フローズン・スノーデン sideE 第二部 (塩唐少尉)
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スペシャルエディション2「ぶつかりあう想い 二人の少年と翼のガンダム」
2021/12/3.新規カット追加、一部セリフ修正
フローレス達[フローズン・スノーデン]はフォース[天]のフォースネストを訪れフォース戦を行った後、[天]のフォースネストに突如現れた黒魔神闇皇帝の襲撃を受けた。これを双方のリーダーが撃退した後、一同はクジョウ・キョウヤによる緊急放送でELダイバー「サラ」の確保を知った。
[フローズン・スノーデン]は有志連合へ再び参加するか悩んでいたところ、今度はガンダムダブルオーダイバーエースが[フローズン・スノーデン]のフォースネストを強襲した。戦いはロビンの活躍で相手を撤退に追い込むことに成功。そして、この戦いをきっかけとして[フローズン・スノーデン]は[Shatten]を含む『影の捜索』を条件とし、第三勢力的存在として再び有志連合に加わることを決意したのであった。
ついに、GBNとサラの運命を賭けた変則フラッグ戦――第二次有志連合戦は開戦した。エンは”彼”と戦う為に本隊から離れることとなった。”彼”を探す途中、エンはあることを思っていた。
(ビルドダイバーズは今まで不可能を可能にする奇跡を俺達に見せてきた…もし彼らが再び奇跡を起こそうとするのなら、俺はそれに賭けたい…!)
そんな中、エンはある一筋の、それも大きな光線を見た。
「あの光…まさか彼はあそこに!」
エンはその光が放たれた場所へ向かった。その先に待っていたのは――ビルドダイバーズのメンバーであるユッキーの新型、ジェガンブラストマスターだった。そう、エンが会いたがっていた”彼”とはビルドダイバーズのユッキーのことだったのだ。ユッキーは先程、ビルドダイバーズ側についたタイガーウルフのジーエンアルトロンを援護したばかりで今は別の所に向かっている途中だった。
「まさか君とは、こんな形で再会するなんてな…。」
「どうして僕のことを!?それにその声、まさかあの時の…!」
「ああそうとも、そういえばあの時名前を言ってなかったな…ならば改めて名乗ろう…!俺の名はエン、[フローズン・スノーデン]エン小隊の隊長だ!」
「なら僕だって…僕はユッキー、ビルドダイバーズのユッキーだ!」
二人の少年はお互いの名を名乗り、小さな私闘を始めたのだった…。
一方、AVALONのとあるダイバーは別行動中にある機体と遭遇し、交戦していた。
「ずいぶん私情に囚われた攻撃ね…。」
「…くっ!」
「私情に囚われたままじゃ、自分を苦しめることに繋がるわよ…?」
「それがなんだと!」
「だけど私はあなたに情を捨てなさいとは言っていない…情を捨てること、あなたには出来ないでしょう?」
「…それは…。」
「ふぅ…今はあなたと相手するまでもないわ。私にはやらないといけないことがあるから…。でも覚えておいて…私は、貴様を許さない…!!」
「どうしてそこまで戦える!?何か理由でもあるというのか!?」
エンは問いかけた。
「当たり前だ…僕達はサラちゃんを絶対に助けないといけないんだ!」
「そうか…、”守るべき者”がいる…それは結構。その人を助けに行く…それも結構!なら見せてやろう、この時までとっておきだったこの力で!フルドライブフェイズ!!」
次の瞬間、エンのジムスナイパーⅡK9カスタムLは白い光を纏った。
「白く…光った!?まさかこれはガンダムF91の…!」
ユッキーが驚く間もなく、フルドライブフェイズを発動したK9カスタムLは猛攻を仕掛けた。
その時である。突如として二人の側を黒い機体が通過したのだ。
「い、今のは…」
エンはそれが[Shatten]のアストレイゴールドフレーム天であることを見抜き、フルドライブフェイズを解除した上で追跡する事とした。
「…すまない、あの機体は俺達が探していたものなんだ!この戦いはいつか決着をつけよう!」
「あ、待って!」
(許してくれ…奴との戦いに君を巻き込ませるわけには行かないんだ…!!)
まさかユッキーと決着をつけられないとは…。エンは仕方なくフローレス達の元へ向かった。
そして、フローレス達はついに[Shatten]と戦うことになった。だが、[Shatten]のゴールドフレーム天が放った必殺技によってフローレスの機体は深手を負ってしまった。
その直後、[ビルドダイバーズ]は[百鬼]との協闘、そしてある人物がリクを撃たなかったことでサラを奪還することに成功し、第二次有志連合戦はビルドダイバーズの勝利で終わった。ビルドダイバーズの勝利を知った[Shatten]は撤退し、戦いはフローレス達の敗北という結果に終わった。
ユッキーばかりか[Shatten]とも決着をつけられなかったエンはただ、彼女の強さに震え、悔しがることしかできなった。それはルイーザやロビンも同じことだった。
「俺はあいつを本気にさせられなかったのかよ…ッ!」
そんな中、ついにレイドバトルは開始された。だが、肝心のレイドボスはバグによって強化されてしまい、フォースネストへ帰還する途中だった一同はそれと戦うことになってしまった。エンとロビンはルイーザの呼びかけに応じ、[Shatten]を仕留めきれなかった悔しさをぶつけた。
パワーアップしたレイドボスの強さは圧倒的だった。更に厄介だったのはその再生能力。あらゆる攻撃もレイドボスの前には無力だった。防戦一方を強いられたエンはレイドボスの攻撃をシールドで防ごうとしたが、攻撃を防いだ時の衝撃で吹き飛ばされてしまった。
その時、誰かがエンのK9カスタムLを受け止めた。
「うぉっ!?ってお前たち…!」
「隊長だけにいい思いはさせられませんよ!」
「俺達もいる事を忘れないでほしいっす!」
副隊長とリーブ、更にロビン小隊のメンバーがここぞとばかりに増援に来たのだ。
「みんな…!よし、ここから反撃開始と行こうか!」
更に、GMが用意した修正パッチを応用したプログラムを積んだミサイルが到着し、レイドボスに攻撃がある程度通用するようになった。だが、到着したタイミングが悪かった。後で到着したメンバーはともかく、既に変則フラッグ戦に参加していたメンバーの機体はもう限界に近かった。エンはリーブからロケットランチャーを借りてようやく戦えたがフローレスの機体は辛うじて機能していた左腕が動かなくなり、とうとう打つ手なしとなってしまった。
しかし、レイドボスが攻撃しようとしたその時、謎の光が一同の目の前をよぎった。しして、一同は目の前に現れたトランジェントガンダムをベースとした白い翼のガンダムに目を奪われていた。
「みんな、大丈夫だった?…よかった。」
機体から聞こえてきた声にフローレスとフィクルが衝撃を受ける中、エンはその声の主を察した。
(そうか、彼女が…!)
エンのK9カスタムLは負けじとばかりに最後の力を振り絞ってフルドライブフェイズを発動し、白い翼のガンダムの使い手であるあいと共にレイドボスの分身体と戦った。
「こいつで…チェックメイトォ!」
「いけーっ!」
二人の活躍で見事レイドボスの分身体を一機仕留める事に成功した。
そして、リクがクジョウ・キョウヤと協力しレイドボスの本体を撃破し、GBNに再び平和が訪れた。戦いを終えた白い翼のガンダムはどこかへと飛び去ってゆくのであった。
一方、エン小隊はフォースネストへ戻ると早速先程自分達を助けた機体を調べ始めた。その機体は00系がベースでありながら太陽炉にあたる部分が見当たらなかったが、あの白い翼に内蔵されているのでは?とエンは思った。そして、彼は自分達を助けた白い翼のガンダム――トランジェントガンダムアミティエといつか再会できることを願うのであった。
To be continue…!!
今回のエピソードは1月頃に製作決定となり、春頃に完成する予定でした。しかし諸事情などがあり製作が遅れ、このような形で完成することになりました。このエピソードはビルドダイバーズ本編との最後の連動エピソードであり、この後のsideF&sideEは本編からRe:riseまでの空白の期間を描く予定です!
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第1話(第26話)「プレリュード」
[フローズン・スノーデン]のメンバーが情報収集に各フォースネストの被害を対象に加えてから数日が経った。そんな忙しいある日、エンは小隊のメンバーをミーティングルームに呼び出した。
「隊長、これは一体どういうつもりでしょうか?」
エン小隊の副隊長であるミルロが疑問に思った。
「よくぞ聞いてくれた!実は今までのバトルログを皆で見て、俺達の戦いを振り返ると同時に新たな戦術を考えたりするのが今回の狙いだ。」
エンは自信満々で答えた。
「つまりは…今までのおさらいってことっすか?」
「そーいうこと!それでは早速見て見よう!」
そう言うとエンは今までのバトルログを再生した。まず初めに再生したのはGBNの命運を賭けたあの戦いのログだった。
「これは…第一次有志連合戦の時だな。懐かしいなぁ~。」
「そういえば隊長、最近相手の武器を奪う事が少なくなってきたっすね?」
リーブは不思議に思った。
「あぁそれは…とっさの緊急手段だったからな。」
次に再生したのはK9カスタムに改造したばかりの頃のログだった。
「そういえばこの辺りからフィクルが仲間入りしたんだよな。まさかそのままメンバーになるなんて思ってもなかったよ…。」
「でも、私がメンバー入りしてからフォースの雰囲気も賑やかになったでしょ?」
その後、エン達は色々なバトルログを閲覧した。初めてリリカや[Schatten(シャテン)]と戦ったこと。初めてのフォースネスト巡りのラストでアスパイアとバトルしたこと。かず子達と一緒にミッションに挑んだこと。みんなで海に行ったときに挑んできたズゴックを倒したこと…。
「そうだ、次はこれも再生してみよう…!」
エンは自身が[フローズン・スノーデン]に加入する前のログも再生した。
「確か、隊長が私に語ったのがこのバトルなんですよね。よくログが残ってましたね。」
副隊長は以前エンから聞かされた話の事を覚えていた。
更にはウエステと共にシャテンと戦ったり、第二次有志連合戦でユッキーのジェガンブラストマスターと戦い、フルドライブフェイズを初披露したこと。そしてレイドボス戦で[あい]に会った事も…。
「あの子、今頃どうしているんだろうな…。」
続いては副隊長と共に[キャノンズ]と戦ったこと、リリカとコンビを組んでミミ&ニャミと戦ったこと、ジュン&シンゴと一緒にかず子達のフォースと戦ったことやリーブと共にラミー達と戦った時のログを再生した。
ログを再生中、エンは二度目のフォースネスト巡りもいい思い出だったことを思い出していた。
「結構ログ多すぎじゃないっすかね…?」
「それほど俺達が激戦を繰り返したってことさ。」
最後に再生したのはエンがユッキーと再戦したときのログだった。
「まさかあそこまで戦えるとは…あの第一次有志連合戦から大きく成長したなぁ…。」
エンは色々と感慨深い気持ちになった。
「これで全部だな。さぁ、これから新しい戦術の会議だ…!」
その頃、とある場所にて…。
「くっ、装甲が厚い!」
「見事だな…ビルドダイバーズのリク。流石はあの戦いでELダイバーを救った男よ…。」
第二次有志連合戦以降、行方をくらましていたシャテンは、なんとリクのダブルオースカイと交戦していたのであった。
「これで!」
リクの一撃がシャテンのゴールドフレーム天に決まった。
「くっ、潮時か…なかなかの強さだったぞ、リク…。」
一撃を決められたシャテンは機体からミラージュコロイドを展開し、そのまま姿を消した。
「あいつは一体、何者なんだ…?」
To be Continued…?
いかがでしたか。このエピソードでとうとうビルドダイバーズの主人公を登場させ、sideF第28話につながるようになりました。今後も様々なエピソードを配信する予定なのでよろしくお願いいたします。
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第2話(第27話)「邂逅」
ある日、隊員達と訓練を行っていたエンに、一通のメッセージが届いた。
「差出人は…ニャミ!?」
メッセージにはこう書いてあった。
『エンへ、いま私たちはMZDの命で羽根がついたガンダムを追ってるの!今すぐ来て!』
「仕方ない…とりあえず行ってみるか。」
一方、ミミ達は…
「はっ速い!なんて速いのあいちゃんのガンプラは!?前に会った時は私のフルバーニアンと互角だったのに…!」
「うぅ、動きが速すぎて照準が定まらない…さなえちゃん、そっちは?」
「ネットガンの準備はいつでもいいけど…これじゃ撃てない!」
「まったく、MZDは何を考えているのやら…。」
それはさかのぼること数分前…ポッパーズのフォースネストにあるガンプラが接近していた。
「んっ?あのガンプラ…なーんか気になるなぁ…。」
「あれって…あいちゃんのガンプラじゃない?」
「でもなんか大きい翼を背負ってるような…。気のせい?」
「よしお前ら、そのあいって奴に会いに行ってこい。ネットガンの使用も許可するぞ。」
そのガンプラを見ていたMZDは三人にあるミッションを与えた。
「またいつもの無茶ぶり、ということね?」
「まーそういうこと。おっとそうだ、さなえには必要かどーかわからないけどネットガンを、ニャミには使いこなせるかはどうあれハイパーメガランチャーを貸してやるよ。」
「私には?」
「お前のフルバーニアンには高機動のバーニアユニットがあるだろうが。」
「とほほ…。」
ミミたちは彼に呆れながら、いそいそと格納庫へ向かった。
一方、あいのガンプラは自由気ままに飛んでいたところ、突然3機のMSが現れた。
「あれは…ミミちゃんとニャミちゃんだ!でもどうして?」
「あいちゃん!突然で申し訳ないけど私達といざ勝負~!」
「これもMZDからのミッションだから、悪く思わないでね~!」
「そういうことか…それじゃ、こっちもいっくよー!」
そして今、ついにニャミのガンダムに装備されたハイパーメガランチャーが高威力のビームを放った。だが、あいのガンプラはGNフィールドと思われる防御フィールドを張った。
「なんと!?でも、もうすぐ彼が…!」
ニャミの言葉の通り、エンのフルガンナーはフルスピードで目的地に向かっていた。そして、その先にあるものにエンは衝撃を受けた。
「あれは…まさか!?」
そう、ミミ達が今苦戦していたのは、かつての戦いでフローレス達を助けたあいのトランジェントガンダムアミティエだったのだ。
「聞こえるか、あい!なぜ君はそこにいる!?」
「そんなこと知らないよ!ミミちゃん達はMZDっていう人からのミッションだからって!」
「そうなのか!?二人とも!」
ミミとニャミはうなづくことしかできなかった。
エンとあいの戦いは続いた。お互いの攻撃はそれぞれがことごとくかわし、戦いは一向に決着がつかなかった。そんな中、陸戦型ガンダムのネットガンはついにトランジェントガンダムアミティエを捉えた。
「行けーっ!」
しかし、GNパルチザンは発射されたネットを切り裂いた。
「そ、そんな…。」
そして、エンは三人にこう叫んだ。
「みんなやめろ!今戦っているガンプラは以前俺達を助けてくれたんだぞ!」
「まさか…。」
「あいちゃんがエンの恩人だなんて…。」
「し、知らなかった…。」
エンの言葉に三人は動揺した。
「行け、あい。」
エンはあいを逃がしてあげた。これが彼にできるあの時の恩返しなのだ。
そして、戦いが終わり、エンはあることを決意した。
「俺を、あんたらのフォースネストへ連れてってくれないか?」
To be Continued…?
今回と次回のエピソードはsideF第27話とちょっとだけ繋がります。お楽しみに。
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第3話(第28話)「勝負」
前回のあらすじ
ニャミ達から援護要請を受けた俺は、そこで以前レイドボスとの戦いで俺達を助けたあいとまさかの再会を果たす。戦いの末、やむを得ず逃がしてあげた俺はその責任を全て取るために[ポッパーズ]のリーダーであるMZDという奴に謝りに行くのであった…。
俺は3人に案内される形で[ポッパーズ]のフォースネストへと着いた。
「よーっす。お前がミミ達の知り合いのエンか。」
MZD(やつ)は軽々しく挨拶した。
「あぁそうとも、俺がフローズン・スノーデンのエンだ。あ、先に言っておくが俺はフォースのリーダーじゃないぞ。」
「んなの分かってら。確かリーダーはフローレスとかいう奴だったな。それで、俺に何か話でもあるそーだな?」
そうだ…。おれはあいに"あの時の恩返し"をしてやった。ただそれだけのことだ。
「実はあの機体、レイドバトルの時に俺達のピンチを救ったんです。だから、恩返しとして逃がしてあげたことを許してください。」
俺の話を聞いたMZDは顔色を全く変えなかった。
「そーいうことだったのか…。いやまさかあの機体がお前にとって恩人みたいなものだったとはな。それはすまねぇことをしちまったなーって言うか。」
…ありがとよ。
「そんじゃ、俺はアンタの実力を確かめてぇからちょいとバトルを…と言いてぇとこだが実は今俺の機体はメンテナンスしねぇといけなくてよぉ、勝負はまた今度ってことでいいか?」
隣にいた3人は何となくホッとしたようだが、ニャミは少し不思議に思ったようだ。
「一体どんなことがあったのさ?」
「あぁ、この前アストレイゴールドフレーム天と戦ったんだよ。あ、足が普通のアストレイの奴な。なんか変な感じだったぜ。」
俺はそのアストレイの使い手が"奴"ではないかと思った。
「まさかそれって今俺達が追っている[Schatten]では!?」
「[Schatten]?そいつがあのアストレイの使い手か?ってか、何で知ってんだ?」
「あぁ、奴は…。」
俺はMZDに[Schatten]の事や彼女達の情報を色々話した。
「ほーほー。よーくわかったぜ。よーするに奴等はNPDにも人権的なモノを与えようとしているんだな。今後は奴等に気を付けねぇとな…!」
どうやらMZDは[Schatten]達に警戒することにしたようだ。
「はい。それに俺達は今のところ彼女等と何度か接触しているので、もし偶然遭遇してしまった時の対策として、俺達のフォースとアライアンスを組むことをおすすめしておきます…!」
俺はアライアンスの話を持ちかけた。
「分かった。ま、後でこちらからアライアンスの申請は出しておくぜ。」
「ありがとうございます!」
ちょうどその時、一人のダイバーが俺達の部屋に入ってきた。
「ただいま。」
「おぉスミレおかえり。突然かつ早速ですまねぇがこいつとバトルしてくんね?」
「またいつもの無茶ぶり、ってことでいいかしらね?」
その場にいたミミとニャミは何も言わず、ただ首を縦に振っていた。
こうして、MZDの提案により俺とスミレは勝負をする事になった。俺達は互いの機体に乗り込み、ついにバトルが始まった。
(スミレの機体はキュベレイか…ファンネルが厄介だがそれを気にしなければどうということはない…!)
先手を打ったのはスミレのキュベレイだった。しかし、俺は左腕のビーム・ガンを見事に回避、そしてお返しと言わんばかりにビーム・キャノンをお見舞いした。
「おっ、二人ともよく戦ってるなぁ。」
私達が二人の戦いを観戦している途中、一人のダイバーがやってきた。緑色の髪に包み隠そうとしないネコミミと尻尾が特徴的ダイバールックをしている彼は、私達にとってはお馴染みの顔だった。
「あれ?睦月、いつのまに帰ってたんだ。」
「あぁ、さっき採集ミッションから帰ってきたばかりだよ。それにしてもすごいバトルだね…!」
一方、俺達の戦いは更に激しくを増していた。
「ならば…行きなさい、ファンネルッ!」
「来たか…!ならこっちも…行けっ!」
スミレのキュベレイはファンネルを、俺のK9カスタムFGはフルアサルトユニットをそれぞれ繰り出した。
しかし、ファンネルは全て俺のK9カスタムGとフルアサルトユニットの連携で破壊した。
だか彼女は諦めず俺に接近戦を仕掛けた。
「さすがじゃないの?ここまでついてこれるのって…!」
「これも私の野望を完遂させるため…。このまま一気に押し通らせてもらうわ!」
彼女の猛攻はなかなかのものだった。俺だって負けてられない!
「そうはさせるか![ツイン・サーベル・ワルツ]!」
俺は必殺技で見事キュベレイを両断してみせた。
「そんな…私の悪の道がぁぁ~!」
スミレの悲痛な叫びと共に、キュベレイは爆散した。
そして、戦いを終えて…。
「なんか、色々すまねぇな睦月…。」
「えっ!?あなた、睦月と知り合いなの!?」
スミレは俺と睦月が友達であることに驚いた。
「そうだよ。エンとは昔からの友達なんだ。」
「そうそう!実は色々と世話になったこともあってね…。」
「そうだったの…。でも、今度戦う時は負けないわよ!覚悟していなさい!」
「あぁ、俺もそのつもりだ!」
俺達は互いに再戦を誓い、そして俺はフォースネストへ戻ろうとするのだった。帰還途中、俺は少しあることを思った。
(あのMZDって人、なかなかいい人だったな。もし機会があったらまた行こうか…?)
To be Continued…?
今回はオリジナルから大部分を改編致しました…(^_^;)なお、ミミの視点からのシーンもありますので探してみてね。そして次回はK9カスタムストライカーが登場!
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第4話(第29話)「出撃!!ストライカー!」
「さぁて、今回はどんなミッションにしようかな?」
エンはロビーにてミッションの一覧を見ていた。その時、彼の目の前に左右を見回している一人のダイバーがいるのに気づいた。エンはその人の方へ向かった。
「おーい君、一体どうしたの?」
「えっ、私?実はミッションを受けようとしたけど友達が今日は用事があってログインできないから一緒に参加できる人を探していて…。」
「それなら話は早い!丁度俺達に合うミッションも見つかったから一緒に受けよう!」
エンはそのダイバーをミッションに誘った。
「ええと、[ジャブローの攻防]?」
「そう。色んなMSを見ることもできるらしいしこれに挑戦してみよう!ところで、君の名前は?」
「あの、サナエといいます。よろしくお願いします…。」
こうして、エンとサナエはミッションに挑むこととなった。
UC.0079. 11.30
ガウ攻撃空母からの降下や水陸両用機による水中からの潜入によってジャブローに侵攻したジオン軍。しかし、地球連邦軍は量産型MS、GM(ジム)を投入。ジオン軍を劣勢へと追い込んでいく。
(と、いうのが今回のミッションの元であるジャブロー降下作戦の筋書き(シナリオ)である。)
ラリーの機体に接近しようとしたザクに横から割り込んで撃破し、ちょっと歴史を変えた気分を味わっていたエン。しかし実はは内心こう思っていた。
(申し訳ありませんマット隊長…!しかしこちらが撃たねばあなたの部下がやられてたところでしたよ…!)
一方、サナエの陸戦型ガンダムもエンに負けじと敵MSを撃破していた。
「いつもはリエちゃんに前を任せているけど…私だって!」
そして、二人の奮闘と友軍NPDの活躍もあり、ジャブローの攻防は正史通り地球連邦軍の勝利に終わったのであった。
ミッション終了後、エンはサナエにある質問をした。
「そういえば君は…確か[ポッパーズ]に所属していたよね?」
エンに所属フォースを当てられたサナエは驚いた。
「ええっ、なぜそれを?」
「この前、あの機体と戦った時にどさくさに紛れて捕まえようとしてたじゃない。」
「いや、あれはMZDがネットガンを「使えるかどうかは分からない」って言ってたからついその気になっちゃって…。」
サナエの話にエンは色々と納得した。
「そうか…まぁ何はともあれミッションクリアできてよかったな!」
「はい!そうだ、ミッションを紹介してくれた礼として、私とフレンドになってくれませんか?今度、私の友達を紹介したいので!」
「その言葉を待っていた!もちろんオッケーだよ!」
こうして、サナエとフレンド登録したエン。しかし一番満足したのは愛機の新形態の性能だった。
「丁度いい慣らし運転ができてよかった。これからもよろしくな、K9カスタムS(ストライカー)!」
to be continued...?
[次回予告]
クリスマスイベントを楽しんだエンにあるメッセージが届く。それは"ある人"からのバトルのお誘いだった。
次回、「アフターホーリーナイト」
差出人は誰なのか!?――次回を待て!
今回は外伝第2話を執筆中に書くこととなりました。(どう展開するかで色々悩んでたんだもん!)そして次回は"ある人達"と勝負することになります。(とうとうこの作品がビルドダイバーズとオトカドール+αのクロスオーバーであることが分かる!)
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第5話(第30話)「アフター・ホーリーナイト」
フローレス達がクリスマスイベントでフル・フロンタルとゾルタン・アッカネン(の姿をしたダイバー)を倒し、そしていつの間にかアシディアがフォースのメンバーに加わっていたことがしれっと明かされ平穏な時を楽しんでから数日が経ったある日、エンの元にあるメッセージが届いた。
「このメッセージの差出人は…ラクリアさん!?」
メッセージにはこう書いてあった。
『エンへ、クリスマスは楽しかったかしら?私からはちょっと遅めのプレゼントとしてあなたにバトルを申し込ませてもらうわ。もちろん、報酬も用意してあるわよ。ただ、あなた一人ではちょっとつまらないかもしれないから後1、2人誘ってきてちょうだい。』
メッセージを見たエンは少し呆れながらもバトルに同行できそうなダイバーをフレンドリストから探した。
「しょーがない…もしあの人の話に乗ってくれるならリリカとアスパイアを誘ってみるか…。」
エンは仕方なく二人にメッセージを送った。
『リリカへ、ラクリアさんからバトルのお誘いを受けたからもし暇だったら来てくれないか?先にフォースネストの座標を送っておくよ。』
リリカにはこう書いたが、ではアスパイアには何を書いたかというと…。
『アスパイアへ、もし暇だったら俺に付き合ってくれないか?ちょっとあの人からバトルのお誘いを受けてね…。先にフォースネストの座標を送るよ。』
そして、エンが[アンリミッター]のフォースネストへ到着すると、アスパイアのビルドストライクギャラクシーコスモスとリリカのジム・ガードカスタムアミティエが並んでいた。どうやらエンより先に到着したようだ。
「あっ、エン!久しぶり!」
「どうも~!お久しぶりでーす!」
「やぁリリカ、それにアスパイアも久しぶり。」
3人が挨拶を済ませると、[アンリミッター]のフォースネストのドアからラクリアが顔を出した。
「あら、みんなよく集まってくれたわね。それに、なんだか見慣れない顔もいるようだけど。」
「あぁ、この人はキャンディッドさんの妹さんだよ。」
「はじめまして!アスパイアといいます!」
「まさかあの人に妹がいたなんて…。でも、来てくれて嬉しいわ。さて、これからバトルの内容について話したいからついて来てちょうだい。」
4人は[アンリミッター]のフォースネストある濃紺の影を敷くラウンジルームで今回のバトルの内容を話しあった。
「今回は2対2という形式でバトルしたいけど、さすがに普通に決めるのは面白くないから…これで決めましょ?」
ラクリアは手元から4枚のカードを用意した。
「これって、トランプのカードですか?」
「そう。この中から一人一枚ずつ引いてその中でハートとダイヤ、クローバーとスペードでそれぞれコンビを組んだ上でバトルを行うの。どう?面白いでしょ。」
「確かに面白そう!それじゃ、まずは俺から…。」
こうして、4人はそれぞれカードを引いた。結果は、[ハート:ラクリア&ダイヤ:アスパイア][クローバー:リリカ&スペード:エン]となった。
「まさか、またリリカと肩を並べて戦うことになるなんてな…。」
「まぁこれも偶然…かな?とりあえずお互い頑張ろう!」
「あれ?いつの間にシールドを新調したんだ。」
リリカはK9カスタムSに装備された新型のシールド、ハイパー・シールドをまじまじと見つめた。
「まぁな。これでも以前の物より色々とパワーアップしているんだぜ?」
そして、メンバーがそれぞれ配置につき、ついにバトルが開始された。まず先手を打ったのはエンだ。
「見せてやるよ…これが俺の新装備だ!」
エンは自信満々でハイパー・シールドからミサイルを発射した。
バトル開始から数分経ち、戦況は見事に二分した。リリカはラクリアと、エンはアスパイアと交戦を続けていた。
「おっと、しばらく見ない間にちょっと強くなったんじゃない!?」
「そっちこそ!」
それで、リリカ達はというと…
「ラクリアもなかなかやるね!」
「それはどうも。でも、ここで一気にトドメをさせてもらうわ…"時よ止まれ"。」
「あの合図は…まずい!一旦下がれ!」
エンが後退しながらリリカに叫んだ時、ラクリアのペイルライダーは合図と共に[時を止める]を発動した。この必殺技は数秒間、一定範囲だけ自分以外の時間を止めるものだ。ただし、一回の戦闘につき一度しか発動できないという弱点がある。
「悪いけど、これでバトルエンドね…アディオス。」
ラクリアはリリカとエンのガンプラに180mmキャノンの一撃を与えた。そして、[時を止める]の発動時間は過ぎ、止まっていた時は動きだした。
「危なかった…。時を止めるなんて相変わらず反則だよ…。」
実は先程リリカのガードカスタムアミティエは発動寸前に羽を降り立たんで防御態勢をとっていたため、アミティエボンドフェザーに少しダメージが入った程度で事なきを得ていた。
「よし、"今回"は左腕は無事か…。」
エンもまた[時を止める]の発動範囲にいながら、何とかK9カスタムSへのダメージを最小限に抑えた。
「今度はこっちの番だ![ホーリーブラスト]!」
エンは反撃する形で必殺技[ホーリーブラスト]を放った。この技はランスに収束されたエネルギーを光線として放つ強力な必殺技だ。ランスから放たれた光線はペイルライダーに直撃し、見事に爆散した。
「あなたの戦い方、相変わらず美しいわね…。」
一方、アスパイアのギャラクシーコスモスはリリカのガードカスタムアミティエと互角に戦っていたが、やはり一歩及ばなずリリカの一撃で機能停止になってしまった。
「ま、参りましたぁ~。」
バトル後、4人は先程のラウンジルームで打ち上げを行った。
「今回のバトル、どうだったかしら。私は結構楽しめたわ。」
「私だって、すっごく楽しかったよ!」
「そんじゃ、俺はこの辺で失礼しちゃおうかな…。」
エンはラウンジルームを後にしようとした。
「今日はありがとう!来年もよろしくね、エン!」
「じゃあなみんな!よいお年を~!
エンは3人に別れの挨拶をし、リーダーのフローレスが待つフォースネストへ帰るのであった。
To be continued…!
エン
「今週からいきなり始まっちゃう新コーナー!その名は…、」
「エンと!」「フィクルの!」
「「playback to the episode!」」
フィクル
「というわけで始まりましたplayback to the episode!このコーナーでは私とエンが今回のエピソードをおさらいしたり、次回のエピソードをちょっとだけ紹介するよ!」
エン
「ちなみにセットは俺の部屋を使ってまーす。安上がりだし他に使える場所があんまりなかったからな…。」
フィクル
「まぁそこは気にしない気にしない。そういえばエンってキャンちゃんの妹とは仲良しだったんだ。どこで知り合ったの?」
エン
「あれは…第一回目のフォースネスト巡りが初めてだったかな。あの時はシャテン達の情報を探るのに躍起だった。今となっては色んなフォースと親交を深められる良い機会だったよ…。」
フィクル
「エンは色んな人に会って、色んな事を知っていったんだね。」
エン
「まぁな。でも、まだまだ行っていないフォースネストもたくさんあるからな…。また今度やろうかな。」
フィクル
「その時は私も連れてってよ!私も興味あるし!」
エン
「そうだな…考えておくよ。さて、次回はなんと"あの魔王"がsideEに登場!しかも、俺と戦うらしいぞ!?」
フィクル
「"あの魔王"!?それってまさか…!」
エン
「次回、「魔王登場 ~The Black Monn game~」!お楽しみにっ!」
~作者の部屋~
作者
「どうも、sideE作者の塩唐伍長です。今回から新コーナー[~作者の部屋~]を担当することになりました。このコーナーでは、sideE製作の裏話などを色々とする予定です。さて、今回のエピソードは前書きにも書いた通りtwitterで掲載された最後のエピソードでした。(正確にはスペシャルエディション1だけど)これには色々とありまして、まぁ結局は全部僕がやらかしてしまったのが原因でしたけどね…。それはさておき、次回からこのハーメルンでしか読めない新作エピソードや過去エピソードの新訳版を掲載する予定です!どうぞお楽しみに!」
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第6話(第31話)「魔王登場~The Black Moon Game~」
フローレスとラクリアが、ヌルという新たな敵に敗れた――。それは、エンにとって他人事ではなかった。フォースネストにある自分の部屋に引きこもったエンはベッドで横になり、自分の無力さを嘆いていた。
(あの時、無理をしてでもフローレス様のそばにいたら…!もっと力が…俺にもっとあの人を守れる力があれば…!)
しかし、いくら自分から力を望んだところで飛駆鳥のように超将軍へ"怒りの転身"ができるわけではない。ならば今、自分はどうすればいいのか――。
そんな時、誰かがエンの部屋に誰かが来た。
「ミルロか。どうしたんだ?」
「隊長、話はフィクルから聞きました。フローレス様が…。」
副隊長の目は涙で滲んで、今にも泣きそうだった。
「…分かってる。慰めてやるよ。」
エンは副隊長を自分のベッドの隣に入れてあげた。そして、副隊長はエンの腕の中で泣き出した。
(ミルロ…お前の気持ちは俺とて同じだ…。寄り添ってくれてありがとう…!)
エンはリンドウの花言葉が「あなたの悲しみに寄り添う」だったことを思い出しながら自然に眠りについた。
-これが、俺の欲しかった力なのか!?-
エンは、両腕が異形と化したK9カスタムのコックピットから、火の海と化した戦場を眺め自分の力に戦慄していた…。
「うわあっ!」
エンが悪夢から覚めると、副隊長はいつの間にか眠っていた。どうやら泣いている内に寝てしまったようだ。
「隊長~!エスタニアエリアで中華饅頭買ってきたっすよ~!これを食べたおじいさんが『うまいぞ~!』と叫んでたから絶対うまいはずっす!それに、フローレス様の事はさっき聞いたっす。だから元気だしてほしいっす!」
「私からもお願い!」
「みんな…!ありがとう…!」
副隊長やリーブ、そしてフィクル。仲間達に励まされ、エンは思わず涙を流した。
翌日、エンはどうすれば強くなれるか考えた。
強くなるために必要なことと言えば…"修行"だ。エンは早速修行にうってつけの相手を探した。
「これだ!」
エンはその相手を見つけたのか、すぐさまフォースネストから飛んでいった。
エンがたどり着いたのは、どこか穏やかな草原だった。
「たのも~!お前が噂に聞く"ルシ子"って奴だよな!俺はフローレスの仲間のエンだ!隠れているなら出てこーい!」
エンが叫ぶと、どこからかガンダムシュバルツリッターとリボーンズガンダムが飛んできた。この二人がフォース[パラダイス・ロスト]のルシ子とアイディだ。
「ジャジャーン!そうでーす!あたしがルシ子よ!私と戦いたいってことは…それなりの覚悟があるってことだよね?」
「覚悟なんかどーだっていい!それよりも勝負だ!」
エンはルシ子に宣戦布告した。
「ルシ子サマ、イイのデショウカ?」
ルシ子の隣にいたアイディは少々心配気味だった。
「心配いらないよ。今回もあっさり片付けちゃうし!それにもしフローレスの仲間でも、それほどたいした人じゃないはず!」
「ソウデスカ…では、今回はルシ子サマの応援だけをさせてもらいマス。」
こうして、エンとルシ子の勝負は幕を開けた。先手をとったのはルシ子だ。エンはルシ子の攻撃を受け止めながら、その強さを実感した。
「さすがだな…こりゃ"魔王"という肩書きは伊達じゃないってか?」
「これでもぜ~んぜんホンキじゃないよ。今は小手調べってことでちょーっと手加減しているんだよ!」
"この強さ"でホンキじゃない!?それに、あえて手加減しているなんて明らかに俺をナメている…!チョヅきやがって…!エンの闘志は、怒りに燃えつつあった。
「だったら、そのホンキとやらを見せてみろ!」
命知らずなエン…、彼女がホンキを出せばどうなることか…。エンはどうやら自分がナメられたと思っていたが、彼は逆に彼女の本当の強さをナメていたようだ。
「そこまで言うんだったら…そんじゃホンキ、出しちゃいますか!」
すると、ルシ子のシュバルツリッターは今までとは違う挙動を見せ、激しい攻撃を仕掛けてきた。
「うわわわわっ!なんだあの動きは!?さっきとはまるで違いすぎる!!」
これでエンはようやくルシ子の本当の強さを理解し、そして心の中で少し後悔した。あのフローレスですら苦戦したホンキのルシ子は、今のエンではまったく敵わない相手であった。
「さて、このままサクッと倒しちゃいますか!」
「まだだ!無理をしてでもアンタに追い付く!それが諦めが悪い俺の悪あがきだ!」
"Full-Drive-Phase"!!
エンは無理を押してまでフルドライブフェイズを発動した。これならたった数秒だけでも互角とはいかないが充分戦えると見たからだ。
「あたしに無理矢理追い付こうなんて…キャハハ!なんだか面白くなってきた!」
一方、アイディは二人の激闘の眺めながら、のんきにお茶をしていた。
「フウ…イッタイイツまでツヅクのデショウカ…。」
そして、エンとルシ子の戦いは佳境を迎えていた。エンのK9カスタムSはフルドライブフェイズを長時間使ったことで限界を迎えつつあった。ビームキャノンやハイパー・シールドが外れ、動きやすい状態になったのはいいのだが…。
「くそう、ならば最後の最後までっ!」
エンは機体の最後の力を振り絞ろうとした。たとえ今の自分では敵わないと分かっていても、"ホンキ"で挑まなければ相手に失礼だからだ。
「なかなかやるねー、それじゃあ決着、つけちゃいますか!」
二人はお互い一定の距離を取り、そして睨みあい…最後の突進!果たして勝敗は!?
ガキッ!ドスッ!
エンとルシ子の対決は、ルシ子の勝ちという形で終わった。エンはルシ子に対して無理をしてしまったが、そのこともあってかエンのK9カスタムSはルシ子のシュバルツリッターの左肩にランスを突き刺していた。
「あ~楽しかった!こんなバトルは久しぶりだよ。」
"楽しかった"?ルシ子はあのバトルを、心から楽しんでいたのか?だとしたら…!
エンはようやく、ルシ子がなぜ圧倒的に強いのかという理由が分かった。それはガンプラバトルを、心から純粋に楽しみたいという彼女の気持ちから出ているものだと…。それはエンが強くなることに躍起になっていて忘れかけていたことだ。エンはどうやら、戦いの中で彼女と"言葉無き対話"の末に分かり会えたようだ。
「ルシ子…俺にガンプラバトルを心から純粋に楽しむことを思い出させてくれてありがとう。そうだ、俺と…友達になってくれないか!?」
「もちろん!またバトルしようね!エン!」
二人はグータッチをした。こうして、エンという一人の少年はかつて夢の世界で魔王と呼ばれたルシ子という少女と友達になるのであった。
「ワタシも、ワスレナイデクダサイ。アナタがルシ子サマのオトモダチなら、ワタシもオトモダチに…。」
「あっ、アイディ。いいよ、この際だから一緒に友達になろっ!」
こうして二人と友達になり、自信もついたエンは、今回の戦いで思い出したことを忘れないように心に誓うのであった。
To be continued…!
エン
「今週も始まるぞ!エンと!」
フィクル
「フィクルの!」
二人
「playback to the episode!」
フィクル
「まさかルシ子達に会って、しかも友達になっちゃうなんて…!」
エン
「勝負には負けたけどな…。まぁ、俺があんまり勝ちすぎてもそれはそれで無粋すぎるし…。」
フィクル
「正直ルシ子の強さはちょー圧倒的だからね…さすがミカ子の妹なだけあるよ。私なんかアイディに一瞬でやられたよ…。」
エン
「もしかしてアイディもエスの妹だったりするのか!?とすれば…。」
フィクル
「あのちょー圧倒的な強さは姉譲り、ということ?」
エン
「二人共々、そうかもしれないっ!というわけで次回はなんと、天宮の"二大将頑駄無"の元で特訓だ!」
フィクル
「二大将頑駄無の元で…って大丈夫?無理しないでね…。」
エン
「次回、『合宿である!』お楽しみに!」
~作者の部屋~
「ご無沙汰してます!作者でぇ~す!実はね、今回のエピソードは『いつかシュバルツリッター買って組んだら書こう!』ておもってたのヨ。それにsideF第31話の展開が皮肉にもこちらにとって好都合な事になってしまい、絶対書くっ!!って意思が強くなったワケ。それでシュバルツリッターを買って組み、後はエピソード製作だけで良かったのにこれが難航してねぇ…で、やっと完成したのはいいけどまだ構想中のエピソードが山積み。これもとりかからないとね。さて、次回はやっと撃鱗将頑駄無を買うことができたのでやっと書くことができるっ…!果たして、エンは撃さんの地獄の特訓を経て強くなれるのか!?お楽しみにっ!」
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第7話(第32話)「合宿である!」
ルシ子との戦いから翌日、フローレスは未だGBNに来なかった。きっとリアルの方で用事があって忙しかったりしているはずだ。
そしてここは横浜・山手のどこかにあるシラザキ家。エン…いや、リアルではシラサキ・エン(白崎 縁)という名前の少年だ。今日は両親が仕事の都合で家に帰るのが遅くなるので、一番上の兄ロウト(楼斗)が家族を連れて泊まりに来ていた。
夕食を終え、エンは風呂場で考え事をしていた。
(ガンプラバトルを純粋に楽しむ心…それさえ忘れなければ強くなれる、か…。でも、俺はもっと高みへ行ってみたい…!しかし、どうやったら楽しむ心を持ち続けたまま高みへ行けるんだ…?)
風呂から上がってパジャマに着替える途中、エンは自身の異変に気付いた。なんだか頭がクラクラする…。
とりあえず横になってみたが、まだ体が熱い…まさか…。
「あれ、どったのエン?」
「まずい…のぼせた…。」
「そういうことね…ちょっと待ってて。」
「ほら、スポーツドリンクでどうかな?」
「セ、センキュー…。」
チュウチュウゴクゴク…。
「ふう、助かったぜ…義姉さん。」
「まったく、風呂場で一体何考えてたんだ?また次に作るガンプラのことでも考えてたか?」
「ま、まぁな…。」
そして、エンが寝る前、自分のケータイに一通のメールが届いていることに気付いた。幼いころから仲良しのイチノセ・レイ(一之瀬 玲)からだ。
『白崎君、今日は涼と一緒にペリシア・エリアに行ってみたんだ。着くまでに結構苦労したけど、やっぱり色んなビルダーが作ったガンプラはどれもすごかったよ。特にあのジム・スナイパーカスタム、前に白崎君が作ったものと同じ形をしていたよ。世の中には白崎君のようにジムが好きな人がいっぱいいるんだね。今度は泉ちゃん達も誘ってみようかな?』
レイからのメールを読んだエンは小さく呟いた。
「俺の渾身の力作を、他に作ってる奴がいるなんてな…。なんか嬉しいっていうか、不思議な気持ち…。」
そういうとエンは、棚に飾ってあるジム・スナイパーカスタムを見詰めた。ジム改をベースに、ジムカスタムの胴体や陸戦型ガンダムのシールド、後は修理用のジャンクパーツやプラ板、パテや緑系の塗料を使ってできたガンプラだ。
「それじゃ、明日は何か修行先でも探そうか…」
そして、翌日…
「さて、今の俺にピッタリな修行先は~?お、これか。場所は…なるほど。」
そういうとエンはみんなに告げた。
「みんな、俺はしばらく修行の旅に行ってきます!それじゃ!」
こうして、エンは強くなる旅へ出発した。
そして、エンがたどり着いたのはどこか古びた道場だった。
「ここか…。すみませーん!誰かいませんかー!?」
すると、中から二人の武者頑駄無姿のダイバーが顔を出した。
「よく来たな!俺がこの道場の主である撃鱗将頑駄無である!俺のことは"撃さん"と呼んでもよいぞ!」
「そしてワシは、撃さんの相方の號さんこと號號将頑駄無じゃ。よろしくたのむぞ。」
「はい。よろしくお願いします。」
「俺達の道場に来たと言うことは…この地獄の特訓に挑む覚悟があると見た!早速特訓であ~る!」
こうして、エンと撃鱗将達の激しい特訓の日々が始まった。何度もどつかれては殴られ、それでもエンの心はくじけなかった。
――そして、特訓最終日――ついにエンは今までの成果を撃鱗将との対決で示すときがきた。
「撃さん、今までの特訓で強くなった俺の力、見てください!行きます!」
「来い!」
「それでは…始め!」
號號将の合図と共に、二人の戦いは始まった。
「まずは俺からいかせてもらおう!"龍牙の光弾(ドラゴン・ファング)"!」
撃鱗将はいきなり先制攻撃を仕掛けた。
「その程度っ…!」
エンは突然の攻撃でもあっさりと回避した、だが…。
「遅いっ!"龍尾の棍(ドラゴン・テイル)!"
「ぐはっ!」
動きを読んでいた撃鱗将は腕のトンファーでK9カスタムSの背後を攻撃した。
「さすがですね…撃さん!」
「まだまだ、俺の実力はこんなものじゃないぞ!」
「だったら…"フルドライブフェイズ"!」
K9カスタムSはフルドライブフェイズを発動し、双方とも激しい戦いを繰り広げた。
「ほっほっほ。ワシもちょいと乱入しようかの?」
號號将はのんきにお茶を飲みながら、戦いを観戦していた。
「どうした!もうここで終わりか!」
「まだまだぁ!"ホワイトブラスト"!」
ビームバズーカから光弾を放ち、撃鱗将に隙を与えようとした。後はさっきと同じように、槍で背後から攻撃すれば良いのだが…。
「フン!」
どうやら動きを読まれていたらしく、撃鱗将は腕のトンファーで受け止め、更に烈旋改で斬りかかった。
「うぉっ!?」
エンは焦った。フルドライブフェイズも使える時間はあと少し。どうすれば…。その時、エンはあることを思い付いた。
「撃さん、この一撃で終わりにしましょう…!」
エンのK9カスタムSは上に飛び、ビームバズーカにチャージを始めた。
「望むところだ!装着!"飛龍の甲(ドラゴン・ナックル)"!」
続いて、撃鱗将も必殺技の構えに移った。
「「いざ…勝負!」」
「"頑駄無流奥義 飛龍邪無風"!!」
「"狛炎流奥義 日輪號撃槍"!!」
エンはホワイトブラストを放ち、そのエネルギーを槍で突いて纏わせて突撃した。一方、撃鱗将もエンを迎えつつ形で必殺技を放った。
双方の必殺技のエネルギーが強すぎたのか、二人の間に眩しい閃光と大爆発が起きた。
「そこまでっ!」
號號将が戦いを止めた時には二人ともボロボロ、しかもフィールドに大きなクレーターを作っていた。
「どうやら、勝負は引き分けのようですね。」
「さすがに、こればかりは俺もやりすぎたようだな…。認めよう、お前の実力。」
こうして、エンは撃鱗将達との最後の特訓を終えた
「今まで、お世話になりました!また、来ても良いですか?」
「もちろん。次はワシがお相手しましょう。」
「ありがとうございます!それでは!」
道場を去っていくエンを見送りながら、二人はこう会話を交わした。
「まさか、あの少年が俺の必殺技を真似るとはな…。」
「ほっほっほ。しかし、あのエンという少年はなかなかやりますなぁ。」
「奴は戦いながら学び、そして新たな必殺技も編み出す…下手をすればこの俺を上回るやもしれんなぁ…。」
「まさか。そんなことはないでしょう。ほっほっほ。」
To be Continued…
エン
「エンと!」
フィクル
「フィクルの!」
二人
「playback to the episode!」
エン
「ただいま!地獄の特訓から帰ってきたぜ!」
フィクル
「お帰り~。で、何かパワーアップのアイデアとか掴めた?」
エン
「おう!とりあえず新必殺技に新装備、色々考えているぜ!」
フィクル
「そこまでするなんて、シャテン達と戦うのに躍起になっちゃてるね…。」
エン
「ああ!もちろんガンプラバトルを楽しむ心も忘れちゃいないぞ!」
フィクル
「初心忘れるべからず、ってこと?」
エン
「その通りだ!さて次回は俺の相棒が新装備を引っさげて登場します!というわけで…次回を待て!」
~作者の部屋~
「どうも!作者です!今回のエピソードから、かつてキッズgooで連載されていたweb小説、[スクールライブ]のキャラクターを登場させることになりました!なぜ今更そんなことさせた?いい質問だ!実を言うとキッズgooは2017年に惜しまれつつサービス終了…そして公式サイトも閉鎖され、誰もがこの横浜みなと学園の物語を忘れつつある…。ならば、この物語をこのハーメルンで、二次創作という形で復活させるというのはどうだろうか!?というわけで、私はその先駆者となることを決意した!これをきっかけに、諸君らがまた新たな横浜みなと学園の物語が描かれることを私は願うのみである!…なんてね!ちなみに今回のエピソードに登場したジム・スナイパーカスタムは、知る人ぞ知るver.ka版でございます。今後のお話にも出てくるかも知れないよ?」
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第8話(第33話)「式神と武者と黒い奴」
なお、今回のお話はフローレス不在期間の第2週目…ミッシング・フローレス編もいよいよラストとなります!(結構短かったね…)それでは、どうぞ!
さて、今回の話をする前に少しあることを話しておこう。それは、フローレス様とアメさんが新年初勝負をした翌日、俺達がフォースネストで新年会を開いていた時のことだった。この日はちょうどアシディアがGBNにログインしていたので一緒に参加してもらった。彼女が正式にフォースの仲間になってから、俺や副隊長達は率先して彼女にGBNの楽しさを教えていたこともあり、フローレス様はあることを考え俺達にこう命じた。なんと、彼女を俺達の小隊の臨時メンバーとして任命するというらしい。おそらく、フローレス様はもし自分が何らかの事情で不在になっても俺がアシディアの面倒を見てくれると信じているようだ。
そして、今がそのフローレス様の不在期間真っ只中のことだった。撃さんとの特訓から数日後、特訓で閃いたK9カスタムの新装備を早速試そうとログインしたら、久しぶりに彼女の姿を見かけた。俺は彼女にフローレス様がいない理由を話し、俺と一緒にヤナギランの採集ミッションへ行った。今回は、その帰りの途中で起きたある事件のお話…。
「な?だからヤナギランを取ってくるだけだから簡単だって言ったろ。」
「そうですね。皆さんへのお土産の分もゲットできてよかったです。後は何事もなければ…。」
その時、エン達の近くで爆音が響いた。確かにアシディアは"何事もなければ"とは言ったが、彼の人生の中ではそれで本当に何も起こらなかったことなんて数えるぐらいしかない。
特に中学校の頃は、同級生の妹尾晴香と一緒にいた時には何事もなければと思ってもロクなこと一つもなかったわけで…。
「一体、何があったのですか…?」
「とりあえず様子を確かめよう。場合によっては俺達も戦うはめになるかもしれない。」
一方、荒鬼頑駄無と天地頑駄無はティターンズカラーとは違う真っ黒なガンダムMk-Ⅱとジムが2機、そしてストライクノワールと2対4の戦いを繰り広げていた。本来ならこの戦いはスケール的にも戦力的にも明らかにSD側が劣勢になるはずだが、意外にもSD側は善戦していた。
「ちぃっ!」
「そりゃっ!」
「なかなかやるわね…けど、そろそろこの勝負を終わらせ、どちらが強いか白黒ハッキリさせましょ?」
ストライクノワールの使い手が勝利宣言をした時だった。双方の戦いに突如として第3勢力が乱入した。無論、第3勢力とはエンとアシディアのことである。
「なんと…!」
「ちょっと!白黒ハッキリさせたいのに邪魔しないでくれる!?」
ストライクノワールの使い手は第3勢力の乱入に腹を立てていたが、どう考えてもそちらが卑怯なマネをしているのは明らかだった。
「そんなことはいい、あんたらは一体誰だ!」
「おっと、名乗り忘れていたわね…私はクレール、シャテン様の腹心よ。そして、この黒いMS達は"影機隊"とシャテン様が呼んでいるのよ。」
「何だって!?」
エンは驚愕した。奴らもついに、俺達に対抗するための戦力を用意したと言うのか…!
「シャテン様の敵…倒ス!」
影機隊のリーダー機と思われる黒いMk-2はいきなり俺を襲撃した。
「なれば!式利機写動補、防げ!」
ジム頭の式利機、写動補はガンダムMk-Ⅱのビームライフルを防いだ。そう、これが今回エンがカスタマイズした、"K9カスタムH(ハリ)"。二体の式神、いや式利機との連携を重視にしたカスタマイズを施している。
「どうだ、俺のガンプラは!
「フン、そんなものなド!」
ガンダムMk-Ⅱの攻撃を防いだ後、2体のSDガンダムはエン達に通信を入れた。
「お前達、もしかして俺達に味方してくれるのか?」
「あ、はい…。私はアシディアと言います。あなた達は…。」
「おっと申し遅れたな。俺はフォース[勇侍達の集い]リーダーのハクマルだ。」
「そして、俺様がホムラマルだ!あんたらの協力、感謝するぜ!」
ハクマルとホムラマル、そして"勇侍達の集い"…どうやら彼らはSDガンダム、それも武者頑駄無系を中心に使うフォースのようだ。
「そうか。俺はエン。アシディア共々、フォース[フローズン・スノーデン]のメンバーだ。」
「フローズン・スノーデンか…前にヨミさん達から聞いたことはある。もしあの人が言っていたことが本当なら、あいつはシャテンの仲間ということか…!」
なるほど、ヨミさんとは知り合いなんだな?となれば、話は早い。それにちょうど4対4で対等になる…。
「そうか、それじゃあ一緒に戦おうか!」
エンの一言で、4人はそれぞれの相手に向かっていった。まずハクマルとホムラマルが二人でジムと対峙した。
「よし、俺様の上に乗れ!」
ホムラマルはそういうと天地頑駄無を璽威フォートレスへ変形させ、ハクマルの荒鬼頑駄無がその上に飛び乗った。
「小賢しイ…!」
ジムは璽威フォートレスに攻撃したが、ことごとくかわされてしまった。そして気づくと、璽威フォートレスの上に荒鬼頑駄無の姿は無かった。
「何処にいっタ…?」
「ここだぁ!"鬼岩一閃斬"!」
放たれた荒鬼頑駄無の必殺技によって、ジムは一刀両断された。二人は付き合いが長いのだろうか、なかなかのコンビネーションだった。
「うっ!」
その頃、ジムの一機がアシディアのフォックスハウンドに肉薄していた。
「終わりダ!」
このままではまずい…と誰もが思うであろう。だが、彼女は窮地に立つほど強くなる。そして今、その窮地が目の前に迫っていた、ということは…!
「近づかないでって、言ったのにぃー!」
彼女の怒りと共に、ミサイルとビームと実弾の集中放火―フルバースト―が炸裂し、ジムはあっけなく爆砕された。これが"火事場の馬鹿力"というものだろうか?
「式利機写動破、撃て!」
一方、エンとガンダムEz-8型の式利機、写動破はストライクノワールに攻撃を集中した。
「そろそろ、あなたの強さと私の強さ、どちらが上か白黒ハッキリしましょ?」
「当然、俺の方が上のはずだ!だから食らえっ、"ホーリーブラスト"!」
しかし、ストライクノワールを庇うかのようにガンダムMk-Ⅱが飛び出し、必殺技の直撃を食らった。
「ギッ!」
ガンダムMk-Ⅱは大爆発し、クレールは手駒を失ったことで4人に追い詰められた。
「…潮時ね。今日のところはここで引き上げましょう。」
クレールのストライクノワールは捨て台詞と共に撤退した。逃げられはしたが、今回の戦闘で得たデータは今後何かの役に立つだろう。
「ありがとう。貴方達が協力しなければ今頃は…。」
「礼はいいさ。同じリーダー同士、これからも仲良くしていこう。」
「あぁ、よろしく頼む。」
こうしてエンとハクマルはフレンドとなり、そして4人はそれぞれお互いのフォースネストへ戻っていったのだった…。
一方、某ディメンションでは…。
「なんとか、ミッションクリアだな…。」
ジム・カスタムを駆る少年、一之瀬涼(イチノセ・リョウ)はホッとした表情を浮かべた。彼は一之瀬玲の双子の弟である。どうやら今日は玲とは別々にミッションに挑んだようだ。
「いつか"あいつ"にあった時に、少しでも、オレの実力を見せてやらないとな…!」
to be comtined…
エン
「今回も始めるぞ!エンと!」
フィクル
「フィクルの!」
二人
「playback to the episode!」
フィクル
「今回は色々凄かったね…!アシディアの活躍に新しい敵、そして新しいフォース!」
エン
「あぁ、こんなに見所詰め込んだらどれがベストか全く分からねぇな。フィクルはどれがベストだったんだ?」
フィクル
「ん~…やっぱり多すぎて一つに決められないよ!」
エン
「ははっ、相変わらずだな、お前は…。さて、次回のエピソードも見所がいっぱいらしいから、是非見てほしい!」
フィクル
「次回、[狛炎流創設]…って狛炎流!?いったい何なんだろう…。」
~作者の部屋~
「ふう、やっと新エピソードを書き終えたぞ。さて、余裕があるうちに積んでおいたフルドドでも作るか…。ん?スマホが、鳴っている…どれどれ、もしもし?」
「おう、久しぶりだな。」
「その声は白崎君!?どうして…?」
「どうしてって…そんなことより、お前も何かみんなを元気付けるようなこと言ってやれよ。それじゃ。」
「お、おぅ…。それでは…、ゴホン。皆さん、いかがお過ごしでしょうか。このようなご時世の中自宅で待機せざるを得ない状況になり苦しい思いをしていると思いますが、それは私も同じです。だから私は、皆さんに元気になってほしいために自分なりの応援としてお話を書き続けます。私のお話を読んで、少しでも皆さんが元気になるための力になりますように。」
~白崎渕、一之瀬玲、一之瀬涼から皆へ~
渕「どうも、エンこと白崎渕です。」
玲「こんにちは。僕は一之瀬玲です」
涼「オレは一之瀬涼。みんな元気か?」
渕「毎日お家で退屈な日々を過ごしている皆さん、たとえどんなに辛いことがあっても俺達はガンバレ!って力の限り応援し続けます!」
玲「大事なのは手洗いとうがい。それに野菜もしっかり食べないとね!」
涼「玲の言う通りだ。それと、笑ったりとかして明るい顔をしてみるのもいいぞ!笑顔はみんなを元気にするらしいしな。」
渕「よし、それじゃあ3人でエールを送ろう!さん、はい!」
渕&玲&涼「ガンバレ!みんな!」
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第9話(第34話)「狛炎流創設!」
フローレスが帰ってきた。リバーシブルガンダムフローレスもロンドからワルツへとパワーアップし、フォース全体の士気も高まっていく中、エンはある決意をした。
「よし、これでいいかな。」
エンはそう言うと【狛炎流】と書かれた看板を"フローズン・スノーデン"のフォースネストから2km離れた所に建てた道場に立て掛けた。この道場は年明け頃に建設が始まり、昨日ようやく内装とフォースネストへ通じる地下通路の整備が終わったところだった。
それから翌日、GBNのロビーにはこのような広告が張り出された。
【狛炎流入門者募集中のお知らせ この度、私エンは独自の武術流派[狛炎流]を創設いたしました。入門したい方は是非こちらの道場へ足をお運びください。】
この広告、誰も見向きされないかと思いきや、ある二人の目に留まった。一人はスウェーデン出身の女子高校生リゼット。もう一人は日本出身の男子高校生リュータ。二人とも8月生まれでエンとは同い年、そして[ポッパーズ]所属のダイバーである。(厳密にはその中にある独立部隊のメンバーなのだが。)
さて、所変わってここは狛炎流の道場。エンは入門者来るのを待ちわびていた。何しろ自分の小隊をフローレスに許可を取ってまで狛炎隊に改名し、自分独自の流派を立ち上げたのだ。
今まで教えられる立場だった自分が今度は教える立場にいる。エンは自分がそんな年頃になっている事を感じた。
その時、道場の近くにネオスウェーデンのMF、[GF13-050NSM ノーベルガンダム]と地球連合軍・ザフト軍・オーブ軍と所属を転々としたMS、[GAT-X103 バスターガンダム]の2体が現れた。それぞれリゼットとリュータのガンプラだ。
「すみませ~ん!俺はリュータって言いますが師範の方いらっしゃいませんか~?お知らせを見て来たのですが~!」
リュータはそう言いながら道場の戸を開いた。果たして師範は何者なのか…厳しい人だったらどうしようという不安も抱えつつあったが。
「おっ、早速入門者が来たか…。初めまして。俺が狛炎流師範のエンだ。よろしくな!」
エンは早速二人に挨拶した。何せ初の入門者だから、親切かつ丁寧に接しなければならなかったのであろう。一方の二人は師範が自分達とほぼ同世代の人で驚いた。だが、ランクを確認する限り少なくともGBN歴は長く、ベテランダイバーであることに間違いはないだろうと見ていた。
「初めまして、私はリゼットといいます。ジャパニーズ・マーシャル・アーツに興味があって来たのですが、何を教えてくれるんですか?」
「…っ!」
リゼットからの問いに、エンは少し焦った。何しろ狛炎流がどのような流派であるかを明確にしていなかったからである。しかし、エンは今まで自分経験を思いだし、少々苦し紛れに説明した。
「…ん~、主に槍や刀などの武器の扱い方、基礎的な特訓を中心に教えていくつもりだ。出来る限り厳しくやるから、半端な覚悟でやろうと思うなよ。」
エンの言葉に、二人はゴクリと唾を飲んだ。自分達よりGBN歴の長いベテランだからこそ言えたことだろう。
「まさかっ、俺の覚悟が中途半端だなんて思ってませんよね…!?」
リュータは自分の心を見透かされたのではとヒヤヒヤした。物事は決して軽い気持ちでやってはいけない。ましてや、中途半端な覚悟でやろうというなら尚更である。
「さて、どうかな…。ではまず二人のお手並みを是非拝見してみようか…というわけで、小手調べを兼ねて1対2で勝負だっ!」
「今から戦うのか!?さすがに唐突すぎるんじゃ…。」
「いきなりバトルですか…だったら、私の実力を見ててください!」
リュータは驚いたが、リゼットは戦う気満々だった。そもそも彼女はじっとしているのが苦手で、特訓よりも早速エンと戦いたかったのだろう。
そして、道場近くの戦闘エリアで小手調べのガンプラバトルを行うことになった。駆けつけた副隊長達が見守るする中、三人はそれぞれのガンプラに乗り込み、ついにガンプラバトルが始まった。
「てぇぇい!」
戦いが始まるや否やいきなりリュータのバスターガンダムがグランドスラムで斬りかかってきた。だが、直情的な動きはエンにも予測できた。エンはこれを回避した後、カウンターで足元にビームキャノンを撃ち込んだ。
「うおぁっ!?」
足元の爆発でリュータのバスターは吹っ飛んだが、その隙を突くかのようにリゼットのノーベルがビームリボンを伸ばし、K9カスタムSの右腕を巻き付けた。
「もらった!」
しかし、エンは不敵な笑みを浮かべた。
「さて…どうだかな!」
エンはそう言ってK9カスタムSは思いきって右腕を勢いよく振ってノーベルを投げ飛ばした。これはK9カスタムがシャテン達と戦うためにアップグレードされ続けてきたことによるものだ。
「きゃぁっ!」
投げ飛ばされたリゼットのノーベルは上手く着地した。強い…!これがAランクダイバーの実力なのか!二人がかりでも敵う相手ではない事を実感したリゼットは、"奥の手"を使うことにした。いくら自分の意思でコントロールできるように調整されているとはいえ、使うのは賭けに近い。だが、この手を使わずにやられるよりはマシだった。
「こうなったら…!"バーサーカーモード"!」
その瞬間ノーベルガンダムが頭部のフィンユニットを展開し、赤いオーラを纏った。
これこそがノーベルガンダムに搭載されたバーサーカーシステムの発動形態、バーサーカーモードである。バーサーカーシステムとは、外部から機体とファイターを強制的にコントロールすることで機体の性能を限界以上に引き出すシステムなのだが、あいにくGBNでは外部からではなく、内部から個人の意思で発動する形となっている。
どちらにせよ、機体のリミッターを解除することで性能を限りなく向上させることに間違いはない。
「ハイーヤッ!」
ノーベルガンダムはキックとビームリボンを交互に繰り出し、反撃の隙を与えないように攻撃した。
「そこっ!」
更にそこから、リュータのバスターガンダムが両肩のミサイルを発射してリゼットへの援護射撃をした。
本来、バスターガンダムは右のガンランチャーと左の収束火線ライフル、そして両肩のミサイルによる高火力の後方支援に特化した機体である。しかし、火力重視で接近戦能力は乏しくなったため、リュータはこれの改善策としてグランドスラムを装備している。
元々、バスター用の装備とも言われるグランドスラムは、あのガンダムエギルスエデンにも装備されているという。
「くそう!」
エンは本領を発揮した二人に押されかけた。いっそここで一本取られるべきか…いや、負けるものか。ここで一本取られたらAランクダイバーの名が廃る…!
「お前達がその気なら…こっちも本領発揮だ!」
フルドライブフェイズを発動したエンは、二人に対しアグレッシブに攻め始めた。二人の実力を侮っていたからこそ、こっちもホンキのホンキで挑まないと分かったからである。
「でぇぇい!」
K9カスタムSは勢いよく飛び上がり…新たな必殺技を放った。
「"狛炎流奥義 刃羅空打"(バラクーダ)!」
その槍の一突きは、大地にクレーターが出来るほどの衝撃波となり、二人のガンプラを吹き飛ばした。
「どうした、まだやれるか!?」
「ストップストップ!もう充分です!」
「そうか…残念。」
リュータはようやくエンをホンキにさせるとどうなるのかと思い知った。
一方リゼットは、そんな彼との特訓に興味が沸いてきた。
「ところで、特訓とかは…。」
「俺が道場にいるときに来るといい。最も、俺はいつも道場に居座っているとは限らないから注意することだ。いいな?」
「「ありがとうございます!」」
そしてリュータとリゼットは狛炎流の道場を去っていった。
「あの二人、いずれは俺みたいになるかもな…楽しみだ。」
その頃、GBNのロビーでは、一人のダイバーが狛炎流の広告を見つめていた。
「へぇ、狛炎流…?面白そうね。」
その少女ダイバーの名は"ココ"。彼女もまた、あいやリリカと同じくアミティエボンドフェザーを持つ者である…。
To be continued…NEXT to [side story episode.4]…!
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第10話(第35話)「新学期・タッグバトル!ツヨツヨ→キケンな二人!?」
事は4月。6日に迎えた誕生日でエンはついに18歳となり、更に新学期が始まって高校3年生となった。誕生日と進級がほぼ同時に来たこともあって、フォースネストではフィクルや他の学生メンバーの進級も兼ねて祝いのパーティも開かれた。今回は、その数日後にあった出来事である。
エンは相変わらずGBNのロビーにいた。シャテン達の情報収集と以前ローズから渡された資料の意味を知るために彼女を探していたのである。
とはいえ、シャテン達の事を聞けば皆揃ってフォースネストを襲撃されたということしか言わず、ローズはなかなか見つからなかったのだが…。
その時、エンは何者かに背後から目隠しされた。
「だーれだ?」
エンはその声に聞き覚えがあった。確か、あんたは…。
「まさか…リリカか?」
「あたり!誕生日おめでとう、エン!」
リリカにも誕生日を祝われ、エンは少し照れた。リリカも自分の誕生日を祝ってくれるだろうと分かっていたが、やっぱり言われると嬉しいものである。
「ありがとうなリリカ。今日はどうしたんだ?」
「実は…アバリータ達からバトルのお誘いがあってね。」
何、アバリータ達[シーフ・キャット]からのお誘いだって?エンは彼女達に最近会ってなかったことを思い出した。というのも、エンは彼女達に毎回会う度に機嫌を損ねないよう、プレゼントを2人分用意しなくてはいけなかった。だからといってそれがめんどくさいとか、そういうわけではない。
ともかく誘われたからには行かなくては!エンはそう思ってしぶしぶリリカに付き添う形で[シーフ・キャット]のフォースネストへ赴いた。
「あっ、2人とも久しぶり~!それにエンは誕生日おめでとう!」
「あ、ありがとう…。そうだ2人にお土産を…。」
エンはそういって紙袋を2人に渡した。本来なら自分がプレゼント渡されるはずなのに…。
「どれどれ~?ホワイトブラウニー…いいお土産じゃない!じゃあ、私達からも…。」
「じゃーん!2人で話し合って買ったホワイトディンゴ隊のマークが入ったTシャツだよ!」
「2人とも…ありがとう!!」
エンは思わず涙した。今までは2人からプレゼントを渡す立場だったのでなおさらである。
そして、リリカからもプレゼントのハンカチを貰いエンはつい昇天しそうになったが、今日の予定のことをすぐ思い出し、4人で早速バトルフィールドへ向かってそれぞれのガンプラに乗り込み、戦いを始めるのだった。
「やっぱり2人の大きい盾や槍ってうらやましいなぁ…」
何かとうらやましがるのはエンビーのいつもの癖である。ただでさえ剣やビットを持ってるシアクアンタを使っているのに、何かと相手の武器がうらやましいと思ってしまうのである。
「そんなにうらやましいなら…くれてやるよー!」
K9カスタムは勢いよく、ランスをシアクアンタに投げつけた。普段彼はよっぽどのことがなければあまり怒ることはないのだが…。まぁその場のノリだったのかもしれない。
「わぁっ!」
ランスはシアクアンタを掠め、一直線に飛んだが…その直後何者かがそれを大剣で払った。
「まさか…こんなところで戦っているとはね~。」
「来たか…ガッデスガンダムブレイク!」
そう、乱入したのはかつて一度フローレス達を倒した、エンにとって因縁の深いヌルのガッデスガンダムブレイクだった。
「何のつもりだ?自分から出てきて…!」
「じ、実はアバリータが『敵をおびき寄せるために高いNPDをレンタルしよう』って言ってアセム編の頃のデシルをレンタルして…」
なるほど…しかしいい判断かもしれない。むしろ好都合。実は前からヤツを倒したくてしかたなかったからな…!
エンはこの時を待ってましたと言わんばかりにガッデスガンダムブレイクに突撃した。もちろんヌルの戦い方はだいぶ分かっている。
「エンビー、ソードビットは戻しておけ。奴に乗っとられたら厄介だぞ…!」
「わ、分かった」
こうして、2対2のタッグバトルから4対1の変則勝負へと戦いは変わっていった。
「行きなさい、サーベルファング!」
「来たな…!?対オールレンジ攻撃用の散弾ミサイルを喰らえぇー!」
ハイパーシールドのミサイルポッドから放たれた散弾ミサイルはファングを次々と落としていった。しかしまだ残っていたファングがエンに向かっていった!
「させない!"コールドバリア"!」
そこにリリカのガードカスタムアミティエがコールドバリアでエンを守った。どんな攻撃も弾くコールドバリアは無敵なのだ。
そこに、エンビーのシアクアンタがソードビットをGNソードの周りに集め必殺技の構えをとった。
「いっけー!"クアンタム・ワイバーン"!」
GNソードから放たれたソードビットは、たちまちワイバーンの形となりガッデスガンダムブレイクに襲いかかった。
だが、これほどの攻撃を受けてもなお、ガッデスガンダムブレイクは健在だった。
しかし、アバリータがとどめと言わんばかりの必殺技を放った!
「まだまだぁ!"ギガンティック・アサルト"!!」
疾風怒濤の連続パンチから、ガッデスガンダムブレイクを掴んで叩きつけた後、勢いよく突進していった。
さすがにこればかりは耐えられず、ガッデスガンダムブレイクは全身の関節が動かなくなるほどにまでボロボロになってしまった。
「ぐぐぐ...覚えてなさい...!」
ヌルはそう言いながらバトルフィールドから撤退した。
ヌルを追い払ったエンは思った。今年はとんでもないことになりそうだ...!
to be continued...!
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第11話(第36話)「壮絶なる迫撃!?トリプルジム!」
~今回のなぞなぞ~
Q.めくればめくるほど増えるもの、なーんだ?
我らは今までNPD、そしてELダイバーを救うために未知なる存在を演じてきた……だが、このまま未知なる存在を演じ続けるのだろうか?決めた。今この時から……私は強者の仮面を捨てる!
[PHASE CHANGE SCHATTEN→EN]
季節は初夏、ついこの間セイリュウ達と出会い乱入したシルヴァ・バレト・サプレッサーを追い払ったばかりの頃。俺は数週間前にワケあって(※外伝第5話参照)フォースネストに居候することになったレイ・リョウ兄弟の実力を試すために、3人で挑めてなかなか手応えのあるクリエイトミッションを選んでいた。さて、どれがいいかな...これだ!
3人で挑むのに充分なミッションを見つけた俺は早速2人にミッションの詳細を見せた。
「これが、今回俺達が挑むミッションだ。」
ミッションの名は【奪還!エネルギープラント】。ミッション作成者は自身が昔遊んでいたゲームからインスピレーションを得てこのミッションを作ったそうだ。
「ん?エネルギープラントを無傷でちょーだいするついでに敵基地も制圧か...楽勝楽勝!」
「ふむふむ、まずはエネルギープラントに直接向かわないで地下水路内に侵入、そして内部の供給装置を機能停止する必要があるようだね。」
その通り。エネルギープラントは周辺住民にとって重要な施設。しかも敵に制圧されてから供給されるエネルギーの2/3を独占されて生活が苦しいという。俺は更にこのミッションが意外と手応えがある理由を話した。
「オマケに地下水路内部は迷路状、そのうえミノフスキー粒子が高濃度散布、しかも敵MSが数機程警備にあたっている。結構歯ごたえのあるミッションだろ?」
「装置は目視で探さないといけないのか...それに地下水路ってなんだかイヤな予感が...。」
「オレのジムカスタム、変なニオイがついたり錆びてしまうかも...。」
さすがにそこまではいかんだろう。GBNはあくまでゲーム、本当にそうなったら色々マズいことになるからな。
かくして俺達3人はミッションに挑戦することになった。まずは地下水路入口まで揃って移動し、後は3人でそれぞれ装置を探すことにした。水路内は薄暗く、どんなMSと遭遇するかは実際に見るまでわからない。そんな状況の中、俺はついに1機目を見つけた!
「あれは...F2型ザク!しかもバズーカ持ち!」
F2型のザクⅡといえども、バズーカ持ちは油断してはいけない。しかし今の俺の敵ではない!バズーカ弾をギリギリでかわし、そのまま一突き!!
「決まったぁ……!」
[PHASE CHANGE EN→RYOU]
オレは薄暗い地下水路を進みながら供給装置を探した。何度も道に迷ったが、どうにか装置を見つけた…。だがあろうことにそれをグフが守ってる!装置を止めたければオレと戦えってか?上等!オレは一切の迷いなくグフにキックをかまし、装置にぶつけさせた。案外余裕だったな……。
[PHASE CHANGE RYOU→REI]
地下水路はとても複雑で装置がどこにあるのか全くわからない。探している内に時間切れになる可能性だってある……2人はきっと装置を停止しているはず。なら僕も…!
そして……ついに装置を見つけることができた!護衛のザクもビームキャノンで仕留める事ができたし、装置も停止できた!後は白崎君のところに向かわないと…。
[PHASE CHANGE REI→EN]
そして、俺も装置を見つけ、護衛のドムも難なく倒すことができた。
この後、入口付近で合流した俺達は一気に敵基地へ強襲を仕掛けた。レイとリョウの双子ならではの見事なコンビネーションもあって、基地をあっという間に制圧したのだった。
無事にミッションを終え、フォースネストへ帰投することにした俺達。しかし妙な違和感がする……まさか!
「久しぶりね、いつかの貴方……」
俺も、あんたの声を久しぶりに聞いた気がする...。振り向くとそこには奴のアストレイが...
「な、いつの間に天ミナに乗り換えていたのか!?」
思わず声が出てしまった。なんとシャテンのアストレイゴールドフレームは天から天ミナになっていたのだ。
「あ、あれは一体...。」
「あれこそがシャテン軍、いやシャドウ・ルーツのリーダー、シャテンだ。今日は一体何しに来た!」
「それは…今から分かるわ……。」
「そ、そりゃあねぇって…。」
リョウ、それは俺のセリフだ。今から分かるとはどういうことだ?それに、口調もいつもとは違う気が……だが今は目の前の敵を、全力をもって相手するのみ!俺は真っ先にシャテンに挑みかかった。
「なんだか、いつもの口調じゃないな?まさか、それが本当のお前なのか!」
「そう、私はもう強者の仮面は捨てたの……そして、これが私の新しい力……!」
"強者の仮面"!?"新しい力"!?俺の理解が追いつかないままシャテンはそういって魔法陣を出現させた。何をする気だ?
「"インビテーション·オブ·シャドウ"……"サモン"!!」
魔法陣より召喚されたのは……ガンダムNT-1"アレックス"!?ってまさか前に黒魔神闇皇帝やガンダムダブルオーダイバーエースが襲ってきたのはもしかして……!!
頭が色々追いつかない上、アレックスと天ミナの相手をしなければいけないこの状況……どうすれば!
「あのガンダム、オレのジムカスタムになんか似てなくね!?」
あぁ、ジムカスタムはアレックスをベースにしている。似ていて当然だ。しかも、このアレックスの動きはどうやらフィクルではなくクリスのようだ。ならば……。
「2人とも!こいつは俺が引き受けるから、2人はアレックスを!」
「がってん!」
「わかった!」
アレックスは2人に任せておいて、俺はシャテンと相手することにした。
[PHASE CHANGE EN→RYOU&REI]
まさか、こんな事になるとは……でも、リョウは凄くやる気満々。だったら僕も!
……とは言ったものの、アレックスの素早い動きになかなか照準が定まらない。いや、まてよ……?あえて照準を定めず、相手の動きを読んで置くように撃てば……!リョウがアレックスを引き付けている間に!僕はそう信じてビームキャノンを構え、アレックスの横に向けて撃った。すると、放たれたビームはその位置に来たアレックスを直撃した。
やっぱり!僕の読みは当たっていた。たしか、これが"偏差射撃"だったはず……。
リョウは「おぉっ、さすがだぜ!最後はこのまま一気にいくか!」と勢いに乗っていた。僕もリョウの勢いに乗るままビームサーベルを引き抜き、2人揃ってアレックスを斬り裂いた。
「「ビクトリー!」」
[PHASE CHANGE RYOU&REI→EN]
「NT-1がやられた……!?やっぱり、クリスチーナ・マッケンジーのデータでは不十分だったわね……。」
これでこちらが有利になった……なら、"アレ"をやってみるか!
「二人とも!こうなったらぶっつけ本番で"あの技"を決めるしかない!後ろに回れ!」
「あの技?よくわかんないけど……とりあえずやろう!」
「オーライ!」
俺達は知ってる人は意外と多いであろうあのフォーメーションのように一直線に並んだ。
「いくぞ!愛と勇気と希望の名の下に!必殺!!三本柱アターック!!!」
ちょっとカッコつけてみたが、構図はほぼアムロに挑む黒い三連星そのものだ。
「何かと思えば、ジェットストリームアタックの焼き直しだなんて…その動きは私にも読めるわ…!」
シャテンは俺を踏み台にするつもりだろうが、そうは問屋がなんとやらだ。
「ところがぎっちょん!ただの焼き直しじゃあないんだなぁ、これが!」
そういう俺の台詞も、誰かさんの焼き直しなのだが…まぁ置いておくとして。
「今だ!左右に分かれてシャテンを捉えるんだ!」
「「了解!!」」
俺は急バックして攻撃をかわし、更に背後にいた二人は左右に分かれてシャテンを捉えた。
「今だ!」
「このぉー!」
2人がビームサーベルで斬りかかる。シャテンは咄嗟の判断でジャンプしてかわしたが、それもまた想定内。俺はフルドライブフェイズでブーストをかけ、シャテン目掛けて大ジャンプした。
「貫けぇぇっ!」
しかし、俺の渾身の一撃は天ミナの右腕――ブリッツガンダムの右肩を貫通するに留まった。
「うっ!ここはひとまず撤退しないと……。」
シャテンはそういってブリッツの右腕を引き抜き、どこかへ去っていった。やった……のか?でも、確かな手応えはあった。何だかモヤモヤする……。しかし、この事はまずヨミさんに報告しないと……。
レイとリョウも何があったんだ?と言わんばかりの表情を浮かべていた。簡単な報告を済ませ、俺はある事を決意した。今回の戦いでシャテンの天ミナに重い一撃をくらわせたことは大きな収穫でもある。今後、彼らをパワーアップさせなければ、これからの戦いについていけなくなる可能性だって大いにある。ならば、やる事はただ一つ……!
「この夏、強化合宿をやろうと思う。話は後でしよう。」
こうして、俺達はフローレス様への報告など、今やらねばならないことをする為にフォースネストへ戻るのだった。
[PHASE CHANGE EN→SCHATTEN]
「油断したわ...まさか、あの時の子がさらに出来るようになったなんて...でも、次こそは負けない……!」
整備ドックに飾られたアストレイゴールドフレームの右腕は肩部フレームを剥き出しに金と紫が入り混じる禍々しい輝きを放っていた……。
そして、その奥では超弩級モビルアーマー・ゲミヌスが目覚めの時を迎えようとしていたのだった……!
[PHASE CHANGE SCHATTEN→YOMI]
まいったな…とうとうシャテンが僕と同じゴールドフレーム天ミナを使うようになったとは……。今までの件も考慮すると彼らの戦力増強は時間の問題かもしれない。今こそ、玄武隊とフローレス達を引き合わせないと……!
to be continued…!
〜作者の部屋〜
皆さん、お久しぶりです作者です!それにしても驚きましたね〜ソロモンプログラムにシャテン&ヨミ参戦!実は本来エピソードの完成は5月頃だったのですが遅筆なものでなんとかソロモンプログラムのアップデートに間に合ってよかった……さて次回は前後編構成の夏休みスペシャル!お楽しみ〜!
~なぞなぞの答え~
A.日めくりカレンダー
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第12話 「四島冒険~Into the ruins~」
Prologue 〜合宿だァァッ!〜
エンが一之瀬兄弟と共にシャテンを追い払ったあとのことである。彼は、フローレスに今回の報告と同時に、隊員達や弟子達と共に強化合宿を行うため、夏季休暇の申請をしたのだった。
そして、8月上旬のある日……
「いいなぁ〜エン達は夏休みが長くて〜!アタシなんかたった数週間だってのに〜!」
「仕方ないよ。僕だって作例の納期に追われてなかなか休めないから……。」
ルイーザのボヤきにロビンがフォローする中、いよいよ出発の時が来た。また、今回の合宿ではアシディアも参加することになった。
「それじゃ、強化合宿へ行ってきます!先に言っておくけど、お土産にはあんまり期待しないように…。」
「"土産話"ならいくらでも話すからね〜!」
「それでは…いってきます…!」
こうして、エン達はフォースネストを出発し、一之瀬兄弟達とも合流した。目指すはエンが以前から目星をつけていた島、その名は天夏島(あまなつとう)……!
Chapter.1 〜ビーチサイド・レクリエーション〜
レンタルしたモーターボートで天夏島へ向かう途中、エンは皆に一つある事を質問した。
「いきなりこんな事言うのもアレだけど、皆夏休みの宿題終わった?」
それを聞いたリュータやフィクルは背筋がゾッとした。エンは図星だな、と呆れ顔になるのだった。
「バ、バイトが忙しくて……。」
「これでも2割は進んでるから……。」
「まったくだらしねぇなあ!オレなんか割とすぐに終わっちまったぜ?」
リョウは得意気に言ったが、エンは夏休みが始まってすぐに2人を図書館に連れだして宿題の勉強会をした時のことを思い出した。
(あの時のリョウ、『なんでオレたちがこんな目に…!?』って感じでめっちゃ泣きかけてたなぁ……。)
そして、天夏島へ到着した一同は自由時間としてビーチで遊ぶことになった。皆は水着姿に着替え、リョウやフィクルは我先にと海へ飛び込んだ。
「Foo!早速泳ごうぜ!」
「いや〜やっぱビーチでバカンスっていいよな!」
「都会の喧騒も忘れられて、ゆっくり読書もできますからね……。」
水着姿ではしゃぎまくる皆を眺めながら、エンとアシディアはビーチベッドでまったり読書をしていた。
「しかし意外だな、リリカも合宿に参加するなんて…イラは『ちょっと用事があって来れないの!』って言ってたらしいけど…。」
その時、さっきまで仲間と遊んでいた副隊長がエンの元へ駆け込んできた。
「隊長、あれ何でしょうか?見たところ2対2で戦っているようですが…。」
「ん?どういうことだ?」
エンは副隊長に連れられ海辺を双眼鏡で覗くと、そこには驚きの光景が見えたのだった。
「ちょっと待て!?まさか…あれは!」
「ん?なんだろう、これ…。」
一方、フィクルは紙らしきものが入っているガラス瓶を発見したのだった……。
Chapter.2 〜ワクワク!大ボウケンの予感〜
ライア率いる[バミューダ・ソード]が有する、マザー・バンガード型フォースネストの周辺では、ライアのクロスボーンガンダムX1フルクロスとティアのアトラスガンダムが、ユニコーンガンダム3号機[フェネクス]とペイルライダー・キャバルリーのタッグと模擬戦を繰り広げていた。どちらもそれぞれ[ロイヤル・クイーンズ]と[アンリミッター]のリーダー、ウエステとラクリアの機体である。
ラクリアのペイルライダーは、以前のガッデスガンダムブレイクとの戦闘で損傷したため、後継機としてペイルライダー・キャバルリーが用意されたのだった。
実は今回、[ロイヤル・クイーンズ]と[アンリミッター]、そして[バミューダ・ソード]は合同演習を行っていた。というのも、シャテン達の現状についての情報をフローレスから提供されたことに伴い、フォース間での連携体制を強化する名目でこのような合同演習が行われたのである。
「あら、そろそろ限界かしら?」
「なんのこれしき、まだまだ余裕よ!」「ソロソロマズイカモ…。」
「ふぇぇ…フェネクスなんて反則だよぉぉぉ…!!」
「模擬戦といえども、妥協なんてしませんわ!」
フルクロス&アトラスのコンビはものの見事に防戦一方を強いられていた。フェネクス相手ならまだしも、一年戦争前後のMSに苦戦を強いられては"自称"最強も形無しである。無論、模擬戦の結果については言わずもがな、である。
あえて言うとすれば、ウエステのフェネクスはアームドアーマーDEをサーフィンの要領で波に乗りながらアトラスを捉え続け、ラクリアのペイルライダー・キャバルリーはフルクロスのシザーアンカーを掴んで海中に叩き落としたことぐらいである。
模擬戦を終えた4人は、休憩も兼ねてウエステが持ってきたティーセットでお茶会をしていた。その時、4人は接近する複数の機影を目撃したのだった。
「ひぃぃぃ…何あれ!?」
「ん?あれは…。とりあえず放っておこうかな…。」「ヨクミロ、ヨクミロ!」
やがて接近してきた機体の姿がはっきり見えてきたとき、4人は安堵した。あの機体なら、安心できそうだから……。
「皆さ〜ん!着艦許可は出しておきますわ〜!」
「ちょっと!いつからここの艦長になったのさ!」「ヨッニダイメ!ニダイメカンチョウ!」
しれっと艦長宣言したウエステにライアはつっこみを入れるも、トゥルーはあっさり二代目艦長に任命しようとしたのだった。
ウエステのおかげでうっかり迎撃されることもなく着艦したエン達を、4人は迎え入れた。
「久しぶりですわね、エン!」
「そちらこそ。皆さんはどうしてここに?」
「フローレスがこう言ってたわ。『シャテンが必殺技を得てパワーアップしている事をエンから聞きました。今後の動き次第では総力戦になるかもしれません……。』って。」
エンは驚いた。ついこの間の件、あの後すぐに報告したとは……。
「それで、私達とライア達で合同演習を行うことになりましたの。今でも、他のメンバーは外で戦っていますわ。」
ウエステはそういって、ブリッジの外で水中型ガンダムやペイルライダー、ゴーストジェガン2機が模擬戦を行っている光景を皆に見せた。
「あれ、あのペイルライダー、いつの間に誰かにあげたんですか?」
エンはラクリアのペイルライダーが戦っている様子に疑問をいだいたが、彼女はこう返した。
「私のペイルライダーは以前、フローレス共々ヌルに負けたこと覚えてるでしょ?あの後、さすがに今までのペイルライダーでは今後の戦いについてこれないと感じて…だからキャバルリーに変えたの。ちなみに今、あのペイルライダーを使っているのは少し前までブルー2号機を使ってた子よ?」
なるほどそうか……"あの時"ルイーザのイフリート改を使っていた奴だったんだなァと、エンは納得した。
「あの〜こんなの拾っちゃったんですけど……。」
フィクルはそういって、さっき拾った瓶から地図を取り出した。皆は地図をまじまじと見つめた。どれどれ、ふむふむなるほど……。
地図には天夏島の他に紺平島・猪胡零島・華凛島という3つの島と、それぞれの遺跡の名が描かれていた。更に、裏にはこのような事が書かれていた。
[3本の鍵を3つの島の遺跡より手に入れよ。さすれば、紺平島の遺跡に眠る"伝説の秘宝"への道が開かれるであろう…。]
「これって…宝の地図ってワケ?それにしてもなんだか美味そうな名だな……。」
エンがよだれを垂らしそうになる中フィクルは何度もうなずいた。もしかしたらお宝が手に入って大儲けするかも!!と、お宝に目がない人達は目を輝かせた。
「よし…強化合宿改め、宝探し合宿開始といきますか!」
おいおい、本来の目的からだいぶずれてないか!?リュータは内心そう思ったが、実は宝探しを通じてそれぞれのスキルアップを狙うというエンの思惑に気付いてないだけだった。
Chapter.3 〜好敵手(ライバル)、現る!〜
かくして、成り行きで強化合宿は宝探し合宿となってしまったが、意外なことに、皆はやる気満々だった。
宝探しをするには14人では人数が多いと思ったのか、7人ずつ班ごとに分けて行動することになった。
「よし、まず第一班は天夏島の"マメィー遺跡"とやらのお宝とカギを見つけなくては!」
「じゃあ私達第二班は、この華凛島にある"コクトゥー遺跡"に行けばいいんだね?」
事前の打ち合わせにより、狛炎隊+一之瀬兄弟の第一班とリリカ達残りの7人による第二班は、それぞれの遺跡で宝を探すこととなった。
「それじゃあ、お宝が見つかるようにお互いの健闘を祈ろう!」
こうして、エン達の冒険は幕を開けた。その一方、四島の内の一つ、猪胡零島ではある2組のフォースが同盟関係を結ぼうとしていた……。
「この地図に描いてあるすべての島にお宝があるってんなら、俺らで根こそぎ手に入れてやろうぜ!」
「ああそうだねぇ。この島の遺跡は私がやるからこの天夏島の方を頼むよ、リーダーさん。」
彼らは、宝あるところにその姿ありと言わしめたフォース、[トレジャーレイダーズ]と[バウン・ティーンズ]。宝に目がない彼らもまた、この戦いに介入しようとしていた……!!
「お宝か…こいつぁ手に入れたら"あの方"にも分けてやらないとな!」
"ある所"から[トレジャーレイダーズ]へ派遣されたという仮面の男はヤクト・ドーガ(ギュネイ機)に乗り込み、リーダーのゲルググやガブスレイと共に天夏島へ赴く一方、[バウン・ティーンズ]のリーオーが駆る百錬(アミダ機)はシャルドールローグやグリーンカラーのランドマン・ロディ等を率いて猪胡零島の攻略を始めたのだった。
後編に続く……。
実は今回のチャプター毎に付けたサブタイトルには私が好きな某特撮シリーズのサブタイトルを元にしています。(元ネタがわかった人はすごい!)さて次回は12月末には間に合わせる予定になっていますので何卒宜しくお願いします。
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第13話「秘·宝·発·見~激闘の果てに~」(暫定版)
12/31:時間の都合上話の大まかな流れしか書けませんでしたが、近いうちに完全版となる予定です!
ペルセポネや敵フォースの妨害を受けながらも天夏島のマメィー遺跡を攻略し、鍵と財宝を手に入れたエン達。目指すは最後の島、紺平島…!!
一方、それぞれ鍵を手に入れたライア達もエン達と合流するため紺平島を目指す事になった。しかし…
「ここね?ペルセポネ達がいるのは…。」
シャテンのモビルアーマー[ゲミヌス]は紺平島に向けて進路を取った。エン達がいるという情報も知っており、前回のリベンジも兼ねてゲミヌスの性能を試すにはうってつけの機会だった。
マメィー遺跡に集結した三大勢力は遺跡の最深部にある秘宝を巡る争奪レースを始めた。ペルセポネ達は乗り気ではなかったが秘宝が強力な武器であるなら手に入れる価値はあるだろうと見ていた。
なぜかユーロビートが聞こえてきた争奪レースの末、秘宝の下へ一番乗りしたのはエン達だった。そこで彼らが目にしたのは…。
「ち…超スーパーすげェどすばい…」「まさか…これが?」
財宝に囲まれ輝く秘宝――それは黄金に輝くメガ・バズーカ・ランチャーだった。その直後、遺跡内に轟音が響いた。
「何だ!まさか!?」
シャテンのゲミヌスだ。エン達は急いで入り口へ向かった。
「あいつ…なんて恐ろしいものを!」
ゲミヌスに戦慄する一同。しかしエン達は恐れも知らずに立ち向かった。途中、ゲミヌスが出撃させたビットMS[ハスター]の妨害を受けるも、ウエステによる黄金のメガ・バズーカ・ランチャーの援護で全滅させることができた。しかし、肝心のゲミヌスはいまだ健在。ここでエンは一か八かの賭けで八紘の陣を発動させることとした。
あくまでも8機分のエネルギーを集約する形で擬似的に再現させたが、ゲミヌス相手にならなんとかいける!エンはそう信じ、K9カスタムはフィクルのギネヴィアと共に陣円の中へ突っ込んだ。
そして、ついにゲミヌスは撃破された。長かった遺跡を巡る戦いに終止符が打たれたのだった…。
だがゲミヌスが破壊される寸前、シャテンは内部に秘匿していたアストレイゴールドフレーム天で脱出していた。そのゴールドフレーム天には禍々しく輝く本来の右腕がついていたのだった…。
「また、負けてしまったのね…。」
戦いを終え、エン達は秘宝を本来の場所へ戻した。この武器はあまりにも強大な力を持っていた。それに、宝はあるべき所にあることでその輝きを増す…。ほぼ封印に近い形だが、いずれ使うときは来るとエンは思うのだった。えっ、財宝はどうしたって?それはもちろん皆で分け合うようにして持って帰った。
その後、財宝は資産としてそれぞれ保管されることになった。一方、仮面の男はある人物と密会をしていた…。
「そうか…それじゃあ、これからもキミの戦果に期待しているよ…。」
「アイアイサー!」
To be continued…
特別編、いかがでしたか?さて、ここで皆さんに悲しいお知らせがあります…実はこの度2022年3月31日をもってオレカバトル&オトカドールのサービスが終了することになりました。特にオトカドールはトライエイジやガンプラと共に私を作り上げたタイトルと言っても過言ではありません。(当然このフローズン・スノーデンもガンダムとオトカ、2つの好きを一つにしたら最強なのでは?と思って執筆したのです。…)なお現在Nintendo switchにて無料配信中のソロモンプログラムには現在プリッド·ウエステ·ルシ子·イラ·ヨミ·シャテン·ライア…そしてフローレスの8人が登場しています。(この内プリッド&イラ&フローレスがソロプコマンドを入力することで確実に入手できます。ちなみにオレカのユニットも入手できます。)サービス終了までの3ヶ月、どうぞオトカドールとオレカバトル、そしてソロモンプログラムをよろしくおねがいします!!(特にソロプは現在コロコロヒーローとコラボしたり新Ver.登場で盛り上がっていますゆえ…)
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