予測不可能者  遠山キンジ (caose)
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予測不可能な始まり。

 ・・・インスピレーションが沸いてくるぜェ!!


 ターーーン・・・

 何処かの山にある寺の一角で銃声の音が聞こえた。

 そしてそのまま縁側に座っている少年は後ろから血を噴き出しながら倒れて行くのが見えた。

 「キンジーー!!」

 すると髪の長い青年が少年に向かって一直線に走って行った。

 そして少年の元に着くや否や自分の服を脱いで血が噴き出している所に巻き付けた。

 そして青年が何があったのかを見渡すとそこにある物が見えた。

 それは焔が立ち舞う場所で古い拳銃でこちらを見ながら何か言いながら笑う・・・

黒髪から白髪になりかけた男性がそこにいた。

 「貴様ーー!!」

 青年は懐からリボルバー式の拳銃を出して構えた瞬間・・・それは姿を消した。

 すると後ろから人の声が聞こえた。

 「どうしたんですか!?」

 後ろから巫女のような服装をした女性がそう言うと青年は大急ぎでこう言った。

 「救急車と医者をお願いします!キンジが!キンジが!!」

 「え・・・キンジ君!」

 そして何人かの少女達も駆けつけてきた。

 この撃たれた少年こそ多くの事件に巻き込まれながらも成長し、やがて多くの

伝説を残す英雄「遠山キンジ」である。

 

 

 

 

 あれから暫くしてキンジは目覚めたが背中に撃たれた傷は銃創となって残るらしいのだが本人曰く・・・。

 「男の勲章だい。」と言ったそうである。

 そしてその地方の病院で観察入院することになった。

 幸いにも夏休み中であったため学校には一応報告したものの始業式には余裕で

間に合う事から兄でもあり自分の怪我の治療をしてくれた「遠山 金一」により

勉強道具一式が送られた。

 キンジははーと溜息つきながら宿題をしている中ある人間がやってきた。

 「遠山君!!大丈夫だった!?怪我は!!?」

 入ってきた人間は六人。

 そのうち四人は老人の男女であるが一人は長い髭を持った老人。

                 もう一人は目つきは悪いがちょび髭の老人。

 そして老婆達の方であるが一人は白髪のキセルを咥えたファンキーな衣装を

身に纏った老婆と。

             もう一人は着物を着た白に近い水色の髪の老婆がいた。

 そして入るや否やキンジを心配して体中を触っている少女は前半の老人の孫である

 「服部 飛鳥」

 最後に中学生であろう黒い学生服を身に纏った色白の肌をした水色の髪の少女

 「光 雪泉」がそこにいた。

 すると雪泉が飛鳥を少し離すとこう言った。

 「駄目ですよ飛鳥さん。キンジ君は一応病人ですから少し休ませないと。」

 「はーい・・・。」

 飛鳥は少ししゅんとしているとキンジは飛鳥の頭を撫でてこう言った。

 「ありがとな。飛鳥。」

 「・・・・うん////」

 「・・・むうう。」

 キンジが飛鳥の頭を撫でているのを見て少しむくれている雪泉を見てキンジは雪泉の頭を・・・撫で始めた。

 「ふええ。」

 「え?こうしたいんだろ?雪泉姉は??」

 「・・・い、・・・いえ・・・///」

 すると今度は雪泉が真っ赤になり始めていたのだ。

 それを見ていた老人達はと言うと・・・。

 「やれやれ早くひ孫が見たいものじゃあ。」

 「まあその時は雪泉が勝つがな。」

 それを聞いた飛鳥の祖父が少し目を細めてこう言い放った。

 「何言ってんじゃ黒影。それは飛鳥の方じゃろうが?(# ゚Д゚)」

 「そんなわけないだろうがこの色ボケが(# ゚Д゚)」

 「「・・・やるかごら!!」」

 「「やめなさい。」」

 「「ごふう!!」」

 二人は懐から何かを出そうとしたようであるがそれを飛鳥の祖母が大きなキセルを。

 雪泉の祖母は鉄扇を使って頭を殴りつけた。

 それを見た三人はああまたかと思いながらそれを見ていた。

 そんな日常こそこの少年の日常であった。

 そしてそんな日常に新しく加わる人間が出ることをまだこの時誰も知らなかった。




 そして彼は運命の出会いを果たす。


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時は移ろいて。

 一気に高校生!


 「・・・ふぁ~あ、懐かしい夢を見たなあ。」

 あれから数年がたち「遠山キンジ」は武偵高校一年生になった。

 理由についてだがそれは兄「遠山 金一」の姿とその理由がヒーローのようであったからである。

 それだけで・・・東京の武偵校に進学したわけではないのだがまあそれはそれとしてキンジは地元からここに来たのだがある事が理由であらゆる面子から

目を付けられたのだ。

 それは・・・。

 ピンポーン。

 すると入り口からインターホンが鳴ったのでキンジは服を制服に着替えた後扉にへと向かった。

 するとそこにいたのは・・・。

 「おはよう。遠山君!」

 「おお、おはよう。飛鳥。」

 そこにいたのは茶色の髪をショートポニーテールにした同学年よりもスタイルの良い少女「服部 飛鳥」である。

 「もしかして今起きたの。」

 「まあな。あの時の事を思い出してな。」

 キンジはそう言いながら欠伸を欠くと飛鳥は心配そうな口調でこう聞いた。

 「・・・まだ痛むの?その傷。」

 「いやもう痛みが無いから心配するなよ。」

 キンジはそう返すも飛鳥は嘗てキンジが撃たれた背中を見ながらそっかと言うと

そのまま台所にへと向かった。

 「それじゃあご飯作っとくねぇ。」

 「おお。」

 飛鳥は慣れた手つきで台所から包丁やまな板を出して、調味料を取り出した。

 すると暫くしたら鍋の中でわかめや豆腐が入った味噌汁が煮だっており炊飯器には

大量のご飯が入っていた。

 そしてコンロの上でおいしそうな魚が焼かれていた。

 然したった二人にしては量が多いようである。

 味噌汁は少し大きな鍋一杯に入っており魚も十匹近く大皿に盛られていたのだ。

 ピンポーン。

 するとまたインターホンが鳴ったので飛鳥は十枚近くある皿を並べていた

キンジに向けてこう言った。

 「遠山君。出て~。」

 「おお、まあ多分あいつらだろうな。」

 キンジはそう言いながら扉を開けるとそこにいたのは・・・。

 「よっ!来たぜキンジ。」

 「おはようなのじゃ。」

 「・・・キンジ。おはよう・・・。」

 「おはようっす!キンジ!!」

 「おはようございます。キンジ君。」

 そこにいたのは黒髪のロングの少女と青に近い黒色の髪を短く切り揃えた少女、少し暗めな他の娘達よりも胸部が大きい紫髪の少女、活発そうなオレンジ髪の少女、そしてもう一人の幼馴染である雪泉がそこにいた。

 彼女達はキンジとよくコンビを組む少女達で上から「伊達 焔」、「豊川 夜桜」、「式凪 紫」、「巫神楽 華毘」、「光 雪美」と「服部 飛鳥」がメインメンバーである。

 本来なら男の方を加えたかったが飛鳥と雪泉によってこの面子となったのだ。

 「おおおはよう・・・それにしてもよく来るなあ。」

 キンジは呆れながらもそう言うと焔がこう返した。

 「当たり前だろ。チームワークを鍛えるなら偶にでもいいからご飯に来ないかって

言われて来ない奴が可笑しいぜ。」

 「それに一人の食事は味気がないしのお。」

 「・・・私はキンジがいるぐらい・・・。」

 「うちは料理はからっきしっす。花火や爆弾ならお手の物だけど。」

 「それにもしかしたらこのメンバーで登録されるかもしれないですしねぇ。」

 「いや雪泉姉は二年生だろ。」

 雪泉の言葉にキンジがツッコミを入れると奥から飛鳥が大声でこう言った。

 「遠山君。皆来たならこっちに来させてねぇ。」

 「分かった。それじゃあ入れよ。」

 「「「「「おじゃましま~す。」」」」」

 それぞれが部屋に入ると焔達がある物を差し入れしてきた。

 「ほい。あたしが作った餃子。晩飯に喰えよ。」

 「儂からは雑穀米。」

 「・・・鮭。」

 「私からはイチゴを持ってきました。おやつに皆さんで食べましょ。」

 焔、夜桜、紫、雪泉がそれぞれ持って来たものを飛鳥に渡した後飛鳥はそれを

冷蔵庫に入れた後飛鳥は全員にご飯が行き渡ったことを確認した後キンジが全員に

向けてこう言った。

 「それじゃあ・・・手を合わせて。」

 「「「「「「「いただきま~す!!!!!!!」」」」」」」

 そう言った後に全員食べ始めた。

 




 これがいつもの始まり。


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運命の出会い。

 その少女の出会いがキンジの未来を変える。


 更に暫く時は過ぎてある雨の日・・・

 

 

 

 「はあ・・・はあ・・・はあ・・・。」

 学園島の裏街である少女が歩いていた。

 紫と黒のドレスのような衣装をして端から見れば仮装大会の帰りかと思われても

不思議ではない。

 然しその恰好は何故か殺風景な感じがした。

 両手には銀の手甲。

 頭には銀のティアラのような物があった。

 紙は金色の足元まで届くかのような長さを三つ編みにしていた。

 全身ずぶぬれになっており息も絶え絶えで歩くことでさえやっとであった。

 「ああ・・・アアア・・・。」

 そしてとうとう目の前の世界が回り始めよろけてそのまま倒れた。

   

 

 

 

 

 「ふぁ~あ、早く戻らねえとなあ。」

 この時キンジは焔達と指定任務(指名された)がありその任務が終了して帰っている所であった。

 武偵校では学校の単位以外で学校から持ち出された任務がありその中でも指名されている任務は単位が多い分危険が付き物であり仲間と受ける際にはそれ相応に

強さがなければいけないのである。

 そんな中キンジはある物を見かけた。

 「ん?猫??」

 キンジの目の前で猫が通り過ぎて行ったのだ。

 一匹なら未だしも何匹かの猫が通って行くので変だなと思ったキンジは猫が入っていった脇道をみるとそこには・・・。

 「何だこりゃ!?」

 倒れている金髪の少女の周りで猫がすり寄っていたり顔を舐めていたのだ。

 いったい何の撮影だと思うくらいの状況であったがこのままでは風を引きかねないと思ってキンジは金髪の少女に手を伸ばそうとすると・・・、。

 フギャアアア!!

 「痛--!!」

 猫がキンジの手を引っ掻いたのだ。

 それでもキンジは親切心でやっとのことで救出した。(本人は傷だらけ)

 そしてキンジは彼女を背中に乗せると・・・。

 「(うわあああ!!まじい!!マジイ!!服で分からんかったがこいつ

胸デカいぞ!!)」

 キンジは背中越しで分かる柔らかい二つの物体に驚愕しながら自身の部屋がある

アパートまで走って行った。

 

 

 

 

 「ただいまー!」

 キンジはアパートに入るとそこにいたのは・・・。

 「お帰りなさいキンジさん。」

 雪泉がエプロンを付けて部屋に入っていた。

 すると雪泉はキンジの背中にいる少女を見てこう言った。

 「あらあら・・・キンジさん。」

 「は・・・はい?」

 キンジは雪泉の声色が変化した事に恐怖すると雪泉はキンジに・・・目のハイライトが消えているにもかかわらず笑顔でこう聞いた。(目は笑っていません)

 「ソノジョセイハイッタイダレナンデスカ?コタエテクダサイ。」

 「え・・・エート・・・・。」

 何でこうなったのだろうと思うキンジであった。




 この少女の正体(ヒント 「Fate」シリーズキャラです。


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ヤバけりゃ逃げろ。

 逃げ場所は確保しとけ。


 あれから雪泉に事情を話したキンジは金髪の少女を床に降ろして頭は座布団を

敷かせた。

 そして雪泉はと言うと・・・。

 「成程偶々脇道に向かう猫の大群を見たらその子が倒れてたからここ迄運んだと?」

 「・・・ハイ・・・。」

 キンジは雪泉の言葉に力なく答えていた。

 因みに猫にやられた傷はちゃんと治療してもらった。

 「・・・折角二人っきりになったのに・・・。」

 「ん?どうしたんだ雪泉姉?」

 「な・・・何でもありません////」

 如何やら先程の言葉はキンジには聞こえないような声で喋っていたようだ。

 そして雪泉が顔を真っ赤にしてそう返した後金髪の少女を見てこう言った。

 「さてと・・・先ずは彼女の体を拭かなければいけないので・・・。」

 雪泉が金髪の少女の服を見てそう言うとキンジの方を向いてこう言った。

 「・・・さっさと自室で着替えて下さい!!」

 「は・ハイーー!!」

 キンジは雪泉の言葉に従って自室に入った。

 キンジの住むアパートは此れ迄指名任務をクリアしていることからそれなりに

ちゃんとした造りになっており自室も完備されている。

 部屋は男四人が軽く入る位のスペースになっているためそれなりに広い。

 キンジは部屋に入って部屋ぎに着替えた。

 といってもキンジの部屋着は無地な物が多く地味なものが多い。

 そしてキンジが部屋から出ると風呂場から水音が聞こえた。

 「・・・マサカ・・・。」

 キンジはまさかと思い聞き耳を立てていると・・・。

 「ふーー。いい湯です。」

 「なあ!!」

 雪泉が風呂に入っていたのだ。

 何故だと思っていると床には先程の少女が寝ていたのだ。

 如何やら少女の服を脱いでいる中自分も濡れていたようだ。

 そしてキンジは金髪の少女の方を見ると・・・。

 「(俺のシャツじゃねえかって・・・上だけかよーー!!)」

 上だけカッターシャツで着させただけの簡単なものでありキンジ自身はどうしようかと困り果ててある事を思いついた。

 「(よし、トイレに逃げ込むか。)」

 トイレは風呂場の真ん前であるが無いよりはマシだと思っていたがキンジは

この時失念していた。

 何故自室に戻らなかったという事である。

 そしてキンジはトイレに向かい、その前についた途端・・・災難に見舞われた。

 「ふう・・・いい湯でした。」

 雪泉が真っ裸で現れたのだ。

 普段雪泉は色白の肌の為湯上りなのか赤く火照っており、大きな胸がどんと張りが

あるのか揺れており、尻も大きかったがそれを支える腰が細く折れてしまいそうな

感じであった。

 それから数秒間経つとキンジは雪泉に向けてこう言った。

 「ええと・・・すみませんでしたあ!!」

 そしてキンジは颯爽と自室に逆向きになって戻って行った。

 そして暫くして雪泉も事の次第に気づいて顔が赤くなりそして体を掴むように

して・・・。

 「キャアアアアアアアアアアア!!!」

 悲鳴を上げてしまった。




 ラッキースケベはよくあるよな。
 小説では・・・。


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少女の名前

 彼女は一体何者なのだ。


 「////////」

 「////////」

 「・・・・・(´~`)モグモグ」

 キンジ、雪泉は先程のことで真っ赤になっており金髪の少女はその間でゆっくりと

だがご飯を食べていた。

 因みに雪泉と金髪の少女の格好は・・・キンジの上半身の服だけを使っているため(下半身は色々と不備がある為使用されず。)少し下を向くと綺麗な足が見えており

角度次第ではお尻も見える程である。

 そんな男性なら生唾な場所でもキンジからすれば・・・地獄そのものである。

 その理由は・・・。

 「(落ち着け遠山キンジ。目の前の光景は只の事故からなるものであるからして・・・なるなよHSS!!)」

 HSS、正確には「ヒステリア・サヴァン・シンドローム」であり極度の

興奮状態になるとあらゆる感覚が研ぎ澄まされ超人さながらの活躍が出来るのだが

キンジは此れを嫌っていた。

 そしてそれこそが地元を離れて東京の学園島に来た原因でもある。

 暫くしてそれぞれご飯(今回はホワイトシチューである。)を食べ終えて暫くするとキンジが先に話を切り出した。

 「そう言えば君は誰なんだい?」

 キンジは空中投影出来る携帯電話を出して翻訳モードにして(英語)聞いた。

 すると少女が出した言葉は・・・。

 「ワタシは・・・ダレです?」

 片言だが日本語が出来ると知りキンジと雪泉はほっとする中雪泉はキンジの近くに行ってこう聞いた。

 「如何やら彼女は記憶喪失のようですね。」

 「それじゃあ監視カメラで記録が無いか調べたほうがいいな。」

 「それは紫さんに任せましょう。それで当面の住居ですが・・・。」

 雪泉はそう言った瞬間言い淀んだ。

 飛鳥と焔は同居人がおり夜桜は一人暮らしであるが節約して兄弟たちに

仕送りをしているので無理。

 華毘と紫は・・・論外であろう。

 華毘は馬鹿で然も爆弾を作っているため万が一があれば大変だし紫は最近は

改善されたとはいえ昼夜逆転の生活をしていたので駄目。

 当然ホテルか武偵校での施設に預けるかであるが右も左も分からない所に放り込むのも後味が悪いと思った雪泉が取った考えはと言うと・・・。

 「ええと・・・キンジさん。暫くでいいので彼女を預けてくれませんか?」

 「・・・はああ!!」

 まさかの丸投げであった。

 「ちょっと待ってくれよ。雪泉姉!俺は確かに一人暮らしだけど女と一つ屋根の

下って・・・。」

 「それじゃあ彼女は此れからどうやって生きるんですか?」

 「それは・・・。」

 キンジはその言葉に言い詰まるとこう続けた。

 「暫くの間です。その間に私も探しますから。」

 そう言ってお願いと言うとキンジは・・・ため息交じりでこう言った。

 「分かったよ雪泉姉。暫くだぞ。」

 「ありがとうございます。キンジさん。」

 雪泉がそう言ってにこっと笑う所を見てキンジは顔を赤くしてそっぽを向いたとき

金髪の少女にある事を言った。

 「名前が無いからなあ・・・どうするか??」

 彼女の名前を何にしようかと言うとキンジはある文字を思いついた。

 「・・・『カナメ』はどうかな?」

 「『カナメ』・・・ですか?」

 「ああ。俺がキンジで兄さんが金一だろ。だから女の子だからカナメっていうのは

どうかな?」

 それを聞いて雪泉は顎に手を置いて考えた後こう言った。

 「良いですね。丁度金髪ですので丁度良いですね。」

 「それじゃあ・・・決まりだな。」

 そう言うと金髪の少女はその言葉を復唱していた。

 「カナメ・・・カナメ。」

 「そうだ。お前の名前は『カナメ』で良いか?」

 それを聞いた金髪の少女は・・・ニコッと笑ってこう言った。

 「ハイ。」




 だが問題はまだあるぞ。


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次の朝。

 朝は必ずやってくる。


 「ううう・・ん。」

 キンジは・・・ソファの上で眠気眼の状態で起きた。

 自分の部屋はカナメにさせて自分はソファの上で寝ることにしたのだ。

 何やらトントントンと音がしたので起きてみた。

 周りには良い匂いが漂っており鍋からも良い匂いがしてきたのだ。

 そして台所に立っている人間を見た。

 腰すら軽く届くほどの金髪。

 少し白っぽい服と・・・後ろからフリフリと動くお尻・・・。

 「!!!!」

 キンジはそこを見た瞬間ソファに戻った。

 血が逆流するくらい沸騰している事が丸わかりでありキンジは落ち着こうと

していた。

 「(落ち着けよ俺!こんな所であれになったらマジヤバい!!)」

 キンジはそう思って落ち着かせようとした。

 HSSによって中学生時代は酷い目を見たからだ。

 そして落ち着いたことを確認してもう一度確認しようとすると・・・目の前に本人がいた。

 「オハヨウゴザイマス。キンジさん。」

 「どわあ!!」

 キンジはそれに驚いて落ちる寸前で体勢を整えた後その少女を見た。

 金髪碧眼の自身と同い年(おそらく)の少女『カナメ』がそこにいた。

 そしてカナメはキンジに向けてこう言った。

 「ゴハン・・・タベル?」

 こてんと首を傾げながらそう言うがキンジは別の所を見てしまった。

 そこは・・・。

 「(やっぱこいつ焔ぐらいあるって言うか白くて・・・!!)」

 ・・・胸の谷間であった。

 お前馬鹿かと言う人間がいるかもしれないがまあそれも男の性だなと思う所である。

 そしてキンジはカナメに向けてこう言った。

 「あ、ああ・・・食べる。」

 そしてキンジが目にしたものはと言うと・・・。

 「これ・・・全部お前が作ったのか?」

 「・・・ハイ」

 それは二人分をベースにした朝食であった。

 昨夜作ったホワイトシチューの隣には少しカリっとする程度のパンとサラダ、綺麗に盛り付けされたハムと目玉焼き。

 正に外国の朝食と呼ぶべきものであった。

 そしてキンジとカナメが席に着いて食べようとすると・・・。

 ピンポーン。

 何やらチャイムが鳴ったので見てみると・・・。

 「げ。」

 そこで見たのは・・・。

 黒い髪の毛を長くした大和撫子風の美少女がそこにいた。

 「・・・白雪。」

 星伽 白雪。

 星伽神社の長女でキンジの幼馴染であるがちょっとヤバいところがある。

 それは・・・。

 「今日はまだ飛鳥達が来てないからこれを期にキンちゃんとウフフフフフフフフ。」

 少し瞳のハイライトが消えてそう言う彼女はキンジに惚れているのだが他の女の子がいると直ぐに邪魔するので大変なのである。

 キンジはカナメの格好を見るとヤバいと思った。

 「(下手すりゃ飛鳥たちが来た時のように家がボロボロになり兼ねんぞ!!)」

 そう、嘗て飛鳥達がキンジの部屋にいるのを見て問答無用に斬り捨てようとした

ところ応戦してドンパチ起こした後雪泉によって(白雪を失神させて)鎮圧した後

部屋の片づけとその片隅で雪泉の折檻を受けている白雪を見た後白雪は雪泉の監視下に置いてキンジに近づかないように警告された。 

 その時の白雪の顔はこの世の終わりのような顔になっていたそうだ。

 然しキンジの部屋に来たという事と飛鳥達が来てないことを理由に入室しようとしているのであろう。

 そしてキンジはカナメをもう一度見た後ため息交じりでこう言った

 「しゃあない・・・何とかするか。」

 そしてキンジは扉を開けた。

 まるで危険物を触るかのように。




 さあてと・・・怖いけどやるか。


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忠告する。

 この作品で初めての変身だ!


キンジが白雪を見つけてしまい仕方なく扉を開けると白雪が扉の前でいそいそと手鏡を見て何か準備していた。

 「(何であんな所で準備するんだよ。部屋でやれよな。)」

 キンジはそう思いながら扉を開けた。

 「あ、おはようございます!キンちゃん!!」

 「ああ、おはようってキンちゃんはやめろっていつも言ってるだろ?ガキじゃ

あるまいし。」

 キンジは白雪が自身に向けて言った言葉に注意をかけると白雪はあわあわと

慌ててこう言った。

 「あっ・・・ご、ゴメンね。でも私・・・キンちゃんのこと考えてたから、

キンちゃんを見たらつい、あっ、私またキンちゃんって・・・ゴメンね、キンちゃん、あっ・・・。」

 白雪は顔面蒼白になりながらもそう言う所を見ると何だか怒るに怒れなかったが

今、白雪を入れるのは少し不味いと考えていた。(少しじゃないが)

 「(今『カナメ』がいるのを見るとこいつ暴走しそうで怖いんだよなあ。

此間みたいに部屋が滅茶滅茶にされそうでさ。)」

 キンジがそう思っていると・・・ペタペタと足音が聞こえた。

 「トオヤマ・・・さん。・・・ゴハン・・・サメますよ。」

 「『カナメ』!!」

 カナメが台所から姿を見せるとキンジは彼女の服装を白雪が見た瞬間どんな

化学反応を起こすか全く見当がつかないのだがキンジは白雪の方を見ると・・・。

 「・・・・・・( ゚ ρ ゚ )。」

 「・・・し・・・白・・・雪?」

 白雪は茫然とした表情で見ていたことにキンジは戸惑っていると・・・。

 がくがくがくがく

 「うお!」

 突如白雪の体がガクガクガクと首如震えるとそれを見たキンジは驚いた。

 そして暫くすると・・・。

 「ネエ・・・キンちゃん。」

 「は、・・ハイ!!」

 キンジは白雪の言葉に警護で返事をすると白雪はキンジに対してこう聞いた。

 「何であの子キンちゃんの服を着ているの?何でキンちゃんの部屋にいるの?

何でキンちゃんの部屋でエプロン何て着ているの?何で・・・ネエナンデなんでなんで何で何でナンデナノキンチャン。」

 白雪はハイライトを失った瞳でキンジにそう聞くもキンジもどう答えれば良いか

分からなかったのでどう答えようかと思っていると白雪は懐から・・・短刀を出した。

 「天誅ーー!!」

 白雪はキンジの横をすり抜けてカナメに目がけて一直線に向かった。

 「ヒィイ!!」

 カナメはそれを見て悲鳴を上げて伏せると・・・キンジが割って入って白雪を

止めた。

 「待て白雪!!こいつは武偵校生徒じゃない!!」

 キンジは短刀を持っていたナイフで止め乍らそう言うも白雪は相変わらず

ハイライトの消えた目でキンジに向かってこう言った。

 「駄目だよキンちゃん。そいつはキンちゃんを私から奪う泥棒猫だよ。そういうのはさっさと消した方がいいんだよキンちゃん。」

 「(駄目だ!完全に飛鳥達と会った時と同じ・・・いやそれ以上だ!!)」

 キンジは白雪の様子を見てそう思いながらカナメの方向を見ると・・・

とんでもないのが見えた。

 それはカナメの・・・白いお尻がふるふると見えてしまったからだ。

 「!!!」

 キンジはそれを見てしまった瞬間ある現象が起きてしまったことに気づいて

しまった。

 「(ああ・・・やばい・・・こりゃなっちまうわ・・・。)」

 血が沸騰しそうなこの感覚。

 頭が冴え渡ってしまうようなこの感覚。

 「(ヒスっちまったぜ!)」

 キンジはそう思った瞬間・・・白雪に向かってこう聞いた。

 「白雪・・・お仕置きの時間だよ。」

 「へ?・・・!!」

 白雪はそれを聞いた瞬間・・・足元が何かに当たったことに気づいて

下を見ると・・・キンジが白雪の足元を薙ぎ払っていたことに気づいた。

 そしてキンジはそのまま白雪をさせるとこう呟いた。

 「もうお前をこんな風にしたくないから・・・良いね?」

 「は・・・はい/////」

 白雪はそう言って顔を赤くして立ち去った後キンジは性格が変わったように

カナメのほうに近づいた。

 「すまないね。白雪からは俺から忠告しておくからここは・・。」

 「貴方は・・・ダレ?」

 「へ?」

 カナメはキンジにそう聞いた。




 少女は青年の真実を知る。


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カナメとキンジ

 貴方は誰を信じますか?


 「貴方は・・・ダレ?」

 「へ?」

 カナメがキンジを見てそう聞いた。

 するとキンジはカナメの頭を撫でてこう言った。

 「何言ってるんだい、カナメ?俺はキンジ」

 「貴方・・・チガウ。」

 カナメはキンジの目を見て言うとキンジは頭を少し掻いてこう言った。

 「・・・凄いね君は。一目で見破るなんて飛鳥や雪泉姉でもそこまでじゃ

なかったよ。」

 キンジはカナメに向けてそう言うとこう続けた。

 「ちょっと待っててくれるかい?直ぐに治まるから。」

 キンジの言葉にカナメは大人しくこくんと頷くとキンジは自分の部屋に戻った。

 

 

 

 

 数分後・・・。 

 「・・・。」

 「大丈・・・ブ?」

 部屋から戻ってきたキンジは机に突っ伏していてそれを見たカナメは

気に掛けていた。

 「・・・さっきのだけどよ・・・どうしてわかったんだ?」

 キンジはカナメに向かってそう聞いた。

 あのモードはそれなりに顔なじみの人間か知っている人間でなければ分からないのだがそれを初見で見切ったカナメに対して少しだが警戒心を持って聞いた。(懐には

いつでも戦えるように銃を構えていた。)

 そしてカナメはキンジの言葉に対してこう返した。

 「・・・何となく・・・カナ?」

 その答えはキンジの警戒心がズズズっと下がったのだ。

 (頭も一緒に)

 キンジは体勢を立て直してはああと溜息ついてこう言った。

 「あれなんだがな・・・。」

 キンジはカナメにさっきの状態の説明をした。

 HSS(ヒステリア・サヴァン・シンドローム)

 前にも話したが興奮状態の時に脳のリミッターが一時的にカットされ超人的能力に

目覚めるのだが・・・覚醒するためには異性に興奮しなければならないという冴えねぇ条件が付くのだ。

 「そんな能力を中一の時に一人の女の子を虐めていた女生徒共にやらかしたら

あいつら何処で知ったのか俺を使って色々とこき使いやがってな、だから地元から

ここに来たのに・・・。」

 試験前に白雪に絡んでいた男子生徒共を軽くのした後そのまま試験会場に行ったのが運の尽き。現役武偵を倒してしまいSランク武偵と言うトップに一年にしてなって

しまったのだ。

 「それで今に至るってわけだが・・・今なら雪泉姉に頼んで」

 キンジはそう言いかけた瞬間言葉が途切れた。

 「!!!!」

 何せカナメに抱きしめられていたからだ。

 「イイ子・・・イイ子」

 何だか子供をあやしているようないるような感じであるが現在カナメは・・・

ノーブラの為胸の弾力がダイレクトに伝わっているのだ。

 キンジは慌てて飛び出すとカナメに向けてこう聞いた。

 「何してんだよ!!」 

 するとカナメはキンジにこう返した。

 「キンジ・・・頑張ったから・・・オレイ?」

 何でそれだよと思いたいがカナメの邪気の無い笑顔に溜息つこうとするとこう

言った。

 「キンジ・・・助けて・・・クレタ・・・だから・・・イル。」

 カナメの言葉にそうかよと少し笑顔になって言うとカナメはキンジに向けて

こう言った。

 「ゴハン・・・食べよ。」

 「ああ」

 そしてお互い手を合わせてこう言った。

 「「いただきます」」

 この日から二人の共同生活が始まり・・・あの日にへと向かった。

 

 

 

 「緊急速報です!たった今届いた情報によりますと豪華客船

『アンリ・マリーベル』号が沈没したの事です!これに伴い負傷者、死者は0ですが

行方不明者が一名いることが分かりました。

 名前は『遠山 金一』。武偵とのことです!!」




 また運命が狂いだす。


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心配してくれる人たち

 貴方の周りにもいるはずですよ。


 「ここ最近ですが武偵に対するパッシングが根強いですね。」

 「そりゃそうでしょ。豪華客船沈没なんてへましたせいでクルージング会社は

大損ですからね。そもそも武偵なんてヤクザまがいな連中」

 突如音が消えた。

 それもそのはず先程のはテレビの声であったのだ。

 キンジはそのテレビを消すとある物を見た。

 それは・・・白い布に包まれた兄「遠山 金一」の遺骨である。

 否・・・骨などない。

 何せ海から遺体すら浮かんでこなかったからだ。

 遠山 金一は乗客を全員逃がすために脱出できなかったらしいが訴訟を恐れた

クルージング会社はこう声明を出した。

 「今回の事件は未然に防げなかった武偵『遠山 金一』の職務怠慢から起こった

事件である。」

 何という無茶苦茶な声明であるが武偵を否定していた議員やマスメディア、金一によって助けられた一部の乗客によって金一のことを『無能な武偵』、『税金取り』等とネットや週刊誌で大々的に報じられていた。

 キンジはそのショックで部屋に引きこもっていた。

 外には未だメディアが待機しており外出すら出来ないのだ。

 そんなキンジの自室の前でコンコンとノックする音が聞こえた。

 「キンジさん。ご飯・・・置いてますから食べて下さいね。」

 ここ最近でやっと日常会話が喋れるくらいになったカナメはキンジの事が心配で

ここにいるのだ。

 扉の前を見ると昨日作っておいたご飯も手つかずの状態であったのを見て悲しい

表情になった後カナメはキンジにこう言った。

 「キンジさん。ここから出てくるの、待ってますから。」

 そしてそろそろと去って行った。

 それでもキンジは答えなかった。

 心が・・・凍り付いてしまったからだ。

 

 

 

 

 

 そして武偵校では・・・。

 「何が『無能な武偵』だーー!!ふざけやがって!!」

 武偵校にある生徒会室にて焔が持っていた週刊誌を破り捨て投げてそう言った。

 ここにはキンジを心配するメンバーが集まっていたのだ。(白雪は諸事情でいない)

 「手前らには出来るのかって話だろ!!」

 「そう怒るな、焔よ。儂も腸煮えくり返ってすぐさま殴り飛ばしたいわい。」

 焔にそう言いながらも夜桜は掌を握りつぶさんとするようにそう静かに怒っていた。

 「ネットでも金一さんに対しての暴言が結構あって順次出てる。」

 紫はPCを操作してそう言った。

 「そもそもこれって間違いにも程があるっす!キンジのお兄さんは皆を守るために残ったのにこれは酷過ぎっス!!」

 華毘は今回の報道に怒り心頭で見ていた。

 「それよりも遠山君・・・大丈夫かな?」

 その中で飛鳥はキンジを心配していた。

 「今はカナメさんがいらっしゃいますが彼女によるとここ最近食事をまともに摂ってないようです。」

 雪泉はキンジの近況を伝えた後全員暗い表情になった。

 「何とかしなけりゃあなあ・・・。」

 焔がそう言うも全員何も作戦がないのだ。

 どうするかと考えている中コンコンと扉をたたく音が聞こえた。

 「あ、どうぞ。」

 雪泉がそう言って扉が開くとそこにいたのは・・・。

 「何やらキンジ君関連で考えているのなら。」

 「手が無いわけではない。」

 「じっちゃん!!」

 「おじい様!」

 彼らこそキンジを助けるキーパーソンになる存在。

 「服部 半蔵」

 「光 黒影」がそこに立っていた。




 そして作戦が発動する。


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正義とは?悪とは?

 今日は御巣鷹山の事故から三十四年です。
 この事故で落命された方々に哀悼の意を表します。


さてさて半蔵が何やら計画を飛鳥達に話した後彼らはキンジが住んでいるアパートに

向かったが部屋の前には多数の報道陣やマスメディアが居座っており入る事すら

容易でないことが見てうかがえる。

 それを近くのビルの・・・屋上から双眼鏡で飛鳥が見ていた。

 「こちら飛鳥。目標の部屋前に多数のマスゴミが健在。」

 飛鳥は無線でそう言うと近くの河に屋形船の中で待機している雪泉達に届いた。

 「了解。おじいさまたちが入るのを見た後再度連絡を。」

 『了解。』

 そう聞いて飛鳥は無線を切った後雪泉は屋形船にいる焔たちに顔を向けた後

こう言った。

 「それではこれより・・・『遠山キンジ』救出作戦を決行いたします。」

 「「「「おおおおお!!」」」」」

 

 

 

 

 「いやーまさか車に乗せてもらえるとはありがたいのう、『武藤』君。」

 「いや、いいっすよこれくらい。ダチが大変な時に何も出来ねえと思っていたら丁度あんたらがキンジの所に行くって言うんだからこれくらい当然すよ。」

 半蔵達は学園から出る途中でそのことを聞いていた『武藤 ゴウキ』は自身が

所属している「車輌科(ロジ)」にある車に乗せてもらっていた。

 そして目的地のすぐそこに着いた後「武藤 ゴウキ」は半蔵達に向かってこう

言った。 

 「本当なら俺達が何とかしてえとこだけど俺達じゃあ・・・キンジを何とか出来ねえかもしれねえから・・・キンジを宜しくお願い致します!!」

 武藤は運転する場所越しであるが頭を下げるとそれを見ていた半蔵達はこう言った。

 「・・・分かったわい。」

 「何とかするわい。」

 そう言って立ち去っていった。

    

 

 

 

 

 そして半蔵達はキンジの部屋の所に行こうとすると記者達に囲まれた。

 「すいませんが遠山キンジさんの関係者ですか?」

 「今回の事件について一言を!」 

 「すまんが通してくれんかのお?」

 半蔵は記者達の質問を聞かずそのまま入ろうとするもある一言が・・・彼らの耳に入ってしまった。

 「今回『遠山金一』がやったクルージング会社の損害について何か謝罪をして

下さい!!」

 「「・・・・・アアア(# ゚Д゚)」」

 「ヒィイ!!」

 すると半蔵はその記者に笑顔で向かってきてこう言った。

 「ほおお。謝罪って・・・何をじゃ?」

 「きききき、決まってるでしょ!今回クルージング会社が保有していた豪華客船を

沈没させたことに対してですよ!」

 記者の一人は恐怖しながらも虚勢を張って言い返すも半蔵は記者の手を握ってこう言った。

 「ほおお。たかが船一槽と人の命は同じ価値とは驚きじゃのお。」

 「へ?」

 記者の間抜けな言葉に半蔵はこう続けた。

 「船などはのう。作ればまた出来るが・・・人の命はそう簡単な物ではないしもし

あの時お主が乗っていたら・・・出来るのか?」

 その言葉に記者は馬鹿らしいと思いながらこう返した。

 「何言ってるんですか?一般人では出来ることなど限られるけど武偵は何でもできるじゃないですか?それで出来ない武偵なんて役立たず以外の何物でも・・・」

 「馬鹿者がーーーー!!!!」

 半蔵はその記者に向かって大声でそう言うと半蔵はこう続けた。

 「武偵と言えども只の人も同じく間違いは起きるし過ちも起こす!然し彼らはそれを押し殺してでも人々を守り、悪から世を守ろうと必死にその力を使っておるのに

お主たちは『出来て当たり前』じゃと?違う!!出来ようと努力と研鑽を積んでおるのじゃ!!今回の金一君の行為は多くの人間の命を救い、守り切ったというのに

それに尊敬の念ではなく侮辱を振りまいて死者を冒とくしていることと

分からぬのかあ!!」

 すると傍でじっとしていた黒影が記者達に向けてこう言った。

 「お主等は仕事と割り切っているようじゃが貴様らの行為が遺族の傷を広げさせ、多くの人間を不幸にさせていると自覚しているのか?」

 その言葉に記者の一人がこう言い返した。

 「然し我々には『言論の自由』がある!どう言う風に表現するも

我々の自由であり正義」

 「それが正義と言うのなら・・・悪は何だ?」

 「へ?」

 「悪とは何だ?船を守れなかった事か?財産を守れなかった事か?謝罪しない

ことか?・・・否だ!真の悪とは命を守ったものに対して感謝ではなく暴言を吐き、

悪意をばら撒き、自らの罪を隠蔽しようとする者共ではないのか!!」

 「そしてなによりも命を懸けて大勢の命を守り抜いた若き武偵に対して哀悼の意を

述べず!死者の思いを踏み散らかすものたちではないのか!?」

 「・・・・・・」

 その言葉に全員が黙りこくってしまった。

 正義とは何か?悪とは何か?仕事とはいえ本来なら自分達よりも年下の青年が

命がけでやっていたことを蔑ろにしているという真実が彼らの胸に強く突き刺さった。

 「それでも正義を語るというなら・・・もう一度今自分達が持っている

そのペンの重さを思い出せ。」

 そう言った後黒影と半蔵はキンジの部屋をノックした。

 「おおい?おるか?」

 そう言った後何やら扉を少し開けると・・・カナメが立っていた。

 「誰ですか?」

 カナメは半蔵達に向かってそう聞くと半蔵はにこりと笑ってこう返した。

 「儂は『飛鳥』の祖父じゃが『キンジ』君はおるかい?」

 そう聞くとカナメは笑顔になってこう言った。

 「『飛鳥』さんの!どうぞこちらです!!」

 そう言って扉を開けた後半蔵と黒影は素早く部屋に入った。

 




 そう言えば「クライマーズハイ」での記者達は少なからず信念と責任感を持って
行動していましたが今それをしている人達はどれくらいの人間でしょうか?


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いざ外へ。

 落ち込んだ人間の励まし方は10人十色


 半蔵達はカナメの案内の元キンジの部屋の前に着くと半蔵がキンジの扉を叩いてこう言った。

 「おおい、キンジ君や。儂じゃ、半蔵なんじゃが開けてくれんかのう?」

 「・・・・」

 「すいません。キンジはあれから全然出てくれない。」

 カナメが半蔵に謝りながら説明するも半蔵は頭を掻いてこう言った。

 「こりゃ時間がかかりそうじゃな・・・黒影。」

 「分かっとるわい。」

 半蔵は黒影に変わらせると黒影は黒い鉄扇を出すとそれを扉の前目掛けて・・・叩きつけた。

 すると・・・扉がスパッと・・・斬れたのだ。

 「えええええええ!!」

 カナメはそれを見て驚いた。

 まあ・・・普通に考えても無理だろう。

 扇で扉が斬れるなんて・・・ねええ。

 そして扉の先には・・・箱だけの骨壺と遺影、そしてその正面で体育座りしている

キンジを見た。

 そして黒影はキンジの肩を掴んでこう言った。

 「キンジ、顔を見せよ。」

 そう言ってキンジを正面に向かせるとそれは酷いさまであった。

 目は赤く純血しており涙の跡がくっきりと残っていた。

 それは嘗ての・・・雪泉のようであった。

 雪泉の両親も武偵であったがとある任務の際に殉職して雪泉一人だけになって

しまったのだ。

 その時黒影は雪泉を引き取ろうと来た時には・・・キンジと同じような顔に

なっていたのだ。

 だが環境は違っていた。

 未だ幼かった雪泉の周りにはキンジや飛鳥、周りの人間の支えや泣くことが

出来たのだがキンジの場合は違う。

 頼れる友すら入ることが出来ず、周りには兄に暴言を吐く民衆と言った

檻の中である事から泣くときも一人ですすり泣くしなかったのであろう。

 それを察した黒影は少し荒い方法を使った。

 「いい加減に起きないか!この盆暗が!!」

 「ぐは!」

 黒影はキンジを殴り飛ばすとキンジはそのままベッドまで飛んで行った。

 「キンジさん!」

 カナメはそれを見てキンジの所に向おうとすると半蔵がそれを止めた。

 そしてキンジは前を見るとこう言った。

 「黒影・・・じいちゃん?」

 「ほう、眠気眼ではなかったようじゃな。」

 もしそうだったらもう一発だったぞと言うとキンジに向かってこう言った。

 「荷造りしろ。」

 「へ?」

 黒影はキンジに向けてそう言った。

 「早く!!」

 「は、ハイ!」

 そう言ってキンジは服を鞄に詰めながらカナメも荷造りして準備し終えると・・・。

 「良し行くぞ。」

 そう言いながら黒影と半蔵は・・・窓にへと向かった。

 「へ?そっちは河だぞ?」

 「知っとるわい。」

 黒影はキンジの言葉をスパッと斬り捨てると窓からベランダの下を見ていた。

 キンジはそれにつられて下を見ると・・・。

 「キンジさ~~ん。」

 「お~~い、キンジー。」

 「キンジ殿ー。」

 「キンジ。」

 「キンジ~~!」

 「雪泉姉!焔!夜桜!紫!華毘!」

 キンジは下にいる彼女達を見つけた後半蔵がキンジとカナメに向かってこう言った。

 「それじゃキンジ君。・・・飛ぶぞ。」

 「?」

 「・・・あああな。」

 カナメは分からなかったようだがキンジはそれを察してカナメを・・・

お姫様抱っこした。

 「ひゃあ////」

 「悪い。」

 カナメは素っ頓狂な悲鳴を上げるとキンジはそれをわびた。

 「先に行ってるぞ。」

 半蔵はそう言って・・・窓から飛び降りた。

 「!!!」

 「それじゃあ・・・しっかり捕まってろ!!」

 カナメはそれを見て驚くと・・・キンジもそれに続いて飛び出した。

 「きゃああああああ!!」

 カナメは悲鳴を上げながらキンジに掴まっているとキンジは武偵の必需品である細い高硬度のワイヤーをベルトから射出して他の部屋のベランダに引っ掛けた。

 無論半蔵達は懐に入れていた縄を引っ掻けていた。

 そして彼らはそのまま屋形船に移った。




 そして少年は目指す。


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心の中を曝け出せ。

 全てを出して楽になれ。


あの後キンジたちを屋形船に移送させた半蔵達はそのまま何処かに行っているが

当のキンジはと言うと・・・。

 「・・・・・・。」

 あれからと言う物今度は窓際でボーっとしていた。(黒影に殴られた傷は

その時に雪泉が治した。)

 「キンジさん・・・。」

 「やれやれ・・・如何やら一過性だったようじゃな。」

 雪泉はキンジの様子を見て心配している中半蔵はもう少し時間がかかりそうだなと思った。

 それを見ている焔たちはと言うと・・・。

 「やっぱもう一発殴るか?」

 「いやそれは流石にだめじゃろう?」

 焔の提案に夜桜は待ったを掛けた。

 「・・・あ、半蔵さん達の事がネットで色々出てるよ。」

 紫がネットで先程の事が出てるのを言った。

 「・・・誹謗中傷があるけど大多数は金一さんの事で同情や賛同者が出てるよ。」

 それを見て少し笑顔になっていた。

 「でも誹謗中傷を書いているような連中なら嫌がらせが起きそうっすね?」

 華毘が半蔵達にも被害が及ぶんじゃないかと危惧しているが黒影達はこう返した。

 「なあに自らの身ぐらいは守れるわい。」

 「もし他の連中に何かしようものなら・・・百倍返しでやってやるわい。」

 半蔵はふぉっふぉっふぉっと軽い感じで返した。

 「じっちゃ~~ん。」

 「おお、飛鳥の声が聞こえるという事は合流地点か。」

 半蔵は飛鳥の声が聞こえたことにより集合地点に来たのだと気づいた。

 すると飛鳥は橋の近くにある船着き場から・・・跳び上がった。

 そして見事に屋形船の天井に着地した。

 「じっちゃん!遠山君は!?」

 「あそこでボーっとしておるわい。それと飛鳥、今からちょっとある物作るから

それをキンジ君に渡してくれんかい?」

 「うん。」

 すると半蔵は実家である寿司屋の装束に着替えて厨房に立った。

 

 

 

 

 「おおい皆。もう少しで昼食じゃから皆で食べんか?」

 「「「「「ハーーイ!!!!!」」」」」

 半蔵が全員に向けてそう言うと寿司を出した。

 「さあたっぷり食べてくれ!」

 「「「「「いただきま~~す!!!!!」」」」」

 全員がそう言った瞬間傍にあった寿司を食べ始めた。

 すると半蔵は飛鳥にもう一つの寿司を出すと飛鳥はそれをキンジの前に出した。

 「はい、遠山君!じっちゃんが作った握りずしだよ。これを食べて元気を出そう!」

 そう言って飛鳥はキンジにそれを箸で持って・・・

 「はい、あ~~ん。」

 あ~~んをしようとしていた。

 「良いよ!自分で食べるから」

 「駄目だよ!カナメちゃんのご飯を食べてないからこうしないと食べないでしょ!!」

 飛鳥はキンジにそう注意するとキンジは慌ててこう返した。

 「分かった、分かった!!食べるって!!」

 そう言ってキンジは飛鳥の箸からそれを取って食べた・・・。

 「くぇtwyていろ7pyp!!」

 突如鼻を摘まんでもだえ苦しんだ。

 「ふぇ!!遠山君!?」

 「キンジさん!!これって・・・。」

 カナメはキンジの状態を見てそれを食べると・・・。

 「さdsghfdhfkgllk!!」

 同じようになった。

 「え!え!!なにこれ!?」

 飛鳥はさらに混乱するとキンジは近くに置いてあったコーラを飲むと大声で

こう言った。

 「飛鳥!!これ山葵巻きだぞ!!」

 「えええ!!山葵巻きって・・・じっちゃん!?」

 飛鳥はそう言えばと思って半蔵の方を見ると・・・。

 「ほっほっほっ。大成功じゃな。」

 どうやら半蔵の悪戯の様であった。

 「じっちゃん!何やってるの!?」

 「爺さん!!なんの冗談だよおい!?」

 飛鳥とキンジが大声でそう言うと半蔵はキンジの方を見てこう言った。

 「ようやっとしみったれた顔じゃなくなったのお。」

 「へ?」

 キンジは半蔵の言葉を疑問すると半蔵はこう続けた。

 「遠山君。世間は金一君の事を悪く言っておるしお前さんにも言われのない言葉を

投げかけられるが・・・儂らが最後まで君を守るからほれ、心に思っている

言葉を出せ。楽になるぞ。」

 半蔵はキンジの心を気遣いながらそう言うとキンジは壁に背を持たれついて

こう言った。

 「・・・なあ、爺さん。」

 「ん?なんじゃ?」

 「・・・正義って何だろうな?」




 その問いの答えは一体。


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大丈夫。

 貴方が本当にしたいことは何ですか?


 「正義か・・・。」

 キンジの問いに半蔵は繰り返しで答えた。

 「爺さんは俺の家についてどれくらい知ってるんだ?」

 「それとなりじゃな。君のご先祖がかの有名な『遠山 金四郎』で

ある事ぐらいなら。」

 そう、キンジの先祖は皆も良く知っているあの桜吹雪で名を馳せた

『遠山 金四郎』であるのだ。

 (諸説色々あるが中には女の刺青をしていたと言う説もある『必殺仕事人』情報)

 「そう。俺の御先祖様は正義の味方だった。だから父さんや兄さんも代々から

人を守る事を目的に活動していたんだ。」

 「でも・・・そうやったって意味はあったのかなって思っちまうんだ。」

 キンジはそう言いながらも言葉を詰まらせつつ続きを言った。

 「結局誰かを守ったって後ろ指さされ、罵詈雑言を吐かれ、死体に石を

投げつけられる。そして残された人間は肩身の狭い一生を送る。」

 「なら俺達は何のために戦ってたんだ!傷つきながらも這って立ち上がって守っても何の意味も無い!!どうした良いんだよ・・・。」

 キンジは自分の心の中にある本音を語った。

 父は任務で殉職するも何も語られず、兄は多くの人を救っても感謝どころか

侮辱の言葉で兄を形成させられ御先祖が語っている正義の味方とは程遠い理想を

裏切られ現実と地獄を目の当たりにしたキンジに対してどう言おうかと考えていた。

 キンジの覆われている闇を消し去るほどの光を当てる方法を考えている中隣で

聞いていた飛鳥がキンジに近づいて・・・こうした。

 「遠山君。」

 そのまま彼女はキンジを抱きしめた。

 胸を顔に押し付けるように・・・。

 「なっ!飛鳥!!」

 キンジはその行動に驚き離れようとするも飛鳥は頑として離れなかった。

 「遠山君・・・今は私達だけだからさ・・・もう楽にして良いんだよ?」

 「・・・え?」

 「私達仲間じゃない。仲間が大変な時には支え合って乗り越えようよ。

一人でさ・・・抱え込まないでよ・・・。」

 キンジはその声を聞き、そして・・・これまで溜め込んでいた自分の悲しみが・・・溢れ出した。

 「・・・俺・・・兄さん・・・憧れて・・・それ・・・なのに・・・何で・・・

ナンデ・・・。」

 「もう我慢しなくていいんだよ遠山君。私達がいるから。」

 「もう・・・泣いていいんだよ。」

 そして飛鳥の言葉でキンジの心が・・・吐き出された。

 「ウワアアアアアアアア!!アアアアアアアア!!兄さん!!ニイサン!!」

 キンジは飛鳥を抱きしめ乍ら泣き続けた。

 人の目も憚らず、子供のように泣き叫んだ。

 そして飛鳥はキンジの頭を撫でながらこう言った。

 「大丈夫だよ遠山君。私達が守るからさ。遠山君もみんなと一緒に守ろう。」

 「アアアアアアアアア!!」




 そしてキンジは自分を曝け出した。


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甘い空気。

 ちょっと砂糖が口から出るかも・・・おええええええ。


「すう~。すう~。」

 キンジは泣き疲れたのか眠っていた。

 飛鳥の膝枕で・・・。

 「眠っちゃったね。」

 飛鳥はキンジの頭を優しく擦りながらそう言うと他の人間もそれを見ながら

こう言った。

 「当たり前だろ。兄貴を・・・たった一人の家族を失っちまったからな。」

 「それに世間の事で泣く暇と言うか、ここ迄声を上げることすらなかったの

じゃろう。」

 「私も・・・姉に何かあったら・・・どうしようもないかも。」

 「うちも同じっス。妹や姉期に何かあったと考えたら・・・悲しいじゃ

すまないっす。」

 焔、夜桜、紫、華毘がそれぞれ、特に紫や華毘は他人ごとではないと思っている

ようだ。

 「・・・私、何も出来ませんでした。」

 「カナメさん?」

 雪泉の隣でカナメが少し寂しそうな面持ちでこう言った。

 「キンジさんが苦しい時、私が出来たのは扉越しからの声掛けとご飯だけでした。

あの時、無理やりでもあの扉を開けていれば皆様にここまでの事を」

 「そこまでです。」

 「痛。」

 カナメが何か言いかけた瞬間雪泉がカナメの頭に手刀を軽く叩いたあとこう続けた。

 「カナメさん。確かにそうかもしれませんがあってもなくても私達は行動して

いました。それに・・・遠くで考えているよりも何かできることはないかと近くで

精一杯頑張ってたあなただからこそ最悪の状況にならずに済んだんですよ。そう思えば貴方もキンジさんを立ち上がらせようと頑張った一人で私達の仲間です。」

 だから自分を責めないでくださいと雪泉がカナメを慰めたら雪泉は少しうるっと涙を流しながらも「ありがとうございます。」と答えた。

 

 

 

 

 「着いたぞ。」

 半蔵は屋形船をある河原に停泊させた。

 「・・・う~~ん。」

 丁度良くキンジが目を覚めると最初に見たものは・・・。

 「何だ?・・・大きな・・・饅頭か?」

 そう言ってそれを手で・・・揉んだ。

 「ふひゃあ!」

 「?」

 キンジは眠気眼の状態から目が覚めると目にしたのは・・・。

 「・・・遠山君。////」

 顔を真っ赤にしている飛鳥の胸を・・・揉んでいた。

 「xzんcmgmんm・ん¥m¥・!!」

 キンジはどひゅんと言う音が出る程後ろに下がった瞬間・・・船の角っこに後頭部をぶつけた。

 「っくぇyrwyてうりゅといyぽう!!」

 キンジはあまりの痛さに悶絶していた。

 血の周りが早くもなっていた。

 「えっと・・・おはよう遠山君。////」

 飛鳥は胸を抑えながらそう言った。

 「えっと・・・大丈夫////」

 それを聞くとキンジはそっぽを向きながらこう答えた。

 「おお・・・ありがとうな・・・眠らせてくれたことに////」

 「う・・・ううん/////」

 何やら周りが甘酸っぱい空気になりかけている所に後ろから声が聞こえた。

 「・・・キンジさん~~~。」

 「・・・キンジ」

 「ふぁわわわわわわ。」

 後ろを向くとそこにいたのは顔をふくれっ面にしている雪泉と少し不機嫌そうな顔をしている紫、顔を赤くしているカナメを見かけた。

 「いや・・・あのお・・・これには・・・。」

 キンジはどうしたら良いのかと迷っている中焔たちを見てみると・・・。

 「修羅場だぜ。夜桜。」

 「こりゃどうしようもないのう。」

 助ける気零であった。

 その後自分もと雪泉と紫から胸を押し付けられHSSになりかけるという惨事になった。

 

 

 

 

 「それでどうするんだ?これから?」

 その様子を見ていた黒影が半蔵にそう聞いた。

 「奴の実家もここじゃがマスコミが黙っているわけではあるまい?」

 「それなら大丈夫じゃ。儂の元でかつキンジ君の修行が出来るといえば?」

 「成程そう言う事か。それなら良いが只でとはいくまい?」

 「当たり前じゃろう・・・馬車馬の如く鍛えて働かせるわい。」




 そして時は過ぎる。


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それから。

 もう少しで第一巻だぞ。


 あれから寒い冬が訪れた。

 「はあ、はあ、はあ。」

 飛鳥は自身の家に帰って行く途中であった。

 この時武偵校も冬休みに入りそれぞれ家に帰っているのだ。

 そして自身もそれにより家に帰っていった。

 彼女の家は「寿司どころ 服部」と言う小さな寿司屋であるが地元から愛されており

 常連もいる程である。

 さてさて間もなくクリスマスであるが老人たちは孫が帰ってくるのに備え玩具と

お昼に寿司を頼む事がしょっちゅうあり今は書き入れ時である。(大晦日も然り)

 「じっちゃん!只今ー!」

 「おお、お帰り飛鳥。早速で悪いんじゃが」

 「店の手伝いでしょ?二人は?」

 飛鳥は店の奥にある自室にへと向かいながら半蔵にそう聞くと半蔵はこう答えた。

 「一人は出前に行って、もう一人は昼ご飯の準備をしておるぞ。」

 そう言っていると飛鳥は台所に立っている人間を見た。

 足元まで届く長髪を三つ編みにし、包丁の叩く音と鍋の煮える音が聞こえていた。

 「只今!カナメちゃん!!」

 「!・・・お帰りなさい飛鳥ちゃん。」

 カナメが台所で昼食の準備をしていた。

 「今日は皆さん忙しそうだからサンドイッチを作ってます。おかずのから揚げも後でどうぞ。」

 「ありがとうカナメちゃん!」

 飛鳥はカナメにお礼を言った後自室に入って寿司屋の制服に着替えていた。

 そして着替え終わるとスクーターの止まる音が聞こえた。

 「ああさみい!!半蔵さん!終わりました!!」

 「おおご苦労さん。後は婆さんが魚の買い入れの補充が済めば昼からの作業に

取り掛かれそうじゃ。」

 それじゃあそれまで二人とも小休止じゃと言うと飛鳥は店に入るなりその

帰ってきた人物に向けてこう言った。

 「お帰り!遠山君。」

 「おお只今。飛鳥」

 それは黒髪の青年キンジであった。

 

 

 

 

 あの後浅草に向かったあと半蔵の計らいで寿司屋で働かせてくれるように配慮した。

 最初は裏方の仕事や魚の買い付けの手伝いなどをしていたが噂がなくなったことから出前や店の手伝いをするようになった。

 無論それだけではなく自身が武偵になる前「忍び」として過ごしてきた際の

経験と技術をキンジと彼と一緒に強くなりたいとカナメも混じって特訓させた。

 半蔵はカナメび戦闘経験があるんじゃないかと特訓の中で知るがそれは後にしようと考えた。

 そして昼の仕事と夜までの通常営業が終わると帰ってきた「服部 小百合」と夕食をすることとなった。

 「「「「「いただきます。」」」」」

 それぞれそう言ってご飯を食べるとキンジは飛鳥にこう聞いた。

 「そういや皆元気していたか?」

 「うん武藤君は相変わらずだけど不知火君がサポートしてるよ。白雪さんは・・・

遠山君がいなくなった後何だか少し怖かったけど他の皆は元気だよ。それと雪泉姉は

暫く生徒会関連で来るのが年末だって。」

 それを聞いた後飛鳥はこう続けた。

 「ねえ遠山君。・・・何時でも良いけど、私今幸せだよ。こうやって一緒に

笑っているだけで良いから。」

 そう言った後飛鳥はご飯を進めた後キンジは小さな声でこう言った。

 「・・・ありがとう。」

 そう言った後キンジは心の中でこう思っていた。

 「(一度戻ってそして世間にこう言うんだ。『遠山金一は間違って

いなかった!!』って言えるぐらいに強くなろう!)」

 すると隣に座っていたカナメもにこっと笑って答えた。

 ここから新たに始めようと決心して。

 そして始業式前にキンジは半蔵達にお礼を言って武偵校に戻っていった。

 その時のキンジの顔には後悔などなかった。




 次回から第一巻です!!


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弾丸込めて

 第一巻開始!


 「キンジさん起きて下さい!もうすぐ皆さんが来ますよ。」

 この金髪の少女「遠山 カナメ」が扉をノックしながら大声でそう言った。

 さてその本人はと言うと・・・。

 「ふぁああああ。よく寝た。」

 そう言う黒髪の青年「遠山 キンジ」ベッドから起きてパジャマから制服に

着替えた。

 そして携帯の時計を見た。

 「今7時5分か。もうじきかな。」

 ピンポーン。

 そう思う中インターホンが鳴った。

 「は~い。」

 カナメは慣れた動作で扉に向かった。

 「今開けますねぇ。」

 カナメは先ずドアの覗き穴から見た後にそう言って扉を開けた。

 「いらっしゃい。飛鳥さん。」

 「~~~ヾ(^∇^)おはよー『カナメ』ちゃん!」

 そこにいたのはキンジの幼馴染の「服部 飛鳥」と・・・。

 「おはようさん。」

 「オハヨウなのじゃ。」

 「・・・おはよう。」

 「オハヨウっス!」

 「おはようございます。『カナメ』さん。」

 焔、夜桜、紫、華毘、雪泉がそこにいた。

 そしてそれぞれ部屋に入る中キンジも自室から出てきた。

 「お前らよく来るなあ。」

 キンジは呆れながらも嬉しそうにそう言った。

 それを見て満更じゃないなと確信して全員がテーブルの方を見た。

 「ほう、今日は又旨そうだなあ。」

 焔が品を見てそう言った。

 テーブルにあるのは目玉焼きとカリっと焼いたベーコンとキャベツとトマトが乗ったサラダの皿、エビの刺身、魚の身が入った味噌汁、白いご飯と言った少し量があるが

それなりにきちんとした朝食であった。

 それぞれ自分の配置に着くと両手を合わせてこう言った。

 「「「「「「「「いただきま~~す!!!!!」」」」」」

 そう言って食べ始めた。

  

 

 

 

 

 「は~~。食った食った。」

 焔がそう言って持たれている中カナメが残ったエビの刺身で何かを作っていた。

 「何作ってるんだカナメ?」

 「ああこれですか?むこうで「飛鳥」のおじいちゃんが作っていた醤油漬けです。

晩御飯に食べようと思って。」

 キンジはカナメが何作っているのかを聞き、答えたことに納得して新聞を見ていた。

 「へええ。『武偵殺し』の犯人は同一犯濃厚、犯人は収監中の重犯罪者か!?って

これ信頼できるのか?新聞なんて政府の犬みたいなもんだろ?」

 キンジは経験則からか新聞批判をしている中紫がある事を言った。

 「・・・それ裏があるよ。」

 「「「「「「え?」」」」」」

 紫の言葉に全員がそっちに向いた。

 「私それの時間帯と犯罪時刻とその人の経歴、PCのデータを調べてたんだけど

どうにも食い違いが幾つかあってもっと調べていたら・・・ウイルスかまされて

使い物にならなくなった。」

 紫の言葉を聞いた全員は何があるのかと思って考えている中カナメが全員に向けて

こう言った。

 「あのう皆さん。・・・バスの時間宜しいんですか?」

 そう言って時計を見ると・・・バスの時間が迫っていた。

 「「「「「「「・・・遅刻だあ!!!!!!」」」」」」

 「ただでさえIS学園の入学式で通行規制かけられてんのに!!」

 焔が他校について文句を言った。

 何せ今日は人類史上初めての・・・男の新入生が二人も来るからだ。

 全員荷物を持つ中キンジは荷物を取りに行く中写真に向かって手を合わせて

こう言った。

 「・・・行ってきます。兄さん。」

 「遠山君!早く早く!!」

 「分かった!!」

 キンジは飛鳥にそう言われて部屋を出るも・・・彼女達で満員になったため

自分は自転車で登校することになったがこれが間違いであった。

 

 

 

 

 この時彼は最悪な出会いをするのだ。

 最強にして当時最悪な武偵「神崎・H・アリア」こと『独唱のアリア』に出会った事が彼の運命を全く違った意味で引き寄せてしまうからだ。




 その出会いはある意味想定された通りである。


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爆弾騒動。

 原作ならまず誰もが知っている展開


 「その チャリには 爆弾 が 仕掛けて ありやがります」

 「・・・脅迫文をそのまま読んでんのか?」

 チラシを切り貼りしたような言葉で隣にいるセグウェイを見た。

 本来ならそこには人が乗っているのだが代わりに乗っていたのは・・・スピーカーと「UZI」と言う短距離機関銃が・・・搭載されていた。

 キンジは現在それと並列で走り漕いでいる。

 そして落ち着いた様子で自転車の最も幅があるサドル部分を弄ると・・・。

 「これか。」

 キンジはそれを指でなぞると更に最悪だと思った。

 「(こいつはプラスチィック爆弾って・・・これだと自転車どころか自動車も

木端微塵だぞ!〈最近は人造トランスフォーマーによって検知されるようになった))

 「・・・マジかよ。世にも珍しい『チャリジャック』かよ」

 キンジは頭を抱えてそう言った。

 世の中こう言うもの好きがいるのかよと思った。

 キンジは万が一に備えて人気がいないであろう第二グラウンドに行こうとすると

セグウェイからこう言う忠告が出た。

 「チャリを 降りやがったり 減速 させやがったり 携帯を 使用した場合 爆発 しやがります」

 「ああそうかよ!」

 それを聞いて半ば怒り口調で返すとキンジはある物を取り出した。

 それは・・・

 「月影のじっちゃん。使うぜ。」

 彼から貰った苦無である。

 キンジはそれをあのセグウェイに当てようとしているのだ。

 そして行動に移す為近づこうとした次の瞬間・・・ある物を見た。

 「・・・女の子?」

 グラウンド近くにある七階建てのマンションの屋上に武偵校の制服を着た

ピンクの髪をツインテールにしている少女を見かけた。

 するとそのまま・・・飛び降りた。

 「え!自殺!?」

 キンジはそれを見て驚いた瞬間少女の後ろから巨大なナニカが出てきた。

 「パラグライダー着いてんのかよ。」

 キンジはその正体を見てほっとした瞬間・・・こっち目掛けて近づいてきた。

 「おい待て!これには爆弾と隣には機関銃があいびき」

 「ほらそこのバカ!さっさと頭を下げなさいよ!」

 少女はそう言った瞬間黒と銀の大型拳銃を二丁抜いた。

 そしてそのまま打ち始めた。

 「オッわわわわ!」

 キンジはそれから避けるとあれ程の不安定な場所で百発百中の辺りの良さを見た。

 「すげえな。」

 キンジはそれを見て驚き、感心した。

 自分では先ず無理だなと分かっているからだ。

 すると少女がこっちに来たのでキンジは注意した。

 「おい話聞いてたか!これには」

 「このバカ!武偵憲章第一条『仲間を信じ、仲間を助けよ』ってあるでしょ!--

行くわよ!」

 「(その前に第四条知ってるか『武偵は独立せよ』って言うな)」

 キンジは第一条と第四条の矛盾を心の中で指摘するも少女は・・・某有名アニメ映画よろしくの宙づりの状態になってこっちに来た。

 「マジでやるかよ!!」

 男女逆だなあと思いながらも上下逆さまの状態で少女に掴んだ瞬間・・・。

 どがああああんと言う爆発音と同時に熱風に吹き飛ばされ、パラグライダーが木に引っ掛かり捥ぎ取られ、グラウンドの片隅にある倉庫の扉に突っ込みそうになるが

あれは政府が試験的に作った対IS用の防護壁の試作品をあろうことか体育倉庫に着けるという暴挙をしていることを知っておりキンジは懐から拳銃を抜いて・・・

全弾撃ちかました。

 撃ったといっても扉の鍵は旧世代な為破壊しやすくそのまま内部に突っ込んだ。

 そしてそのままキンジの意識は途切れた。




 某有名アニメ映画で見たキンジ
 「何であんな昔に昆虫型の飛行機があったんだ?」


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倉庫にて

 倉庫代誰に請求するんだ?


「ぐうおおおおお・・・石頭でも痛~~。」

 キンジは何か狭い箱のような空間に尻もちをついた姿勢で収まっている。

 「・・・ここは・・・ああ跳び箱の中か。」

 キンジは自分が現在いる状況を確認した。

 「多分倉庫に入った時に一番上を吹き飛ばしてそのままボッシュートしたんだな。」

 そう思いながら上に行こうとすると腹と額の上に何かが乗っかっているような感触と甘い匂いを感じた。

 「?」

 キンジはそれが何だと思い額と頬でぷにぷにとした感触の物体を押しのけようとすると・・・目の前に女の子の顔が真正面に現れた。

 「可愛!!」

 キンジはそれを見て驚く瞬間ある事を思い出した。

 それは先程ハンググライダーで自分を助けた女の子だったのだが現在その少女を自分が抱えているような状態であった。

 見れば見る程ファンタジー映画に出てきそうな人形みたいな少女であった。

 体格から見て中等部かインターン制度で入ってきた小学生と見て取れるが

あの救出劇が出来るあたりそれ相応の実力を持っていると直感したのだ。

 「・・・すげえなこいつ。」

 キンジは感心しているが一つ問題が出来た。

 「・・・腹に収まってて息が出来ねえ。」

 キンジは何とかここから出ようと藻掻くとある物が鼻に当たっていた。

 「?・・・『神崎・H・アリア』。」

 学年とクラスは始業式の為か未記入だったが名札に名前が書かれていたのだが

何でそんな高い位置に名札がと思って見ると・・・。

 「!!!」

 アリアのブラウスが捲りあがってトランプマークがぽちぽちプリントされた

ファンシーな下着が目に映った。

 『65A⇒B』

 下着の縁にあるタグを見てああと思い着いた。

 「・・・これって・・・寄せブラか。」

 そう確信してゆっくりとブラウスを下に下げながらこう思っていた。

 「(もしこれで胸がもっとデカくて顔なんかに押し付けられたらたまったもんじゃねえぞ。)」

 「飛鳥とか・・・」

 黒い下着を身に付けた飛鳥

 「雪泉姉とか・・・。」

 風呂上がりの全裸になっている雪泉

 「カナメとか・・・」

 下に何もつけていなくエプロンを付けたカナメ

 「ふぁあああ!!」

 「(何思い出してんだ俺は!?)

 キンジはそう思いながら自分を殴りつけた。

 「・・・あぶねえ。危うくなっちまうところだったぜ。」

 (*´Д`)はあはあはあと荒く息切れをしてそう思っているキンジだが・・・

お前目の前でそう言うことしたらどう思われるか分かってんのか?

 「・・・へ・・・へ・・・・変態ーー!!!」

 アニメ声で起きたアリアが大声でそう言った。

 ・・・そら思うわな。




 キンジ「・・・何でさああ!!」


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倉庫の中で  その2

 続きをどうぞ。


「さっ、さささっ、サイッテー!!」

 意識を取り戻したアリアは如何やらキンジが自分のブラウスを捲り上げたのだと

勘違いしたようだ。

 「この恩知らず!痴漢!!人でなし!!!」

 「ち、違うぞ、これは俺がやったんじゃって痛!!」

 キンジは殴られながらも事の真相を話そうとするも当の本人は殴りまくって聞いていなかった。

 すると・・・

 ガガガガガガと銃声が聞こえた。

 「うっ!まだいたのね!」

 アリアは跳び箱の外を睨むとスカートの中からさっき見せた銀と黒の二丁拳銃を

取り出した。

 「いたって何がだ!?」

 「あの変な二輪!『武偵殺し』の玩具よ!」

 「さっきのセグウェイか!」

 キンジはアリアの言葉を聞いてまだあるのかよと思っていた。

 因みに蛇足だがこの跳び箱、無駄にも防弾性で他にも幾つかの体育道具が

それに該当されるのだ。

 ・・・何という無駄遣い。

 「あんたも戦いなさいよ!仮にも武偵校の生徒でしょ!?」

 「阿保言うな!ここ狭くて出るに出れねえんだよ!!」

 そう、キンジは現在体育座りをするのがやっとなスペースなのだ。

 「ああもう!向こうには七台もいるのに!」

 どうやらさっきのが七台いるようだ。

 然しその時予想外の出来事が起きた。

 アリアは銃を撃つのに集中しているのかキンジの顔に自分の胸を・・・押し付けて

いるのに気付かなかった。

 「(ああ・・・こりゃアウトだ。)」

 何せ小さいからそんなにないだろうと思っていたがちゃんと柔らかい

水饅頭みたいなものが押し付けられていた。

 然しキンジはそれを冷静に分析していた。

 小さいからではない。

 ・・・来てしまったのだ。

 ・・・あの力が・・・

 

 

 

 

 

 暫くして銃声が鳴りやんだ。

 「・・・やったか?」

 キンジはそう聞くとアリアはこう返した。

 「まだよ。射程圏外に追い払っただけだからすぐ又来るわよ。」

 「それだけできれば・・・上出来だよ。」

 「は?」

 アリアはいきなりクールになったキンジを見て眉を寄せるとキンジはこう返した。

 「ご褒美にちょっとだけ」

 「きゃっ!」

 「お姫様にしてあげよう。」

 キンジはアリアをお姫様抱っこにして跳び箱の縁に足をかけて、倉庫の端まで一足で跳んだ。

 そして積み上げられていたマットの上にアリアを座らせるとキンジは自身の銃

「ベレッタ・M92」を持ってこう言った。

 「アリア、君は俺が守るから」

 すると外から銃声が聞こえてきた。

 如何やらさっきのセグウェイが戻ってきたようだ。

 そしてキンジはアリアに向けてこう言った。

 「君は俺を見守っていてくれ。」

 そう言って銃声のある方向にへと向かった。

 「さあ・・・お仕置きの時間だよ。」




 次回、初戦闘です。


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倉庫での死闘

 これが運命の始まり。


 「さあ・・・お仕置きの時間だよ。」

 そう言いながらキンジはヒステリアモードになって七台のセグウェイの真正面に

立った。

 するとそれを感知してかセグウェイに搭載されているUZIが一斉発射された。

 然も全弾頭部に集中されているため本来なら回避できずに頭が柘榴の様に

吹き飛ぶのだ。

 そう・・・普通なら

 この時のキンジはヒステリアモードになっているため全ての神経が鋭敏化されて

いるためUZIから射出された弾丸が・・・スローモーションのように全て視えてしまっているのだ。

 そしてその弾丸を上体を大きく逸らして回避すると同時にベレッタをフルオートで

七発応射された。

 全てUZIの銃口に飛び込んだ次の瞬間・・・UZIが全て内部爆発した。

 あの時キンジはUZIの銃口に弾丸を撃ち込んで中の弾丸と衝突させて爆発させたのだ。

 普通確実に出来ないことであろう。

 そう・・・普通なら。

 そしてキンジはセグウェイが全機沈黙するのを確認した後アリアの方を見た。

 本人はその光景を見てポカーンと見ていたがキンジを見るや否やギロっと睨み

つけながらキンジに対してこう言った。

 「お・・・恩になんか着ないわよ。あんな玩具ぐらい、あたし一人でも何とか

出来たのよ。」

 本当よと言いながらゴソゴソと何かをしていた。

 「(・・・ああ、スカートを直してんのか。あれってもう壊れているん

だけどなあ。)」

 そう、キンジはアリアをお姫様抱っこした時にホックが壊れていることに

気づいたのだ。

 「そ、それにあんた・・・あ、あたしが失神している間にふ、服を、んうぬぬ、脱がせようとして!!」

 アリアは地団駄を踏みながらこう続けた。

 「胸、見てたああ!!これは事実!!あんたは強制強猥の現行犯よ!!!」

 そう言いがキンジはアリアに向けてこう言った。

 「・・・アリア。それは悲しい誤解なんだ。」

 「誤解ですってえ!!あんた責任取れるのお!!」

 アリアは地団駄踏みながらそう言うとキンジはこう続けた。

 「冷静に考えよう。俺は高校生でしかも二年生だから中学生を脱がす趣味は

ないから・・・大丈夫だよ。」

 キンジは優しくそう言うもアリアは更に地団駄を踏んでこう怒鳴った。

 「あたしは中学生じゃない!」

 等々床が弾けて木片が散った。

 そしてキンジは更にこう言った。

 「・・・悪かったね。インターン制度で入ってきた小学生なんだね。

凄いねアリアちゃんは。」

 そう言うもそれを聞いたアリアは顔を伏せるとこう言った。

 「こんな変態・・・助けるんじゃなかった。」

 そして二丁拳銃をキンジに向けてこう言った。

 「あたしは高2ダアアアアアアア!!!!」

 そう言ってキンジ目掛けて撃ち込み始めた。

 「うおおおっ!!」

 キンジはそれを避けていた。

 「逃げられないわよ!あたしは逃走する犯人を逃したことは!一度も!!

ない!!!」

 アリアはそう言ってマガジンを抜いて再装填しようとすると・・・何かがアリアの

拳銃に当たった。

 「うみゃあ!」

 変な悲鳴を上げるとマガジンと拳銃が地面に落ちた。

 そして拳銃の方を見ると少し近くで・・・苦無が落ちていた。

 そう、この苦無はキンジの物なのだ。

 「よくもやったわねぇ!!」

 そう言うと今度はセーラー服の背中に手を突っ込むと・・・二本の刀が出てきた。

 そしてアリアは人間離れした瞬発力で飛び掛かってキンジの両肩目掛けて

日本刀で斬りかかろうとするも・・・ぎぃんと言う音が鳴り響いた。

 それはキンジも背中に隠し持っている「飛鳥」と同じタイプの脇差である。

 「強猥男は神妙に・・・・。」

 アリアはそう言いながら足元に何かが当たったような感触がして下を見ると・・・

玉があった。

 するとそれは・・・ボフンと爆発した。

 「うわきゃ!」

 アリアは素っ頓狂な悲鳴を上げて周りが白い煙で覆われた。

 そう、これはキンジが作った煙玉である。

 そしてキンジは颯爽と離れてセグウエイを再起動させた。

 「じゃあな。」

 そう言ってキンジはそれに乗って走り去っていった。

 「この卑怯者ゲホゲホ。でっかい風穴ーーー開けてやるんだからあ!!」

 これが俺「予測不可能者」こと「遠山キンジ」と世界に幾つもの厄災を引き起こした

 「独唱のアリア」との硝煙に塗れ正に未来の光景ともいえる最低最悪な出会いで

あった。




 あの時彼女を止めていれば・・・あんなことにならなかったのかもしれない。


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心配してくれるうちが花だよ。

 心配してくれているのはその人を信頼しているからさ。


 「はあ・・・またやっちまった。」

 あの後キンジは鬱気味な様子で教務科に行って始業式不参加についての報告と

セグウエイの提出を終えた後キンジは教室の自分の机の上で突っ伏していた。

 「よおキンジ!!何だよ初日からブルーだなおい!!」

 そこに悪友の一人でもある武藤が大声でキンジに声を掛けた。

 「ああ最悪だよ。・・・チャリジャックに遭うはその後UZI付のセグウェイに

追われるわ見知らぬ女の子に銃をぶちかまされるわで災難だったわ。」

 「おい最初は同情できるが最後の女の子ってまたお前って奴は。」

 武藤は頭を抱えてそう言うと・・・窓の外から声がした。

 「遠山君!!」

 「ぐふぉ!!」

 飛鳥が・・・窓の外から出てくるや否や武藤に飛び蹴りまがいな一撃を与えて

しまった。

 「ああ!ゴメンね武藤君!!」

 大丈夫と聞くと武藤はこう答えた。

 「あ・・・アア・・・大丈・・・ブ」。。。_| ̄|○

 武藤は鼻を抑えながらそう言った。

 「それよりも遠山君大丈夫だった!?爆弾に巻き込まれたって聞いたけど何も

なかったよね!!??」

 「それよりもかよ!!」と武藤が抗議する声が聞こえたが知らぬ顔でキンジは

こう返した。

 「ああ大丈夫だって。心配するな」

 「心配するよ!!だって前だってあんな大怪我したから私も雪泉姉も心配で

心配で・・・!!」

 飛鳥は涙を流しながらそう言っているのでキンジは慌ててこう言った。

 「分かってるよ飛鳥。お前や雪泉姉が心配していることぐらい分かってるさ。

大丈夫。ちゃんと戻ってくるって前に約束したろ。」

 な、とキンジは真面目な顔でそう言った後飛鳥は本当?と返したのでキンジは

こう返した。

 「ああ本当だ。前に指切りしただろ。」

 そう言う言葉に納得したのか飛鳥は涙を拭いてこう言った。

 「うん分かった。後で雪泉姉にも言ってよね。心配してるから。」

 じゃあねと言って出て行くのを見送ると・・・生暖かい目で武藤がこう言った。

 「いやあ。朝っぱらからいちゃつくねえ。キンジ?」

 「阿保言うな。あれが普通だろ?」

 キンジは武藤にそう言うと武藤はこう返した。

 「おいおい、お前あの子の手料理食っているだけじゃなくて色々としてもらっていて通い妻みたいだって言われてるじゃねえか。」

 武藤はにこやかにこう続けた。

 「それに今のお前があるのはあいつらのおかげなんだぜ。ちゃんと心配させない

ようにしないといけないぜ。」

 武藤はそう言って隣の机に座った後キンジは聞こえないようにこう言った。

 「ああ分かってるよ。あいつらを泣かせる真似はしねえしあいつらを泣かす奴は絶対許さねえよ。」

 そう言いながらキンジは窓の方を向いた。




 次回はアリアから始まります。


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屋上でのひと時。

 アリアから始まります。


 「先生、あたしはアイツの隣に座りたい」

 二年A組、キンジがクラス分けされた教室の最初のホームルームにてその言葉が

聞こえた。

 何事だと思ってキンジは前を見ると・・・あのピンクのツインテール

「神崎・H・アリア」がキンジの方に指をさしてそう言った。

 『『『『『はあ?』』』』』

 クラス全員が茫然とした様子でそう言った。

 始めにこのクラスの担任でもある「高天原 ゆとり」が「自己紹介は去年の三学期に転校してきたカワイ子ちゃんからねえ。」と言った事から始まり今に至るのだ。

 「な・・・何でだよ。」

 キンジは眩暈がしそうだなと思いながらアリアの方を見た。

 「(もしかしたら俺のヒステリアモードを知って!いやそれだったら武器を出すわけじゃねえし・・・・もしかしたら冷静になってヒステリアモードを感づいたって

線も。)」

 キンジはそう思いながらぶつぶつと考えている中ゆとりはアリアにこう言った。

 「ねえアリアさん。キンジ君の席はもう他の人が座っているからねえ。」

 「いやよ、あたしはアイツの隣が良い」

 ゆとりの言葉にアリアは聞く耳も持っていなかった。

 「なあよキンジ。あの子お前の知り合いか?」

 「な訳あるか。あいつがさっき言った女だよ。」

 「あああの子がねえ。」

 武藤の質問にキンジが返すとそれを聞いて納得したのか武藤はこう言った。

 「先生、俺変わりますよ。これじゃあ何時まで経っても終わらねえだろうし。」

 「なあ!!」

 武藤の言葉にキンジは待ったをかけようとするも・・・。

 「ごめんね武藤君。席は先生の扉の方だから。」

 それを聞いて分かりましたと武藤は「悪い」と言って立ち去り代わりにアリアが

座ってこっちを睨みつけていた。

 「・・・まだ諦めてねえのかよ。」

 

 

 

 

 

 そしてお昼休み・・・。

 「アハハハハハハハハ!そりゃ災難だなキンジ!!」

 「まあ目覚めていたら目の前に男がいればその恰好でどう言う事か分かって

しまうから無理もないのじゃ。」

 キンジの今回の災難に焔は終盤の所で笑い夜桜は状況証拠での判断についてを

話した。

 「それにしても大胆すねぇその子。『キンジの隣』って聞かなかったんすよね?」

 華毘はホームルームでの事を話している中約三名は・・・不機嫌であった。

 「いいなア・・・。」

 「私もそれが良い・・・。」

 「はああ。何で私一年上なんでしょう。」

 飛鳥、紫、雪泉がそう呟いていた。

 「それにしても未だ疑ってんなら何とか解決しねえとなあ。」

 キンジは弁当(カナメ作)を食べながらそう言っていた。

 「それにしてもアリア・・・結構有名。」

 「「「「「「え?」」」」」」

 紫の言葉に全員が耳を傾けた。

 「三学期入ってすぐにファンクラブが出来て盗撮した写真が万単位だとか。」

 「いやそれいらねえよ。」

 紫の言葉にキンジがツッコミを入れた。

 「二つ名を持っていたり。」

 「二つ名って・・・それ結構腕利きって事かよ!!」

 焔はそれを聞いて驚いていた。

 武偵で二つ名を持っている人間は一流の武偵なのだ。

 それを同い年(見た目年下)が持っていることに驚いていたのだ。

 「他にもあるのかどうか調べてみる・・・。」

 「ああ分かった。頼むよ紫」

 「報酬・・・。」

 キンジが紫に頼むと紫がそう返した。

 「へ?」

 すると紫が近寄りながら繰り返した。

 「報酬・・・。」

 「「アアアアア!!」」

 紫がキンジの顔に近寄りながらそう言う所を見て飛鳥と雪泉が大声を上げた。

 「ちょ、ちょっと待てって紫!当たってるって・・・!!」

 血が逆流してくるのを感じ始めた。

 紫の体つきはむっちりしているがメリハリはしっかりとしていてこの面子の中で最も胸がでかいのでキンジの胸板に自分の胸が変形しながら押しつぶされて行った。

 それを見たキンジはヤバいと思いながらもこう言った。

 「分かった!分かった!!資料を提供してくれたらどっかで映画でも見るぞ!!」

 「・・・ナイトショーで。」

 「ああ何でも良いから了承してくれ!!」

 「うん。・・・分かった。」

 そう言って少し離れようとすると・・・。

 (*´з`)

 キンジの頬にキスをした。

 「・・・・へ?」

 キンジはその出来事に呆然とすると紫は顔を真っ赤にしてこう言った。

 「・・・前払い」

 そう言って食事を再開した。

 そして・・・。

 「遠山く~~~ん。」

 「キンジさ~~~ん。」

 飛鳥と雪泉が怒り心頭でキンジを睨みつけた。

 目をウルウル状態にして・・・。

 「いやその・・・あのなあ・・・。」

 詰め寄ってくる二人にキンジは後ずさりも出来ずどうしようもできなかった。

 因みに残り三人はそれをニヤニヤと見ていた。




 暫くの間飛鳥と雪泉はキンジにくっ付いていたがキンジはヒステリアモードに
ならない為に踏ん張ることで精一杯であった。


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家でのひと時

 キンジが家に帰った時の一時


 「・・・やっと学校が終わった。飛鳥と雪泉姉め、俺の体の事二の次で抱きしめ

やがって~~。」

 夕方、キンジは学校から家に向かって帰宅途中であった。

 その姿は・・・最早ボロボロと言っていいほどであろう。

 紫によるキス事件と飛鳥と雪泉による抱き着け騒動とその前に起こった

チャリジャックにより精神、肉体的に疲労が頂点に達している。

 そのチャリジャック事件だがセグウェイと残った残骸は武偵校にある鑑識科

(レピア)が回収し、探偵科(インケスタ)によって調査されている。

 因みにだが武偵校には幾つもの専門科が存在し上記以外にもキンジ、焔、夜桜が

所属している強襲科(アサルト)、狙撃科(スナイプ)、飛鳥、雪泉が所属している

諜報科(レザド)、尋問科(ダキュラ)、華毘が所属している装備科(アムド)、

武藤が所属している車両科(ロジ)、通信科(コネクト)、情報科(インフォルマ)、衛生科(メディカ)、救護科(アンビキュラス)、超能力捜査研究科(SSR)、

特殊捜査研究科(CVR)と言った専門学科があるが他の国では違う学科があるとも

いわれている。

 「ただいま~~。」

 「キンジさん!」

 キンジが家に帰るとカナメが心配した表情で抱き着いてきた。

 「カ、・・・カナメ!?」

 キンジは突然の状況にびっくりしている中カナメがキンジの目の前でこう言った。

 「飛鳥さんから聞きましたけど狙われたって本当なんですか!?怪我は!

何処か痛むところはないですか!?何だったら直ぐに救急箱を」

 「カナメ・・・大丈夫だよ。何処も怪我してねえよ。お前を一人にさせるわけ

ねえだろ。」

 キンジはカナメを掴んで安心させるようにそう言った。

 「・・・本当ですか?」

 カナメは目を潤ませながらそう聞くとキンジはカナメにこう返した。

 「ああ大丈夫だ。・・・だから泣くなって、俺はカナメが笑ってくれるなら

それでいい。」

 キンジはカナメに対してそう言うとカナメは少し離れると小さな声でこう言った。

 「・・・どうしてそう言う言葉を素で言えるんでしょうねぇ。」

 「ん?どうした?」

 「何でもありません。」

 カナメの言葉にキンジは何だと聞くも当の本人は秘密にした。

 「それと着替えて下さいね。今日は朝作った『海老の醤油漬け』と『鶏の甘辛焼き』デザートは『シュークリーム』ですよ。」

 「おおそれは楽しみだな。」

 そう言ってキンジは自室に戻った。

 

 

 

 それと同時刻

 キンジの住んでいるアパートに一人の少女がトランプ柄のトランクを持って

向かっていた。

 そしてキンジが住んでいるアパートの前に着くとその少女・・・神崎・H・アリアが

犬歯を剥かせてこう言った。

 「待ってなさいよーー!!!遠山キンジ!!」




 平穏はぽっきりと折られる。


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嵐は突然に。

 平穏って・・・何だろうなア。


 キンジは自室で部屋着に着替えている間先の事件について考えていた。

 「あれは一体何だったんだ?『武偵殺し』の根幹は爆弾魔、つまり快楽反だ。

無差別に爆発を起こして人々の注目を集め、浴びせ、自分の要求を飲ませる迄続ける

タイプだけど」

 ピンポーン

 「あ、はーい。」

 カナメはチャイムの音を聞くとガスコンロの火を消して扉にへと向かった。

 「となると偶々・・・イヤそれならあそこにいるチャリの中から俺をピンポイントで出来る・・・まさか俺が目的となるとこれ迄の依頼を洗い出す必要が」

 ピポピポピポピポピポピポピピピピピピピピピピピンポーン!ピポピポピンポーン!

 「待って下さあい!!」

 「・・・だああ!!集中できねえ!!」

 まさかのチャイム連打にカナメは慌てており、キンジはそれに腹を立てていた。

 「どちら様でしょうか?」

 「ねえここって遠山キンジの部屋?」

 「!!この声って・・・マサカ。」

 キンジはその声を聞いて自室の扉を開けて見てみると・・・。

 「ええそうですけど貴方は?」

 「私は神崎・H・アリアよ。ここ通してよ。」

 「(やっぱあいつかあ!!)」

 キンジはそれを見てどんだけ執念深いんだよと思いながらもカナメの所に行った。

 何せここで銃撃戦になれば彼女にも被害を及んでしまいそうだからだ。

 するとアリアはキンジを見て指さしてこう言った。

 「遅い!あたしがチャイムを押したら5秒以内に出る事!」

 そう言った後ケンケン交じりで靴を玄関に脱ぎ散らかしてキンジの部屋に

入ろうとした。

 「おい待てそこは俺の部屋だぞ!」

 「トランクを中に運んどきなさい!ねえ、トイレ何処よ?」

 「ああそれでしたらお風呂場の前に。」

 キンジの言葉にアリアは聞き入れずにトイレの場所を聞いた。

 そしてカナメの案内でトイレに小走りで入った。

 「・・・何なんでしょう?彼女??」

 「・・・さあな。」

 キンジとカナメは何だと思いながら二人はリビングに向かった。

 そしてトランクを中に入れた後アリアがトイレから出てきた。

 「あんたこいつと同居?」

 アリアはそう聞くとカナメはこう返した。

 「あ、はい。去年の梅雨ぐらいからですからもう八か月ぐらいは。」

 「あそ、まあ良いわ。」

 アリアはそう切り捨てた後キンジに向かってこう言った。

 「遠山キンジ!あんた、あたしのドレイになりなさい!!」

 「「・・・・・はあ?」」

 アリアの言葉にキンジとカナメは訳わからんと言った言葉が出た。

 「ほら!さっさと飲み物ぐらい出しなさいよ!無礼な奴ね!!」

 「・・・お前のほうだろ。それ。」

 キンジは小さくそう呟きながらやれやれと台所に向かった。




 キンジってどうしてアリアに惚れられたんだろう?


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人の話はちゃんと聞けよ。

 アリアファンの皆さん。
 ゴメンナサイ。


「コーヒー淹れるならエスプレッソ・ルンゴ・ドッピオ!砂糖はカンナ!一分以内!」

 「・・・お前それ人に頼む時の態度とは思えねえぞ。」

 キンジは呆れながらそう言うも呪文みたいな名前な為インスタントコーヒーにした(と言うかそう言うのないし一般家庭に)。

 

 

 

 「?これホントにコーヒー??」

 「お前インスタントコーヒーも知らねえのかよ?取り敢えずそれで我慢しろ。」

 キンジはそう言いながら棚から雪泉が持ってきてくれたカステラを取り出して

アリアに上げた後キンジはアリアに向かい合ってこう言った。

 「今朝助けてくれたことに感謝しているけど『ドレイ』って何だよ一体?」

 キンジはそう聞くとアリアは口をへの字に曲げてこう言った。

 「分かんないの?」

 「さっぱりだ。」

 アリアの言葉にキンジはすっぱり言うとアリアはこう返した。

 「あんたならとっくに分かってると思ったのに。んー。まあその内思い当たるから

まあ良いわ。」

 「(よくねえよ。)」

 宇宙人かよと言うくらい意思疎通が出来ていないことに呆れを覚えていた。

 「お腹空いた」

 アリアがいきなりそう言うので台所に立っていたカナメはこう返した。

 「ああもうちょっと待ってくださいね。もう少しでアリアさんの分が

出来上がりますから。」

 そう聞くとアリアはこう返した。

 「あたしは『ももまん』で」

 「そう言うな。折角あいつが作ってくれてるんだからちょっと待ってろ。」

 アリアの言葉を遮るようにキンジがそう言った。

 

 

 

 

 「それでは皆さん」

 「「いただきます。」」

 「い・・・いただきます。」

 アリアの前には特別に作った『かしわの照り焼き』と小鉢に盛られた

「海老の醤油漬け」、赤味噌で作った味噌汁とご飯。

 それを見たアリアは恐る恐るとかしわに箸を伸ばして口に入れると・・・。

 「!!!」

 アリアは目をかっと開いてそのままご飯を食べ進めた。

 「「・・・・。」」

 あまりの速さに二人が茫然していると・・・。

 「!!!」ドンドン

 ご飯を喉に詰まらせたようだ。

 「ああいけない!大丈夫ですか!?」

 カナメがそう言ってお茶を差し出すと・・・。

 「!・・・!・・・!」

 ごくごくと飲み干して何とか助かった。

 

 

 

 

 「ごちそうさまでした。」

 「はい、こちらも。」

 アリアは皿に入っていたモノを全て完食した後カナメがお茶を二人に差しだした後

アリアはキンジにこう言った。

 「それじゃあ本題だけど・・・あたしのパーティーに入ってくれない?」

 パーティーとは言わばチームのことであり二人のチームをパーティーと呼ぶ。

 「生憎だが断る。俺にはもうチームが」

 「そんな連中解散しなさい。」

 「はあ!」

 キンジの言葉にアリアはとんでもないことを言ってくるもさらにこう続けた。

 「あんたのポジションはアタシと一緒のフロント。つまり前衛ね。これで決定。」

 「おい、何でそんなに自分勝手に決めやがる。それにそもそも何で俺」

 「太陽は何故昇り、月は輝くか?」

 「はあ?」

 キンジはアリアに抗議しようとするも突如話が別の方向に飛んで行った。

 「キンジは質問ばっかりの子供みたい。仮にも武偵なら、自分で情報を集めて

推理しなさい。」

 「(子供なのはおめえだろうが!!)」

 どちらかと言えばアリアの言動こそ子供っぽいのだ。

 自分の要求だけを伝え、相手の事を聞こうともしないその態度はまるでガキ大将

そのままである。

 それにキンジは彼女達と解散したくないのだ。

 「(お前には分からねえだろうがあいつらがいたからこそ俺は今でも『アサルト』にいるんだぞ!あいつらがいなかったら俺は・・・。)」

 キンジはIFの事を考えながらも冷静になってアリアに向けてこう言った。

 「とにかく俺は今のチームで満足してんだ。さっさと帰ったらどうだ?」

 「ええその内ね。」

 「それって何時まで?」

 「キンジがあたしのパーティーに入るって言うまで。」

 「そんなこと言うか!さっさと帰ってくれ!」

 キンジは最後に言葉を荒げながらもアリアに向かって毅然とした態度を取ると

アリアは目を大きく開けてぎょろっと睨むとこう返した。

 「言わないなら泊ってくわ!」

 「はあ!?」

 キンジは大声を上げた後アリアに向かってこう言った。

 「おいちょっと待てよ!何でそうなるんだ!?」

 「うるさい!うるさい!泊ってくったら泊ってくから!長期戦になるのも」

 そう言いながらずびしっと音が出るような感じで玄関の・・・扉を指さしていた。

 「あれ?あたしのトランクは??」

 そう言いながら探していると・・・。

 「よいしょっと。」

 カナメがトランクを外に出していた。

 「ちょっとあんた何やってるのよ!?」

 アリアがそう言うとカナメはアリアを見てこう言った。

 「アリアさん、貴方の言葉を聞いて何となくわかりました。」

 「な・・・何よ。」

 アリアはカナメの目を見てそう聞くとカナメはこう返した。

 「貴方はまるで駄々っ子です。」

 「だ・・・駄々っ子!」

 「ええそうです。相手の事を考えずに自分の考えを押し付けてそれでも駄目なら

無理やりでも従わそうとするその態度そのものが子供なんです。」

 「!!!!」

 アリアはそれを聞いて顔を真っ赤にすると顔を俯かせてこう言った。

 「そう・・・それなら・・・あんたなんか出てケ!!」

 アリアはそう言うとスカートの下から二丁拳銃を出そうとした。

 「カナメ!!」

 キンジはそれを見て驚くとキンジは拳銃を・・・アリアの足元目掛けて撃った。

 「!!」

 アリアは銃声を聞いて後ろに飛び移ってキンジの方を向いてこう言った。

 「何するのよ!あんた!!」

 するとキンジは恐ろしい感じでアリアに向けてこう言った。

 「おい手前、俺の事ならまだ良いとして・・・一般人でもあるカナメに銃を向けるのはどう言う理屈だごらあ!!」

 「はあ!?一般人ってそんなことある訳」

 「一つ忠告するがな!俺は仲間が危機に瀕していたり大切な奴等に弓ひくのなら」

 そしてキンジは怒りの表情でこう怒鳴った。

 「例え『武偵憲章』を破ってでも仲間を守って見せる覚悟があるんだよ!!」

 「ひぃ!!」

 その言葉にアリアは体を強張らすとキンジはアリアに向けてこう言った。

 「だからさっさと帰れ。・・・俺が手前をぶちのめさない内になア!!」

 「!!!!」

 そしてアリアはトランクを持ってそのまま走り去っていった。

 「はあ・・・はあ・・はあ」

 キンジは怒りながらも肩で息をしているとカナメがキンジに近づくとこう言った。

 「大丈夫です。私は何処にもいきませんから・・・大丈夫ですよ。」

 そう言いながらキンジを抱きしめるとキンジは流されるままこう言った。

 「ああ・・・ああ。」

 それはまるで怖い夢を見た子供を抱きしめる母親の様であった。




 この作品でのキンジは女だろうが仲間を傷つける奴は誰でも許しません。


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情報開示

 情報はあらゆるものが分かるのである。


それから暫くして・・・。

 キンジは武偵校の女子寮にある温室に向かっていた。

 ここには色んな花が保有されており中にはレザドやダキュラ等が使用する薬物

(死ぬほどはないがキツイ薬物)の原材料も保管されているが大抵は秘密裏での

集まり等に使われる。

 そしてキンジは薔薇ゾーンにいる人影を見つけた。

 「おおい、『紫』か?」

 そう聞くとその人影はそれに気づいてこう返した。

 「・・・あ、キンジ。」

 紫がキンジを見て少し笑顔でそう言った。

 「悪いな。アリアについて調べて欲しいって頼んじまって。」

 「ううん、私も気になったから。」

 そう言うと紫はキンジに向けてこう言った。

 「・・・ありがとうね。」

 「?何がだ?」

 「カナメさんが言ってたよ。キンジ、私達の為に怒ってくれたって。」

 如何やらこの間の事を言っているようだ。

 「別に良いよ。俺もあいつの言動には少しムカついていたしな。」

 「・・・それでも・・・私達は嬉しかったんだよ。」

 終盤、紫は顔を真っ赤にしてそう言うとキンジはこっぱずかしいのか頬を掻きながらこう聞いた。

 「それよりもアリアについてだけどよ。」

 「ハイ此れ。」

 紫は鞄からパソコンを出して起動させるとそれをキンジに見せた。

 「神崎・H(オルメス又はホームズ)・アリア」

 西暦1985年9月23日生まれO型

 武偵ランク S

 所持武装 コルト・ガバメント・クローン*2(ステンレスモデルとスチールモデル各一丁ずつ)

 日本刀*2

 徒手格闘流派 「バーり・トゥード」

 別名  双剣双銃(カドラ)

 14歳からロンドン武偵局に所属し以下の功績有り

 ・・・・長いので省略

 血縁関係 父親 「リブラート・ホームズ」イギリス人と日本人のクオーター・・・離婚

      母親 「神崎 かなえ」(現在拘置所に収監中)

      異母妹 メヌエット・ホームズ

 備考 イギリス王家から貴族待遇(祖母が叙勲されている)のためDameの称号が

与えられている。

 

 

 

 

 「なあ聞いていいか、紫?」

 「ん、何?」

 「・・・あいつってホームズなのかよ!?」

 キンジはアリアの名前を聞いて驚いていた。

 何せホームズで武偵となると一人しか心当たりがないのだ。

 「まさかって・・・『シャーロックホームズ』かよ。」

 シャーロックホームズ

 言わずと知れた名探偵であり徒手格闘、銃剣術、法医学、科学関係のエキスパート

でありそのたぐい稀な才能で幾つもの難事件を解決した名探偵である。

 「そ、その有名なね。その証拠に幾つもの戦闘術を身に付けてるんだって。」

 「それだったら強いわけだ。」

 「それに彼女は99もの事件をたった一回の強襲で解決できるほどだからそれに拍車がかかってるんだって。」

 「・・・あいつって人間か?」

 キンジはそれをみてげんなりしていった。

 自分はそんな人間に手を出されていたのかよと思っているからだ。

 そしてキンジは家族構成を見てある所を見た。

 「おい、この『神崎 かなえ」って・・・この間新聞に出てたよな。」

 「うん。『武偵殺し』の容疑もかけられてるの。」

 「!!!」

 キンジはそれを聞いて目付きが鋭くなった。

 何せ兄が死んだのも・・・「武偵殺し」によるものだからだ。

 「でも可笑しいの?」

 「・・・・」

 「その人の犯行時刻が書き換えられていたの。」

 「・・・・それって。」

 「多分誰かが・・・それも国のトップが関わってるんじゃないのかなって思うの。」

 「つまり兄さんと同じくこの人も『人身御供』ってわけかよ!!」

 腐ってやがるとキンジは手を強く握っていると・・・紫はその手を優しく包んでこう言った。

 「・・・たとえどんな理由でも私達は真実を明らかにする『武偵』。どんな嘘も崩すことをモットーにしてる。だから嘘を暴いて真実を多くの人に見せて疑いを

晴らさせよう、キンジ。」 

 お兄さんの為にもと言うとキンジはその手を弱めにするとこう言った。

 「ありがとうな。」

 そう言うと紫は顔を俯かせてうんと答えた。

 「それじゃあおれは」

 するとキンジぼ腕時計が落ちて行った。

 「・・・あ。」

 紫はそれを見るとそれを拾ってこう言った。

 「・・・今度の映画のナイトショーの時にこれも買いに行こう。」

 「いや良いよ。こんな安もん。」

 「・・・駄目。時計は大事。」

 キンジの言葉に紫が待ったをかけるとキンジははあと溜息ついてこう言った。

 「分かったよ。それじゃあ頼むわ。」

 「うん。任せて。」

 そう言うとキンジたちはそこから出て言った後キンジは空を見てこう言った。

 「・・・有名人の子孫ねえ。」

 そう言いながら自分の家に帰っていった。




 その約束・・・後払いはもっと厄介だよ。


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雨の中

 風の中、火の中、土の中何処へだって仲間とならどこへでも行けるさ。


 「今日は雨ですね。」

 カナメはキンジにそう言いながら窓の外を見ていた。

 「さてと・・・そろそろ行くか。」

 「そうですね。・・・流石に焔さんや、夜桜さん、華毘さんは来てませんしね。」

 そう雪泉が言うとキンジは飛鳥と紫を見てこう言った。

 「そろそろ出るか。バスが来そうだしな。」

 「そうだよ!これ逃したら一時間目遅刻だよ!!」

 飛鳥は大慌てで準備して外に出て行った。

 そしてキンジも出ようとすると・・・。

 「はいキンジさん。傘です。」

 カナメはそう言いながらキンジに傘を渡した。

 「それじゃあ行ってくるけどそっちも気を付けてろよ。『武偵殺し』みたいな奴が

まだうろついているかもしれないからな。」

 「はい、行ってらっしゃい。」

 キンジはカナメにそう注意した後に出て行くと・・・既に停留所には人が結構

来ていた。 

 「うわあああ。」

 「これは。」

 「・・・予想外。」

 飛鳥、雪泉、紫がその光景を見て茫然しているとバスがやってきたのだが・・・。

 「中もかよ。」

 バスの中も人が一杯乗っており乗れるのかよって思う中キンジは飛鳥達に

こう提案した。

 「・・・今日は歩いていくか?遅れるかもしれないけど。」

 そう言うと飛鳥達はこう返した。

 「そうだね。濡れるのは嫌だけど。」

 「ここで次を持っていたら遅刻でしょうしね。」

 「・・・偶には良いかもね。」

 それぞれから了承を得るとキンジは近くにいた武藤にこう言った。

 「おい、武藤。俺達は歩いていくからな。」

 「おおう分かった!先生には俺がうまくいっておくから二時間目に会おうぜ。」

 そう言った後キンジは飛鳥達を連れて学校にへと向かった。

 

 

 

 

 「・・・完全に遅刻かもな。」

 キンジはアサルトが使っている体育館前でそう言った。

 この体育館も防弾仕様であるため並みの砲弾ではびくともしないのが売りらしい。

 「おおい、キンジーーー!!」

 雨の中、焔たちが来るのを見かけた。

 「お前らもかよ。」

 「うむ、バスが満員で入り切れなかったのじゃあ。」

 夜桜がそう言うと・・・携帯電話の鳴る音が聞こえた。

 「あ・・ゴメン。」

 そう言って紫が電話を繫げて何事かと聞いていた。

 すると上からヘリの音が聞こえた。

 「?何だ?」

 キンジは上を向くと女子寮に向かってヘリが向かっているのを見かけた。

 「あれって確かロジのヘリっすね。」

 華毘がそう言うと紫は電話を切るとキンジにある事を伝えた。

 「キンジ大変。直ぐに『C装備』を纏って女子寮に向かってって。」

 「?何があったんだ。」

 キンジはそう聞くと紫はこう答えた。

 「『武偵殺し』がまた現われた。今度はさっき私達が乗ろうとしていたバスが

ジャックされたって。」

 「何だって!!」

 雨が強まる中キンジは人生の岐路に立っていた。

 そう・・・運命の岐路に




 そしてあの時にへと向かう。


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作戦・・・会議?

 ちゃんと作戦建てようね。


「然しまさか武藤を助けるとはな。」

 キンジはそう言いながら防弾ベストを着用していた。

 更に強化プラスチック製のフェイスガードヘルメットとフィンガーレスグローブ、武偵校の校章が入った無線のインカムを持って外に出ると・・・。

 「遅いってあんたのなのね『遠山キンジ』!!」

 「げ、神崎。」

 屋上でアリアがキンジを見て苦虫を嚙み潰したような顔をするも自分も

そうであった。

 「おや、遠山キンジも参っていたか。」

 そこにいたのは長い翡翠色の髪をポニーテールにし、ヘッドホンを付けた少年のような顔立ちをした少女、「里奈者 レキ」(本名かどうかは不明)が本を読みながら

キンジに対してそう言った。

 その細い体に似合わずスナイパーとしての腕は一流でありキンジとは何度かコンビを組んだ事がある。

 「(あれこいつって確か高いところ)」

 そう思って足元を見ると・・・足が震えていた。

 そう、彼女は高所恐怖症でスナイパーライフル越しでしか景色を見ることが

出来ないのだ。

 強がりだなアと思いながらもキンジは隣に座って暫くすると・・・。

 「あと一人ぐらいはSランクが欲しかったけど仕方ないわ。火力不足は私が補うわ。」

 さあ、行くわよと言うとヘリは空高く飛んで行った。

 

 

 

 

 

 『キンジ、気を付けて。今バスは学園島を一周した後地下の輸送道路を使って街に

向かっているからバスが出たところを狙って。』

 「ああ分かったぜ。紫、道案内を引き続き頼む。」

 『O,K。・・・気を付けてね。』

 「ああ。」

 キンジは紫と通信した後アリアの方を見てこう聞いた。

 「そういや警視庁と東京武偵局は動いてないのか?」

 そう聞くとアリアはこう返した。

 「一応はね、でも相手はバスで走行中よ。それなりの準備がいるはずよ。」

 「あれって『トランスフォーマー型』じゃないのかよ?」

 「いや、今学園島で使っている奴の大半は旧式だから引っ掛からないようだ。」

 キンジの問いに隣にいたレキがそう答えた。

 「見えたわよ。」

 アリアが窓を見てそう言うと猛スピードで走っているバスを見つけた。

 「それじゃあ作戦だけどあたしとキンジがバスに乗り込んで調べるわ。

あたしが外側、あんたが内側から調べるけど見つけたら連絡するように!」

 以上と言うとキンジはこう反論した。

 「おい、お前犯人を決めつけているようだが中にいたらどうする気だ?」

 「それは無いわ。『武偵殺し』はターゲットにいないことが常だから。」

 「模倣犯かもしれねえだろ。」

 「それだったらあんたが何とかしなさい。どうにか出来るはずだわ。」

 キンジはアリアの答えにこいつはチームリーダーに向いていないことを痛感した。

 これまで一人で解決していただけに協力することを忘れ、猪突猛進で突き進んできたのであろう。

 そしてアリアとキンジは強襲用のパラシュートを着けるとアリアはこう言った。

 「作戦開始よ!」




 この作品でのレキは「FATE]に出てくる「牛若丸」がモチーフになっています。


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バスを止めよ!

 恐らくこういう時の対処法って現実でもないだろうなア。


 キンジとアリアはパラシュートを使ってバスの屋根に着地するとアリアはキンジに

こう言った。

 「それじゃあ後は個々の判断で対処!」

 そう言うとアリアは下へと、キンジは窓を見下ろすような形でノックした。

 最初はその行動に中の生徒が慌てていたがある声が聞こえた。

 「キンジ!」

 「よう、武藤!一時間目以内に会えたな。」

 キンジはそう冗談交じりで言うとキンジは武藤にこう聞いた。

 「それで現状は?」

 「近くに眼鏡付けた中等部いるだろ?」

 そう聞くとキンジはその少女を見て頷くとこう続けた。

 「本人曰く携帯がすり替わっていてよ、いきなり喋りだしたそうだぜ。」

 「何て?」

 「『速度を落とすと 爆発しやがります』って。」

 「それ俺のチャリジャックと同じじゃねえか。」

 キンジはそれを聞いて同一犯と確信するとアリアにこの事を知らせようと連絡した。

 『何?』

 「如何やら同一人物の様だ。そっちはどうだ?」

 『有ったわ。カジンスキーβ型のプラスチック爆弾、『武偵殺し』の十八番よ。見えるだけでもーー炸薬の容積は3500立方センチはあるわ!』

 「それだけありゃこんなバス俺達まとめて炭に出来る程だぞ。」

 『潜り込んで解体を試みーあっ!』

 「うお!」

 アリアの叫び声と共に一台のオープンカーが横から体当たりしてきた。

 『『『『『ウワアアアアア!!!!!』』』』』

 全員が悲鳴を上げる中キンジはある事を思い出していた。

 「(待てよ・・・これが『武偵殺し』と同じなら!!)」

 キンジはある考えを思い出して全員に向かってこう言った。

 「全員伏せろーー!!」

 すると真っ赤なオープンカーの座席にいたのは人ではなく・・・。

 またもやUZIが乗っていた。

 そしてバリバリと音を立ててバスの窓が全部粉々になった。

 「くそが!」

 キンジはそう言って伏せながら外に出ようとした瞬間・・・

 ガシャンと言う音と共にバスがガードレールに接触した。

 「な、何だ!?」

 キンジはそう言いながら周りを見渡すと・・・。

 「運転手!!」

 バスの運転手がハンドルにもたれかかるように倒れていた。

 「畜生!運転の為に躱せなかったのかよ!武藤!!俺と来い!」

 「分かった!!」

 キンジは武藤にそう言うとヘルメットを渡してこう言った。

 「良いか?俺は爆弾処理をするからお前が運転しろ!この中で運転の上手い

お前だからこそ頼みたい。」

 「おいおい、俺この間改造車がバレてあと一点で免停だぜ。」

 武藤がそう言うとキンジはこう続けた。

 「大丈夫だ。俺が先生と話しつけるから・・・頼むぞ。」

 そう言うと武藤はヘルメットを着けてこう言った。

 「全く・・・ダチが信用してるのに答えないほど・・・俺は男捨ててねえぞ。」

 「頼んだぜ。」

 「おう!」

 

 

 

 

 そしてキンジはバスの窓の前から出ると海が見えるのがわかりその先にある

有明コロシアムが見えた。

 「このままいけば街中でドカンかヨ!」

 そうはいくかとキンジはバスの天井に上っていくとアリアを見つけた。

 「おい神崎!大丈夫だかってヘルメットは如何した!?」

 「さっきのオープンカーに追突された時にぶち割れたわよ!あんたのは!?」

 「俺のは武藤に貸した!運転手が被弾しちまってな!!」

 「あんたバカ!如何して無防備に出てくるのよ!?」

 「その言葉そっくりそのまま返すぞ!!」

 キンジはアリアの言葉を返す口で文句を言うと・・・さっきのオープンカーがこちらを捕らえるのを見てキンジは・・・。

 「避けろ!!」

 そう言ってキンジはアリアを押しのけるとそれが自分の顔に当たる事を確信した。

 「(あ・・・これ死んだわ。)」

 キンジはそう思って弾丸を見た瞬間・・・弾丸の動きが遅くなっていることに

気づいた。

 「(何だこれ?・・・弾丸の軌道が・・・見える!!)」

 キンジはそう確信するとその弾丸を避けきり・・・返す弾丸でオープンカーにある

UZIを破壊した。

 

 

 

 

 「避けろ!」

 「へ?」

 アリアはキンジが押しのけた瞬間オープンカーがキンジに狙いを合わせているのに

気づくも発射されているのに気づいた。

 「キンジ!」

 アリアは間に合わないと確信し、目を瞑って暫くすると・・・何かが壊れる音が

聞こえた。

 「?」

 アリアはその音を聞いて目を開けるとそこで目にしたのは・・・。

 「嘘。」

 まだ生きているキンジと破壊されたUZIを乗せているオープンカーであった。

 「あんた・・・。」

 アリアはキンジに何か言いたげな雰囲気であったがすると・・・。

 パアンと言う破裂音が響いた瞬間・・・オープンカーが何やらおかしな軌道を

取り始めた。

 更にもう一発音がするとオープンカーはそのままスピンしてガードレールに

激突した。

 上空を見ると武偵校のヘリに乗っているレキが狙撃銃で狙っている姿が僅かに

見えた。

 

 

 

 

 

 「いやあ、間に合った~~。そしてやっぱ怖いよ~~!!」

 レキはどうやら怖いことからさっさと終わらせようとオープンカーを狙ったようだ。

 「さてと・・・爆弾はと。」

 レキはそう言いながら爆弾のある場所を探すと・・・。

 「こりゃあ難問だけど!」

 そう言いながらもレキは一発、二発とも当てて三発目に入ろうとした瞬間・・・何かがあるのを見た。

 「!!」

 そしてそれはそのまま中に入ると爆弾が落ちて行くのが見えた。

 「そこだ!!」

 レキはそのままそれを射撃で破壊するとキンジに連絡した。

 「遠山キンジ!今なら大丈夫だ!!」

 そう言うとバスは少しずつ速度を落とすのを見て完全停止すると・・・うわっと

歓声が響き渡った。

 そしてそれを聞いている中レキはある事を思い出した。

 「・・・あれがやったのか?」

 

 

 

 

 

 そしてそれはレキの死角になるようにバスの壁に潜んでいる中キンジを見ていた。

 それは巨大な鉄の「スズメバチ」のような印章を持つロボットであった。

 そしてキンジを見た後それは再び跳び上がって姿を消した。

 それは運命の崩れを知らせるようにブブブと音を鳴らして。




 その機械の正体は一体・・・。


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犯行予告?

 その情報は何を意味するのか?


「何でしょうこれ?」

 あのバスジャック事件から数日が過ぎたある日カナメはキンジが武偵校に言った後

キンジあてに少し大きな段ボールが届いた。

 「『遠山キンジ様より  『ZEX』電子機器株式会社から』・・・聞いたことない

会社ですね?」

 カナメはそう言いながら段ボールを開けてみるとそこに入っていたのは・・・。

 「ブレスレットですかね?」

 カナメはそれを見ながらそう言うともう一つ何かが入っているのに気付いて

取り出すと・・・。 

 「・・・携帯電話?」

 それを取りだすとメールの音が聞こえた。

 「な、何ですか一体!?」

 そこに書かれていたのは・・・。

 「!!!大変です!!」

 

 

 

 

 この時、時刻は午後三時ごろでキンジは紫からあるチケットを貰っていた。

 「それじゃあ8時ごろに学園島のシネコンで。」

 「うん、・・・じゃあね。」

 キンジと紫はそう言って別れると家路に向かっていった。

 「さてと・・・先ずは着替えてその後時計屋で時計を買って軽く夕飯済ませたら

映画館っと・・・内容は・・・『桜舞う金縛り大名~この桜吹雪に恨み有り』って

俺の一族に恨みあるのか監督はよ。」

 そして家に近づいていくと・・・カナメが走ってくるのが見えた。

 「おお、どうしたカナメ?そんなに慌ててよ。」

 「はあ、はああ。キンジさん!これ!!」

 キンジは何事だと思いカナメに聞くとカナメは持っていた携帯電話をキンジに

見せた。

 「?お前こんな携帯電話だったっけ??」

 キンジは見せた携帯電話を見て疑問に思っていた。

 「そこじゃなくてその中のメールです!!」

 カナメはキンジにそう言うとキンジは何事だと思い開いてみると・・・。

 「・・・何だよこれ。」

 『遠山キンジ様へ  ≪武偵殺し≫において重要な証言がありますので五時ごろにもう一度このメールを見て下さい』

 「これって一体。」

 「これ、届いた段ボールに入っていてそれで!!」

 カナメは慌てながらもそう言うとキンジはそれを制してこう言った。

 「待てカナメ!落ち着いて家で説明しろ!!!」

 「は、はい!」

 キンジの言葉にカナメは落ち着かせようとした後二人は家に帰っていった。

 

 

 

 「つまりこれの中に入ってたんだな?」

 「は・・・はい。」

 キンジはカナメに確認させた後入っていたモノを確認した。

 「ブレスレット・・・以外は何もなし。」

 何が目的なんだと思っている中ピンポーン!と音がした。

 「・・・キンジいる?」

 「紫さん。」

 「俺が読んだんだ。」

 紫の声が聞こえたので何でとカナメが思っていることにキンジが答えた。

 「キンジ・・・持って来たヨ。」

 紫が部屋に入ると何やら仰々しいような機械があった。

 「それって?」

 「インフォルマが使う『電波探知機』。これでメールの発信源を追える。」

 カナメの問いに紫が答えるとキンジは紫に手を合わせてこう言った。

 「悪い紫!!この埋め合わせは必ず!!」

 「うん・・・倍で返してね。」

 キンジの謝罪に対して紫はジト目でそう言うとキンジは力なく「はい」と答えた。

 そして5時になったその時・・・携帯電話からメールの音が聞こえた。

 「「「!!!」」」

 キンジは繫げられている携帯電話を取ってそれを見ながら紫は高速で位置情報を

追おうとした。

 『遠山キンジ様  今回の≪武偵殺し≫においてですが貴方のお兄様にも関係がある事が分かり、それをお伝えします。次のメール先においては同封のブレスレットを着用の上、7時までに羽田空港のイギリス行きチャーター便で伝えます。』

 「!!紫!!情報は!!??」

 「・・・駄目。ネットワークを幾つか経由されているし特殊なアルゴリズムで

特定できなかった。」

 「くそお!!」

 キンジは壁を思い切り殴りつけた。

 何せメールの内容によればキンジの兄、「遠山 金一」も≪武偵殺し≫に関わっていたのではないかと思いに心の余裕がなかったのだ。

 そしてキンジは時計を見てこう聞いた。

 「紫!イギリス行きのチャーター便って誰が乗っているか分かるか!?」

 「・・・それなら余裕。」

 紫はキンジの問いに対してパソコンを打ちまくっていた。

 「如何したんですかキンジさん。」

 カナメはキンジの壁を殴った方の腕を擦りながら聞くとキンジは言いにくそうな顔をしていた。

 すると紫がキンジに対してこう言った。

 「・・・今日乗る乗客名簿、手に入れたけど知っている名前がいた。」

 「誰だ!?」

 キンジは紫のパソコンを見るとある名前が出ていた。

 それは・・・。

 『神崎・H・アリア』

 それを見た瞬間、キンジの中である仮説をたてた。

 これまで武偵殺しを追っていたアリアが何故兄の豪華客船の時にいなかったのか?

 如何して電波を発せなかったのか?

 そして二人の関係性で一つ心当たりが浮かんだ。

 それは・・・。

 「『武偵殺し』は名のある武偵で且つ単独を主にする武偵のみを狙った腕っぷしが

強くて頭のキレる奴だ。」

 キンジはそう考えると紫にこう伝えた。

 「紫!この事みんなに伝えて万が一に備えて救助艇をスタンバってくれ!!」

 「分かった。」

 「カナメはここで待ってくれ!・・・ちゃんと戻ってくる!!」

 「・・・はい、気を付けて下さい。」

 キンジは紫とカナメにそう言った後キンジは急いで新しく買った自転車に乗り込んで思いっきり漕いだ。

 相手はあの兄ですら敵わない敵に猪突猛進を素でいくアリアでは敵わないと分かっているからだ。

 そしてもし爆発すれば飛行機は破壊され今度はアリアの家族が避難の対象になる恐れがあるからだ。

 そしてその恐怖を知っているキンジにとって自分の二の舞にさせたくないという

気持ちが最も強い理由である。

 「・・・馬鹿するんじゃねえぞ。」

 キンジは自転車を漕ぎながらそう言った。

 

 

 

 

 そしてその様子を鉄製の「スズメバチ」がじっと見ていた。

 そしてそれはキンジを見てみるとブレスレットをちゃんと付けているのを確認した後それはまた飛んで行った。

 ・・・キンジが向かおうとしている羽田空港に向けて。




 もう二度と自分と同じ悲劇を繰り返さない為に。


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跳びます!飛びます!!

 無限の空へ~~。
 さあ行くぞ!!


キンジはあの後羽田空港に着くや否や空港にあるボーディングブリッジを突っきって、今まさにハッチを閉ざそうとしているロンドン・ヒースロー空港行飛行機に

飛び込んだ。

 「うおっしゃあああ!!」

 キンジは滑り込むように中に入るとすぐそこにいた小柄なフライトアテンダントに

向けて武偵校章の入った生徒手帳(捜査の際にはこれを使う事も出来る。)を見せた後そのフライトアテンダントに向けてこう言った。

 「-武偵だ!今すぐ離陸を中止するか延期して欲しい!!」

 すると近くにいたフライトアテンダントはキンジに向けてこう聞いた。

 「ええと・・・お客様、失礼ですが、d、どういう」

 「説明している暇はないんだ!一刻を争ってるんだ!!」

 「は、ハイイイイ!!」

 フライトアテンダントはビビり乍らも二階にへと向かった。

 「これで・・・後は紫たちに連絡を・・・」

 すると機体がぐらりと揺れた。

 「うお!!まさか動いてるのかよ?」

 そう言うと二階からあのフライトアテンダントが震えながらキンジを見て

こう言った。

 「あ、あの・・・だ、駄目でした。このフェーズになると管制官からの命令でしか

離陸を止めることが出来ないって、機長が・・・。」

 「・・・マジかよ。」

 キンジはそれを聞いてある事を聞いた。

 「なあ、この飛行機に『神崎・H・アリア』がいないか?同じ武偵校の人間として話がしたいんだが?」

 「・・・それでしたら・・・良いですよ。」

 

 

 

 

 

 その後飛行機が完全に離陸した後キンジは未だに震えているフライトアテンダントにアリアの席・・・いや個室に案内させるようにしてくれた。

 この飛行機は『空飛ぶリゾートホテル』と呼ばれる飛行機で1階はフロントバー、

二階は12個ある個室で中にはにはベッドやシャワー室なども完備したセレブ御用達の新型機であり泥棒等の迎撃用のシステムも完備されている。

 そしてキンジはアリアのいる部屋に着いた。

 そして入ってみると・・・

 「キ、キンジ!?」

 目を真ん丸にして驚いていた。

 「流石は貴族様だな。片道20万円するチケットぐらい余裕ってかよ。」

 俺なんてバイト何万ぐらいしか貰えなかったぞとぶつくさと言っているとアリアは

キンジに向けてある事を聞いた。

 「・・・もしかして・・・アタシの『ドレイ』になってくれるの!?」

 「・・・はあ?」

 「やっぱりそうなんだ!そりゃそうでしょうね、アタシとアンタなら良いコンビ

組めるもんね!!」

 アリアはそう喜びながら言うがキンジはこう返した。

 「いや・・・生憎だが違う。」

 「・・・ㇸ?」

 キンジの言葉にアリアは素っ頓狂な声を出すとアリアは不機嫌になってこう聞いた。

 「・・・んじゃ何よ?」

 アリアの剥れっ面を見てキンジは真剣な表情でこう言った。

 「お前は狙われているぞ。」

 「誰によ?」

 アリアは横目で言うとキンジはこう答えた。

 「・・・『武偵殺し』にだ。」 

 「!!!」

 飛行機が飛ぶ中キンジの言葉にアリアは目を大きく開けていた。

 

 

 

 

 

 一方飛行機の中で鉄製の「スズメバチ」がある物を見ていた。

 それは・・・・・・。

 「さあてと・・・パーティーと洒落込もうぜ!オルメス!!」

 アハハハハハと大声上げて笑う女性を喚起穴からじっと見ていた。




 楽しい愉しいパーティーだ。


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ゴングは静かになる。

 『武偵殺し』との戦いが始まろうとしている。


 「『武偵殺し』があたしをって・・・どう言う意味よ!?」

 アリアはキンジの言葉を聞いて問い詰めようとするとキンジはすっと避けて

こう言った。

 「お前自分の立ち位置と言うか・・・これ迄の襲撃から考えられないのかよ。

それで『ホームズ』の末裔なんて嗤える冗談だぜ。」

 「!!どうしてそれを!?」

 アリアはキンジが自分の家系の真実を聞いて驚くもキンジはこう続けた。

 「俺の仲間の中にはこういうのが得意な奴がいるんでな。んでお前には腹違いの妹がいることも留置場で服役中にされている母親についても調べたぜ。」

 「!!!!」

 アリアはキンジの言葉に愕然するも更にキンジはこう続けた。

 「それで如何してお前が『武偵殺し』にそこ迄拘るのか考えてみたが・・・

母親の罪状がでっち上げだという事を証明したいってことしか浮かばなかったな。」

 「・・・・・。」

 アリアはキンジの言葉に最早驚くことも出来なくなってしまった。

 「・・・沈黙はYESととるが間違いなさそうだな。」

 キンジはそう言うとアリアにこう警告した。

 「アリア、お前は爆弾を探して解除させろ。お前の体格なら大抵の場所は

潜り込めるだろ?それともし『武偵殺し』と会ったら直ぐに逃げろ。これ迄も一流と

言えるほどの武偵を屠った頭のキレる強者だからな。」

 それだけだと言ってキンジは今の内に携帯電話を使って帰りのチケットを

予約しようと取り出した。

 するとアナウンスが鳴った。

 『お客様に、お詫び申し上げます。当機は台風に伴う乱気流を回避するため、到着が30分程度遅れることを誠に申し訳なく』

 すると・・・。

 ガガンと雷が鳴るのを聞いた。

 「うみゃ!!」

 アリアは悲鳴を上げながらきゅっと首を縮めた。

 それを見たキンジは・・・。

 「お前雷が怖いのか?」

 「こ、怖いわけない。バッカみたい」

 すると今度はピシャアアアア!!という音が鳴り響くと・・・。

 「きゃああ!!」

 そう叫びながらアリアはベッドの中に潜り込んでいった。

 それを見てキンジはアリアに笑いながらこう言った。

 「( ̄∇ ̄;)ハッハッハ。お前後でトイレ行っとけよ。」

 キンジのその言葉を聞いてアリアは布団の中でガルルルルと

睨みつけていると・・・。

 パアン!と銃声が聞こえた。

 キンジと少し遅れてアリアは部屋から出ると乗客乗務員が不安げな顔で騒いでいる中コックピットの扉から誰かが出てきた。

 「「!!」」

 キンジとアリアはすぐさま構えるとそこから出てきたのは・・・。

 さっきのフライトアテンダントの女性と機長が副操縦士の男二人を引きずり

出してきた。 

 そして二人を通路の床に無造作に投げ捨てるとキンジとアリアが拳銃を引き抜いた。

 「動くな!」

 「あんたに勝ち目はないわよ!!」

 そう言うとフライトアテンダントは胸元から・・・缶を取り出してこう言った。

 「ATTENTION PLEASEでやがります。」

 「その口調!!」

 キンジはその口ぶりを聞くや否やピンと音を立てて、放り投げた。

 それを見たキンジは全員に向かってこう言った。

 「全員部屋に入れーー!!」

 キンジが乗客全員にそう言って扉を閉めた。

 そしてアリアは部屋の中からある物を出した。

 「これは?」

 「携帯用の酸素マスクよ。こう言う機体にはこれが常備されてるのよ。テロリストに備えてご丁寧にその部屋の人間しか開けれないようにしてね。」

 今時そんなものもあるのかよと思いながらキンジはそれを口に着けて防護用の

ゴーグルを付けて外に出た。

 そして外に出てみると・・・。

 「何もない?」

 キンジはそう言いながら武偵校の生徒手帳を出してそこからコードを出した。

 因みにこれは電子式でありレーダーやセンサー、小型パソコンとしても

使われている。

 「どうやらこいつはフェイクの様だな。」

 すると部屋の電気が消えて非常灯に切り替わった。

 そして外に出ていたベルト着用サインが点滅し始めた。

 「・・・和文モールス信号ね。」

 アリアはそれを見て呟きながらこう解読した。

 「オイデ オイデ イ・ウー ハ テンゴク ダヨ  オイデ オイデ ワタシ ハ イッカイ ノ バー 二 イルヨ」

 「誘っているって言うより馬鹿にしてるなあれ。」

 キンジはそう言いながら拳銃を構えるとアリアはこう言った。

 「上等よ・・・風穴開けてやるわ!!」

 着いてきなさいと言って颯爽と走ろうとすると・・・

 ゴロゴロと言う雷の音にヒィイ!!と叫ぶとキンジはそれを見てアリアに

こう言った。

 「着いていこうか?」

 「・・・勝手にすれば。」

 どうにも締まらないなと思うキンジであった。




 次回は正体と戦い・・・かもしれない。


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その正体に驚きおののけ!!

 宿命の対決が始まろうとしていた。


キンジとアリアはあの後一階のバーに向かっていった。

 すると・・・。

 ブー!ブー!ブー!とキンジのポケットからバイブレーションの音が響いた。

 「あんた何やってるのよ!?電源消したの!!?」

 アリアはそれを聞いて小さな声で怒鳴り散らすとキンジは慌てながら携帯電話を

出そうとすると・・・ある事を思い出した。

 「そういやもうメールが来ているはずだよな?」

 そう思い携帯電話の時刻を見た後キンジはその携帯電話を見ると確かにメールが

来ていた。

 『遠山キンジ様 貴方達を狙っている≪武偵殺し≫の正体が分かりましたので

名前と画像データを送信いたします。

 敵は貴方のすぐ近くにまだいる可能性が高いので気を付けて下さい。』

 それを見たキンジは携帯電話の画面をスクロールしてその人間の正体を・・・

見てしまった。

 「!!」

 「如何したのよキンジ?」

 アリアはキンジの表情を見て何かあったのかと話すとキンジはアリアに向けてこう言った。

 「・・・如何やら俺達は足元を掬われてしまったようだぜ。」

 

 

 

 

 

 そしてキンジ達はそのままバーに向かうとその部屋のシャンデリアの下で

フリルたっぷりの・・・武偵校の制服を着ていたフライトアテンダントが

足を組んでそこでカクテルを嗜んでいた。

 キンジはその服を見て確信に変わった。

 これ程変な改造服を着て活動する武偵はキンジが知っている限り只一人しか

いないのだ。

 「まさか手前が≪武偵殺し≫だったとはな、俺達はまんまと騙されていたわけだ。

ずっとアリアがお前を捕まえようと四方八方する様を見ていて楽しかったんだろう?」

 キンジはそう言いながら銃を構えた。

 「いい加減に正体を現したらどうだ?『峰 理子』いや・・・。」

 そしてキンジはメールが送信されていた方の携帯電話をフライトアテンダントに

向けてこう言った。

 「『峰 理子 リュパン四世』!!」

 「!!」

 キンジの言葉にアリアは雷を撃たれたように驚いていた。

 何せ目の前にいるのは嘗ての先祖の仇の末裔なのだから。

 「・・・まさか私の正体をここまで気づくなんてやっぱり凄いな、キー君は。」

 そう言いながらフライトアテンダントは自分の顔を掴むと・・・べりべりと

はがれ始めたのだ。

 そしてその下から・・・もう一つの顔が現われた。

 それこそ「武偵殺し」峰 理子であった。

 「BON SOIR」

 こんばんわとフランス語でそう言うと理子はこう続けた。

 「でもさ、家の人間は皆理子の事をさ『四世。四世。四世。四世様』って皆私の名前じゃなくてそう言う記号で呼ぶんだよ~~。酷くない?」

 「それがどうしたって言うのよ?・・・四世のどこが悪いのよ?」

 アリアがそう言うと理子は・・・目ん玉をひん剥かせてこう言った。

 「--悪いに決まってるんだろ!あたしは数字か!?記号か!!?あたしは『理子』何だよ!!それなのにどいつもこいつもアタシの事を認めてくれない!!」

 だから!!と理子は天井を見上げてこう言った。

 「曾お爺様を越えるためにあたしは『イ・ウー』に入ってこの力を得た。

あたしはこの力で自分を手に入れて・・・自由を得る!!」

 そのために!!と今度はアリアに指さしてこう言った。

 「あんたをおびき寄せるためにこれ迄殺してきた武偵16人の経験値を総動員して・・・あんたを殺す!」

 だけどと今度はキンジの方を見てこう言った。

 「知っての通りだと思うけどホームズ家の一族にはパートナーがいないと十全に発揮されないから条件を合わせるために選んだのがお前だ。」

 「・・・何で俺なんだ?」

 キンジは静かにそう言うと理子はニヤリと笑ってこう言った。

 「アリアと同じ実力で曲者ぞろいの『アサルト』を纏め上げているお前こそ

ふさわしいと思ったからさ。でもよ~~。チャリジャックの時にゃあ簡単な電波で

気づかせても駄目だからさあ、態々変装してバスジャックに乗り込んで見ていたのに

お前ら協力せずにキンジが一人でアタシの無人車両を全部倒しちまったから

どうしようかと思ったら何故か分からねえがちゃんと来てくれたようだから

助かっちまったよ。」

 「・・・やっぱりあの女子中学生はお前だったようだな。」

 「・・・気づいてたのかよ?」

 「最初は気づかなかったがあの無人のスポーツカーが来た後に疑問に思ったんだよ。『何でこんなにジャストなタイミングだったんだ?』ってな。」

 そしてキンジは理子を見てこう言った。

 「あの時犯人がそこでネットワークを経由して操作すりゃ大抵のタイミングが合う筈だからな。それでこそ『中にいない限り』見えてなかったはずだぜ?」

 そう言うと理子は更に笑うとキンジに向けてこう言った。

 「ハハハハハ!!まさかそれだけで真実に辿り着いちまうとはこりゃあとんでもねえ推理力持った奴だぜ!まるで曾お爺様のライバルみてえな奴だぜ!さあ来いよ!!

これで手前をぶっ飛ばす準備が整ったってもんだぜェ!!」

 そう言うと理子はスカートから二丁のワルサーP99を出した。

 戦闘が始まった。




 火蓋は切って落とされた。


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爆殺鬼現る。

 ここからはおそらくだけどオリジナル怪人が出ます。


 理子がワルサーP99を二丁抜くとアリアも自身のガバメントを二丁とも出して

攻撃し始めた。

 ここで武偵の戦い方を少し話そう。

 武偵同士の戦いにおいてはISの誕生以前からある訓練がなされていた。

 それは防弾服を着用している限り決着は近接戦である。

 そして拳銃はそれを可能にする打撃武器なのだ。

 然しここで問題なのは拳銃に使われる装弾数である。

 ワルサーP99の装弾数は16発、それが*2の為合計32発

 一方のアリアの方はガバメントの装弾数はあらかじめ入れてたとしても8発、

それが*2であることから合計16発と半分以下である。

 そして後は・・・本人たちの腕次第である。

 「くっ・・・このお!!」

 「あはっ、アハハハハハ!」

 アリアと理子の戦いはその小柄な体つきからかお互いの銃弾は当たることなく壁に、床にへと撃ち込まれて行く。

 そしてキンジはと言うと・・・。

 「あいつら考えなしかよ。」

 近くのテーブルを壁代わりにして伏せていた。

 そして暫くすると・・・・。

 カチッ、カチッと音がした。

 お互い弾切れの様だ。

 「はあっ!!」

 アリアはそれを見計らって自身の両脇で理子の両手をブロックした。

 「今よ!キンジ!!」

 アリアはそれを言った瞬間キンジは背中から脇差を抜き放って理子目掛けて

襲い掛かろうとした。

 すると理子はアリアに向けてこう言った。

 「ねえアリア。あたし達って似てるよね。」

 「はあ!?」

 アリアは何のことだと思っていると理子はこう続けた。

 「家系、キュートな姿、そして・・・二つ名。」

 すると理子の髪の毛が・・・有り得ないことになり始めていた。

 「あたしも持ってるんだよ。でもあんたと違って完璧な『カドラ』をな!!」

 髪の毛がまるで生きた蛇のようにうねうねと動きながら背中に入り込み・・・

そこからナイフを出した。

 「!!」

 「ハッハー!!」

 理子は笑いながらアリアに襲い掛かった。

 「くう!!」

 一撃目は避けれたが・・・反対側からもやってきた。

 「やらせるかよ!!」

 キンジはそれを見て懐から苦無を出してそれの軌道を変えた。

 「!!っ!!」

 アリアはそれを見て更に避けきると・・・。

 「うみゃあ!!」

 背負い投げの要領で理子を投げ飛ばした。

 「おっと。」

 然し理子はそれを髪の毛を使ってシャンデリアを掴んだ後に着地した。

 「やっぱ2対1じゃ無理があったかなあ。」

 理子は面白半分で言うもアリアはキンジに向けてこう聞いた。

 「ねえ・・・弾ある?」

 「規格外だから無理だな。」

 だがキンジは自身の銃を渡すとアリアに向けてこう言った。

 「俺が前衛で奴を引きつけるからお前はその間に奴を倒しとけ。」

 然しアリアはこう返した。

 「何言ってるのよ!?あいつはママに罪を着せた悪党よ!!あたしが風穴開けて

やるわ!!」

 如何やらアリアは仇がいることで頭がいっぱいのようだ。

 無論キンジも仇を目にして倒したいという願望があるが今は飛行機を何とかしなきゃいけない為それは二の次で考えているのだ。

 するとそれを見ていた理子はこう言った。

 「全く、Sランクとはいえ協調性が無い奴は大変だな。だがまあ・・・本気でしないといけないようだな。」

 「あんたのそれ・・・本気じゃないって事。」

 アリアはそれを聞いて訝しげに聞くと理子はこう返した。

 「いや本気だよあたしは・・・この状態ではね。」

 「?・・・『この状態』?」

 キンジはそれを聞いて何かあると思うと周りの電灯がチカチカと点滅していた。

 「このモードあたし嫌いなんだよなア。」

 何せと言うと胸の中央部分に空白の三桁の数字が表れた。

 「何せ可愛くないしソレニ』

 すると理子の声が変わった瞬間体も変わり始めていた。

 黒に近い鋼の金属と姿を変え。

 頭のツーテールは二対のキャノン砲のようにせり上がり。

 両脚にはブレードの様なものが生え。

 顔は最早理子ではなく突起物が生えたような口になっていた。

 『コノジョウタイダトオマエラスグニコロシチャウカラネぇ。』

 それを見たアリアとキンジは言葉にも出来なった。

 何せ目の前にいるのは人間ではなくなっていたからだ。

 『サテト・・・コロスカ。』

 すると両腕のナックルがせり上がった瞬間理子だった何か・・・

 いや・・・『ロイミュード』ナンバー125『ボムキル』がアリア達目掛けて

走り出した。

 未だ戦いは終わらず。




 ロイミュードNo125『ボムキル』
 見た目は「風の谷のナウシカ」にでてくる「巨神兵」と思ってください。
 このロイミュードはセカンドシリーズと呼ばれておりファーストシリーズとは違い
人間の儘からでもロイミュード化できるのだ。
 武器は脚部のブレードと頭部のキャノン砲である。
 特にキャノン砲は爆発力で砲撃するためその威力は通常の戦車以上で桁違いである。


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