オリウマ娘~ウイポ味~ (ゆっくり霊沙)
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サンデーギバラ

「初めまして、サンデーギバラです!!今日からよろしくお願いします!!」

 

府中にあるトレセン学園にて1人のウマ娘が入学した・・・サンデーギバラ・・・サンデーサイレンスの血(通称Sの因子)を少しだけ含むウマ娘である

 

このウマ娘、他の生徒より半年遅れての入学で、12月終わりと微妙な時期のスタートだった

 

というのもこのウマ娘、入学までに2回の軽度の骨折と病気で約1ヶ月入院というトレーニングどころではない感じだったため、ここまで遅れたのだ

 

(まぁ期待はされてないよね・・・)

 

同期にはサイレンススズカ、メジロドーベル、シーキングザパール、キンイロリョテイ(ステゴ)、マチカネマックス、マチカネフクキタル、サニーブライト・・・下にも怪物って呼ばれている子も居るため完全に周りからは1勝できれば良いね~程度にしか思われていなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ハァ・・・またチームの選考レースで下位かぁ・・・これじゃあクラシックレースどころか別路線のクラシック(牝馬クラシック)に出れないよぉ・・・」

 

入学して翌日から遅れを取り戻すべく、チームに参加するため選考レースに出まくっていたが・・・

 

「リギル選考レースはスズカさんやリョテイに置いていかれたし、別のチームではサニーに捻られたし、フクキタルに捲られたし・・・一個下の子達(グラスワンダー、セイウンスカイ、ファレノプシス)との併せでも千切られたし・・・」

 

結果は散々

 

スピードはそこそこ有るがなにぶん柔軟性が全くないサンデーギバラは適正距離でないと本当によく負ける。

 

デビューできない焦りとそもそもレースをしたことがないので適正距離がわかっていない彼女は完全に負のスパイラルにハマってしまった。

 

「ハァ・・・」

 

「・・・飲むかい?」

 

テクテク歩いて自分の寮に戻っていると原と書かれた名札を着けたオジさんがベンチに座っていた

 

「・・・頂いても良いですか?」

 

「あぁ、アタリが出て2本出たけどそんなに飲めないから困ってたんだ。もって帰る頃にはぬるくなるし、家には別の飲み物が有るからね」

 

「ありがとうございます・・・」

 

缶ジュースを受け取り銘柄を見る

 

【抹茶&豆乳ミックス アルコール8%】

 

「酒じゃねーか!!酒の自販機当たり有るの初めて知ったわ!!」

 

「黙ってればバレる事はないから」

 

「・・・あぁ、自棄じゃ!!せーの!!」

 

グビグビグビ・・・

 

 

 

 

 

 

~20分後~

 

「ういー、ヒック、ヒック・・・だから私の~夢は人気者になりたいの!!だからレースに出たいの~」

 

「おお、そうかそうか。」

 

人気がないオンボロな旧校舎の事務員室でサンデーギバラはベロベロに酔っぱらっていた

 

「お前さんの走りは前から見させてもらったが・・・走り方綺麗な割には柔軟性が全くないな。適正な距離以外全くダメだろ」

 

「ダメじゃないも~ん。勝つもん。」

 

「じゃあお前さんのわかる限りの戦歴だ」

 

芝良バ場1200m・・・16人中14位

芝良バ場1400m・・・12人中12位

芝稍重バ場1200m・・・14人中10位

芝稍重バ場2000m・・・18人中5位 リギル選考レース

ダート重バ場1600m・・・10人中9位

ダート重バ場1800m・・・10人中10位転倒

 

「ちゃんとしたレースじゃないから分かりづらいが比較的2000mの芝だったらスピード出るんじゃないか?ダートは論外だがな」

 

「でも~リギル選考レースはサイレンススズカが圧勝で2位から4位まで団子で更に離されて私だよ」

 

徐々に酔いが覚めてきたサンデーギバラは不安そうな顔でブツブツと呟く

 

「私のチームに入れ、どこにも参加出来てないんだろ。と言っても数年前にレオダーバンが引退してから誰もこのチームに入ってくれないからな。」

 

「え?」

 

そのまま勢いで参加することになったサンデーギバラ

 

夢の三冠はどうなるのか・・・続く



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サンデーギバラ2

「フンヌゥゥゥゥウ!!」

 

「そーだギバラお前は1点だけ極めろ。三冠レースはレオダーバンで経験したがまずお前では2000持たない」

 

「フンヌゥゥゥゥウ!!」

 

「パワーとスピードをとにかく上げろ、あとレースを諦めるな」

 

「レースではハァハァ諦めたことハァハァない!」

 

「そんなことは当たり前だ。誰だってそんなのは表面的には思う。だがな、本当に諦めない奴はどんな場面でも抜かれない。喰らいつく、差し返す」

 

「良い例が数個上のオグリだろ。オグリローテなんて言われる連闘しても諦めない。普通の奴ならそれを理由に本能的に手を抜く」

 

「え? 本能的?」

 

「休むな続けるぞ」

 

「は、はい!」

 

「本能的に手を抜くのはウマ娘にとって当たり前だ。怪我をするからな。体がブレーキをかけるんだ。まぁ、たまーにぶっ壊れてるやつも居るが……でも聞かないか? ダービー含めた八大競走の1つどれかに絞って選手生命の全てを注ぎ込むウマ娘もいる。伏兵だの、一発屋だの言われるがそれも戦略だし、そういう奴が一番強い。私はそう思う」

 

「150ぅ!! 私もハァハァ1つにハァハァ絞れって? ハァハァ」

 

「まぁ焦るな。お前は広告塔になってもらわないと困る。レオダーバンの奴はダービーと菊花賞に全てを注いだが、元々選手生命の短さも合ってか菊花賞以外取らせてやれないまま引退して今どこで働いているか分からん。……まぁあいつの事だから元気にウマ娘様のドレスでも創ってるだろうがな」

 

「160ぅ!! 連絡しないんですかハァハァ」

 

「喧嘩してな。方針の違いで菊花賞の次の年の夏頃に出ていったよ。それから私は一発屋って呼ばれてまぁウマ娘達から毛嫌いされたがな」

 

「いやいやいや、一発屋でも1つ大きいの取れれば御の字の世界なのに」

 

「誰だってスターになりたいのさ。輝き続けるな」

 

「う~ん、わからない!」

 

「それで良い。あと新バ戦予約したから」

 

「えぇ!!」

 

「いけるいける。お前の輝きを最高に引き出せる距離にしたから」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 中山競馬場 バ場良 2000メートル 新バ戦 3月第1週4R

 

「うぅ寒い」

 

 3月というのにまだ肌に刺さるような寒い日、私は新バ戦に挑もうとしています

 

 フクキタルから貰った大吉と書かれたおみくじを御守りにしていざゲートイン

 

「早く出たい」

 

「狭くて怖いよ」

 

「うう眠い」

 

 横からそんな声が聞こえるけどお前ら幼すぎないか? 

 

 このレース勝たないとクラシックとかにはいけないんやぞ

 

 デロ~

 

 ガシャン

 


 

 

 

 

『スタートしました3番サンデーギバラ好スタート先頭にたちます』

 

『7番マナーストップ内にヨレてあぁ大丈夫でしょうか6番サクラフブキ5番ヤマカゼ2番クグルーシブル接触により失速しております』

 

『観客席からもどよめきがあがっております』

 

『先頭サンデーギバラ1000通過タイムは58.9平均よりも早いです』

 

『さぁ最終コーナを回って心臓破りの坂にさしかかります』

 

『先頭のサンデーギバラ苦悶の表情を隠しきれません』

 

『後続の一団も坂を登る』

 

『逃げるサンデーギバラ大外からゼロフライゼロフライサンデーギバラかゼロフライかゼロフライ急失速サンデーギバラそのままゴールイン』

 

『波乱で始まり波乱で終わる新バ戦でした。現在審議のランプが点灯しておりますバ券およびウイニングライブの出場バの確定は今しばらくお待ちください』

 

 

 


 

 

 

「みんなありがウェェェ」

 

「ぎやぁぁぁ」

 

「うわぁ吐きやがった」

 

「スタッフ呼べスタッフ!」

 

 

 

 

 

 

『大波乱の中山新馬戦11番人気サンデーギバラ波乱を制して1着確保』

 

『ウイニングライブも大波乱、阿鼻叫喚の地獄絵図』

 

 

 

 

 

「やらかした」

 

「うわぁすごい目立ったなお前いーなーいーなー」

 

「リョテイ良くないよー、会場の人達に凄く怒られたし心配されたし……」

 

「ダハハ! まぁでも勝ったんだこのままクラシックに殴り込んでこいよ!」



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