せんじょう (くにむらせいじ)
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せんじょう 前編
前編まえがき
ごめんなさい。またやってしまいました。
このおはなしは、ある意味、今まで書いた中で一番ひどいです。
殺し合うだけです。悲惨です。けものフレンズの世界を破壊しています。
文章は雑で投げやり、設定もいい加減です。
いろいろな意味でいろんな人に怒られそうな内容です。
このおはなしは、短編集「ジャパリ・フラグメンツ」の一編として書いたものです。ですが、書いてみたら長くなったため、単品で投稿しました。
携帯版などでは、変な所で改行されて、読みづらいかもしれません。
後編のあとがきに設定が書いてあります。
森の中の、けもの道。
3人の陸上自衛隊の隊員が、木の陰に隠れ、遠くをのぞき見ていた。
隊員A 「なんだあの子?」
隊員たちは小声で会話していた。
隊員B 「ビーストだ……」
隊員A 「まさか。あんなかわいい……」
ネコ科のビーストの耳がぴくッと動き、ビーストが隊員達の方を見た。
隊員C 「気づかれた!」
ビーストが走った。足元は凸凹で、木などの障害物が多いにもかかわらず、早かった。
ビースト 「ううああああーー!!」
隊員達は、小銃〔 89式小銃+ダットサイト 〕*1 をビーストに向けた。
数発の連射音がした。木の表面がはじけ飛び、枝が揺れた。
ビーストが隊員のそばを駆け抜けた直後、血しぶきが飛んだ。
ジャパリパークで、ビーストが大量発生していた。*2
パーク中で、ビーストがヒトを襲い、パークの職員、パークの客、警察官が死傷した。
パークの客や職員は、全員パークから避難した。
警察や海上保安庁ではビーストに対抗できず、自衛隊が出動する事態になった。
岩山や崖が多い岩石砂漠。*3
イヌ科のビーストが走っていた。それを戦車〔 10式戦車 〕が砂煙をあげながら追っていた。
戦車は同軸機銃〔 74式車載7.62mm機関銃 〕を撃った。それは何発かビーストに命中したが、何の効果もなく、ビーストは走り続けた。
ビーストが急にUターンして、戦車に向かってきた。
戦車と至近距離で、ビーストがジャンプした。ビーストと戦車がすれ違った。戦車の砲塔正面左側から左側面までの表面が剥がれ、中の装甲に深い傷ができた。*4
ビーストは着地して少し走り、戦車のほうに向きなおった。
戦車の砲塔が、ビーストに向かうように回り始めた。
戦車が、激しい砂煙をあげながら急旋回してUターンした。*5 車体が大きく動いても砲は安定しており、照準がビーストに合った。
車長 「撃てぇ!」
空気が波打つほどの凄まじい砲撃音*6 とともに、砲口から一瞬炎が広がり、それは煙に変わって広がった。
ビーストの体から、血煙とサンドスターが広がった。
ビーストの背後の、少し離れた所にある岩山から、着弾の煙があがって、一瞬遅れて着弾の音が聞こえた。
照準器を覗いていた砲手がつぶやいた。*7
砲手 「立ってる……」
ビーストは、腹の左側に大穴を開けられていた。体が二つにちぎれる寸前になっていて、穴からサンドスターが漏れ出していたが、戦う構えをとっていた。*8
ビースト「うううう……うああああ!!」
ビーストが、戦車に向かって走った。
車長 「全速後進!」
操縦手が、モニターを見ながらアクセルグリップをひねった*9
エンジンのうなりとともに、戦車の後ろから大量の黒い排気が広がり、戦車が後退を始めた。*10
戦車内の自動装填装置が作動した。
ビーストが、戦車に向かってジャンプした。
戦車の照準器の視界からビーストが消えた。*11
ビーストがつかんだ戦車の主砲の砲身が折れて、縦に立ち上がり、折れ口が操縦席付近に当たった。操縦席のハッチが割れた。*12 ビーストは勢いで砲塔の上に乗り、その爪が、戦車の砲塔の上面装甲を切り裂いた。*13 戦車の部品が飛んだ。
ビーストは戦車を飛びこえ、戦車の後方に着地したが、力尽きて倒れた。
後退を続けた戦車のキャタピラが、倒れたビーストに乗り上げた。グシャリと音がした。
戦車はゆるく旋回しながら高速で後退を続け、岩山に激しく衝突して止まった。
戦車の砲塔上面には、縦長の大きな穴が開いており、キューポラや機銃などが失われていた。戦車内の白い塗装は血まみれになっていた。車長は、目より上が無くなり、砲手は倒れて動かなくなっていた。操縦手は、血を流し動かなくなっていた。
鳥のフレンズ数人が飛来した。その中のひとりが、地上を見て目を見開き、一瞬放心したあと、目をそらし、声をもらした。
鳥の子A 「ひどい……」
戦車のキャタピラ跡の一部が赤黒かった。
戦車から少し離れた場所には、頭が無くなったシカのような動物と、体がちぎれた中型ネコ科動物が倒れていて、内臓がこぼれていた。横転したりグシャグシャに壊れたりした車両が何台もあった。血まみれの自衛隊員が何人も倒れていて、ちぎれた手足も落ちていた。
自衛隊の装甲車〔 82式指揮通信車 〕、車内。
無線 「第1偵察班全滅。*14
指揮官 「たった3匹相手に……」
図書館の、広い読書スペース*16
助 手 「ヒトとビースト、どちらの味方をしますか?」
はかせ 「そんな言い方はやめるです。どちらにもつかないのです」
助 手 「争いは止められませんよ?」
はかせ 「…………ヒトと組んで、ビーストを抑えこむです」*17
助 手 「それが最善ですね。……ただ、ヒトはフレンズとビーストを間違え……ん?」
はかせ 「だれか来たのです」
ふたりのもとに、鳥のフレンズがやってきた。どこかあどけない感じのフレンズだった。
鳥の子B 「でんれい! はっ、はあ……でんれいですう! はあ、はあ……」
はかせ 「どうしたのですか? そんなにあわてて」
鳥の子B 「わたり鳥の子が……」
サバンナの丘の、カモフラージュされた自衛隊の簡易指揮所。
テーブルに置かれたノートパソコンと地図の周りに、5人の自衛隊員がいた。その中の一人、指揮官が、地図を指差した。
指揮官 「ビーストをサバンナの西、
隊員E 「捕獲なんて無理ですよ。この数で暴れられたら手が付けられません」
指揮官 「分かってる。表向きは捕獲だが、事実上の掃討作戦だ。殺しても構わん。それに……後方に控えがいる。その先も」
隊員E 「…………」
指揮官 「かわいそうだと思ったか?」
隊員E 「いえ……」
隊員F 「あいつらに何人殺されたか知ってるだろ! うちの若い連中だって……」
隊員Fは、悔しさをにじませた。
図書館。
はかせ 「なにを勝手なことを……」
はかせはうつむいていて、声には怒りがこもっていた。
助 手 「上からの命です。下も勝手に動いています。仕方ありません」
はかせ 「そんなことしたら、けが人が出るだけでは済まないのです!」
助 手 「すでに死者が出ているのです」
はかせ 「く……うう……」
はかせは苦い顔をした。
……………… 「うええ!」「うそでしょ!」「ほんとうなんだな?」「おそろしい……」
「なにそれ……」「許せない」「失望したな」「あいつらぁ……」「そんなー!」「命令?」
「なにを言ってるんだ?」「冗談だろ?」「むちゃくちゃだわ!」「なるほどねー」「むりだ!」
「わかった」「あぶないよ!」「どうにか避けられんのか?」 ………………
サバンナの丘の、崖に沿った道路。
バイクの偵察隊員が吹き飛ばされ、偵察用オートバイが真っ二つになった。大型トラック〔 73式大型トラック 〕が横転し、崖から転落した。観測ヘリ〔 OH-1A改*19 〕が墜落して炎上した。
……………… 「できるわけないです……」「ビーストとあそぶの?」「仕方ないわねぇ」
「いや……やりたくない……」「自殺行為だな」「ヒトってつよいの?」「こわい、こわい
よぅ……」「戦うしかないね」「やめてよみんなー!」「相手はセルリアンじゃないのよ?」
「ビーストの動きは読めるかもね」「そういう問題じゃないでしょ!」「余計なこと
しやがって……」「もう始まってるのね」 ………………
自衛隊の簡易指揮所。
指揮官 「どうなってる! なにが起きてるんだ!」
隊員Eは無線を聞いていた。
隊員E 「第4偵察班、通信不能! ヘリも落ちたようです! 加えて……なんだって?」
指揮官 「こっちにもビーストがいるのか!」
隊員E 「……ビーストではありません」
指揮官 「なに?」
……………… 「止められないのか……」「たいしたことないわ」「みんな死んじゃうよー!」
「落ちついて」「なんとかなるよ!」「やめてください!」「やってやろうじゃねーか」
「だめだめ! だめだってば!」「作戦は?」 ………………
自衛隊の簡易指揮所。
指揮官が指揮所から顔を出し、双眼鏡を覗いた。砂煙の先に、壊れた車両数台と、たくさんの人影と、光る目が見えた。空を飛ぶ、人のようなものもいくつか見えた。
指揮官 「フレンズは、ビーストの味方だ……」
図書館の屋上。
たくさんの鳥のフレンズが集まっていた。
はかせ 「サバンナに20か所、砂漠に10か所、ジャングルに3か所、森林に3か所、市街地に3か所、海岸線に3個所の大きな陣地を……」
はかせ 「ハンター経験者を中心とした機動部隊は、すでに動いているのです」
はかせ 「ほかには、防空飛行隊、偵察隊、連絡役、救護班……」
はかせ 「ヒトをけん制しつつ、機動部隊がおとりになり、ビーストを誘導して、ビーストをヒトから引き離すのです」
はかせ 「ヒトに攻撃されて、死の危険を感じたときは……野生開放しても……」
はかせ 「…………」
はかせが言葉につまって、少しうつむいた。
助 手 「はかせ、つづきを」
はかせが顔を上げた。
はかせ 「ヒトを、殺してもかまわないのです」
ビーストと、フレンズと、ヒトの、戦いが始まった。
ジャングル。
ふたりのフレンズが走っていて、それをビーストが追っていた。ふたりは茂みを抜け、浅い川へ出た。ふたりは川を走って渡った。
突然、目の前にヘリ〔 UH-60JA 〕が現れた。ビーストはふたりを追うのをやめて、ヘリへ向かっていった。ヘリが、ドアガン〔 12.7mm重機関銃M2 〕を連射した。銃弾は、ビーストとふたりのフレンズに当たった。*20 少量のサンドスターが飛び散り、ふたりのフレンズが倒れた。ビーストがジャンプして、ヘリコプターに飛び乗り、機関銃の射手を殴った。ヘリの床が血に染まった。ビーストがコックピットのシートを破壊して、パイロットの頭を殴ると、ヘルメットが凹み、パイロットの首が折れた。ヘリは水平方向に回転しながらジャングルに墜落し、炎上した。
銃弾を受けたふたりのフレンズのうちひとりが、血を流しながら立ち上がった。そして、相棒が倒れた所を見て、顔をしかめて、歯を食いしばった。
倒れたサルが、川に浮かんでゆっくりと流されていた。そのまわりの水が赤く染まっていった。
市街地。
数人のビーストが、自衛隊の車列を襲撃した。隊員達は、小銃や、軽装甲機動車に据え付けた機関銃〔 MINIMI 〕を撃ったが、軽く針を刺す程度の効果しかなかった。トラックや高機動車や軽装甲機動車が、隊員もろとも切り裂かれた。
ビルの屋上から降下してきた鳥のフレンズが、ビーストを後ろから蹴って、ビーストの前を低く飛んで離れていった。ビースト達がそれを追った。
フレンズの機動部隊は、いくつかのビーストの群れを引き寄せることに成功した。機動部隊は、ビーストを、フレンズ側の陣地、主にサバンナへと誘導した。
だが自衛隊はビーストへの攻撃の手を緩めず、誘導した先で、フレンズとビーストと自衛隊の衝突が起きた。
陣地で待機していたフレンズの群れが、機動部隊の応援へ向かった。自衛隊も応援を呼んだ。
戦闘は激しさを増していき、戦いの“前線”が生まれた。
サバンナの前線。*21
8輪の戦車のような、機動戦闘車〔 16式機動戦闘車 〕の砲撃で、ビーストの右腕が吹き飛んだ。機動戦闘車が高速移動を始めた。茂みから突然現れたフレンズが、武器で機動戦闘車の横っ腹を攻撃し、機動戦闘車は横転した。別のビーストが、倒れた機動戦闘車の底面を切り裂き、引きはがし、内部を破壊した。車内には、血まみれの乗員が倒れていた。*22
輸送ヘリ〔 CH-47JA 〕が飛来し、高度を下げていった。木の上からジャンプしたビーストが、爪で輸送ヘリの胴体側面を切り裂いた。輸送ヘリのキャビンにいた隊員が、一緒に切り裂かれ、縦に三つにスライスされた。輸送ヘリは高度を上げ、急旋回を始めた。再度、ジャンプしたビーストが爪攻撃をした。攻撃は胴体後部に当たった。ヘリ後部のランプドアが落ち、衝撃で胴体側面の裂け目が広がって胴体が変形し、輸送ヘリは大きく傾いて墜落した。
夜。サバンナ上空。前線より後方。
はかせと助手は、上空で戦闘を見ていた。ふたりの目は、双眼鏡のように遠くを見ることができた。 音もはっきりと聞こえた。
遠くでは、暗い中、カメラのフラッシュを何倍にもしたような、オレンジ色の閃光がいくつも見えた。閃光から少し遅れて、砲撃の音が聞こえた。光った瞬間だけ、戦車や機動戦闘車の姿が見えた。数え切れないほどの銃声が響いていた。飛び散るサンドスターがいくつも見えた。
はかせ 「双方とも……犠牲者多数……なのです……」
はかせは、暗い顔で、声を震わせた。
助 手 「機動部隊もビーストも、勝手に動いていますね」
はかせ 「引くのです! 早く!」
助 手 「連絡役たちが戻ってこないのです」
はかせ 「代わりにわれわれが!」
はかせが、前線に向かって飛ぼうとした。
助 手 「だめなのです!」
助手が、腕ではかせを制止した。
はかせ 「もうすこし近くに……ぅえ?」
はかせが何かに気づき、上を見た。助手も上を見た。ジェットエンジンの音*23 が聞こえた。
はかせが何かを見つけた。
はかせ 「あれは……なんなのです?」
高高度を、細長い翼を持った、大型の無人偵察機〔 RQ-4B 〕が飛んでいた。それは地上を見下ろしながら、ゆっくりと通過していった。*24
助 手 「死神なのです」
後編へ続く
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せんじょう 後編
後編です。
昼。森の近くの草原。
自衛隊の隊員が、迫撃砲〔 L16 81mm迫撃砲、120mm迫撃砲 RT 〕を次々に撃った。迫撃砲は擬装が施され*1 、少し間隔を開けて設置されており、10門以上あった。
何発もの砲弾が、サバンナの前線近くのフレンズ達に降り注いだ。着弾地点に砂煙があがり、たくさんの悲鳴とともにサンドスターが飛び散っていった。
砂漠。*2
自衛隊の戦車部隊が移動していた。戦車と機動戦闘車などが数両ずついた。*3
鳥のフレンズが、機動戦闘車に向かって、垂直に近い角度で急降下してきた。
機動戦闘車の砲塔上のハッチから隊員が上半身を出し、鳥のフレンズに向けて機関銃
〔 12.7mm重機関銃M2 〕を撃った。*4 だが銃弾は当たらず、鳥のフレンズが隊員の上半身を蹴り倒し、砲塔上に血しぶきが飛んだ。
10人ほどの鳥のフレンズが、自衛隊の戦車部隊に向かっていった。
戦車部隊から少し離れた所にいた車両(高機動車ベース)に搭載された発射機から、ミサイル
〔 93式近距離地対空誘導弾 〕が発射された。鳥のフレンズひとりが、爆炎に包まれた後、サンドスターの花火になって消えた。サンドスターを散らしながら超高速で落下してきた鳥のフレンズが、ミサイルを発射した車両に突っ込み、車両が爆発した。サンドスターが飛び散った。
戦車部隊に随伴していた対空機関砲〔 87式自走高射機関砲 〕が、鳥のフレンズに照準を合わせ、射撃した。鳥のフレンズひとりが、サンドスターの花火になって消えた。他の数人はトリッキーな動きをして、対空機関砲を翻弄し、射撃をかわした。
ひとりの鳥のフレンズが急降下して、対空機関砲に突っ込み、砲塔を破壊した。他の数人も急降下して、戦車や機動戦闘車数両の砲塔上面に大穴を開けたり、主砲を破壊したりした。
戦車の砲塔に開いた穴の一つから、サンドスターが漏れ出した。
サバンナのフレンズの陣地。
上空に、航空自衛隊のジェット戦闘機〔 F-2A 〕2機が飛来した。戦闘機2機は、前後に少し間隔をあけて飛んでいた。うち1機が誘導爆弾〔 JDAM 〕*5 を1基投下した。爆弾はフレンズの陣地の一つに落ち、爆発した。爆風で多数のフレンズが吹き飛ばされ、飛び散るサンドスターを爆炎と煙が飲み込んだ。追ってもう1機も爆弾を投下した。それは先ほどの着弾点の近くに落下し、爆発した。こちらも多くのフレンズを吹き飛ばし、飲み込んだ。煙がおさまると、二つのクレーターが出来ていた。
2機の戦闘機が、間隔を保ったまま大きく旋回した。その後方、斜め上から、猛禽のフレンズAが襲い掛かった。1機の戦闘機の左の主翼が吹き飛んだ。射出座席が飛び、戦闘機は回転しながら墜落し、地上で爆発した。
残ったもう1機の戦闘機が、猛禽のフレンズAに照準を合わせ機関砲を撃った。*6 曳光弾の火線が、猛禽のフレンズAと交わった。サンドスターの花火と数枚の羽を残し、猛禽のフレンズAが消えた。
戦闘機の上から、猛禽のフレンズBが超高速で降下して来て、戦闘機の垂直尾翼とエンジンを破壊した。戦闘機は爆発し、破片が落ちていった。戦闘機を撃墜した猛禽のフレンズBは、急降下を続け、サンドスターの流れ星になって消えていった。*7
海岸(砂浜)より少し沖の海。
海上自衛隊の輸送艦〔 おおすみ 〕の後部から、大型のホバークラフト〔
5人の海獣のフレンズが、ホバークラフトのスカートに突っ込み、引き裂いて、右舷に5個の大穴を開けた。ホバークラフトは右にゆっくりと傾いていった。*8
突然、甲板上のトラックが1両吹っ飛び、甲板から噴水のように水しぶきが噴き出した。水しぶきと一緒に、ふたりのフレンズが飛び出し、甲板に着地した。甲板に開いた穴から水が噴き出し、甲板をプールのように満たしていった。ホバークラフトは、傾いてゆっくりと沈んでいった。*9
サバンナの自衛隊の陣地。
高機動車の荷台に搭載された発射機から、ミサイル〔 中距離多目的誘導弾 〕が発射された。
サバンナ。前線より後方。
ミサイルが、はかせと助手から少し離れた場所にある、崖に穴を掘って草で隠してあった指揮所に着弾し、爆発した。*10 爆発の煙と土煙がおさまると、指揮所があった場所の崖は大きくえぐられていた。そして、サンドスターのきらめきが残っていた。
助 手 「第2指揮所がやられました」
はかせ 「そんな! うそなのです!」
続いて、もう一発のミサイルが、遠くの岩穴に命中した。
助 手 「……第1指揮所もやられました」
はかせ 「…………」
はかせと助手は、呆然として、言葉を失った。
前線から離れた、複数の自衛隊の陣地から、榴弾砲〔 155mm榴弾砲FH70、装輪155mm榴弾砲、99式自走155mm榴弾砲 〕*11 の一斉射撃が始まった。
分散したフレンズの陣地に、砲弾が降り注いだ。いくつもの爆発が起き、その周りで、小さな爆発のようにサンドスターが飛び散っていった。
さらに遠くでは、ロケット弾〔 MLRS 〕*12 の発射準備が行われていた。
フレンズの大群が、森の中から現れた。空にはたくさんの鳥のフレンズがいた。
助 手 「応援が来たようです」
はかせ 「おそすぎなのですっ!」
鳥のフレンズが、はかせと助手のもとへ飛んできた。服が破れ、傷だらけで、泣きそうだった。
鳥の子C 「
パーク中が戦場になっていた。応援に見えた群れは応援ではなく、逃れて来たのだった。
だが、逃れて来た群れの一部は、はかせ達が指揮していた群れに合流し、前線へ向かった。
森の上。
戦闘ヘリ〔 AH-64D 〕が2機、サバンナのはかせ達の方へ向かって、地形に沿うように低空飛行していた。
突然森から飛んできた槍が、1機のヘリのコックピットを下からくし刺しにした。キャノピーが赤く染まった。戦闘ヘリは水平に回転しながら高度を下げていき、墜落した。
もう1機が、赤外線カメラで探知した*13 、森の中のフレンズに向けて機関砲を撃った。赤外線カメラの映像には、手足がちぎれ飛び、倒れていくフレンズの姿が映っていた。
戦闘ヘリの上から、鳥のフレンズが降下してきて、戦闘ヘリのローターヘッドを破壊した。*14 ローターブレードが吹き飛んだ。飛んだローターブレードが鳥のフレンズを切りつけた。戦闘ヘリは頭から墜落し、炎上した。鳥のフレンズは、サンドスターを散らしながら森へ落ちていった。
崖に開い大きな洞窟。野戦病院。
野戦病院に、多数のフレンズが担ぎ込まれていた。手足を失った者もいた。その多くが、治療する間もなく、草の布団の上で光を放って、ボロボロの動物に戻っていった。
前線は混乱を極めていた。フレンズとビーストの戦闘が起きた。フレンズが誤って仲間を攻撃することすらあった。車両が次々に破壊されていった。戦車の砲撃や、重機関銃の音が止まらず響いた。自衛隊員の腕や首が飛んだ。ヘリコプターが墜落した。血とサンドスターがそこら中で飛び散った。
……………… 「殺さないで!」「指揮はどうなって!?」「助けてっ!」「走れ!」
「聞こえないわよ!」「なに、これ……」「いやーー!!」「こわいよう……」「こっち!!」
「殺しちゃった……」「やめろぉ!!」「サンドスターが!!」「みんな死んじゃった……」
「足がっ!」「しっかりしなさい!」「ひどいよ……」「助からないわ……」「うそだ……」
「いたい、痛いよう……」「救護を! 早く!」「にげてーー!!」「あの子は死んだの!」
「ううう……ぐす……」「かたきぃーー!!」「おきて! ねえおきてよ!」「じゃあね」
「むちゃしないでっ!!」「すぐ戻るから」「殺してやるわ」「またあそぼうね」
「絶滅しろ……」「行っちゃだめ!!」「死ねぇーー!!」 ………………
尋常でない数の鳥のフレンズが、前線へ向かって飛んでいった。
フレンズの地上部隊が、前線へ向かって突撃していった。
敵の側方や後方へ回り込もうとして、消えて行った集団もあった。
狂ったように暴れ回るビースト達がいた。
サバンナ上空。前線より後方。
はかせが、前線へ向かう群れに向かって叫んだ。
はかせ 「もう、もうやめるです!! もどるのです!! 指示に!! したがうのです!!」
助 手 「もう、作戦も指揮もないのです。止められ、ないのです」
助手が顔をそらして、苦い顔をした。
はかせ 「うぅ……」
はかせが目を閉じると、涙がこぼれた。
そして、涙をぬぐって、助手を見た、無表情だった。
はかせ 「助手、あとはまかせたのです」
はかせが、ほんの少し笑った。
助 手 「え?」
はかせが、鳥のフレンズの群れへ向かって飛ぼうとした。
助 手 「だめなのですっ!!」
助手が、はかせを後ろから強く抱き止めた。
助 手 「わたしは、はかせがいないと……だめなのです……」
助手は、はかせの背中に顔を押し当てた。
自衛隊の迫撃砲陣地。
森を抜けて、迫撃砲陣地の後方から現れたフレンズ達が、迫撃砲を撃っていた自衛隊員達に襲い掛かった。その中にはビーストも混じっていた。銃声が続いた。殴られ、蹴られ、刺され、吹っ飛ばされ、切り裂かれる隊員達。赤黒いものやピンクのものが飛び、草が血に染まった。高機動車の荷台に飛び乗った隊員の背中に、ビーストの爪が振り下ろされた。
迫撃砲の陣地は何箇所もあり、フレンズ達が無力化できたのは、その一部だけだった。
自衛隊の榴弾砲陣地
鳥のフレンズ達が、前線から離れた所にある、榴弾砲の陣地を襲撃した。だがそこには誰もおらず、タイヤやキャタピラの跡と、砲架や偽装の痕跡が残っているだけだった。*16
フレンズ達による、自衛隊の榴弾砲の陣地への襲撃は、大半が空振りに終わった。
榴弾砲の陣地よりもさらに遠くから、ロケット弾〔 MLRS 〕が発射された。それは砲弾に混じって、前線よりやや後方のフレンズの群れに着弾し、爆発した。その爆発は榴弾砲よりも大きく、何発も連続して撃ち込まれ、フレンズ側は甚大な被害を受けた。
フレンズの群れへの砲撃は、激しさを増していった。
サバンナ。
前線へ向かうフレンズの群れの上空に、再度戦闘機部隊が飛来した。F-2Aが2機と、離れた所にF-15Jが2機。ふたりの猛禽のフレンズがF-2Aの上に位置取りしたが、降下する前にF-15Jが横槍を入れた。
猛禽のフレンズとF-15Jの空中戦が始まった。急旋回を繰り返し、F-15Jは、猛禽のフレンズの後方へ回り込もうとするが、速度差がありすぎて前ヘ出てしまい、上手く追えなかった。猛禽のフレンズCが、垂直に近い角度で上昇した。F-15Jがそれを追ったが、すぐに追い越してしまった。
F-2Aの1機が、誘導爆弾を投下した。爆弾は地上で大爆発を起こし、爆炎はフレンズの陣地の一つを半分飲み込んだ。
サンドスターを散らしながら急上昇してきた猛禽のフレンズCが、上昇したF-15Jのそばを通り、追い抜いた。F-15Jの2枚の垂直尾翼が吹き飛び、F-15Jは不安定に旋回しながら降下していった。*17
続いてもう1機のF-2Aが爆弾を投下した。
ものすごい速さで、サンドスターの流れ星が飛んで来て、爆弾のそばを通り過ぎた。*18 直後、爆弾が空中で爆発した。サンドスターの流れ星は空に溶けた。
急上昇した猛禽のフレンズCは、サンドスターを使い果たし、羽を散らしながら落ちていった。
垂直尾翼が無くなったF-15Jの射出座席が飛び、機体はサバンナに墜落、炎上した。
洞窟の野戦病院。
洞窟内は患者でいっぱいになり、洞窟の外に、間に合わせの野戦病院が作られていた。
草の布団の上には、焼け焦げた何かがたくさんあった。そばには、座り込んでいるフレンズが何人もいた。うなだれて動かないフレンズがいた。泣きじゃくっているフレンズがいた。それを抱きしめて、一緒に泣いたフレンズがいた。
その野戦病院も、爆風で吹き飛ばされ、爆炎に飲み込まれた。
サバンナ上空。
はかせ 「ヒトはビーストを……フレンズを絶滅させるつもりなのですか……」
はかせは、呆然と遠くを見つめていた。その声と表情は、複雑なものを含んでいた。
助 手 「それは、こちらも同じなのです。ヒトを絶滅させようと……」
はかせが助手を見た。
はかせ 「どうにかして、止められないのですか!」
助手は、はかせから顔をそらした。
助 手 「ん?」
助手が、何かに気づいた。はかせも助手と同じ方を見た。
はかせ 「あの子は!」
ボロボロになった鳥の子Bが、ふらふらと、はかせ達のもとへ飛んできた。服が焼けこげていて、ひどい火傷を負っていた。右胸に深い傷があり、血とサンドスターが漏れ出していた。
以前「でんれい」を伝えた、あどけない感じのフレンズだった。
鳥の子B 「は、は……はかせっ、けほっ……さば、な……だいさ、だいよ……ぜんめつっ……」
鳥の子Bは、焼けた喉で必死に声を出して報告すると、力尽き、落ちそうになった。
はかせ 「あっ!」
助手が、鳥の子Bを下から支えるように抱きとめた。
はかせ 「救護を!」
助 手 「向こうは手一杯なのです。それに、もう……」
助手は、目を閉じて、鳥の子Bの頭をなでた。
助 手 「よく、がんばったのです……」
鳥の子Bは光を放つと、消えた。
助手は、たくさんの羽と、灰を抱いていた。
はかせがそれを見て、悔しそうな顔でうつむいた。
はかせ 「ぐっ……どうしてなのです! ぐす……。どうしてこんなことにぃ……うう……」
はかせは、肩を震わせ、涙を流した。
突然、近くに着弾があり、凄まじい音と爆風がふたりを襲った。たくさんの羽が舞い上がって、飛ばされていった。
助 手 「逃げましょう! ここも危険です!」
助手が、はかせの手を強く引いた。ふたりは上昇しながら戦場から離れていった。はかせは、斜め後ろを向いたまま、戦場を見つめたまま引っ張られていった。
はかせが見たのは、猛烈な砲弾の雨だった。ロケット弾やミサイルも混じっていた。地上では、数え切れない爆発が起きていた。
前線近くでは、戦車や装甲車がひっくり返り、破壊されていた。対戦車ヘリ〔AH-1S〕が、ロケット弾を撃っていたが、突然墜落した。目をこらせば、飛び散るサンドスターが見えた。
前線の位置が変わっていて、自衛隊は、やや後退していた。
空では、空中戦が展開され、戦闘機〔 F-15J、F-35A 〕が、空中分解したり、炎に包まれたりして落ちていった。遠くで、翼をもがれた哨戒機〔 P-1 〕が落ちていった。サンドスターの花火がいくつも見えた。サンドスターの流れ星が落ちては消えていった。
ムクドリの大群のような、動く雲になった鳥のフレンズの群れ*19 が、前線へ急降下して行った。そこへ、対空砲〔 87式自走高射機関砲、VADS-1改*20 〕 の猛烈な弾幕や、地対空ミサイルが撃ち込まれた。
地上では、なおも前線へ向かおうとするフレンズやビーストの大群に、砲弾の雨が降り注いだ。
サンドスターのきらめきが、空と地上を埋め尽くしていった。
はかせ 「やめてーー!!! もうやめるのでーーーす!!!」
はかせの悲痛な叫びは、空気と地面を揺さぶる砲弾の雨音にかき消された。
おわりのはじまり
アメリカ海軍の空母〔 ロナルド・レーガン 〕から、戦闘攻撃機〔 F/A-18E、F/A-18F 〕が発艦していった。
はるか遠くの空では、アメリカ空軍の戦闘機多数〔 F-22A、F-15EX、F-16C…… 〕が、飛んでいた。 クラスター爆弾 を満載した〔 F-15E 〕の姿もあった。
アメリカ海軍の複数の艦から、数十発の巡航ミサイルが発射された。それらは海上を低空飛行して、
とある航空基地で、超音速爆撃機〔 B-1B 〕2機が離陸準備をしていた。
その
あとがき
読んでいただきありがとうございます。
フレンズとビーストのみんな、原作のファンの方、自衛隊の皆様、原作の作り手の方々、こんなものを書いてしまって、ごめんなさい。申し訳ありません。
謝るくらいなら書くなよって話なんですが、書き始めたら止まらなくなってしまったんです。
何らかのメッセージや批判などを含ませるつもりは無くて、思うままに書いたらこうなってしまったんです。私ってこんなに意地悪でひどい人間だったのかと、ちょっと自己嫌悪……。
本作は、私がアニメ2期を見た直後にヤケになって思いついたものです。
『作品を壊す』とは、どういうことなのか? 私なりに考えて、真正面から書いた結果です。これは、『好きな作品に敬意を払ったうえでの、徹底的な破壊』です。歪んでますね……。
救いのない話です。でも戦場ってそういうものですよね。
しかも本作は、話し合いも、政治的な駆け引きも、正義も無いです。無意味な殺し合いです。
怪獣映画の怪獣や、ゾンビ映画のゾンビを、ビーストやフレンズに置き換えたらどうなるか?
という残酷なシミュレーションです。
フレンズとビーストの名前を出して、それぞれの能力や性格を活かした戦闘を書けたら良かったんですが、力不足でした。
フレンズとビーストの名前が、はかせと助手以外出てこないのは、私があまりフレンズを知らないからです。名前が無く、性格や口調なども設定していないので、セリフを減らしました。もはやけものフレンズではなくなっています。
鳥の子Bと、猛禽のフレンズは、名前を出しても良かったかもしれません。ワシ系フレンズ対F-15とか、ハヤブサ対F-16とか、それだけで1話書けそうな気がします。
サーバルとかばんを登場させようかと思ったんですが、話が複雑になり長くなるため、やめました。
セルリアンが登場しないのも、話が複雑になるのを避けるためです。
これにはもう一つの理由があります。セルリアンは、ゲームの敵キャラのようで、生々しさが無いからです。セルリアンを攻撃したら血がドバっと出るとか、嫌ですよね。今回はそういう“嫌なもの”を書いたんです。
はかせが感情的なのは原作と違いますが、これは感情的になってしまう状況だと思います。助手も含めて、性格を物語に合わせて変えました。今回も、“キャラは役者”という描き方です。
ビーストとフレンズが異常に強いのは、このくらいでないと一方的な殺戮になってしまうからです。フレンズには、遠方を攻撃する手段が無く、無線通信ができないという致命的な弱点があります。榴弾砲の最大射程は30kmほどあります。ロケット弾やミサイルは、(ものによっては)もっと飛びます。遠方から攻撃された場合、フレンズは、すぐには反撃できません。作中でフレンズが使った飛び道具は、槍だけです。高高度無人偵察機もチートです。力の差がありすぎるんです。それなので、近接戦闘ではフレンズの方が強い、ということにしました。
「火の鳥」などの、規格外のフレンズもいますが、神に近いフレンズは、どちらの味方もしないでしょう。
自衛隊の作戦行動や、兵器の描写は間違いだらけです。本当は段階を踏んで戦うはずですが、このおはなしでは、ぐちゃぐちゃになっています。筆者の知識が不足しているので、開き直って書きました。
最後は、やりすぎだし、ありがちだし、書いてはいけないのかな……と思いましたが、『行くところまで行ってしまえ!!』と思って書きました。
『ひとのちから』(アニメ2期 第5話のサブタイトル)を、ストレートに書いたのです。
――― 設 定 ―――
以下は、短編集「ジャパリ・フラグメンツ」を書くために作成した設定です。「せんじょう」でも同じ設定を使っています。
アニメから拾える情報を膨らませて作った設定です。この設定を作成したのは、TVアニメ2期の放送前です。(2018/04/10)
公式設定からズレています。
・ フレンズはヒトよりも体が頑丈で、身体能力も非常に高い。
・ フレンズは、「サンドスター」と元の動物に由来する「いのち」の2つのエネルギー体? を持ち、「サンドスター」を失うと元の動物に戻り、「サンドスター」と「いのち」の両方を失うと死亡する。
・ 「サンドスター」が消耗した状態では、野生開放が困難。無理に野生開放すると「いのち」を削ってしまう。
・ フレンズの血液 ≒ サンドスター。
・ フレンズの時に受けた怪我は、元の動物に戻っても残る。
以下は、「せんじょう」オリジナルの設定です。
・ ビーストの大量発生以前は、パークが正常に機能していた。
・ フレンズとビーストの数がやたら多い。大量発生している。なぜかセルリアンは少ない。
・ 上記の「フレンズはヒトよりも体が頑丈で、身体能力も非常に高い」をさらに強化。
・ ビーストは並外れて強い。ただし、動物の種類によって能力にかなり差がある。機関銃での攻撃は軽傷にしかならない。(12.7mm機関銃は、ちょっと怪我をする程度)その爪は薄い装甲を切り裂く。低空飛行するヘリコプターに届くほどジャンプできる。五感も鋭い。
・ 猛禽のフレンズは、ジェット戦闘機ほどではないものの、高い飛行能力と攻撃力を持つ。急降下すればかなりのスピードで飛べる。だが、超音速で飛ぶなどの無理をすると、体が壊れたり、サンドスターを使い果たしたりしてしまう。空気が薄い高高度までは上昇できない。これも無理に上昇すると死亡する。
・ 自衛隊は、「パークの外」から派遣されてきた。空自の戦闘機などは、「パークの外」から飛来した。
・ 自衛隊の装備品は、現在( 2019/07/19 )よりも、ほんの少し進んでいる。(例外あり)
・ 多くのヒトは、見た目だけではフレンズとビーストを区別できない。(区別できる者もいる)
・ ビーストに襲われて死亡した客の中には、子供も含まれている。
・ はかせと助手の「上」に、もっと強い権限を持ったフレンズがいる。
・ この戦い以前に、ヒトの中には、フレンズを嫌っているものもいた。フレンズの中には、ヒトを嫌っているものもいた。(乱獲などの理由で)
・ この戦いの後、長きにわたり、パークにヒトが訪れることはなかった。
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