予測不可能者  遠山キンジ (caose)
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予測不可能な始まり。

 ・・・インスピレーションが沸いてくるぜェ!!


 ターーーン・・・

 何処かの山にある寺の一角で銃声の音が聞こえた。

 そしてそのまま縁側に座っている少年は後ろから血を噴き出しながら倒れて行くのが見えた。

 「キンジーー!!」

 すると髪の長い青年が少年に向かって一直線に走って行った。

 そして少年の元に着くや否や自分の服を脱いで血が噴き出している所に巻き付けた。

 そして青年が何があったのかを見渡すとそこにある物が見えた。

 それは焔が立ち舞う場所で古い拳銃でこちらを見ながら何か言いながら笑う・・・

黒髪から白髪になりかけた男性がそこにいた。

 「貴様ーー!!」

 青年は懐からリボルバー式の拳銃を出して構えた瞬間・・・それは姿を消した。

 すると後ろから人の声が聞こえた。

 「どうしたんですか!?」

 後ろから巫女のような服装をした女性がそう言うと青年は大急ぎでこう言った。

 「救急車と医者をお願いします!キンジが!キンジが!!」

 「え・・・キンジ君!」

 そして何人かの少女達も駆けつけてきた。

 この撃たれた少年こそ多くの事件に巻き込まれながらも成長し、やがて多くの

伝説を残す英雄「遠山キンジ」である。

 

 

 

 

 あれから暫くしてキンジは目覚めたが背中に撃たれた傷は銃創となって残るらしいのだが本人曰く・・・。

 「男の勲章だい。」と言ったそうである。

 そしてその地方の病院で観察入院することになった。

 幸いにも夏休み中であったため学校には一応報告したものの始業式には余裕で

間に合う事から兄でもあり自分の怪我の治療をしてくれた「遠山 金一」により

勉強道具一式が送られた。

 キンジははーと溜息つきながら宿題をしている中ある人間がやってきた。

 「遠山君!!大丈夫だった!?怪我は!!?」

 入ってきた人間は六人。

 そのうち四人は老人の男女であるが一人は長い髭を持った老人。

                 もう一人は目つきは悪いがちょび髭の老人。

 そして老婆達の方であるが一人は白髪のキセルを咥えたファンキーな衣装を

身に纏った老婆と。

             もう一人は着物を着た白に近い水色の髪の老婆がいた。

 そして入るや否やキンジを心配して体中を触っている少女は前半の老人の孫である

 「服部 飛鳥」

 最後に中学生であろう黒い学生服を身に纏った色白の肌をした水色の髪の少女

 「光 雪泉」がそこにいた。

 すると雪泉が飛鳥を少し離すとこう言った。

 「駄目ですよ飛鳥さん。キンジ君は一応病人ですから少し休ませないと。」

 「はーい・・・。」

 飛鳥は少ししゅんとしているとキンジは飛鳥の頭を撫でてこう言った。

 「ありがとな。飛鳥。」

 「・・・・うん////」

 「・・・むうう。」

 キンジが飛鳥の頭を撫でているのを見て少しむくれている雪泉を見てキンジは雪泉の頭を・・・撫で始めた。

 「ふええ。」

 「え?こうしたいんだろ?雪泉姉は??」

 「・・・い、・・・いえ・・・///」

 すると今度は雪泉が真っ赤になり始めていたのだ。

 それを見ていた老人達はと言うと・・・。

 「やれやれ早くひ孫が見たいものじゃあ。」

 「まあその時は雪泉が勝つがな。」

 それを聞いた飛鳥の祖父が少し目を細めてこう言い放った。

 「何言ってんじゃ黒影。それは飛鳥の方じゃろうが?(# ゚Д゚)」

 「そんなわけないだろうがこの色ボケが(# ゚Д゚)」

 「「・・・やるかごら!!」」

 「「やめなさい。」」

 「「ごふう!!」」

 二人は懐から何かを出そうとしたようであるがそれを飛鳥の祖母が大きなキセルを。

 雪泉の祖母は鉄扇を使って頭を殴りつけた。

 それを見た三人はああまたかと思いながらそれを見ていた。

 そんな日常こそこの少年の日常であった。

 そしてそんな日常に新しく加わる人間が出ることをまだこの時誰も知らなかった。




 そして彼は運命の出会いを果たす。


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時は移ろいて。

 一気に高校生!


 「・・・ふぁ~あ、懐かしい夢を見たなあ。」

 あれから数年がたち「遠山キンジ」は武偵高校一年生になった。

 理由についてだがそれは兄「遠山 金一」の姿とその理由がヒーローのようであったからである。

 それだけで・・・東京の武偵校に進学したわけではないのだがまあそれはそれとしてキンジは地元からここに来たのだがある事が理由であらゆる面子から

目を付けられたのだ。

 それは・・・。

 ピンポーン。

 すると入り口からインターホンが鳴ったのでキンジは服を制服に着替えた後扉にへと向かった。

 するとそこにいたのは・・・。

 「おはよう。遠山君!」

 「おお、おはよう。飛鳥。」

 そこにいたのは茶色の髪をショートポニーテールにした同学年よりもスタイルの良い少女「服部 飛鳥」である。

 「もしかして今起きたの。」

 「まあな。あの時の事を思い出してな。」

 キンジはそう言いながら欠伸を欠くと飛鳥は心配そうな口調でこう聞いた。

 「・・・まだ痛むの?その傷。」

 「いやもう痛みが無いから心配するなよ。」

 キンジはそう返すも飛鳥は嘗てキンジが撃たれた背中を見ながらそっかと言うと

そのまま台所にへと向かった。

 「それじゃあご飯作っとくねぇ。」

 「おお。」

 飛鳥は慣れた手つきで台所から包丁やまな板を出して、調味料を取り出した。

 すると暫くしたら鍋の中でわかめや豆腐が入った味噌汁が煮だっており炊飯器には

大量のご飯が入っていた。

 そしてコンロの上でおいしそうな魚が焼かれていた。

 然したった二人にしては量が多いようである。

 味噌汁は少し大きな鍋一杯に入っており魚も十匹近く大皿に盛られていたのだ。

 ピンポーン。

 するとまたインターホンが鳴ったので飛鳥は十枚近くある皿を並べていた

キンジに向けてこう言った。

 「遠山君。出て~。」

 「おお、まあ多分あいつらだろうな。」

 キンジはそう言いながら扉を開けるとそこにいたのは・・・。

 「よっ!来たぜキンジ。」

 「おはようなのじゃ。」

 「・・・キンジ。おはよう・・・。」

 「おはようっす!キンジ!!」

 「おはようございます。キンジ君。」

 そこにいたのは黒髪のロングの少女と青に近い黒色の髪を短く切り揃えた少女、少し暗めな他の娘達よりも胸部が大きい紫髪の少女、活発そうなオレンジ髪の少女、そしてもう一人の幼馴染である雪泉がそこにいた。

 彼女達はキンジとよくコンビを組む少女達で上から「伊達 焔」、「豊川 夜桜」、「式凪 紫」、「巫神楽 華毘」、「光 雪美」と「服部 飛鳥」がメインメンバーである。

 本来なら男の方を加えたかったが飛鳥と雪泉によってこの面子となったのだ。

 「おおおはよう・・・それにしてもよく来るなあ。」

 キンジは呆れながらもそう言うと焔がこう返した。

 「当たり前だろ。チームワークを鍛えるなら偶にでもいいからご飯に来ないかって

言われて来ない奴が可笑しいぜ。」

 「それに一人の食事は味気がないしのお。」

 「・・・私はキンジがいるぐらい・・・。」

 「うちは料理はからっきしっす。花火や爆弾ならお手の物だけど。」

 「それにもしかしたらこのメンバーで登録されるかもしれないですしねぇ。」

 「いや雪泉姉は二年生だろ。」

 雪泉の言葉にキンジがツッコミを入れると奥から飛鳥が大声でこう言った。

 「遠山君。皆来たならこっちに来させてねぇ。」

 「分かった。それじゃあ入れよ。」

 「「「「「おじゃましま~す。」」」」」

 それぞれが部屋に入ると焔達がある物を差し入れしてきた。

 「ほい。あたしが作った餃子。晩飯に喰えよ。」

 「儂からは雑穀米。」

 「・・・鮭。」

 「私からはイチゴを持ってきました。おやつに皆さんで食べましょ。」

 焔、夜桜、紫、雪泉がそれぞれ持って来たものを飛鳥に渡した後飛鳥はそれを

冷蔵庫に入れた後飛鳥は全員にご飯が行き渡ったことを確認した後キンジが全員に

向けてこう言った。

 「それじゃあ・・・手を合わせて。」

 「「「「「「「いただきま~す!!!!!!!」」」」」」」

 そう言った後に全員食べ始めた。

 




 これがいつもの始まり。


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運命の出会い。

 その少女の出会いがキンジの未来を変える。


 更に暫く時は過ぎてある雨の日・・・

 

 

 

 「はあ・・・はあ・・・はあ・・・。」

 学園島の裏街である少女が歩いていた。

 紫と黒のドレスのような衣装をして端から見れば仮装大会の帰りかと思われても

不思議ではない。

 然しその恰好は何故か殺風景な感じがした。

 両手には銀の手甲。

 頭には銀のティアラのような物があった。

 紙は金色の足元まで届くかのような長さを三つ編みにしていた。

 全身ずぶぬれになっており息も絶え絶えで歩くことでさえやっとであった。

 「ああ・・・アアア・・・。」

 そしてとうとう目の前の世界が回り始めよろけてそのまま倒れた。

   

 

 

 

 

 「ふぁ~あ、早く戻らねえとなあ。」

 この時キンジは焔達と指定任務(指名された)がありその任務が終了して帰っている所であった。

 武偵校では学校の単位以外で学校から持ち出された任務がありその中でも指名されている任務は単位が多い分危険が付き物であり仲間と受ける際にはそれ相応に

強さがなければいけないのである。

 そんな中キンジはある物を見かけた。

 「ん?猫??」

 キンジの目の前で猫が通り過ぎて行ったのだ。

 一匹なら未だしも何匹かの猫が通って行くので変だなと思ったキンジは猫が入っていった脇道をみるとそこには・・・。

 「何だこりゃ!?」

 倒れている金髪の少女の周りで猫がすり寄っていたり顔を舐めていたのだ。

 いったい何の撮影だと思うくらいの状況であったがこのままでは風を引きかねないと思ってキンジは金髪の少女に手を伸ばそうとすると・・・、。

 フギャアアア!!

 「痛--!!」

 猫がキンジの手を引っ掻いたのだ。

 それでもキンジは親切心でやっとのことで救出した。(本人は傷だらけ)

 そしてキンジは彼女を背中に乗せると・・・。

 「(うわあああ!!まじい!!マジイ!!服で分からんかったがこいつ

胸デカいぞ!!)」

 キンジは背中越しで分かる柔らかい二つの物体に驚愕しながら自身の部屋がある

アパートまで走って行った。

 

 

 

 

 「ただいまー!」

 キンジはアパートに入るとそこにいたのは・・・。

 「お帰りなさいキンジさん。」

 雪泉がエプロンを付けて部屋に入っていた。

 すると雪泉はキンジの背中にいる少女を見てこう言った。

 「あらあら・・・キンジさん。」

 「は・・・はい?」

 キンジは雪泉の声色が変化した事に恐怖すると雪泉はキンジに・・・目のハイライトが消えているにもかかわらず笑顔でこう聞いた。(目は笑っていません)

 「ソノジョセイハイッタイダレナンデスカ?コタエテクダサイ。」

 「え・・・エート・・・・。」

 何でこうなったのだろうと思うキンジであった。




 この少女の正体(ヒント 「Fate」シリーズキャラです。


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ヤバけりゃ逃げろ。

 逃げ場所は確保しとけ。


 あれから雪泉に事情を話したキンジは金髪の少女を床に降ろして頭は座布団を

敷かせた。

 そして雪泉はと言うと・・・。

 「成程偶々脇道に向かう猫の大群を見たらその子が倒れてたからここ迄運んだと?」

 「・・・ハイ・・・。」

 キンジは雪泉の言葉に力なく答えていた。

 因みに猫にやられた傷はちゃんと治療してもらった。

 「・・・折角二人っきりになったのに・・・。」

 「ん?どうしたんだ雪泉姉?」

 「な・・・何でもありません////」

 如何やら先程の言葉はキンジには聞こえないような声で喋っていたようだ。

 そして雪泉が顔を真っ赤にしてそう返した後金髪の少女を見てこう言った。

 「さてと・・・先ずは彼女の体を拭かなければいけないので・・・。」

 雪泉が金髪の少女の服を見てそう言うとキンジの方を向いてこう言った。

 「・・・さっさと自室で着替えて下さい!!」

 「は・ハイーー!!」

 キンジは雪泉の言葉に従って自室に入った。

 キンジの住むアパートは此れ迄指名任務をクリアしていることからそれなりに

ちゃんとした造りになっており自室も完備されている。

 部屋は男四人が軽く入る位のスペースになっているためそれなりに広い。

 キンジは部屋に入って部屋ぎに着替えた。

 といってもキンジの部屋着は無地な物が多く地味なものが多い。

 そしてキンジが部屋から出ると風呂場から水音が聞こえた。

 「・・・マサカ・・・。」

 キンジはまさかと思い聞き耳を立てていると・・・。

 「ふーー。いい湯です。」

 「なあ!!」

 雪泉が風呂に入っていたのだ。

 何故だと思っていると床には先程の少女が寝ていたのだ。

 如何やら少女の服を脱いでいる中自分も濡れていたようだ。

 そしてキンジは金髪の少女の方を見ると・・・。

 「(俺のシャツじゃねえかって・・・上だけかよーー!!)」

 上だけカッターシャツで着させただけの簡単なものでありキンジ自身はどうしようかと困り果ててある事を思いついた。

 「(よし、トイレに逃げ込むか。)」

 トイレは風呂場の真ん前であるが無いよりはマシだと思っていたがキンジは

この時失念していた。

 何故自室に戻らなかったという事である。

 そしてキンジはトイレに向かい、その前についた途端・・・災難に見舞われた。

 「ふう・・・いい湯でした。」

 雪泉が真っ裸で現れたのだ。

 普段雪泉は色白の肌の為湯上りなのか赤く火照っており、大きな胸がどんと張りが

あるのか揺れており、尻も大きかったがそれを支える腰が細く折れてしまいそうな

感じであった。

 それから数秒間経つとキンジは雪泉に向けてこう言った。

 「ええと・・・すみませんでしたあ!!」

 そしてキンジは颯爽と自室に逆向きになって戻って行った。

 そして暫くして雪泉も事の次第に気づいて顔が赤くなりそして体を掴むように

して・・・。

 「キャアアアアアアアアアアア!!!」

 悲鳴を上げてしまった。




 ラッキースケベはよくあるよな。
 小説では・・・。


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少女の名前

 彼女は一体何者なのだ。


 「////////」

 「////////」

 「・・・・・(´~`)モグモグ」

 キンジ、雪泉は先程のことで真っ赤になっており金髪の少女はその間でゆっくりと

だがご飯を食べていた。

 因みに雪泉と金髪の少女の格好は・・・キンジの上半身の服だけを使っているため(下半身は色々と不備がある為使用されず。)少し下を向くと綺麗な足が見えており

角度次第ではお尻も見える程である。

 そんな男性なら生唾な場所でもキンジからすれば・・・地獄そのものである。

 その理由は・・・。

 「(落ち着け遠山キンジ。目の前の光景は只の事故からなるものであるからして・・・なるなよHSS!!)」

 HSS、正確には「ヒステリア・サヴァン・シンドローム」であり極度の

興奮状態になるとあらゆる感覚が研ぎ澄まされ超人さながらの活躍が出来るのだが

キンジは此れを嫌っていた。

 そしてそれこそが地元を離れて東京の学園島に来た原因でもある。

 暫くしてそれぞれご飯(今回はホワイトシチューである。)を食べ終えて暫くするとキンジが先に話を切り出した。

 「そう言えば君は誰なんだい?」

 キンジは空中投影出来る携帯電話を出して翻訳モードにして(英語)聞いた。

 すると少女が出した言葉は・・・。

 「ワタシは・・・ダレです?」

 片言だが日本語が出来ると知りキンジと雪泉はほっとする中雪泉はキンジの近くに行ってこう聞いた。

 「如何やら彼女は記憶喪失のようですね。」

 「それじゃあ監視カメラで記録が無いか調べたほうがいいな。」

 「それは紫さんに任せましょう。それで当面の住居ですが・・・。」

 雪泉はそう言った瞬間言い淀んだ。

 飛鳥と焔は同居人がおり夜桜は一人暮らしであるが節約して兄弟たちに

仕送りをしているので無理。

 華毘と紫は・・・論外であろう。

 華毘は馬鹿で然も爆弾を作っているため万が一があれば大変だし紫は最近は

改善されたとはいえ昼夜逆転の生活をしていたので駄目。

 当然ホテルか武偵校での施設に預けるかであるが右も左も分からない所に放り込むのも後味が悪いと思った雪泉が取った考えはと言うと・・・。

 「ええと・・・キンジさん。暫くでいいので彼女を預けてくれませんか?」

 「・・・はああ!!」

 まさかの丸投げであった。

 「ちょっと待ってくれよ。雪泉姉!俺は確かに一人暮らしだけど女と一つ屋根の

下って・・・。」

 「それじゃあ彼女は此れからどうやって生きるんですか?」

 「それは・・・。」

 キンジはその言葉に言い詰まるとこう続けた。

 「暫くの間です。その間に私も探しますから。」

 そう言ってお願いと言うとキンジは・・・ため息交じりでこう言った。

 「分かったよ雪泉姉。暫くだぞ。」

 「ありがとうございます。キンジさん。」

 雪泉がそう言ってにこっと笑う所を見てキンジは顔を赤くしてそっぽを向いたとき

金髪の少女にある事を言った。

 「名前が無いからなあ・・・どうするか??」

 彼女の名前を何にしようかと言うとキンジはある文字を思いついた。

 「・・・『カナメ』はどうかな?」

 「『カナメ』・・・ですか?」

 「ああ。俺がキンジで兄さんが金一だろ。だから女の子だからカナメっていうのは

どうかな?」

 それを聞いて雪泉は顎に手を置いて考えた後こう言った。

 「良いですね。丁度金髪ですので丁度良いですね。」

 「それじゃあ・・・決まりだな。」

 そう言うと金髪の少女はその言葉を復唱していた。

 「カナメ・・・カナメ。」

 「そうだ。お前の名前は『カナメ』で良いか?」

 それを聞いた金髪の少女は・・・ニコッと笑ってこう言った。

 「ハイ。」




 だが問題はまだあるぞ。


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次の朝。

 朝は必ずやってくる。


 「ううう・・ん。」

 キンジは・・・ソファの上で眠気眼の状態で起きた。

 自分の部屋はカナメにさせて自分はソファの上で寝ることにしたのだ。

 何やらトントントンと音がしたので起きてみた。

 周りには良い匂いが漂っており鍋からも良い匂いがしてきたのだ。

 そして台所に立っている人間を見た。

 腰すら軽く届くほどの金髪。

 少し白っぽい服と・・・後ろからフリフリと動くお尻・・・。

 「!!!!」

 キンジはそこを見た瞬間ソファに戻った。

 血が逆流するくらい沸騰している事が丸わかりでありキンジは落ち着こうと

していた。

 「(落ち着けよ俺!こんな所であれになったらマジヤバい!!)」

 キンジはそう思って落ち着かせようとした。

 HSSによって中学生時代は酷い目を見たからだ。

 そして落ち着いたことを確認してもう一度確認しようとすると・・・目の前に本人がいた。

 「オハヨウゴザイマス。キンジさん。」

 「どわあ!!」

 キンジはそれに驚いて落ちる寸前で体勢を整えた後その少女を見た。

 金髪碧眼の自身と同い年(おそらく)の少女『カナメ』がそこにいた。

 そしてカナメはキンジに向けてこう言った。

 「ゴハン・・・タベル?」

 こてんと首を傾げながらそう言うがキンジは別の所を見てしまった。

 そこは・・・。

 「(やっぱこいつ焔ぐらいあるって言うか白くて・・・!!)」

 ・・・胸の谷間であった。

 お前馬鹿かと言う人間がいるかもしれないがまあそれも男の性だなと思う所である。

 そしてキンジはカナメに向けてこう言った。

 「あ、ああ・・・食べる。」

 そしてキンジが目にしたものはと言うと・・・。

 「これ・・・全部お前が作ったのか?」

 「・・・ハイ」

 それは二人分をベースにした朝食であった。

 昨夜作ったホワイトシチューの隣には少しカリっとする程度のパンとサラダ、綺麗に盛り付けされたハムと目玉焼き。

 正に外国の朝食と呼ぶべきものであった。

 そしてキンジとカナメが席に着いて食べようとすると・・・。

 ピンポーン。

 何やらチャイムが鳴ったので見てみると・・・。

 「げ。」

 そこで見たのは・・・。

 黒い髪の毛を長くした大和撫子風の美少女がそこにいた。

 「・・・白雪。」

 星伽 白雪。

 星伽神社の長女でキンジの幼馴染であるがちょっとヤバいところがある。

 それは・・・。

 「今日はまだ飛鳥達が来てないからこれを期にキンちゃんとウフフフフフフフフ。」

 少し瞳のハイライトが消えてそう言う彼女はキンジに惚れているのだが他の女の子がいると直ぐに邪魔するので大変なのである。

 キンジはカナメの格好を見るとヤバいと思った。

 「(下手すりゃ飛鳥たちが来た時のように家がボロボロになり兼ねんぞ!!)」

 そう、嘗て飛鳥達がキンジの部屋にいるのを見て問答無用に斬り捨てようとした

ところ応戦してドンパチ起こした後雪泉によって(白雪を失神させて)鎮圧した後

部屋の片づけとその片隅で雪泉の折檻を受けている白雪を見た後白雪は雪泉の監視下に置いてキンジに近づかないように警告された。 

 その時の白雪の顔はこの世の終わりのような顔になっていたそうだ。

 然しキンジの部屋に来たという事と飛鳥達が来てないことを理由に入室しようとしているのであろう。

 そしてキンジはカナメをもう一度見た後ため息交じりでこう言った

 「しゃあない・・・何とかするか。」

 そしてキンジは扉を開けた。

 まるで危険物を触るかのように。




 さあてと・・・怖いけどやるか。


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忠告する。

 この作品で初めての変身だ!


キンジが白雪を見つけてしまい仕方なく扉を開けると白雪が扉の前でいそいそと手鏡を見て何か準備していた。

 「(何であんな所で準備するんだよ。部屋でやれよな。)」

 キンジはそう思いながら扉を開けた。

 「あ、おはようございます!キンちゃん!!」

 「ああ、おはようってキンちゃんはやめろっていつも言ってるだろ?ガキじゃ

あるまいし。」

 キンジは白雪が自身に向けて言った言葉に注意をかけると白雪はあわあわと

慌ててこう言った。

 「あっ・・・ご、ゴメンね。でも私・・・キンちゃんのこと考えてたから、

キンちゃんを見たらつい、あっ、私またキンちゃんって・・・ゴメンね、キンちゃん、あっ・・・。」

 白雪は顔面蒼白になりながらもそう言う所を見ると何だか怒るに怒れなかったが

今、白雪を入れるのは少し不味いと考えていた。(少しじゃないが)

 「(今『カナメ』がいるのを見るとこいつ暴走しそうで怖いんだよなあ。

此間みたいに部屋が滅茶滅茶にされそうでさ。)」

 キンジがそう思っていると・・・ペタペタと足音が聞こえた。

 「トオヤマ・・・さん。・・・ゴハン・・・サメますよ。」

 「『カナメ』!!」

 カナメが台所から姿を見せるとキンジは彼女の服装を白雪が見た瞬間どんな

化学反応を起こすか全く見当がつかないのだがキンジは白雪の方を見ると・・・。

 「・・・・・・( ゚ ρ ゚ )。」

 「・・・し・・・白・・・雪?」

 白雪は茫然とした表情で見ていたことにキンジは戸惑っていると・・・。

 がくがくがくがく

 「うお!」

 突如白雪の体がガクガクガクと首如震えるとそれを見たキンジは驚いた。

 そして暫くすると・・・。

 「ネエ・・・キンちゃん。」

 「は、・・ハイ!!」

 キンジは白雪の言葉に警護で返事をすると白雪はキンジに対してこう聞いた。

 「何であの子キンちゃんの服を着ているの?何でキンちゃんの部屋にいるの?

何でキンちゃんの部屋でエプロン何て着ているの?何で・・・ネエナンデなんでなんで何で何でナンデナノキンチャン。」

 白雪はハイライトを失った瞳でキンジにそう聞くもキンジもどう答えれば良いか

分からなかったのでどう答えようかと思っていると白雪は懐から・・・短刀を出した。

 「天誅ーー!!」

 白雪はキンジの横をすり抜けてカナメに目がけて一直線に向かった。

 「ヒィイ!!」

 カナメはそれを見て悲鳴を上げて伏せると・・・キンジが割って入って白雪を

止めた。

 「待て白雪!!こいつは武偵校生徒じゃない!!」

 キンジは短刀を持っていたナイフで止め乍らそう言うも白雪は相変わらず

ハイライトの消えた目でキンジに向かってこう言った。

 「駄目だよキンちゃん。そいつはキンちゃんを私から奪う泥棒猫だよ。そういうのはさっさと消した方がいいんだよキンちゃん。」

 「(駄目だ!完全に飛鳥達と会った時と同じ・・・いやそれ以上だ!!)」

 キンジは白雪の様子を見てそう思いながらカナメの方向を見ると・・・

とんでもないのが見えた。

 それはカナメの・・・白いお尻がふるふると見えてしまったからだ。

 「!!!」

 キンジはそれを見てしまった瞬間ある現象が起きてしまったことに気づいて

しまった。

 「(ああ・・・やばい・・・こりゃなっちまうわ・・・。)」

 血が沸騰しそうなこの感覚。

 頭が冴え渡ってしまうようなこの感覚。

 「(ヒスっちまったぜ!)」

 キンジはそう思った瞬間・・・白雪に向かってこう聞いた。

 「白雪・・・お仕置きの時間だよ。」

 「へ?・・・!!」

 白雪はそれを聞いた瞬間・・・足元が何かに当たったことに気づいて

下を見ると・・・キンジが白雪の足元を薙ぎ払っていたことに気づいた。

 そしてキンジはそのまま白雪をさせるとこう呟いた。

 「もうお前をこんな風にしたくないから・・・良いね?」

 「は・・・はい/////」

 白雪はそう言って顔を赤くして立ち去った後キンジは性格が変わったように

カナメのほうに近づいた。

 「すまないね。白雪からは俺から忠告しておくからここは・・。」

 「貴方は・・・ダレ?」

 「へ?」

 カナメはキンジにそう聞いた。




 少女は青年の真実を知る。


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カナメとキンジ

 貴方は誰を信じますか?


 「貴方は・・・ダレ?」

 「へ?」

 カナメがキンジを見てそう聞いた。

 するとキンジはカナメの頭を撫でてこう言った。

 「何言ってるんだい、カナメ?俺はキンジ」

 「貴方・・・チガウ。」

 カナメはキンジの目を見て言うとキンジは頭を少し掻いてこう言った。

 「・・・凄いね君は。一目で見破るなんて飛鳥や雪泉姉でもそこまでじゃ

なかったよ。」

 キンジはカナメに向けてそう言うとこう続けた。

 「ちょっと待っててくれるかい?直ぐに治まるから。」

 キンジの言葉にカナメは大人しくこくんと頷くとキンジは自分の部屋に戻った。

 

 

 

 

 数分後・・・。 

 「・・・。」

 「大丈・・・ブ?」

 部屋から戻ってきたキンジは机に突っ伏していてそれを見たカナメは

気に掛けていた。

 「・・・さっきのだけどよ・・・どうしてわかったんだ?」

 キンジはカナメに向かってそう聞いた。

 あのモードはそれなりに顔なじみの人間か知っている人間でなければ分からないのだがそれを初見で見切ったカナメに対して少しだが警戒心を持って聞いた。(懐には

いつでも戦えるように銃を構えていた。)

 そしてカナメはキンジの言葉に対してこう返した。

 「・・・何となく・・・カナ?」

 その答えはキンジの警戒心がズズズっと下がったのだ。

 (頭も一緒に)

 キンジは体勢を立て直してはああと溜息ついてこう言った。

 「あれなんだがな・・・。」

 キンジはカナメにさっきの状態の説明をした。

 HSS(ヒステリア・サヴァン・シンドローム)

 前にも話したが興奮状態の時に脳のリミッターが一時的にカットされ超人的能力に

目覚めるのだが・・・覚醒するためには異性に興奮しなければならないという冴えねぇ条件が付くのだ。

 「そんな能力を中一の時に一人の女の子を虐めていた女生徒共にやらかしたら

あいつら何処で知ったのか俺を使って色々とこき使いやがってな、だから地元から

ここに来たのに・・・。」

 試験前に白雪に絡んでいた男子生徒共を軽くのした後そのまま試験会場に行ったのが運の尽き。現役武偵を倒してしまいSランク武偵と言うトップに一年にしてなって

しまったのだ。

 「それで今に至るってわけだが・・・今なら雪泉姉に頼んで」

 キンジはそう言いかけた瞬間言葉が途切れた。

 「!!!!」

 何せカナメに抱きしめられていたからだ。

 「イイ子・・・イイ子」

 何だか子供をあやしているようないるような感じであるが現在カナメは・・・

ノーブラの為胸の弾力がダイレクトに伝わっているのだ。

 キンジは慌てて飛び出すとカナメに向けてこう聞いた。

 「何してんだよ!!」 

 するとカナメはキンジにこう返した。

 「キンジ・・・頑張ったから・・・オレイ?」

 何でそれだよと思いたいがカナメの邪気の無い笑顔に溜息つこうとするとこう

言った。

 「キンジ・・・助けて・・・クレタ・・・だから・・・イル。」

 カナメの言葉にそうかよと少し笑顔になって言うとカナメはキンジに向けて

こう言った。

 「ゴハン・・・食べよ。」

 「ああ」

 そしてお互い手を合わせてこう言った。

 「「いただきます」」

 この日から二人の共同生活が始まり・・・あの日にへと向かった。

 

 

 

 「緊急速報です!たった今届いた情報によりますと豪華客船

『アンリ・マリーベル』号が沈没したの事です!これに伴い負傷者、死者は0ですが

行方不明者が一名いることが分かりました。

 名前は『遠山 金一』。武偵とのことです!!」




 また運命が狂いだす。


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心配してくれる人たち

 貴方の周りにもいるはずですよ。


 「ここ最近ですが武偵に対するパッシングが根強いですね。」

 「そりゃそうでしょ。豪華客船沈没なんてへましたせいでクルージング会社は

大損ですからね。そもそも武偵なんてヤクザまがいな連中」

 突如音が消えた。

 それもそのはず先程のはテレビの声であったのだ。

 キンジはそのテレビを消すとある物を見た。

 それは・・・白い布に包まれた兄「遠山 金一」の遺骨である。

 否・・・骨などない。

 何せ海から遺体すら浮かんでこなかったからだ。

 遠山 金一は乗客を全員逃がすために脱出できなかったらしいが訴訟を恐れた

クルージング会社はこう声明を出した。

 「今回の事件は未然に防げなかった武偵『遠山 金一』の職務怠慢から起こった

事件である。」

 何という無茶苦茶な声明であるが武偵を否定していた議員やマスメディア、金一によって助けられた一部の乗客によって金一のことを『無能な武偵』、『税金取り』等とネットや週刊誌で大々的に報じられていた。

 キンジはそのショックで部屋に引きこもっていた。

 外には未だメディアが待機しており外出すら出来ないのだ。

 そんなキンジの自室の前でコンコンとノックする音が聞こえた。

 「キンジさん。ご飯・・・置いてますから食べて下さいね。」

 ここ最近でやっと日常会話が喋れるくらいになったカナメはキンジの事が心配で

ここにいるのだ。

 扉の前を見ると昨日作っておいたご飯も手つかずの状態であったのを見て悲しい

表情になった後カナメはキンジにこう言った。

 「キンジさん。ここから出てくるの、待ってますから。」

 そしてそろそろと去って行った。

 それでもキンジは答えなかった。

 心が・・・凍り付いてしまったからだ。

 

 

 

 

 

 そして武偵校では・・・。

 「何が『無能な武偵』だーー!!ふざけやがって!!」

 武偵校にある生徒会室にて焔が持っていた週刊誌を破り捨て投げてそう言った。

 ここにはキンジを心配するメンバーが集まっていたのだ。(白雪は諸事情でいない)

 「手前らには出来るのかって話だろ!!」

 「そう怒るな、焔よ。儂も腸煮えくり返ってすぐさま殴り飛ばしたいわい。」

 焔にそう言いながらも夜桜は掌を握りつぶさんとするようにそう静かに怒っていた。

 「ネットでも金一さんに対しての暴言が結構あって順次出てる。」

 紫はPCを操作してそう言った。

 「そもそもこれって間違いにも程があるっす!キンジのお兄さんは皆を守るために残ったのにこれは酷過ぎっス!!」

 華毘は今回の報道に怒り心頭で見ていた。

 「それよりも遠山君・・・大丈夫かな?」

 その中で飛鳥はキンジを心配していた。

 「今はカナメさんがいらっしゃいますが彼女によるとここ最近食事をまともに摂ってないようです。」

 雪泉はキンジの近況を伝えた後全員暗い表情になった。

 「何とかしなけりゃあなあ・・・。」

 焔がそう言うも全員何も作戦がないのだ。

 どうするかと考えている中コンコンと扉をたたく音が聞こえた。

 「あ、どうぞ。」

 雪泉がそう言って扉が開くとそこにいたのは・・・。

 「何やらキンジ君関連で考えているのなら。」

 「手が無いわけではない。」

 「じっちゃん!!」

 「おじい様!」

 彼らこそキンジを助けるキーパーソンになる存在。

 「服部 半蔵」

 「光 黒影」がそこに立っていた。




 そして作戦が発動する。


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正義とは?悪とは?

 今日は御巣鷹山の事故から三十四年です。
 この事故で落命された方々に哀悼の意を表します。


さてさて半蔵が何やら計画を飛鳥達に話した後彼らはキンジが住んでいるアパートに

向かったが部屋の前には多数の報道陣やマスメディアが居座っており入る事すら

容易でないことが見てうかがえる。

 それを近くのビルの・・・屋上から双眼鏡で飛鳥が見ていた。

 「こちら飛鳥。目標の部屋前に多数のマスゴミが健在。」

 飛鳥は無線でそう言うと近くの河に屋形船の中で待機している雪泉達に届いた。

 「了解。おじいさまたちが入るのを見た後再度連絡を。」

 『了解。』

 そう聞いて飛鳥は無線を切った後雪泉は屋形船にいる焔たちに顔を向けた後

こう言った。

 「それではこれより・・・『遠山キンジ』救出作戦を決行いたします。」

 「「「「おおおおお!!」」」」」

 

 

 

 

 「いやーまさか車に乗せてもらえるとはありがたいのう、『武藤』君。」

 「いや、いいっすよこれくらい。ダチが大変な時に何も出来ねえと思っていたら丁度あんたらがキンジの所に行くって言うんだからこれくらい当然すよ。」

 半蔵達は学園から出る途中でそのことを聞いていた『武藤 ゴウキ』は自身が

所属している「車輌科(ロジ)」にある車に乗せてもらっていた。

 そして目的地のすぐそこに着いた後「武藤 ゴウキ」は半蔵達に向かってこう

言った。 

 「本当なら俺達が何とかしてえとこだけど俺達じゃあ・・・キンジを何とか出来ねえかもしれねえから・・・キンジを宜しくお願い致します!!」

 武藤は運転する場所越しであるが頭を下げるとそれを見ていた半蔵達はこう言った。

 「・・・分かったわい。」

 「何とかするわい。」

 そう言って立ち去っていった。

    

 

 

 

 

 そして半蔵達はキンジの部屋の所に行こうとすると記者達に囲まれた。

 「すいませんが遠山キンジさんの関係者ですか?」

 「今回の事件について一言を!」 

 「すまんが通してくれんかのお?」

 半蔵は記者達の質問を聞かずそのまま入ろうとするもある一言が・・・彼らの耳に入ってしまった。

 「今回『遠山金一』がやったクルージング会社の損害について何か謝罪をして

下さい!!」

 「「・・・・・アアア(# ゚Д゚)」」

 「ヒィイ!!」

 すると半蔵はその記者に笑顔で向かってきてこう言った。

 「ほおお。謝罪って・・・何をじゃ?」

 「きききき、決まってるでしょ!今回クルージング会社が保有していた豪華客船を

沈没させたことに対してですよ!」

 記者の一人は恐怖しながらも虚勢を張って言い返すも半蔵は記者の手を握ってこう言った。

 「ほおお。たかが船一槽と人の命は同じ価値とは驚きじゃのお。」

 「へ?」

 記者の間抜けな言葉に半蔵はこう続けた。

 「船などはのう。作ればまた出来るが・・・人の命はそう簡単な物ではないしもし

あの時お主が乗っていたら・・・出来るのか?」

 その言葉に記者は馬鹿らしいと思いながらこう返した。

 「何言ってるんですか?一般人では出来ることなど限られるけど武偵は何でもできるじゃないですか?それで出来ない武偵なんて役立たず以外の何物でも・・・」

 「馬鹿者がーーーー!!!!」

 半蔵はその記者に向かって大声でそう言うと半蔵はこう続けた。

 「武偵と言えども只の人も同じく間違いは起きるし過ちも起こす!然し彼らはそれを押し殺してでも人々を守り、悪から世を守ろうと必死にその力を使っておるのに

お主たちは『出来て当たり前』じゃと?違う!!出来ようと努力と研鑽を積んでおるのじゃ!!今回の金一君の行為は多くの人間の命を救い、守り切ったというのに

それに尊敬の念ではなく侮辱を振りまいて死者を冒とくしていることと

分からぬのかあ!!」

 すると傍でじっとしていた黒影が記者達に向けてこう言った。

 「お主等は仕事と割り切っているようじゃが貴様らの行為が遺族の傷を広げさせ、多くの人間を不幸にさせていると自覚しているのか?」

 その言葉に記者の一人がこう言い返した。

 「然し我々には『言論の自由』がある!どう言う風に表現するも

我々の自由であり正義」

 「それが正義と言うのなら・・・悪は何だ?」

 「へ?」

 「悪とは何だ?船を守れなかった事か?財産を守れなかった事か?謝罪しない

ことか?・・・否だ!真の悪とは命を守ったものに対して感謝ではなく暴言を吐き、

悪意をばら撒き、自らの罪を隠蔽しようとする者共ではないのか!!」

 「そしてなによりも命を懸けて大勢の命を守り抜いた若き武偵に対して哀悼の意を

述べず!死者の思いを踏み散らかすものたちではないのか!?」

 「・・・・・・」

 その言葉に全員が黙りこくってしまった。

 正義とは何か?悪とは何か?仕事とはいえ本来なら自分達よりも年下の青年が

命がけでやっていたことを蔑ろにしているという真実が彼らの胸に強く突き刺さった。

 「それでも正義を語るというなら・・・もう一度今自分達が持っている

そのペンの重さを思い出せ。」

 そう言った後黒影と半蔵はキンジの部屋をノックした。

 「おおい?おるか?」

 そう言った後何やら扉を少し開けると・・・カナメが立っていた。

 「誰ですか?」

 カナメは半蔵達に向かってそう聞くと半蔵はにこりと笑ってこう返した。

 「儂は『飛鳥』の祖父じゃが『キンジ』君はおるかい?」

 そう聞くとカナメは笑顔になってこう言った。

 「『飛鳥』さんの!どうぞこちらです!!」

 そう言って扉を開けた後半蔵と黒影は素早く部屋に入った。

 




 そう言えば「クライマーズハイ」での記者達は少なからず信念と責任感を持って
行動していましたが今それをしている人達はどれくらいの人間でしょうか?


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いざ外へ。

 落ち込んだ人間の励まし方は10人十色


 半蔵達はカナメの案内の元キンジの部屋の前に着くと半蔵がキンジの扉を叩いてこう言った。

 「おおい、キンジ君や。儂じゃ、半蔵なんじゃが開けてくれんかのう?」

 「・・・・」

 「すいません。キンジはあれから全然出てくれない。」

 カナメが半蔵に謝りながら説明するも半蔵は頭を掻いてこう言った。

 「こりゃ時間がかかりそうじゃな・・・黒影。」

 「分かっとるわい。」

 半蔵は黒影に変わらせると黒影は黒い鉄扇を出すとそれを扉の前目掛けて・・・叩きつけた。

 すると・・・扉がスパッと・・・斬れたのだ。

 「えええええええ!!」

 カナメはそれを見て驚いた。

 まあ・・・普通に考えても無理だろう。

 扇で扉が斬れるなんて・・・ねええ。

 そして扉の先には・・・箱だけの骨壺と遺影、そしてその正面で体育座りしている

キンジを見た。

 そして黒影はキンジの肩を掴んでこう言った。

 「キンジ、顔を見せよ。」

 そう言ってキンジを正面に向かせるとそれは酷いさまであった。

 目は赤く純血しており涙の跡がくっきりと残っていた。

 それは嘗ての・・・雪泉のようであった。

 雪泉の両親も武偵であったがとある任務の際に殉職して雪泉一人だけになって

しまったのだ。

 その時黒影は雪泉を引き取ろうと来た時には・・・キンジと同じような顔に

なっていたのだ。

 だが環境は違っていた。

 未だ幼かった雪泉の周りにはキンジや飛鳥、周りの人間の支えや泣くことが

出来たのだがキンジの場合は違う。

 頼れる友すら入ることが出来ず、周りには兄に暴言を吐く民衆と言った

檻の中である事から泣くときも一人ですすり泣くしなかったのであろう。

 それを察した黒影は少し荒い方法を使った。

 「いい加減に起きないか!この盆暗が!!」

 「ぐは!」

 黒影はキンジを殴り飛ばすとキンジはそのままベッドまで飛んで行った。

 「キンジさん!」

 カナメはそれを見てキンジの所に向おうとすると半蔵がそれを止めた。

 そしてキンジは前を見るとこう言った。

 「黒影・・・じいちゃん?」

 「ほう、眠気眼ではなかったようじゃな。」

 もしそうだったらもう一発だったぞと言うとキンジに向かってこう言った。

 「荷造りしろ。」

 「へ?」

 黒影はキンジに向けてそう言った。

 「早く!!」

 「は、ハイ!」

 そう言ってキンジは服を鞄に詰めながらカナメも荷造りして準備し終えると・・・。

 「良し行くぞ。」

 そう言いながら黒影と半蔵は・・・窓にへと向かった。

 「へ?そっちは河だぞ?」

 「知っとるわい。」

 黒影はキンジの言葉をスパッと斬り捨てると窓からベランダの下を見ていた。

 キンジはそれにつられて下を見ると・・・。

 「キンジさ~~ん。」

 「お~~い、キンジー。」

 「キンジ殿ー。」

 「キンジ。」

 「キンジ~~!」

 「雪泉姉!焔!夜桜!紫!華毘!」

 キンジは下にいる彼女達を見つけた後半蔵がキンジとカナメに向かってこう言った。

 「それじゃキンジ君。・・・飛ぶぞ。」

 「?」

 「・・・あああな。」

 カナメは分からなかったようだがキンジはそれを察してカナメを・・・

お姫様抱っこした。

 「ひゃあ////」

 「悪い。」

 カナメは素っ頓狂な悲鳴を上げるとキンジはそれをわびた。

 「先に行ってるぞ。」

 半蔵はそう言って・・・窓から飛び降りた。

 「!!!」

 「それじゃあ・・・しっかり捕まってろ!!」

 カナメはそれを見て驚くと・・・キンジもそれに続いて飛び出した。

 「きゃああああああ!!」

 カナメは悲鳴を上げながらキンジに掴まっているとキンジは武偵の必需品である細い高硬度のワイヤーをベルトから射出して他の部屋のベランダに引っ掛けた。

 無論半蔵達は懐に入れていた縄を引っ掻けていた。

 そして彼らはそのまま屋形船に移った。




 そして少年は目指す。


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心の中を曝け出せ。

 全てを出して楽になれ。


あの後キンジたちを屋形船に移送させた半蔵達はそのまま何処かに行っているが

当のキンジはと言うと・・・。

 「・・・・・・。」

 あれからと言う物今度は窓際でボーっとしていた。(黒影に殴られた傷は

その時に雪泉が治した。)

 「キンジさん・・・。」

 「やれやれ・・・如何やら一過性だったようじゃな。」

 雪泉はキンジの様子を見て心配している中半蔵はもう少し時間がかかりそうだなと思った。

 それを見ている焔たちはと言うと・・・。

 「やっぱもう一発殴るか?」

 「いやそれは流石にだめじゃろう?」

 焔の提案に夜桜は待ったを掛けた。

 「・・・あ、半蔵さん達の事がネットで色々出てるよ。」

 紫がネットで先程の事が出てるのを言った。

 「・・・誹謗中傷があるけど大多数は金一さんの事で同情や賛同者が出てるよ。」

 それを見て少し笑顔になっていた。

 「でも誹謗中傷を書いているような連中なら嫌がらせが起きそうっすね?」

 華毘が半蔵達にも被害が及ぶんじゃないかと危惧しているが黒影達はこう返した。

 「なあに自らの身ぐらいは守れるわい。」

 「もし他の連中に何かしようものなら・・・百倍返しでやってやるわい。」

 半蔵はふぉっふぉっふぉっと軽い感じで返した。

 「じっちゃ~~ん。」

 「おお、飛鳥の声が聞こえるという事は合流地点か。」

 半蔵は飛鳥の声が聞こえたことにより集合地点に来たのだと気づいた。

 すると飛鳥は橋の近くにある船着き場から・・・跳び上がった。

 そして見事に屋形船の天井に着地した。

 「じっちゃん!遠山君は!?」

 「あそこでボーっとしておるわい。それと飛鳥、今からちょっとある物作るから

それをキンジ君に渡してくれんかい?」

 「うん。」

 すると半蔵は実家である寿司屋の装束に着替えて厨房に立った。

 

 

 

 

 「おおい皆。もう少しで昼食じゃから皆で食べんか?」

 「「「「「ハーーイ!!!!!」」」」」

 半蔵が全員に向けてそう言うと寿司を出した。

 「さあたっぷり食べてくれ!」

 「「「「「いただきま~~す!!!!!」」」」」

 全員がそう言った瞬間傍にあった寿司を食べ始めた。

 すると半蔵は飛鳥にもう一つの寿司を出すと飛鳥はそれをキンジの前に出した。

 「はい、遠山君!じっちゃんが作った握りずしだよ。これを食べて元気を出そう!」

 そう言って飛鳥はキンジにそれを箸で持って・・・

 「はい、あ~~ん。」

 あ~~んをしようとしていた。

 「良いよ!自分で食べるから」

 「駄目だよ!カナメちゃんのご飯を食べてないからこうしないと食べないでしょ!!」

 飛鳥はキンジにそう注意するとキンジは慌ててこう返した。

 「分かった、分かった!!食べるって!!」

 そう言ってキンジは飛鳥の箸からそれを取って食べた・・・。

 「くぇtwyていろ7pyp!!」

 突如鼻を摘まんでもだえ苦しんだ。

 「ふぇ!!遠山君!?」

 「キンジさん!!これって・・・。」

 カナメはキンジの状態を見てそれを食べると・・・。

 「さdsghfdhfkgllk!!」

 同じようになった。

 「え!え!!なにこれ!?」

 飛鳥はさらに混乱するとキンジは近くに置いてあったコーラを飲むと大声で

こう言った。

 「飛鳥!!これ山葵巻きだぞ!!」

 「えええ!!山葵巻きって・・・じっちゃん!?」

 飛鳥はそう言えばと思って半蔵の方を見ると・・・。

 「ほっほっほっ。大成功じゃな。」

 どうやら半蔵の悪戯の様であった。

 「じっちゃん!何やってるの!?」

 「爺さん!!なんの冗談だよおい!?」

 飛鳥とキンジが大声でそう言うと半蔵はキンジの方を見てこう言った。

 「ようやっとしみったれた顔じゃなくなったのお。」

 「へ?」

 キンジは半蔵の言葉を疑問すると半蔵はこう続けた。

 「遠山君。世間は金一君の事を悪く言っておるしお前さんにも言われのない言葉を

投げかけられるが・・・儂らが最後まで君を守るからほれ、心に思っている

言葉を出せ。楽になるぞ。」

 半蔵はキンジの心を気遣いながらそう言うとキンジは壁に背を持たれついて

こう言った。

 「・・・なあ、爺さん。」

 「ん?なんじゃ?」

 「・・・正義って何だろうな?」




 その問いの答えは一体。


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大丈夫。

 貴方が本当にしたいことは何ですか?


 「正義か・・・。」

 キンジの問いに半蔵は繰り返しで答えた。

 「爺さんは俺の家についてどれくらい知ってるんだ?」

 「それとなりじゃな。君のご先祖がかの有名な『遠山 金四郎』で

ある事ぐらいなら。」

 そう、キンジの先祖は皆も良く知っているあの桜吹雪で名を馳せた

『遠山 金四郎』であるのだ。

 (諸説色々あるが中には女の刺青をしていたと言う説もある『必殺仕事人』情報)

 「そう。俺の御先祖様は正義の味方だった。だから父さんや兄さんも代々から

人を守る事を目的に活動していたんだ。」

 「でも・・・そうやったって意味はあったのかなって思っちまうんだ。」

 キンジはそう言いながらも言葉を詰まらせつつ続きを言った。

 「結局誰かを守ったって後ろ指さされ、罵詈雑言を吐かれ、死体に石を

投げつけられる。そして残された人間は肩身の狭い一生を送る。」

 「なら俺達は何のために戦ってたんだ!傷つきながらも這って立ち上がって守っても何の意味も無い!!どうした良いんだよ・・・。」

 キンジは自分の心の中にある本音を語った。

 父は任務で殉職するも何も語られず、兄は多くの人を救っても感謝どころか

侮辱の言葉で兄を形成させられ御先祖が語っている正義の味方とは程遠い理想を

裏切られ現実と地獄を目の当たりにしたキンジに対してどう言おうかと考えていた。

 キンジの覆われている闇を消し去るほどの光を当てる方法を考えている中隣で

聞いていた飛鳥がキンジに近づいて・・・こうした。

 「遠山君。」

 そのまま彼女はキンジを抱きしめた。

 胸を顔に押し付けるように・・・。

 「なっ!飛鳥!!」

 キンジはその行動に驚き離れようとするも飛鳥は頑として離れなかった。

 「遠山君・・・今は私達だけだからさ・・・もう楽にして良いんだよ?」

 「・・・え?」

 「私達仲間じゃない。仲間が大変な時には支え合って乗り越えようよ。

一人でさ・・・抱え込まないでよ・・・。」

 キンジはその声を聞き、そして・・・これまで溜め込んでいた自分の悲しみが・・・溢れ出した。

 「・・・俺・・・兄さん・・・憧れて・・・それ・・・なのに・・・何で・・・

ナンデ・・・。」

 「もう我慢しなくていいんだよ遠山君。私達がいるから。」

 「もう・・・泣いていいんだよ。」

 そして飛鳥の言葉でキンジの心が・・・吐き出された。

 「ウワアアアアアアアア!!アアアアアアアア!!兄さん!!ニイサン!!」

 キンジは飛鳥を抱きしめ乍ら泣き続けた。

 人の目も憚らず、子供のように泣き叫んだ。

 そして飛鳥はキンジの頭を撫でながらこう言った。

 「大丈夫だよ遠山君。私達が守るからさ。遠山君もみんなと一緒に守ろう。」

 「アアアアアアアアア!!」




 そしてキンジは自分を曝け出した。


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甘い空気。

 ちょっと砂糖が口から出るかも・・・おええええええ。


「すう~。すう~。」

 キンジは泣き疲れたのか眠っていた。

 飛鳥の膝枕で・・・。

 「眠っちゃったね。」

 飛鳥はキンジの頭を優しく擦りながらそう言うと他の人間もそれを見ながら

こう言った。

 「当たり前だろ。兄貴を・・・たった一人の家族を失っちまったからな。」

 「それに世間の事で泣く暇と言うか、ここ迄声を上げることすらなかったの

じゃろう。」

 「私も・・・姉に何かあったら・・・どうしようもないかも。」

 「うちも同じっス。妹や姉期に何かあったと考えたら・・・悲しいじゃ

すまないっす。」

 焔、夜桜、紫、華毘がそれぞれ、特に紫や華毘は他人ごとではないと思っている

ようだ。

 「・・・私、何も出来ませんでした。」

 「カナメさん?」

 雪泉の隣でカナメが少し寂しそうな面持ちでこう言った。

 「キンジさんが苦しい時、私が出来たのは扉越しからの声掛けとご飯だけでした。

あの時、無理やりでもあの扉を開けていれば皆様にここまでの事を」

 「そこまでです。」

 「痛。」

 カナメが何か言いかけた瞬間雪泉がカナメの頭に手刀を軽く叩いたあとこう続けた。

 「カナメさん。確かにそうかもしれませんがあってもなくても私達は行動して

いました。それに・・・遠くで考えているよりも何かできることはないかと近くで

精一杯頑張ってたあなただからこそ最悪の状況にならずに済んだんですよ。そう思えば貴方もキンジさんを立ち上がらせようと頑張った一人で私達の仲間です。」

 だから自分を責めないでくださいと雪泉がカナメを慰めたら雪泉は少しうるっと涙を流しながらも「ありがとうございます。」と答えた。

 

 

 

 

 「着いたぞ。」

 半蔵は屋形船をある河原に停泊させた。

 「・・・う~~ん。」

 丁度良くキンジが目を覚めると最初に見たものは・・・。

 「何だ?・・・大きな・・・饅頭か?」

 そう言ってそれを手で・・・揉んだ。

 「ふひゃあ!」

 「?」

 キンジは眠気眼の状態から目が覚めると目にしたのは・・・。

 「・・・遠山君。////」

 顔を真っ赤にしている飛鳥の胸を・・・揉んでいた。

 「xzんcmgmんm・ん¥m¥・!!」

 キンジはどひゅんと言う音が出る程後ろに下がった瞬間・・・船の角っこに後頭部をぶつけた。

 「っくぇyrwyてうりゅといyぽう!!」

 キンジはあまりの痛さに悶絶していた。

 血の周りが早くもなっていた。

 「えっと・・・おはよう遠山君。////」

 飛鳥は胸を抑えながらそう言った。

 「えっと・・・大丈夫////」

 それを聞くとキンジはそっぽを向きながらこう答えた。

 「おお・・・ありがとうな・・・眠らせてくれたことに////」

 「う・・・ううん/////」

 何やら周りが甘酸っぱい空気になりかけている所に後ろから声が聞こえた。

 「・・・キンジさん~~~。」

 「・・・キンジ」

 「ふぁわわわわわわ。」

 後ろを向くとそこにいたのは顔をふくれっ面にしている雪泉と少し不機嫌そうな顔をしている紫、顔を赤くしているカナメを見かけた。

 「いや・・・あのお・・・これには・・・。」

 キンジはどうしたら良いのかと迷っている中焔たちを見てみると・・・。

 「修羅場だぜ。夜桜。」

 「こりゃどうしようもないのう。」

 助ける気零であった。

 その後自分もと雪泉と紫から胸を押し付けられHSSになりかけるという惨事になった。

 

 

 

 

 「それでどうするんだ?これから?」

 その様子を見ていた黒影が半蔵にそう聞いた。

 「奴の実家もここじゃがマスコミが黙っているわけではあるまい?」

 「それなら大丈夫じゃ。儂の元でかつキンジ君の修行が出来るといえば?」

 「成程そう言う事か。それなら良いが只でとはいくまい?」

 「当たり前じゃろう・・・馬車馬の如く鍛えて働かせるわい。」




 そして時は過ぎる。


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それから。

 もう少しで第一巻だぞ。


 あれから寒い冬が訪れた。

 「はあ、はあ、はあ。」

 飛鳥は自身の家に帰って行く途中であった。

 この時武偵校も冬休みに入りそれぞれ家に帰っているのだ。

 そして自身もそれにより家に帰っていった。

 彼女の家は「寿司どころ 服部」と言う小さな寿司屋であるが地元から愛されており

 常連もいる程である。

 さてさて間もなくクリスマスであるが老人たちは孫が帰ってくるのに備え玩具と

お昼に寿司を頼む事がしょっちゅうあり今は書き入れ時である。(大晦日も然り)

 「じっちゃん!只今ー!」

 「おお、お帰り飛鳥。早速で悪いんじゃが」

 「店の手伝いでしょ?二人は?」

 飛鳥は店の奥にある自室にへと向かいながら半蔵にそう聞くと半蔵はこう答えた。

 「一人は出前に行って、もう一人は昼ご飯の準備をしておるぞ。」

 そう言っていると飛鳥は台所に立っている人間を見た。

 足元まで届く長髪を三つ編みにし、包丁の叩く音と鍋の煮える音が聞こえていた。

 「只今!カナメちゃん!!」

 「!・・・お帰りなさい飛鳥ちゃん。」

 カナメが台所で昼食の準備をしていた。

 「今日は皆さん忙しそうだからサンドイッチを作ってます。おかずのから揚げも後でどうぞ。」

 「ありがとうカナメちゃん!」

 飛鳥はカナメにお礼を言った後自室に入って寿司屋の制服に着替えていた。

 そして着替え終わるとスクーターの止まる音が聞こえた。

 「ああさみい!!半蔵さん!終わりました!!」

 「おおご苦労さん。後は婆さんが魚の買い入れの補充が済めば昼からの作業に

取り掛かれそうじゃ。」

 それじゃあそれまで二人とも小休止じゃと言うと飛鳥は店に入るなりその

帰ってきた人物に向けてこう言った。

 「お帰り!遠山君。」

 「おお只今。飛鳥」

 それは黒髪の青年キンジであった。

 

 

 

 

 あの後浅草に向かったあと半蔵の計らいで寿司屋で働かせてくれるように配慮した。

 最初は裏方の仕事や魚の買い付けの手伝いなどをしていたが噂がなくなったことから出前や店の手伝いをするようになった。

 無論それだけではなく自身が武偵になる前「忍び」として過ごしてきた際の

経験と技術をキンジと彼と一緒に強くなりたいとカナメも混じって特訓させた。

 半蔵はカナメび戦闘経験があるんじゃないかと特訓の中で知るがそれは後にしようと考えた。

 そして昼の仕事と夜までの通常営業が終わると帰ってきた「服部 小百合」と夕食をすることとなった。

 「「「「「いただきます。」」」」」

 それぞれそう言ってご飯を食べるとキンジは飛鳥にこう聞いた。

 「そういや皆元気していたか?」

 「うん武藤君は相変わらずだけど不知火君がサポートしてるよ。白雪さんは・・・

遠山君がいなくなった後何だか少し怖かったけど他の皆は元気だよ。それと雪泉姉は

暫く生徒会関連で来るのが年末だって。」

 それを聞いた後飛鳥はこう続けた。

 「ねえ遠山君。・・・何時でも良いけど、私今幸せだよ。こうやって一緒に

笑っているだけで良いから。」

 そう言った後飛鳥はご飯を進めた後キンジは小さな声でこう言った。

 「・・・ありがとう。」

 そう言った後キンジは心の中でこう思っていた。

 「(一度戻ってそして世間にこう言うんだ。『遠山金一は間違って

いなかった!!』って言えるぐらいに強くなろう!)」

 すると隣に座っていたカナメもにこっと笑って答えた。

 ここから新たに始めようと決心して。

 そして始業式前にキンジは半蔵達にお礼を言って武偵校に戻っていった。

 その時のキンジの顔には後悔などなかった。




 次回から第一巻です!!


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蜂弾(ホーネット・バレット)
弾丸込めて


 第一巻開始!


 「キンジさん起きて下さい!もうすぐ皆さんが来ますよ。」

 この金髪の少女「遠山 カナメ」が扉をノックしながら大声でそう言った。

 さてその本人はと言うと・・・。

 「ふぁああああ。よく寝た。」

 そう言う黒髪の青年「遠山 キンジ」ベッドから起きてパジャマから制服に

着替えた。

 そして携帯の時計を見た。

 「今7時5分か。もうじきかな。」

 ピンポーン。

 そう思う中インターホンが鳴った。

 「は~い。」

 カナメは慣れた動作で扉に向かった。

 「今開けますねぇ。」

 カナメは先ずドアの覗き穴から見た後にそう言って扉を開けた。

 「いらっしゃい。飛鳥さん。」

 「~~~ヾ(^∇^)おはよー『カナメ』ちゃん!」

 そこにいたのはキンジの幼馴染の「服部 飛鳥」と・・・。

 「おはようさん。」

 「オハヨウなのじゃ。」

 「・・・おはよう。」

 「オハヨウっス!」

 「おはようございます。『カナメ』さん。」

 焔、夜桜、紫、華毘、雪泉がそこにいた。

 そしてそれぞれ部屋に入る中キンジも自室から出てきた。

 「お前らよく来るなあ。」

 キンジは呆れながらも嬉しそうにそう言った。

 それを見て満更じゃないなと確信して全員がテーブルの方を見た。

 「ほう、今日は又旨そうだなあ。」

 焔が品を見てそう言った。

 テーブルにあるのは目玉焼きとカリっと焼いたベーコンとキャベツとトマトが乗ったサラダの皿、エビの刺身、魚の身が入った味噌汁、白いご飯と言った少し量があるが

それなりにきちんとした朝食であった。

 それぞれ自分の配置に着くと両手を合わせてこう言った。

 「「「「「「「「いただきま~~す!!!!!」」」」」」

 そう言って食べ始めた。

  

 

 

 

 

 「は~~。食った食った。」

 焔がそう言って持たれている中カナメが残ったエビの刺身で何かを作っていた。

 「何作ってるんだカナメ?」

 「ああこれですか?むこうで「飛鳥」のおじいちゃんが作っていた醤油漬けです。

晩御飯に食べようと思って。」

 キンジはカナメが何作っているのかを聞き、答えたことに納得して新聞を見ていた。

 「へええ。『武偵殺し』の犯人は同一犯濃厚、犯人は収監中の重犯罪者か!?って

これ信頼できるのか?新聞なんて政府の犬みたいなもんだろ?」

 キンジは経験則からか新聞批判をしている中紫がある事を言った。

 「・・・それ裏があるよ。」

 「「「「「「え?」」」」」」

 紫の言葉に全員がそっちに向いた。

 「私それの時間帯と犯罪時刻とその人の経歴、PCのデータを調べてたんだけど

どうにも食い違いが幾つかあってもっと調べていたら・・・ウイルスかまされて

使い物にならなくなった。」

 紫の言葉を聞いた全員は何があるのかと思って考えている中カナメが全員に向けて

こう言った。

 「あのう皆さん。・・・バスの時間宜しいんですか?」

 そう言って時計を見ると・・・バスの時間が迫っていた。

 「「「「「「「・・・遅刻だあ!!!!!!」」」」」」

 「ただでさえIS学園の入学式で通行規制かけられてんのに!!」

 焔が他校について文句を言った。

 何せ今日は人類史上初めての・・・男の新入生が二人も来るからだ。

 全員荷物を持つ中キンジは荷物を取りに行く中写真に向かって手を合わせて

こう言った。

 「・・・行ってきます。兄さん。」

 「遠山君!早く早く!!」

 「分かった!!」

 キンジは飛鳥にそう言われて部屋を出るも・・・彼女達で満員になったため

自分は自転車で登校することになったがこれが間違いであった。

 

 

 

 

 この時彼は最悪な出会いをするのだ。

 最強にして当時最悪な武偵「神崎・H・アリア」こと『独唱のアリア』に出会った事が彼の運命を全く違った意味で引き寄せてしまうからだ。




 その出会いはある意味想定された通りである。


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爆弾騒動。

 原作ならまず誰もが知っている展開


 「その チャリには 爆弾 が 仕掛けて ありやがります」

 「・・・脅迫文をそのまま読んでんのか?」

 チラシを切り貼りしたような言葉で隣にいるセグウェイを見た。

 本来ならそこには人が乗っているのだが代わりに乗っていたのは・・・スピーカーと「UZI」と言う短距離機関銃が・・・搭載されていた。

 キンジは現在それと並列で走り漕いでいる。

 そして落ち着いた様子で自転車の最も幅があるサドル部分を弄ると・・・。

 「これか。」

 キンジはそれを指でなぞると更に最悪だと思った。

 「(こいつはプラスチィック爆弾って・・・これだと自転車どころか自動車も

木端微塵だぞ!〈最近は人造トランスフォーマーによって検知されるようになった))

 「・・・マジかよ。世にも珍しい『チャリジャック』かよ」

 キンジは頭を抱えてそう言った。

 世の中こう言うもの好きがいるのかよと思った。

 キンジは万が一に備えて人気がいないであろう第二グラウンドに行こうとすると

セグウェイからこう言う忠告が出た。

 「チャリを 降りやがったり 減速 させやがったり 携帯を 使用した場合 爆発 しやがります」

 「ああそうかよ!」

 それを聞いて半ば怒り口調で返すとキンジはある物を取り出した。

 それは・・・

 「月影のじっちゃん。使うぜ。」

 彼から貰った苦無である。

 キンジはそれをあのセグウェイに当てようとしているのだ。

 そして行動に移す為近づこうとした次の瞬間・・・ある物を見た。

 「・・・女の子?」

 グラウンド近くにある七階建てのマンションの屋上に武偵校の制服を着た

ピンクの髪をツインテールにしている少女を見かけた。

 するとそのまま・・・飛び降りた。

 「え!自殺!?」

 キンジはそれを見て驚いた瞬間少女の後ろから巨大なナニカが出てきた。

 「パラグライダー着いてんのかよ。」

 キンジはその正体を見てほっとした瞬間・・・こっち目掛けて近づいてきた。

 「おい待て!これには爆弾と隣には機関銃があいびき」

 「ほらそこのバカ!さっさと頭を下げなさいよ!」

 少女はそう言った瞬間黒と銀の大型拳銃を二丁抜いた。

 そしてそのまま打ち始めた。

 「オッわわわわ!」

 キンジはそれから避けるとあれ程の不安定な場所で百発百中の辺りの良さを見た。

 「すげえな。」

 キンジはそれを見て驚き、感心した。

 自分では先ず無理だなと分かっているからだ。

 すると少女がこっちに来たのでキンジは注意した。

 「おい話聞いてたか!これには」

 「このバカ!武偵憲章第一条『仲間を信じ、仲間を助けよ』ってあるでしょ!--

行くわよ!」

 「(その前に第四条知ってるか『武偵は独立せよ』って言うな)」

 キンジは第一条と第四条の矛盾を心の中で指摘するも少女は・・・某有名アニメ映画よろしくの宙づりの状態になってこっちに来た。

 「マジでやるかよ!!」

 男女逆だなあと思いながらも上下逆さまの状態で少女に掴んだ瞬間・・・。

 どがああああんと言う爆発音と同時に熱風に吹き飛ばされ、パラグライダーが木に引っ掛かり捥ぎ取られ、グラウンドの片隅にある倉庫の扉に突っ込みそうになるが

あれは政府が試験的に作った対IS用の防護壁の試作品をあろうことか体育倉庫に着けるという暴挙をしていることを知っておりキンジは懐から拳銃を抜いて・・・

全弾撃ちかました。

 撃ったといっても扉の鍵は旧世代な為破壊しやすくそのまま内部に突っ込んだ。

 そしてそのままキンジの意識は途切れた。




 某有名アニメ映画で見たキンジ
 「何であんな昔に昆虫型の飛行機があったんだ?」


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倉庫にて

 倉庫代誰に請求するんだ?


「ぐうおおおおお・・・石頭でも痛~~。」

 キンジは何か狭い箱のような空間に尻もちをついた姿勢で収まっている。

 「・・・ここは・・・ああ跳び箱の中か。」

 キンジは自分が現在いる状況を確認した。

 「多分倉庫に入った時に一番上を吹き飛ばしてそのままボッシュートしたんだな。」

 そう思いながら上に行こうとすると腹と額の上に何かが乗っかっているような感触と甘い匂いを感じた。

 「?」

 キンジはそれが何だと思い額と頬でぷにぷにとした感触の物体を押しのけようとすると・・・目の前に女の子の顔が真正面に現れた。

 「可愛!!」

 キンジはそれを見て驚く瞬間ある事を思い出した。

 それは先程ハンググライダーで自分を助けた女の子だったのだが現在その少女を自分が抱えているような状態であった。

 見れば見る程ファンタジー映画に出てきそうな人形みたいな少女であった。

 体格から見て中等部かインターン制度で入ってきた小学生と見て取れるが

あの救出劇が出来るあたりそれ相応の実力を持っていると直感したのだ。

 「・・・すげえなこいつ。」

 キンジは感心しているが一つ問題が出来た。

 「・・・腹に収まってて息が出来ねえ。」

 キンジは何とかここから出ようと藻掻くとある物が鼻に当たっていた。

 「?・・・『神崎・H・アリア』。」

 学年とクラスは始業式の為か未記入だったが名札に名前が書かれていたのだが

何でそんな高い位置に名札がと思って見ると・・・。

 「!!!」

 アリアのブラウスが捲りあがってトランプマークがぽちぽちプリントされた

ファンシーな下着が目に映った。

 『65A⇒B』

 下着の縁にあるタグを見てああと思い着いた。

 「・・・これって・・・寄せブラか。」

 そう確信してゆっくりとブラウスを下に下げながらこう思っていた。

 「(もしこれで胸がもっとデカくて顔なんかに押し付けられたらたまったもんじゃねえぞ。)」

 「飛鳥とか・・・」

 黒い下着を身に付けた飛鳥

 「雪泉姉とか・・・。」

 風呂上がりの全裸になっている雪泉

 「カナメとか・・・」

 下に何もつけていなくエプロンを付けたカナメ

 「ふぁあああ!!」

 「(何思い出してんだ俺は!?)

 キンジはそう思いながら自分を殴りつけた。

 「・・・あぶねえ。危うくなっちまうところだったぜ。」

 (*´Д`)はあはあはあと荒く息切れをしてそう思っているキンジだが・・・

お前目の前でそう言うことしたらどう思われるか分かってんのか?

 「・・・へ・・・へ・・・・変態ーー!!!」

 アニメ声で起きたアリアが大声でそう言った。

 ・・・そら思うわな。




 キンジ「・・・何でさああ!!」


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倉庫の中で  その2

 続きをどうぞ。


「さっ、さささっ、サイッテー!!」

 意識を取り戻したアリアは如何やらキンジが自分のブラウスを捲り上げたのだと

勘違いしたようだ。

 「この恩知らず!痴漢!!人でなし!!!」

 「ち、違うぞ、これは俺がやったんじゃって痛!!」

 キンジは殴られながらも事の真相を話そうとするも当の本人は殴りまくって聞いていなかった。

 すると・・・

 ガガガガガガと銃声が聞こえた。

 「うっ!まだいたのね!」

 アリアは跳び箱の外を睨むとスカートの中からさっき見せた銀と黒の二丁拳銃を

取り出した。

 「いたって何がだ!?」

 「あの変な二輪!『武偵殺し』の玩具よ!」

 「さっきのセグウェイか!」

 キンジはアリアの言葉を聞いてまだあるのかよと思っていた。

 因みに蛇足だがこの跳び箱、無駄にも防弾性で他にも幾つかの体育道具が

それに該当されるのだ。

 ・・・何という無駄遣い。

 「あんたも戦いなさいよ!仮にも武偵校の生徒でしょ!?」

 「阿保言うな!ここ狭くて出るに出れねえんだよ!!」

 そう、キンジは現在体育座りをするのがやっとなスペースなのだ。

 「ああもう!向こうには七台もいるのに!」

 どうやらさっきのが七台いるようだ。

 然しその時予想外の出来事が起きた。

 アリアは銃を撃つのに集中しているのかキンジの顔に自分の胸を・・・押し付けて

いるのに気付かなかった。

 「(ああ・・・こりゃアウトだ。)」

 何せ小さいからそんなにないだろうと思っていたがちゃんと柔らかい

水饅頭みたいなものが押し付けられていた。

 然しキンジはそれを冷静に分析していた。

 小さいからではない。

 ・・・来てしまったのだ。

 ・・・あの力が・・・

 

 

 

 

 

 暫くして銃声が鳴りやんだ。

 「・・・やったか?」

 キンジはそう聞くとアリアはこう返した。

 「まだよ。射程圏外に追い払っただけだからすぐ又来るわよ。」

 「それだけできれば・・・上出来だよ。」

 「は?」

 アリアはいきなりクールになったキンジを見て眉を寄せるとキンジはこう返した。

 「ご褒美にちょっとだけ」

 「きゃっ!」

 「お姫様にしてあげよう。」

 キンジはアリアをお姫様抱っこにして跳び箱の縁に足をかけて、倉庫の端まで一足で跳んだ。

 そして積み上げられていたマットの上にアリアを座らせるとキンジは自身の銃

「ベレッタ・M92」を持ってこう言った。

 「アリア、君は俺が守るから」

 すると外から銃声が聞こえてきた。

 如何やらさっきのセグウェイが戻ってきたようだ。

 そしてキンジはアリアに向けてこう言った。

 「君は俺を見守っていてくれ。」

 そう言って銃声のある方向にへと向かった。

 「さあ・・・お仕置きの時間だよ。」




 次回、初戦闘です。


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倉庫での死闘

 これが運命の始まり。


 「さあ・・・お仕置きの時間だよ。」

 そう言いながらキンジはヒステリアモードになって七台のセグウェイの真正面に

立った。

 するとそれを感知してかセグウェイに搭載されているUZIが一斉発射された。

 然も全弾頭部に集中されているため本来なら回避できずに頭が柘榴の様に

吹き飛ぶのだ。

 そう・・・普通なら

 この時のキンジはヒステリアモードになっているため全ての神経が鋭敏化されて

いるためUZIから射出された弾丸が・・・スローモーションのように全て視えてしまっているのだ。

 そしてその弾丸を上体を大きく逸らして回避すると同時にベレッタをフルオートで

七発応射された。

 全てUZIの銃口に飛び込んだ次の瞬間・・・UZIが全て内部爆発した。

 あの時キンジはUZIの銃口に弾丸を撃ち込んで中の弾丸と衝突させて爆発させたのだ。

 普通確実に出来ないことであろう。

 そう・・・普通なら。

 そしてキンジはセグウェイが全機沈黙するのを確認した後アリアの方を見た。

 本人はその光景を見てポカーンと見ていたがキンジを見るや否やギロっと睨み

つけながらキンジに対してこう言った。

 「お・・・恩になんか着ないわよ。あんな玩具ぐらい、あたし一人でも何とか

出来たのよ。」

 本当よと言いながらゴソゴソと何かをしていた。

 「(・・・ああ、スカートを直してんのか。あれってもう壊れているん

だけどなあ。)」

 そう、キンジはアリアをお姫様抱っこした時にホックが壊れていることに

気づいたのだ。

 「そ、それにあんた・・・あ、あたしが失神している間にふ、服を、んうぬぬ、脱がせようとして!!」

 アリアは地団駄を踏みながらこう続けた。

 「胸、見てたああ!!これは事実!!あんたは強制強猥の現行犯よ!!!」

 そう言いがキンジはアリアに向けてこう言った。

 「・・・アリア。それは悲しい誤解なんだ。」

 「誤解ですってえ!!あんた責任取れるのお!!」

 アリアは地団駄踏みながらそう言うとキンジはこう続けた。

 「冷静に考えよう。俺は高校生でしかも二年生だから中学生を脱がす趣味は

ないから・・・大丈夫だよ。」

 キンジは優しくそう言うもアリアは更に地団駄を踏んでこう怒鳴った。

 「あたしは中学生じゃない!」

 等々床が弾けて木片が散った。

 そしてキンジは更にこう言った。

 「・・・悪かったね。インターン制度で入ってきた小学生なんだね。

凄いねアリアちゃんは。」

 そう言うもそれを聞いたアリアは顔を伏せるとこう言った。

 「こんな変態・・・助けるんじゃなかった。」

 そして二丁拳銃をキンジに向けてこう言った。

 「あたしは高2ダアアアアアアア!!!!」

 そう言ってキンジ目掛けて撃ち込み始めた。

 「うおおおっ!!」

 キンジはそれを避けていた。

 「逃げられないわよ!あたしは逃走する犯人を逃したことは!一度も!!

ない!!!」

 アリアはそう言ってマガジンを抜いて再装填しようとすると・・・何かがアリアの

拳銃に当たった。

 「うみゃあ!」

 変な悲鳴を上げるとマガジンと拳銃が地面に落ちた。

 そして拳銃の方を見ると少し近くで・・・苦無が落ちていた。

 そう、この苦無はキンジの物なのだ。

 「よくもやったわねぇ!!」

 そう言うと今度はセーラー服の背中に手を突っ込むと・・・二本の刀が出てきた。

 そしてアリアは人間離れした瞬発力で飛び掛かってキンジの両肩目掛けて

日本刀で斬りかかろうとするも・・・ぎぃんと言う音が鳴り響いた。

 それはキンジも背中に隠し持っている「飛鳥」と同じタイプの脇差である。

 「強猥男は神妙に・・・・。」

 アリアはそう言いながら足元に何かが当たったような感触がして下を見ると・・・

玉があった。

 するとそれは・・・ボフンと爆発した。

 「うわきゃ!」

 アリアは素っ頓狂な悲鳴を上げて周りが白い煙で覆われた。

 そう、これはキンジが作った煙玉である。

 そしてキンジは颯爽と離れてセグウエイを再起動させた。

 「じゃあな。」

 そう言ってキンジはそれに乗って走り去っていった。

 「この卑怯者ゲホゲホ。でっかい風穴ーーー開けてやるんだからあ!!」

 これが俺「予測不可能者」こと「遠山キンジ」と世界に幾つもの厄災を引き起こした

 「独唱のアリア」との硝煙に塗れ正に未来の光景ともいえる最低最悪な出会いで

あった。




 あの時彼女を止めていれば・・・あんなことにならなかったのかもしれない。


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心配してくれるうちが花だよ。

 心配してくれているのはその人を信頼しているからさ。


 「はあ・・・またやっちまった。」

 あの後キンジは鬱気味な様子で教務科に行って始業式不参加についての報告と

セグウエイの提出を終えた後キンジは教室の自分の机の上で突っ伏していた。

 「よおキンジ!!何だよ初日からブルーだなおい!!」

 そこに悪友の一人でもある武藤が大声でキンジに声を掛けた。

 「ああ最悪だよ。・・・チャリジャックに遭うはその後UZI付のセグウェイに

追われるわ見知らぬ女の子に銃をぶちかまされるわで災難だったわ。」

 「おい最初は同情できるが最後の女の子ってまたお前って奴は。」

 武藤は頭を抱えてそう言うと・・・窓の外から声がした。

 「遠山君!!」

 「ぐふぉ!!」

 飛鳥が・・・窓の外から出てくるや否や武藤に飛び蹴りまがいな一撃を与えて

しまった。

 「ああ!ゴメンね武藤君!!」

 大丈夫と聞くと武藤はこう答えた。

 「あ・・・アア・・・大丈・・・ブ」。。。_| ̄|○

 武藤は鼻を抑えながらそう言った。

 「それよりも遠山君大丈夫だった!?爆弾に巻き込まれたって聞いたけど何も

なかったよね!!??」

 「それよりもかよ!!」と武藤が抗議する声が聞こえたが知らぬ顔でキンジは

こう返した。

 「ああ大丈夫だって。心配するな」

 「心配するよ!!だって前だってあんな大怪我したから私も雪泉姉も心配で

心配で・・・!!」

 飛鳥は涙を流しながらそう言っているのでキンジは慌ててこう言った。

 「分かってるよ飛鳥。お前や雪泉姉が心配していることぐらい分かってるさ。

大丈夫。ちゃんと戻ってくるって前に約束したろ。」

 な、とキンジは真面目な顔でそう言った後飛鳥は本当?と返したのでキンジは

こう返した。

 「ああ本当だ。前に指切りしただろ。」

 そう言う言葉に納得したのか飛鳥は涙を拭いてこう言った。

 「うん分かった。後で雪泉姉にも言ってよね。心配してるから。」

 じゃあねと言って出て行くのを見送ると・・・生暖かい目で武藤がこう言った。

 「いやあ。朝っぱらからいちゃつくねえ。キンジ?」

 「阿保言うな。あれが普通だろ?」

 キンジは武藤にそう言うと武藤はこう返した。

 「おいおい、お前あの子の手料理食っているだけじゃなくて色々としてもらっていて通い妻みたいだって言われてるじゃねえか。」

 武藤はにこやかにこう続けた。

 「それに今のお前があるのはあいつらのおかげなんだぜ。ちゃんと心配させない

ようにしないといけないぜ。」

 武藤はそう言って隣の机に座った後キンジは聞こえないようにこう言った。

 「ああ分かってるよ。あいつらを泣かせる真似はしねえしあいつらを泣かす奴は絶対許さねえよ。」

 そう言いながらキンジは窓の方を向いた。




 次回はアリアから始まります。


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屋上でのひと時。

 アリアから始まります。


 「先生、あたしはアイツの隣に座りたい」

 二年A組、キンジがクラス分けされた教室の最初のホームルームにてその言葉が

聞こえた。

 何事だと思ってキンジは前を見ると・・・あのピンクのツインテール

「神崎・H・アリア」がキンジの方に指をさしてそう言った。

 『『『『『はあ?』』』』』

 クラス全員が茫然とした様子でそう言った。

 始めにこのクラスの担任でもある「高天原 ゆとり」が「自己紹介は去年の三学期に転校してきたカワイ子ちゃんからねえ。」と言った事から始まり今に至るのだ。

 「な・・・何でだよ。」

 キンジは眩暈がしそうだなと思いながらアリアの方を見た。

 「(もしかしたら俺のヒステリアモードを知って!いやそれだったら武器を出すわけじゃねえし・・・・もしかしたら冷静になってヒステリアモードを感づいたって

線も。)」

 キンジはそう思いながらぶつぶつと考えている中ゆとりはアリアにこう言った。

 「ねえアリアさん。キンジ君の席はもう他の人が座っているからねえ。」

 「いやよ、あたしはアイツの隣が良い」

 ゆとりの言葉にアリアは聞く耳も持っていなかった。

 「なあよキンジ。あの子お前の知り合いか?」

 「な訳あるか。あいつがさっき言った女だよ。」

 「あああの子がねえ。」

 武藤の質問にキンジが返すとそれを聞いて納得したのか武藤はこう言った。

 「先生、俺変わりますよ。これじゃあ何時まで経っても終わらねえだろうし。」

 「なあ!!」

 武藤の言葉にキンジは待ったをかけようとするも・・・。

 「ごめんね武藤君。席は先生の扉の方だから。」

 それを聞いて分かりましたと武藤は「悪い」と言って立ち去り代わりにアリアが

座ってこっちを睨みつけていた。

 「・・・まだ諦めてねえのかよ。」

 

 

 

 

 

 そしてお昼休み・・・。

 「アハハハハハハハハ!そりゃ災難だなキンジ!!」

 「まあ目覚めていたら目の前に男がいればその恰好でどう言う事か分かって

しまうから無理もないのじゃ。」

 キンジの今回の災難に焔は終盤の所で笑い夜桜は状況証拠での判断についてを

話した。

 「それにしても大胆すねぇその子。『キンジの隣』って聞かなかったんすよね?」

 華毘はホームルームでの事を話している中約三名は・・・不機嫌であった。

 「いいなア・・・。」

 「私もそれが良い・・・。」

 「はああ。何で私一年上なんでしょう。」

 飛鳥、紫、雪泉がそう呟いていた。

 「それにしても未だ疑ってんなら何とか解決しねえとなあ。」

 キンジは弁当(カナメ作)を食べながらそう言っていた。

 「それにしてもアリア・・・結構有名。」

 「「「「「「え?」」」」」」

 紫の言葉に全員が耳を傾けた。

 「三学期入ってすぐにファンクラブが出来て盗撮した写真が万単位だとか。」

 「いやそれいらねえよ。」

 紫の言葉にキンジがツッコミを入れた。

 「二つ名を持っていたり。」

 「二つ名って・・・それ結構腕利きって事かよ!!」

 焔はそれを聞いて驚いていた。

 武偵で二つ名を持っている人間は一流の武偵なのだ。

 それを同い年(見た目年下)が持っていることに驚いていたのだ。

 「他にもあるのかどうか調べてみる・・・。」

 「ああ分かった。頼むよ紫」

 「報酬・・・。」

 キンジが紫に頼むと紫がそう返した。

 「へ?」

 すると紫が近寄りながら繰り返した。

 「報酬・・・。」

 「「アアアアア!!」」

 紫がキンジの顔に近寄りながらそう言う所を見て飛鳥と雪泉が大声を上げた。

 「ちょ、ちょっと待てって紫!当たってるって・・・!!」

 血が逆流してくるのを感じ始めた。

 紫の体つきはむっちりしているがメリハリはしっかりとしていてこの面子の中で最も胸がでかいのでキンジの胸板に自分の胸が変形しながら押しつぶされて行った。

 それを見たキンジはヤバいと思いながらもこう言った。

 「分かった!分かった!!資料を提供してくれたらどっかで映画でも見るぞ!!」

 「・・・ナイトショーで。」

 「ああ何でも良いから了承してくれ!!」

 「うん。・・・分かった。」

 そう言って少し離れようとすると・・・。

 (*´з`)

 キンジの頬にキスをした。

 「・・・・へ?」

 キンジはその出来事に呆然とすると紫は顔を真っ赤にしてこう言った。

 「・・・前払い」

 そう言って食事を再開した。

 そして・・・。

 「遠山く~~~ん。」

 「キンジさ~~~ん。」

 飛鳥と雪泉が怒り心頭でキンジを睨みつけた。

 目をウルウル状態にして・・・。

 「いやその・・・あのなあ・・・。」

 詰め寄ってくる二人にキンジは後ずさりも出来ずどうしようもできなかった。

 因みに残り三人はそれをニヤニヤと見ていた。




 暫くの間飛鳥と雪泉はキンジにくっ付いていたがキンジはヒステリアモードに
ならない為に踏ん張ることで精一杯であった。


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家でのひと時

 キンジが家に帰った時の一時


 「・・・やっと学校が終わった。飛鳥と雪泉姉め、俺の体の事二の次で抱きしめ

やがって~~。」

 夕方、キンジは学校から家に向かって帰宅途中であった。

 その姿は・・・最早ボロボロと言っていいほどであろう。

 紫によるキス事件と飛鳥と雪泉による抱き着け騒動とその前に起こった

チャリジャックにより精神、肉体的に疲労が頂点に達している。

 そのチャリジャック事件だがセグウェイと残った残骸は武偵校にある鑑識科

(レピア)が回収し、探偵科(インケスタ)によって調査されている。

 因みにだが武偵校には幾つもの専門科が存在し上記以外にもキンジ、焔、夜桜が

所属している強襲科(アサルト)、狙撃科(スナイプ)、飛鳥、雪泉が所属している

諜報科(レザド)、尋問科(ダキュラ)、華毘が所属している装備科(アムド)、

武藤が所属している車両科(ロジ)、通信科(コネクト)、情報科(インフォルマ)、衛生科(メディカ)、救護科(アンビキュラス)、超能力捜査研究科(SSR)、

特殊捜査研究科(CVR)と言った専門学科があるが他の国では違う学科があるとも

いわれている。

 「ただいま~~。」

 「キンジさん!」

 キンジが家に帰るとカナメが心配した表情で抱き着いてきた。

 「カ、・・・カナメ!?」

 キンジは突然の状況にびっくりしている中カナメがキンジの目の前でこう言った。

 「飛鳥さんから聞きましたけど狙われたって本当なんですか!?怪我は!

何処か痛むところはないですか!?何だったら直ぐに救急箱を」

 「カナメ・・・大丈夫だよ。何処も怪我してねえよ。お前を一人にさせるわけ

ねえだろ。」

 キンジはカナメを掴んで安心させるようにそう言った。

 「・・・本当ですか?」

 カナメは目を潤ませながらそう聞くとキンジはカナメにこう返した。

 「ああ大丈夫だ。・・・だから泣くなって、俺はカナメが笑ってくれるなら

それでいい。」

 キンジはカナメに対してそう言うとカナメは少し離れると小さな声でこう言った。

 「・・・どうしてそう言う言葉を素で言えるんでしょうねぇ。」

 「ん?どうした?」

 「何でもありません。」

 カナメの言葉にキンジは何だと聞くも当の本人は秘密にした。

 「それと着替えて下さいね。今日は朝作った『海老の醤油漬け』と『鶏の甘辛焼き』デザートは『シュークリーム』ですよ。」

 「おおそれは楽しみだな。」

 そう言ってキンジは自室に戻った。

 

 

 

 それと同時刻

 キンジの住んでいるアパートに一人の少女がトランプ柄のトランクを持って

向かっていた。

 そしてキンジが住んでいるアパートの前に着くとその少女・・・神崎・H・アリアが

犬歯を剥かせてこう言った。

 「待ってなさいよーー!!!遠山キンジ!!」




 平穏はぽっきりと折られる。


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嵐は突然に。

 平穏って・・・何だろうなア。


 キンジは自室で部屋着に着替えている間先の事件について考えていた。

 「あれは一体何だったんだ?『武偵殺し』の根幹は爆弾魔、つまり快楽反だ。

無差別に爆発を起こして人々の注目を集め、浴びせ、自分の要求を飲ませる迄続ける

タイプだけど」

 ピンポーン

 「あ、はーい。」

 カナメはチャイムの音を聞くとガスコンロの火を消して扉にへと向かった。

 「となると偶々・・・イヤそれならあそこにいるチャリの中から俺をピンポイントで出来る・・・まさか俺が目的となるとこれ迄の依頼を洗い出す必要が」

 ピポピポピポピポピポピポピピピピピピピピピピピンポーン!ピポピポピンポーン!

 「待って下さあい!!」

 「・・・だああ!!集中できねえ!!」

 まさかのチャイム連打にカナメは慌てており、キンジはそれに腹を立てていた。

 「どちら様でしょうか?」

 「ねえここって遠山キンジの部屋?」

 「!!この声って・・・マサカ。」

 キンジはその声を聞いて自室の扉を開けて見てみると・・・。

 「ええそうですけど貴方は?」

 「私は神崎・H・アリアよ。ここ通してよ。」

 「(やっぱあいつかあ!!)」

 キンジはそれを見てどんだけ執念深いんだよと思いながらもカナメの所に行った。

 何せここで銃撃戦になれば彼女にも被害を及んでしまいそうだからだ。

 するとアリアはキンジを見て指さしてこう言った。

 「遅い!あたしがチャイムを押したら5秒以内に出る事!」

 そう言った後ケンケン交じりで靴を玄関に脱ぎ散らかしてキンジの部屋に

入ろうとした。

 「おい待てそこは俺の部屋だぞ!」

 「トランクを中に運んどきなさい!ねえ、トイレ何処よ?」

 「ああそれでしたらお風呂場の前に。」

 キンジの言葉にアリアは聞き入れずにトイレの場所を聞いた。

 そしてカナメの案内でトイレに小走りで入った。

 「・・・何なんでしょう?彼女??」

 「・・・さあな。」

 キンジとカナメは何だと思いながら二人はリビングに向かった。

 そしてトランクを中に入れた後アリアがトイレから出てきた。

 「あんたこいつと同居?」

 アリアはそう聞くとカナメはこう返した。

 「あ、はい。去年の梅雨ぐらいからですからもう八か月ぐらいは。」

 「あそ、まあ良いわ。」

 アリアはそう切り捨てた後キンジに向かってこう言った。

 「遠山キンジ!あんた、あたしのドレイになりなさい!!」

 「「・・・・・はあ?」」

 アリアの言葉にキンジとカナメは訳わからんと言った言葉が出た。

 「ほら!さっさと飲み物ぐらい出しなさいよ!無礼な奴ね!!」

 「・・・お前のほうだろ。それ。」

 キンジは小さくそう呟きながらやれやれと台所に向かった。




 キンジってどうしてアリアに惚れられたんだろう?


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人の話はちゃんと聞けよ。

 アリアファンの皆さん。
 ゴメンナサイ。


「コーヒー淹れるならエスプレッソ・ルンゴ・ドッピオ!砂糖はカンナ!一分以内!」

 「・・・お前それ人に頼む時の態度とは思えねえぞ。」

 キンジは呆れながらそう言うも呪文みたいな名前な為インスタントコーヒーにした(と言うかそう言うのないし一般家庭に)。

 

 

 

 「?これホントにコーヒー??」

 「お前インスタントコーヒーも知らねえのかよ?取り敢えずそれで我慢しろ。」

 キンジはそう言いながら棚から雪泉が持ってきてくれたカステラを取り出して

アリアに上げた後キンジはアリアに向かい合ってこう言った。

 「今朝助けてくれたことに感謝しているけど『ドレイ』って何だよ一体?」

 キンジはそう聞くとアリアは口をへの字に曲げてこう言った。

 「分かんないの?」

 「さっぱりだ。」

 アリアの言葉にキンジはすっぱり言うとアリアはこう返した。

 「あんたならとっくに分かってると思ったのに。んー。まあその内思い当たるから

まあ良いわ。」

 「(よくねえよ。)」

 宇宙人かよと言うくらい意思疎通が出来ていないことに呆れを覚えていた。

 「お腹空いた」

 アリアがいきなりそう言うので台所に立っていたカナメはこう返した。

 「ああもうちょっと待ってくださいね。もう少しでアリアさんの分が

出来上がりますから。」

 そう聞くとアリアはこう返した。

 「あたしは『ももまん』で」

 「そう言うな。折角あいつが作ってくれてるんだからちょっと待ってろ。」

 アリアの言葉を遮るようにキンジがそう言った。

 

 

 

 

 「それでは皆さん」

 「「いただきます。」」

 「い・・・いただきます。」

 アリアの前には特別に作った『かしわの照り焼き』と小鉢に盛られた

「海老の醤油漬け」、赤味噌で作った味噌汁とご飯。

 それを見たアリアは恐る恐るとかしわに箸を伸ばして口に入れると・・・。

 「!!!」

 アリアは目をかっと開いてそのままご飯を食べ進めた。

 「「・・・・。」」

 あまりの速さに二人が茫然していると・・・。

 「!!!」ドンドン

 ご飯を喉に詰まらせたようだ。

 「ああいけない!大丈夫ですか!?」

 カナメがそう言ってお茶を差し出すと・・・。

 「!・・・!・・・!」

 ごくごくと飲み干して何とか助かった。

 

 

 

 

 「ごちそうさまでした。」

 「はい、こちらも。」

 アリアは皿に入っていたモノを全て完食した後カナメがお茶を二人に差しだした後

アリアはキンジにこう言った。

 「それじゃあ本題だけど・・・あたしのパーティーに入ってくれない?」

 パーティーとは言わばチームのことであり二人のチームをパーティーと呼ぶ。

 「生憎だが断る。俺にはもうチームが」

 「そんな連中解散しなさい。」

 「はあ!」

 キンジの言葉にアリアはとんでもないことを言ってくるもさらにこう続けた。

 「あんたのポジションはアタシと一緒のフロント。つまり前衛ね。これで決定。」

 「おい、何でそんなに自分勝手に決めやがる。それにそもそも何で俺」

 「太陽は何故昇り、月は輝くか?」

 「はあ?」

 キンジはアリアに抗議しようとするも突如話が別の方向に飛んで行った。

 「キンジは質問ばっかりの子供みたい。仮にも武偵なら、自分で情報を集めて

推理しなさい。」

 「(子供なのはおめえだろうが!!)」

 どちらかと言えばアリアの言動こそ子供っぽいのだ。

 自分の要求だけを伝え、相手の事を聞こうともしないその態度はまるでガキ大将

そのままである。

 それにキンジは彼女達と解散したくないのだ。

 「(お前には分からねえだろうがあいつらがいたからこそ俺は今でも『アサルト』にいるんだぞ!あいつらがいなかったら俺は・・・。)」

 キンジはIFの事を考えながらも冷静になってアリアに向けてこう言った。

 「とにかく俺は今のチームで満足してんだ。さっさと帰ったらどうだ?」

 「ええその内ね。」

 「それって何時まで?」

 「キンジがあたしのパーティーに入るって言うまで。」

 「そんなこと言うか!さっさと帰ってくれ!」

 キンジは最後に言葉を荒げながらもアリアに向かって毅然とした態度を取ると

アリアは目を大きく開けてぎょろっと睨むとこう返した。

 「言わないなら泊ってくわ!」

 「はあ!?」

 キンジは大声を上げた後アリアに向かってこう言った。

 「おいちょっと待てよ!何でそうなるんだ!?」

 「うるさい!うるさい!泊ってくったら泊ってくから!長期戦になるのも」

 そう言いながらずびしっと音が出るような感じで玄関の・・・扉を指さしていた。

 「あれ?あたしのトランクは??」

 そう言いながら探していると・・・。

 「よいしょっと。」

 カナメがトランクを外に出していた。

 「ちょっとあんた何やってるのよ!?」

 アリアがそう言うとカナメはアリアを見てこう言った。

 「アリアさん、貴方の言葉を聞いて何となくわかりました。」

 「な・・・何よ。」

 アリアはカナメの目を見てそう聞くとカナメはこう返した。

 「貴方はまるで駄々っ子です。」

 「だ・・・駄々っ子!」

 「ええそうです。相手の事を考えずに自分の考えを押し付けてそれでも駄目なら

無理やりでも従わそうとするその態度そのものが子供なんです。」

 「!!!!」

 アリアはそれを聞いて顔を真っ赤にすると顔を俯かせてこう言った。

 「そう・・・それなら・・・あんたなんか出てケ!!」

 アリアはそう言うとスカートの下から二丁拳銃を出そうとした。

 「カナメ!!」

 キンジはそれを見て驚くとキンジは拳銃を・・・アリアの足元目掛けて撃った。

 「!!」

 アリアは銃声を聞いて後ろに飛び移ってキンジの方を向いてこう言った。

 「何するのよ!あんた!!」

 するとキンジは恐ろしい感じでアリアに向けてこう言った。

 「おい手前、俺の事ならまだ良いとして・・・一般人でもあるカナメに銃を向けるのはどう言う理屈だごらあ!!」

 「はあ!?一般人ってそんなことある訳」

 「一つ忠告するがな!俺は仲間が危機に瀕していたり大切な奴等に弓ひくのなら」

 そしてキンジは怒りの表情でこう怒鳴った。

 「例え『武偵憲章』を破ってでも仲間を守って見せる覚悟があるんだよ!!」

 「ひぃ!!」

 その言葉にアリアは体を強張らすとキンジはアリアに向けてこう言った。

 「だからさっさと帰れ。・・・俺が手前をぶちのめさない内になア!!」

 「!!!!」

 そしてアリアはトランクを持ってそのまま走り去っていった。

 「はあ・・・はあ・・はあ」

 キンジは怒りながらも肩で息をしているとカナメがキンジに近づくとこう言った。

 「大丈夫です。私は何処にもいきませんから・・・大丈夫ですよ。」

 そう言いながらキンジを抱きしめるとキンジは流されるままこう言った。

 「ああ・・・ああ。」

 それはまるで怖い夢を見た子供を抱きしめる母親の様であった。




 この作品でのキンジは女だろうが仲間を傷つける奴は誰でも許しません。


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情報開示

 情報はあらゆるものが分かるのである。


それから暫くして・・・。

 キンジは武偵校の女子寮にある温室に向かっていた。

 ここには色んな花が保有されており中にはレザドやダキュラ等が使用する薬物

(死ぬほどはないがキツイ薬物)の原材料も保管されているが大抵は秘密裏での

集まり等に使われる。

 そしてキンジは薔薇ゾーンにいる人影を見つけた。

 「おおい、『紫』か?」

 そう聞くとその人影はそれに気づいてこう返した。

 「・・・あ、キンジ。」

 紫がキンジを見て少し笑顔でそう言った。

 「悪いな。アリアについて調べて欲しいって頼んじまって。」

 「ううん、私も気になったから。」

 そう言うと紫はキンジに向けてこう言った。

 「・・・ありがとうね。」

 「?何がだ?」

 「カナメさんが言ってたよ。キンジ、私達の為に怒ってくれたって。」

 如何やらこの間の事を言っているようだ。

 「別に良いよ。俺もあいつの言動には少しムカついていたしな。」

 「・・・それでも・・・私達は嬉しかったんだよ。」

 終盤、紫は顔を真っ赤にしてそう言うとキンジはこっぱずかしいのか頬を掻きながらこう聞いた。

 「それよりもアリアについてだけどよ。」

 「ハイ此れ。」

 紫は鞄からパソコンを出して起動させるとそれをキンジに見せた。

 「神崎・H(オルメス又はホームズ)・アリア」

 西暦1985年9月23日生まれO型

 武偵ランク S

 所持武装 コルト・ガバメント・クローン*2(ステンレスモデルとスチールモデル各一丁ずつ)

 日本刀*2

 徒手格闘流派 「バーり・トゥード」

 別名  双剣双銃(カドラ)

 14歳からロンドン武偵局に所属し以下の功績有り

 ・・・・長いので省略

 血縁関係 父親 「リブラート・ホームズ」イギリス人と日本人のクオーター・・・離婚

      母親 「神崎 かなえ」(現在拘置所に収監中)

      異母妹 メヌエット・ホームズ

 備考 イギリス王家から貴族待遇(祖母が叙勲されている)のためDameの称号が

与えられている。

 

 

 

 

 「なあ聞いていいか、紫?」

 「ん、何?」

 「・・・あいつってホームズなのかよ!?」

 キンジはアリアの名前を聞いて驚いていた。

 何せホームズで武偵となると一人しか心当たりがないのだ。

 「まさかって・・・『シャーロックホームズ』かよ。」

 シャーロックホームズ

 言わずと知れた名探偵であり徒手格闘、銃剣術、法医学、科学関係のエキスパート

でありそのたぐい稀な才能で幾つもの難事件を解決した名探偵である。

 「そ、その有名なね。その証拠に幾つもの戦闘術を身に付けてるんだって。」

 「それだったら強いわけだ。」

 「それに彼女は99もの事件をたった一回の強襲で解決できるほどだからそれに拍車がかかってるんだって。」

 「・・・あいつって人間か?」

 キンジはそれをみてげんなりしていった。

 自分はそんな人間に手を出されていたのかよと思っているからだ。

 そしてキンジは家族構成を見てある所を見た。

 「おい、この『神崎 かなえ」って・・・この間新聞に出てたよな。」

 「うん。『武偵殺し』の容疑もかけられてるの。」

 「!!!」

 キンジはそれを聞いて目付きが鋭くなった。

 何せ兄が死んだのも・・・「武偵殺し」によるものだからだ。

 「でも可笑しいの?」

 「・・・・」

 「その人の犯行時刻が書き換えられていたの。」

 「・・・・それって。」

 「多分誰かが・・・それも国のトップが関わってるんじゃないのかなって思うの。」

 「つまり兄さんと同じくこの人も『人身御供』ってわけかよ!!」

 腐ってやがるとキンジは手を強く握っていると・・・紫はその手を優しく包んでこう言った。

 「・・・たとえどんな理由でも私達は真実を明らかにする『武偵』。どんな嘘も崩すことをモットーにしてる。だから嘘を暴いて真実を多くの人に見せて疑いを

晴らさせよう、キンジ。」 

 お兄さんの為にもと言うとキンジはその手を弱めにするとこう言った。

 「ありがとうな。」

 そう言うと紫は顔を俯かせてうんと答えた。

 「それじゃあおれは」

 するとキンジぼ腕時計が落ちて行った。

 「・・・あ。」

 紫はそれを見るとそれを拾ってこう言った。

 「・・・今度の映画のナイトショーの時にこれも買いに行こう。」

 「いや良いよ。こんな安もん。」

 「・・・駄目。時計は大事。」

 キンジの言葉に紫が待ったをかけるとキンジははあと溜息ついてこう言った。

 「分かったよ。それじゃあ頼むわ。」

 「うん。任せて。」

 そう言うとキンジたちはそこから出て言った後キンジは空を見てこう言った。

 「・・・有名人の子孫ねえ。」

 そう言いながら自分の家に帰っていった。




 その約束・・・後払いはもっと厄介だよ。


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雨の中

 風の中、火の中、土の中何処へだって仲間とならどこへでも行けるさ。


 「今日は雨ですね。」

 カナメはキンジにそう言いながら窓の外を見ていた。

 「さてと・・・そろそろ行くか。」

 「そうですね。・・・流石に焔さんや、夜桜さん、華毘さんは来てませんしね。」

 そう雪泉が言うとキンジは飛鳥と紫を見てこう言った。

 「そろそろ出るか。バスが来そうだしな。」

 「そうだよ!これ逃したら一時間目遅刻だよ!!」

 飛鳥は大慌てで準備して外に出て行った。

 そしてキンジも出ようとすると・・・。

 「はいキンジさん。傘です。」

 カナメはそう言いながらキンジに傘を渡した。

 「それじゃあ行ってくるけどそっちも気を付けてろよ。『武偵殺し』みたいな奴が

まだうろついているかもしれないからな。」

 「はい、行ってらっしゃい。」

 キンジはカナメにそう注意した後に出て行くと・・・既に停留所には人が結構

来ていた。 

 「うわあああ。」

 「これは。」

 「・・・予想外。」

 飛鳥、雪泉、紫がその光景を見て茫然しているとバスがやってきたのだが・・・。

 「中もかよ。」

 バスの中も人が一杯乗っており乗れるのかよって思う中キンジは飛鳥達に

こう提案した。

 「・・・今日は歩いていくか?遅れるかもしれないけど。」

 そう言うと飛鳥達はこう返した。

 「そうだね。濡れるのは嫌だけど。」

 「ここで次を持っていたら遅刻でしょうしね。」

 「・・・偶には良いかもね。」

 それぞれから了承を得るとキンジは近くにいた武藤にこう言った。

 「おい、武藤。俺達は歩いていくからな。」

 「おおう分かった!先生には俺がうまくいっておくから二時間目に会おうぜ。」

 そう言った後キンジは飛鳥達を連れて学校にへと向かった。

 

 

 

 

 「・・・完全に遅刻かもな。」

 キンジはアサルトが使っている体育館前でそう言った。

 この体育館も防弾仕様であるため並みの砲弾ではびくともしないのが売りらしい。

 「おおい、キンジーーー!!」

 雨の中、焔たちが来るのを見かけた。

 「お前らもかよ。」

 「うむ、バスが満員で入り切れなかったのじゃあ。」

 夜桜がそう言うと・・・携帯電話の鳴る音が聞こえた。

 「あ・・ゴメン。」

 そう言って紫が電話を繫げて何事かと聞いていた。

 すると上からヘリの音が聞こえた。

 「?何だ?」

 キンジは上を向くと女子寮に向かってヘリが向かっているのを見かけた。

 「あれって確かロジのヘリっすね。」

 華毘がそう言うと紫は電話を切るとキンジにある事を伝えた。

 「キンジ大変。直ぐに『C装備』を纏って女子寮に向かってって。」

 「?何があったんだ。」

 キンジはそう聞くと紫はこう答えた。

 「『武偵殺し』がまた現われた。今度はさっき私達が乗ろうとしていたバスが

ジャックされたって。」

 「何だって!!」

 雨が強まる中キンジは人生の岐路に立っていた。

 そう・・・運命の岐路に




 そしてあの時にへと向かう。


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作戦・・・会議?

 ちゃんと作戦建てようね。


「然しまさか武藤を助けるとはな。」

 キンジはそう言いながら防弾ベストを着用していた。

 更に強化プラスチック製のフェイスガードヘルメットとフィンガーレスグローブ、武偵校の校章が入った無線のインカムを持って外に出ると・・・。

 「遅いってあんたのなのね『遠山キンジ』!!」

 「げ、神崎。」

 屋上でアリアがキンジを見て苦虫を嚙み潰したような顔をするも自分も

そうであった。

 「おや、遠山キンジも参っていたか。」

 そこにいたのは長い翡翠色の髪をポニーテールにし、ヘッドホンを付けた少年のような顔立ちをした少女、「里奈者 レキ」(本名かどうかは不明)が本を読みながら

キンジに対してそう言った。

 その細い体に似合わずスナイパーとしての腕は一流でありキンジとは何度かコンビを組んだ事がある。

 「(あれこいつって確か高いところ)」

 そう思って足元を見ると・・・足が震えていた。

 そう、彼女は高所恐怖症でスナイパーライフル越しでしか景色を見ることが

出来ないのだ。

 強がりだなアと思いながらもキンジは隣に座って暫くすると・・・。

 「あと一人ぐらいはSランクが欲しかったけど仕方ないわ。火力不足は私が補うわ。」

 さあ、行くわよと言うとヘリは空高く飛んで行った。

 

 

 

 

 

 『キンジ、気を付けて。今バスは学園島を一周した後地下の輸送道路を使って街に

向かっているからバスが出たところを狙って。』

 「ああ分かったぜ。紫、道案内を引き続き頼む。」

 『O,K。・・・気を付けてね。』

 「ああ。」

 キンジは紫と通信した後アリアの方を見てこう聞いた。

 「そういや警視庁と東京武偵局は動いてないのか?」

 そう聞くとアリアはこう返した。

 「一応はね、でも相手はバスで走行中よ。それなりの準備がいるはずよ。」

 「あれって『トランスフォーマー型』じゃないのかよ?」

 「いや、今学園島で使っている奴の大半は旧式だから引っ掛からないようだ。」

 キンジの問いに隣にいたレキがそう答えた。

 「見えたわよ。」

 アリアが窓を見てそう言うと猛スピードで走っているバスを見つけた。

 「それじゃあ作戦だけどあたしとキンジがバスに乗り込んで調べるわ。

あたしが外側、あんたが内側から調べるけど見つけたら連絡するように!」

 以上と言うとキンジはこう反論した。

 「おい、お前犯人を決めつけているようだが中にいたらどうする気だ?」

 「それは無いわ。『武偵殺し』はターゲットにいないことが常だから。」

 「模倣犯かもしれねえだろ。」

 「それだったらあんたが何とかしなさい。どうにか出来るはずだわ。」

 キンジはアリアの答えにこいつはチームリーダーに向いていないことを痛感した。

 これまで一人で解決していただけに協力することを忘れ、猪突猛進で突き進んできたのであろう。

 そしてアリアとキンジは強襲用のパラシュートを着けるとアリアはこう言った。

 「作戦開始よ!」




 この作品でのレキは「FATE]に出てくる「牛若丸」がモチーフになっています。


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バスを止めよ!

 恐らくこういう時の対処法って現実でもないだろうなア。


 キンジとアリアはパラシュートを使ってバスの屋根に着地するとアリアはキンジに

こう言った。

 「それじゃあ後は個々の判断で対処!」

 そう言うとアリアは下へと、キンジは窓を見下ろすような形でノックした。

 最初はその行動に中の生徒が慌てていたがある声が聞こえた。

 「キンジ!」

 「よう、武藤!一時間目以内に会えたな。」

 キンジはそう冗談交じりで言うとキンジは武藤にこう聞いた。

 「それで現状は?」

 「近くに眼鏡付けた中等部いるだろ?」

 そう聞くとキンジはその少女を見て頷くとこう続けた。

 「本人曰く携帯がすり替わっていてよ、いきなり喋りだしたそうだぜ。」

 「何て?」

 「『速度を落とすと 爆発しやがります』って。」

 「それ俺のチャリジャックと同じじゃねえか。」

 キンジはそれを聞いて同一犯と確信するとアリアにこの事を知らせようと連絡した。

 『何?』

 「如何やら同一人物の様だ。そっちはどうだ?」

 『有ったわ。カジンスキーβ型のプラスチック爆弾、『武偵殺し』の十八番よ。見えるだけでもーー炸薬の容積は3500立方センチはあるわ!』

 「それだけありゃこんなバス俺達まとめて炭に出来る程だぞ。」

 『潜り込んで解体を試みーあっ!』

 「うお!」

 アリアの叫び声と共に一台のオープンカーが横から体当たりしてきた。

 『『『『『ウワアアアアア!!!!!』』』』』

 全員が悲鳴を上げる中キンジはある事を思い出していた。

 「(待てよ・・・これが『武偵殺し』と同じなら!!)」

 キンジはある考えを思い出して全員に向かってこう言った。

 「全員伏せろーー!!」

 すると真っ赤なオープンカーの座席にいたのは人ではなく・・・。

 またもやUZIが乗っていた。

 そしてバリバリと音を立ててバスの窓が全部粉々になった。

 「くそが!」

 キンジはそう言って伏せながら外に出ようとした瞬間・・・

 ガシャンと言う音と共にバスがガードレールに接触した。

 「な、何だ!?」

 キンジはそう言いながら周りを見渡すと・・・。

 「運転手!!」

 バスの運転手がハンドルにもたれかかるように倒れていた。

 「畜生!運転の為に躱せなかったのかよ!武藤!!俺と来い!」

 「分かった!!」

 キンジは武藤にそう言うとヘルメットを渡してこう言った。

 「良いか?俺は爆弾処理をするからお前が運転しろ!この中で運転の上手い

お前だからこそ頼みたい。」

 「おいおい、俺この間改造車がバレてあと一点で免停だぜ。」

 武藤がそう言うとキンジはこう続けた。

 「大丈夫だ。俺が先生と話しつけるから・・・頼むぞ。」

 そう言うと武藤はヘルメットを着けてこう言った。

 「全く・・・ダチが信用してるのに答えないほど・・・俺は男捨ててねえぞ。」

 「頼んだぜ。」

 「おう!」

 

 

 

 

 そしてキンジはバスの窓の前から出ると海が見えるのがわかりその先にある

有明コロシアムが見えた。

 「このままいけば街中でドカンかヨ!」

 そうはいくかとキンジはバスの天井に上っていくとアリアを見つけた。

 「おい神崎!大丈夫だかってヘルメットは如何した!?」

 「さっきのオープンカーに追突された時にぶち割れたわよ!あんたのは!?」

 「俺のは武藤に貸した!運転手が被弾しちまってな!!」

 「あんたバカ!如何して無防備に出てくるのよ!?」

 「その言葉そっくりそのまま返すぞ!!」

 キンジはアリアの言葉を返す口で文句を言うと・・・さっきのオープンカーがこちらを捕らえるのを見てキンジは・・・。

 「避けろ!!」

 そう言ってキンジはアリアを押しのけるとそれが自分の顔に当たる事を確信した。

 「(あ・・・これ死んだわ。)」

 キンジはそう思って弾丸を見た瞬間・・・弾丸の動きが遅くなっていることに

気づいた。

 「(何だこれ?・・・弾丸の軌道が・・・見える!!)」

 キンジはそう確信するとその弾丸を避けきり・・・返す弾丸でオープンカーにある

UZIを破壊した。

 

 

 

 

 「避けろ!」

 「へ?」

 アリアはキンジが押しのけた瞬間オープンカーがキンジに狙いを合わせているのに

気づくも発射されているのに気づいた。

 「キンジ!」

 アリアは間に合わないと確信し、目を瞑って暫くすると・・・何かが壊れる音が

聞こえた。

 「?」

 アリアはその音を聞いて目を開けるとそこで目にしたのは・・・。

 「嘘。」

 まだ生きているキンジと破壊されたUZIを乗せているオープンカーであった。

 「あんた・・・。」

 アリアはキンジに何か言いたげな雰囲気であったがすると・・・。

 パアンと言う破裂音が響いた瞬間・・・オープンカーが何やらおかしな軌道を

取り始めた。

 更にもう一発音がするとオープンカーはそのままスピンしてガードレールに

激突した。

 上空を見ると武偵校のヘリに乗っているレキが狙撃銃で狙っている姿が僅かに

見えた。

 

 

 

 

 

 「いやあ、間に合った~~。そしてやっぱ怖いよ~~!!」

 レキはどうやら怖いことからさっさと終わらせようとオープンカーを狙ったようだ。

 「さてと・・・爆弾はと。」

 レキはそう言いながら爆弾のある場所を探すと・・・。

 「こりゃあ難問だけど!」

 そう言いながらもレキは一発、二発とも当てて三発目に入ろうとした瞬間・・・何かがあるのを見た。

 「!!」

 そしてそれはそのまま中に入ると爆弾が落ちて行くのが見えた。

 「そこだ!!」

 レキはそのままそれを射撃で破壊するとキンジに連絡した。

 「遠山キンジ!今なら大丈夫だ!!」

 そう言うとバスは少しずつ速度を落とすのを見て完全停止すると・・・うわっと

歓声が響き渡った。

 そしてそれを聞いている中レキはある事を思い出した。

 「・・・あれがやったのか?」

 

 

 

 

 

 そしてそれはレキの死角になるようにバスの壁に潜んでいる中キンジを見ていた。

 それは巨大な鉄の「スズメバチ」のような印章を持つロボットであった。

 そしてキンジを見た後それは再び跳び上がって姿を消した。

 それは運命の崩れを知らせるようにブブブと音を鳴らして。




 その機械の正体は一体・・・。


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犯行予告?

 その情報は何を意味するのか?


「何でしょうこれ?」

 あのバスジャック事件から数日が過ぎたある日カナメはキンジが武偵校に言った後

キンジあてに少し大きな段ボールが届いた。

 「『遠山キンジ様より  『ZEX』電子機器株式会社から』・・・聞いたことない

会社ですね?」

 カナメはそう言いながら段ボールを開けてみるとそこに入っていたのは・・・。

 「ブレスレットですかね?」

 カナメはそれを見ながらそう言うともう一つ何かが入っているのに気付いて

取り出すと・・・。 

 「・・・携帯電話?」

 それを取りだすとメールの音が聞こえた。

 「な、何ですか一体!?」

 そこに書かれていたのは・・・。

 「!!!大変です!!」

 

 

 

 

 この時、時刻は午後三時ごろでキンジは紫からあるチケットを貰っていた。

 「それじゃあ8時ごろに学園島のシネコンで。」

 「うん、・・・じゃあね。」

 キンジと紫はそう言って別れると家路に向かっていった。

 「さてと・・・先ずは着替えてその後時計屋で時計を買って軽く夕飯済ませたら

映画館っと・・・内容は・・・『桜舞う金縛り大名~この桜吹雪に恨み有り』って

俺の一族に恨みあるのか監督はよ。」

 そして家に近づいていくと・・・カナメが走ってくるのが見えた。

 「おお、どうしたカナメ?そんなに慌ててよ。」

 「はあ、はああ。キンジさん!これ!!」

 キンジは何事だと思いカナメに聞くとカナメは持っていた携帯電話をキンジに

見せた。

 「?お前こんな携帯電話だったっけ??」

 キンジは見せた携帯電話を見て疑問に思っていた。

 「そこじゃなくてその中のメールです!!」

 カナメはキンジにそう言うとキンジは何事だと思い開いてみると・・・。

 「・・・何だよこれ。」

 『遠山キンジ様へ  ≪武偵殺し≫において重要な証言がありますので五時ごろにもう一度このメールを見て下さい』

 「これって一体。」

 「これ、届いた段ボールに入っていてそれで!!」

 カナメは慌てながらもそう言うとキンジはそれを制してこう言った。

 「待てカナメ!落ち着いて家で説明しろ!!!」

 「は、はい!」

 キンジの言葉にカナメは落ち着かせようとした後二人は家に帰っていった。

 

 

 

 「つまりこれの中に入ってたんだな?」

 「は・・・はい。」

 キンジはカナメに確認させた後入っていたモノを確認した。

 「ブレスレット・・・以外は何もなし。」

 何が目的なんだと思っている中ピンポーン!と音がした。

 「・・・キンジいる?」

 「紫さん。」

 「俺が読んだんだ。」

 紫の声が聞こえたので何でとカナメが思っていることにキンジが答えた。

 「キンジ・・・持って来たヨ。」

 紫が部屋に入ると何やら仰々しいような機械があった。

 「それって?」

 「インフォルマが使う『電波探知機』。これでメールの発信源を追える。」

 カナメの問いに紫が答えるとキンジは紫に手を合わせてこう言った。

 「悪い紫!!この埋め合わせは必ず!!」

 「うん・・・倍で返してね。」

 キンジの謝罪に対して紫はジト目でそう言うとキンジは力なく「はい」と答えた。

 そして5時になったその時・・・携帯電話からメールの音が聞こえた。

 「「「!!!」」」

 キンジは繫げられている携帯電話を取ってそれを見ながら紫は高速で位置情報を

追おうとした。

 『遠山キンジ様  今回の≪武偵殺し≫においてですが貴方のお兄様にも関係がある事が分かり、それをお伝えします。次のメール先においては同封のブレスレットを着用の上、7時までに羽田空港のイギリス行きチャーター便で伝えます。』

 「!!紫!!情報は!!??」

 「・・・駄目。ネットワークを幾つか経由されているし特殊なアルゴリズムで

特定できなかった。」

 「くそお!!」

 キンジは壁を思い切り殴りつけた。

 何せメールの内容によればキンジの兄、「遠山 金一」も≪武偵殺し≫に関わっていたのではないかと思いに心の余裕がなかったのだ。

 そしてキンジは時計を見てこう聞いた。

 「紫!イギリス行きのチャーター便って誰が乗っているか分かるか!?」

 「・・・それなら余裕。」

 紫はキンジの問いに対してパソコンを打ちまくっていた。

 「如何したんですかキンジさん。」

 カナメはキンジの壁を殴った方の腕を擦りながら聞くとキンジは言いにくそうな顔をしていた。

 すると紫がキンジに対してこう言った。

 「・・・今日乗る乗客名簿、手に入れたけど知っている名前がいた。」

 「誰だ!?」

 キンジは紫のパソコンを見るとある名前が出ていた。

 それは・・・。

 『神崎・H・アリア』

 それを見た瞬間、キンジの中である仮説をたてた。

 これまで武偵殺しを追っていたアリアが何故兄の豪華客船の時にいなかったのか?

 如何して電波を発せなかったのか?

 そして二人の関係性で一つ心当たりが浮かんだ。

 それは・・・。

 「『武偵殺し』は名のある武偵で且つ単独を主にする武偵のみを狙った腕っぷしが

強くて頭のキレる奴だ。」

 キンジはそう考えると紫にこう伝えた。

 「紫!この事みんなに伝えて万が一に備えて救助艇をスタンバってくれ!!」

 「分かった。」

 「カナメはここで待ってくれ!・・・ちゃんと戻ってくる!!」

 「・・・はい、気を付けて下さい。」

 キンジは紫とカナメにそう言った後キンジは急いで新しく買った自転車に乗り込んで思いっきり漕いだ。

 相手はあの兄ですら敵わない敵に猪突猛進を素でいくアリアでは敵わないと分かっているからだ。

 そしてもし爆発すれば飛行機は破壊され今度はアリアの家族が避難の対象になる恐れがあるからだ。

 そしてその恐怖を知っているキンジにとって自分の二の舞にさせたくないという

気持ちが最も強い理由である。

 「・・・馬鹿するんじゃねえぞ。」

 キンジは自転車を漕ぎながらそう言った。

 

 

 

 

 そしてその様子を鉄製の「スズメバチ」がじっと見ていた。

 そしてそれはキンジを見てみるとブレスレットをちゃんと付けているのを確認した後それはまた飛んで行った。

 ・・・キンジが向かおうとしている羽田空港に向けて。




 もう二度と自分と同じ悲劇を繰り返さない為に。


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跳びます!飛びます!!

 無限の空へ~~。
 さあ行くぞ!!


キンジはあの後羽田空港に着くや否や空港にあるボーディングブリッジを突っきって、今まさにハッチを閉ざそうとしているロンドン・ヒースロー空港行飛行機に

飛び込んだ。

 「うおっしゃあああ!!」

 キンジは滑り込むように中に入るとすぐそこにいた小柄なフライトアテンダントに

向けて武偵校章の入った生徒手帳(捜査の際にはこれを使う事も出来る。)を見せた後そのフライトアテンダントに向けてこう言った。

 「-武偵だ!今すぐ離陸を中止するか延期して欲しい!!」

 すると近くにいたフライトアテンダントはキンジに向けてこう聞いた。

 「ええと・・・お客様、失礼ですが、d、どういう」

 「説明している暇はないんだ!一刻を争ってるんだ!!」

 「は、ハイイイイ!!」

 フライトアテンダントはビビり乍らも二階にへと向かった。

 「これで・・・後は紫たちに連絡を・・・」

 すると機体がぐらりと揺れた。

 「うお!!まさか動いてるのかよ?」

 そう言うと二階からあのフライトアテンダントが震えながらキンジを見て

こう言った。

 「あ、あの・・・だ、駄目でした。このフェーズになると管制官からの命令でしか

離陸を止めることが出来ないって、機長が・・・。」

 「・・・マジかよ。」

 キンジはそれを聞いてある事を聞いた。

 「なあ、この飛行機に『神崎・H・アリア』がいないか?同じ武偵校の人間として話がしたいんだが?」

 「・・・それでしたら・・・良いですよ。」

 

 

 

 

 

 その後飛行機が完全に離陸した後キンジは未だに震えているフライトアテンダントにアリアの席・・・いや個室に案内させるようにしてくれた。

 この飛行機は『空飛ぶリゾートホテル』と呼ばれる飛行機で1階はフロントバー、

二階は12個ある個室で中にはにはベッドやシャワー室なども完備したセレブ御用達の新型機であり泥棒等の迎撃用のシステムも完備されている。

 そしてキンジはアリアのいる部屋に着いた。

 そして入ってみると・・・

 「キ、キンジ!?」

 目を真ん丸にして驚いていた。

 「流石は貴族様だな。片道20万円するチケットぐらい余裕ってかよ。」

 俺なんてバイト何万ぐらいしか貰えなかったぞとぶつくさと言っているとアリアは

キンジに向けてある事を聞いた。

 「・・・もしかして・・・アタシの『ドレイ』になってくれるの!?」

 「・・・はあ?」

 「やっぱりそうなんだ!そりゃそうでしょうね、アタシとアンタなら良いコンビ

組めるもんね!!」

 アリアはそう喜びながら言うがキンジはこう返した。

 「いや・・・生憎だが違う。」

 「・・・ㇸ?」

 キンジの言葉にアリアは素っ頓狂な声を出すとアリアは不機嫌になってこう聞いた。

 「・・・んじゃ何よ?」

 アリアの剥れっ面を見てキンジは真剣な表情でこう言った。

 「お前は狙われているぞ。」

 「誰によ?」

 アリアは横目で言うとキンジはこう答えた。

 「・・・『武偵殺し』にだ。」 

 「!!!」

 飛行機が飛ぶ中キンジの言葉にアリアは目を大きく開けていた。

 

 

 

 

 

 一方飛行機の中で鉄製の「スズメバチ」がある物を見ていた。

 それは・・・・・・。

 「さあてと・・・パーティーと洒落込もうぜ!オルメス!!」

 アハハハハハと大声上げて笑う女性を喚起穴からじっと見ていた。




 楽しい愉しいパーティーだ。


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ゴングは静かになる。

 『武偵殺し』との戦いが始まろうとしている。


 「『武偵殺し』があたしをって・・・どう言う意味よ!?」

 アリアはキンジの言葉を聞いて問い詰めようとするとキンジはすっと避けて

こう言った。

 「お前自分の立ち位置と言うか・・・これ迄の襲撃から考えられないのかよ。

それで『ホームズ』の末裔なんて嗤える冗談だぜ。」

 「!!どうしてそれを!?」

 アリアはキンジが自分の家系の真実を聞いて驚くもキンジはこう続けた。

 「俺の仲間の中にはこういうのが得意な奴がいるんでな。んでお前には腹違いの妹がいることも留置場で服役中にされている母親についても調べたぜ。」

 「!!!!」

 アリアはキンジの言葉に愕然するも更にキンジはこう続けた。

 「それで如何してお前が『武偵殺し』にそこ迄拘るのか考えてみたが・・・

母親の罪状がでっち上げだという事を証明したいってことしか浮かばなかったな。」

 「・・・・・。」

 アリアはキンジの言葉に最早驚くことも出来なくなってしまった。

 「・・・沈黙はYESととるが間違いなさそうだな。」

 キンジはそう言うとアリアにこう警告した。

 「アリア、お前は爆弾を探して解除させろ。お前の体格なら大抵の場所は

潜り込めるだろ?それともし『武偵殺し』と会ったら直ぐに逃げろ。これ迄も一流と

言えるほどの武偵を屠った頭のキレる強者だからな。」

 それだけだと言ってキンジは今の内に携帯電話を使って帰りのチケットを

予約しようと取り出した。

 するとアナウンスが鳴った。

 『お客様に、お詫び申し上げます。当機は台風に伴う乱気流を回避するため、到着が30分程度遅れることを誠に申し訳なく』

 すると・・・。

 ガガンと雷が鳴るのを聞いた。

 「うみゃ!!」

 アリアは悲鳴を上げながらきゅっと首を縮めた。

 それを見たキンジは・・・。

 「お前雷が怖いのか?」

 「こ、怖いわけない。バッカみたい」

 すると今度はピシャアアアア!!という音が鳴り響くと・・・。

 「きゃああ!!」

 そう叫びながらアリアはベッドの中に潜り込んでいった。

 それを見てキンジはアリアに笑いながらこう言った。

 「( ̄∇ ̄;)ハッハッハ。お前後でトイレ行っとけよ。」

 キンジのその言葉を聞いてアリアは布団の中でガルルルルと

睨みつけていると・・・。

 パアン!と銃声が聞こえた。

 キンジと少し遅れてアリアは部屋から出ると乗客乗務員が不安げな顔で騒いでいる中コックピットの扉から誰かが出てきた。

 「「!!」」

 キンジとアリアはすぐさま構えるとそこから出てきたのは・・・。

 さっきのフライトアテンダントの女性と機長が副操縦士の男二人を引きずり

出してきた。 

 そして二人を通路の床に無造作に投げ捨てるとキンジとアリアが拳銃を引き抜いた。

 「動くな!」

 「あんたに勝ち目はないわよ!!」

 そう言うとフライトアテンダントは胸元から・・・缶を取り出してこう言った。

 「ATTENTION PLEASEでやがります。」

 「その口調!!」

 キンジはその口ぶりを聞くや否やピンと音を立てて、放り投げた。

 それを見たキンジは全員に向かってこう言った。

 「全員部屋に入れーー!!」

 キンジが乗客全員にそう言って扉を閉めた。

 そしてアリアは部屋の中からある物を出した。

 「これは?」

 「携帯用の酸素マスクよ。こう言う機体にはこれが常備されてるのよ。テロリストに備えてご丁寧にその部屋の人間しか開けれないようにしてね。」

 今時そんなものもあるのかよと思いながらキンジはそれを口に着けて防護用の

ゴーグルを付けて外に出た。

 そして外に出てみると・・・。

 「何もない?」

 キンジはそう言いながら武偵校の生徒手帳を出してそこからコードを出した。

 因みにこれは電子式でありレーダーやセンサー、小型パソコンとしても

使われている。

 「どうやらこいつはフェイクの様だな。」

 すると部屋の電気が消えて非常灯に切り替わった。

 そして外に出ていたベルト着用サインが点滅し始めた。

 「・・・和文モールス信号ね。」

 アリアはそれを見て呟きながらこう解読した。

 「オイデ オイデ イ・ウー ハ テンゴク ダヨ  オイデ オイデ ワタシ ハ イッカイ ノ バー 二 イルヨ」

 「誘っているって言うより馬鹿にしてるなあれ。」

 キンジはそう言いながら拳銃を構えるとアリアはこう言った。

 「上等よ・・・風穴開けてやるわ!!」

 着いてきなさいと言って颯爽と走ろうとすると・・・

 ゴロゴロと言う雷の音にヒィイ!!と叫ぶとキンジはそれを見てアリアに

こう言った。

 「着いていこうか?」

 「・・・勝手にすれば。」

 どうにも締まらないなと思うキンジであった。




 次回は正体と戦い・・・かもしれない。


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その正体に驚きおののけ!!

 宿命の対決が始まろうとしていた。


キンジとアリアはあの後一階のバーに向かっていった。

 すると・・・。

 ブー!ブー!ブー!とキンジのポケットからバイブレーションの音が響いた。

 「あんた何やってるのよ!?電源消したの!!?」

 アリアはそれを聞いて小さな声で怒鳴り散らすとキンジは慌てながら携帯電話を

出そうとすると・・・ある事を思い出した。

 「そういやもうメールが来ているはずだよな?」

 そう思い携帯電話の時刻を見た後キンジはその携帯電話を見ると確かにメールが

来ていた。

 『遠山キンジ様 貴方達を狙っている≪武偵殺し≫の正体が分かりましたので

名前と画像データを送信いたします。

 敵は貴方のすぐ近くにまだいる可能性が高いので気を付けて下さい。』

 それを見たキンジは携帯電話の画面をスクロールしてその人間の正体を・・・

見てしまった。

 「!!」

 「如何したのよキンジ?」

 アリアはキンジの表情を見て何かあったのかと話すとキンジはアリアに向けてこう言った。

 「・・・如何やら俺達は足元を掬われてしまったようだぜ。」

 

 

 

 

 

 そしてキンジ達はそのままバーに向かうとその部屋のシャンデリアの下で

フリルたっぷりの・・・武偵校の制服を着ていたフライトアテンダントが

足を組んでそこでカクテルを嗜んでいた。

 キンジはその服を見て確信に変わった。

 これ程変な改造服を着て活動する武偵はキンジが知っている限り只一人しか

いないのだ。

 「まさか手前が≪武偵殺し≫だったとはな、俺達はまんまと騙されていたわけだ。

ずっとアリアがお前を捕まえようと四方八方する様を見ていて楽しかったんだろう?」

 キンジはそう言いながら銃を構えた。

 「いい加減に正体を現したらどうだ?『峰 理子』いや・・・。」

 そしてキンジはメールが送信されていた方の携帯電話をフライトアテンダントに

向けてこう言った。

 「『峰 理子 リュパン四世』!!」

 「!!」

 キンジの言葉にアリアは雷を撃たれたように驚いていた。

 何せ目の前にいるのは嘗ての先祖の仇の末裔なのだから。

 「・・・まさか私の正体をここまで気づくなんてやっぱり凄いな、キー君は。」

 そう言いながらフライトアテンダントは自分の顔を掴むと・・・べりべりと

はがれ始めたのだ。

 そしてその下から・・・もう一つの顔が現われた。

 それこそ「武偵殺し」峰 理子であった。

 「BON SOIR」

 こんばんわとフランス語でそう言うと理子はこう続けた。

 「でもさ、家の人間は皆理子の事をさ『四世。四世。四世。四世様』って皆私の名前じゃなくてそう言う記号で呼ぶんだよ~~。酷くない?」

 「それがどうしたって言うのよ?・・・四世のどこが悪いのよ?」

 アリアがそう言うと理子は・・・目ん玉をひん剥かせてこう言った。

 「--悪いに決まってるんだろ!あたしは数字か!?記号か!!?あたしは『理子』何だよ!!それなのにどいつもこいつもアタシの事を認めてくれない!!」

 だから!!と理子は天井を見上げてこう言った。

 「曾お爺様を越えるためにあたしは『イ・ウー』に入ってこの力を得た。

あたしはこの力で自分を手に入れて・・・自由を得る!!」

 そのために!!と今度はアリアに指さしてこう言った。

 「あんたをおびき寄せるためにこれ迄殺してきた武偵16人の経験値を総動員して・・・あんたを殺す!」

 だけどと今度はキンジの方を見てこう言った。

 「知っての通りだと思うけどホームズ家の一族にはパートナーがいないと十全に発揮されないから条件を合わせるために選んだのがお前だ。」

 「・・・何で俺なんだ?」

 キンジは静かにそう言うと理子はニヤリと笑ってこう言った。

 「アリアと同じ実力で曲者ぞろいの『アサルト』を纏め上げているお前こそ

ふさわしいと思ったからさ。でもよ~~。チャリジャックの時にゃあ簡単な電波で

気づかせても駄目だからさあ、態々変装してバスジャックに乗り込んで見ていたのに

お前ら協力せずにキンジが一人でアタシの無人車両を全部倒しちまったから

どうしようかと思ったら何故か分からねえがちゃんと来てくれたようだから

助かっちまったよ。」

 「・・・やっぱりあの女子中学生はお前だったようだな。」

 「・・・気づいてたのかよ?」

 「最初は気づかなかったがあの無人のスポーツカーが来た後に疑問に思ったんだよ。『何でこんなにジャストなタイミングだったんだ?』ってな。」

 そしてキンジは理子を見てこう言った。

 「あの時犯人がそこでネットワークを経由して操作すりゃ大抵のタイミングが合う筈だからな。それでこそ『中にいない限り』見えてなかったはずだぜ?」

 そう言うと理子は更に笑うとキンジに向けてこう言った。

 「ハハハハハ!!まさかそれだけで真実に辿り着いちまうとはこりゃあとんでもねえ推理力持った奴だぜ!まるで曾お爺様のライバルみてえな奴だぜ!さあ来いよ!!

これで手前をぶっ飛ばす準備が整ったってもんだぜェ!!」

 そう言うと理子はスカートから二丁のワルサーP99を出した。

 戦闘が始まった。




 火蓋は切って落とされた。


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爆殺鬼現る。

 ここからはおそらくだけどオリジナル怪人が出ます。


 理子がワルサーP99を二丁抜くとアリアも自身のガバメントを二丁とも出して

攻撃し始めた。

 ここで武偵の戦い方を少し話そう。

 武偵同士の戦いにおいてはISの誕生以前からある訓練がなされていた。

 それは防弾服を着用している限り決着は近接戦である。

 そして拳銃はそれを可能にする打撃武器なのだ。

 然しここで問題なのは拳銃に使われる装弾数である。

 ワルサーP99の装弾数は16発、それが*2の為合計32発

 一方のアリアの方はガバメントの装弾数はあらかじめ入れてたとしても8発、

それが*2であることから合計16発と半分以下である。

 そして後は・・・本人たちの腕次第である。

 「くっ・・・このお!!」

 「あはっ、アハハハハハ!」

 アリアと理子の戦いはその小柄な体つきからかお互いの銃弾は当たることなく壁に、床にへと撃ち込まれて行く。

 そしてキンジはと言うと・・・。

 「あいつら考えなしかよ。」

 近くのテーブルを壁代わりにして伏せていた。

 そして暫くすると・・・・。

 カチッ、カチッと音がした。

 お互い弾切れの様だ。

 「はあっ!!」

 アリアはそれを見計らって自身の両脇で理子の両手をブロックした。

 「今よ!キンジ!!」

 アリアはそれを言った瞬間キンジは背中から脇差を抜き放って理子目掛けて

襲い掛かろうとした。

 すると理子はアリアに向けてこう言った。

 「ねえアリア。あたし達って似てるよね。」

 「はあ!?」

 アリアは何のことだと思っていると理子はこう続けた。

 「家系、キュートな姿、そして・・・二つ名。」

 すると理子の髪の毛が・・・有り得ないことになり始めていた。

 「あたしも持ってるんだよ。でもあんたと違って完璧な『カドラ』をな!!」

 髪の毛がまるで生きた蛇のようにうねうねと動きながら背中に入り込み・・・

そこからナイフを出した。

 「!!」

 「ハッハー!!」

 理子は笑いながらアリアに襲い掛かった。

 「くう!!」

 一撃目は避けれたが・・・反対側からもやってきた。

 「やらせるかよ!!」

 キンジはそれを見て懐から苦無を出してそれの軌道を変えた。

 「!!っ!!」

 アリアはそれを見て更に避けきると・・・。

 「うみゃあ!!」

 背負い投げの要領で理子を投げ飛ばした。

 「おっと。」

 然し理子はそれを髪の毛を使ってシャンデリアを掴んだ後に着地した。

 「やっぱ2対1じゃ無理があったかなあ。」

 理子は面白半分で言うもアリアはキンジに向けてこう聞いた。

 「ねえ・・・弾ある?」

 「規格外だから無理だな。」

 だがキンジは自身の銃を渡すとアリアに向けてこう言った。

 「俺が前衛で奴を引きつけるからお前はその間に奴を倒しとけ。」

 然しアリアはこう返した。

 「何言ってるのよ!?あいつはママに罪を着せた悪党よ!!あたしが風穴開けて

やるわ!!」

 如何やらアリアは仇がいることで頭がいっぱいのようだ。

 無論キンジも仇を目にして倒したいという願望があるが今は飛行機を何とかしなきゃいけない為それは二の次で考えているのだ。

 するとそれを見ていた理子はこう言った。

 「全く、Sランクとはいえ協調性が無い奴は大変だな。だがまあ・・・本気でしないといけないようだな。」

 「あんたのそれ・・・本気じゃないって事。」

 アリアはそれを聞いて訝しげに聞くと理子はこう返した。

 「いや本気だよあたしは・・・この状態ではね。」

 「?・・・『この状態』?」

 キンジはそれを聞いて何かあると思うと周りの電灯がチカチカと点滅していた。

 「このモードあたし嫌いなんだよなア。」

 何せと言うと胸の中央部分に空白の三桁の数字が表れた。

 「何せ可愛くないしソレニ』

 すると理子の声が変わった瞬間体も変わり始めていた。

 黒に近い鋼の金属と姿を変え。

 頭のツーテールは二対のキャノン砲のようにせり上がり。

 両脚にはブレードの様なものが生え。

 顔は最早理子ではなく突起物が生えたような口になっていた。

 『コノジョウタイダトオマエラスグニコロシチャウカラネぇ。』

 それを見たアリアとキンジは言葉にも出来なった。

 何せ目の前にいるのは人間ではなくなっていたからだ。

 『サテト・・・コロスカ。』

 すると両腕のナックルがせり上がった瞬間理子だった何か・・・

 いや・・・『ロイミュード』ナンバー125『ボムキル』がアリア達目掛けて

走り出した。

 未だ戦いは終わらず。




 ロイミュードNo125『ボムキル』
 見た目は「風の谷のナウシカ」にでてくる「巨神兵」と思ってください。
 このロイミュードはセカンドシリーズと呼ばれておりファーストシリーズとは違い
人間の儘からでもロイミュード化できるのだ。
 武器は脚部のブレードと頭部のキャノン砲である。
 特にキャノン砲は爆発力で砲撃するためその威力は通常の戦車以上で桁違いである。


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悪夢の時間停止。

 ロイミュードって・・・「01」に何となく似てません?


 「・・・何よあれ?」

 アリアは姿形が変わった理子を見てそう言うもそれはキンジも同じであった。

 あれは人ではなくまるでロボットのような印章であるからだ。

 そして理子のセリフで更に緊張が高まった。

 『サテト・・・コロスカ』

 その言葉と共に理子が走り出した。

 そしてキンジ達が構えた瞬間・・・時が止まった。

 「!!」

 キンジはその状況に驚愕していた。

 まるで世界の時間が止まってしまったかのような感覚なのである。

 「(おいおい、どうなってるんだよこれはよ!!体が自由に動けねえ!!)」

 キンジはそう思いながら理子の方を見ると理子は歩きながらアリアの元にへと

向かって行くのを見た。

 「(神崎!!おい聞こえねえのかよ!!そっちに行ってるぞって何か

反応しろよ!!)」

 キンジはそう思いながら目線をアリアに合わせようとしていた。

 然し理子だった者がアリアのすぐそこにまで迫るとアリアを見てこう言った。

 『コレデアタシハ”リコ”ダ。バイバイ”アリア””。』

 そう言うとアリアを掴んで扉目掛けて思いっきり投げつけた。

 そしてキンジを見ると理子だった者はこう言った。

 『アンタガイキテルトヤバいカラクチフウジダヨ。』

 「(何だと!こいつに一矢も報いてねえのに!!兄さんの仇も打てて

ねえのに!!)」

 キンジはそれを聞いて絶望しながらもこう思っていた。

 「(動け動け動けよ俺の体!!俺には未だ!!)」

 するとキンジの脳内に浮かんできたのは武藤や不知火、そして仲間でもある焔、

夜桜、華毘、紫と大事な人たちでもある飛鳥、雪泉、そしてカナメが映っていた。

 「(帰りを待っている連中がいるんだよお!!)」

 『ジャアネェ、”キークン”』

 そう言って腕を振り上げた瞬間・・・時間が元に戻った。

 「!!どらあ!!」

 『!!』

 「がはああ!!」

 キンジはその瞬間に避けるとそれを見た理子だった者は驚き、アリアが扉にぶつかり頭から血を出すほどのけがを負った。

 「畜生が!!」

 キンジは悪態つけながらアリアを抱えてバーラウンジから出るとそれを見た

理子だった者は嬉しそうにこう言った。

 『キャハハハハハ、コンナセマイヒコウキノナカデ”オニゴッコ”スルンダァ!

イイヨ”キークン”ソノアソビヲウケテアゲルカラサァ・・・チャントニゲテヨ。』

 ジャナイトコロシチャウカラネェと遠くから言う声にキンジは体勢を

整えなければいけないという思いでアリアの部屋にへと向かった。

 

 

 

 

 そしてそれを見ていたのは・・・キンジだけではなかった。

 鉄製の「スズメバチ」もそれを見た後キンジの行く方向に向かって飛んで行った。




 「01」のライダー・・・どうやって出そうかな?


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薬を飲むときは自分の体質も確認しろ。

 やっと・・・ここまで来たぜェ。


 「糞ったれが!何だよあの化け物は!?反則じゃねえか!!」

 キンジはアリアをお姫様抱っこしながらそう言っていた。

 「(今の神崎は頭に怪我してる!頭は今俺の制服を包帯代わりにして

血を沁み込ませてるがこの出血量だと失血死しかねねえぞ!!)」

 キンジはそう思いながらアリアを部屋に連れて行って血まみれになった顔面を

備え付けのタオルで拭いた後シーツを破って包帯代わりにして巻こうとするとある事に

気づいた。

 「側頭動脈がやられてやがる!このままじゃあ!!」

 キンジはそう言いながら電子手帳の中にある止血テープを取り出して傷を塞いだ。

 然しこのテープはワセリンで無理やり血を止めるその場しのぎ程度の物である。

 そしてキンジをアリアの表情が芳しくないことに気づいてタッチペンの

ペンホルダーに指を突っ込んである物を出した。

 それは『RAZZO』と書かれた小型の注射器である。

 「神崎、ラッツォ打つがアレルギーとかあるか?」

 「・・・・な・・・い。」

 ラッツオとはアドレナリンとモルヒネを組み合わせて凝縮させた復活薬である。

 「こいつは心臓に直接打たなきゃいけねえ薬だから服脱がすぞ、良いな?」

 「へ・・・変な事・・・したら、風、穴」

 「するか阿保か?」

 アリアの言葉にキンジはそう言い返してブラウスのジッパーを開けた。

 「う・・・。」

 アリアは小さく震えていたがキンジは胸骨を探していた。

 「確か・・・指二本・・・ここだ!」

 キンジはフロントホックの辺りで見つけると注射器のキャップを外して心臓目掛けて準備した。

 「行くぞ!神崎!!」

 そして・・・ぐさっと刺して、薬剤をアリアの心臓目掛けて注入した。

 「---!!」

 その後アリアは痙攣したと思ったら目を思いっきり見開いてこう言った。

 「う・・・っはあ!!な、何これ!どうなってって胸!」

 「キンジ!あんたの仕業ね!こ、こんな胸なんで見たがるのよ!!嫌味のつもり!?カナメとかいう奴よりも・・ちょっと小さいぐらいで!!どうせ身長だって

万年142㎝よ!!!」

 混乱状態であったアリアは茹蛸のように真っ赤になりながらマシンガンのように

喋っていると自分の胸に注射器が刺さっているのを見て・・・こう叫んだ。

 「ぎゃああ!!何よこれ!!?」

 それを見た後キンジはアリアにこう説明した。

 「お前はあの時理子?にやられたから俺がラッツオで生き返らせたんだ。」

 「りこ・・・理子ーー!!」

 アリアは全てを思い出したのか服を整えるとバランスが取れない足取りで両手に

拳銃を持って部屋に出て行こうとしていた。

 ラッツオとは復活薬であると同時興奮剤でもあるのだ。

 恐らくアリアは薬が効きやすい体質なのだろう。

 自分と理子?の戦力の優劣すら判断できないほど興奮しているのだ。

 キンジはドアの前に立ちふさがった後アリアの両手を掴んでこう言った。

 「待て神崎!まともにやり合ってもあの化け物に勝てるかどうか分からねえぞ!?」

 「そんなの関係ない!!あたしがやるんだ!あたしがああ!!」

 「落ち着け!!一流の武偵は相手の戦力分析をしたうえで凶悪犯罪者と渡り合うのが鉄則だろ!?それぐらいお前だって」

 「あたしは独唱曲(アリア)よ!!いつだって一人で戦ってきたんだからこれからもだって!!」

 アリアは興奮状態が収まっていないどころか増々強くなっているような感じ

であった。

 そしてキンジは兄に対してこう謝罪した。

 「(悪い兄さん。約束破るわ。)」

 そう思いながらキンジは顔を天井に向けるとそのまま・・・アリア目掛けて頭を

落とした。

 「いい加減にしろ!!この猪突猛進馬鹿娘が!!」

 ゴスッと言う鈍い音と同時にキンジの頭はアリアの頭に直撃した。

 「ウニャアアアア!!!!!!」

 アリアは変わった悲鳴を上げるとそのまま・・・失神した。

 「うにゃああ~~~。」

 アリアが失神したのを確認した後キンジはアリアを布団のシーツで簀巻きにして

そのまま荷物入れにボッシュートした。

 「・・・兄さん。これは応急処置だから大目に見てくれよ。」

 キンジはアリアを入れた後にそう呟いた。

 金一曰く「女性は丁寧に接しろ」と常日頃から言われていたのだが今回は特例としてもらいたいと思っているようだ。(序に御先祖様にも)

 「さてと・・・あいつをどうするべきか?」

 キンジはあの理子?らしきものとどう戦おうと思っているようだがこれまで

あんな犯罪者は見たことなかったので如何すれば良いのか分からなかったのだ。

 そして暫く考えていると・・・。

 「?」

 上に何かいると思って天井を見るとそこにいたのは・・・。

 「・・・・・・」 

 「・・・・・・・」

 ・・・・デッカイスズメバチだった。

 「うおおおお!!」

 キンジはそれを見て驚くとそのスズメバチはキンジの周りを飛び回り始めた。

 「・・・・(動いたら刺される)」

 キンジはそう思いながらじっとしていた。

 スズメバチは黒い物に反応して複数回も指すことのできる凶暴性の高い蜂なのだ。

 そしてそのスズメバチはキンジの肩に乗るとそのまま・・・下に下にへと下がって行った。

 「・・・・・(-_-;)」

 キンジは脂汗を掻きながらもじっとしているとスズメバチはそのままブレスレットにまで向かうとそのまま・・・そこに座った。

 その時にカチッと音がしたのに気づいたキンジはそれを見てこう思っていた。

 「な・・・何だ!?」

 『HENSIN』

 ブレスレットから音声が鳴るとキンジはそれを見て驚いていた。

 「な、何だよって何だよーー!!」

 するとキンジの周りに緑色の粒子が集まるとそれは装甲になってキンジの周りを

纏うように展開していった。

 そして光が収まるとそこにいたのは・・・上半身が分厚い装甲で覆われた自分が

鏡の前に立っていた。

 「な・・・な・・・・何じゃこりゃアアア!!」




 キンジ!初変身!!(まだ第一段階だけどね。)


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幼子は成長して空を飛ぶ

 全てを越えて今はばたくがいい。


「な・・・な・・・何じゃこりゃ~~!!」

 キンジは鏡を見て驚いていた。

 今自分は武偵校の制服ではなく上半身を分厚い装甲を身に纏っているのだ。

 然も顔も特殊なプロテクターで覆われていて辛うじてだが自分だと分かる位で

あった。

 「これって・・・夢か?」

 キンジはそう思いながらブレスレットを見てみると先程の巨大なスズメバチは

大人しくくっ付いていた。

 「夢じゃなさそうだがどうなってるんだ此れ?」

 キンジはもう一度自分が身に纏っているものを見ても訳が分からなかった。

 「・・・如何やって纏ったんだ俺??」

 正直そこが疑問なのだ。

 何せ突如光ったと思えばこの様な装甲を身に纏っているのだからだ。

 そして暫く考える中・・・足音が聞こえてきた。

 ガシャ、ガシャと音を鳴らして歩いてくるのが分かった。

 「糞ッ、もう来やがったか。」

 キンジはそう言いながら自身をもう一度見直すとある決心を固めた。

 「ああもう仕方がねえ!!男は度胸!!ぶち当たってやらあ!!!」

 そう言いながらキンジは扉を半ば破壊するような感じで出て行った。

 「おい!理子!!」

 

 

 

 

 

 突如目の前に現れた人間を見て理子は・・・ププッと笑いながらこう言った。

 『ナニソレキークンwwwwヘンナカッコウwwwww』

 「喧しいわ!!」 

 理子の笑い声にキンジは怒りながらそう言った。

 『マアイッカ、アリアハウシロニイルカラアトデコロセバイイカラマズハ

”キークン”カラ・・・コロシチャオ』

 そう言うとまた時間が止まった。

 「(糞っ!!またかよ!!)」

 キンジはそう言うも声が出せないので何も出来なかった。

 『バイバ~イ”キークン”』

 理子がそう言うとキンジを何度も周りを殴りつけた。

 「(ぐうお!!)」

 そしてそれを何度も繰り返すうちに・・・時間切れとなった。

 「ガアアアア!!」

 そして幾つもの火花が散っているも・・・傷一つもなかったのだ。

 『ハア?』

 理子は素っ頓狂な声を上げるもキンジはそれを見て驚いていた。

 「(これって・・・結構堅いのか!!)」

 キンジはそれを見てそう確信するもある事に気づいた。

 「(ああでもどうやって攻撃すりゃいいんだよ!!)」

 そう思っているとプロテクターの中から何かデータが出てきた。

 「??何だこれ?」

 キンジはそう思っているとある所が点滅しているのを見るとそこはそのスズメバチの羽の所であった。

 そしてそれは映像によれば羽を左右それぞれ逆向きに回すものであった。

 「これを回すのか?」

 キンジはそう言いながら羽を回すと・・・ある音声が聞こえた。

 『Cast Off』

 「は?」

 すると装甲が浮かび上がり・・・飛び出した。

 「ウォワアアア!!」

 すると周りの飛行機の壁にも当たりその形に凹んでいた。

 そして装甲の下が露となった。

 上半身は黄色の装甲が幾つか点在し、顔はまるで蜂のようになっていた。

 そしてある音声でそれは明らかになった。

 『Channge Wasp ”Thebee"』

 「・・・『ザビ―』。」

 今新たなる戦いの始まりが告げようとしていた。

 




 次回
 キンジ「これなら負ける気がしねえ!!」 
 理子「ねえ一緒に来ないキー君?お兄さんがいる所へ?」
 キンジ「これ以上兄さんを語るなア!!」
 予測不可能な世界で少年は何を統べるか!?


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時間停止の激闘

 異なるライダー世界の対決の見所です!!


『Channge Wasp ”Thebee"』

 「・・・『ザビ―』。」

 キンジは装甲がパージされて姿を現した自身の姿をデータ映像から見ていた。

 見た目は正しく「スズメバチ」が人の形を模ったような姿になっていたのだ。

 「これが今の俺か・・・。」

 キンジはその姿を見ていると理子がキンジに向かって嘲笑うようにこう言った。

 『アハハハハハ、イイネ!イイヨ”キークン”!!スッゴクイイケドサ、

ソンナテイドデアタシニカテルトオモッテンノ?』

 理子の言葉にキンジは確かにと思っていた。

 幾ら姿形が変わってもあの時間が止まる現象に対処できるのかと言われると

微妙な所であるのだ。

 するとキンジのマスクにある情報が送られた。

 そこにあるボタンが点滅しているのを見てキンジはそれを見た瞬間理子は

もう一度発生させようとしていた。

 「くそ!こいつが頼りかよ!?」

 『ジャアネェ”キークン”』

 『Clock Up』

 理子が何かをしようとした瞬間にその「スズメバチ」から音声が流れてから・・・

時間が止まった。

 そして理子はキンジに近づくとキンジに向けてこう言った。

 『バイバ~イ”キークン”』

 そして拳を振りかざそうとした瞬間・・・突如理子の腹部に衝撃が走った。

 『グフッ!ナンダ!?』

 理子は衝撃が襲った所を見ると・・・信じられない物が見えた。

 それは・・・。

 『ナンデウゴイテ』

 理子は信じられないという言葉でキンジを見ようとするとキンジは・・・もう一方の拳を既に準備していた。

 「教えるかよ。」

 キンジは理子を見てそう言いながら拳を腹部目掛けて当てた。

 『グハア!!』

 理子はそれが当たりよろけ乍らもキンジから離れるとキンジはそれを見て

こう言った。

 「これなら負ける気がしねえ!!」

 そう言うとキンジは待ってましたとばかりに理子目掛けて突進してきた。

 『ウォラァ!!』

 すると理子は両足に付いている「レッグブレード」を展開して回し蹴りした。

 「ちぃい!!」

 キンジはそれを見て跳躍して天井を蹴ってから殴りつけた。

 『ゴハア!!』

 理子はそれを喰らってよろけるとデータ映像からある情報が出てきたのでキンジは

もう一度「スズメバチ」の機体に付いている3つのボタンを全て押した。

 それを見ていた理子はそれが何なのか分からなかったが本能で感づいたのだ。

 『(イマヤラナイトヤバい!!)』

 理子はそう思った瞬間に頭部についていた塔のような物がキンジ目掛けて

せり下ろされた。

 よく見るとそれはキャノン砲でありキンジはそれに気づいて理子目掛けて

走り出した。

 『ナニィ!!』

 理子はそれに驚くと更に驚く出来事がそこにあった。

 何と」「スズメバチ」のようなものから電流が流れ始めておりある音声が響いた。

 『Raider Sting』

 「ライダースティング!!」

 それを言った瞬間「スズメバチ」の針が大型化しドリルのように回転し始めた。

 そしてそのまま・・・理子目掛けてブチ当てた。

 『ガアアアア!!』

 そして理子はそのまま吹き飛ばされて元に戻った。

 「ガアア!!」

 そしてそのまま転び止まった理子を見てキンジはこう言った。

 「『峰 理子 ルパン四世』殺人未遂の現行犯で逮捕する。」

 そう言った瞬間に・・・飛行機が横に傾いた。

 「どわあ!!」

 キンジはよろめいた瞬間に理子は颯爽と逃げだした。

 「待て!!」

 キンジは走り去っていく理子を見て追いかけた。

 

 

 

 

 

 「ハア、ハア、ハア。何だよあの姿はよ?聞いてねえぞ!!」

 理子はキンジの姿を思い出しながら腹部を擦ってそう言っていた。

 先程のダメージが理子に残っているのだ。

 そして理子は携帯で何かをしようとしていた。

 すると・・・

 「もう逃げられないぞ、『理子』。」

 キンジが階段から降りながらそう言った。

 「やあ『キー君』。一緒にイ・ウーに来ない?お兄さんもいる」

 理子が言いかけた瞬間理子の足元にダンと言う音と同時に穴が開いた。

 よく見るとキンジが銃を持っていたのだ。

 するとキンジは・・・怒り乍らこう言った。

 「それ以上兄さんを語るなあ!!」

 殺すぞと言うと理子は笑いながらこう言った。

 「それはやだなあ?まだ『アリア』を倒してないんだしさあ・・・逃げちゃお♪」

 理子がそう言い切った瞬間に壁から・・・ドンという音が聞こえたので

よく見ると・・・蜘蛛のようなロボットが機体にしがみ付いていた。

 そして壁を脚で破壊すると理子はその足の一つに乗った後キンジに向かってこう言った。

 「キンジ!!アンタはあたしのターゲットに決めたぜ!!あたし以外の奴らに負けんじゃねえぞ!!」

 そう言って理子はその機体と共に飛び去っていった。

 「理子ーー!!」

 キンジは空気圧の変動により機内に大量の風が入り込んだことにより外に

はじき出されないようにバーの机にしがみ付いていると天井から非常用の

消火剤とシリコンの混在シートが出てきてその穴を塞いだ。

 そして「スズメバチ」がブレスレットから離れた瞬間にキンジは元に戻った。

 「くそオ!!」

 キンジは理子を取り逃がしたことに腹を立てて机を思いっきり殴った。

 そして外を見ようとすると・・・ある物が見えた。

 それは飛行機目掛けて2つの光があった。

 そしてそれが近づいてくるにつれてはっきりと・・・見えてしまったのだ。

 「あれは・・・ミサイル!!」

 キンジはそれの正体に気づいた瞬間に・・・衝撃が飛行機を襲った。

 そしてキンジはもう一度翼の方を見ると・・・。

 「大丈夫・・・じゃねえなこりゃあ。」

 機体は2機のミサイルに当たっても無事だったが4基あるエンジンの内内側二つが

破壊されてしまったのだ。

 機体は煙を上げながらも飛んでいるがヤバいと思ったキンジは「スズメバチ」と

一緒に操縦室にへと向かった。

 そうしている間にも・・・飛行機は堕ちようとしていた。




 次回
 キンジ「このままじゃあ皆死んじまうぞ!!」
 飛鳥「遠山君!!」
 雪泉「キンジさん!!」
 紫「キンジ。」
 カナメ「主よ・・・どうかキンジさん達を!!」
 キンジ「止まりやがれエエ!!」
 ??「あれが新しい能力者か。」
 予測不可能な世界で少年は何を統べるのか!?


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Goo○ L○ck!!

 某飛行機ドラマのタイトルです。


 キンジは操縦室に入って操縦桿を握ろうとするとある事に気づいた。

 それは・・・。

 「俺、飛行機操縦したことなかったな。」

 ヤバいなと思っている中インカムを付けると声が聞こえた。

 『--31--で応答を。繰り返すーーこちら羽田コントロール。ANA600便、

緊急通信周波数127・631で応答せよ。繰り返す、127・631で応答せよ。』

 「こちら600便だ。当機は『武偵殺し』による『ハイジャック』が発生し機長と

副操縦士が負傷。今は東京武偵校2年『遠山キンジ』が操縦している。」

 『何!二人は無事か!?』

 「二人とも麻酔弾で眠らされているだけだ。いつ起きるか分からねえがな。」

 キンジの言葉に羽田コントロールの管制員はほっと安堵しているがキンジは

ある事を告げた。

 「それと厄介ごとがもう一つ、『ハイジャック』犯は逃げられ、然もミサイルが

機体の内側のエンジンに命中し、残ったエンジンは外側だけだ。」

 それを聞くと管制員が驚いてこう言った。

 『何だと!!今燃料系『EICAS』分かるか!?2行4列になっているはずだ!!』

 そこの『Fuel』と『Total』を見てほしいと言われキンジはそれを見た。

 「ああ、今540から更に減ってる。」

 『それは恐らく燃料が漏れているようだ。』

 「止められねえのかよ!!」

 『無理だ。先程整備室の連中に聞いてみたがどうやらその飛行機のエンジンは

燃料系の門も兼ねているようだ。そこが壊れると何処をどうしても漏出は

止まらないようだ。』 

 キンジはその言葉にマジかよと思っていると管制員にある事を聞いた。

 「後どれくらい持つんだ?」

 『その速さだと後15分て所だ。今その機体は相模湾上空を飛行していて

浦賀水道上空を飛行しているから距離的に見てもこっちに戻ってガガガガ』

 「おい!如何したんだ!!もしもし!!」

 くそっとキンジはインカムを投げ捨てると取り敢えず羽田に向かおうとした。

 

 

 

 

 

 「隊長、先程国防大臣がIS部隊に発進命令を出しました。然も爆弾所持で。」

 「連中は飛行機を爆破させる気ですね。」

 「糞!!あそこには民間人がいるんだぞ!!」

 「全員聞いてくれ。」

 「「「「「!!!!”!」」」」」

 「俺達は此れよりステルス改造した輸送機に乗って600便を強襲する連中を打倒し、

民間人と・・・新しい仲間を救援する!!」

 「「「「「了解!!!!!」」」」」

 

 

 

 

 

 『こちら国防省、航空管理局だ。ANA600便聞こえるか?』

 「防衛省?」

 キンジはインカムから声がしたのでそれをとって聞いた。

 『現在羽田空港は我々自衛隊が封鎖しており使用できない。その為千葉迄

飛んでほしい。』

 「千葉?」 

 キンジはそれを聞くと疑問に思えたのだ。

 後13分で燃料が切れてしまうため千葉迄行くにはギリギリ無理な距離であるのだ。

 すると外にはIS部隊が操縦室から見えるぐらいに接近しているのが見えた。

 何か違うなと思いキンジはIS部隊の一人に通信出来ないかと思い外部通信をしようとすると・・・何かが光った。

 すると下から爆発音が響き渡った。

 「何だ!?」

 キンジは外を見ると僅か2人のIS操縦者が外のIS部隊と戦っているのが見えた。

 一機は4つのスラスターをアンロックユニットで固定し、大鎌を持った黒の機体

 もう一機は大型のガトリング砲を持ち、背面部にミサイルコンテナとキャノン砲を合わせてスラスターに取り付けたピンクの機体がそこにいた。

 ピンク色の機体がガトリング砲とキャノン砲でIS部隊を引きつけながら黒い機体が

飛行機の操縦室に近づこうとしている機体をたたっ斬った。

 

 

 

 

 「あいつらは一体?」

 キンジはそう思っている中今度は飛行機のレーダーアラートが鳴り響いた。

 「今度は何だよ!!」

 キンジはそう言いながらレーダーを見ると機体反応が出たのだ。

 「一体なんだよ!?」

 キンジはレーダーを見ながらそう言うとそれは下からやってきたのだ。

 巨大な輸送機が丁度600便の下側に着くようにしていたのだ。

 するとその機体の後ろから4機の戦術機が現われた。

 その内3機はここ最近配備し始めた機体10式『陽炎』。

 そしてもう1機は見慣れない機体であった。

 『陽炎』よりも人間らしいフォルムをした青い機体である。

 すると3機ある『陽炎』の内二機がエンジンに入り込みもう1機は何やらホースの

ような物を出していた。

 「こいつら一体・・・?」

 キンジはそう思っている中上でゴンという音が聞こえた。

 「何だ?」

 キンジはそう思っているとインカムから声が聞こえた。

 『こちら国連軍第0特務隊だ。600便を操縦している武偵校生に告ぐ。今すぐ

引き返して東京に向かえ。このままいけば飛行機を堕とされるぞ。』

 「何だって!!」

 キンジはそれを聞いて驚いている中合点が言ったな思った。

 「(どんだけ俺達を信用してねえんだよ!!)」

 そしてインカムから流れる声はこう続けた。

 『現在簡単だが機体の修理と補給とIS部隊の牽制を行っている。このまま羽田空港に直行しろ。それまで俺達がここを守る。』

 そう言うと通信が一方的に切られた。

 「一体何だってんだよ!?」

 キンジはそう思いながらも機体を操作していた。

 目の前にいる黒の輸送機を見逃さないようにして。

 

 

 

 

 「糞が!!あいつらキンジごと殺す気かよ!!」

 武偵校にて武藤が拳をぶつけながらそう言っていた。

 今回の事を紫から聞いて腕の立つ「ロジ」のメンバーで救助艇を用意しようと思っていたのだが嵐の影響で使用できなくなってしまったのだ。

 そこで代用として学園島が保有するタンカーで行こうと準備している中、国防大臣の

通信を傍受して学園島が保有するIS『戦嵐』と戦術機『撃震』をスタンバイさせようとした瞬間に電話が鳴った。

 「この糞忙しい時に何処からだよ!!」

 あほな奴だったら轢いてやるぞと思いながら電話を繫げると相手は・・・。

 『よう武藤、準備できてるか?』

 「キンジ!!」

 何と相手はキンジであった。

 「お前変な電話番号だったから分からなかったぞ!?」

 『悪いな。別の奴を使ってるんだがそっちの準備はどうだ?』

 「おおよ!!学園島のタンカーと通信を傍受してこっちが持っているISと戦術機を

運び込もうとしている最中だ!!」

 『・・・悪いがこのまま羽田空港に着陸する予定だ。』

 「はあ!今そこ封鎖中で下手したらお前どうなるか!?」

 『だからだ、もし何かあったらそん時はよ』

 「阿保か!!そんなもん手前の口で生きて帰ってから飛鳥ちゃん達に

伝えておけ!!」 

 『・・・ありがとな武藤。』

 「へ、悪友の言葉でも譲らねえものぐらいあるのよ。」

 そう言って武藤は電話を切ると周りで準備しているメンバーに向けてこう声を

掛けた。

 「皆!!キンジは羽田空港に着陸するようだ!!俺達はバックアップに回るぞ!!」

 『『『『オオオオオ!!!!』』』』

 

 

 

 

 

 「サンキューな、武藤。」

 キンジは「ザビ―」を受け取った時に渡された携帯電話から通信した後正面を見た。

 「もうすぐ羽田空港だ。」

 そう言っている中キンジは最悪な物を目撃してしまった。

 空港の飛行機案内用のライトが消されて行ったのだ。

 「なああ!!」

 これじゃあ着陸できないとキンジは万事休すかと思っているとインカムから例の男の声が聞こえた。

 『そのまま進め!こっちで明かりを点ける!!』

 「どうやってだよ!?」

 キンジはその声の主にどうするのかと言うとそのまま着陸してから戦術機の一機が

輸送機の後ろから予備の燃料タンクから燃料を出していた。

 そして・・・。

 『やれ!!桜花!!』

 『了解!!』

 そのままピンク色の機体がガトリング砲で撃つと瞬く間に火が燃え始め、滑走路に

沿うような形で明かりがついた。

 「いつの映画だよ!!おい!!」

 キンジはそう言いながらも滑走路に向かって着陸態勢に入った。

 そして着陸に入る間際に誰かの声が聞こえた。

 ≪遠山君≫

 飛鳥が、

 ≪キンジさん≫

 雪泉が、

 ≪キンジ≫

 紫が、

 そして・・・・。

 「主よ、・・・どうかキンジさんを守って下さい!!」

 カナメがキンジの為に祈っていた。

 そして機体が着陸するや否やキンジは中に入っていた機体の説明書に書かれていた

着陸方法を見ながらエンジンを逆噴射させた。

 「止まりやがれええええ!!」

 そしてそのまま前方にある輸送機がどんどん近づいているのが見えた。

 「ぶつかる!!」

 キンジはそう思いながら機体を横にずらすと・・・そのまま飛行場の通路目掛けて突っ込んだ。

 「ドワアアアア!!」

 そして飛行機は・・・止まった。

 「・・・止まった。」

 キンジはそれを見てほっとすると・・・。

 『『『『『ウ(ノ・ω・)ノオオオォォォ-(ノ・ω・)ノオオオォォォ-!!!!!』』』』』

 周りで乗客や国防軍の隊員が歓声を上げた。

 これを持って『武偵殺し』のよるハイジャック事件は幕を下ろした。

 

 

 

 

 

 その外でキンジを見ている一向がいた。

 「あれが新しい能力者ですか?隊長。」

 「ああそうだ。彼こそあいつに告ぐ新たな能力者。」

 「私達の同族ですか。」

 その様子を見ていたのが一夏が所属している国連軍第0特務隊『防人隊』である。




 次回(BGMは「仮面ライダー カブト」)
 キンジ「能力者?」
 防人「そう、君は目覚めたんだ。」
 防人「ようこそ、第0特務隊へ。」
 予測不可能な世界で少年は何を統べる!?
 カナメ「お帰りなさい。キンジさん。」


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ようこそ、国連軍へ。

 やっと第一巻が終わったぜェ。


「おい、そっちはどうなっている!?」

 『現在乗客を救助していまして・・・』

 「馬鹿者が!!乗客の中に仲間がいたらどうする気だ!?」

 『そっちについてはこちらにいる武偵校生が大丈夫だと』

 「阿保か!!他人の言葉に、餓鬼の言葉を信じる馬鹿がいるか!!そっちに

プロの奴を送るからそれまで乗客は飛行機内で待機させろ!!」

 そう言いながら現場指示をする国防軍の隊員が怒鳴っていた。

 本来なら飛行場を封鎖したのちにIS部隊が爆弾を設置して飛行機を安全な海の上で

爆発させるという計画だったのだがあるイレギュラーが発生してしまったのだ。

 その原因をその指揮官が忌々しそうに見ていた。

 「何で国連軍が介入してくるんだ。」

 本来国連軍は各国の下部組織でありこう言うのには介入しないはずだと

思っていたのだ。

 するとそこにある電話がかかってきた。

 「はい!こちら国防軍!!・・・何国連軍が!?放り出させてやれ!!」

 『然し・・・特務隊の権限で入れるようになっているらしく』

 「何だと!!そんなの聞いたことないぞ!?」

 『然し現に如何やら国防軍陸上戦隊総司令官のお墨付きのサインを持っている

らしく』

 「はあ!!陸上戦隊総司令官のだと!?・・・入れてやれ。」

 『・・・はあ?』

 「入れてやれと言ってんだ!!さっさと入れろ!!」

 『りょ、了解!!』

 向こうの隊員が電話を切ったのを確認すると指揮官は席に座るや否や頭を

悩ませていた。

 「・・・何で陸上戦隊総司令官のがあるんだ?」

 

 

 

 

 

 「ではどうぞ。飛行機は今も待機させてますんで。」

 「ああ、ご苦労さん。」

 隊員が挨拶していたのは全身を目深な帽子と襟の長いコートを身に纏い、

アルファベットのAを逆さまにしたような記号の付いた手袋とブーツを履いた男性と

学生服(それぞれ違うタイプ)を着た少年少女が中に入った。

 彼らはそのまま飛行機に向かった後コートを着た男性が全員を見てこう言った。

 「それじゃあ俺は会いに行くから皆はここで待っててくれ。」

 「「「「「了解!!」」」」」

 少年少女達は敬礼すると男性はそのまま飛行機に入っていった。

 周りではお互い抱き合う老夫婦や何やら軍と話している家族連れや仕事ごとなのかスーツを着た男性が目に映った。

 そして彼はそのまま通り過ぎて行くとある所にへと向かった。

 そこはキンジがいる操縦室である。

 そして彼は扉を開けるとその人間にこう聞いた。

 「君が『遠山キンジ』か?」

 

 

 

 

 

 「君が『遠山キンジ』か?」

 「?」

 その声にキンジは振り向くとその時見た第一印象が・・・。

 「(何だこいつ?変態か?)」

 そう思ったのだ。

 何せ服装がそうなのだから。

 「おいお前、人を見て変態って思うなら一発殴るぞ?」

 如何やら気にしているようであった。

 「ああ違ったな。こう呼べばいいかな?『ザビ―』。」

 「!!」

 それを聞くや否やキンジは懐に入れているベレッタを引き抜こうとするとその男は

キンジに向かってこう言った。

 「まあ待てって。俺は戦う気はないしそれに情報を与えてやったろ?」

 「じゃああの情報って!!」

 「『ザビ―』が見つけた情報を分かりやすくするためにはな。それにそのおかげで

お前は生きてるんだからな。」

 男はそう言いながら後ろに潜んでいる『ザビ―』を見つけてそう言った。

 「それじゃあ話と行こうか?『遠山キンジ』君。」

 

 

 

 

 「能力者?」

 「ああ俺達みたいな人間をそう呼ぶ。」

 男は自身の名前が「防人 衛」である事を告げると防人は能力者についてこう

説明した。

 「能力者は『脳』、『神経』関係の技が多く存在してな。内容は様々だが

共通していることはただ一つ『感覚』が鋭いって事だ。」

 「例えば俺なら『身体強化』。体の感覚も鋭くなるんだ。君にもあるだろ?

感覚が他よりも違っているという現象があったかい?」

 キンジはそれを聞いて思い出すと確かにあった。

 時間が凝縮されるという感覚が。

 それを言うと防人はキンジにこう聞いた。

 「遠山君。君、国連軍に入らないかい?」

 「は?」

 「俺達は君みたいな人間を集めて力をコントロールさせる術を教えたり世界を裏から守る暗部関係の仕事をしてるんだ。」

 「君さえよければ歓迎するしそれに『イ・ウー』に関する情報を掴めるかも

しれん。」

 「!!!」

 キンジはそれを聞いて少し魅力的だと思った。

 兄の仇である『イ・ウー』に関する情報が手に入れられる場所でもあり

それに・・・。

 「(世界を裏から守るねぇ。まるで飛鳥のじっちゃんと同じことを言うな。)」

 「≪良いかキンジ君。この世は表があれば裏もある。正義と悪、愛と憎しみ、

全てにおいてそれらは存在しており逮捕すべき悪と葬るべき悪もまたしかり。それらの矛盾を孕もうとも己の信じた正義を貫く覚悟を持たなければいかんのじゃ。そして儂もそう思い裏からこの国を守っておった。それは今でも変わらんつもりじゃ。≫」

 そのことを思い出すとキンジは防人を見てこう言った。

 「あんたの話正直言えば疑う事が山ほどある。どうして俺なのか?異能だとか理子が化け物に変身した事とかな。けれどそれでも俺は自分の守れる人間を守りてえし

その為に強くなりてえ。武偵として、一人の人間としてな。」

 「それでもいいなら・・・仲間になってやるよ。」

 そう言ってキンジは手を差し伸ばすと防人はそれを掴み取ってこう言った。

 「ようこそ、国連軍第0特務隊へ。」

 

 

 

 

 

 そしてキンジはその後軍が貸してもらったホテルの部屋で(アリアは病院)

一泊した後キンジは家路に着いた。

 昨日の事はカナメに幾つか省いた感じで話しているためそこは理解してるようだ。

 そしてキンジは部屋の鍵を開けてこう言った。

 「ただい」

 「キンジさん!!」

 キンジは言いかけた瞬間カナメがキンジに抱き着いて来たのだ。

 「カ、カナメ!!」

 キンジは如何したのだと思っているとキンジの胸の中でカナメはこう言っていた。

 「よかった・・・キンジさんが無事で・・・良かったです!!」

 涙ながらにそう言っているとキンジはカナメの頭を撫でてこう言った。

 「言ったろ。必ず帰ってくるって・・・俺は大丈夫だからさ、何時ものように

頼むぜ。カナメ。」

 キンジの声を聞いてカナメはキンジから少し離れた後目元を拭ってこう言った。

 「お帰りなさい、キンジさん。」

 「ああ・・・ただいま。」

 そう言ってキンジとカナメは家に入っていった。

 キンジの帰り場所には待っている人がいるという事を告げるように太陽は

煌めいていた。




 キンジ「次回予告?ああ言うんだったな。帰ってきた遠山キンジは穏やかな日常を
過ごせると思ったら大間違い。『アドシアード』のメンバーに組み込まれたり
幼馴染でもある白雪が『魔剣(デュランダル)』に狙われてるからアリアと一緒に
護衛しろと言われたりとハチャメチャな事が起きていたら突如カナメが攫われただ!!何故カナメが攫われたか?それは彼女の失われた記憶にある真実があった!!」
 次回 予測不可能者 遠山キンジ
 第二章『炎と氷のシスターズ(姉妹)/ジェミニの剣』
 次回も見ないと『ライダースティング』!!だからな!
 キンジ「それ脅迫!!」


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閑話  キンジと紫のデート。

 次回予告とは関係ありません。


あの事件から暫く経ったある日の事・・・

 「ここだよなア?」

 遠山キンジが私服姿でうろついていたのだ。

 学園島には色々な店があり、休日中とも相まって周りには人が大勢いた。

 そしてキンジはある所に向かうと・・・既に先客がいた。

 「あ・・・いた。」

 そこにいたのは少しフリルの付いたワンピースタイプの服を着ている・・・。

 「おおい、紫。」

 「あ、キンジ。」

 胸元が凄く開いてる紫がいた。

 「・・・・・!!!」

 キンジはそれを見るや否や驚きながら目線を逸らした。

 何せいつもならゴスロリかと言うくらいのドレスみたいな服を着ているのに何故今回そう言う服装なのかビックリしたのだ。

 「///あ、・・・えとね・・・おねいちゃんが今日の事聞いて・・・これで

行けって・・・。」

 「・・・そうか。」

 紫の姉は新体操部のキャプテンであり「アサルト」の三年「式凪 忌夢」なのだが

この女性はレズビアンであると同時に耳年増なところがある為こう言う服装なら

どうかと紫に無理やり着せるところがあるのだ。

 「これ着てると・・・色んな人・・・見てて・・・その・・・。」

 紫はそうもじもじしながら言うがキンジはその理由は直ぐに分かった。

 「(・・・そりゃあそんなデカい物持ってりゃあなア。)」

 そう、紫の胸はキンジが知っている少女達の中で一番大きく、武偵校でもそれ以上の存在がいない程なのだ。

 然も動くたびにそれはぶるんぶるんと揺れ、胸の谷間がこれでもかと言うくらい

見せられているため目のやり場に困るのだ。

 そしてキンジは・・・紫の顔を見てこう言った。

 「それじゃあ・・・行くか。」

 「・・・うん。」

 そしてキンジと紫は出かけて行った。

 

 

 

 

 時計屋では・・・。

 「これはどうだ?」

 「それ・・・こっちのほうが良いよ。電波型で時間は正確だし、耐久性もあるよ。」

 そう言いながら紫はキンジに近づいて・・・くっ付いた。

 「!!」

 キンジは紫が近づいたことにより胸の感触と胸の谷間が見えることに驚き、

見ないようにしていた。

 

 

 

 

 スパゲッティ屋では・・・。

 「これ美味しいな。」

 「・・・うん。」

 キンジたちはスパゲッティを食べている中・・・ある事が起きた。

 「・・・あ・・・キノコが落ちちゃった。」

 胸の谷間にキノコが挟まったのだ。

 それを食べるがホワイトソースなので白いソースが谷間に残ってしまったのだ。

 「!!!!」

 まるでそう言う行為をしてしまったような感じである。

 因みにキンジはトマトソースである。

 

 

 

 

 映画館では・・・。

 予定していた映画ではなく「忌夢」が勧めた奴なのだがそれが・・・駄目なタイプであった。

 『ああ・・・勝さん。そこは・・・。』

 『奥さん・・・ここにあるお水は何です?』

 『ああそこは・・・駄目です。駄目ええええ!!』

 『さあ・・・私に全てを見せて下さい。』

 「「・・・・・・・・・・//////////」」

 R-15のエロ映画であった。

 然も周りにいるのはカップルや若い夫婦が多く存在し、中にはディープキス

するような人たちもおり正直いずらいと思うキンジ達である。

 それに・・・。

 「あ」

 「ア」

 「「/////////。」

 お互い情事のシーンの度に顔を合わせると顔を真っ赤にする始末だ。

 因みにこの映画のタイトルは「万斉 勝と三人の女角関係」というタイトルである。

 

 

 

 

 

 「ええと・・・今日は・・・ありがとう////」

 「お・・・おお/////」

 映画が終わっても尚、顔が真っ赤になっているキンジと紫である。

 キンジは紫を女子寮にまで送ると紫はこう言った。

 「じゃ・・また学校で。」

 「ああ・・・じゃあな。」

 そう言ってお互い別れて行くと紫はキンジの後姿を見て・・・走り出した。

 「キンジ。」

 「ん?」

 キンジは紫の声がしたので止まると・・・・。

 チュッ(*´з`)。

 「へ?」

 「・・・じゃあ。」

 紫はキンジの頬にキスをした後紫は寮に戻っていった。

 「・・・・へ・・・・へ・・・・・へえええ!!」

 少し遅いぞと思いながらもキンジは夜の中大声を上げたとさ・・・。

 

 

 

 

 

 そしてここは学園島にある港の一つ。

 普段は武偵等が見張りをしているのだが現在は誰もいないようだ。

 その港のなかにある倉庫の一角である女性がいた。

 窓ごしから出る月明かりの下である写真を見ていた。

 「ウフフフフフフフフフ。ここにいたんだね、仕事が終わったら一緒に帰れるから待っててね。」

 そう言いながらもう二枚の写真を見た。

 一枚は黒の長髪の少女「星伽 白雪」

 そしてもう一枚は・・・ナイフで殆ど判別できないが写真から見て黒髪の男性が

僅かながら映っていた。

 「・・・アンタハ私が殺すわ。待ってなさい。」

 そう言いながら少女はナイフを持ってもう一枚の写真を張り付けると投げるそぶりを見せながらその男の名を言った。

 それは・・・。

 「『遠山キンジ』」

 そしてそのナイフはそのままキンジの頭目がけて深く刺さった。




 ・・・壁・・・殴っていいよ。


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第二章『炎と氷のシスターズ(姉妹)/ジェミニの剣』
昼でのドタバタ事情聴取。


 ああ・・・昼飯ぐらい普通にしてくれよ。


 あのデート(あの後『夢ヒス』になってしまった)から更に時が経ち・・・。

 「やあ遠山君。ここ、良いかな?」

 キンジ達が学食堂で食べている中あるイケメン面の男が話しかけてきた。

 「おお良いぞ。『不知火』。」

 キンジがそう言うと周りも良いよと言った後その青年「不知火 亮」は座った。

 この男は武偵校生としては珍しくあらゆる分野において粗忽なくこなせて

人格者としても有名な為武偵校では珍しいタイプなのである。

 すると不知火の後ろにはもう一人男性がいた。

 「よう、キンジ。ちょっと聞きてえことあるけどここ良いか?」

 「おお、武藤。お前もか。」

 悪友でもある武藤もそこに入った。

 そして二人が席に着くと(不知火はサンドイッチ、武藤はお握りとうどん)武藤は

キンジにある事を聞いた。

 「そういやよキンジ。お前この間紫ちゃんとデートしたって本当か?」

 「「「!!!」」」

 その言葉にキンジ、飛鳥、雪泉がぎょっとした。

 そしてキンジは口の中に入れている一口サイズのハンバーグを飲み込むと

こう言った。

 「で、デートって何処からそんな情報が来たんだよ!!」

 「ん?丁度そこに「アサルト」の1年生が見ていてな。そっから。」

 「・・・マジかよ。」

 キンジはまさか自分が所属している所からと思いながら武藤に対してこう返した。

 「あれは前に個人的な依頼をしていたからそのお礼だよ。」

 「またまた、その『アサルト」の子たちによると『恋人同士みたいで良いなア。』

って愚痴ってたらしいぜ。」

 キンジの言葉に対して武藤がそう返すと飛鳥と雪泉がキンジを見てこう聞いた。

 「と、遠山君!!それってどう言う事!!?」

 「まさか付き合ってませんよね!!?」

 あまりの気迫にキンジもええとと思っているのだが更に武藤は爆弾を落とした。

 「そういやお前ら映画で何見たんだよ?あの時間帯だと・・・この映画見たのか?」

 武藤はそう聞いて携帯電話から調べるとその映画の情報が出てきた。

 それを見た飛鳥と雪泉は顔を真っ赤にして更にこう聞いた。

 「何!この映画!!」

 「こ、こんなもの私達が見てもって・・・ふぇええ!!」

 飛鳥と雪泉は最早混乱状態であったがキンジはこう答えた。

 「いやそれは紫の姉ちゃんがあの映画のチケットを渡されたからだよ。知ってたら

見ねえよ!!」

 キンジはそう返すと飛鳥はキンジに恐る恐るこう聞いた。

 「じゃ・・・じゃあさ・・・何もやってないの?」

 「何をさ?」

 「その・・・キスとか・・・。」

 その言葉を聞いてキンジはあの時の事を思い出して顔を真っ赤にすると一瞬・・・

沈黙が起きて・・・爆発した。

 「やっぱりしてるじゃん!!」

 「不謹慎です!不純異性交遊です!!」

 飛鳥と雪泉がそう言うと焔たちはああなと思ってこう言った。

 「それであいつ今日は見てないのか。」

 「ああ、恥ずかしいからの~~。」

 「?・・・何の話っすか?」

 焔、夜桜、華毘がそう言うと武藤たちがキンジを見てこう言った。

 「よくやったなキンジ!!お前男だぜ!!」

 まあファンには怒りで殺されそうだけどなと言うとキンジは武藤にこう聞いた。

 「ファンって・・・あいつモテるのかよ!?」

 「あれ知らなかったっけ?紫さんってちょっと前までネットアイドルとかしててね、巷じゃ『爆乳アイドルむらさき』って有名なんだよ。」

 「・・・あいつ昼夜逆転生活中にそんなことしてたのかよ。」

 マジかよとキンジは不知火の言葉に仲間の裏話を聞いて茫然としていた。




 紫「はあい♡『爆乳アイドルむらさき』だよ。皆元気にしてたあ?私もね今元気だからいっぱい頑張ろう☆。」
 忌夢「・・・あれくらい積極的に攻められないのかなあ?」


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「アドシアード」に向けて。

 競技・・・何しよ?


 「そういやよキンジ、お前『アドシアード』どうするよ?」

 武藤が飛鳥と雪泉に紫のことについて説明している中武藤がキンジにそう聞いた。

 「そういやそんな時期か?雪泉姉は何するんだ?」

 「わ、私ですか!・・・私は・・・その・・・///」

 キンジは雪泉にそう聞くと雪泉は何故か顔を真っ赤にして俯いた。

 「キンジ、お前確か今年は出場は出来ないんじゃなかったか?」

 「え?どうして!遠山君なら今年も優勝出来るじゃん!!」

 焔の言葉に飛鳥が何故と聞くとキンジはこう返した。

 「ああ、大体だがSランクの場合はお互いの一騎打ちが基本でな。俺の場合は現役

倒しちまったから相手がいなかったようだけど・・・どうもヤバい事がありそう

なんだ。」

 「?ヤバいことって・・・?」

 蘭猫(ランピョウ)先生との一騎打ちかい?と聞くとキンジは全員にある方向に

指さすようにしてそっちを見ると・・・。

 そこにいたのはたった一人で饅頭を食べているアリアがいた。

 「ああ、アリアさんとね。」

 不知火はそれを見てなるほどと思った。

 アリア自身も現役の武偵以上に成績を修めておりキンジとは実力が相違ない為確かに相手としては不足ないであろう。

 「だから『アドシアード』のコンバット戦には参加するつもりだ。」

 遅ればせながらも「アドシアード」と言うのは簡単に言えば年に一度行われる

競技大会である。

 これで好成績を修めれば武偵大の推薦入学出来、武偵局ならキャリア入局、民間なら一流どころの内定が決まるのだ。

 そしてコンバット戦とは一対一であるがあらゆる状況や限られた武器で相手を

倒せるかでポイントが決まるのだ。

 「成程な。俺と不知火は補欠だから手伝いに回されるけどよ、あっちじゃあれも

始めるんだろう?『IS学園のクラス対抗戦』。」

 「そうだね。特に今年は例の『男性IS操縦者』が公式に出場するからね。当日の

お客さんは間違いなく例年以上になるって見通しだよ。」

 武藤の言葉に不知火が追加で出した後、キンジはこう言った。

 「まあ、ベストは尽くすさ。他の皆は?」

 キンジはそれぞれに聞いてみると飛鳥達はこう返した。

 「私は女子の手伝い。」

 「あたしは『近接格闘』の代表だ。」

 「儂は今回手伝いじゃ。」

 「あたいは今回の締めの花火の製造っス。」

 飛鳥、焔、夜桜、華毘がそれぞれそう言った後キンジはじゃあ紫はと聞くと

雪泉がこう答えた。

 「彼女は今回、『学園島情報部』の手伝いで入場者のチェックですね。」

 そう言うと放送音が聞こえた。

 「超能力捜査研究科の『星伽 白雪』さん。至急教務課にお越しください。」

 それを聞いたキンジは何だ?と思った。

 白雪は外面だけなら愛想よく振舞っており生活態度はキンジの事を除けば文武両道を素とした彼女が呼び出しなど何だと思ったがキンジは食事を続けた。

 ・・・この時、未だ彼は自分も巻き込まれるとは考えはしなかっただろう。




 ザビ―は大人しくカナメと御留守番しています。
 (カナメ本人はもう慣れた。)


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護衛申請

 教師から・・・報告デース。
 「虐めした奴・・・宿題又は反省文通常の100倍。」


『アサルト2年 遠山キンジ至急教務課までお越しください。』

 「?・・・俺。」

 放課後キンジは家に帰ろうとした時に放送で呼び出しを受けた。

 教務課と言うのは教師の部屋、つまり職員室なのだが武偵校の教職員は全員・・・

まともじゃない。

 前職が特殊部隊、傭兵、マフィア、殺し屋等上げればまあ真面なんてゴミ箱に

ボッシュートしている面子である。

 キンジは何事だと思い行ってみるとそこには・・・。

 「来たわね、遠山キンジ。」

 「あ、キンちゃん。」

 「・・・何だこの面子は?」

 そこには神崎・H・アリアと白雪がそこにいた。

 キンジはそれを見て少し嫌な顔をしているとその前に一人の女性が煙草を

吹かしながらキンジを見てこう言った。

 「おおー・・・来たか、遠山。」

 女性にしては低めの声にだらしなく黒いコートを着た女性、ダキュラの教諭

「綴 梅子」がいた。

 彼女の尋問の技術は凄まじく担当した人間は全部白状した後、彼女を女王様や女神と目からハイライトが消えた状態でそう言うようだ。

 すると綴は英和辞書の一部を引きちぎってそれに妙な草を乗せて、巻き付かせて唾で留めた後キンジにある事を聞いた。

 「なあよ・・・キンジー・・・。『魔剣(デュランダル)』って・・・

知ってるかい?」

 それを聞いたキンジはこう答えた。

 「それって今有名な都市伝説だろ?確か超偵のみを狙う誘拐魔だけど姿を見た奴は

誰もいないって言う話だろ。」

 まあ、別件で失踪したって話が有力視されてるがなと言うと綴はこう返した。

 「それがねー・・・いるらしいんだよねー・・・白雪。」

 そう言った後キンジはマジかよって顔で白雪を見た。

 「SSRでもー・・・予言で出たしー・・・レザドでもー・・・レポートでー・・・

出たしーー・・・。」

 それを見た綴は既に可能性があるというとキンジは綴にある事を聞いた。

 「綴先生、レザドの報告って誰が?」

 「確かー・・・雪泉ー・・・だったかなあ・・・。」

 「雪泉姉か・・・なら信憑性が高いな。」

 キンジはその名前を聞いて間違いないと確信した。

 雪泉がガセネタを提出するほど仕事をサボらない人間だというのはキンジはそれを

分かっているのだ。

 「白雪、受けたほうが良いぞ。雪泉姉の報告なら間違いなさそうだしそれにもうすぐ『アドシアード』だ。限定的に護衛を付けたほうが良いぞ。」

 キンジがそれを言うと白雪はこう返した。

 「ええ・・・でも・・・それじゃあ・・・。」

 白雪はキンジの方を見て少し慌てながら俯いていると隣にいたアリアがこう言った。

 「その護衛をアタシが引き受けるって言ったら条件を出したのよ。」

 「条件?・・・お前程でもか?」

 キンジはアリアを見てそう聞いた。

 性格は酷いが戦闘能力だけならキンジとタメを張る位だと思っているからだ。

 そしてそれを聞いて白雪が慌てていると綴がそれを話した。

 「それがー・・・あんたを呼んだー・・・理由なんだよー・・・。」

 そう言いながら綴は煙草を吹かす中キンジは嫌な予感を感じた。

 護衛ならアリアで十分なのにキンジも加わるほどではなく・・・もっと別の理由だと悟ったのだ。

 キンジは顔を引きつらせていると綴はキンジにこう言った。

 「あんたの家でー・・・匿ってー・・・くれだってー・・・。」

 その言葉を聞いたキンジは頭を項垂れる程の衝撃であった。




 嫌な予感・・・すぐに当たるってなア。


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お引越し。

 引越しは大変です。


 「それでは白雪さんとアリアさんは明日来るんですね?」

 「ああ、悪いな。色々と嫌な面子と一緒に暮らす羽目になって。」

 何だったら雪泉姉か飛鳥に頼んで住まわせてもらおうかとキンジがそう聞くと一緒に食事をしていたカナメはこう返した。

 「大丈夫ですよキンジさん。当面とはいえ我慢すればいいですし、

それに私がいないと遠山さんの食事がコンビニ弁当で済ますかもしれないじゃない

ですか。そう言う事をさせないでくださいねと雪泉さんから強く言われてますから。」

 「雪泉姉・・・まあ確かにそうかもしれないけど。」

 キンジはそう言いながらもご飯を食べていた。

 明日から白雪とアリアがこの家に住むことになったことから部屋とかについての

話し合いが行われ、当面の間はキンジの部屋を二人に使わせて自身はカナメの

説得により彼女の部屋で拠点として生活することとなった。

 因みに寝るときはと言うと・・・。

 「えへへへへ。キンジさ~ん。温かい。」

 「ね、・・・寝づらい。」

 添い寝させられているのだ。(キンジを抱き枕にして)

 

 

 

 

 

 そして次の日・・・。

 「悪いな武藤、手伝わせちまって。」

 「なあに、あの星伽さんと神崎さんと一緒にいられたんだぜ!それに比べりゃ

こんな労働、屁の河童だぜ!!」

 キンジと武藤はアリアと白雪の私物を部屋に運んでいた。

 あの後綴の内容を仕方なしに受諾(アリアの目線のきつさに屈服して)した後武藤に手伝いをお願いしたのだ。

 無論文句と嫉妬の言葉が出てきたがそれでも手伝ってくれる辺り友達としての

思いやりであろう。

 そして粗方荷物(大半は白雪)をキンジの部屋の前に置くと既にアリアと白雪が

待っていた。

 「速くしなさいよ!!あんたが遅いからこっちは待ち惚けよ!!」

 「分かった、分かったって。ちょっと待ってろ。」 

 キンジはアリアの催促を受け流しながら言うと部屋の前に立つと・・・コンコンとノックをした。

 「カナメ。良いぞ?」

 「はあい。」

 奥からカナメの声が聞こえ、扉を開けてくれた。

 「お帰りなさい。キンジさん。」

 そう言いながらカナメが現われた。

 「うおお。」

 武藤はカナメを見てほうとしていた。

 「ちょっと来いよ。キンジ。」

 「?・・・何だ?」

 武藤はキンジを少し奥に連れて行ったあとこう耳打ちをした。

 「おい、お前何だよ!いつからあんな金髪巨乳と暮らしてんだよ?」

 「ああ知らなかったな。あいつとはもう・・・1年くらい居候してんだよ。」

 「いやそれもう同棲だろ?」

 キンジの言葉に武藤がツッコミを入れた。

 「キンジさ~ん。そろそろ荷物を入れましょう。」

 「ああ、分かった。」

 キンジはカナメの声にそう答えて向かった後武藤はキンジの周りにいる女子たちを

思い出すとボソッとこう呟いた。

 「あいつって・・・巨乳専門のフラグメーカーなのか?」

 それとも無自覚かと誰にも聞こえないような声でそう言った。




 皆さん揃って・・・お引越し~~。


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チェックは同性にさせろ。

 チェックする際にはちゃんと本人確認の上でやる事。


 「いやあ悪いなカナメちゃん。蕎麦をご馳走してくれるなんて。」

 他のロジの連中が知ったらキレるだろうなと武藤はそう言いながら天麩羅を

食べていた。

 「いえ、引越しの手伝いをしてもらいましたのでこのくらいはしないと。」

 カナメが武藤に向けてそう言うと武藤はキンジにこう言った。

 「羨ましいな、おい。こんな綺麗な女の子に飯を作ってくれるだけじゃなく

身の回りの世話までしてくれるとは。」

 武藤がそう言っているのを聞いている白雪はと言うと・・・。

 「・・・・・(# ゚Д゚)。」

 蕎麦を食べるのに使われる箸が折れるくらいの力で握りしめていた。

 そして食べ終わると・・・。

 

 

 

 

 「それじゃあよ、キンジ。またなんかあったら電話してくれや。」

 「ああ、じゃあな。」

 そう言って武藤は軽トラに乗って帰って行くのを見届けたキンジははあと

溜息つけながら部屋に戻っていった。

 「ただいま。」

 「お帰りなさいキンジさん。」

 キンジは部屋に戻った後アリア達の姿が無いことに気づいた。

 「あいつらは?」

 「アリアさんはこの家を要塞化するっといってアラームを付けていまして」

 それでかとカナメの言葉を聞いて周りを見渡した。

 僅かであるが家具がズレている箇所を見つけたので家具を元に戻しながら白雪を

探していた。

 「白雪は?」

 「白雪さんでしたら何やら生け花をしているようです。」

 そう言いながら嘗てはカナメの部屋であった所を指さした。

 「あらあんた戻ってたのね?」

 するとその部屋からアリアが出てきた。

 「丁度良かったわ。あんたそのタンスもチェックしておきなさいよ?危険物が

入っているのかどうかね。」

 「危険物ってこれは白雪の私物」

 「移動中に何か仕込まれたかもしれないでしょ?」

 「移動中ってお前武藤が運んでいるのを見ただろうが?」

 「武偵憲章第7条『悲観論で備え、楽観論で行動せよ』。ちゃんと調べておかないと

風穴祭りだからね!」

 アリアはそう言ってベランダに向かっていくがどちらにしてもアラームは無意味だとキンジはそう思っていた。

 「・・・お前がいるからな。」

 キンジはそういいながら自分の部屋に向かうとそこには・・・。

 呼んだかという風に首をキンジの方に向くザビ―がいた。

 ザビ―はロボットであり、最新のシステムが内蔵されているため今回の護衛に伴って

見張りを頼むようにした。

 キンジは桐ダンスの方に向かうとカナメがキンジの方に近づいてこう言った。

 「あの・・・それ手伝いますよ?女の子の私物を流石に・・・。」

 「ああ、じゃあ俺が見てるからよろしく頼む。」

 それではとカナメが棚を開けると・・・。

 「化粧品ですね。」

 「・・・大丈夫そうだな。」

 そして次は・・・。

 「下着ですね。」

 「・・・中のチェックを頼む。」

 「はい。」

 キンジはそれから目を背けるような感じでそう言った。

 時々カナメが・・・。

 「うわあ、大胆ですねぇ。」

 「うわ、これなんか殆どスケスケ。」

 等と言う言葉がチラホラと出てきた。

 




 こう言うのをアリアにさせるべきやろ。


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食事だああ。

 今日は豪勢に決めようぜ。


 「これはまた・・・。」

 「凄いですねぇ。」

 その日の夜、キンジとカナメはボケーっと見ていた。

 その理由は・・・。

 「た、食べて食べて。『キンちゃん』の為に作ったんだよ。」

 食卓にはカニチャーハンにエビチリ、酢豚、ギョーザ、ミニラーメン、何処で

買ったんだという鮑のオイスターソース和えまであった。

 これらは全てキンジの好物ばかりである。

 てんでばらばらなら何回かあったがここ迄出されると逆に良いのかと思いたくなる

ほどである。

 その中で白雪はジャスミンティーを人数分・・・入れていた。

 流石にキンジの目の前ではちゃんとするようだ。

 するとキンジはあれっと思いカナメにある事を聞いた。

 「そういやよカナメ、お前今日に備えて準備していなかったか?」

 それを聞くとカナメは少し声のトーンを落としてこう答えた。

 「実は・・・これだけあるとなと思って・・・未だ冷蔵庫の中です。」

 あ、でも朝には出しますよとカナメがそう言うとキンジは白雪にこう聞いた。

 「なあ、白雪。・・・カナメのも良いか?こいつ今日に備えて色々と

準備してたから。」

 キンジは白雪にそう頼むと少し考えて・・・こう答えた。

 「キンちゃんが良いなら良いけど。」

 白雪はそう答えるとカナメは冷蔵庫から色々と出してきた。

 「へぇええ。」

 「ウワア。」

 アリアと白雪はそれを見て驚いていた。

 蒸した海老にさらっとソースを付けた物や、肉と野菜がたっぷり入った野菜炒め、

昼の蕎麦の残りで作った吸い物、サザエや魚の刺身もあった。

 「ええと・・・どうぞ。」

 カナメがそう言うとキンジは手を合わせてこう言った。

 「いただきます。」

 「「「「いただきます。」」」」

 そしてカナメ達も同じようにした。

 

 

 

 

 

 「ふう、食った食った。」

 キンジはそう言いながらジャスミンティーを飲みながらそう言った。

 目の前ではアリアが「動物奇○天外」の2時間スペシャルを食い入るように見ていた。

 そう言えばと思い、キンジはアリアにある事を聞いた。

 「そう言えばよ、アリア。お前どうして今回の任務受けるって決めたんだ。」

 お袋さんはと聞くとアリアはキンジの方に顔を向いてこう言った。

 「あんたも知ってるでしょうけど、アタシのママは『イ・ウー』によって冤罪を

掛けられてるの。その中に奴がいたから乗ったのよ。」

 なるほどなとキンジはそう言うと疑問が解けてスッキリしたと思った。

 だがアリアはこう続けた。

 「だからあたしは奴を捕まえるの!ママを冤罪に掛けた『デュランダル』

だけは!!」

 すると・・・

 パリィーンと言う音が台所に響いた。

 「カナメ!どうした?」

 キンジはそう聞くとカナメは落として割れた皿を片付けていた。

 「すいませんキンジさん。直ぐに直しますから!」

 そう言いながらカナメは皿を片付けようとすると・・・キンジも手伝ってきた。

 「俺が拾っとくからカナメは掃除機を持ってきてくれよ。」

 「わ、分かりました!!」

 それを聞いてバタバタとカナメは掃除機を取りに行っている中ある映像が脳内から

流れて行く様子が見えた。

 「何だったんです?あれは・・・」

 そこに映っていたのは・・・。

 「あの人は一体?」

 自分ともう一人の誰かがそこにいた。




 その記憶は・・・何を意味するか??


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朝のひと騒動。

 朝ぐらい静かにしろ。


次の朝・・・。

 「あ、おはよう、遠山君。」

 いつも通り飛鳥がご飯を作りにやってきた。

 然しその日はいつもとは違っていた。

 その理由は・・・。

 「「・・・あ」」

 白雪がいたからだ。

 「え、ええと・・・おはよう白雪さん。」

 「あ・・・オハヨウ。服部さん。」

 お互いぎこちない挨拶をすると飛鳥は机にいるキンジとカナメを見つけた。

 「あ、おはよう飛鳥。」

 「おはようございます。飛鳥さん。」

 それを聞いた飛鳥はキンジに近寄ってこう聞いた。

 「と、遠山君どう言う事!!何でカナメちゃんじゃなくて白雪さんがって・・

エエエエ!!何で神崎さんもいるのお!!??」

 「あんたあたしが見えてなかったの?」

 少し離れた所でアリアも座っていた。

 「ああ、ええとな・・・此れには理由がな・・・。」

 キンジは飛鳥に「デュランダル」の事はぼかしながら話を聞かせた。

 

 

 

 

 「ええとつまり・・・白雪さんは今ストーカーに狙われていて、んで神崎さんが

それにボディーガードとして立候補したんだけど、条件として遠山君の所が

良いといったからここに住むことになったって・・・なにそれ?」

 「俺もそう思っているよ。今は神崎と白雪はカナメの部屋を使っているよ。」

 それを聞いた飛鳥はある事を聞いた。

 「・・・それじゃあカナメちゃんはイマドコ?」

 飛鳥はキンジにドアっプ(ハイライト無し)で聞くとキンジは目を逸らしたまま

こう返した。

 「・・・俺の部屋。」

 それを聞いた一瞬の間静かになり・・・飛鳥はこう言った。

 「それってもう完全に新婚生活じゃない!!?」

 ドン!!

 それを聞いた瞬間白雪が切っていた大根が真っ二つになった。

 飛鳥は頭を抱えて呻くと外から声が聞こえた。

 「おい、飛鳥の声が聞こえたな。」

 「うむ、何やら騒がしいな。」

 「何か・・・あった?」

 「何だかうち、嫌な予感がするっす。」

 「そうも言ってられません!私達も見て何があったのか確かめなくては!?」

 外から慣れ親しんだ声がすると思っていたキンジはもうどうにでもなれという思いであった。

 そして扉が開くと・・・。

 「「「「何があった(んだ!)(のじゃ?)(っす!)(の・・・)

(んですか!)」」」」

 焔たちが扉を開けて来た後白雪の方を見て・・・。

 「「「「アアアアアア!!」」」」

 また大声が木霊した。

 

 

 

 

 

 「キンジと・・・相部屋。」

 「うううう・・・羨ましいです。」

 紫と雪泉は飛鳥に言った事と同じことを言ってそう言う中焔たちは白雪の方を

見ていた。

 彼女達は嘗て白雪相手に戦った事があるせいか少しばかり苦手意識を

持っているのだ。

 そして白雪がご飯を持ってきてくれた。

 「「「「「「「「オオオオオ」」」」」」」」

 そこにあったのはキンジの言う通りに大皿に盛りつけられた和風食材の数々である。

 そしてキンジは全員に皿が行き渡るのを確認しているとアリアがこう聞いた。

 「ねえさ。あんたらいつもこうやってるの?」

 「まあな。何れはチームを組むっていうのも考えてるし多人数で食べたほうが

旨いぞ。」

 キンジの言葉にアリアはふうんと言った後キンジは全員に聞こえるようにこう

言った。

 「それじゃあ全員手を合わせて・・・頂きます。」

 「「「「「「「いただきま~~す。」」」」」」

 「「い、いただきます。」

 白雪とアリアは少し遅れてそう言った。




 ご飯中。
 白雪「ねえカナメさん。」
 カナメ「?」
 白雪「キンちゃんと寝たって・・・ホント?」ハイライト0
 カナメ「ヒィイ!!」


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生徒会室で・・・。

 生徒を代表して物申す!!
 ・・・教職員よ!!相手を注意する前に己の行動を反省せよ!!


「・・・・・。」

 「・・・・・・/////」

 唐突ながらキンジと雪泉がこんな感じになっているのには・・・理由がある。

 

 

 

 

 

 それは少し前の事・・・。

 「それでは今日の打ち合わせはここ迄としましょう。」

 生徒会長でもある雪泉が来るアドシアードに備えて打ち合わせをしていた。

 因みに白雪も生徒会庶務として所属しているため本来ならアリアがいるべきなのだが本人はデュランダルの情報収集に明け暮れているため代わりにキンジがいた。

 だが本人はここにあまりいたくなかったのだ。

 それは・・・。

 「(何で生徒会って・・・男俺だけなんだよ。)」

 これが理由である。

 最初は男性生徒役員がいたが部費の取り合いにより乱闘した事から女性に

なったのだ。 

 因みに他の面子はと言うと・・・。

 「もうすぐですか、これが終わったら受験勉強もしておかないと。」

 彼女は副生徒会長の「凰燕 斑鳩」所属はアサルト

 「そうねえ。私みたいに武偵局の臨時職員って感じで採用されているからまだ

マシよね。」

 彼女は会計の「釈玄 春花」所属はメディカ

 「全くだ。この忙しさで即売会に出す本が出せん。」

 「貴方はいい加減にお面を取っても喋れるようにして下さい。」ぽい

 「ああ~~。お面盗らないでください~~~。」

 そして彼女は生徒会書記の「眞 叢」所属はインフォルマ

 以上が生徒会メンバーであるが白雪以外は全員三年であるため自動的に白雪が

次期生徒会長になるようだ。

 「そう言えば貴方、雪泉ちゃんがよく口にする二年生でしょ?」

 春花がキンジを見てそう聞いた。

 「貴方の事は3年のアサルトが噂するほどよ。うちにいるメンバーも貴方といつか

やり合いたいって愚痴るほどなの。」

 「それに貴方の周りの評判も宜しいですので一度こちらのメンバーの依頼を

受けるという事も考えれる程ですしね。」

 そして斑鳩もそう言った。

 現在のキンジのランクは今もSランクだが最近仕事が少しだが指名任務が

減ってきているのでそう言うのは一応できる。

 このように上級生の任務に誘うケースは珍しくもない。

 そして全員がそれぞれ荷物を持って部屋から出て行った。

 キンジは雪泉がまだ残っているのを見てこう聞いた。

 「雪泉姉?未だ残るのか?」

 「あ、はい。未だやり残している・・・その・・・課題がありましてそれを。」

 「そうか・・・遅くならないようにな。」

 キンジはそう言って部屋から出て行った。

 「・・・さてと。」

 雪泉はキンジが帰ったのを確認すると・・・荷物からある物を出した。

 

 

 

 

 

 「遅い!!」

 アリアがキンジ達に向かってそう言った。

 「悪い、悪い。会議が長引いたんだ。」

 キンジはそう言うと白雪を連れて合流した。

 そして帰ろうとするとキンジはある事に気づいた。

 「あ、やべ。部屋に携帯置き忘れた。」

 直ぐに戻るとキンジはそう言って会議室にへと向かった。

 

 

 

 

 

 「♪~~~~。」

 何やら会議室で音楽が聞こえる。

 「・・・!・・・!!」

 同時に英語のような声が聞こえる。

 そんなこととは露知らずキンジは部屋の中に・・・入ってしまった。

 そこで見てしまったのは・・・。

 「It makes my change at all dramatic!!」

 チア服を着た雪泉がポンポンを持って踊っている所だ。

 然も・・・振り返る所。

 「・・・・・。」

 キンジはそれを見て・・・何も言えなかった。

 「・・・・キンジさん。」

 雪泉はキンジを見て始めは・・・( ゚д゚)ポカーンとしていた。

 だがだんだんと・・・現実が分かってきたのか・・・。

 「////////」

 顔が真っ赤になり始めた。

 「あ・・・えーーと。」

 キンジは取り敢えず何かを言おうとするが・・・それが間違いであった。

 「結構綺麗だったぜ。雪泉姉。」

 それを聞いた瞬間雪泉は・・・目をウルウルにさせて・・・。

 「イヤアアアアアアアアア!!」

 恥ずかしさの余り悲鳴を上げてしまったのだ。




 見てしまった以上・・・戻れません。


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場所はちゃんと教えるように。

 何処にいるのかをちゃんと伝えないと伝わらないよ。


 「プププ・・・あの雪泉さんがそんなことを。」

 「笑ってやるなよカナメ。俺何かどう言えば良かったのか分からなかったんだぜ。」

 夕食後、キンジとカナメは二人でお茶を飲みながら今日の事を喋っていた。

 あの後雪泉は何故チア服なのかを説明してくれた。

 何でも今年からIS学園も閉会式でのチアに加わるため両校の生徒会長でチアを

しないかと言う話が舞い上がったのだ。

 無論雪泉は断ろうとしたが他の生徒会役員(白雪を除いて)によってとんとん拍子に進んでしまったため断りづらくなり諦めてOKを出したのだ。

 それで練習をする羽目になるのだが表立っての練習は本人の羞恥が天元突破するためこっそりと一人でやっていたのだ。

 それも放課後の空き教室や先程使っていた生徒会室にてだがキンジに見られてしまい更に悲鳴が原因で生徒会全員に知られてしまったため今はやけっぱちで近くの

ダンススタジオ(イベント以外は使用されない)を使って練習している。

 尚叢はこれをネタに本を書いている。

 それを聞いてカナメは少し笑っていたのだ。

 「さてと・・・風呂に入るか。」

 「ああ、どうぞ。キンジさん。」

 キンジはカナメに風呂に入る事を伝えて風呂に入った。

 現在アリアはレザドからメールが来て夕食後直ぐに出かけて行った。

 

 

 

 

 

 

 「もう10時か。」

 キンジは風呂から出て体を拭いてズボンを履いてからバスルームを出た。

 そしてバスタオルで頭を拭いていると・・・何か足音が聞こえた。

 ぱたぱたと廊下からスリッパの音が聞こえた。

 「?カナメか??」

 キンジはそれを聞いて何だと思っていると・・・脱衣所のカーテン

(1年前の雪泉の騒動の後に付けた。)が思いっきり開いた。

 「キンちゃん!?どうしたの!!?」

 巫女装束の白雪が開けたのだ。

 「な、何だよ急に!?」

 キンジは慌てながらそう言うと白雪も慌てながらこう言った。

 「え、だ、だって、キンちゃんが・・・で、電話で」

 「風呂に入ってるのに電話かけれるのか?」

 「非通知だったけど『バスルーム』にいるって電話が!」

 「それいたずら電話じゃねえのか?」

 キンジは慌てている白雪の言葉をバッサリと切り捨てる中白雪はキンジの体をじっと見ていると・・・顔を真っ赤にして・・・土下座した。

 「ごめんなさい!!」

 それも跳躍しての土下座だ。

 何処の銭稼ぎ生徒会会計だと思いたくなるほど鮮やかである。

 「ごごごごごごごごめんなさいごめんなさいごめんなさい!!キンちゃんが

お風呂で裸で想像して言えない空想して猫を10匹被ってあsdfgfl!」

 「お前大丈夫か?」

 キンジは白雪の慌てっぷりを見て少しかわいそうな人を見るかのように聞くと・・・。

 「おあいこ!!」

 と言って白雪は起き上がって自分の巫女装束に手をかけた。

 「はあ!!」

 「キンちゃんも私のお着換え見ればおあいこ!!」

 「どう考えたらそうなるんだ!!おい!?」

 キンジは白雪の奇行に呆れながらそう言うと向こうから声が聞こえた。

 「キンジさん。どうしました?」

 「カナメ!白雪を止めてくれ!!」

 「へ?・・・何してるんですか白雪さん!!?」

 カナメはそれを見て白雪を後ろから後ろ固めした。

 「脱ぐ脱ぐ脱ぐー!平気なの!!キンちゃん様になら見られても平気なの!!むしろ見てほしいのお!!」

 「何言ってるんですか!!それは流石に駄目ですよ!!」

 カナメは白雪を何としようと踏ん張るも・・・叶わなかった。

 「放して(;゚Д゚)!!」

 「あ」

 白雪はカナメを思いっきり振り回すとカナメは白雪を放してしまい床に頭を

ぶつけそうになった。

 「カナメ!」

 それを見たキンジはカナメを救おうと手を掴み、そのまま倒れてしまった。

 ドタン!!と音を出して。

 

 

 

 

 「痛たたた。大丈夫か?カナメ。」

 「あ、はい大丈夫です・・・・」

 カナメはキンジを見て言葉を失った。

 今自分は少し濡れているキンジに抱き着かれている状態なのだ。

 キンジとカナメはお互いの顔が近いことを・・・暫くして気づいた。

 「どわ!すまん!!////」

 「いえ、こちらこそ。/////」

 キンジとカナメはお互い離れるも先程の状態に幾何か緊張していた。

 そして白雪はと言うと・・・。

 「・・・・・・。」

 口から半透明な物を出して白目で正座しながら失神していた。

 「ただいまーー。」

 するとそこにアリアが袋いっぱいの何かを持って来た。

 そしてアリアはその現状を見てこう言った。

 「・・・ナニコレ?」




 キンジ「(カナメってやっぱり綺麗だよなア。)」
 カナメ「(キンジさんに抱き着かれ・・・あ、あんなに近くで////)」
 白雪「(オノレカナメ~~~~~。)」
 アリア「何がどうなってのよ?」


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空を彩る光を見るために

 ここではキンジとアリアは喧嘩していません。


あの後アリアに事の次第を説明した後アリアが発したのはこの一言。

 「・・・あんた保護対象なんだから面倒な事するなあ!!」

 これである。

 その後は白雪の携帯にキンジの連絡先を勝手に登録させられた。

 まあ『アドシアード』が終わるまでと協議の末に決められた。

 そして時を経て梅雨開けの情報と同時にある企画が持ち上がった。

 「『梅雨明け花火大会』?」

 キンジは部屋でアリア達とうどんを啜りながらそれを聞いた。

 「はい。今日の夜に臨海公園から花火が見れるから座敷船に乗って見に行かないかとと飛鳥さんから電話で報告してくれたので誘われたのでキンジさんもどうかと

聞かれましたけど?」

 勿論白雪さんも良いですよと言ってますのでと付け加えた後白雪の方を見ると

少しオドオドしてこう言った。

 「え、えとね。私、星伽の許可なしに外に出ないようにって言われてね。

その・・・。」

 キンジはそれを見いてある事を思い出した。

 星伽の人間、特に女の子は本来神社から出ることも許されない家系なのだ。

 キンジは嘗て兄の金一と共にそこに行ったときに少女達が丁度「かごめかごめ」を歌っていた時にそれを見ていた金一はこう呟いたのだ。

 「まるで籠の中の鳥だ。」

 それが今だ耳に残っていた。

 まるで哀れな動物を見るかのように。

 そしてキンジはカナメにある事を聞いた。

 「なあ、カナメ。それって誰が来るんだ?」

 それを聞いたカナメはこう答えた。

 「あ、はい。飛鳥さんと焔さん、夜桜さん、紫さん、華毘さん、雪泉さんですね。」

 それを聞いたキンジは白雪にこう提案した。

 「白雪、行くぞ。アリアもだ。」

 「え!」

 それを聞いた白雪は驚く中アリアはこう言った。

 「あんた本気?人が多くってガード出来ないわよ。」

 「それなら心配ねえよ。座敷船なら周りに人はいねえし俺達しか乗ってねえし恐らく半蔵さんも乗るから大丈夫だ。」

 キンジはアリアに自信たっぷりにそう言った。

 アリアは暫く考えるとこう返した。

 「良いわ。でも責任はあんた持ちよ。」

 そう言うと白雪は慌てながらこう言った。

 「え・え・・でも。」

 「ほら何時までぐずぐずしてるの!さっさと準備するわよ!!」

 アリアは白雪を引きづって何処かへと向かった。

 それを着ていたキンジとカナメはお互いに顔を見て苦笑いをした。

 

 

 

 

 

 そして夜、キンジ達は河に集まっていた。

 白雪は白の、アリアはピンク色の浴衣を着ていた。

 そしてキンジは黒の浴衣を羽織っていた。

 暫くすると少し向こうで声が聞こえた。

 「遠山く~~ん。」

 飛鳥達も浴衣を着ていた。

 飛鳥は緑、焔は黒、夜桜は青、華毘はオレンジ、紫は紫陽花の華が彩られた紫、

雪泉は青と白と着ていた。

 「?・・カナメは?」

 キンジは全員を見てカナメはと聞くと雪泉が後ろ向きでこう言った。

 「さあどうぞ。」

 そこにいたのは・・・白百合の華が彩られた黄色の浴衣を着ていたカナメが

そこにいた。

 髪は少し結わえた後ポニーテールみたいにして纏めていた。

 「ど・・・どうでしょうか?」

 カナメはキンジを見てそう聞くと当の本人は・・・。

 「・・・・・・。」 

 ポカーンと見惚れていた。

 「あの・・・キンジさん?」

 カナメはキンジを見てどうしたのかと聞くと焔がキンジの背中を叩いてこう言った。

 「ほらキンジ!!何とか言って見なって!!」

 「あ・・・ああ。」

 キンジは意識を取り戻してもう一度カナメを見てこう言った。

 「その・・・綺麗だなっておもって。」

 「ふぇええ!!」

 キンジの言葉にカナメは顔を赤くして慌てている所を焔たちは生暖かい目で

見ている中座敷船がやってきた。

 「じっちゃん!!」

 「おお、飛鳥来たぞ。皆も乗りなさい。」

 「「「「「お世話になります!!!!!」」」」」

 キンジ達は半蔵を見てそう言うと半蔵はうんうんと言って全員が乗り込んだところでこう言った。

 「それじゃあ・・・出航じゃあ!!」

 

 

 

 




 いざ花火大会へ!!


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花火を見て

 玉屋と鍵屋は大体同じです。


 「「「「「「「玉屋ーー!!」」」」」」」

 キンジ達は屋形船で花火を見ていた。

 無論デュランダルの事も考えて警戒しているがそれはそれ、これはこれである。

 白雪も今回は楽しんでいた。

 「ねえキンちゃん、覚えてる?青森の花火大会?」

 白雪は花火を見ながらキンジにそう聞いた。

 キンジはそれを聞くとこう答えた。

 「ああ、覚えてるぜ。あの後俺滅茶苦茶怒られてお前土蔵に数日間

閉じ込められたな。」

 「・・・遠山君。そんなことしてたの?」

 キンジはその後についても答えると飛鳥はそれを聞いて呆れていた。

 「あの時も・・・キンちゃんが、私を星伽から出してくれた。」

 「いや結果的に出したのアリアだろ?」

 キンジはアリアを見てそう言った。

 そのアリアも花火を見てご満悦であった。

 「それでもね・・・私からしたらキンちゃんがきっかけを作ってくれたから・・・

今日はありがとう。」

 白雪がキンジに向かって笑顔でそう言った。

 「そうか。」

 キンジも満更でもないような表情でそう言うと・・・雪泉がキンジにこう言った。

 「ほらキンジさん、白雪さん!!!そろそろ最後ですよ!!」

 そう言って窓の方を見るとフィナーレなのか今までの中で大きな花火が

打ち上げられた。

 その中で・・・携帯が鳴った。

 「あ、ごめんなさい。」

 白雪の携帯であったようだ。

 「ごめんねキンちゃん。ちょっと後ろにいるけどメール見るだけだから。」

 「分かった。だけど俺の背中合わせでいろよ。」

 「うん。分かった。」

  キンジは白雪の言葉を聞いてそう言うと自身の背中の近くにいることを

確認した。

 そしてそのメールを見た白雪の顔色は・・・少し蒼くなっていた。

 

 

 

 

 その後白雪は船から降りてキンジの家に帰った後「少し疲れたからもう寝るね。」と言って部屋に入った。

 その時キンジは失念していた。

 あの時のメールの事を聞いていれば・・・あのような事にはならなかったかも

しれない。

 

 

 

 

 

 

 そして海際にある何処かの雑居ビルの2階にある居住部屋。

 そこではある人間が勝手に・・・住み込んでいた。

 そこには数多の写真と『アドシアード』に関する資料、学園島の各ブロック毎の

簡単な見取り図などが所狭しとあった。

 そしてそこにいる人間がずっと同じ写真を見ていた。

 それはアングル毎であるが・・・カナメの写真があった。

 ご飯を食べている所。

 洗濯をしているところ。

 買い物をしている所。

 色々なアングルの写真があった。

 「ああ姉さん。いつ見ても良い笑顔ね・・・こいつさえいなければ。」

 そう言いながらキンジと仲睦まじい様子で笑っているカナメの写真を見ると・・・

強いナニカを感じた。

 「なんでそいつに見せるのよ姉さん。その笑顔はいつも私に見せてくれるのに何で?

何でナンデナンデナンデナンデナンデソンナヤツニミセルノヨ!!」

 そう言いながらその人間は机を叩いた後ダーツボードを見た。

 そこには幾つも串刺しになり、穴だらけになったキンジの写真があった。

 「待っててね姉さん。直ぐにそいつを殺して・・・ムカエニイクカラ。」

 そう言いながらダーツをキンジの写真に当てると・・・その写真が凍り始めたのだ。

 そしてその人間はある物をみた。

 それぞれ色違いであるが・・・同じ槍と剣があった。

 「さあ・・・始めましょう!私と姉さんの再会ドラマを!!」

 「アハハハハハハハハ!!」

 そう言いながらその人間は狂ったように・・・笑い出した。




 美しくも狂おしい劇が幕を開けようとしていた。


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新たな愛車

 やっぱ仮面ライダーと言えばバイクでしょ。


そして時は過ぎて・・・。

 『アドシアード』が始まった。

 キンジは現在武藤たちと一緒に武偵校にて機材の確認をしている中武藤がキンジを

呼びつけた。

 「おおいキンジ!お前に届け物だぜ。」

 「?俺に。」

 キンジは何事だと思っている中そこに向かった。

 周りには『アドシアード』に備えて幾つもの部品や機材が所狭しと並んでいる中

キンジは武藤がいる場所にへと向かった。

 「これなんだけどよ。」

 そう言って武藤が指さすとそこには巨大な・・・箱があった。

 「何だこれ?」

 「さあな。まあお前に送られる奴だってのはあのタグに括られてんだよ。」

 そう言うとキンジはそのタグを見てあっと思った。

 「『ZEX』」

 それは前に防人から聞いたのだが国連軍のペーパーカンパニーであり表向きは

「御剣重工 篁技研」の下部組織として存在しているという設定の会社である。

 キンジはそれを見て確信した後箱についていた指紋認証機に指を押し付けると

声が聞こえた。

 『遠山キンジ様。特定しました。』

 それが聞こえた瞬間箱がばかっと開いた。

 「うおお!!」

 武藤は驚いて下がるとそこにあったのは・・・。

 「凄ええ!!最新型のバイク『αEXAS」じゃねえか!!」

 そこにあったのは黒と黄色で塗装されたバイクであった。

 するとそれを見た武藤は興奮気味で説明口調で喋り始めた。

 「こいつはトランスフォーマー型じゃねえのに最新のテクノロジーを搭載した奴じゃねえか!馬力は10300!燃料は内部にあるプラズマイオン発生器で半永久的!!

然も武装を取り付けられるって言う国防軍ですらまだ全体配備が終わってねぇレアものじゃねえか!!」

 武藤はそのバイクの周りをきょろきょろしながら見ている中キンジはそれに

ついている手紙を読んだ。

 「『これをお前にやるよ。お前自転車ぶっ壊れて今徒歩って聞いているしこれ

ライダーシステムと連動することも出来るから便利だぜ。』って・・・

これ高そうだな。」

 キンジはそう思い乍らバイクを見るがまあ良いかと思い封筒に同梱されている鍵を持った。

 まあ実際これ軍用だから買うともなれば億単位になるのだが。

 キンジはバイクに一応跨ってみると中々座り心地が良さそうであった。

 そしてキンジは取り敢えず何処かに置かなきゃなと思っている中携帯が鳴った。

 すると武藤と不知火も同じように携帯を取り出した。

 どうやら武偵校の全体周知であった。

 キンジは取り敢えず携帯を取り出してメールを開くとそこに

書かれていたのは・・・。

 「『ケースD7』」

 それは『アドシアード』中に起きた事件だが事件性があるのかまだ分からない為

一部の関係者のみに送り『アドシアード』は続行するというものであった。

 何だよとキンジが思っている中キンジは咄嗟に白雪の携帯に電話を入れようと

するも。

 「くそっ!繋がらねえ!!」

 キンジはもう一度つなげようとするとまたメールが来た。

 「白雪か!?」

 キンジはそう思ってメールを見るとそれは文章ではなく画像であった。

 「何だこれは?」

 キンジはそう思いながらその画像を見るとそこに映っていたのは・・・。

 「カナメ!」

 キンジはそれに映っている少女がカナメだと気づいた。

 さらに続けて見ると・・・。

 「白雪!!」

 何故白雪がと思っている中衝撃的映像が見えた。

 それは・・・。

 白雪が剣の柄を使ってカナメの首筋に当てた瞬間であった。

 「!!!」

 キンジはそれを見て驚くとそのまま白雪はカナメを裏に停めていた小さなトラックに乗せ込むとそのまま何処かに行ってしまった。

 それを見たキンジは眩暈しそうであった。

 幾ら白雪がカナメを気に入っていなかったとはいえここまでやるかと思っている中

またメールが来た。

 それに書かれていたのは・・・。

 「『この少女を返してほしくば第9排水溝の蓋を外して来い。』」

 それだけだった。

 「!!・・・カナメ!」

 キンジはそれを読んだ後バイクに跨った。

 「お、おいキンジ!!」

 武藤は何事だと思う中キンジはαEXASを動かした。

 普通のバイクみたいに排気ガスの音が出ることなくスムーズに起動した。

 「(待ってろ!カナメ!!)」

 キンジはそう思い乍らバイクを発進させた。

 自らが帰る場所にいる少女を取り返すために。

 




 バイク「αEXAS」見た目は「仮面ライダーカブト」に出てくる「エクステンダー」
 このバイクは国防軍が新たに作り上げたバイクで対トランスフォーマーとして
作られた。
 機動力、戦闘能力はバイク型トランスフォーマー以上でありその性能に軍が受注を
決めた。
 未だ配備が完了されていない為武偵校では未だ配備されていない。


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大切な人の為に。

 貴方にはいますか?
 かけがえのない大切な人が。


 「ごめんね。キンちゃん。」

 トラックを運転しながら白雪はそう呟いた。

 トラックの荷台には失神したカナメが寝ていた。

 正直言えばこんな事したくなかったのだがせざるをえない理由があるのだ。

 そして白雪はある場所にへと向かった。

 「ここだね。」

 そこは「関係者以外立ち入り禁止」と書かれた看板が立てられていたが白雪は

そのままトラック毎入っていった。

 そこは学園島の武器、弾薬が収められている通称「地下倉庫(ジャンクション)」

である。

 

 

 

 

 

 「ここだな。」

 キンジはそう言ってバイクから降りようとすると・・・何かが上空からやってきた。

 「ザビ―!」 

 それはキンジの変身ツールでもあるザビ―であった。

 ザビ―は何かを訴えるかのようにキンジの周りを飛んでいた。

 「お前も来たいのか?」

 それに対してザビ―はこくこくと首を振っていた。

 そしてキンジはザビ―を連れて排水溝に向かった。

 そこで目にしたのは・・・。

 「一度開けられたな。それも無理やりに。」

 キンジはそう言いながら排水溝の蓋を開けて中に入った。

 「ここから何処に向かうんだ?」

 キンジはそう思いながら武偵手帳にある液晶画面を操作して調べると出てきたのは。

 「・・・ジャンクションじゃねえか。」

 キンジはそう言いながら冷や汗を掻いていた。

 もしここで何かを起こせば大惨事になると分かっているのだ。

 キンジは何があったんだと思いながら直進で進んだ。

 

 

 

 

 学園島の地下は船のデッキみたいな多層構造になっており、キンジは排水溝の

出入り口にある三重の鉄の扉を開けて中に入った。

 そこには階段がありキンジはそのまま駆け下りて立ち入り禁止区域に繋がる

エレベーターに向かった。

 そしてエレベーターに入って緊急用のパスワードを打ち込むが・・・。

 「くそっ!動かねえのかよ!!」

 キンジはふざけるなと思い扉を叩くとザビ―がエレベーターにある配線板の扉を

開けた。

 そして配線をザビ―は口で加えると・・・。

 ピーンとエレベーターが動き出した。

 「これって・・・そういやお前、理子の時も調べてたって防人さんが言ってたな。」

 キンジはありがとうなと言うとザビ―は只ブーンと羽音で答えた。

 

 

 

 

 

 そしてそのままエレベーターで最深部に向かった。

 キンジはエレベーターから降りて先ず資料室を調べてみると・・・暗かった。

 あるのは非常用の赤い電灯だけであった。

 次に地下駐車場に入った。

 大抵の武器輸送車はここで待機しているのだ。

 そしてその中に・・・白雪が使ったと思われるトラックがあった。

 キンジはそれを見つけると周りの車を壁代わりにしながら近づいて・・・

ザビ―が初めに窓をぶち破った。

 そしてそれに続くかのようにキンジも突撃するも・・・。

 「いない。」

 運転席には白雪の姿が無かった。

 そして荷台を開けるも・・・カナメもいなかった。

 キンジはさらに奥に進むことにした。

 ここから何が起こるのかも知らずに。




 必ず助ける。


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真実の闇

 心の醜悪は誰にも理解できない。


キンジはザビ―を肩に乗せて走って行く中、ある部屋にへと向かった。

 そこは・・・。

 「後はここだけか。」

 キンジが着いた場所は弾薬が管理、保管されている大倉庫の扉の前である。

 「粗方調べて残ったのがここだけど・・・行くしかないな。」

 キンジはそう言って銃を収めて、バタフライ・ナイフと脇差を出してゆっくりと

扉を開けて中に入った。

 キンジは潜入時には音が出やすく使えないバタフライ・ナイフの刀身を

鏡代わりにして進んだ。

 そしてしばらく歩いている中声が聞こえた。

 「誰かいるな。」

 キンジはそう言って少しずつ近づくと・・・それが分かった。

 「(白雪!!)」

 キンジは巫女装束の白雪を見つけると足元にある誰かを見つけた。

 「(カナメ!!)」

 キンジはカナメを見つけるや否や助け出したいという衝動を耐えて、様子を見ようとしていた。

 「デュランダル。貴方がどうして私を欲しがるのか分かったけど何で彼女もなの?

超偵でもない一般人なのに?」

 白雪がキンジから見て不規則に並べ替えられている火薬庫の奥で誰かと話していた。

 『彼女は貴方が思っている以上に重要だからよ』

 「(ボイスチェンジャー!!)」

 キンジは機械的に修正された音声を聞いてそう確信した。

 「それと約束を覚えているわね。」

 『勿論だ。彼女と君を連れ去れるなら彼を・・・遠山キンジを生かしてやろう。』

 「(どう言う事だ!?)」

 キンジは何のことだと思っている中その声の主はこう続けた。

 『然し君も悪女だねえ。虫一匹も殺さない顔をしているくせに男の周りにいる女を

遠ざけたいだけで私に協力するなんて。』

 「!!違う!私はキンちゃんの安全の為に貴方を!!」

 『あらあら何言ってるんだ?君は夜な夜な彼女達を呪い殺そうと幾つもの呪術法を

学んでいることもお見通しだよ。』

 「違う違う!!私はただキンちゃんの為と思って!!」

 『それだけじゃない。君は彼女の写真を切り刻んで殺す所を何度も何度も

想像してるんだろ?成程成程。優秀な人間ほど闇は深いと言うのは本当だねえ。』

 「イヤ!!もうやめて!!」

 白雪は頭を振りながら否定するも彼女の言葉にドンドンと追い込まれていることに

気が付いてない。

 『まあ約束は守るさ。・・・彼がここにいなければね。』

 「へ?」

 「そこまでだ。」

 声の主の言葉に白雪は声のあった方向を見た。

 そこにいたのは脇差を構えていた・・・。

 「デュランダル。お前を誘拐、犯罪教唆の現行犯で、星伽 白雪。

お前を誘拐の容疑で・・・逮捕する。」

 遠山キンジがそこにいた。




 真実は残酷にも二人を分かつ。


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救いたいと願う事の何が悪い。

 それは人の持っている思いなのだから。


 「逮捕って・・・キンちゃん何言ってるの?」

 白雪はキンジを見て驚いていた。

 何故ここにいるのか?如何して自分を逮捕するのか?

 もう訳が分からなくなっていたのだ。

 然しただ一つだけ分かるとすれば・・・。

 「まさか!?」

 白雪はデュランダルの方に顔を向けようとした瞬間、首元に冷たいナニカが

当たった。

 「動くな、白雪。」

 キンジが白雪の首筋に脇差を当てていたのだ。

 「俺の質問に全部答えてもらうぞ。」

 「き・・・キンちゃん、これは。」

 「黙れ、俺の質問にだけ答えろ」

 ここからは分からないが今のキンジが白雪に対して見せる視線は仲間ではなく

敵としての目で見ていた。

 キンジは白雪の言葉を一瞬で斬り捨てるとキンジはある質問をした。

 「何時からデュランダルが接触してきた?」

 「・・・・この間の花火の時。」

 「あの時か!!何で言わなかった!?紫に頼んで逆探知も出来たぞ!!」

 「・・・・だって・・・だって言えば殺すってメールで!」

 「ああいう手合いは成功してもしなくても殺すタイプって武偵校でも初期に

教わるぞ!!」

 キンジは大声で荒げながらそう言うと足元にいるカナメを見てこう言った。

 「とにかく、外に戻ったら今回の事を報告させてもらう。それと未成年略取の

現行犯としてもしょっぴくからな。」

 キンジは白雪に警告しながらカナメをおんぶしようとした瞬間に・・・

煙がキンジ達の前を覆った。

 そして何かが来るのをキンジは感じた。

 「ちぃい!!」

 避けて刺さった所を見るととそこにあったのは湾曲した刃物。

 フランスの銃剣「ヤタガン」に装備されるサーベルである。

 そして何処からか声が聞こえて煙がなくなった瞬間・・・カナメがいなかった。

 『遠山キンジ、彼女を助けたければ上に来るがよい』

 何処からか声が聞こえたキンジは辺りを見回していると・・・。

 「あそこか・・・!」

 キンジは天井の扉が一つ空いているのに気づいた。

 このジャンクションは大抵が無人で武器の受け渡しも全自動なのだがメンテ用として幾つかの出入口がありその一つが開いていた。

 キンジはそこに向かおうとすると・・・。

 「ダメ、キンちゃん!行っちゃ!!」

 後ろから白雪がキンジを止めようとするもキンジは走ってそこに向かった。

 「キンちゃんダメ!武偵は超偵には勝てない!!」

 だがキンジはその警告を無視してでも向かった。

 ・・・守りたいと決めているから。

 「ダメ!キンちゃん行かないで!!キンちゃ~~ん~~!!」

 

 

 

 

 

 「(全く俺は武偵失格だな。)」

 キンジは心の中で自分を小ばかにしていた。

 武偵は何があってもクライアントの為に行動し、利益を守るために行動しなければ

いけない。

 まあ例外があるとすれば・・・。

 「やっぱり俺はあんたの弟だよ。兄さん。」

 遠山 金一である。

 貧しい国や人に対して無償かおにぎり一個でどんな仕事も引き受けるという文字通り正義の味方を体現したような存在である。

 そして今のキンジは・・・。

 「無料で仲間を守るために戦うんだからな。」

 金一が全てを守るならキンジはこの手で救えるならそれを全て救うという・・・

やはり正義の味方のような事をしようとしていた。

 「待ってろよ、カナメ!」

 キンジはそう言いながら上に向かうとそこにあったのは・・・。

 「ここは確か学園島情報部のHPCだったな。」

 何十台もあるスーパーコンピューターの冷却室である。

 結構冷えるがそれでも銃が使えるからまだましだなと思いながら銃を出そうと

すると・・・。

 「へえ、一人で来るなんてツイてるわね。」

 「!!」

 女性の声がしたのでキンジは銃は諦めて持っていた脇差を声のある方向に構えた。

 「全く箱入り娘を操るなんてどうとでもなるわね。」

 コツ、コツと足音がした。

 「それに・・・大切な人に出会えた。」

 近づくにつれて姿が露になった。

 「後は。」

 黒いドレス。

 「あんたを」

 銀色の手甲とティアラ

 「コロセバ」

 足元にまで届くほどの銀色の髪

 「すべてが上手くいく。」

 「!!」

 キンジはその女性の全容と顔を見て驚いた。

 「なんで」

 少しきつい目つき

 「何で」

 然しその顔つきはまるで

 「ナンデ」

 鏡写しのように

 「何でそんなに」

 似ていたのだ。

 「カナメに・・・似てるんだ!!」

 救おうとした女性に・・・。

 「初めまして、遠山キンジ!」

 遠山カナメに・・・そっくりだったのだ。




 その頃のザビ―はと言うと・・・。
 「えっと・・・どいてくれる?」
 ブーーーッ!!ブブーーン!!
 白雪を全力で見張っています。


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その記憶は果たして戻して良い物か?

 パンドラの箱は開けるとき細心の注意を払え。


「・・・ううん。」

 キンジが来る少し前、カナメは目を覚ました。

 辺りを見ると大きな機械が至る所にあった。

 「ここは、一体・・・?」

 カナメはここが何処なのかと思いながら記憶を辿っていた。

 「確かあの時・・・白雪さんが来て・・・それから・・・何かが首元に!!」

 カナメは全てを思い出した瞬間・・・何処からか声が聞こえた。

 「久しぶりねぇ。姉さん。」

 「!!」

 カナメは誰かと思いそれを見るとそこにいたのは・・・。

 「わ・・・私?」

 自分と髪の色以外全てそっくりな黒いドレスを着た女性であった。

 「・・・やっぱり忘れてるのね。」

 「何の事です?」

 その女性の言葉にカナメが問いかけると女性は人差し指を頭に添えてこう言った。

 「大丈夫。次に目を覚ましたら全て思い出すから、それまで寝ててね。姉さん♡」

 そしてそれを着た瞬間カナメは・・・再び失神した。

 「さてと・・・あの男を殺せば全部上手くいくわ。」

 そう言って少女は近くにあった黒い槍と剣を携えた。

 

 

 

 

 

 そして前回の終わりに繋がる。

 「初めまして、遠山キンジ。」

 キンジはその女性を見て驚いていた。

 髪が銀髪である事以外カナメと瓜二つなのだから。

 「お前は一体」

 「あたしはあんたが『カナメ』って言ってる女の双子の妹よ。」

 キンジの言葉に少女は素知らぬ顔で明かすとこう続けた。

 「そしてまあ貴方達が名付けた『デュランダル』の片割れよ。」

 「片割れ・・だと、・・・じゃあまさか『カナメ』も」

 「姉さんをそんな俗な名前で呼ぶな汚らわしい。」

 キンジの言葉に少女は吐き捨てるように言うと少女は持っていた槍を構えて

こう言った。

 「さあ始めましょ、遠山キンジ。私達の再会を貴方の死で飾ってあげるわ。」

 そう言うと少女はそのままキンジに突進してきた。

 

 

 

 

 

 「剣道三倍段」を知っているか?

 剣で槍相手に戦う際には相手が槍の初段に対して剣を使う方はその三倍の段を

持っていなければ互角に戦えないという事だ。

 そしてそれは現代でも変わらない。

 「くそっ!」

 「そらそら!手も足も出ないのかしらあ!!」

 キンジは如何にか耐えているが彼女の槍さばきはとてもではないが対応することが

難しいのだ。

 槍とは突くだけではなく振り下ろし、叩き、いなすことが出来る武器なのだ。

 無論剣でも出来るがリーチの長さのより防御領域を作れるという利点があるのだが

槍はその反面密室空間ではその長さにより振りまわす事が出来ないという

愚点があったのだがそれを彼女は上ではなく左右で回すことでそれを可能としたのだ。

 そして遠心力を活かすことで打撃力を倍増させているのだ。

 キンジは何とかしなくてはと思いながらもその攻撃を対処していた。

 だがやはり剣だけでは対処が難しい。

 キンジは一度HPCの裏に隠れて考えていた。

 どうすればと思う中キンジはある事を思いついた。

 然しそれは下手すれば自分の身の危なさを助長させてしまうのではないかと

思っていたがキンジはこれ以外思いつかなかった。

 「いっちょやるか。」

 キンジは思ったが吉日だと決心してそれを仕掛けるタイミングを待ち構えていた。

 「何処に行ったのかしらあ?かくれんぼしてもここからは逃げれないわよお。」

 少女は嘲笑いながらもキンジを探していた。

 そしてキンジは懐からある物を出した。

 そしてそれを少女に投げた。

 それは・・。

 「なにこれ?・・・・くう!」

 少女の視界が突如に煙でかき消された。

 「煙幕なんて・・・二番煎じも良い・・・!!」

 少女は侮辱するような態度でそう言うと何かが来るのを煙の動きで感じ取りそれから避けた。

 「ナイフ!!・・・いえこれは。」

 それは彼女は知らないようだがそれは苦無と呼ぶ飛び道具である。

 そして彼女は周りを見渡そうとすると・・・下から何かを感知した。

 「まさか!!」

 それは脇差を口に加えたキンジがそこにいた。

 「(槍の弱点はそのリーチの長さ由縁の短距離を想定していない設計思想!

これなら!!」

 キンジはそう思いながら脇差を口から離して手に持って少女に迫った。

 「これで!!」

 キンジは勝利を確信していた。

 この時までは・・・。

 「レティシア!!」

 突如そう言う声が聞こえた瞬間・・・キンジの後ろから何かが来るのを感じ取った。

 「ちぃい!!」

 キンジはすかさずそこから離れてもう一度HPCの裏に入ろうとすると・・・ヤタガンのナイフがキンジの行動を阻んだ。

 「くそっ!」

 キンジはそう言いながら煙幕の向こうにいる誰かを見た。

 そして煙幕が晴れるとそこにいたのは・・・一人の女性であった。

 紫色のドレス

 銀色の手甲とティアラ

 白色の槍と剣

 そして何よりも・・・鮮やかな足元まで届きそうな金髪

 それをキンジが見た瞬間・・・その人間が誰なのかが一目で分かった。

 イヤ・・・分かってしまったのだ。

 だってそれは・・・初めて彼女と出会った時に着ていたのだから。

 「何でお前が・・・いるんだよ?」

 自分が初めて自身の力で救おうと決めていた彼女

 「なあ・・・答えてくれよ?」

 そして何より・・・孤独を癒してくれたヒト

 「何でここにいるんだ『カナメ』!!」

 遠山カナメが武器を持ってそこにいたからだ。




 そして悲しき真実が明らかになる。


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心砕けかけ。

 我が罪を裁くのは・・・貴方だけ。


今から数分前。

 「・・・・思いだした。」

 カナメは虚ろな表情で目覚めた。

 然し次の瞬間彼女は・・・

 「アアア・・・私は・・・ワタシハ・・・ナンてことを。」

 泣き出したのだ。

 うつ伏せになり両手は顔を隠すように泣いていた。

 自分の本当の名前。

 自分の与えられた名前。

 自分の片割れとの記憶。

 そして・・・自分の罪を。

 記憶を思い出したと同時に嘗ての自分が見て見ぬ振りをしていた記憶も蘇って

しまったのだ。

 そして次に思いだしたのは・・・。

 「・・・キンジさん。」

 キンジに関わる記憶であった。

 仕事で何日か家を空けるときは飛鳥達が代わる代わる勉強や遊び相手になって

くれたり買い物をしていたこと。

 仕事が無い時は休みになれば色んな所に連れて行ってくれたこと。

 あの家で過ごした楽しい記憶が次々と浮かんできた。

 然しそれも終わりなのだとカナメは思ってしまった。

 「もう・・・戻れない・・・こんな罪人を・・・キンジさんは・・・出来ない!」

 カナメは途切れ途切れとはいえ、もう戻れないと思ってしまったのだ。

 そしてカナメは目の前にある服を見た。

 それは嘗て自分が嘗て使っていた服。

 それを取った瞬間カナメは手を強く握りしめてこう言った。

 「もう戻れないのでしたら・・・自分の手で。」

 そう言ってカナメは服を脱ぎ捨ててそれを着た。

 もう・・・後戻りできないと覚悟を決めるかのように。

 

 

 

 

 

 

 「何でここにいるんだ!!カナメ!!」

 キンジはカナメを見てそう言った。

 初めてであった服を着て。

 「(あの服は確か家に置いて・・・ここまで計算尽くって事か!!)」

 キンジは銀髪の女性に目を向けてそう思っていると彼女の顔は・・・

 「ああああ、やっぱりそれでこそ姉さんよ。」

 恍惚の表情を浮かべていた。

 銀髪の女性はそう言いながらカナメに近寄っていくとカナメは銀髪の女性の頭を

撫でながらこう言った。

 「よく頑張りましたね、レティシア。・・・今まで傍にいられなくて御免なさい。」

 「ううん、良いの。姉さんが生きてるって分かってたから・・・今いてくれるだけで良いの!」

 そう言いながら女性、レティシアがカナメを抱きしめ乍らそう言うとカナメは

キンジを見てこう言った。

 「キン・・・遠山キンジさん、貴方にも感謝を。あの時傷ついた私を介抱し、

名を与えてくれたことに心からお礼を。」

 カナメはキンジを見て何かを言いかけた後に社会儀礼としての言葉を出した。

 「・・・何・・・言ってんだよ・・・俺達にそんな他人・・・行儀・・・」

 キンジは言葉を詰まらせながらそう言うとこう続けた。

 「なあ・・・どうしたんだよ・・・何でこんな・・・・」

 「何か言ってくれよ!!カナメ!!!」

 キンジは大声を上げ、振り絞るかのようにそう言うとカナメは一呼吸おいて

こう言った。

 「私の名前は『カナメ』ではありません。」

 「・・・へ」

 「私の名前は・・・『30代目 ジャンヌダルク』。オルレアンの聖女

『ジャンヌダルク』の子孫です。」




 焼かれし記憶、それ遠きし昔の笑顔の貴方。


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歴史の真実。

 歴史とは常に真実を語っているとは限らない。


 ジャンヌダルク

 15世紀、イギリスとフランスによる100年戦争の際、フランス勢として戦線に参加。

 ジルと言う軍師を率いてその旗のもとに同志たちを勝利に導いた聖女。

 だがそのブルゴーニュ公国軍の捕虜になった後イギリスに人質としてイギリスに

引き渡され、その後異端審問に掛けられて最後は・・・。

 「若干19歳で火刑にされた・・・でもおい!・・・それって・・・

どう考えても!!」

 年齢に異常が出るぞとキンジはそう思っていた。

 19歳で死んだジャンヌダルクに子供がいたのなら捕虜になる前・・・つまり1年前には既に子供がいたという事になっていなければならない。

 さらに子供がある一定までに大きくなっていて且つ国外から逃げていなければ

ならない。

 そう考えるならジャンヌダルク派の人間の手を借りたとしても彼女が歴史の表舞台に立つ前から子供がいたという事となる。

 詰まるところを言えば日本で言えば元服になったばかり、つまり15歳以前に

出産していたこととなる。

 それを考えていたキンジであったがレティシアから笑い声が聞こえた。

 「まあ普通ならそう思うだろうけど一つ訂正があるとすれば・・・あれは

影武者よ。」

 「・・・影武者・・・なら納得がいくな。」

 ジャンヌダルク程の大物ならば万が一に備えて影武者を用意することも考えられる。

 それもキリスト教でジャンヌダルクと同じくらいの年齢ならなんとか見繕える

からだ。

 するとカナメ・・・いや30代目ジャンヌダルクはこう続けた。

 「我々一族は聖女であると同時に魔女としての側面を併せ持ち、歴史の中でその力と知略を持って今迄存在し、それは『イ・ウー』に入っても変わらずでした。」

 その言葉にキンジはあることを考えた。

 「なら、超偵を狙うのはその力を」

 「そ、使いこなすためヨ。まあ№2の命令でもあるけどね。」

 キンジの言葉にレティシアがそう答えた後30代目ジャンヌダルクはこう言った。

 「ですが事件が起こりました。ある超偵を船の上で捕まえる際に私はその超偵の力により、海に投げ出され・・・記憶を失いました。」

 「それがあの時か・・・。」

 はいと30代目ジャンヌダルクがそう答えるとキンジはそう言えばと思った。

 デュランダルを調べていた際、その前日に超偵の一人が行方不明になったという

情報がある事に。

 すると30代目ジャンヌダルクはキンジにこう言った。

 「あれから私は記憶がない間・・・楽しかったです。」

 「・・・カナメ・・・」

 「皆さんと食事し、笑って、泣いて、怒って、それでも皆さんが・・・

貴方が笑っていた。」

 その時30代目ジャンヌダルクがキンジに見せた笑顔は・・・カナメと同じ笑顔で

あった。

 「だけどそれも今日で終わり。」

 30代目ジャンヌダルクはそう言いながら槍を振りかざしてこう言った。

 「貴方を倒して・・・星伽 白雪を貰い受けます!!」

 「カナメ・・・・!!」

 キンジは30代目ジャンヌダルクを見て悔しそうな顔で脇差を持ってこう言った。

 「俺がお前を・・・止める!!」




 嘗て心から繋がっていた二人。
 その果ては決別か?・・・それとも。


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戻れない。

 最早後戻りはできないのか?


キィインーー

 ジャンクションのHPCの部屋にて剣戟の音が聞こえる。

 片方は足にまで届くほどの金髪を結わえた女性が槍を振り、突いていた。

 ガキィイン!!

 もう片方は黒髪の青年が脇差片手にその攻撃を凌いでいた。

 キンジと30代目ジャンヌダルクが戦いあっていた。

 「はあ!!」

 「くう!」

 30代目ジャンヌダルクの攻撃にキンジは防ぎながら戦っていた。

 「如何したのですか遠山キンジ!?それが貴方の全力ですか!!」

 30代目ジャンヌダルクは弾かれた槍を振り下ろしてそう言った。

 「俺はお前とは戦いたくない!!」

 キンジはそれを避けながらそう言うと30代目ジャンヌダルクはこう返した。

 「ふざけないでください!私達は敵同士!!ここでどちらかが倒れる以外に終わりはないのです!!」

 30代目ジャンヌダルクはそう言いながら槍を振り回し、キンジを遠ざけた。

 「さあ立ちなさい遠山キンジ!何時までも避けきれると思ったら大間違い

ですよ!!」

 30代目ジャンヌダルクはキンジに向かって大声でそう言った。

 「・・・カナメ!」

 キンジは振り絞るかのようにそう言うと・・・頬に何かが伝っていくのが分かった。

 それを拭うとそれは・・・温かい水であった。

 何でと思いキンジは30代目ジャンヌダルクを見て・・・ある確信を持った。

 そしてキンジは脇差を・・・捨てた。

 「何してるんです!?それで勝てると思ってるんですか!??」

 30代目ジャンヌダルクはキンジの行動を見てそう言うがキンジはそれを

聞くことなく・・・歩き始めた。

 「来、来ないでください!」

 30代目ジャンヌダルクはキンジにそう言いながら少しだが・・・下がって行った。

 「姉さん?」

 それを見たレティシアが加勢に出ようとした瞬間、30代目ジャンヌダルクが

こう言った。

 「来ては行けませんレティシア!これは私の戦いです!!」

 「・・・姉さん」

 レティシアはそれを聞いて足を止めるがキンジは尚も30代目ジャンヌダルク目掛けて歩き続けた。

 「来ないで・・・・コナイデーーーー!!!」

 30代目ジャンヌダルクはそう言いながら槍をキンジ目掛けて突くとキンジは・・・

それを楽に躱した。

 「!!」

 30代目ジャンヌダルクはあまりの事にへ?と思っているとキンジは

30代目ジャンヌダルクを見てこう言った。

 「お前がどこの誰だろうが関係ないし、俺もお前がどんな奴だったなんて

分からねえけど一つだけ言えることがある!!」

 そしてキンジは30代目ジャンヌダルクの目と鼻の先にまで近づいてこう言った。

 「・・・何で泣いてんだよお前。」

 「・・・へ?」

 30代目ジャンヌダルクはそれを聞いて手甲越しに自分を見ると・・・泣いている自分がそこに映っていた。

 「・・・何で・・・どうして・・・私何で・・・泣いて」

 30代目ジャンヌダルクは何でと思っている中目を拭おうとすると・・・

キンジが30代目ジャンヌダルクの顔を両手で固定してこう言った。

 「本当はお前だってこんなことしたくなかったんだろ!本当はこう思ってんじゃ

ねえのか!?」

 「『タスケテ』って」

 「!!!」

 キンジの言葉に30代目ジャンヌダルクは目を開くとキンジはこう続けた。

 「俺はお前のそんな泣き顔見たくねえ!」

 笑っている彼女の顔。

 「俺はいつも通りのお前でいて欲しい!!」

 家にいるときに見せてくれる幾つもの表情。

 「俺は!!!・・・心の底からお前を守りたいんだよ。」

 キンジは振り搾るようにそう言った。

 「私は・・・ワタシハ」

 30代目ジャンヌダルクはキンジの言葉を聞いて心が揺らぎ始めた。

 自分は幾つもの罪を背負った悪女。

 全てを断ち切ってここから去ろうと決意したのに・・・

 「(戻りたい・・・私だって出来る事なら・・・でも!)」

 30代目ジャンヌダルクはキンジを突き飛ばすと剣を引き抜いた。

 「貴方が見ているのは『カナメ』の私!今いるのは・・・30代目ジャンヌダルク!

私達は敵同士になり、そして・・・もう戻れない。」

 30代目ジャンヌダルクは泣きながらこう続けた。

 「もう戻れないんです!過去は変えられない!!そして私は貴方を倒す!!

そして私は・・・ワタシハーーーー!!!」

 そういいながら30代目ジャンヌダルクは剣をキンジに向こうとするとキンジは

それを・・・真っ向から受けた。

 グサッ。

 「・・・え・・・」

 30代目ジャンヌダルクはその行動に何故と思った。

 槍の時のように何故よけなかったのかと思っていると・・・

キンジは30代目ジャンヌダルクの頭を撫でながらこう言った。

 「確かに・・・過去は・・・変えられないけど・・・未来なら・・・未だ・・・

間に合うだろう?」

 「俺さ・・・兄さんが・・・死んだ・・・時・・・お前が・・・・

いてくれたから・・・強がれ・・・・たんだぜ。」

 「カナメ・・・いや・・・ジャンヌ・・・帰ろうぜ・・・・俺達の・・・い・・・え・・・・に・・・。」

 キンジはそう言いながら・・・30代目ジャンヌダルクに倒れ込んだ。

 そして彼女は・・・剣から伝ってくるキンジの血の温かさが来たと同時に・・・

30代目ジャンヌダルクは・・・。

 「イヤ・・・・イヤ・・・・」

 彼女は・・・

 「イヤアアアアアアアアア!!キンジサアアアアアン!!!」

 ・・・『カナメ』に戻った。




 人は失って・・・初めて自分を見つける。


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その頃の下の階。

 キンジが30代目ジャンヌダルクと対峙している頃。


今から数分前。

 「いい加減にどいて!キンちゃんが大変なのよ!!」

 ブブーーン!ブブブブブーーン!!

 白雪は未だザビ―をどかすことが出来なかった。

 恐らくキンジの命令によるものだろうがザビーはそれをちゃんと実行していた。

 一方の白雪も早くキンジの所に行きたいという思いでやきもきしていた。

 そんなことが暫く続く中・・・。

 「白雪!!」

 部屋の外からアリアの声が聞こえた。

 そして・・・。

 「白雪さん!」

 雪泉の声も聞こえた。

 それを聞いて白雪は顔を強張らせた。

 もし自分がカナメを連れ去った事が知れたら只では済まないからだ。

 それだけではなく飛鳥達も来ていた。

 全員が部屋に着くと白雪はたどたどしくこう聞いた。

 「え・・・えっと・・・どうしてここが?」

 それを聞いたアリアはこう返した。

 「あんたがいなくなったって言う報告を聞いてあたしは直ぐに飛んで行こうと

思ったら見慣れないバイクに乗ったキンジを見かけたからコネクトの人間に頼んで

キンジの居場所を特定してもらったのよ。それで分かったから行こうと思ったら

生徒会長も行くことになったから代表以外の面子は全員来たのよ。」

 「へええ・・・そうなんだ。」

 白雪は内心冷や汗がダラダラと出ていた。

 下手したら更に最悪な展開が待っているからだ。

 「(ウウウ・・・どうしよう、どうしよう。雪泉さんだけじゃなくてこの泥棒猫も

一緒だなんて・・・絶対ばれないようにしないと!!)」

 そう思っていると上の階から・・・悲鳴が聞こえた。

 『イヤアアアアアア!キンジサアアアアアアン!!』

 「!今の声!?」

 「カナメさん!?」

 「何でここにいるのじゃ!?」

 飛鳥、雪泉、夜桜がその声を聞いてびっくりする中華毘がこう続けた。

 「それに今のってまさか!?」

 「・・・キンちゃんに何かが・・・キンちゃん!!」

 白雪が走り出そうとするとザビ―が上に通ずる扉にコンコンと当たっていた。

 「あそこから!!」

 飛鳥はそれを見て特定すると白雪がそれを開けようとした。

 すると・・・。

 「ちょっと待ちなさい!」

 アリアが待ったをかけた。

 「如何して!?」

 「そこしか出入り口がないのならトラップを仕掛けているはずよ!デュランダルは

慎重な犯行を繰り返してるからそれをしているはずよ!?」

 「でもキンちゃんが!!」

 アリアの言葉に白雪が反論していると華毘が懐からある物を出した。

 「開けるのが駄目なら・・・あれを使うっす。」

 華毘が指さした方向にあったのは幾つもの重火器であった。

 

 

 

 

 

 暫くすると華毘はある物を作っていた。

 「これで完成っす!!」

 それはISの予備パーツで使った急ごしらえの大砲であった。

 それを扉目掛けてセットすると。

 「離れるっす!」

 華毘は全員にそう言った後全員離れた。

 「・・・発射ーーーー!!!」

 ドン!!という音と共にIS用のバズーカが火を噴いた。

 そして扉に着弾すると扉は・・・粉々になった。

 「これでどうっす!?」

 それを聞いたアリアは呆れながらこう言った。

 「・・・あんた無茶しすぎ。」

 それに対して華毘はへへっと鼻を擦って答えた。

 「皆さん!行きましょう!!」

 雪泉がそう言うと全員おお!!と答えた。

 そして一人ずつ上に上がった。

 彼らが見るのは真実か?それとも・・・。

 

 




 次回はキンジが刺された後。


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萌える思い。

 人の心奥深くにこそ・・・真実がある。


 「キンジさん!何で1?ナンデ!??キンジさん!キンジサーン!!」

 30代目ジャンヌダルク・・・いや、カナメは何が何だか分からなくなり始めていた。

 最初は躱した攻撃を何故躱さなかったのか。

 どうしてこんな事をしたのか。

 頭の中で何が何だか混乱していたがそれは簡単な事であった。

 只キンジは・・・彼女を救いたいという願いがあっただけであった。

 その為にキンジは自分がどれだけ傷だらけになろうと構わなかったのだ。

 たとえそれで・・・死ぬことになったとしても。

 そうとも知らずカナメは如何したらいいのか考えていた。

 「(このままじゃキンジさんが!キンジさんが!!)」

 最早慌てて考えもしなかった。

 そうしている間もキンジの刺された横腹から血が出続けていた。

 人間は血液を3/1以上出されると出血死してしまうのだ。

 そうしている中後ろから・・・声が聞こえた。

 「姉さん。」

 「・・レティシア。」

 レティシアがカナメのすぐそこ迄やってきた。

 するとレティシアが剣を抜くとカナメに対してこう言った。

 「どいてくれない姉さん?後は私が始末してあげる。そして・・・」

 「一緒に帰りましょ♪」

 「レティシア・・・!」

 カナメはその時初めて妹であるレティシアの笑顔に・・・恐怖を感じた。

 恐らくこの1年の間にさらに何人も手に掛けたと考えた瞬間彼女に恐怖したのだ。

 するとカナメはキンジの懐からある物を出した。

 それは・・・。

 「えい!」

 「きゃあ!!」

 煙幕玉であった。

 「ちょ、・・・姉さん!!」

 レティシアはカナメの行動に驚いていると晴れた瞬間彼女は・・・消えていた。

 「ちょ、姉さん!何処なの!?・・・何処ヨ姉さーーん!!」

 

 

 

 

 

 「はあ・・・はあ・・・はあ・・・。」

 カナメは自分のドレスを剣に巻き付かせるために破って血の垂れを防いでいた。

 然し所詮それは一時的な物。

 満たせてしまえば必然的に垂れてしまうのが必然である。

 現に既に垂れ始めていた。

 カナメはレティシアから少し離れた所まで歩いた後キンジをHPCの一つに背中を

預けるような感じで置いた。

 既に血が巻き付いた布を真っ赤に染め、このままではいけないと思ったカナメは頭を抱えてどうしようと思っていた。

 「携帯電話は使えない、救急道具もない!!如何したらいいの!!?」

 カナメはそう言いながらキンジを見ると・・・もっとヤバいこととなっっていた。

 「ウ・・・ウウ・・・・・・・」

 既に目を閉じかけていた。

 「ダメですキンジさん!!目を開けて下さい!!閉じないで!!

死なないで・・・!!」

 カナメは最後泣き崩れるようにキンジの胸に顔をうずくめて言った。

 「どうしたら・・・どうしたら・・」

 カナメはどうしようと涙を拭きながらそう言うと自分の腕を見てある事を

思い出した。

 然しそれをしたらどうなるか分かっているのだがキンジの状態を見て考える間もなく行動に移した。

 カナメは手甲を外しながらキンジにこう言った。

 「キンジさん!今から剣を抜きます!!その後少し痛いかもしれませんけど」

 カナメがキンジに何か言いかけた瞬間、キンジは・・・呟くようにこう言った。

 「イママデ・・・アリガトウ」

 キンジは少し笑顔でそう言うとカナメは・・・怒鳴るようにキンジにこう言った。

 「嫌です!!」

 「私は認めません!!」

 カナメはキンジの服の上着を脱がせながらこう言った。

 「貴方が死ねば多くの人が悲しみます!!」

 「飛鳥さんに雪泉さん、焔さん、紫さん、夜桜さん、華毘さん、武藤さん、

他にも多くの人達が悲しみます!!貴方が金一さんを失ったように!!・・・・

私も悲しみますから・・・だから・・・」

 カナメはキンジの上着を着崩した後剣の刺さっている部分に手を伸ばして

こう言った。

 「・・・生きて下さい・・・キンジ。」

 そう言ってカナメはキンジの唇に・・・自身の唇を押し付けた。

 「!!」 

 キンジはあまりの事に驚きながらもカナメはキンジの刺さった剣を・・・

引き抜いた。

 「---!!!」

 キンジはそれに痛みを感じるとさらに不思議なことが起きた。

 カナメの腕から・・・炎が出てきた。

 「!!!!」

 それをキンジの腹部に・・・押し付けた。

 「----!!-----!!!!」

 キンジはあまりの痛さに悶絶していた。

 腕は血が出過ぎたことで使うにも力が出なかったのだ。

 今キンジに出来る事は・・・只身を委ねることでしかなかった。

 「・・・はむっ・・・くちゅ」

 カナメは自分がキンジの声を出させないようにしていたのだ。

 そしてある感情があった。

 それは・・・。

 「(キンジさん・・・私は貴方の事が・・・大好き。)」

 「(これが最後なら・・・一度だけ・・・私の初めてを貴方に。)」

 ようやく気づいた自分の気持ちにカナメはぶつけるかのように続けた。

 そして傷が塞がると・・・それも終わった。

 「「はあ・・・はあ・・・はあ・・・」」

 キンジとカナメはお互い唇を離すとお互いの口から唾液が伸び、息遣いも荒かった。

 まるで事後のような感じであったがキンジの横腹の傷口が塞がるのを確認すると

カナメは頬を赤くしながらもにこりと笑っていた。

 「キンジさん・・・。」

 「カナメ・・・。」

 お互い名前を呼び合い意識があるのかを確認していた。

 二人の間には何かの時間が過ぎるように感じた。

 そして無論そこにいるのは・・・彼らだけではなかった。

 「・・・・・姉さん?」

 目を大きくかっ開いてそれを見ていた・・・レティシアがそこにいた。 




 原作キンジ「・・・何じゃこりゃ嗚呼!!」
 普通ならヒスルなこれ。


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姉の決意。妹の覚悟。

 二人の思いは狂いだす。


「姉さん!!どこ行ったのーー!?」

 レティシアは血痕を頼りにしながら30代目ジャンヌダルクを探していた。

 血痕は少しずつだが感覚が狭まって行くのが見えており、どうやらここら辺

じゃないのかと確信しながらレティシアはこう思っていた。

 「(あの男が姉さんを変えた・・・やっぱり無理にでも介入して殺すべきだったわ!この血の量ならそう遠いところには行ってないだろうし、生きてたとしても

虫の息・・・あの男には言葉に表せないほどの痛みを与えて苦しませた後に

コロシテヤル!!そして姉さんを正気に戻してやるんだから!!!)」

 レティシアはそう思いながら血痕を辿っていった。

 「・・・ここら辺ね。」

 レティシアはそう確信してその角に向かった。

 そして彼女が見たものは・・・。

 「・・・え・・・?」

 キンジにキスしている30代目ジャンヌダルクであった。

 それを見たレティシアは直ぐに隅に隠れた。

 「(え・・・今・・・姉さん何してた?・・・あいつと・・・キス?)」

 それを思い出したレティシアは頭を思いっ切り振ってこう考えた。

 「(いえ違うわ!あれはただ単にあいつを殺そうとしている最中よ!!

きっとそうよ!!そうに違いないわ!!)」

 レティシアはそう思いながらもう一度その光景を見ようとした。

 然しそれは・・・。

 「・・・はむっ・・・っむちゅ。」

 濃厚なキスシーンだった。

 その時見たレティシアから見た30代目ジャンヌダルク・・・いや、カナメの表情が

頭から離れられなかった。

 「(姉さんがあんな・・・あんな女の顔になって・・・顔も火照ってて・・・

あんなに・・・嬉しそうに・・・。)」

 「(・・・何で・・・・なんで・・・・ナンデナンデナンデ・・・

そんな顔をするの?あたしにだって見せたことない・・・そんな顔・・・)」

 そんなこと思いながらレティシアはそれを見ていることでしかできなかった。

 

 

 

 

 

 

 「・・・姉さん?」

 そして前回に戻る。

 目をかっ開いて立っていたレティシアを見たカナメはレティシアを見てこう言った。

 「レティシア・・・私はやはり・・・ここにいたいのです。」

 「キンジさんと一緒にこの学園島にいたいのです!それが私のたった一つの願い!!だからレティシア・・・もうやめましょ。今なら」

 「やっぱり姉さん騙されてるんだ」

 「レティシア・・・?」

 レティシアの言葉にカナメは戸惑いを隠せなかった。

 然しレティシアはこう続けた。

 「姉さんそいつに弱み握らされたの?それとも犯されたの??凌辱されて

言う事聞けって拷問されたの???それなら合点がいくわ、だってだって・・・

姉さんがあんな女の顔するわけないんだもの!!」

 「だからどいてよ姉さん!!そいつを滅多切りにしてこの世から抹消して」

 レティシアがキンジに向けて槍を構えようとした瞬間・・・カナメは刺さっていた

剣を拾ってレティシアに向けた。

 「・・・何でヨ姉さん?如何して私に」

 「私はこの人を守りたい。例え・・・貴方が敵であったとしても私は・・・

私は大好きな人を守るために戦います!!」

 カナメの言葉を聞いてレティシアは顔を下にした後・・・こう言った。

 「良いわ・・・なら・・・姉さんを痛めつけてからあいつをコロシテヤル!!」

 「そうはさせません!!」

 レティシアの言葉を聞いてカナメも覚悟を決めた。

 今・・・守るために・・・殺すために・・・姉妹は刃を交わそうとした。

 そして・・・。

 「姉さーーん!!」

 「レティシア---!!!」

 剣と槍が交互に・・・交わった。




 そしてお互い・・・自らの正義の為に刃を交える。


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譲れない思い。

 互いに譲れないものがある。


 「姉さーーん!!」

 「レティシア---!!!」

 嘗ては共に戦った姉妹。

 今はお互いの自分の為に闘っている。

 レティシアは姉を連れ戻すために。

 カナメはキンジと共に居たいという願いの為に。

 どちらが正しいのかは誰も分からない。

 何故ならどちらも・・・願いの為であるからだ。

 「はあ!!」

 レティシアは槍を穿つようにカナメに当てようとし・・・。

 「てえい!!」

 カナメは剣で槍の軌道を逸らしながら接近戦で戦っていた。

 「くう!」

 「貴方にその槍の戦い方を教えたのが誰なのか忘れましたか!」

 「姉・・・さん!」

 

 

 

 

 

 『あたしの勝ち―!』

 『ふぁあん、また負けたア!』

 何処かの小さな農家の家。

 二人はそこで生まれ、育った。

 双子であった彼女達は髪の色以外は同じである。

 二人はよく棒を使って戦いごっこをして遊んでいた。

 無論、近所にも子供たちがいるがどちらかと言えば二人で遊ぶタイプであった。

 『---!!、レティシア!!ご飯よーー!!』

 『はあい!!行こう、レティシア!』

 『うん!!』

 二人はいつも一緒で本当に仲の良い姉妹であった。

 

 

 

 

 

 だがそれもたった一人の男の存在で狂った。

 

 

 

 

 

 キンジの存在により姉は恋を知り、妹は彼に殺意を抱いた。

 全く違うコインの裏表のようになってしまった二人はあまりにも哀れとしか

言えなかった。

 「はアア!!」

 カナメの剣がレティシアの槍を真っ二つに叩き切った。

 そして・・・。

 「もう観念してください。レティシア」

 「・・・姉さん」

 カナメはレティシアの喉元に剣を突き立てた。

 勝負ありと思っていたその瞬間・・・爆発音が聞こえた。

 ドカーーン!!

 「!何です!?」

 カナメはその音に気を取られた瞬間にレティシアは跳躍してそこから離れた。

 そして・・・。

 「遠山君!!」

 「キンジさん!!」

 HPCの上から飛鳥と雪泉が彼女達を見た。

 「え!?どう言う事!!?カナメちゃんが二人!!??」

 「いえ、よく見て下さい!!二人の髪の色が違います!!」

 もしかしたら彼女がデュランダル?と飛鳥の言葉に雪泉が違いを説明していた。

 更に・・・。

 「キンちゃん!」

 「「キンジ!!」」

 白雪と夜桜、華毘も駆けつけた。

 そして最後にアリアがガバメントを取り出してこう言った。

 「デュランダル!あんたを未成年略取の現行犯で逮捕するわ!!」

 そう言うとカナメはレティシアに向けてこう言った。

 「もう逃げられませんよ。レティシア」

 そう言うとレティシアは・・・。

 「ふざけんな。」

 「「「「「「?」」」」」」

 「ふざけんな、ふざけんな、フザケンナフザケルンジャナイワヨ---!!!」

 突如、レティシアが大声を上げるや否やこう続けた。

 「何で、どうしてこうなるのよ!!やっと姉さんを見つけたと思ったら邪魔ばかりの連中が何人も何人も現われて計画がパアヨ!!ここまでやってきた事が

水の泡になるなんて・・・そんなこと!!」

 出来るか---!!!と言いながらレティシアが剣を抜くとカナメは全員に向けて

こう言った。

 「皆さん気を付けて下さい!!彼女は超偵です!!」

 「「「「「「!!」」」」」」

 全員がそれを聞いて構えた瞬間・・・レティシアはカナメに対してこう言った。

 「さああ・・・修正するわ。」




 そして・・魔女の牙が襲い掛かる。


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力の解放。

 その力は・・・誰の為の物か?


姉さんは私を裏切った。

 カシャンと手甲が音を鳴らしながら落ちて行った。

 何で私を裏切ったの?

 そう思いながら剣を構えた。

 如何して姉さんは私に向けるの?

 最後の頭に付いているティアラを手に取るとこう結論付けた。

 アイツノせいだ。

 そしてティアラを投げ捨ててこう決心を固めた。

 アイツガ姉さんを汚した。

 姉さんを変えた。

 「さああ・・・修正するわ。」

 アンタヲコロシテ姉さんを元に戻す!!

 

 

 

 

 「キンちゃんには手を出させない!!」

 白雪はそう言いながらレティシアに剣を頭から斬り捨てようとした。

 然しそれは・・・。

 「遅いわ。」

 軽々と受け止めた。

 「!!」

 白雪はそれに驚いているとレティシアが白雪にこう言った。

 「今のあんたにアタシが負けると思ってんの?・・・思い上がらないでよね!!」

 後ろから受け止めた白雪の斬撃を弾いた後、レティシアは剣を振りぬく際に

こう言った。

 『オルレアンの磔!』

 すると白雪の足元が・・・氷に包まれた。

 「そんな!」

 白雪はそれに驚きながらも何かぶつぶつと唱え始めた。

 「幾ら貴方でも動けるようになるには・・・まあ氷を解かすのも加えれば15分ってところかしら?」

 「そこで見てなさい。アンタガ守ろうとした男が殺される姿を。」

 レティシアがそう言いながらキンジに近づこうとすると・・・。

 「あんたの相手はあたしヨ!!」

 アリアがそう言いながらレティシア目掛けて突撃してきた。

 ダン!ダン!とガバメントから発砲音が聞こえた。

 幾ら超偵であっても銃弾の姿を捕らえれるのは至難の業だと確信していた。

 確かにこれまでも同じタイプとアリアは戦っていたが敵が全てそうとは・・・

限らない。

 「ちょろまかしい!!」

 レティシアは『オルレアンの磔』を空中で使って銃弾を・・・氷漬けにした。

 「な!!」

 アリアはそれに驚いた瞬間・・・レティシアはアリア達がいる床目がけて剣を

突き刺した。

 『オルレアンの十字架!』

 そしてアリア、華毘、夜桜のいる床が・・・凍り付いた。(無論白雪の足の氷も

追加)

 「ウニャアアアア!!」

 そしてアリアはそのまま・・・すってんころりんとなった。

 「ちょっとこれは・・・。」

 「・・・動けないのじゃ。」

 華毘と夜桜も動けなくなってしまった。

 「そこでじっとしてなさあい。」

 そう言うとレティシアはカナメ目掛けてこう言った。

 「さてと・・・姉さん、最後通告よ・・・どいて。」

 そう言うとカナメは・・・キンジの方に体を向けるとそのまま歩いていった。

 「・・・カナメちゃん。」

 飛鳥はカナメに何をするのかと聞こうとすると・・・カナメはキンジの頭に自身の

でこを当てるとこう言った。

 「主よ、どうか私の愛する人に・・・私の思いを。」

 そう言いながら自身のティアラを取ると飛鳥と雪泉にこう言った。

 「後をお願いします。」

 「・・・カナメちゃん」

 「カナメさん」

 飛鳥と雪泉がそう言うとカナメはレティシアの方に向き直すと・・・こう言った。

 「レティシア、私は貴方を・・・倒します。」

 するとカナメの持っていた剣から・・・炎が出てきた。

 その焔はまるで・・・カナメの意志其の物のように・・・朱く・・・美しかった。




 次回は超偵姉妹対決。


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戦いは終幕へ。

 姉妹の戦いに・・・決着がつく。


何故レティシアの能力が氷なのか?

 それは初代ジャンヌダルクの影武者が火刑されたことから起因するのである。

 火に対抗するためにそれよりも冷たい氷で対抗しようと考えたことがそもそもの

始まりである。

 然し・・・何世代か経ったジャンヌダルクは姉妹で産まれた後幼い彼女はこう

思い着いた。

 それは・・・。

 火に打ち勝つためにより強い火を作り出す。

 詰まるところ彼女は「バックドラフト」を起こして火を消すという荒業を

思いついたのだ。

 そしてそれは何世代も続き、今に至る。

 

 

 

 

 

 

 「・・・綺麗。」

 誰かが言ったのか分からないがそのような声を出した。

 炎は恐れられ、畏怖される力である。

 人々に暖かさと、豊かさ、そして恐怖と悪意も蔓延させることが出来るからだ。

 そして・・・カナメが動き出した。

 「!!」

 レティシアは防御しようと能力を使って受け止めた。

 キィイン!!という音と共にお互いの剣がぶつかり合った。

 本来なら火花が散るのだがこの時の二人の剣は・・・。

 火と氷がぶつかり合った事により周りに水しぶきが弾かれた。

 「「ハアアア!!」」

 今度は二人同時で攻撃した。

 ぶつかり合う水しぶきが二人に当たりながらも攻撃を続けた。

 まるで雨に打たれながらも戦いあうかのように・・・。

 そしてお互いが何合かの剣が弾かれた瞬間レティシアがHPCを足蹴にして宙を舞った。

 『オルレアンの磔!』

 レティシアが斬撃を叩きつけようとした瞬間・・・カナメも動いた。

 『オルレアンの解炎!』

 剣から炎の斬撃を出してそれを打ち消した。

 『オルレアンの十字架!』

 するとレティシアが剣を突き刺して氷の床にした。

 そしてカナメも同じく剣を突き刺した。

 『オルレアンの導旗!』

 そしてカナメも炎の壁を出してそれを打ち消した。

 バシュ---!!!という音と共に周りは白い煙を上げた。

 まるで霧のように周りが白くなった。

 そしてカナメは周りを警戒していた。

 それは・・・。

 「!」

 カナメが何かに気づくと剣を構えた。

 キィイン!!という音と共に火花が散った。

 その訳は・・・。

 「幾ら姉さんでもこの中じゃああたしが有利ヨ!」

 レティシアがそう言いながら縦横無尽でカナメに襲い掛かった。

 「相変わらずのやり方ですね!」

 そう言いながらカナメはある所を見ていた。

 それは・・・キンジが倒れている方向である。

 

 

 

 

 

 

 「・・・・グウ・・・ウウ。」

 弱弱しくもキンジは目を覚ました。

 然も・・・ヒステリアモードになって・・・。

 キンジは自分の体の確認をした。

 「(・・・腹の刺さっていたところは・・・何とか血が止まっているな。

少し痛いけど・・・。)」

 「あ、遠山君!!雪泉姉、遠山君が気づいたよ!!」

 飛鳥はキンジが目を覚ましたのを見てそう言うと雪泉がキンジに駆け寄った。

 「大丈夫ですか!?痛むところはありませんか!!?」

 雪泉がキンジにそう言うとキンジはこう答えた。

 「ああ・・・二色の花を見て少し元気になったよ。」

 「あ・・・その言葉って・・・。」

 「あれになってますね。」

 飛鳥と雪泉はキンジがヒステリアモードになっていることを感じ取るとキンジは二人こう聞いた。

 「今・・・どうなってる?」

 そう聞くと飛鳥はこう答えた。

 「今、カナメちゃんがそっくりな人と戦ってるよ。」

 それを聞いたキンジは・・・。

 「止めない・・・と。」

 立ち上がろうとしていた。

 「駄目だよ!遠山君!!」

 「今は安静にしないといけません!!」

 飛鳥と雪泉がキンジを止めようとした。

 然しキンジは・・・こう返した。

 「あの二人を・・・このままにしちゃ・・・いけない・・・だから。」

 ハアハアと言いながらキンジはベレッタを懐から出すと飛鳥と雪泉にこう聞いた。

 「二人共・・・手を貸してくれないか?」

 そう聞くと・・・二人はこう返した。

 「勿論だよ!」

 「武偵憲章第1条『仲間を信じ、仲間を助けよ』です!」

 二人が了承するとキンジは・・・近くにいたザビ―を見てこう言った。

 「お前も・・・力を貸してくれるか?」

 そう聞くとザビ―は・・・。

 こくっと首を上下に振って答えた。

 

 

 

 

 「はあ・・・はあ・・・はあ。」

 カナメは少し肩が息をしている状態であった。

 未だ霧は晴れず、精神的に見ても限界であった。

 然しそれはレティシアも同じであった。

 決着が着くことが無く、後もう一押しが上手くいかないのだ。

 お互い体力が無いことを確認すると・・・レティシアはある事を思いついた。

 「(今なら姉さんの体力がもう底に付いている頃合い、剣戟で撤収すると同時に

投擲してあいつの首筋に当てるわ。)」

 居場所も覚えてるしねと考えた後レティシアはいつでも取り出せるように準備した後走り出した。

 「!・・・そこ!!」

 カナメはレティシアを感じ取った瞬間・・・声が聞こえた。

 「カナメ---!!!」

 そして次の瞬間・・・銃声が響いた。

 

 

 

 

 

 「これでいいの?」

 「ああ・・・これでいい。」

 今キンジは飛鳥に支えて貰いながらベレッタを構えているが・・・構えているのは

キンジ本人ではなかった。

 では誰かと言うと・・・。

 「誤差修正・・・いけます。」

 雪泉がキンジの掌を重ねるように構えていた。

 そして霧の中で・・・キンジはある所を構えていた。

 そこは・・・。

 「ですが・・・カナメさんに当たるかもしれません。」

 カナメのすぐ近くである。

 本来なら視界が悪い中での射撃はあまりよろしくないのだがキンジはお構いなしと

構えていた。

 そしてキンジは構える中こう考えていた。

 「(カナメ・・・お前は俺を助けてくれた・・・。)」

 「(今度は俺がお前を助けてやる!!)」

 そう思いながらベレッタを構えた。

 そして・・・影が見えた瞬間・・・大声でこう言った。

 「カナメ---!!!」

 

 

 

 

 カナメはキンジの声を聞いた瞬間銃声が聞こえたのでそこから避けた。

 するとレティシアは銃弾の気配を感じ取ってその銃弾を・・・切裂いた。

 「邪魔したわね!!」

 レティシアはそう言いながら「ヤタガン」の刃を投擲しようとしたその時・・・。

 ブーーーン!!

 ザビ―が猛スピードでレティシア目掛けて突っ込んできた。

 そしてザビ―はそのまま・・・レティシアの刃を持っている方の腕に針を刺した。

 「グウ!」

 レティシアはいきなりのことに回避できずに受け止めてしまった。

 そして・・・。

 びりびりっと電流が流れた。

 「ギガア!!」

 それにより腕がしびれてしまっただけではなく刃を投擲することが出来なくなった。

 そしてレティシアの悲鳴を聞いたカナメはその地点に狙いを絞った。

 「そこお!!」

 カナメはそのままレティシア目掛けて剣を振り上げ、レティシアはそれを

防御しようと刀身を盾代わりにして構えた。

 「ハアアア!!」

 そしてそのままカナメはそのまま・・・レティシアの剣を切裂いた。

 「そ、そんな!!」

 レティシアはあまりの事に驚いていると・・・カナメは更に剣を構えた。

 「ヒィ!」

 レティシアはやられると感じ取って悲鳴を上げて目を瞑った。

 そしてカナメはそのまま・・・剣を捨ててレティシアを抱きしめた。

 「へ?」

 レティシア何でと思って目を開けるとそこに映っていたのは・・・。

 「・・・・姉さん。」

 涙を流しながら抱きしめるカナメがそこにいた。

 「・・・ごめんなさい。」

 「へ?」

 「・・・貴方を・・・一人にして・・・私・・・何も・・・出来なくて・・・

ゴメンナサイ。」

 カナメはレティシアを抱きしめ、・・・泣きながら謝っていた。

 するとレティシアも・・・泣きながらこう言った。

 「わだじ・・しゃびしかった(寂しかった)!!ねえじゃんいなくにゃって

わだじ・・じゅっとじゅっとこわきゅて!!・・・ぢゅらくて・・・

ウワアアアアアン!!(姉さんいなくなって、私、ずっとずっと怖くて、辛くて)」

 レティシアは鼻声を上げながら泣き出すとカナメはそれを無言で頭を撫でていた。

 霧が晴れるとそこにいたのは先程迄戦っていた二人ではなく・・・只の姉妹で

あった。

 キンジはそれを見てほっとしている中白雪を見るとキンジは飛鳥にこう聞いた。

 「なあ・・・飛鳥・・・手錠って・・・あるか?」

 「え・・・あるけど。」

 そう言って飛鳥は手錠を見せると飛鳥に白雪の所までと言って飛鳥は支えながら

連れて行った。

 「あ、キンちゃん!大丈夫!?ってどうしたのこの怪我!!直ぐに病院」

 白雪が慌てている中キンジは手錠を白雪の・・・手首に掛けた。

 「「「「「「・・・・・へ?」」」」」」

 あまりの事に白雪も含めてポカーンとしている中キンジは白雪に向けてこう言った。

 「星伽 白雪、『未成年略取の現行犯及び、傷害の罪』で逮捕する。」

 それを聞いた白雪はあ!っと言う顔で思い出して他の面子はと言うと・・・。

 『『『『『エエエエエエエエエエ(;゚Д゚)』』』』』

 HPCルームに響き渡る位の声が響き渡った。

 




 事件は一応・・・終わりが見えた。


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事件の後。

 終わって・・・また・・・。


ジャンクションの輸送車専用道路から一台の小型トラックが出てきた。

 それは白雪がカナメを連れ去った時に使っていたトラックであったのだが運転席に乗っているのは違う人間であった。

 「ええそう。デュランダルと+αを連れてそっちに行くわ。綴先生も呼んどいて。」

 助手席に乗っているのはアリア、電話の向こうにいるコネクトの生徒に伝えていた。

 「それにしても白雪、何勝手な事してんのよ!!自分勝手に犯人の要求を飲む武偵があいつ以外に何処にいるのよ!!」

 「すいませんアリアさん。彼女には私が厳しく言っておきます。」

 そのお隣で運転席で運転しているのは雪泉である。

 今回白雪が自分勝手に起こした騒動に+してIS学園のトーナメント試合において

暴走していたという事が輪を書いて忙しくしているそうだ。

 「まあ、あいつはあんたに任せるけど本当にあいつにあれ付けなくていいの?」

 アリアは雪泉に敬語もなしでタメで喋っていた。

 「アリアさん、年上に対しては敬語を使わないといけませんよ。それに・・・彼女は大丈夫です。」

 「何で?」

 雪泉はアリアの言動に注意した後にこう続けた。

 「彼女は・・・カナメさんは私達の仲間だからです。」

 

 

 

 

 

 

 「痛みますか?キンジさん。」

 カナメはトラックの中でキンジの腹の火傷に氷嚢を当てながらそう聞いた。

 氷嚢はレティシアがカナメに頼まれて渋々作った物である。

 「ああ、大丈夫だカナメ。迷惑かけたな。」

 キンジはカナメにそう聞くとカナメはこう返した。

 「いえ!私こそキンジさんを危ない目に合わせてしまいました!!」

 「私の方が・・・謝らなきゃいけないんですから。」

 カナメは少し落ち込みながらそう言うとキンジはそれを見て・・・。

 頭を撫でていた。

 「き、キンジさん!何をしてるんです!!」

 「いや・・・こうしたほうが良いなと思ってな。」

 駄目だったかと聞くとカナメは頭を少し押し付けるような感覚でこう言った。

 「いえ・・・もう少しこのままで・・・。」

 「・・・そうか。」

 それを聞いたキンジはもう少しだけと思い、カナメの頭を撫でていた。

 「・・・良いなア。」

 「諦めよ、飛鳥。今回はカナメに譲るのじゃ。」

 「そうっすよ!あたしらにはこの人達の監視っつう任務があるんすから。」

 その光景を見て羨ましそうに見ていた飛鳥に夜桜と華毘が間にいる二人を見てそう言った。

 その二人はと言うと・・・。

 「あの男、姉さんの頭をよくも~~。」

 「ふにゅ~~~~!あの泥棒猫~~~!!」

 レティシアと白雪であった。

 二人には如何やら警護任務を引き受けた際にアリアが私的に手に入れた超偵用の

手錠が掛けられていた。

 本来ならカナメも同じであるはずなのだが二つしか手に入らず、超偵三人に対して

二つしか使えないということからキンジが・・。

 「カナメは俺が監視する。」

 そう言ったことと飛鳥達の弁護からアリアは渋々了解したのだ。

 そしてキンジとカナメのやり取りを見て嫉妬していたのだ。

 車は武偵校にへと向かう。

 ・・・時間はあまり残されてはいない。




 始まりがあれば終わりもまたある。


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貴方に・・・ありがとう。

 貴方はいますか・・・そう言う人が。


「おー・・・来たかー・・・。」

 武偵校のロジ専用自動車格納庫の前で綴が煙草を吹かして待っていた。

 「先生、デュランダルと・・・+αです。」

 そう言ってアリアが助手席から出てトラックの荷台の扉を開けた。

 それを見て綴は・・・少し驚いていた。

 「アリアー・・・そこのー・・・銀髪はー・・・分かるけど―・・・白雪はー・・・

どうしたのー・・・?」

 そう聞くとアリアはこう答えた。

 「星伽 白雪は一般人を剣の鍔で気を失わせ、デュランダルに引き渡そうと

していました。」

 それを聞いた綴は・・・二やぁと笑って白雪に向けてこう言った。

 「白雪ー・・・あんたー・・・やらかしたねー・・・武偵のー・・・罪はー・・・

三倍ー・・・重いってー・・・知ってるよねえ。」

 それを聞いた白雪はビクッと体を震わせると綴はこう続けた。

 「あんたはー・・・アタシがー・・・取り調べるからー・・・

覚悟しときなー・・・。」

 それを聞いた白雪はガクガクっと震えていた。

 そしてキンジのいる方を見た後アリアはこう続けた。

 「先生、デュランダルは二人組であいつもその一人です。」

 「ちょ、ちょっと神崎さん!」

 「お主、それは今言う事では!!」

 アリアの言葉に飛鳥と夜桜が反論しようとすると綴はカナメを見るとカナメは

立ち上がってこう言った。

 「はい・・・私もデュランダルです。」

 「カナメちゃん!!」

 カナメの言葉に飛鳥が綴に説明しようとすると・・・キンジが立ち上がっってこう言った。

 「綴先生・・・こいつは・・・こいつを許してくれませんか!!」

 そして綴先生の所まで行くとキンジが綴先生に対して土下座をした。

 「キンジさん!」

 「確かにこいつはデュランダルかもしれねえ!けどこいつは罪の意識に際悩まれて

いたんだ!!だから綴先生!!頼む!!!」

 キンジはそう言って綴先生に土下座で頼むも・・・綴先生はこう返した。

 「遠山ー・・・例えー・・・どんな理由がー・・・あってもー・・・悪事をー・・・したんならー・・・償わせるー・・・のもー・・・必要だよー・・・。」

 「・・・くう!」

 キンジは綴先生の言葉を聞いて言葉が出なかった。

 たとえどんな理由があっても悪事を犯したのなら償わせるのも良心である。

 そう言う事である。

 キンジはそれであってもと思いながら両手を握っていると・・・カナメがその手を

優しく握ってこう言った。

 「ありがとうございます、キンジさん。私は大丈夫ですから・・・だからもう・・・頭を上げて下さい。」

 それを聞いてキンジはカナメに涙ながらこう言った。

 「カナメ・・・あの家で待ってるからな。」

 「キンジさん・・・。」

 それを聞いたカナメは困ったような表情で何か言おうとすると・・・綴が思いだしたようにこう言った。

 「そう言えばー・・・アタシー・・・こいつらをー・・・連れてー・・・

行かなきゃなー・・・。」

 「アリアー・・・あんたー・・・飛鳥とー・・・一緒にー・・・ダキュラのー・・・尋問室にー・・・銀髪ー・・・連れてっといてー・・・。」

 「え?」

 「あ・・・はい?」

 「白雪はー・・・アタシがー・・・連れてってー・・・行くからー・・・

雪泉はー・・・アンビキュラムにー・・・再生カプセルー・・・

頼んどいてー・・・。」

 「あ、・・・はい!」

 「それとー・・・手錠・・・置いちゃってたからー・・・取りにー・・・

行かなきゃー・・・いけないからー・・・三分ー・・・待っといてねー・・・。

その間ー・・・夜桜とー・・・華毘はー・・・ここでー・・・見張りー・・・。」

 「分かったのじゃ。」 

 「了解っす。」

 「ソレジャアー・・・逝こうかー・・・。」

 そう言って綴先生は白雪達を連行しようとした。

 「待ってください綴先生!キンちゃんをあの女と一緒にっって!!・・・

キンちゃ~~ん!!」

 「ちょっと待ってよ!あの男を姉さんと一緒にさせちゃって話聞きなさいよ!!

姉さ~~ん!!」

 二人はお互い大声を上げながら引き摺られて行った。

 それを見た後カナメはキンジに向けてこう言った。

 「キンジさん・・・待たないでください。」

 「え」

 キンジはカナメの言葉に何故と思っているとカナメはこう続けた。

 「私を持っていたら貴方はそこで時間が・・・何もかもが止まってしまいます。

それだけはさせたくないんです。」

 「・・・カナメ。」

 「だから・・・私を忘れて生きて・・・未来を作って下さい。それが私が・・・

貴方に出来る最後の仕事です。」

 「カナメ・・・。」

 キンジはカナメの言葉に泣きだしそうになっていた。

 それは・・・永遠の別れになるという意思表示であった。

 「キンジさん。」

 「カナメ」

 キンジはカナメの呼びかけの答えようとするとカナメはキンジに・・・キスをした。

 「おお!」

 「これは確かに飛鳥達には見せんが方が良いな。」

 華毘が興奮して夜桜が成程なっと思っているとカナメはキンジから少し離れると

キンジに向けてある事を言った。

 「キンジさん。私の本当の名前を伝えます。」

 「お前の・・・本当の。」

 「私の名前は。」

 「『レスティア・ジャンヌダルク』。それが私の名前です。」

 「・・・レスティア。」

 「呼んでくれませんか?貴方の声で・・・貴方の言葉で・・・私を・・・

呼んでください。」

 カナメ・・・いや、レスティアがそう聞くとキンジは・・・彼女を抱きしめて

こう呼んだ。

 「レスティア・・・レスティア・・・レスティア!」

 「キンジさん・・・キンジさん・・・キンジさん!」

 キンジとレスティアはお互い呼び合いながら抱き着いた。

 まるで心の内側が露になったように・・・。

 「・・・行かないでくれ、レスティア。・・・行かないでくれ。」

 「キンジさん・・・もっと呼んでください。私の心を満たさせて・・・。」

 「一人にしないでくれ・・・レスティア。」

 「私はいつまでもいます。・・・初めて恋した貴方の心の中で・・・何時までも。」

 キンジとレスティアの様子を見て夜桜は華毘と共に外に出ようとするとある物を

見つけた。

 「これは・・・。」

 「超偵用の手錠っすね。」

 それを見た瞬間・・・夜桜はそれが何処のなのかが見当が付いた。

 「(全く綴先生は・・・。)」

 そう思いキンジに渡そうとするとレスティアがそれを見てキンジにこう言った。

 「これを付けさせてください。・・・貴方に・・・逮捕されたいんです。」

 そう言うとキンジはそれを持ってレスティアに向けてこう言った。

 「レスティア・ジャンヌダルク。お前を・・・超偵誘拐・・・及び・・・傷害・・・罪で・・・罪で・・・。」

 キンジは最後の一言を言えずにいた。

 それを言う事とはたった一つ。

 ・・・もう二度と会えないという事だ。

 それでもと思う中レスティアを見ると・・・。

 泣いていた。

 笑って・・・泣いていた。

 「キンジさん・・・お願いします。」

 そう言うとキンジは振り絞るように・・・こう言った。

 「・・・逮捕する。」

 ガチャンと言う音と共に手錠が掛けられた。

 そしてレスティアはキンジにこう告げた。

 「ありがとうございます、キンジさん。・・・私の大切な人。」

 「!・・・~~~~~~~!!!」

 それを聞いたキンジは声を押し殺すように泣いた。

 それを見ていた夜桜達は空を見上げた。

 綺麗な青空の中だというのに・・・まるで雨が降っているかのような気分であった。




 忘れないで下さい。・・・私も貴方の心を忘れませんから。


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ワタシノ思い。

 私の思い・・・知ってくれますか?


『それでは治療を終了します。』

 外から声が聞こえた。

 学園島の武偵校にはIS学園学園よりもグレードが下がるがそれなりの医療室を

保持しており再生カプセルも配備されている。

 キンジはその中で火傷と内蔵の治療をしていた。

 そしてカプセルが開かれてキンジが出てきた。

 『矢常所先生から≪今回のアドシアードのコンバット戦は欠席するように、

それと明日もまた来るように。お腹の方は再生スキンを使う≫と

言ってました。』

 アンビキュラムの生徒が操作室越しでそう伝えた。

 キンジはそれを無言で聞いた後制服に着替えなおして部屋の外に出た。

 そして部屋から出ると・・・。

 「よう、キンジ。」

 武藤がそこにいた。

 何故飛鳥達がいないのかと言うと・・・キンジの精神状態を鑑みたことである。

 「あのバイクはロジが責任もってお前の家に運んどいたぜ。それと、

明日でも良いからちゃんと登録しとけよ。あれ一応軍用だからな。」

 「・・・・分かった。」

 キンジはそれだけ言うとそのままそそくさと去って行った。

 「・・・大丈夫か、あいつ?」

 武藤はキンジの表情に心配していた。

 

 

 

 

 

 キンジはあの後バスに乗って家路についた。

 やることがなくなってしまったからだ。

 そしてキンジは自分の家に着いた。

 「・・・只今。」

 キンジはそう言って扉を開けた。

 そしてダイビングを見ると・・・。

 「・・・誰もいねえか。」

 いつもの家なのに・・・何だか広く感じた。

 キンジはそう言ってソファに座ろうとすると・・・ある部屋を見た。

 「・・・レスティア。」

 キンジはそう言って自身(レスティアもいた)の部屋を見た。

 キンジはそう言えばと思った。

 「そういや俺、あいつの事何も知らなかったなア。」

 キンジはそう言って部屋に入った。

 

 

 

 

 

 

 「・・・以外に荷物少ないな。」

 キンジはそう言いながらレスティアの荷物を整理していた。(無論下着は除外)

 そして暫くすると小さな本が見付かった。

 それは・・・。

 「日記か?」

 それはオレンジ色の日記帳であった。

 

 

 

 

 

 『○月×日  

 今日はキンジさんと動物園に行きました。

 可愛らしい動物と結構触れ合いました。

 ・・・何故かキンジさんの周りにだけ動物は来ませんでした。

 何ででしょう?』

 「・・・俺が聞きてえよ。」

 『◇月▽日

 飛鳥さん達が一緒に海に行こうと誘ってくれました。

 キンジさんは嫌々ながら着いてきました。

 海でいっぱい泳いで遊びました。

 最後は皆さんとバーベキューしました。

 ・・・何でキンジさんは皆さんから視線合わせようとしなかったのでしょう。』

 「・・・見れるか。」

 とまあこのように日常の事を纏めていた。

 「それにしても豆だなア。その日のご飯の内容や、飛鳥達とのやり取りとかを

記録するとは。」

 記憶喪失だった彼女からすれば日々の思い出を書くことはまあ珍しいことでは

ないだろう。

 そしてページを進める中・・・あの事件についてが記されていた。

 『今日、キンジさんのお兄様が亡くなったという通知が来ました。

 外には色々と酷いことを言う人達がいました。

 ・・・助けたことは悪い事なのですか?』

 『今日は飛鳥さんのお爺様たちが来られました。

 最初は黒影さんがキンジさんを殴り飛ばした後船の中で半蔵さんに言われた後

飛鳥さんが慰めてくれました。

 ・・・私は無力だと思いました。』

 「・・・レスティア。」

 『今日から飛鳥さんのお店でお世話になります。偶に魚市場を見せて

もらっていますがとても大きくて色んな人たちが笑っていました。

 その後キンジさんはお寿司の握り方を教わってました。

 私は店の接客でした。

 何故か皆さん私を見て≪キンジ君はどっち選ぶんだろうねぇ≫と言ってました。』

 「いや待て、なぜそうなる。」

 『今日で今年もお終い。店が終わったのは23時ごろで皆さんで残った魚で吸い物や

蕎麦を食べました。年を越した後皆さんで行った初詣で着物を着させてくれて

よかったです。』

 『家に帰りました。少し遅い(だいぶ)ですが大掃除をしました。終わった後は

久し振りにと言う意味で二人っきりで夕食を食べに行きました。

 レストランですがそれでも幸せです。』

 そしてアリア達にへと向かった。

 『今日は電話でキンジさんが巻き込まれたという報告を受けました。帰ってきた時は嬉しかったです。何事も起らないように願ってます。』

 『今日は飛行機に何かが起きるといってキンジさんは空港へ向かいました。

無事だと知った時はうれし泣きしちゃいました。早く帰ってこないかなあ。』

 『今日から新しくザビ―というロボットが家に着ました。ちょっと顔は怖いですけど

意外に可愛いところがあります。』

 『今日から神崎さんと一緒に白雪さんも住むことになりました。これから皆さんと

暮らしていけるように頑張らないと。』

 「・・・ここで終わってる。」

 恐らくキンジと部屋が同じになる為か日記帳にはここ迄しか書いていなかった

ようだ。

 そして更に続きが無いのかパラパラと開いていく中最後のページにある一文が

書かれていた。

 それは・・・。

 『私、遠山カナメはキンジさんに・・・恋をしています。』

 それを見たキンジは今までの記憶がどんどんと蘇ってきた。

 その中では全てレスティアの・・・笑った顔が浮かんできた。

 「・・・・・レスティア。」

 キンジは日記帳を閉じると・・・そのまま泣き始めた。

 「ウアア・・・ウアアアアア!!」

 嘗て兄を失った時も泣いたが今は違う。

 「アアアアアアア!!」

 もう誰もいない部屋でキンジは声を上げて・・・彼女の名を叫んだ。

 「レスティアアアアアアアアアアアアアアア!!!」

 その声を聞くのは・・・無言の表情のザビ―だけであった。




 もう一度・・・君に逢いたい。


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他人の物、勝手に読むなよ。

 プライバシー守れよ。


 キンジはあの後泣きまくった。

 自分の大切な人間がまたいなくなったという思いが自分を締め付けているからだ。

 キンジは泣いて、泣いて、泣きまくり・・・そして・・・。

 「・・・レスティア。」

 泣き疲れて眠ってしまったのだ。

 

 

 

 

 

 そんな中ある車がキンジの部屋があるアパートにやってきた。

 その車は近くの駐車場に止めた後二人の少女が降りてきた。

 「ここなの、姉さん?」

 随分小さいわねと銀髪の少女はそう言うともう一人の少女がこう返した。

 「確かに小さいかもしれませんが私にとってここは・・・もう一つの帰るべき

居場所なんです。」

 そう言うと金髪の少女がそのアパートを見上げると運転席から一人の女性が

出てきた。

 「あんたらー・・・早くー・・・行きなさいよー・・・。後がー・・・

閊えてるんー・・・だからねー・・・。」

 そう白衣を着た女性が言うと二人はある部屋に向かっていった。

 

 

 

 

 

 カチャカチャ。

 「・・・んん。」

 キンジは鍵の開く音がしたので何事かと思い、日記帳を持ったまま銃を構えた。

 「・・・何だ?」

 キンジはそう思いながら扉の方に向かった。

 そして扉が開いた瞬間・・・キンジは銃をそっちに向けた。

 「誰だ!!」

 そして扉の開いた先にいたのは・・・。

 「あ・・・えーーと。」

 レスティアであった。

 「・・・レスティア・・・か?」

 キンジは恐る恐る聞くと少女、レスティアはこう返した。

 「はい・・・只今帰りました。」

 満点の笑顔でそう言った。

 そしてそれを見たキンジは恐る恐る近づいて・・・。

 「レスティア!!」 

 「きゃ!」

 レスティアを思いっきり抱きしめた。

 「き、キンジさん!如何したんです!?」

 レスティアはそうキンジに聞くとキンジは・・・泣きながらこう言った。

 「良かった・・・良かった・・・戻ってきて・・・くれて。」

 それを聞いたレスティアもキンジを・・・抱きしめ乍らこう言った。

 「はい・・・戻って・・・来ました。」

 お互い扉の前で抱きしめあう中・・・一人の女性が間に割り込んだ。

 「ちょっとさー・・・あたしらもー・・・いるんだけどー・・・。」

 送ってきた女性、綴先生がそう言うとキンジとレスティアは飛び起きるかの

ように・・・お互い離れた。

 「す、すまん!!」

 「い、いえ!そんな事!!」

 お互い顔を真っ赤にしてそう言うがその光景はまるで新婚夫婦のようであった。

 そしてレスティアはキンジが持っている日記帳を見て・・・フルフルと震えてきた。

 「き、キンジさん!それ!?」

 「・・・あ。」

 キンジは何事だと思ってレスティアの指さす方向を見ると・・・。

 日記帳を持っていたままである事に気づいた。

 「・・・中身・・・見ました?」

 「・・・ああ。」

 「・・・全部・・・読みました?」

 「・・・ああ。」

 「・・・まさか・・・最後のページに・・・書いている所も・・・・?」

 レスティアは顔を真っ赤にしながら最後の・・・半泣きになりながら聞くと

キンジは・・・顔を真っ赤ににしてこう返した。

 「・・・ああ////。」

 それを聞いたレスティアは・・・こう・・・叫んだ。

 「き・・・き・・・キンジさんの・・・・馬鹿ーーーー!!!」

 その声はアパート全体に響き渡ったほどである。




 秘密・・・最早意味なし。


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再会して。

 意外と再開は本人が思っているより早い。


「むうううう////。」

 「済まないってレスティア。だから機嫌直して」

 「知りません!」プイ

 帰ってきて早々だがキンジとレスティアは色んな意味で第二戦が始まっていた。

 まあ・・・キンジがレスティアの日記帳を見てしまったことが原因なのだが。

 それを見ていた綴先生ともう一人・・・。

 「あの男、姉さんとイチャイチャして~~!!」

 「まあまあ。」

 レスティアの双子の妹レティシアである。

 だが何故二人がいるのか疑問が出ますね。

 だって二人はダキュラの尋問受けていたはずだからだ。

 「そういやよレスティア!如何してここにいるんだ?お前捕まったはず」

 「・・・キンジさんは私がいないほうが良いのですか?・・・」

 キンジの質問にレティシアは少し俯いてそう聞くとキンジはこう答えた。

 「そんな訳ねえだろ?・・・俺はお前がいてくれると・・・嬉しい////。」

 「・・・キンジさん////」

 「ギリギリギリギリ(血涙)」

 「アツアツだねえー・・・。」

 キンジとレスティアの色んな意味での甘い空間にレティシアは血の涙を流し、

綴先生は煙草を吹かしながらそう言った。

 「遠山ー・・・その質問ー・・・アタシがー・・・教えるよー・・・」

 綴先生はそう言いながら答えた。

 「先ずー・・・レティシアー・・・だけどー・・・こいつはー・・・」

 「ごく。」

 綴先生の言葉にキンジは息をのんだ。

 そして出た言葉は・・・。

 「・・・条件付きー・・・釈放ー・・・。」

 「条件付き・・・釈放?」

 キンジはそう聞くと綴先生はこう続けた。

 「元々ー・・・こいつはー・・・片手でー・・・数えるー・・・までもー・・・ないぐらいー・・・だからねー・・・武偵校にー・・・入学させてー・・・

監視しとくー・・・事にー・・・したんだー・・・。」

 そう言い終わった後綴先生は煙草を吹かした。

 それを聞いたキンジはホッとするもレティシアの方を見てこう言った。

 「それじゃあこいつはどうするんです?未だ取り調べ終わっては・・・?」

 すると綴先生はこう答えた。

 「こいつはー・・・結構ー・・・やらかしたからねー・・・司法取引でー・・・

こいつもー・・・入学ー・・・するんだわー・・・。」

 するとある資料を出した。

 それはレティシアとレスティアの転入証明書と経歴であった。

 『レスティア・J・ダルク 17歳  所属 アンビキュラム  

フランス武偵校からの転入生』

 『レティシア・J・ダルク 17歳  所属 コネクト

フランス武偵校からの転入生』

 後は家族構成と現住所だがそれを見てキンジはある事に気づいた。

 それは・・・。

 「あの・・・綴先生」

 「?・・・何ー・・・?」

 「現住所って・・・何でここなんです?」

 そう聞くと綴先生は間延びしながらこう答えた。

 「だってー・・・こいつらー・・・あんたのー・・・部屋にー・・・

住むんだからー・・・。」

 「・・・・・はアアアア!!!」

 又同居話であった。




 また増えるよー。


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その提案待ったーーーー!!!

 その案件・・・異議ありーーーー!!!


 「ちょ!ちょっと待ってくれよ綴先生!!レスティアの時は正体が分かるまで

だったけど何で分かった後もここなんだ!?」

 キンジは綴先生の言葉に対して意見を述べると綴先生はこう返した。

 「それがねー・・・レスティアの事ー・・・知ってるのー・・・

あんたら辺でー・・・監視ー・・・出来やすいからー・・・。」

 「はあ!?」

 「女子寮だとー・・・神崎がー・・・暴走しそうだしー・・・白雪のー・・・

件もー・・・あるからねー・・・。」

 如何やら母親の冤罪を作った人間と犯罪を指示した人間と一緒に入れるのもなアと

言う理由であった。

 「それにー・・・あんたー・・・こいつの事ー・・・よく知ってるからー・・・

見張るのに―・・・適してるのよー・・・。」

 そう言った後に煙草の火を持っていた携帯用吸い殻入れに閉まった。

 「と言う訳でー・・・よろしくねぇー・・・これー・・・指名任務ねぇー・・・。」

 武偵校卒業までのと付け加えてそう締めくくったが正直言ってマジかよと思った。

 レスティア達と暮らせることには嬉しいと思うのだがそれはそれ、

これはこれである。

 問題が二つあるからだ。

 一つはキンジの体質だ。

 只でさえレスティアだけではなくレティシアも暮らす羽目になるという事は

HSSになる可能性が更に高くなると言う警戒心。

 もう一つは・・・部屋だ。

 事件が解決した事でアリアと白雪はこの家を出ることになるのだがそれでも

3人暮らしとなる。

 そうなると部屋を何処にするか次第では家を引っ越す羽目となるのだ。

 如何するべきかと思っている中レスティアがキンジにある提案を告げた。

 「あの・・・良かったら私の部屋を兼用でレティシアが使うというのは

如何でしょう?」

 「・・・良いのかよ?」

 キンジはそう聞くとレスティアはこう返した。

 「はい、今までもそう言う事ありましたしそれに・・・」

 「それに?」

 「・・・今まで辛い思いをさせ多分甘えさせてやろうと思うんです。」

 「成程な。」

 それを聞いたキンジはレティシアの方を見て確かにと思った。

 レスティアと一緒にいた彼女は姉に良く甘えていたのだ。

 それは今までいなかった反動によるものであろうが姉妹なら一緒にいさせても

いいかと思っているとレティシアはキンジの目線に気づくと立ち上がってこう言った。

 「言っとくけどね!あたしが負けたのは姉さんがいたから!!あんたがいたから

じゃないわ!あんた一人何て直ぐに倒せれるんだから覚悟しときなさいよ!!!」

 そう言うとまた座るとキンジはそれを聞いて苦笑いをした。

 「(・・・まあ良いか。また一人増えると思えば。)」

 そう思っているともう一つの事に気づいた。

 「綴先生、白雪はどうするんだ?今回の事次第によっちゃ武偵校をやめねえと

いけねえぞ。」

 白雪の事であった。

 何分理由があるとはいえ誘拐に加担したのだ。

 場合によっては退学処分も辞さないはずだ。

 幾ら白雪が優秀であっても。

 それを聞いた綴先生はニヤッと笑ってこう言った。

 「それならー・・・いい方法がー・・・あるんだよー・・・。」

 「「「???」」」

 それを聞いたキンジ達は・・・何だと思った。




 さあ・・・罰を受けてもらうぜ。


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新たなる日常。

 第二巻 これにて終了。


 時は流れてアドシアード最終日

 「あ、遠山君!!こっちこっち!!」

 キンジは閉会式の会場に来ていた。

 よく見るとバンドミュージシャンが楽器を打ち鳴らしていたが・・・問題は

そこではない。

 『『『『『~~~~~♪』』』』』

 何せ武偵校の恐らく・・・CVR辺りを中心にした面子とIS学園の応援部の

キレイどころをかき集めてチア服で踊っていることだ。

 IS学園の少女達は見た目も麗しい人間が大勢おり(まあ・・・国際学校だから結構

多国籍であるが)また武偵校では雪泉達がチアダンスを披露していた。

 武偵校は胸元に弾丸の形に切り取ったタイプ。

 IS学園は鳥の羽を模ったタイプ。

 どちらも色々と見えてしまうためキンジははあと溜息ついていた。

 然しよく見るとその中には・・・・。

 顔を真っ赤にして前列で踊っている白雪がそこにいた。

 如何やらあれが綴先生の言っていた罰であろう。

 元々反対派であった白雪はまあ踊るにしても後列辺りならと妥協したが今回の

誘拐騒動で公にしない代わりに最前列にさせたのだ。

 無論白雪は星伽の決まりを破りたくないといって断固拒否したのだが綴先生の一言がそれを覆させた。

 『あんたー・・・親御さんにー・・・伝えてー・・・退学とー・・・

決まりをー・・・破ってー・・・残るかー・・・どっちが良い?』

 この言葉である。

 本来なら決まり事を守るという教えがあるのだが想い人(あっちにその気なし)と

離れたくないという恋する乙女は何と言うかである様子でそうなった。

 更に言えば今回のペナルティーにてキンジの周辺にいる少女達に対して一切の接触、攻撃を禁じ、破れば今回の事を武偵校全員に報告させたうえで退学させるという誓約を課せられてしまった。

 それを聞いた白雪は真っ青になり最早成すすべ無しという顔でサインしたという

情報だ。

 それを綴先生から聞いたキンジはもう大丈夫だと思い、ホッとしていた。

 「それにしても驚きだねぇ・・・カナメちゃんに双子の妹がいたなんて。」

 飛鳥はそう言ってキンジの隣を見ると・・・。

 「こらレティシア。ソースが口に!」

 「ちょ、姉さん後にしてよお。」

 駄目ですと白い薄での服にカーデガンを着たレスティアが同じく黒い薄手の胸元が

見えるカーデガンを身に纏ったレティシアの口についているホットドッグの

ケチャップを拭いていた。

 彼女達については既に飛鳥達にはデュランダルの事も含めて説明してある。

 始めは全員驚いていたが最終的には受け入れてくれた。

 まあ、キンジが出場する予定であったコンバット戦においては代わりに蘭豹先生が

アリアの相手をしたのだがこれがまた強かったらしく周りの障害物を蘭豹先生は

破壊しながらアリアと戦い、勝利したのだ。

 それを見ていたキンジはと言うと・・・。

 「戦わなくてよかった。」

 そう言ったようだ。

 更に言えばIS学園ではトーナメント試合の際に暴走事故があったことから一回戦までは全て行ったが後は中止となった。

 防人たちによればこの間性別訴訟で転入してきた奴がウイルスを使って暴走させたらしく下手人は既にフランスに引き渡されたようだ。

 『『『『『Who was the person,id like to hug the body』』』』』

 キンジは今回の事を思い出している中如何やらチアはフィナーレに差し掛かろうと

していた。

 チアの彼女達はポンポンを投げると中に仕込んでいた拳銃が打ち鳴らされた。

 無論空砲であるが・・・少し打ち過ぎのように思える。

 「あれは完全にやり過ぎじゃの。」

 夜桜は持っていたりんご飴を舐め乍らそう言った。

 「まあ良いじゃないっすか?今回ぐらいは」

 華毘はそう言いながらポップコーンを食べていた。

 「それにしてもお前ら良いよなア。デュランダルと戦えてさ。」

 「・・・私達、仲間外れ。」

 そうぶつくさと焔と紫が文句を垂らしていた。

 「まあまあ、良いじゃない?焔ちゃんは上位ランクに入れたからさ。」

 けどなあと飛鳥の言葉に焔がむすっとしていた。

 焔は近接格闘の部門で上位ランクになったのだがやはり焔は実戦派なのか

そう言う事がしたいと文句たらたらであった。

 そして女子たちが組体操のように集まって決めると舞台にセットされていた花火が

打ちあがり・・・こう締めくくった。

 『『『『id makes my life change at all dramatic』』』』』

 そして花火が美しく咲き誇ると・・・隣にいたレスティアがこう呟いた。

 「『それが私の人生を一変させたんだから』か・・・。」

 「?どうしたレスティア??」

 レスティアが何か呟いたのでキンジは何事だと聞くとレスティアはこう返した。

 「私の人生は・・・キンジさんの御蔭で・・・楽しい物でした。」

 「レスティア・・・。」

 「だからこれからも・・・いっぱいいっぱい楽しい事をしましょ?

キンジさん。・・・私と・・・一緒に////」

 そう言って顔を真っ赤にしながら手をキンジに近づけるとキンジはこう返した。

 「ああ・・・こっちこそ。」

 そう言ってキンジも手をレスティアの手を重ねるように握った。

 その花火はまるであの時見た花火とは違い・・・二人を祝福するようであった。

 

 

 

 

 

 「キンジさん。早く起きないと皆さん来ますよ!」

 「早く起きなさいよ!!」

 アドシアードが終わった次の日の朝、キンジは二人分の声で目を覚ました。

 キンジは服を着替える終わって外を見ると・・・飛鳥達も準備していた。

 「おはよう、遠山君!!」

 「おはよう、キンジ。」

 「おはようなのじゃ。キンジ。」

 「・・・おはよう。」

 「オハヨウっす!」

 「おはようございます。キンジさん。」

 いつものメンバー全員が来ていた。

 そしていつも通り席に着くが違うことがあるとすれば二つ。

 一つはレティシアもいる事。

 もう一つは・・・。

 「これから学校でも一緒だね。レティシアちゃん!」

 「はい、よろしくお願いいたします。」

 レスティアも武偵校の制服を着ていることである。

 そして食事が終わると全員が外に出る瞬間・・・。

 「キンジさん!忘れ物!!」

 「ああ・・ザビ―!!」

 キンジはザビ―を来させるとザビ―はキンジの肩にちょこんと乗った。

 そしてレスティアが扉を閉めるのを確認した後、全員が外に出た。

 これから始まる新たな日常。

 その日常を守るためにキンジは・・・その手に武器を持つ。

 然し今彼が持っているのは・・・。

 「キンジさん!早く早く!!」

 「分かってるって!レスティア!!」

 こんな自分を想ってくれている女性の温かな手であった。

 




 レスティア「皆さん、『遠山カナメ』改め『レスティア・J・ダルク』です。
これからも皆さんよろしくお願いいたします。」
 レスティア「それでは次回予告ですがキンジさんの前に再び現われた
『峰 理子ルパン四世』。彼女から依頼が言い渡されました。それはある物を
盗み出してほしいという事です!それって犯罪ですよ!!然も謎の狼が現われたり
化け物が現われたりと一体どうなるんですか~~??私の初仕事!!!」
 レスティア「次回予測不可能者 遠山キンジ 
       第三章 蜂蜜とオイルのマシントラップ」
 レティシア「次回は私と姉さんの大活躍よ!!」
 キンジ「俺の出番もあるぞ!!」


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第三章 蜂蜜とオイルのマシントラップ
転校したら第一印象はしっかりとな。


 第一印象はしっかり、はっきり、誤解招くな!!


「皆ー!オッ久しぶりー!!」

 「ブーーーッ!!」

 ある少女の声を聞いた瞬間キンジは口から唾を窓に向かって吹いた。

 (隣にはアリアがいるため当たったら只では済まないからだ。)

 「りこりんが1か月ぶりに帰ってきたぜェ---!!!」

 『『『『『ウオオオオオ!!りこりん!りこりん!!りこりん!!!』』』』』

 キンジのクラスの男子連中はそう言いながらヲタ芸を披露していた。

 ・・・阿保しかいないのか?このクラス。

 「・・・・何でアイツガ・・・?」

 キンジは狼狽しながらそう言った。

 何せ理子の本名は『峰 理子ルパン4世』。

 彼の大泥棒ルパン三世の実子であると同時にキンジにとって怨敵でもある存在

「武偵殺し」の黒幕であり実力の高さはアリアとほぼ互角である。

 然も彼女はある変身能力を持っておりキンジは知らないがロイミュードにも

なれるのだ。

 「・・・・・・('Д')」

 隣にいるアリアはと言うと驚きを通り越して変な顔で見ていた。

 如何やら目の前が現実である事を認識しきれないようだが・・・これは現実なのだ。

 何せキンジさえもそれを認めたくないのだから。

 「理子ちゃんお帰りー!あーこれ何ー?」

 「えへへへへー。シーズン感を取り入れて見ましたー!」

 理子はそう言いながら武偵校の鞄ではなく、ランドセルに向日葵の

ぬいぐるみみたいのを付けていた。

 それも女子には・・・。

 『『『『『カワイー!!』』』』』

 受けていた。

 そう、皆さんも分かったと思うが理子はおバカキャラを演じているためクラスの

マスコット的存在で人気者なのだ。

 こうなると幾らキンジ達が彼女達に本当の事を言っても信じてもらえず、

ボッチルートまっしぐらであろう。

 キンジは何かあった時に備えて鞄の中に潜んでいるザビ―をいつでも使えるように

構えていた。

 すると理子はキンジの方を見ると・・・いつものような感じでこう言った。

 「おー!キー君もオハヨウ!!」

 「・・・おお。」

 キンジは理子の言葉に最低限の返事で返した。

 「おやおや、元気がないけど・・・ああそうか!!とうとうあっすー達と

大人のかいd」

 「やあおはよう理子!いつにも増して上機嫌だなおい!!」

 理子の爆弾発言が出る前にキンジは颯爽と挨拶した。

 ・・・聞かれたら誤報であってもキンジの命が無いからだ。

 「皆さ~ん。席に着いて下さいね。」

 キンジのクラスの担任教師でもある高天原先生がそう言いながら教室に入ると全員が座り始めた。

 理子もそれに習ってくるくると回りながら座った。

 「今日は転校生を紹介するわねぇ。」

 『『『『『オオオ!!』』』』』

 全員がそれを聞いて驚いた。

 何せついこの間アリアが来たばかりだからだ。

 「先生、それって男ですか?女ですか?」

 クラスメイトの男子がそう聞くと高天原先生はこう答えた。

 「今回も女の子。それも二人よ。」

 『『『『『イヨッシャアアアア!!!!!』』』』』

 それを聞いて男子連中は希望を持ったかのように雄叫びを上げた。

 何せ上玉の何人かはキンジの方に行っちゃってることから勝ち組になりたいと

虎視眈々とそのチャンスを待っているからだ。

 「さあ、入ってきて。」

 そう言ってその二人が現われた。

 二人は髪の色以外は・・・まるでそっくりな双子の姉妹なのだ。

 「レスティア・J・ダルクです。フランス武偵校から転入してきました。未だ不慣れではございますが皆さん、よろしくお願いいたします。あ、それと学科は

アンビキュラムです。」

 「レティシア・J・ダルクよ。紹介は姉さんと同じってところかしら?双子だけど

髪の色で分かるから大丈夫だろうけどよろしくね。学科はコネクトよ。」

 レスティアとレティシアであった。

 『『『『『ウオオオオオ』』』』』

 男性陣全員が溜息を拭いていた。

 何せ美少女で二人ともスタイルが良い為見惚れていたのだ。

 そして紹介が住むと高天原先生がこう言った。

 「それじゃあ席だけど・・・アリアさんの隣二つ分空いてるから好きな方を

選んで。」

 「「はい。」」

 そう言ってその席に向かうとレスティアがキンジの方を見るとこう言った。

 「キンジさん、これからもよろしくお願いします。」

 「ああ、こっちこそな。」

 キンジはレスティアの言葉にそう返すがキンジよ、お前は忘れていないだろうか?

 今お前がいるのは家ではなく、学校だ。

 それに転校生とそんなに親密そうに話していると・・・とんでもない事が起きるぞ。

 「え?・・・レスティアさんが遠山と?」

 「どう言う関係??」

 「何か親密そうだね。」

 周りががやがやと音を立ててきた。

 しまったとキンジは気づくがもう遅い。

 疑惑はゆっくりとだが広まる物だ。

 するとある女性徒がレスティアに向けてある事を聞いた。

 「あのー、質問いいでしょうか?遠山キンジとはどう言う関係ですか?」

 それを聞くとレスティアの答えた言葉は・・・。

 「私と遠山さんは・・・一つ屋根の下で一緒に暮らしています。」

 『『『『『・・・・・・へ?』』』』』

 その言葉にキンジは頭を抱え、レティシアはあちゃーと言う顔をしていた。

 そして次に出た言葉は・・・。

 『『『『何ーーーーー!!!!!』』』』

 叫び声であった。

 「転校生と遠山キンジが同棲だと!!」

 「それってもうそういう関係!?」

 「光先輩だけでも飽き足らずまさか外人にまで手を出すとは!さすがSランク!!

規模が違うわ!!」

 「何でキンジ何でキンジナンデキンジ。」壁殴り

 一部恨みが出ているがまあ仕方があるまい。

 キンジは色んなところでは「女たらし」「フラグメーカー」「恋愛原子核」等と

不名誉な称号が幾つもあるのだ。

 するとさっきから黙っていた理子がピキーンと目を光らせてこう言った。

 「おおお!!もしやキー君はそこの転校生と同居していることを良いことに夜遅くに部屋でぱっこんぱっこんベットの上で毎晩エロゲ―みたいなシチュエーションを

やっていたのかーー!!」

 『『『『『何だってーー!!』』』』』

 理子の言葉に周りは更にヒートアップした。

 「それってつまり遠山キンジは非童貞!」

 「さらに服部さん達ともそういうシチュエーションを!?」

 「夜のキンジはベットの上ではRランク級の実力・・・売れるぞこのネタ!!」

 「クソクソクソクソクソクソ」壁に頭突き

 最早教室は大混乱。

 事を収拾することも叶わないと思ったその時・・・キンジは全員にこう説明した。

 「あのな・・・俺が非童貞とかそう言うのは無いからな」

 そしてこう続けた。

 「こいつとは確かにベットの上で一緒に寝たことはあったがそう言う行為は

一回もなかったからな!!!」

 この状況で何言っているのと思ったがキンジは有りの侭を喋っているつもりで

あったが・・・それは逆に火事場にTNT爆弾を1トン分ぶち込むようなものだぞ。

 『『『『『・・・・・一緒に寝たーー!!』』』』』

 「そこかよ!驚くところ!!」

 キンジは全員の反応に反論するがさらにヒートアップした。

 「もう夫婦みたいじゃん!!」

 「まさか既に子供も!?」

 「子持ち武偵『遠山キンジ』・・・ドラマのネタに使えるかな?」

 「飛鳥達も入れるとなると最低でも5人以上はいるって事!?」

 「凄い!!現代の大奥みたいじゃん!!」

 「どこのビッグダ○ィだよ?」

 「qwくぇwrてうりとゆ@」言語崩壊

 「生徒がそこまで・・・先生未だ彼氏もいないのに。(ノД`)・゜・。」

 「ちょっとキンジ!!姉さんと寝たってどう言う意味よ!?説明しなさい!!」

 「お前迄何で絡むんだよレティシア!!」

 教室の中は最早阿鼻叫喚の世界。

 この状況を止めるすべは最早なく二人のスクールライフはドタバタコメディ―

よろしくの如く一時間目潰れる勢いで続いた。




 その後の高天原先生
 「畜生!!生徒が先生よりも先に大人の階段上るなア!!」
 やけ酒であった。


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テスト前は憂鬱だ。

 テスト前って・・・心が暗くなったりしませんでした?


昼休み・・・。

 「ハハハハハハ!そりゃお前、皆誤解するわけだぜ!!」

 「儂らはそんな関係ではないが偶に行動を共にしておるから誤解されるのかのう?」

 「何言ってるんすか?」

 学校の屋上にてキンジはホームルームの際に起きたことを有りの侭話すと焔、夜桜、華毘の順でそう言っていた。

 ・・・華毘自身は何のことか分かっていなかったが。

 キンジはあの後の事を頭を抱えて話した。

 「大変だったんだぜ。一時間目潰して迄俺とレスティアの関係について根掘り葉掘り聞かされた挙句二時間目からは男子連中から殺気の籠った目線を撃たれ続けられて

散々な目にあったんだからな。」

 「・・・すいませんキンジさん。ご苦労をおかけさせてしまって。」

 キンジの言葉にレスティアが謝ると隣にいたレティシアがこう返した。

 「何言ってんの姉さん。こいつが空気読まずに爆弾落とすから悪いのよ。それに

姉さんと一緒に寝たってだけで死刑ものなのに生かしてやってんだからありがたく

思いなさいよ。」

 そう言った後にキンジにある事を聞いた。

 「それで・・・あそこでトリップしている連中はどうするの?」

 そう言って持っていた箸を向けるとその先にいたのは・・・。

 「「「//////////。」」」

 顔を真っ赤にして俯いている飛鳥、雪泉、紫であった。

 キンジの言葉を聞いた後からこの様子なのだ。

 「ほっとけよ。どうせ時間になれば気が付くって。」

 焔はそう言いながらタッパーに入れてあるチャーハンを食べていた。

 「そういえばもうすぐ中間考査だけど皆勉強しているか?」

 キンジは弁当に入っているささみ入りサラダを食べている中そう聞くと焔たちはこう答えた。

 「ああ、もうそんな時期か。嫌になっちまうなア、追試だけはごめん被りたいぜ。」

 「儂は夏休み中アルバイトしたり単位や任務報酬の為にここに出ずっぱりしたいから試験は何が何でもパスさせてやるわい。」

 「うちは・・・キンジ教えてくれっすーー!!」

 華毘がキンジに対して土下座交じりで教えを扱いていた。

 「またか・・・まあ今回はレスティア達の勉強も範囲ぐらいは教えなきゃ

いけねえから序に教えてやるよ。」

 「助かるっす~~。」

 そう言いながらキンジの手を思いっきり華毘は掴んでお礼を言った。

 はあと溜息つくがキンジはある事が気になった。

 「(何で理子は戻ってきたんだ?あれ程のことがあってもちゃんと戻れるように

情報操作していたけど・・・何が目的なんだ?)」

 

 

 

 

 

 そして何処かの教室の中・・・。

 「さあてと・・・そろそろ行動に移るとするか。」

 そこにいたのは・・・「武偵殺し」の目付きをした理子であった。




 テストなんて・・・無くなっちゃえーー!!


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テストだよ~~。

 テストか・・・嫌だなア。


そして中間考査が始まった。

 午前中は二日に分けて一般科目テスト。

 昼休みを挟んで午後からはスポーツテストが行われた。

 スポーツテストの場所は第二グラウンドで行われており見た目は普通だが武偵らしく武器を所持したままテストをしていた。

 その理由は・・・。

 「武偵は武器を持ちながら色んなところを縦横無尽で走り回らなけりゃいけないから自分の獲物持ったままどれくらいできるのかを試す。」という理由である。

 尚キンジはそれなり(Sランクとしては普通)の成績を修めた後に他のメンバーを

見ていると・・・。

 「あ・・・SSR浮いた。」

 キンジはそう言いながらマントを付けたSSRの生徒を見てそう言った。

 この人間は走高跳の際に浮遊して飛んでいるかのように見せるが・・・無理だった。

 「何浮いてんだ貴様は---!!!」

 何処からともなく木刀がその生徒目がけて一直線に向かって・・・命中した。

 「ぎゃいん!!」

 「やるなら相手妨害する方に使えやあ!!」

 「・・・それでいいのか?」

 木刀を投げてきたのはアサルトの鬼教官事蘭豹先生であった。

 他にも綴先生。

 愛称がゴルゴと言われるスナイプの南郷先生

 一説によればオネエや女性、悪魔や獣人族かという謂れを持つチャン・ウー先生

などと言った面子が監視に来ていた。

 当てられた生徒は失神してそのままメディカの生徒が連行していった。

 あのまま補修だなと思ったキンジであった。

 -パアン!!

 という音がしてキンジはその方向を見ると・・・。

 レスティアが走っていた。

 ・・・胸を結構揺らして。

 「!!!」

 キンジはそれを見てさっと横に向き直した。

 何せ色んな意味でヤバいと悟ったからだ。

 「お疲れ様姉さん。少し鈍ってるわね?」

 「はい・・・やはり少し走り込みをしなければいけませんね。」

 そう言いながらキンジの所に向ってタオルを頭にふさっと被っているレスティアと

喋りながら歩いているレティシアがキンジの所に来た。

 「お疲れ様ですキンジさん。やはり現役は違いますね。」

 私も頑張らないとと言いながらスポーツドリンクを飲みながら座るとキンジに

こう告げた。

 「後で私は生物の小テストを受けるので帰りは暫くかかります。」

 「分かった。正門前で待ってるから一緒に帰るか?」

 「はい!」

 キンジとレスティアのこの言葉にレティシアは顔を剥れながら見ているが

他の連中はと言うと・・・。

 「くそ・・・何でキンジばかり」

 「羨ましいぜ。」

 「良いなア。私もああいう甘酸っぱい」

 「けっ、餓鬼がイチャコラと」

 「相変わらずー・・・だねえー・・・。」

 「・・・・・」ちょっとチラ見

 「あらあ・・・青春だわーー。」

 十人十色であるがそれなりに羨ましいようだ。




 甘い空間・・・ブラックコーヒーを!


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DVDを見るときは静かに。

 テレビを見るときは・・・部屋を明るくして離れて静かに見ましょうね。


「ここですね。」

 レスティアは体操服から制服に着替えた後インフォルマが使う大視聴覚室に

向かった。

 「・・・結構女性が多いですね。」

 レスティアはそう言いながら席に座った。

 周りにいるのは自分と同じアンビキュラムやインケスタと言った武偵の中では比較的平和な生徒だけが・・・結構女生徒の割合が多いが座っていた。

 そして机に置いてあるプリントを見た。

 プリントによれば武偵校の非常勤講師が監修した「遺伝学」についてのDVDを見て

問題文の空欄に当てはまる内容を書き取りせよという優しい問題であった。

 そして前の方を見ると女生徒の周りできゃあきゃあされている男性が目に映った。

 「ほらほら皆さん。騒がないでちゃんと着席してくださいね。さもないと単位を

あげませんよ。」

 そこにいたのはアンビキュラムの非常勤講師の小夜鳴である。

 若干18歳で海外の大学を飛び級で卒業した遺伝子学者である。

 眼鏡を付けた長身のイケメンであり、いかにもトレンディ―ドラマに出てきそうな

美青年でありこの武偵校において不知火と同じく常識人で礼儀正しく、誰であっても

敬語を話すのだ。

 それを見たレスティアは何だか分からなかった。

 「(・・・彼を何処かで見たことあるような?)」

 何処だっけと思っていると・・・隣から声が聞こえた。

 「よっすー!レスティン!!」

 「!!理子!!!」

 レスティアは理子を見てびっくりしていた。

 何せ『イ・ウー』においては同じ人間同士であったのでよく話す間柄であった。

 「・・・何故貴方がここに?キンジさんの話によれば貴方は」

 「おっと、それ以上は・・・野暮だぜデュランダル。」

 一瞬だが理子の目付きが「武偵殺し」の目付きに戻った。

 その瞬間に周りが消えてDVDが上映された、

 「後で話そうぜ。場所は屋上だ。」

 そう言うと理子は前に向き直した。

 そしてレスティアもそれに従って前を向いた。

 机の下でメールを打ちながら。

 

 

 

 

 

 

 

 「理子の奴、何する気だ!!」

 「あいつ姉さんにナニカしたら氷漬けにしてコロシテヤルワ!?」

 あの後レスティアは終わった後直ぐにメールで知らせた後二人は屋上に走って

向かった。

 「「レスティア(姉さん)!!」」

 二人は慌てて屋上の扉を壊すかのように開けた。

 そしてそこで見たものは・・・。

 「こういうのはどおう?キー君も喜ぶよ~~??」

 「そ、そんな事出来ませんよ//だって・・・こんな・・・こんな事~~~!!」

 「「・・・・・え?」」

 二人は何だこれと思った。

 何せ目の前にはエロゲ―の映像を見せながらそれをキンジとレスティアに置き直させてそう言うのに対し、レスティアは顔を真っ赤にしてその映像をなるべく見ないように

していた。

 「・・・一体どうなってんだこりゃ?」

 「・・・アタシに聞かないでよ。」

 この状況についてこれない二人であった。




 因みにエロゲ―の内容は・・・。
 「聖女女子高生の堕ちた秘め事~不良イケメンとのいけない関係~」
 パッケージ内容
 「神よ・・・私の純潔は今・・・悪魔に捧げます。」


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依頼内容。

 頼み事は内容を聞いてから判断しろ。


 「いやあー。キー君達も来るんじゃないかなと思ってさ、ちょっとレスティンが

喜びそうなゲームを見せたらそりゃもうさ」

 「もうやめて下さい理子さん。あんなもの見たら私////」

 理子が笑いながらキンジ達にそう言ってる中レスティアは未だ思い出して

顔を真っ赤にしていた。

 「それで・・・話って何だ。」

 「話がそれなら私達は帰るわ。」

 キンジとレティシアは理子をじろっと睨みつけると理子はこう返した。

 「ええ!良いじゃん良いじゃん!!りこりんはずっとレスティンと遊びたかったんだからさちょっとぐらいさ!!!」

 理子はそう言いながら頭に手を置いて鬼の角みたいな感じで指を上げていった後こう続けた。

 「それに手前らと会いたかったのは事実だぜ。特にキンジとはな。」

 理子は「武偵殺し」の目付きになってそう言うとこう続けた。

 「アタシハ手前らとちょっと仕事の相談がしてえんだよ。もうすぐ来る奴と

一緒にな。」

 「もうすぐ・・・?」

 「来る奴??」

 キンジとレティシアは何だと思っていると・・・下から声が聞こえた。

 「理子---!!!デュランダル---!!!」

 そう言いながら屋上に来たのはアリアであった。

 「ようやく見つけたわ!アンタら三人纏めて逮捕」

 「待て神崎!レスティア達は司法取引で俺の監視付きでこの学校に転入したんだ!」

 キンジはアリアの目の前に立ちふさがってそう言うとアリアはこう返した。

 「馬鹿言わないで!!そんなウソ信じられるか---!!!」

 「嘘じゃねよ!綴先生からもお墨付きを貰ってる!!疑うんなら今すぐに職員室に行って確かめて来い!!!」

 キンジはアリアにそう言うがアリアは尚も信じていなかったが理子はある事を

アリアに告げた。

 「序にりこりんも司法取引で4月の事件はチャラになったよ。引き換えに

あんたの母ちゃんの証人になる事だけど。」

 そう言うとアリアは開いた口がふさがらなかった。

 「あ・・・今・・・何て」

 「分からないのお?りこりんはあんたの母親の無罪を証明するって言ってんの。」

 「その代わり・・・アタシと仕事してもらうぜ。」

 それを聞いたアリアはこう怒鳴った。

 「ふ、ふざけるな!ルパンと仕事するなんて一族の恥」

 「それじゃああんたの母親の無実の証言はしないよ。」

 それを聞いてアリアはグぬぬぬぬと唸っていた。

 これは確実にアリアの負けだなと悟ったキンジは話を切り出した。

 「それで・・・仕事って何だ?」

 キンジはそう聞くと理子はこう返した。

 「ほほう、仇のあたしにそれを聞くとはやっぱお前すげえな。」

 「今の俺は武偵としての遠山キンジだ。依頼は受けるがこっちにも何かしらの報酬は払ってもらうぞ。」

 「OK。報酬はキンジには最も欲しい情報を渡すぜ。それじゃあ仕事だが簡単だよ。」

 理子は目付きを鋭くしてこう言った。

 

 

 

 

 

 

 「イ・ウーの№2『無限罪のブラド』があたしの宝物を奪いやがった。

それを取り戻してほしい。」

 まさかの№2から奪還せよという任務であった。




 それは最も厄介な伏魔殿である。


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いざ電気とサブカルチャーの街へ。

 さあ・・・人の中に入るか。


そして次の日・・・。

 「・・・来てしまったなア。」

 キンジは俯きながらそう言うとレスティアはこう言った。

 「仕方ないですよ。ここで待ち合わせって言われたんですし。」

 「けど何でこんな場所でやるのよ?やるなら人があまりいない場所で

やるべきでしょ?」

 レティシアはそうぶつくさ文句垂らしながらその建物を見た。

 少し大きなビルで年代は少し古いタイプであった。

 そして周りには・・・・大人数の人間が所狭しといた。

 然も全員何かの買い物袋をぶら下げていたり、大型のカメラで何かの衣装なのか

写真撮影していたり、踊っている人間もいた。

 ここは秋葉原

 一般人にとっての渾名は3つ

 一つは「電気の街」

 もう一つは「サブカルチャー、オタクの街」

 然し武偵校からすれば忌み名とも呼ばれる場所である。

 別名「武偵封じの街」

 年中人で溢れかえっているため銃が使いづらく、入り組んだ路地が幾つもある為

追跡することが困難を極めている場所である。

 キンジ達はその一角でアリアを待っていた。

 アリアもここで現地集合することとなっているがとてもじゃないが探すのが

困難である。

 そして数分後・・・。

 「やっと・・・・着いた~~。」

 「よお、神崎。」

 アリアはへとへとになりながらも辿り着いた。

 「何なのよここは・・・人は多いし、アタシを見ていきなり写真撮ったり、『ツインテ』『アホ毛』『ミ○だ』とか変な事言ってる連中ばっかでここは何の国よ!?」

 アリアは息切れしながらそう言うが切れるなキレるなと言いたいところだがキンジは腕時計を見てこう言った。

 「・・・時間だ。」

 そう言うと全員は万が一に備えて武器を(レスティアはベレッタを、レティシアはツァスタバ・Cz100を武偵校転入時に購入)持って構えた。

 アリアは万が一の為に小窓から背伸びして監視した後身構えた。

 キンジは全員が配置に着いたのを確認した後、扉を開けた。

 そこで目にしたのは・・・。

 「「「「「お帰りなさいませー、ご主人様!お嬢様ー!!」」」」」

 ・・・メイドがいる店、俗にいう「メイド喫茶」である。

 罠である事も含めてキンジ達は準備していたがどうやら取り越し苦労であった。

 「じ・・・実家と同じ挨拶を・・・まさか日本で聞くとは思わなかったわ。」

 アリアはそう言うがキンジ達はそれを聞いて・・・。

 「「「ああ・・・ブルジョワがここにも。」」」

 そう言ったのだ。

 だがアリアの家とは違い胸元を強調する服装であるためキンジはなるべく見ないようにしているがまた災難が降りかかった。

 それは・・・。

 「キンジさんは・・・ああ言う服好きなんですか?」

 「・・・・は?」

 レスティアがキンジの視線を見てそう言うとキンジはレスティアが来ているのを

想像した瞬間・・・ヤバいと直感した。

 何せ最近また成長して飛鳥とほぼ変わらないくらいの胸に成長しており最近の服も

胸元が少し空いている服が多くあるためこれ以上は危険だと思ったキンジは

こう答えた。

 「いや・・・俺は・・・もう少しちゃんとした服の方が似合うと思うぞ。」

 「・・・そうですか////」

 レスティアはキンジの答えに満足した様であるがキンジは先程のレスティアが

あの服を着ていた時のことを想像して顔を真っ赤にした。




 キンジ・・・早くレスティアと付き合えば?


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それって・・・フラグだぜ。

 フラグとは・・・マサカと言う所で起きる。


 「お客様、既にお部屋がご用意されていますのでご案内いたしますね。」

 メイドの一人がそう言ってキンジ達を案内させた。

 そして少し離れた所に個室に入ったが中はすさまじい物であった。

 「・・・これはまた。」

 「・・・何と言うか・・・」

 「理子の趣味全開ね。」

 キンジ達は思い思いの言葉を述べた。

 何せ室内はピンクと白を基調とした何処かの一昔前の少女漫画に出てきそうな感じの室内だからだ。

 「・・・ここの店長、何考えてんだ?」

 そう言いながらキンジ達は席に座ると案内していたメイドがこう言った。

 「それではご主人様、お嬢様、ごゆるりとお過ごしください。」

 そう言って扉を閉めた。

 するとアリアは彼女達を見た感想をこう述べた。

 「な、何ヨあのむ・・・じゃなくてあの衣装!幾ら時給が良くてもあれは無いわ!!イギリスでもあんなの着ないわよ!!!あたしだったら絶対着ないわよ、絶対絶対

あんなの着ないわ!!!!」

 「・・・何で俺達にそんな事言うんだ?」

 アリアは早口でそう言うがキンジは何でこっちに向かって言うのかと訳が

分からなかった。

 誰も着ろとは一言も行ってないしましてや着させたいとは思ってないのだ。

 「(大体お前最初に胸って言いかけたろ?その時点でお前の僻みが

もろ丸わかりだぞ。)」

 キンジはそう思いながらアリアとレスティア達を見比べた。

 アリアは全体的に小さい。

 最悪小学生、然も中学年だと言われても仕方がないと思えるほど小さいのだ。

 まあそこに「小さくて可愛い」と言う連中がいるがキンジからすれば推理は

直感よりで直ぐに手を出して協調性の欠片もない武偵と言う印象である。

 そしてレスティアであるが最初のキンジとの同居宣言以降、表立って彼女を口説くという人間はいないが裏では彼女が所属している料理部で作る食事が美味しく、

然も物腰が柔らかく家庭的で妹のレティシアのいるテニス部に顔を出したりキンジと

一緒に登下校する様子から人気が集まっている。

 因みに・・・。

 キンジに対しては「女たらし」、「フラグメーカー」、「恋愛原子核」に続いて

「巨乳美少女専門のヤリオ」と言う悲しい仇名が増える始末である。

 そして暫くすると・・・。

 「皆おっ久――!」

 「理子様お帰りなさいませ!」

 「きゃーー!お久しぶりー!!」

 「理子様がコーディネートしてくれた新しい制服、お客様に大好評なんですよ―!」

 如何やらやっと理子がやってきたようだ。

 「理子・・・ここじゃ人気者なのね。」

 レティシアは外の様子からそう言っていると・・・。

 「ごめ(;゚Д゚)ーーん!遅刻しちゃった―!急ぐぞブーーーン!!」

 首に大きな鈴をつけた理子が飛行機の真似をするかのように両手を広げてる中

レスティアは理子の両手に持っている紙袋を見てこう聞いた。

 「あの~~。何ですか理子さん。その袋は?」

 そう聞くと理子はニコッとこう答えた。

 「ああこれ?いやあ欲しかったフィギュアとかー、限定版のゲームが

発売されてたからさ、ついつい衝動買いしちゃった後に限定ものセールスや服を

選んでて遅れちゃったんだあ~~✨」

 理子はそう言って何処かの秘密結社が使うような決めポーズをして言うとキンジは

少し顔をひつかせて片手を握っていたがアリアの場合は・・・。

 「・・・・・(# ゚Д゚)」ゴゴゴゴゴゴゴ

 アリアは怒り心頭で睨みつけていた。

 それも何のそのと言う風に理子は座った瞬間にメイドの一人に注文した。

 「んと、理子はいつものパフェとイチゴオレ!キー君とレスティンとレティシーにはマリアージュ・フレールの春摘ダージリン、そこのちびっ子はももまんでも

投げつけといてーー。」

 理子はまるで水を得た魚のようにすぱすぱと指示を出した。

 自身のホームグラウンドで然も武偵封じの街である利点を最大限に利用して主導権を得ようとしているのだ。

 正に今のリコは「武偵殺し」と言われる由縁に相応しい用意周到な人間である。




 もう始まってんだよ。
 戦いはな。


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作戦説明。

 今回は「カオス・ストラトス」の内容も少し入っているよ。


 「・・・まさかルパン家とホームズ家が同じテーブルに着いて食事とは

ご先祖様からしたら天国で嘆かれてるわ。」

 「そう言うんだったら今すぐ帰れば~~?あんたのお母さんの裁判での

証言しないよ~~。」

 「それって司法取引の約束違うじゃない!!だったら今すぐ」

 「それやるなら・・・あの姿で手前を倒すぜ。」

 くっと言いながらアリアは出し掛けた拳銃を下ろした。

 只でさえここは人が多い為、騒ぎが起これば自分達が不利になるのにあのチカラを

使われたら間違いなく今度こそアリアは死ぬとキンジは直感で理解した。

 そして理子は勝ち誇った様子で最初はタワーのようにあった巨大パフェを

もう半分まで食べ終わっていた。

 ・・・鼻にクリームがついていて何か台無しだが。

 「それじゃお前ら、喧嘩は後で良いとして、作戦の説明を始めようぜ。・・・

ここって防諜設備ちゃんとしてんのか?」

 キンジはあれっと思いながら周りを見まわしてそう言った。

 大抵こう言う部屋は何かあった時に備えて音が聞こえやすいようにしているのだ。

 それだと如何に物音がしたとしても内容次第では聞かれてはまずいんじゃないかと思っていると理子はそれに対してこう返した。

 「ああ大丈夫だよここはね・・・・・元々は風俗営業の個室だったんだ。

だから防諜はしっかりしてるから大丈V!」

 「そうか・・・それならって・・・理由がひでえなおい。」

 キンジは項垂れながらそう言うとレスティアとレティシアは顔を真っ赤にしていた。

 「それじゃあ・・・ここって////」

 「男の人と・・・はうううううう////」

 二人はそう言っているがアリアは頭を?にしながらももまんを食べていた。

 「それじゃあ作戦ターイム!」

 理子はそう言いながら紙袋からノートパソコンを出して起動させた。

 「横浜校外に建てられてあるお屋敷『紅鳴館』。見た目は洋館だけど中身は

鉄壁の要塞並みにセキュリティーが馬鹿高えんだ。」

 その屋敷は地上三階、地下一階の建造物だが地下には幾つもの防犯装置が

配備されていた。

 然し驚くところはそれだけではない。 

 「・・・おいおい何だこの計画案はよ。」

 それはあらゆる状況を想定し、予定日や時間、気象なども事細かく記した侵入や

逃走、アリバイ工作などが記されていた。

 これほどの計画を考えるとなると本来なら半年近く考えなければ出来ないものだ。

 すると隣で見ていたレティシアがそれを見てこう言った。

 「あら・・・私が言った事、ちゃんと実行してるじゃない?これなら期間によるけど合格点を出しても良いわよ?何時から考えたの??」

 レティシアはそう言いながらパソコンを操作しているとキンジはある事を聞いた。

 「何だよ教えたって?お前教師か何かだったのか?」

 キンジはそう聞くとレスティアがこう答えた。

 「彼女は私達が『イ・ウー』にいた時に教えていたんです。皆で」

 レスティアがそう言うとレティシアがこう続けた。

 「あたし達は組織で自分の腕と力を鍛え上げて目的の領域に至るまでお互い

切磋琢磨し合う。それが『イ・ウー』。その中でもあたし達は未だ弱い方ヨ。」

 「・・・はあ!お前らでもか!?」

 「ええそうよ。」

 レティシアはそう言いながらダージリンを飲んでいるがキンジはそれを聞いて

マジかよと言いながら机に突っ伏した。

 何せ理子の強さはあの飛行機の中で、レティシアは前回に見たばかりなのだ。

 そんな連中でも未だ弱いとなるとこれからの戦いが更に激化するのも時間の問題だと思っているのだ。

 すると理子はこう続けた。

 「それじゃあ期間だけど・・・先週ぐらいかなあ。大体それくらい寝ながら

考えたよ。」

 それを聞いてアリアは目を丸くした。

 何せここ迄の計画をたった一週間で考えるあたり矢張り天賦の際だなとキンジはそう

思っていた。

 「一週間なら卒業ギリギリってところね。後は少し詰めれば完成ね。」

 レティシアは理子に対してそう判定した。

 「それで理子のお宝がある所がーーこの地下金庫の中だと思うんだけど~~一人じゃもう無理ゲーも良いところなんだけどキー君とレスティン達なら何とかなると

思うんだあ。」

 「・・・根拠は何だ?」

 キンジは理子にそう聞くと理子はこう答えた。

 「先ず、キー君はあの状態になれば間違いなく奪える。レティシーはコネクトだから通信でサポート出来るし、レスティンならあたしの方法通りなら間違いなく相手を

信用させる可能性が高いと思ったんだ。」

 「・・・アタシは?」

 アリアは理子にそう聞くと理子はふっと笑ってこう言った。

 「・・・次いでだよ~~♡」

 「(# ゚Д゚)」ガバメントを抜こうとした。

 「おいやめろ。話が進まねえぞ。」

 理子の言葉にアリアは怒り心頭で攻撃しようとするもキンジがそれを制止させた。

 「それで理子。お前のお宝って何なんだ?」

 キンジは話題を変えようとそう聞くがそれは・・・悪手であった。

 「・・・理子の母様がくれた十字架」

 「あんた・・・とことん死にたいようねぇ!!」

 理子の言葉を聞いてアリアは遂に堪忍袋の緒が切れた。

 それもそのはずだ。

 何せ自分の母親を陥れた相手が自分の母親の貰ったものを取り返してほしいと

言ったのだ。

 「あたしのママに冤罪着せといて、自分のママからのプレゼントを取り返せって

アンタどう言う神経してんのよ!アタシがどれだけママを取り戻そうと

這いつくばってまで頑張ったのか考えたことあるか!!」

 「ちょ、神崎さん!理子さんのご両親は」

 レスティアが何かを言おうとすると誰かが肩に触れた。

 「キンジさん・・・」

 キンジはレスティアを見て首を横に振った。

 「アンタのママは電話すれば声が聞けるしいつでも会えるけどねあたしはママとアクリル板の壁ごしでほんの少ししか」

 「・・・二人とも死んだよ。」

 「・・・え?」

 理子の一言にアリアは少し固まった。

 「二人ともあたしが8つの時に死んだんだ。・・・『オルコット家』によって」

 理子はそう言いながら顔を俯かせていた。

 然しアリアはそれを聞いた瞬間に驚いた。

 「『オルコット家』って・・・あのイギリスのIS部隊を窮地に陥れて危うく

外交問題になりかけたあの『セシリア・オルコット』の!?」

 それを聞いたキンジはある事を思い出した。

 それはインターネットのLIVE映像で彼女が行った不正行為や言動、その後の事をニュースで聞いたからだ。

 無論これはイギリスの武偵校からすれば関係ないように思われるがこれにより

日本からの要請で財産接収の折彼らが関わってきた組織の調べを徹底的に行うようにと御触れが来たことにより膨大な情報の精査に時間を掛けなければならなくなり

彼らからすれば一発殴り倒したいと思う相手である。

 「そう、そのな。アタシは今でも覚えてる。お父様がアタシと遊んでいる時に電話が来てな、それで聞いたんだ。『オルコット家』と『カリバーン』ってな。」

 最後はアナグラムか暗号かもなと言ってイチゴオレを飲んだ。

 「あれは理子が命の次に大切な物なのに・・・ブラドのやろお!!」

 理子は大声を上げながらイチゴオレが入っていたコップを叩いてこう続けた。

 「あたしからそれを奪って退学させて挙句の果てに厳重厳戒な金庫に

隠しやがって!!畜生が---!!!」

 「・・・これって聞こえてねえよな。」

 理子の叫びにキンジは大丈夫なのかと思いながら外を見た。

 ・・・如何やら聞こえてないのか聞いていても入らないように気を使ってんのかの

どちらかと思うがキンジは内心ハラハラしていた。

 「それにしても目的のブツがあったとしてもどうやって入るの?普通に侵入しても

駄目ね。奥深くの情報は大まかで然もターゲットは中途半端。データによれば

トラップは何度も配置や種類を変えてるから先ずは内部情報を確実に

手に入れないとね。」

 レティシアはパソコンの情報を見ながらそう言った。

 データによれば場所はしっちゃかめっちゃかでおまけに種類も豊富で確実に種類と

場所を把握する必要があるのだが理子はそれを聞くとこう答えた。

 「それなら大丈夫だよ!りこりんにグッドなアイディアがあるから!」

 「・・・それってどう言うのだ?」

 キンジは恐る恐る嫌な予感を滲み出していた。

 「ふっふっふっ・・・キー君とレスティン、レティシーとアリアには『紅鳴館』にて三人のメイドと執事になってもらいまあす!!」

 「「「「・・・・・へ?」」」」

 キンジ達は鳩が豆鉄砲を食ったよう顔をしてそう言った。

 アリアは更にまさかと思ってこう聞いた。

 「・・・まさかそれって・・・外のあいつらに・・・?」

 「うん、そうだよ。」

 理子はその問いにズバッと答えるとアリアは顔を真っ赤にして・・・。

 「・・・噓でしょ---!!!」

 悲鳴交じりの言葉を上げた。




 フラグって・・・こういう時に立つよな。


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全ては体から始まる。

 全ての始まりは体から覚えろ。


潜入捜査(スリップ)

 暴力団や企業、ナイトクラブ、学校などと言った捜査対象やその関連施設、

関係者がいる場所に入り込んで潜入して情報収集して準備や証拠が揃い次第逮捕すると言った所謂騙し討ちである。

 日本では以前までは違法であったが激増する凶悪犯罪対策の一環として適法化

したのだ。

 因みに武偵校では主に、CVRやインケスタ、レザド、アサルトなどが行っており

以前にもお金持ちの子息子女だけが通う事の許されたエリート校に潜入したことが

あった。

 ・・・まあその際にも色々とフラグを建てたが。

 今回はそれを泥棒の手段として実行しようと言うのだ。

 理子によれば『紅鳴館』の主人でもある「無限罪のブラド」はここ数十年に渡って帰っていないらしく今いるのは管理人と雇われのハウスキーパー*2名である。

 だがそのハウスキーパーが二人同時に休暇申請・・・恐らく理子が裏で手を回したのであろう。

 管理人が急遽臨時のハウスキーパーを二人と雑用をもう二人ほど募集しているのだ。

 そこに派遣会社の営業を装った理子が接触して『紅鳴館』から採用通知を貰って

キンジ達を送り込むという計画なのだ。

 そしてキンジ達は後日集まることとなったがキンジは未だメイドカフェにいた。

 その理由は・・・。

 

 

 

 

 

 「さあ!!身体検査ですよ~~!!」

 「な、何で脱がすのです!?理子!!」

 「いやさ、メイド服着るんだからサイズ測らないと。」

 「それでしたら何で脱がすんですか!?」

 「メジャーで測るのと・・・キー君と暮らしてどれだけムチムチになったのか

見てみたいから!!」

 「それが理由でしょ!!」

 「さあ!理子に全てを委ねるんだあ」

 「タスケテキンジさ~~ん!!」

 「・・・・・」

 着換え室の近くであったのだがレスティアの声が聞こえしまいその後の色々と

声が聞こえてしまった。

 「ほほお・・・結構大きくなりましたなレスティン。特に胸はレティシー

以上じゃない?」

 「何で声出して言うんですか!?」

 「これなら良いメイド服が完成するんじゃなあい?二着作っておこっと。」

 「何で二着なんです?」

 「え、そりゃあさ・・・キー君の家で二人っきりになった時にそれで誘惑して

ゲームみたいにあれやこれが出来るようにさ!!」

 「そ・・・そんな事・・・するわけないでしょーー!!」

 理子とレスティアの声が聞こえているが取り敢えず聞かなかった事にしようと思ったキンジであった。

 ・・・特に後半が・・・。

 「さあ次はアリアだよ~~。先ずは胸囲から!」

 「あ、あんた嫌がらせのつもり!!あ、あたしが、がががが人よりも若干・・・

ほんの少し、僅かに発育が遅いからって・・・!!」

 「はあ?何言ってんのよあんた。どこが僅かでほんの少しって??ほんの少ししか

無くてお子様下着を使っているくせによく言うわね。」

 「な・・・何ですって---!!!」

 「その癖にプッシュアップブラを付けても寄せれないほどの残念胸が『僅かに発育が遅い』って笑っちゃうわwwwww。」

 「あんたやっぱここで逮捕してやるわ---!!!」

 何やら今度はレティシアとアリアが何やら言い争いをしているがキンジは呆れた

表情をしていた。

 確かにそんな台詞を吐いても確実に言い返されると分かり切っていたからだ。

 「(然しもまあアリアがそう言うブラ付けてるって知ってるな。)」

 キンジはそう思いながらジュースを飲んでいた。

 ・・・まあ最初にアリアのそれを見たのはキンジだからな。

 そして暫くの間何やらカタカタと音がするなアと思っていた。

 そして数分後・・・。

 「終わったゼー!キー君!!」

 理子がホクホク顔で理子が着替え室から出てきた。

 丁度キンジがカフェ特性の「リンゴの果肉が入った萌え萌えケーキ」を

口にしていた。

 「おおそれは前に私が作った新作ケーキじゃああありませんか!それを頼むとは

キー君も中々良い目をしてますなあ!!」

 理子はキンジの肩を叩きながらそう言うが当の本人はと言うと・・・。

 「・・・いや、飲み物頼んだから何か食べておかなきゃなと思ってな。」

 キンジはそう思っていたが理子はキンジに向かってこう言った。

 「さあキー君!御覧あれーー!!」

 そう言って着替え室の扉が開くとそこにいたのは・・・。

 「ウ~~~」

 「これは・・・////」

 「意外に・・・ね////」

 そこにいたのはメイド服を着たレスティア達であった。

 レースとフリルがあしらわれた二段構造のカチューシャ、胸元の開いたワンピースと純白のフリル。

 エプロンは白いカクテルエプロン。

 短いスカートの中は4、5段重ねのベチコートと本格的な衣装であった。

 特にレスティアとレティシアは胸元が見えているため二人とも恥ずかしそうに

隠していた。

 そしてアリアは二人のそこを恨めしそうに見ていた。

 キンジはそれを見てぼーっとしていた。

 無論それは他のお客様やメイド達もであった。

 「それじゃあレッスンと行きましょうか!!」

 「「「・・・レッスン?」」」

 理子の言葉にレスティア達は頭に?マークを出した。

 「今目の前にいるキー君に『ご主人様、ご用件は何ですか?』って笑顔で

聞いてねぇ。」

 「「はあ!!」」

 アリアとレティシアはそれを聞いて何故と思っていた。

 二人とってすればキンジは相手したくない(アリアは嘗て頭突きで

失神させられたから)苦手なタイプなのだ。

 「頑張れば出来るよ二人とも!ほらレスティンを見習って!!」

 「「?」」

 理子の言葉にレティシア達は何でと思って前を見るとそこに映っていたのは・・・。

 「・・・あの・・・ご主人様・・・ご用件は・・・その・・・何でしょうか?////」

 「いや・・・あの・・・その・・・な・・・////。」

  よく見るとレスティアがキンジの隣で顔を真っ赤にしてそう聞いていた。

 それを聞いたキンジも何だか恥ずかしのか顔を真っ赤にしてそう答えていた。

 するとレスティアがキンジが食べかけていたケーキを見るとフォークを持って

ケーキを切り分けていた。

 そしてその一つをフォークに刺すとレスティアはそれを・・・キンジの前に

差しだした。

 「ア~~~ン////」

 レスティアは恥ずかしながらもキンジの口にそれを向かわせた。

 「/////。」

 流石のキンジも顔を真っ赤にしながら・・・・。

 「ア~~ン/////」

 それを口に入れた。

 (´~`)モグモグ

 「お・・・美味しいですか?/////」

 レスティアは恥ずかしそうにそう聞くとキンジも・・・。

 「お・・・おお・・・美味しい・・・ぞ/////」

 どちらかと言えばあまりの恥ずかしさに味など分かるはずないと思うのだが

そう言わなければかわいそうだなと思ったがキンジはある事を思いついた。

 それは・・・。

 「レスティア・・・ア~~ン。」

 「ふぇえ!!」

 レスティアはキンジの行動を見て驚くがキンジはいい顔で続けていた。

 「ア~~ン」

 「・・・ア~~~ン////」

 レスティアも観念したかのようにそれを口にした。

 (´~`)モグモグ

 「旨いか?」

 キンジは意地悪そうな顔でそう聞くとレスティアは頬をむくれさせてこう言った。

 「・・・・・キンジさんは・・・意地悪です/////」

 レスティアは顔を真っ赤にしてそう言うと・・・レティシアが怒り心頭で

こう言った。

 「ちょっとあんた!何姉さんと間接キスしてんのよ!?」

 「キ・・・キスですって---!!!」

 それを聞いたアリアは驚いた口調でこう言った。

 「何やってんのよあんた!」

 そしてこの後の言葉が・・・場を凍らせた。

 「子供が出来たらどうするのよ!!?」

 「「「「・・・・はあ?」」」」

 何言ってんだと思っているがアリアはこう続けた。

 「何言ってんのよ!キスしたら子供が出来るってママがそう言ってたのよ!!」

 間違いないわと言うと理子は・・・優しい顔でこう言った。

 「アリア・・・キスしたら子供ってそれ今時小学生でも嘘だってわかっちゃうよ。」

 「はあ?何言ってんのよ!!キスしたら子供が出来る事が当たり前でしょうが!!」

 ぎゃあぎゃあ何か言ってるがキンジはそれを聞いて思った事はと言うと・・・。

 「お前・・・ちゃんとした教育受けろよな。」

 キンジは頭を抱えてそう言った。




 アリア・・・幾ら何でも鵜呑みにしちゃいけないよ。


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失った仲間。

 「ルパン三世」のメンバーがゲスト出演いたします。


あの後理子はキンジに執事についてを資料で学ばせた後帰宅することとなった。

 ・・・アリアは理子に連れられて別口の学習である。

 それは・・・。

 「流石にアリアの性知識があれだと可哀想だから少し学ばせてくるねぇ~~。」

 と言って秋葉原で理子が懇意にしているエロゲ―の専門店に連行された。

 ・・・あほな洗脳しなければ良いが。

 キンジ達は昼の時刻になっていたため何処かで食べないかと言って秋葉原から

脱出して駅から少し離れたレストランに向かった。

 「いらっしゃいませー。」

 キンジ達はファミリーレストランに入ると・・・時が止まった。

 全員が見ていたのはレスティアとレティシアであった。

 二人とも顔が同じで然も美人である為全員はモデルかアイドルかと思っていた。

 キンジはこの状況に不味いと思った。

 何せレスティアなら未だしもレティシアは黙っていれば美人であるため余計目立ってしまうのだ。

 いけないと思いキンジは急いで席に着いてメニューを渡した。

 そしてキンジ達が注文を終えた後キンジはある事を聞いた。

 「そういやお前等理子に教えてたって言ってたが如何してあいつはあそこ迄

強くなろうとしたんだ?」

 キンジはそう言えばと思い聞いてみるとレスティア達はお互い顔を見合わせると

キンジにある事を言った。

 「キンジさん。これは他言無用で良いですか?」

 「構わない。」

 「それじゃあ話すわね。理子があそこ迄強くなろうとしたのは・・・『自由』を

得るためヨ。」

 「自由?」

 キンジはレティシアの言葉に何だそれはと思うとレティシアはこう続けた。

 「理子は8歳の時・・・つまり両親が死んでから監禁されて育ったらしいわ。」

 「・・・・何だと?」

 あの理子がとキンジは疑い深く思っているとレスティアがこう続けた。

 「理子さんが年齢の割に体が小さいのは満足な食事を提供されなかったことに伴う

栄養不足が原因なんです。」

 「それとあいつの服を見ていればわかると思うけどあのフリルの付いた服を好んで

着ているのは監禁されていた時には襤褸切れの布しか着させられていたことの

反動ね。」

 「おいおい、ルパン家は怪盗とはいえ名家な筈だろ?」

 キンジはレスティアとレティシアの言葉に待ったをかけてそう言うがレスティアと

レティシアはこう答えた。

 「ルパン家は理子の両親・・・つまり三世の死後に没落したそうです。」

 「おまけに昔の仲間はそれを知らせていなくてね。情報が漏れないように厳重だったようね。」

 「私は姉さんを探す過程でその人たちにも会ってたんだけど全員は反応は

まちまちだったけど驚いていたわ。」

 

 

 

 

 

 

 中東の何処か・・・。

 「・・・ルパンが死んだダあ!!??」

 何処かの古びた酒屋でレティシアはその人間にそう報告した。

 その人間は目元迄帽子で隠し古びたスーツを着た白髪の男性であった。

 「何時だ・・・?」

 「9年前に・・・。」

 「そうか・・・。」

 男はそう言うと煙草を吹かしているとレティシアはこう続けた。

 「彼には子供がいたわ。名前は『峰 理子』」

 「・・・はあ!!まさかあいつ」

 「貴方の知っている人間じゃないのは間違いないわよ。」

 「・・・それが聞けただけあいつの鼻を開かせてやったな。」

 ヒヒヒヒと笑いながら酒を飲むとレティシアはこう聞いた。

 「・・・『次元 大介』。貴方はこれからどうするの?」

 白髪の男性・・・次元 大介はこう返した。

 「俺はもう年でな。仕事を辞めて弟子と一緒に世界中を渡り歩いている

最中だが・・・寄って行くのも悪くねえかもな。」

 その時の次元の目から・・・光る物が流れ落ちるのが見えた。

 

 

 

 

 

 

 日本の山中・・・。

 「・・・あ奴・・・彼岸にへと逝ったか。」

 「ええ・・・」

 レティシアはそう答え乍ら仏の人形を木で作っている男にそう答えた。

 「泥棒のあ奴らしいな。」

 「え?・・・」

 「あ奴は自由が好きで風のように現れて・・・そして去って行く雲のような

男であった。」

 「まさか拙者等にまで黙って去り、剰え子供がいたことすら秘密にするとは何とも

あ奴らしいな。」

 「・・・・最後くらいは友として・・・語り合いたかった。」

 そう言いながら仏像を作る彼・・・「石川 五右衛門」を背中から見ていた。

 

 

 

 

 

 

 東京の何処か・・・。

 「随分高そうなマンションねー。」

 雨が降る中レティシアはそのマンションに向かった。

 そしてその中の一部屋にあるインターホンを鳴らした。

 『・・・・誰だ?』

 向こうから男の声が聞こえるとレティシアはこう聞いた。

 「貴方がICPO日本支部幹部『銭形 幸一』ですね?」

 『そうだが誰だ・・・?』

 「・・・ルパン三世の所在を掴みました。」 

 『!!!』

 「では」 

 『待て。』

 そう言うとガチャと言う音が聞こえた。

 「・・・入れ。」

 そこにいたのは70を超えても鍛えられていた銭形 幸一であった。

 「それで・・・ルパンは何処におる?」

 銭形がそう聞くとレティシアはこう答えた。

 「ルパン三世は・・・死にました。」

 「嘘言うな!!」

 銭形はそれを聞いて机を叩いてこう怒鳴った。

 「アイツガ・・・ルパンが死ぬなど!!・・・今までだって・・・

今度も!!・・・」

 「本当です。」

 「!!・・・くう!!」

 銭形は悔しがっている中レティシアはある事を告げた。

 「ルパン三世には子供がいるわ。」

 「!!」

 「その子は父親を越えると息巻いてい武偵として活動しているわ。」

 「・・・・。」

 銭形はレティシアの言葉を黙って聞いていた。

 「それじゃあ。」

 「・・・待て。」

 銭形はレティシアにそう言うとこう聞いた。

 「その子は・・・笑っているか?・・・心の底から。」

 「・・・・・ええ。」

 「そうか・・・ありがとう。」

 銭形はそう言った後無言でレティシアを返した。

 「・・・・・ルパン。」

 その時の銭形はまるで長年の友人を無くしたかのような喪失感を覚えた。

 

 

 

 

 

 

 「まあこんな所ね。先代は良くも悪くも・・・恵まれていたって事ヨ。」

 レティシアの話にキンジは何も言えなかった。

 幾ら悪党でも人はちゃんと見てくれていたことだなと思いながら・・・。




 たとえどんな人間でも・・・見てくれているのですね。


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強襲。

 やっと・・・ここまでこれた。


「理子を監禁したのは『無限罪のブラド』。そいつが親戚だと偽って理子を監禁

したのよ。それもフランスからルーマニアまでの長い旅路の果てにね。」

 レティシアはそう言ってレモネードを飲んだ後こう続けた。

 「そして理子が脱走して『イ・ウー』に匿われてね、後を追ったブラドを今のボスが返り討ちしたのよ。」

 「だけど理子を諦めきれなかったブラドがそのボスとこう言う契約をしたのよ。」

 「・・・契約?何だ??」

 キンジはそう聞くとレティシアはこう答えた。

 「『自分がナンバー1になったら理子を返してもらうがもし理子がその間に

初代ルパンを越える存在にまで昇華した時は諦める。』っていう契約よ。」

 「・・・成程・・・だから理子はあの時。」

 『曾お爺様を越えるために』

 あれは自分の自由が掛っていることに対する恐怖の裏返しだったのだとキンジはそう思った。

 ・・・たとえそれで人間を捨てたとしても・・・。

 「それとロイミュード技術は元々ブラドの初期段階の研究データを今のボスが

完成させたやつなのよ。それが逆にブラドのプライドを傷つける結果になったのよ。」

 ・・・如何やらブラドはそれに対しても怒っているのかもしれないと言ったが・・・当たり前だと思った。

 何せ自分の研究を横取りされたのだから。

 「それともう一つあるわ。」

 「・・・もう一つ?」

 レティシアが何やら意味深な表情をしたのを見てキンジは何事だと思って

聞くと・・・

 「それは・・・」

 「あれ?遠山君にダルクさん?どうしたんです、こんな所で??」

 「あ・・・小夜鳴先生。」

 レティシアが何か言う前に横から小夜鳴先生が声を掛けた。

 「ええと・・・これは・・。」

 レスティアはどう言おうかと迷っていた。

 何せ泥棒の準備をしていたなんて馬鹿正直に言えないのだ。

 如何したものかと迷っている中キンジはこう返した。

 「少し買い物に付き合ってたんです。もう夏ですから色々と。」

 なと言うと二人はこう答えた。

 「ええそうね。」

 「はい、そうです。」

 そう言うと小夜鳴は・・・言いにくそうな表情でこう言った。

 「そうですか、子供もできてますからその準備で忙しいんですね?」

 「「「ブフ――!!!」」」

 小夜鳴先生の言葉にキンジ達は飲んでいた飲み物を吐いた。

 「ええ!?どうしたんですか??」

 「ちょっと待ってください小夜鳴先生!!一体どう言う意味ですか!?

今のは!!??」

 キンジは小夜鳴先生に問い詰めると小夜鳴先生はこう返した。

 「ええとですね・・・噂が流れてるんですよ。『遠山キンジに子供が出来た』

って・・・。」

 「一体何処からですか!?」

 すると小夜鳴先生はこう答えた。

 「た・・・確か・・・武藤君辺りだったかなあ。」

 ハハハと小夜鳴先生は苦笑いしていると・・・キンジは怒りの表情でこう言った。

 「・・・武藤の野郎・・・次会ったら・・・ククククク」

 キンジはそう言いながら笑っているのを見て少し後ずさりするとレスティアは話題を変えようとこう聞いた。

 「そ、そう言えば先生。どうしたんです!?こんな所で。」

 そう聞くと小夜鳴先生はこう返した。

 「ああ、少し論文を作るのに必要な書物を買った帰りですよ。」

 そう言って鞄から何かを取り出そうとした瞬間・・・。

 バリーンと音がした。

 「きゃあアアア!!」 

 店員の一人が悲鳴を上げたのを聞いてキンジ達は武器を取り出すとその犯人・・・

いや・・・その正体が分かった。

 圧倒的な殺気。

 だが何処か気品を漂わせる体。

 そして100キロを超えかねないほどの巨体。

 それは絶滅危惧種「コーカサスハクギンオオカミ」であった。

 -ウオオオオオオオオオンン!!

 そのオオカミの遠吠えと同時にキンジ達に向かっていった。

 まるで・・・獲物を見つけたかのように。




 次回は・・・狼が変わるぞ。


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オオカミとの戦い・・・PART1

 すいません。
 オオカミについては次回になりました。


 「皆さん!ここは私達に任せて早く逃げて下さい!!」

 『『『『『ウアアアア!!!!!』』』』』

 レスティアの言葉に全員が我先にと離れて行った。

 「俺が奴を引きつけるからレティシア!能力で奴の動きを封じてくれ!!」

 「言われなくてもやるわよ!!」

 キンジの指示にレティシアは文句を言いながらそのオオカミの後ろに

向かおうとした。

 するとそのオオカミはキンジ目掛けて突進してきた。

 「-くっ!」

 キンジはそれを後ろに備えられている脇差を鞘ごと使って防御した。

 「グワーッ!!」

 然し脇差の鞘は粉々に砕けたと思ったらそのままキンジは吹き飛ばされた。

 「くそが!!」

 キンジは毒付き乍ら嫌な顔をしていた。

 「(脇差の鞘がぶっ壊れちまった!!あれを諸に受けるのは危険だ!!)」

 キンジはそう考え、銃を引き抜いた。

 猛獣駆除は武偵の仕事の中でも辛い仕事の一つである。

 今回のように突然襲われた際、最悪、無垢な動物を殺さなければならない。

 ・・・まあ、ジビエにして売る奴もいると言ったらいるが・・・。

 「(そういうのをレスティアの前じゃやりたくないんだよなア。)」

 元々レスティアはそう言う非情な手段をするところを見せたくないと思っているが

今は有事である。

 ・・・仕方がないと割り切るしかなかった。

 するとオオカミが小夜鳴先生の方を見ると・・・。

 グルア!!

 「ヒィイ!!」

 小夜鳴先生はそれに怯えて逃げようとするとオオカミは小夜鳴先生に体当たりした。

 「ウワア!」

 小夜鳴先生はそのまま弾き飛ばされると持っていた鞄をオオカミは口に加えて

持ち去った。

 「ああ、私の研究資料!!」

 小夜鳴先生は右腕を庇う様にしてオオカミが逃げて行った方角を見ていた。

 「大丈夫ですか!?小夜鳴先生!!?」

 レスティアがそう聞くと小夜鳴先生はこう返した。

 「私の事よりも研究資料をお願いいたします!!あれは論文作成に必要なんです!」

 小夜鳴先生は泣く一歩手前の表情でそう言うがもうオオカミは遥か彼方に逃げ去ったような感じで追うと言っても何処にへと思っているとレティシアがノートパソコンを

開いてこう言った。

 「今、ここら一体の防犯カメラをチェックしてるからもう少し時間を頂戴!!」

 「居場所が分かってもそこからとんずらされりゃどうしようもねえぞ!!」

 キンジはそう言うと鞄からザビ―が出てきた。

 ザビ―はキンジに何か言いたそうな雰囲気で周りを飛んでいた。

 すると・・・何かエンジンの音が聞こえた。

 「「「???」」」

 キンジ達は何事だと思って外を見るとそこには・・・。

 「『αEXAS』!!」

 それはキンジの愛車「αEXAS」が単独で来た音であった。

 キンジは何でと思っているが今は考えるよりもやる事を決めた。

 「レティシア、お前はレスティアと残ってナビを頼む。レスティアはここで

小夜鳴先生の治療と援軍を頼む!」

 「分かったわ。」

 「・・・気を付けて下さい。」

 レティシアとレスティアがそれぞれそう言うとキンジはαEXASに乗って動かした。

 オオカミ狩りの始まりだ。




 次回こそ・・・次回こそ!!


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オオカミ変貌。

 誰も人間しか変えちゃいけないってルール・・・無いからねぇ。


『キンジ!奴は如何やら近くのコンビニの監視カメラで行方を晦ましたわ!!』

 レティシアが無線でキンジにそう伝えるとバイクに乗っているキンジはこう返した。

 「分かった!その周囲に隠れられる場所とかあるか!?」

 キンジはそう聞くとレティシアはこう答えた。

 『有ったわ!その近くにあるマンションの工事現場!!そこよ!!!』

 『それと小夜鳴先生は姉さんがちゃんと治したから徹底的に暴れなさい!!』

 「ああ!!」

 レティシアの言葉にキンジはホッとした様子で返事をした後その建物に向かった。

 

 

 

 

 

 

 「ここだな。」

 キンジはバイクから降りて中に入った。

 そしてキンジは辺りを見回してみると肩に乗っているザビ―がブブブと

音を鳴らしていた。

 「何だ?」

 キンジは何事だと思って後ろを振り向くと・・・。

 グアアアアア!!

 「どわ!!」

 キンジは驚いて避けると襲ってきたのは・・・。

 「あのオオカミ・・・後ろで隠れてやがったのか。」

 キンジは毒づきながらもある推測を立てた。

 「(恐らくあいつは何かしらの訓練を受けてるやつだって事は・・・ここに飼い主がいるって事かよ!!)」

 マジかよと思いながらもキンジは目の前にいるオオカミに的を絞った。

 そして暫くすると・・・。

 グアアアアア!!

 オオカミがキンジ目掛けて突進してきた。

 然しキンジは慌てずに・・・銃を構えて・・・るふりをして腰に差してある脇差を

オオカミ目掛けて突き刺した。

 グオオオオオン!!

 オオカミは突き刺した事により後ろに下がると・・・キンジはある事に気づいた。

 それは・・・。

 「あいつ・・・血が出てねぇ。」

 キンジがオオカミ目掛けて刺した脇差の刃に・・・血が付いていなかったのだ。

 するとオオカミは空に目がけて雄叫びを上げた次の瞬間・・・様子が変わった。

 グオオオオオOOOOOOOOOOO!!

 オオカミの体が膨張した次の瞬間にそれは起こった。

 白い体毛は灰色の装甲で覆われ始め。

 四本足であった足が二本足に変わり。

 しっ尾は刃が生えて付け根には鞭のような材質に変わり。

 顔はイヌ科の顔からバイザーの付いた人型に変わった。

 「・・・おいおい、マジかよ・・・。」

 それは嘗ての理子の変身と同じであった。

 オオカミ?だったものはキンジを見るや否や天目がけて咆哮した。

 「GUOOOOOOO!!」

 「!!ザビ―!!」

 キンジはヤバいと悟ってザビ―をブレスレットに付けた。 

 『HENSIN』

 ブレスレットから音声が出た瞬間キンジの体から装甲が光の中から現われた。

 そして纏い終わった瞬間ザビ―の羽を回した瞬間に・・・それが襲い掛かった。

 「GUGYAAAAA!!」

 『CAST OFF』

 「GYAA!!」

 ザビ―の音声と同時に装甲が弾き飛ばされた瞬間にそれも装甲に当たって飛ばされた。

 『CHANGE WASP ”ZABEE”」

 そしてキンジはそれを見るとこう言った。

 「さあてと・・・バラすか。」

 そう言いながらキンジはそれに突っ込んでいった。




 トルーパー見た目は「ガンダム 鉄血のオルフェンズ」に出てくる「グレイズ」にテイルブレードを搭載させた奴
 オオカミから変わった量産型ロイミュード
 オリジナルをベースに量産されたがスペックがそれよりも低いため比較的動物や弱い人間に与えるようにしている。
 武器 銃及び剣
    テイルブレード*1


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バイク変身!!

 バイクも・・・変身できるよねえ??


 「ウォラァ!!」

 キンジはオオカミ・・・イヤ、「トルーパー」を殴り飛ばした。

 「GUOOO!」

 トルーパーはそれをまともに受けて吹き飛ばされるも・・・。

 シュルルルルウルとテイルブレードが近くにあった柱に巻き付いて衝撃を緩和

させた。

 そして着地してキンジに目がけて剣を抜いて襲い掛かった。

 「GURUAAAA」

 「ウォっと。」

 キンジはそれを回避しながら攻撃しようとするも・・・。

 「GUA!」

 トルーパーもそれをしゃっと回避した。

 そしてトルーパーは更に銃を出して辺りに構わず撃ちまくった。

 「アブね危ねえ!!」

 キンジはアタフタと慌てながら物陰に隠れた。

 何故キンジも応戦しないのかと言うと・・・。

 「ああ糞!こいつ武器なんて一つもねえもんなあ!!」

 これが原因である。

 元々ザビ―は近接格闘特化型であり徒手空拳を中心とした戦闘しか出来ないのだ。

 その分機動力は高いが矢張り欲しい物である。

 防人達はそれを知っておりキンジの戦闘データが纏まり次第、製造されることと

なった。

 だがそれまでは・・・矢張り徒手空拳しか武器が無い。

 「・・・如何すりゃあ良いんだよおい。」

 キンジは天を仰ぎながら考え事していると・・・トルーパーが襲い掛かってきた。

 「ああもう!男は根性だ!!」

 少しやけくそ気味に聞こえるがキンジは物陰から出ようとすると・・・外から何かが来る音が聞こえた。

 「?」

 「・・・何だ?」

 トルーパーとキンジは何だと思って外を見ると・・・。

 バイクがトルーパー目掛けて突進してきた。

 「GUGYAAAA!!」

 トルーパーはいきなりのことに対応しきれずに飛ばされるとバイクはキンジの元に

滑り込むように止まった。

 「・・・乗れってか?」

 そう言えばとキンジはある事を思い出した。

 「これってライダーシステムと連動できるって書いてたなア。」

 そう思いだしながらそのバイクに乗ると・・・またとんでもないことが起こった。

 『CHANGE』

 「は?」

 キンジはその音声を聞いた瞬間に何だと思ったその時!!

 バイクが変化した。

 バイクの外側にハチのような外装が加わったのだ。

 前面部分はハチの口のような鋭い歯が現われ。

 座席部分の左右には薄い羽根のような装甲が。

 そして後方部分には蜂の尻尾のような物が現われた。

 『RAIDAR WASP』

 バイクからそう言う音声が流れた瞬間にバイザーから情報がインストールされた。

 「・・・成程、そう言う事か!!」

 キンジはそう言いながらバイクをトルーパーに目標を合わせると・・・エンジンを

吹かした。

 「GAAAAAAAA!!」

トルーパーはバイクを見て怒り狂いながら突撃しようとするも・・

 バイクの口の部分が開いてトルーパーに突撃した。

 「GUOOOOO」

 口に挟まられたトルーパーは何とかしようとキンジを攻撃しようとすると・・・。

 「やらせるかよ!!」

 キンジはバイクを浮かしたまま柱目掛けて走り続けた。

 すると・・・座席部分についていた薄い装甲が羽のように開いて空を・・・飛んだ。 「ウオオオオオオオ!!」

 「GAAAAAAAA」

 そのまま天井を突き破りながら上に飛び・・・屋上を突き破った。

 そしてトルーパーを離すとキンジはバイクから身を取り出してボタンを押した。

 そしてトルーパーがキンジのバイクを掴もうとした瞬間に又もや口で挟んだ瞬間に

キンジは右腕を思いっきり振りかざしてこう言った。

 『RAIDER STINGER』

 「『ライダー スティング』!!」

 そしてそれをトルーパーに叩きつけた。

 「GIIGAAAA!!」

 「これで終わりだああ!!」

 キンジはそう言いながら下まで落ちて行って・・・トルーパーを叩きつけた。

 そして爆発した場所に残っていたのは・・・。

 キンジとバイクだけであった。 




 バイクで戦うのって・・・他のライダーにそう言うのいたっけ?


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事件の終結と兜の締め直し。

 勝手兜の緒を締めよと言うが・・・その通りだね。


キンジはあの後小夜鳴先生の鞄を回収した後レスティア達がいるレストランに戻った。

 すると周りにはパトカーや武偵校のレピアの生徒たちが周りをうろついていたり

現場検証をしていた。

 キンジはバイクから降りると身分証明書を見せて中に入るとレスティアがキンジを

見るや否や抱き着いてきた。

 「キンジさん!」

 「おわ!」

 キンジはいきなりのことであったが勢いを殺すために回転して難を凌いだ。

 「良かったあ、心配してんですから。」

 「悪いな。レスティア・・・周りの目も考えてくれるか?」

 キンジはレスティアにそう言って周りを見まわさせると・・・。

 何だか生暖かい視線を感じさせる光景であった。

 「///////」

 レスティアは顔を真っ赤にしてキンジから少し離れた。

 ・・・何だか甘酸っぱい空気が周りに漂っているのを感じるが恐らく

気のせいだろうと思う。・・・・多分。

 「ああ、遠山君!大丈夫でしたか!!」

 その空気が分かっているのかいないのか分からないが小夜鳴先生がキンジを見てそう聞くとキンジは鞄を小夜鳴先生に渡した。

 「はい、中身は未だ確認していませんが取り返しました。」

 「ああ、ありがとうございます!!これで中身も無事なら論文が書けます!!!」

 そう言いながら小夜鳴先生は鞄を開けて中身をチェックした。

 「・・・大丈夫でした。ありがとうございます、後でお礼は必ず」

 「ああ良いですよ。今回は偶々そこにいたんで。」

 「いやそれじゃあ申し訳ないからどうだろう、近くの甘味屋で奢りましょうか?

レスティアさん達も如何ですか?」

 「へ!宜しいんですか?」

 「はい。」

 「それじゃあお構いなくね。」

 小夜鳴先生の言葉にレティシアがそれじゃあと言って三人はそのままその甘味屋に

向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 「はあ~~。食べたわね、姉さん。」

 「はい、あそこのパフェは結構美味しかったですね。」

 「小夜鳴先生って甘党なんだな。」

 キンジ達は家路に向かいながらそう言った。

 「それにしてもオオカミがロイミュードになるとはな」

 「はい、一体だれがそんなことを?」

 キンジとレスティアはお互いそう言いあうがレティシアがこう口を開いた。

 「多分ブラドよ。」

 「「!!」」

 キンジとレスティアはそれに驚いている中レティシアはこう続けた。

 「そう不思議じゃないわ。ブラドはオオカミを使って世界中の情報を

仕入れているのよ。恐らくあれもその一体ね。」

 「・・・世界中って・・・何処の数字のスパイだよ。」

 キンジはそう言ってツッコミを入れるとレティシアはこう続けた。

 「恐らくブラドはそれを部下がやられたのを知っていると思うわ。今回の任務はちょっとじゃすまないほど大変かもしれないわね。」

 「・・・お前よく知ってるな。ブラドの事。」

 キンジはそう聞くとレティシアはこう返した。

 「あたしたちの祖先から続く文献にそれがあったのよ。『ブラドは科学を使って

超能力を上回る発明をしている』ってね。1888年に初代ルパンと初代ホームズの

戦いの際に双子のジャンヌダルクもお互いルパンとホームズの派閥にそれぞれ入っていた際に奴と遭遇したのよ。その時だけは共闘したけど一つだけ言うわ・・・奴は正しく天才ヨ。」

 それに気を付けてとそう言ったレティシアの表情を見てキンジは気を引き締めて対応しようと考えた。

 




 次回から潜入に移るかも・・・しれない?


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相手の大切な人の顔は・・・相手を激怒させるぞ。

 相手の気持ちになって考えようぜ。


7月13日・・・。

 等々潜入作戦が始まった。

 キンジ達はこれから数日間横浜にある「紅鳴館」に潜入することとなった。

 作戦行動の期間中は理子が事前に提出した『民間の委託事業を通じた

チームワーク特訓』という大義名分を掲げているため欠席については何とか

なりそうである。

 潜入におけるフォーメーションについては以下の通りである。

 キンジ、アリア、レスティア、レティシア・・・潜入、工作

 理子・・・作戦立案から機材の調達、輸送を主にした後方支援兼司令塔

 という編成となった。

 朝早くに学園島から外界に通じられているモノレール乗り場の駅前でキンジ達は

理子と待ち合わせをしていたが・・・一つだけ大丈夫かという人間がいた。

 それは・・・。

 「////あ・・あんな・・・アンナあsだdsfgdghfhgfjgjlkkkghjfさs!!」

 アリアがこういう状態なのだ。

 如何やら理子が見せたであろうエロゲ―のエロシーンやエロアニメなどを見せて

性教育を徹底的に仕込まれたことにより頭がオーバーヒートしているようだ。

 「これって大丈夫なの?」

 レティシアは呆れた表情でそう言うがキンジはこう返した。

 「まあ、落ち着けば元に戻るだろうな。それまではこっちに害は無いから

良いけどな。」

 「いえ、それは良くないと思いますが?」

 キンジの言葉にレスティアは駄目だろという表情でそう言った。

 そして暫くすると・・・。

 「キー君、レスティン、レティシー、アリア、チョリーッス!」

 理子の声がしたので振り返るとそこにいたのは・・・。

 「--!!カ・・・・カナ!?」

 キンジは驚いた表情でそう言った。

 目の前にいるのは・・・見た目だけでも絶世の美女と言ってもおかしくない顔立ちをした理子であった。

 キンジは金縛りにあったかのような表情をとりながらこう言った。

 「おま・・・・それ・・・何で・・・」

 「くふっ。理子さ、ブラドに顔バレされちゃってるからさあ。防犯カメラに写って

ブラドが帰ってきた時にバレないようにするために変装したんだ。」

 「だったら他の顔になれ!何で・・・・なんでよりにもよって!!」

 キンジは声を荒げながらそう言うと理子はこう返した。

 「カナちゃんが理子の知っている人間の中で世界一の美人さんだからだよ。それにキー君にとってカナちゃんは大切な人だからそのお顔で応援しようと思ったの。

怒った」

 理子が言い終えた瞬間に・・・ヒュンと言う音が聞こえた。

 その音の正体はキンジが持っている脇差が理子の首元に斬りかかる一歩手前の

状態であった。

 「おい・・・理子。」

 「?・・何??」

 理子は少し顔を青くして聞くとキンジはこう言った。

 「今回は許すが次やったら・・・・その首たたっ切るぞ。」

 「!!・・・・・は・・・・ハイ。」

 キンジの殺気に流石の理子も恐怖して返事するしかなかった。

 そしてキンジは脇差を鞘(新調した)に収めると自動改札に向かった。

 「な・・・何ヨあれ。遠山キンジの奴あの顔を見て・・・一体誰なのかしら?」

 アリアは何事だと思いキンジのあの表情に疑問を抱いた。

 「待ってくださいよ!!キンジさ~~ん!!」

 「ちょっと待ちなさいよ!!」

 キンジを追うようにレスティアとレティシアは慌てて荷物を持って向かった。

 そして殺気を浴びせられた理子はと言うと・・・。

 「へえ・・・やっぱやるじゃん。キー君は」

 そう言った理子の表情はまるで・・・獲物を見つけた獣であった。

 

 

 

 

 

 

 そしてそれをはるか彼方に見ている者達がいた。

 「あの子が師匠が言っていた娘さんかなあ?」

 「ああ、そうだろうな。」

 そこにいたのはスナイパーライフルで監視していた薄い金髪の少女と

茶髪の少年であった。

 茶髪の少年は綺麗な刀を手入れしながら返事をした後こう言った。

 「そろそろ移動するぞ。ここだと何時バレるか分からねえからな。」

 「了解。・・・早く会えるといいなア。」

 そしてそう言った瞬間に・・・二人は何処かにへと消えた。




 そして・・・集まっていくカウントダウンが始まった。


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いざ敵地へ。

 敵地に行くときには十分に情報を仕入れてからだ!!


 「・・・大丈夫ですか?キンジさん。」

 「ああ・・・ちょっと・・・だがな。」

 キンジ達はあの後横浜東北線に乗った。

 キンジは理子から離れて座っている所にレスティアがそう聞くがキンジは少し

浮かない顔でそう答えた。

 「あの・・・もしかしたら嫌ならいいんですけど聞いていいですか?」

 「・・・・カナの事か・・・」

 「・・・はい・・・。」

 レスティアは言いづらそうな感じでそう聞くとキンジはこう答えた。

 「カナは・・・俺にとって・・・家族みたいな・・・そんな存在だ。」

 「・・・家族ですか・・・?」

 「ああ・・・。」

 キンジはそう言うとレスティアを見てこう言った。

 「今の家族は・・・お前やレティシアに飛鳥、雪泉姉や仲間たちがそうだけどな。」

 そう言いながらキンジはレスティアの手を握るとレスティアもそれに習うように

握り返した。

 因みにそれを着ていたレティシア達はと言うと・・・。

 「あいつまた~~~!!!」

 「何よあの空気。」

 「これはまた甘々ですなあ。」

 レティシア、アリア、理子はそれぞれその光景を見ていた。

 

 

 

 

 

 

 そして目的の「紅鳴館」に着いたキンジ達がまず初めに思った事は・・・。

 「・・・呪いの館か?ここは。」

 キンジが先にそう思った。

 昼なのに薄暗く、周りは鬱蒼とした森の奥にある館はまるでホラー映画に

出てきそうな雰囲気が漂っている。

 周囲を囲む鉄柵は黒雲目掛けて真っ黒な鉄串が突き上げており、内側には茨の茂みが柵一面に敷き詰められている。

 おまけに周りは霧が靄のように包まれていて最早今すぐにでもホラー映画出来そうな場所である。

 バサササササ!!!

 「きゃああああああ!!」

 「ふにゃああああああ!!」

 するとレスティアが叫び声を上げてキンジに掴まった。

 序にアリアもそれにびっくりして悲鳴を上げた。

 「如何した!?レスティア!!??」

 キンジはレスティアが自分に泣き顔でしがみ付く姿を見て少しくらっとしながら

何事だと思って聞いてみるとレスティアは黙ってそこに指さした。

 その先は・・・。

 「何だ・・・蝙蝠か。」

 音の正体は蝙蝠であったがレスティアはそれでも放すことが出来なかったキンジは

やれやれと思いながら頭を撫でながら落ち着かせた。

 序にアリアはうつ伏せになりながらこう言っていた。

 「怖くない怖くない怖くない怖くない怖くない怖くない。」

 ・・・これで大丈夫なのかこのメンバー。

 

 

 

 

 

 気を取り直して理子がちょっと引き攣った顔でインターホンを鳴らした。

 「すみません。正午からの面会のご予定をされているものです。家事の

お手伝いさんを2人とサポート2人を連れてまいりました。」

 『は~~い、今行きま~~す。』

 向こうから男の声が聞こえた後扉を開けたその人間は・・・。

 「ねえ遠山キンジ。」

 「何だ・・・レティシア。」

 「この作戦・・・失敗したんじゃない?」

 「ああ・・・。」

 

 

 

 

 

 「い、いやー。意外なことって・・・ありますね(;゚Д゚)」

 小夜鳴先生だった。

 「間違いなく失敗だ。」




 ・・・オワタ。


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仕事の説明。

 仕事内容はちゃんと聞きましょう。


 小夜鳴先生は館のホールにキンジ達を案内するがそこにはオオカミが槍を咥えている年代物の旗と二頭の狼が混ざり合うかのように吠えているようなメダルが壁に

飾られていた。

 アリアはそれを見て怯え切っていたがキンジ達はもうあきらめろと言わんばかりに

小夜鳴先生を見ていた。

 まあ当の本人はと言うと・・・。

 「いやー、この間のことがあったからキンジ君達が来てくれるなんて

よかったですよ。私ここの研究室を借りているうちに管理人にされてしまいましてね、そりゃあハウスキーパーさんが幾つかやってくれますけど私、研究に没頭しすぎて

しまうと周りが聞こえなくなる口でして、この間みたいに狼や不審者が入られたり

したら溜まったものじゃありませんからねぇ。」

 良かった良かったと言いながら小夜鳴先生はギプスを着けていない方の腕で頭を

掻きながらほっとしていた。

 「---いえ、驚きましたねぇ。まさか同じ学校の教師と生徒だったなんて。」

 「いえ、私は非常勤の講師でして、本業は科学者何です。」

 派遣会社を装っていた理子は困惑気味で言った言葉に小夜鳴先生は首を横に

振りながらそう答えた。

 「然しこれは話のタネになりますね。まあ・・・この二人が契約期間中に

お戻りになれば・・・の話ですが。」

 理子はブラドの現在の位置情報を知ろうとすると小夜鳴先生はこう答えた。

 「いや、彼は今とても遠くにおりまして。ここしばらくは戻ってきてないん

ですよ。」

 「「「(・・・・・ほっ)」」」」

 その言葉を聞いてアリア以外の全員がほっとしていた。

 「ここの本来の御主人はどう言うお仕事をされて?」

 その言葉に小夜鳴先生はこう答えた。

 「ああ、確か本人によれば生物関係の仕事についているそうですが途轍もなく

ブラックな企業らしく未だ帰れないそうです。」

 「それ・・・厚労省に直訴したらよいのではないですか?」

 理子は流石にそれはと思いながらそう返すと小夜鳴先生はこう答えた。

 「いえ、その分給料は良いのだと言われてますが恥ずかしながら私は彼に一度も

あった事が無いのです。私と彼はとても親密なんですがねぇ。」

 小夜鳴先生がそう言う言葉を聞いて全員が?を浮かべていた。

 ・・・それを聞いて疑問に感じたキンジ以外は。 

 

 

 

 

 

 

 「それでは掃除とかはハウスキーパーが作っている資料を見れば分かりますが

これだけは口頭で伝えておきます。」

 「・・・何でしょうか?」

 キンジは小夜鳴先生の言葉を聞くとこう答えた。

 「いえ、簡単なこと何ですが食事についてですが基本串焼き肉で結構ですが焼き方は表面が軽く炙る程度のレアでニンニクの入った香辛料は比較的に入れないで

欲しいんです。」

 「・・・は・・・はあ。」

 それを聞いてキンジは脱力した様子でそう言うと小夜鳴先生はこう続けた。

 「それと私は研究で多忙ですので暇なときは・・・遊戯室にビリヤード台があるんです。ラシャはあんまり使わないんで新品ですので好きに使ってくださいね。」

 そう言い終わると小夜鳴先生はこう締めくくった。

 「それじゃあ・・・夕食の時間まで地下の研究室にいますのでそれでは!!」

 と言いながらどひゅんと言う勢いで下に降りて行った。

 そしてキンジ達は広いホール(理子は既に帰った。)に残ってしまいお互い顔を

合わせるとこう言った。

 「・・・それじゃあ・・・やりますか。」

 「そうですね。」

 「ここにいてもやることないし。」

 「・・・うん。」

 そしてキンジ達は着替え室にへと向かった。




 さあてと・・・偽装仕事の始まりだ。


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朝の一コマ。

 朝は平凡にすめば御の字。


それから3日後の朝・・・。

 「ふぁ~~あ。朝か。」

 キンジは朝早くに起床した。

 そして眠気眼でベッドから出た後顔を拭いて目を覚まさせるとクローゼットからちょっと厚手で略式の尾が短い燕尾服を着た後キンジは外に出て新聞紙を取った後

台所に向かった。

 そこにいたのは・・・。

 「おはよう、レスティア、レティシア。」

 「おはようございます。キンジさん。」

 「アンタ今日も早起きねぇ。」

 キンジの言葉にレスティアとレティシアがそう言って調理をしていた。

 レスティアは串焼き肉を焼き、レティシアは自分達の朝食を作っていた。

 そしてキンジは地下に続く螺旋階段を降りて下にある研究室の扉を叩いて

こう言った。

 「小夜鳴先生、もうすぐ朝食のお時間ですよ。」

 『・・・ふぁ~~あ。もう朝なんだ。やっと論文が完成したよって・・・アアア!!涎が---!!!』

 小夜鳴先生はどうやら寝ている際に論文に涎垂らしてしまったようだ。

 「・・・出来たらまた呼びますね。」

 『・・・・うん(ノД`)・゜・。』

 「(・・・完全に落ち込んだなこりゃ。)」

 キンジは小夜鳴先生の状況を察した後キンジは上に戻って台所に戻った。

 「あら・・・小夜鳴先生は?」

 レティシアがそう聞くとキンジはこう答えた。

 「・・・自分の涎で論文仕立て直してる。」

 「・・・ああ・・・ね。」

 キンジの言葉にレティシアは何となく察しがついた表情をしていると・・・。

 「・・・オハヨウ。」

 眠気眼どころか未だ夢の中に彷徨っているアリアが起きてきた。

 ・・・然もエプロンの紐が逆さまになっていた。

 「あらあらアリアさん。少し起きて下さいよ。顔を洗って着替えなおして

ください。」

 「うにゃあああ・・・。」

 アリアはレスティアの言葉に未だ寝ぼけている様子で部屋に戻っていった。

 それを見ていたキンジとレティシアはお互い顔を見合わせてこう言った。

 「あの子あれで大丈夫かしら?」

 「・・・知るか。」

 

 

 

 

 

 「今日の朝食は蝦夷牛の串焼き肉。ソースはリンゴソースです。サラダは

キャベツとグレープフルーツ入り。スープはジャガイモのポタージュスープで

ございます。」

 「ありがとうございます。」

 キンジは鍋蓋を取った後串焼き肉の串から肉を取って小夜鳴先生に渡した。

 その後小夜鳴先生は完食した後こう言った。

 「アリアさん。いつもこんなごちそうを作ってくれてありがとうございます。」 

 「いえ、当然のことです。」

 「「( ・・・お前何もしてねえだろ。)」」

 本当はレスティアが作ってくれているのだがアリアがしたことにすれば接近しやすいだろうという理子の判断でそう決まった。

 そして食事が終わった後に台所に入ったキンジ達はそれぞれ報告を行った。

 「小夜鳴先生の行動パターンは大体把握できた。後は目標の場所だが。」

 「それなら小夜鳴先生が金庫に出るときに見たけど一瞬だったからまだ

分からないけど青い十字架のイヤリングだったわ。」

 「それですね。後は監視カメラですけど。」

 「そっちは偽装データを入れるように手筈は整えてるから今晩理子に

報告したら・・・行動開始ね。」

 キンジ達はそう言いながら朝食を食べるようにしていた。

 




 今日の朝食
 パン.
 残った牛肉を焼いて玉葱と炒めたもの。
 サラダ
 スープは小夜鳴先生に出したのと同じ奴。


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疑いはより深く。

 たった一つの言葉が・・・不信感を持つ。


 そして夜・・・。

 作戦会議と理子の報告を兼ねているため深夜二時に定期連絡するという決まりと

なった。

 只使うのは・・・通常の携帯電話なのだ。

 まあそこは理子が幾つかのアルゴリズムを使ってブロックしているので大丈夫

(理子曰くだが)と太鼓判を押したのだ。

 因みにキンジの携帯電話は防人達から支給されたものでこれだけはあらゆる

ネットワークからの侵入を受け入れられないようにしたタイプであり、登録者以外には対応できないようにしているためキンジの部屋にレスティアがいる感じで

対応している。

 まあ・・・キンジからすればいつ起こるか知れないヒステリアモードに戦々恐々と

しているが。

 『それで・・・あったの?理子の?』

 『ええあったわ。けど地下にはいつも小夜鳴先生がいるから侵入できるか

どうかね。』

 アリアが携帯電話で(三者間通信)理子にそう報告をすると理子はこう言った。

 『今最も小夜鳴先生が信頼している人って誰?』

 それを聞くと全員がこう言った。

 『『『アリア。』』』

 そう言うと理子はアリアにこう指示した。

 『ヨッシャ、それじゃあアリアはもうしばらくの間で良いから先生に気に入られる

ようによろしくね。』

 

 

 

 

 

 

 そして次に日の昼時

 小夜鳴先生は論文作成が終わったこともあって一息付けるために洋モノの

レコードから流れ出てくるノクターンを聞くと小夜鳴先生はこう呟いた。

 「Fii Bucuros...」

 「Damne,te-ai vorbi Iimba romans...? "Fii Bucuros"...?」

 その言葉にアリアは何かの言語でそう言うのが聞こえた。

 するとそれを聞いた小夜鳴先生はこう聞いた。

 「アリアさん、貴方ルーマニア語が上手ですね。いったいどこで?」

 「昔ヨーロッパ武偵校にいた時に覚えたんですけど小夜鳴先生も流石でしたよ。」

 「いやあここの主人がルーマニア出身でして調べるうちに覚えちゃったんですよ。

時にアリアさんは何か国語を話せますか?」

 「えっと・・・・17か国語です。」

 それを聞いたキンジは驚いていた。

 そこだけはシャーロックホームズの曾孫なだけあるなと思ったのだ。

 「・・・そうだそれだ!!」

 「え?・・・どうしたんです?先生。」

 アリアは小夜鳴先生の行動に驚いていると小夜鳴先生は外にあるバラを見て

こう言った。

 「あそこにある鮮やかな赤バラがあるでしょ?」

 「あ・・・はい。」

 「あれは17種類のバラの長所を集めて品種改良した優良種なんですがまだ名前が

無かったんですがよければ貴方の名前を付けさせてくれませんか!?」

 「え!良いんですか?構いませんけど。」

 「ありがとうございます!!それでは遠山君たちもグラス・・・ああ未成年ですから無理ですけど棚の中にぶどうジュースがあるのでそれで乾杯しましょう!!」

 「それじゃあ俺が取ってきます。」

 「あ、アタシも。」

 キンジの後に着いていくかのようにレティシアも付いていく中キンジにある事を

聞いた。

 「・・・ねえ?どう思う小夜鳴先生のあの発声。」

 「如何って何だよ?」

 キンジはレティシアの言葉に何だと聞くとレティシアはこう続けた。

 「あの発声は確かにルーマニア語よ。然も現地の人と何ら変わらないほどの、

それほどの声を日本人が出せると思う?」

 それを聞くとキンジはこう返した。

 「・・・無理だな。」

 「そうでしょう?国によって喉の使い方が違うから幾ら違う言葉使っても使い方で

バレるものなのよ。だけどあの先生は難なく使いこなした。・・・奇妙なものね。」

 「奇妙っていやあ小夜鳴先生とブラドの事で気になることがあるんだ。」

 「何よ?」

 「『私は彼に一度もあった事が無いのです。私と彼は親密なんですがねぇ』がどうも引っ掛かるんだ。」

 「・・・確かに普通なら『メール友達』とか『月に何回か電話をする』関係って

言えば済むのにね。」

 「後で理子に小夜鳴先生がルーマニアに住んでいたことがあるのかあ調させて

もらった方が良いな。」

 「・・・そうね。」

 

 

 

 

 

 「それでは新しいバラの名前『アリア』の祝福を祝いまして・・・乾杯!!」

 「「「「乾杯!!!!」」」」

 キンジ達は小夜鳴先生の音頭を聞いて乾杯した。

 どうにも拭えない疑心を胸に秘めて。




 果たしてそれが杞憂であったのか?


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ベッドでの模様。

 ベッドでもある光景。


『(・_・D フムフム、なら小夜鳴先生を遠ざけさせる役目はアリアに決定するけど

どれくらい時間稼げそう?』

 理子に今日の事を報告した後、地下室にある研究所にどれくらい遠ざけさせることが出来るのかを聞いた。

 「小夜鳴先生の論文が終わったから後は発表までの間は使う頻度は限られるな。」

 『だけどあいつ、研究バカだかだから大体10分以上出ている時はほぼないと見たほうが良いわよ。』

 『10分かー。ちょっと厳しいな。』

 キンジとレティシアの言葉に理子は頭を抱えていた。

 何せその間に痕跡を残さずに無数の鍵を開け、アラームを解除してから目的の物を

手に入れなければならないのだ。

 『アリアー。何とかできない?15分くらい?』

 『・・・ちょっと考えないと分からない』

 『ああー。考えるのは理子の仕事だから何も考えないで言う通りにしてね、

アリア。』

 『何ですって---!!!』

 『それじゃあお休みー。』

 とりあえず今後の作戦を考えるためにアリアの雷が落ちる前に理子は逃走した。

 ブー、ブー。

 すると今度はレスティア(現在キンジの部屋)の電話からメールが来たので開けるとこう書かれていた。

 『キー君!小夜鳴先生についてだけどー、ルーマニアに滞在した期間はそれほど

長くなかったよ。大抵は世界中を股に掛けるって言う感じだから。以上!!』

 そう言う内容であったが逆にそれがキンジの中にある疑いが更に強まったのだ。

 「如何したんです?キンジさん。」

 レスティアが何事かと聞くとキンジはレティシアに言った事を話すとレスティアも

確かにと思っていた。

 「確かに妙ですね。なぜあのような言い回しをしたのか?如何してあそこ迄

流暢に喋れたのか疑問が絶えませんね。」

 そう言うとキンジはこうも言った。

 「それにあと少しで分かりそうなんだ。親密なのに会ったことすらない小夜鳴先生とブラド。ルーマニアの渡航歴がそれほどないのにあそこ迄の確かなルーマニア語。この二つが繋がるナニカが分かれば真実が見えてきそうなんだ。」

 キンジはそう言うとレスティアがこう言った。

 「取り敢えず今日は寝ましょう。今日の午後六時に最終日なんですから今の内に

体力を回復しておかないと。」

 「そうだな・・・んで何でお前普通に入ってるんだ?」

 キンジは隣で眠ろうとしているレスティアにそう聞くとレスティアはこう聞いた。

 「・・・駄目ですか?」上目遣い

 「う!」

 それを見てキンジは少しくらっとした後こう言った。

 「・・・分かったよ。」

 そう言って少し離れて寝ようとすると・・・。

 「えい。」

 「!!!」

 レスティアはキンジに抱き着いた。

 キンジはそれに驚くが驚くかのようにレスティアが寝ているのを見てキンジは

レスティアの頭を撫でながらこう言った。

 「お休み。レスティア」

 そう言ってキンジは眠りについた。




 因みに朝起きた後レティシアはキンジを思いっきり睨みつけていた。


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泥棒作戦 開始!!

 この時未だバージョンアップされてません。


そして次の日・・・。

 詰まるところ最終日であるがこの日こそ作戦決行日である。

 あの後昼食時に理子からの連絡で作戦が決まった。

 先ずはアリアが例の改良種のバラの事を聞きたいと言って誘う。

      ↓

 荷物整理をレティシア達に任せてキンジは泥棒を行うと言った順番となっており

そこからは説明を交えて伝えよう。

 

 

 

 

 

 「こちらキンジ。モグラが畑に入る。」

 オープンフィンガーグローブ、赤外線ゴーグル、ケブラー繊維のポーチ付きベストという特殊部隊丸出しの装備を身に纏ってビリヤード台の裏に貼り付けた携帯電話を

中継器にして耳に入れてあるインカムでそう言うと向こうにいる理子がこう返した。

 『こちらシャイン、よく聞こえてるよー。キー君の声って電話越しで聞くと渋いねぇ』

 「やかましい。さっさと指示出せ。」

 『むうう。わかったよーだ。』

 キンジは理子にそう言いながら近くにある空気用のダクトを伝って下に

潜っていった。

 

 

 

 

 

 「こちらキンジ。モグラは岩盤を見つけた。」

 『OK。後七分だけどそっちは如何?レスティン。』

 『こっちは大丈夫よ。今の遠山は透明人間よ。』

 現在理子が通信しているのは部屋にあるケーブルからカメラをハックしている

レティシアがそう言った。

 キンジは地下金庫の扉を開けた後赤外線ゴーグルを付けて周りを見てみると・・・。

 「おいおい、こりゃまるでジャングルジムだな。」

 縦、横、斜めと縦横無尽であるがそこかしらにある赤外線が張り巡らされているが

キンジはニヤッと笑うとポーチからある物を出した。

 それは・・・。

 「行けるか?ザビ―。」

 キンジはザビ―を出すとザビ―はコクコクと頷いて飛んで行った。

 そしてそのまま飛んで行くと理子の十字架を両手で持ってまた飛んで行った。

 そしてキンジの手元に戻ると今度は偽物を持たせて同じところに置かせるとまた

キンジの方に戻っていった。

 「こちらキンジ。モグラは目的のミミズを捕まえた。」

 『・・・キー君。それってルール違反じゃない?』

 「阿保言うな。ちゃんと任務は達成したんだぞ。文句を言われる筋合いはない。」

 キンジはそう言い返した後何事もなかったかのように戻ろうとするとある物を見た。

 「・・・何だこれ?」

 そう言ってそれを見るとそれは・・・。

 「ボトル?」

 それは小さなオオカミを模ったような細工が施されたボトルであった。

 『キー君。後三分だよ。』

 「おお分かった。」

 キンジはそう言った後ダクトに入った。

 然しキンジはある物を見ていなかった。

 そこには少し古い写真が飾られておりこう書かれていた。

 『初成功。フルボトル開発。研究者 小夜鳴 幹人

              副責任者 フギル・アーカディア

              責任者  織斑・R・春樹』

 と書かれていた写真が飾られていたことをキンジは気づいていなかった。




 最後ら辺はこれから書くであろう作品で重要な場所でもあります。


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天の見える場所にて。

 た~~かい所はこわ~~い~~!!


目的を達成したキンジは部屋の戻った後、武偵校の制服に着替えて紅鳴館を後にしようとしていた。

 「それでは小夜鳴先生、お世話になりました。」

 「「「お世話になりましたー。」」」

 「はい、皆さんも帰りには気を付けて下さいね。」

 小夜鳴先生は門の前まで見送ってくれた後キンジ達はタクシーに乗って出て行った。

 そしてキンジ達が向かうのは学園島ではなく・・・。

 横浜駅にほど近い横浜ランドマークタワーである。

 理子が持っているアジトの一つで近代的な建物を拠点にしているようだ。

 

 

 

 

 「それで・・・遠山キンジ。例の物は?」

 「ああここだ。」

 アリアの言葉にキンジは懐から十字架を出すとアリアはそれを見てこう言った。

 「それはアタシが持っておくわ。あいつが心変わりしないようにね。」

 アリアはそう言いながら分捕るかのように取った。

 「それにしても何で屋上なんでしょう?」

 「そりゃあアタシ達は盗みを働いた訳だから。人目の付かない場所で交換させた

かったんじゃないの?」

 レスティアの言葉にレティシアがそう返した。

 キンジ達は現在最上階から関係者以外立ち入り禁止の扉に入って階段で屋上に

向かっていた。

 そして屋上に着いて周りを見ていた。

 周りはフェンスすらない場所でヘリポートしかなかった。

 そしてそこに・・・理子がいた。

 「おー、キー君。よく来てくれたねぇ。」

 待ってたよーと言うとアリアは理子にこう聞いた。

 「理子!これを奪ってきたわ!!約束覚えてるわね!!!」

 「勿論だよォ。お母さまの十字架の代わりに証人として裁判に立ってあげるって言う約束でしょ。」

 忘れないよォと言っているがアリアはまるで信用していなかった。

 まあ仕方がないと言えば仕方がないのだが・・・。

 「それじゃあ・・・はい。」

 そう言って理子に十字架を渡すとアリアにこう聞いた。

 「ねえアリア・・・『繁殖用牝犬(ブルード・ビッチ)』って・・・

呼ばれたことある?」

 「はあ?・・・!!」

 アリアは何事だと思っていると下から小さなナイフがアリアに襲い掛かったのだが

アリアはそれを紙一重で躱した。

 そしてアリアは側転して避けると二丁のガバメントを速攻で出してアリアは理子に

こう聞いた。

 「何するのよ!理子!!」

 そう言うと理子はこう返した。

 「ナニッて決まってるじゃあん?・・・アンタをぶっ潰してキンジと戦うためさ。」

 すると理子は「武偵殺し」の目付きになってそう言った。

 「やっぱアンタハ根っこ迄泥棒って事ね。目的の物が奪えればハイさよならって言う最低な所業をしてくれるじゃない。」

 「それにブルード・ビッチってナニソレ?」

 意味わからないというと理子はこう言った。

 「ほらあ、よくあるじゃない?悪質な犬のブリーダーがさ、人気の犬種増やしたいってさ狭い檻に入れられて腐った肉と泥水しか与えないっていう話。」

 ニュースにもなったよねと言うとアリアはこう答えた。

 「ええ有ったわね。それで、それとこれが何の」

 話ヨとアリアが言いかけると理子は悪魔の表情になって大声を上げた。

 「ふざけんな!アタシはただの遺伝子かよ!アタシは『4』かよ!!違う!!!

アタシは峰 理子 ルパン四世だ!!『5世』を産むための孕み袋なんかじゃねえ!!」

 理子は大声を上げながら・・・視点を合わさずにそう言った。

 そして理子が十字架を持つとこう言った。

 「こいつは只の十字架じゃねえ。こいつに使われてる金属は特殊でなア。

前にアンタらに使った技を使うことが出来るんだぜェ。」

 「前に・・・まさかあの髪!!」

 キンジは飛行機で見た理子の髪が蛇のように動いていたことを思い出すと理子は

満足そうな表情でキンジに向かってこう言った。

 「そうさ!この力でアタシはアイツから逃げれたんだ。」

 そう言うと理子はキンジに向けてこう言った。

 「さあ!遠山キンジ、アンタを倒してアタシは峰 理子として」

 

 

 

 

 

 

 「全く・・・恩知らずとは酷いですね。理子」

 バチッッッッッッー!!

 小さな電気のような音がした途端理子の顔が強張って前のめりに倒れて行った。

 そしてその後ろには・・・一人の男性がいた。

 「小夜鳴先生・・・!!」

 レスティアがその男、小夜鳴先生を見ると本人は持っていた大型のスタンガンを

捨ててギプスからある物を出した。

 それは・・・。

 「!!・・・ミニマムガトリングガン。」

 それは連射機能を持った大型兵器「ミニマムガトリングガン」である。

 然しそれを何故武偵でもない科学者が持っているのだと思うとその後ろから・・・

 「今度はあいつらかよ。」

 キンジはマジかよという表情で小夜鳴先生の後ろから出てきたトルーパーを見て

そう言うとキンジはある事に気づいた。

 それは・・・。

 「成程・・・これで全てが繋がったぜ。」

 「?」

 アリアはキンジの言葉に何だと思っている中キンジは小夜鳴先生にこう聞いた。

 「小夜鳴先生、少し時間貰えるか?」

 「ええ良いですよ。貴方方が動かない限り私も彼らも何もしません。」

 小夜鳴先生はそう言うとキンジはある事を説明した。

 「先ずそいつらだがそいつらはブラドの手下。つまりは奴の尖兵だ。だけどあんたを襲わねえとなるとあんたと奴は中々の友達だろうと思うがそうなると疑問が

出てくる。」

 「何です?」

 キンジの言葉に小夜鳴先生は何だと聞くとキンジはこう答えた。

 「知っての通りだと思うがオオカミは群れで生活し、その中にあるリーダーに対して絶対忠誠を誓っている動物だ。幾らあんたと仲が良いからってここまで

従う訳がねえ。」

 「そこで出るのがあんたとブラドの関係性だ。」

 「アンタはこう言ったな。『彼とはとても親密なんですがねぇ』と言ったがその前にアンタはこう言ったな。『彼とは一度も会ったことが無い』これが飛んでもねぇ

矛盾何だよ。」

 「・・・何がいいたいんです?」

 小夜鳴先生は眼鏡を直しながら聞くとキンジはこう続けた。

 「アンタと会ったことがねえならこいつらはどうやってあんたに従っている?

どうしてアンタハこいつらに襲われねえ。あんたの匂いを覚えてたとしてもそれだけで忠誠を・・・それも無関係に等しい人間に従えられるんだ!!??」

 キンジはそう大声を上げた後こう続けた。

 「そしてアンタのルーマニア語だ。」

 「アンタのルーマニア語は現地の人となんら遜色ねぇ程鮮やかだ。日本出身だと

言っているがあそこ迄流暢に話せるか?それもたった数週間で!?」

 「それは不可能だ!アンタが本物の日本人である限りな!!」

 「だけど中にはある手段を使えばそれは可能だ。」

 「どういう意味です?キンジさん。」

 レスティアは何だと思って聞くとレティシアは・・・。

 「成程ね。確かにそれなら不可能じゃないわね。」

 「ねえ!どう言う意味よ!!」

 アリアはじれったいという風に大声で聞くとキンジは小夜鳴先生に向けて

こう言った。

 「こいつは・・・いやコイツラハずっと俺達を監視していたんだ。ずっとな。」

 そしてキンジは小夜鳴先生にこう聞いた。

 「アンタの中にいるんだろう?ブラドが・・・・。」

 「もう一つの人格でもあるアンタの分身がな!!」

 「如何だよ!?二重人格者さん!!!」

 そしてその瞬間・・・

 ピシャアアアという雷鳴が・・・屋上に響き渡った。




 今・・・その正体が導かれた。


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小夜鳴先生の秘密。

 その秘密は正に悪夢。


 「・・・先生が・・・ブラド?」

 アリアは信じられない様子で言うがそれを聞いていた小夜鳴先生は・・・。

 「『フィー ブッコロス』素晴らしい推理力ですね、遠山君。」

 笑顔でそう言った。

 「まさか私の喋っていた言葉の僅か数行から真実を見つけるとは中々どうして

そこにいるアリアよりもホームズらしい推理をしますね。」

 「ナ・・・・なななーーー!!!」

 合格ですと小夜鳴先生は言うがアリアは自分がキンジよりも下と言われていることに驚愕しているが小夜鳴先生はこう続けた。

 「ええ、そうですよ。私はブラドの表向きの人格にして・・・貴方達でも知っているでしょう?『ブラド三世』を。」

 「ブ・・・ブラド三世!!」

 アリアはそれを聞いて驚いた後こう言った。

 「ブラド三世ってルーマニアの領主にして『串刺し公』と恐れられて吸血鬼だと

言われたあの!??」 

 アリアはそう言うが小夜鳴先生はそれを否定した。

 「いいえアリア。彼が吸血鬼だというのは誤解ですよ。彼はD種ではなくちゃんとした人間なのですよ。現に・・・私のような子孫ですら吸血鬼じゃないのですから。」

 「貴方が・・・ブラド三世の・・・子孫。」

 それを聞いてレスティアは戦闘状態に入ろうとするとそれを着た小夜鳴先生は

レスティアにある事を聞いた。

 「そう言えばレスティアさんは私の試験を受けていましたね。」

 「あ・・・はい。」

 「でしたら覚えていますか?あのDVDの内容に合った遺伝子でどのようなものが

おきるのかを?」

 それを聞いたレスティアは思い出しながらこう言った。

 「確か・・・『遺伝子は長所同士に遺伝することがあれば短所同士で遺伝することがある』・・・でしたよね?」

 「その通りですレスティアさん。そしてこの峰 理子はその内の後者なのです。」

 「然し遺伝子とは不思議な物ですねぇ?特定の能力を兼ね揃えられない無能も

いれば」

 小夜鳴先生はそう言いながらキンジの方を見てこう言った。

 「貴方のように類まれな才能を持った者もいる。」

 「世の中って本当に理不尽ですよねえ?理子。」

 「ガ・・・グウウウウ・・・。」

 理子は痺れている体に鞭打って立ち上がろうとすると・・・。

 「誰が立ち上がって良いと言いましたか?『失敗作』」

 そう冷たい表情で理子の頭を踏みつけた。

 「イ・・・ギィイイイイイイ・・・。」

 「全く、本物のガラクタを自分の物だと言っている貴方のあの表情は

傑作でしたよ。」

 そう言いながら小夜鳴先生はこう続けた。

 「それにしてもまあ人選は褒めてやってもいいですがその程度でしたか。」

 そう言いながら更に頭を踏みつけた。

 「ほらどうしましたか?『無能』、その十字架は確か宝物なのでしょう?今度は

無くさないように肌身離さず持たせるように口に突っ込んで飲み込ませて

ヤリマショウカ?それとも直接胃の中にねじ込んでヤリマショウカ?」

 小夜鳴先生はそう言いながら頭を踏みつけていると・・・。

 「いい加減にしなさいよ!!理子を虐めて何の意味があるのよ!!」

 アリアはそう言いながら銃を構えようとしている所を・・・レティシアがそれを

止めた。

 「!・・・何で止めるのよ!?」

 「あんたバカ!?この状況で武器を構えれば左右のあの化け物に

撃ち殺されるわよ!!」

 状況を考えなさいと言うがアリアはそれにギリギリと歯ぎしりをしていた。

 「良い考えですよレティシア。私の命令一つで貴方方を殺すことが出来るのです。」

 それとと小夜鳴先生はこう続けた。

 「彼は被虐体質でしてねえ。こうしなきゃ来ないのですよ。」

 「ああそうそう遠山君は『イ・ウー』についてどれだけ知っていますか?」

 そう聞くとキンジは少し考えてこう答えた。

 「確か・・・能力を教え合う場所だったよな?」

 そう言うと小夜鳴先生はこう言った。

 「確かにその通りと・・・言いたい所ですが△です。まあ大体半分と

言った所ですね。」

 「・・・半分?」

 キンジはもう半分は何だと思っていると小夜鳴先生はこう返した。

 「簡単ですよ。能力を写し取るのです。」

 「「「「!!!!」」」」

 それを聞いたキンジ達は驚いていた。

 教えるのではなく写すという所業などどうやってできるのかと思っていると

小夜鳴先生はこう言った。

 「まあ正確に言えば優秀な遺伝子を持つ血液に含まれているDNA情報を培養してそれを圧縮したものを体に投与させるのですけれども・・・」

 「未だ人に対しての実験段階まで進んでいなかったのですが丁度良く理子がいるので彼女を実験・・・いえここはアリアもひっ捕らえて研究データを多くとりたい所

ですねぇ。」

 そう言うと小夜鳴先生はキンジにこう言った。

 「さてと、私は少し寝ておきますが気を付けて下さいね?」

 「?」

 「ブラドには私から『生け捕りにして優秀な次世代の遠山をそこの姉妹を使って

孕ませて作りたいので三人は殺さないよう』にって言っておりますが・・・」

 「はあ!」

 「ふぇえ!!」

 「何よそれ!!」

 キンジ、レスティア、レティシアは顔を真っ赤にして抗議しようとするが

小夜鳴先生はこう続けた。

 「彼は最近出てきてないので少し殺戮衝動が強いので」

 「気を付けてクダサイネ』

 すると小夜鳴先生の声が・・・全く別の物に変わった。




 次回はブラド戦。


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ブラドの怒り。

 戦いは次の話で。


「気を付けてクダサイネ』

 小夜鳴先生の声が変わった瞬間それは起きた。

 黒に近い鋼の肉体。

 長かった髪は幾つものチューブのような触手に。

 両手両足はすらっとしており。

 顔にはバイザーが上半分が砕けた状態でツインアイが覗いていた。

 『Ce mai faci…イヤ、コッチガイイヨナ。ハジメマシテトオヤマキンジ』

 ブラド・・・いやコードナンバー113のロイミュード「トルーパー・ヘッド」が

キンジに対してそう言った。

 『オマエノコトハ『アイボウ』カラスベテミキイテイルガメンドウクセ―ゼ。』

 『ヒサシブリニソトニデタノニイケドリトハヨ。ココマデツエ―ヤツトタタカエル

ノニヨー。』

 トルーパー・ヘッドは頭を掻きながらそう言うとトルーパー・ヘッドは理子を見ると頭を掴んでこう言った。

 『ヒサシブリダナリコ。イ・ウーイライダナ。』

 「・・・ブラド・・・!!・・」

 理子はトルーパー・ヘッドを見て憎らしさ全開で睨みつけるもトルーパー・ヘッドはこう言った。

 『ソウイヤオマエホームズニカッタヨウダナ?』

 「ああ・・・そうだ・・・だから・・・約束・・・」

 理子はトルーパー・ヘッドに向けてそう言うとトルーパー・ヘッドはこう返した。

 『オマエハアホカ?』

 「な・・・!!」

 『ケッカンヒンノホームズアイテニロイミュードニナレナキャカテネエクセシテ

ドノツラサゲテイッテルンダ!アアア!!!』

 「ぎ・・ぐううう!!」

 『オマケニトオヤマキンジニハマケテイルクセニナ二ホザイテヤガル!!』

 トルーパー・ヘッドは理子の頭を強く握りながらそう言った。

 するとトルーパー・ヘッドは理子の頭を離して無造作に放り込んだ。

 『ケッカンヒンハドリョクシテモケッキョクケッカンヒンダナ。』

 「う・・・ウウウウ。」

 理子は倒れた状態から嗚咽を上げながら泣いているとトルーパー・ヘッドは理子を

見た後キンジを見て銃を構えてこう言った。

 『サアテト、ジャマモノハイネエゼトオヤマキンジ。サッサトヘンシンシロヨ。』

 トルーパー・ヘッドはそう言うとレスティア達を見てこう言った。

 『ソレトモ・・・ソイツラノドッチカヲコロスカオカサレテイルノヲミレバヘンシンシテクレルノカ?』

 「!!」

 キンジをそれを聞くと怒りの表情で懐からザビ―を出すとブレスレットに着けてこう言った。

 「手前みてえな奴に・・・仲間を!・・・大切な人を殺されてたまる物かあ!!」

 『イイゼイイゼトオヤマキンジ!!ソノイカリダゼ!!』

 トルーパー・ヘッドはキンジの表情を見て喜んでいた。

 『HENSIN』

 キンジはザビ―の銃装甲形態を纏うと更にザビ―の羽を回した。

 『CHANGE WASP "ZABEE"』

 そして装甲が解き放たれるとそこにいたのは・・・ザビ―を纏ったキンジであった。

 「ブッコロス!」

 キンジはそう言ってファイティングポーズを撮るとトルーパー・ヘッドも銃と剣を

構えてこう言った。

 『サアテト・・・マツリトシャレコモウゼ---!!!』




 ナンバー113「トルーパー・ヘッド」
 見た目はトルーパーのバイザーが上半分割れている状態
 トルーパーのまとめ役であると同時に司令官。
 武器は変わらないがテイルブレードが頭に幾つも生えた状態である。
 このロイミュードは時間停止ができる。


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戦いへと。

 ブラド戦突入。


 『トルーパー!!マワリノザコドモヲアシドメシロ、コロスナヨ!!』

 トルーパー・ヘッドはそう言いながらキンジに立ち向かった。

 『GURUWAAAAAA!!』

 そしてトルーパーも武器を持ってレスティア達に立ち向かった。

 「くっ!」

 レスティア達は立ち向かってくるトルーパーを相手にしていた。

 だが相手は量産型とはいえロイミュード。

 通常兵器では歯が立たない。

 それを知って尚トルーパー・ヘッドは戦わせたのだ。

 「レスティア!!」

 『ヨソミスルナ!!』

 「グウ!」

 キンジはトルーパー・ヘッドの剣戟を受けて少しくらっとしたら持っていた

ミニマムガトリングガンを向けた。

 「どわ!!」

 『ワリィイガオマエニハブキガネエッテコトクライオミトオシダゼ!』

 「それがどうした!!」

 キンジはトルーパー・ヘッドに対してそう言いながら唯一の物陰でもある

ヘリポートの下に隠れていた。

 そして銃撃が止んだ瞬間・・・。

 「行くぜ!!」

 キンジは立ち上がってトルーパー・ヘッドに立ち向かった。

 『オレニハコイツモアルンダゼェ!!』

 そう言いながらトルーパー・ヘッドはミニマムガトリングガンを捨てて剣をもう一度使おうとすると・・・。

 「それを待ってたぜェ!!」

 そう言いながらキンジは空になったミニマムガトリングガンを・・・殴打武器として振りかぶった。

 『ハア!!?』

 まさかという行動に流石のトルーパー・ヘッドも驚いている中キンジはそのまま

当てようとするも・・。

 『アメェヨ!!』

 そう言いながら剣を振りかざした。

 幾ら何でも通常武器では無理だと思っていたがそれこそ狙いであった。

 そしてミニマムガトリングガンが剣に当たって砕かれた瞬間・・・キンジは

振り向きざまにトルーパー・ヘッドの顔に一撃を当てた。

 『ギファ!』

 それにトルーパー・ヘッドは少し下がって行くがその後・・・。

 『フフフフフフフ・・・ゲバババババババババ!!』

 トルーパー・ヘッドは変な笑いをしながらキンジに向けてこう言った。

 『サイコウダゼェ・・・コリャイイコロシアイガデキソウダゼ。』

 『マ・・・アイツラハドウナルカダガナ?』

 トルーパー・ヘッドは静かにそう呟いた。

 

 

 

 

 

 

 

 「ああもう!邪魔よ!!」

 アリアは後ろからトルーパー達を銃撃していたが当のトルーパーは何事も無いように戦っていた。

 「ああもう!」

 「きりがありません!!」

 レティシアとレスティアもそれに苦労していた。

 すると戦っていた1機が理子の方を見て動いた。

 「!待ちなさいって邪魔よ!!」

 アリアは理子に向かっていることを察知して救出しようとするももう1機に三人は

邪魔されていた。

 そしてそのままその1機が理子を捕まえようとした・・・その時、上空から

ヘリコプターが来ていた。

 「「「「「?????」」」」」

 全員がそれを見て何だと思っている中一人の人間がトルーパー目掛けて

落ちながら・・・ある物を構えていた。

 「ウォラァアアアア!!」

 そしてそのままトルーパーを・・・・真っ二つに切り捨てた。

 「「「!!!」」」

 あまりの光景にレスティア達が驚いている中その人間・・・いやコートを着た少年が理子に向かうとこう聞いた。

 「大丈夫か?ルパン四世?」

 「だ・・・・誰だ?」

 理子は自分の正体のことを何故知っているのかと思っているとその少年はニコッと

笑顔でこう言った。

 

 

 

 

 

 

 

 「初めまして、俺は『岩海 辰巳』。『石川 五右衛門』の弟子だ。」

 それは嘗ての・・・ルパン三世の仲間の一人の弟子であった。




 岩海 辰巳
 17歳
 男性
 武偵校二年。
 アサルト
 見た目は「アカメが斬る!」の「タツミ」
 ルパン三世の仲間、石川 五右衛門の弟子であり斬鉄剣の現保持者
 明るい性格であらゆる人間に好かれるタイプの青年。
 幼い時に両親を喪い、行く当てがないところを五右衛門が養子として引き取った。
 その後剣の才能に気づいた五右衛門は自身の技を教えた。
 現状でも成長中でありその才能は五右衛門曰く『某を確実に超える男だ』と太鼓判を押した。
 又、その性格が災いしてかどうか分からないが女性に惚れさせられる能力を
持っている。(特に年上に対してはクリーンヒットする)


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俺達がいる!!

 もう一人の方の弟子も出るよ。


『ゲバババババババ!!マサカザンテツケンノケイショウシャマデキテクレルタア

オレモツイテイルモンダゼ!!』

 トルーパーズそう言いながらキンジ目掛けて斬りかかった。

 「斬鉄剣だあ!?」

 『オオヨ!コノヨノスベテノキンゾクヲキリサクコトガデキルトイワレル

デンセツノカタナダ!!マサカオメニカカルトハナア!!!』

 キンジはそれを受け止め乍らそれを聞いていた。

 するとトルーパー・ヘッドはキンジに向けてこう言った。

 『サアテト、オタノシミガフエタンダ!タノシモウゼェ!!』

 「手前と楽しむ義理何てねえよ!!」

 キンジはトルーパー・ヘッドに対してそう言いながら攻撃していた。

 

 

 

 

 

 

 「・・・石川 五右衛門の・・・弟子だ?・・・」

 理子は疑わしそうに聞くが当の本人は知れっとこう返した。

 「まあな。とはいえ未だ免許皆伝とはいかねえがな。」

 辰巳はそう言いながら理子にこう聞いた。

 「動けるか?」

 「あ・・・まあ・・・な。」

 辰巳は理子にそう聞いた後肩を貸して移動させた。

 そして屋上の扉前に腰掛けさせようとすると・・・。

 「理子!!危ない!!」

 アリアの言葉に何だと思っているとトルーパーが辰巳に対して銃を構えていた。

 トルーパーが殺すなと言ったのはアリア達であるが途中から来た辰巳は例外で

あるという答えに至ったのだろう。

 トルーパーが辰巳に照準を合わしていた。

 「!!・・・あぶな」

 「大丈夫だ。」

 辰巳がそう言った次の瞬間トルーパーの持っていた銃が・・・辰巳とは別方向に

向けて撃った。

 「え・・・?」

 理子は何故だと思っている中辰巳はこう言った。

 「俺達には仲間がいる。」

 

 

 

 

 

 

 「全く、信じてるからって油断しすぎよ。辰巳。」

 そう言いながらマテリアルロングライフルを使ってヘリから狙撃した薄い金髪の

女性がそう言った。

 その女性はバニーガールのような服を上着とし、下にセーターを着たような少女が

そこにいた。

 彼女の名は「未中 尽」。

 「次元 大介」の弟子である。

 そして尽は次弾を装填するとスナイプ越しから理子を見ていた。

 「・・・失望させちゃダメだよ♪ルパン。」

 そう言いながらもう一撃をトルーパーに浴びせた。

   

 

 

 

 

 

 「ここで待ってろ。直ぐに終わらせるからな。」

 「無理だよ・・・ブラド相手にアタシは手も足も出なかった。・・・

勝てっこないよ」

 「じゃあずっとそこで閉じこもって檻に戻されたいのか?」

 理子の言葉に辰巳はそう聞くと理子は黙り込んでしまった。

 「たとえあんたが昔手も足も出なかったとしても・・・今、俺達がいたと

してもか?」

 「・・・え?・・・」

 辰巳の言葉に理子は何だと思っていると辰巳はこう言った。

 「一人じゃできなくても・・・俺達が・・・・今ここにはあんたの為に闘っている

連中がいるじゃねえか。」

 「先代なんて見てみろよ。あの人も仲間を使って無理難題を乗り越えて

きただろう?」

 「・・・あ・・・。」

 理子はそれを思い出した瞬間に辰巳はトルーパーに目を向けてこう言った。

 「アンタも俺達使ってさ・・・乗り越えようぜ、過去も・・・・理不尽も・・・・

そして・・・。」

 そして辰巳は走り出しながらこう言った。

 「先代たちにもさ!!」

 そして辰巳はトルーパー目掛けて斬りかかった。

 「ウォラァアアアア!!」

 その光景に理子は・・・震えている唇が・・・キュッとなった。




 未中 尽
 17歳
 女性
 武偵校二年
 スナイプ
 見た目は「アカメが斬る!零」の「ツクシ」
 ルパン三世の相棒でもある「次元 大介」の弟子
 幼い時に両親をテロで失いスラムに住んでいた時期に次元が銃の腕を見込まれて
弟子となった。
 天真爛漫でそこから辺の少女と変わりないが仕事となれば冷静な判断で対処できる
存在。
 次元譲りの早打ちも得意であるが胸部の成長がすこぶる程早いため現在は早打ちから長距離射撃に変わっている。


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アタシハアタシダ!!

 己と向き合い、真実を見渡せ。


 『ゲバババババババ!ニンゲンニシチャヤルジャネエカヨ!!』

 「手前に褒められてもうれしかねえよ!!」

 キンジとトルーパーヘッドとの戦いは体感時間から見ても長く感じる程である。

 お互いの武器が火花を噴き散らして戦いあっていた。

 それが暫く続く中ある事が起きた。

 「ウォラァアアアア!!」

 『GURUWAAAAAA!!』

 辰巳の咆哮と同時にトルーパーの断末魔が響き渡った。

 「これで最後だぜ!ブラド!!」 辰巳がそう言いながら斬鉄剣をブラドに向けるとブラドは周りのトルーパーの残骸を見てこう言った。

 『マッタクヨ、ザコノアシドメニモナラネエトハトンダシッパイサクダゼ!』

 トルーパー・ヘッドはそう言いながら頭を掻いていたがすると思わぬ事が起きた。

 「何だ・・・。」

 「頭の・・・触手が・・・」

 キンジとレスティアがそう言っている中レティシアはこう答えた。

 「蠢いてる?」

 するとその触手は壊れたトルーパーを突き刺しながらトルーパー・ヘッドに

集まっていった。

 そしてそのままトルーパー・ヘッドに纏わり始めた。

 「何する気だ。」

 キンジはそう聞くとトルーパー・ヘッドはこう返した。

 『ナアニ、チョットシタリサイクルダ。』

 そう言いながらトルーパー・ヘッドの体が変わり始めた。

 すらっとしていた手足はごつく、マッチョになり。

 頭の触手は体に幾つも纏わりつき血管のようになり。

 剣と銃は幾つものパーツになった途端に一つに交わり巨大な槍と姿を変えた。

 『ナズケルナラ「トルーパー・ヘッド・マスター」ダナ。』

 そう言いながら巨大な槍を振りながらこう言った。

 『サアテト、ジャマガハイラナイヨウニシナキャアナ。』

 そう言った瞬間・・・時間が止まった。

 「これは!」

 キンジはその光景を覚えており臨戦状態に戻った。

 『コレデホントウノサシダ。サア!オモウゾンブンニコロシ』

 『テメエダケジャネエゾ。ブラド』

 トルーパー・ヘッド・マスターの言葉を遮るかのように誰かがそう言った。

 そこにいたのは・・・。

 「理子。」

 それはロイミュード化した理子であった。

 キンジはその正体を言った後警戒を続けた。

 理子の強さは把握済みだがここで二対一は避けたい所なのだ。

 『ナンダヨンセイ。ジャマスルナラオマエゴト!』

 『モウオマエノサシズハウケネエゾ。』

 『ホオ・・・。』

 理子の言葉にトルーパー・ヘッド・マスターは何だと思っていると理子から姿を

変えたボムキルがこう言った。

 『アタシハオマエガコワかった。ズットニゲテタ。アタシノココロハズットアノ

オリノナカダッタ。』

 『ダケド・・・ソレヲオワラセルノモアタシダ!アンタジャナイ!!コノアタシ

ジシンダ!!!』

 ボムキルは大声で言うがトルーパー・ヘッド・マスタ-はこう返した。

 『ダガオマエデハヤクブソクダゾ?』

 トルーパー・ヘッド・マスターはそうせせら笑いながら言うとボムキルは

右手からある物を出した。

 そしてボムキルはこう言った。

 『ブラド、ガッタイハアンタノセンバイトッキョジャネエゾ!!』

 そう言いながら見せつけたのは・・・紅い指輪だった。

 『ナンデアタシガアメリカニイッテイタッテコトニナッテイタノカハナ』

 『マサカソレハ!!』

 トルーパー・ヘッド・マスターはそれを見て驚いていた。

 何せボムキルが見せていたのは・・・。

 『コレヲテニイレルタメサ!!』

 ISの待機形態だったからだ。




 トルーパー・ヘッド・マスター
 トルーパー・ヘッドがトルーパーを取り込んだ姿。
 武器は全て大型の槍に集約してしまったため攻撃方法は限られるがその反面高い
破壊力が保証された。


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決着。

 ブラド戦もやっと終わった。


『コイツヲテニイレルタメサ!』

 そう言ってボムキルはISを起動させた。

 そして光から現われたのは・・・四本の昆虫のような足を背中に付けた機体で

あった。

 『へッへースゴイダロウ!?コイツガアタシノIS『アラクネ マーク2』ダ!!』

 「・・・アラクネねえ。」

 キンジはその姿を見て確かにと思った。

 そのISは腰に搭載されているそれが正に蜘蛛の尻尾と同じだなと思った。

 そしてボムキルは其れを纏った瞬間にある現象が起きた。

 『サア!イクゼェ!!』

 そう言った途端に機体から無数の配線が彼女を取り込み始めた。

 まるでISと同化していくかのような印章であろう。

 そしてボムキルはこう名乗った。

 『ナヅケテ『アラクネ・ボムキル』ダ。』

 そう言うとボムキルはキンジに向けてこう言った。

 『キンジ、ナンドモダマシテイタガコレダケハシンジツダ。』

 「・・・何だ。」

 キンジは疑い深そうに聞くとボムキルはこう返した。

 『アイツハフタリガカリデカテルカドウカワカラネエガ・・・チカラヲカシテクレ』

 そう言うとキンジはこう言った。

 「ま・・・依頼は未だ果たされてねえんだ。あの十字架を取り返すぞ!」

 『オオ!!』

 キンジの言葉にボムキルは応答した。

 そして・・・第二ラウンドが始まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 『マサカソウイウホウホウヲツカウトハナカナカジャネエカよオイ!!』

 トルーパー・ヘッド・マスターはそう言いながら大型の槍を振るい続けた。

 むしろメイスと言っても仕方がないほど大きいのだがそれはそれである。

 当たった場所は大きく穴が開き、黒焦げになっていた。

 如何やら槍の中にエネルギーが蓄積されているようだ。

 ボムキルはそれを察知してか宙に上がると四本の足に内蔵されている

プラズマキャノンが火を噴いた。

 『チィ!』

 それをトルーパー・ヘッド・マスターは避けるが今度は蜘蛛の尻尾のような

ところから小型のミサイルが幾つもトルーパー・ヘッド・マスターに襲い掛かった。

 『グオワ!!』

 あまりの数にトルーパー・ヘッド・マスターは避けきれなかった。

 そしてキンジはその爆炎に紛れながら攻撃していた。

 『チクショウガ!!』

 トルーパー・ヘッド・マスターは爆炎を吹き飛ばそうと大型の槍をぶつけようとした次の瞬間にアラクネ・ボムキルが腰から高熱を発したカタールを出した。

 そしてそれが槍に当たって・・・切裂かれた。

 『・・・!!ナア!!』

 トルーパー・ヘッド・マスターはそれを見て驚いたと同時にヤバいと思った。

 何せ自分の唯一の武器を失ってしまったからだ。

 トルーパー・ヘッド・マスターは一端引こうとして爆炎から外に出たその時・・・

 ある物を見てしまった。

 それは・・・。

 「よう。」

 技を溜め込んでいたキンジであった。

 すると電流が流れている方から音声が聞こえた。

 『RAIDER STING』

 「ライダースティング!!」

 すると巨大なドリルのように電流が走り回った。

 そしてそれは・・・トルーパー・ヘッド・マスターに命中した。

 するとトルーパー・ヘッド・マスターはキンジに向けてこう言った。

 『サイコウダ・・・サイコウノアイテダッタゼエエ---!!!』

 ゲバババババババと笑いながらトルーパー・ヘッド・マスターは・・・爆散した。




 アラクネマーク2
 見た目はISの原作のアラクネの足が黒いタイプ
 本機はトランスフォーマーのデータから作られた実験機。
 幾つかの武装を搭載、実験した後にある基地に死蔵されるところを理子が幾つかの
条件付きでそれを裏から譲って貰った。
 武装 背面部プラズマキャノン*4
    背面部ミサイルポッド
    高熱発生型カタール*2
    腕部バルカン砲*2
    


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宣言。

 ライバル宣言。


 「キンジさん!・・・あれ?」

 「・・・終わっちゃってるわね。」

 レスティアとレティシアはそう言っている中アリアはある物を見た。

 「な・・・何よあれ!IS・・・にしては生き物みたい・・・。」

 アリアはアラクネ・ボムキルを見てそう思っている中キンジ達はある物を見ていた。

 それは・・・。

 『ゲ・・・バババ・・・ヤルジャ・・・ネエか。』

 トルーパー・ヘッド・マスターだったものの頭部がそう言っていた。

 「ブラド。」

 キンジはトルーパー・ヘッド・マスターを見て憐れんでいるとアラクネ・ボムキルはトルーパー・ヘッド・マスターに向かっていくと壊れた頭部を見てこう聞いた。

 『オイ、テメエニキキテエコトガアル?』

 『ナンダ・・・デキ・・・ソコナ・・・イ』

 トルーパー・ヘッド・マスターはその状態になってもボムキルを馬鹿にしていた。

 然しボムキルはトルーパー・ヘッド・マスターに対してこう聞いた。

 『アタシハアノトキジブンノブジダイイチダッタケドヨ・・・・アタシノ

ホカニモイタノカ?ジッケンタイガヨ?』

 「!!」

 キンジはそれを聞いて愕然としていた。

 理子以外にも実験体にされていた人間がいたのではないかと言う疑惑が

あったという事だ。

 するとそれを聞いたトルーパー・ヘッド・マスターは・・・。

 『ゲババババ・・・キイテ・・・ドウスル・・。』

 『モウテメエハシンダトイエバカイホウサレルダロウナ?』

 そう言うとトルーパー・ヘッド・マスターはこう返した。

 『バカガ・・・ココロノ・・・キズハ・・・カンタン・・・ジャ・・・ネエ。』

 然しトルーパー・ヘッド・マスターはキンジを見るとこう言った。

 『マア・・・トオヤマキンジ・・・ダケハ・・・イッテモ・・・イイナ。』

 『レティシア・・・ガ・・・ラチシ・・・タ・・・ヤツラ・・・ハ・・・アル・・・ケンキュウニ・・・リヨウシ・・・・タ。』

 『ソイツラ・・・シンデ・・・ステタ・・・。』

 『オマエラ・・・ノ・・・シヌスガタ・・・アノヨデ・・・オガンデ・・・

ヤルゼ・・・。』

 『ゲバ・・・バババ・・・・。』

 そしてトルーパー・ヘッド・マスターは・・・喋らなくなった。

 するとボムキルは理子に戻ると降りてきたヘリコプターに乗ろうとしていた。

 「待ちなさい!!」

 アリアは理子を止めようとすると・・・。

 「シェアアアア!!」

 辰巳がヘリポートに繋がる階段を全てたた切った。

 そして理子はキンジにある事を言った。

 「遠山キンジ。あんたはあたしのライバルだが・・・いい意味で長い付き合いに

なりそうだな。」

 「お前とはごめん被るね。」

 キンジは理子に対してそう言うと理子は服のポケットからある物を出した。

 それは・・・。

 「何だこのUSBメモリ?」

 理子はUSBメモリをキンジに投げ渡すとこう言った。

 「・・・遠山金一があたしと密会する際に使う倉庫の場所と次の集まりの時刻。」

 「!!!」

 「それが入ったデータだ。あんたのおかげでブラドに一矢報いたんだ。

そのお礼だ。」

 「あたしはいずれあんたよりも強いチームを作る。」

 「その時こそ・・・決着と行こうぜ。」

 じゃあなと理子はそう言いながらヘリコプターに乗った。

 そして空高く飛んで行った。

 然しその中でアリアは理子に対してある事を言っていた。

 「理子ーー!あんたは必ずあたしが捕まえてやるから!!その時は

風穴じゃああああ!!」

 そう大声で言ってるがキンジは携帯を出してある所に連絡していた。

 そこは・・・。

 「あ・・・防人さん」

 




 ヘリの中・・・。
 「何か楽しそうだな?お前。」
 「フッフ~ん。本気で越えたい敵が出来たからねぇ。」
 「私達もこれから大変ねえ。」


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事後処理。

 第三巻終了。


あの後キンジは防人達にブラドのことで連絡した後、国連軍がトルーパー達の

残骸の回収、紅鳴館の研究所と各地に散らばっている他の研究所の捜索が行われた。

 その際には多くの人間の脳の無い死体が大量に保管されていた。

 如何やらブラドは死体を保管していたようだ。

 そしてブラドが死んだという事は小夜鳴先生も死んだという事になったのだが

どうやら武偵校では既にバックストーリーが準備されていた。

 如何やら小夜鳴先生はアメリカの研究所からお呼びがかかったので

そっちに行ったという設定になったそうだ。

 キンジ達はと言うと武偵局や、警視庁、神奈川県警、検察庁、東京地裁から

今回の一件に対しての司法取引を持ち込もうとしたところ防人がそれに対して

こう告げたそうだ。

 「あれは国連軍が内々で調べていた案件であるため貴官らとは何の関わりが無く、

むしろ何もしてない貴兄らが今更動いても意味のない物である。」

 と言う・・・少し本音が混じってるぞと言いたい所だがそれを聞いた関係者たちは

苦虫を嚙み潰したような表情で去って行ったという光景は胸がすくむ思いであった。

 

 

 

 

 

 

 「そして・・・。

 「皆ー!りこりんが月の都からアポロに乗って帰ってきたヨー!!」

 『『『『『ウオオオオオオオ!!りこりん!りこりん!!りこりん!!!』』』』』

 暫くして理子が武偵校に戻ってきた。

 又馬鹿共が大声出していた。

 キンジはそれを見た後溜息ついていたが隣にいるアリアはと言うと・・・。

 「・・・・・(# ゚Д゚)」ゴゴゴゴゴギリギリギリギリ

 歯ぎしり鳴らしながら睨みつけていた。

 ・・・まあ飛び掛からないだけまだましだなとキンジはそう思っていた。

 すると理子はキンジを見ると・・・。

 ウインクしていた。

 『『『『『のオオオオオオオオオ!!!!!』』』』』

 男子連中はOrz状態で倒れるがキンジはそれを不審に思って見てみると・・・

モールス信号であった。

 無論キンジはそれを見た後また溜息をついた。

 

 

 

 

 

 

 そして放課後・・・。

 「来たぞ理子。」

 「・・・久しぶりだな、キンジ。」

 屋上で理子は「武偵殺し」の口調でそう言った。

 「・・・そいつらが新しい仲間か?」

 理子の周りには辰巳と尽が両脇に立っていた。

 「まあな。何れはもっと大人数にしてアタシノ全てを取り戻してやるさ。」

 そう言うと理子はキンジにこう言った。

 「だけど・・・今回は貸しが出来た。それもでっかい・・・もしアメリカに

行くことがあったらあたしを頼れよ。今回アタシハアメリカにロイミュード技術を

漏洩した事でコイツヲ手に入れたんだ。」

 理子はそう言いながら自身のISの待機形態を見せた後そう言った。

 「成程な・・・それなら合点がいくわけだ。」

 キンジはそう言って納得すると辰巳はキンジにこう言った。

 「俺も尽もお前のことは聞いてるぜ。現在で最も強い武偵校生だってな!何れお前を越えてやるから覚悟しろよ!!」

 「・・・それは断りたいなあ。」

 キンジはそう言うと理子はキンジに対してこう言った。

 「気を付けろよ。ブラドは一時だがある科学者と手を組んで前に言っていた

能力の写しを実験していたんだ。そいつはこの間糸弦島で行方不明になったらしいが

念の為に頭の隅っこに入れとけよ。」

 「ああ・・・気を付ける。」

 そう言うと理子はキンジに向けてこう言った。

 「これからもクラスメイトとして・・・よろしくな。」

 「ああ・・・こちらこそ。」

 キンジと理子はそう言って握手をした。

 果たしてその先には何があるのやら・・・。




 次回予告
 理子「え?これ読んでいいの?それじゃあ行くよーー!」
   「とうとうキンジは最も会いたい人と遭遇!果たしてどうなるのか?」
    「更に国連軍からの任務でキー君とレスティン達がカジノに潜入調査!?
うほほ!ドレス姿にキー君の仲間がバニーガールに!!これは見所!!!そして
あの有名人も現われる!?どうなるの此れ---!!!」
 次回  予測不可能者  遠山キンジ
 『第四章 カオスエピソード 黄金のストラトス/白銀のベストマッチ!!』
 ???「次回から一年ぶりに俺が出演だーー!!」
 理子「誰!!??」


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『第四章 カオスエピソード 黄金のストラトス/白銀のベストマッチ!!』
待ち人。


 第四巻の始まり。


 「本当にここにいるのう?」

 レティシアはそう言いながらキンジとレスティアと一緒に倉庫に向かっていった。

 理子から貰った情報を半ば(殆ど)疑いながらもそこに向かっていたのだ。

 ・・・兄である遠山金一の手掛かりがあると信じて。

 そしてキンジはその倉庫を見つけた。

 「ここか。」

 そう言うとキンジは万が一に備えて武器を持たせるように二人にそう言うと

扉を開けた。

 そしてそこにいたのは・・・。

 「カナ。」

 嘗て理子が変装していたカナのオリジナルであった。

 然しそれとは全く別物であった。

 時が止まるほどの美しさ。

 周りの物が全て視えなくなる位の美しさだ。

 ロングスカートを着ていたカナは編んだ黒い長髪を揺らすと長い睫毛の下にある瞳がそっと、開いた。

 「「・・・・・」」

 その光景にレスティア達はボーっとしていた。

 あまりの美しさで茫然としてしまっていたのだ。

 然し当のキンジはと言うと・・・。

 「(完全に呆然としているがあれは本物の女じゃねえって言ったら・・・

落ち込むだろうな。)」

 キンジはそう思いながらカナを見ていた。

 

 

 

 

 

 

 遠山家に代々受け継がれているヒステリアモードは性的興奮をトリガーにすることが主である。

 かの遠山の金さんは肌を脱ぐことで性的に興奮・・・・まあ簡単に言えば

露出狂の類であったのであろう。

 だがキンジとは違いいつでもヒステリアモードになれたのだ。

 そして遠山金一もまたそれに倣おうとある工夫を施した。

 それは異性を必要とせず、自らの意志で性的に興奮させられるもの・・・。

 自信を絶世の美女に化けさせる事である。

 つまり・・・女装である。

 酷い嗜好であると思いたいがそのおかげで強くなったという何とも言えない

側面がある。

 「キンジ、ゴメンね。イ・ウーは遠かったわ。」

 「遠かったならさっさとあの時に理子を倒して帰ってくれば良かったろ。」

 キンジは内心激しい怒りを押し殺すかのようにそう言うとこう続けた。

 「それで理子の情報ならここで何か指示を出すと思っていたが何なんだ、カナ・・・いや、兄さん!」

 そう言うとレスティアとレティシア( ゚д゚)ポカーンとした後・・・大声で

こう言った。

 「フェ(;゚Д゚)!!あの人男なんですか!?」

 「ちょっと!あたし達よりも美人て!!」

 ふざけてるわよとレティシアはそう言うが唐突にカナ・・・いや、遠山金一が

こう聞いた。

 「キンジは神崎・H・アリアとーーー仲良し?」

 「何じゃそれ?あいつと仲良しって見えるなら今すぐ眼科と脳外科に行って

医者に診てもらえ。」

 後精神科にもなと言うと金一はこう続けた。

 「・・・好きなの?」

 そう聞くとキンジは二述べもなくこう言った。

 「あいつとは仲良しどころかあっちが一方的にああだこうだ言う始末だよ。」

 何とかして欲しいぜとぶつくさ文句を言うと金一はキンジに向けてこう言った。

 「良かった・・・キンジが肯定したら一人でやろうと思ってたんだけど

丁度良かったわ。」

 そう言うと金一はキンジに向けて手を差し伸べてこう言った。

 「これから一緒に、アリアを殺しましょう。」

 それを聞いたキンジはと言うと・・・。

 「・・・兄さん。マジで精神科行ったら?」

 心配される始末であった。




 それって・・・普通聞くか?


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兄(姉)?との対話。

 あんた・・・どっち?


「ねえキンジ?精神科って私どこも悪くないわよ?」

 「いや可笑しいにも程があるぞ?殺すって兄・・・カナは疲れてんだよ。

少し休め。」

 なっと言いながらキンジは金一を諭そうとした。

 「(きっとカナになり過ぎて頭のねじが数本逝かれちまったんだな。そうだよ、

そうに決まってる。おにぎり一個の為に危険な仕事を平気でするような

THE・正義の味方が殺し・・・何てしないもんな。)」

 恒久平和の為に銃を使って人殺しをする某魔術師みたいにくたびれたんだなきっとと思っていたが金一はキンジに対してこう答えた。

 「疲れてないわ。私は今夜、アリアを殺す。」

 「(・・・とうとうそこまで疲れたのか。)」

 ホロリと涙を流しながらそう思っていた。

 「神崎・H・アリア。あの少女は巨凶の因由。巨悪を討つのは義に生きる

私達遠山家の天命」

 「今時、義で救えねえ事だってあるんだぞ?法治国家でそんな事出来るわけ

ねえだろ?」

 キンジは金一に説得していた。

 「(アリアは比較的どうでも良いがよ?あいつの為に兄さんを犯罪者に

何てさせたくねえしそれに・・・半年分の怒りをぶつけなきゃ

気が収まらねえよ!!)」

 キンジはアリアの為ではなく金一と・・・まあ大半であるが自分の為にと考えると

キンジは銃を出した。

 「・・・どう言う事?」

 金一はポカーンとした表情でそう聞いた。

 「・・・軽々しく武器を見せるのは、良くないわ。」

 金一は溜息交じりでそう言った。

 「見せてしまえば、装弾数、射程距離、長所、短所まで・・・全てを見抜かれて

しまうわ。覚えておきなさい。」

 パアン!

 銃声が鳴り・・・。

 「・・・ウウウ。」

 金一が右手を抑えていた。

 そして下には・・・金一の拳銃でもあるコルトSAA--通称「ピースメーカー」が

あった。

 「確かにあんたなら全てを理解できると思うが・・・世の中には上がいるんだぜ。」

 「それにその銃は俺がガキの頃見ていた西部劇の映画で『かっこいい』って

言ってたから真似してたよな?」

 「もう・・・あの時の俺じゃねえんだ。カナ。」

 キンジはそう言いながら金一に銃を向けていた。

 「それにここには俺だけじゃねえぞ。」

 「!!」

 金一はそれに気づくが既に周りにはレスティアとレティシアがそれぞれ自分の獲物を持って金一を囲っていた。

 「遠山金一・・・いや、カナ。あんたには『イ・ウー』について

全て話してもらうぞ。」

 キンジはそう言って金一に近づこうとすると金一はキンジを見てこう言った。

 「・・・強くなったね。キンジ」

 そう言って・・・笑っていた。

 「けど・・・まだ貴方には知らせない。」

 そう言って金一は左手から・・・小さなボールを出して・・・落とした。

 「「「ウワア!!」」」

 すると目の前が煙で包まれた。

 「煙幕!?」

 「前が・・・!!」

 「またなのお!!」

 キンジ達はそう言いながらゴホゴホと咳き込んでいた。

 「キンジは強くなったね。」

 「!!兄さん!」

 「今回アリアについては殺さないわ。・・・けど覚えておいて。」

 「その選択が間違いかどうかはいずれはっきりするわ。」

 その声が聞こえ終わった時には既に・・・金一は消えていた。

 「・・・兄さん。」

 「アンタは一体何しようとしていたんだ?」

 キンジは天井に向かってそう呟いた。




 キンジ「兄さん・・・女装趣味でもあるの?」
 金一「・・・それだけは言わないでくれ!!?」
 


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終業式。

 現実ではまだだけど・・・夏休みじゃあ!!


「・・・それでは今日を持ちまして一学期を終了いたします。」

 『『『『『ヨッシャアアアア!!!!!』』』』』

 校長の一言が全生徒を熱狂させた。

 何せ学園島全体が夏休みになるからだ。

 これを期に外で遊んだり学業に勤しんだりするからだ。

 そして全員が体育館から外に出て行った。

 それはキンジ達も変わらずであった。

 「それで皆は此れからどうするの?」

 教室の前で飛鳥がそう聞いた。

 そこにはいつもの面子もそこにいた。

 焔の場合

 「あたしは実家だな。久しぶりに皆の顔見てエエし。」

 雪泉の場合

 「私は武偵大二向けて勉強です。」

 紫の場合

 「・・・姉と一緒に旅行。」

 華毘の場合

 「うちは京都の実家っす!お土産たのしみにしてっす!!」

 飛鳥の場合

 「私は店の手伝い。」

 夜桜

 「儂はバイトに明け暮れるな。」

 キンジ、レスティア、レティシアの場合

 「「「特になし。」」」

 そう言った。

 「って・・・それは無いよ。遠山君。」

 キンジの言葉に飛鳥が物申した。

 「いやだってよ。特にねえし。」

 「それでもです。何もないのなら何処かに三人で遊びに行ったり勉強したりと色々したらどうです?」

 あ、節度あってですからねとキンジの言葉に雪泉が釘をさしてそう言った。

 すると外で何やら声が聞こえた。

 耳を傾けると・・・。

 「おい、札幌武偵校のすげえ美人の女子がアリアとやり合ってるらしいぜ!?」

 「もう始まってるらしいわよ!?」

 「何でも三つ編みの長い黒髪の女らしいぜ!!」

 「!!!」

 キンジはそれを聞いて驚いていた。

 アリアとやり合えるほどの・・・然もそんな人間はキンジが知る限り

たった一人・・・然もこの間会ったばかりの人間だ。

 「悪い!俺先行ってるわ!」

 「あ、待ってください。キンジさ~~ん!!」

 「ちょっと待ちなさいよ!!」

 「あたしらも行くぞ!!」

 「うむ!」

 「うん!」

 「・・・うん」

 「おっす!!」

 「ええ。」

 キンジ達に続いてレスティア達も向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 如何やら場所はアサルトの体育館だったらしいがそこの一角。

 コロッセオと呼ばれるスケートリンクみたいな楕円形の防弾ガラスで囲まれた

デスマッチフィールドである。

 その周りで生徒たちが集まって見ていたがキンジ達を見るや否やこう言った。

 「ああ!キンジさんだ!」

 「焔の姐さんと夜桜の姐さんも!!」

 「飛鳥さんに生徒会長!紫さんに華毘さんもいるわよ!!」

 「すげえ!!最強チーム揃い踏みかよ!?」

 そう言っていた。

 「・・・私達って・・・。」

 「何か仲間外れって感じね。」

 その中でレスティアとレティシアが居心地悪そうにそう言っていた。

 そして生徒たちが道を譲り(モーゼのようであるが)歩いていくと・・・。

 「やっぱりかよ。」

 キンジは頭を抱えてその光景を見ていた。

 それは・・・既にボロボロのアリアと冷ややかな視線で見つめているカナであった。

 「あれが札幌のか。」

 「中々強そうじゃのう。」

 焔と夜桜がそう言うが飛鳥と雪泉はそれを見てある事に・・・驚いていた。

 「な・・・何で。」

 「まさか・・・そんな。」

 二人は幽霊を見ているかのような表情で見ていた。

 それを見ていたキンジはすまなそうにこう思っていた。

 「(悪いな二人とも。後で色々と聞くから今は。)」

 そう思いながらキンジはこの戦いの行方を見守ろうとした。

 「(今のカナには殺気を出している様子はねえがもし万が一のこととなったら。)」

 そう思いながらキンジはポケットの中にいるザビ―を見ていた。




 次回はアリア対カナ戦


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アリア対カナ。

 その戦いは・・・最早戦いであらず。


「おいで、神崎・H・アリア。もうちょっとだけーあなたを見せて?」

 カナは憂いの表情を浮かべながら片膝を付いた状態のアリアを見下ろしながら

そう言った。

 そして次の瞬間・・・。

 「うっ!」

 パアン!という音と共にアリアは短い悲鳴を上げて前のめりで倒れた。

 血しぶきが見えないことから恐らく模擬弾か防弾制服に当たったのであろうが衝撃は殺せなかったのであろう。

 因みにだがその威力は金属バッドで殴られたかのような痛みであるため当たった

場所によっては内臓破裂で死ぬことだってある。

 それを見ていたキンジ達はと言うと・・・。

 

 

 

 

 

 

 「おい、あれ・・・見えたか?」

 「全然見えないのじゃ。」

 「・・・早撃ち、それも的確な。」

 「あの銃声・・・何処かで?」

 焔と夜桜、紫、華毘がそう言う中飛鳥と雪泉は。

 「今のってやっぱり」

 「ええ、『インヴィジビレ(不可視の銃弾)』ですね。」

 そうなるとやはり彼女はと雪泉が考えている中キンジは未だ動こうとはしていない。

 

 

 

 

 

 

 

 「このお!!」

 アリアは逆立ちするかのように跳ね起きながら両足でカナの顎目がけて

蹴ろうとするも・・・カナは殆ど動かずに躱した。

 「これで!!」

 そして拾ったガバメントを持って今度は至近距離で撃とうとするも・・・。

 とんとんと言うかのように左右の手首を軽く押して銃口を逸らした。

 「--!!」

 トリガーを引く指を止められなかったアリアの銃がスライドした。

 恐らく弾切れになったのであろう。

 然しアリアは今度こそはと思いながらガバメントを逆さにして持って近接武器として使用しようとした。

 然しそれも予定調和の如く銃をひったくるかのように取り上げた。

 「やーーーっ!!」

 するとアリアは背中から二本の刀を出して斬りかかろうとした。

 これならと思っていたアリアであったが・・・相手が悪かった。

 ギギン!!という音と共に刀が弾き飛ばされた。

 

 

 

 

 「蠍の緒(スコルピオ)」

 キンジはそう呟いた。

 不可視の武器。

 これこそが遠山金一のもう一つの名、二つ名でもある異名

 『不可視(インビジブル)の金一』

 これこそがその異名の由来である。

 武器どころか格闘術ですら不可視と言うその実力は早業においてなら

ナンバー1と言われている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 よく見たら打撃をあの攻防で喰らったのか口元から血が流れ出ていた。

 「ハア・・・はぁ・・・アンタの・・・銃・・・『ピースメーカー』ね!?」

 アリアがそう言うとカナはこう答えた。

 「正解。見えなかったのによくわかったわね?」

 「銃声と・・・マズル・・・フラッシュで・・・骨董品・・・だから・・・

今一・・・思いだ・・・せなかった・・・・けど」

 「けど・・・・これで終わり。」

 カナがそう言った次の瞬間・・・。

 パアン!という音と共にアリアはそのまま真後ろに倒れた。

 「今回は様子見と・・・キンジとの約束があったから・・・

ここまでにしておくわね。」

 そう言ってコロッセオの出入り口に向かうとキンジを見てニコッと笑った後

飛鳥と雪泉を見て・・・声に出さずにこう言った。

 「・・・綺麗になったわね。飛鳥ちゃん、雪泉ちゃん。」

 「「!!!!」」それを聞いた二人は泣き出しそうな顔になった。

 そしてそのまま彼女は・・・体育館から出て行った。

 「・・・後で説明しなきゃな。」

 キンジは飛鳥と雪泉を見てそう呟いた。




 喪ったと思った人・・それは目の前に存在していた。


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戦いの後。

 戦いの後は皆静かなものだ。


 「・・・あいつが・・・キンジの・・・兄貴・・・?」

 武偵校から少し離れたレストランでキンジは飛鳥達を誘ってカナ・・・いや、

遠山金一についてを話していた。

 そこでキンジが言った後に焔は顎を大きく開けながらそう言ったがそれに

続くかのように夜桜達もこう言った。

 「いやいや待つのじゃ!お主の兄上は確か・・・」

 「ああ俺も会うまでは半信半疑だったが間違いねぇ。」

 その言葉にキンジもそう言うが紫もこう言った。

 「じゃあ・・・あの事件は・・・?」

 「これは間違いなく武偵局も一枚噛んでいると思ったほうが良いっすね。」

 そして華毘もそう言うが当の飛鳥と雪泉はと言うと・・・。

 「・・・どうして・・・戻ってこなかったんだろう」

 「皆さん心配していました。・・・お爺様も・・・・皆。」

 そう言って落ち込んでいた。

 できれば何かしらの方法でも良いから生存報告ぐらいはしてほしかったと

思っているようだ。

 「・・・何にしても兄さんの目的が何なのか俺は知りたい。・・・分かったら

電話する。それでいいか?」

 キンジが全員に向けてそう言うとそれぞれこう言った。

 「ああ分かったぜ。」

 「儂はここにおるから何か分かったら気兼ねなく伝えてくれ。」

 「・・・じゃあ私はあの事件について調べ直しとくね。」

 「何かあったら何でも言って欲しいっす!」

 焔と夜桜、紫、華毘がそう言った後飛鳥と雪泉はと言うと・・・。

 「遠山君。もし分かったらこう伝えて。」 

 「私もです。」

 キンジはそれを聞いて?と思うと飛鳥達はこう言った。

 「「ちゃんと後でじっちゃん(お爺様)達に謝ってほしいと・・・

私達の分も殴ってね(欲しいです)♡(# ゚Д゚)」

 「・・・おお分かった・・・。」

 流石のキンジも二人の怒りの表情に返事せざる追えなかったようだ。

 

 

 

 

 

 

 「それにしてもアンタの兄さん強すぎよ。」

 「あそこで私達が割り入っても勝てるかどうかですね。」

 キンジとレスティア、レティシアは家に帰る道中でそう言っていた。

 何せ金一自身はプロの武偵で然も二つ名もあるほどだ。

 あそこでキンジ達が入っても焼け石に水になる事は明らかであったであろう。

 キンジ自身もそれが分かっていた。

 あそこで無理に割り込んでも勝ち目などない事ぐらい。

 そしてキンジは家の部屋の鍵を開けると・・・玄関前に見慣れない靴があった。

 「?・・・誰か来てるのか?」

 キンジは不振だなと思ってレスティア達に武器を携帯するように告げた後三人は

物音を出さないように静かに歩いた。

 「(まさかアリアの奴・・・合鍵を仕込んで入ってきたのか?)」

 全開アリアはキンジの所まで突撃してきた事があってかキンジは怪我したのに

元気だなと思っていた。

 そしてリビングに誰かいるという気配を感じてさんそれぞれ部屋の前に言って・・・銃を構えて出てきた。

 そしてそこにいたのは・・・。

 「スー・・・スー・・・スー・・・。」

 「・・・カナ?」

 ソファーの上でカナが寝ていた。




 アリア「むっぎー!!あの女ーー!!」
 あかり「アリア先輩!落ち着いて下さ~~い!!」
 保健室でこのような事が起きていた。


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忠告。

 その意味は未だ誰も・・・考えたことすらなかった。


「はい、寝起き覚ましのココアです。」

 「ありがとう、レスティアちゃん。」

 レスティアの淹れてくれたココアを貰ってカナは一服していた。

 「ふー・・・いい味。飛鳥ちゃんや雪泉ちゃんと同じで気配り出来る女の子と

同棲なんて嬉しいわ。」

 カナはレスティアを見てニコニコと笑いながらそう言った。

 「いえ、私はそんな・・・キンジさんと暮らしているうちに覚えただけです。」

 レスティアはそう言いながら台所に行って晩御飯の準備をしようとしていた。

 「それで・・・何で俺達の家に入ってたんだ?」

 キンジはレスティアを見た後そう聞いた。

 まあ・・・大体分かり切っているが。

 「ちょっと眠くなってね。もうそろそろアレが来そうなのよ。」

 「・・・やっぱりかって・・・何で家で?」

 「キンジに伝えておきたいことがあったから。」

 キンジはカナの言葉を聞いてはーと溜息ついた。

 アレとはと言うと・・・ヒステリアモードの長期使用における副作用のことである。

 何せ日中神経系、特に脳髄に負荷をもたらすヒステリアモードを長時間使用するためその反動で長時間睡眠を余儀なくしているのだ。

 特にカナの場合は初め数十分ずつ寝たり起きたりを繰り返して最終的には10日前後の睡眠期に入るのだ。

 そしてカナはキンジに向かってこう言った。

 「でも嬉しいわ。」

 「?」

 「あのキンジが私の早撃ちを見破っただけじゃなくて殺気にまで対応できるなんて」

 「色々とあったからな。それに俺だけじゃ無理だったところもあったよ。」

 「それでも凄いわ。貴方は当代一の潜在能力を持っていたけどこの分なら・・・

もう私がいなくても大丈夫よね。」

 後半カナは小さな声でそう言うが流石のキンジもそれを聞くことはできなかった。

 「それじゃカナ・・・歯ぁ食いしばれよ。」

 「え?」

 キンジはそう言ってカナに近寄って・・・ぐりぐりし始めた。

 「痛たたたたたたた!何で~~!?」

 「喧しい!飛鳥達から『私達の分までお願いね』って頼まれたからな!!俺の分は

兄さんに備えるがアンタハ飛鳥達の分喰らえ!!!」

 「ヒぎゃあ嗚呼ああ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 「ううう・・・キンジの鬼~~。」

 カナは頭を擦りながらキンジの悪口を言っているが当の本人は知るかという風に

ココアを飲んでいた。

 「それで・・・何だよ?用事って。」 

 キンジはそう聞くとカナは頭を擦りながらこう言った。

 「気を付けなさいキンジ。恐らくだけど厄介な敵が・・・『イ・ウー』が来るわ。」

 それを聞いてキンジは又かよと思った。

 「またか・・・今度はどんな末裔がやってくるんだか。」

 キンジがそう言うとこう聞いた。

 「・・・神崎を殺す気か?」

 キンジがそう聞くとカナはにこりと笑ってこう言った。

 「殺さないわ。未だ・・・『第二の可能性』が残っている限り。」

 「なんだそりゃ?」

 カナの言葉にキンジはなんのこっちゃと言うとカナはこう言って帰ろうとした。

 「覚えておきなさい、キンジ。アリアは誰かが導かないとたぶん自分を滅ぼすわ。

それを頭にキチンと入れといてね。」

 そう言って出て行った。

 「・・・。」

 キンジはその言葉の意味を知ろうとしていると電話が鳴った。

 そして見るとメールが入っていた。

 それを開くと出たのは・・・この言葉であった。

 『7月24日、横浜の瀬戸神社に22:30来い。』

 それだけであった。




 次回はちょっと暗躍。


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初対面の主人公ズ。

 やっとコイツヲ出すことが出来た。


 そしてそれから4日後。

 キンジ・・・達は瀬戸神社にへと向かった。

 街中であるがどちらかと言えば海側に近く、人通りもまばらな時間帯である。

 そして・・・。

 「何でオマエラも来てんだ?」

 「あら良いじゃない?仕事話なら私達も噛ませなさいよ。単位を取らなきゃ

いけないし。」

 「すいませんキンジさん。レティシアがどうしても言って聞かなくて。」

 キンジ、レティシア、レスティアの順番でそう言った。

 そして神社の中に入った。

 すると境内に・・・誰かがいた。

 「こっちだ。キンジ」

 「防人さん・・・でしたよね?」

 「ああそうだ・・・そいつらは?」

 防人はキンジの両隣にいるレスティア達を見てそう聞くとキンジは気まずそうに

こう言った。

 「ええと・・・その・・・・あの」

 「・・・まあいいや。今回は恐らく武偵としてのお前の仕事も入ってるしな。」

 防人はそう言って溜息ついた後こう続けた。

 「それとお前の先輩・・・年はお前の一つ下だけど気兼ねなく接してくれ。」

 「は・・・はあ?」

 キンジは防人の言葉に空返事でそう言った。

 するとレティシアが何かを感づいた。

 「何か来るわ。」

 そう言って武器を構えようとすると・・・防人がこう言って止めた。

 「ああ大丈夫だ。俺達の仲間だ。」

 そう言って空を見るとそこには・・・一機の黒いISが空を舞っていた。

 それは巨大な翼を持っておりそのままキンジ達のすぐ近くで着陸した。

 「よく来たな・・・一夏。」

 防人がそう言うとそのIS乗りはこう言った。

 「久しぶりです。防人さん。」

 そう言うとISから降りた。

 するとそれを見ていたレスティアが・・・顔を真っ青にしてこう言った。

 「あの人・・・まさか男?」

 「ハア!?そんな訳あるか?だって男のIS操縦者なんてそれでこそ

世界でたった二人」

 キンジが言いかけるとそのIS乗りの姿が露となった。

 黒髪で前髪の一部に銀のメッシュが入った頭。

 少し切れ目の目つき。

 何よりその顔は数週間記事で特集が組まれたほどの・・・有名人であった。

 「あ・・・アンタ・・・マサカ・・・」

 「ああ、新しい人ですね?初めまして」

 「・・・織斑一夏と言います。能力は視覚の全体化。」

 「よろしくお願いします。キンジさん」

 まさかの有名人であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 「防人さん!こっちですよ~~。」

 「おお、今集まった所だ。」

 防人が黒髪の青年にそう言うとキンジに対してこう言った。

 「キンジ、アイツラハお前の先輩達だからよろしくな。」 

 「あ、ハイ!!」

 キンジはそう言うと全員がそれぞれ自己紹介をした。(ここら辺は拙作に出てくる『カオスストラトス』に出てるのでそちらを参照してください。)

 そして自己紹介を終わらせると防人は全員を神社の裏に集めた。

 本人曰く・・・。

 「秘密で話すならこう言うところだろ?」

 だそうだ・・・。

 無論全員そっちに向かったが・・・何名かと言うより約二名が怖がっていた。

 それは・・・。

 「お前ら・・・離れろよ。」

 「嫌よ!絶対嫌だからね!!」

 「キンジさ~~ん!!離さないで下さ~~イ!!!」

 レティシアとレスティアである。

 只でさえ夜の神社は暗く、怖い印象が漂っているのに外人でもある

二人からすればそれは更に恐怖が倍増するのだ。

 キンジは何とか意識しないように我慢している中一夏の方を向くと・・・。

 「・・・・・」

 「・・・・・・」

 「「(ああ・・・俺達分かり合いそうだ。)」」

 何やら直感的にそう思ったそうだ。

 「それじゃあ・・・作戦会議と行くか。」

 防人は神社の壁を背中越しにしてそう言った。

  




 一夏「(あの光景・・・箒と唯依の時もそうだったしレイン先輩とロランの時も
ああいう事あったなあ・・・)」
 キンジ「(こいつら・・・胸がでけえ!!)」
 お互い大変な時が結構なほどある。


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112話

 すると防人は携帯を出して全員に投影ディスプレイでこう説明した。

 「今回の任務地はアクアシティお台場にある都営カジノ『ピラミディオン台場』」

 「ここは国が賭博法改正に伴って建造された建物で全面ガラス張りの建物だ。」

 防人がそう説明するとキンジがこう聞いた。

 「もしかして今回の任務はそこで何か行われているんですか?」

 キンジがそう聞くと防人はこう答えた。

 「そうだ。表向きは観光客や一般人などが使用する通常のカジノ・・・

裏じゃ貧困層の人間や女子供を使って強制的売春、肉体を使った賭け事などが金持ちの屑共が行ってる。」

 それも特定のがなと言うと一夏は・・・。

 「フザケンナ!」

 怒り乍らこう言った。

 「あの事件の時も一部の高官共が犯した犯罪でどれだけの人間が迷惑かけたと

思ってるんだ!!」

 そう言いながら一夏は地面を叩きつけるが防人は一夏を落ち着かせるように

こう言った。

 「お前の言いたいこともわかる。だが怒りに飲まれて全てを破壊しようとすれば

待ってるのは無だけだ。ソノ怒りは連中にぶつける迄取っとけ。」

 「・・・ハイ。」

 一夏は怒りを抑えるようにそう返事すると防人はこう続けた。

 「話がそれたが俺達の今回の任務はそのカジノに潜入して救出と

屑共の逮捕又は殺しだ。」

 「今回は初任務のキンジとそこの姉妹たちにも潜入班として加えさせる。」

 良いなと言うと全員それでよいと頷いた。

 「それじゃあ班だが。」

 「先ず俺とカズキ、斗貴子、キンジ、そこの姉妹は堂々と正面から中に入る。」

 「剛太、秋水、桜花の三人は俺の合図と同時にトレーラーで強襲。」

 「一夏は空からISで奇襲。」

 「剛太、秋水は戦術機じゃなくてジープで突撃してもらう。」

 「「了解!」」

 「桜花の機体は『紫焔』。武装は軽装備でマシンガンとハンドガン。」

 「分かりました。」

 「一夏の機体は未だセカンドシフトして日が浅いからそのままの状態で頼む。」 

 「はい!」

 「そして潜入班だが・・・俺とカズキ、斗貴子は普通の服で。」

 「了解!」

 「・・・ちゃんとした服ですよ。隊長。」 

 「分かってるよ。・・・キンジ達はちょっと悪いが正装で頼む。服代はこっちで

何とかする。」

 「ま・・・乗り掛かった舟だしね。」

 「精一杯お手伝いいたします!!」

 全員がそれぞれ言うと防人は最後にこう伝えた。

 「それじゃあ7月30日の18時に作戦を始めるが・・・此れだけ言うぞ。」

 「全員・・・馬鹿共を一人逃さずぶっ飛ばせ!!」

 『オオオオ!!』

 防人の掛け声に全員が答えた。

 作戦は一週間後。

 始まりのゴングが鳴る準備が整え始めた。

 「あそうだ、一夏。お前にこれ渡すわ。」 

 そう言って防人はあるトランクを渡した。

 「何ですかこれ?」

 一夏はそれを受け取りながら聞くと防人はこう答えた。

 「わからん。だが総司令からの渡し物だそうだ。」

 「総司令が・・・何だろう?」

 一夏はそれがなんなのか分からなかった。




 そしてIS学園の自室に戻って開けてきた。
 「・・・何だこれ?」
 「ベルトと・・・小さなボトル?」
 そこにあったのは右側に手回し式のレバーと円盤型のパーツが入ったベルトと・・・蝙蝠と歯車を模ったボトルであった。


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作戦開始!

 作戦スタート!


そして7月30日 午後17時45分

 作戦が始まった。

 「それじゃあ全員・・・準備良いな?」

 防人はトレーラーにいる全員にそう聞いた。

 『ハイ』

 全員がそう答えると防人はこう続けた。

 「先ずは俺とカズキ、斗貴子の順で内部に入る。」

 「その後にキンジ達が内部に入って会場の場所を調べてくれ。」

 「あのー。少しいいですか?」

 「?どうしたキンジ?」

 防人はキンジが何やら気まずそうな表情で聞きに来たので何だと思った。

 「俺はスーツですから良いですけど・・・何で・・・ナンデ」

 「何でレスティア達はドレスナンダーー!!」

 「ちょっと!煩いわよ!トオヤマキンジ!!」

 「あの・・・もしかしたら・・・嫌ですか?こういうの」

 「いや、違うぞレスティア!出来ればもう少しそのお・・・露出をダナ・・・」

 キンジがそう言うのも無理はあるまい。

 今のレスティアとレティシアの服装は胸元が大胆に空いたドレスなのだ。

 然も背中が丸出しである為下着は着けていないのだ。

 (まあ・・それでも見えないように工夫はされている。)

 防人はキンジを見て溜息つきながらこう言った。

 「あのなあ・・・お前達の設定は『御剣重工パワードスーツ開発事業の

幹部のボンボンの子供』と『その愛人』って言う設定なんだから仕方がねえだろ?」

 防人は肩を竦めてそう言うがキンジとレティシアが抗議した。

 「はあ!何だそれ!?」

 「聞いてないわよ!そんな設定!!」

 「だって今言ったんだから。」

 「「それを早く言えーー!!」」

 「わ・・・私が・・・キンジさんと・・・そう言う・・・・関係/////」

 約一名顔を真っ赤にしているが防人は無視してこう続けた。

 「それで場所が分かったら剛太達と一夏が時間差で強襲するっていう作戦だ。」

 「「人の話を聴けえ!!」」

 防人の態度にキンジ達は抗議していたが聞く耳持たずであった。

 「それじゃあ・・・行くか。」

 「「「「「ハイ!!!!!」」」」

 「「・・・おお・・」」

 約二名ヤル気が失せているがまあ仕方があるまいと防人はシカトして先に向かった。

 

 

 

 

 

 

 そしてその15分後にキンジ達が向かった。

 「さてと・・・行くか。」

 「・・・そうね・・・やる気失せたけど。」

 「/////」

 キンジ達は各々の思い出中に入る前に換金所に向かった。

 こういう時に備えて防人たちはキンジ達に1千万円分の金を渡しているのだ。

 初めて渡された1千万に驚きが隠せていなかったが心を落ち着かせて中に入った。

 カジノ・ホールの入り口付近はスロットゾーンで埋め尽くされているがそれは

パチスロ感覚で楽しんでいる人で埋め尽くされていた。

 然もこの一階は海辺のカジノという事なのかホールをぐるりと囲んでおり、

バニーガールのウエストレス達が水上バイクで移動していた。

 「ドリンク如何ですかー?」

 「カクテル、ウイスキー、コーヒー全てが無料デース!」

 「ご注文の方はお近くのウエストレスをお呼びつけてくださーい。」

 それを見ていたキンジ達はと言うと・・・。

 「あれって楽しいのかな?」

 「面白そうね。」

 「でもああいうのって難しそうですね。」

 そう言っている中誰かが来た。

 「失礼するのじゃお客様?飲み物は如何で?」

 「いや俺は・・・・・」

 キンジは隣にいたであろうウエストレスを見て・・・絶句した。

 おかっぱ頭と言われるぐらいの黒の短髪

 そして何より見たことある・・・その顔。

 「おお、キンジじゃないかのう。」

 「・・・何やってんだ?夜桜。」

 バニーガールを見ていた夜桜がそこにいた。




 友達がいる所に入るのって・・・凄い緊張するよね。


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潜入中の出来事。

 夜桜のバニーガール・・・青と黒、どっちがよろしいですか?


 「お前・・・何でここにいるんだ?」

 キンジは口をパクパクさせながら夜桜に聞いた。

 すると夜桜はこう返した。

 「うむ。日雇いのアルバイトなのじゃが時給は高いし武偵だと言ったら

即採用されたのじゃ。」

 他にも体を見られたがのうと言うとキンジはそれを聞いて納得した。

 「(・・・多分武偵だって言うよりも見た目で判断されたんだな絶対。)」

 キンジはそう思っていた。

 何せ夜桜のスタイルは飛鳥や雪泉、レスティア達よりも胸が大きい割に腹部が

シュっとしているためメリハリがしっかりしているのだ。

 おまけにバニーガールの制服である為か胸が強調された衣装となっており周りの客はそれに見入っていてスロットをすられる始末である。

 「それでキンジ達はそんな畏まった服装でこんな所に来るとは・・・

何かあるのか?」

 夜桜は終盤耳打ち(胸が腕に当たっていることに気づいていない。)してそう聞くとキンジは言いずらそうにしていたがこう答えた。

 「今ある人間の護衛をしているんだが見失っちまってな。ここいら辺で金持ちが

集まりそうなところってあるか?」

 そう聞くと夜桜はこう答えた。

 「うむ、それなら二階に行くとよいぞ。あそこはプロや金持ちが集まって

おるからな。」

 「ありがとうな、夜桜。仕事頑張れよ。」

 「うむ。キンジも元気でのう。」

 そう言って夜桜は何処かへと向かった。

 「さてと・・行く」

 「えい。」

 「!!!!」

 キンジはレスティア達と二階に行こうとするとレスティアがキンジに

抱き着いてきた。

 「な、何すんだよ!?レスティア!!??」

 そう聞くとレスティアは・・・頬を椋らせてこう答えた。

 「キンジさんが夜桜さんとくっ付いてて鼻の下伸ばしてたからです。」

 「いや待て!どちらかと言うと色々とヤバかったからであってダナ!!」

 「私だって・・・結構あるんですよ。」

 そう言ってレスティアはキンジに更にくっ付いた。

 下着を付けていない為生の胸の感触が伝わるだけではなく小さな何かが当たっている感触もしたのだ。

 「グググググ」

 キンジは此れはヤバいかもと思っていると・・・さらに追い打ちが掛った。

 「それ♪」

 「!!???」

 今度は反対側にレティシアがくっ付いてきた。

 何故だと思っているとレティシアがこう答えた。

 「あら?私達は『愛人』って言う設定なんだからこういうのは当たり前でしょ?」

 レティシアはそう言いながらニやけ顔で更にくっ付き始めた。

 両腕から伝わっていく温度にキンジは如何すれば良いのか分からなかった。

 「(だああもう!如何すりゃあ良いんだ!?教えてくれ兄さん!)」

 キンジはここにいない兄にそう助言を請いたがっていた。

 




 兄の言葉
 「キンジ、そういう時はな・・・流れに身を委ねることだ。」

 キンジ
 「何でだよ!!」


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二階で賭け事。

 賭け事は20歳になってからだ!


 「・・・ここが・・・二階か。」

 キンジはやっとの思いで二階の特等ルーレット・フロアに向かった。

 この特等フロアでは会員パス(キンジが持っているのは本物に限りない偽物)を

所有しているものでしか参加できず、然も見物するだけでも別途料金である

万単位の金が必要となっている。

 そんなところに来る人間はと言うと・・・。

 きちんとスーツを身に纏った目が死人の人間。

 ドレス姿の美女。

 モバイルを持ったダンディーな男性。

 ジーンズ姿で目が血走っているどう見てもその筋のプロ。

 そして太った金持ち。

 「キンジさん。あの人」

 「ああ・・・間違いねえな。」

 キンジはレスティアが指さした方向を見て間違いないと思った。

 

 

 

 

 

 

 作戦会議時・・・。

 「キンジ、お前が潜入した時こいつも探してくれ。」

 「・・・こいつは?」

 防人がキンジの携帯にある人物を送信した。

 それは経済紙でよく見る人間であった。

 「あれ?こいつ確か新聞に」

 「そうだ。『日本のビル・ゲイツ』と呼ばれ、日本の通信技術に革命をもたらした男『古恋 空(ふるこい くう)』。こいつが齎したIS技術を応用して作った

『超高速通信』で災害地や病院で役立っている物で衛星にも使用されているが・・・

こいつ如何やらいろんな女とヤリまくってな、それだけじゃ飽き足らずそこのカジノで問答無用で色んな人間や従業員を犯しているようだ。」

 「・・腹が立つな。」

 「そいつを見つけたら尾行しろ。そして奴が向かった場所は逐一俺達に通信しろ。」

 

 

 

 

 

 

 

 そして現在。

 キンジ達はそいつを見つけたので向かうとそこにいたのは・・・。

 「おお、キンジ殿。またこんな所で。」

 「レキ・・・お前もまさかバイトか?」

 「うむ、そうだ。私はここでディ―ラーをしていてな。そしたらこの男と賭け事さ。」

 よく見たら・・・酷いありさまだった。

 何せ掛け金でもあるチップ(ここでは一枚100万円)が35枚もレキサイドだ。

 然も周りは人だかりでよく見たら他のバニーガールが金を要求している。

 「は・・・ハハハ・・・ここまで強くて・・・可憐なディ―ラーは初めてだよ。

この僕がたった一時間足らずで3500万円も負けるなんてね。」

 「・・・いや、もうやめとけよ。」

 キンジは古恋にそう突っ込みを入れると彼はこう続けた。

 「残りの3500万円も全部黒に賭けるが勝ったら・・・君を貰う。」

 「?」

 「!」

 古恋の言葉にレキは何だと思うもキンジはそれを聞いて目を細めた。

 「僕は強運な女性をものにすることで、強運を手に入れてきたんだ。」

 「(手前の場合は女を犯してだろうが!!)」

 キンジは古恋の言葉を聞いて毒づくとキンジは割り込んでこう言った。

 「ちょっと失礼。この勝負、俺も参加させてもらう。」

 そう言ってキンジは軽く手を挙げて割り込んだ。

 「誰だ?お前もディ―ラー目当てか?」

 「いえいえ、ただ単に配当目当ての人間ですよ。手持ちはこの十枚だけですがこれを全部・・・赤の23に賭けましょう。」

 そう言うとキンジはチップを全部そこに置いた。

 「それでは私は・・・赤の14にお客様が賭けたチップ全部を賭けましょう。」

 『『『『『オオオオオオ』』』』』

 周りがそれを聞いてざわついたがレキはこう続けた。 

 「では黒が勝てば2倍私達が勝てば36倍です。宜しいですね?」

 レキがそう聞くと二人は頷き全員がそれを見届けていた。

 「では・・・始めます。」 

 そう言ってレキは持っていたボールを・・・回るルーレットに入れた。




 勝利の女神はどちらに・・・微笑むのかな?(まあ・・神様死んでるけどね。)
 キンジ「『ハイスクールD×D』ネタここで出すな!!」


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賭けと悪意。

 さあてと・・・悪巧みと行きますか。


レキが入れたボールはルーレットの中に入ってクルクルとルーレットの縁を

滑り落ちて・・・。

 カツン、カツン、カツカツンと数字を区切っている板の上で跳ね始めた。

 (;゚д゚)ゴクリ…と誰かが生唾を飲んだ。

 そしてカツン、カツンと球が周り終え始めたルーレットの数字に向かっていった。

 そして落ちたのは・・・。

 カラン。

 「--赤の23.二人目のプレイヤーの勝ちです!」

 『『『『『ウオオオオオ!!』』』』』

 周りの客が大盛り上がりに包まれ、キンジはと言うと・・・。

 「え、・・・俺勝ったの?」

 未だ理解していなかったがその間にレキはT字型の棒で自身と社長とキンジのチップを集めて行った。

 「それでは掛け金合計82チップです。」

 そう言ってキンジに向かってチップを差し出した。

 1チップ100万円の82倍である為合計8200万円となった

 ・・・元金1000万円が8倍で帰ってきたのだ。

 キンジはそれを恐る恐る取って隣を見ると・・・。

 ズーンとした様子で古恋は机に突っ伏していた。

 そして暫くして・・・ダンと言う音と共に立ち上がってそのまま何処かへと

立ち去った。

 「追うぞ。」

 「ハイ。」

 「ええ。」

 キンジ達はそれを見て追っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 「クソクソクソ!7000万円も負けちまったぜ!!こうなりゃあ」

 そう言いながら古恋は奥へ奥へと向かっていった。

 キンジ達は少し離れた場所で追っていた。

 そして暫く行くと黒服のガードマンらしき人達が二人ぐらいだがエレベーターの前に陣取っていた。

 古恋はそのまま行くと黒服の男たちが古恋を見てこう聞いた。

 「パスは?」

 「これだよ。」

 古恋は黒服の片割れに投げ捨てるかのようにパスを渡すと男の一人がそれを見た後

パスを返してこう言った。

 「古恋様ですね。どうぞ」

 そう言って男たちはエレベーターを開けた。

 古恋はふんと鼻息荒しながら中にへと入っていった。

 それを偵察する際に放したザビーがそれを見ておりザビーはそのまま天井を

歩きながら去って行った。

 

 

 

 

 

 

 

 そして戻ってきたザビ―はキンジのブレスレットに着いてその情報を携帯に

転送させた。

 「防人さん。古恋が入ったエレベーターについてだけど資料がありますか?」

 

 

 

 

 

 1階のパチスロ

 「・・・分かった。桜花、今の聞いたな。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 トレーラーの中。

 「・・・はい、分かりました。設計図から確認します。」

 桜花はそう言って携帯電話から設計図を確認した。

 そして暫くして・・・桜花はこう答えた。

 「如何やらそこは設計図に載ってない場所の様です。」

 

 

 

 

 

 

 

 「ビンゴ!作戦を開始する!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 その頃の古恋。

 彼の乗ったエレベーターが下りた場所は設計図に載っていない地下三階の

エリアである。

 そしてそのまま行くと鉄製の扉があった。

 そこでまたパスを確認させて出るとそこは・・・色んな意味で悪夢な場所であろう。

 

 

 

 

 

 

 「助けてくれーー!!」

 「お家帰してーー!!」

 「貴方ー!タスケテーー!!」

 そこには人間を使って体がダーツの針(毒入り)で刺してどれだけで死ぬかの

ゲーム。

 見た目はスロットだが何かが当たると・・・。

 「おおお!これは私好みだ!!」

 「いやあああ!タスケテお母さーーん!!」

 少女や少年が当たってそのまま何処かへ連れ去られたり。

 トランプでは・・・。

 「ほら早くしろ!」

 「ううう・・・ウワアアアアア!!」

 「残念ツーペア!」

 「私はフルハウスだ!」

 「いや・・・ヤメテ」

 「それでは電流試しの始まりでエス!!」

 「イギャアアアアアアア!!」

 負けると電流が流れる罰ゲーム。

 ルーレットでは・・・。

 「良し!当たったーー!!」

 「また負けたア。」

 「それではそこの子供は全て。」

 「持ってけ。」

 「ウウウウウウ・・・。」

 掛け金は勝って手に入れた女子供。

 「これはこれは古恋様!今日はどのように?」

 「さっきぼろ負けしてなあ。支配人、良い女はいないか?」

 ルーレットしていた女以外でとこのカジノの支配人にそう聞くと支配人は

持っている本をかざして調べるとある人間にヒットした。

 「それではこちらは如何でしょうか?武偵ですが中々の一品ものです。」

 そう言ってある人間のページを見せた。

 「ほう・・・こいつは中々。」

 古恋がそれを見て興奮していた。

 「よし、そいつを連れて部屋に連れて来い。犯すなよ」

 「分かっていらっしゃいますよ。」

 そう言って古恋は支配人に本を渡した。

 「・・・豊凪 夜桜か。」

 それはキンジの仲間でもある夜桜であった。

 

 

 

 

 

 

 

 「それじゃあ・・・行きますよ。」

 「「オオ」」

 桜花の言葉にジープに乗っていた剛太達が返事をした。

 そして三人を乗せたトレーラーはバックしてそのまま・・・扉目掛けて突っ込んだ。

 

 

 

 

 

 

 「きゃあアアア!!」

 誰かの悲鳴と同時にガシャアアアンと言う音が聞こえた。

 それは桜花達が乗っていたトレーラーが突っ込んできたのだ。

 そして後ろの扉が開いて・・・ジープが出てきた。

 剛太達を乗せたジープはそのまま階段に向かっていった。

 そしてカズキたちはと言うと・・・。

 「これ借りるぞ!」

 「済まない。」

 「ええええ?きゃあアアア!!」

 カズキと斗貴子はバニーガールが乗っていた水上バイクをかっぱらってそのまま上に向かっていった。

 防人はこの期に乗じて客の間をすり抜けてジープに乗った。

 そしてキンジ達は・・・。

 「行くぞ。」

 「はい。」

 「ええ。」

 お互い鞄の中に入れていた武器を出してジープに向かった。

 戦いが始まろうとしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 その数分前・・・。

 「ここで待って居るようにと・・・じゃったが。」

 夜桜は待合室で待っていた。

 然し一向に来る気配を感じなかった。

 そしてどうしようかと思っている中・・・何かを感じた。

 「なんじゃ・・・この匂い」

 そう言ってなんだと思っていると・・・視界がくぐもってきた。

 「何じゃこれは・・・まさか・・・ど」

 夜桜は何かを言いかけて倒れた。

 そして出口からガスマスクを付けた人間が夜桜に向かってった。

 

 

 

 




 果たして夜桜の運命は如何に!?
 次回へと続く!!


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あらゆる場所で・・・。

 空も・・・陸も・・・戦場だ。


 「何だこいつらは!?」

 「今はここを守る事が重要だぞ!!」

 エレベーターを守っていた黒服の男たちはそう言いながら懐から銃を出して

応戦していた。

 

 

 

 

 

 

 「相手はたった2人!桜花が来れば勝ちだ!!」

 『『『了解!!』』』

 防人はそう言いながらジープからマシンガンを出してエレベーターまでの通路にいる黒服の男たちを相手にしていた。

 運転していた剛太達は既に降りてケーブルからネットワークをハッキングして内部の本当の情報を得ようとしていた。

 「防人さん!」

 「おお、キンジ!・・・そいつは?」

 防人はキンジに出会うともう一人のズボンを着た少女を見た。

 「こいつはレキ。スナイプで凄腕だ。武器は?」

 「お前用の新装備と予備のマシンガンが何丁かってところだ。」

 「分かった。レキ、ここは任せられるか?」

 「いや、何がどういう事か全くわからないぞ!?」

 レキはキンジの言葉に何がどうなっているのか分からなかった。

 そしてキンジはこう説明した。

 「良いかよく聞け。ここの地下には違法賭博場があって俺達はそこの検挙が

目的だ。」

 「なあ!?この下に!!??」

 「だから万が一に備えて武偵校の先生たちにも応援を呼んでもらいたいんだ!お前が本郷先生経由で応援を頼めば事は一気に収まるはずだ!!」

 「・・・いまいち理解できんが分った!先生に電話・・・ああ!電話は

着替え室に置いてたんだ!!」

 「マジかよ!!レティシア!!電話を頼む!」

 「分かったわ!」

 「じゃあ私はここを死守しておく!!」

 キンジ達は話し合いが終わった後キンジはジープの中に入っているトランクを取って開けた。

 「こいつが・・・新装備」

 「そうだ!ザビ―用の新装備『苦無ガン』と『ホーネットクラッシャー』だ!!」

 一つは銃剣のような形をした銃

 もう一つは蜂の尻尾のような形をしたドリル系の武器

 「一つは見たとおりだがもう一つはザビ―を取り付けることでよりパワーが上がった

武装になっている!!」

 後は実戦で試せと防人はそう言った後ある所に通信した。

 「一夏!今どこだ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 横浜の海側

 「こちら一夏!後20秒で着く!」

 『分かった!こっちの場所は特定してるからそっちで攻撃してくれ!!』

 了解と一夏がそう言って翼から「月朧」をせり出させた。

 一夏は黒服の男たちに照準を合わせて攻撃しようとすると・・・アラートが鳴った。

 「!!」

 一夏はそれを聞いてその方向を見た。

 そこにいたのは・・・黄金のISであった。

 金色のフィン

 金色の銃

 何もかもが金色であった。

 そしてそのIS操縦者はと言うと・・・

 黒髪のおかっぱ頭

 ツンと高い鼻

 プライドの高そうな切れ目

 大きな金色のイヤリングと頭頂部にはコブラを模った同じく黄金の冠

 そして金色のISスーツ

 しかし一夏はその機体に見覚えがあった。

 何せ・・・今でも篁技研に貯蔵されているからだ。

 その機体の名は・・・。

 「そいつ・・・『ブルー・ティアーズ』か?」

 そう・・・嘗てセシリア・オルコットが保有していた

IS「ブルー・ティアーズ」である。

 「ホホホホホ。これはそんな下賤な名前ではないぞ、織斑一夏。」

 「これはわらわの崇高なる下僕『ダハビ・クアトラル(黄金の雫)』じゃぞ。」

 その女はそう言うと一夏に向けてこう言った。

 「やはり男は気に入らん。」

 「・・・」

 一夏はその言葉を聞いてまたかよと思っていた。

 「このISは本来見目麗しい女が世界を牛耳るという大義名分を持ったチカラ。

それを貴様のような下等な男が持つことには腹立たしくてこの上ない。」

 「じゃからわらわが殺してそなたをミイラにしてやろう。光栄に思うのじゃな」

 ホホホホホホと笑っているが一夏は日本刀「嵐断」を出してこう言った。

 「御託は良いからさっさとかかって来いよ。こちとら時間がないんだよ。」

 そう言うとその女性はぴくぴくと蟀谷を振るわせてこう言った。

 「そうかそうか・・・ならば・・・その言葉通りわらわ『クレオパトラ』が

葬ってくれるわ!!」

 そう言って女性・・・クレオパトラはビットを射出させた。

 それが・・・おこがましいである事にも気づかずに・・・。




 この作品で初めてのIS戦闘です。


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118話

 「おい、一夏!もしもし!!?」

 防人はいきなり一夏からの通信が切られたことに驚きながら返信させようとしても

応答がない事に何かが起こったのではないのかと思っていた。

 そして防人はもう一度通信しようとすると桜花から通信が来た。

 『こちら桜花!何時でも行けます!!』

 「よし、だったら一夏の代わりに黒服の連中を何とかしてくれないか!?」

 『それは一夏の役目では?』

 「いきなり通信が切られた!何かがあったんだろう!?だから代わりに頼む!!」

 『了解!』

 そして防人は桜花からの通信を終えると空を見てこう呟いた。

 「何が起きてんだ?」

 

 

 

 

 

 

 

 「この下等生物が!」

 「そう言う奴が雑魚だって知ってっか?」

 クレオパトラは一夏にそう毒づくも一夏は木の葉のように舞いながら回避していた。

 彼女の機体から射出されたビット兵器も黄金色であるが端的に言えば・・・

お粗末であった。

 何せ確実な急所に狙いを定めれば表情で分かるほど分かり易く、

射撃もまあまあであった。

 これならセシリア・オルコットと戦っていた時の方がまだ手ごたえがあるなと

思っていた一夏はさっさと終わらせようと考えていた。

 「行け!『神翼』!」

 一夏は自身のビット兵器である「神翼」を4基射出すると一斉に攻撃してビット兵器を全て破壊した。

 「・・・へあ?」

 クレオパトラはその光景にポカーンとしていると一夏は

「イグニッション・ブースト」で肉薄した。

 「!!」

 「おせえよ。」

 クレオパトラはいきなりのことで驚いているが一夏はお構いなしに「嵐断」を

逆手にして「ダバビ・クアトラル」を切り裂いた。

 「きゃあアアア!!」

 クレオパトラは丁度ミサイルがある場所に被弾してしまいそのまま彼女はカジノに落っこちてしまった。

 「あ、やべぇ。」

 一夏はヤバいと思ってカジノに向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 「下がって下さい!!」

 一方、カジノでは桜花が黒服の男たちを下がらせた後エレベーターの扉を

ハンドガンで破壊した。

 そしてそれを見た防人は現状報告を聞いた。

 カズキ班

 「客は全員逃げたようです。」

 剛太班

 「内部情報と設計図、それと避難経路を手に入れた。既に国連軍と警察、武偵局に送った所だ。」

 キンジ班

 「武偵校からも援軍が来るそうだ。」

 それを聞いた防人は全員に指示を出した。

 「良し!カズキ達はおれと待機。剛太達は避難経路の指示、キンジ達は内部に

突入してくれ!」

 『『『了解!!!』』』

 「それじゃあ・・・いく」

 防人は全員に戦闘再開させるように指示を出そうとすると・・・上から何かが

落ちてきた。

 「はあ!!??」

 防人は何事だと思って1階を見てみると・・・・。

 「何だあの悪趣味なISは?」

 それは先程倒したクレオパトラが使っていたISであった。

 「あ、防人さん。」

 「一夏!お前・・・こいつと戦ってたのか?」

 「いやあ・・・遅れました。」

 一夏はアハハと苦笑いしながらそう言うと瓦礫からクレオパトラがグググと・・・

出てきた。

 「己ぇ・・・よくも」

 クレオパトラは忌々しそうに一夏を睨みつけるとクレオパトラはこう言った。

 「お主はわらわを地に貶めただけでは飽き足らずここ迄の屈辱を与えるとは・・・

万死に値する!!」

 クレオパトラはそう言って機体のパステロッテからある物を出した。

 それは・・・。

 「?・・・目ん玉?」

 それは目玉のようなボールであった。

 するとそれを掲げたクレオパトラは機体に押し付けると・・・とんでもない事が

起きた。

 『ア~~~イ!バッチリミナー!チャチャチャバッチリミナー!チャチャチャバッチリミロー!!!チャチャチャ』

 何だこの音楽と一夏はそう思っていたが機体から幾つものコードがそのボールに

集まるとある音声が出た。

 『ファラオ!黄金の翼!太陽の化身!!王家の呪い~~~!!』

 そしてそれが言い終わった瞬間に機体が変貌した。

 フィンは翼のように

 銃は槍に

 ミサイルポッドにはヘブライ語が刻まれ

 顔にはローブと翼が交差したヘッドバイザーが付けられていた。

 「ホホホホホホ、これこそわらわの真の姿じゃ。これでお主を・・・

コロシテヤルわい!!」

 そう言ってクレオパトラは槍を構えて一夏に突進してきた。

 戦いは未だ・・・終わらず




 次回!予測不可能者 遠山キンジ
 〈BGM 仮面ライダービルド〉
 変貌したクレオパトラ!
 「これこそわらわの真の力!」
 明かされる目的
 「世界はわらわの物じゃ!」
 そして・・・一夏の怒りが新たな力を目覚めさせる。
 「手前だけには・・・負けるわけにはいかねえんだよ!!!」
 金色の悪意/白と灰の怒り
 『コウモリ!ギアーズ!!ビルドオン!!』
 「俺は仮面ライダー・・・ヘルローグだ」


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怒りの変身!!

 マッドローグ・ギアブロス・ギアリモコン「「「我ら三人揃って・・・『難波チルドレンズ』ダアアアアアアアアア!!!!!」」」
 エキストラ1「あいつら最近どうしたんだ?」
 エキストラ2「この間からあんな感じだけどまあ害ないからいいだろ。」
 





 それと・・・今回の変身は原作と全然違うから。
 戦兎「え?嘘!!??」


 「な・・何だアレは?」

 防人はクレオパトラが変身した姿を見てそう言った。

 金色の機体はそのままに頭にはフードのような物が頭を覆い隠していた。

 そしてよく見たら機体の形状はまるでピラミッドに描かれている肖像画のようで

あった。

 「これこそわらわが持つ力ヨ。そしてそなたを・・・なぶり殺しにしてやる。」

 そう言ってクレオパトラは槍と化した銃を持って一夏に迫った。

 「おっと!」

 一夏はそれを楽に避けて上空に逃げようとするとクレオパトラはこう言った。

 「そなたは逃がさん!!」

 そう言うと翼の形に変貌したフィンが一夏の周りに群がると・・・一発のレーザーが放たれた。

 「当たるかよ!!」

 一夏はそう言って避けるが・・・後ろも見える一夏からすればある現象が起きた。

 レーザーが・・・他のフィンに当たった瞬間に・・・曲がったのだ。

 「!!」

 一夏はそれをも避けるが他からもレーザーが撃たれ避けるしかできなかった。

 「クソ!刃更の機体と同じ武装かよ!?」

 一夏は刃更が持つIS「白竜・ファブニール」の持つ盾形のビットと

同じタイプである事に気づいてくそっと思っていた。

 「一夏!!」

 防人はマシンガンをクレオパトラに向けようとするとクレオパトラはにやっと笑って機体のパステロッテから砂袋を大量に落とした。

 そして・・・。

 「さあ目覚めよ・・・わらわの僕たちよ!!」

 そう言うと砂袋から何体もの・・・モノアイのジャッカルが半月型の斧を持って

現われた。

 「また変なのが!!」

 キンジはそう言ってザビ―を取り出そうとすると防人はキンジにこう言った。

 「キンジ!お前達はエレベーターに向かえ!俺達がここを死守するから!!」

 「だけど!」

 するとキンジの言葉を聞く前にカズキがこう言った。

 「俺達は仲間だぜ!仲間を信頼しろよ!!」

 「早く行け!!」

そして斗貴子がそう急かすとキンジは・・・エレベーターに向かった。

 それを見た防人はモノアイ型のジャッカルに向けてこう言った。

 「さああ・・・どっからでもかかって来いよ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ほれほれ如何した!?その程度か!?」

 「フザケンナ!!」

 一夏はクレオパトラの言葉に対してそう言った。

 然し形勢は未だ不利であった。

 何せ一夏の武器は遠距離兵装全てビーム型の為この盾とは相性が悪いのだ。

 そして一夏はある事を考えていたがやめた。

 その理由は・・・

 「(『ハック』したとしてもこの攻撃の濃密さじゃ何割か犠牲覚悟にシナキャ

無理だ!)」

 一夏はそう思いながらクレオパトラの方に意識を向き直すがクレオパトラは

笑いながらこう言った。

 「ホホホホホホ!これこそわらわの真の力!」

 「これで『イ・ウー』をわらわの物に出来るわい!!」

 そう言いながらクレオパトラはこう続けた。

 「そもそもブラドはわらわが呪ったから勝てたのじゃぞ!?それをあ奴らは!!」

 『あれは遠山キンジによって倒されたのであって呪いとは違う。』

 「そうほざいたのじゃぞ!!じゃからわらわはここで多くの人間を殺して

遠山キンジをおびき寄せようとしたのに当の本人がいるのに贄がおらんとは

何とも味気ないわい!!」

 その言葉を聞いて一夏は怒り乍らこう言った。

 「フザケンナ!人を殺して自分が強いと証明したいだ!?人間の・・・命を何だと思ってんだ!!??」

 そう言うとクレオパトラはこう答えた。

 「何を言う!?わらわは王であり覇王(ファラオ)であるぞ!!

この世はわらわの物!!世界の命はわらわの玩具なのじゃーー!!」

 そう言いながら槍を思いっきり振って一夏を「黒式・焔天」を叩き落した。

 「世界はわらわの物なのじゃーー!!」

 それを見てクレオパトラはホホホホホホと笑っていた。

 

 

 

 

 「・・・ざけんな」

 

 

 

 

 

 

 瓦礫の中から声が聞こえた。

 

 

 

 

 

 

 「フザケンナ・・・」

 

 

 

 

 

 

 それは・・・

 

 

 

 

 

 

 「フザケンナーー!!」

 一夏の声であった。

 

 

 

 

 

 

 「この世界は手前の物じゃねえし人間は玩具じゃねぇ!!」

 「やっとわかったぜ!!手前は只自尊心を満たして自分こそナンバーワンだと周りに宣伝して認められようとしている只の脳みそが砂みたいになった大馬鹿野郎だって

ことがな!!」

 「・・・貴様・・・わらわが馬鹿じゃと!?」

 クレオパトラは一夏の言葉に大声で怒鳴るも一夏はこう続けた。

 「ああ大馬鹿だよお前は!!」

 「人の命を背負う覚悟も!!」

 「恨まれる覚悟も!!」

 「自分の力を自分の為にしか使わねえ!!」

 「そんな身勝手な奴に誰も着いていかねえよ!!」

 一夏の言葉ももっともだと思う。

 只々自尊心を満たして認められなかったら癇癪を引き起こす。

 まるで駄々っ子のような存在を誰が認めるものかと言っているのだ。

 だがクレオパトラはこう怒鳴った。

 「黙れ黙れ黙れ!!わらわは最強なのじゃ!わらわの力はこのピラミッドによって

最強にして無限の力を発揮しておる!!

無限の前にお主等は無力無力無力なのじゃあーー!!」

 クレオパトラはそう怒鳴るが一夏は「黒式・焔天」を解除すると同時に

パステロッテからある物を取り出した。

 それは・・・。

 

 

 

 「・・・手前みたいな奴に」

 

 

 

 

 

 

 

 

 防人が一夏に渡した

 

 

 

 

 

 

 

 

 「負けるわけには・・・いかねえんだよー―!!」

 

 

 

 

 

 

 

 ベルトであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして一夏はそのベルトを腰に付けると両端から黄色いバインダーが巻かれた。

 そして両手には二つのボトルがあった。

 それを一夏は何回か振った後それを取りつけ口に付けた。

 するとベルトから音声が流れた。

 『コウモリ!』

 『ギアーズ!』

 『ビルドオン!!』

 その音声が終わった後に一夏はベルトついているレバーを回した。

 すると大型のファクトリーと同時に前後にある物が浮かび上がった。

 まるで映像のように・・・。

 コウモリのマークと歯車のマークが一つずつ前後に現れた。

 そしてベルトからまた音声が聞こえた。

 それは・・・。

 『ARE YOU READY?』 

 その音声はまるで最終確認のような感じであったが一夏はニヤリと笑って

こう言った。 

 「『覚悟は出来てるかって?』・・・そんなの」

 一夏はある事を思い出した。

 あの時・・・初任務の際に守れなかったあの少女を・・・・。

 そして佑唯から教わったあの言葉から・・・。

 そして帰りを待っている・・・仲間達・・・。

 それらがフラッシュバックのように思い出すと一夏はこう言った。

 「・・・もう出来てるんだよ!!」

 「変身!!!!」

 一夏はファイティングポーズを取った後映像が一夏を覆うように迫って・・・二つは一つとなった。

 そこから現われたのは・・・。

 『ガッチリ交わるダークヒーロー!!バットギアーズ!!YEAAAA!!』

 白い体

 紫色の複眼

 両肩に搭載されている歯車

 そして何よりも・・・胸部に模られているコウモリのような装飾

 それこそ・・・新たな一夏の力である。

 「・・・何者じゃ・・・?・・・お主は?」

 そう聞くと一夏はクレオパトラに指さしてこう言った。

 「俺は・・・俺は『仮面ライダー・・・ヘルローグ」

 そして一夏はクレオパトラに向けてこう言った。

 「手前を・・・ぶっ潰す!!」




 仮面ライダーヘルローグ
 バットフルボトルとギアーズフルボトルを組み合わせて出来た形態。
 見た目は「仮面ライダー龍騎」から「ダークナイト」と「ビルド」から
「ヘルブロス」が合体したような感じ。
 性能は基本型だがバットの影響でか隠密行動ができるので奇襲には最適なフォームである。
 他にも登場させるからねぇ。
 それと変身は3Dプリンターを重ねたような感じである。


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もう一つの変身。

 次は誰が変身するのかなあ?


京都の篁技研。

 そこの自宅で一人の少女が外から月を見ていた。

 「・・・一夏。」

 少女、「篁 唯依」が月を見ながらそう呟いた。

 夏休みに入って宿題している中一夏はセカンドシフトした「黒式・焔天」の調整と

同時に何かを考えていた様子であった。

 それはまるで・・・嘗て一夏が任務で外国に行った時と同じ状況であった。

 唯依は窓から映る月を見て手を合わせてこう言った。

 「どうか・・・一夏が無事でありますように。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 「手前を・・・ぶっ潰す!!」

 ヘルローグとなった一夏はクレオパトラに猛々しく挑んだ。

 「はん!わらわの力は無限!つまり最強になったわらわに勝てるわけなかろう!!」

 そう言ってクレオパトラはビットを目の前に出して一夏に向けて発射した。

 「(さあ避けてみよ・・・その時が・・・そなたの敗北じゃ!!)」

 クレオパトラは内心ほくそ笑んでいた。

 その間にもレーザーが一夏に迫ってきた。

 それを一夏は・・・。

 「ハア!!」

 避けた後近くにあるビットを叩いた。

 すると曲がったレーザーがそのまま・・・一夏に当たらずに他の所に当たった。

 「何じゃと!!」

 クレオパトラはそれに驚くも一夏はそのまま立ち向かった。

 「来るでないわ!!」

 クレオパトラは槍を持って一夏を倒そうとすると一夏はレバーを何回か回すと

ある武器が出てきた。

 それこそヘルローグの専用武器『バットアロー』である。

 弓状の武器に見えるが実際は近接武器としても使うことが出来、それで槍に

応戦した。

 「この!!」

 クレオパトラは弓を弾いて貫こうとするも一夏はついて離れず槍の範囲内で戦った。

 「手前の武器は間合いの中じゃ使えねえだろうが!!」

 一夏は嘗てキンジがレティシア相手に使った戦法で戦っているのだ。

 「ウ己ぇ!!」

 クレオパトラは防戦一方である事に腹が立つが一夏は少し離れると弓を構えた。

 「おらあ!!」

 そしてエネルギー上の弓矢がクレオパトラに襲い掛かった。

 「きゃあ!!」

 命中されたクレオパトラは一夏を睨みつけると防人達の方を見てほくそ笑んだ。

 「織斑一夏!今すぐ武器を収めよ!!さもないと・・・。」

 そう言いながら防人達の方を見ると一夏はぎりっと歯ぎしり鳴らしてこう言った。

 「手前!王様って割には屑な方法を使いやがって!!」

 そう言うとクレオパトラは笑いながらこう言った。

 「ホホホホホホ、王たるもの確実に勝つ手段を講じなければのう。」

 そう勝ち誇っていると・・・防人が一夏に向けてこう言った。

 「一夏!俺達は大丈夫だからお前は奴をぶっ飛ばせ!!」

 「けど防人さん達が!!」

 防人の言葉に一夏はどうするのかと聞くと防人はトランクからある物を見せた。

 「こいつでやるさ。」

 それは・・・。

 「俺と同じベルト!!」

 そう、一夏と同じベルトである。

 そして防人は肩についている・・・蜘蛛みたいなロボットを見せるとそれを持ち、

ポケットからフルボトルを出した。

 そしてそれを振って蜘蛛の尻尾に差し込んで足を折り畳んだ。

 最後にそれをベルトに差し込むと音声が出てきた。

 『キルバス・スパイダー!!』

 そしてレバーを回すと前後から蜘蛛の巣みたいなのが出てきた。

 『ARE YOU READY!?』

 「変身。」

 そう言うと防人の体に蜘蛛の巣が纏わりつきその姿が露となった。

 蜘蛛の顔をしたバイザーを持った赤いライダーが・・・。

 「仮面ライダー・キルバス。手前らは俺が俺が相手だ。」

 はあ!と言って防人は敵に立ち向かおうとした。

 それを見たクレオパトラはチィイ!!と舌打ちすると一夏は弓を構えてこう言った。

 「さてと・・・仕切り直しだ!!」

 そう言って攻撃を再開した。




 戦いはより激しく・・・。


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驕りし王の末路。

 数多なる王よ。
 驕りの果てにあるのは・・・破滅だ。


「うおりゃ!」

 一夏の攻撃から再開された。

 「きゃあ!」

 クレオパトラはそれをもろに受けて悲鳴を上げるも一夏は連続で攻撃した。

 何度も何度もエネルギー状の弓矢が当たるのをクレオパトラは我慢ならなかった。

 「(我は最強にして覇王(ファラオ)じゃぞ!?それをこのような餓鬼に!)」

 クレオパトラは自身が最強でありキンジ達は呪われた相手だからこそ勝てたのだと言ったがそれは違う。

 クレオパトラが使った呪いは精々身の回りで起きる軽い呪いである。

 (レティシアならばレスティアに敵対、ブラドならキンジの推理力)

 このように偶然を僅かながら必然に変えるぐらいであり彼女の力ではなくキンジ達の力によるものであるというのが『イ・ウー』の結論であるのだがクレオパトラは

それに気づいていない。

 そしてもう一つ勘違いしていることがある。

 確かにクレオパトラはピラミッドの力で無敵と誇っているが

それは最強と言えるのか?

 それは・・・。

 「ハアアア!」

 「来るでない!」

 クレオパトラは槍を大きく振りかぶって一夏を叩き伏せようとするも

一夏はそれを・・・。

 「おっと!」

 弓で防いだ後弾かせて腹部に蹴りを喰らわした。

 「ガフ!」

 クレオパトラは蹴りを喰らって飛ばされた。

 そしてクレオパトラは忌々しく一夏を見た後フィンを呼び戻してそのまま飛翔した。

 「逃げる気か!?」

 一夏がそう言うとクレオパトラはこう返した。

 「これは逃げではない!お主を呪い殺すために呪術を準備するために拠点に

戻るのじゃあ!!」

 「それを逃げって言うんだよ!?」

 一夏はクレオパトラにそう言うがクレオパトラは聞く耳持たずに立ち去ろうとするとモノアイ型のジャッカル相手に蜘蛛の糸で縛り上げている防人が一夏に向けてある物を投げた。

 「一夏!これを使え!!」

 そう言って防人はあるフルボトルを渡した。

 それは・・・。

 「オオカミ?」

 「そいつを弓に差し込むんだ!!」

 防人がそう言うと一夏は言われるがままに弓の射出部分に差し込むとある

データが出てきた。

 それを見た一夏はニヤリと笑ってクレオパトラに照準を合わせて・・・射出した。

 すると弓矢が狼の形状をしてクレオパトラのフィンを壊した。

 「な・・・何じゃああ!!」

 クレオパトラは何事だと思いながら落ちて行った。

 「な・・・何が起きたんじゃあ?」

 クレオパトラは堕ちた場所から這う這うの思いで出てくると一夏は弓を脚に装着してこう言った。

 「これで手前を終わらせてやるよ。」

 そう言いながら一夏はレバーを回していた。

 そして・・・。

 『フルボトルブレイク!』

 足にエネルギーが集中すると同時に肩部の歯車が一夏から離れてクレオパトラに

襲い掛かった。

 「ドわわわわ!!」

 クレオパトラはそれをまともに受け続けてしまって成すすべがなかった。

 そして一夏はクレオパトラに走り向かっていった。

 「わらわは・・・わらわは・・・わらわは最強のーー!!」

 「それがどうしたーーー!!!」

 そして走り出して駆けあがってクレオパトラ目掛けて蹴りを喰らわそうと

すると・・・腰から蝙蝠の羽が生え、先程までクレオパトラを襲っていた歯車が

クレオパトラの前で整列した。

 そしてエネルギーが一夏の足に重なるように集中してそのまま・・・クレオパトラの腹部に直撃した。

 「ぎゃあ嗚呼ああああああ!!」

 「ウおおおおおおおおおおおお!!」

 そしてそのまま一夏はクレオパトラごとピラミッドの床に押し付けるように

蹴りを入れた。

 すると床がバキバキとひびが入ってそのまま・・・下にへと向かった。

 そしてそのまま一夏達は下に向かっていった。




 次回予告
 〈推奨BGM 仮面ライダービルド〉
 下に向かったキンジ。
 「これが・・・人間のすることなのか」
 連れ去られた夜桜の運命は!?
 「儂をどうする気じゃ!!」
 そしてキンジの怒りが全てを穿つ!!
 「手前・・・俺の中に何してんだああ!!」
 次回 予測不可能者 遠山キンジ
 人のダークサイド/救いのホーネット
 「大丈夫か!夜桜!!」
 「お主は・・・一体?」


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人のダークサイド/救いのホーネット

 誰かを守るために貴方は・・・その手を血で濡らす覚悟は出来ていますか?


一夏が「ヘルローグ」に変身する数分前。

 キンジ達は地下にある目的の裏カジノに潜入した。

 「ここからはお互い離れないように行動するぞ。」

 「はい」

 「ええ。」

 レスティアとレティシアがお互いそう言って鉄の扉にへと向かった。

 如何やらここもパスを使わなければ入れないようだが外部から剛太達が

ロックを解除させた。

 そしてキンジ達は・・・悪夢を目撃した。

 「これが」

 「・・・酷いです。」

 「正に金持ちの醜悪さがにじみ出てるわね。」

 キンジ達はそう言いながら取り敢えず進んだ。

 周りの状況を見て吐き気を堪えて進んだ。

 「さっさと終わらせて帰りたいわ。もう息を吸う事さえ嫌だもの。」

 レティシアは蒼い顔でそう言った。

 正直言えばキンジは今すぐにでもここを破壊して囚われている人達を助けたいが

騒動を起こして彼らが逃げてしまうという状況だけは好ましくなかったのでそのまま

奥にへと進んだ。

 そしてその先にあったのは・・・。

 「何だこの匂い!?」

 「イカ臭い。」

 「鼻が曲がりそう。」

 キンジ達はもう我慢できないと思ってそこから退散しようとするとある声が

聞こえた。

 「そういや古恋様が攫えって言った「夜桜」だっけ?いい体してたよなあ。」

 「ああ、運んでいる最中に胸が結構揺れてたよな?」

 「古恋様が羨ましいぜ。」

 「ああ、あんな上玉を好き勝手に犯せるからなあ。」

 「!!!」

 それを聞いたキンジは踵を変えてその男たちに向かっていった。

 「おい」

 「「??」」

 キンジの言葉に男たちは何事だと振り向くと・・・。

 「がハア・・・」

 「なあ!?」

 キンジは男たちの片割れの腹部を思いっきり殴りつけて失神させたあと

バタフライナイフを出して男の喉笛に近づくかのような感じでこう聞いた。

 「おい」

 「ヒィイ!」

 キンジの怒気に思わず震えた片割れに対してキンジは威嚇しながらこう聞いた。

 「今言ったその女・・・今どこだ?」

 「フザケンナ!そんな事教えるわけ」

 グサッ!

 「ギィイフグウゥウウウウ!!」

 キンジは片割れの男の口を封じた後にバタフライナイフで鎖骨部分を切り裂いた。

 「早くしゃべらナイト右だけじゃ済まさねえぞ。」

 「もが!モガッタ!!」

 男はおそらく「分かった。」と言うとキンジは緩めてこう聞いた。

 「早くしゃべらナイト5秒ごとに一回刺しだ。」

 「わ・・・分かった。だかがアアア!!」

 男が何か言う前にキンジは懐から苦無を出して男の足に突き刺した。

 「ほれ喋ろ。」

 「あ・・・あいつは古恋様と部屋だ。ここから少し離れた8号室だ。」

 男は泣きじゃくりながらそう白状するとキンジは背中から・・・脇差を出して

こう言った。

 「『武偵憲章は守らなくていいぞ』・・・いい言葉だよな。」

 「へあげ!」

 男は悲鳴を言う間もなくキンジの脇差で口から刺されて絶命した。

 そして脇差を引き抜いた後レティシアはキンジにこう告げた。

 「ようこそ・・・無法者の世界へ。」

 それはこう言う意味だ。

 ここから先は法は無く、生きるか死ぬかの世界であるという意味であろう。

 キンジは脇差を直した後その部屋にへと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 「「・・・( ,,`・ω・´)ンンン??・・ここは」

 夜桜は眠気眼でそう言った。

 目をこすろうと思ったが・・・腕が動かなかった。

 「(・・・何じゃ?腕が動かん?)」

 そして意識がはっきりしてきて自身の現状に・・・驚いた。

 「何じゃ?これは!?」

 それは両腕を縛られ、ベッドの上で仰向けにして寝かされていた自身であった。

 夜桜は何処なのかと思っていると・・・聞きなれない声が聞こえた。

 「起きたかい?夜桜。」

 古恋が夜桜を見てそう聞いた。

 「・・・何者じゃ?お主」

 「おいおいその言葉はやめたほうが良いぜ?何せおれの所有物になるんだからな。」

 「何の話じゃ?」

 夜桜は如何意味かと聞くと古恋は夜桜に近づきながらこう言った。

 「言葉の通りだ。君は店によって売られたのだよ。」

 「阿保言うでない!そんな人身売買行為は法で禁じられて!!」

 「ここでは金がすべてなのだよ。夜桜。」

 そう言いながら古恋は服を脱ぎ始めた。

 「そう言えば君の家には何人もの家族の食い扶持を稼ぐために

働いているようだね?」

 「!!何処でそれを」

 「ここのオーナーが喋ってくれてね、俺の愛人になれば金は手に入るし・・・家族が救えるぞ?」

 「卑怯な・・・!!」

 夜桜は吐き捨てるかのようにそう言うが古恋はこう続けた。

 「イイ女だ。そう言う女はゆっくりと調教して・・・俺の女にさせてくださいって

いうようにしてやる。」

 古恋はそう言いながら夜桜のバニーガールを脱がした。

 「ヒィイ!!」

 「これは中々良いものを持っているじゃないか!」

 夜桜の胸を見てそう言う古恋は夜桜に覆いかさぶった

 「それじゃあ・・・先ずは何処から食べようか~~?」

 そう言いながら古恋は夜桜の胸を弄ろうとした。

 「(助けて助けて助けてタスケテ・・・・)」

 夜桜がこの時思ったのは助けて欲しい事。

 そして・・・キンジのことであった。

 「タスケテ!キンジ~~~!!」

 「夜桜ーーー!!!」

 外から声がした途端に・・・扉が文字通りに吹き飛んだ。

 「な・・・何だ!!」

 古恋はあまりの事にパンツ1丁でベッドから飛び起きるとそれを見た。

 蜂の顔をした・・・人間いや・・・。

 「手前・・・。」

 ザビ―になった・・・。

 「俺の仲間に・・・」

 遠山キンジが・・・。

 「何してんだああーーー!!!」

 怒り心頭で殴りかかった。

 「ぐぴゃアアアア!!」

 古恋はそのまま吹き飛ぶと夜桜はその光景を見た後それを見た。

 「(次は・・・儂か?)」

 夜桜は震えるような顔でそう思っているとそれはこう言った。

 「大胆か?夜桜。」

 そう聞いたのだ。

 夜桜は誰なのかと思ってこう聞いた。

 「お主は・・・誰じゃ?」

 夜桜は警戒しながらそう聞くと・・・それは慌ててこう答えた。

 「俺だよ。」

 そう言ってザビ―が離れて・・・正体が露になった。

 「キンジ!!」

 夜桜はそれを見て驚いた。

 何せキンジが目の前に現れたのだから。

 「大丈夫か?ヒデエ事するよなあ。」

 キンジはそう言いながら暗がりの中で夜桜を縛っているロープを千切って

こう聞いた。

 「おい、もう一度聞くがだいじょ」

 キンジの言葉は途中で途切れた。

 何せ夜桜が抱き着いてきたのだ。

 「お・・・おい」

 キンジはどうしたのかと思っていると夜桜が震えていることが分かった。

 キンジは何も言わずに頭を撫でて落ち着かせようとしていた。

 まあ・・・もう一つの理由もあるが・・・。

 「(胸が当たって・・・ヤバい!!)」

 ヒスラないように耐えているのだ。

 何かをしないとだめだと直感で理解しているからだ。

 

 

 

 

 

 

 そして暫くして・・・

 「ありがとうのう。その・・・色々とな・・・って何で儂を見ないのじゃ?」

 夜桜がそう聞くとキンジは目線を逸らしてこう言った。

 「夜桜・・・服」

 「服?」

 そう聞いて夜桜は自分の今の現状を見た。

 バニーガールを脱がされ真っ裸の状態で然もさっきまでキンジに

抱き着いていたからだ。

 それを知った夜桜は・・・。

 「あ・・・アアア・・・・・/////」

 顔を真っ赤にしながら・・・体を抱きしめて・・・。

 「イヤアアアアアアアアアア!!」

 悲鳴を上げたとさ。

 

 

 

 

 

 

 そして暫くして・・・

 「すまん。」

 キンジは上着を夜桜に渡してそう言った。

 当の夜桜はキンジの上着を着乍らキンジを監視していた。

 自分の体を見たことで怒っているのとあの姿が何なのかと聞きたいことが

あったからだ。

 するとレスティア達が後でやってきた。

 「キンジさん。こちらは無力化しました。」

 「部屋にいた女の子達は全員逃がしたわ。」

 後は私達がって言うと夜桜はキンジにこう聞いた。

 「何かするのか?」

 夜桜はキンジに泣きそうな顔でそう聞いた。

 まるでどこか遠くへ行ってしまいそうな誰かを手放したくないように

 するとキンジは夜桜にこう言った。

 「わりぃな。これは仕事でな、けど必ず戻ってくるし・・・あの姿も一応

説明するよ。」

 そう言うとキンジはぶっ飛ばした古恋をシーツで雁字搦めにして縛った後外にへと

向かった。

 そしてキンジはザビ―を付けて変身するとこう思っていた。

 「(これが人間のやる事なら・・・)」

 そしてキンジは武器を持つとこう決心を固めた。

 「(俺はそれをぶっ壊す・・・悪魔になってやるさ!!)」

 そう思いながらキンジは苦無ガンとホーネットクラッシャーを持って・・・

突撃した。




 次回 予測不可能者 遠山キンジ
 〈推奨BGM 仮面ライダービルド〉
 全てを終わらす!
 「これで最後だあ!」
 目覚めた思い
 「儂は・・・」
 そして再開 
 「久しぶりだな・・・キンジ」
 明かされた任務と『イ・ウー』のボスの正体
 「奴の名前は」
 次回予告
 死のゲームサイス/再会と正体のブラザーズ
 『死を運ぶデッドクエスト!!』


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 死のゲームサイス/再会と正体のブラザーズ

 第4巻これで終了。


「さああ・・・ショータイムだ!」

 そう言ってキンジは武器を持って裏カジノに突入した。

 周りにいる黒服の男たちは苦無ガンとホーネットクラッシャーで攻撃

(急所は逸らしてる)しながら突っ切ってた。

 それを見ていた客たちはキンジを見て最初はショーかなと思っていたが周りの

黒服の男たちの鮮血を見て我先にと逃げ始めた。

 その最中でレスティア達は賭けの対象にされている女子供や無理やり参加されている人間達を救出していた。

 「さあ!こっちですよ!!」

 「こっちに行けば外に出られるわ!!早く!!!」

 「急ぐのじゃあ!!」

 夜桜もそれを手伝っていた。

 キンジは逃げていく参加者達がエレベーターに向かっているのを見て通信した。

 「こちらキンジ。糞共は上に逃げる。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 「了解!こっちもそろそろケリが付く!」

 『フルボトルブレイク!!』

 防人が変身している「仮面ライダー キルバス」のベルトから音声が流れ出てくると両手から蜘蛛の糸が出てきてモノアイ型のジャッカルに巻き付かせると体から

巨大な蜘蛛の脚が出てきてモノアイ型のジャッカル目掛けて叩きつけた。

 そして爆発すると同時にモノアイ型のジャッカルが消えたのを確認すると防人は

一夏が作った穴を見てこう言った。

 「俺は一夏を追っていく。そっちは頼むぞ。」

 了解と聞くと防人は手首から蜘蛛の糸を出して下に下った。

 

 

 

 

 

 

 

 キンジが通信したし終えたのとほぼ同時刻

 「ウおおおおおおおおおお!!」

 一夏が上から落ちてきた。

 「な、何だ!?」

 キンジは何事だと思ってそれを見るとそこには・・・。

 「う・・・ウウウ・・・」

 「これで終わりだ。」

 クレオパトラを踏み台にして出てきた一夏こと「ヘルローグ」である。

 「・・・誰だ」

 キンジはそう聞くながら武器を構えると・・・。

 「あ、キンジさん。さっきぶりです。」

 そう言った。

 「まさかお前・・・一夏か?」

 「あ、はい。」

 一夏は頭を掻きながらそう答えた。

 一夏は上で何が起きたのかを話した後キンジはクレオパトラの方を見た。

 「こいつがなア。」

 キンジは少し下げずんだ口調でそう言うと上から防人がやってきた。

 「おお、もう終わりか?」

 「あ、防人さん。」

 「またかよ・・・」

 キンジはそう思いながらも作戦について最終確認をしようとすると・・・。

 「・・・己ぇ・・・。」

 クレオパトラが目を覚ました。

 クレオパトラは最早見る影もない機体から這い出て一夏達を見てこう言った。

 「よくもわらわを・・・このファラオに対しての・・・侮辱・・・

死をもって・・・」

 クレオパトラは絶え絶えにそう言うが一夏はクレオパトラに向けてこう言った。

 「降参しろ。お前はもう戦えないだろ。」

 「クレオパトラ、お前を殺人未遂で逮捕する。」

 それと兵器の不法所持もなと言いながらキンジは武器を構えた。

 防人も徒手空拳の応用で構えた。

 それを見たクレオパトラはくっと口を一文字に紡いでいた。

 自身の力は使えずピラミッドの力を使っても今の様子じゃ間違いなくやばいと

悟っているからだ。

 そう・・・幾ら無限の力があっても決して最強や無敵ではないのだ。

 どうしようかと思っていると・・・。

 「手も足も出ないようだな。クレオパトラ」

 少し上から声が聞こえた。

 「やれやれ、通気口を使って侵入を試みたが流石国連軍だな。うちとは違って

スマートに事件を解決してくれたな。」

 それは手袋からコートに至るまですべてが黒一色で首回りが白の毛皮を付けた長髪で端正な顔立ちの男性。

 「・・・兄さん。」

 遠山金一その人であった。

 「・・・夢を見た。」

 「「「!!!」」」

 金一の声に全員が構えた。

 「弟が俺を越えた夢・・・もう一人でも大丈夫だと分かった・・・そんな夢。」

 恐らく「カナ」の時に見た光景についてそう言っているのだろう。

 「・・・久しぶりだな。パトラ。」

 「・・・トオヤマキンイチ」

 クレオパトラは金一を見てそう言うと金一は懐から何かを出そうとしていた。

 「お前の弱点は相手を必ず下に見る事。そんなんだから『イ・ウー』から

退学させられたんだぞ。」

 「うるさいのじゃ!どいつもこいつもわらわのチカラヲ評価しなかった

からじゃ!!わらわの力は誰よりも・・・」

 「『教授(プロテキシオン)』よりも強いのじゃ!!」

 「プロテキシオン?」

 防人はクレオパトラの言葉を聞いてそれが『イ・ウー』のボスの名前なのかと

思っていた。

 「・・・ならばその力を今見せてみろ。」

 そう言って出してきたのは・・・

 「ゲームソフト?」

 キンジがそれを見てそう言った。

 それは黒いローブを身に纏った二頭身のキャラクターが鎌を持っている

絵柄であった。

 するとそれを金一は・・・腰に付けているベルトに差し込むと音声が鳴った。

 『ガシャット!』

 「変身。」

 金一がそう言うと後ろから先程の絵柄が出てきてその周りに

何かのキャラクターが現われた。

 そしてその内の一つを押した。

 『レッツゲーム!メッチャゲーム!ムッチャゲーム!ワッチャネーム!

アイムアカメンライダー!』

 するとそこから出てきたのは・・・。

 「は?」

 「へ?」

 「・・・兄さん?」

 三者それぞれ何だそれと言う反応をしているが無理はあるまい。

 何せ出てきたのは・・・目と髪の毛が付いている二頭身キャラクターなのだから。

 「・・・レベルアップ。」

 『レベルアップ!デッドセット!デッドバック!死を運ぶデッドクエスト!』

 その音声が出て瞬間に二頭身キャラクターの頭から人間が出てきた。

 それは黒い体。

 バイザーは両方とも黒目

 コントローラーと一緒にした大鎌と剣が一対化した武器

 「仮面ライダー グレイブ」

 「死の世界に導かれたいのはどいつだ?」

 そう言いながら金一は下に・・・クレオパトラの近くにへと降りた。

 「・・・フフフ・・・ホホホホ。」

 クレオパトラは何がおかしいのか笑っていると金一に近づいてキンジ達に向けて

こう言った。

 「見るがよい。わらわの僕がここに一人おったのう」

 「兄さんが!?」

 キンジはそれを聞いて驚いているとクレオパトラは金一に近づいてこう言った。

 「さあキンイチよ、わらわの僕よ。あ奴らを殺せ。織斑一夏は奴の仲間を目の前で

殺してからわらわが」

 クレオパトラが何か言う前に・・・胸から剣が生えた。

 「「「!!!」」」

 「・・・へ?」

 クレオパトラはその光景に驚いていると後ろから金一が引き抜いてこう言った。

 「パトラ。お前は此れ迄弱者しか殺さなかった。それがお前が『イ・ウー』を

退学させられた理由の一つだ。」

 そう言うと金一はこう続けた。

 「お前は世界を支配しようと・・・世界をコントロールしようとしている対戦派の

中でも最弱、能力をより強くしようとする研鑽派においても半端者にして女尊男卑で

多くの男を殺した卑怯者」

 「ぐ・・・・グウウ」

 クレオパトラは倒れながらも力を使って何とかしようとするも・・・金一はこう

言った。

 「無駄だ。幾ら無限の力が手に入るといっても心臓に刺さればもう持つまい。」

 そう言って金一はクレオパトラの胸ぐらを掴むとこう言った。

 「お前の罪を数えろ。」

 そう言いながら金一はクレオパトラを投げると金一は別のスロットに先程の

ゲームソフトを付けるとベルトから音声が出てこう言った。

 『ヒッサ~~ツ!デスクリティカルブレイク!』

 その音声と同時に足に電流が漫画化されたような物が出てくるとクレオパトラに

対して金一はこう言った。

 「良かったなクレオパトラ・・・先祖と同じ墓で。」

 「トオヤマキンイチーーー!!!」

 クレオパトラが大声でそう言った瞬間・・・蹴りが当たり・・・クレオパトラは

爆散した。

 「なあ!?」

 「!!」

 「うっ!」

 防人、一夏、キンジの順番でその光景を見てしまった。

 爆散した瞬間にクレオパトラの内蔵や手足が飛び散り、血がグレイブの周りで

シャワーのように降り注いだ。

 そしてキンジ達の近くに・・・クレオパトラの・・・首が転がってきた。

 そこには・・・。

 「「「ウグウ」」」

 恨みを持つかのような表情でこっちを見ているクレオパトラの首があったからだ。

 そして金一はその光景のままキンジ達に近づいてきた。

 「「「!!!」」」

 三人は戦闘態勢になると金一はクレオパトラの首を見て・・・。

 「じゃあな。」

 蹴って何処かへと飛んで行った。

 すると金一は全員を見て・・・変身を解除した。

 『セーブ!』

 それを見た三人も・・・解除した。

 「お前は一体なんだ?」

 防人は何時でも戦闘できるように構えながらそう言うと金一はこう言った。

 「俺は武偵局の任務で『イ・ウー』の潜入捜査をしていた。」

 「何?」

 「・・・俺と話をしてくれないか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「全く・・・もう終わりかよ。つまらないねぇ。」

 「そう言わないでくださいよ蘭豹先生。我々は死にかけだったんですから。」

 蘭豹先生の言葉にレキはため息交じりでそう返した。

 「然し横浜でここ迄の人身売買を行うとは。」

 「既に彼らの身元は割り出しを行っているから直ぐに終わるらしいです。」

 そう言っているレキ達とは逆にキンジ達はと言うと・・・。

 「成程・・・国連軍に」

 「まあな。色々とこればかりは内密にされているが俺はザビ―に選ばれたようだ。」

 「だからできるだけ飛鳥や雪泉姉には秘密にしていて欲しいんだ。」

 心配するからなと言うと夜桜はキンジに対してため息交じりでこう返した。

 「分かったわい。こうなればとことん付き合ってやるかのお。」

 「ありがとうな。夜桜」

 キンジがそう言うと夜桜はキンジに対して・・・顔を真っ赤にしてこう言った。

 「まあ・・・のう。儂は嬉しいぞ。その・・・対等の秘密と言うのじゃな」

 「?なんつった?」

 キンジがそう聞くと夜桜はこう答えた。

 「何でもないわい。」

 そう言うが心の中ではこう思っていた。

 「(飛鳥達には悪いが早い者勝ちじゃしな。)」

 そう思っていた。

 すると金一と話していた防人は国連軍の全員に対してこう言った。

 「それじゃあ俺達はこいつらを武偵局に引き渡す代わりにこれまで仕入れた

情報の交換をするぞ。」

 そう言うと金一が前に出てこう説明した。

 「先ず『イ・ウー』だがプロテキシオンの存在で一つになっているが彼は寿命で死にかけている。」

 それを聞いて全員がやがやとしている中金一はこう続けた。

 「現在組織は二つの思想に分けられている。」

 「一つは主戦派(イグナテイス)。世界への侵略と自身の組織の繁栄を主目的としたグループ」

 「もう一つはプロテキシオンの遺志を継ぎ、純粋に己の力を高めることを望んでいる研鑽派(ダイオ)。」

 「この二つが存在しダイオは次のプロテキシオンとして掲げたのは・・・

『アリア』だ。」

 「はあ?ナンデあいつが!?」

 寧ろ逮捕しようとしてるやつをかよとキンジがそう言うと金一はそれに対して

こう返した。

 「それは今のプロテキシオンがアリアにとってかけがえのない存在だからだ。」

 「その存在って・・・母親は刑務所の中って・・・まさか!?」

 「嫌、キンジ。アリアの母親は関係ない。彼女はプロテキシオンによって仕組まれた被害者だからな。」

 「相手は間違いなくアリアは従わざる負えない存在。」

 「誰だよ兄さん?」

 キンジがそう聞くと金一は重く口を開けた。

 「今の『イ・ウー』のボス・・・そいつは」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 学園島のアリアの部屋。

 「・・・未だ足りないわね。」

 現在アリアは自身の母親の裁判の証拠を整理していたがもう一つ欲しいと

思っていた。

 それも確実なものが・・・。

 「・・・ももまん買おう。」

 アリアは煮詰めた頭を落ち着かせようと外に出た。

 すると・・・。

 「やあアリア。」

 「!!誰!?」

 アリアは何者だと思って銃を出した。

 するとそこにいたのは・・・。

 「んむ私の推理通りだね。アリア」

 ひょろ長い痩せた体

 鷲鼻に角ばった顔

 右手には古風なパイプ

 左手にはステッキを持っていた。

 「あ・・・アアア」

 「アリア君。君は美しく、強い。ホームズ家が持つ最も優れた才能を持っているのにも関わらず落ちこぼれ、欠陥品と呼ばれてさぞつらかったろう?」

 「・・・あ」

 「だけど僕なら君を認めさせることが出来る。」

 

 

 

 

 

 「そいつは世界で最初に武偵を作った男」

 

 

 

 

 

 

 「僕は君を」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「そして稀代の天才」

 

 

 

 

 

 

 「後継者として」

 

 

 

 

 

 

 「『シャーロックホームズ』」

 「!!」

 

 

 

 

 

 

 

 「迎えに来たんだよ。」

 

 

 

 

 

 

 

 「それが『イ・ウー』のボス・・・プロテキシオンだ。」




 一夏「え?次回予告ってこれ少しお休み・・・まあいっか。」
   「明かされた『イ・ウー』のボスは最も有名な探偵
『シャーロックホームズ』っておいおい大丈夫なのかよこれって!?」
   「『イ・ウー』のアジトを知った俺達は直ぐ様に突入するがそこには
既に待ちかねた敵が?!」
   「果たして最強の相手に俺達はどうやって挑むのか!!」
 次回 予測不可能者 遠山キンジ
 第5章『カオスエピソード2 序曲と悲しみのエンドロール』
 そして・・・永遠の別れにへと繋がる。
 「・・・兄さん!!」
 「・・・大きくなったな・・・キンジ」


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