カルデアの問題児も異世界から来るそうですよ? (-b±√b²ー4ac/2a(改名した))
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プロローグ

サバフェスに影響されました・・・。

文章が変だったり、読みにくかったりしたら、ご指摘ください。
よかったら、ご覧ください。


空を飛んでいるような錯覚を感じるような浮遊感を覚えた時には、落ちていた。

 

 

「ええええええええええええええ!?」

 

咄嗟に〝オシリスの塵〟を使って、着地に成功する。

 

 

「信じられないわ!まさか問答無用で引き摺り込んだ挙句、空に放り出すなんて!」

 

 

「いや~びっくりしたね!まさか空からのスタートなんて」

 

 

「右に同じだ、クソッタレ。場合によっちゃゲームオーバーコースだぞコレ。石の中に()び出された方がマシだったぞ」

 

 

「・・・石の中に喚び出されたら動けないでしょう?」

 

 

「俺は問題ない」

 

 

「そう、身勝手ね・・・」

 

 

「大丈夫、三毛猫?」

 

 

「ニャー・・」

 

そこにいたのは、ヘッドフォンをつけた金髪の少年と、気の強そうなお嬢様風のツインテールの少女、寡黙そうなボブカットの少女+三毛猫そしてわたしがいた。

 

パスは通っているようだけど、サーヴァントの気配はなく、霊体化もしていないようだった。

 

(令呪をむだに使うのももったいないし、とりあえずこの人たちの話を聞こう。)

 

「俺は逆廻十六夜だ。確認しておくが、お前らの元にもあの手紙が来たのか?」

 

 

「ええ。あと、その〝お前〟って呼び方やめてくれないかしら。私は久遠飛鳥よ。」

 

でも、サーヴァントでもなさそうだし、手紙が来たって言ってたから、私と同じ人間なのか・・。

 

(それにしても、石の中でも大丈夫って、ここの人たちも魔術師なのかな?)

 

 

「じゃあ次、わたし!藤丸立香!趣味はアニメとゲーム。一応マスターやらせてもらってます!」

 

 

「マスター?まあ、あとでいいわ。よろしくね、立香さん。で、そっちの猫を抱えてるあなたは?」

 

 

「春日部耀。あとは大体一緒」

 

 

「そう。よろしく、春日部さん。で、凶暴で野蛮そうなあなたは?」

 

 

「高圧的なあいさつありがとう。見たまんま野蛮で凶暴な逆廻十六夜です。粗野で野蛮で快楽主義と三拍子そろったダメ人間なので、用法と容量をわきまえて接してくれよ、お嬢様?」

 

 

「取扱説明書をくれたら考えてあげるわ。十六夜くん」

 

 

「マジかよ、今度作っとくから覚悟しとけ、お嬢様」

 

 

(うわぁ、なんだか一癖も二癖もありそうな方ばかりですね・・。いえ、だからこそ!)

 

少女が観察する。いや、本人はそう思っている。

 

 

こんなマイペースな状況を打ち消し、十六夜くんが話を進める。

 

 

「で、呼び出されたはいいけど、なんで誰もいねえんだよ?」

 

 

「そうね」

 

うふふ、そろそろ・・。

 

「わたしの勘ではあの辺に隠れてる人が・・・」

「そんじゃ、そこでコソコソしてる奴に聞いてみるか」

 

わたしと十六夜くんの声が被り、全員の視線が一か所に集まる。

 

「あら、貴方達も気づいてたの?」

 

 

「当然。かくれんぼじゃ負けなしだぜ?」

 

 

「風上に立たれたら嫌でも気づく」

 

 

「え?わたしはただの経験と直感なんだけど・・」

 

 

「どんな経験なのよ・・」

 

久遠さんが呆れ半分、驚き半分のツッコミを入れる。

 

 

すると、青い髪に、赤いミニスカをと黒いガーターソックスで脚を魅せ、黒のベストで胸を扇情的に強調する格好のエロボデーをしたウサ耳少女が出てきた。

 

 

「や、やだなあ御四人様。そんなに怖い顔で見つめられたら、黒ウサギは死んでしまいますよ?ここは私に免じてこの場はなんとか抑えて・・」

 

 

「断る」

 

「イヤ」

 

「お断りするわ」

 

「う、ウサ耳だーーーーー!」

 

 

「取りつくシマもありませんネ!それに一人聞いてませんネ♪」

 

全員にジーっと観察され、縮こまる黒ウサギ。

空間が静寂に包まれる。

 

 

・・・グイッ!

 

 

「ん・・ふん・・・あっ」

 

わたしがウサ耳を弄ぶと、黒ウサギが膝から崩れ落ちる。その手のサーヴァントたちにたくさん会ってきたわたしには、この程度造作もない。

 

 

「ふっ、また、一匹の獣を落としてしまったか・・(前例、デンジャラスな獣)」

 

 

 

 

___________黒ウサギ復活中

 

 

「はっ!それでは説明させていただきますね・・・」

 

そうして、黒ウサギの説明が始まった。

 

 

「ようこそ皆さま〝箱庭〟の世界へ!我々は皆さまに〝ギフトゲーム〟への参加資格をプレゼントさせていただきたく思いまして、この世界へ招待しました!」

 

長かったので、簡単に整理するとこうだ。

 

・〝ギフトゲーム〟とは、〝恩恵〟とも呼ばれる〝ギフト〟や金品、人など、様々なチップを賭けるゲーム。

 

・その〝ギフト〟による犯罪行為は、一切禁止で、それらの行為は悉く処罰される。

 

・主催者は自己責任で、失いたくないものは、ゲームへ不参加でもいい。

 

 

「と、言う感じですね!質問とかございますか?」

 

 

「おい、黒ウサギ。一つ質問していいか?」

 

 

「はい!ルールですか?ゲームについてですか?」

 

 

「そんなことは心底どうでもいい。俺が聞きたいのは、手紙に書いてあったことだ」

 

十六夜くんは、黒ウサギから視線を外し、久遠さん、春日部さん、わたしを見まわして、天幕で覆われた都市に目を向ける。

 

 

「この世界は、面白いか?」

 

黒ウサギは、笑顔で答える。

 

 

「YES!〝ギフトゲーム〟は、人を超えた者だけが参加できる神魔の遊戯。外界よりも格段に面白いと、この黒ウサギが保証いたします♪」

 

ここから、私たちの〝箱庭〟生活が始まった。




この作品を見ていただいてありがとうございます。

面白かったら、次回もお願いします!


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第一話 天幕の内側

サブタイトルが浮かびません・・。
衝動書き(?)なので、誤字や変な言葉遣いになってるかもしれません。
一応見直しはしましたが、あればご指摘お願いします。


説明が終了し、わたしたちは黒ウサギに箱庭まで案内されていた。

 

 

 

「おい、お嬢様たち。ちょっくら世界の果てまで行って来るから止めてくれるなよ」

 

 

「ええ」

 

 

「わかった」

 

 

「いってらっしゃい、十六夜くん!」

 

十六夜くんがそう言い放った。黒ウサギは上機嫌に前を歩いて、まだ気づいていない。

 

正直少し行きたいが、ここは安全第一。それに、〝箱庭〟の情報を重視しよう。

 

 

すると、十六夜くんは爆発したと思うような音で地面を蹴り、あっという間に消えて行ってしまった。

 

 

(それにしても、黒ウサギはこんな音にも気づかないって、何がそんなに嬉しいんだろう?)

 

 

 

「ジン坊っちゃ~ん!新しい人を連れてきましたよ~」

 

 

 

 

 

「おかえり、黒ウサギ。そちらの女性三人が?」

 

 

「はい。こちらの御四方が・・あれ?」

 

 

「ってあれ、もう一人の方は?」

 

 

「十六夜くんなら、世界の果てを見に行って来るぜと言っていたわ」

 

 

「どうして止めてくれなかったんデスカ?」

 

 

「止めてくれるなよって言ってたし・・」

 

 

「なら、どうして黒ウサギに教えてくれなかったんデスカ!」

 

 

「黒ウサギには言うなよ。と言われた」

 

 

「絶対嘘です!三人とも言うのがめんどくさかっただけデス!」

 

 

「「「うん」」」

 

三人同時に首を縦に振る。

 

 

「ジン坊っちゃん・・お二人のご案内をお願いします・・・。私は問題児様を連れ戻して参ります・・!」

 

黒ウサギはその青い髪を紅色に染め、走り出す。その速度は、さっきの十六夜くんと同じかそれ以上だった。

 

 

「紅い黒ウサギもかわゆいな~」

 

はっ!つい、自分の中のおっさんが目覚めてしまった!!

 

 

「〝箱庭〟のウサギはずいぶん速く飛べるのね」

 

久遠さんはわたしの今の発言に対しては、ノータッチで行くそうだ。

 

 

「箱庭のウサギは、〝箱庭の貴族〟と呼ばれる創始者たちの眷属ですから・・。さあ、こちらへどうぞ。〝箱庭〟の中を案内します」

 

ジン坊っちゃんは、天幕の中に入っていく。わたしたちは、〝箱庭〟についての説明や、そこに住む種族たちの説明を受ける。要約するとこうだ。

 

・箱庭では、〝コミュニティ〟というものに所属しないといけない。

 

・コミュニティに所属していないと、ギフトゲームに参加できない。

 

・魔王は、強大な力を持つ者で、魔王が仕掛けたギフトゲームを断ることはできない。

 

 

「ええと、コーヒー一つと緑茶を一つ、紅茶を二つ。それと、」

 

 

「ニャー」

 

 

「はいはい、ティーセット四つとねこまんまですね」

 

 

「三毛猫の言葉が分かるの?」

 

 

「そりゃわかりますよ。私は猫族ですから!」

 

 

「ニャーニャー」

 

 

「もう、お客さんったらお上手なんですから」

 

どうやら会話が成立しているようだ。雰囲気的に春日部さんの三毛猫が、獣っ娘ウェイトレスを口説いていたらしい。

 

 

「私以外に、三毛猫と話せる人がいるなんて、やっぱり〝箱庭〟はすごいね!」

 

 

「あなた、動物と会話できるの?」

 

 

「うん。久遠さんの〝ギフト〟はどんなの?」

 

 

「飛鳥でいいわ、立香さんも。私の〝ギフト〟は・・・」

 

飛鳥が〝ギフト〟を言い切る前に、大柄の男性が無理やり同席する。無理やり四人座ったので、若干狭く感じる。

 

 

「おやおや、最底辺コミュニティ名無しのリーダー、ジン君じゃないですか」

 

 

「どちら様ですか?」

 

 

「私はコミュニティ〝フォレス・ガロ〟のリーダー〝ガルド・ガスパー〟以後お見知りおきを。お嬢様がた、黒ウサギ共々、是非私のコミュニティに入りませんか?」

 

フォレス・ガロは、他のコミュニティとの〝旗印〟(コミュニティのの象徴)を賭けたゲームに勝ち続け、大きくなっているコミュニティで、戦力、規模、生活水準。すべてにおいて格上で、魔王の配下にある。さらに、〝ノーネーム〟というジン君のコミュニティは、魔王とのギフトゲームに負けたせいで、もともと大きかったのに、ギフトゲームに参加できるのも黒ウサギとジン君だけになるまで、追い込まれたらしい。

 

でも、二人はともかく、わたしは今サーヴァントも召喚できない(パスは繋がっているが)のに、魔術も礼装頼りだ。スカウトされても役には立たないだろう。そもそも、召喚された恩があるのに、ジン君のコミュニティから変えるつもりはない。

 

 

「わたしは召喚された恩があるし、迷惑じゃなければジン君のコミュニティにお邪魔させてもらうけど・・」

 

わたしは、久遠さんと春日部さんに目線を向ける。

 

 

「め、迷惑なんかじゃありません!むしろ助かります!」

 

 

「ええ、私もあなたのコミュニティには入らないわ。ジン君のコミュニティで間に合ってるもの。春日部さんは?」

 

 

「私は、この世界に友達を作りに来ただけだから」

 

 

「あら、そうなの?なら、私が友達一号に立候補してもいいかしら?」

 

 

「わたしは二号で我慢しますよ~だ」

 

一号の座を奪われてしまった・・。ちょっと拗ねてやろう。わたしは頬を膨らませ、そっぽを向く。

 

 

「うん、ありがとう。飛鳥、立香さん!」

 

 

「もう友達なんだから、呼び捨てでいいよ、耀」

 

そして、十六夜くんも〝ノーネーム〟側に入るだろう。無論、黒ウサギが入るわけもなく、【悲報】フォレス・ガロ、ナンパ失敗wwというハッシュタグが立ちそうなくらい見事にフラれている。

 

 

「私は全てを捨ててここにきたの。今さら恵まれた環境に入れられて、喜ぶと思う?」

 

ちょっと贅沢な悩みだが、覚悟が深いということはしっかり伝わってきた。

 

 

「しかし、」

 

 

『黙りなさい!』

 

 

「_________くっ!?」

 

ガルドさんが反論しようとした途端、無理やり口を閉められたように、歯を食いしばっていた。

 

 

「私、気になったことがあるのだけど・・・『そこに座って私の質問に答え続けなさい!』」

 

ガルドさんは、またもや飛鳥の言葉通りの行動をした。いや、ギフトでさせられたのかな?

 

 

「ぐっ・・!」

 

 

「ジン君、コミュニティの命とも言えるような旗印をそんなに簡単に賭けるものなのかしら?」

 

 

「いえ、やむを得ない状況で、他に賭けれるものがない場合くらいしか・・」

 

 

「そうよね。で、貴方は一体どうやってそんな大勝負に勝ち続けたのかしら?『答えなさい!』」

 

 

「ギフトゲームの前夜、コミュニティを襲い、女子供を攫って脅して勝利した」

 

 

「で、その攫った人たちをどうしたの?」

 

 

「最初は生かしていたが、泣き喚いてうるさいから殺した。それ以来、攫った人間は全員殺した」

 

 

「素晴らしいわ、ここまで絵にかいたような外道にも早々出会えなくてよ、エセ紳士さん」

 

 

「この小娘がーーー!」

 

 

 

飛鳥が〝ギフト〟を解除した瞬間、ガルドさんは上着が破れ、巨体になって飛鳥に襲い掛かる。

 

 

 

右手を構え、〝ガンド〟を放つ・・。

 

 

 

(あれ?無意識に使ったけど、今着てるのはアトラス院、なのにどうして()()()()()()()んだろう)

 

 

「喧嘩はダメ」

 

 

「・・・・・っく!」

 

一瞬止まった隙に、耀がその細い腕ではありえない程の力で、ガルドさんを組み伏せる。さすがにあっけなすぎではないだろうか?それとも、春日部さんが強すぎるのだろうか?

 

 

「私達とギフトゲームをしましょ。貴方達フォレス・ガロの存続と、私達ノーネームの誇りと魂を賭けて!」




今回はどうでしたか?

前回も満足していただいたり、今回が面白いと思ってくれれば、幸いです。


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第二話 初めてのギフトゲーム

なかなかいいアイデアが浮かばぬ・・・。
暑くて頭がぼーっとする・・・。(エアコンガンガンに効いた部屋)
ちゃんと頭が働くようにちゃんと宿題しますwww



「フォレス・ガロとギフトゲーム、どうしてそんな急展開に!?」

 

 

「「「腹が立ったから喧嘩を売った。反省はしていない」」」

 

 

「この、おバカ様、おバカ様、おバカ様!」

 

黒ウサギは、どこからか取り出したハリセンで、わたしたちを叩く。

 

 

「ジン坊っちゃんも、どうして止めてくれなかったんですか?」

 

 

「僕も・・どうしても許せなくて・・」

 

見たところ、十六夜くんの説得には成功したようだ。

黒ウサギは、見たことのない苗のようなものを持っている。十六夜くんが、〝水神〟という大蛇を倒してきたらしい。

 

 

「まあ、フォレス・ガロ相手なら、十六夜さん一人で・・・」

 

 

「俺は出ねえぞ?」

 

 

「は?」

 

黒ウサギが目を丸くして固まる。

 

 

「は?じゃねえよ。これはこいつらが売った喧嘩だ。俺が手を出すのは無粋ってもんだ」

 

「あら、わかってるじゃない」

 

 

「もう好きにしてください・・・」

 

この言葉から察するに、十六夜くんの強さは、フォレス・ガロの総力を圧倒するほどのものなのだろう。だとすると、下手なサーヴァントよりも強いのかもしれない。

飛鳥のあのギフトは、強力で人を操る系統のチートのような能力だし、耀の身体能力も、普通の人間のものではなかった。

でも、油断はできない。おそらくあれが本気ではないだろう。ギフトゲーム本番は本気を出してくるはずだ。

 

 

「ジン君。ガルドって、第何形態まであるの?」

 

あのムキムキになるやつが第二形態だとしたら、第三形態なら、大型の魔猪くらいにはなるだろう。

ムキムキで魔猪とは、我ながらセンスを・・・(しょうもなかったことを謝罪いたしますBy作者)。

 

 

「え、獣化で最後だと思いますけど」

 

あれ?卑怯な手段をとったとしても、攫ってくるだけの力はあるはずだ。部下とかが強いパターンかもしれない。

 

 

「で、どこに行くんだよ?」

 

 

「サウザンドアイズに鑑定を依頼しようかと」

 

 

「サウザンドアイズ?」

 

 

「YES!箱庭の東西南北、上層下層すべてに精通する、超巨大商業コミュニティです!」

 

 

「ねえ、あれがそうかな?」

 

 

「はい、あれが・・」

 

黒ウサギがそう言い終える前に何かが黒ウサギに突撃してきた。

 

 

「やっほおおおおおお!久しぶりだな、黒ウサギぃぃぃいいいい!」

 

 

「イヤァァッ!」

 

突撃してきた和服の白髪幼女が、黒ウサギとともに川に落ちる。その幼女は、黒ウサギの胸に顔をうずめ、顔をスリスリする。

 

 

「おほほほおおお、やっぱり黒ウサギは触り心地が違うのう。ほれほれ、ここがいいか?ここがええか?」

 

わたしは鉄の意思で耐える。耐える。耐え・・・

 

 

「おお。やっぱり黒ウサギは一味違うのう」

 

 

「し、白夜叉さま!?どうしてこんな下層に?あと、どうしてどさくさに紛れて立香さんも一緒になってるんですか!というか、離れてください!」

 

わたしたち吹き飛ばされ、アイコンタクトで同志よ!と叫んだ。すると、白髪幼女は十六夜くんの足で受け止められ、わたしは耀にソフトキャッチされた。

 

 

「ゴヘッ!私の扱いだけ酷いのじゃが。おんし、飛んできた初対面の美少女を足で受け止めるとは、何様じゃ!」

 

 

「十六夜さまだぜ?」

 

 

 

「さてと。それでは改めて、私はサウザンドアイズ幹部の白夜叉だ。四桁外門に、本拠地を構えておる。そこの黒ウサギとは少々縁があってな。ちょくちょく手を貸してやっている、器の大きな美少女である。その水樹の種も私が水神に与えたギフトだ」

 

 

「へぇ~。じゃあ、お前はあの蛇より強いのか?」

 

 

「当然じゃ。私は東側のフロアマスター、最強のホストじゃからの・・。ん?」

 

十六夜くんが、白夜叉さんに挑戦的な眼差しを向け、立ち上がる。

 

 

「最強のホストか・・・そりゃいいな」

 

 

「ええ、是非ともお相手願いたいわね」

 

 

「ち、ちょっと皆さん」

 

 

「フフフ、よかろう。じゃがおんしらには一つ確認しておかなければならんことがある」

 

そうすると、白夜叉さんが不敵な笑みで対するように立ち上がり、和服の袖から〝何か〟を取り出すと、世界が真っ白な雪景色と湖の世界に変わる。

固有結界か?いや、違う気がする。おそらく、もっと別のものだろう。魔術の知識では断言できないが、これまで見てきたサーヴァント達の固有結界とは違う感覚だった。

 

 

「おんしらが挑むのは挑戦か?それとも決闘か?」

 

わたしたちは絶句していた。

この絶景に・・・・。え?違う?まあ、ええやん。

 

 

「私は太陽と白夜の精霊、白夜叉。箱庭にはびこる魔王の一人よ」

 

 

「ま、魔王ってこんな感じなんだ!?魔王は美少女になりがちな今の世の中に異を唱えたい!」

 

 

「おんし、案外余裕あるのう。ゲフンゲフン、改めて問おう、おんしらが挑むのは、挑戦か?それとも・・・・対等な決闘か?」

 

ちょっとシリアスブレイクしたのを、咳払いで誤魔化し、わたしたちに選択を迫る。

 

真面目な話、まともに戦えば、わたしたちが束になっても勝てないだろう。ここは、挑戦を選ぶべきだろう。

 

 

「まいった。やられたよ、白夜叉。今回は試されてやるよ」

 

 

「私もそれでいいわ」

 

 

「うん、わたしも挑戦にしとく」

 

 

「右に同じ」

 

 

「・・・よかろう。それでは、ゲームに移ろうか」

 

 

   ~ギフトゲーム~

 ・ゲーム内容

 グリフォンにまたがり、湖畔を一周する。

 

 

 ・参加者

 春日部耀、久遠飛鳥、逆廻十六夜、藤丸立香

 

 

「グリフォンといえば、アストルフォのヒポグリフの元の神獣・・・ってことは、ドラゴンくらいの強さはあるのか・・」

 

ドラゴン、ワイバーンか・・・懐かしいな。

 

 

「へ~。あの世界でドラゴンに会ったことがあるのか!すげぇな」

 

 

「まあ、いろいろあったからね・・・」

 

 

「・・・私がグリフォンに乗りたい!」

 

雑談しているところに、ものすごくやる気を感じる声、耀の声が聞こえた。

 

 

「鷲の頭と翼に、獅子の身体。父さんから聞いた通りだ」

 

 

「わたしは耀がいいなら、それでいいよ!まあ、わたしは補助しかできないし・・。補助してほしければするよ?」

 

だが、耀は首を横に振り、断る。自分の力でクリアしたいようだ。

 

 

「ああ、俺もそれでいいぜ」

 

 

「私も構わないわ。どうせ落ちてしまうだろうし」

 

耀がグリフォンに乗り、ギフトゲームが始まる。

 

グリフォンは、空中を踏みしめるように飛び立つ。瞬く間に、半周が終わっていた。あの態勢、速度からかかる力は相当なもので、体温の低下も起こるだろう。耀がやばいと思えば、問答無用で魔術を使おう。

 

そして、一周し終わる寸前、耀が落ちた。

だが、魔術を使う必要はなかった。

 

耀は、()()()()()()()()()()()()()のだ。

 




ギフトゲームの内容が一瞬だったって?
すいません。2000文字台で整えたいという謎の意思が・・・。
全体的にもうちょっと長い方がいいですか?


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第三話 わたしたちのギフト

久しぶりの投稿になってすいません。

とでも思ったか!!
気まぐれ投稿が前提なのだよ!
フハハハハハハ!


「お疲れさま~、耀!」

 

 

「春日部さん!?」

 

 

「ニャ~~~~!」

 

わたしと三毛猫が耀に飛びついて、抱きしめる。

 

 

「お前のギフトってやっぱり他の生物の特性を手に入れる類だったんだな」

 

 

「違う。これは、友達になった証」

 

耀は、友達になった生物の特性を得ることができるギフトらしい。

はっ!?もしや限定召喚(インクルード)か?耀が魔法少女説!?尊い・・・・・。

 

「白夜叉さま・・・鑑定をお願いしたいのですが・・・」

 

 

「げっ!もろに専門外なのだが・・・あっ、そうだ!」

 

何か閃いたように白夜叉がポンっと手を打つ。

 

その後、耀とグリフォンの話を終え、ギフトゲームの景品として、カードを配られた。

 

 

「こ、これは・・・・!!」

 

 

「おい、マスターさん。これ、そんなにすごいものなのか?」

 

ここにもこれが神(運営)から配布されるというのか・・・。

 

私は震える手を抑えて、このカードをマジマジと見つめ、みんなに説明する。

 

 

「これは・・・・呼符・・サーヴァントか概念礼装が手に入るものだよ・・マシュの盾がないと無理だけど・・」

 

全員が顔を?にする。まあ、仕方ないだろう。聞いたこともないであろう単語ばかりなのだから。

 

 

「サーヴァント?メイドでも雇ってるのかしら?マシュさん・・という方がそうなのかしら」

 

 

「いえ。このカードはギフトカードと言って、ギフトを鑑定して、内包できるステキアイテムです!」

 

わたしたちはそれぞれカードを受け取る。赤いカードを飛鳥、緑のカードが耀、青いカードが十六夜くん。そして、わたしのカードはオレンジ色だった。

それぞれのギフトカードに書いていたのは、ギフト名(?)だった。

 

耀:生命の目録(ゲノム・ツリー)

飛鳥:威光

十六夜くん:正体不明(コード・アンノウン)

わたし:人類最後のマスター(うちのカルデアのサーヴァント、マシュの恩恵とされる対毒スキル、魔術礼装のスキル、聖杯、素材、概念礼装、集めていたアイテムや経験値等)

が、書いてあった。

 

 

(ラプラスの紙片でも読み取れんだと!?こちらは英雄を従える魔術師!?)

 

 

「ふふふ・・面白いのう」

 

わたしと十六夜くんのギフトカードを見て、不敵に笑う。

十六夜くんのは、故障や失敗ではなかったらしい。能力を隠す系統のギフトもあるのだろうか?

 

 

「して、魔王に挑むというなら、そこの小娘どもは死ぬぞ?」

 

そんなことはわかっている。だが、わたしは、ここで黒ウサギを見捨てられるほど、冷酷な人間ではない。黒ウサギのコミュニティには、小さな子供でギフトゲームに参加できない人ばかりで、ジンくんと黒ウサギ以外はギフトゲームにも参加すらできない年齢らしい。

 

 

「それでも、わたしは黒ウサギを見捨てることなんてできません・・!」

 

 

「いや、おんしには言っとらんよ。ギフトを見る限り、かなりの冒険を詰んできているようだしのぅ。・・!?冥界の加護に・・耐毒スキル・・・人理修復の旅・・人類史をすくったということか!?それに数々の英霊との契約・・・名のある大英雄もかなりいるのう・・やはりとんでもない娘のようだな。して、そこのおんしらはどうするつもりだ?」

 

と話を切り替え、耀と飛鳥に目を向ける。

 

 

「友達と・・立香と飛鳥と一緒に行く。立香みたいにすごい偉業をなしたわけでもないけど、ノーネームに入る」

 

 

「ええ、私もノーネームに入って魔王と戦うわ。わざわざこの箱庭まで来たのに、ちょっとくらい困難が待っているくらいでいいわ。立香さんみたいにすごい大物でもないけど。あ、あとでサインもらえるかしら?」

 

 

「わたしはそんなにすごい人ってわけじゃないんだけどね・・」

 

わたしはみんなに助けてもらってるだけなんだけどな・・。でも、できることはやると決めたんだ。仮にもマスターだし、そうでもなくてもわたしはコミュニティノーネームの復興に役に立てることは、できる範囲で頑張ろう。・・・ん?耀と飛鳥がニヤニヤしている。からかわれただけだった。

 

 

そして、黒ウサギに拠点と言って連れてこられたのは、土が死に、建物もちょっと触れるだけで崩れるほど劣化して、おばあちゃんの住む田舎の家程度ではすまないほどのボロボロだった。

 

 

「これが、ノーネームの拠点・・」

 

 

「魔王ならば可能です」

 

さっきの白夜叉の言葉が脳裏に浮かぶ。だが、一度決めたことだ。ここで曲げたら女が腐るってもんだよ。

わたしは、いま最も重要な現状確認をするために、ダヴィンチちゃんを呼ぶ。

 

 

〝令呪を以てめ・・〟

 

 

「呼ばれて登場!ダヴィンチちゃんだよ!立香ちゃん、説明してほしいかい?」

 

 

「さっすが天才!なんでも知ってるからな~」

 

 

「天才・・・かい?」

 

 

「天才・・・です」

 

 

「じゃあ教えてあげよう!」

 

 

・カルデアからの魔力支援はなくなったが、ギフトになったので、契約していても魔力は減らない。だが、現界したり、宝具を使うと、いつも通りに魔力を消費する。

 

・魔術礼装の魔術もギフト化し、私服でもいつも通りに魔術礼装の魔術をすべて使える。

 

・サーヴァントたちは、人理修復が終わったので座に戻る予定だったが、バカンス感覚でみんなついてきたらしい。

 

・今のわたしの魔力は人理修復の偉業で多少上昇しているが、3騎までしか同時に現界させられない。宝具については、1騎までなら放てる。

 

 

「あの~・・立香さん・・そちらの方は・・?」

 

 

「私は万能の人、レオナルド・ダヴィンチ。気軽にダヴィンチちゃんと呼んでくれ」




いや、ホントに投稿遅くなってすいません。
気まぐれ投稿はこれからも直す気はありませんがね!
・・・・なにかあったわけではありません。サバフェス熱が冷めきっただけです。
投稿したのは、気が向いたからです。
p.s.数学難しすぎ


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第四話 ノーネームの拠点

だいぶ空きましたね・・・・。
あやまらないけどねwww



「そちらの方が立香さんのギフトですか?」

 

 

「いや、正確にはその一部だね。過去の英雄や、霊長の守護者などが、英霊として昇華された、サーヴァントというものを数百人連れてるんだ。本来、守護者たちは人理を修復した時点で戻る予定だったんだけど、立香ちゃんのギフトになって、ここにいるわけだね」

 

ダヴィンチちゃんが説明を始める。

 

 

「やっぱり立香はえらい」

 

耀に撫でられる。ちょっと、いや、かなり心地よい。だけど、子ども扱いされているのでは・・?

 

 

「えへへ・・英霊がほとんどでわたしはあんまり何もできなかったけどね・・」

 

・・・・沈黙が流れる。

 

 

「いや、立香ちゃんはすごいよ?空気は読めないし、絶望的な状況でも立ってるし、この私でも読めない行動をすることがよくあるし」

 

ダヴィンチちゃん、褒めてる感じ出しながら貶してない!?

 

 

 

「ジンくん、おかえり!ひゃあ!」

 

話を終え、ダヴィンチちゃんがまたギフトカードに戻ると、金髪のケモ耳幼女が出てきた。いや、さすがに未成年だからね、モフるだけだよ。

 

 

『立香さん、お座り』

 

飛鳥が呆れた声で、わたしをお座りさせる。わたしが何をするか行動する前に察していたらしく、モふれなかった。拘束されるのもむしろ・・。

ニヤニヤしていると、軽蔑ではなく呆れや哀れみの目線で見つめられた。

それが一番グサッとくるからやめて・・。

 

 

「先・・・輩・・?」

 

はッ!?殺気!

不意に癒し系まじめ後輩の声がしたと思えば、わたしは気を失っていた!!

 

 

「私が()()()、唯一の()()()()()にして、()()()メインサーヴァント、マシュ・キリエライトです。クラスはシールダー、先輩の体調管理、日程管理などなど、先輩に関することは私に申し付けください」

 

パーカー姿のマシュは、深く一礼する。

 

唖然とした様子でその様子を見守る中、立香を肩に担いだ。

 

 

「ちょっと先輩を休ませたいのですが・・・」

 

リリにつれられて、マシュが立香を運んでいく。

・・・その後、立香は虚ろな目で、

 

「マシュ・・・」

 

と呟きながら、壊れたように笑っていたという。

 

立香が正気に戻ると、十六夜くんの持ち帰った水樹の苗を使って、ノーネームの水路に水を流し始めるところだった。

 

 

「先輩!大丈夫でしたか?」

 

あれ・・・?さっき誰かに殴られて、あれ・・・?そこから記憶がないな・・。

 

 

「うん。大丈夫・・」

 

わたしは重い頭を抱え、マシュに抱っこされながら、キッチンまで行く。

 

 

「り、立香さん・・・体調はもういいのかしら?」

 

 

「うん。立香、大丈夫?」

 

耀と飛鳥が、マシュを見ながら震える声で心配してくれた。そんなに心配してくれていたのか・・。

 

((マシュさんに逆らったら殺される・・!))

 

 

「うん、大丈夫。心配してくれてありがとう!」

 

 

「よう、マスターさん。もう大丈夫みたいだな」

 

すでに食べ始めようとしていた十六夜くんが、わたしに声をかける。

 

((え!?十六夜くんには何も反応ないんだ!?))

と思った耀と飛鳥だったが、立香の行動で、男に一切反応しなかったことから察した。

 

 

「こんなにたくさんの料理、誰が作ったの?」

 

キャットもエミヤも紅閻魔も、召喚していないし・・あれ?そういえばマシュは勝手に出てきたよね・・。

マシュに視線を向けると、首を横に振ったので、マシュは知らないのだろう。ということは、ノーネームの誰か・・でもこんな量作るには・・そうか、わかった!

 

 

「料理人は・・あなたですね?」

 

この人数分作れて、料理を作るのが仕事(つまり、他に仕事がない可能性が高い)。というかこの量を作れるのは・・・。

 

 

「は、はい。確かにリリたちが料理を作りましたが・・・」

 

わたしがドヤ顔していると、わたし以外みんな気づいていたらしく、苦笑を浮かべていた・・///

 

 

「ありがとう(子供たちを撫でながら)!」

 

 

(先輩!アタランテさんは極力喚ばないようにしましょう・・・)

 

(いや、今日は子供たちの護衛が必要だから・・・)

 

 

「で、私はこれから数日間、ここの子供たちを守ればいいのだな、マスター?」

 

言い終える前には、アタランテは召喚されていて、やる気満々だった・・。というか、わたしの話なんて聞いてなかった。

 

 

「まったく、どうして私まで一緒に召喚されるのよ・・」

 

結界を張ってもらうのと、竜牙兵に護衛してもらうために、メディアを召喚したのだ。

 

 

「メディア、この拠点に結界の展開と竜牙兵での防御をお願い」

 

 

「マスターなんだからお願いじゃなくて命令すればいいのに・・・まあ、マスターのお願いだから聞いてあげるけど・・。あなたの魔女ですもの」

 

わたしがお願いすると、メディアは魔術の準備を始めた。

 

 

「多めに作ったので、二人くらい増えても大丈夫です!」

 

私たちは、食事を終えると、お風呂に入った。

 

お風呂で軽くガールズトークに花を咲かせ、あがった。

 

 

お風呂からあがると、ジン君と十六夜くんがなにやら話し合っていた。

 

 

「あら、ジン君と十六夜くんじゃない?」

 

 

「よう、お嬢様。まあ、ボーイズトーク・・みたいなもんだ」

 

十六夜くんは、怪しげにニヤニヤしていた。

まあ、男同士の話に女が割り込むものでもないし、大丈夫かな・・?

 

 

 

それから少し時間が経って、お茶会をしていた。

 

 

「わたしたちも女の子だし、来たときのままの恰好じゃなくて、おしゃれしたいよねー」

 

下心100%でそう呟くと、黒ウサギがクローゼットを開けた・・・。そこには、コスプレにしか見えないような服装ばかりだった。

 

 

「ま、マスター、私は見回りに行ってくる・・」

 

アタランテが赤面しながら部屋をを出ようとしたが、メディアが腕を掴んで引き止めた。

 

 

「結界を張ってあるから行かなくても大丈夫よ?」

 

そのあとアタランテで散々遊んだ。

 

 

 

「マスター、侵入者を捕獲したわ」

 

急いでその場に向かうと、十六夜くんとジン君が侵入者(?)を尋問している途中だった。

 

 




いや、ホントにすいません。
数学の赤点で萎えてたわけではありません。
アーケードに金を使い果たしたわけでもありません。
ただただ、最近趣味ができてそれに没頭してるだけです。


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