都サーゼクスホテル。

 

 

……どうやら魔王様(笑)はとても京都が好きらしい。

なんせホテルの名前に自分の名前を入れるんだからな。

しかもサーゼクスだけならまだよかった。

セラもか……

 

とりあえず、入口にいるボーイに学生証を見せる。

すると、ホールまで案内してくれた。

きらびやかで豪華絢爛な造りのロビーをみてミツキは……

 

 

「無駄に豪華すぎですね。京都にはあまり合いません」

 

 

などと言っていた。

たしかにキラキラしてて目がチカチカする。

 

イッセーたちは喜んでいる。

周りにいる変態二人も騒いでいる。

 

ロビーを少し進むとホールの入口が見えてきた。

ホールに入るとすでにかなりの数の生徒が集まっていた。

 

 

「や、刃くん……その子って……」

 

 

同じクラスの女子が声をかけてきた。

 

 

「ん?あぁ、俺の妹だよ。事情があってね、連れてきたんだ」

「神浄ミツキです」

「よろしくね、ミツキちゃん」

 

 

クラスの女子がミツキの頭を撫でながら言う。

ミツキちゃんって……ミツキは100歳は軽く超えてるぞ……

クラスの女子は友達のもとに戻っていった。

 

全員ホールの床に座り、先生たちの注意事項に耳を傾けていた。

アザゼルとロスヴァイセは二人で話し込んでいた。

どうやら、今度はロスヴァイセが前で話す番のようだ。

ロスヴァイセは百円ショップの素晴らしさを一通り語って引っ込んだ。

 

 

「―――と、以上に気をつけてください。それでは部屋に荷物を置いたら、午後五時半まで自由行動をしていいですが、遠出は控えてください。範囲は京都駅周辺までとします。五時半までには部屋に戻るように」

 

 

前にたつ教師の最終確認を聞いた後、

 

 

「「「「「はーい」」」」」

 

 

二年生全員の返事でホールでの点呼及び、ホテル内での注意事項諸々、午後の行動についての説明が終了した。

 

各々荷物を持って、ホール出入り口でホテルの従業員から部屋のキーを受け取る。

だが、俺とイッセーは違った。

イッセーはアザゼルからだ。

俺はボーイの人からもらった。

 

 

「では、神浄様とそのお連れ様方。こちらです」

 

 

どうやら俺はVIPルームらしい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――VIPルーム。

 

 

俺の部屋は最上階のVIPルームだった。

サーゼクスが気をまわしてくれたのか。

ナイスだ。

 

この部屋には俺とミツキ、イリナとゼノヴィアがいる。

四人でもありあまるほど広い。

 

 

「おまえら、荷物を置いたら出かけるぞ」

「どこに行くんですか?」

「伏見稲荷だ」

「伏見稲荷ってあの鳥居がものすごく並んでるとこ?」

「そうだ」

 

 

三人が荷物の整理が終わったのを確認すると、俺たちは部屋からでた。

この部屋はカードキーだ。しかもオートロック。だから鍵をいちいちかける必要がなくて便利だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――伏見稲荷。

 

 

途中で、何故かイッセーたちと合流してしまった。

なんか変態がミツキをみてハァハァ言ってたから、思言い切り腹パンをしておいた。

 

一番鳥居を抜けると、大きな門が出てくる。

両脇には狛犬のような狐の像が立っている。

 

 

「……魔除けの像ですね。本来なら、そこの変態のような魔なる存在を寄せ付けない力があるのですが、例のパスのせいで騒ぎは起きないようですね」

 

 

ミツキが皮肉気に言う。

よっぽど嫌だったんだな見つめられるのが。

 

歩き始めて数十分。

 

 

「……ぜーはー……ま、待ってくれ……ど、どうしておまえたちはそんなに動けるんだ……?」

 

 

変態の片割れは息が上がっていた。

もうかたほうの変態が階段の上から言う。

 

 

「おいおい、元浜。情けないぞ。アーシアちゃんだって、神浄の妹だってまだ元気だってのに」

 

 

だって……悪魔と九尾ですから。

当たり前でしょ。

 

途中、休憩所のお店を見ながらも、伏見山への挑戦(笑)は続く。

 

 

「おー、絶景というやつかな」

「はい、すばらしいです!!」

「じゃあ、写真に収めておきましょうか。そういや、この山って地元の学校の走り込みコースでもあるそうよ?今日は走ってないみたいだけどさ」

 

 

へぇ……結構キツそうだな。

 

 

「わりぃ、俺、ちょっとお先にてっぺんまで行ってみるわ」

 

 

イッセーはみんなに断りを入れて、勢いよく駆け上がっていった。

俺もいってみよっかな~。

 

 

「ミツキ、イリナ、ゼノヴィア」

「わかりました」「わかってるわ」「了解した」

「俺たちも先に行く」

 

 

俺たちは一気に駆け上がった。

途中でイッセーに会ったような気もしたけど気にしない。

 

他の観光客にぶつからないようにしながら駆け上がる。

なかなか疲れるな。

そして、頂上らしき場所に出る。

 

そこにあったのは古ぼけたお社だ。

 

とりあえず、お参りをした。

その時だった。

 

 

「……京の者ではないな?」

 

 

突然声がかけられた。

囲まれているな……

 

どうしようか考えている俺の前に現れたのは金髪の女の子だった。どことなくミツキに似ている。

キラキラと光る金髪に、金色の双眸。小学生低学年ほどの容姿だ。

頭部には狐の耳らしきものが生えている。

 

か、かわいい

 

 

「ミツキ、お前も元に戻れ。そうしないと面倒がおきそうだ」

「はい、刃お兄様」

 

 

そう言って、ミツキは九尾の姿に戻る。

服も、洋服から巫女服に変わり容姿も大人のものになる。

 

 

「きゅ、九尾じゃと!?ま、まさか……ミツキ様?」

「うむ、いかにもわらわはミツキじゃ」

 

 

……ミツキってさ、大人の姿になるとしゃべり方が変わるんだよね。

 

 

「ミツキさまぁ!!」

 

 

女の子は泣きながらミツキに抱き着いた。

何かあったのか?

 

 

「何かあったのか?」

「母上が……さらわれてしまったんじゃ」

 

 

……『渦の団』だな。

そろそろ本格的に潰すか?

とりあえず……

 

 

「わかった、お前の母さんは俺たちが助け出してやる。今ここには堕天使の総督も来ているし、悪魔も来ている。だけど、攻撃はするな。全員俺の……仲間だ。とりあえずは堕天使の総督に言ってみろ。俺の名前をだせば一発で助けてくれる」

「お主の名前は……?」

「神浄刃だ、さぁ行け。これから普通の人間が来る。バレたら大変だからな」

「わかったのじゃ、ありがとう、刃」

 

 

それだけ言って、女の子は消えて行った。

 

それと同時にイッセーが来たようだった。

俺はイッセーに先に帰ることを伝え、ホテルの自室のみんなで転移した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――夜。

 

 

夕飯はものすごく美味しかった。

ミツキも喜んでくれた。

 

そして、今は何をしておるかと言うと……

 

 

「イッセー……そんなに死にたいなら早く言ってくれればよかったのにな」

「い、いや、そのだな……」

「問答無用だ」

「ぎゃーーー!!」

 

 

イッセーが女子風呂を覗こうとしていたのだ。

それを見つけた俺はイッセーにO☆SHI☆O☆KIをした。

 

その時だった。

 

 

「アザゼル……どうしてこんなところに?」

「あぁ、俺とおまえたちに呼び出しがかかった。近くの料亭に来ているそうだ」

「誰だ?」

「魔王少女様だ」

「うげぇ……」

「それにしても……おまえ、またなにかやらかしたんだろ。京都サイドからコンタクトを取られたときにおまえの名前が出てきたぞ」

「ほっとけ」

 

 

あぁ、やだなぁ……

セラはっちゃけそうだなぁ。

 

 



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第2話~はっちゃけたZE☆魔王少女様~

―――料亭『大楽』。

 

 

俺、ミツキ、イリナ、ゼノヴィア、ロスヴァイセ、グレモリー眷属とアザゼルは夜、ホテルを抜け出してアザゼル先導のもと、街の一角にある料亭にいた。

 

ちなみに俺と、ミツキ、イリナ、ゼノヴィアとロスヴァイセは着物だ。その他のほかのやつは制服だったりスーツだったり。

 

和の雰囲気漂う通路を抜けると個室が現れる。

戸を開けると、そこには着物姿のセラが座っていた。

 

 

「久しぶり~!!刃く~ん!!ついでにその他大勢の者~この間以来だね☆あれ~?でも見たことない子もいるね☆誰?この子」

「ミツキだ、俺の妹」

「そっかー☆よろしくね☆」

「……ガキが」ボソ

 

 

ミ、ミツキ!?

なんか怖いよ!?

 

セラの着物……黒髪だから似合ってるな。

長い髪も今日は結ってるし。

これではっちゃけさえしなければな……

 

 

「お、兵藤たちか」

 

 

サジとシトリー眷属の二年生女子たちだ。先に来ていたようだ。

イッセーとサジは何か話しているようだ。

こうしてみると、シトリー眷属の女子もかわいい子が多いな。

 

 

「ささ、刃くんこっちにおいでよ!!ここの料理とてもおいしいの。特に鶏料理は絶品なのよ☆刃くんたちもたくさん食べてね♪」

 

 

セラは自分の隣の席をポンポン叩きながら言う。

仕方ないので俺はセラの隣に座った。

その隣にはミツキが座った。

 

 

「つーか、セラ。俺たちさっき夕食をさ、食べたばかりなんだけど」

「あー……まぁ、刃くんのお腹なら大丈夫よ☆」

「まぁな……おぉ、なかなかうまいな」

「でしょでしょ☆」

 

 

京都の料理にはまっちまうかも……

 

 

「そんなことより……本題に入ろうぜ」

「そうね……私は京都の妖怪さんたちと協力態勢をえるために来ました☆」

 

 

……そんな調子で大丈夫かよ……

 

 

「けれどね……どうにも大変なことになっているみたいなのよ」

「九尾の大将が行方不明、だろ?」

「うん、京都に住む妖怪の報告では、この地の妖怪を束ねていた九尾の御大将が先日から行方不明なの」

 

 

すこしミツキがピリピリしている。

そりゃ同族の……家族みたいな存在だもんな。

 

 

「まぁ、『渦の団』の仕業だろうな」

 

 

そう言った瞬間、全員の顔がこわばった。

 

 

「お、おまえら、また厄介なことに首突っ込んでるのか?」

「いや、現時点では俺とミツキ、イリナとゼノヴィアだけのはずだ。だが俺がアザゼルを紹介したからな。安心しろアザゼル、お前だけハブいたりしない」

 

 

俺はイイ笑顔でアザゼルに言ってやった。

すると、アザゼルは

 

 

「ふざけんなよ!!こちらとら修学旅行で学生の面倒見るだけで精一杯だってんだ!!わざわざ面倒事に俺を巻き込むな!!」

「ま、どのみち巻き込まれただろうよ。ここにいる全員が」

 

 

その後もアザゼルとセラが今後の対策についていろいろ語っていた。

俺はまったく頭に入っていない。

なぜなら……

 

 

「クソガキ共が……いっそ全員燃やし尽くすのも……」ボソ

 

 

って呟いてるんですよ!?

もう俺の黄金の弾がヒュンヒュンしてるよ!?

なのはを思い出すほどの………だよ!!

 

 

「そんじゃ、セラ。また今度な」

「えー……ま、しょうがないよね☆またね☆」

 

 

俺たちは料亭を後にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――翌日、俺の部屋。

 

 

「みんな起きろ~、朝だぞ~」

 

 

俺はベットの上からみんなに言う。

そう、ミツキは俺の上で、イリナは右から、ゼノヴィアは左からおれに抱き着いていて起きられないのだ。

 

 

「ふぁぁい、刃お兄様」

「ふぁぁぁぁ……」

「むぅ……」

 

 

三者三様のアマアマボイスです。

ありがとうございます。

 

 

「ほ~ら、しっかりしろ。そうしないとどこにも出かけられないぞ」

 

 

ここまで言ってやっと全員起きる。

そして、各々準備を始める。

 

準備が終わると、みんなで朝食をとる。

時間かける必要がないので、俺が創造する。

 

 

「そんじゃ、行きますか」

「はい」「うん♪」「そうだな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――清水寺。

 

 

バスなどを乗り継ぎ、やっと着いたのは清水寺。

坂を上りきると大きな門が現れる。

門―――仁王門をくぐり、清水寺へ入る。

 

とりあえず清水の舞台まで移動した。

 

 

「ここから落ちても助かるケースが多いらしい」

「それはそうですね。この程度から落ちてもかすり傷すら負いません」

「そうね!!この程度の高さなら鍛練中に何回も落ちたわ!!」

「うむ、この程度なら受け身を取らなくてもまったく怪我をしない自信がある」

 

 

……女の子の言うセリフじゃないよな。

 

それからも色々見て回った。

とくにめぼしいものはなかったが。

あくまでも、俺の視点からだけど。

 

 

「次は銀閣寺だ。行こうか」

 

 

三人とも反論せず、ついてついて来てくれる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――銀閣寺。

 

 

またバスに乗り、銀閣寺に来た。

来たのはいいんだが……

 

 

「銀じゃない!?」

 

 

ゼノヴィアがバカなことを言いだした。

しかも叫んだせいか、周りにいた一般客がこっちを見ている。

 

 

「ゼノヴィア……このくらい中学生でも知っているぞ?」

「……え?」

 

 

この反応は……ガチで驚いているな。

 

銀閣寺も一通り回り終えると、近くのお店で昼食を済ませる。

そして、次の金閣寺へ向かった。

お土産?

ここで買ったらこのあと動くのに邪魔だろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――金閣寺。

 

 

「金だっ!!今度こそは金だぞ!!」

 

 

金閣寺に着き、寺を見たゼノヴィアは開口一番に叫んだ。

またまた周りに一般客の皆さんがこっちを見ている。

 

 

「金だぞぉぉっ!!」

「だぁ、うるせぇ!!いい加減静かにしろ!!」

「は、はい……」

 

 

しゅんとするゼノヴィア。

な、なかなかかわいいじゃないか。

 

その後いろいろ見て回ったあと、お土産を買った。

そして、お茶屋で休憩していた時だった。

 

周りの一般人が眠りこけていたのだ。

 

 

「おまえら、妖怪さんたちのお出ましだ」

 

 

そう言うと、イリナとゼノヴィアの二人は体をこわばらせた。

俺は周りを見渡す。

すると、イッセーとアーシアがいた。

だがあえて無視をする。

 

 

 

「それで、オネエサンはなに?」

 

 

俺は獣耳のが頭から生えている女の人に聞く。

オネエサンが答えようとした時だった。

 

 

「刃くん、迎えに来ました。アザゼルから頼まれました」

 

 

む?アザゼルから……

あぁ、これから九尾の子に会いに行くのか。

 

 

「わかった、イッセー、アーシア。ついてこい」

「や、刃!?なんでここに?つか、どこに行くんだよ!!」

「九尾の子の所だよ」

 

 

俺の言葉を聞いたイッセーは周りを見渡す。

そしてオネエサンのところでその顔が止まる。

オネエサンが頭を下げて俺たちに言う。

 

 

「私は九尾の君に仕える狐の妖でございます。先日はお世話になりました。我らの姫君がくわしくお話しをしたいと申されておりますので、どうか私たちについて来てくださいませ」

 

 

そう言いきった時だった。

 

 

「うむ、もちろんじゃ。わらわも少しその姫君とやらに会いたくての。案内せい」

「ありがとうございます」

 

 

ミツキが大人の九尾の姿になっていた。

はぁ……あまり個人的には戻ってもらいたくないんだけどな。

状況が状況だしな。

イッセーなんて「ムッハー!!ミツキ様最高!!」とか言ってるし。

 

 

「さて、ミツキの言うように案内してもらおうか」

「つーかよ、案内ってどこに行くんだ?」

 

 

イッセーが素直に聞いてくる。

それにオネエサンが答える。

 

 

「我ら京の妖怪が住む―――裏の都です。魔王様と堕天使の総督殿も先にそちらへいらしゃっております」

 

 

アザゼルとセラはいい仕事をしてくれたな。

後でアザゼルには酒でもやるか。

セラは……どうしようか?

 



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第3話~九重、か・・・いい名だ~

―――裏京都。

 

 

俺たちが足を踏み込んだのは、異界といっても過言ではないような場所だった。

江戸時代の街並みのセットのごとく、古い家屋が建ち並び、扉から窓から通り道から、面妖な生き物たちが顔を覗かせていた。

 

金閣寺の人気のない場所に設置してあった鳥居。そこをくぐると別世界だった。

 

薄暗い空間。独特の空気。先ほど説明した古い家屋群。

そこの住人たちが俺たちを迎えてくれた。

色々な妖がいるな。

ただ……全員がミツキを気にしているようだった。

今のミツキは九尾の……大人の姿だ。

九尾の姿=大人の姿と考えてくれ。

 

ミツキはこの裏京都の妖からしてみれば、もはや伝説の存在だ。

いま京都の妖を束ねている八坂の先祖……という設定だからな。

 

そんなこんなで家屋が建ち並ぶ場所を抜けると、小さな川を挟んで林に入る。そこをさらに進むとと巨大な赤い鳥居が出現した。

その先にデカい屋敷が建っている。古さと威厳を感じさせてくるな。

 

あ、鳥居の先にアザゼルと着物姿のセラがいる。

 

 

「お、来たか」

「やっほー、皆☆」

 

 

……こいつらなんでこんなにいつも通りなんだ?

 

二人の間には金髪の少女がいた。この前の九尾の子だな。

今日は巫女装束ではなく、戦国時代の御姫様が斬るような豪華な着物を着ていた。

 

いいねぇ……萌えるね……

 

 

「九重様、皆さまをお連れ致しました」

 

 

オネエサンはそれだけ報告すると、ドロンと炎を出現させて消えて行った。狐火か?

 

 

「私は表と裏の京都に住む妖怪たちを束ねる者―――八坂の娘、九重と申す」

 

 

自己紹介をしたあと、深く頭を下げてきた。

 

 

「先日は世話になった。刃、ミツキ様」

 

 

俺のことは刃でミツキのことはミツキ様なんだね……

 

 

 

「な、なぁ……そう言えばミツキちゃ……さんは一体何者なんだ?」

 

 

イッセーは俺に聞いてきた。

他のみんなも興味津々のようだ。

ミツキのことはバラしても問題ないし、いいか。

 

 

「ミツキはな、八坂の先祖だ。しかも一番初めの、な」

「「「「「ええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」」」」」

「やっぱそうか……」

「…………………………」

 

 

アザゼルとセラ以外はものすごく驚いていた。

アザゼルは納得したようだ。

セラは……わからん。だって無言なんだもん。

 

 

「さて、九重。詳しい事情を話してもらっていいか?」

 

 

俺は話を進めるために九重に切り出す。

 

 

「う、うむ。そうじゃな……どうか、どうか!!母上を助けるために力を貸してほしい!!」

「もちろんだ。ただ、行方不明になったときの状況などを教えてくれ」

「わ、わかったのじゃ。そうじゃな―――」

 

 

九重が言うには、この京都を取り仕切る妖怪のボス―――九尾の狐こと八坂は、須弥山の帝釈天から使わされた使者と会談するため、数日前にこの屋敷を出たという。

ところが、八坂は帝釈天の使者との会談の席に姿を現さなかった。不審に思った妖怪サイドが調査したところ、八坂に同行した警護の烏天狗を保護した。

その烏天狗が死の間際、八坂が何者かに襲撃され、さらわれたことを告げたらしい。

 

……帝釈天!!テメェが『禍の団』を手引きしたんだな。

 

『禍の団』より先に帝釈天をブチ殺してやろうか?

まぁいいや、それより先に八坂を助けださねぇとな。

 

その後、アザゼルとセラが九重と交渉し、冥界側の関与はないことを告げた。

そして、『禍の団』の仕業の可能性が高いという情報も提供した。

 

 

「あぁ、そうだアザゼル」

「あぁん?なんだ?」

「帝釈天だ……あいつは『禍の団』の英雄派トップの曹操とつながっている」

「なに!?それは本当か?」

「あぁ……内密に頼む。騒がれて帝釈天にこっちの動きがバレたら『神使』全員で帝釈天の勢力を破壊しつくさないといけないくなる」

「はは、ははは。はぁ……わかった」

 

 

アザゼルは顔を引きつらせながらも了承してくれた。

 

イッセーたちは向こうでなにか騒いでいるようだが俺はそんな気分ではなかった。

帝釈天……どう殺してやろうか?

 

とりあえず、敵はこの京都にいる。

八坂がもし京都から出ていたら京都は大変なことになっているからな。

 

 

「九重、安心しろ。絶対に八坂は助け出してやる」

「う、うむ。よろしく頼むのじゃ///」

 

 

う~ん、萌えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!

これだけで俺は三日間戦えるぞおぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!

 

こうして、俺の、俺たちの京都での戦いが始まろうとしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――俺の部屋。

 

 

「ミツキ、頼みがある」

「な、なんですか?」

「九尾の尻尾で眠らせてくれ!!」

「もちろんじゃ///」

 

 

夜。

俺は寝ようとした。

だが、何かが足りなかった。

そう、もふもふ感だ!!

だからミツキには九尾に戻ってもらって俺はその尻尾の中で寝るんだ!!

 

 

「はふぅ……もふもふさいこぉ……zzz」

「ひゃ!?な、何するんじゃ!!って、もう寝ておるのか。ふふふ、かわいい寝顔じゃ」

 

 

俺はすでに意識を失っていた。

 

 



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第4話~・・・殺されたいのか?~

―――翌日。

 

 

俺たちはホテルを出て京都駅に向かった。

今日は嵐山の方に行くつもりだ。

 

とりあえず、目指すのは天龍寺だ。

『赤龍帝ドライグ』と『白龍皇アルビオン』になにか関係があるかもしれない。

まぁ、関係ないだろうな。

 

 

「さて、行きますか」

「はい」「うん♪」「あぁ」

 

 

とりあえず、嵐山方面への電車に乗る。そして最寄の駅で降りて徒歩で天龍寺まで向かう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――天龍寺。

 

 

「到着。以外に近かったな」

 

 

趣のある門が俺たちを迎える。

大きな門をくぐり境内を進んでいく。受付で観光料金を払っていたときだった。

 

 

「おおっ、お主たち、来たようじゃな」

 

 

この声は……九重か。今日は巫女装束なんだな。

 

 

「九重か」

「うむ。嵐山方面を観光案内してやろうと思うてな」

「それは助かる。それじゃ、よろしくな九重」

「う、うむ///」

 

 

俺が九重の頭を撫でながら言うと恥ずかしそうに答えた。

かわえぇ……

 

そんなわけで九重に案内してもらってます。

 

 

「ここの景色は絶好じゃ。何せ世界遺産じゃからな」

 

 

へぇ……なかなかの景色じゃないか。

そのまま庭園を見て回る。堂内に入り、天井を見上げる。

ほぇ……これはまたすごいな。龍の絵か。しこもこの容姿は東洋の龍だな。

なかなかの眼力でこちらをにらんでいるように天井に描かれていた。

 

 

「これは雲龍図。どこから見てもにらんでいるように見える『八方睨み』じゃ」

 

 

確かにどこから見てもにらんでいるように見えるな。

天龍寺も一通り見終わった俺たちは外に出る。

 

 

「さて、次はどこを案内してくれるんだ?」

「二尊院!!竹林の道!!常寂光寺!!どこでも案内するぞ!!」

 

 

九重はいろいろな方向を指さしながら言う。

こうして俺たちは九重先導のもと、嵐山の観光を楽しんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――湯豆腐屋。

 

 

「あー疲れた」

 

 

九重の進めで昼は湯豆腐屋にした。

俺たちはあのあと九重の案内で嵐山を見て回った。

まさか人力車に乗るとは思わなかった。

それにお値段が結構張ってたな。

 

 

「じょら、ここの湯豆腐は絶品じゃ」

 

 

九重が俺たちに湯豆腐をすくって入れてくれる。

ははは、なかなか張り切ってくれているじゃないか。

 

そんなこんなで休息のひと時は過ぎていく。

 

ガヤガヤガヤガヤ

 

ざわざわざわざわ

 

なんかうるさいな……どこのバカ野郎だ?って思ったらロスヴァイセかよ!?

あいつ酒ぐせ悪いのにまさか酒飲んだのか!?

あー……アザゼルが巻き込まれた。

ドンマイ。

俺にはどうすることもできない。

 

とりあえず俺たちは店をでて、渡月橋に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――渡月橋。

 

 

「知ってるか?渡月橋ってわたりきるまでうしろを振り返っちゃいけないんだと」

「なんで?」

 

 

イリナが興味津々という顔で聞いてくる。

 

 

「それはな、渡月橋を渡っているときに振り返ると授かった知恵がすべて返ってしまうらしい。それと、男女が別れるって言い伝えがあったような気がするな。まぁこっちはジンクスだからそこまで真剣に考えなくていいと思うぞ」

「そ、そうですね」「そうよね」「そうだな」

 

 

こんな他愛のないことを話しているときだった。

突然、ぬるりと生暖かい感触が全身を包み込んでいった。

 

この感じ……

 

とりあえず周辺を見渡す。

すると、ここにいるのは俺、ミツキ、九重、イリナ、ゼノヴィア、グレモリー眷属、か。

 

これは俺たちだけ転移させられたな。

『絶霧(ディメンション・ロスト)』の仕業だな。

 

だって足元に霧みたいなのがあるんだもん。

 

お、アザゼルの登場だ。

アザゼルはイッセーと何かを話している。

 

 

「……亡くなった母上の護衛が死ぬ間際に口にしておった。気づいたら霧に包まれていた、と」

 

 

九重は震えながら言う。

俺は九重を抱きしめる。

 

 

「安心しろ。どんな奴が来ても俺が負けることはない。だから、信じてろ」

「う、うむ!!」

 

 

さて、覚悟はいいかな?

 

 

「なぁ、曹操!!」

「初めまして、創造神、アザゼル総督そして赤龍帝」

 

 

俺は声を確認した瞬間に曹操に特攻する。

 

 

「ATフィールド展開!!モード、エンジェル!!最大の拒絶!!」

「グハァ!!」

 

 

俺は『最大の拒絶』で曹操を吹き飛ばす。

 

 

「ハッハー!!だらしねェなァ、おい!!それでも英雄の子孫を語る者かよ!!」

「ゴフッ……いや、英雄の子孫でも人間だからね。さすがに創造神にはかなわないよ」

「ご自慢の神滅具もお前が使い手じゃ宝の持ち腐れだ!!これが本当の使い方だよ!!」

 

 

俺は神滅具『黄昏の聖槍(トゥルー・ロンギヌス)』を創造する。

 

 

「お、おい刃?その右手にある槍って……」

 

 

アザゼルが俺に聞いてくる。

 

 

「そうだよ、そこの英雄の名をかたってるガキと同じ神滅具『黄昏の聖槍』だ。そして……禁手!!」

 

 

俺は禁手化する。

曹操と同じ禁手だ。

 

 

「禁手……極夜なる天輪聖王の輝廻槍(ポーラーナイト・ロンギヌス・チャクラヴァルティン)だ。そこのガキと同じ禁手だ。しかも……こっちは完全に制御できてるぞ。さぁ、死合おうぜ!!英雄の子孫よ!!」

 

 

俺は槍を構えて特攻する。

 

 

「ゲオルグ!!」

「承知した!!」

 

 

その瞬間だった。

曹操を霧が覆った。

そして言い放った。

 

 

「我々は今夜この京都という特異な力場と九尾の御大将を使い、二条城でひとつ大きな実験をする!!ぜひとも静止するために我らの祭りにさんかしてくれ!!そして―――」

 

 

辺りに魔獣が出現した。

 

 

 

「―――こいつらとも遊んでやってくれ!!」

 

 

それだけを言い残して曹操たちは去っていった。

クソが!!

俺は『黄昏の聖槍』を解除する。

 

 

「モード、ディザスター!!」

 

 

モードを変更する。

俺の頭上から赤い渦のようなものが広がっていく。

そして、それは徐々に魔獣たちを吸い込み始める。

やがて魔獣は全て吸い込まれる。

 

 

「アザゼル」

「……なんだ?」

「今夜、見てろ。『神使』で一番昔からいる俺の妹……一番信頼している妹の力を見せてやる。あと、これを全員に飲ませておいてくれ」

 

 

俺はビンに詰まった液体を渡した。

 

 

「これはなんだ?」

「黒死病のワクチンだ。俺が創ったからな、絶対にかからないようになる」

「黒死病だと!?おまえまさか……」

「ハハハ、あいつらに地獄を見せてやる」

 

 

アザゼルも若干引き気味だ。

ミツキは怒りでそれどころではなさそうだが。

 

 

「ミツキ、イリナ、ゼノヴィア。部屋に戻るぞ……今夜の準備をする」

「「「は、はい」」」

 

 

曹操……九重(幼女)を悲しませた罪は重いぞッ!!

 




今ここに、一人のロリコンが久しぶりにキレる(笑)

現在活動報告にて、アンケートを取っています。
『デート・ア・ライブ』編についてです。
協力、お願いします。


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第5話~作戦会議だ~

―――俺の部屋。

 

 

就寝時間を間近にして俺の部屋に俺、ペスト、ミツキ、イリナ、ゼノヴィア、ロスヴァイセ、グレモリー眷属、シトリー眷属、アザゼル、セラが集まっていた。

最初はイッセーの部屋に集合するはずだったんだが、あそこは狭すぎる。

 

ミツキは九尾の姿に、その尻尾に俺が埋もれて、その俺の膝の上にペストがいる。

久しぶりに会ったせいか、ペストは呼び出して出てきた瞬間にキスしてきた。しかも思いっきり深く。

 

それは置いておいて……

 

アザゼルが今夜の作戦についての説明を始める。

 

 

「では、作戦を伝える。現在、二条城と京都駅を中心に非常警戒態勢を敷いた。京都を中心に動いていた悪魔、堕天使の関係者を総動員して、怪しい輩を探っている。京都に住む妖怪たちも協力してくれているところだ。いまだ英雄派は動きを見せていないが、京都の各地から不穏な気の流れが二条城を中心に集まっているのは計測できている」

「不穏な気の流れ?」

 

 

木場がアザゼルに聞く。

 

 

「あぁ、京都ってのは古来、陰陽道、風水に基づいて―――」

 

 

アザゼルがものすごく長い説明をだらだらと言う。

はっきり言おう。

どうでもいい。

 

そのあとも、実験のことなどをだらだらと話していく。

 

 

「刃……今回の戦いはなにか秘策があるんだろ。一応、全員薬は飲んでいる。俺だけじゃなくて全員に説明してやれ」

 

 

お?俺の出番か。

 

 

「よし、一回しか言わないからよく聞け。俺は英雄派にものすごくイラついているのは知ってんな?」

 

 

コク

 

と、みんながうなずく。

 

 

「だからさ……地獄を見せてやりたいんだよ。それでな、ペストの出番だ」

「はいは~い♪」

 

 

ペストは俺の膝の上でかわいく手を上げる。

 

 

「ペスト……みんなに説明してくれ」

「は~い♪私は『黒死斑』の神霊……精霊だよ~。私はね、黒死病で命を落とした八千万人の死者の霊群の代表。だから、ね……お兄ちゃんが考えたのは、英雄派の人間を全員黒死病にしちゃおっか☆ってことなんだよ♪」

「「「「「……………………」」」」」

 

 

全員なにを言っているか分からないようだ。

ただ、アザゼルは何かを考えているようだった。

仕方ない、簡単に説明するか。

 

 

「お前ら、黒死病ってなんだか分かるか?」

 

 

この問いにはアザゼル以外の全員が首を横に振った。

 

 

「黒死病……それは人間の体にペスト菌が入ることにより発症する伝染病だ。ペストは元々齧歯類に流行する病気で、人間に先立ってネズミなどの間に流行が見られることが多い。ノミがそうしたネズミの血を吸い、次いで人が血を吸われた結果、その刺し口から菌が侵入したり、感染者の血痰などに含まれる菌を吸い込んだりする事で感染する。人間、齧歯類以外に、猿、兎、猫などにも感染する。かつては高い致死性を持っていたことや罹患すると皮膚が黒くなることから黒死病と呼ばれ、恐れられた。14世紀のヨーロッパではペストの大流行により、全人口の三割が命を落とした。こんな感じだ」

「どこが簡単な説明だよ!!」

 

 

イッセーがなんかほざいてるなー。

まぁ、関係ないけど。

 

 

「だー、面倒だな。簡単に今回の説明をしよう。英雄派を黒死病にかけて、苦しませよう!!ってことだ……OK?」

「「「「「イエッサー!!」」」」」

 

 

やっとわかってくれたか。

あ、言い忘れてた。

 

 

「二日から五日たたないと発症しないのを速攻で発症するからな。即死するからな、あまりペストの邪魔して前に出ていくと死ぬぞ。まぁ『神使』は大丈夫だけどな」

「「「「「『神使』パネェ!!」」」」」

 

 

そりゃ、神様の使いだからな。

 

 

「あ、そういえば刃」

「なんだ?」

 

 

アザゼルが話しかけてくる。

 

 

「今回はテロリスト相手のプロフェッショナルを呼んでおいたんだ。各地で『禍の団』相手に大暴れしている最強の助っ人だったんだが……まぁおまえがいるし、それにペストのお嬢ちゃんもいるからな」

「……アザゼル、ペストはあれでも500歳は軽く越えている」

「マ、マジかよ!?」

「あぁ、大マジだ」

 

 

その後、アザゼルが詳しく説明を始めた。

ものすごく長い。

だから暇。

だから俺はミツキの尻尾の感触を楽しんでいた。

 

もっふもふなんだ。

そうもっふもふだ。

 

どうやら説明が終わったようだ。

 

 

「俺からの説明は以上だ。俺も京都の上空から独自に奴らを探す。下院一時間後までにはポジションについてくれ。怪しい者を見つけたらソッコーで相互連絡だ。―――死ぬなよ?修学旅行は帰るまでが修学旅行だ。―――京都は俺たちが死守する。いいな?」

「「「「「はい!!」」」」」

 

 

全員が返事をして、作戦会議は終わった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――ロビー。

 

 

準備を終えた俺たちはロビーに来ていた。

まだ俺たち以外は来ていない。

いや、イッセーとアザゼルが先に来ていたか。

 

 

「刃、行くぞ」

「わかった」

 

 

アザゼルが俺に声をかけてきた。

どうやら全員そろったようだ。

 

俺たちがホテルの入口から出ようとするとサジがシトリー眷属のみんなに声を掛けられていた。

つーかよく考えたらサジもハーレムやってるよな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――???。

 

 

ホテルを出て、京都駅のバス停に赴く。

ここからのバスに乗って二条城まで行くらしい。

いや、普通に走った方が速いだろ。

 

服装だが、グレモリー眷属、シトリー眷属は冬服の制服だ。

だけど、俺と『神使』は違う。

巫女装束だ。

なんで?と思うだろ。

一応それが『神使』の正装だからな。

 

バスを待っているときだった。

俺の背中になにかが飛び乗ってきた。

ふむ、この感触は少女だな。

 

 

「刃!!私も行くぞ!!」

 

 

金髪の巫女装束、九重だ。

確かこいつは妖怪のいる裏京都で待機していたんじゃないか?

 

 

「九重、どうしてここにいるんだ?」

 

 

俺の肩い肩車の格好で座る九重は俺の額をペチペチ叩きながら言う。

 

 

「私も母上を救う!!」

「危ないから待機しているよう、セラやアザゼルに言われただろ?」

「言われた。じゃが!!母上は私が……私が救いたいのじゃ!!頼む!!私も連れて行ってくれ!!お願いじゃ!!」

 

 

ぐっ……こんなかわいい少女にお願いされたら……

 

断れるわけがないだろうッ!!

 

 

「もちろんd」

 

 

そっから先は言えなかった。

『絶霧』が俺たちを転移させたからだ。

 



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第6話~ハッハー!!ぶち殺してやる~

―――京都駅、新幹線のホーム。

 

 

気づくと、そこは京都駅の新幹線のホームだった。

京都に着いたときに一番初めに来たところだからな、覚えていた。

 

へぇ?いきなりのご挨拶だな……

 

 

「……こ、ここは新幹線のホームか?」

 

 

俺の肩の上にいる九重が言う。

どうやら一緒に転移させられたらしい。

 

 

「そうだな、昼間の現象をまた食らった」

「じゃ、じゃあ、ここも別の空間に創られた疑似京都なのか?きゃつらの持つ技術は凄まじいのぅ」

 

 

ははは、こんな時なのにお気楽だな。

 

 

『お兄ちゃん、電話だよ♪お兄ちゃん、電話だよ♪』

 

 

俺のスマホの着信音が鳴る。

ちなみにこの声の主はペストだ。

 

 

「もすもすひねもす~、はぁ~いみんなの神様、神浄刃さんだよ~」

『な、なかなか個性的な電話の出方だね……』

「なんだ木場か。どうした?」

『いや、どこにいるのかなと思って』

「俺は京都駅の新幹線のホームだ」

『そうかい、こってゃ京都御所なんだ」

「へぇ……こりゃ二条城で落ち合ったほうがいいな」

『そうだね、じゃあ二条城で』

「あぁ」

 

 

とりあえず、ここにいるのは俺と九重だけだ。

まぁ『神使』のみんなは二条城に勝手に向かうだろ。

とりあえず……

 

 

「白、禁手するぞ」

『は~い』

 

『Vanishing Dragon Balance Breaker!!!!!』

 

「うむ。初めて見たが天龍の鎧は白くて美しいな。これが伝説の龍なのだな」

 

 

ペチペチと鎧を手で叩いている。

あまりこういうのは見ないんだな。

でも、子供らしくていいんじゃないか?

 

 

「九重、絶対に俺から離れるなよ。おまえは俺が守る」

「う、うむ!!よきに計らえじゃ///」

 

 

顔を真っ赤にして……かわいいなぁもう。

 

ピリ

 

殺気……?なんだこの貧弱な殺気は。

 

 

「おい……殺気てのはな、こうやって放つんだよ!!」

 

 

俺は先を向こうにいるやつに送る。

 

 

「うぐっ……」

 

 

あら?倒れちゃった……貧弱過ぎんだろ。

まぁ、いいか。

二条城にでも行くか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――二条城。

 

 

……結論から言おうか。

始まってるし!!

なに始めちゃってるんだし!!

 

オオォォォォォォォンッ!!

 

夜空に向けて咆哮を上げるのは金色の獣。

九尾、八坂か……

大きさは10mくらいか。

瞳にはハイライトがない。

 

イッセーが曹操になにか吠えている。

曹操はそれに淡々と答える。

 

 

「都市の力と九尾の力を使い、この空間にグレードレットを呼び寄せる。本来なら複数の龍王を使ったほうが呼び寄せやすいんだが、龍王を数匹拉致するのは神仏でも難儀するレベルだ。―――都市と九尾の力で代用することにしたのさ」

 

 

八坂を使って紅を呼び出す?

何言ってんだ?

 

 

「なにバカなこと言ってんだよ……そんなので紅が出てくるわけねェだろ」

「その物言いはグレードレットと交流があるようだね」

「あぁ……俺の義妹だ」

「まったく……あなたの顔の広さには驚くことばかりだ」

 

 

曹操は驚いた顔をした。

だがすぐにもどし、淡々と言葉をつなげてきた。

 

 

「それで?紅を呼び出して何する気だ?」

「いや、なに……とりあえず、捕えることが出来てから考えようと思っているだけさ。いまだに生態が不明なことだらけだ。調査するだけでも大きな収穫を得ると思わないか?たとえば『龍喰者(ドラゴンイーター)』がどれくらいの影響をあの赤龍神帝に及ぼすのかどうか、とか。まぁ、どちらにしろ、ひとつの実験だ。兄弟なものを呼べるのかどうかのね」

 

 

ブチ

 

あーあ、もう怒ったかんな。

 

 

「曹操……貴様が俺の義妹に何かをしようとしている。それを知ったからには……手加減をしてやれそうにないな」

 

 

俺は『万華鏡写輪眼』を開眼した。

 

 

「須佐能乎!!」

 

 

俺は完全体の『須佐能乎』を発動させた。

 

 

「曹操、おまえが英雄の魂を継ぎし者なら……このくらい余裕で切り抜けられるよな?」

 

 

ゴオォォォォォォォォォォォォォ!!

 

俺は『八坂ノ勾玉』をあたりにばらまく。

 

 

「おい刃!!あぶねーだろ!!」

 

 

イッセーがなにかほざいてやがる、が関係ない。

 

 

「ほらほらどうしたどうしたァ!!英雄を語ってんのになっさけねぇなァ!!炎遁・加具土命!!風遁・螺旋手裏剣!!」

 

 

俺は二つの術を融合させて放つ。

 

 

「な、なんだこの炎は!?消えないぞ!!」

 

 

ゲオルグが叫んでいる。

曹操も焦っているようだ。

 

 

「あっれー?なに焦っているのかなー?英雄さんたち。でもさ……まだまだこれからだぞ。ペスト!!殺っちゃいなよ、You!!」

「はいはーい!!じゃ、くたばっちまいな」

 

 

ペストから黒い霧のようなものが出てくる。

そしてそれが英雄派の奴らにあたる。

 

それと同時にばたばたと倒れていく。

 

 

「あーだらしねぇな。でも曹操、おまえは倒れないんだな」

「ま、まぁね……かなりキツイがな。というよりももう無理かな。ゲオルグ、すまない」

「わ、わかっている……」

 

 

また『絶霧』か。

本当に神滅具便りだな。

 

 

「今回もさ、即死しなかったから逃がしてやるよ。でもな、俺の義妹に手を出してみろ……破壊しつくしてやるからな」

「………………」

 

 

無言で転移していく曹操たち幹部。

あとは、八坂だな……

 

あ、イッセー進化しねぇ……

 

ま、いっかー。

 

 

「さて、ミツキ。ここからはおまえの役目だろ?」

「わかっておる……八坂!!いい加減に目を覚まさんか!!」

 

 

九尾の姿のミツキが八坂に声をかける。

どうやら九尾の妖だけのコネクトがあるらしい。

そのコネクトを通じて妖力を流して邪気を祓う。

 

ほら、もう元に戻った。

 

 

「……ここは?」

 

 

八坂はふらりふらりと体がおぼついていない。

おぼろげながらも意識が戻りつつあるようだ。

九重が八坂に駆け寄る。

その胸に飛び込み、泣き叫ぶ。

 

 

「母上ぇぇぇっ!!母上ぇぇぇっ!!」

 

 

八坂はやさしく九重を抱く。そして頭を撫でる。

 

 

「……どうしたのじゃ、九重。おまえは、いつまで経っても泣き虫じゃな」

 

 

さて、どう言いくるめて八坂と九重を『神使』にしようか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――ホテル、屋上。

 

 

「刃……おまえ、それ……」

「俺に言われてもなぁ……」

 

 

俺は今、九尾の尻尾の中にうもれている。

ミツキのではない。

じゃあ誰?

 

八坂のだ。

あのあと、ミツキが妖力を分けるとすぐに八坂の体調が良くなった。

すげぇ……九尾、すげぇ……

そして、体調が良くなり話が効けるようになったのですべてを話した。

そう、話してしまったのだ。

 

そっからだ。

 

 

「どうやったらその『神使』とやらになれるのじゃ?」

 

 

と聞いてくるようになった。

もちろん、九重もだ。

仕方ないので、すべて言った。

したらさ……

 

 

「では、今すぐ床につこう」

 

 

って言ってきやがった。

正直言ってどうして俺のことを気に入ったのかが分からない。

でもまぁ、まんざらでもない。

 

それで流されるようにヤりましたとも。

その時に一緒に『神使』にした。

指輪とネックレスを渡したし。

さすがに九重とはヤっていない。

まぁ、なんだ……その『神使』にはしたけど。

 

よし、ここまでのことから結論を言おう。

 

やったぜ!!

 

この一言だ。

 

 

「八坂……そろそろ部屋に行こう。ここじゃ寝れるけどさ、せっかくいい部屋に泊まってるし」

「そうじゃな、続きをヤろうかのぅ」

「それは、また日をあらためよう。今日は寝よう」

 

 

この一言で納得してくれた。

だが、俺の部屋で一緒に寝た。

 

はぁ、最近は寝不足だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――翌日、京都駅、新幹線のホーム。

 

 

今日は修学旅行、最終日だ。

 

昨日、いろいろなことがあり、ゲッソリしていた俺はとりあえずお土産だけ買ってホテルで寝ていた。

そして、京都を離れる時が来た。

 

ホームには八坂と九重が見送りに来ている。

 

 

「それじゃあ、また休日に迎えに来るから」

「わかったのじゃ」

 

 

九重が返事をしてくれる。

 

ピピピピピピピピピ

 

発車の音がホームに鳴り響く。

 

 

「八坂、九重。今度はミツキと四人で京都を見て回ろうな」

「「うむ」」

「じゃあ、な」

 

 

こうして、京都での出来事は幕を閉じた。

 

 

 

 

 




……イッセー進化できねぇ。

やはりでました、刃無双。
妹がかかわると無双しまくりです。


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第9章 進級試験とウロボロス
第1話~疑問~


久しぶりの投稿です。



京都への修学旅行が終わり、グレモリー眷属対バアル眷属のレーティングゲームが終わった。

その際、リアスに頼まれてサイラオーグの母を治したりした。

結構な重症だったが、生きてさえいればレイナーレに授けた神器、《神々の祝福(ホーリーゴッテス)》で簡単に治るので全く問題がなかった。

レイナーレに渡した神器が改めてデタラメなスペックだということを思い知った。

これは神滅具認定されてもおかしくなさそうだ。

 

グレモリー眷属対バアル眷属のレーティングゲームは、グレモリー眷属の勝利で幕を閉じた。

イッセー無双&パワーアップ来た!!

と、予想していたのだが……

ギャスパー無双でした。

ギャスパーが吸血鬼特有の能力、《闇》《影》《血》と神器、《停止世界の邪眼(フォービトゥン・バロール・ビュー)》をうまく使いこなして相手をどんどん戦闘不能にしていった。

それだけではなく、新たな力《狂化》まで開花した。

《狂化》はフランが前まで暴走させていた力にかなり似ていた。

だが理性は失わず、力は引き出せる。

最高の状態だ。

 

もちろんイッセーもしっかりとパワーアップした。

赤龍帝の三叉成駒(イリーガル・ムーブ・トリアイナ)も使えるようになったし。

 

まぁいろいろと見ごたえのあるレーティングゲームだったな。

 

 

 

☆☆☆

 

 

 

夜になって、俺はイッセーの自宅に行くことになった。

なんかサーゼクスやアザゼルも来るらしくて、重要な話をするみたいだ。

集まった部屋も、兵藤家のVIPルームだ。

 

この部屋にいる者はみんな真面目な顔をしていたが、俺はおかまいなしにあくびをかました。

当たり前だ。

こんな夜中に呼び出さては人間ボディの俺にはキツい。

翌日の授業は全て睡眠学習になるだろう。

いや、いっそ分身を学校に行かせた方がいいか?

 

目の前では、サーゼクスがイッセー、木場、朱乃に中級悪魔への昇格の推薦が発せられていた。

まぁそれもそのはずだ。

悪神ロキや『禍の団』と戦ったのが大きな功績になったのだろう。

 

説明の際、サーゼクスが申し訳なさそうに「本当は上級悪魔相当の昇格が妥当なのだが……」や「昇格システム上……」などと言い訳をしていた。

決まりなら仕方がないよな。

三人は目をパチクリしながら驚いていた。

 

みんが三人を褒めているとき、俺は悩んでいた。

なぜか?

朱乃が「ご褒美ください」、みたいな目で俺を見て来ているからだ。

それに軽く手を挙げて返すと、朱乃はぱぁぁ、と表情を明るくさせてからイイ顔をした。

 

三人はそれぞれサーゼクスの昇格の話を受けた。

当たり前だろう。

そこで拒否したら俺が殴ってでも説得した。

 

中級悪魔への昇格試験は来週らしい。

朱乃や木場は大丈夫だろうが、バカなイッセーには辛いものがあると思う。

サポート要員が充実しすぎているからどうにでもなるだろうけど。

 

中級悪魔への昇格試験の話が終わると、ロスヴァイセが話を切り出してきた。

 

 

「私は少しばかり出かけようと思います」

 

 

そう言えばロスヴァイセは外出用の格好をしていた。

 

 

「どこに行くんだ?」

 

 

俺が問うと、ロスヴァイセは遠くに視線を送るようにして言った。

 

 

「―――北欧へ。いったん帰ろうと思います」

 

 

話を聞くに、どうやら力不足を気にしていたらしい。

攻撃魔法ではなく、防御魔法の習得をするらしい。

確かにロスヴァイセの攻撃魔法はよく見たが、防御魔法は見たことがなかった。

もちろんロスヴァイセの里帰りは許可した。

戦力アップはうれしいからな。

 

それからレイヴェルがイッセーのマネージャーになったりといろいろな、他愛もない話が続けられて、ようやく本題だ!!

と、思ったのだがどうやらこれで最後の話だったらしい。

なぜに俺を呼んだ!?

俺全くもって必要なかったやん。

 

 

 

☆☆☆

 

 

 

数日後、昼休みだ。

レティシア御手製の弁当を屋上の塔の上で食べていた。

近くにはこっそり来たミツキが九尾の状態で横になっている。

弁当を食べ終えた俺は、その尻尾に埋もれながら横になり、空を眺めていた。

空は雲一つない青空だ。

 

 

「すぅ……すぅ……」

 

 

ミツキは規則正しく息をしている。

寝ているようだ。

俺も眠たくなってきた……

だが寝るわけにはいかない。

なぜかって?

特に理由はない。

 

 

「ふぁぁ……お兄様……おはようじゃ」

「あぁおはよう。よく眠れたかい?」

「うむ、とても気持ちよかったぞ」

 

 

相変らず九尾に戻ると口調が変わる。

だがこの口調も嫌いではない。

 

と、ここで昼休み終了のチャイムが鳴った。

あーあ、またつまらない授業か……

 

 

 

☆☆☆

 

 

 

「ほら、油断しすぎだギャスパー」

「はいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!」

 

 

現在絶賛ギャスパー調教中。

実戦形式で追い込み、追い込んで、追い込み続ける。

ギャスパーは俺に向かって《影》で作った鎌を振るってくる。

俺もそれに対して新しく創造した神器、《神々の神鎌(サイズ・ザ・ゴッデス)》を振るって受け流す。

この鎌は、普段は一枚刃だが流しこむ魔力の領で刃の数が変化する。

最大で三枚だ。

流石にそれを超えると、振るいにくくてたまらない。

風の抵抗もあることだし。

刃の枚数によって、神器の能力が変わる。

 

一枚だと、刃が震動して切れ味を上げる。

二枚だと、斬撃を飛ばすことができる。

鎌を振るう速度で衝撃波の質と跳ぶ距離が変わる。

三枚だと、空間を削ることができる。

これも鎌を振るう速度に応じて効果範囲が広がったり縮まったりする。

 

どれもかなりの能力だと自負している。

まぁかなり大雑把に創造したからこの程度が限界だ。

 

 

「あぅ……」

 

 

ギャスパーが横一文字に振るってきた鎌を弾き飛ばしたら、一緒にギャスパーまで吹っ飛んでしまった。

どうやら力を込めすぎてしまったらしい。

 

ギャスパーに駆け寄り、ペチペチと頬を叩いて意識を覚醒させる。

すぐに目を覚ましたところから考えるに、そこまで深く意識を失っていたわけではないようだ。

 

 

「う、うぅん……はっ!?す、すいませんんんんん!!」

「いやいや、こちらこそすまんな。少し力を込めすぎた。それにしても成長したなギャスパー。今までならすぐに気絶させられてたのにここまで撃ち合えるようになっただなんて」

「い、いえ……それほどでも……」

 

 

謙遜しながらも、どこか嬉しそうなギャスパー。

若干頬を赤く染めている。

こんな姿を見ると、本当にギャスパーが男なのか疑わしくなってくる。

だがギャスパーは男だ。

ついているものはついている。

 

 

「うし、ギャスパー。じゃんじゃん行くぞ。次は二枚だ」

「は、はいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!」

 

 

さっと立ち上がり、今度は《影》ではなく、《血》で作り上げた紅黒い鎌を振るってきた。

ふと疑問に思ったけどなぜそこまで鎌にこだわるのだろうか。

ギャスパーの体型ならレイピアやエストックの方が扱いやすそうだが……

いったん中断して聞いてみようか。

 

 

「ギャスパー、一旦中止だ」

「え……?どうしたんですか?」

 

 

鎌を急停止させ、ポカーンと口を開けて言うギャスパー。

 

 

「いや、一つ疑問に思ったんだがな、なんで鎌にこだわるのかなと」

「え……?別にこだわっている訳じゃないんですけど……」

 

 

あれ?

鎌ばかり使っているから鎌にこだわっているのかと思った。

 

 

「だったら鎌じゃなくてレイピアにしてみろ。もっと動き安くなるはずだから」

「そうですかぁ?じゃ、じゃあ……」

 

 

そう呟きながら、ギャスパーは《血》を操作して紅黒くてシンプルなレイピアを作った。

それに合わせて、こちらも神器を変える。

《神々の神鎌》を霧散させ、次に出現させたのは、《神々の細神剣(レイピア・オブ・ゴッデス)》。

レイピア型の神器だ。

先ほどの鎌とレイピア、そしてレイナーレが持っている《神々の祝福(ホーリー・ゴゴッデス)》は神々(ゴッデス)シリーズだ。

この神々シリーズは神の力を込めたものだ。

通常の神器とは比べものにはならない能力が発揮できる。

使いこなせればね。

 

《神々の細神剣》の能力は三つある。

どれも《神々の神鎌》と同じだ。

神々シリーズの武具は、全て―――までとはいかないが大体は同じ能力だ。

あとはそれぞれ武具の長所を伸ばす能力が個別に備わっている。

まぁそれは追い追い説明しようかね。

 

 

「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

「やっぱりこっちの方が速度が上がったな」

 

 

先ほどの倍―――まではいかないが、一・五倍は速くなった。

ギャスパーはレイピアをなかなかうまく使う。

突きを放つだけにとどまらず、そのまま横に振るったりしてくる。

鎌よりよっぽどレイピアの方が立ち回りがうまい。

俺の攻撃もうまく反らしている。

武器が軽くなったおかげか、一手一手の速度が上がり攻撃回数も増えてきた。

 

だがそれだけで俺に勝てるほど甘くはない。

 

 

「オラァァァァァァ!!」

「うわぁぁぁぁぁぁ!?」

 

 

レイピアの振るう速度を上げ、斬撃を飛ばしまくる。

逃げ場がないようにしっかりとだ。

案の定ギャスパーは斬撃をくらって吹き飛んで行った。

少しは逃げ場があったはずなんだがな……

 

今日はここまでか。

 

またギャスパーの元に駆け寄り、ペチペチと頬を叩いて意識を覚醒させる。

すぐに飛び起きた。

 

 

「ギャスパー、今日はここまでだ」

「あ、ありがとうございましたぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 

そう言いながら勢いよく頭を下げた。

そんなに急に頭を下げたら―――

 

 

「きゅぅ……」

 

 

案の定気絶しやがった。

さっきまで意識を失っていたんだから急に激しく頭を振ったらそうなるわな。

 



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